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東京都 渋谷区

平成27年 11月 定例会(第4回) 11月26日−14号




平成27年 11月 定例会(第4回) − 11月26日−14号










平成27年 11月 定例会(第4回)



        平成二十七年 渋谷区議会会議録 第十四号

 十一月二十六日(木)

出席議員(三十四名)

  一番  斉藤貴之      二番  藤井敬夫

  三番  一柳直宏      四番  近藤順子

  五番  松山克幸      六番  田中匠身

  七番  伊藤毅志      八番  治田 学

  九番  吉田佳代子     十番  須田 賢

 十一番  笹本由紀子    十二番  堀切稔仁

 十三番  斎藤竜一     十四番  佐藤真理

 十五番  下嶋倫朗     十六番  久永 薫

 十七番  沢島英隆     十八番  岡田麻理

 十九番  小柳政也     二十番  鈴木建邦

二十一番  秋元英之    二十二番  田中正也

二十三番  牛尾真己    二十四番  五十嵐千代子

二十五番  前田和茂    二十六番  丸山高司

二十七番  木村正義    二十八番  染谷賢治

二十九番  栗谷順彦     三十番  古川斗記男

三十一番  薬丸義人    三十二番  芦沢一明

三十三番  苫 孝二    三十四番  菅野 茂

欠席議員(なし)

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出席説明員

    区長            長谷部 健

    副区長           千葉博康

    副区長           澤田 伸

    企画部長          久保田幸雄

    文化・都市交流担当部長   植竹ゆかり

    総務部長          藤本嘉宏

    施設整備担当部長      秋葉英敏

    庁舎総合対策部長      佐藤賢哉

    庁舎建設技術担当部長    秋葉英敏

    危機管理対策部長      柳澤信司

    区民部長          松澤俊郎

    福祉部長          安蔵邦彦

    子ども家庭部長       倉澤和弘

    健康推進部長        広松恭子

    都市整備部長        大澤一雅

    渋谷駅周辺整備担当部長   須藤憲郎

    土木清掃部長        黒柳貴史

    清掃担当部長        星野大作

    教育委員会教育長      森 富子

    教育振興部長        児玉史郎

    生涯学習・スポーツ振興部長 児玉史郎

    選挙管理委員会委員長    伊藤美代子

    選挙管理委員会事務局長   吉田恭子

    代表監査委員        竹田 穰

    監査委員事務局長      船本 徹

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事務局職員

事務局長  斉藤則行    次長    藤田暢宏

議事係長  松嶋博之    議事主査  根岸正宏

議事主査  真下 弘    議事主査  高木利樹

議事主査  武田真司    議事主査  石川研造

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      平成二十七年第四回渋谷区議会定例会議事日程

             平成二十七年十一月二十六日(木)午後一時開議

日程第一         会期決定の件

日程第二 議案第五十七号 渋谷区行政不服審査会条例

日程第三 議案第五十八号 渋谷区手数料条例の一部を改正する条例

日程第四 議案第五十九号 渋谷区情報公開条例等の一部を改正する条例

日程第五 議案第六十号 職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例

日程第六 議案第七十一号 渋谷区議会議員の議員報酬、費用弁償及び期末手当に関する条例の一部を改正する条例

日程第七 議案第七十二号 渋谷区長等の給料等に関する条例の一部を改正する条例

日程第八 議案第七十三号 渋谷区教育委員会教育長の給与、旅費及び勤務条件に関する条例の一部を改正する条例

日程第九 議案第七十四号 渋谷区の一般職の任期付職員の採用に関する条例の一部を改正する条例

日程第十 議案第七十五号 職員の給与に関する条例の一部を改正する条例

日程第十一 議案第六十一号 渋谷区地域交流センター条例の一部を改正する条例

日程第十二 議案第六十二号 渋谷区住民基本台帳カードの利用に関する条例を廃止する条例

日程第十三 議案第六十三号 渋谷区印鑑条例の一部を改正する条例

日程第十四 議案第六十四号 渋谷区特別区税条例の一部を改正する条例

日程第十五 議案第六十五号 渋谷区児童青少年施設条例

日程第十六 議案第七十六号 幼稚園教育職員の給与に関する条例の一部を改正する条例

日程第十七 議案第六十六号 公の施設の区域外設置に関する協議について

日程第十八 議案第六十七号 新宮下公園等整備事業に関する基本協定締結について

日程第十九 議案第六十八号 定期借地権の設定について

日程第二十 議案第六十九号 渋谷区立二の平渋谷荘の指定管理者の指定について

日程第二十一 議案第七十号 渋谷区立河津さくらの里しぶやの指定管理者の指定について

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   開会・開議 午後一時

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○議長(木村正義) ただいまから平成二十七年第四回渋谷区議会定例会を開会し、本日の会議を開きます。

 この際、会議規則に基づき、九番吉田佳代子議員、二十五番前田和茂議員を本日の会議録署名議員に指名いたします。

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○議長(木村正義) まず、本職から発言をさせていただきます。

 哀悼の辞。

 去る十一月十九日、元渋谷区長、小倉 基氏の突然の御逝去の報に接し、私たちは深い悲しみに堪えません。

 私は、渋谷区議会を代表して謹んで哀悼の意を捧げ、深く弔意を表します。

 故小倉氏は、昭和三十四年五月から渋谷区議会議員として二期六年御奉職され、その間、議員選出監査委員の要職にも御就任されました。その後、活躍の場を東京都政に移され、さらには都議会議長としても手腕を振るわれました。

 平成七年一月に阪神・淡路大震災が、さらに同年三月には地下鉄サリン事件が引き起こされるなど、世相が騒然とし、改めて安全で安心なまちづくりが求められる中、同年四月から二期八年、渋谷区長に御就任され、渋谷区安全・安心でやさしいまちづくり、さらには平和・国際都市渋谷の日等々の制定など、今日の礎を築かれました。また、スポーツや文化芸術等にも造詣が深く、文化団体、地域団体、各種競技団体等の育成・強化を推進して、その活性化に御尽力されました。

 その御功績により平成十年に藍綬褒章を受章され、平成二十年には旭日中綬章の叙勲も受けられております。

 私ども渋谷区議会は故小倉 基氏の本区に対する御遺志を継承し、区政の進展に一層の努力を尽くしてまいりますことをお誓い申し上げます。

 ここに故小倉 基氏のありし日を追悼し、区議会を代表して哀悼の誠を捧げ、心から御冥福をお祈り申し上げます。

 平成二十七年十一月二十六日、渋谷区議会議長、木村正義。

 元渋谷区長、故小倉 基氏に黙祷を捧げますので、皆様、御起立ください。

 黙祷。

   〔起立・黙祷〕



○議長(木村正義) 黙祷を終わります。御着席ください。

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○議長(木村正義) 日程に先立ち、事務局長に諸般の報告をさせます。

   〔斉藤事務局長報告〕

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 本日の会議に欠席、遅刻の届け出の議員はありません。

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 本日の会議に出席を求めた説明員は次のとおりであります。

 長谷部区長、千葉副区長、澤田副区長、久保田企画部長、植竹文化・都市交流担当部長、藤本総務部長、秋葉施設整備担当部長兼庁舎建設技術担当部長、佐藤庁舎総合対策部長、柳澤危機管理対策部長、松澤区民部長、安蔵福祉部長、倉澤子ども家庭部長、広松健康推進部長、大澤都市整備部長、須藤渋谷駅周辺整備担当部長、黒柳土木清掃部長、星野清掃担当部長、森教育委員会教育長、児玉教育振興部長兼生涯学習・スポーツ振興部長、伊藤選挙管理委員会委員長、吉田選挙管理委員会事務局長、竹田代表監査委員、船本監査委員事務局長。

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渋監発第二十号

   平成二十七年十月六日

 渋谷区議会議長殿

                      渋谷区監査委員 竹田 穰

                      渋谷区監査委員 小野浩道

                      渋谷区監査委員 岡田麻理

   平成二十七年度定期監査等の結果に関する報告について

 地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第百九十九条第九項の規定に基づき、平成二十七年度定期監査等の結果に関する報告を次のとおり提出する。

   〔以下の朗読を省略いたします〕

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 監査委員から、平成二十七年九月末日現在における例月出納検査の結果について報告がありました。

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   平成二十七年十月十三日

 渋谷区議会議長 木村正義殿

                   特別区人事委員会委員長 西野善雄

 地方公務員法第八条、第十四条及び第二十六条の規定に基づき、一般職の職員の給与について別紙第一のとおり報告し、別紙第二のとおり勧告します。

 また、同法第八条の規定に基づき、人事制度等について別紙第三のとおり報告します。

   〔別紙の朗読を省略いたします〕

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○議長(木村正義) 区長から発言の通告がありますので、これを許可いたします。

 長谷部区長。



◎区長(長谷部健) 本日ここに平成二十七年第四回渋谷区議会定例会を招集し、提出議案について御審議をお願いすることとなりました。この機会に、当面する区政の課題について御説明申し上げ、区議会及び区民の皆様の御理解と御協力を賜りたいと思います。

 その前に、一言申し上げます。

 去る十一月十九日、小倉 基元区長が御逝去されました。ここに謹んで弔意を捧げます。

 故小倉元区長は平成七年から二期八年にわたって区長を務められ、この間、平成七年の阪神・淡路大震災を教訓に全国初となる震災対策総合条例の制定を初め、平成十二年開始の介護保険制度に対応するため「総合ケアコミュニティ・せせらぎ」「ひがし健康プラザ」など多くの施設を整備され、本区の防災対策や区民福祉の充実に取り組まれました。「安全・安心のまち」という言葉は、まさに小倉区政の象徴でありました。

 また、平成十二年、特別区は法的にも基礎自治体と位置づけられ、東京都から清掃事業等の移管を受けるなど自治権が大幅に拡充されましたが、このときも都議会議員、都議会議長としての御経験を生かされ、その実現に向けて、常に先頭に立って区議会とともに御尽力をされました。

 さらには、平和に対する思いも強く、平和・国際都市として本区の一層の発展を期すため、十月一日を「平和・国際都市渋谷の日」と定められました。これが今日の渋谷区の姿、国際的な文化都市としての発展の礎となっていると言っても過言ではありません。

 これまでの多大な御功績に改めて敬意を表しますとともに、衷心より御冥福をお祈りいたします。

 それでは、本論に入らせていただきます。

 仮庁舎での業務開始からはや一カ月が過ぎました。移転に当たっては、利用者に不便が生じないよう、その時期や新たな場所等の周知徹底を図ってまいりましたが、残念ながら行き届かず、移転当初、多くの方々に御迷惑をおかけすることとなりました。この場をおかりし、おわび申し上げます。

 何よりも重要なことは、区民サービスの向上です。利用者にわかりやすい案内やサイン表示等となるよう、今後もきめ細やかに目を配り、改善を重ねるとともに、今回の経験を三年後に予定する新庁舎への再移転時に生かせるようにしたいと思います。

 その庁舎建替えについては、既に御議決をいただいている新総合庁舎等整備事業に関する基本協定に基づき、十月三十日に事業者と定期借地権契約を締結し、予定どおり今月から旧庁舎、公会堂の解体工事に着手しました。事業者には、細心の注意を払って安全、適正に工事を進めるようしっかりと指導してまいりますので、御理解を賜りたいと思います。

 なお、解体着手までの期間を生かし、旧庁舎で実施したイベント「シブヤのタマゴ」は、十日間という短い期間ながら約五万三千人の来場者があり、国内外のアーティストたちのデザイン、アートを楽しんでいただきました。実行委員会の皆様には大変お世話になり、ありがとうございました。

 区長就任に当たって、私は、桑原前区長が議会とともに築かれてきた手厚い福祉と教育などのすばらしい成果を継承していくことを述べました。ここでは、継承すべき重要な個別施策として、先ほどの新庁舎等の整備事業のほか、特に二点について触れておきたいと思います。

 一点目は、男女平等及び多様性を尊重する社会の推進です。

 御案内のとおり、この十一月五日より渋谷区パートナーシップ証明書の交付を開始いたしました。パートナーシップ証明は、四月に施行された「渋谷区男女平等及び多様性を尊重する社会を推進する条例」に基づき、法律上の婚姻とは異なるものとして、戸籍上の性別が同一である二人がパートナーシップの関係にあることを証明するものです。

 本条例は、人が人として尊重され、誰もが自分の能力を生かして生き生きと生きることのできる差別のない社会の実現を願うものであり、これまで多様な文化や様々な個性を受け入れ、発展してきた寛容性の高いまち、渋谷区にふさわしいものです。今回の本区の動きがきっかけとなり、他の自治体や企業等の意識にも大きな変化が生まれ、さらに具体的な行動へとつながっています。今後も制度の周知や社会的な理解を深めるため、啓発や研修の充実に取り組むとともに、適切な制度運用を行ってまいります。

 また、こうした取り組みとあわせ、男女平等社会の実現に向けた取り組みを総合的、計画的に進めるため、男女平等・多様性社会推進行動計画の策定についても着実に進めてまいります。

 二点目は、新宮下公園及び渋谷駐車場の整備です。

 本区では、水と緑の空間軸の形成、地域のにぎわいの創出、公園機能の確保等のため、民間の資金や技術、ノウハウを活用し、老朽化した宮下公園と渋谷駐車場を一体的に整備することを検討してきました。

 ロンドン、パリ、ニューヨークなど世界有数の都市では、発信力も高く、誰もが楽しみ、憩える魅力的な都市型の立体公園を整備しています。本区においても、この機会に宮下公園を成熟した国際的な文化都市にふさわしい立体都市公園として整備し、将来にわたって誇れるものにしたいと思います。

 同時に、訪日客が急増する中、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックを控え、都内ではホテル等の不足が指摘されています。中でもターミナル駅を有する本区は他区に比べホテル数が少なく、国内外からの観光客誘致にはその確保が大きな課題でもあります。

 今回、プロポーザル方式により選定した候補事業者による当初の新宮下公園等の整備計画を見直し、地元の皆様からいただいた御意見、御要望も踏まえ、修正案をまとめました。候補事業者から提案された借地権評価額も本区が妥当と考える額を上回っており、この修正案に基づき新宮下公園及び渋谷駐車場の整備を進めることとし、改めて本定例会に基本協定の締結及び定期借地権の設定について議案として提出するものです。

 今後、御議決いただいた後、公園と駐車場の都市計画決定に向けて関係機関との協議を進めるとともに、施設内容もさらに具体化してまいります。その上で、平成二十八年度に工事に着手し、平成三十一年度中の竣工及び施設の運営開始を目指します。

 次に、渋谷区基本構想についてです。

 十一月十七日に第一回目となる渋谷区基本構想等審議会を開催し、「渋谷区基本構想改定のための基本的方向について」及び「新たな渋谷区長期基本計画に盛り込むべき施策について」を諮問し、具体的審議に入っていただきました。

 先人たちの多大な御尽力により今日のすばらしい渋谷区が築かれてきたわけですが、現在の渋谷区基本構想の策定から二十年が経過する中、急速な少子・高齢化と人口減少社会の到来など人口構造の変化を初め、渋谷駅周辺整備、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックの開催、多様性社会の進展など、区政を取り巻く環境も変化してきています。これらを踏まえ、誰もが渋谷区という都心で生き生きと安全・安心に住み続けられることを基本に、グローバル社会の進展の中で本区が世界の主要都市に比肩される国際文化都市として発展し、本区で働く人や訪れる人にとっても魅力あふれるまちとなるよう、新たな将来像を描いていただくことを期待しています。

 審議会は今後、毎月一回程度の開催を予定しており、使用した資料や議事録等はホームページに適宜掲載してまいります。また、答申案については、パブリックコメントなどにより広く区民の皆様の御意見をお聞きした上で取りまとめていただきたいと考えています。

 次に、教育大綱についてです。

 教育行政の責任の明確化等を図る教育委員会制度の改革に伴い、本区においてもこの四月より、教育委員長と教育長を一元化した新教育長が教育委員会を代表する体制となりました。あわせて、区長と教育委員会が十分な意思疎通を図り、教育の課題等を共有して民意を一層反映した教育行政を推進していくため、総合教育会議を設置しています。

 この総合教育会議において、教育長並びに教育委員から御意見をいただき、このたび本区の教育に関する施策の目標や方針となる渋谷区教育大綱を策定いたしました。大綱は本区の教育ビジョンを示すものであり、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックを通して限りない人間の努力と可能性に共感し、人種、性別、年齢、障害なども人間の多様性であると理解する意識の変化をレガシーとして残すことができる成熟したコミュニティを目指すこととしています。

 現代社会では、社会変革に合わせ、知識の量を問う教育から知識活用の豊かさを問う教育へと変化が求められています。これから大切なのは、基礎・基本から無限の可能性を引き出すクリエイティビティ、互いの違いを認め合い、共存関係をデザインする力です。子どもたちには、自らの未来を切り開き、他者と協力して新たな価値観を創造する気概と能力が必要です。

 これらのことを踏まえ、まちぐるみで子どもの環境をつくるアプローチを取り入れ、渋谷区が持つ多様性と可能性を教育環境の中に生かした先進的な教育を推進するため、大綱では四つの基本方針とその考え方を示しました。

 教育委員会には、これらの基本方針に基づき、未来を見据えて具体的施策の方向性を定め、より一層の教育の充実に努められることを期待します。

 最後に、三点述べたいと思います。

 まず、児童・生徒の派遣研修です。

 本区はこれまで平和・国際都市渋谷として、次世代を担う青少年の異文化理解の促進と国際的視野の拡大を目的として、中国、フィンランド、ドイツへのホームステイや授業交流、スポーツ交流等の派遣を行い、成果を上げてまいりました。

 私は、このグローバル社会にあって、子どもたちが自らの可能性を伸ばし、職業選択をも含めた自分の将来に自信を持って臨んでいくことが今後ますます重要になること、子どもたちが世界を舞台に夢を実現することの意味を早い段階から考える機会が必要であること、また、職業体験実施など教育委員会が力を入れているキャリア教育に資することなどから、かねて派遣先として、世界的に有名なIT企業やハイテク産業が集積し、スタンフォード大学とも産学連携しているアメリカのシリコンバレーを加えたいと考えていました。その早期実現に向け、訪問プログラムの作成等、現地調査を含め、準備を進めていきたいと思います。

 次に、子育て支援についてです。

 本年四月に二百五十二人だった保育園の待機児数は、出生や転入者の増加傾向等に伴い、十月一日現在、残念ながら三百三十一人となっております。折しも平成二十八年度の保育園等の入園申し込み時期です。切実な思いをされている保護者の皆様の御期待に応えるためにも、国の特区制度を活用した保育施設の整備を初め、民間施設の活用や小規模保育への取り組みなど様々な手法も視野に、引き続き全庁を挙げて待機児対策に取り組んでまいります。

 平成二十五年度から建設整備を行ってまいりました(仮称)児童福祉センター複合施設がいよいよ来年四月、装いも新たに開設します。これを機に本施設を、児童福祉法に基づく児童厚生施設としての機能に加え、対象を青少年まで拡大し、児童から青少年まで広く利用できる施設にしたいと思います。これに伴い、名称を「児童青少年センター」に変更するなど、本定例会に関係条例案を提出しております。今後、地域交流センター、認定こども園を併設した複合施設として、幅広い世代の区民が集い、交流し、楽しんでいただければと思います。

 また、区民保養施設河津さくらの里しぶやで建設を進めていた温泉棟が、予定どおり十一月一日にオープンしました。新たな温泉棟は、大浴場や露天風呂のほかカラオケルーム二部屋、マッサージチェア、多目的に利用できるプレイルームなどを備えた施設となっています。

 運営面でも、今後、指定管理者制度に移行させ、さらなるサービスの向上を図ることとしています。この指定管理者の指定については、指定管理者の更新期間を迎えた二の平渋谷荘とともに、本定例会に議案を提出しているところです。

 以上、当面の課題について申し上げましたが、本定例会には条例案十五件、その他議決事項三件、指定管理者の指定二件を御提案しております。

 よろしく御審議のほどお願い申し上げます。

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○議長(木村正義) この際、区政一般に関する質問を許可いたします。

 なお、事前に質問の通告がありましたから、順次指名いたします。

 二番藤井敬夫議員。



◆二番(藤井敬夫) 私は、渋谷区議会自由民主党議員団を代表して、区長、教育長に伺います。

 質問に入る前に、一言申し上げさせていただきます。

 今月十三日、パリにおいて発生した非道、卑劣極まりないテロ行為により多くの方が犠牲者になられたことに強い衝撃と憤りを覚えます。犠牲者に対して心から哀悼の意を表するとともに、負傷された方々に対して謹んでお見舞いを申し上げます。

 いかなる理由があれども、テロは許されるものではありません。我が国においては本年五月の伊勢志摩サミット……

   〔「来年」の声あり〕



◆二番(藤井敬夫) 来年五月の伊勢志摩サミット、二〇一九年ラグビーワールドカップ日本大会、二〇二〇年東京オリンピックなどの開催が予定されている中、テロ未然防止のため、都や国に対し適切な危機管理体制の強化を提言してまいります。

 今回、仮庁舎で初めての議会を迎えるに当たり、初登壇の場で代表質問に立てること、高揚感がふつふつと湧き上がっております。本年四月の統一地方選挙で初当選させていただき、旧庁舎での六カ月間、特に第二回、第三回の定例会において伝統のある旧議場にて迎えられたことは、何物にもかえがたい貴重な経験でありました。

 平成三十年度竣工の新庁舎完成の後には、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックも控え、今後の渋谷区の発展をひしひしと肌で感じております。渋谷区のレガシーをつくっていく重要な時期に区民の皆様のために働けること、心より光栄に思っております。

 「温故知新」という言葉にもありますように、現在の渋谷区の発展は、各地域の皆様が御苦労されてきた成果であり、今までのよい伝統をしっかりと受け継ぎながら新しい渋谷区のレガシーをつくっていけるよう、自由民主党議員団は最大会派としてしっかりと区政に取り組んでまいります。

 初めに、区長発言にもありました、渋谷区基本構想の改定について伺います。

 今回の渋谷区基本構想の改定でございますが、現在の渋谷区基本構想は平成八年に条例として制定され、約二十年がたちました。二十年前に制定したにもかかわらず、福祉、教育、環境、防災はもとより国際文化交流なども既に取り入れられており、当時としては先進的なものだったように思います。

 現在の基本構想において、渋谷区は「文教住宅都市」と捉えられており、定住できるまちと副都心を有するまちの相反する部分の相互の調和を図ることが課題として挙げられております。

 副都心を有するまちとしては、今後の渋谷駅周辺再開発において最大級のオフィス、貸し床面積約七万平方メートルと、商業施設、店舗面積約七万平方メートルをあわせ持つ、世界から常に人が訪れ注目を集め続けるまちが計画されており、昼間人口は確実に増加していくことが予想されます。しかし、東京都の人口予測にもあるように、二十三区の総人口は平成三十二年にピークを迎え、その後、減少に転じるとされています。

 渋谷区でオフィス面積などが増えることに伴い、関連企業や取引先などが渋谷区に移ってきた場合、渋谷区の賃借料自体が上がることが予測され、住み続けることが難しくなってくることも懸念されますが、定住できるまちとの両立に向けての常住人口の増減について、区長はどのように考えているかをお聞かせください。

 また、渋谷区においては二〇二〇年東京パラリンピックを通過点として、共生社会としての機能がさらに求められてくると思われます。先日も区役所にてパラリンピック競技、ウィルチェアラグビー日本代表選手の講演会があり、その中でも二〇二〇年パラリンピックが東京で開催される意義を強く訴えておりました。これにより、特にパラリンピックを契機に、障害のある方への理解が広がり、障害者スポーツはもちろんのこと、全てにおいて共生社会がさらに進むものと思われます。

 さらなる共生社会実現に向けて、今回の渋谷区基本構想の改定において特に強化されたい点、新しく加えていきたい点、それらを含めて、今回、審議会を実施するに当たり必要と思われる事項を具体的にお聞かせください。

 次に、同性パートナーシップ証明書について伺います。

 本年四月一日から渋谷区男女平等及び多様性を尊重する社会を推進する条例が施行され、この条例に基づき、渋谷区でも今月五日にパートナーシップ証明書が交付されました。私ども自由民主党議員団は、性同一性障害の法整備や社会的理解を進めるとともに、「容姿、体型、能力、国籍など全てにおいて差別、偏見はなくすべき」との考え方は同じくするものであります。

 パートナーシップ証明書の交付後、企業の対応としては、一部の生命保険会社で死亡受取人に指定ができるようになったことや、携帯電話会社主要三社が「家族割の適用をする」などの発表がありましたが、渋谷区として、将来的に同性パートナーシップをどのように発展させていかれるかの展望をお聞かせください。

 また、同性パートナーシップ証明書は、当初「結婚に相当する」との報道などが過大にマスコミで取り上げられていたこともあり、税法上の優遇や社会保障上、特段の優遇が適用されると思っている方もおられます。

 さらに「条例の趣旨に反する行為があった場合は事業者名を公表する」という報道がされたことにより、不動産会社や結婚式場などで不安が広がっております。特に不動産会社などでは、入居審査において通常の審査の場合と比べて同性カップルの場合ではどのような事例が罰則の対象になるか、また、今後、他業種に対する罰則などについてはどのようにお考えかをお聞かせください。

 ところで、世田谷区でも渋谷区に追随して同性パートナーシップ制度が施行されましたが、渋谷区との違いは大きく二つあります。一つは、渋谷区は「条例」であり、世田谷区は「要綱」で定めていることです。二つ目は、パートナーシップ証明書を発行するために、渋谷区は任意後見契約に係る公正証書と当事者間において区規則で定める事項についての合意契約の公正証書の二点の公正証書が必要です。これらの公正証書発行には、時間と発行費用がかかります。一部の方からは、「面倒な手続がなく発行費用もかからない世田谷区の要綱のほうが、渋谷区の条例より利便性がよいのでは」などの声も聞かれますが、渋谷区において条例として制定した優位性は何かを具体的にお聞かせください。

 また、この条例の制定に伴い、渋谷区男女平等・多様性社会推進会議が設置され、平成二十八年度男女平等・多様性社会推進行動計画の策定も進められていると聞いております。この会議を今後どのような方向性で進めていかれるか、また、新たにどのような取り組みをお考えかを区長に伺います。

 次に、子育て支援について伺います。

 渋谷区では、「産みやすく、育てやすく、預けやすいまちづくり」を基本理念として、待機児ゼロの実現に向けて保育施設の定員を平成二十一年度以降、一千名を超える定員拡大を行い、本年も三百七十九名増やしており、平成二十八年度以降も大幅増員を計画しています。

 待機児数は十月一日現在三百三十一名で、ほとんどがゼロ歳児から三歳児となっており、前回四月に調査した二百五十二名から大幅に増え、転入者を含めた渋谷区の出生率から見ても、待機児は増えていく方向にあります。今後もゼロ歳児から三歳児までが増えることが予測されており、小規模保育事業所の設置が喫緊の課題です。

 一般的に待機児問題の解消策として、小規模保育の量的拡充によって待機児問題の解消を図ることが大きく期待できると同時に、認可保育所よりも短い期間で開設できるということでは非常に有効です。

 本年度より「子ども・子育て支援新制度」が施行されたことにより、小規模保育施設は地域型保育給付事業の一つとして、区の認可事業として位置づけられました。我が会派が提案していた小規模保育事業を含めた多様な保育施設の整備・拡充を、待機児解消に向けて早急に取り組む必要があると思われます。

 このことを申し上げて、区長に質問いたします。

 現在、新たな施設の開設予定があるか、いつまでにどの程度の保育施設の開設を進めていかれるか、今後の具体的な計画などありましたらお聞かせください。

 次に、高齢者福祉について伺います。

 高齢者の約四人に一人が認知症またはその予備軍とも言われており、今後、高齢化の進展に伴い、さらに増加が見込まれております。

 今月四日から六日まで、福祉保健委員会の委員として久留米市、熊本市、鹿児島市に行政視察に行ってまいりました。各自治体ともに認知症対策については特に力を入れており、中でも久留米市、熊本市の計画では、認知症サポーター育成の数値目標が明確に出されておりました。

 久留米市では、認知症サポーターの講師役となるキャラバンメイトの養成も数値目標として盛り込まれており、認知症サポーターを活用した「SOSネットワーク事業」として、認知症などによる徘回高齢者の捜索願いが出された場合の各協力団体との連携や、福岡県のネットワークを活用し、徘回高齢者の速やかな発見、保護、家族のもとへ送り届けるための「徘回高齢者あんしん登録制度」を推進しております。

 さらに、地域包括支援センターでは、「出前講座メニュー」として希望者や町会などに対して介護保険の仕組みや在宅サービスなどの説明に出向いていくサービスや、認知症相談、認知症サポーター養成講座受講募集のチラシなどを積極的に作成して啓発活動を行っております。

 また、熊本市では、これまでの地域住民に加え、企業や中学生を対象に年間一万二千人のサポーター育成を目標に、最終的に人口比一〇%の認知症サポーターの育成が目標化されております。

 渋谷区においても新オレンジプランに基づいて、平成二十八年度地域包括支援センターの機能強化として「日常生活圏内における認知症高齢者への支援を充実する」とありますが、認知症サポーター制度での新しい取り組みなどありましたらお聞かせください。

 また、地域や職域で認知症の人やその家族を手助けする認知症サポーターネットワーク体制の構築へ向けた取り組みの中で、認知症サポーター養成講座の強化や認知症フォーラムなどの啓発活動、学校教育などにおける取り組みが重要であると思われます。渋谷区での認知症サポーターネットワーク体制の取り組み状況、及び今後の認知症サポーター育成に当たり、数値目標などあればお聞かせください。

 次に、渋谷区の教育について区長、教育長に伺います。

 総合教育会議の設置及び教育に関する大綱の策定を定めた「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」が平成二十七年四月一日、施行されたことに伴い、教育行政の責任の明確化として教育長、教育委員長が一本化されました。教育長の任命は、区長が議会の同意を得て直接任命、罷免を行うことが義務づけられ、区長の権限が大きくなりました。

 このたび区長より「渋谷区教育大綱」が示され、「二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックを通して限りない人間の努力と可能性に共感し、人種、性別、年齢、障害なども人間の持つ多様性とする意識の変化をレガシーとして残すことができる、成熟した社会を目指す渋谷区としての教育ビジョンを示すものである」と述べられており、先進的な教育を推進するためとして四つの基本方針を定めておりますが、今後、この大綱に基づいて教育委員会の教育目標や基本方針が決定されると聞いております。

 この大綱を策定するに当たり、教育委員会との総合教育会議においてどのような協議を行い、これからの渋谷区の教育についてどのようにお考えになられたのかを区長に伺います。

 また、今回の区長発言で、現在、既に中国、フィンランド、ドイツへのホームステイや授業交流、スポーツ交流の派遣が行われている中、さらにアメリカのシリコンバレーを派遣先として検討されるとのことですが、なぜシリコンバレーを選び、どのような形で子どもたちをつなげていくか、また、単発的ではなく継続的な交流が必要と考えますが、これらについて区長の所見を伺います。

 さて、渋谷区教育委員会では、この教育大綱が策定される以前から、先駆的な特色のある教育活動を実施していると認識しております。幾つか例を示しますと、「土曜・放課後学習クラブまなびー」では、児童・生徒の学習状況に合わせ基礎・基本の習得を行うばかりでなく発展的学習にも取り組むなど、一人一人を大切にする教育が行われています。まさに公立学校ならではのすぐれた取り組みであると高く評価するものです。

 放課後クラブは学童保育事業を内包した全児童を対象とする事業でありますが、教育的視点に基づいた文化的活動、スポーツ活動、学習活動を行うとともに、異年齢交流や地域の方々との交流など、集団生活の中で児童一人一人の自主性、社会性、創造性を養う先進的な取り組みとなっています。

 また、全区立小学校が全国に先駆けて実施している「就学前オープンスクール」は、幼稚園や保育園の遊びを通した教育から小学校における教科教育へのスムーズな接続を目指す教育活動です。この事業も、幼・保・小連携の新たな展開という点で成果が期待されており、高く評価するものです。

 このように、渋谷区においてはすぐれた教育活動が実施されてまいりました。

 今後、教育委員会では、これまで行われてきた渋谷区ならではの先駆的事業の実績を踏まえつつ、大綱に基づきどのような教育目標と教育方針を策定していき、どのように教育施策を展開していくおつもりなのか、教育長の所見を伺います。

 最後に、社会変化に対応した図書館の運営について教育長に伺います。

 渋谷区では、区民の多様化したライフスタイルに対応した図書館運営の検討や迅速な貸し出しサービスの実施が求められるとともに、電子図書が急速に普及してきており、その対応も急務となっております。また、図書館は変わることのない知識と教養を育む教育施設として、落ちついた雰囲気の中で快適に読書に親しみ、調べ物に取り組むことができる図書館環境の向上も求められております。

 現在、渋谷区の図書館は、区の職員及び再任用や非常勤職員など二十名で運営されており、その中に司書六名、ほか窓口業務を専門業者に業務委託し、図書館サービスの向上に努めていますが、閉館時間などは中央図書館、大和田図書館、笹塚図書館にて平日二十一時閉館、ほかの図書館については十七時もしくは十九時に閉館となっております。区民の利便性を考慮し、開館時間の弾力的な運営をしていくお考えがあるかをお聞かせください。

 平成十五年の地方自治法の改正によって、民間事業者が区にかわって施設の運営と維持管理を一体的に行うことができるようになりました。

 東京都二十三区においては、昨年度までに千代田区、港区、中野区など多くの区において、図書館施設を利用したイベントなどが開催されていると聞いております。これらの図書館施設を利用したイベントとして、地元の名所案内地図の作成や「恐竜の不思議教えます!」、健康講座「イスでらくらく体操」「新春落語の開催」「はじめてのタブレット型PC体験会」など、各年代のニーズに合った興味深い講座が図書館主催で行われており、地域情報、児童サービス、中高年の交流の場などの幅広い図書館サービスが導入されております。

 今後は渋谷区においても、さきにお聞きした開館時間の弾力的な延長や電子図書の導入、生涯学習の講座やイベントなど積極的に行っていけるような図書館運営が必要だと考えます。図書館運営の見直しにより利用者が増えることで、本来の図書館の目的に合った使い方や雰囲気づくりにも貢献できると思われます。

 今後、図書館運営において、区民の皆さんがより利用しやすく、また生涯学習や地域コミュニティの場所となるよう図書館運営の活性化が必要だと思われますが、これらの図書館の課題に対応し、より一層区民サービスの向上を図るため、例えば図書館の管理と運営を民間業者に任せるなど、これからどのように図書館運営を充実させていくのか、教育長の所見を伺います。

 以上、御答弁よろしくお願いいたします。



○議長(木村正義) 長谷部区長。



◎区長(長谷部健) 渋谷区議会自由民主党議員団、藤井敬夫議員の代表質問に順次お答えしてまいります。

 初めに、基本構想の改定について二点のお尋ねです。

 まず、オフィス面積の増加に伴う本区の賃借料の上昇と定住できるまちの両立に向けて、常住人口の増減についてはどう考えているかという御質問です。

 本区の常住人口については、平成七年の国勢調査時には十八万八千四百七十二人となり、昭和四十年以降の最少人口となりました。その後、緩やかな回復傾向にあり、平成二十七年三月末の住民基本台帳登録者数、日本人と外国人をプラスして、では、二十一万八千九十一人となっています。これは合計特殊出生率の上昇と、他県を中心とする自治体からの転入超過が主な原因です。

 今後の常住人口ですが、本区は平成三十七年までは本区への転入超過は減少することなく推移し、常住人口は増加しますが、その後は緩やかに減少し、基本構想が設定している二十年後の平成四十七年では、現在と同程度の二十二万人余になると予測しています。

 常住人口は、改定後の基本構想に基づくまちづくりを進めていく上で、また、税収を推計するための基礎となる重要な指標の一つとなるものであり、維持していくことが必要です。

 駅周辺整備が住宅の賃借料に影響を与える可能性はありますが、住み続けられるまちの実現を目指す本区としては、常住人口を維持するために、これまで同様に子育て支援の充実を図ることで合計特殊出生率をこれからも増加させ、子育て世代の流入を促すとともに区民サービスをさらに向上させることで、まちとしての魅力をさらに高めて、社会増減を大きく減少させない施策を展開してまいりたいと考えます。

 次に、さらなる共生社会実現に向けて、今回の基本構想の改定において特に強化したい点、新しく加えていきたい点、それらを含めて審議会を実施する中で必要と思われる事項についてのお尋ねです。

 本年第二回定例会において御議決いただきました「渋谷区基本構想等審議会」でございますが、第一回の審議会を十一月十七日に開催し、具体的審議に入っていただいております。

 私は、渋谷区を日本だけではなくロンドン、パリ、ニューヨークと並ぶ世界に誇れる都市にしたいと申し上げてまいりました。議員からも、さらなる共生社会実現という言葉がありましたが、成熟した国際都市となるためには、年齢、性別、障害、国籍、性的マイノリティなど一人一人の違いを個性として尊重し、多様性を受容する共生社会、ダイバーシティの実現が重要であると考えています。

 例に挙げた三つの国際都市は、いずれもダイバーシティを導入する取り組みにおいては進んでおり、特にロンドンでは、パラリンピックを契機に「ディスエーブル−−障害」という言葉を使わずに、「ミート・ザ・スーパーヒューマンズ」という言葉でパラリンピアンをリスペクトする姿勢を貫いて、人々の意識を変えていくことに力を尽くしたと聞いております。つまり、ハードとしてのバリアフリーだけでなく、多様性を認め合う社会をつくるための心のバリアフリーの実現こそが大切であります。

 本区においても東京オリンピック・パラリンピックの開催を契機に、区民、区内で働く人、また訪れる人が多様な個性をお互いに認め合い、ともに助け合えるような意識を育てていく施策を展開し、共生社会を実現することにより、世界にアピールできる都市になると考えています。

 次に、審議会において必要な事項としては、何よりも区民の意見を取り入れていくことであると考えております。

 まず、二十人の委員のうち、町会連合会や民生・児童委員協議会など地域団体からの委員七人と区民公募委員六人に委嘱をしており、区民の御意見については審議の中で十分に反映することができると考えております。さらに、審議会の資料や議事録等を適宜ホームページ上で公開していくとともに、答申の素案については説明会を開催して御意見をいただく機会を設けるとともに、パブリックコメントを実施する予定です。

 これからも、子どもからお年寄りまで生き生きと暮らし続けていただくために、また、海外から訪れる方を含めて、渋谷への来街者が本区に愛着を持っていただける魅力的な都市となる将来像を描いていただくことを期待しています。

 今後、渋谷区が目指すべき方向を定める基本構想改定のための審議を見守りたいと存じます。

 次に、「渋谷区男女平等及び多様性を尊重する社会を推進する条例」について、四点のお尋ねであります。

 まず、渋谷区として同性パートナーシップ証明をどのように発展させていくのかとの御質問であります。

 御案内のとおり、十一月五日からパートナーシップ証明書の交付を開始しておりますが、まずは制度をしっかりと定着させることに取り組んでいきたいという思いです。そのためには当事者の方々が制度を理解しやすいよう、わかりやすく情報を提供し、丁寧に対応していくことが必要だと考えています。

 区ホームページでは、当事者向けに各種手引などを掲載しておりますが、問い合わせや窓口対応についても引き続き丁寧、かつプライバシーにも配慮しながら対応していくことが重要だと思います。そのために、まず職員がこの問題のよき理解者となる必要があることから、今後は当事者の方々と区職員との意見交換会なども実施していきたいと考えています。

 また、これまで当事者の方々からのお話では、医療現場や賃貸住宅の入居の場面において困難を感じているとの意見も伺っています。このため、渋谷区医師会を通じて各医療機関への制度の周知を行っているほか、不動産業の関係団体にも理解を求めているところです。

 加えて、議員の御質問にもありましたが、渋谷区の動きと連動するように、企業等でもパートナーシップ証明に対応した具体的な動きが出ています。区といたしましても、こうした理解が広まるよう継続して周知を図ってまいりたいと思っています。

 一方、区民全体への周知啓発も重要だと考えています。引き続き様々な機会を通じてパートナーシップ証明について理解を求めながら、当事者の方々が抱える様々な困難や差別の解消に努めていきたいと考えています。

 次に、不動産入居などでどのような事例が罰則となるのか、また、他業種に対する罰則をどのように考えているのかとの御質問であります。

 御質問の内容は、本条例に基づく関係者名等の公表に関する規定についてかと存じます。

 本条例に基づく関係者等の公表は、男女の人権にかかわるハラスメント等も対象になり、まずは区民等からの相談や苦情を受けた後、区が調査等を行い、適切な助言や指導を行います。それでもなおその指導に従わず、引き続き著しい人権侵害等を行っている場合に、推進会議の意見を聞いて、その是正について勧告を行います。公表は、このような過程を経てもなお勧告が正当な理由なく受け入れられないような場合に限って、条例議決時の付帯意見も念頭に置きながら、あくまでも最終的な手段として慎重に対応することとしております。

 また、公表は、こうした行為があることについて情報提供することを目的とするものであり、罰則とは異なるものであります。

 同性同士で賃貸住宅の入居を拒否されたといった相談や苦情があった場合については、それぞれ事情が異なることもあり、必要な調査や指導・助言を行い解決に向けた支援を図ってまいります。例えば、対象者への誹謗中傷や侮蔑的な表示が看板などで引き続き掲示されているような場合には公表が検討されることもありますが、このような場合についても、条例に基づく推進会議において慎重に御審議いただいた上で対応が決定されることとなっており、他業種についても同様の取り扱いとなります。

 次に、渋谷区の条例の優位性についての御質問であります。

 御存じのとおり、世田谷区では要綱に基づきパートナーシップ宣誓書を交付しており、性的少数者を理由とした差別を人権課題の一つとして捉え、同性カップルが地域社会の一員として存在を認めてほしいということへの対応として実施していると伺っております。両区とも、性的少数者であることを理由に差別されることなく、多様な個人が尊重される社会を実現するための取り組みであるという点で基本理念を同じくするものと考えております。

 条例は議会の審議を経て制定されるものであり、また、要綱は区長の策定する事務取扱基準であるとする違いはありますが、条例または要綱であるかはそれぞれの自治体における考え方によるものであることから、どちらが優位かを申し上げることは難しいものと考えています。

 一方で、パートナーシップ証明書交付に関して議員御指摘の御意見などもありますが、公正証書を要件としていることによって、生命保険会社における取り扱いも、渋谷区の証明書により確認をし、同性パートナーを保険受取人に指定する手続をとるといった動きもあります。また、区内事業者からも、条例で規定されているものである以上、このことをしっかりと理解していかなければならないとの話も伺っております。本区においては、条例によってその効果や実効性を担保しつつ、区議会と行政が一体となって進めていくものであることから、こうしたことが企業等の意識の変化や具体的な動きにつながっているものと考えています。

 次に、男女平等・多様性社会推進会議の今後の方向性と、新たな取り組みについての御質問であります。

 男女平等多様性社会推進会議については、これまでパートナーシップ証明のあり方を中心として御審議いただいてきたところですが、今後は主に男女平等・多様性社会推進行動計画の策定に関する御意見をいただくことを考えています。また、新たに女性団体や青少年関係、民生委員などの区民委員を加えて、行動計画について審議いただくことを予定しております。

 今後、この計画策定を中心に、これまでの男女共同参画行動計画との継続性を図り、これを基礎としながら、今年度末までの策定を目指してまいります。

 小規模保育事業については、本年四月の子ども・子育て支援制度の実施により、議員の御指摘のとおり、新たに区の認可事業として制度化されました。

 本事業は、特に待機児の多いゼロ歳児から二歳児までに特化して保育を行うものであり、待機児解消に有効な対策の一つであると認識しております。

 保育施設の具体的な計画については、子ども家庭部長から答弁させます。

 次に、高齢者福祉についてのお尋ねです。

 超高齢社会の到来を目前に控え、今や四人に一人、そして二十年後には三人に一人が高齢者になると予測されています。現在、高齢者の四人に一人が認知症またはその予備群と言われており、高齢化の進展に伴い、認知症の人はさらに増加しています。

 そのような中、認知症施策は、地域で高齢者を支える渋谷区版地域包括ケアシステム構築における重点項目として掲げています。

 認知症施策を推進していく上で、認知症高齢者を地域で見守るための担い手の確保が課題となっており、その役割を果たす認知症サポーターの養成が急務となっております。一方、国でも認知症に対する正しい知識の普及・啓発を目的とした認知症サポーター養成講座を推進し、今年一月に公表した「認知症施策推進総合戦略」、いわゆる「新オレンジプラン」において、認知症サポーターを平成二十九年度末に八百万人にする目標を掲げています。本区における認知症サポーター制度と認知症サポーターネットワーク体制の取り組み及び認知症サポーターの数値目標については、福祉部長より答弁させます。

 次に、教育大綱の策定に当たり、総合教育会議でどのような協議を行い、これからの渋谷区の教育についてどのように考えたかの質問であります。

 冒頭の区長発言でも御説明いたしましたが、教育委員会制度の改革を受け、このたび、本区の教育に関する施策の目標や方針となる渋谷区教育大綱を策定しました。その策定に当たっては、教育委員会と協議の場として新たに設置をいたしました総合教育会議において、教育長並びに教育委員より忌憚のない御意見を伺うとともに、区長としての考えをお示ししながら、三回にわたり議論を重ねたところです。

 渋谷区教育大綱は、この総合教育会議で共通の理解を得て同意された内容を踏まえ、区長として策定をしたものです。

 私の基本的な考えは、基本構想についての御質問にお答えしたとおり、多様性を受け入れるダイバーシティの実現を図るものであります。教育につきましても、この教育大綱に考え方をあらわしておりますが、一つは、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックを区民の意識が変わる大きなチャンスと捉えています。特にパラリンピックに注目しており、障害を持つアスリートの超人的なパフォーマンスを間近に見る機会により人間の努力と可能性に共感し、障害なども人間の持つ多様性とする意識が醸成され、精神的なレガシーとして残せる成熟したコミュニティを目指しております。

 そのため、パラリンピックの開催に当たっては、渋谷区の子どもたちに障害者アスリートの卓越したプレーを見る機会を区としても提供してまいりたいと思います。この一大イベントを通して子どもたちが選手のすばらしいパフォーマンスから畏敬の念を抱き、努力することの大切さを学び、共感する意識を持つことを期待しております。実際の開催は五年後となりますが、オリンピック・パラリンピックに向けてこれから子どもたちの意識の向上を育むため、環境整備を図っていければと思います。

 同時に、障害や性的違和を持つ子どもたちも、差別されることなく、安心して個性や能力を十分に発揮できるよう、受け入れ体制も整えていきたいと思います。

 また、現代社会では、携帯やスマホを初めとするICTの活用により知識の取得が容易になりましたが、これからは、この知識をいかに活用するかといった知恵こそが発展の鍵となります。そのためにはクリエイティビティを大切にし、基礎・基本から無限の可能性を引き出す創造性を養う教育が必要です。自ら未来を切り開き、新たな価値観を創造するとともに、多様な個性を受け入れ、ともに成長する気概と能力を養う、そういった教育を求めていきたいと思います。

 これらのことを踏まえて、学校だけではなくまちぐるみで、渋谷区が持つ多様性と可能性を教育環境の中に生かした先進的な教育を推進したいと思っております。

 次に、児童・生徒の派遣研修の一環としてシリコンバレー派遣についてのお尋ねでありますが、本区はこれまで平和・国際都市渋谷として、次世代を担う青少年の異文化理解の促進と国際的視野の拡大を目的に、継続して児童・生徒の海外派遣研修を行ってまいりました。

 今年度は七月にスポーツ交流を中心とするドイツ連邦共和国青少年スポーツ交流派遣研修を、八月には現地校での交流授業を行うフィンランド共和国児童・生徒派遣研修を実施し、先般、報告会を終えたところです。また、隔年実施となりますが、北京市西城区での現地中学生宅へのホームステイを含む日中友好青年派遣研修は八回の歴史があり、それぞれに特色ある継続事業となっていることは議員御案内のとおりです。そこに私は、是非シリコンバレーでの研修を加えたいと、渋谷区政で実現したいことの一つとしてかねてより掲げておりました。

 改めて申すまでもなく、シリコンバレーは世界的に有名なIT企業やハイテク産業が集積し、名門スタンフォード大学との産学連携も視野に、最先端の技術革新、ベンチャービジネスなど常に新しい価値を世に生み出しているまちです。世界各国から人材が集まり、三人に一人は外国生まれとも言われ、ここで活躍する日本人も多くいます。私は、このグローバル社会にあって子どもたちが自ら可能性を伸ばし、職業選択をも含めた自分の将来に自信を持って挑んでいくことは、今後ますます重要になってくると考えています。また、本区では、他に先駆けて五日間連続で職業体験を実施し、平成二十七年度には教育委員会が文部科学大臣賞を受賞するなどキャリア教育に力を入れ、実績を積み重ねております。

 そういった観点から、渋谷の子どもたちが世界を舞台に夢を実現することの意味を早い段階から考えることができるきっかけとして、シリコンバレーの地は最適と考えました。

 具体的には、五日間の職業体験を終えた中学二年生のフォローアップの一環として、来年度、シリコンバレーへの派遣事業を開始したいと思います。その準備として、訪問プログラムや現地事情等の調査を目的に、本年十二月十日から十四日の三泊五日で、私を団長に教育長、小中学校長、指導主事、計五名から成る調査団を派遣し、その成果を来年度の事業予算に反映させたいと思います。

 若いときの現地での実体験は、何事にもかえがたいものです。国内では得ることのできない多様な文化、価値観を体験する児童・生徒の海外派遣研修は今後とも積極的に継続して進めていきたいと考えておりますので、御理解いただきたいと思います。



○議長(木村正義) 安蔵福祉部長。



◎福祉部長(安蔵邦彦) 私からは、高齢者福祉について、認知症サポーターに関する二点についてお答えいたします。

 初めに、認知症サポーター制度での新しい取り組みについてでございます。

 本区の取り組みとして、まずは認知症サポーターを増やすことに力を入れております。具体的には、本年九月より定期的な区主催の認知症サポーター養成講座の開催を初め、特に若い世代から認知症に対する正しい知識を持っていただくために、来年度に向けて区立中学校全生徒に本講座を受講してもらうための準備も進めているところでございます。

 また、区内の団体、企業及び住民組織などが主体になって講座を開催してもらうよう、地域包括支援センターが積極的に呼びかけを行っています。

 渋谷区内の警察署においても講座が区協力のもと順次開催されており、認知症サポーターの増員、さらには地域連携を図っているところです。

 今後は、郵便局や公共事業者など地域を巡回している方々に対し、講座開催を推進してまいりたいと考えています。

 次に、認知症サポーターネットワーク体制の取り組み状況及び認知症サポーターの育成に当たっての数値目標についてでございます。

 本区では、地域の中で認知症高齢者をサポートする認知症サポーターネットワーク体制の構築を進めており、講座の修了者にはボランティア登録をしていただき、登録後に、認知症サポーターとして認知症高齢者を支える担い手として御活躍いただく整備を進めています。ボランティア登録につきましては、ボランティアセンターと協力しながら行っているところです。今後はボランティア登録に対するフォローアップ講座も実施するなど、計画的に取り組んでまいります。

 一方、年間のサポーター数の数値目標につきましてですが、本区としましては特に設けていませんが、昨年度までの年間平均サポーター養成数は約千人でしたが、今後はこれを上回るペースでサポーターを増加させていきたいと考えております。

 今年度は十月末時点で約千二百人のサポーターを養成しており、年間では約二千人になる予定です。本区が取り組んできた成果が少しずつ目に見える形であらわれてきていると考えております。引き続き認知症サポーターの増加を図り、講座修了者のボランティア登録の推進にも取り組んでまいります。

 以上、答弁とさせていただきます。



○議長(木村正義) 倉澤子ども家庭部長。



◎子ども家庭部長(倉澤和弘) 私からは、小規模保育事業を含めた保育施設の設置予定など、具体的な計画についてお答えをさせていただきます。

 現在、区では小規模保育事業を含む保育施設の開設を希望する事業者からの相談を受け付けており、その中には開設に向けて具体的な協議に入ったものもございます。

 本区は、良質な保育の確保とともに優良な事業者による保育の提供が重要と考えております。そのため、小規模保育事業においても国基準を上回る保育士割合としており、事業者選定に当たっても、事業を安定的、継続的に実行する計画性や能力、運営実績についても厳格に審査し、良質な保育内容を提供できるかをしっかりと見きわめてまいります。

 小規模保育事業以外の保育施設の開設予定でございますが、来年四月には、建替え中の児童福祉センター複合施設内に認定こども園、「本町そよかぜこども園」、JR新宿駅新南口ビル内に「キッズハーモニー・NEWoMan」、旧代々木小学校複合施設内に「キッズハーモニー・よよぎの杜」を開設し、合わせて二百六十三人の定員拡大を図る予定でございます。そのほか既存施設等における定員増についても検討してまいります。

 また、区が新たに取得した上原二丁目の用地につきましては、平成二十九年四月開設に向け、保育施設の整備を進めてまいります。いずれにいたしましても、待機児解消につきましては認可保育所や認定こども園の整備を中心としながら、民間ビルの活用や小規模保育事業の実施なども組み合わせ、さらには国の特区制度を活用した保育施設整備を検討するなど様々な手法を活用し、努力を続けてまいりたいと思います。

 以上、御答弁といたします。



○議長(木村正義) 長谷部区長。



◎区長(長谷部健) 大変申しわけございません、先ほど私の答弁の中でちょっと数字に間違いがあったので、訂正させてください。

 先ほどのシリコンバレーについての答弁のところで、教育委員会が文部科学大臣賞を受賞した年をですね、正しくは「平成二十四年度」なんですが、「平成二十七年度」と申し上げてしまいました。「二十四年度」に訂正していただければと思います。どうぞよろしくお願いします。



○議長(木村正義) 森教育長。



◎教育長(森富子) 私には、教育について大きく二点のお尋ねがございました。

 まず、これまで行われてきた渋谷区ならではの先駆的な事業の実績を踏まえ、教育大綱に基づきどのような教育目標や教育方針を策定するかというお尋ねでございます。

 議員の御指摘されたとおり、これまでも教育委員会では教育目標に基づき、一人一人を大切にした土曜・放課後学習クラブまなびーや、学校という安全な環境で児童を健やかに育てる放課後クラブ、全国に先駆けて実施しています保育園、幼稚園、小学校との連携事業、就学前オープンスクールなどを実施してまいりました。教育大綱が策定された後も、これらの特色ある教育については変わることなく推進してまいります。

 一方、今後は、教育大綱は区長と教育委員会との協議を経て共有した渋谷区としての教育政策の方向性であるという基本認識に立ち、成熟したコミュニティづくりに寄与する人材育成や、新たな価値を生み出す創造力の育成、グローバル人材の育成など教育大綱にうたわれている内容の実現に向け、教育施策を充実させる方向で具体的な事業に反映してまいります。

 次に、図書館の運営について二点のお尋ねでございました。

 初めに、開館時間の弾力的な運営についてのお尋ねがございました。

 図書館の開館時間につきましては、これまでも立地や施設等の条件を考慮し、お勤めの方でも利用しやすいように、平成二十二年に中央図書館及びこもれび大和田図書館、平成二十七年には笹塚図書館の開館時間を平日午後九時までとするなど、利便性を高めてまいりました。平成二十六年には、中央図書館とこもれび大和田図書館の朝の開館時間を午前九時からに拡大し、また、渋谷区立の小中学校、幼稚園の秋季休業日と図書館休館日が重複する場合には休館日を変更するなど、利用実態に合わせた弾力的な運用を工夫してまいりました。

 十館ある図書館は、オフィス街、商業地域、住宅街、また最寄り駅からの距離など様々な立地が異なり、利用者の方のニーズも図書館ごとに特徴があるところでございます。図書館の開館時間の弾力的運用につきましては、各館の地域特性、利用者ニーズを改めて分析し、民間専門事業者のノウハウを活用することも含め、検討してまいります。

 次に、平成十五年の地方自治法の改正を踏まえ、図書館の課題に対応し、一層の区民サービスの向上のため民間事業者の活用など、図書館運営をどのように充実させていくかについてのお尋ねがございました。

 議員から御発言がございましたように、他の自治体において、指定管理者制度による民間事業者のノウハウを活用し、生涯学習や地域コミュニティの機能を担った新たな図書館サービスなどの取り組みが行われていることは私も承知しております。これからの区の図書館といたしましては、電子図書の導入や、生涯学習事業や各種イベントを取り入れた図書館運営、地域コミュニティの場としての、落ちついて本が読めるなど快適な読書環境の充実等が課題となるところでございます。議員からの御提言を踏まえ、より一層の民間活力の導入を図り、区民ニーズに応えた図書館サービスの充実に努めてまいります。

 以上、答弁といたします。



○議長(木村正義) 藤井敬夫議員。



◆二番(藤井敬夫) 御丁寧な答弁、ありがとうございます。

 今回お伺いしました渋谷区基本構想に基づいて、さらなる区民サービスの向上を目指し、長期基本計画の策定をよろしくお願いいたします。

 また、子育て支援については、早期の小規模保育事業の設置及び全ての保育施設の充実を、認知症サポーター育成については、明確な数値目標も含めスピード感を持って進めていただけるようお願いいたします。

 図書館運営につきましては、是非とも区民サービスの充実の一環として検討願います。

 最後に、先ほど議長からもありましたが、小倉 基元区長が今月の十九日にお亡くなりになりました。小倉元区長は自由民主党の渋谷区議会議員、東京都議会議長を歴任され、その後、渋谷区長として渋谷区の発展に多大なる貢献をされました。渋谷区議会自由民主党議員団は、小倉 基元区長に謹んでお悔やみを申し上げると同時に、小倉元区長が築かれた伝統をしっかりと受け継いでまいります。

 以上、ありがとうございました。



○議長(木村正義) 三十四番菅野 茂議員。



◆三十四番(菅野茂) 私は、日本共産党渋谷区議団を代表して区長に質問いたします。

 質問に入る前に、一言発言いたします。

 パリで起きた同時テロについて、イスラム過激組織ISが犯行声明を出したことに対し、日本共産党は、いかなる理由があろうと絶対に許されない卑劣な犯罪行動に、強い憤りを込めて糾弾いたします。犠牲者とその御家族に心から哀悼の意を表します。テロを世界から根絶するために、国際社会の一致結束した取り組みが急務です。

 質問に入ります。

 憲法違反の戦争法、安保法廃止についてです。

 安倍自公政権は九月十九日未明、憲法違反の戦争法を数の暴力で強行採決しました。安倍自公政権に対し満身の怒りを込めて抗議をするものです。戦争法強行採決後も、世論調査では国民の六割が反対し、戦争法が強行されて二カ月後も国会前には九千人が集い、立憲主義、民主主義を取り戻そうと国民が訴え、区内でも党派を超えた宣伝や、若者や学生たちによるハチ公前、表参道での戦争法廃止のパレードなどが繰り広げられました。

 日本共産党は、戦争法廃止、立憲主義、民主主義を取り戻す国民の声に対して、戦争法(安保法制)廃止の国民連合政府の実現を呼びかける三つの提案を行いました。この呼びかけに、小林節・慶応大学名誉教授は、「我が意を得たり」と歓迎の意を表明し、区内在住の九条の会呼びかけ人、澤地久枝さんなど各界から期待、注目されています。

 朝日新聞の世論調査では、野党の選挙協力について四八%が「期待する」と回答しています。戦争法は、戦後七十年間守ってきた憲法九条をじゅうりんして、自衛隊の海外での武力行使に道を開き、日本の平和と国民の命を危険にさらす違憲立法であり、立憲主義を否定するもので許されるものではありません。

 九月から当区議団が行った区政アンケートでも、安保法制について「憲法違反でやめるべき」「国民の理解が得られていない」と回答した人が八四%を占めています。違憲立法の安保戦争法の存続を許せば、立憲主義・民主主義、法の支配という我が国の存立の土台が根底から覆されることになりかねません。憲法を遵守すべき区長として、立憲主義・民主主義を壊す違憲立法である安保法廃止の意思表示をすべきです。区長の所見を伺います。

 次に、オスプレイの横田基地配備中止についてです。

 日米両政府は、違憲の戦争法の具体化として、東京横田基地を日米一体となって軍事拠点にするための特殊作戦に使用するオスプレイCV22を、二〇一七年から十機配備すると発表しました。米軍が作成しているオスプレイの訓練は、特殊作戦に備え地上百五十メートルの異常な低空飛行を行うとされています。

 米軍横田基地が、五市一町、五十一万人を数える人口密集地の中に基地周辺三キロに三十を超える学校、四十を超える保育園があり、現在でも騒音と振動などで住民の生活を脅かしているのです。その上、高い事故率のオスプレイ配備は都民として許すことはできません。

 十一月二十一日には、「オスプレイは東京横田基地に来るな」の大集会が福生南公園で開かれ、五千人が集い、渋谷区民も多数参加いたしました。横田基地周辺の五市一町の自治体は、オスプレイ配備反対の声明を出しています。都民の命を脅かし、平和を壊し、首都東京で侵略のための訓練を行い、出撃する拠点へと強化する横田基地へのオスプレイCV22の配備に、区長として反対の意思を表するべきです。区長に伺います。

 次に、マイナンバー制度の凍結、中止についてです。

 そもそもマイナンバー制度は、国民や自治体が求めた制度ではなく、政府が無理やり押しつけたものです。政府の狙いは、住民登録をしている人に一人残らず個人番号をつけ、収入・財産を厳密につかみ、税や保険料の徴収強化や社会保障のサービス抑制に利用することです。世論調査でも、国民の八割が「漏えいの不安がある」と訴えています。実際、個人情報漏えいを防ぐ完全なシステム構築は不可能であることは、国会や区議会の答弁で明らかとなりました。

 国民と自治体、中小企業に大きな負担と労力を求め、何より憲法で保障された人権である個人情報の漏えいの歯どめがないマイナンバー制度は、来年一月の本格運用に進むのではなく、凍結、中止を国に求めるべきです。区長に伺います。

 次に、区長の政治姿勢についてです。

 今、区民の暮らしは、消費税増税と物価高に加え、社会保障の負担増で家計が圧迫されています。政府の九月の統計で、家計消費支出は〇・四%マイナス、勤労者実質収入は一・六%マイナス、区内の中学生の三七%が就学援助を受けており、生活保護世帯は二千七百世帯に上っています。生活が大変な区民の暮らしと福祉を守るのが自治体の第一の仕事です。大企業の利益を優先させるまちづくりや不要不急の事業をきっぱりやめ、税金の使い方や事業手法を住民本位に転換すべきです。この立場から質問します。

 第一に、庁舎建替えについてです。

 区が民間資金を活用して庁舎、公会堂を建て替える手法は、民間企業が利益第一に庁舎を建替えするもので、自治体がとるべき手法ではありません。区民には、分譲マンションの説明もなく、三井不動産、三井不動産レジデンシャルと十月三十日に、期間七十七年七カ月、対価二百十一億円の定期借地権の設定と新庁舎、公会堂建設のための契約を結んだことは、区民無視と言わざるを得ません。

 庁舎、公会堂と一体事業である三井不動産のマンションは、高さ百四十三メートル、三十九階で、戸数が四百二十戸から五百二十戸と百戸増やし、しかも全て分譲だったのに、賃貸を含めることになっています。また、三井不動産に貸し出した区の土地は、借地期間が終了後に更地として区に返還すると、区は再三、議会にも区民にも説明したのに、契約書の第十五条では、三井不動産に優先して土地の譲渡ができる規定を盛り込んでいることは重大です。

 こうした幾つもの重大変更について、一切区民にも議会にも報告はありません。区長は、議会が議決した基本協定書にもない事項を、なぜ契約書では含めたのか。また、区の土地の譲渡を規定したのか、区長に伺います。

 三井不動産レジデンシャルは、横浜で起きたマンションくい打ち不正事件の当事者です。事件は拡大し、全容究明も責任も明らかにされていません。新聞報道では、国交省は既に宅地建物取引法に基づき売り主の三井不動産レジデンシャルの調査も始めたと伝えています。同法では、取引関係者に損害を与えた場合、営業許可取り消しなどの行政処分を行うと定めているものです。三井不動産レジデンシャルなどとの契約を結ぶことは、民間資金による庁舎等建替え計画に区の最終的な合意を与えるものであり、くい打ち不正事件の全容も責任も明らかになっていない中での契約締結は、到底区民の納得を得られるものではありません。区長は、なぜ不正事件の当事者である三井不動産レジデンシャルとの契約を結んだのか伺います。

 区庁舎と公会堂の建替えについて、区が選択したやり方は、区民にも議会にも知らせず、全て三井不動産レジデンシャルに丸投げ、区が区民に責任を負えない手法です。区の土地に建設する高層マンションの住民説明会は、十一月に予定していたものが三井不動産レジデンシャルの都合で延期するという不誠実な態度をとった上、区民にも議会にも庁舎建替えと分譲マンション計画の全容は全く明らかにされていません。こんなやり方を認めるわけにはいきません。三井不動産、三井不動産レジデンシャルとの契約は撤回し、庁舎建替え計画は白紙に戻すべきです。庁舎のあり方について、区民や専門家などによって再検討すべきです。区長に伺います。

 第二に、渋谷駅周辺再開発と宮下公園整備についてです。

 渋谷ヒカリエを初め渋谷駅南街区、渋谷駅桜丘口地区、道玄坂一丁目駅前地区、渋谷駅街区に高さ百メートル以上の林立するオフィス、商業施設等のビル八棟以上の建設が予定されています。その全ての開発事業主体に東急電鉄、東急不動産が名を連ね、東急グループのための超巨大開発とも言えます。この渋谷駅周辺開発に、区は二〇〇一年度から二〇一五年度までに十一億三千七百四十五万五千七百四十九円の税金を投入してきました。西口広場と東口広場を結ぶ北側自由通路に、十五年間で二十億円が区負担分として支出されます。また、本来開発事業者が負担すべき南口自由通路の整備には、区が全額負担することになっています。幾らになるのか伺います。

 渋谷駅桜丘口地区市街地再開発組合が今年の九月に設立し、東急不動産が主体の事業で高さ百八十メートルと百五十メートルのオフィスビルを中心に事業が展開され、事業費は一千六百三十億円と発表しております。区は、この事業費一千六百三十億円に対し幾ら負担することになるのか、お答えください。

 この地区に五十年住んでいる住民は、「再開発でいい思いをするのは大企業だけ、私たちは住みなれた地域から追い出される」と不安を訴えています。区は、桜丘地区の行き場に困っている住民や小規模テナントに対し、再開発組合が住まいと営業を保障するように指導すべきです。区長に伺います。

 住民追い出しの大企業のための渋谷駅周辺大型開発に税金の投入はやめるべきです。あわせて区長に伺います。

 次に、宮下公園整備についてです。

 宮下公園は、ケヤキの大木が生い茂り、区民、来街者にとって誰もが憩える貴重な都市空間であり、災害時の避難場所として最適な公園です。区長が今年の三月議会で、全会一致で継続廃案になった計画を再度提案した内容は、前回と同様に区有地を全て三井不動産に三十年間提供し整備する手法で、庁舎の建替えと全く同じです。その内容は、一階と地下に駐車場、一万六千平方メートル、三階建ての商業施設、その屋上部分に都市公園を配置し、現在の公園の十分の一、一千平方メートルの敷地を公園面積から切り離して十七階建てのホテルを建設し、切り離した分を区道上の人工地盤を公園に変更し、穴埋めしようとしています。

 意見は、近隣の町会、商店街の団体のみしか聞いておらず、広く区民に説明会を開いていません。宮下公園を利用している区民からは、「公園のよさがなくなってきた」、また、近隣住民は「三階建ての公園になったら、毎日壁を見ているようになる」、地元の店舗からは、「テナントには何が入るか心配」と、不安の声が上がっています。区立の都市公園が、商業施設によって区民や来街者の使用は制約されます。

 住民は、これまで以上のにぎわいを求めているわけではありません。三井不動産のもうけのために住民の財産を差し出す計画は認められません。宮下公園が、いつでも、誰でも自由に使える区立都市公園として、今後のあり方は広く区民が参加する場を設定し、練り上げていくべきです。そして、区が責任を持って管理運営すべきです。区長に伺います。

 第三は、幡ヶ谷二丁目防災公園についてです。

 この土地は、前区長が幡ヶ谷二丁目の七千平方メートルの土地を取得して防災公園にする計画でした。区民から見て問題なのは、目的が二転三転した上、土壌汚染された土地であることが明らかになったことです。しかも、そのことを区民にも議会にも報告しませんでした。区は、その土壌汚染された用地を今年の三月に取得しました。その土地価格は、二社の鑑定評価二十九億一千万円と三十億円に対し、三十一億九千六百二十八万円で購入したのです。まさに土地取得先にありきで、住民不在の不要不急の土地取得です。

 しかも、十一月十六日の総務委員会で、土壌汚染対策法による調査結果が報告されました。その結果は、面積の約八〇%が土壌汚染されており、鉛は土壌含有率で最大濃度は基準値の約三百倍となっています。区民の命と安全を考えるならば、こうした土壌汚染された用地へ保育園、高齢者住宅建設計画は白紙に戻すべきです。区長に伺います。

 区は、土壌汚染の調査結果について、住民説明会を開くべきです。そして、この用地を今後どうするかについては区民参加で検討すべきと考えますが、区長に伺います。

 第四に、河津町の第二保養所について伺います。

 伊豆河津町の第二保養所への税金投入は、旅館の取得費も含め五億円に上り、さらに年間の運営費に一億五千万円、老朽化した施設の維持管理、エレベーターを初め本館大規模改修などに多額の税金投入が行われることは間違いありません。区民から「税金をもっと違うところに使うこと」「遠くて行く気になれない」、また、浴場などの改築後に行った区民からは「区内から車で三時間半もかかり、遠くて体がもたない」「ヒノキ風呂は三、四人が入れる程度、狭過ぎる」など、批判的な声が多く寄せられています。

 アンケートでは、河津町の保養所について必要か必要でないかの問いに対して、「必要がない」七〇・八%、「必要」が四・七%でした。今後、大規模改修などによる多額の税金支出が予定されています。また、区民からは「今、区がやるべきことは、第二保養所に多額の税金を使うことではなく、福祉・子育て支援に」という声が多数です。不要不急の事業である第二保養所はやめるべきです。区長の所見を伺います。

 次に、社会保障制度を守ることです。

 本来、社会保障制度は、憲法二十五条に基づき充実されるべき制度です。それが次々と改悪され、事業の切り下げと財政削減など国民の負担増が暮らしを苦しめる深刻な事態となっています。

 こうした中、政府は骨太方針二〇一五年で、社会保障費の伸び率を二〇一六年度から毎年三千億円から五千億円削減し、その中で入院医療費は三五%もカットする方針を打ち出しました。まさに、社会保障を解体させるもので、区民にとっても自治体にとっても見過ごすことができません。区長は国に対し、社会保障費の大幅削減をやめるよう求めるべきです。所見を伺います。

 次に、医療・保険料についてです。

 本年度も国保料が値上げされ、一人当たり平均額十万六千五百四十五円になりました。アンケートでは、保険料について「重く感じる」「やや重く感じる」を合わせると八二・五%を占めています。滞納世帯は三〇・〇四%に達しました。給与収入が三百万円の夫婦と子ども一人世帯の場合、年間保険料は二十六万八千百三十七円と、前年度より三千八百六十四円増という限界を超えるものです。

 国民健康保険料の値上げの原因は、総医療費の四五%あった国の定率負担と、調整交付金を二五%に引き下げたことにあります。全国知事会は、余りにも低い国庫負担を引き上げるため、一兆円の国庫負担増を要求しています。政府は、こうした地方自治体などの要求で本年度は一千七百億円、さらに二〇一八年度までに一千七百億円を低所得者対策として投入することを表明いたしました。臨時的な公費の投入にとどめることなく、国民皆保険を持続可能にする唯一の道、国庫負担割合を引き上げるよう国に求めるべきです。区長に伺います。

 また、国保加入者の貧困化や医療からの排除が社会問題となっている中、一般財源を投入し保険料の引き下げと区条例に定められた個別減免を広く活用し、低所得者の負担軽減を促進すべきです。区長の答弁を求めます。

 また、医療費無料化の拡充についてです。

 今、社会問題として子どもの貧困対策が、国はもちろん自治体も対策会議を立ち上げるところも少なくありません。子どもの貧困は、健康状態や学力など様々な面で影響が出る点も挙げられています。区内でも、高校生を持つ親は「部活などでけがや病気で年間の医療費は四、五万円はかかる。親の収入などを気にして、けがや病気になっても病院にかからないように我慢していることもある」と語っています。

 アンケートでは、子育て支援について、子どもの医療費無料化制度を「高校生まで」と回答した人は二八・八%です。既に全国では、高校生の医療費無料化について、通院で二百一、入院で二百十五の自治体が、都内では千代田区、日の出町、北区に続いて新たに奥多摩町が入院・通院とも医療費無料化を実施しています。子どもの貧困をなくし、子育て支援をさらに拡充するために、医療費無料化を高校生まで拡充すべきです。また、多年にわたって社会に貢献してきた七十五歳以上の住民税非課税世帯の高齢者の医療費も、無料化にすべきです。区長に伺います。

 介護保険制度についてです。

 一点目は、総合事業についてです。

 国が、介護保険給付の削減のため要支援者を介護保険給付から外し、総合事業に移したことは認められません。区は、来年度から要支援一・二の訪問介護と通所介護を総合事業に移行させることを決めました。区が行う総合事業移行における方向性が示されましたが、具体的な内容は検討中のものばかりです。区民や介護事業者から不安の声が上がっています。総合事業で要支援者の現行の訪問介護、通所介護サービスを全ての人に保障すること。また、現行の介護報酬単価を保障すること、さらに、サービスを提供する事業者の確保はされるのか。以上、区長に伺います。

 二点目は、地域包括ケアについてです。

 区の調査によると、高齢者世帯の実態は、施設入所者を除いてひとり暮らしの世帯、配偶者と二人暮らしの世帯、日中独居の高齢者世帯の割合は六二・七%を占めていることから、日常的に高齢者の実態を把握し、地域密着したきめ細やかなシステムの構築が大切です。地域包括ケアシステムの核となる地域包括支援センターが十一カ所に増設されたことは前進です。今後、地域に密着した切れ目のないサービスを提供していくことが課題です。

 地域包括支援センターの体制強化は待ったなしです。現在でも多忙で、地域のネットワークづくりに大変苦労している実態です。各地域包括支援センターの増員と、地域ネットワークのコーディネーターを配置するべきです。区長に伺います。

 さらに、地域の社会資源との連携の強化に当たっては、各団体の下からの意見を大切に積み上げていくシステムを確立すること。地域で自主的に健康体操などを実施している団体への公的施設の場所の確保や、財政支援を行うべきです。区長に伺います。

 三点目は、保険料と利用料の軽減策の拡充についてです。

 保険料は、基準額が年額六万七千五百六十円と五千七百六十円も値上げされ、また、利用料についても一割負担でも月五千円の負担が限界であり、必要な介護サービスを控えている人から悲痛な訴えが寄せられています。八月からは利用料の二割負担が実施され、介護認定者の約二五%、およそ二千百人がこれまでの二倍の負担となるのです。区独自に保険料・利用料の負担軽減制度の対象を全ての住民税非課税世帯まで拡大するために、預貯金限度額要件を撤廃するとともに、利用料が二割負担となったボーダーライン層の人に軽減策を講じるべきです。また、低所得者の介護施設入所者への食事、居住費を軽減する補足給付制度においても、八月から、一定の預貯金がある人、また世帯分離している場合でも配偶者が住民税課税であれば対象外となります。補足給付が対象外となった施設入所者に負担軽減策を実施すべきです。区長に伺います。

 四点目は、特養ホームの増設についてです。

 十月一日現在の特養ホーム待機者は依然として五百八十一人おり、待機者解消は喫緊の課題です。

 東京都は、福祉先進都市の実現の政策指針で、二〇二五年度を目途に特養ホームの整備六万人分を掲げています。区としても、二〇二五年問題を見据え、特養ホームの増設計画を策定すべきです。また、東京都に対して小規模特養ホームへの補助をするよう要請すべきです。区長に伺います。

 五点目に、介護報酬引き上げと人材確保についてです。

 国は、今年四月から史上最大規模の介護報酬引き下げを行いました。小規模デイサービスではマイナス九・二%、特養ホームの多床室はマイナス一二%と大幅な削減となっています。このことによって、事業所の閉鎖や介護労働者の処遇改善も後退する事態を招いています。我が党都議団の調査では、介護報酬削減による年間の減収予測額について、一施設当たり平均で一千四百五十万円、定員百人以上の施設では平均二千万円に上るといいます。また、全国では小規模デイサービスの三割が撤退・縮小する事態です。区内でも、笹塚と参宮橋にあった事業所が統合され、笹塚の事業所が閉鎖されました。国に対し、介護事業全体が打撃を受ける介護報酬引き下げを中止し、直ちにもとに戻すことを要請すべきです。また、介護の人材確保を支援するため、区独自に事業者に対し職員の処遇改善と人材確保の助成制度を実施すべきです。区長に伺います。

 次に、がん検診と骨粗鬆症予防対策の改善についてです。

 第一に、がん検診の改善についてです。

 依然として、がんは死因のトップです。昨年の区内の死亡者数は四百七十人に上ります。早期発見・早期治療のため、がん検診の改善が強く求められています。当区では、既に乳がん、子宮がんの検診が身近な十八カ所の指定医療機関で受診できるようになっています。しかし、胃がん、肺がん、大腸がんの各検診は区民健康センターと東京都予防医学協会の二カ所のみに限定され、指定医療機関では受診できません。区内の乳がん、マンモグラフィ検査を実施している病院では、先日日曜日に休日検診を実施したところ、約百四十人の予約があり、区民のがん検診への関心が高いこと、身近な病院で検診が受けられることがいかに重要かを担当者は述べています。

 港区では、全てのがん検診が身近な指定医療機関で受診できます。大腸がん、肺がん、胃がんの各検診受診率は、二〇一四年度が約三〇%となっており、いずれも二十三区中トップクラスになっています。当区の各検診の受診率は、二〇一四年度では一四%台前後で、港区の半分程度というのが実態です。区の責任で早期発見・早期治療という区民の健康増進を促進させるべきです。全てのがん検診が区内の指定医療機関で受診できるようにすべきです。また、日曜検診と二次検診の無料化を実施すべきです。お答えください。

 第二に、骨粗鬆症予防対策についてです。

 寝たきりの原因の第四位が骨折、転倒で、一一・八%を占めています。二〇一二年度厚生労働省のデータでは、大腿骨付近の骨折件数は、男性が三万八千件に対し女性は十三万八千件に上り、特に女性と高齢者の有病率が高いと言われています。このことに対し、公衆衛生学の近畿大学医学部の伊木学部長は、骨粗鬆症のリスクの高い高齢者の検診受診率の向上などを指摘しています。

 区の骨量測定は二〇一四年度総数で六百四十七人と、二〇一二年度の八百五十三人から年々減少しているのです。寝たきりの原因となる骨折を減らすために、これまでの骨粗鬆症、骨量測定を骨粗鬆症検診に位置づけ、検診日を月二回、検査内容を問診、骨密度測定、診断、保健指導とし、治療に結びつけることが重要です。

 対象を二十歳以上の女性と六十歳以上の男性も含めるなど、充実させるべきです。また、各種のイベントにおける区内の医療機関団体が自主的に実施する骨量測定などへの区の助成を支援すべきです。区長の見解を伺います。

 最後に、代々木二・三丁目の国有地の活用についてです。

 さきの第三回区議会において、代々木地域の住民から提出された、「区として国有地である代々木二・三丁目の公務員住宅跡を渋谷区に払い下げてもらえるよう国に要請することを求める請願」が、全会一致で採択されました。

 代々木二・三丁目の国有地は、面積九千四百七十一・二五平方メートルという大きな土地で、区民にとって貴重な財産とも言えるものです。区としても、保育所や特養ホーム等の高齢者施設、障害者支援施設等の福祉関係施設などを整備していく上からも、用地確保が困難な中、この国有地の積極的な活用が求められています。

 区長は、代々木二・三丁目の国有地の活用について、国に提示した具体的な内容と取得の決定はいつなのかお答えください。



○議長(木村正義) 長谷部区長。



◎区長(長谷部健) 日本共産党渋谷区議会議員団、菅野 茂議員の代表質問に順次お答えいたします。

 最初に、安全保障関連法についてのお尋ねかと思いますが、この問題につきましては国政の場で議論されておりますので、そのような考えはございません。

 次に、横田基地へのオスプレイの配備に区長として反対の意思をあらわすべきとの御意見であります。このことにつきましても、国家の安全保障にかかわることであり、国において議論されるべきものと考えておりますので、そのような考えはございません。

 次に、マイナンバー制度についてのお尋ねです。

 マイナンバー制度は、番号法によって定められた国の制度であり、国民の利便性を向上し、行政を効率化し、より公平・公正な社会を実現するための基盤として構築されるものです。

 マイナンバー制度では、国が新たに整備する情報提供ネットワークシステムを使用して情報連携を行います。これはインターネットから完全に遮断したシステムであり、適切なアクセス制限によって限られた者のみが使用することとなっています。

 また、個人情報は各行政機関で分散管理され、必要に応じて照会する仕組みのため、芋づる式に情報漏えいしないようになっています。情報連携の際にネットワークを流れるのは、行政機関ごとに付番された符号であって、十二桁のマイナンバーそのものは用いません。さらに、通信を行う際は、内容が暗号化されることとなっています。

 このような様々な措置を講じているため、個人情報は厳格に管理されていると考えます。本区といたしましては、国と連携し、技術的課題に加えて職員の研修等、一層のセキュリティ対策を含め、制度を運用してまいります。よって、マイナンバー制度の凍結、中止を国に求める考えはありません。

 次に、庁舎建替えについて、二点のお尋ねです。

 まず、区が事業者と交わした契約書についての御質問ですが、事業者と締結した契約書は、基本協定書第八条の規定に基づき、区及び事業者の間で協議の上、締結したものです。区有地の貸し付けを行うために契約上必要な規定を盛り込んでいるもので、基本協定よりは詳細な内容が含まれておりますが、基本協定の目的にのっとって定めております。

 なお、土地の譲渡に関して、区には譲渡の意思はありませんが、万が一、将来、区が区有地を処分しなければならない事態が起きた場合の手続を規定したものです。通常の不動産取引における借地契約では一般的な条項で、単に借地人の優先協議を認めたものであり、事業者に土地を譲渡することを前提とした規定ではありません。

 本契約の基本的な考え方は、借地期間の終了日までに事業者が更地の状態に戻し、かつ第三者の占有のない状態で区に土地を明け渡すことであり、そのことは契約書第十八条に定めております。

 次に、事業者となぜ契約を締結したのか、また、契約は撤回し計画を白紙に戻し、区民、専門家とともに再検討すべきとのお尋ねですが、庁舎の建替えについては基本協定や定期借地権の設定について既に区議会の議決をいただいており、その基本協定に従い建替えを着実に進めるため、解体工事着手手前に予定どおり事業者と契約を締結したものです。

 また、これまでも専門家や区民の声を十分に聞きながら計画を進めており、契約を撤回し計画を白紙に戻す考えはありません。

 次に、渋谷駅周辺再開発についてのお尋ねです。

 本区では、渋谷駅周辺の再開発については引き続き官民が連携しながら、基盤整備を含めたまちづくりを進めております。なお、具体的な内容に関しましては、渋谷駅周辺整備担当部長より答弁させます。

 次に、宮下公園整備についてのお尋ねであります。

 新宮下公園整備事業は、老朽化した宮下公園と渋谷駐車場を官民連携で、民間の資金や技術、ノウハウを活用し、区の財政負担を最小限に抑えつつ、事業用施設と一体的に整備する事業です。

 本事業は、水と緑の空間軸の形成、地域のにぎわいの創出、公園及び駐車場の耐震性能の向上を図ることを目的としており、現在、公園及び駐車場の機能をさらに増進させるとともに、帰宅困難者対策など防災面でも大きく寄与する施設となります。

 本区では、本年五月以降、あらゆる機会を捉えて地域の皆様に丁寧に御説明し、事業者提案の修正案をまとめ、施設の整備についても一定の御理解を得られたところです。今後も引き続き地域の皆様の御意見を伺いながら、事業を進めてまいります。

 次に、幡ヶ谷二丁目防災公園についての御質問に、順次お答えいたします。

 幡ヶ谷二丁目防災公園予定地は、十一月四日に土壌汚染対策法の「形質変更時要届出区域」の指定を受けました。形質変更時要届出区域は、本来土壌汚染の摂取経路がなく汚染の除去等の措置が不要な区域ですが、幡ヶ谷二丁目防災公園予定地は防災公園として、また保育施設や高齢者住宅等として整備していくため、前所有者の責任において汚染除去工事を行うこととしております。

 汚染のある土は全て除去し、そこに汚染が全くないことを分析して、安全を確認した土を新たに入れることになっており、汚染除去工事が完了すれば安全な状態となります。したがいまして、計画を白紙に戻すことは考えていません。防災や待機児童対策などのニーズに応えるため、有効に活用していきたいと考えております。

 次に住民説明会についてですが、現在土壌改良工事を前所有者が責任を持って行っており、区では安全な状態となってからの引き渡しを受けます。その後、建築計画の説明会を開催しますので、その中で土壌の安全性も含めて説明を行い、住民の皆様からの御意見を伺ってまいります。

 次に、河津さくらの里しぶやについてのお尋ねです。

 保養所はやめるべきとの御意見ですが、その考えはありません。宿泊された方のアンケートでは、接客や食事について高い評価をいただいています。また、温泉プールも特に子ども連れのファミリーに大変好評です。指定管理者制度の導入により、今後も運営に一層の工夫を凝らし、質の高い保養施設を目指してまいります。

 次に、社会保障制度についてのお尋ねですが、少子高齢化が進行する中、持続可能な社会保障制度をつくり上げていくことの重要性は、ここで申し上げるまでもありません。社会保障制度全体の制度設計については、その財源も含め国政の場で議論すべき内容であり、区として国に対して申し入れをする考えはございません。

 次に、医療、保険料についてのお尋ねですが、まず、国民健康保険における国庫負担割合は法令で規定されており、医療給付費のうち五〇%は国及び都からの支出によって賄われておりますので、国庫負担の引き上げを国に求める考えはございません。

 次に、保険料の引き下げについては、二十三区においては統一保険料という枠組みをとっており、区による一般財源の繰り入れによる保険料の引き下げを行う考えはございません。

 また、国民健康保険料の減免については、年度当初に被保険者に発送している「国保のしおり」で周知し、適正な運用に努めているところでございます。

 次に、医療費無料化の拡充についてのお尋ねですが、まず、高校生の医療費窓口負担の無料化については、本区では既に中学生まで無料化しており、高校生にまで医療費無料化を拡大する考えは持っておりません。また、七十五歳以上の住民税非課税世帯の高齢者の医療費を無料化することについてのお尋ねですが、医療費の窓口負担については社会保障制度を維持していくために、法令の定めによる応分の負担が必要であると考えており、区独自に無料化する考えはありません。

 次に、介護、福祉についてのお尋ねです。

 初めに、総合事業についてです。

 介護保険制度改正に伴い、平成二十七年四月より要支援者の訪問介護と入所介護は、介護保険事業会計における地域支援事業に移行されることが法で定められています。現在は経過措置期間のため、本区においても安定的な移行とすべく、実施を平成二十八年四月からとし、現在準備を進めているところです。総合事業への移行に際しては、現行サービスの水準を保つとともに必要な人にその必要なサービスを提供できる体制を整備し、渋谷区版地域包括ケアシステムを構築してまいります。なお、具体的な内容については福祉部長より答弁させます。

 次に、地域包括ケアについてのお尋ねです。

 本区では、渋谷区版地域包括ケアシステムの構築の一環として、地域包括支援センターを強化するなどしているところですが、その具体的な内容につきましては福祉部長より答弁させます。

 次に、保険料と利用料の軽減策の拡充についてのお尋ねですが、本区では、低所得者への対応として区独自の保険料減額制度及び利用料軽減制度を実施しているところですが、詳細につきましては福祉部長より答弁させます。

 次に、特別養護老人ホームについてのお尋ねです。

 現在でも、本区の特別養護老人ホームの整備率は二十三区のトップレベルでありますが、さらに旧本町東小学校跡地に百床規模の特別養護老人ホームの整備をしているところです。今後の特別養護老人ホームの整備については、渋谷区基本構想の策定を踏まえ、次期第七期高齢者保健福祉計画及び介護保険事業計画において、本区の高齢者の人口及び要介護認定者数の推移など、総合的に分析して検討する必要があると考えています。

 一方、東京都に対する要請については、既に特別区長会において、施設整備に対する補助制度の充実ということで、要望書を提出しているところです。

 次に、介護報酬の引き上げと人材確保についてのお尋ねです。

 介護報酬につきましては、社会保障審議会介護給付費分科会において十分に審議され、国政の場において決定されているものです。したがいまして、国に対し介護報酬引き下げ中止を求める考えはありません。

 また、職員の処遇改善と人材確保の助成制度につきましては、平成二十七年度介護報酬改定において処遇改善がされており、区が独自に事業者に対して助成制度を実施する考えはありません。

 次に、がん検診と骨粗鬆症予防対策の改善について二点のお尋ねですが、専門的な観点からの答弁が必要なので、健康推進部長より答弁させます。

 次に、代々木二・三丁目の国有地の活用についてのお尋ねですが、代々木二・三丁目の国有地については、関東財務局が平成二十七年七月一日付で公的取得要望の受け付けを開始しました。締め切り期間は九月末となっており、平成二十七年九月二十九日に区としての取得要望を提出しております。取得要望の中で、利用用途としては福祉系公益施設、住宅供給事業用地、教育施設用地などを例示しており、今後さらに検討を進めていきたいと考えています。

 また、取得の決定時期ですが、関東財務局からは平成二十八年六月ごろに譲渡先を決定すると聞いています。



○議長(木村正義) 安蔵福祉部長。



◎福祉部長(安蔵邦彦) 私からは、総合事業ほか三点のお尋ねにつきましてお答えさせていただきます。

 初めに、総合事業についてでございますが、要支援者の現行の訪問介護、通所介護サービスが全ての人に保障されるかというお尋ねでございます。

 総合事業のみならず、介護保険におけるサービスについては対象者の心身の状況、置かれている環境、その他の状況に応じて、対象者自らの選択を基本に、ケアマネジャーの専門的な視点に基づき提供されるものです。したがいまして、総合事業においても現在受けているサービスと同等のサービスを提供することにより、適正に対応してまいります。

 次に、現行の介護報酬単価につきましては、現行相当のサービスについては同一単価での実施を予定しております。なお、現在、要支援者に対して訪問介護と通所介護を実施している事業者は、引き続き総合事業における現行相当サービスを実施することができることとなっており、大方の事業者はそのサービスの提供を継続していくと考えております。

 続きまして、地域包括ケアについてのお尋ねでございますが、関連する御質問のため一括でお答えさせていただきます。

 初めに、地域包括支援センターについてでございますが、既に、機能強化することを目的として、平成二十七年度から日常生活圏域ごとにある四カ所の機能強化型地域包括支援センターに一名ずつ増員しています。その結果、地域だけでなく圏域ごとの課題などにも対応する形で成果が出てきていると考えています。

 今後の地域包括支援センターの職員体制については、地域のネットワークのコーディネーターのみならず、認知症への対応を含めて検討してまいります。

 次に、地域の社会資源との連携についてでございますが、各地域包括支援センターにおいて社会資源の掘り起こしを行うなどして、さらに連携を深めていきたいと考えています。一方、地域で自主的に活動していただいている団体については、現在地域におけるコミュニティの場であり、同時に今後は地域における様々なサービスの担い手となるよう、応援してまいりたいと考えております。

 次に、保険料と利用料の軽減の拡充について、預貯金限度額要件を撤廃するとともに、利用料二割負担者への軽減策を講じるべき。また、補足給付対象外となった施設入所者に負担軽減策を実施すべきについて、お答えいたします。

 本区では、低所得者への対応として、区独自の保険料減額制度及び利用料減額制度を実施しているところです。これらの軽減制度については、本人が住民税非課税であっても世帯として一定の収入がある場合、または一定の預貯金がある場合は、負担能力があることから対象外としているところでございます。

 したがいまして、区独自の保険料と利用料の軽減制度について、預貯金の限度額を撤廃することや対象を拡大する考えはございません。また、利用料二割負担についても、負担能力があることから、新たな軽減策を講じる考えはございません。また、補足給付が対象外となった方についても、一定の預貯金があり負担能力があると考えられることから、新たな軽減実施の考えはございません。

 以上、答弁とさせていただきます。



○議長(木村正義) 広松健康推進部長。



◎健康推進部長(広松恭子) 私からは、がん検診と骨粗鬆症予防対策の改善について、二点答弁いたします。

 まず、がん検診についてですが、がん検診は健康増進法に基づく健康増進事業として、がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針に基づき実施しております。この中で、それぞれの検診は適切な精度管理のもとに行うよう求められていることから、本区では、胃がん、大腸がん、肺がん検診については区民健康センター桜丘と東京都予防医学協会で精度管理を行いながら実施しており、現時点では、区内の他の医療機関で実施することは困難と考えております。

 また、がん検診などでがんの疑いがあるとされた場合には、速やかに医療機関を受診し、検診の結果をもとに適切な検査方法を選択し、確実な診断を得ることで、必要な場合には早期に治療を開始することができます。このため、現在は二次検診ではなく医療保険による診療を受けるようお勧めしており、がん検診後にもう一度検査のみを行うような事業を実施する考えはございません。

 なお、検診の実施については、それぞれの医療機関の開業日によります。平日に時間がとれない方につきましても、乳がん、子宮がんについては土曜日に検診を実施している指定医療機関があり、胃がん、肺がん、大腸がんにつきましても、区民健康センター桜丘と東京都予防医学協会のいずれかで、毎週土曜日に検診が受診できる体制を整えております。日曜検診につきましては、現状では実施の予定はございません。

 次に、骨粗鬆症予防対策についてですが、骨粗鬆症の予防は、カルシウムはもちろんですが、それだけにとどまらないバランスのとれた栄養と運動習慣により、青少年期からしっかりとした骨格をつくり、壮年期には、同様にして骨量を減らさず維持することが大切です。高齢期にも同様に、骨量を維持するための予防を心がけることが必要ですが、転倒骨折による寝たきりなどの予防のためには、骨だけでなく運動器全体の機能を維持する取り組みが望まれます。

 本区では、運動器の衰えによる転倒や骨折の危険性が増し、介護の必要性が高くなるロコモティブシンドローム予防を、高齢期の重要な健康課題と位置づけ、予防のための普及啓発に力を入れてまいりました。代表的なものが、専門医の講演と運動指導員による指導を組み合わせた「まちかど相談会」、そして今月二十九日に実施する「ロコモ予防講演会」です。これらは、渋谷区医師会の協力を得て実施しております。

 学童期、青壮年期の総合的な健康づくりとともに、健康寿命の延伸に向けた高齢期の課題であるロコモティブシンドローム、認知症、口腔機能の低下を総合的に予防することが大切であるため、今後も健康日本一を目指し、各関係機関による自主的な取り組みと連携しながら、各種情報の提供、出前講座等を通じて、区民の自主的な健康づくりを支援する取り組みを進めてまいります。

 以上、答弁とさせていただきます。



○議長(木村正義) 須藤渋谷駅周辺整備担当部長。



◎渋谷駅周辺整備担当部長(須藤憲郎) 私からは、渋谷駅周辺再開発につきましてお答えさせていただきます。

 渋谷駅南口北側自由通路につきましては、平成二十四年度に定められた渋谷駅中心地区基盤整備方針に基づき、平成二十五年度に都市計画決定されたもので、JR線で分断されました渋谷三丁目と桜丘町との広域なエリアを結ぶ歩行者ネットワークを形成するための重要な都市基盤と位置づけられており、国の補助制度を活用しながら渋谷区の事業として整備しているものでございます。

 平成二十六年度より実施設計を継続しており、山手線、埼京線の鉄道上空における工事でもあることから、様々な制約の中、現在工事費について積算・精査しているところであり、整備費用についてはまだ決まっておりません。

 次に、渋谷駅桜丘口地区市街地再開発事業につきましては、桜丘町など周辺地域の様々な課題の解決を図るため、地元地権者の発意に基づき関係者間で議論を重ね、昨年六月に再開発事業として都市計画決定したものです。

 組合の設立時に策定されました事業計画において、総事業費は一千六百三十億円となっております。また、事業計画の資金計画上は、国際競争拠点都市整備事業としての補助金八十億円が含まれており、区はその二分の一の四十億円を負担することが想定されています。この補助金の支出につきましては、今後の事業進捗に合わせてその都度申請を受け、財政状況を鑑みながら議会にお諮りし決定してまいります。

 また、渋谷駅桜丘口地区市街地再開発事業につきましては、現時点で地権者のほとんどが再開発事業に参加する意向であり、小規模テナントなどの借家人につきましても、再開発組合が都市再開発法に基づき、今後、交渉により適切な対応を進めていくことになります。この再開発事業には、住宅を約百七十戸建設する予定となっており、地元地権者を含む多くの住民の方々が、将来に向けて渋谷に長く住み続けられるための開発であると考えております。

 以上、答弁とさせていただきます。



○議長(木村正義) 菅野 茂議員。



◆三十四番(菅野茂) 区長と理事者から答弁をいただきました。再質問をさせていただきたいと思います。

 国政問題については国政だからということで答弁を避けられていますけれども、私も先ほど質問で、この戦争法の大事な今機会に来ていると。憲法のこの九条が、とりわけ壊されていく、いわゆるどんな政権でも憲法の枠の中で政治を行うというのは、立憲主義の原則だというふうに思っております。

 区長自身、この地方自治体の役割も憲法で定められているわけです。国と地方自治体は対等だということにもなっているわけです。堂々と、この憲法の枠の中で政治が行われたのかどうか、憲法九条が壊される、集団的自衛権行使がその範囲から外れているんではないか。そして今、地域住民や多くの区民からは、特に誰の子どもも殺させないとか、若者を戦場に送らない、こういう若い人たちの声が表参道でも起きているわけです。是非とも自治体の長として、隣の世田谷区の保坂区長は、市民集会に参加して、違憲立法はもう通させないという九月十二日の、そういうメッセージも寄せられています。是非とも、立憲主義が壊されるこの違憲戦争法に対して廃止を求めるべきでありますけれども、区長の思い、最初は区長は戦争は嫌だとまで言ったんですよ。その思いを示していただきたいというふうに思います。

 次に、オスプレイの問題も関連して、是非とも東京の上空にいわゆるオスプレイ、事故発生率が多い、ハワイでも人的なミスでもやっぱりそうやって起きるわけだし、構造的な問題も、事故率が高いということもありますのでね、この首都東京でこの高い事故率のオスプレイの配備を是非とも中止をさせる。周辺の五市一町、五十一万人の人たちと連帯して二十二万人の区民が連携して、平和な渋谷東京をつくっていくように、是非とも訴えていただきたい。これは要請しておきます。

 マイナンバーについては、効率性だけを言いますけれども、最大の問題は完全に漏えいを防げないという問題もありますので、その点はしっかりと受けとめていただきたいというふうに思います。

 区長の政治姿勢の問題、これは四点にわたって区長、私は十月三十日に締結した問題で、なぜ区民にこの公会堂と庁舎と事業者のマンションが一体の事業で成り立っているんですよ。それなのに、区民にはこのマンションの部分を一切説明しないで、十月三十日締結した。まさに区民をないがしろにしてこの事業を進める。逆に言うと、事業者の利益を最優先したやり方ではないんですか。まずその点について、区民に対してこういうやり方が認められるのか、まずその点についてははっきり、長谷部区長がこういうやり方で住民参加ということがないがしろにされた形で、これからの事業を進めていくのか。これは宮下公園でも同じですよ。事業者の提案によって事業者による事業者のための庁舎建替えじゃないですか。宮下公園の整備じゃないですか。私はそこまで言いたくなりますよ。

 住民の参加が確認されていないということが、どれほど地方自治の問題として大事なのか。この点については、いわゆる分譲から賃貸まで含める、こういう協定に相互が協議できるからといって結んで、後で決めたことを議会や区民に報告する。これまでは事前にしっかりと議会においても、住民においても、合意合成が図れることが何よりも大事じゃないですか。

 それと同時に、二つ目の重大な問題は、三井不動産レジデンシャルの横浜のマンションの不正事件。これはくい打ちだけの問題じゃないですよ。構造的にも、また国の行政の問題にしても根深い問題。事件が解明されていないじゃないですか。これからの問題です。

 それから、三井不動産レジデンシャルは社会的にもこれだけの不安を投げかけているわけですから、こういう社会的・道義的にも区が、この事件が解決されていない、責任も明らかにされていない中、締結するということは、全く区民に対して納得のいかないやり方だと思いますけれども、あわせて答弁をいただきたいと思います。

 それと、渋谷駅再開発問題で部長が答えられましたけれども、私は、この渋谷駅再開発がいかに、いわゆる都市整備、都市環境を整えるとか、それから、環境をよくしていくということがいかにまやかしかということが明らかになったこと、区長はちゃんと知っていただきたい。

 ヒカリエが、いわゆる都市再生緊急整備特区を使って、自然エネルギーを使うということで容積率を五五五%上乗せしたんですよ。そして、CO2、いわゆる温暖化を防止するための排出量を低くすると言っていたのが、年間一万トンにしていくというのに、現在でも一万四千トン出しているんですよ、あのヒカリエが。環境の負荷を軽減する役割を担っていないじゃないですか。こういうところに税金を使ってまちづくりをするというようなことが行われているわけです。私は本当に区の税金を、大企業が、いわゆる活躍するようなまちづくりに税金を投入するべきじゃないというふうに思っております。

 それから、幡ヶ谷防災公園につきましては、土壌汚染されているその土地を買ったのじゃないですか。区長。わかっていて買っていて、鉛が約三百倍出ている土地に保育園と高齢者の住宅を建てる。そんなことは絶対許されません。まず、その点について答弁をお願いしたいというふうに思います。



○議長(木村正義) 菅野議員、二つですね、再答弁は。二つですね。庁舎、安保法制はないですね。

 じゃ、長谷部区長。



◎区長(長谷部健) 日本共産党渋谷区議団、菅野 茂議員の再質問にお答えします。

 区長就任当初、一番最初にお答えしたとおり、そのスタンスは変わっていなくて、国政の場で議論されることは国政でしてほしい。これは最初にあのとき申し上げて、今後そういう質問があったときについても、そのスタンスは僕はずっと続けるというふうに申し上げたので、御理解いただきたいし、あのときも申し上げました。もう一度だけ言いますけれども、戦争は僕だって反対です。

 また、マイナンバーについてですけれども、これはもちろんセキュリティを守っていくというのは当然のことで、ただ、これは新しいセキュリティを構築したら、またそれに対して新しい攻撃があったりとかして、それはどうしても繰り返されます。



○議長(木村正義) 区長、マイナンバーのことは聞いていない。言いっ放しでしょう。言いっ放し。



◎区長(長谷部健) それをしっかりセキュリティを確保しながら続けてやっていくということが課題だと受けとめますので、それを理解していただければと思います。

 また、庁舎の建替えについてですけれども、何で理解されないのかわからないんです。事業者のための建替えじゃないです。区民のための建替えです。民間のノウハウを活用した区民のための建替えです。それ以上のものでもありませんし、それ以下のものでもないと思っています。御理解いただければ幸いです。

 あとは、駅周辺の開発についても同様です。企業がよくなり、区民の利便性、区民以外でこの渋谷を訪れる人たちの利便性が向上する開発です。ですので、しっかり区も応援してやっていこうと思っております。

 あとは、幡ヶ谷の土地、二丁目の土地については、もう先ほど答弁したとおりです。前持っていた所有者がそれをきれいにして、区のほうにこれから渡すということですし、その譲渡が終わってから、今現在形質変更時要届出区域となっているわけですから、これではここは本来なら土壌汚染の駆除の措置が不要な区域ということですけれども、それをした上で譲渡してもらったところで、何を建てるか話すときに、区民にしっかり説明する説明会をするというふうに先ほど申し上げました。御理解いただければと思います。



○議長(木村正義) 菅野 茂議員。



◆三十四番(菅野茂) 再答弁いただきました。

 やはり、区長の今後の姿勢の問題として、住民が主体となった住民参加というのを、本当に根づかせていただきたい。制度の分野として私はそのことをしっかりと。それから、無駄遣いをやめて、今暮らしが大変なときにしっかりと区民のために税金を使っていただく。そのために我が党は頑張りますので、よろしくお願いいたします。



○議長(木村正義) 議事進行上、暫時休憩いたします。

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   休憩 午後三時二十六分

   再開 午後三時四十五分

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○副議長(沢島英隆) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 区政一般に関する質問を続行いたします。

 十六番久永 薫議員。



◆十六番(久永薫) 私は、渋谷区議会公明党を代表して、長谷部区長、森教育長に大きく七点にわたり質問をさせていただきます。

 質問に入ります前に、一言申し述べさせていただきます。

 またしても一般市民が無差別テロの犠牲になったフランス・パリ同時多発テロ、いかなる理由があれ、断じて許されるものではありません。一連のテロにより犠牲になられた方へ、心より哀悼の意を表するものであります。

 さて、庁舎建替えの工事がいよいよ始まり、私たちも十月より、ここ仮庁舎へ移転をしてまいりました。本日は移転後初めての定例議会です。

 このたびの庁舎建替えは、何よりも、区民の皆様、そして皆様を支える職員の命を守るという観点からも、安心・安全の防災対策のため、そして最新のスマート庁舎へと生まれ変わります。また、この庁舎の建替えの手法により、人口増と増収が図られることと思います。一日も早い新庁舎完成に向けて、必ずや区民の皆様に喜んでいただけるものとなるよう、私たちも全力で推進を進めてまいりたいと思います。

 それでは、質問に入らせていただきます。

 初めに、子育て支援について二点お尋ねいたします。

 まず一つ目に、子育てポータルサイトの構築についてです。

 現在、渋谷区では、子育て支援ナンバーワンとうたわれるほど、妊娠期のサポートから産後のケア、「こんにちは赤ちゃん訪問事業」「乳房ケア」「にこにこママ育児支援ヘルパー派遣」など、産前・産後ケアの取り組みも充実しております。そして子育て支援においても、様々な角度からすき間のないサポートをしており、大変喜ばれております。しかし、このすばらしい取り組みがすき間なく情報発信されているかというと、非常に残念に思うことがあります。私のところへも、「どこへ相談したらよいか」との声を様々いただきます。

 現在作成されている「子育て便利帳」には、あらゆる角度から子育ての情報、相談窓口などの子育て支援のサービスが盛り込まれています。私もこの「子育て便利帳」の内容は大変充実しており、うれしい情報が満載だと思っております。しかし、調べたいとき、見つけたい情報をすぐに手に入れたいとき、便利かというと、少し不便さを感じるようです。現在、パパ・ママ世代の情報収集はスマートフォンです。そこで、この情報がいつでも、どこでもキャッチできるよう、子育てポータルサイトの提案をいたします。

 私がこの夏に視察に伺った京都市でも、京都市子育てアプリ『京都はぐくみアプリ』が構築をされていました。子育て関連イベントや子育て支援施策の情報を手軽に入手することができ、また、外出先でも周辺で開催されているイベント情報を調べて参加したり、授乳やおむつ交換スペースのある施設を簡単に調べて利用できる子育てお役立ちアプリです。是非、渋谷区版『子育て便利帳アプリ』の構築を進めていただきたいと思いますが、区長の御所見をお伺いいたします。

 二つ目に、地域で支える子育て支援の拡充についてお尋ねをいたします。

 まず、ハード面での支援、地域拠点の整備についてです。

 さきにも述べましたが、渋谷区は産前・産後ケアも手厚くサポートしておりますが、できる限り生活圏域の中で身近に寄り添える実家のような相談窓口も必要と考えます。それは、妊産婦の不安を軽減し、また、産後の子育て不安も解消することができるよう、助産師や母親がわりの存在が寄り添うことが必要ではないかと思います。

 現在、六地域に子育て支援センターがあります。大変手厚い子育てのサポートをいただいており、お母様方から喜ばれております。高齢者ケアを支える地域包括支援センター同様に、できる限り、子育て支援センターを拠点としながら、産前のサポートから産後ケア、また就学前までの子育て支援を一貫して支援できる体制に整えていくことが必要であると考えます。

 フィンランドでは「ネウボラ」この名称はアドバイスの場という意味だそうです。この制度で、妊娠中も出産後も、そして就学前まで必要なアドバイスを切れ目なくワンストップで受けられる母子支援地域拠点があります。

 また、本年二月の国会質問で公明党が、子育て世代包括支援センター(ネウボラ日本版)の提案をさせていただきました。また、そのネウボラへの全国整備の期待が高まっています。十月十四日現在、全国百三十八市区町村で設置をされているそうです。

 今後の渋谷区のさらなる子育て支援の取り組みについて、地域で支える子育てサポートの大事な取り組みになると考えますが、渋谷区独自のネウボラ、通称「シブボラ」を検討してはいかがでしょうか。区長の御所見をお伺いいたします。

 次に、ソフト面での支援、人材確保についてです。

 子育て支援に重要なのは人材の確保と育成です。子育て支援は、妊娠・出産・育児というセーフティネットが極めて大事です。現在も、支えてくださる助産師、保健師の方、子育て支援センターの方の力は大変重要な支援であり、今後の需要も大きいものだと思います。

 統計によると、現在、産後鬱になってしまう母親も増加している状況とのこと。このことから、児童虐待へつながるケースも少なくありません。「いつでも身近に相談できる母親のような存在がいれば、安心して子育てができる」との声も多く聞いております。

 さらに、継ぎ目のない地域密着の子育て支援の重要な人材確保が必要であると考えます。例えば、先ほど御紹介しましたネウボラを導入している自治体では、妊娠と出産のサポートは助産師、保健師の方が、母子保健ケアマネジャーとして、また、育児、就学前までの子育てサポートは、子育て支援ケアマネジャーなど、自治体独自で研修制度を持って人材育成をしております。そこで、今後の新しい人材確保をどのようにお考えになっているか、区長の御所見をお伺いいたします。

 次に、自転車安全対策について二点お尋ねいたします。

 まず一つ目は、親子で取り組む自転車交通ルールの講習会開催についてです。

 本年六月一日より、自転車で危険な運転を繰り返す人への罰則が強化されました。年々、自転車を利用される方の人口も増加し、私も自転車愛好家の一人ですが、運転中に出会う利用者の中にも危険な運転をされている方も少なくありません。また、自転車走行中の事故も多発しており、特に子どもの運転では、スピードによる事故も年々増加しています。そして大事故につながるケースも多いと伺いました。現在、小中学校での交通安全教室が行われていますが、子どもだけではなく、気をつけるべきは大人も同じです。

 家族で自転車の交通ルールを身近で学ぶのは、とてもよい機会です。親が手本になり、子どもたちは自然に親からルールを学んでいく。日ごろから家庭において交通安全に対する意識を家族同士でも交換できるよう、そして安全な運転ルールを一人一人が理解し、自転車乗車を楽しむことができるような、親子で学ぶ交通安全教室の開催を提案いたします。区長の御所見を伺います。

 二つ目に、児童及び高齢者の安全対策のための自転車用防護品(ヘルメットや肘・膝あて)の助成についてのお尋ねです。

 死亡原因は圧倒的に頭部外傷が多く、命を守るには、頭部のけが予防が何よりもまず必要です。

 警察庁によると、平成二十六年に発生した自転車関連の交通事故は十万九千二百六十九件で、全交通事故件数の一九・〇%を占めます。そして、年間の死亡者数は五百四十二人を数え、そのうち六十五歳以上の高齢者が六三・九%と多くを占めています。冒頭でも触れましたが、自転車運転の死亡や重傷になる損傷のケースでは、頭部外傷が最も多いそうです。

 道路交通法には、「十三歳未満の小児が自転車を運転させるとき、又は小児を自転車に同乗させるときには、保護者はヘルメットを着用させるよう努めなければならない」旨を定めています。しかしながら、東京都内での小児のヘルメット着用率は、平成二十年で一九・四%、平成二十四年で三〇・二%で、少しずつは増えているものの、着用率は大変低い状況です。

 オーストラリア、ニュージーランド、カナダなどでは、年齢にかかわらず、自転車に乗る際にはヘルメット着用の義務に関する法律が制定されています。

 ヘルメットの着用で頭部外傷をどの程度軽減できるのか。各国、各地域で、着用前後の頭部外傷発生率などを比較した報告を分析すると、着用することで頭部外傷を負うリスクが四二%低減できるそうです。ヘルメット着用は大変大きいメリットがあると思います。

 そこで、まずは児童及び、事故件数が増加している高齢者の安全対策のために、自転車用防護品、ヘルメット、また肘・膝あて購入時の助成をしてはいかがでしょうか。区長に御所見を伺います。

 続いて、高齢者福祉について二点お尋ねいたします。

 まず一つ目は、地域包括ケアシステム構築に向けて、地域で支える認知症サポーターを増やすために、キャラバンメイトの拡充についてです。

 認知症を地域で支える取り組みが広がっております。認知症サポーターもその一つで、この十年で六百六十万人突破し、認知症の理解を深める取り組みが前進しています。

 認知症サポーターは、認知症の方と御家族の応援者としての役割を果たす大事な存在です。

 二〇一二年に四百六十二万人だった認知症高齢者数は、全ての団塊の世代が七十五歳以上となる二〇二五年には約七百万人に達すると想定されています。認知症の方が増加する一方、応援者となるサポーターの人数はまだまだ足りません。と同時に、認知症サポーターを養成・育成する講師役のキャラバンメイトの養成も急務であります。

 そこで、認知症サポーター研修の拡充とともに、キャラバンメイト養成講座の開催を推進してはいかがでしょうか。区長の御所見を伺います。

 二つ目に、認知症サポーターの出前講座を拡充し、親子で学ぶ認知症サポーター養成講座の推進についてです。

 私も認知症サポーターの一人でありますが、サポーターの増加により、認知症の早期発見・早期治療も高まると言われております。認知症の正しい知識を身につけることで、身近に接する方への手助けをすることができます。

 来年度より中学校での認知症サポーターの養成講座導入が図られると伺いましたが、さらにいろいろな角度からの出前講座を拡充し、小学生など低年齢の時期から家族のかかわりや周囲の理解や気遣いなど、親子で学べる機会を推進してはいかがでしょうか。区長の御所見を伺います。

 次に、障がい者福祉についてのお尋ねです。

 障がい者の情報バリアフリー化のために、各種御案内などに音声コードの導入を提案いたします。

 二〇一六年施行される障害者差別解消法対応に向けて、障がい者の情報バリアフリーの対応も大きく検討されていることと思います。

 こと、視覚障がい者の情報バリアフリーにおいては、以前にも日本視覚障がい情報普及支援協会が開発した携帯電話対応二次元バーコード「Uni-Voice」音声コードの提案をさせていただきました。二〇一四年より「障害者福祉のてびき」にも音声コードを導入していただき、大変喜ばれております。

 この音声コードは、二〇一二年四月より、ねんきん定期便個人情報帳票にも採用されており、活用も大きく広がりつつあります。

 今後、視覚障がい者の方が自分自身で読むことができる情報環境のインフラ構築が重要です。今後発行される冊子や資料、また各種御案内などにも、視覚障がい者の方への配慮を検討されていることと思いますが、今後の情報バリアフリー化の対応について、区長に御所見を伺います。

 続いて、オリンピック・パラリンピック対策についてお尋ねいたします。

 ただいま、視覚障がい者のための情報バリアフリー化の対応でも音声コードの提案をさせていただきましたが、「Uni-Voice」音声コードは、多言語翻訳情報も提供されます。二〇二〇年オリンピック・パラリンピック東京大会を見据え、あらゆる角度で音声コードの活用に期待が持てます。また、多言語翻訳の情報の提供とともに、競技場案内、観光案内、さらには防災対策の対応にも幅広く活用できるツールでもあります。

 今後、二〇二〇年東京大会のみでなく、国際都市渋谷においては、多言語化の音声コードの早期導入が必要だと考えますが、区長の御所見をお伺いいたします。

 次に、教育についてお尋ねをいたします。

 今回は、二〇二〇年オリンピック・パラリンピック大会に向けて、小中学校での運営ボランティア教育の推進についてお尋ねをいたします。

 現在、渋谷区では十三校・園においてオリンピック・パラリンピック推進教育のすばらしい取り組みが進められています。

 先日のくみんの広場でも区議会のブースにおいて、十三小中学校、そして幼稚園一園の取り組みを展示させていただきました。来場された方々も、各校・園のすばらしい取り組みをごらんになり、大変感動されていらっしゃいました。

 また、東京都は、二〇一六年度から推進校を全校に拡大することを検討しているということも伺っております。いよいよ二〇二〇年オリンピック・パラリンピック大会に向けて、さらなる各小中学校・幼稚園での推進教育が進められると思います。そして、機運醸成の中で、「おもてなしの心」、そして「支え合いの心」など、運営ボランティア教育を通して、大切な経験を積むことができると思います。

 これから地域の様々なスポーツ大会や障がい者スポーツ大会などをボランティアとして支える機会を経験しながら、二〇二〇年東京大会時には、実際に区民ボランティアとしてかかわる機会も出てくるかと思います。そのためにも、オリンピック推進教育を通じたボランティア教育が大変重要であると考えます。今後の取り組みに向けてどのようなお考えがあるか、教育長の御所見をお伺いいたします。

 最後に、健康について四点お尋ねいたします。

 まず一つ目に、生活習慣病予防対策を早期に推進するために、健康マイレージ制度の導入を提案いたします。

 渋谷区は、健康日本一を目指して様々な取り組みを進めていますが、その中でも生活習慣病予防対策は喫緊の課題でもあります。誰もが気になる健康ですが、日常生活の中でなかなか実行できないのも予防対策です。

 若い世代の方から、「自分たちは、健康に関する行政サービスが余りないのでは」との声も聞きます。二十からの健康診断の申請はありますが、これも区ニュースなどを見落としてしまうと受けられず、期間も決められていることから、残念ながらなかなか受診に至りません。また、積極的に健康面でのケアを気にとめる方もまだまだ多くないかと思います。

 しかし、生活習慣病は、若いときから健康管理、食生活、そして運動など、日々の生活の中で注意をしなければならないことがたくさんあります。そこで、若い世代を初め、全ての区民の方が日常生活の中で利用できる健康マイレージ制度の導入を提案いたします。

 千葉県では、市民の健康づくりを応援する新しい仕組みとして、日々の運動や食事などの健康に関する自分だけの目標を設定し、目標を達成できた場合や、健康診断の受診、禁煙、健康講座やスポーツイベントなどに参加した場合にポイントを付与されます。四週間以上チャレンジして一定ポイントを達成した人には、景品と交換することができるようです。

 また、携帯電話やスマートフォン、パソコンなどを使用して、時間や場所を気にせず気軽にアクセスしながら健康チェックが行えます。健康関連事業やスポーツ関連イベントの情報を確認しながら、楽しく健康管理、生活習慣病予防が実践的に推進できる制度ではないかと思います。是非、渋谷区版健康マイレージ制度の導入をしていただきたいと思いますが、区長の御所見を伺います。

 二つ目に、緑内障検診の啓発の推進についてです。

 現在、四十歳以上で二十人に一人が緑内障にかかっています。この数値は大変怖い現状です。自分では気づきにくく、老眼になってしまったと思っていたら、実は緑内障にかかっているという方も少なくないと言われております。緑内障は最終的には失明をしてしまう病気です。少しでも予防するには検診が重要ですが、まず啓発をすることから推進を図っていくことも大切であると思います。

 現在、国保成人歯科診査はありますが、眼科診査は行っていません。これも早期に発見して治療を進めれば、進行を抑えることができます。そこで、定期健康診断等の通知の中に、緑内障の自己チェックシートを同封してはいかがでしょうか。まず、視野の欠けなど自己チェックできるようなシートを活用しながら、検診の啓発をしていくことが大切です。是非とも導入をしてはいかがでしょうか。区長の御所見を伺います。

 三つ目に、定期健康診断に、脳ドックの導入を提案いたします。

 日本人の三大死因の一つに脳卒中があります。命は助かっても半身不随、植物状態といった重度の後遺症が残る場合もまれではありません。そのためには、まず予防が大切です。

 また、脳ドックの費用は、健康保険の対象外、全額実費負担ですが、自治体によっては人間ドックの受診に対し、一回当たり平均二万円前後が助成される自治体もあるようです。

 脳ドックは、特に高齢の人ほど必要性は高く、五十代以上の人は二年に一回、六十代以上の人は一年に一回受診することが推奨されているようです。

 高額な検診のため、定期健康診断に取り入れることは難しいかと思いますが、まずは助成制度を検討してはいかがでしょうか。区長の御所見を伺います。

 最後に、乳がん自己検診の触診キットの導入についてお尋ねをいたします。

 現在、日本で増加の一途にある乳がんは、今や十二人に一人の確率で、もはや他人事ではないレベルで発症しています。

 マンモグラフィ検診や十月に行われるピンクリボン月間でも啓発活動が活発に行われていますが、現状では発症率、死亡率とも右肩上がりというのが実態です。この傾向にストップをかけるには、定期的な検診の普及と、何より日常での早期発見のための取り組みが重要です。

 そこで、自己触診キット、自己触診グローブの活用を提案いたします。このキットは、乳がん検診の意識を高めていただくことが目的に開発されたものですが、日ごろの乳房チェックを習慣化することで、早期発見に役立つことができます。

 人の指先は、人間の持つ感覚器官として高い鋭敏さを持つ部位の一つです。その指先に特殊加工された薄いシートの自己触診グローブを用いて、乳房内の状態を自ら触診する際に、素手で感じる以上に組織内状態が強調されて認識できる触診キットです。

 このキットを活用して、乳がん検診の受診率をさらに向上させるためにも、四十歳以上の特定健診や、若い世代、十八歳以上三十九歳までの国保無料健診診査の通知に同封して、早期発見の意識の向上に役立ててはいかがでしょうか。また、保健所における女性対象の様々な検診やイベントも啓発活動の一環として活用できると思います。区長の御所見を伺います。

 以上七点、それぞれの答弁をお願いいたします。



○副議長(沢島英隆) 長谷部区長。



◎区長(長谷部健) 渋谷区議会公明党の久永 薫議員の代表質問に順次お答えいたします。

 初めに、子育て支援についてのお尋ねがありました。

 進化し続けるICT技術等の活用は、子育てにかかわらず、防災、教育、福祉等、様々な分野において必要なものと考えます。そこで、議員御提案の子育てポータルサイトの構築など、各分野にかかわる個々の課題への対応策を述べる前に、区政全体にかかわる課題として私の考えを述べたいと思います。

 いわば「渋谷区版アプリ」の構築ということになりますが、その具体化に向けては、より多くの行政サービスを区民の皆様に利便性の高い形で提供する、スマートシティの推進として検討したいと考えております。

 スマートシティとは、インターネットやスマートデバイスの普及、ビッグデータの分析と活用が加速的に進む情報環境のもと、行政サービスを、それらの最先端技術を駆使して、より利便性を高めていく、これからの行政の方向性です。スマートシティは、防災、教育、医療、福祉、環境など様々なサービス領域に活用可能であり、行政サービスの効率化と利用者の利便性を同時に提供できる可能性があります。

 次年度より順次、渋谷区の各種メディアサービスの刷新を行うと同時に、スマートシティを実現するために、様々な民間企業のノウハウや最新の情報の入手を行ってまいります。

 なお、具体的な子育てポータルサイトの構築及び二点目の子育て支援の拡充における地域拠点の整備については、子ども家庭部長より答弁させます。

 次に、今後の子育て支援の新しい人材確保をどのように考えているかのお尋ねです。

 子育て支援については、体制の整備とともに、それを支える人材の育成、確保が重要と考えています。

 本区では、保健所においては、妊婦支援を保健師が、産後の母親支援は保健師に加えて、こんにちは赤ちゃん訪問員の助産師等が実施しており、症例検討会や、国や都、専門機関等での研修受講等を通じて、技術の向上を図っております。

 また、子育て支援に関しましては、地域六カ所の子育て支援センターのみならず、保育園や幼稚園なども子育て支援の拠点としての役割を担っております。

 したがいまして、保育士、幼稚園教諭に対する研修につきましても、研修・研究会に参加し日々研さんに励んでおりますが、従来の研修に加えまして、より実践的な知識・技術の習得のため、昨年度から開始しております子ども総合支援センターの専門職による巡回相談時におけるオン・ジョブ・トレーニングの実施があります。

 子育て支援センターや、保育園・幼稚園など未就学児の通所施設の全職員に対して、より具体的に事例を示し、保護者からの子育ての相談にどのように対応していくか、専門職とともに考えることを通して、人材の育成を図っているところです。

 また、初めて経験する育児に対して、あふれるばかりの育児情報を受けとめてしまう「マニュアルママ」の相談に乗れるよう、保育士、保健師に必要なスキルを身につけさせ、保護者に寄り添える人材の育成を図ってまいりたいと考えています。

 今後も、産前・産後を通じた支援はもちろんのこと、子どもにかかわる様々な機関と連携し、引き続き人材確保・育成に努めてまいります。

 次に、自転車安全対策についての二つのお尋ねです。

 まず一点目は、親子で学ぶ交通安全教室の開催についての御提案です。

 本区では、渋谷区交通安全協議会を設置し、警察署とも連携し、関係機関とともに、春と秋の交通安全運動の実施や交通安全絵画コンクールの開催、また、自転車利用者に対する安全教室等を行い、あらゆる機会を通じて交通安全意識の啓発を行っているところであります。

 久永議員の御提案を受けとめ、親子で学ぶ交通安全教室の開催については、警察署や教育委員会とも連携し、スケアードストレート方式などの自転車安全教室を開催する曜日や時間の設定を工夫し、保護者のみならず、広く地域の方に呼びかけて、地域ぐるみの取り組みをしていきたいと思います。

 二点目は、児童及び高齢者の安全対策のため自転車用防護品の助成の御提案です。

 自転車交通安全対策は、一人一人が交通ルールやマナーをしっかりと守ることが基本となります。

 本区といたしましては、まずは自転車ヘルメットの着用について、春と秋の交通安全運動や自転車安全教室、区ニュース及び区ホームページを通じて、啓発の充実を図っていきます。

 自転車用防護品の助成については、今後の研究課題とさせていただきます。

 次に高齢者福祉について、キャラバンメイトの拡充と親子で学ぶ認知症サポーター養成講座の推進の二点についての質問がありましたが、それぞれ福祉部長より答弁させます。

 次に、今後発行される冊子や資料などに音声コードをつけることによる視覚障害者への配慮など、今後の情報バリアフリー化の対応についてお尋ねです。

 平成二十五年の第三回定例会での久永議員の代表質問に対し、当時の桑原区長が、差別解消への取り組みの第一歩として、文書に音声コードを導入することは、視覚障害者にとって有意義な情報バリアフリーになるものと答弁し、翌年には『障害者福祉のてびき』に音声コードをつけることといたしました。

 その後、今年の二月には、区職員を対象とする音声コードの講習会を開催するなど、音声コードの普及を図っているところです。区としては、ほかにも点字やデイジー版などの様々な手法により、視覚障害者への情報提供について配慮しています。

 また、今月の十日から十六日まで区の共催で開催した「超福祉展」のポスターとチラシには、専用のアプリをスマホにダウンロードし、カメラを写真に合わせると音声で読み上げるソフトが導入されました。このように、視覚障害者への音声ガイドだけでも、新たな技術が次々と開発されており、まずは情報収集に努めたいと思います。

 このことにより、来年四月の障害者差別解消法の施行に向け、障害者への情報バリアフリー化を一層進めてまいりたいと考えます。

 次に、観光における多言語化の音声コードを早急に導入してはどうかという御提言でございます。

 今年の十月までの訪日外国人数は、前年同期比四八・二%増の千六百三十一万人と、昨年実績を既に二百九十万人余りも上回っており、渋谷区内でも多くの外国人が観光を楽しむ姿が見受けられます。

 二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック大会を控え、区では、外国人向けの観光案内のボランティア活動をしている任意の団体の支援を始めているところです。渋谷区が国際競争力のある東京を代表する都市として発展していくためには、海外からの来街者に向けて、多言語での情報発信などきめ細やかなサービスが必要となってきます。

 議員御提言の音声コード「Uni-Voice」では、昨年十二月より多言語翻訳情報をセットとしたおもてなし翻訳のサービス提供が始まっておりますが、民間による既存の無料翻訳アプリや、多言語版バーコードの作成などのサービス提供も行われていることから、その特徴や種類など、今後の新たなアプリの開発動向を見きわめながら観光協会と連携を図り、研究してまいります。

 次に、健康について四点のお尋ねです。

 まず、健康マイレージ制度についてですが、現在本区では、平成二十六年三月に策定した渋谷区健康増進計画に基づき、区民が自ら健康づくりを実践し、助け合い、幸福で豊かな人生を実現できるよう、健康日本一を目指しています。

 健康な生活習慣を形成・実践し、継続するためには、本人の自覚による日々の取り組みが基本となり、そのために家庭、地域、学校、医療と行政等が相互に連携して、各種健診事業、講演会、スポーツ教室、健康はつらつ事業のほか、地域の健康づくり活動など様々な取り組みを行っているところです。

 これらの活動と組み合わせて、議員御提言の健康マイレージ制度を導入することで、区民が健康づくりにつながる活動を実践するためのモチベーションアップにつながる可能性があると認識しております。

 一方で、これらの制度の活用方法や効果の検証については、現在、厚生労働省が、個人への予防インセンティブ検討ワーキンググループにおいて、年度内をめどにガイドライン策定に向けた取りまとめを行っているところです。このため、本区におきましては、国の検討状況や、他自治体の実施効果に関する情報を集め、検討してまいります。

 次に、緑内障検診の啓発、脳ドック費用の助成、乳がんの自己触診キットについてのお尋ねですが、専門的な観点からの答弁が必要ですので、健康推進部長よりお答えさせていただきます。



○副議長(沢島英隆) 安蔵福祉部長。



◎福祉部長(安蔵邦彦) 私からは、キャラバンメイトの拡充と親子で学ぶ認知症サポーター養成講座の推進についてお答えいたします。

 初めに、キャラバンメイトの拡充についてでございます。

 今後、超高齢社会の到来を目前に控える中、高齢者の四人に一人が認知症あるいはその予備群と言われております。したがいまして、認知症施策における認知症サポーターの役割は大変重要であると考えております。そのため、認知症サポーターをさらに増やすことに力を入れているところですが、これまで約五千五百人の養成に取り組んでまいりました。今後も継続して認知症サポーターを増やすため多くの講座を予定していることから、その講師役となるキャラバンメイトを養成し、増員することが急務と考えています。

 現在、キャラバンメイトの登録者は、地域包括支援センター職員やボランティアの方など区内に約八十名いらっしゃいます。キャラバンメイトになるためには、一日間の研修の受講が必要であり、東京都が行っている年四回の研修会に本区からも積極的に申し込みをして受講している状況です。しかしながら、この東京都主催の研修会は都内全域から多くの応募があり、申し込みをしても受講できないことがあるため、今後は本区主催による研修会を開催することも検討し、キャラバンメイトの養成に取り組んでまいりたいと思います。

 次に、親子で学ぶ認知症サポーター養成講座を推進してはどうかとの御質問です。

 本区では、区主催の認知症サポーター養成講座のほかに、団体や企業などの要請に応じた出前講座を実施しているところでございます。一定の人数が集まれば開催することが可能であり、講師役のキャラバンメイトを区から派遣しております。

 今後、認知症サポーター増加のためにも、議員御提言の親子で学ぶ認知症サポーター養成講座の開催を検討すると同時に、あわせて区主催の講座につきましても曜日や時間設定を工夫するなどして、様々な方に参加いただける講座に取り組んでまいりたいと思います。

 以上、答弁とさせていただきます。



○副議長(沢島英隆) 倉澤子ども家庭部長。



◎子ども家庭部長(倉澤和弘) 私からは、子どもポータルサイトの構築及び地域で支える子育て支援の拡充における地域拠点の整備の二点についてお答えさせていただきます。

 まず、子どもポータルサイトの構築でございます。

 議員が御視察された京都市の「京都はぐくみアプリ」は、妊娠から出産まで、子育て支援施設情報、医療に関する支援などがカテゴリー別に掲載されていて、さらには子どもの身長や体重を記録する機能が付与されているものでございます。

 本区でも情報発信の重要性は十分理解しているところでございます。子育てに関するものとしては、議員からも御評価いただいている、コンパクトで携帯しやすく、子育てサービスの情報が満載されている「子育て便利帳」を保育課で作成しているところでございます。

 また、区のホームページにおきましても、トップページに子ども・教育のカテゴリーを設け、妊娠・出産、健診・予防接種、保育などの情報が引き出せるようになっており、スマートフォン対応にもなっております。

 しかしながら、子育て中の親同士では、ツイッターやフェイスブックなどのSNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)の利用が多いことや、議員御指摘の授乳やおむつ交換のスペースのある施設の情報の発信など、就学前のお子さんをお持ちの保護者のニーズに対しましては、必ずしも十分に応えられていない点もあります。したがって、今後、いつでも手軽に必要な情報がキャッチできるよう、「子育て便利帳」の電子版化や、民間情報も含んだより有用性の高い子育てポータルサイトの構築に向けて検討していきたいと思います。

 区長から発言がありましたスマートシティの具体化の一つとして、議員の御提案も参考に、伝える情報から伝わる情報への転換に向けて取り組んでまいります。

 次に、地域で支える子育て支援の拡充における地域拠点の整備についてでございます。

 本区は、これまでも妊娠・出産期から就学前までの子育て支援について、妊娠・出産・育児期を担う保健所、就学前を担う子ども家庭部及び教育委員会と役割分担や相互連携を行い、子育て支援を推進してまいりました。

 しかしながら、核家族化が進む現代社会において、子育てに関する知識や経験が必ずしも次の世代に継承されているとは言えず、御指摘のあった生活圏域の中で身近に寄り添える相談窓口の必要性は、ますます高くなってきていると思います。

 本年四月、子ども・子育て支援制度の開始により、妊娠期から子育て期にわたるまでの様々なニーズに対する総合的な相談支援を提供するワンストップ拠点(子育て世代包括支援センター)の整備について、地域子ども・子育て支援事業の一つとして位置づけられております。

 本区では、子育て支援の一つとして、平成八年より順次、区内六カ所に子育て支援センターを整備してまいりました。日常的な子育て相談や子育て教室の開催はもとより、子ども総合支援センターの専門職員や、子どもの身体の発達を見る理学療法士・作業療法士、言葉や聞こえの専門職である言語聴覚士、発達全体の相談に応じる臨床心理士等が定期的に子育て支援センターで、保護者の子育て相談に応じております。

 このほか、地域のボランティアの方々に御協力をいただいて様々なイベントを実施するなど、地域の子育て支援の拠点として多くの区民の皆様に御利用いただいているところでございます。

 今後は、地域における子育てのワンストップ拠点として、区内六カ所の子育て支援センターの機能を拡充するとともに、子ども総合支援センターや保健所等との連携を深め、さらに、地域ボランティアの育成や、子育てに関する知識や経験を継承していくための世代間交流等にも取り組み、妊娠期から子育て期にわたる切れ目のない支援について一層の充実に努めてまいります。

 以上、答弁とさせていただきます。



○副議長(沢島英隆) 広松健康推進部長。



◎健康推進部長(広松恭子) 私からは、緑内障検診の啓発、脳ドック費用の助成、乳がんの自己触診キットの三点について答弁いたします。

 まず、緑内障検診の啓発についてですが、緑内障は、性差なく成人のおおむね五から七%が罹患しているとされています。様々な理由から視神経に障害が起こり、視野が徐々に欠けていき、最終的には失明に至ることもある疾患です。急激に眼圧が上昇した場合は、眼痛・充血・目のかすみのほか、頭痛や吐き気などの症状が出ることもありますが、眼圧が上昇しないタイプでは、初期の症状は日常生活では気づきにくいものです。

 議員御提言のチェックシートを活用することにより、部分的な視野欠損を意識的に確認することで早期に異常に気づき、受診・診断に至るケースもあります。区民の関心を高め、緑内障の早期発見・早期治療につなげるため、前向きに検討してまいります。

 次に、脳ドック費用の助成についてですが、脳ドックは現在、症状のない方を対象に、問診やMRIなどによる画像検査を組み合わせて、脳腫瘍や脳の血管の異常などを発見し、発症や進行を防ぐことを目的として行われているものです。しかし、MRIなどの画像検査につきましては、どのような疾患を対象に、何年ごとに行えば適切かなど、実施方法について統一された基準はありません。

 このため、議員御指摘のとおり、定期健康診断に取り入れることは困難です。また、仮に経済的負担軽減のための施策として行った場合も、一回検査を受けたことで安心してしまい、その後の受診が遅れるケースなども懸念されますことから、助成制度の実施については慎重に検討すべきと認識をしております。

 次に、乳がんの自己触診キットについてですが、乳がんは、早期発見・早期治療を行えば治癒率が高い疾患であるため、本区におきましては科学的根拠に基づいた乳がん検診を無料で実施しております。

 検診につきましては、対象年齢の方に個別に通知するとともに、定期的な乳がん検診受診の必要性について、区ニュースやホームページのほか、ピンクリボンキャンペーンの一環としても啓発してまいりました。このほかに、乳がん検診の対象ではない年齢の方も含め、自己触診を月に一度行っていただくことをお勧めしており、自己触診の方法などを記載したリーフレットを配布するなど、普及啓発を行っております。

 自己触診を支援するための用具につきましては、素材や形態の異なる様々なものが市販されており、これらのうちどれがすぐれているかについての評価はなされておりません。そうした現状では、それぞれの好みや使いやすさで選んでいただくことになります。その他、費用対効果の点から検討する必要もありますので、その導入につきましては、今後の研究課題とさせていただきたいと存じます。

 以上、答弁とさせていただきます。



○副議長(沢島英隆) 森教育長。



◎教育長(森富子) 私には、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックに向けたボランティア教育についてのお尋ねがございました。

 渋谷区教育大綱の前文に「二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックを通して、限りない人間の努力と可能性に共感し、人種、性別、年齢、障害なども人間のもつ多様性とする意識の変化をレガシーとして残す」と掲げられており、教育委員会はこれを受け、オリンピック・パラリンピック教育を力強く推進していく所存でございます。

 東京のオリンピック・パラリンピック教育を考える有識者会議の中間のまとめでは、オリンピック・パラリンピック教育を考える上で、「学ぶ」「観る」「する」「支える」の四つの視点が示されております。ボランティア教育はその中の「支える」に該当すると捉え、子どもたちにボランティア活動に段階的に参加させてまいりたいと考えております。

 昨年開催されましたブラインドサッカー大会において、会場運営ボランティアとして参加した学校がありました。今後は同様に、身近な地域行事やスポーツ大会などにボランティアとして参加させていきたいと考えております。

 次に、二〇二〇年東京大会が近づいてテストイベントなどが増えてきましたら、渋谷の地の利を生かして、これらの大会にできるだけ参加させてまいります。そして、オリンピック・パラリンピック開催時は、この経験を生かし、できるだけ多くの子どもたちに大会ボランティア・都市ボランティアに携わらせてまいります。

 我が国の子どもたちは、学年が上がるにつれて自尊感情が下がり、若者は諸外国と比べてボランティア活動への興味が低いという課題があります。しかし、このようなボランティア体験を通して自尊感情を高め、ボランティアマインドやおもてなしの心を育てるとともに、社会貢献ができる子どもたちを育てていきたいと考えております。

 以上、答弁といたします。



○副議長(沢島英隆) 久永議員。



◆十六番(久永薫) ただいま区長、教育長、また子ども家庭部長、福祉部長、健康推進部長より、大変丁寧な御答弁をいただきました。ありがとうございました。

 まず初めに、区長より、今後、スマートシティの推進を図られるとの答弁をいただきました。渋谷区版アプリの構築に向けて、是非、子育てポータルサイトの実現もできることを大変期待をしております。よろしくお願いいたします。

 また、地域で支える子育て支援についても、先ほど子ども家庭部長より、今現在も地域の様々な方が支え合いながら、切れ目のない支援を行っているとの現状のお話もしていただきました。さらに、先ほどから私も提案で何回も言っておりますが、渋谷版ネウボラ、「シブボラ」の構築に向けて、これからもしっかり提案をしてまいりたいと思いますので、今後とも「シブボラ」の構築を是非進めていただければなと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

 また、自転車の安全教室についてもですけれども、大変ありがたい答弁をいただきました。本当に親子で、また今回は地域ぐるみでということで、これから安全教室を開催を検討していただくというお話もいただきました。できる限り子どもだけではなくて、大人も、全ての自転車に乗る方がしっかりと交通ルールが学べる場というのを多く持っていただけることを本当に願っております。

 また、すみません、前後しちゃいますけれども、キャラバンメイトの拡充についても、これから本区独自での養成講座を持っていただけるのは大変ありがたいなと思います。そのことでサポーターの拡充がどんどん増え、また、小さい単位から、また子どもからいろんな方がこの認知症のことを理解し知ることができるということは大変重要な機会だと思っておりますので、今後とも拡充に向けて様々な認知症サポーターの講座を設けていただければと思います。よろしくお願いいたします。

 それから、健康推進部長より大変ありがたい答弁もいただき、本当にありがとうございました。緑内障の啓発についても、大変うれしいなと思いました。

 ただ、脳ドックが、なかなか難しいと思いますけれども、今本当に大事なサポートだと思いますし、また今後、しっかり私も研究をしながらまた提案をさせていただきたいと思っております。

 そして、乳がん検診の啓発キットに関しても、触診キットも、いろんな形態のものがあると思いますが、是非いろいろとまた研究をしていただきながら、本当に一番皆さんが使いやすいものを導入していただきたいなとも思っておりますので、よろしくお願いいたします。

 また、最後に教育長より、ボランティア教育の推進についても御答弁をいただき、ありがとうございました。この五年間大事な期間にたくさんの子どもたちが経験を持つことができる大変いい機会だなとも思っております。また、オリンピック・パラリンピック推進教育の中で、「支える」という教育がしっかりとまたできる機会でもあるのかなと思っておりますので、また今後ともボランティア教育も含めて、推進校の取り組みも是非よろしくお願いいたします。

 最後になりましたけれども、私ども公明党の立党の原点は、創立者の思い、大衆とともに、いつも生活者のそばに寄り添う政治の実践です。これからも区民の皆様と行政を結ぶパイプ役となり、区政発展のために誠心誠意働いてまいりたいと思っております。そして、「一人の声を大切に」をモットーに、区民の皆様のために日々精進をしてまいることをお誓いして、私の代表質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。



○副議長(沢島英隆) この際、会議時間の延長をいたしておきます。

 十九番小柳政也議員。



◆十九番(小柳政也) 私、小柳政也は、シブヤを笑顔にする会を代表して、区長、教育長に大きく三点質問させていただきます。

 質問に入る前に、一言申し述べさせていただきます。

 先月から今月にかけて、過激派による無差別大規模テロが中東、ヨーロッパ、アフリカの各地で発生し、多くの方が犠牲になっています。

 二十一世紀に入ったころから国際社会は人種・宗教・文化が国境を越えて行き交うボーダレス化が急速に進んでいます。そのような中、既存の価値観とは違うものも受け入れることが必要です。お互いに理解し合うよう努力し、異文化を抑制することはもちろんのこと、暴力に訴えるようなことがあってはなりません。これからの国際社会は長期的な視点に立って治安、経済、文化、教育などで幅広い協調体制を築くことが迫られているのではないでしょうか。

 我々日本人も、今回のような無差別テロと無縁でないことを認識して、このたびの一連の痛ましい事件で命を落とした方々、御家族に哀悼の意を表します。

 それでは、質問に入らせていただきます。

 まず初めに、福祉についてです。

 見守りサポート事業の今後の展開についてです。

 日本全国の自治体で、高齢者の見守りについては様々な運用がされており、渋谷区においても、地域包括支援センターを拠点とした高齢者の見守りサービスが行われています。

 東京都を含む大都市圏においては、今後ますます高齢化が進んでいくとともに、ひとり暮らしの高齢者や高齢者夫婦のみの世帯の増加が予想されています。

 渋谷区においても、平成二十五年度に区が実施した渋谷区日常生活圏域ニーズ調査によると、施設入所者を除く高齢者世帯は、二三・〇%の人が「ひとり暮らし」の世帯であり、「配偶者と二人暮らし」は三〇・五%、「配偶者以外と二人暮らし」が九・二%と合わせると、高齢者世帯の実に六二・七%が「ひとり暮らし」または「二人暮らし」であることがわかります。

 そうした状況の中で、高齢者の孤立を防止するためには、住民同士のつながりを強化し、ふだんの生活の支え合いに発展させていくことが重要です。

 各自治体では、地域の問題解決に住民が潜在的な能力を発揮したり、ITを活用するなど創意工夫を凝らした活動が展開され始めています。

 世田谷区では烏山駅前通り商店街と連携し、ポイントカードを活用した高齢者の見守り事業を展開しています。六十五歳以上の希望者にカードを配布。商店街の加盟店でカードを提示すれば、買い物をしなくても「見守りポイント」がたまり、一定期間カード利用がない場合、事前に登録してもらっている緊急連絡先に電話します。連絡がつかない場合は、区の担当者が訪問し安否確認する仕組みです。

 また、群馬県高崎市では、徘回高齢者の所在を確認するため、家族や介護事業者にGPS機器を無償で貸し出す事業を行っています。徘回行動があると介護認定された約五百人の対象者を同市の高齢者あんしん見守りセンターが把握し、家族などの求めに応じてメールで伝えるそうです。

 兵庫県伊丹市では、各地に設置する防犯カメラに無線受発信装置を取りつけ、約三センチ四方の小型発信器を持ち歩く高齢者がカメラの近くを通ると、スマホのアプリを通じて家族に位置情報を伝えたり、カメラの映像を所在確認に役立てたりしています。また、見守りに協力する市民の方々向けにもアプリを提供して、発信器をつけた高齢者が近づくと、協力者のスマホが振動してわかるようにするなど、地域ぐるみで安全を確保する体制です。

 渋谷区の見守り事業は、十一の地域包括支援センターの地区に、十人程度の見守り安心サポート協力員がチーム編成を行っています。現在百二人体制で、ひとり暮らしの高齢者や、高齢者だけの世帯で、日常生活に不安がある方を対象に行っています。その他、東京都の水道局と協定を結び、対象のお宅に伺った際、異常がないかどうかをチェックしてもらっています。しかし、サポート協力員の方の平均年齢は七十・四歳となっており、見守る側の高齢化も進んでいるのが現状です。

 高齢者の増加に対応し、今後は様々な手段で高齢者の見守り事業を展開していかねばならないと考えます。渋谷区の見守りは事業者とのジョイントが幾つか考えられますので、質問させていただきます。

 介護保険料納入通知書や後期高齢者医療保険通知書、後期高齢者健康診査受診券、後期高齢者医療被保険者証など、区から該当する区民に年に数回決まった時期に郵送されるものは幾つもあり、日本郵便と連携し、配達員が手渡しで安否確認を行い、様子が変だなと感じたら、区の担当者に連絡してもらう仕組みです。このことは、平成二十四年第一回定例会で私が提案させていただきましたが、再度検討されてみてはいかがでしょうか。

 リテール営業中心で個人顧客を多く抱え、街を隅々まで回っている信用金庫との連携も有効だと思います。ポストに新聞や手紙がたまっていたりするお宅を見かけたら、区に連絡してもらいます。乳酸菌飲料販売メーカーは、各地の配達事業所が自治体や警察と見守り協定を結ぶ事例を増やしており、現在は三百件以上となっているようです。こうした協定では、行政が特定の高齢者の見守りを依頼しているわけではなく、事業者が通常業務の中で無償で協力することが多いそうです。

 宅配業者に、六十五歳以上の単身高齢者宅に、例えばしぶや区ニュースを月一回配達してもらい、配達時は受領印と引き替えに直接手渡しして安否確認をしたりする手法もあります。

 ほかにも、生協、コンビニなどなど複数の事業者に協力してもらうことで、見守りの網の目が細かくなります。様々なアイデアで、これからの高齢者見守りを行うべきと考えます。多くの事業者との見守り協定についての提案について、区長の御所見を伺います。

 また、現在区で考えている、または計画が動き出している事業者との連携による高齢者見守りサービスがあれば、あわせてお答えください。

 次は、教育についてです。

 「教師の日」の制定についてです。

 教師の仕事とは、子どもたちの未来をつくることです。未来は子どもたちにかかっていて、そして子どもたちは、日々彼らと向き合う教師にかかっています。だから尊い存在であるはずだし、格好いい職業であるはずだし、誰もが憧れるような職業でもあるはずです。でも、日本の教師は疲弊しているのではないでしょうか。

 OECD国際教員指導環境調査のデータによると、日本の教師の一週間の平均勤務時間は五十三・九時間で、二位のアメリカの四十四・八時間、三位、オーストラリアの四十二・七時間を引き離してトップです。また、日本の教師の一週間の勤務時間の内訳は、授業に使った時間が三一%、授業以外に使った時間が六九%となっていて、この授業以外の数値も日本がトップでした。多岐にわたる事務作業など、授業以外に費やす時間のほうがはるかに長くなってしまっているのが現状です。

 時代とともに求められる資質や能力が激変し、親や社会から求められるハードルが格段に上がり、仕事量は増え、さらに、ネガティブな報道ばかりが飛び交い、日々奮闘している教師にはスポットライトが当たることはまれです。

 文科省教職員課の調べによると、平成二十五年度公立教員採用者の学歴別採用者の状況は、国立教員養成大学・学部卒の学生が全体の二八・一%、その他一般大学卒の学生の割合が五八・八%となっています。国立の学校で教員養成の教育を受けた学生が公立学校の教職員として採用される割合は年々減ってきており、専門の教育を受けた人材が教師にならないというようなデータになってしまっています。未来をつくっている教師がこのままでいいのでしょうか。

 教師の質、モチベーションの低下の代償は、全ての子どもたちの教育環境への悪化へと結びつきます。このままでは、子どもたちの未来は危なく、日本の未来も危ないです。

 一方で、世界に目を向けると、ユネスコの「Invest in the future、invest in the teachers!」(未来を創ろう、教師を育てよう!)の掛け声のもと、各国で独自に「Teachers Day」が定められ、教師への感謝を伝える日として様々な取り組みが行われています。先生にメッセージカードを渡したり、サプライズを仕掛けたり、感謝を伝える映像をつくったり、時にはフラッシュモブを計画していたりするそうです。

 先生に感謝を伝えることで、先生のモチベーション・尊厳向上とともに、児童・生徒にとっても、先生がいかに大切な存在かについて考える機会にもなっています。

 そこで提案です。日本にも「教師の日」をつくりませんか。ユネスコが定めた十月五日「World Teachers Day」を日本においても「先生に感謝する日」として、わが街しぶやで全国に先駆けてこの日を「渋谷区・教師の日」とする条例を制定したらどうでしょうか。

 教師にスポットを当て、社会全体で教師という職業の魅力の大切さを見詰め直し、感謝を伝えるとともに、教師たちのモチベーションがアップするムーブメントをつくり出すのです。

 誰もが先生とたくさんの時間を過ごし、成長していきます。先生と出会わなければ学べなかったこともあります。「教師の日」が、先生に感謝を伝えるきっかけになればよいと思います。

 我々大人たちができることとしては、かつてお世話になった先生、生活指導で怖くてよく叱られた、でもなぜか思い出に残っていたりする先生、進路で悩んでいたとき相談した先生にメールを送ったり、手紙を送ったり、電話をかけたり、思い切って会いに行ってもよいでしょう。一人で恥ずかしければ、同窓生を誘って、先生を囲む会を催してもすてきですね。もっと言うと、十月五日を挟んだ週末は、各所でクラス会が行われ、渋谷はクラス会の聖地と呼ばれるようになったりすれば、ますます発信力が増していくかもしれません。プレゼントを贈ったり、記念写真を撮ったり、どんなことでもよいので、「教師の日」にはそれぞれのやり方で先生に感謝を伝えましょう。

 十月五日、広尾小学校と加計塚小学校では、朝の全校朝礼でとてもすてきな企画が行われました。その様子は、当日の夕方と翌朝のテレビのニュースでも放送されたので知っている方もいるかもわかりません。PTAやおやじの会が主体となって、各学年の代表の子どもたちが、日ごろお世話になっている先生に感謝の手紙を読んで花束を贈ったのです。校長先生と一部の親御さんたち、関係者がこの日のために先生に内緒で企画したサプライズイベントです。贈った花束はカスミソウ、花言葉は「清らかな心、感謝」です。教師は、いつも子どもたちに寄り添い、陰で支えている。カスミソウもそんな花です。でも、花束をつくるときにはなくてはならない。そんな思いから、この花を選ばれたそうです。

 私も、この企画の主体者よりいろいろと相談を受けていたので、当日は、広尾小でこのサプライズ場面に立ち会っていました。先生方は、子どもたちから突然の感謝の手紙と花束贈呈にとても感激していました。それが会場全体に伝わって、思わず涙ぐむ保護者の方もいました。体育館全体がとても温かいムードに包まれたのです。先生方はこの日きっと、教師をしていてよかったと思われたのではないでしょうか。今後、渋谷区全体で、教師の日には感謝の手紙を贈って先生を盛り上げようといったようなムードづくりをしたら、とてもよい取り組みとなるはずです。

 また、恵比寿ガーデンプレイスで開催された「教師のコトバ展」もとてもよい展覧会でした。先生からもらった励ましの言葉から心に刺さる言葉、ユニークな言葉、名言など、忘れられない先生からの言葉を一般の方から広く募集してパネルで紹介しているものでした。

 誰にでも、忘れられない先生の言葉があると思います。苦境に立ったとき、夢を追いかけて壁に当たったとき、目標を見失っていたとき、何だかもやもやしていたりするとき、腐りそうになったとき、先生の一言で気持ちがすっきりとした経験があるのではないでしょうか。

 いつの時代も、先生の言葉は、子どもたちにとって人生の道しるべになるのです。日本の未来についてとても重要な取り組みであり、このように発信をすることで先生たちが自分の職業に誇りを持ち、「また明日から頑張ろう!」と思ってもらえたらと願います。

 このたび示された渋谷区教育大綱の基本方針三の中では、「学校教育の質を担う教員の能力向上を図る」とあります。頑張っている先生を気持ちの面から盛り上げる、みんなで先生を応援する日を、ここ渋谷区からつくって、教育における渋谷モデルとして、全国に広げていこうではありませんか。日本の未来について極めて重要な取り組みです。保護者の方を中心に、ここ渋谷区の小学校で今年始まった企画、せっかくのチャンスです。「渋谷区・教師の日」条例制定について区長の御所見を伺います。

 次は、社会貢献教育についてです。

 日本ではなかなか寄附文化が広がりませんが、寄附の普及を目指すNPO法人日本ファンドレイジング協会の「寄附白書」によりますと、米国の個人寄附の平均支出額は、二〇一二年調べで年間十七万四千六百四十円、対する日本は一万五千四百五十七円だそうで、アメリカは日本の十一倍以上です。著名人の寄附活動だけでなく、人々の暮らしと社会貢献活動が密接に絡み合うアメリカに比べ日本は見劣りしているのが実情です。

 この差について、今までは単に文化や宗教の違いと片づけられがちでしたが、最近では、「社会貢献に関する教育、初期体験の違いではないか」と指摘する声が増えています。

 日本の子どもがかかわる社会貢献といえば、誰に何のために使われているのかわかりにくい寄附などが多く、達成感や喜びを得られるものは余りありませんでした。一言で言えば、わくわくしないのです。こんな状況を変え、子どものうちから社会貢献意欲を高める教育をしてみたらよいのではないかと思います。

 子どもが本を一冊読むごとに、親が決まった額を慈善団体などに寄附する仕組み、「リーダソン」と呼ばれる社会貢献プログラムがあります。夏休みや春休みなどの期間を利用して、子どもに読書習慣を根づかせる読書マラソンを寄附につなげるイメージです。恵まれない国・地域の子どもたちへ、本をたくさん読んで、例えば「図書館建設や本を贈るための費用に充ててもらおう」というような感じです。

 読書のほかにも、泳いだ距離に応じて寄附をする「スイマソン」というのもあります。「ニュースで見た恵まれない子どもたちのために本を読んだ」といったように読書習慣が身についたり、「頑張って何メートル泳ぐことができた」と目標を達成したり。何よりも世界に目を向けるきっかけづくりにもなります。こうした取り組みは日本では余り知られていませんが、米国などでは家庭でも簡単にできるチャリティープログラムとして一般的なようです。

 自分たちができることを自ら考える社会貢献プログラムを、渋谷区の小中学校の授業に取り入れてみたらどうでしょう。仲間同士で身近な気づきを課題にして、改善策やチャリティーを依頼する団体、寄附をする先などを話し合う。例えば、「パラリンピックを応援したいね」であれば、「しぶやニュー駅伝」をみんなで走って、順位やタイムに応じて区内の事業者やスポーツ用品メーカーや地域団体に寄附をしてもらい、集めたお金をウィルチェアラグビー連盟に届けようとか、子どもたちが様々な問題を解決していけば、思考力などのスキルが養われるはずです。

 先ほどのNPO団体は、社会貢献に関する出張授業も行っているそうです。授業の中で、英国の七歳の男の子がインターネットで二千八百万円の寄附金を集めたエピソードを聞いた子どもたちは、「格好いい」「みんなでアイデアを出せば自分たちにもできるかも」と前向きな声が飛び出したそうです。社会貢献活動を子どもたちに教えることにより、寄附文化の普及だけでなく、グローバル人材の育成にもつながりますし、社会的な課題の解決は、アイデア次第で年齢・性別・国籍に関係なく誰もが取り組めるので、格好の教育材料になります。

 多様な視点で物事を捉え行動を起こせる人材こそ、世界で活躍できると思います。今回、長谷部区長より示された渋谷区教育大綱の基本方針一は、人権尊重の精神と社会貢献の精神の育成とうたわれています。子どもたちが楽しみながらできる社会貢献教育を渋谷区の教育現場で始めてみてみませんか。区長の御所見を伺います。

 最後は、「渋谷区男女平等及び多様性を尊重する社会を推進する条例」の啓発についてです。

 先日、文化総合センター大和田の渋谷区男女平等・ダイバーシティセンターアイリスで行われた男女共同参画を進める団体の方々との懇談会に出席させていただきました。参加者の皆さんとは、多様性を尊重する社会の今後についてなど様々な意見交換を行い、とても有意義な会となりました。

 さきの区長発言の中にも男女平等社会の実現に向けた取り組みを総合的・計画的に推進するとありましたが、マスコミの報道等もあり、新しい条例ではパートナーシップ証明にどうしてもスポットライトが当たってしまっているのが現状ですので、男女平等が置き去りにならないよう行動計画は進めていっていただきたいと思います。

 区長発言によると、今条例については「今後も制度の周知や社会的な理解を深めるため、啓発や研修の充実に取り組むとともに、適切な制度運用を行ってまいります」と触れております。

 そこで、まず初めに、今条例が制定されてから今日まで取り組んでこられた啓発について尋ねます。特に問い合わせが多かったと思われる事業所や団体に向けて丁重な説明が必要かと思われますが、これまでの取り組み、今後について伺います。

 次に、学校現場についてです。ここからは教育長にもお答えいただければと思います。

 学校現場においては既に働きかけをされていることとは思われますが、日々多くの子どもたちと接する教職員についての取り組みはいかがでしょうか。教職員向けの研修会の開催なども一つの方法と考えます。

 さらには、PTA、そして保護者の理解を深める必要もあろうかと考えますが、いかがでしょうか。

 PTAについては小中学校PTA研修会があると聞いております。毎年六月に行われる教育委員会主催の小中学校PTA研修会には多くの関係者が参加されるとのことです。こうした研修会において少しでもPTAの皆さんに理解を深めていただければと考えますが、いかがでしょうか。

 もちろん、こうした研修会や啓発活動の際には、アイリス相談で行っている「にじいろ相談窓口」についてもお知らせいただければと思います。

 啓発について最後の質問は、本条例を広く正しく理解してもらうツールとなる印刷物の作成についてです。

 現在、パートナーシップ証明書の手続についての印刷物はあるようですが、今回の条例について、区民や団体が理解を深めていただけるようなわかりやすい印刷物です。

 さきにも触れたように、パートナーシップ証明書が先んじておりますが、この渋谷区男女平等及び多様性を尊重する社会を推進する条例についてまとめた印刷物で、条例発足以来、当会派では、学生さんからのたびたびの問い合わせを受けたことがありましたので、できれば印刷物の内容は渋谷区議会でつくっている冊子「しぶや区議会のはなし」のように、イラストやQアンドAなどを入れて、誰が読んでもわかりやすいものを作成していただければと考えますが、いかがでしょうか。

 以上、区長、教育長の御所見を伺います。



○副議長(沢島英隆) 長谷部区長。



◎区長(長谷部健) シブヤを笑顔にする会、小柳政也議員の代表質問に順次お答えいたします。

 初めに、福祉について、高齢者の見守り事業についてのお尋ねです。

 先ほど、渋谷区議会自由民主党議員団、藤井敬夫議員の代表質問の際にお話ししましたが、超高齢社会の到来を目前に控え、今や四人に一人、そして二十年後には三人に一人が高齢者になると予測されています。現在、認知症とその予備群は四人に一人と言われています。

 本区の六十五歳以上の高齢者人口は、平成二十七年九月は四万一千九百二十五人で、さらに、団塊の世代が全て七十五歳以上となる二〇二五年には千三千人ほど増え……

   〔「千三百人」の声あり〕



◎区長(長谷部健) 千三百人ほど増え、四万三千二百十五人となり、これからますます高齢者、特にひとり暮らし高齢者が増えていくと考えられます。

 また、高齢になると認知症を発症する確率も高まっていくことから、ひとり暮らしや老老世帯に対する見守りを強化していくことがより必要だと考えています。

 そのため、本区では七十五歳以上高齢者について毎年、全件調査を実施することにより、何らかの問題を抱えて困っている高齢者を早期に把握し、地域包括支援センターがマネジメントすることで、介護保険サービスの利用、見守りサポート協力員や民生委員などによる見守りなどにつなげる体制を整えています。

 他方、高齢者の見守りについては、行政だけでは困難であり、御近所の声かけなど地域の力が不可欠です。地域でのこまめな、細やかな見守りがあればこそ、高齢者の状況を捉えることが可能となります。

 現在、東京都水道局と、支援を必要とする者にかかる情報の提供に関する協定を締結しているところですが、議員の御提案のとおり、一人の高齢者を複数の事業者が、通常業務の中で見守ることができれば、より手厚い体制が構築できると考えます。

 そのような中、信用金庫やコンビニエンスストア、飲料メーカーなどから見守りについてのお話をいただいているところですので、議員の提案も踏まえ、実現に向けて検討していきます。

 次に、「渋谷区・教師の日」条例を制定してはとのお尋ねがございました。

 ユネスコが十月五日を「世界教師の日」と定めて以降、世界の多くの国がその動きに同調してきています。「教師の日」に、先生方に対する感謝の気持ちをサプライズで伝えるすてきな取り組みが、ここ渋谷区でも初めて行われ、マスコミにも取り上げられました。

 小柳議員が、渋谷区のみならず、我が国の教師たちの頑張りにスポットライトを当て、特段の御理解と御配慮をいただいていることに感謝申し上げます。「教師の日を契機に、子どもや保護者が先生に感謝を伝えたりして、社会全体で先生方を応援したい」という議員のお志は大変ありがたく拝聴いたしました。

 私は、こういった取り組みは外から強制されるものではなく、内なる気持ちが大切であると考えています。子どもたちや保護者、地域の方々の先生に対する感謝の気持ちが膨らみ、自発的に、草の根的に活動が広がり、それが各学校に広がり、渋谷区全体で大きなムーブメントとなったときに真の意味を持つと考えています。

 したがいまして、いましばらくは、各学校の保護者や地域の方の機運の高まりを見守ってまいります。今後も、渋谷区立学校及び教師への温かい御支援、御協力をお願い申し上げます。

 次に、社会貢献教育についてのお尋ねがございました。

 私がNPO法人green birdを立ち上げた原点は、「自分の意思でごみ拾いをするって、こんなにすがすがしくて気持ちがいいんだ」という思いです。自分にとって大切な人に対しての思いやりや、自分にとって愛着のある街に対して汗を流す活動が、じわじわと人々の間に広がっていき、いずれは人づくり・街づくりにつながり、社会全体を変える大きな力になる、これが社会貢献の精神だと私は考えています。

 そこで私は、渋谷区教育大綱の基本方針の第一に、人権尊重の精神と社会貢献の精神の育成をうたいました。急速に変化する社会の中、我が国において成熟したコミュニティが形成されるためには、よりよい社会づくりに参画しようとする社会貢献意識を子どもたちが身につけ、それを社会貢献活動という具体的な動きとすることが不可欠だと考えたからです。今はまだ周囲の人や社会から守られる存在である子どもたちに、自立を促し、人を守る立場となり、よりよい社会づくりに参画しようとする自立した社会人に育てるためには、体験を通して社会貢献の精神を学ぶことが必要であり、そのために各学校で奉仕体験活動を推進することが大切であると考えています。

 例えば現在、地域の防災訓練にも中学生が参加し、地域社会の一員として地域防災に携わることも奉仕体験活動の一つとなっております。今後は、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック開催を視野に入れ、子どもたち一人一人がボランティア活動に携わることを目標として、社会貢献にかかわる指導を計画的に推進することが必要であると考えています。

 発達段階に応じた多様な経験が、子どもたちに、豊かな人間形成と将来の社会参画の基盤をつくります。社会の構成員としての人間性を子どもたちに育むために、社会貢献意識を高める教育をさらに充実させるよう、教育委員会と協力してまいります。

 次に、渋谷区男女平等及び多様性を尊重する社会を推進する条例の啓発についてのお尋ねであります。

 まず、本条例が制定された以降の事業所や団体に向けたこれまでの取り組みについての御質問です。

 本条例については、これまでも区ニュースや区ホームページ、またアイリス広報誌などで広く周知を図り、また、女性団体や私立学校を含め教育関係者の会合の場や、区民や事業者からのお問い合わせに対しても、それぞれ個別に御説明を行うなどの対応を行ってきました。加えて、男女平等や性的少数者に関する課題について、講演会や講座を定期的に開催し、区民のみならず事業者や団体の方々の参加もいただいているところです。

 現在は、医療、不動産業、ホテル旅館業などの各団体に対して説明や協議を進めており、条例の趣旨やパートナーシップ証明に関しての周知や学習会が行われることとなっております。

 また、今後も、事業者や団体の会合の場など様々な機会を通して、条例の趣旨等について理解を深めていただくための啓発をしっかりと進めていきたいと考えます。

 次に、本条例を広く正しく理解してもらうため、わかりやすい印刷物の作成についてのお尋ねです。

 性別による差別的な取り扱いや固定的な役割分担意識、また性的少数者の方々への理解などは、社会生活の様々な場面において、あらゆる世代にかかわる課題だと考えております。

 こうした課題を理解し、真に差別のない多様な個人が尊重される社会を実現するためには、引き続き、本条例について様々な世代に幅広く周知啓発していくための取り組みが必要不可欠となります。

 この手段の一つとして、現在は職員が作成した資料を配布して対応しておりますが、議員御提案のイラストやQアンドAなどを交えレイアウトを工夫した冊子の作成、また、多くの人が手にとって携帯できるような小型のリーフレットや、条例の趣旨に賛同いただく方にステッカーを配布するなどの取り組みも非常に効果的なものかと考えています。

 今後、こうした印刷物の作成につきましても検討を行い、一層の周知啓発を図っていきたいと思います。



○副議長(沢島英隆) 森教育長。



◎教育長(森富子) 私には、学校現場における渋谷区男女平等及び多様性を尊重する社会を推進する条例の働きかけについてのお尋ねがございました。

 多様な個人を尊重し合う社会の実現を図るためには、教育の果たす役割が極めて重要です。学校現場におきましては、まず、指導者側である教職員の意識改革を図ることから始めるべきであり、教職員向けの研修会の実施は、その重要な機会となります。

 教職員への理解啓発ですが、渋谷区教育委員会では毎年、管理職、一般教員それぞれに対しまして人権にかかわる研修を実施しており、特に本年度の管理職向け研修は、講師を招き、いわゆる性的マイノリティに対する理解啓発に関して研修を実施し、参加した校長、園長、副校長、副園長からは、「性の多様性に対する理解が深まった」という声を得ました。これを受けて、次年度は、研修対象を一般教員に広げる計画がございます。

 PTAにつきましては、毎年六月に実施している小中学校PTA研修会のテーマとして、性の多様性や性的マイノリティに対する理解啓発について取り上げる方向でございます。

 渋谷区が、人種、性別、年齢、障害の有無などにより差別されることなく、人として尊重され自己実現できる成熟したコミュニティとして発展していくために、教職員やPTA対象の研修を通して、本条例についての理解を深めるように取り組んでまいります。

 以上、答弁といたします。



○副議長(沢島英隆) 小柳議員。



◆十九番(小柳政也) 区長、教育長、答弁ありがとうございました。

 高齢者の見守りについては、現在、区では様々な取り組みを検討しているということでありますし、スマートシティ構想もあわせて、今後ますます積極的に取り組んでいただければと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

 それと、「教師の日」制定については、区立小学校からムーブメントが広がるまで、機が熟すまで少しそれが大切とありましたが、まさにそれも私の思うところでもありますが、今後、来年以降また盛り上がりなどだんだん大きな広がりを見せていくように私も尽力していきますので、是非、条例制定を御検討ください。よろしくお願いします。

 それから、社会貢献教育について。

 これは、現在も防災訓練に小中学生が参加したりして、町や地域での子どもたちの社会貢献という、そういう教育を行っているというところは、もうまさにそのとおりでありますけれども、考える力を養成したり、どうしたら寄附が有効に活用されるのかなというところもひとつ教育に取り入れていったらいいかなと思い提案させていただいた次第でございますので、是非とも今後また研究して検討していただければと思います。

 それから、男女平等及び多様性を尊重する社会を推進する条例の啓発について。

 これは、まさに渋谷区から始まった条例でもありますし、内容も充実しているものであり、さらにここから進化させるという意味で啓発、そして研修や、そういった理解を深める区の働きかけというのはどんどん積極的に行っていただいて発信力を強めて、みんなが多様性を認める世界を、ここ渋谷からつくっていければすてきだなと思っておりますので、よろしくお願いします。

 私たちシブヤを笑顔にする会は、これからも区民の皆さんはもちろん、渋谷で働いている人、渋谷に来る人が笑顔で暮らせるように、そして前向きに生きていけるような施策を区に提言していきたいと思いますので、これからもよろしくお願いいたします。

 私の質問を終わります。ありがとうございました。



○副議長(沢島英隆) 議事進行上、暫時休憩いたします。

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   休憩 午後五時二十分

   再開 午後五時四十分

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○議長(木村正義) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 区政一般に関する質問を続行いたします。

 八番治田 学議員。



◆八番(治田学) 私は、民主党渋谷区議団を代表して、区長及び教育長に質問をいたします。

 まず初めに、羽田空港の問題について質問いたします。

 今年の二月に当時の都市環境委員会に、そして七月には区民環境委員会に、都市整備部より羽田空港の機能強化ということで情報提供が行われ、その後、八月三十一日に交通・公有地問題特別委員会に国土交通省の職員が来庁して、現在検討されている羽田空港のこれからについて説明会が行われました。

 その内容は、日本の国際競争力を高めるために滑走路の使い方や飛行経路の見直しを行い、深夜・早朝の時間帯以外の国際線の発着回数を現在の六万回から三・九万回増やして、二〇二〇年までに九・九万回にしていくというものであります。これにより、これまで日々定期的に旅客機が渋谷区の上空を飛行することはなかったわけですが、この計画どおりであれば、十五時から十九時までの時間の全体の約四割に当たる南風のときに、中野から本町のあたりに入り、代々木八幡駅周辺を通過し品川方面に抜け、A滑走路に着陸していく経路が一時間に十三便、また、新宿から代々木駅周辺、神宮前を通過し港区との境界周辺を通過してC滑走路に着陸していく便が一時間に三十一便飛行することになります。これを単純計算すると、一時間に四十四便、一日百七十六便もの旅客機が飛行する可能性があります。

 また、国土交通省航空局の資料には、恵比寿や渋谷付近を通過する際の高さは二千フィート、約六百十メートルとあり、これはスカイツリーよりも低い高さを飛行することになり、視覚的にも相当圧迫感があると考えられます。加えて、その際の騒音は六十八から七十四デシベルと記載されており、その目安として、自動車の音が瞬間最大で七十から八十五デシベル、セミの声が最大で八十デシベルという説明がなされております。さらに、この騒音については、音については経路の側方、横の面、や、屋内では飛行機の音は小さくなります。また、最新の飛行機は昔に比べて大幅に静かになっているなど、環境や飛行機の性能で騒音の影響が軽減されることが強調されておりますが、生活においてどのような影響があるかということについては全く触れられておりません。

 この羽田空港の増便、経路変更については、国土交通省が飛行経路となる自治体のターミナル駅や駅周辺でオープンハウス型という説明会を七月から九月に行いました。これは第一フェーズということで、渋谷区においてはヒカリエで九月四日から六日に行われましたが、三日間通して訪れた人は五百七十五人であったと聞いております。

 私は、この羽田空港の問題は区民にとって視覚的にも騒音の面からもかなり影響があると考えられる一方で、このことについて、まだまだ区民の皆さんへ十分に情報が行き届いているとは思いません。

 国土交通省は第二フェーズとして、本年十二月から来年の一月末まで各地で説明会を開催する予定で、渋谷区でも一月十五日から十七日に同じヒカリエの八階で行われるということですが、まずは説明会開催についてと渋谷区への影響について、十分な周知を図るべきであると考えます。

 また、当然国土交通省に対しても、各自治体住民に対し十分な周知がなされるよう求めるべきであると考えますがいかがでしょうか、区長の答弁を求めます。

 続いて、この説明会のあり方については、私も新宿駅西口ターミナルで行われた説明会に行きましたが、オープンハウス型というのは、確かに開催時間が午前十一時から午後十八時、二十時までと長く、個別の質問に答えてくれるというよい面はあると言えますが、この方法は基本的に画像やパネルの展示による説明で、住民に行政側が積極的に説明を行う形にはなっておりません。あえてこのような説明会を行うのは、区民が集う場で説明及び質疑に答えることを避けているのではないかとさえ考えられます。また、このような形では住民同士がお互いの意見や情報の共有ができない、かつ行政の説明が公の場で示され多くの区民がその証人となり得ないという点で、区民にとって有益であるとは言えません。

 国土交通省がこの計画に、たとえネガティブな意見であっても本当に住民の意見を聞いて今後の方針を決めるというのであれば、個別の質問や意見を聞くオープンハウス型の説明会だけでなく、住民同士が情報を共有できる説明会を行うべきであると考えます。

 また、説明会の内容についても、前回は会場で飛行機の音のサンプルも流されていたようですが、会場の環境によって音を調節し、実際の音量より小さくしていたという会場もあったと聞いております。ヘッドフォンを使って実際の音量を体験できるようにするなど、また、視覚的な影響についてはCGで飛行機がどのくらいの高さで通過するかなど、国土交通省に対してわかりやすく多様な形態での説明会の開催を求めるべきであると考えますがいかがでしょうか、区長の答弁を求めます。

 続いて、落下物の危険性についてです。

 これはオープンハウス型説明会で全員に配っていた資料には書かれておらず、「ご質問にお答えします」と書かれた詳しい説明資料だけに書かれています。

 資料には、成田空港のデータでありますが、過去十年間で部品十三件、氷塊、氷の塊ですね、これが五件が確認されていると記載されており、また、成田空港のホームページにも、年間約三件の落下物が確認されていると書かれています。さらに、成田空港周辺の農地では、氷塊が落下してできたと考えられる窪みがあったという情報もあります。

 落下物については、国土交通省に詳細を問い合わせましたが、羽田空港での落下物は平成二十六年十一月の時点で、過去十年で一件しか確認されていないということですが、平成二十年に茅ケ崎市で、民家の屋根にエンジンの部品が落下するという事故が起きているということです。

 さらに、昨年八月には千葉県の君津市の羽田空港への着陸便の飛行経路で、縦十五センチ、横八センチ、厚さ七センチの氷の板が落下し、工場の屋根に七から八センチの穴を開けるという事故も起きています。これについては断定はできていないようですが、車輪を出す際に落下したと見られています。

 私は今回の、いわゆる羽田空港の機能強化については問題が多く、特に落下物については極めて危険性が高いと考えます。

 言うまでもなく、区長は区民の生活、財産、生命を守る使命があります。飛行経路下の自治体の長として今回の計画をどのようにお考えか、また、国土交通省に対して安全性の担保を強く求めるべきであると考えますがいかがでしょうか、区長の答弁を求めます。

 次に、教育について質問します。

 組体操による事故について。

 今年九月に大阪府八尾市の中学校の体育大会で行われた組体操で、生徒による十段ピラミッドが崩れ、五人が骨折するという事故が起きました。この事故の様子はユーチューブで配信をされ、ピラミッドを支える中の生徒が重さに耐えられず内側から崩壊していく画像は、巨大ピラミッドがいかに危険であるかがよくわかります。動画を見ていると、一瞬生徒が最上段に到達したようにも見え、崩壊した後の生徒のけがの状況が把握できないのか、観客席からは拍手が起こっています。

 その後、八尾市教育委員会の調査で、市内の小中学校で平成十八年から今年度まで十年間で百三十九人の児童・生徒が運動会の本番または練習中に骨折をしていたということがわかっています。また、日本スポーツ振興センターによると、二〇一四年度の小・中・高の組体操による事故件数は全国で八千五百九十二件にも上っており、前年より三十一件増加したとのデータもあります。これは、一部の地域で組体操の高層化や低年齢化が進んだことによるとも考えられます。

 しかし、実は一方で、それほど巨大でない組体操でも骨折などの事故は起こっています。渋谷区においても平成二十三年から二十五年までで毎年五、六件起きており、そのうち三、四件が骨折事故です。平成二十六年度は骨折事故一件と減りましたが、今年度は事故が三件あり、このうち二件が骨折事故ということです。

 区内の一部の小中学校では組体操は行われておらず、小学校では十七校、中学校では五校で行われているとのことです。

 組体操自体は学習指導要領には記載がないものの、子どもたちが協力して一つのものをつくり上げる象徴的な演技の一つとして行われているもので、児童・生徒の運動能力が見てとれるとともに、成功したときの感動から保護者などの評判が高いことも、運動会などで行われている理由ではないかと考えられます。

 学校は、安全対策のために周りに教職員を配置して、万が一、崩れた際に受けとめる準備をしていますが、実際には三段タワーでも事故は起きており、タワーが時に内側に崩れることを考えれば、安全対策として外側に何人教員を配置しても、落下する児童・生徒を確実に受けとめることができるとは言えません。

 学校管理下での事故を研究されている名古屋大学大学院の内田 良先生によると、「これがチアリーディングの選手であれば、高いところから落ちるほうも受けとめるほうもその練習を重ねていますが、体格差があるとはいえ、そもそもどの方向に落ちてくるかわからない人間を素人が安全に受けとめるのは難しい」とおっしゃっています。

 また、最近の子どもは昔に比べると骨折しやすいという見方もあります。確かに今年度の渋谷区の組体操による骨折事故の一件も、サボテンという比較的簡単な組体操によるものです。しかし、子どもたちの体の弱さが事故の原因だと考えるのであればなおのこと、高さのあるような組体操などは避け、まずは基礎体力向上を図ることが重要であると考えます。

 先日、国会で開かれました学校管理下での重大事故について考える勉強会に参加しました。学校におけるスポーツなどでお子さんを亡くした方や、脳などに重い障害を負ったお子さんを持つ保護者の方のお話を聞いてきました。多くのケースでは、学校側は安全対策を行っているなどと言われたというもので、今回問題となっている組体操でも、教員が補助として安全対策をとっていたという中で重大な事故が起きれば、学校はその責任をどう捉えるのか、これは非常に難しい問題になると考えられます。

 さきに述べた内田 良先生によると、「組体操は保護者受けがよく、ずっとやっている、または伝統というようなことで見直されにくい面があるのでは」とも言っています。確かに、高さのあるタワーなどは、見た目で子どもたちが頑張っている姿が容易に感じられ、感動の場面を生み出しますが、しかし、一たび重大な事故が起きれば、これが子どもの命や将来を奪ってしまう可能性はあります。今回、ほかの自治体で重大事故が起き、マスコミなどで大きく取り上げられましたが、これを一過性のこととして捉えるべきではないと考えます。

 渋谷区では、教員が積極的に体力・安全技術研修会を行い、体育授業の安全指導や技術研修を行っているとのことで、学校事故に対して安全性を高める努力を行っているとは聞いておりますが、先ほども述べましたが、他自治体で起きた組体操の事故の様子は動画でも見ることができます。目を背けたくなるような事故ではありますが、こういう情報にはしっかりと目を向けて、渋谷区で同様の事故が起こらないように研究を行うべきではないかと考えますがいかがでしょうか、教育長の答弁を求めます。

 また、組体操については、全ての組体操をやめるべきであるとは言わないまでも、やはり万が一の事故が起きたときに大きなけがにつながる可能性が高いタワーは三段以下にするなど、一定の高さ以上の演技は行うべきではないと考えますがいかがでしょうか、教育長の答弁を求めます。

 次に、福祉についてお伺いいたします。

 生活困窮者自立支援法について。

 全国の生活保護受給世帯は、平成二十六年十二月の時点で百六十一万八千百九十六世帯、二百十七万百六十一人でした。厚生労働省は、このうち約三十万人は就労が可能であるとしています。

 渋谷区においても九月末現在、二千九百五世帯、三千二百八十三人が生活保護を受けており、昨年同時期より七十一世帯、八十五人増えています。

 そこで、今年度から生活困窮者自立支援法が施行されました。これにより渋谷区でも生活支援相談窓口が開設され、就職、住居、家計管理、子どもの学習等の相談がワンストップでなされ、スムーズに支援につながることが期待されます。

 区市町村で担う具体的な事業は、必須事業である自立支援相談事業及び住居確保給付金の支給、任意事業である就労準備支援事業、家計相談支援事業、子どもの学習支援であります。渋谷区の場合は自立支援事業として、状況として、仕事が見つかればすぐに仕事につくことが可能な方を対象にハローワークと一体的な支援を行うとなっており、また、自立支援事業の中で家計相談も行うとなっています。自立支援の相談は、今年度十月までで百二十件の相談があったと伺いました。

 住居確保給付金の支給については、六十五歳未満の方で離職などで住居を失った方に、失業から二年以内の期間、就職活動を行うなどを条件に、生活保護の住宅補助額と同額の五万三千七百円を支給するというもので、これについては八件の実績があると伺いました。

 就労準備支援事業については、テンプスタッフキャリアコンサルティングに委託し、すぐに就労が難しいと思われる方に六カ月から一年のプログラムで就労に向けた基礎能力を養うとともに、就労機会の提供を行っていくということです。

 生活困窮者自立支援法に基づくこれらのメニューは、生活保護に至る前の段階の支援強化とされていますが、実際には、受けるほうも提供するほうもまだ十分に理解が深まっていないのが現状ではないかと考えます。

 そこで、まず、これらの制度についてより一層の周知を行うべきであると考えます。家計相談については今のところニーズがないとも聞いておりますが、そもそもそういった支援事業があることを知らないとも考えられます。

 また、より多くの生活困窮者の自立、就労の支援につなげていくために、相談、就労支援員の増員など予算を拡充するべきではないかと考えますがいかがでしょうか、区長の答弁を求めます。

 また、任意事業の子ども学習支援については、今のところ各学校で行われている土曜・放課後学習クラブまなびーなどにつなげていくということでしたが、他区では塾を運営する企業、NPOに委託を行っている区もあります。日本の大学進学率は五一・五%に対し、生活保護世帯の大学進学率は平成二十五年度は一五・六%。さらに、内閣府の資料によると、貧困の世代間連鎖率は二五%、生活保護世帯の四世帯に一世帯は子どもが大人になっても生活保護を受けることになります。この連鎖を断ち切るためには、渋谷区においてももう一歩踏み込んだ子どもの学習支援を進めるべきであると考えますが、いかがでしょうか、区長の答弁を求めます。

 次に、路上生活者の対応についてお伺いいたします。

 まず、今年度から路上生活者の方たちの対応として「アイ リブ シブヤ」という組織が立ち上げられたということは福祉保健委員会で報告がありました。そこで基本的なことを聞きたいのですが、この「アイ リブ シブヤ」という組織はどういった位置づけになるのでしょうか。ここでまとめられたことが答申などなされることになるのか、また、内容について具体的にどういったことが議論されているのか、さらに、議事録は残されているのか、あるのであれば公開するべきであると考えますし、ないのであれば、これは議事録は残すべきであると考えます。区長の答弁を求めます。

 次に、ここ数年、年末、路上生活者の支援団体と宮下公園の炊き出し等の利用の件で問題となり、報道でも取り上げられております。一方で、昨年、生活福祉課は十二月に延べ十三日、年末年始の対応のチラシを配り、巡回相談を行い、このうち四日間は地域保健課も同行して健康相談も行ったと聞いております。また、十二月二十六日には応急救護クラッカーを七十二名に配付したことも聞きました。さらに、利用者はありませんでしたが、年末年始の間、緊急宿泊施設として五床を借り上げたとも聞いております。特に昨年の対応で、健康相談を実施して病院に入院する方もいたということで、地域保健課との連携は効果があったのではないかと思います。

 そこで、今年も年末年始が六日間閉庁することになるわけですが、この年末年始に向けて、渋谷区の路上生活者の方への対応はどのような形で、何日巡回し、さらに応急救護として配布物などどのように予定しているのか、区長の答弁を求めます。

 次に、防災について、災害時の透析患者の対応についてお伺いいたします。

 先日、新聞で、首都直下型地震が起きた際、首都圏で二万から三万人の透析難民が発生すると推定されると報道がありました。これは東京女子医大の木全直樹医師の調査結果によるもので、東京都では約三万人の患者が約四百の施設で透析を行っており、施設の耐震性の調査を行ったところ、回答のあった二百七十九施設のうち四八・七%に当たる百三十六施設が免震構造や制震構造でもなく、耐震補強工事もしていないという状況であるということでした。また、災害時の透析に使える自家発電装置を備えていないのは、回答した三百五十一施設中二百二十二施設で、六三・二%に当たるということでした。

 渋谷区にも、平成二十五年度の人工透析を必要とする腎不全の方は三百六十七人おり、人工透析を行っている医療施設は、災害時の拠点病院でもある日赤医療センターなど十一件あります。

 そこで、渋谷区として、まず区内の人工透析を行っている医療機関の耐震性や自家発電装置の整備状況について把握するべきであると考えますが、いかがでしょうか、区長の答弁を求めます。

 次に、災害時の透析については、東京都福祉保健局が昨年三月に「災害時における透析医療活動マニュアル」の改訂版をまとめており、都内で災害が発生したときの区市町村の対応として「都福祉保健局や各医師会等からの情報をもとに、避難所等における透析患者・家族への情報提供を行い、また、地域の透析医療機関の被災情報の確認に努め、都福祉保健局と情報を共有する」とあります。

 そこで、渋谷区において、災害時に透析患者及び御家族に速やかに情報提供がなされる体制がとられているのか、区長の答弁を求めます。

 また、このマニュアルには「透析患者用マニュアル(防災の手引き)」という章もありますが、ここには災害に対する心得、対応など様々な情報が記載されています。しかし、現状で災害時に透析患者が安全に避難できる体制がとられているとは言いがたいと考えます。

 私の友人のお母さんも人工透析をしており、友人が病院の送り迎えをしておりますが、「災害時の対応については詳しくわからない」と言っておりました。災害時にかかりつけ医で透析ができない場合なども想定して、平常時からの準備の必要性をより広く周知するべきだと考えますがいかがでしょうか、区長の答弁を求めます。

 次に、子どもの貧困対策についてお伺いいたします。

 先日、ちょうど自治権確立特別委員会で児童相談所についての勉強会があり、矢満田篤二さんの講演を聞かせていただきました。講演会では、矢満田さんがこれまで行ってきた特別養子縁組の活動を中心に聞かせていただきましたが、そういった養子縁組や里親に恵まれなかった子どもや、実親など保護者と暮らしていても虐待や離婚、保護者が病気になったり死亡したりすることによって児童相談所などに保護された子どもは、親のもとに戻れなければ児童養護施設に行くことになります。

 日本では今、約四万七千人の子どもが親と暮らせない状況にあり、そのうち三万人が六百カ所の児童養護施設で生活をしているとのことです。

 東京都では、平成二十五年の時点では三千二百十三人が児童養護施設に入所しており、渋谷区にも幡ケ谷の若草寮や福田会の広尾フレンズがあり、若草寮では三十名、広尾フレンズでは四十六名の子どもたちが生活をしています。児童養護施設の子どもたちは、特別な場合を除いて十八歳で施設を退所することになります。来年度、若草寮からは三人、広尾フレンズからは四人が退所するということです。

 しかし、統計では、児童養護施設を退所して進学をしても、アルバイトで学費を稼ぎながら生活をしなければならず、経済的な理由などで三〇%が中退をしています。また、就職しても、幼少時の触れ合いがない子どもはコミュニケーション能力に乏しく、一年以内に四割が離職し、安定した生活ができず困窮状態に陥りやすいというのが現状です。

 そこで、昨年、国において子どもの貧困対策の推進に関する法律をもとに、子どもの貧困対策に関する大綱がまとめられ、子どもの生活支援として、児童養護施設等の退所児等の支援が明記されました。これを受けて、世田谷区では来年度から、世田谷区内の児童養護施設の退所者等、これには里親に措置された児童も含まれますが、満十八歳を迎えた年度末で措置解除となる者またはなった者を対象に、支援を行うということを決定いたしました。

 世田谷区の支援の中には、先ほど質問した自立支援なども含まれますが、ここで提案したいのは、特に住宅支援についてです。内容は、児童養護施設及び児童相談所が必要性や困窮度合い等を判断し、世田谷区が決定した者に対し、家賃一人当たり月額一万円程度で、高齢者向け借り上げ区営住宅内の旧生活協力員住居室を、オーナーの了承のもと提供するというものです。支援期間は大学等進学者が卒業までで、就職者は二年間となっています。

 貧困の連鎖を断ち切るために、一番困窮状態に陥りやすい立場の子どもたちをハードの面で支援することは、行政として行うべきです。また、これは現状で可能な施策であり、渋谷区でも行えるのではないかと考えますがいかがでしょうか、区長の御答弁を求めます。



○議長(木村正義) 長谷部区長。



◎区長(長谷部健) 民主党渋谷区議団、治田 学議員の代表質問に順次お答えいたします。

 まず、羽田空港についてのお尋ねですが、初めに十分な周知についてですが、国土交通省ではこれまで行われていた説明会の実施状況を踏まえて、さらにより多くの住民の意見を聞くため、再度、本年十二月十一日から来年一月末まで、騒音などの環境対策や新飛行経路の運用方法などについての説明会の開催を予定しております。渋谷区においては来年一月十五日から十七日までの三日間、渋谷ヒカリエの八階で開催される予定です。

 今後も国土交通省に対して、各自治体の住民に対し十分な周知がなされるよう、引き続き強く求めていきます。

 この第二フェーズの説明会については、しぶや区ニュース十二月一日号、十二月十五日号への掲載と、ホームページでの周知の徹底を図るとともに、既に商店会、町会連合会の会合の場での周知も行っており、今後、国土交通省が発行する説明会の案内チラシを出張所の窓口等で配布するなど、周知の徹底に努めてまいります。

 次に、住民同士が情報を共有できる多様な形態での説明会についてですが、国土交通省は、一方的な説明をする説明会ではなく、双方向の対話ができる説明会として、より多くの方々に対して、よりきめ細やかに情報を提供し、御意見を伺うことができるオープンハウス型の説明会を開催しています。次回の説明会も同様に開催されると聞いておりますが、説明会の開催方法についてはそれぞれ長所と短所があると思います。まずは国土交通省が責任を持って、さらに多様な形態により住民への周知を図ることを要請していきたいと考えています。

 さらに、別の方法による説明会の開催が必要ということであれば、国土交通省へ要望していきたいと思います。

 次に、今回の計画を自治体の長としてどのように考えるのかと、国土交通省へ安全性への担保を強く求めるべきとのことですが、私は、首都圏の国際競争力強化、外国人旅行者の増加による経済成長、海外との交流による諸外国との結びつきを深めるなどを目指して、羽田空港の機能強化を図ることについての必要性はあると感じています。

 一方、新たな飛行経路によって生じる騒音や安全性について、区民からの不安の声や御意見があることも十分認識していますので、そのことについては国に対して、あらゆる機会を捉えて伝えていきます。

 今後も国に対して、区民の不安な声や意見に真摯に耳を傾け、十分説明することを求めるとともに、騒音や落下物等の安全の確保などの課題に対しては、国が責任を持って対応するように強く求めていきたいと考えています。

 次に、福祉について大きく二点のお尋ねです。

 まず、生活困窮者自立支援法についての二点にわたるお尋ねであります。

 この法律に基づき、本区では本年四月から生活困窮者に対し、生活保護に至る前の段階で自立支援策の強化を図るために、自立相談支援事業、住居確保給付金支給の必須事業と、その他の支援を行う任意事業を行っているところです。

 制度の周知については、ホームページや出張所へのチラシの配付などを行っており、相談件数は百三十二件という実績です。一方、就学準備支援事業についてはこれまで利用者の希望がないため、今後さらに周知を図ってまいります。

 また、相談、就労支援員の増員など予算を拡充すべきとのお尋ねですが、平成二十六年度の生活困窮者自立支援法の施行準備段階から、いち早くキャリアカウンセラーの増員など体制の拡充を図ってきました。その中で、農業体験を通して就労の意欲を感じていただく就農体験セミナーを開催するなど、現在、しっかりとした相談支援ができております。したがって、当面は現行体制でまいりたいと考えています。

 次に、子どもの学習支援を進めるべきとのお尋ねです。

 本区で実施している「まなびー」は、子どもたちに基礎・基本の学習内容を確実に定着させ、学習習慣づくりによる基礎学力を向上させているところです。

 一方、生活困窮世帯で家庭に問題があり、学習環境の整っていない子どもたちに対しては、このまなびーの支援だけではカバーできないこともあります。子どもの将来が、その生まれ育った家庭事情等に左右され、貧困の世代間連鎖が生じることのないようにすることが重要であると考えています。そのため、学習環境を整え生活困窮世帯の子どもと保護者の双方を支援することができるよう、平成二十八年度からの事業実施に向け準備を進め、そのような家庭に手を差し伸べたいと考えています。

 次に、路上生活者の対応について二点にわたるお尋ねです。

 まず、「アイ リブ シブヤ」についてお尋ねですが、ホームレス支援について、特別区と東京都が共同して事業を実施しているところです。現在、渋谷区では新たに社会復帰に向けて、NPOやホームレスを支援している方々と連携しながら支援できないかを検討するための勉強会として、渋谷区ホームレス支援プロジェクト会議を行っています。各委員には手弁当の無報酬でお願いし、ホームレスの方々その人その人に合った段階的な、きめ細かいサポートができる方法を検討していただいております。今後、この会議で意見をまとめていただき、この議論を踏まえて、本区としてホームレス支援策を具体化してまいりたいと考えております。

 また、会議録要旨は作成しております。

 次に、年末年始の路上生活者の方への対応についてのお尋ねです。

 本年も十二月中に保健所の医師等と連携し、巡回健康相談を二回程度実施するほか、特別区と東京都が共同して行っている巡回相談事業を四回実施したいと考えています。

 また、応急救護の配布物と緊急の宿泊施設については、昨年と同様、必要な支援を行う予定です。

 本区においては、年末年始だけではなく、随時路上生活者の方へ年齢や能力、特性等に応じた社会復帰への支援を行うため、訪問を行っております。今後も引き続き路上生活者お一人お一人の意思を尊重するとともに、状況把握に努め、関係機関と連携しながら必要な支援を行ってまいります。

 次に、防災について、人工透析患者に関する三点のお尋ねですが、関連しておりますので一括して答弁いたします。

 大規模な災害が発生した場合、透析医療機関で構成される東京都区部災害時透析医療ネットワーク内で医療機関の調整を行うことになっており、仮にかかりつけ医療機関で透析の継続が困難な場合でも、必要な医療が提供できる仕組みが既に構築されております。

 なお、本区においては医師会を中心とする三師会が医療機関の被害状況を把握し、区民健康センター桜丘に集約されます。これらの情報を区の災害対策本部と共有し、迅速に提供してまいります。

 災害時の透析医療について、まず基本となるのは患者と主治医の間での日ごろの準備です。非常事態に備えて、患者は透析に必要な情報が記載されている透析手帳を携帯することとされております。このことは、主治医に加え患者会等を通じて啓発が十分されていることと考えておりますが、透析患者には高齢の方も多く、緊急時の適切な対応について家族にも理解しておいていただく必要があります。そのため、非常事態に備えて透析手帳に最新の情報を記載するように心がけることや、透析手帳の管理場所を家族で共有しておくなど、平常時から準備の必要について、今後も機会を捉えて啓発に努めてまいります。

 なお、各医療機関の耐震性や自家発電装置の設置につきましては、東京都区部災害時透析医療ネットワークと連携し、必要な情報について把握に努めてまいります。

 次に、子どもの貧困についてのお尋ねです。

 児童養護施設を退所した後の子どもたちへの支援策として、特に住宅支援について御提案をいただきました。

 世田谷区の新たな施策については承知しております。施設を巣立ち、本来の家庭に戻れず自立していく子どもたちの支援には、悩みを打ち明けられる誰かの存在が重要です。育った施設はふるさとであり、通った学校等のあるなれ親しんだ地域で、施設が一定の役割を果たし子どもたちのサポートをしていくことに、区が住宅面で支援をしていくことは、自立に向けて一定の効果があるものと考えられます。

 一方で、児童養護施設に入所する子どもたちには様々な事情があり、それゆえに、施設退所後の支援策も子どもたちの置かれた状況に応じて考えていかなければなりません。十八歳以降の自立支援のあり方等については、様々な視点から関係所管が連携して取り組んでいく必要があります。住宅支援も含め、より効果的な対策の実現に向けてしっかり検討してまいりたいと考えております。



○議長(木村正義) 森教育長。



◎教育長(森富子) 私には、組体操についてのお尋ねがございました。

 渋谷区では、今年の運動会でも多くの小中学校が組体操を実施しました。各学校では運動会のフィナーレに組体操を位置づけ、子どもたちの頑張りについて保護者や地域の皆様から大いに拍手をいただいたところでございます。

 組体操は、子どもたちが互いに力をかしたり体重を利用し合ったりして、一人では得られない効果を狙う運動であり、集団による連携、協力によってなし遂げた達成感が子どもたちに大いなる成長をもたらす教育効果が期待をされております。

 しかし教育委員会では、区内でも組体操によるけがが発生していることを受け、昨年度から体育実技研修会を実施しており、安全な組体操の実施に努めております。体育指導を専門とする教師が実技指導を行い、安全な組体操の指導の方法を各学校の教師に伝えております。

 組体操による事故を防止するための研究を行うべきであるとの御指摘ですが、今後は事例収集などの研究を行い、体育実技研修会の一層の充実を図り、安全な組体操の実施に向けて働きかけを強めてまいります。

 また、タワーの段数を三段以下にするなど一定の基準を設けてはどうかとの御提言ですが、学校が組体操に取り組む場合には、子どもたちの実態とかけ離れたできばえにとらわれることなく、安全を最優先に、目の前にいる子どもたちの体力や運動能力の実態に即してわざの難易度などを厳選するよう、学校に対し今後、指導、助言をしてまいります。

 以上、答弁といたします。



○議長(木村正義) 治田 学議員。



◆八番(治田学) 区長と教育長から答弁をいただきました。

 羽田空港の問題については、説明会のあり方等、必要なことについては国に対して要望するという明言をしていただきましたので、区民の意見もしっかりと聞いていただいて、今後も国に対して必要なものについては求めていっていただきたいと思います。

 その一方で、事故が起こって、例えば落下物が落っこったとき、国が責任を持てるかというと、多分、事故の責任というのは航空会社が求められることになると思うんですね。だから、経路を決めるときは国土交通省が決めて、事故が起こったときはその責任は各会社がその責任を問われるということになる。とすれば、やはりそういった事故が起こる前に、その経路の関係する自治体の意見というのは私は非常に、これ重要だと、国土交通省は聞くべきだと思いますので、その点は区長は、やはり区民の意見をしっかりと聞いて求めていっていただきたい、安全性を高めていくよう求めていただきたいと思います。

 続いて福祉については、特に児童養護施設の問題については、私もこの施設の施設長とお話もさせていただいて、最近、社宅を持つ企業というのがやはり減って、就職をする際に住居の問題がそのまま、やはり生活に直結してきてしまう。社宅がないとそういった就職ができないということに子どもが直面をしておりますので、どんどん社宅がなくなってきている中でどのように住居を確保していくかというのは、やはりかなり大きな問題であるということも伺いました。区でできることを是非今後も検討していっていただきたいと思います。これも要望です。

 もう一つは、あとは教育については、これも事例を収集して今後の研究をしていただきたいという、これは私、前向きな答弁として捉えさせていただきます。一度、これも繰り返しになりますが、やはり子どもの能力と思ってやっていたり、保護者も何というんですか、達成感、それを子どもたちが得られることをやはり求めているところはあるとは思うんですが、一たび、やはりこれも繰り返しになるんですけれども、事故が起こって大きな事故につながってしまったら、そのときに保護者の方も後悔することも考えられなくはないので、しっかりと連携をとって保護者の方と、組体操のあり方、今後もしっかりと考えていっていただければと思います。

 私たち民主党渋谷区議団は、これからも区民の皆様方の声に耳を傾けて、引き続き区政の発展に努力していくことをお誓い申し上げ、私の質問を終わります。



○議長(木村正義) 以上をもって区政一般に関する質問を終わります。

 これから日程に入ります。

 日程第一を議題に供します。

   〔藤田次長朗読〕

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△日程第一 会期決定の件

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○議長(木村正義) お諮りいたします。

 本定例会の会期は本日から十二月九日までの十四日間とすることに御異議ありませんか。

   〔「異議なし」の声あり〕



○議長(木村正義) 御異議ないと認めます。

 よって、会期は十四日間と決定いたしました。

 お諮りいたします。

 本日の会議は議事の都合により延会することに御異議ありませんか。

   〔「異議なし」の声あり〕



○議長(木村正義) 御異議ないと認めます。

 よって、本日の会議はこれをもって延会することに決定いたしました。

 次回の会議は、明十一月二十七日午後一時に開議いたします。

 なお、日程は当日、文書により御通知いたします。

 本日の会議はこれをもって延会いたします。

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   延会 午後六時二十六分

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右会議の経過を記載し、その相違ないことを認め署名する。

渋谷区議会議長   木村正義

渋谷区議会副議長  沢島英隆

渋谷区議会議員   吉田佳代子

渋谷区議会議員   前田和茂