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東京都 渋谷区

平成26年  9月 定例会(第3回) 09月26日−10号




平成26年  9月 定例会(第3回) − 09月26日−10号










平成26年  9月 定例会(第3回)



        平成二十六年 渋谷区議会会議録 第十号

 九月二十六日(金)

出席議員(三十二名)

  一番  斎藤竜一      二番  佐藤真理

  三番  下嶋倫朗      四番  久永 薫

  五番  沢島英隆      六番  治田 学

  七番  佐々木弘明     八番  伊藤毅志

  九番  薬丸義人      十番  長谷部 健

 十一番  笹本由紀子    十二番  堀切稔仁

 十三番  前田和茂     十四番  松岡定俊

 十五番  栗谷順彦     十六番  古川斗記男

 十七番  須田 賢     十九番  岡田麻理

 二十番  小?政也    二十一番  田中正也

二十二番  牛尾真己    二十三番  新保久美子

二十四番  五十嵐千代子  二十五番  丸山高司

二十六番  木村正義    二十七番  染谷賢治

二十八番  広瀬 誠     三十番  吉田佳代子

三十一番  鈴木建邦    三十二番  芦沢一明

三十三番  苫 孝二    三十四番  菅野 茂

欠席議員(一名)

二十九番  植野 修

欠番    十八番

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出席説明員

    区長            桑原敏武

    副区長           千葉博康

    副区長           水村信行

    企画部長          浅川和憲

    文化・都市交流担当部長   植竹ゆかり

    総務部長          斉藤則行

    施設整備担当部長      秋葉英敏

    庁舎総合対策部長      佐藤賢哉

    庁舎建設技術担当部長    秋葉英敏

    危機管理対策部長      柳澤信司

    区民部長          松澤俊郎

    福祉部長          安蔵邦彦

    子ども家庭部長       倉澤和弘

    健康推進部長        広松恭子

    都市整備部長        大澤一雅

    渋谷駅周辺整備担当部長   須藤憲郎

    土木清掃部長        黒柳貴史

    清掃担当部長        星野大作

    教育委員会委員長      小野ヒサ子

    教育委員会教育長      森 富子

    教育振興部長        児玉史郎

    生涯学習・スポーツ振興部長 児玉史郎

    選挙管理委員会委員長    福田昭子

    選挙管理委員会事務局長   吉田恭子

    代表監査委員        竹田 穰

    監査委員事務局長      中島豊六

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事務局職員

事務局長  久保田幸雄   次長    藤田暢宏

議事係長  松嶋博之    議事主査  根岸正宏

議事主査  真下 弘    議事主査  高木利樹

議事主査  武田真司    議事主査  石川研造

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      平成二十六年第三回渋谷区議会定例会議事日程

              平成二十六年九月二十六日(金)午後一時開議

日程第一 議案第四十一号 渋谷区手数料条例の一部を改正する条例

日程第二 議案第四十二号 渋谷区公共の場所における客引き行為等の防止に関する条例

日程第三 議案第四十三号 渋谷区特別区税条例等の一部を改正する条例

日程第四 議案第四十四号 渋谷区立河津区民保養施設条例の一部を改正する条例

日程第五 議案第四十五号 渋谷区特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の運営に関する基準等を定める条例

日程第六 議案第四十六号 渋谷区家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を定める条例

日程第七 議案第四十七号 渋谷区女性福祉資金貸付条例の一部を改正する条例

日程第八 議案第四十八号 渋谷区立学校設置条例の一部を改正する条例

日程第九 議案第四十九号 渋谷区立幼稚園条例の一部を改正する条例

日程第十 議案第五十号 渋谷区スポーツ施設条例の一部を改正する条例

日程第十一 議案第五十一号 平成二十六年度渋谷区一般会計補正予算(第三号)

日程第十二 議案第五十二号 平成二十六年度渋谷区国民健康保険事業会計補正予算(第一号)

日程第十三 認定第一号 平成二十五年度渋谷区一般会計歳入歳出決算

日程第十四 認定第二号 平成二十五年度渋谷区国民健康保険事業会計歳入歳出決算

日程第十五 認定第三号 平成二十五年度渋谷区介護保険事業会計歳入歳出決算

日程第十六 認定第四号 平成二十五年度渋谷区後期高齢者医療事業会計歳入歳出決算

日程第十七 議案第五十三号 代々木区民施設耐震補強及び総合改修工事請負契約

日程第十八 議案第五十四号 初台保育園耐震補強及び総合改修工事請負契約

日程第十九 報告第七号 健全化判断比率の報告について

日程第二十 報告第八号 株式会社渋谷都市整備公社の経営状況の報告について

日程第二十一 報告第九号 株式会社渋谷サービス公社の経営状況の報告について

日程第二十二 報告第十号 渋谷区土地開発公社の経営状況の報告について

日程第二十三 報告第十一号 一般財団法人渋谷区観光協会の経営状況の報告について

日程第二十四 報告第十二号 公益財団法人渋谷区美術振興財団の経営状況の報告について

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   開議 午後一時

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○議長(前田和茂) ただいまから本日の会議を開きます。

 この際、会議規則に基づき、三番下嶋倫朗議員、三十一番鈴木建邦議員を本日の会議録署名議員に指名いたします。

 日程に先立ち、事務局長に諸般の報告をさせます。

   〔久保田事務局長報告〕

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 本日の会議に欠席、遅刻の届け出の議員を報告します。

 植野議員から、欠席の届け出がありました。

 遅刻の届け出の議員はありません。

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 本日の会議に出席を求めた説明員は、前回報告のとおりであります。

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○議長(前田和茂) この際、区政一般に関する質問を許可いたします。

 なお、事前に質問の通告がありましたから、順次指名いたします。

 七番佐々木弘明議員。



◆七番(佐々木弘明) 私、佐々木弘明は、無所属渋谷を代表して区長に質問いたします。

 質問に入る前に、お許しをいただき一言述べさせていただきます。

 九月十六日十二時二十八分ごろ、茨城県南部の地震が発生し、渋谷区でも大きな揺れがあったのは記憶に新しいところであります。

 私はちょうどそのころ自転車で移動中であり気づきませんでした。夜、家に帰ると、家内が昼間すごく揺れたと言っておりました。三十数階にあるオフィスは、築数年の最新のインテリジェントビルであるにもかかわらず相当揺れたらしいです。

 いつ首都直下型地震が来てもおかしくない今日、この老朽化し、耐震強度が極端に低い渋谷区総合庁舎は大変危険であることは子どもでも理解できるでしょう。

 来庁者や、その総合庁舎内に勤務する区長を初めとする区職員の方々などが倒壊した瓦れきの山に埋もれてしまう危険が想定されます。待ったなしの今日、今回の定期借地権の活用による総合庁舎の建替えは、桑原区長の御英断であったと思います。

 仮庁舎移転までのあと一年と数カ月の間に大きな首都直下型地震が来ないことを心の底から祈っております。

 昨今では、東北の復興や東京オリンピックの開催準備、そしてアベノミクス不動産バブルによる建築ラッシュにより建築コストが暴騰しております。自治体の発注する工事は軒並み入札不調で、やむなく工事の先送りをする自治体も多いと伺っております。

 そんな中で、渋谷区は滑り込みセーフで今回の建替えを決定しました。

 今回のプロジェクトは民間活力導入による様々なメリットがあると思われます。役所が直接発注するよりも、大手デベロッパーがコストコントロールをするほうが有利であったり、また、工期も民間のほうが事業資金に金利がかかっているので、最短に圧縮していくことが考えられます。今回の庁舎建替えに関し、政争の具にするのはもってのほかであると思います。

 それでは、大きく分けて四項目質問させていただきます。

 まず、新総合庁舎におけるパブリックアート、WiFiの採用について質問させていただきます。

 パブリックアートとは、美術館やギャラリー以外の広場や道路や公園などの公共的な空間に設置される芸術作品を指します。設置される空間の環境的特性や周辺との関係性において、空間の魅力を高める役割を担う、公共空間を構成する一つの要素と位置づけされます。

 「こどもの城」の前にある岡本太郎さんの作品「こどもの樹」や、渋谷駅前の「忠犬ハチ公」、「モヤイ像」に「ホープくん」がパブリックアートですと言われるとすぐおわかりになるのではないでしょうか。また、井の頭線構内の二つの壁画作品「明日の神話」、「Bright Time」、そして副都心線構内の「きらきら渋谷」などです。

 次に、一歩足を進めてハチ公前の広場だけでも四つあり、忠犬ハチ公像に加えて、マンホールのふたのアート、交番の横の壁画、スクランブル交差点手前の「地球のうえにあそぶこどもたち」の像、さらに109方向に向かう道玄坂を進めば、街路樹に沿って彫刻作品が約五十メートル間隔にあり、地下鉄入り口のアーチを加えれば、渋谷はアート作品のオンパレードです。

 現在の総合庁舎でも時計台や銅像等様々なオブジェが採用されております。しかし、何分にも五十年を経過した建物であり、エントランスロビーホールのようなものもなく、今まで視察で見てきた他の庁舎に比べて見劣りするのも否めません。

 今回のロンドン、ブリュッセル、ベルリンの視察においても、歴史的建造物であるブリュッセル市庁舎などは、それ自体がパブリックアートでありました。

 また、EU・サンカントネール地区欧州議会ビジネスセンターなど新しい施設にも館内各所に様々なオブジェ等が設置されており、大変感銘を受ける作品が多数ありました。

 日本国内においても、近年の作品では熊本空港の陶板レリーフ「雲上の岳神(うんじょうのがくじん)」、福岡空港のステンドグラス「そらの港」、東京メトロ有楽町線豊洲駅の陶板レリーフ「豊洲今昔物語」、松山空港ターミナルビルのステンドグラス「蜜柑 ミカン みかん」、石垣空港ターミナルビルのステンドグラス「いのち輝く八重山(やいま)」等すばらしい作品が多数あります。

 来庁者のみならず、日本そして首都東京の中心で外国人観光客にも一番人気があるエンターテイメントシティ渋谷にふさわしい象徴的なパブリックアートが、今回の百年使える総合庁舎建替えにおいて採用されるとすばらしいと思います。

 これらパブリックアートの採用に関し、区長の御所見を伺います。

 次に、新総合庁舎におけるWiFiの導入について質問させていただきます。

 今や空港・ターミナル駅・東京メトロ地下鉄の構内・車内、そしてスターバックス・マクドナルド等の飲食チェーン店やセブンイレブン・ファミリーマートなどのコンビニ店でもフリーのWiFiが導入されております。

 また、今回視察に行ったブレント・ロンドン特別区庁舎でも、議場を含めた庁舎全体にフリーWiFiが設置されておりました。

 これらの庁舎は、併設されたホールや議場等で結婚式やイベント会場として市民が利用でき、その際にWiFiを使って映像をリアルタイムにパソコンに送信できるものでした。

 今や、公共空間でのフリーWiFiは必須であると思います。非常災害時の情報発信や将来的に庁舎・議場の多目的利用にもWiFiの設置は必要最低限のインフラです。

 新総合庁舎、そして仮庁舎へのフリーWiFiの設置に関し、区長の御所見を伺います。

 次に、渋谷駅再開発における二十四時間対応のクリニックやシネマコンプレックスの設置に関してお尋ねします。

 渋谷駅周辺のまちづくりについては、既に『渋谷駅街区』東棟の新築工事が始められており、渋谷ヒカリエ前の東口バスターミナル周辺では、集中豪雨対策に大きな効果を発揮する四千立方メートルの雨水貯留施設の設置、渋谷川の地下部分の切り替え、東口地下広場の建築など区画整理事業の工事も並行して進められていると伺いました。

 また、『駅街区』、『道玄坂一丁目駅前地区』、『駅南街区』、『桜丘口地区』の各再開発の計画が公表され、渋谷ヒカリエの十一階のスカイロビーには、渋谷のまちの未来の予想図ともいうべき五百分の一の大型都市模型が展示されています。

 ここのところテレビでは、渋谷のシンボルであるハチ公やスクランブル交差点などのランドマークがどうなるのか、また渋谷のまちが将来どのようになっていくかなど、マスコミを初めとする各方面から注目を集めております。

 私は、渋谷ヒカリエの五百分の一の大型都市模型を見て、自分の住んでいる渋谷のまちがこれから大きく変わっていく姿を想像して、とても高揚したわくわく感を感じさせていただきました。

 五十年、百年先を見据えたまちづくりが、自分が住んでおり、地元議員として働かせていただいている渋谷において、まさしく目の前で進んでいく、こんな夢のようなことが今始まっていると思うと、久しぶりの高揚感を感じざるを得ませんでした。

 桑原区長が前回第二回定例会で表明された宮下公園の再開発にも地元議員として大いに期待するものであります。

 二〇二〇年のオリンピック・パラリンピックを契機に、渋谷駅周辺の再開発と呼応して、宮下公園や公園通り、区役所やNHKなど、周辺へよい意味の波及効果がさらに広がってほしいと思います。そんな夢のある渋谷の再開発に、私なりの期待を込めて、幾つかの御提案を申し上げたいと思います。

 一つ目は、二十四時間対応のクリニックの設置についてであります。

 このように再開発の動きが本格化している渋谷駅周辺を含む渋谷区は本年、「国家戦略特別区域及び区域方針」において、全国六区域の中の一つである東京圏の中で、対象区域と指定されたと伺いました。

 この『国家戦略特区』は、民間、地方公共団体が一体となって取り組むべきプロジェクトを国が主導して、大胆な規制改革等により実現するため、二〇二〇年開催の東京オリンピック・パラリンピックを視野に入れ、世界で一番ビジネスのしやすい環境を整備することにより、世界から資金・人材・企業等を集める国際的ビジネス拠点を形成するとともに、創薬分野等における起業・イノベーションを通じ、国際競争力のある新事業を創出することを目標とするものと聞いております。

 そんな『国家戦略特区』の規制緩和の項目に、国際医療の拠点としての項目が挙げられており、大いに増加するであろう外国人を含めた国際的な医療拠点が設置されるものと期待しているものですが、我々地域住民にとっては、渋谷駅近隣に二十四時間対応のクリニックのようなものがあれば、日々生活する上でとても安心することができるのではないかと思います。

 詳細はこれから具体化するのかもしれませんが、是非二十四時間対応のクリニックについても検討に加えていただけないでしょうか。区長の御所見を伺わせていただきたいと思います。

 二つ目は、シネマコンプレックスについてであります。

 やはり『国家戦略特区』において、渋谷のまちはエンターテイメントシティを目指すとされており、既に開業している渋谷ヒカリエのシアターオーブを初め渋谷の文化を世界に発信することで、魅力ある都市としての活性化に結びつけると言われております。

 そこで私からの提案は、シネマコンプレックスの設置であります。

 私は子どものころ、渋谷の映画館でたくさんの映画を見た思い出があります。映画が人生を教えてくれた記憶がある世代であります。

 また、以前は国際的な文化イベントである東京国際映画祭のメイン会場は渋谷でありました。現在、六本木に持っていかれてしまってから久しいのですが、再び大きな映画祭が開かれれば渋谷の文化の発信に一役買うことは間違いありません。

 アメリカでつくられたのが始まりとされるシネマコンプレックスは、全国でも川崎のチネチッタや大阪のなんばパークシネマなどでは、まちの活性化に映画が一役を担っていたり、まちづくりの仕掛けに複数の映画館や関連施設を併設したシネマコンプレックスが活用されております。

 渋谷のまちからの文化、情報の発信に、映画やシネコンが果たす役割も注目されるものではないかと思います。

 是非、渋谷の再開発の中で複合的な映画上映施設であるシネマコンプレックスの設置を御検討いただけないでしょうか。区長の御所見をお聞かせください。

 次に、区立小中学校周辺の歩きたばこ禁止の指導強化に関して質問させていただきます。

 毎朝、小中学校の通学路において駅へ向かう出勤途上の歩きたばこのサラリーマンを見かけます。また、昨今では男性のみならず若い女性でも所構わず歩きたばこを見かけます。出勤時間帯と通学時間帯が重なっており、いやが応でも通学途上の子どもたちは、その歩きたばこの煙の中を通学しています。

 渋谷区では、「歩行喫煙はしない」、「たばこは決められた場所で吸う」という『渋谷区分煙ルール』を平成十五年八月に定め、喫煙者のモラルとマナーの向上を図っています。

 平成十六年四月からは、順次、渋谷駅、原宿駅、恵比寿駅から半径三百メートル以内を「分煙ルール重点地区」に指定し、喫煙所や灰皿のある場所以外での喫煙を禁止しています。

 渋谷区では、「歩行喫煙禁止」の路面表示や看板、旗の設置、美化活動の強化などを通じて、歩きたばこやポイ捨てをしない環境づくりを推進し、「非喫煙者、喫煙者の誰もが快適に過ごせる環境整備」を目指しています。とホームページにも記載されておりますが、これらの渋谷駅・原宿駅・恵比寿駅から半径三百メートル以内の「分煙ルール重点地区」の範囲外に立地する区立小中学校の通学路では歩きたばこが野放しになっております。

 私、佐々木弘明が二年前、本会議で区立公園の禁煙・分煙の徹底を質問し、現在ではその実施が順次なされております。三百平米以下の公園内は原則禁煙、それ以上の規模の公園は完全分煙とし、たばこ事業者等と協議し喫煙所を設置していただくこととなっております。

 渋谷区立公園で子どもを遊ばせている保護者の方々より感謝の声が聞かれます。是非、次は子どもたちの安全な通学路の確保をお願いいたします。

 区立小中学校の通学路における歩きたばこ禁止の指導強化に関し、区長の御所見を伺います。

 次に、サラリーマン等退職後の五十代後半からの元気なシルバー世代の地域活動参加の振興に関しお尋ねします。

 東京都八王子市では、「お父さんお帰りなさいパーティー」〜地域デビューのお手伝い〜というのが行われていると先日、NHKで取り上げられていました。

 八王子市のホームページを見ますと、地域で生き生き過ごしていただくためのきっかけを提供するイベントで、八王子で元気に活動するいろいろな団体が紹介されていました。

 また、「このパーティーで、新しい仲間と出会えるかも!お父さんだけでなく、女性の参加もお待ちしています。会場ではツアーガイドが御案内しますので、初めての方でも安心して御参加ください。」とホームページに記載されていました。

 これまで仕事中心の生活を送ってきたお父さんも、定年を迎えれば多くの時間を地域の中で過ごすこととなります。しかしながら、地域の中にどのような活動の場があるのか、何をしたらいいのかわからない人も多いと思います。

 そういった定年後の男性(女性も歓迎)に、地域デビューのお手伝いをするのが「お父さんお帰りなさいパーティー」、通称「オトパ」です。

 地域のボランティア活動や市民活動をしているグループ等を紹介し、市民活動を通じて地域貢献をしながら新しい仲間づくりをして、生き生きとした第二の人生を過ごしていただくきっかけづくりを目指しています。

 パーティーは、八王子市民活動協議会、八王子市、一般市民有志で構成する実行委員会により企画運営されています。

 平成十四年に第一回目を開催して以来、毎年開催されており、今年は二月二日に三十四団体と二百三十五人の参加のもと第十二回目が開催されました。

 参加者には、出展した団体を含む百三十の市民活動団体の情報をまとめた冊子が提供されるので、会場で話を聞けない団体の活動も知ることができるようになっています。

 パーティーの次第は、講演、市民活動団体の紹介、交流パーティーからなっています。

 講演は、地域活動に参加し、生き生きとしたセカンドライフに誘う内容で行われており、今回は「もうひとつの人生、地域デビュー〜地域に活かす私の力〜」というテーマで、シニアライフアドバイザーの松本すみ子氏による講演が行われました。

 講演に続いて市民活動団体の紹介が始まります。ツアーガイドが五、六名の小グループに分かれた参加者を先導して各ブースを案内していくので孤立する人がなく、話も弾みます。

 会場には参加団体の活動内容を紹介するパネルや、活動の中で制作された作品等が展示されたブースが設けられており、参加者はそれぞれのブースで、団体の方から直接お話を聞くことができるようになっています。団体にとっては、自分たちの活動をPRする機会でもあります。

 約一時間半の団体紹介が終わると、第二部の交流パーティーが始まります。軽い飲食をとりながら、参加者同士あるいは団体メンバーと気軽に情報交換ができる時間です。ここでさらに具体的な活動内容や先輩方の体験談などを聞くなど様々な情報交換が行われるうちにパーティーはお開きとなります。

 また、一回きりのパーティーで終わらせることなく、継続的に発展させるきっかけとなるように、今後の活動相談窓口となる市民活動支援センターの紹介・案内、生涯学習講座に関する情報の提供、学習相談窓口の紹介を行うなどフォローアップも行われています。

 当日のアンケートによると、参加の目的で最も多かったのは、「どんな団体があるか知りたいから」が六四%、「自分に何が向いているかを知りたい」が二二%、「参加したい団体を決めたい」が六%となっており、地域デビューを考えるお父さんにとっては、「オトパ」は最適なイベントです。

 渋谷区と八王子市では地域性が多少異なるかもしれませんが、昨今、大型のマンションが区内に多数建設され、都心回帰で新しい渋谷区民も増えてきております。

 私の経験からも、サラリーマンを長年してから地域デビューするのには大きな勇気とエネルギーが必要です。とりわけ、よそから新たにマンション等に引っ越してきた場合は、近所づき合いも乏しく、なかなか入り込めないのが実情です。しかし、一度入ってしまえば、大変居心地のよい場所であり、毎日に張りと生きがいが出ます。

 そんな中でも、サラリーマンを定年退職し、町会長に早々となった方、それどころか町会長から数年で地区の連合町会長になった方、そして入会後二年でシニアクラブの会長になった方等多数存じ上げております。

 渋谷区でも町会組織が地域活動の根幹にあり、他区に比べて活発に活動し、区政の一部として大きく機能しておりますが、何分にも高齢化しております。

 団塊の世代が六十五歳に到達した現在、渋谷区でもこれらの方々のエネルギーを有効に活用すべきです。

 町会活動を初めとする地域活動参加の振興に関するきっかけづくりのイベント実施について区長の御所見を伺います。



○議長(前田和茂) 桑原区長。



◎区長(桑原敏武) 無所属渋谷、佐々木弘明議員の一般質問にお答えをしたいと存じます。

 お答えに先立ちまして、一言お礼を申し上げたいと存じますが、佐々木議員には、渋谷区議会議員海外研修派遣団の団員として、一週間に限られた日程の中で欧州各市の訪問調査の重責を果たしていただいたことに敬意と感謝を表したいと存じます。

 この海外視察においては、これは最初にベルギーのブリュッセルの市庁かと思いますけども、この市役所の庁舎などの公共空間が歴史的建造物としての風格を備えている吹き抜けや様々なオブジェが時間の経過とともに輝きを増している驚きと感動を感じられた、このことはまさに海外視察に行くがゆえに得られる感動であろうと存じます。こういったことは振り返って渋谷の庁舎にも、この耐震機能とともにこの文化機能、あるいは潤いが必要だと、このように思っているところでございます。

 御提言のとおり、この渋谷にふさわしい文化の香り、格調の高い雰囲気をあわせ持つ庁舎としなければなりません。

 議員の御提言のパブリックアートにつきましては、建設費高騰のときではありますが、御提言に配慮しながら全体計画の中で考えてまいりたいと存じます。

 次に、新総合庁舎、仮設庁舎でのフリーWiFiの設置についてでございます。

 議員御指摘のとおり、手持ちのノートパソコンなどのモバイル機器を対象に、インターネットへのこの接続サービスを実現するためのインフラであるWiFiは空港、駅、カフェ、コンビニなどに設置する例が多く増加をしております。

 通信手段として身近なものになりつつあるWiFiですが、WiFiは通信キャリアと言われる通信事業者との契約が必要である、いわゆるキャリア系のWiFiと、設置主体が通信環境を用意し経費も負担することで、利用者は通信事業者との契約や料金を支払う必要がない、フリーWiFiの二種類があるわけでございます。

 通信事業者が整備したキャリア系のWiFiは、数年前から広く普及してきておりますが、二〇二〇年の東京オリンピックを控え、外国人観光客を呼び込むビジネスチャンスとして捉え、国内の通信事業者との通信契約を持たない外国人観光客が容易に利用できるフリーWiFiについては、この商業施設、店舗等で積極的に整備する例が出てまいっております。

 渋谷区ではこれまで、通信インフラとしてWiFiの有用性を認め、現総合庁舎、区施設などに通信事業者のキャリア系WiFiを設置しております。また、この三月より東急電鉄が渋谷駅の地下街や商業施設で展開したフリーWiFi「Visit SHIBUYA Wi−Fi」とも連携して、帰宅困難者の情報提供にも取り組みをしてきております。

 仮設庁舎については、その目的からフリーWiFi設置は考えておりませんが、新総合庁舎のフリーWiFi設置については、御提言を踏まえ、庁舎や公会堂の区民利用の計画を考える中で、災害情報の提供などの活用とあわせ、今後検討してまいりたいと存じます。

 次に、渋谷駅再開発における二十四時間クリニックということでございました。

 渋谷駅周辺の再開発については、昨年の渋谷駅街区などに続き、本年六月には桜丘口地区についても、都市再生特別地区として都市計画決定されました。また本年五月、国家戦略特別区域及び区域方針が定められ、渋谷区は東京圏の対象区域に位置づけられました。

 今後、渋谷駅周辺の開発事業は、国家戦略特区を活用し、世界で一番ビジネスしやすい環境を整備し、世界の人材、企業等を集める国際ビジネス拠点の形成を目指してまいります。

 このような中で、桜丘地区の再開発において、外国ビジネスマンやその家族のための住宅やサービスアパートメントが計画をされており、あわせて地域医療の充実を目指し、多言語可能な国際的な医療施設を予定すると聞いております。

 確かに、渋谷区の中枢にありながら、外国人を含めたこの大規模な医療施設が今日ないということでございまして、まちづくり上の今日の課題であると考えているところでございます。開発事業者ともども、その実現に努力、協力をしてまいりたいと存じますので、よろしくお願いをしたいと存じます。

 次に、この渋谷駅再開発におけるシネマコンプレックスについては、須藤都市整備部渋谷駅周辺整備担当部長のほうから御答弁をさせていただきたいと存じます。

 次に、歩きたばこについてでございますけれども、このことについては、危機管理対策部長のほうからお答えをさせていただきたいと存じます。

 最後に、地域振興活動についてということで、退職される高齢者等々のために、地域活動参加のきっかけとなるイベントの実施についてというお話であったと思います。

 この高齢化の時代には、そのリタイアの後も、その知識、経験を生かして御活動いただくことは社会の活性化のためにも欠かせないことは議論の余地のないところでございます。

 昨日も議会論議の中で、高齢者認知症のサロン・カフェや、あるいはサポートボランティア等々についても議論がございました。福祉でも防災でも教育でも、さらには地域活動においても様々な分野で高齢者の活力をおかりしなければならないと思っております。

 そのためには、どのようなシステムをつくっていくのか。現在、社会福祉協議会のボランティアセンター、シルバー人材センターはありますが、これらも踏まえながらも、渋谷区として高齢者の様々な意向を踏まえ、きめ細かく対応していくことが大切ではないか、このように思っております。そのためには、イベントではなくて、まず区そのものが総合的な窓口をつくって、そのいろいろな考え方を受け入れていく、そういう対応をしていこうと、そのように思っておりますので、今後ともよろしくお願いを申し上げます。

 以上、答弁とさせていただきます。



○議長(前田和茂) 柳澤危機管理対策部長。



◎危機管理対策部長(柳澤信司) 私からは、歩きたばこについてのお尋ねについてお答えさせていただきます。

 区では、渋谷区分煙ルールを平成十五年に定め、喫煙者のモラルとマナーの向上を図っております。

 分煙ルールは、分煙ルール重点地区の指定の有無にかかわらず歩行喫煙を禁止しており、区内小中学校におきましては毎年度、教育委員会、PTAが通学路の安全点検を行い、要望に応じて歩行喫煙禁止の路面シート、看板を設置してきたところでございます。

 今後は、各地区美化推進委員会とも連携・協力し、通学路における路面シートや看板の設置場所の見直しを含め、なお一層の歩きたばこの指導強化を図ってまいります。

 以上、答弁とさせていただきます。



○議長(前田和茂) 須藤渋谷駅周辺整備担当部長。



◎渋谷駅周辺整備担当部長(須藤憲郎) 私からは、渋谷駅再開発におけるシネマコンプレックスについてのお尋ねにお答えさせていただきます。

 議員の御提案のあったように、渋谷がエンターテイメントシティを目指すためには、様々な工夫が必要であると思います。既に本格的ミュージカル専用ホールが設置されておりますが、より多くの人に訪れてもらえるための取り組みが現在進められていると聞いております。

 シネマコンプレックスも一つのアイデアでございますが、多くの人が魅力を感じられる渋谷らしさとは何かを考えて、周辺と連携する必要もあるのではないかと思います。

 例えば、映画館であれば、どんなコンテンツを選ぶのかで渋谷らしさが、より強調されるのではないでしょうか。

 また、ライブハウスや劇場も若いアーティストが安価に利用できる仕組みをつくり、人を育てることで、渋谷らしい文化がさらに発展すると考えております。

 いずれにいたしましても、佐々木議員御提案の趣旨は、既に事業者も承知し研究されており、その推移を見守りたいと思います。

 以上、答弁とさせていただきます。



○議長(前田和茂) 佐々木議員。



◆七番(佐々木弘明) 区長及び所管部長より、多岐にわたる質問に対し前向きなよい御答弁をいただきありがとうございました。

 私の自宅の前で区役所仮庁舎の工事も進み、来年十一月には移転する予定であります。しかし、その前に来年四月には区長、区議会議員の統一地方選挙が行われます。また、再びその仮庁舎そして新庁舎で皆様とお会いすることができればと思います。

 行政サービスナンバーワンの渋谷区をさらに強靱なものにし、「安心・安全で生涯暮らせる防災都市渋谷」のかなめである新総合庁舎の完成により、「安心して生涯暮らせる行政サービスナンバーワンの渋谷」を引き続きつくっていければと思います。

 本当に多岐にわたる前向きな心強い御答弁に感謝申し上げます。

 佐々木弘明もさらに日々精進してまいりますことをお誓いし、質問を終わらせていただきます。

 御清聴ありがとうございました。



○議長(前田和茂) 十一番笹本由紀子議員。



◆十一番(笹本由紀子) 本日は大きく四点伺います。区長に伺います。

 子宮頸がん予防ワクチンことヒトパピローマウイルスワクチン被害について、まず区長にお尋ねいたします。

 このワクチンの重い副反応については、難病治療研究振興財団の研究チームによると、「厚労省は症例を狭く捉え過ぎだ」と指摘し、調査方法の見直しを求め始めました。

 このチームが実際に治療した人たちは、重い症状が出るまでの平均期間は約八・五カ月でした。これまで「接種後一カ月以上は因果関係がない」という厚生労働省の見解とは異なる結果になったことは、自治体の政策上重要なターニングポイントとなると思います。

 子宮頸がんについては、教育が重要です。現在の渋谷区のホームページのような子どもの予防接種ではなく、女性への医療施策として進めるべきものです。

 他の自治体では、被害例を広報しているところもあることは、以前もお伝えいたしました。積極的な勧奨が控えられて一年三カ月、桜丘の健診センターの医療費支払い窓口に、このワクチンの有効性を示すパンフレットが置かれていたことは残念なことであるとともに、被害者連絡会に届く人々の声を真摯に受けとめた対策をとるべきと考えます。

 推進を主張していた国会議員が、子宮頸がんワクチンの関連を全て自分のブログから削除した、とも伝えられており、このワクチンを取り巻く環境は変わりました。今後の対策をどのように考えるか、区長に御答弁を求めます。

 次に、デング熱報道の中、九月一日、渋谷区総合防災訓練に、約千九百名を代々木公園に集め、デング熱の感染が報道される中で強行されたことについてお尋ねをいたします。

 一つの報道によると、国立感染症研究所の部長は、最初の感染者が報告された八月下旬に、「感染の疑いのある場所から半径七十五メートルに薬剤を散布する」という東京都に対し、「少なくとも半径百メートルはやっていただきたいと話した」といいます。すると東京都は、「半径七十五メートルから範囲を広げることはできない」と説明したといいます。

 防災訓練、代々木公園はこの百メートルの範囲に入ります。報道の真偽はわからないからと、福祉保健委員会で部長はお答えになりませんでしたので、今度は改めて区長にお尋ねします。

 防災訓練を実施可能と判断した根拠についてお答えください。

 次に、仮設庁舎建設計画から、東京都が離脱した経緯についてお尋ねいたします。

 八月の半ばに東京都は、現在この一階にある都税事務所と水道局は仮設庁舎には入らないと言ってきたそうです。仮設庁舎建設計画が一部変更されることとなったと報告を受けたのは、海外視察団がヨーロッパから帰ってきた後の九月十七日。九月三日の海外視察団の出発時は、もう東京都は仮設に入らないと言ってきていたわけですから、設計変更におおわらわだったのではないかと推察いたします。

 桑原区長が、選挙の公約にもせず、突然庁舎建替えを言い出してきた計画は、事前に区民に情報を出すことも、議会に出すこともせず、事業者との計画案は、不透明なまま進められてきた。かつて東京都におられた区長ならよく御存じでしょう。ガラス張りにできない計画は、東京都は乗りたくないのではありませんか。

 東京都の協議は、誰がどこで行ってきたのか、区長も直接東京都の折衝に加わっていたのかなど、仮設庁舎建設計画から東京都が離脱するに至った経緯について、是非詳しく区長の見解をお聞かせください。

 最後に、静岡県内の区民保養施設についてお尋ねいたします。

 区民保養施設について実施した、元の菊水館の建物の耐震調査の結果は、いつ出され、どのような内容であったのか、またその結果を受け、どのような追加の改修計画が進められているかお答えください。

 また、静岡県地震防災センターでは、静岡県河津町には、大規模地震の際、十メートル以上の津波が来ると予想されています。静岡県作成のハザードマップを踏まえ、どのような災害対策を講じる予定かお聞かせください。



○議長(前田和茂) 桑原区長。



◎区長(桑原敏武) 無所属、笹本由紀子議員の質問に順次お答えをしたいと存じます。

 最初に、ヒトパピローマウイルスについてでございますが、このことについては健康推進部長から答弁をいたしますので、御聴取をお願いしたいと存じます。

 次に、デング熱報道のある中で、代々木公園で総合防災訓練を実施した理由についてお尋ねでございますけども、理由は特にありません。総合防災訓練は、防災関係機関と、そして全区民の参加をいただきながら年一回実施する重要な事業でございます。急迫の事情のない限り、それを実施すべきであると、こういうことでやらせていただきました。

 次に、仮設庁舎建設について、都の離脱した理由についてということでございますが、都の判断でございますから、どこに本心があるのかは聞いておりません。そのことは、都民、区民に対して、都の責任において説明をしていく以外にはないと、このように思っております。

 次に、「河津さくらの里しぶや」について、二点についてのお尋ねでございますが、一つは、耐震調査についてでございます。

 昭和三十八年建設の東館については、改修工事に合わせて耐震調査を実施していることは、前定例会で申し上げたとおりでございます。

 調査結果は、十月中に出る予定でございますので、その結果については、区議会にも御報告するとともに、調査結果によってその対応を判断してまいりたいと思っております。

 次に、静岡県の作成しているハザードマップを踏まえて、災害対策をどうするかというお話でございました。

 南海トラフ巨大地震による震災区域からは、この地域は外れております。大きく外れております。したがいまして、特別の対応は考えておりません。

 以上、答弁といたします。



○議長(前田和茂) 広松健康推進部長。



◎健康推進部長(広松恭子) 私には、HPVワクチン、子宮頸がん予防ワクチンの被害について、今後の対策ということでお尋ねがありました。

 子宮頸がん予防ワクチンにつきましては、現在、積極的な勧奨を差し控えており、健康被害のある方に対しては、早期に相談対応し、専門の医療機関を紹介する体制を整えております。

 以上、答弁といたします。



○議長(前田和茂) 笹本議員。



◆十一番(笹本由紀子) 九月一日、私も含め複数の訓練参加者が代々木公園で蚊に刺されました。

 九月三日、仮設庁舎建設現場のすぐ隣の保育園で、轟音と突き上げる揺れの中、子どもたちは過ごしていた。

 子どもたちが区長に何かを言えると思いますか。何の問題もないという姿勢が繰り返されるとき、不安を口にすることができない人々の声は、あなたに決して届かない。区民の不安や心に寄り添えない行政であってはならないと強く申し上げ、質問を終わります。



○議長(前田和茂) 二十五番丸山高司議員。



◆二十五番(丸山高司) 質問に入ります前に、昨日より余りにも情けない発言が相次いでおりますので、あえて申し上げます。

 本会議の質問にかこつけて、昨日来、「討論の時間制限」について、「議長の横暴である」とか「強引に進めた」とかの全く的外れの発言が相次いでおります。事の本質は、前定例会において議案の討論とは関係ない内容や特定の会社の人格を中傷するようなひどい討論内容に対する動議が提出され、議長におかれて本動議について、議会運営委員会において議論する旨の発議によって議会運営委員会に委ねられたものであります。さらに議会運営委員会において、自由な議論を担保するためにあえて検討会を設置し、議長はこれに諮問し各会派の代表が構成員となってその検討会の答申を受け議長が適切に判断し、再度議会運営委員会に議題としてかけられ、賛成多数によって議決した申し合わせではありませんか。その手続手順に何らそごがなかったばかりか、さらに言えば、昨日来発言されている会派は、検討会や議会運営委員会の構成員ではありませんか。検討会や議会運営委員会で貴会派の意にそぐわなかったからといって、本議場において犬の遠吠えのごとく発言することは稚拙であり、自らの力量のなさを露呈していることにほかならず、伝統と格式のある渋谷区議会においての醜態をさらしていることを肝に銘ずるべきであります。そのことを申し上げ質問に入ります。

 私は、九月三日より十日にかけて、区長より御要請があった庁舎建替えに係る調査派遣について団長として参加させていただき、庁舎建替えに資する成果を得るべく、ロンドン、ブリュッセル、ベルリンの各市の関係施設を調査してまいりました。このことを踏まえ、区長に質問いたします。

 質問に入ります前に一言申し述べます。

 私は、今回の視察に際し自分自身に課したキーワードは、「ルックワイド」そして「シーイング・イズ・ビリービング」、すなわち「視野を広く」そして「百聞は一見にしかず」でありました。その言葉を念頭に置きつつ所期の目的を完遂できた背景には、区職員のサポートのおかげと思っております。

 視察前の事前調査から視察中、そして視察後の資料整理に至る今日まで、所管部の庁舎総合対策部職員皆様のバックアップ、とりわけ視察中においても現地施設との連絡や日本領事館との連絡アポイントをお取りいただき、領事館職員の現地随行など大変密度の濃い調査ができましたことに、この場をおかりして厚く御礼を申し上げる次第であります。ありがとうございました。

 また随行理事者、職員皆様にも対策部との連絡を緊密に行っていただき、私どもが限られた日程にもかかわらず最良の環境下での視察調査が実現できましたことにも感謝を申し上げるものであります。

 このことは、とりもなおさず桑原区長が、東京都はもとより日本で、いや世界に比肩しても有数な区民皆様が誇りに思えランドマークとなる庁舎をつくるとの御決意が、職員の方たちにも以心伝心のごとく伝播し、かつまた国を超え、かの地で対応していただきました関係施設の職員の皆様にもそれが確実に伝わり、常に予定の時間をオーバーするなど情熱を持って対応していただきました。

 例を挙げれば、事前調査の中で生じた疑問を質問として、事前に関係施設や日本領事館にお伝えすることで、対応していただいた各施設では、本来立ち入りが極めて制限されている場所にも案内していただき、つぶさに視察することができました。視察中、他の職員に、「なぜあなたたち部外者がいるのか」と注意を受けたエピソードもございました。

 また、私どもが事前に作成した資料がよくできていたために、是非その資料を原文、すなわち日本語のままいただきたいとの依頼を受けたことは、決して物見遊山ではないことを御理解いただき、かの地での真剣勝負の感すらございました。

 現在、鋭意報告書作成中であります。後日改めて区議会に報告する機会をいただきたく議長にお願いするとともに、是非その際には、区長にも御同席賜りますようお願いするものであります。

 以上申し上げまして、順次質問いたします。また質問の都合上、訪問した順番とは違っておりますことを御承知おきください。

 最初に、ベルギーのブリュッセル市庁舎であります。

 本庁舎は、一四〇二年から一四五五年の実に半世紀以上の歳月をかけて建築された見事なゴシック様式の庁舎であります。このまるで美術館のような国宝級の装飾・調度品がある中、約百五十人の職員が働いており、議会も本施設で開かれるという今なお現役の庁舎として使用されておりますことに瞠目いたしました。

 この中で開かれる議会というのは、単に揚げ足をとって、情報公開を大量請求し訴訟を乱発することなど、あたかもそれが議員の本分と勘違いすることや、大局観を見据えることができず迎合主義に走ることではなく、市民のために、自由闊達で建設的な議論が展開されているものと想像した次第であります。

 使用に際し、アメニティを犠牲にしているのかと思えば、当初石炭から始まった暖房システムは、次に石油、現在ではガスと、使用するエネルギーは変遷すれども、形態としては当初より隣の警察署の地下に設置したボイラーから地下道を通した配管より供給する形態は変化しておらず、通年、室温は二十二度、湿度は五〇%に保たれ、気候風土の違いこそあれ、約五百五十年使用し、なおかつ現役の庁舎として機能し得る点は注目すべきことであります。

 そこで質問いたします。

 区長も今回、新庁舎建設に際し、スマート庁舎として低炭素に配慮した環境負荷が少なく環境変化にも対応でき、長期にわたり維持管理しやすい庁舎建設を目指されていると存じますが、本区の目指すスマート庁舎に対する御所見をお聞かせください。

 次に、ブレント・ロンドン特別区の庁舎であるブレント・シビックセンターについてであります。

 本施設は、二〇一三年に竣工したもので、時宜を得た視察となりました。それまで区内に分散していたタウンホール、カンファレンスセンター、結婚式場、図書館等十四の施設を統合したものであります。庁舎機能を集約することによる経費節減と、結婚式場やイベントスペースなどを商業目的に積極的に施設を貸し出すことを見込んだこのセンターは、ハイテクな外観と効率的かつ戦略的なプログラムから「公共サービスを提供しつつ利益も生み出す二十一世紀のマシン」とも評されている所以であります。

 このセンターの中心には、「大アトリウム」があり、区民コンサートにも使用されておりますが、そこはまさに渋谷本町学園の光の舞台を彷彿させるもので、光の舞台は、ワールドワイドな様式であったと誇らしく思った次第であります。

 ふだん立ち入ることのできない執務スペースでは、職員ロッカーを各フロアごとに集約させ、事務スペースはホット・デスキングを採用し、職員約二千三百人に対し七割分のデスクしかなく、執務スペース内に各階を結ぶ職員専用のらせん階段が設置されていることなどが印象的でありました。

 そこで区長に質問いたします。

 我が国は、将来本格的な人口減少社会を迎えるとともに、他方、増大する行政需要に対応するため、組織改編等フレキシブルな行政運営に対応できる施設が求められると存じますが、区長のお考えをお聞かせください。

 最後に、各施設それぞれ議場の形状等について所感を申し述べ、区長に質問いたします。

 ロンドン市の市庁舎であります。

 設計コンセプトは、市民からよく見えるということを意識した建物であり、約七百人が働くシティホールは高さが四十五メートル、十階建てのビルでフロアを各階ごとに少しずつ南側にずらしてビル全体を斜めに傾けた独特の形状になっております。これは単なるデザインではなく、南側に建物を張り出すことによって直射日光からの影響を抑制し、テムズ川に面して設けられた大きな吹き抜けのらせん階段により各フロアに太陽光線が入り込むように配慮されております。建物内部は、広々としたアトリウムがあり、ロビーは内部からも外部からも可視化されており、職員執務スペースもガラス張りでらせん階段より見ることができます。さらに議場もテムズ川に面してらせん階段の下部に位置し、ガラス越しに見学することも可能であります。

 以上のように、議会や執務スペース、さらには街並みまで一気に見渡せる空間は、議会制民主主義を極めてわかりやすく可視化したもので、示唆に富んでいると感じた次第であります。

 次に、先ほど触れましたブレント・シビックセンター内の議場は、ランタンと呼ばれる非常に明るいトップライトが採用されておりました。また、議場として使用されないときは一般に貸し出されており、あらゆる会議に対応できるよう工夫されたものでありました。

 最後に、ベルリンのドイツ連邦議会議事堂であります。

 この建物は、一八七一年にドイツが統一され、一八八四年から十年の歳月をかけて一八九四年に完成したドイツ帝国の国会議事堂でありました。その後、一九九〇年のドイツ再統一により再びベルリンがドイツの首都になったのを機に改修が施されたものであります。改修といっても、外観は保たれておりますが、中身は完全な新築で、ファサード保存のようになっております。ガラス張りのドーム内には、見学者のための通路が張りめぐらされており、屋上からは、ベルリン市街が望め、かつ眼下に議場が見られるようになっております。また、ガラス張りの議場にも、上部に位置するドームから天然光が降り注ぎ、石造り建物内部にもかかわらず開放感があり、ドーム内の見学者にいつでも会議を見学できる開かれた議会政治をアピールしているものと感じました。

 ドームのガラスは、太陽の動きにあわせて常に角度を変え、直射日光を議場に入れず、かつ議場を常に光で満たすようにプログラミングされております。さらに議事堂内部は明快で簡潔な現代風オフィスとなっており、閉鎖的な印象はなく、大きな壁面を利用し、現代美術家たちの作品が各所に展示され、さながら現代美術館のようでありました。環境に配慮し、文化的で市民に開放された今日のドイツ政治をこの議事堂は象徴しているものと感じた次第であります。

 以上、各議場の特徴的な形状等についてその所感を述べさせていただきました。

 そこで区長にお尋ねいたします。

 現在進めておられる新庁舎の設計に当たって、今回の調査派遣の成果について、私どもの意向をどのように反映させようと考えておられるのでしょうか。現時点での区長の御所見をお伺いいたします。



○議長(前田和茂) 桑原区長。



◎区長(桑原敏武) 渋谷区議会自由民主党議員団、丸山高司議員の一般質問に順次お答えをしたいと存じます。

 答弁の前に一言だけ申し添えたいと思いますけども、丸山議員には、この区議会議員海外調査派遣団の団長として、視察前の事前準備から、現地の各施設の訪問・調査、連絡等、様々な課題にしっかり対応されたことに対し、心から敬意と感謝を申し上げたいと存じます。また、皆様方がこういう形で簡潔に、また要点を得てこのお取りまとめをされたことに驚きを感じる次第でございます。

 最初に、ベルギー・ブリュッセル市庁舎について御報告がございましたけども、五百五十年の時を経てもなお歴史的建築物として光り輝いていることに丸山議員は驚嘆されておられると同時に、今日に至るまで庁舎として大切に使用され、暖房システムが石炭、石油、ガスの時代とともに変化しても、創意のあるこの庁舎の使い方がされていることに、さらには、そこにはアメニティが犠牲にされていないことに大変御感動されていらっしゃり、しかも、そのことが省エネ、省資源の思想が脈打っているように私にも感じさせていただきました。このような感動が発見されるのは、現地に赴いて建造物に触れて初めて知ることのできることであろうと思います。

 報告にもございますように、この設計思想は、本区にあっても基本思想でなくてはならないと思う次第でございます。その上に立って御答弁をさせていただきたいと存じます。

 まず、スマート庁舎に対する考え方でございます。

 新庁舎は、自然エネルギーや省エネ機器の活用、低炭素の徹底により、高い環境性能を有する「スマート庁舎」を目指さなくてはならないと思います。

 現在、基本設計の中で、環境負荷を低減するための設備として、太陽光発電や自然換気、壁面緑化、あるいはビルの機器・設備等の運転管理によってエネルギー消費量の削減を図るためのシステム、あるいはLED照明や昼光センサー連動の照明等の導入等を検討してまいりたいと存じます。

 また、環境変化への対応や長期にわたる維持管理のしやすさという点も御提言をされていただきました。

 本区といたしましても、建築構造物にはスケルトン・インフィルを採用いたしまして、耐用年数が大きく異なるスケルトン「躯体」と、インフィル「内装」・「設備」を明確に区分し、最小限の範囲での設備更新や改修を可能にしてまいりたいと存じます。

 上下水道やガス管等の配管スペースは、共用部からメンテナンスができるようゾーンごとに配置するなど御提言の趣旨を踏まえながら、機器更新や機器増設に対応してまいりたいと存じます。

 新庁舎では、このような設備や構造について十分な検証を行い、導入効果が高く見込める設備や構造については積極的に対応することによって御提言にお応えをしたいと、このように思います。

 次に、この二番目として、人口減少社会を迎えるとともに、増大する行政需要に対応するためには、組織改編等フレキシブルな行政運営を行うことが求められるけれどもというお尋ねでございました。

 このことにつきましても、丸山議員は、ブレント・ロンドン特別区の庁舎、ブレント・シビックセンターについてでありますが、具体的に御報告をされたと思います。

 この庁舎機能をひとところに集約することによって、経費削減を図ると同時に、他方、余裕空間を積極的に貸し出し、ハイテクの敢行と効率的な戦略プログラムがあり、公共サービスを提供しつつ利益を生み出す二十一世紀のマシンの発想だと伺いました。また、大アトリウムがあって、区民コンサートにも提供され、それは本町学園の光の舞台を彷彿させるものがあったと伺いました。渋谷も立派なことをやってきたなと、こういうふうに思います。

 さらに執務室は、事務スペースにホット・デスキングを採用され、職員二千三百人に対して、その七割のデスクしか用意されていないということでございました。そこで、本区として将来の時代変化に対応する組織改編等のフレキシブルな行政運営の対応についてでございます。

 少子高齢社会を迎え、今後の行政需要はますます多様化し、そのことに対して行政組織の改善も柔軟でなければならない、このように思います。

 特に、窓口を含む執務スペースについては、時代に応じて、区民の利用に最適な構成ができるように配慮する必要があろうかと、このように思っている次第でございます。

 議員報告のとおり、本区にあっても、執務のあり方はホット・デスキングについても検討し、さらには、新庁舎の採用する「スケルトン・インフィル」構造として、間取り変更や設備更新が容易に行えるよう、そして将来の組織改編の柔軟な対応ができるように、また、一方では、予備の配管スペースや将来用の配管分岐も検討の中に入れて御報告の内容に沿った対応にしていくよう検証してまいりたいと存じます。

 最後に、各調査をされました各議場の特徴等について所感を述べられた上に、新庁舎の設計について、今回の調査派遣の成果等をどのように反映していくかというお尋ねでございました。

 訪問先については、ブリュッセル市庁舎が約五百五十年を経た現役の庁舎として機能していること、ロンドン市の議場やドイツ連邦議事堂がガラス張りで可視化されていること、ブレントの議場が一般貸し出し用にも工夫されていることなど、様々な調査の御印象をいただき、大変私自身も印象深くお伺いをさせていただきました。いずれも大変興味深く思います。

 私どもは、派遣をされたその成果を直ちに反映するということにはなりませんが、少なくとも設計の中で御調査の結果を生かすように、区議会ともども共同の事業として庁舎を計画してまいりたいと、このように思います。どうぞこれからも御指導、御助言のほどよろしくお願いを申し上げまして答弁とさせていただきます。ありがとうございました。



○議長(前田和茂) 丸山議員。



◆二十五番(丸山高司) ただいま区長より意のあるところをお酌み取りいただき、区長より新庁舎にかける御決意を御披瀝いただきました。すなわち新庁舎建設は、昨日の我が会派の代表質問での御答弁とあわせて、百年に一度の区政の大事業であり、後世に悔いを残さぬためにも、海外にも及ぶ調査研究が必要とお考えになったこと、議場においては、区民の社会参加を促し、区民の議会活動への関心を促すべき庁舎のハードとソフトについて調査研究し、新しい庁舎に反映させてほしい、自己独善でガラパゴスであってはならないとの御決意であります。そのことを踏まえ、私ども議会に、新しい議場の目指すべき姿を「議場のコンセプト」として要望してほしいとの御要請であります。

 そもそも総合庁舎の建替えは、平成二十三年、突如として我が国を襲った未曽有の大災害でありました東日本大震災に起因して、区民の安全・安心を担保する上で、その拠点となる庁舎の更新が必要不可欠であり、区政の最重要課題となったこと、さらに可及的速やかに実行すること、最少の経費で最大の効果を生み出すことなどを主眼として、桑原区長が議会に御相談され、議会は正規の手続を踏んで今日を迎えているのであります。

 そこには、今後様々クリアしなければならない課題も横たわっております。しかし、私ども議員は、区民の幸せを第一に希求しなければならない責務を負っていることから、これを区長ともども乗り越えなくてはならないのであります。揚げ足をとったり、批判したりすることはたやすいことであります。しかし、そうした牽強付会な批判に臆することなく、現在限られた時間の中でタフな交渉をしている桑原区長の心底は、必ずや区民の幸せにつながるとの信念によって行動していると拝察するものであります。そうであってみれば、議会もその応分の責務を果たさなければなりません。それは、必ずや区民の利益につながるとする区長の御要請に応えることにほかなりません。今回の派遣視察の成果も、特に派遣された議員を中心に生かし切らなければなりませんし、その覚悟でおります。そうですよね、佐々木さん。今後、本会議場や委員会を通して、本プロジェクトに対し、前向きで建設的な議論を加速させなければなりません。それが議席を有している者の本道と心得ております。そのことをお誓い申し上げ、私の一般質問を終了いたします。ありがとうございました。



○議長(前田和茂) 十二番堀切稔仁議員。



◆十二番(堀切稔仁) 堀切稔仁から区長、教育長へ質問させていただきます。

 区政について四点の質問をさせていただきます。

 一点目は、新庁舎が今後どのように建設されるのか、また、その際に詳しいスキーム、資金計画、図面等において、区議会、区民それぞれに公開できる時期はいつごろになるのか。また、その際できるだけ詳しく保有している情報を公開していただきたいと思います。区民説明については昨日、他会派の議員がお聞きになりましたので、私は議会へこの三つの点の御説明はいつ行われるのか、区長の御所見をお伺いいたします。

 二点目でございますが、区立保育園のパソコンの導入でございます。

 現在、区立保育園は各園二台しかパソコンが配備されていないため、各園では本庁にあわせた公文書作成や経理、行事等の作業のために、さらに職員の出退勤の打ち込みでクラス単位に必要な作業ができず、クラスだより、クラスの指導カリキュラムなど作成するにも、現在、園長、保育士までが私物のパソコンを持ち込んで作業している状態です。園児や保護者の個人情報のセキュリティ面においても問題があるため、せめて各園の各クラス一台ずつの職員用パソコンを導入するべきだと思います。区長の御所見をお伺いいたします。

 第三点目は、区立保育園と区立小学校の連携についてでございます。

 今回の区長所信表明にもございますが、十月から本区でもオープンスクールを導入しようという中、いまだ各保育園で保育士が通常業務に追われ、近隣小学校の情報を把握できていない現状がございます。特に進学を控えた四、五歳児の保護者にも小学校への進学のために必要な情報や日常の近隣校の教育方針などきちんと説明できていない状態であります。区立保育園とその近隣小学校が日常的に迅速に情報交換ができることにより、各校の情報を保育士が保護者へ情報提供でき、学校ごとの進学アドバイスもしやすいと思います。また友達や、さらには保護者の広がりの中でも、区立小学校への選択という話題が広がっていくと思います。どのようにすればスムーズな連携ができるのか、区長に御所見をお伺いいたします。

 四点目は、現在、区政の重要課題の一つでございます区立保育園、こども園の増設をしているところでございますけども、その重要な区の保育施設の建設に当たり、これと相対するデータが予算上必要だと私は思っております。

 そこで、具体的にお尋ねしますけども、平成二十四年、平成二十五年の区内の区立・私立保育園、こども園の卒園生で、区外の小学校に就学し、かつ区外に転出した児童の人数は何人なのか、区長へ具体的な人数を求めます。この理由は、この人数から引いた分が多分本当にこの区政に必要な保育園の実数に今後なり得るからです。長期的に渋谷区へ住んでいただけるための保育施設の数割り出しになるからであります。是非とも御回答よろしくお願いいたします。

 保育園に続き小学校についてでございますけども、教育について二点の質問を教育長に求めます。

 一点目は、代々木山谷小学校が今後どのように変わるのか、地域、保護者にいまだ情報が行き渡っていない現状がございます。

 私も新校か隣接校に進学するか、来年度小学校の進学を控えた保護者の方々から相談を受けます。今後、新校の方針、さらには将来的なプランについてきちんと保有している情報を、保護者や地域の方々にしていただきたいと思いますが、具体的な説明やそのスキームについても教育長へ説明を求めます。

 第二点目ですが、放課後クラブへのお弁当の導入ですが、この従前の議会でもたびたび御質問させていただいていますが、保護者が多忙なために、夏休みの間、家で保護者がお弁当をつくれないために、放課後クラブの利用を控えざるを得ない児童がおります。政府の推進する女性の社会進出を渋谷区でも推し進めていくためにも、保護者が昼食をつくれない日だけでも、仕出し弁当などで対応できるようにできないか。まず一校からでも結構です。放課後クラブ一校から始められないか、教育長へお伺いします。

 以上です。



○議長(前田和茂) 桑原区長。



◎区長(桑原敏武) 無所属、堀切稔仁議員の一般質問に順次答えていきたいと思います。

 最初に、新庁舎の計画についてでございますけども、昨日の議論、何と聞いたのだろうか、私、疑問に思いましたけれども、このことについては、昨日、この自由民主党区議会議員の松岡定俊議員にお答えをしたとおりでございます。

 改めて言えば、スケジュールとしては、十一月までに新庁舎及び新公会堂整備計画案を公表し、区民にもその意見応募の期間も確保してまいりたいと考えております。

 パソコンについてでございます。

 パソコンが二台しかないってよく御存じですね。私は知りませんでした。

 パソコンの配備については、この業務内容やパソコンによる作業量を勘案して配備することとしております。保育園に限らず、区役所のパソコン配備については、業務のOA化の推移を考慮しながら、今後も適正に判断をしてまいります。

 次に、小学校との連携ということで、幼児教育プログラムを作成し、プリスクールも導入しようという中で、保育園が小学校の情報を把握できていないために、保護者にもきちんと説明ができていないと、こういうことでございます。日常的な連携に立って保護者に説明できるようにしてもらいたいということでございました。

 私の知っている範囲内でお答えをしたいと思いますけれども、保育園と学校は、従前から、園の運動会の会場を小学校グラウンドを借りたり、学校訪問を行ったり、近隣の保育園、小学校間では互いに行事を行い招待し合い、日常的にも交流を重ねてまいったと、このように思っております。

 本年度は、来年小学校に上がる五歳児クラスの園児を対象に、就学前オープンスクールを長谷戸、猿楽、常磐松、西原の四校と、近隣の保育園、認定こども園とで先行実施をし、さらなる交流を深めていくということであります。

 御質問の小学校の就学に関する情報などは、基本的にはその就学する小学校長、教諭が責任を持って行うものであります。いずれにいたしましても、保護者への十分な理解と安心につながるよう、保育園と小学校の連携に努めてまいりたいと思います。

 保育園の卒園児についての動向というんでしょうか、そういうことだったと思いますが、平成二十四年、二十五年の区内の公立・私立保育園、認定こども園の卒園児で、区外の小学校に就学し、かつ区外に転出した児童の人数は、平成二十四年度が二十一人、二十五年度は十三人であります。

 なお、保育園の整備については、あくまで待機児童の状況によるものと考えております。

 以上、答弁といたします。



○議長(前田和茂) 森教育長。



◎教育長(森富子) 私には、教育について二点のお尋ねがございました。

 初めに、「代々木山谷小学校の今後の情報提供」についてのお尋ねです。

 代々木山谷小学校につきましては、保護者や地域の御理解と御協力をいただき、開校に向け順調に準備が進んでおります。

 校名や校章、校歌はもとより、通学路や工事の進捗状況等は、学校関係者と地域、同窓会、保護者等で構成されております新校設立委員会において報告・検討し、その情報は、代々木山谷小学校設立ニュースや区のホームページなどで広く周知しております。

 次に、放課後クラブに夏休み期間利用する際、保護者が昼食をつくれない場合、仕出し弁当などの対応ができる放課後クラブを一校でも始められないかとのお尋ねでございます。

 私は、夏休み期間中、放課後クラブの様子を時折見にいっておりますが、子どもたちは、保護者がつくってくださったお弁当を本当にうれしそうに楽しそうに食べております。そうした様子を見ておりますと、保護者の方々は、子どもたちの健やかな成長を願い、日々の食事を大切に考えてお弁当を準備されていると、そして食事というのを大切にしてくださっているというのを感じております。またお弁当は、保護者の気持ち、愛情を子どもに伝えるメッセージともなると感じております。

 本区の放課後クラブでは、夏休みの期間だけではなく、学校に給食がない日のクラブの利用につきましても、お弁当を持参することを利用の条件としております。保護者の皆様にも御理解をいただいているものと認識しております。

 したがいまして、放課後クラブにおいて、御提言の仕出し弁当等の対応をとる考えはございません。

 以上、答弁とさせていただきます。



○議長(前田和茂) 堀切議員。



◆十二番(堀切稔仁) 区長へ、庁舎について再質問させていただきます。

 理解をされていないということですけども、非常に残念でありますが、具体的な費用やそういうものに関して、図面とかに関して具体的に出してくださいということなので、今回質問にもあるように、保有している情報を公開していただきたいという要旨を伝えております、私は。資金計画では、仮庁舎及び新庁舎にかかる費用負担というものは既に詳細書というものがつくられているはずです。それに対して新庁舎の解体費用、建設費用、第一・第三工事までの工事費用、引っ越し費用、それに対しての各年度ごとの計算までされている表が既にあるじゃないですか。こういうものを何で区議会に示せないのかということです。これ自体を出してくれと言っているわけではないんです。ただ、こういうものがあるんだったら、こういうものはいつ出せるんですかという意味です。図面も同じことです。ですので、具体的なそれぞれのスケジュールがいつなのかということを言っていただきたい。十一月なら十一月でも結構です。

 さらに、教育長には、山谷代々木小学校について、今回保有している情報を出していただきたいというふうに質問しましたけども、これ実は、地域の方々が今一番疑問に思っていることは、教育委員会の中にある文書で、公立学校の義務教育の学校特性に配慮した教育環境の充実を図るという、この整備書があるんですね。こういうものに施設特書に配備した教育環境を図るという整備という項目に、学校の建替えによって四百六十人までの計画をしているというふうにこのほうには書いてあるわけです。これはなぜかというと、学校の調理室を拡大する理由があるからと書いてあるんですけども、本校は三百五十人学級なんですが、教育委員会で今お持ちのデータで、例えばこの地域に子どもたちが増えるような情報とかあるんでしょうか、そういうことでこういう計画も出されているんでしょうか。そうであるならば、保護者や地域にも情報公開をしていただきたいと思うんですけども、それについてお答えいただきたいと思っております。



○議長(前田和茂) 桑原区長。



◎区長(桑原敏武) 堀切議員の再質問にお答えをさせていただきたいと存じます。

 あなたが聞きたいことは、この建設費とか解体費とかいうことですけども、今回のやり方というのは、金額の総額を決めて、その中で解体あるいは設計あるいは建設費を出していく、その総額は百五十四億円と、こういうふうに言っているんです。普通ですと、渋谷区がそれを設計をして、解体費を積算して、事業者に出していく。そうじゃないんです。この場合は、事業者が全てをその中で計算をしてやっていく、そういう形ですから、今までのやり方とはすっかり違うんです。それをあなた理解しないで情報公開、情報公開と言っておりますけども、それならば委員会できちんと聞いてくださいよ。何も情報公開を様々な数字を出してこないで、きちんと中で答えよと言っていれば、そのことについてきちんと説明できることは説明します。隠そうというんじゃないんです。この仕組みが違う、そのことをあなた理解しないで、いろいろ情報公開だ、情報公開だと、わけのわからないことを言っているんですよ。考えてください。

   〔「議長、いいですか。時期を聞いているんですよ、時期を。内容じゃないんです。ちゃんと答えさせてください」の声あり〕



○議長(前田和茂) ただいまの桑原区長のは、一つ一つのそういうものが出ないというふうな今答弁だったと思いますけれども。

 森教育長。



◎教育長(森富子) 再質問についてお答えをしたいと思います。

 代々木山谷小学校の児童数ということでございますが、今後の地域の小学校の需要も考えて建設をしております。

 以上、答弁といたします。



○議長(前田和茂) 堀切議員。



◆十二番(堀切稔仁) 区長に意を酌んでいただけないのが非常に残念ですね。図面等とかこういうものに関しても丁寧にお答えいただきたいんですよ。情報公開というふうにこだわられていますけど、私が言っているのは、毎回毎回委員会に出てくるものは非常に少数なデータしかないです。ただ、これだけ長期のデータを今役所は保有しているわけじゃないですか。それを何で、百五十四億円だったらいいですよ。百五十四億円の中でちゃんと割り算してこういうものが出ているんですから、こういうデータはきちっと公開をいつできるか、もう一度お伺いしたいと思います。そして図面もいつできるのか、その時期もお答えいただきたいと思っています。

 さらに、代々木山谷小学校、今の教育長の再答弁ですけども、これ、今後、地域のことを考えてということは、これ、さらにどこか統合するというような御計画ということですか。それとも、どこかほかの小学校から移ってくるというようなお考えでしょうか。是非ともお答えいただきたいと思います。



○議長(前田和茂) 桑原区長。



◎区長(桑原敏武) 堀切稔仁議員の再々質問にお答えをしたいと思います。

 我々のこの金額について、あなたはこう言われましたけども、詳しいスキーム、スキームということで言われましたけども、今私ども持っていないんですよ。持っていないものを答えようがないということなんです。それはあなたが人を疑う心しか持っていないからですよ。持っているものをわざわざ隠すわけはないんですよ。持っていないものは持っていないんですよ。それは先ほど申し上げたように、システムが違って、事業者がその金額の中で、それぞれのことについて金を配分しながらこれをやっていく、そういう関係になっているからそういうふうになっているんだということを申し上げたわけです。

 先ほど申し上げてもわからんようですけれども、この十一月までに整備計画案を公表するということですから、そのときには、今年十一月までに公表するんですが、そのことについては明らかになってまいります。そのときに、それに伴っての……、まあ、やめておきましょう。そういうことです。

 以上、答弁とします。



○議長(前田和茂) 森教育長。



◎教育長(森富子) 再々質問についてお答えをさせていただきます。

 現在の代々木山谷地区学区の需要で考えております。

 以上、答弁といたします。



○議長(前田和茂) 堀切議員。



◆十二番(堀切稔仁) 非常にストレートにちゃんと質問を言ったつもりですけども、図面等をちゃんと言っていただけないというのは本当に議会を私は軽視しているなと、区長、思います。

 さらにはもう一つ、教育長にはたびたびこの質問をしている件です。これ決して、私は親がつくらないことがいけないと言っているわけじゃないんですよ。今、若いお母さんたち、ジェネレーションギャップだと私は思っております。確かに私よりも上の世代は、そういう環境、親がつくってくれる環境でいられました。ただし、今、若いお母さんたち、それはそういう世代じゃないということを理解してください。親自体がそういうことができなかった世代の人たちにさらに育てられている。教育長も学校長をやられていたから御存じだと思いますけども、これは是非とも私は実行していただきたいなと、これは要望しておきます。



○議長(前田和茂) 議事進行上、暫時休憩いたします。

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   休憩 午後二時三十三分

   再開 午後二時五十分

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○副議長(沢島英隆) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 区政一般に関する質問を続行いたします。

 二十四番五十嵐千代子議員。



◆二十四番(五十嵐千代子) 私は、日本共産党渋谷区議団として区長、教育長に質問いたします。

 質問する前に一言。議員の討論時間を制限することは、議会制民主主義を否定する暴挙の何物でもないということを改めて申し上げておきます。

 最初に、障害者福祉について四点質問します。

 昨年十二月、障害者権利条約の批准が国会で全会派一致で承認され、今年の二月から発効しています。

 条約は、障害者を「保護の対象」から「権利の主体」へと転換させること、障害者が障害のない人と同等に社会のあらゆる場面に参加する権利があること、権利を保障し平等を実質的に確保するため、社会環境を変えていく必要があることが条文に貫かれています。

 渋谷区が現在進めている障害者保健福祉計画と障害福祉計画の策定に当たっても、この権利条約の基本理念に基づくとともに、障害者・家族の切実な願いと実態を反映した内容にし、これまでの計画に掲げながら実現していない住まいの確保や自立した生活を支援する施策の拡充は喫緊の課題と位置づけるとともに、直ちに着手することを必要と考えますが、区長の所見を伺います。

 次に、グループホーム建設についてです。

 障害者団体と区議会福祉保健委員会との懇談会で毎年出されているのがグループホーム建設の要望で、来年度に向けても、「親の高齢化が進み喫緊の課題、重度重複肢体障害者の施設は渋谷区には一カ所もない、区独自で設置を」と切実に求めています。

 私が相談を受けている三十代の息子さんと生活している七十代の御夫婦は、「今奥さんが大病をして、いつまで自分たちで守れるか不安だ。しかし、遠い施設に入所したら会いに行くこともままならない。近くにグループホームをつくってほしい」と訴えています。

 渋谷区と東京都は整備費として二千四百万円の補助を出していますが、土地の高い渋谷区内ではとても設置は困難です。

 区の施設との合築や都有地、国有地の活用も含め、区として土地を取得して提供するなど、区が責任を持って積極的に障害者のグループホームや重度重複肢体障害者の入所できる施設を建設すべきと考えますが、区長の所見を伺います。

 次に、移動支援の改善についてです。

 私と同じマンションに住んでいた小学二年生の息子さんを区外の特別支援学校に通わせていた家族が、この七月に新宿区に引っ越しました。理由は、「渋谷区では移動支援が通学に使えないが、新宿は通学にも利用できるから」ということでした。

 お母さんは、「息子は産まれたときから渋谷区で育ち、渋谷区立の幼稚園を卒園し、スイミーにも通い、友達もできて最近やっと一人で近所のコンビニに買い物に行かれるようになった。本当は引っ越したくない」と涙ながらに話され、最後に、「私が引っ越したことが間違いだったと後悔するくらい一日も早く渋谷でも通学、通所に移動支援が利用できるようにしてほしい」と訴えられました。

 渋谷区の移動支援は冠婚葬祭、余暇活動、突発的な通院などに原則月二十五時間、平成二十五年度の利用実績は一万三千九百四十九時間ですが、新宿区では七万四千時間も利用されています。新宿区は独自に医師の診断書、意見書がある人は個別に判断し、通学、通所も認め、現在十九歳未満が百九十三人、成人が三百三人の人たちが月四十時間を上限に利用しています。渋谷区でも障害者団体から長年要望されている移動支援を通学、通所にも拡大すべきと考えますが、区長の所見を伺います。

 次に、障害者福祉手当の復活についてです。

 今年度から障害者福祉手当と難病手当が統廃合され、所得制限、年齢制限、重複支給の廃止等により、条例審査時点で千四百五十人、金額にして前年度より九千二百八十九万円もの予算が削減されました。

 週三回人工透析をしている障害一級の方は、賃貸住宅に住み、一カ月の年金額が十万六千円しかなく、七月まで支給されていた三万円余りの手当のうち一万五千円で一カ月の配食サービスの費用を賄っていました。しかし、八月からは半額に減らされたため、「食事を減らすしかない」と怒りの声を上げています。

 障害者福祉手当は、障害者、難病患者の方たちにとっては命綱ともいうべき手当で、生活に困窮する障害者、難病患者がいることから、直ちに復活すべきです。また、都の調査で、障害者の中でも収入のない人が最も多く二五・三%も占めている精神障害者の方たちに対しても福祉手当を支給すべきです。あわせて区長の所見を伺います。

 次に、子育て支援についてです。

 来年四月から、新たな保育制度として子ども・子育て支援新制度が実施されます。国はこの制度で、これまでの保育の現物給付から現金給付に変えることで、公的責任を後退させ、財政削減と保育の市場化を進めようとしています。

 また、認可保育園以外は、保護者と保育事業者の直接契約となることで、区の責任が及びにくくなり保育に格差が生まれかねません。

 新制度について多くの保護者や保育関係者から「保育料が上がるのではないか」、「保育水準が今より下がるのではないか」、「資格のある保育士が配置されるのか」など多くの不安の声が出されています。

 新制度のもとでも、全ての子どもたちが良質な保育を受けられるようにこれまでの保育水準を確保・充実することが渋谷区に求められています。

 認可保育園の増設についてです。

 新制度が導入されても、多くの保育関係者、保護者の運動により児童福祉法二十四条一項が残され、市区町村は、引き続き保育の必要な子どもに対する保育の実施義務を果たさなければなりません。

 厚生労働省が九月十二日に発表した、今年四月一日現在の認可保育所の待機児童数は、都の認証保育所などの地方単独事業の子どもを含めると四万一千七百四十八人に上り、渋谷区でも認可保育所に入れなかった子どもは三百四十一人、どこにも入れなかった子どもは百二十人に及び、四月から職場復帰を希望していても、子どもを預けられずに仕事を諦めたお母さんもたくさんいます。また、渋谷区の子育てニーズ調査でも、六割を超える保護者が認可保育園を希望しています。

 こうした区民の願いに応えるためにも、認可保育園の増設を計画的に進め、待機児解消を図るべきです。

 また、本町第二保育園は、直接契約となり区が直接責任を負わなくなる認定こども園ではなく、現在と同じ区立保育園として存続すべきと考えますが、区長の所見を伺います。

 新制度実施に伴う保育内容についてです。

 まず、認可保育園と認定こども園ですが、現在、渋谷区の保育所では、区民と保育関係者の要望、運動の結果、一人一人の子どもたちの健やかな発達を保障するため、職員配置も施設も国基準を上回る内容となっています。認可保育園と認定こども園については、現在の保育水準を維持すべきと考えますが、区長の所見を伺います。

 次に、小規模保育と家庭的保育についてです。

 国基準では、保育士の配置基準と資格は、小規模事業者B型では、保育士資格を持つ職員は全員ではなく五割でよく、子ども五人以下の家庭的保育では、研修を受けた無資格者でよい。また、給食は外部搬入も認め、専用の調理室でなく調理施設があればよいとされています。

 渋谷区の条例案は、小規模保育事業B型の保育士配置を六割以上、ゼロ歳児から二歳未満児までの乳児室の面積を一人当たり三・三平米の独自基準としていますが、ほかは国基準となっており、保育園との格差をつけることは認められません。

 昨年の保育所での子どもの死亡事故件数十九件中十五件が、いわゆる小規模事業者、認可外保育施設で起きています。子どもたちの命と安全を守るためには、保育資格を持った保育士の配置、給食の自園調理、ゆとりのある保育室の面積基準などが必要です。

 小規模保育事業や家庭的保育、居宅訪問型保育など、全ての保育施設においても、保育従事者は有資格者とすること、給食を自園調理とすること、子ども一人当たりの保育面積を認可保育園並みに確保すべきと考えますが、区長の所見を伺います。

 また、個別対応が必要な障害児について、認可保育園では受け入れていますが、区立保育室では入園対象から外されています。区立保育室でも障害児加算の保育士をつけて入所を認めるべきと考えますが、区長に伺います。

 次に、保育料についてです。

 来年四月からの保育料について、これまで国が明らかにしていることは、認可保育園以外の認定こども園、地域型保育事業、幼稚園については各事業者が国基準を超えて保育料を徴収することも、英語教育や体操などの特別プログラムを組んでその費用を徴収することも可能となります。そのため、事業所ごとに保育料が違い低所得の子どもたちが入所できなくなる事態が想定されます。

 渋谷区ではこれまで年収四百万円以下の世帯の保育料を無料にするとともに、一千万円以下についても軽減をしてきました。どの施設に入所する子どもも必要な保育を受けられるよう引き続き保育料の値上げをせず軽減制度を維持すべきと考えますが、区長の所見を伺います。

 また、区立幼稚園については、これまでの定額保育料から応能負担に変わりますが、保護者負担を増やすべきではありません。区長の所見を伺います。

 次に、学童保育条例の制定についてです。

 子ども・子育て支援新制度では、放課後の保育を必要とする子ども全てに家庭にかわる生活の場を保障するために、指導員の資格、配置基準については国基準に従うこと、開設日、時間、施設基準についても省令を参考に全ての自治体に条例制定を求めています。

 渋谷区は、学童館を放課後クラブに移行するに当たり、学童保育を必要とする子どもたちをB会員として、一般児童と区別して登録させていますが、西原小学校、幡代小、本町学園では、百人近い子どもたちが登録しており、クラブ室の一部屋には入り切れません。全区的にもクラブ室が狭いなどの理由でB会員の半数が利用していないのが実態です。

 学童保育の必要な子どもたちに健やかな成長を保障するため、全児童対策と区別したB会員のための専用室の設置や区が専任の指導員を配置するなど条例を制定すべきと考えますが、区長の所見を伺います。

 次に、教育について三点質問します。

 渋谷本町学園小中一貫校について。

 中央教育審議会の「小中一貫教育部会」は、小中一貫教育を実施する市区町村の実態調査結果を発表しました。

 全ての区立小中学校で一貫教育を実施している品川区では、中央審議員から「学校が大き過ぎることでの問題はないのか」との指摘に、品川区の担当者は「教職員の負担が大きい、保護者アンケートでは小中一貫教育はよい取り組みだと評価した人は三九%にとどまり、厳しい目を向けられている」と答えています。

 また、中教審結果は全国の一貫教育を実施している八七%の学校が「教職員の多忙化、行事の調整、施設整備」など課題があると答えるとともに、一貫校を利用している七二%の学校が現行の六・三制を実施していることも明らかとなりました。

 渋谷本町学園小中一貫校は開設して三年目となり、この間、保護者の意見などにより運動会を別々に実施するなど子どもたちの成長にあわせた取り組みに改善されていますが、発達段階の違う小中学生が一緒の校舎で生活するため、小学六年生の最高学年としての責任感やリーダーシップが育ちにくい、また校舎が吹き抜けのため音が響き、中学生が試験のときには、小学生はできるだけ音を出さないように我慢させられているなど問題が指摘されています。改めて保護者や地域住民、専門家が参加してそのあり方を検証すべきと考えますが、教育長の所見を伺います。

 次に、教育予算の削減をやめ拡充することについてです。

 渋谷区はこの間、財政が厳しいといって、小中学校運営費を毎年削減し続けています。小中学校のバス代が削られたため、小学校ではバスを使う校外学習が年三回から二回になり、低学年の子どもたちが楽しみにしていた芋掘りやバスハイクに行けなくなった。中学校ではクラスごとの配車がなくなり電車で移動したり、行事自体をやめたなど、先生たちからは、子どもたちの気持ちを考えて予算をつけてほしいとの声が出ています。また、コピー代が削られたためカラーコピー機があってもカラーコピーを使うことを禁じたり、今まで学校で支給していた習字用の半紙を持参させるなど、保護者負担の増大と教育環境の悪化がもたらされています。

 直ちに削減した学校予算を復活し、一人一人の子どもたちを大切にする教育を実現するため予算の拡充をすべきと考えますが、教育長の所見を伺います。

 次に、情緒障害学級についてです。

 渋谷区の情緒障害学級は二学級に三人の教師が配置され、現在二十人の子どもたちが学んでいます。しかし、東京都は二〇一六年度から、現在の情緒障害学級通級学級を廃止し、巡回指導にする方向を打ち出しています。現在、都内の情緒障害学級は、子ども十人を一クラスとして教師配置も全国基準より手厚くしています。しかし、東京都は教師配置を全国基準に削減し、各校に設置する特別支援教室についても、空き教室がない学校は、相談室との兼用などでもよいとしています。このことに保護者、教師からは、子ども一人一人に対する教育と小集団教育が実施できるよう教師の削減をやめ、施設についても引き続き専用室をつくってほしいとの声が出されています。

 東京都に対し教師配置や専用教室の確保を求めるべきです。また、幡代小学校の情緒障害学級は、放課後クラブ室との兼用となっています。専用教室の整備を直ちに整備すべきと考えますが、教育長の所見を伺います。



○副議長(沢島英隆) 桑原区長。



◎区長(桑原敏武) 日本共産党渋谷区議会議員団、五十嵐千代子議員の一般質問に順次お答えをしたいと存じます。

 まず、障害者福祉についてのお尋ねでございます。

 渋谷区障害者福祉計画等の改定につきましては、渋谷区自立支援協議会に諮問し、検討を進めているところでございます。

 グループホーム建設につきましては、昨日、自由民主党議員団の松岡定俊議員にお答えをしたとおりでございます。

 次に、移動支援事業につきましては、通学や通所についても、ひとり親家庭で親が就労している場合等、必要な場合には支給するといった柔軟な運用をしているところでございます。

 障害者手当についてでございますが、これをもとに戻して、精神障害者にも手当を支給するようにと、こういうお話でございます。

 難病に関する大きな制度改正が進んでいる中で、手当制度をもとに返すことや、あるいは精神障害者を手当の対象に加える考え方は持っておりません。

 認可保育園の増設についてのお尋ねでございます。

 このことについても、昨日、松岡定俊議員にお答えをしたとおりでございます。

 また、本町第二保育園につきましては、この第二回定例会でもお答えを申し上げたとおり、平成二十八年三月竣工予定の(仮称)児童福祉センター複合施設内の保育施設で、区民からも評価の高い保育所型の認定こども園にする予定でございます。

 次に、新制度に伴う保育内容について三点のお尋ねでございました。

 子ども・子育て支援新制度実施に伴う保育内容についてでございますけども、本区としては、新制度の趣旨を踏まえ、質の高い保育・教育の提供が確保されるよう基準を設定するものであり、議員が言われるような保育の質を低下させるものではありません。

 本区は、今後も良質な教育・保育の提供に努めてまいります。

 次に、保育料についてでございます。

 子ども・子育て支援新制度における保育料につきましては、世帯の所得の状況その他の事情を勘案して定めることとされており、現行の幼稚園、保育所等の利用者負担の水準をもとに「国が定める水準を限度に」実施主体である区市町村が定めることに相なります。

 本区の保育料については、昨日御答弁申し上げたとおりでございます。

 次に、新制度移行に伴い、区立幼稚園、幼保一元化施設では、定額保育料から応能負担へと変わりますが、現行の利用者負担の水準を踏まえ、新しい階層区分に反映させた利用者負担額の設定を検討してまいります。

 次に、学童保育条例についてでございます。

 現在、本区では、全区立小学校で、全ての児童を対象に「放課後クラブ」を開設し、教育的視点に基づいた文化活動、スポーツ活動、学習活動などを行うとともに、異年齢交流や地域の方々との交流の機会を提供しております。これは、全国でもトップクラスの水準にあると考えておりますけれども、この「放課後クラブ」は、クラブ室のみで活動するのではなく、校庭、体育館、学校図書館、会議室など多くの学校施設を活用し、そのプログラムに対応した形で利用しているわけでございまして、多くの保護者の方から御評価をいただいている事業でございます。

 子ども・子育て支援新制度では、「地域の子ども・子育て支援の拡充」を進める一環として、全ての就学児童が放課後等を安全・安心に過ごし、多様な体験・活動を行うことができるよう、「放課後児童健全育成事業」を取り入れる予定ですが、本区がこれまで進めてきた放課後クラブ事業は、この「全児童対策」を取り入れ、また、放課後の児童の多様な体験・活動を目指すなど、まさに新制度を先取りした先進的な施策であります。

 改正児童福祉法で「放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準」の設定が自治体に義務づけられておりますが、新制度と現行事業とのすり合わせについて、これを調整してまいりたいと考えております。

 以上、答弁といたします。



○副議長(沢島英隆) 森教育長。



◎教育長(森富子) 私には、教育について三点のお尋ねですので、順次お答えをしたいと思います。

 初めに、渋谷本町学園についてのお尋ねです。

 渋谷本町学園は、施設一体型小中一貫教育校のよさを生かし、年々、教育活動が充実してきていると実感しております。

 開校三年目となり、検証してはどうかとの御質問ですが、学校の教育課程の編成につきましては、校長が責任を負うものです。

 渋谷本町学園は、施設一体型の小中一貫教育校としての視野で、教職員が常に教育活動の評価・検証を行うとともに、保護者や地域の方々からも評価を受け、日々改善を行っておりますので、改めて検証を行う考えはございません。

 次に、教育予算の削減につきましてお尋ねでございました。

 子どもたちの「確かな学力」、「豊かな心」、「健やかな身体」を育成し、一人一人の子どもを大切にする教育を実現するために、十分な教育予算を区長に編成していただいており、教材等の準備につきましては、各学校でそれぞれ工夫していただいているところです。

 最後に、情緒障害等通級指導学級について二点のお尋ねがございました。

 まず、東京都に対して教師の配置や専用教室の確保を求めるべきとのお尋ねでございます。

 昨日、松岡議員に対しまして答弁をさせていただきましたとおり、渋谷区といたしましては、さらなる充実を図るために、情緒障害等通級指導学級の増設を検討しておりますので、その中で、東京都に対し必要な要望をしてまいります。

 巡回指導に当たりましては、各学校に設置しております「特別支援教室」を有効に活用してまいります。

 次に、幡代小学校について専用教室の整備を直ちに実施すべきとのお尋ねでございます。

 開級に当たり、小集団による指導を行うための専用教室一室と個別に指導するための専用室二室及び職員準備室を整備しており、施設整備に問題はないと考えております。

 以上、答弁とさせていただきます。

   〔「区長に答弁漏れています」の声あり〕



○副議長(沢島英隆) 全て答弁はされていると思います。

   〔「されていないから言っているんでしょう」の声あり〕



○副議長(沢島英隆) 難病については……

   〔「難病じゃない、障害保育」「区立保育室の」「保育室に障害者保育、障害者が入所するというのが入っているわけだから、きちんと答弁して」の声あり〕



○副議長(沢島英隆) 桑原区長。



◎区長(桑原敏武) 先ほど、五十嵐千代子議員に対してお答えをした新制度実施に伴う保育内容の中で、区立保育室のことをお尋ねになりましたけども、私のほうでは一括して答弁したつもりでおったものですから、改めて申し上げたいと思います。

 区立保育室への障害児加算の保育士をつけ、入所を認めたらというお尋ねであったと思います。

 区立保育室は、待機児解消の緊急対策として、保育事業者へ委託事業として行っているところでございまして、認可保育園とはおのずから異なり、限られた保育設備環境や人員配置の中で認可保育園と同様とすることは困難だと、このように考えているところでございます。

 以上、答弁といたします。



○副議長(沢島英隆) 五十嵐議員。



◆二十四番(五十嵐千代子) 残された時間が余りありませんので、全て再質問できませんので、限られた問題について再質問いたします。

 最初に、グループホームの建設についてですけれども、改めて今議会にも、手をつなぐ親の会の方々からグループホームの早期設置を求める陳情が出されております。「区の施設の一部あるいは区有地の活用、都営住宅につくってほしい」という切実な訴えです。私は一刻も待てない状況がこの陳情にも伝わってきていますけれども、改めて区長に、今年度中にも土地を取得して見通しを立てるべきだということを改めて伺いたいと思います。答弁をお願いします。

 次に、保育問題ですけれども、新たな保育制度、もちろん区立の保育士、保育園、それから認定こども園等についても現基準を維持すべきだということを改めて申し上げておきますが、とりわけ今、小規模保育事業所の保育士が無資格者でも半分はよい。あるいは家庭的保育については、全く資格者がいなくてもよい。こういう中身になっていることに、NPO法人家庭的保育全国連絡協議会の鈴木理事長は、改めて問題として「低年齢児は機能が未熟で施設により命の扱いに差別が出ることは問題だ」というふうに言われています。実際、先ほども言いましたけれども、この昨年一年間で十九人の子どもたちの命が失われる事故が、残念ながら認可外保育施設で十五件、しかも、そのうちの一件は区内で起きております。そうしたことを考えたときに、私は小規模事業者、あるいは家庭的保育所であっても、まず子どもの命を守る保育士の配置、面積基準の確保、こういうことが何よりも大切だというふうに考えておりますので、こうした状況を踏まえて改めて区長の答弁をお願いいたします。

 さらに、教育の問題で、教育長が、教育予算が削減されていることについて、「十分な予算で工夫してもらっている、現場に」と言いましたけれども、現場では、先ほども紹介しましたけれども、これまでできていたバスハイク、あるいは低学年の子どもたちが楽しみにしている芋掘りができない、こういうことを工夫と言えるんでしょうか、私は後退だと思うので、改めて教育長の答弁を求めます。



○副議長(沢島英隆) 桑原区長。



◎区長(桑原敏武) 五十嵐千代子議員の再質問にお答えをしたいと存じます。

 最初に、グループホームの増設についてでございます。

 必要性についてはよく認識をしております。先ほどお答えしたように、この現状では、区内の地価が障害となってなかなかできない。したがって、そのために渋谷区は公有地を活用することも視野に入れて、さらには、施設整備費助成なども視野に入れてやろうと言っているんですから、それで御了承ください。

 それから次に、もう一つは、小規模保育や家庭保育について、このしっかりしたこの基準を確保するようにというお話であったと思いますけども、国のほうの考え方はそういうふうにやると設備投資や人件費を投入することになって、事業として成り立たないところもある、そういう配慮があったんだろうな、そのように思っているところでございます。

 以上、答弁といたします。



○副議長(沢島英隆) 森教育長。



◎教育長(森富子) 再質問に対しましてお答えをしたいと思います。

 教育課程は学校ごとに毎年組み立てております。同じ内容を続けていくというのではなく、毎年、時代にあわせて充実を図り工夫しているところです。

 以上、答弁とさせていただきます。



○副議長(沢島英隆) 五十嵐議員。



◆二十四番(五十嵐千代子) 今議会に区長は、五十億円の新たな基金の積み立てを提案しています。財政がないなどということは絶対に言わせません。是非子どもや障害者、高齢者の福祉を充実すべきです。これからも引き続き区民の立場で追及することを申し上げて終わります。



○副議長(沢島英隆) 十七番須田 賢議員。



◆十七番(須田賢) 須田です。区長並びに教育長に質問をいたします。

 まず初めに、危険ドラッグ対策について伺います。

 平成二十四年第三回定例会におきまして、脱法ハーブ対策について取り上げさせていただきました。今は危険ドラッグに名称が変わりました。この危険ドラッグ対策について、国や都なども対策を進めておりますが、つい最近の九月十五日、渋谷区上原の井ノ頭通りの五差路付近で、危険ドラッグを吸引して軽乗用車を運転した男が正面衝突するという事故がありました。この男は、警察の取り調べに対し、「渋谷駅周辺で危険ドラッグを買い、一時間前に吸った」と話していたそうです。危険ドラッグの対策には、こうした販売店を取り締まり、渋谷区からなくす取り組みが必要であると考えております。

 その対策の一例として、豊島区が危険ドラッグを販売したテナントに対し、賃貸契約をした不動産業者が退去を求めることができるようにするなど販売店に対する規制を強化する条例を制定する方向で進めているそうです。先日の危険ドラッグの撲滅イベントでも区長は、先頭に立って撲滅に取り組む姿勢を示されたと思いますが、今後こうした販売店を撲滅するためにどのように取り組んでいくか区長に見解を伺います。

 次に、渋谷区の観光施策について伺います。

 東京オリンピックの開催を間近に控えて、政府も我が国における観光施策を重点的に推進する方針であり、同時に全国の各自治体レベルでもそれぞれが観光施策に力を入れ始めております。渋谷区でも、この分野での動きが活発化しています。渋谷区は現在においても有数の観光地であります。外国人観光客にとっては、渋谷駅前のスクランブル交差点は、まさしく東京を象徴する観光スポットです。

 このような現状を踏まえて、より効果的に観光施策を着実に展開していくことが求められています。多様な情報を集積して、メディアも含めて効果的に発信していくことが必要です。

 例えば日本では単なるオタク文化としてひとくくりにされている漫画やアニメ、コスプレといった我が国のサブカルチャーは、世界的に、特に欧州では日本の先端文化としてとても評価を受けています。

 さらには、現代の日本独自の食文化であります、ラーメンやおにぎりなども注目すべき貴重な観光資源でしょう。

 このような潜在的な観光資源に関して、いま一度徹底的に調査、研究していく必要があると思われますが、いかがでしょうか。区長に見解を伺います。

 また、観光施策を効率的に展開するためには、渋谷区単独で取り組むより、近隣の自治体と連携して行うことが必要であります。

 渋谷区と同様に、他の自治体もこれから観光施策に力を入れていくものと思われますので、積極的な情報交換や共同の企画を試みることで、よりよい相乗効果が期待できると思います。外から来る観光客にとっては、行政区分は余り関係がありません。観光客立場で考えるなら、より広域的な観光施策が求められます。近隣自治体との連携強化は必要と思われますが、いかがでしょうか。区長に見解を伺います。

 次の質問は幼児教育、特に情操教育についての質問です。

 「三つ子の魂、百まで」のことわざがあるように、幼い時代に影響を受けた価値観や道徳観は、その人のその後の人生を形成します。これは感性の分野でも同様です。

 人間の感性や美意識といったものが、幼いころに親しんだものに大きく影響を受けることは確かです。

 黄金比や色彩、光のバランスなど、人類が共通して受けとめる普遍的な感性も認められますが、主に一般的な美的評価というのは、その時代や社会状況によって形成されていくものです。これは平安時代のお姫様像、江戸時代の浮世絵、そして現代のアイドルを比較すれば明白でしょう。

 また、心理学上の実験結果も報告されています。美醜を判断するために、二種類のイラストや写真を用意し、幼児に見せて、どちらが美しいかを判断させるという実験です。

 三歳児は、その正答率が五〇%程度であるのに対し、四歳児から五歳児になると正答率は七〇%以上に上昇、七歳児では成人の場合と同様にほぼ一〇〇%になるそうです。

 このことからも、幼児の時期に与えられた情報が、その後の感性や美意識を決定することがわかります。豊かな感性や美意識を培う上でも、幼児期の教育は重要な役割を担っていると言えます。

 だからといって、私は「ジェンダー」の概念を持ち出して、幼児期の男の子がブルー色のもの、女の子がピンク色のものといった区別はよくないということを申し上げるつもりは全くありません。たとえ幼児期であっても、男の子は強くたくましいもの、女の子は優しく美しいものになれ親しんでいくほうが、私は好ましいと考えております。

 話がそれてしまいましたが、幼児教育に豊かな感性をはぐくむために、以下の二点に留意すべきだと考えております。

 一点目として、テレビやインターネット、さらには、街中に氾濫する広告物に至るまで大量の通俗的な情報に囲まれる中で、いかにして古典的な芸術や伝統的な美に触れる機会を確保するかということも大切です。本格的な芸術鑑賞とまでは言わなくても、日常的に美しい絵画や音楽に接することは必要と思われます。この点についてはいかがお考えでしょうか、教育長にお伺いいたします。

 二点目としては、オリンピックを迎え感性の領域でもグローバルな視点をはぐくむ幼児教育が必要です。将来の多文化共生の教育の下地として、幼いころからグローバルな文化に触れることも求められています。

 例えば様々な人種の人物が描かれているような外国の絵本に親しんだり、いろいろなリズム感を持った音楽に触れたりすることで、自然と国際的な感性も育っていくと思います。

 この点については、いかがでしょうか。以上、幼児教育について教育長に見解を伺います。

 最後に、デング熱対策について質問いたします。

 今回のデング熱の発生後、渋谷区は媒介蚊の発生が懸念された代々木公園に隣接する春の小川コミュニティパークや近くの富谷小学校について蚊の駆除を行いました。この対応について評価いたします。しかし、来年度以降も全く発生しないという保障はありません。ハワイでは二〇一〇年に大流行したそうですが、しっかりと対応した結果、翌年以降は発生しなかったそうです。来年以降、渋谷区として対策についてどのように取り組むか区長に伺います。

 以上、大きく四点について区長並びに教育長に伺います。



○副議長(沢島英隆) 桑原区長。



◎区長(桑原敏武) 無所属、須田 賢議員の一般質問に順次お答えしたいと思います。

 危険ドラッグ対策についてのお尋ねでありますけども、渋谷区においては、これまで東京都に同行し、危険ドラッグ店舗の立入調査、指導を行ったほか、東京都薬物乱用防止推進渋谷地区協議会とともに薬物乱用防止キャンペーンに取り組んでおります。

 本年六月に豊島区で起きた脱法ドラッグを使用した者の運転による死傷事故を契機として、社会の問題意識が高まったことを受け、八月二十九日に厚生労働省医薬食品局長通知「危険ドラッグに対する無承認医薬品としての指導取締りの強化について」が発出されました。この通知の趣旨は、「人体に影響を及ぼすことを目的とした無承認医薬品については、検査のため、提出させるとともに、検査の期間中は販売できないこととする」というものでございます。

 この通知に基づきまして、本区においても厚労省、都と連携して既に二回の立入調査を行っているところでございまして、これより現在、危険ドラッグの販売を継続することは事実上、困難になっております。

 これからも厚労省や都と協力をして、危険ドラッグを排除するために取り組んでまいりたいと存じます。

 次に、資源の調査、研究についてということでございます。

 この潜在的な観光資源といいますけども、潜在的観光資源とは何かというのは、日本人にはわからない。これは外国人でないとわからないわけであります。あなたが言われた、このスクランブル交差点も日本人が気がついたわけじゃなくて、外国人が発見した一つの資源であったと、このように思いますし、漫画やアニメ、あるいはお風呂、和食、あるいは「カワイイ」というようなことで、日本にしかない異文化について関心を持ち、またそのことについて皆さん方が集まってくるということでございまして、盆踊りもそうです。なかなか大勢の人が集まっているということでございますから、渋谷でどれだけ異文化を集めることができるか、要は、エンターテイメントシティとしての発展を図っていくことが何よりも大切じゃないか、このように私は思っております。

 近隣自治体との連携でございますけれども、これは私ども防災協定を結んでいる飯田市とかは、飯山市とか、そういう七市がお互い連携をしてやっているんですけれどもこういうところはやる意味があります。それはお互いにないものをお互いが出し合って、うちへきたんだからついでに寄ってもらうということはあるんですけども、渋谷のときには、隣の区であったって直ちに行けるようなところですから、改めてお互いが連携協力する意味合いというのはないんだと、このように思っておりまして、まずは渋谷区は渋谷区なりのやり方をしていきたい、このように思っております。

 それから、デング熱対策でございますけども、来年のことは私わからないんです。本当にこの蚊が産んだ卵が、そのままデング熱を承継して成虫になるのかということについては、私はそういう話は聞いたことありません。したがいまして、そういうことについて国や都の情報等を踏まえながら、私は考えていきたいと思っておりますので、御理解をいただきたいと思います。



○副議長(沢島英隆) 森教育長。



◎教育長(森富子) 私には、幼児教育について二点のお尋ねがございました。

 古典的な芸術や伝統的な美に触れる機会を確保することは大切なことであり、幼児教育における豊かな感性をはぐくむために日常的に美しい絵画や音楽に接する必要があるのではないか、また、グローバルな視点をはぐくむ幼児教育が大切であり、将来の多文化共生の下地としても、幼いころからグローバルな文化に触れさせることが求められているのではないかとのお尋ねでございます。

 まず、教育基本法第十一条に、「幼児期の教育は、生涯にわたる人格形成の基礎を培う重要なものである」と示されておりますように、私も議員と同様、幼児期の教育は大変重要なものであると考えております。偏った体験ではなく、いろいろなことを体験し、見たり、聞いたり、触れたりすることが、幼児の情操を豊かにする上で、何より大切であると考えております。

 議員のお話にもありましたとおり、古典的な芸術や伝統的な美に触れる機会を持つことは大切なことであり、様々な国々の芸術、美術、音楽に触れることは、幼児の感性を磨き、表現力をはぐくむことにつながります。

 次に、グローバル的な視点が大切とのお話でございますが、渋谷区の幼稚園では、お琴や和太鼓に取り組んだり、茶道を体験したり、日本の伝統文化に触れる機会を持つとともに、英語で外国の絵本を読み聞かせをしたり、外国の演奏を聞いたりするなど世界のすぐれた芸術文化にも触れる機会を設けております。

 このような体験の機会を、より一層充実していくよう努力をしてまいりたいと思います。

 以上、答弁といたします。



○副議長(沢島英隆) 須田議員。



◆十七番(須田賢) 御丁寧な答弁ありがとうございました。

 以上で質問を終わります。



○副議長(沢島英隆) 三十二番芦沢一明議員。



◆三十二番(芦沢一明) 民主党渋谷区議団から、公正で公平な行政サービスと料金設定のあり方に関連して、二つのテーマで質問します。

 まず、自転車駐輪場の運営についてです。

 四月一日現在での区の整備状況は五十五カ所六千九百六十八台の収容が可能となっています。運営は、サイカパーキング株式会社、NCDサポートセンター、株式会社バイク王&カンパニーの民間三事業者が協定民営方式によって担っていますが、その料金設定が設置場所によってバラバラとなっているという問題があります。六時間まで百円、十時間まで百円、十二時間まで百円、十四時間まで百円、十六時間まで百円、中には二十四時間まで百円というところまであります。百円で利用できる時間に四倍もの開きがあり、中には同じ事業者が運営していながら場所によって違う料金設定をしているところもあります。無料で利用できる最初の時間も、一時間であったり二時間であったりまちまちです。民間事業者による運営とはいえ、自転車放置の抑制という公共目的のために条例をつくり、区の責務として整備された施設であり、この不公平な状態は統一すべきであると考えますが、区長の答弁を求めます。

 もう一つは、通学目的で駐輪場を利用している高校生の負担への対応についてです。

 例えば、初台駅南口の駐輪場を利用している場合、ここには一カ月や三カ月といった定期利用のスペースは現在ありません。料金は十二時間まで百円です。

 部活動のために朝六時に家を出てから帰るのは毎晩八時半近くとなる利用者の料金は十二時間を超えてしまうので毎日二百円、毎月五千円近くとなっており、受益者負担というには、高校生に対してはこれは大きな負担ではないでしょうか。駐輪場の料金体系を全区的に安い金額で統一を図るか、あるいは定期利用スペースの設置、学割制度を導入するなど、何らかの負担軽減措置を考慮していただきたいと思いますが、区長の答弁を求めます。

 次に、美術館運営に関して教育長に伺います。

 昭和五十六年に開設された区立松濤美術館について、条例では「区民が美術に関して教養を深め、文化的で、情緒に富んだ憩いの場として活用すること」を目的としています。その目的に照らして現状を顧みたとき、事業や組織など館の運営に様々な課題が表面化しているように思えてなりません。現状認識と改善に向けた方策を教育長にお尋ねします。

 まず、入館料の設定に関してです。

 従来から、条例第五条別表に定められている入館料は、一般三百円、団体二百四十円、小中学生が百円で、団体の場合八十円とされてきました。それが、この二十一日まで開かれておりました「いま、台湾−台湾美術院の作家たち」では、一般五百円、大学生四百円、高校生と六十歳以上が二百五十円、小中学生百円、団体はそれぞれ二割引とされておりました。また、来月七日から行われる「御法に守られし 醍醐寺」では一般千円、大学生八百円、高校生と六十歳以上五百円、小中学生百円とされています。条例上の料金設定は改定がなされていません。条例第五条の二には「特に必要な場合は、二千円の範囲内で教育委員会がその都度入館料を定めることができる」とありますが、この「特に必要な場合」の規定を用いて、そもそもベースとなる一般の入館料を条例の規定を超える五百円に引き上げて徴収したこと、そしてまた醍醐寺の展覧会の場合は千円ということでありますけども、こういう徴収の仕方は妥当であるとお考えなのでしょうか。しかも、このままでは条例上の、いわば例外規定を恒常的に用いることになり、これは正常な姿とは言えないと私は思います。本来の条例上の入館料、一般三百円に戻すのか、あるいはどうしてもベースが五百円でなければならない合理的な理由があるのだとしたら、条例改正を検討すべきだと思います。

 もともと松濤美術館の運営経費については、平成二十五年度で工事関係経費を除いて約一億円の区からの委託事業費と運営費が大部分を担っておりまして、入館料の収入は教育使用料として百八十九万円余が直接区への歳入として計上されており、それぞれの企画展、特別展ごとの収支は、これまでさほど意識されない運営がされてきたように思います。したがって、歳入確保の必要性が今回の「特に必要な場合」の根拠とはならないと思います。入館料の設定をどのように改めていくのか、教育長の答弁を求めます。

 また、六十歳以上の高齢者の入館料も今年度から徴収をされていますが、条例の別表で定められているのは、個人の一般三百円、小中学生百円、十人以上の団体で一般二百四十円、小中学生八十円です。高齢者については、免除対象とされており、入館料を取ることは条例で示されておらず、これも「特に必要な場合」の運用ということになるのでしょうか。特に、年配の美術館ファンが楽しみにしてきたギャラリートークなどは、無料開放日である金曜以外の開催が多く、今回の対応は理解に苦しむところです。高齢者の入館料の取り扱いについて、あわせて教育長の答弁を求めます。

 松濤美術館では、今年の一月までの工期で約四億七千八百万円余の経費をかけて大規模改修が実施されました。建築、電気、機械設備などの更新を目的としたものでありましたけれども、懸案のエレベーターの揺れや乗り心地はかなり改善されましたが、もう一つの課題である館内の温度・湿度管理に関してはどのような改善が図られたのでしょうか。この問題は、私自身もかつて文教委員会の場で求めてまいりましたし、多くの議員の皆さんからも指摘をされてきた問題であります。美術作品の展示に当たっては、館内の温度・湿度管理は大前提の条件であり、松濤美術館の空調設備に対しては、かつて展示品の所蔵主などからも改善の要望が出されたこともありました。折しも、国宝の特別展の開催を間近に控えているところでもあります。国宝の管理に関しては、温度とともに湿度管理について文化庁の取扱要項でも特別の条件が設定されているとのことでありますが、松濤美術館では今回の工事によってこれをクリアできる状況が整えられているのかどうか、教育長の答弁を求めます。

 以上、よろしくお願いいたします。



○副議長(沢島英隆) 桑原区長。



◎区長(桑原敏武) 民主党渋谷区議団、芦沢一明議員の一般質問にお答えをしたいと存じます。

 最初に、区内の駐輪場の利用料金についてのお尋ねでありまして、設置場所によってバラバラになっているということでございます。

 本区では、利用者の利便性の向上と、放置自転車対策の一環として、これも財政負担を抑えながら、駐輪場を整備し運営するために民間事業者の協力を得て自転車駐輪場事業を進めてまいったところでございます。

 利用料金については、それぞれの駐輪場の駅からの距離や設備の利便性など需給バランスを考慮し、区との協定の中で利用料金を決定しております。

 渋谷区内で統一料金にすると、駅に近い需要の多い駐輪場へ集中を招くことになり、立地による需給バランスが崩れ、結果として駐輪場の効率運営に支障を来すということでございます。

 したがいまして、自転車駐輪場の利用料金については、今後ともこうした需給バランスを確保できるよう、きめ細かい料金体系を設定してまいりたいと考えております。

 また、初台南口の駐輪場を利用している高校生への対応でございますが、初台駅周辺におきましては、駅北口の駐輪場が施設も大きく、利用状況も余裕があり、百円で十四時間まで駐輪できますので、御利用いただけたらと、このように思っております。

 以上、答弁といたします。



○副議長(沢島英隆) 森教育長。



◎教育長(森富子) 私には、松濤美術館運営について二点のお尋ねがございました。順次お答えをしたいと思います。

 まず、入館料の設定についてです。

 松濤美術館は、平成二十四年度から東京国立博物館副館長の実績をお持ちの西岡康弘氏を館長として招聘し館運営をお願いし、今まで以上の経費をかけて特別展示の企画をするなど、よりグレードの高い美術館を目指して改革を実施してまいりました。

 今回の入館料の改定につきましては、この改革の一環として、これまでの枠にとらわれず展示内容をよりすぐれたものにするため、今年度から条例で規定されている二千円の範囲内で、特別展示ごとに入館料を設定することとしたものです。

 議員の御指摘のとおり、入館料は区の歳入となり、直接運営経費とはなりませんが、美術館運営にかかる経費の貴重な財源となるものであり、区民を初めとした多くの人々に質の高い芸術を提供するため、入館者に一定の御負担をお願いすることを御理解いただきたいと存じます。

 入館料の設定については、特別展示の経費が、その内容によって異なることから、その都度、適正な入館料を設定してまいります。

 次に、高齢者の入館料につきましても、年齢に関係なく、金曜日の入館料を無料とした上で、開館時間を一時間延長して十九時までとすることにして、さらに利用しやすい環境を整えたものです。

 このような改革の結果、入館料改定後の四月から五月にかけて開催をいたしました特別展「ねこ・猫・ネコ」展では、入館料千円という設定ながら、過去最高の約二万六千人の入館者を記録いたしました。

 今後の入館料の設定については、このような実績を踏まえ、慎重に検討してまいります。

 次に、美術館内の湿度管理についてのお尋ねでございます。

 今回の松濤美術館大改修工事は、建築家白井晟一氏の設計した建物の意匠を損なうことなく、老朽化した設備の改修や、美術館として適切な温湿度管理に必要な工事を行ったものでございます。

 建物の構造上、一階玄関口に風除室がないこと、また、展示室がガラス窓により外気と接していることなどから、館内の温湿度の管理が困難なところもございましたが、空調工事や建築工事を行い、入り口の扉の開閉の運用管理を行うことなど、ほぼ一定の温湿度管理がなされております。

 よって、国宝を展示する次回の特別展を開催するに当たり、問題はございません。

 以上、答弁とさせていただきます。



○議長(前田和茂) 芦沢議員。



◆三十二番(芦沢一明) ただいま区長と教育長からそれぞれお答えをいただきましたけれども、もう一度質問したいと思います。

 まず、駐輪場の料金設定について、利便性あるいは設備などによって違いがあってもしようがないんだということでございましたけれども、私も最初に申し上げたとおり、六時間まで百円というのと、二十四時間まで百円というところがございます。区長が言われた、この利便性や設備に私はそれ、四倍もの開きというものはないというふうに思いますので、ここまで開きがあるというのは、やはり公共目的の施設としてはいかがなものか、改善をすべきではないかな、事業者に対してそのことを求めていく、要請をしていくということも是非やっていただきたいと思うんですけども、もう一度お答えをいただきたいと思います。

 もう一つは、私が例として紹介をしました初台の駅南口の駐輪場を利用している高校生の負担の問題ですけれども、朝六時に家を出て八時半ごろになる。区長が言われたように、十四時間まで百円のところが北口にあるよと、これではこの同じ二百円の負担ということになるわけですし、しかも、朝早く出る利用者、しかも通学目的で家を出る高校生に対して、朝の六時台といえば、電車の本数もそれほどありません。だから、「家から遠いほうへ行きなさいよ」と、「行ってくださいよ」というのは余りにも不親切ではないかなというふうに思います。

 改めて、何らかの負担軽減措置について考慮いただけないか、改めて区長の見解を求めたいというふうに思います。

 それから、教育長から松濤美術館についてお答えをいただきました。

 改革に手がけてグレードの高い展示品を区民に対して提供する。それはいいことですし、この「ねこ・猫・ネコ」展ですか、大変な数のお客さんが来場された、そのことは結構ですけれども、この「ねこ・猫・ネコ」展のときもたしか千円でございましたね、教育長も言われましたけど。そうすると、今年度やられた特別展、企画展については、全て条例上の規定を超える料金設定ということになるわけですから、そうしたやり方をこれからも続けていくということであれば、条例に示された料金自体をどうするのかということも、やはりきちんと検討して、変えるなら変えるということもやるべきだと思います。そのことについて改めて教育長にお答えをいただきたいと思います。

 以上、よろしくお願いいたします。



○議長(前田和茂) 桑原区長。



◎区長(桑原敏武) 芦沢一明議員の再質問にお答えをしたいと思います。

 最初に、このバランスと言いながら、随分極端に違うじゃないかというお話でございました。

 この二十四時間百円というのは、笹塚高架下とか幡ケ谷南第一とか南第二とか、従来はただだった。これを一定の基準の設定をして、お金を取らなくちゃいかんということから、最小限の金を取ると、そういう経過のものでございますから、御理解をいただきたいと、このように思います。

 それから、この定期また学割というお話がございましたけれども、それはある面では駐輪場の効率的な運営に支障が生じるということでございますので、この点についても御理解をいただきたいと思います。

 以上、答弁といたします。



○議長(前田和茂) 森教育長。



◎教育長(森富子) 再質問に対しましてお答えをしたいと思います。

 特別展示ごとの入館料設定は、今年度から始めたところでございます。

 条例改正につきましては、今後の実績等を十分検証し、発議権のある区長とも御相談の上、研究をしてまいりたいと思います。

 以上、答弁といたします。



○議長(前田和茂) 芦沢議員。



◆三十二番(芦沢一明) 区長、教育長から再度のお答えをいただきました。御理解をいただきたいということでありましたけども、なかなか理解をできるものでもございません。

 やはり公共目的でつくった施設の料金が、六時間まで百円、二十四時間まで百円、四倍も違う、これはどう考えてもなかなかにわかに理解をできるものではございません。これについては是非改善をお願いしたいというふうに思います。

 特に、定期利用など初台の駅の南口につくったら効率的利用に差し障りがあるというお話でしたけれども、スペースは十分にあるわけでありまして、やはり子育て世代に対して負担軽減をしていくということ、様々な施策として取り組まれているわけでありますから、通学目的での駐輪場の利用に毎月五千円近くかかっている現状を、そのままでよいということには私はならないというふうに思いますので、この点是非検討していただきたいというふうに思います。この点についてはもう一度区長、お答えいただきたいというふうに思います。

 それから、教育長から松濤美術館について、この条例についても区長とも相談をして検討していくというお話がございました。

 いつの間にか、ホームページ上で、この「入館料の設定は企画展、特別展ごとに設定します」というふうに変わっているわけであります。条例の規定からやはりかなり超えたことをいまおやりになっているわけですから、この点は早急に検討していただきたいというふうに思います。

 あわせて、高齢者の料金についても、入館料をいただくということについても、私は特に必要な場合という規定の運用でおやりになるというのは、私はいただけないというふうに思いますので、この点もあわせて是非検討していただきたいというふうに思います。

 再々質問は一点だけ、区長にお答えをいただきたいと思います。よろしくお願いします。



○議長(前田和茂) 桑原区長。



◎区長(桑原敏武) 芦沢一明議員の再々質問にお答えをしたいと思います。

 先ほど申し上げましたように、十四時間までは百円でございますから、朝八時に出て、この八時半に帰るんじゃなくて八時に帰るようにして、少しは自分なりに工夫をされて、コストのかからないようにしてもらいたい。そうやればやれるわけですから、ひとつ自助努力ということが昨日もありましたけども、自助努力も必要だと、こういうことで御答弁させていただきます。よろしくお願いします。



○議長(前田和茂) 芦沢議員。



◆三十二番(芦沢一明) 最後のお答えで驚くべきお話を聞いて、私も愕然としたわけでございます。部活動のためにその時間になっているわけですから、やはり何らかの負担軽減ということについて考えていただきたいというふうに思います。

 明らかに制度上の改善を要する問題というものがあって私もこの改善を求めたつもりであります。ストレートに御理解をいただけなかったのは残念でありまして、この区民に対して、利用者に対して自助努力をということを求める前に、行政としても御努力をいただきたいということを申し上げたいと思います。

 まだまだお話をしたいんですけれども、ルールがございます。後の問題はそれぞれ我が会派所属議員が決算審議の中でも意見を申し上げてただしてまいりたいと思います。

 以上で終わります。



○議長(前田和茂) 以上をもって、区政一般に関する質問を終わります。

 これから日程に入ります。

 議事進行上、日程第一から日程第四までを一括議題に供します。

   〔藤田次長朗読〕

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△日程第一 議案第四十一号 渋谷区手数料条例の一部を改正する条例



△日程第二 議案第四十二号 渋谷区公共の場所における客引き行為等の防止に関する条例



△日程第三 議案第四十三号 渋谷区特別区税条例等の一部を改正する条例



△日程第四 議案第四十四号 渋谷区立河津区民保養施設条例の一部を改正する条例

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○議長(前田和茂) 提案理由の説明を求めます。

 桑原区長。



◎区長(桑原敏武) ただいま議題となりました議案第四十一号は、薬事法の一部改正に伴う規定の整備等を行うため、条例の一部を改正しようとするものでございます。

 議案第四十二号は、公共の場所における客引き行為等を防止することにより、区民及び来街者の安全の確保及び快適性の向上を図るため、条例を制定しようとするものでございます。

 議案第四十三号は、地方税法の一部改正に伴い、規定の整備を行うため、議案第四十四号は、区民保養施設の名称及び使用料の減免制度を定めるため、それぞれ条例の一部を改正しようとするものでございます。

 よろしく御審議を賜りまして御議決いただきますようお願い申し上げます。



○議長(前田和茂) これから質疑に入ります。質疑はありませんか。質疑なしと認めます。

 以上四件は、所管の総務区民委員会に付託いたします。

 議事進行上、日程第五から日程第十までを一括議題に供します。

   〔藤田次長朗読〕

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△日程第五 議案第四十五号 渋谷区特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の運営に関する基準等を定める条例



△日程第六 議案第四十六号 渋谷区家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を定める条例



△日程第七 議案第四十七号 渋谷区女性福祉資金貸付条例の一部を改正する条例



△日程第八 議案第四十八号 渋谷区立学校設置条例の一部を改正する条例



△日程第九 議案第四十九号 渋谷区立幼稚園条例の一部を改正する条例



△日程第十 議案第五十号 渋谷区スポーツ施設条例の一部を改正する条例

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○議長(前田和茂) 提案理由の説明を求めます。

 桑原区長。



◎区長(桑原敏武) ただいま議題となりました議案第四十五号は、子ども・子育て支援法の制定に伴い、特定教育・保育施設及び特定地域保育事業の運営に関する基準等を定めるため、議案第四十六号は、児童福祉法の一部改正に伴い、家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を定めるため、それぞれ条例を制定しようとするものでございます。

 議案第四十七号は、母子及び寡婦福祉法の一部改正に伴い、議案第四十八号は、代々木山谷小学校の設置等に伴い、規定の整備を行うため、議案第四十九号は、臨川幼稚園において預かり保育を実施するため、議案第五十号は、ひがし健康プラザに設置している多目的ルームの用途を変更するため、それぞれ条例の一部を改正しようとするものでございます。

 よろしく御審議を賜りまして御議決いただきますようお願い申し上げます。



○議長(前田和茂) これから質疑に入ります。質疑はありませんか。質疑なしと認めます。

 以上六件は、所管の文教委員会に付託いたします。

 議事進行上、日程第十一及び日程第十二を一括議題に供します。

   〔藤田次長朗読〕

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△日程第十一 議案第五十一号 平成二十六年度渋谷区一般会計補正予算(第三号)



△日程第十二 議案第五十二号 平成二十六年度渋谷区国民健康保険事業会計補正予算(第一号)

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○議長(前田和茂) 提案理由の説明を求めます。

 桑原区長。



◎区長(桑原敏武) ただいま議題となりました議案第五十一号は、平成二十六年度一般会計補正予算(第三号)であります。

 主な内容といたしましては、都市整備基金積立金、還付金交付事務経費、国庫支出金返還金、都支出金返還金でございます。

 補正予算額は五十二億七千百十四万四千円であります。これに伴います財源は、特別区交付金、特別区税繰越金を充てることとしております。これによりまして、本年度一般会計予算総額は八百八十七億七千六十九万七千円と相なります。

 議案第五十二号は、平成二十六年度国民健康保険事業会計補正予算(第一号)であります。

 内容といたしましては、療養給付費等負担金返還金を計上するものであります。

 補正予算額は一億六千九百十六万四千円であります。これに伴います財源は、繰越金を充てることとしております。これによりまして、本年度国民健康保険事業会計予算総額は二百四十一億三千五百八十四万二千円と相なります。

 よろしく御審議を賜りまして御議決いただきますようお願い申し上げます。

 一部訂正をさせていただきます。

 この補正予算額に伴いまして、本年度一般会計予算総額は八百八十八億七千六十九万七千円と相なります。これを八百八十七億と読みましたので、改めて訂正をさせていただきます。よろしくお願いいたします。



○議長(前田和茂) これから質疑に入ります。質疑はありませんか。質疑なしと認めます。

 以上二件は、所管の総務区民委員会に付託いたします。

 議事進行上、日程第十三から日程第十六までを一括議題に供します。

   〔藤田次長朗読〕

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△日程第十三 認定第一号 平成二十五年度渋谷区一般会計歳入歳出決算



△日程第十四 認定第二号 平成二十五年度渋谷区国民健康保険事業会計歳入歳出決算



△日程第十五 認定第三号 平成二十五年度渋谷区介護保険事業会計歳入歳出決算



△日程第十六 認定第四号 平成二十五年度渋谷区後期高齢者医療事業会計歳入歳出決算

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○議長(前田和茂) 提案理由の説明を求めます。

 桑原区長。



◎区長(桑原敏武) ただいま議題となりました認定四件について御説明申し上げます。

 これらは、平成二十五年度各会計の決算の認定であります。

 認定第一号は一般会計歳入歳出決算、認定第三号は国民健康保険事業会計歳入歳出決算、認定第三号は介護保険事業会計歳入歳出決算、認定第四号は後期高齢者医療事業会計歳入歳出決算であります。

 それぞれ法の定めるところによりまして御提出申し上げる次第であります。

 よろしく御審査を賜りまして御認定くださいますようお願い申し上げます。

 重ねて申しわけありません。

 認定第二号、これを第三号と申し上げたようでございまして、認定第二号は国民健康保険事業会計歳入歳出決算でございます。謹んで訂正をさせていただきます。



○議長(前田和茂) 区長、三号ももう一度言ってください。



◎区長(桑原敏武) 認定第三号は介護保険事業会計歳入歳出決算でございます。

 よろしくお願い申し上げます。



○議長(前田和茂) これから質疑に入ります。質疑はありませんか。質疑なしと認めます。

 お諮りいたします。

 以上四件は、特別委員会を設置して、これに付託することに御異議ありませんか。

   〔「異議なし」の声あり〕



○議長(前田和茂) 御異議ないと認めます。よって、さよう決定されました。

 お諮りいたします。

 本特別委員会の名称は決算特別委員会とし、委員の数は三十三人とすることに御異議ありませんか。

   〔「異議なし」の声あり〕



○議長(前田和茂) 御異議ないと認めます。よって、さよう決定されました。

 決算特別委員三十三人の選任については、本職よりお手元に御配付しましたとおり指名することに御異議ありませんか。

   〔「異議なし」の声あり〕



○議長(前田和茂) 御異議ないと認めます。よって、お手元に御配付のとおり指名いたします。

 被指名者を決算特別委員に選任することに御異議ありませんか。

   〔「異議なし」の声あり〕



○議長(前田和茂) 御異議ないと認めます。よって、さよう選任することに決定いたしました。

 決算特別委員の方々は委員会を開会し、正副委員長互選の上、本職まで御報告願います。

 議事進行上、暫時休憩いたします。

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   休憩 午後四時十四分

   再開 午後四時二十三分

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○議長(前田和茂) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 休憩中、決算特別委員会が開かれ、正副委員長互選の結果について報告がありましたから、その氏名を発表いたします。

 決算特別委員会委員長、松岡定俊議員、同副委員長、広瀬 誠議員、以上のとおりであります。

 ただいま設置されました決算特別委員会に以上四件を付託いたします。

 議事進行上、日程第十七及び日程第十八を一括議題に供します。

   〔藤田次長朗読〕

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△日程第十七 議案第五十三号 代々木区民施設耐震補強及び総合改修工事請負契約



△日程第十八 議案第五十四号 初台保育園耐震補強及び総合改修工事請負契約

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○議長(前田和茂) 提案理由の説明を求めます。

 桑原区長。



◎区長(桑原敏武) ただいま議題となりました議案第五十三号は、代々木区民施設耐震補強及び総合改修工事につきまして、住協建設株式会社東京支店と、議案第五十四号は、初台保育園耐震補強及び総合改修工事につきまして、升川建設株式会社東京本店と、それぞれ請負契約を締結しようとするものでございます。

 よろしく御審議を賜りまして御議決いただきますようお願い申し上げます。



○議長(前田和茂) これから質疑に入ります。質疑はありませんか。質疑なしと認めます。

 以上二件は、所管の総務区民委員会に付託いたします。

 お諮りいたします。

 本日の会議は議事の都合により延会することに御異議ありませんか。

   〔「異議なし」の声あり〕



○議長(前田和茂) 御異議ないと認めます。よって、本日の会議はこれをもって延会することに決定いたしました。

 次回の会議及び日程は、文書により御通知いたします。

 本日の会議はこれをもって延会いたします。

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   延会 午後四時二十六分

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右会議の経過を記載し、その相違ないことを認め署名する。

渋谷区議会議長   前田和茂

渋谷区議会副議長  沢島英隆

渋谷区議会議員   下嶋倫朗

渋谷区議会議員   鈴木建邦