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東京都 渋谷区

平成26年  6月 定例会(第2回) 06月18日−06号




平成26年  6月 定例会(第2回) − 06月18日−06号










平成26年  6月 定例会(第2回)



        平成二十六年 渋谷区議会会議録 第六号

 六月十八日(水)

出席議員(三十二名)

  一番  斎藤竜一      二番  佐藤真理

  三番  下嶋倫朗      四番  久永 薫

  五番  沢島英隆      六番  治田 学

  七番  佐々木弘明     八番  伊藤毅志

  九番  薬丸義人      十番  長谷部 健

 十一番  笹本由紀子    十二番  堀切稔仁

 十三番  前田和茂     十四番  松岡定俊

 十五番  栗谷順彦     十六番  古川斗記男

 十七番  須田 賢     十九番  岡田麻理

 二十番  小?政也    二十一番  田中正也

二十二番  牛尾真己    二十三番  新保久美子

二十四番  五十嵐千代子  二十五番  丸山高司

二十六番  木村正義    二十七番  染谷賢治

二十八番  広瀬 誠     三十番  吉田佳代子

三十一番  鈴木建邦    三十二番  芦沢一明

三十三番  苫 孝二    三十四番  菅野 茂

欠席議員(一名)

二十九番  植野 修

欠番    十八番

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出席説明員

    区長            桑原敏武

    副区長           千葉博康

    副区長           水村信行

    企画部長          浅川和憲

    文化・都市交流担当部長   植竹ゆかり

    総務部長          斉藤則行

    施設整備担当部長      秋葉英敏

    庁舎建設担当部長      秋葉英敏

    危機管理対策部長      柳澤信司

    区民部長          松澤俊郎

    福祉部長          安蔵邦彦

    子ども家庭部長       佐藤賢哉

    健康推進部長        広松恭子

    都市整備部長        大澤一雅

    渋谷駅周辺整備担当部長   須藤憲郎

    土木清掃部長        黒柳貴史

    清掃担当部長        星野大作

    教育委員会委員長      小野ヒサ子

    教育委員会教育長      森 富子

    教育振興部長        児玉史郎

    生涯学習・スポーツ振興部長 児玉史郎

    選挙管理委員会委員長    福田昭子

    選挙管理委員会事務局長   吉田恭子

    代表監査委員        竹田 穰

    監査委員事務局長      中島豊六

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事務局職員

事務局長  久保田幸雄   次長    藤田暢宏

議事係長  松嶋博之    議事主査  根岸正宏

議事主査  真下 弘    議事主査  高木利樹

議事主査  武田真司    議事主査  石川研造

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      平成二十六年第二回渋谷区議会定例会議事日程

               平成二十六年六月十八日(水)午後一時開議

日程第一         会期決定の件

日程第二         議会運営委員一人選任の件

日程第三 議案第三十二号 職員の配偶者同行休業に関する条例

日程第四 議案第三十三号 渋谷区立河津区民保養施設条例

日程第五 議案第三十五号 渋谷区子ども発達相談センター条例の一部を改正する条例

日程第六 議案第三十六号 幼稚園教育職員の給与に関する条例の一部を改正する条例

日程第七 議案第三十七号 渋谷区立幼稚園条例の一部を改正する条例

日程第八 議案第三十四号 渋谷区営住宅条例の一部を改正する条例

日程第九 議案第三十八号 平成二十六年度渋谷区一般会計補正予算(第一号)

日程第十 議案第四十号 平成二十六年度渋谷区一般会計補正予算(第二号)

日程第十一 議案第三十九号 仮設第一庁舎建設工事請負契約

日程第十二 報告第一号 平成二十五年度渋谷区一般会計予算繰越明許費の繰越しの報告について

日程第十三 報告第二号 株式会社渋谷都市整備公社の経営状況の報告について

日程第十四 報告第三号 株式会社渋谷サービス公社の経営状況の報告について

日程第十五 報告第四号 渋谷区土地開発公社の経営状況の報告について

日程第十六 報告第五号 一般財団法人渋谷区観光協会の経営状況の報告について

日程第十七 報告第六号 公益財団法人渋谷区美術振興財団の経営状況の報告について

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   開会・開議 午後一時

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○議長(前田和茂) ただいまから平成二十六年第二回渋谷区議会定例会を開会し、本日の会議を開きます。

 この際、会議規則に基づき、十六番古川斗記男議員、十九番岡田麻理議員を本日の会議録署名議員に指名いたします。

 日程に先立ち、事務局長に諸般の報告をさせます。

   〔久保田事務局長報告〕

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 本日の会議に欠席、遅刻の届け出の議員を報告します。

 植野議員から欠席の届け出がありました。

 遅刻の届け出の議員はありません。

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 本日の会議に出席を求めた説明員は次のとおりであります。

 桑原区長、千葉副区長、水村副区長、浅川企画部長、植竹文化・都市交流担当部長、斉藤総務部長、秋葉施設整備担当部長兼庁舎建設担当部長、柳澤危機管理対策部長、松澤区民部長、安蔵福祉部長、佐藤子ども家庭部長、広松健康推進部長、大澤都市整備部長、須藤渋谷駅周辺整備担当部長、黒柳土木清掃部長、星野清掃担当部長、小野教育委員会委員長、森教育委員会教育長、児玉教育振興部長兼生涯学習・スポーツ振興部長、福田選挙管理委員会委員長、吉田選挙管理委員会事務局長、竹田代表監査委員、中島監査委員事務局長。

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渋総総発第十二号

   平成二十六年四月一日

 渋谷区議会議長 前田和茂殿

                          渋谷区長 桑原敏武

   監査委員の選任について(通知)

 渋谷区監査委員を下記のとおり選任したので、お知らせします。

                 記



氏名
住所
選任年月日
備考


小野浩道
東京都中野区中央四丁目三七番一号
平成二十六年四月一日
識見を有する者(新任)



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渋監発第一号

   平成二十六年四月一日

 渋谷区議会議長殿

                     渋谷区代表監査委員 竹田 穰

   代表監査委員の就任について(通知)

 平成二十六年四月一日付けをもって、下記のとおり地方自治法第百九十九条の三第一項の規定に基づく代表監査委員に就任したので通知します。

                 記



職名
氏名
就任年月日


代表監査委員
竹田 穰
平成二十六年四月一日



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渋選発第三号

   平成二十六年四月三日

 渋谷区議会議長 前田和茂殿

                 渋谷区選挙管理委員会委員長 福田昭子

   選挙管理委員会委員長及び副委員長の就任について(通知)

 このことについて、下記のとおり就退任しましたので通知いたします。

                 記



新旧の別

氏名
就退任年月日



委員長
福田昭子
 平成二十六年四月三日


副委員長
小林八枝子
 平成二十六年四月三日



委員長
山下彰俊
 平成二十六年四月三日


副委員長
伊藤美代子
 平成二十六年四月三日



   〔以下の朗読を省略いたします〕

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 議会運営委員会委員中、牛尾真己委員から六月五日付けで、議会運営委員辞任願が、議長宛て提出されました。

 議長において同日付で、これを許可いたしましたことを御報告いたします。

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渋教教庶発第十四号

   平成二十六年六月九日

 渋谷区議会議長 前田和茂殿

                           渋谷区教育委員会

   教育委員会委員長及び委員長職務代理者の就任について(通知)

 標記の件について、下記のとおり就任しましたのでお知らせいたします。

                 記



職名
氏名
就任年月日


委員長
小野ヒサ子
平成二十六年六月七日


委員長
職務代理者
福田博多
平成二十六年六月七日



   〔以下の朗読を省略いたします〕

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 監査委員から、平成二十六年二月末日、三月末日及び四月末日現在における例月出納検査の結果について報告がありました。

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○議長(前田和茂) 区長から発言の通告がありますので、これを許可いたします。

 桑原区長。



◎区長(桑原敏武) 本日ここに平成二十六年第二回渋谷区議会定例会を招集し、提出議案について御審議をお願いすることとなりました。この機会に、当面する区政の課題について御説明申し上げ、区議会及び区民の皆様の御理解と御協力を賜りたいと思います。

 五月十三日、政府の有識者委員会「選択する未来」は、「人口減少の解決が急務である」とする提言をまとめました。このままでは、五十年後に八千六百万人に落ち込む人口を一億人で維持するよう目標の設定を求めたものであります。少子高齢化については半世紀前から言われてまいりましたが、この提言を政府の人口維持の目標として打ち出すのは初めてであります。

 報告書は、現在進む人口減少を放置すると国内市場が縮小し、投資先としての魅力が低下し、経済規模の縮小がさらなる縮小を招く縮小スパイラルに陥ると警鐘を鳴らしています。また、高齢化で社会保障給付費は増えて財政が破綻するリスクが高まると指摘しています。

 二〇六〇年に八千六百万人余の人口を一億人にするには、女性が生涯で産む子どもの数である合計特殊出生率を現在の一・四一から二程度に引き上げる必要があります。そのための必要な対策として、出産、子育て支援を倍増、外国人材の戦略的な受け入れ、七十歳まで働ける社会をつくるとともに、地域の再生に向けた集約と活性化を提言しています。他方、日本創成会議、座長増田寛也元総務大臣は、人口減少によって二〇四〇年に地方自治体の半数が消滅可能都市として公表し、自治体に衝撃を与えました。

 本区は、平成十年以前に人口急減、超高齢社会の到来を想定し、その一つとして、産みやすく、育てやすく、働きやすい子育て環境の整備に全力を傾け、結果として平成十五年の出生数が千三百四十六人であったものを、平成二十五年には一千九百五十九人にまで増やしましたが、この実績は他区に比して遜色のない出生率となっています。

 二つ目は、渋谷の将来像を、エンターテイメントシティとして日本の多様な最先端文化や伝統文化を発信し、魅力とにぎわいのあるまちとすることとし、民間と連携して都市整備を行ってまいりました。現在、特区制度のもと容積率の緩和策を活用し開発が進められていますが、加えて、本年五月一日、国家戦略特別区域とされました。この主旨は、世界で一番ビジネスのしやすい環境を整備し、世界の人材、企業を集める国際的ビジネス拠点を形成するとされており、今後大胆に規制改革がされることを期待したいと考えています。

 さらに三つ目として、外国人が安心して住める居住環境の整備、四点目には水ぼうそう・おたふくかぜ・ロタウイルス・B型肝炎・肺炎球菌などワクチン接種助成を全国トップレベル水準とし健康保持に努めてまいります。

 以上のような区政の方向に立ちつつも、直面する課題について申し上げます。

 まず、子育て環境整備は緊急課題であります。今後、出産、教育、育児支援を進め少子化社会から脱却を進めねばなりません。

 そのため、本区は出産支援として、ハッピーマザー出産助成金制度を実施し、八万円を限度に支給しています。また、保育料の減額改定を行い、平成十七年から国の定めた保育料を、年収八百万円までの世帯について五〇%引き下げ、一千万円までについては三〇%引き下げを行っています。さらに平成二十二年度からは、保育料軽減制度において、年収四百万円以下の世帯については無料とし、四百万円を超え一千万円以下の収入の世帯については、年収に応じて二〇%から三〇%軽減をしました。今後は、さらに出産支援、保育料の軽減について、財政状況を踏まえつつ、さらに踏み込んだ検討をしてまいりたいと存じます。

 次に、子育て施設の整備でありますが、今回新たに補正予算として西原一丁目保育施設(西原一丁目二十二番一及び四十三)を整備するほか、代々木区民施設及び初台保育園の総合改修を通して保育定員の拡大を図ります。

 幡ケ谷二丁目防災公園については、用地取得のめどが立ったため、今回補正予算に設計経費を計上し、ここに高齢者住宅のほか保育施設を併設することにより保育定員の拡大を図り、かつ高齢者と園児の交流を図りたいと考えます。

 このほか、保育施設の整備は緊急事業と考え、年度途中であっても逐次検討し整備を図る所存であります。

 就学前オープンスクールについてでありますが、教育委員会において現在検討が進められていますが、受け入れの四校は長谷戸、猿楽、常磐松、西原の各小学校です。対象は、保育園、幼保一元化施設として調整が進められています。就学前の五歳児を小学校で受け入れ、交通ルールを守り、授業や放課後クラブを体験し、自主性、集団行動を育てるものですが、「幼いほど家庭環境や能力による個人差は小さく、学習の効果が大きい」とされ、幼児教育は重要であり、十月よりの実施を期してまいります。

 また、小学校・中学校においては、勉強の踏み外しをなくし、一人一人の子どもが持つ可能性を最大限に発揮できるよう、基礎基本となる学力の定着を目指し、「まなび〜」を初めとする取り組みを導入してきましたが、子どもが豊かな人生を送るためにもう一つ大切なことは、健康であり、体力であります。区が進める健康日本一事業と連携し、学校現場から食育の活動を広め、子どもたちの育ちを大切にする教育をさらに目指します。

 本年第一回区議会定例会において御議決をいただきました新総合庁舎等整備事業に関する基本協定について、今後は区議会とも密接に連携しながら、事業を着実に進めてまいります。

 まず、仮設庁舎についてでありますが、近隣の御理解と御協力を得た上で本年八月に着工し、来年十月に完成移転し、十一月からの運用を予定しております。可能な限り施設を近隣にまとめることとし、「ケアコミュニティ・美竹の丘」の敷地の一部のほか、隣接する東京都児童会館跡地の借用、及び区立美竹公園の一部を活用し、合わせて三棟の仮設庁舎を順次整備することで、現庁舎の機能維持及び区民の利便性を確保し、また、区ニュース等を通じ区民に周知を図り、御協力をいただくよう努めてまいります。

 なお、「ケアコミュニティ・美竹の丘」に整備する仮設第一庁舎については、工事契約議案として本定例会に提出しているところであります。

 一方、新庁舎につきましては、平成三十年度中の開設に向け、事業者が設計を進めておりますが、施設性能の要求水準に沿うよう、区として主体的に進捗管理及び調整を行い、自然エネルギーの活用、省エネ化はもちろん、十分な総合環境性能を備えた先進的なスマート庁舎を実現してまいります。

 そのために、まずは八月には新庁舎及び新公会堂整備計画(案)をお示しした後、区民や各種団体に説明会を開催したいと考えております。区民から広く御意見、御要望をいただき、区議会とも御相談の上、できる限りこれを設計に反映させ、年内には基本設計(案)をまとめてまいります。

 今後グローバル社会を迎えることは必然であります。その中でダイバーシティ(多様性)は、外国人や女性の社会参加のみならず、文化や宗教、言語の違い、性同一性障害を含めて一人一人の違いを受け入れ、その違いが創造性やエネルギーを生む社会でなくてはなりません。

 そのため、全ての人の人間性が尊重され、差別のない、多様性を大切にするまちづくりを進める指針とするべく、「(仮称)多様性社会推進条例」の制定に向け、調査、研究するため検討会を設けることとし、所要の経費を計上いたしました。

 次に、宮下公園及び渋谷駐車場の整備についてであります。

 宮下公園は、渋谷駐車場の上に位置する立体公園でありますが、老朽化しており耐震性の向上を図る必要があるので、公園と駐車場の一体的整備を図ることとし、同時に多目的な施設整備の可能性をも含め、民間の活力を活用する整備案を公募したいと存じます。東京オリンピック・パラリンピック開催の前年に当たる二〇一九年、ラグビー・ワールドカップの開催までに完了したいと考えております。

 整備に向けた基本的な考えは、渋谷駅中心地区の再開発と連携し、宮下公園を緑の拠点とし、渋谷川から原宿や代々木公園方面への連担性を形成することにより、回遊性に富んだ魅力的な「みどりと水の空間軸」を創出してまいります。

 八月ごろには、整備案の公募を実施し、本年度中に民間事業者を選定し、整備構想を公表してまいります。

 最後に、二点申し上げます。

 一点は、河津区民保養施設についてであります。

 本施設は、防災協定やシニアクラブのバス旅行等でなじみの深い河津町で、この施設には湯量豊富な温泉だけでなくプール・小体育館等があります。また、周辺は河津桜のみならず、海・山・川などの四季豊かな自然に触れることのできる環境にあり、家族はもちろん、グループ間の交流・親睦を深め、区民の皆様の健康増進や心身の保養にふさわしい施設であり、この四月に区が取得いたしました。

 現在、十月の開設を目指し、浴場や客室など必要な改修を進めており、本定例会に、本施設の設置条例案を提案しております。施設の愛称を公募するとともに、今回の区の取得を歓迎する河津町及び区民との交流を深めてまいります。

 二点目は、小田急代々木八幡駅の改修及び代々木八幡一号踏切の移設についてであります。

 小田急電鉄株式会社では、輸送力増強の一環として、現在八両編成で運転している各駅停車を十両編成とするため、代々木八幡駅ホームの延伸及び代々木八幡一号踏切を移設する計画を持っております。

 本区は、一、踏切形状の変更、二、山手通りから直接改札にアクセスできる連絡通路の設置、三、自転車用横断歩道橋の設置、四、エスカレーター・エレベーターによるバリアフリールートの確保など、交通の安全性、利便性及びバリアフリー化に向け、あらゆる角度から必要な要請をしてまいりました。

 その結果として、今般、地域の発展に寄与し得る計画として小田急電鉄から提案があり、地元に御説明する段階に至っています。

 踏切の移設に伴う警察との協議を経た後、近隣住民にきめ細かな説明を行い、工事が円滑に実施されるよう、事業主体である小田急電鉄に要請してまいります。

 以上、当面の課題について申し上げましたが、本定例会には、条例案六件、補正予算案二件、契約案件一件、報告案件六件を提案しております。

 よろしく御審議のほどお願い申し上げます。

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○議長(前田和茂) この際、区政一般に関する質問を許可いたします。

 なお、事前に質問の通告がありましたから、順次指名いたします。

 三番下嶋倫朗議員。



◆三番(下嶋倫朗) 私は、渋谷区議会自由民主党議員団を代表して、区長並びに教育長に質問いたします。

 質問に入ります前に、一言申し述べさせていただきます。

 先ほどの区長発言で触れられておりましたが、先月、産業界や学界の有識者らで国のあり方を議論する「日本創成会議・人口減少問題検討分科会」(座長増田元総務大臣)が独自の人口推計を盛り込んだ資料と提言をまとめ、発表しました。二〇四〇年までに日本の区市町村の約半数が最終的に「消滅」の可能性がある状態に追い込まれかねないと指摘し、個別のリストを公表しました。

 試算は今後も東京などの大都市圏への人口流出に歯どめがかからない前提で算出したものですが、将来人口を決定づける要素として「二十歳から三十九歳の女性人口」に着目し、二〇一〇年から二〇四〇年までの三十年で同人口が五〇%以下に減る区市町村について、自治が困難になりかねない「消滅可能性都市」と定義しました。全国一千八百区市町村の約半分に当たる八百九十六自治体が有効な手を打たなければ将来消える可能性があると推計されております。

 また、地方からの人口流入で存続する大都市も、超高齢化社会に突入し、爆発的に増える医療や介護の需要への対応を迫られます。

 そのような中、都内四十九区市で豊島区が「消滅可能性都市」と指摘されましたが、当渋谷区では女性人口の減少率三九・五%と推計され、都内区市でワースト五位という現状を見たとき、よそごとではないと存じます。

 本区では子育て支援充実のため、妊娠・出産・子育て、さらに多様な保育サービスを区と議会が一体となって懸命に努力してまいりました。その結果、国内でもトップレベルの子育て支援環境を維持している自治体であると認識しております。

 そこで、この試算は出生率をベースに計算されていると思われますが、ここ数年の成果で、人口の増加や住みたい街ランキングで常に上位の地区が多々あり、にわかに理解できる数字ではありません。しかしながら、少子高齢化、人口減少への指摘を真摯に受けとめ、二十年、三十年後を見据えた子育て支援、高齢者に対する介護・医療、さらにはまちづくり、教育問題等の施策に生かしていかなければならないと考えるところです。

 以上のことを申し上げ、質問に入らせていただきます。

 初めに、まちづくりについて三点伺います。

 まず、渋谷駅周辺についてであります。

 現在、渋谷区では、渋谷駅周辺を初めとする多くの再開発が本格的に進められております。

 二〇二〇年に開催が決まった東京オリンピック・パラリンピックに向けて、新国立競技場の建設が着工に向けて動き出すなど、渋谷のまちが大きく発展するために、オリンピック開催との相乗効果でまちづくりがさらに加速するものと、大いに期待するところであります。

 これまでも、渋谷ヒカリエに続く渋谷駅周辺の再開発が、桑原区長のリーダーシップのもと、地域、民間事業者、行政が一体となって着実に進展しており、これは渋谷区が「渋谷区都市計画マスタープラン二〇〇〇」以来うたわれてきた協働型まちづくりの具現化にほかなりません。

 地域の商店街や町会などの関係者にとって、未来の発展に向けた夢の実現となることを確信するものであります。

 一方、安倍総理は、昨年十月の日本経済再生本部の会議において、規制改革事項等の検討方針を決定し、法案化を指示しました。その後、本年五月には、渋谷区を含めた東京圏が、国家戦略特別区域、いわゆる国家戦略特区として決定されました。

 安倍内閣の使命は日本が持つ「可能性」を最大限に引き出すことであり、規制緩和に終わりはないと安倍総理が発言し、国家戦略特区をアベノミクス第三の矢に続く国家再興への重要な経済戦略政策と位置づけております。

 さらにこの特区は、世界で一番ビジネスのしやすい環境を整備することにより、世界から資金・人材・企業等を集める国際的ビジネス拠点を形成するとともに、国際競争力のある事業を創出することを目標としております。

 翻って、当区の渋谷駅周辺のまちづくりにおいても、この国家戦略特区が存分に活用されるものと思料いたしますが、国家戦略特区についての区長の御所見をお聞かせください。

 あわせて、先日、舛添都知事が渋谷駅周辺の再開発現場を視察され、東京を世界一の街にするためのステップとして、清流復活事業の意義を強調し、渋谷川の「春の小川」復活に意欲を語りました。

 そこで、渋谷駅周辺の再開発の現在の状況、また今後、都とどのように連携されていくのか、さらに周辺への波及効果の見込み、新たな取り組みなどについても、区長の御所見をお聞かせください。

 二点目は、新国立競技場建設にかかわる周辺のまちづくりについてであります。

 先ほども申し上げましたが、東京オリンピック・パラリンピックの開催が二〇二〇年に決まり、新国立競技場の建設について基本設計が公表され、五月末で旧国立競技場はファイナルを迎えました。

 スポーツの聖地として一九五八年に完成し、親しまれてきた国立競技場。今、その歴史に幕をおろすに当たり、一九六四年の東京オリンピックの開会式、百メートル走決勝で十秒〇〇の好タイムで金メダルをとった「黒い弾丸」ボブ・ヘイズのレース、またJリーグオープニングセレモニーなどなど、そこに刻まれた幾つかの記憶を呼び起こし、私の青春とともに歩んだ国立競技場に惜別の念を抱きつつ、新たな姿でのスタートを心から期待いたします。

 我が渋谷区議会においても、五輪・パラリンピック対策特別委員会が設置され、現在精力的に取り組みを進めているところであります。

 現在は新宿区霞ケ丘町に位置している国立競技場ですが、新たな国立競技場は渋谷区に一部が含まれ、建設されると承知しております。その周辺に位置する、千駄ヶ谷、神宮前の両地域は、鳩森八幡神社や将棋会館、国立能楽堂を初め、歴史と伝統のある神社仏閣、千駄谷小学校や原宿外苑中学校などの学校もあり、静ひつで緑豊かな文教地区であります。

 一方で、千駄ヶ谷大通り商店街や神宮前二丁目商店街を初め、特徴のある商店街などの町並みが、国立競技場からJRの千駄ヶ谷駅、原宿駅、副都心線の北参道駅などの駅に接道している地域でもあります。

 オリンピック開催の相乗効果は、渋谷駅周辺だけでなく、新国立競技場ができる千駄ヶ谷、神宮前地区においても実現でき、大きく発展するためのまちづくりができるものと期待するところであります。

 そこで伺います。

 桑原区長は既にこの地域のまちづくりについて、積極的な取り組みをしていることは承知しておりますが、御存じのとおり、まちづくりは一年や二年でできるものではありません。是非、長期の視点で、地域の町会や商店街はもちろん、幅広い地域の声を取り上げていただきたいと思います。

 まちづくりの専門家の派遣や勉強会等を通して、まちづくりの機運を高めながら、まちづくり協議会の設置なども視野に入れた取り組みを進めていただければと考えます。区長の御所見をお聞かせください。

 三点目に、笹塚駅前再開発ビルの地域貢献とこれからの周辺まちづくりについてです。

 京王線笹塚駅前では、仮称京王重機ビルの建築が平成二十七年春の完成を目指して進められております。

 地域待望の駅前再開発ビルができ上がり、笹塚が渋谷の西の玄関口としてさらなる発展をすることを、本地域では大いに期待しているところでありますが、再開発ビルの中には、地域貢献施設ができると伺っております。

 笹塚駅周辺には老朽化した公共施設が多くある中、このビルには地域貢献施設として、四階に笹塚図書館と地域の集会室、一階広場には災害時の避難場所ができると承知しておりますが、地域のニーズに合った利便性の高い施設ができるものと、まちの皆さんはとても楽しみにしております。このビルは四階からのセットバックで四階には四十坪の屋外デッキや緑地テラスが南側にあり、天気のいい日には緑豊かなオープンカフェ的な図書館として利用し、さらには障害者団体、高齢者の方々にコーヒーと簡単なお菓子の販売でもしていただけたら、雇用促進にもつながるのではないかと提案させていただきます。

 現時点でどのように考えておられるのか、区長の御所見をお伺いします。

 さらに設計の手法を活用し、公開空地が旧駅前ビルより格段に広がり、玉川上水路とつながって、都心では珍しい駅前に緑豊かなプロムナードができ上がります。しかしながら、今回の再開発が進んでいる場所の南側、観音通り商店街周辺には、木造住宅の密集しているエリアがあります。駅前は今回の再開発で活性化されますが、その後背地である観音通り商店街周辺は、まだまだ狭あいな道路が多く、課題のある地域が存在します。

 この駅前再開発に続き、防災上の視点からのまちづくりが必要なエリアと考えられますので、今後も継続した取り組みが肝要と存じます。このことについても、区長の御所見をお聞かせください。

 次に、幡ケ谷二丁目防災公園について伺います。

 平成二十五年第四回区議会定例会において、桑原区長は幡ケ谷二丁目に用地取得をして、防災公園を整備すると表明されました。さらには、平成二十六年第一回定例会における我が会派の代表質問に対して、本年度に用地を取得し、平成二十八年度に整備工事後、開園するとのスケジュールを示されました。

 この取得予定地は密集市街地周辺にあり、幡ケ谷二丁目には、防災のための空間は少なく、工場跡地や駐車場が並ぶ場所に防災に配慮した緑豊かな公園が誕生すれば、周辺の環境が改善され、さらに、防災のために活用できる公共空間が確保されることは、地域にとって、長年の大きな要望でもありました。

 地域住民の要望を的確に捉え、再来年度開園予定というスピード感を持った区長の英断を私は高く評価いたします。

 そこで隣接する用地等を含めたその後の進捗状況、また、防災公園としてどのような整備内容になるのかの検討状況について、区長の御所見を伺います。

 また取得用地の一部に高齢者住宅を予定し、さらに、先ほどの区長発言で高齢者住宅とともに、保育園を併設されると表明されました。まさに、日本創成会議による少子高齢化・人口減少社会への指摘に対する、子育て支援・高齢化対策の施策であると考えるところです。

 そこで区長に伺います。現時点におけるこの施設の規模等についてお聞かせください。

 次に、待機児についてお尋ねします。

 これまで当区では、待機児対策として、多様な保育ニーズに対応するために、子育て支援環境の整備に全力を傾けてきました。しかし、待機児ゼロには残念ながらまだ届いておりません。人口や出生者数の増に加えて、渋谷区の手厚い子育て支援を理由に、転入される方も多いようです。本年四月の待機児は百二十名という結果でした。

 この対策として、平成二十七年四月までに、第一回定例会における我が会派の質問にお答えいただいた、代々木保育園及び初台保育園の改修による四十六名の定員拡大、本定例会に補正予算で出されました西原一丁目に百名を超える保育施設の新設、さらに平成二十八年四月までには児童福祉センター内に保育所型認定こども園を、代々木小学校跡地、さきの笹塚駅前再開発による笹塚図書館移転に伴う跡地の笹塚第二保育園の拡充、などを伝え聞いております。桑原区長は待機児ゼロを区政の最重要課題として取り組んでおられますが、今後の対策としても、短期間で即効性の高い計画を打ち出されております。そこで、本区における待機児対策の成果と検証、そして、今後の対応について区長の御所見を伺います。

 次に、子ども・子育て支援新制度について伺います。

 渋谷区が、子育て環境において、全国トップクラスであることは間違いないところでありますが、本区を初め都市部における保育ニーズは、これからもますます高まるものと予想されます。

 厳しい財政状況のもとで、今後も継続的に、歳出をできる限り抑え、歳入を確保して、待機児解消に取り組む必要があります。例えば、施設整備の手法として、家庭的保育を行う小規模保育施設の整備、運営事業者に対する補助など、創意工夫や民間活力がさらに求められるのではないかと考えます。

 また、本年は、「子ども・子育て支援新制度」の平成二十七年度の本格施行に向けて、具体的な準備段階となっております。

 この「子ども・子育て支援新制度」は、全ての子ども・子育て家庭を対象に、質の高い幼児教育・保育の総合的な提供、保育の量的拡大・確保、教育・保育の質的改善、地域の子ども・子育て支援の充実を図ろうとするものです。

 さらに新制度は、幼稚園と保育所のよいところを一つにした認定こども園の普及や、保育の場を増やし、待機児を減らして、子育てしやすい、働きやすい社会を目指しており、幼児教育や保育、そして地域の様々な子育て支援の施策の拡充や保育の質の向上を促進することとしております。

 この新制度の方向は、本区が既に行ってきた「産みやすく、育てやすく、働きやすい」子育て環境の整備の考えと軌を一にしているもので、本区の施策の先見性を改めて確信するものであります。

 しかしながら、本来三月中に予定されていた国における種々基準の確定作業が現時点でも全てが終了しておらず、全国の自治体でもその準備に遅れが生じていることが言われておりますが、本区でも、新制度施行に必要な各種基準の策定、新制度への円滑な事務移行への影響が懸念されます。

 そこで、区長にお尋ねします。この「子ども・子育て支援新制度」への移行を視野に置き、今後の対応についてどのように考えておられるか、区長の見解を伺います。

 次に、道徳教育の取り組みについて教育長に伺います。

 道徳教育の目的は、子どもたちが命を大切にし、他の人が感じている喜びや悲しみを知り、人を思いやる心を持つこと。善悪を判断し、社会で生活していくために必要となるルール、マナー、規範意識を育てていくこと。などを挙げることができます。

 したがって、人が人として生きていく上で大切にすべきこと、つまり人として生きる基本を子どもたちに教える教育活動であるといえます。

 しかしながら一方で、まことに嘆かわしいことではありますが、著しくルール、マナー、規範意識の欠如した議員が散見されます。子どもたちに限らず、この議員にも道徳教育をしっかりと施し、人として成長してもらいたいものであります。

 さて、話を本題に戻し、子どもたちは時に、自分はどのように生きるべきかを悩み、葛藤し、試行錯誤の中で考えを深め、成長していくものであります。そのとき、子どもの心を育てる教育、子どもの心を耕す教育、つまり道徳教育が果たす役割は、非常に大きいものがあると考えます。

 しかし、戦後の道徳教育は、国家主義的色合いが濃かったとされる「修身」へのアレルギーもあって、一部では道徳教育を忌避し、軽視されがちな風潮があることは残念でなりません。道徳心を養うことは、昔から学校だけではなく、親や家族、地域社会による教育でしたが、核家族化等により、今はそれが希薄になった結果、学校で教える必要性は以前より増しているのではと考えます。

 下村文科大臣は「道徳教育の意義は、国や民族、時代を超えて普遍的なものであり、道徳教育は、万人に必須のものとして全ての教育活動の根本に据えるべき重要性を有している」と述べております。

 道徳教育が人格形成に果たす役割は、普遍的なものであり、今、改めて重要性を認識して、道徳教育の充実を図るべきであります。

 そこで教育長に伺います。

 今まで、渋谷区教育委員会では、どのように道徳教育を捉え、どのように取り組んできたのでしょうか。道徳教育に対する「ねらい」とその「あゆみ」をお尋ねします。

 また、国では現在、道徳教育の改善について審議が行われていますが、今後、渋谷区教育委員会としてどのように道徳教育の充実を図っていくおつもりなのか伺います。

 さらに、現在は「道徳」という教科がないので、道徳の免許を持っている教師がいない中、教科化に向け教師の研修が課題ですが、教育長のお考えをお聞かせください。

 次に、平成二十六年度の重点施策として発表された「子ども総合支援センター」についてであります。

 子ども総合支援センターは、発達障害や虐待等への対応を強化する目的を持って、子ども発達相談センターと子ども家庭支援センターの機能を統合する取り組みとなっており、取り組みの充実が期待されるところです。

 まず、就学前の支援を要する子どもへの対応についてであります。

 小学校入学に当たっては、教育委員会において就学相談が行われておりますが、「保護者が必ずしも支援を要する子どもたちの発達状況に最もふさわしい教育環境を選択しているわけではない」との話を聞くことがあります。

 課題となるのは、保護者が我が子の障害を受け入れることができるかどうか、いわゆる「保護者の障害受容」にあるとも言われています。

 支援を要する子どもを早期に発見し、保護者が我が子の障害を理解し、早期にその子にふさわしい療育を開始することによって、保護者が我が子の将来に希望が持てるようになり、いわゆる「早期発見・早期支援」の取り組みが子どもの能力を最大限に伸ばし、最もふさわしい教育環境を選ぶ出発点になると認識しております。

 そこで、現在、支援を要する就学前の子どもたちに対し、どのように「早期発見・早期支援」の充実を図ろうとしているのか、その取り組みについて、区長にお尋ねします。

 次に、虐待への対応についてであります。

 先月、厚木市で生きていれば中学校へ通う年齢の男子が白骨化した遺体で発見された痛ましい事件は、記憶に新しいと思います。約七年前、当時五歳だったと見られる息子に食事や水を十分に与えず、育児を放棄して衰弱死させた疑いで父親が逮捕されました。

 厚木児童相談所は、入学予定の小学校に入学していなかったことを把握していましたが、所在不明児童として扱わず、警察へも届けませんでした。虐待事案に切り替えたのは、厚生労働省の方針を受けて所在不明児童の調査を行った今年四月で、対応に甘さがあり、もっと踏み込んだ調査ができていれば、違った結果になったかもしれないと残念でなりません。ここまで人間の所業と思えないほど冷酷な事件ではなくても、虐待や育児放棄のニュースは枚挙にいとまはありません。私の三歳と一歳の孫を見るにつけ、その根絶を願うものであります。

 さらに、学齢期の子どもの所在がつかめないケースは全国で相次いでおり、文部科学省によると、一年以上居場所がわからない小中学校の居所不明児童は、平成二十五年には全国で七百五人にも上っております。

 そこで、当区における虐待については、子ども家庭支援センターが窓口となり、児童相談所と連携して対応されているとのことですが、件数が増加し、東京都が所管する児童相談所の対応が限界に達しているとの話を聞いております。

 一時保護の権限等は児童相談所が持っており、虐待への迅速な対応については様々な課題があるところです。

 現在、児童相談所の区移管について検討されていると仄聞しておりますが、さきのような痛ましい事件を二度と起こさないためにも、今後、どのような方針をお持ちなのか、区長の御所見を伺います。



○議長(前田和茂) 桑原区長。



◎区長(桑原敏武) 渋谷区議会自由民主党議員団の下嶋倫朗議員の代表質問に順次お答えをさせていただきたいと存じます。

 この質問に入る前に、日本創成会議の御提言を引用されまして、人口減少にならないように。必ずしも提言のようにはならないと思うけれども、全力を傾けてほしいと、こういう御提言をいただきました。私も、議員と同一認識に立って、これからも全力を傾けたいと思いますので、どうぞこれからもよろしくお願い申し上げる次第でございます。

 最初に、国家戦略特区と渋谷駅周辺のまちづくりについてのお尋ねでございました。

 この渋谷区は、NHKを軸として、エンターテインメント系の人たちが大勢集まり、情報、演劇などの文化発信拠点と相なっているところでございます。また、IT、デザイン、ファッション、音楽、アニメなど、クリエイティブ産業が集まっており、その数は二十三区中でもトップレベルであり、まさにエンターテインメントシティーであるわけでございます。

 しかし、これがこのままだというわけではございません。少子高齢化の中にあって、さらにさらにこの渋谷が発展をしてまいりますためには、そして魅力とにぎわいのあるまちであるためには、これから努力をしなくてはならない。そして、世界の観光都市として生き残ることでなくてはならない、このように思っているところでございます。

 将来のまちの目標を持たなくてはならない、このように考えておりまして、その役割の一端を担うために、この劇場やイベントスペースを持つ複合施設として一足先に生まれたのは、渋谷ヒカリエでございました。これらを踏まえつつも、規制緩和が重要であり、そのためには今後、国家戦略を活用しながら、特区としてのこの地位を確立、活用しながら、渋谷駅周辺のまちづくりに生かしていかなくてはならない、このように思っております。

 例えば、公共空間を活用して伝統文化を演出する。そのためには、今ございます道路交通規制を緩和し、交通秩序としてエリアマネジメントに委ねること、そういったことも必要であろうと、このように思っておりますし、あるいは外国人に宿泊場所を提供していくためには、旅館業法の適用除外とすることも必要であろうと、このように思っているところでございます。

 いずれにいたしましても、国家戦略特別会議は、今後、七月以降に開催が予定される見通しでございます。本区はこのことに備えまして、渋谷区として規制緩和のあり方がどうあればいいのか、地域として統一認識を持つ必要があると考え、東急電鉄さんを初め関係事業者と協議をし、また、区や学識経験者等も一緒に入りながら、今後の規制緩和に向けた会議を持ちたいな、このように思っているところでございます。

 先日、舛添知事が、下水道の耐震化工事の現場、あるいは駅周辺の再開発現場を視察されたことは承知をしております。今、直ちに都の協力が必要だという課題はございませんけれども、今後のまちづくりに当たって渋谷を知っていただくことが、そしてまた、都政に生かしていただくことが、渋谷の発展に欠かせられないと、このように思っているところでございます。

 現在の進捗状況でございますけれども、道玄坂一丁目駅前地区の市街地再開発事業は四月に組合設立認可を受け、五月には渋谷駅南街区の土地区画整理事業が組合設立認可を受けております。さらに、六月には、渋谷駅桜丘口地区の市街地再開発事業が都市計画決定をされるなど、それぞれの事業が着実に進んでいるところでございます。これらは、オリンピックに間に合うことを目指しまして、さらに渋谷駅周辺において、中心地区のまちづくりの波及効果や東京オリンピック・パラリンピックを見据えたまちづくりとして、公園通り・宇田川周辺の地域において、地元によるまちづくり勉強会が開催されるなどの機運も高まっているところでございます。また、宮下公園の再整備やNHKの建替えなどの動きもあり、本区はこのような地域の動きを踏まえながら、まちづくりを総合的に進めてまいりたいと存じます。

 さらなる回遊性を生み、めぐり歩いて楽しいまちを実現するとともに、渋谷駅を含めた周辺の地域が、それぞれの個性を発揮し、日本の文化、情報を発信することができるよう、さらに魅力ある国際的な観光文化都市に向けた取り組みを一層進めてまいりたいと、このように思っておりますので、御理解をいただきたいと存じます。

 次に、五輪・パラリンピックにかかわるまちづくりについてということでお尋ねがございました。

 東京オリンピック・パラリンピックの開催に向けた国立競技場の建替えの動きは、周辺のまちに大きな影響を与えるものと考えております。

 前回のオリンピック開催の際にも、周辺の整備によって、転居を余儀なくされる方々もいらっしゃったと伺っております。

 今回の国立競技場の建替えにおいても、区道の廃止や、都市公園や日本青年館の移設等々、地域の景観は変わり、区道はなくなり、地域に及ぼす影響は大きいと想定をしております。

 新国立競技場建設は、間接的に千駄ヶ谷・神宮前地区を初めとする渋谷区にこそ影響があります。近隣の表参道を中心とする原宿・神宮前まちづくり協議会において、既にオリンピック開催に向けた取り組みを始めております。

 この地域は緑豊かで閑静な住宅街であり、そのよさを守ることが重要であると同時に、地域の活性化を促すまちづくりも求めているところでございます。

 まずは、周辺の関係者の方々との情報共有や意見の集約を図るため、まちづくりコンサルタントを派遣し、地域のコンセンサスを得ることが必要になってくると存じます。

 その中で、将来につながるまちづくりの機運が高まった場合には、まちづくり協議会の認定や地区計画策定を視野に入れるものと考えます。

 いずれにいたしましても、二〇二〇年、オリンピック・パラリンピックを迎えることができるよう、新国立競技場の建設やオリンピックの開催が、よりよいまちづくりになるよう、区と五輪・パラリンピック対策特別委員会とも足並みをそろえながら、このことに適切に対応してまいりたいと存じます。

 次に、笹塚駅再開発についてでございます。

 この屋外デッキの活用をしてはどうかという御提言でございました。京王重機ビル再開発事業における地域貢献施設については、下嶋議員御質問のとおり、計画建物の四階に笹塚図書館を移設するとともに、地域の集会施設として利用可能な多目的室の設置を計画しております。

 新しい図書館は、仕事帰りの区民の利用も想定し、夜間の開館時間を工夫するなど、駅前という利便性を生かした図書館として運営をしてまいりたいと存じます。

 多目的室は、地域の集会施設としての利用を想定し、災害時に情報収集など防災活動の場として活用することも視野に入れております。

 お尋ねの屋外デッキにつきましては、再開発事業者が管理する共用部分であり、庭園と聞いておりますので、まずは事業者の計画に委ねたいと存じます。

 次に、観音通りの周辺についてのお尋ねでございます。

 笹塚駅周辺においては、現在、大型商業ビルの再開発が進められておりますが、その南側の観音通り商店街周辺は狭あい道路が続いており、木造住宅が密集している地域でございます。

 笹塚駅南口地域の地区計画策定時において、地元の方々からは、大きな再開発の後は、南側に広がる木造密集地域においても、引き続きまちづくりを進めてもらいたいとの御意見を数多くいただいているところでございます。

 そこで、一昨年以来、この地域のまちづくりの要望を整理するため、地区別の意見交換会やまちづくりのアンケートなどを実施してまいりました。

 要望により取りまとめられた目標を実現するため、笹塚南口地区と同じように地区計画によるまちづくりを進めていくことが、この地域の方々が求められているところであり、現在、地区計画策定に向けた意見交換会を開催しているところでございます。

 また、災害等の安全性を確保し、不燃化を促進するため、東京都安全条例に基づき、「新たな防火規制」を笹塚地区に適用していくことを目標とし、既に意見交換会を始めております。

 以上の二つのまちづくりの取り組みを、地元の方々とともに、十分な意見交換を行いながら、年度内の策定、適用を目指してまいりたいと存じます。

 次に、防災公園についてお尋ねでございました。

 この下嶋議員の御質問にもございますように、この地域には防災空間が少ない、かつ、工場跡地のままであったり、あるいは駐車場として使われていたり、人通りも少なく、暗く治安上の問題を抱えております。また、何よりも居住環境にふさわしきものに相なっていない。そのようなことから、これらの課題を解決するため、防災公園として整備することに着手したところでございますけれども、実情をよく御存じの地元議員として御理解をいただいたことを、大変、力強く思う次第でございます。

 まず、この隣接地の開発計画でございますが、現在、賃貸駐車場となっており、開発に動きは出ておりませんが、今後、企業が開発する際には、公園に隣接する道路の拡幅整備をお願いしたい、このように考えております。

 また、防災公園の整備内容につきましては、ふだんは豊かな緑地空間の中に憩いやレクリエーションの場として利用され、災害時には、公園周辺からの一時集合場所として整備してまいりたいと存じます。

 また、施設内容については、現在、保育園及び高齢者住宅を公園と一体的に調和あるものとするよう、鋭意検討を進めているところでございます。具体的な規模については、今後、設計を進めていく中で明確にしてまいりたいと存じますが、保育園につきましては百人程度の定員を想定し、今後、待機児の状況を踏まえながら整備をしてまいりたいと存じます。それに伴い、高齢者住宅については六十から七十戸程度になろうと考えますが、今後、区議会にも報告し年度内にまとめてまいりたいと存じます。

 次に、子育て支援について、待機児についてお尋ねがございました。順次お答えをしたいと存じます。

 待機児対策の成果と検証についてでございます。

 本区では、早くから待機児解消を子育て支援の最重要課題として捉え、定員の拡大を図ってまいりました。同時に、保育の質についても重要と考え、良好な保育環境の一層の充実と施設の改善、整備に努めてまいったところでございます。そのために、短時間で即効性の対策を講じ、これまで平成二十一年度から昨年までに一千人を超える定員拡大を図り、本年は認定こども園一園と分園三園を整備し、二百四十八人の定員拡大を図ったところでございます。

 しかしながら、希望する保育施設に入れない方が百二十人生じたことについては、残念に思っているところでございます。

 保護者にとって、我が子が日中の大半を過ごす保育施設には、保育や保育内容が高い水準である認可保育園や認定こども園を、第一希望とする傾向が近年、顕著であることがうかがえます。

 本区はこれまで、人口減少社会を見据え、産みやすく、育てやすく、働きやすい子育て環境の整備に全力を傾けてまいりました。今後の対応として、今回入園できなかった方、よりすぐれた施設などを求めて入園しなかった方、あるいは、新たに転入や出生によって生ずるであろう保育ニーズに応えていくために、来年四月に向けた対策として、今回、補正予算を計上し、西原一丁目地区に約百人規模の保育施設を整備してまいります。

 さらに、代々木区民施設の総合改修に伴う代々木保育園、同じく総合改修を行う初台保育園につきまして、耐震改修や施設水準の向上などを行い、合わせて百四十六名の定員拡大を予定しております。

 また、平成二十八年四月まで現在建設中の児童福祉センター複合施設内に保育所型の認定こども園を、また、代々木小学校跡地の保育施設を計画しております。加えて、今定例会で設計経費を補正予算として提出しております幡ケ谷二丁目防災公園内の高齢者住宅と合築で、約百人規模の保育施設を開設したいと考えております。

 さらには、笹塚駅前再開発に伴う笹塚図書館の移設により、現在の笹塚第二保育園についても施設整備の機会と捉え、定員拡大を図ってまいりたいと考えているところでございます。

 以上のように、二十七年、二十八年の両年度で約五百人を超える定員拡大を図る見通しでございますが、昨年十二月に行いました「子ども・子育て支援事業計画に係るニーズ調査」におきます平成二十八年度の保育サービス量の見込みは、約五千人を想定しており、今後も待機児対策については、年度途中であっても手を緩めることなく、逐次、定員拡大に向け検討を進め、「子育てするなら渋谷」と言われるよう、保育施設の整備、保育の質の向上に努めたいと考えております。

 あわせて、今後考えなくてはならないのは、出産支援や保育料軽減など子育て支援対策についても、人口減少社会にならないよう、財政状況を踏まえながらも、再度、検討してまいりたいと存じます。

 次に、子育て支援について、「子ども・子育て支援新制度」についてお尋ねでございました。

 国の基準等の確定作業が遅れているが、区への影響についてどうかと、こういうことでございます。

 本区ではこれまで、円滑な事務移行に備え、本年四月「新制度施行準備主査」を子ども家庭部保育課に置き、国や他自治体との情報収集に努めるとともに、「子ども・子育て会議」において、ニーズ調査の結果について、公募委員を含む各委員から意義ある御提言をいただきながら、渋谷における「子ども・子育て支援新制度」の内容を検証してまいりました。

 しかしながら、議員の御発言のとおり、国においては今月に入っても新制度の重要な政省令や基準等が公布されておらず、本区を含む全国自治体が本格的な準備に入れない状況でございます。

 このため、今後、国の政省令等の確定を待ち、来年四月の新制度移行に向け、速やかに条例整備、電算システム構築など準備作業に入れるよう、必要な情報収集と公立幼稚園、私立幼稚園、保育園の関係所管相互の連携にそごの生じないよう努めてまいりたいと存じます。

 また、新制度では、全ての子ども・子育て家庭を対象に質の高い教育・保育を提供するもので、そのため保護者は、就学前の教育、保育を受けるために、保育園や幼稚園への入園申し込みと同時に、「教育、保育の認定」を申請し「認定証の交付」を受けることが新たに必要となってまいります。

 この新制度移行の機会を捉え、従来から御要望の多かった保育園の入所選考結果の公表時期を早めることや、就学前の五歳児を対象として幼児教育から小学校教育への円滑な接続を図る準備のため「オープンスクール」など、保護者ニーズにも応えてまいりたいと存じます。

 今後、子ども・子育て支援新制度の概要につきまして、明らかになり次第、区ニュース、区ホームページ、区公式ツイッターなどを活用し、随時お知らせをしてまいります。

 いずれにいたしましても、教育委員会等とも連携し、準備を進め、かつ、子育て中の御家庭やこれからお子さんを出産する方に御不安を生じないよう、努めてまいりたいと存じます。

 次に、就学前の支援を要する子どもたちの「早期発見・早期支援」の取り組みについてのお尋ねでございます。

 議員御指摘のとおり、支援を要する子どもを早期に発見し、保護者の理解に基づいて、早くから適切な療育を開始し、適切な教育環境を提供することが、子どもの成長にとって極めて重要なことと考えております。

 本区ではこれまで、養育不安・養育困難、あるいは虐待などの深刻な事態への対応については「子ども家庭支援センター」、発達に課題や不安のある子どもについては「子ども発達相談センター」、身近な地域での子育て相談については「子育て支援センター」が対応してまいりました。しかし、昨今の子どもとその家庭をめぐる課題は、子どもの発達の課題のみならず、養育困難や虐待など、保護者とその家族が抱える様々な問題が複雑に絡み合っている場合が少なくございません。

 このことから、子どもとその家庭が抱えている様々な課題に、総合的かつ迅速・的確に対応する組織として、新たに「子ども総合支援センター」を開設したところでございます。

 「子ども総合支援センター」には、「子ども家庭支援センター」と「子ども発達センター」を統括する管理者を設置し、次の三つの機能を有しています。一つは、総合相談・関係機関の調整、二つ目は、保育園や幼稚園など未就学児施設訪問相談・支援、そして三つ目は、職員研修の実施、主に発達障害、愛着障害への対応でございますが、こういったことへの研修が必要だ、このように思っております。これらの機能を充実させることにより、子どもに対する一貫した支援体制のさらなる充実と関係機関の連携強化、職員の資質向上を図ってまいりたいと存じます。

 現在、就学前の支援を要する子どもたちの「早期発見・早期支援」の具体的な取り組みとして、試行的に、「子ども総合支援センター」において、公立保育園を対象として、複数の専門家による新たな巡回相談チームを立ち上げたところでございます。各園の気になる子どもたちの行動を観察した上で、保育士に対して子どものかかわり方や保護者対応などについて指導・助言を行っております。その指導・助言の効果については、一定期間を置いて再度訪問し、評価・検証をしてまいります。

 実際に、試行中の巡回相談チームからは、発達、虐待、養育困難、DVなど様々な課題が複雑に絡んでいるケースが見受けられるとの報告がございます。

 今年度中に全園について試行を実施し、次年度からは公立・私立を問わず全ての保育園・幼稚園・認定こども園などに対し本格実施する予定でございます。

 これにより、就学前の支援を要する子どもの早期発見・早期対応を図り、就学後も適切な教育が受けられるよう態勢を構築して、全ての渋谷区の子どもたちが、一人一人のニーズにふさわしい支援を受けて、元気で健やかに成長できる環境を整えていきたいと考えております。

 次に、虐待対策と児童相談所移管についてのお尋ねでございます。

 議員のおっしゃっているとおり、痛ましい事件が報じられております。まことに胸の痛む思いでございます。

 児童相談所の業務は虐待対応のみならず、触法少年や児童福祉施設の措置、特別児童扶養手当や療育手帳に係る判定事務等、多岐にわたっております。

 しかしながら、児童相談所が移管されますと、相談や通告から調査、保護、家庭復帰、その後の見守りや施設入所等の社会的養護に至るまで、一貫した対応を、身近な地域において迅速に実施することが可能となります。

 移管について、東京都の協議には、まだ時間がかかると思われます。

 私といたしましては、渋谷の子どもたちを守るために、とうとい命が都と区のはざまに落ちることのないよう、一時保護の権限だけでも先に移譲を受け、区の一元的かつ総合的取り組みが必要であると考えております。

 あわせまして、今年度から子ども総合支援センターとして、一貫した支援体制のさらなる充実と関係機関の連携強化、職員の資質向上を図り、保護者の養育支援による虐待の未然防止に努めてまいりたいと存じます。

 児童相談所の移管につきましては、現在、特別区二十三区が一丸となって児童相談所の移管を受けるという姿勢を維持しております。

 渋谷区におきましても、二十三区で検討した特別区児童相談所移管モデルをもととして、児童相談所の設置や児童相談所設置市の事務の取り扱い等、移管にかかわる体制について検討を進めてまいります。

 東京都との協議を粘り強く進めてまいる所存でございます。

 以上、答弁といたします。



○議長(前田和茂) 森教育長。



◎教育長(森富子) 私には、道徳教育について三点のお尋ねがございましたが、まとめてお答えをしたいと思います。

 議員の御指摘のとおり、道徳教育は、子どもたちが人間としてよりよく生きる力を育むことを目標としています。様々な生活や学習を通して、規範意識や思いやりの心など人間性を磨きながら、人間としての成長を図っていくことが道徳教育と言えます。

 このような観点から考えると、道徳教育は、道徳の時間だけではなく、学校の教育活動全体を通じて行われるものであり、全ての教育活動が道徳教育とかかわって初めて、本来の目的が達成されると考えております。

 渋谷区では、全ての小中学校が道徳教育の全体計画と年間指導計画を作成し、計画的に道徳教育の充実に取り組んでいます。

 また、平成十四年度より区内全ての小中学校で道徳授業地区公開講座を開催し、保護者、地域の方々に広く道徳の授業を公開するなど、道徳教育の理解を深めてまいりました。

 本講座では、教員と保護者や地域の方々が、「豊かな心をはぐくむ大人の役割」といったテーマを設定して、意見交換を行ったり、講師を呼んで講演を行い、道徳教育への理解を深めたりしております。

 道徳教育に関する教員の研究が盛んなことも渋谷区の特徴と言えます。例えば、小学校の道徳教育研究部会では、低学年、中学年、高学年と年三回の授業研究を行っており、子どもの心に響く道徳の授業を目指し、導入の工夫や、資料提示の工夫、発問の精選、日常生活に結びつける工夫など、指導方法の改善を図っています。

 また、昨年度は加計塚小学校を会場に、道徳教育の全国研究大会が開催され、全国各地から多くの教員が参加しました。さらに、加計塚小学校の道徳の取り組みについて、報道特集において全国に報道され、その道徳教育の水準の高さが話題となりました。

 このほかにも、平成二十四年度には、渋谷区にゆかりのある地域や先人の働きなどを取り入れた、渋谷区独自の「道徳読み物資料」を作成しました。本資料を活用することで、渋谷区ならではの道徳の授業を実践し、渋谷の郷土を愛し、地域に貢献できる人材の育成を図るなど、道徳教育の充実に努めております。

 次に、教科化に向けて、教師の研修が課題であるとのお尋ねがございました。

 「道徳の時間」を「特別の教科へ」という方向性を考えると、道徳教育に関する研修を今まで以上に充実させていく必要があります。

 現在、本区では、各学校に一名ずつ道徳教育推進教師を指名し、年三回の研修会を通して、道徳教育推進教師の資質向上を図っています。各校では道徳教育推進教師を中心に研修に取り組み、道徳教育が充実するように努めています。

 校長として学校経営を進めてきた経験からも、道徳教育は全ての教育活動の基盤であり、人格形成を図る上でも極めて重要であると実感しております。

 今後とも道徳の時間だけではなく、各教科を初め、全ての教育活動において、道徳教育のより一層の充実が図れるよう指導してまいります。

 また、各小中学校で開催されております道徳授業地区公開講座に、保護者の方だけではなく、議員の先生方、地域の方々に来ていただき、御意見をいただければありがたいです。

 どうぞよろしくお願いいたします。

 以上、答弁といたします。



○議長(前田和茂) 下嶋議員。



◆三番(下嶋倫朗) 区長並びに教育長より、それぞれ意のあるところをお酌み取りいただき、御答弁をいただきました。ありがとうございました。

 少し自分なりの所感を申し上げますと、数字にこだわった「消滅可能性都市」の区市町村リストによって、冷徹な人口減少社会の未来が突きつけられました。重要なのは、これを現実にしないことです。一自治体として、渋谷区は何をすべきか、議員として私は引き続き、見きわめていきたいと存じます。

 まちづくりについて三点お聞きしました。

 渋谷駅周辺再開発、新国立競技場建設にかかわるまちづくり、笹塚駅前ビル再開発と、どの地域にも事業主体、開発にかかわるプロセスは異なりますが、行政、地域、事業者が一体となった協働型まちづくりであり、引き続き基礎自治体である、渋谷区主導のまちづくりをお願いする次第です。

 子育て支援に関しましては、区長の並々ならぬ決意を感じました。子育て支援日本一の自治体として、待機児ゼロを目指し、さらなる子育て環境整備に御尽力いただきたいと思います。

 教育長にお答えいただいた「道徳教育」でございますが、これは私の私見ですが、社会規範を教えるだけでなく、自分が行った、悪いことや、苦い経験と向き合って、どうすべきだったかを思考させることが道徳教育と私は考えます。是非、教科化へ向けてさらなる御努力をお願いいたします。

 ちょっと話がずれますが、先週、「心豊かな子供たちの育成」を目指し、笹塚小・中幡小・笹塚中が合同で「笹幡地域あいさつキャンペーン」を実施しました。商店街で、校門前で、子どもたちは照れながらも声を出して挨拶をしておりました。挨拶は、コミュニケーションの第一歩であり、それを行うことによって、自分がその相手に対して存在を認識しているということを示す、社会においてとっても大事な行動の一つであります。道徳教育の第一歩とでも言うべき取り組みと思い、紹介させていただきました。

 桑原区長が示される区政のあり方というものは、私ども自由民主党議員団の目指すところと同一であります。

 区政伸展のため道徳心を高めつつ、議会人としての誇りを持って、なお一層、努力することをお誓い申し上げ、私の質問を終了いたします。



○議長(前田和茂) 議事進行上、暫時休憩をいたします。

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   休憩 午後二時二十三分

   再開 午後二時四十分

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○議長(前田和茂) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 区政一般に関する質問を続行します。

 二十三番新保久美子議員。



◆二十三番(新保久美子) 私は、日本共産党渋谷区議団を代表して区長に質問いたします。

 国民は、集団的自衛権の行使容認や消費税増税、原発の再稼働など、安倍政権の暴走政治をストップさせてほしいと願っています。そうした立場から区長に伺います。

 最初に、集団的自衛権行使容認に反対し、憲法九条を守ることについてです。

 今、日本は戦争か平和かの歴史的な岐路に立っています。安倍政権は集団的自衛権行使容認を閣議決定し、アメリカと一緒に戦争する国へと憲法破壊に向けて暴走しています。この六十年、自衛隊は一人の外国人も殺さず、一人も戦争で命を落とすことはありませんでした。集団的自衛権の行使容認は、日本が攻撃されていないのに、憲法解釈を変え「武力行使はしない」「戦闘地域に行ってはならない」という二つの歯どめを外し、アメリカの戦争のために日本の若者の血を流すという「戦争する国」につくり変えることです。

 憲法解釈を一内閣が勝手に破壊しようとする暴挙に国民的な怒りと抗議の声が上がっています。元自民党幹事長は「これを認めたら議会政治は成り立たない」元内閣法制局長官は「裏口改憲とも言うべき解釈改憲を許せば、立憲主義は破壊される」と、安倍政権の暴走に厳しい批判を上げています。

 私には、小学四年生を初め四人の孫がいます。この子どもたちの命を戦争でなくす、そんな恐ろしい日本に絶対にしたくありません。

 区長は憲法第九十九条で、公務員としてこの憲法を遵守する義務を負っています。住民の命と暮らしを守る区長として、安倍政権の解釈改憲による集団的自衛権行使容認に反対するとともに、憲法九条を守るよう国に申し入れるべきと考えますが、所見を伺います。

 次に、原発問題についてです。

 五月二十一日、福井地裁は関西電力大飯原発三・四号機の運転をしてはならないとする画期的な判決を下しました。判決は安全神話を断罪するとともに、豊かな国土とそこに国民が根を下ろして生活をしていることが国富であり、原発事故はこれを取り戻すことができない、電力の安定供給やコストを天秤にかける関西電力の主張は間違いだと断言しました。この判決は、福島原発事故から三年たっても収束するどころか被害が拡大し続ける中、国民的な「原発なくせ」の粘り強い世論と運動の大きな成果です。

 五月の時事通信の世論調査では、原発ゼロの願いは八四%に達しています。しかし、政府は原発を基本エネルギーとして位置づけ、原発企業の利益のため、危険な原発の再稼働と海外に原発輸出の暴走を続けています。政府は福島地裁の判決を重く……

   〔「福井地裁」の声あり〕



◆二十三番(新保久美子) 福井地裁の判決を重く受けとめるべきです。

 国に対して、全国の原発の再稼働を断念し、原発ゼロの決断と原発輸出をやめるよう求めるべきと考えますが、区長の所見を伺います。

 次に、消費税増税問題についてです。

 安倍政権による四月からの消費税増税に加え、物価の高騰、公共料金の値上げが一層区民生活を脅かしています。年金が下がり、介護の負担が増えた、通院をやめた、食費など削ったがもう削れるものはないなど、命や健康にかかわる深刻な事態となっています。区内商店街でも売り上げの減少、廃業・閉店、また、建設業者も課税と……

   〔「増税」の声あり〕



◆二十三番(新保久美子) 増税と資材の高騰によって苦境に立たされています。

 さらに、来年十月には消費税を一〇%に引き上げようとしています。とんでもありません。この増税は「世界で最も企業が活躍しやすい国を目指す」として、大儲けをしている大企業の法人税一〇%を削減する財源確保のためなのです。

 二〇〇八年から五年間、法人税を一円も払っていないトヨタ自動車の昨年一年間の内部留保は、一兆四千億円増えています。消費税も払っていないトヨタ自動車は、新聞広告で、国民の深刻な生活苦も省みず、消費税増税も「また楽しからずや」と言い放っています。一握りの大企業と富裕層には減税しながら国民には痛みを押しつける逆立ち政治です。

 消費税は、所得の低い人ほど負担の重い不公平税制です。実際、年収五百万円の四人家族では三十三万円、七十五歳以上の年収百八十万円の年金者の負担増は十四万円にもなり、消費税が一〇%になると、社会保障の改悪負担増と合わせて二十兆円もの国民負担になります。これでは国民は暮らしが壊され、景気の悪化によって日本経済もさらに大打撃を受けることになります。

 アベノミクスで大儲けをしている大企業の内部留保は、昨年一年間で二十三兆円も増え、二百九十兆円にも上っています。大企業や富裕層に応分の負担を求め、浪費の大型公共事業や軍事費を削減し、財源を確保すべきです。

 国民の暮らしを守るため消費税一〇%増税に反対すべきと考えますが、区長の所見を伺います。

 次に、区役所庁舎建替え問題についてです。

 区長は、住民不在で区庁舎の建替え計画を進めています。四月七日付の東京新聞は「区民には情報を開示しないまま庁舎と公会堂の建替え計画を進めている。区幹部と有識者との計画をめぐる論議や、土地の鑑定額も非公開。秘密が多過ぎる」と報じています。区民からは「庁舎の耐震化、建替えについて住民に何も知らせないで進めているのはおかしい」との声が上がっています。

 私は、区民にどう周知されてきたのか改めて広報を調べてみました。

 区庁舎の建替え問題の載っている区ニュースは、たったの二回だけです。いずれも議会での区長発言を紹介しているだけです。区民には、区庁舎がどこに建つのか、どんな建物なのか、財政負担の問題、何一つ知らされていません。区議会にも、詳細な計画や建物のボリュームや外観図、七十年間貸与する土地の鑑定額の根拠、また、区幹部と有識者による庁舎問題検討会の議事録も一切明らかにしていません。

 私たちが区役所庁舎の建替えについて知らせる中で、区民からは「区の負担なしで建替えすると聞いていたが、一等地の高台に百二十メートルもの超高層マンションが建つとは思わなかった」「区民の共有の財産を孫子の代まで民間企業に提供するのはやめてほしい」など怒りの声が上がっています。

 区は二〇一二年十一月、中間階免震として、工期も二十六カ月の短期間で耐震工事ができる、耐震化と改修工事を含め約五十七億円でできる耐震補強案D案を評価していました。我が会派はこれまで、早急に耐震補強工事を行い、庁舎の建替えは区民参加の検討委員会を設置し、今後の課題にすることを求めてきました。

 今、区が行うことは、全ての情報を区民に公開し、区庁舎の耐震化を区民参加で練り上げるべきと考えますが、区長の所見を伺います。

 第二に、最大の問題は、三井不動産のもうけのため七十年間も区民の財産を差し出すことです。

 区は現在の公会堂の場所、四千五百六十五平米もの敷地を三井不動産に七十年間貸し出し、三井不動産は三十七階建て百二十メートルの四百十四戸の分譲マンションを建てる見返りとして、百五十四億円の定期借地料で新庁舎と公会堂を建替えるとしています。区長は、庁舎等建替えについて財政負担を最小限にした選択だと言っていますが、区民のためではなく、企業が莫大な利益を上げるための最善の策ではないかということです。区の土地を七十年間差し出すことによって莫大な利益を上げるのは、三井不動産だからです。

 原宿警察署の建替えに当たり、三井不動産は、隣接する都有地に高層マンション建設などにより、推定で五十年間の借地料で一・五倍、四百二十七億円もの利益を上げています。私たち区議団の調査による試算では、区の土地を使って三井不動産が数百億円もの莫大な利益を上げることになるのです。

 建築政策研究所の辻村副理事長は、渋谷区の使う手法である民間資金活用について、「企業の利益のためだ」と述べています。

 自治体本来の役割を投げ捨て、三井不動産の大儲けのため区民の財産を差し出す区庁舎の建替え計画はやめるべきです。区長の見解を伺います。

 第三の問題は、誰が責任を負うのかという問題です。

 三井不動産との基本協定の六条には「新総合庁舎等の品質を確保するため、施設性能については区と事業者が協議の上合意をした設計による」となっていますが、区は、事業者から平面図、立体図、外観図が区に渡されているのに、区議会に示されたのは平面の配置図だけです。施設性能について合意をした設計と言っていますが、何が施設性能なのかは全くわかりません。全て丸投げでは三井不動産の言いなりです。こうした手法はやめるべきです。

 現在、建築資材の高騰、人件費の高騰で入札が不調になる、計画の見直しを迫られるなど相次いでいます。東京都は、こうした状況の中で五輪競技場の再検討を明言しました。また、豊島区庁舎の民間マンションとの合築による建替えでは、区の負担なしと言っていましたが、四十億円もの負担が発生しています。

 区長は「財政負担はない」と言っていますが、協定の八条では「法令等の変更、税制改正、不可抗力および物価変動による発生リスクで本事業への影響が大きいと認められる場合はその費用負担等の取り扱いについて、区へ協議を申し入れることができる」となっています。この協定によって、区は財政負担のリスクも負わされることになるのです。区長は将来にわたってこうした問題に責任をとれるのか伺います。

 次に、仮設庁舎建設の問題についてです。

 区長は、三年間しか使わない仮設庁舎建設に設計・建設費五十四億円、引っ越し費用に八億円、都有地借地料八億円の総額七十億円もの莫大な税金を投入する計画を進めています。仮設庁舎は渋谷小学校跡地と東京都児童会館跡地、美竹公園に今年八月から着工し、来年十月完成、移転するという計画で進めています。しかし、これまで仮設庁舎の建設について、区民に一切明らかにされていません。計画を知らされた隣接する保育園の保護者からは「三階建ての仮設庁舎建設によって保育園の園庭が囲われ、一日の大半を保育園で過ごす子どもの保育環境が悪化する。子どものことを無視した計画には到底賛成できない。子どもを犠牲にしないでほしい」と訴えられています。

 税金の浪費も問題です。美竹公園は二年前の六月、約一千万円投じて改修したばかりです。さらに、渋谷公会堂は十三億円かけて二〇〇六年十月に耐震化・全面改装しているのです。わずか七年八カ月で建替える理由はありません。区長は財政負担なしで建替えると言っていますが、三年間しか利用しない仮設庁舎に七十億円もの税金を投入することは浪費であり、区民の理解を得られるものではありません。仮設庁舎建設は白紙撤回すべきです。区長に伺います。

 区議会は、この間、海外視察を中止してきました。ところが区長は突然六月四日、幹事長会に「新庁舎の議場設計に資するため」として、九月三日から十日まで六泊八日でイギリス、ドイツ、ベルギーに区議会議長、区議会議員を派遣することを要請しました。私は、海外の議場を視察するということを聞いて、区民の暮らしの実態も省みず税金を使っての海外視察に驚きました。区庁舎の建替えそのものも大問題ですが、議場の設計のため海外の議場を視察する必要があるのでしょうか。

 案として示されたのは、ロンドン市庁舎や一四〇〇年代に建てられたブリュッセル市庁舎、一八〇〇年代に建てられたベルリン市庁舎などです。私がインターネットで調べたところ、三カ所とも観光名所として有名です。なぜ視察をするのか、とても議場の設計のためとは考えられません。区民から区長、議長に「議員が税金を使って視察をするほどのものとは考えられない」と中止を求める要望書が提出されたと聞いていますが、多くの区民から「視察に名を借りた海外旅行で、税金の無駄遣いだ」と批判が出るのは当然です。

 区民の暮らしの予算が次々と削減される中で海外視察に議員を派遣することはやめるべきと考えますが、区長に伺います。

 次に、河津の保養所問題についてです。

 区民からは「二億二千八百万円もの税金を投入し、旅館を購入して保養施設をなぜつくるのか」「交通費も高く、駅からも遠く不便」「税金の無駄遣いはやめてほしい」アダルトビデオの撮影場所であったと知った区民からは「びっくりした。とても子どもを連れていけない」など批判の声が上がっています。二十三区でも保養施設の閉鎖、売却する自治体が相次いでいる中、なぜ保養所をつくるのか。

 また、菊水館の取得経緯も不明瞭です。不動産鑑定評価書によると、当該物件の確認は昨年九月の十三日、渋谷区も立ち会い、鑑定評価は十一月一日に行われ、十一月二十九日に鑑定結果が区に報告されています。その後、区長は十二月十日の総務区民委員会に報告しています。

 しかし、菊水館は、我が会派の調査で、昨年十月七日には競売にかけられ、今年一月十日に取り下げられています。区は「鑑定依頼中に競売の事実を知らなかった」と言っていますが、知らなかったはずはありません。結局、区長は経営破綻の旅館救済のため、最初から取得ありきだったのではないでしょうか。いつ、誰から申し入れがあったのか、いつ競売にかかったことを知ったのか、改めて取得の経緯を区長に伺います。

 区長は豊富な温泉、プール、体育館があると誇っていますが、私は不動産鑑定評価書を見て、築五十年の東館は耐震診断が行われておらず、築四十年を超えたプール、体育館、エレベーターなど老朽化が深刻な物件を購入する必要があったのか一層疑問を感じました。

 区は修繕費に七千四百四十八万円と言っていますが、施設は全体に老朽化しており、今後どれだけこの施設に区財政が投入されるかわかりません。また、年間の運営費は八千六百万円。今後、大変なリスクを抱え、区民負担増につながる保養施設取得は今からでも撤回すべきです。区長に伺います。

 次に、渋谷駅周辺の大企業中心のまちづくりについてです。

 渋谷駅周辺地域のこの巨大開発は特区に指定され、新たな外国企業を誘致するため、税制優遇を初め高さ制限の規制緩和や財政・金融支援を行うなど財界戦略に沿って進められています。区長は「企業が一番ビジネスがしやすい環境を整備する」とされており、「今後、大胆に規制改革を期待する」と述べていますが、とんでもありません。

 渋谷駅は東急、JR、メトロが二百三十メートルの駅ビル、東横線跡地には東急電鉄が百八十メートルのホテル建設、東急プラザ跡地には東急不動産を中心に百二十メートルの商業ビル建設、さらに、桜丘地区は東急不動産を中心に百八十メートル、百五十メートル、九十メートルの超高層ビル建設計画が進められています。結局、住民や中小業者は巨大開発によって住みなれたまちから追い出され、仕事を奪われるのです。さらに、一極集中によってヒートアイランド化、風害などの環境悪化と大企業の開発のための莫大な税金が投入されることになるのです。

 山手線をまたいで設置される南側自由通路は、東側の東横線跡地の東急ホテルと、西側の東急不動産が中心に進めている桜丘地区の高層ビルを結ぶ通路です。当然東急など事業者が財政負担をすべきです。これを全額区負担として今年度、設計費に六千三百八十万円の投入が決定され、さらに今後、工事費として数十億円もの税金が投入されることは納得できません。

 また、推定で総事業費千三百億円とされている桜丘開発は、第一種市街地再開発事業として、どれだけの税金が投入されるのかはかり知れません。

 結局、大企業のための渋谷駅周辺の大型開発に区税を投入し、この開発によって巨額の利益を得るのは大企業です。莫大な税金投入はやめるべきです。区長に伺います。

 次に、区民負担の軽減についてです。

 区長は、大企業のための渋谷駅周辺開発や三井不動産などの利益のための区庁舎建替え、第二保養所の取得を進める一方で、区民には負担増と、住民サービスを次々と後退させています。

 区民の暮らしの実態は、課税所得年収二百万円以下は四八%、生活保護世帯は前年度と比べ五月末では四十世帯増え二千七百九十二世帯、高齢者も昨年十月と今年四月で一・七%も年金が減らされ、就学援助を受けている中学生は三四%、子どもの貧困も深刻です。今、区政に求められているのは、厳しい生活を余儀なくされている区民の暮らしへの応援です。

 ところが区長は、福祉、暮らしの予算を財政難を口実に切り捨ててきました。

 小中学校の給食費は消費税増税により九百八十万円の負担増、スケート教室の補助、三十六万五千円全額削減しています。小学生の子どもを持つ親からは「学校の予算が減らされ、学校で支給していた習字の半紙を各自持参することになった」「図書室の本が買えないのに、財政が余裕だから第二保養所まで購入しているのに腹が立つ」と怒りの声を寄せています。

 障害者には、福祉手当と難病手当の統合によって九千二百八十九万円の削減、公園清掃では、やっと暮らしを立てていた高齢者の公園清掃の予算を削ったため仕事量が大幅に減り、月五万円の収入が三万円になったなど、暮らしを直撃をしています。

 今、地域の様々な団体からも、活動のための予算が削られていることに怒りの声が寄せられています。自治体の役割は区民福祉の増進です。予算を復活すべきです。

 また、国民健康保険料は毎年値上げされ、国保の滞納者は三割を超え、区民にとって耐えがたい、負担の限界になっています。ところが、今年も保険料の値上げが十三日に送付され、区民からは十六日だけで二百五十件の抗議、苦情が寄せられています。今年度の保険料は平均四千六百三十八円もの値上げ、給与所得者で年収三百万円の三人家族で十六万二百六円と二万三千六百五十四円もの大幅負担増です。一カ月の所得が保険料で消えてしまう。負担能力を超えています。後期高齢者医療保険料も、平均保険料は九万二千九百八十円になり、四千百十八円が引き上げられるのです。

 年金が減らされ、消費税増税と物価の高騰で、とても暮らせないと悲鳴が上がっています。高過ぎる国民健康保険料や後期高齢者医療保険料の負担を軽減するための対策をとるべきだと考えますが、区長の所見を伺います。

 次に、子育て支援についてです。

 今年四月、認可保育園に申し込んで入れなかった子どもは、昨年二百三十五人に対して三百四十一人、どこにも入れなかった子どもは昨年七十三人に対して百二十人と、一層深刻になっています。

 我が会派は、待機児解消は「認可保育園の増設で」と求めてきました。区長は今議会に、西原一丁目に認可保育園の増設計画を出されていますが、評価するものです。今後、区長は二十七年、二十八年で百八十人の定数増の計画を区ニュースで知らせています。それでは認可保育園の待機児をなくすことはできません。保護者の願いは、保育環境が整備され安全で安心して預けられる認可保育園です。四月現在、どこにも入れない百二十人の子どもたちの保育を今どうするのか伺います。

 また、待機児解消のため、国・都有地を活用するなど認可保育園を増設すべきと考えますが、所見を伺います。

 次に、子育て新制度について伺います。

 新制度になると、自治体は保育の必要度を認定するだけで、自治体が責任を持つのは認可保育所だけとなり、保育を希望する全ての子どもに責任を負わなくなるのです。認定こども園などは施設と保護者の直接契約になり、経済的に困難を抱えた家庭の子どもや障害児など手のかかる子どもは施設から敬遠され、これまでどおりの保育を受ける権利が保障されません。結局、親の自己責任にされ、自治体は待機児に責任を負わなくなってしまうのです。

 新制度のもとでも保育の必要な全ての子どもたちが保育を受けられるように区が責任を果たすべきと考えますが、区長の所見を伺います。

 区長は、区立本町第二保育園を改築後は民間の認定こども園に置きかえ、廃園にしようとしていますが、区立本町第二保育園として存続すべきです。区長に伺います。

 現在、区の保育料は収入が四百万円以下無料など、子育て世帯に対して経済的負担軽減では大きな役割を果たしています。区長はさらに軽減すると発言されていますが、新制度のもとでも軽減策を継続するとともに、子育て支援を強化すべきと考えますが、区長の所見を伺います。

 区立保育園は、長年にわたる職員、保護者の運動の中で、保育園の十一時間開所や障害児加算など実現させてきました。こうした中で私立保育園、認可外保育室も引き上げられ、渋谷の保育の質が改善されてきました。

 保育施設は、子ども一人一人の健やかな発達と保護者の就労を支えるかけがえのない施設です。今、保育ニーズが多様化し、長時間保育や困難を抱えている子どもへの対応など、より保育の専門性が求められています。

 区立保育園は、私が勤めていた二十年前より保育現場は厳しくなっています。早朝七時半から夜七時半までの一日の変則勤務は八シフト、保護者の長時間労働に伴って長時間保育の子どもが増え、保育準備や事務整理はサービス残業になっています。以前は産休・育休の代替は正規の予備保育士が配置されていましたが、不安定な派遣や非常勤保育士になり、正規職員はその人たちの休憩や休暇を保障するため、休憩も有給休暇もなかなかとれないのが実態です。職場のことを考えると妊娠・出産も躊躇せざるを得ない、これが公立保育園での実態です。区長はこうした実態を認識されているのでしょうか。

 正規保育士を配置し、改善すべきと考えますが、区長の所見を伺います。

 厚生労働省の調査によると、昨年一年間に保育施設で亡くなった子どもは十九人、そのうち認可外保育施設では十人の子どもが命を失っています。二十三区でも三人の幼い子どもが命をなくしています。事故当時の状況について「保育体制が不明」「無資格者だけで保育をしていた」などとなっており、保育の質や保育環境の改善で子どもの命を守ることは急務だと考えます。

 渋谷区では四月現在、認可基準に満たない認可外保育室では三百五十六人の子どもたちが保育を受けています。かけがえのない子どもの命が守られ、安心して預けられるためにも、職員の配置基準、待遇を認可保育所基準に引き上げ、改善すべきと考えますが、区長の所見を伺います。

 全国で今、保育士不足が深刻になっています。都内でも今後、二万二千人の保育士が不足すると言われています。東京都が昨年、約三万人の保育士を対象に実態調査を行いました。その調査では、給料が安い、仕事量が多い、労働時間が長いなどを理由に在職中の保育士の二割が退職を考えていることが明らかになりました。ところが、政府は保育士の待遇を改善するどころか、保育士不足を理由に、育児経験のある専業主婦などを一定の研修を受ければ子育て支援員に認定し、さらに准保育士として認可保育所にも導入しようとしています。こうした動きに対して、保護者からは「子どもの命を預かる保育の質の低下につながる」保育士からも「一人一人の子どもたちの発達に合わせて専門的な知識を持った保育士が保育の質を守っている」「現場の保育士の負担が増える」「准保育士まで規制緩和になれば保育従事者の賃金の引き下げになる」と怒りの声が上がっています。

 全国で、資格がありながら働いていない人たちは六十万人にも上っています。この働いていない大きな原因は、低い待遇です。国に対して、安上がりの子育て支援員、准保育士資格の規制緩和をやめ、保育士の労働条件の改善、待遇改善を求めるべきと考えますが、区長の所見を伺います。



○議長(前田和茂) 桑原区長。



◎区長(桑原敏武) 日本共産党渋谷区議会議員団の新保久美子議員の代表質問に順次お答えをしたいと存じます。

 まず、憲法解釈と集団的自衛権についてのお尋ねでございますが、この課題は国政の場において議論すべきものと考えておりますので、区において国に申し入れをするような考え方は持っておりません。

 原発問題についてのお尋ねでございましたけれども、原発の問題は国のエネルギー問題と大きくかかわっているところでございますので、このことにおいても国において議論すべき課題だと、このように思っております。

 消費税の問題でございますけども、このことは国の総合的な財政計画ないしは運営にかかわる問題でございますから、このことについても私は論議を差し控えたいと存じます。

 次に、庁舎建替え等の問題について五点にわたってお尋ねになりました。

 このことで私、気にかかることでございますけども、一点目は、御質問は、御質問というよりも御提言だと思いますけども、この耐震化について区民参加でやったらどうだと、こういうようなお話だったと思います。その次には、定期借地権はけしからんという話だったと、このように思います。三井さんではだめだと、こう言っているわけですからね。三番目は、この基本協定についておっしゃっているわけでございますから、このことについては私、答えなくちゃいかんと思いますけれども、私どものこの庁舎建替えについては、議会の議決を得てこのことについて進めているところなんですね。ですから、あなたはこの議会にありながら、また議場で質問しながら、議会制民主主義を否定するような質問をされていらっしゃるんです。これはちょっとですね、筋違いじゃないのかな。当然この議員であれば議会制民主主義の上に立ったですね、そこで決められたことについて、それを否定するような話というのは、ここでは話としてはおかしいことじゃないんですかね。意見として言うのは勝手でございますけどもね、議会で決めたことを否定するような発言というのは適切でないと、私はそのように思いました。

 その中で、何点かお答えをしておいたほうがいいと思うことをお答えをしたいと思いますけれども、この庁舎、どんなものが建つか明らかでないということですけども、これはこれから基本設計に入るわけです。基本設計ができなければですね、どんなものが建つかわからない。それが、どんなものができるかということがわかれば、もちろん議会にも報告しますし、区民にも区ニュース等を通じて周知を図り、また御意見をいただく、そういう段取りは経たいと思っています。ですから全然知らせていない、わからないという言い方は、これはちょっといかがなものかなと、このように思っております。

 定期借地権の否定については先ほど申し上げたような形でございますから、今、私はこのことについてお答えすべき立場にはないと思っております。

 それから、基本協定におけるこの施設性能等について、これは丸投げだというふうにおっしゃっていますけども、基本設計ができて、そしてそれに伴って実施設計ができてくる、そうすると施設性能等も明らかになってきます。その中で初めてわかることなんです。今から全てわかろうといったってわかりません。物事には段取りがあります。手順がありますから。そのことをお心得をいただきたいなと、このように思っております。

 それからもう一点は、基本協定の八条の、区が財政負担を負うことになってけしからんと、こういう話でございます。

 この庁舎建替えに至ります間というのは長期にわたりますから、その間に経済的あるいは社会的な変化、変動があることは想定されるところでございまして、その中で、不可抗力による物価変動等については事業者だけの負担にはできないなと、そのような形でこのような規定を置き、そのことについては区議会に御理解をいただいた、このように思っておりますから、御理解をいただきたいと思います。

 次に、仮設庁舎についてのお尋ねでございました。

 これも私どものほうとしては区ニュースでお知らせをした上、さらには地元町会やマンションあるいは関係団体等にもこのことをお知らせをして、御理解をいただきながら進めていきたい、こういうようなスタンスをとっております。今後とも必要な情報については提供してまいりたい、そのように思っております。

 この庁舎の移転の際に最も大切なことは、移ることによって遠くなった、行きづらくなった、そういうことのないようにですね、足の不便をもたらさないような努力、あるいは今の施設機能がばらばらになって、あちこち分かれることになって不便になったというようなことでですね、区民サービスの低下を起こさないことが一番重要なんだ、このように思っております。そういうことについては議会のまた御理解をいただきながら、これから進めてまいりたいと、このように思っております。

 次に、海外視察のことについてお尋ねがありました。

 海外視察を中止をしてきたということでございます。このことについては、何か新聞にも出ておりましたけども、新聞では今、この元気いっぱいやっている東京都の記事は小さくしてですね、何か渋谷のことや遠い所の自治体のことが大きく書いてあって、私はちょっといかがなものかな、公正な新聞構成になっていないなというようなことを思っております。

 その中で私が思ったことを申し上げますと、昨年、職員を渋谷のこの再開発に関連して英国やドイツ等に視察に行かせました。そのときにこの職員のほうからですね、見ると思わないで見たんだろうと思いますけども、議会棟も見てきたと。そのときに驚きを感じたということを言っているんですね。その報告を見ますと、ベルリンの連邦議会というのはですね、国民に開かれた議事堂を象徴するために全部がガラスドームになっているんだそうです。あなた御存じかどうか知りませんけどもですね。これをハイテク技術を駆使して、直射日光は議場に入らないようにされてエネルギー消費を抑制する、そういうような配慮があったということなんですね。

 ロンドン議場も外から丸見えなんだそうですね。かつ外からもですね、自由に入ることができるんだそうです。こういう海外旅行の人間でも入れるような、そういうフリーな形になっていたというようなことなんです。

 今、渋谷がつくろうとしている庁舎はですね、百年にわたって利用するわけです。そのときにこの区議会、これは渋谷のですね、一番大きな役割を担うべき組織、施設でありますから、そのことについては、議員さんも見聞をしていただいて、これならいい、これなら百年は大丈夫だというようなですね、自信を持っていただけるような施設になることが大切だと。そのためには、私は議員さんが見てきていただくということは大いにいいことだな、こういうふうに思っておりますから、目先でお話しすることはやめてもらいたいな、こう思います。

 それから、河津町の問題でございますけども、何かこのポルノとかアダルトビデオの旅館のような言い方をされていますけどね、あそこの私は町長に聞いたんですよ。そうなんですかと言ったらね、誰も知らないと言う。誰も知らない。なぜそれが渋谷でこんな大騒ぎになるんだと。向こうはアダルトビデオのまちのようなことを思われてですね、迷惑をしているそうですよ。それぐらいの異常な情報の取り扱いだ、そういうふうに思ってください。

 そういった中でですね、私は、質問でありますからまじめに答えておきますけども、この渋谷がここの扱った経緯としては、あそこは御存じのとおり、シニアクラブが利用しております。河津には行っております。そのときにですね、河津の国民宿舎を使っているんだけれども、この国民宿舎にはね、エレベーターがないんですよ。そのためにですね、大変利用が苦しい、厳しいと、こう言っているんですよ。そういうようなことから、区長、それなりの場所を考えてもらいたいなというのが頭にありました。

 そういったことを言っているときにこの話が転がり込んできたものですから、そのときに私は思いました。この施設は温泉があり、区民の保養所にふさわしいな、健康寿命を延ばしていただくためにはすばらしい施設じゃないか。これからの私どもの、この渋谷区が考えることは、大変厳しい社会状況の中にあって、やはり明るく楽しく暮らしていっていただくためにはこういう施設もあってもいいんじゃないか、よその自治体が減らすから減らすというのでは、これじゃ自治体の存在意義がないと思います。よそのまねをするんだったらですね、渋谷区は何もつくることは、何もよそがどうするかということでですね、国のもとに一つでいいんですよ。そうでなくって、やはり渋谷は渋谷の社会の実情あるいは区民の意見、意向、そういうものを捉えてやっていくことが大切じゃないかと、このように思っているわけでございます。

 この競売についてはですね、云々と言われておりますけれども、この購入の前のですね、過去のことを私たちは問うのでなくて、区民の保養所にふさわしいかどうか、そういうことの一点にあるわけです。ですから、私の思うだけでなくて委員会にも行っていただけないか、そういうふうにお願いしたんです。委員会も見ていただいて、私の目だけでなくて、みんなの目で見てこれがよければいいんじゃないか、そういうふうに思ったということなんです。御理解をいただきたいと思います。

   〔「区長、いつ、誰から……」「うるせえな」「質問にちゃんと答えなさいよ、区長」の声あり〕



○議長(前田和茂) 静粛に。まだ答弁の途中です。

   〔「いつ競売の……」の声あり〕



○議長(前田和茂) 答弁中です。静粛に願います。

   〔「質問に答えなさい、正確に」「静粛にだよ」「ごまかすんじゃないよ」「静粛に」「質問に答えなさいよ、区長」の声あり〕



◎区長(桑原敏武) ちょっとだまってください。



○議長(前田和茂) 菅野議員に申し上げます。

 質問、答弁の整理は本職が行います。静粛に願います。



◎区長(桑原敏武) 次に、渋谷駅周辺開発について申し上げたいと思っております。

 こういったこの開発は企業のもうけになるだけで、この税金投入はやめるべきだ、こういうようなお話でした。

 これもですね、将来を見ない目先だけの発言じゃないか。これから人口が減少していく、そのようなことを先ほどお話を申し上げましたけれども、二十一世紀は富みは都市で生む、都市がつくると、こういうふうに言われているわけです。この開発は都市再生緊急整備地域の指定を受けてですね、地域で、またみんなで考えてですね、地域がいつまでもにぎわいを失わない、そういう地域にしていこうじゃないか、そのために知恵を絞って、また、渋谷区はその都市基盤の整備等々についてはですね、金を出しながらしっかりやっていこうという考え方でありますから、そのことについては御理解をいただきたい。

 内容については、下嶋議員にお答えしたところで御理解をいただきたいと思っております。

 次に、国保料や後期高齢者医療の負担軽減の対策についてお尋ねでありました。

 この国民健康保険料や後期高齢者医療保険料については、医療費の伸び等を勘案して算定しているものでございます。平成二十六年度からは低所得者の保育料負担を低く抑えるため、均等割保険料二割軽減と五割軽減の対象者の判定所得基準を見直して、保険料の軽減対象者を拡充したところでございます。また、国民健康保険の七十歳未満の被保険者の高額療養費の自己負担額限度額についても、現行の三区分から五区分に細分化して、低所得者を中心に自己負担限度額を引き下げるなどの対策を講じているわけでございますので、このことについてはこれを是としたいと、このように思っております。

 次に、子育て支援についてのお尋ねでございます。

 子育て支援について、待機児解消のための認可保育園を増設すべきだということでございますけども、先ほど自由民主党議員団の下嶋議員に御答弁したところで御理解をいただきたいと思います。

 次に、子ども・子育て支援新制度についての、この子どもたちに区が全て責任を持つようにというお話でございましたけれども、それは言わずもがな、渋谷区はそういう考え方に立っております。

 次に、本町第二保育園を区立園として存続すべきだということでございますけれども、このことについては昨年の第三回定例会において自由民主党区議団の松岡定俊区議会議員にお答えをしたとおり、このことについては保育型の認定こども園としてこれから整備をしてまいります。

 次に、子育て支援について、新しい制度になっても軽減策を継続するべきだということでございますけれども、子ども・子育て支援新制度における保育料については、国における水準を限度に実施主体の区市町村が決めることになっておりますが、現時点では国から示されておりません。その他の子育て支援策を含め、適切な時期に判断をしてまいりたいと思います。

 次に、保育水準の維持のために正規保育士を配置するようにというお尋ねでございました。

 現在の認定こども園を含む認可保育園の保育水準は、認可を受けるための施設や正規保育士人員配置等の各水準を十分満たしており、適正に配置されております。

 次に、子育ての認可外保育室について、認可外保育室の職員配置基準あるいは待遇を認可保育園基準に引き上げ、改善するべきであるというお話でございますけども、このことについては、多様な保育ニーズの受け皿として貴重な保育資源であり、区は引き続き必要な支援をしてまいります。

 次に、国に対して、安上がりの准保育士資格の規制緩和をやめ保育士の労働条件の改善と待遇改善を求めるべきであると、そういうお話であったかと思います。

 大都市圏における待機児の増加による保育士の確保は、保育施設の運営事業者にとっては重要な課題となっておりまして、これに対し、国が、育児経験豊かな主婦等を主な対象として子育て支援員(仮称)の制度を平成二十七年度から施行する予定に相なっております。その認定に当たっては、国が示すガイドラインによる全国共通の研修修了者を、都道府県または区市町村が実施主体として子育て支援員に認定をし、小規模保育、事業所内保育を初めファミリー・サポート・センター、放課後クラブなど様々の子育て支援分野に従事する制度でございます。

 保育に意欲のある人材の確保や労働条件の改善にもなると思いますので、そのような考え方は持っておりません。

 以上、答弁といたします。



○議長(前田和茂) 区長、一点。競売にかかったことをいつ知ったかだけ。

   〔「副区長、ちゃんと答弁を渡しなさいよ」「うるさいよ」の声あり〕



○議長(前田和茂) 静粛に願います。



◎区長(桑原敏武) 先ほどの答弁で、補充をして御答弁させていただきます。

 ……どこか行っちゃいましたね。

 先ほど、競売にかかったことを知ったのはいつかというお話でございますけども、そのことについては、職員から報告を受けてそのことを知りました。直ちにそのことについては競売停止になるように、そのことについて経営者にはお話をして、そうなるような段取りをとってもらう、そういうことはやりましたけれども、今、何月何日ということについては私は承知しておりません。



○議長(前田和茂) 各議員に申し上げます。

 質問、答弁を含む議場の整理権は本職にあります。答弁者に対しまして不規則な質問はされませんように強く注意を申し上げます。

   〔「そうだ」「議長、適切な答弁させなさいよ」「うるさいよ」の声あり〕



○議長(前田和茂) 新保議員。



◆二十三番(新保久美子) 区長から答弁をいただきましたけれど、私が質問通告でしていたことについて区長が答弁をされていないので、最初にそのことを区長に答弁していただきたいと思います。

 河津町の保養所取得の問題については、いつ、誰から取得の申し入れがあったのか、それから先ほど区長、職員から聞いたとおっしゃって、競売を止めたとおっしゃっていたんですけれど、いつ競売にかかっていたことを知られたのか、そのことについてと、それから、私が質問した保育園の問題ですけれど、公立保育園でも労働条件が厳しくなってきていると。今、大変な状況で公私立、認可外も職員も働いていらっしゃると思うんですけれど、正規保育士をきちっと配置すべきだという質問をさせていただいておりますので、それについて答弁をお願いいたします。



○議長(前田和茂) 桑原区長。



◎区長(桑原敏武) 新保議員の再質問にお答えをさせていただきたいと思います。

 いつこの差し押さえ、競売を知ったかということでございますけども、一月十日にこの差し押さえ等が取り下げになったということでですね、そのときに、この競売が取り下げをされたということで私は承知したものだと思います。その年の三月十八日に総務区民分科会で、財産管理の審議の中でそのことについて御報告を申し上げたというふうに聞いております。

 それから、誰から聞いたかということですけれども、これは私、一貫して言っているんですけども、誰とかかれとか言いませんけれども、誰と言われてもかれと言われても差し支えのない人から言われているんです。それは一般のですね、旧町長・町会の方ないしは観光協会にいらっしゃる方からですね、そういう話の、今、そういうことの売却にかかっているというような話を聞きました。それまでは知りませんでした。

 以上です。

   〔「保育園のほう」の声あり〕



○議長(前田和茂) 区長、正規保育士の配備をしてほしいという話です。



◎区長(桑原敏武) すみませんでした。

 子育て支援の、この保育園の現行保育水準を維持するとともに正規保育士を配置し、改善すべき。そのことでよろしいんですね。そのことでいいんですね。

 現在の認定こども園を含む認可保育園の保育水準は、認可を受けるための施設や正規保育士人員配置等の各水準を十分満たしておりまして、適正に配置されております。

 以上、答弁といたします。



○議長(前田和茂) 新保議員。



◆二十三番(新保久美子) 区長から国政の問題、憲法、原発、消費税問題等についても答弁をいただきましたけれど、平和の問題でも原発問題でも消費税増税問題でも、自治体の首長として、国の問題だということであしらわれていますけれど、区民の命と暮らしを守る問題だと私は思います。

 戦後七十年たっても、戦争で家族を亡くした人たちの心の傷は癒えることはありません。区長は戦争を体験された世代だからこそ、戦争の悲惨さ、平和のとうとさを伝える責務があるのではないでしょうか。憲法九条を守り生かす立場に立つべきです。

   〔「質問か」の声あり〕



◆二十三番(新保久美子) 立場に立つべきです。それは質問ではありません。

 それから、区は、渋谷区の職員の服務の宣誓に関する条例というのを区長はよく御存じだと思います。服務に関する条例の宣誓書では、主権が国民に存すると、そして地方自治体の公務員は全体の奉仕者だというふうに宣誓をされて、区長も公務員になられていると思います。しかし、やっぱり今、区庁舎の問題、渋谷駅の問題等、やはり企業の利益のためで、特定の利益のために動いているんじゃないかなというふうに思います。

 区庁舎の建替えについては、議会の議決だと言われていますけれど、全く区民には知らされていません。耐震診断の結果についても、建替えする問題についても全く知らされないでこんなことが進められていいのでしょうか。区政の主人公というのは区民です。住民不在で進めている、丸投げをしていることについて区長はどういうふうに考えられているのか。

 そして、この建替えについて三井不動産が莫大な利益を上げる、そういう認識はないのか伺います。

 それから、海外視察の問題ですけれど、昨年、東京高裁は山梨県議会の海外視察について「海外研修に名を借りた私的な旅行だ」と断罪をして、旅費の返還命令を出しています。また、宮城県議会の海外視察について、いまだ仮設住宅で不自由な思いをしている県民が八万七千人もいる、金銭感覚がどうかしている。先ほど区長はブリュッセルの議場がすごいというふうに言われましたけれど、インターネットでも見られる内容です。そして、海外視察をしなくてもそういう、私は建替えそのものには反対ですけれど、見ようと思えばそういうことだってできるわけですから、やめるべきです。再度伺います。

 それから、先ほど区長は、鑑定結果は一月の十日以降というふうに言われていますけれど、河津のですけれど、菊水館の競売が取り下げられたのは一月の十日。経営者は、区が購入してくれる、この見通しがあったから競売が、購入してくれとの話があったということですから、この一月十日以前に旅館を取得すると、そういう方向が区としてあるんだということを菊水館に伝えていたのではないでしょうか。それについて区長に伺います。

   〔「質問になってない」「質問してるのか」「何なんだよ、質問は」の声あり〕



○議長(前田和茂) 新保さん、今の最後の質問は。



◆二十三番(新保久美子) 一月十日以前に……



○議長(前田和茂) それで区のほうが買うと、当然買うというのはその前に伝えてあるのに、今の質問になっていないですよ。ちゃんと質問していただかないと。



◆二十三番(新保久美子) 区長は、この経過からすると、一月十日の競売が取り下げられたということですけれど、この競売が取り下げられたということは、区が買うということの方向性が、意向が相手方に伝わったから取り下げられたのではないですかということを伺いたいと思います。



○議長(前田和茂) 桑原区長。



◎区長(桑原敏武) 新保久美子議員さんの再々質問にお答えをさせていただきたいと存じます。

 三井不動産のことを再三申されていますけれども、私どもは、我々の知っている情報は全部議会に差し出してですね、議決をいただいたんです。ですから我々はですね、議会議決に従って行動をしているということで御理解をいただきたいと思います。あなたは何か、私が公務員として全体の奉仕者だとかイロハのことを言われていますけども、私は全体の奉仕者であれば、議会議決があればそれに従います。それがもう原点だと思います。それと違うことをやるというんだったら、それは新保さんがおかしいんですよ。そういうふうに御理解をいただきたい。

 海外視察については、私はすばらしいとこだと思うよということを言っているんですよ。行くことを強制しているんじゃないんですよ。すばらしいところだし、これは向こう百年区議会として活動するんだったらば、それが活動していくんならば悔いのない、この区議会の施設にしたらどうですかということを言っているんですよ。やめろとかやれとかいう話じゃありませんから、次元の。その辺は間違えないでほしいと思います。

 それから河津は、金が出るから差し押さえを、それは渋谷区はですね、もう議会にも見ていただいて、そのことについて買う方向で入っておりましたから、その方向でですね。ですからそのことについては当然、渋谷区が買えばですよ、その分の金は入ってくるなということは差し押さえ関係者にはわかりますよね。それはこのことに限らず、全てそうですよ。差し押さえの問題とか抵当権の問題というのは。下りるか下りないかというのは全部そういうことですよね。金の入るめどがあれば、それは下りますよ。取り下げますよ。抵当も、これは撤回しますよ。一般的な問題ですから。そのことについては私は言いようがない。

 以上、答弁といたします。



○議長(前田和茂) 新保議員。



◆二十三番(新保久美子) 区長に伺います。

 先ほど……



○議長(前田和茂) 新保議員、三度目の質問が終わっておりますので、意見だけにしてください。



◆二十三番(新保久美子) 先ほど区長から、区役所庁舎の建替えの問題については区議会に報告をしていると。しかし、まともな資料は一つも出されていないわけですよ。耐震診断の問題でも、D案がすぐれていると。それから建替えについても、この両方検討していくんだというふうなことを言っていたのに突然、昨年の暮れに建替えを決めたということですから、実際には区民の財産を、議会が議決したからということを隠れ蓑にして区民の財産を七十年間にもわたってね、民間業者の利益のために差し出すと。それは間違いだと思います。

 日本共産党渋谷区議団は、今後とも住民福祉の向上、そして区長が進める住民犠牲の、企業の利益を最優先にする大型開発や区役所庁舎など、桑原区政の自治体の役割を投げ捨てている区政を、住民の暮らしを守る区政に転換するために全力を挙げる決意を申し上げまして、質問を終わります。



○議長(前田和茂) 議事進行上、暫時休憩をいたします。

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   休憩 午後三時四十八分

   再開 午後四時

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○議長(前田和茂) 休憩前に引き続き会議を続行いたします。

 区政一般に関する質問を続行いたします。

 二十八番広瀬 誠議員。



◆二十八番(広瀬誠) 区議会公明党を代表して、区長、教育長並びに関係理事者に質問いたします。

 地域包括ケアシステムの構築等についてであります。

 私ども公明党は、同システムの課題の解決に向けて、地域包括ケアシステム推進本部を設置し、国会、地方議会の議員が中心となって、高齢者が住みなれた地域で医療や介護、生活支援などのサービスを一体的に受けられるシステムの構築について、活発な研修会を開催し、議論を深めております。

 既に同システム構築のための施策を盛り込んだ医療・介護総合確保推進法案が衆議院を通過し、今国会で成立の運びとなります。参加した研修会でも、六月議会などに向けて取り組むべき最重要課題の一つとして、各自治体において高齢者のニーズ調査の実施と分析が行われているか、事務体制がどうなっているかなどを確認する必要があると申し合わせがございました。

 その折の都本部の研修で紹介をされたのが埼玉県和光市の和光市における地域包括ケアシステムの実践「マクロの計画策定とミクロのケアマネジメント支援」と題する市保健福祉部長の講演でございました。

 好事例として、同市の高齢者ニーズ調査や介護予防策についての詳細が報告をされ、終了後にも活発な質疑応答が続きました。

 別会場でも先進事例として、三重県四日市市の医療と介護の連携や大阪府泉南市の認知症対策など、それぞれの地元市議より詳細が報告をされました。

 討議においても、「テレビCMで地域包括ケアをPRするなどの意識啓発を」「障害者介護について一層の取り組みが必要だ」「低所得者でもサービス付高齢者住宅(サ高住)に入居できる施策を推進してほしい」などの多くの意見が寄せられました。そこで、当区の状況が思い浮かびました。実に先駆的な取り組みをしていたのかと、また進化し続けていることかと思いました。日本一の高齢者施策を目指す渋谷区長に次の点をお伺いさせていただきます。

 地域包括ケアシステムについて、国が目指す地域包括ケアシステムについては、これまで区はどのような取り組みをされてきたのか、また今後区はどのように取り組んでいかれるのか、区長の御所見をお伺いをさせていただきます。

 認知症対策について、今後認知症対策について、渋谷区はどのような取り組みをされていくのか、区長の御所見をお伺いをさせていただきます。

 子育て支援、教育の充実、青少年の育成について、防災教育について、防災の教育については、私どもも最重要の課題として取り組む一点と認識をしております。

 そこで、教育長にお伺いをしたいと存じます。

 身近な人の命を失ってもけなげな子どもたち、命の教育があったことへの思いで身の震えを覚えます。

 宮城県女川町の女川中学校の校庭には、「いのちの石碑」があります。今春、本校を巣立った六十七人の生徒が残しました。碑文には「千年後の命を守るため」の文字が、左わきには「夢だけは壊さなかった大震災」の一句、「これから生まれてくる人たちに、あの悲しみ、あの苦しみを再びあわせたくない」と記した後、未来の命たちに呼びかける。「もし地震が来たら、上に逃げて下さい」、「逃げない人がいても、無理やりにでも連れ出して下さい」、「家に戻ろうとしている人がいれば、絶対に引き止めて下さい」、そして結び、今、女川町は、どうなっていますか。悲しみで涙を流す人が少しでも減り、笑顔あふれる街になっていることを祈り、そして信じています。子どもたちは卒業後も、活動を続け、石碑を五カ所に完成させ、二十歳までに二十一集落の津波到達点に建てるとのことです。

 あの日、平成二十三年三月十一日、最大二十メートル余りにも達した東日本大震災の大津波は、町を破壊し尽くしました。死者、不明者八百二十七人、人口の一割弱に及びました。町の全住宅四千四百十一棟も軒並み被災し、七割近い二千九百二十四棟が全壊しました。女川中の生徒たちも多くが自宅を流され、家族を失いました。逝ってしまった友もいました。母を亡くした女子生徒は、俳句の授業でこう読みました。「逢いたくて会えなくて逢いたくて」、家族を亡くした同級生の悲しみに思いをはせた子もおりました。「ただいまと聞きたい声が聞こえない」。

 四日おくれの入学式で、新入生の担任は「おめでとう」のかわりに「よく来たね」と声をかけたそうです。制服は流され、皆私服で避難所から登校をした。最初の授業。教師は黒板に「故郷のために何ができるかを考えよう」と震えながら書いたとのことです。だが生徒たちは一瞬のためらいの後、各々の思いを書き始めたそうです。「津波の歴史を学びたい」「後世に教訓を伝えたい」、前へ進もうとする小さな命たちの姿に教師は震えました。よし、やろう。「いのちの石碑」など、自分たちの津波対策づくりの一歩が踏み出されました。

 そのさなか、一人の女子生徒が訴えました。「逃げようと言っても逃げない人にはどうするの」、地区の行政区長の祖父は、あの日、逃げようとしない人たちに避難を呼びかけ続け犠牲となったのでした。子どもたちの話し合いがまた始まりました。そうしてでき上がったのが住民同士が助け合えるきずなづくり、高台へ避難できるまちづくり、記録に残すの三本柱からなる私たちの津波対策案、「ぼうさい甲子園」でグランプリに輝きました。

 二〇一二年に仙台市で開催の世界防災閣僚会議でも、親族四人を失った関係者たちが紹介をし、各国閣僚を感動させました。記録に残すの一環として始まった「いのちの石碑」プロジェクト、調達費用の課題を抱え、東京への修学旅行の際にも街頭に立っているとのことです。

 財団法人日本宇宙フォーラムの協力で、震災直後から取り組んできた俳句づくりも続いています。

 平成二十三年五月、「今の気持ちを素直に言葉に」の呼びかけに、生徒たちはあるがままの自分を読みました。「みあげればがれきの上にこいのぼり」、「見たことない女川町を受けとめる」、「故郷を奪わないでと手を伸ばす」、生徒たちの句は全国の学校に反響し、励ましの下の句が数多く届いたとのことです。

 NHKの国際放送局の電波に乗って、海外にも飛んだそうです。DVDに収録され、平成二十四年夏、国際宇宙ステーション「きぼう」にも打ち上げられました。「おらだつの俳句が宇宙へ飛んでいく」、子どもたちの千年後の命を守りたいとの一念は、俳句を通じて世界、宇宙と交流しています。教育長はいかが思われるか、お伺いをさせていただきます。

 総合学習と放課後クラブの連携、拡充についてであります。

 区立学校・園の特色ある教育活動(総合学習)と放課後クラブの連携、拡充について教育長にお伺いをします。

 当区においては、平成十四年度より特色ある教育活動として先駆的に導入されてきました。再評価以前の問題として、渋谷の教育では継続をされ、百花繚乱のごとく果実が花を開いていると言っても過言ではありません。継続された全ての教職員の皆様に敬意を表します。教科書はなく、目標も内容も各学校が自由に裁量できる探究的な学習であることは言うまでもありません。

 一方、放課後クラブは全ての児童を対象とし、それぞれの授業終了後に、文化的活動、スポーツ活動、学習活動などの教育的プログラムを行い、異年齢交流、地域の人との交流を行い、すこやかに育てていくための事業とされています。

 区立小学校全十八校で実施とのことであります。登録児童総数は、平成二十五年五月一日現在、A会員千五百八十一名、B会員千九百八十九名、合計三千五百七十名とのことです。そして、現在も会員数が増えております。

 私はこうした取り組みの中に、音楽活動の一環としてジャズを加えるべきではないかと考えます。

 二〇一一年にジャズピアニストのハービー・ハンコック氏がユネスコの親善大使に任命された折、彼の提案によりユネスコ(国連教育科学文化機関)に、ジャズを通じて文化交流、国際相互理解、教育などを推進する目的で、四月三十日をIJD(インターナショナル・ジャズ・デイ)と定めて、毎年世界規模のジャズイベントを行っています。

 アメリカで生まれたジャズは、即興演奏を特徴としており、それは対話と協調からつくられる音楽と言えるものであります。そして、ジャズは世界の多様な文化を尊重しながら取り入れ、世界の音楽として発展してきました。また、奴隷制度にルーツを持つジャズは、常に自由というメッセージを発信し続けてきました。

 これらのジャズの特徴は、まさにユネスコの目的である国際平和、文化や社会間の対話と相互理解に通じています。ハービー・ハンコック氏は、「ジャズは世界の言葉。音楽は対話であり、それは社会を変えることもできる」と語っています。

 音楽は様々な力を持っています。ジャズ教育の導入はいかがでしょうか。区立鳩森小学校の周年行事での日野皓正氏のジャズ演奏が児童と一体となって目に浮かびます。教育長の御所見をお伺いさせていただきます。

 次に、幼少時から知的財産に気づく子どもが増えております。

 私の孫のケースでも、わずか二、三歳からスマートフォンのアプリを使い、夢中でゲームをする姿に大変驚きました。その後もiPadをいじくっております。アプリ甲子園で小・中学生が出品したアプリケーションソフトが注目されているとのことです。

 十六歳でIT会社を設立した高校生社長は、「誰かがつくったアプリを使うのが当たり前と思っている人が多いけれど、やろうと思えば、中高生でも自分のアイデアを形にできる。多くの人にアプリづくりに挑戦してほしい」と話しているそうです。

 東大の馬場章教授(情報学)は、「資源が少ない日本が今後も発展を続けるには、情報技術分野での成長が欠かせない。そのためにも、若いうちからアプリ開発などを教えていくことが大切」と指摘をされています。

 ちなみに、アプリ甲子園の作品には、高齢者が薬を飲む時間をアラームで知らせ、実際に服用後メールで家族に伝えるアプリや避難所を検索するなどの被災時に役立つ機能を搭載したアプリ、学校の席替えが瞬時にできるアプリなどです。

 放課後クラブを起点にして、ハチラボやティーンズ・クリエイティブと連携した取り組みができればと密かに思っておりました。教育長はいかがお考えになりますか。

 五輪教育について、教育長、区長にお伺いをさせていただきます。

 二〇二〇年東京五輪・パラリンピック開催に向けて、五輪教育の推進についてであります。

 東京都は、幼稚園から高校までの五輪教育推進校三百校を認定しました。五輪教育は、我が国が果たすべき貢献の一つであります。さらなる拡大が望まれます。

 当区では、平成二十六年度にオリンピック教育推進校、小・中学校五校を指定し、五輪・パラリンピックの歴史、意義、理念などを学習するほか、参加国や地域の文化や歴史を学び、あわせて外国の人々との交流などを進めるとしています。

 今から五十年前の一九六四年の東京大会、私は中学生でした。学校の授業の中で初めて五輪教育が実施をされました。日本人としての自覚、国際親善と世界平和への態度など、スポーツを通じての祭典が連日テレビをにぎわせました。五輪教育の一環として、各学校で鑑賞した方々も多くおられることと思います。ただし、継続性のある教育にはなり得ませんでした。

 一九九八年の長野冬季大会においては、五輪教育の実践的教育として、一つの学校が一つの参加国・地域を応援する一校一国運動が初めて行われたそうです。各学校が応援国の文化、歴史や言葉を学び、応援国の母国語で国歌を歌って歓迎し、競技観戦もしたとのことであります。そして、すごいことに今もなお交流を続けている学校が存在することです。

 六年後に迫った二〇二〇年東京大会、五輪の意義を真に理解した当区の児童・生徒や区民がボランティアや役員として活躍をしたら、すごいことだと思うのは、私一人ではありません。

 十八年前の一九九六年、渋谷区議会海外視察団の一員としてスイス連邦共和国ローザンヌ市に行かせていただきました。オリンピックキャピタル・ローザンヌの中心的なシンボルは、一九九三年落成のオリンピック博物館です。近代オリンピックの創始者ピエール・ド・クーベルタンは、古代ギリシャ文化を敬愛し、スポーツが人間形成に果たす役割を深く確信するに至りました。その信念は、一八九四年、自身三十一歳のとき、パリでIOC結成へと発展し、一九一五年、自身がこよなく愛したローザンヌにIOC本部を定めました。常設展示内容は大変すばらしく、オリンピックの象徴、聖火は初めての一九三六年のベルリン大会以来の全てのトーチが展示されていました。金銀銅製の歴代のオリンピックメダルを初め、全ての大会の歴史が白亜の殿堂の中にところ狭しと目を見張らせておりました。こんな一文を報告書に書きました。

 折しもオリンピックの聖地として親しまれてきた国立競技場、前身は明治神宮外苑競技場は、二〇二〇年のオリンピック開催に向けて、五十六年間のドラマの幕を閉じました。これまでの歴史を振り返るため、SAYONARA国立競技場プロジェクトが行われ、ファイナルイベントが五月三十一日に開催をされ、上空ところ狭しとブルーインパルスの大飛行アクロバットに拍手喝采が起こりました。

 七月には新国立競技場建設のため、解体工事が始まります。事前に渋谷区議会の五輪・パラリンピック特別委員会に加わり、施設の視察をさせていただきました。聖火台にも上がり、直接手を触れさせてもらい大変感動いたしました。また、東京オリンピック大会優勝者銘盤・織田ポール・第四コーナーのフィールド内など、生涯の財産となりました。自身二度目の東京オリンピック、どのような役割を果たせるか、大いに楽しみにしております。

 当区の五輪教育の推進について、教育長に展望を含めてお伺いをさせていただきます。

 そして、前述のローザンヌ視察の折、オリンピック博物館に立ち寄った様子を報告をいたしましたが、是非こうした博物館の設置が当区に創立されるように、区長には力添えをお願いをしたいと存じます。

 文化都市交流についてであります。

 文化都市交流では、日中友好中学生派遣研修が隔年実施をされ、いよいよ本年は区立中学校生徒が北京市及び上海市を訪問いたします。七月三十一日から八月六日までの行程で、未来を担う青少年の訪中を実行していただけることに感謝をいたします。聞き及ぶところ、区長にも中国大使館対外友好協会より、訪中の強い要請があったと伺っております。御報告をいただければ幸いです。

 そして、こうした交流には当区の多彩な教育のほか、防災対策も是非加えていただけたらと思います。いつもの少し長い引用をさせていただきます。

 本年の冒頭でのSGI記念提言の中で、識者はかく訴えました。「また昨年十一月には、過去最大級の猛烈な台風がフィリピンを襲い、六千二百一人もの人々が亡くなり、避難した被災者は四百九万人に上りました。こうした人道危機に対して、事態の悪化を食い止め、難民や被災者として厳しい環境下に置かれている人々の窮状を救うために、国際社会のさらなる支援が強く求められます。

 また、近年被災や異常気象による被害が深刻化する状況を踏まえると、国際的に支援の強化のみならず、いかに脅威に備えるか、危機に直面したときにどう対処し、どう回復を図るのかとの観点に基づいた取り組みが急務であり、社会のレジリエンスを高める必要性が叫ばれるようになってまいりました。

 レジリエンスとは、元来物理学の分野で、外から力を加えられた物質がもとの状態に戻ろうとする弾性をあらわす用語ですが、その働きを敷衍する形で環境破壊や経済危機のような深刻な外的ショックに対して、社会を回復する力の意味合いで用いられるなど、様々な分野で注目を集めている概念です。

 災害の分野においては、防災や減災のように抵抗力を強め、被害の拡大を抑えていく努力とあわせて、甚大な被害に見舞われた場合でも、困難な状況を一つでも乗り越えながら、復興に向けて進む回復力を高めることを重視する考え方と言えましょう。

 そのためには、耐震性の強化や劣化したインフラ(社会基盤)の整備などの政策面での対応もさることながら、強力な社会的レジリエンスの存在するところには、必ず力強いコミュニティが存在すると指摘されるように、人的側面への留意が欠かせません。

 つまり地域に住む人々のつながりや人間関係のネットワークのようなソーシャル・キャピタルを日ごろからどう育むかという点を初め、目には見えない地域と社会を根底で支える人々の意思と生命力こそが重要なかぎを握るということです。(後略)」

 私は、トルコ共和国との都市交流と同様に、自治体間の交流で防災力を高め合うことができたらと考えます。提言を再び引用させていただきます。

 「災害救援の協力を重ねる中で、互いの国に対する不信やわだかまりを解きほぐしながら、復旧・復興のプロセスにまで協力体制を継続させることを目指していく。そして、事前の備えとしてのレジリエンスの強化については、地方自治体の姉妹交流を通じて顔と顔が向き合う間柄での協力を、それぞれ国で根をおろしたものにする取り組みを進めていってはどうでしょうか。

 私は、その取り組みを軌道に乗せる具体的な枠組みとして、ARFでの実績などをベースに、アジア復興レジリエンス協定を締結することを提案したい。そして、アジア地域での先行モデルを構築するため、日本と中国と韓国が地方自治体の姉妹交流を基軸としたレジリエンスの強化に積極的に取り組むことを提唱したいのです。

 現在、日本と中国の間には三百五十四、日本と韓国の間には百五十一、中国と韓国の間には百四十九もの姉妹交流が結ばれています。九九年からは日中韓三カ国による地方政府交流会議も毎年行われ、交流の促進が図られてきました。

 こうした基盤の上に、各自治体の青年が中心となって、防災や減災を含むレジリエンス強化のための交流を進め、友好と信頼のきずなを強固にしていく。そして、自治体間の交流という点と点を結び、行動の連帯の線を国家の垣根を越えて、幾重にも描きながら、平和の共存という面を地域全体に浮かび上がらせていく。隣国との友好を誠実に築く努力なくして、世界平和をどれだけ展望しても、画竜点睛を欠くことになってしまう。災害時に相身互いで支援をしてきたような精神こそ、隣国同士の関係の礎に据えるべきです。アジアのみならず、世界に新たな価値創造の息吹をもたらすこの挑戦に着手すべく、日中韓の首脳会談を開催し、昨年の提言で訴えた環境問題での協力も含めて、対応を促進することを強く望むものです。

 そして、来年三月に仙台で行われる第三回国連防災世界会議を契機にどのような協力を具体的に進めるかについての協議を本格化させることを呼びかけたいと思います。」

 当区は、訪中の経験を持つ人材を着実に育成されております。青年の交流のパイプをさらに太くしていただければ幸いです。そして、自治体同士の交流の架け橋を一段と深めるよう、御尽力をいただければと存じます。区長はいかなる感想をお持ちか、お伺いをさせていただきます。

 学校図書館の司書の配置については、平成二十四年度渋谷本町学園を皮切りに、二十五年度区立小学校五校の配置をされ、いよいよ二十六年度小学校十二校へと全校配置を完了させてくださいました。またたく間に会派要望をかなえていただき、感謝をいたします。

 こうした拡充により、児童の探求心をさらに向上させ、調べ学習等を充実することと期待をいたします。司書の方々のネットワークで、中央図書館及び地域図書館ほか、様々な図書館機能を持つ教育機関との連携が図れればと存じます。

 かねての本会議でも、天文教育の充実では、関連図書の蔵書の完備を、またPTA関係者や児童自身による図書館運営について発言をさせていただきました。

 今後の希望ある取り組みについて、教育長に所見をお伺いをさせていただきます。五輪教育の活用はもとより、タブレット端末ほか電子書籍類の導入や利用はいかがかもあわせてお伺いをさせていただきます。

 待機児対策については、区政における最重要課題の一つとして位置づけをし、平成二十五年度までの五年間であらゆる手法を活用しながら、千人を超える定員拡大を図ってこられました。本当に頭が下がる思いであります。そして、平成二十六年度も待機児ゼロの実現を目指して、四月に計二百四十八人増の拡大を図られました。今後、二十七年度、二十八年度も諸計画の定員受け入れ枠を超えて取り組まれる御決意と存じます。

 本年一定でも区長所信表明の中で、「しかし今日の保育課題は、少子化と密接に関係しており、都政、国政の課題でもあります。区内には都有地、国有地もあり、これらの課題の解決に積極的な協力を願いたいと考えています」と発言をされました。全く同感であります。知恵を絞り、汗を流し続ける自治体の区長として、具体的な見通し、交渉の一端と財源、規模等、その他それぞれに何を求めたいのか、御所見を伺わせてください。

 子育て支援について、子育て支援に区立幼稚園での預かり保育の実施を行い、就労世帯の幼児が幼稚園教育を受ける機会を拡大されることになりました。本町幼稚園で実施される計画ですが、園関係者、保護者の御理解と御協力が欠かせません。受け入れ準備を含めて、展望について教育長にお伺いをさせていただきます。

 就学前オープンスクールについても、同じ所信表明の中で、「新しく就学前オープンスクールを四校に設置し、小学校の学習や行事などに参加させ、それらの状況を踏まえつつ全校に拡大してまいりたいと考えています。なお、既に幼児教育先進国のフィンランドやオランダ、フランス、英国ではプリスクールとして実施をされております」と発言をされました。

 体験的学習を通して、小学校教育への円滑な接続が図れると大いに期待をいたします。

 対象者の負担を初め、スタッフはいかがお考えか、教育長の所見をお伺いさせていただきます。

 平成二十六年度予算では、フィンランド共和国小中学校派遣研修の実施にあわせて、フィンランドで行われている就学前教育の調査を実施し、就学前オープンスクールの研究を行うことになっています。事業の大成功を期待いたします。

 学制改革についてであります。

 当区の多彩な教育への取り組みのさなか、国の教育再生実行会議が検討してきた学制改革に関する提言の素案が明らかとなりました。小中一貫教育学校(仮称)の制度化を核として、自治体の判断で小中九年間を五年四年、四年三年二年などに区切れるようにするほか、幼稚園などの内容を見直し、小学校教育を一部導入することなどです。

 当区が先駆的に取り組む課題がやっとかなと感じるのは、私一人だけでしょうか。まだ幼児教育の無償化も段階に入っておりません。区長はいかなる感想を抱いておられるのか、お伺いをさせていただきます。

 協働型子育て支援施設について、区長にお伺いをさせていただきます。

 区長も御認識のとおり、東京都児童会館が廃止をされ、こどもの城が閉鎖予定と区内にあった児童施設が相次いでなくなります。長年親しんできた方々からは、惜しむ声も寄せられておりました。

 そこで、再チャレンジできないかと考えたのが公民協働型の子育て支援施設でありました。渋谷駅周辺地域の基盤整備事業の中で、駅周辺施設の機能再編にあわせて、子育てに特化した環境を整備できないかと考えます。

 大阪府堺市の南海堺東駅に隣接する百貨店、高島屋堺店九階に四月二十五日、子育て支援施設「キッズサポートセンターさかい」がオープンし、話題を呼んでいるとのことです。

 施設は堺市と高島屋、教育玩具の株式会社ボーネルンドが公民協働で開設をしたもので、親子での遊びを軸に気軽に集い、交流や相談がしやすい場所を提供しております。安全で充実した子育て環境の整備へ同市の市議会公明党が後押しをしてまいりました。

 子育て支援ナンバーワンの当区であります。教育の人材育成に力を入れる教育機関との連携は、当区の専売特許であると信じます。ぜひとも発達障害などについても、専門的な相談支援が受けられる自治体として、国内、海外に発信をしていただければと存じます。交差点は渋谷のスクランブルだけではありません。教育の多様性、スクランブルを目指す渋谷の未来を描いていただければと存じます。御所見をお伺いさせていただきます。

 都市基盤整備について、都市基盤整備については、老朽化した歩道橋対策であります。

 かつての交通戦争の犠牲者を少しでも減らすために、都心部では前の東京五輪の前後に数多く設置されてまいりました。それらの歩道橋も設置から四十年以上が経過し、たび重なる改修や劣化で構造の老朽化は否めません。

 東京都管理の歩道橋は、当区には十九橋あるとのことですが、外苑西通りや千駄ヶ谷方面にある神宮前三丁目歩道橋を平成十二年に撤去しました。また、今年一月二十六日、JR原宿駅前の表参道歩道橋が撤去されました。二十年近い景観と安全対策を求めての地元要望が実現をしました。渋谷駅前にも国道二四六号線に沿って、二つの大型横断歩道橋があります。

 駅周辺基盤整備事業で、再開発ビルをつなぐペデストリアンデッキにかけかえ予定であります。歩道橋のかけかえは再開発事業と一体であります。

 東京都においてもバリアフリー、景観の観点から、老朽化歩道橋を撤去する動きも進んでおります。渋谷橋横断歩道橋として天現寺橋歩道橋も視野に入れて、お取り組みをいただきたいと存じます。

 わけても渋谷橋歩道橋は、自転車レーンと東三丁目から広尾一丁目の横断歩道を設置していただきました。しかし、自転車レーンが現在大変危険な状況となっております。歩行者が条件関係なく横断に供してしまっております。対策を含めて、区長の御所見をお伺いをさせていただきます。

 以上、それぞれに御答弁のほどよろしくお願いをいたします。



○議長(前田和茂) 桑原区長。



◎区長(桑原敏武) 渋谷区議会公明党、広瀬議員の代表質問に順次お答えをさせていただきたいと存じます。

 最初に、この地域包括ケアシステムについて、区はどのように取り組んできたか、また今後どのように取り組んでいくかという御質問でございました。

 今後、十年内に団塊世代が全て後期高齢者となって、高齢化が進んでいくことは間違いのないところでございます。国は医療、介護、予防、あるいは住まい、生活支援の一体的提供による地域包括ケアシステムの構築の実現を求めているところでございます。

 構築に当たっては、地域の自主性や主体性を大切にしながら、区民の協力を得て、安全、安心のまちづくりのために積極的な取り組みが望まれているところでございます。

 このような認識に立って、渋谷区では医療、介護の連携としては、本年一月から在宅医療、介護の連携の推進のために、高齢者ケアセンター内に在宅医療相談窓口を開設をしたところでございます。病院からの退院に際しまして、在宅での医療サービスが必要な場合などに、医療機関の情報提供と医療提供のためのコーディネートをすることで、区民からの相談を受ける地域包括支援センターを支援しているところでございます。

 また、認知症の高齢者に対しては、早期発見、早期治療を目指す「認知症初期集中支援チーム」を昨年度末に立ち上げ、認知症の不安がある区民に対し支援を行っているところでございます。

 さらに、生活支援サービスにつきましては、他の自治体に例を見ない介護予防のための「区型サービス事業」や見守りサポート協力員等による「地域サロン」の開催、社会福祉協議会による日常的金銭管理の「安心サービス」あるいはシルバー人材センターによる外出付き添いや電球の部品交換等、「軽作業代行サービス」など、様々なサービスをしております。

 介護事業としては、健康はつらつ事業やリハビリ事業など、地域にきめ細かく実施をするほか、住宅整備等についても、計画的に着手をしているところでございます。

 こういった中で、今後の取り組みといたしましては、昨年度に実施をした渋谷区日常生活圏域ニーズ調査を踏まえ、区民ニーズに応えるため、医療、地域支援サービス等々の連携の上に立って、安全安心のまち、住み続けられる渋谷であるために、これからも努力をしてまいりたい。その中で、関係者、あるいは学識の検討協力をいただくための会議体を組織したい。このようにも考えているところでございます。

 今後とも御指導、御協力のほどお願いを申し上げたいと存じます。

 次に、認知症対策についてでございます。

 二〇一二年六月、厚労省は今後の認知症の施策の方向についてということで、認知症になっても本人の意思は尊重され、できる限り住みなれた地域のよりよい環境の中で暮らし続けることができる社会の実現を基本目標として求めているところでございます。そのため、地域包括ケアシステムの構築に向けて取り組みもなされているところでございます。

 これまで認知症高齢者の対応は、認知症の人が認知症行動、心理症状等により、危機が発生したことを機に、グループホームへの入所や精神科病院への入院等をせざるを得ないという事後的な対応となっておりましたけれども、オレンジプランの考え方は、危機の発生を防ぐために、早期・事前的な対応を基本としているところでございます。

 本区では、既に認知症早期発見・早期対応の実現のために、医師、看護師等の専門家で構成される認知症初期集中支援チームを組織をしてまいりました。まだまだ不十分であると思っておりますけれども、これらをまたアセスメントを行い、さらにこれを継続して実施をしてまいりたいと思っているところでございます。

 こうした認知症の最大の課題は、在宅ケアの担い手の確保でございます。

 厚労省は入所、入院はできる限り避けることを目標としておりますけれども、少子化、高齢化の進む中で、家族の介護機能、能力の低下は続いており、施設入所の課題は避けて通れないことであろうと、このように思っているところでございます。

 次に、オリンピック博物館についてのお尋ねでございました。

 御提言の博物館施設の新設、誘致でございますが、改築を予定されております新国立競技場の現在の計画では、秩父宮記念スポーツ博物館・図書館が併設されることも聞いておりますので、現時点においては、この推移を見守ってまいりたいと存じます。

 文化都市交流についてお尋ねでございます。

 まず、この今年も訪中の要請があったと聞いているが、事実かというお話でございました。

 今般、北京市人民対外友好協会から、私宛て訪中の要請がございました。私といたしましては、平成十年度より過去七回にわたり、本区の中学生を温かく迎え入れていただいたことへのお礼も兼ねて、今回の派遣研修と時期を合わせ、二泊三日の短い期間でありますけれども、御要請に応えてまいりたいと、このように考えているところでございます。

 次に、こうした交流の中において、教育のほか、防災対策も加えてはどうかという御提言でございました。

 トルコ共和国との都市交流と同様、自治体の交流で防災力を高め合うことができたらと、このような御提言でございました。

 その中において、私どもに対してどのようなこの考え方を持つかということでございますけれども、御紹介いただきました御提言は、渋谷というよりは、東京都のような消防や警察の領域をも包括しておりますので、そういった自治体が適当であろうと、このように思っている次第でございます。

 また、こういった課題については、交通や言語の課題もあり、財政的な課題もあろうかと、このように思っている次第でございまして、そのような機能、権限を持たない特別区において、このような交流が続けられるかということになりますと、なかなか困難であろうと思っております。

 そういった中で、本区はこれまでも区議会議員の御提言もいただいて、渋谷区所有の起震車を本区の友好都市トルコ共和国イスタンブール市ウスキュダル区に贈呈し、当地で一万何千余人がこれを有効活用していると、こういうような報告も聞いてまいりました。

 また、各種自治体の防災の対応等々についての情報提供も行ってまいりましたけれども、御提言等を踏まえ、これからも可能なことについて対応してまいりたいと、このように思う次第でございます。

 次に、待機児対策についてでございますが、区内の都有地、国有地についての協力要請とその具体的な見通しについてのお話でございますけれども、残念でございますけれども、区内の都有地、国有地の活用につきましては、協力要請はしておりますけれども、まだここで報告するような具体的な内容はございません。今後、状況の進展を踏まえまして、適切に対応してまいりたいと存じますので、よろしくお願いを申し上げたいと存じます。

 次に、国の教育再生実行会議の検討しております学制改革等についてのお尋ねでございました。

 最初に本区の教育施策の先進的な対応について、御評価をいただいたことについて、厚くお礼を申し上げたいと存じます。

 国の教育再生実行会議では、これからの教育のあり方、特に義務教育や無償教育について、広く論議が行われたところでございます。小中一貫教育に関する議論では、学年区分に限らず、地域の実情に合わせて、独自のカリキュラム編成ができるようにするなどの検討も加えられたところでございます。

 五歳からの義務教育化や三歳児からの幼児教育の無償化に関する意義や効果についても、議論が進められているわけでございますけれども、問題は財源の具体的な対応であると、このように思っております。

 一方、文部科学省では、来年の通常国会で学校教育法を一部改正し、小中一貫教育校を義務教育学校として規定するよう、準備を進めていると聞いております。

 本区におきましては、変化の激しい社会をたくましく生き抜いていくことができるよう、国際化社会に対応したグローバル人材を育てるため、英語教育重点校、あるいは科学的思考を育成する理数教育重点校など、区独自の教育施策を行い、また平成二十四年には中一ギャップをなくし、義務教育九年間を見据えて、一体的に教育を行う渋谷本町学園の開校など、未来を見据えて、国に先駆けた様々な教育施策を実行してまいりました。

 過日行われた渋谷本町学園小学校の運動会では、中学生の吹奏楽演奏に合わせて、小学生が行進を行い、中学生が小さい小学生の世話をしたり、運動会の運営のお手伝いをしたり、まさに小学生と中学生が一体となって、小中一貫校の成果の一端をかいま見ることができたように思いました。

 いずれにいたしましても、今後は私ども国が検討中の就学前教育につきまして、本区として今年十月から保育園五歳児を対象として、小学校教育体験を行う就学前オープンスクールを開始し、来年度は全小学校で実施することとしております。

 幼児教育の無償化につきましては、本区では年収四百万円以下の世帯では、幼稚園、保育園の保育料を原則免除しております。これらのことは、国に先駆けた本区の先駆的取り組みに相なっているところでございます。

 これらは、貴会派を初め、与党会派の御理解と御協力をいただいた結果でございまして、心から感謝を申し上げたいと存じます。

 さて、今回の国の検討につきましては、やや遅きに失した感じがありますが、今後国としての方針が定められるに当たっては、自治体に対する財政的な支援と一体として行われるべきであると、このように考えております。これら国の検討の推移を見ながら、教育行政については、教育委員会の連携、協力をいただきながら、これを対応してまいりたいと考えております。

 次に、協働型子育て支援施設についてということで御提言をいただきました。

 東京都児童会館が廃止され、こどもの城が閉鎖予定になっているわけでございますけれども、そういった中で、渋谷駅周辺地域の基盤整備事業の中で、駅周辺施設の機能再編にあわせて、公民協働型の子育て支援施設をつくってはどうかというようなことで、他の自治体を例に、この御紹介をいただいたところでございます。

 また、発達障害など、専門的な相談支援を受けられる自治体として、また教育の多様性を目指す渋谷の未来を描いていただきたいと、こういうことでの御質問でございました。

 東京都は、都立児童会館を廃止し、国はこどもの城を閉館予定でありますが、子どもの健全育成は国においても、都においても課題でございます。その意味では、まず子育て施設については、国は国として、東京都は東京都として、責任の一端を担っていただくことが必要であろうかと、このように思っております。

 しかし、渋谷区では自治体としての責任をできるだけ果たしていくために、これまでも子育て支援センターや子育てひろば、ファミリー・サポート・センターなどを展開し、また昨年八月にはこども・親子支援センターかぞくのアトリエ等、一流のアーティストを講師に招き、「アートスクール」や「おやこきょうしつ」等を通して、子どもの感性と創造力を育む今までにない取り組みをしてまいったわけで、大変好評だと聞いているところでございます。

 さて、現在改築中である児童福祉センターは、平成二十八年四月に児童厚生施設、子育て支援施設等の機能を取り込んだ複合施設として開館する予定であり、総合的な子育て支援施設の充実に努めているところでございます。

 また、保護者にとって利便性の高い駅前保育施設については、ただいまJR新宿駅前施設において、また一方では原宿駅前施設において、協力が得られる予定でございます。

 本年四月より、子ども家庭支援センターと子ども発達相談センターを統括する子ども総合支援センターでございますけれども、子どもの発達障害や養育困難、虐待などについて、教育機関、保育園、幼稚園、保健所等と総合的かつ迅速的な連携をし、専門的な相談支援をすることができる、全国に誇れる施設となるよう目指しているところでございます。

 今後も子ども総合支援センターを中心に、子育て支援施策を展開していくことにより、未来に向けて、渋谷らしい子ども子育てを実現してまいりたいと存じます。

 最後に、都市基盤整備についてお尋ねでございました。

 このことについては、土木清掃部長から御答弁申し上げますので、よろしくお願い申し上げます。

 私からは以上、答弁とさせていただきます。

 よろしくお願いいたします。



○議長(前田和茂) この際、会議時間の延長をいたしておきます。

 黒柳土木清掃部長。



◎土木清掃部長(黒柳貴史) 私から、歩道橋についての御質問にお答えいたします。

 かつて交通安全のために設置された横断歩道橋ですが、バリアフリーや景観の観点から、撤去する動きがあることは、議員御発言のとおりであります。撤去については、道路管理者の同意、警察との協議など、前に進めがたい障害となっております。

 御指摘のありました渋谷橋歩道橋を撤去し、横断歩道を設置することについては、既に警察と意見交換をしており、今後地域の意向を踏まえて、道路管理者である東京都第二建設事務所へ要請してまいります。

 また、天現寺橋を初めとする他の歩道橋についても、順次その必要性を検証し、適切に対応してまいります。

 以上、答弁とさせていただきます。



○議長(前田和茂) 森教育長。



◎教育長(森富子) 私には、教育について七点のお尋ねです。順次お答えしていきたいと思います。

 初めに、防災教育についてのお尋ねです。

 議員からは、女川中学校の取り組みとして、ふるさとのために何ができるか考えようの授業から始まり、国語科での俳句づくりを経て、津波対策実行委員会の発足、いのちの石碑プロジェクトによる石碑の設置、そしてぼうさい甲子園でのグランプリ獲得へとつながる一連の貴重な防災教育の実践例の御紹介がありました。

 私たちは、東日本大震災から多くのことを学び、今後の災害に対して十分な備えをしていかなくてはならないと考えています。

 私は、平成二十三年三月十一日、学校現場にいた校長として、児童の命を守る、確認するということの大切さを身をもって体験いたしました。

 また、釜石の奇跡と呼ばれる「津波てんでんこ」を指導された片田敏孝群馬大学教授からは、津波が来たら逃げるということを子どもたちに真にわからせるように指導するのに十年かかった。しかし、逃げようとしなかったおじいちゃんを津波から逃げようと手を引いたのは、小学校一年生のときから防災教育を受けていた孫だったというお話を伺いました。

 このことからもわかるように、私は防災教育は小さいときから継続して行う必要があると実感しています。

 今後も、東日本大震災の記憶を忘れず、防災意識を高め、災害が発生したときには、まず自分の命を守り、次に身近な人を助け、さらに地域に貢献できる渋谷の子どもに育てていきたいと考えています。

 次に、特色ある教育活動と放課後クラブの連携、拡充を図るために、二点のお尋ねがございました。

 まず初めに、議員から各学校が取り組んでいる特色ある総合的な学習の時間の評価をいただきました。ありがとうございます。今後ともしっかり実施してまいりたいと思います。

 まず、音楽活動の一環として、ジャズを加えるべきではないかという御提言でございますが、放課後クラブでは、学校教育と連携して様々な教育的プログラムを行っており、音楽活動もその一つとなっております。

 これまでの取り組みといたしましては、プロの演奏家や歌手による生演奏の鑑賞を行うなどの機会を設けてまいりました。今まで放課後クラブにおいて、ジャズに親しむ取り組みは行っておりませんが、今後ジャズなどにも楽しむ機会を持てるよう、参考とさせていただきます。

 次に、放課後クラブを起点にして、ハチラボやティーンズ・クリエイティブと連携して、アプリケーションソフトなどの開発など、様々な情報通信技術が体験できる機会を設けてはどうかとのお尋ねでございます。

 教育委員会では、ICT教育を推進しているところでございます。この学校教育の取り組みと連携して、放課後クラブで様々な体験学習を行うことは、有意義なことだと考えております。しかしながら、情報通信技術の体験、習得につきましては、機器の準備、指導者の確保など、様々な課題があるのも事実でございます。したがいまして、御提言につきましては、研究課題とさせていただきたいと考えております。

 次に、五輪教育の推進についてのお尋ねです。

 議員のお話にありましたように、五輪教育を進めていく一つとして、本年度、東京都教育委員会は、東京都下の小学校、幼稚園二百十校、中学校六十校、高等学校二十四校、特別支援学校六校をオリンピック教育推進校に指定いたしました。

 渋谷区では、長谷戸小学校、千駄谷小学校、笹塚小学校の小学校三校と広尾中学校、原宿外苑中学校の中学校二校が指定されております。

 これらの五校では、区内に多くの大使館やオリンピックの関連施設がございますので、それを生かして、オリンピック・パラリンピックや世界の国々について調べたり、外国の方々を招いて交流したりする取り組みを行います。

 また、スポーツ選手を招いて運動の指導を受けたり、夢に向かって挑戦することの大切さを伺ったり、地域のスポーツ大会へ参加するなど、様々な取り組みを計画しています。

 私たちの住む渋谷で、鍛え抜かれた一流の選手の競い合う姿を見ることは、子どもたちにスポーツのすばらしさや困難に立ち向かうことの大切さを感じ取らせる絶好の機会となると期待しています。

 また、選手だけではなく、来日される多くの外国の方々からたくさんの刺激を受け、国際社会で活躍したいという夢が大きく膨らむ契機となるのではないかと考えています。

 今後、区内全ての幼稚園、小学校、中学校にオリンピック教育を広げ、国際社会でたくましく生き抜く渋谷の子どもの育成を図ってまいりたいと思います。

 また、東京オリンピック・パラリンピックが終わりましても、末永い取り組みとなるように、五輪教育の狙いや意義を踏まえ、継続していくことが大切であると考えております。

 次に、小学校全校への学校図書館司書配置に伴う今後の取り組みについてのお尋ねです。

 私は、四月から五月にかけて、全ての幼稚園、小中学校を訪問いたしましたが、どの小学校でも、「図書室が見違えるようにきれいになり、使いやすくなった」「授業で使いたい資料がすぐ用意してもらえるので、授業が充実した」などの声を聞くことができ、学校図書館専門員を配置した効果を実感しております。

 今年度、図書館専門員全員を集めた連絡会を年六回実施する予定です。この連絡会では、指導室や中央図書館、地域図書館との連携を図り、図書館専門員同士の情報交換によるネットワークづくりにも力を入れてまいります。

 今後は、タブレット端末や電子書籍の活用等も研究し、より一層学校図書館の充実に努めていきたいと考えております。

 次に、本町幼稚園の預かり保育についてのお尋ねです。

 本町幼稚園における預かり保育は、幼稚園教育として行われる教育課程と連続した教育保育活動として実施することとしており、職業を持ちながらもお子さんを幼稚園に通わせたい保護者に対する支援策にもなるものです。

 預かり保育活動は、園児が無理なく一日を過ごせるよう、幼稚園と家庭が連携を図りながら、教育的視点に基づいて行います。

 また、預かり保育の時間には、保護者に対する子育て講座、子育て相談、趣味的活動など、家庭教育学級的な取り組みも進めてまいります。

 議員の御提言のとおり、園関係者や在園児の保護者の理解、御協力を得て進めることが肝要であると思いますので、説明会を開催するなど、丁寧に対応してまいりたいと考えております。

 次に、就学前オープンスクールについてのお尋ねです。

 本年十月より、区立小学校四校において、近隣保育園の五歳児が小学校の生活や学習を体験する就学前オープンスクールを行います。

 この取り組みは、遊びを通して学ぶ幼児期の教育から、教科学習が中心となる小学校教育への円滑な接続を図るために行われる新たな就学前教育活動となるものです。

 現在、渋谷区幼児教育プログラムを参考に、モデル実施校の教員と校長経験者である教育指導教授や指導主事がカリキュラム内容について検討しております。また、保育園長会に出席をし、就学前オープンスクールに関する意見交換を行うなど、教育委員会と子ども家庭部が連携、協力して準備を進め、十月からの実施に当たっては、対象となる学校や保育園をしっかりと支援してまいります。

 なお、議員からの対象者の負担のお話がございましたが、オープンスクールの参加に当たっては、特に費用が発生することはありません。

 次年度は、今年度の四校の取り組みとフィンランド共和国における就学前教育の調査結果を踏まえ、全校へ取り組みを広げ、就学前教育の充実を図ってまいります。

 以上、答弁といたします。



○議長(前田和茂) 広瀬議員。



◆二十八番(広瀬誠) それぞれ大変に御答弁ありがとうございます。

 ちょっと意見を述べさせていただきたいと存じます。

 地域包括ケアシステムについて、本当にたび重なる御丁重なる御答弁をいただきました。

 介護保険制度の改革について、さわやか福祉財団の理事長の堀田力氏が今回の改革を画一的な予防給付の一部を地域支援事業に移して、非営利の団体やボランティアの協力を得て、地域の実情に合わせて実施できるように変えることが狙いだと発言をされておられます。

 また、地域の力を福祉に導入するという意味合いにおいて、それ以上に心温かいサービスで生活の質を高める狙いが大きいと、そのようにも発言をされて、サービスをするほうとされるほうが互助の精神できずなを結んでいけば、双方に生きがいが生まれると、そのような発言もされておられました。

 支え合いの活動が原点となるようなこうした区民同士の呼びかけが大変重要になってくると私は思います。こういった点を実行していくにつれ、やはりこうしたことで先ほど区長のほうからも地域包括のケアの会議等についてのお話も少し触れていただきましたが、是非現場の声が速やかに何とか反映できるような、きめ細かな協議等の場を立ち上げていっていただければなと、そのように思います。

 是非またそういったところも御検討いただければと思います。

 また、認知症対策についてのお話を賜りましてありがとうございます。

 最近では、軽度の認知症の方も含めると、六十五歳以上の四人に一人が発症すると言われておりまして、認知症の早期発見につながる物忘れ外来の重要性が見直されております。どうこれを利用したらいいのかという区民からのお問い合わせがございます。

 日本認知症学会の認知症専門医、指導医の奥村歩先生が認知症は早期発見と的確な対応で、本人と家族の生活の質を安定させることができます。そして、次のように発言をされました。

 「介護者は、認知症による症状を科学的に理解し、本人の思いに共感し、専門家と組織的に対応することが重要であります。認知症になっても、その人らしさの心は生き生きと保たれているということを認識することがケアの第一歩であります」と。

 また、「物忘れ外来というのは、認知症によって、本人に失われた人とのきずなを修復して差し上げる場と捉えています」と。「認知症に対する誤解と偏見をなくして、家族が本人とともに生きていくよきコンシェルジュ、支援者となること」をというふうに、全人的な医療を心がけていることをお訴えされておりました。

 私も自分の母親が認知症になってしまいまして、同居家族の判断で施設入所をしてしまうようになってしまいました。思うにつけ、もっと早くわかっていればと悔やまれてなりません。

 私ども現場の議員でございます。現場の声をさらにしっかりと聞く力を身につけて、そしてその方たちの依怙依託になれるように頑張ってまいりたいと思います。

 また、先ほどは教育長より大変感性の豊かな御答弁をいただきありがとうございます。

 防災教育について、思いを端的に御理解をいただいて、重ねて感謝を申し上げます。豊かな感性を本当に感じずにはいられませんでした。

 「伝える極意」、集英社新書の中で、著者の長井鞠子さん、通訳者の方ですが、言葉は残るとして、「耳に聞こえただけではなく、聞く人の心に届いた言葉だけが時を超えて生き続ける」と訴えました。

 東日本大震災からの復興を目指して、地域の友を励ましたいと、全国各地から足を運び続ける方々も多くおられるとのことであります。最後まで寄り添うという心からの言葉を受け取って、人の気持ちは変わっていくものだろうと、そのようにも言われます。

 忘れてはいけないこと、風化をさせない。防災教育は、そういった意味で、さらに一段と重要になると信じます。

 古い言葉に、「言葉というのは、心の思いを響かせて、声をあらわすを言うなり」とございました。改めてかみしめてまいりたいと存じます。

 それぞれ大変に実のある答弁を賜りまして、重ねて感謝を申し上げます。引き続き会派六名結束して、また頑張らせていただく決意でございますので、どうぞ何とぞよろしくお願いいたします。

 ありがとうございました。



○議長(前田和茂) 八番伊藤毅志議員。



◆八番(伊藤毅志) 私は無所属クラブを代表して、大きく六点につきまして、区長並びに教育長に質問させていただきます。

 ネルソン・マンデラは「スポーツには人々を鼓舞し、団結させる力がある。世界を変える力がある」という名言を残しました。その言葉がまさに実感できるスポーツイベント、サッカーワールドカップ・ブラジル大会が始まりました。世界を代表する三十二カ国はもちろん、世界中のサッカーファン、スポーツファンが選手たちの華麗なテクニックやスーパーゴールに魅了され、憧れ、胸を熱くしているものと思います。日本代表も初戦こそは落としましたが、次のギリシャ戦、コロンビアとの第三戦には必ずや勝利して、決勝トーナメントへと駒を進めてくれますことを強く強く期待申し上げ、国民・区民とともに最大限の応援を行うことをお誓いし、質問に入ります。

 まずは、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックを見据え、その中心を担うであろう自治体の一つ、渋谷区が取り組むべき課題四点について質問させていただきます。

 一点目は、「(仮称)渋谷区スポーツ健康公社」の設立についてです。

 平成二十三年六月、国は従来の「スポーツ推進法」を全面改正し「スポーツ基本法」を制定しました。この中では、全ての国民が日常的にスポーツに親しみ、スポーツを楽しみ、またはスポーツを支える機会を確保するとあります。また、障害者スポーツの推進やプロスポーツ選手の活用なども盛り込まれていて、まさに二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック開催を見据えた法律だと理解するところです。

 翻って渋谷区のスポーツ行政を見たとき、本区では基本的に教育委員会生涯学習・スポーツ振興部スポーツ振興課が中心となって、運動施設の管理運営については、委託先の株式会社渋谷サービス公社と、スポーツ事業の実施については、一般社団法人渋谷区体育協会を初め教育委員会指導室や福祉部、健康推進部と連携して行っているものと理解しています。

 今まで本区はずっとこの体制で渋谷区のスポーツ振興を行ってきたわけですから、この体制に不備があるとは申しません。しかし、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックを見据えて、今新たにスポーツ行政を専門に担う組織を立ち上げる必要があるのではと考えるのです。

 平成二十六年度、株式会社渋谷サービス公社の事業計画書を拝見しますと、五十もの事業が展開されています。その中には、区民会館や地域交流センターの運営管理、社会教育館の管理運営業務を初め、はつらつセンターの運営管理業務、シニアクラブの育成指導など高齢者向けの施策、代官山ティーンズクリエイティブや新島青少年センター運営管理など青少年向けの施策、商工会館やプラネタリウム、こども科学センター、ふれあい植物センターや郷土博物館・文学館運営業務などなど本当に多岐にわたっています。さらには、これにスポーツ施設の運営管理が入ってまいります。

 渋谷スポーツセンターを皮切りに、区内温水プールや猿楽トレーニングジム、ひがし健康プラザの運営管理業務まで、まるで渋谷区の中にもう一つ一回り小さい渋谷区があるような気がするほどです。

 私はこの渋谷区サービス公社が行うスポーツ施設の管理運営や、高齢者の介護予防事業などの運動プログラムを切り離して「(仮称)渋谷区スポーツ健康公社」を設立、事業移転することを提案します。するとどうなるでしょう、今まではスポーツ振興課などが運営方法や利用承認方法を決めて、その実施にかかる業務のみサービス公社に委託をしていました。しかし、スポーツ振興課自体、人事異動もありスポーツ行政のプロ集団というわけではありません。サービス公社についてもすばらしい実績を持つアスリート職員や、スポーツインストラクターが在職していますが、彼らが必ずしもスポーツ関連の職場に配属されているわけではなく、社会教育館やはつらつセンターの受付で彼らの姿を見かけると、思わず「もったいないな」と感じてしまいます。

 組織の専門性、機動性、柔軟性、そして人事異動の妙を考えたとき、私は今のタイミングこそ「(仮称)渋谷区スポーツ健康公社」設立のときである思うのです。そして、この渋谷区スポーツ健康公社には、体育施設の運営管理に指定管理者並みの権限を与え各施設の積極運用を図るとともに、渋谷区体育協会などスポーツ団体との連携を強化し、自主的なスポーツプログラムの開催をしてもらいたいのです。将来的には現在渋谷区の代表的スポーツイベント「渋谷ニュー駅伝」や「渋谷・表参道Women‘s Run」なども実質運営を任せることが望ましいと考えます。さらには、専門性を持った職員やアスリート職員を公社に新たに採用し、東京オリンピック・パラリンピックに備えるべきだと考えるのです。このことに関する桑原区長の御所見を伺います。

 二点目として、国際観光都市・渋谷に向けたアコモデーションの充実について伺います。

 アコモデーションとは、宿泊施設全般の意味でございます。

 私は数年前、国際的トライアスロンレースを立ち上げられないかと検討したことがあります。それはアイアンマンハワイという世界選手権を頂点とする、世界各国・各地域で行われている予選に当たるレースで、アイアンマンジャパンという冠名で、スイム三・八キロ、バイク百八十キロ、ラン四十二・一九五キロという距離に三千名の選手が挑むというものです。当然、泳げるきれいな海があり、百八十キロにわたる自転車コース、フルマラソンコースがとれるところとなれば、東京都の区部や都市化された市街地での開催は実質不可能、私たちはその会場を風光明媚な三重県の鳥羽・志摩エリアに求めました。

 アイアンマンレースを運営するアメリカのWTCという組織からは、レース開催の検討に当たってはアクセス&アコモデーションが重視されると聞いていました。その後、コースプランや運営概要書などを作成し、三重県知事を初め県、各市の担当者と協議を重ねましたが、結局、開催までには至りませんでした。

 できなかった最大の理由がアコモデーション不足です。約一週間に及ぶアイアンマンウイークの間、選手三千名、関係者や応援者など約二千名、計五千名以上の客室がレース会場の近くの鳥羽・志摩地域で確保が難しいということがわかったのです。そのとき私は、ビッグイベントにおけるアコモデーションの重要性を身をもって知ったのです。

 さて、二〇二〇年に向けて、本年五月末に国立競技場が閉館し、新国立競技場の建設が始まろうとしています。御承知のとおり、新しい競技場の客席数は現行の五万人規模から八万人規模に増えるため、競技場自体が大きく膨らみ、その敷地は渋谷区に入り込むこととなります。となると、従来は新宿区に存した国立競技場が、新国立競技場となった折には、渋谷区と新宿区にまたがるという形容詞がつくことになります。いよいよ多くのお客様を渋谷区は世界中からお迎えすることになることは明らかです。しかし、せっかくオリンピック・パラリンピックやそれに伴う観光やショッピング、食事などで渋谷区に訪れる皆さんが渋谷区に宿泊をしていただけるかと考えたとき、問題はそう簡単ではありません。

 東京都産業労働局のデータによれば、東京都内にあるホテル・旅館の客室数のトータルは約十四万一千室、ホテルの客室数は約九万六千室となっています。そして各区のホテルの客室数を調べると、一万六千室を数える港区を筆頭に千代田区、中央区、新宿区、そして品川区、台東区、江東区と続き、渋谷区は八番目の約四千五百室としてやっと登場するのです。渋谷区のアコモデーションは世界中からのお客様をお迎えし、おもてなしをするには脆弱過ぎると言わざるを得ません。

 二〇一八年完成予定の渋谷駅南街区プロジェクトにホテルなどが含まれていることは存じていますが、まだまだ足りていないことは明らかです。

 先日、渋谷ホテル・旅館組合総会にてお話をさせていただいた中で、「アコモデーション不足を補うために、会員のいわゆるレジャーホテルを一般宿泊も可能なように転用できないか」との提案などもさせていただいたところです。渋谷区の行政サイドとしても可能な限り宿泊施設を確保する必要があるだろうと思うのです。

 そこで質問します。

 渋谷区で民泊、いわゆるホームステイ先を外国人のお客様にあっせんする事業を御検討いただけないでしょうか。民泊は、外国人観光客と受け入れ先の区民との距離をぐっと縮めるよい機会になるものと思いますし、渋谷区版のおもてなしとして、渋谷区が目指す多様性を認め受け入れる真のグローバル社会実現の第一歩になると考えるのです。渋谷区本体での事業が難しいようであれば、渋谷区観光協会や新たな組織に民泊先紹介プロジェクトを委託することも可能かと思います。この点について、区長の見解を求めます。

 三点目に、東京オリンピック・パラリンピックに向けた輸送インフラの整備について伺います。

 東京都の舛添知事が、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、自転車の活用を積極的に取り組む姿勢を示しています。二〇二〇年までに自転車レーンの総延長を百二十キロメートルとし、ヨーロッパの自転車先進国並みに整備すると表明、自転車族議員の伊藤毅志としては、頼もしい自転車知事の誕生だと感じています。

 ヨーロッパの中では自転車政策が遅れていると言われていたイギリス・ロンドン、二〇一二年のロンドンオリンピック開催を契機にその取り組みは画期的に進みました。オリンピック・パラリンピックにあわせて自転車専用道や自転車レーンを積極的に整備するとともに、市民の自転車通勤・通学を奨励、観光客にも自転車を使ってもらおうと、シェアバイクやレンタサイクルを次々と整備したのです。その取り組みは「ロンドン自転車革命」とも呼ばれ、今ではオランダやスウェーデンなど自転車先進国と肩を並べるまでになったと聞きます。東京都でも是非二〇二〇年までに欧米の自転車先進都市に追いつくような自転車政策が期待されるものです。

 東京オリンピック・パラリンピックに向けての大きな自転車政策は東京都が担うものだと理解はしていますが、渋谷区は新国立競技場、東京体育館、国立代々木競技場の競技会場を区内に持つ自治体ですから、競技観戦者の競技会場から競技会場への移動は自転車でスムースに行ってもらいたいと思うのです。

 そこで伺います。

 新国立競技場・東京体育館エリアと国立代々木競技場エリアにシェアバイクやレンタバイクステーションをつくるお考えはありませんか。あわせて、このエリアを結んだ自転車レーンを整備するお考えはありませんか。区長の御所見を賜ります。

 また、自転車移動が難しい方のための移動手段として、超小型電気自動車やセグウェイなどビークルと言われる乗り物の活用を検討してはいかがでしょうか。

 さきに長谷部議員からも質問させていただきましたように、現在セグウェイは公道を一般走行することが認められていません。が、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックは地球温暖化やヒートアイランド現象に配慮した環境五輪にしなければなりません。競技会場となる新国立競技場・東京体育館エリアと国立代々木競技場エリアを中心とした渋谷区内地域を、シェアビークル特区として特区申請し、超小型電気自動車や自転車も含めた環境に優しい移動手段を持つエリアを目指してはいかがでしょうか。御所見を伺います。

 オリンピック・パラリンピック関連の最後に、渋谷区における専管組織の必要性について質問します。

 今月五日に、五輪・パラリンピック対策特別委員会と新国立競技場周辺地域住民代表者との懇談会が持たれました。現競技場の取り壊しと新国立競技場建設について、地域としては大きな不安と期待があるようで、町会、商店会の代表の皆さんからは実に様々な御意見、御要望をいただいたところです。その範囲は、施設計画を行うJSC、日本スポーツ振興センターを初め国、東京都、渋谷区にかかわることに分かれ、多岐にわたっています。

 渋谷区だけに限っても、防災、美化、防犯などの危機管理対策部関連、道路整備、公衆トイレ整備など土木清掃部関連、エリアマネジメント、まちづくりなど都市整備部関連と所管をまたがる御意見をいただきました。新国立競技場建設にかかわることだけでこの様子です。オリンピック・パラリンピック全体ということになれば、さらに、おもてなしは文化・都市交流担当部と総務部が、区民の機運盛り上げは区民部が、オリンピック・パラリンピック教育推進は教育委員会が、パラリンピック関連については福祉部が、そのほかにも関連を考えれば広がりはますます大きくなります。これらオリンピック・パラリンピックにかかわり多岐にわたる部署の政策や情報、取りまとめを一元化する部署を新たに置く必要があると考えます。将来的にはオリンピック・パラリンピック推進室のような部署が欲しいところですが、まずはオリンピック・パラリンピック政策担当主査のようなポジションを設けるべきではないでしょうか。区長の見解を伺います。

 大きな二番目として、「まちづくり」について四点区長に質問します。

 一点目は、渋谷区役所総合庁舎建替えに伴い、美竹の丘しぶや、美竹公園、旧都立児童会館跡地に建設される仮庁舎、その使用終了後の利用について考え方を伺います。

 いよいよ来月七月になれば、美竹の丘しぶやでは体育館の取り壊しと仮設第一庁舎の建設が始まります。その後順次、第二庁舎、第三庁舎と建設が進み、来年十一月には総合庁舎からの引っ越しがあり、庁舎としての運用が始まります。そして、新総合庁舎竣工を経、仮設庁舎の使用が終了予定、平成三十年度半ばまでの約四年半に及ぶ長い旅の始まりです。

 御承知のように、この地域の変化は、仮設庁舎建設だけにはとどまりません。旧都営宮下住宅跡地での総合設計制度を使った開発「渋谷宮下町計画」、さらには既に始まっているキューピー本社ビルの建替えや児童会館解体工事など、これからこの地域でしばらく工事の音がとまることはありません。また、それに伴い交通負荷の緩和を図った交通の見直し、道路の取り回しなどが計画されていますから、近隣住民にかかる新たなストレスはかなりのものだと推察されます。

 しかし、地域の良識ある住民たちは、新総合庁舎が区民防災の新しい拠点として必要だと考え、仮設庁舎建設に理解を示してきました。それだけに、今から仮設庁舎運用終了後の跡地利用については、大いに期待と関心を持っているのです。

 地域では町会やまちづくり協議会、美竹の丘コミュニティ委員会などで「(仮称)美竹の明日を考える会」をつくり「跡地利用を考えたい」「温水プールや体育館などのスポーツ施設や児童会館などの文化施設もいいね」という声も上がり始めています。桑原区長におかれましては、仮設庁舎使用終了後の跡地利用についてどのようなお考えをお持ちか伺います。

 また、私は都立児童会館閉館時から「美竹の丘と美竹公園に挟まれている児童会館跡地は、渋谷区民財産活用の観点から、東京都から渋谷区が取得すべき」と提案してまいりました。ちょうど仮設庁舎用地としてお借りをするわけですから、この際、改めて東京都に渋谷区が取得を申し入れるお考えはありませんか、あわせて伺います。

 次に、みやしたこうえん周辺の再整備とマイケル・ジョーダンコートについて質問します。

 みやしたこうえん周辺の再整備の必要性については、ちょうど一年前、第二回定例会の代表質問にて私から提案をさせていただきました。みやしたこうえんが昭和四十一年竣工で、築四十八年を経過した都市計画駐車場の建築物上に置かれた公園であること、渋谷駅に隣接する「のんべい横町」も再開発の機運が高まっていること、これらの状況を鑑みて、みやしたこうえん、のんべい横町を一体で開発する必要があるのではとの質問でした。

 その折、大澤都市整備部長からの御答弁は、「みやしたこうえん、渋谷駐車場とも都市計画決定された都市施設であり基本的に施設維持を図っていく。のんべい横町の共同化、建替えについては、みやしたこうえんと渋谷駅の接続方法の検討が必要」程度のものでした。

 翌第三回定例会で我が会派・かぶせの政也こと、小?政也議員からかぶせて同様の質問をした際には、二〇二〇年のオリンピック・パラリンピック東京招致が決定した直後でもあり、区長答弁にて「オリンピック開催を視野に、渋谷区まちづくり指針に示された緑と水のネットワークの考え方に基づき、景観上にも配慮しながら計画化を視野に入れて検討していくべき課題」との前向きなスタンスが示されたところです。

 そして今回、区長発言にて、「民間活力を利用して整備案を公募し、二〇一九年のラグビーワールドカップ開催時までには整備を完了したい」と表明されました。渋谷区としても簡単に決断できる規模ではない、みやしたこうえん周辺整備に踏み切られた桑原区長の英断を評価いたします。

 区長発言では触れられていませんでしたが、私たちは当初より、みやしたこうえんと渋谷駅再開発エリアをつなぐ位置にあり、建替え機運の高まる「のんべい横町」は一体開発を行うべきと提案してきましたが、この点について区長の見解を求めます。

 また、現在、美竹公園内に設置され、毎日多くの若者たちが利用しにぎわうマイケル・ジョーダンコートですが、仮設庁舎建設用地にかかるため一時撤去が予定されています。あの「バスケットボールの神様」と呼ばれるマイケル・ジョーダンがわざわざ来日して渋谷区に寄贈してくれた大事なバスケットボールコートです。神様ジョーダンから直接受け取られた桑原区長も、渋谷区が持つレガシー・遺産として恒久的に維持していかれるお気持ちだろうと拝察いたします。マイケル・ジョーダンコートについては、仮設庁舎使用終了後に美竹公園に再度設置するお考えか、それとも、音に余り気を使う必要のない場所、例えば、再整備後のみやしたこうえんなどに移設をするお考えか、それとも何かほかのお考えをお持ちか、所見を賜ります。

 まちづくりの三点目として、「客引き行為等禁止条例」の制定に向けた進捗状況について伺います。

 この件は、本年第一回定例会にて、我が会派・薬丸幹事長から質問させていただきました。桑原区長は、本来罰則規定を盛り込まない条例であれば、今、第一回定例会にも条例提案できたものを、町の皆さんや渋谷区内の三警察署長、我が会派からの強い要望も入れて、過料、刑事罰など両にらみの厳しい罰則規定を盛り込んだものとするため、条例提案を一旦留保することにして、検察庁など関連機関との協議に入る旨、表明されました。

 その後会派では、商店街が独自で行っている防犯パトロールに同行し、夜の渋谷に居酒屋などの客引き、客待ちが横行する姿を目の当たりにし、厳しい罰則規定つきの条例制定の意を強くしました。

 四月には、渋谷センター商店街振興組合、渋谷センター街パトロール隊主催の安全・安心まちづくり研修会で、薬丸幹事長が「渋谷区の客引き等禁止条例の制定について」というタイトルで講演を行い、渋谷区における早期の条例制定を約束したところでもあります。

 可能な限り年末年始のシーズンに間に合うタイミングでの条例施行が望まれますが、その進捗状況について、まず渋谷区罰則規定がどのようなものになるのか、いつ条例提案が可能か、検察などとの協議状況について進捗状況をお答え願います。

 次に、罰則規定の内容について伺います。

 既に条例を制定した他自治体の例を調査したところ、罰則規定を持つ自治体の条例については、キャバクラや風俗営業への客引きに適用されるだけで、居酒屋など飲食店への客引きは罰則に当たりません。現在墨田区が、業種を問わずしつこい客引きやピンクチラシの配布に過料を科す条例を上程中とのことですが、せっかく渋谷区は時間をかけて周到に準備を進めているのですから、どこの自治体よりも進んだ厳しい条例が求められます。

 渋谷区の繁華街では風俗営業、居酒屋などの客引き、客待ち、修学旅行生を狙った未成年へと物販の客引き、路上スカウトなど渋谷ならではの客引き等の形態が見受けられます。地域からも厳罰を望む声が上がっていますので、これらを一網打尽に罰則適用可能にするべきだと考えますが、御所見を賜ります。

 あわせて、重点地域の指定を検討されているとのことですが、指定の考え方についても御教示願います。

 まちづくりの最後に、喫煙スペースの付置義務について提案します。

 先ごろ渋谷区では、区立公園の分煙化を実施しました。これは、主な公園利用者である子どもや妊婦などへの受動喫煙を防ぐため、渋谷区分煙ルールに基づいて、児童遊園地や保育園に隣接する公園での喫煙を禁止するとともに、面積が三百平米を超える公園には喫煙スペースを設け分煙を図るというもの、吸い殻のポイ捨て数の減少なども見受けられ、一定の効果が出ているものと評価いたします。

 そもそも渋谷区分煙ルールとは、歩きたばこはしない、たばこは決められた場所で吸うことを定めたルールであり、駅周辺などに喫煙スペースを設けるものだと理解しています。

 公園内の喫煙スペースにしろ、駅周辺の喫煙所にしろ、本来想定される利用者は、公園であれば公園利用者であり、駅周辺であれば駅並びに周辺の利用者であると思います。しかし、一部地域では、本来の利用者ではなく近隣のオフィスビルに勤務する喫煙者に占拠されている喫煙所があることも事実です。美竹公園の喫煙スペースや宮益坂上青山通り沿いの喫煙所などは、まさに近隣オフィスの専用スペースのごとき状態ですし、初台緑道にある喫煙所からの副流煙がサラリーマンの集まる昼休み時間などにひどくなり、何とかしてほしいなど苦情を近隣民家の方から受けたこともあります。

 喫煙そのものを否定するものではありませんが、喫煙が他者への迷惑になるおそれのある行為であるとすれば、多くの人が集まる地域やオフィスビルでは、自ら出す煙は自らで処置する、言いかえれば、都区制度改革時に各区で盛んに言われたごみ焼却自区内処理の原則のような立場に立つべきだと思うのです。

 そこで、今後一定の規模以上のオフィスビルの建築に当たっては、ビル内の喫煙スペースを設置する付置義務を、大規模再開発地域については、事業者による分煙体制の確立を求め、開発地域内にも喫煙スペース設置を義務づける必要があると思いますが、喫煙所付置義務条例の制定なども含め、区長の所見を賜ります。

 続いて、防災対策について二点、区長に伺います。

 まずは、地域の防災訓練への中学生の参加についてです。

 先般、地域の防災訓練に参加しました。会場は区立広尾中学校の校庭です。そのとき単純に思ったのが、「高齢の方の参加者が多いな」ということと「中学校で行う訓練になぜ中学生が参加していないのかな」という疑問です。

 各中学校では消防署や消防団、自主防災会の協力のもと、D級ポンプを使った消火訓練や救急救命講習などを積極的に行っています。しかし、一朝有事が在校時ばかりに起きるとは限りませんし、避難所には高齢者や子どもなど地域の皆さんが集まってきます。是非地域の防災訓練に中学生を参加させ、地域の方と一体となって訓練を行わせるべきだと考えます。一緒に訓練を行うことにより、中学生も災害時の自分に必要な役割がわかってくると思いますし、何より御近所の方々とコミュニケーションもとれると思うのです。学校行事やカリキュラムとの関連もあり、中学校との調整は必要になると思いますが、地域の防災訓練に活気を与える意味でも中学生の防災訓練参加を実施していただきたいのです。区長の見解を伺います。

 二点目に、九月一日の渋谷区総合防災訓練時の「ペット同行避難訓練」の実施を提案します。

 私はほぼ毎朝、代々木公園でジョギングをしています。同じ時間に公園内にいるメンバーはほぼ決まっていまして、ランナー、ジョガーなど同好の士、散歩を楽しむ人、犬を連れて歩く方、何となく皆さんと顔見知りになり「おはようございます」と挨拶を交わします。時には、区政や代々木公園の利用についての要望を受けたり、飲み会に誘われたりと、まあ、朝のサロンみたいな感じでしょうか。

 そんな中で、先日、犬を連れた顔見知りの御婦人連に呼びとめられ、「渋谷区では犬の災害対策はどうなっているの」と尋ねられました。

 このことにつきましては、昨年、小?議員が質問させていただきました。環境省が公表した「災害時におけるペットの救護対策ガイドライン」と軌を一にして対応すること、原則として避難所への同行避難ができること、東京都獣医師会渋谷支部と協議をして、ペットの食料やケージの準備、狂犬病予防接種やふだんからのしつけを行うことなどを自主防災組織や学校に提案、さらには避難所運営標準マニュアルにもペットの災害対策を反映していくと答弁されています。

 くだんの御婦人たちには、「渋谷区では避難所にペットを連れて行けることになっていますよ、たしか」とお答えさせていただきました。すると、「どんなものが用意されているのかしら。一般避難者とのトラブルが心配」などとさらに畳みかけられましたが、「ちょっと調べてみますね」としか答えられませんでした。

 さきの答弁によれば、ペットの災害対応は避難所ごとに行うことになっていますが、今まで経験したことのない、見たことのない訓練を行えと言ってもイメージがわかないのではないでしょうか。まず、渋谷区総合防災訓練にて、獣医師会渋谷支部の協力のもと、ペットの同行避難訓練を行ってはいかがでしょう。そこでペット専用受付や避難スペースを確保し、軽量のケージや災害用フードなどの展示、飼い主への対応マニュアルなどを配るなど防災訓練をやってみるのです。しかるに、本当に行う必要がある区の役割も見えてきますし、順次、各地域の防災訓練時にもペット同行訓練が可能になってくると思います。このことについても桑原区長の御所見を賜ります。

 次に、進行中の「鍋島松濤公園かいぼりプロジェクト」について区長に伺います。

 「かいぼり」とは、そもそも農業用水のため池の水を農閑期に抜き、堆積した土砂などを取り除く作業のことですが、近年は池の水質改善を目的に、池の水を抜き底の天日干しを行い水質浄化を図るとともに、あわせて池に生息する外来種生物の選別駆除が行われます。

 昨年から、井の頭恩賜公園でのかいぼりが大がかりに始まり、池の底から出てきた大量の自転車や、外来種の魚たちの数々の報道には驚かされたものです。そんな記憶もあったため、二十六年度予算要望の際、「松濤公園に手を入れるのであれば、池では是非かいぼりを」と会派で提案させていただき、桑原区長の御理解もあり実現したものと評価いたします。

 かいぼりに適した季節といえば、雨が少なく天日干しがしやすい、また、池の生物の活性が弱い秋から春ということになりますが、先般五月二十八日には、かいぼりのための事前調査が行われました。前日に半分程度の水を抜き、作業員を入れ、魚やごみ、堆積物の状況など池の状態を調査するとのことでした。区長や所管委員会の皆さんも熱心に御視察をしておられましたが、私も調査現場に立ち会わせていただきました。職員の皆さんや作業員の皆さんが胸まである胴付長靴を履き、網を持って池をすくって調査をしておられましたが、ふだんあれだけたくさん見えるコイや亀などもほとんど姿を隠し、池の生物調査についてはなかなか苦戦しているようにも見えました。

 しかし、調査をした結果、十月から始まるかいぼり本番に向けて、いろいろなことがわかったのだろうと推察いたしますので、一、池に生息する生物の概況、二、水質浄化に欠かせない湧水の状況、三、かいぼり本番で必要なおおよその人員について御答弁願います。

 調査当日は課長や部長が魚類図鑑とにらめっこをしながら、とれた魚や亀の分類をしておりましたが、かいぼり本番には在来種と外来種をきちっと選別できる専門家が必要です。また、ふだん見なれた池の水を抜き、その中の生態をのぞくという機会などそうそうはありません。なるべく多くの児童・生徒や青少年、地域の皆様にかいぼりボランティアを体験してもらいたいと考えますが、組織されるであろう「かいぼり隊」のイメージをお示しください。

 続いて、今定例会に提案されている「渋谷区立河津区民保養施設条例」に関連して区長に質問いたします。

 いよいよ年度が改まり河津町峰温泉・菊水館の取得が完了しました。十月開設に向けて改装工事や条例制定など必要事項が行われていますが、人気の「二の平渋谷荘」に続く二カ所目の保養施設として一日も早い開設が待ち望まれるところです。

 条例の内容を拝見しますと、渋谷区二の平渋谷荘条例に近い内容となっています。同じ保養施設の位置づけですから当然かもしれませんが、利用者の範囲や利用の不承認事由、利用時間や使用料についても、二の平渋谷荘条例同様です。違いといえば、利用期間が二の平渋谷荘に比べて一泊長い三泊四日までになっているということと、運営形態が指定管理とされていない点くらいかと存じます。

 私自身、昨年末に所管の総務区民委員会で、本年三月には無所属クラブのメンバーとで、二度の現地視察を行いました。二の平渋谷荘より距離は離れてはいるものの、河津町は伊豆半島の南に位置するだけに温暖な気候で風光明媚、海の幸、山の幸にも恵まれ、峰温泉の湯量は豊富です。有名な河津桜だけにとどまらず、バラやカーネーションの花々も楽しめますし、海や山、川でのアクティビティも満載です。すっかり気に入ってしまいました。また、施設内には過去に日本大学の水泳部が合宿所として使用していた二十五メートルの温泉プールや、小さいながらもトレーニング機器を備えた体育館などもあります。保養施設ではありますが、様々なスポーツ愛好者や青少年の合宿所としても最適だと考えますし、私の耳には「早く河津で合宿をしたいです」などの声も届きます。また、河津町といえば、毎年、渋谷区の各シニアクラブが国民宿舎を旅行先として利用し、いわゆるシニアクラブのお気に入りの場所だと聞いております。このような状況を鑑みて新保養施設の使用料について伺います。

 シニアクラブが現行宿泊している国民宿舎の宿泊料は一泊三千円です。「アクティブ峰の原」や「新島青少年センター」を、スポーツ団体などがスキー合宿やランニングキャンプに利用する場合は、使用料はかからず食費として賄い料が一泊千九百円です。保養施設としての位置づけですから、二の平渋谷荘同様、区民の一泊の使用料が五千三百円ということは理解できます。しかし、シニアクラブが今まで同様、団体で利用する場合の「シニア団体割引」や、スポーツ団体や青少年団体が合宿所として利用する場合には、本館に比べて、ややグレードが劣る東館に宿泊をしてもらい、使用料の減額を図る「合宿団体割引」などの制度が導入できませんか。区長の御所見を賜ります。

 話は戻りますが、三月の会派視察の際に、私たちは河津町の相馬町長を表敬訪問させていただき、懇談しました。その中で相馬町長からは、「河津町には児童・生徒が利用する町営プールがない。渋谷区が保養所として取得した際には、施設の利用状況も見ながら河津町の児童・生徒の水泳指導の場として温泉プールを利用させてほしい」との要望を受け、東京に戻った際このことを桑原区長にもお伝えしました。

 渋谷区と河津町は、二〇〇四年に災害時相互応援協定を締結している古くからの友人です。保養所開設を機に、さらに両自治体のきずなを深めていただきたいと考えますが、あわせて御所見を賜ります。

 最後に、教育について二点、教育長に伺います。

 森教育長には初めての代表質問になります。教育長におかれましては、前任池山教育長が敷かれたしぶやの教育の特色づくりの路線については是非踏襲しつつ、森カラーも遺憾なく発揮し区民の期待に応えていただきたいと考えます。

 先ほどの広瀬誠議員の質問とも若干重なる部分がありますけれども、是非未来志向の積極的な御答弁をお願いして質問に入ります。

 まずは、伊藤毅志のライフワークである公立中学校の「特色ある教育」について伺います。

 本年度、松濤中学校が英語教育重点校に指定されて十周年を迎えました。当時は、学区域内にあった三小学校、大向小学校、大和田小学校、渋谷小学校が統合され神南小学校一校となり対象児童が減ったことにより、松濤中学校へ入学する生徒が激減していました。その数何と全校生徒で五十一名というところまで行き着き、学校関係者や地域、同窓会は強い危機感を抱きました。私自身も同窓会長の立場で、一つ、学校選択制の導入、二つ、英語教育重点校の指定、三つ、制服の一新、四つ、松濤国際中学校への校名変更と校庭の天然芝化を、教育委員会並びに当時の区長に申し入れしました。

 関係皆様の大きな理解と協力により、平成十六年度、松濤中学校は英語教育重点校に指定、その年度より区立小中学校で学校選択希望制が導入されました。おかげさまで、松濤中学校の生徒数もV字回復、再生いたしました。

 その後、区立中学校では順次、広尾中学校の都市型中高連携校、上原中学校の教科教室型教育校、鉢山中学校の理数教育重点校、渋谷本町学園の小中一貫教育校、そして、昨年度から代々木中学校をスポーツ等部活動強化校に指定し、徐々にその実を上げてきました。

 いまだ教育重点校未指定の原宿外苑中学校と笹塚中学校ですが、学校サイドでは特色づくりに向け様々な動きが始まっています。

 原宿外苑中学校は、その地域性、保護者、生徒の特性などを考えたとき、ファッションやアートなどを学ぶチャンスを与えるクリエイティブ教育重点校などのメニューはどうですかと教育委員会には「無所属クラブ」からたびたび申し入れをしてまいりました。

 偶然昨秋、代々木の文化服装学園から会派に、公立学校とのコラボレーション教育の打診がありました。「それなら原宿外苑中学校でしょう」ということになり、早速ファッションのコラボレーション企画案を学校に提案させていただきました。本年度は文化服装学園のファッションウィーク、原宿外苑中学校のなみき祭でのファッションコラボ企画も進行中と聞いています。是非、教育委員会としてもこの取り組みを応援していただきたいと思いますし、クリエイティブ教育の推進を進めていただきたいと考えますが、御所見を伺います。

 あわせて笹塚中学校、ここの生徒たちの礼儀正しさや挨拶の元気さは見ていて気持ちがよくなりますが、彼らの「やる気」を活用した何か特色づくりを学校、教育委員会が一緒になって考えていただきたいと思いますが、笹塚中学校の特色づくりの展望についても伺います。

 次に、オリンピック教育推進校と「おもてなしボランティア登録」について伺います。

 本年度、渋谷区内では、広尾中学校、原宿外苑中学校、千駄谷小学校、長谷戸小学校、笹塚小学校の五校がオリンピック教育推進校に指定されました。この制度は東京都の制度だと聞いていますが、各中学校・小学校がそれぞれどのようなお取り組みを考え実施されているのか伺います。

 次に、「おもてなしボランティア登録」について質問します。

 二〇二〇年のオリンピック・パラリンピックまであと六年です。先ほども述べましたが、新国立競技場は渋谷区と新宿区にまたがって建設されます。渋谷区内では従来から予定されている競技、東京体育館での卓球、国立代々木競技場でのハンドボールと車椅子ラグビーに加え、メインスタジアムでの開会式・閉会式、陸上競技やサッカー、ラグビー決勝など本当に多くの競技、イベント開催が見込まれています。渋谷エリアはアスリートや観光客であふれかえるだろうと簡単に想像できますし、英語通訳を中心におもてなしの心で彼らをお迎えしたいと思うのです。

 六年後、現在の中学生は大学生世代に、小学生の高学年も高校生になっているはずです。今年または来年度、区内中学生、小学校高学年児童から、六年後のオリンピック・パラリンピックに向けて有志の「おもてなしボランティア登録」を受け付けてはいかがでしょう。彼らにはオリンピック・パラリンピックについてじっくり学習をしてもらうとともに、定期的に実践的な英会話を教え、二〇二〇年オリンピック・パラリンピック時には渋谷区のおもてなしボランティア隊リーダーとして活躍してほしいと思うのです。教育長の御所見を伺います。

 先般の本会議では、一九六四年の東京オリンピック当時、千駄谷小学校に在籍され、世界中のアスリートにお会いし触れ合い、カルチャーショックを受けたお話をお聞きしました。そんな強烈な原体験を持つ教育長ですから、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックでは多くの児童・生徒に同じような体験・感動を与えたいとお考えだと拝察いたします。あわせて二〇二〇年に向けたオリンピック・パラリンピック教育推進への意気込みを、いま一度お聞かせ願いたいと思います。

 以上、答弁よろしくお願いします。



○議長(前田和茂) 桑原区長。



◎区長(桑原敏武) 無所属クラブ、伊藤毅志議員の代表質問に順次お答えをさせていただきたいと存じます。

 最初に、この渋谷区スポーツ健康公社の設立の御提言をいただいたと、このように思います。

 一つは、その理由として、サービス公社の機能が大きくなっているんじゃないか、雑多ないろんなものがある中で、これを機能的に特化をしたらどうかと、こういうことが一つ。

 もう一点は、その組織の中の役割を専門性を持たせてスポーツ施設の管理運営、あるいは高齢者の介護要望等々に活用したらどうだというお話だったと思いますし、さらに、アスリート職員を採用して、オリンピックを視野に置きながら、これを人材育成ないしは活用をと、こういうお話でなかったかなと、このように思います。

 我々は、こう思いますときに、機能が大きいか大きくないかといえば、確かにある程度大きくなってきていると思います。しかし、今これを、だからといって、このスポーツ健康公社にすることがいいかどうかという点については、ちょっともう一つ踏み切れない、そういうことを感じるんですよ。

 それは、一つ、このスポーツ公社がスポーツ振興の計画機能を専門家だから、そのことについて計画機能ですね、スポーツ振興のための、機能を持つとは約束できないんじゃないかということが一つありますのと、このスポーツ専門公社の人材育成を目的にしたときには、これから人件費がどれだけ増えていくかわからないので、歯どめがきかなくなって、そういうこともございますし、いろんなことがあって、今の段階では御検討にとどめさせていただきたいなというのが私の本音でございます。御理解をいただければありがたいと、こう思います。

 次に、二〇二〇年のこのオリンピック・パラリンピックに向けて、国際観光都市としてアコモデーションの充実にということでお話がございました。

 これも一言でいうと、やはり民間の組織や活動に委ねるべきではないか、こういうふうに考えているんですよ。そう申しますのは、渋谷駅南街区においてもホテルの計画をされている。さらに、桜丘地区の開発の中にも、外国人に対応した宿泊施設を検討している、これ以外のところの地域でも、その宿泊施設を取り込んだ計画をしているんです。これはとりもなおさず議員のおっしゃるように、全体的なこれからはそういうアコモデーションが足りない、そのような認識で民間がやっているんだろうと思うんです。

 もう一つありますのは、ホームステイでは量的にも、あるいは調整的にもなかなか実現可能性がなくて、昔は渋谷は大分ホームステイを受け入れましたけど、今のこの家庭状況、これはそういう時代とは変わってきている。高齢化もしているし、やはりマンション居住が増えてきている。いろんなことを考えますと、言うは易し、実現はなかなか難しいんじゃないかというのが私の考えでございます。御理解いただけたらと思います。

 それから次に、自転車、シェアビークルの活用等々についてでございます。

 このことも、いいアイデアだと思うんですけれど、このことをやるんなら、これは渋谷区のことでなくて、むしろ国立競技場が考えるべき事柄じゃないのかな。と申し上げますのは、やはり地域内の回遊性や利便性だけでなくて、それを超えたそういう交通利便だと、このように思うんです。そうなってきますと、このことについては渋谷ではないんじゃないか。また情報通信技術の向上に伴って貸し出し手続の簡素化等々も入ってくるとなれば、なおさらこの国立競技場でやるべきことじゃないか、このように思う次第でございます。

 小型電気自動車やセグウェイ等々については長谷部議員さんからも再度聞いたところでございますけども、渋谷区自身がそのことに取り組むのはいかがなものかな。国立競技場とも交渉ができるわけですから、そちらのほうにもっと持っていただけないかな、このようなことを思う次第でございます。

 次に、私にこのオリンピック・パラリンピック政策担当主査を考えたらと、こういうお話でございます。

 これが、このスポーツ関連の連携協力をする、これも我々の仕事の中心になってくるということになってまいりますれば、そういう考え方ができると思います。スポーツ振興課にそういうものを置くということも考えられると思いますけれども、今の段階はまだ啓発をやっていくのか、あるいは街路標識になっていくのか、まだいろんな動きはこれから出てくる。そうなってまいりますと、統一した専門組織はなかなか難しいんじゃないか。どれもこれもお気に召すような御提言をお答えしておりませんけれども、そうじゃないかなと、こういうふうに思っております。

 次に、仮設庁舎の使用終了後の跡地利用についてお話がありました。

 なかなかせっかちな話で、伊藤毅志議員に似合わない御提言じゃないかなと、こう思っておりますけれども、このことについては、従前にはこの体育館があって、地域に愛されるスポーツやダンス、そういうものに活発に使われてきて、地域コミュニティの一つにも御利用になった、地域に密着した施設であったと、このように思います。したがいまして、この施設の復旧のときには、もちろんこの地域のその意見等を聞きながら、この方向を決める、そういう方向でなくてはならないと思っている次第でございますので、御理解をいただきたいと思います。

 それから、仮設の第二庁舎は、都有地でございますけれども、今後、少子高齢化は東京都も避けては通れない課題だと思っております。そのことについては御理解いただく努力は区長としては当然やっていく所存でございますので、御理解をいただきたいと存じます。

 美竹公園の第三庁舎については、これは利用の後は防災機能を、やはりこれは維持していかなくてはいかんと、こう思っておりますし、都会の中心になる希少な街区公園でもございますから、これはまた公園としてこれを維持させていただきたいな、このように考えているところでございます。

 次に、このマイケル・ジョーダンコートの前に宮下公園と「のんべい横町」との一体開発についてでございます。

 宮下公園につきましては、老朽化して耐震性の向上を図る必要があり、そのためには、駐車場を含めた一体的整備、これを考えていかなくてはならない、このように思っております。

 「のんべい横町」との関連は、いつ相手がそういう開発の機運が盛り上がるのか、あるいは具体的な案ができてくるのか、その時期にもよりますけれども、そういうことがあればそういうこととの連携協力等々についてもやぶさかではないと、このように考えております。

 いずれにいたしましても、宮下公園は渋谷駅をつなぐ「緑と水の空間軸」として広域な歩行者ネットワークを実現するまちづくりに貢献する、そういうふうな考え方で進めてまいりたいと存じます。

 それから、マイケル・ジョーダンコートについてでございます。

 このことについては、平成十六年五月にナイキジャパンから、マイケル・ジョーダン氏の来日を記念して寄贈されたわけで、忘れもしない、私も大変印象の深いイベントでございました。

 この仮設庁舎の建設に伴いまして、一旦は撤去することになりますけれども、現在、宮下公園も整備を予定しておりますので、移設等につきましては今後の課題とさせていただきたい、このように思いますので、よろしくお願いします。

 次に、「客引き行為等禁止条例」につきましては、危機管理対策部の部長から御答弁させていただきますので、よろしくお願いをしたいと存じます。

 あわせて、喫煙スペースの付置義務についても、危機管理対策部のほうから御答弁申し上げたいと存じます。

 それから、防災訓練への中学生の参加でございます。

 本区では、中学校の三年間において、全ての区立中学校を対象として、防災技術及び意識を高めるために、D級ポンプの操作訓練やAEDの取り扱いを含む普通救命講習を実施してまいり、このことには学校の協力も得てまいったわけでございます。

 他方、自主防災組織主催により地域の防災訓練への中学生の参加は徐々に増えている、これは間違いなく、これは地域の熱意、そしてまた学校も、そのことに対する応えていこうという気持ちがそういう結果を生んでいると思うんでございますけれども、今このことについて渋谷区から強制的な話ではなくて、そういう段階に進んでいるところでございますから、その地域の協議の中から機運が盛り上がってくることに待ちたいと、このように思っております。

 ペット避難訓練については、危機管理対策部長のほうから御答弁をさせていただきたいと存じます。

 また、松濤公園のかいぼりプロジェクトにつきましては、土木清掃部長から御答弁をさせていただきたいと存じます。

 また、この河津しぶや荘、御理解のあるお話をいただいて大変恐縮に存じます。このことについては、区民部長から答弁をさせたいと存じますので、よろしくお願いを申し上げたいと存じます。

 以上、私の答弁といたします。よろしくお願いいたします。



○議長(前田和茂) 柳澤危機管理対策部長。



◎危機管理対策部長(柳澤信司) 私からは、三点に及ぶ御質問にお答えをさせていただきたいと存じます。

 まず初めですが、「客引き行為等禁止条例」の制定に向けた進捗状況につきましてのお尋ねでございます。

 現在、警察とは一定の協議を終了し、第三回定例会での条例案提出に向けて東京地方検察庁との協議に入っております。

 罰則規定につきましては、実効性を担保するために、他区のような行政罰としての過料ではなく、刑事罰の罰金を考えてございます。また、罰金を適用する業種につきましては、執拗な客引き行為について苦情が寄せられている飲食店、カラオケボックス、美容、エステを対象といたしまして東京地方検察庁との協議を進めているところでございます。

 また、重点地域につきましては、渋谷駅周辺、原宿駅周辺等、悪質な客引き行為が数多く報告されている地域を指定していきたいと考えております。

 次に、一定規模以上のオフィスビルの建築や大規模再開発地域における喫煙スペース設置の義務づけや喫煙所付置義務条例の制定などについてのお尋ねでございます。

 議員御指摘のように、駅や道路沿いの喫煙スペースに喫煙者が集まり、副流煙の影響が懸念される状況も見受けられます。

 そのような状況を踏まえ、これまでも渋谷駅周辺の再開発などにおいて、開発事業者に対して施設内に喫煙スペースを設置するように要請しているところでございますが、御提言の喫煙所付置義務条例につきましては、義務づけとなれば企業の財産権に深くかかわるものでございますので、慎重に検討するべきものと考えてございます。

 三点目でございます。渋谷区総合防災訓練及び各地域の防災訓練時におけるペットの避難所訓練の実施の提案でございます。

 本区では、災害時のペット対策といたしまして、飼い主とペットとの避難所への同行避難を基本としてございます。

 そのためには、ペットのしつけや健康管理、ペット用の食料備蓄やケージの準備などの必要性を飼い主に周知、啓発を行うことが大切であると考えております。

 御提案である渋谷区総合防災訓練及び各地域の防災訓練時における「ペットの避難所訓練」の実施についてでございますが、現在、区の防災対策全体の見直しを行っているところでございまして、その中で検討してまいりたいと存じます。

 以上で答弁とさせていただきます。



○議長(前田和茂) 松澤区民部長。



◎区民部長(松澤俊郎) 私からは、河津しぶや荘の有効活用について答弁をさせていただきます。

 まず、団体割引制度の導入についてでございます。

 伊藤議員御質問のとおり、スポーツ団体や青少年団体には、豊かな河津町の自然の中で、心身の鍛練や青少年の健全育成のために、是非本施設を御利用いただきたいと考えております。

 まず、お尋ねの利用料金の設定ですが、条例案では、区民保養施設としての位置づけから、二の平渋谷荘と同じ料金とさせていただきました。

 御提案の「団体割引」については、団体の利用状況を見ながら、今後の検討課題とさせていただきます。

 次に、河津町との交流についてのお尋ねでございます。

 伊藤議員が申されているとおり、河津町とは二〇〇四年に災害時相互応援協定を締結し、シニアクラブの河津町へのバス旅行は年間二十回、参加人数は七百人を超える参加がございます。

 最近では、河津バガテル公園のバラ苗を区役所横の花壇や参宮橋公園、ふれあい植物センターに植栽するなど、花を通じた交流も始めております。

 今後、河津町の児童・生徒や町民の健康増進事業として、施設内のプールや小体育館を活用していただくことについては、区民の利用を優先しながら、河津町の役場とも十分相談の上協定等を結ぶなど、両自治体の交流と親睦が図られ、さらに発展するよう着実に進めてまいります。

 以上、答弁とさせていただきます。



○議長(前田和茂) 黒柳土木清掃部長。



◎土木清掃部長(黒柳貴史) 私から、鍋島松濤公園かいぼりプロジェクトについての御質問にお答えいたします。

 まず、先日実施した事前調査の結果ですが、池には、外来種であるミドリガメが多く生息しており、一メートル近くあるコイ、在来種のクサガメやイシガメのほか、モツゴやメダカといった小魚も生息していることが確認できました。

 また、池には一時間に約一千リットルの湧水を確認いたしましたが、それだけでは十分な量ではないため、今後、井戸を掘るなど水質浄化に向けた検討が必要になります。

 さらに、かいぼり本番については、体験調査期間として二日程度を利用しており、かいぼり作業や生物の捕獲、外来種、在来種の判定、いけすへの移動等、延べ百人程度の人員が必要になるものと考えております。

 今回のかいぼりは、松濤公園を大切にしていく意識を持っていただけるよい機会であると考えておりますので、町会や中学校、日ごろから公園を利用している方々にも広く参加できるよう進めてまいります。

 以上、答弁とさせていただきます。



○議長(前田和茂) 森教育長。



◎教育長(森富子) 私には、教育について二点のお尋ねがございました。順次お答えをいたします。

 初めに、「公立中学校の特色づくり」に関し、原宿外苑中学校、笹塚小学校の取り組みについてのお尋ねです。

 特色ある教育につきましては、議員が御指摘されたように、松濤中学校を英語教育重点校とし、広尾中学校につきましては、都立広尾高校との都市型中高連携校とするとともに、校舎の建替えを機に、上原中学校につきましては教科教室型教育校に、また鉢山中学校につきましては、子ども科学センター・ハチラボの開設にあわせて、理数教育重点校としてまいりました。

 また、渋谷本町学園につきましては、小中一貫教育校、英語教育重点校とし、代々木中学校につきましては、スポーツ等部活動強化校としてまいりました。

 これら特色ある学校づくりにつきましては、例えば、生徒数の減少であったり、校舎の老朽化であったり、教育環境の変化への対応が課題となり、新たな教育方法の導入などが必要となったとき、教育活動の充実や生徒の学習環境の向上を図り、生徒の学校生活を豊かにするため教育委員会が教育施策として指定してきたものでございます。

 今まで特色ある学校づくりでは、学習指導要領に基づく教育内容を基本に据えた上で、生徒の資質向上を図り、学力向上を図るための教育環境整備として取り組んでまいりました。

 議員のお話にありました原宿外苑中学校では、御提案を受け、文化服装学園との合同の取り組みについて、子どもたちの視野を広げるキャリア教育としてよい機会であると考え、担当者との協議を始めたところであると聞いております。

 また、笹塚中学校では、体験活動を通してキャリア教育の充実を図り、自主自立の気風を醸成し、多文化理解と共生を学び、ボランティア活動と社会貢献を実践する取り組みに着手しております。

 教育委員会といたしましては、両校の取り組みを注視して、学校の意向を踏まえながら、両校の特色ある学校づくりを考えていくこととしております。

 次に、二〇二〇年のオリンピック・パラリンピックに関連して、オリンピック教育推進校と、おもてなしボランティア登録についての二点のお尋ねがございました。

 初めに、本年度、オリンピック教育推進校に指定された区内小中学校五校の取り組みについてお尋ねがございました。

 オリンピック教育推進校では、オリンピック・パラリンピックの歴史、意義、理念などを学習するほか、参加国や参加地域の文化や歴史を学び、あわせて外国の人々と交流などを行うこととなっています。

 五校各校の活動概要を御紹介いたします。

 広尾中学校では、近隣にある國學院大学等の留学生を招き、留学生の母国語で簡単な会話をしたり、オリンピックへの思いを聞いたりすることや、留学生の母国料理を取り入れた給食を一緒に味わい、国際親善を図ることなどを計画しています。

 原宿外苑中学校では、渋谷区民水泳大会や渋谷ニュー駅伝など様々なスポーツ大会に積極的に参加し、全校を挙げて体力向上への機運を高めることを目指しています。

 長谷戸小学校では、「ながやとオリンピック」と称して、創立百周年記念に設置されたクライミングウォールや鉄棒などを使った運動で体力向上を目指すとともに、体育授業の指導方法の研究を行ってまいります。

 笹塚小学校では、外国の文化や生活について探求する学習や留学生との交流を行うなど、ほかに体力向上週間を年間五回程度設置して、様々な運動を通して体力向上を図る取り組みを計画しています。

 千駄谷小学校では、近隣にある国立競技場を見学したり、元オリンピック選手の瀬古利彦さんを招いてお話を伺ったり、オリンピック・パラリンピックについての調べ学習を予定しています。

 それぞれの学校がオリンピック・パラリンピックへの機運醸成を図り、地域特性を踏まえ、地域人材を活用して、特色ある教育活動の取り組み、体力、運動能力の向上を目指して取り組んでまいります。

 教育委員会といたしましては、オリンピック推進教育校五校の取り組みが大きな成果をおさめられますよう各校への支援に努めてまいる所存です。

 次に、区内中学校、小学校高学年を対象に有志の「おもてなしボランティア登録」を受け付けてはどうかとのお尋ねがございました。

 オリンピック・パラリンピック開催に当たり、ボランティアが担う活動等につきましては、今後、国や東京都が考え方を示されるものと想定しております。

 これら国や東京都の方針に基づき、連携して統一的に行うべき事項を踏まえた上で、渋谷区独自の取り組むべき事項を検討し、その中で教育委員会が担う事項を検討していくものと考えております。

 したがいまして、議員の御提言の「おもてなしボランティア登録」制度につきましては、国や東京都の動向を待って今後検討されていくものと考えております。

 私は、先ほどお話がありましたように、一九六四年のときには千駄谷小の児童でありました。間近で見て体験した東京オリンピックの感動を、今の子どもたちに同じようにしっかりと体感してほしいと願っています。

 二〇二〇年のオリンピック・パラリンピックでは、渋谷の子どもたち一人一人が世界の国々を身近に感じ、多くの外国の人々と交流できる大きな機会です。これから未来に向かって大きく羽ばたき、国際社会を生き抜いていく子どもたちのグローバル感覚を身につける絶好の教育機会として、オリンピックに関わる様々な教育活動をこれからも検討してまいります。

 以上、答弁といたします。



○議長(前田和茂) 伊藤議員。



◆八番(伊藤毅志) 我が会派では、代表質問の際には、なるべく提案型の質問にしようというふうにいつも確認し合っています。ですから、新しいことを幾つも提案することになって、それが全て受け入れられるわけではないことはもう重々承知をしながら、もうちょっと期待はしていたんですけれども、区長、各部長、教育長から御答弁をいただきました。ただ、全部が全部だめということではなくて、これからいろいろと一緒に考えて議論をしていける課題だろうというふうに認識をしておりますので、よろしくお願いをしたいと思います。

 その中で一点だけ確認をさせていただきたいんですけれども、危機管理対策部長から御答弁いただいた客引き等の禁止条例の進捗についてです。

 非常にいい答弁で、これはもうどこの自治体よりも先進的で、本当に厳しい罰則を持ったすばらしい条例になるだろうなというふうに思うんですけれど、私が質問の中で一点言わせていただいたのは、具体的な例を挙げると、竹下通り商店街や何かで未成年者だと明らかにわかっている修学旅行の格好をしている学生なんかに客引きがしつこく寄ってきて物を売りつけるという物販のことも、それを罰則に入れるべきじゃないかというふうな提案をさせていただきました。先ほどの答弁の中では、どうも物販のことが触れられていないようなので、その点だけ一点確認をさせていただければと思います。よろしくお願いします。



○議長(前田和茂) 伊藤議員、柳澤部長でよろしいですか。



◆八番(伊藤毅志) はい。



○議長(前田和茂) 柳澤危機管理対策部長。



◎危機管理対策部長(柳澤信司) 無所属クラブ、伊藤毅志議員の再質問にお答えさせていただきます。

 先ほど申し上げました客引き行為防止条例でございますが、禁止条例ですね、これにつきまして、今、物販というような再質問だったかと思います。

 これにつきましては、非常に幅広いというところでちょっとなかなか難しいというふうに考えてございます。また別のところで対策を考えたいというふうに今考えて、そういう上で検察との協議に入っているというところでございます。御理解いただきたいと存じます。

 以上、答弁とさせていただきます。



○議長(前田和茂) 伊藤議員。



◆八番(伊藤毅志) 区長から御答弁していただけないわけがわかりました。

 ただ、客引き全般ですね、物販に限らずお金を対価として売っているわけですから、物販であろうと、例えばエステであろうと居酒屋であろうと、それは大きな私は差がないんじゃないかと思うので、ちょっと理解の方向を変えていただいて、是非そういうわかりやすい例はきちっと取り締まれるように何か対策を考えていただければということをお願いをしておきます。

 国連憲章には、オリンピック開催期間中の文化イベントを開催するということがうたわれております。二〇一二年のロンドンオリンピック・パラリンピックのときも、一月間にわたってロンドンの各市内でいろんな文化イベントが開催されたと聞いております。

 本年七月十三日、来月でございますけれども、宮下公園、神宮通り公園を中心に開催される「渋谷ズンチャカ!」SHIBUYA STREET JAZZこそ、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックの際、世界中から渋谷区を訪れる外国人、日本人観光客の皆様をお迎えするために、渋谷区を代表する文化イベントに育て上げようと桑原区長の大きな御理解もいただいて、渋谷区の共催事業として立ち上がったイベントでございます。

 先ほど、広瀬誠議員からの放課後クラブでのジャズ教育の提言、大いに結構だというふうに思います。老若男女、区民こぞって二〇二〇年の折にはジャズで、音楽でおもてなしをしていければいいな、なんていうふうに考えております。「渋谷ズンチャカ!」もよろしくお願い申し上げます。

 最後に、無所属クラブ四名のメンバーは、それぞれの活動を通じて、渋谷区民「みんなの笑顔」を目指してコピッとしっかり頑張ることをお誓いし、全然うけませんでしたね、質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。



○議長(前田和茂) 議事進行上、暫時休憩いたします。

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   休憩 午後六時十八分

   再開 午後六時四十分

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○議長(前田和茂) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 区政一般に関する質問を続行いたします。

 三十番吉田佳代子議員。



◆三十番(吉田佳代子) ようやく本日のトリとなりました、私、吉田佳代子でございます。よろしくお願いいたします。

 それでは、民主党渋谷区議団を代表して区長、教育長に質問をいたします。

 まず、特別養護老人ホームについてであります。

 警察庁によると、二〇一三年の一年間に認知症が原因で徘回し、行方不明になったとして警察に届け出があった人の数は全国で一万三百二十二人に上り、うち百五十一人の所在が判明しておらず、また、警察に保護されたものの住所や名前などの身元がわからない人は本年五月末時点で十三人に上ることがわかりました。今後、警察は、身元不明の遺体と認知症による行方不明者の照合を行うシステムを活用し、髪の毛や所持品などからも身元を検索できるよう対応していくということです。

 本年六月五日には、十八年前に埼玉県狭山市の路上で保護され、身元不明のまま同市内の特別養護老人ホームで暮らす認知症の男性が渋谷区の方であったことが判明いたしました。親族の話によると、一人で散歩に出かけたまま帰ってこなかったと説明しており、認知症による徘回の問題が浮き彫りになっています。

 渋谷区では、認知症施策推進五か年計画(オレンジプラン)に基づき、認知症については早期診断が早期対応につながることから、要支援の段階以前の方も含めてケアを行っているところです。しかし、どんなに頑張っても在宅での介護には限界があります。

 本人及び家族を救うための最後のとりでとなる特別養護老人ホームですが、厚生労働省は昨年九月に開かれた社会保障審議会介護保険部会で、特別養護老人ホームへの入所を要介護三以上に限定することを提案いたしました。入所を希望しながら在宅での生活を余儀なくされている高齢者に配慮し、要介護者を支える施設として機能の重点化を図っていくのが狙いです。

 渋谷区では、昨年は六百八十一人が入所申し込みを行い、そのうち在宅で待機している要介護四の人の数は七十三人、要介護五の人の数は四十人で、待機者の一六・六%に該当いたします。また、昨年の新規入所者数は二百五十七人で、そのうち要介護一、二の人の数は十七人となっており、その割合は約六・六%と低い数値となっております。この数値から、要介護四、五でありながらも自宅待機をしている方がいらっしゃるものの、新規入所者は要介護度のより高い方から入所していることがわかります。

 既存の入所者の利用は継続しながらも、新規の入所者を限定していくのが厚生労働省の提案ですが、入所している要介護一、二の方の入所理由は、介護者不在、介護困難、住居問題、認知症のBPSDなどとなっており、一概に要介護度の低い方を在宅にすることもできないと思います。

 こうした状況下で、審議会の中で「入所判定基準に基づき、各施設の平均要介護度も重度化している。今後も事業者の主体性に任せるべきだ」と、「入所者を限定することは問題である」という認識もあります。どなたを優先して入所していただくことがベストなのか、苦慮するところであります。

 さて、昨年の四月には定員八十名の特別養護老人ホーム、「杜の風・上原」が開設されました。その中で、三床から五床についてはベッドシェアリングという方法で、およそ三カ月ごとに自宅と施設の生活を繰り返すことによって最終的には自宅で生活できるようになっていただくという制度が取り入れられています。この制度の利用者は六人から十人で、新しい試みとして期待が寄せられています。

 国の方針が毎年変更されていく中、民間事業者と区がアイデアを出し合いながら地域住民のニーズに即した施設運営を行ってきましたが、今後の特別養護老人ホームの運営の考え方について区長に伺います。

 次に、成年後見制度についてであります。

 平成十二年に施行された成年後見制度ですが、十四年間でこの制度は多くの方々に普及し、利用が進んでまいりました。一方で、課題も多く見られました。後見人となった親族による被後見人の財産の着服が問題となったことにより、平成二十三年四月には後見制度支援信託制度が導入され、後見人不足が課題となったことから平成二十四年四月には市民後見人の育成が努力義務化され、また、投票権を失っていた被後見人の権利回復のため、平成二十五年六月三十日には成年被後見人の選挙権の回復等のための公職選挙法等の一部を改正する法律が施行されました。

 厚生労働省はこの制度を高齢者、障害者を守る重要なものと位置づけ、一つ一つ制度自体の不備と問題点を解決しながら今に至っていると思います。

 通常であれば親族が申し立てを行うところですが、区長が申し立てを行うケースもあります。親族がいないか不明である場合、親族がいても音信不通や申し立てを拒否したり、虐待を行っている場合です。そのような場合、これらの方々の保護の必要性について迅速かつ的確に情報を入手することができ、本人の利益の保護のために申立権を適切に行使できる機関として、区長が申し立てを行うことができます。

 渋谷区では、直近の六年間では四十四人の方に対し、区長申し立てにより後見人の手配をしてまいりましたが、まず、どのようなケースが多かったのでしょうか。また、虐待による申し立てはあったのでしょうか。

 今の成年後見制度は、まだまだ課題が残されています。後見人の職務範囲はあくまで被後見人の財産管理と契約などの法律行為に限られており、その範囲外と解釈される死後事務や手術等の医療行為の判断がグレーゾーンとなってしまっています。死亡者については行旅死亡人扱いとなったり、医療行為については、本来であれば同意者がいない場合には医師は手術を行えませんが、緊急を要する場合には医師の裁量で手術が行われるケースもあると聞いています。

 本来であれば、グレーゾーンを残さず国が法整備を行うべきと考えますが、今後、区としてはどう対応すべきか区長に伺います。

 次に、循環型社会についてであります。

 文部科学省は平成二十四年三月、スポーツ基本法の規定に基づき「スポーツ基本計画」を策定し、これを今後の日本のスポーツ施策の具体的な方向性を示すものとして、国、地方公共団体及びスポーツ団体等の関係者が一体となって施策を推進していくための重要な指針として位置づけました。

 スポーツ基本計画は、十年間程度を見通した基本方針を定めるとともに、平成二十四年度からおおむね五年間に総合的かつ計画的に取り組む施策を体系化しています。

 その中で「スポーツ界における好循環の創出に向けたトップスポーツと地域におけるスポーツとの連携・協働の推進」という項目があり、「国及び地方公共団体は、トップスポーツと地域におけるスポーツの人材循環を創出するため、地域におけるスポーツ活動の中から潜在的能力のある次世代アスリートを戦略的に発掘・育成する体制を整備するとともに、将来的には、育成されたアスリートが総合型クラブ等においてすぐれた地域のスポーツ指導者となり、自身が有する技術や経験、人間的な魅力をジュニアの育成や地域貢献等に還元し、あわせて自らの指導者としてのスキルアップを図るという流れをつくり出すことにより、人材の好循環のサイクルを確立する」とされています。

 渋谷区にある岸記念体育会館には、日本テニス協会、日本ホッケー協会、日本レスリング協会など多くのスポーツ関連協会があり、今後、こういった団体と手を組んでスポーツ推進計画を策定し、循環型社会をつくっていくことが必要ではないかと思いますが、教育長の御所見を伺います。

 次に、子どもの個性と才能についてであります。

 さて、才能発掘はスポーツだけに限ったことではありません。オリンピックと名のつくものには算数オリンピックや生物学、地学などのオリンピックもあります。多くの保護者の方が、子どもの才能を見つけ、それを伸ばし、幸せな人生を送らせてあげたいと思っていると思います。実際どのような才能があるのかわからなくても、心のどこかでは「きっとうちの子は天才だ」と考えているかもしれません。自分の子どもの可能性を信じる姿はとても美しいと思います。

 それでは、才能とは何かということですが、運動会の駆けっこで優勝した、絵画展で入賞した、ピアノコンクールで優勝したなど目に見えてわかりやすいものもあれば、片づけが上手、前の日に必ず翌日の授業の準備ができるなど、ふだんのちょっとした生活の中で気づくことのできるものもあると思います。

 学校は、文部科学省から来たカリキュラムなどに基づき学年別に学力、体力をつけるほか、子どもの個性や才能を伸ばす機関でもあり、渋谷区でも多種多様の努力を重ねてこられたと思います。学校にいる時間に家庭では見せない子どもたちの顔があるかもしれません。先生方の観察力で保護者と子どもの架け橋となり、保護者の方が子どもの気づかなかった才能に気づくこともあるかもしれません。

 さて、子どもたちが自分のよいところを理解し、それを生かし、幸せな人生を送っていくため、今、渋谷区で取り組んでいる子どもたちの才能と個性を伸ばす取り組みの考え方について教育長に伺います。

 次に、ICT(情報通信技術)活用と生涯学習についてであります。

 パソコンや携帯電話の普及で、世の中の仕組みは大きく変わってまいりました。パソコンや携帯電話を開けばたくさんの情報を得ることができ、買い物一つとっても、手軽に特産品などのお取り寄せができるようになりました。

 学校教育において、文部科学省は総務省と連携し、一人一台の情報端末や電子黒板、無線LAN等が整備された環境のもとで、ICTを効果的に活用して子どもたちが主体的に学習する「新たな学び」を創造するための、学びのイノベーション事業を実施してまいりました。

 さて、学校に限らず、文部科学省は生涯学習においてもICTの活用を推進しています。高齢者の方々にインターネットを日常生活の中で活用するための基本的な能力や知識を身につけていただき、楽しみながらインターネットを活用し、より快適な生活を送れる力を身につけていただくことが目的です。

 渋谷区では、高齢者の生涯学習の推進としてシニアいきいき大学があります。教養・文化講座では俳句やコーラス、日本民謡、英会話があり、趣味の講座としてはカラオケやフラダンスなどが行われています。特にパソコン教室は予約がとれないぐらいの人気で、先生の教え方が上手でわかりやすいと高い評価を受けています。

 高齢者の方々がパソコンを駆使してメールができるようになったり、インターネットショッピングができるようになったり、また調べ物ができるようになったり、できることが増えることは若さへのつながりにもなると思います。

 さて、この高い評価を受けているパソコン教室ですが、「その場ではとてもよくわかってとても楽しいのだが、家に帰っていざ自分でやってみようとすると忘れてしまっている。DVDなどで学んだことを復習できるような取り組みができないだろうか」というお声をいただいています。

 DVDなどを活用することで、予約のとれない方にも貸し出しをし、予約を待っていただく間、自宅学習をしていただいたり、授業を休んでしまった方への補講のツールとしても活用できるのではないかと思いますが、区長に伺います。

 次に、寄附制度についてであります。

 二〇二〇年の東京でのオリンピック・パラリンピック開催が決定し、多数の議員がまちのあり方などについて質問をいたしました。

 先日、都市環境委員会で千駄ヶ谷駅前の公衆便所の視察に参りましたが、千駄ヶ谷駅前は、国立競技場につながる駅にもかかわらず出入り口が小さく、人があふれ返ることが必至で、老朽化した公衆便所をどのようにしていくのか、案内板はどうするのか、道路の整備はどうしていくのか、やらなければならないことが山積しているように感じました。

 今後、渋谷区でも計画的にまちづくりを行い、必要な場所に必要な整備を進めていくと思いますが、そのためには財源確保も必要になってくると思います。

 さて、そのような中、財政的な負担の軽減とオリンピックへの参加促進のため、寄附制度の活用をしてはいかがでしょうか。

 ふるさと納税制度の発足で、都道府県区市町村に対する寄附金のうち二千円を超える部分について、一定限度額まで、原則として所得税と合わせて全額が控除されるようになり、この寄附制度を活用される方が多くなっています。名称は「ふるさと」とついていますが、自分のふるさとだけに寄附ができるわけではなく、どの自治体にも寄附ができ、その資金を活用してほしいという思いで寄附をする方がいる一方で、各自治体がこの寄附制度を活用して、お礼として特産品を贈呈することも多く、その特産品目当てで寄附をする方もいらっしゃると聞いています。

 平成二十五年度は、渋谷区民の方々が他の地域に総額が約五千万円を寄附し、寄附金控除の適用を受けています。一方、渋谷区に対する個人からの寄附は約百五十万円余となっており、他の地域にお金が流れてしまっていることがうかがえます。

 さて、渋谷区では残念ながら特産品と言えるものが見当たらないのですが、オリンピックのためとはいえ、ただ寄附を募るのでは資金は集まらないのではないでしょうか。

 以前、私はニコラ・テスラの銅像を建てる活動に参加をしました。その銅像の裏には寄附者の名前が刻まれています。子どもをお持ちの方は、子どもの名前を銅像に残してあげたいという思いで寄附をしてくださいました。

 寄附者が直接物を得る形ではありませんが、心に残る記念植樹や記念碑、タイムカプセルなどの方法もあるかもしれません。しかし、目的はあくまでも施設整備と参加型オリンピックのための寄附ですので、多額の費用がかかっては意味がありません。

 そこで、庁舎建替えも踏まえて、寄附者の方々の名前を記録として残せるようなオリンピックを記念するものを企画し、多くの方々とオリンピックをつくっていくのはいかがでしょうか。区長の御所見を伺います。

 次に、バリアフリーについてであります。

 現在、少子化が進み歩道橋を使う子どもが減る一方で、バリアフリー化の流れで歩道橋が高齢者や障害者にとってのバリアになってきてしまったため、東京都では歩道橋の撤去を加速させています。「歩道橋がまちの景観を損ねている」として地域住民が撤去を求める例も多く、利用者の減った歩道橋は基本的に撤去を進めるとし、歩道橋が撤去された地元住民からは「通りがすっきりした」「道幅が広くなり通りやすくなった」などの声が寄せられています。

 また、一方では、歩道橋を撤去し横断歩道をつくった場合、交通渋滞が増える可能性もあります。結果として排ガスや騒音による周辺住民への影響や、ガソリンの消費量の増加により、CO2削減という目標から一歩後退することも考えられます。

 しかし、段差が高齢者、障害者にとってバリアなのは確かで、高齢化社会の進む中、歩道橋が減るのは時代の流れであり、歩道橋撤去後の信号の整備や交通量の特に多いところでは歩道橋へのエレベーターの設置は、歩行者が安全に道路を渡るためにはバリアフリー法の趣旨も踏まえて、関係機関と調整しながら総合的、計画的に実施しなければならないものと考えます。

 また、渋谷区では橋りょう長寿命化修繕計画も公表されており、修繕なのか撤去なのかを調査・検証し、今後の歩道橋対策を決定されていくかと思いますが、その計画と考え方を区長に伺います。

 最後に、契約についてであります。

 公有地を購入する場合、一般の不動産売買とは異なり、仲介業者が介入することは少ないと伺っています。個人や法人における一般の不動産売買であれば大半が、宅地建物取引主任者が仲介業者として、宅建業法に基づき権利関係、用地測量、障害物の調査、法令上の制限など事細かに決められている不動産に関する調査項目に基づき調査を行い、トラブルなどが起きないように契約を行いますが、公有地の売買に関しては各自治体によって取り扱いが様々です。自治体によっては事業用地取得事務規則があり、その中に調査項目が列挙されていたり、価格に関して審議を行う第三者による審議会が設置されたりしています。

 現在、渋谷区では規則や第三者による審議会が存在しませんが、公有地取得の際の事前調査はどのように行われているのでしょうか。

 また、契約の透明性の確保と危機管理の面から、今後、規則や審議会が必要ではないかと考えますが、区長の御所見を伺います。

 以上、御答弁よろしくお願いいたします。



○議長(前田和茂) 桑原区長。



◎区長(桑原敏武) 民主党渋谷区議団、吉田佳代子議員の代表質問に順次お答えをしたいと存じます。

 最初に、特別養護老人ホームについての運営についてお尋ねであったと思います。

 国は地域包括ケアシステムの構築の中で、特養の位置づけについては原則として新規入所者を要介護度三以上の高齢者に限定することで、在宅での生活が困難な中重度の要介護者を支える施設としての機能に重点化することとしております。

 本区はこれまで国の基準に基づき、透明かつ公平な、円滑な施設入所が行われることを目的として、渋谷区特別養護老人ホーム入所方針を定めており、このことに基づき入所優先度の判定をしてまいりました。入所指針では、要介護度が高い場合は配点を高くするなど、介護を必要とする程度並びに介護提供の環境、並びに困難性など入所希望者の状況を点数化し、より客観的に入所優先度を明らかにするものでございます。今後もこの入所判定基準を堅持し、これに基づいて入所者を決定してまいりたいと存じます。

 一方、杜の風・上原で実施しております、運営事業者からの提案であるベッドシェアリングでございます。在宅での生活を支援する新しい仕組みとして全国的に注目されているところでございます。

 しかしながら、こういうことによってこの定員枠を拡大することが一方ではできる反面、この対象者の選択や期間の設定などの問題もあり、今まで、この加齢が進んでいけばそのローテーションを持ち続けることができるか疑問もあるところでございます。成果を分析し、これからの取り組みについても検討してまいりたいと存じます。

 今後も区と特養運営事業者がその理念や運営方針を共有し、事業者の主体性を生かしながらも効率的、効果的運営を進めていくよう指導してまいりたいと存じます。

 成年後見制度について二点お尋ねがございました。一つは、親族がいない場合など区長が申し立てをするケースもあるが、どのような場合が多いのか、また虐待による事例はあったかということが一つ。もう一点は、この被後見人が亡くなった場合の事後処理や手術の同意など医療行為の判断など、グレーゾーンについてどのような取り扱いをするのかというような御質問であったと存じます。

 一点目の区長申し立てに至るケースについては、過去の六年間の状況を見てみますと、その多数を占めておりますのが親族がいないなどの理由で協力を得ることが困難であったケースでございます。

 また、虐待による事例もございました。

 次に、後見人の職務範囲についてでございますが、その職務範囲は、いわゆる身上監護、財産管理であり、医療同意などは含まれておりません。区としては、国の法整備の動向を踏まえながらその対応を決めてまいりたいと、このように存じます。

 次に、渋谷いきいき大学について、パソコン講座の人気が高く抽せんになっているが、これをDVD化などすることについての御提言でございました。

 シニアいきいき大学は、区内のシニア世代に対して学習活動を推進して教養を高めるとともに、仲間づくりの支援をするため、各種の講座を開催しております。中でもパソコン講座は、インターネットの利便性の認識が深まるにつれて人気が高くなっており、御希望者は多く、受講者は抽せんで決定をする状況でございます。

 この講座はあらかじめ講師が独自に作成したテキストを使用しており、わかりやすい授業を行っており、講座の中で実際のパソコンを操作してみて、不明な点はその場で講師に教えていただくということが大きなメリットに相なっているわけでございます。このように、直接講師が指導をすることによって理解を深めることにつながっており、講座の内容をDVD化することについては、この目的を達成することはできないと考えており、そのような御提言について、現段階では考えていないところでございます。

 次に、オリンピック・パラリンピック等々を踏まえて、この財源確保が重要であると、寄附制度についてお尋ねがございました。

 区庁舎建替えも踏まえて、寄附者の名前を記録として残せるようなオリンピックを記念するものを企画し、寄附の促進を図ってはどうかという御提言をいただきました。

 こういうことについてはどちらかといえば、神社の寄附などでは瓦を寄附をさせてその折に名前を記名するという例はあるわけでございますけども、社会一般ではなかなか難しいと、このように思っております。目的をしっかりさせてそのことに対して寄附をお願いをすると、そのことに対しては寄附の対応は快くしていただいている。それがフィンランドへの小中学生の派遣であったり、あるいは施設運営についての企業寄附であったり、ネーミングライツあるいは「くみんの広場」などのいろんな場合には、その目的がしっかりしているということから比較的財源の確保について御協力をいただいているということでございます。

 議員の御提案については御意見として承っておきたいと、このように存じます。

 歩道橋についてでございます。

 区内の都道において、バリアフリー化の流れで横断歩道の撤去が進んでおり、区道についても広尾中前歩道橋の撤去を予定しているところでございます。

 本区では、橋りょう長寿化修繕計画に基づく、老朽化した橋りょうを計画的に維持・管理することでライフサイクルコストの縮減を図っており、五年に一度の健全度調査により計画の見直しを行うこととしております。歩道橋に関しては、健全度調査のほか利用実態、地域の意向、交通安全等様々な視点からその必要性を検証し、修繕なのか撤去なのかを総合的に判断することとしております。

 最後に、契約について、公有地取得の際の事前調査についてどのように行っているか、また、規則の制定や審議会が必要ではないのかというお尋ねでございます。

 区の事業用地の取得に当たりましては、その対応はケース・バイ・ケースでありますが、通常は、事業を所管する部局と総務部が連携して取得交渉に当たることとなっております。その際は、同時に物件について多角的に調査・確認をする、その物件に欠陥がないか、あるいは抵当権が入っていないか、あるいは使用に耐え得るか不動産鑑定士による鑑定評価などを実施し、専門家のアドバイスも受けながら、この適正な価格や契約条件による取得に努めているとこでございます。

 場合によっては、今回の場合のように総務区民委員会にお願いをして実地に見ていただく、そのようなことも手段としてあろうかと、このように思っております。

 御提案の規則や審議会につきましては、一般的な規則の内容が実効性あるものにはなかなかなり得ない、このように思っておりまして、審議会等につきましては御意見としてお聞きしたいと存じます。

 以上、答弁といたします。



○議長(前田和茂) 森教育長。



◎教育長(森富子) 私には、教育に関して二点のお尋ねですが、順次お答えをしたいと思います。

 まず、好循環のサイクルを確立することが必要ではないかとの御提言でございます。

 私は、スポーツは、アスリートを育成するという視点だけではなく幅広い要素を持っていると考えております。すなわち、プロスポーツを含めた競技スポーツにおいては技能を高め、競い合う楽しみを目的といたしますが、趣味や生涯スポーツとして親しい仲間との交流、またストレスの解消を含めた健康の保持増進を目的としたもののほか、運動療法、リハビリのために行うことなどの要素を持つものとなってきました。スポーツが健康に重要な役割を担うものとして認識され、スポーツが持つ可能性や社会に与える影響は、誰もが認めるものになっております。

 渋谷区教育委員会においては、教育目標に基づき毎年基本方針を作成しております。その基本方針を受けて重点施策を定めることにより、スポーツ推進を図っております。

 教育委員会といたしましては、現在のところ競技力の向上のみに重きを置くのではなく、基本方針や重点施策により、また、区の健康増進計画にある栄養や生活リズム、休養なども視野に入れ、誰もがいつでも取り組むことができるスポーツ活動を支援することが、より重要であると考えております。オリンピック・パラリンピックの東京での開催を契機に、スポーツを日常生活に定着させるため区の健康日本一事業と連携して取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、子どもの才能と個性を伸ばす取り組みと、その考え方についてのお尋ねです。

 子どもは一人一人様々な能力や可能性を持っています。それを引き出し、伸ばしていくのが学校教育であると私は考えています。

 子ども一人一人の能力や可能性を引き出すためには、教員の指導力の向上が不可欠です。私は今年度、教育委員会の重点事項の一つに「教員の指導力の向上」を挙げています。これは、まず子ども一人一人に基礎基本の学力をしっかり身につけさせたいからです。さらに、道徳や教育相談などの教員研修を行い、子どもの心を育み、よさを見つける指導力の向上を図ってまいります。

 子どもの才能は多種多様です。その才能を見つけるために、様々な体験ができる場が必要だと考えています。そこで、教育委員会では各学校が地域の人材等を活用してスポーツティーチャーや日本文化、手芸、料理を教える先生を紹介するとともに、多様な体験活動ができるように支援をしています。自分では運動が苦手だと思っていた子どもがスポーツの楽しさに気づいたり、日本の伝統文化に触れ感性を刺激されたりしています。

 今後もさらなる教員の指導力向上を図るとともに、区内の人材を活用した支援をしてまいりたいと考えております。

 以上、答弁といたします。



○議長(前田和茂) 吉田議員。



◆三十番(吉田佳代子) まず、成年後見制度についてでありますけれども、本日の新聞で、昨年の首長申請が全体の一四・七%に上って、子に次ぎ第二位となったということが掲載されていました。ひとり暮らしの高齢者や、親族がいても介護放棄や虐待があったりということが要因ですけれども、是非今後も迅速かつ適切な対応をお願いしたいと思います。

 それから、循環型社会についてでありますけれども、ちょっとお答えのほうが、はっきりしたことがよくわからなかったのですけれども、やらないという趣旨の−ということだったんでしょうか。もしそういうことであれば、せっかくですね、スポーツ基本法ができ、スポーツ基本計画というものが作成され、国がようやくスポーツに目を向け始めているところでありますので、横断的な取り組みができるところまでやっと来たわけですから、是非検討していただきたいなと思いますけれども、これについては再質問をさせていただきます。

 それから、シニアいきいき大学ですけれども、質問内容に少し誤解があったのかなと思うんですが、区長は今、直接授業を受講することが特徴となっていて、それが大事なんだということだったんですけれども、授業を受けられた方が、家に帰って忘れてしまうのでDVDを活用したいんだというお話だったんですね。ですから、それについても改めて答弁をお願いしたいと思います。

 また、契約については、規則であると実効性あるものとならないというふうにおっしゃっていたんですけれども、実効性ある規則をつくっていけばいいんじゃないかなというふうに思いますけれども、これについても再質問をいたします。

 よろしくお願いします。



○議長(前田和茂) 桑原区長。



◎区長(桑原敏武) 吉田佳代子議員の再質問にお答えをさせていただきたいと存じます。

 最初に、このパソコン講座について、聞いた人が忘れるというんですけれども、忘れたときには翌日教えてくれるんですよ。ですからそういうときを御利用なさってですね、やればいいと思います。わざわざDVD化しなくてもですね、そのほうが、パソコンもあるわけですから、そのほうがより有効だと思いますから、そうしていただきたいと、このように思います。

 それから、もう一つは規則を制定したらどうかということであったと思いますが、実際にこれを見てみますとですね、結局この事業取得用地について、言っていることは当たり前のことを言っているだけで、取得計画の策定とかですね、候補地の選定とか交渉ということであって、今、議員さんがおっしゃっていた目的として、何というんですか、透明性を確保するとかいうような目的のためにそうやったらどうかということでございましたけれども、結局はですね、規則を定めてもそういうような目的にはなかなかそぐわないんじゃないか。やる内容がですよ、そぐわないんじゃないか、そのようなことからですね、規則に定めるようなことをやってもおっしゃるようなことには相ならない。なくてもあっても結果的には同じような結果を生んでいるように私は判断したものでございますから、そのような答弁をさせていただきました。

 御理解をいただきたいと思っています。



○議長(前田和茂) 森教育長。



◎教育長(森富子) 好循環のサイクルについての再質問にお答えをします。

 渋谷区教育委員会においては、教育目標に基づいて毎年基本方針を作成しております。生涯学習と文化・スポーツ活動の推進を挙げ、人々が生涯を通じて自ら学び、文化やスポーツに親しみ、社会参加できる機会の充実を図るものとしております。その基本方針を受けて重点施策を定めることにより、スポーツ推進を図っております。

 今年度の重点施策では、スポーツを推進し、スポーツ機会の充実により、子どもの体力づくり、子どもから高齢者までの健康づくりを支援することや、トップアスリートによるスポーツ指導の機会を充実することなどを定めています。また、地域に根差した渋谷区体育協会や地区体育会、スポーツ推進員などと協力しながら、子どもから高齢者の方々にスポーツや運動の機会を提供しております。

 渋谷区教育委員会としましては、当面はこの方法で進めてまいりたいと考えております。

 以上、答弁といたします。



○議長(前田和茂) 吉田議員。



◆三十番(吉田佳代子) 残念ながら最後まで教育長と私は、質問と答弁がかみ合わなくて、聞きたいことは聞けなかったなと思います。

 先日、東京都が、建設にかかわる方の人手不足と材料費の高騰を理由にオリンピック施設の予定の変更をいたしました。これは、必要なところは状況に応じて適切に変更することも必要だと思いますけれども、区の事業も例外ではないと思います。日々の動向を見据えて検証し、決定していくことが大切だと認識しております。

 今後も私たち民主党渋谷区議団は日々の動向をしっかり見据え、努力を重ね、仕事をしてまいることをお約束を申し上げて、私の質問を終了いたします。

 ありがとうございました。



○議長(前田和茂) 以上をもって区政一般に関する質問を終わります。

 これから日程に入ります。

 日程第一を議題に供します。

   〔藤田次長朗読〕

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△日程第一 会期決定の件

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○議長(前田和茂) お諮りいたします。

 本定例会の会期は本日から七月一日までの十四日間とすることに御異議ありませんか。

   〔「異議なし」の声あり〕



○議長(前田和茂) 御異議ないと認めます。

 よって、会期は十四日間と決定いたしました。

 日程第二を議題に供します。

   〔藤田次長朗読〕

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△日程第二 議会運営委員一人選任の件

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○議長(前田和茂) 本件については、議会運営委員の欠員を補充するものであります。

 議会運営委員一人につきましては、本職から指名することに御異議ありませんか。

   〔「異議なし」の声あり〕



○議長(前田和茂) 御異議ないと認めます。

 よって、直ちに指名いたします。

  五十嵐千代子議員

 以上のとおり指名いたしました。

 被指名者を議会運営委員に選任することに御異議ありませんか。

   〔「異議なし」の声あり〕



○議長(前田和茂) 御異議ないと認めます。

 よって、さよう選任されました。

 お諮りいたします。

 本日の会議は議事の都合により延会することに御異議ありませんか。

   〔「異議なし」の声あり〕



○議長(前田和茂) 御異議ないと認めます。

 よって、本日の会議はこれをもって延会することに決定いたしました。

 次回の会議は、明六月十九日午後一時に開議いたします。

 なお、日程は当日、文書により御通知いたします。

 本日の会議はこれをもって延会いたします。

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   延会 午後七時二十六分

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右会議の経過を記載し、その相違ないことを認め署名する。

渋谷区議会議長   前田和茂

渋谷区議会議員   古川斗記男

渋谷区議会議員   岡田麻理