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東京都 世田谷区

平成17年  6月 定例会−06月09日-02号




平成17年 6月 定例会
平成十七年第二回定例会
世田谷区議会会議録第十号
六月九日(木曜日)
 出席議員(五十一名)
一番   新川勝二
二番   下山芳男
三番   赤沢雅彦
四番   稲垣まさよし
五番   すがややすこ
六番   竹村津絵
七番   吉田恵子
八番   桜井純子
九番   大場康宣
十番   新田勝己
十一番  石塚一信
十二番  羽田圭二
十三番  山木きょう子
十四番  あべ力也
十五番  桜井征夫
十六番  西崎光子
十七番  佐藤弘人
十八番  高橋昭彦
十九番  菅沼つとむ
二十番  鈴木昌二
二十一番 原田正幸
二十二番 五十畑孝 司
二十三番 里吉ゆみ
二十四番 中里光夫
二十五番 岸 武志
二十六番 山口 拓
二十七番 関口太一
二十八番 栗林のり子
二十九番 谷 逸子
三十番  岩本?昌
三十一番 宍戸教男
三十二番 山内 彰
三十三番 平山八郎
三十四番 田中優子
三十五番 富永早苗
三十七番 上川あや
三十八番 上島よしもり
三十九番 諸星養一
四十番  飯塚和道
四十一番 市川康憲
四十二番 川上和彦
四十三番 畠山晋一
四十四番 小畑敏雄
四十五番 小泉たま子
四十六番 大庭正明
四十七番 青空こうじ
四十八番 木下泰之
四十九番 下条忠雄
五十番  長谷川義樹
五十一番 板井 斎
五十二番 増田信之
 欠員(一名)
三十六番
 出席事務局職員
局長     長原敏夫
次長     霜越 收
庶務係長   長谷川哲二
議事担当係長 星 正彦
議事担当係長 岡本守広
議事担当係長 秋元勝一
議事担当係長 望月敬行
議事担当係長 小池 篤
議事担当主査 渡部弘行
調査係長   荒井洋子
 出席説明員
区長     熊本哲之
助役     平谷憲明
助役     山田真貴子
収入役    根岸道孝
世田谷総合支所長
       石濱信一
北沢総合支所長
       真野源吾
玉川総合支所長
       大西哲夫
砧総合支所長 稲垣 修
烏山総合支所長
       佐藤 洋
政策経営部長 西澤和夫
地域情報政策担当部長
       佐藤健二
研修調査室長 四元秀夫
総務部長   齋藤泰蔵
危機管理室長 室星計策
財務部長   阿部 修
生活文化部長 青木俊雄
環境総合対策室長
       志村千昭
産業振興部長 若林謙一郎
清掃・リサイクル部長
       堀川能男
保健福祉部長 秋山由美子
子ども部長  田中 茂
世田谷保健所長
       上間和子
在宅サービス部長
       亀田 都
都市整備部長 株木孝男
道路整備部長 板垣正幸
教育長    若井田正文
教育次長   庄司 衞
教育改革担当部長
       ?山 博
生涯学習・地域・学校連携担当部長
       水戸都紀子
総務課長   河上二郎
    ────────────────────
議事日程(平成十七年六月九日(木)午前十時開議)
 第 一 代表質問
 第 二 一般質問
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本日の会議に付した事件
 一、日程第一 代表質問
 二、日程第二 一般質問
    ────────────────────
    午前十時開議
○菅沼つとむ 議長 ただいまから本日の会議を開きます。
    ────────────────────
○菅沼つとむ 議長 直ちに日程に入ります。
△日程第一を上程いたします。
 〔霜越次長朗読〕
 日程第一 代表質問
○菅沼つとむ 議長 昨日に引き続き、代表質問を行います。
 質問通告に基づき、発言を許します。
 自由民主党を代表して、四十四番小畑敏雄議員。
   〔四十四番小畑敏雄議員登壇〕(拍手)
◆四十四番(小畑敏雄 議員) おはようございます。昨晩は、皆さん、テレビの前にくぎづけになっておられたのではないでしょうか。ジャパンイレブン、感動をありがとう。
 名ラガーマンの言葉に、「ワン・フォー・オール
オール・フォー・ワン」という明言があります。一人一人が自分のポジションを忠実にこなしていけば、チームの勝利につながるという意味だと思います。きのうのジャパンイレブンもそれを実行したからこそ、三回連続のワールドカップに出場権を得たのではないでしょうか。
 このことは、実は世田谷区政にも言えると思います。それぞれの職員がそれぞれのポジションを、忠実に、そして区民のために一生懸命になってこなしていけば、このことが組織として活動し、そして、機能を上げ、区民のための区政発展につながることだと私は確信をしております。
 さて、本題に入ります。自由民主党世田谷区議団を代表して、質問をいたします。
 平成十七年度を迎え、はや二カ月が経過いたしました。この間の内外の諸情勢を見ますと、海外では、日本の国連常任理事国入りなどをめぐって中国で大規模な反日デモが行われました。その背景についてはさまざまな分析がなされておりますが、このデモにより邦人の安全が脅かされ、日本大使館などに多大なる被害をこうむるという事件が起こったことなど、大変遺憾であります。日本国として毅然たる態度をとることが必要ではないかと思うところであります。
 一方、国内では、兵庫県尼崎市で起こったJR西日本の脱線事故で多くの方々が被害に遭われ、百名を超す人命が失われました。心からお見舞いと哀悼の意を表します。原因のすべてはまだ明らかになっておりませんが、この事故を通じて、改めて緊急時の迅速な対応、円滑な連携、危機管理の重要性を実感させられたところであります。
 安全で安心のまちづくりを標榜されている熊本区長においても、同じ思いで、既に緊急時の対応などを職員に指示されたと聞いておりますが、ここでは改めて、区長就任以来力を注いでこられた危機管理対策へのより一層の取り組みをお願いするものであります。
 ところで、我が党が常々主張しております行政改革の取り組みについても、この間の全事業の見直しを転機とした改革の流れは評価するところでありますけれども、昨日も質問が出ていました職員の福利厚生問題など、区が雇用者責任として果たさなければならない事情もあるとは思いますけれども、区民の理解を得られないような特殊勤務手当を初め、互助関連の支出や被服貸与など、まだまだ課題が山積しております。早急に改善策を示し、改めるべきところは確実に実行するよう初めに強く要望して、質問に入ります。
 さて、熊本区長が就任して二年が経過いたしました。本年四月からは、「いつまでも住み続けたい『魅力あふれる安全・安心のまち世田谷』」の実現を目標とする新たな基本計画に基づく実施計画と行政経営改革計画の取り組みも始まっております。計画は、立てた以上、実現していかなければ意味がありません。四年間という任期の中で、さらなる頑張りを期待するところでありますけれども、折り返し地点に立ち、これまでの二年間の感想とこれからの二年間に向けた区長の区政運営についての基本的な姿勢について、まず伺いたいと思います。
 次に、都区制度改革の都区協議の状況について伺います。
 特別区は、平成十二年の都区制度改革により基礎的自治体となりました。しかし、平成十二年度の改革時に都区財政調整制度を通じた都区間の財源配分をめぐって大きな課題が先送りされております。ご承知のとおり、主要五課題の問題であります。都知事と区長会が平成十七年度までに解決することを都区協議会で確認しております。
 この重要課題の解決は、分権時代にふさわしい都区の新しい協力関係を築き、首都東京の内なる分権を推進し、大都市行政を分担する真のパートナーとしての都と区の連携により区民の福祉の向上を目指すものでなければならないはずです。
 我が党は、一日も早く都区双方が納得できる解決が図られるよう、去る五月九日に東京都議会自由民主党都区制度改革推進議員連盟と自由民主党区議会議員連絡協議会との共催で、都区制度改革促進決起大会を開催したところであります。
 改めて申しますが、主要五課題は、小中学校の改築需要への対応や清掃関連経費の取り扱いなど、いずれも区民の生活に直結する重要な課題であります。その解決のために残された期間はあとわずかであります。残された検討期間内での解決に向けて、改めて区長の決意を伺います。
 次に、砧総合支所庁舎などの整備とその周辺地区まちづくりについて伺います。
 先月報告がありました世田谷区庁舎整備調査研究報告書は、本庁舎と各総合支所庁舎の現状と問題点などを整理しています。そのまとめの中で、砧総合支所については、防災・災害対策の地域活動拠点として機能を果たし得ないおそれがあり、喫緊の課題として整備の検討を進める必要があることに加えて、今後、まちづくり交付金の活用を念頭に置いて、体系的な事業手法、スケジュール等の検討を行う必要があると報告されております。
 そこで、注目すべきは成城学園前駅周辺地区街づくり事業であります。既にこの事業は昨年度からまちづくり交付金を活用して計画的に整備が進められており、この整備計画では、地区内の道路や交通広場などの整備ばかりでなく、地域コミュニティーの形成、駅周辺の商店街など活力ある地域生活拠点づくりなどを目指すもので、砧総合支所庁舎などの整備にも活用できると伺っております。
 砧総合支所庁舎と砧区民会館については、バリアフリー化の問題や耐震性など、多くの問題を抱えていますし、敷地の南側と西側道路には、主要生活道路として拡幅整備の計画もあります。私は、このまちづくり交付金を活用して、地域コミュニティーの形成機能を高めるような施設整備も必要であり、その機能が砧総合支所や砧区民会館に求められると考えております。
 そこでお尋ねをいたします。この地区のまちづくり交付金の交付期間は平成十六年度から平成二十年度までの間ということでありますけれども、この交付金の活用を含めた砧総合支所と砧区民会館の整備に区はどのように取り組んでいくのか。また、今後のスケジュールについての考えをお聞きいたします。
 次に、災害対策の関連で、まず災害対策総点検について伺います。
 現在、区は、昨年九月に実施した図上演習訓練の検証結果や新潟県中越地震での教訓を踏まえて災害対策点検を進めており、先日のオウム問題・災害・防犯対策特別委員会の中で中間の検討状況が報告されました。
 昨年末のスマトラ沖の巨大地震や福岡県西方沖地震など、地震は何の前触れもなく襲ってくるのが現実であります。私は、こうした地震災害などの自然災害から区民の生命、財産をいかに守り、被害をいかに小さく食いとめるかという総合的、具体的な災害対策を構築することが最優先で取り組むべき重要な課題であると考えております。
 今回の災害対策総点検は、実践性、具体性、多様性などの視点に立ち、実効性のある災害対策を確立するという観点で進めているとのことですが、これだけ災害の発生が叫ばれ、対応が急がれている今日、世田谷区は自立した自治体として、災害の予防から災害発生時の対応、さらには、その後の町の復旧、復興に至る過程の取り組みなどを条例で定めていく必要があります。また、昨年来発生している多くの水害の状況を見ると、多摩川を抱えている世田谷区としては、地震災害だけではなく、水害対応を含む条例とし、より総合的な災害対策を構築していく必要があると考えます。
 区長も招集あいさつの中で触れられましたが、今回の総点検の結果等を踏まえた上で、どのような条例を制定するおつもりなのか、区長のお考えを伺います。
 加えて、今回の災害対策総点検の大きな目的の一つに、地震が発生したときに実際に機能する災害対策本部を立ち上げることにあると聞いていますが、現段階でどのような検討が行われているのかを伺います。
 これまで我が党は、耐震診断事業など減災対策の重要性を訴えてまいりました。その結果、耐震関連の十七年度の予算は大幅に増額され、この四月からは新しい組織が発足し、耐震相談窓口も一本化するなど機能強化を図り、スタートをいたしました。既にこれまでに二百五十件を超える区民の方々の相談が寄せられるなど、大きな反響があると伺っております。六月に入って耐震診断士の登録も行われ、七月には助成の要綱等を整えて、本格的に耐震施策が展開される予定になっております。
 現在までにおける区の新しい体制について、民間の協力も含めて準備状況がどのようになっているのか、また、今後の具体的なスケジュールについてどうなっているのかを伺います。
 いずれにしても、区民の関心も高く、また、いつ起こるかわからない大地震に際し、建物の建てかえを待っていられない状況でもありますから、着実かつ迅速に行うべきことを申し添えておきます。
 次に、中小企業のための新たな仕組みづくりについて伺います。
 区内中小企業にあっては、景気回復の兆しが見えてきたと言われる中で、その実感には乏しく、依然として厳しい経営環境に多くの事業者が置かれています。地域経済の沈滞感は町の活力にも大きな影を落としています。
 そこで、区は、これまでも地域産業の振興策の一環として、中小商工業の活性化のための経営相談や融資あっせんを初めとした多様な手法で、その支援に努めてまいりました。しかし、その一方で、IT産業の台頭に象徴されるように、産業構造も時代とともに移り変わってきております。こうした背景の中で、区内産業の活性化に向けた支援のあり方も時代の変化に即した支援策が求められていることから、区は、新たな中小企業振興の仕組みづくりを進めようとしております。大いに期待をしているところであります。
 第一回定例会では、我が党の代表質問に対して、産業界からのまちづくりという構想で、産業界の代表、起業者など幅広く意見を聞き、早急に検討組織を立ち上げて、新たな仕組みづくりを進めるとの答弁でありました。この課題は大変重要であると認識しておりますので、新年度に入って二カ月でありますけれども、検討会の実施状況など、その後の進捗状況をお尋ねします。また、勤労者サービス公社の今後の方向性についても、基本的な考え方をお聞かせください。
 昨今、ニートやフリーターなど、若者たちの生きる意欲や働いたり学んだりする意欲の低下が大きな社会問題となっています。若年層の就業意識を醸成して、次代の世田谷区を担う人材の育成を図るということは重要な課題であります。我が党においても、かねてより若年層の雇用促進、特に職業観を育成する職業体験事業等に取り組むことを要望してまいりました。若者たちが自分の将来について考え、行動するような、何らかのきっかけとなる動機づけを行うことは大切なことであります。
 ニートやフリーター対策については、今年度から実施されている実施計画、子ども計画、そして教育ビジョンの中で、それぞれの側面から計画されており、各担当所管の前向きな姿勢は評価できますけれども、役所の弊害である組織ごとの縦割りの施策となってしまっては、その効果が上がらないことも危惧されます。
 私は、こうした問題の解決を図るためには、雇用促進事業を初めとして、学校におけるキャリア教育の充実や青少年の社会参加・参画の推進など、関係する施策をバランスよく連携させ、実施することが重要であると考えておりますが、区は、ニート、フリーターというような社会問題に関して、今後、どのような体制で、どのように取り組もうとしているのかを伺います。
 続いて、保健医療福祉施策の関連で何点か伺ってまいります。
 区長は、十七年度の予算の発表やさきの第一回定例会などにおきまして、事あるごとに対症療法型行政から予防型行政への転換の必要性を述べておられます。区長が就任以来、重要施策として安全安心を掲げ、取り組んできた防犯パトロールや防災まちづくりなど予防型行政の成果を踏まえ、この考えを区政のすべての施策の基本に据えて展開するものと受けとめております。この視点が今最も求められるのが保健福祉分野の施策ではないでしょうか。
 この分野では、心身や経済的に困難な状態に陥った区民が困った末にSOSを発したときに、必要なサービスを迅速に、かつ親切に提供することに基本が置かれてきました。しかし、今日では、介護保険などに見られるように、社会全体で支える仕組みが構築され、民間参入によってその水準も大きく向上しています。そこで、今日、区が担う保健福祉行政は、まさに事が起こる前の取り組みにその重点を移すべきであります。
 とりわけ保健福祉施策の基盤となるのは区民の健康であり、そのために実施計画にも示されている健康づくりについての条例を早期に制定し、そこで改めて区民の健康づくりについて基本的な方向を明確にすべきではないでしょうか。それが予防型行政の原点になると思います。区長のお考えを伺います。
 ところで、国会では、介護保険法の改正や障害者自立支援法の成立など、これまでの高齢者及び障害者施策を抜本的に見直す大きな法改正が審議されております。我が党は、介護保険や自立支援法の例を待つまでもなく、区が提供する在宅生活を支えるさまざまな福祉サービスについても、負担の公平性等の視点から、低所得者に配慮しつつも、適切な利用者負担の導入が必要であることを指摘してまいりました。
 地域生活を支える上での在宅福祉サービスは今後ますます重要になってきますが、持続可能な制度とする上でも、この視点に立って福祉の基礎構造改革を進めていくべきであると考えますが、この点について区の見解を伺います。
 引き続き、高齢者、障害者、子ども施策など個別の施策について、順次質問をしてまいります。
 まず、介護保険についてでありますけれども、介護保険の見直しのフレームが今国会での審議を経て明らかになってまいりました。見直しの柱は、介護予防の推進と地域密着型サービスの創設であり、日常生活圏域を一つの枠としてとらえ、地域包括支援センターを整備していくことになると思われます。
 今後、地域包括支援センターは、世田谷区の福祉のまちづくりにおいて重要な役割を果たしていくと思いますが、生活圏域の設定や地域包括支援センターの整備について区はどのようにお考えを持っておられるのか、見解を伺います。
 続いて、障害者施策の関連では、昨年の秋に示されました改革のグランドデザインを受けて、障害者自立支援法案が国会に上程され、審議が続いております。その内容は、一つ、これまで別々に行われてきた身体、知的、精神の施策の一本化や都道府県と市区町村に分かれていたサービス提供主体を市区町村へ一元化すること、二つに、利用者負担の導入、三つ、ケアマネジメントの導入と認定審査会の設置、四つ、国、都道府県の経費負担の義務化など、これまでの障害者施策を抜本的に改革するものとなっております。
 そこで、この障害者自立支援法によって区の障害者施策がどう変わっていくと考えているか、また、支援法が施行されると、今年の十月には公費負担医療に一割の定率負担が導入されるなど、大変厳しいスケジュールとなっておりますけれども、区の検討、準備の体制がどうなっているのか、あわせてお聞かせください。
 一方、こうした国の動きが急な中、区では現在、新たなせたがやノーマライゼーションプランについて地域保健福祉審議会に諮問をし、その専門部会で活発な論議が行われていると聞きました。これまでも我が党は、障害者施策を推進するに当たっては、障害者が地域で自立し、地域社会を支える一人として安心して生活できるよう支援することが区の役割であると考えてきましたが、区は、この障害者自立支援法や新たなせたがやノーマライゼーションプランのもとで今後どのように施策を充実していくのかを伺います。
 次に、子ども施策の関連では、先日、十五歳以下の人口が戦後最低であるとの総務省の推計結果が示されました。少子化が一層進む中で、安心して子どもを産み、育て、子育てに夢や喜びを感じることができ、また、子どもが健やかに成長、自立できる地域社会の実現こそが何よりも望まれます。こうした地域社会の実現のため、子ども計画がこの四月からスタートしました。
 先ほども申し上げましたが、いかに計画を実現できるかが問題であり、そのためには、特に実施する責任所管を明確にした上での進行管理が重要であると考えます。今後、区は、子ども施策の推進、展開をどのような形で進行管理していくのか、また、区民にどのように公表していくのか、その具体案をどのように考えているのかを伺います。
 さらに、子育て環境の整備に忘れてならないものが、地域社会で子どもが育ってきたことやそれぞれの家庭の中で両親、祖父母などを介し、子どものしつけや地域とのかかわりを自然と学んできたことが挙げられます。現在の生活環境の変化は、これらの要素をほとんど失ってしまったのではないでしょうか。
 区は、多世代の子育て施策を今後高齢者の施設整備の際には働きかけていくと聞いておりますけれども、施設をつくるのではなくて、施策を展開することが重要だと考えます。今後、多世代子育て施策をどのように展開していくのか、区の考えを伺います。
 次に、世田谷区福祉のいえ・まち推進条例の関連でお尋ねをいたします。
 ハートビル法や交通バリアフリー法が制定されたことにより、町の中で車いす利用者のためのトイレや駅のエレベーターなどが整備されてまいりました。区では、三軒茶屋を交通バリアフリー法に基づく重点整備地区として位置づけて、移動円滑化の基本構想の策定に着手するとの報告も受けております。
 また、国は、改正されたハートビル法で、新築の建築物の床面積が二千平方メートル以上の店舗や映画館、ホテルなどについて、バリアフリーを義務化いたしました。東京都では、条例で、店舗や共同住宅に対してハートビル法よりも厳しい制限を設けました。
 こうした動きの中で、世田谷区では、都条例よりもさらに踏み込んで、二百平方メートル以上の身近な店舗や千平方メートル以上の共同住宅のバリアフリー化も義務づけた世田谷区福祉のいえ・まち推進条例の改正案を今議会へ提案されております。こうした条例は全国でも余り例がなく、二十三区では初めてであると聞いております。
 そこで伺います。
 今回の条例改正は他区に先駆けた思い切った取り組みでありますが、その根底にある区の基本的な考え方を伺います。
 また、条例が改正されたことにより、区内の建築物のバリアフリー化がどのくらい進むのか、さらに、今回義務化されていない二百平方メートル未満の店舗等のバリアフリー化について、区としてどのようなお考えをお持ちなのかをお聞かせください。
 次に、都市計画公園緑地の整備方針について伺います。
 我が党が求めていた国分寺崖線の保全については、前回の定例会で関連条例が成立し、その取り組みが動き始めました。一方、今回策定された基本計画や実施計画を見てみますと、やすらぎのあるまちづくりとして、国分寺崖線だけでなく、身近な緑である公園の整備や樹林地の保護などにより、水と緑のまちづくりを推進するとしております。
 特に公園、緑地の緑は、区民にとって大変身近な貴重なものであり、今後、この公園、緑地の整備は重要な課題であると認識しておりますが、整備を推進していくに当たり、区内には都市計画で決定されたまま、いまだに事業に着手されていない区域を残している都市計画公園・緑地があります。これらの都市計画公園・緑地の整備をどのように推進していくのか、昨年から東京都と特別区、市町村が合同で都市計画公園・緑地の整備方針の策定を進めていると聞いております。そこで、この方針の検討状況と今後どのように策定作業を進めていくのか、区の考えを伺います。
 次に、東京外かく環状道路に関連してお尋ねをいたします。
 道路や鉄道など、東京の都市基盤は、従来、放射方向を中心に整備が進められてきました。このため、特に自動車交通については、通過交通が都心部まで流入し、慢性的な交通渋滞や大気汚染など環境の悪化が引き起こされてきています。このことは区内においても同様であります。
 このような状況を解消あるいは軽減するためには、自動車交通量を抑制する施策を行うとともに、幹線道路、主要生活道路など道路整備の施策を効果的に組み合わせていくことが重要であります。無論、自動車交通の問題は区のみの取り組みで解決できるものではありません。都や事業者などの関係者と緊密に連携して取り組んでいくことがかぎであり、また、区からアイデアを発信することは施策推進の一つの契機になるものと考えます。
 例えば自動車交通量の抑制策については、福岡市の天神地区において、共同集配や物流システムの効率化によりトラック台数がそれまでより六五%減じ、交通混雑の緩和や排気ガスによる自動車公害防止に効果があったと聞いております。この事例すべてが参考となるわけではないと思いますが、一つの例として研究検討され、よいところは積極的に区から関係者への働きかけを行うよう要望しておきます。
 また、道路整備については、区の西部に東京外かく環状道路の計画があるところですが、去る四月十六日の日本経済新聞の朝刊によれば、使用開始後四十年間で約三・三倍の費用対効果があるとのことであり、円滑な自動車交通の実現や環境面への効果に加えて、経済的な波及効果も大きいものがあると言えます。現在、PI外環沿線会議など整備に向けた取り組みが行われていますが、なかなか計画の進展には結びついてこないように感じます。
 我が党が訴えているように、区にとって外環の整備は大変有効であり、推進が必要です。このことについて区としてどのように考え、今後どのように取り組んでいくのか、考えをお聞かせください。
 次に、地籍調査について伺います。
 地籍調査は、土地の権利関係がより明確になり、民間の円滑な土地取引や建物の更新が進むなど、地域経済の活性化が図られるなどの効果があります。区にとりましても、熊本区長の公約でもあります安全で安心なまちづくりに向け、密集市街地の整備や道路等を中心とした都市の基盤整備を進めるに当たり、この地籍調査による効果が大いに期待できるところであります。地籍調査につきましては、我が党は以前よりその必要性を申し上げてきました。その結果、ようやく昨年度から地籍調査に着手されました。
 国と都は、特別区が実施主体となって地籍調査を行う場合の補助金制度を立ち上げ、おくれている都市部での調査を積極的に推し進めようとしております。また、区内の事業者も、事業協同組合を立ち上げ、みずから地籍調査の講習会や勉強会を実施するなど、地籍調査に必要な知識や技術力を相当向上させていると聞いております。
 そこで、このように官民ともに地籍調査を進めていこうとする機運が高まっている今こそ、世田谷区の地籍調査の執行体制をさらに充実させ、都の補助制度を活用して地籍調査のスピードアップを図っていくべきだと考えますが、区のお考えをお聞かせください。
 次に、教育ビジョンの推進に関連して何点か伺います。
 世田谷区の学校が一層信頼され、子どもたち、保護者、地域から愛される存在になることをだれもが望んでいる中、教育ビジョンが策定され、その内容は全国からも注目を浴びるものであります。教育委員会は、このことをもってよしとするとは思いませんけれども、ビジョンの策定がスタートラインであることを肝に銘じ、ビジョンに示された各施策の着実な実現に向けて、腰を据えた取り組みをすることが必要であります。教育委員会では、どのような体制でビジョンを推進するつもりなのか、まず考え方をお伺いいたします。
 昨年末に特区認定を受け、ある種、日本をリードしている世田谷「日本語」教育特区が、今年度は既にパイロット校として松沢小学校と駒留中学校を指定されました。特区認定の際には、パイロット校の指定などを経て、平成十九年度には全校で実施する計画となっていましたが、新学期も軌道に乗った今、進捗状況はどうなっているのか、お聞かせください。
 ところで、先日の文教委員会に学校外部評価制度についての報告がありました。この制度は、本来、外部からの評価を学校経営に生かし、学校を真に開かれたものとし、地域での信頼を高めていくものと期待されているものであります。しかし、昨年度試行された十二校の小中学校の例を見ますと、一部には趣旨が徹底されず、その機能が十分に生かされなかったところがあると聞いております。
 導入すればよいというものではありません。今年度からの全校展開に当たっては、各学校が制度導入の主旨を十分理解して制度が効率的に機能するよう、保護者や地域の皆さんの協力を得て進めていくことが重要であると考えております。教育委員会として、今年度の学校外部評価制度の取り組みについての考えを伺います。
 次に、教育環境についてお尋ねします。
 まず、学校改築について、教育ビジョンでは計画的に推進できるよう今後十年間の学校改築の方向性を明らかにするとしています。いかに財政が厳しいとはいえ、学校の改築が進まねば、子どもたちの教育環境を改善できないし、いざというときの避難所としても不安なままであります。我が党は、学校改築を推進するという考え方から何度となく質問し、前向きな答弁をいただいております。また、今回の区長招集あいさつの中でも学校改築にも触れておられましたし、今後、計画的に改築を進めるためには、これまでのシンプルな構造で改築を進めるなどというあいまいな表現ではなく、はっきりしたスタンスを明らかにするべきだと考えております。
 現在、学校改築に当たっては、平成三年に策定された学校改築指針によるところが大でありますが、財政状況や環境問題等、策定当時と現在とは大きく変わっております。これまでの指針のよいところは生かしつつも、新しい課題にも柔軟に対応できるものとするなど、改築に対する区の具体的な姿勢が求められるところです。時代は環境重視です。新たに策定された環境基本計画などを踏まえた新しい視点を加えて、公共施設整備方針に基づいた見直しを行うべき時期ではないでしょうか。
 そこで、今後の学校改築については、環境などの視点を加味し、シンプルでコストダウンを図るような具体的な方針を立てて学校改築を進めるべきだと考えます。教育委員会のお考えを伺います。
 また、区内には、開発などにより子どもたちがふえることが予想される地域があります。学校の規模を適正に維持することが改めて求められますが、そのためには通学区域の見直しなどを手段とした具体的な対応をしていかなければならないと考えます。教育ビジョンでは、通学区域の見直しや学校適正配置について改めて触れていますが、今後どのような段取りで進めていくのか、教育委員会の見通しを伺います。
 次に、武道の振興について伺います。
 皆さんは、日本の社会で今一番希薄になったのは何だとお考えでしょうか。朝起きて「おはようございます」、感謝をする心をあらわす「どうもありがとうございます」、このような礼儀が社会から薄くなりつつあると感じているのは私だけではないと思います。礼は相手を認めるという心です。この心が生まれることにより、殺伐とした社会に人間らしい潤いが生まれると言っても過言ではありません。礼に始まり、礼に終わる。人としての生き方を身につけ、他人をとうとぶという姿勢を育成するためにも、武道の振興が重要であると考えております。武道が身近になり、生涯スポーツ振興の観点からも、大会等が開催できる専用施設が望まれます。
 今後考えられる統廃合の学校施設や区内のさまざまな公共施設の有効利用などを視野に入れて、都にも働きかけるなど、将来的に対応を目指すべきだと考えますが、区のお考えを伺います。
 最後に、他都市との交流について質問をいたします。
 区には、昭和五十六年に区民健康村相互協力に関する協定を締結して交流を行っている川場村以外にも、正式な協定は締結していないものの、友好関係にある都市は三十を超えております。これら友好関係にある都市との関係発展については、さきの予算特別委員会で我が党から要望させていただいたところであります。その中でも、特に沖縄の平良市との友好関係については、昨日の他会派からの質問にもありましたように、昭和三十年代に豆記者の交換をきっかけに始まり、四十数年余にわたり、さまざまな形で市民同士の交流が、あたかもお互いの枝と枝を絡み合わせるように繰り広げられてまいりました。
 昨日の答弁では、区はこれまでの交流を後退させることなく発展させていくということでありましたけれども、我が党も全く同じ思いであります。合併によって宮古島市になった後も、実のある交流をさらに進め、友好関係を発展させていく必要があります。そのためには、実際に多くの区民の方々が宮古島に気軽に足を運び、島のよさを肌で感じていただくようなことが大切ではないでしょうか。こうした観点からの取り組みを区に期待するところであります。
 そこで一つ提案をさせていただきたいのが、現在区が実施している指定保養施設事業を宮古島にも利用でないかということであります。これまで平良市と世田谷区で築いてきた友好な交流関係を合併後の宮古島市とも継続発展させ、市民レベルの交流が一層活発になるようぜひ検討いただきたいと思いますけれども、区の考え方を伺いまして、壇上からの質問を終わります。(拍手)
   〔熊本区長登壇〕
◎熊本 区長 ただいまの小畑議員のご質問にお答えしてまいります。
 まず初めに、区政運営の基本姿勢についてのお尋ねでございます。
 私は、区長に就任以来、区政の流れを変えるという考えのもと、聞く耳を持つ区長として、常に区民の目線に立って、安全安心なまち世田谷の実現に向けて、ハード、ソフトの両面から政策の総合的な推進に努力してまいりました。区長就任三年目を迎え、今年度は世田谷区の礎ともなる基本計画や教育ビジョンを向こう十年間を展望した新たな取り組みとしてスタートさせました。そうした観点から重要な節目になってきていると認識しております。
 これまでの行政のあり方を区民の目線から大胆に見直し、対症療法型行政から予防型行政への転換を積極的に進めながら、より一層機動力とスピード感のある区政運営に取り組んでまいります。
 続きまして、都区制度改革の都区協議についてのお尋ねでございます。
 平成十二年の都区制度改革は、特別区を基礎的自治体に位置づけるなど大きな成果があったものの、ご指摘の主要五課題が積み残され、いまだ未完成の部分が多いと考えております。
 私は、世田谷から東京を変えると申し上げてまいりましたが、この都区財政調整制度をめぐる課題は、特別区の自治をさらに前進させる観点から解決を図り、分権時代にふさわしい新たな都区関係を構築する必要があると考えております。
 この七月には都区検討会の最終的な検討報告が予定され、その後の協議を経て、年末から平成十八年度都区財政調整制度が本格化するものと見込んでおります。大変厳しい状況も予測される中でございますけれども、今般の都議会の第二回定例会におきまして、自民党の代表質問に対して都知事は、初めて主要五課題の具体的な内容に言及し、清掃経費、小中学校改築経費、都市計画交付金等の課題について言及し、協議を促進し、十七年度中の合意形成に向けて精力的に取り組む旨の考えを表明いたしました。
 区長会と都知事との交渉が近く開催されます。引き続き二十三区一体となって東京都との協議に臨んでいきたいと考えております。区議会の議員の皆様方のさらなるご支援をよろしくお願いいたします。
 総合的な災害対策条例の制定についてのお尋ねでございます。
 私は常々、区民の生命、財産を守ることが政治の基本であるという観点から、区政において最重要課題として取り組んでまいりました。こうした観点から、昨年来発生しております多くの災害を見るにつけ、突然襲ってくる災害に対して日ごろから実践的かつ実効性のある対策を立てておく必要があるものと考えております。
 このため、世田谷区は現在、これまでの災害対策について全庁挙げて総点検を進めているところです。この結果が間もなくまとまりますので、これらを基本として、災害による被害をできるだけ小さく抑えるための予防及び減災対策、発災時の適切な緊急対策、新たな町の復旧・復興対策等を取り入れた今後の災害施策のかなめとなる条例が必要であると強く認識いたしております。
 今後、議会のご意見をいただきながら、地震のみならず、ご質問にもあります洪水など、都市型災害をも対象にした総合的な災害対策を構築し、条例の早期策定に積極的に取り組んでまいります。
 最後に、区民の健康づくりについてのお尋ねでございます。
 区民が健康であることは、本人はもとより、地域社会の活性化に大きく寄与するものであると考えております。そのため、区ではさまざまな施策に取り組んでまいりましたが、今後は、区民一人一人が生涯にわたって健康を維持することができる総合的な予防型施策が必要であると考えております。
 ご指摘のとおり、私も健康を世田谷区全体の課題としてとらえなければならないと考えております。この課題解決のためには、区民、事業者、行政が一体となって取り組む必要がございます。超高齢社会を目前に控え、健康づくりの基本となる条例の制定を視野に、健康でやすらぎのあるまち世田谷を目指してまいります。
 そのほかの質問に対しましては、所管よりお答えいたします。
 以上です。
   〔平谷助役登壇〕
◎平谷 助役 まず最初に、福祉のいえ・まち推進条例の改正に関連いたしまして、基本的な考え方、また、バリアフリー化の進捗状況あるいは義務化対象外の店舗等についてご答弁をさせていただきます。
 世田谷区では、議員ご案内のとおり、今から二十年余り前、梅丘地区におきまして今日に先駆けた試みに着手をいたしました。この地区は、中学校、養護学校、警察、消防等々の官公署を初めといたしまして、病院、総合福祉センター等が集中しておる地区、なおかつ父母の会、雑居まつり、羽根木プレーパーク等、多くの区民の皆様方とともに触れ合いのあるまちづくりを展開したものであります。
 こうした取り組みをもとに、区独自の福祉のまちづくりのための施設整備要綱として具体化いたしまして、その後、障害者の自立と社会参加の高まりを背景に、平成七年、世田谷区議会のご承認をいただきまして、福祉のいえ・まち推進条例の制定へと結実したものと考えております。
 ただいまご質問にもございましたように、国は平成十四年、ハートビル法を改正し、バリアフリー整備の義務化とともに、各自治体による独自の条例を可能とする道を開いております。区では、他に先駆けて取り組んでまいりました優しいまちづくり、住宅都市世田谷という地域性を勘案いたしまして、東京都あるいは他自治体より一歩踏み込みまして、区民生活に身近な施設までのより一層のバリアフリー化を目指しまして、今議会に条例改正案をご提案申し上げた次第であります。
 今般の改正案では、店舗、診療所等は従来の届け出のうち七〇%が、また、共同住宅では八〇%が義務化の対象となり、百平方メートル以上二百平方メートル未満の店舗等につきましては、これまでどおりの努力義務を継続いたしますとともに、百平方メートル未満の店舗や診療所につきましては、引き続きバリアフリー化工事の助成を行いたいと考えております。今後とも、ユニバーサルデザインのまちづくりを目指した取り組みを積極的に進めてまいります。
 次に、外かく環状道路に関連いたしまして、区の基本的考え方、今後の取り組み等につきましてお答えをさせていただきます。
 東京外かく環状道路につきましては、首都圏の広域的な道路交通ネットワークを形成する高速道路として大変重要であるとともに、自動車交通や環境の問題に対しましても大きな効果があるものと認識しております。
 世田谷区にとりましても、環状八号線等幹線道路の渋滞緩和や大気汚染の改善等が期待できますことから、熊本区長は、地下化を前提に必要な道路であること、地上区間周辺への影響を極力小さくすること、自然環境に十分配慮すること、さらに、東名以南の計画を早目に明らかにすること等を基本に、この間、国や東京都に対しまして意見を述べられてきているところであります。
 現在、PI外環沿線会議におきまして東京外かく環状道路の必要性の議論が集中的に行われているところでございまして、国や東京都も沿線住民の理解を得るべく、努力を重ねられているところであります。
 区といたしましても、議会のお力添えをいただきながら、東京外かく環状道路が周辺環境と調和した道路として一日も早く整備が進むよう、今後とも沿線住民の方々を初め多くの区民の皆さんのご意見等を賜りながら、国や東京都に対し強く働きかけてまいります。
   〔山田助役登壇〕
◎山田 助役 まず、地域保健医療福祉施策の展開に関しまして、負担の公平性の視点に立ち、改革を進めるべきではないかとのご質問にお答えをいたします。
 先月末の発表によりますと、我が国の出生率は一・二八九と低下を続けております。このように我が国では予想を上回るスピードで少子・高齢化が進展しておりまして、二十一世紀型の社会保障制度の実現に向けた改革を進めることが急務となっております。
 区におきましても、こうした厳しい状況の中で、必要な方が必要に応じて利用できる在宅でのサービスの拡充が求められております。持続可能な制度とするためにも、利用に応じた適切な負担の導入は必要であると考えております。すなわち、すべての区民の方々が安心して住みなれた地域で自立した生活を継続できるようにするため、民間事業者など多様な資源の活用による一層のサービスの充実を図るとともに、施策の展開に当たっては、負担の公平性の視点を踏まえることが不可欠であり、こうした考えに立って改革を進めてまいります。
 次に、障害者自立支援法に伴う区施策の影響について、区の障害者施策がどう変わっていくのかについてお答えを申し上げます。
 障害者自立支援法案では、これまで身体、知的、精神と障害種別ごとの法律に基づいて行われてきた施策を一本化するとともに、サービスの提供主体を市区町村に一元化することにしております。このため、それぞれの障害について、地域の実情に合ったより細やかなサービスの提供が可能になるとともに、これまで支援費の対象外であった精神障害者・障害児への対応につきましても、基本的に共通の枠組みで利用できるよう再編され、サービスの向上が図られるものと考えております。
 また、利用に関しては、医療費の公費負担や障害福祉サービスの定率負担が導入されるとともに、サービスの支給決定プロセスといたしまして、障害程度区分の設定や認定審査会の設置など、介護保険制度と同様な仕組みが予定されております。
 こうしたことから、法の成立後は、障害者の経済的自立を推進する就労支援施策の充実、ケアマネジメントの確立、相談・情報提供体制の整備など、障害者、障害児が地域で自立し、安心して生活していくための基盤整備をこれまで以上に推進していく必要があると考えております。
 以上でございます。
   〔若井田教育長登壇〕
◎若井田 教育長 教育ビジョンにつきまして何点かご質問いただきました。
 初めに、教育ビジョンの推進についてお答え申し上げます。
 今年度は、教育ビジョンの最初の三年間の実施計画を実現に移す初年度であります。この一年が最も大切な一年と心を引き締め、取り組んでまいります。そのため、計画を確実に進行させていくことが重要であり、教育委員会だけではなく、区長部局及び小学校、中学校の校長会の代表も参画する横断的な組織として教育ビジョン推進委員会を設置し、推進してまいります。
 教育ビジョンは、地域とともに子どもを育てる教育の推進など、五つの施策の柱から構成されておりますが、検討委員会の下部組織として、その施策の柱ごとに関係所管課や小学校・中学校長、副校長を含めた部会を設け、円滑な推進に向けて協働してまいります。教育委員会の全力を尽くし、地域や保護者、各学校とともに組織が一体となって教育ビジョンの推進に取り組んでまいります。
 次に、日本語教育特区の進捗状況についてお答え申し上げます。
 世田谷「日本語」教育特区につきましては、昨年十二月に認定を受けてから教育委員会内部で検討を重ね、新たに設置する教科日本語の教育内容の検討や教材の作成を行うための検討委員会の立ち上げに向け、準備をしてまいりました。この五月には、検討委員会の人選を進め、言葉や表現などに深い見識をお持ちの学識経験者や日本の伝統文化に関する専門家、また、区立小中学校長など二十人弱を委員とする世田谷「日本語」教育特区検討委員会を設置し、検討推進体制を整えたところでございます。
 今後は、この検討委員会に下部組織である作業部会を設置いたします。そして、検討委員会と作業部会におきまして、教育内容の具体的な検討や教材の作成を行い、この四月に指定いたしました小中学校各一校のパイロット校での事業の試行に向けて取り組んでまいります。
 次に、学校外部評価制度の取り組みについてお答え申し上げます。
 今年度、議会でのご報告を初め、区立各学校にお示しいたしました世田谷区立学校学校外部評価システムの案は、一言で申しますと、学校改善のための外部評価システムと位置づけることができます。すべての学校が充実した教育活動、円滑な学校運営、地域に根差した学校づくりを一層推進し、真に信頼と誇りの持てる質の高い学校になることを目指して、学校みずからが学校の改善を推進することをねらいとしております。
 昨年度の試行校十二校による研究を踏まえ、今年度の全校試行におきましては、小中学校別に全校共通の評価項目を設定したり、学校外部評価員に保護者、元保護者、卒業生、学校協議会会員、第三者などを選定したり、世田谷独自の学校外部評価制度を目指しております。
 今年度は、校長、副校長の学校経営力を高めるための学校経営塾も開始いたしました。学校の管理職が児童や生徒、保護者、地域の方々の思いを真摯に受けとめ、学校改善を推進していくよう、学校外部評価制度の検証を進め、来年度の全校本格実施に向けて取り組んでまいります。
 以上でございます。
◎稲垣 砧総合支所長 私からは、成城学園前駅周辺地区街づくりに絡みまして、国のまちづくり交付金の活用を含め、砧総合支所庁舎等の整備にどのように取り組むのかというお尋ねにお答え申し上げます。
 成城学園前駅周辺地区のまちづくりにつきましては、国のまちづくり交付金制度を活用して地域交通の円滑化や買い物客、歩行者の安全面に十分に配慮するとともに、商店街と住宅地が調和し、地域の文化、歴史を生かした活力ある地域生活拠点づくりを目指すなど、総合的なまちづくりを進めているところでございます。
 砧総合支所区民会館につきましては、お話にありましたように、バリアフリー、耐震性の向上、主要生活道路の整備などの課題がございまして、早急な整備へ向け検討を進めているところでございます。整備に当たりましては、まちづくり交付金制度を活用し、その事業年度の中で、お話にありました地域コミュニティーの形成機能も含め、町のにぎわいや区民交流の創出などを図れるよう進めていく考えでございます。
 現在、改築を含めました整備手法の比較を行い、整備内容などについて鋭意検討を進めているところでございます。整備の方向が固まり次第、改めて議会に相談してまいる所存でございます。
 以上でございます。
◎室星 危機管理室長 災害に即応できる災害対策本部の構築について、現段階での検討状況についてお答えを申し上げます。
 ご指摘のように、現在進めております災害対策の総点検では、発災初動期に迅速かつ効果的に対応できる災害対策本部を立ち上げることを大きな目的の一つとして点検を進めております。
 まず、区では、これまでも休日、夜間に災害が発生した場合に備え、区内及び近郊在住職員が指定された参集場所に自動的に参集する配備態勢をとっておりますが、総点検を踏まえ、災害対策本部及び拠点隊の態勢を見直し、あわせて、より参集の可能性の高い職員配備態勢の検討を行っております。さらに、管理職による宿日直勤務をできるだけ早く実施するとともに、災害情報の収集につきましては、防災職員住宅では発災直後から、出張所や災害対策本部の各部では三十分以内に開始をする、また、本部長室会議は一時間三十分以内に開催するといった時間目標を設定することなど、初動態勢の強化を図ってまいりたいと存じます。
 いずれにいたしましても、今回の災害対策総点検を通じて、真に初動期から機能し、災害に即応できる災害対策本部を構築してまいります。
 以上でございます。
◎株木 都市整備部長 私からは二点のご質問にお答えいたします。
 まず、木造建築物の耐震診断などの助成事業の準備状況、スケジュールについてでございますけれども、総合的な耐震促進事業の展開を図るため、四月以降、建築調整課内に耐震担当の専任の部署を配置し、区民の皆様からのご相談に応じている状況でございます。三月における九州西方沖地震の影響もありまして、四月以降、相談件数も多い状況でございます。また、木造住宅無料耐震診断等の助成事業に向けまして、六月一日には区内在住・在勤の建築士の方々の診断士としての登録講習会を開催するなど、準備を進めているところでございます。
 今後の予定ですが、七月一日から、木造住宅の耐震診断の助成、耐震診断を受けた高齢者の方々が、住宅金融公庫のリフォーム融資を受け、耐震改修を行う際の支援制度をスタートさせます。十月一日からは、耐震改修工事の一部を助成する制度、家具転倒器具取りつけの支援制度等をスタートさせます。これらの事業を年間を通しまして区の広報やイベント等で区民の方々への周知を図りながら耐震促進事業を進めてまいります。
 次に、都市計画公園緑地の整備方針の検討状況と今後の予定についてのお尋ねでございますけれども、都市計画公園・緑地の整備方針は、都の都市計画審議会からの東京らしい緑をつくる新戦略の答申を受けまして、都市計画公園・緑地の役割と整備の方向性及び事業化計画を示すものとして、昨年度から都、区、市、町が共同で検討を進めてまいりました。
 区内にある都市計画公園・緑地は現在百九カ所、面積にしますと約四百ヘクタールございますけれども、このうち未開設部分の総面積は約二百ヘクタールと、全体の五〇%に当たります。こうした現状の中、都市計画公園・緑地の計画的、効率的な整備の推進に向けまして、基本的な考え方や優先的に整備する公園緑地を示す事業化計画の作成などの検討作業を進めてまいりました。
 今後の予定といたしまして、本年六月下旬に都市計画公園・緑地の整備方針の中間まとめを公表しまして、区民、都民の皆様のご意見、ご提言を伺い、優先的に整備に着手する予定の公園緑地につきましては、本年八月下旬に改めて公表を行う予定でございます。そして、年内をめどに取りまとめていく予定となっております。
 以上でございます。
◎若林 産業振興部長 中小企業のための新たな仕組みづくりに関し、進捗状況、勤労者サービス公社の今後の方向性についてご質問いただきました。
 区は、産業界からのまちづくりを基本に、勤労者福祉事業を含む総合的な中小企業支援を進めるため、平成十八年度に新たな財団設立を目指してまいりたいと考えております。
 新財団の機能や事務事業のあり方を検討するため、区内産業界や学識経験者などで構成する検討委員会を設け、去る五月二十四日に第一回目を開催したところであります。九月末を目途に検討結果を取りまとめる予定ですが、検討に当たっては、産業団体や関係者の皆さんの意見をよく伺いながら、新財団が世田谷の産業特性を生かした効果的な支援ができるよう取り組んでまいります。
 また、勤労者サービス公社でありますが、外郭団体改善方針を受け、事務事業の見直しなどを行うとともに、さきの検討委員会に参加する中で、発展的解散による新財団への機能統合を視野に入れた検討を進めております。区としては、こうした勤労者サービス公社の取り組みを踏まえ、新たな財団づくりを進めてまいります。
 以上です。
◎田中 子ども部長 私からは三点についてご答弁申し上げます。
 まず、ニート、フリーターということについての今後の取り組み体制でございます。
 平成十六年度少子化社会白書によりますと、ニート五十二万人、フリーター二百十七万人が存在するとされておりまして、議員ご指摘のとおり、大きな社会問題であると認識しております。その原因として、社会全体の厳しい雇用状況の中、新規採用の抑制により働く先が見つからないという事情がある一方で、自分の適性に合う仕事が見つからない、わからないとの理由で仕事をしない、できない若年層も多く存在しているのも現実でございます。
 このようなことから、区では、就労を含めた若者の自立を支援するため、実施計画、教育ビジョン、そして子ども計画において、ニート、フリーター対策を盛り込んでございます。これらの各計画の実施におきましては、お話しのようにバランスよく連携した仕組みが必要なことから、現在、産業振興部、教育委員会など関連所管と連携したキャリア教育推進会議を立ち上げ、横断的な取り組みの中から若年層の雇用促進、職業観の育成を推進することといたします。具体的には、各所管が連携したモデル事業を実施するなど、事業内容の検証を行った上で、今後、効果的な施策の展開を図ってまいります。
 次に、区の子ども施策の推進、展開の進行管理、それから区民への公表についてご答弁申し上げます。
 世田谷区子ども計画では、子どもの安全安心や子どもの成長に応じた自立支援の充実など、七つの先駆的、横断的、総合的な取り組みをリーディングプロジェクトといたしました。このプロジェクトに全力を挙げて取り組み、実現することが、計画全体の着実な推進の仕組みとなっております。
 次世代育成推進法では、計画推進を協議する会議体である地域協議会が提案されております。区では、子ども関連組織の子ども・青少年問題協議会や子ども関係者連絡会を地域協議会と位置づけるとともに、子どもの生活圏である地域、地区の事業者、保護者などが一堂に会する仮称子ども円卓会議を立ち上げて、進捗状況の報告や意見交換を行う地域の見守りの場といたします。
 進捗状況を区報で公表することを初め、エフエム世田谷、ホームページ等の利用可能な媒体の活用など、区民へのきめ細かな情報提供にも努めながら、行政と地域が一体となった計画の進捗を管理する、よりよい仕組みを構築してまいります。
 次に、区は、多世代子育て施策をどのように展開していくのかというご質問でございました。
 地域で高齢化が進み、さらに今後団塊の世代が定年を迎えることからも、地域で子育て支援にかかわりたいというお元気な高齢者の方がふえると思われます。
 一方、現在の子育て世代の多くは核家族世代出身とも言え、兄弟も少なく、孤立しがちであり、家庭での子育て力、教育力が低下しているという分析もございます。さらに、子育て世代にとっては、違った世代の方々の考え方や生き方に触れることに少なからず抵抗感があるとも言われております。みずからの祖父母のみならず、周囲の祖父母世代との交流により、同世代だけとの関係からは得られないような情報や知恵が得られ、子育てに対する不安や悩みなどの軽減につながることを理解していただく必要が生じております。
 区といたしましても、家族以外の場においても、高齢者と子どもを初めとした多世代が相互に協力していくことは、地域での子育て支援を進めていく上で有意義なことであると認識しております。こうしたことから、区の施設整備のみならず、地域での多世代の子育て支援の可能性について幅広い層への啓発を行い、さまざまなご意見をいただきながら、多世代子育てへの取り組みを考えていきたいと思います。
 以上です。
◎亀田 在宅サービス部長 介護保険法の改正等に伴いますご質問三点をご答弁させていただきます。
 まず、生活圏域の設定や地域包括支援センターについて区はどう考えているかというご質問ですが、介護保険制度の見直しにおきましては、ご案内のとおり、生活圏域を目安にしまして介護予防拠点、地域密着型サービスの拠点、地域包括支援センターを整備していくことが示されております。生活圏域の設定につきましては、おおむね中学校区程度を単位とするものと言われております。
 地域包括支援センターは、高齢者に身近な生活圏域にあって、介護予防マネジメントや総合的な相談、地域の保健福祉の増進を包括的に支援していく重要な役割を担うものと考えております。
 区は、生活圏域における地域包括支援センターを運営するに当たりまして、公正・中立性の確保に十分配慮しながら、既存の在宅介護支援センターの活用も含め、民間活力を導入して地域包括支援センターを整備してまいります。
 次に、障害者自立支援法に伴う区施策の影響の中で、区の検討・準備体制がどのようになっているかのご質問でございますが、法案の成立から施行まで約三年の準備期間がございました現在の支援費制度の導入時に比べまして、国で審議中のこの障害者自立支援法につきましては、十七年十月の医療費公費負担への定率負担の導入等、法の施行まで極めて厳しいスケジュールとなっております。
 そのため、区では、この五月に保健福祉領域内に検討及び事前準備を行う組織を立ち上げまして、法の円滑な施行に向け、現在、各課題について検討を行っております。特に障害程度区分の認定につきましては、国からの依頼に基づき試行事業への取り組みを開始したところでございます。
 今後も、障害者自立支援法が成立後、指定法に基づく円滑な事業執行体制がとれるよう、迅速に準備を進めてまいります。
 もう一点、ノーマライゼーションプランへの影響でございますが、区は平成七年にせたがやノーマライゼーションプランを策定後、平成十二年に改定を行い、また、十六年十一月に新たなせたがやノーマライゼーションプランの策定について世田谷区地域保健福祉審議会に諮問を行い、安心して地域で自立した生活が継続できる生活の実現を基本理念と定め、専門部会であります障害者施策推進協議会で活発な議論をいただいており、この七月には答申をいただく予定にしております。
 今回の障害者自立支援法に基づき三障害を一本化することによる効果や支給決定プロセスにおける障害程度区分の導入など、議論の最中ではございますが、今後区が策定する新たなせたがやノーマライゼーションプランにおきましても、自立支援の考え方のもとに、これまでの区の先進的取り組みを継承した上で、障害者、障害児が地域で自立し、地域社会を支える一員として安心して生活できるよう、施策を充実してまいります。
 以上です。
◎板垣 道路整備部長 私からは地籍調査についてお答え申し上げます。
 執行体制の充実とスピードアップをということでございました。
 地籍調査につきましては、お話にありましたように、防災まちづくりや道路等基盤整備の促進、道路管理行政の適正化及び土地取引の円滑化等を目的としまして、昨年度より着手したところでございます。
 現在の地籍調査の状況でございますが、若林五丁目地区で昨年度約四ヘクタールを着手しまして、今年度は同じ地区でさらに約六ヘクタールを予定しているところでございます。このため、今後調査のスピードアップを図るためには、同時に複数の地区で実施していくことが必要というふうに考えているところでございます。
 区といたしましては、新たな時代にふさわしい地域行政の推進の実現を図るため、執行体制の整備に取り組むこととしておりますが、その中で、地籍調査の執行体制を検討しますとともに、補助金の有効な活用を図りながら、地籍調査を積極的に進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◎?山 教育改革担当部長 私からは、教育環境について二点お尋ねがありましたので、お答え申し上げます。
 まず、学校改築についてでございます。
 学校の改築につきましては、昭和三十年代に建設した学校の改築需要が急増しており、現在の厳しい財政状況の中におきましても、計画的な改築が急務であると認識をしております。
 ご指摘のとおり、現行の学校改築指針や学校施設整備基本計画の策定当時とは、財政状況等、教育を取り巻く社会環境も大きく変化しております。そのため、教育ビジョンに基づき、本年三月には教育環境等検討委員会を設置し、検討を進めております。
 今後、環境基本計画や公共施設整備方針に基づき、適正配置も視野に入れ、学校の総床面積や建築手法を検討し、工期と経費を縮減させてまいります。九月には中間報告を取りまとめ、広く議会や区民、学校関係者の方々にご意見を伺いながら、新たな学校施設整備計画を作成していく予定でございます。
 次に、通学区域の見直しと適正配置についてお答えを申し上げます。
 児童生徒数はピーク時の半分以下まで減少を続けてまいりましたが、最近では下げどまりの傾向にございます。また一方、ご指摘のように、地域によっては児童生徒数の偏在が見られますので、学校の適正規模化等につきましては、引き続き対応すべき課題であると認識をしております。
 ただいま申し上げました教育環境等検討委員会では、まず、現在の通学区域の現状を分析し、課題を整理の上、見直しを行っていきたいと考えております。通学区域の見直しや適正配置等につきましては、子どもたちの通学の利便性や安全性の確保、保護者や地域の方々の意見や議会のご意見等を十分に踏まえながら、具体的な検討を進めてまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。
◎水戸 生涯学習・地域・学校連携担当部長 世田谷区教育ビジョンでは、日本の美しい風土によってはぐくまれ、伝えられてきた日本の情操や文化伝統を大切に継承する子どもを世田谷で育てたい子ども像に掲げております。礼儀を重んじる日本の武道は、体を鍛えるとともに、集中力や判断力を高めるなど心を鍛える面もありますので、世田谷の子どもたちにとって大変有意義なことであると考えております。
 これまで区立中学校の改築時に格技室を新設し、地域スポーツ団体へ開放することにより、地域での武道振興に努めてまいりました。また、今年度は、総合運動場体育館の耐震補強工事に合わせ、メーンアリーナにおいて武道大会ができるよう諸設備を改修いたします。
 今後も、武道施設については、都への働きかけも含め、公共施設のさらなる有効活用を図るなど、充実させる方向で検討してまいります。
 以上でございます。
◎青木 生活文化部長 指定保養施設を宮古島にも設置できないかというお話をいただきました。
 ご質問の中でご紹介をいただきましたけれども、長年にわたりまして交流を深めてまいりました沖縄県平良市は、本年十月一日をもちまして伊良部町など周辺の三町一村と合併をし、宮古島市として新たな一歩を踏み出す予定であると伺っております。私どもも、交流の輪がこれまで以上に広がることを期待しているところでございます。
 市民レベルでの交流をさらに発展させる一助として、指定保養施設の活用をご提案いただきました。指定保養施設は現在二十四の施設を選定し、ご利用いただいております。施設の選定に当たりましては、利用者アンケートや利用実績をもとに定期的に見直しを行っておりますが、ご提案も踏まえ、区民のニーズに沿った施設の選定を行ってまいりたいと思います。
 以上でございます。(「飛行機を安くしなくちゃだめだよ。行く人がいないよ」と呼ぶ者あり)
◆四十四番(小畑敏雄 議員) ご答弁ありがとうございました。
 その中で、まず地籍調査についてでありますけれども、区は計画の工程を二十五年というふうに世田谷区内をとらえているように伺っておりますけれども、それでいきますと、五十八平方キロメートルですから、二平方キロずつやって二十五年というような計算になるのかなというふうに思いますけれども、そういう計画でありながら、現在動いているスピードは、十七年度の地籍測量の予定が〇・〇六平方キロメートル。この計算で割り返していくと、五百年かかるんですよね。ということが一つ。
 それからもう一つは、世田谷区では地籍調査の担当者の方が二名おられるというふうに伺っておりますけれども、他区では五名から七名ぐらいそういうセクションの方がおって、どんどんどんどんやっている。そういうことから考えると、五百年は私もちょっと後を追いきれませんので、ひとつそういうような意味で充実を図っていただきたいなというふうに思います。これは要望でございます。
 それから次に、今の宮古島市の話でありますけれども、市民レベルでは我が党の山内議員も参加しているトライアスロンがございますし、これは大きな大会として世界に知れているような状況の中で、世田谷区の職員の方も何名か参加しているし、区民も参加しているというような話を伺っております。十月一日ですか、合併して、平良市、城辺町、下地町、上野村、伊良部町、そういうような一市三町一村が合併すると、従来の平良市の三万五千人から五万六千人の人口になるというふうに伺っております。
 先ほども不規則発言がありましたけれども、実は宮古島は、大体二泊三日ぐらいで行きますと、十万円を超えるような状況の中で、家族で行くということになると、これは大変なものであろうというふうに思います。実は私、先日、誕生日割引というのを使って行ってきた方の話を聞くと、飛行機代がえらく安い。二泊三日いて、十万円をはるかに切ったというような話もあります。
 ですから、保養施設制度を入れるということよりも、そうした誕生日割引だとか、ほかの――これは一番高いのは飛行機なんですよ。ハワイの方が値段が全然安いみたいな話の中で、なかなか宮古島市の平良ともうまくいかないのが現状ではなかろうかと思いますので、いろいろ工夫をして、旅行代金といいますか、訪問する費用が少なくなるような施策を考えていただければと思います。
 最後、砧総合支所にお願いですけれども、成城〜祖師谷バスの問題が――あえて成城〜祖師谷バスと申しますが、陳情が採択されました。ということは、一番大事なのは、そこの砧総合支所の西側の生活主要道路の拡幅のことであります。陳情者の方々の交通安全を願う気持ちは、砧総合支所が一日も早くあそこのところのセットバックをすれば、成城学園もそれに倣うであろう。前倒ししてひとつお願いをして、質問を終わります。
○菅沼つとむ 議長 以上で小畑敏雄議員の質問は終わりました。
 これで各会派の代表質問は終了いたしました。
    ────────────────────
○菅沼つとむ 議長 次に、
△日程第二を上程いたします。
 〔霜越次長朗読〕
 日程第二 一般質問
○菅沼つとむ 議長 一般質問についての発言時間は一人十分以内といたします。
 質問通告に基づき、順次発言を許します。
 四番稲垣まさよし議員。
   〔四番稲垣まさよし議員登壇〕(拍手)
◆四番(稲垣まさよし 議員) 一般質問の通告一番を引かせていただきました、世田谷区民連合の稲垣まさよしでございます。
 通告に基づき、順次質問してまいります。
 まず、障害児の放課後対策についてお尋ねいたします。
 障害のある子どもは、日常生活において見守りや介護を必要とするため、安全に遊んだり活動したりする場所を確保するのが困難になっています。近年特に発達障害などの子どもへの支援が問題になっており、今国会でも発達障害者支援法が成立いたしましたが、こうした子どもたちに対して専門職による適切な対応、ニーズに合った支援の必要性が言われているのは既に周知のことと思います。
 区では、これまでも、新BOPなど子どもの放課後対策に力を入れてきました。また、障害児の放課後対策として地域デイサービス事業を実施し、NPO法人等に補助金や場所の提供をするなど、支援を行っております。
 しかし、新BOPにおいては、障害児の受け入れ体制について十分に整っているとは言えない状況です。地域デイサービスの事業者も、区の補助金だけでは事業運営が困難なため、頻繁にバザーを行ったり、利用者、保護者に会費を負担していただかざるを得ないため、こうしたバザーなどの手伝いや会費の負担の大きさから、ニーズがあっても利用できない方、障害児を抱えて働きたくても働けない母親もいるとお聞きいたします。
 一方、国の制度を見ますと、障害児の放課後や夏休みなどのケアを行うサービスとして、乳幼児や小学生の障害児を対象とした支援費制度による児童デイサービスがありますが、中高生に対しては、国は新たにタイムケア事業を試行するとのことです。
 区では、実施計画、子ども計画において、配慮が必要な子どもへの支援として療育相談を充実するとともに、学齢期前、小学生、中学生、高校生までの地域生活支援、デイサービス、通所サービスに取り組むと言っております。そして、障害児の放課後対策の一つとして、希望ヶ丘デイサービス事業を十七年度に開始し、タイムケア事業も検討するとしておりますが、タイムケア事業の実施状況について具体的にお聞かせください。
 こうした障害児の放課後対策については、新たな基盤を一カ所整備するだけではなく、地域で既に行われている事業を法律で規定された事業に位置づけていき、安定した事業運営とサービス水準を確保していく必要があります。しかし、タイムケア事業はあくまで試行の段階であり、支援費制度の児童デイサービスについては、現在、国の方で障害者自立支援法案が審議されており、今後どのような形になるのか、不透明な部分も多いのが現実です。
 こうした状況の中で、事業者自身が運営の効率化を図っていく必要性があるのは当然のことでありますが、どれぐらいの事業者が法定された事業に転換可能なのか、法定された事業に転換することで、事業の継続性が担保できるのかどうか、また、国が試行事業で示した補助額は適正であるのかなど、区としても検討していく必要があります。
 世田谷区は、これまで独自のサービス水準を設けて福祉の向上に努めてまいりました。国が示す基準に問題があれば、区独自の基準を検討し、健全に事業運営できるように支援して、サービスの基盤を確保していく必要があります。区は、今後、障害児の放課後対策としてどのような支援を行っていく予定であるのか、見解をお伺いいたします。
 続きまして、障害者自立支援法施行に向けた障害程度区分判定等試行事業の実施についてお伺いいたします。
 今国会で審議されている障害者自立支援法では、これまでの支援費制度においてサービスの支給に当たり明確な基準がなかったことから、障害者のサービス利用についても、介護保険の要介護認定に当たるアセスメント、障害程度区分の判定及び審査会の仕組みを導入する運びとなっております。
 また、この仕組みの導入に当たって、各都道府県一カ所及び政令指定都市、全国六十一市町村を対象としたモデル事業が実施されますが、東京都では世田谷区がこの事業の対象に選定されております。
 障害者の場合、高齢者とは違って、社会参加や就労などライフステージに見合った多様なニーズがあり、障害者が地域で自立した生活を送るためには、こうしたニーズへ対応するためのサービスの支給が大変重要になってまいります。
 ところで、国で示された障害程度区分の認定調査票の二種類を見ますと、一つは、基本調査項目となっており、その百項目については介護保険の認定調査票と同様で、ADL、心身の状況、要介護度のみをはかるものとなっております。もう一つが概況調査ということで、地域生活や就労、介護者の状況等について聞くものとなっております。
 サービスに対する国庫負担金は、基本調査項目の判定結果に基づいた障害程度区分ごとの人数掛ける金額で決定するため、概況調査で個々の利用者の生活状況に合ったニーズを勘案し、障害程度区分判定で認められた以上の支給決定をした場合は市町村の負担となるので、財源の問題も含め障害者のニーズをどれだけ酌み取れるかについては、区の裁量の部分が非常に大きいわけです。
 区は、これまでも、就労支援など障害者が地域で自立した生活を送れるための取り組みを積極的に実施してきており、大変進んだ自治体として全国にも注目されているわけですが、この障害程度区分判定等試行事業の実施についてどのようにお考えか、お聞かせください。
 次に、平和事業について質問いたします。
 ことしは戦後被爆六十年、世田谷平和都市宣言二十周年の年に当たっております。ことしはまさに国際平和ということを考えるに当たり、節目となる年であります。
 近年の日本を取り巻く環境を見ますと、二〇〇一年にはニューヨークの同時多発テロ事件がございましたが、これから四年たった今なお、イラクではテロ、爆撃が相次いで起きており、昨年では日本人の人質が殺害されたこともまだ記憶に新しいかと思います。
 一方、アジアに目を向けてみますと、北朝鮮の核開発問題も未解決であり、今、我が国が諸外国間との関係においてさまざまな問題を抱えているということは連日メディアでも報道され、大人から子どもに至るまで周知のことであるかと思います。
 区では、今年度、平和事業の推進という観点を打ち出し、ことしで開設十周年に当たるせたがや平和資料室で特別展の開催などの計画を立てており、評価いたしますが、今後もこの平和資料室を充実させていくのかどうか。こうした日本の置かれている状況を踏まえますと、私はぜひ充実させていくべきと考えます。
 戦後被爆六十年、戦後の焼け野原から目覚ましい復興を遂げた日本であり、世田谷であるかと思いますが、戦争を体験した方々は高齢化し、亡くなられてきております。我々戦争を知らない世代が二度と過ちを起こさないようにするためには、外交上の努力はもちろん必要ですが、平和の大切さを広く伝えていくことが、グローバリゼーションの進展する時代において、国際的な視野を持つ子どもたちを育てるという教育の観点からも重要なことと思います。
 平和事業の推進については、今年度だけでなく、今後も継続的に取り組むべき問題だと思います。今後どのように平和普及活動を進めていくのか、区の考え方をお聞かせください。
 以上で壇上からの質問を終わります。(拍手)
◎亀田 在宅サービス部長 障害者支援の中で、配慮が必要な子どもへの支援につきまして二点ほどご答弁させていただきます。
 障害児の放課後対策の一つとしてタイムケア事業も検討しているとしているが、区の実施状況はどうかというご質問でございます。
 障害児タイムケア事業につきましては、障害のある中高校生を対象とした国の新たな事業でございますが、十七年度は、区を実施主体として都内で二カ所程度選んでモデル的に試行するとされております。区では、平成十七年五月に、都を通じまして国へモデルの申請を行ったところでございます。
 次に、障害児の放課後対策でございますが、新BOPでも受け入れを行っておりますが、さらに現在、乳幼児、小学生を対象とした児童デイサービスと中高生の放課後活動の場としまして希望ヶ丘障害児デイサービスの開設を目指して施設の改修等を行っております。国から障害児タイムケア事業の採択が出されれば、ここで事業実施したいと考えております。
 申請に当たりまして同種の事業を実施しているNPO法人も含めた事業展開も検討いたしましたが、今回国が示した障害児タイムケア事業の基準単価や利用時間に課題がございまして、シミュレーションを行いました結果、既存事業をそのまま移行することは難しいことがわかりました。
 このため、希望ヶ丘障害児デイサービスでの実施結果を踏まえまして、障害児タイムケア事業の基準単価や利用時間等、制度上の課題を明らかにして、国への意見具申を行うとともに、既存事業者が法定事業であります児童デイサービスや障害児タイムケア事業に移行できる条件を検討してまいりたいと考えております。
 続きまして、障害者支援の障害程度区分判定等試行事業の実施についてのご質問でございます。
 この試行事業につきましては、訪問調査や障害程度区分、素案の試行を通じまして障害者の心身の状態に関するデータを収集し、障害程度区分の開発を行うとともに、新制度における支給決定手続を実施する際の実務上の課題について研究することを目的としております。
 試行事業で用いる認定調査の基本項目は、介護保険の基準をベースにしまして、知的障害、精神障害を想定した項目を追加して組み立てられております。試行事業でその有効性等の検証を行い、その結果を踏まえて本格実施の調査項目を決定していくものと考えます。
 区は、五月下旬にこの試行事業を開始いたしましたが、この実施によって地域で自立生活を送っている障害者等の現状や多様なニーズを具体的に国に伝えていくとともに、客観的な基準の設定や審査会による支給決定のプロセスの透明化などの新制度に向けた課題を明らかにすることが求められております。七月に試行事業の報告が終了する予定ですが、その後も試行事業の経験を踏まえて、新たな制度で検討されております地域生活支援事業等の事業体系や仕組みにつきましても、従来と同様、安定したサービス提供ができるよう、国や都にも働きかけてまいりたいと存じます。
 以上です。
◎?山 教育改革担当部長 平和事業の一層の推進に向けた平和資料室の充実と今後の進め方についてお答えを申し上げます。
 今年度は、お話しのように節目の年に当たりますため、世田谷平和都市宣言二十周年記念事業を実施する予定でございますが、ご質問にありますように、平和の問題は社会的にも国際的にも大変重要であると認識をしております。当区は、広く区民、児童生徒たちが平和に対する理解を深められるよう、平成七年度より小学校の敷地内にせたがや平和資料室を開設することで、恒久平和の実現のアピールに努めてまいりました。
 年々戦争を体験した方々が少なくなる中で、できる限り資料を残そうと、戦時下のさまざまなパネルや写真のほか、区民の方々から提供された貴重な物品を展示しております。入場者数も、少しずつではございますが、増加してきておりますので、今回の記念事業を契機に、多くの方々に戦争の悲惨さ、平和のたっとさを身近なものとしてとらえていただきたいと期待をしてございます。
 今後も、平和事業の区民への周知はさまざまな手段を講じるとともに、せたがや平和資料室の内容のなお一層の充実に努めながら、区一体となって平和普及活動を継続してまいります。
 以上でございます。
◆四番(稲垣まさよし 議員) 答弁をいただいたんですが、障害を持っている子どもたちに対して、やはり世田谷区はいろんな取り組みをされてきたということは私も認識しておりますし、ぜひそういった水準を下げなくて、逆にむしろ母親というか、両親が働きながらそういった子どもを預けられるような対策というのもさらに充実していただきたいということを要望させていただきます。
 また、平和事業につきましても、やはりこういった中で戦争を経験していない世代がだんだんだんだんふえてきますので、きのうも代表質問で区長も答弁されておりましたけれども、そういったことを含めて、世田谷区はせっかく平和都市宣言をしている中で、さらなる事業の推進をお願いしたいということを要望しまして、質問を終わります。
○菅沼つとむ 議長 以上で稲垣まさよし議員の質問は終わりました。
    ────────────────────
○菅沼つとむ 議長 次に、十二番羽田圭二議員。
   〔十二番羽田圭二議員登壇〕(拍手)
◆十二番(羽田圭二 議員) 最初に、子どものための安全で快適な学校生活について質問をさせていただきます。
 その一つに、校庭等の施設の改修事業についてです。
 小中学校の校舎は、今後改築の時期を迎えると言います。これは都区協議の中の主要五課題にも含まれている内容ですが、校舎の耐用年数は五十年間と言われ、向こう二十年間に改築の時期を迎える小中学校は都内で九百校を数えるというものです。区は、今後、学校施設整備計画を策定いたしまして、学校改築を計画的に推進すると言っております。
 ところで、校舎の改築問題と関連して校庭の改修問題があります。校庭の改修の方は、校舎の改築と違い、部分的に改修を行うということも含めて行われているようですが、区はこの間、各学校の申請に基づいて調査し、校庭の状況を把握した上で優先順位を決め、改修をしてきたと言います。
 区立小中学校は運動会の時期を迎えており、児童生徒の安全確保の視点から、学校によっては早急に全面改修等が必要なところもあるようです。そうした校庭の状況についてどのようにこの間把握をしてきたのか、また、補修が必要な校庭についてどのような対応をとってきたのか、そしてさらに、今後の改修計画についてお聞きしておきたいと思います。
 さて、東京都は、ヒートアイランド現象の緩和に向けて、都内小中学校三十校程度を対象に校庭の芝生化を進めるとしております。今年度予算では、そのための費用として約十億円を計上しています。
 区においても、近隣住民や保護者の協力を得ながら芝生を維持管理していくという考え方を明らかにしており、校庭の芝生化に向けた整備方針では、校庭の一部を芝生化するなどの考え方が提示をされております。学校によってさまざまな形態が考えられていると思いますが、区内校庭芝生化の今後のあり方についてお聞きしておきたいと思います。
 区は、児童数の増加に伴う学校施設のあり方について検討を加えていますが、今後、世田谷区内の児童数は増加傾向にあると分析されております。集合住宅の増加に伴って人口が増加しているからです。
 児童数の増加する学校では、教室や遊び場の確保が必要になっています。特に休憩時間の校庭での運動は、児童にとって欠かせないと考えるからです。児童数の増加に伴って校庭等が狭隘になっている学校もあります。かつて校庭で遊んでいて児童がぶつかり、事故が起きる、こういうこともあったかと思います。こうした事故を起こさないという視点が今必要なのではないかと思います。今後どのような方策をとっていくのか、お考えをお聞きしておきたいと思います。
 次に、児童の虫歯予防についてお聞きします。
 児童が健康な体で学校生活を送る上で歯の健康を守ることが大切だと思います。保健所の統計によりますと、二歳から六歳までの幼児期における虫歯の罹患率は減少傾向にあることがわかっております。ところが、小学校の高学年になるほど虫歯の罹患率も上昇しています。小学校一年生では四九・八%、小学校六年生になりますと六一・五%という数字が出ています。虫歯予防の考え方が広がっている一方で、親の手から離れる時期に再び罹患率が増加していると見ることができると思います。こうした点を踏まえた児童の虫歯予防に関して、区の対応をお聞きしておきます。
 次に、区民の健康維持・増進対策についてお聞きをしておきたいと思います。
 その一つに、生活習慣病因子の区内の傾向についてです。
 そこで、区民基本健康診査と生活習慣病予防について質問するわけですが、がん、心臓病、脳卒中、糖尿病などの生活習慣病への関心がその発症率とともに高まっているわけですが、特に食生活の見直しや運動療法の活用など、その早期予防対策の重要性が問われていると思います。昨年九月の議会において、生活習慣病の予防対策として第二次健診の受診率を問題にし、今後、区民が積極的に健診を受けられるよう求めていたものですが、区内においても生活習慣病の危険因子とされる高血圧、糖尿病、高脂血症、肥満、これを死の四重奏と言うようですが、これが年々増加傾向にあるということがわかっております。生活習慣病の罹患率がふえるということは、それだけで医療費など社会保険費用の増加を招くだけではなく、今後、介護を必要とする高齢者の増加にもつながりかねないと考えます。
 さて、区は、生活習慣病予防を目的に、四十歳以上の区民を対象に区民基本健康診査を行っておりますが、生活習慣病危険因子とされる血圧、中性脂肪、血糖値等の発生傾向をどのように認識しているかをお聞きします。
 生活習慣病は自覚症状がないまま発症、進行し、結果として死亡や要介護に至るなど、病状が増悪するまで放置される場合も決して少なくないと言います。それだけに定期健康診断で危険因子が発覚された場合には、的確な予防対策や指導が求められていることを以前にも指摘をしておりました。
 第二次健診を受けずに、その後の健康指導や治療の機会を逃すケースは、決して少なくないと思います。厚生労働省が検討を重ねた結果、労災保険法を改正したこと、そして、その死の四重奏を対象に労災保険の補償範囲として、さらに沖縄県は昨年から住民診査の第二次健診の費用を負担すると言っております。今後、区が健診など区民の健康増進事業を進めるに当たり、例えば糖尿病対策を重点にした対策をとるなど、効果のある取り組みを重視すべきだと考えます。
 昨年の私の質問に対しまして、基本健診において要指導と判断された受診者に対して、健康教室などの参加によって健診効果を向上させるという主旨の答弁を行っております。今後は、区が構築している健康情報システムの活用が考えられますが、その際、個人情報保護の徹底を図りつつ、健診データをもとにして区民が第二次健診をもっと積極的に受診できるよう考えるべきではないでしょうか、お聞きをしておきます。
 最後に、緑の保全対策についてお聞きをしておきます。
 その中の緑の保全対策では、保存樹木のあり方の問題です。区内の保存樹木の本数は千七百五十本、平成十六年度の解除は三十六本、指定は二十三本という数字が出ています。保存樹木は、所有者または占有者の同意を得て区長が指定し、基本的には三年に一度剪定等を区の負担で行う仕組みになっています。日常の保存樹木の維持管理は、所有者、占有者が行うこととなっております。最近の傾向として、建物の建てかえや土地の売買の際に解除される場合は多いと言われております。今後、それを防ぐための方策をどのように考えているのかをお聞きしておきたいと思います。
 保存樹木の伐採または移植については、あらかじめ区長に届け出なければならないわけですが、区側からの拘束力はないと言われております。したがって、特に土地が売買されてしまったような場合、保存樹木が伐採されることがあるわけですが、今後、これらを防ぐためにどのような方策をとっていくのかをお聞きしておきたいと思います。
 以上で壇上からの質問を終わります。(拍手)
◎庄司 教育次長 子どものための安全で快適な学校生活について三点ご質問いただきました。
 まず、区立小中学校の校庭の補修あるいは今後の改修計画についてでございます。
 児童生徒の体力向上と安全を維持するため、校庭を常に良好な状態で管理することは、学校教育を進める上での基本的な条件であると認識しております。ご質問の校庭の状態につきましても、常に学校と連絡をとり合い、現場をきめ細かく確認するなど、その状況把握に努めております。その上で、安全性に問題があれば直ちに補修工事等を行っております。
 また、年度計画に従い、校庭の全面改修工事を実施した学校はこの五年間で十八校となっております。こうした学校からは、安全性の確保は無論のこと、ほこりの飛散も減少するなど、快適性も向上し、教育環境が大きく改善されたとの声が届いております。
 しかし、校庭の傷みぐあいには、気象条件や使用状況等により相当なばらつきが生じ、一定の年度ごとの改修など計画的な維持管理が難しいという側面があります。そこで、今後とも一層現場の状況把握に努め、各校の実情に柔軟に対応しながら、校庭の安全性と快適性の向上に努めてまいります。
 次に、校庭の芝生化の今後のあり方についてのご質問でございます。
 校庭芝生化につきましては、烏山北小学校を対象として工事に着手したところであります。芝生化に当たっては、区として初めての取り組みであることもあり、今まで区外の先進事例を調査しながら検討を進めてまいりました。お話しのとおり、校庭の芝生化は子どもの教育環境の向上につながるばかりではなく、緑をふやし、ヒートアイランド現象の緩和にも期待されるなど、多様な効果をもたらすと言われております。しかし、一方では、維持管理に手間がかかることや養生期間中は校庭が使用できなくなること、一輪車、縄跳びなどには適さずに、子どもの活動が一部制限されるという一面もございます。
 今後、烏山北小学校での使用状況や管理状況などを総合的に評価しながら、改築や校庭改修にあわせて、よりよい校庭づくりを進めてまいります。
 次に、児童数が増加する学校での教室あるいは遊び場の確保についてのご質問でございます。
 平成十七年度の児童数は二万九千八百三十七名となり、十六年度に比べ五百四十六名の増加となりました。その結果、学級数も二十三学級の増加となっております。通常は、学級がふえた場合には、多目的室など普通教室に転用することで対応しておりますが、大規模な住宅開発などがあり、それでは対応しきれないような急激な増加が見込めるときには、校舎の改築や増築を進めることとなります。
 また、ご質問のように、区の小中学校の中には、校地が狭いために十分な広さの校庭を確保することができず、子どもたちが遊べるスペースが不足する場合もございます。お話にありましたとおり、遊びの時間は子どもの発育にとってはなくてはならない貴重な時間でございます。今後とも学校と相談しながら、子どもたちが伸び伸びと遊べる環境を確保できるよう工夫を凝らしてまいります。
 以上でございます。
◎上間 世田谷保健所長 初めに、児童の虫歯予防について、区の対応のお尋ねでございます。
 区では、母子保健事業の一環として、一歳六カ月、二歳六カ月、三歳児に歯科健診を実施し、乳幼児の歯の健康保持とともに保護者に対する歯科保健指導等を通じ、親と子の健康づくりを支援しております。また、区内の保育園、幼稚園で歯科健診や歯磨き指導を行っております。これらの乳幼児や保護者を対象にした健診事業などにより、議員ご指摘のとおり、昭和六十年以降、乳幼児期の虫歯罹患率は低下してまいりました。
 その一方で、小学校二年生以降、学年が上がるとともに虫歯の罹患率が上がっております。この原因としましては、保護者の児童の歯の健康に対する関心の薄れなどが考えられるところでございます。
 今後とも、保護者に対して乳幼児や児童の歯磨き習慣など、歯の健康維持・増進について啓発活動を行い、子どもの健やかな育ちを支援してまいります。
 次に、生活習慣病疾病因子の区内の傾向についてでございます。
 区で実施しております基本健康診査は、平成十一年から平成十五年までの過去五年間の推移を見ますと、肥満と診断された方が平成十一年の三・八%から平成十五年には四・八%と増加傾向にございます。その中で、糖尿病――疑いも含めますが――と診断された方は、平成十一年受診者のうち一〇・二%でございましたが、平成十五年は一〇・三%とわずかな増加にとどまっております。また、高脂血症と診断された方は、平成十一年の受診者の四四%が平成十五年には三九・二%と率では下がってございますが、他の疾病に比べて高い割合で推移している状況でございます。
 いずれにいたしましても、生活習慣病としての糖尿病、高脂血症等の割合が高いという結果が出ておりますので、今後の健康づくり事業は、これらの結果を踏まえ、展開していく必要があると考えてございます。
 三点目、生活習慣病疾病予防対策について、区民健康診断のあり方と区民健康情報システムについて、それから個人情報保護についてのお尋ねでございます。
 今年度より稼働をしております区民健康情報システムは、受診結果を蓄積することにより受診者に受診結果を分析したデータとしてお返ししたり、生活習慣病の危険因子のあるハイリスクの受診者に精密検査や栄養指導、健康教室への参加の勧奨などが可能となるものでございます。また、区民の疾病動向を分析し、健康づくり施策をきめ細かく効果的に実施することも可能になるなど、健診事業の質の向上につながり、今後の生活習慣病予防対策の充実にも寄与すると考えております。
 また、そのためには、受診結果の蓄積を個人別に行う必要がございますので、個人情報保護の観点からも本人同意、セキュリティー対策も万全に行い、システムを運営しているところでございます。
 以上でございます。
◎株木 都市整備部長 私からは二点のご質問にお答えいたします。
 まず、保存樹木が建物の建てかえや土地の売買の際に解除されるのを防ぐための方策についてでございます。
 保存樹木制度は、昭和五十二年にスタートし、これまで所有者の方が行う管理の一部を区が支援を行う形で現在約千七百五十本の保存樹木を指定しております。このうち約半数が指定してから二十年以上経過しております。
 保存樹木が指定解除に至る理由といたしましては、建築行為や土地の売却によるものが約六割を占めております。現在、みどりの基本条例では、伐採等の届け出があった場合、保全を図るために必要な措置をとるよう要請することができるようになっておりまして、さらに要請を受け入れられない場合は、勧告、公表できる制度になってございます。
 今後、各総合支所と本所との庁内の連携体制を強化いたしまして、各法令に関する届け出の確認、許可等を所管する部署と調整しまして、周辺住民の動向、建築行為等計画の内容を把握した上、建築主などに対して要請を行うことで、保存樹木の保全の取り組みを行ってまいりたいと考えております。
 次に、保存樹木の伐採防止策についてのお尋ねでございます。
 本年三月に交付したみどりの基本条例では、建築行為等を行う者に対しまして、敷地の規模に応じて緑化することを求めておりまして、これをみどりの計画書として届け出ることを義務づけております。これまでの自然的環境の保護及び回復に関する条例では、対象となる敷地の保存樹木の有無にかかわらず、一律に緑化基準を定め、植栽を行うよう指導してまいりました。今回制定した条例では、この緑化指導につきまして、地上部の緑を大切にして、保存樹木や既存の大木を残しやすい考え方を導入してございます。
 今後、このことを所有者等に周知を図ることや、大規模な敷地などに対しましては、誘導指針を策定し、行政への指導を図り、また、昨年制定されました景観法の活用を研究するなどによりまして、みどりの保全、創出に努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆十二番(羽田圭二 議員) 最後の答弁にもありましたけれども、今回、私の方は緑の保全という、ここだけに絞り込んで質問させていただきました。その答弁の中で、最後に景観法も生かしていきたいという考え方が提示をされておりましたけれども、特に昨年十二月に施行された景観法そのものを本当に生かすという意味では、世田谷の場合は特にそれぞれの地域の特性といいますか、そこを考えてやってきたということがあったと思います。特に緑を残すだとか、それから、建物を建てる際にも、色彩だとか、デザインだとか、それから高さだとか、その意味では、今度の国分寺崖線の保全整備条例等がどれだけ生かされるかということ等も絡んでくるかと思います。その点も踏まえて、ぜひ今後の対応をしていただきたいということを要望いたしまして、質問とさせていただきます。
○菅沼つとむ 議長 以上で羽田圭二議員の質問は終わりました。
 ここでしばらく休憩いたします。
    午前十一時五十八分休憩
   ──────────────────
    午後零時五十分開議
○菅沼つとむ 議長 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 一般質問を続けます。
 七番吉田恵子議員。
   〔七番吉田恵子議員登壇〕(拍手)
◆七番(吉田恵子 議員) 通告に従い、順次質問していきます。
 初めに、学校給食における食育の充実について二点質問します。
 食育については、区民連の代表質問でも触れましたが、今後の教育現場では重要なテーマになってきます。国の法制定に伴い、各都道府県での義務が発生し、栄養教諭の配置へと動き出します。現在、各学校での食育の取り組みにはばらつきが大きいと実感しています。例えば、ランチルームは九割以上の小学校にあり、さまざまな形での給食提供や栄養指導により食育が行われるはずなのですが、その使用回数を見ても明らかなように、毎日のように使われている学校から一年間一回も使われていない学校まであります。国のモデル事業などでも食農教育の実践があり、地産地消の考え方や大地の恵みへの感謝、そして、つくってくださった方への感謝の気持ちを大事に継承していくことは重要です。
 農地を持つ世田谷区としては、生きた教材として学校給食を活用し、地元の野菜など生産物をできるだけたくさん仕入れ、給食として提供すべきです。できれば、その生産過程や収穫なども一緒に体験し学習する食農教育を各学校へと広めていく必要があると考えますが、区の見解を伺います。
 学校給食で食物アレルギーについての理解が進んできていることは評価します。この四月、新学期初めにも全児童対象で食物アレルギー調査が行われました。五月には、校内関係者を集めて、保健所と連携しての研修や講習会も開かれています。食育を進めることで、教室内の子どもたちや各家庭の大人たちへも食物アレルギーへの理解が進んでいくものと考えます。
 健康の源である食事を自分で選択していく能力を高めること、食品の安全性に対する理解を深めることも食育です。毎日の給食を安心して選び食べられるように、食物アレルギーのある児童やその保護者へは、詳しい情報をできるだけ早く丁寧に手元に届ける工夫も必要です。学校給食における食物アレルギー対策を万全の体制に整えていくべきと考えますが、今回の調査結果から見えてきた実態とその対応、今後の課題を伺います。
 次に、高次脳機能障害者への支援について質問します。
 先日、教育テレビで放映された仙台市の取り組みは共感を呼ぶものでした。福祉政策から置き去りにされた障害者と言われる高次脳機能障害者ですが、医学的リハビリでは終了の段階に到達していても、日常生活がスムーズに行えず困っている方に対して、ライフモデルリハビリという暮らしのリハビリ、生活のしづらさを取り除くリハビリが行われ、基本的生活習慣の再構築を進めていました。これを民家活用の小規模作業所で行うことで地域への周知にもなり、まさに習うよりなれろという啓発の始まりです。
 また、ここでの昼食づくりを担うことで、自己選択、自己決定の力がつき、自立に向けた就労への訓練にもつながっていました。基本にある本人の自己選択、自己決定を一番大切にするという理念は、世田谷の活動と一緒でした。世田谷では、身体障害者デイサービスセンターふらっとを拠点と位置づけ、日常的に施設外へ出かけ、広範囲に活動しています。さまざまな活動を、本人の意思を尊重し、主体的に動くことで、自分の存在意義を認識し、自信を取り戻しています。
 しかし、こういった支援ができる施設は量的に絶対数が足りなく、このことは大きな課題です。また、高次脳機能障害を持っている医師の山田規畝子さんの著書「壊れた脳生存する知」の中でも、一番のリハビリは社会復帰とまとめています。そのベースには、高次脳機能障害者だと本人が自覚すること、外見上わかりにくいのでカミングアウトすること、何よりも周囲の理解と手助けが必要とありました。高次脳機能障害者への支援は長期に及ぶことと継続した多様な支援が必要で、とりわけ多方面の専門家との連携が欠かせません。高次脳機能障害の周知啓発パンフレットの活用方法等、居場所づくりを含め、今後の区の取り組みを伺います。
 最後に、高齢者、障害者が安全に移動できる環境の整備について質問します。
 高齢者や障害者の移動の確保には、ボランティア移送サービスも含めた個別輸送機関、STS、スペシャル・トランスポート・システムの確立が求められますが、全体像がなかなかつかみにくく、今のところは移送サービスと福祉タクシー、乗り合いタクシーや小型デマンドバスなどが考えられています。移送サービスについては、これまで区民連でも再三質問し、移送サービスの充実、進展を図るよう要望してきました。先月の福祉保健常任委員会で報告があったように、リフトつき福祉タクシーについては、借り上げ方式から実績方式に変更され、総数四台から二十二台へと大きく前進しました。
 そこで、この制度が十二分に発揮でき、移送サービスの需要と供給をバランスよくつなぐために配車センターが必要と考えます。
 大阪府枚方市では、社会福祉法人に委託する形で共同配車センター事業を実施しています。実態は六畳一間に電話一本を引き込み、スタッフ六人体制で、平日朝九時から午後五時半までの運営、利用者の事前登録から配車の手配までを原則前日までの予約で行っています。世田谷でもボランティア移送サービスと福祉タクシーをあわせた今、現在の体制や仕組みでは十分に対応ができないと考えます。できるだけたくさんの利用者が、より安心して、使いたいときに利用できるようにしなければなりません。まず、この配車センター構想について、区の見解を伺います。
 次に、実態調査について伺います。平成十九年度の実施に向けた段階的な取り組みの中でも、STS全体の計画づくりが必須になってきます。その策定の際も実態調査が重要となってきますが、いまだ検討中と聞きました。この調査の何が課題となっていて始められないのか、また、いつごろまでに始められるのか、今後の進め方を含め、区の見解を伺います。
 実施計画の中には、移動しやすいまちづくりのためのインターネット版バリアフリーマップの作成とあります。これは平成七年に作成されたままになっている「あるこう世田谷 −やさしいまちの施設ガイド−」の情報更新を含め、外出に必要なバリアフリー情報をインターネットで提供できるようにするもので、時代に適応していて有効と考えます。今議会でも福祉のいえ・まち推進条例の改正が上程されており、なお一層のバリアフリー整備が進められますが、広く区民に周知していくことが必要です。例えば整備の進んだ施設には一目でわかるハートフルマークを設置する等、工夫すべきです。また、迅速な情報更新もとても大切で、その更新の際には、NPO法人や活動団体等、区民との協働が不可欠です。このバリアフリーマップの運用を含め、今後の方針を伺います。
 以上で壇上からの質問を終わります。(拍手)
◎庄司 教育次長 学校給食での食育の点に関しまして二点ご質問いただきました。
 まず、食農教育の取り組みと今後の展開についてでございます。
 教育委員会では、教育ビジョンで食育の推進を掲げ、子どもの食に関する理解と望ましい食習慣を身につけるための指導を進めているところであります。農業の「農」という、この農を取り入れた活動といたしましては、各学校の農園や近隣の農地を活用した野菜づくりや田植え等の労作体験、あるいは農家の方による農作業の指導など、それぞれの学校ごとにさまざまな実践をしております。
 特徴的な事例といたしましては、昨年度、文部科学省の食育モデル事業として取り組んだ喜多見小学校と喜多見中学校の事例があります。具体的には、近隣農家との協働により世田谷の名物である大蔵大根づくりに取り組み、品評会に出品したり給食の食材にするなど、野菜を中心とした食育を行ったところでございます。
 これら農を通じた取り組みをすべての学校で一律に実施することは難しいのでございますが、貴重な農家が残る世田谷区でございますので、今後、栄養士研修等の中で先進事例や各種研究の成果を紹介するなどの普及啓発を図り、全区展開へ向けて取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、食物アレルギー対策の現状、今後の対策についてでございます。
 給食における食物アレルギー対策は、これまでアレルギーを引き起こす食材を本人または担任が除去するか、弁当を持参していただくか、このお願いをしてまいりました。しかしながら、年々アレルギーを持つ児童生徒が増加するとともに、その内容も多様化し、保護者の要望もふえてきたことから、昨年度、統一的な食物アレルギー対応マニュアルを整備し、今年度から実施しております。
 今年度、アレルギー対応の申し出があった児童は、全校で約四百七十人おります。校長、学校医を初め各学校の関係者で構成される委員会で十分検討を行い、除去食の提供か、あるいは初めから献立にアレルギーを引き起こす食材を入れないという対応を行っております。
 また、今回のアレルギー対応に当たっての調査で、生命の危険も考えられる重い症状のある児童の情報を把握することができました。したがって、教職員がこれらの情報を共有することで、緊急時にも学校医等と連携した円滑な対応ができるようになりました。
 いずれにいたしましても、給食施設の設備面や実施体制の点で学校ごとに制約はございますが、学校や保護者の意見を通じて、適宜実態をチェックしつつ、これからも食物アレルギー対応の改善に努めてまいります。
 以上です。
◎亀田 在宅サービス部長 高次脳機能障害者の支援につきましてお答えさせていただきます。
 お話にございましたように、高次脳機能障害は、失語症や記憶障害などの症状の出る複雑な脳の機能障害で、日常生活上のさまざまな困難が生じるとともに、外見上わかりづらいこともあり、リハビリの技術や周囲の理解もこれからも積み重ねることが必要であります。昨年度、区は、高次脳機能障害の理解を広めるための普及啓発用リーフレットを五千部作成し、本年五月に区民や職員、また、実際にケアを行う事業者等に広く配付をいたしました。また、世田谷区では、以前から総合福祉センターや身体障害者デイサービスセンターふらっと等で積極的に高次脳機能障害者を受け入れており、今後、開設予定の仮称世田谷区立経堂身体障害者デイサービスセンターにおいても受け入れを検討しております。
 今後は、当事者や家族、ボランティアなどが主体的に立ち上げました連絡協議会とも連携しながら、高次脳機能障害等の身体障害者手帳を持たない制度の狭間の方々への自立支援に向けまして対応を進めてまいります。
 もう一点でございますが、インターネット版区内バリアフリーマップの活用についてのご質問でございます。
 ご案内のとおり、今年度区では、高齢者や障害者の地域生活を支援するため、区内主要駅を中心としまして公共施設や店舗などの民間施設のバリアフリー情報など、外出に必要な情報がインターネットを通して得られるバリアフリーマップの作成に取り組む予定でございます。
 マップ作成後の運用に当たりまして、区民にとっていかに情報が有効に活用できるか、また、いかにメンテナンスに有効に適切に取り組むかなど、利用しやすく、継続的なシステムを構築できるかが重要な課題であると認識しております。
 ご提案の趣旨を十分に踏まえまして、マップの運用システムの構築に向け、NPO法人や区内活動団体等、さらには関係部署と連携協働してまいりたいと考えております。
 以上です。
◎秋山 保健福祉部長 二点、配車センターの構想と、それから実態調査についてご質問をいただきました。
 世田谷区では、移動困難者に対し、NPOを初めとするさまざまな移送のボランティア団体が積極的に活動しております。平成十五年度にはNPOなど移送協働特区を全国に先駆けて取得し、福祉有償運送協議会を設置し、現在既に三団体が事業者許可取得申請を行い、有償運営許可を取り、ボランティア移送として法的に明確な位置づけを得て運行しています。また、今年度は、リフトつきタクシー運行事業の見直しを行い、新たな事業者の参入を促し、車両数の拡大を図ったところです。区民のさまざまな移送ニーズにこたえていくためには、事業者の供給量を把握し、それを効率的に組み合わせることができる配車センターは、移送サービスの有効な施策の一つと考えております。
 区は、これまで庁内での検討を行ってまいりましたが、本年度は、学識経験者や移送にかかわる事業者等を交えた勉強会や意見交換会を開催しております。あわせて、利用時間帯や必要な車両の種類、使用目的などのニーズや事業者の供給可能量などの実態を把握し、移送サービスにおける課題を明らかにし、十八年度以降の具体的取り組みについて検討してまいりたいと考えております。その後、実施計画にもありますように、高齢者、障害者等が安心して必要なときに利用できる移送サービスシステムを構築してまいります。
 以上でございます。
◆七番(吉田恵子 議員) 今回質問した事業は、どれ一つとっても、区民の日々に直結している事業です。急ぐことはないんですが、できるだけ早く着実に進めてくださるよう要望して、私の質問を終わります。
○菅沼つとむ 議長 以上で吉田恵子議員の質問は終わりました。
    ────────────────────
○菅沼つとむ 議長 次に、八番桜井純子議員。
   〔八番桜井純子議員登壇〕(拍手)
◆八番(桜井純子 議員) 質問通告に従い、順次質問いたします。
 初めに、犯罪被害者支援についてお聞きします。
 四月に犯罪被害者等基本法が施行になり、その前文で、これまでの犯罪被害者について、その権利が尊重されていたとは言いがたいとし、犯罪被害者の視点に立った施策を講じ、権利、利益の保護を図られる社会の実現を目指すとしています。
 先日、地下鉄サリン事件のご遺族の高橋シズエさんから犯罪被害者についての話を聞き、犯罪被害は、直接被害を受けた人だけではなく、家族の生活をも一変させることや被害に遭う前の生活に戻ることがいかに難しいかということなどを改めて認識しました。そして、法でも指摘があるように、だれもがある日突然、被害者となり得るのです。
 世田谷区は、三月の定例会において、犯罪被害者支援の体制づくりを進めるとしていますが、犯罪被害者支援体制をつくるに当たって、どのようなスケジュールで進める考えなのか、お聞きします。
 また、犯罪被害者支援については、医療、福祉、住宅、就業といったより具体的な支援が望まれます。支援体制を整えていくに当たっては、条例化し、制度としてこの世田谷に根づかせていく責任があります。そこで、杉並区など各自治体でも進められている犯罪被害者支援に関する条例制定を視野に入れた検討が必要になると考えますが、条例制定についての区の考えをお聞きします。
 世田谷区民連の代表質問でも触れましたが、国交省は公営住宅の入居要件を大幅に緩和し、DV被害者の単身入居も可能にしていくと方針を打ち出しました。配偶者などによる暴力の被害者であるDV被害者は、加害者から逃げ出そうとしても民間の賃貸住宅などは保証人の条件も大変厳しく、自立への不安などから、加害者から逃げることがおくれ、悲惨な結末に至ってしまうことも多いのです。五月末にもニュースで見ただけで二人の女性が配偶者からの暴力で命を落とすという事件が起きています。
 今回の国の方針を受け、区でも体制を整えていくと考えますが、例えば住宅の確保をする際ネックとなる保証人についても、支援の一つとして高齢者、障害者を対象としている居住支援制度の条件を広げ、活用していくなど、区独自の支援策を含め、体制づくりをするべきと考えますが、区は住宅支援をどのように進めていくつもりか、見解をお聞きします。
 次に、教育現場における個人情報保護についてお聞きします。
 個人情報保護法が全面施行され、個人情報保護への意識が高まる一方で、教育現場での個人情報に関する事件、事故が後を絶ちません。例えば、学校に持ち込んだ私物ノートパソコンが帰宅途中の紛失、盗難で個人情報が大量に流出するということが全国で繰り返し起きています。
 教育現場には個人情報があふれています。指導要録、成績表、健康診断結果やスクールカウンセラーの相談記録簿など、個人情報が記載されているものを挙げれば、きりがないほど大量です。それだけのものを適正に管理していくことは並み大抵のことではなく、細心の注意が必要です。
 個人情報管理のマニュアルなどの策定について、教育委員会は、対応しなくてはならない個人情報は膨大な量があり、分厚くなってしまうのでつくらない考えということですが、膨大だからこそ、教育現場において情報をどのように管理、利用し、保管、破棄するのかは大きな課題であり、取り扱いについての整理が必要なのです。
 世田谷区教育委員会が個人情報へ対する認識をどのように持つのか、環境整備をどうするのかが世田谷の子どもたちの安全安心を守るために最も重要な視点です。個人情報についての事件、事故が頻繁になるとともに、法の施行とあわせ、ますます意識が高まる中、教育現場でも個人情報保護の環境整備が求められますが、教育委員会は学校における個人情報保護についてどのような考えか、お聞きします。
 個人情報は、だれが扱っても、どの現場でも、同じレベルの適切な管理状態でなくてはなりません。しかし、現状は、年度初めに学校長を研修し、それぞれの学校でどのように扱うかを任せるという状況で、個人情報の取り扱いの基準が個人の裁量に任されています。昨年も連絡網に住所を記載し、保護者からの指摘によって削除するということもあったと聞いています。教育委員会は、研修を毎年しているから個人情報については大丈夫としていますが、本当に大丈夫なのかと疑問を感じずにはいられません。
 学校の個人情報は、それがどのように扱われるかで、子どもの将来に大きな影響を与えたり、悪用され、事件に巻き込まれてしまう危険性があります。学校現場での扱い方について、個人情報については昔から扱ってきているという気持ちを捨て、いま一度そのあり方、意識、考えを見直していくべきです。そして、個人の裁量に任せるのではなく、どの学校でも同じレベルを約束できるように取扱規則をつくる必要があります。
 個人情報がどのように管理、利用等されるのかなど、教職員が参照できるような個人情報取扱マニュアルを整備することと、それを保護者などに明らかにしていくことが必要と考えますが、区教育委員会はどのような方法で管理をしていくつもりか、お聞きします。
 次に、国勢調査におけるプライバシー保護についてお聞きします。
 今年度は、五年ごとの国勢調査が八百億円を投じ行われます。目的は人口調査ということですが、実際は、住宅の種類や床面積、仕事の内容を聞く十七項目から成り、過去には教育をどこまで受けたのかなどを聞いた例もあるなど、個人のプライバシーにかかわることが質問項目として挙げられていて、単なる人口調査とは考えられません。本当にこれが必要なのか、メリットは何なのかという議論もあります。また、家族のあり方やライフスタイルが多様化し、プライバシー意識が高まる中、質問項目だけではなく、調査方法も合わなくなっています。
 国勢調査は、調査員が調査票を配布、回収し、記入漏れは本人や近所の人に聞くなどして、とにかく完璧な記入を目指すことになっています。このことがプライバシーの侵害や調査員とのトラブルを招き、毎回苦情が寄せられています。また、地域の人が調査員を担うということで、隣近所の人に知られたくないことを知られてしまうという不安や実際にうわさを流されたなどを訴える人も多く、問題です。
 この調査は国のものですが、実際の事務は自治体が行います。調査票の提出方法では、前回初めて密封シールを配り、密封したい人は密封できるようになりましたが、三つ折りした調査票の上下に小さなシールを申しわけ程度に張るだけで、プライバシー保護という視点では不十分なものでした。これからは、封入提出を進めるなど、区民のプライバシー保護を考えた方法をとるべきと考えますが、今回の国勢調査において区民のプライバシーをどのような方法で守るつもりか、区の考えをお聞きします。
 プライバシー意識は高まってきているとはいえ、その基準には個人差があり、また、世代間でも差があるのが現実です。調査票回収時のトラブルの多くは、プライバシー意識の違いから生まれるということです。この個人差を縮め、トラブルを招かないようにしていくのも区の役目だと考えます。今回の調査で区民の間でトラブルが起きることを避けるためにも、この個人や世代で格差のあるプライバシー意識について研修の徹底を図り、トラブル防止に努めるべきと考えますが、区の見解をお聞きいたします。
 以上で壇上からの質問を終わります。(拍手)
◎西澤 政策経営部長 犯罪被害者支援について二点ご答弁いたします。
 まず一点目は、区は犯罪被害者支援の体制をつくるに当たってどのようなスケジュールで進めるのかというご質問でございます。
 ご指摘の犯罪被害者等基本法は、犯罪被害者等の権利、利益の保護が図られる社会の実現に向けまして、ことしの四月に施行されましたが、地方公共団体は国との適切な役割分担を踏まえまして、地域の状況に応じた施策を策定し、実施する責務を有しております。現在、区では、都道府県、区市町村との役割分担を明確にするため、犯罪被害者等基本計画を本年十二月に策定することに向けまして作業を進めているところでございますが、区は、この計画を踏まえまして検討に入る予定にしております。
 次に、犯罪被害者支援に関する条例制定についてどのような考え方を持っているのかというふうなご質問です。
 自治体の犯罪被害者等の支援に関する条例化の動きでございますが、まだ緒についたばかりでございまして、これまでのところ、宮城県を初め限られた自治体で制定されていると伺っております。区といたしましては、法の趣旨に基づき、国の基本計画の策定状況を踏まえながら、区としての具体的な施策の検討を進めていく中で、議会のご議論をいただきながら条例の必要性についても検討してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◎株木 都市整備部長 私からは、DV被害者への支援として、居住支援制度の活用など住宅支援策を進めるべきとのご質問にお答えいたします。
 国におきましては、報道も出されていますように、老朽化し偏在する公営住宅等のストックの再編や福祉、まちづくり施策との連携強化等を促進することにより、住宅セーフティーネットの機能向上を図るべく、法の一元化を初めとした検討が進められていると聞いております。そういった動きに先立ちまして、DVに関しましては、被害者の方の保護、自立を目指し、公営住宅への入居条件、緩和に向けた政令の改正がこの夏にも予定されてございます。
 こうした国の動きを見るまでもなく、被害者に対する支援策に関しましては、住む場所確保のための支援は大変重要であると考えております。ご提案の居住支援制度の活用でございますけれども、適用基準や大家さんの理解を初め仲介事業者の守秘担保等の課題がございます。まず、関係所管等と課題の抽出、分析から始めたいと存じます。
 以上です。
◎?山 教育改革担当部長 教育現場における個人情報保護について二点お尋ねをいただきました。
 最初に、学校での個人情報保護についてお答えを申し上げます。
 各学校におきましては、児童生徒、保護者、教職員にかかわるさまざまな個人情報が扱われており、こうした個人情報の管理の徹底は、個人情報を取り扱う他の機関や事業所と同様に、学校においても重大な責務でございます。
 特に平成十七年四月に個人情報保護に関する法律が全面施行されたことを受けまして、世田谷区個人情報保護条例が改正されたことに伴い、学校における個人情報の適切な取り扱いについては、他の機関と同様に、より一層徹底しなければならないと考えております。
 次に、学校での個人情報取扱マニュアルの整備についてお答えを申し上げます。
 学校における個人情報につきましても、世田谷区個人情報保護条例に基づき、厳正かつ適正に取り扱うよう各学校に厳重に指導しております。今年度も個人情報保護について、区政情報課の協力を得て、管理職を対象に、具体的な資料をもとに事例検討などを交えながら五月に研修を実施いたしました。
 教育委員会といたしましては、今後も区政情報課の示す個人情報保護制度の手引などに基づきまして、学校における個人情報の管理責任者である校長もしくは副校長を対象に、より具体的な研修を進めるとともに、校長会や副校長会、情報教育主任等を通して指導を重ね、各学校において個人情報保護が厳正に進められるように指導してまいります。
 以上でございます。
◎四元 研修調査室長 国勢調査におけるプライバシー保護について私から二点お答えいたします。
 まず、今回の国勢調査において、区民のプライバシーをどのような方法で守るつもりなのかとのお尋ねがございました。
 近年、個人情報に対する区民の受けとめ方は大きく変化してきており、国勢調査における区民のプライバシー保護は最重要課題の一つであると認識しております。また、ご案内のとおり、国勢調査の調査員の身分は臨時の国家公務員となり、国家公務員法上の守秘義務が課されることになっております。
 今回、世田谷区では、独自に提出用封筒を作成し、完全封入方式と称する方式によりまして調査を行うことといたしました。この方式は、調査票を調査員に提出する際、封筒に入れ、封をして提出してもらうものでございます。調査票は、調査員の目を通すことなく、区に提出されます。また、区民が特に希望した場合は、料金受取人払いの郵送提出方式により直接区に提出することも可能です。これらによりプライバシーの侵害に対する不安はなくなるものと期待しております。
 なお、国の指導では、調査対象の方が不在の場合、近隣の方に不在世帯の情報を聞くいわゆる聞き取り調査の方法もございますが、集合住宅等では効果が低いため、表札の名前を記録してくるようにとどめるよう徹底してまいりたいと考えております。
 次に、世代間格差のあるプライバシー意識についての研修の徹底を図り、トラブル防止に努めるべきだと考えるが、どうかとのお尋ねがございました。
 国勢調査では、調査前に地域ごとに調査員説明会を行い、区で作成する調査の手引に沿って事務処理方法を説明いたします。世田谷区では、約七千人の調査員に対して、七十八会場、延べ百六十八回の説明会を行います。その席で調査員に対して五年前と今回ではプライバシーに関する区民意識が敏感になってきていること、プライバシーの意識は年齢層等によってとらえ方が違うことを理解してもらうように周知徹底してまいりたいと考えております。また、世田谷区で作成する調査の手引にもその旨を明記いたします。
 過去のプライバシーに関する全国的な苦情の例では、議員ご指摘のように、近所の調査員が調査に来ると、プライバシーが見られてしまうというものが多くありました。今回、世田谷区が独自に行う完全封入方式及び郵送提出方式の趣旨を説明会を通じて調査員に理解してもらうことにより、区民のプライバシーを守りつつ、トラブルのない調査を目指してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆八番(桜井純子 議員) 国勢調査のプライバシー保護に関してなんですが、ほかの自治体と比べましても、今回の世田谷区の対応というのはすごく踏み込んでいて、私は評価できるものだと思っています。
 一方で、教育現場におきます個人情報保護というところの意識なんですけれども、まず一つ要望しておきたいのが、現場の中の意識がどういうふうになっているのか、状況がどういうふうになっているのかということをまず調査して、踏み込んだ対策を具体的にやっていただきたいと思います。一方で、世田谷区の中では、個人情報を守るために踏み込んだ対策をしている。一方では、今までやってきた流れと同じようなことをしているということでは、ちょっとどうかなと思いますので、そこのところを要望いたしまして、質問を終わりにします。
○菅沼つとむ 議長 以上で桜井純子議員の質問は終わりました。
    ────────────────────
○菅沼つとむ 議長 次に、四十七番青空こうじ議員。
   〔四十七番青空こうじ議員登壇〕(拍手)
◆四十七番(青空こうじ 議員) 質問通告に基づき、順次質問してまいります。
 最初に、子どものしつけに関して、幾つかのポイントから伺います。
 早寝早起き、朝ご飯、私はこれがしつけの基本にあると思いますが、現実には親の生活時間が多様化するに従って、子どもの生活時間に寄り添うことができない親もふえております。以前は、親は子どもの生活に合わせながら子どもの成長を見守り、健康を支えてきましたが、そのことが、子どもから見れば自分が愛されていると感じることともなっていたわけです。しかし、先ほど述べましたように、うまく生活のリズムを合わせることができない親子が多くなりました。その結果、親の育児に対する不安や焦りがふえているように感じてなりません。
 こうした親子のすれ違いが児童虐待などにつながるとも言えます。これをなくすことが大変重要なわけですが、そのためにも、親の不安感などを、どんな問題を抱えて子育てしているか、十分に把握する必要があると思います。
 区では、親子を対象にしたさまざまな事業を行っているわけですが、対象となる親がどういうことを考えたり悩んでいるか、子育てについてのアンケート調査などを行っていれば、その結果についてお伺いします。また、その結果に基づき、どのような取り組みを行うつもりなのか、それも伺います。
 さて、子どもは親の背中を見て育ちます。親の口のきき方などをまねして、例えば子どものままごと遊びの中で反復学習をしていきます。両親が互いに尊敬し合い、いたわり合う家庭に育った子どもは、その姿を自分でも再現して、大人になったら豊かな家庭生活を送ることができると思います。しかし、悲しいかな、現実は父親にとっては悲しい風景が余りにも多いと思います。
 例えば、家庭の中で父親が軽んじられる風景として、母親が子どもに向かって、「ちゃんと勉強しなければ、パパのように万年平社員なのよ」とか、キャンプに行っても、「うちのパパはテント一つろくに建てられないのだから」とか、娘からは、「汚いからお父さんの下着は別にして」など、あからさまに父親を見下す風景になれてしまってはいないでしょうか。果たして、これはテレビの世界だけだと言えるでしょうか。
 このように父親の権限が薄れてしまっては、父親からのしつけは決してうまくいかないと思います。給料を銀行でおろすようになって以来、サラリーマン家庭でいえば、給料日のありがたさやボーナスの父親への感謝は消えて寂しいものです。給料日の食卓は、いつもよりお父さんだけはおかずが一品多い、そういう家庭は少なくなりました。働くことの価値をたたえることなく、まして感謝もなく、当然と父親は黙々と外で働き、家にお金を入れ、自分はぼろぞうきんのようにくたくたになるまで働き、こんな姿を見て、母親から感謝の言葉もなければ、だれが父親のようになろうと思うのでしょうか。勤労感もはぐくまれなければ、労働への感謝も生まれません。これではいけません。
 父親の世代は、おやじの会など、お金にかえられない価値に気がついた父親が社会参加も積極的に行っているのに、そんな父親を軽んじるような風潮は改めなければなりません。給料の銀行振り込みをやめろとまでは言いませんが、何とかしなければならないと思います。
 単に父親復権と申しましても、それは何となく男性の回顧主義的な後ろ向きな発想と思います。むしろ目に見えないところで頑張っている親への感謝の気持ちを生む土壌が必要なのではないでしょうか。
 先ほど話しましたが、子育てで家庭へのさまざまな事業の折に、子どもの前では給料への感謝、労働の対価への感謝をしつける必要があると思いますが、区はどういう考えをお持ちなのか、伺いたいと思います。
 次に、子どもの社会性の育成について伺います。
 現在、日本では、中国のようにひとりっ子政策をとっているわけではありませんが、兄弟の少ない子どもが多いのが実情です。そんな中、私は、子ども同士の血の通った深い友情が生まれたり、ともに夢を語ったり、もしくは日常を離れて自分の将来についてじっくりと考えたり、そういうことができるまとまった時間が必要な気がしてなりません。
 実際に今の若者、例えば大学生が合宿などで二泊や三泊の集団行動をとろうとすると、それについていけない大学生がいるということです。ひとり遊びになれてしまって、集団でいることに苦痛が生まれるのかもしれません。それではいけないと思います。子どもたちが社会性を身につけ、集団の中でのコミュニケーションやルールを身につけてこそ、次世代の日本の社会が保たれます。ほかの自治体では、セカンドスクールなどといって、一週間単位で子どもたちが農業体験などを通して社会性などを学ぶ事業を行っているところがあると聞いております。
 世田谷区には、小学校の川場や中学校の河口湖といった立派な施設もありますが、そのような施設の活用だけにとどまらず、もっと広く、さまざまな視点から、自然体験、社会体験、そして他人体験などを通して、自分のことは一人でやれるといった自立心やお互いを尊重し合うといった集団生活のルールを身につけ、子どもたちが一週間で一皮も二皮も向けて大きく育つ取り組みも必要ではないかと思います。
 ふだんの環境とは全く異なったところで授業を行ったっていいのではないでしょうか。このような長期合宿のような学校外授業への取り組みについて、世田谷区の考えをお伺いします。
 以上で壇上からの質問を終わります。(拍手)
◎田中 子ども部長 私から三点についてご答弁申し上げます。
 まず、子育ての悩みに対する取り組みについて、子育てのアンケート調査についてご答弁申し上げます。
 区は、子ども計画の策定に当たりまして、小中学校、PTAなどの関係団体や子育て支援団体、事業者や行政関係者の方々からさまざまなご意見をいただいてまいりました。さらに、計画の素案段階におきましては、「区のおしらせ」やホームページへの掲載、書店などへ素案の配付を行いました結果、およそ六百五十名の方々から貴重なご意見、ご提案をいただきました。
 この中で、子育て中の保護者の方からは、保育園への入園希望や一時保育の希望、育児にかかわる経済的負担とともに、育児で気が休まらない、疲れる、子育てに自信が持てない、また、身近な地域の中で子育ての相談ができないなどの多くのご意見が寄せられました。
 このことから、従来の保育サービスなどの充実に加えまして、今後、より広く、すべての子どもと子育て家庭への支援の充実が求められていることを認識いたしました。
 次のご質問、今後どんな取り組みを行うつもりかということでございました。
 今申し上げた点を踏まえまして、在宅の子育て支援を子ども計画におけるリーディングプロジェクトと位置づけ、今後十年間重点的に取り組みを進めてまいります。当面、特に先駆的な取り組みといたしまして、子育てに不安を持つ保護者に子育て情報の提供や育児講座の開催など、保護者のサポートを行う世田谷子育てカレッジの創設、また、夜間、土日、休日も含めた子育て電話相談事業としての子育てコールセンターの開設、さらに、子育てに関して一番不安を抱く産前産後期に子育て支援ヘルパーを派遣するさんさんサポート事業などを今後実施してまいります。
 区では、子どもが生まれる前から地域全体で子どもと家庭をサポートすることで、児童虐待の予防、防止に取り組むとともに、保護者の方々の不安や悩みの解消を図るため、全力で取り組むことといたします。
 次に、子どもに働くことの価値を教える大切さについてご質問いただきました。
 働くということが家庭を支える大切な柱であることは、だれしもが理解できることです。さらに、これまで、子どもは成長していく中で社会参加を自覚し、自立に向けて自身の適性や希望をもとに就労を考えてまいりました。しかし、昨今のニートと呼ばれる若者やフリーターの増加は、社会構造や人々の意識が大きく変化してきたあらわれとも思われます。労働に価値を見出せず、仕事につかない者の増加は少子化にもつながり、公的年金制度などにも影響するものとして、国レベルで危機が言われるところでございます。
 区といたしましては、子ども計画の中でもお示ししておりますとおり、早い時期からそれぞれの年齢や成長に対応する体験や社会参加の場を確保する施策を展開してまいります。それらの施策を実施するに当たりましては、若者が働くことに喜びや生きがいを見出すとともに、働くことが大切で重要であること、さらには、働くことを尊重する心を大切に育てていくということに留意してまいることといたします。
 以上です。
◎?山 教育改革担当部長 私からは、自然体験、社会体験などの体験型の長期合宿についてお答えを申し上げます。
 ご指摘のように、次世代を担う児童生徒が豊かな社会性や集団生活でのルールを身につけることは大変重要なことと認識をしております。教育ビジョンにおきましても、規範意識を持ち、社会性に富む子どもたちを育てることや助け合いの心と生き抜く力を培うために、自然体験活動の推進や社会性をはぐくむ体験活動の推進を項目として掲げ、今後の取り組むべき課題としているところでございます。そのためにも、家庭を離れて集団生活の中で学ぶことは大切な教育の機会と考えております。
 今後は、他自治体の事例の研究も進めながら、児童生徒が一層の社会性を身につけるよう検討を進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆四十七番(青空こうじ 議員) ありがとうございます。
 卒業式の折に、子どもたちが、中学の思い出というのはやっぱり修学旅行だと言うので、修学旅行と河口湖の体験とかいうのは大変印象深いということがあります。
 今、子どもたちは本当に兄弟がいないんです。集団生活になれるということは、やっぱり社会に出てからも一番重要だと思うので、子どもたちがせめて十日ないし、できれば十五日間ぐらい集団生活しますと、その中でけんかもしたり、いろいろなことがあります。やっぱり子どもたちの、そういうふうな兄弟みたいな、クラスメートの中でもいろんなことがあると思います。世田谷区では、そういった長期計画の修学旅行みたいなのをやるとか、体験学習をやるというのが本当にないのかどうか、ちょっと質問したいと思います。
◎?山 教育改革担当部長 今ご答弁申し上げましたとおり、教育ビジョンの中で、こうした長期体験型の体験活動につきまして重点項目として考えてございますので、今後は、さまざまな事例でございますね、東京都も中学校二年生の就業体験とか、こういったことでの試行を始めておるようでございますので、今ご提案いただきましたお話を含めまして、教育委員会全体で考えていきたいというふうに考えてございますので、よろしくお願いをいたします。
 以上でございます。
◆四十七番(青空こうじ 議員) 以上で質問を終わります。
○菅沼つとむ 議長 以上で青空こうじ議員の質問は終わりました。
    ────────────────────
○菅沼つとむ 議長 次に、二十番鈴木昌二議員。
   〔二十番鈴木昌二議員登壇〕(拍手)
◆二十番(鈴木昌二 議員) 私は初めに、総合型地域スポーツクラブと学校教育の関係について幾つか質問してまいります。
 総合型地域スポーツクラブは既に区内二カ所で設立され、それぞれ活発に活動しております。さらに、私も長年取り組んでまいりましたスポーツ少年団を拠点として、新たに日本体育協会が目指す総合型地域スポーツクラブとしての活動を展開しようと準備を進めてまいりました。今年度からは、日本体育協会より総合型地域スポーツクラブ創設育成団体として支援を受けられることが内定したところであります。
 そこで、総合型地域スポーツクラブを創設、育成していくためには、身近な学校との連携なくしてはできません。また、学校においても、子どもの体力低下がこれほど深刻になる一方で、部活動が、少子化の影響もあり衰退傾向にある今こそ、義務教育の現場で子どもの体力向上策に取り組む必要があるのではないでしょうか。それには何よりも教員の意識改革が必要だと思います。さらに、総合型地域スポーツクラブなど地域の活力も利用する、そのように意識を変えていかなければ、今の子どもたちの体力向上は図られません。
 そこで、お伺いいたします。教育委員会では各学校に対してどのように総合型地域スポーツクラブの情報を提供し、あるいはその意義を伝えているのでしょうか。
 さらに、教員に対して指導し、学校教育の一環としての取り組みを新しい発想で進めるべきだと考えますが、いかがでしょうか。
 また、これまでの義務教育の枠にとらわれずに、子どもを視野の中心に据えて子どもの体力向上に取り組むための教員の意識改革もあわせてどのように取り組むのか、教育委員会のお考えをお伺いいたします。
 続いて、私も、今後の障害者施策と放課後対策について重複することがあると思いますが、お伺いしてまいります。
 現在、国では障害者自立支援法案が審議されています。この法案は、これまで身体、知的、精神など法ごとに分かれていた縦割りの障害者施策を抜本的に見直し、新しい体系の中で一元化したサービス提供を目指すものであります。この法案については、定率負担の導入や公費負担医療の抜本的な見直し等の課題に対して障害者団体などから多くの意見、要望が出されております。年齢や障害の種別にかかわりなく、できるだけ身近なところで必要なサービスを受けながら暮らせる地域づくりを進めるという改革の基本的な視点は評価できるものであります。そして、これを実現するためには、高齢者と比較しておくれていた障害者のサービス基盤を充実していくことが不可欠でありますが、その際、障害者の生活全体をとらえて的確にニーズを把握する必要があります。
 これまで障害者施策は障害種別の法に基づいて展開されてきたため、必ずしも障害者のニーズとイコールとは言えない面がありました。今回私が取り上げる障害児、特に中学生や高校生の放課後対策はまさにこうした例であります。小学生は、新BOPでも障害児の受け入れを行っており、また、支援費制度では児童デイサービスとして位置づけています。しかし、中学生、高校生については公的に利用できるサービスがなく、支援費制度の児童デイサービスにも位置づけられていません。このため、障害者や保護者のニーズは高くても、福祉作業所や生活実習所のような法に規定された通所施設と比較すると基盤が不足しており、NPO法人等が脆弱な財政状況の中で運営している現状であります。
 こうした制度の谷間にある障害者ニーズを的確にとらえて対応することが、区民に身近な行政としての区の役割であると言えます。今年度、区では、障害児の放課後活動の場として新たに希望ケ丘デイサービスを開設し、障害のある中学生や高校生の放課後対策を行うとしていますが、障害児が放課後に利用することを考えると、一時間も二時間もかけて通うのでは利用はできません。こうした基盤は、身近な地域にあって利用しやすいものでなくてはなりません。
 区は、今後どのような方針を持って障害児の放課後対策の基盤を整備しサービスの充実を図っていかれるのか、お伺いいたします。
 最後に、世田谷のブランドアップについてお伺いいたします。
 今年度スタートした実施計画では、世田谷の魅力発見、ブランドアップの推進が動き出していますが、世田谷区の土壌、自然環境が大切にはぐくんできた文化、歴史をさらに発展させる事業として私は強い関心を持っています。
 文化、歴史という言葉をどうとらえるかは人によりさまざまあると思いますが、一般的には文学、美術、音楽や演劇、工芸などのいわゆる芸術と呼ばれる分野を思い浮かべることが多いのではないでしょうか。世田谷区では、芸術にかかわる活発な区民活動が見られ、先ごろも世田谷区民吹奏楽団が秋田県の秋田市、横手市などで三回演奏会を行い、大きな成果を上げるとともに、音楽を通してのブランドアップにつなげ、友好親善大使の役割も果たしてきました。また、オーケストラ、合唱といったすばらしい活動をしている団体があることも、ご承知のとおりです。
 このように、文化は世田谷の最も大切にすべきブランドの一つであり、区内には多くの文化資源が存在しています。文化を生活としてとらえるならば、高価な美術品を持ってきても、それだけでは不十分であり、区民に誇りが生まれるとは思えません。区民が自分たちの手で物や仕組みをつくり、完成し、そして評価される経験の中で初めて本物の自信と誇りを持つことができます。文化の主役はそこに生活する人々でなければなりません。また、まちづくりにもつながってまいります。
 こう考えますと、人材こそ世田谷区が他に誇れる最高の文化資源と言えます。区内には、学術や芸術、スポーツなどさまざまな分野で第一線の活躍をしておられる人が数多く住まわれておりますが、新たなステージを目指す世田谷区の文化行政の成功には、このような皆さんの協力が不可欠であります。
 基本計画や実施計画は緒についたばかりであり、具体的な展開を期待しつつ見守りたいと思いますが、今後の事業展開の中で区内の人材の活用をどう考えておられるのか、まずお伺いいたします。
 また、実施計画の「世田谷区の文化・個性を活かしたまちづくり」では、十八年度を目途に仮称文化芸術振興条例を制定することとされておりますが、区民の間で意見や評価が大きく分かれるような課題でしたら、時間をかけて慎重に準備を進めなければなりませんが、文化振興のように、八十万区民に歓迎されるような条例は策定を急いでもよいのではないでしょうか。今年度中にも前倒しするぐらいの意欲を見せていただきたいと思いますが、お考えをお伺いして、壇上からの私の質問を終わります。(拍手)
   〔山田助役登壇〕
◎山田 助役 世田谷のブランドアップに関連いたしまして、文化芸術振興条例の早期制定を考えてはどうかという点についてお答え申し上げます。
 区では、実施計画に基づきまして、世田谷の文化の振興に寄与し、区の文化施策の指針となる条例の制定に向けまして準備を始めたところでございます。ご指摘のとおり、区内では吹奏楽団など音楽団体を初め、区民の文化活動が大変盛んであります。今後は、区民意識調査や有識者へのヒアリングなどを実施するとともに、区議会のご意見もいただきながら条例のあり方を検討してまいります。
 実施計画では、平成十八年度中の制定を目指しておりますが、ご指摘も踏まえまして、条例制定の時期を早めることも視野に入れ、準備を急ぎたいと考えております。
 以上でございます。
◎水戸 生涯学習・地域・学校連携担当部長 では、総合型地域スポーツクラブについて三点ご質問をいただきました。
 まず一点目、各学校に対し、どのようにその意義を伝えていくのかという趣旨でございます。平成十七年度から十年を見通した世田谷区スポーツ振興計画で、平成十九年度までに五つの地域にそれぞれモデルとなる総合型地域スポーツクラブを設置するという目標を定めております。世田谷区の総合型地域スポーツクラブは、地域の人たちが主体的に運営し、かつ身近な学校施設等を活動の拠点とすることを基本としております。既に活動しております二つのクラブでは、体育指導員を中心に、地域の人材を活用したクラブ運営がなされ、活動拠点となっている学校の先生方と連絡をとり合い、学校と一体となって活動をしております。
 また、子どもから高齢者までが近くの学校でスポーツや文化活動に自由に参加でき交流できることは、地域コミュニティーの活性化にも大いに寄与できるものと考えております。お話にもありましたように、この意義と情報を各学校にしっかりと伝え、目標実現に向けて努力してまいります。
 次に、二点目、新しい発想で進めるべきだ、また、三点目の子どもの体力向上に向けて取り組むための意識改革もという点を、二点まとめてお答えさせていただきます。
 東深沢中学校と用賀小学校を拠点とする総合型地域スポーツクラブには、当該校のみならず、周辺の小中学校の児童生徒も大勢参加しております。このことは、子どもの体力低下が大きな社会問題となっている中で、義務教育の場で児童生徒がより多くのスポーツに親しめる機会がふえることであり、大きな意義があると考えております。
 さらに、体力向上ばかりでなく、地域の人々とともにスポーツ活動を行うことは、向上心をはぐくみ、規律やマナーを身につけることにも通じるなど、幅広い教育効果が期待できるものでもあります。また、教育ビジョンの中には、地域に役立つ学校づくりにおいて、学校を中心とした総合型地域スポーツクラブの設立や運営の支援などについて示させていただいております。学校を核とした地域コミュニティーの活性化を進める中で、学校の教職員にもこうした取り組みに関与していくような意識を培い、子どもの体力向上を図ってまいりたいと考えます。
 以上でございます。
◎亀田 在宅サービス部長 障害児の放課後対策についてお答えさせていただきます。
 お話しのように、区では障害のある中高校生の放課後対策の一つとしまして、希望ケ丘障害児デイサービスの開設準備を進めるとともに、今年度国がモデル実施する障害児タイムケア事業の適用を申請しているところです。
 障害のある中高生の放課後対策は、区が支援するNPO法人も実施しておりますが、お話しのようにかなり遠距離から通っている方もいるという実態を伺っております。今後は、地域ごとに基盤を確保し、障害のある中高生が身近な地域でサービスが利用できるよう充実してまいりたいと考えております。
 基盤の確保に当たりましては、希望ケ丘障害児デイサービスのように、既存施設を活用した整備を検討するとともに、同種のサービスを提供しているNPO法人の事業を児童デイサービスや障害児タイムケア事業という法定事業に移行させ、新たな基盤として位置づけていきたいと考えております。その際、国のモデル事業などの評価を踏まえた上で、利用時間や基準単価など、法定事業に移行するための課題を検討してまいります。
 以上です。
◎青木 生活文化部長 多様な人材を区の文化施策に生かせというご質問にお答えを申し上げます。
 ご質問にもございましたけれども、現在、区内には文化芸術や学術、あるいはスポーツなど各分野で活躍されている方々が数多く住んでおられます。また、伝統文化の分野でも、昔から伝わる職人のわざや地域に伝わる行事の保存などに力を尽くされている方もたくさんおられます。
 こうした皆様にはこれまでも、例えば区民絵画展の審査員や世田谷文学賞の選者、世田谷うたの広場の作品創作者として活躍をしていただいているほかに、さまざまな場面で区の文化施策に積極的にかかわっていただいております。これも、人材に恵まれた世田谷区ならではであって、ご指摘のように、人材こそが世田谷が他に誇り得る文化資源であると私どもも思っております。
 今年度はこうした人材の登録制度を設けるなどして、区民の文化活動や学校教育の場で指導者として活躍していただいたり、文化施策についてのアドバイザーの役割を果たしていただくなど、今後も世田谷の文化振興にさらに協力をしていただけるような環境を整えてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆二十番(鈴木昌二 議員) 質問させていただきました三点につきまして、当局の力強い取り組みに期待して、私の質問を終わります。
○菅沼つとむ 議長 以上で鈴木昌二議員の質問は終わりました。
    ────────────────────
○菅沼つとむ 議長 次に、十番新田勝己議員。
   〔十番新田勝己議員登壇〕(拍手)
◆十番(新田勝己 議員) まず、基本計画を拝見して疑問に感じたこと、さらに、基本計画の中に記載されている地域行政について考え方をお伺いいたします。
 世田谷区は昭和五十四年に、福祉社会を目指すヒューマン都市世田谷のタイトルのもと、基本計画を初めて策定いたしました。この当時の基本計画策定審議会は、区民会議や区民勉強会を丁寧に重ね、その内容は、世界の政治経済の動向から世田谷の将来像、そして、いわゆるどぶ板の項目に至るものでありました。
 区民参加のもとに進められた議論は、世田谷区民が住みやすい生活を送るために、さらに、住んでよかった世田谷の実現を目指すための区民の声、息遣いが伝わるものであったと評価されております。また、新鮮な感覚、区民とともにつくり上げた達成感とともに、やりがいと行政責任を強く感じているとの話も当時の責任者から伺いました。
 その後の基本計画においても、三つのゼロ作戦、さらには六つのゼロ作戦と、区民にわかりやすく、区民とその時代要請を受けた基本計画・実施計画でありました。私は、平成十五年の第四回定例会でも、ゼロ作戦の評価と区民にもわかりやすい目標と参加について伺ったことでもありました。どうも今回の基本計画には、官だけの考え方のみで、区民の視点、意見、ともにつくるという観点がうかがい知ることができません。
 そこで、平成十七年度向こう十年間の基本計画について伺います。
 一、この基本計画の策定のプロセスはどのような手法をおとりになったのか。二、区民の要請、参加、そして意見はどのように反映できたのか。さらに、結果はどのように盛り込んだのか。三、「区民の主体的な取り組みを強化していく」とか「区民が創るまち」と記載されているが、これまで区民は何もしてこなかったのか。区はまちづくりの何を担ってきたのか。そして、既に結果が出たのか。その結果がこのような表現になったのか。区はだれとコンセンサスを得てまちづくりを進めていこうとしているのか。四、区は何を目指して進もうとしているのか、伺います。
 次に、基本計画の中にある新たな地域行政の推進について伺います。
 先ほど申し上げました昭和五十四年の基本計画策定と同時に地域行政推進本部を立ち上げ、区民と職員、さらに学識経験者の討論、議論を十二年間重ねた上で、私が初当選した平成三年に、打てば響くまちづくり、もっと身近に、もっと便利にを標語のもと、自治権拡充の世論と相まって、五つの総合支所、いわゆる地域行政制度がスタートしたのであります。
 そもそも世田谷区は、世田谷、玉川、砧の三つの行政地域がありましたが、試行錯誤の中で、もっと身近に、もっと便利にと区民サービス充実の観点から、行政の決断は、区民の幸せを考えた前向きをを結論のもとに、新たに北沢、烏山地域を加えた五つの総合支所の地域行政体制が全国でも注目される中ででき上がったのであります。
 議会でも、出張所、総合支所、本庁の三層構造について、権限や機能の問題など多くの議論が今日までなされてきました。しかし、議会では区民サービス低下になるような議論はありませんでした。このたびの基本計画の中に、新たな地域行政の推進とあります。私は、推進という言葉は、推し進める、すなわち区民サービスがさらに充実するための推進かと思っておりましたが、どうも私が理解しているのと異なっているようであります。
 区は、平成十八年度から総合支所の執行体制の見直しを図ることを推進しようとしているのであります。本年四月から、二十七あった出張所が二十のまちづくり出張所と七つの拠点出張所になりました。出張所の検証はまだ済んではいないようでありますが、私が感じるところでは、区民と行政との接点が希薄になっているように感じます。
 安心で安全なまち世田谷をメーンテーマとする基本計画であるならば、身近な行政である総合支所の機能性、有効性は、区民サービス向上と区民参加の促進にとって大変重要な存在であります。区民は、本庁より出張所や総合支所の現場との接点が多いことでありますから、さらに総合支所への決定権限を強化、充実させ、本庁との行政運営の効率化を図るべきと考えます。
 我が自民党は、行政のスリム化、行政は行政にしかできない事業に特化すべき、民間にできるものは民間にと訴えております。しかし、区民への行政サービスの低下を及ぼすようなことを望んではおりません。出張所の見直しに引き続きの総合支所の見直し、すなわち地域行政の見直しについて伺います。
 一、地域行政はいまだ道半ばと思いますが、区はどう総括しているのか。二、どのような執行体制を考えているのか。三、安全で安心なまち世田谷を実現するためには、区民の声が届きやすく、信頼関係が構築しやすい地域行政、すなわち総合支所体制こそ充実させるべきだと考えるが、区のお考えを伺います。
 次に、民間委託と区内業者育成について伺います。
 近年、区が直接管理運営していた施設の民間への委託が行われてきました。さらに、指定管理者制度導入により、今後も区の施設の民間委託が進むと思われます。私ども、行政のスリム化や民間でできる仕事は民間でを望んでいる者といたしましては、施設等の管理運営委託はどんどん推進すべきと思っております。
 しかし、給食を提供する施設、特に福祉関係施設において、区内給食材料納入業者、食肉業、魚商、青果物商、米穀商等が民間委託と同時に取引を断たれているようであります。当然、施設の管理運営を任された民間業者が経費節減を考えることは理解できますが、どうも、大量納入できない、価格だけの問題ではなさそうであります。
 区立の小中学校でも給食がありますが、それらの現況を伺いながら、まず一つ目の質問は、施設と区内給食納入業者との有効な関係、歴史、そして区内産業の育成の観点から、このような現象を区はどう思いますかとお伺いいたします。
 二つ目に、委託時になるべく区内業者と取引を行うように指導できないのか、お答えを願います。
 次に、目黒通り、環状八号線から多摩堤通りの整備について伺います。
 東京都は、都と神奈川県との交通アクセスを図るとして、新たに多摩川を横断する橋をかける計画のもとに、あわせて現在目黒通りを整備している最中であります。整備完成時には、歩道には植栽、中央分離帯にも植栽、信号つきの横断歩道、Uターンや右折用の車道を設けるなど、ある程度近隣住民の意見を取り入れた整備になると伺っております。
 しかし、整備工事中であるとはいえ、車道が狭いところをもって仮設の中央分離帯のパイロンの置き方が非常に悪いために、右左折、Uターンに不自由している現状であります。近隣住民の生活環境を考えての整備工事をしているとは思えないのであります。
 さらに、玉根橋から多摩堤通りの堤防手前までの歩道の整備はされましたが、多摩堤通りや河川敷へ行きたくても、多摩堤通りへの導入路の幅が狭い上に車両が多く、歩くのもままならない状況であります。また、通行車両も多摩堤通りへの進入が難しいため、怒鳴り合いのけんかや事故が日常茶飯時であると、近隣住民から声が上がっております。
 都の事業とはいえ、近隣住民の生活環境に影響を及ぼす整備工事のあり方、多摩堤通りへの進入路整備や信号機のあり方について、一番身近な世田谷区が、このような現状や区民の声を東京都や国に対して物を申していかなければならないと考えます。
 区の対応、態度を伺って、壇上よりの質問といたします。(拍手)
◎西澤 政策経営部長 基本計画に関連したご質問にお答えします。
 まず、今回の基本計画の策定プロセスでございますが、今回の基本計画につきましては、平成十五年五月に制定いたしました基本計画審議会条例に基づき、公募委員四名を初め、区議会からも六名の参加を得た基本計画審議会を平成十五年九月に発足させ、多岐にわたる議論を交わしていただきました。また、区内各地域において実施いたしましたタウンミーティングにご参加いただいた五百名を超える方々からのご意見等を踏まえまして、基本計画答申を平成十六年三月にいただいております。
 その後、区長を中心とした庁内検討組織での議論を重ね、平成十六年九月に基本計画素案を作成し、さらに区議会やシンポジウムなど、策定の各段階において区民の皆様からご意見、ご提案をお寄せいただきながら策定したものでございます。
 次に、区民の参加、要請、意見はどのように反映させたのか、また、どのように盛り込んだのかというご質問でございます。
 基本計画策定に当たりましては、基本計画素案を「区のおしらせ」特集号や区のホームページに掲載したり、基本計画シンポジウムを開催したりするなど、区民の皆さんからご意見、ご提案をいただく機会を設け、その結果、約千件に上るご意見、ご提案をいただいたところでございます。それらのご意見、ご提案につきましては、平成十七年二月の基本計画案の公表時に、基本計画案への反映状況と区の考え方などを記載した冊子として公表をしております。
 次に、区民活動と区のかかわりについて何点かご指摘をいただきました。ご答弁いたします。
 区では、これまでも区民一人一人の主体的な活動が地域の身近な課題の解決に大きな役割を果たしてきたものと認識しております。そうした区民のまちづくり活動が広がるように支援する役割を区は担ってきたものと考えております。例えば防犯活動、地域地区における防災訓練や高齢者に対する支えあい活動など、町会、自治会を初めとした活動団体や区民の皆様の協力を得ながら事業を展開し、地域の活動として定着してきたものと認識しております。
 こうした実績を踏まえまして、まちづくりの主役は区民であり、地域住民が地域のまちづくりの主体であるとの考えを確認し、区民とのコンセンサスを得ながら地域社会の課題解決に向けてまちづくりをともに進めていこうとするものでございます。
 最後に、基本計画の目指すものとのご質問でございます。
 基本計画では、五つの将来目標や主要テーマを掲げておりますが、その実現のためには行政は行政の責任を果たしつつ、区民、事業者、行政が協働して地域の課題を解決していく必要があると考えております。こうした視点を踏まえまして、基本計画の重点的取り組みでございます五つのリーディングプロジェクトを着実に推進し、十年間の目標である「いつまでも住み続けたい『魅力あふれる 安全・安心のまち世田谷』」の実現を目指し、区民と行政が力を合わせて取り組んでまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◎佐藤 地域情報政策担当部長 私からは、基本計画と新たな地域行政について、三点についてお答えいたします。
 まず一点目、地域行政はまだ道半ばと思うが、どう総括しているのか。お答えします。
 世田谷区の地域行政は、ご案内のとおり、今から二十五年、四半世紀前に提案され、平成三年に今日の総合支所制度の原型としてスタートしてから既に十四年が経過しております。この間、社会経済状況は大きく変化しており、バブル経済崩壊後の厳しい社会経済状況の中で、規制緩和等官から民への流れ、少子高齢社会の一層の進展や地域コミュニティーの変容、情報通信技術の飛躍的な進歩や地方分権の推進等、こうした状況の中で新たな時代にふさわしい中長期の経営改革の視点も加味した地域行政の推進が求められていると認識しております。
 このため、新たな基本計画を実現するための執行体制の指針として、さきに新たな地域行政の推進について中間のまとめをお示ししたところであります。これまでの地域行政の成果としては、住民に身近な場所での行政サービスや地域特性に合った特色あるまちづくりへの取り組みなどが挙げられる一方、課題として、三層構造の運営における機能性や有効性の観点から、意思決定の迅速性や組織の分散化、肥大化に伴うコスト高、専門的人材育成面での弊害など、少なからず問題点があると評価しているところであります。
 こうした地域行政を取り巻く状況を総合的にとらえ、現在全庁的な検討を進めているところでありますが、その意味では、地域行政を貫く自治の理念はもとより不変であり、具体的な仕組み、組織体制については不断の改善が求められているものと考えております。
 次に、どのような総合支所の執行体制を考えるのかについてお答えします。
 総合支所につきましては、このたびの評価等を踏まえまして、出張所改革に引き続き、改革に着手する時期に来ていると考えております。新たな総合支所の役割につきましては、引き続き身近な地域の拠点として、地域振興や保健福祉施策、まちづくり協議会への支援等、対人での総合的なサービスや区民参加が必要な事務など、地域レベルで実施することが適切である事務事業を担うこと、また、地区でのまちづくり活動をさらに促進するため、出張所やまちづくり出張所との連携、支援を一層強化する役割をあわせ持つ必要があると考えております。
 こうした観点から、現在、本庁機能の見直しとあわせまして全庁的な検討作業に入っております。検討に当たっては、三層構造の堅持とコミュニティーの活性化の重視、対症療法行政から予防型行政への転換、区民、事業者にわかりやすい体制、窓口、全体として簡素化、効率化、スピード化を目指す体制の構築などを組織検討の基本的な方針としております。この九月を目途に最終報告案の中で執行体制の基本的な方向もあわせて取りまとめていく予定であります。
 最後に、安全安心のまち世田谷を実現するためには、信頼関係が構築しやすい地域行政、総合支所体制を充実させるべきではないかについてお答えいたします。
 このたびの基本計画では、その基本的な考え方として、区民主体のまちづくり、協働の推進、新たな時代にふさわしい自治体経営の推進を掲げ、この三つの取り組みを基軸として、安全安心のまち世田谷を目指すものであります。
 この基本計画を実現するための執行体制の基本的なあり方として、お話にありました区民の声が行き届きやすく、信頼関係が構築しやすい体制とすることは重要な視点と認識しております。これらのことを踏まえまして、これからの新たな地域行政の全体像として、区民主体、協働のまちづくりによる区民自治の充実強化、簡素で効率的な行政運営、情報通信技術の活用による利便性の向上と区民参加の促進等、三層おのおのの役割分担と連携により総合的に取り組む中で、区民との信頼関係を一層強めていく考えです。
 いずれにいたしましても、最終報告案に向け検討を深め、区議会等のご意見をいただきながら、十八年四月を目途に新たな執行体制を確立していく考えであります。
 以上でございます。
◎阿部 財務部長 私からは、区内事業者の活用についてお答えいたします。
 区の契約におきましては、特殊、専門的な内容のものを除き、地域産業振興などの観点から区内業者の入札参加機会の増大を図るなど、可能な限り区内業者が受注できるよう努めております。十六年度の物品関係の契約に占める割合で見ますと、件数で四九・一%、金額では五八・四%となっております。
 福祉事業におきましては、介護保険など制度の変更があり、運営法人の主体的な運営が求められてきており、また、学校給食においては、学校の実情に応じた運営も行われているところでございますが、今までも各施設や学校では地域の新鮮な食材の購入や区内事業者の活用には一定の配慮をしてきたと聞いております。
 今後とも、所管部を通じまして、それぞれの施設や学校などが地域との連携を深める中で、購入物資の安全性や価格面も十分に考慮しながら、区内事業者の活用について理解していただけるよう努めてまいりたいと存じます。
 以上です。
◎大西 玉川総合支所長 私の方からは、目黒通りの工事についてご質問がありました。お答えさせていただきます。
 東京都は、環状八号線と多摩堤通り間の拡幅整備工事を、平成十八年度完成予定で進めております。概要は、幅員二十五メートルの道路、中身は、幅員が四メートルの歩道、それから二車線十七メートルの車道が完成予定となるというふうな概要であります。
 現在の工事状況は、ご指摘にもありましたように、主に歩道整備、そして電線類の地中化工事を行っております。工事は、歩行者や車の安全確保のため、安全さくを設けております。このため、都道に面している近隣の皆さんの車の出入りなど、日常生活にご不便をかけておることは事実でございます。また、目黒通りと多摩堤の堤防の上を走る多摩堤通りとの交差部が狭隘なため、交通が朝晩は殊に渋滞していることも、ご指摘のとおりでございます。
 工事はまだまだ時間がかかるわけでございまして、今、委員からご指摘がございましたように、真ん中のパイロールと申すのだそうですが、安全さくを配置したり動かす際には十分に地元の住民の方との調整を図るように、また、大きな話になりますが、多摩堤通りと交差する部分につきましては、河川法上の大変難しい課題もあるのだそうでございます。東京都や国土交通省の関係機関へこれまでも足を運びまして、こういう地元の状況を申し入れてきております。
 この中で、殊に私どもが話をしている中では、玉堤小学校、それから等々力のお不動さんの前の横断歩道の確保などは、東京都と話をして確保するようなことができました。こういうような、今、委員からご指摘のあった道路の問題は、生活者にとっても、住んでいて便利にならなければ意味がございませんので、そういうことも含めて、足を運びまして重ねて改善を申し入れてまいります。
 以上でございます。
◆十番(新田勝己 議員) 出張所の改革のときに、各出張所の説明会がありました。そのときに、もし出張所で間に合わないことがあれば、総合支所から派遣しますよ、総合支所が出張ってまいりますよと、こういう話もありました。特に、私の住んでいる玉川管内は河川があります。あふれるというときには土木等が出てくる場合もあります。そういう形の中では、総合支所の見直しというのがまだより具体的には出てきていないようでございます。地域振興と福祉関係はということで残るというような話もありますけれども、そういうもろもろを考えると、やっぱり総合支所というのは充実させるべきだ。あとは本庁との関係であろうと思います。いかがでしょうか。
   〔平谷助役登壇〕
◎平谷 助役 いずれにいたしましても、現在、先ほど担当部長が申し上げ上げておりますように検討中でございます。改めてまたご報告をさせていただきます。
○菅沼つとむ 議長 以上で新田勝己議員の質問は終わりました。
    ────────────────────
○菅沼つとむ 議長 次に、九番大場康宣議員。
   〔九番大場康宣議員登壇〕(拍手)
◆九番(大場康宣 議員) 質問通告に基づき、順次質問いたします。
 最初に、庁舎の省エネルギーの推進についてお伺いします。
 これまでも区では、不要な照明を消すなどの努力で省エネルギーを推進し、一定の成果を上げてきたところと認識しております。しかし、職員の取り組みというソフト面だけでは、ある程度までは進んでも限界があると思います。むしろ、大量のパソコンの導入などハード面の要素によってエネルギー消費量が増加すると思うのです。
 そこで、私はこの間、ESCO事業を導入することを提案し、ハード面から区役所の省エネルギーを進めるべきであると主張してきました。区では、昨年からESCO事業の検討は進められているようですが、大がかりになったり、時間や手続を要するなど、さまざまな課題も出ていると聞いています。
 もとより、ESCO事業の検討は引き続き積極的に進めていただきたいと考えますが、それとは別に、小規模な施設などについては省エネルギー改修工事を積極的に進めることが具体的で実効性があるのではないかと思います。
 公共施設整備方針では、廃棄物や資源・エネルギー消費など、地域や地球規模の環境への負荷の少ない施設とすることも必要であると述べられていますが、これまでどのように取り組んできたのか、また、今後どのように取り組んでいくのか、お伺いいたします。
 そして、先ほどお話ししたように、小規模な施設などで省エネルギー改修工事に取り組むことも必要だと思いますが、この点について区の見解をお伺いいたします。
 次に、仕事をする上でのやる気や喜び、そして組織力のアップなどを通して、世田谷区役所のパワーアップを図ることを提案したいと思います。
 この間、大阪市の職員厚遇問題から始まり、世田谷区においてもまるで重箱の隅をつついて職員のやる気を萎縮させるようなことがありました。確かに、非なることを改めることは大切であり、納税者を裏切らないためにも日々チェックしていくことが求められます。しかし、それはショック療法でしかありません。
 人が生きる上で必要なことは何でしょうか。さきの議会で私は、高齢者の低栄養問題など、体にとってはバランスよい食べ物という栄養が必要という視点から質問いたしました。
 しかし、人が人らしく豊かに生きるためには何が必要でしょうか。それは簡単に言えば心の栄養だと思います。体に栄養が必要なように、心にも栄養が必要なわけです。では、この心の栄養とは何でしょうか。それは、他人から認められるということではないでしょうか。人は一人では生きていけません。他者とのかかわりの中で生きています。だから、認め合うようなかかわりが心の栄養になると思うのであります。
 この人間社会の道理は、組織や組織人としての区役所にも通じるはずです。組織において他者を認めるというのはどういうことかといえば、すぐれた功績を認めるのみならず、頑張っている姿を認める、人知れず影の仕事を支える仕事を認める、そういうことではないでしょうか。
 子どもをしかるときを思い起こしてください。子どもの人格を否定するようなしかり方をしますか。「いつも失敗ばかりして、あなたなんか生まれてこなければよかった」と言われ続けて萎縮してしまった子どもの心と、「もう二度とこんなことはしないこと、わかった?」と言って、謝った子どもを抱いてあげることでは、その子の中に生まれた生きる力には雲泥の差があると思います。そのことは皆さんの同意を得られると思います。
 そういう意味で、職員を追い詰めるだけでなく、認める仕組みも必要だと思います。その上、世田谷区の職員の中には、日に当たらなくともすばらしい仕事をしている人がいることを明らかにすることは、住民にとってもプラスのことと思います。
 そこで、区長部局の職員には地域住民と区長が一緒に選ぶ職員ありがとう賞などを設けるのはいかがでしょうか。
 また、教員には懸賞論文などの仕組みを設けることを提案したいと思います。その論文を公表するとともに、すぐれた授業実践や取り組みを表彰するというアイデアです。区や教育委員会のお考えをお聞かせください。
 次に、出張所改革についてお尋ねいたします。
 私は、このたびの出張所改革は、区長の不退転の決意と強いリーダーシップによってなし得たことであると深く感銘しているところであります。
 一方、議会においても、よりよい改革となるよう議論を重ねてまいったところであり、この改革の結実が区政において実り多きものとなることを願ってやまないところです。果実をよりよく実らせるためには日ごろからの丹精が必要なように、改革の成果を区政においてさらに実りあるものにするための不断の改善が必要であろうと私は考えております。そのような観点から出張所改革について幾つかの質問をいたします。
 さて、本年四月より二十七カ所の出張所の体制が変わり、七カ所の出張所と二十カ所のまちづくり出張所の体制となりました。新たな出張所への円滑な移行に向けて区では移行計画を立て、「区のおしらせ」などのPRの実施や自動交付機の設置、レイアウト変更など、昨年度からさまざまな工夫をしながら全庁を挙げた準備を進めてきたと伺っております。
 こうしたさまざまな準備により、さきの臨時議会の区長招集あいさつにもありましたように、四月という出張所の繁忙期の移行にもかかわらず、大きな混乱もなく新たな出張所の体制に無事移行できたものと思います。この移行から二カ月が経過する中では、五月の連休の中日には非常に多くの来客があったと伺っております。また、まちづくり出張所を訪れた区民を出張所に案内することも継続しているのではないかと思います。新たな出張所を区民に定着させていくためには、こうした窓口の状況の変化や現状を的確にとらえ、必要に応じて工夫や改善をしていくことが大切であると考えます。
 そこで伺いますが、現在の出張所の状況と窓口対応において具体的に工夫や改善をしたことや今後に向けた改善の取り組みなどについてお聞かせください。
 私も、先日、まちづくり出張所の自動交付機を利用して証明書を入手しました。操作は思ったより簡単で、引き続き身近なところで証明書をとることができてよかったと思っています。今までの出張所の窓口における手続のほとんどが証明書の発行であったことから、その代替措置として自動交付機が設置されていると伺っておりますので、簡単に操作ができて区民の利用が多いほど、その導入の効果が大きいと言えるでしょう。
 一方、利用していて少し気になったことがあります。暗証番号の入力や証明書の内容確認などの画面が表示されたときに、後方や周囲からの視線が気になりプライバシー上の不安を覚えました。それぞれの出張所によって建物の状況に差があり、設置上の制約があると思いますが、プライバシー保護のための対策が必要であることは、導入に当たっても要望してまいったところであります。
 そこで、自動交付機の利用状況とプライバシー保護の対策はどのようにされているのかについて伺います。
 出張所改革における移行状況と自動交付機の状況について伺ってまいりましたが、私は、こういった区政の大きな改革は一朝一夕に定着するものではなく、定着には一定の時間が必要ではないかと考えております。しかし、一方では、マネジメントサイクルにもあるように、実行の後には評価と見直しが必要です。出張所改革においても、出張所、まちづくり出張所といった改革の大筋を維持しつつも、改善すべき点は改善をして、よりよいものにしていく必要があるのではないかと考えます。
 そこで、お尋ねいたしますが、この出張所改革の評価は今後どのように進めていくのかについて伺います。
 以上で壇上から質問を終わります。(拍手)
   〔若井田教育長登壇〕
◎若井田 教育長 教員には、懸賞論文などの仕組みを設けるのはどうかとお尋ねをいただきましたので、お答え申し上げます。
 世田谷区の区立学校全体を見ますと、質の高い授業をするために毎日努力している教員や、児童生徒を理解するために研さんを積んでいる教員、また学校の円滑な運営に力を発揮している教員など、真に学校を支えている意欲と力のある優秀な教員がおります。このような教員を見出し顕彰することは、本人の意欲の向上にもつながるとともに、広く区立学校の教員全体にその実践を知らせることにより区立学校全体の質の向上にも貢献すると考えており、教員の表彰制度の検討を始めております。
 ご提案いただきました論文の募集につきましては、教員のすぐれた考えや実践、提言などを募集し、その優秀作を発表して、区立学校の教員の資質向上に生かしたり、教育委員会や学校の施策に生かしたりすることが考えられ、意義あることと考えます。今後、表彰制度の検討にあわせ検討してまいります。
 以上でございます。
◎阿部 財務部長 私からは、庁舎の省エネルギーの取り組みについてお答えいたします。
 公共施設の新築や改修工事においては、施設の運営所管と連携し、設計の段階から建設、維持管理、最終処分の段階に至るまで環境や省資源に配慮した整備に取り組んでおります。
 具体的に申し上げますと、まず設計においては太陽光発電などの自然エネルギーの利用、一つのエネルギーから複数のエネルギーを取り出し、むだなく利用する方法でありますコージェネレーションシステムなどのエネルギー利用の効率化、雨水の利用、環境に優しい材料やリサイクル材料の利用などを行っております。工事におきましては、発生材の減量、分別、再利用、適正処理などに積極的に取り組んでおります。
 今後につきましても、環境への配慮の重要性を意識し、これまでの取り組みを一層充実するよう関係各課と連携するとともに、新たな技術の導入にも取り組んでまいりたいと考えております。
 以上です。
◎志村 環境総合対策室長 小規模な施設等の省エネルギー改修工事に取り組む必要があるのではないかというご質問にお答え申し上げます。
 省エネルギー改修工事につきましては、二酸化炭素排出量の削減につながることから、国の京都議定書目標達成計画においても地球温暖化対策及びその施策の一つとして位置づけられております。さらに、ご指摘のように、さまざまな効果を持つものであり、区といたしましても、積極的に取り組むべき課題と認識しております。
 区は、本年度を初年度とする実施計画におきましても、エコ区役所の実現を事業として掲げ、取り組むこととしております。本年度におきましては、この計画を受け、省エネルギー改修工事の導入効果が期待できる施設を選定し、事前の診断調査を実施することを予定しております。
 いずれにいたしましても、今後、区の関係所管との連携を図り、お話しのESCO事業の導入の研究を進めるとともに、ご指摘のありました小規模な施設での実施についても検討してまいりたいと考えております。
◎齋藤 総務部長 地域住民と区長が一緒に選ぶ職員ありがとう賞などを設けたらどうかとのお尋ねにお答えいたします。
 職員のやる気を引き出し、組織の力を高めるための方策の一つとして、職員ありがとう賞のご提案をいただきました。議員ご案内のとおり、公務員は全体の奉仕者として職務に専念する義務が課せられております。区民福祉の向上のために全力で職務を遂行することが本来の務めであるというふうに考えております。
 職員の評価や功績を認める取り組みにつきましては、現在、永年勤続者に対する二十五年表彰を行っております。また、昨年の七月からは、恒例の年一回まとめて表彰する方式を見直すとともに、新たに区長特別賞を設けまして、職務に関して特に有益な提言や提案を行った場合や他の職員の模範となる行為があった場合などはその都度表彰する方式に改めまして、既に個人、団体合わせて十三の表彰を行ったところでございます。
 お話しのとおり、すぐれた功績のある職員だけでなく、地道にこつこつと仕事に取り組んでいる職員についても適正な評価を与えていくことは職員のやる気につながり、組織活性化の原動力にもなると考えてございます。
 今後は、インターネットや区長への手紙により数多く寄せられる区民の方々の生の声を表彰対象者の選出の際に考慮するなど、議員ご提案の趣旨を生かしまして職員表彰制度を運用してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◎佐藤 地域情報政策担当部長 私からは、新たな出張所の状況と改善の取り組みについてお答え申し上げます。
 このたびの出張所改革に当たりましては、新たな出張所のスタートの時期が出張所の繁忙期と重なることから、円滑な移行に向け、区長の下命のもと、全庁を挙げて特段の対策をとってまいりました。
 例えば、繁忙期対策としまして、窓口での区民の方々の混乱を避けるため、業務内容と執行体制の工夫として、四月の第一週目をまちづくり出張所でも従来どおりの窓口業務を行うこととし、出張所からの異動職員を兼務発令により引き続きまちづくり出張所での窓口業務に従事させるなどの対応をしました。
 また、拠点出張所での窓口対策として、順番待ちをわかりやすくするための番号呼び出し発券機や電子掲示板の活用、独自にフロアマネジャーを設けるなど、窓口の混雑緩和のためのさまざまな工夫改善をしております。
 さらに、まちづくり出張所においては、お近くの拠点出張所への交通手段や時刻表を記載した案内図のご提供や郵送による請求方法のご案内などの工夫等を行っているところでございます。
 こうした取り組みによりまして、繁忙期ということもあり、一部に混雑という状況もありましたが、全体としてはおおむね順調な状況となっており、窓口状況等も徐々に安定した状況になりつつあります。今後も新たな出張所の定着に向けて、区民のご理解を得るためのPRを進めるとともに、改善すべき点は速やかに改善してまいります。
 次に、新たな出張所の評価は今後どのように進めていくのかについてお答えします。
 出張所改革の評価につきましては、新たな出張所移行計画において一定の期間が経過した後には、評価、検証を行った上でさらなる改善を進め、新たな出張所の早期定着を図るとしております。こうした観点から、全般的な評価検証につきましては、実施計画期間であるおおむね三カ年を経た後に実施することを念頭に、当面、平成十七年度はスタート時の状況について来年度に向けた評価検証を実施する考えです。こうしたことから、評価検証のための組織として、地域行政推進委員会の下に新たな出張所評価・検証検討部会を設置したところであります。
 今後、区民の皆様への窓口アンケートなど、区民や出張所職員などの目線からの定性的評価や、窓口や自動交付機などの利用状況による定量的評価など、多角的に評価、検証を行う予定です。これらの作業、検討をもとに、新たな出張所の体制や自動交付機などの新たなサービス等の評価、検証を行いながら、出張所改革の効果や課題を整理し、さらなる改善に向けて取り組むことにより新たな出張所の定着、発展を目指してまいります。
 以上でございます。
◎石濱 世田谷総合支所長 自動交付機の利用状況とプライバシー保護の対策につきましてご質問がございました。
 証明書自動交付機につきましては、昨年の十一月より順次導入してまいりまして、現在、三十二カ所、計三十八台が稼働しております。利用状況につきましては、この五月末現在でございますけれども、交付機利用のための暗証番号登録者数は約八万二千人となっております。また、住民票の写し、印鑑登録証明書、納課税証明書を合わせまして約十五万六千枚を発行しておりますが、印鑑登録証明書につきましては自動交付機による発行が五月におきましては約五割に達している状況でございます。
 また、操作時のプライバシーの確保につきましては重要であると認識しておりまして、設置に当たりましては、順次、設置場所につい立てや植栽等を置くなどの対策をとってまいりました。また、のぞき見を防止するために、画面に張りますプライバシーシートの使用を改善するなど、プライバシー保護の対策の強化を図っているところでございます。今後とも、安心して多くの区民の皆様にご利用いただけるよう努めてまいります。
 以上でございます。
◆九番(大場康宣 議員) 世田谷区役所のパワーアップを図ることを提案してまいりましたけれども、私は世田谷に生まれまして、住んでいて本当によかったなと心底から思っております。駒澤大学卒業ですので、正月の箱根駅伝で優勝したときのニュース等がテレビや新聞で報道されることは大変うれしく思います。愛着とはそういうものではないでしょうか。
 自分の地域、愛するものについてイメージダウンするようなことは耳にしたくないのです。確かに、議会や監査によるチェックは必要ですが、職員の被服問題や、昨日の議会で、けさの新聞に載っていたようなことを、世田谷区に愛着を持っている人、もしくは世田谷区に住みたいと思っている人はどのように思うのでしょうか。正直、重箱の隅をつつくような報道に、住民の一人として不快感を非常に覚えました。
 ごまかすなとは言いません。こんなことがもう二度とないように、区は全力を挙げて頑張ってほしいと切に切に思う次第でございます。それが世田谷区のイメージアップにつながるものと信じております。
 二点目に、省エネルギーの改修工事の導入について実施する予定というお答えがありました。予定日がわかっていれば教えていただきたいと思います。
◎志村 環境総合対策室長 調査につきましては今年度やる予定ですが、庁内調整を十分やりまして、まず、調査方法の検討を今始めているところでございますし、どういう施設を対象にするかということもございます。そういったこともございますので、なるべく早く、できる限り早く調査に着手したいというふうに思っております。
 以上でございます。
◆九番(大場康宣 議員) 以上で終わります。
○菅沼つとむ 議長 以上で大場康宣議員の質問は終わりました。
 ここでしばらく休憩いたします。
    午後二時四十五分休憩
   ──────────────────
    午後三時十一分開議
○菅沼つとむ 議長 休憩前に引き続き、会議を開きます。
    ────────────────────
○菅沼つとむ 議長 この際、議事の都合により、本日の会議時間をあらかじめ延長いたします。
    ────────────────────
○菅沼つとむ 議長 一般質問を続けます。
 四十番飯塚和道議員。
   〔四十番飯塚和道議員登壇〕(拍手)
◆四十番(飯塚和道 議員) 質問通告に基づき、質問並びに提案をいたします。
 初めに、内部障害者の支援策について伺います。
 内部障害者とは、内臓機能の障害によって身体障害者手帳の交付を受けた方々で、心臓、呼吸器、腎臓、膀胱、直腸、小腸等の機能障害と、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能障害の六障害を総称し、国の実態調査によりますと、三百五十二万人の身体障害者のうち障害者手帳を交付された方だけでも約百万人に上り、内臓疾患者は手帳保持者の数倍を上回り、さらに医療の進歩、高齢化の進展に伴い増加傾向にあると言われております。
 内部障害者は、車いすやつえを使っている人とは異なり、自分の中に障害があり、外からはわかりにくく、外見では健常者と変わらない、見えない障害であることから、聴覚障害や視覚障害者に比べて社会的認知が低く、その言葉すら知られていないのが実情で、日常生活の中でも共通の悩みを抱えております。
 例えば、スーパーなどには、出入り口に近いところに車いす用の駐車スペースがあり、そこに内部障害者が駐車しますと、警備員に注意をされる。障害者手帳を見せてようやく駐車しても、車をおりて歩いている姿を見て、歩けるじゃないかと再度注意をされる。また、ある二十代の心臓病患者の手記には、通院帰りの車内であいた優先席、すかさず座った私に、どこからか、若いくせに、今どきの若い子は年寄りに席を譲れないのかというつぶやき。しんとした車内で心の奥にしっかり刺さります。注目の中、顔を上げることすらできません。思いどおりに動いてくれない重い心臓、ますます鼓動が高鳴り、輪をかけて苦しくなります等々、いずれも先天性心臓病で数度の手術を受けた方や重い腎臓疾患を克服して社会復帰を果たしている方の体験で、見えない障害への社会的認知が低いゆえに起こった事例であります。
 また、就職活動の際には、学校から推薦状をもらえなかったといった実例も多くあります。さらには、社会的認知がないため、職場で内部障害者であることを隠さざるを得ず、健常者と同じ働きを求められて体調を崩し、退職に至るケースも少なくないようであります。
 昨年六月、障害者基本法を改正し、障害を理由とする差別禁止の理念が法律に明記されました。また、十二月九日、障害者の日が障害者週間に拡大されて、国も障害者に対する国民理解の促進や共生社会の理念の普及に取り組みの推進を図っております。
 区においても、内部障害者の心の叫びに対して、深い理解、支援策を積極的に講じていただきたいと考えますが、見解をお聞きいたします。
 このマークをご存じでしょうか。これはハート・プラスのマークであります。内部障害者は、医療機関から離れて暮らすことができません。ですから、医療を意味する赤の十字、身体内部を意味する赤いハートになっており、これが内部障害者のシンボルマークになっております。
 このシンボルマークが大きく普及することを願っているわけでございますけれども、本年三月に開幕した愛知万博で公的な場所として初めてこのハート・プラスのマークの表示板が、障害者をサポートする目的で会場の四つのゲートに設けられたと伺いました。ケアセンターの担当者は、内部障害者の方々が表示板を見て来られ、多目的トイレの場所やパビリオンを観覧する際の注意事項などについて問い合わせることが多く、その反響を語っております。
 また、同万博では、セキュリティー対策として金属探知機による入場者のチェックを実施していますが、内部障害者の心臓ペースメーカーが誤作動する危険性があるため、警備員が探知機を通過せずにケアセンターを経由するよう呼びかけており、その案内スタッフも、ハート・プラスのマークが普及することで内部障害者の方かどうかわかるようになれば、その分、的確かつ迅速に対応ができるようになると、同マークの普及の必要性を認めております。
 さきの衆議院予算委員会で、井上義久衆議院議員の質問に対し細田国務大臣は、国民の多くが認識をされて、また温かい手を差し伸べていただけるような運動を展開していく必要があり、政府の広報等を通じて施策の充実を図ってまいりたいと国の明確な方針を示されました。
 世田谷区も啓発、普及等に積極的に取り組んでいただきたいのでありますが、いかがでしょうか、見解をお伺いいたします。
 次に、バリアフリー化のまちづくりについて伺います。
 現在、我が国では高齢化が急速に進んでおり、二〇一五年には実に国民の四人に一人が六十五歳以上の高齢者となるという他に例のない高齢社会を迎えようとしております。高齢者の方々が安心して暮らすことができる社会形成が望まれています。このような背景から、国は交通バリアフリー法を制定しました。この法律に基づき、交通事業者は一定基準に該当する鉄道駅など旅客施設を建設したり大規模な改良を行うとき、エレベーターやエスカレーターを設置すること、また、誘導警告ブロック、身体障害者にも対応したトイレ、視覚案内情報装置の設置、既存の施設や車両についてもバリアフリー基準に適合させるために必要な措置をとることを義務としています。さらに、市町村は、駅や周辺などを重点的に整備すべき地区を指定し、移動円滑化の一体的な整備の推進を課しております。
 区は、三軒茶屋駅周辺を交通バリアフリー重点整備地区として、旅客施設と周辺道路、駅前広場、信号機等について重点的かつ一体的なバリアフリー化を進める方針を示されました。今後の取り組みに期待します。そこで、何点かお聞きいたします。
 十七年度を目途に基本構想を策定する計画ですが、地域の実情を最大限に配慮し基本構想をまとめていただきたいのでありますが、実施計画に向けた具体的事業展開のタイムスケジュール、また、これまでにも課題の駅周辺の道路環境、エスカレーター等の設置、スクランブル交差点等、地域の声をどのように反映させていかれるのか、伺います。
 これまで事業が進まなかった大きな原因は、交通や運輸に対する現状の法体系の未整備や行政権限の運輸、建設、警察等への分散、さらには国道、都道、区道などの管理責任がばらばらに分かれ、複雑な保守体制になっているなど、縦割りの道路行政になっている点ではないかと思われます。これらの弊害をどのように解消していかれるのでしょうか。連携の強化が求められますが、見解をお尋ねいたします。
 一方、駅周辺に放置されてる自転車、バイク等も大きなバリアになって、区民からの苦情が絶えません。区はこれまで積極的に駐輪場の設置等努力されてきたことは評価いたしますが、目に余るのが歩道上のバイクであります。中には店舗がわりに歩道にバイクを並べて販売しているケースもあります。安全上また防災の上からも素早い対応策が求められますが、区の見解をお伺いいたします。
 バリアフリー化のまちづくりの最後に、地区会館、地区集会室、出張所等既存の施設のバリアフリー化についてはどのように考えているのでしょうか。区民のだれもが安全、安心して利用できる施設の整備は区の責務ではないでしょうか。福祉のいえ・まち推進条例を改正し、整備基準を強化し、どこよりもバリアフリー化を進めている区は、既存の公共施設についても整備方針をそろそろ示すべきと考えますが、いかがでしょうか。
 以上で壇上からの質問を終わります。(拍手)
◎亀田 在宅サービス部長 内部障害者の支援策につきまして二点ほどご答弁させていただきます。
 まず、支援策についての区の認識、見解を問うということでございますが、現在、区内では心臓や腎臓など、外見ではわからない内部機能に障害のある方は、身体障害者手帳をお持ちの方の約三割に上り、約五千百人の方がいらっしゃいます。内部障害の方も、他の障害者と同様に障害の状態に応じた保健福祉サービスを受けていただいております。
 一方、お話にありましたように、内部の障害は外見からわからない見えない障害であるために、周囲からは理解されにくく、お話に引用されましたようなさまざまな誤解や差別を受ける場合もあると聞いております。
 障害者の方が地域で自立した生活を送ることを支援するためには、区は、障害を持つ当事者の視点を大切にして、今後の支援の方向性を検討していくことが必要であると考えております。
 二点目ですが、ハート・プラス・マークの普及についてでございますが、障害をお持ちの方が地域で自立した生活を送っていくために、地域社会全体が障害への理解を深めることが必要不可欠と考えております。その中で、お話のありました内部障害者の方の存在を視覚的に示すハート・プラス・マークは、障害が見えないからこそマークで示し、それによって周囲の方々の配慮を促す目的でつくられたと聞いております。
 区といたしましては、このハート・プラス・マークのほか、トイレにおけるオストメイト表示――人工肛門の方でございますが――などもあわせまして、これらのシンボルマークを積極的に広報等で紹介するなど、内部障害者への理解を促進し、障害を抱えながらも安心して地域で自立した生活を送ることができるよう、ノーマライゼーション社会の実現を目指してまいりたいと存じます。
 以上です。
◎株木 都市整備部長 私からは、バリアフリー化のまちづくりについて四点のご質問にお答えいたします。
 まず、重点整備地区である三軒茶屋駅周辺の基本構想以降の事業展開についてのお尋ねでございますけれども、交通バリアフリー法に基づく基本構想の検討地域の選定につきましては、駅や施設の利用者数などからバリアフリー化に向けた事業の大きな効果が見込まれることや、地区の整備に道路管理者及び交通事業者など多くの特定事業者の参加が想定され、実効性のある事業計画の作成が見込まれること等から、三軒茶屋駅周辺地域を重点整備地区として抽出いたしました。
 当地域の実情に応じた駅施設と周辺道路や主要施設間の移動の円滑化のために重点的かつ一体的にバリアフリー化を進められるよう、平成十七年度中を目途に基本構想の策定を考えております。基本構想に位置づけられた事業につきましては、特定事業者がそれぞれ具体的な事業計画を策定しまして、バリアフリー化のための事業を平成二十二年度までに実施していくこととなっております。
 次に、地域の声を反映せよとのお尋ねでございますけれども、三軒茶屋駅周辺地域において交通バリアフリー法に基づく基本構想を策定する際に、区民の参加を得て意見を構想に反映させ、その後の整備も着実に進めていきたいと考えております。国において定めた基本方針におきましても、基本構想の策定に当たりましては高齢者や身体障害者等の参画を求め、意見を反映するよう示されております。そのため、基本構想づくりに当たりましては、高齢者や身体障害者を初め地元住民の団体や商店会などが参加する協議会を設置しまして合意を形成しながら進めるとともに、町の点検やワークショップを実施して活発に意見を述べやすいような場づくりに努めたいと考えております。
 さらに、中間まとめの時期にはその内容を公表しまして、地域の方々の意見も広範にいただきながら、最終的な取りまとめをしてまいりたいと考えております。
 次に、国、都、区等の連携強化についてでございますけれども、三軒茶屋駅周辺地域は、鉄道主要駅と国道二四六号線、都道世田谷通り、区道の茶沢通りが結びつく交通上主要な結節点となっておりますけれども、管理はそれぞれに実施しております。基本構想を策定する際には、高齢者、身体障害者など利用者の方々にとって移動の利便性や安全性の向上を図るために国、都及び区の道路管理者の間で十分に調整を図るとともに、鉄道事業者、バス事業者を含めた特定事業者全体の連携が大切であると考えております。
 そのため区といたしましては、基本構想に基づく具体的な事業が進められる際には、意見交換会、あるいはフォローイベントなど事後評価の仕組みが必要であると考えておりまして、これらを活用して全体事業を後押ししてまいりたいと考えております。
 次に、地区会館、集会室、出張所等既存施設のバリアフリー化についてでございますけれども、平成十一年に策定しました福祉的環境整備推進計画、バリアフリー世田谷プラン21では、バリアフリー化の優先順位を定めまして、既存の区立建築物の出入り口改善、あるいは区民センターの整備などを重点施策として位置づけて、既存施設のバリアフリー化に取り組んできたところでございます。
 また、福祉的環境整備推進地区を総合支所ごとに設けまして、「烏山ネット・わぁ〜く・ショップ」、あるいは松陰神社通り商店会の福祉のまちづくり特区モデル事業などの取り組みを行いまして、点や線から面的バリアフリー整備の取り組みを区民とともに進めております。こういった取り組みの中で、区民施設のバリアフリー化につきましては、大規模改修工事や修繕工事の中で順次バリアフリー工事もあわせて実施していくこととして取り組んでまいります。
 さらに、ソフトの対応といたしまして、アクセスが不十分な地域で催される行事を整備の行き届いた場所に移して行うことなどが考えられますので、ハード、ソフト両面を活用した取り組みなどによりまして区の施設のバリアフリー環境を整えていきたいと考えております。
 以上でございます。
◎石濱 世田谷総合支所長 歩道上に放置されたバイクや自転車の対処についてのご質問がございました。
 放置自転車等につきましては、道路法や自転車条例に基づき撤去を行っておりますが、バイクへの対応につきましても、交通管理者である警察署と連携を図りまして取り締まりを行い、安全な歩行者空間の確保に努めているところでございます。
 また、歩道上に物品をはみ出している場所につきましては、警察署と共同いたしましてパトロールや指導を行っております。
 国道、都道、区道それぞれ道路管理者は違っておりますが、今後とも国、都、及び交通管理者であります警察署とも連携いたしまして区内の道路環境の安全性の向上に努め、バリアフリー化のまちづくりに向けて取り組んでまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆四十番(飯塚和道 議員) 先ほどのハート・マークの件ですけれども、残念ながら、まだ都内では、他区においてはほとんど情報を発しておりません。そういう意味で、世田谷区が先頭を切って、ぜひ世田谷区から全国に発信する、そういう意気込みで積極的に取り組んでいただきたいことを要望して、質問を終わります。
○菅沼つとむ 議長 以上で飯塚和道議員の質問は終わりました。
    ────────────────────
○菅沼つとむ 議長 次に、五番すがややすこ議員。
   〔五番すがややすこ議員登壇〕(拍手)
◆五番(すがややすこ 議員) まず初めに、環境対策について伺います。
 一九九七年十二月に開催された地球温暖化防止京都国際会議の中で採択された京都議定書が本年二月にようやく発効となりました。温室効果ガス排出削減目標には、第一約束期間として二〇〇八年から二〇一二年の五年間で一九九〇年のCO2排出基準から、先進国全体で五%減、日本では六%減を達成することが掲げられています。二〇一二年の第一約束期間に向け、企業や自治体は環境対策を講じる必要が出てきますが、地球温暖化防止については京都議定書の発効をまつまでもなく、既に企業や各自治体が施策を進めてきているところである中、この会議において二〇〇〇年にはCO2排出について一九九〇年水準に戻すという努力目標も定められていたにもかかわらず、二〇〇三年の日本のCO2排出量は八・三%増加していると、余り芳しくない結果が出ているようです。
 このような中、私たちだれもができる身近なCO2排出削減ということでいえば、家庭における電気、ガス、水道等の使用量の削減がまず挙げられますが、八十万区民、四十万世帯を有する世田谷としては、まず一人一人の問題意識の再確認と、各家庭においてこれらの使用量の削減の実践を呼びかけていくことも必要ではないでしょうか。
 さらに、この呼びかけに対し、多くの区民に実践していただくために一定の目標を定め、その目標を達成した家庭には、例えば世田谷振興券をプレゼントするなど、何らかの報酬を出すということも一つの案としてあるのではないかと考えます。これは、各家庭においてみれば、省エネで電気代節約、さらに区からは報酬ももらえ、一石二鳥であると考えますが、区の見解をお聞かせください。
 また、世田谷区各庁舎においては、夏は冷房を二十八度に設定するなど、環境への配慮を既に行ってきているところではありますけれども、この空調機器における搬送動力の低減及び空調効率の上昇を図るためにも、熱交換器の洗浄を行うことによってエネルギー排出の削減を図ることも可能です。まずは、可能な範囲内での庁舎の省エネということで、このような方法もあります。見解をお聞かせください。
 次に、広報の方法について伺います。
 世田谷の広報というと、広報紙「せたがや」やホームページなどが挙げられます。広報紙の方は、毎月一日と十五日に新聞折り込みその他で三十四万部、ホームページの方はアクセス数は一日平均四千にも上るとのことです。先日、子育てフォーラムというタウンミーティングを民主党の子育てをしている議員と開催させていただきましたが、議題を子育てと限定しているだけあり、小さなお子様を連れてご参加してくださる方がほとんどでした。そして、この方たちから質問やご意見をいただく中で気づいたことは、区が子育て施策として取り組んでいる内容について知らなかったということが大変多かったことです。
 今年度配布された「子育てコンパス」という冊子も、個人的には非常にわかりやすく、内容も充実しており、これ一冊があれば何か困ったときにも活躍してくれるだろうという感想を持ちました。この冊子は、妊娠したときには区の窓口で、それ以外にも各出張所等で配布しているとのことですが、この冊子の存在自体を知らなければ、取りに行くこともできません。好評で増刷していると聞いておりますけれども、少なくともこのタウンミーティングに参加された百名弱の方たちはどなたもご存じなかったようです。
 世田谷区は、学生や若い世代のひとり暮らし世帯なども多い自治体の一つであり、また、地域への関心が近年希薄になっていく中、町会、自治会への入会率も平成十六年度で六〇・五%という状況においては、地域の情報が全く入らない区民の存在も大きな問題の一つであると考えます。
 特に緊急の課題としては、防犯、防災に対する意識構えなどにおいて徹底して周知を図らなければ、遭わなくてもよいはずの被害に遭ってしまう可能性も十分に考えられます。毎年開催される地域の防災訓練も参加するメンバーが限られてきており、町会へ入会していない世帯への周知に大変苦労されているとのことでした。防災訓練については、一人でも多くの人に参加してもらうこと、そして防災のリーフレットを区でも警視庁でも制作しているのであれば、これらをもう少し多くの区民の目に触れてもらえるような対策を講じることも重要であると考えます。
 これら以外のケースについても、知っていればこんなに悩まずに済んだということが多々あると考えられるわけですが、広報の現状について区としてどのように考えているのか、見解をお聞かせください。
 また、政治や行政に関心が低い方などへの施策の周知については難しいところであるとは思いますが、行政とのつながりを同じ行政機関だけに求めるのではなく、例えば商店街や地元の民間企業と連携をして広報紙やリーフレットを店頭に置かせていただくことによって、より多くの区民に行政との窓口を提供していくことも可能であると考えますが、あわせて見解をお聞かせください。
 最後に、学力について伺います。
 二〇〇四年二月に東京都が実施した中学二年生対象の学力調査についての報告書がちょうど一年前の六月に東京都から出されました。また、同月に開催された世田谷区の文教委員会においても、世田谷区の分析結果とあわせて報告がなされております。この中では、調査の目的として、児童生徒一人一人に確かな学力の定着を図り、各教科の目標や内容の実現状況を把握し、指導方法の改善充実に生かすとあります。また、世田谷区教育委員会は、この調査結果を分析し、生徒一人一人の学習状況の改善に役立てるとともに、各学校における授業の改善、学力向上のための施策の充実に役立てるとのことです。
 この学力調査の結果については、発表後、新聞等でも報道され、さまざまな議論がなされておりました。また、つい先ごろOECDが実施、発表した世界各国の学力調査の結果とあわせても、学力向上のための取り組みが急務であるというような意見もあり、子どもを持つ親によっては大きな関心事の一つとなっているようです。
 この学力とは何かということについて、世田谷区は、ペーパーテストではかれる知識、理解力に加え、判断力、問題解決力など総合的な力であると、一昨年の決算特別委員会において答弁しておりますが、まずは、教科書に載っている基礎的内容は、学校においてだれもが学べる権利があり、これが学力の基本であるということが言えるのではないでしょうか。しかしながら、子ども一人一人には個人差があり、それぞれの能力に応じた教育の機会、つまり補習学習などの機会を与えることが重要なことであると考えます。
 初めに述べた学力調査結果において、全部門で最も水準が高かった小金井市では、東京学芸大、東京農工大、法政大学工学部などの大学のおひざ元であり、その他近隣大学の学生も含め、学生ボランティアによる指導補助制度が充実していること、また、市が策定している読書推進計画推進が充実しているといった自治体でもあり、これが高水準の一つの要因であることが考えられます。
 また、杉並区和田中学校の土曜日寺子屋や同区の学生ボランティア登録制度でも、土曜日に学生たちが行う補習活動が活発に行われているようです。尾道市土堂小学校の陰山先生が実践された、先ほどもありましたけれども、早寝早起き朝ご飯やテレビ時間の管理といったことを家庭で行うだけで、学力、体力とも大幅に改善したという話は余りにも有名であります。家庭教育が学力向上において重要な要素の一部を担っていることは言うまでもありませんが、学校における取り組みもまた重要な要素の一つであります。
 以上の点から、世田谷区の教育委員会では、学力調査の結果を各学校においてどのように活用しているのか、また、児童生徒一人一人の能力に応じた基礎的・基本的学力を定着させるべく今後どのように取り組んでいくのか見解をお伺いいたしまして、壇上からの質問を終わります。(拍手)
◎志村 環境総合対策室長 環境対策について二点ご質問をいただきましたので、ご答弁申し上げます。
 各家庭においてエネルギーの削減目標を定め、目標を達成した家庭に何らかの報酬をというご質問でございました。ご案内のとおり、区では区民の皆様に省エネルギー活動に取り組んでいただくエコライフ世田谷大作戦を平成十五年度、十六年度に展開してまいりました。区立小中学校、町会、自治会等を通じて二年間で延べ六万世帯の方々にエコライフ行動を実践していただき、また、意識啓発の面でも一定の成果を上げたものと認識しております。
 本年二月の京都議定書の発効を受け、国においても四月に京都議定書の目標達成計画を策定したところであり、地方自治体といたしましても今後一層の取り組みが求められているものと存じます。今年度におきましても、新エコライフ大作戦の区内全域展開の実施に着手いたしましたが、この具体的な取り組みとして、区民、事業者による日常活動、事業活動における省エネルギー・省資源行動へのより広い働きかけを進めてまいりたいと考えております。
 議員よりご提案いただきましたインセンティブを持った取り組みにつきましては、各家庭での省エネ活動の普及策の一つと存じますが、今後の検討課題とさせていただきたいと存じます。
 次に、庁舎の空調効率を上昇させ環境に配慮をというご質問でございました。
 庁舎における省エネルギーにつきましては、これまでも環境マネジメントシステムで目標を設定し、不要な照明の消灯などのソフト面での取り組みとハード面での設備改修などを進めることにより、一定の成果を上げてきたところでございます。今後につきましても一層の取り組みの強化が求められているものと認識しております。
 ご提案につきましては、空調設備のメンテナンスにおいて熱効率の改善を図り、省エネルギーになる手法と存じます。空調設備の熱交換器の洗浄手法の研究や、この手法に適した施設の設備の有無、あるいは改修工事との比較検討などの課題があるようでございますので、今後勉強してまいりたいと存じます。
 いずれにいたしましても、四月に出されました国の京都議定書目標達成計画でも、建築物の省エネルギー性能の向上ということが取り上げられております。区といたしましても、さまざまな手法を検討し、庁舎における省エネルギーを引き続き進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◎西澤 政策経営部長 広報について二点ご答弁いたします。
 まず、広報の現状についてどのように考えているかというご質問です。
 区では、新たな施策やサービスを開始する際や重要な区政課題については、広く区民に知っていただくため、「区のおしらせ」特集号の発行やエフエム世田谷でのスポット広告、区のホームページ、さらに、区長、教育長みずからが会見を開き、報道機関を通じて施策を発表するなど、時期を逃さず施策のPRに努めているところでございます。しかし、さまざまな情報がはんらんしている社会状況の中で、より効率的、効果的に区の取り組みを知っていただくことは大変苦労しているところでもございます。
 お話しの「子育てコンパス」は、「区のおしらせ」やエフエム世田谷で区民周知を行うとともに、報道機関を通じても広報を行ったところでございます。また、防災につきましては、地区防災訓練の周知を「区のおしらせ」地域版で周知しているほか、ことし一月には災害時区民行動マニュアルを全戸配布するなど、災害への備えと防災訓練への参加を呼びかけております。
 区の施策のすべてを区民へいかにしたら周知できるかは、広報の大きな課題であると認識しております。現在、多様な媒体の活用や政策広報の充実、パブリックコメントの実施などを通じて区政への関心を高めていただこうと取り組んでいるところでございますが、さらに民間企業との連携や商業広報のノウハウ、民間の広報戦略を学びながら、従来の発想にとらわれることなく、時代に合致した区政PRの方法を検討してまいりたいと存じます。
 次に、施策の周知について、商店街や民間企業と連携して広報紙やリーフレットを店頭に置いたらどうか、そういったご提案をいただきました。
 行政サービスの施策の周知に当たりましては、エフエム世田谷や区のホームページ、あるいは携帯電話の利用など、身近なメディアや手法を駆使しながら、時期を逃さず、等しく情報が入手できるよう努めております。しかしながら、区政に関心を持たない方々がいらっしゃるのも事実でございまして、そうした方々にもできるだけ区政を知っていただくために粘り強く取り組んでいかなければならない課題と考えております。
 ご提案の広報紙やリーフレットを店頭に置く取り組みでございますが、情報はできるだけ身近なところで、かつ簡易な方法で入手できることが大変重要な要素であろうとの考え方のもとで、現在、区内四十五の駅に広報スタンドを設置しておりますが、それに加えまして、区内のコンビニエンスストアですとか大学などにも「区のおしらせ」を置かせていただくことの可能性やその効果について現在調査検討を進めておりまして、新聞をとっていない方や若い方々にも区政に触れる機会の拡大を図ってまいりたいと考えております。
 いずれにいたしましても、区の取り組みや事業を区民にわかりやすく関心を持って見ていただけますよう、また、等しく情報が得られますよう、今後さまざまな方策を駆使しながら区政情報の発信に努めてまいりたいと存じます。
 以上です。
◎?山 教育改革担当部長 学力について二点お尋ねがございました。
 まず、学力調査結果をどのように教育現場で活用するかについてお答えを申し上げます。
 教育委員会では、お話しの東京都の学力調査の結果を各学校の授業の改善に生かすことが重要であるという認識に立ちまして、この調査結果を教科ごとに分析し、区全体の傾向を把握するとともに、授業改善の方法について各学校を指導しております。事例を申し上げますと、世田谷区の中学生は、理科において観察実験の技能、表現の分野がやや苦手であるという分析結果をもとに、生徒自身が見通しを持って、みずから観察や実験を行う授業展開の工夫、改善が必要であるという具体的な方法を各学校に示しております。また、数学的な見方や考え方の習得がより一層必要であるとの分析に基づきまして、筋道を立てて十分考え問題を解決することを重視した指導を図るなど、学校が指導の改善に生かすことのできる資料を提示しております。
 教育委員会ではまた、各学校に自校の調査結果を分析し授業の改善を図るための計画を作成するよう指導し、各学校はこれらの計画を保護者会や学年だよりを通じまして生徒や保護者に説明し、よりよい授業の創造を推進しております。
 次に、区の学力に対する考え方についてお答えを申し上げます。
 世田谷区では、教育ビジョンにも示しましたように、単なる知識、理解だけではなく、主体的に物事を探求する態度や判断力、思考力を含めた総合的な力である知力を育てていくことが重要であると考えております。これまで教育委員会では、少人数教育の充実や放課後の補習授業に取り組む学校への支援を進めたりいたしまして、児童生徒が基礎的、基本的な内容を確実に身につけることができるよう努めてまいりました。今後も、言葉を大切にし、深く考える力や自分を表現する力をはぐくむ教科日本語の創設や、子どもたちの知的好奇心を伸ばす才能の芽を育てる体験学習の推進、豊かな情操や知的活動の基盤をはぐくむ読書活動の推進、夏季休業中の授業の実施など、教育ビジョンに示しましたさまざまな活動を通しまして、総合的に知力の育成に取り組んでまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆五番(すがややすこ 議員) 学力の部分で一つ質問させていただきたいんですけれども、今ご答弁がありましたが、各学校で学力調査に基づいて施策を展開しているということで、それを教育委員会の方で各学校の施策を把握しているかどうかは、今のご答弁からは余りわからなかったんですが、それらをもうちょっと各学校におろしていって、学校間が連携していくことも必要だと思うんです。それについてはどのようにやっていますか。
◎?山 教育改革担当部長 今、幾つかの事例をご紹介申し上げましたが、当然、教育委員会の教育指導課といたしましては、各学校の具体的な改善の方法、あるいは改善実例等を全体としまして各学校の中で共有するような形で指導してございますので、学力調査の結果につきましては、授業改善、よりよい授業創造に向けまして、こういった手法につきまして努力してございます。
 以上でございます。
○菅沼つとむ 議長 以上ですがややすこ議員の質問は終わりました。
    ────────────────────
○菅沼つとむ 議長 次に、二十四番中里光夫議員。
   〔二十四番中里光夫議員登壇〕(拍手)
◆二十四番(中里光夫 議員) 質問通告に基づき質問します。
 まず、商店街の活性化について伺います。
 ある業者団体に区民からこんなメールが来たそうです。個人商店には、購買力をそそるような創意と工夫がないのです。農薬漬けの外国産野菜は買いたくないと思うのです。その点、最近のスーパーの商品は、表示されたものが並ぶようになりました。スーパーの方が消費者のニーズをいち早くつかんで対応策を考慮した品ぞろえをしているのです。特に、用賀駅周辺は本当に何もありませんので、渋谷などで買い物をしてきますが、込んでいる電車で買い物袋を提げているのは実は嫌なんですと、商店街への不満が書きつづってありました。
 また、区商連の商店街加入促進大会の理事長のあいさつでは、全国的に厳しい社会情勢の中、百四十万軒の商店数が三年で十万軒減りました。東京都で一万軒減、世田谷は大体その一割ですから、一日一軒商店が減っている計算になりますと、商店街の現状を訴えておられました。
 商店街の危機は、つぶれてしまう商店に責任があるのでしょうか。仕方がないことなのでしょうか。私はそんなことはないと思います。ある八百屋さんにお話を伺いました。大手スーパーが品物を先行して買い占めてしまうので、なかなか市場によい品物がない。仕入れの段階で個人商店は競争からはじき出されている。スーパーの品物がみんな安いわけではない。目玉商品は確かに安いが、全体は高目。商店街の八百屋で買い物をしてほしい。大規模な広告と品ぞろえで客を奪われている。また、酒屋さんでは、ディスカウントのチェーン店は、個人商店の仕入れより安く品物を売っている。太刀打ちできない。こういうことを言っております。
 こうした事態の背景には、小泉内閣が進める規制緩和、構造改革があります。一九九九年に卸売市場法が改悪され、市場での競りの原則が廃止され、大手量販店の大量の先取りが合法化されました。酒屋さんの場合は、一昨年に酒販免許が自由化されました。区も「酒類小売業者の皆様方、大変厳しい状況に置かれていると認識しておりますが、今回の対応は、国の規制緩和三カ年計画に基づいて段階的に実施されて、いわば全面的な規制緩和が行われた結果だというふうに認識しております」と議会答弁もしております。
 また、一九九八年に大店法が廃止され、かわりにまちづくり三法が制定されましたが、世田谷でも大型店の出店と深夜までの営業が町の様子を変えてしまいました。次々と規制緩和が行われています。政治が大企業に有利な仕組みをつくってきたのです。
 もはや個人商店の努力は限界です。しかし、商店街をつぶすわけにはいきません。商店街は地域コミュニティーの核であり、まちづくりの観点からも地域にとって大切な存在です。商店街を守るために必要な根本問題は、大企業優遇の規制緩和路線を改め、中小業者を守るルールを整えていくことです。また同時に、地方自治体として極端に大企業に有利になってしまった制度の中で、個人商店を支援していく対策をとることが必要です。そのためには、個人商店対策も含めた中小企業対策予算を思い切ってふやすこと、新たな仕入れルートの開拓の支援や商品開発の支援、店舗改装なども援助できるような仕組みも検討することが必要ではないでしょうか。従来の発想を切りかえることが必要です。
 そこで伺いますが、区は商店街を活性化させるためにどのような対策が必要と考えているでしょうか、伺います。
 墨田区は、地域の中小企業支援で先進的な取り組みを行っています。これらの契機となったのは、区の職員が区内中小企業を訪問し、中小業者の実態と要求を調査したことです。一九七七年から七九年にかけて、係長級以上の職員百八十から百九十人が九千事業所を直接訪問したそうです。区の職員が直接現場に足を運んで話を聞いてくれたことが、区民に大変喜ばれたそうです。
 さらに、一九八四年から五年、製造業、卸業調査として九千六百社、中小企業診断士五十人が訪問調査を行い、中小企業センター設立に役立てたそうです。センターでは、個々の事業所では導入できない高価な工作機械や測定器を共同で利用したり、企業情報の共有化を行っています。
 区はその後も五年ごとに全事業所調査を続けているそうです。中小企業の現場に足を運び、直接要求を調べることが、こうした先進的な取り組みに結びついています。
 世田谷区でも全庁を挙げて職員が直接区内全事業所を軒並み訪問し、中小業者の実態と要求をつかむことを始めるべきだと考えますが、区の見解を伺います。
 次に、小田急線駅の早朝無人化の問題について伺います。
 小田急電鉄が駅員のリストラを進め、区内の駅を時間帯を区切った無人駅にしてしまいました。五月十五日から既に実施されています。東北沢は始発から七時十五分まで、世田谷代田と豪徳寺、祖師ケ谷大蔵、喜多見は始発から七時半まで駅員を配置しないというのです。区民から、ホームからの落とし物や転落があったらどうするのか、安全軽視だ、障害者が切符を買えずに困っていたなどの声が寄せられています。
 早速、私と岸武志議員とで豪徳寺駅と祖師ケ谷大蔵駅の始発からの無人時間帯の乗降客数を調査しました。豪徳寺駅では七時十五分から三十分までの十五分間で約五百人、祖師ケ谷大蔵駅では同じ時間帯に十五分間に八百人以上が改札を通過し、数え切れない状態でした。無人時間帯にラッシュは始まっています。
 日本共産党区議団は、国土交通省と小田急電鉄に駅の無人化をやめるよう申し入れをしました。そこでわかったことは、駅の無人化について国の基準はなく、鉄道事業者の判断に任されていること、また、小田急は、駅員のリストラ、人員削減のために無人時間帯をつくったこと、無人にしないところでも駅員の配置を減らし、駅員一人体制もふやしているということでした。申し入れの後で、小田急電鉄自身が朝の乗降客数を調査したことがわかりました。安全よりももうけを優先させる姿は、大事故を起こしたJR西日本の姿と重なります。
 小田急は、事前に地元自治体にはお知らせしたと言っていました。世田谷区はこれを承認したということなのでしょうか。区民の安全を守るためにも、利便性のためにも、区は小田急電鉄に対して駅の無人化をやめるよう要請すべきです。見解を伺います。
 最後に、北沢川緑道の整備について伺います。
 北沢川緑道の環七よりも上流部、梅ケ丘駅の東側のところは、小田急線の線路で緑道が分断され、途切れていました。これまで袋小路だったため、せっかくの緑道もほとんど人通りがありませんでしたが、この部分が通り抜けられるようになれば、梅ケ丘周辺の回遊性は格段によくなりますし、地域の遊歩道として区民に親しまれる場所に生まれ変わるでしょう。
 しかし、鉄道の高架工事が進んでも、いまだに緑道は通り抜けできません。高架下の部分はほぼ工事が終了しています。花壇ができていますが、鉄道高架で雨が当たらないせいか、植物がしおれ始めていました。そして、頑丈なフェンスで立ち入りできないようになっています。周辺の住民の方からも、なぜ通さないのか、早く通れるようにしてほしいとの声が上がっています。一刻も早く通り抜けできるようにしていただきたいと思います。
 そこで伺いますが、なぜ鉄道高架工事後数カ月がたつ今も緑道が通り抜けできないのか、また、いつになったら通り抜けできるようになるのか、伺います。
 以上で壇上からの質問を終わります。(拍手)
◎若林 産業振興部長 商店街の活性化について二点ご質問をいただきました。
 まず、個店対策が必要ではないか、このようなご質問をいただきました。
 議員お話しのように、商店街は地域コミュニティーの核として、防犯、防災、各種まちづくり活動を担っております。一方、商店街を構成するいわゆる中小小売業者は、長引く景気の低迷などの影響により大変厳しい経営状況のもとでご努力をされております。こうした状況を踏まえ、区では、中小小売業者などの個店支援策として、景気対策緊急資金など各種事業資金の融資あっせんを初め、区役所、総合支所における融資経営相談、中小企業診断士を無料で派遣するなど、さまざまな経営相談事業を実施しております。簿記ですとかパソコン講習会などの人材育成にも力を入れるとともに、去る六月二日には第四期のせたがや商人塾をスタートさせるなど、商店街全体のハード・ソフト事業の振興施策にも取り組んでいるところでございます。
 さらに、総合的な中小企業支援を進めるため、平成十八年四月に、十八年に設立を目指している新たな財団におきましても、商店街活性化、個店対策を重要な施策の柱の一つとして取り組んでいるところでございます。
 次に、区内の産業の現場をよく見るべきではないか、このようなご質問をいただきました。
 区の産業振興施策の基本は、商業、工業などの区内中小企業、さらには農業においても現状を正しく把握するところから始まると認識をしております。区では、平成十二年度より職員が定期的に商店街に伺い、各商店の様子も拝見させていただき、生きた商店街振興施策に結びつけております。十五年度には商店街事業の実情や空き店舗等の状況を、十六年度には商店街加入状況や商店街のIT活用状況などを調査し、商店街ステーション事業やIT講師派遣事業の充実、融資制度の改善などに反映させてまいりました。また、工業振興の分野でも、区内事業所を専門相談員や職員が巡回するなど、物づくり現場の声の把握に努めているところでございます。
 さらに、今後は地域まちづくりと協働した商店街の振興が言われるように、まちづくりや福祉など総合的な視点に立った産業振興施策が重要になってまいります。職務に取り組む基本として、職員ともども現場主義を徹底してまいります。
 以上です。
◎株木 都市整備部長 私からは、小田急線の駅員無人化の見直しを小田急電鉄に対して要請すべきとのご質問にお答えいたします。
 小田急電鉄が行っております一部の駅における係員配置時間帯の変更につきましては、区内では、議員ご指摘のように東北沢、世田谷代田、豪徳寺、祖師ケ谷大蔵、喜多見の五駅が対象となっておりまして、初電から七時十五分ないし三十分までが駅が無人化されるものでございまして、五月十五日から実施されております。
 この件につきまして、小田急電鉄に問い合わせましたところ、事前に一カ月ほど各駅で、車いす利用者、介助必要者の利用状況調査等を行い、安全対策や利用者の利便性に配慮した施策を講じた上で実施したと伺っております。
 駅の人員配置につきましては、鉄道事業者の事情により実施されたものでございますが、区といたしましても、安全性の確保や利便性の向上につきましては鉄道事業における重要な事項と認識しておりまして、今後とも利用状況などを注視してまいります。
 以上でございます。
◎真野 北沢総合支所長 私からは、北沢川緑道の整備につきましてお答え申し上げます。
 ご質問の梅ケ丘駅東側に位置します北沢川緑道の小田急線と交差する部分につきましては、従来、踏切もなく、鉄道によって南北に分断された状態でございまして、緑道を利用されている区民の方々にとりましてはとても不便な状況にございました。
 このたび、鉄道高架橋が完成いたしまして、鉄道との立体交差が可能となったことによりまして、東京都とも協議を重ねてまいりまして、高架下部分の緑道整備を行ってまいりました。現在は供用開始のための手続を行っているところでございます。
 なお、緑道の通り抜けの利用開始でございますが、今月末を予定してございます。
 以上でございます。
◆二十四番(中里光夫 議員) 産業振興の方で伺いますけれども、現場主義で頑張っておられるというお話でしたが、墨田区がやったような幹部職員を先頭にすべての事業所を対象にと、こういうことを世田谷区もやっているのかどうか、このことを伺います。
 それから、駅の問題ですけれども、ただ見ているだけでいいのか、何か起こってからでは遅いのではないか、私たちはこのことを大変危惧します。区として言うべきこと……。
◎若林 産業振興部長 お話しの墨田区の例の詳細は私はまだ存じ上げていないところがございますが、私ども所管の方で墨田区のこのような取り組みも多少取材をさせていただきました。そこの中で学んでいかなければいけないなと思いましたのは、墨田区の場合にさまざまな工業の中小企業がございますけれども、いろいろなところで外に出て墨田区のそういう企業のPRをされている、幹部職員がいろいろなところに出てPRをされている、そういうのを伺ったりいたしました。こういう取り組みは確かになるほどというふうに思います。
 一方で、先ほどありましたように、区内の商業等の現場については、繰り返し申し上げますけれども、幹部職員ともども毎年このような形で現場調査しておりますし、私も仕事の優先度の第一に現場を拝見させていただく、こういう心がけで仕事をさせていただいております。
 以上です。
○菅沼つとむ 議長 以上で中里光夫議員の質問は終わりました。
    ────────────────────
○菅沼つとむ 議長 次に、四十五番小泉たま子議員。
   〔四十五番小泉たま子議員登壇〕(拍手)
◆四十五番(小泉たま子 議員) 通告に基づき、順次質問をいたします。
 まず、まちづくり出張所についてです。
 区は、今回の出張所の見直しについて順調に推移していると言われました。一体何をもって順調に推移していると判断されるのか理解できません。区民が七カ所の拠点出張所に行くようになったということは、地元のまちづくり出張所に区民が行かなくなったということです。民間でいえば、お客様が少なくなるということは死活問題ですが、区は、お客様が少なくなればよいというのでしょうか、区のお考えを伺います。
 さらに、まちづくり出張所へ来る区民が少なくなった一方で、七カ所の拠点出張所は大変込み合っているともお聞きします。出張所事務の見直しに当たって、転入者への情報提供の重要性について以前質問したところ、区は、七カ所の拠点出張所できめ細かく対応するとの答弁をいただいたのですが、実際どのようにきめ細かく転入者に対応しているのか、お伺いいたします。
 私は、今回の出張所見直しにより、残念ですが、明らかに区民と区との関係が希薄になったと思います。それを区は感じていらっしゃるのでしょうか。
 さらに、まちづくり出張所でのまちづくり業務は何をやろうとしているのか、わかりません。見直しが順調に推移されたとされる現在、区民にわかるような説明をお願いいたします。
 次に、地域社会のルールづくりについて伺います。
 世田谷のそれぞれの町は、昔からそこに住み暮らしている人々がそれぞれのルールを決め、自主的に守ってきました。法律も条例も特に意識することなく、安心して生活できたのです。それが都市化が進むにつれて、まちづくり関係の法律、さらには日常生活にかかわる条例などが次々とできて、まさに区民生活が法律、条例によって規制されているような感覚になっています。
 閑静な住宅地に突然でき上がる巨大マンションから、日々のごみ出しルール、放置自転車、ペットの扱いに至るまで、法律、条例で規制されているということが、果たして安心できる生活と言えるでしょうか。規制があるがゆえに、逆に法律には違反していないというマンションに違和感を感じながら建設されていくのを周辺住民が認めざるを得ないというのは、何かがおかしいのです。
 行政が決める基準は全国一律であったり、世田谷一律であったりして、それぞれの地域にぴったりしていないのは当然です。区が法律、条例で決められたとおりとしゃくし定規な取り扱いをすることは、地域社会を壊すことになりかねません。地域社会の基礎体力が低下し、区民が人任せ、お役所任せになってきて自立できなくなってきているのです。残念ながら、自分たちだけでは地域生活のルールづくりが難しくなってきています。
 区の安全安心パトロールも、すぐやる課も、区民には安全安心で便利です。しかし、長い目で見ると、地域の基礎体力を低下させてしまう可能性があることを区は気がついているのでしょうか。地域の共同生活のルールづくりに今こそ区が一定の役割を果たすべきだと思いますが、いかがでしょうか、お考えを伺います。
 続いて、コミュニティー支援事業について伺います。
 私は、区が地域生活のあるべき姿を示さずにこの支援を行うということが理解できません。まず、まちづくり出張所はどのようにこの事業に関係するのか、お伺いします。
 さらに、行政の安易な支援は、これまで必死に自分たちだけで行政の助けもなく努力してきた区民の活動を逆に妨げてしまうおそれがあるのですが、区はどうお考えですか。
 区は、まさにテレビ番組で言うご近所の底力を応援するとされます。しかし、勘違いです。コミュニティーができていればこそ、ご近所の底力が発揮できるのです。支援も必要ありません。区の支援は、地域社会の基礎体力を向上させることに特化すべきです。コミュニティーづくりに特効薬はありません。地域でそれぞれの区民がやるべきことをみずから自覚し、みんなで話し合い、納得して、そして行動するということに尽きます。そのための支援を行政が行うべきと考えますが、いかがでしょうか。
 世田谷区政は大きな転換期に差しかかっていると感じます。今質問したことからも、区は地域社会の土台づくりをすべき時期に土台崩しをしているのではないかと疑問に思います。
 次に、公共施設整備方針のあり方について伺います。
 今後ますます財政状況が厳しくなっていく中で、区は現在ある施設を真剣に見直し、区全体として、もったいない、上手にやりくりするということを考えるべきです。施設が見直し対象になったとき、その後利用をもとの所管で考え、例えば出張所のスペースが見直しで余裕ができたのに、相変わらず出張所の所管でその利用を考えるということは、工夫がなさ過ぎます。原則に立ち戻り、その地域で区民にとって最も必要なものは何かと検討すべきです。
 まちづくり出張所での余裕スペースについては、単に区民フロア的に使うのではなく、地域に密着した福祉施策の展開拠点など、区として責任を持ち、創意工夫をすべきなのです。けやきネットの二の舞は困ります。公共施設整備方針の具体策についてのお考えを伺います。
 次に、高齢者が楽しさの実感できるまちづくりについて伺います。
 町の安心安全は目的ではありません。手段のはずです。安全というのは、楽しく住み暮らすための必要条件のようなもので、決して十分条件ではないのです。おわかりでしょうか。世田谷で暮らすことが楽しく、生きがいを持てることが大切なのです。活動の行き帰りが幾ら安全でも、活動そのものが楽しくなければ何にもならないということはおわかりでしょう。
 高齢者が筋力アップしても、やることがなければむなしいものです。世田谷は、高齢者に優しい町であり、高齢者といえども元気高齢者、例えば七十五歳未満はいわゆるお年寄りではないはずです。これまで何回も申し上げてまいりましたが、今後は元気高齢者の所管は福祉部門ではなく区民生活部門に置き、高齢者が尊重され、人生を謳歌できるような支援の方策を考えるべきです。お考えを伺います。
 最後に、組織改正に当たっての総合支所長の位置づけを伺います。
 今回、組織改正が見込まれていますが、総合支所はどうなるのでしょうか。これまで支所長は、地域の責任者であり、村長であると言われ、信頼されてきました。身近なところに責任者がいる、それが世田谷区の特色であったはずです。組織改正後も支所長が引き続き地域の責任者でいられるのか、それとも単なる総合支所の事務局長となるのでしょうか。
 先ほどの他会派への答弁で、新たな総合支所の役割は、地域レベルで実施することが適切な事務事業を担当すると位置づけるとされました。地域の責任者としての役割はどこへ行ったのでしょうか。区民が身近な総合支所を、そして支所長を信頼してよいのでしょうか。行政の縦割りを超えて地域で上手にやりくりをするということは、地域の責任者である支所長の権限、力量であったはずです。これらについてどのようにお考えか、お伺いいたします。
 以上で壇上よりの質問を終わります。(拍手)
◎佐藤 地域情報政策担当部長 まちづくり出張所につきまして、六点についてお答えいたします。
 まず一点目、区はまちづくり出張所の来客が少なくなってよいと思うのかについてお答えします。
 このたびの出張所改革は、ご案内のとおり、地区まちづくりの強化と窓口サービスの集約化による効率的な運営により、新たな出張所を目指すものであります。まちづくり出張所へ訪問される区民は、自動交付機を中心とした窓口サービス、さまざまなご相談、まちづくりのための打ち合わせ、活動など多種多様でありますが、窓口サービスを目的に来所される区民は確かに一定程度減少すると考えております。
 これからのまちづくり出張所は、区民に開かれた地区まちづくりの拠点として、新たに区民の方のご利用がふえ、地区の人々が集い、交流の輪が広がることを目指していきたいと考えます。
 二つ目でございます。拠点出張所の混雑等の中で区民への情報提供をどのようにきめ細かくするのか、お答えします。
 窓口事務の集約に伴い、拠点出張所での来客数は、繁忙期ということもあり、昨年に比べ増加しておりますが、このための人員体制の強化と窓口環境の整備を行ってきたところであります。現在、徐々に窓口状況も安定してきておりますので、引き続き身近な地区の情報拠点として、窓口での情報提供や「区のおしらせ」、ホームページ、ミニコミ紙の活用、町会、自治会等のご協力をいただきながら、きめ細かく地域の情報提供をしてまいります。
 続きまして、転入者へのきめ細かい情報提供についてお答えします。
 拠点出張所での転入者への情報提供につきましては、転入者のお住まいのまちづくり出張所のご案内として、現在「せたがや便利帳」と新たな出張所のリーフレット、ごみ収集日等の生活情報パンフなどを窓口でお一人お一人にお渡しするとともに、「区のおしらせ」やホームページなどを通じて広くPRに努めております。
 今後は、新たな区民になられた転入者の方にも気軽にまちづくり出張所をご利用いただき、地区の情報を活用していただけるようにPRに努めてまいります。
 次に、まちづくり出張所は何を行おうとしているのかについてお答えします。
 まちづくり出張所は、ご案内のとおり、このたびの改革を契機に、区民主体の地区まちづくりを一層促進していくための拠点としての役割を目指しております。具体的な取り組みとしましては、出張所はこれまでもさまざまな取り組みを区民、団体の皆様とともに行っておりますが、町会、自治会や日本赤十字社、社会福祉協議会等地域団体への支援や連携を一層強化するとともに、新たな取り組みとして、高齢者の介護等の福祉相談や活動交流の場の拡充、身近なまちづくり推進協議会などコミュニティー組織の一層の活性化、また、新たな助成制度のご利用による区民や多様な団体間のネットワークの拡大などが挙げられます。
 まちづくり出張所は、こうした取り組みを総合支所とも連携しながら、区民団体の皆様とともに進めることにより、地区まちづくりの強化と地域コミュニティーの一層の活性化を進めてまいります。
 地域コミュニティー活性化支援事業について、まちづくり出張所はどうかかわるのかについてお答えします。
 まちづくり出張所は、区民の方や地区の多様な団体同士のネットワークづくりの支援のため、お手伝い、事務局機能に加え、調整や橋渡しなどのコーディネート役としての役割を果たしていくものと考えます。したがいまして、お話しの支援事業につきましては、まちづくり出張所は総合支所、本庁とも連携しながら、区民の主体的なコミュニティーの活性化に向けて、さまざまな区民、団体の方に事業のPRを進めるとともに、ご利用を働きかけていく考えであります。
 最後に、組織改正に当たっての総合支所長の位置づけ、役割についてお答えします。
 区では現在、新たな地域行政の推進について中間のまとめに基づき全庁的な検討に入っておりますが、総合支所の位置づけ、役割につきましては、引き続き身近な地域の拠点として、地域レベルで実施することが適切である事務事業や、まちづくり出張所との連携、支援等を一層強化する役割を担うと考えており、このようなことから、お話にもありましたように、総合支所長は地域の執行機関の長、顔として引き続き重要な役割を担うものと考えております。
 以上でございます。
◎西澤 政策経営部長 私からは二点についてご答弁いたします。
 まず、地域社会のルールづくりに区が積極的な役割を果たすべきとのご質問でございます。
 区では、新たな基本計画において区民主体のまちづくりを基本的な考え方として、自助、自立に基づく区民自治が発展することを目指しております。
 ご指摘のように、地域には適正なまちづくりや住民生活を円滑に行うためのさまざまな規制やルールといったものがございます。そして、これらの規制やルールを町にどのように生かしていくのかということが大きなテーマであろうかと存じます。そのような観点から、区といたしましてはこれまでも例えば、ごみ出しの日時やその方法などの情報提供や放置自転車防止キャンペーンなどにより区民への意識啓発を行ってまいりました。区民生活を取り巻く環境が変化する中で、隣近所への配慮を含め、地域が知恵を出し合い、責任を明確にし、互いが主体的に協力し合える環境を整えられるよう、区としても地区の特性に見合ったルールづくりに区民の方々とともに取り組んでいきたいと考えております。
 次に、公共施設整備方針、指針の実際の運用においては、地域に最も必要なものは何かという原点に戻って検討すべきではないか、こういったご質問でございます。
 公共施設整備方針では、区民の多様なニーズに対応するために、公共施設について施設本来の設置目的を達成することに加えて、地域コミュニティーの拠点として機能するように工夫し、複合的に整備を進めていくこととしてございます。その際には、議員からのご指摘もありましたとおり、地域の意見を伺いながら施設における必要な機能の確保に努め、地域にとってより有用な施設となるよう関係所管部と調整してまいりたいと考えております。
 なお、まちづくり出張所の余裕スペースにつきましては、地区まちづくりの強化の視点に立ちまして、その設置場所や規模などに応じて、地区まちづくりの活動、交流の場や福祉相談の場などとして活用するものとしております。
 以上でございます。
◎青木 生活文化部長 私からは、コミュニティー支援事業につきまして四点ご答弁を申し上げます。
 初めに、実践の妨げにならないかというお尋ねでございますが、この事業では、地域や地区の今までのさまざまな活動がございますが、こういった活動などに参加をしてこなかった方々が、自分も参加してみたいと思えるような新しい発想、あるいは、より工夫された魅力ある活動などを発掘、支援していくことをねらいとしております。区内には、行政に頼ることなく実績を上げている団体が多く育ってきております。このような自主的な活動の広がりや、人と人との触れ合いが高まるよう取り組んでまいりたいと思います。
 次に、ご近所の底力は到達点である、そこに至るまでどう支援するのかというお尋ねでございます。
 いつも見守り合い、助け合うことのできる地域社会の基盤は、基本は人と人との結びつきであると私は思っております。大都市特有の課題を抱える世田谷区で、区民の触れ合いを高め、コミュニティーを再生することは大変難しいテーマではございますけれども、区民や団体間のネットワークの強化を図ることなどでご近所の底力を取り戻すことは可能であると考えております。そのような視点からこの制度を活用してまいりたいと思います。
 三つ目でございますが、地域社会の基礎体力向上に区は徹するべきではないかというお尋ねでございます。
 地域社会の基礎体力、これは今申し上げましたけれども、そこで生活する人々の結びつきがどれだけ強いか、そこにあるのではないかと思います。本事業は、地域の実情に即し、かつ区民の自発的な取り組みへの支援を通しまして、人々の触れ合い、地域活動団体の基盤の固まり、そういったことを通じて地域社会の基礎体力の向上につながるものと考えております。地域、地区の現状はさまざまで、抱えている課題も多岐にわたります。ここに着目したきめ細かな支援策を徹底することで、ご指摘に十分こたえることができるものと考えております。
 四つ目でございます。コミュニティーに特効薬はないと思うが、どうかというお尋ねでございました。
 本来、人間が社会的な存在であって、一人では生きていけないということを考えますと、心の中ではやはり人と人との結びつきを常に求めている、そういうことがあるのではないかと思います。特効薬がもしないとすれば、その分、時間もエネルギーもかかりますけれども、本来触れ合いを望む人の心に課題解決のかぎが見出せるのではないかと考えております。本事業を活用しながら、地道に個人や団体のつながりをふやしまして、元気な世田谷を目指し、事業を成功させたいと考えております。
 以上でございます。
◎秋山 保健福祉部長 高齢者が楽しさを実感できるまちづくりについてでございます。
 世田谷区に暮らすすべての高齢者の方々が生きがいを持ち、日々の生活を楽しく過ごすことは、区としても大変重要な課題であると考えております。今年度策定した基本計画のリーディングプロジェクトの一つとして「いつまでも生きがいを 生涯現役プロジェクト」を立ち上げ、福祉領域のみならず、区民生活や教育など他の領域と協同で取り組むことといたしました。これは、高齢者の生きがい対策を区の重要課題の一つとして取り組んでいく決意を示したところでございます。
 福祉領域では、高齢者を支援の対象ととらえがちでございますが、特にお話しのありました七十五歳未満の前期高齢者は現役世代ととらえ、福祉領域に限ることなく、皆様が楽しみながら活動できることが重要だと思います。地域ではさまざまな団体やサークルなどが元気に活動しておりますので、こうした活動を地区の中で区民の皆様が共有し、楽しさの実感できるまちづくりにさまざまな垣根を取り外して取り組んでまいりたいと思います。
 以上でございます。
◆四十五番(小泉たま子 議員) ただいま、まちづくり、それから地域コミュニティーのことについてのご答弁をいただきましたが、今まさに地震、災害が起こったときに、その地域コミュニティーがどれぐらい作動するか、動くかということが緊急の課題です。地区では緊急の課題です。悠長に構えていられません。
 再度伺いますけれども、よく区は価値観の多様化とか自主性の尊重と言われますけれども、そのことと地域社会の共同生活でのルールをつくるということは混同してはならないと思うわけです。おせっかいと思われても、自治体として勇気を持って地域社会のルールづくりの支援に一歩踏み込むことが大変大切だと思いますけれども、もう一度伺います。
◎西澤 政策経営部長 先ほどご答弁申し上げましたが再度ご答弁申し上げますけれども、地域の中におけるルール、こうしたものがその地域社会の中にいかに適応して区民生活を守り、また町の発展につなげていくのか、こうしたことに関しまして行政としても区民とともに、ともに知恵を出し合いながら取り組んでいくよう調整してまいりたいというふうに考えております。
 以上でございます。
◆四十五番(小泉たま子 議員) 熊本区長は多分、前期高齢者の位置づけ、七十五歳以前だと思うんですけれども、でも、ご自分を年寄りだとは思っていらっしゃらないと思うわけです。世田谷から日本を変えるとされていますので、元気な高齢者が地域で人生を謳歌できるように、元気高齢者施策は世田谷ではお年寄りの施策ではないと、区長みずから全国に表明することを考えたらいかがかと思いますが、どうでしょうか、お答えください。
   〔山田助役登壇〕
◎山田 助役 区長がお元気でいらして、まさにばりばりとお仕事をされているという現状を踏まえまして、元気高齢者というような位置づけであるということすら忘れてしまうようなお仕事ぶりであるというふうに考えております。
 そういう中で、元気高齢者というのは、場合によっては若い世代の方より今や元気でいらっしゃるというふうに思います。そういうことを踏まえまして、いわゆる元気高齢者対策につきましては関係所管の連携のもとに今一生懸命各種の施策を講じているところでございます。そういう中でもし委員ご指摘のような点につきまして、うまくいかない、あるいはご参加いただけないというような点がございましたら、十分にそこは検証いたしまして、高齢者の方が――あえて高齢者と言わせていただきますけれども――地域の中で生きがいを持って暮らしていただけるように、しっかり取り組んでまいりたいと思います。
 以上でございます。
○菅沼つとむ 議長 以上で小泉たま子議員の質問は終わりました。
    ────────────────────
○菅沼つとむ 議長 次に、三十四番田中優子議員。
   〔三十四番田中優子議員登壇〕(拍手)
◆三十四番(田中優子 議員) 指定管理者制度の導入と外郭団体の自立について質問いたします。
 現在、公の施設で導入が図られております指定管理者制度ですが、その目的とするところは、国の方針で示されているように、官から民への流れを後押しすることであると考えます。この指定管理者制度は、単に施設管理に民間活力を導入できればよいという、行政側の手続だけの問題ではなく、区民にとっても区政の新たな流れを大きく実感できるチャンスであると思います。しかし、役所は民間活力の導入について単なる手続の延長線上でしか考えていない、とらえていないような気がいたします。
 私が考えますに、役所は手続の固まりのようなところで、それだけで回っているような特殊な世界という部分があります。しかし、民間においては、手続というものは単に管理部門の一つであり、主役は営業と製造部門であります。役所にはこの営業部門も製造部門もありませんから、現在起きている勢いのある民間企業のあり方などが果たして実感できるかどうか、申しわけありませんが疑問に感じているところです。
 官から民へと言っているのは、住民代表である私たち政治サイドが主であり、行政サイドは実際なかなか腰が重いように感じます。それは、役所の皆さんにとって指定管理者制度の導入というと、官の仕事が減ることが思い起こされるからではないでしょうか。すべきこととわかっていても、区のOBの姿が目に浮かべば、どうしても後回しになってしまうということを感じるわけであります。
 実際、指定管理者制度に関して最大の支障となっているのは、あえて支障という言葉を使わせていただきますが、それは区のOBが所属している外郭団体の存在だと思います。後輩が退職OBの面倒を見るのは当たり前という風潮が今もなお存在し、外郭団体への職員の天下りが相変わらず続いています。このような慣習を持つ外郭団体は、区民の利益という観点から見れば支障となっているのではないかと思うわけです。
 行政の仕組みを変えることは容易ではないということは不本意ながらも理解しているところですが、あえて申し上げますと、区の公の施設の管理について外郭団体が何となく周辺でうろうろしていると、まさにしがらみとはこのことを指すのだと思いますが、そのことだけで優秀な民間が入ってこられない、来るなという無言の圧力ともなるわけです。それは同時に、民間の発想が入ってこられないということでもあります。この制度の本来の趣旨を実現させるには、一刻も早い外郭団体の自立、それはとりもなおさず職員の天下りを絶つことも含めた区からの自立を意味するものですが、それが前提条件になると考えます。
 そこで伺いたいのは、指定管理者制度の趣旨に沿った公の施設管理ができるのは一体いつごろからなのか。それは角度を変えれば、区の外郭団体の自立にはあと何年かかるのかということと同じですが、いかがでしょうか。
 次に、具体例を一つ取り上げます。砧公園にある世田谷美術館のレストラン、ル・ジャルダンです。美術館で芸術鑑賞を楽しみ、その感動に浸りながら、あの長い廊下を歩き、レストランでフランス料理に舌鼓を打つ、このような芸術文化と食文化を一度に満たすことのできる至福のひとときが世田谷区には用意されています。緑豊かな砧ファミリーパークを背景に持つこのレストランは、単に美術館の附属物ということではなく、美術館と一体化した中にさらなる充実した施設としてレベルアップ、バージョンアップさせるべきときが来ているのではないでしょうか。
 しかしながら、このレストランについては、二十年の歳月を経て多くの区民から、営業時間、メニュー、味、サービスについて、あるいは駐車場の問題、案内板の整備などなど、さまざまな要望が出されていると聞いております。
 そこで、考えていただきたいのが、レストラン、ル・ジャルダンを、やる気のある民間活力の導入でいわゆる行列のできるレストランに改造できないかということであります。そのお手本として、小笠原伯爵邸というスペイン料理のレストランに、先日、私ども会派メンバーで視察と試食に行ってまいりました。小笠原伯爵邸というのは東京都の持ち物、所有物ですが、民間企業に貸し出していて、今ではいつも予約がいっぱいの大盛況のレストランです。毎週土日は結婚式でほとんど貸し切りだそうです。区長、そして両助役はご存じでしょうか。
 一方、ル・ジャルダンですが、家賃はただであるにもかかわらず、経営は現在に至るも実は赤字だということを聞いております。評判もいま一つです。ちなみに、小笠原伯爵邸は東京都に家賃をちゃんと払って経営しているそうです。レストランに改修するに当たって、この民間企業が十億円もの先行投資をした上に家賃を払って営業しているのです。
 今や、おいしいところ、ロケーションのいいところ、評判になっているところは先々まで予約がいっぱいであるとか、行列ができて、並ばなければ入れないというところがたくさんある時代です。それは決して交通の便がよいところとは限りません。どんなに不便なところでも行列はできるのです。広く公募をすれば、やる気とセンスのある民間企業が幾らでも手を挙げることでしょう。何といっても家賃ただです。幾らでもすばらしい営業ができることと思います。
 美術館と一体となって世田谷の注目のスポットとなることが可能な場所をあのような中途半端な状態のままで何年間も放置しているとは、区民感覚では到底考えられません。このたびの指定管理者制度の導入をきっかけとして、意識の高い事業者を選ぶ必要があると考えます。砧公園の景観、文化的財産である美術館、これらの条件でさらなる充足感を区民が実感できるような、世田谷のブランドがさらにアップされるような取り組みに今着手すべきではないでしょうか。
 改革の方法としては、プロポーザル方式など競争原理を導入するとか、区長の招集あいさつにもありましたが、地産地消で地場の野菜などを使った料理コンテストやオープンコンペなどを開催し、区民参加でシェフを選ぶということも可能だと思います。また、例えば三年契約、五年契約というようにして、このレストランが有名シェフの登竜門となる、そんな場所にすることも可能ではないでしょうか。アイデアは幾らでもあります。
 大事なことは、まずひとつやってみる、そして成功例をつくること、その成功体験の事実をつくることで、積み重ねによって多種多様な事業にわたっている外郭団体のあり方、公共サービスのやり方に大きな改善を全体としてもたらす可能性を生むものだと考えております。ル・ジャルダンの改革は、その成功例の条件がそろっている希有な例だと考えますが、いかがでしょうか。
 以上、区の見解を伺いまして、壇上からの質問を終わります。(拍手)
◎西澤 政策経営部長 指定管理者制度の導入と外郭団体の自立についてご質問をいただきましたので、お答えいたします。
 指定管理者制度の趣旨に沿った施設管理ができるのはいつか、また、外郭団体の自立には何年かかるのかというご質問でございます。
 現在、管理委託をしている施設を中心に指定管理者制度の導入を進めておりますが、外郭団体に管理委託をしている施設につきましては、今後引き続き外郭団体にお願いするのか、公募とするのかの選択を経ることとなります。
 外郭団体が管理する場合、指定期間を例えば三年間程度として、その間に公共施設の管理運営のあり方を精査することとしております。そうした検証を通しまして、本制度の安定的な運営を目指すものでございます。
 一方、外郭団体が指定管理者となるためには、各団体が今まで以上に施設管理や事業運営についての専門性を高め、区民サービスの充実に向け主体性を持って創意工夫を重ねる意欲と能力を備えることが重要な条件であると認識しております。そのためには、外郭団体の自立性が求められます。そこでは、職員の派遣を初めとする区と外郭団体の関係のあり方について、例えば文化振興や地域福祉など各団体に求められる役割に照らしながら、団体が自主性に富んだサービスの向上に取り組める環境を整備していくことが必要であると考えております。
 現在、外郭団体改善方針に基づきまして、各団体に三カ年の改善計画の策定を要請しておりまして、それぞれの団体の課題に沿って改善の成果を求めていくとともに、区といたしましても外郭団体に対する指導、調整のあり方につきまして引き続き検討してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◎青木 生活文化部長 世田谷美術館のレストランについてご提案を含めたご質疑をいただきました。
 世田谷美術館のレストランは、来館者に質の高い美術作品を鑑賞する機会とあわせまして、緑豊かなロケーションのもとで食事とゆとりの時間を楽しんでいただくことを目的に、区の施設使用許可に基づき、せたがや文化財団が美術館事業の一環として運営をしております。美術館だけではなく、砧公園を訪れる皆様にも親しんでいただけるよう、これまで運営をしてまいりました。
 美術館とレストランは相互に補い合い、一体となってブランド力を高めていく、言葉をかえて申し上げますと、美術館はより魅力的な展覧会の開催などすぐれた企画力で、レストランは味覚で人を呼べるようにたゆまぬ努力を続けることが大切でございます。指定管理者制度の導入に当たり、美術館の運営計画の提案の一つとしてレストラン機能の活性化を盛り込むことを求めるなど、一層工夫してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆三十四番(田中優子 議員) 区全体で世田谷のブランドアップを目指すということはいろんな機会で何度も聞いているんですけれども、しかし、本当に世田谷のブランドアップを区は真剣に考えているのだろうかと疑問に思うこともあるわけです。
 具体例を申し上げますと、七月には姉妹都市のカナダ・ウィニペグ市のウィニペグ・シンガーズが来るということですけれども、二十五日に予定されている歓迎レセプションは区民会館の地下食堂で行われるということなんです。どうしてそういうときに世田谷美術館のあのエリア、あのレストランを使わないのでしょうか。美術館に案内して、その後であのすばらしいロケーションのレストランでレセプションを開催する、そういうことを行えば、ほかの自治体とは違う世田谷のブランド性、あるいは文化的レベルの高さなどを海外姉妹都市の方々にもわかっていただけて、そして印象に残るものだと思うんです。
 そのスケジュールを伺いましたら、別の日は文学館の前にあるチェーン店のレストランで食事というスケジュールのようでしたが、姉妹都市交流ということを考えましたら、民間チェーンレストランで食事をするのと、あの世田谷美術館のレストランで食事をするのとでは全く意味が違うのではないかと私は感じます。
 美術館はまさしく文化、国際をつなぐ場所ではないでしょうか。世田谷美術館は、私たち会派でも研究しているわけですが、世田谷ブランドの発信基地になる場所だと考えております。美術館のレストランというのは、観光の視点から世田谷を見せる拠点ともなり得る場所だと思います。そして、それは区民が今持っているこの財産を有効に活用できるものだと思います。
 先ほどのご答弁ですが、指定管理者を選ぶ段階でレストランの活性化を盛り込むことによってレストランが改革される可能性も十分ありますよと聞いて取りましたが、それでよろしいかどうか、一点確認したいと思います。答弁をお願いします。
◎青木 生活文化部長 指定管理者におきまして安定した委託先を確保するということを踏まえつつも、美術館全体の活性化、そういった視点からレストラン機能の強化充実を図るという目的達成のために、指定管理者として委託先の変更を視野に入れ、判断する必要が生じてくることはあり得ると、私も考えております。
○菅沼つとむ 議長 以上で田中優子議員の質問は終わりました。
    ────────────────────
○菅沼つとむ 議長 次に、三十七番上川あや議員。
   〔三十七番上川あや議員登壇〕(拍手)
◆三十七番(上川あや 議員) 質問通告に基づき、順次質問並びに提案をさせていただきます。
 まず初めに、失語症への区の対応について伺います。
 失語症とは、脳卒中や脳腫瘍、頭部外傷などにより言語野を損傷し、その機能を損なうもので、高次脳機能障害の一つです。脳卒中は我が国の死亡原因の第三位を占め、一命を取りとめた場合でも、その三割から四割に失語症が残ると言われます。また、若年層では交通事故の後遺症から失語症となるケースが多く、国内の失語症者は五十万人に達するとの推計もあります。失語症は、いつ、だれの身に起こってもおかしくない障害の一つなのです。
 失語症では、話し言葉だけでなく、聞く、読む、書くのそれぞれに影響が残ります。耳は聞こえていても言葉の意味がわからない、目に見える文字や文章が理解できないといった症状から、言葉や文字のわからない外国に一人取り残された状態にも例えられます。しかも、長期にわたりリハビリを行っても失語症を完全に治すことは困難で、家族との意思疎通などにも困難が残ります。社会の理解や支援が乏しいために社会復帰も難しく、当人とご家族の苦悩は大変に深刻です。
 社会生活や職業生活から見た失語症は非常に重い障害でありますが、その障害は外見にあらわれず、身体障害者手帳が交付されないケースも多いといいます。言語障害と認められた場合においても、障害の等級は三級か四級にとどまり、障害に伴う困難が正当に評価されていないと言われます。障害に対応する行政の援護もほとんど制度化されておらず、事態の改善に向けた努力が求められます。
 そこで、質問させていただきます。
 第一に、区の行う相談・訓練事業についてです。
 当区では、外郭団体の総合福祉センターを中心に、障害への相談、訓練を実施しています。センターには複数の言語聴覚士が在籍し、失語症への専門的な訓練を実施していますが、具体の取り組みについてはほとんど広報されておりません。区の相談窓口や総合福祉センターに、当人やご家族からの相談が寄せられて初めて紹介される内容となっており、有用な社会的資源があるにもかかわらず、必要とする方にそれが見えません。積極的に広報するべきです。
 また、一定期間言語訓練が行われても、その後、どのように生活をすればよいのかについてのアドバイスがなく、失語症者の多くが困惑しています。中長期的な視野に立った相談、指導の体制を整備するべきと考えます。それぞれ区のご見解をお聞かせください。
 第二に、安心できる場所の確保についてです。
 失語症に対する社会のサポートは乏しく、リハビリ後も失語症者の多くが職場や学業への復帰を果たせない現実があります。自宅を中心にした生活を送らざるを得ず、自宅以外の居場所を求め、通常のデイサービスなどを利用しても、周囲とのコミュニケーションが難しく、結局その利用をやめてしまう場合が多いといいます。家庭以外の居場所が少なく、家族との交流も困難です。
 失語症の本質は孤独病であるとも言われます。生きがいを見出し、ソーシャルスキルを向上させるためには、安心して参加できる場の確保が不可欠であります。区内には、ふれあい・いきいきサロンを中心に六つの失語症グループが活動していますが、その開催頻度はいずれも月一、二回にすぎず、会場も梅丘のセンターに偏っています。一定のエリアごとに居場所が確保されることが、社会性を高める上で重要であります。居場所の拠点づくりに向けた工夫と努力を区に求めます。ご見解をお聞かせください。
 第三に、失語症者への就労機会の確保です。
 失語症者が復職できる割合は八%にすぎないというデータがあります。コミュニケーションの難しさと無理解が就労を阻む壁となっています。一方、失語症になっても、その人の判断力や記憶力、礼節ある態度、その人らしい性格に大きな変化はないといいます。適切な援助があれば生かされる能力の多くが埋もれているのです。
 区内で失語症者を主な対象とした作業所は岡本作業ホームの玉堤分場のみで、その定員は十九名にすぎません。就労意欲に比べて、その受け皿は極端に不足しています。失語症者の勤労意欲にこたえる区の処方せんをぜひともお示しください。
 第四に、失語症者のコミュニケーションを補佐する会話パートナーの養成が必要です。
 会話パートナーは、失語症者の悩みや特性を理解し、適切なコミュニケーションの橋渡しを行う人で、視覚障害に対応したガイドヘルパー、聴覚障害者に対する手話通訳や要約筆記に当たります。日本では、有志の言語聴覚士が中心となり、二〇〇〇年からその養成が始まり、現在では行政の主体的な養成事業として、板橋区や横浜市、我孫子市などでもその養成が始められています。当区では、総合福祉センターの言語聴覚士にこの会話パートナーの養成に精通したすぐれた人材がありながら、それを生かした取り組みには一切なっておらず、大変に残念です。
 当区も積極的にすぐれた人材を活用し、会話パートナーの養成を図るべきと私は考えます。区のご所見を求めます。
 最後に、失語症にかかわる啓発についてお伺いします。
 失語症に関する社会の理解はまだまだ不足しています。失語症は、精神的なショックから声を失う失声や、運動機能の麻痺により、いわゆるろれつが回らなくなる障害としばしば混同されます。失語症者に直接かかわる可能性の高い医療従事者や介護者においてさえ、言葉は話せなくても筆談はできるはず、五十音の文字盤を使えば意思の疎通はできるといった誤った理解が少なくありません。失語症者の家族でさえ、障害を正しく理解し、有効なコミュニケーション手法を知る人は多くないといいます。行政職員についても同様の問題があります。
 区は各層に向けた啓発を積極的に展開するべきです。区のお考えをお聞かせください。
 続きまして、災害時のコミュニケーション支援について、聴覚障害に焦点を当て質問いたします。
 区は現在、災害対策の総点検を実施し、来月初めの取りまとめを予定しています。私も、さきのオウム問題・災害・防犯対策委員会において、その検討状況の中間報告をお受けいたしました。いただきました資料によりますと、高齢者、障害者、子どもなど災害要援護者に対する支援が、重要な五本柱の一つに掲げられております。しかし、その内容を見ると、障害者対応として挙げられているのは、災害当初の安否確認と避難所への誘導、介護事業者らと連携した訪問サービス、特養ホーム、障害者施設と提携した二次避難所の確保やショートステイの実施となっています。
 聴覚障害は、さきに質問した失語症と並び、コミュニケーションにかかわる障害でありますが、障害特性に応じた情報保障の取り組みについては何らの言及もありません。阪神・淡路大震災では、当初有力な情報源であったラジオ情報が聴覚障害者に共有されず、情報の隔絶から強い不安を与える結果となりました。また、避難生活での配給のアナウンス、罹災証明書の発行、仮設住宅の申し込みなど重要な情報の提供が音声情報に偏り、聾唖者の多くは、周りの状況を見て、わけもわからず行列に並ぶ結果になったといいます。
 今回の防災対策の総点検に当たっては、聴覚障害に対応する情報保障についても十分な検証を行うべきです。既に、新宿区や足立区、港区などにおいて手話通訳者、要約筆記者との連携を裏づける協力協定の締結が進んでいます。当区においても、手話通訳、要約筆記者の団体、グループとの間に同様の仕組みづくりを進め、災害時への備えを図るべきであります。
 本提案に対する区のご見解をお伺いいたしまして、壇上からの質問を終わります。(拍手)
◎亀田 在宅サービス部長 失語症者へのさまざまな支援につきまして、六点ご答弁をいたします。
 まず、区で実施しております言語訓練等について積極的な広報をというご質問でございますが、失語症は交通事故や脳血管障害等により、言葉をつかさどる脳の一部に障害が生じて発症するもので、会話が困難になる場合や文章の読解が困難になる場合など、さまざまなものがございます。
 現在、総合福祉センターにおきましては、身体障害者デイサービス等を通して、言語聴覚士による専門的な相談やリハビリに取り組んでおります。平成十七年四月一日現在、言語聴覚士は常勤一名、非常勤九名の合計十名で対応しております。
 ご指摘のとおり、必要な方々にこれらの相談訓練を利用していただけるよう、広く周知していく必要がございます。「障害者のしおり」はもとより「区のおしらせ」やホームページ等を活用して、区民の方々へ周知してまいります。
 二点目でございますが、この言語訓練を終了した後どのような生活をすればよいかについても専門的なアドバイスが必要ではないかというご質問です。
 失語症の方のリハビリが終了した後の生活上のアドバイスにつきましては、訓練当初から訓練後の生活のありようをも想定いたしまして、相談やリハビリを行っているところでございます。
 一方、失語症者の方々の機能の十分な回復には長い年月を必要とし、一定の訓練終了後の生活にも継続的な支援が必要な場合も少なくございません。このため、訓練を終了した当事者の方々がつくる自主的グループ活動に言語療法聴覚士などの専門スタッフがかかわることにより継続的なアドバイスができるよう検討してまいります。
 三点目の、安心できる居場所の確保についてでございますが、リハビリ等を終えた失語症の方々が集い、生活上の悩みや社会復帰に向けて話し合い、相互に励まし合うことは必要なことでございます。また、リハビリが終了した以降も、社会復帰を果たすまでの間につきましては、援助者などのサポートが欠かせません。そのため、失語症を含めました高次脳機能障害の方の受け入れを行っている施設や当事者の自主グループ、家族会等とも連携を図りながら、リハビリ終了者や既に社会復帰を果たした方々が時に集いながら相互に活力を得る居場所づくりにつきまして検討してまいりたいと考えております。
 次に、勤労意欲にどうこたえるのか、失語症を主たる対象とした区内作業所は一カ所である、勤労意欲とその能力に比して就労の場は限られている、区の対応はというご質問でございます。
 失語症の方々は、障害発症以前にさまざまな職業経験のある方も多く、就労の問題につきましては当事者の生きる意欲にどうこたえていくかという大切な問題です。お話しのように、現在、岡本福祉作業ホーム玉堤分場等の身体障害者通所授産施設が失語症者を受け入れております。個々の失語症者がその能力を活用して生き生きと働くためには、失語症の方の意欲に加え、失語症の症状や失語症の方の抱える悩みにつきまして、区民や事業者等周囲の理解を促進しながら、柔軟な就労形態の中でその意欲にこたえていくことが大切です。
 区は、総合福祉センター等で一時的な相談を受けるとともに、今後も東京都障害者職業センター等の公的機関やNPOなどの就労支援・生活支援団体等と連携を図りながら適切な就労支援を行っていきたいと考えております。
 次に、会話パートナーの育成についてでございますが、会話パートナーとは、ご案内のとおり、失語症のさまざまな症状を理解しまして、失語症にある人たちの不自由なコミュニケーションを補いながら、周囲の方や社会との仲立ちをする人のことと考えております。ご指摘のように、専門的な言語聴覚士による訓練だけではなく、失語症者の生活上のさまざまなニーズに十分に対応することが必要でございます。
 家族や周囲の方々が失語症への理解を深め、ともすれば孤立しがちな失語症の方々を周囲で支えていくことが必要であると考えております。また、区内にも、失語症支援を目的として活動しているグループも会話パートナーの役割を果たしております。今後も、総合福祉センターやこれらの活動グループ等と連携を図りながら、会話パートナーの養成を含めて失語症への理解普及に努めてまいります。
 最後に、失語症者の啓発活動につきまして、身近な家族、医療関係者、区の職員にすら十分な知識があるとは言えない、社会的啓発をどう図っていくかというご質問でございます。
 失語症に対する理解を深め、適切な援助技術を習得するため、現在、ヘルパーやケアマネジャーを対象といたしまして、総合福祉センターにおいて年四回、基礎編二回、応用編二回、研修を実施しております。地域における障害者理解の促進は、ノーマライゼーションプランの大きな柱の一つでございます。今後もさまざまな機会を通じまして、障害者への理解普及、啓発に努めてまいりたいと存じます。
 以上です。
◎室星 危機管理室長 私の方からは、聴覚障害者の方々に対する災害時のコミュニケーション支援、災害時協力協定を締結してはどうか、こういうご質問にお答えいたします。
 聴覚障害者の方々は、日常生活を送る上で手話や筆談などさまざまなコミュニケーションの手段を確保されておりますが、災害時の混乱している状況の中では情報の収集が困難になることが想定されます。区では現在、聴覚障害者の方々に対する災害時の対策として、障害者団体と協働し、聴覚障害者のための防災手帳の作成を行っているところです。また、災害時区民行動マニュアルでは、聴覚障害者の方々などに対する対応について区民の皆様に広く啓発するなど、自助及び共助による災害時の対応に取り組んでおります。
 今後とも、区といたしまして聴覚障害者の方々に対する災害時の情報提供の仕組みづくりに向け、手話通訳者や要約筆記者などの団体、グループとの協力協定の締結についても検討してまいります。
 以上でございます。
◆三十七番(上川あや 議員) それぞれ前向きととれるご答弁、ありがとうございました。実際的な変化を期待しています。
 一点、再質問いたします。失語症に対する啓発に関してですが、ご答弁では、さまざまな機会を通じて啓発を図るとありました。私は質問通告の中で、職員の理解不足ということについても挙げていますが、ご答弁は区の職員に対しても働きかけを強めていただけるということで理解してよろしいのでしょうか。
◎亀田 在宅サービス部長 お話にございましたように、区の職員の一人一人が失語症に対する理解を深めることが大切だと考えております。今後、さまざまな機会をとらえまして、保健福祉領域の職員にとどまらず、研修調査室等とも連携いたしまして広く職員全体に普及啓発を図ってまいりたいと考えております。
 以上です。
◆三十七番(上川あや 議員) ありがとうございます。よろしくお願いします。
 失語症について、在宅サービス部からご答弁はいただきましたが、これは全所管が注意していただきたいと思っているんです。例えば、お子さんが学校からお知らせのプリントを持ってくる。失語症者の方はそれを理解できないということもあると思います。各所管の窓口に失語症の方が行って要件を満たすということは難しい、あるいは「区のおしらせ」を見ても理解は難しいと思います。
 失語症はコミュニケーションの障害です。つまり、その方だけの問題ではなくて、そのコミュニケーションを図る我々の問題だということを認識した上で、それぞれ職務に生かしていただく、何ができるのか考えていただくということを切にお願いいたします。
 以上、質問を終わります。
○菅沼つとむ 議長 以上で上川あや議員の質問は終わりました。
 これで本日の一般質問は終了いたします。
    ────────────────────
○菅沼つとむ 議長 以上をもちまして本日の日程は終了いたしました。
 なお、明十日は午前十時から本会議を開催いたしますので、ご参集願います。
 本日はこれにて散会いたします。
    午後五時四分散会