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東京都 大田区

平成19年 9月  決算特別委員会−10月04日-01号




平成19年 9月  決算特別委員会

平成19年10月4日
               午後1時00分開会
○安藤 委員長 ただいまから、決算特別委員会を開会いたします。
 第68号議案 平成18年度大田区一般会計歳入歳出決算ほか4件を一括して議題といたします。
 質疑に入る前に、理事者の皆様に申し上げます。質疑時間には答弁も含まれますので、簡潔・明瞭な答弁をお願いいたします。また、答弁の際には、その都度、自己の職名をはっきりと告げた上、答弁していただきますようお願いいたします。
 昨日に引き続き、第7款都市整備費の審査を行います。
 それでは、ネ無自の質疑に入りますが、奈須委員に資料の使用を許可いたしましたので、ご了承願います。
 ネ無自、質疑願います。
◆奈須 委員 現在、事業者募集をする段階になっている大森北一丁目開発ですけれども、今日はもう一度これまでの経緯と現状について確認をさせていただきたいと思います。
 先日の代表質問において、区議会の議決は大田北地域行政センター3課を置き込むことが前提ではなかったのか。議決した内容を変更することは問題ではないかと質問させていただきました。これに対し、議決は土地交換の差額、2億8,500万円の補正予算のための議決であり、土地交換にかかわる議決は不要だったとの答弁をいただきました。この土地交換は大田区の財産の交換、譲与、無償貸付に関する条例に従い、執行したという意味の答弁だと思います。この土地交換条例は、土地交換できるのは公用、または公共用に使う場合とされています。
 そこでお聞きしたいのですが、公用・公共用とはどのような意味でしょうか。例えば民間によるにぎわいの創出は、公用・公共用にあたりますか。
◎長谷 経理管財課長 条例によります公用・公共用とは何かというご質問でございますけれども、地方自治法238条の第4項で、行政財産の分類に関する規定を設けております。それによりますと、区が事務事業を執行するため、直接使用することを本来の目的とする場合は、公用財産と言い、庁舎等を言います。
 もう一つ、区民の一般的共同利用に供することを目的とする場合は、公共用財産でございます。具体的には図書館、公園、区営住宅等がこれに該当いたします。
 したがって、本条例で使っております公用・公共用は、この公用財産・公共用財産に準じているものでございます。
 もう一つご質問がございまして、まちのにぎわいが公用・公共用に当てはまるのかというご質問ですけれども、本条例で予定しているものは庁舎や図書館の建設です。それを設置することによって、まちのにぎわいを創出することは一つの要素になると考えております。
◆奈須 委員 今の答弁で、土地交換の公用と公共用に限定されている使用目的ですよね。そうすると、民間によるにぎわいの創出というのは、公用・公共用の目的に値していないということが、ここで確認できたと思います。
 この確認できたことを前提に次の質問に移らせていただきたいと思います。すみません、ちょっと資料を使わせていただきたいと思います。
 大田区は、この土地交換のために、その差額の2億8,500万円の補正予算を組んで支払っています。ここに補正というふうに、一番右の白い枠で囲ってあるのが、これ補正予算の部分です。実際に支払われ、表に出ている金額が、2億8,500万円であるために見落としがちなのですけれども、実際には、これで多額の税金が投入されているということがわかるのではないかと思います。一体、いくらかかっているのでしょうか。
 NTT開発の土地は、19億1,068万円、これに対して、図書館と出張所の土地は45%程度の評価額です。この緑色とオレンジの部分が出張所と図書館の部分です。不足を埋めるために、旧職安、これは青で使ってあります。それから山王、中央の土地、これが黄色と赤い部分です。それに補正予算の2億8,500万円を加えて、現在の大森北一丁目開発の土地を取得したということが、この棒グラフでおわかりいただけると思います。
 価格は平成17年における財産価格審議会での評価額ですが、山王の土地は、評価額で2億4,772万円ですけれども、これ取得しているときには、実に11億5,956万円というお金を出して買っています。中央の土地の評価額は、1億3,238万円なのですけれども、取得価格は6億8,484万円で取得しています。旧大森職業安定所の跡地は、旧教育センター跡地と土地交換しているのですけれども、これは2億6,500万円、大田区民の税金が大森北一丁目開発の土地に幾ら投入されてきたかという視点で見れば、実に32億8,301万円という莫大な金額になります。
 図書館、出張所を除いても、これは全部投入した場合の金額なのですけれども、23億7,440万円というものが、過去からの経緯で、これだけ投入されているわけなのです。これだけ莫大な区民の税金、財産を投入し、土地交換を行ってまで、公共機能を充実させると説明しながら、現時点では公共・公用部分は、15%という状況です。あいまいな民間によるにぎわいの創出という言葉で説明するだけで、大田北地域行政センター3課を置き込まず、定期借地権の期間が30年から50年のプランに変更になっていることの理由や根拠さえ、区民に。
 すみません、ちょっと休憩を求めてもいいですか。
○安藤 委員長 そのまま続けていただきたいと思います。
◆奈須 委員 すみません、ちょっと原稿を取りに行きたいと思いますので。
○安藤 委員長 奈須委員、原稿を取りに行くだけですか。
委員の皆様にお伝えいたします。着席のまま、しばらくお待ちください。休憩をいたします。
              午後1時10分休憩
              午後1時11分再開
○安藤 委員長 再開前に申し上げます。休憩を宣言いたしましたので、時計をとめましたことを、ご了承願います。
 では質疑を始めます。奈須委員。
◆奈須 委員 すみません、この原稿でよかったみたいです。失礼しました。
 これだけの莫大な区民の税金、財産を投入し、土地交換を行ってまで、公共機能を充実させると説明しながら、現時点では公共・公用部分は2割に満たない状況になっています。15%とも言われております。あいまいな民間によるにぎわいの創出という言葉で説明するだけで、大田北地域行政センター3課を置き込まず、定期借地権の期間が30年から50年のプランに変更になっていることの理由や根拠さえ、区民に説明できずにいます。このような重要な方針転換を説明する文書や、計画方針変更に伴う影響ぐらい示せなくて、透明性や説明責任を果たせるわけがないのではないでしょうか。検討資料と、選択した根拠を公開すべきです。なぜ自信を持って、区民にとってこんなによりよい選択になったのだという、こんなにの根拠を示すことができないのでしょうか。お伺いします。
◎杉村 都市開発課長 50年の定期借地権とか、その辺の、なぜ選んだのかということのご質問だと思いますので、定期借地権については、10年以上20年以内の事業用定期借地権、30年以上の建物譲渡特約付定期借地権、50年以上の一般定期借地権というものがあります。事業用定期借地権は、期間が20年と短く公共施設を継続的に使用できないため、採用しておりません。また、一般定期借地権と、建物譲渡特約付定期借地権を比較すると、建物譲渡特約付定期借地権は、事業者が短期間に資金の回収を行うために、区の費用負担は多くなり、さらに、30年経過後、建物を時価で買い取らなければならないことから、一般定期借地権の方が区にとって事業的に有利と考えたために50年の一般定期借地権を採用することとしました。
◆奈須 委員 皆さん、お持ちだと思うのですが、このブルーの主要施策の成果というのがあります。これの8ページをごらんいただくとわかると思うのですけれども、3番の都市構造のところの1番に、大森駅周辺地区の整備ということで、大森北一丁目開発に際して、地域と連携して中心核にふさわしいにぎわいと活力のあるまちづくりをめざし、云々と、調査をしましたとありますよね。1,100万円かけて。
 この調査の結果では、30年の定期借地権で、大田北地域行政センターを置き込む、このプランですね、それで30年後に区が買い取るプランが一番いいというふうに、決算のところで、これ、成果として書いてあるのです。これは成果なのです。
 それなのに、なぜ、今の時点で、50年の定期借地権で、しかも大田北地域行政センターを置き込まないというプランになっているのでしょうか。これはまったく説明がつかないと思うのです。これ成果にしてしまったのはどうしてなのでしょう。これはちょっと担当課長では答えられないと思いますので、副区長か区長、お答えいただけますか。これ、決算の資料の中で成果と書いてありますよ。
◎野田 副区長 調査結果を踏まえて、さらに検討をしかるべく行うということにつきましては、調査報告の主要のあり方というところでもお答えしたとおりでございまして、そうした調査の経過も踏まえながら、現在の考え方に至ったところでございます。
◆奈須 委員 ですから、これ1,000万円を超えた金額をかけて、調査をさせていて、これがいいというふうに言っているわけです。その後に方針計画を変更するのであれば、それ以上の根拠が必要ではないかというのが、私がお伺いしたい部分なのです。それを出していただければ、区民も議会も理解、納得ができると思います。それがなぜ出せないのかという理由です。その検討したのはわかります。
 でも検討して、どういう結果で、これがいいのかというのは、この場でだれが説明できるのですか。私たちはだれも聞いていません。その部分について、お答えいただけますか。これも同じく課長では答えられないと思いますので、副区長か区長、お答えください。無理だと思います。
◎秋山 副区長 ただいま、副区長からも申し上げましたように、今回の計画につきましては、今こういった主要施策の成果の中ではこういった方向で結論をつけておりますけれども、その後、いろいろと各部局との調整の中で、現状のあり方でいいのかということを、しっかりともう一度見つめなおして、協議した結果として、今回の補てんをさせていただいてございます。
◆奈須 委員 これ何度やりとりしても、出さないということで、この間の代表質問でも答弁をいただいていますけれども、大体6月に方針の変更をしておいて、この決算のときに主要施策の成果ということで出すこと自体が、これ、当局の中で意思統一がされていないのではないかとも見えますので、そのあたりは、今の答弁では全然、納得できた回答になっていないと思いますが、次に移りたいと思います。
 区は、中心核に公用・公共用施設を置き込むことに優先して、民間によるにぎわい創出のために、民間使用部分の面積を増やしているわけなのです。それでは、公用・公共用のために交換した土地の使用目的を大幅に減らしてまで、区が行おうとしているにぎわいというのは一体何なのでしょうか。現在まで、にぎわいについての十分な説明はなく、事業者からの提案を待っている状態です。人が集まることでしょうか。売上げが上向くことでしょうか。
 そこでお伺いしたいと思います。事業者選定の基準となるまちのにぎわいの定義をお尋ねしたいと思います。
◎杉村 都市開発課長 にぎわいの定義ということですけれども、いろいろな意味があると思いますが、まちに人が集まること、商業が活性化すること、とにかくまちの人が元気になるということがあげられると思います。
◆奈須 委員 大森北一丁目開発は、中心核大森に必要な公共機能や都市機能を充実させるまたとないチャンスです。だからこそ、大田区も区民も議会も納得して、20億円も30億円も投じて土地を取得するという判断をしたのではないでしょうか。
 先日の佐藤伸委員の質問に対し、個別に高齢者施設や子育て支援施設は必要ないと答弁していましたけれども、それでは土地交換決定の際に、区民要望のあった多くの公共機能は中心核大森には十分であるということなのでしょうか。これもお伺いしたいと思います。
◎杉村 都市開発課長 大森にとっては、いろいろな意味でにぎわいということをさっきお話しましたけれども、民間活力を導入した中で、そういう公共的な機能も置きこめるとは考えております。
◆奈須 委員 土地交換についての計画が当初、議会に示されている平成17年の3月4日の時点では、出張所、図書館、大田北地域行政センターに加えて、保健所、生活衛生課、衛生検査所など、現在、大田北地域行政センターにある情報システム課と、職員研修所を除いた機能が大森北一丁目開発に置き込まれるとされていました。これが一番左の部分です。青い部分が区が使用する、いわゆる公用・公共用の部分、赤い部分がそれ以外の部分と考えていただければいいと思います。
 それが、平成17年第3回定例会において、土地交換にかかわる議決を行う際の説明では、大田北地域行政センターのまちなみ整備課を除いた三つの課、出張所、図書館のみの移転に変わり、公用・公共用使用部分というのは、5割を切ってしまいました。これが左から2番目の図になります。
 それが、今年の6月14日の都市整備委員会、この報告では、さらに公機能が縮小されて、行政センターを置き込まない、こういうことになってしまったわけです。
 この6月の計画方針変更によって、区の使用部分が、先日の佐藤伸委員の計算でも15%と言っていたのですけれども、2割を切る、これが左から3番目、右から2番目です。こういうプランに変わってしまいました。
 ここで一つ確認をしたいのですけれども、この6月に報告されたとおり、大田北地域行政センター3課を置き込まないと決定したのはいつの時点でなのでしょうか。松原区長になってからということでよろしいのでしょうか。これは時期についての確認をさせていただきたいと思います。
◎鴨志田 経営計画担当課長 大森北地域行政センター3課について、仮称北一丁目開発に移転をしないという決定をした時期ということでございますが、6月の初旬ごろの時期でございました。
◆奈須 委員 ありがとうございます。土地交換をした決定文書には、交換する理由について、次のように書かれています。例えば地元の方たちを中心に、入新井街区施設建設構想懇談会というのが行われて、ワークショップが開かれていたのですけれども、そこでの提案の中では、大田北地域行政センターや図書館、出張所のほかに高齢者施設、中高生の居場所、こども家庭支援センター、幼児教育施設、保育施設、防災センター、駐輪場、専門図書館、障害者施設などを数多くの公共機能への要望があげられているわけです。区民の大森の中心核への公共機能のニーズが高いということがわかると思います。
 また、平成17年第1回の定例会では、土地を交換して、施設整備を進めることを求める陳情を、大田区議会として採択しています。この陳情の内容には、中心核として公共施設を整備することで、地域の拠点としての機能を果たすことができるため、交換してほしい、こういう内容だったのです。これもまた議会がこの陳情を採択したから、交換するものだということで、この決定文書の中には添付されているわけです。
 大森北一丁目地域に公共施設整備が必要だと区民も要望している。議会もそのように陳情を採択した。だから、土地を交換して、大森北一丁目開発を行います。こういうふうになったわけです。
 これが大田区、そして大田区議会が区民に説明しながら、大森北一丁目開発事業を進めてきた経緯であると思います。土地交換は公用・公共用目的だったからこそ、大田区の土地交換条例に従って、議決を必要とせずに行うことができたわけなのです。それが今では、公用・公共用使用がこの図にあるとおり15%です。
 一般論としてお伺いしたいのですけれども、監査事務局長いいでしょうか。初めから公共使用部分が15%であれば、公用・公共用の目的で土地交換は認められたのでしょうか。
◎須藤 監査事務局長 15%であればどうかというご質問でございますけれども、監査の職務権限と言いますか、対象は既に執行されたもの、例えば平成18年度決算というように、執行済みのものに対象を絞られております。
 今、ご審議のこれからどうするか、どういうところと、どういう内容で契約をする、あるいは協定書を取り交わすかという将来の計画段階のことについては、監査の対象外と考えております。
◆奈須 委員 一般論でも答えられないということなのですね。そうすると、例えば、経理管財課ではどのように考えますか。
◎長谷 経理管財課長 私どもの方の今回の条例に基づく交換をやりましたわけですけれども、そのときには公共あるいは公用の目的の物があればよろしくて、パーセンテージということを想定はしておりません。
◆奈須 委員 今回の代表質問の答弁、9月の終わりにしたのですけれども、そこで大田区は建物を民間が建てる理由、私は民間が建てる場合と、定期借地権の場合とのシミュレーションについて質問をしたときの、これは答弁だと思いますけれども、区が建設して建物を区の所有としない、この理由を、答弁、引用させていただくと、自治法上、区の財産を民間に貸し付けられるのは、余裕がある部分にしか認められていないから、区では建てられない、こういう答弁をしています。今後、大森北一丁目開発のあの土地に、区が建物を建てられないのは、自治法で区の財産を民間に貸し付けられるのは、余裕があるときだけなのですよ、余裕がある部分については貸し付けられますよと言っているのです。
 だから、これは区では建てられないから民間に貸し付ける。これは私の意見ではなくて、答弁です。民間使用部分は余裕の部分を活用する。だけど、この余裕の部分の活用を超えているという答弁をしているわけなのです。本来の活用部分にまで食い込んでいるということですよね。当初の民間活用部分は、建ぺい率いっぱいに建物を建てて生じた余裕部分に民間活力を導入して、地域の経済的なにぎわい、先ほどの答弁には商業ということもありましたね。本来の公共がつくり出すにぎわいとともに、置き込もうという発想だったはずなのです。
 そこでお伺いしたいのですけれども、区が建設すると、自治法上問題が生じるほどに、これは答弁の言葉です。自治法上問題が生じるほどに公用・公共用部分を削減して、民間使用する事業になった。条例上、土地交換可能である公用・公共用目的を、最新のプランでは満たしていないと言っているのと同じではないでしょうか。これはどなたか、ご答弁ください。
◎鴨志田 経営計画担当課長 委員の方でおっしゃっていただきました区長答弁の中で、地方自治法上問題が生じるという部分でございますが、今回、建設をいたします複合施設におきましては、区がみずから所有する際の基本的な財産所有のあり方でございます行政財産と位置づけた場合のお答えをさせていただきました。この答弁にありますように、この施設を行政財産の位置づけのままで余裕床を民間に貸出すことは問題が生じるものというように判断をしたところでございます。今回の仮称大森北一丁目開発の基本的な考え方は、大森地区の活性化、にぎわいの創出等にあると考えてございます。今後は地方自治法における財産管理、及びその処分の考え方を踏まえながら、仮称大森北一丁目開発の目的を実現していきたいと考えております。
◆奈須 委員 とすると、この大森北一丁目開発については、もう行政財産の範疇を超えてしまったということになるわけなのです。最初の土地交換に戻りたいと思うのですが、これまでも何度もこの場で、今、申し上げさせていただいているように、公用・公共用という部分があるから土地交換をしたのです。その時点からどんどん変わってきてしまっていて、もう行政財産では対応できないほどに、民間の部分が大きくなっているということですよね。今のでも、ご答弁は、もう行政財産ではできないから、普通財産でやるのだから、別に問題ないでしょというふうに、私はとらえましたけれども、そういうことではないのですか。この土地は行政財産として登録はできるのですか。
◎鴨志田 経営計画担当課長 私の答弁の主旨としましては、区長が申し上げた答弁の内容については、行政財産ということを念頭に置いた答弁でございましたということでございます。
◆奈須 委員 ですから、行政財産から普通財産に戻せば問題ないだろうということだと思うのですが、行政財産としてこのままこの大森北一丁目開発は、位置づけることができるのですか。これはどなたがお答えになれますか。
◎長谷 経理管財課長 現在、私どもの方はこれを取得したときに、今、奈須委員のおっしゃったように、行政財産にしたいと考えておりました。ただし、取得いたしましたのが、17年12月1日で、実際これも工事が始まるのが19年という予定でしたので、ここはご存じのとおり、駐車場として運営をされていました。この間、有効利用という形で、現在は普通財産のままで管理をしております。
◆奈須 委員 ですから、今、普通財産にしているのはわかります。これが、建物が建って、図書館、出張所が置き込まれたときに、この建物を行政財産として扱える内容になるかということをお伺いしたいのですが、これはどなたがお答えになりますか。
◎鴨志田 経営計画担当課長 現在、開発対策特別委員会等でご説明をしております開発計画につきましては、定期借地権方式をご説明しているところでございまして、そのもとになる財産管理としては普通財産ということになります。
◆奈須 委員 ですから、もうこれ、行政財産の範疇を超えてしまったということですよね、民間使用部分が大きくなって。
 残り時間が少ないので、急ぎたいと思います。幾ら状況が変わったからといって、何でも許されるとするならば、議決も議会も必要ないと思います。一定程度の状況の変化は許されても、条例の主旨を逸脱するほどの計画変更は到底、許されるものではありません。これまで行ってきた説明を覆すことは、区民や陳情を採択した議会への約束を破ったことにはならないでしょうか。一旦交換が成立してしまえば、その後、何をしてもよいと言えるのでしょうか。これは議会への説明をすればいいという範囲を超えているのではないかと、私は考えています。ミートホープ社が牛肉だと言って売って、実は豚肉だったということが大きな社会問題になりました。今回の話は牛肉が豚肉どころか、実は肉さえ入れていなかったということに値するのかもしれません。
 いくら事情が変わったからといって、公用・公共用使用をここまで削減するということは許されないと考えます。公用・公共用目的ということなら、その事業目的にかなった事業を行うべきだと考えます。民間によるにぎわいの創出は、自治体が本来取り組むべき公共機能の充実よりも優先させるべきものなのでしょうか。区長が公約に防災センターや障害者総合サポートセンターなど、さまざまな公共機能の充実をあげています。公共の使用目的が子育て支援から障害者サポートに変わったり、防災センターを置き込むことにしたというのならわかります。そうした方針転換は、十分な説明により、理解、合意ができるものです。公約を実現するまたとない大きなチャンスなのですから。
 しかし、今回の区の判断は、大森核に必要な公共機能が十分であるという判断とも読み取れます。しかも定期借地権期間50年ということは、大森核への公共機能充実を50年間、凍結すると言っているようなものなのです。私には、余裕床があるなどと言っていられるほどに、大田区の公共機能が満たされているとは到底考えられません。区民や議会に公共機能の充実のための事業であると説明し、条例に従い土地交換をしながら、結果として公共機能充実が大幅に後退し、大森北一丁目開発の目的は、民間によるにぎわい創出に変わってしまいました。これでは羊頭狗肉、こうしたことが許されてしまうなら、区政は混乱し、議会は形骸化し、区民との信頼関係は崩壊します。
 最後に質問したいと思います。これは区長にお伺いしたいと思います。この事業は、一旦、勇気を持って、凍結して、再度、原点に立ち返り、区としてなすべき事業を検討しなおすべきではないでしょうか。私は松原区政の汚点をつくるべきではないと考えますが、いかがでしょうか。こうした内容でも、まだ進めていくとお考えになるのでしょうか。
◎野田 副区長 本事業について、私どもの考え方をもう一度説明をさせていただきたいと思います。入新井街区につきましては、従前から特別出張所の建替えの時期を迎えておりました。同時に、隣にあります入新井図書館についても建替えの時期ということを想定して考えなければいけない状況がございました。あわせて、この建替えを大森地区のにぎわいに資するものとしてどのように考えられるかということにつきましては、長い時間、地元の皆様と一緒に検討をしてきた経緯がございます。一方で、NTTが所有しておりました土地につきましては、こちらは大森駅周辺の商店街に連担する地域でございまして、この土地の活用がどのように行われるのかということは、大森東口のみならず、大森全体にとって大きな意味を持つものということで、地域の注目を集めていたところでもございます。
 そうした中で、NTTの土地の利用について、これが住居系のものとして具体化するのではないかというお話が出てきたところで、商店街の連担性というものをどういうふうに確保することができるのかという事情の中で、ちょうどタイミングとしては同時に動く時期にありました私どもの入新井街区、こちらの公共施設の建替えということと、あわせて大森地域全体の中で大きな意味を持つ形を形成していくことができないかというようなところが、着意でございました。
 そうした経緯がございますので、私どもとすれば従前の、これは出張所の集会機能を含めた特別出張所の建替えと、それから図書館、より充実した形での図書館の置き込みということをベースに、この土地交換をする土地において大森地区周辺の商業集積の増加に資するような基本的にはテナントの性格をもった建物を構成していくべきであろうと考えたところでございます。
 そうした意味合いにおきましては、大森地域におきまして、この事業計画は大変重要なものという認識を区は持っておりまして、現在、ご説明しているところの民間の力を借りた事業として、これを実現することが、公共施設の建替えのコストという点も含めて、さらには大森地域の今後の発展に資するという意味合いにおいても、大きな意味を持つものと考えているところでございます。
◆奈須 委員 ですから、公用・公共用目的のことを言っているわけなのです。商業の充実が土地交換に値するのかという質問に対して、今の副区長の答弁は、商業施設の増加が土地交換の目的だったというふうに、今、議会で答弁したのと同じですよ。そうするならば、この土地交換の当初の目的というものと違ってくる。ですから、土地交換は無効だったということになりませんか。今の副区長の答弁は、私はそのようにとらえましたよ。マンション開発があるから買ったと言っていますけれども、大森の、今、マンション開発、ワンルームのマンション建設や、サミットの進出、地域に不適当な土地使用の目的について、今まで区が土地を買うというふうに決断したことがありますか。
○安藤 委員長 奈須委員、質疑の途中ですが、会派の持ち時間が終了いたしました。
 次に自民、質疑願います。
◆鈴木〔康〕 委員 自由民主党鈴木康文でございます。私からは景観についてご質問いたします。
 松原区長は2010年、羽田空港の国際化に伴い、大田区を日本の顔、玄関口にふさわしい、魅力あふれるまちなみにつくりかえるよう、大田のまちづくりに取り組んでいかれると、熱い思い、強い決意を語られております。魅力のあるまちにしていくためには、だれかれ問わず、美しいと思えるような景観をつくり、存続していかなければなりません。環境対策などで何かと参考に挙げられるドイツですが、日本の観光客がかの地を訪れ、美しいと感激するのはまちの景観がすばらしいからと言われております。優れた景観は、そこに暮らす人々の満足度を高め、生活に潤いを与えるとともに、外部からの訪問者による享受をも排除しないとあります。
 ここで質問をいたします。これまでの大田区におけるまちづくり、景観に対する考え方は、大田区基本構想、大田区長期基本計画などから察するに、住民を対象にした、どちらかといえば、内向きのものであったと思います。しかしながら、大田区を魅力ある観光のまちに変えていくためには、住民のみならず、訪問者、観光客を意識し、それらをも対象にした景観づくりがこれからの重要な課題になると思いますが、ご意見をお聞かせください。
◎杉村 都市開発課長 羽田空港については、本格的な国際化が期待されているところであります。かねてより区としましては、羽田空港を景観上、重要な要素としてとらえて、都の景観計画策定時に、区としての意見も言ってきたところです。今後も跡地利用計画の推移を見ながら、区の意見を都に要望していきたいと思っております。
 また、羽田空港の至近の繁華街を擁する大田区としては、これらの訪問者、それから観光客を意識したまちづくりが重要だともちろん考えておりまして、ポータルシティ、玄関口としての景観のあり方、地域の特性を生かした景観のあり方について、地域の皆様と議論を深め、大田区にふさわしい景観計画の策定に向けて検討してまいりたいと考えております。
◆鈴木〔康〕 委員 21世紀、今後の大田区にとっても大切なテーマの一つとなっていくと思いますので、ひとつ、一生懸命、景観づくりにご尽力いただけますよう、お願いします。
 続きまして、国交省が発表いたしました景観形成の経済的価値分析に関する検討報告書によれば、首都圏のある良好な環境の住宅地では、地価の1、2割を景観が形成しており、これを維持すれば、派手な広告物が乱立し、高層建物がばらばら建って、景観が損なわれる場合よりも、地域の資産総額が高止まりするとあります。
 少数の地主の開発権を尊重して、景観を破壊しても、また、少数の既存住民のために過剰な規制をしても、地域社会全体の得にはならないということです。美しい景観から得られる心理的利益は、経済的利益をももたらします。
 景観がよくなれば、その地域での生活を望む人が増え、また、多方面から訪れる人も増加し、そこでの営業によって得られる収益を増やし、土地の資産価値を高めます。私の住んでおります矢口下丸子地区でも、ここ4、5年の間に、河川沿いで大きなマンションがたくさん増えております。これは一つ要因といたしましては、やはり多摩川が大変きれいになった、そして河川敷も非常に美しい景観になった、それが要因だと思います。
 また一方、景観が損なわれれば、地域の資産価値を減少させ、自治体の固定資産税をも減らす可能性すらあり、自治体の財政にも影響を与えます。
 質問をいたします。大田区では、これまで景観形成の経済的な価値をどのようにとらえられてきましたでしょうか。お答えください。
◎杉村 都市開発課長 ご指摘のように、景観と経済面の関係は深いと考えております。例えば、田園調布においては、良好な環境を守って行くために、環境保全型のまちづくりとして、地域の人々がみずから地区計画をつくられました。もちろん土地計画審議会ともかかわっておりますけれども、こうした地域の方々の不断の努力が、地域の景観や環境の維持向上に結実され、結果として資産向上の価値につながっているということが言えると思います。
◆鈴木〔康〕 委員 景観につきましては、例えば今まで、今日まで無価値なものだったものが、急に明日から価値のあるものに変わる。また、その逆もあります。景観財というのは非常に特殊な性格を持っていると思いますので、それらを踏まえながら、これからも景観の政策に対して取り組んでいっていただきたいと思います。
 続きまして、景観について、最近世間で話題になっていることに、まことちゃんで有名な漫画家、楳図かずおの住宅があります。閑静な住宅地に、紅白のストライプ装飾の家屋が計画され、近隣住民が景観破壊と建築差し止めを求めているものです。これは当事者でないものからすると、おめでたい感じがするのですけれども、少し前には千代田区にあるイタリア文化会館の外壁に使用されている派手な赤い色彩が、まちにそぐわない、まちの景観を損ねるとのことで、物議をかもしておりました。
 ヨーロッパでは人それぞれの権利が認められていて、自由が保障されており、ある程度、自分の権利でいろいろな建物ができるようですが、そのような社会にもかかわらず、住民一人ひとりが一つのルールを守っていると聞きます。こんなところにも、ならぬものはならぬという精神が根付いているのだなと思います。
 やはりドイツの例ですが、あのマクドナルドが、ドイツの古いまちなみに出店する際、まちのルールに従った姿勢をとったそうです。
 ここで質問をいたします。大田区では、行政が関与した景観についての紛争はどの程度あるのでしょうか。また、景観紛争が発生した場合、それらについてどのような対応をとられてこられましたか、お聞かせください。
◎杉村 都市開発課長 景観に関する紛争でありますけれども、実は景観のみが問題となった事例というのは、数えるほどしかありません。景観の問題の多くは価値観の違いを原因として紛争となっているわけで、これらの紛争の解決にあたっては、まず話し合いの場を設け、相互に理解を深めてもらうことを基本として対応しております。
◆鈴木〔康〕 委員 例えば、法的な措置だとか訴訟に発展した例というのはございますでしょうか。
◎杉村 都市開発課長 ちょっと私は承知しておりません。すみません。
◆鈴木〔康〕 委員 今、おっしゃられたとおり、それぞれの価値観の違いがあるということですが、それぞれの利害、利益関係もございます。非常にこの問題、繊細な問題だと思いますので、その辺を踏まえながら、景観づくりに取り組んでいっていただきたいと思います。
 続きまして、仙台には杜の都の風土をはぐくむ景観条例がございます。独眼流伊達政宗候の居城、青葉城があった名所です。広瀬川や青葉山の豊かな自然が町全体を囲んでいたので、杜の都と呼ばれるようになりました。昭和20年の空襲で多くの緑が焼失してしまいましたが、杜の都を取戻すべく、市民が動き、そのころから景観づくりが始まったそうです。公害や環境などの大きな問題が持ち上がると、市民より梅田川浄化運動やスパイクタイヤ撲滅運動が起こるなど、仙台市民の景観に対する意識の高さが伺えます。
 さて、市民の景観に対する意識が高い仙台市では、景観サポーターというものがあります。仙台市が杜の都の風土をはぐくむ景観条例に基づき、景観形成に関する情報を収集するボランティアを集め、委嘱するものです。
 ここで質問いたします。大田区でも区民の取り組みや努力、行動など、住民への参画を呼びかけておられますが、仙台市のように景観サポーターを設け、恒常的に景観を見守る人材をそれぞれの地域に配置することも一考かと思いますが、所見をお聞かせください。
◎杉村 都市開発課長 仙台市の例をお話になりましたが、景観条例をつくっているというお話しですが、ご案内のように、大田区でも実は景観に関しては良好な財産がいっぱいあります。例えば多摩川や六郷用水の水辺、田園調布のまちなみであるとか、本門寺の伽藍であるとか、桜並木、また臨海部には羽田空港やふるさとの浜辺など、数多くのものがあります。このような地域の特性を生かした景観計画をつくることが大切だと思っております。その実現のためには、その地域に住み、営む方たちが残したい、育てたいという景観を行政と一緒になって、例えば地区計画制度などを利用してつくることが重要だと考えておりますので、そういう流れの中で、景観サポーターの件も検討してまいりたいと思います。
◆鈴木〔康〕 委員 ぜひ、検討をお願いいたします。
 景観研究につきましては、これまでもっぱら工学が担ってきたと言っていいでしょう。パリでは屋外広告物の掲示場所を規制するかわりに、掲出権を市場化し、その利益を環境重視のレンタルサイクルの運営資金に当てる試みを始められております。今後の景観研究、景観形成では、工学のみならず、経済学の視点を取り入れた施策も考えていただくようお願いいたしまして、私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
◆塩野目 委員 私は建築確認のことを質問いたします。その前に、耐震強度偽装問題のことを、お伺いしておきます。小嶋被告も東京地裁から懲役5年の求刑もなされました。一応、この問題、解決に向かっているのかなとは思われますが、実際、区においてはどうなっているのでしょうか。
◎中山 建築審査課長 姉歯元建築士によります耐震強度偽装問題に関しまして、現在、区において支援しているのは、グランドステージ池上の建替えのみでございます。したがいまして、姉歯元建築士にかかわるものとしましては、委員おっしゃられるとおりだと思います。その一方で、全国的に見たときに、姉歯建築士以外の建築士が設計した物件でも、偽装が見つかっているというような報道がされております。そういう意味でいけば、今後とも引き続き、偽装問題について注目していく必要があろうかと思っております。
◆塩野目 委員 それに関連して、幾つかお伺いさせていただきます。この第7款都市整備費、2項建築費、10の耐震強度偽装関連実態調査762万1,440円のうち、耐震強度偽装関連実態調査委託費675万2,550円とありますけれども、これは何でしょうか。
◎中山 建築審査課長 平成17年11月に発覚をしました耐震強度偽装事件に対処するということで、緊急に関係する建物の調査を開始いたしました。対象となりました建物のほとんどにつきましては、平成17年度中に調査を終えたところでございますけれども、平成18年度に3件残っておりまして、その調査を行ったということで、その費用でございます。
◆塩野目 委員 続きまして、3項住宅費、11の耐震強度偽装建築物入居者支援とあります。これが4,390万1,000円とありますが、これはすべて執行されていませんで、76.76%、全部使わないということは使わないで済んだのかなと解されますが、これは区でできる支援は完了したと考えてよろしいのでしょうか。また、ここに出ている24世帯ありますけれども、これで一応完了したと考えていいのか、また、ちょっと一緒にお伺いしておきます。この入居者支援、今まで総額でどのぐらいかかっているのでしょうか。
◎金子 住宅課長 グランドステージ池上の居住者につきましては、平成18年5月に転居が終了いたしまして、新しい建物につきましては、平成20年、来年の6月の竣工予定でございます。それまで入居者支援を行う予定でございます。平成17年度は移転費及び家賃助成で60万898円を助成いたしました。平成18年度はUR都市再生機構に入居している4世帯を含めた20世帯に助成いたしました。内訳は移転費730万2,715円、家賃助成1,989万4,248円、またUR住宅賃借料として、650万2,180円支出いたしました。転居時期や助成の請求時期が居住者によって違うこともありまして、当初の予定より執行額は減ることになりました。平成19年度、今年度ですが、平成18年度に引き続き、現在も家賃助成を続けておりまして、平成20年度も新しい建物が完成するまで入居者支援を行う予定でございます。
◆塩野目 委員 この問題は本当に大変な問題でした。二度とこのようなことが起こらないように願います。
 時間もないのでどんどんいきます。この耐震強度偽装問題を受けて、建築基準法が改正されました。この改正建築基準法が6月20日施行されたわけであります。これにより、建築確認が厳格化されまして、必然的に建築確認の取得長期化を招いています。よって、善良な建築関係業者の工事着工のずれを招いて、経済活動を停滞させてしまっているというようなこともおこっております。
 実際、私も地域でいろいろ活動しておりますと、少なからずいろいろな方から、現場で職人が、要するに建築確認が予定どおりおりないので、結局、予定していた職人が浮いてしまっていて、大変困っていると。たぶん、彼らにとってみれば1日、1日と雇いあげている職人に対する給料も出て行くでしょうし、そういう意味では大変深刻な問題なのだろうなと思っております。
 また実際、たまたま、ここに書類がありまして、これは今年の9月26日に、とある市長あてに、とある商工会議所の会頭の方が、建築確認業務にかかわる改善についてという要望を出しております。ちょっと読んでみます。
 さて、平成18年に社会問題化した耐震偽装問題、確認機関の責任問題、被害者への救済問題は記憶に新しいところと存じます。今後このような偽装による被害者を出さないよう、建築確認の仕組みを改善することは非常に重要なことと認識しております。しかしながら、建築確認の取得長期化は善良な建築関係業者を圧迫するだけでなく、工事費、工期にも影響を及ぼし、また建築主の事業機会への喪失のほか、あらゆる産業への波及など、地域産業振興促進の観点からも問題があると考えております。このような現状の中、市内の業界を代表する社団法人、とある協会から別紙のとおり当商工会議所へ建築確認停滞の緊急改善について要望がありました。つきましては、窮状をご察しいただき、建築確認業務の改善について要望いたします。
 やはり、これつい先日出ているものですから、みんな深刻な問題なのだろうなと思っております。大変なのだろうということを踏まえて、ちょっとお答え願えますか。
◎中山 建築審査課長 私どもも今回の法改正に伴う効果について、非常に深刻に思っているところでございます。実際問題、国土交通省の発表によりますれば、住宅着工戸数が対前年同月比で7月は23.4%減、それから8月はさらに下がって43.3%減ということが発表されております。そういう意味で、先ほど申しますとおり、建築確認を運用している我々自身にとっても非常に深刻な事態だということを認識しております。
◆塩野目 委員 深刻な事態であります。ただ、これは法律の問題なのだと。法が悪いのだからしようがないよねと終わってしまう部分もあるのですが、めげずにこの場でちょっと検証してみたいと思います。この建築確認、改正前は審査期間にどのぐらいかかっていたのでしょうか。
◎中山 建築審査課長 改正前の建築基準法で審査期間が規定されておりました。木造2階建て程度の物件でしたら7日で審査しなさい。それからそれ以外のものについては21日間で審査しなさいという規定がございます。実際には、書類の訂正などでやりとりで時間もかかってしまいますので、2階建て程度のもので10日程度、それ以外で1カ月程度というのがおおよそのところです。もちろん、審査期間の短縮には努力していたところでございます。
◆塩野目 委員 実際、この改正後はどのぐらいかかっているのですか。
◎中山 建築審査課長 改正法によりますと、先ほど申し上げました木造2階建て程度の建物については同じく7日で見てくださいということになっているのですけれども、それ以外のものにつきましては、先ほどの21日間が35日に延びております。
 それから偽装を防ぐということで、目玉で入れました構造計算のダブルチェックのための構造計算適合性判定機関に送る物件については、場合によってはトータルで70日間ということが規定されてございます。
 まだ、法改正してから、それほど時間がないので、全体的な数字を出すことはまだできませんけれども、一番簡単な木造2階建て程度のもの、先ほど言いました、本来、せいぜい10日ぐらいでおりていたものが、実際には、直後に受けつけたようなものについては1カ月程度かかっていたと。最近少し改善されてきたとは言え、そのような状況でございます。
◆塩野目 委員 この法律で、例えば改悪ではないかといううわさも耳にします。今までよりも時間がかかってしまっているということであります。ただ、実際、現場でやっている方々にとっては、今まで例えば10日だったものが、次は1カ月かかるのだということで事前にそれを覚悟していれば、そのずれというか、職人が浮いてしまうようなことにはならないと思うのですが、この審査期間が長期化しても、その予想をしっかり立てていく。
 ただその結果として、今の現場でやっている方々が、予想した日数よりも結果としてまたさらにずれが出て、余計にかかってしまって浮いてしまうような事態が生じているのではないかと思いますが、いかがですか。
◎中山 建築審査課長 今回の法改正によります建築確認の厳格化につきましては、私ども審査する側だけに課せられたわけではなくて、申請する側にも手続のやり方ですとか、それから図面への記載の仕方、そういうものをすごくこまごまと厳格化して、規定してございます。その結果、例えば建築審査の途中で、お施主さんの都合で少し計画を変更したりですとか、審査した結果、ちょっと不適合部分があったよというような場合、従来でしたらその図面を修正して、適法なものにして、問題ない形にしておろすという形が済んでいたのですけれども、そういうものについては出し直しなさいという規定になったということでございます。
 そのようなことから、審査期間が読めないとか、あるいは着工の時期がはっきりしないというような、先ほどおっしゃられたようなことにつながってくるのだと思います。そうは言いながらも、この改正法は手続等が大きいわけですから、その手続のやり方に慣れていくことによって、審査期間が、先ほどおっしゃられていたように、長くなったとしても一定程度に落ちついて、着工の時期の予定も立っていくのではないかと思っております。
◆塩野目 委員 今のようにいろいろ工夫してくだされば何とかなっていくのかなとは思いますし、今、この法律が、一切の書類の不備も訂正も認めないという、非常に国の厳しい姿勢で審査現場が混乱しているということ、それを例えば事前相談とか、そのいろいろなことで何とかうまくクリアしているというのが現状なのだろうと思います。そういうことで、何とか解決に、いい方向に、いい結果が出るようにしていくことが大事だと思うのですが、それも踏まえて、そもそも今の区の建築確認というのは、どこのだれが何人ぐらいでどのようにやっているのか、お伺いしたいと思います。
◎中山 建築審査課長 区の建築確認は、建築審査課長、私が建築主事として行っております。建築主事は1人でございますけれども、意匠、設備、構造のそれぞれの専門の担当が詳細な審査を行い、そして私が総合的に審査をして確認をおろすという状況になっております。
◆塩野目 委員 法律のことですから、これからまた改正したばかりですけれども、もっと現場をわかって、さらにもちろん、耐震強度偽装問題のことは絶対起こってはいけない、厳しくしなければいけない一方では、また現実問題、現場では粛々と、そういう経済活動が行われているということもあります。そういう現場のことも踏まえた法律をつくっていかなければいけないのだろうなとは思います。
 そもそも、法律が具合が悪いというのは、そういう法律がたくさんあるというのは、今に始まったことではないと思います。そういう法律があっても、例えば解釈面で正しい方向に導いていくのが司法の役割です。
 また、まさに行政は法律が具合悪くても、運用面で正しい方向に導いていく、そういうところに、皆さん行政マンは誇りを持ってやっていただきたいと思いますし、また、法律が、国が悪いからどうしようもないのだよということでは、違うのではないかというような話も、昨日、私たちの会派の方から話がございました。条例が泣いているという話もございました。
 あるいは先日は、私の仲間の議員も役所の枠にはめてしまうのではなくて、そういう現実、できないということではないのだということで、現実を踏まえてやっていくことが大事なのだという意見も、私たちの仲間からありました。具合が悪い法律であきらめてしまうのではなくて、今、誠意のある答弁をいただいたと思っております。現実を踏まえて、しっかり今の現実に大田区の経済を支えている人たちのために、いいようにもって行くことが、私たちは大切だと思っております。
 また、なにやら怒っている大臣もおりますけれども、何か私としては、我々も襟を正さなければいけないのだなと思う反面、現場のこと、あるいは地域のことなんかちっともわかっていないような国会の方々も少なくないのではないかと、思ってしまったりすることもあります。だから本当に、我々がこの大田区を、地域をしっかりやっていくのだと。まさにそれは区長のおっしゃる地域力であったり、窓口のサービスの改善であったり、そういうことだと思います。
 そういうことを踏まえて、この建築確認の取得長期化もうまくクリアするようにしてあげて、大田区の経済、職人たちが遊ぶことなく、しっかり仕事をできるようにしていただきたいと思いますが、いかがでございますか。
◎中山 建築審査課長 今回の混乱につきましては、そういう厳格化ですとか、あるいは施工日においても、まだ実際の設計に必要な詳細が出ていなかったりとか、もちろん国のせいだけにするつもりはございませんけれども、そういう中でスタートいたしました。したがいまして、設計する側が設計できないということが起こりまして、結果として申請件数自体が落ち込んでいる。委員がおっしゃられるような審査の長期化というのもございますけれども、そもそも申請件数が落ち込んでしまったと。今、それが徐々に回復しつつございます。
 私ども、先ほど申しました深刻に受けとめているという意味でいけば、国の方で手続論のいろいろなことに疑問が出てきます。それについてのQ&Aをホームページに載せるとか、あるいは相談窓口を設置するとか、講習会を数多く開催するとか、そういうことをやっております。あわせて私どもも現場サイドで、その運用について、法をもちろん曲げるわけにはいきません。厳格化の中で審査期間をいかに短縮するかということで努力してまいりたいと思います。
◆塩野目 委員 ぜひ、期待しますので、よろしくお願いいたします。ありがとうございました。
○安藤 委員長 次に公明の質疑に入りますが、古山委員に資料の使用を許可しましたのでご了承願います。
 公明、質疑願います。
◆古山 委員 地球温暖化防止、住宅政策についてお伺いいたします。
 ベストセラーになっている佐賀のがばいばあちゃんをお読みになった方は、この議場にもたくさんおられると思いますが、がばいとは、すごいということだと書いてありましたが、佐賀出身の溝口委員にお聞きすると、正しくは、とってもという意味だそうです。何がとってもすごいのかと思って読み始め、読み終えると、とってもすごいばあちゃんだと思いました。ただ歩いていたらもったいなかとよというのですか、磁石をつけて歩いたらほらこんなに儲かるばい、でかけるときは必ず磁石を腰にぶら下げて歩き、釘や鉄くずを集めて生活の足しにしております。家の前に川があって、川の上流に市場があり、売り物にならない野菜が捨てられて流れてくる。川に棒をわたしてありますので、そこにたまった野菜をもったいないと食べ、トマトなどはちょうどよく冷えており、冷蔵庫は要らない。訪ねてきた隣のおばさんには、わざわざお湯を沸かさないで、湯たんぽのお湯でお茶を入れたりと、笑いながら、感心しながら読みました。
 がばいばあちゃんのように知恵を働かせて生活をすれば、環境問題は起きないと思いました。アフリカのワンガリマータイさんが日本にもったいないというすばらしい言葉があると言ってくれましたが、まさにそのものを示していました。がばいばあちゃんからすれば、地球温暖化防止、CO2削減、省エネと騒いでいることに、なんばしょっとねと笑い飛ばされそうです。今の私たちにがばいばあちゃんのようにはいきませんが、せめて一人ひとりができることに挑戦していくことが大事ではないかと思います。
 今年の夏を振り返ってみると、予測のつかない多くの被害がありました。台風9号の被害もその一つです。台風は赤道付近で起きるのが日本に近いところで発生し、日本を直撃しました。これは、温暖化が海水の温度を上げ、赤道付近と同じような状況になっているからと言われています。大田区も多摩川の増水など、少なからず被害を被りました。私たち一人ひとりが地球に住む運命共同体の一員として取り組んでいかなくてはならないと思います。そのために行政として意識啓発に取り組んでいると思いますが、具体的に進めていることをお示しください。
◎榎田 環境保全課長 区民の皆様への啓発についてのご質問でございますが、毎年6月の環境月間と12月の地球温暖化防止月間に、区報に特集記事を掲載するほか、年3、4回関連記事を掲載しております。
 また、環境家計簿を平成12年から発行し、今年度から区民向けの、エコエコおおたを年3回発行する予定でございます。ほかに6月と12月に本庁舎1階でパネル展を開催し、2月には区内の小学校でエコフェスタを開催しております。
 環境啓発については、まだまだ不十分と考えております。現在は地球温暖化についての区民や事業者の皆様との話し合いを行っていくため、地域協議会を来年度に開催できるよう準備を進めております。この協議会での話し合いを通して、さらに積極的に区民への啓発を行っていきたいと考えております。
◆古山 委員 さらに一層の啓発をお願いしたいと思いますが、以前に環境家計簿について質問をさせていただき、ホームページからダウンロードできるようになりましたが、環境家計簿はどれぐらいの区民が活用されているでしょうか。また、CO2削減の効果をあげている一助になっているでしょうか。また、大田区としてCO2削減の目標は立てているのでしょうか。
◎榎田 環境保全課長 環境家計簿についてのご質問でございますが、平成12年から発行し、パネル展などで多くの区民の皆様に3,000部以上、配布してまいりました。また、区のホームページからもダウンロードできますが、残念ながら、実際にどのぐらいの方が活用されているかの把握は困難でございます。
 また、区の二酸化炭素削減目標と、その啓発についてのご質問ですが、平成11年度に策定した大田区エコプランでは、区全体の二酸化炭素排出量を平成2年度比、1990年度比で6%削減する目標を立てております。区民一人あたりに換算いたしますと、二酸化炭素排出量は1990年で、年間で一人あたり4.2トンだったものが、現状では4.6トンになっております。これを2012年に年間3.7トンまで減らす必要がございます。
 議定書の目標である2012年まで残された時間も少ないため、さらにPRを進めていきたいと考えております。
◆古山 委員 ぜひ、減らしていただきたいと思います。京都議定書で約束した削減目標は6%、それを実現するために家庭のCO2削減目標は年間約3,700万トンで、そしてオフィス等でのCO2削減目標は年間約7,300万トンです。現在、国民一人あたりが排出するCO2の量は1日平均約6キログラム、一人ひとりがどれだけの量を削減できるか、実行を上げるよう取り組んでいただきたいと思いますが、特に具体的にどんな対策をお考えでしょうか。
◎榎田 環境保全課長 先ほどお話いたしました区報等での啓発、また環境家計簿の有効活用等ございます。いろいろなメニューを組み合わせてやっていく必要があると考えております。今後も新たな施策等を検討しながら実施していきたいと思っております。
◆古山 委員 前回は、環境省が進めているわが家の環境大臣として、CO2削減努力する家庭を募集いたしまして、それを認定して、表彰しているというので、大田区としても温暖化防止を前進させるためにやってみてはどうでしょうかと、提案をさせていただきました。
 それに加えて、これは省エネカルタというのがありまして、これも私もお客様が見えたときに一緒にやってとても楽しかったのですけれども、例えば、歯を磨いているときは水をとめましょうというのを読むと、はいと取るわけですけれども、そうすると、一人、1年間で水道代、3,100円節約になると書いてあって、出しっぱなしにしないで歯を磨いて、コップで磨くとこんなにお金が節約できるのかなと、意識啓発になると思うのです。
 それからもう一つ、環境省のホームページから私のチャレンジ宣言、マイナス6%に取り組む隊員になりませんかとのページにもアクセスしますと、こういうページが出てまいりまして、そしてそこのところに私が努力できることをチェックしていくのです。例えば、夏の冷房の設定温度を26℃から28℃に2℃上げますというところにチェックして、幾つか項目をチェックしていくのですけれども、この2℃上げるだけで83グラムのCO2を削減できるというものなのです。そしてそれをチェックして、合計が1日、私の場合は850グラムのCO2が削減できますというカードができてくるわけなのです。これを折って、切り抜いて、名刺サイズになりまして、これを定期入れに入れておきまして、そしてこれを見せると、買物、参加している企業があるのですけれども、それを見せますと10%買物が安くなる。
 そういう仕組みもありまして、私は本当にこのCO2削減のために、いろいろな方法で、そして取り組みやすく、そういう仕組みづくりをしていくという意味で、私のチャレンジ宣言を、これちょっと使いにくいなと思ったのですけれども。私は車を運転していないので、車のところのチェック項目がないので、1キロに満たないわけなのです。そういうところもあったりしますので、例えば大田区バージョンの私のチャレンジ宣言のようなもののページをつくってもいいですし、あるいは環境保全課から環境省のホームページにアクセスできる、そういう仕組みをつくっていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
◎榎田 環境保全課長 ただいまのご提案でございますが、省エネカルタをつくって、子どもたちに児童館等で遊んでいただくとか、ホームページに私のチャレンジ宣言というようなページをつくるということ、こちらについては、実現はそれほど難しくございませんので、今後、実施する方向で検討していきたいと思います。
◆古山 委員 ぜひ、よろしくお願いいたします。気軽に取り組めることが大事であると思いますのでよろしくお願いいたします。
 ある区の公共施設のベランダに朝顔を植えて、緑のカーテンをつくって、室内温度を下げたというのに、一役かっていたという報道を拝見しました。とてもいいなと思いまして、大田区のどこかの施設で実施をしていただきたいと思うのです。それを見て、行政も工夫しているのだ、努力をしているのだと評価をしていただけると思いますので、ぜひ、取り組んでいただきたいと思いますが、ご所見をお願いいたします。
◎榎田 環境保全課長 公共施設に緑のカーテンを設置してはどうかとのご質問ですが、学校施設では、今年度、今年の夏ですが、小学校6校で緑のカーテンを設置しております。来年度以降も順次、設置していく予定でございます。その他の一般の公共施設では、浜竹図書館で壁面緑化を行っておりますが、緑のカーテンは設置しておりません。職員の工夫で設置可能な施設もあろうかと思いますので、今後、緑のカーテンを設置できないか、検討していきたいと考えております。さらに、一般家庭や事業所においても、皆様に設置していただけるよう、緑のカーテンの講習会を開催する方向で、現在、検討しております。
◆古山 委員 近々の課題だと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。大田エコプランは1999年発行のもので、8年近く経っていますが、新たに策定する計画はあるのでしょうか。
 また、庁内の冷房の設定温度を高くしているとか、昼休みは廊下の電気を消しているなど、区として省エネに努力をしていることが大変よくわかります。そのほか、省エネに取り組んでいることはたくさんあると思いますが、年間どれぐらいの金額が省エネで削減できているか、例えば本庁舎だけでも結構なのですが、わかれば教えていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
◎榎田 環境保全課長 新たな計画についてのご質問ですが、平成11年度に策定いたしましたおおたエコプランは、二酸化炭素排出量の算定方法などの面で、国のガイドラインと必ずしも一致しておりません。このため、今年度中に地球温暖化対策地域推進計画を策定するとともに、区民や事業者の皆様と協力して、地球温暖化防止の施策を推進していく予定でございます。
 また、大田区の省エネによって削減されている経費についてのご質問でございますが、平成11年度と比較いたしまして、平成18年度は区役所全体で電気で327万キロワットを削減しており、1キロワット10円で計算いたしまして、約3,270万円でございます。ガスは9.1万立方メートルを削減しており、1立方メートル100円で計算いたしまして、約910万円の節約となっております。
◆古山 委員 とても大きな金額が削減されているのだな、電気を消すだけで、そして冷房の温度を1℃上げるだけで、ほかにもあると思いますけれども、とても効果が出ているということを、ぜひまたPRをしていただくと、私たちが意欲を持って取り組めるし、また区役所に入ってきて、暑いとか言わないで、本当に省エネに大田区がよくしているのだなということになりますので、そういうこともぜひアピールしていただきたいと思います。
 それから、環境省が省エネのためのキャンペーンを実施いたしました。夏至の日から3日間、ライトダウンキャンペーンということで、今年は6月22日から24日まで、夜の8時から10時までの2時間、いつもこうこうとついているライトアップ施設や家庭の電気を消して過ごすイベントです。東京タワーのライトが消えまして、それをテレビで見て、東京タワーのライトが消えているということで、8時から10時まで2時間、3日間、電気が消えましたけれども、参加施設は今年は6万3,138施設ありまして、これに参加するのは年々、企業等々、施設等々が増えているようですけれども、そのほかにブラックイルミネーション2007として一斉に電気を消して、100万人のキャンドルナイトを行いました。電気を消してスローな夜をと掲げて、ろうそくをともして過ごすのです。ちょっとロマンティックかなと思っておりますが、そんなイベントに参加するのも楽しみながら省エネができるのではないでしょうか。大田区にある幾つかの事業所が参加をしているようですが、大田区としても意識啓発の一つとして、来年は積極的にPRに取り組んでいただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
◎榎田 環境保全課長 ブラックイルミネーションについてのご質問でございますが、大田区では一般住宅や小さな事業所が多く、防犯上の面からもなかなか一斉に照明を消すのは難しいと考えております。しかし、可能な事業所に協力を求めたり、委員おっしゃいましたように、各家庭で照明を消してろうそくをつけて、地球温暖化について語り合うことも意識啓発につながると思います。来年度は区内での取り組みができないか、検討いたしまして、区報等で周知を行っていきたいと考えております。
◆古山 委員 どうぞよろしくお願いいたします。住宅用の太陽光発電システムの設置補助1件あたり10万円、最大出力2キロワット以上のものとの記事を目にいたしましたけれども、これは大田区が窓口になって推進していただけるのでしょうか。
◎榎田 環境保全課長 住宅用の太陽光発電システムの設置補助についてのご質問ですが、平成17年度まで財団法人新エネルギー財団が太陽光発電装置に対する補助金を交付しておりました。
 この補助金は太陽光発電装置が一定程度普及したため、廃止されましたが、自治体によっては独自の補助制度を設けているところがございます。
 太陽光発電装置に対する補助のほかにも、地球温暖化対策やヒートアイランド対策のメニューにはさまざまなものがございます。今後、大田区で実施していく対策については、来年度設置する地域協議会の話し合いの推移も見ながら、判断していきたいと考えております。
◆古山 委員 よろしくお願いいたします。杉並の環境情報館の屋上には、太陽光発電が設置してありまして、発電パネルの最大出力は5.2キロワットで、発電した電力でビオトープの循環ポンプを作動させているようです。
 大田区でもどこかの施設に、あるいは新しく建設される施設にクリーンエネルギーである太陽光発電を設置して、環境問題に先駆的に取り組んでいることを示してはいかがでしょうか。
◎荒井 施設管理課長 クリーンエネルギーに関しましては、地球環境問題におけるCO2削減の観点からも関心を持っているところでございます。太陽光発電につきましては、費用対効果や立地条件などを考慮して研究してまいりたいと思います。
 太陽光発電は、規模にもよりますけれども、投資金額を回収するのに、およそ30年ぐらいかかります。パネルの寿命は20年ぐらいでありまして、またそれに使用される電子機器も寿命が10年ぐらいとなっておりまして、なかなか回収するのに難しいところがございます。また、立地条件につきましても、建物自体の改修やメンテナンスに支障がないところ、そういうものを選んだりとか、南の空が空いているところを検討して、効果的な運用を検討していきたいと思います。また、環境問題の意識高揚という観点からも、それらの研究もしていきたいと思います。
◆古山 委員 どうぞよろしくお願いいたします。それから温暖化防止対策として、大田区が高効率ガス給湯器設置費用の2分の1の補助制度を行っているというのをホームページで見まして、10月2日で締め切ったと思いますけれども、これは大田区独自で行っているのでしょうか。
◎榎田 環境保全課長 ご質問の高効率ガス給湯器設置費用の2分の1補助でございますが、大田区の今年度の予算に計上しているものではございませんで、独立行政法人新エネルギー産業技術開発機構が支給しているものでございます。この事業は特定の自治体で1年間に限って実施できるものでございまして、昨年度は練馬区と世田谷区で実施しております。平成19年度はガス事業者と共同で、大田区が申請し、実施が決まりました。対象となる機器は、熱回収型の給湯器と、発電型の給湯器でございます。なお、補助金をもらって設置した家庭では、統計資料作成のため、設置後3年間にわたって、エネルギー使用量のデータを報告していただくことが条件になってございます。
 申込期間は、委員おっしゃったように、10月2日で、区報9月1日号でお知らせしてございます。
◆古山 委員 これを変えますと、先ほどの私のチャレンジ宣言カードの中にもあるのですけれども、変えますとCO2の削減が208グラムできますとか、結構、高い率でCO2削減できますので、ぜひよろしくお願いいたします。
 私としては環境都市宣言ができるようにいろいろな方策を講じて、温暖化防止に力を入れていただくよう要望いたします。
 次に住宅政策についてお伺いをいたします。第2回定例議会で、高齢者と子育て世帯の共生住宅、そして若い世代の家賃助成を提案いたしました。重ねて推進をお願いいたします。全国のあちらこちらで子育て世帯を応援するための住宅政策が実現をしております。子育てにやさしい住環境づくりの例といたしまして、墨田区が2002年度にスタートしたすみだ子育て支援マンション認定制度、ハード、ソフトの両面で子育てに配慮されたマンションを認定、支援する制度をスタートさせています。ハード面では、玄関にベビーフェンスを設置したり、あるいは健康にやさしい建材を使用しているとか、それからソフト面では、託児サービスや子育て相談などが受けられると書いてあるわけなのです。
 そして、設置を受けるメリットはどういうことかというと、分譲や入居者のチラシに墨田子育て支援マンション仮認定取得済みと表示をされる。そして区のホームページにも掲載されて、住宅のPRにもなるというものです。
 それからもう一つ、民間がやっているところは、ミキハウス子育て総研が2006年度に子育てにやさしい住まいと環境認定を事業化をいたしております。お母さん方から意見やアンケートをもとに、100項目の評価基準を設定しまして、規定数をクリアした物件を認定物件として認定マークを発行いたします。広告に利用もできますし、また銀行と連携し、住宅を購入する住宅ローン金利を優遇するサービスもあったりいたします。
 大田区の子育て支援策は大変充実しておりますが、住宅面の支援策がありません。ぜひ、子育てに配慮した住宅認定に向けて具体的に取り組んでいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
◎金子 住宅課長 子どもの成長には居住環境の影響が本当に大きいと思います。子育てに適した居住環境を確保するためには、ハード面だけではなくて、保護者、地域、行政が一体となってつくっていく必要があると考えております。そのためにはどういった施策が有効か、ほかの自治体や民間の手法も参考にしながら、今後、検討していきたいと考えております。
◆古山 委員 よろしくお願いいたします。
 高齢者住宅についてお伺いをいたします。昨日、佐藤委員それから山崎委員と重複するところもありますけれども、よろしくお願いいたします。住み替え家賃助成制度は、古くなった建物を取壊すので、出て行ってほしいと言われた方や、騒音や日が当たらないところに住んでいた方などに適用されていました。大勢の方がこの制度を利用しまして、住環境の向上が大きく図られたと思いますが、この制度がスタートして何人の方が利用され、どれぐらいの金額が支出をしたのでしょうか。
 また、平成19年度からは新規受付は2年間の補助との制限が加えられ、また事業の継続を図られておりますが、トイレが共同使用など、まだまだ劣悪な環境に住んでおられる方がいます。阪神淡路大震災や、近くは中越沖地震などで倒壊した建物の下敷きになって亡くなれた多数おります。区民の生命、財産を守るという意味でも、今後、区として良質の住環境を確保していくのにどのようなことをお考えでしょうか。
◎小泉 高齢事業課長 高齢者世帯等住み替え家賃助成制度の利用世帯数と、助成額、また今後の計画についてのご質問でございますが、この事業は、平成3年8月に開始いたしまして、18年度末までの間に、高齢者世帯に対しまして、延べ2,411世帯、金額にいたしまして8億2,600万円あまりを助成いたしております。今後も高齢者福祉の観点から住宅に困窮する高齢者などへの施策の充実に努めてまいります。
◆古山 委員 大変大勢の方が、そして多額のお金を投じてサポートしてきたわけですけれども、平成19年度は2年に限られてしまって、その先が大変不安でございますけれども、いずれにしても良質な住環境を確保していくという意味で、さらに努力をしていただくことを要望いたします。
 そして区営住宅の入居が大変厳しく、宝くじに当たるより難しいと言われておりますが、前回の区への申込状況は空き室が18戸、1,143名の方が申し込まれ、63.5倍と伺っております。この数字を見ると、低所得者層で、住宅に困っている方が多いということですが、このことに対して大田区はどのようにお考えでしょうか。何か対策はお考えでしょうか。
 また、住宅マスタープランをつくられておりますけれども、それは着実に進められているのでしょうか。
 また、シルバーピアの建設を推進しておりますが、借り上げ方式では住宅に活用を希望される方は、多数おられるのでしょうか。あれば、何件ぐらいでしょうか。
 また、今後の建設の予定をお知らせください。
◎金子 住宅課長 まず低所得者に対する住宅対策についてのご質問でございます。区営住宅の戸数増につきましては、建替え計画の中で確保していきたいと考えております。中央四丁目アパート及び大森西四丁目アパートの建替えといたしまして、山王三丁目、大森西四丁目に今後、区営住宅を建設いたしますが、30戸程度増やす計画でございます。
 また、シルバーピアのことについてですが、シルバーピアのオーナー募集につきましては、平成18年度の相談件数といたしましては、15件ございました。この中で申込手続を済まされた方は1名でございました。
 今後の建設予定でございますが、1棟47戸11月着工の予定で進めているところでございます。住宅マスタープランにつきましては、今後、精一杯努力していきたいと考えているところでございます。
◆古山 委員 引き合いが結構あるということで、大変喜んでおります。ぜひ着実に、1棟と言わずに、つくっていただけると大変ありがたいと思っております。
 これから高齢化し、高齢者のひとり暮らしが増えてまいります。高齢者の方が住まいを確保する場合、敬遠してなかなか貸してもらえないという場合がございまして、家主から入居拒否の申出を受けたことがあるという高齢者は、55.2%とのデータがあります。また、保証人がいないということも大変な問題でございます。高齢者と住宅確保支援事業の平成18年度の予算は79万円、執行率45.5%ですが、低い理由は何でしょうか。また、宅建協会に24万円支払っているのはどのような内容のものでしょうか。
◎金子 住宅課長 住宅確保支援事業におきましては、保証人がいない高齢の方などに対しまして、住宅入居の際、民間補償会社に支払う家賃保証と、賠償責任保険の加入費用の助成を行っております。
 執行率が低い理由は、助成件数が当初予算の見込みよりも、実際の申請が少なかったためでございます。
 また、住宅確保支援事業は、高齢であるなどの理由で、住まいが見つからない方に対しまして、この事業に協力する不動産店を案内し、希望する物件を探すお手伝いをしております。
 区は、この事業を実施するにあたりまして、宅建協会大田支部と協定を結んでおります。宅建協会は事業協力する不動産店の登録業務と、協力不動産店が持つ物件の有無の確認を行っておるところでございます。24万円はこの事業の協力金として支払っております。
◆古山 委員 ぜひ、よろしくお願いしたいと思うのですが、本事業は住宅課が所管しているために、生活福祉課の職員が知らなかったことがありましたので、今後そのようなことがないようにしていただきたいと要望いたします。
 子育て世代や高齢者、障害者が安心して賃貸住宅が借りられるように、また、住宅確保、要配慮者に対する賃貸住宅供給促進法、住宅セーフティネット法が今年の7月に施行されました。住宅のストック数は増えているにもかかわらず、家賃は安くならず、困っている方のためにいち早く地方自治体、それから賃貸住宅管理業者、NPOなどで構成する居住支援協議会というものを設置をいたしまして、有効な手立てをお考えくださることを要望いたしまして、質問を終わります。
◆溝口 委員 先ほどの都市整備費でのネット・無所属・自由連合、奈須委員の質疑ですが、10分間の通告にもかかわらず、約40分間を費やされました。重要な問題であり、持ち時間の範囲内ということはよくわかりますけれども、このあとの清掃費や締めくくり総括質疑も時間がなくなってしまうのはいかがなものでしょうか。これでは変更があれば、事前に通告をするというルールは意味がなくなってしまいます。ましてや、奈須委員は所管の開発対策特別委員会のメンバーでもございます。当特別委員会申し合わせ事項に、内容に変更が生じた場合には、前日の午後5時までに委員長に通知するものとすると、このようにあるわけですが、委員長は事前にこのことはお聞きになっていたでしょうか。そうでないとすれば、理事会等での協議を求めるものであります。
○安藤 委員長 ただいま、溝口委員からの委員長に対しての報告、また知っているかという質問については、私の方は承知しておりません。
 よって、ただいまの溝口委員からの動議につきましては、後ほど理事会を開会し、対応を協議したいと思いますので、そのようにご承知のほど、お願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
 (「異議なし」と呼ぶものあり)
○安藤 委員長 それでは質問を続けさせていただきます。
 以上で、第7款都市整備費の審査を終結いたします。
 次に第8款清掃費の審議に入ります。この款にはネ無自からの質疑の通知がありますが、先ほどの都市整備費の質疑で会派の持ち時間が終了いたしましたので、質疑は行うことはできません。
清掃費の審査を終結いたします。
 次に第9款教育費の審査に入ります。この間には自民、公明、共産、民主、緑からの質疑の通知がありますので、順次これを許します。
 それでは自民、質疑願います。
◆大森 委員 教育費の質問をさせていただきます。指導室長も新しく鈴村室長をお迎えしたということもございますので、教育現場のことでまず質問していきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。
 まず、教育現場におけるいじめ、児童虐待の問題が問われて、いまだに後を立たず、深刻さを増しているのが現状ではないかと認識しておりますが、教育委員会としてこのような状況をどのように受けとめるのか、まず伺いたいと思います。
◎鈴村 指導室長 いじめ、児童虐待のことについての受けとめというご質問でございますけれども、いじめは絶対許されるものではありません。大田区におけるいじめの発生件数につきましては、ここ数年、減少傾向でございましたが、昨年度、いじめの定義が広がったということに伴いまして、平成18年度は報告の件数が増加してございます。ささいないじめも見逃さず、引き続きいじめの根絶に向け、学校及び関係者が一体となって毅然と取り組んでまいります。
 また、児童虐待につきましても、子どもの生命にかかわる重大な社会問題であると認識しております。本区におきましても、こども家庭支援センターや品川児童相談所と十分連携を図っております。学校が校内の情報共有の徹底を図り、児童虐待の初期の兆候を見逃さないように指導しております。
◆大森 委員 特に中学校の様子を見ておりますと、落ちついていたはずの学校が落ちつきがなくなってまいりまして、荒れてしまうケースをよく見受けております。従来からも教育委員会に対し、荒れている学校についての質問があったわけですが、なぜ荒れてくるのかと疑問を持ちます。
 また、5日制の導入において、ゆとり教育が提唱され、実際に子どもたちに施された教育はどうだったのか、また、心の教育という相関関係がそこにはあったのか、教育委員会としてのお気持ち、またはその中身について、どちらかというと、あまり結果的には感じられなかったのか、伺いたいと思います。
◎鈴村 指導室長 まず学校の荒れということのご質問に対してでございますけれども、どの学校においても学校が荒れるという要素があるということは認識してございます。大事になる前、大事の前の小事といいますか、日ごろの危機管理が大事であると思っております。問題行動等の初期対応を時期を逸せずに対応していくことが重要ととらえております。
 また、家庭での子どもの生活状況等、子どもの内面に大きく影響し、学校での生活態度が不安定になってあらわれることも多く見受けられてございます。子どもの内面や行動の背景を理解、共感できる生活指導が適切に行われていないときに、学校の荒れが発生すると認識しているところでございます。
 また、先ほど委員からゆとり教育に関する、そのところで心の教育との相関関係はどうであったかというようなこと、中身についてのご質問がございました。委員がご指摘の、いわゆるゆとり教育についてでございますけれども、現行の学習指導要領では、ゆとりの中で基礎的・基本的な学習事項の確実な定着をもとに、生きる力をはぐくむということを理念としてございます。本区におきましても、習熟度別の指導、あるいは基礎的、基本的な内容の確実な定着を図っているところでございます。
 また、国語力の向上として、図書館の蔵書の拡充、読書活動の推進ということで、豊かな感性をはぐくみ、心の教育においても成果を挙げつつあると認識してございます。さらに総合的な学習の時間におきましては、地域の人々とのふれあいを通して、ボランティアの大切さや、働くことの意義について学びを深めております。このような取り組みは、子どもたち一人ひとりの豊かな心や、社会に貢献する態度など、生きる力の育成につながっているものと認識してございます。
◆大森 委員 読書とか、今、いろいろと述べていただいたのですけれども、これからそういったような蔵書が増えたということについては、よく検証していただきたいと思います。
 よく教育力ということを言われるのですけれども、教員の教育の力と言うのでしょうか、子どもとの関係で、また教員との教育力と、またその中でも保護者とどうかかわっているのかということについて心配しています。どのように、その教員の力が影響を与えることができ、またその効果というのがどのようにもたらされるのかをお聞きしたいと思いますが、いかがでしょうか。
◎鈴村 指導室長 今、教員と子どもの力の関係や、教員と保護者の関係ということで、影響と効果というご質問がございました。
 教員の力と、子ども、保護者の関係についてでございますけれども、個々の教員の力を結集しまして、組織的に指導する体制をつくっていくことが、何よりも大切であると考えております。組織的な指導体制の構築によって、子どもたちに対して一貫した指導を行うことができます。また、そこから保護者との信頼関係がいっそう高まって、安定した校風が築かれていくと考えてございます。
◆大森 委員 最近の学校、小中の様子を見ておりまして、特に小学生の高学年の子ども、相当、体が以前から比べると体格がよくなってきておりまして、非常に体の大きさを感じるに至っているかなと思います。
 特に、その中でも精神的にもおませな子が中学校に入ると、とたんに生意気になってくるという傾向にあるのではないかなと思います。6年生から中学へと進学して成長する中で、小学校まで素直だったなと思えた6年生が、小学生が、中学に進むとだんだん言うことを聞かなくなってくるような姿を見受けられるのです。
 区長もマニュフェストにも、小中一貫教育の推進ということをうたっていらっしゃるのですけれども、従来から小中一貫という言葉を使われてきたわけなのですけれども、小中の間の、今の大田区内では従来どおりの教育課程でやっているわけなのですけれども、そこに小中の6・3の境をなくすという考え方があるとするならば、その6年生と中学1年生の境がないことによって、自然に素直に子どもたちが移行できそうな考えにも立つわけです。私はそんなふうなニュアンスも抱いております。
 具体的にそういう中で、今後、小中一貫ということについてはどういう取り組みを考えておられるのか、お聞きしたいと思いますが、また、以前に在籍児童の数が急増したことにおいて、矢口西小学校ですけれども、教室が不足するであろうということで、青年の家を廃止して、普通教室に戻していただきたいというようなお願いもして、今、そうなっておるのですけれども、現実にはやはり子どもの数が増えてきたということもありまして、今、教室の足りないことに直面していると思います。
 そういうところを踏まえましても、小中一貫ということの中で、モデルケース的に小中一貫の取り組みということで、そこら辺の、矢口あたりですか、考えられるのか、そういうところを、お聞きしたいと思うのですが、いかがでしょうか。
◎鈴村 指導室長 子どもの発達と、小中一貫教育のかかわりというご質問と思いますけれども、大田区緊急2カ年計画におきまして、小中一貫校の設置の検討を示させていただきました。
 現在は、小中一貫校をどのような内容や方向で設置していくかにつきまして、具体的な取り組みにつきましては、今後、検討していくという段階でございます。
◆大森 委員 今後検討していくという状況にあるということですので、いい形をぜひ目指していただきたいと思います。
 地域力の活用ということで、それこそ大田区の中での地域ということなのですけれども、教育の現場でも地域力というのがあってもよいのではないかなと思っております。特に部活なんかで、教員が忙しいとなると、また運動に適した経験がないとなると、なかなか部活の面倒も見られない、また仕事の中での忙しさもあって、面倒を見られないということも過去あったわけでして、外部の指導者というのは過去から言われてきたわけでして、外部指導員の存在というのが、子どもたちの精神に与える緊張感というのが結構、あるのではないかなと私は思っております。
 その中でも、またそこに地域の目があるということになりますと、子どもたちがいつでも地域の人たちに見られているという、また声をかけられるということの中で、緊張感が生まれてくるものではないかなと思っているのですけれども、そういったようなことについては教育委員会はどういうふうに考えていらっしゃいますか。
◎鈴村 指導室長 ただいま地域の、外部の指導員と教育とのかかわりというご質問をいただきましたけれども、考えとしましては委員のご指摘のように、例えば部活動の外部指導員が子どもの活動に、教育的な緊張感を与えてくださっているということがございます。
 また、例えば社会科や総合的な学習の時間、そして職場体験等におきまして、子どもたちが地域の方々と触れ合うことがございます。そのことをきっかけとして、子どもたちを育てる、地域の目が増えるということにもつながってございます。
 教育委員会といたしましては、今後も子どもたちの学習活動や学校生活が充実したものになりますよう、地域の教育力を生かしていきたいと考えてございます。
◆大森 委員 ぜひ、子どもたちにいい環境をつくっていただきたいと希望しておるところですが、一方、親の問題もあろうかと思います。地元の中学校の学校公開に出向きまして、そのときは道徳の授業だったのですけれども、それを参観しまして、現役の親の姿がほとんど見られないのですよね。来ていない。大変残念なのですけれども、もともと私は道徳、徳育というのは、本来、家庭で担うべきものだと考えてきたわけです。
 今の教育現場のあり方を見ておりますと、どうしても道徳という時間を割かざるを得ないような環境にもあるのかなと見受けておりますけれども、家庭との連携を、そういう、今の現状を見まして、どういうふうにしていこうと考えていらっしゃるのか。非常に無関心な親と、熱心な親と非常にギャップがあるかなと思いますけれども、ほとんど無関心で学校に足を運んでこないというところが非常に感じられます。
 たまたま先日、1日都民の日だったのですけれども、我々ここで議会だったのですけれども、地元の幼稚園が運動会をやっていました。月曜日ですよね。一般の会社は仕事だったと思うのですけれども、若いお父さん、お母さん、いっぱいいるのですよ、応援でね。そういうのがだんだん学年が上がってくると来なくなるということがありますので、そういったようなところを踏まえまして、どういうふうに取り組もうと考えていらっしゃるのか、お聞きしたいと思います。
◎鈴村 指導室長 ただいま、保護者をどう教育に関心を持ってもらうか、引き込むかというご質問と思います。
 委員のご指摘のとおり、子どもの道徳性を育む原点は家庭であると考えます。また学校で取り組む道徳教育と家庭が連携を図ることが何よりも重要であると考えております。今後、より一層、道徳教育に対する保護者の意識を高めていくために、道徳授業を公開する際には、保護者が一層参加しやすい時期や回数などを工夫するよう、学校を指導してまいります。
 また、学校が行っている道徳教育を紹介し、学校だより、学校のホームページ、保護者会等を積極的に活用しまして、保護者の意識を高めていくよう、学校に働きかけてまいります。
◆大森 委員 続いて社会教育の方で、時間まで、締めくくりの時間を残さないといけませんので、あと残っている時間の中で聞いていきたいと思いますが、地域の力ということで、社会教育の一環として考えますと、社会教育課の非常勤の青少年委員の存在が、私は教育環境と連携という意味合いではあるのではないかなと思っております。
 日ごろ学校との連携をとっているように、委員の皆さんは言われているのですけれども、どうもその活動のあり方において、あまり姿が見えない。例えば、おのおの担当している学校があると言っていらっしゃるのですけれども、荒れている学校などと何か連携をとられているのか、社会教育的にとられているのか、また、学校教育の現場と私はもっととってほしいと希望しているのですけれども、そういう気持ちからまた考えますと、担当する学校を決めても、日ごろの姿が見られないようであっては困るなと思うのですけれども、教育委員会が青少年委員との職務として依頼している仕事等の整合性というのは何かございますか。ご意見お願いします。
◎柿本 社会教育課長 学校教育との連携につきましては、今後、さらに取り組みを強化していかなければならないと考えておるところでございます。
 青少年委員の活動につきましても、学校にどのようにかかわっていくのかが課題となっており、そのために今、委員がおっしゃいましたように、青少年委員の選出地区の小中学校の訪問、また、意見交換などをとおしまして、子どもたちの様子、また放課後、休日の過ごし方などを調査いたしまして、活動に生かすということを実施しております。
 また、青少年委員の活動といたしましては、学校ごとに設置してございます地域教育連絡協議会への参加、また夏休みのわくわくスクールの企画運営に携わっております委員もございます。
 また、高校との連携につきましては、この12月16日に区内の高校生がみずから企画運営にあたります大森祭が文化の森で開催予定になっております。これは、青少年委員会が区内の高校に呼びかけまして、全面的に支援し、チャレンジする心、自立心の向上、または連帯の輪を広げるという目標を立てて、今、準備をしているところでございます。
 なお、委員ご指摘の荒れの問題に対する学校との連携につきましては、具体的な活動という意味での報告は聞いていません。
 また、青少年委員の活動といたしまして、今後、学校との連携につきましては、活動の重要な軸、職務の重要な軸として位置づけてまいりたいと考えております。
◆大森 委員 若干意見だけちょっと述べて、答弁要りませんので終わりたいと思います。社会体育と社会教育が、社会教育課に一本になってしまったわけですから、そういう意味合いではもっと体育指導員と青少年委員の連携がとられて、今言われたような事業についても、一緒に活動していただけるような場面を、また考えていただければいいかなと思っています。また今後、意見交換をしたいと思いますのでよろしくお願いします。
○安藤 委員長 会議が長時間にわたりましたので、しばらく休憩といたします。
               午後3時03分休憩
               午後4時25分再開
○安藤 委員長 ただいまから決算特別委員会を再開いたします。先ほどの溝口委員からの動議の取り扱いについてご報告いたします。
 休憩中の理事会で協議した結果、委員長から奈須委員に対し、委員会の円滑な運営に対し、配慮を求める旨の申し入れを行いましたので、ご了承願います。
 休憩前に引き続き、第9款教育費の審査を行います。
 公明、質疑願います。
◆冨田 委員 私の方からは、昨今、いろいろ問題になっております学力問題についてお伺いをいたします。
 我が国の教育が揺れているというように思っております。まさに揺れ過ぎていると言っても過言ではないと思います。1970年代の詰め込み知識偏重教育の反省から、1997年学習指導要領改訂で、授業時数の削減と教育内容の精選が打ち出されました。このときは授業時数で1割、教育内容で2割、削減になりました。2002年の指導要領ではさらに教える内容が3割削減になりました。それだけがすべてではないと思いますが、結果としてOECDなど、国際学力調査結果で日本の小中学生の学力が世界のトップ集団から脱落したことが明らかとなりました。
 このことにより、また昨今の学力テストなども関係があると思いますけれども、学力批判、学力が低下しすぎているという批判が沸きあがっております。ゆとり教育との決別という声も出ているわけでございます。
 しかし、事はそんなに簡単ではなくて、ちまたには子どもに学力をつけられるような教育をもっと詰め込みをしてもやるべきだという声と、そんなことは必要がないのだと。子どもの自発性に任せておけばいいのだという両極端の声があります。
 このように、極端な意見が両立、両立というか、両論というか、している状況の中では、学校教育、非常に困難を来たしているのではないかなと思うわけでございます。それでは子どもたちが大変かわいそうだという観点から、今、大田区の教育委員会が学力ということについて、どのようにとらえているのか、まずお聞かせください。
◎鈴村 指導室長 学力の解釈についてでございますけれども、さまざまな考え方があると認識してございます。国際的な学力調査の分析結果からは、今の日本の子どもたちは、学ぶ意欲や判断力、実行力などについて課題があることが明らかになっております。これは、学力の一端を示していると考えております。ただ、大切なことは、学力を一面的にとらえることではなく、基礎的・基本的な知識や技能はもちろん、これに加えて学ぶ意欲や思考力、表現力といった面も含めた幅広い学力を育てることが必要です。ペーパーテストではかることができる内容だけではなく、このような幅広い資質や能力を、私たちは学力ととらえております。
◆冨田 委員 私もテストとか競争というのではなくて、子どもたちが自分の道を自分で切り開いていける力、自分のため、あるいは社会のために生涯、学び続ける力を身につけることが本当の学力だと思っております。ただ、これテストの点数というのもまったくそれでは無視していいかということでは、これもまた、ないと思うわけでございます。
 先ほどの私が言ったような観点から、勉強に対する動機づけが大事だと言われております。100点とったら1,000円とか、何かを買ってあげるとか、テストでいい点数をとりたいというのは、外発的動機づけと言うそうです。外発的動機づけというのは、持続を維持することが難しいと言われております。算数・国語を学ぶことがおもしろい。知識を得たり、問題解決の方法を知ることが楽しい、だから勉強するという内発的動機づけが必要だと言われています。
 このような観点から、大田区の教育を見た場合、現在、どのような取り組みをしているのか、また、今後どのようにしていこうとしているのか、お聞かせください。
◎鈴村 指導室長 内発的動機づけについてのご質問でございますけれども、遠足や行事などの共通体験を教科の学習につなげる、目当てを決めて自分自身で到達目標を設定させる。実物を提示して、授業の導入の部分を工夫する。視聴覚教材を使用するなど、学校では子どもたちの興味・関心を高め、内発的な動機づけをするために、さまざまな工夫をしながら、授業を行っております。
 本区では、習熟度別少人数指導により、子どもがわかる喜びを実感している姿が見られます。さらに、おもしろ理科教室では、科学の不思議さや生命のすばらしさを実験や観察を通して、子どもたちの好奇心を呼び起こす取り組みを進めております。
 しかしながら、大田区小中学生漢字検定に合格したときに認定書を渡しながら、教師がかけた、頑張ったねという一言が、子どもたちの意欲につながっていくという事例も多数あり、外発的な動機づけも教育においては重要な役割を果たしていると思います。内発的動機づけと外発的な動機づけをバランスよく組み合わせて、指導を進めていこうと考えております。
◆冨田 委員 大田区でもさまざまな工夫をしながら、学ぶ喜び、この知識あるいは技術を習得する、あるいは共通の活動をすることによって得られる、そういうものに対する喜びを喚起して、それが今、効果をあらわしつつあるということですけれども、ぜひとも、本当に子どもらしいというか、子どもが子どもらしい発露で学業というのですか、いわゆる自分の発達に取り組んでいけるように、今後とも取り組んでいただきたいと思います。
 それで、数学者の秋山仁さんですか、大変有名な数学者の方がいらっしゃいます。新聞に寄稿していた文章がありまして、非常に気になりました。要約で紹介いたしますけれども、毎年、海外の5、6カ国で小学生から大学生まで数学の出前授業をしている。そこで、日本の子どもたちには見られない熱心さを感じるとし、アフリカのガーナの例を挙げて、普通の若者が天下国家を論じ、高校生や大学生もエネルギー問題をどう思うかといった質問をぶつけてきた。国民一人ひとり、自分の国、自分たちの社会について深く考えている。また、生き方をテーマに講演することもあるが、日本では子どもたちの関心をひきつけるのに、かなり時間がかかる。残念だが、海外の子どもに比べ、意欲が感じられず、いきいきとしていない。このことは学力低下よりもずっと心配なことで、そんな子どもたちに対しては、親も先生も死に物狂いで魂をぶつけて行くしかないという内容でした。
 このことは、教育の現場は学校ですが、教育には学校だけでは解決できない問題がたくさんあることを示していると思います。例えば、今、早寝・早起き・朝ごはん、子どもたちの学習意欲や健全な学校生活をおくる上で、大変大事なことだと言われています。各地でこれを実践するために、さまざまな取り組みがなされています。大田区の学校においても、学校通信や子どもたちや保護者に対する啓蒙活動など、努力をしていることは理解をしております。
 しかし、子どもに対する関心と責任感のある保護者は反応できても、残念ながらあまり関心がない、責任感も薄いという保護者もいます。そういう家庭をどうしても置き去りになってしまいがちです。子どもの学校生活に興味も関心も示さない保護者をそのままにしてしまうことは、当事者の子どもはもちろん、他の子どもたち、教室全体、学校全体に悪い影響を及ぼしてしまいます。大きな問題を残すことになってしまいます。学校も、教育委員会も苦慮していることと思います。このようなケースで、学校あるいは教育委員会はどのような対応をしておりますか、お聞かせください。
◎鈴村 指導室長 子どもの学校生活に興味も関心も示さない保護者に対して、学校は個人面談を設定して話し合いの場を設けたり、個別に電話をかけたり、家庭訪問を行ったりするなど、さまざまな工夫をしております。
 教育委員会としては、学校公開の拡大、道徳事業地区公開講座など、開かれた学校づくりを進め、保護者の方々が学校に入りやすいような体制づくりに取り組んでおります。また、学校での授業を通して、子どもたちを変え、保護者の意識を変えることもございます。例えば、子どもがごみの分別の学習をした後、その家庭のごみの出し方がよくなったという話や、水の行方の学習をした子どもが、親へ節水を呼びかけるといった事例が数多くございます。実はこのような方法が効果的ではないかと考えております。
 いずれにしましても、子どもの学校生活に興味も関心も示さない保護者に対しましては、今後とも学校と連携しながら、粘り強く働きかけていきたいと考えております。
◆冨田 委員 学校、それから教育委員会が当然、そういう取り組みをすることは必要なことだと思います。しかしながら、今までも当然、そういうことはやってきたわけですけれども、なかなかこの点についての改善が難しいということも実態だと思います。
 私は、教育委員会だけではなくて、区長部局の取り組みとしても、この問題を解決するために地域力の活用、やはり検討していただきたいと思います。早寝・早起き・朝ごはん運動と食育運動をあわせた条例をつくった自治体、青森県の鶴田町というところですが、朝ごはん条例というのがあります。条例がいいのかどうか、これは議論があるところだと聞いております。とにかく、地域ぐるみで大田区全体で、子どもの健全育成、確かな学力を身につける運動を展開する必要があると思いますが、お考えをお聞かせください。
◎東平 区民生活部参事〔区民生活課長〕 区長部局の取り組みとして、地域力の活用の検討をというご質問でございます。健全な社会を形成していく上では、子どもの健全育成と、確かな学力を身につけることは非常に重要なことでございます。子どもを養育していくことは、親として果していくべき重要な責務であると考えております。しかし、委員ご指摘のとおり、子どもに対する関心や責任感に欠けるという保護者がいることも聞き及んでございます。
 区としては、このような事態を改善するために、まず教育委員会、PTAを中心として、児童館、自治会町会、あるいは青少対、地域の団体が一緒になって親に対する援助ができる地域ぐるみの取り組みが大切であると考えております。区では地域の拠点として、特別出張所を設置してございます。特別出張所を中心に、地域が共同して、健全育成、確かな学力を身につける取り組みや活動ができればよろしいのかなと考えてございます。
◆冨田 委員 子どもの学力ということについては、学力テストの結果や何かで非常にショッキングというか、センセーショナルなことがいろいろ起こっているわけでございますけれども、子どもの能力というのは、私はすばらしいものがあると思っております。私たちが考えるより以上に、親とか教師であるとか、あるいはこの地域の、例えば野球とかサッカーとかの指導者による啓発で急速に、この子どもの能力が伸びるということはよくあることでございまして、区長部局としても、大田区全体のそういう子どもを、本当に健全に元気に能力を持った子どもに育てるという意識で、さらに取り組みをしていただければありがたいと思います。
 まず最初に、秋山先生の寄稿の引用から、日本の子どもたちは意欲が感じられず、いきいきとしていないという話から始めました。大変残念な指摘だと思います。しかし、親が変わる、あるいは教師が変われば、子どもたちが変わる、意欲を持って能力を発揮する、こういう例がたくさんあります。
 今年の夏の読売新聞に寄せられた記事、筆者は中学校の男性教諭とありました。少し長いですけれども、読み上げさせていただきたいと思います。学習が苦手な生徒はいつの時代もいる。どこにでもいる。3年生のA男もその一人であった。夏休み前に彼と雑談をしていて、進路や学習の話になった。俺、頭悪いから、彼は笑ってつぶやいた。私は即座にこう返した。A男は確かに成績は悪い、しかしそれは頭が悪いということではない。スポーツ選手だってろくに練習もせずに活躍しているものはいない。A男も真剣に学習に取り組めば、必ず結果が出るはずだと。家ではやる気が出ないというので、夏休みに学校で国語の学習をしないかと持ちかけてみた。だれかさそってもいい、と言うので、もちろんかまわないと答えた。彼がさそったのはいずれも学習とは縁遠い問題を抱えた生徒たち4人であった。夏休みの学習会が始まった。1コマは15分、それ以上は生徒たちの集中力が続かないからだ。どんなに中途半端でも必ず5分の休憩を入れる。1日に4から6こまの学習を行った。過去の高校入試問題を中心にプリントをつくり、まず問題文を全員で音読させ、私が解説してからそれぞれ解かせた。つまづいている生徒には、そのつど、個別に指導した。彼らにとっては厳しい学習だったように思う。しかし、次第に問題が解けるようになってくると、真剣に考えている途中でさえぎられるのを嫌がり、休憩しなくていいよと言い始めた。最後には、45分間続けて学習できるようになった。結局、夏休み中に計12回の学習会を行ったが、A男は一度も休まなかった。休み明けのテストで、いつも一桁の点数しか取れなかったA男が、初めて60点満点中32点をとった。頭が悪いのではないことを実感した瞬間だったろう。以来、A男は授業を抜け出してさぼることがほとんどなくなり、授業のノートも取るようになったという内容でございます。
 大変に私もこの問題、この記事を読みまして、感動いたしました。本当に一人の教師の取り組みが子どもたちを変えるという例だと思います。
 また、有名な京都の市立堀川高校、1999年より大胆な学校改革に乗り出した堀川高校、改革開始後、3年で国公立大合格者を100人も伸ばすなど、その成果は多くの学校の注目を集めています。改革の柱は人間探求科、自然探求科からなる専門学科の設置、探求科設置にあわせた校舎の新築と、ステータスシンボルとしての制服の採用、2学期制の導入、企画部を新設し、改革の推進役にしたことなどがあります。しかし何と言っても最も重要なことは、同校の教師が互いの授業スキルを絶えず交換し、指導ノウハウの共有化に努めてきたこと、お互いに授業公開をし、気づいたことがあれば直接、教師同士が意見を言い合える環境をつくれたことにあると同校の副校長先生が分析しておりました。
 これは私たち大田区にとっても大変大きな示唆を与えてくれていると思います。子どもたちの意欲を引き出して、確かな学力を身につけさせるためには、まず親が変わることが必要だと言われます。勉強しなさい、本を読みなさいと言っても、効果はないようです。かえって押しつけと感じてしまうことが多いようです。親が何か学習に取り組む、読書に取り組む、そういうことが子どもの勉強、読書に好影響を与えると言われています。保護者の意識を変えるために、今何らかの対応が必要と思います。
 先ほどの質問と重なる部分もありますけれども、再度、この点についてお考えをお聞かせください。
◎鈴村 指導室長 子どもは親の背中を見て育つと言われております。大人になったら自分の親のようになりたいと、子どもが思うモデルになっていくことが大切だと考えております。
 また、確かな学力を支えているのは、子どもに朝ごはんを食べさせて登校させる、前日に学習の準備をさせる、家庭学習の時間を確保するなどの基本的な生活習慣です。学校では、保護者への意識啓発を図るために、学校だよりの配布、保護者会や個人面談などを展開しております。さらに、子どもの心の問題を考える道徳授業地区公開講座、規範意識の向上を考える生活規範意識向上講座など、さまざまな取り組みを進めております。今後とも保護者へ粘り強く働きかけてまいります。
◆冨田 委員 先ほどの中学校の教員の新聞の投稿、そしてまた京都市立堀川高校の例で、学校が変わる、教師が変わる、そのことによって子どもたちが大きく伸びる、そういう例だと思います。
 しかし、今現在、教師をめぐる環境、これは非常に厳しいと、仕事が多過ぎる、忙し過ぎるという状況があるというように聞いております。
 大田区でも1、2年前でしたでしょうか、この文部科学省が行った調査によりますと、大田区でも非常に多忙感の多い教員がたくさんいるという報告が、たしかあったと思います。
 昨今はこのモンスターペアレンツとか、あるいは周辺住民からの苦情等で、学校長とか担任がこれらの対応に忙殺されているという状況があると聞いております。このような教師の人たちが、学校がと言いますか、本来の教育活動に全力投球できないような状況、これは何とかしてこの改善と言いますか、軽減していかなければいけないだろうと思うわけであります。
 杉並区とか港区では、トラブル対応のために、弁護士事務所と契約をしたというような取り組みが報道されております。大田区では、この教師の負担を軽減して本来の教育活動に取り組んでいけるようにするために、どのようなことをしているのか、お聞かせください。
◎平山 庶務課長 ただいま、委員からいただきましたご意見につきましては、現在、他の自治体での実施状況、内容等について調査、研究をしてございます。今後、検討を進めてまいりたいと考えております。
◆冨田 委員 それから、そういう外的な要素による、この先生方の多忙感というか、いろいろなことに自分の時間が費やされるということもそうですけれども、文部科学省であるとか、あるいは東京都であるとか、大田区の教育委員会からたくさんの提出物というか、調査ものとか、そんなものがあって、これも負担になっているということがないのかどうか。あるとすれば、その辺についても改善を図っていただきたい。
 どうでしょうか、方法論についてはいろいろあろうかと思いますけれども、その点について、例えば文部科学省あるいは東京都の言いなりになって、何でもかんでも提出をしなければいけないものかどうかも含めて、さらにはその必要、不必要も含めて、現場から意見をしっかりと言っていけるような体制、それをつくっていただきたいなと思っております。
 いずれにしても、大田区の子どもたちが本当にのびのびと元気で頑張れるように、そしてまた、学校がさらに教員の方々をそれをしっかりとサポートできるような体制を、大田区として、教育委員会は当然ですけれども、区としても全力で取り組んでいただけるようにお願い申し上げまして、質問を終わります。ありがとうございました。
○安藤 委員長 次に共産、質疑願います。
◆菅谷 委員 本日は特別支援学級が集まっての運動会があったと聞きました。教育の果たす役割は、各方面からますます重要になっていると思います。私は経済的支援から質問いたします。
 9月27日に財務省と国税庁が発表した2006年度の結果では、大企業は経常利益をバブル期の1.75倍に伸ばし、史上空前の大もうけをしているのに、民間企業のサラリーマンの平均給与は、9年連続で減少していることが浮き彫りになりました。昨年、300万円以下給与所得者は、全体の38.8%、年収200万円以下の給与所得者も1,000万人を超えております。年収200万円以下の給与所得者が、1,000万人を超えるのは、1985年以来、21年ぶりとのことです。生活保護世帯も過去最多の107万世帯になっています。一体、だれの責任か、今、国会も行われておりますけれども、自民、公明の構造改革路線がここまで締めつけていると思うのです。私は、2000年、この決算委員会でも新入学における対策を求めましたが、給与所得が下がっている中で、ますますその必要性が求められていると思います。
 そこでお尋ねいたします。小学1年生、中学1年生の新入学にあたっての支援はどのようなものがありますか、お答えください。
◎清水 学務課長 新入学時、生徒に対する支援についてでございますけれども、福祉施策と教育施策の二つがございます。
 福祉施策では生活保護制度として、小学校1年生と中学校1年生に一時扶助として、入学準備金が支給されております。また、1年生に限りませんけれども、全学年に教育扶助が支給されております。
 教育施策では、就学援助制度といたしまして、小学校1年生と中学校1年生に新入学用品費が支給されております。また、全学年に学用品費が支給されております。
◆菅谷 委員 この就学援助では、どの時期に新入学用品費が助成されるのか、お答えください。
◎清水 学務課長 就学援助費の支給時期でございますけれども、新入学用品費と学用品費の1学期分につきましては7月、2学期分につきましては12月、3学期分につきましては3月に支給しております。
◆菅谷 委員 後日、大体、前年度分が決まって、7月に支給されるというところで、やはり一時に出る支出というのは、大変負担にもなると思うのです。私が聞いた親御さんの話では、中学生標準服男子2万4,000円から2万7,000円、女子が2万2,000円から2万5,000円、バックも4,000円ぐらい、体操着8,000円、セーター4,000円、ワイシャツ2,520円、ワイシャツも1枚では足りないので数枚用意しますね。そのほか、上履き、ネクタイ、靴下、ベルト、こういったものを合わせると、一時期の支出は大変です。2000年のときの調べでも最高額は総額9万円余でしたから、現在はもっと大変ではないでしょうか。
 大田区は子育て支援として、子ども医療費助成事業、また第3子の出産のお祝いを行っておりますけれども、この制度、先日も子ども医療費、申請が我が家にもするようにときましたけれども、こういった制度の評判や、また今、第3子の出産のお祝い金、始まったばかりですけれども、区民の感情はどうでしょうか。つかんでおりますか。
◎井上 子育て支援課長 ただいまお話のございました二つの制度でございますが、保護者の皆様方からは好評をいただいていると認識してございます。
◆菅谷 委員 区民に喜ばれることは大変、職員の方もやりがいを感じられているのではないかと思います。大田区06年度の決算は83億円の黒字、積立金は588億円です。一歩一歩施策を広げてみてはどうでしょうか。私は、新たな子育て支援として、大田区小中学入学準備金の創設を提案いたしますが、いかがでしょうか。
◎清水 学務課長 経済的に就学が困難な児童や生徒の保護者には、先ほど申し上げましたように、生活保護制度や就学援助制度で支援しております。つまり、真に支援が必要な家庭には必要な援助をする考え方をしております。したがいまして、所得の有無にかかわらず、一律に補助する考えはございません。
◆菅谷 委員 なかなかいい答弁はもらえないかなと思っていましたけれども、人生においてお祝いする機会は出産のときとか、入学のときとかありますけれども、自分の子どもの入学に向き合うときに、ちゃんと入学準備を整えてあげたいのが親心です。義務教育費は無償であるという考えからも、またお祝いの意味と、生活が厳しくなっている状況の中で支援が求められると思います。就学援助金で後で戻ってくるより、先に応援してもらいたい、就学援助の対象から外される、そういった子どもも増えています。まず、どのぐらいの準備金が必要なのか、調査もしていないということなのですから、実態の把握から始めていくことを求めて質問を終わります。どうもありがとうございました。
○安藤 委員長 本日は、この程度で決算特別委員会を閉会といたします。
               午後4時55分閉会