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東京都 目黒区

平成19年第1回定例会(第1日 3月 1日)




平成19年第1回定例会(第1日 3月 1日)





 





   平成十九年第一回定例会


            目黒区議会会議録


  〇 第 一 日





一 日時 平成十九年三月一日 午後一時





一 場所 目黒区議会議場





一 出席議員(二十八名)


          一  番  戸  沢  二  郎


          二  番  工  藤  はる代


          三  番  栗  山  よしじ


          四  番  いその   弘  三


          五  番  坂  本  史  子


          六  番  佐久間   やす子


          七  番  須  藤  甚一郎


          八  番  増  田  宜  男


          九  番  石  川  恭  子


          十  番  橋  本  欣  一


          十一 番  伊  藤  よしあき


          十二 番  今  井  れい子


          十三 番  安  久  美与子


          十七 番  岩  崎  ふみひろ


          十八 番  森     美  彦


          十九 番  高  品  吉  伸


          二十 番  雨  宮  正  弘


          二十一番  つちや   克  彦


          二十二番  鴨志田   リ  エ


          二十五番  沢  井  正  代


          二十六番  野  沢  まり子


          二十八番  石  山  京  秀


          二十九番  青  木  早  苗


          三十 番  つづき   秀  行


          三十三番  宮  沢  信  男


          三十四番  二ノ宮   啓  吉


          三十五番  木  村  洋  子


          三十六番  下  岡  こうじ





一 出席説明員


       区      長      青  木  英  二


       助      役      佐々木   一  男


       収入役           安  田  直  史


       企画経営部長        粟  田     彰


       区長室長          武  藤  仙  令


       財政部長          齋  藤     薫


       総務部長          横  田  俊  文


       区民生活部長        伊  藤  良  一


       産業経済部長        渋  谷  幸  男


       健康福祉部長        加  藤  芳  照


       健康推進部長(保健所長)  伊  藤  史  子


       子育て支援部長       武  藤  幸  子


       都市整備部長        鈴  木     勝


       街づくり推進部長      岡  田     博


       環境清掃部長        宮  本  次  男


       総務課長          大  平     勝


        ────────────────


       教育長           大  塩  晃  雄


       教育次長・生涯学習推進担当 小笠原   行  伸


        ────────────────


       選挙管理委員会事務局長   安  井     修


        ────────────────


       常勤監査委員        大  竹     勲


       監査事務局長        清  野  久  利





一 区議会事務局


       局     長       浅  沼  裕  行


       次     長       千  葉     登


       議事・調査係長       星  野  俊  子


       議事・調査係長       南  沢  新  二


       議事・調査係長       田  渕  明  美


       議事・調査係長       星  野     正


       議事・調査係長       坂  爪  孝  行


       主     査       齊  藤  和  子





 第一回目黒区議会定例会議事日程 第一号


        平成十九年三月一日 午後一時開議





日程第一   会期の決定


日程第二   代表質問





〇午後一時開会





○二ノ宮啓吉議長  ただいまから平成十九年第一回目黒区議会定例会を開会いたします。


 これより本日の会議を開きます。


 本日は、撮影の申し出があります。傍聴規則第十条の規定に基づき承認いたしますので、御報告いたします。


 ◎会議録署名議員の署名





○二ノ宮啓吉議長  まず会議録署名議員を定めます。


 本件は、会議規則第百十七条の規定に基づき、議長から御指名を申し上げます。


  六  番  佐久間 やす子 議員


  二十二番  鴨志田 リ エ 議員


にお願いいたします。





  ◎諸般の報告





○二ノ宮啓吉議長  次に、諸般の報告を申し上げます。


 監査委員から、平成十八年十二月分の例月出納検査の結果について報告がありましたので、文書を配付いたしました。


 次に、特別区議会議長会の概要につきましては、文書をもって報告いたしました。


 以上で報告を終わります。


 これより日程に入ります。


 日程第一、会期の決定を議題といたします。





 ――――――――〇――――――――





 ◎会期の決定





○二ノ宮啓吉議長  お諮りいたします。


 今期定例会の会期は、本日三月一日から三月三十日までの三十日間といたしたいと思います。


 これに御異議ございませんか。





   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕





○二ノ宮啓吉議長  御異議なしと認めます。よって、会期は三十日間と決定いたしました。


 次に、区長から、所信表明のため発言の申し出がありましたので、これを許します。





  ◎区長所信表明





   〔青木英二区長登壇〕





○青木英二区長  平成十九年第一回区議会定例会の開会に当たり区政を取り巻く諸情勢と平成十九年度の区政運営の基本的な考え方について所信を申し述べ、区民の皆様と議員各位のご理解とご協力をお願い申し上げたいと存じます。


 私が区民の皆様からの信託を得て、区長としての重責を担わせていただいてから間もなく三年になろうとしています。区議会の皆様からご指導を賜りながら、瞬く間に過ぎたこの日々は、区政のかじ取り役としての責任がいかに重いものであるかを改めて自覚するとともに、本区がさまざまな魅力をもつ優れた自治体であるとの手応えを強く感じることのできた期間でもありました。国が進める社会保障制度改革や税財政制度改革などは本区にも大きな影響を及ぼし、権限移譲を伴う制度改革の進展は、自己判断、自己責任の理念を基本として今まで以上に自治体の力量が問われるものとなっております。こうした環境変化の中にあって、区民福祉の向上と目黒らしさのある地域社会の一層の発展に向け、区民本位の区政運営を貫く決意を新たにしたところでございます。目黒のまちの魅力をさらに高め、「住みたいまち、住み続けたいまち目黒」の実現に向けて全力を挙げて取り組んでまいります。


 まず、本区を取り巻く状況の認識について申し上げます。


 平成十九年度は区制施行七十五周年に当たります。地方自治法施行六十周年でもあります。環境良好な住宅地として発展をとげてきた本区にも、大きな変化の波が押し寄せています。


 まず、人口構造の変化であります。ここ三十数年の間に人口が約三万人減ったのに世帯数は二万世帯増えています。いまや夫婦と子どもがいる世帯は二割に過ぎず、全体の半数近くが一人世帯となりました。未婚者と単身高齢者が一人世帯を増加させ、家族の形を変えてきました。人口構造の変化がもたらす影響と将来予測を的確に把握し、施策を展開する必要があると認識しております。


 次に、財政環境の変化であります。第一次石油危機を境として高度経済成長が終わった後も行政サービスは拡大を続けましたが、それが可能だったのは一定の経済成長があったからであります。しかし、超高齢社会の到来など社会構造が大きく変わる中で、今までとは違った財政環境が生じてきています。三位一体改革とそれに伴う都区財政調整制度の配分率変更の影響などを見極めながら、二十三区の中で最も高い公債費比率や少ない基金残高などに十分留意した健全な財政運営が重要となっております。


 次に、区民の暮らしの変化であります。国を挙げて規制改革、社会保障制度改革、国と地方の改革などが進められております。各種調査を見れば所得の格差拡大、雇用環境の変化に伴う非正規雇用労働者の増加、耐震偽装問題など改革の負の部分ともいうべき事態が区民生活にも影を落としていることがうかがわれます。こうした問題に対応するのは基本的には国の責任であると考えますが、区としても社会保障制度改革や税制改正の影響を強く受ける高齢者や障害者に対して、生活の安心を支えるセーフティネットを充実させる取り組みが必要であると認識しております。


 次に、安全・安心の揺らぎであります。予期せぬ事態が絶えず起こりうるリスクの高い社会の中で頻発する災害や事件は、誰もがその当事者となり得るものとして、区民の間には将来への不安感、安全・安心への関心が高まっています。自然災害や犯罪だけでなく、疾病や生活困窮、食の安全などを含めてすべての区民の生命と財産を守り、平穏な生活を送ることができる環境づくりは行政の基本的な責務であります。自分の身は自分で守る自助、地域で助け合う共助とともに、行政による公助としての施策を充実させ、安全で安心なまちを実現することが急務となっております。


 次に、少子高齢化の進行であります。人口減少社会に入っても当分の間は人口の横ばい状態が続くと予測される本区ですが、子どもが減り高齢者がふえ続ける少子高齢化の進行は、目黒のまちの様相を大きく変えるとともに社会保障、教育、就労、消費動向など区民生活に広範な影響を及ぼすと予想されます。単に子どもと高齢者の問題にとどまらず、地域社会で生活する全区民に影響が及ぶ大きな課題として捉え、必要な施策を推進する必要があると受け止めているところでございます。


 次に、環境問題の顕在化であります。都市化の進展の中で経済性や効率性が重視された結果、みどりの減少、敷地の細分化、雑然とした景観、不燃ごみの増加、放置自転車など将来の良好な生活環境を危うくする問題が起こっています。また、異常気象、熱帯夜が多発しています。二十一世紀は環境の世紀と言われますが、自治体の役割として、地球規模から身近な生活に至るまでさまざまな環境対策に取り組むことが避けられない課題となっております。


 次に、区政運営の基本的な考え方について申し上げます。


 いつの時代も社会経済状況の変化が行政需要を生み出し、行政はサービスを拡大しながら区民生活の変化に対応してきました。しかし、社会経済環境の変化に伴い人々に意識の変化や価値観の多様化が見られる中で、地域社会は新たな課題を抱えています。超少子高齢社会の到来、生活の安全・安心に対する揺らぎ、雇用環境や就業意識の変化、環境問題の顕在化など、かつて経験したことのない変化が起こっています。


 まちづくりもこれまでのような取り組みだけでは対応できなくなってきています。行政サービスの拡大を支える財源が確保できないことも一つの理由ですが、何よりも時代と環境の変化によって区民の意識が大きく変わりつつあります。豊かさの目標が、量から質へ、画一から個別へ、モノの豊かさから心の豊かさへと変わってきました。公共施設などの量的拡大は目に見えやすく、区民にとっても行政にとっても明確なまちづくりの目標とすることができました。しかし、質的な充実は数字にもあらわしにくく、人それぞれの価値判断を含みます。これからのまちづくりは今までとは異なる座標軸をもって取り組むことが必要になっていると存じます。


 私は、その座標軸は人々が何を地域の価値と認め、どのようなまちに住みたいと思っているのかが基本になると考えます。昨年実施した区政に対する意識調査では、本区のまちの印象がさまざまな言葉で述べられ、誇れるもの、期待するものが示されております。まちの価値は都市基盤や公共施設といった社会資本の充実だけで高まるものではありません。人と人とのつながり、いい店やサービスの集まり、時間的・空間的ゆとり、まち全体の雰囲気といったものの充実が必要でございます。ものを重視することから、環境との関わり、人と人との交流やふれあい、ネットワークといった関係を重視するまちづくりが重要になっているということであります。これからは魅力あるまちに人が集まり、そこから新たな文化や産業が生まれるという側面も重要になってまいります。


 「このまちを自分が選んで住んでいる」と自信をもって言える人がふえるほど、地域への誇りや愛着は高まり、まちは魅力的になっていきます。私は、目黒のまちの魅力を高めるための四つのまちづくり戦略が必要であると考えております。すなわち、「安全・安心のまちづくり」「多様なサービスが享受できるまちづくり」「環境の質を高めるまちづくり」「個性あるまちづくり」であります。こうした取り組みを通して、安全性、保健性、利便性、快適性が確保され、住み心地がいいと感じ、住んでいて良かったと心から実感できるまちづくりを進めてまいります。


 十九年度が初年度となる改定実施計画には、地域社会の変化とそれに伴う課題を踏まえて、向こう五年間に重点的に取り組む施策を計上いたしました。こうした施策の着実な推進が区民生活を向上させ、目黒のまちの魅力を一層高めていくと確信するものであります。


 次に、平成十九年度予算案の概要について申し上げます。


 平成十九年度予算は、実施計画の改定初年度として新たな施策を着実に推進するとともに、少子高齢社会への対応などを的確に行うことにより、「住みたいまち、住み続けたいまち目黒」の実現を目指す基本方針のもとで予算編成に臨んだところでございます。三位一体の改革により特別区民税が大きく減収影響を受ける厳しい財政環境のもとで、社会経済情勢に的確に対応し、諸施策を着実に推進して区民福祉の向上を図るため、予算の総額管理を徹底し経費区分ごとの金額枠を設定する新たな予算編成手法を導入して、一層簡素で効率的な行政運営に努め、限られた財源を重点的、効率的に配分したところでございます。その結果、教育、福祉、商工業、環境を初めとする区政の諸課題に積極的に対応できる新年度予算が編成できたと考えております。


 一般会計の予算規模は八百九十六億円余でございまして、前年度に比べ、四十八億円余、五・七%の増となるものでございます。また、特別会計でございますが、国民健康保険特別会計は二百四十二億円余、老人保健医療特別会計は百七十三億円余、介護保険特別会計は百三十七億円余、用地特別会計は四億円余となり、一般会計と四特別会計の合計予算額は一千四百五十四億円余で、前年度に比べ三・七%の増となった次第でございます。予算編成に当たりましては、行財政運営基本方針のもとで、「住みたいまち、住み続けたいまち目黒」の実現を目指す重点施策、具体的には、区民の安全・安心の確保、少子高齢社会への対応、環境問題への取り組みの三項目を定めて、最大限その具現化を図り、さらには行財政改革大綱や年次別推進プランの着実な遂行を通して、簡素・効率的な行政運営を徹底し、可能な限り財源の適正配分に努めたところでございます。加えて、新たな予算編成手法の導入により、予算の重点化と財源の適正配分に留意した結果、財源不足のための基金活用を行うことなく、区民福祉の増進に寄与できる予算を編成することができたところであります。今後とも徹底した歳出の抑制を図りつつ、財源の確保に努め、その結果生じた財源を新たな施策の展開に振り向けるなど、より一層適切な財政運営に全庁挙げて取り組んでいく所存でございます。


 次に、平成十九年度の重要課題と主な施策について申し上げます。


 「住みたいまち、住み続けたいまち目黒」の実現に向けたまちづくりを進めるため、先ほど申し述べました区政を取り巻く諸情勢を踏まえ、安全・安心の確保、少子高齢社会への対応、環境問題への取り組みを、とりわけ重要な課題として定めました。これらは、いずれも現在の区政において緊急に対応が必要な課題であるのみならず、目黒のまちの将来にも影響を及ぼす領域として位置づけ、その課題解決に向けて施策を重点的に推進してまいります。


 第一に、区民の安全・安心の確保でございます。


 まず、災害に強いまちづくりであります。阪神・淡路大震災の惨状は、発生から十二年を経過した現在でも私たちの記憶に深く焼きついております。この大震災から私たちは多くの教訓を得ましたが、大地震等に備えて、ふだんから災害に強いまちづくりを進めていく重要性を改めて学びました。しかし、その後も毎年のように、地震、台風、豪雨などの大規模災害が多数発生し、各地に大きな被害をもたらしております。集中豪雨による局所的な水害など、都市特有の構造に起因する災害も発生しています。災害への備えを確実なものにするための取り組みも進めます。引き続き、道路、公園など、都市基盤整備や防災まちづくり事業を推進するとともに、水防対策の強化、応急対策用備蓄物資の整備などにより、防災力を強化してまいります。また、民間建築物の耐震診断、耐震改修助成や不燃化促進事業等を行うことにより、安全な住環境の確保に努めます。障害者や高齢者など、災害時要援護者の支援体制についても、早急に検討してまいります。区民の安全・安心を脅かす危機は、いつ襲ってくるかわかりません。あらゆる事態を想定し、周到な対策を講じておくことが必要であります。危機の未然防止と、危機が発生したときに備えた体制を整えるため、危機管理を担う新たな組織を整備いたします。


 次に、地域の防犯力を高めるまちづくりであります。幼い子どもが被害に遭う残虐な事件が依然として後を絶ちません。また、高齢者をねらった犯罪被害が毎日のように報道されております。昨年、警視庁は、パトロール体制の強化を図るため、都内にある交番の整理統合を行うことを決定し、本区においては五カ所の交番にかえて、地域安全センターが設置されることとなりました。今まで以上に、区民、行政、警察が協力・連携して地域の防犯力を高める活動を推進することが必要になっております。区民の自主的な防犯活動を支援するとともに、二十四時間三百六十五日の生活安全パトロールを実施して、まちの安全を高めてまいります。特に、子どもや高齢者を犯罪から守ることの比重が高まっていることを受け、学校安全対策アドバイザーの小学校派遣など、学校や通学路における児童・生徒の安全対策を充実させるとともに、公共施設等を活用した放課後の子どもの居場所づくりを進め、安心して遊べる場を提供してまいります。また、ひとり暮らし高齢者等が犯罪や悪質・巧妙化する訪問販売などの被害に遭わないよう、地域見守りネットワークの充実、消費者被害の防止啓発などに取り組んでまいります。


 次に、生活を支える安全・安心の確保であります。暮らしの中では、高齢による生活不安に加え、疾病、失業など、生活を脅かすさまざまな出来事に遭遇し、不安や危機に陥ることがあります。地域コミュニティーの衰退、家族機能の低下が人々の支え合いを弱め、高齢化の進行や雇用環境の悪化が高齢者から若年者まで広い世帯の生活を脆弱化しているとも言われます。高齢者や障害者にとっても、病気や失業したときにも、住みなれた地域で安心して人間らしい生活が保障される地域社会でなければなりません。地域や家族が人々の安全・安心を支えられなくなっているとき、日常生活の範囲に安心できるサービスや仕組みが組み込まれた安心の基盤となるセーフティーネットを充実していくことが重要であります。社会保障制度改革や税制改革により、生活に影響を受ける高齢者や障害者に対して、軽度者等生活支援サービス、通所施設利用促進助成、障害者控除の対象者認定などの対応を図ります。また、高齢者虐待防止、認知症対策を推進するための地域包括支援センターの充実や介護基盤整備事業に取り組むとともに、障害福祉計画に基づき、新サービス体系への移行や施設整備を行います。その他、消費生活の安全、食の安全、住まいの安全など、すべての区民が健やかに安心して日々を送れる暮らしの安全対策を推進します。


 第二に、少子高齢社会への対応でございます。


 まず、多様なニーズに合わせた子育て支援の充実であります。育児支援の環境整備を進めてきたにもかかわらず、出生率は低下の一途をたどっております。その要因としては、非婚化、晩婚化の進行とともに、子育ての経済的、精神的負担が重いこと、仕事と家事、育児の両立が難しいこと、育児支援の制度が不十分なこと、住宅が狭いことなどが指摘されてきました。子どもを産むか産まないか、どんな子育てをするかは本人の選択にゆだねられることであります。しかし、子どもを産み育てることを望みながら、かなえられないのであれば、個人の選択に作用している環境条件の見直しや改善が必要でございます。子育て家庭の経済的負担の軽減策として、小中学生まで対象を拡大した義務教育就学児医療費助成制度の実施、私立幼稚園等保育料助成の拡充を行います。また、仕事と育児の両立支援をさらに進めるため、保育園の改築を行い、定員の拡大を図るとともに、病後児保育の充実、学童保育クラブの整備などを図ります。その他、妊産婦、新生児訪問指導の拡充、子育て情報の発信強化、一時保育の充実など、すべての子育て家庭を対象として、安全で安心して子育てができ、子どもが健やかに成長できる環境整備を推進します。


 次に、子どもの学び、遊び、育ちを支える環境づくりであります。


 子どもは一人の人格として尊重され、成長と自立を支援されながら、次の世代を担う人間として育っていく存在でございます。しかし、子どもをめぐる環境を見渡すと、児童虐待、いじめ、不登校、安全な遊び場の不足など、憂慮すべき状況があります。子どもの危機は地域社会の危機であると言われますが、私も全く同じ思いでございます。子育てと教育は、家庭、学校、地域、行政がお互いに連携・協力しながら、その役割と責任を果たしていかなければなりません。魅力と活力のある信頼される学校づくりに向けて、小中学校校舎の改築、(仮称)学校サポートセンターの整備、学習指導員、小一学級補助教員などの拡充、特別支援学級の増設を行うとともに、特別支援補助教員の配置など、教育環境の整備を進めます。また、子ども条例に基づいた子どもの権利擁護委員の設置、子どもが学校施設で自由に遊べる(仮称)放課後フリークラブの実施、児童館のランドセル来館などを実施して、子どもの健全な育成環境を整備してまいります。


 次に、長寿社会を豊かに生きる、生きがいづくり・健康づくりであります。人生八十年と言われる長寿社会にあって、区民の六人に一人が六十五歳以上の高齢者です。高齢者が人口構成上の多数となる社会では、高齢者がいかに健康寿命を延ばし、介護を必要としない自立した生活を維持するかが最も重要となります。健康を維持し、年齢に関係なく、意欲と活力を持って仕事や地域活動に参加する生涯現役生活が実現できれば、本人にとって生きがいや満足感が得られるとともに、豊かな知識や経験を生かした地域社会への貢献が期待できます。生涯を通じた健康づくりを中心として、疾病予防、介護予防、就労支援の充実に努め、高齢者が地域とかかわりながら、みずからの力を発揮できる環境づくりを進めます。地域で健康づくり活動を行う団体への指導者の派遣、老人いこいの家の整備、シルバー人材センターによる就労を通じた生きがいづくりなどを通して、高齢者の社会参加を促進します。また、公衆浴場を活用した介護予防事業、高齢者介護予防教室など、予防重視型の施策を強化するとともに、介護予防の普及に努めてまいります。


 第三に、環境問題への取り組みでございます。


 まず、良好な生活環境の確保であります。公園の豊かな緑、自由に歩き、憩える快適な歩行者空間、美しい街並みなどは、人を引きつける魅力を持ち、潤いや安らぎを与えます。また、まちの環境は、衛生面などから区民の健康を維持する上で大きな要素となるものであります。快適に暮らせる生活環境の整備は、私たちの生活を豊かにするとともに、良好な環境を次の世代に引き継ぐための取り組みでもあります。公園の整備、学校施設の壁面緑化、道路の保水性舗装などを推進するほか、新たに質の高い緑を創出した施設を対象とした(仮称)みどりのまちなみ賞の創設、地球温暖化防止目黒行動宣言を行い、ヒートアイランド現象や地球温暖化防止への取り組みを推進します。また、良好な景観は区民共有の財産であるとの認識のもと、地域特性に応じた建物・敷地のあり方についての規制・誘導手法を検討し、良好な住環境の保全・形成に努めるとともに、魅力ある景観を形成するための景観計画の策定に向けて取り組んでまいります。


 次に、循環型社会の形成であります。


 生活の利便性や快適さの追求により、環境に対する負荷が増大し、地域温暖化や資源の枯渇など、さまざまな環境問題が発生しています。大量生産、大量消費、大量廃棄により、地球の自然環境が破壊されていますが、人類がもし米国のような生活様式で暮らすなら地球があと二つ、日本のような生活様式なら半個が必要だという専門家の見方があるといいます。豊かさになれた私たちの生活様式が、次の世代の豊かさを犠牲にするものであってはなりません。めぐろ買い物ルールの周知・啓発に努め区民、事業者が一体となって、暮らしや事業活動に根差した、ごみをつくり出さない取り組みを推進します。瓶、缶、ペットボトル、資源プラスチックをごみ集積所で回収するモデル事業、廃プラスチックのサーマルリサイクルモデル収集を開始し、リデュース(発生抑制)、リユース(再使用)、リサイクル(再利用)の3Rに積極的に取り組んでまいります。


 以上の三つの重要課題のほか、社会福祉、産業経済、教育、文化、都市整備などの分野にあっても、行政需要を的確に把握し、積極的に取り組むべき課題については、効果的な事業執行により対応していくこととし、予算案に反映させたところでございます。


 このほか、次のような取り組みを行ってまいりたいと存じます。


 一つは、区制施行七十五周年記念事業であります。区制施行七十五周年を記念する事業として、本区の個性や文化を紹介する記念誌を発行し、区民の皆様が目黒のまちを改めて見直す機会としていただきたいと考えております。


 もう一つは、二〇〇七年問題への対応です。今年から、いわゆる団塊の世代が六十歳を迎え、第一線を退きます。その豊かな経験を地域活動や健康づくり活動など、さまざまな活動に生かしていただく機会が必要です。中高年の地域参加推進講座等の開催や、健康づくり活動地域支援事業などを通して、常に時代をリードしてきたこの世代の人たちと一緒になって、生き生きとした目黒のまちづくりを進めていきたいと存じます。


 最後に、以上の施策の充実に共通する基礎自治体としての取り組みについて申し上げます。


 第一に、開かれた区政運営を推進してまいります。区政が区民の期待にこたえていくためには、区政運営に対して揺るぎない信頼を得ることが不可欠であります。積極的な情報発信を行って説明責任を果たし、区政運営における公正の確保と透明性の一層の向上を図ります。残念ながら、政務調査費にかかわって、多くの批判を受けたことは、予算執行の最高責任者として大変遺憾に存じます。区議会と協力しながら、区民の皆様の信頼回復に取り組んでまいります。


 第二に、平和と基本的人権の尊重を根底に据えた区政運営を行ってまいります。この平和な社会が大きな犠牲の上に築かれたことを忘れず、自治体による国際交流や区民一人一人の草の根交流などを通して、真の友好と平和の実現に貢献してまいります。また、区のあらゆる施策や機会を通じて、人権意識の高揚に取り組み、すべての人がお互いの人権を尊重し合い、個人としての尊厳を持って生きることのできる社会の実現に努めます。


 第三に、行政改革に着実に取り組んでまいります。将来に負担を先送りすることなく、時代の要請に十分対応し得る行財政基盤の確立に努めます。指定管理者の執行状況の評価を行うとともに、直営施設についても安全管理を重視しながら、指定管理者導入プランに基づいた導入準備を進めるほか、事務事業を見直し、施策の選択と重点化を図ります。また、引き続き、職員定数の適正化に努めるとともに、組織整備については簡素で効率的な、わかりやすい組織とすることを基本とし、緊急課題や新規事業等に対応してまいります。


 第四に、区民と行政の協働を進めてまいります。これまで、区民サービスは専ら行政が担ってきましたが、基礎自治体には多様な主体が担い合う地域社会の形成を目指して、地域の団体やNPO、企業などと協働し、地域の実情に合わせた新たなサービスを提供することが期待されています。区民との信頼関係をもとに、地域の課題や目標を共有して、高齢者・障害者福祉、安全・安心、環境など、区政運営のさまざまな分野で協働に取り組むよう努めます。


 以上、平成十九年度の区政運営に臨む私の所信を申し述べました。


 都市化されるはるか昔から、環境良好な目黒に多くの人が移り住んできました。今も落ちついた風格のあるまちとして高い評価は変わりません。こうした雰囲気は、目黒のまちが持っている、かけがえのない価値であります。このまちの魅力が先人の努力のたまものであると同じく、このまちを引き継ぐ未来の区民が、そのさらなる魅力の根源を私たちのまちづくりに見い出すような歴史を刻みたいと存じます。絶えず新たに発生してくる課題の解決に向けて前進しなければならない区政運営には、終着点がありません。前途には少なからざる困難が待ち受けておりますが、時代の先を見据えて区政の進路を選択し、区民福祉の向上に全力を尽くしてまいる所存でございます。議員各位の一層の御指導、御協力を重ねてお願いを申し上げ、私の所信表明といたします。


 ありがとうございました。





○二ノ宮啓吉議長  次に日程第二、代表質問を行います。





 ――――――――〇――――――――





 ◎代表質問





○二ノ宮啓吉議長  各会派の代表から質問の通告がありましたので、順次これを許します。


 十二番今井れい子議員。





   〔今井れい子議員登壇〕





○十二番(今井れい子議員)  自由民主党目黒区議団を代表して質問をいたします。


 平成十八年度の我が国の経済は消費に弱さが見られるものの、景気は回復を続けてまいりました。このような経済状態の中で、目黒区においては、区長所信表明により、平成十九年度における新たな取り組みなどの実現に向けて、行財政運営の方針及び具体的な施策が示されました。ここで、その具現化についてお尋ねいたします。


 第一点目、基本姿勢について。


 区長の基本方針である「住みたいまち、住み続けたいまち目黒」の実現に向けて全力を挙げて取り組んでいかれるということですが、過去三年間に行った主な事業とその結果を踏まえて、どのように評価し、今後の施策にどのようにつなげていこうとしているのかお伺いいたします。


 第二点目、目黒区行財政運営基本方針について。


 第一問、目黒区は財政危機として経常収支比率が平成十五年度八六・四%、平成十六年度八九・一%、平成十七年度八三・七%で、平成十七年度は二十三区の中で二十三位と高水準で推移をしています。そして、公債費比率においても、平成十五年度一一・六%、平成十六年度一三・六%、平成十七年度一三・一%と、平成十七年度、二十三区の中で二十三位となっております。また、平成十七年度現在の積立金残高は百四十五億四千六百万円で、東京二十三区の中で二十二位となっております。そして、一人当たりの起債残高についても二十三区中二十三位で、東京二十三区の中では最下位で財政の硬直化が最も悪い結果となっているのが現状であります。このような公債費比率の高い財政運営を放置することは、財政の破綻の危険が危惧されます。このことから、二十三区の中で最も高い公債費比率や少ない基金残高に対する区長の財政運営についてのお考えをお伺いします。


 第二問、改定実施計画に定める安全・安心なまちづくりについて、区民に実施計画終了五年後の目黒区のまちのゆくえを明確に示した上で、区民とともに安全・安心のあり方を検討していくべきではないかと考えますが、区長の考えをお伺いします。


 第三点目、平成十九年度予算について。


 第一問、平成十九年度重点施策について。


 四つのまちづくり戦略を必要と考え、三項目の重点施策、区民の安全・安心の確保、少子高齢社会への対応、環境問題への取り組みにまとめ予算編成されましたが、四つのまちづくり戦略全体を見据え、どのように施策を進めていくのか、その具体的方策についてお伺いいたします。


 第二問、災害対策について。


 アとして、区長は所信表明で「阪神・淡路大震災の惨状は発生から十二年経過した現在でも私たちの記憶に深く焼きついております。この大震災から私たちは多くの教訓を得ましたが、大地震などに備えて、ふだんから災害に強いまちづくりを進めていく重要性を改めて学びました」と述べております。そこで、平成十八年三月に東京都の「首都直下地震による東京都の被害想定(最終報告)」が発表されました。その災害想定の一つに、東京湾北部を震源としたマグニチュード七・三の地震で、風速六メートル、夕刻午後六時に発生したときの目黒区における被害は、建物全壊が三百五十五棟、出火件数六件、焼失棟数三千七百七棟、死者八十六名、負傷者三千二百三十八名となっております。この被害想定を指標とした地域防災計画の修正については、区長の掲げるまちづくり戦略の一つである安全・安心のまちづくりの実現のためにも急務であると思いますが、その対応についてお伺いいたします。


 イとしまして、備蓄物質や資機材の整備、下水道管直結型トイレの整備とともに、震災復興計画の整備が予定されておりますが、被害想定から判断して、今後、何を重点にしなければならないと考えているのか。また、多くの区民への周知や訓練への参加など、どのように進めていくのかをお伺いいたします。


 第三問、障害者福祉について。


 昨年十月から本格実施されました障害者自立支援法は、その理念として、障害者の種別にかかわらず区市町村を主体とした福祉サービスの提供や就労支援の強化等により、障害者の方々が地域で安心して暮らせる社会を実現することを掲げておりますが、自立支援法が施行されてから予想以上の財政的厳しさに利用者や事業者の財政負担の重さで困っているという声が聞かれますが、目黒区としてはサービスを受けにくくなっている状況はないのかお伺いします。また、目黒区においては、今後どのような方策を重点的に拡充すべきと考えているのかをお伺いいたします。


 第四点目、環境問題への取り組みについて。


 目黒区の魅力の一つは、良好な住環境が挙げられます。今年度、第三十八回の世論調査でも、目黒区に住んでいる理由として、交通や買い物などの利便性や住みなれていることのほかに、緑の多い落ちついた住環境を多くの区民が選んでいます。しかし、最近では、突然、今までになかったような高さのマンションが出現したり、相続などによる敷地の細分化や緑の減少等、目黒区のまちの将来として良好な住環境を危うくするようなケースが顕在化しています。確かに、個々の建物としては規制緩和などにより土地の有効活用などが図れる面はありますが、地域全体として、また目黒区全体のまちづくりの将来を見据えたルールが必要な時期に来ていると思います。区長は所信表明の中で、環境問題への取り組みを区政の重要課題の一つと位置づけ、その中で地域特性に応じた建物・敷地のあり方についての規制・誘導方法を検討し、良好な住環境の保全・形成に努めるとともに、魅力ある景観を形成するための景観計画の作成に向けて取り組むと述べました。そこで、具体的にどのような方法で良好な住環境の保全・形成に取り組んでいくのかをお伺いいたします。


 第五点目、教育について。


 第一問、教育基本法改正から半世紀以上がたち、教育水準が向上するとともに、生活が豊かになる一方で、都市化や少子高齢化の進展などによって教育を取り巻く環境は大きく変わってまいりました。近年、子どものモラルや学ぶ意欲の低下、家庭や地域の教育力の低下などが指摘されており、若者の雇用問題なども深刻化しています。このような中で、新しい基本法では、人格の形成という教育の目的を明確にするとともに、公共の精神や我が国と郷土を愛する態度など、教育の目標が新たに規定されました。今回の改正を受けて、今後、区の教育にどう取り組んでいかれるのかをお伺いいたします。


 第二問、オリンピックの開催は単なるスポーツの祭典にとどまらず、安全・安心、環境、福祉などの先進都市東京を実現させ、東京の未来を切り開く契機になると思います。平成十八年十月二十七日、目黒区議会においてもオリンピック招致議員連盟が発足されました。平成二十八年のオリンピックの開催は東京へと願っているのは、区民・都民の総意なのではないでしょうか。このオリンピックの成功のかぎを握るのは、現在の小学生からのジュニア選手であると思います。このことから、ジュニア選手の競技力向上を図る上には、学校の運動部活動の競技指導が重要な役割であると思います。東京都では、来年度に東京都競技力向上推進本部を設置することを決めました。また、小学生を対象に取り組んでいるジュニア選手育成地域推進事業や国民体育大会選手候補育成にも力を注ぐとともに、ジュニア選手強化事業を拡充する方針を明らかにしました。そこで、目黒区としては、学校の運動部の活動により、まず競技力向上及びジュニア選手の育成強化を含めた取り組みについて、どのように推進していかれるのかをお伺いいたします。


 以上で壇上からの質問を終わります。(拍手)





   〔青木英二区長登壇〕





○青木英二区長  今井議員の五点にわたる質問に順次お答え申し上げます。


 なお、第五点目につきましては教育委員会所管事項でありますので、教育長からお答えいたします。


 まず第一点目、私の基本姿勢についてのお尋ねにお答えいたします。


 我が国をめぐる大きな動き、それは本格的な少子高齢社会、人口減社会に突入したことでございます。既に人口流出、産業の空洞化が進む地方では過疎化が著しく、市町村合併の動きも加速しています。目黒区が継続して維持発展していくにはどうしたらよいか。それが私の目指すまちづくりの方向でございますし、戦略でもございます。目黒は業務商業化も進んでまいりましたが、まちの性格や成り立ちは住宅地を基本としております。多くの区民がいつまでも住み続けられるように、目黒が目指すまちづくりを「住みたいまち、住み続けたいまち目黒」としたものでございます。区民が住みたい、住み続けたいと思うのは、そこに住むだけの価値があるからであります。目黒の価値を高めるために、私は四つのまちづくり戦略が必要と考えています。すなわち、安全・安心のまちづくり、多様なサービスが享受できるまちづくり、環境の質を高めるまちづくり、個性あるまちづくりであります。こうした取り組みを通して、多くの区民が住み心地がよい、住んでいてよかったと心からから実感できるまちづくりを進めてまいりたいと考えております。


 四つのまちづくり戦略を具体化するために、毎年、緊急に取り組むべき課題を設定し、施策を推進してまいりました。区民の安全・安心確保の取り組みといたしましては、耐震診断、耐震補強に対する支援、三百六十五日生活安全パトロールの実施、学校緊急情報連絡システムの導入などがございます。少子高齢化対策の取り組みとしては、介護保険制度改革に伴う基盤整備、学童保育クラブの新規開設、私立幼稚園入園料・保育料の補助拡大、乳幼児医療費助成の拡充、魅力ある学校づくりに向けてのさまざまな取り組みがございます。さらに環境問題への取り組みといたしまして、分別回収モデル事業の実施、東山公園拡張用地の取得整備や街かど公園の整備などがございます。私が区長としての重責を担わせていただいてから三年になります。この間、厳しい財政環境にはございましたが、ただいま申し上げました施策を通じ、住みたいまち目黒の実現の具体化が推進できたものと考えております。今後とも目黒の価値を高めるためのさまざまな取り組みを通じ、多くの区民が目黒に住んでいてよかったと実感できるまちづくりを進めてまいります。


 次に第二点目、行財政運営基本方針についての第一問、高い公債費比率や少ない基金残高に対する財政運営の考え方についてでございますが、平成十七年度の決算数値によりますと、御指摘のとおり、公債費比率は二十三区の中で最も高く、また積立基金の残高は下位から二番目という低水準の状況にあります。この二つの指標だけで本区の財政状況を即断することは適切でありませんが、他区と比べ、この二つの指標の数値が良好でないことは事実でございますので、本区にとって、その改善が課題となっております。


 一般的に、公債費比率が高いということは、公債費に起因する財政の硬直化が進んでいるということでございまして、起債残高の縮減を図ることが必要でございます。本区の場合、起債償還経費の四割余が財調措置されているとはいえ、他区に比べ起債残高が高い水準で、推移しておりますので、その縮減に向けた努力が必要でございます。したがいまして、起債には後世の世代に負担を分担してもらう機能もございますので、その適切な活用に留意しつつ、今後とも可能な限り起債発行額の抑制に努めてまいりたいと考えております。なお、既にお示しした向こう五カ年の財政計画案におきまして、五カ年の起債総額を六十七億円余とし、現行財政計画の四分の一程度に抑制しているところでございます。


 次に、積立基金でございますが、計画的な財政運営を行うためには、一定の積立額を確保することが必要でございます。特に財政調整基金は、一般財源が不足する場合に財源の年度間調整を行う重要な基金でございますので、財政規模に応じた適切な積立額を確保する必要がございます。本区の場合、他区に比べ極端に少ない積立状況となっており、その充実を図る必要がございますので、当面は年次別推進プランの改訂案にも掲げましたが、二十三区平均レベル程度の積立額を確保できるように努めてまいりたいと考えております。いずれにいたしましても、少子高齢化の進展に伴いまして、今後さらに厳しい財政運営が想定されますので、御指摘いただいた公債費比率や積立基金残高にも十分留意しつつ、全体の財政状況を見ながら計画的かつ適切な財政運営に努めてまいる所存でございます。


 次に第二問、安全・安心なまちづくりについてでございますが、災害や不幸な事件が多発する不確実性の高い社会の中で、区民の間には安全・安心に対する関心や将来に対する不安感が高まっています。世論調査や区政に対する意識調査でも、安全・安心に対する施策要望が常に上位を占め、その関心の高さを示すものとなっています。私は「住みたいまち、住み続けたいまち目黒」の実現にとりまして、安全・安心のまちづくりは欠かせないものと考えております。そのため、実施計画の改定に当たっては、緊急に対応が必要な区政の重要課題の一つとして位置づけ、優先的、重点的に取り組むことといたしました。また、十九年度の区政運営の重要課題として定め、その課題解決に向けて施策を重点的に推進していくこととしたところでございます。


 安全・安心のまちづくりは、自然災害や犯罪に強いまちであることは無論、疾病や生活困窮に陥ったときの安全、食生活の安全なども含めて、すべての区民の生命と財産を守り、平穏な生活を送ることのできる安全・安心な生活環境をつくることであると認識しております。家族の機能や連帯意識が希薄化する中で、安全・安心を個人の力だけで確保することには限界があります。また、行政の取り組みだけで実現できるものではありません。やはり、自分のことは自分で守る自助、地域で助け合う共助、行政が対応する公助が三位一体となって、安全・安心のまちづくりを進めていくことが必要でございます。そういった意味で、都市基盤の整備といったハード面だけでなく、区民が防災や防犯面を初め、日常生活のさまざまな場面でお互いに協力し合える地域コミュニティー形成支援など、ソフト面の取り組みも重要になっていると存じます。こうした認識のもと、新しい実施計画では、区有施設や民間施設の耐震化の確保、防災区民組織への支援事業など、ハード・ソフトの両面から優先すべき事業を選定し、安全・安心なまちづくりに取り組む姿勢を強く打ち出すことができたと考えております。これからのまちづくりは、何を地域の価値と認め、どのようなまちに住みたいと思うかが問われています。安全・安心な生活環境は目黒の価値であり、まちづくりの基本となるものであります。こうした観点から、今後とも区民とともに安全・安心のまちづくりに取り組んでまいります。


 次に第三点目、平成十九年度予算に関しての第一問、重点施策についてのお尋ねにお答えします。先ほど、十九年度の区政運営の基本的な考え方につきましては、私の所信を申し述べましたが、社会経済情勢が大きく変化する中で、まちの価値も都市基盤や公共施設の充実だけで高まるものではなく、人と人とのつながり、よい店やサービスの集積、環境の質を高めるといったことが大切になってまいります。こうした認識のもと、四つのまちづくり戦略を具体化するため、十九年度予算におきましては特に三つの重点課題を定め、課題解決のための施策を重点的に推進することといたしました。


 第一は、区民の安全・安心の確保ですが、防災・防犯の取り組みでは、従来の対策に加え、地域の自主的な防犯活動の支援や地域見守りネットワークの充実など、区民、行政、消防、警察が連携して防犯力を高める活動を推進してまいります。さらに、安心して老後が送れる、安心して日々を送れる暮らしの安全対策を推進してまいります。


 第二は、少子高齢化への対応でございます。子育て支援の充実として、義務教育就学児医療費助成制度の実施、私立幼稚園保育料助成などを推進します。こうした施策に加え、十九年度は放課後フリークラブの実施や児童館のランドセル来館など、子どもが学び遊ぶ環境を整備し、少子高齢化の中で安心して子どもを育てられるまちづくりを目指します。さらに就労を通じた生きがいづくりや高齢者介護予防教室等、長寿社会を豊かに生きる生きがいづくり、健康づくりに努めてまいります。


 第三は環境問題への取り組みでございます。近年、景観など都市空間全体の快適性が求められております。地域特性に応じた街並みの規制・誘導手法を検討するとともに、景観計画の策定にも取り組んでまいります。世界的な異常気象やヒートアイランド現象によって、環境問題への関心も高まりを見せています。地球温暖化防止目黒行動宣言を行い、地球温暖化防止の取り組みの輪を広げてまいります。


 こうした質的サービスの充実を中心とした施策は、都市基盤や公共施設の整備と異なり、数字にもあらわしにくく、人によって価値判断も異なります。これからのまちづくりには、物を重視することから、環境とのかかわり、人と人との交流、ネットワークといった関係を重視するまちづくりが大切ではないかと考えます。住むということは、大切な時を過ごす、自分という人間が形成される場を選ぶということでもあります。まちづくり戦略、重点課題への取り組みを通じ、まちの魅力を高め、多くの区民の方が目黒に住んでいてよかったと実感できるまちづくりを目指していきたいと考えております。


 次に第三点目、平成十九年度予算についての第二問のア、首都直下地震による東京都の被害想定を指標とした地域防災計画の修正等の対応についてでございますが、この被害想定は平成九年に東京都が実施した直下型地震の被害想定について、新潟県中越地震や千葉県北西部地震の教訓等を踏まえ、エレベーターの閉じ込めや長時間にわたる鉄道の運行停止など、新たな都市型災害の課題を反映して見直したものでございます。また、被害想定に当たりましては、国の首都直下地震対策専門調査会が想定したマグニチュード七・三の地震に加え、より発生する頻度が高いマグニチュード六・九の地震による被害想定も実施しております。さらに、地震発生の時間帯や風速など複数の条件を設定し、多様な状況のもとでの被害想定を行った点が特徴でございます。


 東京都では現在、この新たな被害想定に基づく地域防災計画の修正を検討しております。本年一月二十六日に計画素案を公表したところでございます。今後、都民意見等を踏まえて計画案を作成し、五月の東京都防災会議での決定を目指しておりますが、今回の大きな特徴は、今後十年以内に達成すべき減災目標を初めて設定したことでございます。例えば建物の耐震化や不燃化、防災力の充実等による死者の半減、避難者の三割減などを掲げております。


 本区といたしましても、発生確率が高いと言われる首都直下地震への備えをより確かなものにするため、具体的な減災目標を設定して防災対策の充実を図ることは極めて重要な課題です。特に減災効果の高い建物の耐震化につきましては、耐震診断の拡充や耐震補強に対する助成など、既に今年度から対策の強化に取り組んでございますが、来年度は新たに耐震改修促進計画の策定を予定しております。また、防災対策の理念や基本方針等を定める防災対策に関する基本条例の制定も検討しているところでございます。このため、本区の地域防災計画の前提として、複数示された被害想定をどのように位置づけるか、また本区の実態に即した減災目標の設定については、これらの計画や条例の検討と合わせ、来年度の地域防災計画修正の中で検討を進め、安全・安心のまちづくりの一層の推進を図ってまいりたいと存じます。


 次に第三点目、平成十九年度予算についての第二問のイ、被害想定を踏まえた震災対策の重点等についてでございますが、本区の被害想定における最大の課題は、同時多発火災による延焼被害と考えております。東京都の新たな被害想定によれば、東京湾北部でマグニチュード七・三の地震が発生した場合、冬の夕方六時、風速六メートルの強い風が吹く条件では、区内の大半が震度六弱の揺れに襲われ、約二千棟の建物が全壊し、約一万五千棟が火災で焼失する想定です。これは、従来の被害想定と同様の傾向で、区内の建物の三分の一が失われる甚大な被害が予測されるところでございます。このため、予防対策として、道路や公園の都市基盤整備、沿道の不燃化、木造住宅密集地区の建てかえ促進など、防災まちづくり事業を推進することが特に重要な課題でございます。また、家具類の転倒防止や住宅の耐震補強など、自助対策の支援に努め、震災による被害の軽減を図ってまいります。


 応急対策につきましては、公助としての備蓄物資や下水道直結型トイレの整備等を推進するとともに、初期消火や救助活動の一層の拡充を図るため、消防団員の確保や防災区民組織の活性化など、共助体制の拡充が課題でございます。特に災害要援護者の支援や帰宅困難者対策の拡充を検討する上で、区内の事業所等との連携、協力関係の強化が不可欠と考えております。さらに地震による甚大な被害が想定される中で、迅速な住宅再建や市街地の復興を実現し、一日も早く区民生活の再建や安定を図る必要がございます。


 本区では昨年度に震災復興マニュアルを作成するとともに、今年度は目黒本町・原町地区を対象とした震災復興模擬訓練を実施いたしました。今後、これらの取り組みの成果も踏まえながら、震災復興本部の設置に関する条例や都市復興の手続等に関する条例など、震災復興対策の整備に努めてまいります。なお、各種の事業や訓練の実施に当たりましては、区報やホームページ等のほか、該当地域での説明会など、きめ細かな周知に努めてまいります。また、訓練等に多くの区民参加が得られるよう、訓練内容の工夫や、小中学校と連携してPTAの参加を促進するなど、取り組みを強化してまいりたいと存じます。


 次に第三問、障害福祉についてでございますが、昨年、施行された障害者自立支援法では、共通の制度による三障害の福祉サービスの提供、所得に応じた応益負担の導入など、さまざまな制度改革が行われております。このような中でサービスを受けにくくなっている状況はないかとの御質問でございますが、通所施設の例で申し上げますと、全国レベルでは平成十八年三月から十月までの累計として、利用中止の割合が一・一九%、利用抑制の割合が四・七五%である一方、利用者数は八・五三%の増加という厚生労働省の調査発表がされております。本区では現在のところ、利用者負担を理由に利用を中止したという報告は聞いておりません。利用者の応益負担導入についてはさまざまな御意見をいただいているところでございますが、サービス全体で見ますと、これまでの利用状況と大きく変わっていないと判断しております。


 次に、障害者に対して今後どのような施策に取り組んでいくのかということでございますが、国は制度改革へのさまざまな意見に丁寧に対応するため、法の基本となる枠組みを守りつつ、利用者負担のさらなる軽減を初めとするもう一段の改善策を講じ、制度の着実な定着を目指すこととしております。本区といたしましては、国が示す改善策への対応を図るとともに、各種事業の新体系への移行と、これまで積み重ねてきた施策の充実を進めてまいりたいと存じます。具体的には区立通所施設の新体系への移行、新規開設の東が丘障害福祉施設の円滑な事業運営、共同生活の場としてのグループホーム等の確保、委託事業としている就労支援事業の充実・強化、就労移行支援を目指す新たな訓練施設の確保など、障害者の生活を支える地域基盤を整備・拡充してまいります。また、区立通所施設の新体系への移行に際しては、利用環境が大きく変化することを勘案し、利用者の利用促進と自立支援を目的に、区独自の激変緩和策を講じてまいります。いずれにいたしましても、障害者自立支援法が目指している、障害者が地域で安心に暮らすことのできる社会の構築に向けて、サービス利用状況の把握に努めつつ、本年度策定する障害福祉計画に基づき、地域生活への移行推進や一般就労への支援強化を柱とした各種の取り組みを展開してまいりたいと存じます。


 次に第四点目、環境問題への取り組みについてでございますが、目黒区に住み続けたいという区民意向は約九四%と大変高く、それを支える良好な住環境は区民共有の財産として、今後とも保全・形成に努めることが区政の大きな課題の一つであると考えております。まちづくりの課題を解決し、良好な住環境を保全・形成するためには、住宅地や商業地など、それぞれの地域特性に応じた総合的なまちづくりを区民、事業者、行政が連携・協力して推進する必要があります。また、あわせて、行政としては、都市計画マスタープランに基づく将来都市像を見定め、施策を順次実施していくことが必要であると認識しています。区では、これまで緑の保全や環境対策などを進めるとともに、平成十六年度の用途地域等一斉見直しでは、住居系用途地域に絶対高さ制限を指定し、また第一種低層住居専用地域で敷地面積の最低限度を指定するなど、住環境の保全及び形成に努めてまいりました。しかし、建築物に対する規制緩和や人口の都心回帰を背景とした住環境の高まりなどから、区においても高層マンションの建設が行われるなど、周辺の住環境への影響もあらわれております。一方、いわゆるミニ開発もあり、敷地の細分化が懸念されております。また、十六年度には景観法が制定され、良好な街並み景観の形成に向けた取り組みがこれまで以上に求められるようになってきております。


 そこで、区では現在、土地利用の現況調査を行っており、これらの結果も踏まえ、地域特性に応じた建物や敷地に関する規制及び誘導のあり方、さらに良好な街並み景観形成の方策について体系的に整理した上で、都市計画法や建築基準法、あるいは景観法など、さまざまな制度を活用しながら良好な住環境の保全・形成に組んでまいります。また、検討を進めるに当たっては、既存建物や商業・業務地での規制・誘導のあり方など、区民や事業者の理解を得られるよう配慮しながら検討してまいります。


 以上お答えとさせていただきます。





○二ノ宮啓吉議長  大塩教育長。





   〔大塩晃雄教育長登壇〕





○大塩晃雄教育長  今井議員の第五点目、教育については、私からお答え申し上げます。


 まず第一問、教育基本法の改正を受けて、今後、区の教育にどう臨んでいくのかについてでございますが、昨年十二月、昭和二十二年に制定された教育基本法が六十年を経て初めて改正されたところでございます。改正教育基本法では、これまでの教育基本法の普遍的な理念は大切にしながら、科学技術の進歩、少子高齢化、国際化など、教育をめぐるさまざまな情勢の変化にかんがみ、教育の目的や目標が整理され、公共の精神、自律の精神、生涯学習、家庭教育など、今日求められている教育の理念などが新たに規定されたところでございます。


 教育委員会では、これまで、教育委員会教育目標及び基本方針を教育行政の基本に据え、子どもたちの生きる力をはぐくむ学校教育の推進や、豊かな生涯学習社会の実現を目指した学習、文化、スポーツの振興に努めてまいりました。改正教育基本法の改正点を踏まえた上で目黒区の教育目標及び基本方針を見てみますと、教育目標に掲げた豊かな人間性をはぐくむ教育の推進、また基本方針に掲げた、みずからを律し社会に貢献する態度の育成、地域に生きる自覚や愛着をはぐくむ教育の充実、家庭教育や芸術文化の振興などは、改正教育基本法の新たな理念や目標の考え方がおおむね含まれているものと認識しております。また、教育委員会では既にめぐろ学校教育プランの改定や特別支援教育推進計画の策定を進めるなど、教育基本法の改正を含めた教育改革の流れに対応した教育施策の展開を図ってきているところでございます。


 現在、国では今回の教育基本法の改正に伴って、学校教育法などの改正や学習指導要領の見直しが進められており、こうした動向も視野に入れながら区の教育目標及び基本方針について、それぞれ平成十三年、十四年に決定したものでもございますので、必要な見直しに取りかかろうと考えているところでございます。今後とも教育委員会の施策や学校の教育活動などにおきまして、改正教育基本法の趣旨や理念が生かされるよう努めてまいりたいと考えております。


 次に第二問、オリンピック開催を展望した学校の運動部の活動によるジュニア選手の育成強化についてでございますが、二〇一六年東京オリンピック招致活動は、昨年十一月に東京オリンピック招致委員会が設立され、平成二十一年十月のIOC総会での開催都市決定に向け、これから招致活動が本格化するところでございます。目黒区議会におかれましても、二十三区でいち早くオリンピック招致議員連盟を発足させ招致活動に取り組まれていることに対しまして、改めて敬意を表するものでございます。二〇一三年開催の東京国体や東京オリンピックに向けて、ジュニア選手の競技力向上につきましては、基本的には学校、地域スポーツクラブ、競技団体、体育協会などの連携による生涯スポーツの振興が大切であると考えます。その中で、地域におけるジュニアスポーツの普及・振興と選手の発掘・育成を図っていくべきであると考えます。ジュニア選手の育成につきましては、東京国体や東京オリンピックに向けた選手育成強化策として、十八年度から東京都におきましてジュニア育成地域推進事業が新たに実施され、ジュニアを対象としたスポーツ教室や大会、強化練習などの開催に対し、東京都教育委員会を通じ、各区市町村体育協会に一地区百万円が交付されております。目黒区におきましても、六つの協議種目が実施されたと伺っております。さらに、十九年度のジュニア育成地域推進事業は、一地区二百万円に交付額が増額され、その取り組みを強化する予定となっております。また、東京都において、東京都競技力向上推進本部が十九年度設置され、そこで指導体制の充実や運動部活動との連携など、総合的な選手強化支援策が整備される予定となっております。お尋ねの学校の運動部の活動によるジュニア選手の育成につきましては、このような東京都や目黒区体育協会の動きと連携しながら、今後とも学校の運動部の活動によるジュニア選手育成を初め、地域を基盤とした競技力向上のために取り組んでまいりたいと思います。


 以上、お答えとさせていただきます。





○十二番(今井れい子議員)  何点か再質をさせていただきます。


 一点目は、区長の基本姿勢の中で、いろいろな問題出していただきましたけど、取り組みなどをお聞きいたしましたけども、その中で個性あるまちづくりという部分が、どのような個性あるまちづくりなのかということが、ちょっとわかりづらいところがありますので、ちょっとそこのところを教えていただきたいと思います。


 次の公債費比率のところは、積み立てなど充実を図って二十三区に近づけていくように考えていくということですので、これは期待をしておりますので、これは結構でございます。


 それから第三点目の一のところで、重点施策の中で、これから放課後のフリークラブ、それからランドセル事業ですか、ランドセルひろばということが決められるわけでございますけれども、これをちょっとお聞かせいただきたいと思うんですけれども、ランドセルひろばの事業として、十九年度、教育委員会がこれを行うようなんですけれども、ランドセルひろばの実施につきまして、けがに対応するために傷害保険に加入するということですが、この傷害保険はどのようにかけられるのか。それと、それは一度帰宅せずに参加する児童がございますね。その方は登録制ということですので、その登録した方の部分だけをかけるのか、また一度帰宅して参加する児童に対してはどうなのかという部分、細かいところは予算で聞かせていただきますけれども、ちょっとそこのところをお聞きします。


 それから障害福祉のところで、目黒区は大きく変わっていないということですけれども、変わっていないということは家族に負担というのがすごく出てくるんではないかなと思いますけれども、そのところはどういうふうにお考えになっておられますでしょうか。


 それから災害対策について、先日二月二十七日の火曜日に区民センターホールで防火防災講演会がございまして、私もそこへ出席をさせていただきました。その中で、神戸市の犠牲者を対象とした兵庫県監察委員の調査ということの報告がございまして、犠牲者の八六・六%がアパートを含む自宅で亡くなっていたということ。それで、その犠牲者の過半数は六十歳以上であったということですが、それは六十歳以上という方はとっさの行動ができなかったりとか、足腰が弱く日本家屋で一階に住んでいらして一階が壊れた事例が多かったということが原因であるということを言われておりましたが、ただその一方、二十歳から二十五歳の若い世代の方々が当時の人口比率では、かなり高い例が見られまして、彼らは神戸以外の地域から神戸に来て勉強した大学生や大学院生、そして若い働き手の方であったということです。それで、脆弱なアパートに住んでいて、それが壊れて亡くなってしまったということ。若い世代が耐震性の低いところに住んでいて、こういう事故に遭ってしまうということは、これから次代を担う若者がこういうことになってしまうというのは、本当に残念な状況であったということを話されておりました。


 そういう中で、先ほども答弁の中で耐震診断とか建物の不燃化促進をしていくというお話がございましたけれども、やはり区長の所信表明の中で、大震災などに備えてふだんからの災害に強いまちづくりを進めていくと言われているわけですので、そういう中で目黒区には、この不適格な建物というのはどのぐらいあって、やはりこういうことにならないような対策をしていかなければいけないと思いますけれども、そのことを区長にお伺いいたします。


 それからもう一点は、やはり災害が起きたときに自分の最も大切なものを失ってしまわないためにも、やはり区民一人一人の意識を高めることが必要であると思います。そういう中で、先ほどもいろいろお答えいただきましたけれども、各地域で、もっと区民の方々と、それから学校、地域の方々との連携をとった災害の、防災訓練でもいいんですけれども、そういうことを日々していかなければ、これはいけないんではないかなと思いますが、その点はいかがでしょうか。


 それから最後に、ジュニアの育成というところで、十九年度から体育協会に百万円から二百円の予算がついたということでございましたけれども、これは下の方へどういうふうに体育協会からおりていらっしゃるのか。ちょっとよく、これ皆さんわからないんじゃないかな、体育協会に百万円出ていて、そういうジュニア育成をしているということは。どのような、皆さん知ってらっしゃるのか、私だけが知らないのかどうかわかりませんけれども、やはりそういうことをもっと広めていただいて、ジュニアの育成に努めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。済みません。時間がなくなってしまいます。





○青木英二区長  不適格な建物の割合は、後ほど所管から答えていただくようにしたいと思います。


 まず最初、目黒の特色あるまちづくりということでございますが、これは基本的には目黒というのは、私も先ほどお話し申し上げましたように、住宅地が点在をしているということはまず一つ、これは特色でもあると思います。同時に、ただこの住宅地ですが、十四・七平方キロメートル、同じようにこれは住宅地でないわけでございます。私どもは、先ほどもちょっと所信表明でも申し上げましたが、今、現況調査をかけてございますので、これを一回きちんと整理した形で、例えば自由が丘と目黒本町とは同じ目黒区内でもあるわけですが、相当差異があります。こういった中で、それぞれの住宅地が主ではありますけれども、それぞれの地域としての地域特性に合ったまちづくりというのをこれから進めていく必要があるだろうという、その現況調査も今かけているところでございます。


 フリークラブは教育長からお願いしたいと思います。


 それから、先ほど変わりがないと言ったのは、利用する方々の、多分、数的な数が変わりがないということを申し上げました。確かに応益負担、利用料とそれから所得に着目をして応益負担が入っていることは事実でございます。私どもは一つのセーフティーネットの一環として、これも先ほど所信表明の中で述べさせていただきましたが、区立のこういった通所施設をできるだけ活用していただく、促進のための助成というのを今回、十九年度、今、議会にもお示しをさせていただいておりまして、できるだけ、この利用していただく数が落ちないように私どもも努力をしていきたいというふうに思います。


 それから、先ほどの防災の講演です。たしか目黒先生のお話だったというふうに私は、出ておりませんが聞いてございます。参加した人から聞いた話ですが、一番重要なのは日々の水とかそういうものも大事だけど、それ以上に家が壊れることによって多く亡くなったということで、その耐震に特に力を入れるべきだというお話があったというふうに仄聞してございます。そういう点で私ども、この耐震の今年度行っている診断、さらにはそれを受けての改修、これは非常に重要な課題だというふうに私どもは思っておりますので、今後さらに充実してやっていきたいというふうに思っております。不適物については後ほどお話を、数字がわかればさせていただきたいというふうに思っております。


 それから参加のPRでございますが、これも私どもにとっては最大の課題でございます。自助、共助、公助、この三位一体の中でこの対策はされていくわけでありますけれども、やはり一番大事なのは自助ということになります。私ども特に参加者が固定をしているケースも非常に多いので、これも先ほど答弁させていただいたように、例えばPTAの方々にお声をかけるというのは一つの方法かなというふうに思っているところでございます。


 それから、不適格な建物につきましては三〇%という数字でございます。


 以上です。





○大塩晃雄教育長  ランドセルひろばに係ります損害保険のことでございますが、これはランドセルひろば、現在、教育委員会といたしまして案をつくって、関係者の意見を聞きながら最終的に固めて、五月連休明けぐらいから実施しようと思って、今取り組んでおるところでございますが、ランドセルひろばにつきましてはお尋ねのとおり、端的に言いますと、現行行っております学校ひろばに安全指導員をつける、遊びをより活発にやってもらうということで、プレーリーダーをたまには派遣するとか、そういったことを考えてございます。ただ、現在の学校ひろばと一番違いますのは、ランドセルを置いたまま、その学校の子どもはそこで五時ぐらいまで遊べるということでございます。これを実施するに当たりまして保険もかけるわけでございますが、校庭で遊んでいる子ども、その場に対して、けがをしたときなんかに治療費とか出るというふうな保険でございますので、一人一人の子どもに対して保険をかけるというものではございません。そのランドセルを置いたまま遊ぶ子どもについては、最初、登録というような言葉を使っておりましたが、やはり若干、誤解を招く点がありますので、事前の届け出が必要だというふうな形にしていこうかなと思ってございます。


 それから教育に関します二点目の、体育協会の方におりてきております一地区百万円、今度二百万円になるわけでございますが、これは東京都の体育協会から目黒区体育協会の方に来ておりますので、私どもも詳細に把握しているわけではございませんけれども、体育協会に加盟している団体に対して、その補助金、お金の趣旨に照らして、小中学生の選手を強化するような教室あるいは強化練習の場ということで六つの団体が手を上げて、それぞれ実施されたというふうに聞いてございます。先ほど答弁で申し上げましたように、今回それが二倍になるということでございますので、これは一応、体育協会の加盟団体の中で使われているということでございますので、これは体育協会の中で、透明性のあるような形で募集をし、そして事業を実施していくような、そういった趣旨につきましては、改めて伝えていきたい、そのように考えてございます


 以上でございます。





○二ノ宮啓吉議長  今井れい子議員の代表質問を終わります。


 次に、二十一番つちや克彦議員。





   〔つちや克彦議員登壇〕





○二十一番(つちや克彦議員)  私、つちや克彦は、目黒区民会議、民主系会派の代表として、質問をいたします。


 区長の所信表明につきまして、まず率直に申し上げますと、来年度以降実施する計画を順次挙げていると感じさせるものが強くありまして、区長御自身の姿勢、目黒区を今後どうしていくかという姿勢が、余り見えてきてません。実施計画の方も新たに改定されたところでありますが、その施策それぞれを見ていると、縦割り的な各所管の課題が積み重なって記載されている、そんな印象があります。個々の問題の解決、また個々の計画の実現、これも重要です。しかし、それだけではなく、私としてはですね、政治家である区長が、政治家として、区民とどのようにつくっていくのか、目黒区をつくっていきたいのか、どういうふうにしていきたいのかということを考えていただきたい、また主張していただきたいと感じるところでございます。


 私は、政治家と区民の関係というのは、医者と患者の関係に近いと考えております。医者は患者が治ろうとする力に手助けすることで、患者の病気を治すものです。政治家は住民が正そうとする力、治ろうとする力に手を貸して、フォローする仕組みを整えていくことで、問題解決を行っていくものだと考えます。ですから、おのずと、治ろうとする、正そうとする区民に、政治家である区長が指し示すべきは、治療方針となる、より広い、全体的なビジョンではないでしょうか。


 特に昨今、景気回復していると言われながらも、まちの中の声では、先行きに閉塞感を感じる、ワーキングプアというような、働けど働けど我が暮らし楽にならざりという風味で嘆く声も聞こえてきます。同一労働・同一賃金の原則も守られておらず、努力した人に努力の成果に見合う報酬が与えられない。これはバブル時代と似ており、株取引など、虚業に多くを頼っている景気回復基調であるためではないでしょうか。


 そのような中、政治や行政は、将来への夢、希望を感じさせる、そんな施策、姿勢が求められるのではないでしょうか。そのためにはまず、区長御自身が理想とする、住みたいまち、住み続けたいまちに加えまして、住み続けられるまちをどうやって築いていくのかという対策、そういう目指していく目黒区の将来像を明確に示す必要があるのではないでしょうか。


 そこでお伺いいたします。一、区長が築きたい目黒区の将来像について、コミュニティー、ハードウエア、ソフトウエアの三つの視点からお答えいただきたい。


 (1)地域コミュニティーを築く方針について。


 行政と住民の協働を進める上では、住民主体、地域主体で問題提起できる環境、解決の道筋をフォローする仕組みが必要となります。住民主体での地域社会を実現する。言葉で言うのは簡単です。しかし、目黒区においては、この人口構造というものが壁になると考えられます。区の約半数を占める一人世帯、限られた短期間、住んでいる一時期に地域のコミュニティーに参加する、これはメリットがなければ参加していただけません。住民の約半数が常に参加しないなら、それは地域コミュニティーとしてはいかがなものなのでしょうか。


 住みたいまち、住み続けたいまちを築くならば、人と人とのつながりを重視する必要があるのは自明です。長期的に住んでいる方々が中心となりつつも、入れかわりはあるけれど、常に人が集える、集いたくなるコミュニティーを築いて、より多くの住民が互いに協力できる体制をつくる努力が必要なのではないでしょうか。町会、自治会、住区住民会議など、既存コミュニティーが高齢化していること、ここにできる限り若い人たちを取り込んでいくというような形を頑張ってやっております。その中で、一人世帯の参加を促していくためには、目黒区としてはどういうような協力ができるのかということを考えて、表示していくべきではないかと考えます。それは結果として、地域の目という安心・安全を築くために役立つ方向にもつながります。一人一人が顔見知りであり、声をかけ合える、そんなコミュニティーを築いていくならば、災害時にも円滑な対応は可能となりますし、常日ごろの子どもの安全、空き巣などの犯罪の防止にも、もちろんつながります。


 区長としてはこういう点について、どのように考えておられるんでしょうか。


 (2)都市環境保全の計画的な運用について。


 都市の将来像を描く際に必要なのは、容易に変化しない都市計画、環境保全に加えまして、建築物の交通整理というものが必要になるんではないでしょうか。建物は一度建設したら、何十年はそこにあり続けます。特に、目黒区の一人世帯が増加しているのは、交通の利便性などにも加えまして、住む場所として一人用世帯の建物がふえつつあることも原因の一つではないかと考えられます。区内のワンルームマンションなどがふえつつあることは、将来的にどのような影響を及ぼし得るかを考え、人口減社会で都市部のワンルームマンションがスラム化するなど、懸念されていることなども踏まえ、いろいろと、どのように考えておられるのかを教えていただきたい。


 建設以前から建設規制的な、誘導規制ですね、こちらもあります。しかしそれと同時に、住み続けたいまちをつくるならば、住み続けられる環境を用意しやすくなる、しやすくさせるというような視点も重要なのではないでしょうか。例えば私と同世代の人間が声をそろえて言うことは、目黒区の物件は高いということです。生活環境として見たとき、大田区、品川区、世田谷区に、家族用で住居を購入する方が多数おられます。目黒区に住み続けたくても、住み続けられない。夫婦ならまだしも、子どもができたら引っ越さねばならない。そんな状況が多いんです。住宅の価格は供給量により変動します。少ない商品を多くの人々が欲するなら、それは価格が高くなるのは当然です。なら、民間事業者が、家族用の住宅を多く供給することができるならば、結果として住み続けられるまちになっていくんではないでしょうか。確かに、建設してほしくない建物を規制するという、その建築規制は重要なのですが、それだけでは足りないのではないでしょうか。


 また、区が求める人口構造のビジョンがあるならば、それに対応した、建築してほしい建物を建築したくなるような制度というのが必要なのではないでしょうか。例えば、建ぺい率や容積率にかかわっての建設の誘導などもあるでしょう。家族向け、あるいは高齢者福祉住宅、または医療施設を併設する高齢者向けマンションなどの優遇措置とか、そういうようなことも考えられるんではないでしょうか。より多くの区民が、住みたいと思えば住み続けられるまちとするために、区長としてどのように進めていくビジョンがあるのかということを、お伺いいたします。


 (3)安心・安全な道路、歩きたくなるまちづくりについて。


 道路は歩行者のためにあります。歩行者優先というように、道路行政の根幹は常に変わりません。しかしながら、抜け道マップなども最近は出ておりますが、見ればわかるように、幹線道路の渋滞を避けるために、細い道路を大型のトラックが抜けていくような事例が多数見られるようになっております。細い道に大きな車が通るなら、歩行者は常に危険にさらされます。危険な道路を歩きたくなるでしょうか。必要がない限り歩きたくない、そう感じるのが人情ではないでしょうか。特に、今後も進んでいく超高齢社会では、交通弱者である歩行者への心遣いこそが、活発なまちをつくるための必要条件ではないかと考えます。


 生活しやすいまち、安全なまちの実現には、自動車が走りやすい街並みよりも、歩行者が歩きやすい街並みこそが必要だと考えます。現在の道路を、一体どれだけの高齢者が積極的に歩きたくなるでしょうか。あるいは、子どもたちが外で遊びにくくなったのは、これは何のせいでしょうか。道路が歩行者にとって優しくない、そういう環境になってきているからではないのでしょうか。歩く人が減る、それは人の目が減ることにつながります。これは大問題です。都市の道路が、都市部の道路が、開かれた密室、地域の目が届きにくい場所になりつつあるのは、安全な小道、安全な道路というのが減りつつあるからなのではないでしょうか。介護予防の観点から、出歩きたくなる道路環境をつくらない状態で、よく歩いて健康増進をしろと勧めるのは、いかがなものでしょうか。子どもの健康ということで、外で遊べと言いつつ、身近で、家の前で遊ぶことすら難しいような状況というのは、どういう状態なんでしょうか。地域の安全として、地域の人々がもともと余り歩きたくないというような状況でありましたら、どこまで安全が守られるのでしょうか。


 歩きやすい環境、歩きたくなる環境を、道路という生活に密着したところで築いていく、これはいろいろな意味でのプラスがあると考えます。歩くことで環境美化意識の啓発にもつながる部分はあるでしょう。歩いているからこそ気がつく道端のごみや、また落書き、捨て看板、いろいろございます。そういう問題意識を啓発することだって、考えられるんではないでしょうか。区長が提唱している電線類の地中化も、こういう観点を含めた上での施策だと考えておりますが、安心と安全はまず身近な空間、だれもが使う空間から創出していくべきではないかと考えますが、区長としての御見解はいかがでしょうか。


 (4)未来の地域福祉を見据えた次世代育成について。


 子育て環境の充実、教育環境の充実は目黒区の将来像の根幹となるものです。教育は国家百年の大計といわれます。それを実現するのは、地域サービスである目黒区の仕事でしょう。こういう将来への投資は、どうしても続けねばなりません。行財政改革の観点から考えても、予算を余りふやさずにサービスは常に向上させていく、そういう姿勢が必要になります。子どもに接する職員らの研修を含めた人材育成、またあるいは、よい人材が集まりたくなるような環境を整えることが必要でしょう。地域に回帰してくる団塊の世代なども巻き込んで、いかに効率的かつ実際的なサービスの拡充を、行政主体にこだわらず行っていくかを考えるべきでしょう。例えば、子育て支援という観点であるならば、企業による子育て支援を行政が後押しするなども、一つの考え方だと思います。サービスを受ける区民が、サービスを受けやすい環境をつくる。環境のすべてを目黒区自体が用意することはできません。そこで、環境をつくるために、いろいろな協力者を募るというのは必要でしょう。次世代を育成するという観点に立ち、子どもの生育環境、教育環境を含めて、どのような姿勢で臨むのか、そういう全体的なビジョンを伺います。


 次に、行財政改革と民間活力の活用を実現するための方針を伺います。


 (1)特区活用の方針について。


 改革に必要なのはビジョンと実現する意思です。そこには必要とあらば特区活用までしようという決意も含まれます。目黒区では多くの施策を実行する際、この特区の活用についても、よく検討していると聞き及びますが、特区を活用した、活用を申請したという事例は聞いておりません。検討している最中に、特区でなくてもできるようになったという事例も幾らか聞いておりますから、施策実現で特区というものにこだわる必要はないとも思いますが、あえて伺います。区長としては、施策の実現に必要とあらば、積極的な特区の活用まで考えておられるんでしょうか。それとも、基本的には特区などというものを活用する意向は少なく、既存法制度の中で安心できる順当な、言い方を変えれば冒険をしない行政運営を基本としておられるんでしょうか。区長の改革に向けた姿勢として伺います。


 (2)区民対応サービス能力の積極的な向上について。


 区民が実感できる行政改革には、窓口対応能力の改善が必須でしょう。来年度完了する内部情報システム改修などにより、人的資源に若干余裕が生まれてくるのではないかと考えられます。その人的な余裕をサービス向上に活用する方向を考えねばなりません。公務員は公僕です。住民にサービスを用意するために働いています。つまり、公務員はサービス業であるという自覚を持つ必要があると私は考えます。サービス業とはつまるところ、心を感じさせることです。心を感じさせる対応というのは、比較的年をとった方の方が、しっかりと持っているように見受けられます。若い世代では、公務員という仕事をしているような意識が垣間見える気がいたします。むだがなく、間違いがない優秀な職員は多数います。しかし、心が感じられるサービスへの姿勢が、余り見えてこないんです。


 団塊の世代の大量退職は、区の職員にも訪れます。民間よりは若干おくれるようですけれども、そういう退職の前に、区民対応という能力をしっかりと継承していく必要があるのではないでしょうか。個々の職員の接遇能力の向上の施策は、ここ何年も、私の一般質問などで主張させていただきました。しかしそういう個々の努力に加えまして、大きく組織的に、「行政機関というものが区民全体の利益を守るためにある」という原則と自覚をさらに醸成していくべきだと考えます。


 残念なことに、全体のためだから個々の区民の対応ではそこまで気を使わないというように、そう感じられる対応をちらほら耳にすることがあります。


 個々の対応が積み重なって、全体の対応を印象づけます。受けとめる側の気持ちを心で感じ、誠意をつくす、そういう姿勢を行政全体であらわしていくためには、どのように考えておるのか、区長として心が感じられるサービスをいかに実現していくのか、それを伺います。


 (3)NPO法人の積極活用による官民連携について。


 行政改革で推進するべきものは、経常経費の削減を初めとして、新規施策での予算増加を抑えることなどもあると思います。そこで、NPO法人を活用して改革をしていくことについては、どのようにお考えなのかを伺います。NPO法人(非営利特定法人)というのは、営利企業よりも安定性がないと言われがちです。それは行政機関と契約をする際に、また指定管理者として選定する際にも、若干の壁となっていると聞き及びます。もちろん、しっかりしたNPO法人の場合ですが。目指すところは行政機関と似ているのではないかと感じます。営利ではできない、余りやりたくないことに携わっている場合が多く、本質的な部分では、営利企業よりも、理念も含めて連携しやすいのではないかと感じるわけです。NPO法人というのは、経営的にはもともと予算も少ないこともありますから、少ない予算で大きな効果を上げるという、実際的なことを常に行っているように感じます。これは、行政機関としてもしっかり学ばなければならない姿勢の一つだと思います。そういう考えに立つならば、NPO法人は連携しやすい対象、協働的な意味でも、また公設民営などいろいろな視点からも、活用しやすい対象であると考えます。


 今まで、NPO法人活用に積極的に見えないのは、継続性・安定性への不安が中心になるのかも含めて、伺います。もし、安定性でNPOの活用を避けているのであれば、それは区民との協働なども含めまして、住民との協力関係でも積極的に推進する気がないというふうにも感じられてしまいます。今後の、NPO法人活用に向けての明確な方針はどのようになっているのでしょうか。


 (4)コミュニティー育成、区民団体育成の方針について。


 これまで質問してきた内容のすべてを包括して考えますと、やはり大もとであるコミュニティーの育成、区民団体の育成が最も大切な部分であると行き着きます。


 行政機関主導で施策を実現するのは、有り余る予算がない限りできません。ならば、協力者を広く多く集める、そこに行き着かざるを得ないんです。例えばまちづくり、必要なのは、住民の協力です。住民主体で行わないまちづくりは、大抵うまくいきません。その対話の中で築かれるコミュニティーというものを育成していくこと。また、協働事業が可能な区民団体が育ちやすい環境を整えていくこと。これらが必要なのではないかと考えます。


 団塊の世代が地域に大量に回帰してくる。このタイミングは、地域社会の活性化に生かしていくべきでしょう。タイミングを生かすには、即時即時の対応が必要です。そのためには、行政もフットワークを軽くして、即断即決ぐらいの姿勢で臨まねばなりません。各所管、縦割りで行政課題を考えるのではなく、各所管が連携して、そういう人材の情報や、区民の意見を生かしやすい仕組みづくりを考えていく必要があるのではないでしょうか。団塊の世代、退職していく方々へのアンケートなどで、まだまだ現役よりもよっぽど自分の方が力があるという自信と気概を持つ方は、大量におられます。そういうエネルギーを生かすために、行政機関としては、積極的に人材の情報を集められる施策が必要なのではないでしょうか。以前、ボランティアなどは社会福祉協議会、就労相談はワークサポートめぐろ、あるいはシルバー人材センターなど、それぞれで実行すると答弁をいただいたこともあります。しかし、それは行政機関の都合で、窓口を複数に分けているだけにしか、私には感じられません。


 とある自治体では、あえて多くの人が集まるスーパーの中などに、また往来の多い場所に窓口をつくって、非常勤を数名、営業時間内に交代で待機させ、ボランティアを受け付ける。また、そういう団体からのボランティア募集の受付、そしてそこに対応する方々の受付をする。生涯教育などのイベントの掲示などを行う。参加したい人からの申し込みを受け付ける。そういうマッチング作業を行政機関がやっているという場合があります。目黒区も、役所まで来た人だけ対応するというような人材活用から、窓口自体を人の集まる場所につくるような積極性を持って、人材データベース的な活用を実行していくべきではないのでしょうか。こういうコミュニティーの育成については、行政機関は不得意だと考えます。しかし、意欲のある人を意欲のある団体に紹介することはそんなに大変なことではありません。


 団体の活動というのは、最終的には人の意欲が影響します。意欲のある人を紹介することは、団体育成やコミュニティー育成では最も重要な部分だと思われます。行政が主導すべきは、参加しやすい仕組みづくりであって、そのために、行政みずからがまちの中に飛び出すという姿勢があってもよろしいんではないでしょうか。そしてそれは、全体としてサービスの向上にもつながりますし、行政課題の解決にもつながると、私は考えております。座して仕事が降ってくるのを待つというお役所仕事から脱却して、積極的にサービスを行う、積極的に橋渡しを行う姿勢こそ、今後の行政運営に必要なものではないかと考えますが、区長はどのようにお考えでしょうか。


 以上、私の壇上からの代表質問を終わります。明快な御答弁よろしくお願いいたします。(拍手)





○二ノ宮啓吉議長  議事の都合により、暫時休憩をいたします。





   〇午後二時五十八分休憩





   〇午後三時 十五分開議





○二ノ宮啓吉議長  休憩前に引き続き会議を開きます。





   〔青木英二区長登壇〕





○青木英二区長  つちや議員の二点にわたる御質問に、順次お答え申し上げます。


 まず第一点目、区長が築きたい目黒区の将来像についての第一問、地域コミュニティーを築く方針についてでございますが、高齢社会の進行や家族構成の変化、価値観の多様化などにより、地域における人々の生活様式が大きく変わり、地域社会とのかかわり方や連帯意識が希薄化していると言われております。


 本区は、昭和四十年代からコミュニティー行政に取り組み、都市化したまちの中で地域性と共通の目標を持って、快適で安全な日常生活を営むための地域づくりを進めてきました。地域社会が住民の共同生活の場であることから、住民としての主体性を持った自発的な地域社会への参加が不可欠であり、そのためにはコミュニティー形成が必要であると考えたからです。地域の中では、祭りやスポーツ活動など、交流や親睦を目的とした活動から、福祉、防災、環境などの地域課題への取り組みまで、住民主体によるさまざまなコミュニティー活動が展開されております。しかし、住民は地域社会に高い定住意向と愛着心を持ち、協力して地域社会をよくしようという希望を持ちながらも、コミュニティー活動への参加意向は押しなべて低い状況が見られます。まさに、都市型コミュニティー形成の難しさをあらわしているものでございます。


 ひとり暮らし高齢者と未婚者の増加により、全世帯の半数近くが単身世帯となっていることがコミュニティー形成をより難しくしている一因ともなっております。都心に近く交通の利便性が高いことから、単身居住者が多いとも言われ、こうした人々の地域社会へのかかわりをいかに確保するかがコミュニティー形成を考えていく上で重要な課題であると受けとめております。人生のさまざまな段階において、目黒という地域社会で生活する人たちが、居住期間の長短や家族の形態にかかわらず、参加、活動し、みずからの新しい生活様式を創造するとともに、地域社会をより望ましい環境にする取り組みを活性化させることが重要であります。そのためには、参加者にとって目標が明確であり、負担が過重にならず、参加する意義や楽しみを見出すことができるようなコミュニティー活動であることが求められていると認識いたしております。


 近年は、区民活動が多様化し、広域化・ネットワーク化などが進行しています。さらにIT技術の進展により、時間と距離を超えた交流が盛んに行われるようになりました。こうした状況が、新たなコミュニティー形成を実現する可能性を含んでいるとも考えております。いずれにいたしましても、コミュニティーは、区民自身の主体的意思や行動の中から生まれる連帯意識や地域への帰属意識、役割意識などを要素として形成されるものでございます。コミュニティー形成の支援に当たっては、区民活動の自主性・主体性が損なわれることのないよう、場の提供や各種情報の提供など、条件整備を行政の基本的な役割として取り組んでまいりたいと存じます。


 次に第二問、都市環境保全の計画的運用についてでございますが、目黒区都市計画マスタープランは、目黒区の望ましい将来都市像を示しております。このマスタープランの中でも、目黒区の人口構成は、二十歳から三十代前後の人々が多く、ファミリー世帯の居住者が少ない状況であり、このままでは世帯間の人口バランスの崩れや、高齢単身世帯の増加を招き、多様な世代の交流によって支え合う地域社会を維持できないおそれがあると指摘しております。バランスのとれた人口構成や地域に根差した良好なコミュニティーを維持・形成していくためには、あらゆる世帯が安心して住み続けられる街づくりが重要であると認識しております。


 こうした状況を踏まえ、区では中堅ファミリー世帯の住みかえ家賃助成の拡充や、ワンルームマンションに関する指導要綱の見直しを行うなど、居住水準の向上や周辺環境に配慮した街づくりを進めてまいりました。しかし、最近の建築物の規制緩和や都市への人口回帰、投資型マンションの建設などにより、百戸を超えるワンルームマンションが出現するなど、区内のワンルームマンションは増加傾向にあります。一般的にワンルームマンションは賃貸住宅が多いため、定住意識は分譲マンションより低く、ごみ見出しのルール違反や道路上に駐輪するなど、居住者のマナー低下により周辺住民との間でトラブルとなるケースもあり、地域でのコミュニティーの維持・形成を難しくしていると言われております。また、今後の人口減に伴い、ワンルームマンションへの需要が減少した場合には、ワンルームマンションの老朽化に伴い、空き家が多く発生してくることが懸念されるところです。


 そこで、区といたしましては、ファミリー世帯などのバランスやワンルームマンション周辺の住環境を踏まえ、ワンルームマンションの適正な規制・誘導策について、要綱のあり方も含め検討を進めてまいりたいと存じます。いずれにいたしましても、ワンルームマンションの居住者であっても、地域コミュニティーの一員として、地域の方々と一緒に活動できることが重要であると考えております。


 次に第三問、安心・安全な道路、歩きたくなる街づくりについてでございますが、道路は、区民に最も身近な都市基盤施設の一つであり、人や車の通行、沿道施設への出入りなどの交通機関や都市防災、電気、ガス、水道などのライフラインを収容する空間機能を有しています。また、区民にとっての憩いや安らぎ、散策や交流などを含めた生活空間としての機能もございます。一方、道路には主に広域的な交通を担う幹線道路と、身近な交通を担う生活道路があり、区道のほとんどは生活道路であると考えます。しかしながら、区道の現状を見ると、道路としてそのさまざまな機能が十分確保されておらず、朝夕の通勤時には幹線道路の渋滞を回避するための通過交通が流入し、歩行者等が安心して通行できない状況も見られます。


 このようなことから、区といたしましても、区道における歩行者の安全対策を推進し、買い物、散策、交通、健康づくりなど、区民の多様な暮らしの活動が楽しめる空間として充実させていくことは重要な課題と認識しております。これまで、安全対策等の取り組みとしては、歩道設置のほか、通学路や裏通りの交通安全対策やコミュニティーゾーン整備、電線類の地中化やバリアフリー化などを行ってまいりました。議員御指摘のように、今後予想される超高齢社会にあっては、高齢者を初め、だれもが快適に利用でき、また地域コミュニティーの活動が可能になるような街づくりと一体となった生活空間としての道路のあり方に配慮した施策が求められます。したがいまして、今後とも安全・安心に配慮した、歩いて暮らせる街づくりに積極的に取り組んでまいりたいと存じます。


 次に第四問、未来の地域福祉を見据えた次世代育成についてでございますが、平成十九年度は、次世代育成支援推進法に基づく行動計画の三年目に当たります。この計画は、安心して生活、子育てができ、地域で子どもの育ちを支え合うことで子どもの笑顔が見えるまちの実現を理念として掲げておりまして、ここ二年間積極的な取り組みをしてまいったところでございます。次世代を担う子どもの育成環境の整備につきましては、厳しい財政状況のもとではありますが、少子高齢社会への対応を重要課題の一つと位置づけ、すべての子育て家庭を対象とした支援策の拡大や、教育環境の充実の視点から、平成十九年度の予算編成に努めたところでございます。


 具体的には、子どもの健やかな成長のための施策として、医療費の全額助成を中学三年生まで拡大することや、所信表明で述べておりますような事業のほか、実施計画事業としての小中学校校舎の改築などがございます。こうした将来に向けての必要な投資は、今後も積極的に対応していきたいと考えております。一方、コストの抑制につきましては、現在全庁を挙げて行財政改革への取り組みを進めているところで、施策の選択と重点化を図り、効率的な行政運営を進めることが将来に向けた必要な投資を可能とするものと認識してございます。また、行動計画に示されております個々の子育て支援関連事業につきましては、それぞれ経過期間中の目標値を設定し、その実現に努めているところでございますが、その実績評価につきましては、昨年に設置いたしました子ども施策推進会議におきまして、費用対効果の面のみならず、事業の目標、意義も含めた、より客観性のある評価をお願いしているところです。今後の事務事業の見直しにつながり区民の視線で真のサービス向上に寄与するものと期待をしているところでございます。


 平成十七年に制定いたしました目黒区子ども条例は、子どもが健やかに自主性や社会性を身につけながら成長していくことを目的としたものでございます。そして、成長した子どもが次の世代の中心となり、地域の担い手となることが、健全で望ましい地域社会のあるべき姿と言えるのではないでしょうか。そのために、行政の努力だけでなく、家庭、学校、地域との連携・協力は欠かせないものであり、お互いがその役割を自覚して責任を果たすことが何よりも重要なことと認識いたしております。今後とも、子育て環境や教育環境の充実を図り、未来を担う子どもたちが生き生きと元気に暮らせるまちが実現されるよう努力してまいる所存です。


 次に第二点目、行財政改革と民間活力の活用を実現するための方策についての第一問、特区活用の方針についてでございますが、区政を取り巻く環境は大きく変わりつつあります。少子高齢社会の進行とそれに伴う社会保障制度改革など、国を中心にして矢継ぎ早な改革が進められています。こうした改革は、地方分権を背景に、権限移譲を伴う制度改革となってあらわれ、自己判断・自己責任の理念を基本として、制度改革における自治体の責任や主体性を強く求めるものとなっております。従来のように国が事業執行やサービスの内容まで事細かに規制するのではなく、自治体の裁量において執行方法やサービスの内容を決めることができるようになりつつあります。自治体の創意工夫により、住民サービスの向上が図られるということであります。


 しかしその反面、施策への取り組み次第によっては、他自治体とのサービス格差が生じ、自治体間競争とも言われる様相を呈するようになりました。サービスの優劣がだれの目にもわかるようになりました。さらに、その結果によって住みやすいまちはどこか、どのまちに住みたいと思うかといった比較までがされるようになっています。良好な生活環境が高く評価され、本区の定住意向は常に高水準を維持していますが、こうした本区にも時代の波が押し寄せています。人口構造の変化、財政環境の変化、区民の意識や暮らしの変化などであります。こうした変化に対応する施策を展開して、目黒のまちの生活環境をさらに高め、住みたいまち、住み続けたいまちとしての価値を確かなものにしたいと存じます。魅力ある街づくりを進めるためには、知恵と工夫が必要でございます。前例踏襲や事なかれ主義を払拭し、新たな発想や、時には大胆な手法が求められます。法規制や制度的な面から、従来の枠組みを超えた発想を必要とする事業についても積極的に活路を見出す必要があります。


 近年、それぞれの時代背景のもとでは合理的根拠を持っていたさまざまな規制が、今日的な状況に照らして撤廃されつつあります。さらに、全国一律な規制を特定地域に限定して緩和する構造改革特区制度が設けられました。構造改革特区制度を活用して全国で多くの先進的なまちづくりが行われております。私は、まちづくりを進める過程でどうしても障害となる規制があれば構造改革特区制度などの活用が必要であると考えますが、その際にも、提案内容の熟度の高さが必要になると存じます。いずれにいたしましても、まちづくりは単に規制を緩和して実現するものではなく、自治体としての主体性を持ち、自由かつ柔軟に考えることによって実現していくべきものであると考えているところであります。


 次に第二問、区民対応サービス能力の積極的向上についてお答えいたします。


 私は、区民対応サービスを着実に実施していくには、的確かつ迅速な対応、公正公平な対応、区民の立場に立った対応が基本であると認識したところです。こうした認識に立って、区民の声や、これまでの窓口サービス改善状況の評価を踏まえ、窓口対応能力の向上や窓口環境整備に日ごろ努めているところです。


 具体的には、相談体制の充実を図るとともに、全庁的窓口サービス改善運動などを継続的に実施してまいりました。しかしながら、残念なことに区民からの窓口対応に対する苦情が、依然として多く寄せられている実態もあり、さらなる改善の必要性を実感しているところでございます。区民にサービスを提供する職員一人一人が担当職務についての正確な知識や技術を持ち、正確に伝えていくことが基本であるとともに、職務に関連する情報を収集し、区民が求めること、望むことを的確に察知する能力を身につけることが求められております。常にサービス提供者としてのプロ意識を持って、区民はお客様であるとの認識を持つことが必要になります。


 また御指摘のとおり、団塊の世代の職員が多く退職していく時期を迎えることになります。ベテラン職員の培ってきた区民サービス能力が組織内でなかなか蓄積され活用されない状況もございます。いかに次代を担う職員に継承していくかも課題ととらえているところです。そこで、これらの課題がなかなか解決されない根底には、やはり職員一人一人の基本の確認と、組織内での指導育成がまだまだ十分ではない点がございますので、窓口サービスの基本を実践する指導育成の徹底を図ってまいります。あわせて、今まで取り組んできた窓口サービス改善運動などを検証し、レベルアップと意識改革に資する見直しを行ってまいります。さらに、ベテラン職員の経験、技術の継承を含め、組織として連携して対応していく取り組みとして、各職場の実情に応じた職場研修の促進を図ってまいります。今後も区民の方と心が通った対応ができる窓口サービス対応能力の向上を目指して、区民の立場に立って考え行動する人材の育成に努めてまいりたいと考えているところでございます。


 次に第三問、NPO法人の積極活用による官民連携についてでございますが、基礎自治体は、地域の特性に応じた地域経営を行うことが求められているところでございます。区民のニーズにこたえ、きめ細やかなサービスを提供するためには、公共サービスは行政だけが担うのではなく、さまざまなサービス提供主体が担い合うことが必要であり、企業やNPO法人を含めた官民の連携、協力が重要であると認識しているところでございます。公共サービスの使命としては、継続して安定的に提供するとともに、効率的であることも同様に大切なことでございます。NPO法人は、特定非営利活動促進法により法人格を取得した団体でございまして、保健・医療・福祉を初め、十七の分野にわたり非営利で公益的な活動を行うことを目的としております。全国では約三万団体ですが、区内に事務所を置くNPO法人は約百三十団体ございます。申請に基づき、内閣府や都道府県が認証するもので、一定の要件を満たせば法人格が取得できるため、活動内容、規模、経営状況などもさまざまでございます。中には専門性が高く経営の基盤も安定した団体もございますが、一部には活動基盤が脆弱で活動が滞ったため認証を取り消される団体などもございます。


 NPO法人との連携に当たっては、団体の事業の実績や財政基盤、スタッフの資格や専門性などについて一定の検証を行うことが必要でございます。既に区では、高齢者や障害者の福祉サービスを初めとして、さまざまな分野でNPO法人と連携し、機動力や専門性などNPO法人の持つ特性を生かした事業展開を図っております。企業におきましても社会貢献活動を行うところがございますが、一般的にNPO法人は、団体設立に当たっての使命感と熱意を持って活動されることが多いと言われており、非営利で公益性を求める点では、行政との共通点もあると考えているところでございます。行政の公平性の確保や意思決定の手続など、団体との情報の共有化や相互理解を深めることなどの課題もございますが、NPO法人ならではの成果が期待されるところでもございます。


 具体的には、業者と提供者の交流を通じて、提供者の顔が見えるサービスを地域に密着し、区民とともにつくることなどでございます。今後新たな事業を実施する際にも、行政とNPO法人や企業を含めた民間セクターなど、さまざまなサービス提供主体と連携し、よりよい公共サービスの構築に努めてまいります。


 次に第四問、コミュニティー育成、区民団体育成の方針についてでございますが、まちづくりは行政と住民とが手を携えて取り組むことが必要であり、住民の自立的・自発的な参加が重要であると考えております。人口流動の多い都市部におきましては、まちづくりへの住民の参加やコミュニティーの形成は、災害時の対応や防犯の点からも重要な課題であると認識しているところでございます。


 最近、地域力ということが聞かれるようになってまいりました。地域の人々が地域にある人材、資源、情報、ネットワークを発掘し、活用して、地域の活性化を図り、地域の課題を解決していく力ということだろうと考えております。本年には、団塊の世代が六十歳の定年を越え、職場から地域に戻ってくる地域回帰が始まると言われております。本区における団塊の世代の人口は約一万二千人でございます。東京都などの調査によりますと、高齢者雇用促進法が施行されたこともございまして、六十歳以降も仕事をしたいと考える方が五割を超えているようでございます。また、昨年の区の世論調査では、何らかの社会活動に参加したいと考える方が、全体で四割、五十代の男性では約五割との結果が出ております。住民が、仕事だけではなく暮らしの場である地域に関心を持ち、何らかの社会活動に参加するということは、年齢や就業の有無を問わず大切なことでございます。職業、家庭、地域での生活のバランスをとりながら、まちづくりに主体的に参加していただくためには、区民の活動の受け皿が多種多様であることが望ましく、特に企業などで就業していた方は、仕事で培ったキャリアを生かし、自分らしさを発揮して、楽しみながら地域貢献も果たしたいとの思いがあるのではないかと考えるものでございます。今後は就労支援のほか、生涯学習、ボランティア活動、コミュニティー活動など、地域でのさまざまな活動の場を提供し、活動を支援して地域力を高め、住民とともにまちづくりを進めてまいる所存でございます。


 以上、お答えとさせていただきます。





○二十一番(つちや克彦議員)  どうもありがとうございます。


 数点、ちょっと確認をさせていただきたいんですが、まず、一点目の(2)の建築物の交通整理という件ですが、基本的には、禁止条項などによる誘導といいますか、建築誘導みたいな方法が目黒区がやっていることなんですけれども、何といいますか、こういうものを建てた方が得だよというようなことをやらない限り、営利企業というのは乗ってこないですね、まちをつくるという意味では。そういうような方向性では特に何か考えていることがあるのかという意味合いを含めて、そういう施策がある場合に、何といいますか、事業者に紹介をするということを積極的に行っているのかということに疑問を感じるんですが、いかがなものでしょうか。


 あとですね、二点目の(2)の区民対応のサービス能力の向上についてですが、何といいますか、よく聞くものとしてはですね、細かくわからないところを聞きに行くと、まあ確かに非常に丁寧に答えてくれるんだけれども、初めに全くわからない状態で行くと、もう型どおりのことしか教えてくれないから、どういうふうにやればいいのかすら、まず初めにわからないということが出てきておりまして、そういうときにですね、相手がわからないというような前提に立って聞くような姿勢というのは、もうちょっと、何といいますか、全体的に周知していくべきではないかと思うのですが、その辺に関してはどうお考えなのかなと。正確な知識を実際に皆さん持っておられますし、その中で相手の望みをどうやって察知していくかということが一番重要な点でありまして、察知したら、間違っているかも知れないけれども、もしかしてこの辺がわからないかもしれませんがぐらいの、初めから一歩踏み込むようなサービスの姿勢というのが必要なんじゃないでしょうか。


 それと、最後の点ですが、地域力ということで伺いましたが、まあ確かに地域はそれぞれ、地域力といいますか、高めてやっているわけですよ、それぞれで。ただですね、それを区長の立場として考えるならば、ある地域でこういうもの、こういう人が必要となっているということをほかの地域では知らないから、そこで遊んでいる人材があると、簡単に言えば。ニーズがかみ合うことがあるんですね、こちら側ではこういうことをやりたい人がいて、こちら側はではこういうことをやれる環境があると。地域だけに任せるとどうしてもその地域の中で完結してしまうと。目黒区全体の中で、どういう人がそこにいて、どういう能力を持っていて、どういうことをしたがっているということを積極的に把握していかなけりゃ、結局のところは生かしていくことなんてできないんじゃないかと考えるんですけれども、その辺はいかがでしょうか。





○青木英二区長  今後の本区のまちづくりの誘導、規制ということでございますけれども、今の段階では一番大事な、これはもう地域の特性に合わせて私どもはこのまちづくりをしていかなければいけないわけでございますので、今の段階でその規制、それから、ある意味でこうやると得ですよという、どういう方向性があるかということではつまびらかに、まだ今の段階では私としてもまとまっていません。ただ全体の流れとすれば、やはりこれは、半々なのかと聞かれたら、やはり規制に重きを置かざるを得ないのかなというのが、今の私の思いでございますが、詳細はこれからだというふうに思っております。


 それから、今二点目の御質問ですが、これはもうまさに私もそのとおりだと思います。区役所にお見えになる方はそんなに多くない、まず初めて私どものところにおみえになったということで、全職員がやはり対応させていただくということが非常に大事だというふうに思います。こういったことは、また全庁的にきちんと確認をしていかなければいけないというふうに思っております。しっかり受けとめていきたいというふうに思います。


 それから、いろんな各地域で行われていることの情報の発信ということだと思いますが、例えば一つの例で申し上げますと、私どもは、どこそこの商店街でこういうことをやって、こういう成果がありますということをですね、取りまとめて、いろんな商店街の方にお示しをさせていただいたということもございます。また、まちづくり懇談会の際にも、おみえになった方々には、司会の方から必ず、皆さん方が今やっていって、成功した例があったらぜひPRをしていただきたいというふうなことを言っておりまして、幾つかこんなことをやっているよということで、私どもがすぐ具体化をさせていただいたという例もございます。いずれにしても、いろいろな情報をストックをして、それを適時適切に発信をするということには、これからも心がけていきたいというふうに思います。





○二十一番(つちや克彦議員)  今の一点目の点なんですが、禁止の誘導というのは非常に簡単なんですけれども、企業というものを動かして、自分のというか、行政機関と協力させていくためには、どうしてもメリットを提示しなきゃならない。メリットを提示するというのは、どう言いますか、そうですね、先日例えば、ちょっとこれは建築とは違いますけれども、新聞に載っていたものとして、新宿の方で企業の子育て支援の後押しをするというので、利子の補給を、ある程度のこういう育児休業者の代替要員を確保して育児休業を取得しやすい環境を整備しているとか、勤務時間を短縮するなどして従業員が介護のための時間をとりやすくしているとか、そういうものがあったら、例えば利子の補給をするとか、そういうようなことをすることで、区がやってほしい施策を営利企業にやらせるということができるわけですね。そういう、少し所管から離れた連携をさせるような施策を考えていかなきゃいけないんじゃないかと思うわけです。これなんかは、だから中小企業支援というような形の利子補給だったら、そういう産業経済系だと思うんですけれども、ただ、そこの産業経済系でやっているのは、代がえでもらっているのは別の所管のものなんですよね。要するに、子育て支援とか介護のどうこうのやつを企業にやってもらうという、優遇をですね。そういう、だから行政課題が、ここの行政課題をどこかでやらせるために企業にとってのえさをまくといいますか、そういうような単純な考え方というのは、目黒では余りやる気がないということなんでしょうかね。ちょっとそういう姿勢を伺いたい。





○青木英二区長  これは、私ども企業の皆さんにいろんなお願いをしている、これはまさにケース・バイ・ケースだというふうに思います。それで私は、議員から御質問を受けたので、この街づくりついての企業へのメリットはつけられるのかといった場合、誘導と規制ということで言えば、規制に重きを置かざるを得ないのかなという答弁を申し上げたわけでございます。これは、ケース・バイ・ケースで私どもは企業に働きかけていくということは大事なことだと思います。


 以上です。





○二ノ宮啓吉議長  つちや克彦議員の代表質問を終わります。


 次に、十八番森美彦議員。


   〔森美彦議員登壇〕





○十八番(森美彦議員)  私は、日本共産党目黒区議団を代表し、区長の所信表明に対して質問を行います。


 第一は、貧困をつくり出した構造改革路線に対する区長の認識についてです。


 貧困と格差の拡大は、今や重大な社会問題になっています。構造改革の名のもとに進められてきた規制緩和による労働条件の改悪と、非正規雇用の増大で、まじめに働いても生活保護基準以下の生活しかできないワーキングプアと呼ばれる貧困層が激増し、十世帯に一世帯、四百万世帯を超えて広がっています。貧困は、一部の国民の問題ではなく、病気や介護、老いなど身近な問題がきっかけで国民のだれにも起こり得る問題となっています。OECD(経済開発協力機構)が昨年発表した対日経済審査報告書によると、OECD加盟国のうち、調査した十七カ国の比較で、日本の貧困率はアメリカに次いで二位になっています。特に深刻な問題として、日本の税と社会保障による貧困の削減率は十七カ国中最下位で、税や社会保障の所得再分配機能がまともに働いていないことが指摘されています。これは、医療、年金、介護など社会保障制度の改悪、大企業には減税、庶民には増税という逆立ちした税制改革などによるものです。


 国民健康保険料の滞納は四百八十万世帯に達し、国民健康保険証を取り上げられた世帯は三十五万世帯に上りました。過去一年以内に、体のぐあいが悪いところがあるのに医療機関にも行かなかった人の割合は、低所得層で四割にも上るという調査報告も出されるなど、憲法二十五条で保障された生存権さえ保障されない深刻な状況が広がっています。目黒区でも、この四年間に生活保護世帯は二百八十九件も増加し、二千世帯に達しました。高い国民保健保険料が払えない世帯は一五%を超え、医療証さえもらえない区民が増加しています。年金が削られる中、年金課税の強化で非課税から課税になった高齢者は、目黒で五千七百人に上り、雪だるま的な負担増によって生活保護水準の生活さえ脅かされています。今必要なことは、こうした実態に目を向け、その打開のために総力を挙げることです。


 ところが政府は、貧困の拡大が進む一方で、いざなぎ超えの景気でバブル期を上回る空前の利益を上げている大企業には新たな大減税を施し、一握りの大資産家への特別減税を温存する、その財源を消費税増税につながる逆立ち税制で庶民に押しつけ、貧困と格差に追い打ちをかけようとしています。さらに高齢者に対しては、医療制度の改悪で、後期高齢者医療保険制度によって高い保険料と二割から三割の医療負担を押しつけようとしています。今でさえ深刻な国民の生活実態を全く無視したものと言えます。区長は、このような事態を生み出した構造改革路線を持続可能な制度にするために必要なことと、これを容認してきました。しかし、今日の事態を見れば、構造改革が財界の要請にこたえるものであり、国民にとっては犠牲だけが押しつけられるものであることは明らかではないでしょうか。区長は、これから進められようとしている医療制度や税制改革をどのように考えているのか伺います。


 貧困の広がりが重大な社会問題になっている今日、住民の福祉の増進という役割を担っている行政として、貧困の拡大の実態をリアルにつかみ、暮らしを支援する施策に反映させることは、緊急で重要な課題であります。区民の中に広がっている貧困の拡大の実態を区長はどのようにつかんでいるのか、お尋ねします。


 第二は、区民本位の区政運営に反する行革プランを根本から見直すことについてです。


 地方自治体の第一の仕事は、住民の福祉の増進です。しかし、第二次行財政改革大綱は、住民サービスの向上を掲げながら、この五年間だけでも毎年平均十億円に上る区民サービスの予算の切り捨てを行ってきました。学童保育クラブの有料化、老人福祉手当の廃止、心身障害者福祉手当の縮小、区民センターなど区立施設の駐車場の有料化、生業資金の貸付の廃止、高齢者の電話代補助二千円の廃止など、どれ一つとっても区民の暮らしを犠牲にするものばかりです。受益者負担や公平性の確保を名目に、経済的な支援を必要とする区民の命綱さえ断ち切ってきたのです。


 既に、経済給付的な事業でカットするものは底を尽き、削減の対象を人件費に向け、政府の新地方行革指針の二倍にもなる五年間で一〇%の職員削減計画を掲げています。そのために施設の民営化が一気に進められています。導入された指定管理者制度は、サービスの向上と効率化をその目的に掲げていますが、昨年、指定管理者に移行した目黒区社会福祉事業団では、民間企業との競争を前提に、三年間に五億円以上の経費の削減計画を策定しました。削減の多くは人件費で、区立の特別養護老人ホーム設立当初、個人の尊厳や人権を守る公的施設として区が掲げた誇りや基準は後景に追いやられました。サービスのレベルも国基準並みに低下せざるを得ないという状況をつくり出すなど、指定管理者制度導入の目的に掲げたサービス向上とはほど遠い実態です。区立保育園の民営化も、安上がり保育のために人件費を削ることが最大の目的とされ、目黒区が誇ってきた保育の質を犠牲にして、経費削減を優先させるものとなっています。民営化の最大の目的は、憲法二十五条に基づき国民の健康で文化的な生活を保障する国の責任や福祉の増進に努めなければならないとされた自治体の責務を大もとから崩し、福祉分野を初めとする公的な事業を市場化し、民間企業が利益を上げる場に変えようというところにあります。


 区長は、所信表明で述べているとおり、区民本位の区政運営を貫く決意を新たにしたというのなら、区の行革プランを根本から改め、区民サービスや福祉の切り捨てをやめ、区民が主役、区民本位を貫くべきではないでしょうか。見解を伺います。


 第三は、住民参加を推進するための取り組みの具体化についてです。


 目黒区は、基本構想で住民自治を確立することを基本理念に掲げ、実効性ある住民参加システムの構築を図ることを基本方針で位置づけています。また、行革大綱にも、柱として政策策定過程の住民参加を掲げています。区民が主役を公約に掲げた区長にとっても、住民参加の実現は大きな課題であるはずです。


 ところが、所信表明の中で住民参加について一言も触れていません。そればかりか、これまでの状況を見ると、住民参加はむしろ形骸化されていると言わざるを得ません。区民による街づくりと言いながら、説明会は深刻なほど参加者が少ない状況を改善できないまま、制定しようとする街づくり条例、保育園の民営化問題では、九一%の保護者の反対も無視するなどなど、住民参加を重視しているとは到底思えない状況です。区長は、意見の数の多さは問題ではない、総合的な判断によって最後は自分が決めると言い出すありさまです。また、他の幹部は、区の方針はいろいろ意見があっても貫くものだと発言しました。これらの言葉は、区民が主役どころか上からの方針の押しつけにほかなりません。


 基本計画には、住民参加システムづくりについて次のように明記されています。「政策策定過程の各段階(課題設定、政策立案、政策決定、執行、評価)で、住民意思を的確に反映するため、区と区民で情報の共有化を図るとともに、各段階で区と区民または区民同士の話し合いが十分に行えるよう住民参加システムを整備する」、「住民参加の結果によっては変更可能なものとして位置づけるシステムを確立する」と具体化の道を示しています。基本構想の立場に立った住民参加の実現をどのように進めていくのか、明確に示すべきではないでしょうか。区長の見解をお尋ねします。


 第四は、区政における公正性の確保についてです。


 青木区政は、三年前に起こった前区長の自殺によって行われた区長選挙において発足しました。青木区長に求められていたのは、自殺と一連の疑惑の真相を究明し、区民の前に明らかにすることだったはずです。ところが区長は、真相究明をする考えのないことを表明するありさまでした。また、昨年から大きな問題になっている政務調査費の不正支出問題でも、予算執行の最終責任者でありながら、独自の調査もせず、極めて無責任な姿勢に終始しました。さらに、出直し監査委員の任命の問題では、事務所費問題で不正が指摘され、返還はしたものの、何ら反省する姿勢を示していないにもかかわらず、与党の推薦だからというだけで任命しました。ところが、新たに選任された監査委員に対し、国会議員の政治資金パーティーの参加費を政務調査費として支出するのは不当とし、返還勧告が出されたのです。区民の信頼を一層損ねた区長の任命責任は、重大と言わざるを得ません。与党の意思を無批判に受け入れるというのでは、区政における公正性を確保することができないことは明らかではないでしょうか。


 区長の任期も残すところ一年余りとなりました。区政運営の大きな柱に掲げている信頼と改革の区政とはほど遠い今日の事態を区長はどのように考えているのか、お尋ねします。


 最後に、改憲の動きに対し、憲法擁護の立場に立った積極的な行動を行うことについてです。


 安倍首相は、憲法改定を参議院選挙の争点にすると言い、施政方針演説でも、憲法を頂点とした戦後レジームを大胆に見直すと宣言しました。自分の任期中と期限を区切って改憲を公言したのは、戦後の歴代内閣でも初めてであり、憲法問題は重大な局面に来ています。


 こうした危険な動きに対して、国民は危機感を募らせています。憲法九条を守るために行動に立ち上がろうという呼びかけに、今日では、全国に六千を超える九条の会が組織されています。このような平和の運動の広がりの中、安倍内閣は、改憲手続法案を改憲への第一ハードルと位置づけ、憲法施行六十年の記念日、五月三日までに早期成立させようとしています。改憲手続法案は、日本を海外で戦争をする国にするための九条改憲と一体のものです。九条改憲をいかに通し安くするか、改憲手続法案には、そのための不公正、非民主的な仕組みがたくさん盛り込まれていることは重大です。


 自民党案も民主党案も、国民投票の最低投票率の定めがないため、国民の、例えば二割という少数の賛成でも憲法改定ができること、すべての国民に自由な運動が保障されるべきなのに、公務員、教員への規制を設けていること、有料のテレビ、ラジオ、新聞などの広告が、資金力のある財界や改憲勢力に独占される危険性があること、改憲案の国民への周知、広報を改憲勢力の勢力政党主導で行う仕組みが盛り込まれていることなど、一国の憲法を改定する法案としては全く不的確なものです。今、改憲手続法の成立を阻止することが、憲法擁護にとって極めて大事な課題になっています。


 区長は、平和都市宣言をした自治体の長として、戦争には協力しない、平和憲法を擁護すると繰り返し表明してきましたが、このような改憲の緊迫した状況の中で、所信表明にはこの改憲の動きには全く言及していません。目黒区平和都市宣言の中で、憲法擁護の立場を宣言している自治体の長として、区民とともに憲法擁護の立場から積極的に行動すべきではないでしょうか。区長の見解をお尋ねして、質問を終わります。(拍手)





  〔青木英二区長登壇〕





○青木英二区長  森議員の五点にわたる御質問に、順次お答え申し上げます。


 まず第一点目、構造改革路線に対する認識についてでございますが、バブル崩壊後、日本社会は失われた十年と言われる長期の低迷を経験しました。これとほぼ時期を同じくして少子高齢化が急速に進み、人口減少社会の到来に直面することとなりました。こうした時代状況を背景として、従来の人口増加、経済の拡大を前提とした制度や慣行にさまざまなゆがみが生じ、過去の時代につくられた画一と均質を重視した政策や制度の非効率的な部分が指摘されるようになりました。


 国が進める構造改革とは、ある時期までは有効に機能してきたシステムがグローバリゼーションなどの世界的な環境変化や少子高齢化などの日本独自の状況変化により、制度疲労、機能不全に陥っているので、時代に合ったものに改革し、社会の持続的な発展を図っていくことと理解しております。構造改革は、時代の大きな潮流に乗り切れず、過去の仕組みにとらわれることで生じた非効率的な制度の改革に重点が置かれ、不良債権処理、民営化、規制緩和、社会保障制度改革、税財政制度改革など経済・財政、行政、社会にわたる幅広い分野でさまざまな改革が進められました。その後、金融危機は回避され、景気は一定の回復を見ることができ、雇用情勢も改善されるなど、構造改革の成果があらわれてきたと言われております。


 改革に当たって当時の小泉首相が、「創造的破壊としての聖域なき構造改革は、その過程で痛みを伴うこともありますが、構造改革なくして真の景気回復、すなわち持続的成長はありません」と述べたように、改革の副作用としての影響が出ております。競争社会の到来や成果主義の浸透の影響が、所得格差を拡大したとの指摘もあります。雇用の流動化により雇用契約期間の短い非正規労働者が増加し、若年層を中心に収入の格差が拡大しています。産業、金融、労働など幅広い分野で規制が緩和され、市場原理による自由競争の激化により生産効率を追求するためのリストラが行われ、失業率が上がってフリーターがふえたと認識しております。また耐震偽装が発覚し、規制緩和の負の部分として、安全・安心に対する不安が高まったことも記憶に新しいところであります。


 そうした中で、とりわけ大きな問題として注目されているのが、格差の拡大であると存じます。構造改革が格差を拡大したかどうかは、識者の間でも意見が分かれております。格差社会に対してどのように対処すべきか、縮小すべき格差の範囲はどこまでかという問題に対しては、社会を構成する一人一人の価値判断にかかるものであり、安易に是非を論じられないとの意見もありますが、生活保護被保護者の増加、労働市場の規制緩和とそれに伴う非正規労働者の割合の増大、産業における企業参入の自由化などから見て、社会のさまざまなところで格差現象が起きていると実感しております。


 以上のようなことも含めて、構造改革をどう評価するかということでありますが、私は、構造改革そのものの必要性や大きな方向性は間違っていないのではないかと考えております。構造改革が本来目指すものは、将来にわたって活力を維持できる、より豊かで住みよい社会の構築であり、そのための制度や枠組みの改革であります。財政赤字の放置や将来の世代に負担が先送りされるような事態は、厳に回避しなければならないと確信するからであります。全体の方向性は間違っていないと思慮いたしますが、しかしながら社会保障制度改革など構造改革の具体的な取り組みは、総じて歳出抑制が基調となっており、さまざまなところに影響が出ていることは大変残念なことと認識しております。改革の副作用となってあらわれている問題への対応は、国の責任において緊急かつ積極的に取り組む必要があると存じます。税制改革、社会保障制度改革により、高齢者や障害者などにその影響が及んでいます。


 こうした問題に対応するのは基本的に国の責任であると考えますが、区といたしましても、十九年度案で生活の安心を支えるセーフティーネットを充実することといたしました。これからも、区民生活の実態を注意深く見守りながら、区としての必要な対応を考えてまいります。いずれにいたしましても、超少子高齢社会、人口減社会の到来に直面して、現在の私たちの生活が豊かになるとともに、次世代に負担を先送りしない財政改革が求められているとの認識を持って区政に臨んでまいりたいと存じます。


 次に第二点目、行革プランは区民本位の区政運営に反する、根本から見直せ、についてでございますが、本区の行財政改革は、安定した区政運営の実現を図るため、平成六年に他の自治体に先駆け経営改善計画を策定し、行財政の改善を始めたものでございます。その後も厳しい財政状況を着実に克服し、自立した基礎自治体として区民福祉の向上を図っていくため、本区の行財政改革は、重要な取り組みとして据え、積極的に行ってきたものでございます。今後も、高度経済成長のような区の歳入の大幅な伸びは望むことができない状況が続く中で、自立支援法の制定や医療制度改革などを初めとする社会保障制度の改革、税制改正が進められ、区としても、直接影響を受ける高齢者、障害者に対して、生活の安心を支えるセーフティーネットを充実させるなど、適切な対応がこれまで以上に必要となっています。また、「住みたいまち、住み続けたいまち目黒」の実現を図るための安全・安心に関する対策や子育て支援策など、新たな行政需要が増してきています。


 区の施策をより効果的に展開していくためには、施策の優先順位を明確にし、執行方法も、新たなサービスの担い手としてのNPOや民間団体との役割分担や連携を視野に入れた、時代の変化に合わせた見直しを行っていくことが不可欠でございます。こうした区政運営を図っていくためには、他の事業と比較して必要性の低い事業や、開始当初の実施目的が現実と整合しなくなった事業や施策のあり方を見直し、新たな事業に振り向けるスクラップ・アンド・ビルドの徹底を図り、事業の再構築に取り組む必要があります。執行体制も同様に常に見直しを図り、効率化に継続して取り組んでいく必要がございます。


 現在改訂作業中の第二次行財政改革大綱・年次別推進プランは、こうした考えのもと策定したものであり、将来に負担を先送りすることなく、時代の要請に十分対応し得る行財政基盤の確立のため、着実に実施していく必要があると考えているものでございます。なお、市場化テストにつきましては、今後制度導入により区民サービスの提供の質の向上や費用の削減効果があらわれ、区の責任が担保されるのか検討し、非常勤職員の活用や他の効率化の手法との比較なども十分に行った上で判断してまいりたいと考えております。


 次に第三点目、住民参加を推進するための取り組みの具体化についてでございますが、御指摘のとおり、目黒区基本構想では、三つの基本理念の一つとして住民自治を確立するを掲げ、その中に、区民こそが区政の主人公であり、区政に構造的に参加する主体でなければならないの意識のもと、積極的な行政参加を推進し、区民の自治意識に支えられた目黒らしい個性豊かな地域社会をつくることを示しております。私も、住民自治を確立する上では、区民の皆様の意向を区政運営に反映することは大切なことと考えています。日ごろから政策策定過程の情報を初め、区政に関する情報をわかりやすく、迅速・的確にお知らせをし、区民の皆様の意見を伺う機会を設けております。


 具体的には、政策立案、政策決定、政策実施・評価の各段階において、意見の募集、審議会委員の公募枠設定、議会、協議会や説明会の開催など、さまざまな方法がございます。課題となるテーマやそれを取り巻く状況などによって選択する方法は変わってまいりますが、意見を求めるに当たりましては、問題の本質や区政の置かれている状況を十分に御理解をいただくために説明責任を果たさなければなりません。


 平成十八年度は、実施計画改定、行財政改革大綱改訂、指定管理者制度導入など、広く区民の皆様から御意見を伺う機会がございました。進め方や事業内容などさまざまな御意見をいただきましたが、事業実施に不明な点があれば、いろいろな機会を通じて丁寧に説明し、御理解を深めていくものと考えております。また、内容によっては政策策定過程の早い段階から、多くの区民の皆さんが、主体的にかかわることを基本として取り組むことも必要であると考えております。現在検討を進めておりますパブリックコメント制度は、意見反映の機会を保障するものでございます。整備に当たりましては、ホームページなどを活用して、わかりやすく、意見の出しやすいものとなるよう工夫していきたいと考えています。


 住民参加を推進するためには、行政の積極的な情報公開と政策や計画を策定する段階での意見反映の取り組みが重要でございます。


 今後もさまざまな方法を組み合わせ、広く区民の皆様の意見を求めてまいります。


 次に第四点目、信頼と改革の区政についての基本姿勢と監査委員の任命についてでございますが、平成十六年三月に収賄罪で本区の現職課長が逮捕される事件があったことから、私は、区長選の公約として入札監視組織の創設、内部告発者保護制度の創設等を掲げ、それらの実現を目指して、区長就任後、契約事務における問題点を究明するとともに、それらを踏まえた契約事務の改善及び汚職の再発防止と区政の透明性向上を図るために、庁内での検討とあわせ、外部の有識者による区政の透明性向上検討委員会を設置し、第三者の立場から調査検討をお願いしたことは、議員も御承知のとおりでございます。


 その結果、検討委員会から入札・契約事務改善と汚職防止としての制度づくりについての提言を受けました。私は、この提言を真摯に受けとめ、全庁一丸となって取り組むことによって契約事務改善実施策を取りまとめるとともに、「職員倫理条例」、「公益通報者保護条例」及び「契約及び許認可等の業務に対する働きかけに関する取扱要綱」を新たに制定し、公正公平な区政運営を行ってまいりました。私は、これらの全庁的な取り組みを通じて、所期の目的をほぼ実現し、多くの皆様の御尽力を得て、信頼と改革の区政を着実に推進できるものと考えております。


 また、後段の、監査委員として任命した議員に対し、監査委員から政務調査費を返還するよう勧告を受けたことについての区長の考えということでございますが、このたび任命いたしました方は、あらかじめ区議会から推薦いただいた方でございました。約十六年にわたり区議会議員として区議会の各常任委員会及び予算・決算特別委員会等の正副委員長を歴任され、またさまざまな審議会委員や評議員などにも就任されております。これらの多方面にわたる経験を踏まえ、区政運営に関して適時適切な御意見や御指導をいただいてまいりました。そこで、一月二十六日の区議会本会議で、地方自治法第百九十六条の規定に基づき、区議会の選任同意をいただいて任命いたしたものでございます。


 同議員の政務調査費の一部について、監査委員から返還請求をするよう区長に勧告がありましたが、御本人から自主的に政務調査費収支報告書を修正の上、返還がなされております。返還請求の勧告を受けたことのみをもって、監査委員として適任ではないとするのは妥当ではないと考えます。監査委員として広い視野に立ち、区政全般について的確に監査を行っていただけるものと考えております。


 次に第五点目、改憲の動きに対して憲法擁護の立場に立った積極的な行動を、についてでございますが、憲法改正をめぐってのマスコミ報道が何回かありましたので、報道等を通して、国政レベルで憲法改正についてさまざまな議論がなされていることは、私も承知しております。しかしながら、現在までのところ具体的な動きや地方自治に対する影響などが明確にされているものとは認識しておりません。区政レベルでさまざまな議論がなされている状況において、区長の立場での所信表明等において発言することは適切なこととは考えておりません。


 本区におきましては、昭和六十年五月三日に、「目黒区は平和憲法を擁護し、核兵器のない平和都市であることを宣言する」とした平和都市宣言を行い、また平成十二年十月一日に、人権と平和を尊重することを基本理念の一つとする目黒区基本構想を定めました。平和都市宣言を契機として、本区では、各種の平和祈念事業や国際交流事業を実施し、区民生活の安全と平和な社会の実現に向けて取り組んでまいりました。私も区長就任以来、これらの施策を積極的に推進し、恒久平和の実現に向けて努力してきたところでございます。


 本区の平和祈念事業の中から一例をとって述べさせていただきますと、戦争を知らない子どもたちに戦争の悲惨さや平和のとうとさを学んでほしい、戦争体験者からの話を聞くことや、さまざまな資料を見たり施設等を見学することで当時の状況を感じ取ってほしいと、毎年夏に区内の小中学生を広島市へ平和の特派員として派遣しています。私は、特派員の任命式や派遣後の報告会等に欠かさず出席し、子どもたちから派遣に臨む姿勢や体験報告を直接聞いてまいりました。私からは、子どもたちに、学んできた貴重な体験をぜひ学校や家庭で話し、少しでも広めていってくれるようお願いしてきました。区民に身近な自治体が、このように地道に平和祈念事業を継続することにより、平和のとうとさが人の心に残り、広まっていくものと期待しており、ひいては世界の恒久平和の実現につながっていくものと考えているところでございます。


 本年は、憲法が施行されてから六十周年に当たります。私は、今後とも憲法と平和都市宣言等を踏まえ、引き続き平和な社会の実現に向けて努力をしてまいる所存でございます。


 以上、お答えとさせていただきます。





○十八番(森美彦議員)  それでは、順次再質問をさせていただきます。


 まず、一点目の構造改革路線の認識と貧困の問題ですけれども、区長は、大きな方向は、構造改革の大きな方向は間違っていない、ただ副作用が出てくる。それが陰の部分で、セーフティーネットが必要になっていると。そういうような中身でしたけれども、これまでやられた構造改革というのが、区長の言う必要なセーフティーネットそのものをですね、切り崩してきた、突き崩してきた、こういうことじゃなかったかと思うんですね。


 例えばですね、持続可能な制度と言って、国民健康保険制度の問題、改革を進めてきましたけれども、実際には、高過ぎて払えない保険料がその空洞化の根本問題であるわけです。それをますますね、今後値上げしていこうという方向です。払えなければ、現実医療証が取り上げられる、そういう状況の中でですね、持続可能どころか、制度そのものが壊れていっている、そういうふうにお感じになりませんか。もう既に区民の一五%が払えなくなっているという状態です。国民健康保険証を交付されてない人との関係で言えば、最近の調査では、受診率が、持ってない人、医療証をもらえなかった、もらえない人が約二〇〇分の一、こういう状況である自治体もあると、ある調査では出ていますね。際立っているわけですよ。医療の権利さえ奪われていると、それをこの間持続できる制度だという名目で進めてきた、これが構造改革じゃないですか。


 私も生活相談を受けていますけれども、この間、入院費が払えなくてサラ金からお金を借りざるを得なかったと、立て続けにそういう人二人相談を受けているんですよ、目黒区民で。これが今の実態なわけですよ。こういう実態がね、広がっているのに、この先、さっき言ったような財界の立場で、あるいはもうずっと上の方の、雲の上から下を見下ろすような立場で、そういう人たちがますます出ていく構造改革、そして現実を放置する、これは、私はどうかと思うんです。この現実に対してですね、区長はどういうふうにお感じになっていますでしょうか。


 医療制度の改悪もそうです。来年から、すべてのお年寄り二割負担になります。


 それから消費税の増税もそうです。これは、最悪の逆累進課税と言われている、当然区長も御存じですけれども、低所得者ほど重い負担がのしかかってくる税制なわけですよ。それをアップする、そうすれば今でももう痛みの連続で、憲法二十五条の生存権さえ危ぶまれているような人たちがいっぱい出ている中で、高齢者も障害者もワーキングプアと言われている貧困層の人たちも、母子家庭も、すべての人にのしかかって来る、それを、どうこれから先の構造改革を、どう、いいんだと言うのかどうかです。この点を、区長はどう思っているのかをお聞きしたいと思います。


 二点目の、区民本位の区政と今進めている、目黒が進めている行革プランと違うだろうということについてなんですけれども、この点も第一問と共通していると思うんですね。貧困と格差が今、重大な社会問題になっていて、本当に生活保護世帯がふえて生存権が保障されないような状況を構造改革の中でつくり出してきた、それに乗って目黒区が、まあ先駆けて、他に先駆けて策定したと言っていますけれども、もう積極的にやって、区民サービスを切り縮めてきた、その額というのは、区長の任期中の四年間だけとっても平均十億円ですよ。先ほど挙げたこれまで削減したものですね、どれ一つとっても古ぼけたものになってないでしょう、時代遅れじゃないでしょう。学童保育クラブの有料化の問題にしたって、子育て支援が必要なときなんですから、これからですよ。それに、老人福祉手当だってそうだし、障害者の福祉手当だってそうです。生業資金だってそうです。ちっとも古ぼけてない、電話代の二千円も最後の現金給付をカットしました。これから必要なものばかりですよ、セーフティーネットとして。それを区長は、あなたの任期中にカットしてきたんですよ。その矛盾というのを矛盾と感じないんですか。そして、そのことによって本当に生存権さえ生活保護水準以下の生活に落とされている区民が多数つくり出されていると。国と一緒になってそういうことをやっているという現実について矛盾とお感じにならないんでしょうか。民営化の問題も同じことが言えるわけですよ。その矛盾についてお感じにならないですか。


 それから、三点目の問題です。住民参加の問題では、区長も答弁の中で触れていましたけれども、政策策定過程の各段階で住民意思を的確に反映することをシステムとしてつくっていこうと、そして、特に明記されているのが、住民参加の結果によっては変更可能なものとして位置づけるんだと、ここまで言っているわけですよ。


 保育園の民営化問題だって、九一%の保護者が、あれだけもう苦労して、子育て中の忙しいときに毎回毎回参加して、熱心に討論し主張し、はっきりと明々白々たる事実でしょう、九一%の保護者が反対しているというのは。それでも、それをほごにする。そういうことが本来できるはずがないんです。基本構想、基本計画の立場を貫徹すれば、徹底すれば、そんなことができるはずがない。それでもやっているというところに、私はさっき形骸化しているんじゃないかということを言ったわけです。その現実に進んでいることと、区長が先ほどパブリックコメント制度をやっています、何やってますと、そういう問題じゃないんですよ。実質的な住民参加が本当に進んでいるのかどうか。


 それで、お聞きしますけれども、区長は、意見の数の多さではない、最後は自分で決めるんだと言いましたけれども、区長の公約である区民が主役という立場とこれ矛盾しませんか。区長は区民が主役というどんなイメージをお持ちになっているんですか。そのことをお尋ねします。


 それから四点目ですけれども、区長が、区長選を戦い抜いて青木区政が誕生しました、三年前に。真相究明と、それから信頼と改革を公約にしているわけですよね。それで区民から期待を集めて当選したわけですから、その信頼と改革の区政がどれだけ進んでいるのかと、この三年間でですね。そして、あと残すところ一年余り。この任期の中でどうするんだということが問われているわけですよね。


 それで、先ほどいろいろやりましたと、契約事務改善から職員の倫理とか、いろいろ言いました。確かに、そのことを否定するわけじゃありません。しかし、あれやったこれやったではなくて、現に区民が青木区政というものに本当に信頼を深めているのか、それとも逆なのか、そのことを私はお聞きしているわけです。もし信頼と改革が進んだというふうに確信しているんでしたら、その具体的な事例をですね、あれやったこれやったじゃなくて挙げてね、説明していただきたいと思うんですよ。どれだけ進んだと考えているのか、これをお聞きしたいと思います。


 それから、最後の五点目です。憲法擁護の具体的な行動をということでお尋ねしているわけですけれども、いつも国会の方で議論しているからコメントできないと重大問題で逃げるときが時々ありますけれども、改憲手続法案というのは、もうはっきりしているわけです。九条改憲、憲法を改憲していくということと全く地続き、その第一ハードルとして位置づけられているわけですよ。事もあろうに、憲法記念日、さっきことしは憲法施行六十周年の記念の年だと区長は言われましたけれども、確かに平和の取り組みをやられていて、その点は評価しているんです、共産党も。一緒に大いにやったらいいと思うんですね、平和の取り組みについては。その点は評価しているんです。


 しかし、それだけじゃだめだと思うんです。戦争の悲惨さを子どもたちに話すだけではだめ。今、二度と起こしちゃいけないわけですよ、戦争を。その現実的に起きている事実にどう立ち向かうかというのは、戦前来た道と同じなんです。戦前は、それに抵抗できなかったから、自治体、自治体というか当時は市町村ですね、赤紙を発行して住民を戦争に追い出した、行かせたわけでしょう。その歴史を二度と繰り返しちゃいけないから地方自治があるんですよ。自治体があるんですよ、今。だから国と平等なんです、自治体は。その自治体の長なんだから、この時点でしっかりと、その改憲の動きに対して食いとめていくと。全国の基地のある自治体の長が、保守であろうが革新であろうが、基地反対で戦っているわけですよ。そういうところとやっぱり連帯して一緒になってやりましょうよ、区長。その点いかがでしょうか。





○青木英二区長  それでは、構造改革についての考え方でございますが、これは、私が先ほどもお話し申し上げたように、いろんなシステム、金融、運輸、通信、いろいろなシステムが、この長い時代の中で、ある時点まではこれは有効で動いていたものがたくさんあるわけですが、それが、これは私は答弁でも申し上げたように、やはりグローバル化の波に洗われることもあった。また私ども日本ということで言えば、少子高齢化の中で、そのいろんな制度疲労を起こしたり、またその機能の不全に陥ったということは否めない事実なんです。それをやはり時代に合わせて改革をする、それは構造改革ですが、そういったことを積み上げて、社会全体が推進をされるということを、私は、全く否定されることではないんじゃないかなと。否定が、それは立場によって否定される方もいると思います。それは、私はそれこそ否定はしませんが、私はそういうふうに思います。


 それは、私だけが思っているわけではなくて、例えば、私も先ほど答弁でお話し申し上げましたように、小泉、必ず共産党さんは小泉構造改革という表現をされてお話をされます。実際、私も小泉さんが、この聖域なき構造改革はその過程で痛みを伴いますという、それで構造改革なくして真の景気改革はないと言っていました。確かにそういうことを言いました。それで、私が一番強くこれを言っていたのは、平成十七年の総選挙のときに小泉さんはこういうふうにおっしゃっていました。その選挙で、これは私が言っているんじゃないですよ、新聞で、論調でいけば、これで自民党が圧勝したと。ですから、これは私は必ずしも、だからこういった構造改革、小泉さんがテレビで言っていました、演説でも言っていました、そういうことを聞いた人がやっぱり自民党に支持をしたということは言えるんじゃないんですか。


 例えば、それを否定していた共産党さんの当時の総選挙の支持率は七・二五%ですよ。だから、私はそういう点で言えば、必ずしも国民が、この構造改革を頭ごなしに否定をしているということはないんではないんでしょうか。





   〔「何を言っているんですか」と呼ぶ者あり〕





○青木英二区長  何を言っているんですって、実際にそれが数字に出ているんですよ。だから自民党が勝ったんじゃないんでしょうかという、私が言っているんではなくて、マスコミ等もそういうふうに言っているというふうに私は感じているところでございます。


 それから。





   〔「区長のことを聞いているんでしょう」と呼ぶ者あり〕





○青木英二区長  だから私は、今自分のことも言いました。マスコミが言っていることも言ったということですよ。


 それから、二点目の行革についてでございますが、これは私の、行革というのは、当然これは一番大切なことは、やはり常に今ある行政、それを常に簡素にして効率的な行政に、常にそれは行っていくということが、これは大事なことだというふうに思います。そこで確保された財源、そういったものが、今あなたが、これもやった、これもやれ、これもやる、全部、例えば、かさ上げでやるものであれば、私どもの一財をどんどんどんどんそこに投入していくわけですよ。片一方で出せ出せ出せ、確保はどこでするかと。それは、こういった行革を通じて、私どもも今回部局枠経費で規定経費を縮小して、それを新たな財源に十九年度いろんな施策、例えば皆さん方も主張されている小学校、中学校のお子さんの医療費無料化に対応すると、そういうことをやっているわけだと私は思いますよ。それが大変大事な行政改革ですから、私は、区民福祉を切り下げているなんていう行政改革をやっているつもりは全くございませんし、私が、これはいつも言っているんですが、例えば厚生費の中でですね、健康福祉が三十二億円ぐらい計上しているんですよ。それに教育費の一五%を合わせたら、半分が、半分がこの二つの経費で充足されているんです。それをもって切り下げだなんていう、私は言われるつもりはございません。


 それからもう一つ、住民参加についてでございますが、例えば、これは今お話がありました。私どもは、これは例えば実施計画にしても、ここにいろいろなお話、公表していろいろ御意見を伺っております。それで、とにかく、じゃ何でも聞けという話ではないと思います。何でも聞けという話ではありません。いろんな立場の方がいろんなことを、例えば一つのことを挙げて、片一方の人はやめろと言う、片一方の人は続けろと言う、これは区民の方はいろんなお声があると思います。最終的にですよ、これは、判断を私がするということは、行政責任の立場として、私がしなけりゃだれがするんですか。あなたがするんじゃないでしょう。行政責任として私が区長として判断をして、必要なものは議会に提案して、提案されたものが議会で御判断をされていただいているわけですから、私は決して独裁者なんかじゃありませんよ。





   〔「区民の意見を反映させてないじゃない」と呼ぶ者あり〕





○青木英二区長  反映しています。


 それからもう一つ、もう一つですね、公約についてでございますが、私も自分の公約を見て、今、議員が、究明、真相を究明というふうに区長は公約で掲げていると。私は、今自分の選挙公約をですね、ひっくり返して見てますけれども、真相の究明、真相究明なんてどこにも私は書いてませんよ。疑惑の真相究明と書いているのは、あなたたちの政党が支持した人が書いているので間違えないでくださいよ。よく見てくださいよ。どこにも私は、この選挙公報を見たって、疑惑の真相究明なんてどこにも書いてない、あなたのところの推薦した人が疑惑の真相究明って書いてあるんですよ。そういうことを言っているんです。


 私は、ここにも書いてあるとおり、大きな問題として、現職の課長が逮捕されたわけです。現職の課長が逮捕された。これは、大きな課題として私としては選挙公約に掲げて、それを具現化してきたわけですよ。それをあなたが評価するかどうかわかりません。私は自分なりに、私は自分なりに一生懸命やってきたというふうに思います。それは森議員が、区長は全然やってない、それは森議員の立場でございますから、それは、私がここでそれに従いなさいなんて言うつもりはさらさらございませんが、私は私なりに一生懸命やってきたつもりでございます。改めて私は、ここに出てございますが、疑惑の真相解明と書いてあるのは、あなた方の推薦した候補者だというふうに、改めてお話をしておきたいというふうに思います。


 それから、憲法についてでございますが、五月三日に安倍さんがというお話、これは私は、安倍さんの政権運営でございますから、私がここで何か言う話ではないと思います。例えば、これは憲法の九十六条でも、それはここにも出ていますけれども、改正という項目がうたってございます。ですから、例えば安倍総理が国会でこういった議案を、法律改正というんでしょうか、ちょっと私は難しいことはうまく言えませんが、例えば改正のことを、これは提案をするということは、システム的にはあるんじゃないんですか。例えば、あなたたちの政党がそれに反対すると、これはまさに議会制民主主義で、最後はそれは議決をされるということじゃないかと私は思います。思いますが、私は、今の目黒の区長としてですね、システム的にそれがあるのを私は否定するんじゃない、日本国憲法にちゃんと書いてあるんだから、私が否定する立場ではありません。ただ私は、この平和都市宣言を行っている区の区長として、これは当然今の平和憲法をしっかり守ると、それで、どこにも何も書いてないなんて言うけれども、所信表明の二十五ページにちゃんと書いてありますよ。それで、これから施策の中で、この平和と基本的人権の尊重というのは、最も重要な課題だというふうに私も思っております。それは、全然あなたたちと言っていることは変わりませんよ。ただ、一緒にやるかどうかというのは関係ない話ですよ。


 ですから、私の立場としては、そういった形で区政運営を執行しているということでございますから、もう一度言いますけれども、安倍さんは安倍総理の立場でお話をされている、それを私が、政治家の安倍総理がお話をしていることを、私がここで、こうですああですとコメントする立場ではないということを、再々再々お話をこの間から言っているところでございます。


 以上です。





○二ノ宮啓吉議長  森美彦議員の代表質問を終わります。


 この際、お諮りいたします。


 本日の会議時間は、議事の都合により延長したいと思いますが、これに御異議ございませんか。





   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕





○二ノ宮啓吉議長  御異議なしと認めます。


 よって、本日の会議時間は延長することに決定いたしました。


 議事の都合により、暫時休憩いたします。





   〇午後四時五十分休憩





   〇午後五時 五分開議





○二ノ宮啓吉議長  休憩前に引き続き開議を開きます。


 次に、五番坂本史子議員。





   〔坂本史子議員登壇〕





○五番(坂本史子議員)  それでは、きょうの代表質問の最後になりました。


 それでは、何点か区長に、無所属・目黒独歩の会からの代表質問をいたします。


 一つ目なんですけれども、主に、まあ所信表明で述べられていましたけれども、指定管理者制度と区民協働の関係について聞きます。


 今回、実施計画なども中心として意見を聞いてきたんですけれども、相変わらず、中身を見てみますと聞きおくという状況でした。指定管理者制度については、ほとんど意見を反映していないという現状なんですね。やはり、もっとこの区民意見に対しては、取り入れるという姿勢を持っていかなくてはならないというふうに考えています。


 そこで一つ目です。指定管理者制度については、とにかく導入すればよいという姿勢ではいけないというふうに思います。六月から七月に各施設から出される個別評価ということなんですけれども、これについては、目黒区はもう九十三施設の導入を行っているわけで、個別の評価に任せるということではなくて、区が総括的にどうだったのかということをやるべき、特にその中では、区民サービスの向上が図られたのかどうかということが重要な評価点になるだろうというふうに思うんです。


 大きい二点目です。今、街づくり条例ということで、今回審査をいたしますけれども、焦眉の課題となっているのが目黒区の街づくりということなんですね。それでみどりも、これまで環境報告書などによると、直径二十センチ以上の大きい樹木が、この間二千本以上なくなってしまったという状況の中、そうしたみどりの保全というのは、大変これも急務な課題であると思いますし、敷地内での既存みどりを保全した二〇%の緑化計画を義務づけることなどを、私はこれまでも求めてきました。


 そこで、お尋ねをいたします。大きいこの中の一点目です。


 四月から施行される改正景観条例、東京都の条例ですけれども、この事前協議制度などを使って、景観への影響が大きい大規模な開発などを対象に、都市計画決定前にこうした許認可権限と連動させて事業者に早い段階から景観への配慮を求めるということを、区としてやっていくということについてどうなのかということです。


 大きいこれの二点目です。目黒区においては、八割が住居系の用途地域なんですね。二〇〇四年に住居系の用途地域で絶対高さ制限を設け、それから第一種低層住居専用地域においては、敷地面積の最低限度を指定してきました。また、国においては二〇〇六年度に景観法が制定されてきたということなんです。新宿区では新宿駅周辺を除く全区域に絶対高さ制限を導入し、渋谷区では二〇〇八年度までに絶対高さ制限を導入するという予定ですけれども、目黒区こそ良好な住環境や街並み景観の保全と形成に向けて、絶対高さ制限を導入するということを求めたいというふうに思います。これについて伺います。


 大きい三点目です。主に介護保険制度にかかわるもの、障害者自立支援法にかかわるものについて、福祉政策について伺います。その中で、今回、保健福祉サービス事務所の認定審査会事務を介護保険課に集中することということが予定をされていますけれども、しかし、認定審査会事務を保健福祉サービス事務所で行ってきたメリットを損なわないような配慮が必要です。これまでは、認定調査から審査までの一体性を確保し、保健福祉相談のデータを活用しながら実態の正確な把握に努めてきました。その上で、審査資料も経験豊かな職員が中心になって読み合わせを行い、適正な判断がなされるよう努力してきたわけです。しかし、委託調査にはこれまで問題がなかったとは言えません。区分変更の申請が多くなる傾向が見られ、また認定調査とあわせて、目黒区が何よりも重視している保健福祉相談が軽視されることがないよう、工夫がぜひとも必要です。


 そこでお聞きします。介護認定審査会事務の集中化などの組織変更が予定されているとはいえ、今後とも、認定調査委託の範囲は現行どおりとし、介護認定業務は目黒区として行うこと。と同時に、五地区の保健福祉サービス事務所を区として責任を持って直営で運営すること。


 二つ目です。昨年十月から新サービス体系への移行ということで、障害者自立支援法、障害区分認定での支給決定など、障害当事者や家族、事業所施設等への影響ははかり知れないものがあると思います。余りに障害当事者の実態と離れた法の成立であったために、応益負担制度の基本に踏み込まざるを得なかった、応益負担制度の見直しを事実上せざるを得なかった国の補正措置、予算措置などがあり、しかし、利用者負担軽減策の大半が、このように経過措置であるということで安定していないので、利用者の不安を取り除くものにはなっていません。


 また、第五回の介護保険制度の被保険者・受給者範囲に関する有識者会議というものがありましたけれども、この中で特筆すべきは、かつての介護保険制度との統合賛成論調は見られなかったということです。加えて、自律支援法の施行直後の混乱状況にあって、統合問題などを議論できる環境にないとの当事者などの意見も共通に出されていたということです。


 そこでお尋ねをいたします。一つは、区分認定制度の抜本的見直し、障害者への所得保障の確立、そして改めて、障害に起因する不利益や不都合を、たとえ一割の負担といえども本人または家族のせいにするような応益負担制度はやめることとの意見を区長が国に上げること。


 二つ目には、公費抑制のために介護保険と統合するとの論は誤りであって、区長として反対を表明することを求めます。


 大きい四点目です。今回サーマルリサイクルということを区長会で方針を出して以来ということなんですけれども、目黒区は、独自にプラスチックのリサイクルを行うということを予算化もしてきました。だれがこの費用負担を持つのかということは大変重要な問題で、もちろん、排出者であるメーカーや事業者の責任を行政としても求め続けることが前提の条件なんですけれども、やはり、行政回収の主導による良好な資源回収を行うことを求めたいというふうに思いますが、今後ともプラスチックリサイクルを含めて、二十三区リサイクル率ではトップであるということで目指していくのかについて伺います。


 最後に、議会改革について区長の所見を伺います。これまでさまざま報道もされてきたところなんですけれども、政務調査費問題ばかりではありません。費用弁償については、目黒区内で自宅から庁舎まで公共交通機関等を用いて往復五千円を超える交通費がかかることは通常考えられません。実費分との差額は、議員の懐に入っているということになるのでしょうか。


 また、行政附属機関(審議会等)の委員兼任についてです。ここには、意思決定のあり方と二重報酬という二つの問題があります。


 まず、議会において政策決定過程への参与が保障されている議員に、さらなる参与機会を保障することになり、一般の住民と比べて議員に対し過度の決定権限を与えることにもつながります。一方で、議会に割り当てられた審議会委員ポストに議会から指名を受けて就任することは、議員としての公務です。議員としての公務を遂行しているにもかかわらず、議員報酬とは別に報酬を受け取るのは給与の二重取りとなって明らかに問題です。


 さらに、公費による海外視察です。「無くそう!議員特権キャンペーン2007」事務局の調べでは、千五百二十六自治体のうち、わずか百六十五自治体のみが海外視察制度を設けていると回答しています。海外視察は明らかに政務調査の一環であり、必要があれば政務調査費をもって行い、現行の海外視察については、即刻中止すべきです。


 議員経験者の選管委員についても指摘をされました。現在四人のうち三人が議員退職者、「選挙を管理する側と選挙で戦う側が先輩と後輩の関係では、選挙の公平さを疑われかねない」と武蔵野市議会議長が述べているわけですけれども、多摩部ではほとんどこの議会退職者が就任をしていません。そのせいか二十三区は高額報酬です。一種の利益分配人事で、これは区民を入れていくポストであるはずです。


 最後に、問題の政務調査費です。政務調査費に関する第三者委員会に出された資料のとおり、二十三区の政務調査費は突出して高額です。人口五十四万人、議員数三十九人の八王子市が多摩では最高なんですが、六万円です。そもそも年間二百四万の目黒区の政務調査費についての根拠はなく、減額または廃止を目指すべきです。


 そこで、区長は今回の予算査定において、以上の指摘及び区民の批判を考慮せず、費用弁償、海外視察、政務調査費等に対する予算の減額査定をしなかったのはなぜなのか、お伺いをいたします。


 以上、私の壇上からの質問を終わらせていただきます。(拍手)





   〔青木英二区長登壇〕





○青木英二区長  坂本議員の五点にわたる御質問に、順次お答え申し上げます。


 まず第一点目、所信表明と指定管理者制度についてでございますが、指定管理者制度の目的は、民間の経営ノウハウを活用し、よりよいサービス提供と効率的な管理運営を実現しようとするものでございます。今回、案として取りまとめました直営施設における指定管理者制度導入プランの検討に当たっては、対象施設のあり方を改めて検討し、管理運営上の問題点や改善点等を洗い出し、施設の効用を最大限に発揮するためにはどのような管理運営方式が最適なのかを判断し、取りまとめたものでございます。また、案を取りまとめるに当たっては、区民の皆さんからのさまざまな意見をいただきましたが、特に児童館、社会教育館に関しての意見が多くございました。これらの施設は、中長期的に条件整備をする施設となっており、今後具体的に検討する際の参考とさせていただきます。


 既に指定管理者制度を導入した施設の評価につきましては、一年間実施した最終的な評価結果を、本年六月を目途に取りまとめる予定でございます。取りまとめ次第、議会及び区民の皆様への公表を予定しているところでございます。評価の結果、改善すべき点があれば指定管理者に随時適切な指導、助言を行い、利用者サービスの向上を目指してまいります。また、評価結果や改善の取り組みは、既に指定管理者制度を導入している他の施設の改善や今後制度導入する施設の具体的な実施策を検討する際にも反映してまいります。


 次に第二点目、みどり保全、絶対高さ制限の導入を初めとする目黒の街づくりについての第一問、大規模建築物等の事前協議制度についてでございますが、東京都では、平成十八年十月に東京都景観条例を改正するとともに、景観法に基づく東京都景観計画の策定を進めております。


 その中では、景観を推進する方策の一つとして、東京都独自で、大規模建築物の建築については事前に協議を行うこととしております。この制度は、大規模建築物について事業の企画段階から景観に関する協議を事前に行うことにより、周辺市街地の景観と調和した建築物等を誘導することとしているものでございます。現在、区でも景観に関する施策を総合的に推進するため、景観法に基づく景観計画の策定に向け、取り組みを進めております。策定等に当たっては、年間計画のあり方を都市計画審議会に諮問し、景観や都市計画の視点から検討を進めているところでございます。区といたしましては、審議会からの答申を踏まえながら、東京都の制度等についても参考としながら、区の地域特性に応じた目黒区にふさわしい景観計画を策定してまいります。そこで、お尋ねの大規模建築物の取り扱いについても、景観計画を策定する中で議論してまいりたいと存じます。


 次に第二問、絶対高さ制限の早期導入についてでございますが、本区は全体として見れば、主に住宅を中心とした市街地を形成しており、平成十六年度の用途地域等一斉見直しに当たっては、目黒区の特性を踏まえた住居系用途地域に建物の絶対高さ制限を指定するなど、建物の高さ規制を行ってまいりました。景観法が平成十六年に施行され、より一層良好な住環境や街並み景観の保全・形成が求められております。区においても、将来都市像である都市計画マスタープランを実施していくためには、都市計画法や建築基準法、あるいは景観法などの規制・誘導制度を活用し、建物の絶対高さを含め一定の制限を行っていくことも必要であると考えております。現在、土地利用の現況について調査を行っており、これらの結果を踏まえ、地域にふさわしい制限等について検討してまいりたいと思います。


 次に第三点目、福祉政策についての第一問、要介護認定と組織変更についてでございますが、要介護認定審査につきましては、各保健福祉サービス事務所において介護保険認定の審査を行う委員のチームとして合議体を設定し、実施してきました。途中からは介護保険課でも合議体を設けて行ってきました。要介護等の認定審査件数は、平成十七年度を除いたここ数年では一万件台となっており、地域間での差が見られます。今後、認定審査件数の増加が予定されますことから、件数増加に対応し得る認定審査の体制の整備を行う必要がございます。


 変更の内容といたしましては、要介護認定審査に関する運営について、各地区で行っていた合議体の事務局機能を介護保険課に集約することや、審査の会場を区役所本庁舎に一本化します。これによりまして、認定審査から結果を得るまでの期間の短縮化や審査の一層の平準化などを図ってまいります。認定調査につきましては、保健福祉サービス事務所と介護保険課におきまして業務委託を活用しながら実施してまいります。


 また、保健福祉サービス事務所につきましては、地域福祉を推進する拠点として、高齢者を中心に保健と福祉が連携したサービスを提供してきたところでございます。この間、平成十二年度の介護保険制度の導入や平成十八年度の地域包括支援センターの創設といった制度改正に合わせ、その機能の見直しを適宜行ってまいりました。今後も、地域福祉を推進していくという理念を掲げながら、高齢者などを取り巻く環境の変化に伴う諸課題に的確に対応し続けていくために、地域における保健福祉組織の具体的なあり方について不断の検討を進めていく必要がございます。


 次に第二問のア、障害者自立支援法にかかわる国への意見提出についてでございますが、昨年施行された障害者自立支援法では、障害程度区分の導入による支給決定手続の明確化や利用者の所得に応じた応益負担の導入など、さまざまな制度改革が行われております。これは、平成十五年度の支援費制度以降、サービス利用者が増加し、障害者が生活する上での支援が大きく前進した一方、今後も利用者の増加が見込まれる中で制度をより安定的で持続可能なものとするため、障害福祉施策の全般にわたる抜本的な改革が必要になってきたからだと理解しております。


 国への意見に関しましては、障害者自立支援法が障害者の日常生活に大きな影響を与える内容であることから、これまでも全国市長会などを通じて低所得者対策の充実など、障害福祉施策の充実、強化を図るための積極的な措置を講じるよう要望してまいりました。また、知的障害者や精神障害者の障害程度区分の一次判定が低くなる傾向があることなど、実施に伴う具体的な課題は担当者レベルでの要望を継続して行っているところでございます。その結果として、当初から低所得者に配慮した軽減策が盛り込まれるとともに、昨年十二月には生活上の所得を残す観点からのさらなる軽減策の実施など、国の見直し措置が行われたものと認識しております。区といたしましては、障害者自立支援法の施行状況を踏まえながら、今後もさまざまな機会をとらえ、必要な事項について国に要望してまいりたいと存じます。


 なお、応益負担の導入については、制度をより安定的で持続的なものとするため、国、都道府県及び区市町村の負担の義務化を行うとともに、サービス利用者や所得に着目した仕組みと低所得者の負担を軽減する仕組みを講じたものであり、今後の障害福祉サービスの安定的な提供を図る上で必要な改革であると考えております。


 次に第二問のイ、介護保険との統合に区長として反対することについてでございますが、障害福祉サービスが介護保険に統合されることになるかどうかに関しては、現時点で国からの情報を得ておりません。障害者自立支援法にかかわる国の検討では、介護保険との統合意見がある一方、さまざまな議論があることも承知いたしております。障害福祉施策の実施主体である基礎自治体の立場で申し上げますと、平成十五年の支援費制度の実施、それに続く平成十八年度からの障害者自立支援法の施行など、矢継ぎ早の制度改革とさまざまな見直し措置が続く中で、まずは障害者自立支援法で示された制度の円滑な施行に努力することが重要であり、さらなる制度改正には、これまでの経過やさまざまな論議を踏まえた慎重な検討が必要であると考えております。区といたしましては、このような考えを踏まえ、情報を得た段階で適切に対応してまいりたいと存じます。


 次に第四点目、環境先進自治体目黒の前進に関して、今後とも二十三区の中でリサイクル率トップを目指すのかについてでございますが、本区は、区民の協力を得てリサイクルを推進してきたところから、リサイクル率は二十三区ではトップグループに属しています。廃プラスチックの資源化に当たり、昨年七月から区内の一〇%の地域でペットボトルの分別回収モデル事業を実施してまいりましたが、本年十月からは、区内の二〇%の地域で容器包装プラスチックを資源として回収するモデル事業を開始し、平成二十年度前後に区内全域に拡大してまいりたいと考えております。


 また、容器包装プラスチック以外の製品プラスチックの資源につきましては、再製品化が難しいこと、多額の経費負担が生じること等の問題もございますが、十九年度のモデル回収事業の結果を検証した上で、資源化の可能性について調査・検討してまいりたいと考えております。今後もリサイクル先進区としての名に恥じぬよう、3Rを積極的に進めてまいります。


 次に第五点目、議会改革に関する御質問にお答え申し上げます。


 地方公共団体は、長と議会の二元代表制でございますので、議会改革につきましては、議会においての自主的・自立的な取り組みが行われることが本旨であると存じます。そのため、この考えに基づきお答えいたします。


 まず区議会議員の費用弁償につきましては、目黒区議会議員の報酬・費用弁償および期末手当に関する条例におきまして、議会等に出席した場合に、日額旅費として五千円を支給することが規定されておりますので、条例改正がなければ予算を減額することはできません。条例改正に当たりましては、議員が職務を行うために要する費用の弁償のあり方や、現在の額の妥当性などについての議会での十分な議論が必要であると考えており、その議論の結果を尊重していくべきであると存じます。


 また政務調査費につきましては、目黒区政務調査費の交付に関する条例におきまして、月額十七万円を交付することが規定されております。政務調査費につきましても、条例改正がなければ予算を減額することはできません。今般、政務調査費につきましては、議会におきまして地方自治法第百条の二の規定に基づき、学識経験者の方々に使途基準のあり方、減額を含む政務調査費の額等について調査を依頼され、先日、その答申がなされたと伺っております。今後、この答申をもとに、議会において政務調査費のあり方などについて見直しが行われることを期待しております。条例改正がなされる状況になれば、予算上の必要な対応を行ってまいりたいと存じます。


 附属機関等の委員の兼任につきましては、附属機関等の設置条例や規則、要綱において区議会議員を委員とする規定がなされており、法設置の附属機関等に当たっては、根拠法において、議員を構成する規定がございます。附属機関の性格によっては、区議会議員の兼任は否定されるものではないと考えております。御指摘のような、議員に過度の政策決定権限を与えているものではなく、議員が附属機関等の委員になることにより、学識経験者など専門家や、区民の皆さんとともに、附属機関等において議論することにより、より意義あるものとなることが期待されております。


 また、附属機関等の構成員の報酬につきましては、議員としての兼任はしますが、委員としての職務に対する報酬でございますので、御指摘の二重取りには当たらないものと考えております。なお、昨年十一月に、附属機関等に参加している区議会議員の報酬について、区議会議員の費用弁償額相当額、五千円に引き下げるよう議長から要望を受けましたので、要望のとおり減額することといたしております。また、外郭団体等へもその趣旨を伝えているところでございます。


 海外行政調査経費につきましては、政務調査費をもって行うのがよいかについては、見解の相違があるものと推察いたしておりますが、海外行政調査のあり方や、どのように実施するかにつきましては、議会において検討されるものと存じております。


 選挙管理委員会の委員につきましては、地方自治法百八十二条の規定に基づき議会で選挙がされますので、どなたを選出するかは私の立場では申し上げられません。





○五番(坂本史子議員)  私は、区長、説明はここに書いているわけですから、説明をしないでお答えをいただきたいんですよ。それでないと時間がないんですもの。


 ちょっと最後からやりますけれども、私が聞いているのは、予算査定で減額査定をしなかったのはなぜかという話をしているわけであって、御説明をいただくつもりは全くないんですよね。これは、もうやるつもりはなかったんですけれども、目黒区議会がどんな事態を引き起こしたかということを考えればですね、政務調査費問題を初めとして、議会の問題というのは、もう山積をしているわけだから、全くね、今回の予算査定のときに考えなかったというのはね、もう考えられないですね、それは、こんなに問題になっているのに。ちょっとそれは、本当に一言でいいですから、なぜ減額査定をしなかったのか、その根拠についてちょっとお伺いをしておきます。一言でいいですよ。


 それで最初に戻ります。指定管理者制度と区民協働についてなんですけれども、これは実施計画改定原案に対する意見・要望ですね。この中で、集計表がありますけれども、意見・要望等の趣旨に沿い、原案を修正するというふうになったのが、延べ三百四十二件のうち四件ですよ。これは、指定管理者制度導入プラン素案に対する意見・要望ですけれども、これに対しては、意見の趣旨に沿って反映をさせますというのがゼロ件ですよね。貴重な時間で区民が意見を寄せ、また書いていただいたものに対して、結果としては余りに意見反映というのがなされていないのではないかというふうに思うんですね。


 その中で、指定管理者制度を聞いていますから申し上げますけれども、区長がおっしゃったように、社会教育館の管理運営ですよ。これについては、やはり従来どおり法の趣旨にのっとってね、やっていくべきだという意見が多数寄せられています。それで、事業の継続性が危うくなるということとか、やはり人件費抑制ということになってくると、特に社会教育委員の指導というか、専門職員の採用が困難になってしまうであるとか、そういう意見に対して全く答えていないんですね。


 これも、区長がまとめて言われたところの児童館や、それから学童保育クラブについても、やはりそうした意見です。近年では、既に職員配置については見直しをやりながらも、事業拡大のために努力をしてきているというふうに思うんですね。その中で、新たな制度ありきということではなくて、導入ありきということではなくて、いかに限られた人員と財源で実施できるかを検討するということの姿勢、それからその譴責というのが目黒区はなかったんだと思うんですよね。それは、特にこの児童館や学童保育クラブでは、委員会の中でも質疑があって、市場が未成熟で運営実績が極めて少ないということが報告をされていました。それにもかかわらず、この指定管理者制度の中には、この導入期間が中期的なものとして入っていますね。一体どんな検討がされたんですか。


 先ほど区長がおっしゃった、どの管理がふさわしいのかについて検討したというふうにおっしゃったけれども、それは直営なのか指定管理者なのか業務委託なのかということをやったっていうことなんですか。私は初耳ですけど、それについては。それについてちょっとお尋ねをしておきます。


 そしてですね、やはり聞きたいのは、区民協働ですよ。こういう形で意見を求めているけれども、結局目黒区としてはいまだにパブリックコメント制度を確立していないということなんですけれども、どうするおつもりですか。このまま区民協働については、尻すぼみになっちゃうんですか。その中で、まあ各地でやっているパブリックコメント制度の実施要綱にするのか、それとも条例にするのか。具体的なちょっと案を区民協働との関係で出してくださいよ、これまでも何回も聞いているから。


 三点目なんですけれども、今回の街づくりの関係で、先ほど申し上げたように、渋谷と新宿で絶対高さ制限を導入するという形になりました。あと江戸川、それから練馬、ちょっとほかのところもあると思うんですけれども、指針の方針とか、そういうものも含めるとかなりの地域でですね、高さの最高限度の指定ということで、容積率に応じてとかということで、絶対高さ制限を導入するという傾向になっています。


 それで、目黒区はあと二割ですよ。二〇%のところをどうするかということをこれまで何年もかけてやってきたわけですね。都市計画審議会の景観専門部会でやられているわけですけれども、それはそれとして、何年も待つということではなくて、やはり今、例えば、大きい敷地のところに建っているものとしては、不動産ファンドであるとか、そういったものに利用されているという傾向が強くなってますよね。目黒区がこのまま手をこまねいていると、この数年ですよ、この二年、この一年の間に、どんどんやはりそうしたものが建っていくという危険性があると思うんですね。


 一方では経済原則の中でどうなのかということがあるかもしれませんけれども、大きい不動産、大きい事業者の開発というものの中で、例えば今計画されているものの中にも、防災の問題であるとか、それから都市のまちのコミュニティーの問題であるとか、非常に空洞化が心配されるものなんですよ。だからそこの部分は、今ね、目黒区が絶対高さ制限を導入するかどうかということは、非常に焦眉の課題だというふうに思うんですね。だからあと何年ということではなくて、区長のお考えとして、どの時点でそれを導入することが目黒区の街づくりの景観のためになるんだというお考えなのかということについて、ちょっともう一回お伺いをします。





○青木英二区長  まず一点目でございますが、どうして減額しないのか、この予算を当初予算で計上したのかということでございますが、これは、現在の条例に従ってその規定によってそれぞれ予算計上させていただくという、そういった手続でさせていただいているわけで、それ以外は私の方からできないということでございます。私、先ほど、まあ一言でと言うんですが、もう一つつけ加えさせていただければ、例えば一つの例で言えば、この政務調査費の金額については、まさにこれから議会で論じられる課題であるわけであります。その結果によって、条例改正がされれば、それは補正等、まあどういう手段かわかりませんが、対応するということでございます。ですから、なぜやったかと、それは条例の規定に沿って予算計上した以外に何もございません。


 それから、二点目の指定管理者制度の問題ですが、これは私ども、先ほどお話し申し上げたように、一つはその施設自身の今後のあり方、それからその施設の改善点の検討、そしてそういったことを含めて、その施設にどういった管理が最も適切なのか、そういった視点でそれぞれ三つに仕分けをしたということでございます。


 それからパブリックコメントについては、これは私ども今の考えでは、十九年度にパブリックコメント制度を検討していきたいというように思っております。現在、条例か要綱か、これから私は検討課題だというふうに思っているところでございます。


 それから、三点目の高さ制限についてでございますが、これは焦眉の課題で早くやれ早くやれと言う、それは私は、何もサボタージュしているつもりはございません。私も早くつくるつもりはございます。ですが、これは先ほども申し上げたように、区内全部にかけるつもりはございません。やっぱり地域地域、さっきも言ったように、十四・七平方キロメートルですが、いろんな地域特性があるわけですから、そのためには現況調査もしなければいけません。庁内手続も踏まなければいけませんので、やっぱりこれは早くやれ早くやれと言ったって、一定のですね、時間をもらわなければできません。


 例えば、坂本議員が、大きな敷地に当たるものはやれやれと、じゃ大きな敷地は何平米以上が大きな敷地なのか、当然これだって議論があるんじゃないんでしょうか。千平米が大きいのか、千五百が大きいのか、五百が大きいのか、それ一つ決めるのだってですね、そんな一日や二日でできる課題でございませんので、急いでやるという気持ちは、私も坂本議員も全く一致をしてございますが、少しお時間をいただきたいと。





○五番(坂本史子議員)  区民協働の部分なんですけれども、評価の部分をちょっと答えていただいて。





   〔「評価」と呼ぶ者あり〕





○五番(坂本史子議員)  ええ。





   〔「何の」と呼ぶ者あり〕





○五番(坂本史子議員)  つまり、直営にするのか、指定管理者がいいのか、それから、民間委託、業務委託という方法もありますね。それをおやりになったんですか、どうなんですか。直営という方法もあるんだということを根本から考えたことがあるというふうに私は聞きましたけれども、それはあったんでしょうか。ちょっともう三回目なので、それがあったのかなかったのかという、庁内議論についてお尋ねしたいのと、それは答えてください。


 それと、今後の話なんですけれども、この指定管理者制度の評価委員会というものの構成はですね、役人の方とそれからアドバイザーも入っているけれども、結局、個別評価にしても、身内がやって、それを評価結果として出すという形なんですよ。この評価結果についても、区民の利用者の意見を入れてほしいというのは、ずっと言ってきましたね。それをやってほしいなというふうに思うんですけれども、今の評価委員会は、身内とちょっとアドバイザーが入っているぐらい、だから、それについて区民が現に入って評価を出す仕組みをつくるかどうかということについても、ちょっとお願いします。


 それと、根本的にやっぱり今のままだと意見を出してもらったという形でしかないんですね。パブリックコメントも含めてですけれども、区長としては、このままでいいというふうに思いますか。


 指定管理者制度についてさっき言いましたけれども、結果としては、全く変更がなかったと、それで実施計画については、認定こども園についてはね、私立幼稚園の皆さんにも区立幼稚園の皆さんにも保育関係者にも相談する前に実施計画に新たに盛り込んじゃって、そんなのどうなのよという方は入ったけれども、いっぱい意見が寄せられたものについては全く反映されなかったという実施計画の状況ですよ。それだと、本当に区民の皆さんがこれから先意見を言っていこうという、そういう意欲すらなくしてしまうというふうに思うんですね。ですから区長、ぜひ区民参加、区民協働というものの制度については、しっかりやるんだということを意見表明していただいた上、かつどういう制度をつくるんだというのを、ちょっと具体的に述べていただきたいと思います。


 二点目の絶対高さ制限については、急いでやりたいんだということについては、一緒ですよというふうにおっしゃいました。そうすると、どの時期に住民説明会をやって、全体を網掛けをしていくかということだと思うんですね。


 渋谷は、さかのぼって二年ぐらいかかってます。でもね、目黒はもう二年やっているんですよ、もう既に。検討していきますということをずっと言われていて今日に至っていますが、経過はですね、かなり長いんですよ、区長、もう御存じだと思うんですけれども。それで、今このミニバブルの状況の中で、一、二年が大変な時期なんだから、もっと速度を上げてやってよという区民からの御意見がいっぱい寄せられていると思うんですね。だから、二割の部分をどのように網掛けするのかということについては、商業地域がありますね。じゃ区長おっしゃったけれども、全部をすぐというのではなくてということであれば、商業地域ということで先行的にやるというやり方があると思います。でもそれは、やはり区長がその気になってやって、やっぱり住環境を守るんだと、今の景観を何とかしていくんだという姿勢でもって臨まれないとだめなんですね。個別にやるというのは、そういうところも先行的にやっていくということとしてとらえていいですか。


 それから、あわせて事前協議制度については、目黒区は景観形成方針、それで景観計画なんですね。景観条例じゃ今のところないんですよ。でも、まあそれは条例でも計画でも今のところそれは問いません。その中で、事前協議制はきちんとやっぱり確保するということで、それについてはぜひその方向でやってください。もちろん事前協議制というのは、あらかじめ都市計画決定以前から、そうした景観に配慮しない計画については、住民の提案によってそこの部分は排除されるということですけれどもね。


 それから、ちょっと聞けなかったところなんですけれども、五つの保健福祉サービス事務所については、庁内、それから職員の間で意見を、十分な意見を吸い上げるなり検討していただきたいというふうに思います。ただし私は、これまでも随分前の介護保険課長さんのときから言ってますけれども、現状の保健福祉サービス事務所の体制の堅持、それから人材をそこで育てていく、保健師さんも含めて人材を確保していくということについては申し上げてきました。その体制の堅持については、それをやっていくということで求めてきたわけですけれども、その点について基本的な姿勢はそれでいいのかどうか、お尋ねをします。


 それと、障害者自立支援法なんですけれども、結局、国の補正予算であるとか、二年間の二百四十億の措置というのは、この応益負担制度の、この根本を国がいわば実質的に変更したことなんですよ。これは、ただし恒久的なものではないから、障害当事者の皆さんとか家族の皆さんが、これまで以上にそのことを求めて闘っていく、また私たちもそういう意向ですけれども、区長は、この応益負担制度自身が、障害に起因するそういう問題を障害当事者のせいだということでやっている制度なんだから、これについて反対の立場じゃないんですか。サービスは、これは当然の権利ですよね。一割負担がこの制度を持続可能なものにするということの区長の先ほどのおっしゃりようは、やはりすりかえだし、持続可能にするためには、国が移動サービスも含めて義務的経費としてやっていくということを求めることこそが、自治体の首長としての責任ではないでしょうか。





○青木英二区長  時間内におさまらなかったら失礼します。


 まず一点目の、この指定管理者、児童館等についてでございますが、これは私どもは指定管理者、それから業務委託、それから直営と、いろいろ検討いたしました。その中で、先ほど申し上げたその施設のありよう、それから問題点、今後の最も適した運営が一体何なのかという判断で今回はお示しをしたプランのような形で出させていただいたという、そういう御理解をしていただければというふうに思います。


 それから、身内だけじゃないかということですが、このアドバイザーって別に身内じゃございませんと私は認識いたしております。


 それからまた、現在多分、もう取りまとまっているか、ちょっと私も確認できてませんが、業者の方のアンケート調査はさせていただいてございますので、そこでいろいろな、現在使っている方の御意見も、アンケート調査という形で把握ができるというふうに思っているところでございます。


 それからパブリックコメントについては、これは平成十九年度を目途に努力をしていきたいというふうに私は思っているところでございます。


 それから、やれるところを早くやれということなんですが、それにしてもですね、簡単にいく話じゃないんですよ。さっきも言ったように、大きいからやれと言ったって、千平米なのか千五百なのか一万なのか、それを論議するだけだって、これは大変なことなんです。というのは、私有権の制限ということもあります。それから、例えばやれるところだけ先やれって、これはただ、それじゃ虫食いになるんですね。私どもは、やっぱり現況調査をかけて、目黒全体のトータル的なまちはどうするんだということを検討しているんで、あっちですこっちです、早くやれこっちやれあっちやれということであれば、それは目黒のバランスがとれた街並みの形成をやるためにやるのが、逆になってしまう、これは議員と見解の相違だというふうに私は思っております。


 それから、ちょっと順番を変えさせてもらって、保健福祉サービス事務所のあり方でございますが、これは平成十一年度、平成八年度から順次、先行的に地域ケアの組織として出てきているところでございます。現在の包括支援センターと、ある意味で有機的に重なっている部分もあるかというふうに思います。したがって、その組織が効率的にこれからも運用できる点、それからやはりこれは区民の皆さんから見てわかりやすい点、そういった点をこれから検討をしていきたいというふうに思っております。


 それから、応益負担一〇%の問題でございますが、これは私は、安定的、そして継続的にこのシステムを維持するためには、これは国、都、東京で言えば都ですね、それから私どもがこれは義務的に負担をするということになってございますので、ちょっと一〇〇%ではありませんが、今回は、今回のことで義務的になったところでございます。それで、その一〇%の応益負担がございますが、あわせて所得の上限ということで配慮もされていると。それからまた、低所得者の皆さんには、いろんな対応をしていくということでございます。それからまた、これは手前みそですが、自治体のいろいろな要望で、国もですね、さらなる改善策をしていくということでございますので、そういったことで、この仕組みは成り立っているというふうに私は確信をいたしているところでございます。


 それから、何でしたっけ、後ろから三点目は。


 それでいいんですか。漏れていたら言ってください。漏れていたら言ってくださいね。





○二ノ宮啓吉議長  どうぞ、もしあれだったら一点だけ。





○五番(坂本史子議員)  事前協議制度については、目黒区もやるんですねということです。





○青木英二区長  済みません。大事なことを落として申しわけありませんでした。


 これは、私どもですね、これも急いでやらなきゃいけないという課題は、坂本議員と一緒でございます。ただこれもですね、今私ども都市計画審議会にお願いをしてございます。それから今、議員もおっしゃったように、専門部会も設けてやっている過程でですね、私が横からああですこうですと言ったら、審議会にお願いする理由がないと思います。





○二ノ宮啓吉議長  坂本史子議員の代表質問を終わります。


 以上で代表質問を終わります。


 次の本会議は、明三月二日午後一時から開きます。


 以上で本日の日程は終了いたしました。


 本日はこれをもって散会いたします。





   〇午後六時六分散会