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東京都 目黒区

平成18年第3回定例会(第1日 9月 8日)




平成18年第3回定例会(第1日 9月 8日)





 





   平成十八年第三回定例会


            目黒区議会会議録


  〇 第 一 日





一 日時 平成十八年九月八日 午後一時





一 場所 目黒区議会議場





一 出席議員(三十四名)


          一  番  戸  沢  二  郎


          二  番  工  藤  はる代


          三  番  栗  山  よしじ


          四  番  いその   弘  三


          五  番  坂  本  史  子


          六  番  佐久間   やす子


          七  番  須  藤  甚一郎


          八  番  増  田  宜  男


          九  番  石  川  恭  子


          十  番  橋  本  欣  一


          十一 番  伊  藤  よしあき


          十二 番  今  井  れい子


          十三 番  安  久  美与子


          十五 番  中  島  ようじ


          十六 番  川  崎  えり子


          十七 番  岩  崎  ふみひろ


          十八 番  森     美  彦


          十九 番  高  品  吉  伸


          二十 番  雨  宮  正  弘


          二十一番  つちや   克  彦


          二十二番  鴨志田   リ  エ


          二十三番  寺  島  よしお


          二十四番  小  林  くにお


          二十五番  沢  井  正  代


          二十六番  野  沢  まり子


          二十八番  石  山  京  秀


          二十九番  青  木  早  苗


          三十 番  つづき   秀  行


          三十一番  俵     一  郎


          三十二番  島  崎  たかよし


          三十三番  宮  沢  信  男


          三十四番  二ノ宮   啓  吉


          三十五番  木  村  洋  子


          三十六番  下  岡  こうじ





一 出席説明員


       区      長      青  木  英  二


       助      役      佐々木   一  男


       収入役           安  田  直  史


       企画経営部長        粟  田     彰


       区長室長          武  藤  仙  令


       財政部長          齋  藤     薫


       総務部長          横  田  俊  文


       区民生活部長        伊  藤  良  一


       産業経済部長        渋  谷  幸  男


       健康福祉部長        加  藤  芳  照


       健康推進部長(保健所長)  伊  藤  史  子


       子育て支援部長       武  藤  幸  子


       都市整備部長        鈴  木     勝


       街づくり推進部長      岡  田     博


       環境清掃部長        宮  本  次  男


       総務課長          大  平     勝


        ────────────────


       教育長           大  塩  晃  雄


       教育次長・生涯学習推進担当 小笠原   行  伸


        ────────────────


       選挙管理委員会事務局長   安  井     修


        ────────────────


       常勤監査委員        大  竹     勲


       監査事務局長        清  野  久  利





一 区議会事務局


       局     長       浅  沼  裕  行


       次     長       千  葉     登


       議事・調査係長       星  野  俊  子


       議事・調査係長       南  沢  新  二


       議事・調査係長       田  渕  明  美


       議事・調査係長       星  野     正


       議事・調査係長       坂  爪  孝  行


       主     査       齊  藤  和  子





 第三回目黒区議会定例会議事日程 第一号


        平成十八年九月八日 午後一時開議





日程第一   会期の決定


日程第二   一般質問





〇午後一時開会





○宮沢信男議長  ただいまから、平成十八年第三回目黒区議会定例会を開会いたします。


 これより、本日の会議を開きます。





 ◎会議録署名議員の署名





○宮沢信男議長  まず、会議録署名議員を定めます。


 本件は、会議規則第百十七条の規定に基づき、議長から御指名を申し上げます。


 二  番  工 藤 はる代 議員


 三十五番  木 村 洋 子 議員


にお願いいたします。





 ◎諸般の報告





○宮沢信男議長  次に、諸般の報告を申し上げます。


 区長から、地方自治法第百八十条第一項の規定に基づき専決処分した和解及び損害賠償額の決定についての報告がありました。


 次に、監査委員から、平成十八年五月分、六月分及び七月分の例月出納検査の結果、平成十八年度区外施設定期監査の実施結果並びに平成十八年度各部定期監査の結果について報告がありました。


 以上の報告につきましては、いずれも文書を配付いたしました。


 次に、特別区議会議長会の概要につきましては、文書をもって報告いたしました。


 以上で報告を終わります。


 これより日程に入ります。


 日程第一、会期の決定を議題といたします。





 ――――――――〇――――――――





 ◎会期の決定





○宮沢信男議長  お諮りいたします。


 今期定例会の会期は、九月八日から九月二十九日までの二十二日間といたしたいと思います。


 これに御異議ございませんか。





   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕





○宮沢信男議長  御異議なしと認めます。


 よって、会期は二十二日間と決定いたしました。


 次に、日程第二、一般質問を行います。





 ――――――――〇――――――――





 ◎一般質問





○宮沢信男議長  区政一般について質問通告がありましたので、順次これを許します。十番橋本欣一議員。





   〔橋本欣一議員登壇〕





○十番(橋本欣一議員)  私は、自由民主党目黒区議団の一員として、平成十八年第三回定例会において、これより一般質問を行います。


 項目は、大きく六点でございます。御答弁のほどよろしくお願いいたします。


 それでは一番目、経済指標によれば、我が国は好景気に恵まれ、景気拡大期間は、バブル景気の五十一カ月を抜き、戦後最長、五十七カ月のいざなぎ景気に迫り、さらに上回る可能性も考えられるようになってきました。日本経済は非常に安定し、職種の差はあるものの、企業業績や設備投資は着実に上昇しています。また土地の価格も、昨年よりバブル期以来の上昇に転じました。日経平均株価も、昨年の夏から上昇を始め、ことしの四月七日には、一万七千五百六十三円三十七銭の高値をつけるまでになり、一時、一万四千円近くまで下落しましたが、きょうの午前中は一万五千九百十一円五銭で終了し、少し下がりましたが、七月中旬以降は上昇の兆しが見られます。完全失業率も低下し、七月は四・一%と下落傾向、有効求人倍率も一・〇九倍と回復基調で、日本経済は好調であると各指標が示しています。


 本年第一回定例会の所信表明で、区長は、行政需要が拡大する一方で、税収の伸びが望めず、財政の硬直化が進んでいますと表明し、三位一体改革や主要五課題にもふれています。しかし、半年前に成立した平成十八年度予算に対し、今回の一般会計補正予算では、三十六億三千万円余の大幅な上方修正を行っていますし、東京都も税収が好調で、財調外ですが、特別区小中学校改築事業特別交付金(仮称)として、特別区全体で二百億円、うち目黒区へ五億七百万円余の交付金を受け、碑小学校の改築費用に充てることになりました。


 ここまでお示ししたように、この半年の経済の動きは好調で税収も向上していますが、これらの景況を判断し、ことしの三月、日本銀行は、連続五年、中断期間を含め七年余り続けてきたゼロ金利政策の解除を宣言し、金融引き締めにかじを切りました。このため、区債などの借入金には、新規の調達や借りかえの際、金利の上昇が懸念されることになりますし、これらの基本条件の変化は区政運営に影響を及ぼしてまいります。


 そこで伺いますが、区長は目黒区の最高責任者であり、経営のトップです。これらの基本条件変化にどのように対応していくのでしょうか。経営の視点を伺います。


 また、本年度の所信表明から、区長の考えに変化はあるのでしょうか。こちらについて伺います。


 第二点目、平成十七年度の包括外部監査の結果を見ると、未利用地に関する指摘が散見されます。また、ここで特に指摘を受けていない低利用頻度の土地も区内で幾つか確認できます。補助金等を利用し取得した土地は、取得目的に合った利用を行わなければならず、制限がありますが、これらの制限がない土地も存在しています。行政や区民の利用がほとんどない低利用頻度の土地は、近くの区有地で代替利用をしたり、備品や設備を移すなどして、有効利用、売却などの検討ができるものもあると思います。また、未利用地も行政財産、普通財産にかかわらず、土地の有効利用や売却を考慮しなければならないものもあるのではないでしょうか。


 幸い、前項で述べたように、景気回復、土地の価格の上昇により簿価割れしているものも含め売却有効利用の好機と考えますが、区長の考えを伺います。現在、未利用地、他の土地に代替がきく低利用頻度の土地の件数、延べの広さはどのくらいあるのでしょうか。


 二番目、売却や有効利用について、どのように考えているのでしょうか、区長の経営の判断を伺います。


 三点目、区民の声に耳を傾け、施策に生かすのが区政運営の基本であり、区民の要望でもあります。そのために目黒区では、区政に反映するため、各種の調査を行っていますが、代表的なものとしては世論調査が挙げられます。毎年六月上旬、無作為に抽出した区内在住二十歳以上の男女二千名に対し調査を行い、十一月には調査結果が冊子として発行されています。この調査は、昭和四十四年から実施され、ことしの六月で第三十八回を数えますが、この数年の有効回収率は五〇%弱で推移しており、継続された調査内容については、目黒区の変化や区民の考え、意識の移り変わりを知る手がかりとなり、重要な調査であると認識しております。


 世論調査の結果、施策の優先順位を見ると、年によって多少の順位変動はあるものの、ここ数年必ず放置自転車、環境保全、防災、高齢者福祉、行財政改革の五項目が上位を占めています。しかし、世論調査の質問項目は、区民の施策優先順位が反映されているわけではないようです。第三十四回から三十八回の調査で毎回必ず選定されている項目は、目黒区への定住性、政治への関心度、区の施策、広報、インターネットの五項目であり、これらの項目はそれぞれ重要で、内容を精査するには継続的に調査を行う必要性は理解できます。


 この五項目以外では、各所管からの希望も盛り込み選定されていると思いますが、先ほど挙げた施策の優先順位の上位五つの結果は、毎回質問項目に取り入れられているわけではなく必ずしも区民の関心が高い施策について質問項目が設定されているわけではないようです。世論調査の質問項目の設定はどのように行っているのか伺います。


 四点目、本年六月一日より、道路交通法が改正され、違法駐車に対する取り締まりが強化されました。警察官や今回新規で委託した民間の駐車監視員が巡回し、放置駐車違反の車両を確認した場合は、駐車時間に関係なく、その車両に確認標章を取りつけることとなりました。その結果、短時間でも車を離れれば違反対象となることにより、繁華街や幹線道路での路上駐車が大幅に減少し、渋滞の解消や街の美観の回復など一定の効果が認められましたが、一方で、貨物の集配や障害者らの送迎に配慮を求める声があります。


 また、道路沿いの店舗や施設では、売り上げの減少や新たな人件費の負担など、影響を受ける店舗や区民が存在し、解決策が望まれているところでございます。ある程度の幅がある区道にパーキングメーターを設置してみてはいかがでしょうか。また、都道にパーキングメーターの設置を働きかけるべきではないでしょうか。


 五点目、最近、個人の決済方法が多様化されています。これまでは現金で支払いを済ませることが決済手段としては主流でした。しかし、現在は決済方法の多様化が進み、現金を持たずとも買い物やサービスを受けることが可能な時代となりました。決算手段としては、カードや携帯電話をかざし支払うEdyやSuicaのようなプリペイド型の電子マネー、銀行のキャッシュカードがそのまま使用できるデビットカードなどがあります。しかし、現金以外の決済、特に高額の支払いはクレジットカードが主流です。


 クレジットカードは、決済時にそのカードが使用可能であれば、代金回収は銀行口座を通じてカード会社が代行してくれます。この決済方法を目黒区として導入してはいかがでしょうか。国も規制緩和、民間開放推進の流れを受けて、国税や介護保険料などクレジットカードによる支払いについて本年度中に結論を出す予定でありますし、一部の自治体では実験が始まっています。導入が実現すれば、各種保険料や普通徴収で現金納付している方には支払いの選択肢が広がり、収納率の向上が期待されます。


 難点としては、カード会社に支払う手数料ですが、収納率の向上により、滞納者に対する督促業務軽減などの費用対効果が認められるなら、検討の余地があると思いますし、二十三区の広域連合などをつくり、一体となってクレジットカード会社と交渉し、カード手数料割合を下げることも検討できると思います。区の考え方を伺います。


 六点目、御承知のとおり、八月三十日、日本オリンピック委員会は、二〇一六年夏季オリンピックの国内開催候補地を東京に決定しました。目黒区議会でも本年三月、オリンピックの東京招致に関する決議を賛成多数で可決し、東京開催にエールを送ってきたところです。今後は、三年後の二〇〇九年十月に行われる国際オリンピック委員会で開催地に選定されるよう、国を挙げて各方面が一致団結して誘致を成功させたいものであります。


 決定した場合、目黒区内では、駒沢オリンピック公園でバレーボール等の競技、区立中央体育館では、その練習場としての利用が発表されています。確かに、まだ決定したわけではないのですが、これらの施設には大勢の人々が集まることが考えられますが、オリンピック時だけでなく、その後を含めた周辺整備や施設の整備について、区は、あらかじめ考え方を検討しておいてもよいのではないでしょうか。方針、計画があれば伺います。


 以上の六項目をもちまして、私の一般質問とさせていただきます。


 御答弁のほど、何とぞよろしくお願いいたします。(拍手)





   〔青木英二区長登壇〕





○青木英二区長  橋本議員の六点にわたる御質問に順次お答え申し上げます。


 まず第一点目、区政運営についての第一問、区政運営の基本条件の変化にどう対応するかについてでございますが、新聞報道等によれば、四年を超えた景気回復は、消費を中心に、民需主導で確かな足取りを見せていると言われております。七月には、景気拡大や消費者物価の上昇基調により、平成十三年三月から続いていたゼロ金利政策の解除が行われました。本区においても、景気回復を反映した区税収入の伸びにより、平成十八年度予算は基金の取り崩しを行わないで編成することができたところでございます。


 着実な景気の回復が進み、自治体財政にも明るさが見えてきたやさき、北海道夕張市が財政破綻を起こし、その後も同じおそれのある自治体が多数あることが報道されております。こうした自治体では職員給与のカットを初め、公共料金の引き上げやさまざまな行政サービスの低下が避けられない状況にあります。自治体の苦しい財政状況が鮮明となり、先行き不安を浮き彫りにした形として受けとめられておりますが、本区においては、これを他人ごととせず、一層適切な財政運営に当たってまいります。


 三位一体の改革では、国庫補助負担金の削減のほか、本区では特に個人住民税のフラット化の影響が大きく、平成十九年度は大幅な税収減が確実視されます。景気回復を反映した個人住民税の増収分を打ち消す形でフラット化の影響が出てきますので、区税収入全体としては、ほとんど増収を見込めない状況でございます。金利の上昇も財政運営に影響を与えますので、公債費比率の推移などを注意深く見守りながら事業展開をしていくことが必要であると認識をしております。


 こうした状況のもとでは、何よりも将来に負担を先送りすることのない健全な財政運営を堅実に実行していくことが必要であると考えております。安全・安心の確保、少子高齢社会への対応、環境問題への取り組み、社会資本の老朽化への対応など、緊急かつ積極的に取り組まなければならない課題が山積しておりますが、これらは区民生活を守る上で、いずれも手を抜くことのできないものでございます。区政事業の拡大と健全な財政を両立させるためには、積極的な行財政改革に取り組み、施策の選択と重点化を図るなど、自治体を経営するという視点をより強く持って区政運営に取り組むことが必要であると考えているところでございます。


 次に第二問、本年度の所信表明から考えに変化があるかについてでございますが、私は、三月の所信表明におきまして、区財政を取り巻く諸状況についても考えを述べさせていただきました。その中で、平成十八年度は景気回復などを反映して特別区税や特別区交付金が増額になりましたが、基金残高は依然として低水準にあり、区政を取り巻く状況は依然として厳しい状況が続いていること、さらに平成十九年度は、三位一体の改革の影響を受けた税収減により、一層厳しい財政運営が予想されますので、従来にも増して徹底した歳出削減を図りながら、財源の確保に努め、新たに生じた財源を新規施策に振り向けるなど、一層適切な財政運営に取り組んでいくことを申し上げました。


 その後も景気は回復基調にあり、それに伴って税収の伸びが認められるなど、明るい兆しがあるものの、社会経済状況の全体を見渡せば、全く楽観視できるような状態にはないと受けとめております。少子高齢社会の進展と社会保障制度の改革に象徴されるように、構造的とも言える変化の中で、国や東京都の施策が揺れ動いております。それに連なる区の施策にも影響が及んでいますが、その対応に、いずれも区の財政負担が必要なものばかりでございます。


 平成十九年度には、三位一体改革の税源移譲の影響が本格的にあらわれてまいります。三位一体改革を初めとする税財政改革は、自治体の財政面での自由度を高め、自律・自助を促す効果を目指していましたが、本区においては国庫補助負担金等の削減、住民税率のフラット化により、景気が安定的な回復基調にあるにもかかわらず、税収増がほとんど見込めない状況となっております。景気回復、金利上昇といった変化は、確かに見られますが、区政を取り巻く状況は依然として厳しいものが続いておりますので、こうした認識に立った財政運営が必要であるとの考えは変わっていないものでございます。いずれにいたしましても、社会環境の変化や区民ニーズを的確に把握し、時代に合った施策展開を行うとともに、健全な財政運営に努めてまいります。


 次に第二点目、未利用地、低利用頻度の土地についての第一問、これらの土地の件数及び延べ面積についてでございますが、区が保有する公有財産としての土地は、平成十七年度末現在で約八十二万一千百平方メートルとなっており、行政運営の基本的な財産となっております。行政需要の増大により、本区の公共施設も随分とふえてまいりましたが、公共施設の充実の背景には、それを可能とした土地の取得があり、特に高度経済成長期には、財政的にも土地の取得が比較的容易にできたという状況がございました。区の施設の多くが昭和四十年代から五十年代にかけて整備されたものが多いことが、そのことを物語っております。バブル経済期に入って、土地は高騰し、行政需要を満たすために必要な土地の入手も難しい時代を迎えました。その後、土地の下落傾向が続きましたが、現在は再び上昇傾向を示しており、土地の有効利用が改めて必要になっていると認識をしているところでございます。


 土地は、まちづくりや公共施設の整備など多くの行政サービスの提供に必要とされる資源として、行政財産の中でも特に重要なものでございます。行政施策を進めるために取得した土地は、本来の目的に向けて有効活用を図ることは当然のことでありますが、取得当時は有効活用されていた土地が、事業の廃止や変更など、その後の状況変化により未利用地となる場合がございます。また、本来の目的に活用するまでの一定期間を他の用途に暫定活用するといった場合もあります。


 こうした未利用地、暫定利用地については、さまざまなとらえ方ができると存じますが、平成十七年度の外部監査報告書では、区内に管理している未利用地、暫定利用地は六カ所、面積にして六千三十一・六平方メートルになっております。このうち、暫定利用地については、ほぼ恒久活用と言えるものも含まれておりますので、実質的な未利用地としては、下目黒三丁目防災まちづくり用地、上目黒一丁目旧国鉄清算事業団宿舎跡地の二カ所、面積にして四千八百九十三・九六平方メートルと考えております。いずれにいたしましても、区の貴重な財産として有効活用を図ってまいりたいと存じます。


 次に第二問、土地の売却や有効利用の考え方についてでございますが、区有地は、行政サービス提供のための重要な資源として、区民共有の貴重な財産でございます。区内には、取得後の状況変化により、その有効活用が図られていない未利用地や暫定利用地があります。数年後には、第六中学校跡地、守屋教育会館跡地、大橋図書館跡地などが新たに活用可能な土地として出てまいります。これらの土地は、行政施策への活用可能性が高いだけでなく、財産的価値も含めて高いことから、民間事業者等の関心も高いと予想され、さまざまな視点からの活用検討が必要であると認識しております。


 区有地の活用に当たっては、まず現在のまちづくりの課題や施設需要への対応といった全区的な視点から、活用が最優先されるべきものと考えております。地価が極めて高い地域にあって、自前の土地を保有していることは、施策の実現に向けて何よりの強みとなるものでございます。さらに将来のまちづくりや、今後新たに発生する行政需要を予測し、限りある貴重な土地資源として確保しておくという視点、あるいは現在の土地を土地交換の種地として活用する視点なども必要であると考えております。また、区有施設の老朽化が進み、更新時期を迎えておりますが、老朽化した施設の建てかえや大規模改修のための仮施設用地としての需要も予想されますので、こうした活用方法にも余地を残すことが必要であると考えております。


 こうした視点からの活用策を検討して、なお有効な活用方法がない場合には、売却や中長期期間の貸し付けを検討することになると存じます。中長期的な貸し付けに際しては、定期借地権の設定等による柔軟な土地の活用方法についても検討を行うことが望ましいと考えております。


 区有地の活用法について基本的な考えを申し上げましたが、社会状況の変化が激しい時代にあって、区に求められる施策も常に変化しております。こうした変化に的確に対応していく上で、区有地の活用策は区民サービスにも大きく影響していますので、その際には、議会の御意見をいただきながら進めてまいりたいと存じます。


 次に第三点目、世論調査の質問項目の設定についてでございますが、毎年六月に実施しております目黒区世論調査は、広聴活動の一つとして、区政各分野についての区民の皆様の意向を的確に把握し、今後の区政運営に反映していくために行っているものでございます。


 質問項目の構成といたしましては、区民の皆様の意識がどのように変化しているかを把握するために、定住性や施策優先順位など、毎年実施している経年質問項目と、事業の見直しや新しい施策展開の参考とするため、毎年新たな項目を設定して行う随時質問項目で構成しているものです。今回の世論調査では、随時質問項目として環境問題の取り組みと協働推進などを取り上げております。


 ここ数年の世論調査での施策優先順位を見ますと、防災対策、放置自転車対策が突出しており、区民の皆様の関心の高さを認識しているところでございます。区民の皆様の意向調査は世論調査だけでなく、まちづくり懇談会を初め、区政モニター、事業ごとの個別意識調査、パブリックコメントなどの方法を通じて、さまざまな分野、課題について行っているところです。お尋ねの世論調査の質問事項設定につきましては、さきに述べました構成を基本としつつ、施策優先順位も参考にし、他の広聴活動との連携を図りながら、その都度効果的に組み立てていきたいと考えているところでございます。


 次に第四点目、駐車車両に対する取り締まりが厳しくなり、影響を受ける店舗や区民がいることについての第一問、ある程度の幅がある区道にパーキングメーターを設置してはどうかについてでございますが、パーキングメーターの設置及び管理については、東京都公安委員会が所管しております。したがいまして、パーキングメーターの設置の判断は公安委員会が行っているところでございます。


 警察庁によりますと、本年六月一日からの違法駐車の取り締まりの強化により、都内の主要道路の渋滞延長が約四割減少したと聞いております。また、マスコミ等の報道では、配達等の短時間の作業や駐車に影響が出ている等の声も聞かれます。


 公安委員会では、パーキングメーターの設置には、車両幅員、道路交通への影響等を基本に判断しているとのことでございます。道路幅員については、相互通行の場合は八メートル以上、一方通行の場合は六メートル以上が基準となっていますが、この基準が満たされても歩道が設置されていない道路では、家の前がすぐパーキングメーターとなるため、交通安全上好ましくなく、近隣住民の合意が大変困難であることから、パーキングメーターの設置は難しいとのことでございます。目黒区道の平均幅員は約四・八メーターと全体的に狭く、パーキングメーターの設置は基準からしてほとんどがクリアできないものと思われますが、可能と思われる道路については、所管警察署を通じて公安委員会に働きかけを行ってまいりたいと存じます。


 またあわせまして、区民には駐車場マップやインターネットを活用した駐車場情報による区内駐車場の周知に努めてまいりたいと存じます。


 次に第二問、都道に設置を働きかけるべきではないかについてでございますが、本年四月現在、区内の都道にはパーキングメーター等が設置されており、スペースとして二百二十五台分が確保されております。一時的な駐車の要望にこたえるため、新たにパーキングメーターの設置検討を都道の管理者である東京都並びにパーキングメーターの設置者である公安委員会に区としても働きかけてまいりたいと存じます。


 次に第五点目、クレジットカードによる税、各種社会保険料の納付の検討についてでございますが、クレジットカードが消費者の決済手段として普及が進む中、住民の利便性の向上を図る観点から、税などの公金分野においてもクレジットカードによる納付について国の関係省庁で研究が進められ、また多くの自治体の関心が高まっているところでございます。これまで、地方税については地方税法の規定に基づき、クレジットカードによる納付が既に可能であるとされておりますが、本年六月の地方自治法の改正により、使用料、手数料と地方公共団体への公金の納付全般について、クレジットカードの利用が可能になったものでございます。


 このような状況の中で、本区におきましても、納付方法の多様化による区民の利便性の向上及び収納率の向上などの観点から、税及び社会保険料であります国民健康保険料、また、施設使用料などの納付にクレジットカードを導入した場合の効果及び導入コストなどについて、現在調査研究を進めているところでございます。


 クレジットカード納付には、カード手数料負担の取り扱いなどの課題があり、あわせて調査研究しているところでございます。なお、軽自動車税のクレジットカード納付の実証実験が行われている自治体もございますので、その結果を参考にいたしますとともに、二十三区を初め、他の自治体の動向についても注視してまいりたいと考えております。


 次に第六点目、オリンピック開催が東京に決定された場合の区の方針や計画についてでございますが、東京都が西暦二〇一六年、平成二十八年第三十一回オリンピック及びパラリンピック競技大会の日本での候補都市に決定しましたことは、私としても大変喜ばしいことと思っているところでございます。招致そのものの決定は、平成二十一年のコペンハーゲンで開催される国際オリンピック委員会総会において、東京都が開催都市として指定される必要があります。区といたしましても、オリンピックの開催に伴い、地域経済の活性化や国際交流の推進などが図られることから、区議会や東京都と連携しながら招致に向けて対応してまいりたいと存じます。


 東京都のオリンピック開催計画によりますと、バレーボール会場として駒沢オリンピック公園屋内競技場が、また、その練習場として目黒区中央体育館が予定されております。さらに、体操男子の練習会場として都立駒場高等学校が予定されております。駒沢オリンピック公園への交通アクセスといたしましては、区内の幹線道路の利用が考えられますので、補助四十六号線や二十六号線など、現在計画しております街路整備を、沿道住民の理解と協力を得ながら、早期に実現されるよう東京都に要望してまいります。また中央体育館につきましては、老朽化が進んでおりますので、現在検討を進めております実施計画の中で、改修等につきまして検討してまいりたいと存じます。また、オリンピック開催となりますと、会場へのアクセスや会場周辺の混雑など、さまざまな影響も考えられるところでございます。


 いずれにいたしましても、具体的な方針等につきましては、国際オリンピック委員会の動向を注視しながら、東京都とも協議し、区としての必要な対応について検討してまいりたいと存じます。


 以上、お答えとさせていただきます。





○十番(橋本欣一議員)  六点の質問に対しまして、お答えありがとうございました。


 それでは、順を追って、再度質問させていただきます。


 まず、一番初めに伺いました区長の経営の視点についてでございますが、区長の好景気の認識は、同じように私も考えているところで、先ほど質問させていただいたとおりでございますが、指標はいいんですが、実際にはなかなか区民の方々のもとにですね、好景気の感覚というのはないように思うんですね。そんな中で、区長はですね、新施策、税収が向上していることは我々も知っているんですが、実態としてはなかなかうまく当てはまってこないんで、こういった方々に対するですね、施策として何かお考えがあるのでしたら、ぜひですね、伺いたいと思います。


 それからもう一点、税収は、今期は確かにですね、補正ではいいんですが、来期以降はまた厳しいものがあるということなんですが、景気が上向きならば、確かにまた上方修正の可能性もあります。これは正直言ってなかなかわからないところで、ですから、こういった補正予算という制度があって、途中で修正するものだと思うんですが、では実際に、区にですね、税収が上がってきた場合なんですが、区長としては、新施策を行う方、要するに区税を使って新たな施策を行う方向が重点なのか、それとも金利上昇、当然景気がよくなれば金利上昇すると思いますが、金利上昇による、上昇に備えて、財務の健全化という、その両方をてんびんにかけなきゃいけないわけですね。バランスをとりながらというお答えは、いつも簡単にしていただくんですけれども、区長としては、要するに税金を使って施策をやる方向か、それともお金を返す方向、どちらの方に重点を持って考えていらっしゃるのかを、どちらかという形でお答えいただければなというふうに思います。


 それから、二番目の質問でございますが、未利用地については、一番大きなものが上目黒一丁目の国鉄の事業団の跡地かと思います。これについては、取得から約十年でございましょうか、過ぎてきて、その間に議会でもいろんなやりとりがあり、また東京都の詰め方もしてきたかと思いますが、そろそろ、この間、再開・街づくり調査特別委員会でも出てますけれども、きちんとした方向づけというのはしていかなきゃいけないと思いますので、この点、一番大きな土地ですから、伺いたいと思います。


 それから、三番目ですが、国勢調査は、一番基本的な項目の五項目はいつも押さえて、それで、それ以外のものについては、各部署に調査をして、重点項目を決めてやっているのは私も承知しています。それから、公聴会だとか区民の意見を聞く場があるというふうにおっしゃいました。確かにそうだと思いますし、また各部署ごとに細々としたおのおのの、何ていうんでしょうか、切り口を突っ込んだですね、調査もしていると思います。ですが、そういったその内容が区民に公表される、確かに区のホームページでも出ている部分も一部あるんでしょうけれども、なかなか区民がきちんと把握できる機会がないと思うんですね。区の中で一番大きな調査がこの世論調査でございますから、世論調査の項目にこういったものがきちんと反映されていれば、区民が見る機会も多くなる、重点施策について、区がどういうふうに方策をして、例えば数値が上がったとか下がったとか、満足度がどうだとか、こういったことが表明されること、要するに広く区民に知らせることが重要なのではないのかなと思いますので、この点について再度伺いたいと思います。


 それから、五番目のクレジットカードの件でございますが、今、区としてもお考えがあるということを伺いました。収納の方法が広くなることは、納める方からしても非常にその利便性が高まりますし、たまたま持ち合わせがなくても、カードで決済をしたりということで、収納率が高くなる、これは私も先ほど質問したとおりでございます。


 それで、このカード決済の導入が、今、各種保険料とそれから税の話をしたんですが、今度はもっと小さなお金ですね、窓口でのいろいろな手数料だとか、何でしょうか、発行費用だとか、こういった二、三百円だとか五百円だとか、こういった細かい手数料費用にも当てていける可能性があります。そうなれば、住民票だとか印鑑証明などは窓口に来庁しなくても、本人確認ができる手段、例えば住基のカードもありますね、こういった普及も見据えて、普及させていくのであれば、窓口に来ないで申請ができたりする可能性もあります。こういったことで、インターネット等を利用した、窓口にいらっしゃらないで各種サービスを受けることについて、どのようにお考えになるか伺います。


 以上、御答弁のほどお願いします。





○青木英二区長  それでは、四点にわたる質問に順次お答え申し上げます。


 一点目の私の基本的なスタンスでございますが、まず一点、大きな課題としては、先ほどもお話し申し上げましたように、私ども三位一体改革の中で、非常に、例えばこれは十八年度、今補正をこれからお出しをさせていただきますが、区税収入二十二億余増収になってございますが、これはフラット化になる最後というふうに私は認識してございますので、例えば一〇%フラット化によりまして、私ども三十二億減ということになりますし、国庫補助負担金で約十億、それから都民税の個人分の取り扱いの手数料の算定方式も変わるということで、これが三億八千万余でございましょうか、四十七億減になることになります。


 一方、私ども、御案内のとおり、これからこの補てんについては十九年度の財調の中で協議をされていきますが、まあこれは、これからどうなるかわかりません。当然、区政執行者としては、四十七億の減になるということは、これは事実として直面する課題でございます。


 私としては、こういった厳しい中で、予算編成をどういうふうに考えていくかということで、これは、私はやはり、当初予算については、きちんと一年単位で実効性を考えていくことが大事でございますし、この補正については、これは今回も私は、お出しをさせていただきますけれども、やはり緊急かつ早急に対応する課題に対応していくべきものだと思っております。


 特に、私どもの本区の財政状況について、使っていくのか返すのかというよりも、使っていくかですね、基金が非常に少ないので、返す前に、基金にまず積み立てていくという状況に今、私は、置かれているのではないかなという感じがいたしております。


 それから、旧国鉄清算事業団についてでございますが、これは私ども東京都との共同開発、それから民間活力の活用、そして定借という大きな考え方を決定をいたしております。これから私ども、まず一つは、大きな誘導目標を設定をし、それを受けて、事業者の皆さんにいろいろと計画を出していただくことになるわけですが、まず私どもとしては、これから、都と採算性の問題ですとか、賃料の問題ですとか、いろいろな形をこれから東京都と私どもが決定をしていかなければいけない、事業の実施計画をこれから策定をしていく段階だというふうに思っておりまして、できましたらこれをもって、今私は未利用地ということをお話を申し上げましたが、未利用地という表現に、私としては終止符が打てればなというふうに思っているところでございます。


 それからもう一つ、三点目の世論調査、区の世論調査についてでございますが、これ私どもの考えとしては、やはり項目にこれ、私どもとして区民の皆さんの意識を伺っていくということで申し上げると、やはり項目的に、経年的に把握をしなければいけない課題がございます。それからもう一つ、これは随時項目として上げるということになるわけです。ただ、これは随時項目、私どもとしては、例えば大きな課題を挙げるわけですけれども、これはいろんな区民の皆さんの望まれているものをできるだけ多く出して、それを伺っていくのが、これは一番いいわけでございますが、これは紙面の関係もあります。それから、これはアンケートしていただく、今も議員お話しのように、五〇%の回収ですから、これがどんどんどんどんこの項目数がですね、これふえていくと、多分、私の考えですと、もっと下がってしまうんじゃないかなという感じがいたしておりますので、どうしてもピックアップをしてやらなければいけない。その分ですね、例えば安全・安心のまちづくりは大きな課題でございますから、世論調査の中でやってございませんが、例えば去年の区民の皆さんとの集いの中で、まあ私はこの安全・安心のまちづくりについて、防災等も含めて、皆さんとお話をさせていただいたということですから、これはだからいろんな手法で、この区民の皆さんの意識、ニーズをくみ上げていくということでございますので、ただ単に、この世論調査ですべてはできない、いろんな形を総合していく必要があるかと思います。


 それの今度はどういう形で皆さんに情報を開示していくか。たしか過日の広報にも、この世論調査の結果が出てございまして、二枚目の右の上の方に出ていたんですが、まあスペース的にこれでいいかなというのが検討課題だと思います。ただ、これもですね、これを広くするとまた違う部分が出てしまうというような、いろんな制約があるので、この紙面のスペースでいいかなというのが、私も検討課題かなというふうに思っているところでございます。


 それから、クレジットカードでの支払いの方法についてでございますが、これは、非常に重要な課題だと私も思っております。今私ども、先ほどもお話し申し上げたように、検討を庁内で行っておりますから、それがまとまった段階で次の検討もしていきたいなというようには思っております。それで、今、議員御指摘の、クレジットカードを使ってやったらどうかということですが、それは、インターネットを使ったこのペイメントサービスのプロバイダの構築が必要でございまして、これはなかなか私どもの目黒区だけではできる課題ではございません。これも大きな課題じゃないかなと思いますし、このクレジットカードでそういった決済もできれば、さらに意味が出てくる。いずれにしても、目黒区でできる課題、二十三区全体、さらにもっと広い広域の中でできる課題としてこれから整理していきたいというふうに思っています。


 以上です。





○十番(橋本欣一議員)  ありがとうございます。


 それでは、再質問をまたさせていただくんですが、一番目の項目ですね。


 区政の経営についてですが、区長は、前区政から引き継がれて、約二年半たちますでしょうか。その間、引き継がれる前と、引き継ぎ直後というのはそんなに、国内や区政の取り巻く環境というのは、変化はなかったように思います。


 ところが、ここに来て景気がよくなり、また今三位一体のことで、私たちのもとにくる交付税等が削減されたりする部分もあったりして、大きな変化があるわけですね。ここまでで、区長のいつも一番モットーとしていらっしゃる安心・安全の目黒、これは非常に重要なことなんですが、それ以上にさらなるその攻めの姿勢とそれから守りの姿勢を示さなきゃいけない。先ほども取捨選択の話がございましたが、ではどこを守ってどこを攻めていらっしゃるのか、これを再度伺いたいと思います。


 以上で結構でございますので、お願いします。





○青木英二区長  なかなか攻める守るというのは表現で難しいかと思います。ただ私は、すべての施策については、これは財政の健全化がなければ、幾ら立派な施策ができても、それは具体化できません。そういう中で私としては、これからまた決算等でいろいろと御質疑をいただきますけれども、私どもの、やはり例えば公債費比率一三・一%でございます。これは私は、高いのは一概に悪いわけではございません。今まで適債事業をしてきたその時々の、よしという判断でしてきたわけですが、いい悪いは別にしても、今後一三・一%ということについては、財調の補てんがあっても九・五%という非常に高い水準ということは、これは私どもの硬直化ということは、これは否定できないことだというふうに思っておりますので、私としてはいろんな施策を積極的に打つ、そのための打つもとがなければできないわけでございますから、それはもとは常に健全財政によって生み出されていくのではないかと、それが、守る攻めるの一番要諦ではないかなというように思っております。


 以上です。





○宮沢信男議長  橋本欣一議員の一般質問を終わります。


 次に、二十九番青木早苗議員。





   〔青木早苗議員登壇〕





○二十九番(青木早苗議員)  私は、目黒区民会議の一員として、大きく三点について伺います。


 一、消費者行政について。


 大きな一点目として、消費者行政について二点質問いたします。


 (1)消費生活基本条例の具体的取り組みについて。


 昨年の第三回定例会で、目黒区消費生活基本条例が制定され、一年がたちました。今日、消費者を取り巻く環境は、規制緩和や高度情報化、国際化が進み、実にさまざまな商品やサービスが生み出され、それらを区民のだれもが、いつでも取引できるという状況になっています。


 しかし、商品やサービスに関する情報がはんらんし過ぎて、消費者は選択の幅は広まりましたが、逆にみずからが的確に判断して選択することが以前より難しくなってきています。また、少子高齢化、核家族化の進行によって、地域の連帯感、御近所づき合いが薄れ、特にひとり住まいの高齢者の方などは、身近に相談できる場や機会が少なくなり、消費者被害の拡大が懸念されるところです。


 一方、区民自身も、一人一人が消費者としての意識を高めるとともに、消費者の権利を自覚して、商品やサービスの取引について、適切な判断ができる力、すなわち消費者力を身につけることが、これまでにも増して重要になってきています。


 条例は、この消費者力を地域ぐるみではぐくむことにより、安全で安心な消費生活環境の実現を目指すものですが、区の責務として、消費生活に関する総合的・計画的な施策の策定と、その実施を定めています。条例の実効性の確保という面から、これまで具体的にどのような取り組みをされ、また今後どのように施策を進めていく考えなのか、まず伺います。


 (2)消費者相談体制の拡充について。


 消費生活センターで行われている消費者相談コーナーには、さまざまな年齢層の区民の方から、いろいろな相談が毎日のように持ち込まれてくると思います。相談受付数は、十年前の平成八年度は千四百三十件であったものが、その後年々ふえ、平成十五年度は三千百件、平成十六年度は過去最高の四千五十四件に上ったとのことです。昨年度は、悪質商法についての啓発や取り締まりの強化によって二千四百二十五件と減りましたが、それでも以前と比べるとかなり高い水準です。


 相談を消費分類別で見てみますと、情報化社会を反映して、運輸通信サービス関係が最も多く、その内容は、出会い系サイトの利用などによる高額請求や、利用した覚えのないのに請求される不当請求がふえています。また、相談者も各年代層にわたっており、六十歳以上の方からの相談も全体の約四分の一を占めています。


 消費生活センターでは、資格を持った専門相談員を配置し、年々複雑化する相談に適切に対応されていると思いますが、商品やサービスに関する情報がはんらんし、また、悪質な商法が横行する今の時代には、それにふさわしい相談体制が求められると思います。現在、相談の受付は平日の午前と午後に限られていますが、区民サービス向上の観点から、例えば、平日の夜間や土曜日、日曜日にも電話による相談を受け付けるなど、安全・安心なまちづくりを一層推進していくためにも、相談体制の拡充が必要ではないかと思いますが、いかがでしょうか、伺います。


 二、清掃行政について。


 続きまして大きな二点目として、清掃行政について二点質問いたします。


 平成十二年四月に地方自治法が改正施行され、特別区制度改革の一つとしてより身近な仕事として、清掃事業が区に移管され六年が経過しました。清掃職員の派遣期間も終わり、十八年度からは、名実ともに完全移管となりました。住民に身近な基礎的自治体である区が、事業執行に責任を持ち、地域の実情に合った密着型の清掃事業を展開していく環境が整備され、移管後は円滑な事業執行がなされているとお聞きしています。清掃事業は日常生活にとって不可欠で、一時たりとも滞ることのできない業務であり、地域の特性や生活態様の変化などにより、多様化する住民や事業者の期待にこたえていくため、よりきめ細かい対応が求められています。


 (1)カラス被害の状況とその対策について。


 そこで、最近住民の方からは、集積所が改善され、きれいになったとお聞きしていますが、生ごみをえさとするカラスに集積所が荒らされ、街の美観が損なわれている集積所を見かけることがあります。都内に住みついたカラスは、およそ二万羽との東京都の調査報告が出されていますが、路上のごみをあさって、悪臭やふんをまき散らす黒い集団に悩まされている住民は多いのではないでしょうか。都では、五万羽以上をわなにより捕獲したとお聞きしていますが、カラスの生息数は余り減っていないように見受けられます。生息数を減らすことは難しいと思われることから、今後は、えさが得られないようにする対策は、より重要ではないでしょうか。


 杉並区では昨年十月から、カラス対策として黄色いごみ袋の利用を始めています。黄色いごみ袋は、カラスの色覚が人間よりもすぐれていることを利用して、人間の目には半透明に見えますが、カラスには中が見えないということで、カラス被害に効果があるとされています。杉並区の主要実験結果でも、かなり高いカラス回避効果が認められたとお聞きしました。また、カラスがごみに直接触れられないように、ごみに網をかける方法も効果があると言われていますが、目黒区でのカラス被害の対策はどのように行われているのか伺います。


 (2)家庭ごみの処理に関する子どもへの環境学習の充実について。


 次に、地球温暖化などの地球環境の保全が緊急の課題となり、区民の意識を啓発するため、さまざまな取り組みとして環境学習がなされていますが、最も身近なものが家庭ごみの処理であると思われます。


 昨年三月に、目黒区環境基本計画のもとに、環境学習の実行計画として、体験型環境学習の導入やさまざまな活動主体の参加と、協働によるプログラムの展開などに取り組む目黒区環境学習推進計画が作成されました。その目標の一つとして、人を育て行動を促すことを掲げ、環境保全活動に積極的にかかわる人材をはぐくむことを目指し、環境学習を推進する方針が示されましたが、環境保全の大切さや環境問題の現状を幼児期から知ってもらうことが重要ではないでしょうか。


 家庭ごみの処理について、子どもに対する環境学習はどのように行われていますか。子どもに興味を持たせ関心を引くために、例えば世田谷区や品川区では、ごみ収集車の仕組みがわかるように収集車を改造し、荷箱の側面を透明な材質にして、積載の状況が外から見えるようにしたものを使用し、普及啓発に効果を上げているとお聞きします。目黒区でも、このような中身の見える展示用ごみ収集車を改造し、環境学習を充実していくことが必要ではないかと思いますが、いかがでしょうか、伺います。


 三、学校教育の今日的課題への取り組みについて。


 続きまして、大きな三点目として、学校教育の今日的課題への取り組みについて三点質問いたします。


 (1)教員の資質向上の取り組みについて。


 本区の区立小中学校では、さまざまな教育問題に取り組んでおり、子ども、保護者、地域による学校評価の結果などを見ますと、各校の努力の跡がうかがえます。しかしながら、教育課題は年々複雑化・多様化の様相を見せており、各校が関係者の期待にこたえ続けていくためには、たゆみない努力が求められるところです。そのような状況の中で、教育現場でもいわゆる二〇〇七年問題を抱えています。団塊世代の教員が定年の時期を迎え、その豊富な経験に裏打ちされた確かな知識や技能とともに学校を去っていくときが目前に迫っており、その後を中堅、若手の職員がいかに継いでいくかが差し迫った課題となっています。


 子どもたちにとっては、活力あふれる若い先生は魅力ある存在であるはずであり、二〇〇七年問題も、教員の若返りという観点からはプラスと見ることができるでしょう。一方、保護者から見ると、経験の浅い教員には十分な信頼を寄せるまでには至らないということが言えるかもしれません。こういったマイナス面を補うために、若手教員一人一人の自己啓発の取り組みが核となることは言うまでもありませんが、日々の活動を通じた職場研修や、現行の各種研修会、講習会の一層の充実が求められるところだと思われます。さらに、若手教員の資質の向上を図ることで足りるということではなく、育成した若手教員を十分に活用できるか否かは、各校の校長及び副校長のマネジメント能力のいかんにかかっていると言えるでしょう。


 そこで、新規採用者を含めた若手教員の指導力向上並びに校長及び副校長のマネジメント能力の向上の方策について、教育委員会の考えを伺います。


 (2)区立学校の校舎改築計画について。


 本年四月に開校した目黒中央中学校については、旧第六中学校の校舎を使用する形で順調なスタートを切る中、この七月からは、旧第五中跡地における新校舎改築に先立って、既存校舎解体工事が始まりました。子どもたちがよりよい教育環境のもとで学校生活を送ることができるよう、教科センター方式を取り入れるなど、さまざまな工夫が凝らされた新校舎が、平成二十年四月からの授業開始に向けて、完成する日が待たれるところです。


 この目黒中央中学校の例を述べるまでもなく、新しい時代の多様な学習形態に対応できる学習環境づくりに向けて校舎設備を遅滞なく進めていくことは、学校教育活動を実りあるものとするために不可欠な要素の一つであると言えます。さらには、子どもたちの安全・安心の観点からも、校舎設備の着実な実施が求められます。


 このような知識のもと、改めて区立学校の校舎の状況を見ますと、東山小学校や大岡山小学校のように、建築後五十年に達するものもあるなど、各校が順次改築や大規模改修を必要とする時期が迫っています。財政的な検討とともに、子ども、保護者、地域に対して一定の見通しを示して、関係者の理解と協力を得ていく必要があるものと思われます。教育委員会として、区立学校校舎の改築や大規模改修を今後どのように進めていくのか、その基本的な考え方及び当面の具体的な計画を伺います。


 (3)子どもたちのための芸術文化の振興について。


 最後に、子どもたちのための芸術文化の振興に関して伺います。


 目黒区は、基本計画の中で、豊かな人間性をはぐくむ文化の香り高いまちを基本目標の一つに掲げ、この目標の実現につながる施策の一つとして、芸術文化の振興を位置づけています。そして、昨年十一月には、本区の芸術文化振興の方向を示す計画として、「めぐろ芸術文化振興プラン」が策定されました。本年度からスタートしたこのプランによって、振興策が体系的に進められていくことが期待されますが、その中でとりわけ重視されるべきは、子どもたちへの働きかけであると思います。日々すぐれた芸術文化に触れる機会を得ることによって、子どもたちは豊かな感性をはぐくむことができます。そして、感性を備えた子どもたちは、将来の目黒の芸術文化振興の担い手となっていくに違いありません。子どもたちと芸術文化とは、互いに育て合い、支え合う関係にあると言えるのではないでしょうか。


 さて、子どもたちと芸術文化のかかわりについて、身近なところに視線を移せば、本区の小中学校では音楽活動が非常に盛んであるとの印象を受けます。NHK全国学校音楽コンクール合唱の部で、三年連続金賞を受賞した大岡山小学校を初め、学校教育活動の枠の中で、見事な成果を上げている例が多く見られます。区としては、こういった活動を引き続き支援していくとともに、子どもたちが学校を卒業した後も活動を続けられるよう、場や機会の確保に取り組んでいく必要があると思います。


 そこで、子どもたちのための芸術文化の振興に向け、学校における音楽教育などの推進について、その方策を伺います。あわせて、学校外における子どもの芸術文化活動のあり方について、教育委員会の基本的な考え方を伺います。


 以上で質問を終わりますので、答弁をお願いいたします。


 ありがとうございました。(拍手)





   〔青木英二区長登壇〕





○青木英二区長  青木議員の三点にわたる御質問に順次お答え申し上げます。


 なお、第三点目につきましては教育委員会所管事項でありますので、教育長からお答えいたします。


 まず第一点目、消費者行政についての第一問、「目黒区消費生活基本条例」の具体的な取り組みと、今後の施策推進についてでございますが、目黒区消費生活基本条例は、安全で安心な消費生活環境の実現を目指し、区の基本的な考え方や、区と区民等による協働の仕組みをつくるために昨年制定いたしたものでございます。制定後、条例を正しく御理解いただくため、区民、消費者団体や地域活動団体、事業者の方々に対するさまざまな広報活動に努め、これまで、めぐろ区報を初め、「めぐろ消費者にゅうすシグナル」や「商工だより」に条例の概要を掲載し、周知を図ってまいりました。あわせて、条例の柱である「消費者力」に関する講演を昨年十二月に開催するとともに、条例ミニガイドも発行いたしました。


 また、地域における取り組みの一つとして、今年三月には、原町住区住民会議主催のもと、「消費者力」を高め、地域ぐるみで悪質な商法に負けない地域社会をつくるための講演会が開催されました。今年度からは、地域の皆様に御協力をいただき、区内の各地域で「消費者力アップ」につながる講演会を開催していくための準備を現在進めているところです。


 消費者生活環境が、かつてなく複雑化かつ多様化している今日、区民一人一人が消費者としての資質を高めていくことが求められています。そのためには、区民一人一人がみずから率先して学び、区民、消費者団体、地域活動団体、事業者が相互に連携協力し、ともに消費者力向上のために取り組んでいく必要があります。区としても、今後区民が「自立した消費者」として行動できるよう、関係所管が連携し、より効果的な施策を推進するとともに、消費生活向上のためのネットワーク構築に向けた取り組みを進めてまいりたいと考えております。


 次に第二問、消費者相談体制の拡充についてでございますが、現在、消費生活センターでは六名の専門相談員を配置し、区民の方々からさまざまな相談に応じております。相談件数は平成十六年度をピークに減少しておりますが、最近の特徴として、高齢者や未成年の方々からの相談が目立っております。現在、相談事務は平日の午前九時半から午後四時半まで、専門相談員が面談または電話により行っておりますが、土曜日、日曜日及び祝日につきましては、他の相談機関をテープで紹介するにとどまっております。


 今後、消費者保護の立場から、被害の未然防止及び迅速な救済を一層図っていくために、相談体制の見直しが必要であると考えており、今年度消費者センターの施設整備拡充が行われるのに合わせまして、来年度に向けて、できるだけ早期に相談日や相談時間の見直し等、体制整備の充実に向けた検討を進めてまいりたいと考えております。


 次に第二点目、清掃行政についての第一問、カラス被害の状況とその対策についてでございますが、都市部のカラスは年々ふえ続けていると言われ、ごみ集積所のごみが道路に散乱する等の被害が増加しています。本区におけるカラス被害の状況でございますが、平成十三年の区で行った集積所調査では被害率七・二%で、その後毎年減少傾向にありましたが、昨年十一月の調査では九・八%に増加いたしました。二十三区の平均被害率二・六%と比較して、かなりの被害が発生している状況であります。


 カラス被害の防止対策でございますが、生ごみがカラスのえさとならないよう、ごみ出しルールの徹底や防鳥ネットの普及に取り組んでまいりました。ごみ出しルールの徹底につきましては、ごみを出す際には、ポリバケツなどの容器に入れて出すように呼びかけ、やむを得ず袋出しの場合には、生ごみがカラスに見えないよう、新聞紙等に包んで、指定された時間に出すようにお願いしているところでございます。区では、指定時間収集を行い、集積所にごみが置かれている時間を短縮することにより、生ごみがカラスのえさにならないよう努めております。


 また、防鳥ネットの普及に関しては、昨年十一月の区内集積所調査によると、約一万一千二百カ所ある集積所のうち、半数近くの約五千二百カ所の集積所で防鳥ネットが使用されている状況となっております。昨年度から従来の青色の防鳥ネットに加え、半透明の黄色いごみ袋がカラス対策に効果があると言われていることから、黄色い防鳥ネットの貸し出しを試行的に開始いたしましたが、利用者アンケートでは、八割の方々から被害がなくなったとの回答をいただいております。カラス被害対策には、本区のみならず施策の広域的な展開が不可欠でありますので、東京都や周辺区と連携しながら、引き続き防鳥ネットの利用拡大や、半透明の黄色いごみ袋の導入などについて研究を進め、カラス被害の対策を講じてまいりたいと考えております。


 次に第二問、家庭ごみの処理に関する子どもへの環境学習の充実についてでございますが、区は、継続的な環境学習活動が展開できるように、学習のステップアップを目標として、平成十八年三月に環境学習推進計画を策定いたしました。この計画では、「人を育て、行動を促す」ことを掲げ、環境保全活動に積極的にかかわる人材をはぐくむことを目指しています。環境保全の大切さや環境問題の現状を幼児期から関心を持ってもらうことは、極めて重要で、有意義なことであると認識いたしております。特に日々の暮らしの中で、家庭ごみの処理は最も身近な環境問題と言えるかと存じます。


 そこで、清掃事務所では、保育園や幼稚園の児童や小学生を対象に、環境学習の一環として、ごみの処理について普及啓発を行っております。職員が紙芝居やパネルなどを使い、ごみの流れや分別の必要性やごみを減らす工夫など、分別ごみや収集車を利用してわかりやすく説明し、子どもたちから好評を得ております。昨年度には十三回、今年度には既に十回開催し、また、中学生を対象とした収集体験学習も行っており、昨年度には二校で六名、今年度も二校で六名が参加しております。


 環境学習用に活用できる収集車への改造についてでございますが、これまでにも世田谷区などから、荷箱の中が見える収集車を借り受けて学習活動を実施してまいりました。視覚を通して子どもに興味を持たせることは効果的であると考えておりますので、現在保有しているごみ収集車を改造することについての検討を進めてまいりたいと考えております。今後も、身近なごみの処理を通じ、環境学習に体験的な要素を入れ、実際の活動に結びつく学習活動を充実してまいりたいと思います。


 以上、答弁とさせていただきます。





   〔大塩晃雄教育長登壇〕





○大塩晃雄教育長  第三点目の学校教育の今日的課題への取り組みについて、私から御答弁申し上げます。


 第一問、教員の資質向上の取り組みについてでございますが、議員の御指摘のとおり、ここ数年で教員の世代交代が急速に進むことが予想されています。目黒区でも、初任者の採用が昨年度は三十人、今年度は四十人と、ここ二年間で急速に若手の教員がふえてきているところでございます。


 初任者の育成については、校長及び副校長の指導のもと、初任者担当の指導教員を中心に、全教職員で初任者の育成を図っているところでございます。教育委員会では、初任者研修に続き、二年目と三年目の教員に対しても、授業を通して、指導力の向上を図る実践的な研修を実施しているところでございます。さらに来年度は、四年目に当たる教員全員を対象に、指導主事などが授業観察を行い、教員一人一人に指導方法などの授業改善の方策について指導、助言を行うこととしているところでございます。


 また、子ども、保護者、地域から信頼される学校をつくるためには、校長及び副校長がリーダーシップを発揮し、学校を組織的に機能させていくマネジメント能力の向上を図ることが重要でございます。これまでも、校長研修、副校長研修を通して今日的な教育課題の解決に向けた実践的な研修を行ってまいりましたが、今後は、若手を含む教員の育成、学校安全にかかわる危機管理、学校経営についての説明責任・結果責任を果たすなどの学校マネジメント能力の育成を図ってまいります。また、学校の経営状況について、第三者による評価を行い、その結果をもとにマネジメント能力の向上を図ることも今後研究してまいりたいと思います。


 次に第二問、区立学校の校舎改築計画についてでございますが、教育委員会では、今年度は既に碑小学校の改築工事に着手し、目黒中央中学校の新築工事にも来月から着手するなど、学校施設の環境改善に努めているところでございます。


 現在、本区には、今年度に建築後五十年を迎える東山小学校を初めとして、順次建てかえなどを必要とする学校施設が多数ございます。しかし、一般に建物の物理的な耐久性は、鉄筋コンクリートの建物で約六十年とされていますので、耐久性の観点から直ちに改築の必要な学校施設があるというわけではございません。そのため、学校施設については、大規模改修を基本にしながら、将来にわたってより充実した教育活動に対応できる環境を整えるために、改築も視野に入れて、順次計画的に整備を進めていく必要があると認識しているところでございます。


 教育委員会といたしましては、碑小学校の改築、目黒中央中学校の新築に続いて、東山小学校の校舎を整備する必要があると認識しております。東山小学校につきましては、昨年度に取得した学校用地を、これまでの敷地と一体化した場合でも、現在の校舎の配置から、その用地を十分に活用できないという基本的な問題がございます。さらに児童の急増により、少人数学習用の教室、英語学習や総合的な学習に使える多目的室などが不足している状況にあることから、改築による整備が必要であると考えているところでございます。


 また、東山小学校に次いで校舎整備が課題であると認識している大岡山小学校につきましては、従来から児童が多く、東山小学校と同様の状況にあることから、改築を基本とした整備を視野に入れているところでございます。東山小学校の校舎整備につきましては、教育委員会として、現在改定作業中の実施計画の中に反映していきたいと考えております。


 次に第三問、子どもたちのための芸術文化の振興についてでございますが、これまで各学校では、音楽や美術、図工などの授業を通して、子どもたちの情操を豊かにするなど、高い成果を上げてきたところでございます。また教育委員会では、音楽鑑賞教室や連合音楽会、連合展覧会などの開催を通して、児童・生徒が良質の芸術文化に接する機会や、創造発展の場の提供などに努めてまいりました。さらに各学校では、特設クラブや部活動として合唱や吹奏楽などに熱心に取り組み、優秀な成績をおさめているところでございます。今後もこうした取り組みを充実していくとともに、学校における芸術文化活動のさらなる活性化を図るため、芸術家や伝統芸能の保持者などを各学校へ計画的に派遣し、講話や実演、実技指導を行うなど、新たな施策を推進してまいりたいと考えております。


 学校外におきましては、芸術文化振興財団において、小学校と連携した音楽鑑賞会や、美術館ギャラリーツアー、また、子ども・青少年を対象とした弦楽アンサンブル、演劇の指導などを行っているところでございます。今後も、できる限り多くの子供たちが芸術文化活動に接することができるよう、さらなる質的量的な拡充を図ってまいります。また、地域の人材などを活用し、絵画やダンスなども教える、子ども・青少年対象の社会教育講座の実施についても検討を進めてまいります。


 教育委員会といたしましては、日々、優れた芸術文化に触れることができる機会や場の確保を通して、児童・生徒の豊かな心や情操をはぐくみ、学校卒業後も芸術文化に親しみ、「文化の香り高いまちめぐろ」を目指し、施策の強化に努めてまいりたいと考えているところでございます。


 以上、私からのお答えとさせていただきます。





○二十九番(青木早苗議員)  学校教育の(1)教員の資質向上の取り組みについて、再質させていただきます。


 授業力の高い教員を、学校現場で効果的に活用していくことも、さらなる資質の向上に役立つものと思われます。例えば、音楽の教え方がとても上手な教師がいらっしゃる、または絵の教え方がとても上手な教師がいらっしゃる、そういった教員の具体的な活用策、あるいは処遇などについて今後検討していく必要があると思うんですけれども、教育委員会の考え方を伺います。





○大塩晃雄教育長  授業力の高い教員の活用についてでございますが、先ほどの答弁では、研修のことを主に申し上げましたので、ただいまの御質疑のようなことについては特にふれてはございませんでしたが、やはり授業力の高い、指導力の高い教員も中にいることは事実でございますので、やはり研修とともに、こういう教員について活用を図っていくということは、目黒区の全体の教員の質を向上する上には、確かに大切な施策だろうと考えております。今後、こういう教員をどう活用していくかということで、その処遇などにつきましては具体的に今後検討していきたい。また教育委員会といたしましては、そういう教員に対して、何か表彰するような形をとるとともに、処遇、それから活用について今後検討させていただきたいと思います。





○宮沢信男議長  青木早苗議員の一般質問を終わります。


 次に、十五番中島ようじ議員。





   〔中島ようじ議員登壇〕





○十五番(中島ようじ議員)  私は、公明党目黒区議団の一員として、区政一般に関して、大きく五点について質問いたします。


 大きな一点目、大地震に対する減災対策について伺います。


 東京都防災会議は五月、見直しを進めてきた首都直下地震による東京の被害想定を公表し、目黒区部分の数値も明らかにされました。これによりますと、区内の建物の全壊棟数は千九百七十二棟、焼失棟数は約一万五千棟で、全体の二七%、死者の数は八十六人、一日後の自宅外避難者は十三万六千九百七十八人などとなっています。今後は、これらの数値を減らして、区民の生命を守っていくために、さらなる減災対策に取り組んでいかなければなりません。


 我が会派では、大地震に対する減災対策につきまして、防災対策としてこれまで何度も取り上げてきましたが、今回は現状の再確認をした上で、今後取り組むべき重要な課題について問題提起をし、区の考えを伺います。


 一問目、区内の住宅等の建築物の耐震化率の現状と今年度から拡充した住宅耐震改修促進施策のこれまでの成果について伺います。


 減災対策の大きな柱が住宅等の建築物の耐震化であることは言うまでもありません。政府の中央防災会議では、今後十年間で住宅や建物の耐震化率を引き上げ、死者の数を半減させることなどを目標に掲げた首都直下地震に対する地震防災戦略を決定いたしました。そこで、区内の建築物の耐震化率の現状を区ではどのようにとらえているのか、具体的な数字を含めて伺います。


 また今年度から、耐震診断助成制度の拡充と、耐震改修工事費助成制度の新設がされましたが、この取り組みによるこれまでの成果について伺います。


 次に二問目、耐震改修促進計画の策定について伺います。


 建築物の耐震改修の促進に関する法律の改正により、各都道府県に耐震改修促進計画の策定が義務づけられ、市町村には努力義務が課せられました。この計画は、耐震改修実施に関する各地域での目標等も定めるものであり、東京都では、本年十一月ごろをめどに策定を進めております。この東京都の策定を確認した上で、目黒区としても積極的に策定を進め、今後の取り組みの方向性を示していくべきと思いますが、区の考えを伺います。


 次に三問目、旧耐震基準で建てられた分譲マンションの耐震改修促進について伺います。


 耐震化を促進していく上で今後の大きな課題となるのが、この旧耐震基準によるマンションの耐震改修をいかにして進めていくかということです。旧基準によるマンションには、姉歯物件並みに強度が足りないものもあると言われていますが、改修には費用がかさむ上、住民の合意形成が難しく、なかなか耐震改修が進みません。まず、対象となるマンションが区内に何棟、何戸くらいあるか、また、その中で耐震改修に手をつけているところは何棟くらいあるのか伺います。


 耐震改修が進まないこれらのマンションについて、国も来年度から、より具体的な支援を予定しているようですが、その活用も含めて、区としての耐震改修促進の考え方を伺います。


 次に四問目、耐震強度偽装事件の検証と今後の建築行政の役割について伺います。


 この問題は、減災対策を問う以前の問題ではありますが、人の生命や財産に直結した問題であり、私自身、議員になるまで一級建築士として構造設計をなりわいとしてきた者として注目をしてきた問題でもありますので、ここで改めて確認させていただきます。


 事件後の国の対策も明らかになりつつある中で、まず本区として、この事件をどのように検証するのか伺います。さらに、この事件により行政の仕事の比重にも変化が生じたと思いますが、今後の建築行政の役割を区としてどのようにとらえているか伺います。


 次に五問目、区内の震度計の現状と緊急地震速報への対応について伺います。


 都内に設置された震度計は、耐用年数が近づいているものが多く、その一割はデータが不正確として気象庁に採用されないものもあるようですが、目黒区内の震度計の現状と今後の更新の予定と内容を伺います。


 気象庁は、地震の初期微動から震度や到達時間などを推定し、大きな揺れが到達する前に知らせる緊急地震速報の提供を八月から鉄道や工場など特定分野で先行的にスタートさせました。これは、地震のP波とS波の到達時間の差を用いて、強い揺れが来る前に地震の発生を知らせるもので、国土全体を網羅した世界初のシステムです。来年三月までには、自治体の無線等を通じて一般家庭への速報提供も開始する予定です。


 直下型地震では、P波とS波の到達時間の差が少なく使えないことや、実際にどのような内容で情報が提供されるかなど、不明な点もありますが、減災効果に大きな期待が持たれています。本区としましても、この速報を減災対策に生かすため、大きな揺れに備えた行動を明確にしておく必要があり、今から各部署に指示を出し、速報後の行動の優先順位等を決めたマニュアルづくりに向け、準備をしておく必要がありますが、区の考えを伺います。


 最後に六問目、要援護者の避難対策について伺います。


 内閣府は高齢者等「要援護者」の避難対策で新たなガイドラインをまとめました。それによれば、市町村の防災部局は福祉担当と個人情報を共有化して、要援護者一人一人の支援計画づくりを今後行っていくこととなっています。この要援護者の避難対策については、私もこれまで何度か取り上げてまいりましたが、減災対策として極めて重要な課題である一方で、実効性のある対策づくりが難しい問題でもあります。


 本区において、支援計画を策定する上で、これまで取り組んできた要援護者対策を通しての課題は何か、また、災害時の支援者を確保するために、区内の企業等幅広く協力を求めていく必要があると思いますが、区の考えを伺います。


 続いて大きな二点目、防犯対策について伺います。


 この一月から五月の区内の主な犯罪の発生状況を区内警察署集計で見ると、全体の件数は千三百八十一件で、昨年の同時期に比較して二百十六件減少しています。この数字からは、全体的に区内の犯罪は減少傾向にあるとも言えますが、犯罪の種類によってはふえているものもあります。区民の安全を守るためにできる対策を、今後とも行っていく必要があります。


 一問目、区内の犯罪状況とこれまでの対策の効果について伺います。


 最近は、毎日のように新たな、そしてこれまで考えられなかったような犯罪事件がテレビをにぎわし、私たちのふだんの当たり前の生活の中にも、犯罪が潜んでいるのではないかとの心配すら覚える状況にあります。そこで、さきの犯罪件数等も踏まえ、区として、現在の区内の犯罪状況をどのようにとらえているのか伺います。また、これまで警察や地域、区で取り組んできた対策の効果と今後の問題点について伺います。


 次に二問目、高齢者の振り込め詐欺対策について伺います。


 全体の犯罪件数が減少傾向にある中で、振り込め詐欺の件数は増加傾向にあり、特に高齢者が被害に遭っているケースが多く、対策が必要です。最近では、百万円以下になると金融機関の警戒にやや緩みが生まれることや、被害者心理につけ込んで、九十八万円振り込め詐欺が急増しており、七月に都内で発生した振り込め詐欺の約六割を占めております。


 高齢者は、自分がだまされていることに気づかなかったり、被害に遭ったことを隠そうとする傾向があり、より多くの被害が表面化されていないとの見方もあります。東京都では、高齢者専用の相談ダイヤルや日常的に高齢者に接する民生委員やホームヘルパーが不審な点に気づいた際に通報を受けるホットラインの設置等の対策を始めました。警視庁でも、振り込め詐欺の実際のやりとりを聞くことができる体験ダイヤルを設置しましたが、これらの普及・活用も含め、区としての今後の対策強化の考え方を伺います。


 最後に三問目、防犯診断の専門家の活用と防犯区民リーダーの育成について伺います。


 区道や区の建物など、区が管轄するエリアに対して、防犯上の理由で区民から要望が出された場合などには、区としてもきちんと防犯という視点を持って対応していかなければなりません。そのために、防犯診断の専門家等をアドバイザーとして活用し、対策の参考にしていくことも検討すべきと思いますが、区の考えを伺います。


 また、区内では多くの団体が防犯パトロール等に取り組んでおり、区もその支援をしてきておりますが、さらに、杉並区の例などを参考に、防犯診断、区民リーダー等の育成講座を開講し、地域防犯力のアップに区として応援していただきたいと思いますが、考えを伺います。


 続いて大きな三点目、小中学生への医療費助成の拡大について伺います。


 内閣府は昨年の十月から十二月、日本、アメリカ、韓国など五カ国で、少子化社会に関する国際意識調査を行いました。それによれば、子どもを持つ男女のうち、子供をふやしたいと答えた人は日本で約四割と、調査対象国の中で最も低く、ふやしたくないと答えた人の半数以上が、子育てや教育にお金がかかり過ぎると金銭的な理由を挙げ、他国に比べて金銭的負担が重荷となっている実態が浮き彫りになりました。


 子育て世帯に対する経済的支援として、我が会派は、これまで一貫して医療費助成の拡充を訴えてきており、昨年度には小学生の入院医療費の助成が実現しました。周辺区の取り組みもさることながら、東京都も助成拡大の検討に入っており、本区も、通院費を含め、その対象を小学生、さらには中学生まで拡大を実現させるべきです。


 一問目、区の認識について伺います。隣の世田谷区が十二月から助成対象を中学生まで拡充することを決めるなど、周辺区での拡充実現が広がってきています。本区においても、小学生の入院医療費助成にとどまらず、通院費を含めた助成拡充を求める声が多く寄せられており、そういった状況からも、助成拡大は避けて通れない課題であると思いますが、区の認識を伺います。


 次に二問目、助成拡大の実現と見通しについて伺います。


 東京都も拡大を実現する方向で検討が進められていることから、区が拡大を実現した場合でも一定の財政確保が見込まれます。この時を逃さず、通院費を含め、その対象を小学生、さらには中学生まで拡大すべきですが、いかがでしょうか。その実現の見通しについて伺います。


 続いて大きな四点目、再生可能エネルギーの利用拡大と環境教育の取り組みについて伺います。


 地球温暖化対策の重要な柱は、省エネルギーと再生可能エネルギーの利用拡大ですが、区としても、省エネへのさらなる取り組みを前提とした上で、具体的に再生可能エネルギーの利用拡大を検討していくべきです。また、環境教育として、温暖化防止をより実感しやすい取り組みをさらに進めていく必要性があります。


 一問目、グリーン電力の活用を含めて、再生可能エネルギーの具体的な利用拡大について伺います。


 東京都ではこの四月、東京都再生可能エネルギー戦略を策定し、本格的な利用拡大の実現に乗り出しました。もとより、目黒区内に風力発電施設の設置や大規模な太陽光発電の設置というのは難しいわけですが、区としても再生可能エネルギーの利用拡大に向け、具体的取り組みを進めていく必要があります。グリーン電力の活用等も含め、区としての方針を伺います。


 次に二問目、学校施設での壁面緑化の導入と学校版ISOのさらなる推進について伺います。


 板橋区の小学校で緑のカーテンというネーミングで、校舎に壁面緑化が施されています。これは、ヘチマやゴーヤなど、つる性の植物を窓の外にはわせることで、夏の強い日差しを和らげ、室温の上昇を抑える自然のカーテンです。緑のカーテンは、日が当たると、葉の気孔からの水分蒸散作用により葉の表面の温度が下がり、葉の間から涼しい風が流れ込む自然のエアコンとなるわけです。生徒たちは緑に接する機会がふえると同時に、温度が下がり、省エネ効果を実感することができます。


 東京都の環境局は、ヒートアイランド現象への対策の一環として、壁面緑化ガイドラインを作成しましたが、このガイドラインや他区の取り組みなども参考にして、本区の学校でも生徒と地域の方がともにかかわる形で壁面緑化に挑戦し、環境教育に役立ててはいかがでしょうか。区内では、既に校庭の芝生化が二校で実現し、地域の方の協力をいただいており、この経験も生かしていけると思います。


 また、学校版ISOの取り組みがモデル校で始まっていますが、子どもたちの取り組みが各家庭へも波及していくことを考えると、学校や生徒の取り組み意識向上のための仕組みも考えながら、さらなる導入推進に取り組んでいただきたいと思いますが、区の考えを伺います。


 最後に大きな五点目、ペットにかかわる問題について伺います。


 一問目、区の現状の課題と環境省が示した基本指針案について伺います。


 環境省では、ペット販売の規制強化などを盛り込んだ改正動物愛護管理法が六月に施行されたのに合わせて、捨てペットを減らす基本指針案をまとめました。その中には、自治体の取り組むべき課題も含まれていますが、ペットに関して、現在本区が抱えている課題と指針案の内容、目標に対する区の見解を伺います。


 次に二問目、犬のしつけ教室の拡充について伺います。


 親が子育てについてさまざまな悩みを抱えながら日々奮闘しているように、飼い主も自分の犬のしつけ等に対して、それなりに悩みを持ちながら飼っています。愛犬家同士での情報交換も大きな役割を担っていますが、時には専門家の指導を受けることも重要です。アニマルセラピーという観点からも、ペットを飼われる方は今後も増加していく可能性があり、地域の方々に敬遠されることなく暮らしていく上でも、しっかりとしつけをしていくことは大切なことだと思います。その意味で、区が年一回行っている犬のしつけ方教室は、飼い主にとっても大変有意義なものであり、回数や会場などの拡充を検討していただきたいと思いますが、区の考えを伺います。


 また、地域の愛犬家のグループ等が専門家を呼んでしつけ教室を行うような場合に対しても、何らかの支援をしてあげてはいかがでしょうか。区の考えを伺います。


 最後に三問目、災害時のペットの保護について伺います。


 目黒区地域防災計画では、災害時の動物保護対策として、避難所における動物の適正な飼育管理の指導を行うこととなっており、これを見る限り、ペット連れでも避難所で受け入れてもらえることになっています。中越地震では、ペット連れでは避難所で受け入れてもらえず、車の中で生活した方々もいたようですので、大変ありがたいわけですが、場所やケージ、えさ等の確保や、地元獣医師会との協定締結など、現実的な問題が明らかにされていません。飼い主にとっては、ペットは家族同様であり、検討を詰めておく必要がありますが、区の考えを伺います。


 以上、明快なる答弁をお願いいたしまして、私の一般質問を終了いたします。(拍手)





○宮沢信男議長  議事の都合により、暫時休憩いたします。





   〇午後二時五十四分休憩





   〇午後三時十一分開議





○宮沢信男議長  休憩前に引き続き、会議を開きます。


 それでは、答弁をお願いします。





   〔青木英二区長登壇〕





○青木英二区長  中島議員の五点にわたる御質問に順次お答え申し上げます。


 なお、四点目の第二問につきましては、教育委員会所管事項でありますので、教育長からお答えいたします。


 まず第一点目、大地震に対する減災対策についての第一問、区内の住宅等の建築物の耐震化率の現状と、今年度から実施した住宅耐震改修促進施策のこれまでの成果についてでございますが、区内の建築物のうち、昭和五十五年以前に旧耐震基準で建築された棟数が全体の五五%であり、耐震化率といたしましては約四五%となっております。区では、平成八年度から住宅等の耐震診断助成を行っておりますが、昨年度までの十年間の実績が百件余と少なく、さらに、耐震後に建てかえや改修まで行うには多額の費用を必要とするため、建てかえや改修を行ったものは二割程度と推測しております。


 耐震化が進まない状況を踏まえて、事業の見直しを行い、今年度から耐震診断助成を拡充するとともに、新たに耐震改修助成を実施しているところでございます。八月末現在、耐震診断助成は、木造百二十三件、非木造十件という状況であります。また、耐震改修助成は木造三件の申し込みとなってございますが、今後耐震診断が順次完了するのに伴って、申し込みもふえてくると推測してございます。


 こうした助成制度のほか、専門の建築士による窓口相談の開設やアドバイザーの派遣も行っており、これまでに二十九件の相談を受けているところでございます。こうした状況から、耐震化に対する区民の関心が高いことをうかがい知ることができ、耐震化支援としての成果が上がっていると認識してございます。今後も制度の周知に努め、耐震化に取り組んでまいりたいと存じます。


 次に第二問、耐震改修促進計画の策定についてでございますが、本区では、これまでも災害時から住民の生命、財産を守り、安全で安心なまちの実現に向けて、目黒区基本計画や目黒区都市計画マスタープランにおいて、住宅・建築物の耐震化促進を図ることとしており、区内の住宅・建築物の耐震診断及び耐震改修の促進に努めてまいりました。区といたしましては、建築物の耐震化促進に当たって、本区の実情に即した耐震化を図るための施策や計画が重要であるものと認識しております。今後、東京都と連携を図りながら、国が定める基本方針や年度内に策定が予定される東京都耐震改修促進計画を勘案して、区としての耐震改修促進計画を早期に策定するよう検討してまいりたいと思います。


 次に第三問、旧耐震基準の分譲マンションの耐震改修促進についてでございますが、区内にある分譲マンションのうち、旧耐震基準で建てられたものは、全体の約三割、二百三十棟、六千八百戸程度と推計してございます。これらのマンションが実際に耐震改修を実施したかどうかにつきましては、区としては把握はしてございませんが、金額面での負担が大きいことや、所有者の合意が得られないなど、改修を断念するケースが多々あると聞き及んでおり、実際に着手した棟数はかなり少ないと推測されます。


 区の耐震化促進の考え方でございますが、建物の耐震化は基本的には建物を所有・管理する方が実施すべきでありますが、建物の倒壊は避難の安全確保や救助活動の妨げにもなり、地域の防災問題として取り組む必要があることから、所有者の費用負担を軽減するため、今年度から耐震診断助成を拡充するとともに、新たに耐震改修助成を実施いたしたところでございます。区といたしましては、国や東京都の補助制度を活用して、分譲マンションも含めて、住宅等の耐震化が図れるよう、今後も事業に取り組んでまいりたいと存じます。


 次に第四問、耐震強度偽装事件の検証と今後の建築行政の役割についてでございますが、本区においては偽装物件はありませんでしたが、今回の事件は、本来法令を遵守すべき建築士が構造計算書の偽装を行い、その偽装を元請設計士、設計者、指定確認検査機関、建築主事等が見抜くことができず、建築確認・検査制度等への信頼を失墜させた極めて深刻な事態であると認識してございます。


 国においては、早急に対応すべき施策として建築基準法等の改正をことし六月に公布をしてございます。しかし、指定確認検査機関の法的な責任の明確化や、建築士制度等の見直しが行われていないことから、現在国では、早期に残された課題を解決するため検討を進めていると聞き及んでおります。また、この事件を契機として、区では、確認審査事務を慎重に審査を進めるとともに、構造審査に当たっては、偽装の有無を認識しながら、マニュアルに基づき厳格に審査を実施しておりますが、的確に知らせるためには、構造計算ソフトの充実や、職員の能力向上を図ることが必要であると認識いたしております。


 今後の建築行政の役割についてでございますが、今回の法改正により、一定の規模以上の建築物については、知事指定の判定機関による構造計算審査を義務づけるなど、新たな建築確認・検査制度が導入されることや、指定確認検査機関への行政庁の立入検査等の権限が強化されることになってございます。


 区といたしましては、設計者を初め、指定確認検査機関、工事施工者などを厳格に指導することが重要であるとの認識を持っているところでございます。したがいまして、より一層厳格な建築確認審査、検査を徹底し、同様な事件の再発防止に努めることは無論、区民の皆さんが安全で安心して暮らせる街づくりを進めてまいりたいと存じます。


 次に第五問、震度計の現状と緊急地震速報への対応についてでございますが、区内の震度は、平成十年度完成の防災センターに設置した震度計による観測データを東京都を経由して気象庁に送信しております。また、気象庁による設置環境調査では、最も良好なAランクの判定を受けてございます。


 しかし、東京都ではより迅速に震度情報を集約するため、一定の猶予期間を置いた上で、各区から送られる震度データの送信形式を気象庁が指定する送信形式に統一を図る計画です。このため送信形式の変更に対応できるよう、本定例会で御審議いただく補正予算案に震度計の計測装置と出力装置部分の更新経費を計上しているところでございます。震度計の耐用年数は一般に十年程度と言われていますが、今後とも常に正確な情報を迅速に提供できるよう、状況変化に応じて必要な対応に努めてまいりたいと存じます。


 緊急地震速報につきましては、本年八月から、大学や研究機関、鉄道・製造・建設・通信事業者などの特定利用者約八十機関に提供が開始されました。気象庁では、今後本格的な運用に向けた検討委員会の最終報告を年内にまとめ、一般利用者への情報提供開始時期や伝達手段、内容等を検討する予定です。したがって、御指摘のとおり、地震発生前に提供された情報をもとに、どのような行動をとるべきか、被害軽減のための対応マニュアルとして整備することは、重要な課題であると存じます。


 現在、一般利用者向けに提供される情報は、地震の発生時刻や場所、震度五弱以上の強い揺れが推定される地域などとなる見通しです。緊急地震速報は極めて短時間における情報の伝達となるため、その間にどのような対応が可能かを含め、今後、防災無線等を通じて伝達可能な情報内容を把握するとともに、直下型地震で発生前の情報提供が難しい場合もあるなど、技術的限界も踏まえ、対応マニュアルの整備を検討してまいりたいと存じます。


 次に第六問、要援護者の避難対策についてでございますが、御指摘のありました災害時要援護者の避難支援ガイドラインでは、要援護者の情報を平常時から収集し、関係部門が情報を共有するとともに、一人一人の要援護者に対して複数の支援者を定めるなど、具体的な避難支援計画を策定しておくことが必要とされております。本区では、防災訓練での援助活動等を通じて、共助の啓発を図るほか、火災における消防署への情報提供などを目標とする高齢者や障害者の登録制度、民生委員を中心に取り組む高齢者地域見守りネットワークモデル事業など、日常的な見守りの制度を災害時にも活用する方策の内部検討などを行ってまいりました。


 しかし、町会など地域活動団体の高齢化、地縁的関係の希薄化等を背景として、多数の支援者の確保、平常時における要支援者の個人情報保護などが課題となります。このため、地域における日ごろの交流を基礎とした共助の推進を図る一方、区内企業等に協力を求めるほか、事前登録によるボランティアの確保など、新たな対策が必要と考えております。


 内閣府におきましては、本年七月に福祉と防災との連携を主要テーマとする検討会を設置し、先進事例の調査・分析を行うなど、避難支援ガイドラインの実現を図る具体的な方策を提示するとしております。本区におきましても、国における検討状況を踏まえ、今後、全庁に及ぶ検討組織を設置するなど、要支援者対策の拡充に取り組んでまいりたいと存じます。


 次に第二点目、防犯対策についての第一問、区内の犯罪状況とこれまでの対策の効果についてでございますが、区内の刑法犯発生件数につきましては、平成十四年度の五千九十三件をピークとして、平成十四年以降年々減少傾向にあり、平成十七には三千八百七十三件と、ピーク時の平成十四年と比較するとマイナス一千二百二十件、約二四%減少しております。


 区といたしましては、これまで区民の安全・安心の確保を重点課題ととらえ、地域や警察、消防等の関係機関との連携強化を図りながら、さまざまな生活安全対策に取り組んできたところでございます。犯罪の減少につきましては、警察による対策強化もありますが、区内には現在、町会、自治会、住区住民会議、PTAなど八十二団体、十一事業者の自主防犯パトロール団体により、それぞれの地域で地道な防犯活動が行われており、また、区の生活安全パトロールについても、本年から三百六十五日休むことなく実施するなど、まさにこのような地域の方々の地域力による活動とあわせ、行政、警察が連携した取り組みによって、犯罪予防効果が出ているのではないかと考えております。


 しかし、議員御指摘のように、全体的には減少しているとはいえ、犯罪の種類ごとに見ますと、本年に入り、振り込め詐欺やひったくりの増加、空き巣等の侵入窃盗も依然として高い水準にあるなど、区民の安全・安心を確保していく上において、予断は許さない状況もあります。このようなことから、今後の課題といたしましては、地域の自主防犯パトロール団体等の結成促進や指導、支援、犯罪発生実態に応じた夜間隊などへの適切な対応、振り込め詐欺や高齢者をねらった悪質商法など、パトロール活動だけでは十分に対応できない犯罪に対する被害防止・啓発活動を充実させていく必要があると考えております。


 次に第二問、高齢者の振り込め詐欺対策についてでございますが、区内の振り込め詐欺の発生状況につきましては、平成十七年度では六十一件、本年六月現在では二十九件発生しており、昨年同期比ではプラス九件と増加しており、その手口もますます悪質・巧妙化し、特に高齢者が被害となるケースが多くなっております。


 東京都の高齢者相談専用ダイヤル、「高齢者被害一一〇番」や、高齢消費者見守りホットライン等の制度については、区の消費生活センターにおいて、民生委員や居宅介護事業者等を通じて周知に努めているとともに、区独自策として、悪質商法撃退シールの配布や見守りガイドブックを活用した関係団体等への協力要請、老人クラブ等での振り込め詐欺の実演録音を使ったわかりやすい啓発などに努めております。また今後は、生活安全パトロールや防災行政無線を活用した広報活動や、区報など、さまざまな広域広報媒体を活用した啓発活動を行っていきたいと考えております。


 いずれにいたしましても、高齢者に対する振り込め詐欺の被害防止には、最新の手口などの迅速な情報提供と被害防止について、繰り返し啓発が必要であり、今後とも東京都や警察と連携しながら被害防止対策の強化を図ってまいりたいと考えております。


 次に第三問、防犯診断の専門家の活用と防犯区民リーダーの育成についてでございますが、区民の皆様からの防犯上の要望などにつきまして、防犯診断の専門家のアドバイスを生かし、対策を進めていくことは、地域の防犯機能の向上につながり、防犯予防上大変重要であると認識しております。


 区といたしましても、このような防犯上の相談につきましては、生活安全対策室において、警察OBである生活安全推進委員を派遣して防犯診断を実施し、アドバイス等を行っており、また、必要に応じて警察署と連携し、民間の防犯整備士の資格を持つ事業者による防犯診断の紹介などを行っているところです。今度とも、このような防犯診断ができる専門家などを広く活用していくことで、地域の防犯機能の向上につなげていくことが必要であると考えております。


 また、防犯リーダー等の養成講座の開催についてでございますが、区内では多くの団体の方が防犯パトロールなどの活動に取り組んでおられます。このような方々に対しては、区では年一回、目黒・碑文谷地域で警察署、消防署と連携して防犯研修会を開催し、地域で防犯活動される団体の方々に対して、防犯活動の実施要領や安全対策、防犯対策などを内容とした研修を行っているところでございます。そして、このような研修を終えられた方々は、それぞれの地域において、防犯リーダー的存在として活動していただいております。今後は、このような研修についても、内容についてさらに専門的視点から研修内容を加えるとともに、地域の防犯診断ができるような防犯リーダー養成などもカリキュラムの中に加えながら充実を図ってまいりたいと考えております。


 次に第三点目、小中学校への医療費助成の拡大についての第一問、周辺区の状況からも避けて通れない課題と考えるが区としてはどのように認識しているかについてでございますが、乳幼児医療費助成制度の拡大実施は、子育ての実施施策の一つとして、非常に要望の高い事業であることは承知してございます。本区においては、本年一月から、小学生の入院医療費につきまして助成を開始したところでございます。こうした動きは、二十三区全体といたしましては、本年四月現在、対象を小学生以上に拡大して実施している区が十七区、このうち本区と同様に入院費のみを助成している区が十一区、通院費も含めて助成している区が六区という状況にございます。また、とりわけ本区の周辺区におきましては、その充実ぶりが際立っており、住民要望の高さに反映されているものと推測しております。


 いずれにいたしましても、医療費助成の拡大につきましては、各区がそれぞれの考えに基づき実施されているところですが、本区といたしましても、今後の拡大につきましては、周辺区の状況とともに、財政状況も含めて判断をしていく必要があると考えてございます。


 次に第二問、助成拡大の実現見通しについてでございますが、区の独自事業として拡大を実施するに当たりましては、何よりもその財源確保が必要になろうかと思います。助成対象の範囲や助成方法などの考えにつきましては、さまざまな選択肢がある中で、財源確保の方策とともに子育て支援の経済的支援策としての事業効果などにつきましても、精査が必要と考えてございます。また一方では、東京都につきましても制度拡大の動きがあることから、本区としては、いま少しの間、今後の動向を見きわめつつ、必要な時期に決断してまいりたいと考えております。


 次に第四点目、再生可能エネルギーの利用拡大と環境教育の取り組みについての第一問、グリーン電力の活用を含めて、再生可能エネルギーの具体的な利用拡大についてでございますが、本年四月に策定された国の環境基本計画においても、地球温暖化対策の一環として、省エネルギー、再生可能エネルギーの利用促進の重要性がうたわれております。区の環境基本計画におきましても、省エネルギーを進めるほか、再生可能エネルギーが化石燃料からの脱却を図る有効策として、グリーン電力の活用を推奨してまいりました。


 区では昨年、地域への啓発用に、総合庁舎屋上に小型の風力・太陽光発電装置を取りつけ、庭園の水補給装置に活用してまいりました。一方、グリーン電力である太陽光、風力、バイオ発電などの電力供給が地域で進められることを目指してきましたが、太陽光発電においては、建築物の耐力上の問題、事業者、個人の費用負担が大きいことなどから十分とは言えませんが、区内事業者や個人の新築・改築等に、環境に関心の高い所有者の一部で太陽光発電が取り入れられているという状況でございます。


 現在、区の環境基本計画の改定作業を行っておりますが、地球に優しい地域社会をつくるため、施策の基本方針として掲げ、本区の地形的な面から、すべてのグリーンエネルギー供給施設の設置が困難な面もございますが、例えばグリーン電力供給事業の普及に対し、その重要性や必要性を区民に働きかけ、区民が電力消費者としてグリーン電力供給事業を支援していくことなど、新たな方策を駆使しながら実現に向けて取り組んでまいりたいと存じます。


 次に第五点目、ペットにかかわる問題についての第一問、区の現状の課題と環境省が示した基本指針案についてでございますが、少子高齢化や核家族化の進展に伴い、ペット動物は家族の一員、人生のパートナーとして、また人々に安らぎと喜びをもたらす存在として、その数や種類は増加、多様化している状況にございます。


 一方、動物を飼うことは、終生飼育するとともに、近隣に迷惑をかけないようにするなど、決して容易なことではありません。動物に対する理解不足や、飼養に関する知識不足、飼い主としての責任の欠如、周辺環境への配慮不足などから、近隣とのトラブルも数多く発生しております。このような状況を踏まえ、先日、環境省から動物愛護管理基本指針案が公表され、動物の飼養に関する正しい知識の普及啓発や適正使用の推進、動物による災害や迷惑防止などについての施策展開の方向が示されたところでございます。その多くは、目黒区にも共通した課題でございます。


 目黒区は、平成十六年十月に猫の適正飼養ガイドラインを作成するなど、適正飼養の推進に取り組んできたところでございますが、この基本指針案の内容を踏まえ、飼い主、行政、地域等の連携協力により、人と動物との調和のとれた共生社会の実現を目指して一層努力してまいりたいと思います。


 次に第二問、犬のしつけ教室の拡充についてでございますが、人と住宅が密集している都市の中で、他人に迷惑をかけずに人と犬とが快適に共生していくためには、犬を人間社会に適応するよう教育することが必要でございます。そのためには、飼い主が犬の習性を正しく理解し、人間社会に順応できるように、適切なしつけをしていく必要があります。


 目黒区では平成八年から、東京都動物愛護相談センターの協力を得て、犬のしつけ教室を年二回実施しているところでございます。参加者からは、犬と一緒に参加して、実技指導を受けることで具体的なしつけの方法を学ぶことができ、犬との接し方や散歩の仕方がわかったなど好評を得ているところでございます。御意見の趣旨を踏まえ、実施回数等の拡充について検討してまいりたいと存じます。また、地域の愛犬家のグループ等が専門家を呼んでしつけ教室を行う場合の支援につきましても、区として可能な支援を検討してまいりたいと思います。


 犬との触れ合いは、私たちに心の安らぎや喜びをもたらしてくれますが、飼い主が正しい飼い方を知らないと、人に迷惑や危害を及ぼす原因になるだけでなく、犬の健康を損なうことにもなりますので、飼い主が犬の習性や生理をよく理解し、愛情を持って終生飼育し、人と犬とが快適に共生できるよう、今後とも適切な飼養の普及啓発に努めてまいりたいと存じます。


 次に第三問、災害時のペットの保護についてでございますが、さきの阪神・淡路大震災では多くの犬や猫が飼い主とはぐれ、保護施設に収容されました。一方、被災者が連れてきた犬や猫などが、避難所で他の被災者とともに避難生活を送っている心温まる光景も各所で見られたところでございます。


 目黒区の地域防災計画では、ペット動物については、被災者がケージなどに入れて同行避難することを基本としており、区立小中学校等の第一次避難場所にペット動物の飼育場所を設けることとなっております。また、飼育されていた犬や猫などの動物が放浪することによる区民への被害発生や感染症を防止するため、動物保護班を編成して収容に当たるとともに、東京都動物愛護相談センターとの連携や獣医師会に協力を要請するなどにより、被災動物の円滑な救護活動を行ってまいります。地元獣医師会との連携における協力の協定につきましては、今後検討してまいりたいと考えております。


 いずれにいたしましても、避難所においては、多くの被災者と動物とが共同生活を送ることになりますので、ペット動物の飼育管理や被災者への危害発生防止については、給餌、排せつ等の管理や感染症予防対策など、さまざまな課題がございますが、飼い主等による衛生的な自主管理を支援し、東京都や地元獣医師会、ボランティア団体との連携協力を図り、適切な動物の保護管理に努めてまいりたいと存じます。


 以上、お答えとさせていただきます。





   〔大塩晃雄教育長登壇〕





○大塩晃雄教育長  中島議員の第四点目の第二問、学校施設での壁面緑化の導入と学校版ISOのさらなる推進につきましては、私よりお答え申し上げます。


 温暖化防止対策を進めていくためには、学校におきましても環境活動の担い手となる人を育てていくことや、学校の環境活動を地域全体に広げていくことが大切であると認識しているところでございます。


 まず、学校施設の壁面緑化についてでございますが、これまで教育委員会では、植物による外壁への影響や教室への採光など問題点も多いことから、実施してまいりませんでした。しかしながら、近年、壁面緑化による環境負荷の低減効果が明らかになるとともに、植物を外壁に直接付着させずに、ワイヤーに絡ませる方法などが普及してまいりました。こうしたことから、教育委員会といたしましては、壁面緑化を導入する条件の整う学校があるかどうか、実施に向けて検討してまいりたいと存じます。


 次に、学校版ISOプログラムにつきましては、本年度より七校に導入したところでございますが、区全体の環境教育をさらに推進するために、全小中学校への導入を目指し、来年度以降、順次拡大していきたいと考えております。


 プログラムの導入後は、学校がこれに基づき、次年度以降も継続して環境活動に取り組むことが重要となります。そのためにプログラムでは、積極的に環境活動を実践した学校を表彰する仕組みを設けており、現在、表彰の基準や報償制度などについて検討を行っているところでございます。学校が次年度以降も継続して取り組むことができるよう、動機づけを行うための制度として確立していきたいと考えております。


 以上、私からの答弁とさせていただきます。





○十五番(中島ようじ議員)  再質問をさせていただきます。


 まず、一点目の大地震に対する減災対策についてですが、今、区内の建物の耐震化率四五%という、おおよその数字が示されました。国の中央防災会議が戦略として打ち出した数字などを見ますと、全国の平均的な耐震化率は現状七五%であり、これを九〇%にまで引き上げたいと。それによって、死者の数を減らすという、その戦略を打ち出したんですけれども、そもそもこの全国推計値の現状の七五%という数字が、どこから本当にそういう高い数値が来ているのかなというふうに思うわけですけれども、それを九〇%にまで引き上げていくという、この中央防災会議の目標と現状の区の耐震化率には大変大きな開きがあるわけですけれども、このあたりの中央防災会議が掲げた数値に対する見解をいただきたいと思います。


 それと、旧基準でのマンションの耐震化改修の問題ですけれども、助成額の増額等もされたわけですけれども、恐らくそれではやはり耐震化は進まない。来年度から、国は自治体と同意した形で、改修費用の三分の一の助成が可能になる新制度の創設や、住民の合意形成のために再開発の調整等に実績のある再開発コーディネーター協会等の協力を得て、三カ月間の派遣費用を国が助成する形でマンションの管理組合の相談等に対応していくというような具体的な支援に来年度から乗り出そうというふうに言われております。このくらいのことをしていかないと、現実進まないんだということだと思いますが、こういった国の具体的な方向性についての区の見解を再度伺いたいと思います。


 次に、防犯対策の振り込め詐欺についてですけれども、警視庁の方で、実際の振り込め詐欺の手口、犯行側と受ける側とのやりとりというものを、参考事例として最新のものを流しているんですね。先日私も聞かせていただきましたけれども、大変巧妙な手段で、引っかかった人には、さらに次へというような形になっているわけですけれども、先ほども質問の中でも触れましたけれども、やはり高齢者の方が気づかないという部分もあるかもしれませんけれども、被害に遭ったことをなかなか人に言えなかったり、表面化してこないということもある中で、介護の方ですとか民生委員の方というのは、日常的にその高齢者に接していて、何となくそういうような雰囲気を感じとる場合があるわけですけれども、これまではどうしても、その個人情報にというかプライバシーにかかわる問題で、なかなかそのことを、じゃあと言って警察にとか人にとかということが言えなかったという現状があるわけですけれども、東京都の方も、こういったところにホットラインを設けるということもあるんですけれども、もう一方でもヘルパーの方々に最新の手口や対策を紹介するための出前講座も二百カ所で開くというようなことも考えたりしているということで、区としてもやはり民生委員の方ですとか、介護のヘルパーの方ですとかにきちっとお伝えをして、やはり事前に何となくそういったことを感じた場合には、このホットライン等を用いて伝えてもらって、未然に防ぐ努力をしていくということに、区としても力を入れていただきたいなというふうに思いますが、その考えを伺います。


 小中学生への医療費助成の拡大につきましては、区が今取り組んでいる現状というものをお聞きしました。いま少し状況を見て、必要なときに、必要な時期に決断をしていくという答弁がありました。区としても、財政を見ながら、周辺区を見ながら検討を進めていただいている状況がわかりました。こういった実現に向けて、区が取り組んでいる状況の中で、前回の定例会では、それをかき回すような条例案が出されたわけですけれども、こういったことに惑わされることなく、きちっと決断をして進めていただきたいと思います。これについては特に回答はいただきません。


 次に、防災計画と災害時の動物保護対策について伺います。


 先ほども触れましたけれども、大勢の人が一カ所の避難所に寝泊まりする、そういう避難所にペットを入れられないケースというのは、やっぱり現実的にこれまで多くありました。三宅島の噴火や中越地震などで、ペットをめぐる対応は今まで課題とされてきました。それで、そういった状況を踏まえて、品川区などでは、地元の獣医師会と協定を結んで、避難所の一部を使って、獣医師がペットの保護管理を行ったり応急手当を行ったりするということが、その協定の中に


 盛り込まれているということです。


 区としても、当然その避難所での対応というのは、マニュアルを一つ決めて上手にいくというものではなくて、やはりさまざまな問題というものは発生してくる可能性はやっぱり大きいと思うわけですけれども。


 そういった中で少しでも安心が、ペットを連れてこられる方も、あるいはペットを飼われていない方も、双方が安心できる具体的な仕組みづくりということに取り組んでいただきたいと思いますが、この点について再度伺います。


 以上です。





○青木英二区長  それでは一点目から、私どもというか、都市部の耐震化が進まない理由ということでございますが、これはいろいろあるかと思いますが、特に私の思うところでは、やはり都市部は、これは目黒もそうでございますが、分譲マンションがやっぱり多いなというのが感じております。これは当然分譲マンションですから、それぞれ区分所有して、例えば百軒あれば百人の権利者がそこのマンションにいらっしゃるわけでございますから、これがなかなか、意見を一つにまとめて、今お話もございましたように、耐震補強をすれば、それは相当数金額もかかわるわけですから、そういうことが私は一つの大きなネックになっているのかなという感じが、率直にしております。


 それから二点目の、お話のあった耐震補強の助成の問題でございますが、現在、私どもの一般財源だけではなくて、国の地域交付金も活用して、現在、例えば耐震の改修の対応をさせていただいているところです。今、議員御指摘のように、三分の一の補助金が国から出るという新聞報道を私も存じております。それで、今のところどういう形になるか私も詳細はわかりませんので、現在交付している地域交付金がカットされて、新たにこれが、補助金が来るのか、両方くるのか、その辺の動向をよく見させていただいて、今後十分検討していきたいというふうに思います。


 いずれにいたしましても、先ほども質疑でもございました、東京都が年度内にこの耐震改修の促進計画を考えていくようでございますから、そういった計画案も見て、私どもとしては、区内の耐震化率が一ポイントでも二ポイントでも上がっていくように、区長としては努力をしていきたいというように思います。


 それから、いろいろな機会を見て、この高齢者の方々の、いろいろな振り込め詐欺の防止にということでございまして、きょうたまたま私新聞を読んでおりましたら、これは若い方でしたが、一億五千万ほど、やはり振り込め詐欺に遭ったという人がおりました。例えばそれは、こうやってこうやってこうなっちゃって一億五千万円も振り込んじゃったんですよという記事が書いてございました。それを読むと、なるほどなというように、私もこういうことに引っかかっちゃいけないんだなとわかりました。ということは、やっぱり新鮮な情報というのがすごく大事だなというふうに思いますので、特に高齢者の方々に接する、こういったヘルパーの方々、民生委員の方々に、こういったいろいろな情報を、私ども、また警察等を御紹介をして、そういったことを十分念頭に入れていただくような機会をとらえていきたいというふうに思います。


 それから四点目になりますが、避難所でのペットの問題でございまして、私もこの間、向原小学校で夜間の一次避難所訓練をしました。そのときに私もグラウンドにずっと立っていたんですが、こういったときにワンちゃんを連れてこられる方がどこにどうしたらいいのかなっていうのを、私もちょっとグラウンドを見て感じました。


 例えば、向原小学校でもなかなか狭いなというのが、私、率直な感じをしておりました。当日五百人ほどの皆さんも参加されておりました。こういった多くの方々も参加をされて、避難のときには、さらにもっと多くの方々がお見えになるんですが、どういうふうにして、このペットの対応をしなければいけないのかなという感じもしておりました。先進区、自治体の例などを見させてもらって、目黒区の獣医師会の先生方の御意見なども伺いながら、これは、いつ起きるかわからない問題ですので、適時適切に対応していきたいと思います。


 以上です。





○宮沢信男議長  中島ようじ議員の一般質問を終わります。


 次に、九番石川恭子議員。





   〔石川恭子議員登壇〕





○九番(石川恭子議員)  私は、日本共産党区議団の一員として、区が行おうとする公立保育園の指定管理者制度による民営化と公立幼稚園の認定こども園への転換計画について、公的保育制度を守る視点から三点について質問します。


 第一番目に、児童福祉法と公的保育制度の堅持についてです。


 児童権利宣言は、人類は、児童に対して最善のものを与える義務を負い、児童は、身体的及び精神的の両面における発達に必要な手段が与えられなければならないとしています。


 また、子どもの権利条約は、児童の最善の利益の保障と、児童の意見表明権を明らかにし、ユニセフ基本原則には、子どもの命や健全な発育こそが、社会や関心の最優先課題でなければならないとうたっています。


 さらに児童福祉法は、保育に欠ける子どもは、国と地方自治体が責任を持って保育を実施し、家庭の経済力にかかわらず、子ども一人一人を健やかに育ち、保育を受ける権利を保障するとして、国民の保育を受ける権利と自治体の実施義務を明らかにしました。


 現在、各地で経費の削減を最大の目的に公立保育園の公設民営化、公立保育園を廃止しての民設民営化が進められ、全国の公立保育園が減らされています。また目黒は、公立幼稚園の認定こども園への転換を計画検討しています。


 認定こども園は、国が新たに創設した制度です。保護者が就労しているいないにかかわらず利用でき、就学前の子どもに、幼児教育・保育を提供する機能を持つ施設で、待機児解消のための施設としても位置づけられています。しかし、認定こども園は、一つは施設や職員配置の基準や保育・教育の内容があいまいなこと、二つは、直接契約制で、保育料は事業者が自由に設定し徴収できること。三つ目は、入所の決定に自治体が関与することができず、保育に欠ける子どもが最優先に入所できるという保障がないことなどの問題があります。このような認定こども園がふえていけば、保育内容の低下と、保育に欠ける子供に対する自治体の責任と義務があいまいになり、児童福祉法のもとでの公的保育制度が崩壊することが懸念されます。


 保育園の民営化や認定こども園など、民営化路線の背景には、国の小さな政府、官から民への構造改革の流れがあります。七月三十一日、規制改革民間開放推進会議が、保育園を重点検討事項に挙げ、行政の役割は、みずからあるいは委託の形で保育サービスを提供するのではなく、公的扶助色の薄い普遍的な仕組みへと抜本的に転換することが求められていると指摘しているように、二兆円市場とも言われている保育の分野を、民間企業に開放し、保育を商品の対象にすることをねらっています。


 目黒区の公立保育園は、一九六一年、都からの移管を受けて、四園からスタートしました。当時ゼロ歳児保育もなく、保育時間も短いという状況の中で、保護者は親の働く権利と子どもの成長発達の保障を求めて、保育所の増設、保育時間の延長、職員の増員、給食の充実、さらに産休明け保育の実施、障害児保育の実施、地域の子育て支援センターの役割などなど、さまざまな要求を区に働きかけてきました。子どもを中心に据え、保護者、保育関係者、行政が一緒になって、安心して預けられ、子供が豊かに育つ条件整備の努力が重ねられてきたのです。全国にも誇れる今日の目黒の保育制度がつくられてきた土台にあったのは、児童福祉法に明記された保育に欠ける児童に対する自治体の保育を実施する義務と責任を果たす努力にほかなりません。


 昨年、子ども条例の制定に当たって、区は提案理由に、物質的には豊かな社会の一方、少子化に伴う子どもの社会の変容、児童虐待やいじめといった子どもの人権侵害の深刻化など、子どもを取り巻く環境が大きく変化している、子どもが健やかに育ち、社会の一員として成長していくためには、子育ちのための支援を地域社会全体で進めていく必要があると述べています。年々子どもを取り巻く環境が悪化する中、子どもの権利条約の理念を生かし、子育てセンターとしての区立保育園の役割を積極的に果たしていくことが求められています。そのためにも、児童福祉法を堅持し、法に規定されている自治体としての役割と責務を保育行政に生かしていくべきだと考えますが、区長の見解を伺います。


 第二番目に、子どもの権利保障と保育の質の確保について伺います。


 既に民営化された保育園では、経費削減のために、正規職員が大幅に削減されました。多くが非正規職員という中で、正規職員に大きな負担がかかり、その結果、正規職員がどんどんやめるという事態が起きています。職員の入れかわりが激しく、子どもの精神状態が不安定になり、医者にかかるケースが出たり、事故が多発するなど、保育現場に大きな混乱が起きました。


 保育園における乳幼児の成長発達は、子どもと保護者と保育士のコミュニケーションと信頼関係の中ではぐくまれます。保育士は、子どもとの関係では、一人一人の個性のある子どもに寄り添い、子どもの発する言葉や動作、身振り、手振りも含め、子どもの要求を受けとめ、子どもに返していきます。こうした日々のやりとりの中で、子どもは保育士を信頼し、毎日を楽しく豊かに過ごすことができます。また保育士は、保護者との関係では、育児不安や家庭の中で起きている問題などについて、一緒に考え、解決し、子どもの成長発達にとって、よりよい環境づくりを保護者とともに進めていきます。


 今日、長時間労働、非正規雇用の拡大、貧困の拡大などが子どもの生活に大きな影響を及ぼしており、保育士と子どもや保護者とのかかわりが、これまで以上に重要になっています。保育士の育児の専門家としての力は、専門的な知識と安定した労働条件の中で、子ども一人一人の育ちや一人一人の親とのかかわりの経験を積み重ね、職員集団のチームワークの中で育てられ、培われていきます。その環境づくりのために、目黒区は、独自の職員配置基準をつくってきたのです。


 第二田道保育園の保護者が行ったアンケートでは、保育士の幅広い年齢層、ベテラン保育士の充実、出入りの少ない安定した職員体制の中での熱心な保育の取り組みを保護者が高く評価しています。どんな家庭もありのままに受けとめ、親の考えや方針を尊重しサポートしてくれた、初めての育児で不安だったとき一緒に育てましょうと声をかけてくれたという声が寄せられ、一〇〇%の保護者が第二田道保育園の保育に満足していると答えています。子どもの最善の利益を保障するとした子どもの権利条約の見地からも、今まで築き上げてきた目黒の保育の質を引き下げることなく、さらに充実させていくことが求められていると思いますが、区長の考えを伺います。


 第三番目に、区民との協議の継続について伺います。


 第二田道保育園の保護者と行政の協議会が行われてきましたが、区は、これを九月で終了しようとしています。この間の協議会では、なぜ民営化なのか、目黒区はどんな保育ビジョンを持っているのかなど、保護者の質問に、区はまともに回答できませんでした。区は、そもそも論は協議会の議題にしないとし、さらに、第二田道保育園の民営化に向けた実施策の検討に入らなければ協議会を中止するとまで言ってきたのです。保護者は、民営化によって保育が低下するのではないか、子どもたちに大きな影響が出るのではないかなどと、不安を募らせてきました。


 協議会が開始された当初、保護者の中には民営化でもいいのではないかという声もありましたが、協議が重ねられる中で、今では九一%が民営化には納得できないとアンケートに答え、民営化反対の立場を明らかにしました。保護者は、九月以降も協議会を続けてほしいと切望しています。区長は、公約に区民が主役の区政の実現を掲げ、区民の皆様の積極的な行政参加を促進するとともに、生活者の視点から区政の課題をとらえ、地域住民とともに問題解決に努めますと述べてこられましたが、公約の立場からも、協議を終了することは許されないのではないでしょうか。


 第二田道保育園の民営化は、目黒区の保育のあり方の基本にかかわる問題です。区民が主役という公約を掲げた区長であれば、保護者だけではなく、多くの保育関係者並びに区民との十分な協議もするべきだと思いますが、区長の見解を伺います。


 以上で、私の一般質問を終わります。(拍手)





   〔青木英二区長登壇〕





○青木英二区長  石川議員の三点にわたる御質問に順次お答え申し上げます。


 まず第一点目、児童福祉法と本区の保育行政についてでございますが、本区は昨年十二月、目黒区子ども条例を公布、施行し、目黒区のすべての子どもたちが元気に過ごすことができるまちを目指して、さまざまな施策を進めていくこととしております。本区の保育行政におけるさまざまな取り組みは、子ども条例に合致したものであり、児童福祉法に基づき進めているものでございます。少子高齢社会のさらなる進行の中で、保育や幼児教育をめぐり、国において認定こども園などの新たな制度化がなされ、また、骨太方針二〇〇六では、子育て家庭を社会全体で支援するなど、総合的な少子化対策の推進の必要性が示されておりますが、そうした動向を注視し、今後の区行政に受ける影響を見きわめていく必要がございます。本区といたしましては、今後とも児童福祉法に基づき、また、子ども条例の基本の考え方に沿って保育行政を進めていくものでございます。


 次に第二点目、民営化に当たっての保育の質の確保についてでございますが、これまで、第二田道保育園の保護者と行ってきている公設民営化協議会の中でも、保護者より御意見をいただいておりますが、本区といたしましては、これまでの保育水準を維持することを、民営化を行う上での前提としております。このため、指定管理者制度を活用するに当たっての実施策をまとめ、園運営の条件や事業者の選定方法などを明確に示していくこととしております。こうした実施策は、保護者からいただいた御意見等を踏まえて、今後早急にまとめていく考えでおります。


 次に第三点目、第二田道保育園保護者との民営化に向けた協議についてでございますが、昨年九月に協議会を設置し、一年余り話し合いを行ってまいりました。この経過につきましては、担当の所管より逐次報告を受けております。また先立って、保護者がとられたアンケート調査については、私も拝見いたしました。そして、協議会に御参加いただいている一部の保護者への御説明に終始せず、第二田道保育園の全保護者に対し、公設民営に向けたスケジュールや方策など、さらに具体的にお話をし、不安を取り除かなければならないと改めて認識いたしました。今後は、できるだけ多くの保護者に民営化について御理解と御協力がいただけるよう、全保護者に向けた区からの説明と御意見をいただく機会を設けてまいりたいと考えております。


 以上、お答えとさせていただきます。





○九番(石川恭子議員)  では、再質問していきたいと思います。


 区長が、今後とも児童福祉法と子ども条例に基づいて保育行政を行っていきたいと、行っていくということをおっしゃったので、強く要望して、これは返答は要りません。さらに、この言葉を実現していただきたいということを、再度確認していきたいと思います。


 それと、次の三番目、住民との協議の問題について、この一点について質問していきたいと思います。


 民営化については、もう既に御存じだと思いますけれども、横浜裁判の判決が出されました。この判決の中では、主に三つの点が注目されると思うんですけれども、一つは、保育士と児童と保護者の信頼関係は重要であるということが、この一つ。それと、保護者の保育所の選択権、この問題がきちんと明記されたことと、あと保護者の合意のない中で一方的に民営化を実施することは違法である、この三点が重要だと思うんですけれども、そして、この裁判の中で明らかになってきたことは、この裁判の中で保護者の方たちは、市側の説明は不十分だ、こういう指摘をしたんですね。そのときに、横浜市、行政側は、そうではない、説明会は多数開き説明責任を十分果たしてきた、こうしたことを言っていたんですね。


 しかし、これに対して裁判所は、幾ら説明会をたくさんやってきたといっても、民営化をする方針が前提であるために、保護者に了解してほしいという内容になっているので、保護者が了解しない限りは、建設的な話し合いは困難であった。保護者が態度を硬化させてきたのは、民営化が既に決定事項だと、そういう対応をしてきたためだと、厳しく行政側に対して批判を行いました。保護者の合意のない中での民営化は違法だ、こういうことをはっきり打ち出したわけですね。


 この裁判の判決を見たとき、横浜の状況を見たとき、では第二田道保育園の状況はどうかというと、全くその横浜の状況と同じ状況になっているわけですね。そして、協議会は民営化が前提です。協議会の中で、先ほども言いましたけれども、保護者の方が、何で民営化なのか、何で第二田道保育園を民営化しなければならないのか、あと目黒区の保育ビジョンはどういうものなのか、そもそも論を聞いてもまともに答えてきませんでした。答えられなかったんですね。


 さらに、ひどいなと思うのは、その実施策の内容の検討に入らなければ協議会を終了する、おどしとも言えると思うんですけれども、こういう発言を協議会の中で言っているわけですね。当然、保護者の方は不安が増大いたしますし、その横浜の状況と同じように、保護者の態度がかたくなになっていくというのは当然だと思うんですね。


 当初、先ほども言いましたように、第二田道保育園保護者の方たちは、民営化という立場では、協議会が始まる当初は違いました。しかし、こうした状況の中で協議会が進められる中で、保護者が行ったアンケートの中では、一〇〇%が現状の保育に満足していると、そして九一%の人たちが民営化には納得できない、こういう態度を明らかにし、そして、民営化反対の明確な意思表示を行いました。


 こうしたことを考えればね、横浜の判決は、住民の合意がなければ民営化は違法だと答えたわけですね。こうした状況を目黒区でもつくっていくのか。この違法なことを今後やっていくのか、このことがすごく問われると思うんです。そして、その横浜と違うのは、横浜は民営化されていました。しかし、目黒はまだ民営化されていません。こういうことを考えたときに、きちんとやはり保護者の方たちの声にこたえていかなければならないと思います。


 それと同時に、その横浜判決が出る中で、文京区や日野市は、やはり保育園の公設民営化の計画や素案を出してきていたんですけれども、こういう判決が出される中で、その内容を検討するとか、あと民営化という協議をしていたけれども、どういう保育内容にしていくのかということで、その検討内容の見直しや再検討に入っているわけですね。こうしたことを考えても、やはり今目黒区がどうしていくかということが問われていると思うんですね。


 今、区長は公約で、先ほども言いましたけれども、所信表明の中では、信頼と改革の区政の実現を目指すんだと言っているわけですね。そして、区民の皆様こそが区政の主役であると考えています、区民の皆様の積極的な行政参加の促進、地域住民とともに問題解決に努めます、そして、ことしの所信表明では、区民との対話を重視し、積極的な情報提供や説明責任を果たしますという、こうしたことを言っているわけですね。こうしたことから考えたときに、やはり協議会をこれからもやっていかなければならないし、さらにその今第二田道保育園保護者を対象としているわけですけれども、目黒の公立保育園をどうしていくのか。これは非常に大きな問題だと思うんですね。第二田道保育園の保護者との話し合いの中で進められるものではありません。


 目黒の保育という本が、目黒区が出した本があるんですけれども、その本をぜひ区長に読んでいただきたいんですが、目黒の保育は、本当に保護者の人たちや保育関係者や、そして行政が、公的保育制度のもとで培ってきたわけですね。この制度を今、民営化して変えようとしていくわけですから、住民に対して、第二田道保育園保護者以外の住民に対してもきちんと説明をし、そして協議していくことが必要だと思うんですけれども、区長はどのようにお考えでしょうか。


 以上です。





   〔「どの質問だか、もう一回整理しないとわからないですよ。横浜のことを聞きたいのか、それとも今の協議会、何ですか」と呼ぶ者あり〕





○九番(石川恭子議員)  ですから私は、第三番目のことについて質問をしているわけです。そうです。協議会も、第二田道保育園保護者だけではなく、全住民を対象にして。





○青木英二区長  協議会についてお答え申し上げたいと思います。


 私のこの協議会についての考え方は、これは私どもは、第二田道保育園の公設民営、指定管理者に向けてですね、私どもとしては、その活用の実施策案を取りまとめていく段階として、これは私ども当然第二田道保育園の公設民営の導入でございますから、当然その第二田道保育園の保護者の皆さん方のいろんな御意見を聞かせていただく、そういった目的で設置をさせていただきました。そして現在、いろいろな御意見をいただき、その目的が今進められている、達せられているというふうに私は理解をいたしているところでございます。それを踏まえて、私どもはこれから実施策案等を検討していく、そういったことでございます。これが、私の協議会に対する、私というか目黒区が協議会をスタートしたときの考え方、それは今日も生きていると思います。


 以上です。





○九番(石川恭子議員)  再度質問します。


 一つは、第二田道保育園以外の保育関係者、その他の区民に対しての説明と協議についてはどう考えているのか、この点を区長にお伺いしたいのと、そして協議会でその説明責任、きょうきちんとやっているとおっしゃいましたけれども、先ほども述べましたように、今、目黒区がやっている協議会というのは、横浜と同じ状況、住民は全く納得していないという状況になっている。この点をどうお考えになるのか、この二点についてお答えください。





○青木英二区長  広くということでございますが、私どもは先ほどお話し申し上げましたように、この第二田道保育園の公設民営ということでございますので、まずはそこの保護者の皆さんとお話をするということだと思います。


 当然、この協議会につきましては、公開もしてございますし、それから、これはホームページ等で、その日というわけにはいきませんが、資料等も含めて、できるだけ早く区民の皆さんにも内容についてはお示しをさせていただいております。


 それから、当然のこととして、今後これは私ども実施策を策定をしていく段階では、当然これはまたパブリックコメント、ある意味では議会にも御報告をすることになるでしょうし、これは広く区民の皆さんに、私としてはパブリックコメントをいただく。そして最終的に私どもとしては実施策をまとめていくということで広く区民の皆さんの御意見も聞かせていただく、そういった手順は踏んでいくつもりでございます。


 以上でございます。





○宮沢信男議長  石川恭子議員の一般質問を終わります。


 本日は、これをもって一般質問を終わります。


 残りの一般質問は、次の本会議で行うことといたします。


 次の本会議は、九月十一日午後一時から開きます。


 以上で、本日の日程は終了いたしました。


 本日は、これをもって散会いたします。





   〇午後四時二十五分散会