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東京都 目黒区

平成18年第1回定例会(第6日 3月31日)




平成18年第1回定例会(第6日 3月31日)





 





   平成十八年第一回定例会


            目黒区議会会議録





  〇 第 六 日





一 日時 平成十八年三月三十一日 午後一時





一 場所 目黒区議会議場





一 出席議員(三十四名)


          一  番  戸  沢  二  郎


          二  番  工  藤  はる代


          三  番  栗  山  よしじ


          四  番  いその   弘  三


          五  番  坂  本  史  子


          六  番  佐久間   やす子


          七  番  須  藤  甚一郎


          八  番  増  田  宜  男


          九  番  石  川  恭  子


          十  番  橋  本  欣  一


          十一 番  伊  藤  よしあき


          十二 番  今  井  れい子


          十三 番  安  久  美与子


          十五 番  中  島  ようじ


          十六 番  川  崎  えり子


          十七 番  岩  崎  ふみひろ


          十八 番  森     美  彦


          十九 番  高  品  吉  伸


          二十 番  雨  宮  正  弘


          二十一番  つちや   克  彦


          二十二番  鴨志田   リ  エ


          二十三番  寺  島  よしお


          二十四番  小  林  くにお


          二十五番  沢  井  正  代


          二十六番  野  沢  まり子


          二十八番  石  山  京  秀


          二十九番  青  木  早  苗


          三十 番  つづき   秀  行


          三十一番  俵     一  郎


          三十二番  島  崎  たかよし


          三十三番  宮  沢  信  男


          三十四番  二ノ宮   啓  吉


          三十五番  木  村  洋  子


          三十六番  下  岡  こうじ





一 出席説明員


       区      長      青  木  英  二


       助      役      佐々木   一  男


       収入役           安  田  直  史


       企画経営部長        粟  田     彰


       区長室長          武  藤  仙  令


       財政部長          齋  藤     薫


       総務部長          横  田  俊  文


       区民生活部長        伊  藤  良  一


       産業経済部長        渋  谷  幸  男


       健康福祉部長        加  藤  芳  照


       健康推進部長(保健所長)  伊  藤  史  子


       子育て支援部長       清  野  久  利


       参事(生活衛生課長)    佐  藤     学


       都市整備部長        鈴  木     勝


       街づくり推進部長      宮  本  次  男


       環境清掃部長        荒  井  英  雄


       総務課長          大  平     勝


       防災課長          中  ?     正


       税務課長          平  岡     司


       国保年金課長        安  楽   美都江


        ────────────────


       教育長           大  塩  晃  雄


       教育次長・生涯学習推進担当 小笠原   行  伸


        ────────────────


       選挙管理委員会事務局長   安  井     修


        ────────────────


       常勤監査委員        大  竹     勲


        ────────────────


       監査事務局長        市  川  力  也





一 区議会事務局


       局     長       浅  沼  裕  行


       次     長       千  葉     登


       議事・調査係長       荒  井  孝  男


       議事・調査係長       星  野  俊  子


       議事・調査係長       南  沢  新  二


       議事・調査係長       田  中  祐  子


       議事・調査係長       星  野     正


       主     査       齊  藤  和  子





 第一回目黒区議会定例会議事日程 第六号


        平成十八年三月三十一日 午後一時開議





日程第 一   議案第二十六号 平成十八年度目黒区一般会計予算


日程第 二   議案第二十七号 平成十八年度目黒区国民健康保険特別会計予算


日程第 三   議案第二十八号 平成十八年度目黒区老人保健医療特別会計予算


日程第 四   議案第二十九号 平成十八年度目黒区介護保険特別会計予算


日程第 五   議案第 三十号 平成十八年度目黒区用地特別会計予算


日程第 六   陳情十八第二号 患者負担増の計画の中止を求めることに関する陳情


日程第 七   陳情十八第一号 都市計画決定に基づく絶対高さ制限の導入に関する陳


                情


日程第 八   陳情十八第三号 住友不動産の青葉台三丁目計画を改善する陳情


日程第 九   陳情十八第八号 目黒区特別養護老人ホームに関する陳情


日程第 十   陳情十八第四号 株式会社ゴールドクレスト社による大規模ワンルーム


                マンション(仮称)目黒区南三丁目計画に関する陳情


日程第十一   陳情十八第六号 不燃ごみとして出されるプラスチックを目黒清掃工場


                で焼却することについての陳情





 第一回目黒区議会定例会議事日程 第六号 追加の一


        平成十八年三月三十一日





追加日程第一  議案第四十七号 水防または応急措置の業務に従事した者の損害補償に


                関する条例の一部を改正する条例


追加日程第二  議案第四十八号 目黒区特別区税条例の一部を改正する条例


追加日程第三  議案第四十九号 目黒区国民健康保険条例の一部を改正する条例


追加日程第四  議案第 五十号 目黒区保健所使用条例の一部を改正する条例


追加日程第五  議案第五十一号 オリンピックの東京招致に関する決議





   〇午後一時一分開議





○宮沢信男議長  これより、本日の会議を開きます。





  〇会議録署名議員の指名





○宮沢信男議長  まず、会議録署名議員を定めます。


  十七番  岩 崎 ふみひろ議員


  二十番  雨 宮 正 弘 議員


にお願いいたします。





  〇諸般の報告





○宮沢信男議長  次に、諸般の報告を申し上げます。


 監査委員から、平成十七年度行政監査の実施結果及び平成十七年度財政援助団体等監査の結果について報告がありましたので、文書を配付いたしました。


 次に、特別区議会議長会の概要につきましては、文書をもって報告いたしました。


 以上で報告を終わります。


 これより日程に入ります。


 日程第一、議案第二十六号から日程第五、議案第三十号までの五件を一括議題といたします。





―――――――――〇――――――――





 ◎議案第二十六号 平成十八年度目黒区一般会計予算


  議案第二十七号 平成十八年度目黒区国民健康保険特別会計予算


  議案第二十八号 平成十八年度目黒区老人保健医療特別会計予算


  議案第二十九号 平成十八年度目黒区介護保険特別会計予算


  議案第 三十号 平成十八年度目黒区用地特別会計予算


          (委員長報告)





○宮沢信男議長  本案に関し、予算特別委員長の報告を求めます。二十八番石山京秀委員長。





   〔石山京秀委員長登壇〕





○二十八番(石山京秀委員長)  ただいま一括議題になりました五議案につきましては、予算特別委員会において審査をいたしましたので、その経過並びに結果について御報告申し上げます。


 本五議案につきましては、議長を除く全議員をもって構成する予算特別委員会を設置して、審査を行いましたので、質疑の内容等につきましては報告を省略させていただきます。


 まず、三月六日の委員会におきまして正副委員長の互選を行い、委員長に私が、副委員長につちや克彦委員がそれぞれ選任されました。その後、三月十五日から二十七日までの八日間にわたり、慎重な審査を行ってまいりました。


 初めに、日程第一、議案第二十六号、平成十八年度目黒区一般会計予算について申し上げます。


 本案審査に当たり、理事者から補足説明を受けた後、質疑を行いました。


 また、本案に対して修正案が提出され、提出者から説明を受けた後、質疑、討論を行い、採決を行いましたところ、賛成少数により修正案は否決されました。


 その後、本案に対する討論を行いましたところ、反対意見が日本共産党目黒区議団、無所属・目黒独歩の会、無会派の安久委員から、また、賛成意見が自由民主党目黒区議団、目黒区民会議、公明党目黒区議団、無会派の戸沢委員、工藤委員からありました。


 以上の後、採決を行いましたところ、本案につきましては、賛成多数により原案どおり可決すべきものと議決いたした次第であります。


 次に、日程第二、議案第二十七号、平成十八年度目黒区国民健康保険特別会計予算について申し上げます。


 本案審査に当たり、理事者から補足説明を受けた後、質疑を行い、最後に意見・要望を求めましたところ、日本共産党目黒区議団の委員から、国民健康保険は国民皆保険制度の根幹をなすものでありながら、相次ぐ値上げによって払いたくても払えない区民を生み出した上、滞納者からは保険証を取り上げるなどの制裁を加え、医療を受ける権利を奪うなど、制度本来の目的に反する事態が進んでいる。新年度においても、賦課割合の均等割を四十一から四十二にし、金額にして三万二千百円から三万三千三百円に引き上げ、低所得者にさらなる負担を押しつけるものとなっている。税制改革の影響についても、非課税から課税になる世帯は、同時に七割減額も外され、四倍近い負担になるケースが出るなど、一定の緩和措置がされたとはいうものの、その影響は重大である。


 現在、国会で審議されている医療制度改革法案についても、高齢者の医療費の抑制を最大の目的に、ことし十月からは七十歳以上の現役並み所得者の患者負担を現行の二割から三割に引き上げ、二〇〇八年四月からは、現役並み以外の七十歳から七十四歳の一般所得者の患者負担も現行の一割から二割に引き上げようとしている。さらに、高額医療費の負担上限の引き上げや腎臓病など人工透析患者の負担額引き上げ、療養病床に入院する七十歳以上の患者の食費、居住費の自己負担化など、最も医療を必要とする人への容赦ない負担を押しつけるものとなっている。公的保険給付の内容や範囲を縮小し、公的医療保険だけでは必要な医療を受けられない制度に変え、公的保険以外は自己負担による民間保険で賄えと、医療分野での市場化を一層進めるものとなっている。


 区長は、公的保険制度のあり方を崩す医療改革を、医療制度の安定的維持に必要な改革であると言ってこれを容認することは問題である。深刻な区民の暮らしを省みず、保険料の負担増を押しつけ、国民皆保険制度を一層崩し、医療を受ける権利を国民から奪う本案に我が党は反対する、との意見がありました。


 以上の後、採決を行いましたところ、本案につきましては、賛成多数により原案どおり可決すべきものと議決いたした次第であります。


 次に、日程第三、議案第二十八号、平成十八年度目黒区老人保健医療特別会計予算について申し上げます。


 本案審査に当たり、理事者から補足説明を受けた後、質疑を行い、最後に意見・要望を求めましたところ、日本共産党目黒区議団の委員から、本案に反対する。本会計は、高齢者医療費の自己負担導入を目的に創設され、以来、政府は対象者の七十五歳への引き上げ、自己負担を一割ないし二割の定率制へ引き上げるなど、制度の改悪が強行されてきました。加えて、老年者控除の廃止、公的年金等控除の縮小などの税制改正の影響も受け、ことし八月から一割負担の対象者が夫婦二人で年収六百二十万円以下から五百二十万円以下に、ひとり暮らしで年収四百八十万円以下から三百八十三万円以下へと引き下げられます。もはや高齢者の医療費にかかる負担は耐えがたいものとなっています。。


 しかも、政府はことしの十月から七十歳以上の現役並み所得者の窓口負担を三割へと引き上げることや、療養病床に入院する人の食費・居住費を保険適用外にし、長期入院患者の入院費を月三万円も値上げして九万円にしようとしています。また、二〇〇八年四月から、家族に扶養されている人を含めて、七十五歳以上のすべての人が新しい高齢者医療制度に組み込まれ、平均で年間六万円もの医療保険料が徴収され、介護保険料と合わせて年金から天引きされようとしています。国や企業の負担を減らし、高齢者、現役世代により一層の負担を押しつけるものです。


 こんな高齢者医療改悪を許せば、生活破壊とともに、受診抑制のさらなる深刻化と病気の早期発見、早期治療を困難にし、医療給付費をかえって増大させ、医療制度そのものの崩壊を招きかねません。こういった医療改悪計画に対し、目黒区は避けて通れない痛みとして追認する姿勢を示していることも重大であり、よって本案に反対する、との意見がありました。


 以上の後、採決を行いましたところ、本案につきましては、賛成多数により原案どおり可決すべきものと議決した次第であります。


 次に、日程第四、議案第二十九号、平成十八年度目黒区介護保険特別会計予算について申し上げます。


 本案審査に当たり、理事者から補足説明を受けた後、質疑を行い、最後に意見・要望を求めましたところ、日本共産党目黒区議団の委員から、二〇〇〇年にスタートした介護保険制度は、早くも昨年大幅に改定されることになった。改定介護保険法は、基盤整備の遅れや、低所得者対策がないことを放置したまま、給付削減とさらに国民への大きな負担をもたらすものである。昨年十月からは、これまで介護保険の対象とされていた食費や介護施設の居住費が介護保険の対象外になり、原則として全額利用者負担になった。その結果、全国では特養ホームを退所しなければならない高齢者も出ている。さらに、筋力トレーニングや口腔ケアなど、新予防給付の導入などによって、軽度者へのホームヘルプサービスが制約を受けることになった。また、高齢者の保健・福祉事業を地域支援事業として介護保険に取り込み、公費で行ってきた保健・福祉事業の国の責任を後退させるものとなっている。


 こうした改定介護保険法のもとで、目黒区は、地域における高齢者の生活を総合的に支えていく地域包括支援センターを五カ所設置するとしているが、国が地域包括支援センターは人口二万人から三万人に一カ所が望ましいとしている中で、これで十分な対応ができるのかどうかと危惧されている。さらに、これを民間委託するなど、公正・中立性、そして民間を指導できる公共性が確保できるのかなど指摘されている。


 介護保険料については、所得段階が六段階から九段階に拡大されるが、保険料基準額は七百円引き上げられ四千二百二十円になる。加えて、高齢者は税制改正によって非課税から課税世帯に移る人が四千三百人にも上り、大幅な引き上げとなる。区は低所得者に対する二年間の激変緩和措置を設けているが、大きな負担が暮らしを圧迫することは変わりない。新年度、我が党が要求し続けてきた区独自の低所得者に対する在宅介護の訪問介護を含む十事業に対して三%の軽減策が盛り込まれたが、さらに保険料の減額制度を一日も早く実施するよう強く求める。


 本予算は、区民への負担と給付削減という介護保険制度の改悪を反映したものであり、日本共産党目黒区議団は本案に反対する、との意見・要望がありました。


 以上の後、採決を行いましたところ、本案につきましては、賛成多数により原案どおり可決すべきものと議決いたした次第であります。


 次に、日程第五、議案第三十号、平成十八年度目黒区用地特別会計予算について申し上げます。


 本案審査に当たり、理事者から補足説明を受けた後、質疑及び意見・要望は特になく、採決を行いましたところ、本案につきましては、賛成多数により原案どおり可決すべきものと議決いたした次第であります。


 以上が、本五議案に対する予算特別委員会における審査の経過並びに結果であります。報告を終わります。(拍手)





○宮沢信男議長  ただいまの委員長報告に対し、御質疑はございませんか。





   〔「なし」と呼ぶ者あり〕





○宮沢信男議長  御質疑なしと認めます。


 これより討論に入ります。議案第二十六号につきましては、討論の通告がありますので、順次これを許します。十八番森美彦議員。





   〔森美彦議員登壇〕





○十八番(森美彦議員)  私は、日本共産党目黒区議団を代表して、議案第二十六号、平成十八年度目黒区一般会計予算に反対の立場から討論を行います。


 小泉内閣が構造改革として進めてきた規制緩和と弱肉強食の経済路線は、雇用と所得の破壊、中小・零細企業の倒産、廃業、経営難をもたらし、連続的に推し進められた税制、社会保障改悪も、貧困と社会的格差の新たな広がりをつくり出しています。


 一方、財界の要求で法人税の減税が繰り返され、大企業はバブル期を上回る利益を上げているのに、法人税収は半分にまで落ち込んでいます。財界・大企業の負担を減らし、その穴埋めをすべて庶民生活に押しつける。これが今、構造改革の名で行われていることの真のねらいであります。


 今度の予算は、貧困と格差の拡大が社会問題になるような状況の中で組まれる予算であり、暮らしの問題をどう予算編成に位置づけるかが問われていました。こうした視点から、以下、予算案の問題点を指摘します。


 第一は、暮らしの認識とその対応についてです。目黒区においても、所得が二千万円を超える高額所得層のみが所得を伸ばし続けている一方で、生活保護世帯が二千を超え、就学援助受給率が二割を超える学校が増加し、国民健康保険料滞納率が一五%を超えるなど、貧困と格差の広がりは目黒区民の暮らしの中にもはっきり見られます。特に、現在進行中の税制改革の影響は大きく、年金への課税強化だけでも非課税から課税になる区民が四千三百人出ます。


 税制改革は、さらに国民健康保険料や介護保険料などに連動した負担増を生み、生活保護基準以下の生活を余儀なくされる事態を広範に拡大しています。ところが、区の予算編成方針にも、区長の所信表明にも、こうした区民の暮らしの悪化に対する認識が薄く、これらへの対応策が不十分だという点が最大の問題点であります。新宿区が税制改革の影響を軽減させることを予算編成の柱に据えたのと比べても、その違いは歴然としています。さらに、社会保障改革という名で行われてきた介護や障害者福祉などの制度改定の影響も深刻です。新年度から始まる障害者自立支援法については、大きな影響があるにもかかわらず、予算編成の重要課題として位置づけず、これまで明らかにされた対応策は、食事代を半額にすることと、利用料を都が既に決めた三%にするだけにとどめ、他の自治体と比べても極めて不十分なものでしかありません。早急に実態に合わせた支援策を講じることを強く求めるものであります。


 また介護保険法の改定の影響については、在宅サービスに対する低所得者負担軽減策がとられたものの、介護保険から外され、自己負担とされた食事代やホテルコストの負担増への対応策はまともにとられず、サービスを削らなければならないという状況も放置されてきました。そればかりか、区は行革と称して、住民税非課税世帯の高齢者電話代補助月額二千円を取り上げ、さらに、国民健康保険料の均等割を値上げするなど、低所得者の暮らしに冷たく追い打ちをかけています。暮らしが大変だったら生活保護を受ければいいと言わんがばかりの答弁は、福祉増進という本来の役割を放棄し、生活保護を受けたくても受けられず、あるいは受けずに何とか頑張ろうと必死に生活している多くの区民の実態を見ようともしない姿勢として許されるものではありません。


 第二は、区の仕事を民間に丸投げし、行政としての責任を放棄する民営化路線についてです。小泉内閣の構造改革のもとで進められる官から民へ、規制緩和という流れがもてはやされ、あたかも新しい時代の潮流のように言われています。しかし、耐震強度偽装事件、BSE問題、ライブドア事件、官製談合、JR脱線転覆事故などは、政府が推進する官から民への路線の結果として発生したものであり、いかに国民の生活、命を軽んずる道に突き進むか端的に示したものです。


 ところが、目黒区は、これらの問題を十分に教訓として受けとめる姿勢もなく、指定管理者制度を活用しながら、サービスの向上、経費の効率化などを名目に、公の施設をどんどん民間委託していく計画です。この四月から九十四施設が指定管理者制度に移行し、今後さらに、学校など一部を除いてすべての直営施設を対象に指定管理者制度導入プランの検討が進められようとしています。しかし、社会福祉事業団の経営改善計画に見られるように、人件費の削減など、利用者のサービス向上よりも、効率化が優先される事態が生まれています。また、区立保育園の指定管理者制度導入に対して、保護者から、保育のサービスが低下しないかと不安の声が寄せられています。


 実際、練馬区で新年度から民営化される保育園では、民間企業への委託の準備期間である四カ月の間に八人の保育士が退職したと報道されました。大量退職の原因として、区は、朝や夜などに短時間だけ勤務する非常勤の保育士を十分に採用できず、常勤の負担が大きくなっていたようだと分析し、労働環境の悪さを指摘しています。「保育士がころころとかわるようでは子どもによくない」「直営に戻してほしい」との保護者の声も紹介されていました。


 中野区では、さまざまな問題が起きても、それは民間企業の経営方針の問題と、実際には行政は手も足も出せない状況ですといった嘆きが聞かれます。保育サービスよりも効率化が優先されるのが民営化の実態です。区は、保育園を民営化しても、区と同じ数の職員を配置すると言っていますが、行政が委託先に十分な指導ができなければ、その保障はありません。こうした指摘に対し、短絡的と片づけてしまう区の姿勢は容認するわけにはいきません。


 なお、「非常勤や臨時職員で保育の質は下がらない」との発言は、これまで正規職員を配置してきた自らの努力を否定するものであります。国は、市場化テストを導入し、行政の仕事をめぐって、自治体と民間とを競争させ、公的業務を民間に開放することをねらっています。こういう流れにも無批判的に追随することは、まさに自治体自らを崩壊させるものです。区は、民営化をてこに、五年間で一〇%の職員削減計画を掲げていますが、政府の新地方行革指針の二倍にもなる削減計画です。区民向けサービスに直結する教育や福祉の施策を削ることと一体であり、容認できません。


 第三は、実施計画改定についてです。新年度は実施計画の改定が行われます。今回の改定に当たっては、これまでの区政運営の総括を行い、根本的に見直すことが求められています。これまで区は、財政危機と言いながら、中目黒駅前再開発や幹線道路建設など、都市計画関連事業をはじめ、都立大跡地、大規模施設など大型事業を進め、区民一人当たりの公債費比率も借金残高も二十三区トップという財政悪化を招いてきました。その上、突如強行された新庁舎移転によって、施設建設基金を含む基金はズタズタにされ、使い尽くされてしまいました。総額二百四十八億円もの庁舎移転事業が土地の売却だけで賄えるはずはなく、将来の財政運営への影響は明らかであるにもかかわらず、影響はないとして、まともな見直しもなくつくられたのが現在の実施計画です。


 総事業費三百四十三億円に及ぶ現行実施計画は、再開発や都市計画道路を優先させたもので、百六十七億円もの財源不足を前提にしています。しかも、その財源不足は、民営化と職員の削減、重ねて区民に痛みを押しつける行革で捻出する財政計画となっています。さらに、この二年間を見ても、税収見込がスタート時点では予想より下回り、行革によって捻出できる財源も目標に達しないという事態が生まれています。昨年度末からの区税の増収によって、かろうじて基金取り崩しの穴埋めができたものの、計画そのものが無謀なものであることは明らかです。ところが、相変わらず再開発を推進し、新たに電線類の地中化や自由が丘の整備計画など、その緊急性も十分に精査されないまま、これらを先行させています。このような無責任な区政運営の結果、学校の大規模改修や保育園の耐震工事を先延ばしし、最低限必要とされる施設の維持管理費年間三十二億円に対し、十二、三億円しか手当てできていない、ましてや改修費のめどさえ立たないという状況に陥っているのです。障害者施設の整備を求める切実な要求を犠牲にした守屋教育会館の二中への移転という区の提案にも、まともな区政運営ができなくなっている状況があらわれています。


 今後、三位一体の改革により、一層の財政運営が困難になることが予想される今日の状況からも、改めて区が取り組まなければならない課題と財政状況を区民の前に明らかにし、区民の暮らしを守り、財政を立て直す実施計画づくりに住民とともに知恵を出し合いながら取り組むことを強く要望します。


 第四は、区政の民主化についてです。前区政にかわって登場した青木区政にとって、透明性を確保し、公正な区政運営を行い、区民の信頼を拡幅することは最も重視して取り組まなければならない課題です。区長は所信表明で、これまでの透明性向上の取り組みで「区民の信頼に応えられる区政の基盤を固めることができた」と評価していますが、藥師寺区長時代の一連の疑惑や事件に対する区民の不信は、二年を経過した現在も何ら払拭されていません。事件等の背景には、一握りの幹部による側近政治によって、再開発・大規模施設建設の強行、新庁舎移転用地購入など、区政史上かつてないほどの大型事業が次々と進められた上、住民はもとより、区の内部でさえ十分な理解と説明が行われなかったことがあります。こうした事件や疑惑の真相を明らかにするとともに、行政組織そのものに風通しをよくし、十分に区民の声を反映させることこそ、区民の信頼に応える第一の課題でありながら、これを避けてきたことは問題です。


 庁議の復活やいわゆる四点セットなどの改善だけでなく、幹部職員や一般職員に行ったアンケートの回答を真摯に受けとめ、職員の意見が反映される透明で公正な区政運営に切りかえること。さらに、基本計画で掲げた住民参加を実効性あるシステムとして構築することが不可欠の課題であることを改めて指摘します。


 第五は、教育の問題についてです。目黒区は、子どもの最善の利益等を保証するとした国連子どもの権利条約の精神を区政に生かすために、子ども条例を制定しました。国連子どもの権利委員会が、「日本の子どもたちは過度な競争によってストレスを受け、発達にゆがみをきたしている」と厳しい指摘をしましたが、国も区も何ら対応をとっていません。教育委員会の本来の役割は、教育条件を整備することにあります。ところが、大規模改修の計画も立てず、少人数学級の実現にも背を向け、さらには貧困と格差の拡大によって、子どもの教育機会均等が奪われる状況のもとで、父母負担軽減策や就学援助の強化策も取り組む姿勢がありません。熱心に取り組んでいるのは、学力テストや小学校の早期からの英語教育、未発達段階の子どもたちに起業家育成のトレーディングゲームを導入することなど、子どもたちを一層競争に駆り立てるものでしかありません。


 現在、大きな課題になっている子どもの安全確保の問題では、保護者の連携や地域でのネットワークづくりに反する学校選択制や、学校給食の民営化など、学校職員の削減で子どもを守る体制を弱体化させていることこそ見直すべきと考えます。


 その他二、三の問題点についてです。その一は、財源確保の問題です。特別区の自治権拡充にふさわしい財源の確保は、区民とともに運動することもないまま、道理のない都の主張によって実現しませんでした。都が財源を移譲しない背景には、石原都政が推進している都市再生という名の開発優先整備があります。今必要なのは、こうした都政のあり方を改めさせ、区民の暮らしを守る立場で、区民と一緒に財源確保の運動に取り組むことではないでしょうか。


 その二は、国民保護計画についてです。国民保護計画の策定は、有事法制のもとで、アメリカの無法な戦争へ自治体と住民を協力させるものです。国民保護計画は、住民の救援などを行う防災計画と同一だという政府の責任をうのみにすることは問題です。


 最後に、無所属・目黒独歩の会と共同で提案した修正案は、区民の暮らしを支えるために少なくともこれだけはということで、税制改正の影響への緩和策を、また、その財源として、大企業への道路占用料の応分の負担と、区議会自らの内部努力を盛り込んだものです。引き続き実現に向け取り組むものです。


 なお、本予算には、我が党がかねてから要求してきた耐震工事助成や介護利用料負担軽減策、保育料助成など、区民要求に応えたものもありますが、これまで指摘してきたとおり、区民の暮らしを守る自治体本来の立場に立っているとは言いがたく、本案に反対することを重ねて表明し、討論を終わります。(拍手)





○宮沢信男議長  森美彦議員の討論を終わります。


 次に、三番栗山よしじ議員。





   〔栗山よしじ議員登壇〕





○三番(栗山よしじ議員)  私は、自由民主党目黒区議団を代表して、議案第二十六号、平成十八年度目黒区一般会計予算に対して、賛成の立場で討論を行います。


 郵政民営化や道路公団改革、地方分権に向けての三位一体の改革など、小泉構造改革も五年目となり、日本経済も回復の兆しが見えてきました。昨年は、株価も年初比から約四〇%上昇、総務省が発表した一月の消費者物価指数は前年同月比プラス〇・五%と大きな上昇を示し、二〇〇五年十一月、十二月に続き、三カ月連続で前年同期を上回り、九八年以来続いた物価の下落にようやく終止符が打たれようとしています。日銀も、金融の大実験と言われた量的緩和策を介助し、ゼロ金利政策は継続されましたが、いつ金利が上がってもおかしくない状況です。公示地価も発表され、都心部を初め、目黒区においても地価は上昇きし、資産デフレは終結したと言われております。しかし、回復の兆しが見えるのは大企業など一部であり、商店街や中小企業、零細企業にはその実感がなく、まだまだ厳しいのが現実ではないでしょうか。


 また、人口動態統計によると、二〇〇五年の出生数は百六万七千人と五年連続で前年を下回り、過去最低を更新し、一方で死亡数は百七万七千人に増え、一八九九年、統計が始まってから初めて差し引き一万人の自然減という、政府が予測していた二〇〇七年よりも早まった人口減少型社会が到来しました。国会でも、二〇〇六年度予算総額七十九兆六千八百六十億円が成立し、新規国債発行額は二十九兆九千七百三十億円と、五年ぶりに三十兆円を下回り、ここでも小泉構造改革の効果があらわれつつあります。


 しかし、普通国債残高は五百三十七兆円余、地方を含む長期債務残高は七百七十三兆円余という、国民一人当たり六百五万円余の借金は残っており、今後どのようにしてこの債務を減らしていくかということは、国だけではなく、地方にとっても重要な問題であります。


 東京都の一般会計予算も、都税収の伸びを受け、前年度比五・四%増の六兆一千七百二十億円と、五年ぶりに六兆円を超え、基金残高も他会計からの借り入れなど、いわゆる隠れ借金を上回る見込みです。東京都の財政健全化は今後の都区制度改革にも重要なことであり、都との協議の場で、今後も基礎的自治体である区に財源及び権限を移譲し、区民サービスが向上するよう、地方分権を推し進めるべき意見を述べていただきたいと思います。


 このような状況の中、目黒区の一般会計予算ですが、歳入においては八・八%の区税収入の増加や、歳出においては、第二次行財政改革大綱等の成果の結果、全体で二・九%の減少が見込まれ、積み立て基金も百五十億円余から百五十三億円余と若干の増額。特別区債残高も七百六十五億円余から七百十一億円余と五十億円余の減少と、平成二年度以来、十六年ぶりに基金による財源対策なしで編成することができたことは、区財政の健全化に向けた第一歩になったのではないかと思います。


 しかしながら、平成十九年度以降は、住民税のフラット化による区税収の減少が予想され、さらなる効率的な財政運営が必要となります。今後、金利が上がる可能性があり、七百億円余の残高の状態で起債や借りかえが行われた場合、金利が一%上がれば七億円の利息がふえる計算となり、今後の起債のあり方や区債残高の減少は重要課題の一つです。


 次に、予算委員会での我が会派の質疑等を行いましたが、さらに意見・要望として述べさせていただきます。


 まず、区政運営についてですが、少子高齢化が進む中、社会保障の負担は大きく増加すると思われます。そのような時代に向け、税制確保の一層の強化や金利上昇の対策など、区長は経営者の視点をもって区政運営に当たるべきです。二〇〇七年問題においては、目黒区でも多くの退職者が出ると予想されますが、職員体制の充実などの対策を行っていただきたい。


 また、二中、五中、六中の合併により、二中跡地に老朽化による守屋教育会館の機能の移転を中心とする提案がなされましたが、施設の老朽化による改築や耐震化は、守屋教育会館の問題だけではなく、小中学校を初め、住区センターなど多くの区内施設に関する問題であり、今後の維持管理など、どのようにしてスクラップ・アンド・ビルドを進めるか、三十年先を見据えた計画を立てるべきです。


 また、東京都議会において東京オリンピックの招致が議決され、正式に東京オリンピック開催に向け前進しました。オリンピックの開催は、都市基盤の再構築がなされ、目黒区においても大きな活力となると思われ、積極的に招致に向け協力体制を整えるべきであります。


 次に、区民まつりについてですが、ことしも九月の第三日曜日、十七日に開催される予定ですが、その日は碑文谷八幡神社、八雲氷川神社、烏森神社と、区内の多くの神社で祭礼が行われます。区民まつりということであるのならば、多くの区民が参加できる環境にすべきではないでしょか。さんま祭りということでの観光イベントとして評価はできますが、区民まつりという形で今後も行うのなら、ぜひ再考をしていただきたいと思います。


 次に、健康福祉について。ヘモグロビンAlc検査の導入による四十歳以上健康診査の充実や、五十五歳、六十五歳を加えた成人歯科検診の拡充など、健康予防おいては大いに評価できます。さらなる区民への各種事業の利用の促進をお願いします。


 また、介護保険法の改正や地域包括支援センターの設置、障害者自立支援法など、国の政策が大きく変わる中、二十一世紀の健康なまち目黒を目指し、区民が健やかで心豊かな生活を築き、活力ある地域社会となるためにも、福祉への安心感が増すようにすべきであります。その他にも、少子化を防ぐためにも、子どもを産む環境、育てる環境の充実を要望します。


 次に、産業振興についてです。景気回復の兆しが見られると言われますが、地元商店街を初めとする区内事業者には回復を実感できるに至っていません。そのような状況の中で、各方面で区行政に対し協力している地元商店街や事業者の育成及び支援は不可欠です。区内事業者を最大限活用するよう全庁的に検討をしていただきたい。


 また、観光まちづくりや新・元気出せ商店街事業の有効な活用による振興。二〇〇七年における大量の退職者の知識や経験、技能を生かした地域産業の活性化。ニートやフリーターに対する就労支援や新たな産業の創設のためのSOHOの設置など、区政が行うべき産業振興施策はまだまだたくさんあります。限られた財源でありますが、着実にその数多くある施策を実行していただくことを要望します。


 次に、環境についてですが、集団回収・資源回収の一元化や、ペットボトルの資源化。解決しなければならない課題はありますが、古紙不正抜き取り防止条例の制定の検討など、ごみゼロを目指し、循環社会の構築を図るよう要望します。


 次に、教育についてですが、学校緊急情報等連絡システムにより、子どもの安全の確保はレベルアップが図られたと思いますが、学校、地域、保護者の連携や防犯カメラの設置、安全教育の充実など、さらなる安全対策の向上と、魅力ある学校づくりのためにも、地域に根ざした教職員確保のための人事権移譲の働きかけを要望します。各款審議の中で会派の委員から多くの指摘や提案がなされましたが、それぞれの意見や要望に対し、真摯に受けとめて改善策を講ずることを要望します。


 以上、意見・要望を述べましたが、これから住みやすい日本を築いていく仕事の中心は、国から地方、そして住民に最も近い基礎的自治体である区に移っています。区が住民の繁栄や幸せを実現するためにも、地方分権、都区制度改革、行財政改革を行い、区民と行政と議会がそれぞれ協力しながら、私たちの世代が責任を持って次の世代に渡せる持続可能な社会を目指すことが大切であることを述べさせていただき、議案第二十六号、平成十八年度目黒区一般会計予算に対する賛成討論といたします。(拍手)





○宮沢信男議長  栗山よしじ議員の討論を終わります。


 次に、七番須藤甚一郎議員。





   〔須藤甚一郎議員登壇〕





○七番(須藤甚一郎議員)  無所属・目黒独歩の会は、一般会計予算に反対の立場から討論いたします。以下、その理由を述べます。


 青木区長は、所信表明の中で、負の遺産を克服し、全庁を挙げて、区政の透明性向上を図るため、さまざまな取り組みを行い、契約制度の改革、職員倫理条例、公益通報者保護条例の制定ができ、区民の信頼に応える区政の基盤を固めることができたという旨を述べた。そして、これは一番新しいめぐろ区報にも同じようなことで、既に十七年度から始まっている契約のことももっともらしく書かれていますけれども、果して本当にそうか。ここで言う負の遺産とは、つまり庁舎の業務委託をめぐって、前契約課長か二百万円の賄賂を受け取って逮捕され有罪判決になった。逮捕の前日には、藥師寺前区長が自ら命を絶ったということであるわけです。前契約課長の収賄罪事件の舞台になった総合庁舎の業務委託で、また考えられないようなことが起きた。


 今朝の議会運営委員会でも区側から説明がありましたけれども、二月二十日に入札が行われ、落札した業者である東洋実業が仕様書どおりにできないなどの理由で三月二十八日に辞退したということを一昨日、契約課長から突然、各会派の代表、幹事長に連絡しますよということで電話してきた。それで、ルールにより、二番札の業者と契約することになったのですけれども、契約の改善は、基盤を固めたとか何とか言っていながら、なぜこんな無様なことになったのか。庁舎の業務委託に関して振り返ってみるに、おかしなことの連発なんです。それで、前契約課長が二百万円のわいろというのは先ほど申し上げましたけれども、そのときどういうことをやったか。


 現場説明会が終わってしまった後に、指名されていなかった業者を指名リストにわざわざ加えたんですね。そういう不正行為をやってのけた。その前には、請け負っていた業者が、価格が安過ぎるとして契約の継続を拒否するということもあった。今契約している業者ですけれども、これにも問題があった。仕様書どおりにやらないということで、そこの部分に関してのお金を一部返却する。これも普通では考えられない契約です。そして、今回、さっき申し上げたように、落札業者が辞退して、二番札の業者がその契約を同金額で請け負う、やるということになった。それで、辞退した業者に責任、道義的問題があるのは当然だけれども、二月二十日から三月二十八日まで四十日近く期間があったのに、区は一体どういうことをやっていたのか。


 けさ、総務部長と契約課長から説明がありましたけれども、スケジュール表を出させた、あるいは職員の配置表を出させたけれども、これでは仕様書どおりにいかない。所管課の方も、今やっている業者が仕様書どおりにやらなかったということで、そういうことをやって、最終的には、きょうの部長の最初の説明では、感情的な対立もあったというような言い方もしていましたけれども、とにかく辞退してしまった。


 ところが、四月一日から正式な契約をして業務が始まる。今になったら、職員の研修、引き継ぎ、まともにできるわけがない。もっと早くこの結論を出していれば、契約に対しての入札のやり直し等々、ほかの選択肢もあったわけだけれども、この土壇場にきたらこれしかない。そして、この二億近い、一億九千万余の契約ですけれども、これは議会がチェックするシステムがどこにもないのです。一億八千万円以上の工事とか製造に関しては議決案件ですけれども、条例の定めによって、こういう委託に関しては議決案件ではない。それどころか、所管の企画総務委員会の報告事項ですらない。単なる情報提供だということで、議会のチェックの機能が働かない。いわばやみ、真空地帯になっているということも問題であって、それが十八年度の予算に計上されている。


 それから、区長は、ほかにも所信表明の中で、区政を取り巻く状況は厳しいが、より一層簡潔で効率的な行政運営に徹するという旨の所信表明を述べているけれども、これも果たしてそうか。平成十七年度の包括外部監査の結果報告書が、御存じのように出た。それで、外部監査人が指摘・勧告した内容は、ほとんどそのまま十八年度の予算の中に組み込まれているわけですね。結果報告書は、例えば未利用地・暫定利用地の含み損がJR跡地等、計六件、何と約三十三億円にもなる。JR跡地は、何も外部監査人の指摘を受けるまでもなく、購入してから十年余り、何度も調査費を計上して調査する、コンサルタントを頼むとかどうとか言いながら、あのまま。これは管理を怠る典型的な例だということは私は過去に一般質問等で再三取り上げてきました。


 それで、区側は、利用計画が遅れているのは財源不足と、それから、あそこは都と一緒に工事をしないとできないからと、あたかも都の責任のごとく言いわけをしているのですけれども、それでは、よく基礎自治体だ、基礎自治体だというけれども、都の顔色をうかがい、都の決断を待っていて何が基礎自治体かということになるわけで、定期借地権でやると。だけど、最初の権利金地代では到底もとは取れない。ですから、監査人の意見では、これは売却したらどうだということをその意見につけているわけです。


 それから、外部監査報告書は、ほかにも数々の違法、不当、そしてむだな支出、不当な管理等を挙げていて、その中には、箱根保養所等の地元自治体に払う交付金の問題があるわけです。これについては、監査人が正しいのか、あるいは区の主張が正しいのか。区側は、総務省に問い合わせていて、まだ結論が出ていない。そういう段階において、既に区は条例で包括外部監査ということを決めていますから、毎年度ごとに速やかに外部監査人、今回報告書を出したその監査人とは限りませんけれども、しなければならないのに、しないことになった。きょう現在、議会で選任の同意をしていませんから、もうあり得ないというので、そのままいけば、四月から六月まで条例で決めていて、予算には契約料四百六十五万プラス消費税込みで計上してありますよ。けれども、包括外部監査人が空白になるということで、これは条例の違反であり、そして、ひいては自治法違反になることである。そういう問題もある。


 ほかにも、小さなことですけれども、公用バイクの不正使用。世田谷区の住民から私に情報提供があって、それを土木工事課にこういうのがありましたよと。それが昨年の十二月の仕事納めの前ですよ。三カ月余り、区長はニヤニヤしていますけれども、ニヤニヤしている場合ではない。これは、目黒区における人事管理の典型的な例ですよ。土木事務所の職員が勤務時間中に公用車を使い、自宅に数十回帰り、その行き帰りだけでもガソリン代を無駄にしている。途中で事故でも起きたら一体どうするんだという不正利用であることは所管の部長も課長も即座に認めておきながら、今、人事課に報告書が回っていますけれども、未だに結論が出ない。それで、四月からは職員倫理制度を定めてとか言っていますけれども、実態はこういうことですよ。いざ不正が起きたら、そういう問題もある。


 それからあと、指定管理者があしたの四月一日からその制度がスタートする。しかし、振り返ってみれば、指定管理者、金額において、今まで受託していた団体が継続をするのが十倍以上、公募の方が十二、三分の一という、とても公募が原則であるということにのっとったとは言えないわけですね。


 それから、あとは期末手当てのお手盛り。区長、議員を含むこういうこともあった。あと幾つか列挙しておきますと、根本的な問題では、格差社会拡大で自治体の対策は急務であるのに、危機感も理念も今回の予算編成からは不明瞭であって見えてこないということがある。それから、予算案で社会福祉事業団の予算を約二億五千万円削減していると言われている。今後も年次計画でさらに削る予定であるというので、事業団の経営改善が、高い分だけ、ほかが努力しなかったというような指摘もあるわけでございます。ほかにも、人件費が一般会計から出る、地域包括センターの民間委託の問題もあって、これは委託の選定、センター設置の準備に事務作業が偏っていて、実際の介護予防事業等の整備が遅れている。事業が整備されていないのに、その予防重視への転換が強調されているのは看板倒れだという指摘もできる。


 そして、そうした予算を編成した青木区長の姿勢に大問題がある。それは、とりもなおさず区長の任期を三年とした区長選の公約について、先日、その公約は精査が不足していたと誤りを認めた。つまり、実行もできない、虚偽と言うべき公約を掲げ区長になったのに、その公約を訂正も撤回もいまだにしていない。そして、青木区長は、この間、予算特別委員会の質疑で出たように、自民党の委員が新年会二百回以上と言ったら、区長の答弁は、公費を払ったので百三十二回と言った。ホームぺージを見てもらえばわかるというので、見ましたよ。そうしたら、一月と二月で、一番多いのは一月八日でしたか、十二カ所回っている。それで、会費がほとんど一万円。中には一万円を超しているのもある。五千という、住民会議でしたか、中には二千五百円というのがありましたけれども、飲み食いをする、迷惑をかけないように持っていくのです。一万円持っていって十二カ所も回ったら、大食い競争のチャンピオンにだってなれる。


 それはともかくとして、一、二月の、ほとんど新年会の会費と言える総額が百十四万余。ほかの会費も多少はありますけれども、その中で大問題なのは私立大学、区長の母校ではない大学の同窓会の目黒支部の新年会に一万円の公費を持っていっているのです。これは公費の私物化、人によっては公金の横領まがいと言えるのではないかということも言えると言っております。そういう姿勢を持った区長が自信を持って、公明正大だとか、いろいろなことを言っていますけれども、内容は今述べたように、そういう理由により、我が独歩はこの予算案に反対です。(拍手)





○宮沢信男議長  須藤甚一郎議員の討論を終わります。


 次に、二十二番鴨志田リエ議員。





   〔鴨志田リエ議員登壇〕





○二十二番(鴨志田リエ議員)  私は、昨年に引き続き、目黒区民会議を代表し、目黒区一般会計予算に対し、賛成の立場から討論を行います。


 二年前の平成十六年第一回定例会中、予算特別委員会の開催を前にして、前区長の急逝、翌日には契約課長が収賄容疑で逮捕されるという、目黒区政始まって以来の衝撃的な事件が起こり、区政の信頼が大きく揺らぎました。その中で、行政、そして議会は、区政の滞りを招くことなく、粛々と職務を行ってまいりました。そして区長選挙では、区政への信頼回復と区政改革への大きな期待、厳粛なる付託を受けて青木区政が誕生いたしました。


 区政に起きた不祥事に対する厳しい批評と区政運営の変革を求める声に対し、清潔で信頼のある、透明性の高い区政運営の実現が大きな課題となりました。この対応策として、不祥事が起きた原因の把握に努められ、汚職等の再発防止と契約・入札改革を進めるため、第三者機関による区長の私的諮問機関として、区政の透明性向上委員会を青木区長は迅速に発足させるとともに、区政の透明性向上実施本部を設置し、全庁的な取り組みを進められてきました。


 また、区政には多くの課題が多岐にわたって山積し、区の財政面においては、依然として厳しい状況の中、行財政改革に努められ、多岐にわたる諸問題に対し積極的に取り組んでまいりました。


 そして、青木区長が初めて編成なさった昨年の平成十七年度予算では、限られた財源を重点的、効率的に配分されました。受益者負担の適正化、事業の縮小・廃止、職員定数の削減、公益法人の補助金等の見直しを図り、財源確保に努められました。また、歳出に関しては、福祉費で三億千四百万余を増額し、その中でも次世代育成支援行動計画に基づき、すべての子どもへの子育て支援の充実を図られたことを高く評価する賛成討論を私は昨年行いました。


 また、一昨年は各地で多くの災害に見舞われた年であり、災害に強いまちづくりへも力を入れられました。そして、地域社会の活性化や魅力づくりへの商店街振興の推進や、観光ビジョンの作成といった産業政策も特徴といえ、新区政の施策はこの一年の間に反映され、実を結んだ結果となりました。


 さて、昨年は子ども、そして建物、食べ物、乗り物といった当たり前と思われた安全神話が崩壊し、社会への信頼が大きく揺らぎました。そして、勝ち組、負け組、下流社会なる言葉がはやったことは、社会の格差が広がったと言えましょう。そして、政府の予想よりも早く人口減少社会へ日本は突入し、さまざまな面で社会が大きく変わりつつあります。


 こういった社会情勢の中で、都心への利便性が高く、緑が多い良好な住宅地である目黒を、十八年度の所信表明の中で青木区長は、「住みたいまち、住み続けたいまち目黒〜目黒の価値観を高めるまちづくり」を目指すとし、四つのまちづくり戦略を打ち出しました。また、緊急・迅速な対応が必要な六つの重要課題で定め、区政を取り巻く状況は引き続き厳しい中、青木区長の二度目の本格的な平成十八年度予算を、限られた財源を重点的、効率的に配分され編成をされました。


 予算特別委員会では、我が会派は、多様な世帯や年代の区民ニーズやライフスタイルをとらえ、かつ時代の先見性を踏まえた活発な質疑のもと審議を行い、要約した何点かを述べ、これらがさらに検討され、執行に生かされることを希望いたします。「安心・安全の確保」は、行政の最も重視される課題ですが、耐震強度偽装事件に発した建築確認について、区のチェック機能の確立や、震災時の避難訓練の検討。「健康で生きがいのある生活の実現」では、高齢者の介護予防や関心の高い食への一層の取り組み。また、団塊の世代へ社会参加をする機会の提供。「魅力にあふれ、活力に満ちたまちづくり」では、JR跡地の地域性、特性を生かした活用、大きく変化する中目黒地区の時代の先見性を持った整備構想の再構築。「学校教育の充実」では、教職員の質と生徒の学力の向上や区の独自性を出した教育制度の実施。そして、十八年度からスタートする指定管理者制度の導入により三億余の経費が縮減されたとしますが、事故や不測の事態への責任の明確化や、業務のチェック体制の確立等、区政全般について指摘や意見を行いました。


 区長就任の二年弱の間、信頼と改革の区政へ取り組み、全庁挙げて区政の透明性向上へ取り組んだ結果として、二十三区初の職員倫理条例や、二十三区で四番目の公益通報者保護条例を制定し、そして要望記録制度は、契約及び許認可等の業務に対する働きかけに関する取扱要綱という形で、汚職を生まない、再発防止の三制度がこの四月より実施され、より透明性と公正な区政運営が図られると考えます。


 また、区政の透明性向上検討委員会からの提言を受けて、契約制度の改革を実施し、さらに業務改善提案型契約方式の導入により、競争性と公正性、透明性、コストの面で効率化が図られました。入札に関しては、東京電子自治体共同運営の電子調達システムの導入により、契約事務の効率化が図られました。短期間でありましたが、他自治体と比較し、精度の高い契約制度が確立されました。しかしながら、汚職事件の舞台となった総合庁舎の総合管理業務の入札・契約では、昨年の落札業者は、業務内容の評価点が及ばず、この二月に再入札となりました。そして、今回の落札業者は、区の仕様内容や要望へ応えられない等の理由から、業務開始目前にして辞退という残念な結果となりました。十八年度は施設管理委託契約の仕様書や積算方法の見直しを行う予算が計上されていますが、こういった辞退という結果を重く受けとめ、また公の施設の質の保持という観点も含め、今後とも完成度の高い契約、入札制度の確立へ向けて・一層の取り組みを要望いたします。


 新たな施策を展開し、目黒らしさ、目黒の価値を高めるまちづくりを発展させ、区民福祉の向上へ務めていくことは、行政そして議会の使命であり、また、地方分権とともに拡大する行政需要へ応えていかなければなりません。


 このような区政運営の展開と区民福祉を支える財政面において、大きな変化に対応せざるを得ない状況になってまいりました。名ばかりの三位一体改革の影響と、平成十二年度から続けてきた都区財政調整制度にかかわる主要五課題に関し、都区協議は最終的な合意に達することができず、平成十九年度以降の区税収入が大幅に減少するなど、厳しい財政運営になることが想定され、区民サービスの低下を招きかねません。地方のできることは地方に、地方へ自由度をの名のもとに、分権改革は国の膨大な借金を地方へ押しつけた形の安易な地方税制改革となり、抜本的な改革がなされていない結果となりました。この地方切り捨て三位一体改革に対し、昨年、全国知事会は、一体となって地方案を出すなど、地域主権の国づくりへ大きな一歩を踏み出しました。


 また、国の決定に地方が従っていた状況から、選挙の洗礼を受けた首長と国会議員が同じテーブルに就いて議論した意義は大きいと評価されています。


 基礎的自治体である目黒区は、住民に対しきめ細やかなサービスを提供し、まさに地域に密着した行政運営と政治を行っております。二十三区につきましても、主要五課題を初めとする大都市事務の役割分担について、区長会や議長会の粘り強い交渉を切に切望するとともに、我々議員も分権改革に対し声を挙げていくことが不可欠な状況であります。地域主権の国づくり、住民参加型民主主義の実現へ向けて、皆様、一丸となって取り組もうではありませんか。


 最後に、真の分権改革の必要性を訴えさせていただき、議案第二十六号、平成十八年度目黒区一般会計予算に対し、賛成の立場での討論を終わらせていただきます。(拍手)





○宮沢信男議長  鴨志田リエ議員の討論を終わります。


 次に、十三番安久美与子議員。





   〔安久美与子議員登壇〕





○十三番(安久美与子議員)  平成十八年度目黒区一般会計予算に反対の討論をいたします。純粋無所属全国ネット代表の安久美与子でございます。


 理事者の方々にお願いでございます。これは質問ではありませんので、御答弁がないと思っていい加減にお聞きいただきませんように、しっかり聞いていただきたいと思います。よろしくお願いをいたします。


 私たちは、安全で安心して暮らせる目黒区を目指しています。区長もそういう支援を受けて区長になられたわけでありますが、この安全で安心というまちつぐりは非常に広範になっております。まち、あるいは学校、医療、犯罪とか交通事故、多岐にわたっておりますが、私は医療の立場から、この問題を予算・決算におきましても、一般質問におきましても続けてやってまいりました。


 寝たきりゼロを目指すという政策が、私が言い出しましてから十年かけてやっと政策に上ってきた。私は今回、医療事故ゼロを目指した目黒区の体制づくりというものを掲げて、また十年かかるのでしょうか。もっと短くこの問題に取り組んでいただきたいというふうに考えます。


 私の質問とか討論を称して、恨み節とおっしゃった方がおられます。恨み節と聞こえたなら私は本望でございます。何となれば、私より上の世代、特に女性、その中には区長のお母様もおられますが、私はこの世代の最終ランナーとして、今の日本、世界の状況、これを何と恨まないでおられますか。息子あるいは夫を戦場に出し、そして数多くの高齢女性が泣かされてまいりました。今、平和、平和と若い人たちは口にはなさいますが、この平和はどういう数多くの犠牲のもとに成り立っているか。この経済成長は、それに続く女性の、就職したくても、働きたくても働けなかった男性優位の社会の中で、家庭を支え、子どもを育て、そして企業戦士を世に送ってこの高度成長が成し遂げられたわけであります。


 今、女性が結婚したがらない、子どもを産みたがらない、こういう状況は、まさに女性が反乱を起こしているわけです。今まで私たちの上の女性たちがいろいろな我慢に我慢をして強いられてきたことを、若い人たちは家庭で見、そして私は母親のような辛い思いはしたくない、こんな思いで一部、これは全部が全部だとは申しません。もっと結婚、子育てに夢のあるような生活、今やっと取り組みが始まっておりますが、時遅し、もっと早くこういう問題に取り組まなければならなかったのではないでしょうか。


 予算案のことで申し上げますと、この区政に目を転じますと、一にも二にも区長の姿勢にかかっております。これを幹部職員、あるいはほかの職員が受けて、そして、それに努力していく。これがまさしく区政の根幹をなすものだと私は考えております。今までも私は、財政が逼迫しているといいながら、非常に小さいところの積み重ね、そういうものに余りにも無神経だったということを申し上げてまいりました。小さいことができないのに、なぜ大きいことができましょうかということが私の持論でございます。


 この小さいこと、いつも申し上げていますように、むだをむだと感じない神経のなさ、そのこと。今、私はこの五階にいろいろ仕事場を持っているわけですが、こうこうとつけっ放しのお部屋。いつも私は消して回っております。必要なときにはドンと金を使いましょう。しかし、むだなことにはもっと神経をとがらせていただきたい。このことを何回も何回もお願いして、いまだにそれが隅々まで実行されていない。区議会事務局次長は、工夫されまして、スイッチの操作をしなくても電灯の明かりを少し落とすというような、こういう工夫をされましたけれども、全く一部の人の努力では間に合わない。そのことを申し上げておきます。


 それから、いろいろ私が区の幹部の方に申し上げるのですが、教えてもらうことを、何も事前に調べないで教えてくださいとこの場の貴重な時間を使って言っているわけではないのです。いろいろなことを調べた上で、何を私が聞いているかということをしっかり受けとめていただきたい。このことを、今もう既に四月一日付で異動の発表がありましたけれども、この聞く力、行政にお願いをしたい。


 それからもう一つ、時間もありませんので、医療のことを一つ申し上げます。この間チラッとお聞きしたのでは、医療会計は赤字でないというお話を伺いました。赤字でないなら、なぜ保険料を値上げしていくのですか。赤字になるから値上げしていく。収支とんとんであるから赤字でないという論法。もう少し私も勉強しなくてはなりませんけれども、医療問題のことを申し上げますと、なかなか難しい。この間、区長が申されました。良心的ないい医者、Aさんから見ればいい、Bさんから見れば悪い、そんなことを言っているわけではないです。何が名医か基準がわからない。当然です。私だって医者にかかってみなければわからないのです。だけど、A病院で同じ治療、診療を受けた人が、一割負担で百九十円。B診療所で千二百円。この差を見てみますと、明らかにこれは何百円かの違いですけれども、これを十倍掛けますと一万円の差になってまいります。医療財政がもう少し健全化していくためには、そういうようなところにも目配り、気配りをすべきではないか、私はそう考えます。


 医療問題は難しい、難しいと言いながら、今、国もこの議会においても医療問題を取り上げてくださる方が出てまいりました。あと十年ぐらいかかるのかもしれませんけれども、どうぞ安全と安心の根幹にかかわる医療問題、医療事故をなくす。そして、安心して医療が受けられる。ある政党の論法から言いますと、安心して医療を受けるのではなくて、医療の切り捨てだと。世界各国で医療費は日本は決して高くないんだというようなことを言われますけれども、この世界においての医療費が高くないという理由は、医師の報酬が一般より高いということ、この間も新聞報道でありましたが、それと、医療パラメディックの関係、看護師をはじめ、ほかの検査技師、レントゲン技師、そういう病院で働く労働者の労働条件、これが各国に比べて低い。あるいは人数が少ない。ほかの諸外国に比べまして、看護師の定数は三分の一から五分の一です。こういう問題がありますから、医療費が世界的に高いランクにされていないわけです。それをもって、医療費は高くないんだということは言えないのです。


 いかに医療現場で、今だんだん改善はされてきております。二重検査、あるいは紹介状で大病院に行くというシステムがだんだん普及してきております。あるいは、過重な投薬がだんだん情報公開、処方箋の患者さんへのお知らせによって改善はされてきております。しかし、今私が申し上げたいのは、一般会計から約二十億円、国民健康保険に投入されている。これを少しでも減らすための手だてを何かなさいましたか。そういうことを申し上げているのです。何もしないで、医療会計赤字ではありませんと嘘ぶいておられる方がおられるとしたら、区民の私より年上の女性の代弁者として、もっと安全で安心の医療を受けられる、国民健康保険の保険者として責任を持っていただきたい、そういうことを申し上げます。


 医療とか福祉のことを口にしますと、解剖学者の養老猛司さんが、これは二文字で言えると。何だと思われますか。恐らく講演会等でお聞きになっているとは思いますけれども、「覚悟」の二文字でございます。この間、友人が数日前、突然がんと宣告されました。そのときになって、あたふたあわててもしようがない。元気なうちから、この医療問題をもっと真剣に考えておく必要があるのではないかということを申し上げておきます。


 翻って十年前、私自身、個人的なことではありますが、この議場で発言中に意識不明となって倒れました。そのときは大変お世話になりました。それがきっかけで、質問時間が制限されるようになりました。これも大変結構なことではありますが、どうぞ皆様にもお願いしたいのですが、理事者の、これからの議会運営につきましては、もっと民主的な方法、ルールをつくっていただきたい。これは余談ではございますが。


 それと、私は大田区から移り住んできた人間でございますが、余りにも規制的な、目黒区というのはやはりお殿様の鷹狩りの場だったのかなというふうに思われるぐらい、非常にすばらしいところがある一面で、ある程度閉鎖的な面がある。これは何か。やはり皆さんにいろいろなことをお知らせする。





  〔「何を言ってるんだ」と呼ぶ者あり〕





○十三番(安久美与子議員)  何を言っているか、今討論でございますので、区長、何を言っているかおわかりになりませんでしょうか。





   〔発言する者あり〕





○十三番(安久美与子議員)  だから、これをもって私は恨み節だというふうに言われるゆえんかもしれませんけれども、私の発言の中に一つでも二つでも、ああそうだという面がおありでしたら、御清聴を感謝して終わります。(拍手)





○宮沢信男議長  安久美与子議員の討論を終わります。


 次に、十五番中島ようじ議員。





   〔中島ようじ議員登壇〕





○十五番(中島ようじ議員)  私は、公明党目黒区議団を代表し、議案第二十六号、平成十八年度目黒区一般会計予算について、賛成の立場で討論を行います。


 今、日本は二十一世紀の国づくりを決定づける大事な時を迎えております。国内では人口減少社会への対応、社会保障制度改革、行政改革などの重要課題に対する待ったなしの取り組みが求められており、外交においても、隣国の中国、韓国との友好改善が喫緊の課題となっております。社会の仕組みも、構造的に大きな転換期を迎えており、今までのシステムでは通用しなくなってきております。また、ライブドア事件や耐震偽装などのこれまでになかった諸問題も多く顕在化してきております。


 そんな中、我が国経済は連立政権が揺らぐことなく推進してきた構造改革、経済対策の実行によって、かつての金融不安は完全に払拭され、民間主導による景気回復を続けており、企業のみならず、家計、雇用などへも波及、デフレ脱却までもう一押しというところまでなってきました。その一方で、地方や中小・零細企業には景気の回復が十分に浸透し切れていない状況にあります。また、特にニート、フリーター等の増加を背景とした若年層での二極化の進行など、格差課題による影響も懸念されております。


 本区においても、景気の動向を反映し、十八年度は区税や特別区交付金の増収が見込まれ、当初予算としては、二年度以来、十六年ぶりに基金による財源対策なしに編成することができましたが、積立基金の残高は依然として低水準で推移しており、また三位一体改革の影響で、十九年度以降は区税収入が大幅に減少する見通しになっているなど、引き続き厳しい財政状況にあることは変わりはありません。


 十八年度予算は、このような中にあって、青木区長が「住みたいまち、住み続けたいまち目黒」の実現を基本方針に掲げ、行政需要の拡大に対して、限られた財源を重点的・効率的に配分し、より一層簡素で効率的な行政運営に徹したとして編成されました。


 中身を見ると、重点施策の生活安全対策の推進、学校における子どもの安全確保、住宅の耐震化促進、アスベスト対策等、区民の安心・安全にかかわる施策を初め、子育て支援にかかわる施策、予防を重視した健康・高齢福祉にかかわる施策、循環型社会構築に向けての環境施策、教育・文化の充実にかかわる施策等の中に、これまで我が会派が生活者の視点に立って行ってきた主張が盛り込まれており、評価をいたします。


 また、全体的には直面している課題に対して優先度を考慮した内容になっており、本予算案が着実に執行されるべきと考えます。個々の施策に対しては、予算特別委員会におきまして、我が会派からさまざまな質疑・意見・要望を申し上げてまいりましたので、予算執行に当たってはさらなる検討をお願いしたいと思います。


 さらに、ここではそのうちの四点に絞り、改めて要望しておきたいと思います。


 第一点目に、改革によって生ずる格差に対する安全網、いわゆるセーフティーネットの構築についてです。いわゆる勝ち組、負け組等の言葉にあられているように、改革の進行に伴って、競争史上主義の社会へと押し流され、社会の二極化、即ち格差が広がっているのではないかとの懸念が生じております。生活保護世帯や貯蓄残高ゼロ世帯数の増加などにもあらわれているように、私たちが現場で感じている生活実感として、大企業と中小企業、中高齢者と若年者などの間で格差は確実に広がっています。しかも、下流社会、希望格差社会というタイトルの本が話題になるように、格差は経済格差だけでなく、意識の変化にも及び始めているとの見方もあります。


 格差が大きくなれば、社会の活力は低下し、安定も損なわれてしまいます。国においても、我が党は、改革によって生じる格差について、セーフティーネットで守ること。また、敗者復活が可能な制度を確立し、再挑戦できるようにしていくことを一貫して訴えておりますが、本区においても、国の動きにも注意を払いながら、現場の状況を把握し、必要に応じて区独自のセーフティーネットを盛り込めるよう取り組んでいくことを要望いたします。


 具体的には、新年度に始まる介護保険制度の改正や、障害者自立支援法などに対して、十分な対応を求めます。また、高齢者世帯での格差を考えると、住宅問題が大変重要であり、高齢者福祉住宅の借り上げの実現等に力を尽くすことを求めます。


 第二点目に、現場の状況や区民のニーズの的確な把握と、その上での政策決定、さらに説明責任を果たす努力についてです。財源が限られている中で、改革による歳出削減と、多様化する行政需要への対応が求められており、行政の仕事もより煩雑になってきていますが、こういうときこそ、区民のためという基本姿勢を見失うことなく、特に各部署のリーダー的立場の職員は、みずから現場に足を運び、正確な状況把握と的確な区民ニーズの把握に努め、区民の顔が見える状況での政策提案、政策決定を強く要望します。同時に、その説明責任を果たす努力をお願いします。説明責任に関連して、あらゆる機会を通じて情報発信に努め、自己満足ではなく、区民の立場に立って、必要な情報が必要な人に届くよう、情報発信の仕方もよく検討し、区民と行政との距離がさらに縮まるよう努力することを要望します。


 具体的には、高齢者福祉住宅の生活協力員の状況把握。二中跡地問題の説明。第二田道保育園の公設民営化協議の継続。健康や福祉にかかわる情報発信の強化等が挙げられます。このうち二中の跡地問題については、庁内調整が長引いた状況や、守屋教育会館の跡地利用も含め、理解と納得が進むような具体的な説明を求めます。第二田道保育園の公設民営化協議の継続については、先進区の状況等をよく研究し、保育水準維持の担保に謙虚に取り組み、最終的には保護者等と協力をして、よりよいものにしていけることを要望します。


 第三点目に、さらなる安心・安全への取り組みについてです。青木区長は、四つのまちづくり戦略の第一に安心・安全のまちづくりを掲げており、我が会派も要望してきた生活安全パトロールの強化。学校緊急情報連絡システムの導入。住宅耐震化の促進としての耐震診断助成事業の拡充。耐震改修工事費助成などが取り組まれる予定となっております。大切なことは、つくられた施策が十分に活用され、利用が広まる努力を積極的に行っていくことです。具体的には、その効果があらわれているとされている自主防犯パトロール団体に対する支援をさらに強化し、各グループ間の情報交換ができる仕組みの整備等の取り組みや、生徒の登下校時の見守り体制の強化を要望します。また、災害訓練にNTTの災害伝言ダイヤルの使い方の普及を取り入れるなど、より現実的な内容にしていくことを要望します。学校緊急情報連絡システムでは、配信する情報を集める努力をして、年に数回の配信しかないという状況にならないよう、関連期間との連携強化を要望します。住宅の耐震化では、実効性を高めるために、区内の状況判断をし、木造住宅密集地域での推進やリフォームを予定している方に耐震診断をあわせて行ってもらうなど、戦略的な視点を持っての取り組みを要望します。


 第四点目として、センスとスピード感を感じる行政サービスの実現についてです。お役所仕事、縦割り、申請主義等の言葉に代表されるように、行政サービスは一般的に事務的でサービス精神に欠けるイメージがあります。青木区長は「住みたいまち、住み続けたいまち目黒」の実現を基本方針に掲げていますが、同じ視点で行政サービスのあり方も見直し、もう一段上のサービスの実現を目指すべきと考えます。その見直しの視点は、センスとスピード感です。職員一同が区長の基本方針を理解し、各現場で区民の側に立って、何を伝え、どう説明してあげるのがよいのかを的確に判断し、さらにもう一本の手が打てるセンスと、その判断に基づいためり張りのあるスピード感をつけていく努力をしていくならば、その行政の姿勢の変化が、「住みたいまち、住み続けたいまち目黒」の実現につながります。


 具体的には、庁舎の入口の名称変更や、池の鯉などについても、そこにセンスが感じられるよう十分な検討を要望します。二〇〇七年問題について、職員体制では民間からの職員採用などについて、センスとスピードを実現できるような人材の登用が重要で、今、諸問題に対応するためには、区の行政内に優れた専門能力を持った人材の育成確保がますます必要となっております。この二〇〇七年問題については、地域に戻った、特に男性の社会参加やサークルボランティア活動への参加が進むよう、センスの光るアイデアで取り組みやすい内容を提案していくべきです。


 以上、概略申し上げましたが、我が会派の意見・要望を考慮いただき、よりよい予算執行に向けて努力いただくことを要望いたします。


 結びに、区長が所信表明の中で述べた「財政の硬直化が進んでいます」とのフレーズに対し、行政サービスはそれを理由にすることなく、区長がみずからその先頭に立ち、より柔軟な対応で硬直化なきサービスの実現に力強く取り組むことを要望して、私の賛成討論とさせていただきます。(拍手)





○宮沢信男議長  中島ようじ議員の討論を終わります。


 次に、一番戸沢議員。





   〔戸沢二郎議員登壇〕





○一番(戸沢二郎議員)  私は、社民党所属の区議会議員として、議案第二十六号、平成十八年度目黒区一般会計予算に賛成の立場で発言いたします。


 経済の状況は、中国などの外需に助けられて、また働くものに犠牲を転嫁する過酷なリストラの中での大企業での利潤回復が顕著に見られるようになり、長く控えられてきた設備投資の再開も報告され、緩やかながら回復基調が続いております。


 一方で、この間のいわゆる構造改革路線は、弱者、地方、環境などを保護して規制を例外なく取り払い、強い者、金のある者が悪知恵を駆使しても儲けられる条件をつくることまで改革として美化してきた中で、社会の格差が拡大し、新しい貧困、非正規・無権利雇用層が増大するという事態を生み出すに至りました。目黒でもこうした影響は浸透しつつあり、青年層の居住者には派遣や契約社員などの非正規雇用も増大していると見られ、一方でマンションブーム、都心回帰の影響で、全体として人口の増大が見られ、一定の景気回復効果もあって、税収の伸びが見られるようになっているところです。


 こうした中で編成された今回の予算は、こうした一定の税収の伸び、特別区交付金の増大などがあり、十六年ぶりに基金による財源対策なしに編成されたとされますが、基金積立の低さ、歳出構造の硬直化、公債費比率の高い水準など、財政構造の諸課題は残り、また三位一体の行方、主要五課題の都区協議の最終的決着のあり方の不透明な諸問題も横たわり、厳しい財政運営が求められているとされているのは当然です。


 こうした中でも、区政が取り組むべき緊急重点課題については、積極的に予算化していることは高く評価できます。特に安心・安全問題への関心が高まる中、耐震診断助成の拡充に加え、耐震改修助成を創設したこと。アスベスト分析調査費の助成に加え、住宅リフォーム助成にアスベスト分を拡充して実施することとしたことなど、高く評価されます。


 また、懸案の子育て支援施策についても、児童手当の小学校修了までの拡充のほか、病後児保育や一時保育の拡充、宮前小学校内の学童保育クラブの開設など、着実な前進が見られます。福祉と住宅施策の連携についても、高齢者グループホームの整備の拡充。重度障害者グループホームの整備。福祉住宅の増設。高齢者短期入院病床の確保。東山特養老人ホームの夜勤看護師の配置など、望まれてきた施策の一定の先進が図られています。平和と人権のまちへの取り組みとして、広島への子ども派遣のほか、子ども条例が制定され、今後の定着が望まれます。


 今後の諸課題も浮かび上がってきています。介護保険改定などに関連して、基盤整備、施策の展開については、介護予防を重視した体系の改変が図られることになっていますが、これまでの生活支援サービスの提供を受けていた人たちの意思と実情を踏まえた支援が保障されなければなりません。地域にあるサービス継続への不安に対応していくことが求められます。


 また、新たに立ち上げられる地域包括支援センターは、こうした支援も含めて、期待される包括支援を展開していくことへの不安を抱えていると見られ、十分な実情の把握の中で施策の実現を図っていくことが求められます。また、今後の展開が待たれる地域密着サービス、特に夜間訪問介護や夜間訪問看護サービスが各地域に整備されていくための条件を見きわめ、関係サービス提供事業者との協議を積み重ねていくことが望まれます。


 一方で、利用料負担の増大から、低所得高齢者がサービスから遠ざかることのないよう改めて望むところです。


 英語教育の拡充に当たっては、あくまで評価の対象となる教科としてではないとして受けとめますが、ただでさえ忙しい担任教師の負担強化につながらない環境整備を図っていくことを求めます。


 学力テストの実施に当たっては、学習の成果の定着と課題を見るという教育目的に限定し、点数比較と学校選択の序列化などの教育の荒廃を招くことのないように切に求めます。


 廃プラスチックのいわゆるサーマルリサイクルと称する実質焼却処理の方針にかかわって、あくまで分別・減量の本筋の徹底を追及することを求め、焼却処理検討の場合は、住民・都民が納得する方法での実証実験と検討を踏まえ、住民合意が前提であることを確認していきたい考えます。


 共同の仕組みづくりが実を結んでいくことも求めます。


 以上、区民との連携・協働の中で目黒らしい自治を発展させ、福祉、教育、子育て、環境など、全国に誇れるまちづくりの中で住み続けたいと思う圧倒的な評価を得てきているこの目黒の中で、今後のまちづくりの基礎をつくっていくことにつながる本予算が適正に執行されることを望んで討論を終わります。以上です。(拍手)





○宮沢信男議長  戸沢二郎議員の討論を終わります。


 次に、二番工藤はる代議員。





  〔工藤はる代議員登壇〕





○二番(工藤はる代議員)  私は、生活者ネットワークの区議会議員として、平成十八年度目黒区一般会計予算について賛成討論をいたします。


 企業部門が業績を上げ、景気は緩やかな回復が続いていると言われていますが、庶民の日常生活の中での実感は薄いのが現状です。雇用形態も、正規職員が減り、パートやアルバイト、契約や派遣社員がふえ、また、若者の長時間労働に見られるように、就労実態は厳しいものがあり、安定した収入を得ることが難しい状況となっています。これは、目黒区内を見回しても例外ではありません。また、生活保護世帯も年々ふえ、段階別の所得状況を見ても、各段階で減となっているにもかかわらず、二千万円を超える高額所得層だけが増となり、区全体の平均を引き上げています。高額所得者の中には、土地を手離すことによる所得も含まれていることから、高額所得者が多く住んでいると手放しで喜ぶわけにはいきません。


 また、国の法改正、税制改正により、福祉施策への影響や補助金の削減、さらに税収も見込めないなど、区の施策や財政に与える影響は大きく、今後の区民生活への影響が心配されます。地方分権を目指しながら、逆に、これまで補助金に頼っていた行政運営のあり方が問われることとなり、基礎自治体は国の制度改革に翻弄される結果となっています。今後は税収が見込めない厳しい財政状況の中、限りある財源を区民サービスの向上と財政の健全化に向け、方向転換を迫られています。教育格差、所得格差の拡大が当然のことのように話題となり、さらに区民生活を不安に陥れている中で、区の役割は重大です。


 社会保障制度改革や介護保険制度の改正、障害者自立支援法が施行され、これまでの福祉の概念から大きく転換し、サービス提供者と利用者にとっても、制度としてまだまだ定着しておらず、走りながらの準備と事務作業となり、職員の戸惑いは計り知れません。区長の政治姿勢の打ち出し方は、職員の士気にもかかわるため、達成感が感じられるような明確なリーダーシップが必要です。


 区長は、区政運営の重要課題を「住みたいまち、住み続けたいまち目黒」とし、目黒の価値を高めるまちづくりを目指すとしていますが、まちをつくりかえる発想ではなくて、子どもの姿や緑、行きつけの店などの失われた価値を取り戻すことに言及したことは共感いたします。


 目黒区の状況として、十年で半数の人が転出していることや、若年層単身者の転入がふえ、五割を占めていること、ファミリー世帯は転入より転出の方が多いことなどから、ますます子どもの姿がまちから失われていく状況です。相続の発生により、やむなく転出される方も少なくないこと。建てかえや耐震化が必要な老朽化住宅が一三・四%に上ることから、さらに人の入れかわりが考えられます。長年目黒に住んでいた人たちを転出させ、このままワンルームマンションをふやし続けていいのか。中堅のファミリー世帯が住めないまちでいいのか、それとも高額所得者の転入を待ち望むのか。人口バランスを考えたときには、ファミリー世帯の定住策が急務となっています。


 また、建てかえが迫られていることから、民有地に委ねられている緑地の減少が懸念されます。老朽化による建てかえや相続の発生による区外への転出を避けるためにも、既存の緑地を保全しながら地権者の方が住み続けられるようなオープンスペースを持った長屋式の共同住宅が見直されています。建てかえ時の規制が必要なことと、相談事業を充実させ、区民への情報発信が必要です。区民にとっての安心・安全のまちづくりとは、子どもが生き生きと遊び、障害者も住みやすいまちで、そこに住む人々が信頼し合って生活していることこそが一番の安心・安全策です。まちづくりを広く面でとらえ、都市の構造、人の動き、心理に与える影響、環境面を考慮し、コミュニティが創設できる構造を生み出していくことを念頭に入れて取り組んでほしいと思います。


 学校の安心・安全の取り組みについては、ハード面の充実が進みますが、監視体制が強くなることを懸念します。学校施設周辺には金網が張られ、カメラ付きのインターホンが設置されるなど、ますます閉鎖的になり、子どもを中心とした地域の拠点とは言いがたい状況となっています。防犯カメラの設置を望む声もありますが、子どもを守る有効な手段なのか疑問です。都の補助金がつくからといって、安易に取りつけるのはいかがなものでしょうか。本当に必要なのは監視ではなく、お金もかからない温かな見守りの目と、地域と学校をつなぐ仕組みづくりだと思います。しかし、学校内の取り組みとしては、子どもへの暴力防止プログラムの対象を小学校四年生と一年生に拡大することは、子どもだけでなく、教師にとっても意識改革を促す有効な手段であると思い評価します。また、一部小学校への警備員の配置には、学校と地域との橋渡し役も考慮に入れることが必要かと思います。苦しい財政状況の中、行政としての役割を果たさなければなりませんが、区民との信頼関係を結ぶことにより、行政運営を強固なものにしていくことが必要です。そのためにも、協働の取り組みは重要で、行政の垣根を払い、時には区民の力を借り、共にまちづくりを進め、柔軟で的確な予算執行を期待します。


 また、時代に合わせ、議会側も協働型議会に変わっていくべきで、議会として公聴会などを開き、区民に説明責任を果たす必要が出てきます。区民に対する説明責任は、行政だけではなく、議会全体にも求められています。


 最後に、直接予算にかかわりはありませんが、この場でオリンピック招致について意見を述べさせていただきます。昨年九月に、この成熟した都市の姿を世界に示し、改めて日本の存在をアピールする絶好の機会であると都知事がオリンピック招致を表明しましたが、余りに唐突であり、一極集中する東京で開催することのメリットは何なのでしょうか。地方を置き去りにし、東京ひとり勝ちでよいのか。無秩序な開発を許してきたにもかかわらず、これを機にさらに国の補助金により東京をつくり変えようとの姿勢は、余りに生活感に欠けるのではないでしょうか。東京に住むがゆえに、国全体への影響を考慮し、地に足をつけた行政運営が望まれるのだと思います。区長には、ぜひその思いを心にとめていただきたいと思います。


 以上、私から、予算執行に当たっての意見を述べさせていただきました。終わります。(拍手)





○宮沢信男議長  工藤はる代議員の討論を終わります。


 以上で討論終わります。


 議事の都合により、暫時休憩いたします。





   〇午後二時五十二分休憩





   〇午後三時十一分開議





○宮沢信男議長  休憩前に引き続き会議を開きます。


 これより採決を行います。


 まず、議案第二十六号から議案第二十九号までの四件を採決いたします。本案は、委員長の報告のとおり決するに御賛成の議員の起立を求めます。





   〔賛成者起立〕





○宮沢信男議長  起立多数と認めます。御着席願います。


 本四議案は、委員長報告のとおり可決いたしました。


 次に、議案第三十号を採決いたします。本案は、委員長の報告のとおり決するに御賛成の議員の起立を求めます。





   〔賛成者起立〕





○宮沢信男議長  起立多数と認めます。御着席願います。


 本案は、委員長の報告のとおり可決いたしました。


 ここで区長から発言の申し出がありますので、これを許します。区長。





   〔青木英二区長登壇〕





○青木英二区長  ただいま平成十八年度各会計予算を可決をいただきました。心から感謝を申し上げる次第でございます。誠にありがとうございました。


 本定例会に、一般会計、そして四特別会計、一千四百三億一千万円余の歳入歳出予算を提案させていただいたところ、以下におかれましては、早速に予算特別委員会を設置をいただきまして、石山京秀委員長、つちや克彦副委員長のもとに、八日間にわたる大変熱心な御審議をいただきました。


 来年度予算につきましては、私は「住みたいまち、住み続けたいまち」を目指し、四つのまちづくり戦略、そしてまた、六つの重点課題を定め、課題解決に向け、着実に歩を進めることができる予算編成をいたしたところであり、ただいまここに賛成多数によりまして、各会計予算につきまして賛成をいただいたところでございます。心から重ねて感謝を申し上げたいというふうに思います。この一連の予算特別委員会でいただきましたさまざまな御指摘、そして、ただいまの討論の中での意見・要望、例えば日銀の量的緩和解除に伴いまして生じる可能性があります金利の上昇等に対し、しっかりと起債等対応すべきと。また、指定管理者制度のもとの安全性の確立。また、安全・安心のまちづくり等々、多くの意見・要望をいただいたところでございます。私は、いただいた意見・要望をしっかりと踏まえながら、平成十八年度の区政執行に当たってまいりたいと思います。


 さて、御案内のとおり、来年度は私ども目黒区の中期的な展望を考えてまいります、実施計画の改定の年でございます。私は、これから先五年間の本区目黒区が取り組むべき課題を明確にし、そして区民生活をさらに豊かに進めていく道筋を示してまいりたいというふうに思っております。また、当然のこと、第二次行財政改革大綱、そして年次別推進プラン、さらには、その裏づけとなる財政計画もあわせて改定をし、引き続き行財政改革の推進と財政の健全化に対応していきたいというふうに思っております。


 例えば、ただいま可決をいただきました十八年度予算、歳入については、若干の改善が見られました。そして、この主な原因というのは、今、討論の中でもお話をいただきましたように、税の伸び、また調整三税による財調の増、こういったことが主たる原因であると私は認識をしております。ただ、これが今後も継続されるかどうかということは極めて不確かな事柄であると思います。


 さらには、財政指標に目を転じますと、例えば平成十六年度の決算ベース、本区の経常収支比率は八九・一%という状況になって、財政の硬直化が進んでいるということも否めない事実であり、今後の本区目黒区の財政運営というのは楽観視できないというふうに私は思っております。


 こういった極めて厳しい区政運営の中ではございますが、私は未来に向けた、将来これを展望し、もとより職員の先頭となって、区民福祉の向上にチャレンジをしてまいる決意でございます。つきましては、議員各位におかれましては、一層の御理解と御協力を心からお願いを申し上げまして、各予算可決をいただきましたことに心から感謝を申し上げ、一言御礼の御挨拶にかえさせていただきます。ありがとうございました。





○宮沢信男議長  次に、日程第六から日程第十一までの六件につきましては、生活福祉委員会、都市環境委員会、行財政改革・自治権拡充調査特別委員会の各委員長から閉会中の継続審査の申し出がありました。





―――――――――〇――――――――





 ◎陳情十八第二号 患者負担増の計画の中止を求めることに関する陳情


  陳情十八第一号 都市計画決定に基づく絶対高さ制限の導入に関する陳情


  陳情十八第三号 住友不動産の青葉台三丁目計画を改善する陳情


  陳情十八第八号 目黒区特別養護老人ホームに関する陳情


  陳情十八第四号 株式会社ゴールドクレスト社による大規模ワンルームンルームマン


          ション(仮称)目黒区南三丁目計画に関する陳情


  陳情十八第六号 不燃ごみとして出されるプラスチックを目黒清掃工場で焼却するこ


          とについての陳情





○宮沢信男議長  お諮りいたします。


 日程第六につきましては、閉会中の継続審査に付すことに御賛成の議員の起立を求めます。





   〔賛成者起立〕





○宮沢信男議長  起立多数と認めます。御着席願います。


 本件は、閉会中の継続審査に付すことに決定いたしました。


 次に、日程第七及び日程第八の二件につきましては、閉会中の継続審査に付すことに御賛成の議員の起立を求めます。





   〔賛成者起立〕





○宮沢信男議長  起立多数と認めます。御着席願います。


 本件は、閉会中の継続審査に付すことに決定いたしました。


 次に、日程第九から日程第十一までの三件につきましては、閉会中の継続審査に付すことに御異議ございませんか。





   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕





○宮沢信男議長  御異議なしと認めます。


 本件は、閉会中の継続審査に付すことに決定いたしました。


 お諮りいたします。


 この際、追加日程五件を上程いたしたいと思います。これに御異議ございませんか。





   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕





○宮沢信男議長  御異議なしと認めます。


 追加日程五件を上程することに決定いたしました。


 追加日程第一を上程いたします。





―――――――――〇――――――――





 ◎議案第四十七号 水防または応急措置の業務に従事した者の損害補償に関する条例の


          一部を改正する条例





   〔事務局長朗読〕





○宮沢信男議長  助役から提案理由の説明を求めます。





   〔佐々木一男助役登壇〕





○佐々木一男助役  ただいま上程になりました追加日程第一、議案第四十七号、水防または応急措置の業務に従事した者の損害補償に関する条例の一部を改正する条例について御説明申し上げます。


 本案は、水防または応急措置の業務に従事した者に係る損害補償の基準となる非常勤消防団員等に係る損害補償の基準を定める政令が改正され、補償基礎額及び介護補償の額が引き下げられることに伴い、当区におきましても、この基準に従い、必要な措置を講ずるため、条例改正の必要を認め提出いたした次第でございます。


 条例案の内容は、議案記載のとおりでありまして、以下、その概要について御説明申し上げます。


 議案添付資料、水防または応急措置の業務に従事した者の損害補償に関する条例の一部を改正する条例案新旧対照表を御覧願います。上欄が現行条例、下欄が改正案であり、棒線を引いた箇所が改定点でございます。


 第六条の改正は、防災従事者に対する損害補償の基礎となる補償基礎額の最低額及び配偶者に係るその加算額を引き下げるものでございます。


 第十条の二の改正は、防災従事者に対する介護補償の額を改正するものでありまして、障害の状態が常時介護を要する場合、随時介護を要する場合とも、それぞれの支給限度額及び最低補償額を引き下げるものでございます。


 付則について申し上げます。


 本条例は、平成十八年四月一日から施行する旨定めるとともに、改正後の本条例の規定は、平成十八年四月一日以後に支給すべき事由の生じた損害補償等について適用する旨定めるものでございます。


 以上で説明を終わります。よろしく御審議の上、議決くださいますようお願い申し上げるます。





○宮沢信男議長  本案については御質疑ございませんか。





   〔「議長、十七番」と呼ぶ者あり〕





○宮沢信男議長  十七番、岩崎議員。





○十七番(岩崎ふみひろ議員)  今回、非常勤消防団などの補償の引き下げという内容にもなっているのですが、この防災に従事する者というのは、消防団員のほかにどんな人たちが入るのかという点が一点です。


 あと二点目は、政令の基準に基づいて、今回こういう引き下げ案を出してきたわけでありますけれども、公務員の場合ですと、政令とか、あるいは人勧などの影響も受けると思うのですが、こういう非常勤の消防団員など防災従事者の者まで政令の基準に沿ったやり方でやらなければならないのか。自治体にそういう義務があるのかといった点。この二点についてお聞きをいたします。





○佐々木一男助役  第一点目ですが、非常勤消防団員のほかに一般市民、防災の復旧に協力していただいた市民も対象になります。


 それから、政令の改正に伴って改正する必要はないのではないかということでございますが、過去、この補償額の基準につきましては、政令で、もとになりますのは国家公務員、いわゆる公安職の給与に準拠して算出されております。それが根拠になっていて、こういう政令が改正されるわけですが、過去ずっとこの基準に従って改正してまいりましたので、今回も区独自でそのまま引き下げないというわけにはいきませんで、やはり政令に準拠した改正を行っていかなければならない。したがって、区独自に据え置くということについては今のところ考えてございません。


 以上です。





○十七番(岩崎ふみひろ議員)  今まで基準どおりに行ってきたということですが、防災に従事した消防団員とともに、市民まで含めて該当者になるというお話ですけれども、やはり今、防災に対する関心がどこでも大変強まっているもとで、やはりこういう形で、今まで基準どおりにやっていたからという理由で、政令にもあるからという名目で引き下げていくということについては、今の市民の要望とか期待にも沿える方向ではないなというように感じて、私どもとしては、これは大変疑問が残る議案だというふうに考えているのですが、そういう消防従事者、あるいは災害に従事している人たちの身分保障という問題について、やはりしっかりと確立していかなければならないということは区でも十分認識をされていることと思うのですが、その辺、果たしてこの補償を引き下げるという方向でお考えだということは、今まで区の安心・安全と言っている方針にも反するのではないかと思うのですが、その辺のお考えを再度お聞きします。





○佐々木一男助役  先ほど、なぜ政令に定める根拠に従うかということをちょっと申し上げましたが、今回この条例については、消防従事者とか、救急業務協力者、あるいは水防従事者に適用されるわけですが、水防法では、政令(非常勤消防団員等の公務災害補償基準に関する政令)で定める基準に従い、この基準額については条例で定めるというふうに定めてありますので、本区はこの条例に従って基準を定めているわけで、この基準を崩してしまいますと、今後、算出根拠等について根拠がなくなってしまいますので、できればこの基準に沿ってずっと改正していきたいというふうに思っております。





○宮沢信男議長  岩崎議員の質疑を終わります。ほかに御質疑ございませんか。





   〔「なし」と呼ぶ者あり〕





○宮沢信男議長  御質疑なしと認めます。


 お諮りいたします。


 本案につきましては、会議規則第三十七条第二項の規定により、委員会付託を省略したいと思います。これに御異議ございませんか。





   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕





○宮沢信男議長  御異議なしと認めます。


 よって、本案は、委員会付託を省略することに決定いたします。


 これより採決を行います。


 議案第四十七号につきましては、原案のとおり決するに御賛成の議員の起立を求めます。





   〔賛成者起立〕





○宮沢信男議長  起立多数と認めます。御着席願います。


 本案は、原案のとおり可決いたしました。


 次に、追加日程第二を上程いたします。


 ――――――――〇―――――――――


 議案第四十八号 目黒区特別区税条例の一


  部を改正する条例





   〔事務局長朗読〕





○宮沢信男議長  本案について、助役から提案理由の説明を求めます。





   〔佐々木一男助役登壇〕





○佐々木一男助役  ただいま上程になりました追加日程第二、議案第四十八号、目黒区特別区税条例の一部を改正する条例について御説明申し上げます。


 本案は、本日公布されました地方税法等の一部を改正する法律が四月一日から施行されること等に伴い、区民税の所得割にかかる税率の見直し、定率減税の廃止、区民税の均等割及び所得割の非課税限度額の引き下げ並びにたばこ税の税率の引き上げを行うとともに、所要の規定の整備を行うため、条例改正の必要を認め提出いたした次第でございます。条例案の内容は、議案記載のとおりでありますが、以下、その概要について御説明申し上げます。


 なお、本来ですと、議案添付資料の新旧対照表により御説明すべきところですが、今回の改正内容は多岐にわたっておりますため、今回は先に配付させていただきました参考資料により御説明をさせていただきます。基本的には、改正条文の順に御説明いたしますが、項目によりまとめて御説明した方がわかりやすい場合には、条文を前後してまとめて御説明させていただきますので、よろしくお願い申し上げます。


 では、配付資料、「目黒区特別区税条例改正案の概要」をごらん願います。


 まず、一の区民税の非課税限度額の引き下げでございますが、これは生活扶助額及び生活保護の基準額が引き下げられたことに伴い、これらを勘案して設定されております均等割の非課税限度額及び所得割の非課税限度額を引き下げるものであります。いずれも、控除対象配偶者または扶養親族を有する場合の加算額の引き下げでありまして、均等割非課税限度額にあっては、この加算額を二十二万円から二十一万円に、所得割非課税限度額にあっては、加算額を三十五万円から三十二万円に引き下げるものでございます。


 次に、二の地震保険料控除の新設でございますが、これは地方税法で規定している所得控除のうち、損害保険料控除が廃止され、地震保険料控除が新設されることに伴い、損害保険料控除額を地震保険料控除額に改めるものであります。地震保険料控除の内容は記載のとおりとなっております。


 次に、三の区民税の所得割の税率一本化でございますが、これは所得割の税率が今まで課税所得額に応じ三%、八%、一〇%の三段階の累進課税であったものを、一律六%に一本化するものであります。地方税法の改正においては、都道府県民税の税率を四%として、あわせて住民税の合計税率を一律一〇%としております。また、所得税法の改正により、所得税の税率はより累進性が強まり、課税段階が細分化され、所得税を含めた税率構造の変更により、個々の納税義務者の負担を変えずに、国から地方への税源移譲が行われるものであります。


 次に、四の変動所得または臨時所得がある場合の特例の廃止でございます。現行の第二十条では、変動所得または臨時所得がある場合に、税額を平均化するための計算の特例を定めておりますが、税率の一本化に伴い、この特例措置が不要となりますので廃止するものであります。


 次に、五の調整控除の新設でございます。これは、新たに調整控除という税額控除を設けるものでございます。この調整控除は、所得税を含めた税率構造の変更により、改正の前後で個々の納税義務者の負担が変わることのないよう、所得税と住民税間の基礎控除や扶養控除などの人的控除の額の違いによる影響額を区民税から減額するためのものであります。


 次に、六の配当割額または株式等譲渡所得割額の控除の改正でございますが、配当割額控除及び株式等譲渡所得割控除の率につきましては、先ほど御説明しました税率一本化により、区民税と都民税の所得割の税率が六対四になることに合わせて、都民税との税率配分を変更するため、百分の六十八から五分の三へ引き下げるとともに、控除することができない場合の充当についての規定を整備するものであります。


 次に、七の特別区たばこ税の税率の引き上げでございますが、平成十八年七月一日以降の特別区たばこ税の税率を千本につき三千二百九十八円に、旧三級品については千五百六十四円にそれぞれ引き上げるものでございます。なお、税率の引き上げに伴いまして、経過措置として、手持ち品課税を行う旨も定めております。手持ち品課税とは、税率の引き上げの際に、小売販売業者等が手元に持っているたばこについて、負担の公平の観点から税率の引き上げ分に相当する税を申告納付させる制度でありまして、平成十八年七月一日現在、製造たばこを販売のため所持する卸売販売業者等、または小売販売業者のうち、製造たばこを三万本以上所持する業者に対し、千本につき三百二十一円、旧三級品については百五十二円の特別区たばこ税を課すものでございます。


 次に、八の住宅借入金等特別税額控除の新設についてでございます。これは、新たに住宅借入金等特別税額控除を特別区民税に設けるものであります。これも所得税を含めた税率構造の変更の中で、納税義務者の負担をふやすことのないように設けられた措置でございまして、いわゆる住宅ローン控除は所得税のみにある制度でございますが、改正により所得税で控除し切れなくなる場合の控除の残額を、翌年度の住民税から控除するというものであります。


 次に、九の分離課税譲渡所得等の税率の変更について御説明申し上げます。現在、付則におきまして、分離課税によっている長期譲渡所得、短期譲渡所得、株式等譲渡所得、先物取引の雑所得などについての特例を定めておりますが、これらの税率を改正し、あわせて当該条文において地方税法の引用条項の改正など、所要の規定の整備を行うものであります。これらの税率は、税率一本化となった際の所得割の区民税と都民税の比率が六%対四%、即ち三対二となりますので、これにあわせ区民税の税率を引き下げるものであります。


 例えば、表の中の?土地、建物等の長期譲渡所得について申し上げますと、現行では区民税三・四%、都民税一・六%、合計五%の税率となっておりますが、これを改正案では、合計五%は変更せずに、その内訳を区民税三%、都民税二%と三対二の比率にするものでございます。都民税と合計した場合の税率は変わりませんので、納税者の負担に変更はございません。


 次に、十の租税条約関係の規定整備についてでございますが、これは租税条約の実施に伴う所得税法、法人税法及び地方税法の特例等に関する法律の改正に伴うものでございます。内容は、租税条約の適用がある場合の投資事業組合の配分などについて、相手国が団体課税を選択していると、日本に居住している個人についても免税等の条約の特典が適用されるため、東京都は都民税利子割や都民税配当割が特別徴収できない場合が生じます。その場合に、個人から申告させて、区が直接課税する規定を設けるものでございます。なお、この新設いたします付則第十四条の四につきましては、さらに地方税法の改正に伴い、税率を変更し、地方税法の引用条項の改正等を行う必要があるため、改正条例を二条に分けて、第二条により、第一条により新設した付則第十四条の四の改正を行うこととしております。


 次に、十一の区民税所得割の定率減税の廃止について御説明申し上げます。付則第十五条を削る改正により、平成十一年度以来行われていた負担軽減措置の規定を廃止するものでございまして、これにより定率減税の廃止を行うものでございます。現在、区民税と都民税を合わせた住民税合計で四万円を限度に、一五%の減税をしており、平成十八年度には二万円を限度に七・五%の半減の定率で減税をすることになっておりますが、これを平成十九年度から廃止することとするものであります。


 次に、十二の退職所得の特別徴収税額表の廃止でございますが、税率一本化に伴い、現在、条例の別表として定めております退職分離課税にかかる区民税の特別徴収税額表を廃止するものであります。


 次に、十三の平成十九年度の区民税の経過措置についてでございますが、これも税率一本化に伴うものでございまして、平成十九年度のみの経過措置を定めるものでございます。所得税を含めて、税率構造を変更しておりますが、課税の対象所得で見ますと、住民税は平成十八年度の所得から、所得税は平成十九年度の所得から新たな税率が適用されることになります。平成十八年には所得はあったが、平成十九年には所得が減って、所得税が課税されなくなった方について、平成十九年度に支払う税額の負担増を避けるため、平成十九年度の区民税を減額するものであります。


 以上が本条例の概要でございます。


 なお、本条例の改正による平成十八年度予算への影響額は、均等割額及び所得割額の非課税限度額の引き下げにより三十六万円ほど、特別区たばこ税の税率改定により九千万円ほどの増を見込んでおります。


 よろしく御審議の上、議決くださいますようお願い申し上げます。





○宮沢信男議長  本案について、御質疑はございませんか。





  〔「議長、五番」と呼ぶ者あり〕





○宮沢信男議長  五番坂本議員。





○五番(坂本史子議員)  それでは、最初に住民税の非課税限度額の引き下げということで、先ほど助役の方から説明のあった総額で三十六万円の均等割と所得割のそれぞれの影響人員と額をまず教えてください。


 それから二点目は、この資料の十一にかかわる定率減税の廃止の関係ですけれども、全体でこれを含めて定率減税、それから控除の廃止というのが大きな二つの今回の税制改正における影響になってくると思うのですが、税制改正による区民への影響についてこの際お聞きをいたします。


 その中で、一つは、所得階層が変化して、使用料等が上昇していくもの。それから、二つ目は非課税から課税になってしまうもの。それから、三点目には国や都の制度に伴うものということで、それぞれ区民への目黒区の事業の影響があると思うのですけれども、その事業については、何事業ぐらいが区民に影響があるのかということについてまずお答えください。





○平岡司税務課長  まず、一点目の非課税限度額の引き下げについての影響でございますけれども、これは均等割の限度額の引き下げの方は二十人で六万円の影響額でございます。


 それから、所得割の非課税限度額の引き下げの方ですけれども、これは六十人の方が影響ということで、三十万円ということで、計八十人の方で三十六万円の影響額ということでございます。


 私からは以上です。





○佐々木一男助役  税制改正等による各種事業への影響でございますが、これは昨年の十月時点での調査で大まかな数字でございますが、七十数事業に影響するというふうに見ております。


 以上です。





○五番(坂本史子議員)  それでは、その中身についてお尋ねをいたします。


 一つは、定率減税の半減廃止ということで、私立幼稚園等の園児保護者補助ということで、この時点でわからない部分も多いとは思うのですけれども、補助金額が減少するということで、保護者に対する影響があると思うのですけれども、それについてはどういうふうになりますでしょうか。


 それから、これは控除の関係ですけれども、やはり障害者福祉の関係で国と都の制度によって、所得が高くなるというか、そういう関係で各種の福祉手当が受けられなくなる人たちが出てきますね。これについては、どの程度の人が影響を受けるというふうに把握をしていますでしょうか。


 それから、三番目には保育園の保育料です。これも定率減税の縮小廃止で、階層区分が変更になりますので、ここについてもかなりの影響があると思うのですけれども、その影響人員等についてお尋ねをいたします。





○横田俊文総務部長  まず、税制改正によります私立幼稚園の補助金への影響についてのお尋ねですけれども、これは現時点で正確な内容については把握できないわけですけれども、例年ですと、所管の国の方で所得割額の階層ごとの金額を変更して、所得割額によって階層が変更になることによって、極力その影響が生じないような対応をしているということがございます。今回の税制改正の中でも、そのような方向での対応をされるのではないかというふうに考えておりますが、詳細の影響等については、現時点で把握が困難な状況でございますので、明確な状況としては把握してございません。


 以上です。





○清野久利子育て支援部長  それでは、保育園の保育料の関係につきまして御説明申し上げたいと思います。


 基本的には、保育園の保育料につきましては、税額により応能負担を求めているものでございますけれども、十八年度、定率減税が二分の一に縮減されます。これらの影響につきましては、十九年度の保育料に反映されるわけでございますが、この間、保育料の階層が移動するということの、四五%の階層が移動すると想定されてございます。それから、十九年度、定率減税が廃止をされますと、この保育料につきましては二十年度に反映されますが、さらに一五%の保護者が影響を受けるということになります。ただし、十九年度に住民税のフラット化がなされますと、所得階層によりましては、所得税が五%下がる階層、あるいは所得税が三%上がる階層がございますので、これらを総合的に判断する必要があるということで、そういったすべての税制改正の影響を今のところまだ精査をしてございません。


 以上です。





○加藤芳照健康福祉部長  国の障害者福祉手当の関係でございますけれども、種類といたしましては特別障害者手当、障害児福祉手当、重度心身障害者手当等がございます。今回の改正等によりまして、各種控除の縮減廃止により、その影響を受けるおそれがあるということでございます。対象者につきましては、平成十六年度、若干古い数字でございますけれども、特別障害者手当受給者が百五十一人、障害児福祉手当受給者が四十一人、重度心身障害者手当受給者が百三十一人ございますけれども、具体的に何人の方がどのような影響を受けるかということについては、数字上の把握は現在できておりません。


 以上です。





○五番(坂本史子議員)  私立幼稚園補助については、新宿区が定率減税の縮減ということで、国の制度では対象者が三十六人、影響額は二百八十九万円余。都と区の制度では、対象者が五十九人で、影響額が六十八万円余ということで、暫定的なつかみなのでしょうけれども、これを激変緩和措置としてやるということが都政新報の報道で出されています。新宿区はほかの部分でも激変緩和をやるわけですけれども、目黒区は、例えば私立幼稚園補助について、都区の制度ですよね。この部分については、新宿区が把握している程度の人数だというふうに考えているのか。そして、これについてはやはり激変緩和ということを考えているのかどうかということについて、ここだけについてはお伺いをしておきます。


 それと、助役さんにお伺いしたいのですけれども、この間も委員会やその他の場で、一体、目黒区の税制改正に対する区民への影響はどうなっていくのだという話を再三してきたと思います。それで、わからないという部分は確かにあると思うのですけれども、それをつかんでいく姿勢というものがなければ、政策は立てられないというふうに思うのです。ですから、では、いつごろ目黒区としては体系的な区民への影響をきちんとつかみ、それを政策に、今もう立てているものもありますけれども、確かにそれをやっているものもあります。体系的にどういうふうに区民への影響を緩和をしていくのだということで、政策を立てていくのか、いかないのか。そのスケジュール的なことだけお伺いをしたいと思います。





○佐々木一男助役  最後の質問から私の方でお答えしますが、確かに状況は昨年十月に、どんな事業にどういう影響が出てくるかという調査はしましたが、影響のあらわれ方が、先ほどの保育料についても説明がありましたように、影響が出てくるのがかなり遅い部分が出てきます。それから、制度的にかなり検討しなければならない部分、例えば国保料についても、いろいろな形で区民税の税制が変わりますと影響が出てまいりますが、これらについても影響が出てくるのが一部前倒し、一部出てくる。平成十六年、十七年の改正が今の国保料に出てきているわけです。今度の税制改正の部分については、翌年度の保険料に影響が出るというような状況ですので、実態の把握は非常に難しいです。だから、体系的にどうやって全部激変緩和をとるかというのは、個々の事業ごとによって違いますので、今ここで直ちにスケジュールをと言われても、いつまでに定めますというのはなかなか言えない状況です。


 それから、二十三区で制度的に検討しているものもありますので、それらの中で解決していく問題もあります。そういう意味で、具体的に影響が出て、かなり影響が大きいという部分については、今回の予算の中でも措置させていただきましたが、個別の事業ごとにきちんと内容を把握した上で、個々の事業ごとにそれを判断していかなければいけないというふうに思っております。


 以上です。





○横田俊文総務部長  私立幼稚園の補助金に関しますお尋ねですけれども、これにつきましては、先ほど御答弁いたしましたように、現時点での具体的な数値等の把握は困難なわけですけれども、十七年度におきまして、国の方の就園奨励費の補助金におきまして、税額の階層が変更になったわけですけれども、それに対応する形で国の方で保育料の補助金についても、就園奨励費の補助金についても対応がなされました。現時点でさらに十八年度について対応がどのような形でなされるか。これについては具体的にまだ不明でございますので、国等の対応を見ながら、これについては国の対応を待つということになろうかと思っております。


 以上です。





○宮沢信男議長  坂本議員の質疑を終わります。





  〔「議長、二十五番」と呼ぶ者あり〕





○宮沢信男議長  沢井議員。





○二十五番(沢井正代議員)  では、三点ほどお伺いいたします。今回の税制改革の最大の問題というのは、今の質疑の中でもありましたように、個人住民税の定率減税の廃止、また非課税限度額の引き下げに伴う大幅な増税が行われるということだというふうに思います。この減税については、景気回復ということが最大の目的にされていたのですが、一般庶民の中ではまだ景気が回復したという実感は持たないという現状の中で、減税を廃止するということは大変問題だというふうに思いますし、先の選挙のときに庶民増税はやらないという、こうした公約から見ても、これはその公約にも反するものだというふうに思います。


 一方で、大企業や高額所得者の減税というのはそのまま残しているわけですから、今の所得格差をさらに拡大させていくというようなことにもつながっていくというふうに思います。三位一体の改革の問題についても、ちょっと金額をお伺いしたいのですが、この三位一体改革によって国庫補助が減らされ、そして住民税の所得割の税率一本化によってそれを補うというふうにされています。そしてまた、それにかかわって、都民税の徴収取扱費の算定方式の見直しなどが行われますけれども、これによるそれぞれの影響額というのはどのようにつかんでいらっしゃるのでしょうか。


 それと、先ほどの助役の答弁の中にもありましたように、今回の三位一体改革というのは納税者の負担はふやさないというのが大原則として行われているわけですけれども、標準課税二百万以下の世帯というのは、実際には住民税は五%から一〇%に引き上げられるようになるわけです。もちろん、その分、所得税が減るわけですけれども、ただ、住民税を基本にしている先ほどの国民健康保険の保険料などで見ますと、住民税が二倍に上がるということによる影響というのは大変重要だというふうに思うのです。今のお話ですと、まだどういう対応をするかは個々考えるというふうにおっしゃっていますけれども、国民健康保険料につきましては、毎年のように値上げされていますし、特に今回、五から一〇%に住民税が上がる世帯というのは、課税標準が二百万円以下の世帯ということから見ても、低所得者への負担というのは大変大きくなるし、これは絶対にここに影響を与えてはいけないというのが大原則であること見たら、与えないための対策というのをやはりきちんととるべきだというふうに思いますけれども、どういうふうにこの対策をとっていこうとお考えになっているのかお伺いをしたいというふうに思います。


 それと、先ほどの三位一体の部分で、財源不足が出た場合は、これは財調が補てんするということをこの間たびたび聞いているのですが、その補てんの方法について、どういうふうな補てん方法がとられるのかお伺いします。


 以上です。





○佐々木一男助役  一点目と三点目について私の方からお答えして、二点目は区民生活部長の方からお答え申し上げます。


 まず、三位一体改革に伴う目黒区への影響でございますが、これについては、住民税フラット化による影響、それから区民税・都民税の配分の変更によって、目黒区では三十二億六千四百万円ほどの減収になるというふうに見込んでございます。


 それから、個人都民税徴収取扱費交付金の算定方法の見直しによる影響が三億八千百万円ほどでございます。それから、国庫補助負担金の削減が十億六千四百万円ほどございまして、全体の影響といたしましては、四十七億九百万円ほどの影響が出るというふうに見込んでございます。これは、本来、三位一体改革というのは国庫補助金の分を地方税で負担するというのが原則のはずですが、区税の納税状況によっては逆に地方税がマイナスになってしまうというようなことがありまして、これについては区長会が緊急要望して、そういうことのないようにという要望をいたしましたが、そういうところがごく少ないということで配慮されなかったというふうに思います。


 これへの補てんの方法でございますが、二十三区につきましては、都区財調制度がありまして補てんされる仕組みになっておりますが、これについても、さきの主要五課題の中で都と区の認識の差がかなりございます。我々が算定しているのは、二十三区全体で六百二十六億余の税収減というか、影響額が出てくる。マイナスの影響ですね。これを財調の中でその分を財源配分の変更で対応しようということでいろいろ申し入れていたのですが、これの額の認識に都と区で相当差があるというようなところで、今後の検討課題ということになってございます。一応、財源補てんについては都区財調制度の中で補てんされるというふうに我々は認識しておりますが、財調財源全体の額によってこれも影響が出てくるというふうに思っております。





○伊藤良一区民生活部長  それでは、私の方から二点目につきましてお答え申し上げます。


 フラット化に伴います影響ということで、現在、住民税の刻みといたしまして、五%、一〇%、一三%とございます。五%の層につきましては、所得税がございませんから、単純に考えますと、住民税が一〇%になるということは税が二倍になる。これが住民税方式をとっております関係上、国保料も倍になるのではないかという御懸念かと思いますけれども、まず、この五%の層につきましては、所得税と住民税で控除額が異なるということがございまして、住民税の減額調整ということで実質五%で住民税に変更はないという形になります。ですから、この場合、変更が生じますのは現行一三%の住民税を払っている方々、これが一〇%に下がるということになります。この場合は、単純に考えますと、総体として保険料の減収になるということになってまいります。この辺につきましては、現在のところ、保険料は住民税を基礎に算定をするという住民税方式、これをフラット化に伴いまして、それに連動しない形でどうするか。連動させないような形の保険料率の算定方式を検討しようということで今動き出してございます。ですから、もう少し推移を見ていただきたいと思ってございます。


 以上です。





○二十五番(沢井正代議員)  そうしますと、最初の二つですが、影響額が四十七億ということで大変な額になってくるわけですよね。当初、一本化のフラット化だけですと三十数億というふに言っていたのですが、それにプラス国庫補助の削減が入りますから、実質の額というのは大変大きな額で、今、財調制度そのものの協議の中でやっていくということですが、それは五二%から五四%にしていくという問題、さらにどう上乗せするかという問題に結果的にはかかわってくる問題なのかなというふうに思うのですけれども、ただ、一般的に、丸めて六百億なり五百億なりをどうするかということと同時に、それでは、各区でこうやって具体的に影響が出てくるのは、二十三区の中でもそれぞれ違うわけですよね。マイナスになる区もあれば、若干プラスになってくる区もあるのかもしれませんが、その辺の個々の影響について全額補てんがされるというような、そういう方法がとれるのでしょうか。それとも、それは全体としての調整率の変更だけにとどまって、あとはいわゆる一般財源化の中に一般的には入ってきてしまうだけで、きちんと補てんがされるのかどうかというのがちょっと心配なのですが、二十三区では、その分については各区それぞれ違うと思いますけれども、どのようなお話し合いがされているのか。やはりきちんと補てんがされるようなことが必要だというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。


 それと、今の所得税を払っていないところが、今回、住民税一〇%になることによって出る影響ではなくて、それよりもう少したしか高いところは五%から一〇%になるところというのは、それでは実際には出てこないというふうに考えてよろしいのでしょうか。たしか説明をちょっと受けたときには、五%から一〇%の部分も一部出てくるようにお伺いしていたように私は思ったのですが、どうなのか。


 今おっしゃいましたように、そうした影響については、それでは必ず今回の三位一体の改革の趣旨であるその影響、負担増にはならない方法で行うのだという原則は、先ほどのお話からも、国保料についても必ず数カ月かけてでも検討して、影響が出ないというふうな方向で調整をしていくというふうに答弁されたというふうに考えてよろしいのか、再度お伺いしたいと思います。





○齋藤薫財政部長  それでは、一点目の今回の影響額の補てんの関係でございますけれども、これは国の関係も見ながら財調協議はする必要があるだろうというふうに思ってございます。国の関係についてちょっと御説明しますと、地方交付税法の関係では、その影響額について、通常、国ですと七五%の収入額算定になってございますけれども、いわゆる赤字分、減額分については、一〇〇%算入するということで法律が議決されているかどうかちょっとわかりませんけれども、そういう前提で国の方では対応されております。


 それで、二十三区の場合ですけれども、財調上は収入額算定が八五%という形ですので、今のままいけば、その減額分が全額算定されない可能性がありますけれども、国のそういう状況がありますので、これはこれから財調協議の中でそういうこともあわせて協議をして、全額補てんを求めていくという形になろうかと思います。





○伊藤良一区民生活部長  失礼いたしました。先ほど所得税がかからない層ということで限定してお答え申し上げました。ただ、御指摘のとおり、いわゆる二百万の層で申し上げますと、所得税が一五%の層で、住民税が五%から一〇%になる層、これは確かにございます。これらの取り扱いにつきましては、先ほど申し上げましたように、一つは住民税方式によらない方式を選択をするか、あるいは現行の住民税方式をとる場合には、何らかの激変緩和措置を講ずるという方向で現在検討を進めているということで御理解いただきたいと思います。





○宮沢信男議長  よろしいですか。沢井議員の質疑を終わります。





  〔「議長、三十四番」〕と呼ぶ者あり〕





○宮沢信男議長  三十四番二ノ宮啓吉議員。





○三十四番(二ノ宮啓吉議員)  総括的に一つお尋ねいたします。


 国の三位一体改革に起因して、税制改正に伴い区税条例も改正をするということでございますけれども、まず、この国から地方に財源を移譲するということで、今も助役からの説明の中でも、目黒区では四十七億の影響額が出るという形の中で、まず区長は、この三位一体改革に絡む税制改正についてどういう認識を持っていらっしゃるのか。国がやるのだからしようがないと思うのか、これからいろいろと地方分権についての考えなのか、そこのところをもう一回お尋ねをしたいと思います。


 それから、定率減税について、七十数事業に影響が出るというのですけれども、これについても、新聞での情報ですと、景気が回復したからこういうふうな定率の恒久的減税の一環として実施された定率減税を廃止するという言い方をされているけれども、先ごろの予算等での討論の中でも、国でもやはりそんなにまだまだこのような定率減税をしてもいいのかというような意見もある中でのこういうことについて、区長のお考えはどうなのか。


 それから、今も他の議員から、やはりフラット化についての補てんのことでございますけれども、確かに全額補てんを求めていくというけれども、これから主要五課題の問題についても、まだまだ平成十九年度以降の配分率についても決定したわけではない。二十三区の中でも六百二十六億という大きな金額の中でも都の考え方との差が出ていると思うのです。それをどこで埋めていくのか。調整三税の増収分があることは事実ですけれども、ただ、それだけでこの差が埋まってくるのかというのはなかなか不透明ではないかと私は思うのです。ただ全額補てんを求めるというだけでは、何ら先が見えないのではないかと思うのですけれども、その見解についてもお尋ねいたします。


 それから四番目、税源移譲について、負担は変動しないように調整処置を講ずるという項目がありますけれども、それについて、区民税の扶養控除、基礎控除、人的控除の額は所得税より住民税の方が低いと言われている中での調整だと思うのですけれども、これはどのような形で、ちょっとここのところを細かく説明をいただければありがたいと思っております。


 以上です。





○青木英二区長  それでは、総括的なことなので、一番、二番、三番は私からお答え申し上げて、四点目は所管からお答え申し上げたいと思います。


 区長の三位一体についての見解ということでございますが、私は、三位一体、当然一つは国庫補助負担金の削減ということが一つございます。それを行って、それにあわせて裁量権を地方にということで、その担保として税源以上があるということが三位一体の二つ目でございます。三つ目は地方交付税の改革ということなので、これは私どもに今関係ありませんから、一点目、二点目についてお話し申し上げたいと思いますが、基本的に、今回、残念ながら六対四という形になってございます。これは、確かに、ここに資料があるのですが、都道府県の移譲前の税収が二兆五千億、それから国庫補助負担金によって二億円で、約四兆七千億円の税割合になっております。市町村は約六兆九千四百億。これは数字が大きくなってしまってあれですが、割合で言うと四十一対五十九の割合でございます。ですから、これは四対六ということでございますから、全体的な話でいくと、この四対六になっているということについては、大きな話として、方向性としては否定ができないなというふうに率直に言って思っておりますが、ただ、私どもの二十三区で言えば、九区、それから全国を含めると二十自治体。ある意味では、四対六という制度設計から逆方向にいってしまっているわけでございますので、私どもとしては、何とかこれを、大きな制度設定は認めてはいきますけれども、ぜひこれは七対三というようなことで対応してほしいうということは、私ども、それぞれ総務省にもお願い方もしました。それからまた、文書で区長会としても出した経緯がありますが、先ほど助役からお話し申し上げたように、四対六という結果になったということでございます。


 そういう点では、率直に言って、二十自治体の首長としては、完全な三位一体改革は進んでいないと言わざるを得ないのではないか。ほかの区長さんに聞いたことはありませんが、多分、九区の区長は同じ考えを持っているのだと思います。


 それから、定率減税については、これはいろいろな考え方がありますが、そもそも論として、平成十一年度に小渕内閣のときに、銀行の破綻ですとか、株価の低迷とか、景気対策の観点から特例的に導入されたというふうに言われています。これもいろいろな考え方がございますが、いろいろな指標、例えば私どもの今回の十八年度の税のいろいろな見込みの中でも、例えば給与所得が一%アップした。それからまた、月例経済報告でも景気全体で改善がされているということから申し上げれば、景気の刺激という点からいくと、今回の増税はやむを得ないということを国も言っておりますが、私はそれを率直に言って受けざるを得ない部分というのは、このもともとの定率減税の持っている意味からいくと、そんな認識をいたしているところでございます。


 それから、三点目の、これから十九年度の三位一体の都と区の問題でございますが、私どもの考え方としては、それは六百億余不足だという認識を持っております。東京都は三百億円というような認識をどうも持っているようでございまして、これはそれぞれ私どもは私どもの見解を述べてきましたし、東京都は東京都の見解を述べております。それぞれそういった数字を今は残念ながら持っておりますので、これから交渉ですので、私共は私どもの考えを伝え、この三位一体の私どもで言えば四十七億余が減になるということを埋めていくことをこれから区長会として東京都と対応していくという今は心構えでいるということでございます。具体的には、これからの交渉だと思います。


 以上です。





○平岡司税務課長  それでは、調整措置に関してでございますけれども、私の方から答えさせていただきます。


 今回の税源移譲で大枠は変えないということで、その大枠と申しますのが所得税の税率プラス住民税の税率、その合計の枠は動かさない。その中で国と地方の按分を変えていくということになっています。先ほど御指摘のとおり、所得税と住民税はいろいろ所得控除の額が違います。例えば基礎控除で申しますと、所得税は三十八万円控除されるのに、住民税は三十三万円ということで、そこで五万円の開きがあります。それで、いろいろ控除を受けられる方がいらっしゃるわけで、それが平均的なモデルケースの家族四人だと大体三十三万円ほど違ってくるということがございます。そうしますと、所得税がかかる免税点といいましょうか、課税最低限と呼んでおりますけれども、その時点が違います。今のモデルケースで言いますと、所得税だと大体収入額ベースで年収三百二十五万円以下であれば非課税になってまいります。結果的に非課税という意味で、課税されない、ゼロ円ということです。それから、住民税については、二百七十万円が年収の免税点になる。そうしますと、二百七十万円から三百二十五万円の年収の方というのは、住民税がかかって、所得税がかからないという層になります。この場合が一番調整措置の典型的な例でございまして、しかし、その層は住民税は五%です。それで、今申しましたように所得税はゼロということなので、その五%が今度は一〇%にフラット化されるということだと、その方々は住民税五%の増税だけ受けるということになります。


 そうすると、大枠から税負担を変えないということなので、今回その五%分をどうするのだということで、それは今回は所得税の方ではなくて、住民税の方ですべて調整措置を講じていくということになっておりまして、最終的な税額控除としてその五%分を引くということで、税負担を変わらなくする。こういうような措置を講じていくということであります。


 以上です。





○三十四番(二ノ宮啓吉議員)  国の税制改正という大きなことでございますので、一点は我々もやむを得ない処置だなと。また、ある面におきましては、地方分権、地方に権限を移譲するという大きな大義名分があることについても理解をしているところでございます。


 先ほど非課税限度額の引き下げで、八十人、約三十六万円の影響が出るという話でございましたけれども、これについて、約八十人ほどの方たちに影響、金額的にはそれほど多くはないと思いますけれども、この方たちについては大変大きな金額になるかと思うのですけれども、その点についての影響額としてはあれでしょうけれども、限度額の引き下げによって、個人個人の家庭の経済状態や何かについても影響が出ると思うのですけれども、その点について、これはやむを得ないというお考えなのかどうかお聞かせをいただきたい。


 それから次に、三位一体改革の全額補てんと。ただ、あくまでもこれは都との協議でございますけれども、今後も主要五課題の中でも大都市行政についても協議機関を設けるとか、十九年度から調整率五二%と言っていますけれども、それについて、もう少し考え方というか、区長会や何かでも考えるべきだと思うのですけれども、いかがでございますか。


 以上です。





○宮沢信男議長  区長。





○青木英二区長  二点目については私からお答え申し上げたいと思います。


 今回の主要五課題の中で、この問題が十九年度の財調協議の中で決定をしていこうということになったところでございます。私どもとしての認識は、当初、都は二%をかさ上げすると。五二%を五四%にするということで、ただ、その二%については、調整三税が一兆五千億ですから、その二%で三百億ということを考えていたというふうに私どもは認識しております。ただ、これについては、当初それで決定ということになったわけですが、それは今後できるだけ双方で合意をするということに文書が変わっていったということは、私は、都もこの三百億で話がまとまるだろうという認識は持っていないというふうに変わったのだというふうに思います。


 私どもは、今後、今六百億余との認識を持って、これは私どもの考え方ですが、今後、私どもとはしては、とにかく三位一体がきちんとした税源移譲していただかなければ、これは絵にかいた餅になってしまうという認識を持ってございますから、私どもとしては、今後この三位一体改革が私どもの首都東京にもきちんと完結できる、すべての自治体にこれは完結できる課題として東京都に対応していきたいというのが区長会の考え方だと思います。


 以上です。





○伊藤良一区民生活部長  一点目の非課税限度額の引き下げに伴います影響、八十名、約三十六万円ということでございますけれども、これに関しましては、経過措置、あるいは激減緩和措置等は特段ございません。そういう面では、限られた財源の中で、より多くの影響を与える部分に効率的に財源を配分していくということから、これはやむを得ない措置であるというふうに受けとめてございます。


 以上です。





○宮沢信男議長  二ノ宮議員の質疑を終わります。ほかにございますか。





  〔「議長、十三番」と呼ぶ者あり〕





○宮沢信男議長  十三番安久議員。





○十三番(安久美与子議員)  七番と九番について伺います。


 七番のたばこ税ですが、これは3万本以上の、ここに書かれております負担公平の観点からということで、課税を行うとなっておりますが、一定量というのは手持ち品が3万本以上というふうに説明がありましたけれども、3万本以上ですから、卸問屋にしてみれば、もっと多くの手持ち品が七月一日現在にあるというふうに考えられますが、これは手持ち品がどのぐらいあって、それにどういう方法で課税するのかということを伺います。どうやって調べるのか、どういう方法をもって課税するのかということがまず一点です。


 それから、九番の分離課税譲渡所得の税率変更ですが、このことは税率の比率六対四にあわせてというふうに前の項でわかるのですが、これによって区民税・都民税の比率が変わってまいります。これに伴う区民税の影響額は推定総額でどのぐらいになるのでしょうか。この二点伺います。


○平岡司税務課長  一点目のたばこ税でございますけれども、これも手持ち品課税のところだと思います。それで、七月一日から上がるわけですけれども、それをまたいで小売店の方が持っているものに対して、それ以後と前に購入したものとでは仕入れ値段が違うということもありまして、それだけ小売店が利益を得るということもございまして、その時点で申告していただいて調査するということでございます。その前に説明会を開いて、小売店の方に理解を得て、その後に申告していただくということで、必要があれば調査に入るということをしております。


 それから、分離課税の譲渡所得の関係の区民税への影響額ですけれども、これは今のところ試算はしておりません。


 以上でございます。





○十三番(安久美与子議員)  七番のたばこ税のことですが、自己申告ということですが、これは三万本を標準にしますと、一万二千円余とか、二万四千円余とか、額としては何万という単位ではありますけれども、業者さんが大小合わせて目黒区に何軒あって、それを積算すると、確かに自己申告で正しく申告されるのか。そういうことのチェック体制までの権限といいうものはあるのでしょうか、ないのでしょうか。必要があれば調査に入るということですが、説明会のみで、善意説をとれば、これはそれで通るのかもしれませんけれども、値上げのときに業者さんが手持ちに税金分が残るというような仕組みになるわけですね。その辺についてもう一度伺います。


 それと、分離課税については推定が出ていないといいますけれども、税率の変更によって、今までのあれから試算すれば出るのではないかと私は考えていますが、まだ試算されていないとすると、これに対する都民税と区民税の比率を変更することによって税収の変動があるわけですけれども、そういうものが当然予算にも反映してくると思われますが、その辺についての御見解を伺います。





○平岡司税務課長  たばこ税の再度の御質疑ですけれども、この七月一日で変わるわけですけれども、それは税務署の指導を受けて、連携して調査には入るのですが、全小売業者に対しての調査ではなくて、抜き取りみたいな形でさせていただくということで、あくまでも基本的には申告でやるということでございますので、今御質疑にあった中で漏れるのではないかとか、把握率が一〇〇%でないのではないかというのは御懸念としてありますけれども、その辺のところはあくまでも申告がベースということでやっております。


 それから、二点目の分離課税の関係の影響ですけれども、これは平年度化した場合の分離譲渡分としては、マイナス(△)ですけれども、一億六千八百万ほどを見ております。ただ、平年度化で今出しておりますので、直接的に十九年度はどうかというのはまだ試算しておりません。


 以上です。





○宮沢信男議長  安久議員の議員の質疑を終わります。ほかにございませんか。





   〔「なし」と呼ぶ者あり〕





○宮沢信男議長  御質疑なしと認めます。


 お諮りいたします。本案につきましては、会議規則第三十七条第二項の規定により、委員会付託を省略したいと思います。これに御異議ございませんか。





   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕





○宮沢信男議長  御異議なしと認めます。


 よって、本案は、委員会付託を省略することに決定いたしました。


 これより採決を行います。


 議案第四十八号につきましては、原案のとおり決するに御賛成の議員の起立を求めます。





   〔賛成者起立〕





○宮沢信男議長  起立多数と認めます。御着席願います。


 本案は、原案のとおり可決いたしました。


 次に、追加日程第三を上程いたします。





―――――――――〇――――――――





 ◎議案第四十九号 目黒区国民健康保険条例の一部を改正する条例





   〔事務局長朗読〕





○宮沢信男議長  助役から提案理由の説明を求めます。





   〔佐々木一男助役登壇〕





○佐々木一男助役  ただいま上程になりました追加日程第三、議案第四十九号、目黒区国民健康保険条例の一部を改正する条例について御説明申し上げます。


 本案は、国民健康保険法施行令の一部を改正する政令が、平成十八年四月一日から施行されることに伴い、被保険者の保険料負担の軽減措置を講ずることとするため、条例改正の必要を認め提出いたした次第でございます。


 今回の改正によります軽減措置は、平成十六年十二月三十一日現在で六十五歳に達しており、平成十七年度の住民税算定において、公的年金等控除または老年者控除のいずれかの適用を受けている被保険者に対しまして、公的年金等控除の見直し及び老年者控除の廃止による負担増の影響を考慮し、段階的に本来負担すべき保険料額に移行できるよう、平成十八年度及び平成十九年度の二年間、保険料負担の軽減を行うものでございます。


 条例案の内容は議案記載のとおりでございますが、以下、その概要について御説明申し上げます。議案添付資料、目黒区国民健康保険条例の一部を改正する条例案新旧対照表をごらん願います。上欄が現行条例、下欄が改正案であり、棒線を引いた箇所が改正点でございます。


 付則第四項の改正は、付則第十四項から第十九項までを加える改正に伴い、略称規定を設けるなど規定の整備を行うものでございます。


 次に、新設する付則第十四項から第十九項までの規定は、保険料負担の軽減措置を定めるものでございます。


 まず、付則第十四項及び第十五項の規定は、公的年金等特別控除の対象者に対する公的年金等の所得にかかる保険料の減額賦課の特例を定めるものでありまして、保険料減額の該当の有無を判定する際に、所得金額から平成十八年度は二十八万円を、平成十九年度は二十二万円を控除した額をもって判定することとするものでございます。


 次に、付則第十六項及び第十八項の規定は、公的年金等特別控除の対象者に対する保険料にかかる所得割額の算定の特例を定めるものでありまして、所得割の算定基礎となる住民税額から平成十八年度は六千円を、平成十九年度は七千円を控除して所得割額を算定することとするものでございます。


 最後に、付則第十七項及び第十九項の規定は、老年者控除の対象に対する保険料に係る所得割額の算定の特例を定めるものでありまして、所得割の算定基礎となる住民税額から平成十八年度は一万五千円を、平成十九年度は一万六千円を控除して所得割額を算定することとするものでございます。


 付則について申し上げます。議案本文四ぺージを御覧願います。本条例は、平成十八年四月一日から施行する旨定めるとともに、経過措置として改正後の条例の規定は、平成十八年度分の保険料から適用する旨定めるものでございます。


 以上で説明を終わります。よろしく御審議の上、議決くださいますようお願い申し上げます。





○宮沢信男議長  本案について、御質疑はございませんか。





   〔「議長、九番」と呼ぶ者あり〕





○宮沢信男議長  九番石川議員。





○九番(石川恭子議員)  お聞きしたいと思います。


 均等割を引き上げて、低所得者に負担をかける国保料に対しては、私たちは反対いたしました。しかし、税制改正によって二重の負担を余儀なくされる高齢者に対して、激変緩和措置をとるということですから、それについては歓迎したいと思います。しかし、このことによって、すべての税制改正された高齢者に対応できるのかどうか。このことについてお伺いしたいと思います。


 質問ですけれども、六十五歳以上の国保に加入している人は何人でしょうか。そして、この中で税制改正の対象となった人数と、そして今回、激変緩和措置になる対象人数は何人でしょうか。それと、激変緩和措置を受けることのできる人の一人当たりの年収は幾らなのでしょうか。このことをまずお聞きします。





○安楽美都江国保年金課長  それでは、ただいまの御質問の中で、六十五歳以上の被保険者の数ということですが、まず、被保険者数は全体で十二月三十一日現在、九万六千六百人余でございます。そのうち六十五歳以上の被保険者数は三万三千人でございます。今回の税制改正による影響といたしまして、六十五歳以上の方について、三万三千人のうち一万二千九百人が影響を受けるということになります。そして、地方税法によって激変緩和を受けない方に対して、国保におきまして激変緩和をするということとしておりまして、その数といたしましては、約九千八百人ということでございます。


 それから、一人当たりどのぐらい緩和されるかということでございますが、これはモデルケースで申し上げますと、年金収入が二百五十万のひとり世帯の方につきまして、この方については住民税額が四万六千五百円ということになります。その方が激変緩和を適用されませんと、国保料といたしまして、これは年間ですが、十一万七千九百三十円という形になりますが、今回の激変緩和を用いまして、老年者特別控除と、それから公的年金等控除の両方を受けられるという方につきましてですが、七万九千七百十円という形になります。そういうことですので、最大三万八千二百二十円減額するケースという形で、モデルとしてはそういう形になります。


 以上でございます。





○九番(石川恭子議員)  そうすると、今モデルケースということですけれども、二百五十万以下というのは基本的に激変緩和措置を受けることができないということなのでしょうか。


 それと、七割減額ですけれども、十七年度の対象者は年収百八十八万円ということをお聞きしているわけですけれども、十八年度の対象額は年収百八十一万円ということもお聞きしたのですが、そうすると、百八十八万円と百八十一万円の間の人たちは七割減額をすることができないということで、対象には入らないということでよろしいのでしょうか。


 それと、先ほど税制改正の対象となった方が一万二千九百人。そして、今回、激変緩和の措置になる人は九千八百人。その差というのは、すべて税制によって緩和される、そういう人たちと見てよろしいのでしょうか。





○安楽美都江国保年金課長  それでは、最初の質問でございますけれども、二百五十万以下、例えばひとり暮らしの六十五歳以上の年金収入の方につきまして、税制改正におきましては、二百四十五万円以下の方については、税制上でもともと緩和措置をされているという形になってございます。


 それから、二番目の七割減額の形でございますが、この七割減額は軽減判定の緩和措置ですけれども、この内容につきましては、公的年金の控除額が十七年度までは百四十万円控除できたところ、十八年度からは百二十万円の控除という形で、二十万円少なくなるという部分でございまして、その影響を受けるという方に対して、軽減判定所得としては三十三万円以下ということになりますので、その方に対して激変緩和措置をし、今までと同じような形で受けていただけるようなことでの措置です。それを逆算していきますと、本来年収百六十八万円の方までのところ、この激変緩和によって十八年度は百八十一万円の年収の方まで該当になるという措置の内容でございます。


 それからもう一つは、先ほどの税制改正での影響の差の三千百人の部分でございますけれども、今、地方税制によっての緩和をされていらっしゃるというふうに考えております。


 以上です。





○九番(石川恭子議員)  そうすると、緩和措置で百八十一万円の方が均等割については七割減額を受けることができるということですが、そうするとは、百八十一万円を超した人と二百四十五万円の方は、税制によって緩和されるとはいえ、国保料に関しては、激変緩和措置がされないということだと思うのです。そして、先ほど年収二百五十万円の人が激変緩和措置をとったときに、十一万七千円余が七万九千円余になるということをおっしゃったのですが、この国保料においての激変緩和措置がされない人も、税制改正によって緩和された部分というのは、国保料と同じような緩和というか、どの程度に緩和されているのでしょうか。





○伊藤良一区民生活部長  お尋ねの件は、年収で申し上げますと、百六十万から約二百四十五万の層、先ほど申し上げました三千百人の層になります。これにつきましては、老年者非課税の廃止を十八、十九年の二年間におきまして経過措置を設ける。こちらの方で措置をするということで対応しているということで御理解いただきたいと思います。


○宮沢信男議長  石川議員の質疑を終わります。ほかにございませんか。





  〔「議長、五番」と呼ぶ者あり〕





○宮沢信男議長  五番坂本議員。





○五番(坂本史子議員)  今回、公的年金等控除の見直しと老齢者控除の廃止ということで、保険料負担の軽減措置を講じるという条例提案ですので、私どもも基本的には全国で一律そういう激変緩和を行っていくということで、一定の評価をしたいとは思うのですが、実際に年収百八十万円の世帯で、今回、十七年の保険料について、これから十八年に向けて、具体的には額がやはり上がるわけですね。基本的には上がってしまうという、結果としてはそういう形になるというふうに思うのですが、百八十万円の世帯についての十八年、それから十九年の現行の保険料について、それぞれどうなるのかについてちょっとお尋ねをいたします。


 それから、やはり老年者控除の廃止と公的年金控除の減額に対する各事業への影響ですけれども、それをお尋ねしたいと思います。自己負担額の負担割合も変更になるということで、これについては、どの程度の影響が出ると考えていますでしょうか。


 それから、これもやはり老人医療受給者の一部負担金の限度額について、入院時の支払いと判定基準額が変わることによって、これも一部影響が出ると思うのですけれども、この各事業について、目黒区の対象人員で影響が出る人員についてお伺いをいたします。





○安楽美都江国保年金課長  それでは、一番目のことでございますけれども、今お尋ねで百八十万円ということでございますが、十七年度の保険料につきましては、均等割分の七割減額ということで、均等割が十七年度は三万二千百円でございましたので、それの七割減額の九千六百三十円というのが十七年度の部分でございます。十八年度で今回の税制改正によりまして、激変緩和がなかった場合につきましては、これは所得割率一・八二、それから均等割額三万三千三百円でございますので、それで計算をいたしますと四万一千六百七十二円というのが激変緩和がない場合の額でございますが、老年・年金激変緩和、両方受けた場合につきましては、一万八千三百六十二円という形になります。十九年度につきましては、今後また保険料率をまた検討するということになりますので、現在、十八年度の部分についてのみ出ているものでございますので、御了承お願いいたします。





○伊藤良一区民生活部長  二点目と三点目につきまして、まとめてお答えをさせていただきたいと存じます。


 老年者控除の廃止、あるいは公的年金控除の縮小、これはちなみに十七年度の税制改正ということでございますので御理解いただきたいと思いますけれども、この影響人数といたしましては、社会保険も入れますと約一万七千人余という方々が影響を受けるという数字が出てございます。ただ、お問い合わせのございました各事業、あるいは入院時の支払い云々、そういったことにかかわる影響というのは捕捉は非常に困難でございますので、現在のところは数字はつかんでございません。


 以上です。





○宮沢信男議長  この際、お諮りいたします。


 本日の会議時間は、議事の都合により延長したいと思いますが、これに御異議ございませんか。





   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕





○宮沢信男議長  御異議なしと認めます。


 よって、本日の会議時間は延長することに決定いたしました。





○五番(坂本史子議員)  そうしますと、十八年の影響額が一万八千三百円と。十九年については、現状のところ計算することができないということですけれども、いずれにしても、額の変更で、払う側のその人の丸ごとの生活の中では、全国一律の控除がされたとしても、そういう額のものを支払わざるを得ないということで、影響は確かに出るというふうに思うのです。その点について、やはり制度の限界ということはあると思うのですけれども、十九年、それから二十年度には減額措置、激変緩和がなくなってしまう。その段階においては、国の見通しなり、目黒区の見通しというのはどういうふうに持っているでしょうか。


 それから、各事業への影響というのは、前の条例とも関連するのですけれども、どの時点でつかんでいくのか。高額医療費についても、それから今ここの場で述べることはできませんけれども、東京都の制度であったりする医療費助成についても、どこの時点で把握をし、また、その影響する区民について、目黒区としてどのような対応をとっていくのかについて最後に。





○佐々木一男助役  第一点目ですが、冒頭もちょっと申し上げましたが、十九年、二十年の影響、今回、区税条例が大きく変わります。これが十九年、二十年に影響してくるわけです。例えば定率減税の廃止についてはら、来年から影響が出てくるわけです。これが保険料が増える人、税率が下がる人は現行の制度だと保険料が減ります。こういう点については、やはり二十三区共通の問題でございますので、十九年、二十年の問題については、国保条例の制度的な問題に絡んでくるので、今、二十三区でどういうふうに、税の影響を直接受ける保険料にするのか、あるいは税と切り離して保険料を独自に定めるのかというような制度も含めまして、今検討課題になっております。それで、直ちに十九年の影響については算定していないという状況でございますが、これはいずれ検討して、来年の条例改正等については出てくるというふうに思います。


 それから、制度改正に伴う影響でございますが、税のところでも申し上げましたが、影響のあらわれ方というのは個々によって違っておりますので、本当にいつまでに把握して、どういう対応をとるのかというのは、個々の事業ごとに判断していかなければいけませんので、いつまでということは今申し上げることはできません。しかし、制度改正によるすべての影響に全部対応するというのは無理でございます。だから、どうしても生活できないとか、本当に困ってしまったという部分を行政としてどうするかというのを個別に検討しなければならないのだというふうに私は理解しております。国等の制度改正をすべて区の一般財源で対応するというのは、これは制度改正の趣旨にも反しますし、とても財政もそれに対応できないという部分でございますので、個々のケースによって判断して、それの対応をきちんと決めていくという方向でいきたい思います。


 以上です。





○宮沢信男議長  坂本議員の質疑を終わります。


 ほかにございますか。





  〔「議長、十三番」と呼ぶ者あり〕





○宮沢信男議長  十三番安久議員。





○十三番(安久美与子議員)  今までの御説明で、激変緩和、大変結構でございます。これだけ見ますと。でも、この激変緩和を条例化しなければならないという根本的な背景は何なのでしょう。医療財政で年々二十三区一体となって、医療費を受け取る側、三者協議会で協議されたことが保険料の値上げにずっとつながってきたわけです。全国的に見ましても、東京都は保険料が安い。そんな文句があるなら、税金投入が嫌なら保険料を上げると言われ続けてまいりました。この激変緩和策だけをとって、これを可として賛成するわけにはまいりません。そういうことなんです。根本的なことが改まったり、真剣な取り組みがない限り、今、助役からの御答弁がありました。二十三区で協議中だと。やはり二十三区で協議していかなければならないことだと。基礎的自治体になったら、もっと真剣にこの問題に取り組まなければならないのではないですか。その辺について伺います。


○伊藤良一区民生活部長  今回の条例改正の趣旨でございますけれども、基本的な背景といたしましては、高齢者の急増ということで、医療費の高騰、そういったことで国民健康保険の根幹にかかわる危機的な状況にある。こういったことの中から医療制度改革が出てまいります。ただ、制度改革をするに当たりまして、急激な変化ということは過大な負担をおかけするということで、激減緩和措置が今回講ぜられることになってございます。これが政令といたしまして、三月十日に公布されました。私ども目黒区といたしましても、その政令に近づける形で今回条例を提案させていただいているということで御理解いただきたいと思います。





○十三番(安久美与子議員)  高齢者でもいろいろありまして、収入の多い人、少ない人、さまざまありますから、一概に高齢者はというわけにはまいりません。しかし、生活保護世帯よりも低い、何十年働いても低い収入の方が多い。その上、これが長年続いたゼロ金利によって、いわゆる退職金、あるいは老後のために蓄えた預貯金が全くゼロ金利によって収入が絶たれているというようなことで、ますます不安を抱えている高齢者が一部では多くなっているということは否めないと思います。これは否定できないと思いますが、その辺について、老後のために金利を当てにした、これが収入となっていれば、幾ら国民健康保険を値上げしても、それ相応の負担をしましょうというのが今の高齢者の考えでございます。そういう点を配慮しますと、せめて医療費、入るを図ることばかり考えて、出ずるを野放し状態とまでは言いませんけれども、余り考えていない。こういう医療財政、それの健全化を私は今まで訴え続けてまいりましたが、その辺についての御見解をもう一度伺います。





○伊藤良一区民生活部長  御指摘の点は、例えば高齢者でも生活の質がそれぞれ異なっている。それを、一様に高齢者だからということで今まで一定程度軽減をしてきた。これを現在改めようということで制度改正が進んでいるわけでございます。そういった中で、今回、二年間でございますけれども、一定の経過措置を設けるということでございますので、何ら矛盾する点はないというふうに理解してございます。


 以上です。





○宮沢信男議長  安久議員の質疑を終わります。ほかにございませんか。





   〔「なし」と呼ぶ者あり〕





○宮沢信男議長  御質疑なしと認めます。


 お諮りいたします。


 本案につきましては、会議規則第三十七条第二項の規定により、委員会付託を省略したいと思います。これに御異議ございませんか。





   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕





○宮沢信男議長  御異議なしと認めます。


 よって、本案は、委員会付託を省略することに決定いたしました。


 これより採決を行います。


 議案第四十九号につきましては、原案のとおり決するに御賛成の議員の起立を求めます。





   〔賛成者起立〕





○宮沢信男議長  起立多数と認めます。御着席願います。


 本案は、原案のとおり可決いたしました。


 議事の都合により、暫時休憩いたします。





   〇午後五時三分休憩





   〇午後五時二十一分開議





○宮沢信男議長  休憩前に引き続き会議を開きます。


 次に、追加日程第四を上程いたします。





――――――――――〇――――――――





 ◎議案第五十号 目黒区保健所使用条例の一部を改正する条例


         〔事務局長朗読〕





○宮沢信男議長  助役から提案理由の説明を求めます。





   〔佐々木一男助役登壇〕





○佐々木一男助役  ただいま上程になりました追加日程第四、議案第五十号、目黒区保健所使用条例の一部を改正する条例について御説明申し上げます。


 本案は、健康保険法に基づいて、厚生労働大臣が定めております診療報酬の算定方法が改められますことから、保健所の使用料について規定の整備を行うため、条例改正の必要を認め提出いたした次第でございます。


 条例案の内容は議案記載のとおりでありまして、以下、その概要について御説明申し上げます。議案添付資料、目黒区保健所使用条例の一部を改正する条例案新旧対照表をごらん願います。上欄が現行条例、下欄が改正案であり、棒線を引いた箇所が改正点でございます。


 第三条の改正は、保健所の使用料は診療報酬の算定方法により算定した額の八割を基準としておりますところ、引用しております厚生省告示が廃止されますことから、法令の規定を引用する形で規定の整備を行うものでございます。


 付則について申し上げます。


 本条例は、平成十八年四月一日から施行する旨定めるものでございます。


 以上で説明を終わります。よろしく御審議の上、議決くださいますようお願い申し上げます。





○宮沢信男議長  本案について、御質疑はございませんか。





   〔「なし」と呼ぶ者あり〕





○宮沢信男議長  御質疑なしと認めます。


 お諮りいたします。


 本案につきましては、会議規則第三十七条第二項の規定により、委員会付託を省略したいと思います。これに御異議ございませんか。





   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕





○宮沢信男議長  御異議なしと認めます。


 よって、本案は、委員会付託を省略することに決定いたしました。


 これより採決を行います。


 議案第五十号につきましては、原案のとおり可決することに御異議ございませんか。





   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕





○宮沢信男議長  御異議なしと認めます。


 本案は、原案のとおり可決いたしました。


 次に、追加日程第五を上程いたします。





―――――――――〇――――――――





 ◎議案第五十一号 オリンピックの東京招致に関する決議





   〔事務局長朗読〕





○宮沢信男議長  提案者から提案理由の説明を求めます。二十番雨宮正弘議員。





   〔雨宮正弘議員登壇〕





○二十番(雨宮正弘議員)  ただいま上程になりました追加日程第五、議案第五十一号、オリンピックの東京招致に関する決議につきまして、提出者を代表いたしまして提案理由の説明を申し上げます。


 昭和三十九年十月十日、東京神宮の森の上空には抜けるような青空が広がっていました。あのとき、多くの日本人が体の芯がしびれるような感動を覚えたのは紛れもない事実であります。しかし、四十年後の現在、東京のみならず、日本全体を覆っているのは残念ながら閉塞感という名の曇天です。経済が多少上向いてきたとはいえ、日本は目標を失ったまま漂流を続けるふがいなさを未だ拭い切れないでおります。国民共通の大きな目標を失った日本人は、卓越した技術力や感性を持ちながら、自らの潜在能力を過小に評価し、ことさらに萎縮してしまっています。こうした状況を打破するためにも、今こそオリンピックを契機に、日本再浮上に向けた第一歩を踏み出す必要があります。


 オリンピックは、スポーツを通じて世界の平和に貢献する、世界最大のスポーツ・文化の祭典です。オリンピック開催は次の世代に夢を与え、国民の間に一体感と高揚感を醸し出します。日本の高い技術力や、日本人のフェアプレーの精神、無類のもてなしの精神などを組み合わせることで、オリンピックの新しいモデルを、さらには大都市の新しいあり方を提示することができます。オリンピックはまさに、成熟都市東京が国際的な責任を果たし、世界に貢献する日本の存在を示す絶好の機会であります。


 ついては、二〇一六年第三十一回オリンピック競技大会の東京招致を全面的に支援するため、本案を提出した次第であります。


 次に、決議案を朗読させていただきます。


 オリンピックの東京招致に関する決議


 オリンピックは、スポーツを通じて世界中の人々が感動を分かち合い、交流するとともに、友好親善と相互理解を深めることにより、平和でよりよい世界の確立(世界恒久平和の確立)に貢献する世界最大のスポーツ・文化の祭典です。


 首都である東京において約半世紀ぶりにオリンピックを開催することは、世界に冠たる東京の先端技術や、江戸から今日の東京に至る多様な文化など、成熟した首都東京の姿を改めて世界に示す絶好の機会であります。


 また、オリンピックの開催による都市再生の促進、地域経済の活性化、青少年健全育成、国際交流の推進などは、平和と人権施策を基本目標と定めている目黒区においても、豊かな人間性を育む文化の香り高いまちに大きく貢献するものと考えられます。


 よって、目黒区議会は、二〇一六年第三十一回オリンピック競技大会の東京招致を全面的に支援するものである。


 右、決議する。


   平成十八年三月三十一日


              目黒区議会


 以上であります。よろしく御審議の上、可決くださいますようお願い申し上げます。


 提案理由の説明を終わります。(拍手)





○宮沢信男議長  本案について、御質疑はございませんか。





  〔「議長、五番」と呼ぶ者あり〕





○宮沢信男議長  五番坂本議員。





○五番(坂本史子議員)  それでは幾つかお聞きしたいと思います。議員提案で出されるからには、かなり議論をなさってこの案を出されたというふうに思うのです。例えば、東京都では、基本構想懇談会を設置して議論をしてもらって、二月十七日に報告書をいただいたというふうにありますが、この内容はどういうふうになっていますでしょうか。


 それから、開催に向けてということなんでしょうね、どのようなスケジュールを、例えばJOCというところに上げていかなくてはいけないというようなことも東京都から説明を受けていますよね。それについてどういう議論がなされたのか。その辺が全然不明なので、全く議論がされていないということではないと思いますので、けんけんがくがくの議論の末にこういう決議案をぜひ出すべきだというふうに思ったのでしょうから、その辺のけんけんがくがくの議論のきちんとしたものを示してください。


 それから、これ以前に長野の五輪というのがありましたね。これはかなりの財政問題で、今も問題は終息していないと思うのですけれども、これの総括について、あなたの意見ではなくて、客観的な問題意識としてぜひ示していただきたいと思いますので、二点。


○二十番(雨宮正弘議員)  けんけんがくがくの議論はしておりません。一応こういう決議案をやろうということについては、議会運営委員会に御提案して、議会運営委員会の中でもるるお話はありましたけれども、それはおたくの代表である幹事長がお耳にしておることですから聞いてください。


 それから、二番目に。





   〔発言する者あり〕


○二十番(雨宮正弘議員)  だから、けんけんがくがくはやっていません。


 それから、二番目に、よく聞き取れなかったのですけれども、スケジュールとか何かなかったですか。二番目のことはよく聞き取れなかったので、もう一回お願いします。





   〔発言する者あり〕





○二十番(雨宮正弘議員)  長野オリンピックを総括したのかと。私、総括する立場にありません。





○五番(坂本史子議員)  具体的には、基本構想懇談会というのがあって報告書を出したということですけれども、内容は全然知らないのですか。





  〔「知りません」と呼ぶ者あり〕





○五番(坂本史子議員)  そうすると、議論もなかったということで本当にいいのですか。議事録に残りますよ。決議案を出すに当たって、提案者からさまざまな角度でこういう決議案を上げるべきだというふうな議論はしなかったということでいいのですか。


 例えば財政負担の問題、それから環境に対する影響。いいですよ、メリットについて思っているところもあるでしょうから。相対的にメリット、デメリットを含めて、目黒区議会が決議を出すということですから、やはりそれなりの裏づけ的な議論をやって出したということではなく、議論をしないままにこういう決議案を出してきたということですか。非常に失礼な話ですよね。それが一点。


 それから、長野五輪については、直近のオリンピックなのですから、さまざまな新聞報道もされてきました。九十四年に一千億円を超すと言われた運営費が、その二年前にはその二分の一、もっと前には四百億円と試算されていたものが、つまりどんどん膨らんでいったということだったらしいですよね。それから、東京にはインフラがあるというふうに言うのでしょうけれども、関連施設の投資額は国庫補助が二分の一にすぎないということもあったらしくて、千四百八十億、この数字だけなのかどうか。また、この数字が全体像をあらわしているのかどうなのかわかりませんが、そうした財政的な問題が生じるということについては、都議会からも情報が不足している、判断材料がないという指摘を、これはここが決議を上げているにもかかわらず、そういう指摘を言っているわけですね。


 私どもは、それについて議論をしていますか。あなた方も議論をしていない、この場でも議論をしていないという状況で、目黒区議会がこの決議案を上げますということが本当に正しいことなのかどうか。ちゃんと考えて提案してほしいというふうに思いますよ。二点、再度。


○二十番(雨宮正弘議員)  何かややこしい御質問のようですけれども、オリンピックというものがどういうものであるのか。素直な気持ちで考えて私たちは話を進めております。先ほどの細々したことにつきましては、実際問題、これは東京都知事が主催をして、副知事がキャップになって、準備委員会といところでこれから細かいことをるる検討していくということですから、検討は全部そちらでやるべきことであって、我々がその中に入って一々口出しはしておりません。また、まだできる段階にはないと思います。


 ただ、そういう中で、基本的な姿勢として、コンパクトに、余り大きく風呂敷を広げないで、できるだけお金をかけないでやっていこうという大きな基本的な姿だけは打ち出されておりますので、そういうことに対して私は大いに賛同しているわけであります。


 それから、長野オリンピック云々というお話がありましたけれども、確かに今言われてみると、長野オリンピックのときに予算が順に順にいろいろな理由で膨らんでいって大きくなっていったという経過はあります。これは確かに過去の実績であると思いますけれども、私は別にそれを検証してもいませんし、ああ、そうだったのかなというだけのことで、それが即、今度の東京オリンピックに当てはまるということは私は思っておりません。ならないように努力すればいいわけだと思います。


○五番(坂本史子議員)  区議会が決議を出すというのは、私が言うのではなくて、あなた方の方がそうした重みを持っているものだというふうにおっしゃってこられたわけですけれども、それほどに議論もしていない、また目黒区内で区民にもそういう話をしていないという中で、目黒区議会がそんな検討もしていない段階で決議を上げるなどということについては、これはやってはならない経過と結論になってしまうのではないでしょうか。


 議長会でこういうことが言われているのです。「目黒区も十四日の本会議で決議をやる予定であったが、手続の都合によりできなかった。三十一日の本会議で決議を行う決定をしている。これは、あくまでも共産党が反対なので、議員提案として決議をするということになっているので報告をする。先ほどから出ているように、やはり東京都が招致をするということであれば、二十三区議会もそれに同意をする声がかなり高まってきているという雰囲気は今あると思っている。目黒区は率先して賛同し、三十一日に行う」と。


 まだ決まってもいないことを議長会の中でこのような発言をされているんですね。これからしても、全くもって拙速な決議案の提出のされ方だと思いますし、議長のこの発言についてもちょっと許されないかなと。決定をしているとは何ということですか。今ここでやっているのではないですか。





○二十番(雨宮正弘議員)  議長会か区長会のことについては私も今初耳ですので聞いておりませんが、これはあくまでも私の推測です。決定しているというのは、きょう上程するということが決定している、そういう意味合いではないかと思いますが、私は正直なところわかりませんので、話を聞いていないから、そのことについては正式な答えは出ない。


 それから、あと何でしたか。ごちゃごちゃ言っているからわからない。





   〔「議長、説明してくれよ。あんたの発言なんだから」と呼ぶ者あり〕





○二十番(雨宮正弘議員)  何ですか。それだけだよね。以上です。





○宮沢信男議長  坂本議員の質疑を終わります。ほかにございませんか。





   〔「議長、答えなさいよ」と呼ぶ者あり〕





   〔「なし」と呼ぶ者あり〕





○宮沢信男議長  御質疑なしと認めます。


 議案第五十一号につきましては、討論の通告がありますので、順次発言を許します。十七番岩崎ふみひろ議員。


   〔岩崎ふみひろ議員登壇〕





○十七番(岩崎ふみひろ議員)  私は、日本共産党目黒区議団を代表して、議案第五十一号、東京オリンピック招致に関する決議に反対する立場から討論を行います。


 我が党のオリンピックに対する基本的立場は、世界の人々がスポーツを通じて交流する平和の祭典としてのオリンピックの趣旨、それ自体に反対するものではありません。しかし、オリンピックが巨大開発の口実とされたり、環境破壊につながるような計画とセットとされるのであれば、招致には賛成できません。この間の石原都知事の発言を見れば、オリンピックの東京招致が大型開発のてことされ、都民と都財政に深刻な影響を及ぼす危険性を明白に示しています。


 都議会の施設方針演説では、オリンピックに向けたインフラ整備について、幹線道路ネットワークなどの広域的な交通基盤の集中的整備、羽田空港の再拡張・国際化、横田基地の軍民共用化による空のアクセスの拡充を進めるという表明しました。さらに、本会議の質問の答弁で、首都圏三環状道路や、都内の骨格幹線道路などを十年後のオリンピックを目指して集中的に整備を進めるとさらに踏み込んでいます。都知事が取り上げた首都圏三環状道路について言えば、圏央道では、都は毎年数百億円の直轄事業負担金を支出しており、都が直接建設に当たる首都高速道路中央環状線品川線は、一千億円以上の都負担が予定されているものです。また、外郭環状道路の整備は、本体だけでも一兆三千億円もの事業費が予定をされています。その外環道は先月、全国の高速道路の整備計画を決定した国土開発幹線自動車道路建設会議の検討路線にも載っていない路線であり、国が検討路線にも載せていない道路を、オリンピックに間に合わせるといって前倒ししてまで建設するということになれば、都がこれまで以上に巨額の税金を投入することは避けられなくなります。


 都議会以外に、都知事がマスメディアなどで述べたインタビューの内容も、道路工事などさまざまな分野でアクセルがかかる。羽田と築地市場跡地をターミナルにして、地下道路をつくるというものです。羽田と築地を結ぶほぼ十キロの地下道路を建設するとなれば、一キロ一千億円かかった首都高速道路新宿線の経費で計算をすると、一兆円規模の巨大工事になることが予想されます。


 また、オリンピック招致を表明した当初から、知事自らが氏子総代を務める明治神宮周辺の大開発にも言及をし、電通が再開発プランをもって、大手ゼネコンなどを訪問しているなどとも報道をされています。現在でも七兆円規模の借金を抱えている東京都に、とてもこんな大開発を進める余裕はありません。東京都自身が発表した人口減少社会における都財政運営のあり方でも、高度成長期に形成された社会資本ストックの維持、更新経費が大幅に増加する一方、人口の減少により社会資本ストックを形成する能力は低下をする。漫然と支出を続けていけば、財政の破綻は免れないと警告していることです。


 都知事は、世界一コンパクトな大会を提言していると述べていますが、そうであれば、開催施設だけでなく、道路などインフラ整備や再開発も含め、都民の負担が軽く、環境においても負荷をもたらさないものでなければなりません。しかし、都知事の相次ぐ言動を見れば、都民の福祉の切り捨てと犠牲を押しつけておきながら、オリンピックを口実に不要不急の大型開発に都民の税金をつぎ込み続けることになり、とてもコンパクトと言えるものでないことは明白です。一千億円のオリンピック基金も、結局のところ、大型開発のための貯め込みにほかなりません。


 もう一つ指摘したいのは、オリンピックの開催という大事業であるにもかかわらず、都民の意見を聞かずに秘密裏に進めていることです。この間、都が公にした資料は、東京オリンピック基本構想懇談会の報告と、二〇一六年、東京オリンピック主要関係施設検討候補地図だけで、懇談会の議事録や提出資料、都が電通に委託した調査、開催経費の試算など、オリンピック招致の是非を検討する上で不可欠の資料を公にすることを拒み続けています。オリンピック招致を進めている福岡市では、開催概要計画を公表し、市民からの意見を求めていることから見ても、都の姿勢がいかに情報公開という面で不当な立場をとっているか明らかです。今、目黒区議会で決議を上げることは、オリッピック招致に関するこういう都の姿勢を肯定することになってしまいます。


 以上、問題点を指摘し、決議に対する反対討論といたします。(拍手)





○宮沢信男議長  岩崎ふみひろ議員の討論を終わります。


 次に、一番戸沢二郎議員。





   〔戸沢二郎議員登壇〕





○一番(戸沢二郎議員)  私は、議案第五十一号、オリンピックの東京招致に関する決議の採択に反対の立場で意見を述べます。


 二〇一六年第三十一回オリンピック競技大会については、日本での開催を望む場合は一カ所に絞って申請することになっております。周知のように、既に福岡市がその意思を表明し動いているところで、私は久しぶりで日本で二回目の開催があるとするならば、また東京というのではなくて、福岡でやってもらった方が日本全体の今後の世界とのかかわりを考えればいいのではないかと思います。


 よく国土の均衡ある発展と言われてきた中で、何かと中央志向の強いこの日本では、現実には東京一極集中が進行し、結果として、東京は超巨体ビルがひしめき、緑が失われ、いびつな息苦しいまちになってきました。こんなときに、東京でしかできないというのならともかく、せっかく九州の福岡でやってみようという意思がある折、その意欲を押し切って、また東京はないと思うのです。首都である東京は、日本全体の各地域がそれぞれの個性をもって発展していく中でこそ、尊敬されるのであり、地方がすたれ、日本には東京でしかオリンピックができないと思われるような、いわばひとり勝ちの状態、その集中ぶりでいびつさも抱え込んだ、そんな状態は都市再生でも何でもありません。


 こんな折、福岡が立候補しているその勇気を応援し、九州は東京とは別の個性があり、頑張っているということを知ってもらうことができれば、日本全体にとっても、首都東京にとっても、今後の世界との関係を考えればずっといいのではないでしょうか。


 そもそも江戸から今日の東京に至る多様な文化と言われますが、江戸は数百年前までは日本の片田舎、多様な文化といっても、歴史が浅く、日本全体を代表する文化が集積しているとも言えません。それに比べれば、北部九州は、大陸からの稲作文化が二千数百年前に伝わり、吉野ヶ里に見られるように、最初の国とも言える都市国家が二千年前に各地に誕生し、それ以来、さまざまな遺跡や神社・遺構も残され、また、阿蘇や朝のテレビ小説の舞台になっている湯布院など、近くには自然に恵まれた名所もあり、歴史と文化が重層的に残っている世界にも知ってもらいたい地域でもあります。


 最近では、IT産業の集積も見られ、自動車など新たな工場建設もあって、地方としては健闘していると言われますけれども、それというのも歴史的にはアジアの玄関口であり、二十一世紀の経済がアジアとの関係抜きにあり得ない中、新しいアジアと連携した経済圏が成長しつつあるからです。ソフトバンクの王監督は目黒区民ではありますが、もとは台湾出身で、最近はソフトバンクの試合を見に福岡を訪れ、九州を旅行している台湾の人もふえていると言われています。まさに二十一世紀の国際化の象徴として、日本でオリンピックをやるならば、また東京ではなく、地方から、また、アジアとの交流を進める福岡の姿をアジアや世界の人に知ってもらうことの方が日本のためになるのではないでしょうか。


 そのことが、財政的にも厳しいはずのこの東京で、新たに基金を積み上げ、大工事を行って無理をすることもなくて済み、また、超高層ビルが立ち並ぶことにもなっていない住みやすい目黒を、これからの高齢化に備えた豊かなまちをつくっていく上でもずっといいと思うところです。


 以上、意見を述べます。終わり。(拍手)





○宮沢信男議長  以上で戸沢二郎議員の討論を終わります。


 以上で討論を終わります。


 お諮りいたします。


 本案は、直ちに採決に入りたいと思います。これに御異議ございませんか。





   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕





○宮沢信男議長  御異議なしと認めます。


 これより議案第五十一号の採決を行います。


 本案につきましては、原案のとおり決するに御賛成の議員の起立を求めます。





   〔賛成者起立〕





○宮沢信男議長  起立多数と認めます。御着席願います。


 本案は、原案のとおり可決いたしました。


 以上で全日程が議了いたしました。


 会議を閉じます。


 これをもって、平成十八年第一回目黒区議会定例会を閉会いたします





   〇午後五時五十三分閉会