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東京都 目黒区

平成18年第1回定例会(第2日 3月 2日)




平成18年第1回定例会(第2日 3月 2日)





 





   平成十八年第一回定例会


            目黒区議会会議録





  〇 第 二 日





一 日時 平成十八年三月二日 午後一時





一 場所 目黒区議会議場





一 出席議員(三十四名)


          一  番  戸  沢  二  郎


          二  番  工  藤  はる代


          三  番  栗  山  よしじ


          四  番  いその   弘  三


          五  番  坂  本  史  子


          六  番  佐久間   やす子


          七  番  須  藤  甚一郎


          八  番  増  田  宜  男


          九  番  石  川  恭  子


          十  番  橋  本  欣  一


          十一 番  伊  藤  よしあき


          十二 番  今  井  れい子


          十三 番  安  久  美与子


          十五 番  中  島  ようじ


          十六 番  川  崎  えり子


          十七 番  岩  崎  ふみひろ


          十八 番  森     美  彦


          十九 番  高  品  吉  伸


          二十 番  雨  宮  正  弘


          二十一番  つちや   克  彦


          二十二番  鴨志田   リ  エ


          二十三番  寺  島  よしお


          二十四番  小  林  くにお


          二十五番  沢  井  正  代


          二十六番  野  沢  まり子


          二十八番  石  山  京  秀


          二十九番  青  木  早  苗


          三十 番  つづき   秀  行


          三十一番  俵     一  郎


          三十二番  島  崎  たかよし


          三十三番  宮  沢  信  男


          三十四番  二ノ宮   啓  吉


          三十五番  木  村  洋  子


          三十六番  下  岡  こうじ





一 出席説明員


       区      長      青  木  英  二


       助      役      佐々木   一  男


       収入役           安  田  直  史


       企画経営部長        粟  田     彰


       区長室長          武  藤  仙  令


       財政部長          齋  藤     薫


       総務部長          横  田  俊  文


       区民生活部長        伊  藤  良  一


       産業経済部長        渋  谷  幸  男


       健康福祉部長        加  藤  芳  照


       健康推進部長(保健所長)  伊  藤  史  子


       子育て支援部長       清  野  久  利


       都市整備部長        鈴  木     勝


       街づくり推進部長      宮  本  次  男


       環境清掃部長        荒  井  英  雄


        ────────────────


       教育長           大  塩  晃  雄


       教育次長・生涯学習推進担当 小笠原   行  伸


        ────────────────


       選挙管理委員会事務局長   安  井     修


        ────────────────


       常勤監査委員        大  竹     勲


        ────────────────


       監査事務局長        市  川  力  也


       総務課長          大  平     勝





一 区議会事務局


       局     長       浅  沼  裕  行


       次     長       千  葉     登


       議事・調査係長       荒  井  孝  男


       議事・調査係長       星  野  俊  子


       議事・調査係長       南  沢  新  二


       議事・調査係長       田  中  祐  子


       議事・調査係長       星  野     正


       主     査       齊  藤  和  子





 第一回目黒区議会定例会議事日程 第二号


        平成十八年三月二日 午後一時開議





日程第一   一般質問





   〇午後一時開議





○宮沢信男議長  これより本日の会議を開きます。





  〇会議録署名議員の指名





○宮沢信男議長  まず、会議録署名議員を定めます。


   十七番  岩 崎 ふみひろ議員


   二十番  雨 宮 正 弘 議員


にお願いいたします。


 これより日程に入ります。


 日程第一、一般質問を行います。





――――――――〇――――――――





 ◎一般質問





○宮沢信男議長  区政一般について質問通告がありましたので、順次これを許します。


 二十八番石山京秀議員。





   〔石山京秀議員登壇〕





○二十八番(石山京秀議員)  私は自由民主党の議員として一般質問をいたします。


 第一点目は都区制度改革についてであります。


 平成十二年から二十三区が基礎自治体としてスタートし、都区制度改革、主に主要五課題について協議をしてまいりましたが、協議がまとまらず非常に残念に思うところであります。


 都区の役割分担と財源確保、大都市事務の基本的な整理もされず、主要五課題についても今後の検討にゆだねられ、本格的な合意の見通しが立っていないのが現状であります。


 都区協議の中でいろいろな議論がされてまいりましたが、急に浮上してきたのが特別区の区域のあり方であります。これは都区の体制に対する重要かつ基本的な問題であり、明確にしないとほかの議論が進まない重要な課題であります。


 国の地方制度調査会でも道州制の議論をしていますが、三千三百ぐらいあった市町村合併もかなり進んでいるところであります。この大きな流れの中で、私たちは特別区の区域のあり方について真剣に議論し取り組んでいかなければならないと思います。


 都は二十三区の基礎自治体からなる団体であり、二十三区それぞれが基本であり、ここから議論を始めるべきだと思います。私は平成十二年に都区制度がスタートしたとき、各区が独立した基礎自治体として進むと思いましたし、今も変わっていません。


 そこでお尋ねをいたしたいと思います。


 第一問は都区制度における特別区の区域のあり方について、区の検討会を設置し議論をすべきだと思いますが、いかがでしょう。


 二問目、特別区の区域のあり方について各区で検討をしていただくよう、目黒区の区長から提案をしていただきたいと思いますが、いかがでしょう。


 二点目、建築確認事務についてであります。


 今世間を騒がせている耐震強度偽装事件、まさに言語道断の事件が起きました。本当にひどい事件だと思います。建築確認事務の民間検査機関への導入時に区議会においても議論し、この検査機関は本当に大丈夫なのか心配する意見が多く出ています。心配なとおりの事件が起きてしまいました。この事件は国民の生命、財産にかかわる重大な事件であり、この偽装をたくらんだ人たちは絶対に許すことはできません。


 また、この事件の建築建設に携わった人たちも、現場の鉄筋の数が少ないなどおかしいと思いながら、指摘する勇気を持っていなかったことも非常に残念に思うところです。今後このような事件が二度とあってはならないのであります。


 そこでお尋ねをいたしますが、第一問、本区建築確認事務の現状と実態のチェックをどのようにされているかお尋ねをいたします。


 第二問、区は建築確認検査について偽装防止、違反防止のためどのような対策を考えているかお尋ねいたします。


 第三問、民間検査機関の安全性について今後どのような対策を考えているかお尋ねをいたします。


 次に大きな三点目として、団塊世代についてであります。


 戦後昭和二十二年から二十四年の間に生まれたいわゆる団塊世代が、この先二、三年の間に定年を迎えることが今話題になっています。この世代は全国で七百万人いると言われ、日本の高度成長期における働く戦士として、日本の発展のため大きな役割を果たしてきたのであります。また、この方たちは物づくりの高度な技術を持っていると評価を受けています。この世代の今後の自分の人生の送り方についてさまざまなことを考えているようですが、多くの人たちが悔いのない人生、何か社会に役立つ人生を送りたいと言っています。各自すばらしい人生を送っていただきたいと思います。


 そこで私が申し上げたいのは、仕事一筋で来た団塊の皆さんで地域社会に参加したいと思っている方たちに温かい手を差し伸べ、いろいろな情報を発信してあげ、この方たちを地域社会に参加させていくことは、本人はもとより地域社会にとっても大変意義のあることだと思います。


 そこでお尋ねをいたしますが、地域社会活動に参加希望の団塊世代に対する施策を考え発信していくべきだと思いますが、いかがでしょうか。


 次に四点目、商店街活性化についてであります。


 商店街の活性化は区政の重要な施策の一つとして常に議論され、いろいろな施策をやっているところでありますが、商店街を取り巻く環境は大変厳しい状況にございます。大型店や消費者の動向などの影響が大きいと思います。商店街の皆さんも、個性的、魅力ある消費者ニーズを考えた商店街づくりに一生懸命頑張っています。活性化のためにはたゆまず、どんな小さな情報でも消費者に知らして、消費者を商店街に戻す努力を続けることが大切だと思います。


 そこで一つ提案をいたしたいと思います。区が審査会を設置し、区内商店から消費者に向けた、自分のお店の長所、特徴、自慢を申請していただき、これを審査会が審査し、よいお店を業種別、地域別にまとめ区民にお知らせしていくことはいかがでしょうか。


 第五点目、安全・安心のまちづくりについてであります。地域、関係機関等と連携した安全対策についてお伺いいたします。


 区長は所信表明において、住みたいまち、住み続けたいまち目黒をまちづくりの基本方針に掲げ、まちづくりの戦略の一つとして、安全・安心のまちづくりを掲げています。確かに昨今の日本の犯罪発生状況を見ると、かつて言われた、日本は世界で最も安全な国であるという考え方は既に崩壊したと言えると思います。地域の安全・安心を確保していくためには、今こそ警察・消防などの関係機関や町会・住区住民会議・防犯自主パトロール団体等との連携協力を通じた地域ぐるみによる取り組みの強化が不可欠であると思いますが、地域や関係機関への働きかけなど実効性のある具体策について、区長の考えをお伺いいたします。


 以上で私の質問を終わります。(拍手)





   〔青木英二区長登壇〕





○青木英二区長  石山議員の五点にわたるご質問に順次お答え申し上げます。


 まず第一点目、都区制度改革についての第一問、特別区の区域のあり方に関する本区での検討についてでございますが、先月合意した平成十八年度都区財政調整協議において、今後の都区のあり方などを検討する都区共同の検討組織の設置が決定されました。特別区の行政区域をどうするかという再編問題につきましては、いままでほとんど検討や議論が行われてこなかったのではないかと存じます。


 全国的に見ますと、東京都などの一部団体を除く道府県で市町村合併が積極的に進められておりまして、本年三月末には市町村数が千八百二十一団体となる見込みでございまして、この三年間で四割強に当たる千三百団体余が減少することとなります。


 また、先月末には地方制度調査会から、道州制の導入などについて答申が出されましたが、今後の都区制度のあり方にも大きな影響を及ぼすものと考えております。


 特別区におきましては第二次特別区制度調査会が昨年十二月に発足し、今後の特別区のあり方が引き続き審議されています。東京都では自治制度懇談会が設置され、都道府県を含む広域自治体のあり方や大都市制度のあり方について、本年末までを目途に検討が行われておりまして、都区制度に関しては事務配分、区域、規模、税財政制度の抜本的な見直しなどが検討項目として上げられております。


 このような状況を見ますと、都区共同の検討組織の設置が予定されているところでもあり、本区におきましても、特別区の行政区域のあり方を含む今後の特別区制度や都区制度のあり方について検討しなければならない課題であると認識しているところでございます。しかし、この問題は今後の目黒区のあり方に非常に大きな影響を及ぼすことになりますので、さまざまな視点からの多面に、なおかつ慎重に検討する必要がございます。


 したがいまして、今後の都区のあり方について根本的、発展的な視点から検討する前に、なぜ現行制度を見直さなければならないのか、その事情なり背景を改めて把握し、現行制度の問題点や課題等を整理するところから始める必要がございますので、早急にその検討を行い、今後の動きに適切に対応できるよう準備していきたいと存じます。


 次に第二問、特別区の区域のあり方について各区で検討するように働きかけることについてでございますが、第一問でも述べたとおり、行政区域のあり方を含む今後の特別区のあり方について検討することは、目黒区のみならず二十三区全体にとりましても重要な課題であると認識をいたしております。平成十八年度には、この課題につきまして都区共同の検討組織の設置が予定されておりますので、特別区としてもこの前提に立って準備する必要がございます。しかし、現段階では検討組織を都区共同で設置することは決まっていますが、それ以外は全く決まっていません。今後具体的に検討すべき課題をどのようにするのか、また、どのような構成員でどのように運営していくのか、さらには日程等をどのようにするのか、協議を開始するまでに都区間で整理しなければならない多くの事柄がございます。


 これらの事柄については特別区としても十分に検討して上で、都との協議に臨まなければなりません。したがいまして、今後区長会などにおきまして、協議開始の前提となるこれらの事柄について積極的に発言していき、今後の都区協議において特別区側の意向が十分反映され、特別区側の意に沿う運営ができるよう、私としてもしっかりとその役割を果たしてまいりたいと考えております。


 次に第二点目、建築確認事務についての第一問、建築確認事務の現状とチェックについてでございますが、まず区内での建築確認処分のうち指定確認検査機関が行った建築確認数は平成十一年以降徐々にふえており、本年一月現在で七八%となってございます。指定確認検査機関の確認審査事務は申請に基づく書類審査が一般的であり、確認申請を受理した後、審査をするための必要な情報を区に求めてまいります。


 区では現場調査を行うとともに、指導等の情報及び確認に関する区の条例や要綱などの情報を提供しております。また、指定確認検査機関が確認処分を行ったときは建築計画概要書が区に送付されます。区では、確認内容に疑義が生じた場合や、中間検査・完了検査に不合格となった場合には確認処分の調査を行っております。しかし、現在の確認制度では指定確認検査機関が確認処分したものを区で改めて再審査する制度とはなっておりません。


 次に、区での確認審査は書類審査のほか現場調査を行い、意匠、設備、構造の審査を行っております。特に構造にかかわる審査については審査マニュアルに沿って慎重に審査しているところでございます。


 次に第二問、建築確認審査に対する偽装防止等の対応についてでございますが、このほどの耐震強度偽装問題については建築確認制度の仕組みにかかわることが多いため、区のみで防止対策を行うことは困難であります。そのため国での再発防止の対策が必要かつ急務となっております。耐震強度偽装の再発防止に向けた建築基準法の改正が今通常国会に提案されると聞いておりますので、区といたしましては、これらの改正や仕組みの見直しなど、国や東京都の動向を注視しながら、偽装防止に向けた建築確認や検査制度の見直しに速やかに対応してまいりたいと存じます。


 次に第三問、民間の確認検査機関の安全性の対策ついてでございますが、指定確認検査機関は国土交通省や都道府県知事の指定を受けて確認検査業務を行っており、業務を公正かつ的確に実施していない場合は、指定を行った大臣または知事により、監督上必要な命令や指定の取り消し処分等が行われることとなってございます。区では、これらの指定確認検査機関に対する監督上必要な命令や指定の取り消し処分等の権限はないところでございます。区では指定確認検査機関が行った確認審査の内容に疑義が生じた場合には確認図書の提出を求め調査を行い、違法性が認められた場合には適法な状態に是正するよう指示しているところでございます。また、指定確認検査機関が行った建築確認処分が違法な場合には、区において必要な指示や確認の取り消しを行うことが可能でございます。


 いずれにいたしましても、区の権限が及ぶ範囲では、指定確認検査機関の建築確認処分が適正に実施されるよう厳正に対応してまいりたいと存じます。


 次に第三点目、地域社会活動に参加希望の団塊世代に対する施策の発信についてでございますが、団塊の世代は職業分野で活躍しているだけでなく、趣味や活発な学習意欲を持つなど、行動は多面かつ活動的であると言われております。一方、団塊の世代は会社人間と形容されるように時間的なゆとりがなく、地域の活動に参加する機会の乏しさや関心の薄さから、地域の活動や住民との交わりについては積極的だと考えている人は少ないのが現状でございます。


 しかしながら、退職期になったら考えてみたい、これまでの経験を生かして社会貢献してみたいなど、積極的に地域活動への参画をしたいという意見が多数寄せられており、ボランティアやNPO活動への参加の関心も高くなっております。団塊の世代が退職後、職域中心の活動から地域に戻り、こうした活動を通じて地域社会への参加が高まることは十分予想されます。


 地域には産業、環境、福祉、教育面などのさまざまな課題があり、団塊の世代には、地域における活動の担い手としての役割を大いに期待されるところでございます。例えて申しますと、仕事上外国語に精通した方には、その語学力を生かす通訳のボランティアの御案内をさせていただくとか、これまでの経験や知識、技能を生かして、地域が抱える問題をビジネスの手法で解決し、その活動の利益を地域に還元するコミュニティビジネスを提案することなどが考えられます。今後、社会福祉協議会のボランティアセンターやシルバー人材センターなど関係機関と連携をとりながら、具体的な取り組みを検討していきたいと考えております。


 次に第四点目、商店街の活性化についてでございますが、区では、魅力ある模範的な商店を顕彰することにより消費者ニーズに対応した店づくりを促進するとともに、区内商店街の活性化を図るために、昭和三十年代から区商連と共催で商品コンクールを実施してまいりました。発足当初は、消費生活モニターの方から推薦された商店を、専門家による審査会で審査し、金・銀・銅・照明賞の各賞を授与するものでしたが、この方法では、商店街の代表者や商店街の意思が十分に反映されないといった点が指摘されていました。


 そこで平成十二年度からは各商店街の代表者が、コンクールに立候補した商店を推薦し、これを審査会で審査し各賞を授与する方法に変更しました。しかし、応募する店舗が年々減少し、コンクールとして成立しにくくなったため、平成十六年度をもって商店コンクール事業を廃止したところでございます。


 商店街の活性化は、個々の商店の品ぞろえやサービス、ディスプレイに工夫を凝らしいかに光り輝くかであり、さらにガイドブックやインターネットなどの媒体を通じて広くPRされることによりなし遂げられるものと存じます。


 そこで区といたしましては、個々の商店に対する店舗アドバイザーの派遣や、商店のPRを含む商店街のホームページ作成の支援などを進めてまいりました。区商連のホームページは昨年四月に開設されましたが、区として引き続き、更新など運用に必要な経費を支援してまいりたいと考えております。区が独自に個々の商店をPRすることは、行政の公平性確保の点から難しい面があることから、今後とも区商連のホームページの充実を初めとする販売促進への取り組みを一層支援するとともに、新たにホームページを開設する商店街への支援などを通じて、御提案の趣旨を生かしてまいりたいと存じます。


 第五点目、安全・安心のまちづくりについてでございますが、地域の安全・安心を確保していくための地域の防犯対策につきましては区や警察、消防などの行政機関だけの取り組みだけではなく、区民の方々一人一人が自分のまちは自分たちで守るという意識を持って自助、共助を基本としながら、区や警察、消防などの関係機関と相互に連携協力し、地域ぐるみで取り組むことが重要であると認識をいたしております。


 区といたしましては、防犯協会、消防団、警察、消防などの関係者を構成メンバーとする生活安全対策協議会からこれまでにさまざまな提言をいただきながら生活安全対策を推進してきたところであり、区内警察署、消防署などとの連携強化を図ってきたところでございます。このような関係機関との連携のもとに、町会・自治会・住区住民会議、PTA及び区内事業者などに自主防犯パトロール団体の設立や地域での活動参加への呼びかけを行い、平成十六年度から現在に至るまで自主防犯パトロール団体が七十七団体、事業者の協力団体が十一団体の計八十八に上る団体がつくられ、地域の安全のため積極的な対応をされております。


 区内の犯罪発生件数もここ数年減少傾向を続けておりますが、このような地域でのパトロール活動などが大きく寄与しているものであると考えております。区といたしましては、今後とも警察、消防などの関係機関とさらに緊密な連携を図りながら、地域で活動されている町会・自治会や住区住民会議、防犯パトロール団体などの活動を積極的に進めていくため、地域の会合や区内事業団体の会合などのさまざまな機会をとらえ、幅広い層に対して積極的な協力要請を行いながら、このような活動が継続的に実施され、より実効性の上がるように努めていきたいと考えております。


 以上で私の答弁を終わります。





○二十八番(石山京秀議員)  順次再質問をさせていただきます。


 都区制度改革についですが、今後都区間におきまして検討会を設置してやっていくことは結構でございますが、この検討会で、例えば目黒区なら目黒区の意見、あるいは二十三区がそれぞれどういう意見を持っているか、区域のあり方などについて、約八百四十万人の二十三区の区民がいろんな区において温度差があるわけですね。いろんな地域のいろんな特徴もありまして、それに加えて、東京都下の自治体の三多摩地区もいろいろ温度差があるようでございます。


 私がこの質問をした趣旨は、都区協議で今後検討していくことはもちろん結構ですが、目黒区の区民なり、昨日の代表質問で、区民の意向が大事だと区長が言っていましたが、目黒区と東京二十三区の皆さん方が個々にどういうことを考えているか。合区にするとか、区を合わせて行政体を縮めていくとかいろんなことがあると思うんです。


 今後の都区の検討会で協議をするに当たって、本区の区民あるいは議会、行政、目黒区としてはどういう考え方を持っているか、そういう考え方を用意して検討会に臨まないと、自分の意見が言えないんじゃないでしょうか。そういう意味で申し上げているのであって、区民が、都区の区域のあり方、あるいはいろんなことにつきましてどのように考えているかということを、目黒区なら目黒区で検討してもらわないと自分の意見が出てこないと思います。


 都区協議が、十二年で積み残しのものを、ここ二年間にさかのぼって協議が行われたので、都でも大都市事務も、最初は百ちょっとぐらいだったんですが、後に二百三十項目の大都市事務をいろいろ列挙してきていますね。いろんなことが変わってきておりまして、都区の間でのやりとりを二年間にわたりまして見ても全然わからない、内容がつかめない、抽象論的な議論ばっかりだったと思います。


 今回二月十六日に一応の合意を見たといいましても、本当の重要な課題はこれからなんですよね。都と区の、今後具体的な検討会に臨むに当たっての、目黒、ほかの区の区民たちが、この問題についてどのように考えているか、そういう考え方に基づいて都区協議に入ってもらいたい。区民はこういうスタンスに立っています、考えを持っていますということをわかって、都区の検討会で協議をしてもらいたい。これが私の質問の趣旨です。


 今後いろいろ都区で話をすると言っても、それはスケジュールどおりやっていただいて、目黒区民はどういうふうにこの問題について考えているかということをキャッチしていただいて、そういう検討会に臨んでいただきたいというのが私の質問の趣旨です。


 その辺について再度お伺いいたします。


 次の建築確認事務ですが、民間に今八〇%が移りまして検査を受けているわけですが、こういう不祥事がありまして、国とか都で、管理検査機関はその関係でありまして、もし何か問題がある建築だという場合は区が調査に行くということがちょっとわからないんですが、最初からかかわっていないものについていろいろやると言ってもなかなかできないと思うんです。区としても。


 今度のいろいろな耐震偽装事件におきましても、区の責任だ、市の責任だ、国の責任だといろんなことを言っておりますね。最初からかかわっていないのに責任問題を話されることはどうかなと思います。最初からかかわっていれば、目黒区に責任問題が生ずるでしょうけど、いろいろ管轄が違う場合に、責任だどうのこうの、今、法律の整備がされていないから勝手なことをいろいろ言っていると思うんですが、この辺をはっきりすべきだと思います。


 ちょっと問題がある建物だと調査に行くことだけでは、内容的に把握できていないので難しいと思うんです。今後、国の方で法律によって明確にされると思いますが、故意と過失で、あと、裁判上、賠償責任が出てくるということになりますとその辺はっきりしなくちゃいけませんし、今のところ、民間に行った場合、簡単な書類一枚だそうですので細かいことはわからないと思うんです。それをもって目黒区は責任があると言われても問題なので、それは今後はっきりした形をとらないといけないですよ。


 目黒区が申請を受けて調査を受けたのなら、責任を持ってちゃんとやるのは当然ですが、その辺をきちんと精査して、はっきりして、建築事務に、責任も含めたことをきちんと確立していくことが大事じゃないかと思います。


 今、ほとんどビルなんでしょうか。木造建築もあると思うんです。木造建築確認においてもいろんな耐震上ですね、私が知っている範囲内では、木造建築の場合は溝を掘って、玉石を入れて、たたいて、その上にコンクリートを流して土台をつくっていくんですが、ちょっと行くと土なんです。地盤が固いところならいいんですが、場所によっては緩んで、それが長年たつとゆがんで戸があかなくなったり、いろんなことがあるんです。


 特に日本は地震の多い国ですから、長年にわたって数多く揺れてきますと、そういうことがいろいろあると思います。木造でも。細かい技術的なことはわかりませんが、耐震関係を意識した、木造建築にもいろんな指導をすべきだと思いますが、その点についてのお考えをいただきたいと思います。


 次に団塊世代についてですが、区長の答弁でよくわかりました。


 団塊世代の皆さん方は戦後いろんな面で中核として、日本の高度成長期に働いてきたということで、いろんな面で評価されているんです。


 例えばこういう話があるんです。二〇〇三年度でしたか、ある金融機関でコンピュータが故障を起こした。大手銀行でしたが非常に混乱を起こしまして、知っている人がいなくて、今はいろいろ改良されていると思いますが、八〇年代は企業はみんな古い形のコンピュータだったそうでして、そうなりますと知っている技術者がいなくて、その方は団塊の人だと言うんですが、その方を呼んできてもらって直した。そういう技術的な面もありますし、いろいろな文化的な面、各般にわたりまして有能な人材がいっぱいいるわけです。皆さん方は地域に参加したくてもわからない状況があると思います。何かきっかけがあればいいんですが、ないですから、自治体として、その方たちを意識をして声をかけるのも悪くはないんじゃないか。そのような思いです。別に難しく考えるんじゃなくて、区報がありますから、例えば団塊の皆さんに呼びかけて、こういうことがあります、ああいうことがありますということも出していけば、その辺の方法はいろいろあると思いますが、そういう意識を持っていただきたいということでございます。


 商店街活性化についてですが、商店街の皆さん方がもちろん自分で努力しなきゃいけないですが、商店街を取り巻く環境からして、商店街の存立が危ないというのが二十年前から言われて、その当時でも、三割ぐらい生き残るかなというような、二十年前にそういう話も出ておりました。いずれにしても大変厳しい。商店街でもホームページを立ち上げたりいろいろやっています。


 区でも、優良な商店・従業員表彰とか、いろいろ、やれることは全部やってきているわけですが、私が申し上げたいのは、区民、消費者を商店街に戻す。戻ってもらう。大型店とか、今は消費者の動向も変わりまして、便利でいろんなことがありますが、商店街は地域の一つの中心ですから、私が例を上げたのは、できることは何でも商店街のためにやろうという一例ですので、各般にわたりまして、商店街に関係するものは常に忘れずに、一生懸命小さなことでもやっていくことが大事じゃないかという趣旨での質問です。


 五点目の安全・安心のまちづくりについてですが、区長の答弁でわかりました。私が加えたいのは、連携してやることはもちろんですが、区民にできること、防犯にできること、そういうこともいろいろやっているんですが、区民が気をつけなければならないこと、区民が防犯のために何ができるか、そういうことも、区民の立場に立って、いろんなことを区民にお知らせしていくことも必要じゃないかと思います。


 全国的に今、防犯の団体が二万団体ぐらいあるそうです。そこに入っている方たち、百十九万人ぐらいの方たちがボランティアで、いろんな防犯のために活動しているということでございますので、区長の答弁と合わせて、区民一人一人が、防犯に対してできること、そういう意識向上のためのことを区民にしていただきたいと思います。


 昨今、子どもたちの大変な事件が起きています。学校におきましても、目黒区の小中学校においてもいろいろな防犯体制をとっておりますが、防犯カメラをつけてない。私はついているとばかり思っていたんですが。財政問題もあるでしょうか、そういうことも考えていく必要があるんじゃないかと思います。子どもたちを守るために、もしついていなければ、そういうことをどういうふうに考えられるかお聞きしたいと思います。


 以上でございます。


○青木英二区長  学校の防犯カメラについては教育委員会が所管ですから教育長からお答えを申し上げたいと思います。


 まず一点目の再編についてですが、その前段については、特に石山議員におかれましては前議長として、この問題については議長会、特に城南地区の議長会にリーダーシップをとっていただいたことを区長として心から感謝と敬意を表したいと思います。


 まず一点目ですが、再編についてですが、大きくこういうとらえ方があるのかなと思います。きのうもお話し申し上げたわけですが、今後設置される都区の共同組織において、まずは今回継続になった都と区の役割分担と財源配分、配分率と置きかえてもよろしいわけですが、それが最初と思っております。たまたまきょうの朝日新聞の朝刊にも、知事が道州制についてのアンケート調査にお答えになっているんですが、置きかえれば、私どもの再編は国レベル、都道府県レベルで言えば道州制ということに置きかえられるわけですが、道州制についてのアンケート調査で、朝日新聞にこう答えております。道州制の前に、これは私のコメントも含めてですが、道州制の前に国と地方の分担明確化、これはきっと役割分担のことを言っているかと思いますが、役割分担の明確化が先であるとアンケートに答えております。


 石原知事がそう思うのであるならば、まず足元の都と二十三区の役割分担をしっかり明確化していただきたいと思います。そのステージが、今回設置をされる二十三区と都の共同設置の検討組織かと思います。知事も早くやるべきだという全く同じことが、ここで最初に行われなければ、都と区の役割が明確にならなければ、新たに再編されても、それは全く意味がないわけであります。


 私は二月十日の臨時区長会の席においても、大きな方向としては、再編論議がいろんなところで行われているので、論議が共同設置の中で行われることには異議はないけれども、いままで論議が全くされていないこと、今後二十三区全体として、これをどう考えていくのか、プロセスをきちんとする必要があるのではないかというお話をさせていただきました。そういう点からいきますと、私は第一ステージが都と二十三区の役割分担ということであるならば、それが整理をされた後に第二段階として再編の問題が出てくるわけでありますが、それも今、議員御指摘のように、二十三区でも全くやってございません。


 私の知っている範囲でも、区でも公的にされているような状況がございませんので、二十三区として、この問題をどういうふうに考えていくのか、そして、議員御指摘のように、二十三区としてどう考えるかといったときに、目黒区としてどう考えるのかということに当然なるわけでありますから、ある意味でタイミングはあるかと思いますが、再編の論議については区議会の御意向、さらには区民の皆さんの御意向、これが不可欠でございますので、この論議が行われない中での二十三区の再編論議は意味がないと思います。


 御指摘のとおり、今後の大きな課題として、議会、区民の皆さんの御意向を、どういう組織をつくって、検討会がどういう形になるか私も皆目見当がつきませんが、必ずそういうプロセスを踏まなければ解決できないと思っております。


 二点目の、民間の指定の確認検査機関の問題でございますが、これも私も議員御指摘のとおりだと思っています。ただ、法的には、私どもの確認の仕事が、確認事務については、いままでが機関委任事務でございましたが、地方自治法の改正によって私どもの自治事務になったということもありまして、去年の六月の最高裁では、民間の行った確認事務も自治体、私どもで言えば特定行政庁の事務だということも出ておりましたし、それを受けての、去年の十一月三十日の横浜地裁の判決でも、極端な言い方をすると、民間に過失行為があった場合は、その責任は特定行政庁が負うと。だけど、今回は過失がなかったから、横浜市は特定行政庁として損害賠償請求を受ける立場ではないと。言いかえれば、過失があれば責任を負えという、私どもにとっては非常に厳しいというか、重い判決が次々と出たと思っています。


 それを受けて私どもは十二月十二日に国土交通省に、議員が御指摘のように、責任を明確化すべきだと申し述べたところでございます。


 合わせて、今国会に改正建築基準法も出るということでございますから、私どもとしては、そういった要望書がきちんと法案化されることを期待をいたしておりますし、特に木造についても、私ども特定行政庁として、建物が適法な状態で存立するという責務もあるわけでございますから、木造であろうが鉄骨RCだろうが、それは区内にはきちんとした適法な建物が今後も建っていくことの責任は十分果たしていきたいと思っているところでございます。


 三点目の二〇〇七年問題ですが、いろいろなプラス面、マイナス面がございます。マイナス面で言えば、今お話があったように、高度経済成長を担ってきていただいた方々、その技術力、いろんな面で持っていらっしゃった方が一線を退かれる、その後の技術力をどう次の世代に引き継いでいくかというのは大きな課題だと思います。


 翻って、私どもの目黒区においても、約十年間に平均八十人の職員が退職をしていくということでございますから、今日までの蓄積をしてきた私どもの行政のスキルを、いかに次の世代がしっかりと受け継いでいくかといったことについて十分研修等を積み重ねながら、切れ目のない行政の継続を図っていきたいと思っております。


 四点目の商店街の活性化等についてでございますが、第一義的にはおのおのの商店街が御努力をしていただくことではありますが、当然私どもとしても最大の支援をしていくことは大事なことだと思います。


 例えば、個名は差し控えますが、単体で商店街の売り上げに区として協力することは難しいわけでありますが、例えば商店街の中でエコイベントなどをされるところには私ども積極的な支援をしておりますし、条例上の御支援ということで、昨年の第一回定例会で議会にも御議決をいただきました、条例を改正して商店街未加入店の加入促進などもしているところでございます。私ども、区商連と車の両輪になりながら活性化に努めていきたいと思いますし、それが翻って言えば、区民の皆さんにもプラスになると認識をいたしております。


 五点目の件でございますが、最も大事なことは、安全・安心のまちづくりは、私ども行政、区役所、消防署、警察署、そういった機関だけでなし遂げることは残念ながらできません。そういった中で地域力は絶対不可欠でございます。


 そういう点では私ども、地域の皆様方、今、八十八事業所を含めて組織をしていただいて大変感謝をいたしております。私どもが、そういった中で地域力、ボランティアで御協力いただいている皆さんに、例えば安全の資器材の貸与をさせていただく、また、ボランティア保険の加入の助成、そしてまた、安全・安心のまちづくり、特に夜間パトロールしていただいているケースが多いわけですから、そういったときの安全の確保といった研修会等を通じて、地域力のお気持ちが十分発揮できるような応援をこれからもしていきたいと思っています。


 防犯カメラについては所管からお答えさせていただきます。





○大塩晃雄教育長  小中学校の防犯カメラにつきまして私からお答えをさせていただきます。


 確かに小中学校につきましては、一部ついている学校もございますが、教育委員会として防犯カメラをつけることはいままでやってきてございません。


 それは池田小、あるいは昨年の寝屋川市の事件等も考えまして、学校現場では、やはり防犯カメラが必要だという論議も確かにございました。ただ、防犯カメラをつけるのは相当経費のかかることでございますので、昨年の二月の寝屋川市の事件を受けて、教育委員会としては学校校長会とも相談をしながら、まず学校に出入りする来訪者をキチッと確認をして門を開閉するということで、カメラつきのインターホンと電気錠システムを導入いたしまして、来訪者があったときに、カメラつきのインターホンで確認をして門を開閉するという電気錠システムを昨年四月から九月ぐらいまで工事をやって、経費としても七、八千万かかったわけでございますが、そういうシステムをとりました。


 防犯カメラについても必要性はあるわけでございますが、先ほど申し上げましたように相当経費もかかるということで、次の課題だという認識を持ってございました。


 今回話を聞いておりますと、都で全公立小中学校に防犯カメラをつけるという予算が知事の原案に載っているということを都の教育委員会から聞いてございます。ただ、都としては二分の一の補助だという形でございます。都としては、小中学校に防犯カメラを設置することが抑止力として相当大きな効果を上げてくると考えまして、区市町村が設置する場合に最大限二分の一で七十五万とかと聞いてございますが、そういう制度もできたということでございますので、教育委員会といたしましては必要性については前々から認識として持っていたわけですが、優先順位として、まず電気錠システムで来訪者を確認して開閉をすることが先だろうということでやってきましたが、改めまして都の制度が動き出すということであれば、それらも踏まえながら検討していきたいと考えているところでございます。





○宮沢信男議長  石山京秀議員の一般質問を終わります。


 次に、二十九番青木早苗議員。





   〔青木早苗議員登壇〕





○二十九番(青木早苗議員)  私は目黒区民会議の一員として本日、大きく二点についてお伺いいたします。よろしくお願いいたします。


 一、高齢福祉について。


 平成十二年四月にスタートした介護保険制度も早いもので六年経過しようとしています。


 この間、それぞれの介護事業者や議会並びに行政の努力と工夫によって着実に普及、定着してまいりました。一方、この六年の間に、高齢者の介護について、自治体として早急に解決しなくてはならない大きな課題が何点か浮かび上がってきていると思います。


 私は目黒区の高齢福祉がこれまで以上に強化・発展し、目黒区民、とりわけ高齢者の皆さんがいつまでも安心して暮らし続けることができることを強く願う立場から三点質問いたします。


 (一)介護予防について。


 第一点目は介護予防に関する質問です。


 これまで介護保険制度は、要介護状態になった高齢者とその家族を支援することを中心に運営されてきました。しかし、介護保険法の改正もあり、本年四月以降は介護予防に重点を置いて力を注ぐことになると思います。


 本区においては介護予防対策として、既に筋力向上トレーニング事業を行いかなりの成果を上げています。すばらしいことだと思います。


 ところで、介護予防は大きく二つに分けることができると思います。一つは筋トレに代表される身体的介護予防であり、もう一つは認知症予防です。認知症予防については、保健センターで認知症予防教室を実施してきたようですが、いまひとつ印象が薄いような感じがします。


 そこで質問いたします。


 これまでの取り組みをどのように総括なさっていますか。また、今後介護予防対策をどのように展開しようと考えているのか伺います。


 (二)高齢者虐待について。


 第二点目は高齢者虐待に関する質問です。


 高齢者虐待とは、高齢者を養護あるいは介護すべき人が適切な養護や介護を行わずに、高齢者に対して暴言を吐いたり、暴力を振るったり、ときにはお金を取り上げたりするものです。絶対に許されないということはだれにでもわかることです。


 しかしながら、家庭内で、特に要介護高齢者を抱えている家庭の中で、極度の介護疲れやストレスからときとして虐待行為が発生しているようです。本来ならば助け合ったり支え合ったりすべき家族が、虐待の加害者と被害者という関係になることほど悲しいことはありません。


 私は昨年三月の予算特別委員会で高齢者虐待問題について質問し、行政側から、重要な課題であると認識しているという趣旨の答弁を受けました。


 その当時は高齢者虐待防止法が制定されておりませんでしたが、その後、高齢者虐待防止法が成立し、本年四月から施行されることになり、それぞれの自治体が高齢者虐待問題に責任を持って取り組むようになると思います。


 このように周囲の状況が大きく変化していますが、今後どのような対策を講じられていこうと考えているのか伺います。


 (三)有料老人ホームについて。


 第三点目は有料老人ホームに関する質問です。


 高齢者にとっていつまでも在宅生活を続けられることが最も喜ばしいことだと思いますが、本人の心身状態の衰えや家族の状況等により、施設に入所して生活せざるを得ない方々もかなりいらっしゃいます。


 高齢者の入居施設としては特別養護老人ホームを初め何種類かありますが、有料老人ホームもそれらの施設の一つです。


 現在、目黒区内には有料老人ホームが何カ所かあります。建築中あるいは計画中のものも幾つかあるようです。今後もふえていく可能性はあると思います。ただ、有料という名前のとおり、かなりお金がかかる施設なので、費用に見合うサービスが安定的かつ適切に提供されているかどうかということが大きな問題になります。


 今のところ、区内の有料老人ホームにおいて心配はないと思いますが、今後のことを考えるとき、行政においてサービス内容を把握することや指導監督体制を確立することが必要ではないでしょうか。今後の方向を伺います。


 二、教育の新たな取り組みについて。


 続きまして大きな二点目として、教育の新たな取り組みについて三点質問いたします。


 (一)健康教育の充実について。


 第一点目は健康教育に関する質問です。


 少子化の進行によって、国や地域社会の将来を憂える声を聞かない日はありませんが、子どもたちはいつの時代でも社会の宝であり、その一人一人が学校生活などを通じてみずから学び、考え、判断できる能力や豊かな人間性を養い、たくましく生きるための健康や体力を培っていくことを私たち大人は願っています。中でも健康と体力は、子どもたちの生きる力を支える根本と言えますが、肥満やぜんそくなど、体が虚弱な児童は常に一定程度見られます。


 本区の場合は、これまでそういった子どもたちについては興津健康学園に入園するなどして、健康の改善、増進が図られてきたところです。興津健康学園については、昭和六十二年四月の開園以来今日まで大きな役割を果たしてきた一方で、さまざまな課題も見られるようになりました。


 例えば入園児童数の減少傾向に伴って、学習面、生活面の両面で、同年齢の子どもたちが切磋琢磨したり多様な人間関係を築いていったりすることが難しくなるのではないかと心配されます。また、財政面を見れば、入園児童一人当たりの運営経費の節減への努力にも限度があります。


 さらに健康課題があっても、さまざまな事情で健康学園を利用しない、利用できない児童との間の公平性や、健康学園を退園、卒園した後のフォローの必要性などを考え合わせると、健康課題のある子どもたち全体への対応策を再構築する必要があるのではないかと思います。健康上の課題を持つ子どもたちを包括的にとらえながら、その健康回復と体力増進を図っていくための方策、ひいては健康教育のあり方について、教育委員会の今後の基本的なスタンスを伺います。


 (二)特別支援教育への対応について。


 第二点目は特別支援教育に関する質問です。


 現在区立の六つの小学校と四つの中学校には、知的障害、肢体不自由、情緒障害、難聴、言語障害の各学級が設置されており、それらの障害のある児童・生徒の教育の機会の確保のために重要な役割を果たしているところです。


 これらのいわゆる心身障害教育が行われてきた中で、国は特別支援教育の考え方を打ち出しました。これは心身障害教育の対象となる子どもたちだけではなく、その対象とはなっていないLD(学習障害)、ADHD(注意欠陥・多動性障害)、高機能自閉症といった、普通学級に在籍しながらも支援を必要とする子どもたちに対して適切な教育・指導を通じて必要な支援を行うとともに、ノーマライゼーションの理念に基づいて、障害のある児童・生徒の自立と社会参加を視野に入れた考え方です。


 そういった特別支援教育の考え方についてはうなずけるところですが、具体的には本区の学校においてどのような形で展開されていくのでしょうか。


 なかなか具体像が見えない中で、特別支援教育の対象となる子どもの保護者はもちろんのこと、そのほかの子どもの保護者も、そして学校現場も少なからず不安を抱いているところではないでしょうか。


 心身障害教育の制度改正による特別支援教育への的確な対応に向けた、教育委員会が考える今後の方向を伺います。


 (三)小学校における英語教育の推進について。


 第三点目は小学校における英語教育に関する質問です。


 昨今、他の国や地域との交流が加速し続け、国際化という言葉が逆に意識されなくなるほどの社会状況の中で、学校で習った英語が実社会では余り役立たないといった、日本人についてよく語られる状況だけはなかなか変わらないようです。


 私も学生時代から英語塾などで多くの子どもたちに英語を教えてきた経験があります。その経験からも、子どものころから英語になれ親しみ、英語を話したり読んだり書いたりすることに対して無用な抵抗感を持たずに自然体で臨むことのできる人間を育てていくことは、子どもたち自身が将来、広い大きな世界で生きていくために有用なことであり、また、国や地域社会にとっても大きな財産となることだと実感しています。


 現在、本区では、国際理解教育に関する学習の一環として、小学校における英語活動が展開されているところですが、教育委員会では今後、一層充実した英語活動の実践に向けモデルカリキュラムを作成していく考えがあることを聞いています。小学校段階から英語教育を行うことの意義は十分に理解しているところですが、教育委員会としてはどのような目的を掲げて、小学校段階から英語教育を推進していこうとしているのでしょうか。その基本的な考え方を明らかにしていただくとともに、具体的にどのようなカリキュラムを組んでいこうと考えているのかを伺います。


 以上で質問を終わりますので答弁をお願いいたします。どうもありがとうございました。(拍手)





   〔青木英二区長登壇〕





○青木英二区長  青木議員の二点にわたる御質問に順次お答え申し上げます。


 なお、第二点目につきましては教育委員会所管事項でありますので、教育長からお答え申し上げます。


 まず第一点目、高齢福祉についての第一問、介護予防についてでございますが、今回の介護保険制度の改正により、予防重視型システムへの転換を図り、介護予防を推進していくこととなりました。


 今後は介護認定の対象とならない方に対しても、介護状態にならないための介護予防事業を区が実施することとなりました。これまで区は、疾病等のおそれや不安のある方を対象とし、特に年齢の制限を設けずに、生活習慣病予防の観点から、運動や栄養面への対応等の各種教室を実施してまいりました。


 また、認知症やパーキンソン病の御本人や御家族支援のための教室を開催していますが、これらの事業は、疾病等との関係から意義のあるものと認識しております。


 一方、来年度からの介護予防事業では、対象者の条件を六十五歳以上の方で生活機能の低下が見られる方に限定して行うこととなります。また、介護予防事業では、直接的に御本人の生活機能の低下が主眼となっており、一定期間経過後に評価を行うこととされているもので、疾病予防とは若干異なるものと考えております。


 今後は六十五歳以上の方は介護予防の観点から、また六十五歳未満の方には生活習慣病予防の観点から現行事業の見直しを行い、目的を明確にして実施してまいります。介護予防事業の実施に当たりましては、筋肉や関節等の機能向上事業等の通所型事業は、住区センターや保健センター、老人いこいの家等を活用し、また、閉じこもり支援等の訪問型事業では保健福祉サービス事務所を窓口とするなど、可能な限り利用しやすいように、区内の複数の場所で実施が図られるようにしてまいりたいと考えております。


 次に第二問、高齢者虐待についてでございますが、高齢者に対する虐待が深刻な状況にあることから、平成十八年四月から高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律、いわゆる高齢者虐待防止・養護者支援法が施行されることとなりました。


 この法律において区は、高齢者虐待防止、早期発見に向けた新たな仕組みづくりが求められています。具体的には、高齢者虐待を発見した場合の届け出窓口の設置とその周知が義務づけられているほか、関係機関の連携協力体制の整備、高齢者を保護するための居室の確保、生命、身体に危険があると認められた場合の立ち入り調査等が区の役割として定められています。また、高齢者虐待は介護と密接な関係があることから、家族等の養護者の支援も合わせて行うことが求められています。


 本区の対応といたしましては、同じく平成十八年四月にスタートいたします地域包括支援センターを、高齢者虐待の通報・届け出窓口とし、緊急対応が求められるケースについては行政が中心となってかかわり、施設への入所措置等迅速な保護対策をとってまいります。緊急対応が必要でない場合は地域包括支援センターが中心となって、さまざまなサービスや地域資源に結びつけながら、家庭等の養護者への支援も含めて、日常的な見守り体制の整備を図ることとしております。


 このような高齢者虐待の早期発見及び適切な対応を有効に機能させるため、民生委員やケアマネジャー等関係者や関係機関との連携強化を図ってまいりたいと存じます。また、虐待防止や早期発見に向けて、介護施設職員等の高齢者福祉関係者及び一般区民に対して講習会の実施、パンフレットの作成などの啓発活動に努めてまいります。合わせまして、虐待対応の積み重ねた事例に基づきマニュアルを整備し、高齢者虐待防止及び養護者に対する支援に適切に対応してまいりたいと存じます。


 次に第三問、有料老人ホームについてでございますが、ひとり暮らしや夫婦のみの高齢者世帯の増加に伴い、介護が必要になった場合に備え、老後の生活を安心して送れるよう、介護や日常の安否確認等のケアサービスと住居とを合わせて提供する民間の有料老人ホームがふえてきております。現時点で区内には四カ所、このような事業所がございまして、これらは介護保険法による特定施設入居者生活介護の指定を受けていまして、要介護度に応じたサービス等を受けた場合、保険給付の対象となるものでございます。


 有料老人ホームは御指摘のとおり、入居に際して高額な一時金の支払いを必要とする場合が多く、それだけに事業の安定性や、事業者が提供するサービスの質や内容に対する、入居者やその家族の期待の大きさは容易に推量されるところでございます。介護保険法に基づき指定を受けた有料老人ホームにつきましては、介護を必要とする高齢者の居住の場所としてふさわしいものでなければなりません。入居者に提供されるサービスの質の確保は事業者の責任事項であります。これらの事業者に対する指導・監督につきましては、事業者指定を行った東京都が責任を負うものと考えておりますが、区といたしましては、保険者の立場から一定の責任を果たさなければならないと考えております。


 このほどの介護保険制度改正の目的の一つに保険者機能の強化がございます。これまで認められていなかった事業所への立ち入り調査の権限が区に付与されました。


 介護サービスの質の向上、適正化の観点から必要な場合は、東京都や東京都国民健康保険団体連合会と連携し、事業者に対する指導を行っていく所存でございます。


 以上、お答えとさせていただきます。





   〔大塩晃雄教育長登壇〕





○大塩晃雄教育長  青木議員の第二点目につきましては私からお答え申し上げます。


 まず第一問、健康教育の充実についてのお尋ねでございますが、児童・生徒を取り巻く社会環境が急速に変化する中で、学校保健の推進や食生活に関する教育などの健康教育の推進が大切であると認識しております。


 肥満やぜんそくなどの健康課題のある児童が入園しております興津健康学園につきましては、健康上の課題のある対象児童は十七年度で約四百五十人おりますが、入園児童数は三十一人となっております。健康課題がありながら健康学園に入園せず、通常学級に在籍している多くの児童への教育的支援につきましては今後検討すべき課題と認識しております。


 また、議員御指摘のとおり、入園児童数が少ないことから、多様な人間関係を築くことや、同年齢の子ども同士で切磋琢磨する場面が減少し、教育指導においても学習や行事内容の幅が狭まるなどの問題点もございます。


 今後は、仮称でございますが、目黒区健康教育推進委員会を設置して、通常の学級に在籍している健康課題のある児童に対する教育的支援も含めて、これからの健康教育の推進を検討する中で、興津健康学園の今後の方針につきましても、昨年行った課題整理と、特別支援教育検討委員会が検討しております特別支援教育の基本的考え方を踏まえ、その方向性を決定してまいりたいと考えております。


 子どもの健康づくり、体力づくりでは、生涯にわたってみずからが健康で安全な生活を営んでいくための知識や態度の習得が大切であることから、健康教育の推進に当たっては学校だけでなく家庭、地域、行政が役割を明確にするとともに、相互に連携して推進していかなければならないと考えております。


 次に第二問、特別支援教育への的確な対応に向けた、教育委員会が考える今後の方向についてでございますが、目黒区における特別支援教育を進めるに当たっての基本的考え方や、進めるための具体的方策については現在、目黒区特別支援教育検討委員会が検討を進め、中間のまとめを公表して、区民からの意見を求めているところでございます。中間のまとめでは、目黒区における特別支援教育は、これまでの心身障害教育の一層の充実を図るとともに、これに加え、LD、ADHD、高機能自閉症などを含む障害のある児童・生徒一人一人の教育的ニーズに応え、個の能力や可能性を最大限に伸ばす多様で柔軟な教育を展開することを基本的考え方としております。


 特別支援教育の実施に当たっては、教育環境の整備を推進すること、教員の資質、専門性の向上を図ること、都及び関係機関と連携し、目黒区の実情に応じた特別支援教育体制を充実すること、保護者や区民の理解促進を図ることを四つの指針としております。


 教育委員会といたしましては、十八年度から検討委員会中間のまとめで示されている教育、医療、心理の専門家チームによる個別指導面のアドバイスを行うなどの支援体制の整備を行う予定でございますが、今後具体化する国や都の制度改正を踏まえるとともに、六月に予定されている特別支援教育検討委員会の最終報告を尊重して具体的な施策を進めてまいりたいと存じます。施策に進めるに当たりましては、何と言っても特別支援教育の趣旨について保護者、区民の一層の理解と協力が必要でありますので、できるだけわかりやすく丁寧に説明し、理解啓発に努めてまいります。


 次に第三問、小学校における英語教育の推進についてお答えいたします。


 英語活動の必要性につきましては、今回の中央教育審議会の答申でも盛り込まれておりますように、グローバル社会の中で求められる国際的なコミュニケーション能力の基盤となる英語力を育てていくことが、これからの学校教育において非常に重要であると考えております。


 特に小学校段階は適応力に富み、音声やリズムを柔軟に受けとめるのに適していることから、ALTとの音声を中心としたコミュニケーション活動を通して、英語による実践的なコミュニケーション能力を高めていくことが大切であると考えております。


 目黒区といたしましては平成十六年度より、駒場小学校を教育開発校に指定し、三年生以上の学年で年間三十時間の英語活動のカリキュラムを作成し、その指導法の開発を通して英語力を高める指導のあり方について検証してまいりました。現在、その成果を踏まえ、区のモデルカリキュラムの作成作業を進めているところでございます。このカリキュラムは、英語によるコミュニケーションにかかわる能力を発達段階に応じて体系的に整理し、具体的な活動を段階別、観点別に分けて明示したものとなります。作成委員には小学校教諭のほか、中学校教諭等を加え、中学校との接続も視野に入れたカリキュラムとして、平成十八年度秋ごろを目途に完成させる予定でございます。


 なお、各学校の英語活動の実施時間については、現在のところ年間十五時間から三十時間と差がございますが、今後全校が年間三十時間の目標に近づくことができるようALT派遣を増員してまいりたいと考えております。


 以上、私からの答弁とさせていただきます。





○二十九番(青木早苗議員)  ありがとうございました。


 小学校における英語教育の推進について再度質問いたします。


 今御答弁ありましたように、カリキュラムの作成に当たっては小学校三年生以上を対象と考えていらっしゃるようですが、昨日も代表質問の中で、ある議員の方より、品川区が小学校一年生からネイティブな英語を学ぶ英語科を設けているというお話がございました。


 私も外国語に触れる時期はより低学年からとした方が有効かと思いますが、その点をどう考えているのか、この一点だけをお伺いいたします。





○大塩晃雄教育長  カリキュラムに関する御質疑でございますが、現在、小学一、二年生で英語活動を実施している学校、二十二校のうち二十校で、まだやっていない学校も目黒区にはございますが、これを全校に広げていくことと、十八年度作成いたしますカリキュラムは一応三年生以上を対象とした形になってございますが、現実に小学一、二年生英語活動も展開しているわけでございますので、その中で低学年向きと言いますか、一、二学年向きの何らかの指導計画をつくって組み込まなければいけないと思ってございますので、三年生以上のものと一、二年生のものと若干区分けした形で考えていきたいと考えているところでございます。





○宮沢信男議長  青木早苗議員の一般質問を終わります。


 次に、二十四番小林くにお議員。





   〔小林くにお議員登壇〕





○二十四番(小林くにお議員)  私は公明党目黒区議会議員として区政一般に関し質問を行います。区長の明快な御答弁を期待いたします。


 最初に少子化対策について伺います。


 昨年、日本の人口が戦後初めて減少に転じました。二〇〇五年国勢調査の人口速報値によりますと、同年十月一日時点の総人口は一億二千七百七十五万人、一年前と比べ一万九千人減りました。少子化により、出生数が死亡数を下回ったためで、日本は政府の予想より二年早く人口減少社会に突入しました。人口の減少により、将来の社会保障や経済など国力の低下が危惧されています。


 現在、国も地方自治体も、保育園の拡充や、親の子育てに対する経済的負担を軽くするための施策を打ち出し実施しております。また、多くの経済評論家は、高齢者福祉に偏った予算配分を、出産・育児支援重視に変えるべきであるとの考えを示しています。


 そこで、少子化対策について、子育て支援と保護者、特に母親に対する支援の二つの視点からお尋ねします。


 最初に子育ての視点から伺います。


 その第一は、千代田区では児童手当を、小学校一年生から六年生まで、国の手当に千円の上乗せをし、また、所得制限を撤廃する予定と聞いています。また品川区では、一般不妊治療費用の助成、児童手当の所得制限の撤廃、商店街の空き店舗を活用した小規模保育ルームの開設支援など、それぞれ独自の少子化対策、子育て支援策を打ち出しています。


 そこで区長に伺います。


 最初に、目黒区が他の二十二区と比較して誇れる子育て支援策は何でしょうか。伺います。


 次に、本区が次世代育成支援対策推進法により策定した行動計画がありますが、行動計画を実施し、現在までの目に見えた効果をお聞かせください。


 三つ目としまして、目黒区では医療費に関し、小学校入学以前の乳児、幼児は所得制限なしで無料化され、さらに現在、小学生は入院費のみ無料化されました。そこで、通院費も含め無料化にするお考えはありませんでしょうか。


 四つ目としまして、先にも述べましたように、千代田区や品川区では区独自の子育て支援策を行っています。同じようなことを行うのもよいことでありますし、家庭のさまざまな事情で急に所得が低下しても、児童手当の支給基準は前年度の所得が基準のため、児童手当等の支給対象外になった方々に対し区独自で支給する制度など、特色ある子育て支援策を創設できないでしょうか。お聞かせください。


 五つ目としまして、狭小な住宅事情は少子化の原因の一つともなっています。賃貸住宅に居住し子育てをしている世帯に対し、区民住宅など抽選の際、当選確率を引き上げるなどの優先枠を設け支援することはできないでしょうか。区長のアイデアをお聞かせください。


 最後に、来年度の予算は既に示されておりますが、将来の問題として伺います。


 高齢者に対する手厚い予算措置は、高齢化社会にあって理解できるところでありますが、今後、子育て支援に対する予算措置、予算に対する割合を拡充させるべきであると考えますが、区長のお考えをお聞かせください。


 次に子育て対策として保護者、特に母親に対する支援の視点から伺います。


 以前、杉並区で行われた少子社会タウンミーティングで、女性学の権威であります樋口恵子先生の基調講演がありました。その講演で樋口先生は、外国人夫婦の友人の体験談を通して、いかに日本の男性が、妊婦や子育てしている人に冷たいか指摘がありました。


 その夫婦の夫は日本のシンクタンクで働いていたそうですが、当時、幼い子どもがいて、毎週一回ほど保育園に子どもを送っていったため、三十分ほど職場に遅刻をしていたそうです。最初、この夫は、会社の同僚に、子どもを保育園に送っていったので遅刻しましたと正直に言っていたそうなのですが、そのときの職場の同僚の反応は非常にしらけていたそうです。そこで、この夫は一計を案じ、次に遅刻したとき、「いやぁ、すみません、昨夜、深酒をして二日酔いで遅刻しました」と言ったら、同僚たちが皆ドッと笑って笑顔で受け入れてくれたそうです。そして、この夫婦は話し合ったそうです。日本の会社では、二日酔いで遅刻しても白い目で見られないが、家庭や子どものことで遅刻すると白い目で見られるおかしな国だ。特に男性の意識の中にはそういう傾向があるかもしれません。日本における少子社会対策の柱の一つは、私も含めた男性の意識改革だと感じております。


 また、武田信子著「社会で子どもを育てる 子育て支援都市トロントの発想」では、日本の少子社会の背景として、いかに日本が、子育てしている若い母親にやさしくない面があるか、非常に説得力のある形で書かれています。


 今、少子社会対策のキーワードは子育ての社会化と言われています。子育てにかかわる負担を社会全体で担っていこうという発想です。


 武田さんは現在、武蔵大学で教鞭をとられているようですが、臨床心理士でもあり、保健所での三歳児健診をやっておられるそうです。序章の中で、その健診中によく聞く母親の言葉が記されていて、その言葉に、子どもを巡る日本の諸問題のキーワードを武田さんは見出しています。


 「狭い家の中に子どもと二人きりで閉じこもっていると気が狂いそう。近くの公園ですか、仲良しグループができていて入りづらくてもうしばらく言っていません。毎日同じことの繰り返し、何だか見すぼらしい気分です。せめて気分転換に美容院くらい行きたいのに、私にはその時間もお金もないんです。夕食の支度の時間になると赤ちゃんが決まってぐずるの、私もうイライラして。夫の帰宅はいつも深夜、仕事と言いつつ飲んで帰るのよね。子どもの話をしようとすると、愚痴はやめてくれ。土曜日も一日寝てばかり、それなのに、ゴルフはつき合いだって出かけていくの。私は二十四時間労働でコーヒーを飲む余裕もないのに。」


 この会話のキーワードとして、「狭い家」は、日本の劣悪な住宅事情。「二人きり」は、子育ての悩みを聞いてくれる人が周囲にいない孤独感、孤立感。「近くの公園」は、都会では子どもを公園に連れて行くこと自体が非常にストレスのたまる作業。「毎日同じことの繰り返し」は、初めての育児で単純作業の反復が永遠に続くように思われる。「みすぼらしい気分」は、独身時代のグルメや旅行経験との対比で落ち込む。「お金」は、母親の多くが夫に経済的に依存している。「決まってぐずる」は、泣きやまない赤ちゃんを前に途方に暮れる。「夫の帰宅はいつも深夜」は、夫は育児に無関心。「子育ての話」、「愚痴はやめろ」は、毎日家を出て自由に思える世界に出ることのできる夫がうらやましい。「飲んで帰る」、「ゴルフはつき合い」は、家庭を大切にする気持ちすらない。「二十四時間労働」は、赤ちゃんが昼夜の別なく泣くので母親は二十四時間気が休まらない。


 武田さんは序章の終わりの方で次のようにも書いています。





   〔「またかよ」と呼ぶ者あり〕





○二十四番(小林くにお議員)  「日本は母親の一割以上がいつもイライラして、八割近くがときどきイライラしている国。子育ての大変さを訴えると、我慢強さがなくなった、未熟になった、しつけができていないと、とかく個人の責任にされてしまう国。しかし、日本の現状は個人の問題ではなく、社会の問題なのだと、カナダを見ていて思います」と記されています。


 無論、武田さんも、母親がイライラしなくなったら子育てがすべてうまくいくとは主張していません。また、親の権利や利益ばかりが強調されすぎると子どもの人権問題につながる可能性も指摘しています。しかし、それでも、日本の現状はすべてを母親任せにして、残りの人間は傍観者的に批評しているだけになっているように思います。このあたりも、特に私も含めて男性の意識が根本的に変わらなければならない時代になっています。


 少し引用が長くなってしまいましたが、ここで区長に伺います。


 最初にキーワードでも示しましたが、幸福感、不幸感、満足感、不満足感は、過去の自分や周囲との対比から生じると思われます。子育てのストレス解消のために、カウンセリング的な相談機能の強化を図るべきであると考えますが、区長のお考えをお聞かせください。


 次に、子育てを終えた世代や男性の子育てに対する無理解は、今後の社会全体で子育てをしていこうとする社会づくりにあって克服すべき課題であると考えます。


 子育てを終えた世代や男性に対する意識改革を、いままでとは違った新しい方法で講ずるべきであると考えますが、区長のお考えをお聞かせください。


 大きな二点目としまして、若者が夢と希望を持っていきいきと活動できる社会づくりについて伺います。このことは少子化対策にも通じるところであります。


 現在実施されている各種の子育て支援策で、急激に効果があるとは考えにくいし、仮に出生率の引き上げに成功しても人口はすぐにはふえません。働き手が減れば経済は成長できなくなりますし、消費市場の大きさも小さくなってしまいます。女性や高齢者にもっと働いてもらう。働き手が少なくても生産をふやせる工夫やリースを導入する。携帯電話が登場してきたときのように、新しい商品やサービスを生み出すためのバックアップ体制が重要であると考えます。


 日本の衰退を食いとめるには少子化の歯どめと経済活力の維持という二つの施策を同時に進めるしかありません。厳しい未来のようでありますが、明るい希望がないわけではありません。それは、昔と違って、最近の若者に対し頼もしく感じることがあることです。


 ほんの一例ですが、昔は電車に乗ると、漫画や雑誌を読んでいる若者がたくさんいましたが、最近の若者は昔と違って、電車の中などでは活字の本や資料を読んでいる人が圧倒的に多くなっていることです。もう一つ、ここ数年やや驚いているのは、外国語を勉強したり、外国の本を読んでいる人が増加していることです。厳しい経済状況の中で、将来のために地道に努力している青年が思いのほか多くおられ、何らかの形で活躍のチャンスや方法を多くしてあげることは重要なことであると思います。


 そこで、未来を託す若者たちへの支援策について、数点にわたり区長にお尋ねします。


 最初に、将来のことを考えると、若者たちが未来に向かって夢と希望を持って努力できる社会、地域づくりが必要と考えますが、区長のお考えをお聞かせください。


 次に、現在、目黒区が取り組んでいる施策で、若者に夢と希望を与えていると言われる施策は何でしょうか。お聞かせください。


 三つ目としまして、鉱物資源の乏しいわが国は、これまでは原材料を輸入し、加工して、付加価値を高め輸出する加工貿易国でありましたが、中国などが世界の工場と言われるように、物づくり、特に量産品に関しては日本に取ってかわっています。そこで、日本は今後、人材立国を目指すべきであると考えますが、区長のお考えをお聞かせください。


 最後に、数年前より総合庁舎内に、いわゆるジョブカフェと言われるワークサポートめぐろを開設し、就業、求人を希望する方々に好評であります。しかし、自分の特技を生かし事業を営んでいる青年たちにとっては非常に厳しい社会環境であると思われます。


 そこで、独立して開業を目指す者、独立して日の浅い者に総合的に経営のノウハウ等を指導し、援護する機関が必要と考えます。経営に精通している人材をそろえ、財団方式や株式会社方式で運営するインキュベーターオフィスや支援センターのような機関をつくることが必要と考えますが、区長のお考えをお聞かせください。


 大きな三点目としまして、総合相談、仮称何でも相談窓口の開設について、提案を交え伺います。


 国は改革、規制緩和を強力に推し進めようとしています。そのこと自体は全体的に見れば、経済や世界的な競争力強化の面で推し進めなければならないことであると思います。


 しかし、一方では所得格差の増大や自由競争、過当競争、不当な商取引、詐欺などのトラブルも増大しつつあります。残念なことに、クレジットカードの使いすぎやサラ金、架空請求、恋愛トラブル等々、法律にかかわる問題を抱える若者も急増しています。


 さらに問題なのは、特に若者の多くが、これらの問題をだれにも相談できず抱え込んでしまい、事態がかなり悪化してから表面化することが多いという点です。友人や家族には恥ずかしくて言えない、弁護士事務所などは敷居が高い感じがして、なかなかみずから相談に行く気にはなれないという人は意外に多く、現実は、いろいろなトラブルをどこで相談してよいかわからず悩んでいるケースや、八百屋に魚を買いに行くように、違った窓口に相談に行くケースも見られます。


 さて、国においては、自由競争が加速されることに伴って発生するさまざまなトラブルの増大を見通し、従来のトラブルの事前統制型から事後管理社会に移行せざるを得ないと見込んでいるようです。そのため政府は事後処理能力の向上を目指していると思われます。そのあらわれであると思いますが、国は総合法律支援法を制定して、司法ネットを構築し、ワンストップの相談体制を確立しようとしています。司法ネットは主に法律に関係したトラブルの相談、処理を目標に設立しようとしていると思われます。


 このような社会の変化に合わせて、目黒区民にとってはより身近で気軽に、いろいろなジャンルの問題を相談できる窓口の一本化が必要であると思われます。


 そこで区長にお尋ねします。


 最初に、現在、目黒区で行っている各種相談施策の実態をお尋ねします。


 次に、現在、法律、人権問題、消費生活、子育て、住宅、介護、年金、労働問題、税、建築紛争など、個別に行われている相談業務を一つの窓口で受け付け、そこがいわばインターネットのポータルサイトのように各専門窓口につなげ、それだけではなく、事後の状況を掌握し、ノウハウを蓄積して、新たな相談者に対し、より的確なアドバイスなどをしてあげられる相談コーナー、区民が気軽に相談に訪れることのできる部署を設置することで、区民の安心と利便性の向上に努めるお考えはありませんでしょうか。お尋ねいたします。


 三点目としまして、若い方々はしばしばキャッチセールスやネズミ講的セールスにまどわされ、どこに相談してよいかわからなく悩んでいる方がおります。また、賃金の不払いや職場での不当な扱いに悩んでいる方々も多くおられます。


 そこで、若い人でも気軽に相談に来ることができるいわゆるローカフェ的な施設を立ち上げるべきであると思いますが、区長のお考えをお聞かせください。


 最後に、いろいろな紛争解決の最終的な手段として、裁判で決着をつけるという方法がありますが、これには多額の費用と労力を必要とします。


 そこで、裁判外紛争解決機能、ADRと呼ばれているそうですが、このADR機能の育成・強化を図るべきであると考えますが、区長のお考えをお聞かせください。


 大きな四点目としまして、快適な都市空間の整備について伺います。


 中目黒駅周辺は、上目黒二丁目の再開発、区役所の移転、目黒川沿道整備などで、昔のごちゃごちゃした駅周辺と比べますと、快適な都市空間が創設されました。また、上目黒一丁目の再開発で、さらに快適な都市空間が生まれることが期待されています。ところが、少し離れると、せっかく整備された蛇崩緑道には、自転車や屋台などの放置防止のためでしょう、アルミパイプで囲いを設けるなど、せっかくきれいに整備した蛇崩緑道と周辺環境には似つかわしくない光景が目に入ってきます。


 そこで、北部土木事務所前の蛇崩緑道に放置防止のために敷設された囲いを取り払い、あずまやとベンチなどを設置し、緑道を散歩する方や高齢者などにより快適な空間を創設したらどうかと思いますが、区長のお考えをお聞かせください。


 大きな五点目として職員研修について伺います。


 誤解のないように申しておきますが、現在の職員の接遇の態度が悪いので質問するわけではありません。私の知る限りでは、職員の接遇などの区民の評価は非常によく、おおむね親切で頼れる職員との評価を耳にします。


 現在、目黒区も他の自治体もさまざまな職員の研修が行われています。しかし、行政機関は、民間企業とは違い、お金もうけの機関ではなく、職員研修による接遇の向上などは図れるものの、お金をいただくことは大変なことであるとの自覚を得にくいのではないかと思います。


 そこで区長にお尋ねします。


 最初に苦情の処理について伺います。


 私もそうですが、だれでも苦情を聞いたりクレーム処理はストレスのたまる仕事であります。しかしながら、理不尽な苦情と思われるものの中にも、次の施策につながるものや、新たな施策のヒントになるものが隠されている場合があります。


 そこで、福祉や学校など、苦情の受け付けはベテランと新人とペアで聞き取り、ベテランの感覚と、新人の斬新な感覚で処理する作業を行い、クレーム処理を通して、新たな施策の展開を見出すことはできませんでしょうか。お尋ねします。


 次に、区の滞納対策の職員は公平性、税収のアップを目標に日夜努力されています。ときには、頭を下げる必要がないと思うのに頭を下げて納税をお願いしています。


 そこで、新人研修の短期間だけではなく、すべての職員が滞納対策に定期的にかかわり、お金を得ることの難しさやお金の大切さを実感していただく職員研修を行ってはどうかと思いますが、区長のお考えをお聞かせください。


 大きな設問の最後に、成人式について所感を交えながらお尋ねします。


 毎年成人の日には、その模様がテレビニュースなどで放送され、荒れた成人式やユニークな成人式など、地域によってさまざまな式典などが行われていることを知ることができます。


 目黒区で行われている成人式はほぼ平穏に行われているようでありますが、同年代の方々や中学時代の同窓生が集まるせいか、新成人たちの解放感だけが目立ち、緊張感に乏しい感があります。


 そこで提案を交えて伺います。


 最初に、成人式を単なるお祝い、激励の場とするだけではなく、いろいろなアイデアや工夫をして、ストレスとならない程度の緊張感を与える式典とするお考えはありませんでしょうか。伺います。


 次に、ある自治体では、成人式の運営を中学生に任せた結果、式典に参加している新成人たちは、後輩たちがいるとの緊張感から、行儀よく、礼儀正しく参加している光景がテレビニュースで放送されていました。確かに中学生と新成人との世代間ギャップは、新成人と実年との世代間ギャップよりも大きいと言われています。新成人たちにある種の緊張感が生じることはもっともであります。


 目黒区においても、式典の運営を中学生に任せてみたらいかがかと思います。中学生にとってもよい経験を積むことができると思います。中学生の斬新な発想で、式典に、あくまでも例えばでありますが、ジャンボジャンケンやビンゴゲームを行うなどの発想が生まれ、緊張感の中にも、楽しく思い出深い成人式を挙行することができるかもしれません。お考えをお聞かせください。


 以上、明快なる御答弁を期待し、私の一般質問を終わります。(拍手)





○宮沢信男議長  議事の都合により暫時休憩いたします。





   〇午後三時休憩





   〇午後三時十六分開議





○宮沢信男議長  休憩前に引き続き会議を開きます。


 それでは小林議員への答弁をお願いします。


 青木区長。





   〔青木英二区長登壇〕





○青木英二区長  小林議員の六点にわたる御質問に順次お答え申し上げます。


 なお、第六点目につきましては教育委員会所管事項でありますので、教育長からお答えいたします。


 まず第一点目、少子化対策についての第一問、子育て支援についてのア、本区が他の区と比較して誇れる子育て支援策は何かについてでございますが、区ではこれまでも少子化への対応といたしまして、安心して子育てができる環境づくりを目指して、仕事と家庭の両立支援のための保育園や学童保育クラブを整備し、量や質とともに、充実したサービスを提供してまいりました。


 区立保育園では保護者のニーズをいち早くとらえ、昭和六十年度から延長保育や産休明け保育を実施し、現在では順次拡大して、区立全園で行っています。このほかにも母子生活支援施設の整備、学童保育クラブでの障害児対策の充実、児童虐待への迅速な対応など、特に支援が必要な家庭や子どもを含めて、子育て支援をきめ細かく充実してきたところでございます。


 これらに加え、昨年度策定した次世代育成支援行動計画では、すべての子育て家庭への支援策の拡充を重点施策として、多様な保育サービスへの対応など、仕事と家庭の両立支援をさらに拡充するとともに、在宅で子育てをされている家庭への支援として、一時的な預かりなどの育児支援への対応、子育て相談機能や子育て家庭の交流なども充実しているところでところでございます。


 本区の子育て支援策は、これまではどちらかというと仕事と家庭の両立支援に重点を置いてまいりましたが、子育て環境が大きく変化する中で、さまざまな子育て家庭の状況に応じてきめ細やかに、均衡のとれた支援策を総合的に展開していくことが肝要と考えております。こうした考えのもとで、現在、地域で安心して子育てができる環境を着実に整備しているところでございます。


 次にイ、本区が次世代育成支援対策推進法で策定した行動計画の効果についてでございますが、平成十七年度は、昨年度策定しました行動計画の初年度といたしまして、すべての子育て家庭への支援策を充実するという観点から、さまざまな新規事業の実施や事業の拡充を行ったところでございます。育児への不安や負担感をより身近なところで解決するために、訪問相談事業、産後ヘルパー派遣事業、一時保育事業を新たに実施するとともに、保育園における子育てふれあい広場を2カ所増設したところです。また、仕事と家庭の両立をさらに進めるために、学童保育クラブの時間延長、保育園の延長保育の拡大を行うとともに、病後児保育事業を新たに立ち上げました。さらに子どもにとって魅力ある居場所を拡充し、地域で子どもの育ちを支えるために、児童館の月曜開館と開館時間の延長を実施したところでございます。


 こうした新規事業等は利用実績も徐々に伸び、保護者や利用者からも好評を得ていると聞いており、行動計画に定められた基本理念である「安心して子育てができ、地域で子どもの育ちを支え合うことで子どもの笑顔が見えるまち」を目指して、着実に地域の環境整備が進んでいるものと認識しています。平成十七年度計画の進捗につきましては年度終了後改めて取りまとめを行い、公表してまいります。平成十八年度においても児童虐待防止対策の充実や、ひとり親家庭への認可外保育所利用助成など子育て支援をさらに充実させるほか、子どもの安全確保策の充実や幼稚園での預かり保育など、区全体で計画事項を着実に進める予定であり、安心して子育てができる環境づくりが一層推進されるものと考えています。


 次に問一のウ、小学生の通院費の無料化についてでございますが、本区では今年一月に子育て家庭への経済的負担の軽減の観点から、小学校六年生までの児童を対象として、入院費という突発的で比較的高額の支出が必要となる入院治療に関して、その自己負担分を区が助成する小学生の入院費助成制度を開始したところでございます。


 他区の状況を見ますと、小学生以上の児童を対象にした通院費の助成を実施している、あるいは実施を予定している区が八区、また、本区と同様に入院治療費のみの助成は九区となってございます。いずれにいたしましても、二十三区の大半の区で独自に、現行の乳幼児医療費助成制度を拡大して実施している状況でございます。


 子どもの医療費助成につきましては、子育てにかかる経済的負担の軽減により、子どもの保健の向上に寄与し、健やかな育成を図ることを目標としたもので、特に近隣区においては、小学生以上の児童を対象に通院費まで拡大して助成を実施している例が多いことから、本区におきましても、保護者からは拡大を求める声が多く寄せられているところでございます。


 こうした状況から、本区といたしましては、今年度から実施した小学生の入院医療費助成制度の執行状況や、通院費助成を既に助成している他区の状況、さらには財源確保の問題なども考慮して慎重に検討してまいりたいと存じます。


 次に問一のエ、区が独自で支給する制度の創設についてでございますが、子育て家庭への経済的支援は子育て支援策の大きな柱の一つですが、国におきましては平成十八年度に、対象年齢の拡大や所得制限の緩和など拡充の方向で改正を予定しているところでございます。そうした中でも、一部の区では、各区の事情に合わせて、子育て支援の一つとして、区独自の手当制度を実施する区もあることは承知してございます。


 御提案の制度も趣旨は理解できるところですが、前年の所得を基準に用いる制度は児童手当以外にもさまざまなものがあり、それらの制度との整合を図る必要もございますし、何よりも新たな給付制度を創設するに当たりましては公平性、平等性の観点が重要かと考えます。


 子育て家庭に対する支援につきましては、次世代育成支援行動計画に基づきまして、さまざまな視点から総合的な取り組みを実施しているところでございますが、新たな経済的支援策としては、費用対効果の点や、継続性をどう担保するかを含め、今後の研究課題とさせていただき、より実効性の高い特色のある事業を模索してまいりたいと考えています。


 次に問一、子育て支援についてのオ、子育て世帯への住宅支援についてでございますが、本区の住宅施策につきましては、住宅基本条例に基づいて住宅マスタープランを策定し実施しているところでございます。現在、住宅マスタープランの改定を行っており、改定策では、少子高齢化に対応した住居支援施策の充実化を主な改定ポイントの一つとしています。


 子育て支援にかかわる住宅施策としては、公的住宅の供給や家賃助成などを主要な施策として位置づけ、その施策の方向として、新たな住宅供給と合わせて、中堅ファミリー世帯向けの家賃助成を、より効果的な施策となるような必要な見直しを行い、定住の確保や居住水準の向上を図ってまいりたいと考えています。


 こうした中、子育て世帯の住宅に対する要望は、就学前のお子さんがいる世帯、小中学校あるいは高校生がいる世帯で、それぞれ発達段階に応じてさまざまあろうかと思われますが、狭小な住宅の改善要望もその一つかと存じます。御提案いただいた区民住宅の募集方法の例で申し上げますと、昨年の空き家入居募集の結果では、新たに四十二世帯を待機登録いたしましたが、このうち就学前のお子さんがいる世帯は二十九世帯でおよそ七割となっています。このような応募状況などから、就学前のお子さんがいる世帯の需要が多いこともうかがえますので、今後新たな区民住宅などの供給の際には、どのような優遇措置が可能かつ有効であるかを検討してまいりたいと存じます。


 第一問のカ、子育て支援に対する予算措置、予算に対する割合を拡充させるべきであると考えるがについてでございますが、少子化が進む中で、子育て支援の充実は区としても重要な課題として認識しており、これまでも予算措置の中においても反映させてきたところでございます。過去五カ年間の当初予算における児童福祉費の推移を見ますと、平成十四年度に九十二億六千八百万円であったものが平成十七年度に、施設整備の終了のために対前年比で減額となった以外は年々増加しており、平成十八年度当初予算におきましては百五億三千六百万円と、平成十四年度と比べて一三・七%の伸びとなっております。また、児童福祉費の歳出予算における構成比につきましても年々ふえており、平成十四年度八・四%であったものが、平成十八年度当初予算案におきましては一二・四%に増加しているところです。


 平成十八年度の当初予算案におきまして、次代を担う子どもの育成を重要課題の一つとして、子育て支援の充実を中心に、児童福祉法を含めて五億六千四百万円の拡充経費を計上したところでございます。昨年度の二億二千六百万円に比べて大幅に増額させていただいたものでございます。


 今後とも子育て支援の充実は区政の重要課題であり、重要な行政措置について、区全体の財政状況も踏まえながら引き続き努力をしてまいりたいと存じます。


 次に問二のア、子育てのストレス解消策としての相談機能の強化についてでございますが、平成十五年度に実施しました次世代育成支援行動計画策定にかかわる基本調査では、半数以上の保護者の方が子育ての不安や負担感を抱えている結果となってございます。核家族化の進行や、地域での人間関係の希薄化などを背景に、些細な事柄であっても、身近に相談者がいないことで不安が増幅される若い母親がふえているものと推測しています。


 そこで、次世代育成支援行動計画におきましては、こうした観点から幾つかの施策を盛り込んだところです。平成十七年度におきましては、専任の相談員を配置した保育園での子育てひろば事業の拡充、子ども家庭支援センターで取り組んでいる子育てグループへの活動支援、さらには新規事業として、メールによる相談受け付け、あるいは家庭に出向いて相談に応じる訪問相談事業がございます。


 また、平成十八年度におきましては、従来からの相談窓口である保育園や児童館の職員に対しても、相談スキルの向上を目指した専門家によるアドバイスを充実することとしてございます。さらには、子どもに関する相談の総合窓口であります子ども家庭支援センターの機能強化も図られる予定でございます。


 今後も安心して子育てのできる環境整備の柱として、身近な場所で気軽に相談ができるよう、相談窓口の増設を含めて、相談事業の充実強化に努めてまいる所存です。


 第二問のイ、子育て卒業世代や男性に対する子育てについての意識改革についてでございますが、確かにこれまで、父親の子育てへの無理解から母親だけが育児を担い、結果として子育てへの負担感を増幅させてしまう家庭も少なからずあったと思います。一方で、これまでの社会構造では、長時間労働など就労環境の面で男性の育児参加を著しく阻害してきたことも否定できないと存じます。


 このことは本区の調査でも、育児は母親が中心であり、父親の参加が極端に少ない状況が明らかになってございます。夫婦がお互いに協力して子育ての責任を担い家庭を築いていくためには、仕事と家庭の調和は大切な要件であり、また、地域社会全体で子育てを支援していくための環境の整備が求められているのが今日の状況だと認識してございます。


 そのためには働き方を見直すことと同時に、男性の子育てへの参加を促進していくことが必要であり、本区ではパパの育児教室や、児童館事業での父親が参加しやすい行事等、男性が子育てに関心を向けるような具体的な事業の取り組みも行っております。


 いずれにいたしましても、これからの少子化時代においては男性だけに限らず、子育て卒業世代も含めて、地域ぐるみで子どもの育ちを支えていくことが必要と考えてございます。そうしたことから、今後もさまざまな機会を利用しまして、今年度制定しました子ども条例の普及啓発とも合わせて、区民、保護者、事業者など幅広い層に、子育てに対する意識改革を継続して行ってまいりたいと考えています。


 次に第二点目、若者が希望の持てる地域社会についての第一問、現在の若者たちが未来に向かって夢と希望を持って努力できる社会・地域づくりについてでございますが、私は、次代を担う若者が自立して、持てる能力を十分発揮し、活躍できる社会をつくることは大人の責任であり、活力ある社会を維持する上でも大切なことと考えております。


 近年の雇用状況は、失業率は低下しつつあるものの、新卒者が定職になかなかつけないことなど、若年層にとって厳しいものがあります。働けない、働く気も持てない若者がふえることは社会的に大きな損失であり、深刻な問題でございます。価値観やライフスタイルが多様化しても、働くことは人間にとって根本的な営みであり、生活の基盤となるとともに、人間性の陶冶の場でもあります。若い時期に個人の能力を開発することが大切であり、この時期をどう過ごすかが、その後の人生に大きな影響を与えます。若者の目線に立って、自立への道筋を示しながら、就業支援や職業教育などの機会を提供し、確かな人生観や職業観を身につけていただくことが必要であると考えています。そのためには、若者が生きる力を身につけ、いきいきと活躍し、失敗しても再挑戦できる社会とするため、家庭、学校、企業、地域社会、行政が一体となって取り組むことが重要でございます。


 区では、これまでも次世代育成支援に向けた総合的な取り組みを展開し、青少年の健全育成を推進してまいりました。また、子どもたちの生きる力を育み、社会人、職業人として自立ができるような教育を進めてきたところでございます。


 今後とも次代を担う若者が夢と希望を持つことができる地域社会の実現に努めてまいります。


 次に第二問、若者に夢と希望を与える目黒区の施策についてでございますが、学業を終えた、社会にはばたく意欲のある若者の夢や希望をかなえるために広くチャンスを与え、活躍の場を用意していくことは大変重要なことであると認識しています。その一つとして、若者がみずからの能力向上に取り組み、資格を得るなど自己啓発に励む環境を提供していくことが大切でございます。最近では、みずからの知識や技術を生かし、夢をかけて起業する若者がふえていると言われています。こうしたことから、本区では創業相談窓口を設置し、起業するために必要な知識の習得や、同じ夢を持つ者同士の交流や学習の場を提供し、起業を目指す若者を支援しております。


 一方で、学校や会社になじめず、意欲や自信を失いかけた若者もふえています。こうした若者が不安や迷いを乗り越え、もう一度夢を持って再挑戦できるよう支援していくことが重要でございます。そのため、ワークサポートめぐろでは、若者一人一人が意欲と自信を持って仕事につくことができるよう、仕事の実情に応じた適切な助言、相談などの支援を行っています。


 こうした取り組みに加え、物づくり産業支援などをさらに充実させ、次代を担う若者に、夢や希望に挑戦する機会を積極的に提供してまいりたいと考えているところでございます。


 次に第三問、鉱物資源の乏しいわが国は人材立国を目指すべきではないかについてでございますが、わが国は天然資源に恵まれないにもかかわらず、戦後の高度経済成長を経て、大きな経済力を持つ社会を築き上げてまいりました。この背景には、日本人の教育の高さと技術力があり、これらによって国際競争力が高く、すぐれた品質や性能を生み出すことが今日の繁栄をもたらしました。技術力に裏づけられた高い付加価値を創造する能力を持つ人そのものが、日本の経済力を牽引してきた原動力であったことは衆目の一致するところであります。日本の経済成長は、重厚長大の大企業によって進められたと見られがちですが、大企業を支える町工場の貢献が大きく、そこには高い技術力を持った職人の匠のわざがあったのであります。


 わが国は低成長社会に移行するとともに、少子高齢化による人口減少社会を迎えていますが、こうした社会経済状況のもとにおいても、未来にわたって社会の活力を維持していくためには、知識集約型産業などに向かう必要も指摘されています。そのためには高い知識や技術力に加えて、国際力に対応できる語学力などを身につけた人材がこれまで以上に重要になってまいります。こうして考えますと、わが国の目指すべき方向はまさに人材立国であると存じます。産業構造審議会におきましても、日本の目指すべき方向は人材立国であるという論点が示されているところでございます。


 私は区民一人一人が、その持てる能力を十分に発揮し、貴重な人材として、経済面に限らず、教育、福祉、芸術文化などあらゆる面で活躍することが、豊かな地域社会の実現につながるものと考えています。地域に人材の豊富なことは本区の特色の一つでもあります。こうした条件を生かすとともに、常に人材育成の視点を持って、区のさまざまな施策に取り組んでまいりたいと存じます。


 次に第四問、独立開業を目指す若者あるいは独立して日の浅い若者に対する支援についてでございますが、事業所統計調査によりますと、本区の事業者数は一万二千カ所余りで、このところ減少傾向を続けています。効果的な事業所誘致策、創業支援策の展開が求められているところでございます。


 こうした中で、これから独立して事業を起こそうとしている方や、創業して間もない方を対象に、平成十七年度から中小企業センターに創業相談室を開設するとともに、起業体験者等を講師とする総合支援セミナー目黒起業家塾を実施しているところであります。これまでに創業相談室の相談件数は二十七件、創業支援セミナーには延べ三十二人の参加という実績になっています。これら以外にも経営分析や決算の実務を内容とする経済実践セミナーを実施し、多くの参加をいただいているところです。


 創業の支援は、他の専門機関も含め総合的に対応することが効果的です。商工会議所や東京都中小企業振興公社または中小企業基盤整備機構等においても創業支援事業を行っており、事業形態や業種によっては、こうした機関を紹介するなど、区は創業支援に資する情報収集にも努め、適切な助言ができるよう支援体制の強化を図っているところです。


 御指摘のインキュベーターオフィスの設置については、産業振興を目的とするNPO法人との連携によるインキュベーター機能の創出も効果的、効率的な方法の一つであると考えておりますが、区として、費用対効果も含め、その管理や設置のあり方など、今後さらなる研究が必要であると考えているところでございます。


 次に第三問、総合相談窓口の開設についての第一問、目黒区における各種相談施策の実態についてでございますが、区民の方のさまざまな相談に応えるため、区民の方に配布しております「くらしのガイド」では、法律相談など五十五種類程度の相談業務を案内しており、この内容については区報や区のホームページにも掲載し、広くお知らせをしているところでございます。


 具体的には、今年度は一月末現在で、区民相談等で行う法律相談は千四百八十八件、消費生活相談は二千五十四件、子育てに関する相談は四千四百六十六件、介護等の相談は六千百九十九件の実績がございます。いずれの相談業務も経年的には若干増減しながら推移しており、その点では、それぞれの相談業務の中で、区民の方の御期待に一定程度おこたえしているものと考えております。なお、増大する法律相談への需要に対しては、十七年度から相談回数をふやすなどにより相談機会の拡充を図ったところでございます。


 次に問二、一つの窓口でワンストップで相談できる窓口の開設についてでございますが、御指摘のとおり、本区ではさまざまな相談に対応するため、各担当業務の中で行う相談だけでなく、法律相談などの専門的な相談窓口を設置し、区民の方々の幅広い相談にこたえる体制を設けているところでございます。


 各相談窓口では、設立以来蓄積したノウハウや新たな情報等を生かして必要な助言等を行っております。実態としては、業務範囲を超える相談が寄せられることもございます。このような場合はたらい回しになることのないよう、関係課の連携を密にしながら対応しています。さらに区民相談に一般相談を設け、直ちにお応えできないご相談に関しても内容を十分整理した上で、各担当の相談窓口や、専門相談を初め区以外の相談窓口も含め、最もふさわしい相談窓口を御案内するようにしてございます。


 御質問の相談体制に関連しましては、平成十六年六月に設立した総合法律支援法に基づき、公的トラブルを解決するための情報提供や民事法律扶助等を行う司法支援センター、愛称「法テラス」がことしの秋に開設される予定となっています。「法テラス」は、相談者への負担をできる限り軽減するため、法的解決以外の相談窓口に関しても、各自治体等の現況をデータベース化し、適切かつ詳細な情報を迅速に提供することとしております。また、区と法テラスの間で相互に相談窓口を開設するだけでなく、具体的な連携も想定されているところでございます。


 区民の方の多様な相談に対しましては、安心と利便性の向上のためワンストップを目標として、必要な相談が受けられるようにしてまいりたいと考えております。このために、既存の相談窓口が連携して、その機能を十分に発揮できるよう、具体的な相談を通じて情報の共有化を図るための連携調整体制の整備なども進めるとともに、将来的には「法テラス」の有効活用を含め、相談体制を一層充実させてまいりたいと存じます。


 次に第三問、若い人でも気軽に相談ができる、いわゆるローカフェ的な施設の立ち上げについてでございますが、社会が複雑になり多様化すればするほど、暮らしの中にもトラブルや解決策が見つからない問題などが身近に発生するようになってきていると考えております。問題を抱えていても、だれに相談すればよいか、近所に相談できる窓口があるか、経済的な負担が心配なことなど、司法での解決にたどり着けない方法も少なくないものと受けとめております。


 区では法律相談を中心として、専門的な相談窓口を設置し、区民の方々の幅広い相談に応える体制を整備しているところです。増加傾向にある法律相談への需要に対し、十七年度から相談回数を増設し、相談機会の拡充を図ったところでございます。


 先に述べました「法テラス」では、弁護士会、司法書士会、地方公共団体、各相談機関等が連携し、身近な法律サービスや必要な情報提供を行うこととしておりますが、区におきましても、法律相談を中心とした各区民相談の、より迅速で的確な相談事業の充実と、相談内容に応じた的確な相談機関への案内に努めてまいりたいと考えております。


 お尋ねのローカフェ施設の設置につきましては、法律等の専門職との役割分担や施設設置経費、人的経費の措置など課題もあり、「法テラス」の相談窓口やネットワークを活用しながら検討していきたいと存じます。


 次に第四問、裁判外紛争解決機能の強化についてでございますが、裁判外紛争解決機能としましては、主に弁護士会が運営している紛争解決センターがございます。ことしの一月現在で全国二十カ所に設置されていまして、名称も仲裁センター、ADRセンターなどさまざまでございますが、いずれも弁護士が相談者と相手方との話を聞き、証拠を検討した上で紛争の解決基準を作成し、短期間に合理的な費用で公正な解決を図ることを目標として設置されたものであります。


 区の法律相談への裁判外紛争解決機能の拡充につきましては、区が仲裁的に機能を果たすことについての検討を初め、弁護士等の専門職との役割分担やあり方の問題など、課題も多くございます。法律相談等での迅速で的確な相談業務や案内に努め、「法テラス」との連携を図るとともに、弁護士会や関係機関とより一層連携を深めていくことにより、区民の方が一日でも早くトラブルが解決できるよう適切な案内を行っていきたいと考えているところでございます。


 次に第四点目、都市空間の整備についてでございますが、議員御案内のとおり、中目黒周辺のまちづくりがさらなる発展をしていく中で、蛇崩川緑道は中目黒駅周辺へのアクセス路の一つとして、人が安心して歩き、散策できる貴重な都市空間を形成していると認識してございます。


 そこで、蛇崩川緑道は整備後三十年以上を経過していることから、快適で歩きやすい空間を確保するため、平成四年度から、上流部の世田谷区境から東急東横線に接するところまで、一部区間を除き順次改修を行ってまいりました。


 御指摘の諏訪山橋から二三橋の区間は未改修でございますが、人通りも多く、緑道そのものの老朽化が進んでいることから、区といたしましては歩行空間の改善に向けて今後改修を予定しているところでございます。一方、当該地は比較的中目黒に近いことから、通勤や通学に利用されていると自転車、露天商の屋台などの放置が多く、歩行者や車いすの通行に支障となっていることから、その対策として緊急避難的にパイプ柵を設け、不正な使用の防止に努めております。


 その後定期的に巡回や指導を行い、最近では放置する自転車の減少や不正な使用が改善されてまいりましたので、今後予定しています本格的な改修を前に、植栽帯等を設置し、歩行の安全を図り、間もなく開花する桜を楽しみながら快適に散策できる空間として管理していく考えでございます。


 なお、御提案がありましたあずまややベンチの設置などにつきましては、放置自転車の状態やベンチの空間長時間占拠などの事例もございますので、御近所の方々の御理解を得ながら、施設配置等にも考慮し、整備のあり方について検討してまいりたいと考えているところでございます。


 次に第五問、職員研修についての第一問、苦情等の聞き取り処理についてでございますが、区では平成七年度から窓口サービス改善の推進運動を開始し、その取り組みの一つとして、窓口の基礎知識をまとめた「ウエルカムのこころで」を作成し、全職員に配布したところでございます。この冊子はその後、改定の中で、基礎的な窓口対応のノウハウにとどまらず、お客様の声を組織問題として認識をし、共有し、問題解決に向けた取り組みにすることなど見直しを行っているところでございます。現在は各職場において、お客様の声を要望あるいは提案として積極的に受けとめ、各職場で業務改善などに生かしているところでございます。


 このような中、苦情等をベテラン職員と新人職員とで聞き取り処理を行うことはできないかという御指摘ですが、ベテランと新人という立場の違う視点で幅広い角度から解決策の検討ができ、また、ベテランのスキルを新人に継承していくことや、お客様が求めていることに相互の理解のそごがないようにすることなども有効な手段と考え、今後、庁内関係課の連携のもとで具体的に検討させていただきたいと思います。


 次に第二問、滞納対策業務の体験研修についてでございますが、これからの本区の行財政改革を効果的に進めていくには、職員のコスト意識をいかに高めていくかが大きな課題と認識いたします。そのためには、講義中心の集合研修だけでなく、職員として税金を徴収することの難しさを体験し、税の重みを肌で実感することが重要だと認識いたしております。


 そこで私は新規採用職員を対象に、住民税の基礎知識を学ぶことと合わせ、実際の税の徴収業務を体験させる研修を、昨年の十月から九回にわたり実施をし、体験後は、税金とコストに対する理解をより深めるため全職員と意見交換を行ったところでございます。


 また、現在、税の徴収業務の強化を図る目的で、区の職員と東京都の職員を相互に派遣し合う研修も実施をいたしております。今後ともこのような研修を、区民の皆さまからお預かりした税金を大切に活用していくという認識を芽生えさせるため、毎年実施してまいりたいと考えております。


 以上、私からのお答えとさせていただきます。





   〔大塩晃雄教育長登壇〕





○大塩晃雄教育長  小林議員の第六点目の成人式については私からお答え申し上げます。


 まず第一問、ストレスとならない程度の緊張感を与える式典とする考えはないかについてでございますが、成人の日のつどいは、新成人が大人になったことを自覚し、祝い励ますため実施しているところでございます。そして、この集いは第一部の式典と第二部のコンサートで構成しており、式典は一定の緊張感があり厳粛な雰囲気を出すように心がけて実施しているところでございます。


 ことしの式典は、まず目黒ばやしと獅子舞を行い、祝辞と新成人の言葉の発表を行いました。平成十六年からパーシモンホールで実施するようになって三回目になりますが、いままでになく静かな雰囲気で行われたのではないかと考えているところでございます。


 しかしながら、大ホールのホワイエや小ホール、屋外などは懇談の場として開放しているため、あのようなにぎわいを呈していることは、新成人が同窓生など懐かしい仲間に再会し、交流を楽しんでおりますので、やむを得ない面もあるかと考えているところでございます。


 次に第二問目、式典の運営を中学生に任せてみたらどうかについてでございますが、平成十三年までは、成人の日のつどいの第二部の催しについて、新成人による実行委員会を組織し運営してまいりました。しかし、実行委員の応募も少なく、時間的な負担感もあり、平成十四年度からは実行委員会方式を取りやめておるところでございます。


 御質問のように、中学生が式典を運営することも考えられますが、以前の実行委員会方式を前提に勘案いたしますと、運営に参画する中学生の負担もさらに大きく、中学生による運営は難しいのではないかと考えます。


 今後とも成人の日のつどいが、新成人になったことをお祝いし、社会人としての自覚をするため行うものであるという趣旨が多くの参加者に実感できるようなつどいとなるよう努力してまいります。


 以上、私からのお答えとさせていただきます。





○宮沢信男議長  小林くにお議員の一般質問を終わります。


 次に、九番石川恭子議員。





   〔石川恭子議員登壇〕





○九番(石川恭子議員)  私は日本共産党目黒区議団の一員として、区政一般について、大きく二点について質問いたします。


 まず最初は子育て支援についてです。


 少子化が進み、日本社会の基盤を揺るがす重大な問題となっています。小泉構造改革路線のもとで経済格差が拡大し続け、庶民の暮らしは厳しく、とりわけ子育て層を取り巻く環境は年々悪化し、就学援助を受けている児童・生徒は一二・八%と、十年前の二倍になっており、東京や大阪などの大都会では全国平均を上回る深刻な状況になっています。


 ある区では、学校によっては生徒の半数以上が就学援助を受け、ノートや鉛筆を買うことすらできず、教師が紙や鉛筆を持って授業に出るという状況です。目黒区でも中学生の就学援助受給者は二〇〇六年二月一日現在一六・一二%、四百五十一人で、二〇〇〇年度と比べると一・四二ポイントふえ、現在、二〇%を超す学校が三校もあります。


 内閣府の調査では、子ども一人の年間の子育て費用は百七十三万円です。その額は年齢が上がるにつれ大きくなり、十二歳から十七歳では二百万円以上にもなります。国の調査では、子育て女性の七割が、子育てにかかる大きな負担に経済的支援をしてほしいと要望し、区のアンケートでも同じような結果が出ています。


 落ち込んだ出生率を引き上げることに成功している欧州では、雇用政策、家族政策、男女平等政策の見直しとともに、保護者への経済的な負担軽減を行っています。各国のGDPに対する児童手当、育児休業手当など、家族政策に関する財政支出の割合を見ると、トップはデンマークの三・八%で、日本は〇・六%となっており、日本はOECD参加国三十カ国中二十六番目です。フランスでは児童手当を含め、新学年手当、家族補足手当など三十種類もの手当があり、低所得者にとどまらず、一般子育て家庭に対しても給付が行われています。また、スウェーデンでは、小学校から大学生までの教育費は無料で、十六歳までのすべての子どもに対し児童手当が支給されています。こうした国々と比較すると、日本の子育て支援策はきわめて貧しいことが明らかです。


 遅まきながら国は児童手当の拡大などの取り組みを始め、二十三区の中でも、子どもの医療費の無料化の拡大や、学用品などの購入に使用できるクーポン券支給などの取り組みが始まっています。


 目黒区も子どもの医療費の無料化などの拡大を行いましたが、改めて二点について伺います。


 一つは児童手当の区独自の拡大です。


 目黒区は新年度の予算に、児童手当の拡大を小学校六年生まで盛り込みましたが、新宿区は中学生まで、千代田区は所得制限なしで十八歳まで拡大の予定です。目黒区の合計特殊出生率は全国でも最低のレベルであり、どこの自治体よりも特段の努力が必要です。子ども条例を制定し、次世代育成支援行動計画を策定した立場からも、児童手当を中学生まで拡大すべきだと思いますが、どのようにお考えでしょうか。


 二つ目は教育費の負担軽減についてです。


 目黒区では学校などに支払う保護者の費用負担は年間、小学生で五万一千六百五十円、中学生で八万二千百十三円と報告されています。しかし、実際にはこのほかさまざまな教材費、文具代、被服代、塾代などがかかります。


 二〇〇二年度の文部科学省の調査では、小学生が一年間にかかる経費は二十九万二千円で、中学生は四十三万四千円となっています。ある中学生二人を持つ家族の家計を見てみると、住宅ローンに十七万円、食費は切り詰めて七万円、希望する公立高校になかなか入学ができないという厳しい現実の中で、一人の子は塾に通わせており、教育費は月々五万円にもなります。さらに将来の進学に備え、最低の学資保険の保険料も払わなくてはなりません。これらの出費を賄うために、父親は毎日深夜十一時半まで働き、母親は早朝五時からパートを二つかけ持ちして働いています。それでも生活はぎりぎりで、本来なら、もう一人の障害を持つ子どものためにゆっくりと一緒にいてあげたいのだけれども、働く時間を短くすれば生活がなり立たないと歯を食いしばって頑張っているのだと言います。


 さらに中学校入学時、保護者には、標準服、体操着、ジャージの上下、上履き、体育館履き、かばん、教材などの購入費で約十万円近くの大きな負担がかかります。卒業時にはお別れ遠足代、卒業アルバム代、今、卒業アルバム代は平均一万円から二万円近くもかかります。さらに高校進学のための授業料、受験料、入学費、授業料、制服代、教科書代、通学費を用意しなければなりません。


 時事通信社が実施した世論調査では、少子化に歯どめをかける施策として、教育費の負担軽減を求める声が五割を占めています。児童手当の拡大と合わせて、入学時、卒業時を初め、教育費の負担を軽減する補助制度を創設すべきだと思いますが、どのようにお考えでしょうか。


 大きな二番目は、子どもたちの過ごす保育園、学校の整備についてです。


 乳幼児や児童・生徒が一日の大半を過ごす保育園や学校は、命の安全の確保と、子どもが健やかに育てられる環境整備が必要です。


 その視点から二点について質問します。


 一つ目は保育園の耐震工事についてです。


 日本は地震の活動期に入り、東京に直下型地震がいつ起きても不思議ではない状況です。多くの犠牲者を出した阪神淡路の震災の教訓から、いかに人命を守り、被害を少なくするか、その対策として、家屋の耐震改修助成制度などが予算に盛り込まれました。しかし、乳幼児が一日の大半を過ごしている公立保育園のうち、第二碑文谷保育園、南保育園、祐天寺保育園の三園は耐震工事をしないまま放置されています。乳幼児の命の安全の視点から、早急な耐震補強工事の必要性が何年も前から指摘されていました。第二碑文谷保育園は実施計画の中に盛り込まれたものの、二園は盛り込まれませんでした。


 実施計画の改定に当たっては、南保育園、祐天寺保育園の耐震工事を最優先課題として位置づけるべきだと思いますが、いかがでしょうか。


 二つ目は学校の改築についてです。


 老朽化した学校の大規模改修は何年も前から指摘されてきました。小学校、中学校の耐震工事は全校で行われ、それに合わせて校舎の改修なども進み、ドアや壁の部分的な補修などは、学校現場の取り組みと合わせ行われてきました。しかし、昭和三十年代に建築された学校では、本体そのものに手を入れなければならない状況になっています。


 ある学校は、一つの部屋がかびによって使用することができなくなっています。東山小学校では雨漏りがあちこちに見られ、体育館の道具置き場には、その対策としてバケツが置かれ、漏電しないために蛍光灯が外されている場所や、梅雨期には階段の踊り場の壁に雨水が伝ってくる箇所もありました。二〇〇四年度に壁の塗り替えを行った場所が、既に無残にも壁がはがれ、亀裂も入り、天井には茶色いしみが出ていました。私が訪れた日は、前夜、雨が降ったので、屋上の入り口は床が水浸しになっていました。さらに幾つもの教室の床に亀裂が入り、その亀裂がひどいところでは段差になって、子どもからは、机がガタガタして文字が書けないとの声も出ており、子どもの教育に大きな影響を来しています。


 東山小学校など五十年以上、さらに五十年を迎えようとする古い校舎は合わせて八校もあり、計画的に改築する必要があります。


 古い校舎を調査し、実施計画改定に当たって改築計画を盛り込むべきだと思いますが、いかがでしょうか。


 区長の見解をお聞きし、私の一般質問を終わります。(拍手)





   〔青木英二区長登壇〕





○青木英二区長  石川議員の二点にわたる御質問に順次お答え申し上げます。


 なお、第一点目第二問と第二点目の第二問目につきましては教育委員会所管事項でございますので、教育長からお答えをさせていただきます。


 まず第一点、子育て支援策についての第一問、児童手当を区独自で中学校三年生まで拡大することについてでございますが、児童手当につきましては国の制度として、現在は小学校三年生までを対象として実施されているところです。


 国におきましては、平成十八年度に少子化対策の一環として、小学校六年生まで対象を拡大し、合わせて所得制限を緩和する体制が予定されているところで、この改正により、本区での需給対象者の増加が年齢拡大分で二千三百人、所得制限の緩和分で千百人と見込んでおります。


 こうした状況を踏まえ、本区といたしましては、区独自で児童手当を中学三年生まで拡大することにつきましては、一定の財政負担が伴うことも含めて、現在では考えてごさいません。少子化対策における子育て家庭への経済的支援につきましては、何よりも国の取り組みが基本であると考えておりますが、本区におきましては総合的な子育て支援を進める観点から、本区の需要に則した必要な経済的な拡充も含めて、次世代育成支援行動計画を着実に実施してまいりたいと考えてございます。


 なお、児童手当制度につきましては、国おいて一層の拡大を目指してさまざまな検討がされていると聞き及んでいますので、今後も動向を見守ってまいりたいと存じます。


 次に第二点目、保育園や学校施設における安全確保についての第一問、保育園の耐震補強についてでございますが、新たに建築される建物の耐震性の強化を目的として、昭和五十六年に建築基準法の耐震基準の改正が行われています。新たな耐震基準が、昭和五十六年六月以降に建築確認を受けた建物に適用されることから、区といたしましては、それ以前の耐震基準で建築された区有施設を対象として耐震診断を行ったところでございます。


 その結果、耐震性に問題のあった保育園につきましては、建物の構造、建築年数、老朽度などのほか、耐震対策の工事実施による保育園運営への影響等をしんしゃくし、それぞれの保育園に適した補強工事や改築工事を行うことにより対応を図ってまいりました。


 御質問にございます南保育園及び祐天寺保育園に関しましては、平成九年度に実施しました耐震診断により、補強を要する建物であるとの結果が出ております。両保育園とも、耐震診断を行った他の保育園と同様に検討を行ってまいりましたが、対策工事中の仮園舎の確保など、解決すべき問題がございます。


 今後さらに、平成十八年度に改定が予定されている実施計画において諸条件を考慮の上、より具体的な検討を続けてまいります。


 以上、私からのお答えとさせていただきます。





   〔大塩晃雄教育長登壇〕





○大塩晃雄教育長  石川議員の第一点目の第二問及び第二点目の第二問につきましては私からお答え申し上げます。


 まず第一点目、子育て支援策についての第二問、給食費、教材費などの保護者負担の軽減についてのお尋ねでございますが、区立学校において保護者が負担する経費は鉛筆、下敷き、ノートや標準服、体育着など児童・生徒個人の所有物にかかわる経費と、給食費や修学旅行費など、直接的な利益が個人に還元されるものとなっております。


 目黒区といたしましては従前から、保護者負担の軽減を図るため、保護者の負担とすべきものの中でも算数セットや交通安全などの副読本、移動教室のバス代などは公費負担をしております。また、卒業アルバムや林間・臨海学園のバス代につきましても一部負担をしております。このように、これまでも区独自に保護者負担の軽減を行っておりますので、新たに補助制度を創設することは考えておりません。


 次に第二点目、子どもを健やかに育てる環境についての第二問、老朽化した小学校、中学校の改築についてでございますが、来年度は碑小学校の改築工事や目黒中央中学校の新築工事に着手するなど、学校施設の環境改善に努めているところでございます。


 現在、本区には東山小学校や大岡山小学校のように、建築後、間もなく五十年を迎えようとしている学校施設がございます。また、耐震補強工事を実施した校舎で、工事を実施してから既に二十年を超えるものもございます。


 以上のことから、教育委員会といたしましては、小学校、中学校の改築などを順次計画的に実施していく必要があると認識しているところでございます。今後、改築につきましては平成十八年度の実施計画改定作業の中で検討してまいりたいと存じます。


 以上、私からの答えとさせていただきます。





○九番(石川恭子議員)  再質問をさせていただきます。


 区長の答弁の中に、本区に即したということをおっしゃったので、目黒区は全国でも合計特殊出生率が最低な状態にあるわけですので、ぜひ目黒区に適した子育て支援を前向きに検討していくべきではないかと思います。


 今、小泉構造改革の路線のもとで、子どもの生活は本当に脅かされています。二〇〇五年度の日高協の調査では、保護者の失業などの理由で、高校生の授業料滞納者が半数近く、四九・三%にも上っているそうです。


 目黒区は高額所得者が多いと言われていますが、本当にそうなのか。今、目黒の子どもの中にもこうした厳しさがどんどん入ってきています。私の子どもの同級生の周辺を少し見ただけでも、この数年間の間に、子ども五人の保護者が店舗を閉じて、アルバイトやパートなどの勤めを始めています。


 保護者の厳しい経済的な状況のもとに、日本は異常なほどの教育費がかかっています。ある保険会社の調査ですが、幼稚園から大学卒業までかかる必要は一千三百万から一千九百万に近い額ということが書かれていました。それを裏づけるように、日本は国連から指摘を受けているんですが、日本は国連人権規約のうち、高等教育の漸進的無償を今も留保しており、締約国百五十一カ国で、留保はマダガスカル、ルワンダと三カ国だけになっている。


 こうした厳しい教育費が保護者にかけられているにもかかわらず、公的な負担が非常に少ないということが指摘されているわけです。さらにこれには続きがあって、二〇〇一年には国連は日本政府に対して留保撤回を勧告しました。しかし、その後にとった措置を二〇〇六年六月までにきちんと報告しろという勧告まで日本は出されています。


 今、教育費の負担は一部の低所得者層だけでなく、本当に一般的な家庭に対しても大きな影響が出ています。


 先ほどの答弁の中で区長は、支援をするには平等性がということをおっしゃっていましたが、平等性を言うのであれば、今、一部の保護者だけではなく、子育て層一般の家庭に対してきちんと援助をするべきではないかと考えます。


 先ほども述べましたけれども、ある家庭の報告をしましたが、本当にこれは一部ではないんです。別の保護者の家計簿を見せていただきました。その家計簿を見ると、子どもが二人います。そうすると月に六万円もの教育費がかかるそうです。


 こうした話を聞いている中で、今、保護者が教育費を負担するためにわざわざ働きに出ている、こうした異常な事態が今当たり前になっている、こうした報告も受けています。


 こうした状況だからこそ、若者の中では、こうした状況を見ている中で、結婚もしないし子どもも産めない、こうした悪循環が出てきているなと思います。


 安心して子育てできる環境をどうつくっていくのか、このことが今問われていると思うんですが。


 フランスでは、先ほども述べましたように、三十近くもの児童手当、さまざまな手当が保障されています。


 区長は、子育て支援の基本は国ということをおっしゃっていました。本当に国は低い部分もあります。


 しかし、今目黒区が最低の出生率という立場であれば、そして、子ども条例を制定して次世代育成行動計画をつくったのであれば、本区独自の子育て支援が必要だと思うんですが、教育費の大きな負担が親の生活全体にかかっている、ここに子育て支援をするべきだと思うんですが、再度伺います。


 保育園のことについては、十八年度の改定で諸条件を検討していくということですので、最重要課題としてきちんと位置づけていっていただきたいと思います。


 小学校の古い校舎の問題ですが、このことについても前向きに検討していくということですが、今回、この問題を質問するということで調べていく中で本当に驚いたのは、古い校舎に対する改築計画が全然持たれていないところに非常に驚いたわけです。そして、どこに聞いても、そのことにきちんと答える人がいない、所管ではきちんと把握されていないことに驚かされたわけです。


 今後検討されるということなので、東山小学校を初め、昭和三十五年に建築された学校だけでも八校あるわけです。その八校以上に、今後どんどん古くなる、五十年以上の学校がふえてくるわけですので、ぜひそうした学校に対しての改築の計画をきちんと持っていただきたいと思います。


 以上です。





○青木英二区長  一点目、二点目は私からお答え申し上げたいと思います。


 私、ウガンダやマダガスカル島のことはよくわかりませんので、本区についてお話し申し上げたいと思います。


 二つだけお話し申し上げたいと思いますが、今、子育て支援全体の話をされましたので、それについては私どもは、すべての子育てを行っている御家庭に支援をしていくことを最も重要な課題だと思って対応しております。


 もう一点、いま御通告でいただいたのは児童手当でございますから、児童手当について個別に一点お話を、特化して申し上げておきたいと思います。


 一つは、これはナショナルスタンダードの課題だということはございます。これもございますが、同時に、これは数字として出ていることでございますので、数字としてお話し申し上げたいと思います。今回、所得制限が緩和をされました。その前には四二%の方々が対象ということで、逆に言うと五八%の方が所得制限にかかるということで、児童手当の対象外だったということは事実でございます。


 今回の制限を受けた後も、全国レベルでまいりますと八五%から九〇%の方々が対象になります。本区は数字的には五〇%少し、まだ四十何%の方々が対象外ということになってございます。


 特に私が強調しておきたいのは、議員御指摘のように、上乗せをすることは一般財源を投入するということでございます。四七%の方々が依然として対象外である施策について一般財源を投じることについてはいろんな論議があってよろしいのかなと思ってございます。


 私どもは広く、先ほどお話し申し上げたように、子を持つ家庭の支援ということで、時間がありませんから多く語りませんが、例えば仕事と家庭の両立ということで申し上げるならば、例えば、ひとり親家庭の皆さん方の、認可外の保育園に対する助成もさせていただいておりますし、あとは相談業務の充実といったことで、いろんな面で全体の支援の底上げをしているということでございます。


 南保育園と祐天寺保育園の建てかえについてでございますが、これは私ども、次の実施計画の検討課題と認識をしてございます。


 最も大きな課題は、答弁でも申し上げましたように仮園舎の問題、これが隘路ではないかと思ってございます。それぞれの保育園が、ある程度の中、まとまった敷地、こういうことがどうしても必要かな、これが解決することは一つの大きな、現実問題としてあるのかなということでございまして、こういう問題も含めて、次の改定時に検討していきたいと思います。





○大塩晃雄教育長  学校の校舎改築でございますが、質疑を聞いていますと、私ども教育委員会が校舎改築について全く計画を持っていないかのようなことをおっしゃっておりますが、私ども、先ほど答弁申し上げましたように、実施計画の中にキチッと盛り込んで、碑小学校の改築とか中央中学校の新築もやっているわけでございまして、先ほど申し上げました、築五十年に到達する東山小学校とか大岡山小学校については、これから始まる実施計画の改定の中で検討していくと申し上げているわけでございます。


 五十年以上のものについていつやるとか、そういうことは内部では、建築後何年たったかという資料は持っておりますので、それに基づいて実施計画の中にキチッと、財政的な裏づけを持って改築をしていくという手順で校舎改築はやっているところでございます。





○九番(石川恭子議員)  教育委員会の方ですが、学校の改築工事の長期的な計画は当然教育委員会が持つべきだと思うんですが、その辺が、私が調査している中ではなかったわけです。


 長期計画、現状の中では五十年たつ学校もありますし、今後五十年になってくる学校がどんどんふえてきているわけですが、それに対して長期計画があるのかどうか、そのことをお聞きしたいんです。





○大塩晃雄教育長  先ほど申し上げましたように、その校舎が建築後何年たっているのかというリストは私どもキチッと持っておりますので、それを見ながら、実施計画の中で盛り込んでいくという手順で、校舎改築についてはやっているところでございます。





○宮沢信男議長  石川恭子議員の一般質問を終わります。


 残りの質問は次の本会議で行うことといたします。次の本会議は明三月三日、午後一時から開きます。


 以上で本日の日程は終了いたしました。本日はこれをもって散会いたします。





   〇午後四時三十七分散会