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東京都 目黒区

平成17年第2回定例会(第2日 6月22日)




平成17年第2回定例会(第2日 6月22日)





 





   平成十七年第二回定例会


             目黒区議会会議録


  〇 第 二 日





一 日時 平成十七年六月二十二日 午後一時





一 場所 目黒区議会議場





一 出席議員(三十三名)


          一  番  戸  沢  二  郎


          二  番  工  藤  はる代


          三  番  栗  山  よしじ


          四  番  いその   弘  三


          六  番  佐久間   やす子


          七  番  須  藤  甚一郎


          八  番  増  田  宜  男


          九  番  石  川  恭  子


          十  番  橋  本  欣  一


          十一 番  伊  藤  よしあき


          十二 番  今  井  れい子


          十三 番  安  久  美与子


          十五 番  中  島  ようじ


          十六 番  川  崎  えり子


          十七 番  岩  崎  ふみひろ


          十八 番  森     美  彦


          十九 番  高  品  吉  伸


          二十 番  雨  宮  正  弘


          二十一番  つちや   克  彦


          二十二番  鴨志田   リ  エ


          二十三番  寺  島  よしお


          二十四番  小  林  くにお


          二十五番  沢  井  正  代


          二十六番  野  沢  まり子


          二十八番  石  山  京  秀


          二十九番  青  木  早  苗


          三十 番  つづき   秀  行


          三十一番  俵     一  郎


          三十二番  島  崎  たかよし


          三十三番  宮  沢  信  男


          三十四番  二ノ宮   啓  吉


          三十五番  木  村  洋  子


          三十六番  下  岡  こうじ





一 欠席議員(一名)


          五  番  坂  本  史  子





一 出席説明員


       区      長      青  木  英  二


       助      役      佐々木   一  男


       収入役           安  田  直  史


       企画経営部長        粟  田     彰


       区長室長          武  藤  仙  令


       財政部長          齋  藤     薫


       総務部長          横  田  俊  文


       区民生活部長        伊  藤  良  一


       産業経済部長        渋  谷  幸  男


       健康福祉部長        加  藤  芳  照


       健康推進部長(保健所長)  伊  藤  史  子


       子育て支援部長       清  野  久  利


       都市整備部長        鈴  木     勝


       街づくり推進部長      宮  本  次  男


       環境清掃部長        荒  井  英  雄


        ────────────────


       教育長           大  塩  晃  雄


       教育次長・生涯学習推進担当 小笠原   行  伸


        ────────────────


       選挙管理委員会事務局長   安  井     修


        ────────────────


       常勤監査委員        大  竹     勲


       監査事務局長        市  川  力  也





一 区議会事務局


       局     長       浅  沼  裕  行


       次     長       千  葉     登


       議事・調査係長       荒  井  孝  男


       議事・調査係長       南  沢  新  二


       議事・調査係長       田  中  祐  子


       主     査       齊  藤  和  子





 第二回目黒区議会定例会議事日程 第二号


        平成十七年六月二十二日 午後一時開議





日程第一   一般質問





   〇午後一時開議





○宮沢信男議長  これより本日の会議を開きます。





  ◎会議録署名議員の指名





○宮沢信男議長  まず、会議録署名議員を定めます。


   十二 番  今 井 れい子 議員


   二十四番  小 林 くにお 議員


にお願いいたします。





  ◎諸般の報告





○宮沢信男議長  次に、諸般の報告を申し上げます。


 五番坂本史子議員から欠席届がありました。


 以上で報告を終わります。


 これより日程に入ります。


 日程第一、一般質問を行います。





 ――――――――〇――――――――





 ◎一般質問





○宮沢信男議長  昨日に引き続き、順次これを許します。


 二番工藤はる代議員。





   〔工藤はる代議員登壇〕





○二番(工藤はる代議員)  では、生活者ネットワークの区議会議員として、一般質問をさせていただきます。大きく二点にわたって質問いたしますので、よろしくお願いいたします。


 では、第一点目、地球温暖化対策についてお伺いいたします。


 ことし二月の京都議定書の発効に伴い、国や地方公共団体、事業者、国民が一体となって温暖化対策に取り組むための枠組みを定めた地球温暖化対策推進法が完全施行となりました。目標数値を定めて温暖化対策に取り組むこととなり、基礎自治体もエネルギービジョンを策定するなど、本格的に取り組み始めています。


 風力や太陽光などの新エネルギーの促進や、家庭や事業系の省エネ機器の普及、燃料電池や自動車燃費の技術開発も進み、経済の発展と環境対策の両立に向けての実践もやっと進み始めました。


 目黒区では、国際規格のISO14001や目黒区独自の環境配慮行動プログラム、目黒グリーンアクションプログラムをつくり、取り組んでいるところですが、省エネラベリング制度による家電製品の省エネタイプの普及とともに、さらに区民生活に浸透することを期待しています。


 また、先日発行された環境情報案内冊子「グリーンページ」は、区の環境基本計画に沿って国や都の情報も盛り込まれており、わかりやすい冊子となっていると評価しています。


 しかし、地球温暖化対策・ヒートアイランド対策モデル地域にもなり、環境施策の年間テーマとしてヒートアイランド対策を設定していることから、さらに実効性ある取り組みが求められています。


 そこで、何点かお伺いいたします。


 質問の一点目として、地域や学校で取り組みたいと思っても、専門的なことがわからず、思いだけで終わってしまい、環境問題に取り組むことが特別なことのように感じられ、まちづくりにつながるということに気づかないまま終わっています。環境カウンセラーや環境学習リーダー、環境活動団体などの情報を登録し、学校や地域などで環境学習に活用できるよう整えたらいかがでしょうか。


 二点目、区内も、屋敷林が相続などのため立ち退きに迫られ、ミニ開発が進み、地域のコミュニティーもなくなりつつあります。区内を歩いてみますと、大きなお屋敷に一人で暮らしている高齢者も見られます。区に住み続けられるように支援するためにも、住宅マスタープランの中に環境共生住宅のモデル事業を取り入れたらいかがでしょうか。


 環境共生住宅は、地主さんが家を建てかえたいと思ったときや相続が発生したときに、更地にして手放すのではなく、庭木を残し、これまでの住まい方を生かしながら、エネルギー効率もよく、コミュニティーも自然につくられるような、ハードを生かした集合住宅づくりです。


 既に、新しい取り組みとして民間での実績があり、地主さんや入居者からも評価されています。区内に募集をかけ、コーポラティブハウスなどの環境共生住宅のモデル事業に取り組んだらいかがでしょうか。


 三点目、公立学校で生徒や職員が協力して省エネ活動を行い、節減できた経費を、半分はその学校に還元し、残りの半分を自治体の財政に戻す光熱費節減還元プログラム、日本型フィフティー・フィフティーが環境教育に生かそうと広がりつつあります。


 地方では、長崎などの学校で実践され、学校裁量の財源が確保されることと、環境行動が子どもたちから保護者へ、地域へと広がり、効果を上げています。


 都内では、杉並区が始めていますが、財政難の中、環境教育にも生かすことができ、財政の節減にもなるこのプログラムを取り入れたらいかがでしょうか。


 四点目、長い目で見たときに、地域への広がりや光熱費の節減が期待できる学校等エコ改修、環境教育モデル事業、エコスクールモデル事業に取り組んだらいかがでしょうか。都区制度改革の課題にもなっている学校の建てかえ問題は、建設廃棄物の処理や環境面を考えると、建てかえがよいのか、可能なのかは疑問です。学校の耐震補強は済んでいるものの、今後の建てかえや改修については調査を行い、学校等のエコ改修を進め、補強していくことで建てかえなくても済む方法も可能になるのではないかと思います。


 ハード・ソフト面一体となった学校等エコ改修、環境教育モデル事業、エコスクールモデル事業の取り組みは優先すべきと思いますが、いかがでしょうか。


 二点目として、介護保険制度の見直しに当たりお伺いいたします。


 高齢者の自立支援と尊厳の保持を基本理念とし、在宅でも生活ができるようにと介護保険制度が始まってから五年がたとうとしています。制度は次第に定着し、まちの中で介護を受ける高齢者の姿を見るのも日常的な光景となり、今まで家にこもりがちであった高齢者が外出しやすくなりました。


 しかし、急速に進む高齢化の中、特養入所者の重度化による給付費の増大や、特養の待機者も依然減らない状況のままです。


 来年度の介護保険制度の見直しを控え、国は生活支援の見直しを打ち出していますが、実質、生活支援の利用抑制を図ろうとするものです。サービス提供者やヘルパー側の資質の問題も見られますが、介護が必要な高齢者や家族にとっては、必要なサービスが受けられなくなり、選択の幅が狭くなるのを危惧しています。


 区も現在、地域福祉計画の改定作業を行い、先日、中間のまとめが出ましたが、介護保険制度の見直しは、国の決定を待つだけでなく利用者や住民の意見を取り入れ、区自身の検証が必要です。


 私は、市民団体の行っている調査活動に参加し、利用者側に立ったサービスを検証するために、五年間で十回の聞き取り調査を行ってきました。調査活動は対面式で行い、回を重ねるごとに在宅サービス利用者との信頼関係もできてきた中で、各家庭それぞれの事情や人生観が違うことから、サービスに求めるものは千差万別で、その人の人生に深くかかわり、同じサービスでも人により求めるものや評価が違うことを実感しました。


 また、調査の中で、孤独な高齢者の相談相手が必要なことや、適正なサービスが行われているか検証する役割として、市民相談員制度が必要だと思います。


 現在のサービスの担当者会議は、それぞれが忙しいため、利用者側の遠慮もあり、なかなか会議を開くことが難しい状況のようです。区も、地域福祉計画の改定には利用者の視点を積極的に取り入れるべきであり、仕組みとして整える必要があると考えます。


 質問に入ります。


 一点目として、要介護者を社会全体で支えていくためにも、これまでの行政の計画づくりの手法ではなく、十分な住民参加のもと、地域住民が地域福祉の主体を担うことができるよう計画づくりを行い、地域に投げかけていく必要があると思いますが、いかがでしょうか。


 二点目、介護保険制度の不足する部分を補うのは地域福祉計画であり、地域福祉の考え方の中に介護予防を入れ、区民の選択できるサービスを整えておくべきではないでしょうか。


 三点目、ケアマネジャーの事業者からの独立を促し、サービスの質を高めるために、ケアマネジャーの資質の向上とマネジメント業務の専門性を高める必要があると思いますが、いかがでしょうか。


 大きく二点にわたってお伺いいたしました。よろしく御答弁をお願いいたします。


 以上です。(拍手)





   〔青木英二区長登壇〕





○青木英二区長  工藤議員の二点にわたる質問に順次お答え申し上げます。


 まず第一点目、地球温暖化対策に関する第一問、地球の環境活動リーダーの活用についてでございますが、環境学習は環境施策の重要な柱として、活動リーダーの確保や活動の場の提供、さらに学習活動の多彩な展開を図っていきたいと考えております。


 そこで、前期環境審議会からの提言を受けて、現在、環境教育、学習及び啓発推進計画の策定に向けて検討に着手したところでございます。計画の目的等主要な考え方については、改めて環境審議会に諮問し、意見を聞いてまいりますが、これまでの環境学習等の進め方を見直し、区民が気軽に参加したくなるような機会を設けてまいりたいと考えております。


 計画には、従来の環境という枠にとらわれず、区民それぞれが興味ある得意な分野から環境活動に取り組めるよう、生涯学習や消費生活などの分野においても、環境の視点を取り入れた学習活動を展開できるようにしてまいりたいと考えております。


 こうした幅広い分野から環境学習に取り組んでいくため、環境リーダーについても種々の分野で活躍している人たちの参加を求め、活動の場も学校や地域のいろいろな施設を活用するなど、今後の計画策定に当たっては御質問の趣旨を生かしてまいりたいと存じます。


 次に、第二問、環境共生住宅のモデル事業への取り組みについてでございますが、緑化は環境の温暖化防止の重要な手段として位置づけ、CO2削減を目指していかなければならないと考えております。特に、本区は住宅の緑化率が高く、住宅改修や改築等に伴う緑の減少を防止するよう努めていく必要があります。


 今日、家族構成の変化や高齢化、また住宅取得の困難化に伴い、例として挙げられたコーポラティブハウスを初め、コレクティブハウス、グループホームなど、多様な住宅確保策が取り入れられ始めております。


 特に、住宅建設に当たっては、土地の効率化が優先されることから、従来からの庭の緑が減少していく傾向も、御指摘のように起きていることも否めないところでございます。


 一方、環境への関心と取り組みも充実しつつあり、区の生け垣助成や屋上緑化の助成、金融公庫などの省エネルギー助成や新エネルギー助成などを取り入れて、環境に配慮した住宅建設も進んできております。また、分譲マンションの環境性能表示制度もスタートしてまいりました。


 お尋ねの環境共生住宅モデル事業については、コーポラティブハウスなどの具体的な動きが少ないことから、今後の課題とさせていただきたいと存じます。また、現在改定中の住宅マスタープランにおいて、引き続きその趣旨を取り入れる方向で検討することとし、環境配慮住宅への誘導については、国や都の制度とあわせて、区としても推進してまいりたいと存じます。


 次に、第三問、光熱費節減還元プログラムの導入についてでございますが、現在、次世代を担う小中学生や教職員を中心に、学校全体として環境配慮活動を推進するため、区独自の学校版環境ISOプログラムの構築に取り組んでいるところでございます。


 この学校版環境ISOプログラムは、第一義的には省資源、省エネルギー活動を進めていくものでございますので、光熱水費の節減による成果は環境改善のみならず、財政的にも経費の節減という形で生まれているものと存じております。


 したがいまして、今後は御質疑のようなインセンティブを与える仕組み等について、各学校にとって魅力あるツールとして活用できるよう、必要な検討を進めてまいりたいと考えております。


 次に、第四問、学校等エコ改修、環境教育モデル事業、エコスクールモデル事業への取り組みについてでございますが、学校において、環境への負荷が少なく、快適な学校環境を実現することは、環境教育においても有意義なことであり、国や東京都においても補助事業として推進しているところであります。


 初めに、学校エコ改修、環境教育モデル事業につきましては、温室効果ガス削減に役立つ改修を行うハード事業と改修等にかかわる環境教育を行うソフト事業を一体的に実施することが要件となっており、現在、この事業を適用する改修工事はございませんが、今後、改修工事の内容に合わせて検討してまいりたいと存じます。


 次に、エコスクールモデル事業につきましては、既に碑小学校の校舎改築等工事の実施設計におきまして、太陽光発電装置の設置や屋上緑化などを採用しているところでございます。また、目黒中央中学校の新築工事におきましても、現在、その適用の検討を進めているところでございます。


 いずれにいたしましても、今後、改築・改修の実情に合わせて、これらの事業を学校施設の改築・改修計画に反映させてまいりたいと存じます。


 次に、第二点目、介護保険制度の見直しに当たっての第一問、住民参加のもとでの計画づくりについてでございますが、今回の介護保険事業計画の改定につきましては、昨年七月に地域福祉審議会に対しまして、社会経済情勢の変化に対応した計画の方向等につきまして諮問をさせていただき、現在、答申の中間のまとめをいただいているところでございます。


 この中間のまとめにつきましては、区報などを通じまして内容をお知らせし、御意見を求めていく取り組みを地域福祉審議会として行うこととされております。また、七月には地域福祉を考える会を二回開催し、審議会の委員による報告の後、参加者の意見交換も予定されてございます。


 今後、地域福祉審議会の予定といたしましては、中間のまとめに対する意見を踏まえ、最終的な答申をまとめていただきます。一方、区といたしましては、地域福祉審議会への諮問と同時期の昨年七月に、目黒区地域福祉計画、保健医療計画及び介護保険事業計画につきまして、区報などを通じて計画の体系及び検討課題をお知らせし、十七年度の改定準備に当たっての御意見を求めてまいりました。


 なお、今回の介護保険事業計画の改定につきましては、国の介護保険制度の改正や地域福祉審議会の答申と並行して、この間検討してまいりました。秋ごろには、介護保険事業計画の素案を取りまとめ、その後に案を取りまとめます。その段階で、他の計画とあわせましてパブリック・コメントを行い、御意見をいただいてまいる考えでございます。特に、素案の段階では、区民の皆さんが素案の内容について理解しやすい工夫をし、その上で御意見をいただく機会を設けるなどの取り組みをしてまいりたいと存じます。


 このように、地域福祉審議会によります取り組みはもとより、区といたしましても介護保険事業計画改定の過程におきましては、制度の改正に関しての理解の促進を図る工夫を行い、可能な限り説明責任を果たすとともに、区民参加を得ていくよう努めてまいる所存でございます。


 いずれにいたしましても、高齢の方が住みなれた地域で、安心して快適に暮らせるよう、介護保険事業計画の改定に取り組んでまいる所存でございます。


 次に、第二問、地域福祉計画の中の介護予防の視点についてでございますが、今回の介護保険制度改正では、高齢者の自立支援、尊厳の保持を基本理念に、改正の大きな柱として予防重視型システムへの転換がうたわれております。


 その内容として、要介護度の軽度な方に対して、現行の予防給付を見直し、新たな予防給付へと再編すること、また要支援・要介護状態になる前からの介護予防を地域における包括的・継続的なマネジメントにより推進することが示されているものです。


 このような高齢者の自立支援を目指す介護予防サービスは、高齢者一人一人の身体状況や家族状況等に応じてマネジメントすることが大切です。


 今後、介護保険制度の中でどのような介護予防メニューを用意し、総合的な相談に当たるのかは、現在検討段階でございますが、これとあわせて、介護保険制度外の日常生活の支援サービスにつきましても、介護予防という観点も含めて、個々の高齢者の状況に応じたサービスが確保できるよう、総合的に検討を進める必要があると考えております。


 本年五月に地域福祉審議会から御提出いただきました地域福祉計画改定に向けた答申の中間のまとめにおきましても、高齢者が地域で自立して暮らし続けられるようにするために、介護保険サービスとそれ以外の日常生活を支援する保健福祉サービスが組み合わされて提供されることが必要であるとの御指摘をいただいております。また、あわせて、介護予防を広くとらえ、より積極的な観点から高齢者の生きがいづくりや社会参加の促進についても御指摘をいただきました。


 私は、今後の地域福祉計画の改定に当たり、高齢者が生き生きと健やかな日常生活を送れるように、保健・医療・福祉サービスの総合的な向上を目指して、介護保険サービスと保健・医療・福祉事業の整合性を図り、介護予防や日常生活支援、また健康づくりや生きがいづくり、社会参加などの幅広い観点に立ち、総合的な施策の展開を検討してまいりたいと考えております。


 次に、第三問、介護サービスの質を高めるためのケアマネジャーの資質とマネジメント業務の専門性の向上についてでございますが、介護保険制度では本来、事業者間の健全な競争により、多様で良質な介護サービスが提供される仕組みの構築を目指しておりますが、しかしながら、利用者が期待する望ましいレベルから見て、改善の余地があるものと考えております。


 こうした状況のもとで、介護サービスの質を確保し、要介護者やその家族が安心して介護サービスを利用できるようにすることは、保険者として区に課せられた責務であると存じます。


 介護支援専門員、いわゆるケアマネジャーは、要介護者やその家族の相談に応じてケアプランを作成し、サービス提供事業者などとの連携調整を行い、適切なサービス利用につながるという重要な業務を担っております。


 このように、介護保険制度において中心的な役割を期待されているケアマネジャーには、保健・医療・福祉の分野に関する知識のみならず、コミュニケーション能力など相談・面接に関する技術も求められています。


 国は、現在進めている介護保険制度改正の中で、ケアマネジャー資格の更新制の導入、資格更新時の研修義務化など、ケアマネジャーの資質や専門性の向上を目指しております。区といたしましても、ケアマネジャーが質の高いケアマネジメント業務を遂行できるよう、専門性の向上を目的とした研修の実施などを通じて、サービス事業者に対する支援を行ってまいりましたが、介護保険制度改正の趣旨を踏まえ、さらに取り組みを強化してまいりたいと存じます。


 以上、お答えとさせていただきます。





○二番(工藤はる代議員)  では、残りの時間で再質問させていただきます。


 最初の地球温暖化対策ですけれども、二点目の環境共生住宅です。建てかえ等、相続が発生しても自宅を、今は本当に自宅を手放してしまって、せっかくの屋敷林も更地になってしまうということが事実としてあるんですけれども、自宅を手放す必要がなくて、その土地に住み続けられる方策として、ぜひ住宅マスタープランの中で、先ほどの御答弁の中では、国と都の制度をあわせて行う、あと、住宅マスタープランの中でも検討されるようなお話でしたが、目黒に今まで住んでいた人が住み続けられる対策と、そして環境に対する影響ということで、このモデル事業を区の方から呼びかけて、募集をしていただければと思うんですけれども、その点、住宅マスタープランの中での検討ということでは、ぜひ積極的に取り組んでいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。


 四点目の学校等のエコ改修、それから環境教育モデル事業についてですが、都区制度改革の対策としても本当に建てかえなくても住む方法をとっていくことの方が逆に現実的ではないかなと思っています。仕組みをつくっていくことと、建てかえによる周辺の影響だとか、子どもへの影響だとか含めて、環境教育の面も効果が出るわけですから、仕組みと実践とともに積み重ねていって、きちんとつくっていっていただければと思いますが、いかがでしょうか。


 介護保険の方ですけれども、前段の方で触れましたが、相談員という、サービスの提供に当たっていろいろなサービスを受けている人がいるわけですけれども、私としては、生活支援という形で、一人になっても御自分の家で住めるような形を進めていきたいと思っていますが、実際に物を、何かしてあげるということよりも、どうしても話し相手とかそういった部分もすごく必要になってきたり、あるいはサービスを受けている中での不満であることが、逆に事業者には言えなかったりする利用者さんもいらっしゃるので、ぜひ改定作業の中で、そういった市民相談員の制度がつくれるような働きかけをしていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。


 以上です。





○青木英二区長  それでは、まず一点目からお答え申し上げたいと思いますが、区長としても、ぜひ多くの区民の皆さんに区内に住み続けていただきたいということがあります。ただ、この問題は、大きく言うとやはり税制等、国全体で対応していかなければいけない部分が相当あるかと思います。


 ただ、当然、コレクティブハウス等は、私も、環境に非常にプラスになるということでございますから、改めてこれからの審議会等の中で検討の素材に挙げていきたいと思っております。


 二点目の改修ということでございますが、学校を全面的に建てかえていくということについて、まず私どもが何をもってしなければいけないかということは、そこに通っている小学校の児童、中学の生徒の安全性の確保ということが第一義的にあります。全面的な改修をするのかしないのか、それはそれぞれの学校の個々の対応だというふうに思っております。


 主要五課題については、それは個々の問題ですが、全体の枠組みとして、都と区の役割分担として、私としては、これはぜひきちんとした対応を都に要求していきたいと思っております。


 三点目の介護保険の点でございますが、きょうの午前中に国会を可決したと先ほど所管から伺いました。これからいろいろと政省令等も出てきて、次第に明確になってくると思います。


 工藤議員の御指摘、まさにそのとおりだと思いますので、これから運用に当たっては、そういった点も十分配慮しながら、私どもとしては制度を構築していきたいと思っております。


 以上でございます。





○宮沢信男議長  工藤はる代議員の一般質問を終わります。


 次に、四番いその弘三議員。





   〔いその弘三議員登壇〕





○四番(いその弘三議員)  私は自由民主党の議員として、質問通告に基づき質問をさせていただきます。


 平成十二年四月、地方分権一括法が施行されたわけですが、これに伴って、国と地方公共団体は対等、協力の新しい関係に立つこととなり、各地方公共団体はみずからの判断と責任のもとに、地域の実情に合った行政を実践していくことが期待されています。


 ここで改めて言うまでもなく、川崎市や横浜市と違い、目黒区は東京二十三区、特別区としての位置づけの中で、財政面においても市にはない独自の仕組み、都区財政調整制度が設けられており、都区間及び特別区相互間で財政調整が行われ、平成十二年都区制度改革で積み残された主要五課題の解決に向けて、都区協議会での青木区長の一層の努力が望まれると思っているわけであります。


 今申し上げましたのは、目黒区と他区、そして東京都での役割分担と財源配分の明確化を図っていくということですが、と同時に、目黒区として東京都や国の方向性を見きわめながら、区民の利便性や利益を考える経営的戦略が不可欠な時代に入っているということと認識しております。


 目黒区としても、平成十六年度から二十年度を計画期間とする第二次行財政改革大綱年次別推進プランに基づいて、区税収入収納率向上や滞納の減少を図り、受益者負担の適正化の観点からの適正使用料負担、三年毎に行われる固定資産税評価額の実施時期に合わせた道路占有料見直し、職員人件費の削減や職員定数適正化計画、事務事業の見直しなど、さまざまな視点から行革に取り組んでおられることは一定の評価に値すべきものと私は思っております。


 しかし、時代の変化というものは、時を選ばずに流れていきます。時代に対応するスピードが必要なケースも多々ございます。全職員すべてがそういった中で、PDCAサイクルの中で、目黒区行政が区内最大のサービス産業であるということを再認識して、需要予測や区民ニーズ、調査・マーケティングを実施する中で、サービス向上と事務事業の効率化を図っていくことが大切だということを、私は平成十五年九月本会議での一般質問でも質問させていただいております。


 そこで、問題の公共分野におけるカード決済の利用について質問させていただきます。


 独立行政法人国立病院機構を中心に、クレジットカードでの医療費支払いは既に実施されておりますが、東京都では、東京発医療改革の核である都立病院改革の一環として、患者サービスの一層の向上を図るため、豊島病院をモデルとして、診療費等の支払いについてクレジットカードの利用を開始します。広尾病院、府中病院についても、準備が整い次第、対応するということです。


 クレジットカードが利用できることにより、支払い方法の選択肢が広がるほか、夜間や緊急時の診療に現金の持ち合わせがなくても安心して受診できるようになるなど、患者さんにとってのメリットは大きなものがあります。


 公的機関としてのクレジットカード収納業務は画期的なものと思われますが、ここでどこのだれにメリットやベネフィットが発生するのか、まず利用者側である都民においては、前記しましたように、夜間や緊急診療時、または通常診療のときに使用するわけですが、単に現金の持ち合わせがないときのカードの使用のほかに、支払い日の特定により家計管理の上でもメリットが生じます。さらに、カード使用によって附帯サービスやポイント加算などのカード事業者からのベネフィットが発生する利点があります。


 また、公的機関側では、精算時の混雑緩和など利用者利便性の向上が図れ、さらに事務コストの削減、現金管理コストの削減が図れます。


 さらに、カード発行元におけるメリットの一つとして、カード普及範囲を従来以外の新分野である公的分野へのサービス拡大が図れるなどということがあります。


 昨今よく言われる、全員にとって好都合であるWIN・WINが成立するのではないでしょうか。


 以上のような状況を踏まえ、目黒区での行財政改革に照らし合わせ、事務事業の効率化を図り、電子自治体としての機能を充実させ、さらに災害時における緊急資材、物品等の調達について、以下、質問に入ります。


 (1)として、日常業務における購買・旅費交通費等決済について質問させていただきます。


 各所管においての日常的購買、調達プロセスの簡素化の手段及び決済承認者の明確化と会計処理の単純化、そして経費削減についてでありますが、財政計画の中で職員の削減が実行されてきております。財政的な見地での職員定数削減は、当然行っていかなければならない課題だと思っております。


 しかし、業務遂行という見地から見れば、業務内容の効率、適正を図る上での制度や仕組みの整備が必要になってくるのではないでしょうか。


 具体的に言えば、日常的購買で各課の中間管理職である課長級決済権限について、実際の権限行使をしているのは各課職員ではないかと私は以前指摘したと思いますが、まず事務処理の削減、詳細な取引明細の一元化により、追跡調査や事後評価、支出分析も可能になるはずです。購買用カードの導入によって、日常的な購買や旅費交通費の申請や精算報告などをペーパーワークと印鑑ベースによる請求書、注文書や上司の承認作業といったものが簡素化されるといったことから、区での間接部門のコスト削減や効率的業務の遂行に寄与できる道具であると考えます。


 また、これらと組み合わせながら、目黒区の会計システムとの融合も視野に入れて考えていかなければならないと思いますが、いかがでしょうか。


 (2)住民基本台帳カードと決済カードの連携について。


 区民のメリット、目黒区行政のメリットを考えた発展的な住基カードのあり方について。


 住基ネットは、平成十四年八月五日から一時稼働、翌年の八月二十五日から本格化稼働し、平成十六年一月二十九日から公的個人認証サービスが導入され、オンライン行政における電子申請等に対する公的個人認証サービスの利用が始まっているわけです。


 しかし、平成十七年三月末で、全国での発行枚数は五十四万枚、目黒区での住基カード発行枚数は十七年三月末現在で約二千九百六十枚、およそ一%程度しか発行されておりません。区民、行政ともに、メリットのある発展的なカードのあり方を考えていかなければならないと思います。


 ここで、住基カード自体を整理しておきたいと思います。


 まず、住基カードに内臓されたIC部に、住基ネット利用領域と公的な個人認証利用領域が基礎的な領域として存在しているわけです。そのほかに、独自に利用できる独自利用領域が存在するわけです。この独自利用領域が安全で多目的に区民の利便性や行政効率化、簡素化を進めるためのキーポイントになってくると思われます。


 例えば、区民の健康診断・検診などの結果照会サービス、また目黒区でも、八月からスタートする予定のインターネットや利用者端末からの体育施設予約サービスに、この独自利用領域が活用できます。


 これらサービスにおいて、どうしても避けて通れない課題がマルチペイメント・ネットワーク、すなわち利用料の収納業務といったことも必要になってくると思います。


 住基カードの独自利用領域の積極的な活用は、基本的な証明書等の発行、今後展開されるであろう付加価値サービス、自転車駐輪場、緊急医療、図書館利用、健保・老保資格確認、また商店街との連携の中で、地域通貨やポイントサービス、公共料金決済など、さまざまな区民利便性を展開できる可能性とともに、行政の事務事業の効率化に大きく寄与できる可能性が秘められていると思います。


 さらに、指定金融機関とカードの発行会社との連携により、参・官・民が連携した目黒らしい目黒区電子自治体の実現も可能だと思いますが、いかがでしょうか。


 少し議論がずれるかと思いますが、こういった参・官・民、また学が入ってもいいでしょう、漸進的課題解決を区民ニーズを踏まえ、民間企業と連携し、区民サービスの向上を図ることが今まさに目黒区が模索している協働のあり方の一つとも言えるのではないでしょうかとつけ加えさせていただきます。


 (3)災害発生時における現場決済について。


 大規模な災害時において、目黒区の非常時対応をする職員が災害関連物資調達のためにパーチャシングカード、これは先ほどの購買カードと基本的には同じです。このパーチャシングカードの必要性について、質問させていただきます。


 二〇〇四年のハリケーンによって甚大な被害が出たアメリカのフロリダ州では、その壊滅的な状況の中で威力を発揮したこのパーチャシングカードの効力を報告しています。短時間なので要約いたしますが、パーチャシングカードは単純で費用効率が高く、混乱した状況下においても統一的な監督能力を備えた購買過程を提供するために、購入の申請、承認、注文書、請求書、または小切手使用を大幅に削減することで、事務手続にかかる時間とお金を節約できたと言っております。


 結果、何がメリットになるのかと言えば、その職員たちが混乱の中、住民サービスに当てられる付加価値の高いサービスが提供できたと報告されておりました。もともと日常の購買カードとして導入されていたこのパーチャシングカードは、実は災害時において最大限の効力を発揮していたという内容でありました。


 日本でも、地震調査委員会は南関東でマグニチュード七程度の地震が発生する確率は、ここ三十年以内で七〇%と発表しております。店頭取引や電話での注文、停電時でもオフライン取引で処理ができ、納入業者最大のメリットとしては、取引のわずか二十四時間後に支払いが完了する。行政としては、混乱時における事務処理の削減、支出管理、事後の分析といったことが容易にできる、それがこの購買カードのメリットを最大限に生かせるわけです。緊急災害時における対応に備える必要が生じていると思われますが、いかがでしょうか。


 二点目として、災害時における被災車両救援体制についてでございます。


 地震や洪水などの災害時において、急増する被災車両等の救援依頼、復旧作業、環境整備確保に対応するため、営利公益性を担保した社団法人である日本自動車連盟との災害時協力協定締結について、質問させていただきます。


 先ほどの質問の一点目の(3)でも申し上げましたが、南関東でマグニチュード七程度の地震が発生する確率が三十年以内で七〇%と言われているわけですが、災害時における行政対応の一つとして、何ができるのか。倒壊家屋等からの救出作業や可能な限りの水・食料の提供、また備えとしての備蓄、倒壊した区民への仮設住宅対応等々と、混乱した状況下では想定外対応も多々起こってくると当然予測されます。


 そこで、予測し得ることすべての準備を一つ一つ積み上げていくことは、今後大切なことになってくると思われます。


 昨年の平成十六年七月十三日からの豪雨による災害や、一息つく間もなく起こった中越地震など、新潟地方は昨年大変な災害に見舞われたことは、皆さんの記憶に新しいと思います。


 私も昨年十二月十七日に災害地へ行ってまいりましたが、その中の一つとして、川口町の川口中学校の校庭をアスファルト敷きにして応急仮設住宅を設置してある場所で、一つ関心した点をここで申し上げさせていただきます。


 そこには、約百三十世帯ほどの応急仮設住宅が並び、百三十台ほどの駐車場が併設されている中で、社団法人日本自動車連盟、いわゆるJAFですが、ロードサービス特別支援隊、メガクルーザーと呼ばれる車両を常駐させ、荒れた路面によって車の下回りをこすってしまったときのダメージなどの点検や応急的措置、雪のシーズンに入る前のタイヤを含めた点検などを行っておりました。


 このロードサービス特別支援隊は、地震や洪水などの災害時において急増する被災車両等の救援依頼に対応するため、平成十六年四月一日にJAFロードサービス特別支援隊を創設したそうで、平成十六年四月から十二月の間、新潟県中越地震を初め、集中豪雨や台風による災害地域の十三カ所において、延べ七十二日間にわたり活動していたそうです。


 全国各支部から二百八十九名の隊員と二百八十一台の支援車両を派遣し、八千一件のロードサービス活動と百八十一件の避難住民の被災車両の点検を行ってきたそうです。


 今後も災害発生時などにはJAFロードサービス特別支援隊を派遣し、自動車ユーザーの安全と安全の支えとなるよう活動するということです。


 災害時直後対応などでは、我が目黒区も建設業界などと重機を使用しての被災車両除去等の対応に当たる旨が取り決めされているようですが、直後対応だけではなく、区民が動き出すときに、さきに述べたようなサポート体制や水害時による車両対応に対して、目黒区は考えておくべきと思います。


 また、この社団法人日本自動車連盟と警察とでは、災害時の協定などが結ばれてきているようですが、目黒区においても、台風時での水害、大規模な地震などの対応のため、災害時協力協定締結も視野に入れた話し合いを進めていくべきと考えますが、いかがでしょうか。


 以上、大きく二点にわたり壇上での質問を終わります。(拍手)





○宮沢信男議長  大変蒸しておりますので、上着を脱いで結構でございます。





   〔青木英二区長登壇〕





○青木英二区長  いその議員の二点にわたる御質問に順次お答え申し上げます。


 まず第一点目、公共分野におけるカード決済の利用についての第一問、日常業務における購買・旅費交通費等の決済についてでございますが、一般的にカードによる資金決済に利用されるものとしましては、クレジットカードやデビッドカード、電子マネー等があり、近年民間における取引においては、その利用促進が図られているところでございます。


 これらの決済方法を地方自治体において利用できるかは、カード決済の仕組みから、債権者のためでなければこれを支出することができないという公金の支出原則や、支出負担行為から支出の執行に対する権限分配の面から、現行では場所、経費の性質から例外的に認められる経費にかかわる資金前渡と私人への支出事務の委託などに限定されるものと解されております。


 現に東京都では、デビッドカードによる資金前渡の支払いや災害派遣や海外出張での法人用クレジットカードによる支払いなど、限定的な使用を認めております。


 本区におきましては、現在、カード決済を行っておりませんが、地方自治体も社会の一員として、取引の主体となり資金決済を行うものであることから、これら新しい決済方法について、支出の原則や権限分配など、財政運営の諸原則を十分担保しつつ、利便性や事務軽減など事務処理の効率化の視点からも、カード決済について、今後活用のあり方について研究してまいりたいと考えております。


 次に、第二問、住民基本台帳カードと決済カードの連携についてでございますが、御指摘のとおり、住民基本台帳カードはICカードであり、一枚のカードを複数目的に利用することが可能となっております。


 住基ネット端末において、住民基本台帳カードに記録された住民票コードにより本人確認情報を検索し、本人確認ができるという本来の活用に加え、公的個人認証サービスの電子証明書等の保存用カードとしての活用、各自治体の条例で定める独自サービスのための利用が可能となっております。


 住民カードの独自利用例につきましては、総務省において、公共料金の決済にかかわるサービスなど十五の項目を示し、岩手県水沢市などで、救急医療を受ける際にあらかじめ登録した本人確認情報を医療機関に提供するサービス、図書館の利用貸し出しを行うサービスなどに活用している例がございます。


 また、二十三区では荒川区におきまして、荒川遊園における電子マネーサービスがございますが、全国的には独自利用は極めて少ない状況でございます。


 国は先ごろ、IT戦略本部や閣議において、電子政府、電子自治体の推進のために、住基カードについて多目的利用の促進を図り、その普及に努めることを決定したところでございます。


 こうした状況を踏まえ、本区におきましても、住基カードの本人確認機能を活用し、区民の皆様が区役所までお越しいただくことなく証明書などが入手できるように、現在準備を進めているところでございます。これらの準備とあわせまして、住基カードを多目的に活用する方向性について探ってまいりたいと存じます。


 次に、第三問、災害発生時における現場決済についてでございますが、現在、災害時の物資調達につきましては、米穀、めん類、燃料、医薬品等につきまして業界団体等と協定を締結しており、必要な物資を確保する仕組みを整えております。さらに、より一層円滑な物資調達を図るため、スーパー・ストア、コンビニエンス・ストアなど、各種企業等との協力体制の充実を目指しているところでございます。


 これらを含めた緊急時における物資調達の代金の決済についてですが、決済処理の大半は通常の事務処理、すなわち納品後、請求書に基づき支出するという手続により対応できるものと考えております。


 また、事業者等債権者からの支出請求に即応できるよう、災害時には資金前渡による対応ができ、これに必要な現金の確保につきましては、指定金融機関との間で締結しております災害時における特別区公金の取り扱いについてに基づき、区が必要とする十分な現金の確保が図れるようになっております。


 なお、御指摘のパーチャシングカードは、企業等での購買活動専用として新しく発行されたカードで、購買に関する事務処理の効率化が図れるということから、現在、民間での取引において活用されていると聞いておりますが、区としてこれらを災害時に適用するということは、先ほど申し上げました点からもその必要性は少ないものと考えております。


 しかしながら、国が進めているe―Japan計画において、インターネットバンキングによる口座振替やクレジットカード決済による決済手段が検討されておりますので、これらの検討状況を踏まえながら、災害時に限らず、一般的な物資調達に関する事務処理の効率化の点から、カード決済を含め、さらに検討してまいりたいと存じます。


 次に、第二点目、被災車両救援体制についてでございますが、災害発生時の応急対応を円滑に行うためには、交通規制や道路障害物の除去等を迅速に実施し、緊急通行車両等の通行を確保することが重要な課題です。また、普及段階においても、路面状態の悪化等に伴い、故障車両が増加すると考えられますので、何らかの対応を検討すべき課題と存じます。


 御指摘のありました日本自動車連盟は、社団法人の定款に定める事業の一つとして、災害時等非常時における奉仕活動を掲げ、新潟県中越地震に際しましては、ロードサービス特別支援隊を結成し、無償点検、相談サービスなど積極的な救援活動を展開したところです。また現在、緊急車両等の通行確保を支援するため、全国の警察本部と放置車両等の排除業務に関する覚書の締結を進めていると伺っております。


 本区におきましては、災害時の道路障害物の除去等について、建設業界と協定を締結し、迅速な応急対応を実施することとしておりますが、被災車両の救援等につきましては検討課題となります。このため今後、御指摘の趣旨を踏まえ、被災時協力協定の締結など被災車両の救援体制について検討してまいりたいと存じます。


 以上、お答えとさせていただきます。





○四番(いその弘三議員)  区長、御答弁ありがとうございます。それでは、再質問に入らせていただきます。


 一点目ですが、なぜこのような提言をするかと一言で申せば、目黒区としての自治体能力の向上を図っていく上での手段を模索していかなければならないということでございます。この中で、行政が使う税金においては効率化や生産性を求める、これはなぜか。職員を減らしても業務内容の効率が同じならば、一人当たりの仕事量は負担増になります。したがって、区民サービスの低下につながるおそれがあるわけで、生産性を上げるため、行政内努力で補えない部分は民間の既存システムでいいものがあれば区民サービスのそういったものを導入し、区民サービスの充実を図った方がよいと思うわけです。


 一点目の(1)と(3)については、管理者が庁内などにいながらにして予算執行責任を果たせるといった制度になっています。購買カードを持っていても、決済権限者がそのカードに予算を積まない限り、ただのプラスチックカードでございます。


 また、どれくらい削減できるか、現在プロトタイプのシミュレーターはできているようですので、検証をさらに進めていくべきと考えますが、いかがでしょうか。


 また、(2)の住民側利便性向上における発展的な住基カードのあり方は、区長からただいま御答弁いただいたように、荒川区などでは電子マネーサービスも検証されているわけで、こういったことから区民から見た支払いとしての公共料金決済や、区民から見た給付である私立幼稚園補助や児童手当給付といった相互間利用が展開できる可能性があり、今後の議論が展開されることを切実に望みますが、区長はいかがお考えでしょうか。


 また、二点目は、ぜひ締結に向けて議論を展開していただきたいと思います。


 以上、この点、再質問の答弁をよろしくお願いいたします。





○青木英二区長  まず一点目からお答え申し上げたいと思いますが、私自身も、今いその議員御指摘のように、基本的には区民サービスのためにということで、いろいろな支払い方法、クレジットカード利用等、非常に大事なことだというふうに思います。同時に、もう一つ私どもは、公金の支出ということがまたもう一方で大原則ということになるわけであります。ですから、先ほどお話を申し上げましたように、私どもの支払いの対象者は、あくまでも債権者にお支払いするのは窓口、口座等に入れるケースが一番多いんでしょうけれども、もう一つ大きな大原則を私どもは片方で持っているわけであります。当然、区長としては、その両方の兼ね合いが最も大事だということで、今後の検討にさせていただきたいと思っているところでございます。


 それから、二点目の住基ネット等の利便性でございますが、これも先ほどお話があった区内で一%、全国で〇・四%台だったというふうに思います。当然、付加価値をつけるということで、十五項目、例も出ているわけですし、先ほどお話があったように、既に先行していろいろやっている区もあるわけでありますから、私どもが、こういった付加価値が上がるように検討をぜひしていきたいと思います。


 三点目のJAFとの関係でございますが、ぜひ私も協定を結んでいきたいと思いますが、一つ結んでいったときに、例えば二十三区だけを考えてみても、当然、水害はいろいろな状況があります。例えば地震ということで言えば、これは二十三区が大体同じような状況を受ける可能性が非常に多いわけでありまして、協定を結んでいったときに、例えば目黒、渋谷、品川、いろいろな区が結んでいったときに、それだけのキャパシティーが果たしてJAFにあるのか、その辺も区長としては当然、十分に見きわめて、協定を結んだ以上は私どももきちんとした対応をJAFに期待し、またそういうことを考慮に入れながらいろいろな施策を構築していくといったときに、その辺がこれから検討のポイントかなということを今、私としては感じているところでございます。


 以上でございます。





○宮沢信男議長  いその弘三議員の一般質問を終わります。


 次に、二十九番青木早苗議員。





   〔青木早苗議員登壇〕





○二十九番(青木早苗議員)  一、英語教育の充実について。


 今に始まった話ではありませんが、社会経済のグローバル化や国際化の進展に伴い、英語の学習はますます大切になってきています。


 二十一世紀に生きる子どもたちにとって、国際的な共通語としての英語を身につけることは本当に必要なことだと思います。


 文部科学省も、平成十五年三月に英語が使える日本人の育成のための行動計画を策定し、中学校を卒業した段階では、あいさつや応対、身近な暮らしに関する話題などについて、平易なコミュニケーションができるという大体英検三級程度の力がつけられるようにすることを目標にしています。


 かつての英語教育は、読み書きに重点が置かれていました。そのころは、日本人の話す英語を聞いて、アメリカ人が「話の内容はよくわかりませんでしたが、日本語というのは意外と英語に近い言葉なのですね」と言ったという話が伝わるほど、会話の能力がつかない指導だったと思います。会話ができるようになるためには、英会話の学校に通うとか留学するとか、別の場でのトレーニングがどうしても必要でした。そうした状況の反省から、今のコミュニケーション重視の英語教育が始まったと理解しています。


 ところが、現実はどうでしょうか。文部科学省が設定している目標の達成はなかなか難しく、相変わらず学校では習ったが実際には使えないという実態があるのではないでしょうか。また、コミュニケーション能力を重視する余り、今度は読み書きの力がかなり低下しているように思います。


 中学生たちは、今必要な読み書き能力を塾でつけてもらっているのではありませんか。こうしたことの原因を一言で申し上げると、中途半端な英語教育にあるのではないかと考えています。どの教科もそうだと思いますが、学習の効果を上げるためには段階を踏んだ指導と一定の学習時間の確保が必要です。しかし、今の英語教育は、どちらも欠けているような気がします。


 小学校では今、総合的な学習の時間に国際理解教育として英語の指導をしていると伺っています。けれども、時間数は少ない上に、テキストがあるわけでもなく、指導もぶつ切りになっていて、学校の取り組みにも大きな差があるようです。中学校では、外国語の時間は週三時間とされています。選択教科として若干の穴埋めはできると思いますが、選択教科の英語の内容は本体の英語の授業と内容が異なりますので、子どもたちも別物と感じているようです。指導の効果が四時間分になっていないのではないでしょうか。いずれにしても、指導時間の絶対量がまず足りないと思います。


 さらに、英語教育を考える際には、国語力との関連をどのように考えるかという点もあります。先ほどの文部科学省の行動計画の中でも、国語力の向上をあわせて掲げています。外国語を学ぶ場合には、日本語をある程度理解し、それとの違いを考えながら勉強できることが大切なのはよくわかります。


 例えば、英語で「夢を見る」とは、「シー・ア・ドリーム」でなく「ハブ・ア・ドリーム」となります。この習い始めに「持つ」と教わる単語がなぜ「見る」となるのか、こうした違いに子どもたちは初め戸惑います。


 では、そのような事柄を整理できる国語力は、一体何年生になったら理解できるのでしょうかと考えると、かなり難しい問題になります。小学校から英語学習をスタートするのは早いと考えている学校があるとしたら、その辺の判断があるからなのかと思えます。


 教育委員会としての考え方はあるでしょうか。英語教育にかかわらず、教育委員会は学習指導要領に沿った教育課程を進めることがかなりの程度義務づけられていることから、独自の道を行くことはかなり難しいと伺っています。


 しかし、先日、新聞報道には港区の英語教育のことが出ておりました。内容は御存じかと思いますが、地域限定で規制を緩和・撤廃する構造改革特区制度を利用し、区立小学校で本格的な英語教育を始めるというものです。


 国際科と命名し、週に二時間、担任と外国人指導員が一組になって教えるそうです。さらには、中学校では授業時間を週一時間ふやすとのことも書かれていました。


 これを見ると、やはりやりようがあると思います。やろうと思えば、中途半端な英語教育を区として改善できるのではないでしょうか。ということで、改めて伺いたいと思います。


 英語に関して、小学校から教えるならば、国際理解教育に関する学習の一環ということではなく、簡単なものからきちんと段階を踏んで、レベルを上げていくような指導が必要だと思います。中学校の指導が基本であるならば、指導時間数をふやすなどの対応が求められると考えます。


 教育委員会としての英語教育の現状をどのようにとらえ、今後の充実をどう考えているのか、伺います。


 二、学力向上の取り組みについて。


 次に、学力向上についてお伺いいたします。


 具体的には、ことし一月に小学校五年生と中学校二年生を対象として実施された児童・生徒の学力向上を図るための調査に関して伺います。


 なお、この問題に関しましては、誤解のないよう最初に申し上げておきますと、区や市の中での順位をとやかく言うつもりはありません。たまたま昨年は、二十三区で一位だったと伺っておりますが、ことし下がったからということではなく、内容とその分析、今後への生かし方などについてお聞きしたいということです。よろしくお願いいたします。


 それでは始めます。


 先日、東京都から児童・生徒の学力向上を図るための調査の結果がホームページなどで公表され、報道されました。これは、小学校五年生では国語、算数、社会、理科の四教科、中学校二年生では国語、数学、英語、社会、理科の五教科について、学力の定着度を見るペーパーテスト、それと学習にかかわりのある児童・生徒の意識や生活状況の調査からなっていると伺っています。


 都全体のペーパーテストの結果は、小学校五年生ではどの教科も平均的によくできているようですが、中学校二年生の結果には、都はおおむね良好と言っているものの、課題があるような気がいたします。具体的には、数学と理科の正答率が他の教科に比べてやや低いのではないでしょうか。この傾向が今後も続くようであれば、原因の分析が必要になってきます。


 学習に関する意識調査の中では、やはり中学二年生ですが、気になるところがあります。授業の楽しさ、内容理解に関する意識において、授業が「楽しい」「やや楽しい」、授業の内容が「よくわかる」「どちらかといえばわかる」と回答した子どもは、小学校で約八割、中学校で約六割とされています。


 例の七五三、授業が理解できている子どもの割合が、小学校で七割、中学校で五割、高校で三割という、世の中で言われていたレベルより上にはなっていますが、中学二年生の六割は、やはり残念な結果だと思います。


 意識調査結果とペーパーテスト結果との関連では、想像はできましたが、やはり基本的な生活習慣が身についていることがうかがえる児童・生徒は、ペーパーテストの正答率が高い傾向にあったとのことだそうです。


 以上、都全体の結果に関して少し申し上げました。結果のことはさまざまでありますが、こうした調査はやはり貴重だと思います。


 従来から、義務教育では学習の結果について共通の物差しで比較する客観的なデータが全くなく、学校や地域ごとの取り組みの成果はわからない状況でした。また、現場からは幼いうちに無用な競争につながる状況を生み出すなどの理由から、このような検証に反対する声があったことも聞いております。


 こうした事柄では、確かに刺激的な結果、つまり順位や点数がクローズアップされ、冷静な対応が見失われがちな傾向を生じやすいところがないわけではないと思います。


 しかし、そこを押さえて対応すれば、これらの結果は学校改善等のきっかけになると思います。例えば、先ほどの授業が「楽しい」「よくわかる」などの割合では、高い学校の要因分析が他校の参考になるのではないでしょうか。


 そこで、こうしたことを踏まえて、教育委員会にお伺いいたします。


 (1)まず、この児童・生徒の学力向上を図るための調査についてですが、区に区立学校それぞれの結果は届いたのでしょうか。通知があった場合には、結果はどうだったのでしょうか。教育委員会としての受けとめ方を伺います。


 (2)次に、今後の調査結果の公表について伺います。


 この結果は、当然各校の保護者にも知らせるべきと思いますが、一方で点数や順位がひとり歩きするおそれもあります。昨年は、学校からその学校の保護者にその学校の結果のみを伝えたと聞いておりますが、ことしはどのように対応されるのでしょうか。


 (3)そして最後に、大切なこととなりますが、今回の結果などを踏まえて、今後、教育委員会として、子どもたちの学力向上にどのように結びつけていかれるつもりなのか、お伺いしたいと思います。


 三、目黒中央中学校の開校について。


 最後に、来年四月に開校を迎える統合新中学校の目黒中央中学校について伺います。


 今回の学校統合は、生徒数の規模を確保し、あわせて学校施設の改築を進め、子どもたちの教育環境を整備するということで始められたと理解しています。二十一世紀に初めてつくられる区立学校として大いに期待したいと思います。


 現在では、新校舎の基本構想素案がつくられ、その中で新しい教育や学校のイメージが描かれています。施設のコンセプトもユニークで、新機軸を打ち出す試みも幾つか盛り込まれているようです。


 ところが、新校舎後のことについてはもう少し議論の時間があるようですが、新校自体は、最初に述べたように、開校まであと十カ月に迫っています。


 実は、現在の第六中学校の校舎に移り開校したときに、どのような学校になり、区立中学校全体の中でどのような存在になっていくのか、うまくイメージがつかめないでいます。どうも現第六中学校舎の二年間は、現在の第二中学校、第五中学校、第六中学校の在校生が残るためか、統合という色合いが強く、二十年度以降の新校舎の時代がようやく新校になるという感じです。統合新校というようにうまくつながりません。


 けれども、この感覚は案外と目黒中央中学校の教育の進め方を暗示しているようにも思えます。現在の在校生への配慮と学校施設の状況から、来年四月にがらっとすべてを変えるのではなく、実際には三校のこれまでのやり方を踏まえてスタートしていくことになるのではないでしょうか。そして、年数の経過とともに、新しい道筋をつけていくというのが常識的だと思います。


 また、本格的に新校が動き出せば、やはり目黒中央中学校は生徒が集まる中学校になるような気がします。その場合、他校へも大きな影響を与え、他校の統合への機運を生み出すということも考えられます。位置や規模などから、区立中学校全体の関係も注意しておく必要があると思います。


 さて、目黒中央中学校に関して、思いつく感想めいたことを申し上げましたが、わかりにくいところを明らかにしていただくため、教育委員会として今後どのような学校づくりをしていかれるおつもりなのか、改めて伺いたいと思います。


 (1)目黒中央中学校の教育の特色についてお尋ねします。


 来年四月から、新たな学校としてどのような考え方で、どのような特色を持った学校教育を進められようとしているのか、教えていただきたいと存じます。


 (2)次に、教職員の配置の考え方についてお伺いいたします。


 統合は、教職員を大きく動かす機会になります。その中で、新校の教育内容に特色を持たせる場合には、当然それを実現できる人材の配置が求められると思います。しかしながら他方では、統合校という性格から、先生の配置について、統合される三校の継続性も大切になってきます。


 こうした状況のもとで、教育委員会としてはどのような教職員配置を考えられているのでしょうか、お尋ねいたします。


 (3)締めくくりに、目黒中央中学校と学校選択制との関係について伺います。


 目黒中央中学校は学区域が大変広くなり、選択制では、第九中学校と第十一中学校を除いて、他の学校とは相互に選択が一応可能になります。この場合、他校とのバランスなどから、中学校の学校選択制の内容変更を求める声も出てくるかもしれないと思います。


 そこで、今後、中学校の学校選択制で選択範囲の拡大などを検討するお考えがあるのか、お伺いしておきます。


 以上、大きく三点についてお伺いし、質問を終わります。教育委員会の明確な答弁をどうぞよろしくお願いいたします。


 区民会議の一員として質問させていただきました。ありがとうございました。(拍手)





   〔大塩晃雄教育長登壇〕





○大塩晃雄教育長  青木議員の三点にわたる御質問は、教育委員会の所管事項でございますので、私からお答え申し上げます。


 まず第一点目、英語教育の充実についてでございますが、経済社会などのグローバル化に伴い、国際的な共通語である英語によるコミュニケーション能力を身につけていくことは、子どもたちが生涯にわたり、たくましく、自分らしく生きていく上で、大変重要な課題ととらえているところでございます。


 教育委員会では、英語によるコミュニケーション能力を育成するために、子どもたちが生きた英語に直接触れる体験を重視する必要があると考え、中学校への外国人指導員派遣事業を昭和六十二年度より開始し、その後、時数を拡大しながら、各学級年間二十五時間程度実施という現在の指導体制をつくってまいりました。また、小学校への外国人指導員派遣事業につきましては、平成十年度から開始し、低年齢の時期から英語を用いたコミュニケーション能力の育成に取り組んできたところでございます。


 現在、中学校では、外国人指導員とのチームティーチングを適宜実施するとともに、学習指導員を活用した選択強化における補充的な学習、発展的な学習の拡大とともに、少人数学習指導の工夫を図っているところでございます。


 さらに、本年度より、放課後における教育活動において、英語検定の資格取得活動への支援を積極的に行っている学校もございます。


 小学校における英語活動は、主として総合的な学習の時間の中で行っておりますが、そのねらいは、外国人との触れ合いを通して英語に対する興味・関心を高め、英語を用いて積極的にコミュニケーションを図ろうとする資質・能力の育成にあります。


 現在、小学校への外国人指導員の派遣につきましては、一学級当たり年間平均二十時間程度でございますが、学校によって十五時間程度から三十時間程度のばらつきがあり、今後これを一学級三十時間程度までふやしていきたいと考えているところでございます。


 教育委員会では、小学校段階での英語活動を充実し、中学校の英語教育への円滑な接続を図ることを目的に、昨年度より駒場小学校を教育開発指定校に指定し、年間三十時間程度の指導計画及び中学校との連続性を視野に入れた小学校六年間のカリキュラム作成を研究してまいりました。


 今年度、研究の成果を発表いたしますが、来年度はこれを踏まえて一層充実した英語活動の実践に向け、区としてのモデルカリキュラムを作成していきたいと考えております。


 また、中学校における英語教育の充実のためには、各中学校が生徒一人一人が英語による実践的なコミュニケーション能力を確実に身につけられるよう、さらに指導法の改善に努めることが重要であると考えてございます。そのための方策として、来年度以降、中学校における英語学習の時数拡大を図るため、その方法について検討していきたいと考えております。


 続いて、第二点目、学力向上の取り組みについてお答えいたします。


 初めに、第一問、児童・生徒の学力向上を図るための調査の結果についてお答えいたします。


 本調査は、本年一月十八日に小学校五年生と中学校二年生の全児童・生徒を対象に実施された都の学力調査でございます。


 調査を行った教科は、小学校では国語、社会、算数、理科の四教科、中学校では国語、社会、数学、理科、英語の五教科となってございます。


 調査問題は、各教科とも七〇%の正答率を得ることができれば、学力の定着状況はおおむね良好と判断できる基準で作成されております。この基準に照らして、目黒区の結果を概観いたしますと、小学校においては四教科とも八〇%から八五%程度の正答率、中学校においては、国語、英語が八〇%程度、他の三教科が七〇%程度の正答率という結果であり、すべての教科において都の平均正答率を三ポイントから六ポイント程度上回る結果となっております。


 教育委員会といたしましては、教科に多少のばらつきはあるものの、今回の調査結果につきましては、小学校においては良好、中学校においてはおおむね良好な状況にあると受けとめているところでございます。


 次に、第二問、調査の結果の公表についてお答えいたします。


 調査の結果は、新聞などで公開された自治体ごとのデータとは別に、各学校の個別データがございます。区全体としては良好であっても、学校個別に見れば課題を残す教科があることも事実でございます。


 教育委員会といたしましては、さらなる学力向上を目指すために、学校ごとに自校の調査結果を分析し、児童・生徒の学力向上を図るための授業改善プランを二学期の授業に反映できるよう、八月末までに作成するよう指導しているところでございます。


 また、九月中には作成した授業改善プランとともに、調査結果を保護者に公表し、今後どのようにして学力をアップしていくかなどの説明会を実施することで、学校としての責任を果たしてまいりたいと考えてございます。


 さらに、本年度より各学校が作成した授業改善プランと調査結果を広く区民関係者に知っていただくために、各学校のホームページに掲載してまいります。


 このように、本調査は目黒区及び区内各学校の児童・生徒の学力の定着状況をとらえ、その実態に応じて指導法を工夫・改善し、学力が一層向上する方策を打ち出すことを目的としていることから、調査結果を学校一覧にして公表することは、現在のところ考えてございません。


 続いて、第三問、今後の学力向上策についてお答えいたします。


 目黒区におきましては、これまでも学校と家庭と教育委員会が三位一体となって、児童・生徒が楽しく目的を持って学べる学習環境を整える努力をしてまいりました。


 今回の調査では、生活面や行動面に関する調査もございましたが、朝食を必ずとる、学校へ持っていくものは確かめるなどの基本的な生活習慣が子どもたちに一層身につくよう、学校と家庭が連携しながら進めていくことも、学力向上を図る上で大切な観点ではないかと考えているところでございます。


 今後の具体的な方策といたしましては、目黒学校教育プランにより推進してまいりました学習指導員、学習指導講師による個に応じた指導を一層充実していくとともに、児童・生徒の学力アップに直接かかわる教師や学習指導員の授業力を向上させることが重要な課題であることから、授業力向上研修会を今年度より新たに展開し、教師の授業力を高めてまいります。


 学校ごとの課題につきましては、校長のリーダーシップのもと、各校の授業改善プランに基づき改善を図っていくとともに、教育委員会による指導訪問を拡充し、指導法に関する課題の解決に向けた具体的な授業研究を行ってまいります。


 教育委員会といたしましては、現在の学力の定着状況に満足することなく、区独自の実態把握の方法についての検討を行いながら、確かな学力の育成に向け、さらに充実した学習指導のもと、目黒区の子どもたち一人一人の学力向上が図れるよう進めてまいりたいと考えてございます。


 次に、第三点目、目黒区目黒中央中学校の開校についての第一問、目黒中央中学校の教育の特色についてでございますが、教育委員会では、昨年十二月に目黒中央中学校開設準備委員会での検討結果を踏まえ、同校で展開していく教育と現在の第五中学校の場所に建築する新校舎についての基本的な考え方を、教育計画及び施設計画の骨子として取りまとめたところでございます。


 その中で、目指す学校像として、望ましい学校規模を生かした魅力ある学校、活力にあふれる学校、信頼される学校という三つの目標を掲げ、これらの目標に向けて同校で展開する教育の基本理念を自立と共生とし、新校舎建築に当たっては授業の充実を図るとともに、子どもたちの主体性を培い、自立を促すことを目指して、教科教室の整備を掲げました。


 さらに、本年五月に策定した目黒中央中学校新築工事基本構想案の中で、これを一歩進めて子どもたちの学習面及び生活面に大きな効果が期待できる教科教室を活用した教科センター方式を取り入れることを明らかにしたところでございます。


 これは、従来の理科や音楽、美術といった教科の特別教室に加えて、国語、社会、数学、英語の四教科についても専用の教科教室を設けるものであり、生徒は学級ごとの時間割に従って、いずれの授業も各教科教室で受けることになります。


 また、各教科教室に近接させて、調べ学習に必要な図書やコンピューターを備えた教科学習エリアや教科別の教員専用スペースである教科教員コーナーを設け、教科ごとにまとまった学習環境を整えてまいります。


 教科センター方式の導入により、これまで以上に工夫された授業を展開していくことが可能になり、生徒においては、みずから学び、みずから考える姿勢がはぐくまれ、教員においては、学習指導の質の一層の向上が図られるものと考えております。


 これら学習面の効果とあわせて、生徒の生活面におきましても、新校舎には教科教室に隣接させて十分な広さを持ったホームルームを設け、生徒の学級への帰属意識を高め、学級の生活集団としての機能を維持・向上させていく工夫もしております。


 このような考え方に立って、今後教科センター方式の効果的な実施に向けた具体的な取り組みをさらに進めていく所存でございます。


 次に、第二問、目黒中央中学校の教職員の配置についてでございますが、すべての区立学校において、特色ある学校づくりを推進していく上で、各校の特色にかなった知識、技能、経験を有する教職員について、その意欲を重視した適材適所の配置を行っていくことは大切なことであると考えております。


 目黒中央中学校におきましても、教科センター方式を初めとする特色ある教育をより効果的に展開していくためには、新中学校の学校運営に向けた意欲にあふれる教職員を配置していくことが一つの有効な方策であることは御指摘をいただいたとおりでございます。


 区立学校の教職員の任命権につきましては、東京都教育委員会に属しているところではございますが、現行の異動制度の枠内であっても、新中学校における特色ある教育の推進に前向きな教職員を確保していく方策を現在検討しているところでございます。


 一方で、子どもたちのために、現在の第二・第五・第六中学校の教職員を新中学校に配置し、学校の継続性に配慮してほしいという声もいただいております。継続性という観点からは、本年四月より第五中学校長が目黒中央中学校開設準備担当校長として、開校に向けた準備に当たっているところであり、今後は平成十八年度の定期異動に向けて、三校の教職員の中から一定数を新中学校に配置できるよう努めてまいりたいと考えております。


 次に、第三問、新中学校の学校選択制で選択範囲の拡大などを検討するのかについてでございますが、目黒中央中学校につきましては、その通学区域を二中、五中、六中の通学区域を合わせたものといたしたことから、選択可能な隣接区域は九中、十一中を除く全区域と広がり、多くの中学校が相互に選択可能になります。


 教育委員会といたしましては、目黒中央中学校が十八・十九年度は現在の六中の地で教育活動を行うことや、二十年四月には新校舎が完成することなど、十八年度以降の状況変化を踏まえ、区内どこからでも希望できるよう、中学校の学校選択制における選択範囲の拡大などについて検討してまいります。


 以上、私からの答弁といたします。





○二十九番(青木早苗議員)  二の学力向上の取り組みについて、再質問させていただきます。


 今回の調査は、対象者が小学校五年生と中学校二年生であると聞いております。全体の状況把握とか分析のためには、今後対象者を拡大して、他の学年についても区として調査していく必要があると思いますが、その辺はいかがお考えでしょうか。





○大塩晃雄教育長  先ほども御答弁申し上げましたが、今後、教育委員会としても、小学校五年、中学校二年というのがこの全都の調査でございますが、やはり学力向上というのは大きな課題でございますので、他の学年についても、把握していく必要性はあると考えてございます。


 ただ、どういうやり方でやっていくのかということにつきまして、それらも含めて今後検討していきたい、そのように考えてございます。


 結論といたしまして、やはり五年生、二年生だけでは十分ではないだろうという認識は持っております。





○宮沢信男議長  青木早苗議員の一般質問を終わります。


 議事の都合により、暫時休憩いたします。





   〇午後二時四十三分休憩





   〇午後三時一分開議





○宮沢信男議長  休憩前に引き続き、会議を開きます。


 十八番森美彦議員。





   〔森美彦議員登壇〕





○十八番(森美彦議員)  私は、日本共産党区議会議員として、区政一般について質問いたします。


 今日、国の介護保険制度や医療制度が大きく変えられる中、現在、目黒区地域福祉計画、保健医療計画及び介護保険事業計画の改定作業が進められています。十一年前につくられた目黒区の地域福祉計画は、だれもが健やかに安心して暮らすことのできる地域社会をつくることを目標に、保健・医療・福祉の施策を総合的に進めることを全国に先駆けて計画したものとして、多くの区民から期待が寄せられていました。


 ところが、五年前に介護保険制度が導入され、その対応に追われる間に、大もとである地域福祉計画の具体化の努力が後景に退けられてきたのではないでしょうか。


 そもそも介護保険制度は、すべての高齢者を対象としたものではありませんでした。その上、今回の改定では、だれもが必要なだけ介護サービスを受けられる制度にという国民の期待に反して、軽度の要介護者をさらに締め出す内容となっています。先月示された地域福祉審議会の答申の中間のまとめは、個人の尊厳と人間性の尊重を基盤とした自立生活の確立という基本理念に基づいて、地域福祉を推進する重要性を改めて強調しました。


 また、そのためには、すべての人々にとっての地域福祉として、公的サービスに加え、すべての住民の見守り、助け合い、触れ合いによる地域福祉の推進と、福祉コミュニティーを形成していく必要性を指摘しています。だれもが住みなれた地域で、家族や友人とともに、安心し、生きがいをもって自立生活を送るためには、行政が責任をもって一人一人の区民の暮らしを支える保健・医療・福祉などをはじめとする施策と仕組みづくりを進めていくことが必要です。


 また、併せて、地域にあっては、お互いに助け合い、支え合うつながり、すなわち福祉コミュニティーの形成も欠かせない条件となります。西欧諸国と比べて大きく立ち遅れた日本の福祉施策も、介護保険制度の導入を契機に、多くの問題と不十分さを抱えながらも、基盤整備を含め、飛躍的に拡充してきたと思われます。また、福祉コミュニティーの形成も、各地でのさまざまな取組みが進められているところです。


 しかし、目黒区の現状を見ると、在宅にあっても、施設サービスと変わらないサービスが受けられる地域福祉の展開を掲げながら、実際には、在宅介護の支援体制は極めて不十分です。そのため、要介護度の重さにかかわらず、特養ホームなど施設サービスを求める人は増え続け、待機者は千人を超えています。


 また、地域福祉の取組みの一つとして、十九のグループによるミニデイサービスの事業が取り組まれています。住区住民会議や社会福祉協議会関係の団体のほか、個人的なつながりを生かした取組みもあります。会場も、公共施設から個人宅までさまざまです。しかし、このような住民が主体となる取組みは思ったほど広がっていません。現に、実践している区民からは、場の確保が大変だ、運営費の補助も不十分という声が挙がっています。また、個人的なつながりがないために、こうした取組みに参加できずに、機会を待っている区民も少なくありません。このような現状を打開するとともに、地域福祉の推進と福祉コミュニティーの形成を図ることは、計画推進に責任を負う立場からも行政の果たす役割は重要です。


 品川区では、十三の地域センターの活動と連携し、高齢者クラブが担当地域ごと、すべての高齢者を対象とした買い物や話し相手、ごみ出しの手伝い、家事援助などの触れ合いサポート活動に町会や民生委員、商店街などとともに参加しています。また、川崎市では、老人いこいの家を活用して私のまちのすこやか活動事業を行っています。健康づくりや介護予防、閉じこもり防止の活動を町会等と連携して地域ぐるみで取り組んでいる団体に対して、助成する事業も実施しています。


 これらは、交流の場として関わりを深めながら、団体とリーダー育成で核づくりを進めることを大事にした取組みとして注目されています。そのほか、具体化の方法はさまざまあると思いますが、新たな施設をつくらなくても、すぐにでも実施できることとして、以下三点についてお尋ねします。


 第一は、公衆浴場の活用についてです。全国にはこの間、銭湯を活用したさまざまな取組みが展開されてきました。このような中で、二〇〇〇年四月に公衆浴場の確保のための特別措置法が改正され、国と自治体は、住民の健康増進、住民相互の交流促進などのために、公衆浴場の活用について適切な配慮をするよう努めなければならないとされました。また、その経営者は、国や自治体の施策に協力するよう努めることとされました。厚生労働省は、二〇〇五年度から、銭湯を健康づくりの拠点にし、保健士らによる健康教室や入浴の実践指導をする健康入浴推進事業を全国で始め、厚労省の研究班は、大きな湯舟に入浴することがストレス解消に効果が大きいこと、打たせ湯などの流水浴が早期のアルツハイマー型認知症の改善にも効果があるとの研究結果を発表しています。


 都内でも、既に幾つかの区では、銭湯を活用したさまざまな取組みが行われています。品川区では、区の公衆浴場商業協同組合とシルバー人材センターの協力により、ほとんどすべての銭湯を会場にした取組みが広がっています。足立区、墨田区、杉並区なども多彩な実践を進めています。


 私は、四年前にも銭湯を地域福祉に活用する提案を行いましたが、区内の銭湯が年々減少している目黒区として、この間、豊かに蓄積されつつある全都の実践に学び、公衆浴場の活用について早急に具体化を図ることを改めて提案します。


 第二は、住区サービス事務所廃止に伴う跡スペースの活用についてです。住区サービス事務所が廃止されてから約十年が経過しますが、事務所撤退後の跡スペースの活用について、これまでも問題が指摘されてきました。しかし、各住区任せになっているため、既にミニデイサービスなどで活用している住区がある一方、十分活用されないまま放置されているところも少なからずあります。住区の跡スペースについては、関係者の声を聞きながら、このスペースを地域福祉事業の展開の場として位置づけ、有効な活用を図るべきではないでしょうか。


 第三は、老人いこいの家の活用についてです。老人いこいの家では、地域のすべての高齢者を対象に、準デイホームサービス事業を展開し、ひとりぼっちの高齢者をなくすなど、積極的な役割を果しています。しかし、実施しているのは二十五施設のうち、毎年毎年十から十五カ所にとどまっています。全住区に整備された貴重な施設である老人いこいの家を最大限に活用すべきではないでしょうか。


 以上、三点について区長の考えをお尋ねし、私の一般質問を終わります。(拍手)





  〔青木英二区長登壇〕





○青木英二区長  地域福祉の具体的な推進及びその活動を通じた福祉コミュニティーの形成についての森議員の三点にわたる御質問に順次お答えを申し上げます。


 まず、第一点目の健康増進や住民相互の交流促進に資する公衆浴場の活用についてでございますが、現在、区による公衆浴場施策は、自家ぶろを持たない方への入浴機会の確保を主な目的として実施しております。具体的には、区民の公衆衛生の維持を第一に、公衆浴場組合が実施する「リフレッシュ湯」をはじめとする利用拡大策を通じて、公衆浴場の経営支援を行っているところでございます。今年度につきましても、公衆浴場の整備・改修に要する経費の助成を増額し、公衆浴場確保対策の充実を図ってまいりました。さらに、親子の触れ合いや敬老など福祉の視点も織り混ぜながら、利用者拡大を実施し、今日に至っているところでございます。


 今回の公衆浴場確保特別措置法の改正は、公衆浴場が住民の健康増進に重要な役割を担っているという点を明確にしつつ、住民の健康増進や住民相互の交流促進など、住民の福祉の向上のために、区が公衆浴場の活用に適切な配慮を努めることとされました。


 同時に、公衆浴場経営者にも区の施策に協力するよう努めることが明記されました。私は、この法律に示されるまでもなく、公衆浴場が特に高齢者の方々にとって、健康増進やふれ合いに重要な役割を担うものと認識しております。


 しかし、法の趣旨を踏まえて、公衆浴場を活用するに当たっては、公衆浴場の経営者の意向も尊重しなければならないと存じます。区内の公衆浴場は、夫婦二人での経営や後継者がいないなど、経営に日々御苦労されているというのが実態です。こうした中で、改正された法の趣旨にのっとった公衆浴場の活用を進めるためには、公衆浴場経営者の負担をこれ以上増大させないことが必要かと存じます。今後、他の実践例などを参考に、公衆浴場経営者や公衆浴場組合の意向を伺いながら、公衆浴場の活用方法を研究してまいりたいと存じます。


 次に、第二点目、住区サービス事務所廃止に伴う跡スペースの活用についてでございますが、住区サービス事務所跡スペースにつきましては、住区事務室や地域コミュニティー活動団体の事前打ち合わせや連絡、協議に利用できる場としてのミーティングコーナー、あるいはコミュニティー活動スペースなどとして活用しております。


 経過を若干申し上げますと、住区サービス事務所廃止時に、区としての共通的な利用の指針を定め、それを踏まえて、各住区住民会議が利用の決まりをつくり、現在に至っているものでございます。その基本的な考えは、ミーティングコーナー等の利用は、住区住民会議を優先利用団体とし、その他、住区内のコミュニティー活動団体を利用対象団体として位置づけるとともに、事前打ち合わせや連絡、調整など、あらかじめ住区会議室を確保することが困難な場合の利用を対象として、住区住民会議が利用調整を行った上で、できる限り自由な利用に供するというものでございます。


 現在の利用状況といたしましては、住区及び分室二十四施設のうち、十三施設で社会福祉協議会の働きかけなどにより、住区住民会議やその他の団体によるミニデイサービスが実施されており、うち七件はミーティングコーナー等を利用しての事業となっております。また、住区によりましては、子どもの居場所として勉強場所などに開放している例もあり、住区住民会議が創意工夫して活用しているところでございます。


 いずれにいたしましても、広さも場所もまちまちであるなど、それぞれの住区により個別の事情はありますが、地域コミュニティー推進を目的とした住区センターとして、効率的で開かれた運用が求められることから、今後も住区住民会議と調整を図りながら、より一層の利用促進に向けて工夫をしてまいりたいと考えております。


 次に、第三点目、準デイホームサービス事業についてでございますが、現在、老人いこいの家では、準デイホームサービスを事業として触れ合い交流会を開催しております。この事業は、日ごろ家庭に閉じこもりがちな六十歳以上の方に対して、趣味を通じての生きがいづくりの一助として講習会を実施するとともに、食事を提供し、参加者相互の交流や老人いこいの家利用者との交流を深め、社会的孤立感の解消や自立的生活の助成、さらには栄養面の改善も目指しているものでございます。本年度も、フラダンスやフラワーアレンジメントなどの講習会を十カ所の老人いこいの家で実施してまいります。高齢者が生き生きと自立した生活を送るために、このような地域社会への参加を促進していくことが今後ますます重要になることから、地域のボランティアの方の活用も視野に入れまして、事業の拡充を検討してまいりたいと存じます。


 なお、先ほど触れましたが、住区センターなどでは社会福祉協議会の働きかけなどによるミニデイサービスが、高齢者や障害のある方を対象とした地域交流の場として、ボランティアの方々により運営され、着実な成果を上げていると伺っております。このような地域での支え合い活動が活発に行われますことは、地域福祉を推進する上で大変重要なことと考えております。


 今後、老人いこいの家につきましても、老人クラブや地域のボランティアの方々と連携し、高齢者の生きがいづくりや健康増進のための地域における身近な施設として一層の活用を図ってまいりたいと存じます。


 以上、お答えとさせていただきます。





○十八番(森美彦議員)  それでは、再質問をさせていただきます。


 今回取り上げました公衆浴場、住区跡スペース、それから老人いこいの家の3点は、あくまで福祉コミュニティーづくりのきっかけになるのではないかと思いまして提案をいたしました。


 銭湯は昔から生活交流の場としてコミュニティーの中心だったわけですし、住区センターも老人いこいの家も、区が福祉の推進やコミュニティーづくりのために整備してきた施設であるわけです。ほんの三つの事例ですけれども、このような施設こそ福祉コミュニティーづくりのためにもっと生かしていこう、こういう趣旨の提案としてやりました。


 三つの点について、それぞれ前向きなお答えをいただきましたけれども、今回の質問の主眼は、目黒区全域にくまなく福祉コミュニティーをつくっていくためにはどうすればいいのだろうか、こういうことでやったわけです。しかも、このことは、当初から地域福祉計画の中で指摘されてきたことでしたけれども、特に介護保険導入後は後景に退けられてきたのではないか。そういう課題ではなかったのかなと思うわけです。


 それで、一つお聞きしたいのは、自治体として策定した計画に盛り込んだことを確実に進めていくという重要さです。地域でさまざまな課題を抱える区民、高齢者がますます増えて、これを放置していたら深刻な大変な状況になってしまうわけですね。このような中で、改めて中間のまとめでも指摘されたのが地域福祉の推進、そして、その活動を通じての福祉コミュニティーづくり、これをやっていこう、本腰を入れてやっていこう、こういう指摘だったわけです。


 それで、今日お聞きしたいのは、福祉コミュニティーづくりについての現状の到達点と課題をどのように認識しておられるのか、この点、一点目お聞きしたいと思います。


 それから、二点目ですけれども、公衆浴場、住区跡スペース、老人いこいの家、それぞれ共通しておりますけれども、検討したり、研究したり、より一層の有効な活用を図っていこうというときに、私、一番大事なのは、それらの具体的な歩みが福祉コミュニティーづくりにつながるように進めていく、これが大事ではないかと思っているのです。


 例えば銭湯ですと、大体商店街にある銭湯が多いわけで、地元の商店街を巻き込んでいくとか、それから町会・自治会、老人クラブ、民生委員、シルバー人材センターもそうですけれども、ありとあらゆる可能性のある個人、団体、機関は、行政として責任をもって声をかけて、協力を、福祉コミュニティーづくりのために参加してほしい、こういう声かけをしながら進めていったらどうかというふうに思うのですけれども、その点いかがでしょうか。


 以上です。





○青木英二区長  まず、一点目からお答え申し上げたいと思いますが、今後の高齢化社会に対する地域のコミュニティーの役割ということでいきますと、先ほどもお話し申し上げた、今日、介護保険法の法案が可決をされたということが新聞報道されておりましたが、私は、これからはやはり介護保険の一つの枠、それともう一つは、介護保険の枠外で医療・福祉等が整合性をもって進んでいくということが極めて大事な課題だというふうに思います。そういう中で、このコミュニティーはそれぞれ拠点が、住区センター等もあるわけでありますから、そういった活用が私は必要になってくるというふうに思っております。


 もう一つ、今お話があった二点目でございますが、これは整理すると二つあるかと思います。私どもの基礎自治体がこれからの高齢化社会の中で担っていく役割、そして、例えば、先ほどお話を申し上げました、それぞれ住区センターでミニデイサービスをされているわけです。これは、例えばきっかけは社会福祉協議会がお声がけをされたようでありますが、そういった地域の中で自主的に担っていただいている、そういった活動をしていただいている方々も、これは今お話があったように多数あるし、私もそのように認識をいたしております。私どもとしては、そういった方々、また、私どもの公的な立場、それぞれともに連携をしながら、これからの高齢社会を行政として支えていくということが極めて重要な課題だというふうに思います。


 その一端としては、当然、お声がけをするというようなことも行政から必要でありましょうし、それぞれ自主的に行動し、活動していただいている。また、そういったことを育成をするということが課題であるというふうに思っているところでございます。


 以上でございます。





○十八番(森美彦議員)  一点目についてですが、小さい自治体、大きい自治体という関係もあると思うのですけれども、福祉コミュニティーがくまなく行き渡って、自治体がすべての住民、すべての困っている人、課題を抱えている高齢者、こういう人たちを一人残らず手のひらに乗せて地域福祉を推進しているところも全国にはあるわけです。中間のまとめでは、区長も今言われましたけれども、日常生活、健康づくり、生きがい、社会参加、こういった支援を総合的に進めていくということが大切だと指摘しているわけですね。


 それをやっていく上で一番大事なのは、やはり具体的なイメージだと思うのです。先ほど、ミニデイサービスの例が出されましたけれども、社会福祉協議会を通じて支援しているものですが、これはやはりお任せだとなかなか難しい。というのは、重点事業として、現行の地域福祉計画の中にこのミニデイサービスが位置づけられているのですけれども、昨年は一つ増えたにすぎないのです。特に介護保険導入後は増え方が少なくなって、一つだけという都市があるのです。多いのです。そういう中で、その位置づけを計画にきちんと、重点と決めたのですから、その位置づけにふさわしく前進させるということが大事ではないかと思うのです。それを進めて、ふさわしくやっていくためには、行政がきちんと責任をもつ、本腰を入れる、このことがないと遅れは打開できないというふうに思うのです。


 もう一点は、町会、自治体、民生委員、老人クラブ、商店街をはじめとする、さまざまな区民の団体が連携・協力して、福祉コミュニティーづくりの取組みをどうやって進めていくのか。この点でしっかりとやっていかないとだめだと。やる上で、提案ですけれども、できる地域からモデルケースのようなことで設定してやっていったらどうかと私は思うのですけれども、区長、いかがでしょうか。


 以上です。





○青木英二区長  私は、微力でございますが、本腰を入れて全力でやっているつもりでございます。六十五歳以上が一七・七%いるという目黒区に、今、高齢者施策、高齢施策をこれからも一生懸命やっていきたいというふうに思っています。それがモデル事業化して進展するかどうか検討していきたいと思っております。





○宮沢信男議長  森美彦議員の一般質問を終わります。


 申し上げますが、昨日も申し上げましたとおり、バッジを着用していない方が見受けられますので、佐久間議員、バッジ、ついておりますか。





○六番(佐久間やす子議員)  つけていません。





○宮沢信男議長  つけてください。





○六番(佐久間やす子議員)  心がけます。





○宮沢信男議長  つけてください。つけませんと開きません。須藤議員の質問を受けませんよ。





   〔「そんなの関係ないだろう」と呼ぶ者あり〕





○宮沢信男議長  開きません。


 暫時休憩いたします。





   〇午後三時三十分休憩





   〇午後三時四十二分開議





○宮沢信男議長  休憩前に引き続き会議を開きます。


 次に、七番須藤甚一郎議員。





   〔須藤甚一郎議員登壇〕





○七番(須藤甚一郎議員)  バッジがついている、ついていないで十二分ぐらいむだになって、自治体の中には、とっくのとうにバッジなんかつけるのはよしましょうということになっているのがあるのだから、目黒も一刻も早くそういうふうにやりましょう。


 ここから一般質問に入ります。通告書では、一、そして(1)、(2)、(3)と順にいきます。


 自治体の適正な適正な運営に監査委員制度が極めて重要なのは、改めて言うまでもないことであります。しかし、目黒区では、このところ、監査委員及び監査事務局長が監査の実施に当たって地方自治法の規定に違反したやり方を立て続けに起こしていると言っていい。事例を挙げれば、平成十五年度の政務調査費の定期監査を実施した際、議員選出の二名の監査委員を除斥しなかった。これは自治法に違反する。


 さらに、政務調査費の監査結果を、本来ならば自治法で監査委員が議会、区長などに報告すべきということになっている。それをしなかった。では、どうやったかといえば、監査事務局長から議会事務局長あてに通知した。これも自治法の違反である。


 さらに、今年の三月には、住民監査請求の関係人調査で、やはり監査事務局長が議会事務局長あてに政務調査費の使途基準、申し合わせ事項のどれに該当するかという監査の実施をした。監査の事務局長には、こうした権限はないのであります。それで、監査事務局長に関して、自治法の二百条七項では「事務局長は監査委員の命を受け、監査委員に関する事務に従事する」というふうに書いてあるわけですね。


 目黒区監査事務局処務規程というのが令規集に出ています。その七条に事務局長の事案決定ということで一から五までありますけれども、どれにも該当しない。したがって、監査事務局長が監査結果を通知したり、あるいは関係人調査をするという法的根拠は一体どこにあるのか、これが一問目。


 二問目。今年の三月十八日の予算特別委員会で、住民監査の監査の実施について、私と増田議員が、予算委員ですから委員が質疑して、市川監査事務局長が答弁をした。ところが、三月二十四日になって、監査事務局長は答弁を訂正するという前代未聞のことをやったわけですね。しかし、訂正の内容に疑いがある。どうも訂正したけれども、これじゃおかしいじゃないかというのが数々ある。


 まず、議会の議事録によって最初の答弁を見ておくことにしますと、これが三月十八日の予算特別委員会ですね。私の質問というのは、整理しておけば、議会事務局長に対する関係人の調査の通知は、二人の監査委員名でしたのか。代表監査委員ともう一人ね。あるいは、監査事務局長名で議会の事務局長あてにしたのか。三番目として、監査事務局長名であったのならば、二人の監査委員が決裁したのか、あるいは代表監査委員一人で決裁したのかということに対して、まず、監査事務局長の答弁は、「通知名でございますけれども、これは代表監査委員の名前で関係人に依頼している。監査委員名でございますけれども、これは代表監査委員のみです」と。一人ですと言っているんですね。これは一回ではないんです。


 この後も、こういうことで私が質疑を続けていくと、二回目にも「監査委員お一人の名前でも十分通知ということはかなっていることでございますので、そのように処理をしました」と。これが二回目。


 三回目、このときにも「お二人の協議に基づいて、既に実施に入るということを決定しているので、一人でいい」と。「協議が済んでいるというふうに理解してございます」、これが三度目。


 それから、今度は四度目は、増田議員の質疑に対して、やはり同趣旨の「その事務手続の中で、通知文ということで解釈いたしまして、代表監査委員の名前で通知も可能だというふうに判断しました」というので、代表一人でやったと。四度も言っているんですよ。単なるミスなら一度ですよ。四度もやったというのは、当時、こういう書類があったのじゃないですか。どうなんですか。だから、こだわって四度も一人でいい、一人でいいということを連発した、そうじゃないんですか。


 それで、今度は訂正の方に入るわけですけれども、訂正に入る前に、これを見ておいてもらいたいのです。この住民監査請求の監査の実施が終わった後に、私は開示請求で入手しました。これは二つあります。二月十八日、議会事務局長あてに、これは代表監査委員の大竹監査委員と、当時の監査委員の矢田監査委員の二人の名前で通知をしている。これは二人の名前。


 ところが、三月十日、これは監査事務局長から議会事務局長あてになっている。このことを頭に入れて訂正の答弁を聞いてくださいよ。三月二十四日、訂正の答弁では、肝心なところからやると、「答弁では代表監査委員名ということでの通知でお答えしたかと存じますけれども、改めて書類を確認したところ、議員選出の二名の委員を除く二名の監査委員名で通知をしておるということを確認いたしました。決裁も当該委員の二名となっております。したがいまして、区議会事務局への代表監査委員の関係人調査に関する通知文はございませんので、この部分を訂正させていただきます。他の書類と混同しておりまして、不正確な答弁で申しわけございませんでした」とわびている。


 確かに、この二人の名前で決裁している。だけど、この訂正文だけでは、この書類があるということは全く触れていない。私の質疑では、最初紹介したように、事務局長から事務局長の側というふうに三通りも聞いている。これを言っていない。そして、これでまた私が質疑をするわけですよね。この答弁がおかしいから。


 そうすると、これは監査事務局長が「監査に必要な書類の提出依頼ということでございますから、監査事務局長名で通知しているということでございます」と。そして、「他の書類とは何かということでございますけれども、現在、監査審議中でございますので、これにつきましてはお答えを差し控えさせていただきます」と。監査中だから出せないと。監査が終わった後、これを取った。そうしたら、何と書類の提出依頼ではないんですよ。これは、調査項目として、政務調査費使途基準及び申し合わせ事項のどの項目に該当したか理由をお示しくださいと判断を求めているのですから、これは監査の実施そのものになるんですね。ですから、訂正の内容がかくのごとく違うということがはっきりわかるわけです。


 それで、ここで私が疑義と言っているのは何かといえば、他の書類と混同したと言っているけれども、開示請求で取って、当時、この質問をした時点での書類というのは二種類しかない。混同したというなら、一名でやった書類が存在しなければならない。それがない。それが一つ。


 それから、三月十八日に、さっき言ったように四回も答弁しているのですから、そのときに、存在したというふうに考えるのが合理的判断ですよ。その後、どういうわけか、この書類が消えてしまったのかということが考えられるわけですね。


 それから、さっきもちょっと申し上げましたけれども、この訂正のでは事務局長から監査の議会事務局長へ、そのことは訂正の答弁では全く触れていない。こっちが質疑をしたら、違う内容の単なる書類の提出依頼だけですよと言うのだけれども、その内容が違う。こういう疑問点があるわけです。これでは訂正したことにならないのではないか。こういう疑問点ばかり出てくるのであれば。


 それから、質問の三。監査委員は地方自治法の百九十六条で、「普通地方公共団体の長は、議会の同意を経て選任する」。ちょっとはしょってありますけれども、要旨はそういうことです。それで、監査事務局長は、地方自治法二百条の五号で「事務局長は、代表監査委員が任命する」とあるわけですね。ですから、今申し上げたような質問一及び二で述べたようなことが起きるのは、代表監査委員と監査事務局長の適格性に問題があるのではないか。とすれば、代表監査委員は監査委員ですから、これについては区長が選任するのですから区長について、また、監査事務局長については代表監査委員が任命するのですから、適格性についてそれぞれお聞きしたいというのが私の以上の三問です。よろしくお願いします。(拍手)





   〔青木英二区長登壇〕





○青木英二区長  須藤議員の監査委員の監査のあり方についての御質問に順次お答え申し上げます。


 第一問と第二問は監査委員の所管事項でございますので、代表監査からお答えを申し上げ、私からは第三問、代表(常勤)監査委員及び監査事務局長の適格性についてお答え申し上げたいと思います。


 御案内のとおり、監査委員の選任については、区長が議会の御同意をいただき選任しておりますが、現代表監査委員におかれては、行政運営に関しすぐれた見識を有している方であり、職務遂行に当たっては、常に公正不偏の態度で監査に当たっているものと認識しております。


 さらには、監査委員からの定期監査報告をはじめ、例月出納調査結果、決算審査意見書など、各種の監査結果通知からも、適正・的確に監査が実施されていると認識しているところでございます。このことは、監査委員に関する事務を補助する事務局職員が誠実に確実に職務を遂行していることでもあり、その職員を統括する事務局長もその一端を担っているものと考えております。したがいまして、お尋ねの適格性については特に問題ないと思っております。


 以上でございます。





   〔大竹勲代表監査委員登壇〕





○大竹勲代表監査委員  第一問と第二問につきましては、私からお答えいたします。


まず第一問、監査実施の法的根拠について、特に監査事務局長に関して、地方自治法で定める職務権限についてでございますが、監査実施の法的根拠については、地方自治法第百八十条の五の「執行機関に関する規程」で監査委員の設置が義務づけられており、さらには、地方自治法第百九十五条における「監査委員の設置及び定数の規程」をはじめ、監査委員の任期、罷免、退職、服務、職務権限などについて地方自治法第二百二条までに規定されており、その他の条文にも決算審査、例月出納検査、住民監査請求などについて規定されているのは御承知のとおりでございます。


 本区におきましても、これらの規定を踏まえ、現在、四人の監査委員が設置され、あわせて地方自治法第二百条にのっとり、監査委員の補助組織及び補助職員をもって監査事務局が設置されております。


 お尋ねの監査事務局長の職務権限につきましては、本条の第七項に規定されているとおり、監査委員の命を受け、監査委員に関する事務に従事することであり、現事務局長も誠実に法並びに条例及び処務規程にのっとり職務を遂行しているものと考えております。


 次に、第二問、平成十七年三月の予算特別委員会で監査事務局長が答弁を訂正したことについてでございますが、平成十七年三月の予算特別委員会における事務局長の答弁訂正は、住民監査請求に係る事務処理の過程において、請求の受付けから要件審査、受理決定、請求人の陳述、関係人調査、監査対象部局の事情聴取など、一連の事務処理の流れの中で、監査委員二名の連名による文書、代表監査委員名による文書、事務局長から区議会事務局長あての文書の三種類がある中で、記憶違いにより不正確な答弁をしてしまったため、訂正したものと理解しております。


 いずれにしましても、地方自治法第百九十九条第八項による調査等については、発信人が監査委員の連名でも、個々の監査委員名による文書でも差し支えないとするのが一般的な解釈であり、問題はないものと認識しております。


 また、事務局長から区議会事務局長あての文書については、監査委員二名の連名により、監査対象部局である区議会事務局あての調査依頼後に監査関係書類等の提出依頼について、監査委員の決裁を受け、事務局長名で区議会事務局長に送付したものでありますので、事務局長の職務権限の範囲内であります。したがいまして、監査事務局長の記憶違いによる答弁訂正に関しては、適切に対応したものと認識しております。


 以上、お答えといたします。





○七番(須藤甚一郎議員)  いや、驚きましたね。今、代表監査委員の答弁の中で、訂正したのは記憶違いによるものであると言っていますけれども、さっきも言ったように、一回ならともかく、四回にもわたって代表監査委員名一人である、これは間違いではないんだということを言っている。そのときにも、あれは予算特別委員会ですから、こうやって座ったまま質疑していますよね。いろいろ書類を出して言っていて、単なる記憶というよりは、これは今読み上げたら時間がなくなってしまうから後であれしておきますけれども、私と増田議員の質疑は長い質疑ですよ。そこで四回にもわたってつぶさに言っていて、そして内容は、今、代表監査委員の話と同じように、二人でも、一人でも差し支えないのだということを言っている。


 ですから、当時の最初の監査事務局長の答弁でも、最初に監査を実施することを二人で協議して同意しているのだから、合意に至っているのだから一人であっても問題ないというので、四回、一人だ、一人だ、一人だ、一人だと言った。ところが、訂正となったら二人でしたとなっているのは、当時、そういう書類があったのでしょう。なければ、あんな答弁なんかできるはずないですよ、単なる記憶違いで。一回というならありますよ。


 それと、今、代表監査委員の答弁で、一人でも差し支えないと言っていますけれども、一人で差し支えないのであって、事務局長は事務局長でも差し支えないのであれば、何で二月十八日には大竹、矢田両監査委員名で同じ関係人の通知を出しておいて、そして、三月十日、これは住民監査請求で政務調査費、ですから対象になっている議員は石山議員、それから伊藤悠議員という二人になっている。当時、石山議員は議長ですよね。そういうこととこれと関係があるのかどうか知りませんけれども、最初の訂正する前の答弁の中に、これは定期監査でやったことにも脱線して事務局長は答弁しているんですよね。


 そうすると、通知をしたときに、監査結果を事務局長、事務局長で、去年の定期監査を通知したときに、「監査委員の命を受けまして、微妙な問題もございましたので、議会の自立性ということも配慮いたしまして」と。この「微妙な」というのはどういうことですか。監査委員は公平・公正に、法令にのっとって監査すればいいのじゃないですか。こんな微妙な問題だの何だの要らないんじゃないですか。そうしたら、なぜ二種類こういうのが存在するのですか。二月十八日にはお二人の名前でやっている。三月十日になったら事務局長になってしまっている。それで、決裁はともに二人の監査委員の決裁、これは政務調査費ですから、議員選出のお二人の監査委員は除斥している。前には、定期監査のときは問題ないと私が質問したとき言ったでしょう、除斥しなくて。一人でも問題ないと言って、一人ではございません、二人だと。


 それで、私がさっきも質問したように、混同したと言うならば、代表監査委員名一人の名前で議会事務局長に関係人の調査の通知をした文書が存在しなければならない。ないのだから。では、それをなぜ出さないのですか。私が「一人の名前を見せて」と言っても、ないのだから。これだけなんです。では、あるなら出してくださいよ。こんなことパントマイムじゃないんだから、答弁してくださいよ。まず、それ。





○大竹勲代表監査委員  三月十日の代表名についてでございますけれども、これは私が直接その関係人のところへ行って関係人調査をする、そういう予定で私一人の名前で発信人として出しました。ですから、二人連名と異なっております。それを局長は混同いたしまして、頭にこびりついておりまして、そういうものがあるというような言い方をお答えしたのではないかというふうに考えております。





○七番(須藤甚一郎議員)  違いますよ。これは二人名になっていますよ。





○大竹勲代表監査委員  ですから、二月十八日は二人で発信しております。





○七番(須藤甚一郎議員)  もう一個、三月十日、事務局長あてのがあるでしょう。





○宮沢信男議長  どうぞ、答弁してください。





○大竹勲代表監査委員  事務局長の通知につきましては、監査委員の命を受けて事務的な通知ということで依頼をしているわけでございます。


 以上でございます。





○七番(須藤甚一郎議員)  ごっちゃになっていますよね。というのは、この書類も非常にあれで、平成十七年四月四日とか、これは打ち間違えなんだけれども、一事が万事この程度で、ですから、今の代表監査委員の答弁も、三月十日のには一人の名前になっているというように聞ける答弁ですが、今、事務局長があわててこんなふうにまたやっていましたけれども、これもこれも決裁したのはお二人なんですよ。それで、二月十八日はお二名になっていて、これは決裁しているのはお二人だけれども、事務局長、事務局長になっているんです。


 だから、私が言うのは、二人で決裁したならば、なぜこれだけ事務局長、事務局長になっているのか、ということを聞いたわけです。ですから、この二つの中には代表監査委員一人で決裁しているというのはないんですよ。それで、二人の名前で出したのと出していないのがある。では、混同したというのは、何と混同したのですか。では、後にそれをくださいよ。





○大竹勲代表監査委員  それでは、御要望にお応えしまして、文書については後ほど提出いたします。


 以上でございます。





○宮沢信男議長  須藤甚一郎議員の一般質問を終わります。


 次に、三番栗山よしじ議員。





   〔栗山よしじ議員登壇〕





○三番(栗山よしじ議員)  私は、自由民主党目黒区議団の所属議員として一般質問をいたします。


 まず、第一点目に、ビルピット臭気問題について、硫化水素測定値がどのレベルかを示したパネルを利用してお伺いします。本年一月から三月にかけ、東京都下水道局南部管理事務所が自由が丘商店街振興組合と協力し、自由が丘一丁目、二丁目付近を、ビルの地下層排水槽、いわゆるビルピット等に起因する臭気防止のため、ビルピットを有する建物を対象に、その付近の汚水升層の硫化水素ガスの濃度を測定する臭気調査を行いました。


 その調査範囲内で、パネルの四行目にある肺を刺激する最低限界三〇ppmを超える箇所が三十カ所あり、調査対象七十六ビルのうち、指導対象ビルが十九ビルという結果となりました。


 また、その中で、パネルの五行目にある二分から十五分で臭覚神経麻痺を起こす一〇〇ppmを超える箇所が十二カ所あり、パネルの六行目にある一時間の暴露で生命に危険を及ぼす五〇〇ppmを超す箇所もあるという深刻な事態です。


 今後、下水道局及び目黒区において、改善のため指導していくということをお聞きしています。しかし、改善をするためには、阻集器の設置や排水槽を臭気の漏れない構造とするなど、さまざまな方法があり、構造変更をするためには五十万円以上の費用が必要であり、どれもビルオーナーにとって負担のかかることで、指導のみで改善がなされるか疑問があります。


 臭気問題は、自由が丘だけの問題ではなく、目黒区全体の問題であり、一日でも早くまちから臭気をなくすためにも、融資制度や助成制度の確立を行うべきだと思いますが、いかがでしょうか。


 第二点目として、自由が丘放置自転車対策についてお伺いします。世田谷区の五月二十七日の都市整備委員会及び目黒区の六月十七日の環境整備対策調査特別委員会の報告ですと、平成十九年度に自由が丘駅近辺の東急電鉄所有地の一部に約五百台、隣接地の目黒区側に三百台。合計八百台の自転車等駐車場が整備されるとお聞きしています。


 しかし、平成十七年四月十五日の毎日新聞の記事によると、自由が丘駅周辺には千七百台以上の放置自転車があると掲載され、放置自転車が多い駅の第四位となっており、まだ九百台分以上が不足する計算になります。先ほどの計算により、自由が丘駅南口側は放置自転車が大分減ると予想されますが、自由が丘駅西口周辺は未整備のままです。ぜひ、自由が丘駅西口周辺にも自転車等駐車場を整備するためにも、以下の二点をお伺いします。


 まず、昨年行われた交通社会実験で利用した旧丸井駐車場についてです。まだ丸井があの土地を所有していますが、今後、力強く自転車等駐車場として利用できるように働きかけをすべきだと思いますが、いかがでしょうか。


 次に、本年十月十七日、みずほ銀行自由が丘駅前支店と自由が丘支店が統合します。当面の間は二つある駐車場をそのまま駐車場として利用するという情報ですが、ぜひ、どちらかの駐車場を自転車等駐車場として利用できるよう働きかけるべきだと思いますが、いかがでしょうか。


 三点目として、交通社会実験の支援と普及についてお聞きします。昨年十月に、自由が丘駅周辺において、まちづくり会社ジェイ・スピリットが国土交通省の委託を受け、楽しく安全に歩ける歩行空間創出のため、四つの交通社会実験を行いました。そして、今年も、昨年の実験を踏まえ、地域を拡大し、共同配送システムを用いた路上荷さばき車削減の実験に向け、国土交通省と協議をしていると聞いております。


 そこで、お伺いします。国土交通省から委託をされ実験が行われた場合、目黒区として、昨年同様、引き続き支援を行うのか。次に、国土交通省から委託をされなかった場合、支援がなくなり、この実験を行うことが困難となります。実験を継続するためにも、目黒区が支援を行うべきだと思いますが、いかがでしょうか。


 次に、昨年の四つの実験の成果を出すためにも、交通バリアフリー推進地域の特定経路の一部となっている「ひのき通り」周辺を、安心して歩ける歩道の確保や、エレベーターの設置等によりバリアフリー化の促進をし、また、歩行者専用時間帯の曜日の拡大。具体的には、土曜日にも歩行者専用時間帯を設置するなどを行うべきだと思いますが、いかがでしょうか。


 次に、放置自転車やバリアフリー、路上荷さばきなど、交通問題は自由が丘駅周辺だけの問題ではなく、目黒区内の各地域に起こっております。交通社会実験は、今のところ、国土交通省の委託により行われていますが、今後、目黒区の政策として、この交通社会実験を行い、ほかの目黒区内の駅周辺、例えば都立大や中目黒駅周辺などにも行うよう進めるべきだと思いますが、いかがでしょうか。


 第四点目として、景観法を生かしたまちづくりについてお伺いします。昨年十二月、景観法が施行されました。景観法は、基本理念の柱に、良好な景観は現在及び将来における国民共通の資産であると掲げ、地方自治体が景観行政の主体となって景観計画を策定し、建築物に対するさまざまな規制が可能となる景観計画区域を定めるようにしました。


 あわせて、国や地方自治体、事業者、住民が負う責務や、良好な景観形成のための規制、国と景観整備機構に指定された非営利組織、いわゆるNPOなどによる自治体の支援が盛り込まれております。景観法は、建築物に対する規制を直接するものではなく、自治体が条例などで規制内容を定める必要があります。目黒区においても、利便性や経済性のみを重視したまちづくりではなく、地域特性を生かした美しいまちづくりをする好機です。ぜひ景観法を利用したまちづくりをすべきだと思いますが、いかがでしょうか。


 以上で壇上での質問を終わらせていただきます。(拍手)





   〔青木英二区長登壇〕





○青木英二区長  栗山議員の四点にわたる御質問に順次お答え申し上げます。


 第一点目、ビルピット臭気問題についてでございますが、近年、地下構造物のあるオフィスビル等において、ビルピットが原因となる臭気苦情が都の下水道局や区の公害相談に寄せられることが多くなってまいりました。議員御指摘の自由が丘においては、頻繁に臭気に対する苦情が寄せられ、一定の地域に集中していることから、昨年来、区は下水道局と協議をしてまいりました。そして、本年二月、下水道局は、商店街振興組合の協力を取りつけた上で、当該地域の調査を実施してきたところでございます。


 この結果、ビルピットの管理に問題が生じているビルが特定されたことから、下水道局は都の建築物における排水槽等の構造、維持管理に関する指導要綱に基づき、本年六月から改善指導を行うため、区に協力を求めてまいりました。この問題に関しては、平成十六年二月に区と下水道局の連絡会を設置して、協力体制をとってまいりましたので、下水道局の個別指導を補完するために、区は地域環境保全の立場から、ビルオーナーに対する改善要望を行っているものであります。


 御質問の趣旨である助成制度や融資制度については、都もビル所有者の管理上の責任のうえで改善を施されたいという考えで、技術的な相談や指導には応ずるものの、助成金等の補助制度は設けられていないのが現状でございます。区においても、直接の指導権限がなく、都に協力する立場でありますので、特別な補助制度は設けてございません。したがって、区における新たな補助制度などの創設は当面困難と考えておりますが、一日も早くビル所有者が改善に取り組んでいただきたいことから、既存の区の融資制度である中小企業資金融資や、小規模企業資金融資、また、マンションであれば住宅修築資金融資など、活用できる区の融資制度の紹介を下水道局の要請とあわせて行ってまいりたいと存じます。


 次に、第二点目、自由が丘駅周辺の放置自転車対策についての第一問、交通社会実験で利用した用地の確保についてでございますが、敷地規模や立地条件から、駐輪場用地の適地であると認識しているところでございます。これまでも、区といたしましては、当該用地の所有者への働きかけなどに努めてまいりましたが、見通しが立っていないのが実情でございます。駐輪場用地の確保は不可欠と考えており、引き続き当該用地の確保に向け、働きかけを行ってまいりたいと考えているところでございます。


 次に、第二問、銀行用地の確保についてでございますが、当該用地につきましても、敷地規模や立地条件から、駐輪場の適地であると認識してございます。これまでも駐輪場用地の確保に向け働きかけをしてきたところでございますが、見通しが立っていないのが実情でございます。御指摘の支店統合など新たな状況もございますので、さらに駐輪場用地の確保に向け働きかけを強めてまいりたいと考えております。


 なお、御質疑にございました東急電鉄用地の一部の活用につきましては、これまで世田谷区と連携を図りながら、鉄道事業者の協力を得て検討を重ね、このたび鉄道事業者の所有地の一部に世田谷区約五百台、目黒区分約三百台の駐輪場整備の可能性が見込まれ、平成十九年度の供用開始を目指して鋭意協議を進めているところでございます。今後とも、乗入れ台数に見合う駐輪場用地の確保に努めるとともに、新たな視点による道路空間の利用など、さまざまな手法を活用しながら、駐輪場整備の実現に努めてまいりたいと存じております。


 次に、第三点目、交通社会実験の支援と普及についての第一問、実験が行われた場合、区として引き続き支援を行うのかについてでございますが、自由が丘駅周辺地区では、十四年度策定の目黒区中心市街地活性化基本計画に基づき、TMOとして設立された地元まちづくり会社、株式会社ジェイ・スピリットが、まちづくり事業の一環として、昨年度、国土交通省の委託を受けて実験を行ったものでございます。昨年度は歩行者専用時間帯のバス・トランジットモール化、交通バリアフリー対策、路上荷さばき車対策、不法駐輪対策の四つのテーマで実施をいたしました。株式会社ジェイ・スピリットでは、実験結果を踏まえ、路上荷さばき車削減実験について、再度実験を行うため、この四月に国土交通省に申請を行っており、現在、国では、全国各地からの申請に対し、選定作業を進めていると聞いてございます。


 区では、株式会社ジェイ・スピリットと連携し、交通管理者をはじめとする関係機関との事前協議を進めるとともに、また、関係部局で構成する連絡調整会議で調整を行うなど、支援体制を整えているところでございます。区といたしましては、引き続き関係者との緊密な連携を保ちながら、円滑な実施に向け支援をしてまいりたいと存じております。


 次に、第二問、今年度、国土交通省から委託されない場合の区としての支援についてでございますが、国の選定作業後、この七月ごろには結果が示される予定になっております。選定に当たっては、実験の先見性、有効性、新規性をはじめ、実験実施に向けた諸環境が整っているかなどの観点から判断されると聞いておりますので、自由が丘地区では、これまでの積極的な取組み、実施後の報告書の内容などから再度選定されるものと期待をしているところでございます。


 現在、東京都や本区においては、社会実験等に対する助成制度がございませんので、仮に選定から外れた場合、国と同様に費用負担をしていくことは困難でありますが、国とも改めて他の支援についての調整を図りながら、区としても可能な支援策について検討してまいりたいと思っております。


 次に、第三問、実験の成果を出すためのバリアフリー化の促進と、歩行者専用時間帯等の拡大についてでございますが、バリアフリー化につきましては、十六年に策定した目黒区交通バリアフリー推進基本構想の中で、ひのき通りを特定経路に位置づけ、歩道等の整備について、二一年を整備目標としております。このため、引き続き株式会社ジェイ・スピリットと協議を進め、地元商店街の合意形成を図りながら、計画に即して進めてまいりたいと考えております。


 また、昨年の実験では、現在、日曜・休日で実施されております、いわゆる歩行者天国の時間帯で駅前ひろばで二系統のバスを導入する実験を行いました。実験中のアンケート調査では、バス導入に関して反対の御意見もありましたが、概ね六割の方の賛成意見をはじめ、買い物の荷物が重い、歩行が困難などから、車両導入に期待する声も寄せられております。安全に歩ける歩行空間の創出は、地域の活性化にとって不可欠な要素であり、歩行者天国はそれを実施する一つの手段であると考えておりますが、曜日等の拡大に当たっては、車両の導入についてもあわせ考えていく必要があるかと存じます。


 これらのことから、歩行者天国のあり方については、実験により得られた課題を踏まえ、株式会社ジェイ・スピリットをはじめ、地元商店街等の意向や交通管理者の考え方を踏まえながら、さらに研究を進めていきたいと思っております。


 次に、第四問、区内の他駅周辺地域において、区として交通社会実験ができないかについてでございますが、社会実験は新たな事業などを導入する際、日時を限定し、その効果や影響を検証するもので、対象地域に具体的なまちづくりの方針や、想定される事業等が明らかになっていること。実施に向けた地元の熱意や組織力が必要であると考えております。自由が丘地区では、目黒区中心市街地活性化基本計画を受け、十四年度に株式会社ジェイ・スピリット創立以降、約三年にわたる活動が実を結び、昨年の実験に至ったと考えております。他の駅周辺について、自由が丘地区と同様に交通社会実験を行うことは、各地区のまちづくり計画の推移や、地元の熟度等から難しい面があろうかと存じております。


 したがいまして、現時点で実施をしていくということは考えておりませんが、地域のまちづくりに関する種々の活動に対する支援策につきましては、地域特性を生かしたまちづくりによる地域活性化を目的とし、十六年度に国が創設しました、まちづくり交付金制度の活用のあり方を検討する中で、どのような方策が考えられるか研究してまいりたいと存じます。


 次に、第四点目、景観法を生かしたまちづくりについてでございますが、良好な景観の形成を図るための、我が国で初めての景観に関する総合的な法律であります景観法が平成十七年六月、都市緑地法など関連法令とともに全面施行されました。主な内容としては、景観行政を進めるための基本となる景観計画の策定、景観行政の担い手となる景観行政団体の指定、景観地区の指定、建物や工作物の形態、意匠の制限、計画の届出、設計等の変更を求める勧告や命令の手続など、他方面にわたり、その実現に当たっては、住民、事業者及び地方公共団体の連携・協力によって進めるものとされています。


 目黒区では、平成五年三月に策定しました目黒区都市景観形成方針により、これまで目黒らしい景観形成の考え方や景観整備の内容、重点事業の選定などを示し、区の施設建設や都市整備事業の実施などにおいて、良好な景観形成の視点で取り組んでまいりました。


 また、平成十六年六月の用途地域・地区の見直しでは、マンション建設等に伴う生活環境の変化、宅地の細分化の進行、住宅地の樹木の減少などに対して、一部地域での敷地面積の最低限度及び住居系用途地域において、建築物の絶対高さを指定したほか、住環境の整備に関する指定要綱を制定するなど、良好な住環境の保全に努めてまいりました。しかしながら、良好な景観を形成していくには、建物の形態制限だけでなく、緑や屋上広告物による規制・誘導など、まちづくり全体を考えた総合的な対応が必要であります。


 平成十六年三月に策定した「目黒区都市計画マスタープラン」では、景観について、自然資源や歴史文化資源を生かしながら、個性ある街並みを形成し、区民の皆さんが愛着や誇りを持てる、魅力あるまちを目指すという考えを示しているところでございます。


 こうしたまちを実現するために、これまでの都市計画法などによる規制・誘導だけでなく、東京都との協議の上で、目黒区が景観行政団体となって、景観計画を策定するなど、景観法や関連する法令に基づく諸制度を活用し、総合的に良好な景観の形成に取り組む考えであります。現在、東京都では景観審議会等において、東京都全体を対象とした今後の景観行政のあり方について検討を進めているところであり、今年度中にその結論をまとめる予定と聞いております。それらの推移も十分見極めながら、目黒区都市景観形成方針の改正も含めて、区として景観法等を生かしたまちづくりに取り組む具体的な方策を今年度から検討してまいりたいと考えております。


 以上、私の答弁とさせていただきます。





○三番(栗山よしじ議員)  それでは、四点について再質問させていただきたいと思います。


 まず、ビルピット臭気問題についてですが、自由が丘の西口の改札を出ると、ひどいときにはすぐ臭うのです。昨日、ほかの会派の議員も言っていましたが、駅へ降りたときの第一印象というのは、おしゃれなまちとはほど遠い、騒然とした駅前と悪臭なんです。先ほどさまざまな融資制度等があるというのは存じていますが、それでは今までと変わりがありません。より臭気問題に特化した制度をつくることにより、ビルオーナーなどに効果があると思うのですが、いかがでしょうか。


 続きまして、自由が丘駅周辺放置自転車対策についてお聞きしたいと思います。丸井が閉店したのが二〇〇四年の一月です。もう既に一年半近くたつ中で、本当に目黒区としてあの土地を取得しようとする気があるのか、非常に疑問に思います。本気で丸井駐車場跡地を取得する気があるのか、再度お聞きしたいと思います。


 続きまして、交通社会実験についてお聞きしたいと思います。交通社会実験の三番目ですが、今回「ひのき通り」のバリアフリー化の実験により、来街者からは、車で買い物や送迎ができないため不便になった、道が狭くなって歩行者が恐い思いをしたという意見も多く出ています。また、商店街の一部からは、大きくお客が減ったというアンケート結果も出ています。特に商店街にとっては、人の流れが変わるということは死活問題ですので、十分気を使いながらバリアフリー化を促進していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。


 それと、産業能率大学が自由が丘の各商店にアンケートをとり、その調査の中間報告がちょうど三日前の六月二十日に行われました。その中で、まち全体の現状評価、問題点ということで、八〇%近くの方が、車の通過が多く、渋滞や安全上の問題があると答え、今後の中心部の交通体系については、車の一部通行規制、時間や区域を強化し、車との調和・共存を図るという答えが半数近くという結果が出ています。このような調査結果のことも踏まえ、歩行者専用時間帯の拡大についてどうお考えかということをお聞かせしていただきたいと思います。


 以上です。





○青木英二区長  それでは、一点目のビルピットの問題でございますが、これはまず第一義的に、ビルオーナー等を含めました所有者責任ということをまず私どもは認識をいたしております。そういった中で、まずは、今言った管理の責任のもとでお願いをしたいということでございます。あわせて、まずは、これは東京都の指導権限のもとでございますから、その辺については今後また東京都と協議をしていきたいといふうに思っております。


 それから、二点目の丸井の件でございますが、交渉ごとというのは相手がいることでございます。相手がいるということは、率直に言って、価格ということではないかというふうに思います。そういったことを踏まえながら、これから交渉していく。当然、私どもは財価審という一つの枠がございますので、それに絡めて、どういった対応が丸井さんとできるかということかなというふうには思っております。


 それから、バリアフリーについてでございますが、これは当然これから特定経路にも指定をしていくわけであります。これから具体的なバリアフリー化を進めていくわけでありますが、当然、交通管理者、また地元の商店街、また区民の皆さん等、いろいろな方々のご意見をお聞かせをいただいて、私どもとしては施行をしていきたいというふうに思っているところでございます。


 それから、車の乗入れの一部の規制についてでございますが、これについては、社会交通実験の中でも私も先ほど答弁いたしましたが、いろいろな御意見があるというふうに聞き及んでございます。おおむね六割の方は、よかったのではないかということは、十引く六で、四割の方々はいろいろな御意見、積極的な否定なのか、消極的否定かはわかりませんが、四割の方は若干違う御意見があるのかなというふうに数字だけからは思います。そういう点の中でいきますと、これも両面、積極的にやってほしいという方と、先ほどのバリアフリーと似た話になりますが、車がこないことによってお客が減ってしまうというような意見等々、いろいろな意見があるかと思います。


 また、もちろん交通管理者の意向もあるかと思います。そういったいろいろな意見の、少なくとも私どもはある程度の合意形成を受けながら、もし導入するならばという、そういった判断があるかと思いますので、にわかにここで私が導入拡大ということについての発言は控えさせていただきたいと思います。





○三番(栗山よしじ議員)  それでは、短く二点ほど。


 具体的に今、丸井の跡地について交渉ごとという話をしていただきまして、具体的に価格だということですが、それでは、具体的に丸井さんに価格を提示してお話をされたことがあるのかどうかということをお聞きしたいと思います。


 それと、あと先ほどの「ひのき通り」のバリアフリー化ですが、再質問でさせていただきましたが、一部には反対している商店街ということも、大きくお客が減ったと言っている商店街もありますので、そこら辺は十分気をつけていただきたいと思いますが、その点について再度お伺いしたいと思います。





○青木英二区長  それでは、一点目でございますが、私どもが今、丸井さんと交渉ということで、価格については具体的なお話はしてございません。ただ、丸井さんの方から民間売却をどうも望まれているという感触を受けております。ですから、私が今言ったのは、区の立場としては、財価審を全く無視できない、そういうことをお話をしたということでございます。ですから、丸井さんがどういうふうにお考えになっているか私はよくわかりませんが、そういった民間にという感触を得てございますので、逆に言うと、それは財価審の拘束を受けたくないということをおっしゃっているのではないかなというふうに思っているところでございます。


 それから、「ひのき通り」の交通規制については、これは先ほどもお話を申し上げましたように、このバリアフリー化ということについては、いろいろな御意見があるわけであります。地元の商店街の御意見もありますし、交通管理者の意見等もございます。こういったことを総合的に判断して、どういったバリアフリー化を進めていくかということを区としても検討していきたいということでございます。





○宮沢信男議長  栗山よしじ議員の一般質問を終わります。


 以上で一般質問を終わります。


 次の本会議は、明六月二十三日、午後一時から開きます。


 以上で本日の日程は終了いたしました。本日は、これをもって散会いたします。





   〇午後四時四十一分散会