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東京都 墨田区

平成17年 第2回定例会(6月) 06月06日−01号




平成17年 第2回定例会(6月) − 06月06日−01号







平成17年 第2回定例会(6月)



        平成17年第2回定例会 墨田区議会会議録

1 期日  平成17年6月6日

2 場所  墨田区議会議事堂

3 出席議員(33人)

        1番  樋口敏郎君   19番  坂下 修君

        2番  田中 哲君   20番  中沢 進君

        4番  木村たけつか君 21番  広田充男君

        5番  桜井浩之君   22番  坂岸栄治君

        6番  沖山 仁君   23番  高柳東彦君

        7番  田中邦友君   24番  片倉 洋君

        8番  中嶋常夫君   25番  阿部幸男君

        9番  大越勝広君   26番  松野弘子君

       10番  加納 進君   27番  中村光雄君

       11番  千野美智子君  28番  西原文隆君

       12番  阿部喜見子君  29番  瀧澤良仁君

       13番  江木義昭君   30番  早川幸一君

       14番  金澤 修君   31番  薗田隆明君

       15番  藤崎よしのり君 32番  槐  勲君

       16番  出羽邦夫君   33番  西 恭三郎君

       17番  木内 清君   34番  鈴木順子君

       18番  小池武二君

4 欠席議員

       なし

5 欠員(1人)

       3番

6 出席理事者

    区長       山崎 昇君   区民部長     今牧 茂君

    助役       田中 進君   地域振興部長   宍戸 亮君

    収入役      小嶋眞一郎君  福祉保健部長   坂田静子君

    教育長      久保孝之君   都市計画部長   渡会順久君

    企画経営室長   岡田 貢君   危機管理担当部長 藤田 彰君

    総務部長     深野紀幸君   商工担当部長   小川幸男君

    環境担当部長   永廣 修君   教育委員会事務局次長

                              横山信雄君

    高齢者福祉担当部長        選挙管理委員会事務局長

             松竹耕治君            菅沼享子君

    保健衛生担当部長 澤 節子君   監査委員事務局長 柿沼幸雄君

    都市整備担当部長 河上俊郎君

7 出席事務局職員

    事務局長     織田雄二郎君  議事調査主査   柳田敏也君

    事務局次長    勝田顕良君   議事調査主査   渡邊久尚君

    議事調査主査   荒木 登君

      平成17年第2回墨田区議会定例会議事日程 第1号

          平成17年6月6日午後1時 開議

第1 議案第43号 墨田区手数料条例の一部を改正する条例

第2 議案第44号 災害に際し応急措置の業務に従事した者等に係る損害補償に関する条例の一部を改正する条例

第3 議案第45号 墨田区浄化槽清掃業の許可及び浄化槽保守点検業者の登録に関する条例の一部を改正する条例

第4 議案第46号 墨田区特別区税条例の一部を改正する条例

第5 議案第47号 両国中学校校舎改築工事請負契約

第6 議案第48号 両国中学校校舎改築に伴う空調設備工事請負契約

第7 議案第49号 両国中学校校舎改築に伴う電気設備工事請負契約

第8 議案第50号 第四吾嬬小学校屋内運動場改築工事請負契約

第9 議案第51号 中平井橋架け替え整備工事(その2)請負契約

      午後1時3分開議



○議長(沖山仁君) ただいまから平成17年第2回墨田区議会定例会を開会いたします。

 これより本日の会議を開きます。

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○議長(沖山仁君) まず、会議録署名員を定めます。

 本件は、会議規則第116条の規定に基づき、議長からご指名を申し上げます。

       1番    樋口敏郎君

      33番    西 恭三郎君

のご両君にお願いいたします。

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○議長(沖山仁君) 次に、会期についてお諮りいたします。

 今定例会の会期は、本日から6月22日までの17日間といたしたいと思います。

 これにご異議ありませんか。

   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(沖山仁君) ご異議ないものと認めます。

 よって、会期は17日間と決定いたしました。

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○議長(沖山仁君) 事務局次長をして諸般の報告をさせます。

   〔事務局次長報告〕

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                         17墨総総第222号

                         平成17年5月30日

 墨田区議会議長 沖山 仁様

                          墨田区長 山崎 昇

    平成17年第2回墨田区議会定例会の招集について(通知)

 平成17年5月30日付け墨田区告示第141号をもって標記定例会を招集したので通知します。

 (別紙)

 墨田区告示第141号

  平成17年第2回墨田区議会定例会を次により招集する。

   平成17年5月30日

                          墨田区長 山崎 昇

 1 期日   平成17年6月6日

 2 場所   墨田区議会議事堂

                        〔巻末諸報告の部参照〕

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                         17墨総総第223号

                         平成17年5月30日

 墨田区議会議長 沖山 仁様

                          墨田区長 山崎 昇

             議案の送付について

 平成17年2回墨田区議会定例会に提出するため、下記議案を送付します。

                        〔巻末諸報告の部参照〕

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                         17墨総職第320号

                         平成17年5月30日

 墨田区議会議長 沖山 仁様

                          墨田区長 山崎 昇

        墨田区監査委員の就退任について(通知)

 このことについて、下記のとおり就退任しましたので、お知らせします。

                        〔巻末諸報告の部参照〕

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                         17墨総総第224号

                         平成17年5月30日

 墨田区議会議長 沖山 仁様

                          墨田区長 山崎 昇

  地方自治法第221条第3項の法人の経営状況説明書類の提出について

 このことについて、地方自治法第243条の3第2項の規定に基づき、下記のとおり提出します。

                        〔巻末諸報告の部参照〕

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                         17墨総総第212号

                         平成17年5月27日

 墨田区議会議長 沖山 仁様

                          墨田区長 山崎 昇

 訴えの提起、和解及び損害賠償額の決定に関する区長の専決処分について

                        〔巻末諸報告の部参照〕

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                         17墨監第45号

                         平成17年5月25日

 墨田区議会議長 中嶋常夫様

                       墨田区監査委員 小林孝治

                       同       遠藤浩吉

                       同       木内 清

       平成17年5月例月出納検査の結果について

 このことについて、地方自治法第235条の2第3項の規定に基づき、下記のとおり報告します。

                        〔巻末諸報告の部参照〕

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○議長(沖山仁君) 諸般の報告を終わります。

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○議長(沖山仁君) 次に、去る5月26日付けで本区監査委員に就任されました、阿部幸男君をご紹介申し上げます。

 阿部幸男君からごあいさつがあります。

   〔監査委員 阿部幸男君登壇〕



◎監査委員(阿部幸男君) 私は、去る5月26日に開催された区議会臨時会におきまして、皆様方のご同意をいただき、監査委員に就任をさせていただきました。

 昨今の経済状況は、景気回復の傾向は見られるものの、本区の多数を占める中小零細企業は依然として厳しい景況下に置かれており、一日も早い景気の回復が望まれるところであります。また、いわゆる三位一体改革が推し進められ、本区も少なからぬ影響を受けております。こうした中、区としても限られた財源のもとで、これまで以上の公正かつ効率的、効果的な行財政運営が求められております。さらに、指定管理者制度が導入され、外部監査制度の導入検討も行われております。

 一方、行政の透明性を求める区民の目は一段と厳しさを増しており、監査委員の職責はかつてなく重大なものとなっていると認識をしております。微力ではございますが、議員選出の監査委員といたしまして、その職責を果たすべく最善の努力を尽くしていく所存でございます。何とぞ皆様方のご支援、ご協力を心からお願い申し上げ、就任のごあいさつとさせていただきます。

 ありがとうございました。



○議長(沖山仁君) 以上で、監査委員のご紹介を終わります。

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○議長(沖山仁君) これより、一般質問に入ります。

 通告がありますので、順次発言を許します。

 17番・木内清君

   〔17番 木内清君登壇〕



◆17番(木内清君) 自由民主党の木内清であります。自由民主党を代表いたしまして、山崎区長と久保教育長に質問いたします。

 まず第1は、財政制度の根幹とも密接な都区制度改革の主要5課題についてであります。

 平成12年度に都区制度改革が実現されてから5年間が経過いたしました。この間、23区は自己決定、自己責任に基づき、それぞれの地域事情に即した各区の特徴を生かした行政運営に努力してきております。

 平成12年度の都区制度改革の目玉事業であった清掃事業の移管についてでありますが、収集、運搬の面では地域住民の要望を受けて、各区できめ細かな対応をするようになりました。また、リサイクル面でも実績が上がっており、23区全体のごみの量が大幅に減少しております。さらに個別収集等、高齢者対応や集積所におけるカラス対策、さらには夜間収集の検討など、これまで都が事業主体では実施できなかったことが、身近な区に移管されたことで実現されております。

 しかし、残念なことに、清掃事業に従事する職員の身分は都の派遣職員となっており、清掃事業一つとっても移管後5年間を経過した現在でも、いまだ都区制度改革は未完成のままとなっております。

 この清掃事業の移管をはじめとして、平成12年度の都区制度改革の段階で積み残された、都区の役割分担に応じた財源配分や、昭和30年、40年代に建設された小中学校の改築経費の財源措置などの、いわゆる財調主要5課題が都区間での主張が平行線のままになっております。このことを議員の立場で何とか解決したいとのことで、5月9日には都議会自由民主党議連と、我が会派の田中議員が会長を務めた23区の区議会議員連絡協議会が主催して、600人が参加しての決起大会が開催されました。

 その大会では、都区間で新たな協力体制を作ることや、財源配分問題などの都区間の懸案事項を平成17年度中に解決すること、さらには小中学校の改築需要への対応、清掃事業、都市計画事業など、各区の実情に合った財源配分が実現されることを全員一致で決議したことは、当日参加された山崎区長も十分ご承知だと思います。

 こうした中で、当日来賓で招かれた石原都知事は、23区の再編問題に言及され、道州制なる考えを披瀝され、23区の課題解決に都議、区議が一緒になって努力している中で、相手方のトップである知事が、あのような発言をされた真意のほどが私には理解できません。私どもの思いとの間に相当のずれがあるなと感じます。区長はどのような見解を持たれたか、まず感想をお伺いします。

 次に、これまでも本会議や所管委員会、先の5月20日の行財政改革等特別委員会などでも論議がありましたが、この問題を最終的にトップ同士の政治決着、いわゆる妥協で終わらせてほしくないとの意見が出されました。私も同感です。平成12年度のときもそうでしたが、最後にあやふやな政治決着をしたため、このような五つの課題、難問が残ったわけです。是非今回は二度と同じ轍は踏まないでほしいと要望いたします。

 そこでお伺いいたします。都区間の財源配分、いわゆる財調の問題は、これまでの都と区との協議方式で決まってきた長い歴史があります。その点、山崎区長は長年財政畑を経験され、23区の区長会の中でもピカ一の財政通であるわけです。

 従いまして、区長会の中でもリーダーシップを当然として発揮できる立場にいらっしゃいます。現時点では、都が実施する大都市事務の範囲と府県事務の範囲、さらに23区が実施する市町村事務の範囲の特定と、それに相当する財源が都区の間でなかなか決まらないとのことですが、この難題をどのような戦略をもって区長会として解決されようとしているのか、見解をお聞きします。

 併せて、都においては、副知事等特別職全員が辞職する異例な事態が生じておりますが、今後のスケジュールについてもお聞きしておきます。

 2番目の質問は、区の危機管理体制についてお伺いします。

 今、私は生命の重さを日々痛感し携わっておりますが、行政課題の中で区民の方々に関心が高いものは何かと聞けば、防災対策と治安対策がまず答えとして返ってきます。このような中で、本区は危機管理対策担当を地域振興部に置き、防災対策から国民保護法制への対応まで、幅広くかつ本格的な危機管理に取り組む組織改正を本年4月に行っております。まさに時宜を得た対応だと評価しております。

 そこで、区長の今回の組織改正についての基本的な考えと、対策の柱をお聞きします。

 まず、防災対策についてですが、本区は過去の二度の災害を教訓に、全国に先駆けたさまざまな事業を実施してきており、昨年度は他の団体にもない復興基本条例を制定、本年度の予算には新潟県中越地震の教訓から、新防災対策ということでさまざまな新規事業を計上しております。

 地震や水害などの自然災害を未然に防ぐ方法は、現在の科学をもってしても不可能ですので、最近の防災対策では発想を変えて、いかに災害を軽減するかの考えにシフトしております。つまり、災害が減災されることにより、災害発生時の初期対応や復旧、復興が容易になるため、事前対策が重要視されているのです。また、区民にいたずらに恐怖感をあおるのではなく、科学的かつ適切な被害想定を実施し、その想定に応じた防災対策を講じることも必要であると言われております。

 都は、国が実施した首都直下型地震の被害想定を参考に、都の地域防災計画を本年度に見直しを行うこととしております。本区は、既に墨田区地域防災計画において、その時々の防災環境の変化に合わせて、これまでも何度も改定を行ってきておりますが、今申し上げた減災と直下型の被害想定について、今後どのように墨田区地域防災計画に反映されようとされているのか、お伺いいたします。

 また、このたび組織改正では危機管理担当が防災対策まで行うとしていますが、災害対策本部と危機管理対策本部との関連はどのように整理されるのか、お伺いします。

 次に、本区の治安対策、いわゆる安心・安全のまちづくりについてお聞きします。

 これまで日本、とりわけ東京の治安は、世界の大都市の中でも一番安心な都市だと言われてきましたが、最近ではこの安全神話が完全に揺らいできており、連日都内での凶悪犯罪が報道されない日はないほどです。

 過日、小泉首相も新宿の夜の歌舞伎町を視察されたとの報道がありました。墨田区も例外ではなく、繁華街である錦糸町などでは、これまでは想像すらできなかった殺人事件などが発生して、地域住民は恐怖におののいております。また、日本の警察の検挙率もここへ来て低下しており、東京の治安の回復を警察による検挙活動やパトロールなどの街頭活動によることも限界に来ております。

 そこで、安心・安全のまちづくりについて、区民に最も身近な区が、地域住民やボランティアなどの主体的に取り組める環境作りと、さらに警察などの関係機関との連携を強化するなど、行政としてのハード・ソフト面からの取組みが求められております。

 ハード面については、犯行を行いづらくする都市環境作りを進めるため、都市計画の段階から犯罪予防の観点を取り入れた計画を策定する発想が必要と考えます。また、区民施設や公園、道路、駐車場などにおける防犯性を向上させるための死角の解消など、犯罪防止に配慮した施設改修や施設の総点検なども早急に実施すべきと考えますが、区長の見解をお伺いします。

 もう一方のソフト面ですが、安心・安全のまちづくりを推進するには、区民、ボランティア、事業者、行政などが一体となった取組みが必要と考えます。都では本年度、住民の防犯意識の向上と防犯リーダーの養成のための講座を開校して、防犯ボランティア活動の活性化を図るとともに、区民、民間事業者、行政が連携した地域防犯ネットワークの構築を行うとしています。

 本区においては、これまで町会、自治会をはじめとする有効なコミュニティが存在しており、年末の防犯・防火のパトロールなどは、町会の防犯部が中心となり実施してきております。従いまして、既に本区においては、防犯ボランティアの精神は十分根付いていますが、都が実施するような防犯に関しての新たな技術的な知識の提供やネットワーク作りについては、都と同様に実施する必要があると考えます。

 これまで本区においては、錦糸町の南口のパトロール活動や、防犯パトカーの導入、防災グッズの町会への配布など、それなりの取組みはされているところですが、墨田区として安心・安全のまちづくりに区を挙げて体系的に区民に見える形では、まだ実施されているとは思いません。安全とは、科学的な根拠が必要ですが、安心は心理的な意味合いの強いものですので、区が区民に対して治安対策に一生懸命に取り組んでいるところを見せることが安心につながると思います。

 幸いにして、本年度の組織改正で危機管理部門が充実されておりますので、地域の防犯、子供の安全、高齢者の安心等への取組みはこれからの課題と認識しておりますが、区長の見解をお聞きします。

 質問の3番目は、新タワーについてです。

 新タワーについては、昨年の第4回定例会の私どもの樋口議員の本会議質問に区長の考えが表明され、今年に入り、並みいる強力な候補地を押さえて、まだ最終決定ではないと言いながら、世界で一番高いタワーの建設がほぼ墨田区の押上・業平地区に決まったと言えます。これまで運動してきた他の候補地からは、負け惜しみとも聞こえるような後出しじゃんけんであるとか、何で東京の東の端の地盤の悪いところに建設するのかなどといった墨田区にやっかみ半分のコメントが出されておりますが、いずれにしても現時点で第一候補に選定されたことは間違いありません。

 私は昨年の春ごろ、第二東京タワーについて墨田区として調査検討すべきと企画経営室長に進言しておりましたから、候補地に選定されたことに感動しております。区長の考えが表明された後、課題の多い中、区議会有志で西原議員を会長に、新タワー誘致促進議員連盟を設立してきている立場から、これからさまざまな問題をクリアしていかなければいけません。久しぶりに墨田区政にとってうれしいニュースとして受け止めております。これまで推進に向けて努力されてきた、新タワー誘致推進協議会の皆さんや行政の皆さんに改めて敬意を表したいと思います。

 過日、朝日新聞に「都市戦略に立つ建設を」というタイトルで、新タワーについての大学教授の論説が掲載されておりました。その中で、本区を江戸伝統文化の継承地であり、京都と並ぶ日本の歴史遺産を国内外に提示できる地域として評価して、アメリカのマンハッタンや中国の上海のタワーによる都市再活性化の効果を例に、新タワーの観光資源としての価値と、浅草や世界遺産の日光などの観光資源を生かした海外の観光客誘致に本腰を入れたアジアの国際都市を目指すべきとの、本区にとって大変好意的な考えが披露されておりました。私はこの記事を読んで、思わずひざをたたきました。

 そこでお伺いしますが、区長は区にタワーが建設されることで、墨田区・地元がどのように変わるのだという大きなグランドデザインをそろそろ区民や関係者に提示する時期かと思いますが、いかがでしょう。

 私は両国、江戸東京博物館、北斎館、錦糸町、春日通り、押上、曳舟、向島等、思いは広がるばかりです。しかし、建設には必ずマイナス要素もつきものです。具体的には、風害や電磁波などの環境問題、交通渋滞の問題、地震への対応、500億円とも言われている建設費、財政問題など、さまざまな課題について、現段階の情報を積極的に区民に公開して、議論の素材を提供すべきと思いますが、いかがお考えでしょうか。

 また、今回の選定に当たり、三つの条件が出されております。その一つに、隅田川を挟んで墨田・台東両区の区民、行政が一体となった、観光やさまざまなまちづくりの活動の支援、推進が図られることの注文がついております。第一候補地が発表されたときには、推進してきた浅草の商店街の皆さん方も、かなり感情的になられたと聞いておりますが、その後、台東区とはどのような話合いを進めているのか、お伺いします。

 さらに、将来に向けて北十間川の整備や、浅草からタワーへの遊歩道の整備、区内巡回バスなども先取りした形で導入すべきと思いますが、いかがでしょう。

 6月4日の朝日新聞の夕刊にも記事が掲載されましたが、最後に、最終決定に向けての今後のスケジュールについてお伺いしておきます。

 質問の4点目は、久保教育長に本区の教育問題の学力向上について、絞ってお伺いいたします。

 都が昨年度実施した学力テストの結果については、議会も含めて本区の教育関係者にとって重く受け止めなければならない厳しいものでした。また、世界比較の学力テストにおいても、日本はこれまでの最上位グループから外れるなど、これまでの教育立国日本の地位も今や風前のともしびとなっております。

 このような結果を重く受け止めた文部科学大臣は、最近、総合的な学習の時間や授業時間数などは、学力向上の観点から見直すべきと発言され、内外に波紋を投げかけております。しかし、一方では、保護者の意識調査などでは、子供には心の豊かな人に育ってほしいと願い、学校においては集団における協調性や社会性の獲得などを求めており、基礎的な学力の向上だけでない結果も出されております。とはいっても、PTA全国協議会が全国の小学校1年から中学3年の保護者を対象に、平成16年に実施した意識調査では、保護者の75%の方が学力向上が心配であると回答しています。

 先ほども申しましたが、文部科学大臣の学力に関するさまざまな発言や、近々に第2回目の都が実施する児童・生徒の学力向上を図るための調査結果が公表されると思いますが、学力にはいろいろな要素が含まれており、単にいわゆるテストの結果ではかれるものではありません。しかし、学力というキーワードが、本区の教育委員会にとっても大きな課題として取り組んでいかなければならないことも事実であります。

 本区では、確かな学力の向上のための取組みとして、昨年度早稲田大学の協力のもと、開発的学力向上プロジェクト事業に着手して、小中全校でテストの実施を行い、本年度も引き続き重要施策の一つとして、学力向上に向けた取組みを行うこととしております。既に実施している夏休みの補習に加え、今年から土曜日の補習も動き始めますが、その説明や各団体との調整はいかがでしょうか。結果が墨田区の独自性として現れ、学力向上となるように十分努力してほしいと思います。

 また、これまで私どもが他の区の視察などから、本区にも教育について専門に研究をする部署を設けるべきと要望しておりましたが、本年度学力向上「新すみだプラン」と銘打ち、専管組織として教育委員会に「すみだ教育研究所」を設立されました。私どもとしても期待いたしたいと思いますが、学力向上「新すみだプラン」の今後の展開と具体的な達成目標について、教育長にご所見をお伺いいたします。

 以上で、私の質問を終わらせていただきます。ご清聴ありがとうございました。(拍手)

   〔区長 山崎昇君登壇〕



◎区長(山崎昇君) ただいまの自由民主党・木内議員さんのご質問に順次お答えをいたします。

 ご質問の第1は、都区制度改革に係る主要5課題の解決に向けた都区協議についてでございます。

 まず、過日の都議会自由民主党都区制度改革推進議員連盟と、自由民主党区議会議員連絡協議会の皆様方による都区制度改革促進決起大会での石原都知事のごあいさつについて、私の見解、感想をとのお尋ねでございました。

 私もあのご発言につきましては、木内議員さんと同様に、この課題の経緯と現状を、都知事が一方の当事者として本当に正しく理解されているのかどうか、誠意をもって解決を図る意思があるのかどうか不安に感じますとともに、話の趣旨をはぐらかして煙に巻こうとしているのではないかとさえ思ったところでございます。

 中でも、ごみの夜間収集の問題やカラス対策を例に、清掃移管は失敗だったとか、23区の統合を示唆するかのような発言に至っては、この間の23区の行政運営や特別区制度改革の本旨である分権と自治を否定しているかのようにも聞こえて、極めて不満の多い内容であったと受け止めたところでございます。

 確かに、大都市東京の将来の発展を見据えて、都区制度のさらなる改革が必要であることは、私どもも否定するものではなく、今、特別区長会としても学識経験者の方々で構成する区政調査会で種々ご議論をいただいているところでございます。しかし、これはあくまでも12年の制度改革を踏まえての、将来の特別区のありようを検討していただいているものであり、12年改革の積み残しとなっている主要5課題とは全く違った次元の話でございます。

 今後の都区協議はこうした認識のもと、区側の主張を引き続き強く展開してまいりたいと考えております。

 次に、最終的な決着に向けて、区長会としての戦略についてのご質問でございます。

 私は、この主要5課題の解決の大本は何といっても都区間の役割分担、とりわけ大都市事務の範囲の明確化と、それに対応する財源配分のルール化であると考えております。

 こうした考えのもと、区長会等におきましても、一貫して改正地方自治法の趣旨に則した問題の整理を主張してまいりましたし、都区の協議でも、区側はこうした立場で交渉に臨んでおりますが、都側とはなかなか議論がかみ合わないことはご指摘のとおりでございます。都側の主張は、こうした法に基づく理論構成ではなく、どちらかというと、財源配分額先にありきの感が私にはしてなりません。

 残された時間も限られてまいりましたが、解決の基本はあくまで、ただいま申し上げました法律に照らした理論構成に基づく整理であると考えております。そうした議論を積み重ねた上で、都区間に相違がある点につきましては、最終的には区長会と都知事による政治的な決断が求められる場面もあり得るものと考えます。

 しかし、そうした場面におきましても、前回の反省に立って経過と結論が、区議会の皆様はもとより区民、都民の皆様に十分説明責任が果たせ、ご理解いただける決着でなければならないということについては、私もご指摘のとおりと考えているところでございます。

 また、今後のスケジュールでございますが、都の特別職のお話もございましたが、それはそれとして、先の財調協議会におきまして、7月末を目途に実務的な検討結果を取りまとめ、その後、財調協議会に場を移し、10月末までに協議を尽くして、18年度財政調整協議に反映させるということで合意をいたしておりますので、このスケジュールに沿った解決が図れるよう、精力的に努力を重ねてまいりたいと考えております。

 次に、本区の危機管理体制について、何点かお尋ねがございました。

 区民の生命、財産の安全確保を図ることは、区政の最重要の責務でございます。とりわけ関東大震災や戦災などで大きな被害をこうむった本区では、これまで防災対策を区政の最重要課題として取り組んでまいりました。

 しかし、近年、国の内外を見ますと、新潟県の中越地方、スマトラ島沖や福岡県西方沖などの地震災害、さらには北区での温泉発掘によるガス爆発事故や、先日は尼崎市でのJR西日本脱線事故など、大規模な事故も多発をしております。

 一方で、区内でのひったくりなどの刑法犯罪件数は、地域ぐるみの防犯パトロールなどの効果もあり、減少傾向にありますが、引き続き油断できない状況にあります。

 そこで、区民の生命、身体及び財産を脅かす自然災害や大規模な事故等のさまざまな災害対策や、生活上の防犯対策に総合的に取り組むとともに、併せて国民保護法制の整備にも的確に対応するため、新たに部組織として危機管理担当を設置したところでございます。

 次に、防災対策として、減災と首都直下型地震の被害想定をどのように区の地域防災計画に反映させるかとのお尋ねがございました。

 先ごろ、国の中央防災会議の首都直下地震の被害想定が発表されましたが、これは1都8県の首都圏レベルでの被害を総合的にまとめたものであり、区市町村レベルでの個々の被害まで想定されてはおりません。

 従いまして、今回の国の被害想定をそのまま当区の防災計画に具体的に反映させることはできませんので、この被害想定に基づき、東京都がさらに独自に都としての被害想定の見直しを行うということになりますので、この結果を踏まえて区の改定作業を進めたいと考えております。

 しかし、一方で本区では、近年の各地で発生しました地震災害の実態にかんがみ、昨年の12月にこれまでの「燃えないまちづくり」に新たに「壊れないまちづくり」を加えて、減災の方針を打ち出したところでございます。その際に、独自に区内全域の被害想定の検証も行い、建物が壊れやすい、燃えやすい、救助活動が困難であるといった三つの危険要素を基準に、緊急対応地区を設定いたしました。

 そして、本年度より新たな防災対策として、生活空間安全チェックシートを配布して、区民の皆さん自らが家具や食器棚、あるいは窓ガラスなどの生活空間での危険箇所をチェックしていただいたり、木造住宅の耐震無料相談や簡易補強改修工事などを連携して、壊れないまちづくりを推進していくこととしております。特に緊急対応地区につきましては、助成の加算措置を行うなど、減災対策を積極的に推進していくこととしております。

 以上のような本区の地域防災計画の改定につきましては、まず減災を中心とした本区独自の新防災対策を先行的に実施しながら、その後、東京都の地域防災計画の改定を待って、避難所や仮設住宅などの二次被害対策などと併せて、さらなる減災についても地域防災計画に反映させてまいりたいと考えております。

 危機管理に関する第2のご質問は、災害対策本部と危機管理本部との関連についてでございます。

 自然災害や大規模な事故、事件及び犯罪など、区民の生命、財産等に直接的かつ重大な被害が発生し、又は生じるおそれがある場合には、それぞれの事象や緊急度に応じて災害対策本部、又は危機管理対策本部が設置されることになります。

 災害対策本部は、区の災害対策本部条例に基づきまして、災害対策基本法が適用される、地震や台風などの自然災害や大事故への対処を基本的な目的としており、一方で危機管理対策本部は、危機管理対策本部要綱に基づき設置され、危機管理ガイドラインに沿って、災害対策基本法が適用されない場合の事故や事件に対処することを目的としております。

 どちらの本部も、一連の危機的事象に対してそれぞれの具体的な事態、あるいは危機レベルに応じて情報を一元的に収集し、分析するとともに、危機的事象の未然防止や拡散防止等のために、迅速な判断や対応措置を講ずることになります。

 しかし、本区単独では対処が困難な重大な事態に発展した場合には、東京都や自衛隊などへの応援要請や、区民への避難のための指示、勧告、さらには災害救助法の適用による東京都の指示を受けての救助事務等が必要になりますが、これらは災害対策基本法によって災害対策本部長、私に与えられている権限となっております。

 従いまして、仮に危機管理対策本部において、これらの措置が必要とされる重大な事態に至った場合は、危機管理対策本部を災害対策本部に移行した上で対処することになります。

 いずれにいたしましても、区民の生命、財産等が損なわれるような危機事象に対しましては、どのような事態であれ、迅速、的確に、かつ遺漏のなきよう、新設の危機管理担当を中心として対応してまいりたい、そのように思っております。

 次に、危機管理に対する第3のご質問は、安心・安全なまちづくりの対策についてでございます。

 まず、犯罪予防の観点を取り入れた都市計画策定や、犯罪予防に配慮した施設改修、総点検の実施についてでございます。

 ハード面における都市計画の考え方につきましては、道路、公園等の都市施設や建築物に対してさまざまな規制が法律的に可能でございますが、犯罪面のみを取り出しての規制は難しいところもございます。

 しかしながら、具体的なまちづくりを検討するに当たりましては、地区の特性に応じた良好なまち並み形成を創出するとともに、当然に地区の安全面に配慮した施設整備を計画すべきものであると考えております。

 具体的には、昨年度策定いたしましたまちづくり条例の活用によりまして、きめ細やかな安全なまちづくりのルールを定め、地域の良好な環境作りを推進することが望ましい方法ではないかと考えているところでございます。

 また、今年度予定をいたしております開発指導要綱の見直しの中で、民間のマンションの安全な居住環境の確保を図るため、事業者に対して安全・安心まちづくりチェックシートの提出を求めていくこととしております。さらに、一定の安全性の基準を満たしたものにつきましては、安全・安心まちづくりの認定証の交付も検討しているところでございます。

 次に、犯罪予防に配慮した施設改修、総点検の実施についてでございますが、一昨年の11月に区施設の緊急安全点検を行い、その結果に基づき、各施設において対応を講じているところでございます。

 区民施設につきましては、死角の解消などに努めてまいりましたが、今後とも適切な改善を図ってまいります。道路につきましては、道路の幅員が4m以下の路線を中心に、計画的に街路灯の改修や増設などの整備も進めております。また、公園につきましても、園内灯の明かりや視界を妨げている樹木について剪定を行ったところでもございます。さらに、区の駐車場につきましても、定期的な点検により、安全確保に努めているところでございます。

 さらに、民間施設の安全確保につきましても、地域の皆さんに自らのまちを総点検していただき、その結果に基づき、所有者に改善をお願いしてきたところでございますが、今後も引き続き安全確保に努めていきたいと考えております。

 次に、都が実施するような防犯に関する新たな技術的な知識の提供や、ネットワーク作りをする必要があるのではないかとのご質問でございます。

 都では、各地域において防犯ボランティア活動の核となりますリーダーを養成することを目的とした、東京都安全・安心まちづくりアカデミーを昨年度開校しており、本区でも3人の区民の方がこのアカデミーを修了されております。区でも今年度、区民の防犯意識の向上を目的とした安全・安心まちづくり講演会を実施することを予定しておりますので、開催に当たりましては、これらアカデミー修了生の方の活用も図ってまいりたいと存じます。

 また、都では、防犯ボランティア団体にその活動拠点を提供する地域防犯ネットワーク支援事業を今年度実施する予定と聞いております。詳細は未定でございますので、ボランティアによる自主的な犯罪防止活動を支援することは極めて重要でございますので、その詳細が明らかになった時点で区としての対応も併せて検討させていただきたいと存じます。

 次に、都との連携につきましては、安全・安心なまちづくりを進めるためには、連携は不可欠でございます。現在、国、都、他区との連携の場といたしまして、安全・安心まちづくり連絡会議が設置をされておりますほか、本所・向島両警察署とは頻繁に連絡をとり合っているところでございますが、今後ともこれら関係機関との連携を積極的に進めてまいりたい、そのように思っております。

 次に、区の治安対策への積極的な姿勢を区民に見せることが区民の安心につながるのではないかとのご質問でございます。

 区内における最近の犯罪件数は減少の傾向にありますが、区民がそれを実感できる、いわゆる体感治安にまで至っていないのが現状でございます。ご質問にありますとおり、区が行っている防犯対策を区民によく周知することが区民の体感治安にもつながるものと考えますので、今後も十分留意してまいりたいと存じます。

 また、地域の防犯、子供の安全、高齢者の安全等への取組みにつきましては、私も安全・安心なまちづくりを進めていくには極めて重要であると、そのように認識をいたしておるところでございます。

 そういった中で、過日、区内の両防犯協会の皆さんから、安全で安心して暮らすことのできるまちの実現を図ることを目的といたしました、生活安全条例の制定についてのご要請がございました。現在、庁内で検討させておりますので、一定の結論が出ましたならば、区議会の皆様にもご相談を申し上げたいと存じます。

 今後とも危機管理担当を中心といたしまして、関係各課と十分連携をとり合った上で、区・警察・地域の3者が一体となった治安対策を展開していきたいと、そのように思いますので、ご理解のほどお願いを申し上げます。

 私への最後の質問は、新タワーに関連してでございます。

 新タワーの誘致につきましては、去る3月28日に業平橋・押上地区を建設地とする墨田・台東エリアが第一候補地として選定をされました。これもひとえに、区民の皆様はもとより、区議会の皆様のご支援のたまものと、この場をおかりいたしまして厚く御礼を申し上げます。

 また、最大のハードルでありました航空法の高さ制限につきましても、4月28日の国土交通省告示で正式に解除されましたので、新タワーの実現がより一層現実なものとなってまいりました。

 今後、最終決定に向けまして、新タワー誘致推進協議会や新タワー誘致促進議員連盟の皆様方とともに、さらなる連携を図ってまいりたいと思いますので、よろしくお願いを申し上げます。

 ご質問の第1は、新タワーの建設によって、区・地元がどのように変わるのか、グランドデザインを提示する時期ではとのお尋ねでございました。

 新タワーにつきましては、本区はもとより、東京の東部地区の活性化に寄与する、高い集客力を有するインパクトのある施設として、昨年11月の本会議で誘致を表明させていただきましたが、この新タワーは区の中央部に位置する立地条件を生かして、新タワーを核とした押上・業平橋地区の周辺を巻き込んだ、新たな防災や観光面でのまちづくりを展開していかなければならないと考えております。現在、担当セクションで都市防災、地域活性化の検討を進めさせておりますので、できるだけ早く取りまとめまして、グランドデザインとしての方向性をお示しできればと考えております。

 また、東武鉄道におきましても、現在、新タワー計画の詳細な検討が進められておりますが、区といたしましても、こうした方向性に沿って適切な指導、誘導を行ってまいりたいと考えております。

 次に、新タワーに派生する諸課題について情報提供し、区民論議の素材を提供すべきではとのご質問がございました。

 このことにつきましては、事業主体であります東武鉄道において、環境アセスメントとして検討を進めていると聞いております。区といたしましても、地震への対応を含め、広く都市防災等に関する検討を現在進めておりますので、この結果も踏まえまして、東武鉄道と連携し、交通問題や電磁波、環境問題の検討・整理を行い、その上で適切な時期にさまざまな情報を区民の皆様に提供してまいりたいと考えておりますので、ご理解のほどお願いを申し上げます。

 次に、台東区との話合いについてでございますが、台東区の場合はご承知のとおり、地元の建設誘致準備会が主体となって誘致活動を展開してきておりましたので、まず地元の誘致推進団体同士が話し合えるような雰囲気を作ることが必要であると、そのように考えております。

 現時点では、墨田区の誘致推進協議会の正副会長さんを中心に、今後の連携協議について、台東区の地元建設誘致準備会の代表の方々と数回話合いをされたと聞いております。私といたしましても、こうした地元の状況を踏まえまして、去る5月30日に台東区長と面談し、今後の連携について協力を要請させていただき、相互の協力の確認をしたところでございます。

 いずれにいたしましても、最終決定に向けての一つ条件として、墨田・台東両区の観光まちづくりの連携が求められておりますので、さまざまな面で協議を進めてまいりたいと考えております。

 次に、北十間川の整備や浅草からの遊歩道整備、区内循環バスの導入などについてのご提案がありました。

 先ほども申し上げましたが、現在、防災や観光面での新たなまちづくりの方向性を検討中でございまして、今後より具体的な検討を進める中でご提案の件につきましても、都や台東区をはじめ、関係機関と実現に向けた連絡協議を行ってまいりたいと考えております。

 最後に、今後のスケジュールについてご質問がありました。

 過日の新聞でもいろいろ報道されておりますけれども、まだまだこの最終決定に向けてはいろいろな課題があることも事実でございます。従いまして、新タワー建設地の最終決定がいつになるのか、具体的なスケジュールは放送事業者からも明らかにされていないのが実情でございます。しかし、2011年のデジタル放送化への完全移行ということから逆算いたしますと、遅くとも今年の秋ごろには新タワーの基本的な設計に取り組むことが必要となってまいります。そのため、東武鉄道においても、鋭意放送事業者と協議を行っていると聞いておりますので、できるだけ早く最終決定をしていただけるよう、今後とも努力をしてまいりたいと考えております。

 以上で、私からのご答弁とさせていただきます。

   〔教育長 久保孝之君登壇〕



◎教育長(久保孝之君) 自民党・木内議員さんの学力向上に関するご質問についてお答えをさせていただきます。

 議員からご指摘がありましたように、学力というものは多面的なものでございまして、その全体像はいわゆるペーパーテストの方法だけではかり尽くせるものではございません。しかしながら、たとえ部分的ではあっても、こうしたテストの結果に示される数値も、学力の大切な要素の一つを表示するものでありますので、東京都の調査等の結果を真摯に受け止め、積極的に学力向上策を展開してまいることが教育委員会の大切な役割であると認識をいたしております。

 そこで、まず第一の取組みでございます土曜補習教室につきましては、既に地域体験活動など、地域で行われているさまざまな事業・行事などとの調整を図りつつ、各学校で毎月2回、第一・第三土曜日を原則として実施しようとするものでございます。

 実施に当たりましては、教育委員会及び各学校から保護者や地域の方々にも、その趣旨と内容とをご理解いただくよう説明させていただいておりますが、さらにその徹底を図っていきたいと考えているところでございます。また、保護者や地域の方々にも学習ボランティアやアシスタントティーチャーとして参画をしていただき、子供の学びを支援していただきますよう呼びかけております。

 続いて、学力向上「新すみだプラン」の今後の展開でございますが、教育委員会といたしましては、新設の「すみだ教育研究所」と指導室との連携のもと、具体的な取組みを進めてまいります。

 この取組みでは、早稲田大学の協力を得て実施する開発的学力向上プロジェクトを中心に置き、一つ、授業改善の取組み、二つ、児童・生徒の自主的な学習の支援、三つ、家庭の教育力の向上、四つ、地域の教育力の活用という四つのポイントを踏まえた授業を有機的に結び付けて、学力向上に取り組みたいと考えております。

 この学力向上「新すみだプラン」では、まず一人一人の子供の学習面と生活面の状況を把握し、改善策を見出していくことから始めます。そのために、学習到達度調査及び学習意識調査を本年度も実施をし、その結果に基づき、各学校で学力向上に向けた授業改善プランを策定し、実施をいたします。その中でも、他校の模範となるような魅力的なプランを提案してきた学校を、特に学力向上推進校として指定し、予算措置を含めた支援をしてまいる考えでございます。

 また、昨年度の学習意識調査の結果によりますと、本区の中学生の休日の家庭学習の時間は、3年生で平均72分、2年生で平均38分、1年生で46分でございますが、特に2年生ではほとんどしないという生徒が実に44%に上っていることが分かりました。このようなことから、子供たちの学力向上を図るには、まず自主的な学習習慣の確立と学ぶ意欲の向上が最重要な課題であると位置付け、自主的な学習の支援の場として、先ほども触れさせていただきました土曜補習教室を全小中学校で実施することとしたところでございます。

 また、自主的学習の支援策の一つとして、子供たちが達成感を味わいながら取り組むことのできる「すみだ版学習教材」の開発も現在進めているところでございます。さらに、学力が家庭における生活習慣と密接に関連をしているとされていることから、本年度は本区におきましても、その現状について独自に検証した上で、その結果を反映させる形で家庭学習講座等を実施し、家庭の教育力の向上にも力を入れてまいりたいと考えております。

 最後に、そうした活動の具体的な達成目標についてでございますが、今年度本区で実施をいたしました各教科の学習到達度調査の分析に当たっては、目標とする値を達成した子供がどれくらいるのかということを割合で示す達成率という指標を導入いたしまして、その達成率を各学校ごとに継続的に高めていくことを目指してまいりたいと考えております。

 私からのご答弁は以上でございます。

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○議長(沖山仁君) 11番・千野美智子君

   〔11番 千野美智子君登壇〕



◆11番(千野美智子君) 11番・千野美智子でございます。公明党を代表いたしまして、山崎区長に通告したとおり、4項目質問させていただきます。区民の皆様の納得のいくご答弁をお願いいたします。

 初めに、墨田区職員互助会と交替制勤務手当についてお伺いいたします。

 最近、新聞報道で職員互助会の問題が取り上げられております。職員の福利厚生は大事な制度でありますが、区民から見たら優遇され過ぎているとの批判があります。

 そこで何点かお聞きいたします。

 初めに、大阪市で福利厚生事業でスーツ代や勤続30年の職員に5万円分の旅行券、図書券等の給付、また、大学に通う職員の貸付金返還免除、結婚貸付金の返還免除の4事業に対して、大阪国税庁から給与所得と認定され、追徴課税約4億3,000万円が確定されました。我が区の福利厚生事業とは制度的に違いはありますが、この大阪市の福利厚生事業に課税されたことについて、区長はどのように考えておられるか、まずお聞きいたします。

 次に、我が区の職員互助会についても新聞報道で取り上げられ、5年ごとに給付するリフレッシュ助成の旅行券4万円についても批判されました。23区の中でもリフレッシュ助成の4万円旅行券は、他区と比べても高額になっています。また、退職せんべつ金も特別区職員互助組合と墨田区職員互助会との二重取りと書かれていました。これらの点については改善すると仄聞しておりますが、どのように改善していくのでしょうか。

 さらに、特別区職員互助組合との給付事業も、区の職員互助会と同様な制度があり、区長会では互助組合の廃止も視野に入れて検討するとの報道がありましたが、山崎区長は特別区職員互助組合の取扱いをどのように考えているのか、お聞きいたします。

 次に、墨田区職員互助会の会計を二つに分離した件についてお伺いいたします。

 平成13年度までは職員の会費と区助成金、特別区職員互助組合交付金を合わせた会計額で計上されています。平成14年度からは2会計になり、共済事業は職員の会費と特別区職員互助組合の交付金で運営し、内容は祝い金、見舞金、退職せんべつ金、弔慰金、記念品など現金給付が主なものとなっています。

 福利厚生事業は、区の助成金で運営し、会議費、厚生慰安費、旅行補助金等の事業となっており、リフレッシュ助成の旅行券もこの事業に含まれています。

 なぜ互助会の会計を2会計にしたのか。公的な補助金を含む1会計ではなぜいけないのか。現金給付で誤解を招くからなのか。互助会の会計を二つに分けた理由について、区長にお伺いいたします。

 次に、本年度の墨田区職員互助会への補助金は取りやめる意向と聞いております。職員の福利厚生事業の補助金カットは、事業全体に影響が出るのではないでしょうか。民間企業でも福利厚生事業は会社の負担で行われています。我が党は、区の職員互助会に補助金を出すことをいけないとは思いません。ただし、区民から批判が出るような事業は見直していく必要があると思います。区長は、これからの職員福利厚生事業に対してどのような考えをお持ちかをお聞きいたします。

 次に、交替制勤務手当についてお伺いいたします。この問題も新聞で取り上げられました。

 現在の社会情勢や働く環境、勤務形態も大きく変わりつつあります。そういう中で、地方公務員だけが特別扱いができる時代ではありません。代休があり、さらに休日手当の支給をされるのでは、区民の理解は得られないと思います。

 現在、組合と交渉していると思いますが、どのように対応するのか、この問題について区長のお考えをお伺いいたします。

 次に、介護保険制度改定に伴い、お伺いいたします。

 介護保険法の一部を改定する法案が国会を通過しようとしております。今回の改定の意味するところは、介護保険制度の維持可能性の確保であり、活力ある超高齢化社会の構築を目指しての予防重視型の改定です。改定の概要は、6項目発表されております。

 予防重視型システムへの転換、施設給付の見直し、新たなサービス体系の確立、サービスの質の確保と向上、負担のあり方・制度運営の見直し、被保険者・受給者の範囲と、今回の改正でどのように何が変わっていくのかお伺いいたします。

 本区の課題は、地域の独自性や創意工夫を生かしたサービスの導入、地域における総合的で継続的なサービスの提供、認知症ケア支援などを行うための仕組み作りや人材育成であると考えますが、この点についてどのように取り組まれるのか、お伺いいたします。

 次に、この介護保険改定に伴い、在宅介護の担い手の大半であるヘルパーの就労問題について、お尋ねいたします。

 現在の要支援、要介護1の方々に対して、家事援助のヘルパー派遣事業がありますが、今回の改定で家事援助のヘルパー派遣事業の考え方が大きく変わると言われています。

 現在の要支援、要介護1の認定を受けているのは、全体の介護認定の約半数、その中でも約2,500人の軽度の高齢者が訪問介護を利用しています。多くのヘルパーの派遣先は軽度な利用者で占められており、現在、介護事業主やヘルパーの方々も今後の仕事についての不安を感じているのが現実です。死活問題であるとまで言っておられます。

 ヘルパーの中には、この道一筋で生計を一人で立てていらっしゃる方もいます。就労の促進事業として、今日まで区がヘルパーの養成を推進してきた経緯もありますから、区内のヘルパーの方々が安心できる方向を区として示すことが必要だと思いますが、区長のお考えをお聞きいたします。

 次に、区独自の高齢者サービスである家事援助のヘルパー派遣事業についてお伺いいたします。

 この事業は周知のとおり、自立の方や介護認定がある方に対しても、保険制度内で家事援助が不足する方に対してヘルパーの派遣を1週間2時間行うものです。今回の制度改定に伴って、この事業はどのように取り扱うのでしょうか。

 要支援、要介護1の認定の方も、自立の方も、従来どおりそれぞれ家事援助の必要なケースも予想されます。従って、この制度は残しながらも、予防事業への理解を促すべきと考えます。区長のお考えをお聞きいたします。

 次に、地域密着型の支援施設の推進についてお聞きいたします。

 高齢者の方々が毎日買い物、散歩を親しむ商店街等、生活圏の中に気軽に立ち寄る介護予防のための施設を検討すべきであると考えます。

 今後、介護予防のメニューをこうした身近な施設で身軽に、また、頻繁に取り組むことが大きな成果になるのではないでしょうか。筋肉トレーニングや栄養のバランスをとるための食生活の講座などに、高齢者の多くの方々を取り込むためには、さまざまな工夫が必要です。そうした観点から、空き店舗などを利用して、介護予防の地域密着型施設の設置を推進してはどうかと思います。区長のお考えをお伺いいたします。

 さて、次に、マンションの維持管理支援策について伺います。

 今や分譲マンションは区内に約600棟、区内世帯の約25%を占めるに至り、大変大きなコミュニティを形成しております。これに伴い、マンションの管理上さまざまな問題が発生しており、そうした問題に対処するため、マンション管理適正化法や改正区分所有法など、法的にも整備されてきてはいますが、いまだ十分とは言えません。官民挙げて協力し、取り組まなければならない問題だと実感しております。

 その上で、今回は第4次住宅マスタープランに基づく行政・区としての支援、民間の任意団体「すみだマンション管理ネットワーク」に対する支援、第三セクターである「すみだまちづくり公社」としての支援という三つの観点からお伺いいたします。

 まず、区のマンション維持管理支援事業についてであります。

 現在、区は新たなマンション支援策として、平成18年から22年の実施予定で、修繕、建替え等に対する支援を検討しておりますが、現在の維持管理支援の事業について、区はどのように総括し、新たな支援制度に反映しようとしているのでしょうか。

 例えば、マンション管理士による相談事業は月1回、しかも平日の午後1時半から4時までであります。毎回三、四件の相談があると伺っておりますが、この時間帯ですと、仕事をしている人は相談に行きたくても行けません。回数を増やすなり、時間帯を変えるなり、利用者側に立った相談体制を確立する必要があると思いますが、いかがでしょうか。

 さらに、共用部分の修繕工事に修繕積立金を準備していないマンションに対しては、住宅金融公庫からの融資を利用した際の東京都1%、墨田区1%の計2%の利子補給があります。税金により、財政的支援が受けられる制度があります。

 一方、積立金を準備しているマンションについては、東京都も墨田区も財政的支援は一切ありません。これは税の公平性の上から問題ではないでしょうか。東京都と制度が重複していることもあり、一度見直し、修繕積立金の準備の有無にかかわらず、共用部分に関する修繕費について助成金を出す制度に移行すべきと考えますが、区長の所見をお伺いいたします。

 また、大規模修繕に伴う調査費用の3分の1、限度額50万円で助成する計画修繕調査支援制度についても、昨年実績は7件の利用で計135万円、1件当たり19万円だったと聞いております。しかし、大規模修繕について、調査会社や専門家に委託した場合、調査だけでなく設計や工事監理も合わせて委託相談しており、その費用は調査費より高額なものとなっております。

 この制度を調査費だけでなく、設計や工事監理に関する費用も合わせて限度額の範囲で助成するようになりますと、第4次住宅マスタープランに沿った建替え、修繕に関する新たな支援制度となりますが、区長の所見をお伺いいたします。

 次に、すみネットは、マンション管理に関する統計的・抽象的な情報ではなく、マンション相互の交流、情報交換によって、自分のマンションはどこが問題なのか、自分のマンション管理会社はどうなのか、不必要な修繕計画になっていないか、解決のための具体的手段はどうすればいいのかといった相談など、個々のマンション管理組合にとって一番必要な情報が得られることが期待され、平成15年に発足しました。しかし、1年半が経過した現在、会員数の問題や専門家の配置、広報紙は発行されているが情報交換のツールがない、拠点がないなど、さまざまな課題が発生していることも会員の方々から伺っております。

 また、こうした課題を解決し、会員が望むネットワークにするため、現在も役員スタッフの方が懸命に努力されていることも伺っています。もとより、すみネット自体、民間の任意団体であり、その運営については理事会、総会で検討、決定されるものでありますが、区が設立に向けて主導してきた経緯や、現在も運営をサポートしている立場から、単にすみネットの問題として片づけるのではなく、会員にとって得がたい情報が入手でき、結果として会員数が増え、自主自立できるようサポートする責任が区にあると思います。

 そこで提案ですが、現在すみネットが主催する専門家の講演会費用は、すみネットの年間支出の40%を占めます。本来こうした事業については、区で実施している専門家による各種セミナーで行い、すみネットの財政的負担を軽減してはいかがでしょうか。区がすみネットと連携をとり、事前にセミナーの要望を聞いておけば、要望に沿うセミナーが開催できます。さらに、すみネットでは、その浮いた予算をほかの事業に充当できます。先の予算特別委員会で、我が党がすみネットのホームページ作成を提案したことにより、今年度は支援金のうち10万円をホームページ作成などの広報費用に充てると伺っております。

 ホームページを作成する業者からは、作成維持していくにはコストがかかるとも聞いております。例えばこうしたところに、この浮いた予算を充当することもできます。ホームページを持つことは区内だけでなく、全国のマンション管理組合ネットワークと交流を結び、成功談や失敗談などさまざまな情報を収集する拠点になるだけでなく、情報の共有化が図れ、会員にとって好きなときにアクセスができ、有益な情報を取得できる情報発信局になると思います。

 仄聞するところによると、広報紙は作成費よりも郵送・通信費の方が高いとのことです。ホームページからダウンロードできれば、その費用も大幅に削減できます。区長のご所見をお伺いいたします。

 また、現在すみネットには拠点がなく、大変苦労されておられます。現在、廃校を活用し、NPOや民間ボランティア団体の拠点にすることなども、今後の基本計画の中で検討されると伺っております。ついては、そうした団体の中にすみネットも加え、拠点提供できないか、区長のご所見をお伺いいたします。

 次に、まちづくり公社としての支援について伺います。公社の現在の主幹事業はまちづくり支援ではなく、公社の集会施設の管理事業に大半が終始している印象を受けます。まちづくりという本来の使命を果たしているのでしょうか。さらには、区からの受託事業と補助金に支えられ、自主事業での自立が何年経っても確立されていないように思います。

 一方、まちでは高齢者などをねらった悪徳リフォーム会社による被害が拡大しており、マンションでも大規模修繕事業に関し、一定のガイドラインが設定されていないため、業者が提出してくる計画書などにはいい加減な資料もあり、ともに大きな社会問題になっております。住宅に関する専門知識を持ち、なおかつ住民の側に立った相談体制が確立されることを強く望まれております。

 そこで区長にお伺いいたします。まちづくり公社の事業として区民からの住宅改修に関する相談事業を1級建築士やマンション管理士、司法書士などの専門家の力をおかりして実施すべきではないでしょうか。区で現在実施している事業とのすみ分けや、無料で実施できる事業の範囲などは議論するとして、区民が安心して相談できる体制が必要だと感じます。

 先に質問しましたすみネットが、自前で専門家を保有しなくても、公社と連携することにより専門的な問題について対応できるようになります。また、第三セクターの利点も生かし、区内の優良事業者の紹介や、逆に悪質な事業者の手口の公開など、さまざまなことも考えられます。区長のご所見をお伺いいたします。

 最後に、高次脳機能障害についてお伺いいたします。

 この問題につきましては、我が会派として過去に何回か質問をいたしましたが、再度お伺いいたします。

 本年4月2日、高次脳機能障害の家族会が発足いたしました。名称は「高次脳機能障害すみだ患者・家族の会」であります。当分の間、すみだ福祉保健センターの集会室を借りて、毎月第2、あるいは第3土曜日に定例会を持ち、活動を開始したと聞いております。

 第1回目の集いでは、日ごろ患者さんがお世話になっている神経心理の先生をお迎えして、講習会を行ったそうです。出席した20人の家族の皆さんは大変喜び、盛況であったと伺っております。

 九州ルーテル学院大学人文学部教授の中島恵子先生は、長年、高次脳機能障害について研究されておられ、その道の権威者であられます。内閣府所管の認知科学研究所主席研究員でもあります。この中島教授は、著書の中で高次脳機能障害について次のように言われています。

 記憶障害は、高次脳機能障害の中で多くの方に認められます。障害の程度はごく軽度の方から重度の方までさまざまです。自分が記憶障害であると認識している方から全くない方や、たった今見たことや聞いたことを覚えることはできても10分後にはほとんど思い出せない方、あるいは忘れるけれどもヒントを出せば思い出せる方から、ヒントを出しても思い出せない方まで個人差があります。病気や事故の前の記憶が、ある期間欠けていることもあります。そのために家族の助けがなくては生活できず、知的な問題がなくても仕事に戻ることが困難になります。会ってお話をしていると記憶障害とは分からないために、誤解をされることが少なくありません、と述べられております。

 つまり、家族が記憶の一部を補う役割をしてあげないと、自宅のトイレの位置さえ分からない人もいるのであります。従って、家族のだれかが常に付き添っていなければなりません。その心労は、付き添っている体験者でなければ到底理解できません。特に介護保険や障害者福祉の対象外の患者を抱えていらっしゃる家族にとっては、どこに相談したらいいのか分からず、精神的な疲れから入院された方もあると聞いております。

 高次脳機能障害を引き起こす原因として、第1は脳の血管が切れたり詰まったりする脳卒中、第2は事故により脳を傷つけられたり圧迫されたりする脳外傷、第3は脳が炎症を起こしたり酸素が不足することによる脳炎・脳症の、三つの要素が挙げられております。このような原因で脳の障害になると、高次脳機能障害を引き起こす確率が高いと言われています。

 東京都衛生局が平成11年度に行った高次脳機能障害の実態調査では、推計で都内には約4,200人と言われています。我が区においても、16年度中に福祉保健センターを利用した高次脳機能障害の方は74人と聞いております。従って、平成15年度の区内の死亡原因の第2位が脳卒中となっていることからも、脳の障害で悩んでいる家族と患者がもっと潜在的に多いのではと推測いたします。

 高次脳機能障害の患者が抱える問題は、家族にとってまさに死活問題になりかねない重要なことであるために、どうしても行政のサポートが必要となります。以上のことを踏まえ、何点かお尋ねいたします。

 第1は、先ほど述べましたように、家族会が発足し活動を開始しておりますが、一番のネックは常時利用できる施設がないことです。現在利用している福祉保健センター内の集会室の場合、利用の3カ月前に申請をしなければなりませんし、まして常時使用することもできません。

 そこで、常時使用できる拠点としての施設の提供を検討してはどうかと考えます。例えば廃校後の校舎の利用であるとか、民間施設の借受けの補助などについても視野に入れて検討すべきと思いますが、区長のご所見をお伺いいたします。

 第2は、区の支援体制のあり方についてであります。当然、家族会が主体に行いますが、これまでの家族の血のにじむような努力と関係機関の働きかけによって、患者の絶望的な記憶障害などが薄紙をはがすように回復しております。さらにバックアップするためには、脳機能の障害に合わせた脳のリハビリをすることが大切です。それには、高次脳機能障害全体を理解している関連機関のネットワーク化と、その関連機関と患者、家族との橋渡し、相談の窓口となるコーディネーターの存在が不可欠であります。

 このような人的支援を含めたさまざまなバックアップ体制を、是非検討していただきたいと思います。区長のご所見をお伺いいたします。併せて、この高次脳機能障害について、東京都や国の対策はどこまで進展しているのか、お聞きいたします。

 以上で、私の質問を終わらせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

 ありがとうございました。(拍手)

   〔区長 山崎昇君登壇〕



◎区長(山崎昇君) ただいまの公明党・千野議員さんのご質問に順次お答えをいたします。

 まず初めに、職員の福利厚生についてでございますが、ご承知のとおり、地方公務員法第42条で、地方公共団体は職員の保健、元気回復、その他厚生に関する事項を計画し、これを実施しなければならないと明記をされており、区としても雇用主としてさまざまな事業を展開しているところでございます。

 その上で、今回の大阪市における福利厚生事業に対し、大阪国税局が給与所得として認定、課税した件でございますが、大阪市の場合は、公費を受けた市職員互助組合連合会が福利厚生を目的とした団体として、独立した組織としての機能を有していないとの国税庁の判断から、市と一体化した団体というふうに認定されましたので、従いまして、市職員互助組合連合会が行う各種補助事業は、市が直接これを給付したものと、そういうふうに認定されたと聞いております。こうした国税庁の判断がなされたこともございまして、本区においても、墨田区職員互助会が実施する各種事業について、所轄の税務署に改めて確認をいたしたところでございますが、当区の福利厚生事業は、いずれも大阪市の例に該当しないとの回答を得ているところでございます。

 福利厚生事業に対して課税がされるということは、これは言い換えれば「やみ給与」というふうにみなされるということになりますので、当然のこととしてあってはならないことと、そのように思っております。

 次に、新聞報道にありましたリフレッシュ助成の旅行券や退職せんべつ金について、どのように改善するかといったお尋ねでございます。

 ご指摘のとおり、本区の旅行券につきましては、他区と比較してややその額も大きく、また、個々の給付事業におきましても、特別区職員互助組合と重複して実施している事業があることは事実でございます。こうした給付額や重複事業は、公務員の福利厚生の厚遇として区民やマスコミからも指摘を受けており、是非この機会に見直しが必要と判断をいたしております。

 従いまして、本年度の互助会助成金に対する区からの交付金につきましては、現在一時凍結をさせていただいております。できるだけ早い時期に公費投入をして実施する事業内容や、その執行方法などについて結論を得て、議会にもご説明したいと考えておりますので、今しばらく時間をおかりしたい、そのように思っております。

 次に、特別区職員互助組合の取扱いについてご質問がございました。

 特別区職員互助組合事業は、保険、貸付け、給付、物資あっせん及び宿泊施設のあっせんなどの事業を行っており、確かに各区の互助会と事業内容が重複して実施されているものもございます。区長会では、廃止も含めて検討すべきといった意見もございました。

 私は、基本的には、職員の福利厚生事業については区民の理解と納得が得られる範囲の中で、雇用主としての責任を果たしていくことが求められていると考えております。その範囲の中で、各区互助会と役割分担を明確にした上で、特別区職員互助組合につきましては、23区が統一して実施するスケールメリットが生かせる、そういう福利厚生事業を実施すべきと、そのように考えています。

 今後、区長会において、公費の投入のあり方も含め、来年度からの事業に反映できるよう、早急に基本方針を打ち出していくこととしておりますので、これについても少しお時間をいただきたい、そのように思っております。

 次に、互助会の会計を2会計にした理由でございます。

 ご承知のとおり、互助会会計は会員つまり職員の会費収入による共済事業会計と、区からの補助金によります福利厚生事業会計に分けて処理をいたしているところでございます。相互共済を目的とした事業は会員の会費で行い、福利厚生を目的とした事業については区の交付金を充てて実施することとしておりまして、こうした区分を設けることが公費の使途をより明確化できるのではないかということで、2会計にしたものでございます。

 しかしながら、ご指摘にもございますように、区民にとっては分かりづらいといった面もございますので、さらに使途を限定した交付金の方法について、現在検討させていただいておりますので、よろしくご理解のほどお願いを申し上げます。

 次に、職員に対する福利厚生事業についてどのように考えているかというお尋ねがございましたが、先ほども述べましたとおり、福利厚生事業の実施は地方公務員法で義務付けられておりまして、福利厚生事業の充実は、職員の健康管理はもとより勤労意欲の向上にも通じ、結果として区民サービスの向上にも寄与するものでございまして、そのための一定額の公費投入は私は必要と考えているところでございます。

 しかしながら、現在の社会情勢や区民の目線から、行き過ぎたものや偏った事業は見直すべきで、真に職員の元気回復につながるものとして区民に納得が得られる内容にしていくことが必要であると考えておりまして、そうした見直しを現在進めさせていただいているところでございます。

 次に、交替制勤務についてのお尋ねがございました。

 交替制勤務は、いわゆるずれ勤を含め、土曜・日曜勤務や年末年始の勤務について、勤務曜日や勤務時間の不規則性などによる職員の負担等を考慮して支給している手当でございます。しかし、ご指摘のように、社会経済状況や生活スタイルが変化する中で、こうした勤務形態についてこれまでどおり困難性や特殊性を認めることに妥当性を欠く面もございます。

 従いまして、手当の見直しは喫緊の課題であると認識し、既に職員組合に対しまして、交替制勤務手当の廃止を視野に入れた見直しについて申入れを行ったところでございます。今、お互いに協議をいたしておりますので、早いうちにこの協議についても決着をさせていきたいと、そのように思っておりますので、ご理解をお願いいたします。

 次に、介護保険制度の改正について何点かお尋ねがありました。

 現在、国では介護保険法改正を今国会で成立するということで、今、審議中でございます。

 今回の改正で介護保険制度がどのように変わるかとのお尋ねございますが、この制度が実施されて5年が経過いたしました。この間の高齢者数の伸びや介護サービス利用者の増加に伴いまして、介護保険の給付費が毎年10%を超える伸びとなっております。この給付費の伸びを極力抑制して、この介護保険制度を今後とも持続可能なものにしていくことが、今回の法改正の大きなねらいでございます。

 その手段として、介護予防の考え方が前面に打ち出されており、高齢者が要介護状態になることをできるだけ予防し、要介護状態になっても状態が悪化しないようにするという、介護予防の視点を取り入れることが大きな特徴でございます。

 今回の改正で変わる主なものとして、筋力トレーニングなどの運動機能向上事業や施設給付の見直し、介護予防マネジメントを行う地域包括支援センターの創設や、さらには保険料の見直しなどが予定をされております。

 次に、地域での仕組み作りや人材育成の問題についてでございますが、今回の改正のもう一つのキーワードとして「地域」がございます。施設介護よりも地域での在宅介護を重視するとし、地域で元気な高齢者を増やして、これまでのプロの介護に加え、地域全体で支え合える制度にしたいとの考えがございます。

 高齢者が住み慣れた地域で生活継続が可能となるような基盤整備として、今回の改正では、高齢者がその地域でさまざまなサービスが受けられるような生活圏域を設定することになっております。これから本区の第3期介護保険事業計画を検討するわけでございますが、その中でその圏域の範囲と介護サービスの種類、量を定めてまいりたいと考えておりますので、ただいまご指摘のあった点については、その中で十分検討させていただきたいと、そのように思っております。

 併せて、今回の改正では、一部のサービス事業者の指定監督権が都から区に移ってまいりますので、これまで以上にサービス事業者の人材育成については、保険者として意を用いてまいりたいと思います。

 次に、家事援助ヘルパー派遣事業について、幾つかのお尋ねがございました。

 まず、新予防給付に移行することで、ホームヘルパーの仕事が少なくなるのではないかというご懸念についてでございますが、確かに従来型の家事援助としての調理や洗濯、清掃などについては、本人の意欲を引き出すために、できることは本人にしてもらいながら、できないところをヘルパーが支えることに家事援助の内容が変更されることになっております。従いまして、一緒に調理をしたり、洗濯物を一緒にたたんだりすることで、自立の支援を促すサービスに家事援助の質が変わってまいります。しかしながら、症状が安定していない方々や、新予防給付の利用に関する適切な理解が困難な方々などには、従来どおりの介護給付による生活機能の維持向上を図っていくこととしておりますので、急激に対象者が減少するということはないのではないかというふうに思っております。

 区としても、ヘルパーさんが安心できるような施策をとのことでございますが、私もヘルパーの皆様が福祉の最前線で日ごろ大変ご苦労されていることは重々承知をいたしております。しかし、一方で介護保険は全国ベースで実施している制度上の問題もありますので、区が単独で何かを実施することは難しい面もございます。

 しかし、本年度、先ほど言いましたように、第3期介護保険事業計画の改定期でございまして、その改定をするために、現在これから基礎調査を実施することになりますが、その中にホームヘルパーの就労実態調査を併せて調査するように、私から指示をいたしました。従いまして、その内容、調査結果を見まして、何ができるかということについて、この第3次の介護保険事業計画の中で検討させていただきたい、そのように思っております。

 また、これまで実施してきました家事援助ヘルパー派遣の区の単独事業、いわゆる上乗せ分の取扱いについてでございますが、前から申し上げておりますように、私は基本的には、介護に関する業務は介護保険制度の中で実施すべきものと、そのように考えております。しかし、これまでの利用の実態や、区が単独事業として制度発足時にも残してきた経緯等もございますので、先ほど言いましたような実態調査の結果を見まして、第3期の介護保険事業計画の中で検討させていただきたい、そのように思っております。

 介護保険の最後の質問でございますが、区内の空き店舗などを利用した介護予防のメニューができないかというお尋ねでございました。

 地域密着型介護予防サービスということで、認知症の小規模多機能型居宅介護や認知症対応型通所介護などを地域の生活圏の中で実施をするということになってまいりますので、ご提案の件につきましても十分検討させていただきたい、そのように思っております。

 次に、マンションの維持管理の新たな支援策についてのご質問でございます。

 分譲マンションをはじめとする集合住宅は、区内では昭和40年代から本格的な供給が始まりまして、現在では区民の半数以上の方が集合住宅に居住されている状況にございます。このうち分譲マンションにつきましては、区分所有という形態の中から、今後の老朽化に伴い、計画的な修繕や建替えが大きな課題となってまいります。

 そこで、平成13年8月に施行されました分譲マンションの維持管理の適正化に関する法律といったものなどの法整備を踏まえまして、マンションの維持管理に関する啓発活動や相談体制の充実を図るとともに、自主的な管理組合のネットワーク化や長期修繕、リフォームのための支援も行ってきたところでございます。

 初めにご質問がありましたマンション管理士による自主事業の相談会でございますけれども、マンション維持管理のための専門相談として、平成16年10月からスタートし、16年度には22件、延べ46項目の相談があったとそのように聞いております。一定の成果は上がっているのではないかとそのように思っておりますが、ご指摘のとおり、利用者の立場からより充実した相談体制とするため、7月、来月からでございますが、日曜日を相談の試行として実施をさせていただきたいと、そのように準備を進めております。その結果を見まして、本格実施に移していきたいと、そのように思っております。

 次に、分譲マンションのリフォーム償還の助成を見直しまして、修繕費の助成へも移行すべきとのご提案もございました。

 分譲マンションリフォームのローン償還助成は、分譲マンションの適切な維持管理を支援するために、平成7年から行っている事業でございます。その後10年を迎えておりまして、マンション修繕費助成の可能性や計画修繕調査支援制度の範囲の拡大と合わせまして、今後すみネットの皆様にもご意見をお聞きしながら、今、第4次の住宅マスタープランを策定中でございますので、この中で是非検討させていただきたい、そのように思っております。

 次に、すみだマンション管理組合についてのご質問でございます。

 このすみだマンション組合、すみネットの成り立ちにつきましては、区で開催をしておりましたマンション居住者交流会の参加者の中から、管理組合相互の自主的な交流組織の必要性の声が上がりまして、また、平成14年度実施の分譲マンション実態調査のアンケートにおきましても、マンション相互のネットワーク化を望む回答が多く寄せられました。これらを受けまして、区の呼びかけによりまして準備会を立ち上げ、平成15年にすみネットが設立されたものでございます。

 すみネットは、地域の人材を活用した自主的な組織でございまして、情報交換や学習会、相談会を通して、課題の解決に役立てていく団体と期待をいたしております。従いまして、区といたしましても、すみネットの自主自立に向けた充実強化のため、さまざまな支援策を講じていきたいと考えております。

 ご指摘にあります、区で実施する専門家によるセミナーとすみネットの事業計画と連携をとりながら、財政負担の軽減を図れないかというご指摘につきましては、十分検討させていただきたい、そのように思っております。

 また、ホームページを活用した会員拡充やネットワーク化の促進が図れるように、今後とも支援をしてまいりたいと思います。

 廃校をすみネットの拠点にできないかといったご質問もございました。

 学校跡地の活用につきましては、私としては区内のさまざまな活動団体の活動拠点として整備することも必要と考えておりまして、現在基本計画の改定に併せまして、公共施設の整備基準を作ることにしております。その中で、具体的に検討させていただきたいと思います。その際には、できればすみネットさんにつきましては、NPO法人化していただくことがより入居の実現性が高まると考えますので、そのような提案もすみネットさんにはさせていただきたい、そのように思っております。

 次に、まちづくり公社としての支援について、何点かお尋ねがございました。

 まちづくり公社の事業としては、まちづくり事業と施設管理を活用したまちづくりに寄与する事業を行っております。

 まちづくりの支援事業としては、建替え計画作りのための住まい作り相談を職員、建築家、法律家、税務の専門家により既に行ってきております。また、家屋等の修繕事業者の紹介を希望する住民の方には、協定を結んでおります建築業者組合を通じまして、業者の方をあっせんするなど、地域に密着したさまざまな事業も展開をしております。

 これらの事業につきましては、大半が区からの受託事業と補助金による事業でございますが、今後区の住宅施策事業と整合性を図りながら、公社としても自主事業を積極的に推進していくことが求められておりますので、そういった中でこのまちづくり支援については、もっともっと積極的に対応するように指導をしていきたい、そのように思っております。

 千野議員さんのご指摘のように、高齢者などをねらった悪徳リフォーム会社による被害や、マンションの大規模修繕事業に関してのトラブルがここのところ多発をしております。まちづくり公社におきましても、こうした被害に区民が遭わないように、区民からの建替え相談のみならず、住宅改修も含めた専門家による幅広い相談業務を実施させていきたいと、そのように思います。

 また、ご提案のありました区内の優良事業者の紹介などもございましたので、できるところから実施できるよう、公社とともに検討させていただきたいと思います。

 最後に、高次脳機能障害についてのお尋ねでございます。

 私も4月に家族会の方々とお会いをして、直接さまざまな障害の様子をお聞きしたところでございます。

 そこで、まず、ご家族が望んでおられる拠点となるべき施設の提供でございますが、当初家族会の開催場所を本所、又は向島の保健センターと考えておりましたが、いずれも身障者トイレ等の整備が必ずしも十分でございませんので、施設的な対応ができない状況にございます。そのため、基本的にはすみだ福祉保健センターを使用されることが最適と判断しておりますが、必要に応じて保健所も定期的に使用できるように調整をさせていただきたいと考えております。

 なお、廃校となった学校施設の利用につきましては、前提としての施設整備が必要となりますので、直ちにというわけにはまいりません。従いまして、ご提案のありました民間施設の利用も含めて、今後の検討課題とさせていただきたいと思います。

 次に、区の支援体制のあり方でございますが、月1回開催されることになりました家族会には、保健センターの保健師がかかわりを持ち、コーディネーターとしての役割をとりたいと考えております。

 前回の会では、高次脳機能障害の普及啓発事業、家族会の会員募集について話合いが行われ、さらに四半期に1度は両センター長も含めた会を持ち、意見交換を続けていくと聞いております。そうした意見交換の中から、区としてできる支援について検討させていただきたいと存じます。

 最後に、高次脳機能障害の国や都の対応でございますが、国においては平成13年度から北海道や埼玉県などで、国立身体障害者リハビリテーション病院と各地の高次脳機能障害に取り組む拠点病院とが連携し、支援モデル事業を実施し、平成18年度以降、全国に普及可能な支援体制を提示する予定であると聞いております。

 また、都におきましては、平成14年度から高次脳機能障害社会復帰支援マニュアル策定事業を実施し、これに基づき、保健福祉関係職員向けの講習会などを実施しており、今後、国の支援事業を視野に入れながら対応したいというふうに聞いておりますので、それらに合わせて区としても対応させていただきたい、そのように思っております。

 以上で、答弁を終わらせていただきます。

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○議長(沖山仁君) 議事の都合により、暫時休憩いたします。

      午後2時45分休憩

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      午後3時5分再開



○議長(沖山仁君) 休憩前に引き続き、会議を再開いたします。

 一般質問を続けます。

 24番・片倉洋君

   〔24番 片倉洋君登壇〕



◆24番(片倉洋君) 私は、日本共産党を代表して、区長に質問いたします。

 質問の第1は、介護保険についてです。

 今年は、法に定められた介護保険の見直しの年に当たり、現在、国会では介護保険制度改革関連法案が参議院厚生労働委員会で審議されています。

 区民の中からは、保険料、利用料の負担が重いことから、年金が削られた上値上げされるのではとても生活できない、年金もわずかで貯金もないとの声や、また、デイサービスに通っている高齢者の家族からも、これ以上負担が増えれば払えない、かといって家では見られませんなどの声が聞かれます。

 改定の時期を迎えた今日、区民の暮らしや介護をめぐるこのような問題点を明らかにして、その改善が図られなければなりません。ところが、今回の法案は、介護に対する国の財政負担抑制を口実にし、高齢者の介護サービス利用を制限して、大幅な国民負担増を押し付けるものになっています。

 そこでまず、今回の改定によって、区民がどのような影響を受けるのか、区内の現状とそれについての区長の認識をお伺いします。

 政府案の問題点の大きな柱の一つは、要支援、要介護1などの要介護高齢者が受けられる在宅サービスを、介護予防の名のもとに大幅に制限したことです。軽度の高齢者の要介護区分と給付を再編して、在宅介護サービスの利用を制限しようとしています。政府はその理由を、軽度者の居宅サービスが介護の状態の維持、改善につながらないからなどと言っていますが、厚生労働省自身の調査でも、1年間継続してサービスを利用した人の8割以上が改善、維持されていることが明らかになっているのです。

 区長は、第1回定例会の我が党の質問に対して、これはサービスの利用を制限するというよりも、利用者本人の自立支援のための新たなサービスを創設するということだと答弁され、利用者にとってサービスの制限になることを認めませんでしたが、これは極めて重大だと言わなければなりません。

 政府案のもう一つの問題点は、いわゆるホテルコストの問題、つまり施設の居住費と食費を保険から外して、全額自己負担にすることです。これにより、総額3,000億円、入所者1人当たり年間40万円という大負担となるのです。中には年金額を超える負担になる人まで生まれています。

 区内の実情を見るとき、ご本人や家族にかぶさってくる負担増は深刻です。区内の特別養護老人ホーム、老人保健施設、療養型病床施設の入所者は合わせて1,186人、ショートステイ利用者が300人、デイサービス利用者が1,339人で、合わせて2,825人もの方々が全額自己負担となるのです。

 区長は、在宅と施設の利用者負担をできるだけ公平にする意味からも、一定の見直しは必要などと言っていますが、高齢者とその家族にとってはまさに死活問題です。このような給付減と負担増を押し付けるだけの見直しは改革に値しないし、到底国民の理解を得られるものではありません。区長の見解を改めてお伺いするとともに、国に撤回を強く申し入れるよう求めるものです。

 また、国が特別対策として、生計中心者が所得税非課税で、介護保険導入前から訪問介護サービスを受けていた高齢者の負担を、当初の3%から今年3月末まで6%に抑制していたものを、4月から10%負担に引き上げました。

 これにより、東京都では訪問介護の利用者数13万7,925人、そのうちの1割強、1万3,871人の特別対策が打ち切られたのです。墨田区でも、国の特別対策の対象になっておられた方々、この4月で打ち切られた方々は区内で320人に上っています。区内でも、週2回ヘルパーさんに来てもらっていたけれども、1回に減らさざるを得なかったなどの声も聞かれます。国が特別対策を打ち切ったもとでも、区が独自の財政支出をしても6%負担を維持すべきと考えますが、区長の見解を問うものであります。

 我が党は、これまでも介護保険の問題について幾つかの提案をしてきましたが、今回の改定案をめぐっても、区民のさまざまな実態からして、区独自の財政負担での軽減策と保険料・利用料の減免について、対象要件の緩和をはじめ、施策の拡充を求めるものであります。また、区独自で介護手当の創設を行うべきと考えます。区長の見解をお伺いします。

 また、在宅でも施設でも安心して介護が受けられるよう、介護基盤の整備も含めて、国に対しても強く財政支援を求めるべきと考えますが、このことについての区長の見解をお伺いします。

 質問の第2は、子育て支援についてです。

 先ごろ厚生労働省の調査で、1人の女性が生涯に産む子供の平均数、いわゆる出生率が1.28で、少子化に歯止めが掛かっていないことが明らかになりました。このことからも、少子化対策、子育て支援策はますます重要な課題となっています。

 待機児の解消をはじめとする保育の充実の問題は、子育て世代の強い要求であり、区としても重視しなければならない緊急の課題の一つです。

 区内の待機児の現状は、対象者を少なく見る厚生労働省の新基準に基づいても大きく増加し、昨年の93人から195人と2倍以上に増えているのです。内訳を見ると、区南部で126人、北部で69人の待機状況となっています。引き続き南部地域の待機児童は深刻な状況ですが、北部地域においても、待機児は昨年の21人から今年は69人と3倍以上に増えています。

 このように、応募者が約100人も増えた理由は、日の丸保育園の廃園などの事情があったにせよ、近年のマンション人口の増加などによる需要の増大が挙げられます。このようなことからも、区内の待機児の現状からして、需要数はこれでいいのか、あと何カ所の保育園が必要と考えているのか、明らかにした対策が必要となっております。

 東駒形には来春開設予定で、社会福祉法人による認可保育園「育正保育園」の90人が、また、区が19年度に区南部に新設する新保育園100人を合わせると190人の定員増となります。しかし、190人の定員増では、今年の待機児童数も賄えないことになります。真剣に子育て支援に取り組もうとするなら、来年度以降の人口増や新たな応募者の増加動向などを十分に把握し、それに見合った認可保育所を整備することが必要です。区長の答弁を求めます。

 次に、子育て世代の強い要望となっている経済的な支援を強める問題です。

 都内各地の自治体で、次世代育成支援行動計画を作成するためのニーズ調査が行われました。公表された調査結果を見ると、子育て費用の助成、経済的支援を求める声が圧倒的です。墨田区でもニーズ調査のトップが経済的支援であります。子供が病気にかかったときに医療費の心配がなく、病院に行ける条件を作ってほしいというのは、子育て世代の切実な願いであります。

 こうした願いに応えて、乳幼児医療費の助成制度が進み、現在墨田区を含めて23区すべての区で、就学前の乳幼児の医療費助成制度における所得制限がなくなりました。

 区長はこれまでも、私は乳幼児医療費助成や児童手当などの経済的負担の軽減策は、安心して子供を産み育てる環境作りとしては大変に重要な対策であると認識しているとの態度を表明してきました。しかしながら、区の次世代育成支援計画でも、それに基づいた「すみだ子育ち・子育て応援宣言」を見ても、経済的支援の拡充策もなく、具体的な施策が打ち出されておりません。これでは、本気になって子育て支援に取り組んでいるのか、区の姿勢が問われます。

 23区の中には、中学3年生や小学6年生までの医療費の完全無料化を実施するところも増えています。例えばお隣の台東区では、中学3年生までの入院、通院、食事代まで含めた医療費助成を行っております。今、アレルギーとかアトピーの子供が急増しています。長期にわたる継続的な治療が必要なだけに、小学校に入ってからの医療費の負担に苦しんでいます。歯科の医療費がかかるのはほとんど小学生です。小学生や中学生の医療費助成というのは、子育て支援、次世代育成支援に取り組む自治体の姿勢をはっきり示すメッセージとなっています。

 実際、小学校に上がって通院の費用が大変だ、医療費の助成が受けられればとの声も聞かれます。また、よその区は安心して子供をお医者に連れていける、いっそのこと引っ越ししようかと考えているという人もいます。

 区長は、第1回定例会での我が党の質問に対して、総合的な子育て支援の中で、最優先の課題として検討したいと明言され、予算委員会でも平成18年度からは何らかの支援を行うと答弁されてきました。

 そこで、区長にお尋ねいたします。

 区としてどういう助成を、いつから実施するのか、早急に具体的に示すべきです。我が党は、補正予算を組んででも医療費助成の拡充に踏み出すことを強く求めてきましたが、改めて区長の答弁を求めます。

 また、区はこの間、保育料の値上げを示唆する答弁を行ってきましたが、このような子育て支援に逆行する施策は絶対にとるべきではありません。認証保育の保育料に比べて低いなどと言っていますが、高過ぎる認証保育料の方が問題であり、区として認証保育料への助成を行うなどの対策こそ求められます。区長の見解を問うものです。

 質問の第3は、防災対策についてです。

 政府の中央防災会議は、昨年12月に首都圏直下型地震の被害想定をまとめ、今年の2月にも被害想定の追加報告を発表しました。この被害想定では、新潟県中越地震規模の地震が起きた場合、死者数の最大のケースは都内で約1万2,000人とし、この数は阪神・淡路大震災の約2倍に上ることが明らかにされました。

 この被害想定では、建物の倒壊などの物的被害をはじめ、それに伴う死者や帰宅困難者の数などの人的な被害についても明らかにされました。この中で、地盤のやわらかい江東区や墨田区で倒壊建物の多いこと、火災が多発することなどが指摘されています。

 東京都は、この中央防災会議の被害想定を受けて、今年の10月以降に地域防災計画の見直しを行おうとしています。そして、墨田区は都の見直しを受けて墨田区独自の実情を加味し、一歩踏み込んだ被害想定の改定に着手するということですが、この新たな被害想定を早急にまとめることが求められています。

 墨田区では昨年12月に、新防災対策検討委員会が「防災から減災へ」と題する報告書をまとめました。この報告書には、区内の耐震化対策や防災活動面での課題のほか、新防災対策の短期的、長期的な目標も定められています。

 区長は、新防災対策検討委員会が示したこのような積極的な内容を具体化して、都にも働きかけて、震災対策の促進を図るべきと考えます。区長の答弁を求めます。

 区は、今年度の予算で、木造家屋の耐震改修と簡易補強工事への助成を盛り込みました。これは区内全域を対象にして、簡易改修助成を実施し、木造住宅密集地において耐震改修助成を実施するというものです。限度額は簡易改修が15万円、耐震改修が50万円であります。高齢者・障害者の住宅は総工事費の3分の2、一般は2分の1を助成するというものです。これは我が党も繰返し要求してきたものであり、大いに評価するものですが、予算特別委員会や本会議質問でも指摘したように、問題は対象件数、予算額が少ないということであります。

 区は、3年を経過した段階で見直しをするからと言っていますが、被害想定での全半壊約6,000棟をカバーするには、相当な年月がかかります。我が党は、国の耐震改修の助成要綱や予算内容を示して、これらの制度も活用して区の予算を増やすよう、予算特別委員会で強く求めたところですが、その後の折衝はどうなっているのか、ご説明をいただきたいと思います。

 また、東京都も我が党の要請に対して検討したいと答えるなど、少し姿勢が変わりつつあると感じています。区としても、都として助成制度を作るよう働きかけるべきと考えますが、区長の答弁を求めます。

 次に、震災時のガラスの飛散防止対策や落下防止対策についてお伺いいたします。

 今年3月に起きた福岡県西方沖地震は、震度6を記録し、多くの死傷者を出しました。この地震で都市部におけるマンションやビルからの窓ガラスの飛散、看板などの落下物から人命を守ることの重要性が改めて明らかになりました。福岡市の繁華街の天神では、地震の瞬間、ビルのガラスが割れて歩道に落下し、外壁もはがれ落ちて、歩行者らに多数のけが人が出ました。商業ビルの福岡ビルでは、10階建てビルの窓ガラスが多数割れて路上に散乱し、落下したほとんどの窓ガラスは硬化性パテ止めのはめごろしの窓であったといいます。ところが、現在の区の地域防災計画には、この震災時のガラス飛散防止対策が位置付けられていません。

 そこで、幾つかの点についてお伺いします。

 まず、商業ビルやマンションなどへの対策です。窓枠やパッキンの点検、飛散防止用フィルムの貼付など、対策を緊急に協議して具体化を図ることが必要です。また、一般の家庭については、今年度予算で具体化され、今年9月には全戸配布される予定の、生活空間安全チェックシートの中にガラス飛散防止の項目を盛り込み、区民への啓蒙や相談の体制などの対応を図るようにすべきと考えます。

 さらに、学校の場合の安全対策は万全を期さなければなりません。幾つかの学校現場からは、飛散防止のフィルムは張ってあるが、窓そのものが老朽化して、震災時には窓枠ごと落ちないかが心配だとの声も聞かれます。校舎、体育館などの対策はどうなっているのか、お伺いします。

 また、区庁舎の窓ガラスは硬化性のパテではなく、ゴム系のものを使用したといいますが、窓と建物との関連を考えると、果たして震災時に耐えられるのかどうか、窓ガラスの飛散は防げるのかどうか、区内の公共施設の震災時のガラス飛散の対策は十分かどうか、伺います。

 次に、白鬚防災拠点について質問します。

 白鬚防災拠点は、建物の外壁にめぐらした防火・消火装置であるドレンチャー設備や、ゲートの周りや避難広場への散水施設など、地域と多くの避難者の安全を確保するための設備、機能を持っています。建設以来、大規模災害時の避難場所として重要な位置付けをされてきました。

 ところが、東京都は防災拠点の発電機、設備などの防災機能の更新時期を迎え、不燃化の促進や避難人口の減少などを理由に、防災機能の縮小を図ろうとしています。

 我が区は、既に一昨年9月に区長名で、また、区議会としても都知事あてに要望書を提出しているところですが、その後の都区折衝はどうなっているのか、区長の見解をお尋ねします。

 我が党区議団は先日、防災シンポジウムを行いましたが、その会場でも出席者から防災団地の非常用のトイレの改修や現行の飲料水の確保の問題、非常用の電源の日常的な活用の問題などの質問や意見が出されました。都と交渉されている白鬚防災団地の方々は、私たちは区民の避難を想定した防災訓練を実施するなど、防災拠点の役割を果たそうと頑張っています。ところが、都は私たちの要望にはほとんど応えてくれないと、怒りを込めて語られました。

 白鬚防災拠点は、下町の防災6拠点構想のセンター的役割を担う施設として建設されました。大地震の危険が指摘され、区民の不安が高まっているもとで、白鬚防災拠点の持つ今日的役割はますます重要となってきています。区の防災対策にとって、区民の宝とも言うべきものであります。

 区として東京都に対して、防災機能を縮小するのではなく、老朽化した防災施設を更新し、防災機能をさらに拡充することこそ、強く求めなければなりません。区長の明快な答弁を求めるものです。

 質問の第4は、建築紛争対策についてであります。

 今、区内では高層マンション、ワンルームマンションの建設で、区内の各地で建築紛争が絶えない状況が生まれています。私たちのところに寄せられる苦情の中で、ワンルームマンションの建築ラッシュと、それと解体工事についての被害、苦情が増えています。

 実際、区内の中高層建築物の建設状況を見ると、標識設置数で平成14年度が115件、15年度が136件、16年度は156件と、バブル最盛期にも戻る勢いで増加しています。

 ワンルームマンションでは、昨年9月のワンルームマンション指導指針では、全住戸が50戸以上のワンルームマンションについては、全住戸の30%以上のファミリータイプを設置するようにとの義務付けや、管理体制の強化を定めました。しかし、実際は規制の掛からない37戸、46戸というワンルームマンションが相次ぎ、さらに分譲の場合、管理体制もないがしろになってしまっています。また、広さについても、実際にはワンルームマンションであるにもかかわらず、29?未満というワンルームの定義を超える30?台のものをファミリータイプとして売り出すなどの例も生まれています。

 また、解体工事の問題でも、近隣への説明もなく解体工事が突然開始されたり、近隣住民との協議の最中に解体工事を強行するなどの事例が幾つも起きています。隣地や近隣に何のあいさつもなく解体したり、振動、騒音、粉じんで病気になってしまったと、工事の振動で体が絶えず震度4くらいの揺れのように感じるなどの声も聞かれます。

 このようなもとで、自治体の権限や条例、要綱の不備もあり、区民から墨田区は困っている住民に対して、何の力にもなってくれないのでがっかりしたという声も聞かれます。区は区民からの相談や苦情に対してどのように対応しているのでしょうか。

 私は今日の区内のマンション建設の実情から、区が区民の立場に立って親切な相談、対応を図れるようにすべきと考えますが、区長の答弁を求めるものであります。

 次に、現在の中高層紛争予防条例についてお伺いします。

 建築紛争に当たっては、中高層紛争予防条例が日照など近隣住民の生活と権利を守る立場で、有効で効果的な運用、活用がなされるようにしなければなりません。乱開発を防ぎ、区民の住環境と権利が守られるように、その役割を発揮することが求められています。

 墨田区は、昭和53年に中高層建築物の紛争予防条例を制定しました。この条例はこの間、商工住のつり合いのとれたまちづくりへ一定の役割を果たしてきました。そして、平成14年には標識の設置期間の延長や、近隣住民への説明会の義務付けなどの一定の改正が図られたところです。しかし、現状を見たときに、一層の改善が求められていると考えます。

 第1に、近隣関係住民が要求した場合、説明会の開催を義務付けるにとどまらず、建築主の出席を義務付けること。第2に、施工者に紛争の防止、解決に努める責務があることを明文化すること。第3に、解体工事についても紛争予防条例に規定し、住民への説明と解体工事協定書の締結を事業者に求めること。以上のような規定を、中高層建築物の紛争予防条例に盛り込み、より効果的な活用を図るべきと考えます。

 さらに、ワンルームマンションについても、条例で効果的な規制ができないか、一層踏み込んで検討すべきだと考えますが、区長の見解を問うものであります。

 区長の明快な答弁を求めて、私の質問を終わります。(拍手)

   〔区長 山崎昇君登壇〕



◎区長(山崎昇君) ただいまの日本共産党・片倉議員さんのご質問に順次お答えいたします。

 初めに、介護保険についての何点かお尋ねがありました。

 まず、国の介護法案の改定の区民への影響に対する私の認識についてでございます。

 今回の国の改正案の大きな主眼は、この介護保険制度を今後とも持続可能なものにしていくために、介護予防という考えのもと、新たなサービスの創設や、併せてこれまで実施してきた介護サービスの見直し、費用負担の適正化を図るなどの内容となっております。

 ご指摘の国の財政負担の抑制という面もあるかとは思いますが、一方で毎年10%を超える給付費の伸びをこのままにしておきますと、この制度そのものが破綻することにもなりかねませんので、国の今回の改正案は、私は5年間の実績を十分に勘案した上で、今後は持続可能な制度とするための見直しであると認識をいたしております。

 次に、今回の法案は給付減と負担増を押し付けるだけの見直しではないかと、国に撤回を申し入れるように求めるとのご意見でございます。

 先ほども申し上げましたが、今回の改正の大きな柱となっております介護予防につきましては、要支援、要介護1といった軽度の方々の生活の自立度の高さや潜在能力に着目し、現在の家事代行型の訪問介護サービスを見直し、自立を手助けできるサービスの創設を目指すものというものでございます。

 従いまして、サービスの利用を制限するものではなく、筋力向上や栄養改善などの新たなサービスを創設するとともに、既存のサービスについても、例えば調理や洗濯などを利用者と一緒に行い、できる部分を伸ばし、できない部分をできるようにしていくなど、介護予防の視点からその内容の見直しが行われているものと思っております。

 また、ホテルコストにつきましては、施設入所者等の居住費と食費につきまして、在宅と施設の利用者負担の公平性や介護保険と年金給付の重複の是正のため、介護保険施設や通所系サービスなどにおける食費や居住費を保険給付の対象外とするものでございます。

 併せまして、低所得者の施設利用が困難とならないよう、利用者の負担の軽減を図る観点から、新たに食費・居住費の負担上限額を設け、補足給付を行うというものでございます。

 従いまして、居住費・食費の利用者負担につきましては、低所得者の方への配慮も行われておりますので、利用者負担の公平性の観点からはやむを得ない措置と考えております。こうしたことから、私は国に対して撤回を強く申し入れる考えはございません。

 次に、ホームヘルプ利用料軽減の国の特別対策打ち切りに対して、区が独自に財政支出をして、6%負担を維持していくというご意見でございます。

 ご指摘のとおり、国の訪問介護の利用料の特別対策である高齢者に対する訪問介護利用料の軽減措置は、本年3月をもって打ち切られました。この制度は、介護保険制度導入以前から訪問介護を利用していた方に対する激変緩和措置として、制度開始から5年後に本来の負担割合にするということで制定されたものでございます。

 制度廃止に伴う影響につきましては、ご指摘のとおり本年3月現在で対象でありました320人の方々が、本年4月から介護サービス利用料自己負担6%から本来の10%となりました。

 制度廃止につきましては、介護保険制度開始後に訪問介護サービスを利用されている方との公平性を図ることからもやむを得ないものと考えておりますので、これらの方々に対しましては、低所得者の方を対象にした社会福祉法人等のサービス利用料減額制度等の利用をご案内することとし、現時点で新たに区の独自の利用料軽減措置を行う考えはございません。

 次に、区独自の財政負担での軽減策と保険料・使用料減免の対象要件の緩和や介護手当の創設をとのご意見でございます。

 私はこれまでも、いわゆる横出し・上乗せ事業は基本的には介護保険制度の中で行うべきもので、保険者としての負担に新たに上乗せするような費用負担は極力すべきでないと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。

 次に、住宅でも施設でも、安心して介護が受けられるように、介護基盤の整備を含めて、国に対しても強く財政支援を求めるべきとのご意見でございます。

 今回の改正で、高齢者が住み慣れた地域で暮らし続けるような介護・福祉基盤の整備を、区の自主性や裁量を生かして推進していくため、地域介護・福祉空間整備等交付金が新たに創設されました。区といたしましても、今後、居宅サービスと施設サービスとのバランスを図りつつ、施設の特性や必要性を踏まえまして、第3期の介護保険事業計画の策定の中で、計画的な整備を推進してまいりたいと考えております。

 国への財政支援につきましては、既に全国市長会を通じて要望いたしているところでございます。

 次に、子育て支援について何点かお尋ねがございました。

 まず、待機児童数を踏まえた保育需要の見込みや認可保育所の整備についてでございます。

 お尋ねのとおり、本年4月現在、待機児童数は195人となっており、昨年に比べて102人の増となっております。この要因といたしましては、本年は昨年の待機児対策として実施しました区立保育園での受入れ人数の増員や、あおやぎ保育園の改築による定員増といったことがなかった一方で、応募者数が増加したことなどによる相乗的なものと認識をしております。

 応募者数の増加は、マンション建設などにより保育需要が見込まれる方が増えたことや、緩やかながら景気回復基調にある景気の動向や雇用情勢から、新たに就労を希望される方も増えているのではないかと思われます。こうした動向が今後も引き続くものかどうかを見極めながら、当面は新たな認可保育所の設置や家庭福祉員の増員、認証保育所の拡充など、先に策定いたしました次世代育成支援行動計画の目標達成に向けて全力で取り組んでまいりたいと存じます。

 次に、子育て世代に対する経済的負担の軽減の問題についてお尋ねがございました。

 私は、乳幼児医療費助成や児童手当など、子育て世代に対する経済的負担の軽減は、安心して子供を産み育てる上で大変に重要な施策であると認識をしております。特にゼロ歳から就学前までの乳幼児については、医療にかかる頻度が高いことから、すべての保護者について保険診療分の無料化を区の負担で行ってまいりました。しかしながら、これらの経済的支援策を、個々の自治体の単独負担で行うことは、財政運営に大きな影響が生じることになります。

 また、少子化対策は国を挙げての緊急かつ重要な課題であり、子育て世代に対する経済的支援は、全国一律の制度として国が実施するのが最も適切と考えておりますので、引き続き市長会等を通じて国に強く要望してまいりたいと存じます。

 その上で、今後の財政状況も勘案しなければなりませんが、子育て世代に対する医療費助成については、既に各会派から予算の重点要望事項として強く要望されておりまして、平成18年度に向けての最優先の課題として拡充してまいりたいと考えております。

 また、保育料につきましては、子育て家庭の負担の公平化等の観点から、早期に検討を行ってまいりたいと考えております。

 次に、防災対策についてでございますが、まず国の耐震改修助成への要望の折衝状況等についてでございます。

 国土交通省は、本年度、公共住宅建設事業等の補助金を見直し、地方公共団体が地域独自の自主性と創意工夫ができる地域住宅交付金制度を創設するための特別措置法を今国会に提出しているところでございます。区といたしましては、耐震改修助成にこの交付金制度の活用を検討しており、本年度の事業採択ができるよう、東京都とも事前に協議をしているところでございます。

 次に、区は都に対して助成制度を作るように働きかけるべきとのご意見でございます。

 都内には、木造の住宅密集地が広く分布している状況がございまして、平成16年10月に都区市町村が連携して、都内の建築物の耐震診断及び耐震改修の円滑な推進を図ることを目的といたしまして、東京都耐震改修促進連絡会を設置いたしました。現在この連絡会の中で、区市町村は連携して東京都に対して、耐震診断・改修の助成制度の創設を強く働きかけているところでございます。

 次に、窓枠やパッキンの点検等の対策についてのご質問でございます。

 昭和53年の宮城沖地震でガラスの落下被害が発生したことから、当時建設省は、窓枠とガラスの間を埋める充てん剤にかたい素材を使わないようにする対応を既にとっております。

 ご指摘の福岡ビルでは、昭和36年竣工の古い建物であり、かたい充てん剤が使用されていたことから、窓ガラスが破損したものと考えられております。

 これら危険性のある古い建物への対応でございますが、この9月に全戸配布する予定の生活空間安全チェックシートの中に、ガラス飛散防止の項目を盛り込むことを検討いたしており、その中で不安を持たれる区民の方々に対しましては、建築ホームドクターを派遣するなど、きめ細かな相談ができるようにしたいと考えております。

 次に、校舎、体育館などに対する対応についてでございます。

 これまで学校施設の窓枠やガラスについては、危険性のある箇所を選定した上で、ガラスの飛散防止や窓枠落下防止の安全対策を図ってきているところでありますが、改めて早急に再調査を行い、必要に応じて順次安全対策を施していきたいと考えております。

 また、区庁舎の窓ガラスにつきましては、地震による建物の変形に追従できるように弾性の材料を使用しており、窓ガラスの飛散を防ぐ構造となっております。

 区内の公共施設につきましては、屋外に面する窓はガラスの飛散の危険性の少ない開閉式の窓が多く、さらに、かたい充てん剤を用いた事例はごくわずかでございますので、危険な箇所があれば改善をしてまいりたいと考えております。

 次に、白鬚防災拠点の防災機能の見直しについてでございます。

 この見直しにつきましては、ただいまお話のありましたように、平成15年7月に東京都から周辺地域の不燃化が促進されたことや、避難人口が減少したことなどを理由に、ドレンチャー設備や放水銃などの機能縮小を提案してまいりました。この提案に対して、区としても区議会の皆様のご支援をいただいて、都に対し提案内容の再検討と十分な住民説明を行うよう要請したところでございます。

 これを受け、都は同年の11月に第1回目の白鬚東防災住宅住民への説明会を行いましたが、同意は得られませんでした。その後、都は昨年11月及び12月に住民の再度の陳情を受け、現在、具体的な対応策を検討していると聞いております。

 この間、東京都からは平成17年度を目途に、防災拠点構想及び防災設備の検討を行うと聞いておりましたので、区としても本年度の早期に検討を進めるよう、これまでも再三にわたって働きかけてきているところでございます。

 さらに、白鬚東防災拠点は、首都直下型地震の切迫性が高まっている現在、区内の貴重なオープンスペースとして、広域的な避難場所や応急、復旧時の瓦れきの仮置き場として、さらには仮設住宅用地としての多様な活用が期待をされております。このため、本区、あるいは江東地域にとっても、防災拠点としての防災上の重要性は高く、一層の機能の強化、充実が求められております。

 従いまして、今後とも区の要望を伝えながら、今年度の早い時期に検討の結果を示すよう、東京都に強く働きかけてまいりたいと存じております。

 次に、建築紛争対策についてのご質問でございます。

 ワンルームを含めた共同住宅の建設につきましては、年々増加している実情にあります。そのような中で、昨年10月からワンルームマンション建設事業に関する指導指針を定め、規模に応じた管理体制の確立や管理責任者の選定など、マンションの管理に関する指導を強化したところでございます。

 また、現在、開発指導要綱の見直しを行っておりますが、その中でワンルーム形式の住戸の定義である住戸面積の適用の範囲を拡大し、広くワンルームマンション建設事業として指導ができるようにしたいと、そのように考えております。

 次に、解体に伴う問題につきましては、近隣住民への説明が不十分な場合には、建設リサイクル法や騒音規制法、振動規制法など、届出がされている事業者に対して十分説明し、住民の理解が得られるように指導しているところでございます。

 ご指摘のとおり建築物の建築工事や解体工事は、周辺住民に大きな影響を及ぼすことから、区といたしましても、中高層建築紛争予防条例のあっせんや調停、あるいは建築紛争相談員などの既存の制度を活用いたしまして、区民の方々の声を聞きながら、話合いにより円満な解決ができるよう調整をしていきたいと考えております。

 最後に、中高層建築紛争予防条例についてのご質問でございます。

 説明会に建築主の出席することを義務付けることにつきましては、建築主の責務として、建築主は近隣関係住民に誠意のある対応をする等、良好な近隣関係を損なわないように努めることと規定しているところから、建築主の出席につきましては、事業者に対してその指導の徹底を図ってまいりたいと考えます。

 次に、工事施工者の責務についてでございますが、現在の条例では、建築主と近隣関係住民の責務として、紛争が生じたときは相互の立場を尊重し、互譲の精神をもって自主的に解決するように努めることを規定いたしております。工事施工者は、建築工事を建築主から請け負った者として、当然に紛争の防止、解決に努めなければならないものと考えております。

 次に、解体工事に関する説明と解体工事協定書の締結を事業者に求めることについてでございます。

 現行の条例では、標識の設置をした後に解体工事を行う場合は、解体工事に関する説明を行うこととなっております。また、工事施工者と近隣住民の間で締結する解体工事協定書は、基本的には当事者間の合意に基づくものでありますので、その締結を条例で規定するということについてはなかなか難しいと考えております。

 さらに、ワンルームマンションの指導につきましては、現在、開発指導要綱の見直しを行っておりますので、今後、中高層建築紛争予防条例と連携させながら、効果的な指導に努めてまいりたいと考えております。

 以上で、答弁とさせていただきます。

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◆16番(出羽邦夫君) この際、議事進行の動議を提出いたします。

 本日の会議は、これをもって散会されることを望みます。

 お諮り願います。



◆1番(樋口敏郎君) ただいまの出羽議員の動議に賛成をいたします。



○議長(沖山仁君) ただいま16番・出羽邦夫君から、本日の会議はこれをもって散会されたいとの動議が提出され、所定の賛成者がありますので、動議は成立をいたしました。

 よって、本動議を直ちに議題といたします。

 お諮りいたします。

 ただいまの動議のとおり決定することにご異議ありませんか。

   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(沖山仁君) ご異議がないものと認めます。

 よって、本日はこれをもって散会することに決定をいたしました。

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○議長(沖山仁君) 本会議は、明7日午後1時から開会いたします。

 ただいまご着席の方々には、改めて開議通知をいたしませんから、さようご承知おき願います。

 本日は、これをもって散会いたします。

      午後3時52分散会

                         議長  沖山 仁

                         議員  樋口敏郎

                         議員  西 恭三郎