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東京都 墨田区

平成16年 第1回定例会(2月) 02月24日−02号




平成16年 第1回定例会(2月) − 02月24日−02号







平成16年 第1回定例会(2月)



平成十六年

        墨田区議会会議録

第一回定例会

一 期日  平成十六年二月二十四日

一 場所  墨田区議会議事堂

一 出席議員(三十四人)

       一番   樋口敏郎君

       二番   田中 哲君

       三番   堺井ゆき君

       四番   木村たけつか君

       五番   桜井浩之君

       六番   沖山 仁君

       七番   田中邦友君

       八番   中嶋常夫君

       九番   大越勝広君

       十番   加納 進君

      十一番   千野美智子君

      十二番   阿部喜見子君

      十三番   江木義昭君

      十四番   金澤 修君

      十五番   藤崎よしのり君

      十六番   出羽邦夫君

      十七番   木内 清君

      十八番   小池武二君

      十九番   坂下 修君

      二十番   中沢 進君

     二十一番   広田充男君

     二十二番   坂岸栄治君

     二十三番   高柳東彦君

     二十四番   片倉 洋君

     二十五番   阿部幸男君

     二十六番   松野弘子君

     二十七番   中村光雄君

     二十八番   西原文隆君

     二十九番   瀧澤良仁君

      三十番   早川幸一君

     三十一番   薗田隆明君

     三十二番   槐  勲君

     三十三番   西 恭三郎君

     三十四番   鈴木順子君

一 欠席議員(なし)

一 出席理事者

     区長     山崎 昇君

     助役     田中 進君

     収入役    小嶋眞一郎君

     教育長    近藤舜二君

     総務部長   今牧 茂君

     区民部長   永廣 修君

     地域振興

     部長     宍戸 亮君

     福祉保健

     部長     坂田静子君

     都市計画

     部長     渡会順久君

     商工

     担当部長   小川幸男君

     環境

     担当部長   深野紀幸君

     高齢者福祉

     担当部長   藤田 彰君

     都市整備

     担当部長   河上俊郎君

     教育委員会

     事務局次長  久保孝之君

一 欠席理事者

     保健衛生

     担当部長   澤 節子君

一 出席事務局職員

     事務局長   織田雄二郎君

     事務局次長  吉倉信広君

     議事主査   荒木 登君

     議事主査   佐久間 之君

     議事主査   浜田将彰君

     書記     荒井 栄君

  一 議事日程(第二号)

平成十六年二月二十四日 午後一時 開議

第一   議案第七号

       墨田区用地特別会計条例を廃止する条例

第二   議案第八号

       墨田区長等の退職手当に関する条例の一部を改正する条例

第三   議案第九号

       墨田区情報公開条例の一部を改正する条例

第四   議案第十号

       墨田区手数料条例の一部を改正する条例

第五   議案第十一号

       墨田区職員定数条例の一部を改正する条例

第六   議案第十二号

       職員の旅費に関する条例の一部を改正する条例

第七   議案第十三号

       墨田区工場建替え用貸工場条例を廃止する条例

第八   議案第十四号

       墨田区地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例の一部を改正する条例

第九  議案第十五号

       墨田区道路占用料等徴収条例の一部を改正する条例

第十   議案第十六号

       墨田区立公園条例の一部を改正する条例

第十一  議案第十七号

       墨田区国民健康保険条例の一部を改正する条例

第十二  議案第十八号

       幼稚園教育職員の給与等に関する特別措置に関する条例の一部を改正する条例

第十三  議案第十九号

       すみだ生涯学習センター条例の一部を改正する条例

第十四  議案第二十号

       墨田区女性福社資金貸付条例の一部を改正する条例

第十五  議案第一号

       平成十五年度墨田区一般会計補正予算

第十六  議案第二号

       平成十五年度墨田区老人保健医療特別会計補正予算

第十七  議案第三号

       平成十六年度墨田区一般会計予算

第十八  議案第四号

       平成十六年度墨田区国民健康保険特別会計予算

第十九  議案第五号

       平成十六年度墨田区老人保健医療特別会計予算

第二十  議案第六号

       平成十六年度墨田区介護保険特別会計予算

第二十一 議案第二十一号

       中川児童館の指定管理者の指定について

第二十二 議案第二十二号

       墨田区あおやぎ保育園の指定管理者の指定について

     午後一時三分開議



○議長(出羽邦夫君) これより本日の会議を開きます。

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○議長(出羽邦夫君) まず、会議録署名員を定めます。

 本件は、例によって、議長からご指名申し上げます。

       十三番  江木義昭君

       三十番  早川幸一君

のご両君にお願いいたします。

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○議長(出羽邦夫君) これより一般質問に入ります。

 通告がありますので、順次発言を許します。

 六番・沖山仁君

     〔六番 沖山仁君登壇〕



◆六番(沖山仁君) 私は、区議会自由民主党を代表して、四点について質問をさせていただきます。

 最初に、平成十六年度予算編成に関してお伺いをいたします。

 まず、先ごろ発表された政府の経済見通しによりますと、平成十六年度の日本経済は実質一・八%、名目でも〇・五%程度の成長が見込まれており、マスコミ報道でも企業業績の好転や躍進などを伝える明るい話題が多く、景気回復への期待が大きく膨らんでおります。

 しかし、区内企業の現状は、大企業中心のそうした明るさとはほど遠い実態にあり、小泉首相の進める構造改革の成果の浸透を含め、国民が等しく明るい展望を持てる経済環境が整うには、まだまだ長い時間が必要なのではないかと私は認識をしているところでございます。

 そうした背景の中で平成十六年度の国の一般会計予算は、公共事業の重点配分や治安対策などの一定のめり張りをつけたものになっておりますが、その総額は八十二兆円余で前年比〇・四%の増にとどまり、しかも税収は辛うじて五割を超えるという極めて厳しい予算になっております。一方、第二次財政再建プランの初年度となる東京都の新年度予算を見ても、治安強化や新銀行設立などの中小企業対策に特色を出しているものの、一般会計は五兆七千億円余のマイナス〇・四%、三年連続でマイナスの予算となっております。

 このように、国も地方も極めて苦しい財政状況の中で、とりわけ財源不足に悩んできた本区の十六年度予算編成は困難を極めたと推測をいたしておりますが、昨年度予算編成時点での推計で約十億円もの財源不足を抱えた区長は、どのように十六年度予算の編成に当たられたのか、かねてから公約とされていた十六年度の収支均衡は本当に達成されたのか、まずこの点について、区長のご所見をお伺いいたします。

 次に、国のいわゆる三位一体改革の影響とその対応についてお尋ねいたします。

 国は、「官から民へ、中央から地方へ」のキャッチフレーズのもと、来年度からは三年間で四兆円の国庫補助負担金削減と、それに対応する税源移譲などを行うとし、まずこの十六年度には、一兆円の国庫補助金を削減し、一般財源化すると仄聞をいたしております。しかし、地方交付税改革とも関連をし、また所得譲与税と言われる税源移譲も、この詳細はいまだ明らかにされておりません。

 こうした状況の中、本区に予想される影響はどうなっているのか、それらにどのように対応されていかれるのか、予算編成に当たり、区長はどのような立場で臨まれたのか、以上三点についてお伺いをいたします。

 以上、予算編成に対する基本的な事項についてお尋ねをしましたが、平成十六年度予算は、別の意味でも極めて重要な予算であると私は考えております。それは、山崎区長が二期目に入って初めて編成する予算であり、山崎区長は何を目指して区政のかじ取りをするのか、今後何に取り組んでいこうとするのか、いわゆる山崎カラーをどう打ち出していくかが問われる大きな予算だからであります。

 区長は、平成十一年度の区長就任以来、極めて厳しい財政状況、財源不足の中で、喫緊の課題は行財政改革であるとし、いわば行財政改革の一点に絞って全力を傾注されてまいりました。墨田区行財政改革実施計画の策定とその実績の結果、職員定数の三百五十名削減、二百五十億円を超える起債残高の減少などに、この間のご努力の成果というものは大変現れてきております。加えて「すみだ やさしいまち宣言」はもとより、行財政改革への目星がついてからは、曳舟駅周辺のまちづくり、子育て支援センターの開設、早稲田大学との産学官連携をはじめ、新たな施策の展開にも踏み出しておられることは、私も一定の評価をするものでございます。

 しかし、時代の変遷は大変激しく、治安の悪化、そういったものの心配、子育ての環境の整備を求める声、さらに環境問題への取組みなど区民の要望は多岐・多様に広がっているのが事実であります。

 このような状況の中で、収支均衡した財政状況を背景に、山崎区長は今後、どう区政のかじ取りをしていこうとするのか、まさにこの平成十六年度予算は、区長の政治姿勢が問われていると考えるわけであります。この予算編成に当たられた区長のご所見をお伺いするものであります。

 次に、清掃事業についてお尋ねをいたします。

 二十一世紀は「環境の世紀」と呼ばれております。それは、地球温暖化や資源の枯渇など、年々深刻化する環境問題に対しては、今、いかに適切な対策をとれるかが将来のかぎを握っていると言っても過言ではないからであります。中でも、ごみの問題はだれもが汚染者となり得るものであり、私ども会派としても、地域規模で取り組める環境対策の重要な柱として、リサイクルの推進を今日まで強く訴えてまいりました。

 さらに、平成十二年度には清掃事業が東京都から区に移管をされ、一般廃棄物の対策全般が区の責任となったことから、資源を含めた廃棄物問題への取組みは高い関心を持ってきたところであります。また、平成十八年度以後、一般廃棄物の中間処理が現在の二十三区の共同処理方式から地域処理方式へ移行することを前提とした場合に、そのための安定的処理体制の確立の見通しや清掃工場の建設計画、十八年度以後の清掃一部事務組合のあり方がどのようになるのかについても、この推移を注視して今日まで私たちはまいりました。

 その後、十八年度以後の可燃ごみの中間処理のあり方については、方針が大きく転換をされ、平成十五年七月十六日の区長会総会で、「二十三区は相互に協調・連携し、安定的な中間処理体制を確保すること」「今、新たな工場建設の必要性のないこと」及び「中間処理のあり方については、平成六年の協議案にとらわれることなく改めて区長会で協議すること」の三点が確認をされました。さらに、十一月十四日の区長会総会においては、「特別区における中間処理は、平成十八年四月一日以降も、当分の間、東京二十三区清掃一部事務組合による共同処理で行うことが望ましい」との考え方が区長会の方針として確認され、これらについては、既に私たち議会でも報告を受けたところであります。

 この点については、私たち自由民主党会派としても、今後も引き続き必要に応じて意見を述べていきたいと考えておる次第でございます。

 しかしながら、一般廃棄物の中間処理については、処理体制のあり方以外にも、平成十七年度末までに解決をしなければならない課題が幾つか残っております。例えば、仮に現在のまま東京二十三区清掃一部事務組合を存続し、共同処理を継続するとしても、現在の組織や運営方法を精査し、より効率的な運営を行うことが不可欠であると考えております。

 収集・運搬事業の運営の効率化と経費の削減については、議会としても墨田区らしい清掃事業への期待とともに、区長に対し強く求めた事項の一つであります。このことに関しては、東京都が事業を実施していたときと比較すると、作業の効率化や清掃事務所や作業計画の統合を図りながら、毎年継続的に人員や清掃車の台数などの削減を行っていると聞いており、ここら辺は、私ども大いに評価するところであります。

 しかし、今後は収集・運搬だけではなく、工場を含む清掃一部事務組合の運営についても、より一層の効率化を図る方向で見直しすることが重要であります。そこで今後、一部事務組合の組織や運営はどのように行っていくのか、お尋ねいたします。

 また、清掃協議会についても、十八年度以後、地域処理に移行された場合に、ごみの搬入調整などで大きな役割を担うはずでありましたが、中間処理が現状どおり共同処理となった場合に、どのような役割を果たしていくのか、質問をいたします。

 また、十七年度までに検討すべきその他の課題として、職員の身分切替えと都区の財政調整制度の見直しがあります。都からの派遣職員に対しては、平成十七年度までの派遣期間中は東京都の給与・任用制度が適用されていますが、平成十八年四月一日付けで都から区の職員に身分が切り替わると、区の制度を適用することになります。しかし現在、都と区の現職の職員の給与・任用制度には、調整額をはじめとして大きな格差が存在をし、その是正を図っていく必要があろうかと思います。また、十五年度以後採用を行う場合は、各区が採用することになっていますが、仄聞するところによりますと、それに対応する給与制度などもまだまだ整備がされていないということであります。

 そこで、清掃業務に従事する職員の身分の切替えに伴う勤務条件の整備については、区長会でどこまで検討が進んでいるのか、都と区の給与・任用制度の大幅な埀離をどのように是正していくのか、それに対して山崎区長としてはどう考えておられるのか。また、十五年度以後は区が採用することとなっているが、給与・任用制度が整備されるまでの間に、区として新規採用を行うことがあるのか、そういった問題についてもお答えをいただきたい。

 最後に、十八年度からの都区財政調整制度の見直しの問題であります。

 まず、都区間の配分についてでありますが、清掃関連の経費などのうち、十二年度の移管時に都に留保した部分がありますが、それを都区間の配分割合へどう反映させていかれるのか。また、それに関連して、中間処理はこれからも一部事務組合による共同処理で行うとした上で、工場のある区と、ない区との負担の公平化が課題となっておりますが、清掃工場のある我が区としては大きな問題があると思いますが、区長としてどのように考えるか。

 以上、清掃事業にかかわる課題について、区長の見解をお伺いするものでございます。

 次に、曳舟駅周辺のまちづくり事業についてお伺いいたします。

 区北部の魅力ある中心エリアとして発展に期待が寄せられております、この曳舟駅周辺地区は、墨田区都市計画マスタープランにおいて、押上・業平橋駅周辺地区と連携した北部地域の広域拠点として位置づけられており、これらの地区の総合的な整備によって、北部地域全体の活性化に結びつくものと考えているところであります。

 昨年三月、東武伊勢崎線への半蔵門線相互乗入れにより、都心部への交通アクセスが飛躍的に向上しており、また京成押上線の連続立体交差化事業も用地買収が順調に進んでおり、これまで鉄道により分断されていた地域の交流が図られることにより、交通の結節点として両駅を中心とする駅周辺のまちづくりの重要さが増してきていることは事実であります。中でも、曳舟駅周辺地区においては、新年度予算で曳舟駅前地区市街地再開発事業、京成曳舟駅東第一地区市街地再開発事業などを中心として大きな予算が組まれており、各地区の再開発の動きはかなり具体化してきているものと考えているものです。

 しかし、地域に住む住民の皆さんにおかれては、まちづくりの動きは理解しているものの、再開発そのものは具体的に目に見えるものとなっていないため、個々の動きであるこの再開発に対して、なかなか実感がわいてこない、このことが事実であります。特に重要なことは、このまちづくりが区外も含めて一般的に広く認識されることであり、現在の進行状況などまちづくりの情報などを発信していくことが必要ではないかと思います。

 再開発事業など主要事業を個々に進めるのではなくて、例えば調和のとれた色彩を考えるとか、バリアフリー、あるいは防災、子育て支援、こういった問題に向けてもコンセプトを持ち、それに沿って進んでいくことが地区全体で相乗効果が発揮できるものと私どもは思います。区の役割として、こうした調整や指導を行っていくことが一層これから必要ではないかと考えているところであります。

 これらのことを踏まえまして、これから幾つかの点について質問いたします。

 それぞれ進められている再開発や連続立体交差化事業がまちづくり全体として完成する時期の目標年次、これを教えていただきたい。次に、この目標の年に向かって、当初計画されていたまちづくりの事業のうち、おおむねどの事業が完成するのか、具体的にお示しをいただきたい。さらに、この開発の問題等について何かネックとなっているものが一体あるのか、あるいは相乗効果が発揮できるものとして、どんなことを今考えているか、現在考えているものがあれば、お伺いをいたします。

 これから、まちづくりの情報を今後どのように提供していこうとするのか、同時にお伺いしたい。

 そこで、この再開発事業が進んでいるさなか、今年に入って近隣の水道局の寺島ポンプ所跡地に商業施設の計画があると聞きました。寺島ポンプ所跡地の商業施設の計画が本格化されますと、この曳舟再開発事業用地と水戸街道を挟んで至近の距離に当たり、今後、開発事業の商業施設に与える影響は大変厳しいことが、予想されるものと思われますが、区長はどのような認識を持ってこの問題について対応を図っていかれるのか、お知らせいただきたい。

 最後に、二月十七日に新聞報道をされました特別区と都が共同で開始するホームレス地域生活移行支援事業に関して質問をいたします。対策内容や経費負担の詳細は、今後、都区間で協議されるということでありますが、自由民主党、我が会派としての要望を含めまして、現時点での疑問点についてお伺いをいたします。

 記事からいたしますと、今回の対策の対象は、公園で一定期間以上定住しているホームレスに行政が借り上げた民間アパートや都営住宅を低家賃で提供し、地域社会の中で自立支援を行っていくということであります。もちろん、公園が持っている本来の機能をよみがえらせ、区民が憩える空間を復活させるということは、あるいはホームレスの生活、健康面などが改善・向上されていくということは、私どもは評価できるものと認識はしております。

 しかしながら、対象であるホームレスの生活特性から派生する問題、生活保護制度との関連、現在既に運営をされている自立支援センター事業との差異についてもお答えを願いたい。

 そして、まず一点は、彼らの生活、行動、これらからしてこの対策が一体理解されて受け入れられるものなのか、基本的な疑問であります。それは、彼らの多くの生活実態は、アルミ缶や雑誌類などの回収など東京都内で雑業で生活を維持しており、その生活水準などはともかくとして、自立支援センターなど施設も利用しない状況から、行政施策には頼らない、いわば自立した生活スタイルを確立をしているところであります。貧困や不安定であることは十分知りつつ、与えられた環境の中で公園が最も生活条件を満たすところであると彼らは自ら選択しているところと想像されるわけであります。

 こうした状況にある人々を提供する住宅に移転させることは、いわば彼らが生活しているスタイルを奪うようなものであり、行政が用意する、自立しているそういったプログラムに乗ってくるんだろうかという、そんな疑問を私は感じるわけであります。根本的な問題でもあり事業の成否、こういった問題に係ることでありますから、その確実性について答弁をいただきたい。

 二点目は、提供する住宅に移転後、本対策で創出される都の施設の管理業務に、例えば就労した場合、自立生活を維持できる収入が確保できるかどうかの問題です。また、その創出業務の規模がどの程度になるのか、この就労しつつ生活する点が、繁華街のホームレスを対象とした自立支援センターと異なる特徴と思料しますが、現時点での判断と予測をお聞かせいただきたい。

 私どもが心配することは、住居に移転後、生活保護制度に言う最低生活水準に達しない事例の発生であります。最低生活の保障という観点からすると、そうしたケースには生活保護制度が適用されると推定しているところであり、しかも提供住宅は公園近隣に設けられることになっているため、このことが結果として生活保護受給の掘り起こしになり、ひいては区の財政を圧迫する要因となりかねないかと危惧しているところでございます。この対策と生活保護制度との関連についても、お答えをいただきたい。

 三点目は、提供住宅の所在を知らせないまま実施するということでありますが、本区の自立支援センターの設置計画の際に、近隣住宅から当初さまざまな意見が出た経過がありました。さらには、他区のNPO法人が設置する類似の福祉施設の計画に対し、行政不信にまで発展した事例も見られております。地域社会と良好な関係のもとで事業運営を図るのであれば、事前に住民の不安を取り除き、十分な理解を求めるために情報を提供する方向での対応が当然なことと考えますが、区の姿勢についてお示しを願いたいと思います。

 以上、全体像がいまだ固まっていない段階での質問でありますが、今後の都区協議に臨む基本姿勢の観点からお答えを願うとともに、この際、会派の要望として、都区協議、事業検討を進めるに当たりまして、国や都の役割と責任を明確にしつつ臨んでほしいことを申し添えまして、私の質問を終わらせていただきます。ご清聴ありがとうございました。

     〔区長 山崎昇君登壇〕



◎区長(山崎昇君) ただいまの自由民主党・沖山議員さんのご質問に順次お答えをいたします。

 まず、平成十六年度予算編成における財源不足の解消と収支均衡の達成についてのご質問でございます。

 ご存じのとおり、昨年の平成十五年度の予算編成時において作成した実施計画では、十六年度に九億八千万円の財源不足が生じると推計をしていたところでございます。したがいまして、この財源不足の解消を念頭に全庁を挙げて取り組んでまいりました行財政改革の成果に加えて、さらなる内部努力の徹底による歳出の削減に努めてきたところでございます。

 その後の財源状況についてでございますが、この間の大変厳しい財政運営を反映して、推計時と比較して収入・支出ともに若干の乖離が生じてきております。その主なものを申し上げますと、まず、十五年度の収支見込みにおきまして、翌年度以降の公債費支出に備えるための減債基金への積立を十五億円行うこととしておりましたが、これが二億五千万円しか確保できないこととなり、十二億五千万円財源不足が拡大することになりました。これに対しまして、十六年度の収支見込みにおきまして、区税の減収はございましたものの、人件費や扶助費に歳出減が見込まれ、一方で特別交付金につきましてフレームの伸び等が見込まれましたことから、これらを差し引きますと、最終的には財源不足額は約七億円へと縮小いたしたところでございます。

 この七億円に対しましては、公共施設整備基金から二億九千万円を繰り入れましたほか、駐車場整備基金からの返還金三億四千万円と道路占用料の改定等による増収分約一億円を充てることで、いわゆる資産売却等の臨時的財源対策を講ずることなく当面の財源不足が解消できたところでございます。

 また、この十六年度予算をもとに向こう三か年の実施計画を現在作成中で、間もなくお示ししたいと考えておりますが、この中での財政推計でも、政府の経済見通しが確保され、さらに大きな追加財政需要が生じなければ、十七・十八年度の二か年もおおむね収支均衡の状態を保っていけるものと推計しているところでございます。

 次に、いわゆる国の三位一体改革に関するご質問でございます。

 ご指摘のように、この改革は向こう三年間で四兆円の国庫負担金等を削減し、これに対して地方への税源移譲等により一般財源化を行うものでございます。当面、十六年度につきましては一兆円の国庫削減と一般財源化が予定されておりますが、予算編成時点におきましては、その具体的な詳細が明らかにされておりませんでしたので、本予算案におきましては、従来の制度に即して歳入を計上させていただいております。詳細が明らかになった段階で、財源構成等の補正をさせていただきたいと考えておりますので、よろしくご理解のほど、お願いを申し上げます。

 現在までに伝えられているところで、本区に大きな影響を及ぼすと懸念されますのは、公立保育所運営費と介護保険事務費でございまして、公立保育所運営費では国庫負担金五億一千万円、都負担金二億五千万円余を、また介護保険事務費では五千七百万円余の影響を受けることとなります。

 このうち国庫分につきましては所得税の一部を所得譲与税として税源移譲することとされておりまして、この所得譲与税法案が去る二月十九日に国会審議に入ったと伝えられております。その内容は仄聞するところでは、人口一人当たり千六百七十四円を配分することとされており、それに基づき単純に試算いたしますと、従来の国庫負担金を大幅に割り込むこととなります。

 一方、公立保育所運営費に係る都負担金につきましても、先般の都区協議において法改正に伴い都道府県の負担が廃止されることとなりますことから、当面の措置として財調算入をすることとしたところでございます。

 私といたしましては、法改正によって都の負担根拠がなくなること自体、極めて遺憾でありますが、その影響額を単に財調算入することになりますと、都区が共有する大都市財源の配分、いわゆる都区財政調整制度上からは制度変更の負担が区側のみに偏っていることになり、問題があると考えております。したがいまして、都区間の配分割合にかかわる課題として、十分な協議が必要な問題であると認識をいたしております。

 今回は、国の方針提示が遅く、各区の予選編成作業の日程との関係もあって、やむなく了承したものでございますが、都区間の配分割合の課題として、今後十八年度に向けた都区検討会の中で十分主張すべきものと考えているところでございます。

 予算編成に関する三点目のご質問は、私のカラーをどう打ち出したかとのお尋ねでございます。

 今回の予算編成に当たりまして、私は特に次の三点に意を用いたところでございます。

 その一つは、私が区長に就任して以来提唱してまいりました「すみだ やさしいまち宣言」に基づくまちづくりのさらなる推進でございます。高度経済成長、バブル経済の陰で進んだ社会のさまざまなゆがみに対して、この間、人の心に訴える施策として、区政のあらゆる面で人にやさしい、地域にやさしい、環境にやさしいまちづくりを進めてまいりました。おかげさまで、多くの区民の皆様のご賛同をいただきながら、運動は着実に進展していると考えております。そこで、これを単に運動にとどめることなく、さらなる実践に結びつけていくため、あらゆる施策にその趣旨を反映し、予算を編成したところでございます。

 その二は、極めて厳しい財政環境の中で、若干なりとも将来に向けた施策の苗を植えてきたところでございますが、それらを着実に育てることにとどまらず、新たな時代が要請する主要な課題への方向づけや準備を進めていきたいと考えております。地方分権の進展に合わせ、特別区制度改革も実現し、特別区が新しい基礎的自治体として生まれ変わり、区民の自治意識も芽生え、区政に対する期待も大変大きなものがあります。

 そういった中で、本区の地域特性に応じた将来の骨格づくりを区民の参加のもとに行う必要があると考えております。具体的には、昭和五十五年に策定いたしました墨田区基本構想も時代に即したものに改正し、これをもとに自主自立した区政運営を推進するために、主要な課題についてそれぞれの基本的な方向を明らかにするとともに、その目的達成のための区民、事業者、区等の責任や役割などを明確にしたいと考え、主要な予算を計上させていただいているところでございます。

 その三は、言うまでもなく行財政改革の推進でございます。これまでも喫緊の課題として全力を挙げて取り組んでまいりました。可能な限りその成果を本予算に反映させたところでございますが、どんな施策を進めるにも健全で弾力的な財政の確保が不可欠でございますので、引き続き全庁を挙げて取り組んでまいることとしております。

 以上申し上げました三つの視点を基本に予算編成に当たったところでございますので、よろしくご理解のほど、お願いを申し上げます。

 次に、清掃事業についてのご質問がございました。

 初めに、十八年度以降の清掃一部事務組合の組織及び運営と清掃協議会の担う役割についてでございます。

 ご質問にもございましたように、区長会においては昨年の十一月十四日の総会で、中間処理は平成十八年度以降も当分の間、清掃一部事務組合による共同処理により行うのが望ましいとの考え方を確認後、直ちに人事制度や都区財政調整制度における課題を含め、清掃事業に関する課題の整理を行い、二十四項目について助役会に検討を下命いたしました。その中には、一部事務組合にかかわる項目として清掃一部事務組合の抜本的な改革のあり方等六項目も含まれており、助役会の中に清掃事業検討部会を設け、検討に着手したところでございます。

 沖山議員さんご指摘のように、収集・運搬事業につきましては、十二年度以降、技能系職員数については約一四%、収集車両の台数についても約一五%の削減を行い、事業の効率化に積極的に取り組んでまいりました。一方、清掃一部事務組合等清掃協議会の人員の推移を見ますと、技能系については一割以上の減となっておりますが、行政系については削減が図られていない状況にございます。

 そこで、今後も引き続き清掃一部事務組合による共同処理方式で中間処理を行うこととなりますことから、その組織のあり方を抜本的に改革し、行政系の職員の定数についても厳しく精査し、できる限り削減を図る必要があると考えております。また、運営方法につきましても、順次整備される灰溶融施設等をはじめとして、可能な限りアウトソーシングを行うなど民間活力の導入を推進するという姿勢で臨むことによって一層の効率化を図ってまいりたいと存じます。

 さらに、清掃協議会の担う役割についてでございますが、十八年度以降、地域処理に移行した場合には、搬入調整等で大きな役割を担う予定でしたが、それがなくなりますことから、清掃協議会の将来的な役割としては、現在行っている一般廃棄物処理業の許可等の管理執行事務と廃棄物の収集及び運搬にかかわる連絡調整事務の役割を担うことになります。これらの事務は、十二年度の移管に際して、二十三区で統一的に対応することが望ましいとの理由で設けられた統一ルールに基づくものでございますが、私は、基本的にはこの統一ルールもできる限り必要最小限とし、協議会の役割や組織についてもスリム化を図るべきと考えているところでございます。

 次に、都の派遣職員の身分の切替えに伴う勤務条件の整備についてのご質問がございました。

 都から清掃事務所等に派遣されている技能系の職員は、十八年四月一日に区の職員となるわけでございますが、その際に適用する人事制度については、既に区長会から人事担当の部課長会に検討下命を行い、労使協議も行っているところでございます。しかし、ご指摘のとおり給与及び任用においても、現在の区の技能系の職員に適用している制度とは大きな乖離があることから、それをどう解消するかが大きな論点となっております。中でも、給与制度として導入されている調整額の取扱いが最大の課題でございますが、私といたしましては、その制度の具体的組立てに当たっては、これまでのような調整額を措置する方向でない対応が望ましいのではないかと基本的には考えております。

 今後、助役会の検討も踏まえながら、区の技能系職員の勤務条件との整合性も図りながら、適正な勤務条件の確立を図っていきたいと考えております。また、十五年度以降は、区の責任において欠員補充を行うこととなっておりますが、現時点でいまだ十八年度以降の任用・給与制度が定まっておりませんので、それまでの間は作業体制の見直しなどによって対応することとし、当区としては可能な限り新規採用は控えたいと考えております。

 次に、清掃事業に係る都区財政調整制度についてでございますが、まず十二年度の移管時に都に留保した部分を都区間の配分割合へどう反映させるのかというご質問でございます。

 十二年度の移管時には、工場等の施設整備に関して都が既に発行した起債の償還にかかわる経費、派遣職員の退職手当の支払いにかかわる経費、清掃関連施設整備補助及び職員費等の合計で七百四十五億円を都の別途措置分としたところでございます。清掃事業移管に伴う特例的対応期間の終了する十七年度末までに、これらの別途措置分の取扱いについて都区間で協議し、十八年度以降の都区財政調整に反映することとなっております。

 そこで、十二年度の都区制度改革に伴う都区財政調整の配分割合等の決定時に残されたこの別途措置部分を含めた主要五課題の検討のために、昨年三月に都区検討会を設置したところでございます。その分科会として清掃関連経費検討会を設置し、具体的な検討を進めておりますが、当然のことながら、いわゆる別途措置分の七百四十五億円は区側の需要に上積みする方向で協議に臨んでいるところでございます。

 次に、ご指摘のように、昨年十一月の区長会の共同処理の継続に関する方針の決定に伴いまして、工場のある区とない区の負担の公平化についての課題も浮上してまいりました。この課題につきましても、区長会として助役会に、工場のある区の負担の内容の整理や役割分担の手法の検討及び十八年度以降の財調算定における区間配分のあり方の検討を下命しているところでございます。清掃工場を有する本区といたしましても、こうした場で、工場を有するがゆえの負担に対し適正な配分が得られるよう主張してまいりたいと考えております。

 次に、曳舟駅周辺まちづくりについて、何点かお尋ねがありました。

 まず、まちづくり全体の完成目標年次でございますが、曳舟駅前地区をはじめ京成曳舟駅前東地区で取り組んでおります再開発事業は、連続立体交差化事業の進捗に合わせ、おおむね平成二十二年を目標といたしておりますが、その他の地区につきましては、修復的な整備によりまして良好な環境の形成を図ることとしておりますので、もう少し時間がかかるものと考えております。

 次に、個々の事業の完成時期を具体的にとのことでございますが、京成曳舟駅前東第一地区につきましては、本年三月の権利変換計画認可、九月の工事着手、平成十八年の完成を予定いたしております。曳舟駅前地区につきましては、本年六月の権利変換計画認可、平成十七年七月の工事着手、平成二十一年の完成を目指しております。東第二・第三地区につきましては、平成十八年の組合設立を目指しまして、平成二十二年の完成を予定いたしております。

 その上で課題となるものは何かということでございますが、再開発の場合、最も重要なことは権利者の合意形成でございまして、小規模権利者の居住支援等すべての権利者が納得いく事業計画案がつくれるかどうかでございます。そのため、再開発の事業性を高めるための施設計画の工夫や確実な国庫補助金の導入、区の支援も必要であると考えております。

 次に、各地区で進めている再開発事業が全体で相乗効果が発揮できるようなものとして現在何を考えているかということでございます。

 この地区は、区北部地区の広域拠点の中心的な役割を果たす地区となりますし、交通バリアフリーの重点整備地区の指定を受けることにしておりますので、「高齢者にやさしく、子育てしやすい、粋なまち曳舟」のようなコンセプトで建物の敷地を含めた全体の景観や曳舟たから通りと歩道上空地等の協調性、統一性にかかわること及び道路の利用者の安全に配慮した道路整備等について、事前協議に区も参加しまして各施行者と検討・調整を行っているところでございます。

 そのほか再開発の建物は災害時の一時的な避難場所としての活用など防災の面でも有効であるほか、ファミリータイプの住戸が数百個単位で増加することを考慮いたしますと、子育て支援など多岐にわたる区としてのソフト支援も、周辺地域を含めて連携策として検討していく必要があるものと考えております。

 次に、今後のまちづくりの情報をどのように提供していくのかについてでございますが、曳舟駅周辺のまちづくりにつきましては、駅近接の立地条件や住環境に配慮した賃貸住宅、分譲住宅にウエートを置いた再開発事業を展開しておりますので、だれでもが検索可能なホームページの開設を中心に種々の方法を用い、広く情報発信し、特に地区外の若いファミリー世代の流入を図り、曳舟駅周辺のイメージアップと活性化を図っていきたいと考えております。

 水道局寺島ポンプ所跡地の商業施設の計画が曳舟駅前地区の再開発事業に及ぼす影響についてのお尋ねもございました。

 曳舟駅前地区再開発事業は、区としても長年にわたって誘導や促進を図ってきた事業であり、ようやく地元権利者のご理解をいただき、事業計画認可を受けたところでございます。この事業計画の中でも、大規模商業施設はこの再開発事業の成否を大きく左右するとともに、地域活性化の中心的施設であると考えております。その中で、水戸街道を挟み至近の距離での商業施設の計画は再開発事業の商業施設と競合するものであり、再開発事業のテナントの誘致に多大な影響を及ぼすものと言えます。したがいまして、過日、私の名前で施設計画の撤回を求める要請書を提出したところでございますが、いまだ具体的な回答が来ておりません。その回答いかんによっては、私が直接水道局長に会って、改めて誘致計画の撤回を強く要請したいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。

 最後の質問のホームレスの地域生活移行支援事業についてお答え申し上げます。

 本事業は、昨年、国において策定されたホームレスの自立支援に関する基本方針に基づいて行われ、ホームレスの就労・自立を支援するとともに公園の機能回復を目的とした都区共同事業でございます。二十三区内でホームレスの多い五公園を対象に、そこに起居するホームレスに低家賃で借上げ住宅を貸し付け、あわせて就労機会の確保や生活支援を行うことでテント生活から脱却させ、社会復帰を促進するもので、実施に当たっては民間団体に委託をして行うこととなっております。

 現在、事業の大枠が決まっているだけで具体的な運営方法等詳細についてはこれからの協議となりますが、本区といたしましては、隅田公園が事業対象となっていることから、ホームレス問題の解決手段として、また桜の保全・創出事業を円滑に実施していくためにも、本事業を積極的に活用してまいりたいと考えております。

 まず、ホームレスの生活行動特性から本事業が本人たちに受け入れられるのかとのご質問がありました。

 これまで、自立支援システムとしての自立支援センターなどを活用してまいりましたが、これにはホームレスになった期間が短く、定まった起居場所のない移動型のホームレスには一定の効果があったと考えております。テントや小屋に生活している定住型のホームレスには、なかなか目立った効果が出ておりませんでした。本事業は、その対象者が定住型のホームレスであり、本区にはその定住型が多いことから、効果を期待しているところでございます。

 ただ単にホームレスに事業を周知しただけでは、今の生活状況を変えてまで事業に乗ってこないと思われますので、事前の丁寧な面接・相談をすることが必要と考えます。そのためこれまでのホームレスの生活相談活動等に実績のあるNPO法人等に委託することとなっておりますが、事業実施に当たっては、区といたしましてもこのNPO法人等と密接な連携を持って対処したいと考えております。

 また、借上げ住宅に移行するときに、今の仕事を奪ってしまうのではないかとのお尋ねもございましたが、借上げ住宅に移る際には、現在ホームレスが行っている仕事をすべて否定するわけではなく、反社会的なものでなければ、その仕事を継続して行っていくことも当然のこととして想定されるところでございます。

 また、本事業の就労確保についてもお尋ねがございました。

 就労対策につきましては、都は公園、社会福祉施設など、都の管理施設の清掃・除草作業などにより就労を支援し、生活が可能な程度の収入が確保できるよう最大限努力するとしております。ただ、その規模は明らかとなっておりませんが、就労の確保は本事業の骨格をなすものでございますので、雇用創出について都に対し働きかけをしてまいりたいと思っております。

 さらに、生活保護の掘り起こしになるのではないかとのご質問もございました。借上げ住宅の確保をする場所でございますけれども、将来、生活保護世帯が急増するなどの影響が大きいこともございまして、公園所在区など特定区に負担が偏らないよう今後、借上げ方策等について具体的な協議をしてまいりたいと考えております。ただ、事業の性格上、高齢や病気等で一定数が生活保護になることは避けられないものと想定をしております。

 また、借上げ住宅に移った事業対象者に対しましては、委託団体などによる生活サポートを行うことによって生活保護受給にならないようにするとともに、今後の生活保護にかかる費用負担の問題については、先ほども申しましたように特定区に負担が偏らないように都区協議をしたい、そのように思っております。

 次に、地域社会との良好な環境を保つための事業内容の周知についてでございますが、これも大変重要なことと認識しておりますので、さまざまな機会を通して区民の皆様に周知を図ってまいりたいと存じます。また、地域の皆さんに安心していただけるようトラブル防止策につきましても協議をしていくとともに、借上げ住宅についても、一つの建物に多数が居住することのないよう関係機関と協議をしてまいりたいと思います。

 本事業の詳細な事業運営方法につきましては、今後、都区間及び各区間で協議をすることとなりますので、本区といたしましても、事業効果が上がるよう留意するとともに、ホームレス対策は都市における広域行政の問題であるという視点からも、特定区の負担とならないよう働きかけてまいるとともに、公園の機能回復に向けて、新規流入の防止等についてもこれまで以上に努力をしてまいりたい、そのように思っております。

 私の答弁は以上でございます。

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○議長(出羽邦夫君) 九番・大越勝広君

     〔九番 大越勝広君登壇〕



◆九番(大越勝広君) 公明党の大越勝広です。本日は区議会公明党を代表いたしまして、通告してある六点につきまして、区長、教育長にご質問させていただきます。質問の一部が先ほどの沖山議員の質問と重なる点もありますが、私なりの視点で改めて質問させていただきます。どうかわかりやすい、明確なご答弁をよろしくお願い申し上げます。

 まず初めに、十六年度予算案に関する事項について質問をいたします。

 先ごろの新聞報道では、総務省が一月三十日に発表した労働力調査で、昨年十二月の完全失業率が四・九%と二年半ぶりに五%を下回り、不況の影響で厳しく冷え込んでいた雇用情勢に改善の方向が見えてきたと報じられておりました。また、今月十八日にGDP(国内総生産)が年率換算で七%と発表され、さらに最近の各種の経済指標も改善傾向が続いており、日本経済は次第に本格的な回復基調を固めようとしております。

 しかし一方で、若者の就業率の低さや急激な円高、都市と地方の景況格差、消費の低迷など雇用・経済情勢とも、なお予断を許さない情勢が続いております。しかも、中小零細企業が大半の我が区にとっては、依然深刻な経済不況下にあり、一日でも早いデフレからの脱却、本格的な景気回復へ向けての国の迅速かつ継続的な経済対策が求められているところであります。

 このような中、平成十六年度の区予算は、一般会計で対前年比四・五%の増、借換債部分を除くと〇・九%減の予算であります。平成十五年度作成の墨田区実施計画における財政推計では、十六年度は財源不足額が九億七千八百万円になっておりましたが、財調交付金の増をはじめ、その他さまざまな特殊要因があったとはいえ、臨時的な財源処置をせずに収支均衡の予算編成がされたことは高く評価するものであります。

 そこで伺いますが、現在作成をされている平成十六、十七、十八年度の墨田区実施計画における財政推計はどのようになると見ておられるのか、お聞きいたします。また、依然不透明感のある日本経済から見て、今後一層の行財政改革を着実に進めて、我が区の財政の収支均衡を確かなものにすべきであると考えますが、改めて区長の強い決意をお聞きいたします。

 次に、東京都は先ごろ、十六年度の予算原案を発表いたしました。昨年十月に発表された第二次財政再建推進プランに基づき、十六年度から十八年度までの三か年で毎年三千億から四千億円以上に上る巨額な財源不足額を解消するために、聖域を設けないで大胆な見直しの方向性と問題を提起しております。

 この第二次再建プランにより、これからの三年間、さまざまな事業・施策で区行政に少なからず影響があると思います。どのような点が考えられるのか、区長のご所見をお聞きいたします。

 次に、国の三位一体改革の区財政に与える影響についてであります。

 いわゆる三位一体改革は、地方分権を進めることを目指して地方自治体の財政基盤や自主性を強化するために、国から地方への税源移譲、国庫補助負担金の削減、地方交付税の見直しを一体的に行うもので、二〇〇六年までの三か年で実施することになっております。その初年度となる国の十六年度予算案は、国から地方への補助金を約一兆円削減する一方、税源移譲は新設の税源移譲予定交付金を含めて約六千五百億円にとどまっている、となっております。

 そこで伺いますが、この一兆円の補助金の削減が区財政、特に公立保育所の運営費と介護保険事務費等に影響があると仄聞しておりますが、どの程度考えられるのか、お伺いいたします。

 次に、歳入の確保の問題についてお聞きいたします。

 区民税、国民健康保険料等の収納率の向上については、数年前から税務課、国保年金課とも徴収嘱託員制度を発足させて積極的に徴収を行い、効果を上げていることを評価するものであり、さらなる収納率の向上を期待するものであります。

 そこで今後、歳入確保として改めて力を入れなければならないのは保育園の保育料の問題であると思います。保育料の収納率については、十四年度決算の歳入の款、分担金及び負担金を見ると、不納欠損額一千五十一万八千百二十円、収入未済額八千三百四十二万八千三百十円であり、この間の部分で一番大きなウエートを占めております。さまざまな事情があるにせよ、まじめに保育料を納めている区民からすれば、不公平であり、理解がされないことは明らかであります。

 仄聞するところによると、不納欠損、未済額あわせて一億円近い保育料の未納対策に関する専門の徴収員は、再雇用の女性一人だけということでありますが、口座振替の推進とあわせて徴収員制度の活用も検討すべきであると思いますが、区長のお考えをお聞きいたします。

 次に、新たな基本構想の策定についてお伺いいたします。

 今年、二十数年ぶりに区の憲法ともいうべき基本構想を新たに策定し直すことは、我が党も大いに賛意を表するものであります。時代は二十一世紀に入り、さまざまな点で日本社会は大きく変貌を遂げております。急激な少子高齢化の進展や国際化や情報化のスピードの速さ、さらに価値観の多様化など社会・経済・環境等、流れは大きく変化しております。

 このような中、二十三万区民がいつまでも住み続けたいと思うような二十一世紀のまち「すみだ」をつくるため、その基盤となる基本構想を策定すべきであるものと考えております。そのために以下数点にわたり要望・提案をするものであります。

 その一点目は、区民に夢と希望を与え、明るい未来性に富んだビジョンを描いてほしいという点であります。当然、夢で終わるような絵空事ではなく、可能性を追求しつつ、劇的に墨田区を魅力あるまちに変えていくような、今までにない斬新なアイデアを織り込みながら策定してほしいということであります。

 二点目は、十六年度予算のマスコミ用の資料の中で「基本構想は全区民共通の『憲章』とも言えるものである」と述べられていることです。まさに、区民憲章的な子供から大人まで各年代層の区民が見てもわかりやすく、理解できるものにすべきであります。

 三点目は、策定に当たっては基本構想審議会を設置して、学識経験者や区民などで委員を構成する予定になっていることですが、なるべく広く多くの区民の意見を聞くべきであると思います。例えば、現在政府が全国で行っているタウンミーティングのような方式を取り入れて墨田版として実施するとか、若い世代も含め多くの生の声を直接聞く機会をぜひ設けるべきであります。

 以上、これらの点について、区長のご所見をお聞きいたします。

 次に、環境行政についてお伺いいたします。

 物質的に豊かな今日の生活を支えてきた大量生産、大量消費の経済社会システムが招いた深刻な環境破壊への反省から、今や地球温暖化対策は文字どおり地球規模で取り組まなければならない急務の課題であります。

 我が国でも、ごみゼロ社会を目指し、平成十二年に循環型社会形成基本法が公布されました。同法では、廃棄物処理について、一、発生抑制、二、再使用、三、再生利用、四、熱回収、五、適正処分と優先順位が設けられ、そのほかの個別法とあわせ、本格的な循環型社会への転換に向けて法整備が進んだわけであります。この中で、自治体の責務として各地域の条件に応じた施策を策定し、実施する責務があると規定されております。

 墨田区にあっても、平成十二年、一般廃棄物処理基本計画を策定し、区民意識の向上、ごみの減量やリサイクルの促進に一定の効果が見られますが、今後、環境基本条例の策定や一般廃棄物処理計画の見直しに当たっては、区政運営の基本である「環境にやさしいまち」の理念を柱にした「環境先進都市・エコタウン墨田」とも言うべき、将来にわたるビジョンを明確にすべきであると考えるものであります。

 そこで、第一点目に、ごみの減量について質問いたします。

 区内で発生する家庭系可燃ごみの組成の中で、生ごみの割合が四〇%を占めており、ごみの減量に取り組む上で生ごみ処理が今後の大きな課題になるのは間違いありません。一部では、自治体として生ごみの堆肥化に取り組み始めておりますが、農村地帯がほとんどで、大都市では例がありません。現状では、過大な投資と生成された堆肥の品質確保、販路や流通の問題など課題が山積しており、区全体で取り組むのは障害が多いと思われます。まずは、現在進めている一部の公共施設で実施している生ごみ処理の流れを拡大するとともに、一般家庭系生ごみ処理機のあっせんをモニター制にして、利用者の感想や効果を広く区民にアピールしたり、地域や集合住宅にまとめて導入していただくよう働きかけるなど、いま一度、普及啓発に力を入れるべきだと思います。

 生ごみの減量にとって、水切りが重要で、水分を約八〇%含む生ごみは、しっかり水切りをすれば大幅に重量を減らすことができると言われております。その意味で平成十六年度予算案にコンポストにも転用できる水切りバケツの配布がモデル事業として実施されることは高く評価いたします。大事な点は、モデル実施後に確実に効果が目に見える形であらわれることです。速やかに効果についての検証を行い、それを公表し、普及・促進につなげるべきだと考えております。

 この事業を今後の生ごみ減量にどのように役立てる計画なのか、またモデル実施後の区民への啓発にどのように生かしていく考えなのか、先に指摘した生ごみ処理機のあっせん制度の今後の取組みとあわせ、区長のご所見をお伺いいたします。

 二点目に、環境負荷の減少に対する取組みについて質問をいたします。

 来年度の予算案に地球温暖化防止の啓発として省エネナビモニター制度の実施が盛り込まれております。各家庭で省エネに取り組んでいくことは、地球温暖化防止にとって非常に重要であり、その効果を期待するものでありますが、一方で省エネ住宅に関心を持ち、東京都が推奨する環境に配慮した住宅(エコピア)を検討されている人もふえてきております。太陽光発電システムの助成制度や割増融資制度、低利子融資などの公的支援に加え、本区にあっても既に実施している雨水タンクや屋上緑化の助成だけではなく、環境にやさしい墨田のまちづくりのために太陽光発電システム設置費の助成や利子補助など、環境共生住宅への総合的な支援策を検討すべきと考えますが、区長のご所見をお伺いいたします。

 また、リサイクル意識の向上で資源ごみのリサイクル量が年々ふえております。町会や地域の人たちの協力で区民意識が確実に向上している証左でありますが、家庭ごみの部分については、一定規模以上の集合住宅には資源ごみの分別収集を義務づけるなど、マンション建設の増加や再開発で増大する人口増に対応した積極的な施策の展開が必要だと思います。

 また、事業系ごみの減量に対しても、R団連すみだが行っている小規模事業所から出る資源ごみの回収システム「エコッチャ!(ecocha!)」の制度を広報紙を活用して区内事業所にPRし、普及・促進を図るなど、ごみの減量と環境負荷の低減の両方に効果のあるリサイクル事業を定着化させるために積極的なアクションを行政側から起こし、広く社会に普及させる努力が求められていると考えますが、区長のご所見をお伺いいたします。

 私ども会派は一月に鹿児島県指宿市を訪問いたしました。環境先進都市を自認する指宿市は、昭和五十五年に環境保全条例を公布、平成十三年にはISO一四〇〇一を取得し、さらに学校環境ISO、家庭環境ISOの取組みを推進し、行政・市民・事業所が一体となり、環境に対する意識啓発に成功しております。

 市民の意識が高くなった理由として、個々の施策、指針や啓発のパンフレットなどの効果があったとも言えますが、一番の要因は、昨年の十月から十二月までの三か月間、市長を先頭にほとんどすべての職員がボランティアで早朝から出勤時間までごみ収集所に立って、分別の状況や瓶・缶を洗ってから出しているかなどを一つ一つごみ袋を開けてチェックをする活動を展開したことが大きかったとのことでした。まさに、市長・職員の「今こそ指宿市の環境先進都市としてのシステムを確立する」との使命感にも似た強い意思を強く感じました。

 私は、山崎区長にごみの収集所に立ったらどうかと言っているわけではございません。しかし、環境行政に限らず重要施策の実効性を上げるためにも、区長の熱意・情熱を目に見える形で区民にアピールすることが費用対効果を高める最も重要にして最短の方法であると考えるものであります。指宿市長の決意と行動は大変参考になるものと思いますが、区長のご所見をお伺いいたします。

 次に、墨田区観光振興プランについて質問いたします。

 新年度予算案の中に、継続事業として観光振興プランの策定経費六百万円が計上されております。このプランの目的は、本区の特性を生かした都市型観光を目指し、知名度のアップと来訪者の増加により地域の活性化及び経済波及効果などをもたらすことを目的とした事業であると認識しております。

 かつて山崎榮次郎区長が墨田区のことを「住んでよい、働いてよい、訪ねてみたいまち」と言われていたと聞いております。我が区は、文人墨客の足跡や史跡など潜在的な資産が豊富である割に、その活用については、十分に行われているとは言いがたいと思います。

 ご承知のように、亀沢のまちは江戸期を代表する世界的にも有名な浮世絵師・葛飾北斎が誕生した由緒ある地域であります。区の基本構想において北斎館の建設を予定されておりますが、財政状況により、現在凍結状態にあると聞いております。それにしても、北斎の存在感やそのイメージが亀沢・両国周辺に全く感じられません。やはり、まちと住民とが一体となった取組みが大事だと思います。例えば錦糸町や両国駅周辺の飲食店などに協力依頼をして、区内外からの来訪者が食事やお茶を飲む店内に北斎の複製画などを掲げていただき、北斎のイメージを大いに発信してもらうことが都市型観光の振興を盛り上げることになると考えております。

 いずれにしても江戸・明治・大正時代の由緒あるさまざまな資源をできる限り掘り起こして保存・活用して魅力あるまちを創出すべきであります。区長のご所見をお聞きいたします。

 次に、都市景観条例の策定についてお伺いいたします。

 東京都は、景観づくりの取組みについて平成十一年四月に隅田川景観基本軸を指定し、その計画や景観づくりなどの基準を策定、積極的に取り組んでいるところであります。

 本区においても都市計画マスタープランの中で、都市景観のフレームとして「歴史と自然を生かした個性豊かな景観をつくる」「区民が世界に誇れる風格ある景観をつくる」等々の目標を設定した上で景観ネットワークの形成を図り、区民の合意を得ながら都市景観条例を検討していくとなっております。

 今回の平成十六年度予算案の中にまちづくり条例の制定が提案されていますが、区長は先日の所信表明で「本年七月に予定されている地域地区の見直しに伴って、地区計画策定の活動が活発化することが考えられることから、まちづくりの基本理念や責務、それらに関する手続など区民参加のルールを定めるまちづくり条例を制定したい」と述べられておりました。にぎわいと潤いあるまちづくりを進めるためにハード・ソフト両面にわたる地区計画が大事であります。

 そこで、地域特性に配慮したきめ細かなまちづくりを進めるために景観条例策定の検討をすべきであると思いますが、区長のご所見をお聞きいたします。

 次に、区民の健康増進計画についてお伺いいたします。

 我が国は、食生活の変化、環境対策や医療対策の充実等により平均寿命が、男性は七十七歳、女性は八十四歳と、目覚ましい速度で世界きっての最長寿国となりました。保健福祉水準を総合的に示す指標として注目すべきものと考えられます。一方、本区の平均寿命を見ると、二十三区内では男性は二十位、女性は最下位と、男女ともに大変厳しい状況にあります。この現実を区は、どのように受けとめておられるのか。また、その原因はどこにあると考えておられるのか、まずお伺いいたします。

 また、最近では単なる寿命の長さだけではなく、その質・内容が問題とされております。元気で生き生きと暮らすことができる健康寿命が大事であると言われております。WHOが二〇〇〇年に日本人の健康寿命は、男性で七十二歳、女性で七十七歳と発表いたしましたが、この健康寿命をいかに延ばすかということが大きく注目されているのです。

 今、本区の団塊の世代を含めた五十歳から六十歳の人たちは約三万二千人おりますが、十年、二十年後を見据えたときに、この世代の健康年齢を引き上げることが長期的課題だと考えております。昨年の第二回定例会におきまして、我が党の加納議員の質問に対し区長は「区民の健康づくり総合計画について見直し、調整を加え、数値目標を定め、具体的内容を総合計画に加えたい」と答弁されました。

 そこでお聞きいたしますが、現在、その見直し作業、調整の進捗状況はどのようになっているのか、具体的スケジュールも含めてお聞かせください。

 次に、区民の健康管理という観点から健康診断の受診のあり方についてお伺いいたします。

 この五年間の受診率は横ばいになっておりますが、夜間健診・土曜健診が増加している傾向から考えますと、パートや自営業の方々が時間を工夫しながら検査をされていると考えられます。その中で特に五十歳から五十五歳の女性の受診率は他に比べると二倍となっていますし、更年期障害をはじめ体の変調に対する不安と関心が高いことをあらわしております。受診率向上のために、区民のニーズを調査し、それにこたえる健診の形が必要であると思いますが、区長は、この受診率向上につながる健診のあり方についてどう取り組んでいかれるのか、お聞きいたします。

 次に、区民の健康への意識づくりをどのように進めていくのかという点についてお聞きいたします。

 自分の健康は自らが管理をすることが望ましいと考えますが、生活習慣病、がん、心臓病、脳卒中、糖尿病などが死因の約六割を占め、さらに増加の一途をたどっており、今や放置できない状況になっていると言っても過言ではありません。これらの病気になる人が増加している理由として、生活が豊かになるにつれ食生活が欧米化してきたり、ファーストフードに頼り過ぎるなど食生活が偏っている点なども大きな要因として挙げられております。

 厚生労働省は、生活習慣の見直しや生活環境の改善などを通して病気の発生を予防する一次予防に重点を置く「健康日本21」を二〇〇〇年三月からスタートさせました。本区でも、区民一人ひとりが自らの健康管理に目覚めるような対策が必要だと考えます。例えば、区民への配布物の中に必ず健康に関するさまざまなお知らせを入れるなど、行政の工夫と努力で区民の健康を守るために意識変革の施策も同時に推進していくべきであると考えますが、区長のご所見をお聞きいたします。

 次に、近年増えている乳がんの対策についてであります。

 先日、一般紙で女性のがんの発生率において乳がんが胃がんを抜いて第一位となったと報道されておりました。本区では、乳がん検診に視・触診ではなかなか見つけられない早期の乳がんをエックス線検査により見つけることができるマンモグラフィ検診を早い段階から取り入れていることは評価するものであります。

 現在、厚生労働省も乳がん検診に力を入れており、十六年度から本区でも検診対象が、今までの五十歳以上から四十歳以上に引き上げられます。乳がんは四十代がピークの病気であるため、検診対象年齢が引き下げられたことは一歩前進と評価しますが、本区の乳がんによる死亡率は東京都平均に比べ一五%も上回っております。

 今日、乳がんは早期発見さえできれば死亡しないがんとまで言われております。昨年、本区では約千五百人が乳がん検診を受けておりますが、そのうち専門の検査機関でマンモグラフィによる検診を受診できた方はわずかに一七%であり、ほとんどの人が視・触診で終わっております。先ほども述べたように、マンモグラフィは視・触診では発見できない乳がんも発見できます。ぜひこのマンモグラフィを受けやすいがん検診の体制を考えるべきだと思いますが、区長のお考えをお聞きいたします。

 最後に、学校の安全対策についてお伺いいたします。

 前回の定例会で、我が党の加納議員が子供の安全を守る観点から、通学路や見通しの悪い公園などの安全点検の実施や五歳以上の児童生徒に対する防犯ブザーの貸与など提案いたしました。その際、教育長は、学校や地域と連携をとりながら、通学路などの安全点検を実施するとともに、犯罪場所になりやすい危険箇所などの総点検に積極的に取り組んでいく旨、述べられました。さらに、本定例会で小学生への防犯ブザーの貸与が議案として提出されているなど、積極的に施策を展開していることに対して高く評価するものであります。

 しかし今、全国で登下校の際に不審者に襲われるなどのニュースが連日報じられており、児童生徒や保護者をはじめ、地域の人たちからも不安の声が私どもに多く寄せられております。

 現在、最も大事な学校に関する安全対策を改めて確認する意味からも質問させていただきます。

 まず第一に、文部科学省は近年、増加の一途をたどっている学校などでの事件・事故に対し、学校安全の充実にハード・ソフトの両面から取り組む「子供安心プロジェクト」を立ち上げ、地域の実情に合わせ、危機管理マニュアルの作成や学校施設の整備などを推進しております。

 仄聞するところによると、本区の安全対策については、学校ごとにその取組みは任せてあると聞いております。しかし学校によっては、マンパワーの問題などで具体的対策を検討したくてもできない、また危機管理マニュアルは作成するには作成したが、ひな形そのままで、実際マニュアルに記載されているチェック事項について、実施できる状況にはないという学校も事実あります。

 こうした子供たちの命にかかわることは、学校だけに任せるのではなく、区教育委員会が主導し、学校の安全対策に対し、どのような指針で、どういった施策をいつまでに実施する計画なのかといった「墨田区学校安全基本対策」といったビジョンを明確にする必要があると思いますが、教育長のお考えをお聞きいたします。

 また、安全対策については、区が責任を持って実施する基本対策と学校ごとに実施する個別対策に分けて考えるべきであります。基本対策については、学校によって取組み状況がばらばらになるよりも、学校設備を含めて継続的な取組みが可能な事項を整理し、区が責任を持って実施する。

 例えば、今回の小学生への防犯ベルの貸与は、登下校の安全対策として区で実施する基本対策の一つとして大変有効であると思います。さらに、学校内の安全対策としては、全小中学校にカメラつきインターホンを設置するなど、予算の関係もあるので、できること、できないことがありますが、基本的な安全対策については、まず区が責任を持って実施するという姿勢が大事であります。その上で、各学校の実情に応じて、必要な対策があれば学校ごとに実施するといった仕組みをつくることが、学校現場だけに負担をかけさせない安全対策と考えますが、教育長のご所見をお聞かせください。

 第二に、学校の安全対策だけでなく、地域の治安維持、犯罪防止の観点から質問いたします。

 昨年、錦糸公園で中学生による集団暴行事件が発生した折、街路灯が暗いのではないかということが前回の定例会でも取り上げられました。街路灯の現在の明るさ、一ルクスの基準は、昭和四十年ごろに東京都建設局で道路交通上の安全確保の目的で東京都一律で設定されたものと聞いております。しかし、昨今の犯罪の増加や青少年の深夜徘回など治安状況の悪化に伴い、街路灯の役割も単なる道路交通上の安全という目的だけでなく、犯罪抑止の観点からも見直すべきだと考えます。

 先日の新聞報道によると、練馬区では犯罪防止の観点から区独自に街路灯の明るさを今までの三倍にすることが報じられておりました。本区でも「街路灯が暗い」という声はよく聞きます。一度、街路灯などまちの防犯の観点から、今までの明るさでよいのか、住民意識調査などで調査・検討を行い、必要に応じて明るさをアップすることを検討すべきであると考えますが、区長の考えはいかがでしょうか。

 第三に、迅速な情報伝達についてであります。

 先日、寺島中学校で開催されたセーフティー教室に私たちも参加させていただきましたが、そこでは、学校、保護者、地域、警察、行政間の迅速な情報の共有化が大きなテーマとして議論されておりました。学校間や行政・警察の間では、迅速な連絡体制が図られておりますが、保護者や地域への連絡は電話やファックスを使っているため、共働き世帯など家庭によっては直ちに情報が伝わらない状況もあります。世田谷区や荒川区では、区内で有事が発生した場合は、希望する保護者に直ちにメール配信で状況を知らせるサービスを実施し、保護者や地域の人たちに大変好評を博しております。

 仄聞するところによると、本区でも学校関係だけでなく、防災などを含め総合的な危機管理対策の検討を始めると聞いております。迅速な情報収集・伝達は、危機管理の生命線であります。迅速な情報伝達の具体的手段として、まずは児童生徒の保護者に対してメールの配信サービスを検討されてはどうかと考えますが、教育長のご所見をお伺いいたします。

 第四に、セーフティー教室などの安全・非行防止教育の定例化という問題であります。

 先ほども述べましたが、寺島中学校が東京都のセーフティー教室のモデル推進校として指定され、生徒や保護者、地域が一体となって犯罪に巻き込まれない社会をつくっていく意識啓蒙の場として大変有意義な試みだと思います。

 しかし、気になる点もありました。話の中で、都の計画では、ここ三年間で全小中学校でセーフティー教室を実施するとありましたが、こうした防犯・非行防止対策は、一時的なものでなく継続性のあるものにしていかなければ風化してしまい、今回せっかく実施した試みもむだになってしまうのではないかという懸念であります。火災を想定した避難訓練は各学校で定期的に実施されておりますが、今回、セーフティー教室も避難訓練と同じように定期的に開催できないものか提案いたしますが、教育長のご所見をお聞きいたします。

 以上で私の質問を終わらせていただきます。ご清聴ありがとうございました。

     〔区長 山崎昇君登壇〕



◎区長(山崎昇君) ただいまの公明党・大越議員さんのご質問に順次お答えをいたします。

 最初に、平成十六年度予算に関連してのご質問でございます。

 まず、十六年度予算をベースとした三か年の墨田区実施計画における財政推計についてでございます。

 ただいま詳細の積上げを行っておりますが、政府の経済見通しが確保され、さらに大きな追加財政需要がなければ、おおむね十七・十八の両年度につきましても収支均衡の状態を保っていけるものと推計をいたしているところでございます。また、財政の健全性を強化するためにも、なお一層、行財政改革を着実に進めるべきとのご意見につきましては、全くご指摘のとおりであり、当面、十八年度までを計画期間としております墨田区行財政改革実施計画の達成に全力で取り組み、財政の健全性・弾力性の確保を図ってまいりたいと考えております。

 次に、東京都の第二次財政再建推進プランが本区に与える影響についてのご質問でございます。

 昨年十月に出されましたこのプランでは、具体的な方策として内部努力や歳入の確保、地方税財政制度の改善と並んで施策の見直しを掲げており、その目標額を一千二百億円としております。見直し事業を個々に挙げてはおりませんので、具体的に踏み込んだ予測はできかねますが、施策や補助金の見直しについては、時代状況の変化等により必要性が低くなったものの廃止や、民間・国・市区町村との役割分担の観点から、あるいは費用対効果からの見直しなどの考え方を挙げられております。

 したがいまして、今後、本区の施策展開や区民生活にも少なからずその影響があらわれるものと思われますが、具体的な見直しが示された段階で、それが真に妥当なものかどうかを判断しながら、必要に応じ、区長会で意見を取りまとめ、その撤回や代替策の要請等も行うべきと考えているところでございます。

 また、国の三位一体改革に伴う区への影響についてのお尋ねでございます。

 ご指摘のとおり、現段階で本区に大きな影響が見込まれますのは、公立保育所の運営費と介護保険事務費でございます。先の沖山議員さんへのご答弁の中でもお答えいたしましたが、国庫では公立保育所関係で五億一千万円、介護保険関係で五千七百万円余が一般財源化されることになります。また公立保育所の運営費で法改正により都の補助金も削減されることになりますが、これらに対応する税財源の移譲の額等が確定した段階で財源構成等の補正をさせていただきたいと考えておりますので、よろしくご理解のほど、お願いを申し上げます。

 次に、歳入の確保の問題で、保育園保育料の未納対策についてお尋ねがありました。

 保育園保育料の未納対策につきましては、まず効率的で確実な収納を図るとともに、新しい滞納を未然に防ぐ方策として、口座振替の推進に重点的に取り組んできているところでございます。現在、口座振替の加入率も確実に伸びており、このことにより今年度の現年分の保育料収納率については、対前年度比一%増で推移しております。また、昨年の十月より公立保育園において、未納者に対し、納付書等を直接手渡しするとともに納付指導も行っており、このことによっても収納率の向上に効果を上げているところでございます。さらに、従前より取り組んでまいりました電話による催告や休日納付相談窓口の開設等にも取組みを強化してまいりたいと考えているところでございます。

 こういった取組みに加えて、滞納世帯に対する嘱託徴収員制度の活用についてでございますが、保育料につきましては、税や国民健康保険料と異なり、現年分で九五%を超える収納率となっており、滞納となるのは五%程度で、その理由も複雑なものが多い状況にございます。したがって、それらに個々に具体的に対応するため、区の退職非常勤を徴収員として配置しているところでございますので、民間の方による嘱託徴収員制度を直ちに導入することについては、今後の検討課題とさせていただきたいと存じます。

 続いて、新たな基本構想の策定について、数点にわたってご提案をいただきました。

 まず、区民に夢と希望を与え、明るい未来性に富んだビジョンを描いてほしいとのご提案でございますが、私も大越議員さんのお話のように、夢と希望に満ちた基本構想をぜひ策定したいと考えております。二十一世紀の第一・四半期を展望する将来像を描き、区民の方々がこの墨田で暮らし続けたいと思えるようなまちづくりの長期的指針となる新たな基本構想としてまいりたいと存じます。

 子供から大人まで区民にわかりやすく理解できる基本構想にすべきとのご提案をいただきました。ご提案の趣旨を踏まえ、わかりやすく親しみやすい基本構想となるよう工夫を凝らしたいと思います。

 基本構想の策定に当たっては、なるべく広く多くの区民の意見を聞くべきであり、例としてタウンミーティングのような機会を設けるべきではとのご提案をいただきました。基本構想策定過程に当たって、若い方々からご年配の方々まで、より多くの区民の皆さんに参画いただくことは、基本構想を区民の方に身近なものとするばかりでなく、住民自治の拡充にも大きく寄与するものと考えます。

 こうしたことから、審議会にもできる限り幅広い区民の方々に参画をしていただくほか、さまざまな年代や福祉、まちづくり、教育などの各分野の方々とのワークショップやシンポジウムを開催し、なるべく多くの区民の意見を反映してまいりたい、そのように考えておりますので、ご理解をいただきたいと思います。

 次に、環境行政について、何点かお尋ねがございました。

 まず一点目は、ごみの減量についてのご質問でございます。

 ご指摘にもございましたように、可燃ごみの減量に取り組む上で、生ごみを減らしていくことが今後の大きな課題であると認識をしております。減量化の方策としてさまざまな取組みが必要ではございますが、私は、生ごみの減量につきましては、堆肥化等のリサイクルはもちろんでございますけれども、まずは生ごみを出さないことが最も重要であると考えております。

 今回の水切りバケツ配布のモデル事業は、水切りの徹底によるごみの減量だけではなく、調理くずを少なくする、食べ残しをしないなど、生ごみを出さないようにするための意識啓発もこの事業を通じて区民の皆さんにPRしたい、そのように考えております。

 この生ごみの減量効果につきましては、それを十分に検証し、一定の効果が見られましたら、モデル事業実施後も、より多くの区民の方に自主的に生ごみの減量に取り組んでいただくよう積極的に啓発活動を展開していきたい、そのように考えております。

 次に、一般家庭向けの生ごみ処理機のあっせん事業でございますが、コンポスト化容器とともに、環境ふれあい館での常時展示をはじめ、区のお知らせ、リサイクル清掃情報誌などでPRをさせていただいておりますが、本年四月には庁舎アトリウムにおきまして、カラス対策とあわせまして展示会を実施したい、そのようにも考えております。

 また、ご指摘のとおり、利用者の感想や効果を広く区民の方にアピールしていくことも重要でございますので、あっせんした方を対象にアンケートを実施し、導入の効果をまとめ、積極的にPRをさせていただきたい、そのように思っております。

 次に、環境負荷の減少に対する取組みについてでございます。

 ご指摘のように、地球温暖化を防止するには、各家庭で省エネに取り組んでいただくことが非常に重要なことでございます。そのための啓発活動の一環として、区民の皆さんに手軽に省エネを実践していただくよう十六年度予算案に省エネナビのモニター制度を盛り込ませていただいております。

 ご質問いただいた家庭用の太陽光発電システムにつきましては、環境にやさしい新エネルギーの一つとして国が補助金制度を設け、その普及を図っておりますが、区としてもPRに努めているところでございます。しかし、このシステムは設備費が高価であり、そのことが普及に向けての障害となっておりますが、今後、低価格化が進むことが予想されますので、それらの推移を見ながら区としての補助制度の是非についても検討させていただきたいと存じます。

 次に、リサイクル事業の普及・促進についてでございます。

 ご指摘のとおり、近年マンションなどの集合住宅の建設が増加をしてきておりますが、一定規模以上の集合住宅を建設する場合は、再利用対象物の保管場所の設置を開発指導要綱で規定し、集合住宅から出されるごみと資源の分別の促進を図っているところでございます。また、資源の分別回収につきましては、これまでの町会・自治会を中心とした回収システムとあわせまして、マンション単位での資源回収やマンション等の増加に対応した新たな施策の展開も考えてみたい、そのように考えております。

 さらに、事業系ごみの減量につきましては、小規模事業所の資源回収システムであります「エコッチャ」の制度は非常に有効な方策であると考えております。しかしながらこれまではPR不足もあって、余り活用されてこなかったのも事実かと思いますので、今後より一層PRに力を入れてまいりたいと考えております。

 また、十六年度には区内の事業所から出るごみと資源の実態調査を行うこととしておりますので、その排出実態を踏まえ、事業系ごみの減量、リサイクルの普及・促進を積極的に図ってまいりたいと考えております。

 環境問題の最後に、私の取組姿勢についてご質問がございました。

 ご紹介のありました鹿児島県指宿市での取組みは、区にとっても環境行政に取り組む姿勢として非常に参考になるものでございます。これまで私もマイバッグキャンペーンやクリーンアップ二〇〇三において私自身が駅頭に立ってPR活動等も行ってきたところでございますが、ただいまご提案の趣旨も踏まえて、今後も引き続き自ら率先してそのPRに努めていきたい、そのように思っております。

 「環境の世紀」と言われる今日、環境にやさしいまちを実現することは、これは区政の大きな課題でございますので、そのような対応もさせていただきたい、そのように思っております。

 次に、観光振興プランの作成について、何点かお尋ねがありました。

 本プランの策定に当たりましては、ご指摘のとおり葛飾北斎をはじめ、区内で活躍した文化人の足跡や史跡、さらには食の文化などの観光資源を十分に活用し、本区の新しい魅力の発展に結びつけていく方向で進めてまいりたいと考えております。

 具体的には観光資源の調査とともに、区民の皆さんの参加により観光客や生活者の視点から本区の観光についても考えてもらうワークショップや学識経験者等で構成される観光振興プラン策定委員会を立ち上げることにしておりますので、地域において観光客を誘致できる活用できる資源、そういったものをどうしたらさらに伸ばすことができるかというようなことについても検討してみたいと考えております。

 中でも、その一つのテーマと言える都市型観光についてでございますが、まちを歩くことの楽しさが都市型観光の魅力の中心と言われておりまして、まちそのものが観光資源であることから、まちの雰囲気をどう創出するか、それに向けた整備手法はいかにあるべきかといったことなども盛り込んでみたい、そのように思います。ご指摘のございましたまちと住民が一体となった取組みは重要なことだと考えておりますので、区民、事業者、行政が連携をとりながら観光振興を図ってまいりたい、そのように考えております。

 次に、都市景観条例の制定でございますが、まちづくりの基本理念や区民、事業者及び区の役割、まちづくりに関する手続等の必要な事項を定めたまちづくり条例をこの平成十六年度に制定することといたしております。今後のまちづくりは、この条例に基づき、区民のまちづくりへの参画を促しながら、地域特性を生かした地区計画などのまちづくりのルールを策定していくことになります。

 この地区計画では、景観の検討も含め、地域の整備方針などが検討されることになりますので、その中で地域に合った景観を考えるきっかけづくりができればと、そのように考えております。今後、景観条例の制定に関しましては、この地区計画の策定の推移を見据えながら、区全体の景観のあり方を検討する中で、都市計画マスタープランにも位置づけられている都市景観条例も考えてみたいと考えております。

 次に、区民の健康増進計画について、順次ご質問にお答えをいたします。

 まず、平均寿命の現状についての区の受けとめとその原因についてお尋ねがございました。

 墨田区の平均寿命は、他の区に比較して大変厳しい数字となっております。その原因についてでございますが、がん、脳卒中、心臓病などの生活習慣病で亡くなる区民の割合が他区に比べて高いためと考えられます。さまざまな検診や調査により保健所が持つ情報からは区民の食事、喫煙、飲酒などのいわゆる生活習慣に課題があることとなりますが、例えば平成十三年の国民栄養調査からは、墨田区民の塩分のとり方が一日十三・二グラムと、東京都平均十一・五グラムを上回っております。

 この要因としては、中小事業者の多い本区の地域特性があらわれているのではないかと推測しておりますが、このように塩分を多くとり、喫煙率や飲酒の頻度が高ければ高血圧から脳卒中、心臓病、またはさまざまながんになりやすいということにつながります。このため区民の健康づくり総合計画の見直しの中で、区民が健康的な行動に結びつく意識啓発や環境整備などを図ってまいりたいと考えております。

 次に、区民の健康づくり総合計画の見直し状況についてお尋ねがございました。

 平成十三年に策定された本計画は、平成二十二年までの計画でございますけれども、中間年の平成十七年に見直しをすることとしております。この見直しに当たりましては、これからの健康づくりの基本的な方針として、今まで以上に個人の健康づくりを支援していくこととしたい、そのように考えております。そこで、栄養、食生活や運動等、個人の生活習慣改善等に課題を設定いたしまして、個人の健康水準や健康意識などについて、達成すべき目標数値などを設定してみたい、そのように思っております。

 計画改定のスケジュールでございますが、平成十六年度は目標値設定に当たっての基礎データの整理を行い、十七年度はこれらのデータをもとに、医療、保健等にかかわっておられる方々の意見を伺うなどして、区民の健康づくりに関する本格的な検討に入ってまいりたいと考えております。

 次に、受診率のあり方についてお尋ねがございました。

 ご指摘のとおり、本区は受診率が高いものの、平均寿命が他の区と比べて低い状況にあり、平均寿命を高めるためには、健診受診後の結果を有効に活用することが大切であると考えます。特に、健康診断で異常があると診断された方を保健センターへの相談や医療機関への受診に結びつけていくことが必要であると考えております。今後は、積極的に健診後のフォローに努めてまいりたいと存じます。また平日、健康診断を受けられない方のために既に実施いたしておりました土曜日健康診断に加えまして、平成十六年度からは年二回、日曜日にも健康診断を行うことといたしております。

 次に、区民の健康に関する意識づくりについてでございますが、区民はもとより少子高齢化の中で人々の健康への関心が高くなっております。区といたしましても、今まで以上に積極的に地域の健康実態を区報や保健所の各種健診時などを通してお知らせし、区民の健康づくりの関心を喚起していきたいと考えております。

 最後に、乳がん検診についてのお尋ねがございました。

 大越議員さんご指摘のとおり、先に厚生労働省がまとめました乳がん検診の有効性評価でも、視触診とマンモグラフィ併用の検診について有効性評価が高く、死亡率を減らす効果が期待されると言われております。

 本区における乳がん検診では、従来からの視触診による検診に加え、平成十二年度から五十歳以上の方を対象に視触診、マンモグラフィ併用の検診を実施しているところでございます。十六年度は、こうした国の動向も踏まえまして、これまで以上に早期発見が可能となるよう、マンモグラフィ併用検診の対象年齢を五十歳から四十歳に引き下げまして、がん検診の体制づくりを進めることといたしております。今後は、こうした受診枠拡大の経過を見ながら、より効果的な検診体制を検討してまいりたい、そのように考えております。

 最後に、学校の安全対策について、私への質問が一点ございました。街路灯の明るさをアップすることについてでございます。

 街路灯の明るさにつきましては、交通上の観点から道路によって明るさの基準を定めております。ご指摘のように道路照明は、夜間において道路状況を把握し、交通の安全・円滑を図ることを目的に路面の明るさを確保するとともに、当然のこととして防犯上の視点も重要でございます。

 このたび東京都安全・安心まちづくり条例の中で、防犯上の指針として、道路では夜間において人の行動を視認できる程度以上の照度として三ルクスの確保が示されておりますので、今後、照度確保のための方策を検討してまいりたいと存じます。また、住民からの要望等があった箇所についてのみでなく、区内全域にわたって調査し、必要に応じて明るさをアップさせていただきたい、そのように思いますので、ご理解のほど、お願いを申し上げます。

 私からの答弁は以上でございます。

     〔教育長 近藤舜二君登壇〕



◎教育長(近藤舜二君) 大越議員さんの学校の安全対策についてのご質問にお答えいたします。

 学校の安全対策につきましては、池田小の事件を契機として学校における事件・事故が大きな問題となっている近年の状況に鑑み、本区においても、ハード・ソフト両面からこれまでもさまざまな対策を講じてきたところでございます。施設面からは全校の普通教室に非常ベルの設置、そして一一〇番通報装置の設置等を行ってきております。また、ソフト面からも来校者の名札の着用等確認の徹底や防犯ブザーの教員への配布、さらには防犯マニュアルの作成・指導など各学校に対して児童生徒の安全対策についての取組みを進めてまいりました。また、登下校時をはじめ、学校管理下外における安全対策としても、地域との連携のもと子供一一〇番運動など子供たちに安全を最優先に考え、事業の展開を図ってきたところでございます。

 これらの施策につきましては、ご指摘がありましたように、基本的な安全対策については区が責任を持って実施し、その上で、各学校における個々具体的な対策については、各学校の実情に応じてそれぞれ実際的な取組みを行うということを基本に考えているところでございます。

 さらに、最近において子供の連れ去り事件、あるいは不審者に子供が害を加えられる事件などが多発している状況を踏まえまして、昨年、学校施設の安全点検を行ったところでございますが、この結果をもとに、今後、学校内において死角となる場所への対策や不法侵入を防ぐ新たな対策、あるいは緊急時を想定した防犯訓練などの対応方針をさらに定めていく必要があるものと考えております。

 加えて、登下校や学校管理下外における防犯対策についても、地域のPTA、青少年育成委員会、あるいは町会・自治会等の連携により、どのような具体的対策ができるのか早急に検討してまいりたいと考えております。

 いずれにいたしましても、ご案内のありました文部科学省の「子ども安心プロジェクト」などを参考にしつつ児童生徒の安全が十分に確保されるよう各学校における防犯対策の拡充はもとより地域、関係団体などの方々との十分な連携を図ってまいりたいと考えております。

 次に、学校における安全対策の一つとして、迅速な情報伝達が可能となるメールの配信サービスを検討してはどうかというお尋ねでございます。

 児童を狙った連れ去り事件等が多発する中、世田谷区や荒川区では携帯電話のメールを活用した緊急連絡システムの運用を始めたということでございます。このシステムでは、地域における事件情報等が保護者などに素早く伝えることができる点などで、学校と保護者をはじめ、地域との迅速な情報の共有化の面で有効であると考えられます。一方、携帯電話を持たない世帯への情報提供の方法や、どのようにしたら迅速かつ正確な情報伝達が可能かなど、検討を重ねるべき点も多々あるようでございますので、今後、先行して取り組んでいる自治体の状況を参考にしつつ、検討を進めてみたいと思います。

 次に、セーフティー教室に関するご質問でございます。

 セーフティー教室は、多発する犯罪から子供たちを守るために、危険予知、危機回避能力を高めるとともに、非行防止をより一層推進するために、東京都教育委員会が都内すべての公立小中学校、都立学校での実施を目指し、平成十六年度から実施する事業でございます。この教室は、警視庁と連携し、警察官が児童生徒に直接指導するとともに、学校、家庭、地域の方々と警察が協議する取組みでもあります。来年度からの本格実施を前に、今年度、本区寺島中学校がその試行校として東京都から依頼を受けました。これは、寺島中学校はじめ本区の中学校が家庭や地域との連携を密にし、地域の教育力を積極的に活用して開かれた学校づくりに力を入れるなど、健全育成に向けての継続した取組みが評価されたものと考えます。

 教育委員会といたしましては、今後、他区に先駆けて実践された寺島中学校の貴重な成果を本区の中学校ばかりではなく、小学校や幼稚園にも広げていきたいと考えております。

 先般、児童生徒に対する声かけや連れ去り、強制わいせつなど登下校時の不審者に対する学校での対応の状況について調査しましたところ、すべての小中学校でこれらに対応した指導をしているものの、セーフティー教室のようにロールプレイングなどを交えて具体的な対応について指導している学校はまだ半数程度となっております。今後は、校長会や生活指導主任研修会などを通して寺島中学校の成果を広め、来年度はセーフティー教室のような具体的な指導や訓練をどの学校でも年一回以上は実施するように各学校に働きかけ、児童生徒を犯罪被害から守る取組みを継続的、定期的に実施できるようにしていきたいと考えているところでございます。

 以上でございます。

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○議長(出羽邦夫君) 議事の都合により、暫時休憩いたします。

     午後三時休憩

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     午後三時十九分再開



○議長(出羽邦夫君) 休憩前に引き続き、会議を再開いたします。

 一般質問を続けます。

 三十三番・西恭三郎君

     〔三十三番 西恭三郎君登壇〕



◆三十三番(西恭三郎君) 私は、日本共産党区議団を代表して、区長に質問をいたします。

 最初に、区民生活の実態と年金改正、国保料の値上げなどについて伺います。

 今、区民生活の実態は、大企業がリストラ、賃金引下げ、海外生産へのシフトなどで、自動車などの輸出などによって一定の景気回復はあるものの、その犠牲者である中小企業や失業者など、生活の困窮は増大の一路をたどっています。

 区の各種指標でも生活保護受給者は八年前の二倍の四千八百八十二人に上り、生活保護の一・一二倍を基準とする就学援助受給者率も二二・一二%から三四・四一%と、一・五倍で三人に一人以上が援助を受けざるを得ない状況となっています。さらに、第二次産業の推移も八年前の三分の二に減少し、工場数も引き続き減少、倒産・廃業は深刻の度を極めているのであります。このような状況のもとで政府は医療改悪に加えて年金の大改悪を強行しようとしています。

 今でも自営業者などが多く受給対象となる国民年金(基礎年金)が月四万六千円にすぎず、生活保護の平均水準月八万六千円にも遠く及ばないものになっています。どんな制度でも「健康で文化的な最低限度の生活」を保障するという憲法二五条の土台に立ったものでなければなりません。

 国民年金法も、第一条で国民年金制度は、憲法二五条第二項に規定する理念に基づき「老齢、障害又は死亡によって国民生活が損なわれることを国民の共同連帯によって防止し、もって健全な国民生活の維持及び向上に寄与することを目的とする」と明記しているのであります。

 政府もこれまでは、国民年金の給付水準として高齢者の基礎的な生活費(食料、居住、衣服、光熱水費など)を保障することを建前としてきました。ところが、今度の政府案では、その理念も制度も根底から破壊し、給付率を二〇二三年までに段階的に一五%削減する内容となっているのであります。

 このような改悪案、老後の生活を不安に陥れるばかりか生存権までも脅かす、このような改悪についての、区長の認識を問いたいと思います。答弁を求めるものであります。

 次に、国保料の値上げ問題です。

 国からの国民生活への痛みの押付けは限界を超えています。そのようなときに区も国保料の引上げで区民生活を直撃しようとしているのであります。国保料は、所得割で住民税に対し、現行の百分の二百四を百分の二百八に、均等割を一人二万九千四百円を三万二百円に、介護保険料を住民税の百分の二十八から百分の三十六に、均等割を九千円から一万八百円に引き上げようとするものであります。

 ご承知のように、国保料の滞納者数は、昨年十一月現在、二六・六八%であります。二〇〇〇年の二一・七九%と比較すると、二〇〇〇年度に五世帯に一世帯だったものが、実に四世帯に一世帯に滞納世帯が急増しているのであります。そこに、また値上げであります。

 これまでの議論でも明らかなように、これは徴収努力が不足しているのではなく、払い切れない国保料だからであります。区民生活の実態を見ない引上げは区民生活を一層困窮させる要因であることについて、区長の認識を問いたいと思います。最も身近な政治が区民生活擁護の立場に立つのか、それとも区民生活切捨ての立場に立つのかが問われているからであります。言うまでもなく基礎的自治体は、住民生活を守り、福祉の向上こそ最大の任務であるはずであります。区長は、この自治体の長として区民の痛み、叫びが聞こえないのでしょうか。答弁を求めるとともに、値上げの条例案の撤回を求めたいと思います。

 次に、今回の国保料の引上げで、渋谷区が二十三区統一保険料方式から離脱した問題であります。

 渋谷区は、これ以上の引上げは、賦課率との関係などから区民の理解が得られないとしています。これに千代田区などが追随する場合どうなるのか。議長会は、緊急に「保険料の二十三区統一方式を堅持すること」の決議も行いました。

 その根拠は、平成十二年に区長会の発議によって統一方式が敷かれ、これまでどおり財政調整の中に需要額として算定されたからであります。当時、一千億円の東京都負担分だったものを、都の調整条例が廃止されたからであります。しかし、相次ぐ統一保険料方式からの離脱が起こった場合、財政調整の維持ができるのかという問題であります。

 もし、この保険料の統一方式が崩壊すれば、低所得者の多い墨田区などは重大な事態を迎えざるを得ません。単位費用で計算すると、国保財政の標準算定と実額との差額を補てんする都区財政調整繰入金のうち六億円を超える額を一般会計から負担することにもなりかねません。

 我が党は、統一保険料方式を堅持していくためにも、これ以上の値上げはやめ、その対策を真剣に検討することが求められていると思います。大幅に削減されてきた国や都の補助金を元に戻すよう強く働きかけること、早期発見・早期治療の体制の確立、薬価の適正化などで医療費の総額を抑えること、さらに二十三区全体で都区財政調整の基準財政需要額を拡充し、国保料の値上げをしない方策などをとるべきであります。区長は、この保険料統一方式を堅持する上で、今後何が求められていると考えるのか。答弁を求めたいと思います。

 聞くところによると、この問題も今、政府が検討している平成二十年度の国保の広域化、都道府県が主体になる保険方式への法改正を期待しているとも言われていますが、都は、既に財政調整の需要額から外すこともにおわしているとも聞きます。

 区長は、このような状況を見越してどのような理論的検討を行っているのか。先ほども述べたように、財政調整の調整率の変更、大都市事務の役割分担とあわせて協議に持ち込むとも言われています。結局は先送りですが、しかし国の制度改正は平成二十年で時間的落差もあります。統一保険料方式の崩壊が危惧されるもとで、どのような財源確保対策を考えているのか、明確な答弁を求めておきたいと思います。

 第二に、国際ファッションセンターへの融資二十一億円の返還について伺います。

 我が党は、繰返し区民生活擁護の立場から、当初の枠組みになかった国際ファッションセンターへの貸付金五十億円の返還を求め、その一部の二十九億円は問題を抱えつつも返還されました。残りの二十一億円についても一刻も早く返還させ、区民の暮らしと営業を守る対策の財源とすることを提案し、予算組替え動議などで具体的に提起してきたところであります。

 区は、昨年十二月に監査法人による経営診断を行いました。診断では「借入金と売上金の関係などから、返還は会社の経営維持の観点から困難」との結論でありました。しかし、それは全く一般の企業診断方式であり、第三セクターとしての特殊性や区が負う経営責任など政治的考慮は一切含まれていません。また、このような経営診断では、会社の経常利益を担保するには、これまで繰返し問われてきた地元への施策の還元、いわゆる不採算部門への進出、区内産業への支援策も可能とすることはできません。

 今、求められているのは、区の経営責任も考慮しながら、資本金はやむ得ないとしながらも、地代の納入はじめ二十一億円を区に返還させ、政治的決着を図りながら、その上で経営改善を図る方法の可能性が追求されなければ区民の理解が得られるものではありません。区の財政も窮迫し、それ以上に区民生活は窮迫しているのであります。ところが、来年度予算案では、区長は国際ファッションセンターへの貸付金の返還を求めていません。我が党は、返還を改めて要求するとともに、区長の政治姿勢を厳しくたださなければならないと考えるものであります。答弁を求めたいと思います。

 第三に、来年度予算編成にかかわって、政府が進める三位一体の改革と本区の歳入への影響についてであります。

 政府は、三位一体の改革と称して地方への歳出カット四兆円、来年度一兆円の削減を決め、保育園運営費など国庫負担金を一般財源化し、その補てんとして所得譲与税として配分するとしています。しかし、その配分については、これまでの国庫負担金二分の一から人口比率で所得譲与税として配分することとしています。その場合、これまでの実態に即して入所児童数の数に基づく算定ではなく、人口に比して一律の配分とするため人口比率で入所児童数が多いところは歳入減となるのであります。

 所得譲与税への移行について政府は、最初に四千二百億円の歳出枠を決め、これを国勢調査の人口比で割り戻すといい、人口一人当たり千六百七十四円という額であります。本区の平成十二年度の国勢調査に基づく人口は二十一万五千九百七十九人であり、これで試算しますと、本区の所得譲与税の額は三億六千万円余になります。これまでの保育園運営費における国庫負担金は約五億一千万円でしたから、所得譲与税方式で計算するとマイナス一億五千万円が歳入不足となるのではないでしょうか。そこで、人口一人当たり千六百七十四円と算定した根拠について、国は地方に対してどのような説明をしてきたのか、お答えをいただきたいと思います。

 国は、財源を地方へと言いながら、実質的には国の負担金を削減するためだけの三位一体の改革と言わざるを得ません。もし、地方に対して何の説明もなしに一方的に強行したとすれば、政府が地方を切り捨てるまさに乱暴な改革と言わなければなりません。区長は、このような三位一体なる改革をどのように評価されるのか、お答えをいただきたいと思います。

 従来、国は負担金を一般財源化する場合でも、そのルールとして最低限これまでの負担金の額を割らない形で一般財源化し、二十三区の場合は残念ながら不交付団体でありますけれども、カットするという方式です。今回の措置は、国と地方のこれまでのルールさえ根底から破壊することになりますが、区長の見解を伺いたいと思います。

 第二点は、区の予算書は歳入欠陥を承知で編成したことになりませんか。区長は所信表明で「三位一体の改革における国庫補助負担金の削減がどの程度補てんされるのかなど不透明な部分が多くあり、区財政にどのように影響を及ぼすのか懸念される」と述べていますが、この言い方からすると区長は、国が人口比以外に補てん措置を考えていると解していいのかどうか。お答えをいただきたいと思います。

 また、来年度の予算書には、新しくできる所得譲与税の受け皿としての科目がありません。区長は「従来どおりの国の負担金の項目で歳入を見込んだ」「政府が正式決定した段階で補正で対応したい」と言われました。しかし、所得譲与税そのものは今の国会で法定化される見込みであり、今年二月六日に閣議決定されたものであります。

 地方財政法では歳入見込みが想定されるものについては「すべてを想定して計上する」こととなっています。今回も、国は地方に対して「地方譲与税の三番目の項に所得譲与税の科目を起こすように」との指導もあったと聞きます。だとすれば、配分の額は決定していなくとも、科目そのものは必置する必要があったのではありませんか。補正で新しい科目を起こして補正することが法的に容認されるのかどうか。それとも区長は、三位一体に抵抗して、あえてこの科目を設置しなかったのかどうか、その点も伺っておきたいと思います。

 とりわけ、仮に四−五月に所得譲与税の歳入があった場合、どの科目に歳入するのですか。受け皿がないことになります。確かに実態は、国庫金が年度末に集中して歳入する場合が多いことは承知していますが、理論的に見てどうなのか。お尋ねをしておきたいと思います。

 第三点は、国の三位一体の改革によって、東京都がこれまで負担してきた保育園運営費の四分の一分は、国が廃止したのだからといって東京都は負担金の措置をさっさと廃止しました。東京都のこれまでの負担金は二億五千万円であります。これも歳入欠陥となりませんか。国と東京都からの歳入欠陥を合計すると四億円にも上ります。この歳入不足分をどのように確保されるのか、伺います。

 聞くところによると、都の負担金分の二億五千万円については、都区財政調整の需要額として算入することで都区が合意したと言われます。都側は平成十二年度の都区合意に基づく「財政調整制度の安定を担保することから、当分の間、配分率を変更しない」ことを盾に区側に申し入れ、区長会は、これに屈して今回も安易に都負担分を財政調整に算入させました。

 この間も繰返し言ってきたように、都側の要求に一方的に押し切られてきたことは、十二年度以降もさまざまな問題で明瞭であります。保育園の運営費は六十六億円、調整率に換算すれば〇・四%に相当する額であります。

 十二年度の都区の申合せにより、先ほども言いましたが、一定期間、配分率を安定させる見地で合意したことは承知していますが、だからといって何でもかんでも財調にほうり込み、区側がこれをのまされることでいいのかどうか。今年も配分率は五二対四八は据置きであります。区長会は、この問題で配分率について引上げを要求したのかどうか、お答えをいただきたいと思います。先ほども予算編成上せっぱ詰まってやむなくのんだと言われましたが、やむなくが何年繰り返されるのか、私は到底容認できる問題ではないと思うのであります。

 確かに、来年度は調整三税が一定の伸びを示す見込みで、数値的には財政調整に吸収可能かもしれません。しかし、調整率の変更は大変な論争があるもとで、再来年度以降の問題をも展望した財政調整に関する攻防が求められていたのではないでしょうか。区長の認識を伺います。すべてを十七年度以降の清掃等を含めた財政調整の変更にゆだねることでいいのかどうか。答弁を求めたいと思います。

 次に、基本構想の改定についてであります。

 基本構想は、昭和四十八年の法制定によって自治体にも義務づけられ、二十三区も五十二年の自治権拡充で基本構想、基本計画の策定が義務づけられました。政府がこの基本構想、基本計画の策定を義務づけたのは、インフラ整備や、地方の公共事業の計画などをつかみ、鉄鋼生産など各種素材の計画的生産を可能とする財界の要請に基づくものでした。ですから区の基本構想には、わざわざ墨田区も日本国の一部として位置づけられました。

 制定された基本構想は、当時、墨田区の将来像として「人と緑と産業の調和した安全・快適・豊かなまち」を描き、「防災のまち」「環境のまち」「福祉のまち」「産業のまち」「文化のまち」の五つの都市像が示されています。

 このこと自体は、何ということはないにしても、我が党は、当時の墨田区の問題点などの現状分析が弱いこと、今日の行革につながる民間企業の手法を公的サービスに導入する都市経営論を持ち込んでいることなど、また、土地の高度利用による中高層建築物を促進するとしているなどの問題を指摘し、反対をいたしました。あれから二十五年たって現状を見れば、我が党の指摘の正確さは、まさに証明されていると言わざるを得ません。

 区長は、所信表明で「施策の骨格となっている五つの都市像等については、必ずしも極端に現状と乖離したものとはなってはおりません」と述べていますが、だとしたら基本構想のどこをどう変える考えなのか、当然そのために審議会を立ち上げると言われるかもしれませんが、区長として審議会にかける哲学はどこにあるのか。区長の理念についてお聞かせをいただきたいと思います。

 さらに、災害復興基本条例はじめ市街地復興整備基本条例、また、まちづくり条例の制定を目指す予算を提案しています。区長は、これら基本条例の関連などについてお答えをいただきたい。

 東京都は、革新都政時代に策定した震災予防条例を廃止し、地震対策を復興中心にシフトしつつあります。区としては、我が党が強く要望した家屋の倒壊防止策の具体化を図るため、検討会の立上げ経費を来年度予算に計上しています。このような予防対策を拡充することとあわせて、復興計画も検討されるべきであろうと思うのであります。

 阪神・淡路の大震災では震災直後、政府の七人委員会が突如として編成され、区画整理事業など住民無視の復興計画が今日も大きなゆがみを生み、住民犠牲の強権的復興として反省されなければならない多くの問題点を引き起こしています。本区が想定する復興対策の場合、当然、区民の生活再建を中心に据えたものとし、区民の本質的理解と合意が勝ち取られなければなりません。区長の理念を問うとともに、どのような形・方法で区民合意を目指しておられるのか、答弁を求めたいと思います。

 次に、鐘ヶ淵通りの拡幅問題であります。

 今、地元の懇談会も開催され、街路再編整備事業について一定の協力が促進されようとしています。私どもはこれまでも繰返し述べてきましたが、問題は、対象家屋や店舗の移転先、後背地の確保が可能なのか、買収に応じた場合、生活再建が可能かどうかなどが焦点となっています。とりわけ補償の問題は一番の関心事であります。

 ところが、具体的な試算等が示されず、率直に言って進展は見られないと聞きます。また、もし事業化に踏み出した場合、都と区の役割分担、すなわち事業化までは区が分担し、その後は都に丸投げでは、住民の反発を買うだけではないでしょうか。仮に、都が事業主体になるのなら、今から都の見解を明確に述べ、関係者の理解を得る努力が求められています。当初から言われてきた地主との補償金の配分問題も民・民だから行政は関与できないなどの一般論では事業化の進捗は期待できなくなるからであります。

 まちづくり専門員を今から入れるなどの方式も、私どもは以前から提言をしてまいりました。街路整備事業化のめどが展望できる今日、具体化が求められていると思います。共同化では、行政の関与が必要と言いながら「個別建替えや移転補償は勝手にどうぞ」では理解を得ることは難しいことを申し上げ、区長の見解を伺います。

 次に、隅田公園の倉庫群の移転問題についてであります。

 十二月議会と予算要望の場で、私は「倉庫群の一部が既に売却され、ワンルームマンションの計画もあるやに聞く」と申し上げたところ、区長は「早急に規制や対策について検討させる」との回答をいただいてきました。その後の調査結果はじめ対応などについてどのような状況になっているのか、お答えをいただきたい。

 同時に、区民の方々からは乱開発を規制し、区民福祉や福祉関連施設の建設はじめ誘致、さらには隅田公園の拡大など、ぜひ区民が歓迎できるものにしてほしいとの強い要望があります。区長のこの問題での認識と取組みについて伺い、答弁を求めたいと思います。

 最後に、国政に絡んで区長の政治姿勢について伺いたいと思います。

 小泉内閣は、戦後初めて自衛隊の海外派兵、イラク派兵を強行しました。この問題では、残念ながら本区は意見書の提出での合意が得られませんでしたが、昨年十二月多くの地方議会が「イラクへの自衛隊派遣反対」の意見書を提出しています。憲法九条に反するとの意見をはじめ、集団的自衛権の行使に当たるという意見などです。さらに、日本が再び戦前に戻るのかとの識者の危惧の声をはじめ国民世論もマスコミ各社の調査でも過半数が反対しているのであります。また、国連もアメリカ軍などが直ちに撤退し、国連中心の復興支援に切り替えるよう求めています。イスラム諸国はもとより、アメリカの同盟国の中でもフランス、ドイツなどが反対しています。

 一月二十五日付けの朝日新聞によると、エジプト最大のイスラム政治勢力でイスラム世界にネットワークを持つムスリム同胞団の最高指導者、ムハマンド・アキフ団長は朝日新聞社の会見に応じ、日本がイラクに自衛隊を派遣したことを「この時期に米国の占領に協力するのは誤った判断」と語り、さらに日本が自衛隊の任務を戦闘ではなく復興支援としていることについて「日本が占領軍であることに変わりはない。日本の主張は、政府間では通用するかもしれないが、民衆にとっては、日本であれ、他国の軍隊であれ、区別はない」と語ったと伝えています。

 また、識者やNPO関係者は自衛隊の派遣による膨大な経費支出を考えると、例えば水利の復興についても、民間なら三百倍の効果を上げることができると試算しています。まさに、自衛隊のイラク派遣は、日米協約に基づく軍隊を出すことが先にありきであることが象徴的に示されているものであります。同時に、自衛隊派遣によって国内の自治体までがテロ、有事に備えた防衛態勢の強化を強いられることになったことも銘記しなければなりません。区長の自衛隊派遣に対する認識を伺いたいと思います。

 さらに、今国会に「有事の際の国民保護法制」が提案されようとしています。この法案は、地方自治体と住民にも重大なかかわりを持つ法案です。政府が検討を進めていた民間防衛制度の概要によれば、担当するのは警察や消防が中心でありますが、必要があれば町内会でつくる自主防災組織など、民間にも協力を求め、そのための特別な標章をつくり、有事の際は基準に従って交付するというものであります。戦前の隣組制度さえ想起させるものであります。

 区長は、このような自主防災組織を住民に要請するようなことについて、どのような認識を持っているのか、見解を求めながら私の質問を終わりたいと思います。

     〔区長 山崎昇君登壇〕



◎区長(山崎昇君) ただいまの日本共産党・西議員さんのご質問に順次お答えをいたします。

 初めに、年金改革の政府案につきまして、区民生活にどのような影響を与えると認識しているかとのご質問がございました。

 十六年度の政府改正案には、社会経済と調和した持続可能な制度の構築と、制度に対する信頼の確保、生き方、働き方の多様化に対応した制度の構築の理念のもと、さまざまな見直しが盛り込まれております。

 私は、これまでもたびあるごとに年金は負担と給付のバランスの問題だと申し上げてまいりました。ご指摘のとおり、年金給付額が老後の生活にとって十分とは言えない面もございますが、現行制度上は給付水準の引上げは結果的に負担の引上げにつながることになります。さらに、少子高齢化が急速に進む中で、果たしてこれからの若い世代がどれだけの負担に耐えることができるかも考える必要がございます。

 したがいまして、今後とも持続可能な制度として運営していくためには、これらの課題について国会の場でさまざまな角度からご議論をいただき、負担と給付のバランスのとれた制度となるよう十分検討をお願いしたいと存じております。

 次に、国保料の引上げについて何点かお尋ねがありました。

 初めに、区民生活の実態からして保険料の引上げは、区民生活を一層困窮させるとのご指摘がございました。長引く不況の中で、できることであれば私も保険料の引上げは避けたいと思いますが、ご承知のとおり国保会計の仕組み上、原則として医療費の五〇%を保険料収入で賄うこととされており、必要な保険料の引上げを行わない場合、不足分を一般会計から補てんすることになります。

 従来から申し上げておりますように、国民皆保険制度のもと、加入する保険制度の中でそれぞれ保険料を負担されているわけでございますので、国保加入者のみのために税を投入することについては納得が得にくい面もあることをぜひご理解をいただきたい、そのように思います。また、所得の少ない世帯については、特別区では法定減免の六割、四割の減額にさらに政策減免の一割を加えて均等割の七割、五割を減額する配慮をしているところでございます。今回の保険料引上げの条例案については、撤回する気持ちはございません。

 次に、二十三区の統一保険料方式についてのご質問がございました。

 昨年十二月十六日の区長会の席上、渋谷区が統一保険料方式からの離脱を表明し、区長会、議長会とも翻意を促しましたが、残念ながら翻意するには至りませんでした。区長会といたしまして、千代田区に続く今回の渋谷区の対応が今後、他区にも影響を及ぼしかねないとの観点から助役会に下命し国保課長会の中に検討会を設置し、改めて統一保険料方式の問題点、課題等についての論点整理をさせているところでございます。その報告を受け、区長会として一定の結論を出すこととしております。

 そこで統一保険料方式を堅持する上で今後何が求められるかとのご質問でございますが、現行制度上は、各自治体が国保運営主体として責任を持ってそれぞれ保険料を設定することになっております。その上でご指摘にもありましたように、財源確保を国や都に働きかけることも必要でございますし、予防医療の強化等により医療費の抑制にも努める必要があります。

 そういった中、二十三区でなぜ統一保険料方式を取り入れたかと申しますと、ご質問の中にもありましたとおり、都区制度改革において都の国保調整条例の廃止が前提となったわけでございますが、その検討時点に国において国保運営主体の広域化を中核とした医療保険制度の抜本改革が想定されておりました。

 そこで、それまでの間、せっかく二十三区内で統一されている保険料をあえて破棄し、広域化の方向に逆行する必要もないのではとの判断のもと、区長会として統一化の方針を決め、都としましてもその結果を尊重し、都区財政調整の中でこれまで同様の財源措置を行うこととしたものでございます。この医療保険制度抜本改革が平成二十年度に予定されておりますので、それまでの四年間、二十三区歩調を合わせて統一保険料方式を堅持していくことが国保運営上極めて重要であると考えております。

 さらに、統一保険料方式以外にも二十三区協力し合い取り組んでいけるものもさまざまございます。それを各区が自分の都合のいいところだけお互いに主張し合った場合、都区財政調整においても都に主導権を握られ、結果として区側が損をし、とりわけ本区をはじめとした財政力の脆弱な区は財政的に大変苦しい立場に追いやられることになります。したがいまして、この統一保険料方式を堅持していくためには、最終的には国保運営主体の広域化以外にはないのではないかと考えております。それまでの間は、何とか二十三区統一の保険料方式に破たんを来さないよう都区財政調整制度における財源対策も含めて維持できるよう、全力で取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、国際ファッションセンター株式会社の融資残額二十一億円の返還についてでございます。

 国際ファッションセンターの財務状況につきましては、昨年の秋に会計専門機関にお願いし、最近の第三セクター等に対する経営分析手法を用いて診断を行ったところでございます。

 それによりますと、会社の経営状況は、単年度黒字を計上しているとはいえ、三億四千万円余の繰越損失や多額の借入金、さらには今後のテナント料見直しなどの収支見通しを踏まえると、区の支援をなくした場合、たちまち赤字に転じるなどの厳しい状況に陥るとの指摘がございました。したがって、今の時点で区が融資した二十一億円を返還させることは、国際ファッションセンターに新たな負担を強いることになり、経営が危うくなることが予測されるため困難な状況にございます。しかしながら、本区の厳しい財政状況の中で、単年度とはいえ、ここ一、二年、黒字を計上していることから区議会からもさまざまなご意見をいただいているところでございます。

 そこで、区が従来どおりの支援を引き続き行うことについて中長期的視点からの見直しを行うことも必要であり、先般会社に対しまして申入れを行い、今後の区からの支援のあり方について見直しを求めたところでございます。したがいまして、当面、本区といたしましては、会社が可能な限り早期に確固とした経営基盤を確立するとともに、地元のファッション関連産業の振興について目に見える成果が上げられるよう必要な助言や支援を行うとともに、支援のあり方についても協議をしてまいりたいと考えているところでございます。

 次に、政府が進める三位一体改革の本区への影響等についてのお尋ねでございます。

 まず、所得譲与税の配分に関しましては、国からの説明はどうなっているかとのご質問でございますが、この所得譲与税につきましては、国会において関連法案が今月十九日に審議入りしたと聞いております。その配分方法等の詳細については、現段階で詳しい説明は受けておりません。ご指摘のように人口割りで一人当たり千六百七十円になる、そのように仄聞はいたしているところでございます。

 また、税源移譲としての所得譲与税が従来の国庫負担額を割り込むことの見込みに立って三位一体改革の評価についてお尋ねがございましたが、申し上げるまでもなく、法にのっとった事業については、国、都道府県、市町村等がそれぞれの責任と役割を分担することが本旨であり、その裏打ちとしての財源についても当然、役割に見合った適正な分担とすべきであり、従前の負担額を一方的に減らす形での税源移譲は私もあってはならないことと考えております。

 一方、今回の三位一体改革のねらいが国と地方とをあわせた全体の財政構造の改革にあることも事実でございまして、そうした観点からもそれぞれの役割と責任に応じた痛みを応分に負うべきであり、仮にその痛みが地方にのみ負わされているとすれば、これは到底容認できないわけでございまして、国に対して改善を強く働きかけていく必要があると考えております。

 次に、歳入欠陥を承知で予算を編成したのではないかとのご指摘でございますが、先ほど来申し上げておりますように、予算編成時点では国の具体的補てん措置についての情報を持ち合わせておらず、そういった面では財源の補てんが不透明な状況にございました。したがいまして、財源の補てんが明らかになった時点で財源構成の補正を行わざるを得ないと考えたわけでございます。

 また、所得譲与税を科目存置しなかったことに関してのご質問でございます。

 ご指摘のように、地方譲与税の中に所得譲与税を新設する予定であるとの事務連絡等がありましたが、所得譲与税の全体像が明らかとされていない時点で歳入を見込むことに堅実な財政運営の面で問題もあると考え、その具体的内容等が確定した段階で科目の新設も含めて補正することが適切であると判断したものでございます。

 なお、歳入予算につきましては、収入の予定金額の見積もりであるとともに、歳出予算の財源の根拠を示すものでありますが、歳入予算自体、その収納についての拘束力があるものではないとされておりますので、ご心配の向きは当たらないものと考えております。

 この問題の最後に、都が負担しております公立保育所運営費についてお尋ねがございました。

 ご指摘のように、今回の都区財政調整におきましては、各区の財政運営に与える国の三位一体改革の影響を極力小さくすることが主要な議論の一つでございました。そこで、基準財政需要額の中にそれらの影響見込額をカウントしたところでございますが、この中にはご指摘の都の負担額相当分も盛り込まれております。

 この点につきましては、都区の協議の中でも議論のあったところであり、都区共通財源の配分を行う都区財政調整制度から見て法改正があったからといって、公立保育所の運営に関して区側のみに負担が求められ、都において負担がなく、それを財調算入するのであれば、配分割合の変更を求めるべきとの区側の主張もいたしたところでございます。

 さまざまな議論の中で結果的には配分割合の変更には時間もかかり、各区の予算編成との関係から直ちに見直すまでには至らず、十八年度に向けて協議を進めております大都市事務検討会の中で財源配分のあり方等の一環としてこれまでの経緯や特殊要因に加えて議論をすることとしたものでございます。したがいまして、区との負担金及び仮に国庫負担金と財源移譲される所得譲与税とに乖離が生じた場合の歳入不足分につきましては、特別区交付金を代替財源として補正したいと考えているところでございます。

 次に、基本構想の改定について、私の考え方のお尋ねがございました。

 基本構想については、区の長期にわたる地域経営の根幹となるものであることから、みだりに変更すべきものではなく、この構想を実現するための基本計画の改定に際しても五つの都市像をもとに社会の変動に合わせて弾力的に運用させていただいてきたところでございます。

 しかしながら、現基本構想は策定から二十年以上の期間が経過し、区政を取り巻く環境も大きく変化しているところでございます。したがって、私といたしまして、この改定の基本的な視点として二十一世紀を迎え地方分権が進展する中で墨田区が基礎的な自治体として二十年先程度を展望しながら、どのような都市を目指し歩むべきなのか、もう一度原点に返って本区独自のビジョンを描く必要があると考えたからでございます。

 また、この改定につきましては、各分野の方々で構成する基本構想審議会をはじめ区民の皆さんにさまざまな形で参画をいただき、墨田区の将来について自由闊達な議論をしながら新たなビジョンを策定していきたいと考えているところでございます。

 次に、災害復興基本条例等の基本的な考え方についてでございます。

 いずれも仮称でございますけれども、「災害復興基本条例」「市街地復興整備条例」及び「まちづくり条例」につきましては、次回定例会に提案したいと考えております。私は、被災時・平常時を問わず、まちづくりを進めるに際しては、区民、事業者、行政、それぞれの役割分担の明確化を図った上で、区民の積極的な参画と協働をその基本としていくべきであると考えており、そのような視点に立って条例を制定してまいりたいと考えております。

 災害復興基本条例の考え方につきましては、昭和五十四年に制定した墨田区地域防災基本条例が予防、応急、復旧対策を中心にしているため、新たにその後の生活復興などに関する区の基本的な方針を定めようというものでございます。

 本区では平成十一年三月に墨田区震災復興計画策定指針を策定し、その中でハード中心の復興という考えのみでなく、被災後の暮らし全体の復興を目標に掲げておりますが、この条例ではこれらの考え方をもとに復興の基本理念を定めることとしております。さらに、昨年十月に改正された東京都震災対策条例におきまして、地域と行政機関との協働により自主的に地域の復興を進めるという地域協働復興の推進に関しての規定がなされたことを受け、墨田区としてもこれらの考え方を取り入れ、墨田ならではの災害復興基本条例を制定したいと考えております。

 また、市街地復興整備条例の考え方につきましては、ハード面での市街地の復興を区と区民とが協働して計画的に整備するため、市街地復興の理念と責務及び被災の状況に応じた市街地の復興を図るための必要な仕組みや手続を定め、円滑な災害復興事業の推進を図ることができるよう条例整備を行いたいと考えているところでございます。

 いずれにいたしましても、大震災等からの復興に関しましては、阪神・淡路大震災の貴重な教訓を生かし、区民の暮らしの向上・安定を第一義的な目標として、区民との協働による復興を目指してまいりたいと考えております。

 さらに、まちづくり条例の考え方につきましては、地域のまちづくりを区民と区が協働し、区民主体のまちづくりを進めるためにまちづくりの理念や責務を明らかにし、区民主体のまちづくりの仕組みや手続を定めることにより、区民発意による地域の個性あるまちづくりを支援し、地区計画を活用したまちづくりを進めてまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。

 次に、鐘ヶ淵通りの拡幅についてお尋ねがございました。

 鐘ヶ淵地区では、鐘ヶ淵地区まちづくり懇談会が策定した整備計画案について、地区別に具体的な検討を深めるため、昨年十二月に地区別検討会を設立いたしました。その中の鐘ヶ淵通り沿道地区検討会で鐘ヶ淵通り拡幅を契機とした沿道まちづくりについて話し合っていただいているところでございます。

 ご指摘にあります拡幅に伴う地権者の家屋や店舗の移転補償あるいは沿道も含めた生活再建策などは、極めて重要な課題と認識をしております。このため、東京都に対しまして鐘ヶ淵通りの整備に当たっては、地元住民の意向を反映させられるような事業手法の検討も要望してまいりました。区といたしましては、道路整備の進捗に合わせて一定の合意形成が得られるよう共同化や再開発の誘導を行うなど、東京都が行う道路整備と一体的なまちづくりに取り組んでいきたいと考えております。具体的には、道路整備に合わせて不燃化促進事業を導入し、助成金が交付できるようなそういう仕組みづくりも考えていきたいと思っております。

 いずれにいたしましても、地権者の意向を適切な時期までに把握していくことが重要でございますので、引き続き東京都と連携をして取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、隅田公園の倉庫の移転問題ですが、本区の都市計画の基本的な方針である墨田区都市計画マスタープランでは、この隅田川沿いの地域を貴重なオープンスペースとして景観と緑を基本軸に位置づけております。そこで、現在倉庫群周辺の水辺を活用し、墨田らしさを生かす景観に配慮したまちづくりを誘導するための方策について庁内で検討を行っているところでございます。

 この地域の乱開発を規制し、そして区民の歓迎できるものにしてほしいとのご意見でございますが、今後策定するまちづくり条例などを活用しながら区民とともに地域のきめ細かなまちづくりのルールである地区計画などを定めることができますので、地元の意向を確認し、マスタープランに沿ったまちづくりが推進できるよう合意形成を図ってまいりたい、そのように思っております。

 私に対する質問の最後に国政に絡んでの政治姿勢について何点かお尋ねがございました。

 まず、自衛隊のイラク派遣についての私の認識についてでございます。

 私は、日本国憲法の理念及び本区の墨田区平和福祉都市づくり宣言の趣旨を踏まえ、我が国も世界の平和の実現に一層努力すべきであろうと考えております。このたびのイラク人道復興支援特措法に基づく国の措置は、イラクがイラク人自身の手により一日も早く再建されるよう、国際社会の意思を踏まえた人道復興支援活動の一環であり、国際社会の責任ある一員としての日本の世界平和への実現に向けた対応措置であると認識をいたしております。

 このような中で派遣される自衛隊の方々には敬意と感謝の念を持っておりますが、残された家族やご親族の方々のお気持ちを考えますと、一日も早く全員が所期の目的を達成して元気に帰国されることを願っております。

 次に、国が検討しております有事の際に町会等でつくる自主防災組織に協力要請できる制度についてでございます。

 この制度につきましてもその詳細は具体的に明らかにされておりませんが、この十三日に新聞等で報道された内容を見てみましても、ただいま西議員さんがお話しされたとおりでございまして、有事の際に、要請に基づき自主防災組織が自主的な民間防衛活動に協力するものとされているようでございます。

 担当するのは警察官や消防署員らが中心ということでございますけれども、自主防災組織はその補助的役割と位置づけられているようでございます。有事の際の民間防衛制度の一つということになりますと、本区の場合は住民防災組織や地域防災活動拠点会議がこの対象になり得るのかなというふうに思っておりますが、しかしこのような問題は地方自治体や地域住民にとって極めて重要な事柄でありますので、国は地方自治体や地域住民の意見を十分聞いた上で慎重に判断していただく問題と、そのように認識をいたしております。

 以上で私からのご答弁を終わります。

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◆七番(田中邦友君) この際、議事進行の動議を提出いたします。

 本日の会議は、これをもって散会されることを望みます。

 お諮り願います。



◆五番(桜井浩之君) ただいまの田中邦友議員の動議に賛成をいたします。

………………………………………………………………………………………………………



○議長(出羽邦夫君) ただいま、七番・田中邦友君から、本日の会議は、これをもって散会されたいとの動議が提出され、所定の賛成者がありますので、動議は成立いたしました。

 よって、本動議を直ちに議題といたします。

 お諮りいたします。

 ただいまの動議のとおり、決定することにご異議ありませんか。

     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(出羽邦夫君) ご異議ないものと認めます。

 よって、本日は、これをもって散会することに決定いたしました。

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○議長(出羽邦夫君) 本会議は、明二十五日午後一時から開会いたします。

 ただいまご着席の方々には、改めて開議通知をいたしませんから、さようご承知願います。

 本日は、これをもって散会いたします。

     午後四時八分散会

          議長  出羽邦夫

          議員  江木義昭

          議員  早川幸一