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東京都 台東区

平成22年第4回定例会−12月02日-03号




平成22年第4回定例会

平成22年第4回定例会 東京都台東区議会会議録(第15号)

●12月2日(木)                     (以下敬称略)
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出席議員(31名)
     1番  石 川 義 弘          2番  ? 森 喜美子
     3番  石 塚   猛          4番  成 澤   敬
     5番  君 塚 裕 史          6番  小 坂 義 久
     7番  東   久仁子          8番  堀 越 秀 生
     9番  秋 間   洋         10番  和 泉 浩 司
    11番  太 田 雅 久         12番  鈴 木   茂
    13番  水 島 道 徳         14番  河 野 純之佐
    15番  小 菅 千保子         16番  池 田 清 江
    17番  田 中 伸 宏         18番  橋 詰 高 志
    20番  高 柳 良 夫         21番  実 川 利 隆
    22番  青 柳 雅 之         23番  木 下 悦 希
    24番  清 水 恒一郎         25番  杉 山 全 良
    26番  杉 山 光 男         27番  茂 木 孝 孔
    28番  寺 井 康 芳         29番  田 口 治 喜
    30番  伊 藤 萬太郎         31番  藤 平 一 雄
    32番  木 村   肇
欠席議員 な し
欠  員(1名)
    19番
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出席説明員
 区長         吉 住   弘    副区長        神 子 雅 行
 教育長        野田沢 忠 治    企画財政部長     新 井 幸 久
 総務部長       岩 ? 政 行    区民部長       柳   寛 次
 文化産業観光部長   生 沼 正 篤    福祉部長       五所尾 武 司
 健康部長       荒 川 聡一郎    環境清掃部長     西 島 久 雄
 都市づくり部長    高 木 満 夫    教育委員会事務局次長 和 田 人 志
 監査事務局長     笹 田   繁    企画課長       石 野 壽 一
 財政課長       ? ? 正 治    区長・広報室長    内 田 健 一
 総務課長       神 部 忠 夫
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区議会事務局
 事務局長       矢 下   薫    事務局次長      木 村 隆 明
 議事調査係長     行 田 俊 男    議会担当係長     曲 山 裕 通
 議事調査係主査    吉 本 由 紀    議会担当係長     中 村 壽 秀
 書記         田 中 美世子    書記         松 浦 和 子
 書記         浅 見   晃
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議事日程
日程第 1 一般質問
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         午後 1時03分 開議
○議長(鈴木茂 さん) ただいまから本日の会議を開きます。
 あらかじめ会議時間の延長をいたしておきます。
 会議録署名議員の指名を行います。
 会議録署名議員については、会議規則第128条の規定により、
     28番 寺 井 康 芳 さん    29番 田 口 治 喜 さん
をご指名いたします。
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△日程第1 一般質問

○議長(鈴木茂 さん) これより日程に入ります。
 日程第1、一般質問を行います。
 一般質問の発言通告がありますから、順次これを許可いたします。
 28番寺井康芳さん。
          (28番寺井康喜さん登壇)(拍手)
◆28番(寺井康芳 さん) 台東区議会自民党の寺井康芳でございます。党を代表して、区長、教育長に一般質問を行いますので、どうぞ前向きなご答弁をよろしくお願いいたします。
 それでは、質問に入らせていただきます。
 区立小・中学校教員の23区への人事権の移譲について伺います。
 これにつきましては、23区では平成14年特別区議長会で議論されるようになり、平成15年7月には特別区教育長会から東京都へ要望が初めて出されたのであります。
 公立小・中学校の運営は、区市町村の教育委員会でそれぞれの自治体の特色を生かしながら児童・生徒へ指導方針を決定し、学校運営をしていきたいとの思いがあるにもかかわらず、都の人事権により、一定の年限で他の区市に異動してしまい、短期間の勤務では台東区に対する帰属意識が薄く、区の教育方針の理解が十分とは言えないのではないでしょうか。平成18年に特別区長会から国へ、特別区議長会から都へ、本年8月には議長会から国・都へ特別区教育長会より都へ、要望が出されております。
 これに対して、都教育委員会は「すべての区市町村に対して給与の負担とあわせ移譲すべきである。ただし、広域的な調整を図る仕組みを整備する必要がある。」と国へ回答しているのであります。一方、国の考え方の現状は、平成20年5月には、地方分権改革推進委員会第一次勧告で、広域での人事調整の仕組みにも留意した上で市町村に移譲する方針で、給与負担も含めて検討すべきとしております。また、8月に議長会から国への要望でありましたが、鈴木寛文部科学副大臣は、「現在の都の状態には無理がある」というようなコメントもされております。
 国と東京都はやっと人事権移譲の体制が整ってまいりましたが、この上は、台東区として長期的視野で教員配置、育成、特色ある教育の継続や資質の向上、教育改革のため、23区を挙げて区長会、教育長会、議長会でスクラムを組んで、早期に教員人事権移譲を実現させていただきたいと思いますが、教育長のご所見をお聞かせください。
 次に、台東区立小・中学校の土曜授業と土曜スクールの将来展望について伺います。
 土曜授業については、基本的な考え方として、地域に根差した開かれた学校づくりを目的とし、土曜学校公開として教育課程に位置づけるものとする。そして、設定できる土曜日は、毎月第1、第3、第5週とする。また、土曜学校公開の実施形態は、半日で授業を行い、児童・生徒の休みの振りかえは行わないものとすると示されております。
 平成15年度から週休2日制が実施され、いち早く台東区では全校において土曜スクールを開始して、当時は大きな反響を呼んだものでありました。以来、6年間を経過いたしました。昨年、1日以上の土曜学校公開として土曜授業が始まりました。平成22年1月14日付で東京都から、小・中学校における土曜日の授業の実施にかかわる留意点について通知が出され、基本的な考え方として、新学習指導要領の全面実施に向け、確かな学力の向上や家庭・地域との連携・協力が一層求められている中、土曜日に教育課程に位置づけられた授業の実施を希望する学校においては、学校週5日制の趣旨を踏まえつつ、保護者や地域住民等に開かれた学校づくりを進める観点から実施できるものとする。なお、実施に当たっては、校内の指導体制を確立するとともに、保護者及び地域住民に対して十分な理解を得ることを前提とするとしておりますが、ここでお伺いいたします。
 まず、「確かな学力向上」の文言について、都教育庁としては、ようやくゆとり教育の制度による学力低下を招いたとの認識をした結果の措置と私は受けとめておりますが、教育長のご見解をお聞かせください。
 もう一つ、「校内の指導体制を確立するとともに」とありますが、土曜授業に限らず、児童・生徒の指導に当たっては、各教科の授業や、朝礼や各種行事など、すべての面で常時指導体制は確立されていなければならないのに、今さらこの文言が使われたのはどういうわけか、教育長のご感想をお聞かせください。
 東京都教育委員会の通知を踏まえて、台東区立小・中学校では、全校で学校長の判断により土曜学校公開日と土曜スクールの日程を計画決定し、本年4月から実施されているところであります。来年3月までの計画一覧表を見ますと、各学校によって公開日とスクール実施の回数がばらばらであります。小学校では、公開日授業日数が最も多いのが13回、少ないのは2回、中学校でも全く同様であります。学校・PTA両者の多様な考え方もあろうかとは思いますが、余りにも学校によって格差が生まれてしまい、公平性を失っていると思いますが、教育長の考え方をお聞かせください。
 その上で、22年度の公開日、スクールの実施可能な土曜日は23回あります。23年度からは、可能な土曜日は全部公開日、スクール実施に向けて計画を立てていただきたいと思いますがいかがでしょうか。
 そして、さらなる児童・生徒の学力向上のための質問をさせていただきます。
 愛知県蒲郡市に、中高一貫教育の男子校、私立海陽中等教育学校があります。ある日の夜、午後8時前、中学2年生の生徒がふだん着のまま教室に向かい、数学の補習に参加し、遅くまで学び、また同じころ、別の寮のラウンジでは、高校1年・2年に当たる4年生・5年生約60人が自主的な勉強会を開いている、このような風景が日常茶飯事に繰り広げられているのであります。この学校は、2006年、一流企業を中心とした80社が200億円を出資して設立された学校であります。英語・数学の授業時間は公立校のほぼ2倍、高校3年生までの内容の大半は2年前倒しで終え、さらに高度な学習をしているのであります。
 大企業がスクラムを組んで学校をつくるという前例のない動きの背景の一つは、学ぶ内容を減らし、完全学校週5日制を導入した「ゆとり教育」だったのであります。設立にかかわったある企業の会長は、公教育が基礎学力をおろそかにした、民間でよい学校のモデルを示したかったと言っております。
 区立の小・中学校の児童・生徒たちの学力向上のための手段は、教育委員会において日々検討はなされているとは思いますが、やはり重要なのは、年間の授業時数ではないでしょうか。そのためには、近い将来、毎週土曜日半日授業復活に向けてご努力をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。ご答弁をお願いいたします。
 次に、水辺空間の活性化について、お伺いをいたします。
 国内外で今最も注目されている世界一のタワー、東京スカイツリーは、東京の新たなランドマークとして、平成24年春の完成に向けて、日々高さを増してきています。そして、その全景を見渡すことができるビューポイントは、何といっても台東区側の隅田公園をおいてほかはありません。また、東京スカイツリーの前景となって流れる隅田川は、東京都の「隅田川ルネッサンス」を初め、隅田川沿いの墨田区、江東区、中央区でも、水辺空間の活性化についてさまざまな事業を検討していると聞いております。我が台東区も他区に負けないよう、水辺空間を活用した新たな事業を展開し、継続的なにぎわいの創出、そして広域的な誘客を促進する取り組みが必要であります。
 水辺空間の活用例としては、世界的に有名な観光地であるフランスのセーヌ川沿いやオーストラリアのシドニー湾沿いのオープンカフェが有名であり、観光スポットとして大変にぎわっています。また、国内においては、国土交通省による河川利用の特例措置による河川法の規制緩和の適用を受け、水辺空間活性化の取り組みが行われております。
 例えば広島市では、市街地を流れる京橋川と元安川の川岸を活用した水辺のオープンカフェ事業を行っています。京橋川のオープンカフェは年間を通して設置され、水辺のしゃれた憩いの空間として多くの観光客が訪れ、女性や外国人にも大好評と聞いております。また、大阪市では、繁華街の中心地である道頓堀川の川岸をイベントスペースとして活用したリバーウオーク事業などを実施し、今まで利用されてこなかった水辺空間を魅力ある場所に変えることで、継続的なにぎわいの創出を図っております。
 去る11月10日、国土交通省は、河川を活用した地域活性化の促進を目的に、河川敷地の占用について、河川敷地占用許可準則を23年度から改定するという方針を決定しております。これにより、民間事業者による河川敷地への営利目的施設の設置が可能となりました。現在、隅田公園のBゾーンでは、来年3月竣工を目指し、新たな防災船着場の整備が進められております。また、このエリアの公園整備も、現在、設計が進められております。さらに、このエリアは東京スカイツリーのビュースポットとして既に多くの観光客が訪れ、にぎわいを見せているのであります。スカイツリー完成の暁には、先日も実験が行われましたライトアップにより、ツリーは青と紫に美しく彩られる予定であります。これにより、隅田公園は間違いなく東京都の新名所となるでしょう。
 そこで、台東区も、隅田公園河畔の絶好の立地を生かして、オープンカフェを隅田公園内に設置したならばどんなに効果的でしょうか。夜まで多くの人が集う水辺のにぎわいを創出することができるのではないでしょうか。今後、隅田川の水辺空間の活性化は、水上バスなどの舟運を活用し、隅田川を介した広域的な観光戦略についても、民間活力を導入しながら官民が一体となって展開していくことが必要と考えます。
 そこで、平成24年春の東京スカイツリー開業に向け、浅草地域の広域的な観光拠点の一つとして、隅田公園Bゾーン周辺における水辺空間の活性化を図るため、2点、区長にお伺いいたします。
 第1に、今回の補正予算に計上しているオープンカフェモデル事業はどんな内容で、どのような展開をするのでしょうか。
 第2に、隅田公園Bゾーンで、特に新防災船着場と連携した常設のオープンカフェを設置して、継続的なにぎわいを創出すべきと考えますが、区長のご所見をお伺いいたします。
 私は、このオープンカフェが設置されたならば、国際観光地浅草の新たな観光スポットとして多くの方が訪れ、さらなる誘客を促進することとなり、台東区の魅力を発信する場として大いににぎわうであろうことを期待するものであります。
 玉姫公園の再整備についてお伺いをいたします。
 玉姫公園は面積が3,500平方メートルで、隅田公園を除けば、区立公園としては比較的広い面積を持つ公園であります。しかしながら、この公園は十分に公園そのものとして役割を果たすことができなかった、今もできていない不幸な公園であります。かつて、昭和40年代前半には、暮れに機動隊が出て暴動が起こっておりました。現在のようなスポーツコーナーがフェンスに囲われるような改造が行われたのが昭和52年、そして昭和61年に公園便所の改修が行われたのであります。現在でも、公園にお住まいの方がいなくなることはなく、朝市なども継続的に開催されております。
 区も、決して状況を放置していたわけではなく、公園周辺地域の警備や清掃及び環境改善等を進めてまいりました。その努力を多とするところでございます。しかしながら、今年度開設された特別養護老人ホーム浅草ほうらいの建設計画策定時には、この公園の再整備も検討することとされ、地元では大変期待し、その実現を渇望したところでございます。もちろん、その実現は大変困難なことは十分承知をしております。区長も状況を把握している中で、その必要性、重要性を認識したからこそ、あえてその意思を示されたものと考えております。
 整備についても、内部的にはさまざまな検討がなされたとは思っておりますが、具体的なものはなかなか見えてこないまま現在に至っているのであります。先ごろ、具体的な検討として周辺地域の町会長さんを中心に検討会が始まったとお聞きをいたしました。実現に対する地域の期待は大変高いものがあります。そして、その実現に向けての現時点でのスケジュールと区長の強い意志をお聞かせください。
 次に、ひとり親家庭などの在宅就業支援事業の実施について伺います。
 平成22年1月26日、厚生労働省から各都道府県・区市町村に通達がありました標記について、平成21年度子育て支援対策臨時特例交付金(安心こども基金)の交付について、及び平成20年度子育て支援対策臨時特例交付金の運営についてにより実施されているところでありますが、運営要領が平成21年12月21日付で改正されたことに伴い、今般、別紙のとおり「ひとり親家庭等の在宅就業支援事業実施基準」を定め、平成21年12月8日より適用することとしたので、その適正かつ円滑な実施を図られたく通知する、とありますが、台東区に対してもこの通知があったのかどうか、まずお伺いをいたします。
 この制度の存在を区長はご存じだったのか、これもお伺いをいたします。
 本事業は、ITを用いたひとり親の在宅就業を実践し、家庭と仕事の両立を図りやすい働き方である。また、在宅就業の拡大に向けた環境整備を図るために設けられたものであります。この事業実施については、発注者の掘り起こしや官公需の切り出しのための具体的な活動を行うということであります。ひとり親の在宅就業として望まれる業務は、子育てとの両立が可能となるようなある程度の時間の自由度があり、無理なダブルワーク、トリプルワークの解消につながるレベルの収入が得られる在宅業務、また、子どもが小さいためにパートをふやせない人が、将来の教育費支出等に備えるレベルの追加収入が得られる在宅業務であります。
 当事業は全額国の予算で行う事業であり、ひとり親研修生に対して1カ月5万円の手当が出され、事業者に対しては運営経費を全額支給するものであります。本年7月現在で、都道府県9カ所、市レベルで6カ所で実施、あるいは実施予定とされております。ぜひ台東区でも実施して、多くのひとり親家庭の手助けができるような体制をとっていただきたいと思いますが、区長のご所見をお聞かせください。
 以上で私の質問を終わります。
 ご清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(鈴木茂 さん) ただいまの質問に対する答弁を求めます。
 区長。
          (区長吉住 弘さん登壇)
◎区長(吉住弘 さん) 寺井議員のご質問にお答えいたします。
 ご質問の第3は、水辺空間の活性化についてでございます。
 まず、隅田公園オープンカフェモデル事業についてでございます。
 議員ご提案のとおり、私も、隅田公園をやすらぎ、うるおいの場とし、また、浅草地域の広域的なにぎわいを創出するため、水辺空間を活性化したいと考えております。そこで、隅田公園オープンカフェモデル事業として、来年3月から1カ月間、隅田公園のCゾーンの東京都観光汽船券売所わきにおいて、試験的にオープンカフェを専門事業者に運営させ、集客数や売り上げなどのデータを収集するとともに、アンケートによる利用者動向調査などを実施してまいります。なお、モデル事業におけるデータ結果等は、常設のオープンカフェ事業検討の基礎資料としてまいります。
 次に、隅田公園のBゾーンにおけるオープンカフェの設置についてでございます。
 隅田公園のBゾーンは、東京スカイツリーのビュースポットとして、また、新防災船着場の平常時利用により、新たなお客様が訪れる場として、さらなるにぎわいが期待されます。私も議員と同様に、このにぎわいを継続させ、浅草地域の広域的観光拠点としてオープンカフェを常設したいと考えております。このオープンカフェが区民の皆様の憩いの場として、また観光スポットとして恒常的なにぎわいを創出できるものとなるよう進めてまいります。
 ご質問の第4は、玉姫公園についてでございます。
 議員ご指摘のように、玉姫公園の整備に当たりましては、公園内で起居している人々や周辺で行われている朝市の問題など、さまざまな課題がございます。また、以前に寺井議員よりいただいた玉姫公園地域のまちづくりについてのご意見も含めて、それらの課題を解決していくためには、地域の皆様を初め、関係機関や議会と区が一体となって取り組んでいく必要がございます。そのため、玉姫公園周辺の町会長の皆様のご参加を得て検討会を設け、今後の公園のあり方や公園管理の方法などにつきまして検討を進めているところでございます。私は、この検討会の内容を踏まえ、地域の皆様のご意見がまとまり次第、多くの皆様が玉姫公園を明るく、安全に、安心してご利用いただけるよう取り組んでまいります。
 ご質問の第5は、在宅就業支援事業についてでございます。
 安心こども基金は、安心して子どもを育てることができる体制を整備するために設置されたもので、保育サービス等の充実やひとり親家庭等の支援などの事業があり、議員ご指摘の在宅就業支援事業もこれに含まれていることを承知いたしております。本区では、この基金を活用して、私立保育所の開設経費補助や看護師等を目指す母子家庭の経済的負担を軽減する「高等技能訓練促進費等事業」などを実施いたしております。
 在宅就業支援事業は、在宅において業務を行うことができるように、能力開発の研修や業務の開拓、教材開発等を実施するものでございます。実施に当たりましては、発注者の掘り起こしや対象者と企業とを結びつけるノウハウ等の課題がございますので、区が事業として取り組むことは難しいものと考えております。引き続き、経済的に厳しい状況にあるひとり親家庭に対して就業相談等を充実し、安定した雇用に結びつくよう、就業支援を推進してまいります。
 その他のご質問につきましては、教育長がお答えいたします。
○議長(鈴木茂 さん) 教育長。
          (教育長野田沢忠治さん登壇)
◎教育長(野田沢忠治 さん) 寺井議員の教員の人事権についてのご質問にお答えをさせていただきます。
 現行の教職員の人事制度には、議員ご質問のように、勤務地への帰属意識などの点で課題があると考えております。こうした状況を踏まえ、平成15年度に特別区教育長会では、東京都に対し人事権移譲の要望書を提出いたしました。続いて、特別区区長会や議長会からも国などに対し要望書が出されております。そして今年度は、大阪府においても人事権移譲に関する議論がございましたので、特別区教育長会では、改めて都に対し人事権移譲について要望書を提出したところであります。さらに本年8月には、特別区議長会からも文部科学省並びに東京都に対して要望書が提出されたと聞いております。
 こうした動きを受け、東京都教育委員会は去る9月、特別区教育長を含む関係自治体や東京都の代表で構成する「人事権の移譲に係る連絡会」を設置いたしました。現在、本件に関するさまざまな課題について、意見交換や論点整理を行っているところでございます。台東区といたしましては、今後ともさまざまな機会をとらえ、人事権の早期移譲に向けて努力を重ねてまいります。
 次に、土曜授業と土曜スクールについてのご質問にお答えをさせていただきます。
 学力の向上は教育委員会としても重要な課題と受けとめ、授業改善や教育課程の工夫を通して改善を図ってきたところでございます。ご案内のように、本区では、学校5日制への移行に伴う学力などへの不安から、平成15年度より全校で土曜スクールを始めました。そして、子どもたちへのアンケート調査で、必ずしも土曜日を有効に活用していない実態が浮き彫りとなったため、中学校は平成20年度より、小学校は平成21年度より、年1回以上の土曜学校公開を実施したところでございます。
 今回、通知を出すに当たって行われました東京都教育庁の説明でも、土曜日を有効に活用していない子どもたちの実態などを懸念する同趣旨の背景が述べられておりましたので、本区と同様の問題意識を持った上での通知であると理解をいたしております。
 次に、指導体制の確立につきましては、学校公開が土曜日であっても教育課程に位置づけられた正規の授業でありますので、教職員の勤務や管理体制の確立は当然であると受けとめております。また、土曜学校公開は本区が他自治体に先駆け実現をいたしたものであります。したがいまして、児童・生徒の実態や地域のスポーツ・文化活動などを勘案しながらも、土曜学校公開の回数増加を指導していくと同時に、あわせて、議員ご質問のように、学校間で格差が生じることのないよう、年間の総授業時間数の十分な確保を指導してまいりますので、ご理解を賜りたいと存じます。
 最後に、毎週土曜日の授業の復活につきましては、現行制度上は難しく、直ちに実現できるわけではございませんが、子どもたちの実態や新学習指導要領の本格実施で一層窮屈になる小中学校の授業時数確保の状況も踏まえ、さまざまな機会に適切な対策を訴えてまいりますので、よろしくお願いをいたします。
○議長(鈴木茂 さん) 5番君塚裕史さん。
          (5番君塚裕史さん登壇)(拍手)
◆5番(君塚裕史 さん) 区民クラブの君塚裕史でございます。
 平成22年第4回定例会に当たり、区民クラブを代表いたしまして区長に質問させていただきます。
 私は、議員活動を始めて今回で8回目の一般質問となります。初めの質問は平成15年にまちづくりと防犯パトロール、2回目は新台東病院、心の教育、生活安全、有害図書、東京藝術大学との交流について、3回目は区内伝統工芸等について、外国籍の方々へのサービス、そして都市交流についての質問、4回目はごみ問題(区域・区境)について、5回目は庁舎のユニバーサルデザインと防犯対策等、新改良道路掘削工事について、そして乾電池の拠点回収についての質問、6回目は台東区緊急経済対策、区が発注する工事等の入札制度、省エネルギー型街路灯の設置について、そして前回の7回目の質問では長期総合計画後期計画の見直し、老朽化ビル及びマンション、高齢者対策についての質問等、過去7回にわたる質問をさせていただきました。
 以上が、私が当選してからの一般質問として質問した事項でございます。区民にわかりやすい区政運営をお願いし、さまざまな場面で具体的な提案を行ってまいりました。質問の際にも、行政上の専門用語ではなく、多くの区民に伝わるような言葉を選ぶことを意識してまいりました。そこで、この視点からの取り組み成果をお伺いいたします。しかし、質問をして答弁をいただいても、実現しなければ何の意味もありません。したがって、次の事項について特に私が気になった点がございますので、再度質問させていただきますが、その後どうなったか、区長にご答弁をお願いいたします。
 初めの質問は、平成16年第1回定例会一般質問、区立台東病院(旧台東病院)についてでございます。
 この病院の中身づくりの過程の中で、専門家の意見ばかりではなく、患者側の意見として区民の多様な意見・要望を調整して、できる限りこの病院計画に反映していくことが大切であると考えておりますと意見を述べ、インターネットによるパブリックコメントを実施してはと思いますがいかがでしょうかと質問いたしましたが、残念ながら、提案したインターネットを活用したパブリックコメントは実施されなかったわけですが、患者側である区民の意見をどのような方法で病院運営に生かそうとされているのかお聞きいたします。
 次に、台東区には年間4,000万人近い観光客や来街者が国内外から訪れ、まちのにぎわいに貢献しております。そこで、区では、清潔で美しいまちとして皆様をお迎えするため、ポイ捨て行為の防止に関する条例を制定し、大江戸清掃隊やまちの美化里親制度を創設するなど、積極的に環境美化に取り組んでいることは理解しております。私は、平成18年第3回定例会において、環境美化の中でも、区民にとりましてより身近でかつ切実な問題であるポイ捨てやごみ問題について、特に重要な何点かについて、例を挙げながら質問させていただきました。その後、区でもたばこのポイ捨てやごみ問題の解決に向け、引き続き区民、観光客や来街者に対して、喫煙スポットの整備や路面標示シートの設置、大江戸清掃隊によるごみゼロ繁華街キャンペーンやマナーアップキャンペーンの実施など、環境美化に取り組んでいただいていることは評価いたします。
 しかしながら、現状を見ますと、区の境界に接する繁華街等を含め、いまだにたばこのポイ捨てやごみの不法投棄によるまちの汚れが後を絶ちません。来街者がにぎわうまち、また国際観光都市としてきれいで安全なまちをアピールする台東区としては、たばこのポイ捨てやごみによるまちの汚れをなくし、清潔で美しいまちづくりを推進しなければなりません。また、たばこのポイ捨てやごみの問題を根本的に解決するためには、区が町会、企業、学校、地域の団体によるまちの環境美化活動の支援・推進とともに、ルール違反のごみの不法投棄対策や不法投棄がされやすい繁華街への働きかけをさらに図っていく必要があります。
 そこで、区の境界に接する繁華街等を含めたたばこのポイ捨てや不法投棄対策に、今後どのように取り組むのか、区長にお伺いいたします。
 次は、平成20年第1回定例会一般質問の新改良道路掘削工事についてでございます。
 新改良道路が掘削されることにより、統一的に整備された歩道が一部アスファルト舗装になるなど、商店街・まち並みが台なしになってしまうので、復旧までの期間や復旧の状況について指導強化が必要であると思うがどうか、また、掘削の繰り返しや整備後すぐ掘り返されることが見受けられるが、まちづくりの観点から抑制が必要であると考えるものであり、歩道工事に際しては、あらかじめ供給管を埋設させるなど、いろいろな方法があると思うがどうかなどの問いに、区長は、道路工事を行う前には、上下水道、ガスなどの占用企業者との調整会議を持ち、掘削の繰り返しを抑制するとともに、工事完了後は掘削禁止期間を設けておりますと答弁しております。また、整備したばかりの歩道であっても、マンションなどの新築工事箇所など、供給管などの引き込み工事を認めざるを得ず、一部分がアスファルト舗装となる時期があるので、工事期間の厳守や完了後の速やかな原状復旧について業者への指導を強めるとともに、巡回を密にして復元に努めたい、さらに、カラー舗装など、まちづくりを目的として整備された歩道の掘削工事については、その回数を減らすような新しい技術や工法の開発が想定されるので、情報収集に努め、研究したいと答弁されておりますが、次の点について質問いたします。
 そこで、今までどのような指導を業者にしたのか、また、カラー舗装ですが、どのような施策を考えたかお答えください。
 次の質問は、平成21年第1回定例会一般質問から2点お伺いいたします。
 初めの質問は、区が発注する工事等の入札制度と工事等の入札制度の最低価格についてでございます。
 昨年来の不況の中で、区内業者は経営に苦慮しており、このようなときこそ、区内業者に優先的に受注させるべきであります。そこで、今年度、これまでの制限つき一般競争入札、希望型指名競争入札、指名競争入札、随意契約、それぞれどれぐらいになるのか、また、今後、入札制度を見直す考えはあるのかと区長の所見を伺いましたが、その中で区長は、区内業者を優先的に指名すると答弁しておりますが、いまだに改善されていないように見受けられます。その後、どのように改善されたか、最新のデータをお伺いいたします。
 さらに、私は前から気になっていたのですが、工事等の入札において、原則として最低の価格を提示した業者が落札者となるが、極端に低い価格で落札した場合には、契約内容に見合った履行ができないことが危惧されます。区では、契約内容の適正な履行の確保策として、低入札価格調査制度や最低制限価格制度を導入していると聞きますが、運用はどのようにしているのか、区長にお伺いいたします。
 次に、省エネルギー型街路灯の設置についてでございます。
 災害時には安全な避難に、平常時には電気代の節約やエコに資するために、街路灯にソーラーパネルの設置やLED照明を使用した街路灯を設置する方策を考えてはどうかとお伺いいたしました。区長は、ソーラーパネルについては性能不足から実用化されていない旨の答弁があり、LEDについては平成21年度に試作品を設置し、実用化に向けて検討してまいりたいと答弁しておりますが、LED照明については、試作品としてどこかに設置したのかお伺いいたします。また、今後についてもお聞かせください。
 次に、長期総合計画後期計画の見直しと高齢者対策についてでございます。
 この質問は平成21年第4回定例会での質問ですが、まず長期総合計画後期計画の見直しについてでございますが、長期総合計画後期計画の改定に当たってぜひ達成すべき目標数値を具体的数値で入れるべきと質問し、区長からも「指標や計画事業における目標の数値化は、取り組みの内容をより明らかにし、事業などを計画的に実施する上でも、また区民の皆様にわかりやすい計画とするためにも非常に重要であると認識しております。」と答弁をいただいております。
 そこで区長にお伺いいたします。
 私が何度も取り上げてきました区民にわかりやすい計画などの策定は、どの程度達成されているとお考えでしょうか。また、その取り組みは、新たに策定される行政計画にはどのように反映されているのでしょうか。区長の所見をお伺いいたします。
 次に、高齢者対策についてでございます。
 高齢者の8割以上の要介護認定等を受けていない元気な高齢者の生きがいを高め、健康づくりを進める取り組みと在宅生活を維持するための多様なサービスについて質問いたしましたが、区長は、現在、実施している老人福祉センターや老人福祉館における各種事業や寿作品展の開催等の事業の実施や健康づくりを目指した各種トレーニングについて挙げており、さらには、今後の施策として、「生活の質の向上に資する施策を充実させてまいりたい。」と答弁しておりますが、その後、生活の質の向上のためどのような施策を実施したのかお伺いいたします。
 また、在宅生活を維持するための多様なサービスについては、区長は、「日常生活を支援するきめ細かな施策につきましても、必要に応じ適切に実施してまいります。」と答弁しておりますが、その後、きめ細かな施策として何か新しい施策を実施したのか、お伺いいたします。
 最後になりますが、高齢者の交通事故が多いことから、安全面や移動手段の確保の面から、交通安全区民のつどいにおける警察4署から各会場に向かうバスの運行について、高齢者への安全・安心対策の一環として、ぜひ継続して運行していただきたいと強く要望いたします。
 以上で私のすべての質問を終わります。
 ご清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(鈴木茂 さん) ただいまの質問に対する答弁を求めます。
 区長。
          (区長吉住 弘さん登壇)
◎区長(吉住弘 さん) 君塚議員のご質問にお答えさせていただきます。
 ご質問の第1は、区立台東病院についてでございます。
 台東病院の運営に当たりましては、区民の皆様のご意見を生かしていくことは大変重要なことであると私も認識いたしております。昨年の病院開設後に設置した台東病院等運営協議会に地域住民の方々にも委員としてご参加いただき、貴重なご意見をいただいているところでございます。また、病院では院内に意見箱を設置し、利用者からのご意見を集めており、受付番号の電光掲示について、診察の順番を複数人分表示するなど、改善に役立てております。今後とも、さまざまな意見を広くお聞きし、区民の皆様が自分たちの病院であると実感できるような病院を目指してまいります。
 ご質問の第2は、ごみの問題についてでございます。
 議員ご指摘のとおり、国際観光都市として清潔で美しいまちづくりを推進する上で、たばこのポイ捨てやごみの不法投棄の防止に取り組むことは大変重要でございます。
 まず、たばこにつきましては、路面標示シートの設置や大江戸清掃隊による喫煙マナーアップ・キャンペーン等を推進いたしております。また、区境につきましても、隣接区と連絡をとりながら、まちの美化に向けて取り組んでおります。
 次に、ごみの問題についてでございます。
 区境におけるごみの不法投棄につきましては、隣接区と定期的に情報交換を行い、ごみ出しルールの周知を図るとともに、警告板の設置など、再発防止に努めております。また、不法投棄が確認された場合には、隣接区と協力し、警告シールの貼付等、継続的な指導を行っております。さらに、繁華街等につきましては、当該場所の管理者と協議し、投棄物の撤去やさくの設置等を行うとともに、パトロールを実施し、不法投棄の防止に努めているところでございます。
 今後も、隣接区とも連携を図りながら、喫煙マナーの向上やごみ出しルールの徹底など、環境美化対策に積極的に取り組んでまいります。
 ご質問の第3は、道路掘削工事についてでございます。
 本区では、速やかな現状復旧に向け、これまでも、道路工事を行う前に地域住民への事前説明の徹底や巡回の数をふやすなど、上下水道やガスなどの占用企業者との調整を密に行い、掘削の繰り返しの減少に努めております。また、議員ご指摘のカラー舗装された歩道掘削の減少対策につきましても、新たなマンション建設等が増加する中、各占用企業者等と連携し、工期短縮につながる小型下水ますの設置に努めております。今後とも、工事の工法改良を含め、情報収集等、工事の抑制に向け一層の努力をしてまいります。
 ご質問の第4は、工事等の契約における区内事業者の優先策についてでございます。
 まず、今年度、これまで経理課が扱った契約の実績は、制限付一般競争入札は5件で、そのうち区内事業者が3件、60%でございます。指名競争入札は610件で、そのうち区内事業者が327件、53.6%でございます。随意契約は905件で、そのうち区内事業者が414件、45.7%となっております。本区では、原則として区内事業者を優先的に指名しており、また、案件によっては入札参加者を区内事業者に限定するなど、受注機会の拡大に努めております。
 次に、契約内容に適合した履行の確保についてでございます。
 本区では、極端な低価格で入札があった場合に、積算の根拠、契約の履行体制などについて調査を行った上で落札者を決定する低入札価格調査制度や、一定の価格を下回る価格で入札した事業者は落札者としない取り扱いとする最低制限価格制度を導入いたしております。今後とも契約内容の適正な履行の確保に努めてまいります。
 ご質問の第5は、省エネルギー型街路灯の設置についてでございます。
 LED街路灯につきましては、21年度に試作品を東上野5丁目で15基設置いたしました。今年度は、製品化された38基を東上野4丁目に設置したところでございます。LED街路灯は技術的に発展途上段階にあり、現在、道幅の狭い生活道路を対象に設置しております。水銀灯と比較して消費電力が約6割削減されますが、高価なものでございますので、既に省エネ型として実績のあるセラミックメタルハライドランプを併用し、性能や価格を勘案しながら、適切な省エネルギー型街路灯へ切りかえてまいります。なお、商店街活性化事業として、オレンジ通り商店街を初めとする5つの商店街で、装飾街路灯をLED化いたしました。引き続き商店街のLED化への取り組みに対しましても、積極的に支援してまいります。
 ご質問の第6は、長期総合計画後期計画についてでございます。
 まず、区民の皆様にわかりやすい計画策定への取り組みの達成についてでございます。
 私も議員と同様に、区民の皆様に計画の内容が具体的にイメージしていただけるよう、指標及び事業量につきましては、パーセンテージ表記や実施回数の明示など、可能な限り数値化、明確化することが重要であると認識いたしております。この考えに基づき、昨年度の長期総合計画の改定におきましては、各施策の達成目標を明確に設定し、指標及び事業量の数値化を図ってまいりました。この結果、計画事業量はおよそ6割を、指標はおよそ8割を数値化いたしました。また、同じ時期に策定いたしました新観光ビジョンや環境基本計画等の個別計画におきましても、同様の取り組みを行いました。
 次に、現在策定中の行政計画への反映についてでございますが、同じ認識に立った上で、可能な限り計画事業量の数値化、明確化を図ってまいります。私は、今後も常に区民の皆様の視点に立って、わかりやすく、かつ実効性のある計画の策定に努め、「にぎわい いきいき したまち台東」の実現を目指してまいります。
 ご質問の第7は、高齢の方々への施策についてでございます。
 私は、高齢者が住みなれた地域でいきいきと安心して暮らし続けるまちを目指して、社会情勢や区民ニーズの変化に対応しながら、さまざまな施策を展開してまいりました。施策の充実につきましては、今年度から、高齢者の生活の質の向上を図るため、老人福祉センターや老人福祉館で実施する日常生活支援講座に、携帯電話の操作方法に加えて、災害時や防犯のための活用方法につきましてもカリキュラムに加えました。また、区民の皆様が自宅でみずから行うリハビリを、病院や診療所等が連携して支援していく「在宅リハビリテーション支援事業」を開始いたしました。さらに本年7月には、日常生活の困り事に対応する「身の回り応援サービス」を社会福祉協議会で開始するなど、日常生活を支援するきめ細かな施策につきましても、充実を重ねてきたところでございます。
○議長(鈴木茂 さん) 続きまして、6番小坂義久さん。
          (6番小坂義久さん登壇)(拍手)
◆6番(小坂義久 さん) 区議会公明党の小坂義久でございます。
 平成22年もはや12月を迎えました。この1年、先輩諸氏の皆様からさまざまな点でアドバイス等をいただき、議員として、区民の皆様の安心・安全な生活を推進するため努力してまいりました。明年は何かと慌ただしい1年となりますが、皆様とともども、健康に留意して頑張ってまいりたいと決意して質問に入りたいと思います。
 初めに、危機管理意識の向上について伺います。
 平成15年度から20年度に受け付けた国民年金の免除申請書類や異動届の一部について、書類を預かったまま処理を怠り、一部が時効で保険料が納付できなかった問題が本区において発覚いたしました。また、年金からの国民健康保険料の特別徴収で、平成22年度の国民健康保険料を全額納付した住民からも保険料を引き落とす手続をとっていたことが判明しました。被保険者から指摘を受け、10月8日、対象者におわびと保険料の返還についての案内を発送したとのことです。
 こうした職員の不注意といいましょうか、いずれにしろ区民の信頼を損なう行為であることは明白であります。また、一生懸命に頑張っている職員にも少なからず影響を与え、区・行政全体を傷つける行為であると思います。大切なことは、同じことを繰り返さないことです。そのことを踏まえ、区長はどのような危機感、緊張感を持って、区民の信頼回復に臨んでいく決意なのか、所見をお伺いします。
 ところで、ある市では、職員をめぐる不祥事の発覚を受けて、市長と職員が語り合う「再発防止緊急ミーティング」を計15回開き、再発防止に向け、市や職員の危機管理意識の向上を図り、新たな報告ルールづくりを検討しているとお聞きしております。本区において、再発防止に向け、どう取り組もうとなされるのか、所見をお伺いいたします。
 次に、行政経営推進プランについて伺います。
 長期総合計画・行政計画を円滑に実施していくため、手法の整備を計画化し、推進する必要性から施策の見直し、健全な財政維持、定員の適正化等バランスよく資源を配分し、行政サービスの向上、経費の縮減などを実現させる手法として、平成17年、行政経営推進プランが策定され、外部評価の実施・指定管理者制度の活用・職員の定員適正化などに取り組み、一定の成果を上げてまいりました。しかし、リーマンショック以降の世界的経済危機は、自治体にも多大な影響をもたらしました。今後は、限られた予算をどう有効活用して、住民の満足度を目指した自治体経営を推進していくか、ここが重要と思います。
 そこで、私は何点か確認をしたいと思います。
 区長は、9月に前倒しで新たなプランの策定を行いました。先行き不透明な経済情勢や国の制度変更に早期に対応し、さらに安定的な行政運営を目指すものであり、英断を評価いたします。しかし、当然ながらプランは策定することが目的ではなく、今後、どうプランに掲げられた項目をいかに実行するかが問われてきます。
 そこで、まず新たな行政経営推進プランに示された各取り組みの実施に向けて、区長の所見をお伺いいたします。
 次に、本年10月、本庁舎改修工事基本設計(案)が報告され、明年7月より改修工事が開始されますが、施設の老朽化は、維持・保全経費の増大や運営経費等将来に向けての負担増が考えられると思います。その一方で、厳しい経済情勢や高齢化の進展等の影響によって、子どもや高齢者向け施設の需要がさらに高まるなど、施設に対するニーズにも、時代に応じた変化が生じているのが現状であります。
 そこで、今後の施設整備に当たって、コストを最小限に抑えつつ、既存の施設も有効に活用しながら施設のニーズの変化に対応していくという手法が必要ではないかと考えますが、区長の所見をお伺いいたします。
 また、組織力は、効率的な行財政運営に努め、自立と責任に裏打ちされた人材の強化が必要であり、つまるところ、職員の人材育成にかかっていると思います。さまざまな点で取り組んでいることは承知しておりますが、今後の台東区政を担う人材像について所見をお伺いいたします。
 次に、「新しいヒューマン・ケア」人にやさしい台東区を望み、2点伺います。
 これは、うつなどの心の病、深刻化するDV、児童虐待の問題、不登校やひきこもり、高齢者の孤独死等、これまで想定し得なかった「新たなリスク」が、今、私たちの社会には存在しております。公明党では、これまでの社会保障・福祉の枠を超えて、これらの「新しいリスク」に対応できる「新しい福祉」を提案してまいりたいと思います。
 そこで、初めに、認知行動療法の活用についてお伺いします。
 皆さんご存じのように、日本人の自殺者は1998年に初めて3万人を超えて以来、12年連続で3万人以上が自殺で亡くなっております。2010年版「自殺対策白書」によると、2009年の自殺者は総数3万2,845人、その原因では「健康問題」が最も多く、中でも総合的な「うつ病対策」の不足・不備が重要な課題であることが浮き彫りとなっております。うつ病発症者数は年々増加しており、有病者数は約250万人と推測されており、今や、だれもがかかり得る病気の一つと言えると思います。
 こうした中、うつ病治療の一つとして認知行動療法が注目を集めております。精神疾患患者の考え方に注目し、対話を通してサポートするもので、治療の科学的根拠がはっきりしており、薬物療法との併用で効果が高まることもわかっているそうです。今年度の診療報酬改定で、4月から同療法に保険が適用され、療法実施者を養成する研修も開始されました。ただ、現状において、治療に当たる専門医が不足していることが、同療法を普及する上で一つの壁となっております。東京都では、同療法の実務研修を精神保健福祉士や看護師などにも拡大するとの方針とお聞きしましたが、本区においても、保健所保健師等、精神保健の分野に興味を抱いている職員もいると思いますが、そうした実務研修の実施等、この分野の人材育成・確保について、どうお考えでしょうか。
 また、近い将来、同療法の活用を具体的に検討すべき段階に至ると思いますが、区長の所見をお伺いいたします。
 次に、地域包括ケアについて伺います。
 高齢者の介護ニーズに対応すべく介護保険が実施され、10年余りが経過しました。介護保険制度の中長期的改革に関連して、厚生労働省では、2008年から09年度の2年間にわたって、地域包括ケアをテーマとする研究会による検討と提言が行われてきました。地域包括ケアの概念は、地域の医療サービスが体系的に展開される際、保健・医療・福祉の連携の必要性を明らかにし、関係諸機関によるネットワークや関与する専門職員の協働を具体化するものとして論じられてきました。2010年の提言において、持続可能な介護サービスの充実と基盤整備、介護と医療の連携強化、高齢者住宅の拡充、認知症ケアの体系的推進、地域における高齢者の孤独死などへの視点等、述べられております。
 ところで、現行の介護保険制度の実施で、認知症高齢者など要介護高齢者に対する介護サービスの量的充実等は一定の評価が得られていると思いますが、昨今の高齢者を取り巻く諸問題として、孤独死問題があります。社会全体の核家族化現象や単身世帯の増加を背景とし、ひとり暮らしの中高年者・高齢者の虚弱化、家族・地域のネットワークの希薄化等が原因と思われ、いわゆる無縁社会が広がりつつあります。超高齢化社会が現実味を帯びる本区にとって、こうした高齢者の生活と介護をめぐるニーズには極めて多様なものがあり、高齢者の抱える健康・医療等、諸問題の解決、総合的な生活支援に関し、新しい方向性が必要と思われます。
 そこで、区長に伺いますが、新たな視点を加えた対策が必要と考えます。今後、本区においては、地域包括ケア体制をどのように構築していくのか、所見をお伺いいたします。
 次の質問は、ゲリラ豪雨に対応するため、防水板等の設置工事に対する助成制度について伺います。
 近年、都市部において、下水道等排水施設の整備水準を超える集中豪雨がふえており、しばしば浸水被害等、発生しております。特に今年は猛暑が続き、ゲリラ豪雨と言われる局地的な大雨が発生し、1時間の降雨量が50ミリを超えることがたびたびあり、年々その頻度が増しております。今、都市部では、ほとんどの地表がアスファルトに覆われており、雨水が浸透しにくいため、これが下水施設に流入し、排水し切れず、床上・床下浸水等、被害が発生しております。本区におきましても、毎回同じ場所で浸水被害があり、その都度対応しておりますが、原因と対策が明確ではありません。
 こうしたゲリラ豪雨に対応する処置が必要ではないかと思われます。その対応策の一つとして、低予算でかつ一定程度の効果が期待できる防水板等を設置することが考えられます。一部の自治体では、区民の安全・安心の暮らしを確保するため、防水板等設置工事の費用の一部を助成する制度を導入しております。例えば杉並区では、住宅、店舗、事務所等、個人が使用する建築物に防水板設置及び関連工事を行う個人に対し助成制度を設けており、防水板の種類もさまざまなものがございます。家屋の浸水被害を防止・軽減する上において有効な施策と思われますが、区長の所見をお伺いします。
 次に、東北新幹線「はやぶさ」運転開始に伴う上野駅通過について伺います。
 11月11日、JR東日本でプレス発表が行われました。その内容は、明年3月5日、新型高速新幹線車両E5系が登場し、「はやぶさ」として国内営業最高速度300キロでの運転を開始しますとのことです。運転本数として、東京・新青森間が2往復、東京・仙台間が1往復で、新設される3往復の「はやぶさ」すべてが上野駅通過となっております。今回の発表は増発分なので、東北新幹線の上野駅停車本数は変わりありませんが、今後、現行の「はやて」が「はやぶさ」に置きかえられる予定があるとも聞いております。「はやぶさ」の特急料金表に上野駅も入っているので、全部が上野駅を通過しないと思いますが、台東区としてJR東日本に対し何らかの意思表示が必要ではないかと思います。
 「ああ上野駅」という名曲がございます。東北出身者にとって上野駅は、曲にもあるように、「心の駅」といってもいい存在ではないでしょうか。私も東北・岩手県出身であります。上野駅には何ともいえない愛着を感じております。何より、上野駅通過となると、観光立区を標榜する本区にとって大きな打撃となるのではないでしょうか。
 本区として、JR東日本に対しスピーディーな意思表示を行うべきと思いますが、区長の所見をお伺いいたします。
 次に、HTLV−1(ヒトT細胞白血病ウイルス1型)について伺います。
 公明党は、増大する医療費の軽減、また病気を予防する観点で、ワクチン接種等に対する助成制度の創設を訴えてまいりました。このHTLV−1は、致死率の高い「成人T細胞白血病(ATL)」や進行性の歩行・排尿障害を伴う「脊髄疾患(HAM)」等を引き起こすと言われております。国内の感染者数は120万人以上と推定され、その数はB型・C型肝炎に匹敵します。毎年約1,000人以上がATLで命を落とし、一度感染すると、現代の医学ではウイルスを排除できず、いまだ根本的な治療方法は確立されていないそうです。主な感染経路は、母乳を介して母親から子どもに感染する母子感染と性交渉による感染であり、そのうち母子感染が6割以上を占めております。
 親から子ども、さらに次の世代へのウイルス感染を防ぐ早急な対策が求められております。厚生労働省では、10月6日、HTLV−1の母子感染を防止するため、同ウイルスの抗体検査を、肝炎やエイズウイルスなどとともに、妊婦健診時の標準的な検査項目に追加し実施するよう、都道府県・政令市などに通知いたしました。
 そこで、区長に伺いますが、HTLV−1に対してどのような認識をお持ちか、また、さきの厚生労働省発出の通知による抗体検査の実施について、お考えをお聞かせください。
 加えて、医療関係者や地域保健担当者を対象とした研修会等を実施すべきと思いますが、所見をお伺いいたします。
 次に、Web図書館について伺います。
 今、電子書籍の普及が注目されております。電子書籍とは、従来の冊子体図書をデジタル化し、パソコンや電子書籍リーダーなどで読めるようにしたもので、話題のiPadの登場を受け、国民のニーズが高まると予想されています。
 そうした中、千代田区の区立図書館では、平成19年11月、インターネットを使って電子図書を貸し出すWeb図書館をスタートさせました。ここで、千代田区のWeb図書館について若干触れたいと思います。同図書館では、政治経済・文学・語学など、さまざまなジャンルの電子図書を提供しており、その数は10月現在で4,746タイトルに及びます。利用者は、インターネットを介して、24時間365日いつでも貸し出し・返却ができます。利用登録と利用者ログインのパスワード設定さえ行えば、千代田区の在住者、在勤者、在学者ならだれでも利用可能です。利便性だけではなく、従来の図書館建設に比べ準備予算も少額であり、図書を収納するハコモノやスペースを確保する必要もありません。しかも図書の盗難、破損、未返却等の損害額をゼロに抑えられ、自動めくり機能や音声動画再生機能等を掲載しているため、視覚障害をお持ちの方でも読書を楽しめる利点があるそうです。
 同図書館は魅力に富み、ふだん忙しくて図書館をなかなか利用できない方に対しても非常に有効かと思われます。本年は国民読書年。読書に対する意識を高めるため、さまざまな場所で行事や取り組みが推進されております。そのようなときに、区民の活字離れ対策として、またその一環としての区立図書館の利用性向上、読書推進を図る観点からも、電子書籍化への対応並びにWeb図書館の実現についての教育長の所見をお伺いいたします。
 最後の質問は、こどもクラブ保育時間の延長について伺います。
 保育園で延長保育を利用している家庭の幼児が、小学校入学に伴い、保育園とこどもクラブとの保育時間の違いにより、仕事と子育ての両立に悩む家庭がふえている現状があることはご承知と思います。長引く不況や雇用問題、またローンを抱える中、日々の生活を維持し、また将来の備えに共働きが増加するのは、昨今の社会経済環境において必然の成り行きであり、こうした時代のニーズにどう対応していくか、これは本年3月、予算特別委員会での教育長の答弁にも述べられているとおりであります。
 今、延長保育の需要は高まりつつあり、ことし6月制定の東京都学童クラブ事業実施要綱の中には、「平日にあっては午後7時以降まで、また土曜日、長期休暇期間その他の学校休業日にあっては午前8時から午後7時以降まで開所すること」とあります。
 そこで、教育長に伺いますが、さまざまな課題等あるにせよ、保護者の方が安心して仕事と子育ての両立ができるよう、延長保育実施場所を増加し、また長期休暇期間の延長保育の実施について、前向きなご答弁を期待しつつ、私の一般質問を終わりたいと思います。
 ご清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(鈴木茂 さん) ただいまの質問に対する答弁を求めます。
 区長。
          (区長吉住 弘さん登壇)
◎区長(吉住弘 さん) 小坂議員のご質問にお答えさせていただきます。
 ご質問の第1は、危機管理意識の向上についてでございます。
 今年度に入り、職員の不適正な事務処理により、区政に対する区民の皆様の信頼を損なう事件が続き、まことに遺憾に思っております。私もみずから襟を正すため、副区長とともに減給という処分を課し、区民の皆様の信頼回復に向けての決意を表明いたしました。
 再発防止のため、業務適正推進プロジェクトチームを設置し、全庁的に業務の進捗状況を確認するとともに、各所管課の適正な執行管理について、職員の意識の徹底を図りました。また、年度末に向け、請負契約や物品購入契約の納期限の遵守や会計事務の適正な執行について、全庁的に指示を行い、進行管理の強化を図ってまいります。今回の件を厳しく受けとめ、今後、法令遵守のさらなる確立を図り、再発防止と区政への信頼回復に努めてまいります。
 ご質問の第2は、行政経営推進プランについてでございます。
 私は、行政経営の基盤をさらに強化するとともに、限りある資源をより効果的に配分するため、事業の選択と集中を可能とする仕組みの構築を目指し、新たな行政経営推進プランを策定いたしました。国の制度変更や経済情勢を初め、先行き不透明な社会状況にある中、私は長期総合計画や、今年度策定する新たな行政計画などの計画事業を円滑に実施するため、プランに掲げた項目を着実に実行し、区民の皆様が安心して暮らすことができるよう、全力で取り組んでまいります。
 次に、今後の施設整備の考え方についてでございます。
 現在、既存の区有施設の多くは老朽化が進んでおり、維持・保全に要する経費が増大することが見込まれております。一方で少子高齢化の進展による社会構造の変化や、厳しい経済情勢などの影響によって、保育所や高齢者のための施設などの需要が高まっております。こうした施設需要に対応していくためには、施設全体の最適な所有や利活用を図りつつ、長寿命化へ向けた維持管理を行い、財政負担の軽減や平準化を図っていくことが必要であると認識いたしております。
 そこで、新たなプランにおいては、土地や建物、設備等を、経営にとって最適な状態で保有・賃借・使用・運営・維持するという考え方であるファシリティ・マネジメントを導入することといたしました。今後、ファシリティ・マネジメントの基本方針を策定し、区民の皆様のニーズに応じた施設環境づくりを図ってまいります。
 次に、区政を担う人材像についてでございます。
 「組織は人なり」という議員の認識につきましては、私も同感でございます。私はこれまで、職員にコスト意識・スピード意識の徹底を図るとともに、台東区を心から愛する気持ちと強い使命感に基づき、豊かな創造性と問題意識で区民の皆様の信頼と期待にこたえられる人材の育成に努めてまいりました。そのため、座学にとどまらないフィールドワークによる研修や接遇力・コミュニケーション力を強化する研修など、多様な職員の能力開発に取り組んでまいりました。今後はさらに新たな時代に柔軟かつ的確に対応する人材の強化・育成に向けて、現在、人材育成基本方針の改定に取り組んでおり、人材育成の基本的な方向性をお示ししてまいります。
 ご質問の第3は、「新しいヒューマン・ケア」についてでございます。
 まず、認知行動療法についてでございます。
 認知行動療法は、うつ病患者の現実の受けとり方やものの見方に働きかけ、問題解決を手助けすることによって心のストレスを軽くしていく精神療法の一つと認識いたしております。人材育成・確保については、東京都が実施する精神保健福祉研修等の活用を、保健所の専門職員や地域の精神医療・福祉にかかわる関係者に周知してまいります。また、同療法の今後の活用については、医療機関や地域生活支援センター等の関係機関と連携し、研究してまいります。
 次に、地域包括ケア体制についてでございます。
 本区は、ひとり暮らし高齢者や高齢者のみ世帯が多いという状況があり、私も小坂議員同様、家族介護力の低下や地域ネットワークの希薄化等に対しては、地域包括ケア体制の充実が非常に重要であると考えております。そのため、高齢者の方がそれぞれのニーズに応じた医療や介護、その他のサービスが適切かつ継続的に受けられるよう、これまで、地域包括支援センターを再編するなど、総合的な相談・支援体制を強化してまいりました。
 区では現在、高齢者の生活実態をより的確に把握するため、台東区高齢者実態調査を実施しております。今後はこの調査の結果も踏まえ、次期高齢者保健福祉計画を検討する中で、高齢者の生活を地域で支える仕組みを確固たるものとしてまいります。
 ご質問の第4は、防水板等の設置助成制度についてでございます。
 区では、常にゲリラ豪雨や台風などの気象情報を収集し、大雨が想定される場合、事前に水防本部を設置するとともに、土のうや止水板の配布など、速やかな対応に努めております。また、被害が頻発している地区については、東京都に対し、下水道の再構築工事の申し入れを行ってきた結果、浸水被害地区は大幅に減少しております。議員ご提案の防水板等設置助成制度につきましては、浸水被害の状況等を踏まえ、今後、研究してまいります。
 ご質問の第5は、東北新幹線「はやぶさ」の上野駅通過についてでございます。
 本年12月4日、東北新幹線八戸駅から新青森駅間が開業いたします。議員ご指摘のように、先般発表された平成23年3月5日以降のダイヤでは、新型車両「はやぶさ」が導入され、3往復の運転を開始いたしますが、上野駅は通過となります。一方、同時に「はやて」の大幅な増便が行われ、また、上野から青森までの所要時間が大幅に短縮されるなど、利便性が高まることから、本区にとっても誘客の大きな好機になるものと認識いたしております。
 上野駅は開業以来、東北、上・信越方面の東京の北の玄関口として栄え、現在においても区のにぎわいに結びつく重要な拠点駅と考えております。今後も、上野駅の拠点性の維持、増進が図られるよう、東日本旅客鉄道株式会社に対して申し入れを行うなど、必要な対応を講じてまいります。
 ご質問の第6は、HTLV−1・ヒトT細胞白血病ウイルス1型についてでございます。
 このウイルスは、成人T細胞白血病という白血病の一種やHTLV−1関連脊髄症という下肢の麻痺などの神経症状を引き起こすウイルスでございます。主に母親から子どもへ、母乳を介して感染することから、妊婦健診時にウイルスの抗体検査を実施することが非常に重要であると私も認識いたしております。
 次に、国の通知に基づく抗体検査につきましては、現在、東京都や関係機関で構成される検討会において協議しており、今後、この検討結果を踏まえ、早急に実施してまいります。
 次に、医療関係者等の研修会についてでございます。
 母子感染予防のための保健指導やカウンセリングについて、国は研修会の開催や啓発用資料などの配布を行う予定であると聞いております。これを受けて、本区においても医師会と連携して情報の周知等を図ってまいります。
 その他のご質問については、教育長がお答えいたします。
○議長(鈴木茂 さん) 教育長。
          (教育長野田沢忠治さん登壇)
◎教育長(野田沢忠治 さん) 小坂議員のWeb図書館についてのご質問にお答えをさせていただきます。
 まず、議員ご指摘のとおり、Web図書館は貸し出しなどの管理がしやすいだけではなく、図書館に出向かなくても利用できることや、音声動画再生システムを使うことにより、視覚障害のある方々にも活用していただけるなど、利便性の高いシステムでございます。現時点では、電子書籍の将来性や方向性が必ずしも定まっていないことや、提供できる資料の数や内容が十分とはいえない状況もございますが、先進的な取り組みや利用状況なども参考に、引き続き区立図書館における対応について調査・研究をしてまいりたいと存じます。
 同時に、区立図書館には、郷土資料の調査やレファレンス、子どもへの読み聞かせなどの対面によるさまざまなサービスも期待されておりますので、今後、一層充実してまいりたいと考えております。
 次に、こどもクラブ保育時間の延長についてのご質問にお答えをさせていただきます。
 こどもクラブの保育時間の延長につきましては、小学校入学の際に、保育園とこどもクラブとの保育時間の違いにより、保護者の方が仕事と子育てとの両立に悩む場合があり、こうした状況に対応することは重要であると考えております。現在、5カ所のこどもクラブで午後7時までの延長保育を実施しており、平均して約3割のご家庭で保育時間の延長登録と利用がございます。このような状況を踏まえ、保護者が安心して働き続けられる子育て環境の充実を図るべく、こどもクラブの保育体制などを整備し、延長保育の施設拡大に向けて努力をしてまいります。
○議長(鈴木茂 さん) 続きまして、18番橋詰高志さん。
          (18番橋詰高志さん登壇)(拍手)
◆18番(橋詰高志 さん) 日本共産党の橋詰高志です。第4回定例会に当たり、区議団を代表して一般質問を行います。
 私は、日本堤にある生活相談センターの責任者として、皆さんから寄せられる相談事の解決のために全力を挙げております。相談は年々ふえ、その内容も深刻なものとなっています。今の政治がいかに私たちの暮らしを大変にしているか、痛感しております。
 長引く不況に追い打ちをかける円高の広がりや不安定雇用と低賃金、若者の将来を閉ざす就職難、さらには社会保障や税金の負担増など、区民の暮らしを直撃し続けてきました。ところが、民主党政権は、日本が直面しているこれらの問題に何らビジョンを示すことができないばかりか、結局はアメリカと財界の圧力に屈し、国民の期待と公約を裏切り、古い自民党政権と何ら変わらない姿をあらわにしています。
 日本共産党は、日本の政治の大もとにある財界中心、アメリカいいなりの2つの異常から抜け出し、国民が主人公の新しい日本を目指す道を指し示しています。大企業の横暴を許さず、暮らし最優先のルールある経済社会を目指してこそ、経済も財政も立て直すことができると考えます。
 それでは、質問に入ります。
 まず、区長が本会議の所信で第一に表明された創業支援の推進については高く評価いたします。我が党区議団はかねてより、ものづくりにかかわる若い力を生かしていく観点を繰り返し主張してまいりましたし、若者たちと懇談する機会があり、独自の努力をしていることに感銘を受けました。本年度、鳥越商盛会の空き店舗への創業支援が開始されましたが、彼らの販路を広げるための見本市への助成や、ものづくり工房などが都靴学校や民間のデザイナー学校、民間の工房や靴塾などと連携することが重要です。これらの点についても早急に具体化されるよう、区長の所信を伺います。
 次に、国民健康保険について伺います。
 政権交代の引き金の一つになった後期高齢者医療制度への怒りを逆なでするように、制度廃止後の「新制度」の骨格は、高齢者差別の制度の根本を存続する内容であることがはっきりしてきました。「新制度」では、後期高齢者医療制度はやめて、被用者保険に本人ないし被扶養者が加入する以外、75歳以上は国民健康保険に加入します。
 第1の問題は、この75歳以上の国民健康保険会計は別勘定で、保険料は医療給付の1割、しかも一般財源の投入はまかりならぬという内容です。これでは、後期高齢者医療制度の外見はなくなったが、中身はそのままです。医療費がふえれば、その分だけストレートに保険料の値上げにつながります。後期高齢者医療制度導入のとき、「医療費が際限なく上がっていく痛みを後期高齢者みずから自分の感覚で感じとっていただく負担の仕組み」と厚生労働省の幹部が言い放った、高齢者いじめの中身はそのままです。
 第2に、75歳以上の国保を入り口にして、国保全体を都道府県単位にする問題です。区長、都道府県が国保の運営主体となったら、全く区民の声が届かなくなってしまうとは思いませんか。後期高齢者医療制度ができて、都道府県単位の広域連合に台東区民の声が届かなくなったことを見れば明瞭です。75歳以上の医療費を無料にしている日の出町のように、地域住民に密着して独自の先進的な施策を講じている地域保険がなくなります。
 さらに、都道府県ごとに進められている医療制度適正化計画ですが、国の補助金を、医療給付費が少ない県は優遇し、多い県にはペナルティーを課すなど、差別によって医療費抑制を競わせます。国民的な健康悪化につながりかねません。区長、地域では今、ただでさえ高過ぎる保険料と窓口負担で、医者に行くことを我慢する人がふえています。国民健康保険運営協議会や永寿病院地域運営協議会でも、医療に携わる人たちから受診抑制を心配する声が出ていることは、区長もご存じでしょう。
 区長は、後期高齢者医療制度ができた際、皆保険制度維持のために必要だと賛成し、政権がかわり廃止方針が明らかになると、国の動向を注視するとしてきました。「新制度」で台東区が区民の命と健康を支えるために行ってきた国保事業が、広域化により都の仕事になることについてどう考えていますか。一般財源を投入しないで国民健康保険制度が維持できるとお考えですか。答弁を求めます。
 次に、23区特別区の来年度国保料についてです。
 区長会は、来年度の23区国民健康保険料の賦課方式を大もとから変えることを求めました。今でも高過ぎる保険料ですが、それでも算定方法は住民税非課税などの低所得層や多人数世帯、障害者やひとり親世帯など、所得控除により生活の困難が国保料に配慮されてきました。しかし、来年度からは、所得から基礎控除だけを差し引く方式となり、経済的に大変な層が負担増になります。23区区長会は先ごろ、来年度の暫定案を確認しました。区長会資料を公表した墨田区で日本共産党区議団が試算したところ、21%で負担がふえるという結果になりました。
 なぜこんなに区民の暮らしが深刻になっている中で、弱者中心に負担がふえる賦課方式に変えるのでしょうか。吉住区長はどのような意見を言ってきたのですか。保険料が高過ぎるために滞納世帯がふえ続け、台東区では現在、1万2,000世帯、3割にも上っております。これ以上値上げすれば、区民の生活を苦しめることは明らかです。区長、今回の賦課方式の変更は見送ることを主張すべきです。見解を求めます。
 重大なのは、賦課方式が変わるという重要事項が、区民にも区議会にも説明なく進められていることです。来年度の23区国民健康保険料について、特別区長会等で審議されている内容を、可能な限り区民、区議会にすべて提出すべきではありませんか。また、先ごろ、区長会が決定した算定方法によると、国保世帯のどれくらいが負担増になるのですか。それぞれ答弁ください。
 区長、住民税非課税世帯を初め、保険料の負担増を回避するためのあらゆる努力を払うべきです。特に緊急なのは、保険料と医療費一部負担金の減免を進め、滞納者を減らして資格証発行をやめることです。決算特別委員会では、昨年度、保険料減免の実績は1件しかなかったことが明らかになりました。一部負担金の減免も1件だったと聞きます。条例に基づく区の要綱では、生活保護基準の1.15倍以下の収入にある場合、一定の条件下で保険料も一部負担金も減免できることになっています。
 区民の健康が悪化し、重症化してから医療ということになれば、医療費はさらに膨らむことが明らかです。国民健康保険の保険料と一部負担金の減免を進めること、資格証の発行はまず非課税世帯からやめることを求めます。それぞれお答えください。
 加入世帯の4割以上が無職の世帯になった現在、医療のセーフティネットである国民健康保険は、文字どおり社会保障制度として土台を据え直すべきです。区長、80年代、国保収入の5割を支えてきた国の補助金が、今ではその半分に削減されていることが、高過ぎる保険料と窓口負担、受診抑制、診療報酬の削減や医療従事者不足など、国民皆保険制度の大もとを揺るがしていると思いませんか。国庫負担を大幅に増額するよう、今まで以上に国や関係機関に働きかける意志と具体的手だてについて、区長の所見を伺います。
 次に、公契約条例について質問します。
 自治体など、公的機関が事業を契約する際、そこで働く労働者に生活できる賃金や労働条件を確保するよう義務づけるのが公契約法・公契約条例と言われるもので、公共事業の品質確保とともに、必要とされる労働環境の改善を視野に入れて契約するというものです。本来、公共事業、公共サービスは、それを担うのが民間であっても、労働者に人間らしい労働条件を確保し、地域社会に安心と豊かさを提供させなければなりません。発注者の公的機関はそれを保障する責任があります。
 近年、不況の深刻化のもと、安ければ安いほどよいといわんばかりの公的機関による契約代金や労働条件の切り下げが行われ、「官製ワーキングプア」と言われる状況が広がっています。関東地方のアルバイトの平均時給947円から1,078円に対して、東京23区と三多摩の臨時職員(一般事務職)の平均時給が876円という調査結果が09年に出ています。また、埼玉県の民間工事で建設労働者の平均日額が1万5,763円に対して、公共工事の場合、1万4,895円と下回っていることも報告されています。こうした事態を改善させようと、全建総連などの運動によって、全国33都府県議会、803の区市町村議会が「公契約法を求める意見書」を採択するまでになっています。
 千葉県野田市では、全国に先駆けて公契約条例をことし2月に施行。条例の第1条には、「公契約に係る業務に従事する労働者の適正な労働条件を確保することにより、当該業務の質の確保及び公契約の社会的な価値の向上を図り、もって市民が豊かで安心して暮らすことのできる地域社会を実現することを目的とする。」とうたっています。こうした先進自治体の取り組みを大いに参考にして、当区でも制定すべきであります。答弁を求めます。
 今回、行政経営推進プランで、指定管理者による安定的・継続的なサービス提供などの目的で、来年度、労務環境のモニタリング制度の導入や委託料の支出基準の整備などを行っていくとしています。委託業者が変わったことで、同じ業務内容なのに雇用形態や賃金が変わったとの声も聞きます。こうした人たちの問題について、我が党区議団が事あるごとに質問してきましたが、区は委託先の個々の職員の雇用内容にまで立ち入ることはできないとの姿勢にとどまっていました。委託業者のもとに従事する労働者の雇用実態について、どこまで掌握し、指導していくのかが問われる問題です。区長の所見をお聞かせください。
 次に、区内経済の活性化対策について、3点質問します。
 まず、一般住宅のリフォームを進めるための支援策についてです。
 地域経済の活性化に効果があるとして、全国175の自治体が実施しています。岩手県宮古市では、総工費20万円以上の工事に一律10万円を補助していますが、ほぼ1割の世帯に当たる2,397件が申請しています。工事総額は10億7,935万円となり、経済効果は4.5倍と見られています。これまで、個人の資産形成に対する補助となるとの理由で実施されてきませんでしたが、実施した自治体では経済波及効果が大きいことを認めています。従来から当区で行ってきた住宅改修の一部利子補給事業とは別に、ぜひ台東区でも実施すべき制度であります。答弁を求めます。
 次に、地上デジタルテレビ対策について伺います。
 総務省による「地デジ対策をお急ぎください」とのコマーシャルは日増しに強まっています。しかし、何をどうすればいいかわからず、地デジ対策はとっていないというお宅も少なくありません。まず、地デジ対応窓口は区長・広報室となっていますが、区民には知られていません。地デジ対策について何が必要で、どれぐらいの費用がかかるのか、どこに頼めばやれるのかなどについて、区民の立場で知らせることが重要です。こうしたことに具体的に答えられるよう、また、科学的な観点からの電波強度の検査なども行い、しかも、東京スカイツリーからの地デジ電波が発信された際の状況も想定して答えられるようにすべきです。
 生活保護受給者には、総務省からチューナーやアンテナ設置費用が給付されていますが、埼玉の業者がアンテナ工事に来た事例を知りました。行きつけの地元の電気屋さんが利用できないのは問題であります。区長は、我が党の地デジ対策の質問に対して、地元業者への配慮を行うと答弁されましたが、今後、どのような対策を行うのですか。2点について答弁を求めます。
 次に、共通買い物券について質問いたします。
 緊急経済対策の一環で取り組まれたプレミア付き商品券事業ですが、一昨年の事業まとめによると、一般取次店が41%、大型店が58%と、大型店での活用が前回実施のときよりふえています。この間、我が党区議団は、大型店を除いた近隣型の商店街での活用を促すような方法に限定すべきと主張してきましたが、大型店を除くと売れないなどの理由で考慮されませんでした。墨田区のように、プレミア率を上げるとか、地域型の零細商店街での利用にはプレミアの幅を広げるなど、他区の取り組みも参考にしながら、いろいろ工夫して継続した取り組みにすべきです。答弁を求めます。
 最後の質問は、隅田公園自転車駐車場の整備及び管理・運営についてであります。
 昨年7月から半年かけて、自転車対策の方向性について検討してきた台東区自転車総合施策検討会の報告書が本年2月に提出され、これに基づいて本年度予算化されたのが、旧東京北部小包集中局跡地活用以外では、この整備計画だけであります。担当課では、工事期間中の自転車の駐車はリバーサイドギャラリーを使用するとしていますが、収容は可能なのか、ギャラリーのきれいな床のタイルは大丈夫なのか、また地下の通路に駐車するのに狭いドア1カ所で対応できるのか、道路沿いを利用するには近隣住民の理解が得られないなど、さまざまな問題点が浮上しています。工事着工するには、公園部分なども視野に入れた検討や近隣住民との話し合いがどうしても必要と考えますが、区長の見解を求めます。
 2点目は、隅田公園自転車駐車場に関連して、管理・運営について質問いたします。
 ご承知のとおり、自転車駐車場の管理・運営は、一括してシルバー人材センターに委託しているものであります。この間、所管委員会で、放置自転車保管場所などを視察する中で、余りにも不当な労働条件のもとで働いている実態が明らかになり、一定の改善がされてきたところですが、区が発注している現場での労働環境や賃金などがどうなっているかは、直接とはいえなくとも責任を持たなくてはならない問題であります。特に高齢者の方々にお願いしている各駐車場の管理については、区の責任で解決すべきであります。
 今回は隅田公園自転車駐車場に限定して質問しますが、この駐車場の管理業務は区内最大の規模で1,000台収容、放置自転車も600台を超え、レンタサイクル、時間貸しと内容も多岐にわたっています。しかも、自転車駐車場業務委託仕様書に定められている業務従事者の仕事内容は、自転車の保管、違法自転車の指導、撤去、苦情処理はもちろんのこと、レンタサイクル関係でも5項目の維持管理業務内容が定められており、極めて多岐にわたるものであります。その上、勤務時間も、電車の始発に合わせて、早出は5時からであります。しかし、5時の始発に乗る利用者はその前に来るため、職員は4時30分、早い人は4時ごろに来て、前夜からの自転車の整理などを行わなければなりません。実態に応じた勤務時間に改善することを直ちに行うべきではありませんか。また、この駐車場の人員配置は16名ですが、仕事内容などからも、人員を増員すべきではありませんか。さらに駐車場全般に関係することですが、賃金については民間の管理会社との競争などによって、現在は最低賃金より安い800円になっています。吉住区長、心に痛みを感じませんか。高齢にもかかわらず、こうした苦労の多い仕事をしている人に対して、実態に応じた賃金に引き上げるなど、早急に改善すべきであります。
 区長の答弁を求め、私の質問を終わります。(拍手)
○議長(鈴木茂 さん) ただいまの質問に対する答弁を求めます。
 区長。
          (区長吉住 弘さん登壇)
◎区長(吉住弘 さん) 橋詰議員のご質問にお答えいたします。
 ご質問の第1は、創業支援についてでございます。
 ものづくりを支える若い人材の育成は、区内産業の活性化のためには大変重要なことであると認識いたしております。
 本区では、台東デザイナーズビレッジ及び浅草ものづくり工房を運営するとともに、見本市への出展助成やアトリエ化支援事業を実施するなど、若きクリエイターたちの成長と自立を支援しているところでございます。デザイナーズビレッジにおきましては、既に17名の卒業生が区内各地で開業しており、御徒町・秋葉原間の鉄道高架下にアトリエ兼店舗を構えるなど、創業支援の取り組みが着実に成果を上げてきております。
 また、ものづくり工房の入居者が中心となり、デザイナーズビレッジを初め、靴学校の卒業生や区内の若手創業者が参加する「モノステージ」が開催されたところでございます。これにより、販路開拓のみならず、若手クリエイター同士の連携にも効果が上がっております。今後も、これらのさまざまな支援事業を実施しながら、幅広く関係団体、区内事業者との連携を深め、ものづくりの振興を図ってまいります。
 ご質問の第2は、国民健康保険についてでございます。
 まず、国民健康保険事業の広域化についてでございます。
 国民健康保険の運営のあり方につきましては、国の高齢者医療制度改革会議で議論されているところでございます。医療保険につきましては、国の責任において必要な財源の確保が行われ、将来にわたって持続可能な制度として構築されることが不可欠でございます。財源の解決策が示されない現段階において運営主体の議論を行うことは、時期尚早であると考えております。
 次に、保険料の賦課方式の変更についてでございます。
 特別区長会では、平成23年度から、所得に応じた所得割保険料の算定方式を「住民税方式」から「旧ただし書き方式」に変更することを決定しております。この方式は所得に対して賦課する方式であるため、税制改正の影響を受けにくく、所得に応じて幅広く負担していただく方式のため、より相互扶助の理念にかなう算定方式であると認識いたしております。賦課方式の変更に伴い保険料負担がふえる方々につきましては、2年間の経過措置を実施いたします。
 今回の変更につきましては、本年第1回定例会で報告しているところでございますが、今定例会でその後の経過を報告させていただきます。また、変更に伴う影響につきましては、現在、平成23年度の保険料率を算定しているところでございます。経過措置も実施し、負担を軽減するよう努めてまいります。
 次に、保険料と一部負担金の減免についてでございます。
 著しく生活が困難であると認められた場合には減免を行うこととなっており、今後も申請に応じて適切に対応してまいります。
 次に、資格証明書の発行についてでございます。
 現行制度では、公平性確保の観点から資格証明書の発行が規定されており、適正に運用しているところでございます。できる限り納付相談の機会を持ち、引き続き資格証明書の発行を減らすよう努めてまいります。
 次に、国庫負担金につきましては、さきに述べましたとおり、国の責任において財源の確保が行われるべきであると認識いたしております。国への要望につきましては、区長会や全国市長会を通じてこれまでも行ってまいりましたが、今後も国の動向を注視しながら適切に対応してまいります。
 ご質問の第3は、公契約条例についてでございます。
 公共工事や委託業務などに従事する労働者の賃金につきましては、労働基準法などの関係法令に基づき、事業者と労働者との間の取り決めにゆだねられるものであり、本区といたしましては、条例の制定については考えてございません。
 次に、委託業務に従事している労働者の労働条件についてでございます。
 本区ではこれまでも委託業務の履行の確認という観点から、従事する労働者の人数や職場環境などの把握に努めてきたところでございます。また、労働条件は、基本的に事業者と労働者との間の契約により定められるものと考えております。区と契約した事業者が労働関係法令を遵守することは当然のことでございますので、法令違反の事実があれば、今後も法令遵守を指導してまいります。
 ご質問の第4は、地域経済の活性化対策についてでございます。
 まず、住宅リフォームについてでございます。
 現在、本区では、住宅の耐震改修を初め、バリアフリー化や省エネルギー化などにつきまして、助成制度や給付制度を設けるとともに、住宅修繕資金融資あっせん制度により利子補給を行うなど、住宅のリフォーム支援に取り組んでおります。住宅リフォーム事業者の選定につきましては、施工技術の競争を初め、緊急を要する対応や区民の皆様の意向などを優先するという観点などから、区内事業者に限定してはおりませんが、今後、融資相談などの際に、区内事業者に関する情報提供に努めてまいりたいと考えております。
 議員ご提案の、住宅リフォームを区内事業者に依頼する場合の支援策につきましては、新たな財政負担など、多くの課題がございますが、今後、地域経済の活性化などの観点から研究してまいります。
 次に、地上デジタル放送についてでございます。
 地上デジタル放送の受信方法等に関する相談につきましては、国が「テレビ受信者支援センター」、通称「デジサポ」を窓口として設置しております。本区は、これまでに地上デジタル放送に関する情報提供を、広報紙、ホームページを活用して行うとともに、相談会を国と協力しながら区内30カ所、166回実施してまいりました。今後も地上デジタル放送の開始に向け、区民の皆様がスムーズに移行できますよう、総務省等の関係機関と連携を図ってまいります。なお、東京スカイツリーからの電波状況につきましては、おおむね電波障害は解消されると言われておりますが、具体的な想定はまだ難しいものと考えております。
 次に、生活保護世帯等への地デジチューナーの無償給付、アンテナ無償設置の支援事業につきましては、国の地デジチューナー支援実施センターが担っております。この工事につきましては、できる限り地域の事業者を活用することとされております。本区では、これまでも地元電気店を積極的に活用するよう要望してまいりました。今後、対応工事の増加が見込まれるため、支援実施センターを通じて地元の事業者を優先するよう働きかけてまいります。
 次に、共通商品券事業につきましては、消費の喚起と商店街の振興を目的として、昨年10月に台東区商店街連合会が実施し、本区は支援を行ってまいりました。議員ご指摘の事業の継続につきましては、現時点では考えておりませんが、ふれあい下町大バザールなどの商店街のイベント事業に対し積極的に支援を行うなど、商店街の活性化に取り組んでいるところでございます。今後とも、経済状況や消費動向を的確にとらえ、効果的な商店街施策を推進してまいります。
 ご質問の第5は、自転車対策についてでございます。
 まず、隅田公園自転車駐車場の整備についてでございます。
 平成21年度に実施した「台東区自転車総合施策検討」に基づき、今年度、隅田公園自転車駐車場の収容台数を200台程度拡大する工事を予定しております。工事期間中は、ギャラリースペースを仮設駐輪スペースとして使用する予定となっております。仮設駐輪スペースにつきましては、床、壁などに養生を行い、収容台数も同規模程度を確保する計画となっております。工事期間中は管理等を徹底し、安全にご利用いただけるよう努めてまいります。
 次に、自転車駐車場の管理についてでございます。
 自転車駐車場の管理業務につきましては、シルバー人材センターに業務を委託しております。これまでも、各自転車駐車場の状況に応じた人員配置となるよう、適切に行ってまいりました。今後とも、業務内容、業務量等に応じた適正な運用に努めてまいります。
○議長(鈴木茂 さん) それでは、ここで15分間休憩いたします。
          午後 2時52分 休憩
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――─
          午後 3時08分 開議
○議長(鈴木茂 さん) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 17番田中伸宏さん。
          (17番田中伸宏さん登壇)(拍手)
◆17番(田中伸宏 さん) 平成22年度最後の定例会に当たり、区長に2点にわたり質問させていただきます。
 あと4カ月余りで、区長を初め、私たち区議会も解散を迎える年となりました。また、私も来期、区議会に挑戦させていただきたいと願っておりますが、私に対し区民の方々がどのような評価をしていただけるのか、不安な感じがしながらも、懸命に邁進していくしかないと心に言い聞かせております。もちろん、議場におられる改選を迎える皆さんも、同じ気持ちであろうと存じます。したがって、私の質問も今期最後の一般質問になります。多少僭越な質問をさせていただくかもしれませんが、お許しをいただきたいと思います。
 まず初めに、自転車対策について質問させていただきます。
 この自転車の問題については、過去20年もの間、本会議や委員会の場所でも多くの質問をいたし、繰り返し幾度もしてまいりました。特に、いつでも、どこでも、だれでも利用できる共用自転車「幸せの黄色い自転車」について、具体的提案もしてまいりました。私の旧会派では、調査研究費を使わせていただきプロモーションビデオをつくり、社会実験もさせていただきました。本来、道路は日本全国につながっていますので、国が積極的にかかわってやらなければならないことだと存じますが、台東区がコアとなって、近隣区、東京都、日本国、やがて世界へと広がることを期待して提案させていただいております。これらの提案や質問の中で、区の答えは、大体が検討・研究してまいりますとの答えでした。
 そこで、質問の第1点は、検討・研究とは一体何年かかるものなのでしょうか。20年以上続くものなのでしょうか。お答えいただきたいと存じます。
 また、この間、どの程度検討されたのか、さらに今後の対応についてもお伺いいたします。
 今まで、区が行っている対策は、長年にわたり同じ考え方の対策をさらに強化し、進化させているものと考えております。このような今の自転車対策は、多くの区民の利便を奪い取り、また、多額なコストもかけ続けなければならなく、非効率な対応であると考えております。私どもは、地球環境が叫ばれている現在、健康的な自転車利用をむしろ推進し、全く新しい概念で対応することが得策だと考えております。
 駅前での放置自転車はなぜ起こるのか。それは、多くの区民の方々の自宅からの公共交通がないということが原因と考えております。自転車は補助交通の側面を持っており、次の交通手段に移るとき、私物の自転車のため放置される現象が生じてしまうのだと考えます。区は、区民の利便を高める点については、全く異論のないことだと存じます。取り締まりによって社会秩序を保とうとするのではなく、区民に利便を供給しながら区民の社会秩序、社会の規範を高めていただきたく願っております。
 次に、隅田川の環境整備とそれに関連したことについてお尋ねいたします。
 現在話題となっております東京スカイツリーは2011年に完成し、2012年に開業する予定となっております。そのため、区においても積極的にスカイツリー効果の活用方法に取り組まれていることには、率直に心地いいものを感じております。今議会の区長の所信表明においても、次のようにおっしゃっております。
 「隅田公園においては、やすらぎ、うるおい、にぎわいの視点から整備を検討し、この度、吾妻橋周辺のエントランスゾーンの工事に着手いたしました。東京スカイツリーへの眺望を活かした園路や、自然石風の舗装で仕上げたスロープなどの整備により、水辺への誘客性をさらに高めてまいります。また、東武鉄橋と言問橋の間では、災害時の避難及び物資輸送に活用する防災船着場の整備工事を開始いたします。防災船着場の設置場所は、東京スカイツリーの絶好のビューポイントでもあることから、工事完了後の平常時には、水上交通などに積極的に活用してまいります。私は、東京スカイツリーの開業に合わせ、浅草地域の広域的なにぎわいをさらに高めていくため、隅田川の水辺の活性化に引き続き取り組んでいく所存でございます。」
 このように今後の取り組みの重要性を述べておられます。そこで、私どもは、短期、中期、長期にわたってどのような戦略を立てておられるのか、大変興味を持っております。
 そこで、先般、東京都観光汽船の船着場の関連施設が新しく完成いたしました。私個人としては、もっと広く充実した施設にしていただきたかったと思いますが、いずれにしても、新しくリニューアルされたことはよかったことと思っております。私が気になることは、この東京都観光汽船の船着場の道路を隔てた向かい側に、屋形船の施設がいつの間にかなくなっていることに気がつきました。東京都観光汽船の船着場の関連施設の建設計画には、委員会に詳細に報告がなされたのに、屋形船の船着場の関連施設についての報告がなぜなされないのでしょうか。屋形船の関連施設の整備についての現況はどうなっているのでしょう。
 私どもは、浅草を醸し出す風情も貴重な観光資源だと考えております。数年前のNHKの朝のテレビドラマの「こころ」でもしばしば撮影された、舞台の一部になっていた船宿でした。もっと区は積極的にかかわるべきと考えますが、いかがでしょうか。
 また、区の観光行政にとって、屋形船の船宿や屋形船が浮かんでいる光景はいかがお考えなのかお聞かせください。
 次に、防災船着場の戦略についてお伺いいたします。
 区長は本会議の所信表明の中で、防災船着場の工事完成後には、水上交通などに積極的に活用してまいりますとおっしゃっております。この防災船着場がどのような災害を想定して設置されるのか、また、現段階でどのような活用を考えておられるのか、お聞かせください。
 私どもは、この防災船着場は、過去の災害においていつ起きた災害に活躍されるのか、だれが所有し、どのような船舶で、どこから何を持ち込まれるのか、まるで現段階では想像できません。恐らくこれから細目にわたり検討されることだと存じますが、いずれにしても、防災で使用されることはほとんどなく、平素の活用は大切なことと思います。区長は活用の一つとして水上交通を挙げられておりますが、それを促進させるためにも、待合室やトイレ、事務室等の設備が併設されなければならないと考えます。浮き桟橋も各イベントなどの舞台、ステージとして活用できるようにしてはいかがかと考えます。公園内の築山の改修工事の計画もございます。築山のスロープを活用して観客席にもなるよう、また、浮き桟橋もそこまで移動できるよう工夫されたらいかがでしょうか。積極的な検討を要望いたします。
 次に、スカイツリーの開業記念イベントについて申し上げます。
 2011年に完成し、2012年に開業する予定の東京スカイツリーの開業イベントとして、隅田公園やテラスを活用した世界の屋台まつり、あるいは水辺のビアガーデン「ビールまつり」を実施してはどうかとの提案です。今日現在、スカイツリーは500メートルを超え、511メートルになったそうです。展望台からの眺望はすばらしいものと想像いたします。特にそこからの眺めで、隅田川を挟んで台東区側の隅田公園のテラスは、肉眼でも相当目立つことと存じます。台東区への誘客性の向上のためには、大道芸やパフォーマンスなどの誘導を図ることも検討の一部でしょう。そのほか、さまざまな仕掛けが考えられます。いずれにしても、スカイツリーの展望台から眺めて、隅田川の水辺で、一体何をしているんだろうと好奇心がわくよう、常に人だかりがしている状況をつくり上げることこそ、誘客効果を上げられることと存じます。
 スカイツリーの存在で、隅田公園は台東区への誘客のための最大限の財産と思っております。先ほど、寺井議員からも、オープンカフェにしたらどうかというご提案もございました。ぜひともいろいろなご意見、提案の中から、効果を上げるようなものを拾い上げ、各提案の整合性を考慮して、来街者が心から楽しめるような仕掛けをしていただくようお願い申し上げ、私の質問を終わらせていただきます。
 ご清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(鈴木茂 さん) ただいまの質問に対する答弁を求めます。
 区長。
          (区長吉住 弘さん登壇)
◎区長(吉住弘 さん) 田中議員のご質問にお答えさせていただきます。
 ご質問の第1は、自転車対策についてでございます。
 本区では、平成14年度に自転車共同利用に関する社会実験を実施し、その結果を踏まえ、駐輪場やホテルを活用した共用自転車のシステムとして、コミュニティサイクルを平成16年度から導入いたしました。その利用実績は年々増加しており、平成21年度では、延べ5万8,000台のご利用をいただいております。また、現在は、平成21年度に環境省と千代田区が実施した共用自転車の社会実験に基づき、その導入について、23区で勉強会を行っているところでございます。
 今後とも、議員ご提案の共用自転車の導入につきましては、国・東京都など、関係機関とともに協議・検討を重ねてまいります。
 ご質問の第2は、隅田公園の環境整備についてでございます。
 まず、吾妻橋・駒形橋間の屋形船の関連施設についてでございます。
 現在、東京都は、平成24年度末の完成を目指して、親水テラス工事を実施しております。この工事に伴い、都では、吾妻橋周辺に係留していた船舶の適正化を進めており、工事期間中は駒形橋下流などに仮係留しております。親水テラスの完成後には、吾妻橋下流、駒形橋下流及び厩橋下流等に分散して係留する予定であると都から聞いております。
 次に、屋形船の光景についてでございます。
 屋形船は江戸の風情を感じさせ、水辺のにぎわいや誘客を促進していく上で効果的なものであると認識いたしております。
 次に、新防災船着場の設置についてでございます。
 平成7年1月の阪神・淡路大震災を契機として、災害時における河川舟運の有効性が注目されております。水上交通網を整備することによって、災害により寸断された陸上交通網の補完や物資輸送等の道路負担の軽減等、災害時に河川舟運が有効に機能を果たすための重要な拠点となるものと考えております。また、新防災船着場の平常時利用では、水上バス等定期運航船の発着、水上イベントの活用などにより、隅田川の水辺の活性化を図ってまいります。
 ご質問の第3は、東京スカイツリー開業イベントについてでございます。
 2012年に予定しておりますスカイツリーの開業は、本区にとっても、産業や観光の振興としてまたとない好機ととらえており、さまざまな施策に積極的に取り組んでおります。議員ご提案の隅田公園や親水テラスを活用した開業イベントも、大変有意義なものと認識いたしております。先ほどお答えいたしましたが、本区では、来年3月に1カ月間、水辺空間を活用した「隅田公園オープンカフェモデル事業」を予定しており、本格実施に向けた検討を進めてまいります。今後、スカイツリーの開業イベントにつきましては、ご提案の件も含めまして、さまざまな形で台東区をアピールできるよう、検討してまいります。
○議長(鈴木茂 さん) 田中伸宏さん。
          (17番田中伸宏さん登壇)
◆17番(田中伸宏 さん) 先ほど、屋形船の発着場と関連施設についてお伺いしたんですけれども、関連施設とは待合室とか、あるいはトイレだとか、そういった施設のことには触れられていないので、その辺はどうなっているのか、もう一回お伺いいたしたいと思います。
○議長(鈴木茂 さん) 区長。
          (区長吉住 弘さん登壇)
◎区長(吉住弘 さん) ただいまの件につきましては、担当部長から答弁させていただきます。
○議長(鈴木茂 さん) 都市づくり部長。
          (都市づくり部長高木満夫さん登壇)
◎都市づくり部長(高木満夫 さん) それでは、私のほうからお答えをさせていただきます。
 施設を充実すべく、現在、庁内を含め、東京都との調整等もしてございますので、そういったことでご理解をいただきたいと存じます。
○議長(鈴木茂 さん) 引き続きまして、2番?森喜美子さん。
          (2番?森喜美子さん登壇)(拍手)
◆2番(?森喜美子 さん) 自由民主党の?森喜美子でございます。お許しをいただきまして、通告の順に従い、区長並びに教育長に質問いたします。
 保育園の待機児解消の取り組みとこどもクラブ整備の進捗についてであります。
 政府は11月15日、新育児施策「子ども・子育て新システム」の素案を公表しました。共働きやひとり親家庭の小学生を、放課後、校内や児童館などで預かる放課後児童クラブ、台東区ではこどもクラブについて、市町村に設置の整備・運営などを法的な整備義務に格上げし、原則として小学校卒業までを対象とするという方針を示しました。また、保護者の就労状況が多様化していることから、利用時間の延長など、サービスの拡張も検討し、平成25年度導入予定としています。
 若い世代の晩婚化、未婚率の高さは近年の特徴で、少子化に歯どめをかけ、女性の社会進出を後押しする施策は国の重要課題であり、担っている地方自治体の責任はますます大きくなってきていると言えます。本区においても、こうした要請の中で、平成22年3月に「台東区次世代育成支援地域行動計画」を策定し、多様なニーズにこたえる保育サービスの充実や就学前教育の充実に取り組んでいるところです。この中の推計で、平成26年度の時点で保育所入所希望者が約2,600人と想定され、この数字を22年度の定員総数2,187人と比較して、約400人の不足が出ると見込んでいます。
 保育園の待機児解消については、常々取り組んでいただくよう主張してまいりましたが、行動計画の進捗状況と課題についてお答えください。
 また、卒園した子どもたちが小学校に入学すれば、こどもクラブの希望者となる可能性が大きいと考えたとき、こどもクラブの整備状況も気になるのです。平成20年9月に「こどもクラブ整備緊急3カ年プラン」を策定し、待機児童の解消を図り、学校、こどもクラブ、家庭の移動における安全面を考慮するとされました。平成17年度以降のこどもクラブの申請者数は、毎年30名から60名増加し、各クラブは定員枠を25%までふやして受け入れを行っても、毎年40名の待機児が出ている状態です。学区域内にこどもクラブのない小学校があるなど、一刻も早いプランの実現が望まれています。
 区長は、平成19年第4回定例会の所信表明の中で、「来年度からの新たな取り組みとして、放課後における児童の健全育成に向けて、可能な限り小学校内にこどもクラブを設置してまいります。」と述べられています。この3カ年プランでは、緊急にこどもクラブを整備する学校を6校とし、そのうち、今日までに蔵前小学校、富士小学校の2校は実現いたしましたが、残りの4校は来年度中に計画どおり実現できるのか心配です。
 景気の低迷により、女性の就労希望者がふえている背景を考えると、そのほかのこどもクラブでも潜在的需要は高いと見られます。既に定員を上回るクラブ運営をしている現状を直視すると、こどもクラブ全体の受け入れ体制をどうするのか、あるいは真に必要とする人が利用できるように、適正な利用を厳格化するなどの問題を突きつけられているわけです。子どもの安全性を考えれば、区長の発言どおり、小学校内にこどもクラブを整備する必要があると考えますが、なかなか整備が進まない理由は何なのでしょうか。
 例えば、こどもクラブのない小学校では、1年生だけでも小学校内にスペースを確保し開設する、基準に合えば民間の建物も視野に入れるなど、工夫と努力が必要です。平成25年度導入の「子ども・子育て新システム」を視野に入れ、少なくとも緊急3カ年プランどおり整備が進むよう、強く要請いたします。教育長の覚悟のほどをお聞かせください。
 児童・生徒の体力向上のための取り組みについて伺います。
 文部科学省が行っている「体力・運動能力調査」の結果によると、子どもの体力・運動能力は、昭和60年ごろと比較すると下がっている傾向が続いています。ことに平成21年度の体力・運動能力調査の台東区の結果は、体力点合計で、小学校3年生男子・女子ともに、全国平均を下回る東京都平均をさらに下回る状況にあります。中学校2年生男子・女子でも、体力点合計で同様の状況にあり、見過ごすことはできません。一方、身長・体重・座高は、小学校5年生男女、中学校2年生男女ともに全国平均を上回って、体格は大きくなっていることがわかります。つまり、身体能力の低下が深刻な状況にあることを示していると言えます。
 子どもの体力の低下の原因は、保護者や大人の認識の中で学力を重視するあまり、外遊びやスポーツを軽視する傾向が強まったこと、生活が便利になり、生活様式が変化して、日常生活の中で体を動かす機会が減少し、運動不足が常態化していることがうかがえます。さらに、睡眠時間や食生活などの生活習慣の乱れ、道路や広場などの身近な遊び場の減少、習い事で遊ぶ時間、遊ぶ仲間の減少により、運動習慣が未定着となっていることが考えられます。
 しかし、ここ数年の調査で、学力と体力には相関関係があることがわかりました。学力の高い地域は体力も高いというのです。こうした結果が示され、関係者の体力についての関心が高まったことは喜ばしいことであります。体力は人間のあらゆる活動の源であり、健康な生活を営む上でも、また、物事に取り組む意欲や気力といった精神面の充実にも深くかかわっており、人間の健全な発達・成長を支え、より豊かで充実した生活を送る上で大変重要なものです。テストで計測できる体力の低下は一つの指標にすぎませんが、体力の低下は単に競技力の低下にとどまらず、気力や意欲、我慢や思いやり、規範意識の低下など、健全な精神を養うことに対する懸念を感じ取らなければならないと考えます。
 このような認識に立つと、体力向上の取り組みは学力向上とともに大きな課題であり、都会ならではの問題もあるとは思いますが、全力で推進すべきと考えます。しかし、運動は体や精神を鍛える重要な取り組みでありますが、その成果はすぐに目に見えてあらわれてくるものではありません。意図的・計画的に息の長い取り組みが求められます。教育長は、決算特別委員会の太田議員の総括質問の答弁で、体力向上の重要性の認識を示された上で、「さらに今年度より、各学校が「一校一取組」を明確にし、確かな実践を行うよう指導もいたしております」と答えています。指導にこたえて、各学校で目標を持って継続的・計画的に取り組まれていることを期待いたしますが、具体的に小学校・中学校でどのような目標や計画を持って進めているのか、実施している学校は何校あるのかお答えください。
 また、課題があるとすれば何なのか、対策としてどのような支援を考えているのかお示しください。
 また、学校のみならず、家庭や地域の方々にも運動の必要性を理解していただくことも非常に重要だと思います。バランスのよい食事、十分な睡眠などの生活習慣や運動習慣を定着することは、大人にとっても健康な生活につながります。子どもと一緒に歩いたり、縄跳びをしたり、体操をしたり、具体的な運動の機会をふやす提案を、各学校から家庭や地域に発信し理解を得ることです。文部科学省では、子どもの体力向上ホームページや親子元気アップ事業などを推進し、楽しみながら目標を持って取り組む提案をしております。これらも参考にしながら、台東区ならではの子どもの体力向上作戦を、家庭や地域の理解と協力を得て進めることが必要と考えます。教育長のご認識と今後の対策をお示しください。
 次に、幼児教育のカリキュラムの作成について伺います。
 我が国で古くから言い伝えられている「三つ子の魂百まで」、あるいはロバート・フルガムの「人生に必要な知恵はすべて幼稚園の砂場で学んだ」という格言は、鈴木議長が幼稚園の周年式典の祝辞の中で引用されていましたが、まさに幼児期の教育がその後の人間としての生き方を大きく左右する重要なものであることを見事に表現しているフレーズであります。
 人の一生において、幼児期は心情、意欲、態度、基本的生活習慣など、生涯にわたる人間形成の基礎が養われる、極めて重要な時期であります。幼児は、生活や遊びといった具体的な体験を通して、情緒的・知的な発達、あるいは社会性を身につけ、人間として、社会の一員としてよりよく生きるための基礎を獲得していくのです。また、幼児期は、知的・感情的な面でも、また人間関係の面でも、日々急速に成長する時期でもあります。この時期に経験しておかなければならないことを十分に行わせることは、将来、人間として充実した生活を送る上で極めて大切であります。したがって、我々大人は、幼児期における教育がその後の人間としての生き方を大きく左右する重要なものであることを認識し、子どもの育ちについて常に関心を払うことが必要となります。
 近年、女性の社会進出が一般的になり、共働き世帯が今後一層増加していくことは間違いありません。いまや、仕事と子育ての両立は時代の要請であり、そのための支援は行政の責務であると言っても過言ではないと思います。これまで幼稚園は、希望するすべての3歳以上の幼児を対象とした教育施設として、保育園は、保護者の就労で「保育に欠ける」ゼロ歳児から5歳児を対象とした児童福祉施設として、異なった目的・機能を持つ施設として、それぞれ整備・充実を図ってきましたが、平成18年、幼児教育振興アクションプログラムの中で、幼稚園、認定こども園は幼児教育の中核としての役割を担うもので、幼児教育全体の質の向上を図ることをねらいとするとして、幼保一元化の推進を打ち出しました。
 先進的に取り組んできた本区としては、保育ニーズの受け皿としての確保とともに、すべての幼児に充実した幼児教育を提供するというこのプログラムに賛同するものであります。幼児の健全育成には、家庭における親の教育も大変重要であることを考えますと、家庭教育の振興と相まったこども園構想の実現と充実を強く望んでおります。
 同時に、私は、教育方法についても見直しや改善が急がれると考えています。近年の幼児の育ちについては、基本的な生活習慣や態度が身についていない、他者とのかかわりが苦手である、自制心や耐性、規範意識が十分に育っていない、運動能力が低下しているなどの課題が指摘されています。また、小学校1年生などの教室において、学習に集中できない、教員の話が聞けずに授業が成立しないなど、学級がうまく機能しない状況が見られます。加えて、近年の子どもたちは多くの情報に囲まれた環境にいるため、世の中のことについての知識はふえているものの、その知識は断片的であり、受け身的なものが多く、学びに対する意欲や関心が低いという指摘もあります。
 一般的に幼児教育は、幼稚園の教育要領に沿って、遊具、教材などの意図的な学びの環境のもとで、幼児の自発的な遊びや生活体験を通して、望ましい情緒、意欲、態度を養うものであります。幼児の自主性と気づきが重視され、その重要性についてはよく承知しています。しかし、今述べた課題を思い出すとき、果たしてこのままでよいのかと思うのであります。家庭や地域の教育力が機能していたときは、ある程度の生活習慣や我慢することなどができる幼児が幼稚園などに就園してまいりました。それを前提に幼児教育のカリキュラムがつくられていたと私は思います。しかし、現在は家庭や地域の教育力は低下し、前提が崩れてしまった以上、幼児の実態や課題を踏まえたカリキュラムに見直していくことも必要なのではないでしょうか。
 教育委員会では、幼児教育の共通カリキュラムを策定していると聞いていますが、幼児の実態や課題を踏まえた検討をされているのでしょうか。今までのカリキュラムとどういう違いが出てくるのかお答えください。
 最後に、観光とパンダの受け入れについて伺います。
 先日、中国系の企業のある家電量販店が銀座のデパートの中にオープンしたことが話題になりました。秋葉原にも店舗のある企業だそうですが、銀座に出店したねらいは、社長によると、東京の中心、世界の観光客が集まる銀座がより魅力のある土地柄だそうです。銀座のしにせデパートに家電量販店はなじまないと感じる人もいるかもしれませんが、外国人観光客には便利でよいということになるのでしょう。今や、各地で観光客をいかに取り込むか、よりアピールするにはどうしたらよいか、熾烈な競争は東京の中でも繰り広げられていると言えます。
 全国的には、食の魅力を競わせたB―1グランプリが話題になりました。民間・役所が一緒になって頑張っていると報道されたB―1グランプリは、優勝すると一挙に観光客がふえて、その経済効果は数十億円と言われ、年々大きな話題となっています。地方都市の経済環境の厳しさを考えれば、チャレンジする価値はある、全国に知らしめるチャンスでもあります。
 「食」を武器に観光客を呼び込む試みは、あちこちで感じました。先日、産業建設委員会で視察に行った下関市では、職員の方に「下関では「フグ・ウニ・クジラ・イカ・アンコウ」がおいしいので食べていってください」とテンポのよいキャッチフレーズで勧められました。隣の北九州市門司港の視察では、移築された国指定重要文化財となっている旧門司三井倶楽部の建物の中のレストランで、名物「焼きカレー」が昼食に出されました。さらに博多では博多ラーメン・明太子が有名と、確かに観光の観点から見ると、食べ物は重要な要素だと改めて気づかされました。
 翻って台東区上野・浅草は何をアピールするのだろうかと、食べる楽しみと買いたいお土産があることは、滞在時間を長くし、経済効果をより高めることは確かで、これこそ観光産業の牽引役であり、素通りされない秘訣ではないかと思いました。「食」は民間の努力によるところが大きい分野でありますが、観光立区を目指すならば、それぞれの関係団体や地域の協力を求めて、戦略的に考えていく必要があると思いますが、区長のお考えをお聞かせください。
 また、かねてより上野観光連盟を中心に、区議会、台東区を挙げて要望してまいりましたパンダが上野動物園に来園することが決まり、実現の運びとなりました。7月下旬には中国野生動物保護協会と東京都の間で協力協定の取り交わしが行われ、来年の早い時期に来園すると聞いています。上野動物園では、1972年以来、36年間にわたりパンダを飼育してきましたが、2008年、ジャイアントパンダ「リンリン」が死亡して以来、パンダ受け入れは東京の子どもたちの希望でもあり、本区の幼稚園・小学校の子どもたちも、東京都知事に手紙を書いて、パンダの一日も早い来園を要望しました。そんな多くの方々の願いが実を結んだパンダの再来園はいつごろになるのでしょうか。
 また、迎え入れるに当たり、東京都や動物園と連携し、上野観光連盟や各団体とも協力して、歓迎の気持ちをアピールし発信していく必要があると思います。区ではどのような取り組みを考えているのかお聞かせください。
 以上で私の質問を終わります。具体的で誠意ある答弁を求めます。
 ご清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(鈴木茂 さん) ただいまの質問に対する答弁を求めます。
 区長。
          (区長吉住 弘さん登壇)
◎区長(吉住弘 さん) ?森議員のご質問にお答えさせていただきます。
 ご質問の第4は、観光とパンダの受け入れについてでございます。
 まず、観光につなげる「食」の発信についてでございます。
 本年7月に発表された日本政府観光局の調査によると、外国人観光客が日本で期待していることとして、「食事」と「買い物」が上位に挙げられております。議員ご指摘のとおり、「食」と「土産」は観光客の滞在時間を延ばすため、非常に効果的であると認識いたしております。本区には、江戸前の味を初めとしたさまざまな「食」と伝統工芸品などの魅力的な「土産」が数多くございます。そこで、新観光ビジョンのアクションプランに掲げている「みやげ品コンテスト」の実施に向け、新たな「食」を含めた魅力ある商品の発信に努めてまいります。
 次に、パンダの受け入れについてでございます。
 東京都に確認したところ、輸出入手続は着々と進められておりますが、受け入れ時期につきましてはまだ確定していないとのことでございます。今後も都と情報を共有するとともに、早い時期での公開が実現できるよう、引き続き働きかけてまいります。また、上野観光連盟を初めとする地元関係団体では、企業も含めた地域全体で「うえのパンダ歓迎実行委員会」を設立し、パンダ歓迎記念事業の実施を予定しているところでございます。区といたしましても、パンダの受け入れ時期が確定次第、都などと連携して、パンダ歓迎記念事業の活動を支援していくとともに、この機会を通じて区全体のにぎわいを創出してまいります。
 その他のご質問については、教育長がお答えいたします。
○議長(鈴木茂 さん) 教育長。
          (教育長野田沢忠治さん登壇)
◎教育長(野田沢忠治 さん) ?森議員の保育園の待機児童解消の取り組みとこどもクラブの整備についてのご質問からお答えをさせていただきます。
 まず、待機児童解消につきましては、今年度4月に開設した「小島保育室」に続き、台東区保育所等整備計画に基づき、11月には民間認可保育所「ゆらりん竹町保育園」を開設いたしました。さらに、区立台東幼稚園に隣接する幼児教育に資するスペースを整備し、平成24年4月の開設を目途に、区内3つ目のこども園を計画し、現在、関係者と協議をしているところでございます。
 こども園は、幼稚園・保育園のよさを生かしたゼロ歳から5歳児までの一貫した教育・保育を行うことや、地域関係諸機関と連携を図りながら子育て家庭を支援していくことを特徴としており、台東区における就学前教育の充実を図る上で大変重要な役割を担う施設であると考えておりますので、引き続き整備を進めてまいります。今後とも、保育所等に対する需要予測を踏まえ、待機児童の解消に向けて鋭意努めてまいります。
 次に、こどもクラブの整備についてでございます。
 こどもクラブの設置につきましては、「こどもクラブ整備緊急3カ年プラン」のうち、現在までに2カ所を整備し、残る4小学校区においても鋭意検討を進めているところでございいます。また、こどもクラブ全体の受け入れ体制を確保するため、25%増の受け入れ枠を設定するとともに、入会審査についても適正を期しているところでございます。
 こどもクラブの整備に際し、可能な限り小学校内に設置するという教育委員会の方針は変わっておりませんが、学校によっては教室数に余裕がないという実態もございます。また、近年、幼児人口も増加傾向にありますし、国の35人学級等への移行という計画も出てまいりましたので、普通教室の需要がさらに高まることも予想されております。今後もこれらの動向を見据えながら、こどもクラブの待機児童解消のために、小学校内での設置や民間の物件などの利用も考慮し、整備計画の推進に向けて最善の努力をしてまいります。
 次に、児童・生徒の体力向上の取り組みについてのご質問にお答えをさせていただきます。
 本区では、持久走大会など、各学校独自の取り組みや連合行事などを通じて、児童・生徒の体力向上に向けた活動に取り組んでまいりましたが、さらに今年度からは、全小・中学校において「一校一取組」に着手したところでございます。例えば、「縄跳び遊び」や「二重跳び20回」などを中休みの時間帯に全校児童で取り組んだり、体育の授業で補強運動を取り入れるなど、基礎体力の向上に取り組んでいるところでございます。また、教育委員会としては、教員による研究会が検討した方策として、小学校低学年では「いろいろな方向に走る」、「低い障害物を乗り越える」などの具体的な目標も示しております。課題といたしましては、こうした取り組みの着実な実践・普及と一層の発展・充実でございますので、体育の授業における補強運動の全校展開を目指してまいりたいと考えております。
 また、家庭・地域に対しては、この10月、学校の取り組み内容や家庭でも運動に親しむ習慣について、改めて学校だよりなどを通じて家庭・地域に働きかけたところでございます。さらにこのたび、東京都教育委員会が啓発リーフレットを作成いたしましたので、文部科学省のホームページやこれらも大いに活用するなど、今後とも、保護者が家庭で子どもと一緒に運動に親しむことにより、児童・生徒の体力向上に資するよう努めてまいりたいと考えております。
 次に、幼児教育の共通カリキュラム作成についてのご質問にお答えをさせていただきます。
 ?森議員ご指摘のように、近年、小学校入学後の一部の児童に、「落ち着いて学習に取り組めない」、「黙って話を聞くことができない」などの課題が顕在化し、幼児教育の段階で「規範意識や気持ちをコントロールする力」、「基本的な生活習慣」などを育成することが大きな課題となっております。
 これらの課題に対応するために、現在、本区が策定中の幼児教育共通カリキュラムでは、まず第1に、幼児教育を円滑に小学校教育に接続させるために、期間を幼児期だけではなく小学校1年生の1学期までを対象とし、一貫した指導計画の策定を考えております。第2には、規範意識や自分の気持ちをコントロールする力の育成を含め、小学校入学までに求められる到達目標を「めざす子どもの姿」として示してまいります。こうした教育内容の共通化を図ることにより、保育士や幼稚園・小学校の教員が、互いの教育内容を意識した指導ができるように工夫をいたしてまいります。
 第3には、「家庭で配慮することの一覧」を作成し、園の指導方針とともに、家庭教育の役割や園と家庭、地域との連携の大切さを啓発してまいります。
 さらに、台東区が重視する「こころざし教育」や本区の「歴史、文化、地域財産の有効活用」など、教育内容の改善に役立つ資料も掲載する予定でございます。平成23年度より、この幼児教育の共通カリキュラムを活用することにより、本区の幼児教育の一層の充実・発展を図ってまいりますので、よろしくお願いをいたします。
○議長(鈴木茂 さん) 30番伊藤萬太郎さん。
          (30番伊藤萬太郎さん登壇)(拍手)
◆30番(伊藤萬太郎 さん) 台東区議会区民クラブの伊藤萬太郎でございます。区民クラブを代表して、台東区政の課題について、大きく9点の質問をさせていただきます。
 政権交代から1年余りが経過いたしました。新政権も難題続きで、国民の評価は決してよくありません。しかし、政権交代の期待は、今までの政治が二、三十年間懸案としながら実現できなかった多くの課題を変えてほしいという強い願望があったにほかなりません。バトンタッチしていまだ1年2カ月、国民の期待を原点に、初心を忘れずに前を向いて全力で突き進んでほしいと願っております。
 新政権の改革の大きなテーマに、過去のしがらみから脱却した地域主権改革を強く掲げております。過去の政府における地方分権改革推進委員会の答申を踏まえて、新政府が本年の6月22日、地域主権戦略大綱を閣議決定し、中央主権体質から、国と地方の関係を対等で対話のできる新たなパートナーシップの関係とする、特に「依存と分配」の仕組みを「自立と創造」の仕組みに転換するとあります。法律の名称からは「地域主権」の文言は削除をされましたけれども、趣旨は変わるものではありません。
 まずは、何でも国や地方自治体から事業計画や補助金を与えられて、手とり足とりのご指示をいただいて待っているという国民・市民の依存体質を根本から正して、区民みずからが自発的に生活をつくり、事業をつくり、みずからが最大限の努力を講じていく。その上で、役所からは補完的な最低限の指導や補助を受けるという仕組みに転換することだと思います。自分たちが創意工夫をして、しっかりと地に足のついた仕事や生活として、自覚を持って創造し行動する時代に入っていかなければならないという、国民国家の自覚だと思うのであります。税金をできる限り安くして、その上で効率的で無駄のない税金の使われ方をみんなで協議していく、そういった新しい公共を私たちはつくり上げていかなければなりません。
 そんな地域主権改革の流れの中で、私たちの台東区は先見性を持ち、他の区に負けることのない、23区トップの魅力あるまちづくりを推進していかなければなりません。そのためには、台東区としての独自性を活用して施策を推し進め、特色ある台東区をつくる必要があると思います。
 区ではこれまで、自治体間競争に打ち勝ち、活力あるまちづくりを進め、住民の福祉向上を図るために、例えば、本来、国・都が行うべきゼロ歳児から義務教育終了時の子どもたちを対象とした子ども医療費助成制度を率先して実施したり、また、23区初の区立台東病院を設立するなど、他区に先駆けて積極的に子育て・健康医療・福祉に取り組んでまいりました。今後も、行政も私たち議会も、ほかの22区にない特色ある区政運営を強力に展開し、未来の台東区の発展と区民の幸せのために邁進していかなければなりません。
 まずは21年度の決算特別委員会の総括質問で私がお尋ねいたしました自治基本条例についてですが、必要性については明確にご答弁をいただきました。これは地方自治体の憲法ともいうべき最高規範であり、一方、特色あるまちづくりとしては、自治基本条例の制定は大きなステップであると考えております。既に全国自治体としては、足腰の強い地域主権時代の自治体づくりのために、次々と自治基本条例の制定が進んでいます。
 東京23区においては、平成15年に杉並区がいち早く制定し、施行に至りました。17年には文京区と中野区と足立区、18年に豊島区が施行し、新宿区・墨田区がこの第3回定例会に条例を可決しております。現在は板橋区が月2回のペースで区民ワークショップを開催、そして荒川区と練馬区が積極的に検討中であります。
 自治の基本とは、そこに住む住民の自治によるまちづくりをどう進めていくかが大きなテーマとなると考えております。台東区においても、自治基本条例について具体的な検討段階に入るべきかと思いますが、現在の進捗状況はいかがでしょうか。
 また、制定段階から区民参加による区民主導の体制づくりが肝要かと思いますが、いかがでしょうか。
 また、一見、相反するように見えますが、区民参加による住民自治と区民代表である議会をどのように位置づけて進めるのか、ご見解をお伺いいたします。
 そして、自治基本条例の策定は、台東区にどのような効用をもたらすのか。
 以上、4点についてお尋ねをいたします。
 次に、新しい公共についてお尋ねをいたします。
 台東区の特色として、町会組織や地域のコミュニティの結びつきの強さがあります。また、NPO団体も活発に活動しています。地域主権改革と自治基本条例にも、大きく関連をしてまいります。これら住民組織等の協働がこれからの区政運営には欠かせないと思いますが、総合的に区民との協働事業の進め方について、どのような手法で進めていくのかをお尋ねいたします。
 また、協働の中には、区民や産業団体との間だけではなく、他の自治体、企業などとの連携も考えられます。現在も、国や東京都の交流に関しましては、すでに部課長として来られ、台東区の大きな戦力となっております。以前、世田谷区との職員の交流があったときもありました。今後、国や他の自治体、あるいは企業との職員交換、派遣交流などの連携を考えているのか、また、連携を深めていくことについてどのように取り組んでいくのかをお聞かせください。
 次に、大規模用地の全般的な活用の考え方についてであります。
 区の学校跡地や、このたび交換する旧都立上野忍岡高校など、大規模用地の活用については検討されていると思います。活用の検討の中に、今後の区の特色を生かす視点を取り入れ、まずは子育てや高齢施設を優先して取り入れるべきであると思いますが、その点はいかがお考えでしょうか。
 また、大規模な土地のない台東区においては、現在の公共施設の改修や改築のための種地としての活用も忘れてはならないと思いますが、いかがでしょうか。
 さらに、来るべき庁舎改修の際に使用するであろう、旧下谷小学校と分庁舎等の活用についてお伺いいたします。
 庁舎の改修は、平成23年7月から26年度まで4年間かけて実施をいたしますが、その間、旧下谷小学校や分庁舎は、改修工事においてどのような形で活用をするのでしょうか。
 また、改修後の旧下谷小学校は、地元の東上野地区のまちづくりという観点からは、どのような活用を考えているのでしょうか。
 また、現在、分庁舎については本来的な目的として活用されていないように見受けられますけれども、庁舎改修中は仕方ないとしても、改修後の分庁舎の活用をどのように考えているのかをお伺いいたします。
 次に、文化施設の改修についてお伺いをいたします。
 23区の中で、台東区は文化施設の宝庫であります。現在、朝倉彫塑館は平成25年まで改修期間中であります。また、奏楽堂においても、昭和62年に上野公園に移築してから既に23年が経過をしております。そろそろ改修時期に来ていることと思います。また、下町風俗資料館も上野公園のグランドデザインとの関係で、改築等の計画もございます。今後、全体の文化施設の改修・改築をどのようなスケジュールで進めていくのかをお尋ねいたします。
 次に、商店街の今後の活性化策についてお尋ねをいたします。
 衰退の原因とされる大型店舗やコンビニチェーン店等の進出に対する対策であります。敵対すれば、個人商店も打ち勝つことは容易ではありません。大事なことは、大資本との協働と考えます。連携することにより、相互の活性化と地域のまちづくりにつなげて共存共栄を図る方策を構築していくことではないかと思います。区や有識者、専門コンサルタントの指導を仰いで、相互の活性化協議会をつくります。共同出資した事務所の中に戦略室を設置して、専門性やコミュニケーションの場である個店の利点を生かし、大型店やコンビニとの利害調整を図りながら、商店街全体の売り上げアップにもつなげてまいります。また、マーケティングリサーチなどや大型コンピューターで管理運営をするなど、全体が繁栄する先駆的な商店街として蘇生していき、ひいては地域のまちづくりに寄与していくことです。それこそが新しい公共に至る協働区政の大事業というべきと考えますが、いかがでしょうか。
 さらには、商店街の改築時の商店の附置義務についてであります。
 商店街に面する再開発の際のテナントビルやマンションに対する改修・改築などに対して、1階に商店を附置することの強力な指導ができないかということであります。例えば、1階と抱き合わせて2階を住宅兼店舗にするか、また、いつでも切りかえることのできる店舗仕様にしておくなどの条件を義務づける。それに対しては、国や東京都と連携をして、固定資産税の減免措置や建築助成の措置を講じたらいかがでしょうか、お尋ねをいたします。
 次に、東京スカイツリーの対策についてお伺いをいたします。
 既に話もございましたけれども、あのスカイツリーはきのうの段階で高さ511メートルに達しております。タワー建設費が450億円、周辺整備を含めて総事業費が650億円。タワーの完成は来年の冬。1年半後の平成24年5月には、むさし、634メートルの電波塔では世界一のタワーと関連施設が開業することになっております。今、着々とその建築工事が進行して、今からその人気は日に日に増幅して、とどまるところを知りません。マスコミの情報では、完成したら、タワーへの観光客がおよそ500万人、台東区を含めた開発街区近隣地域全体で2,900万人と予測をしております。
 当初は墨田・台東区エリアを対象に「墨田・台東新タワー誘致連絡協議会」を立ち上げて以来、両区を中心にさまざまな環境整備計画を立て、活性化・誘客計画を実施中であります。現況では、東京藝術大学と台東区、墨田区の連携した「GTS観光アートプロジェクト」のように際立った事業もあるのですが、お互いの計画を有利に進めようと、足の引っ張り合い状態が多く見られるように感じられます。墨田区でも、イメージキャラクターの「ソラカラちゃん」「おしなりくん」も活躍中であります。墨田区の水上交通やリバーサイドの整備による活性化対策もそれぞれ進めております。
 両区がそれぞれに切磋琢磨することはそれとして、私は、少し大きな見地から、このスカイツリーに関する事業展開を図るべきかと考えます。すなわち、隅田川ゾーンとタワー一帯街区を広大な公園としてとらえるスカイツリービッグタウン構想であります。タワーを中心に、両区のみならず、近隣区へゾーンを広げ、広域的なスカイツリー特例地域として東京都が指定をし、大枠の大プロジェクトとして展開したらと思うのであります。
 関係地域を対象にして代表者を集め、サミット会議を開催し、学識経験者や地域の代表による検討組織を形成いたします。そして営利中心の乱開発を規制し、地球環境、居住環境、定住対策にも配慮した総合的な開発計画を立案するという考えであります。それも、台東区が提案して呼びかける。今からでも十分に間に合うと思いますがいかがでしょうか。
 さて、次です。
 待望の、今もお話しのありました、動物園のパンダも、来年の春に雄雌の一対が受け入れを決定していると思います。また、国立西洋美術館の世界遺産登録も来年の6月に行われますバーレーンでの世界遺産委員会で可否が決定いたしますけれども、かなり優位であるという政府筋からの情報もございます。この新しいビッグな出来事は、台東区にとっては想像をはるかに越す発展が期待できると思います。
 ここで、文化ゾーンと商業ゾーンが一体化する大戦略を打ち出すことが肝要ではないかと思います。具体的には、上野動物園にあるモノレールを延伸させて、上野公園を一周するモノレールを走らせる構想であります。このモノレールは、戦後の交通渋滞を緩和するための近距離交通手段として、路面電車やバスにかわって、東京都交通局が日本車両と共同で研究を開始して、1957年(昭和32年)に開業いたしました。戦後東京の都市計画の一端を今に伝える貴重な産業遺産と言えるものであります。しかも、短距離で鉄道事業法で認可された正規の鉄道であり、ずっと黒字経営、ちなみに平成20年度は収入が1億1,400万円、支出が9,800万円、1,600万円の黒字になっております。
 富山市のLRTへのその後の国庫補助、神奈川県の電気バスへの国庫補助など、相当の国庫補助の可能性も高いものであり、現行のモノレールでは、宝くじ補助の実績もございます。上野公園には、万博博覧会でのロープウェイ設置や周回競馬が行われていたなどの時代の先端の歴史もございます。路線は公園全体に楕円形につなげて、訪れた人たちが動物園や文化施設を鑑賞したり、桜を初めとした上野の森の季節季節に散策に訪れ堪能した後に、商店街や周辺の町に分散するような流れをつくる、そんなコースで設置をいたします。停車駅の案として、現在の上野動物園東園駅から延伸して、寛永寺と東京藝術大学近くに谷中口駅、そして鶯谷口駅、さらに上野公園口駅を経由して、袴越に上野広小路口駅、そして不忍池を回って湯島口駅、そして現在の水族館側の西駅につなげていくという案でございます。
 電車はできるだけコンパクトでかわいいほうがよいかと思います。ディズニーランドのモノレールは、窓やつり革の取っ手までミッキーマウス型で人気が高く、ディズニーランド全体のクオリティーを引き上げております。「上野公園ゆめ電車構想」を東京都と協議連携してぜひご検討をお願いいたします。
 もう一つは、特色ある台東区のイメージアップのために、仮称「ふるさと下町たいとう音頭」の作成の提案であります。
 皆さんは新・旧台東音頭が存在しているのをご存じでしょうか。そして、この音頭がイベント会場でふるさとの誇りを持って踊っていただいているでしょうか。台東区は文化と芸能と伝統のまちの概念は定着をいたしております。そしてお祭りのまちとして、全域で盛大な各神社のお祭りはもちろんのこと、夏になりますと各地域で盆踊り大会が盛大に開催をされます。また、その他の町会などの催しや個人的な会合でも、盛んに盆踊りを踊る光景が見受けられます。しかし、会場に行ってみれば、炭坑節、東京音頭、大東京音頭、安来節など、ほかのふるさとの踊りを楽しんでいるばかり、この台東音頭の影も形もないのであります。
 いつも疑問に思っていたことは、文化と伝統と芸能のまち、我が台東区のふるさとを歌った音頭なるものがメジャーとして存在していないことであります。台東区と区民が認めたこの台東区の音頭があることにより、従来の盆踊り大会はもちろんのこと、うえの夏まつりパレードや東京時代まつり、下町七夕まつりなどの各イベントが大きく変貌してまいります。そして200町会みんなでこの音頭を練習して会場で踊ることにより、全区民の一体感と区民意識の高揚にもつながり、台東区全体の活性化に大いに役立つものと考えます。
 そこで、台東区として、現在の新・旧台東音頭を検証して改良を加えるか、あるいは時代にマッチした音頭として、仮称「ふるさと下町台東音頭」を新しく作成をしたらいかがでしょうか。作詞も作曲も歌い手も、台東区にゆかりのある著名な方に依頼するか、あるいは作詞は一般公募してもいいかと思います。振りつけは台東区舞踊協会の先生方にお願いすれば、全地区につながってまいります。盛り上がってくれば、上野から浅草をつなげて浅草通りを歩行者天国にして、高円寺の阿波踊りのような「ふるさと下町台東音頭」大会として、全国から観光客を呼べる、そんな盆踊り大会を開催できたらと夢は膨らみます。
 ちなみに、東京23区の盆踊りの実態を調べてみますと、近隣区だけでも荒川音頭・葛飾音頭・亀有音頭・ふるさと北区・江戸川ふるさと音頭・江戸ちゃん音頭・文京音頭・文京小唄など、23区多くの区がメジャーな音頭をもっております。隣の墨田区は、「墨田音頭」「おしなりくん」「スカイツリー音頭」「桜橋音頭」があらゆる会場で踊られております。制作費は想像するほどかからないと存じます。ぜひとも下町台東区の新たな大きな目玉名物として、みんながあっと驚く仮称「ふるさと下町台東音頭」の作成を検討していただきたいと存じます。
 最後に、発祥の地について簡単にお尋ねいたします。
 台東区の特色として、多方面において発祥の地の多さが挙げられます。例えば寄席・川柳・柔道・ラジオ体操・招き猫・駅伝・ラーメンなどなどがございます。このたび教育委員会が発刊した「台東区歴史・文化テキスト」でも、多くが取り上げられております。新観光ビジョンにも、発祥の地をめぐるコースツアーの記述はありますけれども、台東区の特色という位置づけの中で、単なるウォーキングだけではなくて、文化・観光・生涯学習・健康づくりなど、総合的な視点で活用を進めるべきだと思いますが、いかがでしょうか。
 以上、「夢とロマンの下町計画」を述べさせていただきました。
 さて、いよいよ来年4月は、区長と私たち区議会議員の改選期になります。政治は正義と信頼、そして愛と人情が基本だと考えております。よこしまで不条理な政治は、混乱と不信を生み出します。勇将のもとに弱卒なし。区長は実績とおのれと同士を信じて、与えられた王道を正々堂々と進軍をしていってほしいと願いながら質問を終了いたします。
 ご清聴まことにありがとうございました。(拍手)
○議長(鈴木茂 さん) ただいまの質問に対する答弁を求めます。
 区長。
          (区長吉住 弘さん登壇)
◎区長(吉住弘 さん) 伊藤議員のご質問にお答えさせていただきます。
 ご質問の第1は、自治基本条例についてでございます。
 まず、条例の検討状況についてでございます。
 現在、先進自治体の事例の検討を行っておりますが、地方自治法の抜本改正により、地方自治制度の大きな変更が予想されることから、あわせて国の動向の把握に努めているところでございます。
 次に、条例制定における区民参加についてでございます。
 私は、自治基本条例の内容はもちろん、検討・制定の過程も重要であると考えております。そのため、区民との協働の観点から、広く区民の皆様のご参加をいただく体制を構築し、策定を進めてまいりたいと考えております。
 次に、策定に当たっての議会の位置づけについてでございます。
 今後の検討に当たりましては、自治体の構成員である区民・議会・行政が協働し、三者が十分に連携をとって進める必要があると考えております。
 次に、条例制定に伴う効用につきましては、区民・議会・行政それぞれの役割と責務の明確化、区民の区政参画、協働の促進などが期待されるところでございます。今後とも、自治基本条例の制定に向け、区議会の皆様のご意見を踏まえながら、さらに検討を進めてまいります。
 ご質問の第2は、新しい公共についてでございます。
 まず、区民との協働事業の進め方についてでございます。
 私は、区政の課題が多様化・拡大する中で、地域の課題を着実に解決していくためには、区民みずからが考え行動し、行政と積極的に協働して取り組めるようにすることが重要であると考えております。このため、町会やコミュニティ委員会を初め、さまざまな団体とこれまでも緊密に連携を図り、地域の課題に積極的に取り組んできたところでございます。さらに来年度からは、行政と地域の間に立って、NPOやボランティア、企業等へ支援を行う中間支援組織の開設に向けて取り組み、協働事業の推進に努めてまいります。
 次に、国や他自治体、企業との職員派遣交流についてでございます。
 本区におきましては、職員の意識改革や能力の向上を図るため、国や他自治体との派遣交流を実施しております。本年度におきましては、国土交通省、国立博物館、東京都への派遣研修や港区との相互派遣交流を実施しているところでございます。また、民間企業につきましては派遣を実施しておりませんが、民間企業等で培った有用な経験を有する方を任期付採用や経験者採用により採用いたしております。今後も、交流の成果や国や他自治体などの相手先の意向を踏まえ、交流を実施してまいります。
 ご質問の第3は、大規模用地の全般的な活用についてでございます。
 大規模用地につきましては、平成14年に活用構想の取りまとめを行い、事業の緊急性などを勘案し、可能なものから順次活用を進めております。しかしながら、活用構想から8年が経過していることや、本年3月に旧東京北部小包集中局跡地を取得したこと、さらには旧都立上野忍岡高校跡地の取得を予定しているなど、状況の変化がございます。そのため、現在、改めて長期総合計画等を踏まえ、さまざまな観点から新たな活用構想の策定に向け検討しているところでございます。特に、議員ご指摘の認可保育所等の子育て施設や特別養護老人ホーム等の高齢者施設につきましては、現在の待機者の状況や将来の需要予測を考慮すると、早期に整備していくことが必要であると考えております。また、小・中学校等区有施設の大規模改修の際には、仮移転の施設として活用することも必要であると認識いたしております。
 次に、本庁舎改修の際の旧下谷小学校等の活用方法についてでございます。
 旧下谷小学校につきましては、校庭を庁有車等の駐車場として利用いたします。また、校舎の一部は文書書庫の仮移転場所として利用いたしますが、使用しないフロアにつきましては、財産の有効活用の観点から、貸付等を検討しております。分庁舎につきましては、事務室、会議室等、本庁舎が不足している機能を補っているほか、改修に伴う庁舎内倉庫の備品等の仮置き場として利用する予定でございます。
 次に、本庁舎改修後の旧下谷小学校等の活用についてでございます。
 旧下谷小学校につきましては、東上野4丁目地区まちづくりの観点から、その有効活用を図ってまいりたいと考えております。そのため、現在、地権者等の意向調査を行うなど、まちづくり方針の策定に向けた調査を実施しているところでございます。また、分庁舎につきましては、引き続き本庁舎の補完施設として使用してまいります。
 ご質問の第4は、今後の文化施設の改修スケジュールについてでございます。
 文化施設の改修につきましては、それぞれの施設の老朽度や閉館による影響などを勘案し、長期総合計画のもと進めており、現在、朝倉彫塑館の改修を行っております。今後、奏楽堂の保全についても、計画に基づき実施してまいります。また、下町風俗資料館につきましては、議員ご指摘のとおり、現在、東京都が上野公園グランドデザインに基づき公園の再整備を行っており、その進捗を踏まえ、検討してまいります。今後も多くの皆様に安心して楽しんでいただけるよう、計画的に文化施設の改修に取り組んでまいります。
 ご質問の第5は、商店街の活性化対策についてでございます。
 まず、大型店舗やコンビニエンスストアとの協働についてでございます。
 議員ご提案の、大型店等と共存共栄を図ることやマーケティングリサーチを行い売り上げ分析を実施することは、商店街の活性化に向けた手段の一つであると考えております。区ではこれまでも、商店街に中小企業診断士や経営アドバイザーを派遣し、活性化に向けた経営指導を行っております。また、台東区商店街連合会では、大型店を賛助会員として迎え入れ、緊密な連携を図り、商店街のイベント時には応援してもらうなど、商店街との共存共栄に向けた取り組みを行っているところでございます。こうしたこれまでの取り組みを今後とも一層推進するとともに、マーケティングリサーチ等の取り組みを支援するなど、ご提案の趣旨も踏まえながら、商店街の活性化に積極的に取り組んでまいります。
 次に、改築時の商店の設置義務についてでございます。
 区では、これまで条例・要綱により、建築主に対して、建築に際し周辺環境への影響に配慮するよう指導してまいりました。店舗の設置の義務づけにつきましては、建築主の権利を制限することになるなど、さまざまな課題があり、困難であると考えております。一方、店舗の誘導策といたしましては、建築協定や地区計画などの住民主導による手法がございますので、これらの制度について積極的に情報提供を行うとともに、税の減免措置や建物助成制度につきまして、今後研究してまいります。
 ご質問の第6は、東京スカイツリーの完成を見据えたまちづくりについてでございます。
 スカイツリーの建設につきましては、台東・墨田両区が「墨田・台東新タワー誘致連絡協議会」を結成し、予定どおり平成24年春にはスカイツリーが開業となる運びでございます。この間、本区においては、浅草地域まちづくり総合ビジョンに基づき、墨田区との連携を図りながら総合的なまちづくりを推進してまいりました。また、本年には新観光ビジョンを策定し、スカイツリーの開発を踏まえた、より広域的、総合的なまちづくりに取り組んでいるところでございます。
 スカイツリーを中心に、今後のまちづくりを広域的、総合的に展開していくべきとのご提案の趣旨は、私も非常に重要な視点であると認識いたしております。今後も、東京スカイツリーに関するまちづくりにつきましては、ご提案の趣旨を踏まえ、東京都を初め、近隣区との連携をとりながら進めてまいります。
 ご質問の第7は、上野公園のモノレールの延伸についてでございます。
 上野公園内の博物館や美術館などの文化施設と上野のまちを結び、回遊性を持たせ、公園を訪れる観光客の利便性を高めることは重要であると考えております。上野動物園のモノレールを延伸させ、上野公園を一周させるという議員のご提案は、上野地区の回遊性・利便性の向上にもつながる、夢のある構想でございますが、東京都が運行しており、さまざまな課題も想定されます。モノレール延伸の可能性につきましては、今後、都及び関係機関と実現の可能性について研究・協議してまいりたいと存じます。
 ご質問の第8は、新しい台東音頭の作成についてでございます。
 本区の各地域で行われているお祭りや盆踊りなどは、下町の一体感を高め、区の活性化に大きくつながっております。その中で、台東区のふるさとを歌った音頭が地域に浸透していけば、より区への愛着が深まるとともに、全国に台東区をアピールするきっかけにもなると認識いたしております。ご提案の「ふるさと下町台東音頭」につきましては、積極的に検討し、子どもからお年寄りまで親しめる、したまち台東区のシンボルとなるような音頭を作成してまいりたいと考えております。
 ご質問の第9は、「発祥の地」についてでございます。
 議員ご指摘のとおり、本区には発祥の地や初めてのものが数多くあり、それらを区の特色として、文化・観光や健康づくりなどに有効活用していくことは重要であると考えております。今年度中に、観光マップ「台東ぶらり散歩シリーズ」の中で、「台東区発祥の地を訪れる」と題して、区内の寄席、ラジオ体操、駅伝発祥の地などを紹介するマップを作成できるよう、現在、準備を進めております。
 私は、この貴重な資源を守り育てるとともに、全庁的な情報の共有化を図り、さまざまな手法により、総合的に活用していくことが必要であると考えております。今後とも、多彩な魅力を広く発信することにより、本区のより一層の魅力の創出に努めてまいります。
○議長(鈴木茂 さん) 以上で一般質問は終了いたしました。
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○議長(鈴木茂 さん) これをもって本日の会議を閉じ、散会いたします。
         午後 4時29分 散会

           議長    鈴  木     茂
           議員    寺  井  康  芳
           議員    田  口  治  喜