議事ロックス -地方議会議事録検索-


東京都 文京区

平成29年2月定例議会本会議(第2日) 本文




2017年02月14日:平成29年2月定例議会本会議(第2日) 本文

   午後二時開議
◯議長(白石英行)  ただいまから、本日の会議を開きます。
  ───────────────────────────


◯議長(白石英行)  まず、本日の会議録署名人の指名を行います。
 本件は、会議規則に基づき、議長において、
    十  番  森     守  議員
    二十五番  松 丸 昌 史  議員
を指名いたします。
  ───────────────────────────


◯議長(白石英行)  これより、日程に入ります。
 日程第一、一般質問を行います。
   〔板倉美千代議員「議長、三十三番」と発言を求む。〕


◯議長(白石英行)  三十三番板倉美千代議員。
   〔板倉美千代議員登壇〕


◯板倉美千代議員  平成二十九年二月定例議会に当たり、私は、日本共産党文京区議会議員団を代表して、区民の暮らし、願いに寄り添った区政を進めることを求め、区長、教育長に質問いたします。
 初めに、区長は施政方針で、世界情勢は不確実性を増し、我が国は先を見通すことが難しい状況が続いている中で、社会の変化に柔軟に対応すると言われました。大事なのは、内外情勢を的確に捉えて、安心な暮らしを壊す障害を明らかにし、その解決策を持つことです。
 アメリカでのトランプ政権誕生も、イギリスのEU脱退などの動きも、格差と貧困の拡大など、深刻な行き詰まりと矛盾の反映と言えます。
 安倍政権の下、日米同盟第一と真っ先にアメリカに追随し、安保法制の下での自衛隊の南スーダンへのPKO派遣、民意無視の沖縄県の米軍新基地建設強行、共謀罪の法制化を狙うなど、強権的な政治が日本国憲法といよいよ両立し得なくなっています。
 こうした動きに対して、区長は憲法に照らしてどう認識しているのか伺います。
 四年間のアベノミクスの特徴は、大企業が三年連続史上最高益を更新する一方、労働者の実質賃金が年間十九万円も下がり、家計消費は十六か月連続して前年比で下回るなど、格差と貧困が広がったことです。
 雇用破壊や社会保障の削減と併せて、所得の再配分機能が働かなくなり、日本でも中間層の疲弊と貧困層の拡大が重大問題となっています。
 こうした状況を変えるには、公正で公平な応能負担の徹底、社会保障の拡充や若者・子育て世代中心の予算への切替え、長時間労働規制や最低賃金の引上げなど、働き方改革と中小企業支援がどうしても必要です。
 区政運営でも、この立場からの予算編成が必要と考えますが、どのように検討されたのか伺います。
 昨年来、都政の闇が見えてきたとの声が上がっています。豊洲市場の移転問題など、我が党が指摘・追及してきたことが小池都政の下で明らかになったからです。
 豊洲新市場の高濃度汚染物質の検出により、都議会は、百条委員会を設置して真相解明を求める動きが大きくなっています。
 区長は「豊洲市場の一日も早い開場を」という立場を支援しているようですが、それで区民の食の安全は守られるのか、豊洲移転をめぐる真相解明と情報開示を求める声をどう考えているのか、併せて伺います。
 来年度予算について伺います。
 一般会計は過去最高額の約八百九十五億円となり、また、二月補正後の基金は六百七十四億円に達し、過去最高額にほぼ並びました。
 予算案では、認可保育園増設、引き続く学校改築・改修、子どもの貧困対策や公衆浴場支援、精神障害者手当創設など、これまでの私たちの要望が拡充されました。
 しかし、ニーズに見合う認可保育園待機児対策、待たれる次の特別養護老人ホーム開設計画や高齢者・若者の住宅問題、請願が採択された三十五人学級の実施など、不十分です。区の見解を伺います。
 投資的経費のうち、春日・後楽園駅前再開発事業への二つの助成金が五十億円を超えました。今後の税金投入の年次計画を示すこと、増える助成額が他の予算に与える影響をどう考えるか、そして、税金投入の枠組みの見直しを併せて伺います。
 シビックセンター改修計画案では、十年間で百七十四億円の経費が掛かると示されました。必要な改修を進めながら、いかに経費を抑えるか、一般歳出を圧迫しないため、改修の時期を固定化せず柔軟に対応することが大事ではないか、伺います。
 巨額の再開発事業への税金投入やシビックセンター改修は、最優先課題ではないはずです。都バス大塚支所跡地の有効活用などで、社会保障、教育・子育て支援などの予算を増やし、広がった格差と貧困の是正、中間層の疲弊を解決していくことが、今正に文京区にも求められています。
 区長の認識を伺います。
 厳しい事態が予想される保育園待機児童対策について伺います。
 ある大手企業に勤務する人は、育休を規定いっぱい使った後、保育園に入れない場合、当然退職の名前で退職に追い込まれかねない瀬戸際で、事実上の解雇寸前という深刻な事態も起きています。
 春日臨時保育所のゼロから三歳の定員増も含め、あらゆる手だてを講じて待機児童数ゼロにする決意で臨むべきです。
 緊急対策と先を見据えた対策をそれぞれどのように進めていくのか、明らかにしてください。
 一月十七日の子ども・子育て会議では、「保育料(認可保育所、幼稚園、認定こども園、育成室)のあり方の検討について」という表題で、見直しという表現を使っていません。しかし、次期基本構想実施計画(素案)には、これら「保育料の体系的見直し/減額・免除規定の見直し」が明記され、公定価格と現状の保育所保育料に大きな乖離(かいり)があり、利用負担の見直しの検討が必要で、「公定価格を踏まえた保育料の設定とともに、所得階層区分も国基準を踏まえたフラット化を目指す」としており、事実上、保育料値上げに向けた検討だと考えるが、お答えください。
 国の階層区分は八階層、文京区は二十九階層と細分化されており、「区民の生活実態を十分に反映しているとは言えない状況」としているが、何をもってそのような判断をするのか、明確な理由をお示しください。
 子ども・子育て支援新制度施行を受けても、国の公定価格より安く設定することができるわけで、四月保育料改定予定の練馬区は三十三階層、同じく九月の世田谷区も三十三階層であり、むしろ細分化することが区民の生活実態に沿った対応と言えるのであり、フラット化による値上げは到底容認できません。
 また、幼稚園・育成室保育料を受益者負担の適正化の名の下に毎年値上げし、来年度それぞれ一万二千円、九千円となり、保護者の負担増が続きます。
 神野直彦東京大学名誉教授は、『国際文化研修二〇一四春号』で、「使用料や手数料、それに公共料金は狭義の受益者負担といっても、本来の受益者負担とは考えられてはいない。本来の受益者負担とは地方自治法の第二百二十四条で規定されている分担金のように、特別に利益を受けた者に、その受益を限度として徴収するものと理解されている」と述べています。
 そもそも、子育てに受益者負担という考え方は間違っています。次世代を育成するのは社会の責任です。必要な経費を子育て世帯に背負わせていては、少子化傾向は止まりません。
 保育料の値上げではなくて、据え置いて、子育て世帯の経済的負担の軽減策こそ行うべきです。お答えください。
 認可保育園の園長や理事長等で作る全国民間保育園経営研究懇話会は、保育園職員の退職手当共済制度の公費助成の継続を求める要望書を厚生労働省に提出しました。
 石川会長は、「国が定める公定価格と保育士の配置基準が著しく低く、多くの保育園が厳しい運営を迫られている。同制度をなくせば、保育士確保は更に難しくなり、保育士不足が加速し、若い保育士が希望を持って働ける職場にならない」と述べており、区としても、国や東京都に公費助成を維持するよう強く働き掛けるとともに、都の保育士処遇改善に加え、区独自の上乗せも行い、安定した保育運営を確保すべきです。伺います。
 次に、総合体育館のかび・さびの問題で伺います。
 区は、九月議会で日本共産党、ぶんきょう未来から、総合体育館換気設備改修工事の補正予算の修正が出されてから、専門機関にかびの調査を依頼し、かび除去剤を使用するなど四十三万円を掛けてかび対策を行い、また、さび対策は指定管理者の東京ドームグループ・ミズノ共同事業体が行ったと聞きました。
 専門機関の分析結果とアドバイスの内容を伺います。
 一月二十七日、私たち区議団は、総合体育館を改めて見てきました。かび除去剤の使用や清掃により、かびやさびが一定改善されていましたが、引き続きこの状態の維持が必要です。
 そもそも、総合体育館は、平成二十五年四月オープン直後に、天井ガラスのひび割れやかびが発生したことについて、区は、平成二十六年三月まで関係者の連絡会議を開き対応した後、解決したとの認識でした。
 しかし、昨年三月に出された文京区の平成二十七年度の監査結果では、東京ドームグループ・ミズノ共同事業体に対して、基本協定では、事業計画書等に従って業務を実施するものとされているが、「事業計画書に当初から設置されていない設備の点検項目の記載や点検内容の誤りが見受けられ、実施状況報告書等に関しても、実態と相違があった」との指摘がされています。
 また、所管課に対しては、モニタリングでは「年間計画に基づいた運営が図られている」としているが、「指定管理者から提出のあった事業計画書と実績報告書に実態との齟齬があった。施設の管理運営が確実に実行されるよう、事業計画書、実績報告書に関しても準備な確認を行われたい」との指摘もありました。
 両指摘の具体的内容を伺います。
 この監査委員会の指摘は、指定管理業務自体が適正に履行されていないことではないか、このような指摘を受けるのは大問題であり、一連のかびやさび問題との関連性についてはどう考えているのか、東京ドームグループ・ミズノ共同事業体が管理する他の施設についてはこうした問題が起きていないのか、伺います。
 区は、昨年の十一月議会の我が党の本会議質問に対して、「施設運営に当たって生じた課題については、指定管理者との毎月の定例打合せにおいて、様々な観点から協議を行い、その都度、解決に努めてきた」と答弁していますが、その根底が崩れたことになるのではないでしょうか。伺います。
 これからは、区として、指定管理者が仕様書に基づいて仕事がされているのかの十分な確認を行うこと、再発防止対策として徹底清掃を続行するとともに、かび、さびの問題での抜本的解決のために、また、使われているステンレス等の材質の検証や、二回もひびが入った天井ガラスの交換なども含め、専門家を含めた検証委員会を開いていくべきです。
 なぜ抜本的解決のための検証委員会を開かないのか、明確にお答えください。
 次に、大塚都バス車庫跡地活用について伺います。
 都バス大塚車庫跡地七千二百四十六平米は、区内最大級の未利用公有地です。
 区議会では、跡地に区立認可保育園の増設を始めとする福祉活用を求める請願が二度にわたり採択されました。跡地に区民の熱い視線が注がれるのは、区民の福祉ニーズが切実だからです。
 昨年、区内で希望する認可保育園に入れなかった子どもは六百九十九人、また、今も区内外に六百六十三人もいる特別養護老人ホーム待機者など、喫緊の課題解消は跡地活用なくしてあり得ません。
 跡地については、区民が願う福祉施設整備へ区が舵を切る上で、私たち区議団の議会論戦も力になりました。昨年六月議会で福祉活用の方針転換が明らかになり、その後、都と請願の趣旨での協議、財政支援の交渉を質問し、それに対して区は前向きな答弁をしてきました。
 しかし、区民は、東京都交通局との協議の全体像が見えないことから、大きな不安を抱いています。都交通局の経営計画二〇一六では、平成二十八年度公募準備、平成二十九年度公募実施、平成三十年度利活用開始となっており、協議の遅れによる見切り発車がないとはいえません。
 区は、都交通局に福祉施設整備を具体的にどう要望しているのか、また、協議の状況を直ちに情報公開し、共有するとともに、何より、今日の協議テンポで区民要望を公募条件に入れられる確信があるのか。跡地活用計画を、区、区民、議会の共同で練り上げ提案し、都交通局長にきっちりと伝え、三者が共同で協議することを改めて提案し、併せて伺います。
 次に、国保に関する問題について伺います。
 国保の運営権限を区市町村から都へ移管する国保の広域化は、移管スキームなどの手直しが言われています。
 しかし、国や都は、国保財政負担の軽減を図る一方、今でも高過ぎる保険料負担を更に住民に転嫁する本質は変わりません。
 区として、広域化に反対するとともに、生存権を明記した憲法第二十五条の原点に立ち返った国保運営を求め、伺います。
 国保料を四月から一人当たり七千二百五十二円も値上げする案が二十三区特別区長会に示されました。均等割は今年度比三千三百円アップし、年間で四万九千五百円、所得割も二年連続の値上げで、近年にない上げ幅です。
 均等割の値上げは、国保料の算定方式を現行方式に変更した二〇一一年度以降で最大です。その結果、一人当たりの平均国保料は、前年比七千二百五十二円増の十一万八千四百四十一円になり、二〇一一年度に比べ二五%もの値上げです。
 我が党は、一月三十日の国保運営協議会に諮問された値上げ案に反対もし、昨年十一月には、とりわけ所得の少ない家庭や高齢者に極めて厳しい改定内容が想定された時点で、党都議団とともに、都が財政負担し、加入者の負担増をやめるよう要求しました。
 今でも高過ぎる国保料は、値下げこそすべきです。伺います。
 今回の値上げ理由は、加入者減と医療費増を見込んでいることに加え、国保広域化に向け、高額療養費への一般財源投入を二百五十六億円にまで削減するためです。
 広域化ロードマップによれば、来年度の一般財源投入はゼロですから、保険料の更なる引上げは明らかで、到底容認できません。
 二十三区独自の保険料抑制策である高額療養費への一般財源繰入れは、広域化へのロードマップでは、削減額は積算で幾らか、また、保険料ベースで影響を与える金額は幾らになるのか伺います。
 二十三区独自の保険料抑制策は堅持し、拡充することはあっても、切捨ては許されません。併せて伺います。
 子どもの貧困対策について伺います。
 我が党は、この間、一貫して就学援助の拡充等、子どもの貧困解消対策を強く求めてきました。入学準備金支給を、現在の七月ではなく、入学前の二月、三月へ前倒しするよう求めたのに対し、九月決算委員会では「その予定はない」との答弁が、十一月議会では「三月支給を検討している」と前進したことを歓迎するものです。
 しかし、中学生のみが対象であり、八王子市のように小学生についても入学前支給を求め、伺います。
 また、新日本婦人の会などの長年の運動が実り、国の来年度予算案で、要保護世帯に対する入学準備費用の補助単価が約二倍に引き上げられました。準要保護世帯への国の補助は一般財源化で廃止されていますが、区は要保護世帯と同様の補助を行うこと、そして、新入学費用の高騰に対応して、区独自の援助単価引上げを求め、伺います。
 区の子どもの貧困対策では、明確でない地域拠点の固定資産税や家賃、水光熱費、人件費などの補助の増額を求めます。
 また、移動教室や修学旅行等の援助金の事前交付と、高校生への給付制奨学金の創設を求めます。そして、国に対しては、給付制奨学金の増額と対象の拡充を、都に対しては、給付制奨学金の創設を強く要求すべきです。それぞれ具体的に答えてください。
 子どもの貧困実態調査については、「調査・研究する」との前回答弁ですが、特にひとり親家庭等の実態とニーズを把握し、支援を充実すべきです。
 生まれた環境に左右されず、等しく健康で文化的な子ども期を過ごさせる義務が社会にはあります。速やかな調査を求め、伺います。
 学校改築については、誠之・明化・柳町小学校三校の改築が決まりましたが、千駄木小学校は築八十年、小日向台町小学校は七十八年になるにもかかわらず、改築予定も明らかにされず、放置されています。
 いつ改築に着手するのか、平成二十九年からの実施三か年計画に盛り込むなど具体的見通しを明らかにすべきです。伺います。
 学校改修が進んでいますが、汐見小学校は築三十二年、湯島小学校は二十七年経過し、区の中長期改修計画で大規模改修工事の周期年数は三十年と定められていることから、二校の改修計画を立てる必要があります。特に、汐見小学校は早急に具体的改修計画を打ち出す必要があります。
 いつ改修するのか、明らかにしてください。
 また、この四校は、トイレ洋式化・ドライ化の対象外とされ、各トイレに一つの洋式ポータブルトイレが置かれているのみで、我慢して漏らしてしまう子も出ており、看過できない状況です。
 早急なトイレ改修を求め、それぞれ計画を伺います。
 春日・後楽園駅前再開発について伺います。
 昨年三月の工事着手以来、解体、埋蔵文化財調査と西街区での建設が始まり、総額二百七十三億円の税金投入が始まっています。市街地再開発は、規制緩和によって生活再建措置がなくても実施できるようになり、莫大な税金投入をしても、完成後に再開発地域に住民が住み続けられない結果を各地で生み出しています。
 区長が持ち回り庁議で決定した百億円の補助予定額アップは到底認められません。撤回を求め、伺います。
 再開発計画が立ち上がってから今日までの間に、住民が転出した原因や現在の暮らしについて区が検証すべきです。伺います。
 また、春日・後楽園地区の転出率は地権者の二〇%程度とのことですが、権利者数の変遷を、都市計画決定時、組合設立時、権利変換認可時と現在について、借家権者の数とともに伺います。
 また、超高層建築による風や日影、地下水位や地盤沈下などの環境影響、車両増加による渋滞や大気汚染悪化など、区民から寄せられた数々の懸念が今後実際に生じた場合には、組合の責任で対処させる必要がありますが、区の考えを伺います。
 昨年の決算審査特別委員会で、区側は、再開発事業について、「公共の福祉、区民サービスを向上させる数々のメニューの中の一つ」と言いますが、新年度予算案では、耐震化予算や木造密集地域対策などの予算が減る中、春日・後楽園駅前再開発関連経費は前年度に比べ四六四・九%の伸びです。民生費が六・三%の伸びであるのに対し、都市整備費は一五一・二%の伸びとなっており、再開発経費が牽引した結果にほかなりません。
 税金の使い方が逆立ちしているのではないか、伺います。
 税金は、喫緊の保育園待機児童対策や特別養護老人ホーム増設を始めとした高齢者福祉、障害者支援にこそ投入すべきです。
 区は、これらの福祉サービスの施設を再開発地域に確保させるよう組合を指導し、協議すべきです。伺います。
 また、昨年九月に区が再開発組合に依頼した公益性施設の整備の協議の状況を伺います。
 再開発の三つの街区の工事入札の結果について、我が党は、莫大な税金投入を予定する計画である以上、せめて、区が発注し、入札した場合に公表される入札結果調書に記載される情報は公開されるべきだと考えます。区長も、街区ごとの予定価格と入札参加した企業名の公表は組合が判断すべきものと、公表を否定しませんでした。
 一方、区は、昨年の決算審査特別委員会で、入札について、「適切に行われていることを区として確認している」と述べています。予算・決算を審査する責任を負う議会に、予定価格、入札企業名が街区ごとに示されないままでは審議自体が成り立ちません。
 再開発組合に対し、入札結果調書に記載される情報を議会に公開するよう指導すべきです。伺います。
 今後、超高層建築の北・南街区の建設工事が始まれば、掘削のための大型重機や資材搬入車両が増えることから、工事説明会を行うよう組合に指導すべきです。伺います。
 また、埋蔵文化財の調査で発掘された遺跡の状況も伺います。
 最後に、音羽地域活動センターは、旧福祉センター跡地に建設される老人保健施設に機能移転され、その後の活用は、育成室と自転車サイクルポート設置が公表されています。
 残る建物については、大規模改修か全面改築かの判断が留保されていましたが、来年度予算案に解体経費が計上されました。この際、九百四十二平米の敷地を有効利用して、育成室だけでなく、地域の方々の要望を聞き取りながら、高齢者等、地域の様々な年代の人たちが使える複合施設を検討するよう求めます。
 あわせて、巻石通りのバリアフリー改修工事と一体的に無電柱化も行うよう求めます。お答えください。
 これで私の質問は終わりますが、答弁のいかんでは再質問を留保いたします。
 御清聴ありがとうございました。
   〔成澤廣修区長「議長、区長」と発言を求む。〕


◯議長(白石英行)  成澤廣修区長。
   〔成澤廣修区長登壇〕


◯区長(成澤廣修)  板倉議員の御質問にお答えします。
 最初に、国や都の政策などに関する御質問にお答えします。
 まず、国の動きについてのお尋ねですが、PKO派遣等の安全保障に係る政策は国の専管事項であり、国内外の状況等を踏まえて進められているものと考えております。
 また、組織犯罪処罰法案については、国において、多くの議論を経て審議が行われるものと認識しております。
 次に、格差と貧困の解消に向けた予算編成についてのお尋ねですが、来年度予算には、子どもの貧困対策のほか、様々な事業を盛り込んでおりますが、貧困や格差は相対的な概念であり、一人ひとりの区民が置かれている状況に応じて丁寧な対応を行うことこそが、それらの解消につながるものと考えております。
 子育て支援としての保育所待機児童解消緊急対策、教育施策としての文京版スターティング・ストロング・プロジェクト、地域の支え合いの仕組みである地域の支え合い体制づくり推進事業などを通して、基本構想の「だれもがいきいきと暮らせるまち」の実現を目指していくことで、貧困や格差の解消につなげてまいります。
 次に、築地中央卸売市場の移転についてのお尋ねですが、当該市場は、首都圏の台所として日本を代表する市場であり、豊洲への移転に際しては、何よりも食の安全が確保されなければならないと考えております。
 一連の問題については、都において、市場問題プロジェクトチームなどによる専門的な知見を加えた検討を進め、早期の解決を図ることが必要と考えております。
 また、透明性を確保し、都民が納得できるよう説明責任を果たすことが重要と認識しております。
 次に、予算編成に関する御質問にお答えします。
 まず、来年度予算案についてのお尋ねですが、第三期基本構想実施計画の初年度として、中長期的な展望の下、新たな取組にも積極的に対応する予算が編成できたものと考えております。
 保育所待機児童解消緊急対策では、私立認可保育所六施設と、新たに小規模保育事業A型を開設するほか、定期利用保育事業等を実施いたします。
 また、特別養護老人ホームについては、本年四月、旧教育センター跡地に開設するほか、春日二丁目においても、平成三十年度開設に向けて準備を進めてまいります。
 さらに、住宅施策としては、住宅の確保に配慮を要する高齢者に対して、引き続き、文京すまいるプロジェクトにおいて、住まいの確保と住まい方の支援を行ってまいります。
 なお、三十五人学級の実施については、施設面の制約や教員の配置等から、現状では実施が困難と聞いております。
 次に、再開発事業についてのお尋ねですが、今後の市街地再開発事業補助金及び都市・地域再生緊急促進事業補助金については、平成三十年度に六十七億七千三百万円、三十一年度に六十八億三千八百万円、三十二年度に三十七億一千八百万円を計画しております。
 なお、各年度の補助金の額については、事業の進捗状況によって変化いたします。
 また、これらの再開発事業に係る経費については、国庫補助金、都市計画交付金及び特別区交付金により財源措置されますが、再開発事業については、防災性の向上等、公共性の高い都市計画事業であり、他の事業と同様に必要な事業として予算計上しております。
 次に、シビックセンター改修基本計画案についてのお尋ねですが、防災拠点機能の向上など、緊急性の高いものから優先的に改修を行っていくとともに、適切なメンテナンスによる機器の長寿命化を図り、改修費用の縮減に努めてまいります。
 また、シビックセンター以外の区民施設の整備を優先することを基本に、予算編成の中で実施時期や内容を検討してまいります。
 次に、格差と貧困の是正等についてのお尋ねですが、先ほど御答弁申し上げたとおり、格差と貧困の解消に向けた様々な施策を来年度予算に盛り込むとともに、現在策定中の基本構想実施計画においても、必要となる事業を計画化し、着実に実施してまいります。
 なお、都バス大塚支所跡地については、所有者である都交通局が公募の条件を定めることとなりますが、引き続き、広く行政需要を考慮した活用を検討するとともに、教育機関等が集積する周辺環境に配慮したものとなるよう協議してまいります。
 次に、保育施策に関する御質問にお答えします。
 まず、今後の待機児童対策についてのお尋ねですが、緊急対策については、私立認可保育所六施設や新たな小規模保育事業A型を開設するほか、定期利用保育事業の開始など、様々な対策を実施いたします。
 また、中長期的な対策としても、子ども・子育て支援事業計画に基づき、引き続き、私立認可保育所の誘致を積極的に進めるなど、保育サービス事業の拡充を図ることで待機児童の解消を目指してまいります。
 今後は、私立認可保育所の誘致に当たり、都の開設後家賃補助制度等の活用や区独自の支援策により、民間保育事業者の積極的な参入を促し、施設の更なる増設を図ってまいります。
 なお、春日臨時保育所については、施設の性質上、他の施設に比べて児童の入れ替わりが多いことから、保育の安全性を確保するため、現行の定員を増やす考えはございません。
 次に、保育料の在り方についてのお尋ねですが、保育料については、子ども・子育て支援新制度において新たに示された公定価格の考え方を踏まえて設定することが求められております。
 本区の保育料体系は、新制度開始前のものを継続しており、今後、子ども・子育て会議等において、区民の皆さんから幅広く御意見を頂きながら、現行の課題等について議論を深め、保育料の在り方について検討を進めてまいります。
 次に、保育料の階層区分についてのお尋ねですが、本区の保育料の階層区分は、〇歳から二歳児クラスは二十九階層に分かれておりますが、三歳児以上では国基準より広範囲で同額としている階層があるため、三歳児クラスは十八階層、四・五歳児クラスは十四階層に設定されております。
 現行の階層区分は、過去の保育料改定時に細分化されたものを継承しておりますが、新制度に移行したことを受けて、階層区分を改めて検討していく必要があると考えております。
 次に、幼稚園や育成室の保育料についてのお尋ねですが、これまで行財政改革推進計画で示した受益者負担の適正化の考え方に基づき、見直しを行ってまいりましたが、公定価格の視点や各保育料間で異なる「きょうだい減免」の整理等が必要なことから、今後は、認可保育所や認定こども園の保育料とともに、幼稚園及び育成室の保育料についても、公費負担と利用者負担の在り方を検討してまいります。
 次に、保育士の処遇改善についてのお尋ねですが、国において、社会福祉法人立の保育所職員に対する退職手当共済制度の見直しが議論されていることは承知しておりますが、同様に保育所を運営する民間企業との公平性の課題があるため、今後の検討状況を見守ってまいります。
 また、保育士の処遇改善については、来年度から拡充される保育士等キャリアアップ補助金を積極的に活用する予定であり、区独自の処遇改善策を新設する考えはございません。
 次に、総合体育館に関する御質問にお答えします。
 まず、専門機関の調査結果等についてのお尋ねですが、専門機関からは、プールエリア内のかびは、低温性、好湿性で乾燥に弱いことから、小まめな乾燥や消毒用アルコールでの清掃が効果的であるとの調査結果とアドバイスを受けております。
 引き続き、清掃等を徹底し、良好な環境を維持してまいります。
 次に、監査結果等についてのお尋ねですが、平成二十七年度財政援助団体等監査結果の指摘事項は、指定管理者から提出された二十六年度の事業計画書と実績報告書の間に検査項目等の齟齬があるというものであり、記載内容を見直すことで既に改善を図っております。
 したがいまして、監査結果は、かびやさびとの関連はございません。
 また、施設運営に当たって生じた課題は、毎月の定例打合せで解決を図っており、当該指定管理者が管理する他の施設においても、同様に適正な運営がなされております。
 次に、検証委員会の設置等についてのお尋ねですが、かびやさび等への対応については、引き続き、清掃等を徹底することなどで良好な環境を維持していくとともに、施設の状況を見守りながら検討してまいります。
 次に、都バス大塚支所跡地についての御質問にお答えします。
 都交通局との協議内容は、公募の条件に関わるものであり、事業者の適正な競争を確保するため、公募要項が公開されるまでお伝えすることはできません。
 また、公募条件を決定するのは都交通局ですが、区としても真摯に協議に臨んでおります。
 今後とも、各所管が連携し、区全体のニーズをまとめ、都交通局との協議に当たってまいります。
 次に、国民健康保険に関する御質問にお答えします。
 まず、広域化についてのお尋ねですが、平成三十年度から実施する国民健康保険制度の広域化は、国民皆保険を堅持し、社会保障制度を維持するため、都道府県が財政運営の責任主体となり、安定的な財政基盤の下、持続可能な医療保険制度の確立を目指すものです。
 そのため、区として、広域化に反対する考えはございません。
 今後も、広域化に当たっては、引き続き、都と特別区で十分な協議を行ってまいります。
 次に、来年度の保険料についてのお尋ねですが、この度の改定による保険料の増額は、高額調剤や高齢化等の影響による療養給付費の増額、パート労働者の社会保険への適用拡大等による被保険者数の減少などが要因となっております。
 しかし、高額療養費等の賦課総額の算入率をより低く抑制することで、できる限り保険料の増額を抑えたものとなっております。
 次に、ロードマップによる保険料への影響についてのお尋ねですが、高額療養費等の賦課総額は、一〇〇%の算入で約三百四十億円となりますが、算入率を七五%に抑制したことにより、約二百五十六億円に抑えることができました。
 また、これにより、一人当たりの保険料は、年間で約二千七百五十円の減額を見込んでおります。
 今後の算入率については、医療費等の動向を踏まえ、三十年度の保険料率改定時に改めて検討してまいります。
 なお、特別区独自の保険料抑制策は、広域化に向けた協議の中でも議論されていくものと考えております。
 次に、子どもの貧困対策に関する御質問にお答えします。
 まず、地域拠点への補助についてのお尋ねですが、来年度の重点施策として、子ども食堂等支援金補助を実施し、事業に係る会場費や光熱水費などの経費を補助し、より円滑な事業運営を支援してまいります。
 次に、ひとり親家庭の実態等についてのお尋ねですが、子どもの貧困対策庁内連絡会において、関連部門の行政情報を活用した実態把握を進めるとともに、全国母子世帯等調査の結果を踏まえ、経済的に厳しい状況に置かれたひとり親家庭への支援の方策について、課題を分析してまいりました。
 今後は、組織横断的に子どもの貧困対策を進めていく中で、更なる実態把握に努め、多様なニーズに的確に対応してまいります。
 次に、春日・後楽園駅前地区市街地再開発事業に関する御質問にお答えします。
 まず、補助額についてのお尋ねですが、再開発事業に関する補助金は、都市計画に定められた事業を支援する目的で、予算の範囲内で交付されるものであり、今後も的確な執行に努めてまいりたいと考えております。
 次に、住民の転出の原因等についてのお尋ねですが、権利者が一人ひとりの実情に合わせて自らが各々の状況に応じて判断した結果であることから、区が個別の原因や現在の生活状況を把握するものではないと考えております。
 次に、権利者数等の変遷についてのお尋ねですが、都市計画決定時は所有権者が八十六人、借地権者が三人、組合設立時は所有権者が百二人、借地権者が五人、権利変換認可時は所有権者が百七十人、借地権者はいません。現在も同様の状況となっております。
 なお、借家の権利は所有権者に帰属しており、借家人の変遷については不明でございます。
 次に、周辺環境への影響についてのお尋ねですが、本事業に起因するものについては、必要に応じて再開発組合が対処すべきものと考えております。
 次に、一般会計予算における都市整備費の増加率についてのお尋ねですが、予算編成においては、喫緊の課題や区民ニーズ等に的確に対応すべく、優先度の高い施策について予算化しております。
 都市整備費の伸び率が民生費よりも高くなっているのは、再開発事業について、他の事業と同様に必要な事業の一つとして予算計上した結果と考えております。
 次に、公益施設についてのお尋ねですが、現在、事業主体である再開発組合において、子育て支援施設や区から提示した内容も含め、検討を進めております。
 今後も、更なる施設の整備について、再開発組合と協議してまいります。
 次に、入札に係る情報についてのお尋ねですが、本事業は組合施行による事業であり、入札は再開発組合にて行われております。情報の公開については、再開発組合にて検討されるべきものと考えております。
 次に、工事説明会についてのお尋ねですが、工事説明会については、適切な時点において実施するよう、再開発組合に対して指導しております。
 次に、埋蔵文化財の発掘調査についてのお尋ねですが、各遺物は精査が終了していない段階ではありますが、江戸時代の旗本屋敷跡等が出土しております。
 最後に、施設整備等に関する御質問にお答えします。
 まず、音羽地域活動センター跡地の活用についてのお尋ねですが、当該敷地については、行財政改革推進本部において、育成室、自転車保管所やサイクルポートの設置を検討することを決定しており、来年度中に既存の建物を解体いたします。
 現在、新たな建物の整備に当たって、育成室のほか、広く行政需要を考慮した活用を検討しているところです。
 次に、巻石通りの無電柱化についてのお尋ねですが、巻石通りは、他の道路と比べて曲線が多く、ガス管、上下水道管等の埋設物も多いため、無電柱化を含めた道路のバリアフリー化には長い工事期間が必要となります。
 さらに、現在の手法で無電柱化を進めた場合、地上機器を設置する場所では、車椅子や傘を差す人のすれ違いが困難になることも予想されます。
 一方、国等においては、電線共同溝のコンパクト化を図る技術開発を進めていることや、民有地を活用した地上機器の設置に対する支援拡充の動きなどがあることから、その動向を注視する必要があります。
 これらのことから、巻石通りの整備に当たっては、地域の要望が強い歩道の拡幅と傾斜緩和によるバリアフリー化の早期実現を考慮した上で、地域の意見を十分伺いながら、無電柱化についても検討してまいります。
 なお、教育に関する御質問には、教育長より御答弁申し上げます。
   〔南新平教育長「議長、教育長」と発言を求む。〕


◯議長(白石英行)  南新平教育長。
   〔南新平教育長登壇〕


◯教育長(南新平)  教育に関する御質問にお答えします。
 初めに、小学生に対する新入学用品費の入学前支給についてのお尋ねですが、未就学者は、就学援助制度の対象とならないこと、また、支給対象者は前年の所得を基に決定しており、支給時期を課税情報が確定した後の七月としていることから、現時点では、小学校入学前の支給は難しいと考えております。
 次に、新入学用品費について、要保護世帯と同様の補助を行うこと、また、区独自の援助単価引上げについてのお尋ねですが、新入学用品費の引上げにつきましては、国の平成二十九年度予算案に関する通知を受け、既に支給額の見直しを行っております。
 次に、移動教室や修学旅行等の援助金の事前交付についてのお尋ねですが、移動教室や修学旅行等の費用は、参加の有無の確認や実費額の調査を行う必要があることなどから、現時点では事前に適正な金額を支給することは難しい状況ですが、対象世帯の負担軽減について、多角的に検討してまいります。
 次に、奨学金制度についてのお尋ねですが、本区の奨学金制度については、国や都の新規施策を踏まえ、三十年度実施に向け、新たな制度の検討を進めてまいります。
 なお、国や都は二十九年度より新たな奨学金事業を実施するため、事業の拡充を改めて要望する考えはありません。
 最後に、学校改築等についてのお尋ねですが、老朽化した二校の改築につきましては、現在策定中の基本構想実施計画の中で、改築基本構想検討委員会を設置し、具体的な方針を検討することとしております。
 汐見小学校及び湯島小学校の大規模改修につきましては、今後の基本構想実施計画の策定の中で適切に計画し、実施してまいります。
 なお、四校のトイレの洋式化等につきましては、各階のトイレには複数の洋式トイレを設置済みですが、国や都の動向も注視しつつ、適切に対応してまいります。
   〔板倉美千代議員「議長、三十三番」と発言を求む。〕


◯議長(白石英行)  三十三番板倉美千代議員。


◯板倉美千代議員  ただいま、区長、教育長から答弁を頂きました。
 一定、前進した答弁もありましたけれども、納得できない、そうした回答がたくさんあったというふうに思います。
 総合体育館の問題については、私は四年前、この九月議会で、この場であの問題について質問をいたしましたけれども、あのときにすぐに対応してこなかったことがこうした事態にも発展しているのではないかというふうに思います。
 今回の答弁では、検証委員会を設置するということで答弁がありましたので、是非とも早急に検証委員会を作ってやっていただきたいと思います。
 巻石通りの無電柱化については、私たち区議団が、小竹ひろ子都議とともに、二月十日、東京都建設局に対して行った申入れの中で、文京区が地上機器のコンパクト化など新技術を使う無電柱化工事にチャレンジしますよと手挙げすれば、調査設計も含め、事業費を一〇〇%補助する新たな制度を創設するという回答を得てきましたので、早急に区は東京都に申し入れるよう求めます。
 引き続き、他の問題については、各委員会、予算審査特別委員会の中で議論を深めていきたいと思います。
 これで私の質問は終わります。ありがとうございました。


◯議長(白石英行)  議事の都合により、会議を暫時休憩いたします。
   午後二時五十分休憩
  ───────────────────────────
   午後三時再開


◯議長(白石英行)  これより会議を再開いたします。それでは、休憩前に引き続き一般質問を行います。
   〔渡辺智子議員「議長、十三番」と発言を求む。〕


◯議長(白石英行)  十三番渡辺智子議員。
   〔渡辺智子議員登壇〕


◯渡辺智子議員  公明党文京区議団の渡辺智子です。平成二十九年二月定例議会に当たり、公明党文京区議団を代表して一般質問をさせていただきます。
 区長、教育長の明快なる御答弁をよろしくお願い申し上げます。
 初めに、平成二十九年度予算編成とその関連についてお伺いをいたします。
 東京都は、新小池都知事の下、平成二十九年度予算原案を先月発表いたしました。都税収入が六年ぶりに減少する見通しの中、従来の事業を見直して歳出を抑制し、一方で、待機児童対策や東京二〇二〇オリンピック・パラリンピックの予算などに手厚く配分し、一般会計は六兆九千五百四十億円で、五年ぶりに前年度当初予算案を下回りました。
 一方、本区におきましては、来年度の一般会計の予算を、過去最大規模の八百九十五億三千四百万円とし、第三期基本構想実施計画の初年度として、実施計画の着実な取組となる予算を編成されました。
 東京都が歳出を抑制する中、本区としては過去最大の予算規模となりましたが、来年度予算の特徴と評価についてお伺いをいたします。
 また、特別区税収入を過去最高額に計上する一方、財政調整基金を取り崩す予算編成になっておりますが、今後の財政調整基金の見通しをお伺いいたします。
 今後、将来的な人口構成の変動が予測される中、中長期的な視点に立った財政運営も必要かと思われますが、その取組についてもお伺いをいたします。
 歳出において、子育て支援・教育施策や高齢者施策など新規事業を始め、既存事業のレベルアップをされたことは大いに評価するところでありますが、国において、無年金者救済の法律が制定をされました。本区においての無年金者への対応をお伺いいたします。
 また、東京都において、私立高校授業料の実質無償化や給付型奨学金制度の拡充が来年度予算に計上されております。公明党は、教育負担の軽減のために、世帯年収九百十万円未満を対象に要望しておりましたが、世帯年収七百六十万円に決定となりました。
 本区としてどのぐらいの対象者が考えられるのか、伺います。
 そして、本区の奨学金制度の今後の取組についてお伺いをいたします。
 次に、がん対策について伺います。
 改正がん対策基本法に盛り込まれたがん教育の推進により、がん教育を受けた子どもたちに大人が背中を押される形で検診の受診率が大きく向上したとの報告があり、全国に展開されることになりました。
 昨年より、文京区の小・中学校でも、都立駒込病院の院長・副院長、順天堂大学の教授を始め、たくさんの先生方による出前講座を開催しております。私たちの会派でも、小学校の視察をいたしました。
 現在の小・中学校全校のがん教育の状況と、今後の取組を伺います。
 今年に入り、第九中学校で開催されたがんに関する教育の講演会に参加をいたしました。小学校でのがん教育とは違い、主に統計的な資料での説明、そして、がんを発症する原因の説明等がありました。
 原因の一つ目は、たばこの喫煙や環境汚染や食べ物であること、二つ目は、遺伝との関連の説明があり、特に家族の方にがん検診の受診を促すことを提案しておりました。
 この提案を現実とするために、私は、家族の遺伝を知る上でも、家族の健康に関する情報共有ができるように、家族の病歴を確認し、話し合う機会を設けることが重要であると考えますが、御見解を伺います。
 昨年の十月に開催された第一回文京区がん検診講演会では、専門医から乳がんの正しい知識の講演があり、幅広い年代の女性が参加して学ぶことができ、大変好評でした。
 二部では、三人のがんサバイバーのディスカッションがあり、それぞれの方の、検診で発見したときの驚きと大きなショック、そして現在の治療等を話され、参加者にとっては大変参考になったと思います。
 このような早期発見や早期治療を促す場を継続して開催していくことはとても重要と考えます。また、二十代、三十代の女性にも参考になるように、講演会の中では、乳がん検診のときに受ける自己触診法の説明やビデオ上映などを希望いたします。
 さらに、今後は、がん罹患者を支える人、例えば夫、妻、家族を支える取組も大切だと思われます。
 今後検討すべき大きな課題ではないでしょうか。本区の見解とその取組についてもお伺いいたします。
 次に、女性の視点を生かした防災対策について伺います。
 公明党は、東日本大震災の教訓を踏まえて、二〇一一年八月、女性防災会議を発足し、様々提言を行ってまいりました。中でも、災害時に女性特有のニーズに対応した体制づくりが必要であることから、災害対策基本法の改正を行うなど、地方防災会議への女性委員の登用を進めてきました。その結果、女性委員のいない都道府県はゼロになりました。
 東京都においても、都議会公明党の提案で、二〇一三年に東京都防災会議条例を改正し、「自主防災組織を構成する者又は学識経験のある者」の枠が設けられ、東京都防災会議に女性委員が登用されました。
 さらに、このほど、都議会公明党の提案により、女性の視点を踏まえた防災意識を高めるため、ノウハウをまとめた女性視点の防災ブックの作成に三億円の予算が東京都の二十九年度予算案に盛り込まれました。
 防災アドバイザーの岡部氏によりますと、『東京防災』等には、自助の視点で、家庭でできる簡単な備蓄対策が書かれてあるとのことですが、実際にやってみると簡単ではないと言われています。
 そこで、ローリングストック法で一週間分の食料と水の備蓄に工夫をしましょうと提案、七日分のボックスを用意し、消費期限の近いものから活用し、日常的に消費しながら補充をしていくといった実践法を紹介しています。
 私たち区議団は、女性の視点での防災対策について、このような生きた情報を提供し、区民全体の自助力が向上するよう、キャラバン隊を組み、広報活動を三月に行う予定です。
 これまで、本区においても、女性の視点を防災対策に組み込んでいただきましたが、二十九年度は更にブラッシュアップさせ、取り組んでいただくよう要望いたしますが、本区のお考えをお伺いいたします。
 次に、災害対策として、路面下空洞調査などによる維持管理についてお伺いをいたします。
 東京都の地域防災計画には、「道路・橋梁の安全確保について、日常的な巡回点検に加え、路面下空洞調査などによる道路の維持管理の着実な実施」と記載されています。
 これを受け、各区ではそれぞれの防災計画に反映させています。例えば、大田区では、「防災対策緊急プロジェクト」に道路ネットワークの確保について、区道の路面下空洞調査の実施と明記されています。また、港区の「防災街づくり整備指針」、新宿区の「地域防災計画」にもそれぞれ記載されています。
 これらのことからも、この路面下空洞調査は、災害時の道路通行を確保する上でも非常に重要であると考えます。
 本区においても、防災計画に反映させる必要があると考えますが、区長の御見解をお伺いいたします。
 昨年、福岡市の博多駅前で発生した大規模な陥没事故は、幸いにして通行人や車両に被害はありませんでしたが、発生時刻などによっては大きな被害があってもおかしくない状況でした。本区にとっても他人事ではないといえます。
 道路の陥没は、大小こそあれ、各地で多発しています。本区におきましても、過去に区民センター前の白山通りで道路の陥没がありました。
 いつどこで起こるか分からない道路の陥没の原因の一つに、道路下埋設物の老朽化があります。特に、老朽化した下水道管の破損による陥没事故が多く見受けられています。
 東京都の管轄ではありますが、本区の下水道管の法定耐用年数と更新の現状はどのようになっているのかお聞かせください。
 二〇一六年度、国の補正予算には、公明党の強い訴えにより、耐震性のある水道管への更新支援などに四百億円が計上されています。積極的に活用して点検・補修を推進していただきたいと思います。
 我が会派が今まで提案してきました路面下空洞調査は、道路改修前調査として行われていることから、土木部が常に区民の安全を考え、取り組んでいることと敬意を表します。
 過去において、この調査は、区道の総距離約百七十キロメートルありますが、そのうち、調査できた距離は何キロメートルでしょうか。そして、その調査の中で何箇所の危険箇所を発見し、どのような修繕をされているのか伺います。
 また、今後、陥没の原因によって、区の負担を削減するための協定等も検討すべきではないかと考えますが、区長の御見解をお伺いいたします。
 次に、トルコ共和国イスタンブール市ベイオウル区における防災対策事業についてお伺いをいたします。
 平成二十六年十二月から三か年にわたり、JICA草の根技術協力事業を活用した防災対策事業を共同で実施してまいりました。
 トルコは、日本と同様に、国内多くの断層を持つ地震国であり、二〇一一年にはマグニチュード七・一の地震が発生し、多数の死傷者が発生したことは記憶に新しいところです。
 このような大災害を踏まえ、文京区は、地勢的、文化的に共通点を持つベイオウル区に対して、各種防災計画の策定や防災訓練など、地域における防災対策事業の経験を生かし、防災対策の策定及び実行に関わる草の根の技術協力を行ってきました。
 その成果を踏まえ、一月二十日には、ベイオウル区訪問団を迎えて防災シンポジウムを開催いたしました。私も参加させていただきましたが、防災の専門家であり、明治大学大学院政治経済学研究科特任教授であられる中林一樹先生の基調講演やパネルディスカッションなど、とても参考になりました。
 そこで、今回のベイオウル区との三か年にわたる共同事業において、本区としてはどのような成果を得ることができたのか、また、今後、どのように本区の防災対策に生かしていこうと考えているのかをお伺いいたします。
 次に、高齢者の肺炎球菌ワクチン接種のきめ細かな勧奨から、国保会計削減の推進について伺います。
 肺炎は命に関わる危険性が高く、死亡原因の第三位になっており、多くは風邪の症状と似て始まります。肺炎球菌ワクチンは、特に高齢者の健康維持のために効果的であり、平成二十六年から六十五歳以上を対象に定期接種が始まりました。
 今までこのワクチンを接種したことのない方を対象に、平成三十年度までの間に、五歳刻みで一人一回の定期接種の機会を設けています。
 この五年間の経過措置を経て、平成三十一年度から制度が変わります。五年経てば全員一周りして、その後の対象は六十五歳だけになり、生涯に一回しかこの助成は受けられないので、非常に分かりにくいと言われています。そのためにも、接種する意思のある方の期限忘れを防ぐことが大変重要だと思います。
 そこで、平成二十六年十月からの接種率を伺います。また、接種漏れの勧奨はどのようにしているのか伺います。
 さらに、このワクチン接種による医療費抑制効果はどのように捉えているのかお伺いいたします。
 次に、シニア世代の起業の後押しについてお伺いいたします。
 近年、定年退職後にも何らかの形で働き続けたいと考えるシニアが増えております。こうした方々にとって、これまでは、今まで勤め上げた企業での再雇用か同業種での再就職を目指すのが一般的でありました。
 しかし、最近では、第三の選択肢として、起業を視野に入れるシニアが増えてきているとのことであります。
 中小企業白書によると、起業家に占める六十歳以上の割合は、二〇一二年で三二・四%、三十年前の四倍とのことであります。
 シニアに起業の動機を尋ねると、その多くは、大きな成功よりもやりがいや社会への恩返しを重視しており、そうした人たちにとっては、革新的なビジネスでリスクを取りながら大きく稼ぐよりも、これまでの社会人経験で培った知識や技能を使って、たとえささやかでも周囲の企業の人々に貢献することが大切であると言われております。
 今、国や自治体では、こうした起業意識のあるシニア世代を後押しするため、様々な施策を展開しております。
 神奈川県では、昨年八月から、こうしたシニア起業のいろはを知ってもらうセミナーを開催し、具体的に起業を志すシニア向けスクールを開講しました。シニア世代は、地域経済に活力をもたらしてくれる重要な存在であり、元気なシニア世代の活躍の場をどう作るかが今後の大きな課題でもあります。
 そこで、本区としても、今後どのような施策を考えているのかお伺いいたします。
 次に、都営バス停留所の椅子の設置についてお伺いをいたします。
 昨年の代表質問の中で、東京都と連携を図り、区内都営バス停留所に椅子の設置の提案をいたしました。区長からは、「来年度以降作成する重点整備地区別計画の中で事業化を働き掛けてまいります」との御答弁を頂きましたが、その結果、どのように事業化されたのか、その後の進捗状況をお伺いいたします。
 先日、東京都交通局に問合せをしたところ、文京区内の都営バス停留所は百九十か所あり、現在椅子の設置をしているところは七十三件との回答を頂きました。
 バス停の構造上の問題や歩道の幅員などの課題も多くあると思いますが、高齢者の方々や障がいをお持ちの方などから多くの声を耳にいたします。
 今後の文京区の設置目標をお伺いいたします。
 次に、青年と区長との意見交換会(ユース・トーク・ミーティング)の推進について伺います。
 公明党は、党青年委員会に所属の国会議員が全国を回り、地方議員と一緒に、地元の青年党員やその友人と懇談会(ユース・トーク・ミーティング)を昨年秋より始め、多くの若い方々からのストレートな意見を頂戴し、政策へと反映させました。
 昨年の参議院議員選挙では、選挙権年齢が満十八歳以上へ引き下げられ、最初の選挙となり、また、七十年ぶりの選挙権年齢引下げが大きな話題となりました。この選挙では、文京区の十八歳の投票率が七四・九%と高い数字を示し、文京区の投票率は、二十三区二十六市の中で一位という結果を出し、文京区の投票率を引き上げる要因にもなりました。
 この結果から、文京区の若者は政治に関心を持っており、そして、区政にも関心を持っていると考えられます。
 今後、区として多くの若者と懇談を重ね、若い方々がどのようなことを考えているのか、また、どのような要望を持っているのかを聞く機会を作り、若者の声が直接成澤区長に届く意見交換会(ユース・トーク・ミーティング)の提案をさせていただきたいと思いますが、区長の御見解をお伺いいたします。
 公明党が行っているユース・トーク・ミーティングでは、若者の様々な悩みにきめ細かく対応できるよう、また、若者の声をより多く聞くことができるよう工夫をしながら、的確かつスピーディーに応じられるよう心掛けて行っております。だからこそ、参加者からは、中小企業の福利厚生、保育士・看護師の処遇改善、災害時の避難所運営、障がい者サポートなど、多岐にわたる分野で意見や要望が寄せられています。
 区長には、是非若者の悩みや課題に真正面から向き合っていただき、若者が思う存分活躍できる区政を作っていただきたいと考えますが、区長の御見解をお伺いいたします。
 次に、区内観光地の情報発信についてお伺いをいたします。
 東京二〇二〇オリンピック・パラリンピックを見据え、文京区本来の価値や魅力を分かりやすく外国人観光客に伝えられるような環境整備は喫緊の課題と考えます。
 既に区のホームページや紙ベースの観光地図の多言語化には取り組んでいただいておりますが、実際には、多言語化されたテキストを読み込むというより、観光客が好んで情報収集している方法はSNS等のインスタグラムなどの写真や動画だということが、海外向けの映像コンテンツ制作に力を入れている会社の方から伺いました。
 であるならば、より活用していただけるコンテンツを制作し発信していくことが、今後、より多くの方々に文化資源や観光資源が豊富な我が文京区へお越しいただくことができる、そして魅力的なおもてなしをすることができると考えます。
 そのために、多言語による外国人スタッフが外国人目線で写真や動画配信をするコンテンツを制作し、ホームページやフェイスブック等で広く発信していただきたいと提案をいたしますが、区のお考えを伺います。
 次に、食品ロスについてお伺いいたします。
 食品ロスについては、リサイクル清掃課のホームページに分かりやすく情報提供や周知啓発されています。そこには、文京区の実態として、食べられるのに捨ててある食品が、家庭から出る可燃ごみの約三・一%、処理経費としては約四千八百万円が使われたと報告されています。
 こういった実態を改善するために、区もエコフェスタやフードドライブ等、様々な事業を通し啓発をされていることに評価をしております。
 初めに、こういった取組によって、区民のもったいない意識がどれだけ向上したか伺います。フードドライブ等で未利用食品がこんなに集まるようになった、また、こんな声をよく聞くようになったなどの成果がありましたらお聞かせください。
 二十九年度事業では、小学校の児童・生徒を対象にエコかるたを制作するとのことですが、かるたは世代を超えて楽しむことができる遊びです。かるたを通し、児童・生徒も含め、区民に広くエコの視点が広がってほしいと念願しています。
 児童・生徒同士、また、親子で、地域でといったように、広く区民に親しまれるよう取り組んでいただきたいと思いますが、区の考えをお伺いいたします。
 また、一般の区民も参加できる食品ロス・エコロジー標語の募集も併せて行ってみてはいかがでしょうか。様々な手法で食品ロス削減の取組を行い、機運醸成を図っていただきたいと思います。区のお考えをお伺いいたします。
 最後に、子育て支援策の拡充についてお伺いいたします。
 自治体が企業や店舗と連携し、子育て世帯を対象に、各種割引や優待サービスなどを提供する子育て支援パスポートが各地で広がっております。
 また、この子育て支援パスポートは、現在四十六都道府県が発行しており、全国での相互利用も可能になり、内閣府も全国共通マークを作るなど、積極的に推進しています。
 パスポート事業の大まかな仕組みは、一、小・中学校までの子どもがいる世帯対象に自治体などがパスポートを発行、二、同事業に賛同・協賛する地域の企業や店舗がサービスや特典を提供するというものです。
 埼玉県では、パパ・ママ応援ショップ優待カードを開始。協賛店舗は二万店舗以上です。京都府では、きょうと子育て応援パスポートとの名称で始めており、地元のNPOと協力して独自のスマートフォン向けのアプリを開発し、登録すればパスポートをスマートフォンの画面に表示することができるようになっております。
 こういった自治体は、地域のみんなで子育てを応援し合い、乳幼児を持つ親子が気軽に外出し、子育て家庭が地域の中でいろいろな人と関わり合いながら子育てできるまちづくりをしていきたいと考え、実施しているようです。すばらしい取組と思います。
 東京都としても、子育て応援とうきょうパスポート事業として十月から取り組んでおりますが、本区におきましても、地域ぐるみで子育てを応援する文化、雰囲気を醸成していくために、店舗が増えるような応援をしていただきたいと考えますが、区長の見解をお伺いいたします。
 以上で一般質問を終わります。
 御清聴誠にありがとうございました。
   〔成澤廣修区長「議長、区長」と発言を求む。〕


◯議長(白石英行)  成澤廣修区長。
   〔成澤廣修区長登壇〕


◯区長(成澤廣修)  渡辺智子議員の御質問にお答えします。
 最初に、平成二十九年度予算に関する御質問にお答えします。
 まず、予算の特徴と評価等についてのお尋ねですが、二十九年度予算は、待機児童対策を始めとする少子高齢社会への対応や大規模な施設整備により、五年連続の増となり、過去最大規模となっております。
 歳入においては、特別区税が納税義務者の増加等により過去最高額を計上いたしましたが、ふるさと納税の影響や特別区交付金等による減収も見込んでおります。
 また、歳出においては、扶助費と投資的経費の伸びが予算規模を押し上げた要因となっております。
 第三期の基本構想実施計画の初年度として、子育て支援施策、高齢者施策、災害対策など、危機管理の強化につながる施策等を中心に重点的に財源を配分することで、これまで以上の区民サービスの向上につながる予算を編成できたと考えております。
 その一方で、財政調整基金からの繰入れは九年連続となり、今後十年間の財政見通しにおいても、この状況は続き、基金残高は減少傾向になると見込んでおります。
 これに加え、将来的な人口構成の変化は、特別区民税を始めとした歳入や行政サービスの在り方といった歳出に影響を及ぼすことが懸念されます。
 そのことから、安定的な財政基盤を構築し、将来にわたって持続可能な財政運営を実現するため、実施計画事業を積極的に実施することと併せ、行財政運営の取組を着実に進めてまいります。
 次に、改正年金機能強化法への対応についてのお尋ねですが、法改正により、年金受給資格期間が十年短縮され、本年九月分から、全国で約六十四万人が新たに支給対象となります。
 対象者には、日本年金機構から年金請求書が送付され、請求に係る事務も同機構が行うこととなりますが、区としても、資格期間が短縮されたことに伴う請求漏れがないよう、周知に努めてまいります。
 次に、がん対策についての御質問にお答えします。
 昨年、本区で初めてとなる区民向けのがん検診講演会を開催したほか、文京区民チャンネルでも乳がんの自己触診法について紹介いたしました。
 引き続き、検診などに関する周知・啓発に努め、がん対策を推進してまいります。
 また、がんの罹患者やその家族等を支える取組は重要であると認識しており、今後もがんに関する情報を幅広く提供することで支援を行ってまいります。
 次に、女性の視点による防災対策についての御質問にお答えします。
 本区では、平成二十四年度に、全国に先駆けて妊産婦・乳児救護所を指定するとともに、避難所の運営に当たっては、更衣室や授乳室を設置することとしております。
 また、女性のニーズを反映した物資の備蓄も行っており、昨年の避難所総合訓練における物資の支給訓練では、女性用の物資は女性から手渡すことといたしました。
 今後も、区民の意見を聞き、女性の視点による防災対策を一層進めてまいります。
 次に、災害対策としての路面下空洞調査に関する御質問にお答えします。
 まず、地域防災計画への反映についてのお尋ねですが、今後、地域防災計画の修正を行う際には、本区で実施している路面下空洞調査の内容を反映してまいります。
 次に、下水道管についてのお尋ねですが、都下水道局の設計基準によると、下水道管の耐用年数は五十年とされております。
 同局では、下水道法に基づく五年に一回の管路内定期点検に加え、年に一回の地上巡視の結果に基づき、順次、計画的に下水道管の更新を行っていると聞いております。
 次に、路面下空洞調査の状況等についてのお尋ねですが、平成十三年度から複数回の調査を実施した路線を含め、これまで約六十キロメートルについて、レーダ探査車による調査を行っており、百十九か所で反応が確認されました。
 反応のあった場合には、カメラ調査や試掘を行い、空洞が発見された箇所については、埋設物の損傷等、空洞ができた原因に対処した上で、全て復旧しております。
 今後とも、計画的に調査を実施し、道路の安全を確保してまいります。
 なお、現在、水道や下水道などの各企業者と路面下空洞調査に関する覚書の締結に向けた調整を行っているところであり、より迅速な対応と費用の縮減に向け、取組を進めてまいります。
 次に、イスタンブール市ベイオウル区との防災対策事業の成果等についての御質問にお答えします。
 本事業では、本区がこれまで培ってきた防災対策のノウハウを生かし、ベイオウル区において初めてとなる防災対策指針の作成に寄与することができました。
 また、本区においても、自助は啓発が重要であることを更に強く認識する契機となり、備蓄の日PR展の開催など、新たな取組へとつなげることができました。
 今後は、ベイオウル区との友好都市提携協定に基づく交流を通じ、相互の取組を参考にしながら、防災対策の更なる向上を図ってまいります。
 次に、高齢者の肺炎球菌ワクチン接種に関する御質問にお答えします。
 まず、定期接種の接種率についてのお尋ねですが、過去に接種したことがある方を除き、平成二十六年度は三三・八%、二十七年度は二九・二%となっております。
 また、対象者には、予診票等を個別に送付するとともに、区報やホームページにおいて接種期限の周知を行い、接種漏れがないよう注意喚起をしております。
 次に、医療費抑制効果についてのお尋ねですが、本区の国民健康保険被保険者のうち、肺炎球菌感染症の罹患者数は、二十六年度が三十九人、二十七年度が三十人となっております。
 なお、抑制効果についての検証は、今後の課題であると認識しております。
 次に、シニア世代の起業の後押しについての御質問にお答えします。
 起業は、自分に合った働き方、生き方を実現する選択肢の一つであり、地域の産業活動における新陳代謝を活性化するものでもあります。
 区では、創業支援事業計画に基づき、平成二十七年度から、シニア世代を含む様々な方を対象に、創業に必要な知識等を身に付けるための創業支援セミナーを実施しております。
 セミナーでは、コストを抑制した一人での起業をテーマとする内容も実施し、二十七年度は十三人、二十八年度は十四人の五十五歳以上の方に御参加いただきました。
 また、創業相談窓口を通じて、起業希望者の個々の状況に応じたきめ細かな支援も行っております。
 今後も、多様なニーズに対応した支援策を充実させ、シニア世代を含めた方の起業を支援してまいります。
 次に、都営バス停留所への椅子の設置についての御質問にお答えします。
 現在策定中のバリアフリー基本構想重点整備地区別計画では、バス停留所の利便性・快適性を向上させるための方策を盛り込むことを予定しておりますが、その一環として、椅子の設置を事業化していくことを都交通局に要請しております。
 事業を進めるに当たっては、設置場所の制約や予算措置などがあるため、事業者である都に具体的な整備目標の設定を求めることはいたしませんが、着実に整備が促進されるよう、引き続き、協議会等を通じて働き掛けてまいります。
 次に、ユース・トーク・ミーティングについての御質問にお答えします。
 毎年度、ワールドカフェ方式による区長との対話を開催し、区政について忌憚のない意見交換を行うとともに、昨年度からは、区内大学の学生との対話も行っております。
 このような機会に加え、区政に関心を持った若者を増やし、若者にしかない発想やアイデアを区政に生かせるよう、引き続き工夫してまいります。
 次に、外国人観光客に対する情報発信についての御質問にお答えします。
 近年、訪日外国人観光客の関心やニーズが、見ることや買い物だけでなく、日本の文化・芸術を体験することにも広がっているとされていることを踏まえ、区内の留学生の協力の下、外国人の目線で写真や動画を作成し、区や観光協会のホームページ等での情報発信について検討してまいります。
 次に、食品ロスの取組に関する御質問にお答えします。
 まず、成果等についてのお尋ねですが、平成二十六年度から実施しているフードドライブ事業での回収量は、二十六年度が七十六キログラム、二十七年度が二百四十五キログラム、二十八年度は、一月現在で二百六十二キログラムと増加しております。
 区民の方からも、「食品の無駄がなくなり良かった」「今後もずっと続けてほしい」など、賛同の声を頂いており、当該事業を通じて、食品ロスの削減に向けたもったいないの意識が広がってきているものと認識しております。
 啓発の強化やフードドライブ事業の推進を図り、更なる意識の向上に努めてまいります。
 次に、機運醸成についてのお尋ねですが、エコかるたは、遊びを通じて楽しみながらエコや環境についての視点が養われることを目的としております。そのため、作成に当たっては絵札・読み札の内容を小学生から募集し、学校や区民施設に配布することで、広く区民の方に御利用していただき、環境に対する意識の向上を図ってまいります。
 また、Bunkyoごみダイエット通信等で食品ロス等に関する標語を募集し、エコに対する機運を醸成してまいります。
 今後とも、エコクッキングや公開講座等を始めとする文京ecoカレッジでの様々な取組や、ステージエコ等でのフードドライブ事業を充実することで、更なる意識の醸成を図り、食品ロスの削減につなげてまいります。
 最後に、子育て支援パスポート事業についての御質問にお答えします。
 国では、子育て世帯に優しい社会の実現のため、都道府県を実施主体とした子育て支援パスポート事業を推進しております。
 この事業が有効に機能するためには、事業に協賛する店舗の拡大や子育て世帯への事業の周知が必要であり、本区においても一層のPRに努めてまいります。
 なお、教育に関する御質問には、教育長より御答弁申し上げます。
   〔南新平教育長「議長、教育長」と発言を求む。〕


◯議長(白石英行)  南新平教育長。
   〔南新平教育長登壇〕


◯教育長(南新平)  教育に関する御質問にお答えします。
 初めに、奨学金制度についてのお尋ねですが、都では、制度拡充により、私立高校に通う都内在住の生徒十六万七千人のうち、約三割に当たる五万一千人の授業料が無償化されると見込んでいることから、本区の対象人数は八百人程度になるものと思われます。
 また、本区の奨学金制度については、国や都の新規施策を踏まえ、平成三十年度実施に向け、新たな制度の検討を進めてまいります。
 次に、がん教育の状況と今後の取組についてのお尋ねですが、今年度は、小学校十校、中学校三校へ、都立駒込病院と順天堂大学からがんの専門医を派遣し、生活習慣や検診の重要性、命の大切さ等を総合的に学習しました。
 今後も、区内病院や区内大学と連携し、がんの専門医を講師として派遣するとともに、教員対象の講習会の実施や指導資料等の作成を通して、がん教育を推進してまいります。
 最後に、家族の健康について家族で話し合うことの重要性についてのお尋ねですが、児童・生徒が自分の家族の健康に関心を持ち、家族と健康について話し合うことは大切であると認識しております。
 今後も、がん教育に関する授業を保護者等に広く公開するとともに、授業を通して、家族と話し合う機会の大切さについて、児童・生徒に伝えてまいります。
   〔渡辺智子議員「議長、十三番」と発言を求む。〕


◯議長(白石英行)  十三番渡辺智子議員。


◯渡辺智子議員  区長、教育長、前向きな御答弁、本当にありがとうございました。
 公明党は、政策アンケートのボイスアクションというものを行っておりまして、若者の声を聞き、政策に反映をさせています。
 御答弁では、ワールドカフェ方式で意見交換をしているとのことですが、また、今月には二回目の区内大学の学生との対話をする予定と伺っております。
 今回の選挙、投票率の結果を踏まえて、区内大学生だけでなく、他の大学生や保育士、看護師、また介護士など、幅広く公募をして区長との対話の機会を作っていただきたいと思いますので、是非よろしくお願いいたします。
 また、食品ロス削減対策については、環境省で三〇一〇運動の普及啓発に今取り組んでいます。宴会開始後の三十分は自分の席で料理を楽しむ、終了前の十分には幹事から呼び掛け、残った料理を食べることに集中するという運動です。
 この運動を、環境省は国民運動としてPRすることを決定したそうであります。宴会を開く企業や飲食店に協力していただくよう、本区としても働き掛けていただきたく、お願いを申し上げます。
 その他のことについては、各委員会で同僚議員より議論を深めさせていただきます。
 本日はありがとうございました。


◯議長(白石英行)  議事の都合により、会議を暫時休憩いたします。
   午後三時四十一分休憩
  ───────────────────────────
   午後三時五十五分再開


◯議長(白石英行)  これより会議を再開いたします。それでは、休憩前に引き続き一般質問を行います。
   〔浅田保雄議員「議長、十八番」と発言を求む。〕


◯議長(白石英行)  十八番浅田保雄議員。
   〔浅田保雄議員登壇〕


◯浅田保雄議員  市民の広場・文京を代表して、私、浅田保雄より質問をさせていただきます。
 まず、昨今の内外の政治状況について、区長の見解を伺います。
 アメリカでは、人々の中に壁を作り、差別と分断の政治が始まっています。
 女優メリル・ストリープの大統領の言動について述べた言葉です。「他者を侮辱する衝動が、公的な舞台に立つ者、権力者によって演じられるならば、人々の生活に浸透することになり、他の人も同じことをしていいということになってしまいます。軽蔑は軽蔑を招きます。暴力は暴力を呼びます」。この言葉に多くの賞賛の声が寄せられました。
 私は、いかなる立場にあっても、弱者を切り捨てる政治であってはならないことを自らの見解として述べることの大切さを学びました。
 アメリカ第一主義を掲げた政治にどのような見解をお持ちなのか、伺います。
 トランプの勝利は、グローバル化の負の影響を受けた人たちの反乱とも言われています。
 世界では、ポピュリズム政治の台頭が民主主義を脅かしています。ポピュリズム政治が生まれる要因、日本の政治・経済に与える影響などをどう捉えているのか伺います。
 小池知事とは区長会を通して、また様々な機会において意見交換をされる場を持たれていることと思います。東京都の課題は、オリンピック会場や豊洲移転だけではありません。
 様々な課題に対して、これまでの知事と異なった議論展開が行われているのか、都と二十三区の関係は今まで以上に良好な状況が築かれつつあるのか伺います。
 次に、子どもの貧困対策についてです。
 二〇一三年、子どもの貧困対策の推進に関する法律が制定され、大綱では「子どもの貧困対策に取り組むに当たっては、子どもの貧困の実態を適切に把握し、実態を踏まえて施策を推進していく必要がある」と示されています。
 庁内で横断的に子どもの貧困対策庁内連絡会が開催されています。そこでの議論で、文京区の子どもの貧困をどのように定義しているのか、お示しください。
 内閣府は、貧困の状況にある子どもや家庭の支援ニーズを把握するための調査項目の具体的事例を示して、焦点を当てた支援の必要性を提起しています。教育に関しては、登校状況、勉強時間・場所、学校の勉強の理解度などです。これらを受けて、各自治体では調査が行われ、結果も公表されています。
 北区が小学五年生の児童を対象に行った調査では、国が定義する子どもの貧困に該当する世帯で授業が「わからない」と答えた児童の割合が三割を超え、該当しない世帯の児童に比べて二倍以上の結果が出ました。この結果を踏まえて、子どもの学習や進学の支援が個々に行われています。
 区ではどのような調査を行い、その分析結果はどうであったか、お示しください。
 また、子どもの貧困が生み出される社会的要因は何か、その課題を区はどのように解決していくのか、お答えください。
 子ども食堂が区内でも多数立ち上がっています。昨年、フミコムで開催した子ども食堂を主宰する団体の交流会には十一団体が参加し、今後も増える傾向にあります。
 子ども食堂等支援金補助事業の対象はどのような位置付け、目的を持った団体としているのか、お考えをお聞かせください。
 社会福祉協議会がこの事業を担うことになりますが、区の所管課とはどのような立場でどのような仕事を行うのか、連携はどのように行うのか、具体的にお示しください。
 子ども宅食プロジェクト事業は、ふるさと納税の趣旨を踏まえ、寄附を活用することになっていて、目標額は二千万円です。
 その額の根拠と、寄附を集めるためにどのような宣伝・広報、依頼をするのか、目標値に届かなかった場合、どのような事業規模と内容になるのか、お答えください。
 本来、貧困対策としての事業であれば、基礎となる必要額を予算化しておくべきではないでしょうか。集まった額だけで行う施策であれば、計画の成り立たない不安定な事業につながります。
 なぜ、ふるさと納税の趣旨によるクラウドファンディングの活用なのか、不確定な手法を選択した理由は何か、お答えください。
 コンソーシアムを形成し、クラウドファンディング活用するのであれば、事業予算のプラスアルファ分にすれば、支援を頂いた方の意向を尊重できます。
 まず、子どもの貧困への支援を最優先させ、その支援を互いに力を合わせる共同体を形成しながら支えていくことが重要ではないでしょうか。見解を求めます。
 次に、奨学金を借り、大学に進学し、借金を背負って社会に出ると返済が待っている。これでは、貧困の連鎖を断ち切れません。生活保護世帯で大学に進学するためには、奨学金を受け、アルバイトで稼いだお金で学費と生活費を賄うことになります。
 通常、生活保護の家庭だと、世帯が同じで他から受け取ったお金や収入分は区に返さなければなりません。アルバイトで稼いだ金、奨学金もその対象です。それなら、大学進学を諦めることになります。
 生活保護を受けている家庭で、高校を卒業して大学に進学したい希望を持っている人に、区はどのような支援、アドバイスをしているのか、伺います。
 次に、保育園待機児童解消緊急対策に関連して伺います。
 認可外保育園への指導監督についてです。
 昨年四月、認可保育園を希望して入所不承諾は六百九十九人、そのうち百三十三人が認可外保育所を利用しました。都は、認可外保育施設に対し、児童福祉法第五十九条に基づき指導監督を行っていますが、区は、権限外のため直接指導ができていない状態です。
 区内認可外保育所では、「担任の入れ替わりが激しく顔も分からない」「コミュニケーションを取りたいと要望したら、名前と特技を書いた紙が貼ってあった」「前日に、明日の土曜日は保育士が確保できないのでベビーシッターで対応してもらえないか」「外国語教育がパンフレットに書いてあったが、されている様子はない」「けがをしても連絡も説明もない」など、不安なことばかりです。
 区は、こうした保護者の心配を把握しているのか、ヒアリングや訪問など調査は行われているのか、伺います。
 都の指導監督要綱では、「利用者が安心して選べる情報提供の推進」「区市町村等関係機関との連携緊密化」などがその内容で、適正な保育水準への誘導が目的です。
 区は、都と連携してどのように解決していくのか、その内容を伺います。
 保育士確保のため、国や東京都から処遇改善のための手当や補助金が出されています。しかし、これらの補助金は、直接保育士に渡されるのでなく、各法人・施設に出され、後に給与として支給されるため、実際に保育士の給与アップにつながっているのか明確になっていません。
 足立区では、保育士が実際に受け取った給与額の調査が行われ、千代田区では、保育士の賃金台帳の提出を求めています。
 国、東京都の保育士処遇改善補助が実際に行われ、保育士の処遇改善につながっているのか、区としての検証方法はどのようになっているのか伺います。
 また、保育園に多くの非正規、アルバイト職員を始め、用務職、調理業務職員が勤務し、一体となって保育に当たっています。保育士だけでなく全体の職員への改善がされていないと、保育の質の向上につながりません。処遇改善は、用務職、調理業務職員を始め、非正規、アルバイト職員にも必要と思いますが、現状と区としての考えを伺います。
 区は、保育所待機児童解消緊急対策として、施設整備の積極的推進を行っています。
 その中で、私立認可保育園の新設があります。これをめぐって、他の自治体、文京区においても、「子どもの声がうるさい」「この場所には適さない」「静かな住環境が壊される」などの声が出され、建設を中止した自治体もあります。
 このような声を区はどのように受け止めているのか伺います。
 行政や事業者から、事前の繰り返し説明や話合い、保護者の送り迎え時の立ち話や自転車の置き方など、マナーへの改善など工夫した自治体もあります。
 幼い子どもの泣き声が耐え難いほどの迷惑行為なら、この国はもはや子育てができない国です。区として、子育てへの十分な理解、認可保育園新設への理解を広めるための方策をお示しください。
 次に、介護保険、高齢者施策についての質問です。
 医療・介護総合法に基づき、昨年十月から、要支援一、二の訪問介護と通所介護を総合事業に移行し、それぞれのサービスに文京区独自基準を設けています。
 国は、医療・介護の人材不足を理由にしていますが、介護給付費の削減の狙いが濃いものです。
 介護の訪問型サービスの独自基準では、掃除、洗濯、食事の準備や調理等の生活支援をヘルパーと資格のない方に役割分担がされます。区の責任で講習会を開き、ボランティア型の人材育成を行うとされています。まだ始まったばかりの事業とはいえ、三人が受講しています。
 今後のサービスの需要と併せて、十分な人材確保につながるのか、展望と見解を伺います。
 次に、買い物支援おたがいさまサービスでは、シルバー人材センターの会員が買い物支援、見守り支援を行うとされています。高齢者を高齢者が支援するシステムですが、経験を積んだヘルパー・介護福祉士など有資格者でも、利用者とトラブルが絶えない難しい仕事です。まして、認知症の方への支援はなおさらです。
 シルバー人材センターから何人をこの事業に参加されることを目指しているのか、伺います。
 地域で高齢者の集う場、居場所づくりが幾つも立ち上がっています。この活動を支援するために、地域の支え合い体制づくり推進事業として主催団体に助成が行われ、社会福祉協議会が中心になり、地域の人材の掘り起こしや活用が行われています。参加されている方は楽しみにしている常連も多く、和やかな場になっています。
 一方で、こうした場に足を運ぶことが難しい方、一人暮らしの高齢者で室内に閉じこもっている方など、本当に声掛けが必要な方、屋外に出て散歩が必要な方が潜在化しています。
 こうした高齢者の方を把握していくこと、今の地域の支え合い施策からこぼれている人への支援はどのように検討されているのか、お聞かせください。
 次に、歴史的価値のある文化遺産の保存と活用について伺います。
 小日向の切支丹屋敷跡から、イタリア人宣教師ジョバンニ・バティスタ・シドッチ神父の墓が発掘されました。シドッチ神父は、キリスト教禁制下の一七〇八年、日本での宣教のために屋久島の恋泊に上陸しました。しかし、捕縛され、長崎、江戸へと送られ、一七一五年、幽閉先の切支丹屋敷で来日の目的を果たせぬまま亡くなりました。
 しかし、幽閉中にシドッチ神父の尋問に当たった新井白石が、その記録に所見を加えて、「西洋紀聞」「采覧異言」をあらわし、後の開国につながっていったとされ、明治期まで、西欧キリスト教世界を知る唯一の資料となっています。
 シドッチ神父の骨は、国立科学博物館筑波研究施設に保管され、関連出土品は区が保管しています。レプリカも作成され、国立科学博物館で展示がされるなど、歴史的にも大変貴重なものです。
 区としての歴史的価値の評価、今後の保存とその後の活用はどのようにしていくのか、伺います。
 聖アントニオ修道院マリオ・T・カンドゥチ神父は「最後まで布教を諦めなかった見事な殉教者。再評価をバチカンにも働き掛けたい」こうした声をどのように生かしていくのか伺います。
 現在の切支丹坂以外にも、文献に出てくるだけでも、七軒屋敷新道、庚申坂、新坂、近江屋板江戸切絵図に掲載された切支丹坂、尾張屋板江戸切絵図に掲載された切支丹坂があります。
 切支丹灯籠は、区内に、深光寺、宗慶寺、獨協大学付属校構内の三か所確認されます。
 今回のシドッチ神父の墓の発見に合わせて、地元の人の言い伝えや庚申坂の関係性も含めて、周辺地域の歴史の再調査・研究を行ってはいかがでしょうか。伺います。
 次に、学校アーカイブズの保存について伺います。
 小・中学校の校歴室には、創立当時の校舎、改築校舎など、その学校の歴史を物語る写真や資料、周辺の地図や明治・大正期の機械など、様々な歴史が保存・展示され、教育に生かされてきました。
 しかし、児童・生徒の増加、少人数授業などの理由で校歴室がなくなってきたり、ピロティに移動して椅子の上に写真が置かれたりしています。統合や改築工事が行われ、その度に貴重な資料が倉庫の中に積み上げられ、処分されています。また、教職員の異動もあり、資料を残すことまで手が回らないのが現状です。
 教育委員会として、学校の歴史的な貴重な資料は、廃棄しないでどのように保存管理していくのか、指導方針をお示しください。
 各学校には、入学、卒業時の学籍に関する記録など、各学校で責任を持ち保管しなければならないものがあります。それ以外の校歴室などに展示してあるものや倉庫に埋もれている資料をきちんと整理し、教育活動の一環として整備を検討したらどうでしょうか。
 京都市学校歴史博物館は、京都市の学校に残された歴史資料、教科書、文献資料、教材、学校に寄贈した美術工芸品、絵画、書跡、染織等を収集・保存し、展示を行っている施設です。
 区内各校の資料を集約し、文京区の歴史を残す作業を提案いたします。いかがでしょうか。
 次に、千駄木ふれあいの杜(通称屋敷森)は中世の江戸城主・太田道灌を祖とする太田家千駄木屋敷庭園跡です。明治期は、かつての屋敷跡は太田の原と呼ばれ、そこには太田ヶ池があり、周囲は田園地帯が広がる、大変に風光明媚な場所だったようです。東京の都心部とは思えないほどに武蔵野の原風景をとどめており、多様な動植物の宝庫ともなっています。
 二〇一六年四月、所有者太田家より文京区が寄贈を受け、文京区立の都市公園となり、都市公園法の都市林となりました。都市林は、主として動植物の生息地又は生育地である樹林地等の保護を目的とする都市公園と位置付けられています。
 都市林は都市公園と大きな違いがあり、今後、都市林の位置付けを守り、管理していく上での方針をお聞かせください。
 また、屋敷森を管理運営してきた市民団体との協力関係はどのようにしていくのかお答えください。
 太田家から文京区に寄贈された資料には、千駄木屋敷から見た江戸市中の風景と庭園内の借景を描いた八景十境詩画巻があり、絵画資料と実際の庭園との対比研究が可能な資料です。
 園内には、水戸徳川家から太田家へと贈られた馬が没したことに由来する供養塔、馬頭観音碑を始め、かつての庭園の名残の石造物が随所に残されています。歴史的に見ても、とても重要な史跡と推測されます。
 改めて、屋敷森の歴史と太田家千駄木屋敷庭園跡について、区としての調査を提案しますが、見解を伺います。
 次に、文京区地域映像資料作成について伺います。
 二〇一〇年から、文京区映像資料調査・保存事業として、貴重な映像資料を地域文化資産として後世へ継承することを目的に、区民の方から、過去の情景や風俗等が記録されている八ミリ・十六ミリフィルムを収集・調査し、デジタル化しています。
 これまで集めた百六十八本、二十時間五十五分の映像資料を、家庭・家族、お祭り、歴史などのジャンルに分類し、DVDに収録し、区内九か所で上映会を行い、どれも会場は満員の盛況でした。
 この貴重な資料を使い、七十年記念事業の一環として「フィルムに残る文京の記憶」が作成されています。そこでは、「ぶんきょうの四季」「ぶんきょうの追憶」「ぶんきょうの暮らし」の三本に編集されていて、区民からも関心の声が寄せられ、期待されています。
 今回のこうした記録映像の収集、保存には、専門の知識や経験も問われます。専門の職員の育成はどのように行っていくのか、伺います。
 また、今回の企画で、まだまだ地域に眠っているフィルムの提供が増えることが予想されます。フィルムは四十年以上が経過し、劣化の危機にあります。映像で生活、文化、街並みなどを記録として残すことは意味のあることです。
 今後も継続していく事業にしていくことを求めますが、見解を求めます。
 また、区が所有している二千三百九十一本の貴重なフィルムを残すことを繰り返し要望し、見解を伺います。
 最後に、学校教育について伺います。
 新しい学習指導要領でアクティブラーニングが導入されます。二〇一四年、中央教育審議会において、アクティブラーニング型授業を推進することが答申され、具体化されます。
 教員による一方向的な講義形式の教育とは異なり、グループ・ディスカッション、異なる立場に分かれ議論するディベート、グループ・ワークの形式で授業が行われることになります。
 背景として、ITなど科学技術の発展と国際情勢の複雑化など、人間の本来の暮らしや労働との関係性をうまく保っていくには、これまでに経験したことがないことが次から次へと起こり得ます。それらは、いずれも正解のない問いを常に突き付けてきます。こうした課題に対処する授業の在り方として、アクティブラーニングが授業の柱に据えられることになりました。
 積極的に意見を出せば時間が足りない、授業の時間だけだと整理がつかない、グループ討議の形だけで、議論が深まらないなどの課題も聞かれます。
 授業形態がこれまでと大きく変わり、ただ議論を任せるだけでなく、準備がとても大切になってきます。教師のアクティブラーニング導入への学習、研修など、どのように行うのかお答えください。
 また、時間数や科目での導入は、各学校、各先生任せなのか、教育委員会として具体的な方針を提示するのか、お示しください。
 さらに、現行の入試制度に対応できないことや学力が測りづらいなどの課題についてどのように対応していくのか、お答えください。
 次に、学校給食「和食の日」、和食の推進について質問いたします。
 私は、七年前、二〇一〇年十一月にこの本会議で、学校給食で和食の推進、日本一おいしい魚沼産コシヒカリを食べる内容の食育の推進を質問しました。この質問は、議会で初めてのことです。それ以降、何度も訴え続け、議会でも広がりを見せ、やっと実現し、十一月二十四日・和食の日に学校給食で新米の魚沼産コシヒカリが提供され、食育推進の大きな一歩が踏み出されました。
 魚沼産新米について、「おいしかった」「つやがあり光っている感触が良い」「移動教室に行っているので身近に感じた」など、全体としては各学校から高い評価が上がっています。
 課題として、パックのお茶を出したことに、湯飲み茶碗で出したいが食器の種類がないことがあります。
 今後、和食の回数が増えていくことを展望して、和食に合う食器の配備について検討を求め、見解を伺います。
 また、今回の献立では栄養価が少し足りなかったとの回答が栄養士からあります。この点は改善が求められます。
 さらに、牛乳嫌いが増えるのではないかとの栄養士からの回答もあります。和食の推進と牛乳の扱いを今後どうするのか、それぞれの課題について、答弁を求めます。
 和食の日の取組は、お便りで各家庭に配布、米と一緒に送られてきた稲穂や米袋を展示、和食の礼儀作法の指導など、様々な工夫を凝らした食育指導が行われました。
 区には、すばらしいアイデアとスキルを持った栄養士ばかりです。こうした力をお互いに出し合えば、更に大きな力になります。
 和食の推進に当たり、なぜわざわざ外部の和食給食応援団の方にコーディネートの依頼をするのか、理解できません。その理由と経緯を教えてください。
 また、この夏、天候が不順で、野菜の異常なまでの高騰が続き、給食費の中でのやりくりに苦労した声が聞かれました。給食の中止を検討した自治体もあるほどです。
 今後、予想外の急激な食材の高騰が続くような場合にも、区として必ず給食を提供するための方策を求めます。見解を伺います。
 以上で質問を終わります。
 御清聴ありがとうございました。
   〔成澤廣修区長「議長、区長」と発言を求む。〕


◯議長(白石英行)  成澤廣修区長。
   〔成澤廣修区長登壇〕


◯区長(成澤廣修)  浅田議員の御質問にお答えします。
 最初に、国内外の情勢に関する御質問にお答えします。
 まず、アメリカ大統領の政治方針等についてのお尋ねですが、他国の政治方針について、自治体の長として意見を申し上げる考えはございません。
 また、政治情勢については、各国の歴史や地勢等、多くの固有の事情が積み重なった結果と捉えており、御指摘のポピュリズム政治が生まれる要因は一概には言えないものと考えております。
 なお、世界情勢における不確実性の高まりについては、国政や都政、さらには区政への影響を含め、注視していく必要があると認識しております。
 次に、都や他区との連携についてのお尋ねですが、先日、都知事と特別区長との意見交換会が開催され、私も出席し、意見を述べさせていただきました。
 東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック競技大会や子育て支援施策を含め、特別区の抱える課題について幅広い議論が交わされましたが、今後とも、忌憚のない意見交換を通じて、都と区の連携を更に強固なものとし、区民サービスの充実につなげることが肝要と考えております。
 次に、子どもの貧困対策に関する御質問にお答えします。
 まず、調査と分析の結果等についてのお尋ねですが、子どもの貧困対策庁内連絡会において、関連部門の行政情報を活用した実態把握を行うとともに、子どもの貧困対策に関する大綱に掲げられた事業の実施状況等を確認し分析したところ、貧困の連鎖を防ぐ施策や相談体制の強化、居場所づくりなどの必要性が高いと判断しました。
 この分析結果を踏まえ、更に支援施策等の充実を図ってまいります。
 なお、相対的貧困の概念等を念頭に、貧困を定義しております。
 次に、貧困の要因とその解決についてのお尋ねですが、貧困が生み出される要因は様々であり、特定することは困難ですが、現状への的確な支援に加え、貧困の連鎖を断ち切るための支援を着実に実施することが重要と考えております。
 次に、子ども食堂についてのお尋ねですが、地域のつながりの中できめ細かな支援を行うためには、子どもたちの居場所づくりなど、地域活動の果たす役割が特に重要と考えております。
 このため、子ども食堂を運営する団体への補助を通して、社会福祉協議会とともに、地域の中で子どもが成長していけるよう、事業展開を支援してまいります。
 次に、子ども宅食プロジェクトについてのお尋ねですが、寄附の目標額は、このプロジェクトの実施に当たっての配送や、広報などに要する人件費、運営費等に相当する額としております。
 また、宣伝や広報については、今後、コンソーシアムにおいて検討を進めてまいりますが、全国から寄附を募るため、クラウドファンディングの手法を選択し、インターネットのふるさと納税サイトなどを活用して受付を行うこととしております。
 なお、目標額に届かなかった場合には、集まった寄附額に応じた事業展開について、コンソーシアムで検討してまいります。
 また、本事業は、区が事業を構築し予算措置を行うといった従来型の取組とは異なり、それぞれの主体がイコールパートナーシップの下、コンソーシアムを形成し、各々の知見をもって問題の解決を図るものであり、クラウドファンディングの手法を用いることで、社会貢献として賛同された個人、企業からの寄附を原資としてまいります。
 そのため、一般財源の投入は考えておりません。
 次に、生活保護を受けている世帯の大学進学についてのお尋ねですが、生活保護では、世帯員が大学に進学した場合、本人だけが生活保護の対象から外れる世帯分離という制度が適用されます。
 このため、奨学金を受領した場合、大学生本人の収入とされ、生活保護を受けている世帯の収入として認定されません。
 また、本人が大学進学の前に、その準備のためにアルバイトで稼いだ収入についても、世帯の収入と認定しない扱いとすることができます。
 生活保護の事務を執行するに当たっては、こうした仕組みがあることを対象となる世帯の世帯主や御本人に対して教示することを徹底しております。
 次に、保育所待機児童解消緊急対策に関する御質問にお答えします。
 まず、認可外保育施設への指導監督についてのお尋ねですが、区には認可外保育施設に対する指導監督の権限がないため、訪問等による指導は行っておりませんが、区民等から保育内容に関する相談があった場合には、都に情報提供を行うとともに、都の指導検査に職員が同行するなどの対応をとっております。
 今後も、都との連携を密にとりながら、保育内容の確認を行ってまいります。
 次に、保育士処遇改善の検証方法等についてのお尋ねですが、職員一人当たりの賃金改善月額は、賃金改善実績報告書等により把握しております。
 また、処遇改善の対象は、非常勤職員を含む、施設に勤務する職員となっており、保育従事者以外の者も含まれております。
 次に、私立認可保育所開設に当たっての近隣住民への対応についてのお尋ねですが、運営する保育事業者が対応することが基本となりますが、区も適宜説明会に同席し、厳しい待機児童の現状やその地域での保育ニーズについて説明し、理解を求めております。
 また、保護者に対しては、入所申込みの際に、自動車による送迎を行わないことなど、送迎マナーの理解を求めております。
 今後も、事業者と連携し、近隣住民に対する丁寧な説明と、保護者への送迎マナーの徹底に努めてまいります。
 次に、介護保険・高齢者施策に関する御質問にお答えします。
 まず、訪問型サービスの人材育成についてのお尋ねですが、昨年十月に開始した介護予防・日常生活支援総合事業は、現在、移行段階であり、訪問型サービス従事者研修の受講者も少ない状況にあります。
 今後、移行が進む中で、サービスの利用は増えていくものと考えており、需要に応じた人材が確保できるよう、引き続き、定期的な研修を実施するとともに、内容の充実を図ってまいります。
 次に、買い物支援おたがいさまサービスについてのお尋ねですが、シルバー人材センターでは、提供会員のうち二十人を買い物支援おたがいさまサービスへの従事予定者としております。
 次に、高齢者の実態把握や地域の支え合いに関する事業等への参加支援についてのお尋ねですが、区では、様々な事業を通じたアウトリーチに努めております。
 七十五歳到達時には、高齢者あんしん相談センターの職員が戸別訪問等による実態把握を実施し、必要な支援を行っております。
 また、六十五歳以上の単身世帯、八十歳以上の高齢者のみの世帯には、民生委員の協力を得て、緊急連絡カードの意向調査等を行い、顔を合わせる機会としています。
 さらに、六十歳、六十五歳、七十歳の方には、地域活動を含めた生きがい探しのための情報誌を戸別発送し、各種事業を周知しております。
 このほか、ハートフルネットワーク事業では、高齢者に接する機会の多い地域の方や事業者等と連携し、日常生活の中の小さな気付きを共有することで、高齢者の暮らしを緩やかに見守っております。
 引き続き、区からの年代別アプローチを行うとともに、地域ぐるみの支え合いによる緩やかな見守りにより、高齢者の把握に努め、高齢者自身の状態に合った活動につながるよう、支援してまいります。
 次に、千駄木ふれあいの杜についての御質問にお答えします。
 都心における貴重な樹林地である千駄木ふれあいの杜は、平成十三年から市民緑地として一般公開しております。
 この豊かな緑を末長く後世に引き継いでほしいという寄附者の意向に沿うよう、今後も都市林として維持管理を行ってまいります。
 また、市民緑地として開園して以来、日常管理を担っていただいている区民管理団体の皆様と協働し、今後も良好な自然環境を維持してまいります。
 なお、当該緑地の歴史に関する調査については、昨年、区教育委員会とともに馬頭観音の調査を行いましたが、その他の石造物等についても、今後、区民管理団体や教育委員会と協力しながら対応を検討してまいります。
 最後に、記録映像資料の調査・保存事業に関する御質問にお答えします。
 まず、専門職員の育成についてのお尋ねですが、本事業を進めるに当たっては、調査・保存に関する専門的な知識を持った職員が必要となることから、担当職員として学芸員を配置しておりますが、専門書からの知識に加え、専門職ならではのネットワークを通じて得た知見を活用し、常に資質の向上を図っております。
 次に、保存事業の継続についてのお尋ねですが、映像で生活、文化、街並みなどを記録として残すことは、地域文化を後世に継承するために意義のあることと考えており、今後も、継続して貴重なフィルム資料等の収集やデジタル化を行ってまいります。
 次に、区が所有している映像資料の保存についてのお尋ねですが、視聴覚ライブラリーに保管している貴重な映像資料については、今後とも、良好な環境の下で保管してまいります。
 なお、教育に関する御質問には、教育長より御答弁申し上げます。
   〔南新平教育長「議長、教育長」と発言を求む。〕


◯議長(白石英行)  南新平教育長。
   〔南新平教育長登壇〕


◯教育長(南新平)  教育に関する御質問にお答えします。
 初めに、歴史的価値のある文化遺産の保存・活用及び教会関係者の声をどう生かしていくかについてのお尋ねですが、切支丹屋敷跡におけるシドッチ神父の遺骨の発見は、昨年の記者発表以来、国内外において大きな反響を呼んでおり、考古学上、画期的な発見であると認識しております。
 そのため、より多くの方に御覧いただけるよう、復顔像と遺骨のレプリカを作成し、昨年十一月に国立科学博物館で展示を行うとともに、区民センターにおいてシンポジウムを開催いたしました。
 今後は、自然科学分析の学術報告書やシンポジウムの報告書を作成し、関係各所に送付することにより、発見の意義を広めてまいります。
 また、復顔像と遺骨のレプリカを活用し、ふるさと歴史館とも連携しながら、より多くの区民の皆様に御覧いただけるよう努めてまいります。
 次に、切支丹屋敷跡周辺地域の調査についてのお尋ねですが、切支丹屋敷跡の周辺地域については、機会を捉え、調査研究を進めてまいりたいと考えております。
 次に、小・中学校の歴史的資料の保存管理及び区内各校の資料集約についてのお尋ねですが、小・中学校で所有している歴史的資料については、各校で適切に整理・保管するとともに、有効活用するべきものと考えております。
 そのため、学校の改築においては、校歴室の設置を計画しております。
 したがいまして、学校歴史博物館を建設する考えはございませんが、各校の歴史資料の保存活用については、機会を捉え、教育委員会で議論を進めてまいりたいと考えております。
 次に、アクティブラーニング導入への学習や研修及び教育委員会の方針、課題等についてのお尋ねですが、アクティブラーニングは、思考力・判断力・表現力等の育成に有効な学習方法と捉えております。
 現在、既に各学校では、電子黒板やタブレット端末などのICT環境を有効に活用するとともに、様々な手法を用いて、児童・生徒による主体的かつ対話的な学びを実践しております。
 今後は、こうした既に行われている活動を、より主体的・対話的で深い学びの視点で充実させてまいります。
 なお、教育委員会といたしましては、各学校に対して教育指導課訪問等を通して、アクティブラーニングの導入を始め、次期学習指導要領の実施に向けて国が示す方針を具体的に教職員に伝えて、各学校でのOJTによる研修をより一層進めてまいります。
 また、入試制度や学力が測りづらいなどの課題については、今後も国の動向を注視してまいります。
 次に、和食給食についての幾つかの御質問にお答えします。
 教育委員会では、次世代を担う子どもたちに日本の伝統的な食文化である和食の良さを再認識してもらい、ユネスコ無形文化遺産に登録された、世界に誇れる和食について情報発信できる子どもを育成することを目的として、学校給食に和食の日を導入してまいります。
 まず、和食に合う食器の配備についてですが、食器消毒保管機の設置スペースに限りがあるため、慎重な検討が必要と考えております。
 なお、食器メーカーの協力により、和食器を用いた食事作法を学ぶ機会も設けており、食育の一環として今後も続けてまいります。
 次に、栄養価についてですが、牛乳を提供しないことによる影響を極力生じさせないように献立を工夫するとともに、前後の日で調整できるようにしております。
 また、年三回を予定している和食の日には、和食とお茶のつながりを体感する日として、牛乳に代わり、お茶を提供いたします。
 なお、学校給食は、栄養バランスや食体験の広がりなどの観点から、様々な食材を取り入れるよう工夫しており、通常の給食においては、今後も牛乳の提供を行ってまいります。
 次に、外部人材の活用についてですが、著名な和食料理人をアドバイザーに迎え、栄養士と協働することにより、新たな発想で和食献立を作成していきたいと考えております。
 最後に、食材の高騰が続く場合の対応についてですが、降雪や台風など、気象状況による生鮮食品の価格変動に備え、一年間の給食費の使用状況を考慮し、必要に応じて献立を見直すなど、給食を安定して提供できるよう工夫しております。
   〔浅田保雄議員「議長、十八番」と発言を求む。〕


◯議長(白石英行)  十八番浅田保雄議員。


◯浅田保雄議員  自席から発言をお許しいただきたいと思います。
 区長、教育長、御答弁ありがとうございました。
 財政が豊かと言われる文京区においても、やはり格差の拡大あるいは貧困家庭というのは現実に存在しているのは事実です。
 私は、そこに目を向けることはやはりとても大切だというふうに感じています。
 子ども宅食プロジェクトの対応については、やや認識が違うかと思いますが、今後、十分議論しながら詰めていきたいというふうに思います。
 本日はありがとうございました。


◯議長(白石英行)  以上で本日の日程は終了いたしました。
 次の本会議は、二月十五日午後二時から開きます。
 本日は、これにて散会いたします。
   午後四時三十八分散会