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東京都 文京区

平成28年11月定例議会本会議(第4日) 本文




2016年11月25日:平成28年11月定例議会本会議(第4日) 本文

    午後二時一分開議
◯議長(白石英行)  ただいまから、本日の会議を開きます。
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◯議長(白石英行)  まず、本日の会議録署名人の指名を行います。
 本件は、会議規則に基づき、議長において、
    六  番  海 津 敦 子  議員
    二十八番  宮 崎 文 雄  議員
を指名いたします。
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◯議長(白石英行)  これより、日程に入ります。
 日程第一、一般質問を行います。
   〔国府田久美子議員「議長、三十二番」と発言を求む。〕


◯議長(白石英行)  三十二番国府田久美子議員。
   〔国府田久美子議員登壇〕


◯国府田久美子議員  私は、日本共産党文京区議会議員団の一般質問といたしまして、子どもの貧困、青少年プラザb‐lab(ビーラボ)、Bーぐる、介護・医療、そして再開発について質問をさせていただきます。
 さて、二〇一三年に子どもの貧困対策の推進に関する法律が制定され、二〇一四年には、子供の貧困に関する大綱が作られました。
 貧困対策法では、基本理念で「子ども等に対する教育の支援、生活の支援、就労の支援、経済的支援等の施策を、子どもの将来がその生まれ育った環境によって左右されることのない社会を実現する」ために行うことで、貧困対策が推進されなければならないとしました。
 文京区でも、子どもの貧困状態が歴然としてあり、しかも、二十三区の中でも高額所得者の多いこの文京区であることから、その貧富の格差は大きいと言わなければなりません。
 この格差の大きい文京区の長として、法が定める「将来がその生まれ育った環境によって左右されることのない社会」の実現のために、自治体が果たすべき責任についてどのように考え、何を実行していくつもりか、決意を含めて伺います。
 次に、文京区の子どもの貧困の実態についてですが、十八歳未満で生活保護の下にいる子ども、就学援助を受けている子ども、ひとり親家庭の子ども、恒常的に朝食を取らずに学校に来る子ども、また、虐待状況に置かれている子どもの人数をそれぞれお聞きします。
 また、その状況について、どのように把握し、評価しているのか伺います。
 内閣府は、子どもの貧困の実態調査について、調査項目の具体的事例まで示して自治体等に調査を促しています。新宿区、足立区、墨田区、豊島区、八王子市、調布市、日野市の各区市では、子どもと保護者の調査を行い、分析が進んでいます。
 具体例を挙げますと、支援のニーズを把握するために、教育支援についての調査項目として、登校状況、勉強時間・場所、学校の勉強の理解度、希望学歴と見込まれる学歴、放課後に塾や習い事で過ごすのか、一人か、繁華街等で過ごすのか、アルバイトなどで過ごすかとの質問、また、教育費で負担に感じるものとして、授業料、学用品、給食費、部活動費、塾代などが挙げられ、進学についての不安についての質問では、学力、金銭的不安などと、大変細かく調査できるようになっています。これに沿って調査すれば、子どもの貧困の実態とニーズが把握できるものです。
 区長、文京区もこのような調査を行い、来年度から行う予定の子どもの貧困対策事業を更に実効性のあるものにすべきではありませんか。早急な調査を求め、伺います。
 国が定めた子供の貧困対策に関する大綱には、「全ての子供たちが夢と希望を持って成長していける社会の実現を目指して」とのサブタイトルが付いています。
 区長は、六月に、子どもの貧困対策についての質問に対して、「全ての子どもたちが夢と希望を持って成長していける社会の実現を推進してまいりたいと考えております」と、大綱どおりの実現を誓っておられますが、その誓いどおり、大綱に沿った施策の全面的な実行を求めて、以下、伺います。
 教育の支援について、大綱では、「貧困の連鎖を断ち切るためのプラットフォームとして学校を位置付け、総合的な子供の貧困対策を展開する」としていることは重要です。
 大綱では、放課後の補習などの体制の充実や、学校窓口として、貧困家庭の子どもたちを早い段階で生活支援や福祉制度につなげていくなど、教育委員会・学校と福祉部門との連携強化を図ること、そして、学校支援地域本部などの取組の推進で、地域による学習支援の充実を図るなどとしています。
 しかし、区が発表した来年度の子どもの貧困対策では、こうした学校の位置付けが見当たりません。子どもの貧困状況を真っ先に知り得る学校の役割を明確にし、人の配置や教員・職員の研修を行い、学校がプラットフォームとしての役割を果たすことを求め、教育長に伺います。
 そして、学校での日常的、個別的な学習指導、受験生のための塾支援など、貧困状態の子ども全てに届く学習・進路相談等の強化を求め、具体策を伺います。
 また、就学援助について、入学支度金の増額、また、支給時期を入学式前の二月、三月に前倒しすること、さらに、区独自で給付制奨学金制度を創設すること、また、都、国に給付制奨学金制度創設を強く求めるべきと再三要望してきましたが、早急な決断を求め、それぞれ伺います。
 大綱では、生活支援として、居場所づくりなどとともに、食習慣の維持が不可欠であるとしています。
 区は、来年度から、フードバンク等からの食材をNPO等が家庭に配る事業や、子ども食堂への助成を行う計画ですが、本当に必要としている子どもの把握が難しいのが悩みです。
 一人で食事する孤食対策としても、また、確実に対象児の把握ができる、学校での登録制(仮称)朝食クラブを作り、食の保障を行うことを求め、伺います。
 確実に貧困状態にある子どもを把握し、支援を届けるために、学校や地域の無料塾、そして、保育士、保健師、民生委員、福祉事務所職員等が定期的に協議する会議体が必要です。
 地域での子どもの貧困対策ネットワーク構築について、区長に伺います。
 また、平成二十六年の少子高齢社会対策調査特別委員会の研究会で、駒込の「こまじいのうち」の御報告にもありましたが、NPO等の地域拠点では、家屋に掛かる固定資産税や家賃、水光熱費、また、事務に関する人件費の捻出にも苦慮している実態があります。区として助成すべきです。伺います。
 次に、青少年プラザ(b‐lab)の使用料について質問します。
 中高生の居場所のb‐labは、三年目を迎え、利用者は年々増加しています。
 b‐labは、青少年の自主的な活動の場、交流の場の提供と、青少年の社会性を育み、自立を応援する場を目的として設置されました。
 自分を受け入れてくれる場を見付け、自分を確認し、仲間との出会いや自分の可能性に気付き、挑戦できる機会を得ることができるb‐labは、中高生が心身共に健やかに育成される施設であります。
 児童福祉施設と同じ役割を持っているのが実態なのではないでしょうか。認識を伺います。
 日本国憲法第二十六条では、ひとしく教育を受ける権利を保障し、教育基本法第四条は、経済的地位によって、教育上差別されないと明記しています。
 教育の場に受益者負担を持ち込むことは、憲法と教育基本法で禁じた経済的格差による教育上の差別そのものと言え、相いれません。全ての中高生にひとしく場を提供することは、中高生を育成する自治体の責務です。
 区は、なぜ教育関連施設のb‐labを受益者負担の対象となる扱いにしたのか。利用料無料の立場で子どもたちと向き合い、憲法や教育基本法で定められた教育の在り方を伝えていくことこそ、中高生の育成と学びにつながるのではないでしょうか。併せて伺います。
 b‐labは、教育施設としてはもちろん、児童福祉施設の側面から見ても、当然、無料でなければなりません。中高生を取り巻く環境に目を向けると、子どもの貧困は深刻な社会問題となっています。周りから見えにくい貧困の存在を知る大切な機会にもなります。無料になれば、経済的理由によって利用を躊躇(ちゅうちょ)していた子どもも利用でき、可能性を広げることになります。
 b‐labの施設利用料は無料にするべきです。伺います。
 私たち党議員団は、杉並区直営の児童青少年センター「ゆう杉並」へ三度視察に行きました。ゆう杉並は、児童福祉施設として整備され、利用料は無料です。有料でなければ施設や備品を丁寧に使用しないのではないかという理屈は成り立たないことも明らかになりました。
 さらに、教育の機会均等という点では、施設までの距離の問題も大きな壁となります。実際に、b‐labの利用は、小石川地区からは二三%、本郷地区からは七七%と、地域に大きな偏りがあります。
 魅力をPRすることは大事ですが、距離の問題は、二十年が経過するゆう杉並でも同じく課題となっており、現在、第二、第三の施設を増やす検討がされているそうです。
 文京区も、第二、第三のb‐labの検討を始めることを求め、伺います。
 次に、Bーぐるについて伺います。
 区は、今年度行っている予備調査を、新たなルートの可能性を探るための材料をそろえる調査とし、現状の課題や問題点を明らかにするとしています。新路線を求める質問に対し、「交通管理者等関係機関との調整や制約は課題」と言っています。
 このような課題の解決にはどういった調査が行われるのか。また、収益の有無だけを捉えた判断にならないよう、沿線協議会の議論や利用者の声などを取り入れた検討を進めることを求め、伺います。
 本格調査では、コミュニティバスの今後の在り方も検討するとしています。
 平成二十六年に沿線協議会で行った利用者アンケートでは、運行間隔や時間帯、両方向運行、子どもや高齢者に対する割引等、サービスの改善を希望する意見が最も多くありました。
 アンケート結果を受け、事務局は、「利用者を増やすために、区外の取組も考えたい。今後は隣接区のコミバスとの連携など検討を行いたい」と答えています。
 また、沿線協議会会長は、二十五年度を振り返り、「他の自治体ではコミュニティバスの利用が高齢者を中心に増加している例があるなど、取り巻く環境にも変化の兆しが見える」と言い、「アンケート結果から、まだやるべきことがある」と発言しているように、サービス向上で利用者を拡大することは協議会での共通認識です。
 区は、この立場に立ち、路線の検討と併せ、シルバーパス利用の実現を検討するべきです。伺います。
 公共交通の精神は、採算性ではなく、区民の足として必要なところを補うことにあります。
 大塚坂下通り、目白台地域、本郷、湯島、根津、旧中山道を通す新たなルートを検討するとともに、高齢者社会で自家用車や自転車に乗れない人が増え、買い物や病院、老人保健施設などへ通う生活者の足となるルート、また、観光地のポイントを巡るルートの検討を求め、伺います。
 大事なのは、都営バスも含めた公共交通全体で、区民の移動する権利(交通権)を保障していくことです。
 全国の観光地で重複運行があるように、一部区間、都営バスとBーぐるの路線に多少重複があっても、それは区民にとって使い勝手の良い便利な公共交通機関であり、逆に重複を避けることで区民に不便を強いるようであってはなりません。
 また、同時に、都営バス既存路線の本数も削減すべきではないと区は言及すべきです。併せて伺います。
 次に、区民の暮らしを壊す介護・医療の改悪を許さない区政を求め、伺います。
 安倍政権は、参議院議員選挙では社会保障の充実を言いながら、選挙が終われば、医療、介護、年金など制度改悪案を政府の審議会に次々と提示し、結論が出次第、来年の通常国会に法案提出するとしています。
 社会保障審議会の介護保険部会では、要介護一・二の軽度者向け生活援助サービスを保険給付から外す案に異論や批判が噴出したといいます。
 自治体関係者は、「現在、要支援一・二の通所・訪問介護を地域支援事業に移行中ですが、千五百七十九自治体の三割、五百十六自治体しか移行できていないこと、加えて、給付の抑制、新たな担い手の創出ができるかを検証できる段階ではない」と、対応に苦慮していると発言しています。
 十月の区の移行準備と滑り出しの状況を伺います。
 国基準に比べ、区独自の訪問介護では、サービス時間を二五%削減し、通所介護では、時間短縮に加え、送迎、食事、入浴なしのサービスメニューですが、軽度者が必要なサービスをこれまでの価格で利用できるよう、直ちに見直すべきです。伺います。
 要支援一・二と要介護一・二を合わせた介護保険利用者の六五%を占めるいわゆる軽度者を保険から外すなどは言語道断、保険あって介護なし、正に国家的詐欺と言わなければなりません。
 国民の批判の広がりで今回は見送りましたが、厚生労働省は、代わりに新たな利用抑制案などを持ち出してきています。
 区は、負担増と給付減を区民に押し付ける安倍政権の社会保障敵視の姿勢をただすべきです。伺います。
 さて、医療分野では、二〇一六年度予算での自然増の容赦ない削減によって、診療報酬がマイナス改定され、医療の現場に苦難と困難をもたらしました。来年度予算では、厚生労働省の概算要求段階で六千四百億円に抑えた自然増を更に千四百億円カットするとして、制度改悪を加速しています。
 来年度予算案の焦点は、医療では、後期高齢者医療制度の保険料の軽減措置撤廃や、七十歳以上の高齢者の高額療養費の月額上限引上げ、介護では、高額介護サービス費の月額上限引上げなど、正に手当たり次第です。
 影響を受ける区民の人数と、その負担増となる額を伺います。
 高齢者を始め、国民の暮らしの実態を無視した改悪は中止するよう国に求めるべきです。
 国民への負担増と給付削減の強化を通じて社会保障費を削減・抑制するという安倍政権の根底には、二〇一五年六月に閣議決定した経済財政運営と改革の基本方針があります。
 そこでは、二〇一六年から三年で社会保障費の自然増を一兆五千億円程度に抑え込むことを盛り込みました。高齢化や技術進歩などによる自然増は年一兆円から八千億円程度と言われますが、それを機械的に五千億円に抑制するのは、乱暴極まるやり方です。
 削減の段取りを明記した工程表も、昨年末、閣議決定されました。厚生労働省の審議会で示されている改悪案のほとんどは工程表の具体化です。
 衆議院で審議入りした年金カット法案の年金額改定ルール変更も、工程表の一環です。社会保障の安心と安全を揺るがす骨太方針、工程表は直ちに撤廃するように国に求めるべきです。伺います。
 負担増などで国民が必要としている医療や介護から締め出されれば、重症・重度化が進み、かえって将来の社会保障費を膨張させかねません。
 削減ありきのやり方の矛盾は明らかです。製薬大企業のもうけのための高い薬価を抜本的に見直すなど、税・保険料の使い方、集め方を改め、必要な予算を確保し、社会保障を再生・拡充させることが不可欠となっていますが、区長の見解を求め、質問します。
 最後に、春日・後楽園駅前再開発について伺います。
 区長は、九月議会で、税金投入の計画は「都市計画に定められた事業を支援する目的で必要な額を交付するものであり、妥当なもの」と答弁しています。総額二百七十三億円もの巨額の補助金投入から見れば、全く不十分な答弁です。
 先頃出された新たな基本構想実施計画の素案では、財政見通しについて、平成二十九年から三十八年度の十年間にわたり、毎年の単年度収支がマイナスになるとし、その総額は四百億円に達すると描いています。
 このように、財政運営について、厳しいと言いながら、なぜ今年一月八日に百億円もの莫大な補助額のアップを簡略化した持ち回り庁議で決定したのか、説明が付かないではないですか。この疑問に答えてください。
 また、今後の財政運営に再開発事業が与える影響をどう見ているのか、説明を求め、伺います。
 さらに、二百七十三億円の税金投入について、区長は区民の合意が得られていると考えているのでしょうか。伺います。
 再開発地区の三つの街区ごとに、今年二、三月にゼネコンの入札が行われました。南街区では大成建設株式会社が四百八十六億円、西街区は東洋建設株式会社が十九億円、北街区は清水建設株式会社が三百八十七億円で受注し、しかも、南街区と西街区については入札不調ということで、見積り合わせで決まったことも明らかになっています。
 落札総額は八百九十二億円であり、再開発組合が示す予算計画で計上した工事予算九百一億円の九九%に達します。
 再開発組合は、昨年十二月、区に百億円の補助金増額をお願いした文書で、総事業費について「三百億円の縮減を行った」と言い、今後も事業費削減に努めていくことを約束していましたが、ゼネコン入札の際の節約努力はされたのでしょうか。
 区の評価とその根拠を伺います。
 区は、決算審査の際、入札は適切に行われていると確認していると述べました。しかし、予定価格を示さず適切と言っても、入札が公正であるか、適正であるかについての証明にはなりません。
 区が言うように、入札が適正に終了した今ならば、街区ごとの予定価格や入札参加企業名を公表しても支障はないはずです。巨額の税金をつぎ込む以上、予定価格など入札結果調書に記載されている全ての項目について公表を求め、見解を伺います。
 そもそも、ゼネコンの選定の入札に関して、再開発組合は予定価格を設定したのか、区は入札以前に予定価格を把握し、予定価格の積算の根拠や適正性について、組合を指導・監督したのかどうか伺います。
 また、入札したのは南街区と北街区がいずれも三社、西街区は四社です。三つの街区を通じて入札に参加した実際の企業数は何社だったのか、街区ごとに企業名で伺います。
 南街区と北街区の超高層棟を受注したのは、事業協力者として春日・後楽園再開発の事業に深く関与してきた大成建設株式会社と清水建設株式会社だったことから、予定価格や入札参加企業など、入札結果の情報を示さないのであれば、区を含めた官製談合の可能性についての指摘は免れないのではないか、区長の見解を伺います。
 区は、九月になって、再開発組合に対し、公益施設の整備について依頼しています。しかし、公益施設としてリストアップしたのは、マンション住民用の集会施設の一般向け有料利用や公開空地の一部に公園機能を求める要望だったり、既に課題となっている駐輪場にすぎません。
 小規模保育所や障害者の雇用事業所としてのパン工房などにも言及してはいますが、この程度で二百七十三億円の税金に対応した公益性が確保されたとは到底言えません。
 区民の血税を使うのであれば、区立を含む認可保育所や高齢者介護施設、公的住宅など、更なる確保をするべきです。併せて伺います。
 八月三十一日には西街区の地鎮祭が行われていますが、工事着工前の説明会は区と再開発組合の共催で開催し、住民が納得するまで説明会を継続するよう強く求め、区の見解を伺います。
 以上で私の質問を終わりますが、答弁いかんによっては再質問を留保いたします。
 ありがとうございました。
   〔成澤廣修区長「議長、区長」と発言を求む。〕


◯議長(白石英行)  成澤廣修区長。
   〔成澤廣修区長登壇〕


◯区長(成澤廣修)  国府田議員の御質問にお答えします。
 最初に、子どもの貧困対策に関する御質問にお答えします。
 まず、自治体が果たすべき責任等についてのお尋ねですが、子どもの貧困対策の推進に関する法律の基本理念の下、地域の状況に応じた施策を策定し、実施することが自治体の責務であると考えております。
 教育支援、経済支援、さらには保護者に対する就労支援や生活支援など、貧困の世代間連鎖を断ち切るための支援策を的確に実施してまいります。
 次に、貧困の実態についてのお尋ねですが、平成二十八年十一月一日現在、生活保護世帯の十八歳未満の子どもは百十一人、二十八年五月三十一日現在で、就学援助世帯の子どもは千三十一人、平成二十七年国勢調査の時点で、母子又は父子のみにより構成されるひとり親世帯の子どもは八百六十人、二十七年度に子ども家庭支援センターで児童虐待として対応した子どもは五百五人となります。
 また、本年度に実施した全国学力・学習状況調査の結果、朝食を毎日食べている子どもの割合は、小学六年生で九〇・一%、中学三年生で八〇・六%となっております。
 これらの関連情報を集約し、子どもの貧困対策庁内連絡会で共有するとともに、子供の貧困対策に関する大綱に掲げられた事業の本区における実施状況等を確認し、課題の分析を行ってまいりました。
 次に、実態調査についてのお尋ねですが、貧困の実態や各種支援の利用状況を把握し、分析することは重要と認識しておりますが、実態調査は極めて個人的な内容であり、配慮を要することから、まずは関連部門の行政情報を活用した実態把握を進めてまいりました。
 その上で、課題の分析を行い、来年度の重点施策として、相談体制の強化や(仮称)子ども宅食プロジェクトなど、新たな子どもの貧困対策事業を進めていくこととしました。
 より一層、的確な対策を実施するため、更なる実態把握や対策の効果等について、調査・研究を行ってまいります。
 次に、ネットワークの構築についてのお尋ねですが、子どもの貧困対策庁内連絡会のほか、保健師、ケースワーカー等の実務者で構成するネットワーク会議において、確実に支援につながる仕組みについての検討を深めているところです。
 来年度は、様々な主体がコンソーシアムを形成し、イコール・パートナーシップの下、事業を展開する、(仮称)子ども宅食プロジェクトを進めてまいります。
 なお、地域を含めた子どもの貧困対策ネットワークについては、事業の効果的な実施手法とともに、今後の研究課題とさせていただきます。
 次に、NPO等の地域拠点についてのお尋ねですが、子どもの貧困に関わる活動を円滑に進めるためには、NPO等への支援が重要と考えております。
 そのため、子ども食堂等支援金補助事業などを来年度の重点施策として掲げ、NPO等への支援を進めてまいります。
 次に、Bーぐるについての御質問にお答えします。
 基礎調査は、来年度に実施を予定している詳細調査の項目を整理し、検討するためのものです。
 基礎調査の結果を参考とし、コミュニティバス事業の課題や区民要望、アンケート結果等を踏まえ、詳細調査において総合的な分析を行ってまいります。
 なお、東京都シルバーパス条例施行規則により、地方公共団体から委託を受けた運行系統は、シルバーパスの通用区間から除外されております。
 御提案の新路線についてですが、コミュニティバスは、区内の公共交通不便地域の解消を目的とし、区内拠点間の連絡や経済性を考慮したルートを運行しております。
 また、国土交通省のガイドラインでは「路線、区域、運行時刻等において路線バスとの整合性に十分留意する必要がある」とされており、都営バス等の既存運行事業を圧迫しないことが求められております。
 したがいまして、新路線開設の可否等を含めた今後のコミュニティバス事業の在り方については、詳細調査の結果も踏まえた多角的な視点からの総合的な検討が必要と考えております。
 次に、介護・医療制度に関する御質問にお答えします。
 まず、地域支援事業への移行についてのお尋ねですが、事業者に対しては、説明会などで事業実施を促し、現時点で三十八事業所の指定を新たに行い、受入体制を整えたところです。
 また、区報等による周知に加えて、高齢者あんしん相談センターでの丁寧な案内を行うことで、円滑な事業開始ができたものと考えております。
 なお、本事業は、従来の介護予防訪問・通所介護に相当する国基準のサービスに区独自基準のサービスを追加するものであり、事業開始前と同等のサービスを利用することが可能となっております。
 次に、国における社会保障制度についての幾つかのお尋ねですが、社会保障制度については、少子高齢化の進展等による医療費や給付費の増加により、その持続可能性の確保が課題となっているものと認識しております。
 現在、厚生労働省の社会保障審議会等において様々な議論がなされているところであり、区としては、その議論の動向を注視し、適切に対応してまいります。
 また、制度改正による影響については、今後、国から制度改正の方向性が示された段階で見極めてまいりたいと考えております。
 最後に、春日・後楽園駅前地区市街地再開発事業に関する御質問にお答えします。
 まず、補助金と財政運営等についてのお尋ねですが、再開発事業に関する補助金は、都市計画に定められた事業を支援する目的で、各要綱に基づき適正に交付しており、補助枠の決定手続については、事業の進捗状況を鑑み、速やかな対応を行ったものと認識しております。
 また、区財政に与える影響については、都市計画交付金や都区財政調整制度などにより、補助金の区負担分は財源措置されることになっております。
 本事業については、これまでも様々な機会を捉えて説明を行ってまいりましたが、今後も更なる合意が得られるよう、引き続き努めてまいります。
 次に、工事入札についてのお尋ねですが、落札価格が予定価格を下回った上で、スケジュールどおりに契約できたことについては、円滑な事業実施の観点から、評価できるものと考えております。
 なお、工事費以外の項目も含め、総事業費の更なる縮減について、再開発組合に引き続き求めてまいります。
 次に、入札に係る公表等についての幾つかのお尋ねですが、入札に関する事項は再開発組合が決定することとなっており、街区ごとの予定価格や入札に参加した企業名の公表については、組合が判断すべきものと考えております。
 区では、公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律等に基づき、適正に入札を実施するよう指導しております。
 本事業は、組合施行による事業であり、入札は組合において実施されるものであることから、御指摘は当たらないものと考えております。
 なお、入札に参加した企業数は、延べ十社と聞いております。
 次に、公益性についてのお尋ねですが、再開発事業に関する補助金は、都市基盤整備等、都市計画に定められた事業を支援する目的で交付されるものですが、当地区については、大規模な事業であることに鑑み、公益性のある施設の導入について、再開発組合と協議を行ってまいりました。
 今後も、更なる公益性の向上について組合に求めてまいります。
 次に、説明会についてのお尋ねですが、説明会は事業主体である再開発組合が開催するものと考えており、区民への説明を丁寧に行うよう、組合に対して引き続き指導してまいります。
 なお、教育に関する御質問には、教育長より御答弁申し上げます。
   〔南新平教育長「議長、教育長」と発言を求む。〕


◯議長(白石英行)  南新平教育長。
   〔南新平教育長登壇〕


◯教育長(南新平)  教育に関する御質問にお答えします。
 初めに、学校がプラットフォームの役割を果たすこと及び孤食対策についてのお尋ねですが、子供の貧困対策に関する大綱で指摘されているように、既に、学校を窓口として、貧困家庭の子どもたち等を早期の段階で生活支援や福祉制度につなげることができるよう、福祉の専門家であるスクールソーシャルワーカーを教育センターに配置し、学校の求めに応じて活用できる体制を構築しております。
 また、現時点で、朝食クラブのような事業を実施する考えはありませんが、各学校では、子どもたちが食に関する正しい知識と望ましい食習慣を身に付けることができるよう、積極的に食育に取り組んでおります。
 食育の推進に当たっては、家庭や地域、福祉部署等と連携を図っていくことが重要であり、今後とも、子どもの家庭環境等を踏まえた指導体制の充実を図り、更なる学校の支援に取り組んでまいります。
 次に、学習支援についてのお尋ねですが、教育委員会では、今年度から、文部科学省の地域未来塾補助金を活用して、学習の遅れがちな小・中学生を対象にした放課後の無料学習支援事業を、小学校三校及び中学校二校で実施しております。
 二十九年度は更に拡充する方向で準備を進めており、今後とも、子どもの学力向上に向けた取組を進めてまいります。
 次に、新入学用品費についてのお尋ねですが、新入学用品費の支給金額につきましては、就学援助に関する国の動向を注視し、適切に対応しております。
 また、支給時期につきましては、文部科学省通知や他区の状況を踏まえ、既に検討に着手しております。
 次に、奨学資金制度についてのお尋ねですが、区独自の給付型奨学金制度については、現在、国や都で給付型奨学金の実施に向けた動きがあるため、本区としては、これらの実施内容を把握した上で、具体的な検討を行ってまいります。
 なお、国や都へ改めて要望する考えはございません。
 最後に、青少年プラザに関する御質問にお答えします。
 まず、青少年プラザが児童福祉施設と同じ役割を持っているのが実態なのではないかとのお尋ねですが、青少年プラザは、ゼロ歳から十八歳までの児童が利用できる児童福祉施設ではなく、中高生の居場所として設置しております。
 これにより、中高生が青少年プラザを自分たちの自主的な活動の場及び交流の場として捉えることができ、中高生の秘密基地をコンセプトとした新しい放課後の居場所として御利用いただいております。
 次に、受益者負担の対象としたことについてのお尋ねですが、条例上、教育施設としては位置付けておらず、教育センター等建物基本プランを踏まえ、中高生へのアンケートや意見交換会を経て、一部の貸出施設についてのみ、安価な使用料を規定しております。
 次に、青少年プラザの施設使用料を無料にすべきとのお尋ねですが、開設以来、運営に主体的に携わる中高生スタッフによるミーティング等を通して、自分たちの居場所について、その管理・運営の在り方についても、自ら考えるという土壌が形成されつつあります。
 そのため、施設の使用方法等については、開設準備を含め三年目を迎えたことなどから、自分たちの居場所の在り方を考える良い機会と捉え、様々な御意見をしんしゃくし、施設使用料を含めて、中高生の議論を踏まえ、検討してまいります。
 次に、第二、第三の青少年プラザの検討についてですが、新たな施設につきましては、現段階では具体的な検討はしておりませんが、開設以来、多くの中高生の利用があり、利用者から事業や施設等を高く評価する御意見を頂いております。
 引き続き、受託者であるNPO法人のノウハウを生かした中高生参加型の事業等を通して、新規利用者の増加を図るとともに、自主的な活動を支援する機会を創出し、中高生の居場所として充実を図ってまいります。
   〔国府田久美子議員「議長、三十二番」と発言を求む。〕


◯議長(白石英行)  三十二番国府田久美子議員。


◯国府田久美子議員  自席から発言をいたします。
 区長、教育長、御答弁ありがとうございました。
 今回の質問では、子どもの貧困について大きく取り上げさせていただきました。
 子どもの貧困について、文京区で貧困状態、虐待状態に置かれている子どもたちが数字上からも明らかにされました。実態調査が待たれるところであります。
 食事もちゃんと取れていない子どもたちへは、食育以前の問題であります。より直接的な対策を求めるものであります。
 来年度から、NPOなどの地域拠点への補助が始まることを大きく評価いたします。
 しかし、事務的な人件費を含め、更に手厚いバックアップになるよう、区長にはお願いいたします。
 入学支度金の支給時期を入学式前に前倒しすること、また、給付制奨学金制度の創設については、今回初めて検討に着手したという答弁を頂きました。ここまで来たからには、来年年明け早々の実施をお願いいたします。
 一つ一つクリアしていかなければなりませんけれども、子どもの成長は待ったが効きませんから、時間を掛けるわけにはいきません。他の貧困対策にも早急に着手してくださることを要望いたします。
 b‐labの無料化についても、区と区議会が一緒に実現できることを望むものです。
 その他の問題は、同僚議員が更に議論させていただきます。
 ありがとうございました。


◯議長(白石英行)  議事の都合により、会議を暫時休憩いたします。
    午後二時四十三分休憩
  ───────────────────────────
    午後二時五十四分再開


◯議長(白石英行)  これより会議を再開いたします。それでは、休憩前に引き続き一般質問を行います。
   〔高山泰三議員「議長、十六番」と発言を求む。〕


◯議長(白石英行)  十六番高山泰三議員。
   〔高山泰三議員登壇〕


◯高山泰三議員  ぶんきょう未来の高山泰三です。二〇一六年十一月定例議会一般質問をさせていただきます。
 私は、責任が曖昧で非効率的な政治の世界を、シンプルかつ効率的にしたいという思いで活動をしています。この思いは、初当選以来、一貫して変わることがありません。
 議員生活の中で、実現できたこともできていないこともありますけれども、私が区役所に具体的に訴えてきたのは、税金の無駄遣いの削減、お役所仕事からの脱却、将来への投資、この三つであります。
 本日も、この三つの観点から質問をいたします。
 まず、税金の無駄遣いの削減について質問をいたします。
 私は、民間でできることは民間で行うことで、今までより安いコストでいいサービスが提供できると信じて、図書館や給食や各種窓口業務の民間委託推進を応援してまいりました。これは、一定効果があったと思います。
 本日は、いかに無駄な事業そのものを見直すか、その手法についてお伺いいたします。
 お役所は、自ら始めた事業を止めることは大きな困難を伴います。文京区役所では、事業の見直しのツールとして、今までは行財政改革推進計画が策定されてまいりました。
 無駄遣いの削減は、個別に言い出せばきりはありませんけれども、重要なことは日々の継続です。家計の節約やダイエットを同じで、ある日思い立って、さあ、明日から頑張るぞと気合を入れてみても、長続きはしません。日々の生活の中で自然に無駄の削減ができるような習慣づくりが重要です。
 その意味で、私はかねてより、無駄の削減だけを別立てにして行財政改革推進計画を作るのではなくて、基本構想実施計画との一本化を訴えてまいりました。来年度からこれらの計画が一本化されることを大いに期待しております。
 現在、正に基本構想実施計画を策定中ですが、計画一本化の意義や計画策定に当たっての具体的な問題点、そしてメリットなど、実際に運営してみてお感じになった点をお示しください。
 あわせて、今後は、無駄の削減という視点で不必要になった事業を具体的にどう見直していくお考えか、お示しください。
 成澤区長が就任して以来、平成十九年度と平成二十七年度の決算数値を比較すると、財政調整基金は五〇・三%増、特定目的基金は七六・五%増となっています。基金残高の合計は六百六十九億円となり、六五・五%もの増加となりました。
 この要因は、景気回復に伴う税収増によるもの、行財政改革の推進による無駄遣い削減によるもの、人口増によるものなど様々なものがあって、今後の区政運営に生かす意味でも、しっかりとその要因分析をする必要があると考えます。いかがでしょうか。区の試算などがあればお示しください。
 次に、ふるさと納税について伺います。
 平成二十七年度決算では、文京区の特別区税の税収は三百十億円です。一方、平成二十八年度の決算予測では、ふるさと納税による特別区税の他自治体への流出が五億円程度になるということです。
 幾ら無駄遣いの削減をしても、ふるさと納税で毎年多額の特別区税収入が流出していては、穴の開いたバケツで水を汲んでいるようなものです。
 ふるさと納税制度による流出は究極の無駄遣いとも言えます。幾ら財政状態に恵まれ、品がいい文京区であっても、看過できる数字ではないと考えます。
 そこで、文京区はふるさと納税対策をなりふり構わずに行うべきであると私は考えますが、いかがでしょうか。
 文の京だから、返礼品として図書券を配るとか、文京アカデミーに自主事業のフリーパス券を配るなど、私の思い付きだけでもいろいろと出てきます。五億円もあれば、どれだけの区民サービスを充実させることができるでしょうか。私は悔しくてなりません。
 区役所一丸となって知恵を絞っていただきたいと考えますが、いかがでしょうか。
 次に、住民税の減税について伺います。
 先ほどのふるさと納税への対抗策について、私は委員会等でも度々質問をしていますが、区役所のそっけない対応には驚くばかりです。正直言って、かなり体面に気を遣っているのかなと、こういう印象を持っています。
 この余裕のある態度は、平成二十七年度の決算ベースで文京区の基金が六百六十九億円と十分過ぎることが原因なのかもしれません。
 そこで、そもそもこの水準が多いのか少ないのか、今後の具体的な財政指標や基金残高の数値目標をお示しください。
 今後、これらの基金の住民への還元方法として、どういった方針で臨まれるのか、区の御見解もお示しください。
 私は、この余裕資金を、住民税減税、若しくは将来への投資に使うべきであると考えています。住民税減税という話をすると、現実的ではないよという反応をする方もいますが、私は、世代間の公平性の観点からも、自治体の経営の観点からも、住民税の減税は正しい政策であると個人的に考えています。
 例えば、ごくわずかな税率であっても、高額所得者層の場合は絶対額が大きくなって、減税のメリットは大きく、超高額所得者層転入の呼び水にもなると考えることができるからです。
 文京区の平成二十七年の決算では、住民税収入は三百十億円です。特別区税を一〇%減税すれば、おおむね三十億円の減収です。少なくない金額ではありますが、無駄遣いの削減の徹底や、高額所得者層の人口流入等の努力を進めれば、あながち無理、荒唐無稽な金額ではないはずです。
 住民税減税に関する区の御見解をお聞かせください。
 次に、お役所仕事からの脱却について伺います。
 お役所仕事というのは、辞書によれば、形式主義に流れ、不親切で非能率的な役所の仕事ぶりを非難して言う語だそうであります。
 辞書の定義に従って、まずは形式主義からの脱却について伺います。
 私の理解では、形式主義とは、事なかれ主義とも言うことができると思います。
 私は、公の選挙という手続を経ないにもかかわらず、あたかも区の政策に関与する権利があるかのような状態になっている協議会の類いが乱立する状況を好ましいものとは思っておりません。責任が全く伴わないからです。その分、コスト無視、歴史的経緯無視、真の区民ニーズ無視で議論が進んでしまうからです。
 こうした会議体が乱立するのは、事なかれ主義によるものではないでしょうか。要するに、問題が発生したときのアリバイづくりです。
 区の認識を伺います。
 私は、そのような外形上の形式を整えることに区の職員の皆様の貴重なエネルギーを浪費するのではなくて、正当な手続で選挙された議員を始めとする区民の意見を現場で聞いて、その中から新しい創意工夫を生み出していただきたい、こう思うのであります。
 そのためには、チャレンジを称揚する風土、ミスを許す風土、失敗から学ぶ風土、その分、区長と議員は選挙を通じて意思決定の責任を負う風土、こうした環境を作っていく必要があると考えます。
 区長の御見解を伺います。
 いささか抽象的な話になりましたが、足元で発生した問題でちょうどいい事例がありますので、それを基に質問をしたいと思います。
 総合体育館の補修の件です。
 質問の前に、そもそもの大前提をこちらで確認させていただきたいと思います。
 私たちの会派は、あの施設の設計が悪いとか、欠陥建築であるとか、監理が疎かであったとか、そういった問題を指摘してその責任者探しをせよなどということを主張しているわけではありません。むしろ、総合体育館は、高さ制限や用途地域など難しい諸条件の中、デザイン性や利便性に配慮されており、トータルとしてはとても良い施設であると考えています。
 実際、多くの区民からも同様の声を聞いていますし、私も、温かみや自然が感じられる壁面緑化、地下部分なのに自然光が入るように配慮された明るいプール、公共施設とは思えない高級感のある床材など、意欲的な企画については、施設のユーザー、住民として誇らしく感じております。
 一方、タイミングが悪く、かびやガラスのひび割れなどの不具合が連続して発生してしまったことは、とても残念な出来事でありました。
 無論、不具合が発生する度に追加的な予算が生じます。予算を厳しくチェックする立場の議員としては、どうしても厳しい言葉で不具合の発生原因を追及することとなります。
 しかし、問題を指摘することイコール総合体育館自体が良くない施設であるという意味ではないことは御理解いただきたいと思うのです。
 不具合の原因は絶対に究明をしなければなりません。しかし、勘違いしていただきたくないのは、原因を究明する意味であります。
 それは、ゆめゆめ個人の責任追及や犯人捜しではありません。短絡的に責任追及をするだけでは、前には進めません。
 我々が厳しく客観的な検証を求める理由は、もっといいものを作るために、失敗の教訓を次回に生かす、この一点であります。
 今後、文京区の公共施設は、改修や新設が相次ぎます。次に生かすためにも、一旦立ち止まって原因をじっくり考えようというのが我々の主張です。
 原因究明をした末、それが良い施設を作ろうというチャレンジングな思いからであれば、その失敗はむしろ褒められるべきであるとすら考えています。
 区長は、一連の総合体育館の不具合について、具体的な検証をどのようにするお考えか伺います。
 その際、私が区長にくれぐれもお願いしたいことは、文京区の仕事に携わる方を過度に委縮させないように御配慮いただきたいという点です。
 せっかく努力をしていい施設を作っても、何らかの指摘を受けることによってチャレンジングな精神が失われて、士気が下がり、今後の公共施設が、単に不具合が発生しないことやコストダウンだけに努力が注がれたつまらない無味乾燥な建築物になってしまいやしないかということを非常に危惧しております。
 私が考えている、文京区民が求める公共施設の理想的な姿というのは、つまらない、無味乾燥な箱ではありません。文の京にふさわしいデザインや使い勝手や近隣との調和に配慮されて、長年にわたって愛される優れた作品であります。建物とは、公共における最大の芸術品です。
 総合体育館の件をいいきっかけとして、失敗の原因究明はきっちりとやる。しかし、単純な犯人捜しや責任追及ではなくて、次に生かす、たとえ失敗しても、勇敢なチャレンジは褒める、こういった文化を作っていただきたいと思うのであります。
 大変困難な要望であるとは思いますが、区政を前に進めるために、成澤区長の見事な手綱さばきに期待をするところです。区長はいかがお考えでしょうか。
 次に、職員のやる気向上について伺います。
 お役所仕事という言葉の辞書の定義にある、不親切で非能率的な役所の仕事ぶりの改善に最も直結するのは、現場の職員の皆様の区民対応の改善です。そのためには、適切な評価、報酬体系を通じた一人一人のやる気向上が必要です。
 そこで、まず、非常勤職員等のやる気向上に向けた方策について伺います。
 国では、同一労働同一賃金について議論になっています。私は、おおむね正しい方向性ではないかと個人的に認識しております。
 現在、区役所で働く正規、非正規の身分による労働者間の待遇の差はどうなっているのでしょうか。文京区は、雇用者としてこの問題をどう認識して、どう対処するお考えか、お聞かせください。
 次に、正規職員のやる気向上について伺います。
 給料や待遇で大幅な差を付けることが困難な現状の公務員制度は、頑張ろうがサボろうが、給料は大して変わらないので、適当に仕事をすればいいやという態度になってもおかしくはない制度です。
 区役所の正規雇用の職員の場合、公務員という堅牢な身分保障があり、ある程度まで出世すると、そこまで賃金に差が付きにくいという現状があると思います。
 現在の人事評価システムでは、標準的なケースで、最大どの程度の差が付き得るのでしょうか。また、それがどの程度職員のやる気向上に役立っていると認識しているのでしょうか。区の見解を伺います。
 私が平素接している区役所の職員の皆さんは、非常に高い使命感を持って困難に立ち向かおうとしておられる方がほとんどです。
 しかし、残念ながら、ごくまれに、お役人の権化のような、責任回避、事なかれ主義の方もいます。正直言って、同じ給料が支払われていることに義憤を覚えます。
 給料面で差を付けにくいのであれば、頑張った職員たちをもっと大々的に褒めた方がいいと私は考えるのです。
 別に多額の予算を使わずとも、例えば、区長から感謝状を渡すだけでもいいと思います。
 職員褒章制度の拡充などを御検討されてはいかがでしょうか。伺います。
 次に、学校選択制について伺います。
 私がしつこくこの問題について提起する理由は、通学区域なる、お役所が上から押し付けた住所差別を墨守する今の文京区教育委員会の姿勢こそ、究極のお役所仕事、事なかれ主義の見本だと私は思うからです。
 通学路の安全性や地域のつながりといった、一見誰も反対できない絶対的価値観を盾に、教育委員会にとって、クレームが少なく面倒ではない学校運営という目標に向かって運営されているように思えるのです。
 学校選択制のメリットやデメリットについての議論や導入しない理由については議論し尽しましたので、ここでは蒸し返しません。ただ、小学校を自由に選びたいという区民がほとんどいないという教育委員会の認識は、私が広聴活動を通じて拾い集めている区民ニーズと著しい乖離(かいり)があります。
 これは、どちらかが明らかに間違っているということになります。
 私は、この問題に関して、自分の認識の正しさに絶対的な自信を持っております。恐らく、認識の乖離(かいり)が生じる原因は、教育委員会の皆さんがふだん接している区民という母集団に著しい偏りがあるからではないかというのが私の仮説です。
 南教育長を始めとする教育委員の皆様は、本当に就学前の四歳から六歳程度のお子さんを持つ保護者の皆さんに、ランダムに、ざっくばらんに学校の選択制の可否について議論したことがあるのでしょうか。これを伺います。
 恐らく、現役の小学校のPTAの役員であったり、何々会の役員の面々であったり、PTAのOBであったり、青少年健全育成会の役員であったり、近隣の町会長であったり、そういった、いわゆる地域活動に強くコミットしている偏った母集団の人たちとしか意見交換をしておられないのではないかと私は推察するのです。
 私はこの学校選択制の問題がライフワークですから、区民とじっくり話す機会があれば、必ず小学校学校選択制をどう思うか尋ねるようにしています。感覚的には、七割以上の方々が、学校ぐらい自己責任で自由に選ばせればいいんじゃないのかというお考えに賛同をしてくれます。
 特に、これから小学校に入る予定の未就学児を抱える御家庭は、賛同してくださる割合が非常に高いです。反対するのは、決まって、今、私が例示したような地域活動に強くコミットした方々です。
 そこで、この堂々巡りの議論に終止符を打つためにも、この問題に直接利害関係のある、今後入学してくる未就学児の御家庭を対象に、小学校の学校選択制の可否を問うニーズ調査の実施を求めますが、いかがでしょうか。
 また、せっかく調査をするのであれば、例えば、中学校学校選択制の可否、学校の規模、クラス編成、部活、指導方針、給食、適正な通学範囲など、より幅広い内容でアンケートを実施し、多様な区民ニーズ調査をしてみてはいかがでしょうか。伺います。
 次に、将来への投資の重要性について伺います。
 文京区の財政状況と今後の財政見通しによると、今後、少子高齢化により生産年齢人口の減少、一方、扶助費が増加、そのため、基金の残高は平成二十八年度をピークに漸減するという余り明るくない見立てがなされています。
 では、基金の減少を食い止めるためにはどうすればよいか。
 まず、高齢者の増加は止めようがありません。であれば、その比率の悪化を防ぐために、生産年齢人口を増やす必要があります。
 その最も効率的な方法が、潜在的な労働力である主婦の就労を後押しするための保育サービス、そこから連なる公教育の充実であります。
 京都大学大学院の柴田悠准教授は、著書『子育て支援が日本を救う』の中で、保育サービスを中心とした子育て支援により、短期的には、労働生産性が高まる、出生率が高まる、自殺率が下がる、貧困の子どもたちが減る。長期的には、財政難から脱却、格差固定化からの脱却、ひいては社会保障の非効率性からも脱却できると、説得力のあるデータとともに述べておられます。
 成澤区長も、そういった考えで、これまで青天井ともいうレベルで保育予算の拡充を図ってこられたのではないかと思います。区長の御認識をお示しください。
 私は、保育の充実に加え、富裕層の転入、転居を促すめり張りの効いた健全で魅力的なまちづくり、区民全体の労働参加率を高めるべく、高齢者の就労を後押しする健康増進施策、就労支援といった手を打つ必要があると考えます。
 区の具体的な方策があればお示しください。
 次に、起債の環境とその方針について伺います。
 将来への投資には資金が必要です。その資金の手当てとして、この低金利環境をチャンスと捉えて、可能な限り起債を活用すべしと考えています。
 区の御見解を伺います。
 また、十年超の長期金利が底を打ったかに見える経済情勢ですが、足元の起債環境をどう認識しておられるか、伺います。
 次に、芸術・文化行政について伺います。
 区議会の仕事をしていますと、つい住所や地縁というものを基点に発想してしまいがちになります。
 しかし、現代人の社会での居場所としては、住所を起点としないコミュニティの重要性は高まる一方です。一度入ったら引っ越すまでは抜けにくいという町内会というシステムや隣近所の付き合いは、福祉や防災という観点では重要かもしれませんが、多くの住民にとっては面倒くさいというのが現実でしょう。街の活性化は、既存コミュニティの延命だけでは困難だと思います。
 その意味で、芸術・文化という切り口で人と人とをつなげる文化行政の重要性は増すばかりです。
 一幅の絵を見て美しいと感じるか、怖いと感じるか、楽しいと感じるか、それは一人一人違います。芸術・文化に親しむことは、自ずと多様性を受け入れる文化的な素地を作るのではないでしょうか。
 現状維持だけでは、文京区が都市間競争における現在のような高い地位を保持することはできません。港区や渋谷区に負けないために、文京区が持つ文化の薫りをより磨き上げる必要があります。
 ですから、私は、芸術・文化こそ、子育て・教育に並んで文京区が積極的に将来への投資を進めるべき分野であると考えております。
 私は、今後開発が予定される茗荷谷駅前の大塚都営バス車庫跡地に、図書館に加えて美術館を造るであるとか、春日・後楽園駅前再開発で生まれる春日通り下の大空間をギャラリーとして活用する、シビックセンターの貸会議室の早朝枠を新設して、都内最大の早朝勉強会の拠点とする、立ち消えになってしまった文の京文芸賞を医療文学に限定して医療文芸賞として復活させる、最近縁のあるイスタンブールにちなんでトルコ料理祭りを開催するなど、夢のある企画を区役所には立案していただきたいと思っております。
 いろいろと列挙しましたけれども、区として真剣に御検討いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
 さて、将来への積極的な投資を進めるべしという話をすると、「もう日本は十分に成熟した社会だし、人口減少社会だし、節約するのが精一杯だ、もう成長も投資もしないでいいよ」、こういう返事をする方が案外多いということに私は驚かされます。
 それは、一見真面目なようで、将来世代に対して大いに不誠実な考え方だと思います。
 今、将来に向かって投資をしなければ、子どもたちの世代には、老朽化した施設、超高齢化した人口構造、文化的な深みのない無味乾燥な街を残すことになります。
 私は、二月の一般質問において、日本の景気循環における一つの明るい見解を御紹介いたしました。三菱UFJモルガン・スタンレー証券景気循環研究所所長、景気循環学会副会長の嶋中雄二氏の見解です。二〇一一年から二〇二六年まで、日本経済は時間軸別の四つの景気循環がそろって上向きのトレンドに転じて、第三の歴史的勃興期を迎える、こういう見解でした。
 景気循環において同じ位相にあったのは、第一回目が、一九〇四年から一九一七年までのいわゆる「坂の上の雲」の時代、二回目が、一九五一年から一九六四年のオリンピックを挟み、一九六九年までの「ALWAYS三丁目の夕日」の時代です。第二回目は、所得倍増計画を成し遂げ、今考えれば誠にうらやましい時代であります。
 しかし、当時は、現在と同様、もう日本経済は成長しないのではないか、こういう論調が新聞などでは支配的であったそうです。
 池田内閣の経済ブレーンとして活躍して、所得倍増計画の理論的支柱となった経済学者、下村治氏は、その論争の真っただ中にこんな言葉を残しています。「日本経済について、ありとあらゆる欠点や弱点を並べ立て、その国際的な水準の低さや文化的、社会的、経済的なアンバランスをあざ笑い、今にも日本経済が破局に陥るかのように言い募る人々を見ていると、私は、アンデルセンの「みにくいアヒルの子」という童話を思い出す。つい最近まで、日本経済の成長力について執拗な疑問が述べられてきた。しかし、日本はアヒルの子ではなかったようである。時至れば、見事な雪白の翼を羽ばたいて、大空高く飛び上がることができることを、ようやく示し始めたようである」。
 この言葉の後、大方の予測を裏切り、日本は所得倍増以上の経済成長を見事に成し遂げたのです。
 私は、この言葉は、現代を生きる我々にも当てはまるような気がするのです。区役所の仕事でも日本経済の見通しでも、悪いところをあげつらうのは簡単です。私は、そうした後ろ向きの態度を慎んで前向きに生きることこそ、将来世代への責任ではないかと思うのであります。
 現役世代の責任として、明るい将来への投資を進める、今以上に活気ある文京区を作ろうではありませんか。
 以上で私の質問を終わります。
 御清聴ありがとうございました。
   〔成澤廣修区長「議長、区長」と発言を求む。〕


◯議長(白石英行)  成澤廣修区長。
   〔成澤廣修区長登壇〕


◯区長(成澤廣修)  高山議員の御質問にお答えします。
 最初に、行財政改革に関する御質問にお答えします。
 まず、新たな基本構想実施計画についてのお尋ねですが、計画の中に行財政改革推進計画を包含することで、より総合的な見地から、効果的に事業を構築することができたと考えております。
 具体的には、実施計画を構成する各分野に行財政運営の視点を盛り込むことで、主要な事業における組織横断的な視点や各組織間の連携・協力体制の必要性について示せたことが、利点の一つと認識しております。
 また、計画策定に当たっては、区民協議会や分野別部会を短期間に集中して開催し、区民委員の方々から多様な御意見を頂いたところですが、それらの意見をどのように集約し、計画に反映していくかといった点で、熟慮を重ねました。
 次に、事業の見直しについてのお尋ねですが、新たな基本構想実施計画の策定に当たっては、これまでの基本構想実現度評価や事務事業評価を踏まえ、既存の事務事業の見直しや再編について検討し、計画に反映してまいります。
 さらに、計画策定後は、毎年度の予算編成方針や事業実績に基づき、引き続き、各部が主体的に個別事業の見直しを進めるとともに、事業の見直しや再編につながる新たな行政評価制度について検討してまいります。
 次に、基金残高の増加要因等についてのお尋ねですが、基金は、当初予算の見込みを上回った一般財源や、予算の効率的な執行等により生じた財源を、補正予算として計上し、積み立てております。
 平成十九年度以降、リーマンショックや東日本大震災等があり、この間の基金残高の増加要因を数値的に示すことは難しいところですが、毎年度の適切な予算編成及びその執行、納税義務者の増加や企業業績の回復基調による特別区税を始めとした一般財源の伸びにより、増加したものと捉えております。
 次に、ふるさと納税についての御質問にお答えします。
 ふるさと納税の影響額がおよそ五億円に上ることについては、議員同様、私も看過できないと考えております。
 ふるさと納税は、過剰な返礼品による実質的な税負担の軽減と、税収の減少による行政サービスの低下という制度上の欠陥があり、特に、返礼品競争のような状況には、正直怒りを覚えます。
 本区は、区民の高い納税意識に支えられ、特別区民税の収納率が十五年連続して二十三区で一番高い記録を更新中です。これらは、税の作文コンクールを始めとして、義務教育段階からの丁寧な租税教育の賜物でもあります。
 小さな子どもですら、お小遣いで買い物をすれば納税者なのです。それを、親世代や祖父母の世代が、税負担の軽減のために、返礼品目当てにふるさと納税制度を利用していると知ったら、高い納税意識を維持することはいずれ困難になるのではないかと恐れています。
 さらに、昨年度導入されたふるさと納税ワンストップ特例制度により、特別区の減収幅が大きくなっており、区長会を通して適切な措置を講じるよう、国に働き掛けております。
 本区では、この間、施策に共感し、御賛同いただいた方の社会貢献の思いを実現する観点から、森鴎外基金や姉妹都市カイザースラウテルン市における難民支援など、ふるさと納税の仕組みを生かした事業を実施してまいりました。
 今後は、子どもの貧困対策を推進するための取組に、ふるさと納税の仕組みとクラウドファンディングを組み合わせるなど、文京区らしい制度の活用を進めてまいります。
 次に、住民税減税に関する御質問にお答えします。
 まず、基金残高についてのお尋ねですが、平成二十七年度普通会計決算において、二十三区中、総基金残高は多い方から十一番目、標準財政規模に対する基金の比率は高い方から四番目となっております。
 現在のところ、基金に関する数値目標等は定めておりませんが、新たな基本構想実施計画の今後の財政見通しの中で、将来の財源不足や基金の見通しについて、推計を行っております。
 今後も、景気変動等による財源不足や、学校施設を始めとした老朽化が進んでいる施設の改築・改修に基金を有効活用することで、中長期的にバランスの取れた安定的な財政運営に努めてまいります。
 次に、住民税減税についてのお尋ねですが、地方税法で定められている特別区民税六%の標準税率より低い税率を採用する場合には、それに見合った財源の確保が必要となります。
 加えて、都区財政調整交付金で減収分が算定されないことや、今後、社会保障を始め、様々な行政需要が見込まれることなどを勘案すると、将来の区政運営に影響が生じることが懸念されます。
 したがいまして、現在の標準税率により、税収の確保に努め、多様な行政需要に応えてまいります。
 次に、形式主義からの脱却に関する御質問にお答えします。
 まず、審議会等についてのお尋ねですが、本区では、自治基本条例に基づき、協働・協治を自治の基本理念とし、地域社会を豊かなものとするために、区民参画を積極的に進め、開かれた区政を目指しているところです。
 審議会等においては、サービスの受け手であり、生活者の視点を持つ地域の関係団体や公募の区民委員、各分野の専門家である学識経験者などから、様々な観点での貴重な意見を頂いており、今後も、厚みのある政策を立案し実施する上で、これらの方々の参画は欠かせないものと考えております。
 ただし、審議会等の多くは、一部の法定のものを除き、長の政策決定過程の一部であるのは言うまでもないことです。
 次に、区政運営における環境づくりについてのお尋ねですが、多様化する区民ニーズや行政課題に的確に対応するためには、組織力の強化や、それを支える職員一人一人の職務遂行能力の向上が必要となります。
 そのため、職員には、これまで経験したことのない新たな課題に果敢に取り組む姿勢と力量、課題解決までのプロセスを見通すことのできる洞察力が求められます。
 残念ながら、努力が成果につながらないこともありますが、失敗を恐れない積極性とその過程が、新たな政策や独創的な行政サービスの創出につながるものと考えております。
 また、PDCAサイクルの実行を通じて継続的に業務の改善を図り、次の仕事に生かすことは、組織としてのリスク管理の面からも重要と認識しております。
 次に、総合体育館の改修工事等に関する御質問にお答えします。
 まず、改修工事についてのお尋ねですが、現在の総合体育館は、厳しい敷地条件の中、様々な創意工夫を凝らして建設した施設であり、多くの区民の皆様に利用され、高い評価を頂いていることについては感謝しております。
 一方、一部の不具合により、区民の皆様に御不便をお掛けしたことについては、大変申し訳なく思っており、改善に向けて適切に対応するよう努めてまいりました。
 九月補正予算として提案したプールエリアの換気設備の改修については、かびの除去と再発防止のための機能強化を区の責任において行うものでしたが、予算修正となり、改修工事ができなくなったことから、今後の進め方等について、現在、検討しているところです。
 次に、区政を果敢に推進するための風土醸成についてのお尋ねですが、区民の皆さんに心の行き届いた質の高いサービスを提供できるよう、品質志向の区政運営に向けた推進策の一つとして、現場主義の職員育成に取り組んでいるところです。
 また、地域行政のプロとしての意識と自信を持ち、地域課題の解決のために自ら考え、果敢に取り組み、行動できる職員を育成するとともに、職員育成基本方針の下で、個々の職員が自らの能力を最大限に発揮できる職場を創出してまいります。
 さらに、組織としての力が最大限発揮されるよう、ガバナンスの強化や部門間の連携を図り、今後とも適切な区民サービスが提供できるよう努めてまいります。
 次に、職員のやる気向上に関する御質問にお答えします。
 まず、非常勤職員の身分及び待遇についてのお尋ねですが、正規職員と非常勤職員は、勤務時間や職責、任用形態が異なるため、待遇に一定の差が生じることはやむを得ないものと考えておりますが、これまで、報酬額の引上げや職務内容の困難性を踏まえた上位階層の設定など、待遇の改善を図ってまいりました。
 非常勤職員の持つ力を最大限活用していくことは、現在の区政運営において欠かせないものであり、引き続き、働きやすく、能力が十分に発揮される職場の環境づくりに努めてまいります。
 次に、人事評価の給与への反映についてのお尋ねですが、平成二十八年四月一日現在の職員の平均給料月額と同程度である主任主事三級六十一号給の者で比較した場合、六号昇給となるA評価と昇給のないE評価との間では、年間で約二十八万円の差となります。
 また、能力・勤務実績を昇給及び勤勉手当に的確に反映することは、職員のモチベーションの維持・向上に大きく寄与するものと考えております。
 次に、職員褒章制度についてのお尋ねですが、区政に貢献した職員の功労に報いるとともに、職員の士気高揚を図るため、模範となる業績等などが認められる職員や職場に対して、その功績に応じて表彰状等の贈呈を行う職員表彰制度を設けております。表彰の結果を広く庁内に周知することで、他の職員や職場の士気と勤労意欲の高揚につながっているものと考えております。
 今後とも、この制度が職員の意識向上に資するよう、一層意を用いてまいります。
 次に、区の人口推計及び税収見込みに関する御質問にお答えします。
 まず、保育施策等の拡充についてのお尋ねですが、仕事と子育ての両立を可能とする社会を築くことは、社会全体の生産性の向上だけでなく、仕事や家庭生活、地域活動など、多様性に富んだ活動の場の創造にもつながると考えております。
 また、働き方の見直しを進め、仕事と生活の調和を実現することは、男女共に職業生活における活躍の推進に結び付き、多様で有為な人材の確保にも有効であり、少子化対策の観点からも重要であると認識しております。そのため、保育施策を本区の最重要課題の一つとして捉え、保育サービスの拡充を進めているところです。
 次に、転入を促す魅力的なまちづくりと、高齢者の就労支援等についてのお尋ねですが、区の継続的な発展のためには、富裕層の転入に限らず、生産年齢人口の増加に基づく安定した財政基盤の構築が重要と認識しております。
 本区は、歴史・文化資源に恵まれ、充実した教育機関や医療機関を擁しており、安全・安心な環境とも相まって、多くの方から住んでみたい街として支持されています。
 今後も、これらの地域特性を生かし、関係機関との連携を強めて、充実した行政サービスを提供することで、本区の魅力を更に高めてまいります。
 また、高齢者が適度な仕事に携わることは、健康の増進や生きがいの保持につながると認識しております。
 就労に関しては、飯田橋のハローワークや東京しごと財団で相談に応じております。
 また、シルバー人材センターでは、臨時的・短期的な就業の機会の確保や提供等の役目を担っており、本年十月から、買い物支援おたがいさまサービス事業を開始したほか、人材確保の難しい介護分野への就業支援に取り組んでおり、来年度から、介護施設ワークサポート事業を開始する予定です。
 今後も、これらの取組を支援することで、高齢者の就業機会の充実に努めてまいります。
 次に、起債の方針に関する幾つかの御質問にお答えします。
 特別区債は、主に大規模な施設整備等の建設事業に活用するためのものであり、後年度負担の考え方や中長期的な財政運営上、有効な機能を有しております。
 現在、地方債発行に係る利率が低い状態にあることも踏まえ、事業の適債性及び規模、進行計画等を考慮した上で、学校の改築などの事業に積極的に活用してまいります。
 最後に、芸術・文化行政についての御質問にお答えします。
 芸術・文化の取組は、個人の生活を豊かにし、生きがいを与えるだけではなく、異なる背景を持ちながらも、芸術や文化を接点とした同好の人同士の新たな交流を生み出す機会ともなります。
 来年度の重点施策では、漫画やアニメーション等のいわゆるサブカルチャーとの連携により本区の観光資源の魅力を発信する事業や、外国人からも関心の高い能楽について、区内の能楽堂と連携して、鑑賞イベントやバックステージツアー及びAR眼鏡を用いた鑑賞会を実施する事業など、夢のある企画を実施する予定です。
 今後とも、アカデミー推進計画の基本理念である「区内まるごとキャンパスに─「文の京」、豊かな学びと交流を生み出すまち─」の実現を目指して、様々な施策を展開し、芸術・文化行政を推進してまいります。
 なお、教育に関する御質問は、教育長より御答弁申し上げます。
   〔南新平教育長「議長、教育長」と発言を求む。〕


◯議長(白石英行)  南新平教育長。
   〔南新平教育長登壇〕


◯教育長(南新平)  教育に関する御質問にお答えします。
 小学校学校選択制に関する幾つかの御質問にお答えします。
 まず、教育委員と保護者の議論についてのお尋ねですが、私を始め教育委員は、就学前のお子さんを持つ保護者の方々とランダムに小学校の学校選択制の可否について議論を行ったことはございません。
 次に、ニーズ調査やアンケートの実施についてのお尋ねですが、九年間の義務教育を一貫して行う義務教育学校が制度化されたことを踏まえ、平成二十八年度から二か年掛けて、児童・生徒の発達の段階に応じた小中連携教育について検討委員会を立ち上げ、検討しております。
 小学校における通学区域外からの入学者の受入れの在り方については、義務教育学校等を設置する場合の検討課題と認識しております。
 御提案のニーズ調査やアンケートの実施についても、その際に必要性を含めて検討してまいります。
   〔高山泰三議員「議長、十六番」と発言を求む。〕


◯議長(白石英行)  十六番高山泰三議員。


◯高山泰三議員  自席から発言させていただきます。
 区長及び教育長、丁寧な御答弁ありがとうございました。
 私も質問の中でいささか強いような語調もあったようなところはお詫びしたいと思いますけれども、いずれにせよ、私が言いたいことは、恐らく将来は明るいだろうということで、暗いことばかりに目を向けずに、明るいところに目を向けて、みんなで前向きに議論をしたいということであります。
 私も議会を十数年やっていまして、やはり一つの物事は正しい正解は一つではないということを痛感しています。
 そういう意味で、本当の真実というのは、私なんかが考えるより、もう少し複雑に物事ができているのではないかと思いますが、そういう意味で、正解というのはないわけで、自由に議論をして、より良い、正解に近いものを導き出していくことが必要だと思います。
 その議論の際には、何か足の引っ張り合いとか悪いところ探しをするのではなくて、正しさを追求するとそういうことになりますから、正しさより明るさ、明るく皆さんで議論しましょう、こういうことを私は言いたいわけであります。
 是非、明るい文京区を作っていきましょう。よろしくお願いします。
 ありがとうございました。


◯議長(白石英行)  以上で本日の日程は終了いたしました。
 次の本会議は、追って御通知申し上げます。
 本日は、これにて散会いたします。
    午後三時四十二分散会