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東京都 文京区

平成28年11月定例議会本会議(第3日) 本文




2016年11月24日:平成28年11月定例議会本会議(第3日) 本文

    午後二時開議
◯議長(白石英行)  ただいまから、本日の会議を開きます。
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◯議長(白石英行)  まず、本日の会議録署名人の指名を行います。
 本件は、会議規則に基づき、議長において、
    五  番  西 村   修  議員
    二十九番  渡 辺 雅 史  議員
を指名いたします。
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◯議長(白石英行)  これより、日程に入ります。
 日程第一、一般質問を行います。
   〔山本一仁議員「議長、十七番」と発言を求む。〕


◯議長(白石英行)  十七番山本一仁議員。
   〔山本一仁議員登壇〕


◯山本一仁議員  民進党の山本一仁です。民進党は、蓮舫新代表となって「自由・共生・未来への責任」をモットーに、一人一人を大切にする政治、わくわくする政治を目指し、新たにスタートいたしました。私は、民進党所属議員として、今定例議会の一般質問に際し、人への投資をテーマに、区長並びに教育長に八項目について質問をさせていただきますので、よろしくお願いをいたします。
 それでは、まず一番目、ひとり親家庭の支援についてでございます。
 子どもの育ち・教育は、生まれ育った環境に左右されることなく、全ての子どもたちに将来が保障されなくてはならず、社会全体で見守り支え合うことが大切です。とりわけ、ひとり親家庭の子どもに関しては、年収二百万円以下の親が六割を超え、今や日本の貧困率はOECD加盟国の中で最悪の水準となっております。ひとり親家庭の世帯も、平成十四年をピークに年々減少はしているものの、二十五年間で二〇%以上増加しております。そこで、まず本区におけるひとり親世帯の推移をお聞かせください。
 一般世帯に比べ、ひとり親家庭の就業率は高いものの、母子家庭に至っては平均年収が百二十五万円で六割近くが非正規社員と厳しい生活環境に置かれている状況です。昨今では、こうした貧困家庭の子どもたちに対する支援として、子ども食堂が全国のNPOやボランティア団体で開設されるようになりました。文京区としても、新事業として、子ども宅食プロジェクトがスタートすることは、時代の流れと区民のニーズに適応した取組であると評価をしているところです。
 そこで、本事業の規模や仕組みについてお伺いをいたします。
 区内の民間団体に対して支援をする方式と聞いておりますが、他方では自治体が直接開設に乗り出している先進事例もあるようです。例えば、児童館の活用などで民間団体と協働する方法も検討されてはいかがか、お伺いをいたします。
 まだまだこれから始まる事業ですから、大いに期待し温かく見守っていきたいと思いますが、事業者の選定に際しては土日祝日開設や継続性などを考慮していただければと存じております。
 次に、ひとり親家庭に対する支援の事業について伺います。
 本区ではこれまでも各部署と連携を図りながら、手当、助成、住まい等、六十近い事業を展開しております。そして、ひとり親家庭緊急一時ホームヘルパー派遣事業に加え、昨年からは新たにひとり親家庭子育て訪問支援券事業をスタートさせました。
 そこで、一年が経過した中、本二事業の実績と成果を伺います。また、これまでの施策全般について、事業が十分に機能しているのか、見直しや改善点はないのか伺います。
 施策も事業も拡充していく中で、今後はひとり親支援専門の窓口を新たに設け、ワンストップ化を始めるなど、サービスの更なる機能充実を図ってみてはいかがか、お伺いをいたします。
 次に、奨学金に絡めて質問いたします。
 現在、国会では、子どもの奨学金制度に対して様々な議論が展開されております。元祖、人への投資を訴え続けている民進党としても、ようやく国会において給付型への奨学金として議論が動き出しました。人への投資は未来への投資、子どもへの投資に至っては二六〇%にもなって社会に還元される試算もあります。例えば、子育て世代の中でも特に大学生のいるひとり親世帯に関して言えば、二人に一人が三百万円以上の奨学金を受け取っている現状があります。
 そこで、本区としてまず、奨学金の貸付状況の推移と総額、そして償還状況はどうなっているのか伺います。
 国の動向を見守るのではなく、区も独自の給付型奨学金制度を検討すべきではないかと考えますが、教育長の見解をお聞かせください。
 視点はがらっと変わりますが、この項の最後に、今、世田谷区や大田区で実施されているシングルマザーフェスタについて伺います。
 私はこのイベント情報を知ったとき、一瞬驚きました。それこそ一昔前の時代では、表立ってこうしたイベントを実施するような発想は考えられないのではないかと思ったからです。しかし、ひとり親家庭が増加している現代社会では、逆にそうした仲間との交流やシングルマザーをどう楽しむかの講演会など、何も卑屈になることではなく、明るく前向きな捉え方でこうしたイベントが実施されているのです。
 文京区でも、是非こうしたシングルマザーフェスタを開催するお考えはないか伺います。
 二、保育士の処遇改善についてです。
 文京区は、教育・福祉・安全・財政のどれを取っても、住みやすいまちとして全国各地から特に中堅ファミリー世帯が転入をし続け、今では二十一万人を超える人口規模になりました。私が議会に初当選した平成十一年が十六万五千人でしたから、十七年間で約三割の人口が増加したこととなります。沿岸のない陸地続きの自治体としては、トップクラスの人口増加率となっております。
 これはうれしいことではありますが、人口増加に比例して待機児童数も増加の一途を辿り、特に今年は過去最大の三百二十五人となりました。本区としても、既に保育計画以上の施設整備や緊急対策等で、待機児童の解消に向けて最大限の努力と施策を展開していることは周知のとおりです。引き続き保育所の整備には意を用いて当たっていただくことをお願いいたします。
 さて、今回の質問は、施設整備も重要な取組ではありますが、その一方、特に都内では保育士の人手が大幅に不足している点が挙げられます。担い手不足の最大の理由は、保育士の賃金が他の職種に比べ低い点です。厚生労働省の試算では、保育士の月額給与は全職種の平均給与より約十万円低い二十一万円となっております。
 国会の中においても、特に民進党が声を大に主張し続けている、この保育士の処遇改善問題について、まずは区長の見解と認識をお伺いいたします。
 先進自治体では、国に先駆けて給与の上乗せや保育料の補助、また新卒者に対する支援金の支給など、質の高い保育士の確保と維持のために、様々な施策を講じております。
 文の京を誇る本区としても、こうした動きに遅れを取らずに保育士確保のために新たな展開を起こすべきではないかと考え、保育士に直接金銭的な支援をする施策について何か具体策はないか伺います。
 また、私が着目している施策の一つとして、待機児童の自宅や親族宅及び乳児期に家庭育児を希望する世帯、又はやむを得ず保育料の高い無認可に預ける世帯に対して、直接経済的な支援を行っている先進事例があるようです。併せて、このような観点からの支援についても、区長の見解をお伺いいたします。
 三番目、スポーツ施設と文化施設の使用料の減免についてです。
 区有施設の使用料や手数料が、今年度に第二回目の改定が行われました。これは、受益者負担の適正化に向けた使用料及び手数料の改定方針に基づくもので、区民協議会の決定を受けて原則三年ごとに改定を受けて行われたものです。議会でも一定議論がされているところですが、改めてこの使用料・手数料の考え方についてお聞きしたいと思います。
 その中で、私がとりわけ疑問に思っているのは、スポーツ施設と文化施設を利用する際の減免割合が異なっている点です。それぞれ、社会教育登録団体に対しては、一定の減免措置が適用されているのですが、文化関係団体の五〇%減免に対してスポーツ関係団体の減免割合が三〇%と差異が生じているのです。
 まずは、なぜ同じ社会教育登録団体の中で、減免割合の差異が生じているのか伺います。また、等しくスポーツ関係団体にも五〇%減免を適用すべきと考えますが、いかがでしょうか。
 次に、利用者負担割合について伺います。
 行政サービスを公共性や必需性の視点から性質別に分けられた四つの分類の中で、特にスポーツ施設が含まれる第三区分についてですが、この第三区分に適用される考え方の定義が、「民間でも提供しているサービスだが、住民に必要とされる社会保障的要素を含むサービス」となっております。さて、体育館や運動場などのスポーツ施設が、公共施設以外に民間であるものなのでしょうか、選択できるだけの施設があるのでしょうか、私は甚だ疑問に感じているところです。
 そこで、スポーツ施設の性質区分の見直しを求めますが、いかがでしょうか。
 また、この行政サービスの四分類に関しても、決められた枠にこだわらず特例や経過措置など、区民本位の柔軟な適用があってしかるべきと考えますが、区長の見解をお聞かせください。
 四、子どもの外遊びについて伺います。
 子どもは未来の宝、国の財産、その子どもたちの健やかな成長を見守り、地域の中で育っていく子どもたち、その遊び方は時代の流れとともに大きく変化をしてまいりました。特に、都心に暮らす子どもたちは、思い切り遊べる場所が限られるため自宅や室内での遊びにとらわれがちで、行政においても施設の整備に偏りがちになっています。
 文京区では近年、まずは全ての区立公園を再整備する計画が始まり、明るく使いやすい公園の整備を順次進め、子どもたちの外遊びの意欲を湧き立てています。また、今年度からは、六義公園運動場と後楽公園少年野球場を利用して、乳幼児の遊び場として開放する新たな事業もスタートいたしました。このように、本区としても外遊びの重要性を認識し、様々な施策に反映していることは大変うれしく思っているところです。
 さて、そんな中、区内の民間ボランティア団体では、プレーパークという別のスタイルの外遊びが、定期的に六義公園の一角を利用して既に三年の活動を続けております。このプレーパークという外遊びの起源は、デンマークの廃材遊び場から欧州各地に広がり、日本では一九七五年に世田谷区内で始まって、現在では都内六十か所以上で実施されている状況となっております。文京区でも、区内の団体が定期的に活動を始め、来月で丸三年を経過するまでに至り、多くの子育て世代の区民に喜ばれ、こうした外遊びの重要性を肌で感じられるようになりました。
 そこで、区長はこうした外遊びに関してどのような見解を持っておられ、また、公式な事業として位置付けていただけないか伺います。
 何も、プレーパークというスタイルにこだわるのではなく、外遊びの一つとして区と協働ができないものか、練馬区では今年度より「こどもの森」というスタイルで外遊びがスタートしておりますが、いかがでしょうか。
 区内でこうした運動をしている団体は、お陰さまで社会教育団体にも登録され、社会福祉協議会や教育委員会からの後援も頂くことができました。
 また、文京区のみどり公園課としても、この間、様々な協力を頂いているところですが、何とか正式な事業として認めていただけないか、中でも喫緊の課題として、マンパワー確保の支援、そして使用許可条件について課題を乗り越えながら更に進めていただきたいと願っております。
 五、地域のコミュニティ施設の展開について伺います。
 本駒込に誕生した地域のコミュニティ施設「こまじいのうち」が四年目を迎えております。建物の所有者が無償で地域に提供し、社会福祉協議会や区内の様々なボランティア団体、また自然発生的に集まってきた地域の方々に支えられ、子どもからお年寄りまで誰もが楽しめる地域の重要な拠点施設となりました。また、テレビやマスコミからも注目されるなど、全国各地はもちろん海外からも視察に訪れる個人や団体があり、訪れた人数は延べ四千人を超えている状況です。そうした中、今年は多くの建築関係者の善意と好意で、こまじいのうちがリノベーションもされました。
 そこで、このような地域の核となるコミュニティ施設を、区として今後もどのような形で関わり支援していくのか伺います。
 また、一昨年から、空き家対策事業が進められておりますが、こうした空き家を活用した地域の拠点施設を展開していただきたいと考えますが、いかがでしょうか。
 私は、このコミュニティ施設の展開については、二つの考え方があると思っております。一つは、こまじいのうちのような無償提供型で自由な運営ができるタイプ、もう一つは公的な資金が入る制限型です。
 いずれにしても、このコミュニティ施設が区内各所で誕生するよう期待をするところですが、前者のような無償提供型に対して区としてどのようなアプローチをして発掘していくのか伺います。
 また、この無償提供型に関しては社会福祉協議会のサポートも重要な要素の一つになる観点で、区としても地域福祉コーディネーターの人的支援を行っておりますが、こうした取組を通じて社会福祉協議会の認知度が高まっていく中で、更に一層のマンパワー支援が必要と考えますが、今後の取組をお聞かせください。
 六、手話言語法制定に向けてお伺いをいたします。
 手話言語法の制定に向けては、文京区議会でも昨年の十月に意見書が採択され、全国全ての自治体から国に対して意見書が提出されております。また、条例の制定に際しては二〇一三年の鳥取県を皮切りに、現在では一都六県を含む三十三の自治体で制定されています。そして、一方では、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックの開催に向けて、全国手話言語市区長会が発足され、制定への機運が高まっております。
 そこで、文京区としてはそのような流れの中で、条例制定に際しどのようなスタンスで取り組んでいくのか伺います。
 既に施行が始まっている障害者差別解消法を受けて、区は今年度より職員対応要領が策定され、その中でも手話利用者の支援が明記されております。近年では、皇室の佳子内親王も手話を用いた表現をされるなど、二〇二〇年に向けて更に手話に対する意識の高揚と需要性が高まると予想されるところです。
 そこで、本区としては、今後手話通訳者の養成に対してどのような施策を展開していくのか、お伺いをいたします。
 既に、四十年以上の歴史を誇る文京手話会では、講習会やサークルなど様々な事業を展開し、聾者と健常者との懸け橋的な役割を果たしてまいりました。手話人口の拡大を大いに期待するところです。
 また、障害者差別解消法の職員対応要領の中で、障害者が他人とコミュニケーションを図る際に、必要となる多様な手段を用意するとありますが、具体的な内容をお示しください。
 七、防災対策について伺います。
 防災対策は、幾つかの視点から様々な対策が必要ではありますが、今回は二点について質問させていただきます。
 まず一点目は、自助についてであります。
 本区では、地域防災計画も適宜改定され、区民に対する防災力の向上に鋭意努力をしているところです。特に、防災訓練に当たっては、あらゆる場面を想定した総合防災訓練を始め、町会・自治会単位でのきめ細やかな訓練、何より消防団や区民防災組織など多くのボランティアの皆様の協力により、年間百回近い防災訓練が区内で実施されております。また、区民が主体的に防災に対するフォーラムやイベントも開催し、防災力向上に努められております。本当に有り難い話です。こうした活動や区の防災訓練に対しての御努力に、高く敬意を表しているところです。
 ただ、ここで考えなくてはならないのが、避難所での生活は極めて厳しい環境に置かれるということです。ですから、できる限り自宅での生活が送れるような対策が一義的に重要ではないかと思うのです。
 そこで、区はこれまでも耐震助成や防災資器材の配布、また集合住宅の支援等、様々な事業を実施してまいりましたが、区内における耐震化の進捗状況はどうなっているのか、また耐震診断や助成制度の見直しや改善点はないのか伺います。併せて、今後は、自宅で十分な避難が可能となるようどのような支援と対策を行っていくのか、お伺いをいたします。
 二点目は情報伝達についてです。
 文京区は、区内の様々な団体と防災協定を締結しております。その中の一つに、アマチュア無線局災害非常通信連絡会があります。災害時に使用される区の電波の回線に制限がある防災無線とは違い、それぞれ個人が回線を持っているため、全国や、場合によっては海外との通信が可能にもなるので、情報伝達手段としては格段に高い機能が発揮されます。また、ただ情報伝達機能を果たすだけではなく、会員自身が持っている災害時に役立つ個人の資格や仕事を生かすことで、マンパワーとしても活躍が期待される利点もあります。
 そこで、こうしたアマチュア無線局災害非常通信連絡会の皆様と区は、これまでどのような訓練を実施されてきたのか、参加型ではなく実際に無線を使った訓練が重要であると考えますが、いかがでしょうか。
 我々議員も、地域活動員として、被害状況を本部に伝達する役割が課せられていますが、このように専門の方々の協力も大きな力となる観点から、区内のアマチュア無線愛好者を更に増やす努力が必要ではないかと考えます。他区では、資格を身に付けるための講座を開いたり、実際に公共施設に基地局を置いたりと、区民の皆様に慣れ親しんでもらっている自治体もあるようです。
 本区としても、アカデミーの講座として取り入れるなど、何か方策はないのか伺います。連絡会に加盟してない資格者の掘り起こしについても御努力をお願いいたします。
 八、小学校の制服化についてです。
 学校の制服についてですが、文京区では現在、幼稚園、そして中学校がそれぞれの学校・幼稚園で定められた制服があります。登下校時間に区内を見渡すと、有名な国公立や私立の子どもたちを数多く拝見いたします。制服は、その学校のブランド力を発信し、愛校心の一つにもなるものと考えます。
 そこで、本区においては幼稚園と中学校は制服化となっているのに、なぜ小学校だけが私服となっているのか伺います。
 何も、私服を否定するものでもなく非難するものでは全くありません。ただ、一つの考え方として、小学校の制服化について検討されるお考えはあるか伺います。教育委員会として、保護者から何か意見など伺っていたらお聞かせください。
 もしそうでなければ、指定服についてアンケート調査を行う考えなどはないか伺います。制服に対しては、それぞれメリット、デメリットがあると存じておりますので、是非一度調査をしていただければ幸いです。現在は、学帽のみ指定されておりますが、文の京の小学校の更なるブランド力発信のために、是非検討してみてはいかがかと思っております。
 以上で、私のぶんきょう未来を代表しての一般質問を終わらせていただきます。御清聴誠にありがとうございました。
   〔成澤廣修区長「議長、区長」と発言を求む。〕


◯議長(白石英行)  成澤廣修区長。
   〔成澤廣修区長登壇〕


◯区長(成澤廣修)  山本議員の御質問にお答えします。
 最初に、ひとり親家庭等の支援に関する御質問にお答えします。
 まず、世帯数の推移についてのお尋ねですが、国勢調査によると、本区の十八歳未満の子どもがいる、母子又は父子のみにより構成されるひとり親世帯の数は、平成十七年が七百三十四世帯、二十二年が六百四十一世帯、二十七年が六百六十二世帯となっております。
 次に、「(仮称)子ども宅食プロジェクト」についてのお尋ねですが、本事業は、様々な主体がコンソーシアムを形成し、イコール・パートナーシップの下で展開していくものです。
 事業の対象は、就学援助や児童扶養手当を受給している世帯を想定しており、フードバンクから提供を受けた食品等をNPOが家庭に配送します。その際に、虐待等のリスクを見付けた場合には、区に報告し、必要な支援へとつなげていくものです。
 なお、財源については、ふるさと納税を活用し、本事業に共感し、社会貢献として賛同された個人、企業からの寄付を原資としてまいります。
 次に、民間団体との協働についてのお尋ねですが、地域に根差した活動を通して、区民に身近な支援を行っている民間団体もあることから、二十九年度の重点施策として、子ども食堂を実施する団体への補助を行ってまいります。
 また、児童館等の公共施設を活用した子ども食堂の実施については、今後、民間団体と協働する中で、検討してまいります。
 次に、ひとり親家庭緊急一時ホームヘルパー派遣事業等についてのお尋ねですが、緊急又は一時的な理由により、育児の援助等が必要になった場合に利用できる、ひとり親家庭緊急一時ホームヘルパー派遣事業に加え、二十七年十月から、ひとり親家庭子育て訪問支援券事業を開始いたしました。
 二十七年度、ひとり親家庭緊急一時ホームヘルパー派遣事業については四十回、ひとり親家庭子育て訪問支援券事業は百十二回の利用がありました。
 状況に応じてサービスを選択できるようにしたことや、リフレッシュのための利用も可能にしたことから、利便性の向上が図れたものと考えております。
 次に、これまでの施策全般についてのお尋ねですが、国の調査によると、ひとり親家庭の子どもの貧困率は五四・六%であり、貧困の世代間連鎖を断ち切るための支援が重要と認識しております。
 これまで「子どもの貧困対策庁内連絡会」において、関連情報を集約し、共有するとともに、「子供の貧困対策に関する大綱」に掲げられた事業の実施状況等について確認し、課題の分析を行ってまいりました。
 また、支援へと確実につなげるための相談体制や、子どもの居場所づくりなどについて検討を進めており、二十九年度の重点施策として、ひとり親家庭への支援策も含めた、子どもの貧困対策事業を実施してまいります。
 次に、ひとり親家庭を支援するための専門窓口等についてのお尋ねですが、複雑な事情や困難な状況を抱えたひとり親家庭を支援へと確実につなげるため、母子・父子自立支援員を設置し、生活や就労などの相談に対応するほか、適切な窓口に御案内できるよう、各窓口間の連携を強化してまいりました。
 加えて、来年度より、子どもの貧困対策に関わる相談窓口として、「(仮称)子ども応援インフォメーション」を新設することを予定しております。
 次に、ひとり親家庭を対象としたイベントについてのお尋ねですが、ひとり親家庭に対しては、利用可能なサービスをまとめた案内を配布するほか、親同士の情報交換や仲間づくりの場である、子育てひろばや親子ひろばにおいて、専門支援員による相談などを行っております。
 御指摘のひとり親を対象としたイベント、いわゆる「シングルマザーフェスタ」については、他自治体の事例を参考にしながら、今後、研究してまいります。
 次に、保育に係る支援に関する御質問にお答えします。
 まず、保育士の処遇改善等についてのお尋ねですが、御指摘の点については、全国的な課題であり、本区は、施設型給付費及び都の保育士等キャリアアップ補助金を活用し、保育士の処遇改善に取り組んでいるところです。
 また、昨年度から、保育士への支援策として、保育士用の宿舎借上げを行う保育運営事業者に対して、家賃補助を行っており、保育士の家賃負担の軽減に資するものと考えております。
 今後とも、保育士の人材確保や保育士の離職防止を図るため、支援を進めてまいります。
 次に、子育て世帯に対する経済的支援についてのお尋ねですが、在宅育児に対する支援については、育児休業制度の在り方など、労働政策を含めた広範な検討が必要と考えております。国政レベルでの議論が求められる、重要な視点であると認識しており、既に厚生労働大臣との意見交換の場でも私見を申し述べております。
 また、本区では、民間事業者のベビーシッターサービスを一定の負担で利用できる「子育て訪問支援券事業」を実施し、待機児童世帯や在宅育児の世帯を含め、支援しております。
 さらに、認可外保育施設の利用者に対する保育料の助成については、都の緊急対策において、新たな支援策が示されていることから、現在、具体的な制度設計について検討を進めているところです。
 次に、スポーツ施設と文化施設の使用料に関する御質問にお答えします。
 まず、社会教育関係団体の減免割合についてのお尋ねですが、区では、区民に学習、文化活動の機会と場所を提供し、生涯学習の充実・振興を図ることを目的として、生涯学習施設を設置しており、登録団体の利用料金を免除してまいりました。
 平成七年、文京シビックセンター内に生涯学習センターが開設されたときには、展示室のみを五割減額とし、その他の施設は免除としました。その後、十三年には、生涯学習館も含めた全ての施設で登録団体に対して五割の減額措置を適用しました。
 一方、スポーツ施設については、区民の体育、レクリエーションの普及振興及び体位向上並びに青少年の健全育成を図ることを目的として設置しており、文京総合体育館を設置した当初から、減額免除の規程はございませんでした。
 「文京区立体育館条例」及び同施行規則では、十八年から社会教育関係団体として登録している場合には、スポーツ施設の利用料金を三割減額する措置を定めております。
 これらの経緯から、現在の減額免除の運用がなされていることを勘案し、他自治体の状況等も踏まえ、総合的に検討を行う必要があると考えております。
 次に、利用者の負担割合についてのお尋ねですが、プールやトレーニングルーム、野球やフットサル施設など、区内外で民間事業者により運営されている施設もあることから、スポーツ施設については、第三区分の行政サービスとして分類しております。
 今回の改定において、区民や議会等から頂いた、民間類似施設の設置状況などを考慮すべきとの御意見も含め、今後、更に検討を重ねてまいります。
 なお、利用者負担の割合など、改定方針については、これまでと同様、区民や議会に丁寧に説明を行い、御意見を伺ってまいります。
 次に、子どもの外遊びについての御質問にお答えします。
 伸び伸びと遊ぶことのできる環境をつくることは、子どもの成長にとって重要と認識しており、プレーパークも、その手法の一つと考えております。
 公園再整備事業の中で、団体や地域の御意見等を伺いながら、プレーパークの要素を取り入れた、子どもに特化した公園の整備について検討してまいります。
 また、団体や地域の方々と連携し、青少年の健全育成に関する補助金等も活用しながら、人材の確保や活動の支援を行ってまいります。
 次に、地域のコミュニティ施設の展開に関する御質問にお答えします。
 まず、コミュニティ施設に対する支援等についてのお尋ねですが、施設の運営に当たっては、自主性と継続性を担保できる体制を整えることが大切であり、具体的には、支援者の育成や施設の周知、運営組織化などが重要と考えております。
 区では、町会・自治会、地域活動を行っている方々、社会福祉協議会等と協力し、運営の組織化を図ってまいります。
 また、「こまじいのうち」の事例を参考に、居場所づくりのノウハウを意欲のある他の地域の方々に提供していくことで、新たな居場所づくりにつなげてまいります。
 さらに、社会福祉協議会と連携し、地域福祉コーディネーターとともに活動できる地域人材の発掘にも力を入れてまいります。
 次に、空き家の活用についてのお尋ねですが、「空き家等対策計画」を来年度策定することとしており、空き家をコミュニティ施設として活用することに関しても、計画策定の中で検討してまいります。
 次に、手話言語に関する御質問にお答えします。
 まず、条例制定についてのお尋ねですが、手話は、聴覚障害者とのコミュニケーションにおいて、重要な手段の一つであると認識しており、社会福祉協議会など関係団体と協力し、その普及に積極的に取り組んでいるところです。
 全国手話言語市区長会には本区も参加しており、国による法制化を求めるとともに、条例の制定については、他自治体の状況等を注視してまいります。
 次に、手話通訳者の養成についてのお尋ねですが、社会福祉協議会では、聴覚障害のある方への理解と手話技術の習得を目指した手話講習会を実施しており、区では、当該事業に対して補助を行っております。
 今後とも社会福祉協議会等の関係団体と連携し、手話通訳者の養成に努めるとともに、職員の手話能力の向上に取り組んでまいります。
 次に、多様なコミュニケーション手段についてのお尋ねですが、障害者がコミュニケーションを円滑に行うための手段は、その障害の種別や程度等により様々であり、支援の内容も多岐にわたります。
 障害者との円滑なコミュニケーションが図れるよう、アプリケーションを搭載したタブレット型端末などを導入してまいります。
 また、障害福祉課、障害者就労支援センター及び障害者基幹相談支援センターでは、複雑な相談業務が増加していることから、来年度より、手話対応が可能な職員を配置し、相談体制の強化を図ってまいります。
 最後に、防災対策に関する御質問にお答えします。
 まず、区内における耐震化の進捗状況等についてのお尋ねですが、平成二十七年度末の住宅の耐震化率は、目標である九〇%に対し、八八・八%となっております。
 これまで専門家アドバイザー派遣や、相談会、耐震フェアなどにより、普及啓発に努めてまいりましたが、今後は、木造住宅密集地域の居住者に対しての個別訪問を強化し、よりきめ細やかな対応を行ってまいります。
 次に、自宅避難についてのお尋ねですが、災害時における室内での安全確保のため、引き続き家具の転倒落下防止や事前の備えについての啓発を行うほか、社会福祉協議会と連携し、高齢者や障害者等の世帯を対象に、家具転倒防止器具の設置助成を行ってまいります。
 また、ライフラインや物流の復旧までには一定程度時間が掛かることから、避難生活に必要な水、食料、生活用品等の家庭内備蓄について、ローリングストック法の重要性を周知・啓発してまいります。
 次に、アマチュア無線についてのお尋ねですが、「アマチュア無線局災害非常通信連絡会」では、年四回の避難所総合訓練や、防災フェスタにおいて、実際に無線機を使用し、訓練を行っております。
 次に、アマチュア無線愛好者を増やす方策等についてのお尋ねですが、愛好者を増やすために、区が直接、講座等を開催する考えはございませんが、避難所総合訓練や防災フェスタにおいて、アマチュア無線の活動をPRする場を設けることで支援を行っております。
 なお、日頃からの無線通信を通じて、連絡会から有資格者へ、参加の呼び掛けを行っていると聞いております。
 なお、教育に関する御質問には、教育長より御答弁申し上げます。
   〔南新平教育長「議長、教育長」と発言を求む。〕


◯議長(白石英行)  南新平教育長。
   〔南新平教育長登壇〕


◯教育長(南新平)  教育に関する御質問にお答えします。
 初めに、奨学資金制度についてのお尋ねですが、貸付けの状況は、平成二十五年度六十二人、二十六年度五十人、二十七年度四十六人と減少傾向にあります。平成二十七年度の貸付金総額は千三百六十六万八千円で、事業を開始した昭和四十年から通算した返還率は約九三%となっております。
 また、区独自の給付型奨学金制度については、現在、国や都で給付型奨学金の実施に向けた動きがあるため、本区としては、これらの実施内容を把握した上で、具体的な検討を行ってまいります。
 次に、小学校の制服化についてのお尋ねですが、幼稚園と中学校では標準服を定めていますが、この標準服は、学校種や子どもの実情、校風などを勘案して、各学校・園が定めているものです。
 現在、PTAとの懇談会やPTAからの要望において、小学校の標準服を定めるべきとの御意見は伺っていないことから、教育委員会として、アンケート調査を行い、小学校の標準服を定める考えはありませんが、個々の学校の特色の発信や愛校心の向上を図るなど、今後も様々な角度から各学校を支援してまいります。
   〔山本一仁議員「議長、十七番」と発言を求む。〕


◯議長(白石英行)  十七番山本一仁議員。


◯山本一仁議員  自席からの発言をお許しください。
 区長並びに教育長、御答弁をありがとうございました。
 今回はテーマとして人への投資ということで様々な観点で質問させていただきました。区の財政状況も健全、良好でございますし、国の方も議論することもありますが、是非大胆な政策を展開していただきたいと思っております。
 ちょっと話は違うんですが、防災に関してなんですが、先日、ちょっとある町会で防災訓練、しかも室内で講習会的な訓練に参加させていただきましたが、それは東京都の外郭団体が主催して、「東京防災」、黄色い冊子が全世帯に配られたと思いますけど、それを持参して、パワーポイントを使いながら簡単な説明がありました。
 聞きましたところ、こういう活動をかなり展開しているということでございまして、よく文京区の地域防災計画なんかも、概要版では細くなっておりますけれども、そういった内容に関して区民の皆様にどこまで周知ができているかということでは何かいい方策はないかなとかねてから質問したりさせていただきましたけれども、もしやっていればいいんですけれども、是非そういった防災対策、何も実施型訓練だけではなく、そうした講習会的な地域防災計画の簡単な分かりやすい説明会ですとか、そういったものも展開していただけるといいかなというふうに思ったので、発言をさせていただきました。
 詳細などについては、同僚議員とともに各委員会で議論させていただきます。
 本日はありがとうございました。


◯議長(白石英行)  議事の都合により、会議を暫時休憩いたします。
    午後二時四十分休憩
  ───────────────────────────
    午後二時四十九分再開


◯議長(白石英行)  これより会議を再開いたします。それでは、休憩前に引き続き一般質問を行います。
   〔田中としかね議員「議長、十一番」と発言を求む。〕


◯議長(白石英行)  十一番田中としかね議員。
   〔田中としかね議員登壇〕


◯田中としかね議員  平成二十八年十一月定例議会に当たり、自由民主党文京区議団を代表して、私、田中としかねは、大きく二つ、質問をさせていただきます。一点目は、二〇四〇年代に向けて文京区の目指すべき都市像について。そして、二点目は、児童相談所の移管に向けた課題への対応について。以上の二点を質問させていただきます。
 最初に、二〇四〇年代に向けて文京区の目指すべき都市像について、お尋ねします。
 東京都の都市計画審議会が九月二日に答申を出しました。二〇四〇年代の東京の都市像、すなわち今後東京が目指すべきグランドデザインを示したものです。社会状況の変化を踏まえ、求められる東京の役割と、それを実現するために必要となる基本的な考え方が提言されています。二〇四〇年代というのは、日本の総人口がついに一億人を切るという推計がなされている時期であります。いわゆる二〇四〇年問題として「消滅可能性都市」の存在がクローズアップされたことも記憶に新しいところです。日本がこれまでに経験したことがない少子高齢・人口減少社会が到来し、それに伴う市街地の衰退が懸念されています。さらに、グローバル化の進展、巨大地震の脅威や深刻化するエネルギー問題、技術革新の急速な進展など、国内外の社会経済情勢はこれまで以上に大きく変化していることが想定されています。私はこの答申の中で言われている、少子高齢・人口減少社会の到来を社会を変える一つの契機として捉えるべきだという考えに賛同いたします。人・モノ・情報の自由自在な移動と交流を保障し、そこから連携が生まれ、その連携が更に挑戦を可能にしていくという、そんな未来をデザインするべきだという考えに共感するからです。くしくも二〇四五年には、我が国は戦後百年の節目を迎えます。壊滅的な状況からよみがえった東京の繁栄は、一朝一夕に出来上がったものではありません。それは先人たちのたゆまぬ努力の結果であります。私たちにはそれを引き継ぎ、更に発展させ、次世代へと受け渡す責務があります。
 東京は、今正に社会経済情勢の大きな変化の渦中にあります。しかし、こうした時期だからこそ、私たちは「次の時代への挑戦」を語らなければならない。そう考えます。二〇二〇年には、東京にオリンピック・パラリンピック競技大会を迎えます。二〇四〇年代は、この大会を小学生・中学生として迎えた世代が社会を担う時代であります。私たちはこの「世界を感じた次世代」に大いに期待するものであります。その彼らがちょうど今、義務教育を受けているわけであります。区の責任は重大でありましょう。次世代への教育的働き掛けについて、とりわけこの「世界を体感する世代」に対して、どのようなビジョンを持って臨むべきなのか。教育長の見解をお聞かせください。
 二〇四〇年代には、社会的・経済的に一体となった圏域が連携して世界や日本の活力をリードするとともに、社会の変化や技術革新による生産性の向上がもたらすゆとりを楽しみ、ライフスタイルの多様化に柔軟に対応できる都市を目指すべきである。都の都市計画審議会の答申では、そう述べられています。そうした広域的な都市構造の下では、身近な生活を支える機能を地域における主要な駅周辺などへ再編・集約することで、地域の個性やポテンシャルを最大限に発揮し、競い合いながら発展させていかなければならないとされています。すなわち、それぞれの地域の強みや特色を映し出す将来の地域像を描き、地域の可能性を引き出していくことが不可欠となるのです。東京の各地域は、緑豊かな住宅地、魅力ある商店街、風情ある下町、高いものづくり技術を持った町工場が立地する地域など、それぞれが特色のある個性を生かしながら、東京全体として活力と魅力を発揮するベースとしての機能を担っています。こうした地域の特色を生かし、東京の魅力を発展させていくためには、将来の地域別イメージを描き、地域の可能性を引き出していくべきであるとされ、具体的には、東京圏を四つの地域区分に再編し、それぞれの将来像が示されています。文京区は、その中において「国際ビジネス交流ゾーン」、そして「中枢広域拠点域」に該当するものと考えられますが、果たして文京区は東京都が目指す都市像に合致するでしょうか。
 ここで問われなければならないのが、文京区の特色、その個性の再認識でありましょう。文京区を舞台としたテレビドラマが人気だそうです。文京区の地場産業とも言える出版印刷業に従事するヒロインを、人気女優が演じていらっしゃいます。私のところにも、地方に住んでいる友人から連絡がありまして、撮影場所となっている文京区の教育の森公園へのアクセスを尋ねられたほどです。ドラマでは、大活躍するそのヒロインに付いたキャッチフレーズがありまして、それが「地味にすごい」というものなのですが、いみじくも文京区そのもののキャラクターを言い当てているようで、妙に納得してしまいます。
 「安心・安全な街ランキング」や「魅力的な街ランキング」では必ず上位に来る文京区ですし、東京都の小・中学生の算数・数学の学力ランキングでも一位を獲得した文京区ですが、「東京の中枢」「国際ビジネス」といった、派手なイメージとはギャップがあるように感じてしまうのは、私一人ではないでしょう。人口移動の都心回帰が鮮明になる中、四半世紀ぶりに小学校を新設することになったのは港区です。発表されたばかりの国勢調査確定値においても、人口増加数が二十三区でトップでした。また、再開発が進む中央区では、日本橋に医産学連携の支援拠点を開設し、ライフサイエンスビジネスを推進していく構えです。「東京の中枢」「国際ビジネス交流」といった言葉からイメージされる事例とは、一般的にはこのようなものではないでしょうか。
 文京区らしさを大切にする観点はもちろん重要ですが、二〇四〇年代に向けて東京全体が大きく変貌していく中、「地味にすごい」文京区のままでは、言葉は悪いですが、取り残されてしまう危機感を抱きます。「東京の中枢」「国際ビジネス」の拠点としても、しかるべき役割を担うポジションへ、東京都に対し、めり張りの利いたアピールも必要だと考えますが、文京区として二〇四〇年代に果たすべき役割と、目指すべき都市像と、都市像の実現に向けた取組の方向性を、是非お示しください。
 東京都の描くイメージは次のようなものです。変化の激しいグローバル競争の時代の中、東京が持続的な発展を続けるためには、広域的な交通機能の面で際立った優位性を持っている東京の中心部に「国際的なビジネス・交流機能を担い得る複数の拠点」を育成し、強い交通・情報ネットワークで結び付け、相互に刺激・補完・協調する、そうした環境を創出することが重要となる。また同時に、世界中の人々から選択され続ける東京となるためには、常に時代を先取りした快適で利便性の高いビジネス環境を整備するとともに、商業や観光などの面からも世界に向けて魅力を発信し、提供し続けることが重要である。そのためには、相互の関係にも留意しつつ、都市再生の取組を継続し、時間軸をも考慮した「拠点の持続的な更新」を計画的・積極的に進めることが必要となる。
 ここでいうところの「複数の拠点」の中に、文京区が位置付けられなくてはなりません。そのために何をすべきなのか。文京区の街づくりの手腕が問われるのは、正にこの点だと思います。従来の街づくりは整備や開発を重視してきましたが、今後の街づくりは、調査・計画、整備・開発、維持管理・活用、更新という一連のサイクル全体を意識した「都市のマネジメント」として捉えることが求められます。更新され続ける街であることが重要になるのです。明治以来、文化の中心地としての役割を果たしてきた、文の京であります。今後も東京の、日本の中枢を担うべく、新たな価値を創造し続ける街として、再構築されなくてはならないのではないでしょうか。以下、文京区を再構築するという視点で、幾つかの街づくりへの取組について伺います。
 まずは、駅と一体となった街づくりについて伺います。
 東京は世界的に見ても鉄道利用率が高く、今後も鉄道交通の要である「駅」を強く意識した街づくりが重要であり、駅周辺の街づくりに合わせて、駅前広場の整備、駅施設の改良、子育て・コミュニティの機能や広場空間、防災機能を確保するなど、「駅とまちのより強い連携」を図っていくべきでありましょう。文京区は東京二十三区のほぼ中心に位置し、東は荒川区と台東区、南は千代田区、西は豊島区と新宿区、北は北区に接しており、この全ての区と地下鉄で結ばれているという特徴的な状況があります。東京メトロ丸ノ内線・南北線・有楽町線・千代田線、都営地下鉄三田線・大江戸線の六路線が乗り入れ、計二十もの駅が設置されています。しかしながら、地下鉄駅は、重要な交通結節点であるにもかかわらず、周囲の景観に埋没して分かりにくい駅だとも言えます。今後は、積極的に周囲の街づくりに合わせた「顔づくり」を進めていくべきだと考えますが、駅と一体となった街づくりについて区はどのように考えているのか、お聞かせください。とりわけ文京区の顔とも言える後楽園駅周辺の街づくりについて、区のグランドデザインをお聞かせください。
 次に、地域包括ケアシステムなどの仕組みとの連動について伺います。
 高齢者が安心して生きがいを持って暮らせる環境形成のため、ユニバーサルデザインの街づくりを推進し、多様な社会参加機会の創出を目指さなくてはなりません。地域包括ケアシステムが構築されるに当たっては、総合的な健康・福祉サービスと街づくりが緊密に連携することが重要になってきます。高齢者の健康を維持し向上させるためには、外出機会を増やし、様々な活動を楽しむ場を創出することも重要です。そのため、多くの人と交流できる場や気軽に休むことのできるオープンスペースなどが確保された安全で快適な歩行空間を形成していかなければなりませんが、街づくりにおいて地域包括ケアシステムなどの仕組みとの連動をどのように考えているのか、お聞かせください。
 次に、芸術・文化・歴史を織り込んだ街づくりについて伺います。
 成熟した社会において経済の活性化や優秀な人材の確保を図るためには、芸術・文化・歴史を織り込んだ魅力的な街づくりが重要になります。人々のライフスタイルや価値観の多様化に対応するためには、「創造的な活動が湧き起こる場」や「働いた後にゆとりを持って芸術・文化を楽しむ場」の創出や仕組みづくりなどによって、芸術・文化への接点を増加させることが必要になります。また、個別の芸術・文化施設の整備や利用促進だけではなく、複数の芸術・文化施設間の交通アクセスの向上、設置・運営主体の異なる施設間の連携強化、公園など周辺の地域資源との連携などによって、芸術・文化機能の集積効果を高める「回遊性の創出」を図っていくべきでもありましょう。加えて、高い技術力と先端的な芸術・文化の出会いには、次の時代の新しい価値を生み出す可能性があります。ものづくりの現場、大学や企業、研究機関と芸術・文化の担い手の連携によって、ものづくりや最先端技術と文化が融合する新たな価値を生み出す拠点を、ここ文京区に形成していくべきでありましょう。街づくりにおいて、芸術・文化・歴史を織り込むという視点をどのように考えているのか、お聞かせください。
 次に、スポーツ環境が整った街づくりについて伺います。
 東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック競技大会のレガシーを最大限に生かし、ユニバーサルデザインが施された交通機関、ネットワーク化された公園や広場、快適な歩行空間・自転車走行空間を利用して、あらゆる人が、身近な場所でもスポーツが楽しめる街を目指すべきでしょう。スポーツを地域における観光やコミュニティの活性化、にぎわい創出の重要な要素として位置付け、スポーツ関連施設群の集積したスポーツクラスターとその周辺の街づくりを併せて進めるべきだと考えますが、スポーツ環境が整った街づくりについて区はどのように考えているのか、お聞かせください。
 最後に、防災・減災や事前復興の視点を組み込んだ街づくりについて伺います。
 首都直下地震や気候変動により引き起こされる豪雨による水害、土砂災害の発生など様々な災害リスクに対応していく必要があるため、今後の街づくりには必ず「防災・減災の視点を入れ込む仕組み」が必要になります。木造住宅密集地域については、耐震化や不燃化を進めるだけではなく、あらかじめオープンスペースを確保し、宅地の細分化を抑制するなど、計画的・長期的な視点に立った「新たな負の遺産を生まない街づくり」を徹底していくべきだと考えます。地震、豪雨、土砂崩れなどによる様々な被害パターンに応じた復興対策の手順や進め方、復興の目標像を事前に検討、そして共有し、その上で地域の自立性を高めるなど災害に強い市街地を整備するいわゆる「事前復興」の取組も行うべきだと考えます。我が党が進める国土の強靱化の観点からは、こうした防災・減災対策や事前復興を「社会的なコスト増」と捉えるのではなく、「地域の付加価値を創出し向上させる取組」であると考えます。不燃化や耐震化を進め、木造住宅密集地域の安全性を確保した上で、その空間特性を再評価し、住宅地としての魅力となるような新たな価値観を見出し、快適な住環境を再生していくことが重要であると考えますが、防災・減災や事前復興の視点を組み込んだ街づくりについて区はどのように考えているのか、木造住宅密集地域の再生へのビジョンと併せて、お聞かせください。
 次に、児童相談所の移管に向けた課題への対応について、お尋ねします。
 児童相談所の特別区移管については、区の強みを生かした支援や切れ目のない一体的な対応ができることなどのメリットが挙げられる反面、多くの解決すべき課題があることが明らかとなっています。児童相談行政はかけがえのない子どもたちの命を救う重要な業務であることから、移管の検討に当たっては一つ一つの課題について十分慎重な議論を重ねていく必要があります。文京区では庁内に検討委員会を設置し、移管の具体化に向けたロードマップを作成し、都との協議に備えているとのことですが、以下その課題について幾つかお伺いします。
 まず、そもそも論になりますが、児童虐待のない社会に向けた取組として、児童相談所の移管が必ずしも唯一の解決策というわけではないという点についてです。子どものためにどのような仕組みが良いかという観点こそが大切であり、十分に検討を重ねて最善の体制を構築するべきです。移管の狭間で子どもの命が失われるような事態だけは避けなくてはなりません。そうした意味で、現行体制をよりブラッシュアップしていく、すなわち専門的な虐待対応を東京都が行い、区は未然防止や深刻化・重篤化防止に力点を置くという選択肢もあり得ます。現に練馬区は、移管について慎重な姿勢を示しています。児童虐待問題の背景には、障害、生活困窮、家庭内暴力、核家族化、地域のつながり、子育て環境、教育など様々な問題が複雑に絡み合っています。区が保健、子育て支援、経済的支援、自立支援、教育など様々な方面から総合的に支援、対策を行っていくことこそが、児童虐待を結果的に防ぐことになるという認識の下、区が持っている資源・権限の中で更なる取組を進めていける部分はまだあるはずであり、児童相談所の移管よりも、そうした取組を充実させていく方が効果的であるという判断もあり得るということです。こうした意見に対して、文京区として、それでも児童相談所の移管を実現すべきだという判断の根拠あるいは覚悟を是非お聞かせください。
 次に、児童相談所を文京区に移管するという前提で、課題への対応について、幾つかお伺いします。
 まずは、子ども家庭支援センターの位置付けについてです。
 児童相談所が区に移管された場合、現在、区において児童虐待の相談窓口として業務を行っている子ども家庭支援センターの位置付けをどうするかということが課題になります。一元化により一時保護措置など強権的な介入と相談対応や見守りなどといった支援を同じ組織が行うことになると、保護者への多面的なアプローチがしづらくなるばかりか、介入によって一旦対立すると、その後の支援が難しくなり、かえって虐待のリスクが高まるという懸念があります。親の心理的門戸を開くために継続的に接触し、支援を受けてもらえるようにすることは子ども家庭支援センターが現場で苦労しているところであります。それは、いわゆる「寄り添い型」の支援と言われるものです。それに対して、現在、児童相談所が行っている要保護性の高い困難事例への対応は「介入型」と言われるものであり、強権的な措置になります。虐待対応組織を一元化した方が一見効率的には見えるのですが、児童虐待の未然防止、早期発見、深刻化予防のためには、多層的、多重的な支援体制を維持することが必要でしょう。そのためには、児童相談所と子ども家庭支援センターの二元体制を取ることが望ましいと考えられますが、文京区は子ども家庭支援センターの位置付けについて、どのような方針でいるのか。お聞かせください。
 次に、一時保護所の設置について、お伺いします。
 児童相談所運営指針に基づき児童相談所に併設することを原則とするべきではありますが、一時保護所に入所する児童は、その年齢も乳幼児から思春期まで、また一時保護を要する背景も非行、虐待あるいは発達障害など様々であり、個々に応じた配慮が不可欠となります。すなわち、居室、どこにいるかということ、食堂、調理室、学習室などの一定の設備と専門スタッフがそれぞれ必要になるということです。ですから、一時保護所にも一定の規模が必要になります。その規模が確保できない場合には、他区との連携の下、共同処理等の活用を検討しなくてはなりません。事務の共同処理の方法としては、地方自治法上、機関及び職員等の共同設置、組合の設置などが規定されていますが、機関の共同設置や組合は、関係自治体数が多くなるほど調整など事務が煩雑になります。迅速な対応や責任の明確化を重視するのであれば、事務の委託という方法が考えられます。また、専門的な対応が求められる部分などについては機能分担するといった工夫も必要となるでしょう。東京都の福祉保健局は、広域で分散して保護できることのメリットを強調しています。文京区で保護した児童を文京区の一時保護所に入所させることが適切でない場合や、定員を超過している場合などにどのように備えるのか、具体的な対応が求められます。文京区は一時保護所の設置について、どのような方針でいるのか。お聞かせください。
 次に、専門性のある人材の確保について、お伺いします。
 児童相談所及び一時保護所を運営するためには、教育・訓練・指導担当の児童福祉司、いわゆるスーパーバイザー、それに児童福祉司、相談員、精神科医、児童心理司、心理療法担当職員など様々な専門的人材を確保する必要があります。また、所長となる職員は児童福祉法に定める資格を満たす者に限られます。さらには、児童虐待に詳しい弁護士や、司法面接に対応できる職員を確保する必要もあります。文京区は専門性のある人材の確保について、どのような方針でいるのか。お聞かせください。
 最後に、職員の専門性向上について、お伺いします。
 専門的人材に限らず、児童相談所及び一時保護所で業務に当たる職員は、一定の知識と経験を持つ職員でなければなりません。このため、移管当初は東京都から職員派遣や人材交流を行うとしても、早い段階から移管に向けた人材育成の取組を長期的な視野を持って進めていく必要があります。児童虐待対応については、職務の中でスーパービジョンを受けながら経験を積んでいくことが重要であり、児童相談所への職員の派遣研修については、早い時期から実施して職員の育成を図ることが必要です。文京区の実施状況はどのようになっているでしょうか。
 児童相談所で経験を積むことは、専門性の向上のみならず、児童相談所と区における体制や仕事の相互理解、人のつながりができることにより、児童相談所との連携がスムーズになるといった効果も期待できます。併せて、必要人材の育成のため異動ローテーションを計画的に実施していく必要があります。数年で職場を異動してしまっては経験が蓄積されません。東京都の福祉保健局に言わせれば、「十年選手でなければ児童相談所の統括係にはなりませんよ」ということだそうです。であれば、組織活性化のために異動が必要だとしても、専門性向上、経験の蓄積のためには一定期間は同一職場へ配属することや、異動する場合においても関連性の深い職場へ配属するなどして、長期的な視点で専門性を持った職員を育成していく必要があります。文京区は職員の専門性向上について、どのような方針でいるのか。お聞かせください。
 以上で質問を終わります。御清聴誠にありがとうございました。
   〔成澤廣修区長「議長、区長」と発言を求む。〕


◯議長(白石英行)  成澤廣修区長。
   〔成澤廣修区長登壇〕


◯区長(成澤廣修)  田中としかね議員の御質問にお答えします。
 最初に、二〇四〇年代に向け、本区が目指すべき都市像に関する御質問にお答えします。
 まず、取組の方向性などについてのお尋ねですが、さきの東京都都市計画審議会の答申において、二〇四〇年代の東京の目指すべき都市の理念として「個性ある多様な地域・拠点において、あらゆる人々が挑戦、活躍でき、質の高い住まい方・働き方・憩い方を選択できる都市」が提示されました。
 また、進むべき方向性として、東京ならではの特性を踏まえて、地域の個性やポテンシャルを最大限に発揮しながら経済活力と生活を支える拠点づくりや身近な暮らしを支え合う地域コミュニティの育成、芸術・文化・歴史を織り込んだ都市づくりなどが掲げられております。
 これらは、本区が更に発展していく上においても、必要な視点であると考えております。
 平成二十七年九月に策定した「まち・ひと・しごと創生人口ビジョン」では、本区の目指すべき将来の方向を示し、将来を展望しております。また、三か年の計画ではありますが、現在策定中の基本構想実施計画では、将来都市像の実現に向けた礎となる施策等を計画化してまいります。
 将来を見据えた具体的な都市像につきましては、今後、長期的な時間軸と広域的な観点を踏まえた本区のグランドデザインを考える中で、区民参画の下、創り上げていくべきものと考えております。
 次に、「まちづくり」についての幾つかの御質問にお答えします。
 まず、駅と一体となったまちづくりについてのお尋ねですが、魅力あるまちづくりを進めていく上で、駅周辺の整備は重要と考えており、これまで江戸川橋地区を始め、茗荷谷駅前地区や後楽二丁目地区等で先進的に取り組んでまいりました。
 また、後楽園駅周辺では、駅と一体となって整備を行う、春日・後楽園駅前地区市街地再開発事業が施工中であり、防災性の向上、にぎわいのある拠点商業地の形成、歩行者が歩きやすい回遊性のある歩行空間の確保、環境への配慮など、調和の取れたまちづくりを行ってまいります。
 今後も駅周辺の整備を行うことで、魅力あるまちづくりを進めてまいります。
 次に、地域包括ケアシステム等との連動についてですが、高齢者が外出する機会を確保し、様々な活動につなげるため、地域福祉コーディネーターによる場づくりや、道路・施設整備等の環境整備を行ってまいりました。
 引き続き、これらの取組を進めるとともに、高齢者や障害者等が安心して外出できるよう、交通機関や移動経路、施設等の一体的なバリアフリー化に向け、「バリアフリー基本構想地区別計画」を策定しているところです。
 今後とも、地域包括ケアシステム等、福祉のまちづくりに十分配慮して、各地域のバリアフリー化事業を進めてまいります。
 次に、芸術・文化・歴史を織り込むことについてのお尋ねですが、本区では、アカデミー推進計画の基本理念である「区内まるごとキャンパスに~『文の京』、豊かな学びと交流を生み出すまち~」の実現を目指しており、「いつでも、どこでも、だれでも学習や活動ができる機会の提供を進める」ことで、芸術や文化への接点を増やすように努めているところです。
 AR技術を用いた多言語観光アプリを活用することなどで、回遊性を創出し、観光客のみならず広く区民に、本区の歴史や文化、伝統工芸等を紹介するとともに、新たな観光資源の発掘を進めてまいります。
 また、大学との連携事業を進めることで、協働する人材の育成やものづくり、最先端技術と文化との融合を図ってまいります。
 今後とも、様々な主体や分野との協調や、情報の収集・共有・発信を通じて、芸術・文化・歴史を織り込んだまちづくりを進めてまいります。
 次に、スポーツ環境の整備についてのお尋ねですが、本区には、体育館のほか運動場やテニスコートなど、七つのスポーツ施設がありますが、それらに加えて、区立小・中学校の体育館や校庭等を活用し、区民が身近な場所でスポーツに親しむことができるよう、取組を進めております。
 また、日本サッカー協会、日本バスケットボール協会、講道館や読売巨人軍の本拠地である東京ドームなどの協会本部や競技施設があるという環境を生かして、これらの団体と連携・協働し、区民がスポーツに関心を持つきっかけづくりに取り組んでおります。
 御指摘のように、スポーツを通じた人と人とのつながりや、地域の交流といった視点は重要であると認識しております。
 東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック競技大会を始めとした様々な機会を捉え、本区のスポーツを取り巻く環境を生かしながら、「いつでも、どこでも、だれでも気軽にスポーツを楽しめ」、「スポーツをより身近に感じる」ことができるようなまちづくりを目指してまいります。
 次に、防災・減災や事前復興の視点についてのお尋ねですが、本区では、「地域防災計画」を定め、防災まちづくりの視点から、耐震化の促進を始めとする建造物等の安全化や、出火・延焼の防止による初期消火体制の強化などに取り組んでおります。
 また、減災や事前復興の視点から、被害を最小限に食い止めるため、被害想定に対して、死傷者の六割減、避難者の四割減等の減災目標を掲げ、救出・救護の強化や、避難行動要支援者の支援体制の整備、自助の強化等に取り組んでおります。
 これらに加え、「震災復興マニュアル」においても、速やかな復旧・復興のための具体的な対策を定めており、これらの取組を通じて、ハード・ソフト両面にわたる総合的な防災対策を推進してまいります。
 なお、木造住宅密集地域については、建築物の不燃化・耐震化を進めるとともに、地区計画等を活用したまちづくりを検討してまいります。
 最後に、児童相談所の移管に関する御質問にお答えします。
 まず、移管の根拠等についてのお尋ねですが、児童虐待の件数は急激に増加しており、今後、現状の都の児童相談所体制においては、緊急対応や、一時保護等への迅速で的確な対応が難しくなってくるものと認識しております。
 区に児童相談所を設置することで、迅速かつ的確な対応に加え、身近な相談から虐待、障害、非行など様々な課題に対し一元的に対応することが可能となり、区民に利用しやすい児童相談体制を構築できるものと考えております。
 また、これまで築いてきた地域の関係機関とのネットワークを活用することで、子どもや家庭との関係を途切れさせることなく、虐待予防から一時保護、社会的養護、家庭復帰まで、一貫した支援が可能になると考えております。
 なお、児童やその家族を支えるためには、子育て施策を始めとする様々な取組が重要であることから、今後も、それらの推進を図ってまいります。
 次に、移管後の子ども家庭支援センターの位置付けについてのお尋ねですが、子ども家庭支援センターでは、子どもと家庭に関する総合相談窓口として、虐待への対応を含め様々な支援を行っております。移管後も、これらの機能については児童相談所の中で維持してまいります。
 具体的な組織体制については、今後、他自治体の事例を参考にしながら、「児童相談所移管検討委員会」の中で検討してまいります。
 次に、一時保護所の設置についてのお尋ねですが、児童の生命・身体の安全確保を迅速かつ確実に行うためには、児童相談所と一時保護所との一元的な運営が必要であり、単独での設置が望ましいと考えておりますが、本区の一時保護所への入所が適切でないケースも想定されることから、特別区間での相互利用の仕組みについても、併せて検討してまいります。
 また、児童相談所の専門職には、保護中の児童と頻繁に面接を行うことが求められるために、一時保護所については、児童相談所に併設する方向で検討しております。
 なお、現在、取得に向け協議中の候補地において、人口規模に応じた、児童相談所及び一時保護所の面積を確保できるものと考えております。
 次に、専門性の高い人材の確保についてのお尋ねですが、早期に確保が必要な専門職として、児童福祉司及び児童心理司を考えており、来年度以降、計画的な採用及び人事異動を実施するとともに、区職員を児童相談所に派遣することを検討しております。
 また、関連団体等からの協力を得ながら、その他の専門職についても、開設に向けて、確保してまいります。
 次に、児童相談所への職員の派遣状況についてのお尋ねですが、平成二十五年度に一人、二十六年度に一人、子ども家庭支援センターから福祉職の職員を派遣しております。
 これらの職員は、現在、子ども家庭支援センターにおいて相談業務に従事しており、派遣の効果として、専門性の向上及び児童相談所との円滑な連携が挙げられます。
 次に、職員の専門性の向上に関するお尋ねですが、児童相談所の職員には、高度なスキルと豊富な経験が求められることから、職種や経験年数など、職員構成のバランスに配慮した、適切な人事ローテーションを実施してまいります。
 また、相談支援の手法や、心理面に重きを置いた研修などを行い、専門性の向上を図ってまいります。
 なお、教育に関する御質問には、教育長より御答弁申し上げます。
   〔南新平教育長「議長、教育長」と発言を求む。〕


◯議長(白石英行)  南新平教育長。
   〔南新平教育長登壇〕


◯教育長(南新平)  教育に関する御質問にお答えします。
 「世界を体感する世代」に対するビジョンについてのお尋ねですが、グローバル化が進展する中、未来の創り手である子どもたちが、日本人としてのアイデンティティと豊かな国際感覚を身に付け、多様な価値観を持つ世界の人々と協力・協働しながら、世界で活躍できる人材を育成することは、極めて重要であると認識しております。
 そのため、現在、全ての区立幼稚園と小・中学校で、文化や国籍の違いを超えて友情やフェアプレー精神を育み、平和でより良い世界を目指すオリンピック・パラリンピック教育を推進しています。
 今後もオリンピック・パラリンピック教育を軸に、新しい時代の担い手に必要とされる力を子どもたち一人一人が身に付けることができるよう、教育の充実に努めてまいります。
   〔田中としかね議員「議長、十一番」と発言を求む。〕


◯議長(白石英行)  十一番田中としかね議員。


◯田中としかね議員  自席からの発言をお許しください。
 区長、教育長、御答弁ありがとうございました。
 次の時代へと東京が大きく変わる、変動するタイミングであります。文京区としても独自の目指すべき指針を高らかに掲げなければならない、そうしたタイミングであると私は認識しております。今回の質問は、その目指すべき都市像という観点からのものでありましたが、未来を描いたビジョンには様々な観点からのアプローチがあると思います。
 今後は、そうした多様な観点からの未来のデザインを同僚議員とともに各委員会の場で議論を深めていきたいと思います。
 本日はありがとうございました。


◯議長(白石英行)  以上で本日の日程は終了いたしました。
 次の本会議は、明日午後二時から開きます。
 本日は、これにて散会いたします。
    午後三時二十七分散会