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東京都 文京区

平成26年9月定例議会本会議(第2日) 本文




2014年09月08日:平成26年9月定例議会本会議(第2日) 本文

   午後二時開議
◯議長(渡辺雅史)  ただいまから、本日の会議を開きます。
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◯議長(渡辺雅史)  まず、本日の会議録署名人の指名を行います。
 本件は、会議規則に基づき、議長において、
   六 番  海 津 敦 子  議員
   十八番  萬 立 幹 夫  議員
を指名いたします。
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◯議長(渡辺雅史)  これより、日程に入ります。
 日程第一、一般質問を行います。
   〔藤原美佐子議員「議長、十七番」と発言を求む。〕


◯議長(渡辺雅史)  十七番藤原美佐子議員。
   〔藤原美佐子議員登壇〕(拍手)


◯藤原美佐子議員  二〇一四年九月定例議会一般質問に際し、市民の広場・文京、藤原美佐子から、区長と教育長に質問いたします。どうぞよろしくお願いいたします。
 内閣改造でますます右傾化し、女友達内閣などと揶揄(やゆ)されている安倍内閣ですが、支持率は上がっています。
 一方、昨日の名護市議会選挙では、市長選に続き、基地増強反対派が勝ちました。国民生活を大きく左右する労働規制緩和、介護保険制度、集団的自衛権などの一連の法改悪は何としても防ぎたいところですが、このような混迷のときに質問の機会を頂き、身が引き締まる思いです。
 さて、一番目に、空き家対策事業について伺います。
 最初に、老朽化して使えなくなった空き家の対策について伺います。
 二〇一三年総務省住宅・土地統計調査では、空き家は全国で八百二十万戸、空き家率一三・五%となり、過去最高でした。
 今年度、文京区が始めた空き家対策事業は、条例化せず、老朽化した空き家の除却費用を補助し、跡地を区が十年間公的利用し、更に使用可能な空き家は民間NPOなどに情報提供して活用してもらうという、ほかにはないスキームで注目されましたが、これまでの進捗状況を伺うとともに、評価も併せて伺います。
 また、跡地利用検討会には所有者の意向も反映されると思いますが、合意に至るまでの課題は何か、伺います。
 政府・与党は、空き家の撤去や修繕を促進する法案を秋の臨時国会に提出することを決めました。法案では、倒壊の危険、非衛生、景観・環境阻害などの条件で「特定空き家」に指定されると、首長に撤去を命じる権限や立入調査、固定資産税納税者情報の利用権限も与えています。
 また財政支援を拡充する一方、来年度の税制改正で、住宅用地の固定資産税軽減の特定空き家への適用除外も検討しており、法案が通れば、これまで危険な空き家が放置されていた要因がなくなる反面、文京区の事業の特徴である除却補助と、結果的に固定資産税が免除される公的利用の制度趣旨との整合が問われますが、どう組み立てていけばよいとお考えか、伺います。
 次に、近隣住民の緊急課題への対応について伺います。
 空き家の所有者からの相続相談などのほか、周辺住民からの希望も聞き取る相談会が秋に開設予定です。倒壊の危険などは、周辺住民の生活上緊急課題ですが、住民が自ら空き家の所有者を特定し申し入れることは大変な労力です。特措法の施行でかなりの事例に対応が可能になると考えますが、施行を待てない緊急の場合はどこまで相談に乗るのか、どういう対策を考えておられるのか、伺います。
 次に、空き家にしないための方策、除却スキームからの発展について伺います。
 日本は新築住宅への固執があり、政府も新築着工を推進し、住宅に手を加えることで価値が上がる欧米と異なり、時間とともに価値が下がり、早期に老朽化する傾向があります。長寿命住宅の推進も新築にとどまり、長期間使用可能なために必要な手を入れ続ける仕組みはできていません。
 文京区も、二〇〇四年の住宅マスタープラン以来、ストック重視を言いながら、中古住宅の市場化施策を怠ってきました。問題はどこにあったのか、伺います。
 流山市や品川区は、業界との連携で、メンテナンス、リフォーム、世帯構成に見合う住宅との交換などの相談窓口を作り、世田谷区や豊島区は、子育てサロン、高齢者シェアハウス、持ち寄り図書館などの地域貢献事業に、空き家になる手前で活用していますが、空き家にしないためのストック活用住み替え促進あるいは転用策として参考になります。
 函館市では、伝統的建造物群保存地区に隣接する都市景観形成地域の中古住宅への住み替えや、伝統的建築様式での新築に助成する景観形成住宅奨励金で、景観保全、観光まちづくり、住み替え、コンパクトシティ化の政策の横断的融合に取り組んでいます。
 こうした先例を参考に、文京区も今後、区の独自施策又はNPOなどとの協働により、空き家にしないためのストック活用策を考えてはいかがでしょうか。
 また、空き家相談会とは別に、建設業界、不動産業界、建築会などと連携し、更に景観アドバイザーも交えて、住み替え相談窓口の開設を検討されてはいかがでしょうか、伺います。
 次に、住宅マスタープランの見直しと住宅政策審議会の必要性について伺います。
 豊島区では、住宅セーフティネット法に基づく居住支援協議会を二〇一二年に立ち上げ、住宅ストックの空き家・空き室活用促進モデル事業として、NPOによるひとり親家庭支援、障害者の地域生活支援、地域とつながるシェアハウス・コレクティブハウスの三事業が採択されました。
 本年度、建物等の適正な維持管理を推進する条例が施行され、老朽空き家対策をする一方、住宅マスタープランを改定し、居住支援協議会とモデル事業を今後五年間の重点プロジェクトに指定しています。
 文京区でも、空き家対策が横断的な政策展開を期待されますが、住宅マスタープランの見直しなどトータルな住宅政策が必要です。
 住宅政策審議会を再開し、住宅マスタープランの改定を考えるときです。見解を伺います。
 二番目に、参加型まちづくりの視点から見た文京区の施設計画、都市計画について伺います。
 まず、見える化と区民意見反映のための、区有施設を総合的に考える計画の勧めです。
 文京区では、行財政改革推進計画を基本構想の実現のための基盤整備と位置付け、公有地や区有施設の有効活用を目指すとして、区民生活に最も身近な福祉施設や地域活動センターなどの整備計画も、この中で議論しています。施設の移転や改築について、実際に利用している一般区民が知るのはずっと後になってからで、計画変更も分かりにくくなっています。
 当初、行財政推進計画の新たな活用が可能な「区有地・区有施設一覧」には本郷交流館は示されておらず、音羽地域活動センターの跡地利用については「別途検討します」とあっただけで、大塚福祉作業所の移転先となることは示されていませんでした。また、文京福祉センター跡地には、サービス付き高齢者向け住宅の建設が予定されていましたが、老人保健施設へと変更されました。アカデミー向丘は「暫定的には、子育て支援施設の耐震化工事における代替施設を中心に検討します」とされていましたが、この計画は困難であり、当初の予定を変更せざるを得ませんでした。
 このように、当初計画からの変更が多く、五月雨式に行われ、区民に全体像が示されないまま個別計画が推進されています。
 施設の老朽化という観点から、財政改革推進計画に盛り込まれたものと考えますが、区民生活に身近な施設の在り方を行財政改革として扱うのではなく、区民参画で地域の施設の在り方を考え、区有施設を総合的に考える計画を策定してはいかがでしょうか。
 アカデミー向丘は、「暫定的には、子育て支援施設の代替施設を検討し、中長期的には、創業支援施設を中心に検討します」とされていますが、暫定利用がなくなった現段階では、中長期的とされた用途への転用はどのようなスケジュールで進められるのか、また区民への説明、意見交換はどのように行われるのか、伺います。
 千石交流館や本郷交流館など、障害者施設に転用されることとなる施設の周辺住民に対する説明や意見の交換が十分ではなかったことが区民から指摘され、新たな活用に向けての進捗に困難が生じていますが、区長の認識と今後の対応を伺います。
 音羽地域活動センターの跡地が大塚福祉作業所の移転先となることについては、区役所内部ではどのような検討がなされているのか、またどのような課題があるのでしょうか、伺います。
 さらに、大塚みどりの郷は、現地改修が困難なため、取壊しの上、新たな特養を整備するとされていますが、取壊しや新設に当たってどのような課題があるのか、どのような検討状況なのか、伺います。
 また、旧区立特別養護老人ホームとの関係では、現在、無料の建物賃貸料を二〇一五年度から有料化することや、大規模改修後の運営費補助は原則廃止するとの契約内容の見直しや、運営法人が主体となり大規模改修を実施するとの方針を区は示していますが、現在の交渉状況はどのようになっているのでしょうか。あわせて、大規模改修のスケジュールについても伺います。
 自治基本条例第二十七条、第二十八条に定めるように、区は積極的な情報提供、情報共有を図り、説明責任を果たし、政策立案段階から区民参画を図る責務があります。是非、情報共有で区政の見える化を進め、市民意見の殺到や紛糾を恐れず、参加型まちづくりを確立してください。
 市民の中で考えが分かれる事案ほど、幅広い考えの中から合意形成をしていくことが大切で、これが参加型まちづくりの基本だと考えますが、区長の見解を伺います。
 次に、多くの区民が注目している柳町小学校教室等増設問題について伺います。
 説明会で保護者など参加者が最も疑問としていたのは、現在の整備方針案が決定された経緯についてです。昨年度の説明会及び文教委員会、更に教育委員会のいずれも、「三案の中でどれかということでなく検討をする」、「意見を頂いて整備方針を策定していく」といった答弁をされていることが議事録で確認できます。その後、検討委員会発足当初も、「区の三案と並ぶ形でPTA案も検討する」と言明されていることが記録されています。
 ところが、今年七、八月の説明会やPTAの要望書への回答では、三案中参考案A、Bは検討過程で参考にしただけで、検討対象ではなかった、あるいは「PTA案との比較は検討委員会では検討対象として整理しなかった」などと、議会等で正式に答弁していることと大きく食い違っています。
 方針転換だとしたら、いつ変えたのか、なぜ方針を変えたのか、まずその理由を伺います。
 今回の回答では、PTA案は並列では検討せず、整備方針案が出てきてから、それと比較検討したという記述もあります。検討対象から除外しておいて方針案と比較したという意味不明な言葉は、ニュアンスの差では説明がつきません。整備方針案は、事務局が一方的に決定したと受け取られても仕方がありません。
 子どもたちは当事者です。自分たちの学校がどうなるかとても不安だし、自分たちの声が反映されないのは悲しいです。教育に携わる方々がこのような不誠実な行動で子どもたちを混乱させることは不幸なことです。以後、誠意をもってきちんと説明責任を果たしてください。見解を伺います。
 さて、当初の三案の一つに手を加えたのがPTA案です。必要教室数やプール、体育館等の扱いに変更が生じたならば、説明会等で周知し、市民案についても選択肢になり得るよう、変更の機会を与えるのが誠意というものです。誠意を尽くして、市民案も含め、検討し直してはいかがですか、伺います。
 学校については、そもそも児童数の予測の立て方が実情に合わないから、全面改築や快適化以外に急な大規模改築が必要になるのです。まだ築十六年の本郷小学校で、既に教室の不足が明らかになり、小石川地区は大型開発がめじろ押しなので、今後礫川小学校でもあり得ることです。
 都市計画部では、建築着工時点での住宅戸数など、数値データを毎月東京都に提出しているそうですので、これらのデータも活用するなど、推計手法を見直してはいかがでしょうか、伺います。
 廃案となった礫川・指ヶ谷・柳町小学校の統合がもし実行されていたらどんな悲劇が起きたか、想像に余りありますが、今後、大型開発で一喜一憂することのないよう、開発による外部不経済を内部化するために、一定規模以上の建設計画に施設協力金ないしはまちづくり協力金を検討されてはいかがでしょうか。
 最後に、やなぎの森を伐採する案は、子どもたちに与えるショックも大きいので、廃案とすることを求めます。
 子どもの成長にとって、小学校時代は最も重要な時期です。小学生にとっては学びイコール生活です。区にとっては単なる教室の増設でも、子どもにとっては家庭と同様、一生の思い出となる生活の場です。工期や順番は目安として考え、教育環境を最重視して柔軟に考えるべきではないでしょうか。真剣に子どものためを思ってのことであれば、工期の遅れや計画変更も区民の理解を得られるはずです。
 やなぎの森を守ることに関して、改めて教育長の見解をお聞かせください。
 次に、毎年お聞きしている春日・後楽園駅前地区再開発について伺います。
 環境アセスメント評価書案への「さらに風対策をするように」という知事意見を押し切った風害対策や、周辺道路の交通渋滞に影響する駐車場出入口などに関する情報公開について、昨年は「文書にて組合に指導する」と区長は答弁され、実行されましたが、その文書は「結果がまとまり次第」などと親切に逃げ道を示してあげたもので、案の定組合は「実施設計がまとまるまで一切情報を出す気はありません」と言っています。
 民間事業は民に任せる、財政援助団体の指定団体ではないから情報を出す義務はなく、出させることもできないというのが区のスタンスですが、これでは市民参加を閉ざします。
 指定団体の要件は、ア「区が予算額の二分の一以上の財政的援助を継続的に実施している」又はイ「区の職員が派遣され、又は事務局の職員を兼務し、人事面や事業面で本区と密接な関係がある」又はウ「以上の要件に準ずる財政援助団体で、特に公益性が高いと認められる」のいずれかに該当することです。
 再開発組合事務局長は、区の部長が退職後、間髪を入れず就任されていますし、事業認可時の総事業費が七百五十億円、補助金総額七十八億円という巨大事業であり、区民生活に大きく関与し、多大な影響を及ぼす事業ですから、ウの要件に該当すると思われます。こういうときこそ、区長の一声で、特に指定団体に指定されてはいかがでしょうか。
 事業者は利益優先で、何とか法に触れずに情報を出さず、説明会を最小限で済ませ、最大の利益を上げようとします。公益とされる公開空地なども、事業者が規制緩和を受けるための必須要件なだけで、住民としては、被る迷惑の方が大きい事業は中止してほしい、中止が無理なら、できるだけ早く情報を引き出し、チェックし、是正すべきところを是正させたいのは当然です。実施設計がまとまってから説明会では遅いのです。
 区民の疑問や不満が噴出し、回答がないまま説明会を強行に打ち切った都市計画説明会の二の舞となれば、説明責任を果たすようくぎを刺して可決した、当時の都市計画審議会の責任も問われます。
 都市計画審議会の設置責任者として、また都市計画決定者として、区長にも責任があると考えますが、いかがですか。区長の見解を伺います。
 利益を守るために、あるいは不都合を隠すために、住民の声を退け、理由付けして情報開示を遅らせると、取り返しのつかない大惨事になることもあります。参加型まちづくりが後退し、どんどん情報が出ない体質に陥る前に体質改善を望みますが、見解を伺います。
 次に、建築安全マネジメント計画を始めとする都市計画諸施策について伺います。
 建築安全マネジメント計画は、二〇一三年から二〇一四年度の時限計画ですが、執行状況はいかがですか。例えば、長屋、擁壁、崖などのデータ化は進んでいますか。技術者養成は進んでいますか。伺います。
 この計画は、建築基準法の適正な運用が目的であり、防災・危機管理が目的ではなく、建築基準法上の目的で、危険個所とは無関係との話でしたが、全ての法や計画は安全で住みよいまちづくりが究極の目的です。
 昨今の豪雨による土石流災害などを見るにつけ、せっかくのデータはデータベースとして活用すべきと思います。データの公表を含め、区民生活の安全に役立てる計らいを求めますが、いかがでしょうか。
 計画は、今年度で終了しますが、業界関係団体との連携など、まだ不十分なものも多いようです。定着したとお考えですか。これをもって終了でいいのでしょうか、伺います。
 これらの計画や景観づくり条例、ワンルームマンション等の建築及び管理に関する条例、中高層建築物の建築に係る紛争の予防と調整及び開発事業の周知に関する条例等を総合的に適切に運用するために、練馬区まちづくり条例あるいは世田谷区建築物の建築に係る住環境の整備に関する条例のような横断的な条例に発展させるお考えはありませんか、伺います。
 三番目に、文京区地球温暖化対策地域推進計画の見直しと木材利用推進方針について、環境教育と関連させて伺います。
 まず、文京区のCO2排出の特徴と区の役割について伺います。
 二〇一〇年に策定した文京区地球温暖化対策地域推進計画は、目下、中間見直し中ですが、CO2排出量の二〇一四年中期目標は二〇〇五年比で八%削減でしたが、逆に三・一%の増となりました。二十三区は同じ傾向ですが、全国や東京全体では微減となっています。
 文京区の特徴は、家庭やオフィスの民生部門が多いことですが、原発事故を経て省エネ意識が高まったと思っていたので、少し意外です。
 まず、三・一%増の原因は何だとお考えですか。伺います。
 もう一つの特徴は、千五百キロリットル以上エネルギーを消費する大規模事業者が、狭い区内に、東京大学やシビックセンターを始め二十八もあることだと考えます。アンケート結果を見ると、個人や中小事業者に比べて、大規模事業者は省エネに対して五年前よりも従業員啓発などの意識が下がっているようです。
 大規模事業者で協議会を開いているそうですが、削減計画、目標、方針を立てているのか、どのような項目について目標を立てているのか、また、成果はいかがでしょうか、伺います。
 大規模事業者は影響も大きいので、取りまとめる区の役割は重要です。例えば、東京大学を見ると、近年、非常に高層建築工事が多い一方で、樹木を大量に伐採又は移植しています。樹木が減り、草地に変わり、コンクリート面が増えれば、結果はCO2吸収が減り、熱吸収が増え、ヒートアイランド現象も促進します。
 このような傾向について、区としては、どういう評価をしてどういう態度で臨んでいますか、伺います。
 次に、来年度からの次期温暖化対策に盛り込みたいことについて伺います。
 民生部門が特徴の文京区は、民生部門で頑張る方針を立てるのが文京区らしいと言えます。推進協議会で議論することではありますが、東京大学を始め、大学との連携で、各大学の削減計画を提出してもらい、区民への啓発・普及活動に組織的な協力をしてもらう、東京大学構内などの大規模建築に際し、土の面の削減に見合う遮熱性舗装、保水性舗装など対策を求める、排出だけでなく、吸収源対策も併せて考える、文京区の特徴である豊かな緑地をどう生かすか検討する、住宅や事務所建設での省エネビルへの誘導、木材によるCO2固定の考え方の普及などを盛り込むことを求めますが、区長の見解を伺います。
 次に、植林をしながら温暖化対策などをトータルに学ぶ環境学習について伺います。
 六年生の魚沼移動教室では、ブナの原生林見学や、自然環境学習で森林保護を取り上げるようですが、一歩進めて、間伐材等の利用で木のおもちゃの作製、植林による森林更新、CO2の吸収・排出オフセットなど、区が取り組み、子どもたちがそれに関与し学習するというプログラムを提案したいと思いますが、見解を伺います。
 昨年、伊那の「新宿の森」の木で作ったファーストトイを赤ちゃんに配るウッドスタート事業を御紹介しましたが、文京区も魚沼の森の間伐材で小学生が作ったおもちゃをぴよぴよひろば等で使うというのはいかがでしょうか、伺います。
 最後に、木材利用の現状と促進策について伺います。
 昨年の第四回定例会で、区長は、公共建築物への木材利用促進方針策定に関する質問に対し、「現在、国土交通省において、木造三階建て校舎を可能にするための基準について検討を進めています。引き続き、国や都、他自治体の動向を注視しながら、方針の策定については適切に判断してまいります。なお、現時点では、学校や特別養護老人ホームの公共建築物を木造化する考えはございません」と答弁されました。
 現在、教育センター跡地に計画されている特別養護老人ホームでは、二階から四階部分が木造です。区の誘導施策はなく、五社のプロポーザルの中で目立っていたのがたまたま木造だったということで、設計会社によると、木造導入の一番の理由はコスト削減だそうです。
 学校建築では、六月に建築基準法が改正され、三階建ての学校等について、一定の防火措置を講じた場合には、主要構造部を準耐火構造とすることができるようになったため、施行されると三階建て木造校舎が可能になります。JIS規格による構造設計標準の緩和も検討中とのことで、防火地域、準防火地域以外の小・中学校では、将来の全面改築に木造導入の可能性が十分あります。
 区長、そろそろ動向を見極めて方針策定に踏み切られてはいかがでしょうか、伺います。
 木材利用促進方針は、港区に続き、昨年江東区でも策定しました。今回の特養の三階木造構造は、この規模は全国でも珍しく、足立区で一件建設中とのことですが、特に都心部ではアピールします。環境と人に優しい木造は、特養や学校、保育園に向いています。文京区には、木材利用の先頭に立っていただきたいので、提案です。
 教育センター跡地の特別養護老人ホームの建設計画を国産材との差額補助などで支援するとともに、文京区の他の計画にも応用し、プロポーザルなどで木造を検討案の一つとして提示すること、大学の木材研究の専門家の協力を得ること、以上を踏まえて、二十三区でも先進的な利用促進方針を策定することを提案します。見解を伺います。
 以上で質問を終わります。御清聴どうもありがとうございました。(拍手)
   〔成澤廣修区長「議長、区長」と発言を求む。〕


◯議長(渡辺雅史)  成澤廣修区長。
   〔成澤廣修区長登壇〕


◯区長(成澤廣修)  藤原議員の御質問にお答えいたします。
 最初に、空き家等対策事業に関する御質問にお答えします。
 まず、事業の進捗状況及び評価等についてのお尋ねですが、本年六月に区報及びホームページにおいて事業の周知を行うとともに、把握している空き家情報を活用し、危険度の高い空き家の所有者に事業の御案内をしているところです。
 その結果、現在二件の申込みがあり、今後、老朽家屋除却跡地利用検討会及び老朽家屋審査会を開催し、事業決定、除却等を進める予定であり、順調に推移しているものと考えております。
 なお、跡地利用については、所有者の意向確認や地域の方に御理解を頂くことが課題であると認識しております。
 次に、空き家対策特別措置法案との整合性についてのお尋ねですが、現在、国において、空き家対策特別措置法案の動きがあることは承知しております。
 今後、詳細な議論がされた段階で、本区の事業との整合性について確認してまいりますが、いずれにしても、公的利用のメリットについては生かしてまいりたいと考えております。
 次に、近隣住民の相談等についてのお尋ねですが、緊急の場合も含め、内容を丁寧にお聞きし、所有者の把握と連絡等に努め、必要に応じて区の事業を御案内するとともに、可能な限り、空き家の所有者との間で解決が図られるよう支援してまいります。
 次に、住宅ストックについてのお尋ねですが、現在、住宅ストックを有効に活用していくため、マンション管理適正化支援事業や高齢者等修築資金融資あっせん制度等により、住宅の適切な管理、質の維持・向上を図っております。
 今後も、住宅マスタープランに沿って住宅ストックの活用を図るとともに、空き店舗を活用したチャレンジショップ支援事業や管理不全のための空き家対策等、空き家にしないための事業を推進してまいります。
 次に、住み替え相談についてのお尋ねですが、区内の民間賃貸住宅に住み替えを希望する世帯を対象に、東京都宅建協会から派遣された専門相談員による住み替え相談会を年四回開催しております。
 次に、住宅マスタープランの見直しについてのお尋ねですが、第三次住宅マスタープランにおける基本的な考え方については、見直す状況にはなっていないものと考えております。
 今後とも、住宅マスタープランに基づいた住宅施策を展開してまいります。
 次に、区有施設に関する御質問にお答えします。
 まず、公有地及び区有施設についてのお尋ねですが、有効活用に向けた基本的な考え方及び方向性については、行財政改革区民協議会で御審議いただき、行財政改革推進計画において計画化しております。この計画に基づく公有地の活用については、区民説明会等において区民周知を図ってまいりました。また、個別の事業計画については、実施する段階で丁寧な説明を行っていくこととしております。
 したがいまして、御指摘の、区有施設を総合的に考える計画について、策定する考えはございません。
 なお、アカデミー向丘については、区を取り巻く状況の変化等を踏まえ、今後、行財政改革推進計画の中間見直しの中で活用方法やスケジュールをお示ししてまいります。
 次に、交流館跡地の障害者施設への転用についてのお尋ねですが、個々の施設整備に当たっては、施設の意義や必要性等について、御理解を深めていただきながら、引き続き丁寧に説明してまいります。
 次に、大塚みどりの郷及び大塚福祉作業所の整備方針についてのお尋ねですが、既存建物の解体に伴う補助金の返還や、福祉作業所移転予定地における用途制限の例外許可手続等、対応を要する事項について、現在、詳細の検討を行っているところです。
 今後、必要に応じて整備方針を再検討してまいります。
 次に、旧区立特別養護老人ホームについてのお尋ねですが、契約内容や大規模改修については、この間、区と各運営法人との間で意見交換を行っているところです。
 引き続き協議を重ね、合意に向けて交渉を進めてまいります。
 次に、区民参画についてのお尋ねですが、政策の実施に当たっては、区報やホームページによる周知のみならず、区民委員の公募やワークショップ、区民説明会、パブリックコメント等を行い、区民参画を図っているところです。
 今後とも、積極的な情報提供を行うことにより、区民との情報共有を図ってまいります。
 次に、建築計画における協力金についてのお尋ねですが、一定規模の建築物については、大型建築物等に関する協議の中で、事業者の建築計画に対して、地域貢献の誘導や地域環境との調和等の協力を求めていることから、協力金について検討する考えはございません。
 次に、財政援助団体の指定についてのお尋ねですが、春日・後楽園駅前地区市街地再開発組合への本区からの財政的援助は、各年度、同組合の予算額の四分の一以下であり、また、同組合は人事面等でも全く関係がない団体です。
 したがいまして、情報公開条例に基づく財政援助団体に準ずる団体ではないことから、指定する考えはございません。
 次に、組合の事業に関する資料の公開等についてのお尋ねですが、区としては、引き続き適時適切な情報提供や丁寧な説明を行うよう指導してまいります。
 次に、建築安全マネジメント計画等についてのお尋ねですが、この計画に基づき、民間の建築確認検査機関への立入検査の実施等により、適正な建築確認業務の確保に効果を上げております。
 御指摘のデータ化等につきましては、着実に進めております。
 また、データについては、建築基準法に基づき、概要書などを閲覧に供するとともに、作成したデータを活用し、建築行政の執行体制の強化を図り、安全なまちづくりの推進に努めております。
 本計画で示した推進すべき施策は、建築行政において、今後も引き続き取り組んでいくべきものと考えております。
 なお、現在あるまちづくりに関する条例や要綱等については、いずれも良好な住環境の維持・形成において成果を上げていることから、御指摘のような条例を改めて制定する考えはございません。
 最後に、地球温暖化対策に関する御質問にお答えします。
 まず、二酸化炭素排出量の増加についてのお尋ねですが、平成二十三年度の二酸化炭素排出量が、地球温暖化対策地域推進計画の基準年である十七年度比で三・一%増加しているのは、原子力発電所の稼働停止により、二十三年度の電力の二酸化炭素排出係数が大きく増大したことが主たる要因と考えております。
 次に、大規模事業者への取組についてのお尋ねですが、地球温暖化対策地域推進協議会の分科会として、大規模事業者と意見交換や情報共有等の場を設け、温暖化対策の推進や更なる二酸化炭素排出量削減に取り組んでおります。
 大規模事業者については、都の環境確保条例に基づく二酸化炭素排出量の総量削減義務があり、その目標達成に向けて現在取り組んでいるところです。
 次に、ヒートアイランド現象についてのお尋ねですが、緑化への取組は、ヒートアイランド現象の緩和に非常に有効な手段と考えており、地球温暖化対策地域推進計画においても、緑化への取組の推進を目標にしております。
 また、宅地開発や中高層の建築計画の際には、みどりの保護条例に基づく緑化の指導を行っており、一定の緑化は確保されているものと考えております。
 次に、地球温暖化対策地域推進計画の見直しについてのお尋ねですが、大規模建築物については、宅地開発並びに中高層建築物等の建設に関する指導要綱やみどりの保護条例等により、既に指導を行っております。
 また、緑化や省エネ対策等につきましても既に行っておりますが、新たな事業については、協議会の場で検討を進めております。
 次に、木材利用促進方針についてのお尋ねですが、現在行っている地球温暖化対策地域推進計画の中間見直しの中で、区民への普及・啓発を兼ねた区の率先行動の一つとして、環境に配慮した資材等の活用方針を盛り込む検討をしております。
 なお、教育に関する御質問には、教育長より御答弁申し上げます。
   〔原口洋志教育長「議長、教育長」と発言を求む。〕


◯議長(渡辺雅史)  原口洋志教育長。
   〔原口洋志教育長登壇〕


◯教育長(原口洋志)  教育に関する御質問にお答えいたします。
 初めに、柳町小学校教室等増設整備方針案についての幾つかのお尋ねですが、昨年度に提案した整備方針案については、保護者・区民の合意を得ることができなかったため、柳町小学校教室等増設検討委員会を立ち上げ、その中で条件等の議論を重ねていただきました。
 その結果として、教室等の増設を前提に検討すること、必要な教室数等を確保すること、工期の短縮に努めることなどが条件として整理されました。
 これらを具現化するには、検討委員会報告書で示された場所が適切であると判断し、柳町小学校教室等増設整備方針案を決定いたしました。
 したがいまして、検討委員会において、教育委員会が考え方を変えたというものではありません。
 また、整備方針案について再検討することは考えておりませんが、関係者に御理解いただけるよう御説明申し上げているところであり、引き続き説明責任を果たしてまいりたいと考えております。
 なお、教育委員会といたしましては、整備が遅れることで、校庭が狭くなる期間や仮校舎使用期間が長期化するなど、子どもたちの教育環境に影響が出てしまうことから、できるだけ早く施設整備に着手したいと考えております。
 議員御指摘の案は、検討委員会での条件等を満たしておらず、また、現在の体育館は改築する時期に至っておりませんので、その案を選択肢に加える考えはありません。
 次に、植栽部分を守ることについてのお尋ねですが、教育委員会といたしましても、植栽の重要性を考慮し、整備方針案では、可能な限り植栽を残すとともに、工事の影響を受ける植栽を移植することとしております。
 また、新たにビオトープを整備し、学校全体の緑の再整備を行ってまいります。
 さらに、増築校舎に屋上緑化・太陽光発電を設置し、環境負荷の低減と自然との共生に対応した施設とし、子どもたちの自然体験活動、環境教育を更に充実していきたいと考えております。
 次に、児童数の推計手法についてのお尋ねですが、一定規模以上のマンション計画については把握しておりますが、家族構成の把握など、区立小学校の各学年の児童数への影響予測が困難なため、児童数の推計の際には算入しておりません。
 そのため、当分の間、毎年各小学校の児童数の推計を行い、その推移に注視するとともに、マンション計画の動向も加味して、適切に対応してまいります。
 最後に、魚沼移動教室での学習プログラムについてのお尋ねですが、魚沼移動教室は、平成二十五年度からの実施に当たり、尾瀬国立公園の自然環境を生かして、奥只見湖から尾瀬を散策する環境学習を中心に、奥只見ダムの水力発電、銀山平の原生林見学等を取り入れたモデルプログラムを開発し、全小学校に提示しております。各学校では、これらの中から現地の実地踏査を通して内容を選択し、実施しているところでございます。
 今後も、魚沼市との連携を図りながら、間伐材の木工作、植林など、御提案の内容も含め、各学校が選択、実施できる内容の工夫・改善について、更に研究してまいります。
   〔藤原美佐子議員「議長、十七番」と発言を求む。〕


◯議長(渡辺雅史)  十七番藤原美佐子議員。


◯藤原美佐子議員  区長、教育長、御答弁ありがとうございました。自席からの発言をお許しください。
 空き家にしないためのストック活用策は、福祉、文化、まちづくりなど、多方面で今後必ず重要となる住宅政策です。文京区は危機感がないようですが、各委員会で同僚議員とともに深めてまいります。
 柳町小学校については、前部長の姿勢は非常に民主的で、PTAの方たちは、今年の三月、四月ぐらいまでは自分たちの意見が排除されていたことに気付きませんでした。こういう、何か気の毒な感じがいたしますが、決定時点で速やかに合意を作り、議事録にも載せて確認するべきだったと今になって考えます。
 区長が常々おっしゃる、積極的な情報提供や区民参画は、意見が異なる反対派がいる場合には適用されないのでしょうか。区役所の真ん前で百億円を超えんとする補助金が投入され、区の幹部職員が退職して事務局長に就任している法定再開発が、指定団体でなくて何なのでしょうか。都市計画審議会や区長の責任については言及されませんでしたが、指定を回避しながら責任も回避し、引き続き適切に指導していくというお言葉はむなしい限りです。
 区民への情報提供が不適切で失敗した前例に学び、早急な情報開示と説明会をお願いいたします。
 以上で、質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)


◯議長(渡辺雅史)  議事の都合により、会議を暫時休憩いたします。
   午後二時四十三分休憩
  ───────────────────────────
   午後二時五十五分再開


◯議長(渡辺雅史)  これより会議を再開いたします。それでは、休憩前に引き続き一般質問を行います。
   〔田中香澄議員「議長、五番」と発言を求む。〕


◯議長(渡辺雅史)  五番田中香澄議員。
   〔田中香澄議員登壇〕(拍手)


◯田中香澄議員  平成二十六年九月定例議会に当たり、公明党文京区議団を代表して、私、田中香澄が一般質問をさせていただきます。
 まず初めに、この夏の広島、京都、兵庫など、豪雨による甚大な被害を受けられた被災者の皆様、関係者の皆様に心からお見舞いを申し上げるとともに、一日も早い復旧復興を心よりお祈り申し上げます。
 それでは本題に入ります。
 質問事項は、人口減少社会への対応、子育て、高齢者、命を守る施策、防災、中小企業対策の六項目です。
 区長、教育長の明快なる御答弁をよろしくお願いいたします。
 初めに、人口減少・超高齢化社会への対応についてお伺いいたします。
 今後予想される人口減少・超高齢化社会への対応は、どの地方自治体においても深刻な政策課題の一つであります。
 有識者らで作る日本創成会議・人口減少問題検討分科会が五月に発表した推計では、「二〇四〇年に八百九十六の地方自治体で、子どもを産む中心的な世代である二十歳から三十九歳の若年女性の数が半減し、最終的にその地方自治体は消滅する可能性がある」と発表したことは、日本中に衝撃を与えました。二十三区においては、豊島区がその自治体の一つに挙げられ、早速その対応のためのプロジェクトを立ち上げました。
 文京区においても、今後の人口動態や社会・経済状況いかんによってはその可能性があると思われますが、現在の区長の認識と見解についてお伺いいたします。
 日本創成会議座長の増田元総務大臣は、「今後の人口減少社会は避けられないが、人口急減社会だけは英知を集めて避け、成熟社会に移行させる必要がある」と語っています。
 人口減少社会になると、社会の安全確保が困難になり、経済の活力低下、社会保障システムの機能不全など、日常生活の根幹を成すものが大幅に狂い、社会全体が異常を来すおそれが十分に考えられます。
 そこで、本区として、人口急減社会を避けるため、その方策を現在どのように考え、どのような政策が今後必要とお考えなのか、お伺いいたします。
 公明党の政策として、一つ、人の流れの転換、二つ、地域を支える制度の充実、三つ、魅力あるコミュニティの形成、四つ、高齢者の様々な場面での活躍、五つ、高齢者も安心して暮らせる地域社会の確立を掲げました。
 解決に向けた具体的な事業や制度の確立は、当然その地域の特性に合ったものでなくては意味がありません。
 今後も、我が会派として政策提案をしていきたいと思いますが、魅力あるコミュニティの形成や高齢者施策の充実は、子育て支援とともに、今後も力を入れていくべきと考えます。
 人口減少社会への対応は、当然一朝一夕で解決できる問題ではありませんが、十年後、二十年後の文京区を見据えた政策を今から展開すべきと考えますが、区長の御見解をお伺いいたします。
 次に、子育て施策について伺います。
 来年四月より、子ども・子育て支援新制度の実施が予定されていますが、子育て支援事業者等の認可及び運営の基準案について、区は先日、パブリックコメントを実施、結果、育成室等に対するコメントが総数の半分を占め、関心の高さをうかがわせました。
 私も、最近、保護者の方々と意見交換会を行った際、特にマンションが建ち並ぶ本郷地域を中心に、伸び伸びと体を動かして遊ぶ公園などのスペースが不足している、ボール遊びができる場所が余りない、育成室を利用していないが、放課後、日常的に宿題をしたり自由に遊んだりできる場所が学校の中に欲しい、放課後子ども教室を毎日やってほしいなど、多くの意見が聞かれました。
 その背景には、地域にマンションがどんどん建ち、ファミリー世帯が転入されている一方、遊べる公園などが急激に不足していること、親の就労形態の多様化、また、両親の介護などで家を空けることがあり、子どもが孤立化する傾向になりやすいことが分かりました。
 さらに、不審者情報や交通事故の増加で、地域に出て安心して遊べる環境は激減しているのです。
 早急に手を打たなければならないと考えます。
 今現在、小学校三校で行われている放課後全児童向け事業を是非二十校全校に拡大させ、一日も早く安心・安全な居場所を作っていただきたいです。
 具体的に提案したいのは、まず、現在週一回の開催にとどまっていますが、これは待機する教室の確保が困難という事情があります。毎日開催できるように、例えば、今日はランチルーム、明日は家庭科室など、運用面で工夫をしていただきたいです。
 学校施設の開放という視点から、教育長の見解をお伺いいたします。
 また、宿題をしたり、体を動かしたりと、複数のメニューがあるといいという声が多いです。そのために、スキルのあるスタッフの確保、研修等の支援なども挙げられます。
 児童館事業、スタッフも併せて一緒に取り組んでいただければ、放課後の子どものための事業をより良いものにしていけると思います。
 さらに、放課後全児童向け事業に手を挙げたいPTAからは、一緒に汗をかいてくれる人がなかなか探せないといった声もあります。区にはコーディネーター役を担っていただくとか、庁内で連携を図っていただき、人探しや橋渡し、助言などを頂けたらもっともっと推進されるのではないかと考えますが、これらの見解について伺います。
 次に、高齢者施策について伺います。
 内容は、文京区の地域包括ケアの現状と課題、医療と介護の連携強化についてです。
 私は、地域包括ケアでの大きな課題は、とりわけ医療と介護の連携だと考えています。現在、亡くなる方の八割が病院という状況の中、このまま病院へ向かう傾向が続けば、受け止めることはできません。しかし、本人や家族の希望は、住み慣れた文京の居心地のいい自宅で最後まで過ごしたい。それがかなわないのは、介護力のない中、自宅で過ごし続けることが難しいからです。
 その弱い介護力を補うために、どんな対策があるのか。今後ますます必要になるのは、医療と介護のスムーズな連携強化にほかならないと考えます。
 本区の現状と課題について、区の見解をお伺いいたします。
 新宿に「暮らしの保健室」を開設した、市ヶ谷のマザーテレサと呼ばれる秋山正子先生は、訪問看護の視点からこの点を強調されていました。例えば、自宅の代わりとなる施設への訪問看護を進めることで、急性増悪期を乗り越え、入院を長引かせないで済んだ、あるいは入退院を繰り返す後期高齢者に対して、入院中から退院に向けての調整チームが在宅の橋渡しをするなど、その取組に効果が表れているそうです。
 介護保険制度では、そのような役目はケアマネジャーが担っていますが、ケアマネジャーが抱える課題は何か、病院や施設とのスムーズな連携強化は図られているでしょうか、お伺いいたします。
 また、早い段階での相談を受けられることの重要性も指摘していました。後期高齢者の方のほとんどは定期的に病院へ通っていますが、ゆっくり話を聞いてもらいたいとか、もっと気軽に相談ができたらと感じていらっしゃるようです。
 また、介護や福祉に関する相談とどう区別が付くのか分からず悩んでいたり、退院するように言われたが不安でしようがなかったり、高齢者の暮らし、健康、医療、介護の相談を丸ごと引き受けていくこと、そしてそれが分かりやすく高齢者に伝わること、定着すること。本区にとっては、高齢者あんしん相談センターがその役目を担っていますが、相談件数や認知度はいかがでしょうか、伺います。
 そして、機能強化、特に高齢者の悩みを丸ごと相談できる体制をより強化するために、一層取り組むための工夫をお願いしたいです。見解を伺います。
 また、在宅介護を支えるため、医療、介護、サービスの連携の仕組みをどのように強化していくか、また、地域に定着させていくか、見解を伺います。
 次に、認知症を進ませない早期発見、早期対応について伺います。
 今年の七月から、認知症施策総合事業がスタートいたしました。早期に発見し、適切な対応につなげるために、専門職チームの現在の対応状況を伺います。
 認知症コーディネーターと協力して、認知症の疑いのある人や家族を訪ねて相談に乗る、こうした取組が早期発見、診療に結び付き、適切な医療・介護サービスにつながるなど、効果を上げていけると思います。
 国分寺市では、認知症の早期発見につなげるため、区のホームページで、家族や介護者、本人が簡単に検査できる認知症チェッカーを導入しています。
 例えば、同じ話を無意識のうちに繰り返す、物のしまい場所を忘れるなど十項目についてチェックすると、認知症となる危険性が示されます。結果画面から「相談先」にアクセスすれば、地域包括センターなどの連絡先や市内のかかりつけ医、認知症サポート医の名簿を見ることができます。アクセス数も、スタート時で一か月四万三千件にも上っています。
 本区としても、早期発見につながるよう、認知症チェッカーの導入を検討してはいかがでしょうか。また、高齢者あんしん相談センターでも利用できるようにするなど工夫し、もっともっと気軽に立ち寄りやすくなるよう、鋭意努力していただきたいです。区長の見解を伺います。
 次に、命を守る取組についてお伺いいたします。
 初めに、軽度外傷性脳損傷についてです。
 交通事故などの後、重い後遺症が続くのに、医者からはむち打ちや首の捻挫などと誤って診断され、適切な治療が受けられず悩んでいる多くの患者さんがいることを皆さんは御存じでしょうか。軽度外傷性脳損傷という病気です。転倒や転落、交通事故、スポーツ外傷などにより頭部に衝撃を受けた際に脳が損傷し、発症する病気で、その主な症状は、高次脳機能障害による記憶力、理解力、注意力の低下を始め、てんかんなどの意識障害、半身まひ、視野が狭くなる、匂いや味が分からなくなるなどの多発性脳神経まひ、尿失禁など、複雑かつ多様です。
 しかしながら、軽度外傷性脳損傷は、本人から様々な自覚症状が示されているにもかかわらず、MRIなどの画像検査では異常が見つかりにくく、労災や自賠責の補償対象にならないケースが多い。そして、働くことができない場合には、経済的に追い込まれ、生活に窮することもあるのが現状です。
 さらに、国内患者数は数十万人とも推計されているにもかかわらず、認知度が低いために、本人や家族、周囲の人たちも誤解が生じ、職場や学校において理解されずに悩み、苦しむ状況も見受けられるのです。
 そのような中、昨年十月十五日、我が会派から提出された「軽度外傷性脳損傷に係る周知及び適切な労災認定に向けた取り組みの推進を求める意見書」が全会派一致で議決、国へ送付されました。
 そこで、具体的な取組として、区民の皆様や教育機関に対し、広く周知を図ることが早急に求められています。是非、本区におかれましても、パンフレットの作成など具体的な取組に着手されますよう、提案いたします。区の見解を伺います。
 次に、出産直後の母親への精神的・身体的なサポートについて伺います。
 新たな子育て支援計画については、今年度は現状や課題の把握から始まり、この秋には計画事業の検討をすると伺っています。この計画には、今の本区の実態を反映していただきたいと考え、妊娠前、妊娠期、出産、産後、育児という流れの中で、文京区の支援体制はどうなっているか調べてみました。
 結婚前や結婚後の妊娠前の時期には、ハッピー・ベイビー・プロジェクト事業で妊娠・出産に関する正しい知識の周知の取組が始まります。妊娠期には、妊婦健診や両親学級の参加、医療機関等でのケアを受けます。これはほとんどの方が受けています。産後は、こんにちは赤ちゃん訪問事業や乳幼児健診などがあり、その後、様々な子育て支援を受けることになります。
 しかし、こうして見ていくと、出産前と直後の支援、特に母親の心身のケアや育児サポートのきめ細やかな支援が不足していると思うのです。
 いわゆる産後ケアを充実させていただきたいのです。それは制度だけではなく、お母さんをサポートするマンパワーの継続的な確保もセットと考えています。区の見解をお伺いいたします。
 出産直後から一か月間、身体的な負荷に加えて、急激なホルモンバランスの変化で精神的に不安定になる傾向が強く、十分な休養とサポートが必要ということは皆さん御存じのとおりです。
 ただし、近年、晩婚、晩産により、女性の出産年齢が年々高くなってきており、出産する女性の親の年齢も高齢化しており、十分な手助けを受けられない状況があります。私も三男を出産する際、同居している主人の母は七十七歳。とはいえ、家族がいる人は恵まれている方で、同居する家族は夫と自分だけ、あるいはたった一人で育児をしているというケースも少なくありません。
 ある専門家は、良好な母子の愛着形成を促進する上で、出産直後の一か月間が最も大事な時期であり、更には、産後早期の親子関係が、虐待や育児放棄の予防、早期発見などの役割も果たすと言われています。
 したがって、出産直後の母親への心身両面でのサポートはセットであり、欠かせないものなのです。
 現在、本区でも実施されている赤ちゃん訪問事業などはこうした背景を支えるものですが、あくまでも子どもに視点が置かれている事業です。
 ここで提案したいのは、訪問してくださる保健師あるいは助産師の方が、お母さんの心身の両面のサポートをするかかりつけ医ならぬかかりつけ保健師、かかりつけ助産師になっていただきたいのです。
 このように、精神的に母親に寄り添い、安心して子どもを育てることができるような産後ケアの視点を子育て支援計画に盛り込んでいただきたいと思いますが、区の見解をお伺いいたします。
 次に、防災対策についてお伺いいたします。
 八月三十一日に開催された防災フェスタで、会派で提案させていただいたシェイクアウト訓練が初めて行われました。文京区の防災無線を通じ、全区民対象の訓練の機会を設けていただき、感謝申し上げます。
 その際流れた防災無線は聞き取れたか、課題等はあったか、初めに伺います。
 次に、簡易水道消火装置、まちかど消火栓について伺います。
 機能は、消火器とスタンドパイプの中間、そして使い慣れている水道栓を使用するということで、高齢者や女性にも扱いやすいと、先日視察に行ってきた豊島区では既に全区展開していました。一日も早く設置、訓練が推進されるよう、よろしくお願いいたします。
 さて、前回紹介した固定型とは別の、移動型のまちかど消火栓という、ホース部分をリュックサックに収納し、持ち運び可能なものがあります。どの水道栓にもつなぐことができ、配管工事費が掛からない上、設置する場所を選ばないなど、利点もあります。地元町会も、「実践して使えるものの方がいい」と、まちかど消火栓には評価が高いです。
 是非、導入していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
 次に、防災備蓄品について伺います。
 七月に行われた防災備蓄品のフェアに参加してきました。防災グッズの技術的進化が目覚ましく、災害時に役立つものが増えているといった印象でした。
 区においてもこういった情報が入っているかと思いますが、備品の点検や追加購入などはどのようにされているのか、伺います。
 その際、より良いものを検討していただきたいと思いますが、今回は二点、提案いたします。
 一つは、全身清拭ぬれタオルです。ウエットティッシュが正にバスタオル大になったと想像してください。災害時は水の使用を控えなくてはならないので、衛生対策に有効です。
 もう一つは、防災用ヘルメットです。現在、学校や園で貸与している折り畳み式ヘルメットは、以前より使い勝手が余りよくないとの声が聞こえていました。低学年の力では開きづらく、大人が力を入れ過ぎると部品が破損するといった具合です。その点を解消した、簡単に立体的になる新型のヘルメットを御提案いたします。そのヘルメットを学校、PTA、子どもたちに試していただき、感想をお聞きしましたら、「大変に使いやすいですね」と好評でした。
 新年度、購入する際には、是非、新型のヘルメットに変更していただきたいと思います。
 二点、区長、教育長の見解をお伺いいたします。
 あわせて、千駄木駅周辺地区まちづくり計画の防火対策についてお伺いいたします。
 私が大好きな根津、千駄木は、下町風情あふれる台東区と隣接している地域特性をいかして、今もこれからもまた、こういったまちの雰囲気を残しつつ、観光客と地域の買い物客でにぎわうような、魅力あふれる地域であり続けてほしいと願っています。
 しかし、課題もあります。木造密集地域ゆえの防火対策です。具体的には、細街路拡幅整備事業の推進が挙げられます。
 緊急自動車の乗り入れや消防活動の妨げになるおそれのある箇所が数多く存在すると言われている根津・千駄木地域には、それぞれどのくらいあるのでしょうか。
 また、建築物の耐震化、不燃化をどのように推進していくか、どのように地域を誘導していくのか、お伺いいたします。
 奇麗化、快適化、バリアフリー化といったまちの表情を整えながら、地域の防災性の向上にも是非、力を入れていっていただきたいです。
 これからいよいよ、根津駅に続いて千駄木駅のまちづくり計画が始動されると伺いました。現在進めている根津のまちづくりの経験、課題なども踏まえ、今後のスケジュールや計画策定までの流れをお聞かせください。
 最後に、中小企業対策についてお伺いいたします。
 経済産業省が二〇一五年度予算で概算要求する中小企業対策は、今年度当初と比べ一割以上増やし、一千三百億円規模を要求するとしております。安倍政権が推し進めている地方再生、経済活性化に向け、地域の中小企業を手厚く支援すると言われております。
 そのような中、全国の中小企業の賃上げに関する初の調査結果が発表されました。ベースアップや賞与・一時金の増額など、賃上げを「実施した」と回答した企業は全体の六四・五%と、昨年度から七・七ポイント上昇しました。経済産業省はアベノミクス効果が中小企業にも波及しつつあると分析している一方、その理由は「従業員の定着・確保」とした企業が七五・七%に上り、人手不足の深刻さを示していました。
 私たち公明党は、中小・小規模企業の振興を図るため、中小企業に眠る技術・アイデアを製品化し、日本各地、そして世界の市場を取り込むため、確固たる販路を有する中堅企業や中小企業基盤整備機構などの連携による販路開拓まで一貫支援を図ること、また、官公需法を見直し、特に販路確保に苦しむ創業間もない中小ベンチャー企業を政府調達で支援する、また、中小企業の人手不足を解消するため、Iターン・Uターン人材を始め、積極的に人材を発掘し、地域の中小企業とマッチングさせる新たな仕組み、地域人材バンクを創設し、地域の中小企業の人手不足を抜本的に解消するなどの施策を政府に働き掛けているところであります。
 現在、本区が取り組んでいる、近隣区とのビジネス交流会の開催、また、展示会出展への補助により、中小企業の販路拡大を進めていることには高く評価をしております。
 一方で、今ビジネスマンが朝活会やランチ会に集い、そこでの交流により新たなビジネスチャンスが芽生え、これまでにない交流の拠点が誕生しています。ビジネスカフェと呼ばれるものです。
 そこで、本区としても、区内中小企業の方たちを対象として、文京区商工会議所や地元の金融機関などの連携により、参加された中小企業の方がビジネスの課題などを持ち合い、その課題に対してアドバイスを出し合うなど、気軽に集える中小企業のビジネス交流サロンのようなものを開催してはいかがでしょうか。区長の見解をお伺いいたします。
 以上で質問を終わります。御清聴誠にありがとうございました。(拍手)
   〔成澤廣修区長「議長、区長」と発言を求む。〕


◯議長(渡辺雅史)  成澤廣修区長。
   〔成澤廣修区長登壇〕


◯区長(成澤廣修)  田中香澄議員の御質問にお答えします。
 最初に、人口減少・超高齢社会への対応についての御質問にお答えします。
 本区においては、平成十年を境に人口が増加に転じて以来、現在まで着実に増加しており、本年八月には、外国人を含めた人口が約二十万六千人となりました。
 この間の子育て支援施策や高齢者施策など、様々な取組が成果を上げるとともに、都心回帰も相まって、子育て世帯の転入が促進され、出生数の増加を図ることができたものと考えております。
 その一方、本区の合計特殊出生率は、全国平均のみならず、都の平均をも下回っていることから、子どもを望む全ての区民が安心して産み、育てられるよう、区民自らの主体的な健康維持・増進に向けた取組を支援するとともに、妊娠・出産等に関する正確な情報を提供していくため、本年度からハッピー・ベイビー・プロジェクトに取り組んでおります。
 引き続き、子育て世帯を中心とした生産年齢人口の増加を図るとともに、高齢者を支えるための施策を展開し、持続可能な社会の構築に努めてまいります。
 更なる進展が想定される高齢社会においても、こうした様々な施策を展開し、全ての区民が豊かさを実感でき、安心して住み続けられる活力あふれる地域社会を築いていくことが、人口の急激な減少を抑制する上で肝要であると考えております。
 そのためには、基本構想の将来都市像の実現が重要であることから、第二期目を迎えた基本構想実施計画を着実に進めてまいります。
 次に、放課後全児童向け事業の推進についての御質問にお答えします。
 現在策定中の子ども・子育て支援事業計画における確保策として、計画期間内に全ての小学校での実施に向け、検討を進めております。
 事業の実施に当たっては、運営に携わる地域の方々との連絡調整、橋渡しをきめ細やかに行うことで、幅広い事業展開に対応していけるよう支援してまいります。
 次に、高齢者施策に関する御質問にお答えします。
 まず、医療と介護の連携の現状と課題についてのお尋ねですが、御指摘のとおり、介護保険利用者は医療依存度の高い方が多く、今後、更に医療と介護のニーズを併せ持つ高齢者が増加することが見込まれております。
 このような方々が地域で暮らし続けるために、退院支援、日常の療養支援、急変時の対応、看取り等、様々な局面において、地域で高齢者を支える在宅医療と介護のスムーズな連携体制の構築に努めているところです。
 その体制整備のためには、医療と連携した地域密着型サービス等の整備・普及に加えて、医療・介護現場の相互理解を一層深めることが重要な課題であると考えております。
 次に、ケアマネジャーについてのお尋ねですが、ケアマネジャーは介護部門の要であることから、医療連携に必要なスキルやサービス調整力を高めていくことが求められております。
 病院や介護施設とスムーズに連携できるよう、医療ソーシャルワーカーとの意見交換会や医療に関する講演会の実施を始め、医療面も含めたケアプラン作成の研修会の開催などを通じ、ケアマネジャーの資質向上に取り組んでおります。
 次に、高齢者あんしん相談センターの相談件数等についてのお尋ねですが、平成二十五年度の相談件数の総計は一万二百五十四件で、前年度比で九%の増でございました。
 また、認知度については、平成二十五年度高齢者等実態調査報告書によると、「知らない、聞いたことがない」と答えた方が全体で三七・六%となっております。
 今後も、認知度が高まるよう、引き続き周知活動を行ってまいります。
 次に、高齢者あんしん相談センターの強化についてのお尋ねですが、平成二十四年度から二十五年度にかけて、区内全ての日常生活圏域に高齢者あんしん相談センター分室を設置し、高齢者の方々がより身近に相談できる体制を整えたところです。
 今後も、地域の総合相談窓口として適切な支援を行うとともに、専門窓口への橋渡しの役割を担い、職員の相談援助スキルの向上、地域ネットワークづくり等を進め、これまで以上に信頼感を持っていただけるよう、機能の強化を図ってまいります。
 次に、在宅介護を支えるための連携体制の強化等についてのお尋ねですが、本年度より、各高齢者あんしん相談センターを医療連携相談窓口と位置付け、医療的支援の必要な高齢者が自宅で円滑に生活できるよう、相談援助を始めております。
 引き続き、医療機関、ケアマネジャー、介護サービス事業者相互の情報交換の機会を提供するとともに、ケアマネジャーへの研修実施や個別ケースに対する適切な助言等を行い、医療と介護の顔の見える関係づくりを進めることで、地域への定着を図ってまいります。
 次に、認知症施策総合推進事業についてのお尋ねですが、事業を開始した七月の実績は、認知症相談が延べ百六十五件、そのうち、適切な医療につながりにくいなど、認知症コーディネーターが対応したケースが十四件、嘱託医による、もの忘れ医療相談の実績は一件となっております。
 次に、認知症の早期発見についてのお尋ねですが、本区では、七月に発行した認知症パンフレットにおいて、軽度認知障害のチェックシートを掲載しております。また、都発行のパンフレットにおいても、「自分でできる認知症の気づきチェックリスト」が掲載されております。
 こうしたツールを高齢者あんしん相談センターの窓口等で積極的に活用し、早期発見につなげてまいります。
 また、区ホームページの認知症関連情報の充実を図るとともに、ITツールの活用も研究してまいります。
 あわせて、高齢者あんしん相談センターが認知症について気軽に相談できる場所となるよう、今後も周知・啓発を図ってまいります。
 次に、軽度外傷性脳損傷の周知に係る取組についての御質問にお答えします。
 区としても、区民等への周知・啓発の重要性について十分に認識しており、疾患の理解や予防等について検討を始めたところです。
 今後、パンフレット等の作成も含めた具体的な取組について更に検討を進め、区民や教育機関等への周知・啓発に努めてまいります。
 次に、産後ケアに関する御質問にお答えします。
 まず、産後ケアの充実についてのお尋ねですが、出産直後の母親の支援としては、乳児家庭全戸訪問事業で、保健師・助産師が精神的・身体的なサポートの必要性を把握し、相談・助言を行っております。
 その他、助産師による沐浴指導や乳房マッサージの提供、心理相談や医療機関の紹介、子育て支援ホームヘルパーの派遣等により、母親の心身両面のサポートを実施しております。
 今後、妊産婦が地区担当保健師に気軽に相談できるように取組を進めていくとともに、必要なマンパワーの確保も考慮に入れて、妊娠・出産・育児に係る相談・支援の充実を図ってまいります。
 次に、子育て支援計画への産後ケアの視点の反映についてのお尋ねですが、母子の健やかな成長のためには、産後の母親の疲労回復や育児不安の軽減など、心のケアにもきめ細かく対応していく必要があります。
 現在策定中の子育て支援計画において、産後ケアの重要性を踏まえ、施策の方向性を定めてまいります。
 次に、防災対策に関する御質問にお答えします。
 まず、区民一斉防災訓練についてのお尋ねですが、防災フェスタのアンケートにおいて「防災行政無線の音が聞き取りづらかった」との御意見を頂いており、より効果的な防災行政無線の在り方について研究してまいります。
 また、区民一斉防災訓練の課題については、情報伝達方法の充実、訓練自体の区民への周知の徹底等が挙げられますが、今後、訓練結果の確認や検証等を進めてまいります。
 次に、簡易水道消火装置についてのお尋ねですが、現在、主に固定型のものを区有施設等に設置するよう、地域の方々との調整を行っているところですが、利便性等を考慮し、固定型の一部を移動型のものに切り替えることについて検討してまいります。
 次に、備蓄物資の点検や追加購入等についてのお尋ねですが、定期的に職員が巡回して点検整備を行うとともに、災害情報システムを活用し、数量、保存期間等を管理しており、適宜入替えを行っております。
 追加配備する備蓄物資については、御提案の全身清拭ぬれタオルも含め、新たに開発・改良された製品を研究した上で、様々な視点から選定を行ってまいります。
 次に、千駄木駅周辺地区まちづくり計画についてのお尋ねですが、細街路拡幅整備事業の対象である幅員四メートル未満の道路は、根津地区で約四・三キロ、千駄木地区で約五・七キロとなっております。
 また、建築物の耐震化・不燃化については、防災性の高い街並みへ誘導するため、地区計画等の活用を検討してまいります。
 根津駅周辺まちづくりと同様に、スケジュール等については、今後基礎調査を行い、地域の方々との話合いを進めていく中で、合意形成を図ってまいります。
 最後に、中小企業のビジネス交流サロンについての御質問にお答えします。
 現在実施しているビジネス交流会等と併せ、東京商工会議所等と連携し、セミナー等の実施の際に参加者の交流ができる場を設定することで、中小企業の方が気軽に参加できるビジネス交流の機会の拡大に努めてまいります。
 なお、教育に関する御質問には、教育長より御答弁申し上げます。
   〔原口洋志教育長「議長、教育長」と発言を求む。〕


◯議長(渡辺雅史)  原口洋志教育長。
   〔原口洋志教育長登壇〕


◯教育長(原口洋志)  教育に関する御質問にお答えいたします。
 初めに、放課後全児童向け事業についてのお尋ねですが、放課後全児童向け事業につきましては、平日全ての曜日で実施する計画とのことであり、その方向性を踏まえ、学校施設の開放について、今後、区長部局と協議してまいります。
 次に、防災ヘルメットについてのお尋ねですが、議員御提案の防災ヘルメットが現在のものより使いやすく、安全性、収納性、携帯性に優れ、かつ耐用年数や導入経費が大きく変わらないものであれば、変更について、学校と協議の上、検討してまいります。
   〔田中香澄議員「議長、五番」と発言を求む。〕


◯議長(渡辺雅史)  五番田中香澄議員。


◯田中香澄議員  自席での発言をお許しいただきたいと思います。
 区長、教育長、前向きな御答弁を誠にありがとうございました。
 特に申し上げたいことは、今文京区では子育て世帯が増えているその中で、なかなか進まない放課後全児童向け事業を始めとする子どもの放課後の居場所対策というものが大変急務と感じています。
 学校開放を進める協議を開始してくださるということですので、是非期待をしていたいと思います。
 また、事業推進に当たって、地域やPTAをきめ細やかに支えてくださるとのことです。具体的には、もっと一緒に汗をかいてほしいというのが現場の本音であると思います。
 今後はスピードアップをして、三校から二十校にしっかり広がっていくよう、結果を是非残していただきたいと思います。
 そのほかの議題に関しては、同僚議員とともに各委員会で議論を深めさせていただきたいと思います。
 本日は、誠にありがとうございました。(拍手)


◯議長(渡辺雅史)  議事の都合により、会議を暫時休憩いたします。
   午後三時三十八分休憩
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   午後三時四十九分再開


◯議長(渡辺雅史)  これより会議を再開いたします。それでは、休憩前に引き続き一般質問を行います。
   〔山本一仁議員「議長、十一番」と発言を求む。〕


◯議長(渡辺雅史)  十一番山本一仁議員。
   〔山本一仁議員登壇〕(拍手)


◯山本一仁議員  文京区議会改革ぶんきょうの山本一仁です。私は、平成二十六年九月定例議会に当たり、会派を代表いたしまして一般質問をさせていただきます。
 今回は、大きく八項目について質問をさせていただきます。よろしくお願いをいたします。
 一番目として、妊産婦に優しいまちを目指してについて、何点か伺います。
 まず初めに、妊婦健康診査について伺います。
 妊婦健診は半世紀以上の過去の歴史において、妊婦の診察は特定な病気かどうかの検診、このケンは検査するの検ではなく、総合的に健康診断を行う健診、これは健康の健となり、昭和四十年に母子保健法が成立してから、母子健康手帳の内容が幾度となく改定されてまいりました。そして、平成八年に厚生労働省は、妊婦健診の回数は十四回程度行われることが望ましいという見解を示し、今では、全国の自治体で十四回の妊婦健診に対する公費負担が実施されるようになりました。
 そして、この公費負担の対象となる検査項目は都道府県単位で異なるようで、文京区は当然、東京都の基準に沿って実施されております。
 そこで、一点だけお伺いをいたします。二回目以降に受診が勧奨されているC型肝炎やHTLV-1の血液検査が、医療機関によっては、初回の一般血液検査で併せて行われている件です。これは、本来二回目以降に勧奨されている血液検査を初回の検査と併せて行うことで、妊婦に対する体力的な負担軽減と、医師としてハイリスク妊婦を少しでも早く発見する意味があるからです。しかし、妊婦にとっては、本来二回目以降であれば公費負担の対象となる健診が一回目になることで、逆に自己負担が発生してしまう問題があるのです。
 そこで、こうした問題を区としてどの程度把握し、医療機関に対しどのような指導をしているのか、伺います。
 妊婦は十四回の公費負担に有り難みを感じているので、多少の自己負担は余り問題とは思っていないようですが、不必要な実費は極力抑制させてあげるべきであると考えますが、いかがでしょうか。
 また、国で例示する標準的な検査項目でもある超音波検査を現行の一回から四回に、そしてHIV検査についても公費負担の対象にすべきと考えますが、いかがでしょうか。
 一方、公費負担とは別に、妊婦健診の全体的な問題としてですが、従来、妊婦健診は、健康な妊婦を対象に、妊婦の経過と胎児の成長、発育経過を診察する性格のものでありましたが、超音波検査装置の普及により、妊婦健診は胎児の管理に焦点が当てられるようになりました。したがって、今では妊婦のメディカルケアの側面が強調され過ぎて、メンタルケアやソーシャルケアが希薄化している状況となっております。
 そこで、本区としても、こうした部分を踏まえて総合的な心のケアにはどのような対応をされているのか、伺います。
 状況によっては二十四時間的な相談サービスも検討していただければと思いますが、いかがでしょうか。
 次に、産後ケアについてお伺いいたします。
 ここでは、他区の幾つかの事例を紹介しながら質問させていただきます。
 少子化が進む中、子どもに接する機会がほとんどないまま初めての子どもを持って、子育ての厳しさや生活環境の変化に直面する親御さんが増えてきています。また、核家族化も進み、産後のお世話や子育てを一つの家族だけで担うのはなかなか困難な状況になってきています。
 そんな中、世田谷区では、全国的にも珍しい取組として、区内の武蔵野大学と協働して、産後四か月未満の母子を対象とした育児支援として、産後ケアセンター桜新町を開設し、日帰りや宿泊をしながら、母と子の癒しと安らぎの場を提供するサービスを実施しております。二十四時間体制による助産師のケアや様々な育児相談等、地元の世田谷区民には一定期間の宿泊費等の補助が受けられるシステムです。
 ここでお伺いいたしますが、まず、こうした世田谷区の産後ケアの取組についての認識と、本区においても同じような事業を取り入れるお考えはないか、区長の見解をお伺いいたします。
 また、杉並区では、子育て応援券を発行して、こうした他区の子育て支援施設関係にも利用できる制度を設けております。この子育て応援券は、一時保育や子育て講座、また親子参加行事などの有料の子育て支援サービスに利用できるチケットで、一定の自己負担額を納めてクーポン券を受けるものです。
 本区でも、こうした杉並区の制度をどのように認識し、上記の質問のように、自前の宿泊施設を持つには厳しい場合、杉並のようなクーポン券サービスを提供する考えはないか、お伺いをいたします。
 二番目として、子どもたちの野外遊び場、プレーパークについてお伺いいたします。
 今年の第一回定例会において初めて一般質問をさせていただきましたが、その後の経過を含めて、改めて質問をさせていただきます。
 このプレーパークといった公園の新しい利用方法は、別名、冒険遊び場とも呼ばれ、通常の公園のように整備はせず、廃材などを使いながら子どもが自由に遊ぶ遊び場で、子どもの自主性を尊重し、禁止事項を極力無くし、プレーリーダーと呼ばれる大人が見守る中、ボール遊びや泥遊び、また、のこぎりや金づちを使った工作など、思い思いに遊ぶことができるものです。
 ヨーロッパを中心に広がりを見せ、国内では三十五年前に世田谷区で取り入れられました。そして、今では全国に三百か所以上の公園でプレーパークが始まり、二十三区内でも、世田谷区を始め、荒川区、北区、豊島区、練馬区、新宿区、港区でも実施されております。
 そこで、文京区でもプレーパークを作る活動が昨年から始まり、毎月一回のペースで六義公園内の一部を利用し、関係者が手弁当で創意工夫をしながら、本格実施に向けて活動を続けられております。
 そこで、前回の質問から半年が経過いたしましたが、区としてこの間のプレーパークに対する認識と、今後の公園再整備計画の中でも取り入れることができるか検討するとのことでしたが、具体的な検討はなされたのか、お伺いをいたします。
 あわせて、元町公園の一体的な整備計画の中でも検討していただくこともできないか、伺います。
 文京区にプレーパークを作る会では、区内のボランティアセンターで協働できるNPO団体等を模索し、地域や子育て関係団体にも声を掛け、様々な機会を通じてPRに努め、活動を展開しております。
 そんな中、現在の課題としては、子どもを見守る大人の数とプレーリーダーの必要性に直面しております。今では、若い学生ボランティアにも加わっていただいておりますが、いかんせん、プレーリーダーに育つまでには至っておりません。
 そこで、ただ見守るだけではなく、子どもとの関係性や高い専門性が求められるマンパワーの確保に関して、区として何か協力していただくことはできないか、お伺いをいたします。
 また、将来的には、区内で常設会場の設置若しくは占有された場所の確保も視野に、適地を検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
 成澤区長にも是非親子で参加していただければと思っております。
 三番目として、スポーツを通じた青少年の健全育成と環境整備について伺います。
 スポーツは、体力向上や健康増進はもちろんのこと、個人の趣味を通じて人間関係の構築やコミュニティの形成にも大きな役割を果たしております。
 特に、子どもたちには、成長期の過程でスポーツに関わることで、体力の向上はもちろんですが、ルールや規律を守る中で健全な心が養われ、年代と地域を超えた幅広い友人や仲間ができるきっかけにもなり、また、将来の夢に向かうチャレンジ精神などが培われるものです。
 折しも、今年はワールドカップサッカーが開催され、多くの区民が日本選手の活躍と世界のトップクラスのプレーに歓喜いたしましたし、先日の全米オープンテニスでは、日本人初の決勝進出を果たした錦織選手の活躍には、多くの国民に感動を与えました。
 さて、こうしたスポーツを取り巻く状況は、本区においても年々人口が増加し、それぞれが切磋(せっさ)琢磨する中で、競技レベルが全国クラスのものになる団体も数多く見られるようになりました。より高いレベル、より強い力を求めるために、その練習をする場所の確保が一つの大きな課題となっております。
 例えば、野球やサッカーではグラウンドの確保ということになります。二十三区でも面積が小さい方に数えられる本区は、限られた中でお互いにやり繰りをしながら場所を確保している状況です。
 そこでお尋ねしますが、隣接区、特に河川を抱えている恵まれた自治体に協力を要請して、グラウンドの利用について何かお願いができないか、お伺いをいたします。
 本区としても、幾度となく交渉に当たられたことは存じておりますが、再度模索し、対応していただきたいと存じます。場所によっては、埼玉の秋ヶ瀬や川崎の河川敷等、東京を超えての検討もお願いできればと考えますが、いかがでしょうか。
 次に、青少年育成の観点から、少年スポーツに携わる指導者や保護者たちと学校との交流についてお伺いします。
 例えば、野球やサッカーなどのクラブスポーツは、週末や祝日に練習や試合が行われ、子どもたちは学校生活とは違ったクラブスポーツという形の中で、団体生活や上下関係、また大人との関わりを持ちます。いわば、スポーツを通じた子どもたちの育成を、指導者や保護者といった地域の大人が担っているのだと思います。
 そこで、こうした大人たちと学校の先生と、ある種交流の場を設け、情報交換をすることで、学校生活では見られない子どもの悩みや考え、また子ども同士の関係をより理解することができるのではないかと考えるのです。
 そこで、こうしたスポーツ関係者と学校との交流の場や情報交換の場の提供について、区長の考えをお伺いいたします。
 四番目として、子ども・子育て支援新制度について伺います。
 二〇一二年八月、国会で子ども・子育て支援法が制定され、児童福祉法改定により、学童保育の対象児童が六年生まで引き上げられました。
 そこで、本区でも学童保育の役割を明確化し、子ども・子育て支援事業計画や基準を定めた条例が今定例区議会で審議されることとなります。
 本区の学童保育事業は、質的、量的に見ても、全国で最も高い水準であることは言うまでもありません。また、先日のアンケート調査でも明らかになったとおり、その必要性についても高い支持を得ております。
 一方、本区では既に、この支援法が制定される以前より、全児童向け事業をスタートさせ、今では駕籠町、林町、明化小学校の三校で実施されております。この支援法は、学童保育の対象児童を三年生から六年生に引き上げることと、全児童を対象とした事業を併用して進めるものだと理解しております。
 そこで、本区としては、まずこうした全児童向け事業が現在の三校から更に拡大されなくてはならないと考えますが、今後の展開についてお伺いをいたします。
 既存の三校は隣接校でもあり、地域的に偏りを生じておりますので、バランスの取れた配置を考慮しながら進めるべきと考えますが、いかがでしょうか。
 ここへ来て、国の方では、文部科学省が行う放課後子ども教室や自治体が独自に行う全児童対策事業を学童保育の代替手段にするなど、放課後事業の一体化を進めようとする動きもあります。是非、この辺りも注視していただき、文京区が誇る学童保育事業の安定的な運営と拡充をこれからも望むものです。
 五番目として、防災対策について伺います。
 文京区では、防災対策の一つに、様々な団体との災害協定を締結しております。その数は七十団体以上に及んでおります。そして、その中の一つとして、建築の専門家が組織する建築関係三団体、東京都建築士事務所協会文京支部、日本建築家協会関東甲信越支部文京地域会、東京建築士会文京支部において、建築の専門家が、文京区の防災対策、復興まちづくり等を支援するための協定が一昨年、締結されました。
 そして、それが今回新たに決められた区の総合防災訓練の中で取り入れられることとなり、現在、青柳小学校避難所運営協議会の中に参画し、十月に実施される青柳小学校の防災総合訓練に向けて、具体的な内容の検討が始まりました。
 この建築の専門家が避難所に入るのは、二十三区でも極めて珍しい先進的な事例でもあり、今後の具体的な内容の構築について、期待をしているところです。
 そこで伺いますが、こうした建築の専門家に対し、区としてどのような活動を期待しているのか、また、新たに今年度から、四つの地域でテーマ別に防災訓練を行うこととされましたが、そのテーマに関係した災害協定先にも協議会に参画させることは考えていないか、お伺いをいたします。
 次に、崖地対策について伺います。
 先般の広島県で発生した豪雨による土砂災害は、国土の七割以上を山とする日本に大きな爪跡を残しました。こうした自然災害は、昨今の異常気象等の影響もあり、全国各地で豪雨や台風による甚大な被害が発生しております。文京区においても、決して対岸の火事ではありません。
 本区は、山こそないものの、起伏に富んだ特徴的な地形により崖地が数多く点在しており、これまでもその対策には鋭意努力してまいりました。そして本年度からは、これまでの利子補給制度から、新たに百万円までの公費が助成される制度に改善されました。しかしながら、まだまだ抜本的な対策には至っておらず、更なる崖地対策が求められているところです。
 そこで、本区では崖地をどのように把握し、特に危険な箇所についてはどのような対策を講じているのか、伺います。
 六番目として、社会福祉協議会の役割について伺います。
 文京区社会福祉協議会では、一昨年より、複雑かつ多様化する地域課題の解決に向けて、四年間の地域福祉活動計画を策定し、その中で、区内を四つの地区に分類し、それぞれの生活圏域に地域福祉コーディネーターという専門の相談員を配置し、地域に根差して様々な課題解決に取り組むシステムを策定いたしました。
 一年目は駒込地区、そして今年度は富坂地区に専門員が配置され、地域課題の解決に当たっております。
 この地域福祉コーディネーターは、社会福祉士の資格はもちろん、課題解決に向けての知識や経験を豊富に持つ人間で、地域の中に直接入り、地域の人々や関係機関と協力連携をしながら、時には半年、一年をかけて解決の方向に結び付ける専門の相談員です。
 そこでお尋ねしますが、この二年間でどんな課題がどの程度解決又は解決の方向に結び付けることができたのか、その主な事例をお伺いいたします。
 社会福祉協議会は、戦後の混乱期に全国の自治体に設立され、生活困窮者への支援を中心に、その役割を担ってまいりました。しかし、世帯の単身化や少子高齢化、また高層マンションの増加等により、社会からの孤立や近隣関係の希薄化を始め、生活、健康、心の問題等、地域課題の問題が複雑化してまいりました。
 そうした中、社会福祉協議会の役割、特にこのような地域課題の解決に取り組む地域福祉コーディネーターの使命はとても大きなものであり、その活動に期待をしているところです。
 しかしながら、およそ五万人の一地域を一人のコーディネーターが担当するには、初めから限界を超えていることは否めません。今後、残り二つの地域にも配置する計画ですが、到底一人の数では地域全体を賄えるとは思えません。よって、早急にこのコーディネーターの増員を求めますが、区長の見解をお伺いいたします。
 また、社会福祉協議会が目指す、誰もが地域でつながり、支えられる社会をどのように築いていくのか、伺います。
 七番目として、千石三丁目・四丁目対策について伺います。
 現在建設中の新たな千石拠点施設は、間もなく完成を迎えようとしております。これは、千石公園を中心に隣接した民有地を取得し、児童館や育成室が建設されたことと、千石公園の再整備が進められたことで、老朽化した大原地域活動センターがこの千石拠点施設に新たに移転することで、千石図書館を含めた一体的な再整備が行われるものです。
 これは、地域住民の協力と理解をもって整備された計画ですが、かねてから問題となっていた千石三・四丁目地区、不忍通りから北側にかけての公共便益施設が完全になくなってしまうことにもなってしまいました。
 この大原地域活動センターは、戸籍や住民票等の諸証明発行はもちろんですが、選挙の際には区内における数少ない不在者投票所にもなっていて、そういう面においては、今回の千石拠点施設計画以外にも、引き続き、地域の公共サービス発展のために鋭意努力をしていただくことを願っております。
 さて、この地域活動センターの跡地には、小規模多機能型の福祉施設が建設されることとなり、また、すぐ近くには、外務省千石宿舎の払下げを受け、新たな保育園が建設される予定にもなっております。
 私は、こうした公共施設を活用し、諸証明発行業務の一部でも残せればと考えましたが、それも現実的には不可能と思い、ならば、かつて白山下のコンビニで実施された住民票の写しの電話予約サービスのような形のものをこの地域のコンビニで行うことはできないか、お伺いをいたします。
 最後に、最低制限価格制度の導入について伺います。
 前回の一般質問では、工事価格の適正化の中で触れさせていただきましたが、今回は最低制限価格制度に絞って質問をさせていただきたいと存じます。
 本区では、これまでも入札契約制度の透明化と公正・公平な競争の観点にのっとって、適宜適切に改善や見直しを進めてきたところです。
 中でも、平成二十年に策定された契約事務改善プランでは、予定価格の事前公表の廃止や特命随意契約の見直しなど、多くの事務が改善されました。特に、総合評価方式の導入については、区内業者の育成や品質確保の観点が改めて着目され、二十三区では後発組となりましたが、その導入に際し、大きな前進を見ることができました。
 これまでの単なる価格による競争入札ではなく、工事成績や地域・社会貢献度などが点数化され、中小・零細企業でもその内容や成果が評価され、点数が他者を上回れば落札するシステムで、この制度の導入は大きな契約事務の改善につながったものと評価をしております。
 しかし、その点数化の中身については、まだまだ改善の余地があるものと考えているところです。それは、評価点の総合計の半分近くが価格点であることです。平成二十二年度からこの制度が導入されておりますが、実際には工事評定や地域貢献度で契約した事例はほとんどなく、価格点が同点となって初めて総合評価の枠にはまるのです。
 そこでお伺いをいたしますが、この総合評価方式制度による実態をどのように捉えているのか、また、その結果を踏まえて、評価項目や配点について、先進自治体のように改善や見直しが必要ではないかと考えますが、区長の見解をお聞かせください。
 また、価格点に関してですが、建設業で働く人の数がピーク時の四分の三に減る一方、復興需要やオリンピック・パラリンピックをにらんだ工事量の増加などにより、公共工事において、応札価格が予定価格を上回る不落札や、入札時に応札者がいない入札不調といった、入札不成立の増加が近年問題となっております。建設業界的には、一頃のダンピング競争が回避されたかに思いきや、これは一時的なものであると冷静な判断をしているようです。
 そこで、このダンピング受注が一旦落ち着いた今だからこそ、最低制限価格の導入を強く要望するところです。
 本区では既に、予定価格を大きく下回った最低価格の応札業者に対する低入札価格調査制度を設けておりますが、この制度で失格となった業者はほとんどないのが実態です。一部の自治体では、低入札価格調査において失格判断基準価格等の数値的判断基準を導入しているようですが、やはりダンピング受注は、工事の品質を下げるだけではなく、下請企業や労働者へのしわ寄せ、また安全管理の不徹底を招くもので、場合によっては、発注した自治体に責任が及ぶことにもつながりかねません。
 国や東京都では、こうしたダンピング受注防止対策として、既にこの最低制限価格制度を実施しており、二十三区でも、文京区以外のほとんどの区で導入がされております。もしこの最低制限価格制度に盲点があるとすれば、物件ごとにあらかじめ決められた最低価格の秘密性の固持です。しかし、ある自治体では、応札者の全ての価格を参加数で割り、その平均値より低い業者を失格とする例もあります。
 この最低制限価格制度の導入に際し、改めて要望させていただきますが、区長の意欲はいかがでしょうか、お伺いをいたします。
 以上で、私の質問を全て終わらせていただきます。御清聴誠にありがとうございました。(拍手)
   〔成澤廣修区長「議長、区長」と発言を求む。〕


◯議長(渡辺雅史)  成澤廣修区長。
   〔成澤廣修区長登壇〕


◯区長(成澤廣修)  山本議員の御質問にお答えします。
 最初に、妊産婦への支援に関する御質問にお答えします。
 まず、妊婦健康診査についてのお尋ねですが、本健診は、妊娠確定後、安全な出産に導くため、二回目より検査項目を選択しながら計十四回行うことができるものとなっております。
 この検査項目については、都医師会等を通じ周知されており、区が交付する受診票にも明記されていることから、十分理解されているものと考えております。
 次に、検査項目の拡大についてですが、都地域保健事業連絡協議会において検査項目を定めており、本区独自で検査項目を拡大することは、現時点では考えておりません。
 なお、自己負担が発生したケースについて、本区では把握しておりませんが、今後、こうした健診を含め、妊産婦に必要な情報を分かりやすく提供するよう努めてまいります。
 次に、心のケアについてのお尋ねですが、妊娠届出時の保健師による面接やサポートアンケートの実施により、妊娠中の心身の健康状態や出産・育児への不安等の把握に努めております。
 支援が必要な妊婦に対しては、関係部署が横断的に支援体制を組むとともに、必要に応じて医療機関とも連携しながら、メンタルケア、ソーシャルケアに取り組んでおります。
 なお、相談サービスの二十四時間対応については、他自治体の動向を注視してまいります。
 次に、産後ケアの取組についてのお尋ねですが、産後の疲労回復や育児不安の軽減を図り、母子の健やかな成長を支援するために、産後ケアが重要であることについては認識しているところです。
 現時点において、産後ケアセンターのような育児支援施設を新設する考えはございませんが、産褥期に利用できるサービスとして、新生児沐浴指導、乳房マッサージ、心理相談、子育て支援ヘルパー派遣などの事業を展開するとともに、関係機関とも連携協力しながら、きめ細かい支援に努めてまいります。
 次に、他自治体の子育て応援券制度に関するお尋ねですが、子育て世帯のニーズが多様化しており、区が実施する子育て支援サービスの充実とともに、御提案の子育て応援券制度といった柔軟なサービス提供の仕組みも有用であると考えております。
 引き続き、現在策定中の子育て支援計画の中で、より利用しやすいサービスの提供方法等について検討してまいります。
 次に、プレーパークに関する御質問にお答えします。
 まず、区の認識と検討状況についてのお尋ねですが、子どもたちが楽しく遊べることにより健やかな発達を促すというプレーパークの考え方は、公園再整備計画の中でも取り入れていくべきものと認識しております。
 公園再整備計画の実施に当たり、子どもや保護者に再整備内容に関するアンケート調査を実施するなど、プレーパークの考え方を踏まえた検討を行っております。
 限られた公園のスペースの中で全てのニーズを満たすことは困難ですが、特色ある公園づくりの一環として、今後も検討を行ってまいります。
 なお、元町公園の整備については、学識経験者等で構成される元町公園の保全及び旧元町小学校の有効活用検討会議において、歴史性、防災性、景観、公共施設の有効活用等の専門的見地から検討を進めてまいります。
 次に、マンパワーの確保についてのお尋ねですが、子どもたちを見守るプレーリーダー等については、地域団体等との協働等を視野に入れ、その育成・支援を図ってまいります。
 また、公園内におけるプレーパークの常設については、規模や設置する施設、運営主体や事業の継続性など、様々な課題があることから、運用状況を踏まえながら検討してまいります。
 次に、スポーツを通じた青少年育成に関する御質問にお答えします。
 まず、河川敷グラウンドについてのお尋ねですが、本区に限らず、荒川、江戸川等の河川敷にグラウンドを持つ自治体においても、野球やサッカー等、スポーツ活動を行う場所の確保は困難を要していると聞いております。
 また、仮に本区が埼玉県、千葉県、神奈川県等の河川敷をスポーツ施設とする場合、国土交通省の許可を始め、整備後の管理や稼働率、費用対効果等が大きな課題となります。
 今後は、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックを見据え、スポーツセンターの大規模改修を始め、多くの利用者がより快適に利用できる施設運営や既存施設の有効活用に取り組むことが優先課題と考えております。
 次に、スポーツ関係者と学校との交流についてのお尋ねですが、地域のスポーツ指導者と学校関係者との交流は、子どもたちを多面的に理解し、地域活動や学校教育に生かしていくことにつながることから、重要であると認識しております。
 より一層、子どもたちの健全育成を推進していくためにも、学校支援地域本部を通じた活動や特別公開講座、PTA行事等、様々な機会を捉え、地域と学校との交流が活発化するよう働き掛けてまいります。
 次に、放課後全児童向け事業についての御質問にお答えします。
 現在策定中の子ども・子育て支援事業計画における確保策として、計画期間内に全ての小学校での実施に向け、検討を進めております。
 なお、保護者の就労等により保育を要する小学校一年生から三年生までの児童を対象とする育成室事業と、全ての児童を対象とする放課後全児童向け事業は、それぞれ異なる役割を担う事業であり、双方の計画的な促進により、区内の子どもたちの放課後の生活を多様かつ充実したものにしてまいります。
 次に、防災対策に関する御質問にお答えします。
 まず、関係団体の訓練参加についてのお尋ねですが、秋の避難所総合訓練では、設定したテーマである木造密集地域に関連して、建築関係三団体が訓練に参加する予定であり、避難所運営協議会とともに、発災時における避難所開設前の安全確認等を行います。
 また、建築関係三団体には、発災時の応急危険度判定や復興まちづくりへの協力などを期待しております。
 なお、防災フェスタでは、協定締結団体であるアマチュア無線局災害非常通信連絡会や東京都トラック協会文京支部等に参加していただいたところですが、今後も、様々な協定締結団体に対して、訓練参加を通じた協議会への協力を呼び掛けてまいります。
 次に、崖地についてのお尋ねですが、急傾斜地崩壊危険箇所の調査結果やこれまで寄せられた区民からの相談箇所等を基に、所有者に対し、必要に応じて注意喚起を行っております。
 今後、急傾斜地崩壊危険箇所における区有地については、点検を実施するとともに、民有地については、改めて所有者に注意喚起及び助成制度の周知を行ってまいります。
 次に、社会福祉協議会についての御質問にお答えします。
 地域福祉コーディネーターが取り組んだ事例として、高齢者や子育て世代の孤立化という課題を解決すべく、地域の居場所づくりの立ち上げ支援があります。住民の方から空き家活用の申出を受け、駒込地区町会連合会及び駒込地域活動センターと連携を図り、立ち上げを支援したもので、この空き家は「こまじいのうち」と名付けられ、地域活動の拠点となりつつあると聞いております。
 また、地域福祉コーディネーターについては、人材育成やノウハウの蓄積を踏まえた上で、それぞれの地域に順次配置するという社会福祉協議会の方針に沿った支援を行ってまいります。
 なお、増員については、全地域配置後、業務内容等を勘案し、社会福祉協議会において検討されるものと考えております。
 さらに、誰もが地域でつながり、支え合える社会づくりについては、住民自らが地域の担い手となり、共に力を合わせ、支え合っていくことこそが重要であり、その橋渡しが正に社会福祉協議会の役割であると考えております。
 こうした取組を支援するとともに、社会福祉協議会と連携を図りながら、地域福祉活動の活性化に取り組んでまいります。
 次に、住民票の写しの交付サービスについての御質問にお答えします。
 区では、外出困難な高齢者や障害のある方等の世帯には、自宅まで住民票の写し等を届けるサービスを実施しております。
 なお、コンビニ交付については、費用対効果等から、導入する考えはありませんが、平成二十八年一月に予定されている個人番号制度の実施に伴い、国においてシステムの改良が図られるという情報もあり、調査・研究に努めているところです。
 最後に、契約制度に関する御質問にお答えします。
 まず、総合評価落札方式についてのお尋ねですが、平成二十四年度より試行として行っておりますが、これまでの課題としては、提出する書類が多く、事業者の負担となることや、結果的に価格点が高い事業者が落札することが多くなることなどが挙げられます。
 このため、今後は、試行の結果を見ながら、価格点と施工能力等、評価点のバランスや地域・社会貢献評価点に新たな項目を追加することなどを検討し、効果的な総合評価落札方式の構築に向け、取り組んでまいります。
 次に、最低制限価格制度の導入についてのお尋ねですが、本区では、低入札価格調査制度の導入により、低入札であっても契約の内容に適合した履行の確保を図っているところであり、最低制限価格制度の導入については、適正な価格競争への影響や低入札価格調査制度との関係等、様々な観点から、今後検討してまいります。
   〔山本一仁議員「議長、十一番」と発言を求む。〕


◯議長(渡辺雅史)  十一番山本一仁議員。


◯山本一仁議員  区長、御答弁ありがとうございました。
 自席からの発言をお許しいただきたいと思います。
 今回の質問八項目に関しましては、主に、私がこの間、様々な場面で区民の皆様から御意見など頂いたものを中心として質問させていただきました。
 一番目に関しまして、妊産婦に優しいまちということに関しては、私も最近まちを歩いていますと、本当に妊婦さんが多くなったなということを身をもって実感してまいりまして、こういった質問をさせていただきました。
 さらに、妊産婦さん、妊婦さんが住みやすい文京区を目指して、私もこれからも質問などをさせていただきたいというふうに思っております。
 また、プレーパークに関しましては、前回から半年しか経過をしておりませんでしたが、ここまで様々な形で前向きな御答弁を頂きました。
 是非、今後とも引き続き、新しい、この文京区に似合った公園づくりという観点から整備を進めていただきたいというふうに思っております。
 最後に、この最低制限価格制度につきましては、この前段の総合評価に関しましては、やはり結果的には価格点が高い事業者が落札するという観点では、同じ方向を向いているのではないかというふうに思いますし、この総合評価に関しては更に改善をしていくということで有り難く思っておりますが、この最後の最低制限価格制度の導入につきましては、二十三区では、文京区以外は実施されているということでもございますので、是非、この辺も導入に向けて鋭意検討していただけたらというふうに思っております。
 その他、詳細につきましては、同僚議員より委員会等で質問を深めさせていただきたいと思います。
 本日はありがとうございました。(拍手)


◯議長(渡辺雅史)  以上で本日の日程は終了いたしました。
 次の本会議は、明日午後二時から開きます。
 本日は、これにて散会いたします。
   午後四時二十八分散会