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東京都 新宿区

平成15年 11月 定例会(第4回) 11月28日−14号




平成15年 11月 定例会(第4回) − 11月28日−14号







平成15年 11月 定例会(第4回)



     平成15年第4回定例会会議録(第2日)第14号

平成15年11月28日(金曜日)

出席議員(37名)

  1番   有馬俊郎       2番   鈴木ゆきえ

  3番   赤羽つや子      4番   吉住健一

  5番   おぐら利彦      6番   下村治生

  7番   志田雄一郎      8番   うるしばら順一

  9番   根本二郎      10番   なす雅之

 12番   川村のりあき    13番   くまがい澄子

 14番   小松政子      15番   山添 巖

 16番   深沢としさだ    17番   宮坂俊文

 18番   桑原公平      19番   猪爪まさみ

 20番   のづたけし     21番   あざみ民栄

 22番   阿部早苗      23番   近藤なつ子

 24番   沢田あゆみ     25番   小畑通夫

 26番   とよしま正雄    27番   そめたに正明

 28番   野口ふみあき    29番   秋田ひろし

 30番   小野きみ子     31番   久保合介

 32番   えのき秀隆     33番   田中のりひで

 34番   笠井つや子     35番   雨宮武彦

 36番   松ヶ谷まさお    37番   かわの達男

 38番   山田敏行

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欠席議員(1名)

 11番   麻生輝久

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説明のため出席した者の職氏名

 区長      中山弘子     助役      永木秀人

 収入役     佐田俊彦     企画部長    金子良江

 総務部長    石村勲由     区民部長    武井幹雄

 福祉部長    愛宕昌和     衛生部長    渡邉紀明

 環境土木部長  野口則行     都市計画部長  河村 茂

 企画課長    小?俊彦     予算課長    寺田好孝

                  教育委員会

 総務課長    酒井敏男             山?輝雄

                  教育長

 教育委員会            選挙管理

         今野 隆     委員会     矢口 亮

 事務局次長            事務局長

 常勤監査委員  山田外彦     監査事務局長  馬場慎一

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職務のため出席した議会事務局職員

 局長      根岸紘一     次長      渡部優子

 議事係長    大岡 博     議事主査    谷部とき子

 議事主査    西村 茂     議事主査    松本謙治

                  調査管理係

 議事主査    熊澤 武             太田誠司

                  主査

 書記      喜多裕之

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 速記士     八木下厚子

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11月28日   議事日程

日程第1 代表質問

日程第2 一般質問

日程第3 第98号議案 清掃車両の買入れについて−−−−−−[委員会審査報告]

日程第4 第89号議案 公益法人等への新宿区職員の派遣等に関する条例

日程第5 第90号議案 新宿区組織条例の一部を改正する条例

日程第6 第91号議案 新宿区特別区税条例の一部を改正する条例

日程第7 第92号議案 新宿区立児童館条例の一部を改正する条例

日程第8 第93号議案 新宿区学童クラブ条例の一部を改正する条例

日程第9 第94号議案 新宿区保健所の設置に関する条例の一部を改正する条例

日程第10 第95号議案 新宿区立環境学習情報センター条例

日程第11 第96号議案 新宿区ワンルームマンション等の建築及び管理に関する条例

日程第12 第97号議案 新宿区立区民ギャラリー条例

日程第13 第99号議案 特別区道の路線の廃止について

日程第14 第87号議案 平成15年度新宿区一般会計補正予算(第5号)

日程第15 第88号議案 平成15年度新宿区国民健康保険特別会計補正予算(第2号)

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△開議 午後2時02分



○議長(山添巖) ただいまから本日の会議を開きます。

 会議録署名議員は、

  10番 なす雅之議員  29番 秋田ひろし議員

を指名します。

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○議長(山添巖) 本日の会議時間は、議事進行の都合により、あらかじめ延長します。

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○議長(山添巖) 諸般の報告がありますので、次長に朗読させます。

             〔次長朗読〕

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                            15特人委給第171号

                            平成15年11月26日

新宿区議会議長  山添 巖殿

                      特別区人事委員会委員長  天野房三

       「職員に関する条例」に対する意見聴取について(回答)

 平成15年11月20日付15新区議第1049号で意見聴取のあった下記条例案については、異議ありません。

               記

1 第89号議案 公益法人等への新宿区職員の派遣等に関する条例

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○議長(山添巖) 陳情の付託について申し上げます。

 受理した陳情は、お手元に配付しました陳情付託表のとおり、各常任委員会に付託しましたので、報告します。

             〔巻末諸報告の部参照〕

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○議長(山添巖) これから本日の日程に入ります。

 日程第1、代表質問を行います。

 区の一般事務、教育委員会の事務について質問の通告を受けましたので、順に質問を許します。

 最初に、14番小松政子議員。

             〔14番 小松政子議員登壇、拍手〕



◆14番(小松政子) 平成15年第4回定例会に当たり、新宿区議会公明党を代表して、区長並びに教育委員会に御質問いたします。

 さて、「政権選択選挙」「マニフェスト選挙」と言われました衆議院総選挙は、また、自民対民主の二大政党選挙ともマスコミ等で喧伝されましたが、結果として、「事実上、勝者なき選挙だった」と10日付の読売夕刊でも論評している中で、公明党は3議席増の34議席に躍進いたしました。(拍手)

 ありがとうございます。

 二大政党では吸収されない思いを受けとめる第三党として、「庶民の党・公明党」の存在価値や役割に大きな期待が集まっていることを強く感じます。

 結党以来、「庶民のためにこそ政治がある」と言い続けてきた公明党の使命を果たすために、私も地方議員の一員として「区民の皆さまのための区政実現」に向け、さらに死力を尽くし戦うことを決意申し上げ質問に入ります。

 質問の第1は、中山区政の今後についてであります。

 中山区長は、昨年11月24日の区長選挙において新しい区長に選出されて、ちょうど1年目を迎えられます。就任直後の所信表明の中で区長は、1、清潔で透明性の高い区政への刷新と信頼回復、2、新宿区基本構想を継承しつつ、安全で安心のまちづくり、そして、にぎわいと魅力あふれるまちづくり、3、少子化及び子育て支援と高齢者・障害者対策、4、区民の皆様と地域文化の育成を図り、新宿新時代を築いていく等の基本姿勢を示されました。

 中山区長、改めてお尋ねいたします。

 区長は、この1年間を振り返り自己採点されるとするならば、何点をおつけになりますか。

 また、区長は就任後、精力的に区民との対話を続けてこられました。「すべての知恵は現場」にありと我々は考えていますが、区民との対話の中で何を学び、何を決意されたのかお聞かせください。

 次に、平成16年度の予算の取り組みについてでありますが、区長御自身の予算としては初めての経験であり、多くの区民の皆様と対話をされ、それらをどのように反映させていく御決意なのかお尋ねいたします。

 区民の区長に対して「何かをしてくれる」という期待は、就任時から見ると大きな高まりを見せています。どうか区民の思いを裏切ることなく、2年目に向けて、健康に留意されながら頑張っていただきたいことを申し上げ、この項の質問を終わります。

 質問の第2は、区有施設のあり方の見直しと指定管理者制度の導入についてであります。

 施設白書によれば、当区が現有する施設の管理運営コストは 200億円を超えているとのことであります。これからの経済情勢の中で、的確な行政運営を図るためには、そのような施設経費の削減は区政の重要課題であります。

 この課題を解決するためには、行財政改革の大きなテーマとして挙げられているとおり、施設のあり方の再構築に向けては、適正配置の検討と運営形態の見直しの両面での取り組みが必要ではないかと私たちは考えております。

 しかし、適正配置案はいまだ具体的な内容が示されず、運営形態の見直しのみが検討の俎上にのっているようですが、施設の適正配置の検討について、区長はどのように取り組まれるお考えなのか、まず御見解をお伺いいたします。

 次に、地方自治法の一部改正によって、公の施設管理受託者の範囲が民間事業者まで拡大され、当区もこの「指定管理者制度」の導入を検討されているとのことです。運営形態の見直しとして、この「指定管理者制度」の導入は非常に大きな意味があるのではないかと考えておりますが、区はどのような視点から、この「指定管理者制度」を取り入れようとされているのか、区長の御所見をお尋ねいたします。

 また、サービスという点から見て、受益者負担の原則はあるにしても、区民へのサービスをどう向上させるかという視点は、重要であり区の責任でもあります。この点どのように考えておられるのか。また、区民に説明されるのかお聞かせください。

 さらに、民間事業者の参入についての規制緩和がなされたということは、効率的で柔軟性のある施設運営に向けて、大きなメリットが予測されるのではないかと期待しておりますが、一方で、民間事業者に任せたことで、事業者が経営破綻を来すなどの万が一のリスクについては心配する声もあると思います。この指定管理者制度の中では、そのようなリスクについてはどのような対応が想定されているのか。安心して民間事業者に施設を任せられるような仕組みになっているのかどうかお示しください。

 質問の第3は、介護保険制度についてであります。

 介護保険制度については、制度開始後、介護認定者・サービス利用者も着実に増加し、また、多様な事業者が参入することにより、在宅・施設サービスは質・量ともに充実し、おおむね順調に運営されていると思います。

 しかし、その一方で、制度の目的である高齢者の自立支援を達成していくためには、介護予防を初め利用者本位のケアマネジメント、介護サービスにおける質の一層の向上など、なお解決すべき課題もあると聞いております。

 国においては、今年度から、法施行後の5年目の見直し作業が行われているところであり、先ごろ「2015年の高齢者介護のあり方」といった中・長期的なビジョンが提言されました。この2015年とは、ちょうど戦後のベビーブームの「団塊の世代」が65歳に到達する年であり、我が国の高齢化対策上において重要な意味があるとのことです。

 介護保険制度は順調に運営されているものの、高齢化が増加する実情のもとでは、介護給付額も右肩上がりで増加していくと見込まれ、まさに今後十数年における高齢者の福祉対策が、「医療・年金制度」とともに社会保障制度の要諦であると私どもも認識しているところです。

 さて、先ごろの社会保障審議会の介護保険部会では、既に現状把握を終え、論点整理を始めたとのこと。特に保険料の高騰が危惧され、被保険者の年齢拡大、第2号被保険者の取り扱い、サービス適正化のための保険給付の見直し、保険者の機能強化などさまざまな課題が浮上しているとのことです。

 そこで、我が区における第1期介護保険事業の利用実態並びに国の提言や審議会の検討経緯などを踏まえて、区長に4点お尋ねいたします。

 第1点目は、利用者の増加により介護保険制度が定着しつつありますが、その一方で、給付の増加に伴い、第3期介護保険事業の介護保険料は、現状の金額より高くなると予想されます。介護保険制度の見直しにおいて、今後、財源確保が重要であると考えますが、その中にあって留意すべき点は低所得者対策であります。

 新宿区は、第1回の改革に当たって、低所得者層への配慮、思いやりとして、他区に先駆けて減額制度の実施や6段階方式を採用するなど大変な御苦労をされ、区民に喜ばれた実績もあります。どうか最大限の知恵を発揮され、新宿らしい制度を立ち上げてもらいたいと考えますが、区長はどのようにお考えか御所見をお伺いいたします。

 第2は、介護保険制度の安定的な運営には、被保険者の意向が十分反映できる仕組みが必要であると考えておりますが、区長の御所見をお伺いいたします。

 第3は、サービス提供面において、施設と在宅サービスの給付格差の改善、24時間 365日の地域ケア体制を初め、在宅生活への支援など数多くの課題があると思いますが、区長の御所見をお伺いいたします。

 第4は、介護保険制度をよりよい制度にしていくためには、利用者本位のケアマネジメント・介護サービスにおける質の一層の向上について、積極的に取り組まねばならないと考えますが、区はこの課題にどのように取り組んでいられるのかお伺いいたします。

 質問の第4は、「新宿区男女共同参画推進条例」の制定についてであります。

 区として、平成13年に「新宿区男女平等推進計画」を策定し、その中の「男女平等の仕組みづくり」の具体的施策として、いよいよ条例の制定の段階に入ったわけであります。

 区は、ここ二、三年、男女共同参画という区民全体の意識のコンセンサスづくりに御苦労され、条例制定までの機運をつくられたことには心から敬意を表します。また、行動計画である「男女平等推進計画」は、かなり細部にわたる内容が網羅されており、その御苦労がしのばれます。

 第1の質問として、提言にあるように、条例に求められる視点として、新宿区の独自性はどのように出そうとされているのかお聞かせください。

 第2の質問は、行政が新しいことに取り組むときに、区民のコンセンサスの醸成には相当時間がかかります。一方で行政側の先導的役割が重要と考えます。この点をどのように調整し、条例の策定を進めようとされているのかお聞かせください。

 第3の質問は、条例であるがゆえに理念的になりがちですが、例えばドメスティック・バイオレンス対策や、商業都市・新宿らしく、女性の起業家支援など、より具体的な項目を盛り込んでいくべきと考えますが、お考えをお聞かせください。

 第4の質問として、条例制定後、行動計画をつくられると思いますが、その後のスケジュールについてお聞かせください。

 質問の第5は、音楽療法についてであります。

 音楽療法とは、心身の調和を保ち、その働きを活性化させる音楽の特性を健康維持やリハビリに活用するもので、新しい医療を開くものとして注目を集めております。

 例えば痴呆症の高齢者が、昔懐かしい曲を歌うことで、失われていた記憶とともに生活感覚を取り戻したり、自閉症の子供が音楽を通して心を通い合わせ、言葉を発するようになるなど、その効果が各地で報告されております。

 音楽を聞くことで気持ちが静まったり、明るくなったり、どんな人の心にも直接働きかけることができる音楽の役割は大きいと思います。心が健全であれば、体も健全であることは言うまでもありませんが、21世紀は心の時代、まさにこの視点が大切であるとあり、音楽療法はその期待にこたえられる療法です。

 初めに、区長は音楽療法について、どのような御認識をお持ちなのかお伺いいたします。

 さて、本区においても、かしわ苑、あかね苑などでも、音楽会を月1回開催しておりますが、高齢者の方の目が輝き、表情も変わってくる様子を私も目の当たりにしました。

 また、障害者の施設でも音楽のプロを派遣したり、子供の施設でも日常的に音楽を取り入れています。

 その理由を聞いてみますと、喜ぶというだけでなく、明らかに前向きな反応を示すからだと職員は語っています。これはまだ体験的からくるもので、これに音楽療法という方策を取り入れれば、さらに大きな効果を上げることは明らかです。

 先駆的に取り組んでおりますのが奈良市です。施設のソフト面の充実を図るためとし、音楽を通して子供たち、高齢者、障害者が触れ合うまちづくりを目指しており、音楽療法推進室まで設置して、市内の64施設で実施しています。行政が福祉と音楽を一体として、音楽を使っての心の豊かさを住民に発信していると感じました。

 そこで具体的な質問に入ります。

 1点目は、高齢者の施設での音楽活動への支援についてであります。高齢者のデイケアの利用者や痴呆の予防やリハビリなどに、療法という視点で音楽会の充実を考えるべきと思います。

 2点目は、障害者の音楽活動への支援についてであります。知的障害児・者の知的、身体的発達を促し、情緒の安定を図るため音楽療法を用いた音楽教室の開催を提案いたします。

 以上2点について、区長の御所見をお伺いいたします。

 新宿区も高齢化率が 19.13%、 100歳を過ぎた人が48人、長寿を全うされることは非常にすばらしいことです。すべてのお年寄りが生きる力、生きる喜びを持つ方策をとってあげるのも行政の役目と考えます。たかが音楽、されど音楽です。多くのお年寄りや障害者に笑顔が戻るように、この療法の導入を強く要請いたします。

 質問の第6は、環境浄化への推進策についてであります。

 東京23区は、本年7月の東京区長会においてごみ量の減少、危機的な財政状況、中間処理をめぐる諸課題の状況変化を踏まえ、23区内で新たな清掃工場をつくらないことを決定いたしました。この決定により新宿区では清掃工場建設の予定がなくなり、より一層のごみ減量、リサイクルへの取り組みが必要となってまいりました。新宿区ではいち早くISO 14001を取得し、清掃・リサイクルの現状と課題を提示しながら、さまざまな取り組みをされてきたことは高く評価いたします。

 さらには、本年1月「新宿区環境基本計画」について諮問を受けた環境審議会では、8回にわたってワークショップを設け、10月には大変意欲的な答申が提出されました。これらを実効性のあるものにするためにも、今後ますます区のリーダーシップが望まれるところですが、まず区長の意欲をお聞かせください。

 次に、レジ袋削減のための共通エコクーポン導入について伺います。

 たかがレジ袋といえども、脱レジ袋宣言をしている93万世帯の名古屋市の試算では、市内で年間1万トンのレジ袋が使用され、これを半減させると、年間1万トンの石油が節約できます。これは 1,300世帯の1年分の電力に相当することになります。

 既に新宿区でも、レジ袋削減対策としてマイバック運動などを展開しておりますが、現実的には一部の主婦層にしか広がっていない気もいたします。新宿区商店会連合会でも「新宿区とともにマイバック運動を展開中、ことしはさらに充実させたい」と意欲を見せています。

 そこで、レジ袋を断ることで、買い物がお得になる「新宿区共通還元制度エコクーポン」を提案いたします。既に10月から導入を開始している名古屋市では、消費者側からは、今までのように店によって異なるポイント制度は不便」、また「レジ袋を断る人に特典があれば、買い物袋の持参者がふえる」、一方販売店からは、「キャンペーン実施のおかげで、店員からお客様への声かけがしやすくなり、お客様から断る場面もふえた」など、効果はおおむね良好です。

 買物券として還元されるシールは、環境局に事務局を置く推進協議会が参加店に販売、参加店は消費者がレジ袋を断った場合、シール1枚を交付します。そして、シールを集めると次回買物券として参加店で利用できるというものです。推進協議会によると、20日間で 480店舗が参加し、全国ファーストフード店からも申し込みがあったそうです。

 東京都でも、杉並区が昨年11月から、商店街活性化の効果も兼ねてこの制度を導入し、現在では区内約 860店が加盟しています。

 折しも新宿区では、環境に関する人・モノ・情報が行き交う場としての環境情報センターが設置される見通しとなりました。この機関との連携も含めて、共通エコクーポン導入の提案について御見解をお聞かせください。

 質問の第7は、総合型地域スポーツクラブについてお伺いいたします。

 先月5日の「広報しんじゅく」の一面にも大きく掲載されたとおり、総合型地域スポーツクラブ・文化クラブの創設に向けて、各地で活発に「スポーツ交流会」が行われています。昨年3月には、新宿区社会教育委員の会議として、新宿版総合型地域スポーツクラブの創設に討議を重ねていただき、提言として、かなり具体的なビジョンを示していただきました。また、国として平成16年度の概算要求の中に、2010年までの7年間で、全国の市区町村に1,400 カ所の総合型クラブ育成を推進する事業も、新規事業として10億円余りの金額が計上されています。こうしたことを踏まえて何点か質問いたします。

 第1の質問として、今後、スポーツ交流会が「総合型」のクラブとして発展していくためには、区は「人材の発掘・育成」「活動拠点の整備」「自主財源の確保」「質の高いプログラムの提供」「自立したクラブ運営の手法の導入」など挙げられています。それぞれの項目に対して、区はどのような計画、展望をお持ちなのかお聞かせください。

 第2の質問は、「活動拠点の整備」とあるように、先進的に推進している神戸市では、学校施設開放委員会が中心となって、地域の方や学校関係者が実行委員として活動されています。新宿区の現状では、このような方式がかなわないにしても、学校施設を地域財産として、どのような手順で開放しようと区はお考えなのかお聞かせください。

 第3の質問は、提言にもあったように、中学校の部活動とのかかわりは、教育委員会として将来的にどう考えているのかお聞かせください。さまざまな要件から、部活動規模の縮小という現状の中で、生徒の要望に十分に対応し切れない状況を、この「総合型」クラブによって対応すべきと考えますが、教育委員会はどのようにお考えなのかお聞かせください。

 質問の第8は、図書館についてであります。

 現在、区は、明年3月公表予定の「新宿子ども読書活動推進計画」の策定に向け、本年4月に設置した「新宿子ども読書推進計画作成委員会」において種々御検討されていることと思います。

 平成13年12月に公布・施行された「子どもの読書活動の推進に関する法律」に基づき、国や都のみならず市区町村にも推進計画の策定に努めることが定められている中での「法定計画」であり、また、私は平成11年第3回定例会において、子どもの読書活動推進に向け「新宿読書推進会議の設立」並びに「朝の読書運動の推進」を御提案申し上げました立場から、今回の計画策定の推移には大変関心を持っております。

 一方、図書館のあり方についても改めて検討されていると思いますが、結論が出る当分の間でも、利用者に対するサービス向上を目指すべきであります。

 こうした点を踏まえて、4点について教育委員会に質問させていただきます。

 1点目は、区立図書館のバリアフリー化の問題です。階段があるため車いすの方には利用しづらい館があります。例えば中町図書館や鶴巻図書館、そして戸山図書館などがそうです。区立図書館のバリアフリー化並びに設備の充実をどのように改善されるおつもりなのか、お伺いいたします。

 2点目は、開館時間についてです。午後5時から6時に1時間延長されたことは評価いたします。しかし、23区中平日6時の閉館は北区と新宿区の2区のみであり、その他の区は7時、8時、9時と夜間利用しやすくなっています。このように開館時間の延長は時代の要請であります。例えば、クラブ活動をしている中・高生にとっても、6時の閉館では利用できません。育児中のお母さんからも、夫が帰ってきて子供の世話をお願いして、1人でゆっくりと好きな本を探してみたいとの声も数多くいただいておりますし、もちろんお勤めの人や商店主さんにも時間延長を希望する方が大勢いらっしゃいます。

 平成12年、牛込地域だけで1万 2,300名の開館時間延長希望の署名が寄せられましたことからも、全区的に潜在的な希望があることは容易にうかがえます。区立図書館の夜間開放事業を将来の展望も含めてお答えください。

 また、時間延長の際に検討しなければならない課題として、防犯対策と延長に要する経費の問題があるかと思います。防犯に関して言うならば、単独館の鶴巻と西落合以外の図書館は複合施設であり、ことぶき館や社会教育会館、地域センターなどが併設されております。そうした施設は、現在夜10時まで利用されているわけですから、図書館においても併設施設の管理体制の拡大等工夫をしていただき、夜間の利用が可能なように御検討していただけないでしょうか。

 経費の問題について言えば、地域センターは運営を地域の方による管理運営委員会が行っていますし、ことぶき館なども同じく地域の皆様のお力によって夜間運営されています。地域のボランティア力を図書館運営に取り入れるなど工夫をされてはいかがでしょうか。

 3点目の質問は、図書館ボランティアの募集、研修のシステムづくりについてであります。先ほども述べましたが、新宿区は既にさまざまなところで、地域の皆様のボランティア力により支えられているのが現状です。図書館運営の分野にも、さらに図書館ボランティアとして、一定の役割を担っていただけるようなシステムづくりが必要と考えますが、区はどのように考えておられるのかお答えください。

 最後に、中央図書館についてお尋ねいたします。

 先日、久しぶりに中央図書館に行ってまいりました。中心拠点にしてはわかりづらいところにあります。エレベーターに乗りましたが実に古いものです。そして、閲覧室も極めて狭隘です。先ほど問題提起したバリアフリーや夜間開放といった点からも、また、地域文化力向上への情報発信センターという点からも、新宿の図書館がこのままでいいとは決して思えません。せめて、中心図書館はわかりやすい交通至便な立地で、世代や障害のバリアを凌駕する機能満載のこれぞ図書館というものがほしいものです。

 図書館は数ではないと考えます。利用して満足できるかどうか、利用しやすい時間帯、そして交通の便がよければ全区的に多くの人が利用するでしょう。せめて1館は図書館文化を結集したものを区民に提供すべきであると考えますが、御所見をお聞かせください。

 以上で私の質問を終了いたします。御清聴ありがとうございました。(拍手)



◎区長(中山弘子) 小松議員の御質問にお答えします。

 私の就任以来の新宿区政の自己評価についてのお尋ねですが、私はこの1年間、区政運営のキーワードとして、区政の透明性を高めること、現場・現実を重視すること、区民との協働を進めることの3つを掲げ、職員そして区民の方々にあらゆる機会をとらえて働きかけてきました。

 透明性の高い区政の取り組みについては、情報公開やパブリックコメントの実施を初め、区民の声委員会の区民委員の拡充、事業別行政コスト計算書の作成の着手など、政策形成過程から事業実施段階に至るまで幅広い情報提供等に努めてまいりました。

 また、高齢者、子育て支援、安全・安心、みどり、環境の各分野での施策の取り組みに当たって、現場・現実の中から生み出された知恵と力を大切にするとともに、区民と区との協働の推進に努力してまいりました。

 とりわけ、次世代育成支援計画の策定については、先行自治体の指定を受け積極的に取り組んできました。安全で安心のまちづくりについても、「新宿区民の安全・安心の推進に関する条例」を制定し、区民からの申し出による4地区を安全推進地域活動の重点地区として指定し、活動をスタートさせることができました。これもひとえに区民の皆さんの御支援・御協力と職員の努力に支えられた結果と考えております。

 しかしながら、区政への信頼回復の取り組みを強化している途上で、今回、職員の不祥事が重なるという事態が発生し、いまだ公務員としての倫理観、適正な職務遂行に関して不十分な状況を思い知らされました。

 私が掲げてまいりました清潔で透明性の高い区政への刷新も、暮らしやすさも一番、にぎわいも一番の区政への取り組みもまだ緒についたばかりです。2年目のスタートを機に改めて気持ちを引き締めて、区民の皆さんの信託に十分こたえられるよう、職員とともに、区民のための区民と協働する区政を築くため全力で取り組んでまいります。

 次に、「区民との対話の中で、何を学び、何を決意したのか」とのお尋ねですが、昨年の就任直後の11回の対話集会を初めとして、多くの地域での会合や催しに参加して、多くの区民の皆さんと、それぞれ現場ならではの対話をすることができました。

 私は、これらの方々との対話を通して、現場には厳しい現実と、ときに厳しい声もありますが、援軍もまた現場にあるということを実感いたしました。

 「すべての知恵は現場にあり」とのお考えに私も同感です。そして、実行力もまた現場にあると思います。私はこれまでお聞きした皆さんの地域への思いや熱意に打たれるとともに、改めて「現場主義」の大切さ、そして区民の皆さんへの説明責任を果たすことの重要性を認識し、こうした皆さんとの協働による区政を推進していく決意を新たにしております。

 次に、平成16年度予算の編成についてのお尋ねです。

 現在、平成16年度予算の編成に取り組んでいるさなかですが、私は、区が取り組むすべての事業について、現場から発想し、常に新鮮な目で事業を再構築していくことが、区民満足度の高い区政の実現につながるものと考えています。

 平成16年度予算編成の基本方針として、重点施策を少子高齢社会への対応と安全で安心なまちづくりの2つに集約するとともに、多様な活動主体との協働を編成テーマの一つとして掲げたことや、各部にみずからの裁量で事業構築が可能な予算枠を設定したことなどは、限られた財源の中で、現場に寄せられる数々の区民の声や区民との対話を通して学んだことを、予算編成に可能な限り生かしていきたいと考えたからです。

 こうした方針と手法によりまして、限りある財源を有効に活用し、現場・現実を踏まえた区民満足度の高い予算の編成を指向してまいります。

 次に、区有施設のあり方の見直しについての御質問にお答えします。

 区有施設については、平成15年2月に策定した行財政改革計画に基づき、施設の有効活用を図るための機能の多様化や統廃合などによる適正規模化の検討を進めているところです。

 また、施設の適正配置については、施設ごとの長期修繕計画を踏まえ、さらに、学校施設の適正配置の進捗状況に合わせて、地域状況に応じて検討を進めてまいります。

 今後は、平成16年度に予定している次期行財政改革計画の策定作業の中で、施設配置のあり方の基本的な考え方や取り組み手順などにについての検討を進めてまいります。

 次に、指定管理者制度の導入についてですが、この制度は、区の施設への区民ニーズの多様化に対応して、民間の能力を活用して、施設におけるサービスの質の向上を図るとともに、経費の節減を図ることを目的としております。

 その趣旨に基づき、民間の持つ柔軟できめ細やかなサービスの提供が区の施設でも可能となるよう、指定管理者制度の導入を進めてまいります。

 次に、サービスをどのように向上させるのかという御質問ですが、公の施設を指定管理者に管理代行させる場合には、事前に事業者からサービス内容等について事業計画書の提出を受け、それを外部委員も含めた審査会で確認いたします。

 したがって、申込事業者の中から、サービス内容と経費において、最もすぐれたものを管理者に選定することができます。

 さらに、管理者の指定後も、毎年度終了後に区への事業報告を義務づけているほか、区長は、指定管理者に対して随時管理業務に関する報告を求めることができ、必要に応じて実地調査または指示ができることとなっています。これらを通じて、施設サービスの内容の確認を行うとともに、その向上を図ってまいります。

 また、区民への説明についてですが、事業者からのこれらの報告を原則として公開することはもとより、事業の範囲や施設利用に関することなどについて説明会を開催し、区民意見の反映にも努めてまいります。

 次に、民間事業者に安心して任せられる仕組みとなっているのかとのお尋ねです。

 指定管理者が事業破綻したというような万が一の場合は、公の施設の管理運営に支障が生じないように、直ちに指定を取り消して、区の直接管理に暫定的に切りかえることになります。しかし、そのような事態を未然に防ぐための制度上の仕組みも用意されております。

 1つは、指定管理者の指定期間を限定する。2つ目には、毎年度終了後に区への事業報告を義務づけている。3つ目として、区の指示に従わない場合やその他管理の継続が不適当である場合には指定を取り消すことができる。4つ目には、区長は指定管理者に対して、随時管理業務または経理状況に関する報告を求めることができ、必要に応じて実地調査または指示ができる。こうしたリスク対策の制度を幾重にも担保している制度ですので、民間事業者が施設の管理を代行することになりましても、安定的な施設サービスの提供は十分に可能であると考えております。

 次に、介護保険制度についての御質問にお答えします。

 初めに、低所得者対策のさらなる取り組みについてのお尋ねです。

 第2期の介護保険事業計画を作成するに当たりましては、低所得者の保険料負担感に留意し、6段階保険料制度と個別減額を組み合わせた新宿区独自の制度改正を行ったところです。

 しかし、第3期の介護保険料は、給付費の増加や介護給付費準備基金のことを考えますと、現状より高くならざるを得ず、低所得者対策が重要な課題となってきます。

 区としては、全国市長会を通じて、国に財政措置を含めて総合的かつ統一的な対策を講じるよう求めておりますが、区として何ができるかを計画の見直し作業の中で考えてまいります。

 次に、介護保険制度における保険者の意向が反映できる仕組みについてのお尋ねです。

 保険者としては、次期の介護保険料の高騰が危惧される中で、介護保険事業の安定的な運営には保険者の意向の反映が必要と考えております。

 しかしながら、財源負担割合のあり方及び事業者の指定や指導権限について、十分なものとなっておりません。

 したがいまして、「国の負担分について、調整交付金は介護給付費25%とは別枠とすること」、また「財政安定化基金の原資については、国、都道府県の負担とすること」、さらに「介護サービス事業者指定における保険者の関与など権限を強化すること」など、制度見直しを行い、保険者の意向が十分反映できる仕組みとすることが必要と考えております。

 次に、サービス提供における施設や在宅との格差是正や在宅生活への支援等についてのお尋ねです。

 施設と在宅サービス間の給付格差については、今年度から、施設における居住費相当の費用負担が導入されたことにより、一部改善され始めております。

 また、24時間 365日の地域ケア体制については、「2015年の高齢者介護のあり方」で「通う、泊まる、訪問を受ける」といった小規模多機能なサービスが提言されております。

 さらに、在宅生活を支えるためには、地域の見守りネットワーク化などの課題もございます。

 いずれにしましても、在宅を支援する諸課題については、次期の介護保険事業計画見直しの際に検討したいと考えております。

 次に、利用者本位のケアマネジメント、介護サービスの質の向上に向けての区としての取り組みについてのお尋ねですが、今年度から、区内の居宅介護支援事業者を対象として、ケアプラン等適正実施調査を行っています。

 これは、ケアマネジメントの実施状況を調査するもので、利用者や家族のニーズを把握し、適切な介護サービスがケアプランに位置づけられているかどうかなどを点検しております。

 このほか、福祉サービス第三者評価を受審する介護サービス事業者に対して、受審費用を助成し、事業者みずからによる質の向上に向けての積極的な取り組みを促しているところです。

 今後もこのような取り組みにより、利用者本位のケアマネジメントの推進や介護サービスの質的な向上を図ってまいります。

 次に、「新宿区男女平等参画推進条例」の制定に関し、まず、条例に新宿区の独自性をどのように出そうとしているかについてです。

 条例に盛り込むべき内容を検討するに当たっては、「新宿区男女平等推進会議」の委員の皆さんに新宿区の特性を踏まえ独自性を打ち出すこと。その際、区民生活を送る上で具体的に効果があり、男女共同参画を実質的に進めていくと期待される施策を盛り込んでいただきたいとお願いいたしました。

 その結果、「提言」には、雇用の分野や地域活動における男女共同参画の促進など、区独自の基本的施策が盛り込まれています。

 したがいまして、この「提言」を十分尊重した条例を制定することが、新宿区としての独自性を打ち出すことになると考えております。

 次に、条例を制定するに当たり、区民のコンセンサスの醸成と区の先導的役割について、どのように考えているかについてです。

 条例を制定するに当たっては、十分に区民の皆さんへの合意形成に努めるべきものと認識しています。

 「新宿区男女平等推進会議」から出された「提言」の内容については、私も大変すばらしいものと評価しておりまして、地域での会合等を通じて、広く区民の皆さんにその趣旨の普及に努めてまいりました。

 条例制定に当たっては、提言の趣旨を十分に尊重し、さらにパブリックコメントでお寄せいただいた御意見も考慮した内容にしたいと考えています。

 また、区としての先導的役割については、条例制定後に具体的施策を進める中で検討していきたいと考えております。

 次に、条例に具体的な項目を盛り込むべきということについてです。

 条例には、理念だけではなく、男女共同参画社会を実現するために効果的な具体的項目を盛り込むことが大切だと考えています。そのために、基本的施策として、例えば事業者や地域団体に対し、啓発の一環として、男女の雇用状況や参画状況など、報告書等の提出について協力を求めるなど、具体的な項目を盛り込みたいと考えています。

 御提案のドメスティック・バイオレンス対策や女性の起業家支援等につきましては、新宿区男女平等推進計画事業として既に実施していますが、条例制定後も、この条例の理念に基づく施策として取り組んでまいります。

 次に、条例を制定後の行動計画の策定とスケジュールについてです。

 まず、「計画」の策定につきましては、御存じのように、区では平成13年3月に「新宿区男女平等推進計画」を策定したところです。この計画の策定に当たりましては、公募の区民の皆さんや区議会議員の方々も構成員となられた「推進会議」からの報告書を受けて策定し、きめ細かな実効性のある内容になっていると考えています。

 また、計画期間は平成13年4月から平成20年3月末までの7年間となっています。したがいまして、この「計画」を条例に基づく「計画」に位置づけたいと考えております。

 しかしながら、この「計画」の基本的考え方のところで述べていますように、社会情勢の変化への対応など、必要に応じて適宜見直しをする必要があります。条例制定後、条例に基づく審議会の御意見を伺いながら適宜見直しを行いたいと考えています。

 次に、音楽療法についてのお尋ねです。

 日本音楽療法学会では、音楽療法を「音楽の持つ生理的、心理的、社会的働きを用いて心身の障害の回復、機能の維持改善、生活の質の向上、行動の変容などに向けて音楽を意図的、計画的に使用すること」と定義しております。

 現在、高齢者の痴呆予防や障害者の機能回復等を目的に実践的な試みが各方面で行われているところです。今後、この療法の研究が進められ、さまざまな分野で活用されることを期待しております。

 次に、高齢者の施設での音楽活動への支援についての御質問です。

 区立の高齢者在宅サービスセンターでは、音楽を1日のプログラムに取り入れ、リハビリや健康維持に活用しております。

 療法という視点での音楽会をという御提案ですが、各施設においては、地域の方々の御協力をいただきながら、さまざまな工夫を行い音楽会を開催しているところです。音楽活動は、利用者にも喜ばれており、今後も各施設のプログラムに取り入れ活用していきたいと考えております。

 次に、音楽療法を用いた音楽教室を、障害児・者を対象に開催する御提案についてです。

 現在、区立の各障害者施設におきまして、御指摘のような音楽による効用を取り入れた訓練プログラムを実施しております。また、民間団体が行う音楽療法を用いた知的障害児・者の発達支援活動を障害者福祉活動事業助成により支援しております。

 今後とも、御指摘を踏まえ、各施設の実情に合わせて訓練プログラムの充実を図ってまいりますとともに、障害者福祉活動事業助成により引き続き民間活動を支援してまいります。

 次に、環境浄化推進策についてお答えします。

 御指摘のとおり、新宿地区の清掃工場建設は行わないこととなりました。清掃工場のない本区としては、資源循環型社会を目指して、ごみ減量、リサイクルへの取り組みについて、より一層の努力をしていかなければならないと考えております。

 こうした課題も含め区では、これからの新宿区の環境問題に総合的に対応するため、現在「新宿区環境基本計画」を策定しております。先日、環境審議会から答申をいただいたところですが、その中で、環境施策の実効性を確保するため、区民、事業者、行政等おのおのの役割を明らかにするとともに、これらの連携と協働の仕組みづくりが重要であると御提案をいただいております。

 この答申の内容を十分尊重し、区を初め多くの区民や事業者が具体的な環境配慮行動をとることができるよう、わかりやすい計画とし今年度中に策定します。今後は、この基本計画の推進を通じて、審議会の答申にありますように、「みんなでつくる快適なまち・新宿」の実現に努めてまいります。

 次に、レジ袋削減のためのエコクーポン導入についてお答えします。

 新宿区では、これまでも新宿区商店会連合会や消費者団体と協力し、マイバック運動に取り組んでまいりました。また、一部の販売業者においては、レジ袋の有料制も導入しております。しかし、全体としてはレジ袋の削減は進んでいない現状にあります。

 御提案のエコクーポンについては、有効な方策であると考えますが、導入に当たっては、地元商店会や区民の皆さんと十分に話し合い、協働して推進していくことが欠かせないことから、今後、関係団体などと議論を深めてまいります。

 また、新たに整備する環境学習情報センターの運営については、御提案のエコクーポン制度などを初めさまざまな取り組みが発表され、議論が深まる環境に配慮した行動が一層広がっていく拠点としていきたいと考えています。

 以上で私の答弁を終わります。



◎教育長(山?輝雄) 教育委員会への御質問にお答えいたします。

 初めに、スポーツ交流会を「総合型」のクラブに発展させていくための計画・展望についてのお尋ねでございます。

 総合型地域スポーツ・文化クラブの運営には、クラブマネジャーやスポーツ指導者、ボランティア等の人材が必要です。クラブの創設に向けて、体育指導委員を初め地域で活動する競技団体のスポーツ指導者、スポーツバンク登録者、青少年育成委員会等の方々の協力が重要だと考えております。

 一方、クラブは地域住民のコミュニティの場となることが期待されております。学校の体育施設や余裕教室等をクラブ経営の拠点として、また、クラブの情報発信基地として活用できるよう検討してまいります。

 また、クラブを継続して運営していくためには、会員のだれもがクラブライフを楽しむことができる活動プログラムの提供が大切です。クラブの創設に当たりましては、種目、世代や年齢、技術レベルの多様性を的確に把握して、質の高いプログラムを作成するよう助言してまいります。

 さらに、クラブの運営を安定的なものにするためには、財源となる収入を確保することが不可欠です。クラブ会員の加入に基づく会費収入やスポーツ教室の開催等の事業収入、学校体育施設の管理運営に基づく受託収入等によりクラブの運営が成り立つよう支援するとともに、自立した運営の手法について検討してまいります。

 次に、学校施設を地域財産として、どのような手順で開放しようと考えているのかとのお尋ねでございます。

 現在、小学校校庭開放運営委員会や学校施設開放運営委員会等により、小・中学校の校庭や体育館、特別教室を活用して、スポーツ・文化の機会と場の提供を行っております。

 総合型地域スポーツ・文化クラブの活動拠点も、学校施設の活用を予定していることから、学校開放事業全般を総合型地域スポーツ・文化クラブの事業の一環として位置づけ、一元的に管理していくことが望ましいと考えております。

 「総合型」のクラブについて、中学校の部活動とのかかわりにおいて、どのように考えているかとのお尋ねでございます。

 中学校の部活動の一部には、指導者や部員の不足等から、その存続が困難なところも生じております。そのため、部活動以外にスポーツの場を求める生徒も決して少なくありません。一方、地域にはスポーツ指導者や愛好者等の人的資源は豊富ですが、活動の場が不足しております。

 こうした状況の中で、学校施設を拠点とし、異世代の交流を図る総合型地域スポーツ・文化クラブの創設により、中学校の部活動を補完し得る機能を果たしていくものと期待しております。

 次に、区立図書館のバリアフリー化についてのお尋ねです。

 区立図書館9館のうち、鶴巻・西落合・中町の3館については、施設の構造上、車いすの方の御利用が困難になっております。

 教育委員会といたしましては、バリアフリー化は必要であると認識しておりますが、施設の老朽化や狭隘であるなど構造上の問題があるため、すべての館での対応は難しいのが実情です。

 したがいまして、車いすの方の御利用が可能な中央図書館を初め、残りの6館の御利用をお願いできればと考えております。

 次に、開館時間についてのお尋ねです。

 現在、区立図書館の開館時間は、中央と四谷が平日午前10時から午後8時まで、日曜日は午後6時まで、その他の7館は午前10時から午後6時までとなっております。

 中央と四谷以外の開館時間の延長につきましては、平成13年度に実施した第28回新宿区世論調査では、「延長の必要がない」と答えた方が多数を占めておりました。しかしながら、御指摘のように、図書館の開館時間の延長は時代の要請であると思われます。

 現在、協議中の平成15年度、16年度の図書館運営協議会では、「区立図書館サービスの基本的なあり方」をテーマにしており、開館時間の延長についても検討項目に入っております。したがいまして、図書館運営協議会の検討経過なども踏まえて対応してまいります。

             〔「しっかり頼むよ」と呼ぶ者あり〕

 開館時間を延長するためには、職員の勤務体制や施設管理の方法などの見直しが必要になりますが、お尋ねの複合施設の場合など各館によって状況が異なりますので、ボランティアの活用方法や個人情報の取り扱い、さらには図書館法で定められたレファレンスサービス等の専門性が確保できるかなど、総合的に検討していく所存です。

 次に、図書館のボランティアの募集、研修のシステムづくりについてのお尋ねです。

 ボランティアにつきましては、現在「児童への読み聞かせ」や「身体が不自由な方に対する家庭配本サービス」など、各館の状況に応じて個別業務ごとに御協力をいただいています。

 さらに、平成16年度からは、図書館利用者へのサービスの充実と向上を一層図るため、現在実施しているサービスに加え、本の返却業務など幅広い分野においてボランティアの協力をいただく、「(仮称)図書館サポーター制度」を実施することを検討しています。

 実施に際しては、区広報等による公募を踏まえ、業務に必要な研修を行い、人材育成のシステム化を進めてまいります。

 最後に、中央図書館についてのお尋ねです。

 中央図書館は、昭和47年に開設され、築32年が経過し、老朽化が進んでおり、耐震や施設改修も課題となっております。現在、厳しい財政状況等から、移転、新築は困難でありますが、現施設で利用しやすい図書館づくりに努めておりますので御理解をお願いいたします。

 以上で答弁を終わらせていただきます。



◆14番(小松政子) 自席より発言させていただきます。

 私の質問に対して丁寧な御答弁をいただきましてありがとうございます。質問でも述べさせていただきましたが、区長に対する期待は大変大きいものがございます。どうか区民の皆様の期待にこたえる思い切った施策の展開を実現されることを、私も大いに期待させていただいておりますと申し上げまして質問を終わります。(拍手)



○議長(山添巖) 次に、10番なす雅之議員。

              〔10番 なす雅之議員登壇、拍手〕



◆10番(なす雅之) 花マルクラブのなすです。

 初めに、11月11日から始まった「区長と話そう 新宿トーク」の感想を少し話したいと思います。

 前回までは「区長を囲む会」のタイトルでしたが、新しいタイトルはとても親しみを持てるもので、多くの人たちに好感を持たれていると思います。「新宿・子育てを考える会」という保育園の保護者やOBが参加しているグループがあります。そこでのメールでも、「何でも話しやすそうなタイトル」だと好意的なメールが飛び交っていました。

 また、これまでは区の説明の時間が長く、区民の意見を述べる時間は少なかったのですが、できるだけ大勢の意見を聞きたいとの工夫があったように感じています。以前は事前申し込み制でしたが、今回は、「定員を超えた場合は、入場できない場合がある」との表現に変わったことも、一般の区民にとっては気軽に参加できたと思います。

 最大の変化は、以前は、小野田区長はほとんど語らず、「部長と助役が語る会」でしたが、中山区長が丁寧に誠意を込めて話していたことは私も高く評価しています。参加した多くの人からは好意的な感想が私に寄せられています。

 私は、議員の仕事は行政をきちんと区民の立場でチェックすることと思います。これまでも、また今後も区政に対しては厳しい意見を述べますが、「よい点はよい」ときちんと評価していきたいと思います。

 では、質問に移ります。

 まず第1に、「民営化と区職員の意識改革」について、区長に質問いたします。

 「民にできることは民に任せる」というのが最近の時代の流れと思います。財政の効率化という点ではその流れも理解できる点もあります。しかし、「民にできることは官にもできる」「真剣に民から官が学ぶ」という発想の転換、職員の意識改革も大事なことではないでしょうか。

 学校給食調理業務のあり方検討委員会の発行したチラシがあります。そこには「より豊かな給食を目指して」とあります。単純に読むと、「公務員が給食の調理を担当していると、豊かな給食ができないので、より豊かな給食を目指して調理業務を委託する」と読みとれます。「民間がより豊かな給食ができるなら、公務員の手でもより豊かな給食ができるはずだ。なぜ今までできなかったのか。どこをどのように改善すれば、公務員でもより豊かな給食を実現できるのか」との意識改革・発想が重要なのではないでしょうか。

 今回の学童クラブの業務委託につながった理由の一つに、多様な保育サービスの需要に対応するため、学童クラブを業務委託することが挙げられます。私が問題とするのは、本当に民間委託しなければ保護者のニーズに対応できないのかということです。細かい例を挙げますが、夏休みや春休みの場合、保護者の多くは、子供を家に1人で残しておきたくない。子供が出かけた後、親がかぎを閉めて仕事に行きたいので、ふだん学校に行く時間には学童クラブを開いてほしいとの要望があります。

 福祉部は、業務委託した学童クラブは8時から学童クラブを始める。公務員が8時から学童クラブを開くと大幅な人件費の増につながり、公務員では対応し切れない、限られた財源を効率的に運営するためにも業務委託をすると説明しています。しかし、知恵と工夫により、民間委託しなくても保護者のニーズにこたえられる方法は幾つもあるのではないかと私は思います。

 教育委員会、福祉部という縦割り行政を改善すれば、学校が夏休みの場合は、ふだんと同じ時間に家を出たいという保護者のニーズに対処できるはずではないかと私には思えます。学童擁護員、主事さん、給食の調理員は、夏休みは学校が休みなので時間があると思います。学校の図書館、校庭、体育館などを8時から9時の間、学童クラブが始まるまで子供たちが利用できるようにすれば、解決できることが少なくありません。

 新宿区の場合、ほとんどの児童館は保育園と併設されています。学童クラブが始まるまで保育園の1室で遊んでいるか、保育士が児童館で子供たちと遊ぶことを検討すれば解決できることもあります。学童クラブ指導員の勤務のローテーションをさらに工夫したり、保育園と同じようにパートの導入などをすれば、基本的に公設公営でも、学童クラブを8時から始めることができないとは信じられません。

 私は、組合の執行部や職場委員に、「民間委託を阻止するためには、このようなことを組合から提案したらどうか」と話しましたが、真剣には取り上げてくれませんでした。私の提案に対し、「できない理由・実現が難しい理由」を挙げ反論するのは簡単です。しかし「どうやったらできるか」との発想の転換、意識改革が必要なのだと思います。

 元三重県知事の北川氏を呼んで職員の研修が行われました。大事なことは講演を聞くことだけでなく、そこで学んだことを実行することではないでしょうか。俗に言われていることですが、「公務員とは、できない理由をつくることの天才」だと公務員をやゆする言い方があります。「戦争放棄」「戦力を持たない」ことを憲法で明記している日本ですが、解釈憲法により自衛隊を存在させ、イラクにも派遣させる頭のよい官僚が日本にいます。保育園や学童クラブに限らず、区民の要求が多様化・複雑化していることは率直に認めます。

 しかし、初めに民営化ありきではなく、知恵と工夫、縦割り行政の改善等により、「民にできることは官にもできる」「民から学び、官が変わっていく」との意識改革が大事なのではないでしょうか。「区長と話そう 新宿トーク」のタイトルは、企画部の若手職員が熱心に討論してつくられたものと聞きました。新しい改革の芽は生まれつつあると言えます。区長の見解をお伺いいたします。

 民間委託の理由には、コスト削減と並んで民間のノウハウを官が学ぶことが挙げられています。新宿・子育ての会の子育て通信に八十保育課長の対談が掲載されています。そこには、『私立保育園がふえることで、公立保育園も保育内容を切磋琢磨できるということです。その「質」にも延長保育や一時保育などの形式的なものと、保育のあり方にかかわる実質的なものがあります。公立・私立の保育士たちがベテランも新人も情報交流することで、その実質的な「質」を全体にアップさせたいものです』とあります。

 保育課長の言うことが本当に目指すものであり、できているならすばらしいことです。しかし、実態としては、「民間委託を推進するための言葉だけのもではないか」との疑問を払拭できません。

 富久町保育園が公設民営化されました。このことにより新宿区の公立の保育士たちはどのようなことを学んだのか。そして、そこで学んだことが区立保育園にどのように生かされているのか、3つくらい具体的な例を挙げていただきたいと思います。

 早稲田南町、榎町、西新宿の学童クラブを業務委託するためにプロポーザルが行われました。公開プレゼンテーションが行われ私も行きました。区の児童館職員も10人近く来ていました。今回のプロポーザルにより、民間のノウハウを吸収して新宿区の学童クラブはどのように変わっていくのか。また、公立の学童クラブとして、どのような民間のよさを取り入れていくのか、二、三説明していただきたいと思います。

 私は、新宿区の学童クラブや保育園の問題に長くかかわってきました。基本的に「民間委託は反対」です。今後も、「よりよい公設公営の学童クラブや保育園」を目指して活動していく決意です。しかし、現状の公立保育園や学童クラブ、そして、保育士や指導員が長年の疲弊により制度疲労を起こしているのも事実だと思います。その現状を打破し改善するために、民間委託を導入するのも全面的に否定するものではありません。繰り返しになりますが、「初めに民間委託ありきは」はだめだと思います。民間から学ぶべき点は真剣に学び、公務員が意識改革し、改めるべきは素直に改革すべきと考えます。

 第2に、さきの第3回定例会で陳情が採択された「夜間学童クラブ開設」について、次の2点を質問いたします。

 1、平成16年4月1日から夜間学童クラブをスタートさせることができるよう、最大の努力をしていただきたいと思います。

 2、現在の公立学童クラブと利用料を同じ程度にすべく、補助金の問題で最大の配慮をしていただきたいと思います。利用する保護者の負担増には十分配慮していただきたいと思います。

 区長は、第2回定例会の新宿無所属クラブの質問に対し、「行政と議会は車の両輪」との趣旨を答弁しています。さきに述べたように、夜間学童クラブの問題は第3回定例会で陳情が採択されたものです。「行政と議会は車の両輪」との観点からすれば、当然、陳情者の要望は実現するでしょうから、私の質問と要望は必要ないはずです。しかし、昨年12月、平成14年第4回定例会で「余丁町運動広場」の陳情が採択されたにもかかわらず、余丁町運動広場は、実質的に利用できていなかったということもありますので、念のために代表質問事項に入れました。

 「余丁町運動広場」の問題では、私が平成15年第2回定例会で質問いたしました。それまでは、防球ネットやトイレを解体したため、陳情が採択されたにもかかわらず、ゲートボールしか利用できない状態でした。それを、私が財務課、若松町特別出張所などの協力を得て、小学生低学年のサッカーの練習ができるようになり、11月の現在でも子供たちが使っています。

 問題は、余丁町運動広場の工事の進展状況と防球ネットを解体する時期の問題です。東京都の工事は現時点まで一切行われていません。私が6月に東京都第三建設事務所の担当課長を訪ねて聞いたところ、実際の工事が始まるのは「代替地に関する計画案」ができて、それ以降に工事が始まります。「代替地に関する計画案」は10月ころまでには策定すべく仕事を進めていますとのことでした。

 繰り返しになりますが「余丁町運動広場」の件は議会で陳情が採択されたものです。「行政と議会は車の両輪」との認識を担当の区職員が強く認識していれば、「代替地に関する計画案」が作成されるまでは、防球ネット・トイレを解体しないで済むような交渉が可能だったのではないでしょうか。助役や部長が真剣に都と交渉し強く主張したのでしょうか。担当の職員に任せきりだったのではないでしょうか。

 「代替地に関する計画案」が11月25日に初めて近隣住民に説明が行われました。1月下旬か2月からは工事が始まるかもしれません。「余丁町運動広場」の件に関しては、もう過ぎたことですから区側の答弁は求めません。しかし、夜間学童クラブのことは、陳情が採択されたことでもあり、「行政と議会は車の両輪」との観点から、陳情者の期待に沿うよう要望いたします。

 最後に、意識改革は区の職員だけではなく、私たち議員が一番意識改革を求められているのではないかと問題提起いたしまして、私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)



◎区長(中山弘子) なす議員の御質問にお答えします。

 初めに、民にできることは官にもできるとの意識改革の重要性についてのお尋ねです。

 これまで行政は、地域の公共サービスの担い手として独占的な立場にあったため、常日ごろから競い合いの中で効率性やサービスの質の向上が図られる民間と比べると、厳しさに欠ける面がありました。

 また、公共サービスを担う職員にも、民間サービスの持つ柔軟性や適応性よりも、均質性、公平性を重視する傾向が残っています。そのため「真剣に民から学ぶ」という意欲や「どうやったら民と同じことができるのか」という問題意識に欠けていたという御指摘は、そのとおりであると思います。

 しかし、その一方で、私は多様化する区民のニーズに対応するためにも、「官にできることで民にもできること」は、民でも行う必要があると考えています。それは、これからの行政には、区の現場・現実を踏まえ、民間の優位性についても十分に把握した上で、行政と民間とがサービスを競い合い、切磋琢磨して長所を生かし合い、総体として区民サービスの向上を図っていくことが大切であると考えているからです。

 今後は、民から学ぶ問題意識や向上心、既成の概念にとらわれない柔軟な発想を持つ職員を育成し、行政の責務として絶えず自己革新に努める一方、民営化にも取り組み、多様な主体によるサービスを連携させて、効率的で効果的な行政運営を目指してまいります。

 他の質問については、関係部長から答弁します。



◎福祉部長(愛宕昌和) 次に、公設民営化に伴う富久町保育園から何を学んだかという質問でございます。

 新しい富久町保育園が動き出して8カ月になり円滑に進んでおります。新宿区では、初めての休日保育や専用室による一時保育、4時間の延長保育など、1つの園で多様なメニューを用意し動き出したところです。このような状況の中で直営でできるメニューはないか、保護者の多様なニーズにこたえるにはどうしたらよいかといったことが現場で議論されております。

 これは意識啓発の面で学んだ大きなことです。保育の方法も、幼児部門では、年齢枠を超えた異年齢児保育や、ときには保護者に参加してもらう体験保育の実施、昼食時にはカフェテリア方式を取り入れるなど、新宿区にとっては新しい方法での試みを行っております。

 何を学び、どのように区立保育園で生かしていくかは、行政上に課された課題でもありますが、今後も情報交換や交流研修などを通じて、お互いに切磋琢磨してまいりたいと考えております。

 次に、新宿区の学童クラブはどのように変わっていくのか。また、どのような民間のよさを取り入れていくのかという御質問にお答えします。

 業務委託の実施により、利用実態に合わせた効率的な人員配置が可能となり、安全・防犯に対する配慮や、一人ひとりの子供の気持ちを受けとめる指導が、状況に応じてよりきめ細かくできるようになります。

 さらに、日曜・祝日における学童クラブ事業の実施により、保護者の方にとっては安心して仕事ができ、また、子供たちにとっては安心して過ごせる場となります。

 今後は、民間事業者の創意工夫や柔軟な姿勢などを取り入れ、利用者本位の視点から互いに切磋琢磨しながら、児童館・学童クラブ事業に取り組んでまいります。

 次に、夜間学童クラブを平成16年4月1日からスタートできるよう、最大の努力をしてほしいとの御質問にお答えします。

 御案内のとおり、夜間学童クラブ開設に関する陳情につきましては、願意に沿うよう善処されたい旨の意見を付して採択されました。これを受け、区といたしましては今後、国及び東京都の補助制度を活用した民間学童クラブ運営費補助制度を創設してまいります。

 補助の開始の時期でございますが、民間学童クラブの運営を行う者が、児童が安全かつ健全に放課後の時間を過ごすことのできる専用スペースを確保するなど、必要な条件を整え次第速やかに実施してまいります。

 次に、夜間学童クラブの利用料及び補助金についての御質問にお答えします。

 民間学童クラブの利用料につきましては、原則として、その運営を行う者が選定する仕組みとなっております。補助に当たっては、適正な利用料の設定が必要と考えていますが、夜間学童クラブについては、開所時間などのサービス内容が、区が実施する学童クラブ事業と異なっているため、一律に同程度の利用料となるような補助方式は困難と考えております。

 以上で答弁を終わります。



◆10番(なす雅之) ちょっと建前過ぎるなというのが率直な感想なのですけれども、それはそれとして、先日の柏木地域センターでも、区民から子育て支援で縦割り行政を見直してほしいとの意見が出ていました。先ほど述べたように、初めに官ありきではなく、知恵と工夫を出す意識改革と縦割り行政の改善がとても大事だと思います。

 民営化と区職員の意識改革について区長から答弁をいただきました。区職員の意識改革や縦割り行政を改善する立場から、区職員の研修などを統括する総務部長として、見解と区長答弁の補足があればお答えいただきたいと思います。



◎総務部長(石村勲由) 職員の意識改革と縦割り行政の改善に関しまして、職員の研修を所管する私の見解をということでございます。

 縦割り行政につきましては、一般には、とかくその弊害だけが強調されがちでございますけれども、縦割りにはそれぞれの分野でその専門性を高めることができる、そういうメリットがございます。そのメリットを生かしながら現場で、区民生活に直接接する現場で、どうやってその縦割りに横串を刺すような形で総合化を図っていくか。それが区という住民に最も身近な行政の役割でありまして、職員もそういう意識を持つことが大切であると思っています。そのことは区長も折に触れ職員に話をしているところでございます。

 それを受けまして、特に特別出張所におきましては、そういった総合化の機能が強く求められることから、課題別地域会議であるとか、コンシェルジュ機能を果たすとか、新しい動きが出てきております。

 意識改革というのは、職員を集めて研修すればでき上がるというものではありませんで、実務を通じて体で実感していくことこそ変わっていくものだと思っておりますので、出張所でのこういった新しい動きは、職員の意識改革の大きな進展につながるのではないかと思っております。

 そして、その縦割りを前提にしつつ総合化を図るということは、何も出張所に限ったことではございませんで、それ以外のところでも必要なことであると思います。なす議員が指摘されたような学童保育の分野においても可能性があるのかもしれません。

 先ほど区長答弁にありましたように、「既成の概念にとらわれない柔軟な発想を持つ職員の育成」であるとか、「行政の責務としての絶えざる自己革新」あるいは「効率的で効果的な行政運営」、そういったものを私たちは目指しておりますので、それぞれの部門で総合化、あるいは総合化までいかなくても、「連携」という可能性を考えてみることが必要なのではないか。そして、そういうことを考え、実践していくことが職員の意識改革の近道になるのではないか、そんなふうに思っております。

 なお、区長答弁に補足するものはありません。

 以上です。



○議長(山添巖) なす議員の発言は3回目ですので質疑のとりまとめの発言を許します。



◆10番(なす雅之) まとめです。いろいろとありがとうございました。かなり今の総務部長のも同感の部分も、区長の答弁も同感の部分もあります。

 私が民間会社の営業セクションにいたときに、「営業とはエスキモーに氷を売ること、営業にエクスキューズは要らない」とたたき込まれました。意識改革とは、総務部長のおっしゃるように、口で言うのは簡単ですが、一朝一夕にはならないとは私も思います。お互いに頑張りましょう。今後に期待しまして私の質問を終わります。どうもありがとうございました。(拍手)



○議長(山添巖) 以上で代表質問は終わりました。

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○議長(山添巖) 次に、日程第2、一般質問を行います。

 区の一般事務、教育委員会の事務及び選挙管理委員会の事務について、質問の通告を受けましたので、順に質問を許します。

 最初に、16番深沢としさだ議員。

             〔16番 深沢としさだ議員登壇、拍手〕



◆16番(深沢としさだ) 自由民主党深沢としさだであります。

 私は、高齢者福祉について、区長に一般質問をいたします。

 冒頭から私事でまことに恐縮でございますが、私が高齢者福祉を中心に御相談を賜るようになりまして約7年になります。いろいろな御相談をお受けいたしました。10人の御相談をお受けいたしますと、十人十色と申しますけれども、それぞれに違った物語がございました。一番多かったものが施設への入所であり、2番目が病院の転院であります。これは、現在入院しているのだけれども、あと数日で退院を迫られている。だけれども次の入院先が見つけられないという御相談であります。そして3番目は、ひとり暮らしの高齢者の住みかえの問題でありました。

 現在住んでいるアパート、マンションが老朽化し、建てかえのために立ち退きを迫られている。また、配偶者が亡くなったために、現在の家賃がもったいない、もう少し安いアパートにかわりたいと、御家庭の事情によりさまざまでございました。

 私は、この種の御相談に対しましては、区の住みかえ相談等を御紹介いたしてまいりましたが、最後になりますと、保証人問題がネックとなりまして、ほとんどの方が入居できませんでした。この問題は私にとりましても、大変に長い間の懸案でございました。

 ところが、新宿区がこの11月4日からスタートさせました高齢者入居支援事業によりまして、ほとんどこの問題は解決いたしました。これによりますと、65歳以上のひとり暮らしの方は、区が協定を結びました民間の保証会社に、1カ月分の家賃と共益費の合計金額の30%をお支払いすることにより、保証が受けられるようになったわけであります。私は、この事業は高齢社会に対して、そして高齢者福祉に対して、賃貸という形で貢献したいと思っていらっしゃった家主の皆様方に対しても朗報であり、大変に高く評価させていただいております。

 ここで、第1の質問をいたします。

 このような大変価値のある制度ではございますが、周知の方法を誤りましては活用のすべがございません。そこで、区内全域の高齢者の方々の隅々にまで周知徹底できますように、現在の周知方法及び今後の広報の方針についてお聞かせ願いたいと思います。

 さて、過日、新宿区高齢者保健福祉推進協議会の資料を拝見いたしました。その中に、施設及び在宅サービスの相談件数が書かれておりました。その数字を見て驚かされました。本年4月1日から9月までのその間の相談件数でございますが、福祉そして施設及び在宅サービスの相談件数が1万 7,600件に上り、そして、それ以外の家庭的な事情、経済的な事情、または医療・保健、住宅問題等、その他簡易な質問を合わせまして約 7,400件余りとなっております。もちろん、この件数の中には、お1人の方がいろいろな御相談をなさる重複相談、そして電話相談もあることは承知いたしております。在宅介護支援センターの方々の御努力はまことに多といたします。

 しかしながら、区内5万 2,000人以上の高齢者の方々、そしてその御家族の方々の中で、在宅介護支援センターの存在を、きちんと認識していらっしゃる方はほんの少数派であると思います。それにしてこの相談件数であります。

 歳月というものは、あるときは幼年時代、少年時代、そして青春時代を通じ、また、家族ともどもの楽しい思いでの時間をたくさんつくってくれます。しかし、あるときはそれぞれの人生模様の中に過酷さと冷酷さを織りまぜて見せてくれます。そして、歳月というものは、最後は残酷であります。なぜかと申しますと、生きとし生けるものに、すべてに必ず訪れる「老い」というものを、現実という名のもとに容赦なく見せつけるからであります。私も昔は紅顔の美少年と言われた時代もございました。しかし、今やその面影もございません。

 幾多の春秋を重ね、営々と働き、今の日本の繁栄を築いた方々が、もし、「苦あれば楽あり」「楽あれば苦あり」、この言葉が本当に世のことわりであるならば、その方々のたどり着く先は安住の地であるはずであります。

 そこで、第2の質問をいたします。

 高齢者の方々の中には、そして御家族の方々の中には、現状に、そして近い将来に大きな不安を抱えている方がたくさんいらっしゃいます。新宿区及び社会福祉協議会には、民生・福祉・税務に精通した優秀な職員、そしてOBの方々がたくさんいらっしゃいます。この方々に御協力をいただきまして、1出張所に1年に1回、本庁舎を含めますと、1年に11回の「シルバーデー」、高齢者の総合相談日をつくるべきだと思います。もちろん共働きの御家族のことも考慮に入れまして、設定日は日曜日にすべきであると思います。新宿区のお考えをお聞きいたしたいと存じます。

 以上、ほどほどの御清聴を感謝申し上げ、私の一般質問を終わります。どうもありがとうございました。(拍手)



◎都市計画部長(河村茂) 深沢議員の御質問にお答えします。

 まず、高齢者入居支援制度の周知方法と、これからの広報の方針についてのお尋ねです。

 御指摘のとおり、高齢者の方々への周知は大変重要であると認識しております。今回は、広報及びホームページへの掲載、制度案内の庁舎内掲示、宅地建物取引業協会新宿支部に加盟する73の協力店への説明、福祉部、社会福祉協議会等関係窓口や特別出張所へのチラシの配布などにより、周知徹底に努めているところです。

 なお、日本経済新聞ほか2紙にも掲載され、広く周知されたところです。

 今後も、広報紙等の活用や区内各所に幅広くポスター掲示を行うとともに、福祉部及び宅地建物取引業協会と緊密に連携し、あるゆる場・機会をとらえ周知徹底に努めてまいります。



◎福祉部長(愛宕昌和) 次に、高齢者総合相談日「シルバーデー」の御提案でございます。

 区といたしましては、高齢者の方々に必要なサービスを利用していただくには、高齢者相談が重要な役割を担っていると考えております。そこで、高齢者の在宅介護等の総合的な相談窓口として、基幹型・地域型を合わせて11カ所の在宅介護支援センターを整備してまいりました。センターの一部は日曜・休日も開所しております。加えて特別出張所におきましても、高齢者からの相談を受けサービスの紹介、担当課への取り次ぎも行っております。

 いずれにいたしましても、高齢者相談機能の強化を図るべきとの御指摘の趣旨を踏まえ、今後も在宅介護支援センターの機能の強化を図るほか、さらにPRに努めてまいりたいと考えております。

 以上で答弁を終わります。



◆16番(深沢としさだ) 自席よりの発言をさせていただきます。

 御丁重な答弁を感謝いたします。高齢者の方々が安心してのまちづくりは、いずれの方法でありましても、私ども次の世代への責務であります。安心を差し上げ、元気なお年寄りの笑顔があふれる町、新宿づくりのため、私どもはもちろんでございますが、理事者諸兄の一層の御努力を心からお願いいたし、質問を終わります。(拍手)



○議長(山添巖) ここで、議事進行の都合により、15分間休憩します。



△休憩 午後3時42分

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△再開 午後4時02分



○議長(山添巖) ただいまから会議を再開します。

 質問を続行します。

 8番うるしばら順一議員。

             〔8番 うるしばら順一議員登壇、拍手〕



◆8番(うるしばら順一) 私は、新宿シティハーフマラソンについて、区長並びに教育委員会に質問いたします。

 時間の関係で短い質問になりますけれども、率直な御答弁をお願いいたします。

 平成13年1月27日に、「第1回新宿シティハーフマラソン」が実施され、当日はあいにくの雨模様の天候にもかかわらず、北は北海道から南は鹿児島まで 4,431名の方々が参加され、大変有意義な大会となりました。

 このことから、次年度以降も実施したいとの意向と承っておりましたところ、諸般の事情で中止とのことで、まことに残念に思っていたところであります。

 ところが、今年度は急遽実施の運びとなりまして、明年2月1日に行われるとのことで、私どもとしても大変喜んでいるところでございます。

 マラソン大会は、年間全国の 1,500カ所で開催されておりますけれども、「青梅マラソン」ですとか「指宿菜の花マラソン」などはテレビのニュースになるほど有名であります。また、山梨県白根町の「桃源郷マラソン」、山形県の「さくらんぼマラソン」など、地元の名所や名物を宣伝しながら成功している事例もあると伺っております。

 新宿区は、歌舞伎町に代表されますように歓楽街というイメージが強く、犯罪が多く危険であると考えている方もおられるわけであります。このような中で、今回の行事が健全な新宿区のイメージを高め、多くの区民が参加して連帯感を持つことができることは、大変すばらしいことであると考えております。幸い新宿区は、国立競技場や神宮外苑等の施設にも恵まれまして、ここを拠点とするマラソンは愛好者の方々にとって垂涎の的であります。

 このため、東京都が主催しておりました「東京シティハーフマラソン」では、 6,000人の枠に抽選で選ばれるのは至難であったと伺っております。大会の運営には大変な努力が必要でありますけれども、実績を積み上げ、参加される方々が待ち遠しい大会に育てていけば、やがてボストンやホノルルの大会のように世界から参加者が集まり、何万人ものランナーが公道を走る大イベントに育っていくことも夢ではないと考えます。

 そして、そのことを通じて新宿区のイメージを高め、区民の連帯感や健康増進に役立つならば、すばらしいことであると考えます。

 そこで、教育委員会にお伺いいたしますが、「新宿シティハーフマラソン」をどのように考え、今後どのように育てていくお考えかお聞かせください。

 次に、現在の取り組みについてお伺いいたします。

 第1は、経費の問題でありますけれども、現在の区の財政状況を考えますと、区が経費の大半を持つイベントを行うということは困難であると考えます。現在行われている大会を見ますと、公費負担が86%に達するところもありますけれども、大方は20%から30%のところが多いようであります。しかし、新宿区は地の利に恵まれ、応援いただける企業も多くありますので、公費負担がなくても実施できる環境にあります。そうは言いましても、近年景気が低迷し、企業も社会奉仕のために協賛金を出すことが困難になっておりますので、資金集めにもそれなりの工夫が必要であると考えます。

 まず、資金提供を求めるときには、協賛企業に資金提供に見合う宣伝広告の場を設け、メリットが十分に満たせる環境を整えることが必要であります。そのためには、区と協賛企業が一体となって事業を行うという姿勢がなければなりませんし、さらに言えば、区は企業が参加したくなるような魅力のあるマラソン大会を計画しなければなりません。

 私は現在、同僚の区議会議員の方々と一緒に、この事業を担当しております「新宿区生涯学習財団」の評議員をいたしておりますけれども、率直に申し上げまして、この事業を担当しております方々に、ただいま申し上げたような理念や熱意を感じることができないのであります。

 私が評議員会で、「昨年も実施すると言いながら、できなかった理由」を伺いましたところ、「景気が悪いため協賛金が集まらなかった」というお答えをいただきましたけれども、その前の年と比べて景気が大きく変わったとはとても思えないのであります。

 また、「どこへお願いに行きましたか」という質問には、1カ所名前を挙げましたが、その後の答えについては、後ろに座っております職員に聞いておられましたけれども、私としては、管理職の責任を持っている方が率先してお願いに伺う、そういう意気込み、熱意がほしいと感じた次第であります。

 そこで、教育委員会にお伺いいたしますが、協賛金を集める際、区はどのような理念を持ってお願いをしているのか。まだ、第1回ができて第2回ができなかった理由を分析しているのか。協賛金をいただく企業等との関係をどのように考えておられるか、この2点をお伺いいたします。

 第2は、協力いただく団体等との関係についてであります。大会を円滑に実施するためには、 400から 500人のボランティアの方々の協力が必要であるとのことでありますけれども、この方々の役割分担や取りまとめは大変なことであると思います。また、この方々の意識や活動が大会の成否を分けるとも言えるのであります。

 そのためには、「実行委員会」の役割が重要になるわけでありますけれども、担当する生涯学習財団では、実行委員の選任や委員会の開催にいまだ明確に対応していないということであります。区長は、常々区民との協働を進めたいと申しておられるわけでありますが、このような事業はまさに協働の実を上げるのにふさわしい事業であると考えます。

 しかし、漏れ承るところでは、学習財団では余り会議を開かず、意思疎通にも熱心でないとのことで、協力いただく区民の方々の中には不満がうっせきしているやに伺っております。

 もし仮に、学習財団が役所の一部との意識を持っていて、協力する区民の皆さんには、計画や運営についていろいろ問題点を指摘し、指導するのが仕事であると考えておられるならば、ゆゆしき問題であると考えます。

 仕事を進める区民の皆さんには、さまざまな指摘、指導をしながら、いざ実行できる段階になりましたらば、「会長は区長、副会長は助役・教育長、実行委員長は教育次長、民間人や協賛企業は役員には入れません」などと言い出しましたらば、区民の皆さんはどう感じるでありましょうか。

 もちろん、私は区長は会長であるべきと考えます。助役や教育長も役職につき、責任の一端を負うべきであります。しかし、区長が区民との協働を目指すならば、そして、「新宿新時代」を築こうとされるならば、お役所式発想は改めるべきであります。協力される区民の方々も、また、多額の協賛金を出費いただいた企業にも役員に就任いただいて、よきパートナーとして一緒に仕事をするという姿勢が必要であると考えます。

 先ほども職員の意識改革について取り上げた方がおいでになりましたけれども、私も長く区政にかかわってまいりました関係で、私自身を含めて、知らず知らずのうちに役所だけの考え方が身について、区民の方々との距離をあけているとしたら、大いに反省しなければならないと考えます。

 ついては、区長と教育委員会にお伺いいたしますが、この事業は区民との協働で行う事業であると考えますけれども、事業を進めるに当たって、区はどのような姿勢で臨もうとしておられるのか。協力していただける区民や企業にはどのような形で参加していただくのか。この2点についてお伺いいたします。

 最後に、区としての今後の取り組みについてお伺いいたします。

 さきの財団の評議員会の席で、事務局長は、「ことしは、赤字が出たら負担するという企業があったので開催するけれども、来年以降は開催できるかどうかわかりません」というふうに説明しておられました。

 しかし、このような事業は、第2回、第3回と実績を積み上げることによって、夢のある大きな大会に育てていくべきものだというふうに考えます。そのためには、ことしの問題点を整理し、日ごろから関係者の方々と折衝を重ね、協力いただける方々を育成するなどの努力をしていかなければならないと思います。

 そこで、区長並びに教育委員会にお伺いいたしますけれども、この大会を、今後も続けていくお考えがあるのか。もしあるとすれば、将来この大会をどのような大会に育てていかれるのか、この2点についてお伺いいたします。

 以上で私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)



◎教育委員会事務局次長(今野隆) うるしばら議員の御質問にお答えいたします。

 初めに、新宿シティハーフマラソンをどのように考え、今後どのように育てていくのかとのお尋ねでございます。

 御指摘のように、新宿シティハーフマラソンは、全国のマラソン愛好家が多数参加することから、地域の健康づくりへの取り組みや健全な新宿区のイメージを高めることに貢献するものと考えます。

 したがいまして、区民の生涯にわたる豊かなスポーツライフを実現していくためにも、関係機関と協力しながら、新宿シティハーフマラソンを成功させるよう努めてまいります。

 次に、協賛金を集める際に、区はどのような理念を持ってお願いしているのかとのお尋ねでございますが、国立競技場を区内に有する新宿区のイメージアップに、大いに寄与するという理念のもとに企業にお願いしております。

 次に、昨年度実施できなかった経緯でございますが、新宿シティハーフマラソンを平成14年度も開催する予定で進めてまいりました。しかし、残念ながら、第1回目のコースについて、魅力に欠けるという協賛企業からの御指摘をいただき、協賛金を集めることができなかったことから、やむなく中止いたした次第でございます。

 次に、協賛いただく企業等との関係についてのお尋ねでございます。新宿シティハーフマラソンは、協賛企業を初め区民や関係機関等の協力なしには開催できません。したがいまして、実行委員会を中心にできるだけ多くの企業に御参加いただけるよう努力してまいります。

 続きまして、事業を進めるに当たって、区はどのような姿勢で臨もうとしているのかとのお尋ねございます。

 新宿シティハーフマラソン実施に当たっては、地元の理解と協力が不可欠でございます。このたび、昨年度も悲願でありました一般道路にコースを拡大することが、四谷交通安全協会の多大な御尽力により実現できる運びとなりましたことは、まさに地元との協働の結果であると考えます。

 また、四谷地区商店会連合会や四谷地区町会連合会、都心をフルマラソンで走ろうをスローガンに活動している夢舞いマラソンの地元グループなども、新宿シティハーフマラソンに協力を約束していただいております。引き続き区民のボランティア団体等の御協力を得ながら、今大会を成功させるよう努力してまいりたいと思います。

 次に、区民や企業にはどのような形で参加いただくのかとのお尋ねでございますが、協賛企業の代表の方には大会役員として御参加いただく予定でございます。また、地元の商店会には運営面で御協力をいただく予定でおります。

 次に、区としての今後の取り組みについてのお尋ねでございます。本大会は新宿区のイメージアップに資する事業として続けていきたいと考えております。協賛企業の募集、その他努力を要する状況にはありますが、今後可能な限り事業を実施し、区民との協働という視点を大切にして、広範な区民の方々が参加し、楽しんでいただける事業として育てていきたいと考えます。

 教育委員会の答弁は以上でございます。



◎総務部長(石村勲由) 新宿シティハーフマラソンについて、事業を進めるに当たって区はどのような姿勢で臨むのか。また、協力していただける区民や企業にはどのような形で参加いただくのかのお尋ねです。

 このマラソン大会の実施に当たっては、御指摘のように、経費負担と人的負担という大きな課題があります。区では現在、区民との共生、協働を推進していますが、このような大会こそ、区及び区民、企業、体育関係団体などとの協働により、地域に密着した手づくりの大会となることを願っています。

 したがって、区としては、区でなければ難しい国立競技場の使用確保などを担い、大会の実施に積極的にかかわっていきたいと考えています。

 また、協力いただく区民の方々には役務の提供を、企業には経費負担を、さらに体育関係団体には、大会運営のノウハウを提供していただくなど、それぞれが持つ能力を生かして参加いただくことが好ましいことではないかと考えています。

 次に、この大会を今後も続ける考えがあるのか。あるとするならば、将来どのような大会に育てていくのかとのお尋ねです。

 マラソン競技はオリンピックで陸上競技の華とも言われ、国内の大会においても大きな関心を集めています。健康づくりのためのジョギングから競技大会参加へと多くの市民ランナーが誕生しています。マラソンは大会の舞台となる都市にとって、町のイメージをPRできるよい機会でもあり、まさに「マラソンは都市の華」と言えます。大会運営に必要な条件整備について厳しい面もありますが、工夫と努力により継続していきたいと考えています。

 また、大会の将来ですが、大会運営を支える区民、企業、団体、そして、区が安定かつ円滑な運営基盤を築き、全国から市民レベルの参加者が集う温かみのある大会に育ってほしいと願っています。

 以上で答弁を終わります。



◆8番(うるしばら順一) 自席から発言させていただきます。

 丁寧な御答弁をいただきましてありがとうございました。本会議の質問としては、いささか細かい点をお聞きいたしましたけれども、私の気持ちとしては、よい大会を実施していただきたいという思いで質問させていただいたわけでございます。

 どうか皆さん、今御答弁いただいたような内容で、この大会を成功させるように御尽力いただきたいということをお願いいたしまして質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



○議長(山添巖) 次に、30番小野きみ子議員。

             〔30番 小野きみ子議員登壇、拍手〕



◆30番(小野きみ子) 民主無所属クラブの小野きみ子です。

 低投票率の衆議院選挙について、選挙管理委員会と教育委員会に質問いたします。

 先般の総選挙は「政権選択選挙」と言われ、「マニフェスト選挙」と呼ばれ、事前のマスコミの報道を見れば、有権者の関心もかつてなく高いと思われましたが、ふたを開けてみれば意外な低投票率でした。

 新宿区の場合、前回より1.41%低い 57.92%でした。なぜでしょう。政党側にも問題はあました。二大政党と言いながら、どちらも具体的な国家像を示していなかったとか、自民と民主の対立よりも、自民党の党内対立の方が際立って、争点がぼけたとか、マニフェストが単なるリップサービスのように受け取られて、有権者がしらけたとか、さまざまな理由をマスコミなどでは指摘しています。

 政党に所属する者として、その一つ一つに真剣に耳を傾けねばなりませんが、まずは、具体的に現行の公職選挙法の中での手直しによって、少しでも有権者の関心が増して、投票率が上がる方法はないかと考え、幾つか提案と質問をさせていただきます。

 1つ、現在、選挙公報は新聞折り込みで各家庭に届けられていますが、この方法がベストでしょうか。私の友人の場合、自宅には寝に帰るだけなので、新聞は事務所でとっているそうです。そうすると、川一つ隔てただけで、配られる公報に掲載されている候補者の顔ぶれはがらりと変わってしまいます。

 以下は友人の提案ですが、投票所整理券と一緒に選挙公報を送ってもらえないだろうか。現行の選挙公報ほど詳細でなくてもよいから、せめて氏名と顔写真と経歴ぐらいの候補者紹介を、投票所整理券に添えていただけたら助かるのだがという意見でした。

 若い人たちはパソコンや携帯電話などで、自分が必要とする情報を得ているので、一層新聞離れを起こしているようです。友人の提案は最もなものに聞こえます。

 しかし、投票所整理券と候補者紹介を一緒に送るというのは、立候補の締め切りが告示と同日という現行では物理的に無理です。では、広報を宅配されない有権者に、選挙の投票日や立候補者について周知する方法は何かあるのか。選管としてはどう対応されたか改めて伺いたいと思います。

 まず、選挙公報についてですが、選挙公報は、新聞をとっていない人のために公の施設に置かれていますが、人の集まる民間の施設にも、もっと広く協力してもらってはどうでしょうか。新宿区としてはどういうところに協力してもらっていますか。私が思いつくのは銭湯ぐらいですけれども、詳しく教えてください。

 次に、選挙の公営掲示板について質問します。公の施設に設置する場合、せめて正面入り口近くに設置することはできませんか。例えば下落合ことぶき館の場合は、掲示板は自動車が通る正門側ではなく、人通りが50分の1ぐらいしかない脇の路地にひっそりと立っています。なぜこんなに遠慮しなくてはならないのですか。

 民主無所属クラブは、かねてから「公営掲示板はなるべく多くの人に見てもらえる場所に」と主張し「駅や人出の多い大型店の周りに設置する努力を」と申し上げてきました。

 そこで伺いますが、公の施設に設置するときは極力目立つ場所を選んでほしいと思いますが、いかがですか。そして、民間のお店とか個人のお宅の塀とかに公営掲示板を設置させていただいたときは、礼金を払うことはできませんが、感謝の意をあらわす意味から、新宿区の広報に協力者のお名前を掲載していはいかがでしょう。もちろん相手の意向を確かめる必要がありますが、選挙管理委員会としての御意見をお聞かせください。

 次に、選挙管理委員会の広報車の活用です。もっと活発に走らせてほしいのです。この総選挙の期間、私はたびたび宣伝カーや政党カーで区内を回りましたが、新宿区の選挙管理委員会の広報車には一度も会いませんでした。お隣の豊島区のには二度会いましたが。

 平成15年第2回定例会で、我が会派の久保議員が、投票率向上のため「投票日周知用の広報車を、投票日の1カ月前、少なくとも1週間前から早朝の駅頭を含め、10台から20台走らせるべきだ」と提案しました。今回何台でどういう広報活動を展開したのか教えてください。そして、反省点をお聞かせ願います。

 次に、不在者投票の問題です。各地で不在者投票が選管のミスにより開票に間に合わず、結局無効票扱いされるニュースを聞いて腹立たしく思っています。投票者には何のミスもないのに「無効」とは何事ですか。

 幸い新宿区には、今までこういうミスは発生していませんが、投票箱の管理状況や開票所への移動の管理はどうなっているのか、念のため教えてください。

 ところで、私も不在者投票をした一人ですが、初日に行ったところ、最高裁の裁判官国民審査の用紙がありませんでした。選管の方に「後日国民審査だけのためにまた来てください」と言われました。けれども結局行きませんでした。あの日、不在者投票をしていた十数人の方も、きっと国民審査は棄権したのではないでしょうか。裁判官の場合、選挙の立候補者と違って、予想外の人が掲載されるわけではないのだから、もっと早目に準備できなかったのかと思いました。

 しかし、考え方を変えれば、最高裁判官国民審査とはそれほどまでに軽いものなのです。こんな形骸化した国民審査は抜本的に見直すべきと思いますが、いかがでしょう、御見解をお聞かせください。

 最後に、将来の有権者への呼びかけについて伺います。これは教育委員会にも伺います。

 本年9月19日、目黒区の区立第5中学校では、生徒会の後期選挙の際、生徒に少しでも実際の選挙を体験してもらおうと、目黒区選挙管理委員会から、投票箱、記載台、計数機などを借りてきたそうです。実際と同じ投票行動を体験した生徒たちは、選挙に関心を高めたとNHKや読売新聞は報じておりました。

 新宿区の選挙管理委員会としては、学校からこういう申し入れがあったとしたら、選挙用の道具を貸し出しますか。また、教育委員会としては、目黒区の試みについてどういう感想をお持ちですか。お答えください。

 以上で私の選挙に関連した質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)



◎選挙管理委員会事務局長(矢口亮) 小野議員の「低投票率の衆院選」につきましての選挙管理委員会に対します御質問にお答えいたします。

 初めに、選挙公報を新聞折り込みでは入手できない有権者に対する投票日や立候補者の周知につきましてのお尋ねでございますが、まず、選挙公報の配布は、新聞折り込み以外に補完措置といたしまして、区施設、民間施設等及び投票所の合わせて区内 184カ所で行っております。なお、申し込みにより個人への直接郵送も行ってございます。

 また、選挙管理委員会による投票日の周知は投票所整理券、投票日周知用ポスター、選挙広報車などによる選挙啓発活動により行ってございます。立候補者の周知につきましては、選挙公報以外では、公営ポスター掲示場の設置や投票所の氏名等掲示を行ってございますが、立候補者の選挙運動等による周知の比重が大きいのではないかと考えております。

 次に、選挙公報の配布に御協力いただいた民間施設につきましてのお尋ねでございますが、新聞折り込みに伴う補完措置といたしましては、区施設88カ所のほかに区内の民間施設等45カ所に配布協力をお願いいたしました。主な施設は駅17カ所、郵便局10カ所、スーパーマーケット10カ所でございます。

 続きまして、公の施設に設置する公営ポスター掲示場を極力目立つ場所にとのお尋ねでございますが、確かに、公職選挙法上も公衆の見やすい場所に設置することとされております。ポスター掲示場の設置場所につきましては、法の趣旨を踏まえして、選挙ごとに立候補予定者数に応じた規模により、事前に現地調査を行って決定しているところでございます。

 つきましては、次回選挙におきましては、御指摘の下落合ことぶき館を含めまして、極力見やすい場所に設置するよう努めてまいります。

 また、ポスター掲示場の設置場所を御提供いただいた方々のお名前を広報に掲載してはとの御提案につきましては、今後の検討課題とさせていただきたいと存じます。

 続きまして、広報車による選挙広報の実績につきましてのお尋ねでございますが、投票日の周知及び棄権防止の呼びかけは3台で行いました。うち1台は区の広報車、2台は雇上げの啓発用広告宣伝車で、視覚にも訴える啓発ボードつきの広告宣伝車でございます。ほかに庁有車及び清掃車合わせて93台に投票日周知用のボデイパネルを張って走行いたしました。

 反省点といたしましては、全国選挙におきましては、人気のある啓発用広告宣伝車は早目に手配する必要があったと考えております。

 続きまして、不在者投票に係る投票箱の管理方法及び開票所への送致方法についてのお尋ねでございますが、不在者投票の投票用紙の保管につきましては、かぎのかかる場所に保管し、第28投票所(第1分庁舎)に集めた後、投票管理者・投票立会人・警察官同乗の車両で、投票日当日の投票箱とともに開票所へ送致いたしております。

 続きまして、最高裁判所裁判官国民審査につきましてのお尋ねでございますが、まず、不在者投票期間が衆議院議員選挙より短くなっておりますのは、最高裁判所裁判官国民審査法施行令第14条で定められているものでございます。なお、選挙管理委員会といたしましては、この不在者投票期間の違いにつきましては、区広報や投票所整理券等によりまして周知に努めてございます。

 次に、国民審査の見直しでございますが、平成14年3月19日閣議決定の「司法制度改革推進計画」による制度の実効性を高める措置といたしまして、今回から審査方法の掲載文の字数制限の廃止や写真の掲載等の改正が行われ、審査の対象となる裁判官に関する情報開示の充実が図られているところでございます。

 続きまして、投票箱など選挙管理委員会が保有する選挙用具の中学校等への貸し出しにつきましてのお尋ねでございますが、これまでも学校等からの要望に応じた貸し出しは行っております。しかしながら、学校等の便宜を図るという意味合いが強く、将来の有権者への選挙啓発と位置づけて貸し出しを行っていたとは申せません。

 つきましては、今後、教育委員会との十分な連携のもとに、若年層に対する選挙啓発の一環といたしまして、実際の選挙に支障のない範囲で積極的に貸し出しを進めてまいりたいと存じます。

 以上で選挙管理委員会に対します御質問への答弁を終わります。



◎教育委員会事務局次長(今野隆) 教育委員会への御質問にお答えいたします。

 目黒区立第5中学校の投票行動体験についてのお尋ねでございます。生徒会選挙の際に、投票箱、記載台、計数器などを借り、実際の選挙と同じ投票行動を体験することは、生徒たちが選挙の重要性を理解していくことにつながり、大切なことであると考えます。

 新宿区におきましても、同じような体験的な教育活動を行っている学校もあります。今後、区内の他校に対しても事例等を紹介してまいりたいと考えています。

 以上で答弁を終わらせていただきます。



◆30番(小野きみ子) 目黒の例が、とても前向きにお二人ともとらえていらっしゃるようでうれしく思いました。将来の有権者を大事にしないと、だけれども、それにしても私、自分たちが票をいただきたい側でございますから、投票整理券や何かに日付があれだけ書いてある、新聞や何かはいろいろ書いてくれる、テレビも言っている。それでもわからないというのがわかんない。二十何%の区長選なんてわかんないですよ。だけれども、そういう人を相手に1人でも投票所に来てもらうためにはかつてない方法を考えてもらいたいです。

 それから、公報が民間の施設に八十何箇所もあるというのは、これは驚きました。私は銭湯ぐらいしか、スーパーにもあったんですね。新宿区の広報はあったけれども、選挙公報があるというのは知らなかったので、もっとふやしていただければと思っています。

 どうもありがとうございました。(拍手)



○議長(山添巖) 次に、37番かわの達男議員。

             〔37番 かわの達男議員登壇、拍手〕



◆37番(かわの達男) 社会新宿区議団のかわの達男です。

 最初の質問は、「総合治水対策の推進について」区長にお聞きいたします。

 「災害は忘れたころにやってくる」という有名な格言があります。昨今は震災対策、とりわけ南関東直下型地震の切迫など、地震に対する対策の充実を求める声が集中しています。

 震災対策は、新宿区政にとって重要で緊急の課題であります。しかし、同時に治水対策も忘れてはならない、おろそかにできない課題であります。本年10月13日にも、区内で一部に浸水被害がありましたが、ここ2年ぐらいは大きな被害の出る水害を新宿区は受けていません。

 しかし、高田馬場などで 2,000戸近い住宅の浸水被害が出た神田川のはんらんによる大洪水は、わずか20年前のことであります。東海地方を襲った時間雨量 114ミリの東海豪雨は平成12年9月です。

 昨年6月に発表された新宿区洪水ハザードマップによれば、もし新宿に東海豪雨規模の大雨が降れば、高田馬場、山吹町などは、2から5メートルの深さの水の底になってしまうということが明らかになりました。治水対策は、河川改修や調整池の整備は都の建設局であり、下水施設の整備は下水道局と、ともすれば東京都任せのようでありますが、川も池も下水も区民の命と財産・暮らしを守る責任は新宿区にあるのは当然であります。

 そこで、総合治水対策の第1の柱である「河川改修の進捗」について最初にお聞きいたします。

 神田川は全体として河川改修が進み、今は文京区関口と高田馬場三丁目付近が未整備となっています。ともに分水路の整備は進んできましたが、河川本体の改修が残ってしまいました。洪水の危険が解消したわけではありません。

 とりわけ高田馬場地区は、西武線とJR線の鉄橋の架けかえを伴う大工事であるため困難が予測されますが、水害に対する地域の不安は根強いものがあります。河川改修の今後の見通しについてお聞かせください。

 同時に、この地区は親水性に配慮した河川整備も期待されています。計画は進んでいるのでしょうかお聞かせください。

 また、妙正寺川の進捗と計画についても、あわせてお願いいたします。

 2点目は、現在進められているものは、いわゆる50ミリ対策であります。しかし、さきに述べた東海豪雨や過去の台風被害を見るならば、とても50ミリ対策では安心できません。75ミリ、さらには 100ミリ対策についてはどのように考えていますか。

 洪水ハザードマップを作成して、ここは危険ですと警告するだけでは問題であります。どうすれば逃げないで住む町になるのか、その見通しをお示しください。

 3点目に、下水施設の整備についてお聞きします。最近の都市型水害は、公共下水からの溢水によるものが多くなっています。下水道局もクィックプランや再構築事業により、区内の下水による水害も減少しています。

 しかし、区内随所にまだまだ危険箇所、洪水常襲箇所が多くあります。下水道整備の促進が求められますが、どうなっていますかお聞かせください。

 4点目は、総合治水対策で、区と区民が協力して進められることは雨水流出抑制、すなわち降った雨をすぐに川や下水に流さず、いかに大地にしみ込ませるかであります。

 透水性の舗装はその一つであります。区道の総延長は約 290キロメートルと聞きますが、車両の通行量などで適さない部分もあると思いますが、透水性舗装が実施されている延長と今後の計画についてお聞かせください。

 また、目詰まりや劣化による機能低下に対しては適正な機能回復措置が求められますが、計画的に実施すべきと思いますがいかがでしょうか。このことは、都市のヒートアイランド防止にも大いに役立ちます。

 5点目は、これらの治水対策と同時に、区民にいかにリアルタイムで情報を提供し、さらに区内各地からの情報をより正確に収集できるかが被害を軽減させるためにも重要です。計画をお示しください。

 最後に、最近の水害の特徴に、半地下構造の住宅に浸水する被害が多くあります。建物建設時からの的確な指導こそ必要です。既設の建物の対策とあわせてお考えをお聞かせください。

 次に、学校選択制度の選択結果について、教育委員会にお聞きします。

 教育委員会は、来年度から学校選択制度を実施するとして、小学校、中学校で、それぞれ新1年生に対し他校への選択希望の申し込みを行いました。

 私は、この制度の導入について、保護者の希望があったとしても、学校間の設備面での格差が現状では大きく存在し、また、子供たちが自分の意思や考えで選択できるだけの各学校の情報が示されているのか。小学校に入学する保護者に判断の資料は十分提示されているのかなど、慎重に考えることが大切であると述べてきました。また、既に実施している他の自治体の教訓を十分に検討すべきであるとも考えていました。

 しかし、選択制度は実行に移され、その結果は、小学校においては、 1,513人の区内新1年生に対して 339人の選択希望者がありました。また、中学校においては、 1,558人に対し290 人が他校への選択を希望する結果となっています。

 従来からも、「指定校変更」で、通学区域外の学校へ入学された児童・生徒はありました。しかし、今回の選択結果は、小学校で22%、中学校で19%の子供たちが他校を希望し、さらに学校によっては、小学校で最大53%、中学校では何と67%、3分の2以上の生徒が他校を希望するという深刻な数字が報告されました。

 この選択結果に対して、教育委員会はどのように受けとめ分析しているのか。さらに、新制度実施1年目としてどう評価しているのか、お考えをお聞かせください。

 2点目に、選択希望者と他校へ行きたい人との生徒の差が極めて大きい中学校が何校かあります。特筆すべきは、東戸山中学校の選択希望4、他校への希望92です。逆に牛込第三中学校は、選択希望58、他校への希望が9という結果です。学校の統廃合問題や設備面での差も原因の一つではあると思われますが、それだけの理由とも思われません。

 今回明らかになった、このいわゆる「学校間の格差」について、その原因とそれらの解消に向けての今後の対策についてお聞かせください。

 また、施設設備面からの差が出たのであるとすれば、区長部局と教育委員会の責任は大きく、同時に格差解消の手法は明確であります。あわせて教育委員会にお答え願います。

 3点目は、抽選結果についてお聞きします。小学校では、余丁町小学校と花園小学校で抽選のくじ引きが行われたと聞いています。その結果、選択を希望したにもかかわらず、希望がかなえられなかった児童・保護者が発生しました。果たして、この抽選という方法が最善の方法なのでしょうか。抽選に外れた児童・保護者に対してはどのようにフォローし、救済策を何か考えているのかお聞かせください。

 4点目は、選択希望者が多く、まして抽選まで実施した学校は受入可能数いっぱい、つまり現行では40人いっぱいのクラス編制になると思われます。そして、この傾向は2年、3年と続くものと思われます。

 従来の方式の場合、たまたまその年度が40人クラスになったとしても、次年度は、児童・生徒数が変動するため、三十数人となるというケースがほとんどでした。しかし、この新制度では、選択希望者の多い学校は、連続して定員いっぱいのクラス、学年が発生します。もし空きがあるようでは抽選に漏れた人が納得しません。

 この事態は、次年度以降も想定されます。これでは児童・生徒も大変ですし、先生も学校も大変で、とても「ゆとり教育」とは言えません。この課題について、教育委員会の認識をお聞かせください。

 最後に、この問題に大いに関連しますが、この際、新宿区教育委員会も30人以下学級の実施に踏み切られてはいかがでしょうか。

 埼玉県行田市では、いわゆる「構造改革特区」認定により、来年度から小学校1、2年生と中学校1年生で30人学級を実施すると報じられています。既に実施しているところもたくさんあります。

 新宿区議会も、平成13年第3回定例会で、30人以下学級の実施を求める意見書を全会一致で採択しています。

 学校選択制度の導入と、それに伴う問題解消の方法の一つとして、30人以下学級の実施は不可欠であります。教育委員会の決意をお聞かせいただき私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)



◎環境土木部長(野口則行) かわの議員の御質問にお答えします。

 初めに、河川改修の進捗状況に関するお尋ねでございますが、高田馬場地区鉄道交差部の河川改修につきましては、現在、東京都において西武線鉄橋の架けかえを含む河川改修の設計が進められ、平成16年度に工事着手、平成19年度に工事完成の予定であり、引き続きJR線部分の工事に着手すると聞いております。

 また、河川の整備に当たりまして、この地域の神田川を「神田川河川公園」と位置づけ、生態系の回復や区民が川に触れ合える川づくりを目指し、東京都、豊島区と検討を進めております。

 妙正寺川の進捗状況につきましては、既に葛橋から北原橋までの区間の改修が完成しております。今後、残りの区間につきましても河川改修が早期に進められるよう、東京都に要望してまいります。

 次に、75ミリ、 100ミリの降雨対策は、神田川流域の総合的な治水対策の基本方針により、50ミリ対応の次の段階として中・長期的な視点から定められております。この対策は、護岸拡幅による50ミリ対応の河川改修と地下河川、調節池、下水道施設の整備を総合的に行うことにより、水害の解消を目指すものであります。現在でも、緊急を要する箇所から、調節池や地下河川の工事が河川の整備とあわせて進められております。

 また、このほかの対策として、公共や民間の施設に雨水流出抑制施設の設置を進め、流域の町全体で総合的な治水対策を推進し水害に強い町の実現に努力してまいります。

 次に、下水道施設の整備につきましては、下水道局において、雨水整備クィックプランと再構築事業により水害の解消に努めております。今年度につきましては、第二妙正寺幹線工事や大久保地区の浸水対策としてのバイパス管工事を引き続き行うとともに、新たに新宿駅周辺の地下街対策として貯留管整備が実施される予定です。区としては、これまでと同様、下水道局に水害危険箇所の解消を要望してまいります。

 次に、透水性舗装に関するお尋ねですが、道路の舗装を透水化して雨水を地下に浸透させることは、雨水流出抑制対策の一つとして効果的であると認識しています。現在、区道の約26キロメートル、約9万 8,000平方メートルを実施しております。今後も車両の通行量が少なく効果的な場所を選んで実施してまいりたいと考えております。

 なお、今年度試行中ではありますが、中落合地区でヒートアイランド防止効果をより増大させるため、舗装面の温度上昇を低減させる遮熱効果のある遮熱透水性舗装を実施しておりますので、これもあわせて進めてまいります。

 透水性舗装の機能回復措置については、おおむね3年間に1回実施しているところでありますが、機能回復が不能の箇所も出てきておりますので、今後再舗装を行ってまいります。

 次に、水防情報の提供と情報収集についてのお尋ねですが、近年の集中豪雨などでは、河川流域だけでなく住宅や繁華街でも水害が発生することが多くあります。区は、区の降雨や河川水位のデータと気象庁や東京都などからの情報をもとに水防体制をとっております。

 区民への情報提供としては、神田川や妙正寺川流域での洪水の警報を呼びかけるためサイレンを吹鳴させております。また、電話での問い合わせにも応じております。なお、降雨状況や河川水位を観測する水位警報装置システムは、昭和62年から運用しているため更新時期を迎え、改修を検討しております。

 今後は、局地的な降雨を把握するために、雨量計の増設及びITを活用することにより、迅速な区の水防体制と区民の方々への情報の提供を進めてまいります。

 次に、半地下構造の住宅に対する浸水被害対策につきましては、浸水実績図の閲覧や建築確認申請時に適切な排水設備の設置などを指導しております。

 また、既存の建築物につきましては、豪雨時の地下室の危険性や出入り口の防水板の設置等を、広報紙やリーフレットの配布を通じて、区民に引き続きお知らせしてまいります。



◎教育委員会事務局次長(今野隆) 教育委員会への御質問にお答えいたします。

 学校選択制度についてのお尋ねでございます。

 第1に、選択結果についてですが、子供に適した学校を保護者自身が主体的に選ぶという制度の趣旨を理解していただいた結果として受けとめております。また、平成13年度に保護者の方にアンケートを実施した結果からも、通学区域の弾力的運用を求めたり、学校選択制を希望し、隣接の学校に行きたいという声が多くありました。今回、一部の学校では予想を超えたところもありますが、おおむね当初予想した範疇にあるものと考えております。

 第2に、学校間格差の原因と対策についてですが、保護者の選択理由を見ますと、友人関係、兄弟関係、通学路など従来の指定校変更と同様の理由が多く、特に中学校につきましては、部活動や各学校の特色を示した教育方針なども大きな要因の一つになっていますが、統廃合や施設面での学校間格差は、提出いただいた選択表からは明確になっておりません。今後は、選択理由の全般にわたって十分に検証してまいります。

 第3に、抽選の是非についてですが、先行している他区においても抽選以外の方法はなく、現状では公平性の観点から最善の方法であると考えております。抽選に外れた方につきましては補欠となっておりますが、今後の私立などへの流出により、繰り上げとなる可能性も残されておりますので、きめ細かな対応をしてまいりたいと考えております。

 第4に、希望者の多い学校が毎年定員いっぱいになることにより、「ゆとり教育」が実現できないのではないかとの御指摘です。

 各学校においては、学級の人数にかかわらず、学習指導要領に基づく教育内容の厳選と、一人ひとりの子供の個性を生かす指導法の工夫を通して、いわゆるゆとり教育を展開しているところです。

 また、基礎・基本の確実な定着を図るため、少人数学習指導やティームティーチング指導教員を配置するなどの支援をしております。今後も、各学校が学級の人数に左右されず、ゆとりある充実した教育活動を継続的に実施できるよう工夫してまいります。

 最後に、学校選択制度の導入とそれに伴う問題の解消の方法として、30人学級の実施についてのお尋ねでございます。

 30人学級の実施につきましては、東京都教育委員会の権限に属する事項であり、区教育委員会が独自に実施するには、教員採用・任用・費用等の多くの課題があり、実現は極めて難しい状況でございます。

 しかし、新聞報道にもありますように、文部科学省が教員給与の義務教育費国庫負担制度の弾力的運用の検討を始めていることから、国や都の動向を見据えながら、区教育委員会としては今後の方向性を検討してまいります。

 以上で答弁を終わらせていただきます。



◆37番(かわの達男) 自席より発言させていただきます。

 ただいま環境土木部長、さらには教育委員会の方から答弁がありました。総合治水対策については東京都と協力し、あるいは東京都にあらゆる機会を通して要望するなり、最近余り被害がないということで安心しないように、着実に進めていってほしいと思いますし、それぞれやっていらっしゃるということが改めて明らかになって、ぜひそれを進めていただきたいと思います。

 それから、教育委員会の方から答弁がありましたけれども、この制度も今始まったばかりですから、評価なりその部分についてはあるのかもしれません。しかし、私が4点目で言った、あるいは5点目と関係します40人学級を30人以下にするというこの問題は、従来30人学級をしてほしいと言ったときに、平均すると大体三十何人ぐらいですから問題ありませんということで、そこは、盛んに40人学級が特に問題になっていることはないというふうに言われていたんですよ。

 しかし、私が心配するのは、ことしは確かに1年で、どこかの学校では多分40人いっぱいのクラスが、例えば2学級なり3学級できると思うんです。そこの学校は来年も再来年も、結局そういう可能性になって、1年から3年まである中学校では、3クラスあるところが全部40人学級という、そういう事態が実は出てくるのではないかと心配をしているわけです。そのことは十分おわかりだと思いますけれども、そのことを考えたときに、今のやり方で本当にいいのだろうかということを、学校選択制度そのものの総括あるいは改善も含めてですけれども、30人以下学級を進めるということについて、最後の方で少しお話もありましたけれども、ぜひ真剣に取り組んでほしいということを申し上げて終わります。(拍手)



○議長(山添巖) 次に、33番田中のりひで議員。

             〔33番 田中のりひで議員登壇、拍手〕



◆33番(田中のりひで) 私は、西武新宿線の下落合駅と中井駅のバリアフリー化とホームの改善について、もう1点は、下落合保育園の民営化について区長に質問します。

 JR中央線の「開かずの踏切」問題を契機に、最近の東京新聞で「開かずの踏切」についての特集が行われていました。何と新宿区では、唯一下落合駅南口改札を出たところの踏切、下落合踏切第1号と言われておりますけれども、1999年度の国土交通省のボトルネック踏切、いわゆる「開かずの踏切」の調査で、ピーク時の遮断時間が40分以上で、かつ遮断交通量が5万台・時を超える都内で39カ所ある踏切の一つになっています。

 下落合駅については、夜10時まで開いている南口改札によって、人の通行については踏切を渡らずに移動できるようにはなりました。しかし、駅構内のホームの移動については跨線橋を使わなければなりません。

 一方、中井駅北口については、「西武線中井駅周辺地区整備基本計画(案)」での最重要事項になっていますが、2006年度の環状6号線拡幅事業による側道設置とあわせ、西武鉄道と区が協力して整備することになっています。また、中井駅についても、駅構内のホームの移動については、エスカル(階段昇降機)がありますが、跨線橋を使うことになります。両駅にはエレベーターやエスカレーターが設置されていません。その結果、新宿区独自のバリアフリー基準に基づくランクを見ると、都営大江戸線の区内全駅がAランクに対して、残念ながら下落合駅がE、そして中井駅がHというふうに整備が大変おくれています。

 新宿区では、「高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律」、いわゆる交通バリアフリー法に基づき、今年度と来年度で基本構想の作成が計画をされています。この両駅の周辺には、聖母病院や特別養護老人ホームなどの施設もあり、高齢者も多く居住しています。また、5月には薬王院のぼたんの花の観賞、あるいは染めの里二葉苑、林芙美子記念館を訪れる人たちもこの両駅を利用します。

 平成14年度の1日平均の乗降客が、下落合駅は1万 2,349人、中井駅は2万 5,709人に上り、当然基本構想の対象になるのではないでしょうか。

 また、中井駅については、中井富士見橋が跨線橋に影響しないことになり、跨線橋は残ることになりました。改めて周辺地区整備計画に跨線橋にエレベーター等を設置することを盛り込むべきではないでしょうか。

 この地域に住む高齢者や障害者の人たちにとって、この町が生活しやすいかどうかは、両駅のバリアフリーがどうなっているかが大きく影響するのではないでしょうか。

 上落合に住む車いすを使用している高齢者の方は、「下落合駅に南口の改札ができるまでは、両駅に跨線橋があるためホームの移動が大変だったので、新宿に行くときは下落合駅から乗車し、帰るときは中井駅で降車していたんですよ」と。跨線橋を渡ることができないため2つの駅を使っていた苦労話をされていました。

 また、中井駅のすぐ近くの方で、車いすで障害者センターに通っている障害者の方は、やはり新宿方面に行くときは下落合駅まで行っていたそうです。家族の方のお話では、「エスカルでは、駅職員の方が忙しいときはすぐには手が離せないので、時間がかかるのよ」と言っていました。今はバリアフリー化された大江戸線中井駅ができ助かっているそうです。

 こういった声を聞き、姿を見るとき、私はまさに「高齢者、身体障害者の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律」という法の趣旨を生かす、行政の先進的な取り組みが求められていると痛感します。区長の御見解と取り組みの計画についてお聞かせください。

 近年、西武新宿線高田馬場駅については区も一部補助を出し、JRよりも先にバリアフリー化されました。また、JR高田馬場駅も先日工事説明会が開かれ、バリアフリー工事がいよいよ始まります。

 私は先日、この9月30日にエレベーター4基、エスカレーター4基、多機能トイレ1カ所を備えた「人にやさしい駅」として、バリアフリー化が完成した西東京市にある西武新宿線東伏見駅を視察調査してきました。東伏見駅は平成14年度の1日平均の乗降客が2万 1,633人です。この工事に当たっては、駅構内については、国の交通施設バリアフリー化事業や都の鉄道駅エレベーター等整備事業、また、駅構外については、人にやさしいまちづくり事業を取り入れて、国、市、鉄道事業者それぞれの負担で行われました。

 そういった手法も研究しながら、基本計画や基本構想にとらわれることなく、一日も早く下落合、中井両駅のバリアフリー化を西武鉄道に求めていくべきだと思いますが、いかがですか。

 また、駅ホームの屋根については、車両よりも短く雨のときは大変です。西武鉄道に対し、公共交通の役割を担う責任からも屋根の延伸を要求すべきだと思いますが、いかがですか。

 次に、下落合保育園の建てかえ民営化問題についてです。

 今議会で、私立保育所等整備事業者の選定の予算が補正予算で出されました。これまでも3回の保護者説明会が行われていますが、まだまだ民営化に対する不安があるのではないでしょうか。

 保護者からは、「財政を理由に私立園に移行するのはおかしいと思います。国に補助を要求しないのですか」「何を言いたいのかわかりません。公立園について今以上のことは望んでいません」「下落合保育園は、園長先生も評判がよく、小さくアットホームな保育園で、子供を安心して預けられています。子供が今の状況でこのまま過ごせたらよかったと思っており、残念です」など、建てかえや民営化について、賛否も含め不安や要望が出されています。新たに学童クラブが民設で併設される計画が発表されました。

 そもそも多くの保護者は、民営化せずに公設公営での運営を望んでいるのではないでしょうか。我が党は、建てかえ後についても、区が直接運営すべきであり、民営化については行うべきではないと考えています。

 この間、区の出したスケジュールからいけば、平成16年度は現在の下落合保育園に1年間通い、その後は改築した戸塚第三幼稚園の仮園舎に17年度、18年度の2年間通い、計画では19年度から民営化された下落合保育園に通うことになります。

 しかし、民設民営の施設入所は、平成19年度であっても、結局プロポーザルによって事業者が決定される時期が、事実上の民営化の事業になることは言うまでもありません。

 本来、プロポーザルも保護者が民営化に納得し、民営化についての要望も含めて行われることが必要ではないでしょうか。当然、建てかえについては、一方では計画どおり進めながらも、民営化、プロポーザルについては、保護者の納得と合意を得てからにすべきだと思いますが、いかがですか。

 仮に運営を行う事業者の選定の経費が計上された場合でも、必要によっては凍結してでも保護者の意見を尊重すべきではないでしょうか。その結果、公設公営の選択がされた場合には、保護者の意見を尊重すべきだと思いますが、区長の見解をお伺いします。

 以上で私の一般質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)



◎都市計画部長(河村茂) 田中議員の御質問にお答えいたします。

 初めに、下落合駅、中井駅は、基本構想の対象になるのではないかとの御質問でございます。交通バリアフリー法の規定によれば、1日の利用者数が 5,000人以上である鉄道駅が該当することから、区内46駅のすべてが対象となります。

 今回の基本構想策定においては、優先度の高い駅を含む地区を2カ所程度、策定協議会を通じて選定してまいります。

 次に、西武線中井駅周辺地区整備基本計画案にエレベーターの設置を盛り込むべきとのお尋ねでございます。

 この計画案は、山手通りの整備によって、駅の外側に新たにできる空間の利用方法として、駅前に自転車駐車場や駅前広場等を整備することを定めたもので、駅構内を対象としたものではございません。したがいまして、計画案にエレベーター等の設置を盛り込むことは考えてございません。

 次に、下落合駅・中井駅のバリアフリー化の取り組みについてでございます。

 御質問のとおり、両駅のバリアフリー化は十分とは言えず、状況からエレベーターの設置が最も望ましいものと考えます。区といたしましては、既存駅のバリアフリー化が鉄道事業者の努力義務となっていることから、引き続き西武鉄道に対し駅のバリアフリー化を要請してまいります。

 次に、補助事業等を研究して、両駅のバリアフリー化を西武鉄道に求めていくべきとの御質問でございます。

 下落合駅、中井駅のようなバリアフリー化がおくれている駅については、法の趣旨に照らし、補助事業によらずとも事業者自身の責任において、一日も早くバリアフリー化を実施するよう西武鉄道へ要請してまいります。

 次に、駅ホームの屋根の延伸についてのお尋ねです。駅の利便性の向上に向け、西武鉄道に対し、下落合駅、中井駅の屋根の延伸を検討するよう求めてまいります。



◎福祉部長(愛宕昌和) 次に、下落合保育園の民営化については、保護者の合意を得てからにすべきではないか。また、公設公営を選択する保護者の意見を尊重すべきではないかという御質問にあわせてお答えいたします。

 待機児童解消のための取り組みとして、下落合保育園の建てかえと、それに伴う保育内容の充実を施策化いたしました。そして、その新しい下落合保育園を建設、運営する社会法人を選定する審査会の事務経費の補正予算を本定例会に上程したものでございます。新しい下落合保育園は、社会福祉法人によって建設し、運営していただくという方針には変わりありません。

 これからは、計画を進めつつ、どのような保育が望まれているのかといった御意見を保護者からいただいてまいります。

 具体的に社会福祉法人が決まった後は、その法人との懇談会などを行いながら、お互いに納得できる保育を構築していきたいと考えております。

 以上で答弁を終わります。



◆33番(田中のりひで) 自席から発言させていただきたいと思います。

 先ほど事例を挙げた東伏見駅との関係で言えば、中井駅の方が1日の乗降客数は多いんですね。それで、基本計画がつくられた当初は、先ほどお話がありましたように、中井富士見橋の関係で跨線橋がなくなって、地下道ができて、両駅のホームを移動できるというのが非常に特筆をされた特徴だったのです。そこに期待が非常に高まっていたんですね。

 そのことが跨線橋は残った、エスカルはあるということですから、いわゆる交通バリアフリー法ができた後、事態はもう変わっているんだということですね。ですから、その点では当然鉄道事業者に対して強い要請と同時に、区がいずれにしても、新宿駅も含めてやるときはやるというお話をされているけれども、地元の中でのそういう問題について、もっと積極的に取り組むことが一つ重要だと思いますので、それについてはぜひ御検討をお願いしたいというふうに思います。

 それから、下落合保育園の問題ですけれども、これは保護者の皆さんの気持ちとしては、民設民営に必ずしも全員が反対しているわけではなくて、いろいろな要望があるわけです。しかし、先ほど来、なす議員もお話をされていましたけれども、民営化先にありきということで、結局、保護者の中では、いろいろ言っても、区の言うままになってしまうのではないかということで、そこでも区政の信頼が損なわれることがありますので、結果は別にして、私たちの態度ははっきりしておりますけれども、やはり繰り返し保護者の皆さんに対しても説明責任を果たす。そして、それは要望をくみ入れる、この姿勢は強く持っていただきたいということを要望して終わりたいと思います。どうもありがとうございました。(拍手)



○議長(山添巖) 次に、1番有馬俊郎議員。

             〔1番 有馬俊郎議員登壇、拍手〕



◆1番(有馬俊郎) 私は、開かずの踏切問題と人にやさしい道路、交通施設の改善策について質問をいたします。

 今や世界一の長寿社会となった日本、社会全体でお年寄りの安心の暮らしを進める取り組みが必要不可欠となっております。それと同時に、安全・安心・快適性の視点で、まちづくりに欠かせないバリアフリー化のさらなる推進もますます必要となっております。

 我が党が国の施策として推進し、2000年5月に成立した「交通バリアフリー法」や、2002年7月に成立した「改正ハートビル法」で、バリアフリー化のまちづくりも大きく前進してまいりましたが、まだまだ不十分であると言えます。

 新宿区におきましても、従前の区と警察とPTAが一体となって行われていました交通安全総点検に加えて、本年6月に制定された区民の安全・安心の推進に関する条例に基づき、区内の危険個所を総点検されておられることは大変に評価されるところであります。しかし、その一方で、まだまだ危険箇所の整備や見直しなど数多くあるように思います。

 こうした点を踏まえて質問いたします。

 初めに、開かずの踏切問題についてお伺いします。さて、最近、テレビ、新聞等で話題になり、皆様の記憶にも新しいところでありますJR中央線の高架工事に伴う踏切遮断時分の問題がございました。これは「開かずの踏切」を解消する工事で、皮肉にも踏切の遮断時分が長くなったため地元住民の混乱を招いております。現在は、東京都とJR東日本で改善策を実施中であるとのことです。中でも踏切横断対策について、踏切の横断を円滑にするため、踏切の拡幅によりスムーズな通行が可能な箇所、2カ所の工事を進めているところであります。

 さて、本区の中にも多くの踏切を擁している西武新宿線がございますが、高田馬場駅から中井駅までの間に11カ所の踏切がございます。朝夕のラッシュ時には「開かずの踏切」となり、また、踏切の歩道幅員も狭く、その上、車、バイク、自転車、歩行者の通行量が多いため、とても危険な箇所もあります。

 そこで、区長に御質問いたします。このような状況をどのように認識しておられるか、お考えをお聞かせください。

 また、常日ごろから地域の方より寄せられている声で、下落合一丁目2番地の踏切と上落合一丁目20番地の踏切の幅員が狭く、自動車や歩行者が踏切を渡る際、車と接触しそうでとても危険である。特に下落合側の踏切は車も対面通行になっており、その上交通量や大型車の通行も多い。また、ベビーカーや高齢者の手押しカートの車輪が線路の間に挟まり、事故につながりそうでとても危険である等、私はことしの5月、これら2カ所の場所について、踏切道の拡幅ができないか区へ調査をお願いいたしました。

 区と西武鉄道の話し合いの結果、経費上の問題があり無理であるとのこと。やむを得ず危険防止のため、踏切道からそれ以外にかけて、視覚的効果を目的にラインを引いていただきましたが、抜本的な解決には至っておらず要望の声は絶えません。

 区の回答では、「今後の区の取り組みも、踏切道の改修時期に合わせて踏切道の拡幅を検討するよう要望していく」とありました。「改修時期に合わせて」とありますが、これはいつなのか、それが明確でないとするならば、いつになるかわからないということであります。

 利用者は毎日のように不便を感じ、危険にさらされています。区は区民の安全を守るという立場からいって、もっと強い姿勢で望むべきではないでしょうか。確かに相手のあることですので、スムーズにいくとは思いませんが、区の強い思いが大事であると考えます。

             〔「そうだ」と呼ぶ者あり〕

 そこで、区は現状を踏まえて、今後どのように検討し、要望していくのか、お考えをお聞かせください。

 次に、人にやさしい道路、交通施設の改善策についてお伺いします。

 新宿区は、平成14年3月に細街路拡幅整備条例を制定し、前区長から引き続き細街路の拡幅整備に取り組もうとされていますが、まず、これまでの成果はどうか。

 さらに、新宿区の後期基本計画の中の「人にやさしい道路、交通施設の整備」と題し、細街路の拡幅整備を進め、地域特性やコミュニティに配慮した適切な道路、機能の形成と確保を図る、高齢者や障害を持つ人などにも配慮した人にやさしい道路、交通施設の改善を進め、歩行者が安心して歩ける生活道路の体系的整備を図るとあります。

 区は、今後どのようにして改善を進め、整備を図っていかれるのかお聞かせください。いずれにしても、高齢化が一段と加速していく社会にあって、安全・安心のまちづくりに向け、行政の責任と使命はますます重大になってくることと思います。

 新宿区が、区民の皆様の期待と要望にこたえられるよう切に希望し私の質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。(拍手)



◎都市計画部長(河村茂) 有馬議員の御質問にお答えします。

 初めに、西武新宿線の踏切の状況をどのように認識しているのかとのお尋ねでございます。

 区内には現在、踏切が西武新宿線に14カ所あり、朝夕のラッシュ時には遮断時間が長く、車、歩行者等が長時間待つことがあります。また、その中には歩道幅員が狭く、歩行者が通行しにくい踏切もあることから、利用者の利便性や安全性の向上のための対策が必要であると考えております。

 次に、開かずの踏切の現状を踏まえて、今後どのように検討し、要望をしていくのかとのお尋ねでございます。

 開かずの踏切への抜本的対策といたしましては連続立体事業、または地下急行線の建設が必要となります。区といたしましては、平成7年に西武鉄道が一方的に事業延伸の措置をとった、地下急行線の早期建設を求めております。

 今後も、これにあわせ利用者の利便性と安全性を確保するため、できるだけ早く踏切道を拡幅整備するよう、地元住民と一体となって西武鉄道に強く求めてまいります。

 次に、人にやさしい道路、交通施設の改善策についてお答えします。

 まず、細街路拡幅整備条例による道路整備の成果ですが、昨年度は6月の条例施行後、約400 件の協議が調い、私道、区道合わせて、延長約 4.9キロメートル、面積約 2,500平米が拡幅整備されたところです。今後もこの事業の進捗を図り、快適な居住環境の確保と災害時の安全性を確保してまいります。

 そのほかの一般区道の整備に当たりましては、高齢者や障害を持つ方などに配慮した歩道の拡幅、新設、道路のバリアフリー化、視覚障害者誘導ブロックの設置などを通して、歩行者の安全確保を図ってまいります。

 また、コミュニティに配慮しながら、幹線道路からの通過交通の排除や走行速度の抑制を地域住民と協働で実施してまいります。

 さらに、架空線の地中化や緑化など、景観や環境に配慮した道路づくりについても検討してまいります。

 今後とも、区民及び事業者等の御理解と御協力のもと、安全で快適な人にやさしい道路づくりを目指してまいります。

 以上で答弁を終わります。



◆1番(有馬俊郎) 自席より発言させていただきます。

 大変誠意ある答弁をいただきありがとうございました。いずれにしても、安心・安全は区民の皆様の極めて高い問題意識のあるところでございます。今後も区民の皆様の不安解消へ向け、さらなる御努力をされていかれることを望み私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました(拍手)



○議長(山添巖) 次に、6番下村治生議員。

             〔6番 下村治生議員登壇、拍手〕



◆6番(下村治生) 自民党の下村治生です。

 私は、JR新大久保駅の改築とそれに伴う駅周辺の環境整備、地域住民の協働について一般質問をいたします。

 質問に入る前に一言、どのような視点でこれらの問題をとらえていくか、私の考えを述べさせていただきたいと思います。

 駅は都市生活者にとってまさに交通の要所であります。朝、住宅から徒歩や自転車やバスで駅まで出向き、そこで電車に乗りかえ通勤・通学あるいは目的地に向かうわけであります。一方、区外の方々は、逆に駅を降り、近所の勤め先や学校へ通勤・通学するわけです。そこには、駅を通過点として移動していく一人ひとりの利用者に1本の線、すなわちラインができ、多数の利用者の線を重ねることによって面、すなわちゾーンが広がっていきます。

 余談ですが、交通体系はつながってこそ意味があるわけです。それぞれを個々に取り上げても何の意味もありません。ネットワークが交通の本質であり、それぞれの交通手段が相互に影響し合うものです。先日のマニフェスト論争の中で、高速道路だけを取り上げて、無料化などの議論をし、結論を出すのはこの視点が欠如したものです。本当に無料化を行えば、交通システムが混乱することは明らかです。

 話は戻りますが、今回の質問では駅を中心とした面、すなわちゾーンの視点で環境整備の問題を考えてみたいと思います。

 今回の質問の対象でありますJR新大久保駅は、数ある山手線の駅の中で唯一と言ってもよいくらい改築がおくれてきた駅であります。これは単に改築の順番や駅の敷地の狭隘さのみが理由ではありません。これには旧日本国有鉄道の不動産登記ミスにより、平成元年、公衆電話ボックスが撤去され、かわりに突然建てられたワールドファイナンスの看板が間接的な障害となってきたことがあります。

 この土地は、改札口に向かって右側、駅敷地の西北の角にあり、バブル崩壊とともにワールドファイナンスより整理回収機構の手に渡りました。そして、昨年秋には競売に付され、JR東日本自身によってようやく買い戻されました。現在は更地となっております。この土地の経緯については、地元商店会の役員の並々ならぬ熱意と、JR東日本との交渉役を引き受けていただくなど、新宿区の積極的なバックアップがありました。

 この問題の解決により、改築問題は一挙に進み、本年2月にはJR東日本による地元説明会も開催され、今後は改築に向けて計画が粛々と進んでいくものと思われます。仄聞したところによれば、今年度中に設計が終了し、来年度よりバリアフリー工事、その後の駅の改修が行われるとのことでした。

 また、改築に際しては、地元商店会の30年来の道路拡幅計画が完成するものと考えています。このJR新大久保駅側道である、通称一番街道路の拡幅は、主に防災上の観点から、地元の方々が、みずからの所有地を道路として無償で新宿区に提供したもので、最後の部分、すなわち駅の部分の拡幅が懸案として残っておりました。平成13年7月には、地元が心配していた火災が、駅より50メートルほど奥のところで起こりました。心配どおり、駅から消防車が進入しにくかったということで、地元がJR東日本に話し合いを申し入れるという経過もありました。

 JR新大久保駅の東側には都市計画道路補助72号線があります。この問題では、地元百人町の方々を中心に、計画の促進と買収済み用地の有効利用に向けて、近隣7町会や6商店会の方々から、平成10年、そして平成13年の過去2回、新宿区に対してお願いを行ってまいりました。その後も区財政が困難な状況の中、新宿区には着実に用地買収に取り組んでいただいております。

 以上、既に御存じのことばかりとは思いましたが、質問の前に述べさせていただきました。

 それでは、質問に入らせていただきます。

 第1に、駅改築の進捗状況と新宿区の対応についてお伺いします。

 JR新大久保駅の改築、特に工事に際しては、財政的協力は別として、工事の円滑な進行のために、新宿区としてできる協力は惜しまない姿勢で臨んでいただきたいと思いますが、どのようなお考えをお持ちかお伺いいたします。

 余談になりますが、先ほどの財政云々の話は、新宿区が駅に一般的にお金を出すなと私が言っているわけではありません。まさにケース・バイ・ケースであると言えます。具体的に言えば、JR新宿駅の東西自由通路について、区民の利用が少ないのだから、新宿区はお金を出すべきではないという議論を耳にしますが、私は「新宿駅は新宿区にとって面、すなわちゾーンの観点から見れば、まさに新宿区の顔であり、交通システムの要所であり、新宿区が積極的にかかわることが大切である」と個人的には考えます。

 この議論については別の機会に譲り、第2の質問に移ります。

 駅周辺の整備についてお伺いします。駅のバリアフリー化に関連して、駅周辺整備として、新宿区として何か考えていらっしゃるかお伺いいたします。

 御存じのように、いわゆる交通バリアフリー法には、地方自治体に駅周辺の整備事業を行う条項も盛り込まれております。さらに、ガードの整備についてお伺いします。

 ガードが暗く、歩行者同士がすれ違うのがやっとです。自転車ですらなかなかすれ違えない状況で、朝よく見かけますが、車いすを押す方はさらに大変です。例えばガードの整備について何かお考えはありませんか。これまでも地元商店会が壁画を描いたり、照明の照度を上げるよう東京都第三建設事務所に働きかけたりいろいろと取り組んでいます。新宿区としても、地元の声を聞いていただいていることも、都道で新宿区が直接管理していないのはよく承知しておりますが、何らかの方法でよりガードを広く、明るくする必要があるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。

 第3の質問に移ります。放置自転車と駐輪場について伺います。

 この地域の放置自転車対策が地元町会、商店会と新宿区との協働の先駆けとして大きな成果を上げています。私ども自由民主党の秋田ひろし議員がコーディネーターとなり、地元町会、商店会が中心となり結成された大久保美化推進協議会が、放置自転車や環境美化に努めてきたところであります。さらに、駅周辺地区は、新宿区による放置自転車重点取り締まり地区として指定され、指導員が配置され大きな効果を上げています。

 さて、駐輪場ですが、百人町一丁目側駐輪施設として、本年、一時的にしろ、72号線用地に駐輪場が設置されたことは大きな改善であります。そこでお尋ねしますが、駐輪場の整備として、用地確保は大変難しい問題とは思いますが、百人町一丁目側に何とか恒久的な駐輪場を設置できないものでしょうか。

 第4に、タクシー乗り場について伺います。

 タクシーの利用者は限定されているとはいえ、住民や来町者にとっては、大変タクシーは便利な乗り物であります。しかし、新大久保駅には現在、駅の東西に路線バス乗り場はありますが、タクシー乗り場はありません。乗り場の整備を考えていかなければならないと思います。しかし一方、夕方近くになると、駅前の横断歩道上にタクシーが乗り上げ、信号にかかわりなく客待ちをしている例をしばしば見かけます。これでは歩行者の安全は確保できません。そこで、当面は横断歩道上のタクシーの客待ちを防止するため、横断歩道の前後に固定式のプラスチック製くいを設置してはいかがでしょうか。

 第5に、吸いがらのポイ捨てについて伺います。

 たばこの吸い殻の問題ですが、まずは喫煙者へのマナーを啓蒙することが先決だとは思いますが、吸い殻や散乱したごみの清掃について、自転車対策指導員にも手伝っていただいてはいかがでしょうか。既に指導員の方々の中で、自主的に清掃活動もしていらっしゃるのを私は知っております。すばらしいことだと思います。

 新大久保駅前に設置されている自立式の吸い殻入れについてですが、これは、特に早朝の出勤時間には利用頻度も高く、それに比べ容量が小さく、構造上の工夫が必要だと思いますが、いかがでしょうか。駅周辺での歩きたばこを助長することになる、これらの自立型吸い殻入れを今後どうしていくのか、新宿区のお考えをお伺いしたいと思います。

 第6に、補助72号線について伺います。

 72号線に関して、歩行者の安全、防災上の観点から、百人町二丁目側の一日も早い開通を望みます。現在のロッテ新宿工場裏の道路は、御存じのように大変狭く、車道としても、歩道としても適当ではない状況であります。計画部分の一部だけでも早く買収して、これを利用し、歩道の整備を早急に実現すべきと考えますが、いかがでしょうか。

 第7に、一番街道路の拡幅について伺います。

 新大久保駅の改築にあわせ、側道である一番街道路の拡幅を一日も早く実現していただきたいと思います。特に、今後のバリアフリー工事、駅舎改築工事を考えると、先に拡幅を行わなければ工事も行えないと思われます。この点について、新宿区も地元商店会と話し合い、まずは工事の安全性の観点からも道路拡幅から始めてほしいと思いますが、いかがでしょうか。

 最後に、百人町交番について伺います。

 駅前と言えば往々にして交番がつきものであります。しかし、その交番、皆中神社入り口の百人町交番は狭く、老朽化し、そろそろ建てかえがあっても不思議ではない状況であります。駅構内は無理にしても、駅に隣接したところに新しくできないものでしょうか。この地区は外国人が新宿区内でも突出して多いところであり、防犯問題は地元町会でも商店会でも大変関心の高い問題であります。新宿区としてどのようにお考えかお伺いいたします。

 以上で私の質問を終わらせていただきますが、駅改築、駅周辺整備に関して、これまでも新宿区が地元住民、商店会とともに積極的にかかわっていただいておりますことに、改めて深く感謝を申し上げ私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)



◎環境土木部長(野口則行) 下村議員の御質問にお答えします。

 JR新大久保駅の改築と、それに伴う駅周辺の環境整備、地域住民の協働についてのお尋ねでございます。

 まず、駅改築の進捗状況でございますが、JRからはエレベーター、エスカレーター設置等のバリアフリー化を含めた駅舎の建てかえ等を平成16年度までに設計し、平成17年度以降に工事に着手する予定と聞いております。

 区としては、これまでも地域住民とともに関係機関に働きかけてきたところでございますが、引き続き、この改築が近隣住民の意見や要望を十分反映したものになるようJRへ要請してまいります。

 次に、鉄道等と交差するガード下の道路については、総じて暗いイメージがあり、大久保通りに架かるガード下についても、歩行者等にとって快適な空間とは言いがたい状況であることは認識しております。

 新宿西口大ガード下の「みるっく」のようなスポット的整備は町のアクセントとして、歩く人を和ませるものと思います。このようなことから、大久保通りは東京都が管理していますが、今回の駅舎改築を契機に、ガード周辺の環境整備を東京都に働きかけてまいります。

 次に、新大久保駅前には自転車等駐車場がありますが、百人町一丁目側の方々が利用しやすいように、補助72号線道路予定地に、暫定的に収容台数 160台の自転車等駐車場を本年4月に開設しました。

 御指摘の恒久的な駐車場については、用地の確保など困難な面がございますので、路上を活用した整備区画の整備を検討してまいります。

 次に、タクシー乗り場の整備に関しましては、将来の駅舎の形態や乗降客の動線等を勘案する必要があり、ガード下の整備同様に、駅舎改築を踏まえJR及び東京都等関係機関と協議してまいります。

 また、横断歩道上でのタクシーの客待ちについては、交通管理者である警察に対策を検討するよう申し入れてまいります。

 次に、ポイ捨て吸い殻等についてのお尋ねでございます。

 新大久保駅周辺の環境浄化につきましては、地域の皆様の地道な活動に感謝しております。

 自転車対策指導員のあり方につきましては、放置自転車の指導整理とともに、歩きたばこやポイ捨て防止の呼びかけ、さらに散乱ごみの清掃など、総合的に対応できる方策を検討しているところでございます。

 また、区が設置している自立式吸い殻入れは、御指摘のように構造上の限界もございます。しかしながら、路上の灰皿は、結果として、路上喫煙や歩きたばこを助長している状況がございますので、今後は撤去する方向で検討しております。

 大久保・百人町地区は、「新宿区民の安全・安心の推進に関する条例」の重点地区であり、区といたしましても、自転車、ポイ捨て、歩きたばこ等、地域の環境問題に総合的に対応していきたいと考えております。この実現に向け、関係機関や地域住民との連携と協働に一層取り組んでまいります。

 次に、都市計画道路補助72号線につきましては、全線にわたる早期開通を目指しておりますが、財政的背景や短期的整備効果を踏まえ、「大久保そよかぜ橋」南側から大久保通りまでの用地取得を優先的に進めたいと考えております。

 御指摘の百人町二丁目側の歩行者通路の整備については、歩行者の利便や安全性の向上とともに、買収済み用地の有効活用のため、現在最重点区間としてその早期整備に向け、積極的に土地所有者と折衝を重ねているところでございます。

 次に、一番街道路の拡幅につきましては、地元の協力を得て大部分が完了しておりますが、残りの新大久保駅部分につきましては、駅舎改築に先駆け拡幅が実現するようJRに要請してまいります。

 次に、百人町交番の新大久保駅付近への移設についてでございますが、このたび駅舎の改築が行われますので、交番の移設の可能性について関係機関での調整を図ってまいります。

 以上で答弁を終わります。



◆6番(下村治生) 自席より発言させていただきます。

 ただいまは御丁寧かつ誠意ある御答弁を、また、新宿区のお考えをお聞かせいただきましてありがとうございました。さまざまな点につきまして御質問申し上げましたので、一々私のそれについての個々の意見は申し上げませんけれども、今後とも地域の住民の皆様とともに、駅を中心とした面、いわゆるゾーンとしての観点から、駅の改築とその周辺の整備について、ぜひ御努力をお願いしたいと思います。どうもありがとうございました。(拍手)



○議長(山添巖) 次に、32番えのき秀隆議員。

             〔32番 えのき秀隆議員登壇、拍手〕



◆32番(えのき秀隆) 新宿区議会無所属クラブのえのき秀隆です。

 若年層の政治参加について、区長並びに教育委員会及び選挙管理委員会にお尋ねいたします。

 11月9日に行われた衆議院議員選挙の投票率は 59.86%でした。日本の総選挙の投票率は90年に 73.31%を記録しましたが、その後93年 67.26%、96年 59.65%と連続して過去最低を記録しました。また、2000年と今回も60%前後という惨状です。「失われた10年」という言葉がよく使われますが、この10年は、投票率の点でも失われた10年であったことを、これらの数字が如実に示しています。

 マスコミは民意の反映という言葉をよく使いますが、私は60%程度の投票率で、これが民意の反映だと胸を張って言えないと考えます。民意とは、せめて8から9割以上の人が参加する選挙の結果によって示されるものであり、このような選挙で選ばれた議員によって展開される政治こそが、国難や危機を切り抜け乗り越える大きな力を持つと考えます。

             〔「そのとおり」と呼ぶ者あり〕

 私は、ここ3回の衆議院選挙で連続して60%程度の投票率であったことに注目しています。これは選挙に無関心な層が常に一定割合固定化されて存在し、増加の可能性も否めないと推測できるからです。無関心層がふえると、それだけ政治と国民、住民との距離が離れていくことになります。そうなると、さらに投票率が低下し、距離も増大するという悪循環に陥ります。したがって、民主主義の成立、存続にとっては、徐々に迫る深刻な危機であるということになります。

 また、ここ数回の選挙に限らず若年層の投票率が上がりません。これも投票率低下の大きな原因になっています。そこで、若年層が政治に参加するという観点から、提案も含めてお尋ねいたします。

 まずは政治教育についてです。新聞やインターネットなどでも報じられましたが、今回の衆議院議員選挙では、選挙権の年齢の引き下げを求めるNPO法人ライツが、19歳以下の未来の有権者による全国規模の模擬総選挙を実施しました。ライツは1999年に、八王子市長選挙で公開討論会を開催した大学生らが、選挙権年齢引き下げや政治教育の充実を目標として2000年に設立し、政治家への働きかけやシンポジウムなどを開催してきております。未成年の模擬投票も活動の一つで、これまでに昨年の町田市長選挙、多摩市長選挙などで実施してきました。

 また、これに連動して高等学校などでは、授業の一環として模擬投票を実施し、その結果もライツがあわせて集計したとのことです。選挙結果はどうであれ、若者が政治、選挙に関心を持ち、将来の日本について考えるということは、大きな意義を持つものであると思います。

 また、学校での模擬投票についてですが、これも大きな前進であると考えます。これまで教育の現場では、できる限り、子供たちから政治を切り離そうとしてきた雰囲気があるからです。もちろん文部科学省の政治教育に対する考えもありましょう。教育現場が、特定の政治団体や政党の考えに偏ってしまうおそれも大いにあるわけです。しかし、だからとって政治教育に慎重であっては、子供たちは本来の意味での「政治参加」の機会や「投票の意味」を知らされずに20歳を迎えることになります。

 そのような状態で成人したのだから、急に政治に興味を持ちましょうというのは、当事者にとって難題であると思います。

             〔「そのとおり」と呼ぶ者あり〕

 教育基本法第8条1項において、「良識ある公民たるに必要な政治的教養は、教育上これを尊重しなければならない」と記されています。政治教育先進国であるドイツの例を引けば、連邦と州がそれぞれ政治教育センターを持ち、実際に社会にある問題を取り上げながら、それを深く考え、どうすればよい社会ができるかを子供たちに考えさせる教育を行っています。

 また、選挙関係で言えば、実際の選挙の前に、学校で子供たちが地域の問題を調べたり、また、候補者の政策を比較したりといったことが、数時間にわたり実際の授業の中に盛り込まれるという事例も少なくないようです。

 ちなみに、最近のドイツの選挙投票率は80%程度になっています。また、マニフェストの発祥の地であるイギリスでは、総選挙のときに、小学生から「労働党の政策」や「保守党の政策」について、大人顔負けの議論が日常で交わされています。学校において政治が踏み込んでならない領域にはなっていないのです。

 また、アメリカでは、先ほど紹介したような模擬選挙が当たり前のように行われ、そのことがきっかけになり市町村住民投票において、最近の日本にも見られますが、住民投票を行う際に、未成年の投票を認めることもしばしばあるようです。

 以上、るる申し上げましたが、小・中学校からの模擬選挙授業を行うことや、今後の学校での政治教育の取り組みに対して、教育長のお考えをお聞かせください。

 また、政治では一番足元の区行政を知ってもらう教育も大切です。区の取り組みとしては、平成8年10月から始まった「ふれあいトーク宅配便」の中で、生徒や学校関係者などへ講演を行っておられますが、実績としては、年1回程度でそれほど活発とは言えない状況です。

 そこで提案ですが、若年層の考えを区政に反映させる仕組みとして、小・中学校での職員による区政紹介出前授業を行ってはいかがかと考えます。例えば世代間の税金負担の仕組みなど、将来の世代にかかわる事柄を取り扱うことにより、より区政に対する関心が高まるのに効果的と考えます。この提案に対する区長、教育長のお考えをお聞かせください。

 最後に、選挙管理委員会に提案です。

 選挙管理委員会では、将来の有権者に選挙をより身近に感じてもらうために啓発活動を熱心にされていることは承知いたしております。その中に、投票用紙や投票箱、計数機などの投票用機器を、学校の学級委員選挙や生徒会選挙に貸し出したりすることがあると聞いております。しかし、実際は学校から提案があったときに貸し出しを行う程度で、積極的にはPRされていないようです。

 統一地方選挙都内最低投票率の目黒区が、若者への啓発活動として積極的にPRし、貸し出しを行っているようです。新宿区でも、教育委員会との連携を深めて、選挙に関するノウハウなどを伝授しながら、さらに積極的にPRしてはいかがと思います。お考えをお聞かせください。

 以上で質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)



◎教育委員会事務局次長(今野隆) えのき議員の御質問にお答えいたします。

 若年層の政治参加についてのお尋ねでございます。

 まず、政治に関する教育の取り組みですが、現在、主に小学校6年、中学校3年の社会科において、政治、経済、社会の仕組みや政治への参加などについて指導しているところです。

 児童・生徒が政治的教養を身につけることは重要であり、中でも小・中学校における授業の中で、模擬選挙を行うなどの体験を通して、選挙の意義などを理解していくことは大切であると考えます。

 今後、学校と十分に連携し、発達段階を考慮しながら、将来の我が国を担うにふさわしい力を児童・生徒が身につけられるよう努めてまいります。

 次に、職員による区政紹介出前授業についてのお尋ねですが、御指摘のとおり、児童・生徒が区政を身近なものとして理解することは大切なことと考えます。現在、教育委員会発行の社会科副読本の活用により、新宿の町、人々の生活、区政の仕組みなどの指導を行っているところです。

 また、区内税務署の協力を得て職員を派遣いただき、租税教育を実施しております。今後は、子供たちが新宿区政に一層の関心を持つことができるよう、区職員による区政のさまざまな分野に関する出前授業なども検討してまいります。

 教育委員会の答弁は以上でございます。



◎総務部長(石村勲由) 若年層の政治参加に関して、小・中学校で職員による区政紹介出前授業を実施してはどうかとのお尋ねです。

 現在、新宿区といたしましては、区民生活に密着した区民の満足度の高い区政の推進に努めております。その実現には、区政に対する区民の御理解と関心が不可欠であり、区民の区政参加が必要です。

 御提案の小・中学校での職員による区政紹介出前授業は、今後の新宿区を支える子供たちが区政に関心を持ち、区政への参加を促す近道となることと認識しております。

 今後、具体的に内容、項目等について教育委員会と調整し、その実現に努力してまいります。



◎選挙管理委員会事務局長(矢口亮) 続きまして、選挙管理委員会に対します「若年層への選挙啓発」につきましての御質問にお答えいたします。

 将来の有権者となる小・中学生と若年層への選挙啓発の一環として、選挙管理委員会が保有する投票用機器の学校内選挙のための貸し出しを、積極的にPRしてはどうかとのお尋ねでございます。

 確かに、若年層の投票率向上は、選挙管理委員会といたしまして、最優先に取り組むべき主要課題と位置づけているところでございます。しかしながら、これまで行ってまいりました区立中学校等への投票用機器の貸し出しは、御指摘のとおり、受動的な対応にとどまり、選挙啓発の観点からの取り組みとしては不十分であったと考えております。

 つきましては、今後、教育委員会との十分な連携のもとに、校長会等において周知を図るなど、実際の選挙に支障のない範囲で投票用機器の活用等を積極的に推進してまいりたいと存じます。

 以上でえのき議員への答弁を終わります。



◆32番(えのき秀隆) 自席から発言させていただきます。

 再質問はございません。御丁寧な御答弁ありがとうございました。以上で発言を終わります。(拍手)



○議長(山添巖) 次に、7番志田雄一郎議員。

             〔7番 志田雄一郎議員登壇、拍手〕



◆7番(志田雄一郎) 民主・無所属クラブの志田雄一郎です。

 路上生活者対策について一般質問をさせていただきます。

 この対策については国、東京都、特別区が連携し、さらなる自立支援策を講じ、それにより一人でも多くの方が一日も早く自立できることを願ってやみません。

 先日、新宿区と隣接する千代田区外濠公園内に「路上生活者緊急一時保護センター」の設置が発表されました。このことを受けて気になるのは、近隣の住民や公園利用者と施設入居者との事件やトラブルのことです。このようなことは近年頻繁に起こっています。

 この付近は四谷第三小学校の通学路にも隣接し、また、番町小学校やふたば学園には、四谷地域から通学している子供たちもいますから、保護者の方々は大変心配されています。

 そして、近隣でお店を経営されている方は、お客様や従業員とのトラブルはないかを随分懸念されています。さらに、この敷地内にはフィットネスクラブ、公園、テニスコート、グラウンド等があり、新宿区在住、在勤者も多く利用しており、千代田区の敷地内といっても、このように新宿区にもかかわりの深いところであります。

 以上のようなことから、この施設が予定どおりにこの場所に設置された場合には、警備員を配置するなど十分な管理体制をとらなければなりません。

 そこで、1点目の質問ですが、近隣の住民や公園利用者と施設入居者との事件やトラブルが起こらないように、東京都や千代田区はどのような体制を考えているのか、早急に明確にするよう新宿区から働きかけるべきと考えますが、いかがお考えですか。

 また、民間施設の運営にかかわる一部の事業者やNPOの問題も指摘しなければなりません。例えば施設の入居者に報酬を払い、路上生活者に対して、施設に入って生活保護を受けるよう、強引な勧誘を行うところもあるようです。

 しかし、そもそも生活保護というものは、日本国憲法第25条に定める「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」の保障のための最終手段であり、自立のための保護でなければなりません。

 そのほかに、施設として借りた部屋に数人の路上生活者を入居させ、1人1部屋分の家賃を徴収したり、届け出ればだれでも運営ができるために、ビジネスの一環として行っている団体もあるようです。このようなことでは、「自立支援」にはほど遠く、本来の目的から大きく逸脱しています。

 そこで、2点目の質問ですが、このように問題のある民間事業者やNPOに対しては、厳しく対処するべきと考えますが、区としてはどのような認識を持ち、具体的にどのような対応をされてきましたかお答えください。

 以上で終わります。(拍手)



◎福祉部長(愛宕昌和) 志田議員の御質問にお答えいたします。

 初めに、千代田区外濠公園内に路上生活者緊急一時保護センターが設置されることについてですが、センター設置は都区の共同事業であり、大都市事業として協力して推進すべき事業であります。

 現在、大田寮、板橋寮の緊急一時保護センターにおいて、生活指導員等の施設要員を適正に配置し、運営がなされており、現地におけるトラブルは聞いておりません。

 しかしながら、現在、施設候補地の近隣住民が不安な気持ちを持っていることは承知しております。

 区としては、千代田区と東京都に対して十分に説明責任を果たし、また、御指摘のような住民の不安を解消できるような施設の万全な管理体制をとるよう要請してまいります。

 次に、過度な営利追求を行う問題のある宿泊施設事業者に対する区の認識と対応についてですが、議員御指摘のとおり、社会福祉法上、届け出制なので、一定の要件を満たせばだれでも営業ができます。

 また、ホームレスの数が増加している今日では、路上から自立への第一歩という意味でも、多くの宿泊施設が必要なのも現実であります。

 しかし、宿泊者のプライバシーが全く確保されず、人権への配慮がなされていない営利追求のみの運営とみなされるものであれば、事業者への指導が必要であり、また、そのような施設への入所措置は現在、区としては控えております。

 今後、定期的に宿泊施設を訪問するなど運営の実態把握に努め、適正な施設の運営管理がなされるよう指導してまいります。

 以上で答弁を終わります。



◆7番(志田雄一郎) 自席から発言させていただきます。

 御答弁をいただいてありがとうございました。確かに近隣の方、また、公園利用者の方も、こういった施設の重要性というのはわかっていつつも、自分のところの近くにそういったものができるのは、随分不安な気持ちも抱いているというふうに思います。

 先日も経過説明の会合があって、ちょっと私行けなかったのですが、そのときにもいろいろと意見も出たようですので、私が先ほど申し上げたことも、十分に千代田区の方にお伝えいただいて、住民の意見を十分に聞いていただきたいと、このように思います。

 それと、民間施設のことに関しては、補助金も出ていると思いますので、不正な運営がされることのないようにきっちり目を光らせていただきたいと思います。

 以上で終わります。ありがとうございました。(拍手)



○議長(山添巖) ここで、議事進行の都合により、15分間休憩します。



△休憩 午後6時01分

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△再開 午後6時22分



○議長(山添巖) ただいまから会議を再開します。

 質問を続行します。

 34番笠井つや子議員。

             〔34番 笠井つや子議員登壇、拍手〕



◆34番(笠井つや子) 日本共産党議員団所属の笠井つや子です。

 私は、染色産業の振興と後継者の育成について、区長並びに教育委員会に質問します。

 去る10月23日、今年度の新宿区地場産業表彰式が行われ、印刷、染色部門で4名の方が受賞されました。印刷、染色産業が1997年から新宿区の地場産業として振興が位置づけられてきましたが、京都の西陣織や京友禅、金沢市の加賀友禅は有名ですが、三大染色産業地と言われてきた東京の染め小紋、手描き友禅などは案外知られていません。超高層ビル街と歌舞伎町を知らない人はいないでしょうが、新宿で地場産業の染色があることを知る人は、残念ながら少ないと言わざるを得ません。

 1996年に14業種 231事業所を対象に行われた区の染色産業実態調査報告書によると、61.5%の回答が寄せられ、個人事業主が75%、法人は約25%で、資本金も 300万円未満が過半数を占める極めて小規模零細業者です。その報告書では、生活様式の変化などから需要が落ち込み、新たな市場開拓への業者の強い願いが示されていました。新宿区に対する要望も、PR、振興策、資金、後継者の育成などが出されていました。

 さきの表彰式で、新宿区染色協議会会長が来賓あいさつの中で、染色の歴史や伝統産業としての染色技術の継承と事業者として地場産業の振興、育成についての思いを熱っぽく話されました。

 私は、さきの決算特別委員会でも、染色産業を区政でもっと位置づけを高めるよう具体的提案もしてきましたが、地場産業の育成、伝統文化としての染色産業を、区政がどう位置づけているのかということも問われる内容のあいさつだったと思います。

 私は、この一般質問に先立ち、教育委員会がミニ博物館に指定している「染めの里二葉苑」「東京染めものがたり博物館」の見学や、親子二代で手描き友禅をされている工房などへも伺ってお話を聞いてきました。

 染色関係業者の中には、生業だけでは経済的に困難で、やむなくタクシードライバーや警備員の仕事をしている方もおられます。販路の拡大はもとより、後継者問題や伝統産業をより発展させたいという意欲と熱意にあふれる取り組みもされています。落合染色仲間「落合ほたる」というグループが始めた「染めのまち落合スタンプラリー」は、ことし3回目で400 名を超える参加者があったとのことです。

 新宿の染色工芸を知らせようと、個人でみずからのホームページを立ち上げ、工房の宣伝・紹介をして、染めの体験教室を開設している方もいます。1日30件くらいアクセスがあるそうで、カレンダーには受講者名が書き込まれていました。修学旅行生を毎年、染めの体験教室に受け入れもしています。ミニ博物館には、修学旅行で染めを体験した子供たちのお礼の作文のつづりが積まれていました。

 区立戸塚第一小学校では授業に取り入れていますが、区内の学校の体験が少ないのが残念だとの声も出ました。また、万が一廃業した場合、資料を記録して歴史博物館などに保管してあれば、意欲ある人に受け継ぐことができると、江戸時代からの図柄の型をCD−ROMや染色の工程の記録ビデオを作成して、伝統工芸を引き継ぐ熱意が込められていました。消費者の生活様式に対応したワイシャツやイヤリングなど装飾品、小物など需要開拓への研究や努力がさまざま行われています。しかし、職人さんや事業者の自助努力だけでは、伝統工芸の振興や育成には限界があるのではないでしょうか。

 前区長のときに購入し、歴史博物館に保管されているはずの着物を中山区長にぜひ着てほしいとか、ミニ博物館などへ案内板の設置を要望するなど、行政の支援を求める意見がさまざま寄せられました。今こそ行政の後押し、差し伸べる手が求められているのではないでしょうか。

 私は1997年、総務区民委員会で大阪府泉大津市の産業振興センター「織編館」を視察した際、大型のパソコン画面に織物の絵柄を幾通りにも描き出していく様子に感動しましたが、個人では高額の機器の購入や操作は限界があり、行政の支援策の具体的実例を目の当たりにしました。

 また、京都府や市では、「緊急雇用創出事業」で「京の百景」「京の歳時記」を西陣織で作成するなど、仕事確保につながる事業を工夫し、昨年から、京都府は1億円の予算で「伝統工芸学校教育活用事業」を始めて、学校の校舎や校歌を職人さんのグループで「織額」をつくり、仕事確保を通じて、事業規模は小さいが、そのわざを次世代にもつないでいける効果があるとして、今年度、小・中学校での実演を中心とした伝統産業の教育活用事業を始めています。

 また、業種は違いますが、美濃和紙で知られる岐阜県美濃市では、後継者育成奨励資金制度を創設し、職員のもとで働く若者に、研修生として組合推薦もしくは弟子入りしている若者に2年間、月5万円を支給するというもので、これまで5人が修業したそうです。新宿区が地場産業に指定している染色業を伝統文化、観光事業にも位置づけ地場産業振興策を強めることを求め、以下質問します。

 第1は、後継者育成事業制度の創設についてです。意欲ある若者を後継者として育成するために、奨励金の支給を新宿でも検討してはいかがですか。また、貴重な技術の記録や保存を区として支援するとともに、再度実態調査を行うことを求めます。

 第2は、地場産業展の開催についてです。以前は新宿文化センターで大規模に行われていましたが、年々規模が縮小され、隔年実施となり、今年度は2月に、産業会館BIZ新宿の3階会議室で予定されています。

 日本全国ばかりか外国からの来街者も多い新宿で、着物の消費拡大につながるよう、デパートやホテルなどの協力も得て開催することを検討してはいかがですか。その際、染色産業の需要開拓、販路拡大につながる振興策として、ワイシャツやネクタイを初め装飾小物など、新宿ブランドとして即売もできるよう、従来と発想を変える必要もあるのではないでしょうか。

 第3は、区のホームページの改善についてです。調査した他の市の方は、染色が新宿の地場産業と聞いて驚かれました。トップページで染色産業を紹介し、商工課や歴史博物館から、染色協議会など関係者のページにリンクできるよう改善を求めます。新宿の持つ文化の奥行きの深さや新宿の魅力が伝わるのではないでしょうか。

 第4は、学校教育との連携についてです。小学校3・4年生の社会科副読本「私たちの新宿区」で、染め物工場を訪ねている様子が記述されていますが、各学校でも体験授業に染色協議会の協力を得るなど、伝統産業への理解を深める取り組みをしていただけないでしょうか。

 以上4点について、お答えください。区長は、新宿区染色協議会の顧問をされていますが、厳しい経済情勢の中で職人気質で伝統技術の発展、継承に貢献されている皆さんを激励していただけることを期待して、私の一般質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)



◎区民部長(武井幹雄) 笠井議員の御質問にお答えします。

 初めに、染色産業の後継者育成についてのお尋ねです。

 区は、染色産業を新宿の地場産業と位置づけさまざまな支援を行っており、その一環として後継者育成を図る業界の自主的な取り組みに対しまして、工業集積活性化支援事業による助成を行っております。

 今後とも、染色産業の団体であります「新宿区染色協議会」や、染色業後継者で構成する「新宿区染色産業後継者の会」を通じ、現場の要望や区内染色産業の実情を把握した上で、効果的な支援策を講じてまいります。

 なお、お話のございました「給付金の支給」や「技術の記録や保存を目的とした実態調査」については、現在のところ実施する予定はございません。

 次に、地場産業展についてのお尋ねです。

 地場産業展は、新宿の地場産業である染色産業と印刷・製本関連産業の振興を図るとともに、小・中学生を初め広く区民の皆様に知っていただき、親しんでいただくための契機として開催する区の主催事業でございます。

 したがいまして、区としては、こうした事業目的を踏まえまして、地場産業展の会場を展示即売の場とするところまでは考えておりません。

 むしろ、染色産業の販路拡大につきましては、染色産業団体が行います国内有力展示会への出展に対しまして、現在も区から助成を行っております。多数の引き合いが寄せられるなど大きな成果を上げております。

 今後とも、染色産業の関係団体が自主的に実施する、こうした販路拡大のための取り組みに対しまして積極的な支援を行ってまいります。

 次に、区のホームページについてのお尋ねです。

 染色産業については、新宿区のトップページにリンクする商工課のホームページ上において、新宿の地場産業として紹介しておりますので、情報検索の利便性は確保されていると考えております。

 さらに、区としては、本年度内を目途に、区内産業団体のホームページを総合的に運用する「しんじゅく産業ネット」の構築を進めております。

 このネットワークを活用し、染色産業を新宿の地場産業として紹介するとともに、業界団体である染色協議会等が、区の助成を受けて作成するホームページに、簡易な操作でアクセスできるようにしてまいります。

 今後とも、新宿区内の産業情報の発信については、さまざまな広報媒体を効果的に活用し、積極的に行ってまいります。



◎教育委員会事務局次長(今野隆) 教育委員会への御質問にお答えいたします。

 現在、各学校では「日本の文化・伝統に触れる機会の充実を図り、郷土に対する愛着や誇りを育む」という教育目標を達成するために、地域の伝統・文化に触れる体験的な活動の機会の充実を図っております。

 その中には、東京手描き友禅の染め物体験等が取り入れられている学校があり、主に社会科や総合的な学習の時間で実施されております。

 教育委員会といたしましては、今後も一層体験を主体とした授業の充実が図られるよう、学校を指導してまいります。

 以上で答弁を終わらせていただきます。



◆34番(笠井つや子) 自席から発言させていただきます。

 今、教育委員会、そして区民部長の方から御答弁いただきました。一定前向きにとらえていただいた部分もありますけれども、いずれにしても、私が紹介しましたように、若い方が、とりわけこういうものを受け継ぎたいとか、それから、学校に通いながらそういうことに取り組みたいという方が、そういう意味では、経済的な問題も含めてやられているということでありますので、工業集積活性化事業のお話もありましたけれども、もう少し違った観点からも、今後、関係者の皆さんとも十分御協議もしていただき、意見も聞きながらということでございましたので、引き続き積極的に取り組んでいただきたいと思いますし、重ねてになりますけれども、区長の方にも、新宿の染色文化というものを積極的に広めていく先頭に立っていただきたいということをお願いして、質問をこれで終わります。ありがとうございました。(拍手)



○議長(山添巖) 次に、26番とよしま正雄議員。

             〔26番 とよしま正雄議員登壇、拍手〕



◆26番(とよしま正雄) 私は、若葉地区のまちづくりについてお伺いいたします。

 若葉地区のまちづくりは、昭和63年3月に策定された「新宿区基本計画」に基づき、安全で快適な、みどりのあるまち」実現を目指し、平成元年に地域住民が実施した「まちの点検」から始まりました。その翌年、地元に「まちづくりの会」が発足し、点検の結果を踏まえた話し合いから、木造住宅の密集状態を解消することと、若葉通りを拡幅することなどにより、当地区の居住環境の改善と防災性を向上させるため、共同建てかえを方針の一つに据えたまちづくりの考え方がまとまりました。

 そして、共同建てかえを基本方針とするまちづくりを進める仕組みとして、平成5年3月に木造住宅密集地区整備促進事業が開始され、平成6年8月には「若葉地区再開発地区計画」が都市計画決定、さらに、平成6年12月には「若葉地区再開発地区計画の区域における建築物の制限に関する条例」が制定されました。

 また、これにあわせて、地元と区で共同で組織する「若葉地区まちづくり推進協議会」は、自主的なまちづくりのルールである「まちづくり協力基準」を策定するなど、地元では計画の実現に向けた数多くの会合と真剣な話し合いが持たれてまいりました。

 しかし、まちづくりが始まって15年、都市計画の決定及び条例の制定からも9年の歳月がたちますが、この間、共同建てかえ事業が実現したものは、ことしの9月に建設工事に着手した「若葉2−12地区」一つのみで、ほかは実現に至っておりません。

 これは、木造建物が密集し、敷地の規模が小さいことや、住民の高齢化などにより、地権者の合意を得ることの難しいことのほか、この15年間の景気の低迷など社会経済状況の変化により、共同建てかえ事業の採算性が悪化したことが大きく影響していると思われるます。

 一方、地元住民の声は、「事業の実現には、行政からの地域の実情に即した多面的で強力なバックアップが不可欠である。しかし、区の対応が弱い」との厳しい意見が多くあります。

 平成13年9月には、地元住民の切実な願いの陳情が区議会に提出され、全会一致で採択されております。しかし、その後も思うように進展しておりません。こうした経緯と実情を踏まえ質問いたします。

 第1点目は、地元住民は共同建てかえ事業に参加するに当たって、資金面はともより、税制面や借地権などの法律問題を初め、共同建てかえ後の生活スタイルの変化などに多くの不安を感じる場合が少なくありません。こうした地元住民が抱える不安を解消するため、区はさらに徹底して住民の中に入り、強力な支援を行うことが強く求められております。

             〔「そうだ」と呼ぶ者あり〕

 区の心機一転した全力の取り組みを期待します。

 第2点目は、若葉地区を離れて暮らすことが厳しい高齢者や障害者の方にとって、この地域や近隣でのコミュニティは、生きることへの大きな支えとなっています。年金暮らしや権利が小さい人たちは、他へ転出することや建設資金の面でもどうすることもできないでいます。

 こうした方へのサポートとして、「グループホーム」など高齢者のための住宅、まちづくり事業用住宅の建設など、福祉の視点でまちづくりを見直し、縦割り行政ではなく福祉、住宅、防災などを含めた総合的な施策を展開すべきであります。御見解をお伺いいたします。

 第3点目は、地区内にあるまちづくり用地の活用についてであります。当地区内には3カ所のまちづくり用地がありますが、平成6年に区が取得してから駐車場、防災倉庫や町会などの一時的利用を除き、全く活用されておらず放置されたままの状態であります。

 この用地に、前に質問した「グループホーム」や「まちづくり事業用住宅」への活用のほか、いつでもまちづくりの話し合いができる簡易集会所を設置し、さらにここを活用して、定期的にきめ細かな相談活動を実施してほしいとの要望があります。この土地は、国及び都の補助金で取得しているため、いろいろの制約を受けることは承知しておりますが、発想の転換、制度の柔軟な運用で、まちづくり用地が、まちづくりのために最大限生かされるような有意義な活用を行うべきだと考えます。

 第4点目は、今後、共同建てかえ事業を推進するためには、社会経済状況の変化を踏まえ、まちづくり制度の見直しや工夫が必要であると思われます。本年「密集法」の改正により、新しい防災街区整備事業ができました。東京都においても、若葉地区のような密集市街地を対象に都市計画規制を緩和することにより、共同建てかえ事業を行いやすくする「東京都しゃれた街並みづくり推進条例」における「街区再編まちづくり制度」が本年10月に施行されました。若葉地区においても、こうした制度を住民の意見を伺いながら活用していくべきであると思います。

 若葉地区のまちづくりは、実に15年に及ぶ長い歳月がたち、この間、区長も3人交代されました。

 また、もう一つの事業化検討地区である「若葉3−2地区」では、現在、関係者の話し合いが重大な段階を迎えております。こうした状況を踏まえ、中山区長には、若葉地区の実情を把握し、住民の声に耳を傾け、この地区で暮らす住民の目線に立ち、安全で安心して、さらに住み続けることのできるまちづくりが進められるよう強力なリーダーシップを発揮してくださることが強く求められております。区長の御決意をお聞かせください。

 以上で私の質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。(拍手)



◎都市計画部長(河村茂) とよしま議員の御質問にお答えします。

 初めに、共同建てかえにおける地元住民の方が抱える不安の解消に対する支援についてのお尋ねですが、区といたしましては、地元で行われる会合などへ職員が積極的に参加し、住民の皆様との意見交換の中から、事業に対する不安をきめ細かく把握するなど、適切に対応してまいりたいと考えております。

 また、個別の相談に対しても、職員が現地に赴くなど気軽に相談ができるようにするとともに、内容に応じて専門家を派遣するなど強力に支援してまいります。

 次に、福祉的視点からの総合的なまちづくり施策の展開についてですが、高齢者や障害者の方にとって、地域コミュニティは大きな支えになっていることは十分に認識しております。したがいまして、区が支援する共同建てかえ事業の実施に当たりましては、福祉的な視点での対応も考慮し、こうした方が住み続けられる事業となるよう適切に誘導してまいります。

 また、まちづくり施策の展開に当たりましては、福祉・住宅・防災部門はもとより、区民生活を支える多方面の部門との連携を図りながら施策の総合化を図ってまいります。

 次に、まちづくり用地の活用についてですが、当該用地は「木造住宅密集地区整備促進事業」の一環として、国及び東京都から補助金を受けて取得したものです。このため、御指摘のように、活用に当たりましては一定の制約がありますが、用地を取得した後の社会経済状況の変化や地元の皆様からの要望を踏まえ、まちづくり用地に係る制度の柔軟な運用について、国や東京都と協議してまいりたいと考えております。

 次に、新たなまちづくり制度の活用についてですが、御指摘の街区再編まちづくり制度につきましては、話し合いがまとまった地区から段階的に共同建てかえ事業を行う制度で、若葉地区のまちづくりにふさわしい制度と考えます。したがいまして、この制度の導入について、住民の皆様の御意見をお聞きしながら積極的に検討してまいります。

 また、区では基本計画のもと、「区民が安心して快適に暮らし、住み続けられるまちづくり」を進めています。このため、地域住民の生の声を聞くとともに、さまざまな制度や仕組みを活用し、住み続けられるまちづくりを積極的に推進して、住民の皆様の御期待にこたえてまいります。

 以上で答弁を終わります。



◆26番(とよしま正雄) 自席にて発言させていただきます。

 御丁重な御答弁大変にありがとうございました。いつ襲ってくるかわからない地震や災害、近年その不安がより一層強くなってきていることを感じます。安全で安心して住み続けることのできる若葉地区のまちづくりのための、その知恵は現場にあるとの視点に立ち、中山区長を先頭に区職員の血の通った渾身の御努力、強力な御支援を心からお願いいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。(拍手)



○議長(山添巖) 次に、4番吉住健一議員。

             〔4番 吉住健一議員登壇、拍手〕



◆4番(吉住健一) 自由民主党の吉住健一でございます。

 学校教育につきまして、教育委員会にお尋ねいたします。

 教育は目に見える結果の出にくい事業でございます。しかし、大切なものだと思っております。先般行われました衆議院選挙におきまして、私の支持した候補者は、教育の中身について力点を置いた演説をしておりました。選挙の場合、大抵の場合は施設の話、そして、設備の話などは選挙の公約で出てまいりますが、教育の中身について話されることを聞くことは余りございません。

 「そんなことはない」という声もあると思いますが、マスコミを通じて伝えられる政策論争は、どうしてもそういったお得感があるもの、あるいは争点がわかりやすいものに集約されてまいります。必然的に候補者もわかりやすい論点、お得な政策を前面に打ち出していくことになってまいります。

 前置きが長くなりましたので、質問に移らせていただきます。

 戦後の教育改革の中では多くの改革がなされてまいりました。時代背景の移り変わりとともに、個性の重視やゆとり教育など、時代に対応しながら、学校と保護者が協力し合いながら進んできたものと思います。それと同時に、多くの変化の中で失われてきたものもあるはずだと思っております。

 例えば、社会的なルールに、「人を傷つけてはいけない、人のものを盗んではいけない、困っている人を助けなくてはならない、勤勉であるべきである」など、場所や時が移っても、変わることがないルール、共通の約束事があります。かつては家庭の中ではもちろん、学校の中、そして近所の大人たち、ひいては年上のお兄さん、お姉さんたちからも、ルールを破るとしかられたものでした。それがいわゆるしつけというものだと思っております。最近では、悪さをしている子供に注意すると、言い返されるか、下手をすると、離れて見ていた親御さんからにらまれることさえもあります。

 そこで、1つ目の質問となりますが、教育委員会としては、学校教育の場でのしつけや指導にどのような難しさを感じ、そして、どのような取り組みが必要とお考えかお伺いいたします。

 最近、エスカレートしている少年犯罪や、子供に対する親からの虐待事件が報道されています。また、子供をペットのごとくかわいがっているのに、自分の気に染まない場面になると、ヒステリックにしかりつける親御さんも見かけることがあります。私自身も子を持つ身として、自分自身がそうならないでありたい、そういう願いを持ちながら質問をさせていただいておりますが、教育委員会として、保護者との関係も踏まえた上で、学校教育の場でのしつけや指導に、どのような取り組みが必要とお考えかお答えください。

 2つ目の質問は、義務教育の中で、年金や保険などのいわゆる社会保障制度の意義について、どの程度教えているか。そして、それらの制度を皆が協力することによって維持していくことの大切さを、どのように伝えているのかお伺いいたします。

 義務教育は、すべての人が教育を受けることができる権利であり義務でございます。その中で、ともに暮らすみんなが安心して生活していくために必要な仕組みやルールはしっかりと教えていくべきものと考えております。

 国民年金保険につきましては、未加入率や未納率が年々高まってきております。1995年度には15.5%だった未納率が、97年度には29.1%、2002年には37.2%まで上昇しました。未納総額は1兆円とも聞いております。また、若い人ほど納付率は低くなっており、このことは周囲の同年代以降の若者たちにも影響を与え、年金制度の今後に不安をもたらす原因ともなっております。自分が払わないかわりに他人が負担しているという事実、そして、自分の家族が世代間扶養という年金制度によって支えられていることの仕組みを理解してもらう必要があると思います。

 3つ目の質問は、自国の歴史についてどのような教育をしていくか、その方針をお示しください。

 私は、平成15年第2回定例会で、外国の方たちとの共生についての話をいたしました。新宿区には大変多くの外国の人が生活しています。また、外国で生活をしようという新宿出身の人もふえるであろうと考えております。そのときに、自国の歴史や文化を理解して臨んだ方がより深いおつき合いができると思っております。

 ただし、歴史教育には大きな課題がございます。歴史を教える際には、教える側の歴史観が、教わる側の理解に大きな作用をもたらすことになると思われます。これからの日本の中で、まさに首都東京の都心区である新宿の子供たちには、自分の生まれ育ったこの町に、そして、この国に愛着と自信を持って育ってもらいたいものだと思っております。

 日本の国の歴史の流れはもとより、周囲の国々から伝播してきた文化を吸収しながら、日本の文化も進化してきたこと。よかったことも、まずかったことも、年代に合わせてバランスよく教えていくことが必要だと思っております。

 近隣のアジア諸国も、欧米諸国も、幼い段階では自国の肯定的な面もきちっと教えています。我が国もそのようにあった方がよいと思っております。歴史を理解する力が身についていれば、自分の国に愛着と自信を持てるとともに、相手の国の成り立ちや文化を尊重できる人間になっていくと思っております。

 以上、3点の質問をさせていただきましたが、既に取り組みがなされているものもあるとは承知しております。そして、その取り組みがすぐに結果を得ることができるものではないということも承知しておりますが、教育という長期的な視野、そして根気強い取り組みが必要な事業でございますので、あえてお伺いし、継続していただくことを願うものでございます。どうかよろしくお願い申し上げます。

 以上で私の一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



◎教育委員会事務局次長(今野隆) 吉住議員の御質問にお答えいたします。

 学校教育についてのお尋ねございます。

 初めに、学校教育の場でのしつけや指導にどのような難しさを感じ、どのような取り組みが必要かについてです。

 御指摘のように、近年、少年犯罪や児童虐待は増加傾向にあり、少年による重大事件も数多く報告されています。これらは、子供たちを取り巻くさまざまな要因が複雑に絡み合って発生しているものと思われます。

 子供に思いやりの心や目上の人を敬う心、我慢する心などを培い、あいさつなどの人間としての基本的ルールを身につけさせることは、家庭のしつけとして重要なことであります。

 しかし、最近はこの家庭の教育力が必ずしも十分とは言えない状況にあり、自分勝手な振る舞いをする子供たちが増加しているように見受けられ、学校教育の場では指導の難しさを感じているところです。

 学校では、静かに人の話を聞くなどの集団生活のルールを身につけさせるとともに、いじめを許さないなどのお互いを認め合う心を培い、子供たちが心豊かにたくましく成長するよう指導を行っています。

 今後は、子供のしつけに関して、家庭は家庭の役割を果たし、学校は学校教育上必要な責任を果たしていくべきことであることを、保護者の皆様に一層御理解をいただくことが必要と考えます。そして、子供をしかるべきときは大人全体できちんとしかる。自然体験や社会体験を通して、命の大切さや社会性を身につけさせるなど、家庭・地域・学校が連携して、子供たちの健全育成を推進できるよう図ってまいります。

 次に、義務教育の中で、社会保障制度の意義をどの程度教えているかという御質問ですが、現在、主に中学校3年の社会科において指導しています。

 日本国憲法第25条の精神に基づく社会保障制度の基本的な内容や、その一層の充実を図っていくことの必要性を理解させるとともに、少子高齢社会などの現代社会の特色を踏まえながら、これからの福祉社会の目指す方向について考えさせております。

 また、社会保障制度維持の重要さをどのように伝えているかについてのお尋ねですが、社会保障の費用は税金や保険料によって賄われていること。今後、高齢者医療や老後の生活のための年金にかかる費用が大幅にふえていくことが予想されること。そのためには、必要な費用を国民一人ひとりが責任を持って公平に負担するよう、話し合いによって決めていくことが大切であることなどを教えています。

 今後も、将来の我が国を担うにふさわしい態度を、個々の児童・生徒が身につけられるよう努めてまいります。

 3つ目に、自国の歴史についてどのような教育をしていくかについてでございます。

 歴史教育のねらいは、歴史的事象に対する子供たちの関心を高め、我が国の歴史の流れと各時代の特色を世界の歴史を背景に理解させ、それを通して、我が国の歴史に対する愛情を深め、国民としての自覚を育てることであると考えます。

 教育委員会といたしましては、今後もこの趣旨の徹底を図り、各学校が子供たちの身近な歴史事象や関心のある事項を取り上げるなどの指導上の工夫を行い、自分の国に愛着と自信が持てるような歴史教育を推進してまいります。

 以上で答弁を終わらせていただきます。



◆4番(吉住健一) 自席より発言させていただきます。

 この質問の原稿を書いております際に、さまざまなことを調べておりまして、年金の未加入者が99万人いるということを知りました。そして、いろいろと作業をしている中で、実は私自身が未加入者であったということが判明いたしまして、本日支払いをしてきたところでございます。教育を語る人間が、自分自身の落ち度につきまして話をしないということは、人間としてなお恥ずかしいことだと思いますので、あえてこの場で発言させていただきましたが、99万人のうちの1人目が私であったということで、これからも、これから成人する皆さんに、年金に加入していただいたり、健康保険を払っていただいたり、さまざまな協力をしていただくことをどんどん教えていただきたいと思います。今後ともお願いを申し上げます。

 以上で発言を終わらせていただきます。(拍手)



○議長(山添巖) 以上で質問は終わりました。

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○議長(山添巖) 次に、日程第3を議題とします。

             〔次長議題朗読〕

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△第98号議案 清掃車両の買入れについて

             〔巻末委員会審査報告書の部参照〕

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○議長(山添巖) なお、委員会審査報告書は、お手元に配付しましたとおり可決です。

 お諮りします。

 ただいま議題となっています本案は、委員会審査報告のとおり決定することに御異議ありませんか。

             〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(山添巖) 異議なしと認めます。

 第98号議案は、委員会審査報告のとおり可決されました。

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○議長(山添巖) 次に、日程第4から日程第12までを一括議題とします。

             〔次長議題朗読〕

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△第89号議案 公益法人等への新宿区職員の派遣等に関する条例



△第90号議案 新宿区組織条例の一部を改正する条例



△第91号議案 新宿区特別区税条例の一部を改正する条例



△第92号議案 新宿区立児童館条例の一部を改正する条例



△第93号議案 新宿区学童クラブ条例の一部を改正する条例



△第94号議案 新宿区保健所の設置に関する条例の一部を改正する条例



△第95号議案 新宿区立環境学習情報センター条例



△第96号議案 新宿区ワンルームマンション等の建築及び管理に関する条例



△第97号議案 新宿区立区民ギャラリー条例

             〔巻末議案の部参照〕

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○議長(山添巖) 提出者の説明を求めます。

             〔中山弘子区長登壇〕



◎区長(中山弘子) ただいま一括して上程されました第89号議案から第97号議案について御説明申し上げます。

 まず、第89号議案の公益法人等への新宿区職員の派遣等に関する条例についてでございますが、本案は、地方独立行政法人法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律により、公益法人等への一般職の地方公務員の派遣等に関する法律の一部が改正されたことに伴い、公益法人等への職員の派遣等に関し必要な事項を定めるものでございます。

 次に、第90号議案の新宿区組織条例の一部を改正する条例についてでございますが、本案は、高齢者のための施策を効果的かつ効率的に推進していくため、福祉部の一部及び衛生部について、その組織を統合・再編し、部名及び分掌事務を改めるほか、地方自治法の一部改正に伴い、規定を整備するものでございます。

 次に、第91号議案の新宿区特別区税条例の一部を改正する条例についてでございますが、本案は、証券取引法等の一部を改正する法律が施行されることに伴い、規定を整備するものでございます。

 次に、第92号議案の新宿区立児童館条例の一部を改正する条例についてでございますが、本案は、新宿区立児童館の名称及び位置の変更に伴う所要の改正を行うとともに、利用できるものについて明確化を図るほか規定を整備するものでございます。

 次に、第93号議案の新宿区学童クラブ条例の一部を改正する条例についてでございますが、本案は、学童クラブの利用時間及び学童クラブを利用できる者の範囲を改めるほか、榎町学童クラブ、早稲田南町学童クラブ及び西新宿学童クラブにおける利用時間及び利用日をふやすことに伴う所要の改正を行うとともに規定を整備するものでございます。

 次に、第94号議案の新宿区保健所の設置に関する条例の一部を改正する条例についてでございますが、本案は、新宿区保健所の位置を変更するものでございます。

 次に、第95号議案の新宿区立環境学習情報センター条例についてでございますが、本案は、新宿区立環境学習情報センターを設置するに当たり必要な事項を定めるものでございます。

 次に、第96号議案の新宿区ワンルームマンション等の建築及び管理に関する条例についてでございますが、本案は、区民の円滑な近隣関係を維持し、良好な居住環境を形成するために、ワンルームマンション等の建築及び管理に関する基本的な事項を定めるものでございます。

 次に、第97号議案の新宿区立区民ギャラリー条例についてでございますが、本案は、地方自治法の一部改正により、指定管理者制度が導入されたことに伴い、区民ギャラリーの管理を指定管理者に行わせるほか、展示ホールを縮小するとともに、その利用に係る料金を改定するものでございます。

 以上、何とぞ御審議の上、御賛同賜りますようよろしくお願い申し上げます。



○議長(山添巖) 説明は終わりました。

 第96号議案について質疑の通告を受けましたので、質疑を許します。

 38番山田敏行議員。

             〔38番 山田敏行議員登壇、拍手〕



◆38番(山田敏行) ただいま上程になりました第96号議案 新宿区ワンルームマンション等の建築及び管理に関する条例は、この後、環境建設委員会に付託されることになっておりますが、今まで大いに関心を持って主張してきた課題でありますので、できるだけ大綱的な問題や特に重要だと考えている点に限って、幾つか簡潔に議案質疑をさせていただきます。

 本条例は、円滑で平穏な地域社会を送っていく中で、何かと問題を起こしがちなワンルームマンションの建設や管理について、必要な基準を定めることによって、建築にかかわる紛争を未然に防止し、あわせて高齢社会における住宅の要望にもこたえていくという、そういう目的で制定されるものであります。

 いわゆるワンルームマンションについては、新宿区の地域的な特性もあり、根強い需要があるために、これまでも区内の至るところで建設が進められてきたわけでありますけれども、往々にして、長い間その土地の住民が努力し、形成してきた地域の雰囲気にそぐわない設計がされたり、マンション建設後の管理体制がずさんであったりして、さまざまな問題を引き起こしてきました。

 そこで、私たちは前々から地域環境の保全という観点から、ワンルームマンション建設に対して、指針を与えるようなこの種の条例の必要性を訴えてきたところであります。良好な地域環境を守ってまちづくりを進めるという考えから、ワンルームマンションの建設が社会問題化したのは1980年代の初めであります。

 御存じの方も多いと思いますけれども、特に杉並区では、全都の動きを結集したような大きな市民運動が起こりました。私も何度か杉並の運動に参加しましたけれども、当時の熱気あふれた社会状況を受けて、各区では、ワンルームマンションを規制する指導要綱等が相次いでつくられたのであります。

 新宿区にとって、ワンルームマンション建設に対する法的な整備をどうするかは、当時からの課題であったわけでありますけれども、20年余りの時間的な経過を経て、ようやく今回の条例の提案に至ったということになります。私たちは、この条例が今後の新宿にふさわしいまちづくりに寄与し、十分に期待されている目的を果たすことになるように望み、これから幾つかの点について、区長の考えをお聞きする次第です。

 まず第1の質問は、ワンルームマンション条例に対する基本的な考え方についてであります。新宿区の場合、ワンルームマンションを規制する要綱や条例をこれまでつくってこなかった大きな理由として、次のような主張が繰り広げられてきました。

 例えば住戸の最低面積を18平米と法的に規定したならば、この最低面積に多くの住戸が横並びになっていく可能性がある。したがって、このような規定を設けて小さな住戸建設に合法的な口実を与えるよりも、むしろ日常的な指導業務の中で、ケース・バイ・ケースに対応した方がより有効な住宅を提供することができる、こういう主張であります。

 私は、区はこれまで建築紛争などの調整で、今述べたような立場で努力をしてきたというふうに思いますし、指導業務を強化してワンルームマンション建設に当たるという区の考え方には、一理はあるというふうに思っております。

 しかし、現実的には、条例という根拠を持たない場合の区の指導には限度があり、そのため、地域環境の悪化を心配する住民の声にも明確にこたえられなかったという場面が出てきておりました。

 このようなこともあって、今回の条例の制定に踏み切ったというふうに思いますけれども、まず、これまでの新宿区としてのワンルームマンションの建築行政に対する総括的な考え方をお聞きしたいと思います。

 第2の質問は、具体的な問題でありますけれども、1戸当たりの最低面積についてであります。条例案では18平米になっておりますが、なぜ他区のように20平米とか22平米ではなくて、18平米なのかということであります。

 また、渋谷区や世田谷区、中野区では、用途地域により、住宅地と商業地では最低面積を変えるという、そういうやり方をとっております。新宿区も、私はこうすべきではなかったかと思っているわけでありますけれども、なぜこのようなきめ細かな対応をしていないのかお伺いいたします。

 質問の第3は、近隣居住者に対する説明についてであります。

 近隣居住者に対して説明を義務づけ、要求があった場合には説明会を開かなければならないと規定しております。「説明会等」ということではなくて、「説明会」と限定した点は改善されましたけれども、「見やすい場所に説明会の期日や場所を記載した表示板を掲示し、速やかに開催する」とした当初の条例素案よりは、提案されている条例案は後退しているというふうに思います。私は、素案の方が明確な規定になっているというふうに考えておりますけれども、なぜこれを変えたのかお伺いいたします。

 また、近隣住民の定義でありますけれども、建築予定地の敷地境界線から10メートル以内に居住する者というふうに、極めて限定された規定になっているのであります。中・高層階紛争予防条例では、近隣関係住民は、高さの2倍以内に居住ないし権利を有する者というふうに定義されております。

 中・高層階紛争予防条例とワンルームマンション条例は、関連性が深い条例でありますから、定義が異なるのはおかしいのでありまして、既存の条例の定義に合わせるべきだというふうに思いますけれども、お答えをいただきたいと思います。

 質問の第4は、マンションの管理に関する問題についてであります。

 マンションの管理をどうするかは、建築紛争で最も問題になる一つであり、私も特に関心を持っているところであります。しかし、この条例は、管理に関する問題ではやたらと規則にゆだねられており、また、その肝心の規則はまだ示されておりませんから、条例そのものの全貌は実際によくわからないのであります。このことを前提にして、次の3点についてお聞きいたします。

 まず、最低限度の駐車場や駐輪場については、その規模を含めて明確に義務づけるべきであるということであります。

 2つ目は、マンション規模に見合ったごみ置き場の設置を義務づけ、集積所へのごみ出しなどの管理を明確にすべきだということであります。

 3つ目は、戸数が30戸以上のマンションはもちろん、それ以下のマンションについても、管理人室を設けるとともに、十分にマンションの管理ができるような体制をつくる責任を課すべきだということであります。これは規則で決まっているのかもしれませんけれども、さっき言ったように、規則がまだ示されておりませんから、あえて質問をする次第です。

 最後の質問は、高齢者に対する配慮と家族向け住戸の配置についてであります。高齢者の入居を促進するために、バリアフリー対策を講ずる規定を設けたことは、新宿区の条例の特徴になっております。新宿という地域性を映し出した考えが条例化されており評価しております。

 ただ問題は、高齢者が入居できる住戸を建設するとともに、入居そのものをいかに進めるかということであります。高齢者世帯、特に単身高齢者は敬遠されております。なかなか民間住宅には入れないのが実態です。バリアフリーのマンションが建設されても、必要とする人が入居できないようでは魂の入った政策とは言えません。

 したがって、区は、この条例によって設置された住戸について、高齢者の入居促進の対策を講するべきであります。そのことについてはどういうふうに考えているかお聞きいたします。

 また、30戸以上の規模のマンションについては、ファミリータイプの住戸を設置しなければならないことになっておりますけれども、これについても、その規模を明確にすべきだというふうに思います。

 さらに、住居系の用途については、設置の規模を大きくするなどの義務づけが必要だというふうに考えておりますけれども、これについてお聞きいたします。

 以上、簡潔に第96号議案に対して質問をさせていただきました。御清聴いただきましてありがとうございました。(拍手)



◎都市計画部長(河村茂) 山田議員の第96号議案 新宿区ワンルームマンション等の建築及び管理に関する条例に関する御質問にお答えします。

 まず、第1の御質問の、なぜ今、条例の制定に至ったのかというお尋ねですが、今般、条例を制定する理由は2つございます。

 まず、第1点目でございますが、当区では、これまでワンルームマンション建設に当たってのお願いと題するチラシを窓口で配布するとともに、紛争の処理に当たっては、日常の指導業務の中で適宜対応し、一定の成果を上げてまいりました。

 しかしながら、昨今は低金利の影響や都心居住の推進が図られる中で、ワンルームマンションも増加傾向、大規模化傾向が見られるようになりました。それに伴い建設をめぐる周辺地域との建築紛争も多くなってきており、これらの紛争を予防、解決するためにも、指導の根拠となる一定の基準が必要となったことが1点です。

 第2点目は、高齢社会の進行という新たな時代の要請によるものです。高齢社会の進行に伴い単身の高齢者が増加する中で、高齢者ゆえに入居の受け入れを拒否されるといったケースが生まれており、高齢者の居住の安定を確保することが必要となってきたためです。

 以上のことから、今般条例の提案に至りました。

 続きまして、1戸当たりの最低面積についての御質問です。まだまだ地価の高い新宿区において、1戸当たりの最低面積を引き上げますと、これに連動し居住者の負担の増加につながってまいります。したがいまして、国が定めた健康で文化的な生活を送る最低居住水準としての18平米を採用いたしました。

 また、用途地域によって最低面積を変えたらいかがかの御質問ですが、この基準はあくまでも最低基準であり、実際には、これを限度として地域ごとの実情に合ったさまざまな規模のワンルームマンションが供給されるものと予想されますので、最低基準としてはこの数値が妥当と考えてございます。

 続きまして、建築予定地内の見やすい場所に、説明会の期日や場所を記載した表示板を掲示して、速やかに開催すると明記した当初の条例素案を変更した理由は何かとの御質問です。このことにつきましては、規則にゆだねており、表示板の掲示から5日以内に説明会の開催を求める予定でございます。

 また、近隣住民の定義についてでございますが、紛争予防条例においては、紛争の対象事項を、中・高層建築物の建築に伴って生ずる日照、電波障害等の周辺の生活環境に及ぼす影響に関する紛争と定義しています。これらは比較的広範な地域に影響を及ぼす事項であるために、敷地境界線から高さの2倍の範囲内にある居住者を対象としております。

 一方、ワンルームマンションの建設をめぐる紛争においては、ごみの問題、駐車・駐輪場の問題、夜間の騒音、空調屋外機の排気など、隣接する居住者に影響する事項が紛争の対象となります。こうしたワンルームマンションに係る紛争の特質にかんがみまして、隣接地にお住まいの方を近隣住民として定義いたしました。

 なお、中・高層建築物となるワンルームマンションの場合は、それぞれの条例に基づき近隣住民や指導・調整の事項が決まり、それぞれに指導・調整されることになります。

 続きまして、必要最低限の駐車場や駐輪場について設置を義務づけたらどうかとの質問ですが、駐車場につきましては、建築敷地内に緊急自動車や運送自動車の停留できる空地を設けることとしております。

 また、駐輪場については、規則の中で原則として、住戸の数と同数以上の台数分の自転車駐輪場の設置を考えてございます。

 次に、マンション規模に見合ったごみ置き場の設置を義務づけるべしとの御質問ですが、ごみ置き場の設置も含め、ごみの保管や排出が円滑にいくよう、規則により区長との協議を求めていくことを考えております。

 また、集積所へのごみ出しなどの管理を明確にすることについては、規則の中で賃貸借契約書等により、迷惑行為の禁止について入居者に遵守することを求める予定です。

 次に、30戸以下のマンションについても管理人室を設けるとともに、十分にマンションの管理ができるような体制をつくる責任を課してはいかがとの御質問ですが、小規模なワンルームマンションに管理人室の設置を義務づけることは負担が大きく適当ではないと考えます。しかしながら、マンション管理は重要でありますので、速やかな対応がとれるよう、管理人の名前や緊急時の連絡先を記載した表示板の設置を義務づけております。

 最後に、高齢者に対する配慮と家族向け住戸の配置に関する質問です。

 まず、高齢者の入居促進について対策を講ずべきとのお尋ねです。区は、本年11月4日に高齢者入居支援事業をスタートさせました。これは、区が保険会社と協定を結ぶことで、居住者の低廉な掛け金で不測の事態に備えることができ、家主が安心して高齢者の入居を受け入れることができる制度です。この制度が適切に活用されることにより、高齢者の円滑な入居が促進されると考えており、今後はこの事業のPRに努めてまいります。

 次に、ファミリータイプ住戸設置の規模を明確にし、住居系の用途地域については、設置の規模を大きくすべきとのお尋ねですが、規則において御指摘のような内容を持った設置義務を課すことを考えてございます。

 以上で答弁を終わります。



◆38番(山田敏行) 私が質問した項目については御丁寧に答えていただきました。これから環境建設委員会に審議が付託されるわけでありますけれども、今私が質問した項目や、その他いろいろ問題がありますから、委員会の中で、さらにさまざまな角度から議論が深まっていくことを期待して私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



○議長(山添巖) 以上で質疑は終わりました。

 ただいま一括議題となっています第89号議案から第97号議案までは、お手元に配付しました議案付託表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託します。

             〔巻末議案付託表の部参照〕



○議長(山添巖) なお、第89号議案は、地方公務員法第5条第2項の規定に基づき、あらかじめ特別区人事委員会の意見を聴取しました。

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○議長(山添巖) 次に、日程第13を議題とします。

             〔次長議題朗読〕

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△第99号議案 特別区道の路線の廃止について

             〔巻末議案の部参照〕

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○議長(山添巖) 提出者の説明を求めます。

             〔中山弘子区長登壇〕



◎区長(中山弘子) ただいま上程されました第99号議案の特別区道の路線の廃止についてでございますが、本案は、道路法第10条第1項の規定に基づき、特別区道の路線を廃止するに当たり、同条第3項の規定により議会の議決が必要ですので、御提案するものでございます。

 以上何とぞ御審議の上、御賛同賜りますようよろしくお願い申し上げます。



○議長(山添巖) 説明は終わりました。

 ただいま議題となっています第99号議案は、お手元に配付しました議案付託表のとおり、環境建設委員会に付託します。

             〔巻末議案付託表の部参照〕

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○議長(山添巖) 次に、日程第14及び日程第15を一括議題とします。

             〔次長議題朗読〕

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△第87号議案 平成15年度新宿区一般会計補正予算(第5号)



△第88号議案 平成15年度新宿区国民健康保険特別会計補正予算(第2号)

             〔巻末予算案の部参照〕

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○議長(山添巖) 提出者の説明を求めます。

             〔中山弘子区長登壇〕



◎区長(中山弘子) ただいま一括上程されました第87号議案及び第88号議案について御説明申し上げます。

 まず、第87号議案、平成15年度新宿区一般会計補正予算(第5号)について御説明申し上げます。

 今回、歳入歳出予算を補正いたします額は、それぞれ5億 3,765万 6,000円です。その内容について、歳出予算から御説明申し上げます。

 総務費におきましては、総合行政ネットワークシステムの導入に要する経費 642万円を計上するものです。

 区民費におきましては、国民健康保険特別会計への繰出金 3,512万 6,000円を計上するものです。

 福祉費におきましては、私立保育所等整備事業者の選定に要する経費 123万円を計上するものです。

 衛生費におきましては、牛込保健センター敷地取得及び管理用地の整備等に要する経費4億 9,488万円を計上するものです。

 これらの財源としましては、繰越金及び諸収入を充当するものです。

 これを補正前の予算額と合わせますと、歳入歳出予算の総額は 1,061億 9,411万 6,000円となります。

 次に、第88号議案 平成15年度新宿区国民健康保険特別会計補正予算(第2号)について御説明申し上げます。

 補正の内容は、一般被保険者高額療養費及び退職被保険者等高額療養費でございまして、1億 2,366万 9,000円を計上するものです。

 これらの財源としましては、国庫支出金、療養給付費等交付金及び繰入金を充当するものです。

 これを補正前の予算額と合わせますと、歳入歳出予算の総額は 269億 8,987万 9,000円となります。

 以上、何とぞ御審議の上、御賛同賜りますようよろしくお願い申し上げます。



○議長(山添巖) 説明は終わりました。

 ただいま一括議題となっています第87号議案及び第88号議案は、お手元に配付しました議案付託表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託します。

             〔巻末議案付託表の部参照〕

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○議長(山添巖) 以上で本日の日程は終わりました。

 次の会議は12月8日午後2時に開きますが、ここに出席の皆様には改めて通知しませんので、御了承願います。

 本日はこれで散会します。



△散会 午後7時30分

                  議長    山添 巖

                  議員    なす雅之

                  議員    秋田ひろし