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東京都 新宿区

平成15年  9月 定例会(第3回) 09月26日−11号




平成15年  9月 定例会(第3回) − 09月26日−11号







平成15年  9月 定例会(第3回)



     平成15年第3回定例会会議録(第2日)第11号

平成15年9月26日(金曜日)

出席議員(37名)

  1番   有馬俊郎       2番   鈴木ゆきえ

  3番   赤羽つや子      4番   吉住健一

  5番   おぐら利彦      6番   下村治生

  7番   志田雄一郎      8番   うるしばら順一

  9番   根本二郎      10番   なす雅之

 12番   川村のりあき    13番   くまがい澄子

 14番   小松政子      15番   山添 巖

 16番   深沢としさだ    17番   宮坂俊文

 18番   桑原公平      19番   猪爪まさみ

 20番   のづたけし     21番   あざみ民栄

 22番   阿部早苗      23番   近藤なつ子

 24番   沢田あゆみ     25番   小畑通夫

 26番   とよしま正雄    27番   そめたに正明

 28番   野口ふみあき    29番   秋田ひろし

 30番   小野きみ子     31番   久保合介

 32番   えのき秀隆     33番   田中のりひで

 34番   笠井つや子     35番   雨宮武彦

 36番   松ヶ谷まさお    37番   かわの達男

 38番   山田敏行

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欠席議員(1名)

 11番   麻生輝久

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説明のため出席した者の職氏名

 区長     中山弘子     助役     永木秀人

 収入役    佐田俊彦     企画部長   金子良江

 総務部長   石村勲由     区民部長   武井幹雄

 福祉部長   愛宕昌和     衛生部長   渡邉紀明

 環境土木部長 野口則行     都市計画部長 河村 茂

 企画課長   小柳俊彦     予算課長   寺田好孝

 総務課長   酒井敏男     副収入役   村山 昇

 教育委員会           教育委員会

        山崎輝雄            今野 隆

 教育長             事務局次長

 選挙管理

 委員会    矢口 亮     常勤監査委員 山田外彦

 事務局長

 監査事務局長 馬場慎一

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職務のため出席した議会事務局職員

 局長     根岸紘一     次長     渡部優子

 議事係長   大岡 博     議事主査   谷部とき子

 議事主査   西村 茂     議事主査   松本謙治

                 調査管理係

 議事主査   熊澤 武            太田誠司

                 主査

 書記     喜多裕之

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 速記士    八木下厚子

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9月26日   議事日程

日程第1  第83号議案 新宿区リサイクル及び一般廃棄物の処理に関する条例の一部を改正する条例−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−[委員会審査報告]

日程第2  認定第1号 平成14年度新宿区一般会計歳入歳出決算

日程第3  認定第2号 平成14年度新宿区国民健康保険特別会計歳入歳出決算

日程第4  認定第3号 平成14年度新宿区老人保健特別会計歳入歳出決算

日程第5  認定第4号 平成14年度新宿区介護保険特別会計歳入歳出決算

日程第6  第77号議案 新宿区職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例

日程第7  第78号議案 新宿区心身障害者福祉手当条例の一部を改正する条例

日程第8  第79号議案 新宿区助産の実施又は母子保護の実施に係る費用徴収条例の一部を改正する条例

日程第9  第80号議案 新宿区ひとり親家庭の医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例

日程第10 第81号議案 新宿区立保育所条例の一部を改正する条例

日程第11 第82号議案 新宿区立公園建設島峰基金条例

日程第12 第84号議案 新宿区環境土木・都市計画事務手数料条例の一部を改正する条例

日程第13 第85号議案 特別区道の路線の認定について

日程第14 第74号議案 平成15年度新宿区一般会計補正予算(第3号)

日程第15 第75号議案 平成15年度新宿区老人保健特別会計補正予算(第1号)

日程第16 第76号議案 平成15年度新宿区介護保険特別会計補正予算(第2号)

日程第17 議員提出議案第14号 新宿区在宅酸素療法を必要とする者の酸素濃縮装置の利用に要する費用の助成に関する条例

日程第18 議員提出議案第15号 新宿区訪問介護利用者に対する利用者負担額の助成に関する条例

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△開議 午後2時02分



○議長(山添巖) ただいまから、本日の会議を開きます。

 会議録署名議員は、

  7番 志田雄一郎議員  26番 とよしま正雄議員

を指名します。

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○議長(山添巖) 本日の会議時間は、議事進行の都合により、あらかじめ延長します。

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○議長(山添巖) 諸般の報告がありますので、次長に朗読させます。

             〔次長朗読〕

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                            15特人委給第115号

                            平成15年9月24日

新宿区議会議長  山添 巖殿

                   特別区人事委員会委員長  天野房三

       「職員に関する条例」に対する意見聴取について(回答)

 平成15年9月18日付15新区議第796号で意見聴取のあった下記条例案については、異議ありません。

               記

1 第77号議案 新宿区職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例

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○議長(山添巖) 請願・陳情の付託について申し上げます。

 受理した請願・陳情は、お手元に配付しました請願・陳情付託表のとおり、各常任委員会に付託しましたので、報告します。

             〔巻末諸報告の部参照〕

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○議長(山添巖) 区の一般事務、教育委員会の事務及び選挙管理委員会の事務について質問の通告を受けましたので、順に質問を許します。

 最初に、12番川村のりあき議員。

             〔12番 川村のりあき議員登壇、拍手〕



◆12番(川村のりあき) 私は、2003年新宿区議会第3回定例会に当たり、日本共産党新宿区議会議員団を代表して、区長並びに教育委員会に質問いたします。

 9月22日、小泉第二次改造内閣が発足しました。この間、日本共産党は、小泉内閣の2年半が暮らしと平和と憲法を破壊してきたということを指摘しましたが、改造内閣はアメリカ言いなり、憲法破壊、暮らし破壊の閣僚が留任し、教育基本法改悪の先頭に立ってきた人が文部科学相につき、小泉自民党政治を一層悪い方向で推進しようという顔ぶれだと言わなければなりません。

             〔「そうだ」と呼ぶ者あり〕

 その意味では、まさに悪政強化推進内閣であります。日本共産党は新内閣による悪政の強化推進を許さず、国民の暮らしと平和、憲法を守るため全力で奮闘する決意を述べ、質問に入らせていただきます。

 初めに、区長の政治姿勢について質問いたします。

 去る9月10日、外務省の田中均審議官宅に爆弾を仕掛けたとの通報があり、実際に発火物が発見されるという事件が発生しました。どのような動機であれ、こうしたテロ行為は絶対に許されないことは言うまでもありません。新宿区も中央公園内で爆発事件を経験しておりその立場から見ても今回の事件は看過することができません。今もなお庁内エレベーターの入り口に、「この施設の中で不審物を見かけたら、職員までお知らせください」と表示がありますが、いかなる理由があろうとも、爆弾など仕掛ける行為が許されるわけがありません。

 ところが、石原慎太郎知事は、10日午後、名古屋市内の街頭演説で、「田中均というやつ、今度爆弾を仕掛けられて、当たり前の話だ」と、テロ行為を公然と容認する発言を行いました。

             〔「とんでもない」と呼ぶ者あり〕

 また、その後も発言に対する訂正や撤回はなく、逆にテロを容認する姿勢を示しています。

 石原知事は、田中審議官の北朝鮮との交渉姿勢を批判し、爆弾テロ容認の根拠としていますが、いかなる理由をもってしても、明白な犯罪行為であるテロを容認することは、絶対に許されることではありません。

             〔「そうだ」と呼ぶ者あり〕

 ましてや、都知事は、都民の安全に責任を負う公職者であり、都知事としての資格が厳しく問われる重大な問題であります。既に都民の中からは、辞職をも含む厳しい批判の声が上がっています。

 区長は、今回の都知事の発言をどのように評価されますか。

 また、石原都知事に対し、テロ容認発言を直ちに撤回し、謝罪することを求めるべきと思いますが、いかがでしょうか。

 さて、私はこの夏、58年前の8月9日に原爆が投下された長崎市で開催された「原水爆禁止世界大会」に参加しました。死者7万 4,000人、負傷者7万 5,000人。このような悲惨な体験を繰り返してはならないと、核兵器廃絶と世界平和を訴え続ける市民と、その思いを継承しようとする若い世代の力に深い感動を覚え、改めて平和への思いを強くしました。

 8月9日の長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典で、伊藤長崎市長は平和宣言の中で、イラク戦争を阻止できなかった無念を語り、アメリカを初めインド、パキスタン、朝鮮民主主義人民共和国を名指しして、核実験禁止などの国際的取り決めの崩壊の危機を指摘しています。そして日本政府に対し、核兵器廃絶の先頭に立つことを訴えています。

 また、平和記念式典で広島市の秋葉市長は、「核兵器や戦争のない世界は遠ざかり、至るところに暗雲が垂れ込めています。今にもそれがキノコ雲に変わり、黒い雨が降り出しそうな気配さえあります」と指摘し、「核兵器は神」であることを報じる米国の核政策が最大の原因であることを率直に語っています。そして問題は、核兵器だけではなく、「国連憲章や日本国憲法さえ存在しないかのような言動が世を覆い、時代はまさに戦後から戦前へと大きくかじを切っている」と、今日の平和をめぐる危険な動向に対し厳しく警告を発しています。

 私は、戦後から戦前へとかじを切っていると言った、広島市の秋葉市長の平和宣言を耳にしたとき、有事法制の成立、イラク特別措置法の成立は、まさに日本国憲法をないがしろにし、国民の平和を願う声や近隣諸国の平和を願う声に背を向け、ひたすらアメリカの核の傘の下にいることを望み、アメリカの言いなりになる小泉首相と日本政府の姿勢に怒りを禁じ得ませんでした。今こそ、私たちは核兵器の廃絶を強く主張するとともに、世界平和に貢献する日本国憲法を否定する動きに対し、逆に憲法擁護の声を大きくしなければなりません。

 そこで区長に質問いたします。

 区長は、日本国憲法が世界や日本の平和に果たした役割をどのようにお考えですか。

 さらに、イラク特別措置法による自衛隊の派遣に反対し、人道支援を行うよう政府に訴えるべきだと思いますが、御見解をお聞かせください。

 次に、政党助成金についてお尋ねします。

 ことしの5月から、新宿区町会連合会が政党助成法廃止についての陳情に取り組んできました。町連は陳情書で、政党助成法が実施されて「政治はクリーンになったでしょうか。この8年で政治家の収賄事件や企業との癒着をめぐる疑惑事件は消えたでしょうか」と疑問を投げかけ、「今、国民の暮らしは非常に厳しい状況が続いています」「このような状況において、実効性の疑わしい政党助成金を続ける意義があるでしょうか。私たちは、この制度を直ちに廃止し、国民にとって緊急の課題に振り向けるべきだと考えています」と、その趣旨を述べています。

 政府はこの間、補助金や地方交付税の削減や医療費の値上げや年金の支給額の削減を行い、区民生活はますます厳しくなっています。町連のみならず、政党助成金の廃止は多くの区民の共通した願いではないでしょうか。

 区長は、この政党助成金についてはどのようにお考えでしょうか。

 また、廃止に取り組む町会連合会の取り組みについてどのようにお考えですか。

 さらに、区長もともに政党助成金の廃止を政府に申し入れべきだと思いますが、お考えをお聞かせください。

 次に、青年の雇用対策について質問いたします。

 完全失業者の約半数が34歳以下、大卒者の就職率が55%、高卒では16.6%と落ち込み、青年の雇用問題は深刻です。新宿区でも、20歳から24歳の青年の国民健康保険加入率が、過去2年間に27.5%から33.7%と6%も増加しました。25歳から29歳も約2%ふえており、20代の若者の失業や、パートやアルバイトなどを繰り返すフリーターが増加している実態が伺えます。

 実際、政府が大企業の身勝手なリストラを応援し、パート・アルバイト・派遣などの低賃金、不安定就労を拡大する政策を推進した結果、1995年から2001年の間に、大企業は、34歳以下の青年の正社員を 108万人減らす一方、パート・アルバイトを37万人ふやしています。中小企業が正社員を3万人ふやしたのと対照的に、大企業は社会的責任を放棄し、みずからの利潤追求にのみ走っている姿が、このように、政府発表の2003年「国民生活白書」にあらわれています。

 質問の第1は、区長が青年の雇用問題についてどのような認識を持ち、区として実態を調査し、解決策を講じるつもりはないのかです。若者の自立を阻害し、少子化を加速させ、日本経済の発展を妨げる青年の失業対策、フリーター対策は喫緊の課題であり、21世紀の区政を見通しても避けて通れないと思いますが、いかがでしょうか。

 質問の第2は、新宿区みずからがこうした立場に立ち、青年を含む雇用の拡大に積極的役割を果たすことです。日本共産党は本年9月1日、安定した雇用をふやし、雇用危機を打開するために、長時間労働、サービス残業をなくして新規雇用をふやすこと。政府と大企業の責任で若者の雇用を拡大すること。暮らしに必要な分野での人手不足を解消して雇用をふやすこと。自治体の公的対策に国が財政支援をすることなどを提案しました。

 今、新宿区では、保護者の不安や反対にもかかわらず、区立保育園、学校給食、児童館等の民営化や民間委託が計画・提案されています。このようなアウトソーシングをやめ、若い職員を採用して公的サービスを継続させ、また、教員を採用して30人以下学級を実現するならば、区民サービスの向上とともに雇用創出にも大きな効果を発揮し、区民から歓迎されるでしょう。

 私は、首都東京の都庁所在地のこの新宿が、他に率先して雇用拡大に取り組めば、全国に及ぼす影響ははかり知れないと確信します。自信を喪失し、未来に希望を失いがちな青年に、道は開けるという希望を与えてくれるよう区長の答弁を期待します。

 ところで、国会で職業安定法が改正され、区市町村にも無料の職業紹介事業が解禁されようとしています。来年3月の施行と言われています。

 質問の第3は、この機会に、新宿区が無料職業紹介事業を積極的に推進することです。これ以前に、既に民間の職業紹介が自由化されました。民間の有料職業紹介所は高い紹介料を取り、企業サイドに立ったものが多くて問題ですが、社会福祉協議会が行っている55歳以上の無料紹介事業、新宿区では?わく☆ワーク”の名称で行われている事業は、4、5、6の3カ月で46人の方の就職先を確保するなど、一定の実績を上げてきています。

 9月5日には、区内の商工団体などにも協力を依頼して、大量のダイレクトメールで求人を募り、就職面接会を実施するなど、担当者は求人開拓や就職支援に大いに努力しておられます。この社会福祉協議会の事業は、さらに充実、発展させるとともに、区役所でも女性青少年平和課を中心に、若者のための無料職業紹介事業に着手すべきだと思います。

 なお、その際、区市町村の無料紹介事業は、自治体の福祉・産業施策との関連がある場合に限られていますので、一例として、パソコンのスキルアップの無料講座と一体のものとして事業化することも提案します。

 ハローワーク等で調査しましたが、求人に対しての求職者が圧倒的に過剰な一般事務職は、ほとんどがワード、エクセルの使用が求人要件となっています。またその逆に、需要に対して供給が大幅に不足しているのが情報処理技術者です。ビズ新宿で行っているパソコン講座は、民間より安いとは言え、現に無職で収入のない者には高いハードルです。本来、職業教育や訓練は企業の責任ですが、現状のミスマッチに対応して、区が無料のパソコン講座を開き、技術習得から就職先紹介までの一貫した支援策を行ってはいかがでしょうか。

 以上、3点にわたって区長の前向きな答弁を求めます。

 次に、特別養護老人ホームの増設について質問いたします。

 特別養護老人ホームの増設は待ったなしの課題であり、繰り返し要求してきたところです。区は2007年度(平成19年度)に 100床という目標で、平成19年度と言っても、年度の後半の平成20年になるかもしれない、そう言ってきました。

 日本共産党区議団は第2回定例会においても、あらゆる公有地を活用して早急に実現するよう求めましたが、その後、市谷砂土原町三丁目に、社会福祉法人大三島育徳会が特別養護老人ホームを建設するため、国有地の払い下げについての要望が出ています。この計画が順調に進めば、平成18年4月に開設という見込みになっています。これが実現すれば、区の計画している平成19年度までに 100床という整備目標は達成することになりますが、待機者の解消にはほど遠く、家族や御本人も「何年も待たされ、気力と体力の限界」「長期の入院でお金が底をついてしまった」「何十もの病院に当たったが転院先が見つからない」との悲鳴はやみません。

 新宿区では、特別養護老人ホームへの入所調整を開始し、10月から新制度による入所が始まります。今までの申し込みは白紙にして、さらに必要度の高い順に入所するため、区は待機者が絞り込まれるかのように言ってきましたが、9月上旬の時点で、既に旧制度のときと同じ 1,300人の方が申し込みをされ、新規の申込者がふえると、これまで以上に待機者が増大することは目に見えています。

 質問の第1は、市谷砂土原町三丁目に計画されている特別養護老人ホームの着実な実現と今後の整備計画についてです。

 市谷砂土原町三丁目の特別養護老人ホーム建設計画については、8月22日に近隣住民への説明会が実施されていますが、住民の協力を得ながら、着実に進められるよう区として援助するとともに、特別養護老人ホームの整備計画については、平成19年度までに 100床の計画だから、大三島育徳会の建設をもって終わりだというのではなく、目標を超えて次の計画を具体化すべきと考えますが、いかがでしょうか。

 質問の第2は、公有地を活用して、さらに特別養護老人ホームの整備を進めることについてです。

 日本共産党区議団が第2回定例会で提起しましたが、百人町四丁目の都営戸山団地の建てかえの中で具体化させるべきではないでしょうか。

 都営住宅の建てかえが行われる場合には、区として併設の要望がないか東京都から照会があり、併設する場合には、区の所有部分の建築費と管理運営費を区が負担し、土地代をかけずに施設を設置することができます。この手法で、都営戸山団地2号棟には区の在宅サービスセンターが併設されています。戸山団地の7号棟から9号棟が建設されるときに、なぜ区は特別養護老人ホームの併設を要望しなかったのかという思いはありますが、今後はこうした都営住宅との併設も視野に入れて、特別養護老人ホームの増設を進めるべきです。

 私どもが行った東京都住宅局からのヒアリングでは、戸山団地は、今年度着工される第3団地が建設されることで、現在住んでいる人たちの移転はすべて完了し、戸山団地の建てかえとしては終了するというのが住宅局の考え方です。現在の34号棟から48号棟までは底地が国有地のため、都営住宅を建てないとすれば国に返却されます。住宅局としては、この土地を他の団地を建てかえる際に、その団地内での建てかえができない場合の代替地として押さえておくというのが現段階での見解です。

 区としては、百人町四丁目の戸山団地の敷地は国に返還することなく、都営住宅の建設を進めることを東京都に対して要請するとともに、新たに建設する際には、特別養護老人ホームの併設をするよう東京都と協議を行うべきと考えますが、いかがでしょうか。

 それでもなお、土地が国に返還されることになった場合には、国から一部払い下げを受けてでも、この地域に特別養護老人ホームを建設すべきと考えますが、いかがでしょうか。

 また、東京都財務局では、「都有地活用による民間事業者支援制度」を創設し、産業振興や福祉基盤の整備など、東京都の主要な施策の目的の達成を担う民間事業者に対して、都有地を提供することにより、財政面から支援する方針を打ち出し、都有地のリストを発表しています。このような制度も、民間事業者に紹介し、特別養護老人ホームにかわる役割を果たしているグループホームなどの施設を積極的に誘致すべきではないでしょうか。お答えください。

 質問の第3は、平成19年度までに建設される特別養護老人ホームに、併設を検討していた障害者の療護施設とショートステイ(短期入所施設)についてです。

 区は、支援費制度の対象となる療護施設とショートステイ(短期入所施設)については、平成19年度までに建設される特別養護老人ホームに併設することを検討していましたが、市谷砂原町三丁目の特別養護老人ホーム建設計画の中で、併設は困難という結論に至っています。障害者福祉施設の整備は区の責任で進めるべきということを、私どもは指摘してきましたが、民間事業者頼みでは進まないということが、今回の教訓ではないでしょうか。このような状況になったもとで、区として療護施設とショートステイをどのように確保しようとしているのでしょうか。区有地を初めあらゆる公有地の活用も含めて、区が責任を持って早急に具体化すべきではないでしょうか。御所見をお伺いします。

 次に、保育園の待機児童解消策について質問いたします。

 新宿区は、7月末に「保育園待機児童解消策」を発表しました。しかし、この「解消策」は、区民の待機児童解消の願いや子供の成長の願いにこたえる内容になっていません。

 そもそも、この「保育園の待機児童解消策」は、「年度当初における待機児童解消」を目標としています。昨年度も、年度当初4月の待機児童は 106人でしたが、年度末の3月には265 人でした。年度当初の待機児童解消を目標にした場合、昨年度 160人もの年度途中で発生した待機児童は解消されないことになります。これでは、区民の求める待機児童解消策にはほど遠い内容のものです。「年度途中でふえる待機児童は翌年の年度当初で減るからいいんだ」という意見があります。しかし、厳しい不況の中、働かないと生活が維持できないのに、入所を申し込んでも空きがないため、「このままでは会社をやめさせられる」「仕方なく無認可園に預けたが、保育料の負担が重くてやっていけない」という人が大勢います。区長は、このような人たちは、認可園に預けられなくても、仕方がないとお考えでしょうか。区長のお考えをお聞かせください。

 第2は、「待機児童解消策」の数値目標をあらわす待機児童の定義についてです。

 新宿区は、今年度から「待機児童の定義」を厚生労働省が新しく定めた定義にしています。これまでは希望の保育園に入れず空きを待っている間、家庭福祉員、いわゆる保育ママさんや保育室、認証保育所などを利用している場合も待機児に数えていましたが、新定義では待機児とはしないというものです。これは入所申し込みをしながらも入所できず、高い保育料でも、保育室や認証保育所に預けざるを得ない実態を全く反映していません。また、在宅で待機していても、第1希望しか申し込んでいない場合、例えば、できる限り近くて延長をやっている保育園をという条件で探すと、1つしか希望園がないというのはよくあるケースです。この新定義は、今まで待機児童としてきたものをこれからは含まないとし、まさに待機児童解消の区の責任を不明確にするための定義ではないでしょうか。

 そこで区長に伺います。

 厚生労働省の新定義はやめ、従来の待機児童の定義に戻すべきではなないでしょうか。

 そして、待機児童解消の目標は、年度当初ではなく、年度末の3月になっても入園待機がない状態を「待機児童解消」と位置づけ、保育士の増員も含め、ゆとりを持って行うことが必要です。

 第3に、「解消策」は「既存園の廃止」として、北山伏保育園、薬王寺保育園及び新宿第一保育園を廃止するとしています。そして今定例会には、北山伏、薬王寺保育園の廃止のための議案が区長から提出されました。待機児童があふれていて、それを解消しようとするときに、なぜ2つも区立保育園をつぶす必要があるのでしょうか。両保育園の保護者や多くの区民は納得していません。「解消策」では、両保育園の廃止とあわせて原町みゆき保育園のゼロ、1、2歳の定数を10名ふやすこと、既存園の定数拡大と弾力化が示されました。

 9月10日の福祉衛生委員会では、両保育園の周辺にある中町保育園、東五軒町保育園、弁天町保育園、西早稲田保育園と大久保第一保育園の定数拡大を検討していることが明らかになりました。面積基準は守ると言われていますが、この基準は、何も置かれていない部屋に対して子供を何人と定めるもので、実際は、部屋の中はロッカーや机やいす、遊びの道具などが置かれ、面積基準いっぱいに子供の定数をふやせば詰め込みになり、保育条件の悪化は避けられません。2つの保育園をつぶすかわりに、周辺保育園にしわ寄せをすることは許されません。そんなことをするくらいなら保育園を残せばいいじゃないかと、これを知った北山伏、薬王寺の保護者の皆さんは訴えられています。

 そこで区長に伺います。

 両保育園を存続させれば、周辺保育園へしわ寄せすることなく、待機児童解消に大きく資することができるのではないでしょうか。

             〔「そうだ」と呼ぶ者あり〕

 今年度廃止予定であった新宿第一保育園は、9月現在、ゼロ歳児が定員20人に対し19人、1歳児は定員いっぱいの20人です。これは、安易に区立保育園を廃園にするのではなく、区立保育園を拡充してこそ、待機児童解消へ進むことができることを示しています。北山伏保育園と薬王寺保育園の廃止のための条例の撤回と、新宿第一保育園の廃止計画の撤回を求めます。

 第4に、「解消策」は下落合保育園を改築し定員を拡大すること。その施設の改築及び運営は民設民営で行うとしています。ことしの第1回定例会で我が党議員が、下落合保育園に併設する現在使用していない職員住宅を改築し、ゼロ歳児保育を実施することを提案しました。改築を行い定員を拡大することは前進であると考えますが、下落合保育園を一方的に民設民営化することには反対です。保護者説明会では、民営化を前提にした説明に不安や不満の声が出されたそうです。そもそも保護者の皆さんは、保育の内容や子供の成長に強い関心を持っています。区立から民設民営になることは、保護者にとっても思いもよらぬ事件です。民設民営ありきではなく、本来は子供にとってどのような保育が望ましいのかという本質的な話し合いが求められているのではないでしょうか。

 日ごろから、現場主義と協働を掲げる区長の姿勢からも、民営化ありきの説明ではなく、区立保育園としての存続をも含む話し合いをすべきと思いますが、いかがでしょうか。

 また、多くの保護者や区民からは、「このまま行けば、改築をするたびに区立保育園を廃止し、民営化すると、区立保育園はなくなってしまうのでは」という声が聞かれます。区としては、西新宿保育園など耐震の点からも急がれている園を初め、区立保育園は全園民営化するのかどうか、区立保育園のあり方について見解をお伺いします。

 区は、拙速に今回の「待機児童解消策」を進めるのではなくて、改めて「待機児童解消策」は、区立保育園の充実や増設を軸に認可保育園の拡充に取り組んで行うべきではないでしょうか。区長の見解をお伺いします。

 次に、「子どもの読書活動推進法」にかかわる計画策定について、区長及び教育委員会にお伺いします。

 東京都の計画策定を受け、新宿区でも図書館運営協議会、また、区民に諮りながら計画の策定が進められることになっていますが、同法の趣旨を踏まえ、子供の読書環境を整えるために計画を充実させるべく、以下質問をさせていただきます。

 第1に、学校図書館の体制の充実の問題です。現在、「学校図書標準」に基づき標準に満たない学校について、図書の整理が進められているのは当然のことですが、何と言っても、学校図書館の充実にとって欠かせないのは、人的配置の充実だと考えます。現在、学校図書館スタッフ制度は2年目を迎え、図書の整理のみならず、読み聞かせや本の紹介などを行っています。学校関係者からは、「学校図書館スタッフが配置され、週2回も常時開館ができるようになった。以前の昼休みだけの状況からは大違い」「本の貸出数がふえた」「子供たちが図書館に集まるようになった」「新聞の切り抜きなど情報提供も努力してやってもらっている、非常に好評だ」との歓迎の声が出されています。

 子供たちからも「本に興味が出た」「学校図書館スタッフの人と話ができて楽しい」と喜ばれています。学校図書館に専門家が配置されるということが図書館を生き生きさせ、子供たちを生き生きさせるということは、教育委員会が行った学校図書館スタッフの実績調査でも、 100%の学校で効果があったという結果が出ていることからも明らかです。

 まず、今回の計画策定に当たり、長年、区民・関係者より要望のあった学校司書の配置をまず検討する必要があるのではないでしょうか。学校司書の配置について、同法を受けた閣議決定でも、学校図書館事務職員の配置について項を起こし、配置を促すようにうたわれております。

 実際に、10年計画で学校司書を全校に配置することを昨年度完了した三鷹市では、2年間で66冊しか貸し出しがなかったある中学校が、司書配置後9カ月で 2,351冊にも貸し出しがなった中学校の例が報告されるなど、学校司書の配置の効果については、先行する多くの例で指摘されているとおりです。学校司書の配置について、具体的な検討をすべきと思いますが、教育委員会にお伺いします。

 また、新宿区が進める司書教諭の配置についてですが、これは御存じのように、12学級以上の学校に義務づけられた司書教諭の発令を進めることになっています。しかし、既に実施されているところで指摘されているとおり、発令はするものの担任を持ち、学年主任でもあるということがまれではないなど、司書教諭としての仕事をする時間的、物理的条件が与えられていないという悩みが共通しております。1997年に改正された「学校図書館法」の付帯決議、司書教諭の「担当授業時間数の軽減や専任化」の点で、司書教諭としての任務を保障するために、区としてどのように検討しているか、教育委員会にお伺いします。

 さきに触れたように、学校図書館スタッフ制度は2年間行われ、37名中34名が司書などの有資格者で、図書の整理のみならず、読み聞かせ会や本の紹介など、子供たちと教諭から喜ばれていすま。国の雇用対策の予算が打ち切られたもとで、今後は継続しないということですが、これはゆゆしき問題です。本来、学校司書が置かれ、司書教諭が専任化されたという状態が理想ではありますが、現実としてそれらが行われていないもとで、子供と読書の大事な橋渡し役をしてくれた制度がなくなってしまうことになります。今までと同規模の施策として行うには、1校当たり約50万円の予算があれば済むわけで、この施策は何としても継続すべきだと考えますが、いかがでしょうか。

 第2に、親と子の読み聞かせ事業についてです。類似の事業として全国で取り組まれているブックスタートは、現在、全国 506の自治体で実施されています。「子どもの読書活動推進法」に基づく計画の策定に当たって、親と子の読み聞かせ事業について位置づけるべく、以下お伺いします。

 現在、保健センターにおける健診の際、保健師さんが絵本を配布するという形をとっていますが、時間的な制約があり配布するということが主となっています。北海道恵庭市など先進的な事例では、その場で読み聞かせを行うなど、赤ちゃんと絵本を結びつける実践が行われています。

 保健師と図書館職員と保護者と赤ちゃんが向かい合い、ただ絵本を配るだけではなく、なぜ赤ちゃんと言葉の時間を持つことが大切なのか、どんなふうに楽しんだらよいのか、パックの中には何が入っているのか、地域ではどのようなフォローアップをしているのかなど説明をしながら手渡し、対話しています。絵本の関心の高い保護者だけではなく、地域に生まれたすべての赤ちゃんと保護者にメッセージを伝える点がとても重要です。

 それには、保健センターの部署だけが行うということではなく、やはり「子どもの読書活動推進法」に基づく計画に位置づけ、図書館はもちろん、子育て支援の分野と連携を図っていくことが大切だと思います。

 現在、図書館の案内図を袋に入れてあるだけという状況ですが、そればかりではなく、図書館の職員の派遣やボランティアの協力を得て読み聞かせをすること。図書館にあるお薦めの蔵書を案内すること。図書館利用者登録用紙を入れる。図書館の読み聞かせの会の案内をする。また、幼児サークルの案内をすることなども同時に行い、総合的に効果上げてはいかがでしょうか。区長と教育委員会にお伺いします。

 次に、心身障害児教育の拡充について質問いたします。

 新宿区では、障害があるため、小学校や中学校の通常学級では十分な教育効果が期待できない児童・生徒には、適切な教育環境や指導をする必要から、心身障害学級等を設置しています。

 新宿区には、知的障害学級が小学校に5校、中学校に3校、通級指導の情緒障害学級が1校、そして肢体不自由を主たる障害とする新宿養護学校がありますが、在籍児童は年々ふえています。また、通常学級にはLDいわゆる学習障害児童や、ADHDいわゆる注意欠損多動性障害児童及び病弱・虚弱児や家庭環境などから、特別な配慮と手だてが必要な子供たちも多く在籍しています。研究資料によっても多少の違いはありますが、LDで出現率は2から3%、ADHDで3から6%と言われており、平均で5%とすれば、40人学級では平均2人前後いてもおかしくないことになります。1人ひとりの子供の発達や障害を正しく理解し、正しい指導・援助をするためには、現状の教職員配置や心身障害児学級等の配置では困難なことは明らかです。

 ところが、ことし3月には、文部科学省が「今後の特別身障教育のあり方について」という最終答申を出し、東京都も4月25日に「これからの東京都の心身障害教育のあり方について」(中間のまとめ)(素案)」を出しました。そこには、「従来からの障害児教育の場の整備は終わった」という認識のもとに、障害児教育のあり方を根底から崩し、すべての子供は通常学級に在籍させ、必要に応じて固定した学級ではない「特別支援教室」において対応する趣旨が示されています。

 障害児等の通常学級での統合教育は、決して否定されるべきものではありません。しかし、現在の40人学級を基準とする学級編制の中で、特別な配慮を必要とする子供がいる場合、とても1人ひとりに目配り、気配りをする運営はなかなか困難です。少人数学級が保障されていないもとで、新宿区の子供やその保護者にとって、よりどころとなっている固定の心身障害学級や通級学級を解消しようとする計画は、心身障害児教育にとっても大きな後退です。

 そこで伺います。

 第1に、「これからの東京都の心身障害教育のあり方」については、東京都が10月にも最終答申を提出しようとしています。保護者や教育関係者からも批判の強い中間のまとめの方向を転換し、これまでの障害児教育を継承・拡充することを盛り込むよう東京都に要求すべきではないでしょうか。

 第2に、通常学級に在籍しているLD、ADHDの子供たち等の実態を把握するとともに、特別な配慮、支援を必要とする児童・生徒のために、臨機応変に必要な学校・学級に教員及びスクールカウンセラーの増員を行うべきと思いますが、お考えをお聞かせください。

 第3に、現在、障害児の通級学級が区内小学校に1カ所しかありません。今年度、来年度の2年間で関係者も含めた検討が行われ、教育現場や保護者の要望もお聞きしていると思いますが、小学校にもう1カ所増設し、まだない中学校に新設すべきと考えますが、いかがでしょうか。お伺いいたします。

 以上で私の会派を代表しての質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)



◎区長(中山弘子) 川村議員の御質問にお答えします。

 初めに、私の政治姿勢についての御質問ですが、今回の石原都知事の発言について、どのように評価するのかとのお尋ねですが、報道されている発言は、テロ容認ととられかねないものであると考えます。

 次に、石原都知事に対し、発言を直ちに撤回し、謝罪することを求めるべきとのことですが、その後、知事が追加説明をしている報道がされています。発言を撤回し、謝罪することは、知事御自身が考慮することであり、私から申し上げることではないと考えています。

 次に、日本国憲法が世界や日本の平和に果たした役割についてのお尋ねです。

 私は、日本国憲法は、日本の平和に大きな役割を果たしてきたと考えています。そして、世界平和への貢献についても、核兵器の廃絶を訴えるなど平和のメッセージを発信し、大きな意義を持ってきたと考えています。

 次に、イラク特措法による自衛隊派遣に反対し、人道支援を訴えるべきとのことですが、イラク特措法は、国会においてさまざまな議論がなされた後に制定されました。私は、国会における活発な議論の結果を尊重したいと考えております。したがって、自衛隊の派遣に反対する考えはありません。

 次に、政党助成金について、どのように考えるかとのお尋ねですが、政党助成金については、国会において多くの議論のもと制定された「政党助成法」に基づくものです。

 私は、政党助成金が政党助成法の趣旨でもある、政党活動の健全な発達の促進やその公明と公正の確保につながり、民主政治の健全な発展に寄与することを願っております。

 次に、政党助成金の廃止に取り組む町会連合会の取り組みについてのお尋ねですが、それぞれの団体や個人が政治制度について議論し活動することは、尊重されるべきものと考えております。

 次に、私もともに政党助成金の廃止を政府に申し入れるべきとのことですが、さきに述べましたように、助成金は政党助成法に基づいてなされているものであり、私としては廃止を申し入れる考えはありません。

 次に、青年の雇用問題に対する認識についてのお尋ねですが、「フリーター」の増加という社会現象は、長引く景気の低迷と、若者の価値観やライフスタイルの変化によるものと認識しております。

 一概には言えませんが、一般的には「フリーター」は収入が不安定で、将来設計も立てにくいことから、晩婚化・少子化の大きな要因になっているとも言われています。また、「フリーター」は職業能力が蓄積されにくいために、社会全体の生産性が低くなるという経済全体の問題や、それに伴い社会が不安定化するという指摘もありますので、非常に深刻な問題であると考えております。

 なお、青年が適切な職業選択をすることができるようになるためには、子供のころから職業に関する意識を高めることが重要であると認識しておりますので、今後そのような取り組みを進めてまいります。

 次に、青年の雇用問題についての実態調査を行うつもりはないのかとの御質問ですが、「フリーター」の問題は、社会全体での大きな問題であると認識しておりますので、新宿区だけで調査を行うということは現在考えておりません。

 次に、青年の失業対策・フリーター対策についての御質問ですが、確かに重要な問題であると認識しておりますが、新宿区だけで取り組む課題ではなく、国や東京都を初め民間も含め、社会全体で取り組むべきであると考えております。そうした中で、区政では青少年の育成や教育の課題等として取り組んでいくものであると考えます。

 次に、新宿区みずからが、青年を含む雇用の拡大に積極的役割を果たすべきではないかとの御質問についてお答えいたします。

 新宿区が現在検討している民営化・民間委託については、民間との役割分担の見直しや多様なサービス主体の導入等、一定の議論を踏まえて、民営化・民間委託の是非を検討しているものです。

 また、民営化・民間委託が、若者を含む雇用の機会を奪うことにつながるものではないと考えております。

 次に、職業安定法が改正され、区市町村にも無料職業紹介事業ができるようになり、新宿区もこれを機に、青年への無料職業紹介事業を積極的に推進してはとの御質問にお答えします。

 御指摘の職業安定法の改正ですが、無料の職業紹介事業ができる条件として、福祉サービスの利用者の支援に関する施策、企業の立地の促進を図るための施策に附帯する業務等に限定されております。

 法律は未施行で、具体的に該当する事業がどのような事業であるかも十分明らかになっておりませんので、お尋ねの件につきましては、今後の研究課題とさせていただきます。

 次に、特別養護老人ホームの増設のお尋ねでございます。

 まず、市谷砂土原町三丁目に計画されている特別養護老人ホームの着実な実現と今後の整備計画についてですが、御指摘のとおり、市谷砂土原町三丁目の国有地の払い下げを受けて整備する計画が進んでおり、既に法人が東京都へ整備に関する計画書を提出しております。

 区としましては、国に対して、本計画の実現について特段の配慮を求める書面を提出いたしました。今後も、整備が着実に進むよう積極的に支援してまいります。

 また、目標数を超えた整備については、新宿区老人保健福祉計画・第2期介護保険事業計画を策定する際、国の参酌標準に基づく施設の必要量や、東京都が行った圏域内の調整、介護保険会計における負担と給付のバランス等を踏まえて、整備目標数を定めておりますので、現時点は考えておりません。

 なお、入所を希望している方々につきましては、入所調整制度の導入により、入所の必要性の高い方から入所できるものと考えております。

 また、今後2年間に2カ所の介護老人保健施設が開設され、介護老人保健施設で代替できる方もおられると考えています。

 さらに、グループホームの積極的な誘致も行ってまいります。こうしたことにより、御指摘の状況は改善するものと考えております。

 次に、都営戸山団地の建てかえに伴う特別養護老人ホームの整備に関するお尋ねですが、都営住宅の建設につきましては、引き続き東京都に要請してまいります。

 また、特別養護老人ホームにつきましては、民設民営による整備を基本方針としているとともに、御指摘の砂土原町三丁目の整備計画も進んでいますので、御提案の都営住宅建設時における特別養護老人ホームの併設や、国から用地の払い下げを受けての整備につきましては、現時点では考えておりません。

 次に、「都有地活用による民間事業者支援制度」を活用したグループホームなどの誘致に関するお尋ねですが、区としましても、御指摘の制度を民間事業者に紹介して、グループホーム等の整備に活用していきたいと考えております。

 次に、特別養護老人ホームに併設を予定していた障害者療護施設とショートステイについてですが、御指摘のとおり、今回の市谷砂土原町三丁目の特別養護老人ホーム建設計画では、身体障害者療護施設と障害者ショートステイの併設が不可能となっております。

 障害者入所施設等の設置につきましては、引き続き、社会福祉法人による区内設置の条件整備を行うことにより、実現に向けて努力していきたいと考えております。

 次に、待機児童解消策についてですが、まず最初に、保育園の入所を申し込んでも、年度途中では空きがないため、待機になっている人たちはどうするかというお尋ねです。

 待機児童数が年度後半に至って増加するのは、新たに出生したゼロ歳児や育児休業明けを目前に控えた方が、次年度に向けて申請するのが主な要因であり、それらのことに認可保育園だけではこたえられないのも一因です。

 いつでも、どこでも、だれでもが認可保育園に入れるようにするためには、かなりの余裕定員を有した受け入れ枠と、多様なニーズに対応し得る認可保育園にしていかなければならず、おのずと限界があります。

 今、区が持てる人材を含めた財源を駆使して、できる限りの合理的方策として考えたものが、年度当初における待機児童の解消であり、御理解いただきたいと思います。

 次に、待機児童の定義と待機児童解消策の目標時期についてのお尋ねですが、厚生労働省が規定する新定義と旧定義によって、待機児童数の数値は異なるものとなりますが、保育園の入所申請や入所会議における取り扱いに何らの差を生じさせるものではありません。

 全国的な統計データの統一性の必要から、それに従った数字を出すものと考えており、そのことによって「待機児童解消」の責任が不明確になるものではありません。

 次に、待機児童解消の目標を年度当初としたのは、4月がその年度内における待機児童解消の基点となるものであり、限られた財源で効果的かつ合理的な目標として定めたものです。

 また、保育士の増員は、保育園の定員増の見直しを行ったところには実施いたします。

 次に、北山伏保育園と薬王寺保育園の廃止に関する条例の撤回についてのお尋ねですが、待機児童は総定員枠の拡大だけで解決できるものではありません。待機児童は区内の広い地域で、年齢別やサービス需要等の差異が要因で発生しているものと考えております。

 北山伏保育園、薬王寺保育園の廃止によって出てまいります人的、財政的な資源を区内全域に再配分することによって、保育定員の見直し等の待機児童解消に寄与させるものであり、提案いたしました条例を撤回する考えはありません。

 また、新宿第一保育園の段階を追っての廃止についてですが、新宿第一保育園はゼロ歳児、1歳児の乳児用の保育園であり、そのため新宿第一保育園からの転園児の受け入れで、各園で待機児童が発生する要因にもなっています。こうしたことから、新宿第一保育園の人材等を再配分することによって、待機児童解消に寄与すると考えており、また本来、ゼロ歳から5歳までの通常の保育園での受け入れが、利用者のニーズにも合致していると考えられますので、新宿第一保育園の廃止計画の撤回の考えはありません。

 次に、下落合保育園の改築に関する運営主体についてのお尋ねですが、御指摘のように、今後どのような保育が望ましいかという本質的な話し合いが求められていると認識しております。そして、下落合保育園の改築に際しては、民間の力を導入し、協働して進めていきたいと考え、運営主体を社会福祉法人としたものです。

 次に、区立保育園の今後のあり方ですが、区内の認可保育園は、区立と私立の保育園がお互いに切磋琢磨して、新宿区の保育行政を充実発展させ、また、保護者の多様な需要に対応していくことが必要と考えております。したがって、すべての区立保育園を民営化するという考えは持っておりません。

 次に、「待機児童解消策」を拙速に進めるのではなく、改めて行うべきではないかとのお尋ねですが、待機児童解消策は喫緊の課題です。保育園定員の拡充や施設の建てかえだけでなく、たとえ小さな施策でも迅速に実施することによって、1日でも早くと願う区民の望む待機児童解消に着実に寄与するものです。

 次に、学校図書館スタッフ制度についてのお尋ねですが、この制度は、緊急地域雇用創出特別補助事業として、全額国費負担により平成14、15年度の2年間の事業として立ち上げたものです。

 事業の立ち上げに際しては、この2年間で、学校図書館における図書の整理等を十分に行うとともに、事業終了後を見据えて、教育委員会が学校及び地域との連携のもとに、ボランティアの活用等地域との協働の仕組みづくりをしていくことを前提としたものです。

 したがいまして、今後は地域との協働によって、学校図書館がより充実したものとなるよう、教育委員会、学校及び地域が一体となった取り組みがなされるものと考えております。

 次に、親と子の読み聞かせ事業についてです。

 保健センターでは、本年度から、絵本による親子のふれあいの大切さを理解していただくとともに、育児の「楽しさ」を知ってもらうため、「絵本でふれあう子育て支援事業」を実施しております。

 この事業は、受診率が90%を超える3から4カ月児健康診査時に、乳児と保護者に対して、絵本とグッズを直接手渡しできる効果的な方法と考えています。

 また、幼児を対象とする「育児相談・育児グループ支援事業」の中でも、図書館職員による本の読み聞かせなどと連携を図っています。

 私は、今後さらに保護者の方々に本事業の趣旨を十分理解していただけるよう、教育委員会と連携しながら取り組んでまいります。

 以上で私の答弁を終わります。



◎教育長(山崎輝雄) 教育委員会への御質問にお答えいたします。

 初めに、子どもの読書活動推進法にかかわる計画策定についてのお尋ねです。

 まず、学校図書館体制の充実ですが、学校図書館スタッフの導入により、児童・生徒の読書活動が充実してきたことを考えるとき、何らかの形での図書館スタッフの配置が有効であると認識しております。

 また、司書教諭の配置につきましては、御指摘のとおり、12学級以上の学校には配置が義務づけられ、本区におきましても、当該学校にはすべて配置されております。

 今後、司書教諭がその任務を十分果たすことができるよう、東京都教育委員会に担当授業時数の軽減や専任化など要望したいと考えます。

 学校図書館スタッフ制度は、御承知のとおり今年度で終了になります。引き続き学校図書館体制の充実が図れるよう、保護者や地域の方々との協働を推進するとともに、スタッフの人的支援も視野に入れて検討してまいります。

 次に、「親と子の読み聞かせ事業」についてのお尋ねです。

 中央図書館におきましては、本に親しみを持ってもらうために、中央館では毎日、各地区館では週に1回程度お話し会を実施し、絵本の読み聞かせやお話などを行っております。

 また、学校や児童館などからの要請に基づいて、出張お話し会も実施しており、平成7年度から、衛生部と連携し各保健センターにも職員を派遣しております。

 「絵本でふれあう子育て支援事業」における保健センターとの連携については、現在策定作業中の「子ども読書活動推進計画」にあわせて、事業の効果がさらに高まるように、ボランティアの活用を初め推薦図書の案内や、図書館利用登録申込書の配布等を検討してまいります。

 心身障害教育の拡充についてのお尋ねでございます。

 第1に、東京都の最終答申に向けての要望についてですが、現在、障害のある児童・生徒に対する心身障害教育は、区内小学校・中学校の心身障害学級や区立養護学校、都立盲・ろう・養護学校のなどの各学校を中心に、1人ひとりの子供の状態や特性などを考えて、個に応じた指導が展開されております。

 東京都においても、そのような実績や状況を踏まえ、国の最終答申を受けて、今秋その方向性や指針を最終報告としてまとめることになっております。

 新宿区教育委員会といたしましては、従来の心身障害教育の対象の障害だけではなく、多様な障害のある児童・生徒の教育を考えていく必要があり、1人ひとりの教育ニーズに応じて、適切な教育支援を行う「特別支援教育」の構築が求められていくものと考えますので、今後、東京都の検討の推移を見守りながら、さらなる心身障害教育の充実を要望してまいります。

 次に、通常学級に在籍しているLD、ADHDなどの子供たちの実態の把握と、特別な配慮、支援を要する児童・生徒のための教員やスクールカウンセラーの増員についてのお尋ねです。

 これまでも、通常学級に在籍している障害のある児童・生徒の実態の把握に努めてきたところです。

 今月初め、東京都教育委員会では、都内全公立小・中学校の通常学級を対象にLD、ADHD、高機能自閉症などの特別な教育的支援を必要とする児童・生徒の実態調査を実施しました。まだ調査結果は発表されておりませんが、今後は、通常学級に在籍しているこれらの児童・生徒1人ひとりの教育的ニーズを把握し、適切な支援を行うよう進めてまいります。

 また、東京都に教員やスクールカウンセラーの増員を要望してまいりましたが、あわせて、区独自に教育センターの相談員の派遣回数をふやすなどの対応を検討してまいります。

 次に、情緒・通級学級の小学校の増設と中学校の新設についてのお尋ねでございます。

 通常の学級に在籍し、情緒障害・通級学級で指導を受ける児童の相談は増加しており、対象となる子供たちの状況も近年多様化してきている状況です。

 教育委員会といたしましては、これらを心身障害教育充実のための課題の一つと考えており、第3次実施計画として、平成15、16年度にかけて調査検討することとしております。

 今後、東京都の最終答申の動向を見守りながら、本年5月に立ち上げた「心身障害学級(情緒・通級学級)に関する検討委員会」において、区の現状の把握や都内の他区・市の状況なども参考に、情緒・通級学級の今後のあり方について検討を重ねてまいります。

 以上で答弁を終わらせていただきます。



◆12番(川村のりあき) 自席より発言させていただきます。

 今、区長と教育委員会から御答弁いただきました。ありがとうございます。しかしながら、やはり納得できない点がございます。

 特別養護老人ホームの設置については、計画上の絶対数の少なさということは否めないと思いますし、また、待機児童がこれだけあると、年度途中からのニーズということでも、区長の御認識と実態とは乖離があると思います。3園の廃園計画についても、これは住民の方の納得というのは、やはり得られていないというふうに思います。

 また、図書整理員のことについては、子どもの読書活動推進法に基づく計画策定というこの時期に当たって、施策が後退することがあってはならないというふうに強く思います。区民との協働を掲げる区長として、ぜひ区民の声をよく聞いて再考をお願いしたいと思います。

 また、その他指摘したい点もございますけれども、決算特別委員会にて、同僚議員の質疑にそれは託して議論させていただくということで、私の発言を終わりたいと思います。ありがとうございました。(拍手)



○議長(山添巖) 次に、10番なす雅之議員。

             〔10番 なす雅之議員登壇、拍手〕



◆10番(なす雅之) 花マルクラブのなす雅之です。

 まず第1に、協働社会を目指すための区職員の意識改革についてお尋ねいたします。

 協働計画策定委員会の討議資料「協働・区民へのメッセージ」には、協働の説明として、「地域の人たちと新宿区が協働して、新宿という都市にふさわしいこれからのコミュニティを築き、豊かで活力のある地域社会をつくりあげていく」とあります。私はこの考え方に基本的に共感しています。

 しかし、協働という言葉が登場して間もないこともあり、協働に対しては賛否両論あると言えます。私と親しい区民の間にも、「本来区がやるべきことを協働という響きのよい言葉で、区民に労力の提供を強いているのではないか」という声もあります。中山区長もそれをわかっており、7月2日の職員に向けてのメッセージでも、「協働が声高々に叫ばれるのは、財政が厳しいから行政責任の転嫁ではないかという皮相的な見方がある」また、「ある地域の会合で協働についての意見を聞き大いに考えさせられ、啓発されました。地域においても協働という言葉はかなり浸透してきている。また、協働の必要性についても何となくわかる。しかし、従来の行政のあり方との関係や位置づけ等、何だかすっきりしないという点があるのだと感じました」と述べています。

 協働社会を実現するためのアプローチはいろいろあると思いますが、審議会等のあり方の観点から協働を考えてみたいと思います。新宿区には、「住宅まちづくり審議会」「行財政改革推進会議」「補助金等検討委員会」「次世代育成支援計画策定協議会」、その他多くの審議会や策定委員会があります。このような会議に多くの区民が参加することにより、区政を身近なものと考える区民がふえることにつながるとてもよいことと私は思います。

 応募による委員が多くなっていることもあり、最近では区民代表の委員も活発に意見を述べたり、積極的に事務局へ資料の提出を求めています。これはまさに協働の始まりであり区民参加の姿です。よい審議等になるかどうかは、審議会の会長や構成メンバーの意欲、そして事務局担当者の運営方法等により、大きく左右されると言っても過言ではありません。

 「行財政改革推進会議」の会長の人柄や力量に対しては深く敬意を表するものです。しかし残念ながら、審議会等の中には、区民の声を聞きましたという形式だけの、「行政のアリバイづくり」と感じるものがあります。区の職員が一定の政策の方向を既に決めており、審議会の結論も、その方向に持っていきたいとの本音が見え見えの審議会等も幾つも見られます。区が持っている情報を出すことにためらっている担当者もいます。審議会・検討委員会等が本当に「協働」にふさわしいものになるかどうかは、まさに事務局職員の意識改革にかかわっていると考えます。

 さきに述べた協働計画策定委員会の討議資料では、協働を推進するためには、「協働の視点ですべての事業を見直します。職員の協働に対する意識・行動の改革を進めます」と明記されています。協働を推進するためには区職員の意識改革が必要との認識は、区長を初め幹部職員多数も感じていると言えます。しかし、残念ながら、この点で職員の意識改革はまだまだと感じています。

 当然のことですが、審議会等が活発になれば区の職員の仕事量も大幅にふえます。職員内部で検討している施策の方向も大きく変更せざるを得ないかもしれません。しかし、多様化の時代に、行政だけで対応するのは限界がきていると言えます。また、公務員の意識・組織には長年の疲弊による制度疲労が見られると言って過言ではありません。それを前向きに改革していく一つの方法が協働であると私は考えます。

 中山区長は、新宿区の運営の基本方針の一つとして、「区民との協働を進めること」と挙げています。区職員の意識改革を一層進め、真の協働社会の実現に御努力してくださるよう期待しています。

 そのような立場から、審議会・検討委員会等の透明性・公平性を担保するための提案をいたします。私は現場出身の人間なので細かいことを挙げています。瑣末的なことですが、次のことに関してどのようにお考えされているか、お答えいただきたいと思います。

 1、学識経験者の選定については、可能な限り新宿区民もしくは新宿区の実情に明るい方を選定すること。

 2、公募委員の選定に当たっては、公平性を高めることと区民の関心を高めるために、原則として応募の作品は公表することを検討していただきたい。委員として選ばれた方の作文はもちろん、選ばれなかった方の作文も、本人の了承があれば公開することとしていただきたい。

 3、現在は団体推薦の委員は作文の提出はないと思います。より意欲的な方を選出するためには、本人の意欲・決意などを書いてもらう方がより望ましいのではないかでしょうか。現在の問題点として、「委員になりたくないのだが、町会から頼まれたため仕方なく引き受けた」と漏らしている人がいることを何人か聞いています。

 4、「区の職員好みの人だけ選ばれている」と区民の間でささやかれています。新宿区の方針・政策を左右する審議会の人選を区の職員だけで決めるのは、透明性・公平性の点で問題があると言えます。また、幾つかの公募委員を兼務している区民もいます。このことは、「区の職員と特定の区民とファミリーを形成している」と指摘される原因となっています。例えば、兼務できる審議会等の数を制限するとか、面接では、区の幹部職員だけではなく、常任委員会の正副委員長が面接委員として同席することも一案かと思います。

 5、協働の重要性を区職員に徹底するため、各部長は課長以下の職員の協働への意識・意欲・実践を厳しく査定し、信賞必罰の空気を醸成していただきたいと思います。

 6、議会も傍聴者がいると、議員は張り合いがあり活性化します。審議会等も同じで、傍聴者が多いと活発な議論になります。傍聴者にアンケートを実施していただきたいと思います。協働に対する区民のかかわり方はいろいろあると思いますが、審議会を傍聴すること、アンケートを提出することなども、広い意味で協働への参加なのではないでしょうか。また、ときには審議会を一時休憩して、傍聴者との懇談を試みてはいかがでしょうか。これは、よその区で実施している区があると聞いています。

 第2に、地域安全ネットの充実と安全情報の一元化についてお伺いいたします。

 さきの第2回定例会で、新宿区民の安全・安心の推進に関する条例が制定されました。これから先は、具体的施策としてどのようなことを行い、区民が安全で安心できる暮らしを守るために何をするかが大事なことだと思います。

 新宿区では、出張所ごとに地域安全ネットが組織されています。情報の流れとしては、強盗・傷害・痴漢など、区民の安全に関する情報は、警察から総務部へ知らされ、危機管理室を通じて、教育委員会からは各学校・幼稚園へ、福祉部からは保育園・児童館へ、地域出張所を通じて町会役員・民生委員・青少年健全育成委員などに連絡されることになっています。

 しかし最近では、この安全ネットが有機的かつシスティマチックに生かされてないと言えます。区民にとっては正確・詳細な安全情報を一刻も早く知りたいのですが、「捜査に支障を来す」という口実で、警察からの情報も、区の担当者にはなかなか入らないのが実態のようです。本来は町会役員・学校・保育園・民生委員・青少年健全育成委員などで構成される横断的な会議が定期的に開催されることになっているはずですが、最近は停滞しているのが実情です

 危機管理室に警察から情報が入ることもあれば、警察から地域の学校に情報が入り、それでおしまいということもあるようです。本来ならば、各地域の会議で報告された内容など、すべての安全に関する情報は危機管理室に一元化されることが重要なのではないでしょうか。

 ここに「安全で快適なまちに」という冊子がありますが、これは環境土木部で発行している交通事故統計です。危機管理室で発行している「安全情報」の冊子はないそうです。

 最近、課題別地域会議が活発に開催されています。課題別地域会議にとって、地域の安全に関することは格好のテーマではないでしょうか。戸塚地域では、多くの区民との協力により「安全マップ」が作成されたと聞きました。私の住む榎町地区でも、今作成中です。

 私は昨年の平成14年7月、「榎地区子ども安全ネットのメーリングリスト」の提案を、榎町特別出張所、地域振興課、危機管理室、家庭児童課等に提案しました。そのときは実現しませんでしたが、最近開かれた協働計画策定委員会で、保育園児を持つ親などからその必要を提言されたと聞いています。今、榎町地区では安全ネットのメーリングリストの作成を、10月からスタートさせようと真剣に検討中です。

 次のことに区長のお答えをいただきたいと思います。

 1、「安全を守る協議会」とか「安全地区連絡会」など、安全ネットの地域会議を見直すとともに、危機管理室に情報を報告し、危機管理室がすべての安全情報を把握するような仕組みづくりと強化策を検討していただきたい。

 2、強盗・痴漢発生などの安全情報は、共働き家庭はもちろん、子供を持つ家庭にとって一刻も早く知りたい情報です。IT化社会です。安全情報の希望者には、携帯・パソコンなどで知らせることを検討していただきたいと思います。

 3、新宿区内での安全に関する情報をまとめた冊子を定期的に発行することを検討していただきたい。これを協働によって作っていければ一層よいと思います。もちろん、担当セクションは危機管理室と思いますが、いかがですか。

 事件が発生しただけの情報ではなく、解決した際にもきちんと知らせてほしいのが、保護者の切実な要望であることをつけ加えておきます。

 最後に、学校図書館の充実と図書館スタッフの継続について区長、教育長にお伺いいたします。

 現在、区内区立の全小・中学校に学校図書館整理員、通称図書館スタッフが配置されています。この図書館スタッフは、国の緊急地域雇用特別交付金の交付及び緊急地域雇用特別事業の実施に基づいて行われ、新宿区内の費用の総額は 2,029万 6,000円、全額国が負担していると聞いています。その交付金が来年3月でおしまいになるとかで、図書館スタッフの制度が廃止されるとの心配が、地域のお母さんたちから私に寄せられています。

 御存じとは思いますが、図書館スタッフは熱心な人が多く、今では子供たちにとって大切な存在となっています。今さら読書の効用、子供たちの将来に読書の大切さを説明するまでもないでしょうから、多くは語りませんが、図書館スタッフの制度を来年4月以降も続けられるよう、何とか考えていただきたいと思います。まだこのことを知っている保護者が少ないので、大きな話題になってはいませんが、図書館スタッフの廃止の方針が出されたなら、保護者や子供たちの怒りと悲しみは大きなものになると私は思います。

 区内の富久小学校では、PTAとは別の組織ですが、保護者による図書館ボランティアが取り組まれています。また、1週間に一度、授業の開始前に15分程度、保護者による読み聞かせの時間を設けています。また、子供たちが図書館を利用するためには、きれいですてきな図書館をとの願いから、図書館の入り口や図書室に絵や人形を飾ったり、楽しい図書館を演出しています。図書館運営スタッフは、このようなことの取り組みのよき相談員となっています。まさに協働を実践している例だと私は感じています。この取り組み以降、図書館を利用する子供たちが飛躍的にふえたというデータがあると関係者は話しています。私は2年くらい前に一度見学に行きましたが、区長や教育長も一度見学されてはいかがですか。

 私たち花マルクラブは、来年度以降も図書館スタッフの制度をぜひ継続していただきたいと願っています。このことに対し区長と教育長の見解と対応策を伺いたいと思います。

 また、学校図書室の充実という観点から、次のことに教育長のお答えをいただきたいと思います。

 1、学校図書室の充実ということに関しどのように考えていますか。学校図書館の充実には保護者、区民との協働が不可欠と考えますが、いかかですか。

 2、「放課後は、早く自宅に帰れ」ということを優先し、放課後図書室の利用はできない学校が多いと聞きます。各学校によって図書室の開いている時間・図書購入費などが違うようです。教育委員会として、これらに関するデータを把握していますか。

 3、新宿区には、図書館運営協議会があります。その場で学校図書館の充実というテーマで話し合われたことがありますか。もしあるとすれば、学校図書館の現場でそれをどのように生かされていますか。

 以上、質問を終わります。御清聴ありがとうございました(拍手)



◎区長(中山弘子) なす議員の御質問にお答えいたします。

 初めに、審議会等の学識経験者委員の選定についての御提案ですが、私は、学識経験者につきましても、区民や区内の大学関係者等を初め、区の実情に明るい方が望ましいと思っておりますので、できる限りそのような方の中から選任してまいりたいと考えております。

 次に、公募委員に応募した方の応募作文の公表についてです。区民の皆様に審議会等の委員に積極的に応募していただくことは、区民の皆様との協働を進める上で大いに役立つことと考えております。

 今後は、応募者の作文の公表により、さらに多くの区民参加を得ることができるかどうかという観点も含めて、検討してまいりたいと思います。

 次に、団体推薦の委員にも、委員になられるに当たって意欲や決意等を書いた作文を提出していただいてはどうかとの御提案ですが、審議会等への団体の参加については、審議内容等との関連性や、地域団体との幅広い協働を進めるとの視点からお願いしているものでありまして、委員に就任されている方は積極的に参加をいただいているものと確信しておりますので、作文の提出等については、現在のところ考えておりません。

 次に、審議会等の委員の選出方法についてのお尋ねですが、現在、審議会等の委員は、一般的に学識経験者、関係団体からの推薦委員、区民からの公募委員で構成されており、その審議会等にふさわしい方を選任しているところです。

 なお、御提案の兼務できる審議会等の数を制限することは、より多くの区民の方に審議会等に参加していただくことにつながるものであると考えます。この点を含め、選考のあり方については、どうしたらより区民の理解を得ることができるか、今後さらに工夫してまいりたいと考えております。

 次に、協働の重要性を職員に徹底することについてですが、私は常々、職員へのメッセージ等を通じ、協働について私の考え方を率直に伝えて、現場で区民の方々とかかわっている職員同士が、協働について議論を深め、その重要性を深く理解することができるよう努めております。

 今後も、幹部職員とともに、日々の仕事を通して、協働に対する意識や実践力の向上を具体的に図ってまいりたいと思います。

 次に、審議会等の傍聴者である区民の皆様とのかかわり方についての御提案です。

 審議会の中には、審議会の判断により、審議会終了後に、傍聴者との意見交換を行っている例もあります。

 審議会等の運営方法については、それぞれの審議会等が審議・検討を進める中で協議すべきものと考えておりますので、御提案の内容は、各審議会等に事務局を通じて情報を提供させていただきます。

 次に、地域の安全ネットと安全情報の把握に関する仕組みづくりの御質問ですが、新宿区では、平成13年6月の大阪池田小学校の児童殺傷事件を契機として、各特別出張所管内に子供を守るための組織が結成されました。組織の名称や構成員、そして活動内容も一律ではありませんが、この見直しについては、それぞれの組織の主体性を重視してまいりたいと考えております。

 また、情報管理については、危機管理室に一元化を図っておりますが、さらに円滑な情報伝達の仕組みを検討してまいります。

 次に、安全情報の携帯電話やパソコンを利用した伝達についてのお尋ねです。

 御指摘のとおり、今やIT社会であり、パソコンや携帯電話の活用は、極めて有効な情報伝達手段でありますが、経費や技術的な面も含め研究課題とさせていただきます。

 次に、事件等の情報をまとめた冊子を発行してほしいとの御意見ですが、犯罪の発生状況等については、警視庁がホームページで公開しており、新宿区のホームページともリンクしております。事件や事故等の情報を冊子にするには、プライバシーの問題等もあるため、協働事業の是非も含め今後の検討課題といたします。

 また、事件解決後の情報提供についても必要性を認めますが、解決までの時間的問題など難しい面もありますので、関係機関とも協議していきたいと考えております。

 次に、学校図書館の充実に係る図書館スタッフについてのお尋ねです。

 この制度は、緊急地域雇用創出特別補助事業として、全額国費負担により平成14、15年度の2年間の事業として立ち上げたものです。

 事業の立ち上げに際しては、この2年間で学校図書館における図書の整理を十分行うとともに、事業終了後を見据えて、教育委員会が学校及び地域との連携のもとに、ボランティアの活用等地域との協働の仕組みづくりをしていくことを前提としたものです。

 したがいまして、今後は地域との協働によって、学校図書館がより充実したものとなるよう、教育委員会、学校及び地域が一体となった取り組みがなされるものと考え、期待しております。

 以上で私の答弁を終わります。



◎教育長(山崎輝雄) 教育委員会への御質問にお答えいたします。

 初めに、学校図書館の充実と図書館スタッフの継続についてのお尋ねでございます。

 まず、図書館スタッフ制度の継続ですが、図書館スタッフの派遣により、学校図書館は学校の読書センター、学習センターとしての機能を発揮できる環境が整い、成果を上げていると認識しております。

 しかしながら、この制度は、平成14、15年度の2年間の緊急地域雇用創出特別補助事業として立ち上げた事業であり、今年度で終了いたします。

 今後は、引き続き学校図書館の充実と子供の読書活動の活性化を目指し、地域との協働の仕組みづくりを図るとともに、人的支援を視野に入れて検討してまいります。

 次に、学校図書館の充実と保護者・区民との協働についてのお尋ねでございます。

 御指摘のとおり、学校図書館及び子供の読書活動の充実のためには、保護者・区民との協働は不可欠であると考えます。

 既に、新宿区立の小・中学校の32%の学校では、保護者や区民の方々のボランティアを活用し、子供の読書活動を支援していただいております。その主な活動の内容は、本の読み聞かせ、本の修繕や整理などです。

 教育委員会といたしましては、すべての学校で、保護者・区民との協働が実践できるよう、図書館担当教員の研修会や実践報告会を行うなどして、各学校を支援してまいります。

 次に、各学校の図書室の開館時間や図書購入費を把握しているかというお尋ねです。

 学校図書館が開放されている時間帯について、平成14年度8月に調査を行いました。その時点では、放課後に図書館を開放している学校はなく、授業時間や昼休みに開館している学校がほとんどでした。

 今年度8月、学校図書館教育研修会において、図書館スタッフと図書主任の教員で、各学校における実践報告を行いましたところ、土曜日に学校図書館を開放している学校、休み時間に、図書館ボランティアが「お話し会」を実施している学校など、学校図書館が徐々に開かれている状況を把握しております。

 また、各学校の図書購入額、蔵書数等については毎年調査し把握しています。今年度より通常の予算に加え、学校図書館図書標準率を下回る学校を対象に、計画的に図書購入費を増額しているところです。

 最後に、図書館運営協議会において、学校図書館の充実について話し合われたかどうかというお尋ねでございます。

 区立図書館には、学校図書館への支援を通して、児童・生徒の読書環境をより豊かなものにすることが期待されています。

 平成11、12年度期の図書館運営協議会において、「児童・青少年の読書環境の整備について」検討した中で、公共図書館と学校図書館との連携・協力について協議しております。

 そうした検討を踏まえ、現在、学校への団体貸し出し、新1年生向けブックリストの作成、不用図書の提供、図書館職員の学校訪問など、学校現場への支援として生かされております。

 以上で答弁を終わらせていただきます。



◆10番(なす雅之) 自席から質問させていただきます。

 質問には丁重にお答えいただいたと評価しております。ただし、答弁の中身については、かなり不満なものも幾つかあるということを指摘したいと思います。ただ、いろいろ検討されるということですので、できるだけ厳しい目で見ながら、理事者当局と一緒になって改革に進んでいきたいというふうに思います。

 2つの点だけ質問したいと思います。

 安全情報の危機管理室への一元化の問題なのですが、例えば榎町地区で「安全マップ」が作成されているとか、それから「メーリングリスト」がつくられているとか、このような情報がきちんと危機管理室に流れているということは、現実の問題としてないのです。ですから、逆にいろいろな地域でこういうことが起きている、こういうことをやっていますよというようなのは、きちんと危機管理室に報告するというような、ここではこういうことがありましたよ。それがある意味で言うと、榎町で起きたことが、違う地区にもよい取り組みが広がっていくような、そういう意味での危機管理室への一元化というようなことも、ぜひ検討していただきたいと思います。

 それから、教育委員会にお願いなのですが、私への答弁や川村議員への答弁、それから、きのうの赤羽議員への答弁など、教育委員会としては、図書館スタッフの事業については、多くの成果が上がっていると評価しているとあります。であるならば、何とかしてその制度を続けていくことの必死な努力が第一と考えます。別の案をすぐに言うのは、その場逃れのような感じがしないでもありません。

 さきに述べたように、図書館スタッフの年間総費用は 2,029万 6,000円です。平成19年度新宿区の教育費の総額は 121億円です。平成14年度の図書館スタッフの費用は 121億円の約0.2 %です。何とかひねり出せない金額ではないと私と思います。平成14年度の教育費の決算を見ると、教育費総額約 122億 5,000万円のうち約7億 5,000万円が不用額として残っています。図書館スタッフの年間総費用は 2,029万 6,000円。この不用額から考えてくれば、一生懸命考えれば、知恵を出し合えば絶対に難しいというような金額ではないと思います。

 何とぞ、今のような2つの問題に関してお答えいただきたいと思います。



◎総務部長(石村勲由) 危機管理室に地域の安全に関する活動情報が十分集まっていないではないかというお尋ねがございましたけれども、私も危機管理室から、こういう情報をもらってきているのですが、それぞれの地域でどのような活動をしているかということは把握しています。ただ、そのスピードが遅いというふうなことなのかもしれません。その点につきましては、今後十分検討いたしまして、期待にこたえられるようにしていきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。



◎教育次長(今野隆) 教育委員会への再度の御質問にお答えいたします。

 繰り返しになりますが、学校図書館スタッフにつきましては、何らかの形での人的支援を含む仕組みづくりを検討してまいります。

 以上で答弁を終わらせていただきます。



◆10番(なす雅之) いろいろありますけれども、今後を見つめていきたいというふうに思います。

 最後に1つ、安全情報なのですが……。



○議長(山添巖) ちょっと待ってください。発言は3回目になるので、そこで終わっていただかないと困るんです。



◆10番(なす雅之) わかっています。質問ではありませんで、まとめということです。

 最後に、安全情報が一元化されているとか徹底しているということなのですが、少なくとも、各地域から危機管理室へ流れている情報は、議会にもきちんと報告していただきたいと思います。来ている情報と来ない情報があるというのは現実の問題です。よろしくお願いしたいと思います。これで私の発言は終わります。(拍手)



○議長(山添巖) 次に、27番そめたに正明議員。

             〔27番 そめたに正明議員登壇、拍手〕



◆27番(そめたに正明) 私は、路上生活者・ホームレス対策について、4点についてお伺いいたします。

 ホームレス対策については、毎年のように質問されてまいりましたが、決定的な解決策は示されておりません。昨年8月の通常国会において、「ホームレスの自立の支援等に関する特別措置法」が成立し、国の基本方針及び地方自治体の実施計画及び国の財政措置、そして公共施設の適正利用の確保等を規定しております。時限立法ではありますが、国及び地方自治体として、ホームレス対策に責任を持って取り組んでいくべきことが法制化されました。これを機に、ホームレス問題が一気に進むものと期待しているところであります。

 この特別措置法成立を受け、国の全国実態調査が本年2月に、また、新宿区でも平成13年11月から本年3月まで、区内のホームレス 507人の聞き取り実態調査をしたと聞き及んでいます。全国で2万 5,000人、東京都 6,400人、23区全体で 5,600人、新宿区内約 800人と言われているホームレスの円滑な社会復帰を促進するためには、この調査結果の分析は、今後の施策展開に大変重要であると考えます。

 そこで質問の第1は、公園等でブルーテントの小屋がけをしながら、一定の収入を得て生活している路上生活者の方にとっては、自立支援センターや宿泊所、簡易旅館に入って、さまざまな規制を受けて生活するよりも、現行の生活方法の方が気が楽であり、集団生活が苦手な人にとっては、最高の住居であると考えているホームレスもおります。

 家賃や公共料金がかかるわけでもなく、「いざというときになれば、福祉のお世話になる」ということでありましょう。

 本年4月現在、生活保護のお世話になっている人員は 5,633人であり、このうち路上生活から保護を受けた方は何と 1,980人となり、実に全体の35.1%を占めております。特に医療費に占める割合が増加していると聞いております。

 区全体の被保護者についても、平成5年に比べて 2.3倍の数となっており、今後も増加傾向にあることは否めません。

 新宿区の平成15年度予算で、増加傾向にある路上生活者対策について、どのように取り組んでおられるのか、具体的にお聞かせいただきたいと思います。

 質問の第2は、新宿区内に開設されている民間型宿泊施設等についてお尋ねいたします。

 新宿区内だけでも、社会福祉法による宿泊所13カ所、旅館業法による簡易旅館9カ所で、合計 500人近い方々が生活保護の適用を受け利用しております。

 生活保護法による住宅扶助費が5万 3,700円に対し、その家賃は、単純に1泊 2,500円で1カ月7万 5,000円となります。仮に1泊 2,000円でも1カ月6万円となるわけであります。

 緊急一時保護センターや自立支援センター等の保護施設については、一時的であったり、就労、自立につながらないことがあり、将来に対する不安から断っている人も多くいると聞き及んでおります。

 名古屋市の笹島寮では、公的宿泊所ではありますが、1泊 250円という低家賃で素泊まりができます。集団生活になじめない人たちの理由はさまざまであります。路上生活から公園対策のシェルターへ、シェルターから公営宿泊所へ、さらには公営住宅へと、段階的な方法も考える必要があると思います。

 新宿区では、路上生活者の住む場所づくりをどう進めていこうとしているのか、お尋ねいたします。

 また、仄聞するところによりますと、厚生労働省が宿泊施設の基準、つまり生活保護法による住宅補助の支給基準を厳しくすることを決めたということであります。今、宿泊施設では、1部屋に複数のホームレスが宿泊しているケースが多く、極めて住環境は劣悪であります。それを厚生労働省は、個室には全額住宅扶助費を認めるが、相部屋は住宅扶助費を利用人数に割った金額に減額できるとしています。これは、ことしの11月から実施されるということであります。こうなれば、施設からはみ出るホームレスが出てくることは確実です。

 この点、区はどのように認識され、対策をどのように講じようとなさっているのか、お伺いいたします。

 質問の第3は、居住地がないか、または明らかでない方に係る生活保護費は、生活保護法により都負担とされております。しかし、簡易旅館等において保護を開始した方については、3カ月以上経過した時点で居住地とみなされ、区負担に切りかえられることから、長引く景気低迷の影響で就労ができず、簡易旅館等において、長期にわたり生活保護を受給し続けるケースも増加しており、区の財政が大変圧迫されております。このような実態を踏まえた見直しを行い、都が負担する期間を相当期間延長することも必要なのではないでしょうか。この点、都側とどのような話し合いを行ってこられたのか。また、今後どのようにしていくおつもりなのか、お聞かせいただきたいと思います。

 質問の第4は、法制定によって東京都が実施計画を策定することになっておりますが、都との話し合いの中で、新宿区からどのような点を要望したのか。また、この実施計画はいつごろ発表され、実施されていくのか、お聞かせいただきたいと思います。

 以上4点についてお答えいただきたいと思います。以上をもちまして質問を終わります。(拍手)



◎福祉部長(愛宕昌和) そめたに議員の御質問にお答えいたします。

 初めに、路上生活者対策の取り組みについてでございます。

 1年5カ月の期間をかけて行いました「路上生活者実態調査」は、区内のホームレスからの率直な意見を反映した内容であり、これからの取り組みに大変役立つものと考えております。

 調査結果にもありますように、ホームレスの状況、類型に応じた自立支援策を講じていくことが重要と考えております。

 現在、新宿区では、ホームレスの自立を基本とした都区共同事業としての緊急一時保護事業及び自立支援事業等を積極的に活用するとともに、病気等により就労困難な人に対する緊急宿泊施設等を利用した保護を実施しております。しかし、ホームレスの数は減少しておらず、対応に苦慮しているのが実情でございます。

 一地方自治体では対応が困難であり、国や都に対しても、新宿区独自の実態調査をもとに、住宅や就労対策等とあわせて財政支援の強化を働きかけております。

 特に、都の実施計画策定に先駆けまして、23区福祉事務所長会の代表と都の担当者で実施計画策定の参考とするための協議会が来月発足いたします。

 今後も、こうした機会を十分に活用して新宿区の実情を訴えていくなど、さまざまな対応を図っていきたいと考えております。

 次に、路上生活者の住まいについてでございます。

 御指摘のとおり、ホームレスにはさまざまな理由から集団生活になじめない方がおります。このような方に、いきなり民間や公営の住宅を提供し、社会生活を営んでもらうことは大変無理があると思います。

 このため、現在取り組んでいる都区共同事業を初めとした路上生活からの自立を目指した施策の組み合わせによる、段階的な方法が必要と考えております。

 それとともに、住居とあわせて就労についても同時に考えていかなければならないと認識しております。

 また、「ホームレス自立支援特別措置法」では、ホームレスの起居により公園の適正な利用が妨げられているときは、自立支援施策との連携をとりながら、必要な措置をとるものとしています。

 公園の適正な利用を維持するとともに、ホームレスの起居の場所を確保する方策として実施した、大阪の仮設シェルターを担当者が先日視察してまいりました。しかし、仮設期間が3年で、就労の機会が少ない今日、自立できる方は限られており、このため大阪でも解決すべき課題が残っております。

 したがって、常雇用に限定せず、簡易な仕事も含めたさまざまな就労の形態を創造し、あわせて安価な住居を官民共同でつくり上げていくことなど、出口対策の充実を図っていく必要があると考えております。

 次に、宿泊所問題についてでございます。

 御指摘のとおり、国におきましては、社会福祉法の第二種社会福祉事業について、「無料低額宿泊所の設備、運営等に関する指針」を定め、本年11月から実施すると処理基準を通知してきました。

 今まで国による基準がなく、東京都が国と協議しながら都の基準で対応してきました。このたび、国において指針が示されたことは、宿泊所等の住環境が改善されるわけであり、喜ばしいこととは考えています。しかし、現在区内にある宿泊所等の内容からすると、11月までに国の指針をクリアすることは難しく、特例期間等を設けて対応しなければ、最悪な場合には、これら施設に居住している人を路上に戻すことになります。

 このため、現在、東京都を通じて国と協議を行うとともに、23区と都が共同して、特例期間の延長や施設改修等に要する助成等を視野に入れた検討をしております。

 いずれにいたしましても、施設事業者が混乱しないよう、一刻も早い対処をしてまいりたいと考えております。

 次に、簡易旅館等において保護した人の保護費の負担についてでございます。

 生活保護法では、「居住地がないかまたは明らかでない被保護者」に対する保護費等につきましては都道府県の負担とされております。

 御指摘のとおり、東京都においては3カ月以上経過した時点で一定の判断をすることとされています。しかし、新宿区では3カ月を経過しても、アパート等への自立ができないまま、しばらくの間、宿泊所等を利用せざるを得ない人が存在します。このことから、宿泊所等については、次の施設までの「緊急宿泊施設」として位置づけ、将来にわたり当該宿泊所に住み続け、そこで自活しようとしている人を除いて、都費負担の継続をお願いしているところでございます。今後とも東京都に対しては、実情に合った対応をするよう要望していきたいと考えております。

 次に、都の実施計画に対する新宿区からの要望事項についてでございます。

 ホームレス自立支援事業の実施に関する事項については、都区共同で実施していることから、計画案づくりの作業は共同で進める必要があると都も認識しております。

 先日、都の実施計画策定に向けた都区検討組織が10月に設置されることになり、12月までの協議期間が設けられました。

 そこで、新宿区といたしましては、NPOや民間等が運営する仮設シェルターの建設推進、緊急一時保護事業・自立支援事業などの都区共同事業、簡易宿泊施設支援のための財源措置及び就労機会の拡充などを強く要望していきたいと考えております。

 なお、実施計画発表の時期、実施時期についてでございますけれども、現在のところ、平成16年3月末を目途に作業を進めると聞いております。

 以上で答弁を終わります。



◆27番(そめたに正明) 大変御丁寧な御答弁をいただきましたが、なお、何点か質問したい点もございますけれども、今後始まります決算委員会の方で、同僚議員の方から質問させていただくことにいたしまして、本日はこれで終わらせていただきます。大変にありがとうございました。(拍手)



○議長(山添巖) ここで、議事進行の都合により15分間休憩します。



△休憩 午後3時57分

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△再開 午後4時17分



○議長(山添巖) ただいまから、会議を再開します。

 質問を続行します。

 16番深沢としさだ議員。

             〔16番 深沢としさだ議員登壇、拍手〕



◆16番(深沢としさだ) 自由民主党深沢としさだであります。私は、特別区たばこ税の有効利用について質問いたします。

 9月初旬、福祉衛生委員会の一員として、北新宿の区立特別養護老人ホーム「かしわ苑」の視察に参りました。苑内を見学の際、談話室だったと思いますけれども、1人の車いすの男性とお会いいたしました。そばにいた職員の方が、「この方は今月の13日で 100歳になられるのですよ」とおっしゃいました。私どもは拍手をして「おめでとうございます」と申し上げました。すると、その職員の方がもう一言、立ち去り際に、この方は「たばこがお好きなんですよね」と声をかけると、その男性はうれしそうにうなずいて、ほほ笑んでいらっしゃいました。特別養護老人ホームで 100歳の御老人がたばこを吸う、信じられない思いもございましたので、後日改めて訪問いたしまして、面会させていただきました。たばこについての質問には、「食前食後に1本ずつ吸い、あとはたばこ仲間と喫煙所に行くんですよ」というお返事でございました。

 非喫煙者の方々にとりましては、健康増進のために禁煙される方もいらっしゃいますし、また、生理的、本質的にたばこを受け付けない方々もいらっしゃいます。このように、たばこというのは大変に好き嫌いの分かれる嗜好品でございます。しかし、先ほどの「かしわ苑」の例にもございますように、本当の楽しみとしてたばこをお吸いになる方、また、気持ちの切りかえや、あるいは集中力を高めるためにお吸いになる方もいらっしゃるわけでございます。

 日本のたばこ税の歴史を振り返ってみますと、明治9年には「煙草税則」が、明治31年には「葉煙草専売法」が、そして明治37年には「煙草専売法」が施行され、明治の時代からその基盤は築かれております。私の田舎でも、たくさんのたばこ耕作農家がございました。そして、たくさんのたばこ畑がありました。真っ黒く日焼けした近所の御老人が、目を細めながらきせるを口にくわえ、煙がだんだんと少なくなってくると、火のついたままの吸い殻をぽんと左の手のひらの上に落とし、次の火種として、たなごころの上で器用に転がしながら次のたばこに火をつける。私たちは「熱くないのかなあ」、まるで手品を見るような思いで見つめておりました。少年のころの遠いふるさとの思い出であります。

 さて、日本たばこ産業のホームページの中に、たばこ事業運営指針として「喫煙のリスク認識」という項目があります。以下、同ホームページより抜粋させていただきました。「各国政府当局は、喫煙が多くの疾病をもたらす、あるいは喫煙が多くの疾病のリスクファクターとして結論づけています。私たちは、当局が喫煙者にアドバイスするための取り組みを支持します。成人の方々は喫煙のリスクを知り、その上で喫煙を開始すべきです」と明記してあります。健康の面だけでなく、非喫煙者の方々がたばこを忌避なさるのは、たばこそのものはもちろんでございますが、たばこを吸う方のマナーの悪さも大いに影響していると思われす。

 歩きたばこは子供に、そして車いすの方々に危険を、そして恐怖感を与えます。私も全くこれには憤慨いたしているところでございます。そして、ポイ捨ては町の美観を著しく損ね、火災の原因となることもあります。

 そこで、区長に2つのお尋ねをいたします。

 長きにわたり国の税収に貢献し、終戦直後には、国の税収の約2割を占めた時代もありましたたばこ税のうち、新宿区の特別区たばこ税の有効利用についてであります。

 まず1点目でございます。新宿区は特別区たばこ税として、昨年は55億 2,000万円、一昨年は56億 8,000万円の税収を得ております。新宿区にとっては、徴収経費がごくわずかで済む大きな収入であると思われます。その面を勘案し、屋内禁煙のための屋外灰皿の設置だけではなく、分煙所及び喫煙所の排煙装置の導入、また、既に排煙装置が導入済みである場合、その高度化をしてはいかがとの質問であります。

 次に、2点目の質問に移ります。

 新宿区空き缶・吸殻等の散乱防止に関する条例が施行されてから、約6年半になります。区内では、新宿区の清掃活動や美化推進意識の啓発活動等により、相当な成果が上がっているものと思われます。しかし、根本的な解決にはなかなか遠い感じがいたします。大きな繁華街を抱える新宿区は、歩きたばこを禁止し、過料を徴収するわけにはいかないと思います。

 現在施行中であります千代田区は、昨年10月の施行以来、現在までにキャンペーン費用、過料徴収のための委託費等、正確な数字はわかりませんが、1億 5,000万円を優に超す経費をかけていると聞き及んでおります。

 私が、ほかに方法がないものかと調べましたところ、日本たばこ産業に、「メーカー・自治体・地元商店会の三者によるスタンド灰皿の管理・運用制度」という仕組みがありました。これは、メーカーから自治体にスタンド灰皿を寄贈し、自治体から地元商店会や町会等に貸与するとともに、管理を委託する制度だそうであります。地域美化運動促進の一助となり、また、メーカーからの無償提供を受けるため、行政のコストも低く、ポイ捨てや歩きたばこの防止にも貢献できるのではないでしょうか。

 そして、既にこの制度を利用している自治体もございました。区長は、この制度を地域の環境美化を推進し、快適な都市環境を確保する目的のためにお使いになる御意思はございませんでしょうか。お尋ねいたします。

 以上2点で、私の一般質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)



◎環境土木部長(野口則行) 深沢議員の御質問にお答えします。

 特別区たばこ税の有効利用についてのお尋ねでございます。

 特別区たばこ税は、区にとって大きな収入でございます。とりわけ一般財源であります特別区税として、区財政にとって大変重要な位置を占めております。したがいまして、他の一般財源と同様、この収入を特定目的の事業に充当するという考え方は難しいと考えております。

 しかしながら、一方で、受動喫煙や歩きたばこなどをめぐる課題に対しましては、今後とも十分対応してまいりたいと考えております。

 さて、分煙所や喫煙所の排煙装置の導入、また、その高度化のお尋ねでございますが、本年5月の健康増進法の施行を契機として、区本庁舎については、喫煙室の新設や喫煙場所の整理統合、排煙設備の導入等の整備を行い、その他の区施設についても、健康増進法に趣旨に配慮した分煙措置を講じたところでございます。今後とも、受動喫煙防止のための措置に努めてまいりたいと思います。

 次に、日本たばこ産業株式会社によるスタンド灰皿の管理運用制度を使ってはどうかとのお尋ねでございます。

 御指摘のように、新宿区は、新宿区空き缶・吸い殻等の散乱防止に関する条例に基づき、「ポイ捨て禁止」や「歩きタバコ撲滅」キャンペーンを粘り強く実施しております。

 吸い殻入れの設置につきましては、これまで繁華街を中心にごみ入れ併用の吸い殻入れを設置しておりますが、結果として、路上喫煙や歩きたばこを助長している状況がございます。

 こうした状況や本年5月の健康増進法の施行などをも踏まえ、現在、繁華街を中心に設置している吸い殻入れは、撤去を含めそのあり方を検討しているところでございます。したがいまして、御提案のありましたスタンド灰皿の管理運用制度については、難しいと考えております。

 しかしながら、一方で、乗降客の特に多い新宿駅や高田馬場駅近辺においては、当面の対応として喫煙スポットを整備し、非喫煙者が路上で受動喫煙を強いられることのないような措置も必要だと考えております。また、その際には、日本たばこ産業株式会社など、民間活力を生かした手法も検討してまいります。

 以上で答弁を終わります。



◆16番(深沢としさだ) 自席より発言させていただきます。

 予定どおりの丁寧な御答弁をいただき、まことにありがとうございました。本日は、私はあえて火中の栗を拾う思いで質問させていただきました。心情御推察の上、今後とも、より一層のポイ捨て及び歩きたばこの防止のためにお知恵を出していただきますように、切にお願い申し上げ発言を終わります。ありがとうございました。(拍手)



○議長(山添巖) 次に、9番根本二郎議員。

             〔9番 根本二郎議員登壇、拍手〕



◆9番(根本二郎) 新宿区議会無所属クラブの根本二郎です。

 第3回定例会に際し、新宿区の住宅政策について区長の御見解をお伺いいたします。

 ことしの6月の第2回定例会において、 305万円余の区民住宅入居使用料等を滞納していたU氏に対し、使用料の納入と明け渡しを求めて訴訟を起こすことを私たちは議決しました。しかし、このU氏の滞納は氷山の一角をあらわしたにすぎず、事態は深刻であり、私は全力を上げて改善すべきということを訴えたいと思っています。

 都市計画部住宅課が管理している住宅は、区営住宅が 1,048戸、区民住宅が 382戸、事業用住宅が78戸、たった 1,500戸ほどの住宅の使用料等の滞納額が、今や1億円になろうとしています。そして、徐々に滞納額がふえ続けているというのが現状です。

 特に、区民住宅において、平成15年7月分までで、3カ月以上の家賃滞納は、 382戸中52戸(世帯)であります。金額で 7,530万円に上っています。滞納額ワースト10のデータを見ると、トップは 600万円、10番目で 250万円。滞納月数は、トップが53カ月、10番目が31カ月、つまり、最悪4年以上使用料を支払わないで入居していたということであります。

 現在の状態は、区民住宅の管理を定めた「区立住宅管理条例」から甚だしく逸脱していると言わざるを得ません。条例は入居者に対し、第21条で毎月末日までの納入を、第22条では、おくれた場合、区長の督促義務を定めています。第23条は、例えば失職、疾病など著しく生活が困難が状況の場合の使用料の減免及び徴収猶予、第37条で、3カ月以上滞納の場合の使用許可の取り消し、第38条、明け渡し請求など、入居者の義務と同時に区長の管理義務も記されています。しかし実行されていません。全くルーズな状態です。

 この際、貴重な税の恩恵を受けている者と、その管理者との立場を自覚し、正常な状態に戻すべく全力を上げるべきと考えます。

 区長への質問の第1は、管理責任者として、この状態をどのように認識し、どのように改善するおつもりかということであります。

 第2の質問は、現在の区民住宅制度の改善についてです。

 私は、「区民住宅」は、新宿区の住宅政策の重要な柱をなしてきたと認識しています。バブル期の定住対策の切り札として進めた事業だからです。あれから十数年たちました。区民住宅のあり方を再検討すべき時期にきていると考えています。新宿区に区民部住宅課が設置されたのは平成2年です。まだ13年しかたっていません。それ以前は、住宅事業は区と東京都の事業でした。

 昭和50年代後半、1980年代からのバブル期に、地価の高騰、地上げの横行により、個人の土地所有者は地上げで、賃借人は家賃の高騰で、高齢者は入居拒否などで区外への転出者が相次ぎ、コミュニティは崩壊の一途でした。定住人口の急激な減少に直面し、基礎的自治体としての区が、土地、住宅に対する政策の確立と事業の推進が強く求められました。23区はそれぞれに「定住対策」を区政の中心に据え、住宅担当課を設置したのでした。

 そして、昭和60年、1985年ですが、中央区と港区は住宅付置義務要綱を制定し、住宅付置を義務づけ、それに各区が続きました。また平成2年には、1990年ですが、世田谷区と中央区が「住宅条例」を制定しました。

 我が新宿区は、少しおくれ平成2年、住宅付置義務制度をスタート、翌平成3年2月、直接請求によって「住宅及び住環境に関する基本条例」をつくりました。

 これら23区の住宅政策の特徴は、それまでの「住宅困窮者への福祉施策としての住宅の提供」という、国や都の住宅政策から一歩進めて、「良好な住生活の保全」「人々が住み続けられる町の確保」は、自治体の基礎的条件であるとしたことでありました。

 例えば、新宿区の住宅基本条例第2条1項では「良好な住宅及び住環境は、区民生活を営むための基礎的な条件であり、すべての区民は健康で文化的な住生活を営む権利を有する」と述べ、2項では「区は地域の個性を生かした魅力あるまちづくりを進める中で、区民が安心して快適に住むことができる条件の確保に努めることを住宅政策の基本」とするとして、これを区長の責務としたのであります。この理念に基づきつくられたのが「区民住宅」です。

 つまり、義務教育終了前の子供を持つ働き盛りの勤労世帯で、所得制限により区営住宅に入居できない層、所得がオーバーして入居できない。そういう層に対象を絞り、民間のオーナーと建築段階から協議し、建築資金の利子を補給し、できるだけやすく借り上げ、地価を反映させない応能家賃制度を取り入れた新しい住宅事業でした。

 23区が試みた新たな内容を持ったこの住宅政策について、さらに研究し改善を加え、自治体の住宅政策として定着させていくべきと考えています。

 なぜなら、中堅勤労ファミリー世帯が住み続けることができなければ、コミュニティの息づくまちづくりはつくれないからです。新宿のような市場家賃が高いところでは、地価を反映させない応能家賃システムの住宅が今でも必要であると考えるからです。しかし、税の恩恵や負担の不公平さはなくさなければなりません。そこで、当面、区の税負担をより少なくするために、借り上げ契約の改定について提案します。

 いただいた資料によれば、区民住宅の借上料は月平均16万 8,000円です。そして、入居者の使用料平均は9万 1,000円。つまり、1戸当たり月々7万 7,000円の税が投入されています。聞くところによれば、借り上げ賃料は、初めの契約額から下がっていないとのことです。市場家賃の下落の現状を受けて、とりあえず税の負担を少なくするよう改善すべきと考えますが、いかがでしょうか。

 第3は、これからの住宅政策の総合的な計画の策定を、「住宅まちづくり審議会」に諮問すべきという提案です。9月12日、午後に審議会が開催され、ワンルームマンション建築条例案について意見が交わされていました。この審議会を傍聴いたしましたが、私はこの審議会を大事にしていただきたいと思っています。なぜなら、この審議会は住宅条例を議決する際に、議会でさまざまな議論の末、住宅政策の重要な事項については、区民参加によって決めようということで設置されたいきさつのある附属機関だからであります。

 「この十数年の自治体住宅政策の総括と展望について」諮問し、改めて新宿区の住宅マスタープランを作成すべきと考えますが、いかがでしょうか。

 以上、3点が私の質問でございます。区長の適切な答弁をお願いいたします。御清聴ありがとうございました。(拍手)



◎都市計画部長(河村茂) 根本議員の御質問にお答えいたします。

 初めに、区民住宅使用料の滞納についてのお尋ねですが、不況が長期化する中、失業や収入の減少等により、使用料の支払いが困難となった方が増加し、今日の事態に至ったものと考えております。

 条例等で定められた使用料を支払うことは当然のことであり、管理責任者として早急に改善しなければならない重要課題だと認識しています。

 これまで、初期の滞納者に対しては直ちに電話督促を、3月以上の滞納者に対しては早朝、夜間、休日の訪問による督促を、高額滞納者に対しては、昨年度より住宅の明け渡しと滞納使用料等の支払いを求める提訴をするなど、滞納額の縮減に努めてまいりました。

 今後は、訪問による督促を強化するとともに、少額の滞納者に対しても、訴訟などの法的措置をとるなど、早期の対策に重点を置いて取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、区民住宅の借り上げ賃料についてのお尋ねですが、区はこれまでも、昨今の市場家賃の下落傾向を踏まえ、契約更新時に借り上げ賃料引き下げの交渉に努め、税負担の縮減を図ってきたところです。

 今後も、借り上げ賃料が市場家賃と著しく均衡を欠くものについては、税負担を少なくする方向で適切に対処してまいりたいと考えております。

 次に、住宅政策の見直しについてのお尋ねですが、これまで急激な人口減少に対処し、定住人口の確保と区民生活の安定を図るため、多様な住宅施策を展開し成果を上げてまいりました。

 現在では、人口が増加に転じ、民間事業者の住宅供給も活発になるなど、社会経済情勢が大きく変化してきております。こうした変化を踏まえ、区は住宅政策の見直しに着手したところです。

 この住宅政策の見直しに当たりましては、これまでの住宅政策の総括と将来展望を踏まえ、新たな住宅マスタープランの策定も視野に入れ、「住宅まちづくり審議会」の御意見を伺いながら進めてまいりたいと考えます。

 以上で答弁を終わります。



◆9番(根本二郎) 自席より発言いたします。

 今の答弁は、積極的にこれからやりますということは、余りやっていないから僕は質問したのですが、やっているような答弁に聞こえたのですけれども、もっと積極的にぜひ実行していただきたい。そして、不況だから滞納がふえたというのは理屈にならない。私が言いたいのは、不況だからみんな厳しい。みんな厳しいから、区が相当しっかりしないと、滞納はこうなってしまうということ。だから、滞納者が悪いとか言っているわけではない。一番苦しいところからお金を使っていくわけだから、区が相当しっかりしなかったら、使用料のところから未納が始まっていくということで、区の方の問題だということをしっかり理解していただきたいのです。

 それから、もう一つは、公的住宅の提供は必要なんです。区営住宅は福祉住宅として提供しなければならない。もう一つ区民住宅というのは、コミュニティを維持するために、私たちはバブルの時期に必死になってやった。これは地価を反映させない応能家賃制度として、きちっとお互いにお金を払って、あるいは提供して、そして義務教育終了前の子供たちが新宿に住めるような、そういう自治体をつくっていくのだということで、これはもうやめるとか、民間がふえてきたから、公的住宅は要らないのではないかという観点でなくて、ぜひそこは積極的に、そういう意味で税負担を少なくしながら、層を広げていくというようなことで考えていただきたいということを申し上げて、私の質問を終わります。

 以上です。(拍手)



○議長(山添巖) 次に、31番久保合介議員。

             〔31番 久保合介議員登壇、拍手〕



◆31番(久保合介) 人はだれでも悲しみ、悩み、苦しみを抱き続けたまま生きてはいけません。暗く重く垂れ込める雲間から、ほんのいっときでも輝く太陽を見るように、喜びが、楽しみが、希望が味わえるひとときがなければ、人間としての人生を生きてはいけません。人は、人生とは、そのようにつくられているものだと私は信じたいのです。それなのに、うれしいとき、楽しいときに限って悩み、絶望、そして悲しみに心のすべてがいっぱいになってしまう人々がいます。

 このことをまくらにして、区内在住障害者の地域生活支援について質問に入ります。

 先ごろ、厚生労働省は、重度知的障害者の遠隔並びに大規模施設入所者を、段階的にグループホームなどの身近な地域施設に戻す計画を打ち出しました。御承知のとおり、宮城県、長野県、群馬県が先行して進めている障害者施策の世界の新潮流でありますが、我が国としては遅きに失した感は否めません。

 ところで、新宿区内のグループホーム(生活寮)の現況を見ると、高田馬場よつば寮と市谷台町の松井寮のわずか2つしかありません。ちなみに、大田区の18カ所、江東区の12カ所に比べて、本区は余りにも少なく、新しい流れには非常におくれをとっていると言わざるを得ません。

 現に、本区の障害者計画ですが、ここでは地域生活支援及び地域生活移行支援型施設の建設を『検討』としたまま今日に至っています。この種の受け皿づくりは、全国の自治体あるいは各地域での焦眉の急の仕事であるにもかかわらずであります。

 だからこそ、本年8月5日には、新宿区手をつなぐ親の会から、続いて8月12日には、新宿区立生活実習所「ぽれぽれ福祉園」父母会から、知的障害者入所更生施設の早急なる創設を願う要望書が区長に提出されているのであります。

 この問題での最大のポイントは、厳しい財政状況をどうクリアし、この切実な区民要望への新宿区自身の公約、これを早急に果たすかということであります。

 ここに、東京都の「障害者地域生活支援緊急3カ年プラン」があります。これを活用することができれば、建設にかかる総費用の9割近くが国と東京都で賄われます。しかし、それには期限があるのです。間に合わせるためには、早急に新宿区の実施計画着手が必要です。つまりは、中山弘子区長の大英断にかかっていると言っても過言ではありません。なぜなら、完全に信頼できる受託社会福祉法人も建設用地も確実に予定できる条件がそろっているのです。

 最後に、傍聴の皆さんもたくさんいらっしゃる、この切実な区民要望を実現に関する質問を、かの人生の喜怒哀楽に通じる大文豪、シェークスピアの言葉で締めくくります。『不幸を治す薬は、ただもう希望より外にない』という言葉です。『不幸を治す薬は、ただもう希望より外にない』という心理です。

 ほんの一瞬訪れた喜びや楽しみのさなかにこそ、自分亡き後の我が子の行く末と幸せに思いをめぐらし、くる日もくる日も眠れぬ夜を過ごす母と父に、そして何よりも障害を持つ人のために、『希望』を与えてほしいのです。区長、あなたの決断から『希望』は生まれるのです。

 私ども11名の本日の一般質問に対しては、原則として部長、室長が答弁に当たることになっています。しかし、蛇足ではありますが、あくまでも区長に成りかわって行うものであります。愛宕福祉部長におかれては、区長の立場とお心の上に立って、やさしい、温かい御答弁を心から期待いたします。

 2番目に入ります。

 今朝、北海道釧路沖で震度6の大地震が発生しました。被災者、被害者の皆様に衷心よりお見舞いを申し上げます。

 東京直下地震から区民の命を守る私どもの使命についてと題して質問に入ります。

 さて、戦後日本最大の惨事、阪神・淡路大震災からはや8年余りが過ぎ、ショックも警戒心も薄らいできているのが現実であります。時間の関係で2番目から少し早口でやります。

 そこで、決して忘れてならない数字をもう一度思い起こしてみましょう。死者総数は6,400 人以上、負傷者総数は4万 3,700人以上と、太平洋戦争以来の甚大な人的被害の数字です。芦屋市の例をとれば、市内建物の57%の 8,700余りが全半壊し、死傷者数は 3,619人。神戸市では、12万 2,566棟もの建物の全半壊、死者だけで 4,571人で、その58%が60歳以上の高齢者、しかもその73%が、その倒壊した建物や家具の下敷きになって窒息・圧死された人々の数字であります。障害者の数字は明確ではありませんが、彼らの多くもまたこの犠牲の対象者であったことは明らかです。

 ところで、発生時間が早朝の5時46分、火気の使用度が低く、幸い風力が弱く、延焼が最小限にとどまったこと。自宅に多くの家族がそろっていて助け合えたこと。交通機関が一部しか動いていなかったこと等々、被害の拡大や混乱を最小限にできた条件があったことは、不幸中の幸いではありました。

 この直下地震で特に老朽化した木造家屋の1階が一瞬にして倒れ、鉄骨造り鉄筋コンクリート造りの建物の1階または中間階が、わずかな時間で崩壊したのです。ここで強調したいのは、全半壊家屋地域と多くの人的被害発生地とは全く符合していることなのです。つまりは、耐震構造が適格な建物と、転倒や飛散防止が確実な屋内状況が現実化されていれば、人的被害の大半は防げることをしっかりと教えてくれています。

 質問しているたった今、きても不思議ではないと思われている直下地震が、この東京でしかも日中に発生したときの人的被害の甚大さは、想像しただけでも身の毛がよだちます。

 そこで、最初に、本区が過去に実施した『耐震診断支援事業』の内容と期日とその実績(対象家屋数も含む)、実は私は調べてありますけれども、質問時間を省略する関係で、あえて区側からこの際、報告をいただきたいと存じます。

 その上に立って、昨日の我が会派代表質問で、志田雄一郎議員が触れた「防災まちづくりシンポジウム」に関連して3点お伺いします。

 その第1点ですが、シンポジウム呼びかけチラシにこうあります。「阪神大地震のケースでは、犠牲者の9割近くは揺れが始まってから最初の20秒の間に、建物や家具の下敷きとなって亡くなっています。本シンポジウムは、事前の耐震補強が行政サイドにも、住民サイドにも、いかにメリットがあるかを解説し、行政の施策として、どのような方法で耐震補強を促すかを政策提案します」とあります。担当管理職職員も何人か区長とともに参加されていました。この提案について何らかの検討がなされたのか。そして、願わくば具体策がありましたら、お聞かせください。

 中央防災会議専門委員の目黒公郎講師は、区長はきのうの答弁で、東大助教授と言われた目黒さんですが、こう言っています。「自分と家族の大事な命を守るための保険とも言える耐震補強は、行政依存ではなく自助努力こそが基本だ」と講師は言われました。私もそのとおりだと考えます。区はこの点に関して、徹底した啓蒙啓発活動を、単なる広報活動ではなく、実効性を持った事業として施策化すべきと存じますが、いかがでしょうか。これが2点目です。お聞かせください。

 問題は、本区のような持ち家率の低い自治体、すなわち自助努力をしたくてもできない借家、借間住まいの多数の区民の命を行政はどう考えるのかということです。オーナーはすべてとは言わないまでも神様ではありません。他人居住の家屋に補強工事費を出すでしょうか。借家人、借間人は自費で勝手に工事はできないのです。しかし、皆等しく大事な区民の命の問題なのです。

 目黒講師は、「甚大なる被害後のあらゆる対策にかける莫大な出費に比べるなら、事前の耐震施策にかける費用は、財政運営の長期的観点から見れば非常に安い」とも言われました。区長は聞かれていました。大変難しい問題ですが、しかし、区民のかけがえのない命を守ることは、区長と私ども区議会議員の最大の使命です。おろそかにできないだけではなく、先に延ばせない緊急課題です。国と都への意見書・要請書提出は、区議会自身の問題ですから置くとして、この際区長に要求いたします。

 ときは、状況は、耐震診断支援の段階から耐震補強支援の段階にきています。区は、国と東京都と一体になって、何らかの有効な対策を検討すべきです。

 明確なお答えを期待して、民主無所属クラブ所属の私、久保合介の本会議質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)



◎福祉部長(愛宕昌和) 久保議員の御質問にお答えいたします。

 まず、区内在住障害者の地域生活支援についてでございます。

 心身障害者入所施設につきましては、社会福祉法人による区内設置を誘致する条件整備について検討することを新宿区障害者計画の重点課題としており、知的障害者入所更生施設を含め、現在調査、検討しているところでございます。

 社会福祉法人からの具体的な計画が出された段階で、内容、経費面等につきまして慎重に検討し、実現に向け努力してまいる所存でございます。

 御指摘の「東京都障害者地域生活支援緊急3カ年プラン」は、入所施設誘致の有効な手段の一つとして認識しております。



◎都市計画部長(河村茂) 次に、区で以前実施しました既存民間木造建築物の震災対策事業についてのお尋ねですが、当事業は阪神・淡路大震災の被害の甚大性にかんがみ、平成7年度から平成10年度にかけて、区内では約1万 2,000棟と想定される昭和45年以前に建築された木造の専用住宅を対象として、耐震診断や補強、建てかえに対して助成制度を設け、建築物の耐震対策の促進を図ってまいりました。

 実績としましては、耐震診断が 195件、耐震補強工事が20件、建てかえ工事が83件でございます。

 次に、耐震補強の促進策についてのお尋ねですが、さきの防災まちづくりシンポジウムは、建築物の耐震性、また、耐震補強の重要性を再認識させるものでした。

 しかしながら、さきに実施した既存民間木造建築物の震災対策事業において、既存建築物の耐震性向上に向けた取り組みが、広がりを見せなかったことを考えますと、区民の自発的な行動に結びつく適切な情報提供の大切さを改めて感じました。

 今後、さらなる耐震補強の促進に向け、実効性ある普及啓発策を検討してまいりたいと考えています。

 次に、啓発施策についてのお尋ねですが、議員御指摘のとおり、耐震補強は被害を受ける区民が主体的にみずからの命を守るために、みずからの建築物の補強が行うことが基本であると考えます。

 区では、これまでも総合防災訓練におけるパネル展示やビデオ試写、「建築なんでも相談会」など啓発活動を行ってまいりました。しかし区民の間に、いまだその意識が高揚していないのは御案内のとおりであります。

 今後は、「自助」の意識を高めるため、区民の立場に立って、区民に受容されるような内容を持った啓発方法を検討し、施策化してまいりたいと考えます。

 次に、借家人などのための耐震補強支援についてのお尋ねですが、民間木賃アパートなど、所有者と居住者が異なる場合については、議員御指摘のとおり、借家特有の困難な課題が多くあります。

 しかしながら、借家率が高いという当区の地域特性を踏まえ、区としても、借家人などの命を守るため、木賃アパートなど借家建物の耐震補強に向けた有効な促進策を検討してまいりたいと考えます。

 以上で答弁を終わります。



◆31番(久保合介) 障害者の地域生活支援については、非常に前向きな区長の御答弁をいただいて私は感激しています。本当に希望が生まれたような気がしますし、ぜひ希望を与えていただきたい、つくり上げて出していただきたいと思います。

 そこで再度、障害者計画の55ページにあるこのことを読み上げさせていただきますけれども、「地域での自立生活が困難な心身障害者が、地域とのつながりを維持しながら生活できる施設を確保するため、社会福祉法人による入所施設の区内設置誘致への条件整備を検討する」と、平成13年12月、障害者計画は定めました。これは質問で申し上げたように、区長の公約です。ぜひ一日も早く実現させていただきたいということを申し添えて、意見としておきます。

 あと2番目ですけれども、御報告にありましたように、昭和45年以前に建築された木造の専用住宅約1万 2,000棟を対象にした。ところが、耐震補強工事が行われたのは20件だそうです。計算すると 0.166%、全くないと同じ数字です。これは都市計画部長が3点ともきれいに御答弁されました、検討されるって。でも御答弁だけでは困るんです。早急に、本当に有効な耐震補強、これは人の命を地震から大量に救う最大の道ですから、実行していただきたいということを申し上げて、再質問ではなしに意見にとどめます。ありがとうございました。(拍手)



○議長(山添巖) 次に、37番かわの達男議員。

             〔37番 かわの達男議員登壇、拍手〕



◆37番(かわの達男) 最初の質問は、「住宅耐震化の推進について」区長にお聞きいたします。

 実は、今聞きまして、前者の質問と随分重なっているわけですけれども、それだけ重要事項である、そういう認識で御答弁いただきたいというふうに思います。

 阪神大震災から8年が経過し、関東大震災からことしはちょうど80年であります。東京では、ここ数百年の間に平均して70年ごとに大きな地震に遭遇しています。

 一定の期間を置いて繰り返し発生する地震は、空白期間が長いほど地殻のひずみとエネルギーは蓄積され、地震の規模は大きくなり、それに反して住民の関心は薄れていくという残念な状況であります。

 1994年から昨年までの9年間、世界で起きたマグニチュード6以上の地震は 780回を数え、そのうちの約2割に当たる 160回が日本で起きているというデータもあります。きょうも北海道でマグニチュード8のプレート境界型の大地震がありました。

 ところで、地震の発生をとめることはできませんが、その被害を極力防止することは十分に可能であります。特に人的被害を抑える、つまり死者や負傷者をできるだけ出さない対策です。負傷された人の救護も大事ですが、いかに出さないように事前に防止するかこそ、今、最も問われています。そのためには、過去の地震の被害の要因について検証する必要があります。

 関東大震災では、本所被服廠跡に象徴される大火災による甚大な被害でした。起こり得るであろう南関東直下型地震は、8年前の阪神大震災にその教訓を見つけるべきだと思います。もちろん発生する地震の規模や季節、そして時間によっても、その被害の状況は大きく異なってきます。しかし、地震発生直後に 5,500人を超える犠牲者を出してしまったこの地震に、私たちはもっともっと学ばなければなりません。

 阪神・淡路大震災は、発生が冬場の早朝であったこともあり、犠牲者の87%が自宅の被害で亡くなったと言われています。それも兵庫県監察医による死亡推定時刻では、地震発生直後の15分以内に92%を占めているとのことであります。

 このことは、死亡原因のほとんどが圧死であり窒息死であることからもわかります。自宅で建物が崩れ、2階が落ちてきて家具に挟まれたり下敷きになったりということであります。

 ことしの防災週間で、大久保地区を中心に活動されている「共住懇」の主催による防災シンポジウムが、大久保地域センターで8月30日開催されました。中山区長も出席され、お話をされていました。

 その中で、東京大学生産技術研究所の目黒助教授が講演され、「地震防災上の最重要課題は、既存不適格構造物の問題である。総合的な地震防災力で最も重要なのは、被害抑止力である。これがないと、いかにすぐれた事後対応システムや復旧・復興戦略を持とうが、地震直後に発生する構造物被害とそれに伴う人的被害を減らすことはできない」と明確に述べられました。

 そして、「これらの構造物被害と人的被害がその後に発生したさまざまな問題、例えば避難所、仮設住宅、ごみ処理、被災者の心理的な問題や孤独死、復旧・復興の諸問題の根本原因である建物崩壊が、延焼火災の最大の原因でもあり、建物の耐震補強が最重要課題」だとも話され、私たちに防災対策の緊急課題を提起されていました。

 被災した後のフォローとケアも必要ですが、被災で困ってしまう人を減らすために、事前に財政も有効活用をすることこそ求められています。

 そこで、「住宅耐震化の推進」についてお聞きします。

 新宿区は平成7年から緊急に、耐震診断と耐震補強の助成事業を3年間実施しました。また、家具転倒防止器具取り付け事業も行いましたが、これらの事業について、区はどのように総括し、成果と問題点をどのように整理されているのか、お聞かせください。

 2点目は、現在区は「自分でできる我が家の耐震診断」を行っています。区の職員が積極的に町に出てPRし、防災訓練や町のイベントでも見かけますが、これまでの実績と今後これをどのように進めようと考えるのか、お聞かせください。

 3点目は、建物の耐震補強をすばやく推進するには、現状の施策では足りないと思います。せめて、耐震診断については積極的に助成を行うなど、新たな施策も必要だと思いますけれども、今後も「逃げないで済むまちづくり」について、どのように進めようとしていますか、お聞かせください。

 最後に、先ほど述べました都市震災軽減工学の専門家である目黒先生のお話を、区長と何人かの課長さんもお聞きになったと思いますが、その感想と、ぜひ区職員や私たち議員にもきちんとお話ししていただく機会をつくってはいかがかと思いますが、あわせてお考えがあればお聞かせください。

 次に、「東京ドームでの競輪構想反対」についてお聞きします。

 石原東京都知事は、都知事選に再選された後の初めての議会である、本年第2回都議会定例会の所信表明の中で、東京ドームで競輪を行う意向を明らかにしました。

 知事はその中で、「若者も女性も楽しめる斬新でスマートな競輪」と言っていますが、行うとしている競輪は、お金をかけ、より高い配当を目標に、血眼になって着順を当てるギャンブルであります。そして、新たな税収として、その上前を東京都は取り上げようというものであります。

 この石原都知事の発言に対し、東京ドームのある文京区の煙山区長は即日記者会見し、地元自治体の区長としては絶対反対であると、怒りをあらわにしました。お台場でカジノをと高らかに宣言し、都庁本庁舎の最上階でデモンストレーションまで行い、大うけをねらった石原都知事は、カジノ構想が行き詰まるや、今度は「東京ドームでの競輪」とは何とギャンブル好きで、都民感覚とかけ離れた都知事であろうかと、あきれ果ててしまいます。

 しかし、都民が結果として、圧倒的多数で選んだ知事であります。そのことをバックに、この男は何をやるかわかりません。ここは、都民と自治体が力を合わせて、この人のさまざまな無神経さを正さなければなりません。

             〔「そうだ」と呼ぶ者あり〕

 文京区では7月10日、煙山区長と区議会の正副議長らが都庁を訪れ、「これ以上のギャンブル施設は区民の多くが断固拒否する」とした、競輪復活に反対する要請書を都知事と都議会議長に提出しました。東京ドームでの競輪構想は文京区だけの問題ではありません。都民全体の問題であり、とりわけ文京区に隣接し、東京ドームとも地理的に一番近い新宿区としても黙視するわけにはいきません。

 そこで区長にお聞きします。

 1点目は、この石原東京都知事の競輪再開の発言を、区長はどのように受けとめられましたか。私は、東京ドームでの競輪開催は絶対反対でありますが、中山区長はどのような認識をお持ちなのかお聞きします。

 2点目は、この問題で地元の文京区は、区長を先頭に議会も含め素早い反応で反対の声を上げ、そのことが石原知事をして、「地元の声を無視してやるつもりはない、最終結論を出す前に、広範囲に意見を聞いて決めていきたい」と、少し慎重な姿勢に転じたとも言われています。

 この際、新宿区も文京区と連携し、さらには近隣区と共同して、競輪構想反対の声を上げ、行動すべきではないかと思いますが、お考えをお聞かせください。

 3点目は、新宿においてもこの間、「競輪の場外車券売り場」「競艇の舟券売り場問題」、さらには公営競馬場の場外馬券売り場の問題など、さまざま場外ギャンブル施設の設置問題を抱え、その都度新宿区内に「新たなギャンブル施設は要らない」と議会も態度を明らかにしてきました。

 財政事情を考慮しても、なお、新宿区は新たなギャンブル財源に依存すべきではないと思いますが、区長の認識をお聞かせください。

 以上で終わります。(拍手)



◎都市計画部長(河村茂) かわの議員の御質問にお答えします。

 区が過去に行った耐震助成の成果と問題点についてのお尋ねですが、区では、阪神・淡路大震災の被害の甚大性にかんがみ、平成7年度から10年度にかけて、木造住宅の耐震診断や補強、建てかえに対して、いち早く助成制度を立ち上げ、建築物の耐震対策の促進を図ってまいりました。

 その結果として、耐震診断が 195件、補強工事が20件、建てかえ助成が83件となり、一定の成果を上げたものと考えます。

 ただし、問題点としては、一時的な事業に終わってしまい、区内全域における木造住宅の耐震性向上に向けた動きにつながらなかったことてす。

 次に、家具転倒防止器具取付助成事業でございますが、これは災害時要援護者の安全確保と一般家庭に対する防災対策の啓発事業の一環として、平成11年度から13年度までの3カ年間実施いたしました。

 当初 1,200件を予定し、 636件の実績となっておりますが、一定の目的を達成したものと認識しております。

 現在も、区として家具転倒防止器具のあっせんを行っておりますが、まだ区民の地震に対する危機意識は低いように思われます。

 今後は、かけがえのない命を守るため、目黒助教授が指摘した阪神・淡路大震災の教訓を生かし、建物の耐震化や家具転倒防止策の重要性について、区民の方々に対して、従前にも増して積極的に呼びかけてまいります。

 次に、現在、区が行っている「自分でできる我が家の耐震診断」についてのお尋ねですが、この施策は、耐震に関する啓発活動の一環として行っているもので、自分の家の耐震性能が数値により確認できるようになっています。

 本年度におきましては、区総合防災訓練や地域防災訓練、また、月に1回、出張所等で開催している「建築なんでも相談会」の機会を通じ、マニュアルとしての「自分でできるわが家の耐震診断」を配布し、意識啓発を含め実施しているところです。

 今後とも、さまざまな機会をとらえ、「自分でできるわが家の耐震診断」を広く区民の間に普及すべく、施策の充実を図ってまいりたいと考えております。

 次に、「逃げないで済むまちづくり」についてのお尋ねですが、新規の建築物については、法令に基づく確認行為により、一定の耐震性能を確保しているところです。

 また、既存建築物の耐震対策については、「自分でできるわが家の耐震診断」を用いた啓発活動や耐震相談などを通じ、建築物の耐震性向上に努めております。

 今後は、「逃げないで済むまちづくり」の実現を目指して、既存建築物のさらなる耐震補強の促進に向け、実効性ある普及啓発策を検討してまいります。



◎総務部長(石村勲由) 目黒助教授の講演についての感想でございますが、地震対策で最も重要なことは、住宅の安全性の確保だということを再認識いたしました。

 これまでも、意識啓発を含め建物の耐震化施策を展開してきたところですが、かけがえのない命を守るため、なお一層建物耐震化の重要性を区民の皆様に訴えるとともに、防災教育や防災訓練を通じて、災害に強い安全なまちづくりを積極的に推進していかなければと決意を新たにしたところです。

 また、区長が9月3日の庁内放送を通じて、講演を聞いて感じたこと、特に、建物耐震化の重要性について、全職員に対し話をいたしました。

 なお、10下旬には目黒助教授を招いて、施設管理者や建築技術関係職員及び危機管理担当者等の区職員を対象とした勉強会を開催する予定です。議員の方も御参加いただければ思いますので、改めて事務局を通じ御案内いたしたいと思っております。

 次に、石原都知事の「東京ドームで競輪を行う」という発言について、どのように受けとめているかというお尋ねでございます。

 このような地元に多大な影響を与える問題については、地元自治体との十分な協議の上で発言なさるべきではないかと思っております。

 次に、新宿区も文京区や近隣区と共同して、競輪反対の声を上げて行動すべきではないかとのお尋ねでございます。

 文京区で反対の声を上げたことに対し、石原都知事は、「地元の声を無視してやるつもりはない」と発言されていますので、今は情勢を見たいと考えております。

 次に、新たなギャンブル財源に依存すべきではないとのお尋ねでございます。

 区としては、財政事情を考慮しましても、新たなギャンブル財源に依存すべきではないと考えております。

 以上で答弁を終わります。



◆37番(かわの達男) 自席より発言させていただきます。

 最初の住宅耐震化の推進について、区の職員も大変努力されていることはわかるのですけれども、最初の耐震診断と補強の3年間の成果と問題点で、一定の成果を上げたというふうに、区だから言わざるを得ないのかもしれないですが、その認識はちょっと改めてもらわなければ進まないと思うのです。

 区がその認識だとすると、例えば、今やろうとしているさまざまな事柄も、それだけぐらいでいいのかというふうになってしまうとなると、これは大変な問題です。そういう面では、きっと心の中では、やはりもっともっとやらなければいけなかったのかなと思いつつ、先ほどの答弁になったというふうに私はよく理解しますので、ぜひ今後の施策の中で、区長もあのとき出られて、私ももちろん行っていたのですけれども、そのとき聞いて、まさに目からうろこと言われて、そのことを9月3日の庁内放送でも言われているわけですから、ぜひここの部分については、本当に緊急にやらなければいけない課題だと思いますので、よろしくお願いします。

 競輪については、煙山区長だけに任せるのではなくて、隣の区長だから、隣の区としてのよしみで、何か運動を行わないと、権限は私にありますというふうにやりかねない人ですから、あの人は。だから、ぜひそのことについて、機会があったら区長会なり、あるいは担当のところも含めて連携をとりながら断固、文京区だけではなくてほかの区も、あるいは新宿区が、新たな競輪開催は反対であるということを明確にしてほしいということだけ申し上げて、終わります。(拍手)



○議長(山添巖) 次に、36番松ヶ谷まさお議員。

             〔36番 松ヶ谷まさお議員登壇、拍手〕



◆36番(松ヶ谷まさお) 私は、区の産業振興対策、とりわけ既存の中小零細業者で構成されています商店街振興対策について、住み続けられるまちづくりとも関連して質問いたします。

 質問の第1は、今定例会に補正予算として計上されました区の借りかえ融資や一本化融資制度についてであります。

 私たちは、この融資制度の創設について、この間、昨年の第4回定例会、ことしの第1回定例会の代表質問など、機会あるたびに千代田区などの事例も挙げて、当区においても一日も早く実施されるよう要求してきましたし、区長も「時間をいただいて検討してみたい」と答弁されておりました。

 私は今般、区長がこのような融資制度を立ち上げたことは、区内中小企業者の声を区政に生かしたものとして、率直に評価するものでありますが、ただ1点、その融資制度の条件の中の区の利子補給については、残念ながら全額利用者の負担となっていることについてであります。

 既に実施している千代田区では、この利子補給について、本人負担 0.5%、残りを区が全額利子補給しています。たとえ低金利の昨今とはいえ、この措置は間もなく年末を迎え、資金繰りに苦しむ中小企業者が、創設された融資制度を活用する上で大いに歓迎されるものと考えます。私はこの際、ぜひとも当区の融資制度についても、そのような利子補給の実施を要求するものでありますが、まずこの点についてお答えください。

 第2の質問は、元気の出る区の商店街振興にとって、それを脅かす国の「規制緩和」と大型チェーン店の出店についての区の対策についてであります。

 今、区内で長年営業してきた「酒屋さん」の営業は、不況と量販店の進出の中で、今でも大変厳しく、その上「酒販免許の自由化」が進めば、一層窮地に追い込まれる店舗がふえることが懸念されています。

 また、これまで長い間、商店街を構成し、地域に親しまれてきた町の商店が、大型チェーン店や量販店などの進出によって営業が大きく脅かされています。つい最近も、早稲田通りに面した高田馬場三丁目に、24時間営業の大型チェーン店「マルエツ」が11月20日より開店するとのことであり、恐らく高田馬場西商店街と既存の商店にとって、大きな影響となることは間違いありません。

 そこで区長にお伺いいたします。

 1つは、区長が、今年度の所信表明の「にぎわいと魅力あふれるまち」の中で、「にぎわいのあるまちづくり」に欠かせないものが、商店街の活性化でありますとしておられますが、一体それがどのようなまちづくりであり、商店街の活性化なのかという考え方についてであります。

 言うまでもなく、これまでの商店街を構成してきたさまざまな商店主の皆さんは、町会や商店会やPTAなどの役員であったり、消防団員や清掃協力会員であったり、いわばそれぞれの地域社会を支え、コミュニティの重要な役割を担ってきた方々であります。

 私は、こういう商店で構成されている商店街こそ、区長が望んでおられる「にぎわいと魅力あるまちづくり」であり、そのための「商店街の活性化」だと思うのであります。

 そして、もしそうだとするなら、私が今述べたような国が進めている「規制緩和」や、さまざまな大型店の出店による地域破壊と商店街の衰退していく現状を、そのままにしておいていいはずがないと思うものでありますが、区長の認識をお伺いいたします。

 2つ目は、今、問題となっている酒類販売の規制緩和による免許制度の事実上の撤廃や、先ほど述べた「マルエツ」の高田馬場進出について、区長として行動を起こすべきではないかという点であります。

 お酒の販売は、従来は免許が必要でしたが、政府の規制緩和により、9月からは事実上の撤廃であります。私たちは、酒類販売の規制緩和について、区内の数多くの酒屋さんを伺いました。どのお店からも、「量販店の出店と長引く不況でただでさえ大変なのに、その上免許が自由化されれば、もうお手上げの状態だ。また、どこでも24時間お酒が買えるようになれば、未成年者の飲酒も野放しとなり、大きな問題だ」と口々に語っていました。

 さきの国会では、「酒類小売業者の経営の改善等に関する緊急措置法」が成立し、1年に限り、新規免許の付与や出店を制限する「緊急指定地域」の指定が行われていますが、指定要件が実情に合っていないため、新宿区は指定されませんでした。

 そこでお伺いいたしますが、第1に、区長は、今回の国の規制緩和方針に基づく酒類販売の自由化と、それに伴い長く営業してきた町のお酒屋さんの営業が苦境に追いやられている実態について、どのように認識しているのでしょうか。また、町のコミュニティの維持・形成という観点も踏まえてお答えください。

 また、「緊急指定地域」の指定は来年度も実施されることになりますが、その際は、指定要件の「酒類業者の営業支援」という法の趣旨に沿ったものとなるよう国に要求すべきと考えます。

 第2に、このような営業環境の激変に直面している酒類販売店に対し、区としての支援策を検討すべきではないでしょうか。そのためにも、実情を区としても調査するとともに、酒類組合など関係者との意見交換の場を設けるべきだと考えます。

 第3に、未成年者の飲酒防止対策についてです。今回の酒類販売の規制緩和に伴い、未成年者飲酒防止法等が改正され、販売する側への制約が一定強化されましたが、果たして実効あるものになるかは大変懸念されているところであります。区としても、今後、新規に出店する販売店も含め、未成年者への販売防止を申し入れるなどすべきであると考えますが、以上についてお答えください。

 また、高田馬場三丁目に進出しようとしている「マルエツ」についてでありますが、区長が地元商店街や周辺地域住民の意向を十分踏まえて、「マルエツ」側に要請すべきであると考えますが、以上の点についても区長の考えをお聞かせくださ。

 第3番目の質問は、現在、区が実施している「生鮮三品小売店活性化事業」についてであります。

 これは私ごとでもありますが、実は私も肉屋を細々と経営して、ことしで40年になります。だからではありませんけれども、商店街というのは、生鮮三品を販売している八百屋さん、魚屋さん、そして肉屋さんという、1日に1回は消費者が買い物に出かける商店があって、それが商店街の核となっていた。ところが、そういう核になるはずの生鮮三品を扱うお店が大型チェーン店の出店などの影響で、残念ながら次々と消えていくのが現状であります。

 かつて、区が消費者行政の一環として実施してきた「産直事業」が発足した昭和49年当初の生鮮三品を扱う組合員数は、青果で 320、鮮魚で 160、食肉食鳥で 212の店舗数がありました。しかしその後、「産直事業」が廃止され、それを引き継いだ今日の生鮮三品活性化事業の加盟店の現状は、青果86、鮮魚37、食肉食鳥38店舗と、何と産直事業発足当時に比べ、4分の1から5分の1の店舗数に激減しているのであります。

 また、あえて言うなら、現在の「生鮮三品活性化事業」は、月1回の特販日の設定と取扱店へのいわゆる「レジ袋」の配布の提供だけが事業の主な内容であり、とてもこれでは活性化事業とは名ばかりだと言わざるを得ません。

 そこで区長にお伺いいたしますが、区長が、現在の「生鮮三品活性化事業」を見直して、地域の消費者が毎日利用する生鮮三品の小売店を活用した、新たな活性化事業を展開してはいかがでしょうか。

 足立区の東和銀座商店街では、商店街から魚屋さんがなくなったことをきっかけに、このままでは商店街の魅力を失うとして、商店街の有志で、商店街振興を目的とした株式会社を立ち上げ、鮮魚部をつくって魚屋さんを復活させたり、高齢者向けのお弁当の宅配の事業を進めているとのことであります。

 私は、「生鮮三品活性化事業」が高齢化社会や地域コミュニティの充実、さらには、住み続けられるまちづくりを目指した商店街の取り組みを支援することにもつながる事業として発展するよう、例えば、区が今年度新規事業として立ち上げた「店舗支援事業助成金制度」を活用するなど、生鮮三品特販組合などの関係者と協議の上、実施すべきと考えますが、区長の見解をお聞かせください。

 以上で終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)



◎区民部長(武井幹雄) 松ヶ谷議員の御質問にお答えします。

 初めに、制度融資についてのお尋ねでございます。

 区は制度融資の総合的な見直しを進めておりますけれども、中小企業の資金繰りが年末・年度末を迎えて一層厳しくなることが予想されるため、債務一本化融資の創設や、商工業資金の拡充などによる借りかえ需要への対応を速やかに図ることとしております。

 債務一本化融資は、返済期間を最大10年まで延長することによって、月々の返済額を軽減する効果があり、この効果を生かすため、信用保証料補助限度額を、他の融資では26万円のところを40万円にまで大幅に引き上げております。

 このように、限られた財源を活用した制度改正を実施したところであり、お話の利子補給については、現在のところ実施する予定はございません。

 次に、商店街の現状についてのお尋ねでございます。

 規制緩和や大規模小売店舗の出店の流れは、消費者利便の向上や地域経済の活性化を図る上で必要不可欠な面もあると考えております。

 新宿区としては、そうした経済社会環境の変化に、区内商店街がみずから積極的に対応していく取り組みを支援することが重要な政策課題であると考えております。

 さらに新宿区は、地域環境と調和した大規模商業施設の立地が図られるように独自条例による規制を行っております。

 今後とも、新宿区の地域の実情を踏まえた適切な規制を行うとともに、区内の商店街が社会経済環境の変化にみずから積極的に対応する自助努力を、区として適切に支援してまいります。

 次に、酒類販売の規制緩和等についてのお尋ねでございます。

 一般的に規制緩和は、消費者利便の向上や地域経済の活性化を図る上で必要な取り組みであると認識しております。とりわけ酒類販売については、平成10年3月の閣議決定の方針を受け、以来、段階的に免許の取得要件が緩和されてまいりました。

 今回、急激な環境変化を避ける観点から、緊急調整地域として、都内79地域のうち約3割に当たる25地域が指定を受けておりますが、指定に当たりましては、税務署管内の販売数量の減少率などの指定要件に基づき、国税局において厳正な審査を経て決定されたものと聞いております。

 また、指定要件の決定に際しましては、パブリックコメントにより関係者の意見を聴取するなど、適正な手続を経ていることから、現段階で基準の見直しを求める状況にはないと考えており、区といたしましても、特段の支援策も必要ないものと考えております。

 なお、酒類の販売方法については、未成年者飲酒禁止法によりまして、年齢確認その他必要な措置を講じるなどの防止義務があり、違反行為に対しては50万円以下の罰金を科することなどが規定されております。

 今後とも、これらの関係法令が遵守され、適正な販売活動が行われるよう、酒販関係者に周知を図るなど、区としても適切に対応してまいります。

 また、関係者との意見交換につきましては、商店会連合会などと協議してまいります。

 次に、商業施設の出店についてのお尋ねでございます。

 商業施設の新設については、店舗面積が 1,000平米以下であって、大規模小売店舗立地法の規制を受けない場合であっても、午後11時以降の深夜営業を行う施設については、特定業務施設として区への届け出を義務づけております。

 この条例では、区への届け出書に「駐輪・駐車場」や「荷さばき施設」の概要、周辺生活環境への配慮として、「廃棄物の保管場所」「騒音その他配慮する事項」などを記載し、関係者に公表しており、区としてもその実行を求めてまいります。

 さらに、出店者に対し、今後とも地域住民や商店街などの地元関係者との十分な話し合いに努めるよう求めてまいります。

 次に、生鮮三品小売業の活性化についてのお尋ねでございます。

 生鮮三品小売業は、区民の消費生活に欠かせない業種であるとともに、商店街にとっては集客力の高い店舗として重要な役割を果たしております。

 こうした観点から、区としては、新宿区生鮮三品特販組合の要望を踏まえまして、「後継者・人材育成事業」「消費者との交流事業販売促進事業」等を実施しております。

 今後とも、生鮮三品小売業や商店街の方々の創意工夫と意欲にあふれる取り組みにつきまして、「キラメキ個性ある商店街づくり支援事業」などを活用して支援してまいりたいと考えております。

 以上で答弁を終わります。



◆36番(松ヶ谷まさお) 自席から発言させていただきます。

 再質問はいたしませんけれども、若干、御答弁をいただいた関係の中で意見だけ申し上げておきます。

 1つは、融資制度については、そういったことを立ち上げていただいたことについては、先ほども申し上げましたように、私どもも評価しているということが大前提であります。できることなら、利子補給もという要望を申し上げたわけであります。

 それから、問題は商店街の活性化で、区長が言われている「にぎわいと魅力あるまちづくり」、これがどういうまちづくりなのかということを実は聞きたいなと思っていたのですけれども、必ずしも所信表明とのかかわり合いでお答えをいただけなかった。区長がおっしゃっている魅力あるにぎわいのあふれる町というのは、やはりそこの地域住民が商店街とのかかわり合いでコミュニティや地域社会を本当に構成できるような、そういう商店街が必要であって、そこにやたら大型店の出店や量販店、まさに地域とは関係なく、安いものさえ売ればいいとかいうようなことだけで出店してくれば、やはり商店街の構成も困難になってくるということは間違いないと思うので、そういう質問をさせていただきました。

 それから、生鮮三品のことについては、活性化事業について、このままでいいのかということをひとつ問うたわけなので、これについては単純に区だけで結論をつけることができないわけでありますから、ぜひ関係者とも協議の上、せっかくある事業なわけで、区民や業者にも期待されるようなものになっていったらいいなというふうに思っております。

 以上で終わります。(拍手)



○議長(山添巖) 次に、2番鈴木ゆきえ議員。

             〔2番 鈴木ゆきえ議員登壇、拍手〕



◆2番(鈴木ゆきえ) 私は、障害を持つ兄弟とともに育った環境からか、小さいときから、どんな人も差別のない心のバリアフリーを願ってきたものです。最近ようやくノーマライゼーションの社会づくりへと変化のときを迎え、その意味では喜ばしく思いますが、現実はまだまだ初めの一歩といったところでしょうか。これからもライフワークとして、一生懸命取り組んでまいりたいと決意の一端を述べ、本題に入らせていただきます。

 性同一性障害、皆さんはこの言葉を聞いたことがあるとは思いますが、正しい認識をお持ちでしょうか。実は、私も言葉として知ったのは、数年前に埼玉医大で行われた性別適合手術のニュースがきっかけでした。そして最近では、テレビドラマの金八先生や競艇の安藤選手の話題を通じて、性同一性障害者のことを理解をしていたつもりでした。

 以前にも、ある男性から、「自分は小さいときから、お茶を入れて振る舞ったりするのが好きで、今でも男性しか好きになれない」、どこかおかしいのではないだろうかと、真剣に相談をされたことがあります。私の家は、新宿二丁目の隣接地ですので、ほかにもそれに似たさまざまな深刻な話を耳にしておりました。当時は、さほど深く考えませんでしたが、ことしになって性同一性障害の当事者である、虎井まさ衛さんの話を伺い大変な衝撃を受けました。そして、性同一性障害を抱える方々に対する無理解と無認識が、差別を生んでいるということを深く反省させられたのです。

 御存じの方もいらっしゃると思いますが、性同一性障害とは、心の性と体の性が一致しない病気であると言われております。その原因については、心理的、社会的要因とともに、生物学的要因としては、性が形成される胎児期の受胎8週目ごろ何らかの原因で、体の発達とホルモンのバランスが崩れる。または、薬などの異常に違うホルモンを浴びることによって、脳の性が出生後の性の発育や性行動に大きく関与すると指摘されております。要するに、脳の性と体の性が異なった状態で生まれてしまうのです。日本でも性同一性障害者は、潜伏的な数を含めると、推定約1万人であろうと言われています。

 虎井さんは、本来あるべき性とどんどん違う体になっていくことがいたたまれずに、お風呂に入るときも電気を消して、また自分の顔を見るのもいやで、家じゅうの鏡を壊したこともあるそうです。そのような状態ですから、当事者の方は家に閉じこもりがちになったり、精神的にバランスを崩しやすくなることもあるそうです。本人自身の課題のほかにも、社会での不利益や偏見は数多くあります。

 本年8月には、公明党が強力に推進してまいりました「性同一性障害者の性別の取り扱いの特例に関する法律」が成立いたしました。これは大変画期的な出来事でございます。しかし、現実的には戸籍の改正以前の問題として、職場で性同一性障害を知られたために、不当な解雇や嫌がらせを受けたりするなど、数々の不当な扱いを余儀なくされています。

 また、正社員になるには公文書が必要ですが、それによって性が明らかになるため、やむを得ずアルバイト生活しかできない。また、部屋を借りたいと思っても、住民票が必要となり断られてしまうなど、普通の生活ができる私たちからは想像すらできないことなのです。性同一性障害を抱える方々は次のように言われています。「私たちは、ただ普通に暮らしたいだけなのです。何も特別な保護を求めているわけではありません」と。少々説明が長くなりましたが、中山区長は、性同一性障害を抱える方々に対してどのように理解、認識をされていらっしゃいますか。

 また、人権問題として職員への研修や学校の子供たちへの教育にも取り組む必要があると思われますが、区長及び教育委員会の御見解をお聞かせください。

 次に、公文書からの性別欄の削除についてであります。

 私たちは、日常的にさまざまな書類に性別の記入を求められます。これらは、慣例的に問われ無意識に記入しておりましたが、性同一性障害者の方々にとっては、単にこれだけのことが拷問にも等しいプライバシーの侵害になります。そして、先ほど申し上げたように、公文書の性別記載は社会生活に大きく影響を及ぼすものです。特に印鑑証明の場合、仕事での利用も多く性別記載があることによって、不利益を受けることもあると聞いております。本来、印鑑証明の役割は、その印鑑が正しいかどうかを証明するもので、その役割から考えて性別記載の必要はありません。しかも、印鑑登録証の裏面の注意事項には、「この印鑑登録証を提示し、申請書に本人の住所、氏名、生年月日の記入がないと交付申請の手続ができません」とあり、性別記載については記されておりません。

 また、選挙投票入場券の性別記載についても、当事者の方々は本人確認の際、不愉快な思いをするため、ほとんどの方が選挙には行かないと伺っております。選挙管理委員会とすれば、男女別の人数把握のためにも必要と思われますが、これはバーコードの読み取りで処理できる方法もあるようです。公文書の性別欄削除については7月の時点で、既に8市が実施し、または実施に向け検討されています。

 新宿区においても、既に検討が行われているようですが、現段階の進捗状況をお聞かせください。

 新宿区民憲章には、「誰もが安心して住み続けられるまちにします」とうたわれております。この「誰もが」という点に配慮し、今後さらに前向きな取り組みをお願いしたいと思いますが、区長及び選挙管理委員会の御見解をお聞かせください。

 以上で私の一般質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)



◎総務部長(石村勲由) 鈴木議員の御質問にお答えいたします。

 「性同一性障害」とは、脳が認識する心理的な性と肉体的な性が一致しない症状のある方のことと認識しております。

 こうした障害を持つ方は、戸籍上の性別と外見が食い違うため、就職の際などに差別を受けることがあると聞いております。こうした方々に対して差別をすることはあってはならないものと考えます。

 新宿区においては、新宿区立女性情報センター発行の季刊紙「ウィズ新宿」で、「性同一性障害」について、国や地方自治体の動き等、関連記事を掲載し区民への啓発を行っております。今後も引き続き、性同一性障害者に対する理解が深まるよう努めております。

 次に、この問題を人権問題として職員への研修に取り組むことについてお答えいたします。

 職員研修の体系は、各区の地域特性や独自の人材育成方針に基づく研修等は各区で実施し、公務員としての基本的、一般内容や専門性の高い内容等につきましては、特別区職員研修所におきまして23区共同で行っております。

 お尋ねの人権に関する研修は、毎年全職員を対象に23区共同で実施しております。内容は同和問題と基本的人権に関することで、人権に関する理解を深め、社会の中に潜むさまざまな差別を考え、人権感覚の育成を図ることを主眼としております。

 この中で、性同一性障害の問題につきましては、差別の一つの事例として取り上げられておりますが、今後、より深く取り上げることにつきましては、特別区職員研修所に対して、積極的に意見を申し述べてまいります。

 次に、性同一性障害への配慮に関し、公文書からの性別欄の削除についての現段階での進捗状況と、区民憲章にもある「誰もが安心して住み続けられるまち」という点での今後の取り組みについてのお尋ねです。

 区は、申請書等の不必要な性別等の表記についての調査を本年7月に実施いたしました。その結果、全体で 390件ある申請書等の中で、72件については、平成15年10月1日までに廃止を予定しています。残りの申請書につきましても、法律の改正等の機会をとらえて、順次整理に努めてまいります。

 区としては、誰もが性別にとらわれず、個人が尊重される社会が望ましいと考えています。したがいまして、事業執行のさまざまな場面において、性同一性障害に対する理解を深める等、新宿区民憲章にある「誰もが安心して住み続けられるまち」を目指していきたいと考えており、申請書等の不必要な性別表記の整理もその一環として行っているものでございます。



◎教育次長(今野隆) 教育委員会への御質問にお答えいたします。

 性同一性障害を抱える人々の人権問題を教職員の研修や子供たちへの教育に取り入れることについてのお尋ねです。

 教育委員会では、基本方針の初めに人権について記し、日ごろより人権教育を推進しているところです。

 性同一性障害のある方々の人権につきましては、教員を対象とした人権教育研修会において、これまでもその啓発ビデオを視聴したり、講師に性同一性障害のある方々の人権について触れていただくように依頼したりしております。

 今後は、研修会の充実を図るとともに、各学校における人権教育にかかわる年間指導計画に、性同一性障害のある方々の人権について盛り込むなど、発達段階に応じて子供への指導へも生かしてまいります。



◎選挙管理委員会事務局長(矢口亮) 選挙管理委員会に対します「公文書からの性別欄の削除」につきましての鈴木議員の御質問にお答えいたします。

 初めに、投票所整理券の性別表記につきましては、法例より規定されているものではございませんが、投票所におきます選挙人の確認及び男女別投票者数の把握のために行ってまいりました。

 しかし、さきの統一地方選挙から、当区におきましても、投票所管理システムを導入し、御指摘の投票所整理券のバーコード読み取り処理による名簿対照方法を採用いたしたところでございます。つきましては、直接的表記の廃止を含めまして、投票所整理券の性別表記の削除に鋭意取り組んでまいります。

 続きまして、区民憲章の「誰もが」という点への配慮でございますが、選挙管理委員会といたしましては、すべての選挙人に対しまして、投票機会の確保を図ることは、民主主義の観点から最重要課題の一つであると考えております。

 先般、公職選挙法の一部改正により、郵便等による不在者投票制度の拡充が図られたところでございますが、不必要な性別表記の廃止等、投票機会の確保に向けましては、今後とも一層の努力を行ってまいる所存でございます。

 以上で答弁を終わります。



◆2番(鈴木ゆきえ) 前向きな御答弁大変にありがとうございました。性別欄の削除につきましては、国の制度改正を待たなければいけないという点もございますけれども、今後、区としてできる限りの配慮をお願いして、私の質問を終わらせていただきます。(拍手)



○議長(山添巖) 次に、6番下村治生議員。

             〔6番 下村治生議員登壇、拍手〕



◆6番(下村治生) 私は、大久保・百人町地区のごみ不法投棄問題について一般質問をいたします。

 質問の対象となります大久保・百人町地域は、住宅地と商業地が入り組んだ地域であります。また、近年急速に外国人の居住者が増加している地域でもあります。新宿区の住民統計によりますと、4割を超える住民が外国人であり、生活実感としてはそれ以上と言われております。このような地域環境の中で、これまでもごみの不法投棄について、さまざまな地域と行政の取り組みが行われてまいりました。

 3年前から区立大久保小学校裏の旧清掃事務所脇にある民間駐車場の入り口に、不法投棄が横行し、学校の近くということもあり、教育的な配慮から、見かねた付近の住民が、行政の協力のもと毎日のように清掃活動を行ってまいりました。従来はごみの集積場であったところでございます。しかし、状況は一向に改善されませんでした。むしろ不法投棄はエスカレートし、一般家庭からのごみばかりでなく、いわゆる業者による廃材などの不法投棄を誘い、付近住民有志だけでは到底対処し切れない状況に追い込まれました。

 そこで、近隣住民が立ち上がり、地元町会の理解と協力のもと、大久保特別出張所を窓口として、新宿区と「協働」の取り決めを行い、この不法投棄問題に立ち向かいました。環境土木部管理課、西清掃事務所、リサイクル清掃課などの御協力をいただきました。新宿区報8月25日号にも、協働の例として取り上げられました。

 大久保小学校内にテントを建て、早朝から夜遅くまで、7、8月の暑いさなか、約2カ月間にわたり不法投棄の監視を行いました。監視活動の内容は、投棄場所にスポットライトを当て、外国語を含む警告板を設置し、投棄しようとする人間を発見した場合には、直ちに注意し、やめない場合には、本人了解の上、写真撮影を行うというものでした。特に悪質な業者による内装工事などの廃材投棄には、警察への告発も視野に入れた活動となりました。

 結果は劇的なものでした。監視活動開始わずか1カ月で、夜間も含め不法投棄はとまりました。現場からごく近くの大久保通りで工事廃材の不法投棄が発生いたしましたが、新宿警察署への速やかな通報により、現場で厳重注意の上、この業者は警察署へ呼び出され始末書を書かされました。この後、この2カ間、現場付近での目立った不法投棄は起きておりません。

 さて、全国的にも不法投棄に対してさまざまな取り組みがなされています。マスコミなどでは、いわゆる大規模な産業廃棄物問題が大きく取り上げられておりますが、実態は大久保と同じ一般廃棄物が多く、それらがまた業者の投棄を誘発していると考えられます。

 不法投棄の現状を県単位で紹介している長野県を例にとり、一般的な状況を見ますと、第1に、不法投棄の発見件数で、平成10年から12年までは 250件から 450件程度であったものが、平成13年、14年には、一けた違いの 2,700件から 3,600件へと劇的に増加しております。

 第2に、投棄物の中身としては、同じく発見件数で見ますと、家庭ごみなどの一般廃棄物の不法投棄が、全体の何と95%を占めているという報告がなされております。

 第3に、不法投棄の発見場所ですが、一般廃棄物の場合、道路が30%でトップ、続いて山林24%となっております。

 第4に、警察での検挙件数見ますと、平成10年で47件であったものが、平成14年には84件にまで倍増いたしております。さらに、平成14年では一般廃棄物、産業廃棄物の検挙比率は、一般廃棄物での検挙が全体の77%、産業廃棄物のそれは13%となっております。

 また、刑事処分で罰金刑の判決事例も紹介されています。一、二例を紹介いたしますと、早朝、空き地に引っ越しの際に出た家庭ごみ、寝具、電気製品など合計35キログラム余を捨てた者に罰金40万円。また、たまっていた家庭ごみの始末に困り、運動場内に弁当の空き箱やペットボトルなど、家庭ごみ約18キログラム分を捨てた者に罰金20万円を科したというような刑事処分の事例があるそうです。一般的な例として、長野県の場合を御説明いたしました。

 さて、大久保・百人町地域の問題に戻りますが、もちろんこの地域といえどもマンション、集合住宅が主な地区では、収集されたごみをいかに分別して資源化するか。結果的なごみ減量化といった問題に取り組む自治会から、これから問題とするような不法投棄、特に生活ごみではない一部の業者の廃材で大変な迷惑をこうむっている町会まで、ごみ問題も複雑多岐にわたるわけでございます。今回は不法投棄に絞って、新宿区としてこの問題にどう対処するのか、質問いたします。

 第1に、大変な住民の方々の労力でありましたが、地域住民による活動がやはりこの問題の解決を早めたと思います。中山区長もみずから激励に訪れていただいたそうですが、住民の努力をどう評価されるかお伺いいたします。

 第2に、これからの外国人との共生を考えていくと、このような具体的な事例をもとに、一つ一つ地域のルールとして地域住民みんなが合意していくこと。そのための広報、啓発活動が必要なことは言うまでもありません。今後とも、あらゆる機会をとらえて外国人や新住民に、地域のルールの啓蒙をしていくことだと思いますが、どのようにお考えでしょうか。

 第3に、今回の不法投棄が、一応現時点ではありますが、終息したのは新宿警察署の対応があったからと考えられます。

 廃棄物処理法には、個人の場合、5年以下の懲役または 1,000万円以下の罰金を科すとありますが、この適用を真剣に考え、警察署への告発を視野に入れた行政の固い決意をお伺いしたいと思います。

 環境犯罪も立派な犯罪であります。長野県も例もございます。たとえ一般ごみであっても、告発を行うことを考えていただきたいと思います。この点について新宿区のお考えをお伺いいたします。

 最後に、これは今回活動された地域住民の方からの御提案でありますが、私も賛同いたしましたので質問させていただきます。

 宅地建物取引業法の第35条に、契約時の重要事項説明という規定がございます。この中に、ごみの集積場、出し方についての項目を加える趣旨の条例の制定を行ってはいかがでしょうか。できれば23区初の条例として制定し、その制定のアナウンス効果も期待するものであります。これについて新宿区のお考えをお伺いいたします。

 御清聴どうもありがとうございました。以上で質問を終わります。(拍手)



◎環境土木部長(野口則行) 下村議員の御質問にお答えいたします。

 大久保・百人町地区のごみの不法投棄対策についてのお尋ねでございます。

 御指摘のとおり、大久保小学校裏の不法投棄はここ数年、地元住民の方々を中心に、清掃事務所職員も含め対応してまいりましたが、抜本的な解決に至らず苦慮していたところでございました。

 このたび、大久保特別出張所が窓口となり、地元町会を中心に、この地域の不法投棄撲滅のための活動が新宿警察署、新宿区の各部課・所の協働により、約2カ月の監視指導を行い、御指摘のような成果を得ることができました。

 地元町会では、暑い中、毎朝8時から夜9時まで3名交代で監視を行いました。当初12名程度だった参加者が24名にもふえるなど、地域の方々の不法投棄撲滅への熱意がこのような結果につながったものと考えております。

 このたびの地元町会の方々の監視活動とその成果は、当初の予想を上回るものであり、いわば「協働」による地域活動の見本となったものであり、深く敬意を表するものであります。

 また、このことは「協働」により地域でのさまざまな事業を住民の方々とともに取り組んでいこうという、私たち行政側にも心強い経験とその結果であったと認識しております。

 次に、外国人などに対する広報、啓発の必要性についてですが、地域の住民や町の実態に即した情報提供、啓発活動が必要であると考えます。

 大久保小学校裏の不法投棄の際も、外国人が多いということから、ハングル、中国語、英語、日本語に加えてタイ語に訳した看板を作成し、啓発活動をいたしました。外国人など、その地域に住む人々に基本的な生活ルールを知らせ、守ってもらうためのさまざまな手段を考え、工夫し実行していくことが肝要だと考えます。

 また、同じ地域に住み、生活する者として、いかに仲よく共存していくことができるかを話し合い、つくり上げていく場を設けることも必要だと考えております。

 次に、不法投棄をした者への「告発」についてのお尋ねですが、確かに不法投棄現場をとらえ、警察との協力のもとで告発し、マスコミによる報道等があれば、不法投棄防止へのPR効果は大きなものがあります。

 しかしながら、告発するまでには十分な準備が必要となります。したがって、区といたしましては、繰り返し行うなどの悪質な不法投棄者に対しましては、所轄警察との連携のもと監視指導を行うなど、告発も視野に入れた対応を検討してまいります。

 次に、宅地建物取引業法第35条の重要事項説明に、「ごみの集積所、出し方について」の項目を加えた新たな条例の制定をとのお尋ねでございます。

 区では、入居時のごみの出し方等に対する説明を徹底し、ルールを守っていただくために、転入者には特別出張所などで、また、入居者には、区内宅地建物取引業協会の協力を得て、「正しいごみ分け方、出し方」のパンフレットを、ハングル、中国語、英語、日本語の4カ国語でまとめたものを配布しております。

 また、清掃事務所におきましては、外国人学生などに対するごみの分け方、出し方の講習会を、排出状態のよくないところへは、ふれあい指導班による現場指導など、さまざまな形での指導啓発を行っております。

 御質問の条例化につきましては一つの御提案と考えますが、ごみの分け方、出し方の徹底につきましては、指導啓発をさらに強力に進め対応してまいりたいと考えております。

 以上で答弁を終わります。



◆6番(下村治生) 自席より発言させていただきます。

 ただいまは、環境土木部長より御丁寧な御答弁をいただき、まことにありがとうございました。中山区長の提唱する協働の一例を取り上げ質問いたしました。地域問題の一つの解決策として、これからも協働は極めて有効な手段であると確信いたしております。協働による真の成果は、個々の問題の解決のその先にある、いかにノウハウを行政あるいは住民自治にフィードバックしていくかということにあると考えております。

 以上で私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○議長(山添巖) ここで、議事進行の都合により15分間休憩します。



△休憩 午後6時07分

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△再開 午後6時27分



○議長(山添巖) ただいまから、会議を再開します。

 質問を続行します。

 20番のづたけし議員。

             〔20番 のづたけし議員登壇、拍手〕



◆20番(のづたけし) 新宿無所属クラブののづたけしです。生活環境問題についてお伺いいたします。

 ニューヨークのジュリアーニ前市長が採用した「ブロークンウインドウ理論」を持ち出すまでもなく、町の生活環境は小さな部分を改善することから始めなければ、継続的な効果を上げることはできません。今回は公共掲示板に絞って検討したいと思います。

 新宿区内に設置された公共掲示板には、住居案内、防災関係、自転車駐輪場案内、史跡案内とさまざまなものがありますが、駅周辺に設置されたものを見ると、落書きなどで汚されて掲示板の機能を十分に果たしていないばかりか、美観上も甚だ問題があるものも数多く見受けられます。このような公共掲示板は、それぞれ新宿区が設置したもの、東京都が設置したもの、その種類もさまざまあろうかと思われますが、たとえ東京都が設置したものであっても、その管理はそれぞれの区に委任されていると思われます。現在、新宿区内において、どのセクションがどのような公共掲示板を、どの場所にどれぐらい設置しているのか。また、その公共掲示板の状態が現在どのようになっているのかを、新宿区としては一元的なデータとしてとらえておりますか。

 ことしの夏、新宿駅の西口及び東口周辺、つまり西新宿一丁目と新宿三丁目において、設置されている掲示板の状態を個人的に調査いたしました。それによりますと、公共掲示板が正常な状態にあるものは、西新宿一丁目では12カ所、新宿三丁目では15カ所。落書き、不法なビラ張りなどで汚されているものは、西新宿一丁目では16カ所、新宿三丁目では9カ所。汚れがひどくもはや掲示板の役割を全く果たしていないものは、西新宿一丁目では13カ所、新宿三丁目では10カ所という調査結果が出ました。何と新宿駅周辺にある公共掲示板のうち、まともなものはたった3分の1で、3分の1の掲示板は全くその機能すら果たしていないほど汚されていたわけです。

 このように、せっかく予算を費やして設置した公共掲示板も、その管理メンテナンスが不十分なため、その機能を損なわれているのが現実の姿なのです。確かに、管理メンテナンスには手間もお金もかかるわけですが、首都東京の顔となる新宿の町で、このような状態を放置していること自体問題があると言わざるを得ません。

 メンテナンスに多大な経費がかかるのであれば、例えば公共掲示板の裏面や側面に広告クライアントを募ってでも、常にきれいな状態が保たれるようにする必要性があります。実際にすぐそばに、JRによって設置されている駅周辺の案内板は、多くの企業広告をスペースの一部に載せることで、その管理メンテナンスがきちんとなされております。

 このようなPFIの手法を導入した形での町の環境美化についての御提案は、以前、私が平成12年第3回定例会での代表質問において取り上げさせていただき、また、平成15年第1回定例会では、民主クラブの志田議員も同様趣旨の質問を行い、それぞれ将来に向けて前向きな答弁を得ていたものと記憶しております。

 東京都の屋外広告物条例も、ようやくことしの7月29日に改正され、上記のような公共掲示板についても広告掲載を認めることとなりました。渋谷区などの商店街では、このような具体的な動きに向けた研究会なども行われていると聞いております。さきにも指摘したように、東京都管轄の公共掲示板であっても、その管理が新宿区に委任されるのであれば、実際にそこに企業広告を募集して、クライアント収入を新宿区が得ることができるものなのかどうかもあわせて、新宿区でもこのような課題については、早急に調査検討の段階に入るべきであると思われますが、いかがでしょうか。

 さらに、このことに関連して、公共の喫煙スペースについてお伺いいたします。

 ことし5月、国で健康増進法が施行されて以来、区議会でも隔離された喫煙スペースが設けられるなど、公共の場における喫煙についての規制が強まっております。確かに、雑踏などでの歩きたばこは、幼い子供や高齢者にとって危険な存在でありますし、受動喫煙によるたばこを吸わない人への健康への心配、さらには屋外での喫煙がもたらす吸い殻のポイ捨てによる環境悪化など、たばこは厄介な諸問題を引き起こしていることも事実です。

 一方、たばこにおける税収入は、地方自治体にとっては大きな財源でもあります。新宿区でも年間60億円近いたばこによる税収を確保しております。愛煙家の方々からこれだけ税金をいただいている以上、新宿区もよい意味でたばこと共存できるまちづくりを真剣に考えなければなりません。

 千代田区では、昨年から「生活環境条例」を制定し、実際に 2,000円の過料を徴収するなど、路上喫煙に対して厳しく対応しておりますが、この夏から、港区では「みなとタバコルール」を定め、新橋駅などの主要な駅周辺に大型の喫煙スペースを設置し、路上での分煙政策を推進しております。やみくもな喫煙の規制ではなく、一定のルールを示すことで、愛煙家と嫌煙家の共存を図ろうとしたわけです。

 町中に公共の灰皿を設置することにより、設置経費及びその清掃経費などがかかるのは事実ですが、駅周辺を見ましても、灰皿が設置されている場所、例えば大江戸線の中井駅入り口などでは、ほとんどの利用者が吸い殻をポイ捨てすることなく、灰皿を利用し、そのため周りは清潔に保たれております。

 現在、御存じのとおり、ごみ箱と一体型の緑色の灰皿が繁華街を中心に点在しておりますが、その大きさもコンパクトなもので、分煙政策を推進するには不十分な規模で、また、数多く分散して設置されているため、かえって清掃や管理の経費がかさんでいるようにも思われます。

 新宿区も、今回のたばこの値上げによって、年間およそ数億円ほどの増収が見込まれると予想されておりますが、この増収の幾ばくかでも、公共の場における大規模な喫煙スペースの設置に回してはいかがでしょうか。公共喫煙スペースを設置した港区では、原田区長が、たばこ税による税収の1%の予算を分煙政策、環境整備に充てるという1%ルールを提唱しております。

 新宿区において、このような施策展開を行うことが財政的に厳しいのであれば、さきに公共掲示板について御提案させていただいたように、PFIの手法で喫煙スペースの設置も検討できないでしょうか。お考えをお伺いいたします。

 以上で質問を終わります。どうもありがとうございました。(拍手)



◎企画部長(金子良江) のづ議員の御質問にお答えいたします。

 初めに、環境美化の視点から公共掲示板の管理状況に関する御質問でございますが、公共掲示板は区、都それぞれの設置者が個別に管理しておりまして、区として一元的な管理はしておりません。

 次に、公共掲示板の裏面や側面に広告クライアントを募って、公共掲示板の管理メンテナンスの費用に充てるという議員御提案の手法につきましては、今後十分に検討させていただきます。

 なお、新宿駅周辺の公共掲示板のうち、3分の1は全くその機能が果たされていないほど汚れているとの御指摘がございましたが、これにつきましては、早急に公共掲示板の実態把握をいたします。

 いずれにいたしましても、町の環境美化は身近なところから取り組む必要があると思っております。



◎環境土木部長(野口則行) 次に、灰皿や喫煙スペースを設置し、たばこと共存できるまちづくりをとのお尋ねでございます。

 御指摘のとおり、路上等での喫煙は受動喫煙や美化運動推進からもさまざまな問題があると考えております。これまでも、「ポイ捨て防止」とともに「歩きタバコ撲滅」キャンペーンを地域の人々と連携し、粘り強く継続的に実施してきました。

 吸い殻入れの設置につきましては、これまで空き缶や吸い殻等のポイ捨てごみの多い繁華街を中心に、ごみ入れ併用の吸い殻入れを設置してきました。灰皿は、吸い殻のポイ捨て防止や町の美化に一定の役割を果たしてきましたが、結果として、路上喫煙や歩きたばこを助長している状況がございます。

 こうした状況や、本年5月の健康増進法の施行なども踏まえ、現在、繁華街を中心に設置している吸い殻入れは撤去を含め、そのあり方を検討しているところでございます。

 一方、御指摘の喫煙スペースの整備につきましては、乗降客の特に多い新宿駅や高田馬場駅近辺に限り、当面の対応として喫煙スポットを整備し、非喫煙者が路上で受動喫煙を強いられることのないような措置も必要だと考えております。

 なお、御提案のありました民間活力を生かした手法での喫煙スポットの整備につきましては、今後、十分検討していきたいと思います。

 以上で答弁を終わります。



◆20番(のづたけし) 自席より発言させていただきます。

 前向きな御答弁ありがとうございました。屋外広告物条例の改正のときも、かなり区と都の問題については都議会の方でも議論があったと思うのですけれども、実際に東京都が、一般的に23区全部やって、そのメンテナンスに対して、例えば区におりてきて、それをまた財調でどうのこうのとするのか、それとも区がやるのか。そこら辺は、特に新宿区という場所は、非常に広告クライアントも取りやすいところで、重要なポイントだと思いますので、新宿区が決して損をしないように、なるべく早くいろいろ検討段階に入っていただければということを要望して終わります。(拍手)



○議長(山添巖) 次に、35番雨宮武彦議員。

             〔35番 雨宮武彦議員登壇、拍手〕



◆35番(雨宮武彦) 最初に、高額療養費の受領委任払いと貸付制度の改善について質問いたします。

 健康保険及び国民健康保険での1カ月医療費の自己負担が一定の基準を超えた場合、超過部分が後で払い戻されるのが高額療養費の制度です。しかし、これは一たん病院の窓口で支払った後、申請によって数箇月後、大体3カ月から4カ月後ですが、払い戻される後払い方式のため、当座高額の支払いを求められることになります。特に、年金生活者にとっては高額の支払いが大変です。

 私のところへ相談に来た人の例ですが、自営業者で61歳の男性の方ですが、「肝臓を悪くして入院しているのですが、15万円近い医療費の請求が来て困っている。まだ入院中ですが、何か方法がないでしょうか」とのことでした。区役所の国保年金課の窓口で病院へ電話してもらったところ、「高額療養費の委任払いが適用できる」とのことで、本人も一安心しました。区民の多くの方は、このような委任払い制度を知らないのではないでしょうか。

 高額療養費の貸付制度もありますが、高齢者やひとり暮らしの方にとっては、手続が大変であることや、高額療養費支給額の90%相当額しか貸し付けてもらえないことなど、一時的な負担が大きくなります。区民の皆さんが安心して医療を受けられるようにするために、以下の4点について質問します。

 第1は、患者さん、区民に「委任払い制度」について、区役所の窓口や広報等、あらゆる機会に周知し、きめ細かな対応を行うこと。

 第2は、医療機関に「委任払い」をできる限りやってもらえるように、新宿区として要請すること。

 第3は、高額療養費支給のお知らせをした後、支給申請書が送られてこない人たちに対して、二度、三度とお知らせをすること。また、特に高齢者に対しては、高齢者福祉推進室とも連携し、漏れのないように支給されるよう改善すべきです。

 第4は、高額療養費資金貸付制度を知らずに、支払いが困難であるにもかかわらず、病院に支払った後の事後による支給申請に対して、条件をつけず支給申請を受け付け、支払いをできるようにすること。また、区民への周知を徹底すること。

 以上、4点についてお答えください。

 次に、成人健診・がん検診の無料制度復活と改善について質問します。

 昨年第3回定例会で、これまで無料だった成人健診・がん検診の一部自己負担が、区民の声を無視して決定されました。ことし6月1日から10月31日まで、「成人健康診査」「がん検診」が行われています。

 成人健診は、今年度 400円ですが、平成16年度 600円、17年度 800円。胃がん検診は、今年度 800円、平成16年度 1,300円、17年度 1,900円。大腸がん、肺がん、乳がん、子宮がん検診も同様です。ことしすべてのがん検診を受診すると、男性は 4,800円、女性は 6,400円の負担となります。

 この間、医療保険制度は、保険料引き上げや医療費の負担増など相次ぐ改悪の中で、病気になっても安心して医者にかかれない。負担増のため受診をみずから抑制するなど、区民のところでは深刻さを増しています。本来、健康診断は「早期発見・早期治療」で、大病にならないようにするなど、健康管理とともに、医療費全体の抑制にもつながるもので、今日ほどその重要性が増していると言えるのではないでしょうか。より多くの区民に受診を広げ、いつまでも健康で長生きしていくためにも、無料制度の復活及び対象者への周知徹底、期間の延長を強く求めるものであります。

 我が党は、第1回定例会でも、成人健診・がん検診の自己負担をやめ、無料制度に戻すように議員提案の条例案を出し、予算修正を行いましたが、残念ながら否決されました。しかし、平成14年度決算は約30億円の繰越金で、15億円の財政調整基金積み立てとなり、3年連続単年度収支は黒字となっています。命にかかわることであり、無料制度にすることは財政上からも可能と言えます。6月から健診が始まり、多くの区民の方が無料だったはずなのに、どうして、有料ならことしはやめるなどの声も聞きます。

 新宿区がことし3月に作成した「健康づくり行動計画」最終のまとめによれば、「がんは区民の死亡原因の第1位であり、特に壮年期では死亡原因に占める割合が高く、生活の質(QOL)の低下につながる重大な疾患です」とし、医学の進歩による早期診断の進歩に伴い、5年相対生存率が向上しており、定期的な検診等による早期発見・早期治療が重要となっているとしています。そして、がん検診の受診率を向上させる目標値を決めています。しかし現実はどうでしょうか。ことしの受診者数は10月が過ぎないとわかりませんが、区内の診療所に問い合わせしたところ、6月から8月の受診者は、前期分と比べて減少傾向とのことです。実際、健康推進課の資料によると、受診者の数は乳がんが13.8%、子宮がんが12.3%も減少しています。

 健康づくり行動計画で幾ら立派な計画をつくっても、成人健診・がん検診の有料化という形で受診率が低下したのでは、区民の健康増進に足を引っ張るものと言えます。区民の健康と命を守る立場から、以下3点について質問いたします。

 第1は、成人健診、がん検診の自己負担をやめ、無料制度に戻すこと。

 第2は、受診期間を延長し、通年とすること。

 第3は、すべての対象者に誕生日ごとに通知するようにすること。

 以上3点について質問いたします。お答えください。

 次に、在宅酸素療法を必要とする方の酸素濃縮装置の利用に要する費用助成について質問いたします。

 昨年10月の医療制度の改悪により、高齢者の患者負担がふえる中、経済的理由として、在宅酸素療法を打ち切る人が急増していることが問題となっています。在宅酸素療法を必要とする患者さんにとって命の問題です。医療改悪が深刻な影響を与えています。

 私の知り合いの方が肺気腫で、酸素療法をしている72歳の方は、「今まで 850円だったのが、1割負担となり 8,110円支払っている。電気料も月 3,000円以上かかる。年金生活だし大変です」と言っておりました。

 酸素濃縮装置のメーカーに問い合わせして調査したところ、利用者の約10%が昨年10月より利用を打ち切っているそうです。酸素濃縮装置一式で8万 1,100円の使用料で1割負担のため 8,110円、診療代、薬代などを入れると1万円近い負担となるとのことです。

 メーカーの担当の方は、「老人はもともと医療が無料であった、それが定額負担となり、1割負担となった。御飯は削ることができても、酸素を削ったら命にかかわる。必要な人には国の責任・負担でやってほしい」と述べています。私も全く同感です。

 全国的にも各地で費用助成をしています。例えば、埼玉県の秩父市は平成11年度より実施しています。福島県の福島市はことしの4月より、患者さんたちの陳情をきっかけに助成を始めています。新宿区も23区に先駆けてぜひ費用助成をすべきです。

 我が党は、他の会派の方と共同して、今定例会に「新宿区在宅酸素療法を必要とする者の酸素濃縮装置の利用に要する費用の助成に関する条例」を議員提案しています。

 在宅酸素療法を必要としている方に、電気料の負担の一部として月 1,500円、年間1万8,000 円を助成するものです。本当にわずかな助成ですが、厳しい生活の中で、少しでも励ますことができればと思いますが、いかがでしょうか。区長の御答弁を伺います。

 以上で私の一般質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)



◎区民部長(武井幹雄) 雨宮議員の御質問にお答えします。

 初めに、高額療養費の受領委任払い及び貸付制度についてのお尋ねですが、委任払いは被保険者の要望と医療機関の承認に基づき実施しているもので、制度化されているものではございません。しかしながら、個別に被保険者から要望があった場合には、医療機関と調整いたしまして、区としてもできるだけ対応するようにしてきております。また、高額療養費の受領委任払いにつきましては、あくまで医療機関の承認が必要となりますので、積極的に周知を行うことができない状況にございます。

 次に、高額療養費については、本来は申請に基づき支給する制度でございますけれども、区は対象者に「お知らせと申請書」をお送り申し上げまして、被保険者等の利便並びに制度の周知に努めております。

 さらに、医療費を支払った後の貸付制度の適用につきましては、病院等への支払いが一時的に困難であるとの判断ができませんので、原則として貸し付けを行うことは考えておりません。なお、高額療養費の貸付制度につきましては、被保険者等への周知を図るように努めてまいります。



◎衛生部長(渡邉紀明) 次に、成人健診及びがん検診の無料制度の復活についてのお尋ねでございます。

 健康診査等の一部自己負担制度につきましては、昨年の第3回区議会定例会で議決をいただき、「新宿区保健事業の利用に係る使用料等を定める条例」を制定させていただいたところです。

 この制度は、サービスを利用される方々に応分の負担をしていただく「受益者負担の適正化」の観点から、費用の1割程度を御負担いただくもので、導入に当たっては、減免措置及び2年間の経過措置を講じているところです。限られた財源の中で、区民の皆様の御要望にこたえていくために必要な制度であると考えております。

 次に、受診期間の延長についてですが、実施医療機関と協議する必要もあり、検討課題とさせていただきます。

 なお、成人健診及びがん検診については区民健康センターで、また、成人健診については保健センターで、通年で受診できるよう実施しております。

 次に、対象者に対する通知の方法ですが、健診を受ける自覚を持っていただくため、現在、がん検診については30歳、35歳の方々に、また、成人健診については40歳、50歳、55歳、60歳の方々に「受診勧奨のお知らせ」をお送りしています。あわせて、医療機関において、過去3年間に健診を受診された方にも健診票をお送りしているところです。さらに、今年度は、町会等を通じて受診勧奨を働きかけております。

 今後も、区民の皆様の健康に対する意識を深め、本制度に対する一層の理解が得られるようPRに努めてまいります。



◎福祉部長(愛宕昌和) 次に、在宅酸素療法を必要とする方の酸素濃縮装置の利用に要する費用の助成についてでございます。

 御指摘の在宅酸素療法における酸素濃縮装置の利用につきましては、医療保険制度の中で行われているものでございます。電気料の負担の一部を区の事業として助成すべきとの御提案ですけれども、他の疾患や障害をお持ちの方に対する施策を考慮いたしますと、酸素濃縮装置の利用に伴う経費の個別助成につきましては、現時点では行う考えはございません。

 以上で答弁を終わります。



◆35番(雨宮武彦) 自席から発言させていただきたいと思います。

 公平論もありましたし、一つ、最初の高額療養費の問題ですが、区民の皆さんは病気になって負担が大変ということで、相談に来れる人はまだいいのですけれども、来れなくてあちこちに借金して払うという方もいるんですよ。ですから、そういった意味では、ぜひ委任払い制度についても、公にできないということもあるのかもしれませんけれども、その辺は一定の工夫をしていただいて、善処していただきたいということを述べておきたいと思います。

 後日、結局借金をしてでも払った後、そういう制度があったんだということで来て、窓口で実は高額医療費を払っちゃったんだけれども、何とかならないでしょうかという相談については、これは別に条例上もやってはいかぬということは書いてないわけですから、そこはぜひ再検討すべきではないか。私は決算委員ではありませんから、ここの場で云々ということは、きょうはこういう時間ですからやりませんが、検討しておいていただきたいというふうに思います。

 なお、成人健診・がん検診については、今 1,425名の方の陳情も出ておるということで、町場の先生方の意見を聞いても、やはり多くの区民の方が早期発見・早期治療で来ることが大事だというふうにも言っておりますし、そのことがかえって高額な医療費、悪くなってから病院に行って、たくさんの治療費を使うということよりも、早期発見・早期治療によることが大事だと思いますので、この点についても再検討してもらいたいと思います。

 また、最後の在宅酸素の問題ですけれども、やらないよということですが、対象の方は手帳を持っている方で 165人、それ以外の方を含めても約 300人近く、 540万円の予算があればできることですから、この点についても、引き続き決算特別委員会の同僚の委員からやりとりをしていただいて、ぜひ私は実現していくべきだという意見だけ述べて、質問を終わらせていただきます。(拍手)



○議長(山添巖) 次に、32番えのき秀隆議員。

             〔32番 えのき秀隆議員登壇、拍手〕



◆32番(えのき秀隆) 新宿区議会無所属クラブのえのき秀隆です。今回は、高齢者福祉の中で成年後見人制度についてお伺いいたします。

 我が国では、世界に類例のないスピードで高齢化が進んでいます。1970年には7%だった65歳以上人口は、2050年には、国民の3分の1が65歳以上という超高齢社会を迎えると予想されています。

 こうした中で、高齢者の消費者被害も多数に上っています。この背景には、高齢者が老後の備えとして一定の蓄えを持っている場合が多いこと。判断能力の衰えにより悪徳商法にひっかかりやすくなっていることなどがあると思われます。年齢を重ねるとともに、身体機能や判断能力が衰えることは避けられません。激動する今日の経済・社会環境において、高齢者がその変化についていけなくなり、現実の判断に支障を生ずることも無理からぬことです。

 こうした中で、判断能力が十分でない人々の暮らしをサポートするシステムとして、平成12年4月から成年後見制度が始まりました。新宿区でも制度の利用実績として、平成12年度18件、13年度86件、14年度87件、支援費制度が始まった今年度は、8月末までに41件と、時代を背景に相談件数がふえてきている状況です。

 そこで4点お伺いいたします。

 第1点目は、成年後見人の監督についてです。

 成年後見の対象者は一般的に判断能力が十分でない人々です。成年後見人が対象者の財産を使用するなど不正行為を行うことも考えられますが、対象者本人によるチェックを期待することには無理があります。したがって、成年後見制度を安心して利用できるものにするためには、成年後見人の不正行為をチェックする制度をつくることが必要と考えます。

 現在は、家庭裁判所の後見監督人の選任により一定の牽制ができるようになっていますが、さらに、調査、摘発の機能を持つ公正・中立の機関を区を主体に、区民の参加も得ながらつくり、成年後見人の不正行為をチェックするシステムを確立すべきと思いますが、この点についてお考えをお聞かせください。

 第2点目は、資産活用制度についてです。

 この制度は、年金などの現金収入が少なく生計の維持が困難な高齢者が、住みなれた地域で安心して暮らし続けられるようにするため、住んでいる土地、家屋など不動産を活用し生活費、医療費、住宅改修費などの融資が受けられるというものです。しかし、よくお聞きすると、現在の制度では、資産が 5,000万円以上ないと利用できないということです。昨今の地価の下落などにより、対象者が大幅に制限を受けており活用も少ないようです。経済状況の推移を見据えながら、制度のあり方を再検討する必要も出てきていると思います。金額の見直しなども含め、再検討するお考えがないものかお聞かせください。

 第3点目は、後見人制度の周知についてであります。

 区では、周知のために関係機関職員対象の研修会の実施、成年後見制度のわかりやすいパンフレットの作成、窓口配布、町会、民生委員、見守り協力員に対する説明会を行っております。さらにその対象を広げて、障害者団体、施設利用の高齢者やその家族に対しても説明会を開催してはいかがと思いますがいかがでしょうか。お考えをお聞かせください。

 第4点目は、ボランテイアの活用についてであります。

 成年後見制度で先進国とされているドイツでは、裁判所、支援センター、世話人協会が三位一体となり機能しています。ドイツは人口 8,200万人のうち、約 2,500万人が何らかのボランティア活動にかかわっているボランティア大国です。当然、成年後見の分野にも参入しており、ボランティアが参加するための組織を世話人協会と呼んでいます。世話人協会は日本で言う中学校区に1つの割合で存在していますが、日本ではこれに当たる組織が欠けています。しかし、欠けていることをただ嘆くのではなく、これらをつくっていくことが大切でです。

 「世話人協会」の仕事は、ボランティアの世話人への供給、つまりボランティアを募集し研修を行うことです。協会の働きによって、ドイツにおけるこの制度の利用者の3分の1を支えるボランティアが誕生しているようです。総人口が減少し、ますます高齢化が進み、後見制度を必要とする人の数が将来 300万人から 400万人になる状況が予想されている日本では、お互いに支え合うことが大切になってきます。ボランティアの組織を生かして、成年後見制度がうまく機能するようにすることが大切です。行政もボランティアの世話人を育成していく仕組みづくりをしていく必要があると考えますが、御見解をお伺いいたします。

 以上で質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)



◎福祉部長(愛宕昌和) えのき議員の御質問にお答えいたします。

 成年後見制度についてのお尋ねでございます。

 初めに、成年後見人の監督についてですが、議員御指摘のとおり、成年後見人が権限の濫用をしないようにチェックする監督監視体制を整えることは大切でございます。

 新しい成年後見制度におきましては、成年後見監督人のみならず、家庭裁判所が、いつでも、成年後見事務について調査し、必要な処分を行うことができることになっているものと認識しております。

 しかしながら、成年後見制度のあり方につきましては、いまだ研究すべき課題がありますので、御指摘の後見人の監督制度についても、今後研究してまいります。

 次に、資産活用制度の御質問にお答えいたします。

 現在、社会福祉協議会におきまして、土地や建物を担保にして、金融機関が月々の生活資金をお貸しするいきいき資金融資サービスを実施しております。土地評価額が 5,000万円以上の物件が対象となっており、御指摘のように使いにくい制度になっていることは、社会福祉協議会でも認識しており、金融機関に融資条件の見直しを再三申し入れしているとのことでございます。

 しかし、金融機関では、金融機関を取り巻く経営環境が厳しいこと、現在ではこのような制度融資は、商品としての販売はしていないなどの理由により、協議に応じる姿勢に至っておりません。しかしながら、社会福祉協議会としては、今後とも協議を求めていくとのことでございます。

 しかしながら、この制度とは別に、ことしの4月から将来にわたりまして、その住居に住み続けることを希望する高齢者世帯に対しまして、新宿区社会福祉協議会が窓口となり、東京都社会福祉協議会が実施する新たな制度として、生活資金を貸し付ける長期生活資金貸付制度が設けられました。

 この制度では、土地の評価額の基準が 1,500万円までに緩和され、利用しやすくなっており、さらに周知に努めてまいりたいと存じます。

 続いて、3点目の御質問でございます。

 区ではさまざまな機会を通じて、成年後見制度の周知に努めてまいりましたが、いまだ十分に活用されているとは言えません。今後、ひとり暮らし高齢者の増加に伴い、本制度の重要性も高まっていくものと思われます。したがいまして、今後、区民への周知に工夫してまいります。

 特に、御指摘の障害者団体、施設利用の高齢者やその家族に対し、介護者教室等を通じ制度の周知に努めてまいります。

 次に、成年後見制度において、ボランティア世話人の育成をしていく仕組みづくりが必要ではないかとの御質問にお答えいたします。

 御存じのとおり、新しい成年後見制度では、後見人となれる人の範囲の拡大を図ったところでございますが、後見人候補者が見つかりにくいケースがあることも事実です。

 今後の高齢者の増加を考えますと、議員御提案のボランティア世話人制度につきましても、今後十分研究すべき課題と考えております。

 以上で答弁を終わります。



◆32番(えのき秀隆) 自席から発言させていただきます。

 当局も御認識のとおり、これからさらに大切な案件となってくると思いますので、この制度についてはさらに研究をして、よりよい方向に進んでいくようにお願いしたいなというふうに思います。

 以上で発言を終わります。(拍手)



○議長(山添巖) 以上で質問は終わりました。

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○議長(山添巖) これから、本日の日程に入ります。

 日程第1を議題とします。

             〔次長議題朗読〕

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△第83号議案 新宿区リサイクル及び一般廃棄物の処理に関する条例の一部を改正する条例

             〔巻末委員会審査報告書の部参照〕

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○議長(山添巖) なお、委員会審査報告書は、お手元に配付しましたとおり可決です。

 お諮りします。

 ただいま議題となっています本案は、委員会審査報告のとおり決定することに御異議ありませんか。

             〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(山添巖) 異議なしと認めます。

 第83号議案は、委員会審査報告のとおり可決されました。

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○議長(山添巖) 次に、日程第2から日程第5までを一括議題とします。

             〔次長議題朗読〕

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△認定第1号 平成14年度新宿区一般会計歳入歳出決算



△認定第2号 平成14年度新宿区国民健康保険特別会計歳入歳出決算



△認定第3号 平成14年度新宿区老人保健特別会計歳入歳出決算



△認定第4号 平成14年度新宿区介護保険特別会計歳入歳出決算

             〔巻末決算案の部参照〕

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○議長(山添巖) 提出者の説明を求めます。

             〔中山弘子区長登壇〕



◎区長(中山弘子) ただいま一括して上程されました認定第1号から認定第4号までについて御説明申し上げます。

 最初に、認定第1号の平成14年度新宿区一般会計歳入歳出決算でございますが、歳入決算額は 1,047億 6,078万 3,624円となり、これは予算額に対して97.4%の収入率でございます。

 なお、7億 9,279万円余の不納欠損処分をいたしまして、収入未済額は52億 370万 7,000余円となりました。

 また、歳出決算額は 1,017億 5,861万 391円で、これは予算額に対して94.6%の執行率でございます。不用額は57億 9,746万 7,000円余でございます。

 この結果、歳入歳出差引30億 217万 3,233円が繰越金となりますが、平成15年度予算への翌年度繰越額がございませんので、実質収支額は同額の30億 217万 3,233円となった次第でございます。

 次に、認定第2号の平成14年度新宿区国民健康保険特別会計歳入歳出決算でございますが、歳入決算額は 236億 4,420万 5,312円となり、これは予算額に対して97.8%の収入率でございます。

 なお、7億 6,677万 9,000円余の不納欠損処分をいたしまして、収入未済額は28億 8,866万 9,000円余となりました。

 また、歳出決算額は 235億 2,077万 4,976円で、これは予算額に対して97.2%の執行率でございまして、6億 6,680万 5,000円余が不用額となりました。

 この結果、歳入歳出差引1億 2,343万 336円が繰越金となった次第でございます。

 続いて、認定第3号の平成14年度新宿区老人保健特別会計歳入歳出決算でございますが、歳入決算額は 244億 2,193万 3,489円で、これは予算額に対して96.9%の収入率でございます。なお、収入未済額は 237万円余でございます。

 また、歳出決算額は 240億 6,083万 7,799円で、これは予算額に対して95.5%の執行率でございまして、11億 3,803万 8,000円余が不用額となりました。

 この結果、歳入歳出差引3億 6,109万 5,690円が繰越金となった次第でございます。

 最後に、認定第4号の平成14年度新宿区介護保険特別会計歳入歳出決算でございますが、歳入決算額は 118億 3,643万 8,241円となり、これは予算額に対して94.9%の収入率でございます。

 なお、 417万 5,000円余の不納欠損処分をいたしまして、収入未済額は 7,523万 7,000円余でございます。

 また、歳出決算額は 117億 4,025万 1,873円で、これは予算額に対して94.1%の執行率でございまして、7億 3,750万 4,000円余が不用額となりました。

 この結果、歳入歳出差引 9,618万 6,368円が繰越金となった次第でございます。

 以上で説明を終わりますが、各会計歳入歳出決算事項別明細書並びに主要施策の成果の概要を説明する書類をあわせて提出いたしておりますので、何とぞ御審議の上、御認定賜りますようお願い申し上げます。

 すみません。読み方を、「ミスミガク」と読んだようですが、正しくは「ミサイガク」ですので、失礼いたしました。よろしくお願いいたします。

             〔「了解」と呼ぶ者あり〕



○議長(山添巖) 説明は終わりました。

 お諮りします。

 ただいま一括議題となっています4議案は、18名の委員で構成し、副委員長を2名とする決算特別委員会を設置し、一括して付託したいと思います。御異議ありませんか。

             〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(山添巖) 異議なしと認めます。

 ただいま一括議題となっています認定第1号から認定第4号までは、18名の委員で構成し、副委員長を2名とする決算特別委員会を設置し、一括して付託することに決定しました。

 次に、委員の選任については、委員会条例第5条第1項の規定により、お手元に配付しました決算特別委員会委員名簿のとおり指名したいと思います。御異議ありませんか。

             〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(山添巖) 異議なしと認めます。

 決算特別委員会委員の委員は、委員名簿のとおり選任することに決定しました。

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          決算特別委員会委員名簿

  1番   有馬俊郎       2番   鈴木ゆきえ

  6番   下村治生       8番   うるしばら順一

 11番   麻生輝久      13番   くまがい澄子

 16番   深沢としさだ    17番   宮坂俊文

 19番   猪爪まさみ     22番   阿部早苗

 24番   沢田あゆみ     25番   小畑通夫

 28番   野口ふみあき    30番   小野きみ子

 32番   えのき秀隆     33番   田中のりひで

 34番   笠井つや子     38番   山田敏行

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○議長(山添巖) 次に、日程第6から日程第12までを一括議題とします。

             〔次長議題朗読〕

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△第77号議案 新宿区職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例



△第78号議案 新宿区心身障害者福祉手当条例の一部を改正する条例



△第79号議案 新宿区助産の実施又は母子保護の実施に係る費用徴収条例の一部を改正する条例



△第80号議案 新宿区ひとり親家庭の医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例



△第81号議案 新宿区立保育所条例の一部を改正する条例



△第82号議案 新宿区立公園建設島峰基金条例



△第84号議案 新宿区環境土木・都市計画事務手数料条例の一部を改正する条例

             〔巻末議案の部参照〕

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○議長(山添巖) 提出者の説明を求めます。

             〔中山弘子区長登壇〕



◎区長(中山弘子) ただいま一括して上程されました第77号議案から第82号議案及び第84号議案について御説明申し上げます。

 まず、第77号議案の新宿区職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例についてでございますが、本案は、雇用保険法等の一部を改正する法律の施行に伴い、失業者の退職手当に関する規定の整備を行うためのものでございます。

 次に、第78号議案の新宿区心身障害者福祉手当条例の一部を改正する条例についてでございますが、本案は、心身障害者福祉手当の支給要件に、軽快者に係る規定を追加するとともに、支給対象となる疾病名を改めるほか、規定の整備を行うためのものでございます。

 次に、第79号議案の新宿区助産の実施又は母子保護の実施に係る費用徴収条例の一部を改正する条例についてでございますが、本案は、助産の実施又は母子保護の実施に係る本人又はその扶養義務者からの費用徴収額を改定し、受益者負担の適正化を図るために行うものでございます。

 次に、第80号議案の新宿区ひとり親家庭の医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例についてでございますが、本案は、所得額の計算に係る規定を追加するほか、規定を整備するために行うものでございます。

 次に、第81号議案の新宿区立保育所条例の一部を改正する条例についてでございますが、本案は、新宿区立北山伏保育園及び新宿区立薬王寺保育園を廃止するためでございます。

 次に、第82号議案の新宿区立公園建設島峰基金条例についてでございますが、本案は、新宿区立公園建設島峰基金を設置するためでございます。

 次に、第84号議案の新宿区環境土木・都市計画事務手数料条例の一部を改正する条例についてでございますが、本案は、租税特別措置法及び租税特別措置法施行令の一部改正に伴い、規定を整備するためでございます。

 以上何とぞ御審議の上、御賛同賜りますようよろしくお願い申し上げます。



○議長(山添巖) 説明は終わりました。

 ただいま一括議題となっています第77号議案から第82号議案まで及び第84号議案は、お手元に配付しました議案付託表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託します。

 なお、第77号議案は、地方公務員法第5条第2項の規定に基づき、あらかじめ特別区人事委員会の意見を聴取しました。

             〔巻末議案付託表の部参照〕

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○議長(山添巖) 次に、日程第13を議題とします。

             〔次長議題朗読〕

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△第85号議案 特別区道の路線の認定について

             〔巻末議案の部参照〕

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○議長(山添巖) 提出者の説明を求めます。

             〔中山弘子区長登壇〕



◎区長(中山弘子) ただいま上程されました第85号議案の特別区道の路線の認定について御説明申し上げます。

 本案は、道路法第8条第1項の規定に基づき、特別区道の路線を認定するため、同条第2項の規定により議会の議決を得る必要があるためでございます。

 以上、何とぞ御審議の上、御賛同賜りますようよろしくお願い申し上げます。



○議長(山添巖) 説明は終わりました。

 ただいま議題となっています第85号議案は、お手元に配付しました議案付託表のとおり、環境建設委員会に付託します。

             〔巻末議案付託表の部参照〕

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○議長(山添巖) 次に、日程第14から日程第16までを一括議題とします。

             〔次長議題朗読〕

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△第74号議案 平成15年度新宿区一般会計補正予算(第3号)



△第75号議案 平成15年度新宿区老人保健特別会計補正予算(第1号)



△第76号議案 平成15年度新宿区介護保険特別会計補正予算(第2号)

             〔巻末予算案の部参照〕

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○議長(山添巖) 提出者の説明を求めます。

             〔中山弘子区長登壇〕



◎区長(中山弘子) ただいま一括上程されました第74号議案から第76号議案について御説明申し上げます。

 まず、第74号議案 平成15年度新宿区一般会計補正予算(第3号)でございますが、今回、歳入歳出予算を補正いたします額は、それぞれ17億 4,459万 2,000円でございます。

 歳出予算から申し上げますと、総務費におきましては、安全で安心して暮らせるまちづくりの推進に要する経費 2,100万円を計上するものでございます。

 産業経済費におきましては、商工業融資制度の拡充に伴う小規模企業資金利子補給及び貸付信用保証料補助に要する経費 9,449万 8,000円を計上するものでございます。

 福祉費におきましては、国・都支出金の収入超過に伴う返納金及び介護保険料特別会計への繰出金 5,707万 3,000円を計上するものでございます。

 衛生費におきましては、国庫支出金の収入超過に伴う返納金 502万 5,000円を計上するものでございます。

 環境費におきましては、繁華街クリーンアップ作戦及び環境騒音調査に要する経費 1,697万 9,000円を計上するものでございます。

 土木費におきましては、公園建設島峰基金積立金、高齢者居住実態調査に要する経費等6,703 万 9,000円を計上するものでございます。

 教育費におきましては、コンピュータ利用教育の推進に要する経費及び都支出金の収入超過に伴う返納金79万 1,000円を計上するものでございます。

 諸支出金におきましては、財政調整基金積立金15億 108万 7,000円を計上するものでございます。

 これらの財源といたしましては都支出金、寄附金及び繰越金を充当するものでございます。

 これを補正前の予算額と合わせますと、歳入歳出予算の総額は 1,055億 6,910万 4,000円となります。

 次に、工事契約等の債務負担行為の補正でございますが、補正額は 6,203万 1,000円でございまして、商工業融資資金利子補給の限度額を増額するものでございます。

 続きまして、第75号議案 平成15年度新宿区老人保健特別会計補正予算(第1号)について御説明申し上げます。

 補正の内容は、国・都支出金の収入超過に伴う返納金でございまして、3億 4,231万1,000 円を計上するものでございます。

 この財源といたしましては、繰越金を充当するものでございます。

 これを補正前の予算額と合わせますと、歳入歳出予算の総額は 237億 4,339万 3,000円となります。

 次に、第76号議案の平成15年度新宿区介護保険特別会計補正予算(第2号)について御説明申し上げます。

 補正の内容は、介護給付費準備基金積立金及び都支出金の収入超過に伴う返納金1億5,556 万 9,000円を計上するものでございます。

 これらの財源といたしましては、国庫支出金、支払基金交付金、繰入金及び繰越金を充当するものでございます。

 これを補正前の予算額と合わせますと、歳入歳出予算の総額は 133億 8,987万 1,000円となります。

 大変失礼いたしました。最初の第74号議案 平成15年度新宿区一般会補正予算の説明に当たりまして、総務費の説明につきまして、安全で安心して暮らせるまちづくりの推進に関する経費を「 2,100万円」と申し上げましたが、「 210万円」でございます。おわびして訂正させていただきます。

 以上で説明を終わらせていただきます。何とぞ御審議の上、御賛同賜りますようお願い申し上げます。



○議長(山添巖) 説明は終わりました。

 ただいま一括議題となっています第74号議案から第76号議案までは、お手元に配付しました議案付託表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託します。

 なお、第74号議案のうち、歳出第2款総務費及び歳出第8款土木費第1項土木管理費についてお諮りします。

 本件は、災害等対策特別委員会に付託したいと思いますが、御異議ありませんか。

             〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(山添巖) 異議なしと認めます。

 第74号議案のうち、歳出第2款総務費及び歳出第8款土木費第1項土木管理費については、災害等対策特別委員会に付託することに決定しました。

             〔巻末議案付託表の部参照〕

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○議長(山添巖) 次に、日程第17及び日程第18を一括議題とします。

             〔次長議題朗読〕

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△議員提出議案第14号 新宿区在宅酸素療法を必要とする者の酸素濃縮装置の利用に要する費用の助成に関する条例



△議員提出議案第15号 新宿区訪問介護利用者に対する利用者負担額の助成に関する条例

             〔巻末議案の部参照〕

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○議長(山添巖) 提出者の説明を求めます。

 最初に、議員提出議案第14号の説明を求めます。

             〔21番 あざみ民栄議員登壇、拍手〕



◆21番(あざみ民栄) ただいま上程されました議員提出議案第14号 新宿区在宅酸素療法を必要とする者の酸素濃縮装置の利用に要する費用の助成に関する条例について、提案者を代表して御説明いたします。

 この条例は、新宿区議会民主無所属クラブ所属の1名と日本共産党新宿区議会議員団所属の7名が提出者となり、新宿区議会民主無所属クラブ所属の1名と日本共産党新宿区議会議員団所属の2名が賛成者となり、事実上11名の議員によって提案するものです。

 大気汚染や高齢者の増加に伴い、呼吸不全などによる在宅酸素療法を行う患者さんがふえています。在宅酸素療法は長期にわたる治療で、ほとんどの患者さんは一生涯続けなければなりません。

 そのため医療費の負担が非常に重く、特に、昨年の10月からの高齢者医療の1割負担の導入により一挙に何倍も負担がふえています。しかも、在宅酸素療法の患者さんは、1つの病気だけでなく、多くの人がほかの病気の診療も受けており、その医療費の負担はさらに重いものとなっています。その上、酸素濃縮装置は電気代が月に 3,000円から 5,000円もかかり、これは全額自己負担です。

 酸素濃縮装置の取扱業者が、昨年全国で調査した報告によると、在宅酸素療法を中止した人の4割が経済的理由を上げています。こうした負担に耐えかねて、在宅酸素療法を中止するという、まさに命を縮める行為を行わざるを得ない患者さんがいることは、大変胸が痛みます。

 負担軽減のための費用助成を行う自治体は、雨宮議員が先ほど紹介した以外でも、都内で東村山市が、また宮城県も実施をしています。私たちは、医療改悪の波をまともに受け、苦しんでいる在宅酸素療法を行う患者さんに対し、新宿区として支援策を講じる必要があると考え、この条例を提案するものです。

 以下、具体的に御説明いたします。

 第1条は、目的を定めています。在宅酸素療法を必要とする者に対し、酸素濃縮装置の利用に要する費用の一部を助成することにより、これらの在宅酸素療法を必要とする者の福祉の増進を図ることを目的とします。

 第3条は、対象者について定めるもので、区内に住居を有する者で、医師の指示により在宅酸素療法を行っている者に支給します。

 第4条は、所得の制限を定めています。所得の考え方は、心身障害者福祉手当の規定に準ずるもので、所得の額については規則で定めます。

 第6条は、助成額を定めています。資格の認定を受けた者に対し月額 1,500円を助成します。

 附則で、この条例は平成16年1月1日施行とします。

 提案理由は、在宅酸素療法を必要とする者の福祉の増進を図る必要があるためです。

 よろしく御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。(拍手)



○議長(山添巖) 議員提出議案第14号の説明は終わりました。

 次に、議員提出議案第15号の説明を求めます。

             〔22番 阿部早苗議員登壇、拍手〕



◆22番(阿部早苗) ただいま上程されました議員提出議案第15号 新宿区訪問介護利用者に対する利用者負担額の助成に関する条例について、提出者を代表して御説明申し上げます。

 この条例は、日本共産党新宿区議会議員団所属の7名が議員が提出者となり、日本共産党新宿区議会議員団所属の2名の議員が賛成者となり、事実上9名の議員によって提案するものです。

 介護保険制度から3年が経過した本年4月、大幅な制度の見直しが行われました。ホームヘルプサービスは、それまで3つに分類されていたものが2種類となりました。そして、制度開始以前からのホームヘルプサービス利用者の本人負担は3%から6%に倍増しました。

 国の特別対策として実施されてきた、この利用料の減額措置は、その対象から新規利用者が除かれたため、対象者は年々減少し続け、現在新宿区内では 288人になっています。また、新宿区の利用料の低所得者対策である個別減額制度の対象はと言えば、区全体でわずかに42人にすぎません。これは8月末の認定者数 8,973人の0.47%、つまり 200人に1人以下しか適用されていないということです。お年寄りの生活実態にそぐわない所得や資産の条件が課せられているからです。

 さて、4月の制度見直しに伴い、各自治体ではそれぞれに工夫をこらして、利用料でも低所得者対策を拡充しています。例えば千代田区、港区、渋谷区では、一定の要件を満たす所得の少ない方の利用料を3%に据え置き、文京区や中央区では、新規利用者の本人負担を6%に軽減するなどの対策を講じ、介護サービスの利用促進に努めています。

 この条例は、文京区や中央区が実施したのと同じように、介護保険制度開始後に新たに訪問介護を利用することになった、いわゆる新規利用者のうち、保険料が第1段階から第3段階までの低所得者に対して、ホームヘルパーの利用料負担10%のうち、4%分を新宿区が助成し、本人負担を6%にするための条例案です。

 以下、具体的な説明に入ります。

 第1条の目的は、訪問介護を利用する低所得者に対して、利用者負担額の一部を助成し、高齢者の福祉の増進を図ることと定めています。

 第2条は、対象者を規定しています。対象者は要介護または要支援状態にあって、訪問介護を利用している方のうち、保険料が第1段階から第3段階の方です。なお、新宿区の要綱に基づいて助成がなされている国の特別対策の対象者などは除外しており、二重に助成を受けることはできません。

 第4条では、助成の額を定めています。助成額は、訪問介護サービス費用のうち4%です。つまり、本人が負担すべき10%を6%に軽減するように助成を行うものとしています。

 第5条は、助成の方法です。基本的には事業者に支払う方法で助成することとしますが、認定前にサービスが開始して償還払いとなるケース等を想定して、対象者本人に支払うこともできる定めにしています。

 附則で、この条例は平成16年1月1日施行としています。

 提案理由は、高齢者福祉の増進を図る必要があるためでございます。

 よろしく御審議の上、御賛同くださいますようお願いいたします。(拍手)



○議長(山添巖) 説明は終わりました。

 ただいま一括議題となっています議員提出議案第14号及び議員提出議案第15号は、お手元に配付しました議案付託表のとおり、一括して福祉衛生委員会に付託します。

             〔巻末議案付託表の部参照〕

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○議長(山添巖) 以上で本日の日程は終わりました。

 次の会議は、10月20日、午後2時に開きますが、ここに出席の皆様には改めて通知しませんので、御了承願います。

 本日はこれで散会します。



△散会 午後7時36分

                  議長    山添 巖

                  議員    志田雄一郎

                  議員    とよしま正雄