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東京都 新宿区

平成 4年  9月 定例会(第3回) 09月21日−09号




平成 4年  9月 定例会(第3回) − 09月21日−09号







平成 4年  9月 定例会(第3回)



       平成四年第三回定例会会議録(第一日)第九号

平成四年九月二十一日(月曜日)

出席議員(四十三名)

   一番      山添 巖君       二番      とよしま正雄君

   三番      染谷正明君       四番      小畑通夫君

   五番      野口史章君       六番      やはぎ秀雄君

   七番      小川ゆきお君      八番      小野きみ子君

   九番      麻生輝久君       十番      笹本弘子君

   十一番     池上ミユキ君      十二番     根本二郎君

   十三番     羽深真二君       十四番     平光レイ子君

   十六番     甲斐勝夫君       十七番     権並 勇君

   十八番     小沢弘太郎君      十九番     はそべ 力君

   二十番     長森孝吉君       二十一番    川村一之君

   二十二番    山田敏行君       二十三番    久保合介君

   二十四番    中口伊佐美君      二十五番    小倉喜文君

   二十六番    川口孝七君       二十七番    堀内芳平君

   二十八番    内田幸次君       二十九番    長崎武文君

   三十番     下村得治君       三十一番    桑原春三君

   三十二番    木本義正君       三十三番    田中のりひで君

   三十四番    笠井つや子君      三十五番    大山とも子君

   三十六番    雨宮武彦君       三十七番    新井康文君

   三十八番    磯部芳直君       三十九番    馬場謹爾君

   四十番     内田 武君       四十一番    佐藤文則君

   四十二番    松ヶ谷まさお君     四十三番    川合幸夫君

   四十四番    長谷川順一君

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欠席議員(一名)

   十五番     加藤清久君

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説明のため出席した者の職氏名

  区長        小野田 隆君    助役        志萱正男君

  助役        濱口拓雄君     収入役       江口敏夫君

  企画部長      森岡泰弘君     総務部長      漆原順一君

  総務部

            吉野道雄君     区民部長      深沢暉一郎君

  婦人青少年室長

  厚生部長      井上正信君     保険障害福祉部長  安藤一成君

  衛生部長      吉岡 毅君     環境部長      座間勇司君

  都市整備部長    岩崎正實君     土木部長      高橋和雄君

  建築部長      山本 武君     企画課長      清水久雄君

  予算課長      石村勲由君     総務課長      愛宕昌和君

                      教育委員会

  教育委員会教育長  蜂谷栄治君               莇 彦一君

                      事務局次長

  監査委員      福岡 厚君     監査事務局長    須磨洋次郎君

  選挙管理委員会

            渡邊祐次郎君

  事務局長

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職務のため出席した議会事務局職員

  局長        山田外彦君     次長        早川 順君

  議事係長      比江島義信君    議事主査      倉持重男君

  議事主査      高橋正治君     議事主査      今川輝悦君

  議事主査      八十恒人君     議事主査      冨士正博君

  調査係長      塩沢三智夫君    書記        正井秀憲君

  書記        山崎美佐江君

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  速記士       田中雅代君

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        九月二十一日     議事日程

日程第一    四陳情第十六号  祥伝社市ヶ谷駐車場新築工事反対に関する陳情(委員会審査報告)

日程第二    四陳情第十七号  新宿区市谷砂土原町に建設予定の「祥伝社駐車場」建設に反対する陳情(委員会審査報告)

日程第三    承認第一号    専決処分事件について

日程第四    第八十八号議案  仮称東京都新宿区立北新宿特別養護老人ホーム等及び仮称東京都新宿区立北新宿木賃事業住宅建設工事請負契約

日程第五    第八十九号議案  仮称東京都新宿区立北新宿特別養護老人ホーム等及び仮称東京都新宿区立北新宿木賃事業住宅建設電気設備工事請負契約

日程第六    第九十号議案   仮称東京都新宿区立北新宿特別養護老人ホーム等及び仮称東京都新宿区立北新宿木賃事業住宅建設空気調和設備工事請負契約

日程第七    第九十一号議案  仮称東京都新宿区立北新宿特別養護老人ホーム等及び仮称東京都新宿区立北新宿木賃事業住宅建設給排水衛生設備工事請負契約

日程第八    第九十二号議案  東京都新宿区柏木特別出張所等区民施設建設及び東京都新宿区立北新宿第一区民福祉会館等改築工事請負契約

日程第九    第九十三号議案  東京都新宿区柏木特別出張所等区民施設建設及び東京都新宿区立北新宿第一区民福祉会館等改築電気設備工事請負契約

日程第十    第九十四号議案  東京都新宿区柏木特別出張所等区民施設建設及び東京都新宿区立北新宿第一区民福祉会館等改築空気調和換気設備工事請負契約

日程第十一   第九十五号議案  東京都新宿区立総合体育館二号館及び東京都新宿区立教育センター用物品の買入れについて

日程第十二   第八十四号議案  東京都新宿区立高齢者在宅サービスセンター条例の一部を改正する条例

日程第十三   第八十五号議案  東京都新宿区心身障害者福祉手当条例の一部を改正する条例

日程第十四   第八十六号議案  東京都新宿区立区民住宅条例

日程第十五   第八十七号議案  東京都新宿区立学校適正配置等審議会条例を廃止する条例

日程第十六   第八十一号議案  平成四年度東京都新宿区一般会計補正予算(第四号)

日程第十七   第八十二号議案  平成四年度東京都新宿区国民健康保険特別会計補正予算(第二号)

日程第十八   第八十三号議案  平成四年度東京都新宿区老人保健特別会計補正予算(第一号)

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         午後二時三分開会・開議



○議長(磯部芳直君) ただいまから平成四年第三回東京都新宿区議会定例会を開会いたします。

 これより本日の会議を開きます。

 本日の会議録署名議員は、

   二十一番  川村一之君         二十三番  久保合介君

の御両君にお願いいたします。

 この際、あらかじめ会議時間の延長をいたしておきます。

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○議長(磯部芳直君) この際、諸般の報告がありますので、次長をして朗読いたさせます。

          〔次長朗読〕

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四新総総第一五一二号

平成四年九月十四日

                       東京都新宿区長    小野田 隆

東京都新宿区議会議長  磯部芳直殿

  平成四年第三回東京都新宿区議会定例会の招集について

 このことについて、本日別紙写しのとおり告示したので通知します。

 (別紙)(写)

東京都新宿区告示第二一二号

 平成四年第三回東京都新宿区議会定例会を九月二十一日に招集する。

  平成四年九月十四日

                       東京都新宿区長    小野田 隆

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四新総総第一五五七号

平成四年九月十六日

                       東京都新宿区長    小野田 隆

東京都新宿区議会議長  磯部芳直殿

  議案の送付について

 平成四年第三回東京都新宿区議会定例会に提出のため、左記議案を送付いたします。

          記

一  承認第一号    専決処分事件について

一  第八十一号議案  平成四年度東京都新宿区一般会計補正予算(第四号)

一  第八十二号議案  平成四年度東京都新宿区国民健康保険特別会計補正予算(第二号)

一  第八十三号議案  平成四年度東京都新宿区老人保健特別会計補正予算(第一号)

一  第八十四号議案  東京都新宿区立高齢者在宅サービスセンター条例の一部を改正する条例

一  第八十五号議案  東京都新宿区心身障害者福祉手当条例の一部を改正する条例

一  第八十六号議案  東京都新宿区立区民住宅条例

一  第八十七号議案  東京都新宿区立学校適正配置等審議会条例を廃止する条例

一  第八十八号議案  仮称東京都新宿区立北新宿特別養護老人ホーム等及び仮称東京都新宿区立北新宿木賃事業住宅建設工事請負契約

一  第八十九号議案  仮称東京都新宿区立北新宿特別養護老人ホーム等及び仮称東京都新宿区立北新宿木賃事業住宅建設電気設備工事請負契約

一  第九十号議案   仮称東京都新宿区立北新宿特別養護老人ホーム等及び仮称東京都新宿区立北新宿木賃事業住宅建設空気調和設備工事請負契約

一  第九十一号議案  仮称東京都新宿区立北新宿特別養護老人ホーム等及び仮称東京都新宿区立北新宿木賃事業住宅建設給排水衛生設備工事請負契約

一  第九十二号議案  東京都新宿区柏木特別出張所等区民施設建設及び東京都新宿区立北新宿第一区民福祉会館等改築工事請負契約

一  第九十三号議案  東京都新宿区柏木特別出張所等区民施設建設及び東京都新宿区立北新宿第一区民福祉会館等改築電気設備工事請負契約

一  第九十四号議案  東京都新宿区柏木特別出張所等区民施設建設及び東京都新宿区立北新宿第一区民福祉会館等改築空気調和換気設備工事請負契約

一  第九十五号議案  東京都新宿区立総合体育館二号館及び東京都新宿区立教育センター用物品の買入れについて

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四新総総第一五五〇号

平成四年九月二十一日

                       東京都新宿区長    小野田 隆

東京都新宿区議会議長  磯部芳直殿

  専決処分の報告について

 このことについて、地方自治法第百八十条第二項の規定に基づき別紙のとおり報告します。

          〔別紙の朗読は省略〕〔巻末諸報告の部参照〕

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四新総総第一一三〇号

平成四年七月九日

                       東京都新宿区長    小野田 隆

東京都新宿区議会議長  磯部芳直殿

  請願の処理経過について(報告)

 平成四年六月二十二日付、四新区議第五百六十三号で送付のあったこのことについて、別紙のとおり報告いたします。

          〔別紙の朗読は省略〕〔巻末諸報告の部参照〕

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四新監第一八三号

平成四年六月二十五日

                  東京都新宿区代表監査委員    名波倉四郎

東京都新宿区議会議長  磯部芳直殿

  平成三年度新宿区歳入歳出例月出納検査の結果について(五月分)

 このことについて、地方自治法第二百三十五条の二第三項により別紙のとおり報告します。

          〔別紙の朗読は省略〕〔巻末諸報告の部参照〕

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四新監第一八四号

平成四年六月二十五日

                  東京都新宿区代表監査委員    名波倉四郎

東京都新宿区議会議長  磯部芳直殿

  平成四年度新宿区歳入歳出例月出納検査の結果について(五月分)

 このことについて、地方自治法第二百三十五条の二第三項により別紙のとおり報告します。

          〔別紙の朗読は省略〕〔巻末諸報告の部参照〕

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四新監第二五一号

平成四年七月二十四日

                  東京都新宿区代表監査委員    名波倉四郎

東京都新宿区議会議長  磯部芳直殿

  平成四年度新宿区歳入歳出例月出納検査の結果について(六月分)

 このことについて、地方自治法第二百三十五条の二第三項により別紙のとおり報告します。

          〔別紙の朗読は省略〕〔巻末諸報告の部参照〕

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四新監第二九一号

平成四年八月二十四日

                  東京都新宿区代表監査委員    名波倉四郎

東京都新宿区議会議長  磯部芳直殿

  平成四年度新宿区歳入歳出例月出納検査の結果について(七月分)

 このことについて、地方自治法第二百三十五条の二第三項により別紙のとおり報告します。

          〔別紙の朗読は省略〕〔巻末諸報告の部参照〕

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四新総総第一五六五号

平成四年九月八日

                       東京都新宿区長    小野田 隆

東京都新宿区議会議長  磯部芳直殿

  平成四年中における東京都新宿区議会に説明のため出席させる者の変更について

 このことについて、平成四年七月一日及び八月一日付人事異動に伴い、下記のとおり変更いたしましたので、通知いたします。

          〔以下職名及び氏名の朗読は省略〕〔巻末諸報告の部参照〕

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四新教委第四〇号

平成四年九月十六日

                 東京都新宿区教育委員会委員長    辻田正己

東京都新宿区議会議長  磯部芳直殿

  平成四年中における東京都新宿区議会に説明のため出席させる者の変更について(通知)

 平成四年七月一日付、組織の名称変更により、地方自治法第百二十一条に基づく出席者の一部変更を下記により決定いたしましたので通知します。

          〔以下職名及び氏名の朗読は省略〕〔巻末諸報告の部参照〕

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○議長(磯部芳直君) この際、会期についてお諮りいたします。

 今期定例会の会期は、本日から十月一日までの十一日間といたしたいと思います。

 これに御異議ございませんか。

          〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(磯部芳直君) 御異議なしと認めます。

 よって、会期は本日から十月一日までの十一日間と決定いたしました。

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○議長(磯部芳直君) この際、区の一般事務、教育委員会の事務並びに選挙管理委員会の事務について、質問の通告がありますので、順次質問を許します。

 最初に、八番、小野きみ子君。

          〔八番小野きみ子君登壇、拍手〕



◆八番(小野きみ子君) 小野きみ子でございます。

 新宿区民フォーラムとして、まず区長に四点質問いたします。

 一つ目は、新宿区の住宅及び住環境に関する基本条例が目指す、定住の促進と適正な家賃について伺います。

 バブルがはじけて、新宿区のあちこちに入居者のいないオフィスビルが見られるようになりました。マンションの売れ行きも振るわず、二年前にはちょっとした三LDKでも八千万円台だったものが、今は六千万円台になっても、なかなか売れないようです。

 しかし下がったといっても、以前の価格が異常だったのですから、勤労所得以外に収入のない階層は、もう少し下がるのを辛抱強く待っています。

 ところが、ここで困ったことが起こりました。マンションが、さらに値下がりしたとしても絶対に住居を買えない、もう一ランク収入の低い勤労者に、バブルのつけが回り始めたのです。

 それはどういうことかと申しますと、オフィスの需要が冷え込み、マンションの売買も不振の不動産業界が、ターゲットを最も弱い立場の借家人に絞ったということなのです。

 最近、借り手に厳しい賃貸契約書がふえているのを、区長は御存知でしょうか。

 数枚にわたる契約書の中には、契約期限内でも、貸主の申し出により六カ月以内に明け渡すこととか、家賃を一カ月でも滞納したら、直ちに立ち退くこととか、更新料を家賃の数カ月分取るとか、細々と並べられています。

 借り手が驚いて苦情を言うと、仲介業者は「八月一日から新しい借地借家法が施行されたからだ」と言うそうです。

 実際は「新借地借家法」も、こんな無茶なことは認めていませんから、仮に借り手が裁判に持ち込んだら勝ちます。

 しかし、そこまで強気の借り手はまれです。ほとんどの借り手は法律に疎いこともあって、渋々不利な契約書にサインしたり、あるいは出て行ったりするのです。

 新宿区の住宅及び住環境に関する基本条例−−以下、住宅条例と言いますが−−には、第十三条に、適正な家賃がうたわれています。

 しかし、これは区の設置する公的住宅について区長は家賃の適正化に努めるというもので、ごく当たり前の内容です。

 本当に必要なのは、民間賃貸住宅の適正な家賃ではないでしょうか。

 これ以上、仲介業者を野放しにしていては、月収の三十%以上を家賃に当てている借家人は、もはや新宿区に住み続けられません。それは第十二条で定住の促進をうたう住宅基本条例にも反することです。

 今、建設省民間住宅課では、相次ぐ賃貸契約のトラブルに対処するため標準契約書を作成しようと検討を始めたようです。

 しかし事は急を要しますので、新宿区でも、とりあえず区独自の標準契約書をつくって、業者を指導していただけないでしょうか。

 区長のお考えをお聞かせください。

 次に、区の附属機関における女性委員の増員について伺います。

 今、看護婦とか家政婦とか保育者とか秘書など人の世話をする仕事の分野で、人手不足が深刻化しています。

 これらの仕事は、体力、労働時間等、どれをとっても、他のどんな仕事にも引けをとらない大変な仕事なのに、補助的で、労働条件が非常に悪いのが特徴です。

 その理由は、これらが典型的な女の仕事だったからではないでしょうか。女の仕事について真剣に考えてくれる人が、政治、経済のトップにいなかった。いても少なかったからだと私は思います。

 先般、EATの会−−E、A、Tと書くのですが−−という女性弁護士、学者、都議会議員などのグループが、東京都男女雇用平等条例の試案を作成し発表しました。これは、形式的だけでなく積極的な差別是正施策「アファーマティブ・アクション」を土台にしたものです。

 例えば、企業においては採用を平等にするだけでなく、従業員総数に占める女性の人数を男性と同等に引き上げるなど、結果の平等を求めることで、機会の平等を実現させる発想です。

 既に欧米諸国では、この考えを取り入れている国も多く、女性首相をいただくノルウェーでは「クォータ」という制度をつくって、大量の女性の政界進出を実現しています。

 「クォータ」とは割当制のことで、四人以上の構成員からなるすべての公的審議会、委員会、評議会などは、任命、選挙を問わず、一方の性が四〇%以下となってはいけないという、一九八八年にできた制度です。

 これによって、国会議員の三十六%、地方議員でも県レベルで四一%、市区町村レベルで三一%、女性が政界に進出しました。

 しかし、私は今「日本の政界にもクォータを導入せよ」と言っているのではありません。確かに、女は男に比べて集金能力はないけれど、お金を使わない選挙をすればいいのだし、政策能力では引けをとらないし、有権者の数も女の方が多いからです。

 しかし、区の附属機関の委員については区がお決めになることで、一般区民には手が出せません。そこで、お願いするわけです。現在、区の附続機関は二十七、委員総数四百四十人、うち女性が五十七議席、議席と言いましょうか、席、一二・九五%です。

 けれども、一人で二、三カ所かけ持ちしている方もありますので、頭数でみると四十四人、一〇%にすぎません。女性委員のいない審議会も三つあります。

 ちなみに東京都は、平成四年五月一日現在、三百六十九審議会、総委員数五千八百人、うち女性委員数八百九十九人、一五・五%。しかも平成五年末までに、さらに女性委員をふやし、女性のいない審議会を解消する方向だと言います。

 新宿区も女性委員をふやし、できる限り重複を避けて、多くの女性の声を取り入れていただきたいのですが、区長のお考えをお聞かせください。

 次に、引き取り手のない放置自転車の有効利用について伺います。

 先般、参議員の田英夫さんから聞いた話ですが、国連難民高等弁務官の茂木さんという方が「東京の放置自転車を見ていると涙が出る。あの車輪だけでもカンボジアに送ってもらえたらなあ」と言われたそうです。田さんが驚いて「車輪だけですか」と聞いたところ、「いまだに地雷の被害が絶えず、車いすが不足して困っている。車輪を送ってもらったら車いすに取りつける。足を失った人がどんなに助かるか知れない」とおっしゃったそうです。

 新宿区では現在、業者に処理を頼んで鉄屑にしていると聞きましたが、車輪を活用していただけないでしょうか。

 輸送費などがかかりますし、簡単にはいかないと思いますが、例えば、青梅市ではリサイクル自転車をベトナムに送っています。こういう自治体の例も参考にしていただけたらと思います。

 新宿区は二十三区の中でも、平和国際交流に積極的な区の一つと言われていることですし、自治体の国際貢献の一策として、御検討いただけませんか。

 区長のお考えをお聞かせください。

 次に、低公害車普及促進のための助成制度について質問いたします。

 都庁が西新宿に来て以来、新宿区の自動車交通量はますます増加しています。大気汚染の元凶、窒素酸化物もふえる一方で、区民の健康を守るために、自動車排気ガス対策を急ぐべきだと思います。

 板橋区では、平成二年度から自動車公害防止対策の一つとして、メタノール自動車や電気自動車など、低公害車の導入に助成しています。低公害車を利用する人が普通の自動車と同等の経費負担で済むように、差額を助成しているのです。

 そればかりか、ことしの六月には板橋区みずから大型メタノールスタンドを設置し、さらにメタノールスタンドを設置しようとする者に対しても助成しています。

 新宿区内を走る自動車の総数と比べたら、焼け石に水かもしれません。でも、雨垂れ石をうがつの言葉もあります。板橋区のような助成制度をどうお思いでしょうか。

 区長のお考えをお聞かせください。

 以上で、区長に対する質問を終わらせていただきます。

 次に、教育委員会に伺います。

 近く、新宿区立の九つの小中学校で行われる予定の小児成人病予防検診について質問いたします。

 私は、この検診について、去る九月五日に知りました。

 この日は、新宿区主催の婦人の集いが開かれた日なので、はっきり覚えているのですが、区立の九校というのは、落合第一小学校、落合第五小学校、四谷第一小学校、四谷第三小学校、大久保小学校、天神小学校の六小学校と、落合第二中学校、四谷第一中学校、大久保中学校の三中学校だそうです。

 私に、このことを知らせてくださった方は「小児成人病発見ということで、四・五ccの血をとるが、肥満や血圧は血を採らなくてもわかると思うが、あなたはどう思うか」と言われました。

 私は文教委員ですが、この時が初耳だったのでびっくりしました。そして、この方がおっしゃるのはもっともだと思いました。個人的なことですが、私は本当に採血、血を採るという採血ですが、採血が苦手です。皮下脂肪が厚いのに血管は細いからです。しかも、この細い血管は敏感で、針が刺さるとパッと逃げてしまうので、何度も何度も針を突き刺されて、長時間痛い目に会うのが常です。

 ですから、まだ血管の細い子供たちに、しなくて済むものなら痛い思いをさせたくないと思いました。

 それに、採血というのは純然たる医療行為ですから、学校という場にはなじまないのではないかと思ったのです。

 早速、新宿区教育委員会に聞いてみなくてはと思っていた矢先「むだな採血やめて!東京集会」というのが、東京都公立学校教職員組合養護教育部や栄養職員部、東京都学校給食栄養士協議会、そして「子供の健康を考える会」などの市民団体が参加して開かれました。私も勉強のために参加したのですが、既に、小児成人病予防検診が実施されたり、実施されようとした地域のPTAや教職員の方の話を聞いて、これは大変なことだと思いました。

 特に印象に残ったのは、採血の目的である血液中のコレステロールについてでした。

 コレステロールが高いと動脈硬化を促進し、狭心症や心筋梗塞、脳梗塞の病気になることは私も知っていましたが、子供のときコレステロールが高い人が、三十年、四十年先に必ず成人病になるかどうかは、医学的には全く証明されていないということです。

 確かに私の周辺を見回しても、子供のときに太っていた人が大人になるまでにやせたり、その逆に、ストローと呼ばれているほどやせていた人が、私ぐらいになっていて驚かされたりします。

 しかも、コレステロール値は、日によって、季節によって変動があり、特に子供は背が伸びるときにコレステロールが高くなると聞いた時、大きなショックを受けました。もし、たまたま背が伸びているときに採血された子供がいたらどうでしょう。「君はコレステロールが高いから、食事制限せよ」という指導を受けるのでしょうか。

 人生九十年のうち、背が伸びるチャンスは約二十年間しかありません。一方、やせるチャンスは、その気になれば縦の成長がとまる年齢から死ぬまであるわけです。この私でさえ、二年前に比べると約十キロやせています。食事制限をしたわけでもなく、病気になったわけでもありません。ただ、それまで家にこもって文字を書く生活が、雨さえ降らなければ、ほとんど連日自転車に乗っている生活に変わっただけです。

 ですから、小児成人病という医学的には根拠のない病名でおどして、子供の背の伸びるチャンスを奪うなと言いたいのです。

 この検診に反対した親御さんに対して、検診推進の中心にいるお医者さんが「一部の変な親が感情的に反対しているだけ」と言ったそうですが、私のは、まさに体験的反対です。

 どうぞ、その点をお酌み取りください。

 そして、もう一つショックだったのは、心筋梗塞の死亡率が高く、小児期健康診断の発生地であるアメリカで、次のような研究結果が発表されたことを知ったときです。

 その研究によれば、小児のコレステロールを低下させれば、心疾患の危険を減少させるという証拠はない。それどころか、コレステロールを下げるための食事療法やコレステロール低下薬投与は、心臓病以外の死亡率の増加を伴うということです。

 この論文を日本語に訳した方は、今回の検診事業推進の中心人物のお一人、東京女子医大の教授でいらっしゃいます。この方は、一方で検診を推進しながら、一方では疑問も正直に発表しておられる。学者としては良心的な方なのかもしれません。でも、このアメリカの研究結果を見過ごすことはできません。

 集会では、プライバシーの侵害という疑問も出ました。血液は個人情報の宝庫といわれています。わずかな量で百を超える遺伝的病気の診断が可能だそうです。もし、その情報が流されたらどうするのでしょう。兵庫県で既に先例があります。本当にプライバシーは守られるのでしょうか。

 また、家族の病歴調査が同時に行われるというのも、同様の意味で問題です。

 この「むだな採血やめて!東京集会」に参加して、私は数々の疑問を持ちました。

 そこで、新宿区教育委員会に聞いてみると「新宿区に対して東京都から、児童生徒の健康づくり推進事業について協力依頼があったのは四月で、それを受けて校長会に諮り実施を決めた。ただし、強制ではなく希望者のみに実施することになった」とのことでした。五カ月も前だったのかと驚いてしまいました。

 そこで、教育長に質問いたしますが、一つ、新宿区教育委員会は、この採血を伴う児童生徒の健康づくり推進事業を、いいことと思われたのですか。それとも都がおろしてきた事業だから、仕方なく引き受けたのでしょうか。

 二つ、四月以降、文教委員会は六回開かれているのに、なぜこんな重要な情報を知らせてくださらなかったのですか。

 三つ、受診は希望者のみを対象とするとおっしゃいますが、推進派のお医者様でさえ、アメリカの研究結果を紹介しているという、そういう情報なども保護者に提供したのでしょうか。親は、学校が子供のためにならないことをするはずはないと思い込みがちです。それだからこそ、情報は豊富に提供すべきと思いますが、いかがでしょうか。

 四つ、学校は教育の場であって医療の場ではないと思いますが、いかがでしょうか。

 五つ、なぜ今回、新宿区が対象区に選ばれたのですか。

 六つ、なぜ新宿区内で、この九校が選ばれたのですか。

 教えていただきたいと思います。

 最後に、選挙管理委員会に伺います。

 この夏の参議院選挙は、五〇・七二%という史上最低の投票率でしたが、新宿区の場合はさらにひどくて、四五・八%でした。半数以上の人が政治に背を向けたわけです。

 国民の選挙離れの理由は、いろいろ考えられます。長過ぎる自民党の一党支配、その結果としての政官財癒着、政治家の金銭感覚麻痺、倫理感衰失、議席の世襲化、にもかかわらず野党は政権をとる意欲もなく、勇ましい建前論ばかり。有権者が白ける要素を数えあげたら切りがありません。

 しかし、こんな政治だから棄権がふえても仕方がないと諦めていたのでは、どうしようもないのです。

 今すぐに政治システムを改められないなら、投票システムをかえてみたらどうでしょう。区の選管としてできることは限られると思いますが、法改正の提言はできるんではないでしょうか。

 投票をしやすくする方法としては、投票を平日にするとか、投票時間の延長が考えられます。

 投票者の幅を拡げる方法としては、病人の在宅投票を認めるとか、海外在住者も現地大使館での投票を認めるとか、選挙権、被選挙権取得年齢を十八歳と二十歳に引き下げるとか、いろいろ考えられます。

 一度、他区の選管とも話し合って、投票率が上がるよう知恵を絞っていただきたいものです。

 そこで、選挙管理委員会に伺いますが、参議院選挙の際、新宿区選挙管理委員会として、どういう活動をなさったのでしょうか。

 そして、来年行われる都議選や、それと前後して行われるであろう総選挙に向けて、どういう効果的な対策を考えていらっしゃるのかお聞かせください。

 以上で、私の質問を終わります。

 御清聴ありがとうございます。(拍手)



◎区長(小野田隆君) 小野議員の一般質問にお答えをいたします。

 最初の民間賃貸住宅の家賃の適正並びに標準契約書をつくって、業界を規制すべきだという御質問でございますが、民間住宅家賃は、市場経済における需要と供給によりまして価格決定がなされる現状でございますので、住宅の質や立地条件等によっても大きく左右されますために、区におきまして、適正家賃の指導を行うことは難しいと考えております。

 なお、御指摘のとおり、建設省では現在、賃貸住宅標準契約書の検討を行っていると仄聞しておりますが、新宿区におきましては、このような国の検討及び関係業界の動向に十分留意してまいりたいと考えております。

 二番目の質問でありまして、区の附属機関、審議会等における女性委員をふやしたらどうか、こういう御質問でございますが、新宿区の審議会等において、男性、女性双方の御意見を拝聴することは大変重要なことと認識をいたしております。

 現在でも、消費者モニターや区政モニターには多くの女性の方々にも参加をいただき、貴重な御意見を伺っているところでございます。これからも、各種審議会の状況を踏まえまして、できる限り多くの女性の参加の機会をふやすよう努めてまいりたいと考えております。

 第三番目の御質問でございますが、引き取り手のない放置自転車の有効利用についての御質問でございますが、引き取り手のない放置自転車のリサイクルは、自転車販売店との競合、整備不良によります事故、安価なリサイクル車の再放置等の状況から、実現は難しく今日に至っております。

 一方、海外への譲与につきましては、修理技能者の確保、交換部品の購入等、解決すべき課題が多いところでございますが、今後検討してまいりたいと思います。

 次に、低公害車購入の助成についての御質問でございますが、低公害車につきましては、既に当区におきまして、メタノール車一台、電気自動車一台を導入いたしまして、あらゆる機会をとらえて、普及啓発活動に努めているところでございます。

 しかしながら、低公害車の民間への普及促進に当たりましては、車種の限定、性能、燃料及び電源の補給など、さまざまな制約条件がございます。したがいまして、助成制度の導入につきましては、これらの条件について十分な検討と整備を行った上で実施していくべきであると考えております。

 以上で、私に対する質問を終わらせていただきます。



◎教育長(蜂谷栄治君) 教育委員会への御質問にお答えします。

 区立小中学校における集団採血についてであります。

 まず、第一番目と四番目についてであります。

 御指摘の事業は、東京都は児童生徒の健康づくり推進事業における健康実態等調査の実施に伴い、全都的に学校及び保護者等の理解と協力を得て実施するものであります。

 そして、健康実態等調査は健康アンケート調査、血液検査等の健康診断により、児童生徒の健康実態と、その背景とを把握し、健康づくりのための対策等を盛り込んだ東京都学校保健計画を作成するものであります。将来的には、本区の児童生徒の一層の健康保持と増進を図る保健教育と保健管理に役立つものと考えております。

 なお、学校は健康教育の場であり、医療の場であってはならないということは、御指摘のとおりであります。

 次に、二番目についてであります。

 この調査は東京都の責任で行われる事業で、しかも全校、全学年を対象としたものでなく、その内容は、ただいま申し上げましたとおり、アンケート調査と健康診断であります。健康診断は、一般的に学校で行う定期健康診断と類似のものであり、また血液検査につきましては、保護者の同意が得られる場合にのみ実施される取り扱いである点等を考えまして、文教委員会への報告はいたさなかったところであります。

 次に、三番目についてであります。

 この血液検査につきましては、採血を伴うものであるため、取り扱いには慎重を期しておりまして、当該校の児童生徒の保護者に対し、東京都教育委員会教育長の名でお願いの文書をお送りしております。

 その中で、健康実態等調査の概要とともに、血液検査を行う理由を説明し、採血は保護者の同意が得られる場合にのみ行うものであること、また、健康診断の結果は、後日、本人、保護者に厳封の上知らせること、調査データは、今回の調査項目以外に使用しないこと等が明確にされております。

 なお、御指摘の村田教授が本訳したアメリカの研究結果についての紹介は、保護者あての依頼文書の中にはございませんでした。

 次に、第五番目と六番目についてでございます。

 新宿区が調査対象区とされましたのは、東京都からの依頼文書等により、東京都保健医療計画の第二次保健医療圏の区市町村のうち、五十音順で一番目の区市町村委員会を抽出したとの説明を受けております。

 また、その依頼文書の中で、調査対象校は小学校六校、第四学年児童、中学校三校、第一学年生徒であり、対象校の抽出に当たっては、原則として、小学校については、中学校の学区内の小学校としてほしい旨の留意事項がありましたので、教育委員会で地域、通学区域等を考慮し、四谷地区、大久保地区、落合地区の小中学校を選定し、各学校長の内諾を得て、東京都教育委員会に報告したものであります。

 以上で、答弁終わります。



◎選挙管理委員会事務局長(渡邊祐次郎君) 選挙管理委員会に対する御質問にお答えいたします。

 先の参議院議員選挙につきましては、選挙管理委員会といたしまして、区広報への選挙特集記事の掲載を初め、選挙広報の配布、種々の啓発物資の配布、広報車、宣伝車による啓発宣伝、都選管と共同しての街頭啓発など、さまざまな方法で投票日、投票所、不在者投票制度などの周知並びに棄権防止の呼びかけを行ってきたところであります。

 しかしながら、有権者、特に若年層の選挙離れ、さらにまた、特に都市部において顕著な無関心層の拡大といった全国的な低投票率化の中で、本区も御指摘のように四五・八%、二十三区中十五番目という結果でございました。東京都と都内の全選管で構成しております東京都選挙事務運営協議会におきましても、投票率の向上は最重要の課題といたしまして検討を重ねているところであります。

 一方、制度的にも、寝たきり老人や海外在駐者が投票できる制度化などにつきまして、国に要望しているところであります。いずれにいたしましても、選挙管理委員会といたしましては、少しでも投票率の向上に結びつくよう啓発に努めまして、国、都及び他区とも連携しつつ、努力を重ねてまいる所存でございます。

 以上でございます。



◆八番(小野きみ子君) 自席から発言させていただきます。

 御答弁をいただきまして、どうもありがとうございました。

 なお、教育長の御答弁に対しては、今後、文教委員会も開かれますので、きょうは総論を申し上げたので、各論について、またいろいろ教えていただきたいと思います。

 どうもありがとうございました。



○議長(磯部芳直君) 次に、十九番はそべ力君。

           〔十九番はそべ 力君登壇、拍手〕



◆十九番(はそべ力君) 私は、本定例会に当たり、自由民主党新宿区議会議員団を代表して、区長並びに教育委員会に対して質問をいたします。

 質問の第一点は、バブル経済崩壊の後遺症に伴う区財政の見通しについて、区長にお尋ねをいたしたいと存じます。

 質問に入る前に、現在の経済実体は極めて深刻な不況にあるという認識のもとで、今後の区の財政については、区政の根幹をなす最も重要な事項でありますので、私の質問の四つの論点をあらかじめ申し上げておくことが、答弁する立場の区長に大変便利かというふうに思います。

 この際、申し上げておきます、その一つは、不況という実体経済の現況がどうなっているのか。現況の分析であります。

 その二つ目は、どうなっているかの原因であります。

 三つ目は、このままではどうなって行くのかの予測を踏まえ、四つ目は、ならばどうしたらよいかという対策を踏まえ、以上、四つの観点から、区長に順次質問をしてまいりたいというふうに考えます。あらかじめ、この際私の質問の道筋を明らかにしておきます。

 さて、結論からずばり申し上げますと、区財政は、いわゆる冬の時代に入ったと私は考えます。これまでの区の行財政は、バブルの余熱の恩恵を受けまして、この五年間の区の行財政の運営はラッキーだったというふうに私は考えます。

 しかし、この反面、バブルの崩壊の反動をまともにかぶる、これからの区長を初めとする区政担当者は前途多難、かなり厳しい財政運営に強いられていくのではないかと、こんなふうに思います。

 これまでの区財政は箱行政と言われたぐらいに、建物区長とまで言われ、次から次へと豪華な公共施設を建設してまいりました。そういう意味では、世界一の金持ち国として、気前のよさ、お金持ち新宿区として、区民に強く印象を与えてまいったところであります。

 それもこれも、そのようなことができたのは、バブル経済に支えられた驚異的な税収のおかげであります。八十六年、つまり昭和六十一年から九十年、平成二年度までのこの五年間の伸びは土地、株式売買のいわゆるバブル税収や、企業の法人税、個人所得の伸びなどによって、常に大蔵省の予想をはるかに上回る結果となっていったわけであります。

 その税収余剰金額は、実に十八兆七千億円。この間の赤字国債の減額幅約六兆円の三倍に達するとも言われております。

 我が新宿区でも、バブル経済による予期せぬ税収の中で、あれもこれもと総花的に事業計画を立て、区の事業を進めてまいったわけであります。

 だが、このバブルによる大型景気のエネルギーは一昨年衰え始め、バブル税収は文字通り、音もなく泡のようにすうっと消えたわけであります。

 すでに、今年度の八月までの税収実績は、前年同月に比べて、一〇・九%、約二〇%近いマイナスであります。これに加えて含み損となる法人部門からの税収の目減りを考え合わせると、今年度の歳入欠陥は五兆円を恐らく下ることはないだろうとの見方が、当の大蔵省から出されていると言われております。

 ちなみに、バブル経済崩壊後の大手企業は軒並み現実の実体経済を踏まえ、極めて深刻な状況との認識のもとで、このほど日立製作所などは、厳しい経済環境を乗り切るために、八万三千人の社員を、二年後の九十四年度までには三千人の人員の削減を予定されているといわれております。

 また、沖電気は全従業員の約六%に当たる約千人の削減を打ち出しております。また、来年三月決算期の経常損益が二百十億円の赤字となる上場以来の、初めて無配当に転落する見通しだともいわれております。

 日本ビクターでは、八月二十五日に約三千人の人員削減を発表しております。さらに、トヨタ自動車では、二期連続で大幅な減益となり、同社が設立以来、初めて役員賞与をカットすることを決めたと報道もされています。

 特に、今回のバブル崩壊で最も手痛い打撃を受けたのは、各銀行であり、特に大手の野村証券を初め、大和、日興等々、昭和四十年の証券不況以来の経常赤字となるとも報告されております。

 また、低迷する景気を下支えにしてきた個人消費も落ち込みが目立って、日本百貨店協会の調べによると、先月八月の全国百貨店の売り上げ高は、前年同月に比較すると二・二%落ち込んで、これが五カ月連続して、前年同じ月に比較すると減少が目立っていると、業界新聞に報道もされています。

 このようにして、実体経済について極めて深刻な不況状況下にあります。このことは、だれの目から見ても、明らかなようであります。

 そうした中で、バブル崩壊後の株価の低迷と地価の下落に端を発した資産価格の低下に伴う金融不安と実体経済の落ち込みに対して、政府自民党は極めて深刻な状況、かつて経験したことのない事態と受けとめ、このような厳しい局面から脱却するために、今回の総合経済対策が打ち出されたわけであります。

 具体的には、公共投資の拡大、公共用地の先行取得、住宅投資の拡大、何よりも金融制度の安定確保策、証券市場の活性化など、十項目にわたる総額十兆七千億円の思い切った景気総合浮揚策を打ち出されたことは、政府与党の自民党として、私ども国民生活の安定確保の見地からも、この総合対策が実行されれば、この十月から十二月には、景気回復するのではないか、こういうふうに期待をし、高く評価をしております。

 何はともあれ、私は、経済政策の中で景気を回復する手立ては、通貨供給量としてのマネーサプライを増す手立てをすることだというふうに考えております。そのためには、公的資金を大量に投入することが、不況脱却策の不況解決の何よりの近道だというふうに私は考えます。

 しかし、問題点も多くあります。

 例えば、安易な貸し出し競争をあおったあげくの果て、焦げついてしまった銀行の不良債権三十兆円とも言われます。あるいは七十八兆円とも、このノンバンクも含めて、いわゆるこの償却させるための、こういう公的資金を使わねばならない。こうした世論の反発があるのも必然であります。私の思いにも、公正の視点から疑問が残ります。だからといって、実際問題として公的資金なしで、それを相当の多額の公的資金をつぎ込まない限り、焦げついた担保不動産の流動化は容易には、なかなか進捗しないだろうと私は考えています。

 この点、政府自民党の間でも、意見はまだ一致はしてないようでありまして、今後の意見調整の推移を注目されるところであります。景気は早ければ十月から十二月まで、遅くとも来年春には回復に転じられるだろうと言われています。

 しかし、今、不況の原因となっている通貨供給量がどんどんと増加しないと、たとえ一時期は景気回復しても、その持続性については疑問が残ります。

 マネーをふやす方法として、国債を増発することが手っ取り早い措置であろうかと思いますが、景気を刺激する手立ての経済政策は政府にあることですので、ここでとやかく申し上げることは割愛させていただきますが、ただ一点申し上げておきます。景気を回復させるのは、景気が冷え込まないうちに呼び水を打つことであります。

 それにいたしましては、通貨供給量としてのマネーサプライが少な過ぎるということを申し上げます。

 つまり、通貨供給量の不足をどうするかであります。

 言うまでもありませんが、マネーは人間の体に例えて言うと血液であり、銀行はその心臓部に当たります。その心臓から送り出される血液の量が少なく貧血気味では、幾ら栄養を補給しても景気回復は持続できないと、私は考えます。

 現在の実体経済は、二度にわたってオイルショックがドカーンとやって来たときや、円高不況のときとはいささかわけが違うようであります。

 どんな風に違うかでありますが、今回の不況は、銀行を中心とする、ノンバンクも含めてでございますが、金融機関の放漫な融資でバブルをあおりたてた。その結果、これによって押し上げられた土地と株の相場が一転して大暴落。音もなく、その姿を消すという有名な言葉を思い出しますが、ぞっと身震いをしているというのが、現状の冷え込んだ日本の経済の姿であろうかと存じます。

 その中で、日本経済の市場心理は冷え切ってしまっております。そういう意味で、日本経済は弾みを失っていると、私は考えます。日刊のどの新聞も、この不況を取り上げまして、新型不況の出口はどこだと社説で、異口同音に書き立てているところでもあります。

 これまで、二度にわたる石油危機や円高不況のときでも、金融機関は安泰だったわけです。また、その打撃は、いずれも外部から来たもので、それだけに対応策も立てやすかったわけであります。日本経済を人間の体に見立てて、例えて申し上げますならば、これまでの不況は、外傷の手当てをすればよかったわけであります。

 しかしながら、今度の不況という病状は、いささか様相が違うようであります。言うまでもありませんが、経済を動かすところの座標軸は金融システムという部門です。

 人間の体で例えて申しますと、この金融部門は心臓部分に当たり、人の体にとって大事な血液を流す役割を果たす場所に、重大な欠陥を発生したわけであります。つまり内臓疾患のようなものだと、私は考えています。

 そこで、不況という症状と治療法が明らかにされないと、経済界の疑心暗鬼は一層に募るばかりであります。そうであるならば、金融のメカニズムに対する不安感を払拭することが、当面の経済政策の重要な課題となるべきだと、私は考えます。

 そのためには、取り急ぎ、おのおのの金融機関は、どれだけの含み損としての不良資産を抱きかかえ込んでいるか公開される必要があります。

 そうして、次に打つべき手立てとしての治療方法を考えて行くことが、何よりも大切であります。そうすることによって、過去の不況をしたたかに乗り切ってきた日本の企業も、銀行も、今でもなお強い体力を維持していると確信をいたしますので、今のうち、少しぐらいの内臓疾患なら、この不況は脱却し克服できるはずだと、私は考えるわけであります。

 いずれにいたしましても、かつて日本では経験したことのない、いわゆる重症内臓疾患の難病型不況だなあと考えています。その治療と回復においては、相当の期間長引くだろうと、私は予測をいたします。

 そこで、新宿区政としては、ごく最近、後期基本計画が発表されておりますが、このような社会経済の激変化の中で、新しい対応が必要ではないのかなというふうに思うわけです。

 既に東京都では、都の臨海副都心建設が第二次長期計画で本決まりになってから約六年、本年度の予算まで八千億円を超える巨額の公費が投じられると報道されておりますが、ここへ来て計画自体の抜本的な再見直しの必要なときだと、都では検討を加えていると仄聞もいたしております。

 このような大事業を都が計画を検討し決定した時期は、昭和六十年から六十三年、バブル経済の絶頂期で役所も民間も、バブル収益に浮かれていた時期でございます。

 都税収入を例にとりますと、この時期その三年で約一兆二千七百億円という空前の大増収があったといわれております。

 このように、臨海開発をめぐる経済環境の変化が、天と地、白と黒ほどの極端な変化が見られるわれであります。

 さて、今私は都の例を挙げましたが、新宿区でもバブル経済の絶好期に計画された大型クラスの事業も幾つかあるわけです。今後の新宿区の行財政の対応について、区長の御所見を、この際承りたく存じます。

 特に小野田区長は、学生時代は経済学を専攻された、経済については大変造詣の深い方であると聞き及んでおります。そこで、世界的に有名な経済学者でケインズと肩を並べたシュンペータという経済博士がおります。この学者は、御承知のとおり、資本主義の維持発展のあるべき姿をダイナミックにとらえた学者であります。すなわち創造的破壊の考え方の理論が、それであります。

 これからの小野田区政は、これまでの山本区政のあり方を単に、現在の構造を操作するという踏襲ではなく、にもかかわらずと一歩踏み込む、にもかかわらずというリズムに乗って、一歩踏み込んだ形で古い構造を破壊して、新しいシステムを創造することが、何よりも必要だろうというふうに考えます。これがシュンペータの発想の軸となるところであります。

 皆さん御承知のとおり、昨年、小野田区長が就任されてから間もなくでございましたが、全庁的組織の見直しを図ったことは、シュンペータの応用力学かと私は思いました。

 組織づくりは、区政の活性化のために必要な措置であったと、私ども与党議員も、この行政手腕を高く評価しておるところであります。まして、今日的区政の課題として、あれもこれも数多く区民要望に、区民のニーズに応えなければならない事業がメジロ押し、山ほどであります。

 しかしながら、バブルの崩壊後の不況の冬の時代を迎え、限られた財源の中、最少の費用で最大の行政効果を上げるためには、何と何を優先順位とするか、思い切って切り捨てるものは切り捨てていく政治姿勢も、この際必要なことだと考えます。

 ぜひ今後も、区長はシュンペータ経済哲学の発想を活かし、創造的破壊の考え方とスクラップ・アンド・ビルドの考え方をあわせ、活かしまして積極的な区政執行をおとりになることだと考えます。

 そうして、バブル崩壊後の社会経済の激しい変化に対応することが、この際、特に必要だと考えます。重ねて区長の所信をお聞かせいただきます。

 私は、この夏八月に、日本私立大学協会の主催する大学の先生方と、ヨーロッパ海外研修視察団の一員として参加させていただきました。その中で、イギリスのケンブリッジ大学のキャンパスで、ケンブリッジ大学の先生方と国際経済についてパネル・ディスカッションに参加する機会に恵まれました。その中で、海外から見た外国の経済専門家の先生方の、いわゆる外国の目から見た日本の経済をどう今後見通しているのか、大変興味のある見方をされていますので、今後の新宿区の財政運営の見通しを探る上で、大変に参考になるかと思いますので、ここに、ごく大ざっぱに披露、御報告させていただきたいと思います。

 それによりますと、日本の社会の経済の構造はどんどん変化している。間もなく、日本は赤字国家に転落するというふうに言われております。まあ、これは大変景気の悪い話で申しわけないのですが、まあ、そういうこと言っているんです。

 それも、五年内には現実に証明されるだろうというふうに予測を立てているんです。その理由はおよそ四つあります。

 その一つは、日本は投機国家になった。つまり、土地の高騰であります。自分の努力しない中での収益を好む、こういう傾向があらわれてきた。株の水ぶくれ、中身なし、泡ぶくと、こういう日本はバブル崩壊が後遺症として、今悩んでおるではないかという指摘もありました。

 その二番目は、日本は欧米並みの、つまり快楽国家になってきたというふうに言われています。浪費ぐせがその一つであります。戦後、人口構成の目玉であります最大のボリューム・ゾーンであるベビーブームの団塊の世代は、今、社会の中堅どころとして大変働き盛りの方々ばかりでありますが、この四十歳に手の届く人たちが、今貯蓄を忘れて快楽をすると、こういうふうに指摘をしています。またそういう意味で、日本人の勤勉家あるいは貯蓄家、これがこれから脱落してしまったということを、外国の目からこの先生方はきちっと見ておるわけです。。働かなくなってしまった。

 三番目としては、日本は既に年金国家になったというふうに言われております。日本国民の大多数が年金で生活する時代に入ってきた。そういう意味で、高齢化社会の長期化に伴って貯金の低下。そして、そこへ日本の核家族の定着もありますので、親は子のために生きるのではないと同時に、子も親のために生きるのではないという、この発想が核家族の底流にあります。

 こういう意味で、日本の経済構造、社会環境が変わってきている。こういうことを指摘しているわけです。

 まあ、そういう意味での、この快楽を認めると、そして、あと輸出と輸入が逆転しまして、輸出国家から輸入国家に、こう転換してきたというようなふうになっております。赤字国家に転落するということを、まあ向こうは指摘しているわけですが、ざっと紹介すれば、そういうことを言っております。厳しい、確かに日本の経済構造の変化、冷え込んだ見方ではありますけれども、これも一面の見方かと私は思っております。日本のこれからのあるべき姿を浮き彫りにされているというふうにも思います。今後の長期的な区政の見通しを立てるのに、大変参考にすべき一つの判断材料かという見方もできるわけであります。

 区長は、この点どのようにお考えですか、お聞かせをいただきましょう。

 さて、次の質問に移ります。

 淀橋第二小学校の跡地利用について質問をさせていただきます。

 私は、前段で、現在の経済状況について、一定の見解を申し上げました。

 ここで、くどくど申し上げることは避けますが、現在の経済情勢の中で、先行きを見据えているわけですから、平成二年七月の淀橋第二小学校跡地有効活用懇談会の報告に基づいて、土地信託事業を着手した場合、私の試算によれば、恐らく当時の一千百七十億円の信託配当収益予測を大幅に下回り、およそ三分の一以下程度になるものと考えられます。資本的利回りによる積算計算や収益還元法によって算定されると思いますが、区当局としては、これまでの土地信託事業を行った場合の配当収益をどのぐらいの収益数値として、はじき出されていらっしゃるのか、この見込みを立てていられるのか、区長の御答弁を御ちょうだいしたいと存じます。

 さらに、御承知のとおり、新都心の一等地に貴重な区民の財産として淀橋第二小学校の跡地が残っているわけでございます。この九月の議会の補正予算で、この校舎の取り壊し費用を計上され、来年の五月までの校舎解体工事期間のこの間に、もう一度検討し見直しをする必要があろうかというふうに考えます。

 当時は、バブル経済の絶頂期で区役所も民間もともに、バブルに浮かれていたわけですから、社会経済環境の激変化の中、もう一度検討し見直しをする。二度と再び得られない区有財産であります。特にこの財源は、都区財調から何ら干渉の受けない、自由に使い勝手ができる、新宿にとっては大変ありがたい自主財源としての宝物であります。

 かつて、バブル経済の最盛期には、そのときの公示価格で、現在の新宿区の年度予算額に匹敵する財産価格で、すなわち一千数百億円の価格と言われ、その利子所得は、年間六十億から八十億円とも言われた宝の山であります。その価格はバブル経済がはじけて、音もなく、すっと消えたということでありまして、しかし、ノーマルな経済に移行していく段階でも、新宿区としては貴重な財源、財産であると考えます。この際、収益財を生み出す最良の選択肢を選ぶべきであると考えます。

 これは特に、小野田区政に課せられた課題であります。最大の新宿区民に対する責務でもあると思いますので、区長の率直な意見をお聞かせ願いたいと存じます。

 次に、都市型CATVの実現について、新宿区民の茶の間にテレビで映し出される、開かれた区政の実現という希望する立場から質問をさせていただきます。

 私は、山本区政の時代に、このことについては、ニューメディアとしてのCATVについて質問を申し上げてから、以来機会あるごとに何度となく質問申し上げて、今年度三月定例会には、我が区議団の幹事長が党を代表して、このことについて質問をさせていただいております。私も、小野田区政になってから、初めての質問の機会を得たのでありますから、再度質問させていただきます。

 小野田区長も御承知のとおり、かつて西洋と東洋を結んだのはシルクロードだったわけでありますが、今、即刻両者を結んでいるのはニューメディアによる情報網であります。深夜のチャンネルをひねれば、アメリカ大統領の選挙の様子が、またバルセロナのオリンピックの様子が茶の間に飛び込んでまいります。地球の裏側にあるオーストラリア、ニュージーランドのニュースが時期刻々と、手にとるように入ってくる時代であります。

 こんな時代でありますのに、新宿区地元の情報となると、大手のテレビ局のマスメディアに載るのは全く皆無で、ごくまれに地元新宿区の情報がマスメディアに載って流されるとするならば、火災か殺人か強盗かのような、ごく限られた情報のようなものだけであります。ところが、私の調査によれば、CATVの有線放送は、今二十三区のうち、文京、港、北区、渋谷、世田谷、目黒、太田区のほか、台東、墨田、荒川、練馬、江戸川、十二区、今数えましたけれども、実施されております。その他、品川と江東と隣の中野区においては計画が実施中だとも言われております。

 特に文京区では、地元の行政区内の地域密着型のコミュニティテレビの敷設ができておりまして、チャンネルをひねれば、相対的、配分的に話し合った平等性のあるルールの中で、文京区議会の、このような本会議の代表質問の様子が、文京区民の茶の間に手にとるように入ってくる仕組みになっております。

 また、文京区行政の福祉の施設や老人の介護をしている様子、児童生徒の夏休みの校外施設を利用している様子、さらには区民保養所の憩いと触れ合いの場所の様子、区民コミュニティ活動としてのイベントの触れ合いの様子などなど、手にとるように茶の間に映し出されてまいります。

 このように、区行政の広報活動、新宿では印刷してやっていますけれども、この広報活動は、地域密着型のコミュニティテレビを通じて、区内のいろいろな出来事を、文京区自身の手によって局が設けられ企画制作され、マスメディアという伝達手段としての有線放送を通じ、魅力ある街づくり、新しいコミュニティ活動が躍如として生きているんです。こうした、この事実があるわけであります。

 そこで、私は、なぜ新宿では、このような地元の身近手近の地域密着型のこのコミュニティテレビ放送が、新宿区民の茶の間に送れないのかと、いろいろと調査をさせていただいているところであります。しかし、私は今、文京区におけるCATVの活動の例を挙げましたけれども、私の調査によれば、全国的に見ると、開局済みの五十四チャンネルを操っているこのCATVは約三百五十にふえているということで、これはすべて第三セクター方式によって運営をされています。

 御案内のとおり、文京区の場合も第三セクター方式で、東京ケーブルネットワーク株式会社が資本金二十億円で運営を仕切っているようであります。そこへ文京区役所が一部の資本を提供する、こういうやり方。

 そこで、他区がやっているのに、新宿区はなぜやれないのかであります。そのネックになっているのは何か。一口に言えば、まず、区長が積極的にやる意志があるかないかであります。

 その二点目は、郵政省が一つの行政区に一局だけ許可するという規制があるからであります。このことは、昭和五十九年六月一日に読売新聞と日本テレビグループが、新宿テレビジョン協会を設立して、新宿区を対象としたCATV局開局の許可申請を出して、その後フジテレビも、その他合計十社ほどが、我も我もと、新宿区ではCATV開局の許可申請を郵政省に、関東電波管理局に出している状況であります。このように、許可申請が競合している場合には、これらの各社の同意がなければ開局ができないというのが、今日に至って、一歩も進まない大きな原因であろうかと存じます。

 また、各家庭の有線テレビの敷設等設備費を含めて、テレビ開局に二十億から五十億円の資本はかかるだろうとも言われています。CATVを実現するためには、こうしたいろいろな隘路がございます。にもかかわらず、にもかかわらずです、一歩踏み込んで、あとは区長のやる気があるかないかであります。区長は、CATVの公共性を重視した中で、公益財団または社団法人をつくって、新宿区がイニシアティブをとって、特別の検討委員会等を設置するか何かをしていただく検討を重ねてほしい。こんなことをお願いしたいわけです。

 二十一世紀に向け、新都心にふさわしい新宿区の創造性と活気のある街づくりのためにも、新しい波をつくることがニューメディア時代に必要なときだと私は考えます。

 その経営主体が、大手のテレビ局や、または大きな資本力でマスメディアの区民の利益が圧倒支配されているようではどうにもなりません。本来、ローカル性のある自治体向けのCATVが、区民による区民のための区民のCATVとして、新宿区民の主体のもとにできるようにすべきであると考えます。

 そこで、区長におかれましては、CATVの公共性と重要性を認識され、五十チャンネルを自由に操つれるのです、大変魅力のあるものでございますから、この有線テレビ放送の専門的知識を取り入れられる方策を配慮しながら、郵政省の一つの行政区に一局の規制にあうように、新宿区自身が中心となって、実現の方向で検討して交渉に入るべきだというふうに考えています。

 区長の再度の御所見を承りたいと存じます。

 また、都市型CATVの敷設は、難視対策としても、テレビがちらちら、ちらちらしてしようがないわけですから、その難視対策としても見逃すことはできません。新宿区においては、急速な発展に伴うこの都市化の中で著しく、区内のどこの地域に行っても、高いビルが林立し、所狭しと建物が建っているわけでありますから、このような状況の中で、テレビの電波障害は、区民の悩みの一つであります。そのために、難視対策をも取り入れた区民の茶の間に映し出される都市型CATVの実現に向けての対策をお立てになってくださることをこの際お願いしたいわけであります。

 今度の調査費計上の中で、今年度調査費計上されましたけれども、その中で調査事業がどの程度進んでいるのか、その状況について、区長の御答弁を求めます。

 次に、若松町特別出張所等の区民施設用地買収についての質問に入ります。

 このほど、長年懸案でありました若松地区区民センターの施設用地買収見込みが立ち、この九月定例会に、その買収経費が補正予算とし計上され、議会に上程される運びとなりました。

 若松地区の区民センター敷地を一日も早く探し求めていた私ども地元の議員としては、超党派でこれに当たり、加えて区当局並びに若松地区町連役員及び地域住民の皆さんが、文字どおり一体となって候補地探しのために、一方ならない、またそういう協力と努力の成果がありました。ここに、その努力の成果が実ったわけであります。地域住民の待望久しかっただけに、私にとっても感無量であります。これよりは、地元若松地区の地域発展の拠点としてはもとより、人の触れ合う地域コミュニティー施設、地域の振興の役割を果たす地域のシンボル的なものとして、建設の計画のめどが、ようやく立ったという意味で、大変ありがたく地元議員の一人としてうれしい限りであります。この地域住民を代表して、この場をお借りしまして、厚く、厚く御礼を申し上げておきます。ありがとうございました。

 さて、これから先は、当然この地形とその地域の特色に見合った基本設計が組み込まれ、実施計画の段階という一定のプロセスを必要とする筋道でございますが、これからは専門家の設計なり、デザインなどの十分な検討がなされることは、疑う余地はありません。開かれた区政でありますから、当然、適当な時期に何度か地元の住民に対して説明会を開き、地域住民の意向を十二分に調査されて、公法上、行政上の制約の中でも可能な限り、その施設の使い勝手について地元地域住民の意向を酌み取っていくことが、何よりも大切ではなかろうかと考えます。

 この点、区長の考え方を聞かせてください。

 また、この買収敷地公簿面積は坪数にして約三百十五坪ほどの面積となっておりますが、前面の道路に面しているところ、都市計画道路にかかっているため、この総合計の敷地面積から坪数にして約五十八坪程度、道路拡幅のために、やがて削りとられてしまうわけです。提供しなければならないことに相なります。そうであるならば、残りの実質区民センターの敷地は約八百五十二・七七平方メートルの、坪数にして約二百五十七坪となります。

 私は、区民センターの敷地としては、設計上からも少し狭いのではないかと考えます。しかし、よくよく考えてみると、この場合、道路拡幅の予定地の面積を含めて、この予定地の容積率を建物面積に積み上げて使用することができることを考えあわせると、その懸念はなく、若松地区区民センターとしてのコミュニティ施設機能を生かすには、十分な面積がとれるのではないかと考えます。あの若松地区の界わいにふさわしい景観など、全体のパノラマとして、調和のとれたすばらしい区民センター建設を一日も早く完成されることを、この際、区長に要望申し上げておきたいと思います。

 さて次は、国際友好都市対策のまとめと相互交流について、区長にお尋ねをします。

 新宿区における海外友好事情も年々活発となりまして、派遣先もヨーロッパだけでなく、中国やオーストラリアなど多くの国々にわたってきております。

 特に、今年は区民応募の形で新宿民俗舞踊団のギリシャ、レフカダへの派遣など大変好評を博して大いに国際親善の成果を上げたところであります。

 加えて、青少年のベルリン市テアガルテン区への派遣、さらに中学生のオーストラリア海外派遣など区民レベルでの交流が活発に行なわれてきています。さらに、今後もオーストラリアへの女性海外事情視察も予定されています。区民、とりわけ若い人々が、家庭の主婦が外国を視察してくることは、大変意義のあることでございます。私の感じでは、あの関係この関係で個別領域での対応に追われるためか、国際化のコンセプト、いわゆる概念自体は体系化されていなく思います。これまでの海外友好都市関係は、理念なき各論や対症療法的政策が先行してきた感があるように私は思えてなりません。

 国際化と言えば、市場開放や輸入促進、オフショア市場の開設、援助の増額といった、個々の課題が何とはなしに雑多に重なり合うだけで、世界を知り、世界を学ぶということについて、これまでの海外視察がともすると、マジックミラー越しに外を見るといった学び方でよいのか、こうした私は疑問にかられます。

 そこには何か座標軸が欠落しているのではないか、じゃんじゃんと懸案だけが増加してまいっているのが現状ではないのか、個々の問題対策が急務である場合には、それもやむを得ないかもしれませんが、しかしながら、枠組みをあいまいにしたまま、つぎっこはぎっこの場当たり的に対応していくだけでは、長期的に最も重要な方向性というものを見失うということになりはしないか、この点について危惧の念を持っている一人であります。

 なら、どうすればいいかということでありますが、その具体的な例を挙げますと、国際化の基本的な柱について考えてみますと、今日の私どもが直面している国際化の課題は、一口に言って国際的相互浸透化文化の相互の流入流出にあります。行ったり来たりであります。

 そのためには、ハードの面では人、オフィス、学校のキャンパス、工場、商品のようなもの、ソフトな面で申し上げますと、ニュース、ノウハウ、映像、学説、ファッションなどの情報的付加価値や感性的付加価値の高いもの、それが新宿という都市から外国の友好都市へと流れ、また外国から自国へと流れることを指して、国際的相互浸透とある学者はよんでいます。こうした相互浸透パターンがバランスよく成立して、初めて国際化のための最初の条件が満たされると私は考えます。

 私は、この八月に、日本私立大学協会の主催するヨーロッパ研修視察団の一員として、オランダのマース・トリヒト市の大学へ行く機会に恵まれました。

 このマース・トリヒト市には、日本の経営する私立の帝京大学のキャンパスとしてその敷地四万坪、拡大な土地を昨年に買い入れたそうであります。説明によると、坪当たりにして三万円で合計十二億円で購入したということです。四万坪ですからね。この帝京大学のキャンパスは、もとオランダの財団法人の医学校だったそうであります。学生寮もそのまま使われるようになっております。既に私どもが視察したときには、日本の学生が宿舎に入って勉学中でございました。

 このマース・トリヒト市は、オランダというと海抜ゼロメートルの低い土地を想像するわけですが、しかし違うんです。この土地は海抜三百二十二メートルもある高台で、ドイツ、フランス、ベルギーの国境に近く、パリまではわずか車で三時間という距離であります。マース・トリヒト市は政治的にも、けさもニュースで、テレビでやっておりましたけれども、御承知だろうと思いますが、フランスの投票がどうとかこうとかですね、賛成多数だったとかいうようなことで、これはマース・トリヒト条約と言われまして、欧州連合条約の、EC統合の本部のあるところであります。人口十五万人の都市であります。二千年の歴史をもって、ヨーロッパでも古い都です。帝京大学側の責任ある立場の方の話では、新宿がその気になるなら、この夏休み期間、夏期中でも場所、つまり大学のキャンパスと寮、宿舎を提供してお貸ししてもよいということであります。

 私が思うには、このようなヨーロッパの中心地に、中学生が、あるいは一般人が、高齢者の人たちが一週間でも二週間でも、ここを拠点にしてヨーロッパの歴史を学び、世界の歴史を学ぶ、異文化に肌でじかに触れ、腰を据えてじっくりと勉強するということができるのではないかなあ、しかもバブルのはじけた区の財政の見通しの厳しい中で、安い最少の費用で研修旅行ができる絶好のチャンスではないかと、などなど、つらつらと思いをめぐらしているところでございます。

 区長及び教育委員会は、この際このようなところを調査検討し、マース・トリヒト市の市長も大歓迎とのことであります、このようなところを調査検討してはどうですか。どうぞ御答弁を賜りたいと思います。

 今や、友好都市の交流も統合的、体系的にまとめの段階に入ったと、私は考えています。国際交流の基本策である国と国の相互浸透化の理念を高める道が開ければ、新宿にとっても幸いなことだと存じます。よろしく御検討を賜りたいと思います。

 大変長くなって済みません。すぐ終わりますから。

 最後になります。学校適正配置に関する問題について質問に入ります。

 七月二十七日に新宿区立学校適正配置等審議会より、新宿区立学校の適正規模、適正配置及び学校施設のあり方等々についての答申がなされました。

 答申のねらいが、教育環境の整備と充実した学校教育の実現にあることはもちろんでございます。その背景となっているのが、新宿区の学齢人口の減少にあることは、衆目の一致しているところであります。

 これらの児童数の減少に伴う学校の小規模校化は、学校規模の小規模化や学級数の減は、教育効果の面からも、学校経営の上からも多くの問題が指摘されているところであります。

 一方、学校の統廃合については、地元町会の方やPTAから多くの反対も表明されているところであります。

 教育委員会としては、このような状況の中で、この答申の実施に向けて、どのように対応していくのか。

 また、統廃合した後の学校用地等の活用方法についても、どんなふうに考えるのか伺います。

 これまでの小中学校は、単なる知識を詰め込む学校教育の場、そんなイメージがありました。御承知のとおり、昭和六十三年八月に発足した文部省の文教施設のインテリジェント化に関する調査研究協力者会議の結果が取りまとめられ、報告書がこのほど出されました。これからは、学校施設の学童だけの教育の場といった単一化ではなくて、学校施設の利用が一般社会人をも含めた複合化の高度利用が期待されるところであります。実質的には、これらの学校は地域の中の学校ではなくて、地域に役立つ学校との位置づけが必要になってまいっております。小中学校は各地域の人間関係の触れ合いの場としても重要なコミュニティのシンボル的な役割を果たしております。今度の答申にもありますように、教育、とりわけ生涯学習の場としての学校施設の配置、研究、文化、スポーツ等の施設など、学校施設の利用の複合化の基本的な方向が示されたところであります。

 これを、さらに具体化させるために、学校施設の複合化について、具体的な施設計画上及び技術上の課題を研究するために、学校施設の複合化に関する調査研究協力者会議を文部省は昨年九月に発足させ、目下審議が継続され、その間、中間報告も出されたと聞き及んでおります。

 既に、この九月十日付のある新聞の報道によれば、都心区では老朽校舎を改築するというチャンスに土地を有効に活用するため特別養護老人ホームと中学校が同居する十階建ての複合施設を建設すると報道されています。

 また、全国の小中学校で利用されていない空き教室は、現在二万四千もあるといわれ、今後、児童、生徒が年々三十万人減少するため、四年後の九十六年度には、全国で四万の空き教室が見込まれ、この空き教室の活用について、文部省は地域の会議室やギャラリーなどの社会教育施設に転用する方針を九月八日に明らかにしたと報道されております。

 この計画は、これを学校の管理から切り離し、市民のための施設として再利用しようというもので、全体の三割に当たる一万二千教室を来年度から順次改造する、地域のコンピューターセンターや陶芸の作業場、果ては室内の遊戯場、美術館などのほかエアロビクスのホールやアスレチッククラブなどの体育施設など、地域のニーズに応じて多様な用途に転用すると、その方針を打ち出しております。

 予算は、五年間で六百九十六億円を見込んでいるのだそうであります。地方債などの地方財政措置で賄う計画だと言っております。

 また、学校と公民館や図書館など社会教育施設との併設も奨励するとしております。建設費を節約するだけではなく、成人向けの視聴覚室や屋内温水プールなどの充実した設備を利用できるために学校にとってのメリットも大きい。このため、文部省では、従来自治体の負担だった社会教育施設と学校との共用部分に当たる多目的スペースなどの建設費も国庫補助の対象にする考え方のようであります。

 さらに、グラウンドや体育館などを利用する市民のため、更衣室や集会室などを備えたクラブハウスも来年度は二百四十カ所に設置する。生涯学習機関としての機能や快適さを備えるために、学校のエネルギー需要も増大するため、文部省は、来年つまり平成五年度から資源やエネルギー消費を少なくする研究に着手して、太陽エネルギーや風力の利用など、さまざまな手法について日本建築学会に調査を委託するというものであります。

 私は、これらの学校施設のあり方は、文教施設のインテリジェント化に関する調査報告書が示すように、かつて我が国では明治五年学区制が敷かれてからまもなく、明治二十七年には文部省で、いわゆる箱型の教育行政を推し進め、かつての兵舎にも似たような、学校をつくれという指示を与え、学校の廊下も片廊下にしてくれなどと、日本の学校の画一、定型化が図られて、今日のような学校施設がつくられてきたような事情があります。

 定型化、画一化の教育行政は、富国強兵の思想や、日本工業化産業社会の発展のために、その時代の役割を大いに演じてきたわけであります。

 しかし時代が変わって、情報化社会の時代の中で、いわゆる型にはまった箱教育行政では、いまややり方が古過ぎると言わなければならないと思います。

 むしろ、英国を初めとする諸外国のように、教育の個性化、個別化として、教育学習指導の多様化にあわせまして、学校施設のインテリジェント化を考えていくべきだと、私は考えます。

 ちなみに、学校施設のインテリジェント化とは、賢いこと、スマート化、情報化社会の一般教養に関する知識ばかりでなく、現実には今働いている社会的な仕事に生かせる知識の交換の場所、そういう意味での、学校施設の仕組、そんな意味が含まれているといわれております。

 そこで、教育委員会にお尋ねいたしますが、これからは、時期刻々と移り変わる時代のニーズに応ずるため、学校施設の複合化計画こそが、これからの教育行政の二十一世紀に向けての進むべき道だというふうに考えます。この点について、どういうお考えを持っておられるのか、教育委員会の御所見を承りたいと存じます。

 最後に、私も数年間、ごく短い期間でありますが教師の経験を持つ者であります。教育の効果は、物を生産する工場や企業とは違って統計経済や数量経済のように、短期間に一定の効果を指し示すことはできません。

 また、企業会計原則を当てはめて、費用と収益対応の原則や費用対効果などの損益計算のための、物差しを当てはめることは、教育という性質からしてはなじまないものと考えます。なぜなら教育は長い時間かけて、未来の創造性、豊かな社会に役立つ人格を養うことだからであります。

 この答申に対する今後の教育委員会の展開の中で、いささかも損益計算算定方式の発想が入ってはならないと考えます。

 このことについて、教育委員会の御答弁を求めます。

 大変、どうも長いこと御清聴ありがとうございました。

 以上でございます。ありがとうございます。(拍手)



◎区長(小野田隆君) はそべ議員の御質問にお答えするに当たりまして、私と教育委員会に対しまして、同じ質問事項がございますので、私の答えを一括して行い、その後教育長からお答えを申し上げます。

 ただいまは、はそべ議員の卓越いたしました経済持論を初め、各種の貴重な御意見を拝聴いたしまして、大変ありがとうございました。今後とも、よろしく御指導のほどお願いいたします。

 それでは、まず第一点のバブル経済崩壊後の後遺症に伴う区財政の見通しについて、一括してお答えをいたしたいと思います。

 バブルが崩壊をいたし、景気の後退が続く中で、区財政も当然のことながら、その影響を受けることになります。市町村民税、法人分など財源といたします財調交付金、都民税利子割を財源とする利子割交付金などに、まずその影響があらわれることになります。これまで、比較的安定的と言われてまいりました特別区税も、景気回復のおくれが懸念をされている中では、予断を許さない状況でございます。

 その一方で、既に区民健康村女神湖の校外施設、四谷区民センター、特別養護老人ホームなどの大型事業が進行中でございまして、さらに、区政のさまざまな分野で、区民の強い要望と期待に応えていく必要があることは、十分承知をいたしております。この厳しい状況に対応していくためには、優先事業を選定し、またスクラップ・アンド・ビルドなどの手法を積極的に用いていかなければならないと考えております。

 なお、御指摘のとおりであると考えております。現在、平成五年度から平成九年度までの後期基本計画策定作業の最終段階に入っておりますが、この計画によりますと、指定計画事業の切り捨てというような事態は避けることができる見通しでございます。

 しかしながら、その財政フレームは、公的に示されている一定の経済成長率見込みを前提として組み立てており、これまで積み立ててまいりました財政調整基金等を最大限に活用し、また二百億円を超えます起債を行うことにより、ようやく計画期間の財政需要に対応できる形になっております。

 したがいまして、今後の経済動向により、予定をいたしました財源を確保できない場合には、基本計画を具体化する実施計画の段階で、何らかの対応をしなければならない場面も想定をされます。

 このほか、後期基本計画では、用地が確定していない施設計画につきましては、事業費を計上いたしませんので、これが確定した場合も同様でございます。

 その際には、優先順位の判断に基づき、事業によっては先送りをしなければならないものが出てくる可能性はあると考えております。いずれにいたしましても、御指摘の点を踏まえて、今後の財政運営に当たりましては、これまでにもまして事務事業経費の節減効率化を図り、スクラップ・アンド・ビルドなどにより、行財政の対応能力の向上に努め、限られた財源をより一層重点的、効率的に配分することにより、区民の期待に応えてまいりたいと考えております。

 次に、旧淀橋第二小学校跡地利用の問題についての御質問でございますが、旧淀橋第二小学校跡地の活用に関しましては、土地信託方式により賃貸用オフィスビルの建設という答申を、既に懇談会よりいただいているところでございますが、最近のオフィス事情を取りまく環境は、バブル経済の崩壊や景気の先行き不透明感などから、テナント、企業に一時的な借り控え現象が生じ、需給のアンバランスから急騰したオフィス賃料相場が調整局面に入っている状況にあります。

 このような経済情勢を前提に、土地信託事業の配当収益を幾つかの条件のもとに見直しますと、現在のところ、二十年累計で四百億円前後と見込んでおります。この先、西新宿一帯におけるオフィスの需給状況は、不透明な部分がございますが、土地信託事業につきましては、既に懇談会で一定の方向をいただいていることや、地元の方々との話し合いもこの方向でおおむね御理解をいただいているところでございますので、オフィス需要を取り巻く今後の経済情勢の推移を見守りつつ、事業の着手時期を含めて、十分検討してまいりたいと考えております。

 第三番目の御質問で、都市型CATVについての御質問でございますが、現在、CATVにつきましては、基本的調査を委託し、実施中であります。

 その内容は、区内の受信状況の把握、アンケートによります区民の都市型CATVに対します理解度や加入の予測、さらには開局に必要な設備資金の概算と事業化に向けての提言等についてでありまして、現在のところ、受信状況調査が終了している段階でございます。御承知のとおり、新宿区は新都心としての発展が見込まれるため、超高層、中高層のビルが数多く建設をされており、今後もビル化が進捗する中で、原因者の特定が困難を極めるなど難視聴対策に対する要望はふえるものと考えております。

 このような状況を踏まえますときに、難視聴対策をも考慮いたしました都市型CATVの意義については、十分承知しているところでございますが、多額の資金を要することと、国の許可方針でありますため、今年の二月に区役所内で申請等を行っておりますところの七社と意見交換を行っておりますが、今後も現在実施中の調査等の状況を見ながら、区としての条件整備のための意見交換や意見集約をしながら進めてまいります。

 次に、若松町区民センターについての御質問でございますが、若松町地区区民センター用地につきましては、本定例会に用地取得費をお願いをしているところでございますが、用地の選定に当たりましては、地元区議会議員の方々を初め、地元町会連合会、地域住宅の皆様の多大な御尽力によるものと、深く感謝を申し上げる次第でございます。

 さて、同区民センターの建設に当たりましては、地域住民の意向を可能な限り取り入れることが大切との御意見についてでございますが、用地取得後、地元の皆様に建設計画を御説明する場を設けまして、御要望をちょうだいするとともに、他の区民センター同様、地元の代表の方々によって管理運営委員会を組織していただき、設計段階から検討していただくことを考えております。

 次に、建設に当たりましては、容積率を最大限に活用して、計画を立てるべきだとの御要望がございましたが、同区民センターは特別出張所と地域センターで構成される区民センターを予定をいたしております。特別出張所につきましては、今まで以上に行政サービスの向上が図れるような施設を検討いたし、地域センターにつきましては、地元の皆様の御要望をお聞きするとともに、他の区民センターとの均衡を図りながら、遜色のない施設規模を検討してまいりますが、詳細につきましては、今後の設計の中で確定してまいりたいと考えております。

 次に、国際友好都市のまとめと相互交流についての御質問でございますが、新宿区におきます国際交流につきましては、本年五月に議会の参加を得まして、北京市東城区友好都市交流調査団が訪中をいたしました。八月には、また新宿民族舞踊レフカダ訪問団が民間交流の先駆けといたしまして大成功をおさめ、またベルリン・テイアガルテン区への青少年派遣も同区との友好交流促進に実り多い成果を上げたところでございます。

 新宿は、都庁の移転を契機といたしまして、国際的に注目される度合いが高まっておりまして、新宿区の国際交流もますます活発になることが考えられますが、総合的視野に立ちまして交流を進めてまいる所存でございます。

 お尋ねのマース・トリヒト市につきましては、今後検討してまいりたいと考えております。

 以上で、私の答弁を終わらせていただきます。



◎教育長(蜂谷栄治君) 教育委員会への御質問にお答えいたします。

 最初に、国際友好都市対策のまとめと相互交流についてであります。

 御案内のとおり、新宿区教育委員会では国際理解教育推進の一環として、毎年中学生三十名を過去三年間、オーストラリアのブルーマウンテン市に派遣し、国際的視野の育成を図るとともに、国際親善、国際交流に努めてまいりました。

 本年度は、派遣先をワリンガー市に移し、ホームステイ先も同じ世代で、第二外国語として日本語を学ぶ生徒の家を選び、その生徒の通う三つのハイスクールに一週間の体験学習をさせるなど、国際理解にも従来とは異なる大きな成果を上げることができました。この中で、ワリンガー市長やハイスクールの校長先生方から、オーストラリアの生徒たちもぜひとも日本に派遣し、相互交流を一層深めたいとの強い要請がありました。

 教育委員会といたしましては、国際理解教育の一層の充実を目指し、オーストラリアの中学生の受け入れ等を検討する中で、御提案のマース・トリヒト市につきましても、今後検討してまいりたいと考えております。

 次に、学校適正配置に関する問題につきまして、四点にわたり御質問をいただきましたが、それぞれ関連いたしておりますので、一括してお答えをいたしたいと存じます。

 御指摘のとおり、情報化、高齢化等、社会の激しい変化の中にあって、これからの学校施設は、学校教育のみならず地域に開かれた生涯学習の場としての機能をあわせ持つべきだと考えております。

 その意味で、文部省は二十一世紀を見据え、その指針ともいうべき方向を打ち出したことは、まことに時宜を得たものと評価いたしております。

 今般の学校適正配置等審議会答申においても、学校施設複合化の実現に向けての提言が盛り込まれており、本区の教育行政にとって、今後の方向を示すものと受けとめております。答申の具体的な実施に当たっての方策につきましては、跡地利用等を含めて、今後とも教育委員会で十分審議し、対応を検討してまいりたいと考えます。

 なお、答申の実現に際しては、何よりも二十一世紀を担う、心豊かで、たくましい人間を育成する視点が大切であると認識しております。

 以上で、答弁終わります。



◆十九番(はそべ力君) 自席から発言をさせていただきます。

 私のこの質問に対しまして、区長及び教育長の方から懇切丁寧なる答弁をいただいたというふうに理解をしております。

 今後、私の質問の趣旨を生かしていただきまして、区政の執行の運営等に当たっていただきたい、かようなことを要望しながら、私の質問を終ります。



○議長(磯部芳直君) 次に、三十六番雨宮武彦君。

           〔三十六番雨宮武彦君登壇、拍手〕



◆三十六番(雨宮武彦君) 私は、平成四年新宿区議会第三回定例会に当たり、日本共産党新宿区議会議員団を代表して区長並びに教育委員会に質問いたします。

 まず質問に先立ち、去る七月二十六日投票で行われた参議院選挙の結果について一言触れさせていただきます。

 激動する世界情勢のもとで戦われた今回の参議院選挙で、私たち日本共産党は前回八九年の選挙に比較して、比例代表選挙では、得票率で前回七・〇%から七・九%に前進して四議席を確保し、選挙区選挙では前回の一議席から二議席へと前進しました。何よりもこの首都東京で上田耕一郎候補を、これまでの最高得票率の第二位で四選を勝ち取らせていただくことができました。

 今回の選挙戦は、自民党を初めとするすべての諸党が、ソ連邦の崩壊を中心とする世界の動きと絡めて「共産主義は終わった、日本共産党もやがてなくなる」などの、体制選択論の攻撃が展開される中で戦われました。

 これに対し、私たち日本共産党は「国民こそ国の主人公」「民族はみな平等」これこそが世界の大きな流れであり、七十年前の党創立以来、あらゆる弾圧に抗してその立場を掲げ、一貫してそれを貫いてきた日本共産党こそが、まさに歴史を促進してきた党であることを明らかにして選挙戦を戦ったのであります。

 とりわけ、侵略戦争に反対し、主権在民を日本のどの党より先駆けて、戦前から命がけで主張してきたこと、あらゆる大国の覇権主義と一貫して闘い抜いてきたこと、企業団体献金の禁止を身をもって実行してきたこと、以上の三つが、私たち日本共産党の特質であるとともに、政党を選択する上での根本的な物差しであることを訴えてきました。

 中国の天安門事件に始まり、東欧、ソ連と続いた世界の激動を利用して、日本共産党の抹殺をねらう攻撃の嵐が吹きすさぶ中での今回の参議院選挙で、勇気と見識をもって、日本共産党と上田耕一郎党副委員長に貴重な一票を投ぜられた方々に、この場をお借りして、改めて心からお礼を申し上げるものであります。

 同時に、今国民の最大の怒りを呼び起こしている佐川急便疑惑の徹底糾明を初めとする金権腐敗政治の一掃と、憲法違反の自衛隊海外派兵の中止を初め、平和と民主主義のため、国民の皆さんとともに闘うことを改めて表明し、質問に入るものであります。

 初めに、小野田区長の政治姿勢について、二点お尋ねいたします。

 第一は、佐川急便事件にあらわれた金権腐敗政治と、その根源にある企業団体献金に対する態度についてであります。佐川急便事件は、自民党の金丸副総裁の辞任、新潟県の金子知事の辞任とドミノ倒しが始まり、宮沢政権そのものを揺さぶっています。

 一つの企業が、わずか三十年の間に売上げ一兆円、業界第二の地位にのし上がっていく方法として、労働基準法違反、長時間超過密労働、運輸関係業法の無視、交通事故のもみ消し、脱税、同業者買収、トラックターミナル建設、増車など、あらゆる面で法や秩序を無視して大きくなっていったものであります。そのために金を政治家にばらまき、また暴力団の力も利用しながら、違法を貫き、便宜供与を受けたわけであります。政官財が一体となった醜い姿が典型的に浮き彫りになった事件であります。金丸自民党副総裁への五億円のやみ献金を初めとし、報道によると十二名の元総裁経験者などへ二十億円以上、さらに佐川急便関係者の証言によれば、百三十名もの政治家に七百億円から八百億円もの裏献金が行われていたといわれています。そして佐川マネーの流出先として、自民党だけでなく、日本共産党を除く他の政党の政治家の名前も挙がっているのであります。このように、この事件は政治を丸ごと買収しようというものであり、ばらまかれた金額の規模、関係する政治家の数からすると、戦後最大規模の疑獄事件といえます。

 この事件の全貌を国民の前に明らかにし、今こそ政治の信頼を回復しなければなりません。国会の場で徹底解明を図るため、金丸元副総裁、金子前新潟県知事、東京佐川急便の渡辺元社長などを証人喚問すべきであります。企業の汚れた金で政治がゆがめられる金権腐敗政治の根源は、企業団体献金にあることは明白であります。そして、かつて財界の首脳の一人が見返りを期待しない政治献金などあり得ないと語ったことで明らかのように、もともと企業献金は賄賂の性格を持ったものであります。だからこそ、欧米の諸国では、何十年も前から企業団体献金が厳しく禁止されているのであります。日本共産党は、企業からの献金、団体からの献金を禁止することを一貫して主張し、みずから実践してきた党であります。だからこそ、この間のリクルート事件、共和事件、今回の佐川急便事件でも、日本共産党の政治家の名前は一切出てこないのであります。企業団体献金を禁止し、大企業本位の政治から国民本位の政治への転換が今強く求められています。新潟県の例を見るまでもなく、地方政治においても、このことは全く同様であります。新宿区政においても、このような企業との癒着はあってはならないし、起きないようしなければなりません。

 そこで、区長にお聞きします。区長は、今回の佐川急便事件について、どのような御見解をお持ちでしょうか。まずお伺いいたします。

 また、我が党は既に今年の予算特別委員会でも明らかにしてきましたが、区長は、昨年の区長選挙費用の相当部分を企業や団体からの寄附金で賄ってきております。そして、その際の質疑において、区長という、いわゆる職務権限を持つ立場になったことからしても、企業団体献金は一切受け取らないという姿勢を明確にするよう求めたところであります。区長は、区長当選後、御自身と後援会等の政治活動資金として、企業団体献金に対し、どのような対応をしているのでありましょうか。この際、お答えをいただきたいと思います。

 第二は、自衛隊の海外派兵の問題についてであります。

 政府は、国連から要請を受けたとして、九月八日にカンボジアへの自衛隊派兵を閣議決定し、十七日に派兵を強行いたしました。

 そもそも自衛隊を海外の軍事活動に派遣することは、国際紛争での武力による威嚇や武力の行使を固く禁じた日本国憲法に明白に違反するものであり、我が党は断じて容認することはできません。しかも今日のカンボジアの現実を見るならば、政府が強行成立させたPKO法に照らしてさえも、この法律を発動する前提が成立していないことは明白であります。

 カンボジアにおけるポル・ポト派は、パリ協定が定める武装解除を拒否し、プノンペン政府軍と交戦、具体的にはプノンペン政府の公式文書によれば、六月十三日から八月八日の間、ポル・ポト派の停戦違反二百十九回、死者八十三人、負傷者百一人、誘拐四十一人となっています。そればかりか、自派支配地域へのUNTACの立ち入りをも拒否し、国連ヘリコプターへの武装攻撃、国連要員の一時拘禁すら行っています。そのため国連をして、ポル・ポト派が武装解除に応じなければ、国連安保理は、国連憲章第七章に基づく強制措置をとると表明せざるを得ない事態に至っています。これらは、PKO法が法律発動の要件としている停戦合意、紛争当事者の同意、中立性の確保に明白に反する事態であることを示しています。

 PKO法の発動に当たって、その条件が成立しているかどうかの厳格な吟味が必要なことは、宮沢首相も、我が党の不破委員長との党首会談におけるパリ協定が履行されない状況になったときは、対応もかわるだろうという発言や、さらには、カンボジアへの自衛隊派遣は、武装解除という第二段階に入っていけるかどうか見届けるのが先決という公式発言において認めてきたところであります。政府が現状でカンボジア派兵を決定したことは、首相自身のこれらの言明を無責任に投げ捨てることにほかなりません。

 我が党は、憲法の平和原則ばかりか、みずから定めたPKO法さえ公然と無視して、自衛隊をしゃにむにカンボジアへ派兵しようとする企てに断固として反対するものであります。

 区長は、このようなカンボジアの現状をどう思いますか。今回の自衛隊の派兵がPKO法にさえ違反しているとは思いませんか。御答弁をお願いいたします。

 次は、いわゆる首都圏移転についての質問をいたします。

 今国会では、首都機能移転の手始めとして、国会移転問題が急展開を見せています。一九九〇年十一月に衆参両院で国会移転決議がされました。しかし、国会移転問題の移転決議は国会最終盤に突然持ち出され、まともな国会審議も国民的論議もないまま自民、社会、公明、民社各党の賛成で決議されたものであります。日本共産党は国民的論議もないまま、国会を移転することには反対の立場を表明いたしました。

 国権の最高機関である国会を、どこに置くかということは、国民主権にかかわる重要な問題です。国民主権にかかわる重要な問題にもかかわらず、国民的論議と合意なしに、政府が国会移転法を提出すること自体、議会制民主主義の観点からも許されません。

 自社公民の賛成会派は、移転の理由に東京一極集中の是正を掲げていますが、国会を移転すれば、東京一極集中は本当に改善されるのでしょうか。東京一極集中の根源は今やだれの目にも明らかなように、自民党の大企業奉仕の土地・金融政策にあります。ここにメスを入れないで国会を移転させれば、一極集中が解決されるなどというものではありません。国土庁長官の諮問機関が、二月に発表した「中間とりまとめ」でも、東京は国際的な金融、ビジネスの中心都市として、今後とも、その役割を果たしていくことが見込まれていると、かえって東京一極集中を加速する方向を容認しているのであります。

 自民党などは、都民レベルで論議が尽くされていないのに、なぜ移転を急ごうとしているのでしょうか。私どもは、その理由は二つあると考えています。

 一つは、東京一極集中の弊害がだれの目にも明らかになってきた現在、自民党への批判の目をそらそうとしているということであります。

 もう一つは、この首都機能移転が十四兆円の超大型のプロジェクトだということです。東京湾横断道路計画、関西国際空港建設事業など、一兆円の大型プロジェクトがほぼ完成し目欲しいものがない。そこで、首都機能移転という超大型の目玉に期待が集まっているといわれています。首都機能の移転が再び巨大な利権の温床になりかねないという指摘があるほどです。

 そこで、区長にお尋ねいたします。新宿区議会は、去る六月十九日の本会議で、首都機能移転に関する法律の提出について反対する決議をいたしました。区長会もこの七月の総会で首都機能移転は特別区にとって、極めて重大な問題であるので、その取り扱いに当たっては、広範な論議を尽くすなど慎重にされたいとの立場を表明しておりますが、私は改めて本会議の場で、区長が反対の立場を区民に表明すべきと考えます。

 区長の御見解をお聞かせください。

 次に、言論と表現の自由を侵害する拡声機の使用による暴騒音の規制に関する条例案について質問いたします。

 東京都は九月定例都議会に、警視庁主導のもとに、右翼の暴力的騒音を規制することを口実にして、拡声機の使用による暴騒音の規制に関する条例案、いわゆる拡声機規制条例を提出いたしました。ところが、この条例の提案者である鈴木都知事が記者会見の中で、この条例はどういう団体であるかによって取り締まりを変更することはないと明言しているように、条例案は八十五デシベルを超える拡声機の使用を規制するもので、政党の活動を初め、労働組合、各種団体の街頭宣伝活動や商業宣伝、住民の自治活動など、現在都民が日常的に行っている拡声機の使用を一律に規制する内容になっているのであります。

 さらに、この条例案では、現場の警察官による拡声機の所在場所への立入調査権や拡声機の使用停止命令権を与えており、他の県のこの種の条例に例のない拡声機を使用するあらゆる活動が警察の不断の監視と介入にさらされるような内容も含まれているのであります。

 これらのことは、日本国憲法で国民に保障されている言論と表現の自由や結社の自由に真っ向から反するもので、断じて許すことができません。

 この条例案に対して、心ある憲法学者や文化人の中から、違憲論や反対の談話が表明されたり、また連日のように労働組合や商工業者団体など各種団体の皆さんが、東京都や都議会に条例案の撤回を陳情しているのであります。

 さらに、都内の地方自治体の首長である日野市の市長は、この条例案に対する議員の質問に答え、新しい都条例や施策が行われる場合は事前説明がされるが、この件については説明がないことや、憲法が保障する民主主義社会は、権力による官僚統制や取り締まりによる秩序の維持ではなく、市民、国民の自由意思に基づくルールやマナーが尊重されるべきだ、地方自治体が条例を定めて規制の基準をつくることは、我が国の民主主義、憲法の理念にそぐわないと、市議会で答弁している状況であります。

 このような内容と状況になっている拡声機規制条例案を、右翼の暴力的騒音を規制する口実で都議会に提案されることは許されるものではありません。

 右翼団体の暴騒音は、現行法規を厳格に摘要さえすれば規制は十分にできるのであります。

 区長は、このような都民と国民の言論と表現の自由を犯す拡声機の使用による暴騒音の規制に関する条例案に対して、明確に反対の表明をすべきと思いますが、区長の御見解をお伺いいたします。

 次に、組織及び事務事業の見直しについて質問いたします。

 区長が、昨年八月に新宿区組織等検討委員会に下命した組織等の見直しについての報告が、平成四年七月二十九日に出されました。今回の組織及び事務事業の見直しは、全庁にわたるものであり、区内部の単なる組織変更にとどまることなく、区民生活に大きな影響を与えるものといえます。

 例えば、福祉部構想についてみると、高田馬場と原町の二カ所ある福祉事務所を本庁一カ所にしてしまうということであります。この計画を知った多くの区民から不安と不満の声が上がっております。このことは、職員団体が行っている福祉事務所統廃合反対署名に多数の区民が署名していることからも明らかであります。

 この組織見直し案の中にある総合相談窓口は、一見とても便利になるような名前でありますが、よく見ると一人の人間を細切れにして対応する計画と言わなければなりません。区民にとって総合といえるのは、区民が相談に行った場合、その人の生活をいかに総合的に見てくれるのかということなのであります。一つの建物の中にあるからといって、必ずしも総合とは言えません。例えば高齢と障害が重なった場合、総合相談室、高齢者福祉課、障害者福祉課、生活福祉課の四つの課のケースワーカーがかかわることになり、主要にかかわる人が定まらず、かえって区民が混乱してしまいます。まして、一度では済まない高齢者、障害者や家族が福祉の相談に、その都度区役所本庁に行くというのでは大変なことです。バスや電車を使って行くとなったら、なおさらであります。区民の方からは、出張所や福祉事務所にはサンダル履きで行けるが、区役所へ行くときはそうはいかないとは、よく聞く不満であります。区民から、また一歩福祉が遠のいてしまうのであります。福祉の相談は、身近なところで気軽に行けることが重要なことであります。

 したがって、区民の立場に立って組織見直しをするならば、福祉事務所の統廃合は断じてやるべきではありません。福祉事務所で従来の法内事務を継続するとともに、法外事務も行えるようにすること、そして現在の二カ所だけでなく、より区民に身近な場所となるよう数をふやすことであります。

 平成四年第一回定例会で、区長が御答弁しているように、区民一人一人のニーズにあったサービスや情報の提供が必要になるものと予想されますとされていることを実現させるためにも必要なことであります。さらに区民へのサービスを充実させるためには、ケースワーカーやホームヘルパーの福祉事務所、保健指導についての保健所、訪問看護の健康センターと専門家が分担していることを太いパイプで結びつけることであります。また、高齢者在宅サービスセンターなど、福祉と保健の地域ごとの拠点をつくる際は、内部努力を行うのではなく、独自に必要な職員を含めて行うべきであります。

 老人会館の管理委託を初め、学校警備、学童擁護の委託化推進、人員削減による非常勤職員化のように、民間委託化の促進などによる人員削減は、国の臨調行革路線を推進し、区の公的責任を放棄するものであり、到底、区民の立場に立った事務事業見直しとは言えません。多くの区民の反対、実際の行政サービスを担っている職員団体の賛成が得られない組織と事務事業の見直しについては、再検討することが必要であります。

 そこで、区長にお尋ねいたします。このように、区の行政は、区民生活と切っても切り離せないものであります。とりわけ、今回の組織見直しは、全庁にまたがるものであり、区民生活、職員の労働条件とも深いかかわりをもっています。したがって、区民の実態、意見を把握して行わなければならないことはもちろんのこと、関係者の合意が不可欠であります。にもかかわらず、区で設けた組織等検討委員会は区当局者のみで構成されたものであり、余りにも短期間かつ密室の検討であったといえます。

 したがって、私は今回の区の組織及び事務事業の見直しについては、区民の代表、職員団体の代表、当該の職員、区議会の代表を含めた検討委員会を設定し、再検討を行うことが必要だと考えます。

 区長の御答弁をお願いいたします。

 次に、高齢者福祉の充実について質問いたします。

 人生八〇年時代と言われる世界一の長寿国として、お年寄りの方々はことしの敬老の日を、どのようなお気持ちで迎えられたでしょうか。去る九日のNHKがテレビ放映したNHKスペシャル番組「寝たきりになっても住みなれた家で暮らしたい」は大きな感動を呼びました。六年前に夫と息子を亡くした八十六歳になるお年寄りの生活実態を紹介したこの番組は、ひざの関節を悪くして寝たきりに近い状況にありながら、ホームヘルパーの介護の力を借りて暮らしている姿、毎日の様子を気遣って訪ねてきてくれる地域の人たちの心配り、こういう人のつながりが生きる励みとなっている姿でした。

 新宿区の高齢者は三万八千八百六名、ひとり暮らしの高齢者は三千八百八十九名、寝たきりと言われる高齢者は二千二百二十四名となっており、高齢者の人口比率は一三・八五%、そのうちの寝たきりの高齢者は五・六%という状況で東京都の平均を上回っています。

 新宿区は、ことし二月、老人保健福祉計画として新宿区社会福祉計画を策定していますが、これは、高齢者、児童、障害者の分野も含めた総合的な地域福祉計画となっているのが特徴です。この福祉計画については、我が党は既に、問題点を三月定例会で質問しましたが、寝たきりの老人を抱える介護問題の深刻さ、国民の中にある在宅福祉の充実の願いを反映している点も多く、一定の評価をいたしました。同時に、高齢者保健福祉施策の具体的な推進には、マンパワーの問題でも、財政の面でも、国の責任があいまいで、地方自治体や住民にその責任の大半が押しつけられていることを指摘したところであります。区長もその点を認め、財源の確保や国の責任は重要であるとの答弁をされているところであります。

 ところで、国、厚生省はゴールドプランに基づく全国の地方自治体での老人保健福祉計画の策定化がおくれていることから、去る六月都道府県に対して通知を発して、事業の具体化を促したところです。しかも、この通知の内容は、かなりの詳細なものとなっており、今後作成する自治体施策の基準ともなる内容となっているものです。この通知の前文では、福祉サービスを地域において提供できる体制の整備を速やかに図らなければならないこと、地域におけるサービス提供体制を整備するに当たっては、高齢者がいつでも、どこでも、だれでも、必要とするサービスを利用できるようにすることを強調しているのが特徴です。

 冒頭引用したNHKスペシャル番組から学ばされることは、高齢者が生きがいをもって暮らせるために大切なことは、孤独にならないということであります。地域の一員として迎え、温かく励ます支えあいが欠かせないことを教えてくれています。体が不自由になっても住みなれた家、住みなれた土地で老後を送りたい、それが高齢者の願いであり、家族もまたそのことを願っている、ここに在宅福祉の重要性があると考えます。

 しかし、家族の努力や住民の善意による支えは、当然限界があります。ましてや寝たきりや痴呆のお年寄りを抱える家族には、自立自助ということで犠牲を放置し続けることは、これ以上許せることではありません。今回の高齢者やその家族の実態から、あえて厚生省の通知なるものが出されたのも、ここにその理由があるといえます。厚生省から言われるまでもなく、今日ますます深刻となっている高齢者福祉の施策については、より一層の充実を図らなければなりません。ところが新宿区の社会福祉計画では福祉、保健、医療の連携ということでは、必ずしも高齢者のニーズにあった、いつでも、どこでも、だれでもというサービス提供体制を目指しているとは言いがたいものであります。

 そこで区長に、以下三点について質問いたします。

 第一点目は、新宿区内の高齢者が身近でサービスの提供を受けられるように体制を充実させることであります。常勤職によるホームヘルプサービスは、昭和五〇年以降は三十名体制にとどまっていますが、専門職を大幅に増員して、訪問回数や時間についても拡大することが必要です。さらに、福祉、保健が一体的、総合的に相談できる組織体制を整え、このような機能を持った地域福祉センターを特別出張所単位に設置すべきであります。

 第二に、高齢者に対する訪問看護、訪問指導の分野においては、専門職による体制を整備して充実を図るべきであります。新宿区は、健康センターの独自事業として訪問看護活動を進め、保健所の訪問指導とも連携をして、大きな実績を示してきたところです。在宅医療サービスは高齢者ほど個々の事情や対応が異なります。これまでの経験を大いに伸ばし、二十四時間の支援体制の確立はもとより、訪問看護ステーションの設置を図り、高齢者の医療サービスへの充実をすべきであります。

 第三に、特別養護老人ホームの建設については、社会福祉計画において、平成十二年度までに三カ所建設することとなっていますが、我が党は既に、三カ所目は後期実施計画に取り入れるように申し入れています。報道によりますと、厚生省は来年度から三十床までの小規模施設についても補助金を予算化するとなっています。そこで特別養護老人ホームの建設については、五十床未満の小規模の施設についても積極的に計画し、さらに増所を目指すべきと考えます。

 以上について、区長の御答弁を求めます。

 次に、集合住宅、特にマンション居住者に関する問題について質問いたします。

 分譲マンションは、全国で約二百三十四万戸に達し、一戸建ては難しいが、せめてマイホームに住みたいということから、都市型住宅として定着してきています。しかし、このように増大したマンションに対する行政のこれまでの対応は、土地の高度利用を図るという面からの建設促進には熱心でしたが、マンション住民の立場に立った施策は非常に立ちおくれているといえます。

 こうした中で、総務庁は、ことしの五月、中高層分譲共同住宅の管理等に関する行政監査結果報告書を発表するとともに、この行政監査結果に基づく勧告を建設省と公正取引委員会に対して行いました。

 報告書は、分譲マンションの管理について、建設省等の支援措置は、必ずしも末端まで行き渡っていないこと、またマンション老朽化に備えた補修制度の不備などを指摘し、積立金の積算、劣化診断の実施を含めた総合的な長期修繕のモデルを示すことなどを勧告しています。

 さて、新宿区のマンションの現状は、残念ながら正確な実態がつかまれているとはいえません。私どもの調査からの推定では、新宿区のマンション棟数約三千数百棟、戸数では約四万五千戸前後ではないかと思われます。この数は、都内でもトップクラスであります。しかし、それに対応した区のマンション対策は、まことに不十分であります。新宿区の人口は、引き続き減少傾向が続いています。これは地価の高騰により家賃の値上がりなど、勤労者が住み続けるにふさわしい良好な住宅が激減したことが主要な原因の一つと言えます。新宿区としても、住宅条例の制定、区民住宅、福祉住宅、家賃補助制度など、定住化対策を進めてきましたが、今や区内の住宅の主流を占めつつあるマンション、共同住宅の実態を掌握し、具体的施策を進めることは、定住対策の重要な柱の一つとなっています。

 そこで区長に、マンション対策の拡充について、以下具体的に質問いたします。

 まず第一に、集合住宅、マンション居住者の抱える管理組合の運営や、建物の管理、修繕、法律、税金問題等の集合住宅独自の悩みに応え得るマンション相談の総合窓口を設置すべきであると考えます。

 第二に、マンションの建設年度や戸数、住宅専用か併用か、分譲か賃貸か、管理組合、自治会の有無、修繕計画はどうなっているか等を調査し、いわば住宅白書のマンション版をつくり、区の住宅施策に生かすべきと考えます。

 第三に、管理組合に対しても、修築資金の融資をすべきと考えます。

 バブル経済の崩壊で地価が下がったとはいえ、区内の勤労者はマンションから一戸建てに住みかえたり、新築マンションに買いかえたりすることは依然として困難であります。そこで、マンションが一時的な住まいから長期に住むところにだんだん変化しています。

 しかし、建築後十年、十五年のマンションもふえ、大規模修繕の時期を迎えています。

 しかし、管理組合で修繕積立金が少なく、臨時の出費を余儀なくされるケースや所有者が賃貸しているなどして修繕がスムースにならないケースも出ています。住宅修繕の援助策として、区には住宅修築資金斡旋制度がありますが、融資は居住者個人に限られ、管理組合については残念ながら貸し出しがされておりません。建設省の指導により住宅金融公庫は、昭和六十二年七月一日からマンション共用部分改良融資を、法人格のない管理組合にも行っていますが、新宿区においても管理組合として融資が受けられるように早急に改善すべきと考えます。

 第四は、マンション小規模受水槽の対策についてであります。

 法の規制を受けない十トン未満の小規模受水槽の管理問題については、私自身、今年の三月予算特別委員会で質問し、また先の定例会において、他の会派の方も清掃奨励金について質問していますので重複は避け、ここでは、横浜市でこのほど制度化された受水槽の事前指導についてお伺いいたします。

 横浜市では、この四月から横浜市簡易給水水道及び小規模受水槽水道における安全で衛生的な飲料水の確保に関する条例が施行され、同条例に基づく事前指導要領が、この十月より実施されます。この制度は、すべてのビル、マンションの受水槽について、建築確認申請の前に給排水系統図や受水槽の設計図などの提出を求め、保健所が受水槽、高置水槽の設置場所や構造に維持管理上問題ないかを点検しようとするもので、全国で初めての施策と言われています。

 私は、新宿区においても横浜市と同様の制度を至急に導入すべきことを要求し、区長の御答弁を求めます。

 次に、若葉、南元町地域での水害対策について質問をいたします。

 この問題については、昨年の第三回定例会でも質問をいたしましたが、早速今年、雨水桝の設置工事が行われ、住宅の皆さんも喜んでいたところです。ところが、七月十五日夜、九時四十分より降り始めた集中豪雨により、若葉三丁目では床下浸水五世帯、被災者十三名、新宿四丁目で床下浸水六世帯、被災者十七名、被害がまたしても発生してしまいました。

 私は、七月十五日、雨が強く降り始めると同時に現地に駆けつけましたが、わずか十分から十五分間の間に、雨水がマンホールからあふれ、浸水する状況をこの目で確認をいたしました。集中豪雨の恐しさと、現在進められている下水管整備と南元町公園下の第二調整池の一日も早い完成を願う気持ちでいっぱいでありました。

 そこで区長に質問をいたします。

 その第一は、現在整備中の下水道幹線の若葉ルートの工事を当初計画どおり来年三月までに完成させ、直ちに使用を開始させる点についてであります。

 私が、砂袋や消毒の手配をしていたところ、何人もの住民の皆さんから「ことしはこれ以上雨が降らないことを願うばかりです。来年三月になれば、下水管工事が完了するんでしょう。来年からは安心して夜も寝ることができ、外出もできるようになりますね。よろしくお願いします」と祈るようにお願いされました。ところが、私が調査をしたところ、東京都としては、若葉ルートの下水管整備工事が完了しても、南元町ルートのシールド工法による新規工事発注に伴い、一年間使用が延期することもあるとの見解であります。区長はこのことを御存じでしょうか。

 若葉ルートの工事が完成していながら、一年間も使用できないことになれば、住民の皆さんも失望を抱くと同時に、また一年間水害の心配をすることになります。私は、あらゆる技術と方法をとり、ぜひ計画どおり一日も早く、遅くとも来年三月までに完成させ、使用できるようにすべきと考えます。区長からも、期限どおりに完成し使用できるよう東京都へ強力に要請すべきであると考えますが、御所見をお伺いいたします。

 質問の第二は、現在、南元町公園下に五千トンの第二調整池の建設をしておりますが、この工事の完成後も引き続き抜本的対策を講じるべきと考えます。

 この間の水害をみると、平成元年八月一日と平成三年九月十九日の二回、現在使用している八千トンの調整池が満杯になっています。昨年九月十九日は、最大雨量四十三ミリメートル、床上床下浸水が新宿区全体で七十七件、四谷地域で二十件出たときでありました。

 このように、今までの台風や集中豪雨によって、最大雨量五十ミリメートル以下でも既設の八千トン調整池が満杯になり被害が出ている現状からすれば、第二調整池の一刻も早い完成と我が党が提案している最大雨量百ミリメートルに対応できるような総合雨水対策を引き続き推進すべきと考えます。

 また、ことしの七月に東京都下水道局は、第二世代下水道マスタープランを作成し、都市型水害に強い安全なまちを目指し、世界都市東京にふさわしい治水安全度を確保するため、治水安全度を向上させるために、整備水準を一時間七十五ミリメートルの降雨に対処できるよう、雨水排水施設の整備を推進すると述べています。若葉、南元町地域の抜本的対策として、南元町調整池以後の下水流域である東宮御所下の下水本管の改修等を含めた下水管整備工事を、マスタープランの具体化の中に取り込ませ、一日も早く事業化できるようにすべきと考えます。区長に御見解をお伺いいたします。

 次に、教育委員会に質問いたします。

 去る七月二十七日、新宿区立学校適正配置等審議会により答申が提出されました。

 私たち日本共産党区議会議員団は、同審議会の審議に当たって、区民の声を積極的に反映させる立場から、PTA関係者を初め、多くの区民の皆さんに審議会の経過を知らせ、審議会への傍聴を呼びかけるなどの努力をしてまいりました。こうした経過の中で、関係者の熱心な傍聴や陳情などにより答申文の中に、それらの関係者の意見が一部盛り込まれたことは御承知のとおりであります。

 しかし、答申が発表された今日の事態は、審議会の答申の決定に当たって、我が党委員が、審議はまだ十分とは言えず、具体的な校名を示した適正配置案を答申することは、地域に混乱をもたらすもので賛成できないと指摘したとおりになってきているのであります。

 なぜなら、この答申の内容を知った父母を初め、地域の中では、この先自分の子供が通う学校の存続がどうなるのか、また、ますます住民がいなくなってしまうのではとの不安の声が広がっているのであります。

 既に、統廃合の対象校として名前の挙がっている淀橋第二中学校地域では、統廃合反対の署名運動が進められています。また、ある小学校では、六年生全員が私立中学を受験しようという話さえ出るほどであります。

 言うまでもなく、学校は教育の場として、また地域コミュニティの場として、重要な役割を果たしてきました。我が党は学校を中心にした人の住める街づくりを主張してきましたが、審議会答申に対する教育委員会の具体化が、統廃合が先にありきでは、決してあってはなりません。

 そこで、審議会答申が出された今日、答申の具体化に当たっての教育委員会の姿勢について質問いたします。

 答申文は、その最後で、答申の実現に際しては、関係者との協議など地域社会の一層の理解を得る努力が必要であると述べています。

 私は、教育委員会に対し、この立場に徹底して立つことを強く求めたいと思うのであります。

 具体的には、まず校名が挙がった学校については、地域住民やPTAなど関係者に対し、答申内容についての説明会を開催すべきであります。

 さらに、アンケートなども実施し、関係者の意向を十分に把握する措置を講ずるべきであります。

 これらの点について、教育委員会の御見解をお伺いいたします。

 次に、私がかねてより要求しているスポーツ振興条例について質問いたします。

 今日、広範な国民がスポーツに親しんでいます。この夏に行われたバルセロナオリンピックでの岩崎選手の活躍などが、国民に大きな感動を与えたことは記憶に新しいところであります。週休二日制による余暇の拡大や高齢人口の増大に伴って、生涯スポーツの要求も区民の中に高まっています。

 このような要求に応えるためにも、スポーツ施設の増設と運営の民主化、指導員の増員などが求められているところであります。

 ことし三月に、新宿区社会教育委員の会議より提言された生涯学習時代における学習、スポーツ施設のあり方では、学校体育館の改築により、一般区民も使用できる温水プールを四谷、牛込、淀橋、落合の各地区につくるという地区体育館構想の一日も早い実現と、さらにこれを推し進めて、新宿スポーツセンターを核として、一キロ平方メートルに一カ所のブランチの建設についての期待が述べられています。

 私は、これらの構想の進展を改めて求めるとともに、区民スポーツの一層の振興を図る立場から、スポーツ振興条例の制定を要求するものであります。また、区民の自主的なスポーツ活動の発展と地域社会の活性化のためにも、この条例では、まず区としてのスポーツ振興に向けての基本的姿勢を明確にするとともに、第一に、地域の自主的スポーツクラブや団体に対し運営費や会場費の減免や助成処置を行うこと、第二に、全国大会や国際的規模での行事に参加する個人や団体にも援助を行うこと、第三に、各大会で優秀な成績を収めた個人や団体に対する顕彰を行うことなどを盛り込むべきと考えます。

 教育委員会の御答弁をお伺いいたします。

 以上で、私の質問といたします。

 長時間御清聴いただきまして、ありがとうございました。(拍手)



◎区長(小野田隆君) 雨宮議員の御質問にお答えをいたします。

 最初の区長の政治姿勢についての問題でございまして、第一点、佐川急便事件に関しての点でございますが、既に当時の企業関係者に対する捜査が行われておりまして、事実が解明されつつあることは御承知のことと思います。

 また、特定の政治家との関係で、献金をめぐっての調査が開始をされつつあると承っております。政治は公正不偏のものでなければならず、国民の信頼があって初めてなし得ることは当然のことでございます。この点で、今日報道されている事件は、国民の政治不信を招くものでございまして、一日も早い解明が待たれるところでございます。

 しかしながら、この事件をもって、直ちに企業団体の政治献金を否定することはできないと考えております。私の対応についてのお尋ねでございますが、法の認める範囲内で政治活動を行うためのものであれば、正当な献金として受け入れ、正当に使用していく考えでございます。

 次に、PKOの問題でございますが、カンボジアでの国連平和維持活動に当たるため自衛隊が派遣されました。PKO法案についての私の見解は、今までもたびたび述べてまいりましたが、我が国が国際社会での役割を果たす上で必要な措置であると考えております。

 また、自衛隊等の派遣につきましては、停戦合意の成立等、派遣の前提として幾つかの原則があります。今日のカンボジア派遣につきましては、ポル・ポト派の動向を含め、この原則が満たされているか論議のあることは承知しておりますが、紛争の当事者で構成されておりますカンボジアの最高国民評議会が受け入れに同意しているという判断のもとに、政府として決定されたものでございまして、PKO法の趣旨に沿ったものであると考えております。

 次に、いわゆる首都機能移転についての御質問でございますが、首都機能移転の問題につきましては、国政レベルを中心とした論議がなされており、都市問題の解決という点では一つの方策であると考えますが、そこで生活をする都民、区民の立場に立つとき、影響は重大であると認識をいたしております。御指摘にもありましたが、私といたしましては、広範な論議を尽くし慎重に対処されるべきものと考えております。

 次に、言論の自由を侵害する拡声機の使用、暴騒音の規制に関する条例案についての御意見でございますが、拡声機の使用による暴騒音の規制に関する条例案につきましては、九月定例都議会で審議されるところでありますが、言論、表現の自由等との関連で規制内容に論議が出ております。

 しかし一方では、意識的に流す大音量から都民生活を守っていく上で必要な措置であると考えます。この条例は、その前文で、通常の政治活動、労働運動、企業活動等の諸活動等を妨害し、または誹謗する等の街頭宣伝を行う団体が少なからず見られるという判断に立ちまして、取り締まり対象を制定しておりますし、また法令及び健全な社会常識の範囲内で行われるものが不当に制限されることがあってはならないという言論表現の自由にも配慮されております。

 したがいまして、私といたしましては、この条例が言論の自由を侵害するものではないと考えております。いずれにいたしましても、全国的に初めての試みであり、都議会での十分な審議を期待するものであります。

 次に、組織見直しについての御質問でございますが、区の組織につきましては、新しい行政に対応し、常に効率的に執行できるものであるよう見直しを進めることが必要でございます。

 今回の組織見直しも、この考えに沿ったものでありまして、御指摘の総合相談窓口の設置と福祉事務所の統合につきましても、社会福祉計画の実現を図ろうとするものでございます。御承知のとおり、社会福祉計画は、区議会、区民、職員の代表が加わり、十分御協議いただいたものでございまして、これからの福祉充実の方向が示されており、この実現は区政の重要な課題でございます。

 いずれにいたしましても、今回の組織改正は、組織等検討委員会が組織され、全庁的な職員の参加を得て、区政の課題を効率的に解決するため十分な論議を尽くしたものであり、私といたしましては、ぜひとも答申の実現を図りたいと考えております。

 次に、高齢者福祉の問題に関して三点ございますが、第一点、常勤ヘルパーを大幅に増員し、訪問回数や時間について拡大することが必要というようなサービスの問題でございますが、訪問ヘルプサービス事業は現在、区ヘルパーと家政婦協会の家事援助者を併用して実施をいたしております。これからの高齢社会に対応するためには、それらに加え、福祉公社の協力会議、社会福祉協議会のボランティアを活用をするとともに、新たな制度の創設も含め多様な方法でサービスの供給量をふやすことが必要であると考えております。

 また、福祉、保健の連携につきましては、総合相談室の設置、高齢者サービス調整チームの活用、あるいはあかね苑に現在建設計画中の在宅介護支援センターの役割の中で充実を図っていきたいと考えております。

 次に、訪問看護、高齢者の医療のサービスの充実を図るべきではないか、こういうような御質問でございますが、訪問看護事業におきましては、従来から区民健康センターにおきまして実施をしているところでございますが、さらにこれを充実するための訪問看護ステーションの設置につきましては、その設置基準や現行訪問看護事業及び今後の民間老人訪問看護ステーションとの関係の中で、調整すべき課題も多くございますので、その検討を進めているところでございます。

 また、訪問指導におきましては、本年度から家庭医の確保への支援及び理学療法士等による在宅リハビリ指導を実施いたしており、在宅ケアの一層の充実に努めているところでございます。

 次の高齢者福祉の充実についての御質問でございますが、特別養護老人ホームにつきましては、現在区内二番目のホームといたしまして、北新宿三丁目に八十床の仮称北新宿特別養護老人ホームの建設を進めております。

 三番目の区立特別養護老人ホームは、現在具体的な計画はいたしておりません。都市部におきます老人保健福祉施設整備につきましては、国は最低定員の弾力化等を図っておりますが、今後計画化するに際しましては、運営面や事業面、種々の観点から最も適切なものとするよう検討を加えてまいりたいと思います。

 次に、住宅マンション、集合マンションの居住者に関する問題でございまして、三点ございますが、マンション相談窓口の設置、住宅白書、マンション版の作成あるいは修繕融資を行うべきだ、こういうふうな三つの質問でございますが、一括してお答えをいたします。

 御指摘のとおり、マンションは都市居住の主要な形態として増加の一途をたどっており、これに伴ってマンションの管理、修繕が最近特に問題となっております。

 本年五月の総務庁報告と前後いたしまして、日本マンション学会の設立、マンションリフォーム推進協議会やマンション管理組合、連絡協議会の発足と、おのおのの立場からマンション管理問題へのアプローチが始まっております。

 また、マンションの相談窓口といたしましては、高層住宅管理協会のマンション保全診断センターが大規模修繕や長期修繕計画についての専門的アドバイスを行っております。マンションの維持管理につきましては、今後の住宅行政の大きな課題の一つとして考えられるため、新宿区におきましても、国と都の動向を踏まえまして、調査研究を行ってまいります。

 次の御質問でございますが、マンションの小規模受水槽の対策についての御質問にお答えをいたします。

 当新宿区では、新宿区小規模給水施設の衛生管理指導要項に基づきまして、マンションなどの小規模給水施設の把握や管理者に対しての飲用水に関する相談並びに衛生指導を行っているところでございます。

 一方、さらに東京都と二十三区は、この十月に都区が一体となりまして、小規模給水施設の実態調査を行い、その結果に基づき新たな取り組みについて、都区保健衛生連絡協議会の専門部会におきまして検討することになっております。

 新宿区といたしましては、これらの検討結果を踏まえまして対応したいと考えております。

 最後の問題でございますが、水害対策について二点、御質問がございますが、まず第一点の若葉、南元町地区の水害対策として、現在南元町雨水調整池の拡張工事と若葉ルートの下水道幹線の増設工事が行われております。

 また、昨年八月の南元町地内の水害発生と、その後の本区の要請を受けまして、東京都では南元町ルートの下水道管の増設工事にも着手をしたところでございます。

 この南元町ルートは、南元町地区の水害対策として非常に有効であると考えております。しかしながら、南元町ルートの工事を進めながら若葉ルートの供用開始を行うことは、工法上特段の工夫を要します。本区といたしましては、この追加工事によりまして、若葉ルートの使用開始が遅くならないよう東京都下水道局に強く要請をいたしておりますが、下水道局といたしましても、現在工法上の検討を進めているところでございます。

 次に、現在の治水対策は一時間五十ミリの雨に対処できるよう進められているところであり、次のステップといたしまして、一時間七十五ミリの降雨への対処が、長期目標として設定をされております。

 私どもといたしましては、河川改修の進捗等も含めまして、引き続き水害に強いまちづくりの推進に努めていきたいと考えております。また、若葉、南元町地区につきましては、合計一万三千トンの調整池と若葉、南元町両ルートの下水道管の工事完成が水害対策として大きな効果を持つものでありますので、東京都に対して、その早期完成を要求しているところでございます。

 以上で、私の答弁を終わらせていただきます。



◎教育長(蜂谷栄治君) 教育委員会への御質問にお答えいたします。

 最初に、学校適正配置等審議会の答申についてであります。

 御案内のとおり、七月二十七日に学校適正配置等審議会の答申をいただきました。

 申すまでもなく、教育委員会はこの答申を尊重し、提言を具体化する立場にございます。現在、答申の実現に向け準備を進めております。まだ具体的なことを申し上げる段階ではございませんが、今後の御指摘の点を踏まえまして、教育委員会で実施に向けての方策を十分検討してまいりたいと考えます。

 次に、スポーツ振興条例の制定についてであります。

 御指摘のとおり、生涯スポーツに対する区民の要求はますます増大しております。教育委員会といたしましては、これらのニーズに応えるための基本的な条件整備として、総合体育館二号館等、施設の拡充に努めてまいりました。地区体育館の早期実現につきましても鋭意努力してまいる所存でございます。

 また、スポーツのより一層の振興を図るため、自主的なスポーツ団体の奨励や個人のすぐれた活動の顕彰等の制度的な支援につきましても、今後十分検討していきたいと考えます。

 以上で答弁終わります。



◆三十六番(雨宮武彦君) 自席より発言させていただきます。

 私の質問に対し区長及び教育長から答弁をいただきまして、一定の前向きな答弁もありましたけれども、納得できない部分もたくさんありますので、今後の議会活動の中で、さらに要求していきたいと思います。

 これで、私の発言を終わらせていただきます。(拍手)



○議長(磯部芳直君) 以上をもって、本日の質問は終了いたしました。

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○議長(磯部芳直君) これより、本日の日程に入ります。

 日程第一及び第二を一括して議題に供します。

           〔次長議題朗読〕

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△四陳情第十六号  祥伝社市ケ谷駐車場新築工事反対に関する陳情



△四陳情第十七号  新宿区市谷砂土原町に建設予定の「祥伝社駐車場」建設に反対する陳情

           〔巻末委員会審査報告書の部参照〕

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○議長(磯部芳直君) なお、報告者につきましては、お手元に配付いたしておりますので朗読は省略いたします。



◎六番(やはぎ秀雄君) この際、議事進行の動議を提出いたします。

 本件は、いずれも委員会審査報告どおり決定されんことを望みます。



○議長(磯部芳直君) お諮りいたします。

 ただいまの六番の動議に御異議ありませんか。

           〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(磯部芳直君) 御異議なしと認めます。

 よって、四陳情第十六号及び四陳情第十七号は、いずれも委員会審査報告どおり決定いたしました。

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○議長(磯部芳直君)  お諮りいたします。

 本日の会議は議事進行の都合上、この程度にとどめ、延会いたしたいと思います。これに御異議ございませんか。

           〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(磯部芳直君) 御異議なしと認めます。

 よって、本日の会議はこれをもって延会することに決定いたしました。

 次の本会議は九月二十二日午後二時に開きます。ただいまここに御出席の方々には、改めて通知いたしませんから御了承願います。

 本日はこれをもって散会いたします。

           午後五時四分散会

                          議長    磯部芳直

                          議員    川村一之

                          議員    久保合介