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東京都 新宿区

平成15年  2月 定例会(第1回) 02月26日−02号




平成15年  2月 定例会(第1回) − 02月26日−02号







平成15年  2月 定例会(第1回)



     平成15年第1回定例会会議録(第2日)第2号

平成15年2月26日(水曜日)

出席議員(43名)

  1番   くまがい澄子     2番   赤羽つや子

  3番   鈴木幸枝       4番   小松政子

  5番   麻生輝久       6番   のづたけし

  7番   松川きみひろ     8番   上 秀夫

  9番   えのき秀隆     10番   佐原たけし

 11番   志田雄一郎     12番   かわで昭彦

 13番   小畑通夫      14番   とよしま正雄

 15番   そめたに正明    16番   山添 巖

 17番   宮坂俊文      18番   やはぎ秀雄

 20番   かわの達男     21番   山田敏行

 22番   猪爪まさみ     23番   小野きみ子

 24番   久保合介      25番   羽深真二

 26番   桑原公平      27番   中村よしひこ

 28番   野口ふみあき    29番   小沢弘太郎

 30番   長森孝吉      31番   小倉喜文

 32番   内田幸次      33番   あざみ民栄

 34番   阿部早苗      35番   近藤なつ子

 36番   沢田あゆみ     37番   秋田ひろし

 38番   下村得治      39番   新井康文

 40番   田中のりひで    41番   笠井つや子

 42番   雨宮武彦      43番   佐藤文則

 44番   松ヶ谷まさお

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欠席議員(1名)

 19番   権並 勇

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説明のため出席した者の職氏名

 区長     中山弘子     助役     高橋和雄

 収入役    永木秀人     企画部長   佐田俊彦

                 区民部長

 総務部長   石村勲由            今野 隆

                 事務代理

 福祉部長   愛宕昌和     衛生部長   渡邉紀明

 環境土木部長 荒木 繁     都市計画部長 戸田敬里

 企画課長   鹿島一雄     予算課長   野口則行

                 教育委員会

 総務課長   酒井敏男            山崎輝雄

                 教育長

 教育委員会           選挙管理

        石崎洋子     委員会    佐藤三男

 事務局次長           事務局長

 常勤監査委員 山田外彦     監査事務局長 須磨洋次郎

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職務のため出席した議会事務局職員

 局長     根岸紘一     次長     渡部優子

 議事係長   大川芳久     議事主査   谷部とき子

 議事主査   大岡 博     議事主査   西村 茂

 議事主査   松本謙治     議事主査   熊澤 武

 調査管理係

        太田誠司     書記     喜多裕之

 主査

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 速記士    八木下厚子

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2月26日   議事日程

 日程第1  第11号議案 新宿区議会議員の報酬の特例に関する条例の一部を改正する条例

 日程第2  第12号議案 新宿区議会議員の報酬及び費用弁償等に関する条例の一部を改正する条例

 日程第3  第13号議案 新宿区長等の給料の特例に関する条例の一部を改正する条例

 日程第4  第14号議案 新宿区行政委員会の委員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例

 日程第5  第15号議案 新宿区監査委員の給料等に関する条例の一部を改正する条例

 日程第6  第16号議案 新宿区区民の声委員会条例の一部を改正する条例

 日程第7  第17号議案 新宿区附属機関の構成員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部を改正する条例

 日程第8  第18号議案 新宿区島田育英基金条例の一部を改正する条例

 日程第9  第19号議案 新宿区外国人留学生学習奨励基金条例の一部を改正する条例

 日程第10 第20号議案 新宿区情報公開条例の一部を改正する条例

 日程第11 第21号議案 新宿区職員定数条例の一部を改正する条例

 日程第12 第22号議案 新宿区職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例

 日程第13 第23号議案 新宿区戸籍事務手数料条例の一部を改正する条例

 日程第14 第24号議案 新宿区国民健康保険条例の一部を改正する条例

 日程第15 第25号議案 新宿区立障害者福祉センター条例の一部を改正する条例

 日程第16 第26号議案 新宿区立知的障害者援護施設条例

 日程第17 第27号議案 新宿区立心身障害者通所訓練施設条例の一部を改正する条例

 日程第18 第28号議案 新宿区心身障害者福祉手当条例の一部を改正する条例

 日程第19 第29号議案 新宿区立ひとり親家庭夏季休養施設条例を廃止する条例

 日程第20 第30号議案 新宿区立子ども家庭支援センター条例の一部を改正する条例

 日程第21 第31号議案 新宿区立高齢者在宅サービスセンター条例の一部を改正する条例

 日程第22 第32号議案 新宿区保育の実施に関する条例の一部を改正する条例

 日程第23 第33号議案 新宿区保育所保育料徴収条例の一部を改正する条例

 日程第24 第34号議案 新宿区介護保険条例の一部を改正する条例

 日程第25 第35号議案 新宿区介護保険高額サービス費等資金貸付基金条例の一部を改正する条例

 日程第26 第36号議案 新宿区立元気館条例

 日程第27 第37号議案 新宿区興行場法、旅館業法及び公衆浴場法運営協議会条例を廃止する条例

 日程第28 第38号議案 新宿区保健事業の利用に係る使用料等を定める条例の一部を改正する条例

 日程第29 第39号議案 新宿区立区民健康センター条例の一部を改正する条例

 日程第30 第40号議案 新宿区保健センター設置に関する条例の一部を改正する条例

 日程第31 第41号議案 新宿区自転車等の放置防止及び自転車駐車場の整備に関する条例の一部を改正する条例

 日程第32 第42号議案 若葉地区再開発地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例の一部を改正する条例

 日程第33 第43号議案 若葉・須賀町地区地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例の一部を改正する条例

 日程第34 第44号議案 新宿区中高層階住居専用地区内における建築物の制限に関する条例の一部を改正する条例

 日程第35 第45号議案 新宿区環境土木・都市計画事務手数料条例の一部を改正する条例

 日程第36 第46号議案 新宿区奨学資金貸付条例の一部を改正する条例

 日程第37 第47号議案 特別区道の路線の認定について

 日程第38 第7号議案 平成14年度新宿区一般会計補正予算(第5号)

 日程第39 第8号議案 平成14年度新宿区国民健康保険特別会計補正予算(第3号)

 日程第40 第9号議案 平成14年度新宿区老人保健特別会計補正予算(第2号)

 日程第41 第10号議案 平成14年度新宿区介護保険特別会計補正予算(第2号)

 日程第42 第1号議案 平成15年度新宿区一般会計予算

 日程第43 第2号議案 平成15年度新宿区国民健康保険特別会計予算

 日程第44 第3号議案 平成15年度新宿区老人保健特別会計予算

 日程第45 第4号議案 平成15年度新宿区介護保険特別会計予算

 日程第46 第5号議案 平成15年度新宿区一般会計補正予算(第1号)

 日程第47 第6号議案 平成15年度新宿区介護保険特別会計補正予算(第1号)

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△開議 午後2時01分



○議長(野口ふみあき) ただいまから本日の会議を開きます。

 会議録署名議員は、

  20番 かわの達男議員  43番 佐藤文則議員

を指名します。

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○議長(野口ふみあき) 本日の会議時間は、議事進行の都合により、あらかじめ延長します。

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○議長(野口ふみあき) 諸般の報告がありますので、次長に朗読させます。

             〔次長朗読〕

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                           14新総総第2031号

                           平成15年2月25日

新宿区議会議長  野口ふみあき殿

                         新宿区長  中山弘子

 平成15年中における新宿区議会に説明のため出席させる者の変更について(通知)

 このことについて、平成15年2月25日付け人事異動により、下記のとおり変更しましたので通知いたします。

             〔以下職名及び氏名の朗読は省略〕〔巻末諸報告の部参照〕

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                            14新監第674号

                            平成15年2月25日

新宿区議会議長  野口ふみあき殿

                         新宿区監査委員  山田外彦

                            同     下村得治

                            同     そめたに正明

     平成14年度新宿区歳入歳出例月出納検査の結果について(1月分)

 このことについて、地方自治法第235条の2第3項により下記のとおり報告します。

             〔以下の朗読は省略〕〔巻末諸報告の部参照〕

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                           14新総総第2032号

                           平成15年2月26日

新宿区議会議長  野口ふみあき殿

                         新宿区長  中山弘子

               専決処分の報告について

 このことについて、地方自治法(昭和22年法律第67号)第180条第2項の規定に基づき、別紙のとおり報告いたします。

             〔別紙の朗読は省略〕

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○議長(野口ふみあき) 区の一般事務、教育委員会の事務及び選挙管理委員会の事務ついて質問の通告を受けましたので、順に質問を許します。

 最初に、42番雨宮武彦議員。

             〔42番 雨宮武彦議員登壇、拍手〕



◆42番(雨宮武彦) 2003年第1回新宿区議会定例会に当たり、日本共産党新宿区議会議員団を代表し、区長並びに教育委員会に質問いたします。

 最初に、今世界の平和にとって最大の焦点となっている、アメリカなどによるイラク攻撃に対する区長の見解についてお伺いいたします。

 去る15日、「戦争ノー」「査察の継続による平和解決を」と、アメリカによるイラク攻撃に反対する行動が世界中で取り組まれ、史上空前の 1,000万人を超える人々が参加しました。それに先立つ2月10日、ロシア、ドイツ、フランスは共同声明を発表して、「イラクへの査察を継続し、その能力を強化し、国連の枠組みの中であらゆる手段を尽くして平和裏に問題を解決する」ことを世界に向かって訴えました。

             〔「そうだ」と呼ぶ者あり〕

中国は、直ちにこの共同声明への「支持」を表明しました。

 昨日、国連加盟国の3分の2、 116カ国が加盟する非同盟諸国首脳会議は、「武力の不行使、平和解決」を求める声明を採択しました。日本国内では、共同通信の世論調査で78.8%の人がイラク攻撃に反対しています。

 この世界の平和を求める圧倒的世論の中、国連の演説で査察継続への疑問を表明し、武力行使容認決議の採択を主張する小泉内閣の態度は、アメリカ・ブッシュ政権、イギリス・ブレア政権とともに、「新・悪の枢軸」と世界中から非難を浴びています。

 さらに小泉首相は、世界で広がる戦争反対の運動について、「イラクに間違ったメッセージを送ることを懸念する」などと発言したのです。これは、戦争反対を訴えることは「利敵行為」などとテレビで発言した政権与党幹部の態度とあわせ、平和を願う国民の厳しい批判を免れないものであります。

             〔「そのとおり」と呼ぶ者あり〕

 情勢は大変緊迫しています。世界の世論に背いてアメリカがイギリス、スペインとともに査察の打ち切りを求め、事実上武力行使への道を開く決議案を国連安保理に提出したこと、これに日本政府が即座に支持を表明したことは、断じて容認できません。

 区長は、さきの第4回定例会で、我が党がアメリカのイラク攻撃の動きについての見解をお聞きした際に、「国会で議論される問題」、「今後展開される議論を見守ってまいりたい」と、まるで木で鼻をくくったような答弁をされました。平和都市新宿区の区長として、果たしてそれでよいのでしょうか。

 報道によるとアメリカは、攻撃の最初の日だけで 3,000発のミサイルを打ち込む作戦といわれています。少なく見ても数万人の死者が出るとの予想もあります。何の罪もない子供たちや女性を含め、多くの人々が犠牲になってしまうのです。

 新宿区平和都市宣言は、新宿区民には永遠の平和を築く責務があり、世界の恒久平和の実現を希求するとして発せられたものであります。その世界の平和がまさに今危機に直面し、平和解決か戦争かの2つの道をめぐる厳しいしのぎ合いが繰り広げられているときに、区長がどのような見解を表明するのかが問われています。

             〔「そのとおり」と呼ぶ者あり〕

 政府の対応をどうするのかについては、区長が言うように国会で議論する必要があるでしょう。しかし、新宿区長の見解は新宿区議会でしか聞けないではありませんか。

             〔「そのとおりです」と呼ぶ者あり〕

 区長は、国連査察の継続・強化による平和解決の道に国際社会は進むべきとお考えでしょうか、それとも武力行使やむなしという立場なのでしょうか、はっきりと区民の前に見解を示すことを求めます。

 次に、区長が21日の本会議で明らかにした「区政の基本方針」について伺います。

 区長は、「新宿区を暮らしやすさとにぎわいのある魅力あふれるまちとするために全力を傾注する」と述べられました。かつてなく厳しい暮らしの実情にあえぐ区民は、この言葉に大変期待を寄せています。失業者はこの5年間で 230万人から 340万人にふえ、民間の平均賃金は1997年の 467万円から、2001年は 454万円へと落ち込んでいます。

 第4回定例会での我が党の質問に区長自身がお答えになったように、新宿区では、1998年と2002年を比べると生活保護世帯が 3,449世帯から 4,903世帯に、就学援助を受けている児童・生徒の割合が14.1%から20.2%へ急増している点にも、区民生活の厳しさがあらわれています。

 このようなときに、区政がどのような役割を果たすべきかが問われています。区長は「区政の基本方針」で、「失業率の増加など景気の不透明な状況が依然として続いている」として、「区財政を取り巻く環境は大変厳しい状況が続く」、『すべての人が参画し、負担し合う公正な社会』の構築に向けた構造改革が求められている」と述べられました。これが、仮に生活困難に陥っている区民にさらに負担を強いるということを意味するのであるならば、区民が期待している区政の方向とは相反するのではないでしょうか。

 そもそも長引く不況の大きな原因が、1997年に橋本内閣が強行した消費税増税、医療費値上げなど合わせて9兆円の国民への負担増にあったことは、その橋本氏自身が一昨年の自民党総裁選挙の際に、「結果として今の不況の原因の一つとなっていること、これは私率直に認めて、国民におわび申し上げます」と言ったように、だれの目にも明らかです。さらに、小泉内閣は「不良債権最終処理」だと言って大量の失業と倒産をふやし、社会保障の負担増と給付削減、庶民増税によって4兆 4,000億円もの負担増を国民に押しつけようとしています。

 私は、区財政を取り巻く環境が大変厳しくなっている背景に、このような国の政治による国民への負担増の押しつけや、中小企業つぶしの政策が国民の消費を冷え込ませていることがあると思いますが、区長はどのようにお考えでしょうか、見解を伺います。

 では、新宿区政はどうだったでしょうか。1995年に「財政非常事態宣言」を出し、「区政改革プラン」のもと保育料の値上げ、学童保育の有料化、地域センター・社会教育会館の有料化、ことぶき館の講師料の削減、慢性肝炎などの方たちの障害者福祉手当の取り上げなど、国の政治と同じように区民に犠牲を押しつけてきました。区民は、「区の財政が厳しいから」と言われては我慢に我慢を続けてきました。

             〔「そうだ」と呼ぶ者あり〕

 例えば、高齢者福祉手当は5万 5,000円だったのが毎年減額され、このままいけばついに今年度で廃止となってしまいます。私が知っている85歳の要介護4で寝たきりの御主人と暮らす80歳の女性は、「15万円の年金と高齢者福祉手当で何とかやりくりしていましたが、ことしでなくなってしまう。どうやって生きていけばいいのか不安でたまらない」と話しています。本来、区民の暮らしを守ることが一番大事な仕事であるべき区政が、国と同じように区民に大きな犠牲を負わせてたのではないでしょうか。

             〔「そうだ」と呼ぶ者あり〕

 一方、現在の区財政はどうなっているでしょうか。実質単年度収支は2000年度、2001年度と2年連続で計36億円の黒字となり、今年度も明確に黒字の見込みです。我が党はこのような状況のもとで、区民に我慢を強いる「財政非常事態宣言」は続けるべきではなく、解除すべきだと再三申し上げてきました。今回、区長が「宣言」を解除されたことは当然です。













 問題は、このもとでどのような行財政運営に踏み出すかです。私は、区財政が「小康を得た」状況のもとで、前区政のように区民に負担を押しつけ、暮らし・福祉の施策を削減する区政運営はきっぱりやめて、厳しさを増す区民の暮らしを支援する施策を思い切って強める行財政運営に転換すべきだと考えます。そうしてこそ区民の懐も温まり、区税収入もふえて、区財政の好転につながるのではないでしょうか。

 区長は「区政の基本方針」では、「『財政非常事態宣言』を超えて、さらなる『区政改革』をなし遂げる」と、大変理解しにくい表現を使われています。その意味するところが、これまで以上に区民の負担をふやす方向だとするなら、区民の暮らしは「非常事態」を超えて「破綻」の道を進むことになります。区長は、前区政と同じように、暮らし・福祉切り捨てや区民の負担をふやす方向で区政を進めるつもりなのか、それとも不況や医療費の負担増で苦しむ区民の暮らしを支援する方向で区政を進めるつもりなのか、区長の見解を伺います。

 区長は「区政の基本方針」で、行政は「安定した区民生活のかなめとして、セーフティーネットとしての役割を適切に果たしていかなければなりません」と述べられました。そうであるならば、今まさに不況と国の悪政に苦しむ区民を支援する施策を具体化すべきです。

 以下、来年度予算にも係わって、区民の緊急切実な願いを実現する立場から3つの問題について質問します。

 第1は、医療に係る負担増を取りやめることについてです。

 まず、国による医療改悪について伺います。私たち日本共産党区議団は、昨年10月からの高齢者医療費負担増による影響などについて、区内約 800の医療機関にアンケートの協力をお願いしました。これまでに回答を寄せていただいた医療機関のうち、10月以降患者数が減った、医療費の負担増が原因と思われる受診や治療の中断があったという回答が半数以上でした。またその具体的な内容として、ある内科医からは、「在宅酸素を利用している患者さんが、月に 850円から1万円以上に医療費が上がり、保険がきかない負担もあり、その上往診も1割になったため負担増は20倍以上。本当にひどい。何とかならないだろうか」など、深刻な状況が寄せられています。

 このような事態に日本医師会、歯科医師会、薬剤師会、看護協会の医療4団体が、「国民だれもが安心してよりよい医療を受けられるために」と、健康保険本人3割負担の実施凍結、高齢者医療費の自己負担軽減などを要求して国民運動を展開するなど、医療費の負担軽減を求める世論が大きく広がっています。

 区長は、医療費値上げにより、区民の命と健康にどのような影響が出ていると認識されていますか。私は、区民の命と健康、生活を守るために、区長は健康保険本人3割負担の中止、高齢者医療費の負担軽減を国に対して強く要求すべきと考えますが、あわせて区長の見解を伺います。

 次に、今定例会に提案されている国民健康保険料の引き上げについてです。

 高齢者はもちろん不況で苦しむ自営業者や収入の不安定な低所得者が多く加入し、現在では51%の世帯が加入している国民健康保険料の値上げは、区民生活に一層の負担を強いることは明らかです。

 国民健康保険料の今回の値上げ計画は、所得割が5.15%、均等割が7.69%とともに引き上げられる、ここ数年間で一番高い引き上げ幅です。平均で4%のところ、年収 300万円以下では 7.5%以上となり、低所得者ほど負担率が大きく、問題です。

 さきに我が党区議団は、国民健康保険料の値上げが行われないように区長に申し入れをしましたが、区長はその席で、「医療費はふえているんだからだれかが払わなければいけない」と、値上げは当然必要とする考えを示されています。我が党は、医療費の高騰を避けるために予防の重視と早期発見・早期治療を行政の責任で行うことや、世界的に高過ぎる薬価を引き下げること、医療保険財政への支出を減らし続けている国と東京都による支出比を復活することなど、抜本的な改革を求めてきました。医療費の負担増に加え保険料の負担増は、区民生活を困難にします。当面区としては、これ以上区民の負担をふやさないために、一般会計の繰入額をふやしてでも値上げを避けるべきです。区長の見解を伺います。

 区は、がん検診・成人健診の有料化を2003年度から実施しようとしていますが、これは区民の健康にとって大きな役割を持つ検診に、受診者の減少という影響が出ることが予想されます。今年度有料化を実施した杉並区では、昨年11月時点で胃がんのエックス線検査は前年比で59%、子宮がんは88%、肺がん検診は60%に減少しています。我が党が医療機関にお願いしたアンケートでも、「病気がないと考える人、費用を負担したくない人の受診の機会をつくることが疾病の予防に役立ちます。有料化はこの機会を大きく損なうものと考えます」など、「無料で継続すべき」という意見が多数でした。

 現在では、がんは不治の病ではなく早期発見によって治ると言われています。経済的なことを心配することなく受診できるよう、無料制度を復活すべきです。区長の見解を伺います。

 第2は、介護保険についてです。

 介護保険が始まりことしの3月で丸3年になりますが、高齢者の暮らしの実態はどうでしょうか。在宅介護サービスは、利用上限に対し50%を割る利用率です。医療費負担がふやされている低所得者にとって、1割の利用料は大きな負担です。ホームヘルプサービスについては、従前からの利用者で低所得者には、国の特別対策で3%の利用料でサービスが受けられ大変喜ばれていました。23区中14区で新規の利用者でも同様に軽減策を講じています。新宿区でも、せめて本人非課税の方までは利用料の軽減策を講じるべきと考えますが、いかがでしょうか。

 また保険料の見直しに伴い、基準額は52円の引き上げ、さらに6段階への区分変更により、所得 200万円以上 250万円未満の方が月に約 1,000円もの値上げになります。23区中2区が保険料の値上げも踏みとどまろうとしています。当区は基金を繰り入れても足りないわけですが、例えば千代田区では、新たな基金を一般会計から繰り入れて創設することで区の独自サービスを実施したり、保険料の急騰を抑えることを可能にしようとしています。地方分権の時代ですから、区独自の工夫をして保険料を据え置くべきと思いますが、いかがでしょうか。

 また、2001年10月から実施している保険料の個別減額制度の承認の累計は 458人で、現在の該当者は転居、死亡、生活保護への移行などでさらに少なくなっています。相談はあるものの、現状の預貯金の条件では該当しない方が多いのが実情です。大阪市などのように、預貯金の条件をせめて 1,050万円まで拡大すべきです。

 以上3点について区長の見解を伺います。

 次に、在宅での重度要介護者への支援についてです。

 1999年度までの老人福祉手当、介護保険実施後2000年からの高齢者福祉手当は、重度要介護者を抱える家族にとっては介護と生活を支える大きな役割を果たしてきました。介護保険で在宅生活ができない最大の障害は、サービスごとに支払う1割の利用料負担と、24時間介護には介護度別の限度額では到底足りないことなどがあります。介護保険導入後も江戸川区や練馬区では区独自の支援策を実施し、事実上制度の継続をしています。当区としても、重度要介護者への支援策を継続すべきではないでしょうか。(仮称)新宿区重度要介護高齢者手当条例を区独自で創設し、在宅介護を支援すべきです。区長の見解を伺います。

 第3に、区内中小企業を支援する対策の一つである「借り換え融資制度」の創設についてです。

 私たちは第4回定例会でも、千代田区の緊急景気対策特別融資の事例を挙げて、新宿区もこのような借り換え融資制度を創設すべきと要求しました。

 昨年11月から実施した千代田区では、2月10日現在、貸付限度額 2,000万円の営業資金は367 件で、融資額45億円余、小規模企業が対象の限度額 1,000万円の小規模企業融資は 485件で、融資額32億円余、合計で 852件、総額78億円余の実績であり、予定貸付件数の9割近くに達しています。

 私たちは、区がデフレ対策融資の実施に踏み切ったことは評価するものでありますが、1月6日から始まった同融資制度の実績は、19日現在、平成14年度貸付予定件数 500件に対し64件の実績にとどまっています。

 問題はその実情をどう見るかでありますが、私は、そこには区内中小企業者の置かれている資金繰りの厳しさの反映があると思います。現行の融資制度の返済が元利均等払いである以上、事業者が新たに制度融資を利用しようとすれば、当然月々の返済額がかさむため新規の借り入れにちゅうちょせざるを得ません。だからこそ、既存の借入分も含めて返済できる長期低利の借り換え融資制度の実施が求められているのではないでしょうか。大田区でも2月10日から、借り換え制度と借り換え一本化資金融資制度を立ち上げました。

 区長はさきの定例会で私どもの質問に対し、「少し時間をいただいて、融資制度全般を視野に入れて、財政状況をにらみつつ検討してみたいと考えています」と答弁されています。少しの時間がたちましたが、このような借り換え融資制度の特徴をどう認識されておられるかも含めて、その後どのような検討をされたのか、まずお伺いします。

 既に国も、経営が安定していない中小企業者に国が保証限度額を超えて支援を行うなどのセーフティーネット保証7号、8号を立ち上げ、その申請に必要な区長の「認定」は既に 100件に達していることを見れば、いかに中小企業の置かれている資金繰りが厳しいものであるかが理解できます。

 私は新宿区も今こそ、資金繰りに苦労している中小企業者が、既に融資制度を利用している中小企業者の資金繰りを緩和する借り換え融資制度を実施すべきと考えますが、区長の見解を伺います。

 次に、行財政改革計画について伺います。

 我が党は第4回定例会で、行財政改革計画は大規模な民営化・民間委託化と施設の統廃合など、区政のあり方そのものを変える計画案であり、区民が具体的な内容を知れば知るほど反対や疑問の声が広がっていることを指摘して、一たん凍結して、時間をかけて区民・利用者の意見を十分に聞いて再検討するよう求めました。これに対し区長は、「区長を囲む会」などで出される意見を踏まえて、「全体として御理解いただける形で」策定すると答弁されました。

 決定された行財政改革計画は、図書館のあり方など幾つかの点については区民の意見を踏まえた変化が見られますが、大半は「中間のまとめ」と変わらぬ内容となっています。しかし、「区長を囲む会」で出された意見だけ見ても、例えば「ことぶき館の廃止は見直しを」、「北山伏、薬王寺保育園の廃園について長い目で見て再検討してほしい」、「食への不安が多い中、安く上げればいいというものではない。学校給食の民間委託に反対」など数多くの意見、要望が出されています。同時に、「区長を囲む会」などに参加できた人は区民全体から見ればごく一部に過ぎません。

 区民から出された数多くの意見、要望、不安などについて区長はどのように受けとめておられるのか。また、私は「全体として御理解いただける形」とはほど遠いと考えますが、区長の見解を伺います。

 行財政改革計画では、例えば現在5年ごとに行われている、幼稚園や小・中学校などの周年行事を、来年度から10周年だけにするとされました。PTAの皆さんからは、「周年行事は生徒にとっても学校と地域の歴史を学ぶ機会であり、地域の方々との貴重な交流の場になっているので、5周年ごとにやってほしい」という意見が出されています。「区長を囲む会」での「10周年ごとにすると小・中学校とも1回も経験せず、PTAも先生もやり方を忘れてしまう。ぜひ5周年でやってほしい」との意見に対し区長は、「(これは)予算に関連して出ている。予算がなくてもやってみようとか、どうしても必要だと再度働きかけてもらうとか動きがあるとうれしいが」と答えています。

 このように、行財政改革計画で縮小や廃止とされた事業の中には、区民が共同して続けたい事業があります。このような事業については復活を検討すべきです。区長の見解を伺います。

 また、行財政改革計画の資料としてつけられた「施設の方針」には、「以下の施設ごとの方針を基調として、区民の方々と議論しながら今後も見直しの検討を進めます」と書かれています。私は、各施設の利用者を初め区民に対し小まめな説明と協議の場を繰り返し持ち、その結果区民の理解が得られなければ、行財政改革計画の方針を変更することは当然あり得ると考えますが、区長の見解を伺います。

 この問題の最後に、区立図書館についてです。

 区民、利用者の強い反対の中、行財政改革計画からも「4館体制」という表現は完全になくなりました。我が党は第4回定例会で、図書館の充実とあり方について、区民の公募委員と有識者も交えた開かれた検討委員会、「(仮称)新たな図書館サービス構築のための検討委員会」をつくることを提案しました。区長も「区長を囲む会」で、「4館ありきでなく、利用者、区民、学識者の声を聞いて検討する」と発言されています。

 区立図書館の充実とあり方について、図書館運営協議会でも大いに議論していただくと同時に、その枠にとどまらず、公募委員を含めてより多くの区民が参加できる場を設けるとともに、地域ごとに利用者との懇談会などを開催すべきと考えますが、区長並びに教育委員会の見解を伺います。

 次に、まちづくりについて伺います。

 その第1は、日影制限見直しについてです。

 区は先日、日影制限の見直しについての原案を明らかにしました。1996年の用途地域見直しに連動して日影制限が撤廃された北新宿四丁目では、既に御承知のように、この間建築紛争が相次いでいます。

 柏木地域で行われた「区長を囲む会」では、日影制限の復活を求める強い意見に対して、助役から「周知について不十分であったことについて反省している」、「今後住民の皆さんといいまちづくりについて議論していきたい」旨の答弁がありました。この反省を今回の見直し作業にきちんと生かすべきであります。

 今回区は、既に素案に対する意見は聞いたので原案については説明するが、もう住民の要望が出ても変更はしないと言っています。これでは前回同様、区民に周知が不徹底のまま進むのではないでしょうか。

             〔「そうだ」と呼ぶ者あり〕

 これまでの説明会が10カ所で 180人程度の参加者ということは、前回の反省も踏まえた十分な説明がなされたとは到底言えない状況であります。

             〔「そのとおり」と呼ぶ者あり〕

 この間、建築計画が明らかになったときに住民は初めて日照が奪われることに直面し、建築紛争になった事例が多数あります。

 日影制限の見直しの原案は、区の判断で決め都に提案すべき問題ですから、ここで早急に決定するのではなく、この間の反省も踏まえて、区民と十分意見を交換して進めるべきです。区長の見解を伺います。

 第2に、ワンルームマンション建築に係る条例制定についてです。

 さきの第4回定例会で我が党は、ワンルームマンション建設をめぐる建築紛争が頻発している現状のもとで、住環境を守る住民の立場から、何らかの規制をかける条例の制定を求めました。これに対し区長の答弁は、「現在指導要綱を検討中」とのことでした。

 去る2月12日に、建築計画に対する早期周知の条例の制定について他会派の皆さんと区長に回答を求め申し入れを行った際、助役から、ワンルームマンションについては、要綱ではなく新たに条例化に向けた検討をされていると伺いました。このことは、条例制定を求めてきた私たちの要望が実ることになり、評価するものでありますが、いつまでにつくるのか伺います。

 また、重要なのはその内容です。ワンルームマンション建設に係る条例にはどのような事項を盛り込む予定なのでしょうか。近隣との建築紛争の原因になる管理人の常駐、ごみの管理、全戸数分の駐輪場やバイク置き場や駐車場の設置、ファミリータイプの一定数の確保等、また入居者の居住環境に配慮し、最低居室面積や天井高についても基準を設けた内容にすべきと考えます。渋谷区では、もはや要綱では対応できないとして条例化し、確認申請が東京都扱いの場合も対象に、住環境整備審議会を設置して審査・協議するなどが盛り込まれています。住環境に配慮した条例を求めるものです。区長の見解を伺います。

 第3に、建築計画の早期周知に関する条例の制定についてです。

 第3回定例会でも、我が党は早期周知に関する条例の制定について質問してきました。また他会派にも条例案を提案し、17名の議員により要望してきたところです。区長は、ワンルームマンションに関する条例とセットで提案することを検討しているとの回答が助役より示されました。しかし、この2つの条例は趣旨の異なるものであり、「早期周知」に関する条例制定については、建築紛争が区内の各地で起こり住環境が日々損なわれている中で、直ちに制定することを求めるものです。遅くとも第2回定例会には提出すべきです。区長の見解を伺います。

 以上で私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)



◎区長(中山弘子) 雨宮議員の御質問にお答えいたします。

 初めにイラク問題についてですが、現在、問題の解決に向けて国連安全保障理事会の場で各国がそれぞれの国の立場から意見、態度を表明しています。

 私としては、国連の枠組みのもとで解決されることを願っておりますが、このような国際問題につきましては、今後、国会で展開される議論を見守ってまいりたいと思います。

 次に、「区政の基本方針」についてのお尋ねです。

 まず、区財政を取り巻く環境と国の政策との関係でございますが、景気などその時々の経済状況が、区財政にとって区税収入などを含めまして大きな影響を及ぼすものです。長く低迷する日本経済の状況も、区財政にとりましては厳しい現実であります。

 しかしながら、このような厳しい環境の中で、区民生活を支えるための区政執行、区財政のかじ取りに心を砕き努めてまいりますのも、区政をあずかる者としての役割でございます。

 現在の日本経済は、デフレの深刻化、株価の低迷に見られますように厳しい状況にあるものと私も思います。このような中で、国におきましてはデフレの克服を最大の課題としておりますが、今後とも、自律的経済成長を実現するための適切な対応を強く望むものであります。

 次に、「『財政非常事態宣言』を超えて、さらなる区政改革をなし遂げる」ことに関連して、今後の行財政運営についてのお尋ねです。

 区財政は、平成12、13年度決算に続いて14年度も実質単年度収支が黒字になることが見込まれることなど、これまで進めてまいりました財政健全化に向けた取り組みは着実にその成果を上げております。

 しかしながら、先行き不透明な経済状況や施設の改築や少子高齢社会への対応など、今後の施策展開に必要な財源などをも考え合わせますと、区財政は、これまでのさまざまな改革により一定の改善は見たものの、なお極めて厳しい状況にあると認識せざるを得ません。

 私といたしましては、これまでの改革がもたらした成果の上に不断の改革を積み上げていくことで、区民生活を支えるための行財政の基盤を確立することができるものと考えております。

 御指摘の趣旨が、区民に負担を求めない、事業の見直しも行わないということであるならば、これから進めようとする改革への取り組みとはその考えを異にするものと思います。

 私は、行財政改革はこれからが正念場であると考えております。事業コスト情報の提供など、区政の透明性をより高める取り組みとともに施策の再構築を進め、限られた資源を有効に生かしていくこと。事業の見直しについても、区民、団体などとの連携、協働により区民サービスの向上を図るという視点を大切にすること。また公共施設についても、更新需要なども踏まえそのあり方を見直していくこと。こうした考え方を基本に、新たな時代の課題に的確に対応していくための行財政の質的な改革、さらなる「区政改革」を進めていく決意でございます。

 次に、医療費の値上げにかかわる御質問に一括してお答えいたします。

 医療制度改革の基本方針であります「国民が一部の負担で必要な医療を受けられる体制を維持する」ことは、非常に重要なことであると認識しております。

 この医療制度改革は、危機的な状況にある医療保険の破綻を回避するために、医療の提供側と受け手側の双方に負担を求めており、提供側の負担として診療報酬や薬価基準の引き下げも行われております。

 区民の皆様が、引き続き一部の負担で適正な医療を受けられる体制を維持するという点から考えますと、このたびの医療費の値上げはやむを得ないものと認識しております。

 次に、国民健康保険料の引き上げについてのお尋ねでございます。

 今回の保険料率の改定につきましては、23区統一保険料方式により算定したものです。被保険者数の大幅な増加などにより総医療費の伸びが見込まれることから、保険者負担分医療費の2分の1を保険料で賄うという原則に基づき算定いたしました。

 その際に、中間所得層への負担の偏在を是正するため、所得割と均等割の賦課割合の改善もあわせて実施したところでございます。御指摘のございました年収 300万円の場合の保険料につきまして、金額で申し上げますと、4人世帯では月額 700円余の増額となることとなります。

 私といたしましても、国民健康保険が国民皆保険を支える制度として、他の医療保険に属さないすべての方を被保険者とすることから、高齢の方や収入のない方をも対象とし、その点制度上の問題があることは否定できないと認識しております。この点につきましては、かねてから全国市長会としても、制度の見直しを国に要望し続けているところでございます。

 当区の国民健康保険財政におきましては、現在でも既に多額の一般財源の繰り入れを行っているところであり、これ以上の繰り入れは到底困難であると認識しております。ぜひ御理解いただきたいと存じます。

 次に、がん検診・成人健診の無料制度の復活についての御質問ですが、がん検診等の一部自己負担制度につきましては、昨年の第3回定例議会で議決を受け、「新宿区保健事業の利用に係る使用料等を定める条例」を制定したところでございます。

 この制度は、サービスを利用される方々に応分の負担をしていただく「受益者負担の適正化」の観点から、無理のない範囲で費用の一部を御負担いただくこととしています。限られた財源の中で、区民の皆様の要望に的確にこたえていくためには必要な制度であると考えています。

 なお、急激な負担増とならないよう、2年間の緩和措置及び減免措置を講じているところでございます。

 今後、さらに区民の皆様の健康に対する意識を深め、一層の理解が得られるよう積極的に啓発に取り組んでまいります。

 次に、介護保険についてお答えします。

 まず、国の特別対策であるホームヘルプ減額は、介護保険制度導入前に利用されていた旧措置者に対する経過措置として実施しているものであり、新規の利用者に対しては、国制度を改善した都制度による利用者負担額軽減措置事業を実施しているので、区独自の軽減策を講じる考えはありません。

 また、平成15年度から17年度までの次期の保険料につきましては、高齢者保健福祉推進協議会や区民の御意見を踏まえつつ、介護給付費準備基金の全額投入を前提に、可能な限り上昇を抑えたものとして条例提案をしております。

 また、6段階保険料制度の導入により、保険料の支払いが最も困難な所得階層である第2段階につきましては5%の値下げとなり、現行制度の中で区独自の工夫により、可能な限り負担能力に見合った保険料が設定できたものと考えております。したがいまして、国の三原則に反して一般財源を投入することは考えておりません。

 さらに、保険料の個別減額制度につきましても、第2段階を対象に引き続き実施してまいる予定ですが、減額の条件につきましては、他区や近県の自治体に比べても遜色なく、減額制度としては適切なものと考えておりますので、預貯金の条件の拡大は考えておりません。

 次に、在宅の重度要介護者への支援策についてのお尋ねです。

 区独自の支援策により、高齢者福祉手当の事実上の継続をしている他区の例を取り上げての御質問ですが、老人福祉手当は、在宅サービスの確保が十分でなかった時代に現金給付をするというものでした。介護保険制度の開始とともに、在宅サービスは相当程度に確保されました。またサービスの給付水準についても、要介護度が4以上の重度の方の支給限度額は月額30万円を超えております。このようなことから高齢者福祉手当については、経過措置を設け、平成14年度をもって廃止することといたしました。

 要支援・要介護の高齢の方には、介護保険で適切なサービスを提供することが基本と考えておりますので、御質問のように、高齢者福祉手当の代替策として現金給付をすることは考えておりません。

 したがいまして、区独自の「(仮称)新宿区重度要介護高齢者手当条例」を提案する考えはございません。

 次に、借り換え融資制度についてのお尋ねでございます。

 まず、この制度の特徴についてでございますが、返済期間の長期化により、月々の返済額を軽減できることにあると考えております。したがいまして、融資制度全体の検討に際しましては、当然その対象の一つであると考えているところでございます。

 私といたしましては、当区の産業振興を進めるために、融資制度のみならず商店街振興施策を含めて、いま一度、全体的にその具体的事業を検討してみたいとかねてより考えておりました。限りある財源の政策配分を含めて、その判断を行うために時間をいただきたいと申し上げたところでございます。

 御指摘にございますように、今日の中小企業者の資金繰りの苦しさは、その多くが国の財政金融政策によるものでございます。区といたしましては、当初予算に事業規模で50億円のデフレ対策融資を盛り込んでおり、可能な限りの対応はとっていると考えております。

 一般に国家の政策の影響をすべて区が補完するということはできないことでございます。むしろ、当区の産業振興の観点から必要な事業を今後十分に検討したいと考えております。したがいまして、実施の可否などについてはいまだ申し上げられる段階にはございません。

 次に、行財政改革についてのお尋ねでございます。

 まず、区民の方々からちょうだいいたしました数多くの御意見、御要望などについてですが、今回のパブリックコメント制度や「区長を囲む会」などでの御意見については十分に受けとめ、また区の考え方もお示しし、多くの方には御理解いただける形で各計画の中に反映させることができたものと考えております。

 御質問の中に例示としてございました「ことぶき館」につきましては、単なる施設廃止を考えているものではなく、地域センターなどとの役割分担の中で適切な地域配置を目指すものであることを御説明いたしましたし、民営化・委託化への懸念のお声に対しては、サービスの質の確保、安全性の確保については区が責任を持って対処していくことを約束しておりますので、基本的な考え方につきましては御理解いただけたものと考えております。

 今後も一つ一つ取り組みを進め、課題が生じればその都度誠意を持って対応してまいりますので、これからの進め方につきましても御理解いただけるものと考えております。

 また、区民の方々が共同しての取り組みを希望される事業につきましては、地域支援の観点から区といたしましても、経費をかけないで実施する工夫や自助・共助の仕組みの中で実現する工夫などに努め、きめ細やかな対応を行ってまいります。

 次に、行財政改革計画の中で挙げた「施設方針」についてですが、これは、現在の区有施設の規模を見直していかないと、今後の財政運営に大きな影響を与えかねないという背景からのものです。

 それを受けての各施設の方針ですので、施設を利用される方々はもちろん、区民の皆様全体にかかわる問題として、区民意識調査やパブリックコメント制度等を今後も十分に活用しながら解決していきたいと考えております。

 このような取り組みを進めるに当たりましては、社会経済状況などの変化に柔軟に的確に対応することが重要ですので、施設方針も適宜見直していくべきであると考えております。

 また、図書館のあり方の見直しにつきましては、教育委員会によります今後の取り組みを支援し、十分に連携しながら、より効果的・効率的なサービスについて、区民の皆様と議論できるように努めてまいります。

 日影制限の見直しについてですが、このたびの見直しは、都心地域等における土地利用の混在・複合化、建築物単体での用途混在・高層化等が進行しており、都心居住の推進等の視点からも、市街地内での住宅の多様な立地状況に対応した居住環境の確保を図る必要があることを踏まえたものです。

 区としては、都市計画が期待するまちのあり方の実現のために、日影制限を可能な限り、都市計画との整合と調整を図ったものとすることを目的としながら、見直し作業を進めているものです。

 見直し素案につきましては、広報や住民説明会により、広く周知が図られるよう実施してきました。さらに、ホームページやパブリックコメント制度の活用により、従来に増して一層きめ細やかな対応を行ってまいりました。この結果、数々の御意見や御要望が寄せられたことから、素案の一部を修正することにより原案といたします。

 この原案の周知方法については、広報やホームページ等でお知らせすると同時に、さらに町会の回覧板を活用するとともに住民説明会も行い、十分な説明をしていきたいと考えております。

 次に、ワンルームマンション建築に係る条例の制定時期についてのお尋ねです。

 区では、昨今のワンルームマンションをめぐる状況を踏まえて、行政の透明性と実効性の向上を目指して、条例化に向け検討を開始したところです。

 条例の制定に当たりましては、正確な実態把握の上に立った素案づくり、住宅まちづくり審議会における審議や、パブリックコメント等を活用した区民の方々からの意見の聴取などを行うことを予定しており、これらの一連の手続をできる限り速やかに進めてまいります。

 次に、条例の内容についてのお尋ねですが、ワンルームマンションの問題は、建築に関するハード面とその管理運営に関するソフト面の両面から、そのあり方を考えることが必要だと考えております。

 具体的には、定住が可能なマンションの質の向上、地域の居住環境への配慮、コミュニティーとの調和に配慮した管理方法などを盛り込むべき内容として、検討を進めてまいりいたと考えております。

 次に、建築計画の早期周知に関するお尋ねですが、区では現在、ワンルームマンションの建築に係る条例の制定に向けて、建物の規模と紛争との関係や周辺に与える影響などの実態把握とあわせて、計画の周知期間についても検討しているところです。建築計画の早期周知につきましては、ここでの検討状況を勘案してその周知時期を決定してまいります。

 なお早期周知については、単独条例ではなく、現行の新宿区中高層建築物の建築に係る紛争の予防と調整に関する条例の施行規則の改正で対応していきたいと考えております。またその規則改正の時期は、できるだけ早期に行うよう準備を進めてまいります。

 以上で答弁を終わらせていただきます。



◎教育長(山崎輝雄) 教育委員会への御質問にお答えいたします。

 図書館についてのお尋ねでございます。

 区立図書館のあり方につきましては、図書館運営協議会を中心に検討してまいりますが、広く区民の声を聞く構成にするため公募委員を2名から4名に、会議開催も年6回を10回にふやし、精力的に審議していただく予定にしています。

 また、その他の区民の声を聞く機会については、さまざまな方法を検討してまいります。

 以上で答弁を終わらせていただきます。



◆42番(雨宮武彦) 自席より発言させていただきます。

 私の質問に対しまして区長並びに教育長より御答弁をいただきました。先ほどのイラク問題に対する質問も、前回と余り変わらないのかなという思いをしております。

 「新宿区平和都市宣言」をしている区長として、そういった意味では全国でも各市長や村長、町長たちも、やはり今の平和を願うということでの立場をはっきりと示している方もおりますので、そういった点ではちょっと残念な答弁ではないかというふうに私は思っております。

 全体としては納得のいかない点が幾つかあるわけですが、今後設置されます予算特別委員会の中で引き続き議論をさせていただきたいというふうに思っておりますので、そのことを申し上げまして質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○議長(野口ふみあき) 次に、11番志田雄一郎議員。

             〔11番 志田雄一郎議員登壇、拍手〕



◆11番(志田雄一郎) 平成15年第1回新宿区議会定例会に当たり、私は、区議会民主クラブを代表して区長に質問いたします。

 昨今の社会情勢を見ますと、回復できない経済・雇用、食品安全の信用失墜、治安の悪化と、国民を取り巻く「危機」は依然として深刻になりつつあります。

 都民生活に関する世論調査の結果を見ても、暮らし向きの変化は、「変わらない」が59%と横ばいながら、「苦しくなった」は37%と増加傾向にあり、ここ10年でも2番目に高い割合となりました。

 意気消沈した日本が、元気を取り戻す再生への道が問われる一年としなければなりません。

 ことしのえとは「羊」であります。この中にもひつじ年生まれの方がいらっしゃると思いますが、私もひつじ年生まれで、ことしは三度目の年男を迎えました。

 漢和字典で「羊」という漢字を見ますと、善悪の「善」「善い」という意味と説明されており、下に大きいの「大」をつけますと「美」、つまり美しいとなりますが、私も「より善い」区民生活の実現と、美しくすばらしい新宿区の展望が開けるよう、諸先輩の皆様方の御指導を仰ぎながら、このことに全力を傾注するとともに、区政に対する思いや区民の皆様方の切実な願いを、再びこの壇上で声を上げられることを自分自身に誓って、以下質問に入ります。

             〔発言する者多し〕

 初めに、子育て世代の定住化促進についてお伺いいたします。

 この質問と同趣旨の質問を平成13年第4回定例会でさせていただきましたが、今後の新宿区の早急な課題の一つと思いますので、改めて質問させていただきます。

 新宿区の高齢化率は、平成13年1月1日現在18.3%と、23区中8番目であります。区内の65歳以上の人口は5万 1,164人で、私の地元、四谷地域には 6,530人の高齢者の方が住んでおられます。特別出張所別の高齢化率を見ますと、第1位が若松特別出張所管内で21.9%、第2位が四谷特別出張所管内で21.4%となっています。

 現在、新宿区において結婚し子供を産み育てるということは多くの負担がのしかかり、「住み続けたい」との思いはあれど、泣く泣く区外への転出を余儀なくされています。区内では近年、民間のマンション建設が進んでいますが、ワンルームタイプであったり、分譲マンションは購入価格が高額であったり、超高層建築のため、近隣住民との建築紛争の問題等、住環境は悪化する一方です。

 今定例会には、区長が初めて編成された平成15年度の予算案が提出されていますが、これを拝見しますと、区長が「子育て支援施策」について非常に力を入れておられると感じます。

 小さなお子さんを抱える世帯の多くは、経済的な理由や女性の社会進出の拡大により共働きの世帯が多く、働き方や日々の生活も多様化している現在、こうした区民ニーズを的確にとらえ、民間とも連携をしながらさらに保育サービスの向上を図り、一世帯でも多く子育て世代の方々が新宿区に住み、安心して子育てができ、働くことのできる環境をつくらなくてはなりません。

 そこで、適切な年齢構成による良好なコミュニティーにはぐくまれた地域社会の形成を目指していかなければならないとの思いから、質問いたします。

 1点目は、区長は、このような子育て世代の新宿区への定住化の促進について、基本的にどのようにお考えになっているのかお聞かせください。

 2点目は、先ほども触れましたが、ワンルームタイプのマンション建設が数多く行われていますが、今後の新宿区のまちづくりには逆行することではないでしょうか。

 中央区では、地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例の改正案を3月議会に提出するということで、「区内8割に当たる地域で10戸以上の共同住宅を建てる場合、40平米以上の住戸の床面積の合計が住宅用部分の延べ面積の3分の1以上でないと区は建設を認めない。また、住宅を建てる場合に最大で 1.4倍まで容積率の緩和を認めているが、共同住宅の40平米未満の住戸部分については緩和の対象外となる」という内容で、7月の施行を目指しています。

 豊島区でも同様に一定地区で、ワンルームマンション建設禁止に向けた地区計画を、平成16年の導入に向けて地権者との話し合いに入っています。

 新宿区としても一定の規制を早急に設け、子育て世代の定住化促進に取り組むべきと考えますが、いかがでしょうか。

 次に、行政文書の用語の見直しについてお伺いいたします。

 先般、「新宿区職員マナーブック」が完成し配付されました。早速開いてみると、とてもおもしろくわかりやすく、私たち議員としても多いに参考にしたいと思いました。

 特に「会話によるコミュニケーションの大切さ」、「好感を与える話し方、聞き方」、「敬語の正しい使い方」などのページは、自分自身に当てはめて誤りに気づかされたりして、非常に役に立ちました。作成や編集に携わった皆さんに敬意を表します。

 しかし、その中で一つだけ不足しているものがあると思いましたので、提案いたします。

 それは、外来語を日本語に置きかえてほしいということです。私がそれを痛感したのは、住民基本台帳基本条例制度に当たって、区がパブリックコメントを呼びかけたときのことです。

 私は区の広報を持って以前から、「住民票の第三者の大量閲覧に歯どめをかけてほしい」と積極的に要望してこられた高齢の女性を訪ねて、「あなたもぜひパブリックコメントにこたえてください」と申したところ、「私は意見や注文はあるけれども、そんな専門的なものはないよ」と言われてしまいました。

 これは、私が道路や交通機関のバリアフリーを取り組み始めたときに感じたのとほぼ同じものだと思いました。「障壁をなくすこと」と言えばすぐに理解していただけるのに、「バリアフリー」だと自分たちの問題と思っていただけなかったのです。

 区では、「役所ことば・カタカナ語の見直しの手引」というマニュアルを策定されております。その中には、「カタカナ語は、使いなれていない人によっては違和感があったり、理解できない場合があります。文書内で使用する場合は十分配慮することが必要です」とあり、使用基準も書かれています。

 ところが立派な手引がありながら、現在、改めて区が発行している刊行物をめくってみると、実にたくさんのカタカナ語が出てきます。

 「ボランティア」のように既に日常語になったものを除いても、例えば「後期基本計画」だけでも、NPO、コーディネーター、パートナーシップ、ケアマネジメント、ライフスタイルとライフステージ、ファミリーサポートセンター、ノーマライゼーション、オープンスペース、コミュニティー、セクシャルハラスメント、防災アドバイザー、パブリックコメント、PFI、インターネットとイントラネットなどたくさんあり、せっかくの手引があるにもかかわらず活用されていないのが現状です。

 また、漢字であらわすものであっても、「協働」ということばの意味は、耳で聞いただけでは「共同」としか受け取ってもらえず、わかりにくいと思います。

 そういう日本語の難しさも踏まえた上で、外来語の日本語への置きかえや、「協働」のように新しく生まれた言葉の注釈をつけることを考えてみる必要があると思います。

 今後、文書作成時においては、手引に従ったわかりやすい、親しみやすい文書づくりの徹底に努められてはいかがでしょうか。区長のお考えをお聞かせください。

             〔「いい質問だ、最近珍しいぞ」と呼ぶ者あり〕

 最後に、広告物収入を活用しての「まちのバリアフリー化」の推進について質問いたします。

             〔発言する者多し〕

 この考え方は、昨年12月の東京都議会第4回定例会で新宿区選出の富田俊正都議会議員が一般質問で取り上げ、石原知事から、実現に向けての非常に前向きな答弁があったものです。

 簡単に内容を御説明させていただきますと、広告物収入によってバス停や公衆トイレの施設整備は無論のこと、維持管理を含むとともに、附帯するごみ箱やベンチ、さらには街路灯などまでも整備するといった手法です。

 フランスのパリ、シャンゼリゼ通りではバス停、バスシェルターと呼んでいるものの一部に広告面がありますが、まちの景観と調和し違和感は全くありません。皆さんには機会がありましたら改めてパネルをお見せしたいと思っています。

 この広告収入でパリでは、バスシェルター 1,867基、地図などを中心とした行政パネルが3,671 基、町会ごとに設置されている連絡板のような多機能広告塔 792基、そして自動公衆トイレが 411基、ごみ箱は1万 1,643基設置されています。

 またアメリカのサンフランシスコでは、完全自動洗浄型のバリアフリータイプの公衆トイレにも広告がつけられております。車いすでも入ることが可能な自動公衆トイレの整備を目的として導入されております。このタイプのトイレが22基導入されており、多機能広告塔が95基設置されています。

 お隣の国の韓国のソウルでは、タクシー乗り場にタクシーシェルターが 422基導入されています。

 そして冒頭に申し上げましたとおり、この整備はいわゆるストリートファニチャーの設置から維持管理までの経費が一切自治体の負担なしで、つまり広告収入で賄われているのです。

 こうした画期的な手法がなぜ東京都で実現できないかと申しますと、昭和24年、1949年に制定された東京都屋外広告物条例の中の第2条で、道路や鉄道等の敷地は、広告自体に規制がかけられているからなのです。

 石原知事は富田俊正都議会議員の質問に対して、「大変有益な質問だ。余計な規制があるなら変える」、そして「やってみる試みに足りるよい提案だ。鋭意前向きに検討させます。ありがとうございました」と述べています。

 つまり、都営バスのラッピング広告で平成13年度では9億 6,000万円の収入を得、東京スタジアムのネーミングライツで5年間で12億円の収入を獲得している知事が、ネックとなっている東京都屋外広告物条例を大幅に改正すると約束したのです。

 我が新宿区としては、こんなよい話を見過ごすことはありません。私たち民主クラブは、富田俊正都議会議員と検討を重ね、今、中山区長に新たな提案をさせていただきます。

 それは、一つのまちの塊のグランドデザインを民間企業にお任せし、地域の方々の意見を十分反映させながら、より親しみやすいまち、人に優しいまちをつくり上げていくというものです。このまちはカラーやイメージが統一され、歩道には段差や傾斜がなく、ミニ花壇や坂の途中にはベンチもある、そして小さな噴水などがあってもいいのではないでしょうか。

 このことは、石原知事が答弁の中で触れられたように、広告がはんらんし黙示録的になってしまうことを避け、その地域、まちに合った広告を一定の秩序を持って設定し、その広告収入でまた整備を行うという発想なのです。

 新宿区は、まちのグランドデザインを地域住民と一緒になってつくり上げることができるとともに、さまざまな用途に合ったストリートファニチャーを用意でき、そして広告主を探し、あっせんし、メンテナンスを行うという企業体を選定した後は、もちろんPFI事業ですから、管理・監督を行うのみということになります。

 このままでは、東京都屋外広告物条例が改正された時点で、広告価値のある我がまち新宿は格好の的にされてしまいます。その前に条例改正をしっかりと見据えて、先手を打ったまちづくりを進めようではありませんか。区長の積極的な答弁を期待いたします。

 以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



◎区長(中山弘子) 志田議員の御質問にお答えいたします。

 子育て世代の定住化の促進についてのお尋ねです。

 少子高齢社会においては、子育て世代の定住化対策は地域の活力を保持していく上からも大変に重要であると認識しております。

 こうした視点から、区では平成11年に「新宿区子育て支援計画」を定めて、子育て支援施策の充実を図るとともに、ファミリー世帯に対する民間賃貸住宅への家賃補助制度を初め、中堅所得者向けの区民住宅の供給などによって、子育て世代の定住化に努めてきました。

 また、今回策定した「新宿区第三次実施計画」においても、認証保育所への支援や地域子育て支援事業など新たな子育て支援施策を打ち出しているところです。さらに、住宅総合設計制度等のまちづくり事業を活用した民間住宅供給への支援・誘導を基本としつつ、「子育て支援マンション認定制度」や、効率的な住宅供給の事業手法についても検討を進めてまいります。

 続きまして、ワンルームマンションの建設に一定の規制を設けて、子育て世代の定住化促進に取り組むべきではないかとのお尋ねです。

 当区は単身世帯の割合が高く、ワンルームマンションのニーズが極めて高い地域特性を有していることから、単に規制するのではなく地域との共存を目指して、周辺の住環境との調和と管理のあり方を指導して一定の成果を挙げてきました。

 しかし、昨今のワンルームマンションをめぐる状況から考えますと、区として、もう一歩踏み込んだ対応が求められていると認識しております。

 そこで、予定しておりましたワンルームマンションの指導要綱の設置を、より区の姿勢を明確にするため、条例化する方向で検討を開始したところです。定住できるワンルームマンションとして、質の向上、地域の居住環境への配慮、適切な管理方法、一定数の家族向け住戸の設置、高齢者等への配慮を主たる課題として検討を進めてまいります。

 また、例として挙げられました地区計画制度を活用した規制につきましては、関係者の合意形成が前提となります。したがいまして区といたしましては、地域の方々のまちづくりに対する主体的な取り組みを積極的に支援していきたいと考えております。

 次に、行政文書の用語の見直しについてのお尋ねです。

 いわゆるカタカナ語につきましては、御指摘のように、平成13年に作成しました手引書の中で一定の使用基準を示すともに、文書中で使用する際には十分配慮するよう職員に対し注意を喚起しております。しかし、残念ながら、いまだその趣旨が徹底されていない文書が相当数見られるのも事実です。

 その背景には、社会が急速に情報技術化・国際化などしていく中で、それらの分野に特有の外国語が日本語としてうまく翻訳されないまま定着していき、それを逐一日本語に翻訳すれば、かえって誤解を招きかねないといった現実があることも否定できません。

 しかしながら、そうした現実も踏まえながら、カタカナ語の使用につきましては、今後さらに手引書の趣旨を徹底していくとともに、混同されやすい漢字表記につきましても注釈をつけるなど、あわせて見直しを図ってまいります。

 次に、広告収入を活用したまちのバリアフリー化についてのお尋ねです。

 御指摘の屋外広告物についての東京都の動向につきましては、情報収集を進めているところです。今後も、その推移を見守りつつ適切に対処してまいりたいと考えております。

 次に、まちのグランドデザインを民間企業に任せて、道路などに広告を掲示させて、その対価を整備や維持管理の経費に充ててはとの御提案でございます。

 東京都広告物審議会の中間答申によりますと、屋外広告物行政の目標に「安全な都市づくり」が、屋外広告物規制の基本的考え方に「地域の将来像との調和」や「街並の個性や美しさの創出」、「多様な主体の参加と連携」が挙げられております。

 さらには具体的施策として、「地域ルールの導入」や「民間資金の活用による公益的施設、物件の整備」などが挙げられており、御提案の方向にも沿った内容が含まれていると考えられます。

 現時点では条例の改正方向も不透明ですし、道路法との整合性も図る必要があると思われます。しかし、さまざまな資源を活用する中でまちの整備を可能にしていくというよい御提案と思いますので、今後十分に研究させていただきます。

 以上で答弁を終わらせていただきます。



◆11番(志田雄一郎) 自席より発言させていただきます。

 私も、カタカナ語云々と言いながら最後の質問で大分カタカナ語を使ってしまったんですけれども、予算特別委員会が設置されますので、私も委員として選ばれる予定になっておりますので、そのことも含めてまた改めて質問させていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○議長(野口ふみあき) ここで議事進行の都合により15分間休憩します。



△休憩 午後3時20分

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△再開 午後3時40分



○議長(野口ふみあき) ただいまから会議を再開します。

 質問を続行します。

 8番上秀夫議員。

             〔8番 上 秀夫議員登壇、拍手〕



◆8番(上秀夫) 私は、平成15年第1回定例会に当たり、政策審議会一粒会を代表して区長並びに教育委員会に質問いたします。

 区長には、最初で最後ということもあるので、特に懇切丁寧な御返答をよろしくお願いしたいと思います。

 さて、区政の基本方針で、不断の改革を前提に「財政非常事態宣言」の取りやめをしております。財政改革努力により平成12年、13年、14年と3年連続黒字で、表面的には財政の健全化は進んだようにも見えますが、現実には税収の減少により区の予算は年々減り続けております。都市基盤整備事業の中断、公共施設の改築・修繕の先送りによる財政への貢献が大であると言わざるを得ません。

 くれぐれも区民の方々に、財政非常事態宣言をやめたのだから、また区財政は黒字だから余裕があるのだという誤解を与えないように、これからの区政運営に区民の方々の協力が得られるように正しい説明をして、協働に向けて歩んでいただきたいと思います。

             〔「そうだ、いい質問だ」と呼ぶ者あり〕

 初めに、商店街活性化と協働の具体的受け皿づくりについてお尋ねします。

 「暮らしやすさとともに、にぎわいも一番」のまちづくりを目指すと中山区長は述べておられます。私は、まことに時宜を得た自治体政策の方向性を示したものと高く評価するものです。

 バブルの崩壊を頂点として、我が国の経済社会状況はまさに目を覆うばかりの惨状であります。政府も努力しておりますが、なかなか結果が出ない状況であります。ところで地方の時代を迎えた今こそ、地方自治体が地域経営という総合的観点に立って、社会のあり方を、そして区民の生活の安定を図っていく必要があるのではないかと私は思います。

 このような観点から、具体的に幾つかお尋ねしたいと思います。

 第1は、もっと積極的、具体的な商店街施策へと転換できないかということです。

 平成15年度予算において、区の商工施策充実が図られていることは私も承知しております。しかしその内容を拝見しますと、「営業者の自助努力を基本としながら」と言いつつ、「あとどうするかは自分でお考えください」という式の事業が多いように思われます。むしろ、どうしたらよいか思いあぐねているのが区内商店街の実態なのではないでしょうか。

 今こそ、区として商店街活性化の方向性とその実現に向けた仕組みづくりに踏み出すときではないかと思います。

 商店街の保有する空き店舗などの資源を、BIZ新宿で開講する起業塾の卒業生などが活用できるシステムの構築など、もっと立体的で厚みのある商店街振興策等をぜひとも進めていただきたいと思います。

 第2は、用途を廃止した公共施設をボランティア、NPO等との協働を図るための資源として活用できないかということです。

 行財政改革計画にもあるとおり、区の施設が多過ぎて、改築はもとより通常の維持修繕に要する経費すら支出するのが困難な状態となっているわけです。したがって、行政の役割を見直す中で、用途廃止した施設については当然廃止すべきです。

 しかしながら、廃止したとしても建物自体がすぐに使えなくなるわけではないのですから、寿命のある間は、NPO等との協働を進める際の支援資源の一つとして活用してはいかがでしょうか。

 協働といっても、具体的に区としてどれだけの支援体制をとれるのか明らかにしなければ、実務面は進捗しないと思うのですが、いかがでしょうか。

 第3は、協働概念を地域行政のみならず区政の各分野も包含するものと理解し、政策を推し進めていただきたいと願うものです。

 団塊の世代があと数年もすれば現役をリタイアし、地域社会に戻ってまいります。また、女性の社会進出も時代の潮流です。こうした社会的動向を、暮らしやすいまちづくりにどのように組み込んでいくのか、このような政策的視野に立って、10年先をにらんだ区政運営を行う必要があると考えます。

 元気な高齢者の起業はもとよりあり得ましょうし、自ら起業しない方でも、現役時代に培った専門能力を生かせる場を具体的な地域社会の中に確保できるような仕組みをつくる。その結果として、商店街の活性化にも、地域社会の暮らしやすさにも貢献できるという事業をぜひとも展開していただきたいと願うものです。

 思いつくままに挙げてみても、商工・福祉・衛生・教育という分野で幾らでも活躍の余地があると思うのですが、いかがでしょうか。

 理念とか概念づくりの時代はもう終わったということです。むしろ、そうした目標をどんな役割分担で実現していくか。その過程で当然試行錯誤はあるにしても、区政全体がそうした方向性を持って大きく前進すべきだと考えるのでありますが、いかがでしょうか。

 次に、介護保険の基盤整備についてお尋ねします。

 現在の日本は、世界でも断トツの超高齢国家に向かって突き進んでおります。当地新宿においても高齢者の人口はふえ続けており、高齢化率も年々高くなってきております。先般策定されました「老人保健福祉計画・第二期介護保険事業計画」では、区のさまざまな取り組みへの考え方や具体的対応策が示されております。

 その中でも、区民の関心の高い特別養護老人ホームについては、平成19年度に 100床整備するとあります。昨年示された「中間のまとめ」では91床となっており、9床とはいえふやしたのは是とするものであります。

 先日の朝日新聞によりますと、特別養護老人ホームの待機者は全国で23万人以上、98年度の約5倍になっているということです。新宿区におきましても特別養護老人ホーム待機者は急増しており、将来に備え早目に申請しようという人がかなりいるにせよ、現在 1,000人を超える状況にあると聞きます。

 このような状況下にあっては、施設の完成を待つだけでなく、武蔵野市が作成した特別養護老人ホームの入所指針のように、在宅生活が真に困難な人から優先的に入所できるようなシステムも必要と考えるものです。

 また、団塊の世代があと15年から20年で要介護世代になるわけで、現状の施設で対応できないのは自明の理であります。1人世帯老人宅の借り上げ、民間遊休施設の活用等、特別養護老人ホーム以外の施設も含め、今までと違う手法の施設確保施策等も念頭に置き、ハード・ソフト両面での区の総合的な対策についてお答えください。

 次に、学校選択制について教育委員会へ何点かお尋ねいたします。

 国は規制緩和策として、昨年、規制改革推進3ヶ年計画を発表し、学校選択制度の導入推進を掲げました。この中で、「学校教育に対する社会的なニーズの多様化に対応し、画一的と批判されている公立学校システムの多様化と質的向上を推し進めるためには、公立学校間の特色が比較され、保護者や児童・生徒によって学校が選ばれる環境をつくり出すことも一つの重要な方法である」としております。

 これまでの公立の小・中学校は、指定校制度に守られ、その学区内に住んでいる子供というお客さんが来るのをじっと待っている姿勢が強かったと思います。全国一律の教育をしていくことが公立学校の公平性であると言われていた時代では、ある意味当然のことでありました。

 しかし、これからの時代は公立学校といえども一律ではなく、互いに競い合い、切磋琢磨し、学校の活性化と特色を出し合って、保護者や子供たちに認めてもらって、納得して入学してもらうという意識変革が必要となってきました。

 このような流れの中で、選択制度の導入に踏み込む自治体がふえており、東京23区では14区が既に導入または導入の準備をされていると聞いております。新宿区においても1月30日の臨時教育委員会で、平成16年度から導入するとの議決をされたとのことです。

 私は、この選択制度が円滑に導入され、効果があることを期待している立場でありますが、学校側はどのような特色ある教育活動をしていこうとしているのか、まずお聞かせください。

 また前述の規制改革推進計画では、学校を選択する場合、「選択肢の提供の方針・方法や希望結果として調整の必要が生じた場合の方針・方法を明示的に情報開示」していくべきであるとしておりますが、今後、制度の周知や学校情報の提供をどのようにされていくのかお聞かせください。

 既に学校選択制度を導入されている足立区では、平成14年度に入学した児童・生徒と保護者に対してアンケートを実施しています。足立区は小学校・中学校とも区内全域の学校から選択できる制度でのスタートでありましたが、「どのような理由で学校を選んだのか」の質問には、「学校が近く通いやすい」が75%となっており、「教育方針・内容が一致した」、「先生の熱意や指導力」は10%弱であり、同様の質問では中学校でも20%弱との結果であり、本来の学校の特色などを選択の要件としたものが少ないように思います。

 そこで新宿区としては、ぜひ保護者に学校をよく見てもらい、教育内容から保護者が自分の子供に適した学校であるとの認識のもとで選択してもらいたいと思いますが、お考えをお聞かせください。

 また、このような新たな制度は予測がつかない状況もあり、足立区のように導入後にアンケートなどをとり、制度の検証を行い、修正すべき箇所は改善していくことも必要と考えますが、今後の方針などもお聞かせください。

 私の質問は以上です。御清聴ありがとうございました。(拍手)



◎区長(中山弘子) 上議員の御質問にお答えいたします。

 まず初めに、「財政非常事態宣言」取りやめについての御意見についてでございますが、私は、行財政改革はこれからが正念場であると考えております。

 区民の皆様にこうしたことを十分御理解していただけるよう、新たな時代の課題に的確に対応していくための行財政の質的な改革、さらなる「区政改革」を区民の皆様との協働で進めていく決意でございます。

 次に、区の商店街活性化の方向性とその実現に向けた具体的な仕組みについてのお尋ねです。

 商店街活性化の方向につきましては、それぞれの商店街が立地特性を生かしながら魅力ある商店街づくりに努めることであると考えております。

 区の施策においては、商店街の立地特性がそれぞれ異なること、最終的なリスクは商店街が負うことなどから、商店街の主体的な努力に対して支援するということを基本にしております。

 しかしながら、御指摘にもございますように、空き店舗を起業塾の卒業生に結びつけるシステムづくりなどの事業は、商店街活性化に向けた具体的な環境整備の一つとして、施策の立体的・多角的展開という意味でぜひとも必要であると考えております。

 今後、区の商店会連合会の皆様とともに御相談する中で実現に努力してまいりたいと考えております。

 次に、用途を廃止した公共施設をボランティア・NPO等との協働に活用することのお尋ねです。

 行財政改革計画の中でも、施設の再構築として、設置当初の目的が薄れている施設の機能転換などを検討することといたしております。

 私といたしましても、用途を変更した公共施設については、NPO等を含めた協働事業の支援資源の一つとして有効に活用することも必要であると考えており、今後、(仮称)協働推進計画策定の中で積極的に検討してまいりたいと考えます。

 次に、協働概念を区政の各分野でいかに実現していくかについてのお尋ねでございます。

 後期基本計画では、「区民と行政のパートナーシップによるまち」、すなわち、共生・協働による地域社会づくりを目指しております。

 これからは、いかに協働を具体化すべきかですが、私としては、地域の核である特別出張所を協働でも核として位置づけ、地域の実情に応じ、できることから取り組みを始めたいと考えております。

 また、御指摘のとおり、協働の考え方は地域行政にとどまらず、すべての事務事業の実施に当たって導入することが必要であり、とりわけ国や都の縦割り行政を総合化するという点で、地域にある資源を活用し、協働による施策を展開することが重要であると考えております。

 続いて、特別養護老人ホームの入所調整についてのお尋ねです。

 平成14年に厚生労働省令が改正され、施設においては、必要性が高い方から優先的に入所させるよう努めなければならないと定められました。区といたしましては、施設とも協議し、要介護度や御家族の介護状況などに着目し、より必要性が高い方から早期に入所できる仕組みを構築し、平成15年度中に入所調整を実施してまいりたいと考えております。

 次に、今後の要介護者の増加に対して多様な手法で介護施設の確保を図れないかとのお尋ねです。

 区では、介護保険サービスは民間事業者が中心となって供給できるよう、総合調整・誘致等を図ってまいりたいと考えております。平成16年度中には、医療法人の設置による介護老人保健施設が2カ所開設する予定です。

 御指摘の民間遊休施設の活用策についても、デイサービスやグループホームへの転用を行う事業者を支援し、将来増加が見込まれる要介護者のための施設を確保していきたいと考えております。

 以上で答弁を終わらせていただきます。



◎教育長(山崎輝雄) 教育委員会への御質問にお答えいたします。

 学校選択制度について、まず学校側はどのような特色ある教育活動をしていこうとしているのかとのお尋ねでございます。

 各学校では、児童・生徒にたくましく生きる力を育成するとともに、学校や地域の課題に対応するため特色ある教育活動を展開しております。

 例えば小・中学校連携による基礎学力の定着、留学生との交流による国際理解教育、ビオトープなどを生かした環境教育、地域の職人を招いた伝統工芸体験などの地域に根差した教育活動などであり、子供や地域の実態、保護者・地域の協力体制などを踏まえながら、特色を出すよう努めているところであります。

 次に、御指摘のとおり、学校選択制度が円滑に導入されていくためには、保護者の方々に趣旨や手続の方法など十分な周知が必要と考えます。またこの制度には、より一層の学校情報の公開など開かれた学校づくりが求められます。

 周知につきましては、今後「しんじゅくの教育」や「広報しんじゅく」に掲載していくほか、リーフレットなどを対象の児童・生徒保護者に配布してまいります。

 また、学校情報の提供につきましては、今年度中に全小・中学校のホームページを開設するとともに、学校一斉公開週間を6月と秋に実施し、学校情報を載せた冊子なども対象保護者の皆様にお配りし、選択する際の判断材料としていただきたいと考えております。

 次に、学校選択に当たっては、学校側も積極的に授業公開や説明会などを催し、保護者も学校をよく見ていただき、教育内容から判断いただくことが必要と思います。そのほかにも、選択する場合には通学の安全性や友人関係、また中学校では部活動なども判断基準となることもあると思います。保護者や児童・生徒に自分に適した学校を主体的に選択していただくとともに、選んでよかったと思われる学校づくりに教育委員会と学校が一体となって取り組んでまいります。

 学校選択制度についての最後のお尋ねでございますが、今回の制度を立ち上げるに当たり、本年度「新宿区の通学区域制度を考える懇談会」で御論議いただき、提言をいただきました。この中でも「導入後においても適切な対策を講じるよう」述べられており、新宿区において初めての制度でありますので、御指摘のように、平成16年度実施後に新入学された保護者の方々にアンケートを実施し、検証してまいりたいと考えております。

 また、その結果なども踏まえ、改正すべき事項がある場合にはさらに検討を重ねてまいります。

 以上で答弁を終わります。



◆8番(上秀夫) 自席で発言させていただきます。

 それぞれ誠意ある御答弁をいただきました。私は、21世紀は、限られた財源をいかに知恵を使ってやっていくかということではないかと思っております。区長の行革は私は全力で応援しますので、よろしくお願いしたいと思います。

 今後もよろしくお願いいたします。ありがとうございました。質問を終わります。



○議長(野口ふみあき) 次に、21番山田敏行議員。

             〔21番 山田敏行議員登壇、拍手〕



◆21番(山田敏行) 私は、社会新宿区議会議員団を代表して区長と教育委員会、そして選挙管理委員会に質問いたします。

 区長は、21日の「区政の基本方針説明」の中で、広範囲な問題に触れて所信を述べられました。私は、区長の発言を敷衍しながら、幾つかの課題に限って質問したいと思います。

 まず、住民参加を推進する対策についてであります。

 区長は、透明性の高い区政運営を実現するために行政コストを情報として提供し、区民の選択を可能なものにする、こういうふうに述べておられます。重要な問題提起だというふうに思います。ぜひ区政刷新のために徹底的に行ってほしいと考えます。

 しかし、言うまでもないことでありますけれども、区民に行政コストの情報を開示することによって、区政の透明性が進展したとしても、それによって主権者の参加が確保されるというわけではありません。

 区民参加を推進するためには、情報を得た区民が区の行政のありようについて考え、その是非について議論し、そして選択するという「プロセス」と「場」が必要なのであります。すなわち、区民参加のステージをどう準備するのかが問題であります。

 区長は就任早々、最もわかりやすい区民参加の場と言っていい「区長を囲む会」を精力的に実施されました。このような直接対話方式を初めとして、行政に対する区民参加の場面はいろいろあります。パブリックコメント制度、公募委員、公聴会、審議会を初めワークショップや事業説明会、モニター、世論調査、区長へのはがき、枚挙にいとまがないわけであります。

 既に新宿区は、今述べたこのようなことは大体行っていると思います。したがって私は、新宿区の区民参加が他の多くの自治体と比較して、これまでおくれをとっていたというふうには思いません。

 しかし、さっき述べたような制度が十分機能し区民が満足しているかというと、そうではないというふうに思います。新たな区民参加の制度をつくったり、既存の制度に改善を加えたりすることがいっぱいあるのであります。

 そこでまず区長にお聞きしますけれども、区長は、これまでの新宿区政における「区民参加」の進展の度合いという点についてはどういうふうにお考えでしょうか。率直な御意見を伺いたいと思います。

 私は、これからの区政は多様なステージを駆使して、さらに徹底した参加の区政をつくり上げていくことが必要だと考えています。そのためには、現在規則で実施しているパブリックコメント制度を初め、あらゆる行政を対象にして区民参加を保障する制度をつくるべきだというふうに考えます。

 すなわち、区の機関が行政活動を行うときには、ごく例外的な場面はもちろんあるというふうに思いますけれども、それを除いては、「あらかじめ区民参加の手続をしなければならない」、こういうことを明確にする必要があるということであります。

 このことを新宿区は区の姿勢として明らかにし、制度をつくることによって、区民にその機会を基本的に保障することが重要だと考えます。

 区長が強調する透明性のある区政とは、コストを含めた区政情報を提供するだけでは完全ではありません。情報を得た区民が、区の行政を選択することができる「場」を制度として持つことによって、透明性のある区政の仕組みはより内実を得るものだというふうに私は考えます。

 住民とともに考え、ともに創るという不動の意思を条例で担保することによって、中山区政の意思は明確になります。わかりやすい区政づくりの推進は区長の願いであろうというふうに思いますが、この際、「新宿区の行政活動に対して区民参加を推進する条例」といった条例をつくるお考えはないかどうかお聞きいたします。

 この種の条例は既に幾つかの自治体で制定されております。住民参加を基本にして行政を進めていくという自治体の不動の意思が明確に示されていて、そこの住民の信頼を得ているというふうに私は考えます。新宿区も、区長が区政執行のよって立つ基盤として区民の意思を最大限重視するならば、このような条例を早急に制定すべきだというふうに私は思っているところであります。

 付言しますけれども、地方自治の成熟の程度をはかる物差しはありません。しかし、強いてその普遍的な尺度を求めるとしたならば、それは「情報公開」と「住民参加」の進展の度合いによるのではないかというふうに私は常々考えております。

 区長は、23区で新宿区を一番と言われる自治体にしたいと述べておられます。財源を初めとする有限の枠の中で、自らが治めるという自治の本質に住民がどれだけ責任を持ってかかわっているのかという程度の違いが、主権者の満足度の違いになってあらわれるとするならば、新宿区は区民参加の条例を明確に保障して、主権者の区政の参加を一段と徹底したものにし、23区で一番などというささいな願いではなくて、区民が日本で一番満足度を感じ取れる、そういう自治体をぜひ目指していただきたいというふうに考えます。

             〔「そうだ」と呼ぶ者あり〕

 この際、外国人の区政参加についてもお伺いします。

 新宿のあらゆる地域で、定住外国人が区民として活動し生活しております。外国人の出身国の数も人口も、本区は全国屈指であります。

 このように、定住外国人は区政の有力な構成員でありますが、しかし、その施策の内容や区政における位置づけは、どうも漠然としているように私は感じているところであります。

 今回改定の後期基本計画でも、長期目標や施策の方向について、一応の考え方は述べられておりますけれども、行政としての責任や具体的な施策は、率直に言って脆弱であると言わざるを得ません。

 区民の10人に1人は外国人という新宿区は、外国人にとっても住みやすい自治体でなければなりませんが、そのためには、さまざまな形での外国人の区政参加が不可欠であるというふうに思います。他の自治体に前例がある「外国人会議」の設置などを含めて、この問題では区長はどのような認識をお持ちかお答え願います。

 質問の第2は、「区民の声委員会」の自発的な活動についてであります。

 今議会に条例の改正案が出されておりますけれども、私がお聞きしたいのは、「区民の声委員会」の自主的な権限についてであります。

 この委員会は、川崎市など幾つかの自治体が持っている先駆的な「オンブズマン条例」と類似しておりますけれども、同じではありません。住民の苦情を簡易に、かつ迅速に処理することを主眼とするという点では共通しておりますが、本区の区民の声委員会は「自らの意思に基づいて」調査し、勧告・提言する権限を持っていないのであります。

 要するに、組織的に自立していないのが「区民の声委員会」の特徴であり、「オンブズマン条例」とはここが徹底的に違うのであります。この点について私は、「区民の声委員会」の設置条例が提案された議会でも同様の趣旨を指摘し、権限の拡大を強く求めたところであります。

 今回の条例改正によって、「区長の求めによって苦情調査をし、報告する」ことが追加になりました。前進だというふうには思いますけれども、これだけでは不十分であります。

 私は、この種の組織は、まず組織そのものが区民から信頼されなければならないと思います。「区民の声委員会」が区民の信頼をかち取って、本来期待されている任務を遂行していくためには、この組織が最大限の自主性を持ち、必要ならば独自に活動することが重要だというふうに考えるのであります。

 したがって、「区民の声委員会」に自立した独自の調査権とそれに基づく勧告や提言、区の措置に対して報告などを求める固有の権限を持たせるべきであります。そうすることによって「区民の声委員会」はより存在感のある、より輝きのある、そういう組織になるのであります。この点について区長の御見解をお伺いいたします。

 質問の第3は、「自治基本条例」についてであります。

 この問題については今までもたびたび取り上げて、早急に制定に向けて準備に入るべきだということを主張してきました。

 中山区長にもお聞きしておりますが、区長はさきの答弁で「重要であると認識している」とし、その機運を盛り上げる仕組みをどうするか検討するというふうに述べておられます。

 私たちがなぜ地方自治体の憲法とも言える「自治基本条例」の制定を繰り返し主張しているのかということでありますが、自治体と住民が「信託関係」にあるとするならば、新宿区という自治体が基本的によって立つ自治のありようや区政の目指す基本方向を明確にすることが、信託の前提になるべきでありますし、またそうすることこそが、新しい時代の地方自治体にとって欠かすことができない大きな責務だというふうに考えるからであります。

 「自治基本条例」の制定に向けて先駆的な役割を果たした川崎市などに続いて、ここ数年、御承知のとおり、ニセコ町を初めとして幾つかの自治体でこの条例がつくられております。自立した自治を創造していく役割を帯びた自治体が自らの理念を明らかにするのは当たり前のことであり、早晩、全国の大半の自治体でこの条例がつくられるはずであります。

 私は、新宿区の「自治基本条例」の骨格となるべき理念、すなわち基本構想や基本計画、実施計画やそれぞれの年度の基本方針を貫く不動の理念は、既にある程度見えてきているというふうに思っております。それは、さきの区長の「基本方針説明」からも感じ取ることができますが、この際次の一歩を踏み出して、条例の制定に向けて具体的な目標を掲げ、準備作業に入ってほしいと思っているところであります。

 言うまでもないことでありますけれども、この条例は、ただ条文をまとめればいいということではないのであります。作成の過程が極めて重要であります。最大限の区民の英知を結集し、その思いを反映したものでなければなりません。したがって、機運を高めたいという区長の発言はそのとおりだというふうに思いますけれども、区長がその気になりリーダーシップを発揮することによってこそ、よりその機運も高まるのだというふうに私は考えます。区長のお考えをお示しください。

 質問の第4は、特別区の合併問題についてであります。

 今、中央政府と官僚たちは、全く地方自治を破壊する形で強制的に地方自治体へ合併を押しつけております。「地方分権」とか「地方自治の時代」というふうに言われているわけでありますけれども、この問題に限って言うならば、中央の理屈を大前提にした官僚主導そのものであり、地方には全く自治権がないがごとくであります。

 一応地域住民に、「住民投票」などによる選択権は形式的に保障されているようにも見えます。しかし、財政的な締めつけによって合併しか選択の余地がない中での住民投票は、実質的な強制としか言いようがないのであります。究極の「地方リストラ」であり、特に市町村会や議長会がこぞって反対しているのは、まさに当然のことであります。このような強制的なことは許されてはならないというふうに私は思います。

 そこで、今全国の自治体を席巻しているこのような合併強制の動きについて、まず、区長は自治体の長としてどういうふうな認識に立っているかお聞きいたします。

 23区の合併についても次第にその声が出始めております。東京都はもうすぐ23区の合併についての指針を示すというふうに言われております。既に都は、ちょうど2年前のことになりますけれども、多摩地区の合併についての考え方を明らかにしました。

 このような東京都の行為は、市町村合併特例法第16条の規定に基づくものでありますから、必ずしも越権行為ということではないかもしれませんけれども、何も私たちは東京都から、23区の合併問題について御指導をいただかなくてもいいわけであります。

             〔「そのとおり」と呼ぶ者あり〕

 確かにまだ今のところ23区の合併については、声は出ておりますけれども、情勢が急激に進展しているということではないかもしれません。しかしこの種の問題は、ほかの自治体の経験からして、往々にして急展開することがあります。既存のレールが敷かれると、それを拒否することができにくくなる場合が多いのであります。

 したがって、合併問題については、議会も含めてきちんと考えておくことが必要だというふうに私は思っております。

 区長は、23区の合併問題については現時点ではどういう認識をお持ちか。また、地方自治体の地域や人口の望ましい規模として、中山区長は新宿区の実態をどう見ているのか、このことをお聞きいたします。

 質問の第5は、消費税率の引き上げの動きと国から地方への財源移譲についてであります。

 ことしに入って、財界の首脳が相次いで示し合わせたように−−もっとも示し合わせているのかもしれませんけれども−−消費税率引き上げの必要性について言及しております。毎年毎年1%ずつ引き上げて16%にすると提言をした財界の有力者も、御承知のとおりおります。

 また、このような動きと呼応するように、政府首脳や自民党の幹部と言われる人たちも税率引き上げを容認する発言をし、小泉首相までもが、「議論することは結構なことだ」などと言い出す始末であります。

 国の膨大な借金を返済するためには、過度なインフレ政策か大増税政策をとるしかないというふうに言われております。そして、消費税率の引き上げはその一環なのかもしれませんが、景気低迷の中で税制が改悪され、医療費や年金などの負担がふえる反面、可処分所得も実質所得も減少している多くの市民にとっては、実に腹立たしい動きであります。

 税率引き上げの主要な理由の一つとして、消費税率を導入している諸外国に比べて日本の税率は低いなどということがよく言われます。確かに、10%を超える国に比較すれば5%は低いと言えるかもしれません。これはだれでもわかることです。

 しかし、税金の仕組みをどう構築するかは、その国の全体的な体制のあり方と深くかかわっていることであり、5%と10%を単純に比較して高いか低いかなどと議論することは全く無意味なこと、ナンセンスなことなのであります。

 私は、税率を3%に戻し、飲食料品を非課税にすることこそが個人消費を高め、低迷する購買力に刺激を与える有力な景気対策だと思っておりますけれども、区長は、最近とみに声高になってきた消費税率引き上げについてどう思われるのか。そもそも5%という税率についてはある程度上げてもいいというふうにお考えなのかどうかお聞きいたします。

 念のために申し上げますけれども、この問題については今後、国民の意を受けた国会で十分議論していただくのは当然のことであります。ここではそれとは別に、区民を代表する立場にある区長御自身の現時点でのお考えをお聞きしているわけでありますので、どうか誤解のないようにお願いします。

 次に、国から地方への財源移譲についてお考えをお聞きいたします。

 2000年4月の分権一括法の施行以来、特に地方分権とか地方の時代とか言われ、多くの自治体が英知を絞って、地域の特性を生かした独自性のあるまちづくりに取り組んでおりますけれども、税財源問題に限って言うと、この間ほとんど改善がされていないという実態にあります。

 昨年10月に発表された地方分権改革推進会議の報告は、財源問題では全く内容のないものであって、自治体側の大変な失望を買いました。地方6団体は当然のことながら、即日「このような報告は受け入れがたい」との会長談話を発表し、報告に対して厳しい認識を示したところであります。

 その後、地方分権改革推進会議は昨年12月24日に会合を開き、今後「税財源の配分のあり方」を課題として取り上げることを決定し、検討作業に入っているというふうに言われております。

 自治体運営で自己決定・自己責任の原則が貫徹できるか否かは、かかって財政問題にあると言っていいというふうに思いますけれども、新宿区も構成員になっている全国市長会は、昨年10月の報告提出以降、税財源問題についてはどう考え、この間どういうふうな行動をとってきたのかお伺いするとともに、この件についての新宿区の考え方もあわせてお聞きしたいと思います。

 質問の第6は、教育基本法の見直しについてであります。

 昨年11月14日に中央教育審議会は、教育基本方針の改定についての中間報告を提出しました。もうすぐ中央教育審議会は最終報告を提出する予定のようでありますが、それを待って改定論者は手回しよく、今開会中の通常国会に教育基本法の改定法案を提出するとも言われているのであります。

 言うまでもないことでありますけれども、教育基本法はその前文で、「憲法の理念を教育において実現」することを高らかにうたっております。まさしく憲法と一体になった法律であります。

 今、性急にこの基本法の改定が叫ばれているその大きな理由は、憲法と一体である教育基本法が改定されれば、改憲に弾みがつくというところにあります。したがって教育基本法そのものは、その条文のどこが問題で、なぜ変える必要があるのかということになると極めてあいまいになるのであります。

 中央教育審議会がその中間報告の中で、改定しなければならない最も重要な問題について説得力のある見解を示すことができなかったのは、もともとその理由が薄弱なわけでありますから、当然と言えば当然のことです。

 この教育基本法の改定問題については、この本会議場でも質疑が交わされました。教育委員会はその際の答弁の中で、中央教育審議会の報告について区教育委員会として議論をすると述べておられます。そこでまず、教育委員会はこれまでどういうふうな議論をされたのかお伺いいたします。

 またその教育委員会の議論は、これは大事なことでありますけれども、どのような形で内外に明らかにされたのかについても御答弁をお願いいたします。

 さらに、その議論とも関連しますけれども、区の教育委員会としては、教育基本法を変えなければならないとしたならば法律のどこが問題で、どのように変えなければならないというふうに考えているのか。また、それによって区の教育行政はどのような影響を受けることになるというふうにお考えか、御答弁をお願いいたします。

 質問の最後は、4月に行われる新宿区議会議員選挙の投票率をいかに高めるかという対策であります。

 選挙は、私が言うまでもないことでありますけれども、最も重要な「住民参加の場」であります。民主政治の一つの原点になる場でもありますが、しかし、全国各地で行われている各級の自治体選挙は、ごく一部を除いてはその投票率はむしろ極めて低いのであります。このような状態は、住民自治の発展にとって決して好ましいことではありません。

 さきに実施された新宿区長選挙も25%という低投票率でした。一番身近な自治体の責任者を選ぶ選挙であるにもかかわらず、主権者の4人のうち3人は棄権という状態であり、区民の関心の余りの低さに言う言葉もないのであります。これでは、だれのための、何のための地方自治なのかと言わざるを得なくなったりします。

 新宿区には、特に人口の移動が激しいとか単身世帯が多いとか、投票率を引き下げることになると思われる特別な理由が幾つかあるというふうに思いますけれども、しかし、どのような理由があったとしても、4月の区議会議員選挙では、可能な限り多くの区民に新しい区議の選出にかかわってもらい、区民の責務として、今後4年間の区政を託すにふさわしい議員を送り出していただかなければならないわけであります。

 投票率を高める要因はいろいろあるというふうに思います。一番大事なことは、有権者がその選挙の意義を感じることができなければならないということであります。選挙管理委員会は、今までも投票率アップのために、日常的に各級選挙の重要性をさまざまな媒介を通して訴えてきているというふうに思います。しかしさきの区長選挙では、急に行われたということもありますけれども、残念ながらそんな日常活動の成果は出ませんでした。

 選挙管理委員会はこの選挙の低投票率についてどのような総括をしているのか。すなわち、何が主要な原因であのような投票率になったと分析しているのかをお聞かせいただきたいと思います。

 またその総括を踏まえて、4月の区議会議員選挙では、重点的な活動としてどのようなことをしようとしているのかについてもお答えいただきたいと思います。

 また、年来の課題である投票弱者の投票権を確保する対策についてでありますけれども、この件については、つい最近も裁判所の見解が示されました。投票権確保の重要な手段である郵便投票の拡大については、公平性の確保などの大きな課題がありますけれども、憲法で保障されている基本的な人権にかかわることでもありますので、早急な実施−−拡大された実施でありますけれども−−が待たれているというふうに思います。

 この件については、どのような対策を打ち出そうと考えているのかも、御答弁をお願いします。

 さまざまな対策を強化して、区議会議員選挙の投票率を高めなければなりませんけれども、そのためには何といっても選挙そのものに魅力がなければならないというふうに思います。

 選挙の魅力は、その選挙を戦う候補者と政策に魅力があるのかないのかにも深くかかわることでありますので、これは自戒を込めて言うわけでありますけれども、私自身も選挙の重要性や意義をとらえ直し、有権者の共鳴を得られるような政策をつくり、何のために区議会議員選挙を戦うのか、新時代の新宿区政をどうしたいのかなどということをきちんと訴えていかなければならない、こういうことを最近特に感じているところであります。

 以上のことを申し上げまして私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)



◎区長(中山弘子) 山田議員の御質問にお答えいたします。

 初めに、住民参加を推進する対策についてのお尋ねです。

 新宿区におきましては、これまで「開かれた区政の実現」を目指して、御指摘のようにさまざまな取り組みをしてまいりました。最近では「パブリックコメント制度」をいち早く取り入れ、先進的な公聴機能の充実例となったところであり、積極的に進めてきていると考えております。

 しかし、区民のライフスタイルや価値観が多様化する中にあっては、これで十分であるとは考えておりません。地域の人材や資源を十分に生かし、区民が主役となる地域社会づくりを進められるような、新たな区民参加への取り組みが必要であります。

 これからは、より身近なところで、より生活に密着した課題を区民の方々に御議論いただく「場」をつくっていきたいと考えております。それに向けましては、特別出張所を中心として地域との話し合いの仕組みづくりの一つといたしまして、「課題別地域会議」を設置してまいります。

 こうした地域に根差した着実な取り組みがまず必要でございますので、「区民参加を推進する条例」の必要性などにつきましては、「自治基本条例」を含む新たな区民参加の仕組みづくりの検討状況を見ながらの課題としたいと考えております。

 次に、外国人の区政参加についてのお尋ねにお答えいたします。

 御指摘のように、新宿区には多くの外国人が居住しております。新宿区が外国人にとりまして住みやすい自治体であるためには、地域の日本人と外国人がともに理解を深め、心を開き共生していくことが必要であります。

 共生を図っていくためには、御指摘の「外国人会議」など外国人の方々の御意見を聞く仕組みづくりを検討するとともに、区民、民間団体、事業者、ボランティア、NPOなどとの連携を進め、外国人の方々にとりまして住みやすい新宿区の実現に努めてまいりたいと考えております。

 次に、区民の声委員会の自発的な活動についてお答えいたします。

 区民の声委員会は、区政に関する区民の苦情を公正かつ中立的立場から処理しているところです。御指摘のように、「自らの意思に基づいて」調査等を行う制度とはなっておりません。

 しかし、処理に関連して、必要があれば広く区政について調査することを職務としておりますので、実質的には自己発意による調査の機能を果たせるものと認識しております。

 今後、区民の声委員会が区民にとって身近で信頼される制度となるために活発な運営を工夫するとともに、区民の皆様の御意見を伺いながら、さらに自主性を持って活動できる方策も研究してまいります。

 次に、新宿区自治基本条例についてのお尋ねです。

 自治基本条例の検討につきましては、区における「憲法」制定に相当する、区民の自治と参加に係る基本的な権利や義務、参加の手続等を含む重要課題であると考えております。また、条例が定着し十分に機能するためには、検討過程において多くの区民の参加を得ることが極めて重要であることはお話のとおりです。

 平成15年度からは、特別出張所を核とした「地域との協働」のための仕組みづくりといたしまして、新たに先ほどお話しした「課題別地域会議」を設置いたしますが、こうした場を通して区民の皆様と区職員との「協働」の実践を進める中で、機運の醸成にもつなげてまいります。

 一方、制定の機運を盛り上げる仕組みにつきましては、平成15年度からの行財政改革計画の実施にあわせ、現在の「開かれた区政推進懇談会」に続く新たな会議体を組織し、新しい区民参加会議のあり方を検討してまいりますので、この会議体における議論や課題の提起などにより、機運を盛り上げてまいりたいと考えております。

 次に、自治体の合併強制の動きについてのお尋ねにお答えいたします。

 都区制度改革によりまして、特別区は念願であった基礎的自治体として位置づけられ、その廃置分合の発議権も特別区の権限となりました。

 そのような中で、全国自治体の合併の動きがあることは承知しております。しかしながら、自治体の合併問題は、当事者となる自治体が住民の意思を尊重した上で、主体的に判断すべきであると考えております。

 次に、23区の合併問題についてのお尋ねにお答えいたします。

 合併問題は、合併の目的の明確化、メリットとデメリット、合併が引き起こす大都市行政としての都制度と特別区のあり方など、検討する課題がたくさんあります。そして、何よりも区民の意見や意思が前提となるものでございます。現在は、区民のこの問題に対する機運や議論がない中で合併は考えておりません。

 次に、地方自治体の規模として新宿区の現状をどう見ているかとのお尋ねでございますが、現在の新宿区の地域と人口は、基礎的自治体の規模として適当な規模であると考えております。

 次に、消費税率引き上げと財源移譲問題についてのお尋ねです。

 まず、消費税率引き上げについてでございますが、消費税は、世代間の公平の確保や安定的な歳入の確保の観点から、今後、その役割が十分検討されるべきものと考えております。また国においては、消費税に対する国民の信頼性を向上させるため、いわゆる益税問題の解消などを平成15年度税制改正に盛り込むとしております。

 いずれにいたしましても、将来、消費税の役割を高めていく際には、税体系全体を通じた議論や歳出面も含めた財政全体で判断する必要があるのではないかと考える次第です。

 次に、国から地方への財源移譲についてのお尋ねです。

 地方分権改革推進会議の「事務・事業の在り方に関する意見」が発表された昨年10月以降の全国市長会の対応でございますが、全国市長会では、これまで地方の歳出規模と地方税収の乖離をできるだけ縮小させるという観点に立って、国から地方への税源移譲を求めてまいりました。

 昨年10月の意見においては、そうしたかねてより市長会が要望し、小泉総理の指示する三位一体の改革につながる税源移譲を含む税源配分のあり方についての視点が取り入れられていないことについて、決議として遺憾の意を示すともに、国に対して、地方への税源移譲等による地方財源の充実確保について改めて強く要望したところでございます。

 また昨年12月には、全国市長会も参加しております地方自治確立対策協議会を通じましても、平成15年度税制改正に当たって、地方税源の充実に関する緊急要望を提出いたしました。

 真の地方分権を実現させるためには、権限移譲に見合う税財源の移譲は不可欠であります。地方自治体が自主的・自立的な行財政運営を図り、安定した財源を確保する観点から、国と地方自治体との事務配分に対応した税配分の見直しは必要なことと認識しております。

 自己決定・自己責任の原則のもと、新宿区においても、自ら税財政改革に真剣に取り組む一方、自主財源の充実強化に向けて働きかけてまいりたいと考えております。

 以上で答弁を終わらせていただきます。



◎教育長(山崎輝雄) 教育基本法の見直しについてのお尋ねに御答弁申し上げます。

 中央教育審議会は、「新しい時代にふさわしい教育基本法と教育振興基本計画のあり方について」、中間の報告を昨年11月に公表したところでございます。

 教育委員会においても、この中間報告について意見交換をしたところでございます。

 教育振興基本計画につきましては、現在進められている教育改革の実効性を高め、さらなる教育の充実・発展を目指すものとして大いに期待するなどの意見もありましたが、教育基本法のあり方に関して意見を申し上げる必要があるという結論には至りませんでした。

 新宿区教育委員会といたしましては、区の教育行政にどのような影響を及ぼすかも含めまして、今後の中央教育審議会の答申の動向に注意してまいります。

 以上で答弁を終わります。



◎選挙管理委員会事務局長(佐藤三男) 選挙管理委員会に対する御質問にお答えします。

 まず、昨年の区長選挙をどう総括されているかとのお尋ねでございますが、選挙管理委員会といたしましても、 25.15%という新宿区選挙史上最低の投票率に終わりましたことは、健全な民主政治の発展上まことに残念であり、この結果を重く受けとめ、投票率向上に向けなお一層の努力をしていく所存であります。

 さて、区長選挙の低投票率の原因でございますが、区長の突然の辞職に伴う選挙であり、候補者の立候補表明が11月に入ってからと遅くなったこと、また選挙が統一地方選挙と別になり単独執行となったこともありますが、とりわけ有権者に対する選挙の周知が徹底できなかったことが最大の原因と考えております。

 次に、区長選挙の総括を踏まえて4月の区議会議員選挙ではどのような重点的な活動をするのかとのお尋ねでございますが、区議会議員選挙におきましては、特に投票率の低い若年層に重点を置いた啓発事業を展開してまいりたいと考えております。

 まず、従来の新成人をモデルとした選挙啓発ポスターを作成し、区施設や区内のコンビニエンスストア等民間施設及び区内を運行する都営バスに掲示いたします。

 また新たな試みといたしまして、「新宿駅西口から練馬車庫行」路線バスに、地元の東洋美術学校の協力を得まして、学生がデザインした車体広告、いわゆるラッピッグバスを行います。さらに、年2回発行しています「選挙季報」の特集号を発行し、新聞折り込みをいたします。

 このほか、投票日当日には、区広報車を3台に増車し、投票の呼びかけを行ってまいります。

 次に、投票弱者の投票権確保対策についてのお尋ねですが、昨年11月に東京地方裁判所において、難病患者が選挙権を行使できる投票制度がなかったことは、憲法違反状態にあるとの判決が出されたことは承知しております。

 郵便投票の拡大については、以前から強く要望されておるところでありますが、残念ながら、自書できない病人や寝たきりの高齢者の郵便投票については、各自の自宅において投票の秘密や公正の確保について問題があり、進んでおりません。

 新宿区も加入しております全国市区選挙管理委員会連合会におきましても、毎年この問題は国への要望事項として議論されていますが、いまだ正式な要望事項として国へ上げられておりません。

 その理由といたしましては、投票弱者の場合、基本的には自宅投票となりますので、その際の投票方法をどのように行い、どう投票の秘密を保持し、不正が行われないように選挙の公正を確保するかという問題があります。

 また、この問題を解決するためには、選挙管理機関の能力、対象範囲、認定機関等多くの課題があるためでございます。

 現状においては大変難しい問題でありますが、「巡回投票制度」も視野に置きながら、国に対して投票弱者の投票権確保について働きかけてまいります。

 以上で答弁を終わります。



◆21番(山田敏行) 区長と教育長、それから選挙管理委員会事務局長から、それぞれ御答弁をいただきました。ありがとうございました。

 いろいろお聞きしたいことはもちろんありますけれども、もうすぐ予算委員会も始まりますから、私も予算委員に議長が指名してくれればなるはずでありますから、その場所でまたいろいろお聞きしたいと思います。よろしくお願いします。ありがとうございました。(拍手)



○議長(野口ふみあき) 次に、18番やはぎ秀雄議員。

             〔18番 やはぎ秀雄議員登壇、拍手〕



◆18番(やはぎ秀雄) 平成15年第1回定例会に当たり、区政改革クラブを代表して区長に対して質問いたします。何とぞ誠意ある御回答をよろしくお願いいたします。

 昨年12月の第4回定例会で、区長は、区政に対する基本姿勢と区政運営の基本目標を表明されました。その中で、平成9年に制定された新宿区基本構想を継承することを宣言し、また後期基本計画、第三次実施計画、行政改革計画の策定作業の中で、数々の公約の実現と財政健全化に取り組むと約束されました。

 それを受けて、約2カ月の短い期間で各計画の見直しに厳しい議論が重ねられたと聞き及んでおります。それをやり遂げられた区長を初めとする関係者各位の並々ならぬ御労苦に深く敬意を表します。

 では早速本題に入ります。似たような内容の質問が既にございますが、観点の違いもございますので、何とぞ御答弁をよろしくお願いいたします。

 まず第1番目の質問は、区民の声の集約方法についてであります。

 区政の基本方針を読むとまず前段で、文章をそのまま引用しますと、「区民参加の新たな仕組みにも目を向けながら、暮らしやすい地域社会をつくるために、多くの個人や団体がお互いに多様性を認め合い、それぞれが力と知恵を出し合う共生・協働の地域社会づくりを強力に進めてまいります」と区長は述べられております。非常に崇高な理念であり、もろ手を挙げて賛成いたします。

 しかし、それを実現させるには幾つかのハードルがあると思います。区民参加というならば、少しでも多くの区民の希望を受け入れることが必要ですが、「区長を囲む会」などで出されるさまざまな御意見・御要望を考慮するといっても、仕事の都合やあるいは政治について無関心がゆえに、そのような意見を表明する場に出席しない区民の声なき声、すなわちサイレントマジョリティの思いをどのように評価したらよいのでしょうか。

 また、マズローの欲求5段階説を引用すると、個々の区民の欲求段階は、第1段階、第5段階はともかくとしまして、第2段階(安全の欲求)から第3段階(参加の欲求)、第4段階(尊重の欲求)あたりに幅広く分散しているのではないかと思います。

 したがって、個々の区民の要望を求めれば、相当に多種多様化する可能性が高いと思います。もちろん、まとめの段階では多数決の原則に従うことになるにしても、それなりの手段や手数が必要です。大変難しい質問になりますが、これらの懸念事項を解消する方策をどのようにされるのか、基本的なところだけでもお考えをお聞かせください。

 第2の質問は、財政健全化に向ける決意についてであります。

 基本方針の本論に入ると、区政運営の基本となる課題として、まず行財政構造改革による財政健全化を筆頭に4つの課題を挙げられております。いずれも、冒頭で区長が述べられた基本理念で貫かれているところは大変結構なことと思います。

 ただ、課題の内容を検討しますと、第1の行財政構造改革による財政健全化の課題は、他の3つの課題とは少し取り組み方に違いがあるように思います。

 まず第1に指摘することは、「財政非常事態宣言」の発展的解消であります。私としてはこれは、逼迫した財政状況が既に定着しているので、この状況から必死の思いで脱却しなければならないとの区長の不退転の決意の発露と受けとめております。

 そこで、「平成15年度予算の概要」を読みますと、今後の公共施設の改築などの更新需要はもちろんのこと、今後増加が予想される福祉や教育の財源がほとんど見込めないことがわかり、強い危機感を覚えております。といって効果絶大な奇策があるわけではなく、一刻たりとも手を休めず、改革を一つ一つ積み上げるほかにこれといった方法があるとは思えません。非常に難しい問題ですが、ここでは、区長が財政健全化に向ける強い決意をぜひともお聞かせください。

 最後に第3番目の質問は、今後の教育のあり方についてであります。

 実はこの質問は、昨年の第1回定例会で質問した内容とほぼ同じものです。区長がおかわりになられたので改めてお伺いいたします。

 教育について私がここまで執拗にお尋ねする理由は、精神的にも肉体的にも健全な子供たちを育てることこそが、我が新宿区、ひいては日本の明るい将来を築く唯一の道と考えるからであります。

 基本方針説明の中で「ともに学ぶ、文化とふれあいのあるまち」について、「私は、教育の基本は、これからの時代を切り開く豊かな心とたくましく生きる力を養っていくことであると考えます。このような認識に立ち、教育委員会の意思を尊重しながら、学習・教育環境の整備を初め生涯学習・スポーツの振興などに努めてまいります」と区長は述べられております。

 また、このところ一般紙などで総合学習、ゆとり教育、週休2日の過ごし方、学力調査等々の新指導要領に関連するような記事が多く目にとまります。それだけ国民の関心が教育に向けられているあかしと思います。

 さらに、それらに加えて幼稚園と保育園の統合や、新宿区で言う青少年育成委員会の所管をどうするかということも今後真剣に考えざるを得ません。学校・地域・家庭が緊密に連携して教育に当たるべしといった考え方が強まっております。

 教育をそこまで広いとらえ方をしたとき、教育委員会だけが単独で教育に関するすべての問題を解決できるでしょうか。また、区長が教育・学習環境の整備だけをやればよいということになるのでしょうか。必ずしもそうは言えないと思います。もっと幅広く、区長がよくおっしゃるように、横ぐしを通すということが必要ではないかと思っております。区長と教育委員会が緊密な連携をとることが絶対不可欠だと思います。

 そこでお伺いしたいポイントは、区長は教育についてどこまで関与なさるおつもりかということであります。参考までに昨年の質問で使った、日本経済新聞が平成13年に行ったアンケート調査の結果の一部を再度申し上げます。

 この調査はかなり大規模なもので、知事では45の道府県が、また市区町村の首長では 2,508の市区町村が回答を寄せております。まず「現状の教育に対する満足度」では、道府県知事の68%が不満である」、9%が「満足である」と答えています。

 また「市区町村教育委員会のあり方」について、市区町村長は次のように回答を寄せております。まず第1は、「国や都道府県教育委員会、首長から自立し自主的に施策を実行する」34.6%、「市区町村長が考える教育行政を学校現場に浸透させる」31.7%、これより一段落ちまして、「国や都道府県教育委員会の方針を学校現場に浸透させる」22.2%となっております。

 この数字から考えられることは、かなりの高い率で「現在の教育に不満を持っていること」、そして「自治体が独自に地域に最適な学校改革を模索し始めていること、すなわち中央離れを模索し始めていること」ではないかと思います。

 区長は、この数字についてどのようにお考えになるのか、また今後どのような方向を目指すべきとお考えになっていらっしゃるのか、お聞かせください。

 以上で私の新宿区議会議員としての最後の質問を終わります。どうぞ誠意あるお答えをよろしくお願い申し上げます。御清聴大変ありがとうございました。(拍手)



◎区長(中山弘子) やはぎ議員の御質問にお答えいたします。

 まず、区民の声の集約方法についてのお尋ねですが、私は常々、ある施策や事務事業の決定に際しましては、それを実施することに伴う経費を負担する納税者を常に意識することが欠かせないものと考えております。その意味で、御指摘のいわゆるサイレントマジョリティの思いを推しはかり、評価することは大変重要です。

 区といたしましては、今まで「区長へのはがき」を初め「区長を囲む会」、さらには重要な計画の策定時等におけるパブリックコメント制度などの多様な仕組みを活用して、できる限り多くの区民の皆様の声を直接お聞きし、区政運営に生かしてまいりました。

 特に、多様な意見が想定される課題につきましては、区民意識調査も実施し、広く区政に関する区民の皆様の意向の把握に努めてきたところです。

 私はさらに、平成15年度の早期に新しい区民参加の手だてとしまして、日ごろ区に対して意見を述べる機会の少ない区民の声を集約するため、区のホームページ上に「電子会議室」をモデル開設し、区民の意見交換の場をつくってまいります。

 多種多様な声がある中での最終的な集約につきましては、ただいま申し上げました手法を駆使しつつ、より正確なデータの把握に努めるとともに、具体的な施策の決定等に当たりましては、問題となっている現場の実情や意見、課題等を現場においてよく把握の上、自助・共助を基本とした共生と協働の地域社会づくりを進める観点を十分踏まえて行ってまいります。

 次に、財政健全化に向ける決意についてのお尋ねでございます。

 このたび、平成7年10月の「財政非常事態宣言」は取りやめることとしました。区財政は平成12、13年度決算に続いて14年度も、実質単年度収支が黒字になることが見込まれることなど、これまで進めてまいりました財政健全化に向けた取り組みは着実にその成果を上げております。

 しかしながら、先行き不透明な経済状況や、御指摘にもございますような施設の改築や少子高齢社会への対応など、今後の施策展開に必要な財源などをも考え合わせますと、区財政は、これまでのさまざまな改革により一定の改善を見たものの、なお極めて厳しい状況にあると認識せざるを得ません。

 私といたしましては、これまでの改革がもたらした成果の上に、不断の改革を積み上げていくことで、区民生活を支えるための行財政の基盤を確立することができるものと考えております。平成7年10月の「財政非常事態宣言」を超えて、さらなる区政改革を進めてまいります。むしろこれからが正念場です。

 事業コスト情報の提供など区政の透明性をより高める取り組みとともに、施策の再構築を進め、限られた資源を有効に生かしていくこと。事業の見直しについても、区民・団体などとの連携・協働により区民サービスの向上を図るという視点を大切にすること。また公共施設についても、更新需要なども踏まえそのあり方を見直していくこと。こうした考え方を基本に、新たな時代の課題に対応し得る行財政の質的な改革を進めていく決意でございます。

 次に、今後の教育のあり方についてのお尋ねです。

 最初に、区長として教育についてどこまで関与するつもりであるかとのお尋ねですが、御指摘のとおり、「教育は教育委員会のみですべてを解決できる」ものではなく、また「区長は、教育・学習環境の整備だけを実施すればよいということにはならない」とのお考えにつきましては、私も考えを同じくするものでございます。

 私は、地方分権時代における新宿区の教育は、新宿区の地域特性を十分に踏まえた新宿区にふさわしい、特色ある教育行政を展開していくことが、教育・学習基盤整備とともに大変重要であると考えております。

 また、地域における多様な人材や各種の資源等を十分に活用し、地域社会全体で教育を支えていくことが不可欠です。

 私といたしましては、教育委員会の意思を尊重しながら、新宿区らしさをどのように打ち出していくべきかという課題意識を常に持ち、予算編成等を初め緊密な連携と調整を行ってまいります。

 次に、「全国首長アンケート」調査結果の数字をどのように考えるかとのお尋ねです。

 平成14年度から、完全学校週5日制の本格実施や新学習指導要領の施行など、学校教育をめぐる環境は大きく変化いたしましたが、平成13年の本アンケート結果から、御指摘のように、多くの首長が現状の教育に不満を持っていること、区市町村長の多くが、地域において独自に教育問題に取り組もうとしていることが見てとれると思います。

 そこでまず、多くの都道府県知事が「現在の教育に不満」と答えていることについてでございますが、これは多くの知事が、これからの国際社会の中で将来を担うべき若者に規範意識や基本的生活習慣等が身についていないのではないか、また学力が低下しているのではないかという懸念を抱いているあらわれであると思います。

 また、区市町村長の多くが「国や県などから自立した施策を実行する」と答えていることについてですが、これは多くの市区町村長が、これからは各自治体が国の画一的な基準等によらず、地域の歴史や文化等の特性を踏まえて、自由な発想で、その自治体にふさわしい特色ある教育を進めていくべきであるという姿勢のあらわれであると考えます。

 次に、どのような方向を目指すべきと考えるかとのお尋ねですが、地方分権時代の学校教育につきましては、地域社会全体で支えるという考え方を踏まえ、新宿区内にある多様な人材等の活用はもとより、知恵と工夫を発揮しながら、都心の新宿区にふさわしい、特色ある学校教育を推進して、子供たちに豊かな心とたくましく生きる力を養っていくことが重要であると考えます。

 以上で答弁を終わらせていただきます。



◆18番(やはぎ秀雄) いろいろ考え方で、私も大いに納得するところが多うございます。これからの区政に生かせるものがありましたらぜひ生かしていただきたいと思います。大変ありがとうございました。(拍手)



○議長(野口ふみあき) ここで議事進行の都合により15分間休憩します。



△休憩 午後5時06分

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△再開 午後5時26分



○議長(野口ふみあき) ただいまから会議を再開します。

 質問を続行します。

 38番下村得治議員。

             〔38番 下村得治議員登壇、拍手〕



◆38番(下村得治) 私は、平成15年第1回定例会に当たり、自由民主党新宿区議会議員団を代表して区長、教育委員会並びに選挙管理委員会に質問いたします。

 さきの質問者と重複する事項があるかとも思いますが、それぞれの立場のあることを御理解いただき、何とぞ誠意ある御答弁をお願いいたします。

 21世紀も3年目を迎えることとなりました。本年は、何としてもデフレ不況を克服して経済を再生させなければなりません。小泉首相も、経済再生を再重点施策として取り組むと言っております。生活の基盤である経済を安定させてこそ我々の生活も安定し、将来への希望もわいてくるというものであります。

 したがって、まずは経済の再生を達成しなければなりません。それには、過ぎたことばかりを論じ現状の批判ばかりをするのではなく、経済は生き物であることを認識し、経済を再生させるには現状で何が必要かを皆で考え、前方に明かりをともすような前向きの議論をすべきであると思います。現状は余りにも後ろ向きの議論が大過ぎるように思われます。

 また、経済問題以外にも多くの重要課題があります。北朝鮮の拉致問題、核開発の問題、イラクの大量破壊兵器の問題等、外交問題を初め国防・治安、教育改革、社会保障等々、課題山積の状況にあります。これらについても我が国の歴史、伝統、文化、国益等をしっかり踏まえ、我が国の存在感を示した上で解決を図るべきであります。

 新宿区政においても、本年は一つの時代を画する年であると存じます。昭和生まれの、それも戦後育ちの活力にあふれている区長、しかも23区初の女性区長である中山区政の実質的なスタートの年であります。そして、地方分権確立後初の区議会議員選挙も実施されます。また、新宿区にとって本年は後期基本計画の初年度であり、昨年の不祥事件からの刷新の年でもあります。新宿区にとっては、本年から21世紀が始まると言っても過言ではありません。

 また本年に入り、中山区長に対する区民の信頼はますます厚く、期待も大変大きいものがあります。投票率が大変低い選挙で、区長就任期間がまだ3カ月と短いにもかかわらず、中山区長の人気は高く、評判は大変よろしいものがあります。我々中山区長を支持した者として誇れるものがあります。

             〔「そうだ」と呼ぶ者あり〕

 しかし、新宿区政は財政的に厳しいものがあり、また課題も多く、多事多難な区政運営のかじ取りが強いられる状況にあります。でも中山区長ならば、この難局を見事に乗り切っていただけるものと期待しております。

 これからは、中山区長と我々議会がお互いの立場を踏まえ、議論を今まで以上に活発にし、区民に評価される新宿区政確立のために取り組むということを提起して、以下質問に入ります。

 まず最初に、区長の区政運営の基本方針についてお伺いいたします。

 区長は、「区民生活にとって不可欠な施策の推進とともに、区政の仕組みや体質改善等抜本的な行政改革に着手する年である」と力強くおっしゃいました。また、「信頼回復の年」でもあり、「清潔で透明性の高い区政への刷新を着実に進める」ともおっしゃいました。まことに頼もしいもっともな御決意であり、その実現に大いに期待するものがあります。

 バブル崩壊後の厳しい財政状況下での行政は、国から地方まで大きく変わりました。その一つは主体性・自立性の重視であり、高度成長時代には行政への要望ばかりが強く、自ら国のため、区のために何かしようという意識は希薄でした。これは個人個人の責任ではなく、予算が毎年増額し、要望にこたえ得る財政基盤があったからだと思います。それがバブル経済の崩壊により経済が低迷し、予算は税収等の減収により毎年前年度を下回る予算となり、事業の見直しが避けられない状況になりました。

 そうなると、行政は真に必要とする人に対して、また社会が真に必要としていることにしか対応できなくなり、施策の厳しい選択が迫られるようになりました。そこに必然的に自立性・自主性が求められるようになったのだと思います。しかし、このことは、健全な社会を維持していくには当然のことであります。甘えは社会をむしばむ何物でもありません。

             〔「そうだ」と呼ぶ者あり〕

 区長も、「すべての人が参画し、負担し合う公正な社会の構築」、「自己決定・自己責任に基づく地域の活力発揮」、「住民と自治体がお互いにパートナーとして尊重し合い、お互いに役割を分担し、協力してまちづくりを進める」、また「自治の原点は、自分たちの地域を自分たちで治めること」などとおっしゃって、住民の自主性を重視されています。

 これには私も全く同感であります。そして、区民の自主性を喚起するには、区民に行政情報を十分伝え、また区民の意見・意向をできるだけ把握することが必要であると存じます。これに関しても区長は、「多様な広報媒体を活用して情報を積極的に提供していく」、また、区長自ら「率先して地域に出かけていく」とおっしゃっておられます。

 これからの行政運営には、区民に情報を公開し、区民の声を的確に把握することが大事だと考えます。それには、区長や三役、管理職だけではなく全職員が口となり耳となって、区民と連携・連帯、協調することが必要と考えます。しかし、これは「言うはやすく行うはかたし」であります。

 そこでお伺いします。区長は、この全職員が一体となっての対応についてどうお考えでしょうか。また肯定するお考えでしたら、どのように全職員の一体化をされるのでしょうか、お答えください。

 次に、平成15年度予算についてお伺いいたします。

 予算内容の詳細については、設置が予定されております予算特別委員会の質疑に譲ることにして、ここではその大要についてお伺いいたします。

 平成15年度の予算は一般会計が 1,038億円、国民健康保険会計が 267億円、老人保健会計が 234億円、介護保険会計が 132億円、一般会計と特別会計を合計した予算総額は 1,672億円、対前年度比で27億円、 1.6%の減額予算となっており、ここ3年連続して前年度を下回る予算となっています。このことは厳しい財政状況、特に税収等一般財源の減収により厳しい予算編成が強いられ、その苦労がこの数字にあらわれている予算であります。

 一般会計だけを見ますと、前年度に比較して18億円の減額となっていますが、前年度に引き続きこの年度も、職員定数の削減による人件費削減を初め区政改革プラン、行財政改革計画、その他の事業見直しによる削減を行い、26億円もの財源を捻出しています。このような努力によって 158の計画事業で67億円、65の新規事業で18億円、61の拡充事業で49億円の予算化ができたのだと思います。

 そしてこれらの事業には、我々自民党区議団が代表質問等で日ごろ要望してきました事業も、普通教室の冷房化、学校選択制の導入、商工業対策、緑化対策、細街路の整備等々、数多くの事業を予算化していただきました。厳しい財政状況にもかかわらず、このような予算編成にはその努力を多とし評価するものであります。

 さて、予算は単年度収支を基本にしておりますが、年度間の継続に意を用いた編成もまた必要であります。本区の予算も、その継続性に配慮した編成がなされていることと思います。特に変化の激しい今日においては、先を見通しての財政運営が求められているところであります。

 そこでお伺いします。昨年度の予算概要説明の中に「今後の対応について」として、徹底した行財政の構造改革の必要性、行政にかかわる「ヒト」・「ハコ」・「シゴト」の再構築の必要性等、数項目取り上げてありますが、これらについて今年度の予算にはどのように取り入れられたのか、具体的に、しかも予算ですのでできるだけ数字でお示しください。

 次に、新宿駅周辺のにぎわいと魅力あふれるまちづくりについてお伺いいたします。

 この件に関連しては、昨年の第4回定例会で我が会派の同僚議員が新宿駅「東西自由通路」の実現に向けた質問をし、区長からは、「東西自由通路の設置の実現を目指し、国土交通省・東京都・JR東日本と協議している」との答弁がありました。私はそのことも含め、もっと範囲を広げて、駅周辺の整備についてお聞きします。

 新宿駅は何といっても新宿区の中心であり、その駅周辺の整備は新宿区にとって、にぎわいと魅力あるまちとしても絶対に欠かすことのできない整備であります。人が集中する駅の周辺は人の流れがスムーズになることが求められ、東西南北地域のバランスのとれた発展のためにも、駅を中心とした回遊性の確保は絶対に必要なことであります。

 現在、新宿駅周辺は「都市再生緊急整備地域」に指定され、その整備目標には、歩行者交通機能の改善・強化と駅周辺の回遊性を高めるための歩行者空間ネットワークの充実・強化が掲げられています。

 そこで、何点かにわたってお伺いいたします。

 第1の質問は、現在、国土交通省主体の「新宿駅南口地区基盤整備事業」が進められていますが、この整備事業では、甲州街道より南側の路線の上部に人工地盤を設け、そこに新しい広場を設ける計画であります。その「新宿駅南口地区基盤整備事業」では跨線橋南側の歩道は撤去されると公表され、これに対して地元からは歩道存続の強い要望が出され、その要望が入れられて今回歩道は残すという計画に変更されたことは、回遊性の確保という点で評価できるものと思います。

 しかし、新しくできる南口改札については、すべて代々木側に向けて設置される計画が、甲州街道側にも設置するよう変更されましたが、これでは不十分であります。新宿駅周辺の発展のためにも、改札すべてを甲州街道側に設置すべきものと考えますが、いかがでしょうか。

 第2の質問は、山手線の主要な駅で自由通路が整備されていない駅は新宿駅だけであります。駅周辺の回遊性の確保が必要であるとの意見は、数々の報告書の中にも見ることができます。また地元住民・商店街等でも、自由通路の実現を国・東京都・JRに要請してまいりました。このたび「新宿駅南口地区基盤整備事業」の中で、建設中の工事用地下通路を改札内コンコースに転換し、青梅通路を自由通路にすると聞いています。

 そこでお伺いしたいのは、東西自由通路の建設は、回遊性の確保という点からも国・JRの関与が欠かせないものであります。新宿区民以外の街来者の利用が多い新宿駅の特性を考えますと、自由通路は国・JRが主体となって整備すべきものと考えますが、いかがでしょうか。

 また現在、資材置き場等のために建設されている工事用地下通路を、工事完成後、改札内コンコースに転用すれば、新たにトンネルを掘る必要がなくなり、また経費節減にもなり、その上に工期の短縮も可能になると思われます。ぜひこの機会をとらえて、早期の東西自由通路の実現を目指すべきだと思いますが、いかがでしょうか。

 第3の質問は、現在「東口駅前広場」は、付近の荷さばきのための駐車場や通過交通路のようなありさまを呈していますが、ここは将来、「新宿駅東西自由通路」の出入り口になると思われるところであります。駅とまちの接点の広場でもあります。したがって、明るく開放的な広場として再整備することが必要と考えます。そのため、東西自由通路と一体化した整備が必要と思いますが、区長のお考えをお聞かせください。

 次に、「安全で安心して生活できるまち」に関連してお伺いいたします。

 この件については既に12区で条例化され、その他にも本区を含めて5区で検討されているとのことですが、昨年、第4回定例会の我が会派同僚議員の質問に対して区長は、「自然災害、事件・事故等から区民の生命・財産を守り、安全な生活を確保することを目的とした条例案を本年の第2回定例会に提案したい」と答えられました。

 確かに、歌舞伎町周辺を見ただけでもビル火災、けん銃発砲事件、催涙ガス散布事件、暴行・恐喝事件等々、善良な一般の街来者まで巻き添えになる事件・事故が頻発しています。これらの犯罪事件は、歌舞伎町のみならず全国的にもここ数年急増しており、その早急な対策が求められていることは改めて申すまでもないところであります。

 警察当局も対策を講じており、例えば歌舞伎町一体に全国初の防犯カメラを設置しました。たまたま本日は、ちょうど1年前にその灯入れ式が行われた日でもあります。この防犯カメラにより、この地域では犯罪が減少しているとの一定の効果を挙げています。

 しかし、これで十分とは言えません。警察等関係機関にはさらなる対策を講じていただかなければなりません。この状況下で区が区民の生命・財産を守り、安全な生活の確保を目的とした条例を制定することは大変意義あることであり、期待できるところであります。

 その上で私があえて質問したいのは、第1に環境美化の問題であります。すなわち路上等の違法な、また公序良俗に反するような看板等及び放置自転車の解消に関してであります。

 まず違法看板等ですが、新宿駅周辺を歩きますと道路、歩道上の至るところに捨て看板が置いてあり、また電柱、街路灯の柱にはポスター・チラシが張りめぐらされているのが目につきます。これら看板、ポスター等の撤去には、関係部局及び町内会でも必死に努力されていることはよく承知しております。しかし、その努力にもかかわらず目ざわりなはんらん状態を呈しております。この現状は、並大抵の対応ではその一掃が無理なことを示しているのではないかと思われます。

 この状況は、まちの美観を損なうばかりでなく犯罪行為につながるものもあるように思われます。歌舞伎町では、これら看板とともに客引きがいて、若い人にしつこくつきまとうことも再三見受けられます。また暴力団の横行も目につき、法の網の目をくぐった犯罪行為と推測される行動を行っているのであります。これら行為は繁華街に特有な現象であります。したがって、これらの行為をなくすには、地域に特別に適用する法規制を考える必要があるように思います。

 私は、区長が提案を予定されている条例は、以上申し上げてきたようなことを認識した条例にしていただきたいのであります。これら看板や客引き、暴力団の行為については、もちろん警察の関与なくしてその解消ができるものではありませんが、区として特別規制を考えることが必要ではないかと考えますが、このことに関して区長はどうお考えでしょうか、お伺いいたします。

 次に、放置自転車に関してですが、放置自転車対策については関係部局でも熱心に取り組んでおられます。しかも原因や実情の調査もきちんとやられており、放置自転車対策はよく実施されていると評価できます。

 しかし、それでも放置自転車がなくなることはありません。国も法改正等一定の対策を講じておりますが、これにも限界があります。あとは利用者の公徳心に期待するしかありませんが、この公徳心もよくなるどころかますます悪くなる一方です。これでは、尋常な方法では放置自転車の一掃はとても期待できるものではありません。これもさきの看板等と同じく、特例を設けて処理する道を探る以外に方法はないように思われます。

 例えば駐輪禁止特定地域を設け、この特定地域に駐輪した自転車は、1週間後には所有権を放棄したものとみなし、「ごみ」として処理できるようにするような徹底した対策を講じなければなりません。迷惑この上ない放置自転車の一掃はできないものでしょうか。

 これは最終的には東京都や国の関与が必要です。したがって、区として都や国に特別措置対策を働きかけたらどうかと思いますが、いかがでしょうか。

             〔「そのとおり」と呼ぶ者あり〕

 この項の3つ目は、交通渋滞や事故の元凶となっている違法駐車についてであります。

 一昨年の9月に歌舞伎町で44名死亡という大惨事が発生しました。そのときに、コマ劇場へ通じるセントラル通りの違法駐車が、新宿区と警察の共同作業で完全に一掃されておりました。このことで消防隊及び救急隊の現場到着がスムーズにいき、数時間での火災消火ができました。もしこの違法駐車一掃がなされていなかったならば、被害はもっと大きくなっていたものと思います。

 そこで御提案申し上げますが、区役所通りはどうでしょうか。区役所通りは最近まで都バスが通っており、区民にとって利便性の高いところでした。それが、余りの違法駐車の多さに、都バスは迂回するようになってしまいました。区役所通りには多くの有料駐車場がありますが、これらは余り利用されていないように思われます。

 そこで御提案ですが、セントラル通りと同じような手法が講じられないものでしょうか。いかがでしょうか、お伺い申し上げます。

 次に、都市計画道路補助72号線の整備並びに新大久保駅改修に関してお伺いいたします。

 この補助72号線整備事業は、昭和63年度から65年度の実施計画の中で、第1期工事区間の職安通りと大久保通りの間 350メートルの用地買収が63年度に事業化されて始まった事業であります。

 その事業開始から本年度で実に15年になります。道路建設はどこの工事も長い年月を要していますが、この補助72号線は計画全長が 1,250メートルという短い道路であります。それが現在まだ約半分の 675メートルしか開通していません。この遅れは我が国バブル経済の拡張と破滅のせいであり、一面やむを得ないとも思われますが、しかし、事業主体の区としては、あらゆる手法を講じて一日も早く全線開通させ、本来の目的を達成すべきではないでしょうか。地元住民は防災の面からも大変重要な道路と認識しております。

 昨年度作成の「新宿区論点ブック」によると、これまでに要した費用は 285億円、これから必要とする経費は用地買収費59億円、整備費7億円の合計66億円とのことであります。そして、これらの経費はそのほとんどが国庫補助金及び都区財政調整制度で賄われて、区独自の負担は道路建設費の1%にも満たない事務費のみと記してあります。

 それならば、区として一時的に立てかえの財源が必要になるにしても、用地買収には「土地開発公社」を活用するなりあらゆる手法を講じて、早期に積極的に計画を達成していただきたいものであります。

 また論点ブックによると、当面の目標として、大久保通りと諏訪通りの間の未開通部分を早期に整備することとなっています。この部分の早期整備はもちろんでありますが、そくぶんするところによりますと、2年前に駅のホームから落ちた人を助けようとして、李秀賢さんと関根史郎さんが命を落とされましたあの新大久保駅が改修されるとのことであります。そうであるならば、ぜひこの機会に道路整備とこの駅改修を一体化して整備していただきたいものであります。

 そこで、補助72号線整備事業について何点かにわたってお聞きいたします。

 その第1は、この1期工事の完成をどの辺に置いておられるのか。また、残っている用地の買収は今が一番買いどきと思いますが、その状況もあわせてお答えください。

 その第2は、新大久保駅改修の情報は得ておられるのか。得ておられたらその内容はどうなのか。また、改修されるとすると道路整備との一体化についてどう考えておられるのかも、あわせてお答えください。

 また新大久保駅改修については、補助72号線と駅を挟んだ反対側の一番街通りの皆さんが進めている道路拡幅工事と密接な関係があります。

 この拡幅工事は、一番街の皆さんが防災上及び地域の活性化のために昭和50年代から取り組んでいるもので、56年4月には、幅員 3.2メートルの道路を5メートルに拡幅することの建設協定を地元住民同志で締結し、以来現在まで陳情や話し合いをJR、旧運輸省、もちろん新宿区にも行ってまいりました。しかし、JR側の反応は芳しいものではありませんでした。

 昭和63年12月には、地元住民提供の用地が建築基準法の「道路の位置指定」により区道となりました。平成元年には駅前公衆電話ボックスが撤去され、そこにワールドなる看板が設置され、これがその後の事業を進める上での大きな障害となりました。

 平成3年になって、JRとの交渉は新宿区が行うことになりましたが、その後もはかばかしくありませんでした。JR側は用地提供について、機能補償を含む有償を要求し、ワールドは看板撤去についてまちの皆様の働きかけに対してなしのつぶてでした。

 平成9年には、地元住民の自主的拡幅はおおむね完了しました。しかし、入り口に当たる駅前が未整備のため、拡幅部分はその用をなさないままでした。そして平成13年1月に、あの痛ましい人身事故が発生しました。

 その年の9月のJR側の話では、例の事故によりJRではすべての駅のバリアフリー化を図ることとしたが、新大久保駅は現況のままではバリアフリー化は無理で、駅舎改修の必要性が出てきたとのことでありました。この場合でも、道路拡幅については区との話し合いは当然生じてまいります。

 本年1月には、最大の障害であったワールドの看板も、用地がJRの所有となり撤去されました。したがって、あとはJR用地の道路拡幅部分の区との話し合いが残っているだけであります。地元の皆さんが30年間にわたって進めてきたこの道路拡幅工事は、ぜひこの機会に完成させなければなりません。それには区の積極的な働きかけが必要です。

 そこで伺います。区としてどのように取り組まれるのか、そのお考えをお聞かせください。

 次に、教育委員会に特色ある教育についてお伺いいたします。

 教育に関しては、昨年の学習指導要領の変更に伴い学力低下を懸念する声が大きくなり、あわせて学級崩壊、いじめ等の問題もあり、教育全般にわたっての見直しや改善の必要性がいろいろ論じられております。

 文部科学省も教育基本法改正について中央教育審議会に諮問して、その審議も大詰めを迎えております。戦後教育の基本であります教育基本法は、昭和22年に制定されて56年が経過しようとしています。その間、我々を取り巻く社会環境、生活環境、国際環境は大きく変わりました。確かに、個人の尊重だけを強調するのではなく、日本国民としての自覚を育てることもまた大事なことであります。それからすると、教育基本法の見直しも必要な時期に来ているとも思われます。

 将来の我が国を担う人材を育成する教育は何にも増して重要な施策であり、教育に関しては、現状のみならず将来をも見据えた施策が特に必要であります。地方分権推進一括法の施行により、教育行政に関する区の権限も大きくなり、それだけにその責任もまた大きくなりました。

 その中で、各自治体で独自の取り組みがなされるようになりました。当区においても、特色ある学校づくり、外国人英語教育指導員の配置、教育ボランティアの導入、学校選択制の導入等々独自の取り組みがなされ、またなされようとしていますが、これらの施策は大いに進めていただきたいものであります。

 特に学校選択制の導入は、それぞれの学校の特色、実績等が問われ、各学校が教育実績を競うこととなり、全体の教育効果の向上が期待されるとともに、学校と保護者の関係もより緊密になり、家庭の教育力も増すものと思われます。

 そしてその効果を向上させるためには、各学校が主体的に取り組めるように、学校現場に予算執行権を含む権限をできるだけ与えなければなりません。そうしないと責任だけを押しつけ、創造力発揮の道を閉ざすことになってしまいます。学校現場が教育効果を真に発揮できる条件整備を教育委員会に望むものであります。私は、きっと教育委員会はやっていただけるものと信じています。

 そこで、私が教育委員会にお伺いしたいことは、中高一貫教育また小中一貫教育についてであります。

 中高一貫教育については平成11年に制度化されたものですが、その趣旨は、生徒の能力・適正、興味、関心などの多様化に対応して、中等教育の多様化・個性化が求められている中で、生徒や保護者が、6年間の一貫した教育課程や学習環境のもとで、学ぶ機会も選択できるようにすることだと承知しています。

 そして、その実施形態は中等教育学校、併設型の中学校・高等学校、連携型の中学校・高等学校と3つの実施形態がありますが、これらの実施はいずれも当面、現存する高等学校との協力・連携が必要であり、直ちに実現できるかどうかは難しい面もあるかと思われます。

 しかし、何事も画一的で横並びの傾向の強い現状を考えますと、中高一貫教育の実施は意義あることとも思われます。他の自治体では既に取り組んでいるところもあり、千代田区では、都立九段高校との一貫教育実施について都教育委員会と合意できたとの報道もありました。当区においても、これを先例として検討してみてはいかがでしょうか。

 また、構造改革特別法に基づく「構造改革特区」の第二次提案募集に対して、品川区は小中一貫校を、江東区は幼小中一貫校を提案したとのことであります。これらは区独自で意思決定できることであり、より実現可能性の高いものだと考えます。そして、品川区の小中一貫教育は、前半の4年と後半の5年に分け、前半の4年は読み、書き、計算の基礎教育を、後半の5年は個性、能力を伸ばす教育を実施すると、独自の教育課程を公表しました。戦後社会環境が大きく変わりました。子供の成長も変わってきたことを考えると、現在の教育課程に柔軟に取り組むこともあっていいと思います。

 そこで伺います。中高一貫教育、小中一貫教育について、教育委員会としてはどのようにお考えかお伺いいたします。

 最後に、選挙管理委員会にお伺いいたします。

 先ほどの質問者とかなり重複しますが、どうぞひとつお答えいただきたいと存じます。

 この4月には区議会議員選挙が実施されます。今回の区議会議員選挙は、定員が6名減の38名となり、大変厳しい選挙が予想されます。それだけに、多くの有権者の投票による選挙で新しい議会が構成されるべきであります。そのためにも投票率を上げる対策を講じていくべきであります。

 さきの区長選挙は、投票率が 25.15%と極めて低い投票率でした。この選挙は、前区長の突然の辞職に伴う選挙であり、しかも50日以内の選挙という大変厳しい準備期間での執行であり、選挙管理委員会の努力にも一定の限界があったことは十分理解できます。

 しかし、選挙運動期間中に接した有権者の皆さんの中には、区長選挙があることすら知らない人が多数いました。このことは、選挙管理委員会はそれなりのPR活動をやられたことでしょうが、そのPRはどのようにされたのか、またそれは十分であったのか、幾ばくかの疑問を感じざるを得ません。

 それからしますと、今回の区議会議員選挙も投票率が気になるところであります。前回、前々回の選挙は統一地方選挙であり、しかも区長選と同時選挙にもかかわらず、前回が 46.39%、前々回が 42.41%の投票率であり、決して高い投票率と言えるものではありません。それが今回は統一地方選挙とはいえ区議会議員選挙のみであり、区独自のPRが前回以上に必要ではないかと思われます。

 そこでお伺いいたします。選挙管理委員会としては、これまでも宣伝カーや区広報による投票率向上の努力はされてきたとは思いますが、これで十分でしょうか。今回の選挙で投票率を上げるためにはどのようなお考えでおられるのでしょうか、お伺いいたします。

 以上で私の代表質問は終わりますが、その前に一言申し上げさせていただきます。

 私は、これまで7期28年間、区議会議員として活動してまいりましたが、今期で引退することといたしました。この間、多くの区民の皆様、議会の皆様、そして理事者の皆様に支えられ、無事役目を果たすことができました。この場をかりまして、皆様に心から感謝申し上げます。これからは一区民として、新宿区発展のために尽くしてまいる所存でございます。

 以上申し上げまして、私の代表質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。(拍手)



◎区長(中山弘子) 下村議員の御質問にお答えいたします。

 区政の基本方針説明に関連いたしまして、全職員が口・耳となった一体的な対応により区民と連携・連帯、協調することについてのお尋ねです。

 区民への情報の提供等につきましては、新たな手法として、平成15年度の早い時期に「電子会議室」のモデル開設も行う予定ですが、これらにも増して重要なことは、区民の皆様に区の考え方を直接お話ししたり、皆様からの生の声をじかにお聞きする機会が多い、日常におけるさまざまな窓口や事務現場を通した組織内外のコミュニケーションであると考えております。

 したがいまして、ただいまの御指摘につきましては、私はまさに正鵠を得たものと受けとめております。

 次に、どのように全職員の一体化をしていくかというお尋ねです。

 新年度からは、特別出張所を地域コミュニティーと協働の核と位置づけまして、地域との協働の仕組みづくりとして、より多くの区民との話し合いで解決策を見出すための「課題別地域会議」を実施いたしますとともに、区民からの苦情や要望等を特別出張所と本庁各課が共有するために「情報連絡票」を制度化して、全職員の一体化を図ってまいります。

 私自身も、私の考え方を職員に伝えるために既に庁内放送を行っておりますが、これからも区政の重要課題などについて、職員一人ひとりに語りかけながら、全職員の一体化に努めてまいります。

 続きまして、平成15年度予算についてのお尋ねでございます。

 平成15年度予算につきましては、御指摘のとおり、引き続く一般財源の減収という厳しい状況のもとでの編成でございました。厳しさを受けとめた上で、新たな区政運営の仕組みづくりの第一歩を踏み出す予算として、「ヒト」・「ハコ」・「シゴト」の再構築と、実施計画事業など施策の重点化に取り組んだ次第でございます。

 小康を示す平成12、13年度の決算の状況なども含め、これまでの財政健全化に向けた取り組みの成果により、区財政は一定の改善を見ております。

 しかしながら、先行き不透明な経済状況、そして多大な経費を要する施設の改築などの需要や、新たな時代の課題に的確に対応するための財源も手当てしていく必要があることを考え合わせますと、今後も引き続き、行財政改革の取り組みを進めていくほかに道はないと思います。

 こうした認識に立ち、平成15年度予算におきましては、「ヒト」・「ハコ」・「シゴト」の再構築による徹底した行財政の構造改革を進めることに努めました。

 まず「ヒト」につきましては、職員定数の削減により7億 5,000万円の経費削減を行う一方、区民の信頼回復につながる人材育成の観点から、公務員倫理を含めた職員研修の充実を図りました。

 また「ハコ」につきましては、勤労福祉会館の廃止や委託仕様の見直しなどにより、施設の管理運営経費を8億 3,000万円削減する一方、初の公設民営保育園として富久町保育園を開設するほか、区民の健康づくりの拠点として「元気館」を設置することといたしました。なお、区有財産の有効活用といたしまして、土地信託及び土地建物貸し付けにより4億 8,000万円の収入確保も図っております。

 また「シゴト」につきましては、区政改革プランによる高齢者福祉手当の見直しやがん検診等の一部自己負担の導入を初め、備蓄物資や誕生祝い品の見直し等、行財政改革の取り組みによるもの、さらに区議会の改革による見直しなども含め、5億 3,000万円の経費削減等を行っております。

 こうした取り組みの一方で、緑の施策や特別出張所の「課題別地域会議」、残された2カ所の区民センターの整備などにつきましては、区民や団体などとの協働により実施することといたしております。また「事業別行政コスト計算書の作成」など、区政の透明性を高めるための取り組みにつきましても具体化したところでございまして、これらは平成15年度予算の根底をなすものでございます。

 後期基本計画等の策定とあわせて、今、区は新たな区政運営の仕組みづくりの第一歩を踏み出したところでございます。今後、さらなる区政改革をなし遂げ、健全な財政構造と透明性の高い区政、暮らしやすさとにぎわいのある魅力あふれるまち「新宿」をつくってまいります。

 次に、国が進めている「新宿駅南口地区基盤整備事業」で設置される人工地盤上の改札口をすべて甲州街道側へ向けるべきとのお尋ねです。

 御指摘のとおり、当初、改札口をすべて代々木側へ向ける計画でしたが、地元からの強い要望があり、区からも甲州街道側に改札口を設置するようJR東日本に対して働きかけてまいりました。2月14日に行われた住民説明会において、JR東日本から、甲州街道側と代々木側の両方に設置するとの説明がありました。

 JR東日本によりますと、昨年9月に新宿駅周辺の歩行者の流動調査を実施し、将来の歩行者量や駅から道路へ出る経路等を予測しました。その結果、駅利用者を駅構内から道路へ安全にスムーズに誘導するために、甲州街道側と代々木側に改札口をバランスよく分散させるとのことです。また、すべての改札口を甲州街道側に向けることは、ホーム等の駅施設の関連から、物理的に大変難しいとも聞いております。

 しかしながら、新宿駅の顔である甲州街道側にすべての改札口を向けるよう、区としましては、引き続きJR東日本に対して働きかけてまいります。

 次に、新宿駅東西自由通路では国・JRが整備主体となるべきとのお尋ねでございます。

 御指摘のとおり、新宿駅内地下通路である青梅通路を自由通路化する計画です。この自由通路通行者の約9割は駅利用者と予測されております。その上、新宿駅は日本で最も乗降客数の多い駅でありますが、新宿区民以外の利用がほとんどであります。

 また、国は「新宿駅南口地区基盤整備事業」において、新宿駅周辺の回遊性の確保をプロジェクトの一つに掲げております。

 区はこれらのことを踏まえ、東西自由通路の事業主体のあり方について、国・東京都・JR東日本との間で協議を続けているところです。

 次に、東西自由通路の早期実現を目指すべきとのお尋ねでございます。

 国は、同事業においてJR新宿駅構内に工事用資材置き場を設置するなど、関連工事を行っております。この資材置き場を有効に活用することにより、東西自由通路の設置に際して費用軽減と工期短縮が望めますので、ぜひこの機会に、区が主体となって国・東京都・JR東日本とともに、実現に向けて調整を図ってまいります。

 次に、新宿駅東口広場を東西自由通路と一体整備すべきとのお尋ねです。

 御指摘のとおり、東口広場では、通過交通や駐車車両等の障害物により、駅からまちへのスムーズな人の流れを確保できておりません。新宿駅においては、駅前広場と東西自由通路を基軸とした回遊性の確保が必須であり、これが駅周辺のバランスのとれた発展に寄与するものと考えます。

 したがいまして、区は、現在検討中の自由通路から駅前広場への円滑な歩行空間を確保するため、駅ビルを含めて総合的に国・東京都・JR東日本と検討してまいります。

 次に、「安全で安心して生活できるまち」に関連して、公序良俗に反するような看板、ポスター、チラシ、客引き等、まちの美観を損なうだけでなく犯罪行為にもつながりかねない繁華街特有な現象に対して、地域に特別な規制が必要ではないかとのお尋ねです。

 私も、現在の歌舞伎町の実態につきましては大変憂慮しているところです。

 現在制定の準備を進めております「(仮称)新宿区民の安全・安心の推進に関する条例」では、区と区民、事業者、関係機関等が連携して、安全・安心なまちづくりに取り組んでいくことを規定してまいりたいと考えております。

 特に、議員御指摘の地域に特別に適用する規制でございますが、区長は地域において安全・安心を確保するために、特別の活動を主体的に実践している団体等からの申し出により重点地区を指定し、関係機関と連携しながら積極的支援を行う旨の規定を設け、安全・安心なまちづくりの推進を図ってまいりたいと考えております。

 この条例については、現在パブリックコメントを実施中でございますが、今後、区民の皆様の御意見を参考にさせていただきながら条例案を作成し、第2回区議会定例会に提案する予定でございます。

 そして、この条例に基づき区民、事業者、区が協働することにより、区民の方々にとりましても、また新宿区を訪れる方々にとりましても、安全で安心なにぎわいのあるまちを実現してまいりたいと考えております。

 次に、放置自転車対策についてのお尋ねです。

 放置自転車の解消については、区としても、地元の協力を得て日々撤去や指導を行っていますが、なかなか効果が上がらないのが実態であり、非常に苦慮しております。

 御指摘のように、現行の法律の枠内では、財産権等の法的課題もあり解決が極めて困難な状況にあります。新宿区のような過密な繁華街における自転車の利用及び放置について、何らかの有効な対策をとることができるよう、国や都に対して働きかけてまいりたいと考えております。

 また、引き続き地域と連携し、放置自転車解消のため積極的に取り組んでまいります。

 次に、区役所通りの違法駐車問題についてのお尋ねです。

 セントラル通りにつきましては、地元の協力のもと、警察や区との協働により違法駐車対策を実施し、その後の管理を商店会等が行い、成果が上がっているところです。

 一方、御指摘の区役所通りは、特に夜間に多くの違法駐車車両が交通の流れを阻害していることは認識しており、何らかの対策が必要と考えております。ショッピングモールとしてのセントラル通りとは異なり、幹線道路であるために通過交通量も多く、同じ手法をとることは難しい面がありますが、警察と十分に協議しながら、区としてできることを検討してまいります。

 違法駐車対策といたしましては、区では、新宿地区違法駐車防止対策協議会、新宿警察署との合同で違法駐車防止活動を実施しているところです。また、交通管理者である警察による違法駐車の取り締まりも日々実施されております。

 今後も、地元の違法駐車に対する意識を高めるとともに、交通管理者である警察署とも協力し、違法駐車防止に向けた活動を展開してまいります。

 次に、「都市計画道路補助72号線の整備並びに新大久保駅改修に関連する問題」についてのお尋ねです。

 御案内のとおり、補助72号線については第三次実施計画で、平成16年度に第2期分における大久保通りへの歩道を開通させることとしております。その上で、まず第2期工事の完成を目指してまいりたいと考えております。

 御指摘の第1期工事についてですが、用地については、総面積 5,468平方メートルのうち、未買収分は約42%、10件、 2,276平方メートルとなっております。こちらにつきましては、財政状況などを勘案して第2期工事に引き続いて進めてまいります。

 次に、新大久保駅改修の情報でございますが、2月18日のJR東日本による地元説明会では、平成15年度に駅舎改築の設計に着手すること、現在の駅舎を撤去し新たな施設を構築すること、バリアフリー対策としてエスカレーター・エレベーターを設置するとの説明があったとのことです。

 また、駅舎改修と道路整備の一体化についてのお尋ねですが、私といたしましては、駅舎改修にあわせて周辺整備が行えるよう、必要な調整を図ってまいります。

 次に、一番街通りの拡幅についてのお尋ねです。

 この拡幅につきましては、地域の方々の強い要望と自主的な取り組みのもと、区としても地元の方々と一丸となり進めてまいりました。今回の新大久保駅改修の機会をとらえ、計画段階からJR東日本に対して強く働きかけ、道路拡幅の実現を目指してまいります。

 以上で答弁を終わらせていたします。



◎教育長(山崎輝雄) 教育委員会への御質問にお答えいたします。

 特色ある教育に関して中高一貫教育、小中一貫教育を実施してはとのお尋ねでございます。

 まず中高一貫教育でございますが、平成10年に学校教育法等が改正され、生徒や保護者が、これまでの中学校・高等学校に加え中高一貫校からも選択できるようにすることにより、中等教育の一層の多様化を図るために制度化されたものです。

 御指摘のとおり、中高一貫教育の意義は、6年間の計画的な教育指導が可能なことや、異年齢集団による豊かな人間性をはぐくむことができるなど、多くのメリットがあると考えます。

 また、中等教育学校や併設型の中学校・高等学校では、高校入試の影響を受けずにゆとりを持って安定的な学校生活が送れることも、生徒や保護者にとっては魅力あることであると思います。

 東京都では昨年、都立高校改革の新たな実施計画で、これまでの計画とあわせて10校の中高一貫6年制学校の設置を打ち出しました。残念ながら、この計画では新宿区内にある高校は該当とはなっておらず、今現在計画の見直しは困難と考えますが、連携型の中高一貫教育などは可能な面もあろうかと思いますので、新しい特色ある学校づくりを進めるためにも、今後積極的に調査・研究を進めてまいります。

 また小中一貫教育でございますが、新宿区の進め方といたしましては小・中学校の連携教育を推進しており、現在も四谷地区では、四谷中学校と四谷第六小学校を中心として周辺小学校との連携教育を実践研究しております。

 その中で児童・生徒は、「小学校での勉強が基礎になっていると感じた」、「中学校での勉強について楽しみになった」などの感想を述べておりますし、教員側も、「指導方法の違いの認識を新たにした」、「小・中の学習内容の系統を見直す必要を感じた」などの意見がありました。

 これらの実践を踏まえ、子供たちの発達段階に応じたきめ細かな指導を行うため、小中連携教育の全区的な取り組みをしてまいります。

 以上で答弁を終わります。



◎選挙管理委員会事務局長(佐藤三男) 選挙管理委員会に対する御質問にお答えいたします。

 区議会議員選挙の投票率向上策についてのお尋ねでございますが、先ほどの山田議員の質問に対する答弁と重複する部分がございますので、あらかじめお断りさせていただきます。

 昨年の新宿区長選挙におきまして、 25.15%という新宿区の選挙史上最低の投票率を残す結果となりましたことは、健全な民主政治の発展上まことに残念であります。選挙管理委員会としては、この結果を重く受けとめ、投票率向上に向けなお一層の努力をしていきたいと存じます。

 さて、今回の区議会議員選挙におきます投票率の向上対策でありますが、若年層に重点を置いた各種の啓発事業を展開してまいりたいと考えております。

 まず、これまでどおり、新成人をモデルとした選挙啓発ポスターを作成し、区施設や区内のコンビニエンスストア等民間施設及び区内を運行する都営バスに掲示いたします。

 さらに新たな試みとして、「新宿駅西口から練馬車庫行」路線バスに、地元の東洋美術学校の協力を得まして、学生がデザインした車体広告、ラッピングバスを行います。

 次に、区内各地区で明るい選挙推進協議会委員及び明るい選挙推進委員の方々による街頭啓発を進めてまいります。さらに、区の広報紙「広報しんじゅく」の4月15日号に特集を組むほか、年2回発行しています啓発紙「選挙季報」の選挙特集号を新聞折り込みいたします。

 このほか、投票日当日には区広報車を3台に増車し、投票の呼びかけを行います。また、庁有車に投票日を掲載したボディパネルの掲出等を行ってまいります。

 以上、今回の区議会議員選挙における主な啓発事業でありますが、委員会の基本姿勢といたしまして、「あなたの一票 明るい未来の原動力」を新宿区の統一標語として、投票率の向上のために、一票の大切さを理解していただけるよう対策を講じてまいりいたと存じます。

 以上で答弁を終わります。



◆38番(下村得治) 自席より発言させていただきます。

 区長及び教育委員会並びに選挙管理委員会から、それぞれのお立場に従って御回答をいただきました。私の意のあるところをお酌み取りいただきまして、ぜひ今後の区政運営にしていただきたい。また私が御質問申し上げたこと等は、地元で非常に期待している事柄が多うございますので、ぜひひとつさらなる御努力をお願い申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。(拍手)



○議長(野口ふみあき) 以上で本日の質問は終わりました。

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○議長(野口ふみあき) 本日の会議は、議事進行の都合によりこれで延会したいと思います。御異議ございませんか。

             〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(野口ふみあき) 異議なしと認めます。

 本日の会議はこれで延会することに決定しました。

 次の会議は2月27日午後2時に開きます。ここに御出席の皆様には改めて通知しませんので、御了承願います。

 本日はこれで延会いたします。



△延会 午後6時26分

                 議長    野口ふみあき

                 議員    かわの達男

                 議員    佐藤文則