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東京都 新宿区

平成14年 12月 定例会(第4回) 12月11日−14号




平成14年 12月 定例会(第4回) − 12月11日−14号







平成14年 12月 定例会(第4回)



      平成14年第4回定例会会議録(第2日)第14号

平成14年12月11日(水曜日)

出席議員(44名)

  1番   くまがい澄子     2番   赤羽つや子

  3番   鈴木幸枝       4番   小松政子

  5番   麻生輝久       6番   のづたけし

  7番   松川きみひろ     8番   上 秀夫

  9番   えのき秀隆     10番   佐原たけし

 11番   志田雄一郎     12番   かわで昭彦

 13番   小畑通夫      14番   とよしま正雄

 15番   そめたに正明    16番   山添 巖

 17番   宮坂俊文      18番   やはぎ秀雄

 19番   権並 勇      20番   かわの達男

 21番   山田敏行      22番   猪爪まさみ

 23番   小野きみ子     24番   久保合介

 25番   羽深真二      26番   桑原公平

 27番   中村よしひこ    28番   野口ふみあき

 29番   小沢弘太郎     30番   長森孝吉

 31番   小倉喜文      32番   内田幸次

 33番   あざみ民栄     34番   阿部早苗

 35番   近藤なつ子     36番   沢田あゆみ

 37番   秋田ひろし     38番   下村得治

 39番   新井康文      40番   田中のりひで

 41番   笠井つや子     42番   雨宮武彦

 43番   佐藤文則      44番   松ヶ谷まさお

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欠席議員(なし)

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説明のため出席した者の職氏名

 区長      中山弘子     助役      高橋和雄

 収入役     永木秀人     企画部長    佐田俊彦

 総務部長    石村勲由     区民部長    武井幹雄

 福祉部長    愛宕昌和     衛生部長    渡邉紀明

 環境土木部長  荒木 繁     都市計画部長  戸田敬里

 企画課長    鹿島一雄     予算課長    野口則行

                  教育委員会

 総務課長    酒井敏男             山崎輝雄

                  教育長

 教育委員会            選挙管理

         石崎洋子     委員会     佐藤三男

 事務局次長            事務局長

 常勤監査委員  山田外彦     監査事務局長  須磨洋次郎

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職務のため出席した議会事務局職員

 局長      根岸紘一     次長      渡部優子

 議事係長    大川芳久     議事主査    谷部とき子

 議事主査    大岡 博     議事主査    西村 茂

 議事主査    松本謙治     議事主査    熊澤 武

 調査管理係

         太田誠司     書記      喜多裕之

 主査

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 速記士     熊澤多子

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12月11日   議事日程

 日程第1 第63号議案 新宿区職員の給与に関する条例の一部を改正する条例

 日程第2 第64号議案 新宿区職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例

 日程第3 第65号議案 新宿区住民基本台帳基本条例

 日程第4 第66号議案 新宿区幼稚園教育職員の給与に関する条例の一部を改正する条例

 日程第5 第67号議案 新宿区幼稚園教育職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例の一部を改正する条例

 日程第6 第68号議案 特別区競馬組合規約の一部を変更する規約

 日程第7 第61号議案 平成14年度新宿区一般会計補正予算(第4号)

 日程第8 第62号議案 平成14年度新宿区国民健康保険特別会計補正予算(第2号)

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△開議 午後2時03分



○議長(野口ふみあき) ただいまから本日の会議を開きます。

 会議録署名議員は、

  15番 そめたに正明議員  39番 新井康文議員

を指名します。

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○議長(野口ふみあき) 本日の会議時間は、議事進行の都合により、あらかじめ延長します。

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○議長(野口ふみあき) 区の一般事務及び教育委員会の事務について質問の通告を受けましたので、順に質問を許します。

 最初に、25番羽深真二議員。

             〔25番 羽深真二議員登壇、拍手〕



◆25番(羽深真二) 平成14年第4回定例会に当たり、新宿区議会公明党を代表して、区長並びに教育委員会に質問いたします。

 質問に先立ち一言申し上げます。

 先月行なわれた区長選挙において、厳しい戦いを勝ち抜かれ区長の座につかれた中山弘子新区長に対し、支援した公明党として、改めて心から「おめでとうございます」と申し上げます。

 また、我が公明党は、中山区政の与党として力の限り支えてまいりますが、常に「区民党」という立場から是々非々の姿勢で臨んでいく考えであることも申し添えておきます。

 人心一新は改革の第一歩。新区長の言われる新宿新時代の構築に区民は大きな期待を寄せているに違いありません。ただ、リーダーをすげかえればすべてが変わるというものではなく、やはりリーダーになった人の意欲・決断・実行力が重要であり、最終的にはどのようにリーダーシップを発揮されるかでありましょう。支援してきた我々としても、区政刷新に向けた思い切った対応を期待しているところであります。

             〔「そうだ」と呼ぶ者あり〕

 そこで質問に入ります。

 まず、今回の区長選挙についてであります。

 今回の区長選は過去最低の投票率となりました。しかし、投票所に区政刷新を求めて足を運んでくれた区民の皆様は、「新宿区を何とかしなければ」との切迫した思いであり、その一票一票は新区長への極めて大きな期待が込められたものであると確信しております。そのことは、新区長が一番肌で感じておられるのではないかと推察いたします。

 そこで改めて、今回の区長選についてどのように受けとめられ、民意をどのように分析されておられるのか御所見をお伺いいたします。

 次に、所信表明についてお尋ねいたします。

 まず、新区長を支援してきた私どもとしては、大きな期待を持って区長の所信を拝聴いたしました。全体的には、論旨も明快で非常にまとまったお話であったように思います。しかし、区民の皆様もそうですが、私どもも各課題について、具体的に思い切って踏み込んだ中山新区長らしいところが出るのではと期待していたわけであります。それが余り感じられなかったことは非常に残念であったというのが率直な感想であります。区長は選挙戦を通じて多くの区民と対話され、区民が今どう生活し、何を区政に求めているかを目と耳、そして肌で感じ取られてきたと思います。今、区民は高邁な理念よりも、小さくとも具体的な対応を望んでいると思います。と同時に、区政刷新への強力なリーダーシップを期待しております。

 区長は、所信の中で実感した区民の声をどうあらわそうとされたのか、御所見をお伺いいたします。

 次に、所信表明の中で触れられた何点かについてお伺いいたします。

 1点目は、区政への信頼回復についてであります。

 この問題は、新区長に課せられた最重要、最優先課題であります。また、我々区議会にも強く求められた課題であると受けとめております。

 新区長は所信の冒頭に、一連の不祥事に対する区民の皆様の厳しい批判と刷新を求める声に対して、清潔で透明性の高い区政刷新への決意を強く示されております。区民の信頼が行政の支柱であり、発展の要であることは当然のことわりであります。その意味からも、一日も早い信頼回復に向けて具体的な対策を講じていくことが緊要であります。我々公明党も、そのためには支援を惜しむものではありません。

 そこで第1は、今回の一連の不祥事について、形態は異なるものにしても根底に共通する本質的要因は何であったのか。

 第2は、清潔で透明性の高い区政実現に向けて、まず何から、どのように進めていくおつもりなのか。

 第3は、「部長会決議」を改革の第一歩として具体策を早急に打ち出すとしているが、今後の具体策についてどう考えているのか。

 以上、3点についての御所見と御決意をお伺いいたします。

 2点目は、自治体経営とコスト計算についてであります。

 確かに効率的、効果的な自治体経営を進めていく上でコスト計算は必要不可欠であり、またコスト情報の提供は、区民がその必要性を検討する上でも重要であることは当然でありましょう。

 そこで伺いますが、第1に、区長の言われる「事業に係わる行政コスト計算書」とはどのようなものを考えているのか。

 第2に、行政は単に費用対効果だけで考えられないことがあります。たとえコストがかかっても実施することが必要な事業もあろうと考えます。この行政コスト計算書はどのように活用されるおつもりなのか。

 第3に、「今後、集中と選択に向けた施策の再構築を進める」とありますが、この趣旨は何か。

 第4に、図書館の4館構想は一部の区民の間に、すぐにでも4館になるかのような誤解と不安を与えています。今後、区長並びに教育委員会はこの構想についてどのように扱うのか。

 3点目は、区政継承と3計画についてであります。

 区長は基本構想を継承していくことを表明されましたが、それに基づいて前区長が策定中であった後期基本計画及び第三次実施計画、行財政改革計画について、「区長選挙の中で約束いたしました施策の具体化を、財政健全化への取り組みにつきましてはこの3計画を策定する中で検討してまいります」と述べられております。

 そこでお伺いいたしますが、平成15年度の予算編成の確定時期をもにらんで、いつごろまでに中山区長として計画を確定されるお考えか。また、これまでの計画の中身と 180度違う内容となるものもあるという意味も含まれているのか、御所見をお聞かせください。

 4点目は、仮称「新宿区男女平等推進条例」の制定についてであります。

 この条例制定に向けて男女平等推進会議で検討中と聞いておりますが、区長としては、いつまでに条例化をしようとしているのか、また、制定に当たってどのような区民参加を展開されるおつもりなのか、さらに、実効性が確保される条例とするためにどのような検討を行うのか。

 以上、3点について区長のお考えお聞かせください。

 5点目は、「協働と連携による自治」と地域センターの役割についてであります。

 区長は所信の中で、「多様な区民・団体等との協働と連携による自治の実現に全力を尽くす」と強い決意を表明されておりますが、我々も新たな新宿づくりの基本路線であると認識を一つにするものであります。このような形での自治確立には、やはり核となる施設として地域センターの役割はこれまで以上に重要になると考えます。

 そこでまず、区長は地域センターの役割を今後どのように位置づけ、どのような機能を期待されておられるのか、御所見をお伺いいたします。

 次いで、残りの2カ所の未整備地域の戸塚、落合第二について現在の取り組み状況とあわせ、長年の区政の最重要課題の解決に向けた新区長の決意のほどをお伺いいたします。

 6点目は、所信の最後に「新宿新時代」という言葉を使われておりますが、この言葉に込められた意義と、区民に対してどのような役割を期待されておられるのか、御所見をお伺いいたします。

 質問の第2は、行財政運営の透明性確保についてであります。区の公会計に複式簿記の採用と発生主義会計の導入について、区長の御所見をお伺いいたします。

 先の区長選において、区長は区政への取り組み姿勢として、「効率的・効果的な区政運営」と「行財政改革を推進」する旨を公約されました。所信表明の中でも、「清潔で透明性の高い区政」、「行政の透明性を高める生活者の視点から区政改革」、「税金等の資源の効果的使い方を図り、効率的・効果的な区政改革」と改革への意欲的な取り組みを述べられました。この姿勢に大いに賛同し、敬意を表するものであります。さらに区長は、東京都監査事務局長という重職におられましたので、財政改革にも全力で取り組んでいかれるものと期待しております。

 さて、私どもは4年前、小野田前区長に日本公認会計士協会公表の「公会計原則(試案)」を踏まえて複式簿記の導入を訴えましたところ、前向きの回答を得ましたが、その後今日まで何ら進展を見ておりません。本年5月30日、東京都石原知事の定例記者会見で、都の公会計に複式簿記と発生主義会計を導入する方針を明らかにし、専門家によるプロジェクトチームを立ち上げて検討していくと発表しました。石原知事は国に先駆けて、東京都から公会計制度の改革を目指すと強い決意を表明しております。

 また先月14日、都の計画が新聞報道されましたが、都は平成18年度から一般会計と特別会計に複式簿記の導入と発生主義会計を採用し、行政の効率化、透明性を目指すとし、国に平成18年までの法改正を求めるとしています。

 当然のことながら、地方自治体の会計方式は、地方自治法と会計法で単式簿記と定められております。

 これに対し東京都の考え方は、単式簿記の問題点として、1、予算獲得に力点が置かれる。2、現金収入のみで収益や費用を認識するためフルコストを意識できない。3、会計処理と財産管理が連携していないため、資産の全体像が把握できないと指摘しております。

 一方、複式簿記は減価償却や負債情報が明示され、長期間のトータルコスト計算などが容易となるほか、事業の費用対効果をより正確に分析した政策の展開ができるとしています。

 また、1、予算執行率重視から成果重視へ変革、2、事業の民間委託の導入促進、3、各部署の経営責任の明確化、4、職員のコスト意識の徹底が図れると分析しています。

 導入されれば全国で初めてであり、東京からモデル発信することにより、国全体の官庁会計を変革したいと意欲を燃やしております。

 区長は、「新宿新時代」構築のスタート台に立たれたこのとき、区の公会計にこの複式簿記の採用と発生主義導入に偉大なる第一歩を踏み出すべきであります。今すぐ導入することは困難だとするならば、区長のもと、公認会計士等の専門家を中心とするプロジェクトチームを立ち上げ、導入に向けて研究対応をすべきと考えますが、区長の先駆的・積極的取り組みの大英断を期待するものであります。

 質問の第3は、新宿地区清掃工場建設用地の取得についてであります。

 この市谷本村町の工場建設用地は平成15年度に取得する計画になっており、都が国から借りて、区がストックヤード等に使用しております。この借用期限は平成15年3月末日限りであり、その期限が迫っております。国は期限が過ぎた場合、他者へ売却する予定とのことであります。

 この清掃工場用地取得については、区長会役員会預かりとなっておりますが、その検討状況は大幅におくれています。このままでは、区長会や23区清掃一部事務組合は、新宿区の用地の期限切れを待っているのではないかとさえ考えております。

 新宿区議会は、12月12日には全会派一致で一部事務組合あてに、平成15年度の用地確保及び取得の意見書を決議の上、要請活動を行う予定であります。ぜひともこの市谷本村町の土地を確保し取得を行い、自区内処理の責任を全うすべく、区当局も取得に向けて積極的な対応を強く求めるものであります。

 以下3点についてお伺いいたします。

 1点目は、この新宿地区の清掃工場用地について区長はどのように考えておられるのか。

 2点目は、この国有地が平成15年度に他へ売却されないよう担保することについて、どう行動を起こしていくのか。

 3点目は、万が一この市谷本村町の土地が取得されないとなった場合、新宿区のごみ処理はどうするおつもりか。

 以上、3点について区長の御所見をお伺いいたします。

 質問の第4は、今後の保育行政についてであります。

 私どもは、保育行政の行方が国の存在をも左右することまで申し上げ、毎回の定例会で、区が取り組むべき最重要課題と位置づけ、子育て支援の充実を図るよう強く訴えてまいりました。

 少子化の進行による将来的な地域社会の活力低下は速度を速めており、まことに憂うべき状況にあります。その中にあって、家庭における養育機能の低下や育児不安、児童虐待などの問題に加え、長引く景気の低迷により保育サービス充実に対する区民の期待はますます増加する傾向にあります。それだけに、子供を産み育てることに夢が持てる条件整備は、区として喫緊の課題として早急に取り組むべきであると改めて訴えます。

 そこでお伺いいたします。

 第1に、子育てを取り巻く現状、とりわけ保育環境について、どのようにとらえておられるのか。

 第2に、保育園の配置、サービス内容や整備などの計画、またサービス提供主体について、今後どのような内容や形態が望ましいとお考えなのか。

 第3に、今後の保育行政のあり方について、提案も含めお伺いいたします。

 これまでの保育園地域配置と定員の見直しやサービス拡充がセットになった施策は、長期的な視点からは効果が期待できますが、保育園入所待機児童が増加している現状では、区民への子育て支援メッセージとして速効性の点で課題を残したものとなっているのではないでしょうか。

 これまで、既存の保育園の年齢別定員枠の見直しでは定員枠も若干の拡大にとどまり、サービス拡充も対象者が一、二名といったものとなっています。このようなまさに場当たり的な対応では、かえって保育行政への不満不信を拡大するだけです。早急に保育行政の抜本的な見直しを図るべきと考えます。

 そこで、まずは全体として保育園の受け皿を十分に用意し、区民の子育てに対する不安感を解消することが先決であり、それが次の子供も産み育てたいと思う区民意識の醸成につながり、結果として保育施策への理解が得られるものと考えます。そのために、今後保育園の年齢別定員枠の見直しを加速する意味からも、まずは受け入れ体制の整備に思い切ったプランの明示が必要と考えます。

 そこで一つの提案ですが、民間活力を導入し、休園中の幼稚園施設や小・中学校の余裕教室を保育園の分園として開設してはいかがでしょうか。これは比較的短期間で実現可能であり、経済効果も高い手段と考えますが、実現可能性の有無等、区長の御所見をお伺いいたします。

 あわせて、区内ターミナル駅周辺や商店街に認証保育所を保育園の補完的役割を持たせることは、一定程度の資力があるにもかかわらず良質な保育サービス施設の利用機会に恵まれない保護者にとっては、大変有効な手段と思いますが、検討の余地について区長のお考えをお聞かせください。

 この項の最後になりますが、現在保育園は入所待機児童の急増問題があり、一方幼稚園では、定員割れで廃園を余儀なくされるといった問題があります。保育園、幼稚園それぞれ施策目的が違うことは承知しておりますが、双方のよさを合わせ子育てに資することは、まさに時代の要請と考えます。新区長は、幼保一元化についてどのようなお考えを持たれているのか、その御意見をお伺いいたします。

 いずれにいたしましても、女性区長誕生で保育行政に対する期待と要望が増大することは必至と考えます。他の施設とのバランスもありますが、23区初の女性区長の誕生という歴史的一ページをこれまでと違ったものにすることを、我々としても大いに支援してまいりたいと考えております。

 質問の第5は、元気高齢者の福祉施策についてであります。

 新宿区が支援して社会福祉協議会が行う無料職業紹介事業が、来年の1月から55歳以上の高年齢者を対象に始まる予定と聞いていますが、この不況の折、再就職の困難な高齢者を対象とした事業を開始することは、まさに時宜を得たことであると考えます。こうした視点のもとに3点お伺いいたします。

 第1点目は、社会福祉協議会としてはどの程度の求職、求人数を見込んでいるのか。また、現在の準備状況についてはどうなっているのかお聞かせください。

 2点目は、職業安定所やシルバー人材センターとの役割分担についてであります。いずれの機関も、高年齢者の就労や就業に大きな役割を果たしていますが、社会福祉協議会の無料職業紹介事業はどのような役割を担うのか、これらの機関との関係はどのように整理されるのか御説明いただきます。

 3点目は、新たな試みへの支援についてであります。

 地域には、自分で新たに起業したいという意欲のある高年齢者が多くいらっしゃいます。また、最近では地域で暮らす人たちが生活者の視点から、地域に必要な「もの」や「サービス」を市民事業として事業化するために出資し、経営と労働を担うワーカーズコレクティブという考え方が注目を浴びています。こうした動きに対し、必要な支援をぜひ行うべきと考えますが、御所見をお伺いいたします。

 第2は、元気高齢者の健康づくり行動計画についてであります。

 現在、区では介護保険事業計画と老人保健福祉計画の見直しが行われているようですが、要介護高齢者への施策は不可欠であります。しかし、区長が所信において述べられているように、「高齢者にとりましてできる限り住みなれた地域で、健康で生き生きとした生活を送り続けられることが何よりも大切」とあることは同感であります。したがいまして、区が現在進めている健康づくり行動計画につきましては、介護予防施策としての実効性が求められていると考えております。

 そこで伺います。1点目は、健康づくり行動計画の現在の検討状況についてどのようになっているのか。

 2点目は、この計画を進めていく上で、核となるような事業を行っていく必要があると考えますが、検討している事業としてはどのようなものがあるのか。

 以上について、区長の御所見をお伺いいたします。

 質問の第6は、障害者福祉施策についてであります。

 平成13年12月に新宿区障害者計画を策定し、平成13年度から平成19年度までの7年間を計画期間としてスタートしております。障害者計画では、障害者の生活に密接にかかわるものや早急に取り組むべきものを重点課題として取り上げています。

 その重点課題は大きく3つの項目に分かれており、1、福祉施策の充実、2、社会福祉基礎構造改革への対応、3、区の障害者福祉サービス供給手法の見直しとなっています。そのことを踏まえながら質問いたします。

 第1の質問は、来年度から実施される支援費制度についてお伺いいたします。

 区長は所信表明の中で、「障害者への施策につきましては、ノーマライゼーションの理念の定着に努めるとともに、障害者の自己決定を尊重し、利用者本位のサービス提供を基本とする支援費制度への円滑な移行を図ってまいります」と述べられておりますが、いよいよ開始まで 100日余りとなりました。そこで具体的に6点質問いたします。

 第1点目は、制度の周知についてであります。本年10月から申請の受付を開始されましたが、区の措置制度のもと掌握されている方以外の、対象者すべての方への周知はどのように工夫されるおつもりなのか。

 2点目は、相談担当窓口で申請を受付る職員の資質の担保はどうされるのか。相談者が言語に障害があったり知的障害者であったり、さまざまな状況が想定されますが、相談窓口の対応は非常に重要であると考えます。また、申請受付や相談ができる窓口を各地域に広げるべきと考えますが、この点どのように考えているのか。

 3点目は、支援決定の受給者証を区から交付する際、利用者が決定内容に不服がある場合、公平・公正性を担保した第三者機関を検討すべきと考えますが、区はどのような対応を考えているのかお聞かせくだい。

 4点目は、契約利用に関して、指定業者一覧や業者のサービス評価をどのような方法で利用者に周知されるおつもりなのか。

 5点目は、自分で契約が困難な人へのサポート体制はどうされるおつもりなのかお聞かせください。もちろん成年後見制度等の利用が挙げられますが、そうした制度を利用することが困難な人へのサポート体制が必要と考えます。あわせて、地域福祉の担い手とされる社会福祉協議会との連携はどのようにされるのか。

 6点目は、利用者負担額決定の進捗状況、さらにその中で低所得者対応はどのように検討されているのか。

 以上6点について区長の御見解をお伺いいたします。

 障害者福祉の第2の質問は、心身障害者グループホーム(ひまわりホームなど)の運営助成についてであります。

 障害者が生まれ育ち、住みなれた新宿、安心して生活していくために地域自立生活の場の確保として、重度心身障害者グループホームへの運営助成、重度知的障害者の生活寮の開設設備費の助成や、重度重複障害者グループホームへの助成が検討されるなど、障害者が地域で自立した生活を送るための基盤整備が新宿区障害者計画の中に盛り込まれています。

 この問題について、平成13年度の予算審議の中で、「区とすればプランが出てきましたら積極的に相談に乗りたいという立場にある」、また、「新宿区はこれまでも社会福祉法人あるいは団体さんなどが、こういうものをつくるときに一定の助成をしてきた実績があります。この制度をどこまでさらに拡大していけるかどうか、これは今後の検討課題と認識している」と答弁されております。まず、この基本的スタンスについては今なお変わりないのか確認いたします。

 そこで、具体的な問題についてお伺いいたします。

 既に区も、新宿区障害者福祉協会から報告を受けていると思いますが、我々のところにも同じ問題で要請がありました。その説明によると、上落合三丁目に民間土地所有者の賃貸住宅と合築でグループホームと生活寮を設置するというもので、我々としては、この計画が実現すれば障害者の自立へ向けて大きなステップとなることは間違いないと、全面的に支援してまいりたいと考えております。この計画について、都も助成を約束しているということであり、ぜひとも新宿区としても積極的な支援を強く要請いたしますが、区長の御所見をお伺いいたします。

 質問の第7は、食品の安全確保と区民の健康保護についてであります。

 最近、O−157、BSE、輸入食品の残留農薬、遺伝子組換食品など、食品の安全性にかかわる新しい問題が続出し、区民の食に対する不安や疑問が強まっています。一方また、自己の健康に対する関心もこれまでにない高まりを見せています。

 BSE問題では、日常的に食卓に上がる牛肉の安全性に対する不安が高まり、安心して牛肉を食べられない状況がしばらく続いております。

 さらに、日本人の食生活の60%以上を依存していると言われる輸入食品についても、違反添加物の使用や残留農薬等の違反が次々と明らかにされています。これらの問題は、いずれも食中毒のように一過性のものではなく、次世代を含めた将来にわたって影響を及ぼす可能性が高いことにより、一層不安感を高めています。食中毒とは異なり、区民、消費者のレベルでは予防、軽減することは困難です。

 これらの問題に対し、保健所では食品の安全を確保するため、食品衛生監視員が食品衛生法のもとで、食中毒対策を初め、営業施設の監視指導や食品の収去検査などを行い安全確保に努めており、また、区民からの相談や苦情に対しても日常的に対応しているとのことですが、その活動は区民の目からは見えにくいというのが実感であります。

 厚生労働省は、輸入食品の残留農薬や食品添加物の安全性を見直すなどを盛り込んだ食品衛生法の改正に向けた骨子案を発表いたしました。さらに、食品衛生法の改正を行った上で「食品安全基本法」の制定を目指すとしております。

 また東京都は、今月まとめた重点施策及び平成15年度の重点事業の一つに食の安全のための「都独自の仕組みの構築」を掲げ、積極的に取り組む方針を打ち出し、「食品安全条例」の制定を検討していくとしております。ぜひ新宿区も、食の安全のための仕組みづくりに積極的な対応を望むものであります。

 そこで、「食品安全条例」制定を視野に入れながら、まず手始めとして、区民が食品の安全性について不安を感じたとき、また食品に関して疑問や相談がある場合、気軽に相談できる窓口として、保健所内に対区民向けの専門窓口として「食品安全相談室」を設置することを提案いたします。

 食品の安全を守り、区民の健康を保護するという区の姿勢を明確に打ち出すとともに、区民の食品に対する不安感の軽減に積極的に取り組むべきと考えますが、区長の御所見をお伺いいたします。

 質問の第8は、文化芸術の振興についてであります。

 文化芸術は一人ひとりの創造力を開き、多様性を尊重する社会の形成に大きな力を発揮し、さらに青少年の健全育成にも大きな影響を与えるものであります。

 今月5日に、画期的な文化芸術振興に関する基本方針について最終答申が示されました。この答申は冒頭に散文詩を添付した異色のもので、思わず快哉を叫んだ人もいたのではないでしょうか。

 「大地からの手紙」と題された散文詩。詩は次のように訴えています。

 「日本は疲れています。日本は自信をなくしています。日本は彷徨い続けています」と。そして「富の代わりに何を手放し、何を見失ってきたのでしょう」と問いかけ「衣食足りたあとの富は時として人間を豹変させ、礼節を忘れさせ、国の生命力さえも萎えさせます」と憂いています。

 そんな時代の日本と日本人が21世紀に持つべき新指標は何か。詩は「狂想曲は鳴り終わりました」と、経済優先でひた走りに走ってきた「旧き時代」からの決別を宣言した後で、「日本は今、日本を蘇らせる『日本人の熱い力』を待っています」と結ばれています。「新しき時代」を切り開く「熱い力」として、文化芸術振興を呼びかけています。

 日本の文化行政が確実に変わりつつあるとの実感と文化芸術施策の大胆な展開こそが、日本を再び元気にするとの確信を得た思いがいたします。基本法制定を機に、自治体レベルでもユニークな取り組みが続々と誕生しています。それらはいずれも地域の特色を生かした取り組みが見られ、文化による地域づくりという流れが日本でも定着することが期待されています。

 区長も所信表明の中で、「文化は人々の生活の質を向上させ、生活にゆとりを持つ上で極めて重要」、また「地域文化を育成するために活動の場や情報の提供など、できる限りの支援をしてまいります」と述べられております。

 そこでまずお伺いいたしますが、文化芸術の振興について区長の御所見をお伺いいたします。

 2点目は、不況下におる文化芸術振興の充実については批判的な見方をする人がいますが、東京都写真美術館の福原義春館長は、日本史における「楽市・楽座」や「銀座」の例を挙げ、「文化の拠点都市が経済の中心地として発展する」と指摘しております。実際に自治体レベルでは、文化の振興が地域の活性化の柱ともなっています。

 こうした点を踏まえ、この国際都市・文化都市、新宿新時代にふさわしい区独自の文化芸術振興条例を制定し、地域のさまざまな文化芸術活動の総点検を行い、地域における文化芸術の振興支援や文化芸術団体、個人への支援、学校での文化芸術活動の機会の充実、新進若手芸術家の育成・支援など積極的に取り組むべきと考えますが、区長の御見解をお伺いいたします。

 3点目は、教育現場での文化芸術活動の推進についてであります。

 総合的な学習の時間として、区内で活躍している芸術家や伝統芸能の保持者を学校に派遣したり、本物の演劇や音楽鑑賞など文化芸術のすばらしさや地域の誇りを語ってもらい、子供たちに豊かな感性をはぐくむ機会を多くつくることであります。

 この問題は我が党議員が再三質問しておりますが、「それぞれの学校が自主的に行っている」とのお答えばかりであります。教育委員会として文化芸術振興基本法の趣旨をしっかりと認識していただき、新宿区の教育の大きな指針として位置づけ、取り組むべきと考えます。型どおりの答弁ではなく、前向き・積極的な取り組みを期待するものであります。区長の言われる「新宿新時代」にふさわしい教育委員会の御答弁を求めます。

             〔「頼むよ」と呼ぶ者あり〕

 質問の第9は、学校選択制導入についてであります。

 選択制導入に向けた準備期間として1年を見込んでいるようですが、選択制導入は学校教育のあり方に大きな影響を与えるもので、一大変革のときであると考えます。それだけに慎重な対応が重要です。選択制が円滑に導入され、効果を上げるものにすべきとの立場から質問いたします。

 第1は、パブリックコメントと区民への周知についてであります。

 準備期間の1年間、パブリックコメントをかけて区民の声を聴取するとのことですが、まず、どのような形でパブリックコメントをかけていかれるのか。また、区民への選択制に関する正確かつ明快な情報をどのように提供されていこうとしているのか。

 第2に、選択制導入に対する予算措置と学校側の裁量権についてであります。

 各学校は、校長を中心に特色づくりに取り組むものと思いますが、教員研修、学校施設の充実、学校紹介の資料など財政的負担も相当なものが考えられます。これら財政的裏づけはどうなっているのか。また、学校長の裁量が特色づくりに大きな力となると思いますが、どの程度拡大するおつもりなのか。

 第3に、特色ある学校づくりと地域とのかかわり合いについてであります。PTAや学校評議員がどうかかわっていくのか。また、どうかかわることを期待しているのか。

 第4に、学校選択制と学校統廃合問題についてであります。

 教育の基盤整備の中で、将来の学校配置について構想を発表していますが、例えば学校選択制導入に向け廃校対象校と目されている学校が、導入後、児童・生徒がふえていくことも想像されます。また、その逆も考えられます。こうしたことから、学校の適正配置構想を見直すことも視野に入れておられるのか。

 以上、4点について教育委員会の御所見をお伺いいたします。

 以上をもちまして質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)



◎区長(中山弘子) 羽深議員の御質問にお答えいたします。

 まず初めに、区長選挙についての所見でございますが、投票所に足を運んでいただきました区民の皆様につきましては、区政刷新を求める熱い期待を感じ、その思いを重く受けとめたところでございます。

 一方、 25.15%の投票率につきましては、私を初め各候補の訴えが十分届かなかったという面もあり、残念に思っております。今後4年間区政を運営する中で、区民の方々に関心を持っていただけますよう努力してまいりたいと考えております。

 次に、このたびの所信表明の中で、選挙戦を通して実感した声をどうあらわそうとしたのかとのお尋ねでございます。

 区長選挙を通して痛感いたしましたのは、まず、区政に起きました一連の不祥事に対する厳しい批判と区政刷新を求める多くの区民の方々の声でございました。こうした声を真摯に受けとめ、一日も早い区政の信頼回復と、清潔で透明性の高い区政への改革の決意を第一に表そうと思いました。

 また、安心・安全な区民生活を初め保育サービスの充実等、身近で切実な御要望にも接しましたが、これらの御要望につきましては、新宿区後期基本計画を初め3計画の検討の中で具体化することにより、区民の皆様の期待にこたえていきたいとの思いを明らかにしたところでございます。

 さらに私は、職員の先頭に立って積極的に地域に出かけていくとの姿勢を鮮明にいたしましたが、区長としてのリーダーシップの発揮を期待する多くの区民の皆様に、自らの行動により応えていきたいという決意を表したものでございます。

 次に、一連の不祥事に共通する本質的な要因についてでございますが、問題といたしましては、管理職の公務員倫理の欠如や、区民のために区政を運営しているという根本的な自覚の不足があったと思いますが、その根底には職員同士のもたれ合い、組織の風通しの悪さ、緊張感の欠如があったのではないかと考えております。

 次に、清潔で透明性の高い区政実現に向けてでございますが、まず、不祥事を起こさない清新な組織風土づくりに努めてまいります。その上に立って、施策の必要性や費用対効果などの情報を積極的に提供していく中で、区民の皆様が施策の選択ができるよう、区政の透明性を高めてまいります。

 次に、改革の具体策についてでございますが、既に「職員休日電話相談室」を設置する中で、職員個人の悩みや職場環境等の問題を相談してもらうことで、不正や犯罪の未然防止、早期対応を図っております。また、イントラネットを活用した職員同士の自由な意見交換の場として「しょくいん・ふぉーらむ」を開設いたしました。さらに職場の風通しをよくするためには、区民の視点を組織に取り入れる仕組みづくりが必要と考えております。具体的方策の一つとして、「区民の声委員会」の機能拡充を検討してまいります。

 次に「事業に係る行政コスト計算書」についてのお尋ねでございます。現在、区では総務省方式のバランスシートとともに、区全体の行政コスト計算書を作成しております。これは、全国統一基準による決算統計の数値に基づき作成するものであり、この方式による行政コスト計算書は、区会計でいう項レベルでの作成が限界となっております。

 私は、区民サービスが事業単位で行われていることから、区民の皆さんにコストを示すに当たっては事業別コストの明示が必要であり、このことよって、区民の皆さんとともに施策の選択ができることが可能となり、より的確な施策の再構築ができるものと考えております。

 さらに、行政サービスに関する正確なコスト計算のためには、減価償却や退職金引当などの発生主義の視点が不可欠であると認識しております。こうした視点から、事業別行政コスト計算書の作成に取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、「事業別行政コスト計算書」の活用についてのお尋ねでございますが、たとえコストがかかっても実施すべき事業があることは御指摘のとおりでございます。私もそのように考えております。私といたしましては、作成する「事業別行政コスト計算書」を区民の皆さんに示すことによって、施策の必要性や費用対効果に基づく施策の選択肢を提示してまいりたいと考えております。

 また、真の事業コストを把握することにより、行政評価の項目にコストの視点を入れ、行政評価の質を高めるほか、受益者負担の適正額を求める基礎資料とするなど、事業の効率化を分析する判断材料の一つとしてまいります。

 さらに、集中と選択に向けた施策の再構築につきましては、区民の皆さんの声に耳を傾け、限られた財源を効果的・効率的に配分して、メリハリのある施策の再構築を心がけたいと考えております。

 次に、区立図書館についてのお尋ねでございます。

 情報化・高齢社会の進展や施設の老朽化、利用者ニーズの多様化といった背景がある中で、運営の効率化とともに利用者サービスの向上を図るためには、現在の運営体制についての一定の見直しは必要であると感じております。見直しに向けましては、前提として4館体制ありきではなく、利用者の方々や区民の皆様と議論を重ねていくことも必要であると考えております。

 今後とも、教育委員会との協議を十分に行いながら、これからの新宿区にふさわしい図書館サービスの提供体制を構築できるように、支援・協力してまいりたいと考えております。

 次に、区政継承と3計画についてのお尋ねでございます。

 まず、計画の確定時期ですが、12月中に「区長を囲む会」を行いまして、そこで寄せられた区民の皆さんの御意見とパブリックコメントによる御意見を集約・反映して、基本計画につきましては1月中旬に、第三次実施計画及び行財政改革計画につきましては2月上旬に決定する予定となっております。

 また私といたしましては、基本構想は継承するものの、3計画につきましては区長就任後精力的にヒアリングを行い、一日も早く3計画の全体像を把握すべく努力してまいりました。3計画の方向性につきましては、現在の区を取り巻く状況からいたしますと、基本的には妥当なものと考えておりますが、さらに「区長を囲む会」等で区民の皆さんの御意見を聞いた上で、最終的な判断を行ってまいりたいと考えております。

 お尋ねの仮称「新宿区男女平等推進条例」につきましては、平成13年10月に設置いたしました公募による区民を主な構成員とした新宿区男女平等推進会議において、条例に盛り込むべき内容を現在御審議いただいているところでございます。

 今年度末を目途に、条例に盛り込むべき内容を中心に提言をいただける予定となっております。この過程におきましては、区民との「意見交換会」を開催し、広く区民の皆様の御意見も反映できるようにしてまいります。

 また、実効性が確保される条例とするため、男女平等推進会議において委員の皆様に内容を御審議いただくに当たりましては、区民生活を送る上で、具体的に男女平等に関して効果的なものに重点を置いた御意見を賜りますようにお願いをしているところでございます。

 区といたしましては、同推進会議の提言を踏まえ、来年度に条例づくりに取り組みたいと考えております。条例制定に当たりましても、説明会の開催などやパブリック・コメント制度の実施など、十分な区民参加に努めてまいりたいと考えております。

 次に、「協働と連携による自治」と地域センターの役割についてでございます。

 協働と連携による自治を推進していくために、私は、特別出張所と地域センターが一体となった区民センター10カ所構想を継承することにいたしました。新宿区の地域行政は、10カ所の地域の連携によって培われてきたと言っても過言ではありません。特別出張所による地域の行政センター機能に加え、地域の人々がともに集い、地域の課題にともに取り組む場が必要でございます。

 各地域ごとに開催される地域懇談会や、ボランティア・NPO団体などとの情報交換の場として地域センターを位置づけ、今後の協働社会実現に向けての地域の核として機能していくことを期待しております。そのためにも、残り2カ所のセンターの実現に何としてもめどをつけなければなりません。

 戸塚地区につきましては、長年の検討と候補地の絞り込みの結果、公有地を活用する以外に方策がないという結論に至りました。あえて具体的に申し上げれば、都市計画公園区域の変更など、もろもろの克服すべき課題はありますが、現在、河川工事の基地として東京都が使用しております区立高田馬場駅前公園に区民センターを建設することを御提案したいと考えます。

             〔「よし、そうだ」と呼ぶ者あり〕

 落合第二地区につきましては、候補地の絞り込みまでには至ったところでございますが、相手方との折衝等が残されておりまして、いましばらくお時間をいただきたいと存じます。

 いずれにいたしましても、区政の最重要課題の一つとして全力を傾けますので、よろしく御理解のほどお願い申し上げます。

 次に、「新宿新時代」という言葉に込めた意義と、区民にどのような役割を期待するかとのお尋ねでございます。

 私は新宿区が、区政運営の透明性でも、また暮らしやすさと町のにぎわいでも、23区で一番にしたいと思っております。一方、私は21世紀初頭を目指した「ともに生き、集うまち」、「ともに考え、創るまち」の新宿区基本構想の継承を明らかにいたしました。

 また、前区政が目指してまいりました多様な人々が共生し協働する地域社会づくり、区民に開かれた効率的な区政の実現につきましては、考え方を同じくする旨を申し上げたところです。

 しかしながら、共生と協働の地域社会づくり等につきましては、これからが本格的な実践の時代でございまして、具体的な形にするのは私の役割であると考えているところでございます。こうした考え方を踏まえまして、今までの区政運営と時代を画す新たな区政運営により、共生と協働の地域社会を築いていく決意を込めたものでございます。

 区民の皆様に期待する役割についてでございますが、真の協働を進めていくためには、区民の皆様方自身も自ら考え行動できる、自立した区民として区政に参画していただくことが極めて重要でございます。区民の皆様には、自分たちの地域を自分たちの責任で治めていくという自治の姿勢と行動を心より期待いたします。

 次に、行財政運営の透明性確保についてのお尋ねでございます。

 区政の透明性を高めていくためには、区民の皆様が施策の選択ができるよう、施策の必要性や費用対効果などの情報を積極的に提供していくことが大切でございます。その具体的な対応の一つとして、行政コスト計算書への取り組みを検討していきたいと考えております。この取り組みにおきましては、御指摘にもございますように、発生主義会計の手法を取り入れることが不可欠であると考えております。これらの取り組みにつきましては、公認会計士等の専門家の協力をいただきながら進めてまいりたいと考えております。

 お尋ねにございます複式簿記の採用につきましては、地方自治法の規定などもありまして、現時点で導入することは困難でありますが、東京都の取り組みなども含め、今後、国・地方を含めた公会計全体のあり方の議論や検討を見守ってまいりたいと考えております。

 次に、新宿地区の清掃工場建設用地の取得についてのお尋ねでございます。

 区議会におかれましても、本年6月に引き続き、明後日に要請行動をされることは大変心強く思っているところでございます。新宿区にとってこの工場建設用地は唯一の候補地ですので、引き続き既定計画どおり用地取得を主張してまいります。

 私は、区長就任の翌日、特別区長会会長に直接お会いしまして要請をいたしました。また、東京23区清掃一部事務組合管理者にも要請をいたしました。

 また、購入されない場合に備えて、借地契約の継続や他への売却をされないように、清掃一部事務組合や国の関係機関に要望してまいります。今後も、区長会及び清掃一部事務組合評議会の場を通じて、これらのことについても主張してまいります。

 区といたしましては、国有地の確保に全力を挙げて取り組んでまいりますが、どのような状況になりましても、将来的に区内のごみを安定的かつ確実に処理される体制がつくられることが不可欠であると考えております。

 子育て支援の充実については、区が取り組むべき喫緊の課題であると考えております。長期にわたる景気の低迷や就労形態の多様化により、基本的な保育の需要増加に加えまして、延長保育、休日保育、病後児保育など保育メニューの多様化が求められております。

 また、核家族化の進展によりまして、家庭で育児に思い悩む若い保護者のストレスの軽減や、多様なライフスタイルを支援するという観点から、一時保育への期待も増大しております。

 現状は、こうした需要の増加や変化に比べ、認可保育園や認証保育所など、保育サービスの資源提供が十分でないと認識しておりまして、これらの対応について早急な検討が必要と考えております。

 次に、区立保育園の配置、整備等につきましては、老朽化施設の改築等を計画的に進める中で年齢別定員枠を見直すとともに、多様なサービスを実施してまいります。また、運営面では、社会福祉法人など民間運営主体の導入により、官と民とが切磋琢磨してサービスとコストの両面の向上を追求する仕組みを創出いたします。

 このような考え方に立ち、現在の保育園の定員及び配置の適正化を推進する方針を基本的に変更するものではありませんが、現在の待機児童の急激な増加を勘案し、臨機の対応として、平成14年度末の廃園を予定しておりました新宿第一保育園を当面運営することといたしました。

 なお、今後の保育サービスのあり方等の具体的な検討を踏まえ、改めて新宿第一保育園の廃園時期を見定めてまいります。

 御提案の、休園幼稚園や小・中学校の余裕教室等を活用した定員枠拡大などの方策は、適地の選定や教育委員会、地域の方々との調整等の課題がありますが、効果的な方策の一つとして、実現に向け検討に着手してまいります。

 あわせて幼保一元化につきましても、幼稚園と保育園の交流事業の拡大・拡充や合同保育が可能なモデル園選定等につきまして、教育委員会との連携を強化し検討してまいります。

 また認証保育所につきましては、認可保育園の改築や改修に比べまして短期間での事業開始が可能であること。さらにゼロ歳児保育が必須とされ、保育時間の融通性も高く、利用者の選択機会をふやすことにもつながることから、今後、支援規模を拡大していきたいと考えております。

 いずれにいたしましても、増嵩する保育需要の量と質の両面で、現下の課題に積極的に取り組んでまいります。

 次に、元気高齢者の福祉施策のうち、社会福祉協議会で実施する高年齢者就業支援事業についてのお尋ねにお答えいたします。

 本事業は、東京都の補助事業を活用し、区が新宿区社会福祉協議会に対し助成している事業でございます。

 まず、どの程度の求職・求人数を見込むかとのことでございますが、従来から都で実施している東京都高年齢者就業センターの実績から類推して、当初は求職者数を 500人程度と考えており、また、公共職業安定所からの求人情報が1日当たり平均 200件程度は寄せられると見込んでおります。

 次に、来年1月開所に向けた準備の状況について御説明いたします。

 既に、社会福祉協議会事務所内に専用の相談場所等が整えられておりまして、また必要なOA機器も設置され、1月6日の事業開始に向けテストを実施する段階に来ております。

 また、社会福祉協議会広報紙「けやき」でのPRは既に実施され、区広報においても本事業について掲載する予定でございます。さらにポスター、チラシによる区民周知も図られ、開設に遺漏のないように準備万端進められているところでございます。

 なお、当高年齢者無料職業紹介所の愛称は「新宿区わく☆ワーク」となっております。

 次に、高年齢者就業支援事業と職業安定所やシルバー人材センターとの役割分担についてのお尋ねについてお答えいたします。

 職業安定所、現在はハローワークという愛称で親しまれておりますが、ハローワークでは、年齢制限なく職業紹介を実施しております。現在は若年層でも就職難であり、就業がより困難な高年齢者には、なかなかきめ細かな就業支援が行われにくい状況にあります。

 一方、社会福祉協議会の実施いたします高年齢者就業支援事業は、ハローワークと機能についての違いはありませんが、おおむね55歳以上の方を対象にしており、これらの方々に対して地域で、きめ細かく、幅広く相談に乗ることを目指すことができます。

 またシルバー人材センターは、生きがい対策としての就業を目指しておりまして、雇用関係のない臨時的・短期的な業務をあっせんしておりますが、高年齢者就業支援事業は、雇用関係の上に立った職業紹介等の支援を行い、生きがい対策というよりは生活の支援を行うことを目指しております。

 なお、ハローワークからは求人情報の提供をしていただくこととしておりまして、既に社会福祉協議会との間において緊密に連絡をとり合っており、今後とも、きめ細かく連携が図られるものと考えております。

 高年齢者就業支援事業におきましては、一人ひとりの希望に沿った就業支援ができるように、シルバー人材センターなど各関係機関相互と連携を密にして、きめ細かく連携をとりながら進めていくべきものと考えております。

 次に、自分で新たな起業をしたい人やワーカーズコレクティブなど新たな試みに対し、必要な支援をしてほしいとの御要望についてお答えいたします。

 高年齢者の方々は経験、知識、能力に応じたさまざまな意欲を持っておられ、それぞれにふさわしい就業支援の必要性があることを認識しているところでございます。元気高齢者が地域で生き生きとした生活を送ることができるためにも、それら必要性に対して適切な方途をお示しすることができれば、健康づくりにもつながるものでございます。

 そのため、ご指摘のワーカーズコレクティブだけでなく、ベンチャービジネスやNPO法人まで、さまざまな起業に対する要望についても十分相談に応じられるべきであると考えております。

 しかし、これらは、創業等を予定している方が計画された事業に対して、高い判断力や経営能力の視点からの評価が必要になります。そのため、それぞれの相談内容にふさわしい部署に最終的にはつなげていくものと考えております。具体的には、社会福祉協議会が東京都や東京商工会議所新宿支部、都の中小企業振興公社などと密接な連携を図ることで、最もふさわしい指導や支援を実現すべきものであると考えております。

 そのために区としましては、社会福祉協議会が積極的にそれらの部署と日ごろから密接な連携を図り、情報提供に努めていけるよう支援していきたいと考えております。

 次に、健康づくり行動計画についてのお尋ねでございます。

 まず計画の進捗状況ですが、本年9月に「中間のまとめ」を策定いたしまして、10月から11月にかけてパブリックコメント制度等により、区民の皆様や専門家から御意見をお寄せいただいたところでございます。今後は、これらの御意見を参考とさせていただきながら、来年の2月に最終案を取りまとめる予定としております。

 続きまして、核となる事業についてでございます。

 主な事業につきましては、実践方法等の普及を図る「健康づくり実践ガイド・マップの作成と配付」、介護予防を図る「骨粗しょう症健診の導入」、区民や地域との協働を進める「健康づくり自主グループの活動支援と交流促進事業」など、11の新規事業と27の既存事業を合わせた38の重点事業を設定して、全庁的に取り組みを進めてまいります。

 なお、このほか健康づくりの場と機会の提供の一環といたしまして、健康づくりの拠点施設の設置を検討してまいりたいと考えております。

 次に、障害者福祉施策についての御質問でございます。

 まず、支援費制度の周知についてでございます。これまで6月に新宿区広報、インターネットホームページにおいて制度の説明記事を掲載するとともに、リーフレット「支援費制度が、はじまります」を作成し、配布いたしました。また8月には、対象サービス利用者の方々全員に対する個別通知を行いました。

 説明会としましては、9月に区民向けの説明会を4回開催したほか、障害者相談員向け、民生委員向け、新宿養護学校の保護者向けにそれぞれ説明会を開催しております。このほか、関係団体主催の研修会に職員を派遣して説明するなど、さまざまな機会を利用して制度周知に努めてまいりました。今後も、新規に障害者手帳の申請に来られた方へのサービス説明等を通じて、一層きめ細かな対応を心がけてまいります。

 次に、相談に当たる職員の資質につきましては、御指摘のとおり極めて重要なことと考えております。区では、個々の相談者に応じた適切な対応を行うため、障害種別ごとの配慮事項を定め、窓口対応における指針としております。また、職員を障害者ケアマネジメント研修に積極的に参加させ、相談支援に関する職員の資質向上に努めてまいります。

 窓口の拡充につきましては、平成15年4月以降、障害者福祉課で基幹的障害者地域生活支援センター事業を立ち上げますとともに、あゆみの家、福祉作業所等の区立障害者施設におきまして、地域密着型の障害者地域生活支援センター事業を順次立ち上げまして、相談支援専門員の配置を含め、相談支援体制の充実を図ってまいります。また、支援費制度に関する申請につきましては、原則として御自宅または利用施設に職員が出向きまして、相談を受けながら手続をしていただく方式をとってまいります。

 不服に対する対応に関しましては、支援費支給決定後は、原則として行政不服審査法に基づく異議申し立てによるものでございますが、事前の聞き取り調査を充実させまして、申請者の意向をきめ細かにお伺いするとともに、区独自で設置しました支援費審査会において、職員以外の専門家の方々に決定案を事前審査していただくことによって、支援費決定の客観性、公平性を確保してまいります。

 次に、事業者情報につきましては、東京都からの情報提供を受ける等さまざまな方法により、サービス評価結果も含めたきめ細かな事業者情報を収集いたしますとともに、ホームページ、リーフレットの作成等により利用者の方にわかりやすい資料を作成し、利用者の選択に役立ていただくことを考えております。

 また、契約が困難な方のサポート体制につきましては、成年後見制度における区長による審判請求制度の積極的な活用を図るとともに、新宿区社会福祉協議会の行う地域福祉権利擁護事業との連携を図ってまいります。またこれらの制度以外にも、区としては相談支援体制の充実の中で、サービス事業者のあっせん、調整や視覚障害のある方への代読サービスを行ってまいる予定でございます。

 最後に、利用者負担額についてでございます。低所得者対応といたしましては、国から示されております応能負担方式や、居宅サービスについて新規に導入される予定の利用者負担月額に上限を設ける制度によりまして、一定の配慮がなされると考えられます。これに加え、東京都でも利用者負担の緩和策を検討中と聞いておりますので、今後、国・都の動向を見きわめ検討してまいる考えでございます。

 次に、心身障害者グループホームへの助成などにかかわる御質問でございます。

 私は、障害のある人が地域で暮らす基盤を整備することは、ノーマライゼーション理念を実現し、障害者の自立を図る上で今後ますます重要になってくる課題であると考えております。この分野に社会福祉法人やNPOなどの多様な供給主体が積極的に参入されることは、極めて望ましいことでございます。新宿区といたしましては、今後とも、これに対し可能な範囲で助成を行っていくという基本的スタンスに変更はございません。引き続き、適切な役割分担のもとに、区としてなし得る支援のあり方を検討してまいります。

 次に、今回、社会福祉法人新宿区障害者福祉協会から新たな計画に関する御報告をいただきました。区といたしましては、今後、同協会のスケジュールに合わせて、区としての支援策を具体的計画に盛り込んでいく予定でおります。

 次に、食品の安全確保と区民の健康保護についてのお尋ねです。

 現在、国におきましては、国民の健康保護を図ることを目的とした食品衛生法の改正や、包括的な食品の安全を確保するための(仮称)食品安全基本法の制定が予定されており、自治体の責務がより強化されるものと思われます。区といたしましては、国や都の今後の動向に注目しているところでございます。

 御提案の食品安全相談室の設置につきましては、どういう方法が効果的なのかを含め、今後検討させていただきます。

 次に、文化芸術振興についてのお尋ねでございます。

 まず文化芸術の振興は、行政のみならず、民間の文化事業や施設の機能・役割を含めて総合的に取り組むべき課題であると認識しております。新宿区といたしましては、新宿文化センターを初め3つの区民ホール、8つの地域センターを設置して、区民がさまざまな文化芸術に接するとともに、区民自らが参画できる場を提供してまいりました。

 御指摘の区独自の「文化芸術振興条例」の制定につきましては、当面、国や他の自治体の動向も視野に入れながら、文化施策を実施している関連部署の連絡組織を設置してまいりたいと考えております。地域における文化芸術の振興につきましては、現在、文化団体登録制度を設け、施設の優先貸出や利用料の減額などを行っております。

 また、新進若手芸術家の育成・支援につきましては、その一環といたしまして、新宿文化センターにおきましてフレッシュコンサート、ランチタイムコンサートなどを実施して、若手芸術家の育成に努めているところでございます。

 そのほかの御質問に対しましては、教育長から御答弁を申し上げます。よろしくお願い申し上げます。



◎教育長(山崎輝雄) 教育委員会への御質問にお答えいたします。

 初めに、図書館の4館構想についてのお尋ねでございます。

 厳しい財政状況が続いていますが、利用者からは図書館サービスの充実・拡大が求められています。そのため昨年度から施設白書等で、区民の皆様にはいわゆる4館構想を提案してまいりました。その内容は、ハイブリッド図書館の実現やビジネス支援への対応等、機能を強化した新中央館、四谷図書館並みの拠点館3館とともに、地域での身近な図書館として学校併設の(仮称)ふれあい図書館を整備しようというものでございます。

 またこの構想は、用地の取得はもとより、学校の大規模改修等の時期をとらえてふれあい図書館を整備する等、中長期の計画として進めていくものでございます。このような構想であるにもかかわらず施設白書におきまして、「想定規模は、中心館及び3拠点館の計4館体制」と表現したことが、御指摘のとおり、区民の方々に今すぐにでも4館になるかのような誤解を与えてしまったものと考えております。

 いずれにいたしましても、新しい図書館サービスを実現するためには相当の期間を必要といたしますので、この間に、改めて図書館運営協議会を初めとする区民の御意見をお聞きして、21世紀にふさわしい新宿区立図書館のあり方を確立してまいります。

 続きまして、文化芸術振興基本法の趣旨を認識し、教育現場で積極的に文化芸術活動の推進を図るべきであるとの御提案でございます。

 教育委員会では、これまでも教育目標を達成するための基本方針の中で、「日本や世界の文化・伝統に触れる機会の充実」を掲げ、音楽鑑賞教室や演劇鑑賞教室を初め、小学生の音楽の集いや中学生の生徒演奏発表会などを通して、実際に豊かな感性をはぐくむ機会をつくってまいりました。また、今年度より指導に当たる教員にも、研修の一つとして能楽研修を位置づけたところです。

 さらに、邦楽の指導といたしましては、今年度から琴・尺八や筝などに中学校全校を含む17校が取り組み、ほかに能楽鑑賞なども実施しております。

 子供たちが本物の文化芸術に接することは、多様な文化を尊重し豊かな心をはぐくむために大切なことであり、御指摘のように、これからの新宿区の学校教育を推進する上での重要な視点であると考えます。

 教育委員会といたしましては、これからも区内で活躍している芸術家や伝統芸能の保持者の積極的な協力を得ながら、次年度の各学校の教育課程の編成に際し、文化芸術活動を積極的に位置づけるよう指導してまいります。

 次に、学校選択制度導入についてのお尋ねでございます。

 まず、導入に際してのパブリックコメントに関してでございますが、12月15日発行の広報やホームページに掲載し、御意見を伺っていく準備をしております。御意見をいただく主な内容は、学校選択制度の導入、それから導入の時期、そして選択できる学校の範囲についてでございます。意見の聴取については、教育委員会事務局のほか広報課、特別出張所に意見用紙を備えつけるとともに、ホームページでも受け付けをいたします。

 また、区民への選択制の情報提供でございますが、パブリックコメントでの御意見を参考として教育委員会で導入を決定した折には、区広報及び「しんじゅくの教育」でお知らせするとともに、全保護者の方々にパンフレットなどで周知し、円滑に導入できるよう万全を尽くしてまいります。

 次に、特色ある学校づくりや学校紹介に要する財政的な裏づけと、学校長の裁量権の拡大についてのお尋ねでございます。

 学校選択制を導入する前提としては、学校側が特色ある学校づくりを推進し、これらの学校情報を提供していくことが必要と考えております。

 このような観点から、特色ある学校づくりに関しては、学校長の企画内容に応じて、教育委員会でも財政的な支援ができるよう調整していきたいと考えております。また、学校情報の提供につきましては、現在、各学校が今年度中にホームページを開く準備をしておりますが、このほか、選択制導入の際には保護者の方が正確に情報を入手できるよう、来年度には学校紹介冊子の配布や、一斉学校公開の実施も計画しております。

 次に、特色ある学校づくりと地域とのかかわりについてのお尋ねでございます。

 特色ある学校づくりは、地域の実情や資源を考慮しながら進めていくものと考えております。したがいまして、地域の実情に詳しい学校評議員やPTAの皆様方には、特色ある学校づくりについての意見や提案をいただくとともに、その実現に向けての御協力をお願いしたいと考えております。

 最後になりましたが、学校選択制度と学校統廃合とのかかわりについてでございます。

 学校選択制度の導入は、保護者が学校を選択できるようになることから、児童・生徒数のある程度の増減は予測されるところです。しかし、著しく児童・生徒数が増減した学校が生じた場合にはその原因や問題点を早期に調査し、学校と連携して適切な対策を講じて改善していくことが必要であると考えております。

 また、学校適正配置については、平成4年度に出されました新宿区立学校適正配置等審議会の答申を受け、第四次まで進めてまいりました。これは、児童・生徒数の減少から学校が一層小規模化することを防ぎ、教育効果を高めていく規模を確保する必要性があり、それとあわせて、老朽化に伴う学校施設整備を行うものであります。このため、学校適正配置は今後とも推進してまいります。

 以上で答弁を終わらせていただきます。



◆25番(羽深真二) 自席から発言させていただきます。

 区長に対しまして少々辛口の御質問をさせていただきましたが、私どもの期待が大きいということで御理解いただきたいと思います。

 また区民の方々も、区長の言われる「新宿新時代」への区政運営を強く望んでおります。区長並びに教育委員会から積極的、また前向きの御答弁をいただきましたが、本当に心強く感じました。ともかく、新宿区を何とかしなければなりません。その先頭に立っていただきたいと思います。

 そちらに並んでいらっしゃる理事者の方々は区長の意欲を全面的にバックアップされまして、強く要望することを望みまして、私の質問を終わります。

 ありがとうございました。(拍手)



○議長(野口ふみあき) ここで、議事進行の都合により15分間休憩いたします。



△休憩 午後3時29分

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△再開 午後3時48分



○議長(野口ふみあき) ただいまから会議を再開します。

 質問を続行します。

 41番笠井つや子議員。

             〔41番 笠井つや子議員登壇、拍手〕



◆41番(笠井つや子) 2002年第4回新宿区議会定例会に当たり、日本共産党新宿区議会議員団を代表し、区長並びに教育委員会に質問いたします。

 今定例会は、申し上げるまでもなく、小野田前区長が住民税滞納で辞職したことを受けて行われた区長選後、新区長のもとでの初めての定例会であります。

 私たち日本共産党は、さきの区長選挙で、「区民の気持ちがわかるまともな区政を」と願う区民団体や個人の方々と一緒に本葉カツ子候補を推薦し、不正・腐敗を正せる区政、区民の暮らし第一の区政の実現を訴えました。

 今、長引く不況のもとで、暮らしと経済の危機は深刻です。小泉政権の「構造改革なくして景気回復なし」の政策が景気の悪化を加速させるだけであることは、もはやだれの目にも明らかではないでしょうか。

             〔「そうだ」と呼ぶ者あり〕

 こうした中、全国各地で無党派の人々と日本共産党の共同により、「自治体らしい自治体を」、「住民こそ主人公」という地方政治の新しい流れが起きています。日本共産党は、区民から信頼される、暮らし優先の区政を目指し、引き続き全力を尽くす決意であることを申し上げて、以下、質問に入ります。

 まず、区長の平和への取り組みについてお伺いいたします。

 今、アメリカによるイラク攻撃の危険が差し迫り、日本政府がインド洋へのイージス艦派遣を決めるなど、世界の平和が脅かされていることについて、区民の皆さんは大変心配しています。

 区長も御存じのとおり、新宿区は昭和61年3月、新宿区平和都市宣言を発しました。宣言は「世界の恒久平和は、人類共通の願いである」とした上で、「すべての国の核兵器の廃絶を全世界に訴え、世界の恒久平和の実現を心から希求し」、新宿区が平和都市であることを高らかに宣言しているのです。

 区長は、区長就任に当たっての所信で、新宿区基本構想を継承することを表明されました。その基本構想は新宿区の将来像について述べた上で、「それは、世界の平和を希求する平和都市新宿区に期待されている姿であります」と明記しているように、新宿区平和都市宣言が、基本構想のよって立つ基礎的な理念であることを明らかにしています。

 そこでまず第1に、念のために確認しておきたいと思います。

 区長は今後の区政運営に当たって、この平和都市宣言を尊重し、立脚する立場に立たれるのでしょうか。また、前区長がこの宣言の立場から行ってきた未臨界を含めた核実験への即時の抗議、世界平和連帯都市市長会議への出席、また母と子の平和派遣などの一連の平和関連施策については、どのようにされようとしているのでしょうか。御見解をお伺いします。

 第2に、区長が平和都市宣言を尊重する立場に立っていることを前提にお伺いしますが、現に私たちの前に提起されている世界と日本の平和をめぐる重大な問題に対する区長の認識と対応についてです。

 その第1は、アメリカのイラク攻撃についてです。

 今、世界の平和にとって最大の脅威となっているのが、「自分の気に入らない政権の存在は許さない。そういう政権は武力をもってしても打倒する」とするアメリカの極端なまでの一国覇権主義の横暴であります。この立場から、ブッシュ政権はイラクへの先制武力攻撃に突き進んできました。

 一方、国連を中心に事態の平和的解決を求める世界各国世論の大きな高まりを背景に、非同盟諸国などを初め、多くの国々の国際的努力が始められました。この中では、「国連憲章に反する一方的イラク攻撃反対」、「国連を中心に国連の枠組みの中での解決を」の声が共通の声として高まったのです。この力が今、アメリカの攻撃を食いとめるとともに、イラクに国連査察を受け入れさせ、平和的解決の可能性を開いてきました。同時に、それはあくまで可能性であり、アメリカは依然として武力攻撃を強行する構えでいます。

 このような情勢に対し、「世界の恒久平和を希求する」新宿区長がどのような認識を持ち、行動するのかが問われています。日本政府が今とっているように、アメリカの無法な攻撃を容認・支持し協力すべきという立場か、それとも、攻撃に対し平和的解決を求める立場に立つかということです。

             〔「そんな単純なものじゃない」と呼ぶ者あり〕

 区長は、アメリカのイラク攻撃の動きとそのもとになっている先制攻撃戦略、また、日本政府が今とっている対応にどのような見解をお持ちでしょうか。平和都市の区長として何をなすべきとお考えでしょうか。私が指摘した点も踏まえお答えください。

 第2は、いわゆる有事法制についてです。

 小泉内閣が国会に提出したいわゆる有事3法案は、通常国会で継続審議となり、今臨時国会でも成立のめどは全く立っていません。これは、この法案が「備えあれば憂いなし」などという言い方でいかにごまかそうとしても、国と国民を守るためのものではなく、アメリカの戦争に国と地方自治体、国民を強制的に総動員しようとする戦争国家法案にほかならないことが国会審議等を通じて明瞭となり、国民の批判が急速に高まった結果であります。

 政府・与党は、小手先の修正で一部野党を巻き込んで成立をねらっているようですが、示された「修正案」は、法案の本質をいささかも変えるものではありません。

 この有事法案については、多くの地方自治体首長からも反対や批判の意見が出ています。国立市の上原公子市長は、法案に不安を持つ市民に対する説明責任を果たすため、5月16日に政府に対して質問書を提出しました。政府の回答が極めて不明確であったため、同市長は7月16日に再質問書を提出したのでした。ところが政府は、今度は回答を拒否したため、市長は去る12月2日、「有事法制関連3法案に関する意見書」を政府に提出し、「法案は平和都市宣言をしている自治体の長として到底容認できない」と述べ、廃案を強く求めています。

 また、新宿区議会ではことし6月、「有事法制を憂うる新宿区議会議員の会」が17名の議員で結成され、2回にわたって共同で法案の廃案を区民に呼びかけてきました。この会には、今回の区長選挙で区長を応援した議員の方も参加しておられます。

 これらのことも踏まえ、区長は平和都市新宿区の長として、この有事法案に対しどのような認識をお持ちでしょうか。また、上原国立市長の意見書にはどのような感想を持たれたでしょうか。平和な日本と世界を願う多くの新宿区民が納得するようなメッセージを発信することを期待しますが、お答えください。

 次に、区長の就任に当たっての所信表明について伺います。

 今回の区長選挙を通じて、区民の皆さんから新宿区政に問われたことは何だったでしょうか。私は、「区の財政が厳しいから」と言って、区民に対しては厳しく納税を求め、さらに敬老金廃止や保育料値上げを初めとして区民に負担を押しつけてきたその区長が、自らは一度ならずも二度までも住民税を滞納して平然としていた、区民をないがしろにした区政のあり方そのものだったと思います。

 私たちのところには、「小野田区長は、毎日の生活費を切り詰めて必至で税金を納めている区民のことをどう考えているのか」、「新宿区民であることが本当に恥ずかしい。今度はまともな区政に変えてほしい」という怒りの声が数多く寄せられました。

 このような区政改革の願いに対し、中山区長が選挙戦で示された政策は、不正・腐敗を正すという点では抽象的な内容にとどまり、「暮らしを大事にする区政に」という点でも、残念ながら具体的な政策は示されませんでした。しかし、就任後の所信表明では、「区民の皆様方の暮らしの実情をよく知るためにも、職員の先頭に立って積極的に地域に出かけてまいります」と述べられました。私は、小野田前区政と比べて、区民の暮らしの実態に心を寄せ、区民の要求や意見に耳を傾ける区政運営を目指すという意味に受けとめたいと思います。

 また、今定例会への議案提出に当たって、産休明け保育に重要な役割を果たしている新宿第一保育園を廃園にする条例の提出を取りやめられたこと、補正予算にデフレ対策融資の実施を盛り込まれたことについては、その方向での努力として私たちは評価するものであります。

 そこで、まず最初に伺います。区長は、区長選挙を通じて寄せられた区民の区政改革への願いをどのように受けとめておられるのかお答えください。

 次に、区政の信頼の回復についてです。

 この間、「新宿区は不祥事の百貨店」と新聞に書かれるほど不祥事が相次ぎました。その中でも区民が最も憤りを感じているのは、住民の税金を預かるまさにトップであった小野田前区長による、わかっているだけでも二度にわたる住民税の滞納、そして企画部長まで勤めた歴史博物館元館長による貴重な歴史的文化的遺産の私物化という驚くべき事態についてであります。

 区長は所信表明で、「速やかな信頼回復のために、職員の理解と協力のもと全庁一丸となって職員の意識改革を進め、公務員として高度な倫理観を身につけた政策形成能力や実行力豊かな人材を育成し」と述べられておられますが、これら区のトップにあった人物が引き起こした不祥事は、一般的な区政の刷新や職員の意識改革で済まされる問題ではありません。

             〔「そのとおりだ」と呼ぶ者あり〕

なぜなら、不正・腐敗を区のトップが自らつくり出したという区政の体質の根本にかかわる問題だからです。

 まず、小野田前区長の住民税滞納についてでありますが、区民の皆さんからは、「どうして住民税を滞納するようになったのか、真相を明らかにすべき」という怒りの声が相次いで寄せられました。少しでも住民税を滞納すれば区長の名前で督促状が届き、厳しく納税を求められる区民にしてみれば当然の思いではないでしょうか。

 区長は、このような区民の声についてどのような感想をお持ちでしょうか。

 去る10月8日の決算特別委員会での我が党松ヶ谷委員の質疑に対し、税務課長は、小野田前区長本人と納税交渉を行っていなかったことを明らかにしました。この問題については11月5日付の産経新聞も、「住民の税金を預かるトップの再犯は、それを看過した執行部にも責任があるのでは」と指摘しています。我が党はこれまでも要求してきましたが、小野田前区長の住民税滞納の全容と滞納に対するこれまでの区当局の対応、今後の解決方法について区民に明らかにすることは当然であります。区長の見解を伺います。

 また、元企画部長が歴史博物館館長在任時に埋蔵文化財を自宅に持ち帰っていた問題や、退職後に勤めた区社会福祉事業団の執務室に持ち込んでいた問題については、決算特別委員会での我が党の委員の質疑に対しても、教育委員会はその正確な事実経過さえ明らかにしませんでした。

 また、これまで歴史博物館事故再発防止対策委員会の報告書が2回出されていますが、この件については一切触れられていません。11月の文教委員会での私の質問に対し、教育委員会は、元館長の行為は「非常に問題のある行動」と認めながら、既に退職していることなどを理由にして不問に付す態度をとりました。区民と職員は、新区長が「不祥事の百貨店」と言われた新宿区政の汚名返上にどう取り組むかを日々注目しているのです。区幹部職員の不正・腐敗について積極的に真相を明らかにすることこそが、区政への信頼をかち取る第一歩ではないでしょうか。

 新区長として、この問題を調査して、真相と区幹部による不正・腐敗を許さぬ明確な再発防止対策を区民と職員に公表すべきと考えますが、いかがでしょうか。お答えください。

 その上で、区長が述べられた「部長会決議を改革の第一歩としながら、区民の視点を組織の中に確保し、風通しのよい組織とするための」対策について、より積極的に取り組まれるように幾つか質問したいと思います。

 第1に、さまざまな意見を区民と職員の前に明らかにする立場を貫くという問題です。部長会では一般職員の率直な意見を踏まえ、決議を上げたとしています。問題は結論ではなく、なぜそういった決議の内容になったのか、問題がどこにあるのか、その上で決議の内容がかみ合っているのかが問われているのではないでしょうか。したがって、一般職員の意見を公表し、あわせて区民の意見も聞いてはどうでしょうか。御答弁をお願いします。

 第2に、現在、民間会社では法令遵守の体制や倫理憲章を確立するなどコンプライアンス体制や、内部告発や通報者を保護するホイッスルブロア体制の強化が言われています。地方自治体でも鳥取県などでは、通報者の保護に配慮した内部告発制度を創設していますが、区が今度開設する職員の「休日通報・相談窓口」はどのような位置づけでしょうか。また、コンプライアンス体制やホイッスルブロア体制を具体化すべきと思いますが、区長の見解をお伺いします。

 第3に、政策経営会議の活性化の上で、議事概要の公開についてです。横浜市では、この9月から市の政策決定機関「都市経営戦略会議」の議事概要をホームページで公開し、政策決定プロセスを明らかにする取り組みとして注目されています。区としても、活性化とともに公開についても積極的に取り組むべきではないでしょうか。

 第4に、私たちがかねてより問題にしてきた、区長と議会一部与党との間で秘密裏に開催されてきた与党連絡調整会議についてです。区長は就任後のインタビューなどで、議会との関係は是々非々の態度で臨むことを明確にしています。それは根回し政治との決別であり、それこそが透明性のある区政と言えるのではないでしょうか。

 私はこの際、中山区長になったもとで、与党連絡調整会議の廃止を明言することを求めます。もし区長が議会各会派との意見交換の場を持ちたいと考えるのならば、特定の会派とではなく、各会派とのオープンな懇談の場を検討すべきではないでしょうか。お答えください。

 そして、区長は風通しのよい組織とするための具体策を今後いつまでに、どのようにして提案されるのか、お聞かせください。

 最後に、区長の退職金の問題です。

 小野田前区長の退職金は、差し押さえたとはいえ事実上支払われました。今回の区長選挙でも、1期4年で 2,380万円の退職金は区民感情からしても多過ぎると争点の一つとなりました。11月17日に選挙が行われた尼崎市の新市長は、退職金の85%削減を打ち出し、東京でも狛江市長は30%削減しています。

 私は、1997年の決算特別委員会で、小野田前区長に退職金の見直しを求めましたが、このときは、23区のバランスがあるとして見直す考えがない旨の答弁でした。その後、中野区は2000年の条例改正で約 1,600万円に削減しています。退職金の廃止ないし削減について、区長の御見解をお伺いします。

 次に、区財政と区民生活支援の問題についてです。

 まず、区の財政運営についてお伺いします。

 第1に、区の「財政非常事態宣言」についてです。既に宣言を出して丸7年が経過しましたが、2000年度、2001年度と2年連続実質単年度収支が合計36億円の黒字です。

 さきの決算特別委員会で我が党は再三にわたり、この現状を踏まえ財政非常事態宣言は撤回し、予算編成については、区民の暮らしや福祉を充実させる方向へ転換すべきと求めてきました。その際区としては、「財政非常事態宣言という宣言についてはとらえ直す必要がある」と答弁しています。既に、「財政が厳しい」と言うだけでは、区民に説明責任を果たしたと言える状況ではありません。財政非常事態宣言を撤回し、区民の生活を支える財政運営を貫くべきと思いますが、区長の見解をお伺いします。

 第2に、都区財政調整交付金についてです。

 11月20日から、2003年度の都区財政調整交付金の当初フレームを決める都区財政調整協議会がスタートしました。ことしの協議は、来年が固定資産税の評価替えの年度に当たり税収の大幅な減額が予想されるなど、厳しい状況を背景に行われます。区側は、2005年度までに協議すべき主要5課題について、都区財政調整協議会幹事会のもとに大都市事務検討会、清掃関連経費検討会、小・中学校改築等検討会を設置し、2005年度に行われる財調協議までにまとめる方向を打ち出しました。

 さらに、今年度の小規模非住宅用地に係る固定資産税、都市計画税の減免措置の実施に対しても、調整税に影響を与える施策を行う場合は事前に特別区と協議を尽くすこと、今回のように事前に協議がない場合は都の負担と責任において実施すべきであることを強く主張したと言われています。

 いよいよ、区長がどのような立場に立たれているのかが大きく問われています。

 そこでお尋ねいたします。区財政の健全化を図るために、今後の財調協議に区長はどのような決意で臨むのかをお聞かせください。

 次に、区民の暮らしと営業の問題です。

 「医療費が上がって、ぐあいが悪くても病院に行けない」とため息をつくお年寄り。「これまでだったら貯金を取り崩してという策もあったが、今や生命保険も解約し、すべての手を打ち尽くした。いつホームレスになっても不思議ではない」と話す中小業者。「仕事がないから収入もない。食う金を稼ぎたいだけ。餓死だけはしたくない」と言う人。これらは皆、私たちがふだん接している普通の区民の生の声、リアルな暮らしの姿です。

 小泉内閣による「不良債権の早期最終処理」方針は、中小企業を連鎖的な倒産に追い込み、多くの区民がいつ失業するかわからないという深刻な不安にさらされています。

 日本リサーチ総研が最近行った調査によると、「今後1年間に自分や家族が失業する不安」を訴える労働者が7割を超え、メンタルヘルス障害の急増や自己破産、ホームレス、自殺の記録的な増大など、雇用・失業問題が新たな段階に突入していることを示しています。そして、苦しいときこそ命と暮らしの支えとなるべき社会保障はといえば、小泉内閣は医療費や介護保険料、雇用保険料の値上げ、年金給付の削減など3兆円を超える負担増を国民に押しつけようとしています。

 本来、このような国の悪政の防波堤となって、住民の暮らしの支えとなるのが地方自治体です。ところが小野田前区政は、生業資金の廃止やがん検診の有料化を初め、区民の暮らしを支えてきた施策を相次いで切り捨て、区民に負担を押しつけてきました。区長は出馬表明の記者会見で、小野田区政の方向を「継承する」と述べられたと報道されています。もしそれが今述べたような内容を継承することを意味するのならば、私は、区長がおっしゃる「生活者の視点」とは実体を伴わないものになるのではないかと危惧いたします。

 区長は、今日の区民生活の実態をどのように認識されているのでしょうか。私は、「生活者の視点」と言うなら、小野田前区政の方向ではなく、区民の暮らし第一の区政運営に切りかえるべきだと考えますが、区長の見解をお伺いします。

 年の瀬も押しつまってきました。何とか新しい年が少しでも希望の持てる年になってほしいというのが多くの区民の共通した願いであり、区長もその点では同感ではないかと思います。そこで、中小企業を支援する景気対策について2点お伺いします。

 第1は、中小企業向けの借換融資制度の創設についてです。

 金融機関の不良債権処理の加速などを背景にした銀行の貸し渋りや貸しはがしが横行する中で、区が実施する融資制度の充実が求められています。とりわけ、「返済負担を軽減して資金繰りを楽にしたい」、「つなぎ資金が欲しい」などの要望は切実です。

 既に東京都では、このような要求にも対応するための総額 2,000億円の年末金融対策を実施しています。また千代田区でも、この11月から緊急経営安定化資金を創設しました。資金は2種類あり、営業資金の限度額は 2,000万円、従業員10人未満を対象にした小規模企業特別の場合の限度額は 1,000万円、返済期間は8年、利子の本人負担は 0.5%、保証料は区が全額補助をすることになっており、しかも年末融資の借入金の借換制度もあわせて導入しています。

 デフレ対策融資の実施にとどまらず、千代田区並みの、資金繰りを支援するためのいわゆる借換融資制度を創設すべきではないでしょうか。

 第2は、区内中小企業の実態調査についてであります。

 私たちはこれまでも、東大阪市や墨田区などの事例を挙げながら、区長や幹部職員を初めとする区職員が自ら区内中小業者の実態調査を行うよう要求してきました。区長は、商店街や地域経済の活性化支援に向けて、地域を元気にするために多様な取り組みを検討していくと表明されました。

 ぜひ区長自ら先頭に立って、深刻な不況にあえいでいる区内中小企業の実情に耳を傾ける調査を行い、今後の中小企業施策の展開に生かすべきではないでしょうか。

 以上の点について、区長の御見解をお聞かせください。

 次に、行財政改革計画(中間のまとめ)の扱いについてです。

 小野田前区長のもとで策定に取りかかった行財政改革計画(中間のまとめ)は、前区長自身が「中長期的視野に立って体質や仕組みを変えていく」と述べていたように、「区は調整役としての役割を充実します」として、区の仕事の大規模な民営化・民間委託化、区の施設の大規模な統廃合など、区政のあり方そのものを変える計画案です。

 この計画を知った区民から、「ことぶき館や社会教育会館の廃止はやめてほしい」など、反対や疑問の声が出されています。第3回定例会の決算特別委員会では、与党の会派からも区民保養所の廃止・縮小などに反対する意見も出されました。また、図書館を4館にする計画については区民の反対運動が広がり、区長選挙の争点にもなりました。

 ところが、区長は行財政改革計画案を来年1月中には確定する予定で進めていると聞き、私たちは驚いています。現に、区民が具体的な内容を知れば知るほど反対や疑問の声が広がっている、しかも区政のあり方の根幹にかかわる計画を、ごく短期間に限られた回数の区長を囲む会などを行うだけで策定することは、余りにも拙速であり、とても区民の理解を得られるものではありません。

 それは、区長自身の所信である「区政の基本は、時代の変化の中、生活者である区民の皆様の切実な要望に対して、多くの区民の方々の納得のもと、最善な施策を選択することにより応えていくこと」にも反するのではありませんか。

 私は、行財政改革計画案を来年度の予算に急いで具体化するのではなく、一たん凍結して時間をかけて区民・利用者の意見を十分に聞き、再検討すべきと考えますが、区長の見解を伺います。

 その上で、行財政改革計画(中間のまとめ)にかかわる具体的な問題について何点か質問いたします。

 まず、区立保育園の統廃合の計画についてです。

 11月1日現在の待機児は 211人で、その解消は依然として深刻な課題です。この不況下で、共働きしなければ家計を維持できない世帯もふえており、子育て世帯が新宿区に定住していけるように支援することが、これまでにも増して求められています。

 中山区長が新宿第一保育園廃園の条例提出を取りやめたことを知った保護者や区民の皆さんは本当に喜んでいます。

 先日の私たち議員団の申し入れの際に、区長は新宿第一保育園の今後について、「待機児の実態を見ながら検討したい」とお答えになりました。

 私は、廃園先にありきでなく、待機児解消を目指す計画に新宿第一保育園を位置づけ直すべきだと思いますが、区長の見解をお聞かせください。

 また、待機児問題を解決するためには、北山伏保育園と薬王寺保育園を統廃合して廃園にするのをやめ、両園を存続させることが最善の道だと考えます。原町小学校跡地に新たにできる予定の保育園の定員は 150名ですから、これと合わせれば、待機児解消が目に見える形で前進することになります。両園の保護者も存続を望み、区議会にも陳情が出されました。区長は、積極的に地域に出かけるとおっしゃっています。ぜひこの2つの保育園の保護者とも会って、廃園計画を考え直すべきだと思いますが、いかがでしょうか。お答えください。

 次に、児童館のあり方についてです。

 行財政改革計画(中間のまとめ)で、現在ある21の児童館のうち、5館は0歳から18歳までを対象とする児童センターに、その他は小学生以下を主な対象とする学童館にし、基本的には学校に併設し、そして運営は民間に委託するという案が示されました。この案は、これから区長を囲む会が開かれ、区民の意見を聞いて計画されるはずのものです。

 ところが、さきの決算特別委員会の中でも明らかになった早稲田南町、榎町、西新宿の3館については、利用者に区からはいまだに説明もされていません。やっと12月6日に、学童クラブの保護者あてに説明会開催のお知らせが配られました。しかし、児童館の一般利用の子供たちや保護者には張り紙のみで、一人ひとりにはお知らせが配付されていません。児童館はすべての小・中学校に開かれた施設です。そして、お知らせの内容にはどういう計画の内容なのかを具体的に明記し、すべての保育園、幼稚園、小・中学校の保護者にも配付すべきではないでしょうか。お答えください。

 さらに、説明会はわずか3回でそれぞれ1時間しか予定されていません。時間を十分にとり、保護者や児童の要望・意見に真摯に向き合い、子供たちにとって児童館が安全で安心できる居場所にするための議論の場にすべきと思いますが、区長の見解をお示しください。

 また、対象に挙げられている早稲田南町と榎町の児童館、学童クラブの見直しについても、30名定員の榎町学童クラブを廃止し、現在30名定員の早稲田南町に統合し、新たに70名定員の学童館にするという内容だけでも、利用者の中には不安が広がっています。ぜひ、区長にも現場に行って実情を知っていただきたいと思います。児童館の今後のあり方について何らの合意もできていないもとでは、具体的に名前の挙がった3館については、まず計画を白紙に戻し、関係者や議会などでも十分に再検討すべきではないでしょうか。拙速に来年度予算に組み込むべきではないと思いますが、いかがですか。お答えください。

 この問題の最後は、区立図書館についてです。

 図書館の4館構想について、区長選で争点となったことは区長も十分理解されていると思いますが、これから新宿区が図書館をどうしていくのか、区民は大変注目しています。

 昨年、文部科学省は図書館法に基づく公立図書館の設置及び運営上の好ましい基準を策定し、設置については「市町村は、住民に対して適切な図書館サービスを行うことができるよう、公立図書館の設置に努めるとともに、住民の生活圏、図書館の利用圏を十分に考慮し」「全域サービス網の整備に努めるものとする」と規定し、図書館整備の一層の推進を掲げています。それに逆行するかのように、図書館の統廃合を行おうという自治体は全国でも中野区と新宿区ぐらいで、そういう意味でも新宿区は全国からも注目を集めているのを区長は御存じでしょうか。

 ことし3月にNHKラジオで放送された「21世紀、図書館は進化する」という番組で、新宿区の4館構想が取り上げられました。番組の中で中央図書館長がインタビューに答え、「乱暴だと思われるかもしれないが」と、自ら乱暴な計画であることを認めています。同じく番組中、和光大学の津田海太郎教授も、「乱暴な計画だ」と驚きの声を上げられたそうであります。

 現在、子供の読書離れが大きな問題になっています。いつでも気軽に行くことができる身近な地域の図書館は、子供たちだけでなく高齢者にとってなくてはならない施設です。近くの図書館だからこそ通えるのです。

 区長も新聞インタビューで、「読書離れが進んでいる中では、図書館は必要な施設だと考えています」とお答えになっていますが、私も同感です。

 そこで、区長と教育委員会にお伺いいたします。

 これまでの「1館のサービスエリアは半径 800メートル、徒歩で10分以内」という設置目標に沿って、残された空白地域に図書館を増設していくこそ必要ではありませんか。施設白書及び行財政改革計画(中間のまとめ)で提案された図書館を9館から4館に削減する計画は、白紙撤回すべきではないでしょうか。お答えください。

 今必要なことは、区民の身近な図書館をなくすことではなく、これから図書館をどう充実していくか区民とともに議論することではないでしょうか。国際的に見ても日本の図書館整備はおくれています。G7、7カ国の中で国民1人当たりの図書館数が最も少ないのは日本です。G7の平均並みに整備しようとすれば、新宿区には18の図書館が必要になります。国際基準を目指す日本の首都東京の中心新宿区が、文化のバロメーターと言われる図書館を減らすなどということは、明らかに図書館サービスの後退であり、絶対に許されません。

             〔「そうだ」と呼ぶ者あり〕

 私はこのような点も踏まえ、「(仮称)新たな図書館サービス構築のための検討委員会」を立ち上げるべきと考えます。区民の公募委員と有識者も交えた開かれた検討委員会をつくるべきです。そして、区民が身近で図書館に触れることができる区政を目指すべきと思いますが、教育委員会からもお答えください。

 次に、障害者施策に係る支援費制度について質問します。

 来年4月から障害者が施設や在宅サービスを選択し、事業者と契約、その費用を国・自治体が「支援」するという「支援費制度」が実施されます。しかし実施を間近に控え、「選択しようにもサービスが全く足りない」深刻な実態が、社会福祉法人旧共同作業所全国連絡会の「きょうされん」の全市区町村を対象とした調査で明らかになりました。

 例えば「入所施設から地域へ」と政府が強調しているサービスでは、地域での生活や就労・日中活動を支える通所型施設を全く設置していない市区町村は76.3%もあります。また在宅三本柱といわれるサービスも、事業者が1カ所もない市区町村が、ホームヘルプは20.0%、ショートステイでは60.9%、デイサービスに至っては86.6%になっているそうです。地域生活支援の切り札として政府が力を入れている、知的障害者が共同生活を営めるグループホームは、1カ所でも設置している市区町村が21.5%、全く設置していないところが78.5%もあるそうです。制度の対象となる21種類の施設・事業所をすべて備えている市区町村は全くありません。もちろん、新宿区もすべて備えているわけではありません。

 そこで伺います。第1は、支援費制度の前提となる基盤整備を早急に進めることについてです。

 新宿区のホームヘルプについては、常時介護が必要な全身性障害者が必要なサービスをどこまで併用して利用できるか、ガイドヘルプの体制はどうなっているか。デイサービスの受け入れ体制、特にショートステイについては受け入れ体制が余り明確になっていませんが、現状はどうなっているか。知的障害者のグループホームは区内施設の2カ所で対応できるのか。お答えください。

 また、基盤整備を進めるため国や都に財政措置を求めるとともに、区が責任を持って基盤整備を急ぐべきです。区は今後どのような計画を持っているのか、後期基本計画と第三次実施計画に反映する内容も含め、区長の見解をお示しください。

 質問の第2は、相談・支援体制を充実することについてです。

 来年4月から支援費制度の対象サービスを受けようとする人は、今年度中に申請し、認定を受けなければなりません。区では申請受付を10月16日から開始し、訪問による本人からの聞き取りも始めています。区では支給の決定に当たって、外部委員も含めた支援費審査会を設置し、より公平・公正な運営に努力されていることは評価いたします。特に、現在サービスを受けていない障害者や御家族を含め、いつでも身近なところで相談できる体制をつくることが必要です。

 障害がある方々のプライバシーを守ることや、より具体的なプランを立てるためにも、専門知識を持った区の職員などが本人の意向に沿ったプランを立てて、申請・契約までつなげることが必要です。そうしたことも含めて、障害者が安心していつでも相談できるためにも、障害者福祉課の窓口対応に加え、地域への訪問相談活動を実施するための人員もふやし、区が直接責任を持って対応できる体制を強化すべきだと思います。区長の御見解をお示しください。

 次に、介護保険の施設整備を早急に進めることについて質問いたします。

 特別養護老人ホームの待機者が 1,000人を超え、私たちの身近なところでも、痴呆の母親を抱え、徘回するお母さんを介護するために娘さんが仕事をやめて昼間は介護しているが、このままでは家族の方が倒れてしまう、徘回する母親の受け入れをしてくれる施設がなかなかあきが出ないと悩んでおられる例。病院はどこも3カ月しか置いてくれない、聖母病院にある療養型病床群に申し込もうとしたら、 500人以上待っているからまず入れないと言われた例などなど、毎日そのような相談が寄せられます。

 特別養護老人ホームについては、当初の計画で2004年度までに91床を見込んでいたものを、2007年度に先送りするという、区民の切実な要望からは余りにもかけ離れた計画にしようとしています。特別養護老人ホームの整備を、当初計画から3年も先送りするのではなく、公有地の活用も含めて区の責任で行うべきです。そのために後期基本計画の中でもしっかりと位置づけ、第三次実施計画の中で早期の建設の具体化を盛り込むべきです。区長の御見解をお示しください。

 次に、東京大気汚染訴訟と首都高速中央環状新宿線の工事について伺います。

 まず、大気汚染訴訟の判決についてです。

 去る10月29日、自動車排気ガスによる健康被害をめぐる東京大気汚染訴訟で東京地裁は、国や東京都、首都高速道路公団の責任を認める判決を下し、国の公害認定を受けていない患者にも賠償を命じました。判決は、「公害は終わった」として1988年以降救済を打ち切り、被害者を放置してきた国の対応を厳しく問うものとなりました。また自動車メーカーに対しては、健康被害が予見できたこと、乗用車にまでディーゼル化を進めたことなど、対応に問題があったとして社会的責任を求めたことは当然ですが、大気汚染物質の排出差し止めや、メーカーの法的な責任を認めなかったことは容認できるものではありません。

 区内にも、自動車の排気ガスによる大気汚染により、ぜんそくの発作を繰り返し、仕事もできない上に医療費もかさむと苦しんでいる患者が大勢います。

 区長は、今回の判決についてどのように認識されているのでしょうか。また、国に対して、新たな被害者救済制度を一日も早く創設するよう要求すべきだと思いますが、いかがですか。お答えください。

 次に、現在工事が進められている首都高速中央環状新宿線でありますが、去る7月18日に西新宿付近高速道路工事説明会が開かれました。大気汚染公害や環境問題で質問、意見が噴出しました。この地域は西新宿換気所、本町換気所設置だけではなく、中野本町出入り口、首都高速4号線とつながる西新宿ジャンクションなど、大気汚染被害は地域住民の大きな不安となっているのです。道路公団の説明は、高さ45メートルの換気塔から 100メートル吹き上げ、地上に落ちるのは1キロメートルから 1.5キロメートルの範囲で、二酸化窒素の濃度は 0.00012ppmだから影響はないと説明するのですが、今でも0.06ppmの基準値を超えている上に、さらに汚れた空気が上乗せされるのです。

 また、既に工事が進んでいる中落合換気所周辺では、工事の騒音や振動で体調を崩したりしている人もいるのです。11月末に中野区で開かれた公団の説明会でも、東中野換気所周辺で地盤が沈下したり、マンションに亀裂が入っていることも明らかになっています。また落合の環境を守る会では、「ことし6月の大気汚染測定値は昨年に比べて 1.3倍にもなり、工事車両や渋滞による影響も大きいのではないか」と見ています。

 区民の健康と生活にかかわる問題として以下お答えください。

 第1に、区としても説明会に出席し、中央環状新宿線の情報をもっと区民に届くようにし、住民と一緒に公団に要望や改善を申し入れるべきです。

 第2に、公団は脱硝装置については、現時点で開発・研究段階で、設置については明言していませんが、使用が可能になるまで中央環状新宿線の供用は見合わせるよう公団に申し入れるべきです。また、土壌脱硝装置の設置についても改めて要求すべきです。

 この質問の最後は、山手通りの街路整備工事についてです。

 2007年の中央環状新宿線の供用開始に向け、山手通りそのものの整備が行われ、公団側も住民の意見を聞くとして「山手だより」などを通じて意見を求めるとしています。既に、中野区では町会や商店会などと区が一緒になって、区民の声が反映される街路整備に向けた取り組みが始まっています。新宿区でも、街路整備に住民意見が反映するよう、区が積極的な役割を発揮すべきと思いますが、区長の見解を求めます。

 次に、用途地域の見直しとワンルームマンション規制条例の制定について伺います。

 現在、用途地域の見直しに当たって、区の原案作成作業が行われています。1996年の見直しで高度地区が外れたことに加え、都条例で日影規制も外れたことから、北新宿四丁目地域では、3年前に11階建てワンルームマンションをめぐり大きな建築紛争が起きました。この問題で日影規制の回復を求める住民要望について、私は翌年の第1回定例会で質問いたしましたが、前区長は「用途地域等の見直しの経過を踏まえると慎重に対応すべき」と答え、住民の意見さえ聞こうとしませんでした。

 今回の用途地域見直しを前に、住民の中から以前の用途に戻す要求が出ています。区は、今後の用途地域の見直しは地区計画を原則とするとしていますが、地区計画といってもどんな制度かわからない住民も多いと思われます。

 そこで2点伺います。

 第1は、住民の地区計画づくりへの支援についてです。

 まちづくりの問題は専門用語が多く、住民にとってはわかりにくいのです。この町で安心して孫子の代まで住み続けたいと環境保全型のまちづくりへの意欲が高まり、地区計画などについてもっと知りたい、まちづくりの仕組みについて勉強したいなどの要望が出ています。

 北新宿四丁目を初めとして、住民の中から地区計画について勉強したいという区民の声が出た場合、区として積極的に対応していただきたいと思います。まさに、区長のおっしゃる現場第一主義で、住民のところへ積極的に出かけて要望にこたえていただきたいのですが、いかがでしょう。

             〔「いい質問だ」と呼ぶ者あり〕

 第2は、ワンルームマンションの規制条例制定についてです。

 ワンルームマンションの建築の増加に伴い、ワンルームマンション建設への規制、ファミリータイプへの計画変更、管理についての改善など、住環境を守る立場から行政の一層の指導を求める住民要望は強くなっています。

 渋谷区では、ワンルームマンション等建築物の建築に係る住環境の整備に関する条例が制定され、来年1月1日から施行されます。同区では、「平成9年にワンルーム建築に関する指導要綱を定め、近隣住民との紛争防止に一定の成果が上がったが、要綱制定時から社会状況は大きく変化し、要綱では対応できない問題も生じている。もっと行政が物を言える機会をつくろうという趣旨で要綱の内容を見直し、条例の制定となった」としています。

 私どもの調査では、ワンルームマンション建築に関して何らの指導基準を定めている区は23区中22区であり、今や何も持たないのが新宿区のみになっています。新宿区では、「要綱はないけれども、実態に即した指導を行っている」というこれまでの要綱なき要綱では、もやは対応できないのではないでしょうか。事業者寄りのまちづくりが進む中で、住環境を守るためにワンルームマンション建築に規制をかける新宿区の条例制定を強く求めるものです。お答えください。

 最後に、区立小・中学校及び幼稚園の普通教室の冷房化について区長並びに教育委員会に質問いたします。

 普通教室の冷房化については、関係者の強い要望に対して今年度第2回、第3回の各定例会で、新宿区議会として国や東京都への財政措置を求める意見書を提出してきました。第三次実施計画(中間のまとめ)案では、中学3年生等に対象を絞っての実施が盛り込まれていますが、既に夏休み期間中に設置した目黒区に次いで、港区が来春までに未整備の中学校5校31教室への工事を完了させるための補正予算 6,300万円をこの定例会で決め、引き続き小学校についても予定されています。品川区でも来年の夏に間に合わせるために、小・中学校522 教室をこの冬休みと春休み中に工事を行うことが決まっています。さらに文京区では、来年度に中学校、再来年度には小学校の冷房化が予定されています。

 区長は、所信表明で教育行政については、教育委員会の意思を尊重しながら、教育基盤の整備に向けて全力で支援する旨を述べられました。教育委員会の意思は、「都心区である本区の都市環境などにかんがみ、また学習環境の向上につながることから、子供たちが最も長い時間を過ごす普通教室の暑さ対策は必要不可欠である」と、ことしの文教委員会での私の質問への答弁で明快です。

 国の補助制度の内容の確定を待つまでもなく、相次いで各区が実施に踏み切っており、普通教室の冷房化については全議員も一致しているのです。もはや区長と教育委員会が決断するのみです。小・中学校、幼稚園のすべての教室の冷房化を来年の夏に間に合わせるために、必要な予算措置を講じるよう再度求めるものであります。区長並びに教育委員会の御答弁をお願いいたします。

 以上で、私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)



◎区長(中山弘子) 笠井議員の御質問にお答えいたします。

 まず、私の平和への取り組みについてでございますが、昭和61年3月に行った新宿区平和都市宣言を尊重し、その趣旨に沿った施策を今後も進めてまいりたいと考えております。

 具体的には、地方自治体としてふさわしい平和啓発施策である「平和展」、「親と子の平和派遣」、「平和派遣者との共同事業」など、地道ながらも地域に根差し、区民とともに平和の大切さを確認していく啓発活動を継続的に行ってまいりたいと思います。また、未臨界実験などへの抗議につきましても、区民を代表して行ってまいりたいと考えます。

 なお、お尋ねのアメリカのイラクへの攻撃の動きに関しましては、国会で論議される問題と考えておりまして、今後展開される議論を見守ってまいりたいと思います。また、有事法制に関しましては、国民の理解と合意が得られるよう、十分な議論が必要だと考えております。

 次に、区長選挙を通じて寄せられました区民の区政改革への願いをどのように受けとめていくかとのお尋ねでございます。

 今回の区長選挙では区民の皆様から、一連の不祥事に対する厳しい批判とともに、清潔で透明性の高い区政改革を強く求められました。現在の厳しい経済状況のもとで、多くの区民の皆様は額に汗して仕事をし、まじめに納税しながら生活されています。

 一方、区の仕事は、区民の皆様が安定した生活ができるよう、皆様からお預かりした貴重な税金を効率的・効果的に使って、区民の皆様の切実なニーズに最善の施策でこたえていくことでございます。

 したがいまして、不祥事を根絶し区政の信頼回復への道筋をつけるとともに、事業に関するコストを明確にするなどして、区民の皆様が必要な施策の選択ができるよう、施策の必要性や費用対効果などの情報を積極的に提供していくなど、区政の透明性を高めてまいります。

 次に、前区長の住民税の滞納問題でございますが、納税者である区民の怒りの声は当然のことと存じます。公人たる立場の区長の滞納は許されないことと考えます。区としては、前区長に対しましては、納税の促進について可能な限り努力を行ってまいりました。また、前区長にも可能な限りの対応をしていただいてまいりました。今後につきましても、的確に税務行政を執行してまいりたいと考えております。

 なお、滞納状況等の具体的な内容につきましては、どなたのものであっても、税法上の守秘義務により区から明らかにすることはできませんので、御理解のほどよろしくお願いいたします。

 次に、元区幹部職員の埋蔵文化財に関する問題の調査と、不正・腐敗を許さぬ明確な再発防止対策についてのお尋ねでございます。

 この件につきましては、教育委員会として本人からの事情聴取により事実関係を確認して、その内容を決算特別委員会に報告し、また本人には、より正確な事実経過を書面で提出するよう要請したが、拒否されたというふうに聞いております。私といたしましては、元幹部職員の行為は大変問題であると認識いたしております。しかしながら、制度上、退職職員に対する懲戒処分等は不可能であります。

 このような事件が二度と起こらないよう、幹部職員に対する再発防止対策といたしましては、強い倫理観や使命感を保持するための研修を実施するなど、絶えず緊張感を持って職務遂行に当たるよう、私から強く指導してまいります。

 次に、部長会決議に至る一般職員の意見の公表や区民の意見の聴取についてのお尋ねですが、一連の不祥事につきましては、既に職員からの率直な意見を踏まえ、またそれらの意見を職員にも公表し、原因についての一定の議論がなされ、改革の方向性がこれまで検討されたというふうに聞いております。その取り組みの姿勢に、職員自身の区政刷新の気持ちを感じ取ることができました。

 私は、今は実行することが重要と考えております。具体的には、部長会決議を踏まえて職員の参加を得て、その意見を反映させながら各種施策を実行し、役所内部の職場風土の改善や人事・組織の活性化を早急に図っていくことが大事であると考えております。

 さらに、区民の視点を取り入れ、職場の風通しをよくするための仕組みづくりが必須であると考えております。そのための一つの方策として、「区民の声委員会」の機能拡充を検討してまいりたいと思います。

 次に、いわゆるコンプライアンス体制やホイッスルブロア体制の具体化についてのお尋ねでございます。

 不祥事の再発防止策として、部長会決議でも公務員倫理の高揚に努めることを掲げております。管理職が絶えず緊張感を持ち、コンプライアンスの意識を自らも、さらに職員にも高めていくため、さまざまな機会や研修等の手法を活用して徹底してまいります。

 また、12月1日からスタートいたしました「職員休日電話相談室」は、ホイッスルブロアの受け皿としての機能を持たせ、職員個人の悩みや不満の相談のほかに、職場環境等への問題や不安を相談してもらうことで不正や犯罪の未然防止、早期対応を図るものでございます。

 さらに、イントラネットを活用した職員同士の自由な意見交換の場として、「しょくいん・ふぉーらむ」も開設いたしました。こうした仕組みを職員が有効に活用することで、風通しのよい組織づくりに取り組んでまいります。

 次に、政策経営会議の活性化と議事概要の公開についてのお尋ねでございます。

 政策経営会議は、行財政運営の基本方針や重要施策等を審議決定する場でございますが、今後とも、活発な政策論議等を通し区政のかじ取りが的確に行われるよう、なお一層会議運営方法等の工夫に努めてまいります。

 議事概要の公開につきましては、区民の皆様に対し政策形成過程を明らかにするという趣旨から公開することが必要と考えております。今後、公開の基準や内容、公開の方法や時期等について十分検討してまいります。

 次に、与党連絡調整会議についてのお尋ねでございますが、私は、区政を運営していく上で、私の政治姿勢や今後の方向性について心を同じくする方々と信頼関係や協力関係を持つことは、区政運営にとって大変重要なことと考えております。そのためには、区政全般についての議論や意見交換をしていく場としての会議につきましては、必要であると考えております。

 また、区議会各会派への対応でございますが、各派幹事長会等を通じまして報告や説明を行っているところでございますので、今後もそのように対応してまいる考えでございます。

 次に、風通しのよい組織とするため、いつまでに具体策を提案するかとのお尋ねでございますが、既に、イントラネット上で自由に意見交換できる「しょくいん・ふぉーらむ」や、職員個人の悩みや職場環境等の問題を相談してもらう「職員休日電話相談室」を設置しているところでございます。

 さらに、さきに述べましたとおり、区民の視点を取り入れ、職場の風通しをよくするための仕組みづくりが必須と考えております。そのための一つの方策として、「区民の声委員会」の機能拡充を検討してまいります。

 次に、区長の退職金の廃止ないし削減についてのお尋ねでございますが、私は区長の退職金につきましては、特別職報酬等審議会の答申を受けて、議会の議決を経て決定するものと理解しているところです。したがいまして、現在の退職金については、既に同審議会の審議を踏まえた上で区民の代表である議会の議決を受けたものであり、議決に従ってまいります。

 次に、区財政と区民生活の支援についての質問でございますが、まず、「財政非常事態宣言」についてのお尋ねでございます。

 平成12年度、13年度と2年連続で実質単年度収支が黒字となったことなど、区財政は小康を得た状況と考えられます。こうした状況になり得たのも、平成7年10月の宣言以来の区財政健全化への取り組みがあったればこそであろうと考えております。

 しかしながら、経済、景気の動向など依然として先行き不透明な状況と、施設の更新需要や少子高齢社会、安全で安心なまちづくりなど、新しい課題への対応のための財源などを考えあわせますと、区財政はなお極めて厳しい状況にあると認識せざるを得ません。

 したがいまして、今後も行財政改革を進めていく必要がございます。このことを前提として、宣言をとらえ直していく必要はあるものの、お尋ねの宣言撤回の趣旨がこうした改革への取り組みと異なるのであれば、私と考えを異にするものと思います。

 私は、今後も行財政改革への取り組みをおろそかにすることがあってはならないものと考えております。これまでの改革がもたらした成果の上に、不断の改革を積み上げていくことで、区民生活を支えるための行財政の基盤を確立することができるものと考えております。限られた資源の効果的な使い方を図り、施策の必要性や費用対効果などの情報をお示ししながら施策の再構築を進めていく、すなわち、区民の皆様とともに区政の新しい仕組みづくり、区政改革を進めてまいりたいと考えております。

 次に、都区財政調整交付金についてのお尋ねでございます。

 都と23区における大都市事務と財源配分のあり方など、確認された都区財政調整制度の協議課題につきましては、大変大きな課題でございますので、検討事項の整理や検討組織の設置など具体的な対応を早急に図る中で、平成17年度までに決着をつけていく必要があります。そうした取り組みを始める検討体制をまず確立することが重要ではないかと考えております。

 また、固定資産税等の減免措置でございますが、特別区の固有的財源である調整税に係る措置として、平成14年度につきましては、その実施の経緯を踏まえて減収対策を講じるべきであると要請したところでございます。

 今後とも、基礎的自治体としての自立的財政運営確立の観点に立って、都区財政調整協議に臨んでいきたいと考えております。

 次に、区民生活の実態をどのように認識しているかとのお尋ねでございます。

 長引く景気の低迷により企業収益の悪化や失業がふえているところから、区民生活におきましては家計の悪化等の影響が出ており、厳しくなっていると認識しております。このことは区政の中におきましても、近年の生活保護や就学援助費の増としてあらわれているのではないかと考えます。

 次に、区民の暮らし第一の区政運営に転換すべきとのお尋ねでございます。

 私は、新宿区を、区政の透明性も23区で一番にしたいというふうに申しておりますが、それとともに暮らしやすさも一番にしたいと考えております。そのためには、提供するサービスが生活者である区民の現実にマッチしなければ、区民の皆様に喜ばれる効果的なサービスとはなり得ません。

 一方、地域に必要なサービスは行政サービスによるものだけではございません。これからは地域の中のあるあらゆる資源を活用して、多様な主体による地域に必要な公共サービスを提供することが重要でございます。

 私は、職員の先頭に立って積極的に地域に出かけてまいりますと申し上げましたが、それは生活者の現実をよく知り、可能な限りの公共サービスを多様な主体のさまざまな手法により提供することにより、区民の暮らしやすさを第一にした区政運営を行いたいからでございます。

 次に、借換融資制度を創設すべきではないかとのお尋ねでございます。

 御指摘の借換融資制度は、既に融資制度を御利用の方が借換によりまして返済の負担を軽減できるものと理解しております。当面、中小企業の資金調達の円滑化という意味では、このたび、デフレ対策資金融資の補正予算案を提出させていただいたところでございます。

 制度融資そのものは、中小企業が取り組む経営改善の自助努力を支援する区の重要な産業振興施策の一つでございますので、効果的な制度とするためにも少し時間をいただいて、融資制度全体を視野に入れて、財政状況もにらみつつ検討してみたいと考えております。

 次に、区内中小企業の実態の把握についてのお尋ねでございます。

 御指摘のとおり商工施策を展開する上では、産業関係者の皆様の声に耳を傾け、ともに考えることが不可欠でございます。これまでも商工施策につきましては、新宿区産業振興会議の中で産業団体等からのヒアリングなども行い、産業振興戦略プランとして取りまとめてまいりました。

 また平成12年度には、経営者・居住者・勤務者 8,674人から御回答をいただいた広域商業診断による全区的な調査も行ったところでございます。さらに、平成13年度にはこれを踏まえた商店街振興モデルプランを策定し、14年度の商店街交流会での議題ともいたしました。

 工業につきましても、工業活性化支援事業の実施を通じて、数多くの関係者と意見交換・交流を行い、中小企業の実態の把握に努めております。

 したがいまして、現時点で新たな実態調査を行う考えはございませんが、今後も、私自ら先頭に立って産業関係者の声に耳を傾け、十分に中小企業者の実態を把握しながら適切に対応してまいりたいと考えております。

 次に、行財政改革計画(中間のまとめ)の扱いについてのお尋ねでございます。

 区の財政は小康を得た決算状況とはいえ、今後の楽観を許すものではなく、さらなる財政健全化の取り組みが求められております。このような中で、生活者である区民の皆様の切実な御要望にこたえていくためにも行財政改革計画を断行し、区政の抜本的な見直しに着手して、第三次実施計画の着実な実行を図るべきであると考えております。

 昨年来、財政白書や施設白書、基本計画骨子案などを通して、区民の皆様との意見のやりとりを行ってきたところでございますが、この後も、区長を囲む会を初めとして各部でのきめ細かな説明会の開催などに努め、区民の皆様の御意見をいただいてまいります。行財政改革計画はそのような皆様の意見を踏まえて、全体として御理解いただける形で、今回策定してまいりたいと考えております。

 次に、新宿第一保育園は現在の入所待機児童数の増加を勘案し、当面運営することとしたものであり、あくまでも臨時暫定的な措置でございます。待機児解消には、地域需要に見合った保育園を適正に配置し各種サービスを充実することや、認証保育所などのサービス提供主体の多様化を図ることで保育の機会提供を拡充するとともに、利用者の選択機会を拡大していくことが重要と考えます。

 新宿第一保育園につきましては、今後の保育サービスのあり方等を具体的に検討した後、改めて廃園時期を見定めることといたしたものでございます。

 次に、牛込原町小学校跡地に設置予定の新たな保育園の定員設定は、北山伏及び薬王寺保育園のゼロ歳児、1歳児定員よりも増員した計画となっており、両園の地域需要を十分満たした規模の保育園となることから、現在のところ、この2園を存続させる考えはございません。両保育園の保護者の皆様には、こうした考え方について今後とも十分な説明を実施してまいります。

 次に、児童館のあり方についての御質問です。

 まず、説明会開催のお知らせ等を保育園、幼稚園、小学校のすべての保護者に配付すべきではないかとの御質問にお答えします。

 説明会につきましては、平成16年度に設置を検討している学童館及び児童センターの保護者の方々を対象として、12月16日には西新宿学童館について、17日には早稲田南学童館、榎町児童センターについて説明を行い、保護者の方々からの御意見・御要望をお伺いする予定です。また、計画全般につきましては、21児童館の保護者の方々を対象として20日に説明を行い、広く利用者の皆様の意見を伺う予定としております。

 御指摘のお知らせにつきましては、児童館では利用児童等を通じて、また関係する保育園5歳児の保護者の方には園より配付しております。なお、学童保育連絡協議会とも懇談会を開き、意見交換を行う予定としております。

 次に、説明会において十分に論議を尽くす場にするべきではないかとの御質問でございますが、この御質問の御趣旨のとおり、今回の説明会において、中間のまとめをお示しするまでの経緯について保護者の方々に御説明するとともに、保護者や区民の方々の率直な御意見・御要望をお聞きしてまいります。今後、児童館が子供たちにとって楽しく安心して遊べ、また、子育て支援の地域の拠点施設としての役割が果たせるようにするため、説明会で十分に論議を尽くしたいと考えております。

 次に、計画を白紙に戻して関係者や議会などでも十分に再検討すべきではないか、また来年度予算に組み込むべきではないとの御質問でございますが、今回の説明会において、保護者や区民の方々の御意見・御要望を十分にお聞きした上で、今後の計画をまとめてまいりたいと考えております。

 次に、区立図書館についてのお尋ねでございます。

 社会状況が大きく変化し、利用者のニーズも多様化するといった背景がある中で、運営の高率化や利用者サービスの向上を図るためには、現在の図書館の運営体制について一定の見直しが必要ではないかと感じております。

 見直しに向けましては、前提として4館体制ありきではなく、利用者の方々や区民の皆様と議論を重ねていくことが必要であると考えております。今後とも、教育委員会との協議を十分に行いながら、新しい図書館サービスの提供体制を構築できるように支援・協力をしてまいります。

 次に、障害者の支援費制度についての御質問でございます。

 まず、サービス基盤についてでございます。全身性障害者の日常生活支援につきましては、支援費の制度上、屋内での身体介護、家事援助との併用はできませんが、移動介護につきましては併用が可能となっています。

 視覚障害者、知的障害者のガイドヘルプについては、民間事業へのスムーズな移行が可能となるよう現在、障害者団体、登録ヘルパー、利用者及び事業者との調整を行っているところでございます。

 デイサービスに関しましては、あゆみの家通所訓練事業及び障害者福祉センター身体障害者通所訓練事業(あすなろ作業所)について、区が事業者指定を受けまして引き続きサービスを提供してまいります。

 ショートステイは、現在、区内には支援費制度の基準に該当する施設はございませんが、今後、計画しております身体障害者療護施設に短期入所施設を併設する方向で検討してまいります。

 知的障害者グループホームは、現在、社会福祉法人が運営する2施設が区内にございますが、知的障害のある方々の地域生活の希望に十分対応できているとは言えません。なお、後期基本計画等への反映についてのお尋ねですが、今後、グループホームの設置計画を持つ社会福祉法人のスケジュールに合わせて、必要な対応をしてまいりたいと考えております。

 次に、相談・支援体制の充実の御質問でございます。

 私は、自己決定、自己選択を基調とした支援費制度の趣旨を実現するためには、障害のある方々が真に自己決定ができるよう、支援費制度移行後、これまで以上に相談・支援体制の充実を図る必要があると考えております。区では、平成15年4月以降順次、基幹的障害者地域生活支援センター事業、地域密着型障害者地域生活支援センター事業を立ち上げまして、相談支援専門員の配置を含め、相談支援体制の充実を図っていく予定でございます。

 次に、特別養護老人ホームの整備についてのお尋ねですが、具体的整備計画の作成から建設までの期間を考え、老人保健福祉計画、介護保険事業計画中間のまとめ(案)にお示ししましたように、平成19年度開設を予定しているものです。それまでの間ですが、平成16年度中にはショートステイを含め2所 260床の介護老人保健施設の開設が予定され、区内入所施設の整備は大幅に進むものと考えております。

 特別養護老人ホームの整備計画ですが、現在検討中の老人保健福祉計画、介護保険事業計画に沿った形で実現してまいります。

 次に、東京大気汚染訴訟の判決と首都高速中央環状新宿線についてのお尋ねです。

 大気汚染公害に関しましては各地で訴訟が提起されており、我が国における社会的な問題になっているものと考えております。そして、このたびの判決につきましては、被害者の救済に目を向けた一連の大気汚染公害訴訟の流れに沿ったものと考えております。

 今後は、国による排ガス規制の強化や、東京都が進めております総合的な自動車公害対策が解決に向けての重要な要素となるものと考えておりますので、これらが早急に進められるよう、国及び東京都に対して要望を行ってまいります。

 次に、新たな被害者救済制度の創設についてですが、公害健康被害補償法の改正の基づき、昭和63年に指定地域の解除が行われて以来、窒素酸化物を中心とした都市型複合汚染の現状に適合した救済制度の創設を、区長会として国に要望しているところです。今後も、東京都や他の自治体とも歩調を合わせて、一刻も早い救済制度の実現と大気汚染の改善を国に要望してまいります。

 次に、中央環状新宿線の説明会に区も参加し、情報が区民に届くようにするとともに、公団への要望や改善を申し入れるべきとの御質問でございます。

 新宿区は、通常の工事説明会には参加しておりませんが、区民と公団との相互理解を深める役割を果たすための説明会にこれまで参加してまいりました。こうした説明会では、区民の方が事業計画に対して抱く不安感や疑問に、公団がわかりやすい表現を用いて説明することなどをその都度求めております。今後も区は、同様の趣旨で説明会に参加してまいります。

 区民への事業周知が不足していることを、今年度当初、区は公団に指摘しております。公団はこれを踏まえ、沿道区民向けのパンフレットを作成し配布いたしました。今後も、こうした周知活動を継続するよう働きかけてまいります。

 次に、脱硝装置の使用が可能になるまで中央環状新宿線の供用を見合わせるように申し入れ、また、土壌脱硝装置の設置について改めて要求せよとの御質問でございます。

 中央環状新宿線建設事業の環境影響評価書では、換気塔から排出されるガスは非常に希釈されて落下するので、周辺の環境に影響を及ぼさないとされています。したがって、脱硝装置導入は供用の条件とは考えておりません。

 また、平成10年度には地元住民の求めにこたえまして、区として首都高速道路公団に対して、中央環状新宿線に最も適した排気ガス浄化装置を導入するよう要望しております。現時点ではこうした装置の導入は確定はしておりませんが、要望を十分に踏まえた上で本事業は進められるものと考えております。

 また、土壌脱硝装置につきましては、平成13年6月、落合地区の14町会長の連名で導入の提案が出されており、区長からその提案の検討を同公団に申し入れております。これに対して同年7月、技術的理由などから導入は困難であるとの回答を受けておりますので、現在のところ、改めて申し入れることは考えておりません。

 次に、山手通りの街路整備についてでございますが、これまでも新宿区は、街路整備に当たっては住民意見が反映されるような仕組みづくりを働きかけてまいりました。これを踏まえて落合地区では、東京都と首都高速道路公団が開催する町会代表者及び区との意見交換会が発足したところでございます。西新宿地区についても同様の予定となっております。

 次に、住民の地区計画づくりへの支援についてのお尋ねでございます。

 区では、これまでも地区計画を用いたまちづくりの要望に対しては、職員やまちづくり相談員を派遣するなど積極的に支援をしてまいりました。用途地域の見直しに当たって、こうした要望のある地域には、既に説明のための日程等の調整を行っているところでございます。さらに一層の理解を得るために、広報やホームページでまちづくりの制度や用語の解説を掲載いたします。今後とも、地区計画等の策定を初め地域のまちづくりに対しては、これまでと同様、積極的に御説明・御支援してまいります。

 続きまして、ワンルームマンション建築に規制をかける条例制定についてのお尋ねでございます。

 当区は、単身世帯が約6割と高く、ワンルームマンションなどへのニーズが高い地域特性を有しています。そのため地域との共存を願って、単に規制するのではなく、「ワンルームマンション計画にあたってのお願い」により、管理のあり方や周囲の住環境との調和を指導して一定の成果を上げてきました。

 しかしながら、高齢社会の到来により単身高齢者が多くなることから、従来の指導内容に加えて、バリアフリーや非常時の安全確保などに配慮する内容を盛り込んだ建築指導要綱の策定に現在取り組んでおります。

 次に、小・中学校及び幼稚園の冷房化についてのお尋ねでございます。

 学校の冷房化につきましては、これまでも音楽室等国庫補助対象教室や近隣騒音など個別の事情による場合など、教育委員会と協議しながら対応してまいりました。また普通教室の冷房化につきましては、整備すべき範囲、その方法や財源などを含め、諸般の状況を十分考慮しながら教育委員会と協議してまいりました。

 その結果、個別の事情による対応のほか、まず受験を控えた中学校3年生の普通教室の空調化に取り組むことといたしました。なお、全教室の空調化につきましては、国等の動向も見据えながら、教育委員会と協議しながら検討してまいります。

 失礼いたしました。中央環状線建設事業の環境影響評価書の御答弁に関しまして、「換気塔から排出されるガスは非常に希釈されて落下するので、周辺の環境に影響は極めて少ないとされております。」このところを読み間違えましたので、訂正をさせていただきます。恐れ入ります。

 そのほかの質問に対しましては、教育長から御答弁を申し上げます。よろしくお願い申し上げます。



◎教育長(山崎輝雄) 教育委員会への御質問にお答えをいたします。

 初めに、図書館についてのお尋ねでございます。

 厳しい財政状況のもとで、多様な要望にこたえるために図書館サービス網の再構築を区民に提案いたしましたが、施設白書の表現により、区民の方々に今すぐにでも4館になるかのような誤解を与えてしまったと受けとめております。

 今後は、改めて図書館運営協議会を初めとする区民の御意見をお聞きしながら、多様化する利用者ニーズに的確にこたえながらも、経費を削減できる図書館サービスのあり方について検討してまいります。

 そのような検討を積み重ねることにより、効率的・効果的な図書館サービスへの改善を進め、将来的には、現在の9館体制の見直しにつなげていきたいと考えております。

 次に、小・中学校及び幼稚園の普通教室の冷房化についてのお尋ねでございますが、第三次実施計画において、中学校3年生の普通教室等につき冷房化を行うことを計画いたしました。これは、受験を控えた中学校3年生の普通教室の冷房化を行うことにより、生徒の学習意欲、学習効率の向上を図ってまいりたいという願いからでございます。

 なお、来年度の冷房化工事については、可能な限り夏には間に合うように努力してまいりたいと考えております。また、これまでも近隣道路や鉄道の交通騒音等、教育環境の悪い教室についても冷房化を図ってまいりました。今後も、引き続きこのような特殊事情がある学校等につきましては、冷房化を図ってまいりたいと考えております。その他の普通教室につきましては、文部科学省の補助金関係の動向等を総合的に勘案しつつ、今後検討してまいりたいと考えております。

 以上で教育委員会での御答弁を終わらせていただきます。



◆41番(笠井つや子) ただいま区長並びに教育長から御答弁をいただきました。私は、新しい区長のもとで、多少は前区長と違った御答弁がいただける部分もあるのではないかと思いましたけれども、先ほどから言っておりますように図書館の問題につきましては、改めて4館構想先にありきではないということで、利用者の方の意見も今後聞いていきたいとおっしゃいまして、それについては質問でも述べましたけれども評価をいたします。しかし、ほかの問題については、やはり同じような問題、とりわけ与党連絡調整会議も今後も続けていくとおっしゃっておりますけれども、そういう問題については私は納得できません。

 1つだけ残念だったのは、与党連絡調整会議が云々ということではなくて、やはり平和の問題、とりわけイラクの攻撃に対してここまで緊迫している状況の中で、いまだもって国の動向を見守っていくという御答弁には、とりわけ今、女性区長ということで注目されております国立の市長と同じように見た場合、今の答弁では非常に納得ができませんけれども、きょうのところはそういう御答弁をいただいたということをお聞きして、私の質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。(拍手)



○議長(野口ふみあき) ここで、議事進行の都合により15分間休憩いたします。



△休憩 午後5時18分

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△再開 午後5時38分



○議長(野口ふみあき) ただいまから会議を再開します。

 質問を続行します。

 22番猪爪まさみ議員。

             〔22番 猪爪まさみ議員登壇、拍手〕



◆22番(猪爪まさみ) 私は、新宿区議会平成14年第4回定例議会の初日に当たり、力はわずかでしたが中山区政を実現させた新宿区議会民主クラブを代表して質問できることを幸せに思います。

 新区長は、東京23区初めての女性区長です。男性が女性がと取り立てて考えること自体がナンセンスとは思いますが、やはり同性議員としてうれしく、期待さらなるものがございます。

 そんなわけで、私にとって記念ともいうべき代表質問を、評論家であり文学史家でもあった作家の伊藤整さんの、こんな言葉から入らせていただきます。

 「家庭という宝物は壊れて失われる時に、その真の価値を当事者に認識させる」と。繰り返します。「家庭という宝物は壊れて失われる時に、その真の価値を当事者に認識させる」と、「近代日本人の発想の諸形式」という著書の中で述べています。

 今、なぜここで伊藤整なのか。中山区長はその意味をお気づきのことと存じます。

 本年3月の「都政研究」で、区長は「わが青春の軌跡」と題して、「雑誌は母が読んでいた『婦人公論』や『キング』、『日本』など、何でも目に付くものを拾い読みしていた。東京に出てきてから大学の図書館で伊藤ひとしの『女性に関する12章』『伊藤ひとし氏の生活と意見』を見つけ、そこで初めてきちんと読んだのだが、以前に拾い読みしていた懐かしさとともに生活感に共感を覚えた。以来、伊藤ひとし氏は、一生懸命さとインテリジェンスと言う、私にとっての生きる上での規範を思い起こさせる人となった」と述べているからです。

 区長は去る12月6日の所信表明で、「少子化が進展し、将来の社会経済への影響が懸念されており、核家族化の進展や人間関係の希薄化に伴う地域社会の教育力の低下等により、子育てに必要なアドバイス等を十分に得られず、育児に悩むお母さんやお父さんがふえている」と、日本最大の社会問題を的確に指摘しています。

 子育ての危機はとりもなおさず家庭の危機であり、大げさではなく日本の危機です。私、猪爪まさみが声を大にして訴えたいのは、冒頭の伊藤整氏の言葉にあやかって、「家庭という宝物を壊させてはいけない。失わせてはいけない」という目的意識を持った区政を、さまざまな角度から、行政がなし得るすべてをつぎ込んで、中山弘子区長に展開していただきたいということであります。

 それでは、以下具体的に質問させていただきます。

 まずは、C型肝炎の対策と予防についてお伺いいたします。

 本年4月に厚生労働省より、肝炎ウイルス検診等実施要領の一部改正があり、国では予算60億円を計上し、新宿区でも国の方針を受け、肝炎ウイルス検査対象者を拡大しました。節目検査にC型肝炎が追加され、フィブリノゲン投与の可能性がある希望者全員に検査が受けられるようになり、早期発見が可能にされました。

 また、ウイルス性肝炎は昭和49年から、東京都の特殊疾病(難病)として医療費助成制度の対象になっていましたが、東京都では本年10月より慢性肝炎、肝硬変、ヘパトームの難病医療費助成制度の改正が行われました。

 今回の助成制度改正の理由は、1、B型・C型肝炎はウイルスが原因と解明、診断や治療方法も進歩し、難病の定義に当てはまらない。2、感染に気づいていない人が多い現状に「難病対策」では対応できない問題があるとしています。新たなウイルス性肝炎総合対策は、感染の早期発見のための検査・精密検診、早期治療のための入院医療費助成制度を行うものです。

 そして、罹患率がウイルス性肝炎より低い原発性硬化性胆肝炎、肝内結石症、自己免疫性肝炎を新たに難病指定し、医療費の助成が行われます。また、ウイルス性肝炎には入院医療費助成制度が新設されました。

 この東京都の改正を受け、新宿区ではことし6月、身心障害者福祉手当条例の一部を改正し、歳入歳出予算の補正をし、10月からのウイルス性肝炎患者に対する心身障害者者福祉手当分 1,100万円を削減しました。23区中、対象疾病の一部改正を行った区は多かったものの、減額補正予算案の提案をしたのは千代田区、江東区と新宿区だけでした。百歩譲り、現金給付が現下の区財政にそぐわないものであったとしても、せめて予算化した今年度中は支給してほしかったと思います。民主クラブは、補正まで組む必要はなかったと今でも残念に思っています。

 なぜ、私たちがこれほどまでにC型肝炎にこだわり続けているか、河野洋平氏が生体間移植を受ける原因になったのもC型肝炎です。C型肝炎について述べさせていただきたいと思います。

 戦後間もないころ、血液による感染症の原因は薬物乱用によるものでした。しかし、現在の血液感染症の原因の多くは薬害や過去の医療行為によるものです。輸入非加熱凝固因子製剤やフィブリノゲンの投与、大手術のときの輸血、長期間血液透析とともに、集団予防接種時の針管の使い回しも疑われています。

 出産時などの多量出血などに対しフィブリノゲンを使用した医療機関は全国 6,523カ所に上り、肝炎ウイルス対策が不十分だった1985年から1988年までに19万本製造され、16万本が医療機関に供給され、4万人に投与された可能性が浮上しています。出産の喜びもつかの間、我が子をその手に抱けないまま肝臓の治療が始まったお母さんもいます。フィブリノゲンは米国では1977年に製造禁止されたにもかかわらず、日本では約10年間対策がとられていなかったことが、ことし8月27日、厚生労働省の最終調査報告書案の全容で明らかになっています。海外での医薬品の安全情報を収集する体制が不十分だったとする一方、肝炎発症例が少なかったなどとし、旧厚生省の責任について問題はないとの見解に終始し、感染者から批判の声が上がっています。

 また集団予防接種については、1945年にイギリスの保健省は「医療現場においては一人一針一筒とすべき」と警告。1953年にはWHOは、「集団予防接種による注射筒の連続使用は肝炎を引き起こす」と声明を発表しています。私は1955年生まれですが、1960年代小学生のとき、何人も同じ針と筒で接種されたのを覚えています。子供心に、前の人の腕に刺した針が自分の腕に刺さることに、妙にすっきりしない感じがしました。

 旧厚生省が重い腰を上げ、「予防接種等の接種器具の取り扱いについて」の通知がされたのは、イギリスにおくれること40年たった1988年でした。1950年代から注射針の使い回しをやめていれば、最近の50歳、60歳代の肝がん患者の数はずっと少ないはずです。病気を予防するための注射によりC型肝炎に感染してしまったというのでは、何のための医療なのか、本末転倒です。

             〔「そうだ」と呼ぶ者あり〕

 C型肝炎は、日本人の 200万人から 300万人が感染していると言われています。感染者の30%は自己免疫力によりウイルスを駆除することができますが、残り70%は慢性肝炎を発症し、肝硬変、肝がんに進む危険性があります。年間3万人以上が亡くなる肝臓がんの95%の原因はC型・B型のウイルス持続感染者です。その中の90%はC型によるものです。

 東京都の見解のように治療方法は進歩しているものの、インターフェロンによる治療は副作用が強く、頭痛、発熱、脱毛、食欲減退、うつ状態と肉体精神両面での過酷な治療で、6カ月に及ぶ治療費は総額 150万円にも上ります。しかし、このように厳しい治療でもウイルスを完全に駆除できる場合ばかりではありません。陰性になるのは30%ほどです。

 生きるために闘う感染者とその家族を支援し、今後、C型肝炎を新たに感染させないために国・東京都・区は努めていかなければならないと考えます。

 そこで区長にお伺いいたします。

 まず、現在C型肝炎感染者は住宅ローンが組めません。さらに、長期にわたる闘病でリストラ対象になることもあります。国や東京都に対し、企業はC型肝炎感染を理由にリストラしてはいけないように、また、長期療養のための休暇を認めるよう要望する必要があると思いますが、いかがでしょうか。

 第2に、現在では非加熱製剤や注射でC型肝炎に感染することはなくなりました。しかし、若者の間に流行しているタトゥーと呼ばれる新しい入れ墨やピアスの穴あけ、女性が顔に施すアートメークと言われる入れ墨は、不正医療行為に当たります。入れ墨の針を使い捨てにしたとしても、墨のタンクを複数の人に使用すれば感染の可能性が出ます。以前よりずっと手軽にできるようになっている入れ墨に対し、行政的な指導や管理が及ばないのは大きな不安を感じます。若者が感染のリスクを知らずに、スポーツ選手やタレントのタトゥーをまね、ファッション感覚で衛生状態を考慮せずに安易に入れ墨をするのはとても危険です。

 早急に対策を講じる必要があると思いますが、区長はどのようにお考えになりますか。

 第3に、飲酒を始める前にC型肝炎に感染しているかどうか自分で知っていれば、肝臓のダメージをおくらせることができます。しかし、10代の人は血液検査を受ける機会が余りないと思われます。成人を迎える年に、自分の血液の状況を知るために血液検査を受けるよう啓発してほしいと思いますが、いかがでしょうか。

 第4に、インターフェロンの治療中、C型肝炎ウイルスが陰性になり、GOT・GPTが50以下の数値に下がることがあります。しかし、治療終了後6カ月から1年でまた隠れていたC型肝炎ウイルスがあらわれてくることがあります。東京都の慢性肝炎の医療費等助成は、最近1年以上肝臓の数値が50以上持続していることが認定基準になっています。完治していなくても治療中数値が下がることはよくあることで、認定基準はインターフェロン治療中かどうかを考慮するべきと考えます。区長の御見解をお聞かせください。

 第5に、教育委員会に伺います。現在、教育の場で血液により感染する病気について指導が行われていますか。注意すれば普通の生活では感染しないことを教え、恐怖や病気に対する偏見を与えないようにしながら指導していく必要があると思いますが、いかがでしょうか。小・中学生に対し、歯ブラシやかみそりは家族であっても共有を避けるよう指導する必要があると思いますが、見解をお伺いします。

 命を守るために闘っている感染者や家族を支えることは、行政の最大の使命と思います。誠意ある御答弁をお願いいたします。

 次に、区内の新交通状況についてお伺いいたします。

 最近、区内を南北に走る幹線道路の、山手通りでは地下高速道路、明治通りでは地下鉄13号線の工事がいよいよ始まりました。東西に走る甲州街道では新宿駅周辺の跨線橋のかけかえが行われ、人口地盤の建設が予定されています。また、諏訪通りでは補助74号線・JRガード下の拡幅が目前に迫っています。ことしになり、四谷の町には大江戸線開通に伴い廃止されたバス路線が復活、百人町地域には民主クラブ念願のコミュニティバスが開通しました。

 新しい交通網や交通施設ができると同時に、さまざまな問題点が出てまいります。区民と新宿区を利用される多くの方の利便性を高めるために検討してく必要があると思われることを述べさせていただきます。

 まずは、大江戸線の全線開通に伴って廃止された都営バスの路線が、本年2月25日に復活しました。このことに関しては、区民の方々の強い要望や、区議会や新宿区も東京都に対してあきらめず粘り強く働きかけたことなど、すべての力が総結集されて実現したことであります。

             〔「そうだ」と呼ぶ者あり〕

 このように一度廃止された都営バス路線が復活し、地域住民の希望がかなったことは大変喜ばしいことですが、すべてが丸くおさまったというわけではありません。

 本年2月の第1回定例会で、我が民主クラブがこのことについて2点質問をいたしました。

 第1の質問は、三宅坂と新宿駅西口を結ぶ新路線について四谷地域の方から出ている声に、「バスが通るのはありがたいが、津の守坂通り経由ではなく、外苑東通り経由で運行してほしい」とあるが、今後どのようにこの意見を取り上げていくのか。

 第2の質問は、「高齢者や障害者などのための復活であるのだからバス停をふやして、もっと身近に、そして乗りやすくする必要があると思うがいかが」というものでした。

 これに対する前区長の答弁は、第1の質問には「外苑東通り経由では既存路線と重複する。津の守坂通りを経由することで、できるだけ広範囲の住民の利便性向上と、利用者の拡大が期待できます」。第2の質問には「バス停の増設でバス停の間隔が短くなり、速達性が損なわれ、路線バスの事業採算性に影響する。東京都ではこのことに配慮しつつ、乗客需要を把握しながら運行していくとのことなので、区民や利用者の意向を十分把握するよう要望する」と、それぞれ答弁されました。

 本年1月11日には、地元選出の区議会議員と近隣の町会長の方々が東京都交通局に出向き、同趣旨の要請を行いました。その際担当者からは、「未来永劫路線を変えないわけではない。とりあえず半年から1年様子を見てほしい。その間にさまざまな調査を行っていきたい」と述べました。

 そこで質問に入ります。

 第1に、この路線の利用状況と採算性がどのようになっているのか。東京都の交通局に問い合わせ調査しましたところ、利用状況も採算もいまだ出されていません。既に10カ月が経過しているのに調査が行われている気配がありません。調査が行われなければ路線変更への検討に入れるはずはありません。利用者のニーズにこたえるべく、早急に調査に入るよう東京都に要望すべきと思いますが、区長のお考えをお聞かせください。

 その上、現在でも「外苑東通り経由で運行してほしい」との切実な声がありますが、例えばこの路線の運行時間は午前8時台から午後5時台までで、日中は1時間に2本運行しています。とりあえずこのうちの1本だけでも、外苑東通り経由で運行することを東京都に提案できないものでしょうか。

 「現場第一主義」を信条とする中山区長には、ぜひ実際にバスに乗車し状況を把握していただき、利用者と対話を通し切実な声を東京都へ届けてほしいと思います。

 続いて、バスについて質問いたします。

 本年3月2日より百人町地域にケイビーバスのミニバスが1時間に3便のダイヤで運行され始めました。ノンステップバスで車いす乗車も安心です。運転手さんはとても親切で、学校周辺を通過するときの運転もとても安全です。高齢者の足として喜ばれています。運行の採算ベースは、常にバスの中に12人強の乗車が必要です。スタートしてから乗車数はふえ続け、10月には 7.8人にまで伸びました。

 地域のニーズに合わせるよう高田馬場駅と高田馬場四丁目停留所の間に新停留所を設け、来年は東中野地域に新停留所を2カ所設置する予定です。また、利用者に停留所の場所がわかりやすいよう、西武新宿線高田馬場駅やJR東中野駅には案内が掲示されています。ケイビーバスの運行に対する熱心さが伝わってきます。

 新宿区では、運行前に駐停車が多いところに対し、「バス路線につき違法駐車禁止」の捨て看板を設置しました。しかし、看板が壊れ始めたからではないでしょうが、相変わらず違法駐車は多く、減少されていません。西戸山小学校の周辺、百人町ふれあい公園の周辺は特にひどく、バス運行に特に注意が払われているところです。西戸山野球場の利用者へ車での来場を厳しく禁止し、近隣のタクシー会社に停車しないよう協力を求め、さらに警察へ再度違法駐車の取り締まりのお願いをするなど、民間が始めたことだからと腕組みをして見ているのではなく、積極的に支援するよう働きかけていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

 また、社会保険中央病院敷地内への停車は利用者が強く望んでいます。雨の日などの高齢者の道路横断はとても危険です。後続車両に気兼ねなく乗降するためにも、ぜひ病院内で停車できるように要望することはできないでしょうか。

 次は、地下鉄13号線についてお伺いいたします。

 地下鉄13号線は、25年間におよび要求し続けてきた地元の声が実を結び、既に支障物移設工事が完了し、道路上のくい打ち工事が開始されました。地下鉄工事に伴い、明治通りは22メートルから27メートルに拡幅されます。中央分離帯が新設され、歩道が 3.5メートルから5メートルに拡幅されます。車いすでの通行が楽になり、楽しく歩行者が通行できるように拡幅されることは望ましいことです。立ち話や休憩ができる空間や美しい町並みができることにより地域に人が集うようになれば、地域商店街にとっても有益なことです。

 しかし、拡幅の立ち退きでビルや店舗がなくなり歯抜け状態になっています。その上、地下鉄の工事により歩道が狭くなり通行しにくい状態や、店の前にフェンスが立ちはだかり集客が激減しています。各商店からは悲鳴が上がり出しています。地下鉄完成の平成19年までの5年間、商店の経営は厳しさを増し、待ちに待った地下鉄完成まで持ちこたえられないと嘆く店主もいます。

 工事期間の営業補償を営団に、また東京都には拡幅工事だけでも完了するよう、一刻も早い拡幅工事着手を要望する行動を新宿区もとるべきだと思います。地元の皆さんの苦労を少しでも軽くできるよう、ぜひ働きかけていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

 また、地下鉄13号線の駅は区内に3カ所できる予定です。仮称の駅名で言わせていただきますが、まず「新宿三丁目駅」は丸の内線への接続が、「新宿七丁目駅」は大江戸線との接続が構内で可能になります。「西早稲田駅」は諏訪通りをまたぐ駅で、東西線の高田馬場駅とは少し距離があります。利用者は東西線の高田馬場駅と地下通路で接続された方が便利です。新宿区も、地域利用者の声を営団に要望してほしいと思いますが、いかがでしょうか。

 最後に、山手通り地下の首都高速中央環状新宿線についてお尋ねいたします。

 平成19年完成予定をもって促進中の本件について、住民は将来の環境悪化を心配しつつ工事進行を見守っているのですが、その原因は排気塔の建設予定にあるのです。排気塔は地下トンネルの排気を地上に拡散する目的で建てるのですが、環境重視の21世紀に社会は大きく変化する将来に、不適当な工作物になりつつあるように思われます。

 現在、都区内各区は大衆浴場の煙突廃止、焼却炉の廃止、火葬場の排気塔廃止改善等、公害防止、大気汚染源となる工作物を排除する行政指導をしている反面、本工事のように排気塔建設を容認し、排気拡散を行う行為には行政指導の矛盾を感じます。すなわち、環境無視の一方的公共工事で、改善の必要を感じる問題点ではないでしょうか。

 特に政府は、21世紀の車社会に低公害車、無公害車、電気自動車などエコカーの普及を政治課題にしている現状をあわせ考えると、車の排気改善は日進月歩で、排気塔の建設を必要としない時代が目の前に近づいているのではないでしょうか。私の車は、閉め切ったガレージの中でエンジンをかけていても安全なほど排気がきれいになっています。現在懸念されている火災時における排気のためだけだったら、排気塔の高さを低くするとか、改善策がとれるのではないでしょうか。

 事業主、東京都、道路公団に進言できる環境変化をとらえてもいいのではないでしょうか。区長のお考えをお聞かせください。

 次に、区民の声を聞く区長の姿勢についてお尋ねいたします。

 区長は、所信表明で区政に対する基本姿勢について語られた中で、「生活者の視点を持つことが重要、区民のニーズにマッチすることが求められている。生活者の視点の確保とともに、暮らしの実情をよく知るためにも、職員の先頭に立ち積極的に地域に出かけていく」とありました。言うまでもなく、区民のニーズを的確に知ることは行政運営上とても重要なことです。

 私は、9月の個人視察で秋田県鷹巣町に行ってまいりました。鷹巣町は高齢者福祉で全国的に有名になった町で、視察に訪れる方が後を絶たない町です。「町民が主人公の町づくり」を公約に当選した岩川徹町長が平成4年4月に立ち上げたのが、学識経験者15人から成る「福祉の町づくり懇話会」でした。2カ月後には委員55名の専門委員会を設け、これがワーキンググループの第1号で、現在でも 160人もの町民が参加しています。

 出された意見は、1、すぐにできること、2、少し工夫すればできること、3、予算化しないとできないことに分類し、じっくりと説明し納得し合って施策を進めていくのです。私が説明を聞き驚いたことがあります。それは、老人福祉施設「ケアハウス鷹巣」の建設途中に1室を先行して完成させ、見学会を開催、 700名が見学し、85項目の要望が出されました。要望にはトイレの手すりの位置の変更などがありましたが、建設途中で改善され完成に至ったのです。住民の要望にこたえるため建設途中での変更が行える、しなやかな行政は過去にあったでしょうか。

 町民が納得する施設・施策のために何度も話し合いを重ね、行政と町民がともにつくり上げていく、あてがいぶちではない事業が展開されています。「住民自治日本一」を誇る鷹巣町には現在14のワーキンググループが設置され、「ごみワーキング」、「商業地開発ワーキング」、「文化遺跡ワーキング」と清掃リサイクル、地域振興、教育等さまざまな分野で、子供28人を含め延べ 2,000人、何と町民の1割近い人が参加しているのです。

 町民の代表である議員が要らないのかしらと思うほど、町長と町民が近い距離にいます。「自分たちが考えたことが形になることが何よりうれしい」、そういう町民の思いがまちづくりの力となっているのです。利用者の要望にこたえるため、やむを得ず経済負担が大きくなってしまったとしても、サービスがよければ理解は得られ、満足度は高いのです。納税者が納得する施設の建設や施策の充実が、区民としての満足感につながるのです。

 新宿区でもワーキンググループの設置を検討されてはいかがでしょうか。現在、新宿区にも数々の審議会や協議会があり、区民の声を聞く場があります。役所というとかたいイメージがあるのか、御自分の意見が思うように話せず、不完全燃焼ぎみでお帰りになる方もいらっしゃるのではないでしょうか。活発な審議がされるよう、委員の選出方法やお役所言葉ではなくわかりやすい言葉で説明するなど、あり方を検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

 また、区長は町に出て区民の声を聞くとおっしゃっていますが、各審議会・協議会に出席されるのは、答申やまとめを待つ姿勢より区民の声を聞くことができるのではないでしょうか。

 区長は、今定例会が終了すると直ちに「区長を囲む会」に臨まれます。12月14日から24日までの10日間に11回というハードスケジュールですが、区民が楽しみに待っていることです。「どうぞ頑張ってください」とまずエールを送りますが、心配な点もありますので質問いたします。

 それは、「区長を囲む会」で区長がどういう姿勢をとられるかです。前区長は、説明や答弁をほとんど幹部職員に任せて、御自分は最初と最後のあいさつしかなさらなかったと聞いています。それで区民の中には、「これでは区民が区長を囲む会ではなく、理事者が区長を取り囲む会」だと酷評する人もいたほどです。

 我が会派の議員がそういう区民の意見を前区長に伝えて、「区長自身が答えないと参加者は減るばかりですよ」と申しましたら、「優秀な若い理事者が、私の言いたいことを先を争って全部答えてくれるから大丈夫なんです」と笑ってお答えになったそうです。確かに、優秀な若い人材が育つというのは歓迎すべきことですが、区民は区長の生の声を聞きたくて、そして自分たちの生の声を聞いてもらいたくて集まるのではありませんか。

 長野県で有名になった車座集会を取材した人に聞きましたが、あらかじめ発言者を指定しているわけでもないのに、参加者から湧くように意見が出てくるそうです。それに対して知事は、県の情報を何でも公開して率直に自分の言葉で答えるから、いわゆる陳情集会とは違って、ともに考え知恵を出し合う歯車が滑らかに回り出すのだそうです。

 区長は、6日に表明された所信の中でたびたび、「区民への積極的な情報提供」という言葉を使われました。私たちはこの言葉が決して言葉だけに終わらないと確信していますが、その最初の証明として、今回の「区長を囲む会」は幹部職員ではなく「区民が区長を囲む会」形式にしていただきたいのですが、いかがでしょうか。

 次に、NPO・ボランティアとの協働についてお伺いいたします。

 区長は選挙期間中の公約の中でも、このたびの所信表明の中でも、ボランティア・NPO等団体との協働についてこのように触れています。「民間との協働による問題解決や公共サービスが行われるようになっている。行政は直接的なサービス提供から、地域の資源を利用し、地域に必要なサービスを提供していくための総合的なコーディネーターとしての役割を重視する。区民初めボランティア・NPO団体や企業も含む多様な資源の活用を重視し、協働と連帯による区民サービスの向上を図る」と述べています。

 私も、協働により民間の力を拝借することは賛成です。NPOやボランティア団体に活躍してもらい、協働により区民サービスを質の高いものにしていくことは大賛成です。しかし、協働の以前に区職員の区民サービスに対する基本的な考え方、熱意のある取り組みが正しい方向性を持っているかが重要だと考えます。

 新宿区では、職員の不祥事の影に隠れていましたが、すばらしい試みが行われていたのです。私の考え方と一致していると感じたみどり公園課の取り組みを話させていただきます。

 9日、雪の中でオープンされた本庁舎「屋上緑化見本園」への取り組みです。屋上緑化は、ヒートアイランド現象の緩和や省エネのために屋上に植栽し緑化するものです。屋上緑化により、夏の最上階の室温は2度ほど下がります。効果はわかっていてもコスト面や防水・排水面がネックになり、なかなか推進されていない現状でした。

 杉並区、品川区では今秋助成制度を新設し、従来から助成制度を設けていた板橋区は助成上限を10万円上げ、ことし6月から助成を始めた目黒区では問い合わせが多く、補正予算で予算額を上積みしました。

 新宿区のみどり公園課の今回の取り組みは、区民参加40人、職員ボランティア16人、NPO屋上開発研究会と、総勢 150人の参加で、まさしく協働によるものです。この制度は単なる助成制度ではありません。予算 200万円で区民に参考になる屋上緑化が完成しました。

 屋上開発研究所はイメージ図を作成し、設置内容についての説明を行いました。職員は休日に土の運び入れをし、まさしく無給のボランティアです。専門学校の学生も随分働いてくれました。区民からは屋上緑化の構造や使用材料や価格の表示設置が要望され、利用者の意見の反映が図れました。三者がそれぞれの立場で意見や力を出し合い、低予算で区民が参考にしやすい見本園が完成されました。私が考える協働とはこういう形のものです。ボランティアやNPOに甘えてはなりません。職員も同じ立場と心意気で事業に当たることが重要だと考えるからです。

 そこで、区内の小・中学生の教育環境をサポートする組織について、区長と教育委員会に見解をお伺いいたします。

 現在、各小学校にPTA以外に青少年委員、学校評議員、中学校には加えてふれあいサポター、地域には民生児童委員、体育指導委員、青少年育成委員会、生涯学習推進委員とさまざまな委員や団体があります。学校評議員設置のときにも懸念されたことですが、組織の名前が違っていても構成しているメンバーはどこも同じ方々ということが起こっています。かかわり方が違うからこれでよいというものではありません。

 青少年育成委員会は創設されて30年たっています。創設期は日本の高度成長期で、どこの家庭の親も子供たちの余暇につき合う時間や余力がなく、前身の青少年対策委員会がハイキングや映画会等を通じて、地域で健全育成を推進していこうとの目的だったと思います。しかし、現在ではレジャーは各家庭、個人で行えるようにもなってきました。10の育成会の活動内容も多様化しており、育成会のあり方が検討されているのも承知しております。時代に合った組織づくりが望まれているのではないでしょうか。

 そして、このように子供たちを取り巻く委員や組織をPTA関係者は理解しているものの、一般の保護者の大多数はだれが何のためにいてくれるのか、とてもわかりにくくなっていると思います。尽力いただいている皆さんの姿が一般の保護者に見えにくいのは残念でもったいないことです。

 教育の重要性が叫ばれる今、学校と協力し、教育環境をサポートする地域の力の結集は多くの区民も望んでいます。この認識は区も教育委員会も一致していると思います。何かが起こったときに区の責任の避難場所のような組織にしないためにも、早く組織の再編成を行い、時代に合った活動をしやすくしていただきたいと思います。区長と教育委員会は、子供たちを取り巻く教育関係サポーターの組織についてどのようにお考えか、また今後どのようにしていくのかお聞かせください。

 協働ということでもう1点お伺いします。

 まず、区長がどのような協働をお考えか、具体的に御決意をお聞かせください。

 新区長の区政運営のキーワードの一つが協働と思われるのに、新宿区のホームページの地域振興のページを開くと、ボランティア・NPO等との協働の欄が準備中になっているのはがっかりです。早く開設していただきたいと思います。

 千代田区ではNPO・ボランティア部会が設置され、ボランティア活動の場の確保、団体相互の情報交換の支援などの検討に入り、区民4万人に昼間人口の 100万人も含め、多くの人が活動へ参加できる支援を目指しています。11月に出された部会からの提言を受け、NPO・ボランティアからの政策提案の募集に踏み切りました。応募された提案は、提案団体と区の協働により事業化を目指します。より満足度の高い行政運営が期待されます。残念ながら、新宿区より若干先を行っているような気がいたします。

 墨田区では、区民が見た商店街の調査、店主の意識調査をNPOが行いました。豊富な調査経験、ノウハウ、データ等を保有する中立的なNPOが調査に当たると、区や民間営利企業が調査するよりバイアスがかからない利用者調査ができるのです。そして、顧客はどういう年代で、要求は何か、売り上げを上げるためにはどのような品ぞろえをしたらいいかが分析してわかります。なかなか自分自身のことを客観的に評価するのは困難です。

 所信表明の中で、「産業会館の機能を駆使した施策展開」とは、具体的に何を指しているのでしょうか。IT学習会やセミナー等では、商店街の振興や冷え切った経済状況の中で地域経済の活性化を支援するのは、効果が出るまで余りに時間がかかるのではないでしょうか。流暢なことを言っているほど余裕があるときではないと思います。区民の嘆きを感じ取り、早く地域が元気になるようなカンフル的な施策展開が必要と思われます。

 さきに述べたような千代田区の取り組みや墨田区の商店街のように、区民サービスや地域活性化にボランティア・NPOの協働を積極的に導入するよう新宿区でも推進したらいかがでしょうか。

 次に、住民基本台帳基本条例と住基カードについてお伺いいたします。

 本定例議会に上程されています住民基本台帳基本条例と、来年8月に稼働を予定されている住基カードについてお尋ねいたします。

 私たち民主クラブは、改正住民基本台帳法には一貫して反対してまいりました。先日、書面による申請・手続を、原則として2003年度までにインターネットなど電子手続を可能にする内容等が盛り込まれた行政手続オンライン化関連3法、いわゆる電子政府関連3法が成立いたしました。

 ここで問題なのは、この法律の成立過程です。衆参両院を合わせた委員会での審議時間はわずか18時間、参考人質疑や公聴会も行わないスピード採決。これはまさに、改正住民基本台帳法が委員会採決を抜きにして強行採決をしてしまったときの再現と言わざるを得ません。

 この法律の中には、住基ネットの対象業務を現行の93件から 171件追加し、合わせて 264件となる内容であり、1999年に衆議院地方行政委員会で、「住基ネットの利用事務においてシステム利用の安易な拡大はしない」と附帯決議をしたにもかかわらず、来年8月の本格稼働を前に早くも拡大されることになりました。今まで、住基ネットは国民総背番号制への一里塚になると再三警鐘を鳴らしてまいりましたが、このように対象業務がどんどん拡大されていっては、もはや半里塚になってしまった気がいたします。

 これには、衆参両院の自民党議員24人でつくる住民基本台帳ネットワークシステムを考える議員連盟までもが、個人情報保護法案などの成立のめどが立っていないなどとして、3法案の成立に反対する声明文を片山総務大臣に提出したほどです。

 これに対し政府・与党は、個人情報保護法案を一たん廃案にし、表現や報道の自由の観点などから批判のあった「情報の適正な取得」など5項目の基本原則を削除することを柱にした修正要綱をまとめました。また、行政機関の個人情報保護法案についても、新たに行政機関の職員の処罰規定を設け、来年の通常国会で提出・成立を目指しているという報道がありました。

 さて、新宿区におきましては、これまでの民主クラブの主張を大いに取り入れていただき、全国でも画期的と言える内容の住民基本台帳基本条例案を提案されました。

 この条例案は、住民票の写しや住民基本台帳の大量閲覧の一部規制や、他人になりすまして住民票や戸籍の写しを取得する者への運転免許書提示。また、ストーカー規制法やドメスティックバイオレンス防止法で認定されている、被害者から申し出があれば暴力を振るう夫やパートナーから請求があっても住民票や戸籍の交付を拒否できる。住基ネットにおいて他の自治体で個人情報の取り扱いに問題が生じた場合や、システムのトラブルが起こった場合には、区長が調査を行い住基ネットの電気通信回線を遮断できると定めた全国でも初めての条例案です。区長以下職員各位の英断に敬意を表します。

 そこで、具体的にお尋ねいたします。

 第1に、中山新区長は就任に当たり、国民総背番号制になりかねない改正住民基本台帳法ネットワークシステムに対する基本的認識をお教えください。

 第2に、条例案第25条において、第7条の閲覧で得た情報の適正な管理、第8条閲覧により書き写した紙片の提示義務に違反した場合は、「5万円以下の過料に処する」とありますが、過料とした理由をお聞かせください。過料は刑法の罰金と異なり強制力がなく、「知らない」と言い張る人からは徴収できないものです。千代田区の路上禁煙条例を見ても明らかです。このような難問にどう取り組まれるおつもりですか。

 また、第6条第2号に該当する時間帯に大量閲覧をする者に対する現行の30分 1,000円の手数料を改定するおつもりはないのですか。あわせて、来年8月ごろ始まる住民票の広域交付において、新宿区のサーバーを利用して他の自治体の方から請求があった場合、手数料は新宿区民と同額でいいのでしょうか。お聞かせください。

 第3に、第16条のなりすまし請求等の防止措置として提示を求めることができる本人を証明するものは、官公署が発行した免許証、許可証または身分証明書で、写真に浮き出しプレスによる証印のあるものとなっています。しかし、連日報道されています北朝鮮などの工作員は、このようなものを偽造することは意図も簡単にできてしまいます。宮崎市はなりすましの防止手段として、防犯カメラを設置したと報道されました。そのような対処策を講じるつもりはありませんか。

 第4に、住民基本台帳法第30条の44第1項により、来年8月の全面稼働以降、希望者に対し住基カードを交付することになっていますが、現段階でどれぐらいの人数が交付を希望するか、予算措置はどの程度考えておられるのか。また、住基カードの配布方法はどのようになさるおつもりかお答えください。

 第5に、先般、各地方公共団体に対し総務省より、「住民基本台帳カード利用条例の考え方(素案)」と称したアンケートが配付されたと思います。これには、同法第33条の44第8項「市町村長その他の市町村の執行機関は、住基カードの利用目的、利用手続等について必要な事項を定める条例制定ができる」とあります。

 住基カード内の住基ネットで利用する領域から独立した空き領域を利用して、病院の診察券として利用することや、公共交通機関の利用にかかわることや、公共料金の決済にかかわることなど、個人のプライバシーにかかわる15項目にわたる条例の規定例を盛り込んでいます。まさに、総務省がこのような条例を制定しなさいという要旨です。

 これぞ絵に描いたように、個人の情報の国家一元管理のアンケートに、新宿区はどのようにお答えになったのでしょうか。また、他の自治体の回答状況もわかりましたらお教えください。

 第6に、行政機関の個人情報保護法案が成立していない現在、職員による情報漏えいに対して罰則規定がありません。新宿区住民基本台帳基本条例案にも職員の罰則規定がありません。横浜市の条例案には、懲役6カ月以下罰金30万円以下の罰則規定があります。なぜ罰則規定が新宿区には盛り込まれていないのかお答えください。

 最後に、男女共同参画社会の推進についてお伺いいたします。

 区長の所信表明でも重要課題として挙げられていました「男女共同参画社会の実現」について、区長の基本方針と具体的な進め方についてお伺いします。

 男女共同参画基本法第9条にも、地方公共団体の責務として、「基本理念にのっとり、男女共同参画社会の形成の促進に関し、国の施策に準じた施策及びその他のその地方公共団体の区域の特性に応じた施策を策定し、及び実施する責務を有する」と記されています。

 既に新宿区では、平成13年3月に男女平等推進計画が制定されておりますが、男女平等推進条例の制定を公約にされた区長に大いに期待しております。

 しかし昨今、全国的に男女平等を推進する条例化に対して、バックラッシュと言っていますが、揺り戻しというか、逆風にも見える抗議行動が見られています。

 松戸市にフリーセル保育園という、子供の人権の確立とジェンダーフリーの視点を取り入れた保育園があります。この保育園に対する評価が分かれています。文部科学省の外部委託で作成されたパンフレットには、「先進的保育プログラム」として紹介されています。しかし、大人と子供は対等で園児の意思を最大限尊重する保育方針に、保護者から行き過ぎではないかといった批判が上がってしまいました。

 この件は、本年11月21日の衆議院青少年問題特別委員会で取り上げられ、内閣府は指導の徹底を約束し、松戸市は「理想はともかく、子供への悪影響や保護者の信頼が得られなければ施策としては失敗だ。抜本的に間違いと言われると承知しかねる面もあるが、行き過ぎをただし、保護者の信頼を回復したい」と話しています。

 どこまでが自由として許される範囲で、どこからが放任になってしまうのか。境界線の引きどころは個人の感覚で異なり、一概に線引きすることは困難です。それに加えて、ジェンダーフリーの部分では個人の経験・慣習が左右し、大きく意見が分かれてしまうところです。

 しかし、私は、男女平等に対する理念が社会に浸透し、一般化しつつある現状がある中での男女共同参画というものに対する誤解、地域の特性や住民の声を生かし切れない行政の進め方に対する行き違いから生じている結果だと考えています。そのためにも、ぜひともじっくりと時間をかけて、新宿区らしい条例をつくるために地道な意見交換や取り組みを行政内部や地域の中で進めていただきたいと思います。

 宇部市に見られる「男らしさ女らしさを否定せず」とした条例の欠陥の原因は、第1に、思い入れのない担当者による行政主導の画一的な取り組み、説明能力の欠如、第2に、地域特性や具体策を盛り込むために不可欠な住民からの意見の反映不足と考えられ、その結果、一部の抗議行動に流されてしまったのです。

 ただ急いで条例化を進めるのではなく、まず区長が明確に男女平等参画に対する意思を表明し、積極的な女性の登用により行政内部に推進に向けた風土をつくり出すこと、そして、地域の女性の声が直接区長に届く体制づくりが重要です。あわせて、行政内部と地域の男性に対して繰り返し、「なぜ男女平等参画が必要なのか」を説明し、オーソライズしていける粘り腰のある職員の育成と配置を急ぐ必要があると思われます。

 そこで2点お伺いいたします。

 まず、(仮称)新宿区男女平等推進条例の制定について、区長の基本方針と取り組みの構想をお聞かせください。

 2番目に、新宿には歌舞伎町を初めとする歓楽街があります。その一方、東京都女性相談所などの女性関連施設やNPOなどの拠点を多く有しています。多国籍住民が多く生活する町として、地域特性として勘案すべき点についてどのように留意していくべきとお考えでしょうか。お聞かせください。

 以上で私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)



◎区長(中山弘子) 猪爪議員の御質問にお答えいたします。

 初めに、C型肝炎の対策及び予防についてでございます。

 まず、C型肝炎感染者に対するリストラの問題ですが、御指摘のように、C型肝炎ウイルスの感染を理由にして解雇を行うことなどは、決してあってはならないことと認識しています。

 治療のために長期休暇を認めるべきとのお尋ねにつきましては、長期療養を要する他の疾病との均衡を図るなど課題も多く、慎重な検討が必要ですが、今後、機会をとらえ国や都に要望を行っていきたいと考えております。

 次に、タトゥーやピアスによる肝炎感染の危険性についてでございますが、御指摘のタトゥーやピアスをする際には、他人の血液が体内に入り感染が起こるおそれがあります。したがって、感染を予防するには他人と器具を共用することなく、適切な消毒が行われた清潔なものであることを十分に確認するということを、一般的啓発活動の中で広く周知してまいります。

 次に、成人時の肝炎血液検査の啓発についてでございますが、タトゥーやピアスの器具等の共用の経験がある方に関しましては、肝炎抗体検査等を受け、感染の有無を確認されることは大切なことと考えます。したがいまして、成人の日の集い等の機会を利用して、エイズ感染予防とあわせて広く啓発をしてまいりたいと考えております。

 次に、東京都難病医療費助成制度における経過措置での認定基準についてでございますが、御指摘の慢性肝炎、肝硬変・ヘパトームに関しましては、9月30日をもってこの制度の対象外とされました。しかし、それまでの東京都難病医療費助成制度の対象者のうち、住民税非課税世帯で認定基準を満たす方につきましては、10月1日から3年間の経過措置がとられております。

 また、そのほかに、B型またはC型ウイルス肝炎の治療を主な目的として入院する方を対象としたB型・C型ウイルス肝炎入院医療費助成制度が新たに始まりました。

 東京都難病医療費助成制度は、治療研究目的の制度であるため、認定基準の一つとなる肝機能に関してはインターフェロン投与中であるかどうかは考慮されておりません。したがって、インターフェロン投与により改善が認められれば不承認となる可能性があります。これにつきましては、東京都の制度でございますので、区が認定基準の緩和等を検討いたしますことは困難なことであると考えております。

 区といたしましては、東京都の新たな入院医療費助成制度の御案内を徹底していく考えでございます。

 続きまして、三宅坂と新宿駅西口を結ぶ都営バスの新路線についてのお尋ねでございます。

 初めに、このバス路線の利用状況や採算性についてでございますが、東京都へ問い合わせましたところ、運行を開始したばかりであり、現在調査中とのことでございます。またその内容につきましては、他のバス事業者との営業上の関係もあり、公表はしていないという回答を得ております。

 次に、当該バス路線のうち1本を外苑東通りへ運行するよう東京都へ提案することについてですが、東京都では、現在行っている調査の状況や経路変更をした場合の採算性等を見きわめながら、外苑東通りへの経路変更を含めて検討していくとの説明を得ております。

 区といたしましては、住民の意見を聞きながら慎重に検討していくよう、東京都へ要望してまいります。

 続きまして、ケイビーバスについてのお尋ねでございます。

 御質問にありますような違法駐車対策等につきましては、関係者に協力を要請してきたところでございますが、今後も引き続き要請を行い、路線バスが円滑に運行できるようさまざまな支援を行ってまいります。

 次に、社会保険中央総合病院敷地内への停車についてでございますが、区におきましても、運行開始前に病院に働きかけてまいりましたが、実現に至っておりません。今後とも利用者の安全を守る立場から、病院敷地内の停車ができるように要望してまいります。

 続いて、営団に対して工事に近接する商店への営業補償を求め、東京都に対して明治通り拡幅工事を早期に完了するよう求めることについての御質問でございます。

 営団地下鉄13号線は、平成19年度中の開通を目指して工事中であり、場所によっては一時的に歩道を狭め、歩行者の安全確保のためにフェンス等を設置しております。区は営団地下鉄に対しまして、歩行者の通行を阻害することがないよう最低限の歩道幅員を確保することや、また、商店街の方々からの営業上の不安等に真摯に耳を傾けるよう求めてまいります。

 また、明治通りでは、職安通りから北へ約 440メートルの区間で、営団の工事にあわせまして東京都が街路事業を行っておりますが、現在はまだ用地買収中で工事には着手しておりません。拡幅工事は地下鉄の駅舎が完成した後施工されるものでございまして、道路のみ先行して工事を完了させることはできないというものでございます。

 続いて、地下鉄13号線(仮称)西早稲田駅と東西線高田馬場駅を地下通路で接続することを営団に要望してほしいとの御質問でございます。

 (仮称)西早稲田駅を計画する際に地元住民の方に御説明いたしましたが、明治通り下にはNTTの大規模な埋設管が敷設されております。地下通路を設置するためには、この管を移設するか通路を大きく上下または左右に迂回させることが必要になります。こうした工事には莫大な工事費と非常に長い工事期間が必要となることが予想されます。

 区が新たにこのような要望を出すことは、13号線の開通予定が大幅におくれることにつながり、沿線への影響が大き過ぎるため、営団に要望することは考えておりません。

 続いて、低公害車等の普及で排気塔の建設を必要としない時代が来ており、事業主に換気塔建設を見直すよう進言できる環境変化ととらえられないかとの御質問でございます。

 地下を走る中央環状新宿線に、トンネル内の空気を入れかえる換気塔は欠かせないものと考えております。中央環状新宿線建設事業の環境影響評価書では、現在計画されている高さの換気塔から排出されるガスの周辺環境に与える影響は極めて少ないとされております。換気塔を低くすることは、ガスが十分に拡散しなくなり、沿道住民にとって好ましいこととは言えません。

 新宿区は、東京都及び首都高速道路公団に対しまして、沿道の環境を改善するため、環境影響評価書の内容にとどまらず、最大限の方策を講じるよう求めてまいります。

 次に、区民の声を聞くための私の姿勢についてのお尋ねでございます。

 区民の皆様から御意見をいただくためには、できるだけ多様な手法を用いることが必要であると考えております。その意味では、ワーキンググループやワークショップといった区民参加形式の導入促進も重要な課題であると認識しております。

 また、審議会のあり方としての委員の選出方法につきましても、参加者の多様性を確保する観点から十分に配慮してまいりたいと思います。

 説明方法につきましても、ITを活用したプレゼンテーション方法の研究などにより工夫を重ねてまいります。そして私は区長として、諮問した事項などにつきましては事情が許す限り審議会や協議会を傍聴させていただき、できるだけ多くの方々の意見を直接お聞きしたいと考えております。

 次に、「区長を囲む会」についてのお尋ねです。

 「区長を囲む会」は、区民の皆様方の御意見・御要望等の生の声を直接うかがえる機会であり、区民の皆様とともに区政運営を行っていくために重要であると認識しております。私も、これから行われる区長を囲む会については楽しみにしております。

 私は、積極的に地域に出て、生活者である区民の皆様方の御意見を伺い、区政のより一層の充実を図ってまいりたいと考えております。そこで「区長を囲む会」におきましても、私の考えるところを率直に、自分の言葉によって区民の皆様方に伝えてまいりたいと考えております。

 地区青少年育成委員会についてですが、この地区青少年育成委員会は、地域における青少年の健全育成を図ることを目的に、さまざまな事業の実施や地域の環境浄化活動を積極的に取り組んでいる自主的な団体でございます。

 育成会は、創設30周年を迎えた昨年、「青少年対策委員会」から「青少年育成委員会」に名称を変更されました。このことは育成会自らが、「地域の子供たちは自分たちで育てよう」という意識を改めて表明したものであると受けとめております。

 私としては、育成会が自主性を発揮しつつ、地域の中で区民にわかりやすい形で、他の教育環境をサポートする組織と連携・協働していくことが望ましい姿であると考えております。

 次に、NPO・ボランティアとの協働についてのお尋ねでございます。

 議員の、屋上緑化の見本園づくりにおける協働のあり方が望ましいということについては、私もそう思っております。

 まず、ボランティア・NPO等との協働のホームページについてですが、これは、昨日開設をいたしましたのでごらんになっていただけます。まだ内容は不十分でございますが、今後充実してまいりますのでよろしくお願いいたします。

 さて、新宿区では、ボランティア・NPO等の市民の波とそれから新宿区内に息づく地域コミュニティの活力こそ、都心区としてのコミュニティを形づくる原動力であると認識しているところでございます。おっしゃられるように協働は、私の区政運営のキーワードでもあります。

 その認識のもと、区といたしましては、個人の自己実現や社会貢献意欲の高まりにこたえ、多様な担い手による公共的なサービスの提供が促進されることで、地域社会がより豊かになるような施策を推し進めていく所存でございます。

 次に、ボランティア・NPOとの協働につきましては、既に環境活動の一環としてこれまでも「まちの先生見本市」や、生涯学習において、高校生が中心となったNPOによるパソコンボランティアなどが実施されているところでございます。

 協働を積極的に導入するための方策につきましては、現在、庁内にボランティア・NPO等との協働の推進検討会を設置しておりまして、各部での協働施策の考え方を取りまとめております。

 来年度には、ボランティア・NPO等の代表の方々にも御参加をいただきまして、仮称ではございますが協働推進計画を策定するための会議を開催して、協働により支え合う社会の実現に向けた方策を検討してまいる所存です。その際には、商店街等に対する施策展開につきましても検討することとしております。

 次に、住民基本台帳基本条例と住基カードについてのお尋ねでございますが、順を追ってお答えしてまいります。

 まず、改正住民基本台帳法(住基ネット)に対する認識でございますが、住基ネットは、平成11年の住民基本台帳法の改正に基づくものであり、行政の高度情報化の基礎となる全国規模での本人確認を効率的に行うシステムでございます。

 また、国民総背番号制につながるとは私は理解しておりません。むしろ、インターネット等の普及によるデジタル社会の到来に合わせて、行政分野においても住民負担の軽減、住民サービスの向上、国・地方を通じた行政改革を推進するためには、行政の高度情報化は避けて通れないものであると考えております。

 一方、全国的なネットワークシステムの構築は、個人情報の漏えい等の危険性を有することもまた事実でございますので、改正法の附則に明記されているとおり、「個人情報の保護に万全を期すため、所要の措置を講ずる」ことが、制度が完全実施されるためぜひとも必要であると考えるものでございます。

 次に、条例で刑事罰にせず過料とした理由、またその強制力についてのお尋ねでございますが、違法行為に対して、住民基本台帳法第50条では10万円以下、第51条では5万円以下の過料を科す規定となっております。

 したがいまして、住民基本台帳法との均衡を保つため、本条例違反に対しては、刑事罰ではなく秩序罰である過料を科すこととしたものでございます。

 また、過料の強制力についてでございますが、条例で違反行為が明確に定められており、証拠も残るものでございますので、その段に至れば実効性のあるものと考えております。

 次に、閲覧の手数料や住民票の広域交付の手数料についてのお尋ねでございますが、算定方式を含めて、区民と区民以外の方との間に差を設けることなど、改定について検討を重ねてまいりたいと考えております。

 次に、なりすまし防止のため防犯カメラを設置するつもりはないかとのお尋ねでございますが、不特定多数の方を区役所でカメラにより記録するとなると、プライバシーの問題等まだまだ解決しなければならない点も多く、設置することは考えておりません。

 次に、住基カードの利用予測と予算措置並びに配付方法についてのお尋ねでございます。

 来年8月から行う住基カードの交付事務につきましては、現段階では 5,000枚程度と予測しております。予算もそれに見合ったカードの購入・作成費を見込む予定でおります。

 また配付方法につきましては、窓口で本人に手渡しすることを想定しております。

 次に、住基カードの区としての利用と他自治体の状況についてのお尋ねでございますが、区では、特に住民基本台帳法以外の他の用途に使う考えはない旨を回答したところでございます。他の自治体の状況につきましてはわかりかねますが、23区の状況につきましては、多用途に使うという話は仄聞しておりません。

 次に、この条例に職員の罰則規定がない理由についてのお尋ねでございますが、不正な行為に対しては、既に住民基本台帳法第6章で罰則が定められております。さらに、平成12年2月からは不正アクセス行為の禁止等に関する法律が施行されているところでございます。

 これらの法律の領域に条例がどこまで入り込めるかにつきましては、今後十分検討しなければならない課題であると考えております。

 次に、お尋ねの(仮称)新宿区男女平等推進条例の制定に関する私の基本方針につきましてお答えいたします。

 条例は、男女共同参画社会基本法の基本理念にのっとり、男女共同参画を区の主要政策と位置づけ、男女が対等なパートナーとして社会のあらゆる分野に参画し、喜びも責任も分かち合うことを目指すために制定する必要があると考えているところでございます。

 また条例内容につきましては、区、区民、事業者などに具体的な効果を期待できる実効性のある施策を盛り込みたいと考えております。

 次に、条例制定への取り組みにつきましては、現在、新宿区男女平等推進会議の委員の皆様に、具体的な効果のあることに重点を置いた提言をいただきたいとお願いをしているところでございます。この過程におきましては、区民との意見交換会などを開催し、広く区民の皆様の御意見を反映できるよう進めてまいりたいと考えております。

 また、今年度末を目途に、条例に盛り込むべき内容を中心とした「提言」が出される予定となっております。その後来年度、同推進会議の提言を踏まえ、条例制定の必要性やその意図するところなどを説明する機会を設け、さらにパブリックコメント制度も活用するなどして、男女平等参画の必要性について着実に粘り強く合意形成を図ってまいりたいと考えているところでございます。

 次に、男女平等施策を推進するに当たって、歓楽街を有すること、女性関連施設を有すること、多国籍住民を有することなどの地域特性をどのように留意していくかについてでございます。

 こうした地域特性につきましては、女性の人権尊重を第一に念頭に置き対応していくことが重要だと考えます。本年5月には、ドメスティック・バイオレンスやさまざまな女性に対する暴力に適切に対応できるよう、新宿区女性問題に関する相談機関連携会議を立ち上げたところです。構成員は、相談業務にかかわる区職員や東京都女性相談センター、東京都児童相談センター、警察署、民生・児童委員など相談機関の実務者でございます。

 今後も、地域特性から生ずる問題点に、こうした区内の関係機関との連携を一層密にしていくとともに、区内女性関連施設との連携も深めていきたいと考えております。

 それでは、そのほかの質問に対しましては教育長から御答弁を申し上げます。よろしくお願い申し上げます。



◎教育長(山崎輝雄) 教育委員会への御質問にお答えいたします。

 初めに、小・中学生に対するC型肝炎予防における歯ブラシやかみそりの共有を避ける指導についてのお尋ねでございます。

 歯ブラシやかみそり等による肝炎などの感染症の予防につきましては、小・中学校の保健体育の時間に、「病気の予防」という学習の中で全児童・生徒に指導しているところです。教育委員会といたしましては、今後もさらに小・中学校の全児童・生徒に対し、感染経路を断つ、体の抵抗力を高めるなど、自ら進んで自己の健康管理を行う力を育成してまいります。

 次に、教育委員会では子供たちを取り巻く教育関係サポーターの組織についてどのように考え、また今後どのようにしていくかとのお尋ねでございます。

 学校・家庭・地域社会が協力して、豊かな社会体験や自然体験などのさまざまな活動の機会を子供たちに提供し、自ら学び自ら考える力や豊かな人間性などの「生きる力」をはぐくむことが、今求められております。

 教育委員会が委嘱しております青少年委員や体育指導委員、生涯学習推進委員などの教育関係サポーターやPTAの方々は、地域や家庭で子供たちの「生きる力」をはぐくむ環境の充実に御尽力いただいているところでございます。しかし、委嘱委員等の組織について、一般にわかりにくいとの御指摘もございます。したがいまして、今後はそれぞれの組織の役割等について見直しを行っていきたいと考えております。

 以上で教育委員会の答弁を終わらせていただきます。



◆22番(猪爪まさみ) 自席から発言させていただきます。

 私も、なりすまし防止のための防犯カメラの設置は、してくれという思いはなく、ここまでやるのはどうかなと思っていたものですから質問いたしましたが、区長が余りに寂しそうにお答えになるから、違う意味でおとらえになっているのかなと思ったんですが、設置していただかなくてもいいと思っています。すみません。

 それから、早速に地域振興課のホームページを直していただいて、ありがとうございます。質問通告が早かったのですが、その後迅速にやっていただいたことには感謝しています。

 C型肝炎についてですけれども、これは 400万人とも 500万人とも言われ、 400万人というと、東京都の人口の大体3分の1にも及ぶという形になるかなと思いますけれども、そういった方々が感染している。私も小学校のときの予防注射の集団接種の際に、よく自分自身がC型肝炎に感染せずに免れてきているものだというぐらい、感染しなかったのが不思議なぐらい多くの方が感染してしまっている。そして、一度感染すると肝がんにもなり得るという可能性も多いわけで、とても闘病している方はつらい闘病が強いられているわけです。

 生活習慣病と違って、お酒を飲んだから、たばこを吸ったからという何も自分に原因がない中で感染してしまって、自分がいつ感染したのかさえ気づかずにいるということで、やはり治療は本当に困難きわめるものです。

 これに対して今後いろいろ、またもっと大きな問題も出てくるかと思いますし、国の動きなども見守っていきたいと思っていますが、区内にはC型肝炎に対してボランティアで感染を防止するような啓発活動をしている方々もいますので、そういう方々に小・中学校などで講義や講演をしてもらうなども含めて考えていっていただきたいと思います。

 今、区長に最初の議会に対して心ある御答弁をいただきまして、区長の所信を忘れずに、新しい新宿区をつくり出していくために御尽力いただけるように議会からもお願いし、私からもお願いしたいと思います。そして質問を終わります。

 ありがとうございました。(拍手)



○議長(野口ふみあき) 次に、6番のづたけし議員。

             〔6番 のづたけし議員登壇、拍手〕



◆6番(のづたけし) 簡潔に行います。

 政策一粒会を代表いたしまして、幾つか質問させていただきます。他の会派の質問と重複するものもございますし、また以前聞かせていただいたこともありますが、新しい区長ということですので、どうか誠意ある御答弁をお願いいたします。

 新宿区も23区初の女性の新区長を迎え、悪しきものを一新し、新しいスタートの一歩を踏み出したまさしく区切りのときであると思われます。さまざまな不祥事により損なわれた新宿区政の信頼を取り戻す最初のステップであります。

 まず、新宿区の文化広報戦略についてお伺いいたします。

 区立歴史博物館でのさまざまな問題は、私たちに多くの教訓と反省を与えましたが、行政をチェックする議会のメンバーの一人として、私も区民の皆様におわびと説明を行う過程で、区民の方々からの声の中で怒りやおしかりにも増して、「新宿区にそんな区立の文化施設があったなんて今まで知らなかった、もっと新宿区の歴史と伝統を内外に広めるために、力を入れてアピールを行うべきだ」という御意見に接することが多々ございました。

 新宿区の先達が築いたすばらしい文化を伝えるためにも、単に高価な文化財を陳列するだけの施設ではなく、より戦略的な文化拠点として歴史博物館を活用すべきだと思いますが、それについてのお考え、ビジョンをお聞かせください。

 また、地域に暮らす人々が自分の町の歴史と伝統に誇りを持つ要素としては、歴史博物館のような施設以外にも、町に点在するさまざまな史跡や町並み、通りなど多くのものも重要な役割を果たすと考えられます。新宿区は幸いにも、歴史的に意義があり、また由緒あるスポットが身近な町中に多く存在いたします。教育委員会でも従来から、そういったスポットについて、広く人々の目につくように掲示していますが、さらにこのような施策を拡大し、新宿区の歴史と伝統を広める努力をするべきと考えますが、いかがでしょうか。

 例えば、私が暮らす落合の町には数多くの坂があります。その幾つかは相馬坂、七曲坂などの名称がつけられ、一般の人にもわかるように掲示されております。しかし掲示されていない坂の中にも、地域の人々から近衛坂、聖母坂などさまざまな名称で親しまれている坂が数多く存在します。このようなものも一度整理して、より地元に親しまれる名称として内外に広げることも必要ではないでしょうか。

 次に、新宿区のごみ行政について何点かお伺いいたします。

 まず最初に、市谷本村町に建設予定の清掃工場についてですが、この間さまざまな議論がいろいろな観点から持ち上がっておりますが、新区長として、この問題についての一般的見解をお聞かせください。

 第2点は、家庭ごみの有料化についてです。多摩地方の自治体では家庭ごみの有料化が実施され、いよいよ23区でも有料化の動きが検討されているとのことですが、新宿区として、この問題についてどのように将来取り組む御予定でしょうか。

 先に実施されている日野市や多摩市などの具体的なケースを調べてみますと、ごみの不法投棄の問題もさることながら、ごみを出さないで家の中にため込む住民も結構おり、いわゆるごみの家、ごみの部屋と呼ばれる迷惑なものとなり、そのために近隣とのトラブルも発生している事例も起こっているとのことですが、このような有料化実施に当たって想定される諸問題について、他地域で引き起こされている実例を新宿区の現状に照らして、具体的な検討は行われているのでしょうか。

 第3点は「ポイ捨て禁止」についてです。ことしの秋に千代田区で「マナーからルールへ」を合い言葉にし、歩行中の喫煙や吸い殻のポイ捨てを禁止するための条例(安全で快適な千代田区の生活環境の整備に関する条例)を制定し、その大規模なキャンペーンも展開されるなど、多くの人々の話題を集めました。

 「ポイ捨て禁止条例」については、これを徹底させるためには、単に人々のモラルに頼るのではなく罰則強化が必要であると、私は過去に何回か訴えさせていただきました。しかし、今までの行政側の見解としては、「実際に罰金を課することはとても困難である」とのことでしたが、千代田区では現実に条例違反をした者に対して、行政処分として過料を 2,000円ほど徴収しているとのことですが、この点についてはいかがでしょうか。

 次に、公園のあり方について何点かお伺いいたします。

 区立大久保公園が夜間に閉鎖されることになりましたが、地域の方々からは防犯上からも大変よいことだとの声が多く聞かれます。本来、公園は広く開放されるべきスペースではありますが、新宿区内にはさまざまな問題から、地域の実情にかんがみて一定の閉鎖を行う方が望ましいと思われる公園がほかにもあるように思われますが、このような住民の声を反映した形での夜間の閉鎖を、他の公園についても適用していくお考えはございますか。

 国会で成立したホームレスの自立の支援等に関する特別措置法の第11条には、「都市公園その他の公共の用に供する施設を管理する者は、当該施設の適正な利用を確保するために必要な措置をとるものとする」とありますが、新宿区としては、これをどの程度まで実際にとらえていくおつもりでしょうか。

 また公園に関連して、ペットを連れての公園利用についてお伺いいたします。

 昨年の秋に区立落合公園の一部に「わんちゃん広場」と名づけられたドッグランのスペースが設置されました。23区内においても画期的な施策として注目され、現在では新宿区だけではなく、中野区や練馬区民など近隣他区の愛犬家たちもやってくるなど、その評判はおおむね良好とのことです。また先日、世田谷区にあります都立駒沢公園でも同様の試みが行われ、話題を呼んでおります。

 これからのペットと共生した地域社会づくりのためにも、それぞれの地域の実情やその地域の住民の意見を考慮しながら、このような試みを新宿区内の他の公園でもできないでしょうか。

 次に、地域センターに関して質問させていただきます。地域センターは、これからは新宿区の施設の中核として、その役割はますます大きくなると考えられます。ことしの夏に私の事務所では、「地域センターの利用に関して」をテーマに、区内の各地域センター利用者に向けてアンケート調査を実施いたしました。

 施設について、予約方法などの利用勝手、利用料金、窓口の対応についてそれぞれ利用者に評価していただいたわけですが、施設、利用料金、窓口の対応についてはまずまずの満足度が示されましたが、予約の方法については、半数近くの方々が不便を感じていることがわかりました。「予約のために一々足を運ぶのは不便である」、「曜日などを固定できる予約の方法を考えてほしい」、「予約の際の抽せんに不正があるのではないか」などの声が上がってきました。

 地域センターでの業務も、新宿区の行う一種のサービス業的な性格が強いわけですから、これらの利用者の意見を詳細にリサーチすることで改善を重ね、利用者の満足度を上げていくべきだと考えますが、いかがでしょうか。

 最後の質問になりますが、現在地域センターの未整備の地域であります戸塚と落合第二の地域における地域センターの建設についてお尋ねいたします。

 さきの決算委員会の場で、年内をめどにこの2つの地域における地域センターの建設について計画を出すとのことでしたが、その計画の具体的な内容及びタイムスケジュールについて詳しくお聞かせください。

 特に、私の地元であります戸塚地域は、全国でも10本の指に入る乗客数を誇るターミナル駅であります高田馬場駅を抱える地域であります。この数年後には、JR高田馬場駅の大規模改修の予定もあるやに聞いておりますが、その計画との整合性を図りつつ、大勢の人々が集うようなすばらしい地域センターの建設がまさに期待されております。

 区長が選挙で訴えられた「にぎわいのある町、新宿」にふさわしいものが求められています。単に施設をつくったという程度のものではなく、地域の方々が「今まで待っていたかいがあった」と本当に満足できるようなものが求められておりますが、いかがでしょうか。

             〔「いい提案だ」と呼ぶ者あり〕

 私は、4年間の議員活動において、何よりも区民の声を大切にをモットーに活動してまいりましたが、この2つの地域センターの建設は、本当に多くの地元の声であります。どうか夢のある御答弁をよろしくお願いいたします。



◎区長(中山弘子) のづ議員の質問にお答えいたします。

 初めに、ごみ行政についてのお尋ねです。

 まず、新宿地区清掃工場についてですが、現在、区長会で結論を出すことになっておりますが、まだ検討が進んでいないのが実情でございます。

 私といたしましては、特別区区長会会長及び東京23区清掃一部組合管理者あてに、用地確保及び予算の計上について要望を行ったところでございます。なお、議会におかれましても同様の要請行動をなされることにつきましては、心強く思っているところでございます。

 次に、家庭ごみの有料化についてのお尋ねです。

 御指摘のとおり、多摩地域では、平成15年度を目指して家庭ごみの有料化の実施を予定しております。当区といたしましては、有料化は今後のごみ減量の重要な選択肢の一つと考えており、また、リサイクル清掃審議会においても検討課題となっているところでございます。今後も、審議会等の場で区民の意見を十分に伺いながら、他区の状況も踏まえつつ検討を進めてまいります。

 なお、有料化に伴う問題点につきましては、今後具体化していく中で、既に実施している自治体の状況を参考にして対応してまいります。

 次に、「ポイ捨て禁止条例」における罰則適用についてのお尋ねです。

 御案内のとおり、本条例の罰則は刑事罰であるため、その手続も複雑で、実際に罰則を適用することは極めて困難でございます。

 一方、御指摘のように千代田区では11月から、歩行喫煙に対しまして秩序罰としての過料を徴収し、一定の効果を上げていると聞いております。新宿区と千代田区では地域特性も大きく異なるため、当面、千代田区における実施状況を見守りつつ、十分に検討してまいります。

 次に、公園のあり方についてのお尋ねです。

 御指摘のように、区内の公園ではさまざまな問題が発生しております。その際、夜間においても職員が出向き、また定期的に夜間パトロールを行うなど指導・改善に努めています。それにもかかわらず、夜中じゅう酒を飲んで騒いだり、利用者の安全性の確保に重大な問題があるなど改善が困難な場合に限り、緊急の策として夜間閉鎖を行っているところです。

 本来、公園は常時開放が原則ですが、今後も地域の特性を考慮したり、近隣住民の御意見を伺いながら、夜間閉鎖を含めた公園管理のあり方を検討してまいります。

 次に、ホームレスの自立の支援等に関する特別措置法に関するお尋ねです。

 新宿区内のホームレスの数は約 860人に上り、23区では台東区、墨田区に次いで3番目に多い数となっています。このうち、区内の約40カ所の区立公園には 340人ほどのホームレスがおります。

 区では、これまでホームレス対策として相談事業などを行うとともに、東京都や23区に働きかけ、自立支援センターなどを通じてホームレスが自立できるよう施策を講じてまいりました。先ほど述べました公園の夜間閉鎖の際にも、福祉部門と連携して、相談業務を実施する中で進めてまいりました。

 今後も、ホームレスへの指導に当たりましては、法制定時の決議の趣旨であります人権に配慮するという考え方に基づいて、公園管理者として適切な施設運営に努力してまいります。

 次に、「わんちゃん広場」についてのお尋ねです。

 従前より、ペットを連れて入園することができる区立公園は、新宿中央公園と落合中央公園だけでしたが、昨年、落合公園の一部に通称「わんちゃん広場」を区民の要望におこたえして設置いたしました。現在、多数の利用があります。

 公園にペットを入れることにつきましては、多数の区民から賛否両論の意見が寄せられておりますが、今後は公園の広さ、周辺の状況、公園の利用のされ方などを検討する中で、導入について考えてまいります。

 次に、地域センターについてのお尋ねでございます。

 現在、区民ホールについては、予約状況がわかるように特別出張所のホームページ上で、他の区民ホールの予約状況を参考にして申し込みができるようにして、利用者の便に供しております。地域センターにおきましても、各室ごとの予約状況がホームページでわかるようにし、利用勝手の向上を図ることを検討してまいります。

 予約方法につきましては、現在、電話での予約受付も、翌日に書類申請をすることを条件にして個別には実施しておりますが、地域センター全体の予約方法の見直しにつきましては、利用者団体との懇談会等を通じて意向把握に努め、より利用勝手のよい方法を検討してまいりたいと考えております。

 なお、予約の際の抽せんにつきましては、厳正にとり行っております。

 次に、地域センター未整備地区についてのお尋ねでございますが、戸塚地区につきましては、区立高田馬場駅前公園を使用しての区民センター建設を御提案したいと考えております。

             〔「よし」と呼ぶ者あり〕

 落合第二地区につきましては、最終的な候補地の絞り込みを行っている段階ではありますが、いましばらく御猶予いただきたいと存じます。

 施設の規模は、いずれも榎町区民センターと同程度を想定しておりまして、もろもろの課題を克服しながら、遅くとも後期基本計画年度内に着工したいと考えております。

 また、御指摘の高田馬場駅を抱える戸塚地区の将来性につきましては、私も新宿区の町のにぎわいということで非常に期待しているところではありますが、今回は地域の人々の利用を主体とした、まさに「地域のセンター」の実現に向けて最大限の努力を傾けることが、当面私に課せられた責務であると考えております。

 そのほかの質問に対しましては教育長から御答弁を申し上げます。よろしくお願い申し上げます。



◎教育長(山崎輝雄) 教育委員会への御質問にお答えいたします。

 初めに、戦略的な拠点として歴史博物館を活用すべきとのお尋ねでございます。

 歴史博物館は地域の歴史と文化を守り、これを正しく継承し、より高い文化を育成することを目指してさまざまな活動を行ってまいりました。しかし、今回の不祥事を契機として、区民参加がより活発に行われる開かれた博物館を目指すことが重要であると考えます。

 そこで、公募区民の方も含めた「親しまれる歴史博物館を考える会」を設置したところでございます。この会では、区民参加の枠組みづくりや身近で魅力ある生涯学習の拠点としての博物館について検討していただきます。その検討結果も踏まえて、今後は文化発信の拠点としても活用される博物館の実現に積極的に取り組んでまいります。

 次に、歴史的に意義があり由緒あるスポットの掲示を拡大してはいかがとのお尋ねでございます。

 教育委員会では、昭和58年度から指定・登録文化財につきまして説明板を設置してまいりました。この説明板は、長い歴史の中で生まれ、はぐくまれてきました文化財を多くの人々により身近に感じていただき、理解を深めていただくために設置したものでございます。

 現在は、新たに指定・登録された文化財を対象に説明板の設置に努めているところでございますが、さらに設置の拡大について検討してまいりたいと存じます。

 次に、地域の人々からさまざまな名称で親しまれている坂について、一度整理してみてはどうかとのお尋ねでございます。

 教育委員会では、昭和53年度より5カ年計画で、江戸時代や明治時代の地図や地誌に見られる坂などを中心に、由緒ある坂道に説明標柱を設置してきたところでございます。

 御指摘いただきましたように、このほかにも区内には地域の方々に親しまれている坂道が多数存在すると承知しております。今後は、その扱いについて検討してまいりたいと存じます。

 以上で教育委員会の答弁を終わらせていただきます。



◆6番(のづたけし) 自席より発言させていただきます。

 戸塚の地域センターについて、場所を区立高田馬場駅前公園ということで、スケジュール、後期基本計画年度内着工という2つも具体的なことが出てきて、非常に私はうれしく思っております。あと、せっかくつくるのですから、いろいろな地域の方々の声が 100%に近い形で反映できるようなものを目指して、頑張っていただきたいと思います。

 どうもありがとうございました。(拍手)



○議長(野口ふみあき) 以上で本日の質問は終わりました。

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○議長(野口ふみあき) 本日の会議は、議事進行の都合によりこれで延会したいと思います。ご異議ございませんか。

             〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(野口ふみあき) 異議なしと認めます。

 本日の会議はこれで延会することに決定しました。

 次の会議は12月12日午後2時に開きます。ここに御出席の皆様には改めて通知しませんので、御了承願います。

 本日はこれで延会します。



△延会 午後7時18分

                  議長    野口ふみあき

                  議員    そめたに正明

                  議員    新井康文