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東京都 新宿区

平成14年  9月 定例会(第3回) 09月24日−09号




平成14年  9月 定例会(第3回) − 09月24日−09号







平成14年  9月 定例会(第3回)



      平成14年第3回定例会会議録(第1日)第9号

平成14年9月24日(火曜日)

出席議員(43名)

  1番   くまがい澄子     2番   赤羽つや子

  3番   鈴木幸枝       4番   小松政子

  5番   麻生輝久       6番   のづたけし

  7番   松川きみひろ     9番   えのき秀隆

 10番   佐原たけし     11番   志田雄一郎

 12番   かわで昭彦     13番   小畑通夫

 14番   とよしま正雄    15番   そめたに正明

 16番   山添 巖      17番   宮坂俊文

 18番   やはぎ秀雄     19番   権並 勇

 20番   かわの達男     21番   山田敏行

 22番   猪爪まさみ     23番   小野きみ子

 24番   久保合介      25番   羽深真二

 26番   桑原公平      27番   中村よしひこ

 28番   野口ふみあき    29番   小沢弘太郎

 30番   長森孝吉      31番   小倉喜文

 32番   内田幸次      33番   あざみ民栄

 34番   阿部早苗      35番   近藤なつ子

 36番   沢田あゆみ     37番   秋田ひろし

 38番   下村得治      39番   新井康文

 40番   田中のりひで    41番   笠井つや子

 42番   雨宮武彦      43番   佐藤文則

 44番   松ヶ谷まさお

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欠席議員(1名)

  8番   上 秀夫

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説明のため出席した者の職氏名

 区長      小野田 隆    助役      高橋和雄

 収入役     永木秀人     企画部長    佐田俊彦

 総務部長    石村勲由     区民部長    武井幹雄

 福祉部長    愛宕昌和     衛生部長    渡邉紀明

 環境土木部長  荒木 繁     都市計画部長  戸田敬里

 企画課長    鹿島一雄     予算課長    野口則行

 総務課長    酒井敏男     副収入役    矢口 亮

 教育委員会            教育委員会

         山崎輝雄             石崎洋子

 教育長              事務局次長

 選挙管理

 委員会     佐藤三男     常勤監査委員  山田外彦

 事務局長

 監査事務局長  須磨洋次郎

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職務のため出席した議会事務局職員

 局長      根岸紘一     次長      渡部優子

 議事係長    大川芳久     議事主査    谷部とき子

 議事主査    大岡 博     議事主査    西村 茂

 議事主査    松本謙治     議事主査    熊澤 武

 調査管理係

         太田誠司     書記      喜多裕之

 主査

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 速記士     熊澤多子

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9月24日   議事日程

 日程第1 第53号議案 新宿区国民健康保険条例の一部を改正する条例

 日程第2 第54号議案 新宿区ひとり親家庭の医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例

 日程第3 第59号議案 新宿区立区民健康センター条例の一部を改正する条例

 日程第4 認定第1号 平成13年度新宿区一般会計歳入歳出決算

 日程第5 認定第2号 平成13年度新宿区国民健康保険特別会計歳入歳出決算

 日程第6 認定第3号 平成13年度新宿区老人保健特別会計歳入歳出決算

 日程第7 認定第4号 平成13年度新宿区介護保険特別会計歳入歳出決算

 日程第8 第52号議案 新宿区職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例

 日程第9 第55号議案 新宿区保健事業の利用に係る使用料等を定める条例

 日程第10 第56号議案 新宿区立区民健康センター条例の一部を改正する条例

 日程第11 第57号議案 新宿区保健センター設置に関する条例の一部を改正する条例

 日程第12 第58号議案 訴えの提起について

 日程第13 同意第5号 新宿区教育委員会委員任命の同意について

 日程第14 第48号議案 平成14年度新宿区一般会計補正予算(第2号)

 日程第15 第49号議案 平成14年度新宿区国民健康保険特別会計補正予算(第1号)

 日程第16 第50号議案 平成14年度新宿区老人保健特別会計補正予算(第1号)

 日程第17 第51号議案 平成14年度新宿区介護保険特別会計補正予算(第1号)

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△開会・開議 午後2時02分



○議長(野口ふみあき) ただいまから、平成14年第3回新宿区議会定例会を開会します。

 本日の会議を開きます。

 会議録署名議員は、

  10番 佐原たけし議員  34番 阿部早苗議員

を指名します。

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○議長(野口ふみあき) 本日の会議時間は、議事進行の都合により、あらかじめ延長します。

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○議長(野口ふみあき) 諸般の報告がありますので、次長に朗読させます。

             〔次長朗読〕

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                             14新総総第987号

                             平成14年9月17日

新宿区議会議長  野口ふみあき殿

                           新宿区長  小野田 隆

         平成14年第3回新宿区議会定例会の招集について

 このことについて、本日別紙写しのとおり告示したので通知します。

 (別紙)(写)

新宿区告示第234号

 平成14年第3回新宿区議会定例会を9月24日に招集する。

  平成14年9月17日

                           新宿区長  小野田 隆

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                             14新総総第988号

                             平成14年9月18日

新宿区議会議長  野口ふみあき殿

                           新宿区長  小野田 隆

                議案の送付について

 平成14年第3回新宿区議会定例会に提出のため、下記議案を送付いたします。

                    記

 1 第48号議案 平成14年度新宿区一般会計補正予算(第2号)

 2 第49号議案 平成14年度新宿区国民健康保険特別会計補正予算(第1号)

 3 第50号議案 平成14年度新宿区老人保健特別会計補正予算(第1号)

 4 第51号議案 平成14年度新宿区介護保険特別会計補正予算(第1号)

 5 認定第1号 平成13年度新宿区一般会計歳入歳出決算

 6 認定第2号 平成13年度新宿区国民健康保険特別会計歳入歳出決算

 7 認定第3号 平成13年度新宿区老人保健特別会計歳入歳出決算

 8 認定第4号 平成13年度新宿区介護保険特別会計歳入歳出決算

 9 第52号議案 新宿区職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例

10 第53号議案 新宿区国民健康保険条例の一部を改正する条例

11 第54号議案 新宿区ひとり親家庭の医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例

12 第55号議案 新宿区保健事業の利用に係る使用料等を定める条例

13 第56号議案 新宿区立区民健康センター条例の一部を改正する条例

14 第57号議案 新宿区保健センター設置に関する条例の一部を改正する条例

15 第58号議案 訴えの提起について

16 第59号議案 新宿区立区民健康センター条例の一部を改正する条例

17 同意第5号 新宿区教育委員会委員任命の同意について

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                             14新総総第769号

                             平成14年7月26日

新宿区議会議長  野口ふみあき殿

                           新宿区長  小野田 隆

  平成14年中における新宿区議会に説明のため出席させる者の変更について(通知)

  このことについて、下記のとおり変更しましたので通知いたします。

           〔以下職名及び氏名の朗読は省略〕〔巻末諸報告の部参照〕

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                            14新総総第1028号

                             平成14年9月18日

新宿区議会議長  野口ふみあき殿

                           新宿区長  小野田 隆

  平成14年中における新宿区議会に説明のため出席させる者の変更について(通知)

 このことについて、平成14年9月13日付で区民部長事務代理発令解除により、下記のとおり変更しましたので、通知いたします。

           〔以下職名及び氏名の朗読は省略〕〔巻末諸報告の部参照〕

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                             14新総総第992号

                             平成14年9月18日

新宿区議会議長  野口ふみあき殿

                           新宿区長  小野田 隆

        平成13年度新宿区各会計歳入歳出決算審査意見書及び新宿区基金運用状況審査意見書の提出について

 地方自治法第233条第3項及び同法第241条第5項の規定に基づき、本区監査委員の「平成13年度新宿区各会計歳入歳出決算審査意見書及び新宿区基金運用状況審査意見書」を提出します。

             〔別紙の朗読は省略〕

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                              14新監第373号

                             平成14年9月19日

新宿区議会議長  野口ふみあき殿

                        新宿区監査委員  二宮 忠

                           同     山田外彦

                           同     下村得治

                           同     そめたに正明

               定期監査の結果について

 地方自治法(昭和22年法律第67号)第199条第4項の規定に基づき、平成14年度定期監査を行った結果について、同法同条第9項の規定に基づき、報告いたします。

             〔以下の朗読は省略〕

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                              14新監第242号

                             平成14年6月25日

新宿区議会議長  野口ふみあき殿

                        新宿区監査委員  二宮 忠

                           同     山田外彦

                           同     下村得治

                           同     そめたに正明

     平成13年度新宿区歳入歳出例月出納検査の結果について(5月分)

 このことについて、地方自治法第235条の2第3項により下記のとおり報告します。

              〔以下の朗読は省略〕〔巻末諸報告の部参照〕

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                              14新監第243号

                             平成14年6月25日

新宿区議会議長  野口ふみあき殿

                        新宿区監査委員  二宮 忠

                           同     山田外彦

                           同     下村得治

                           同     そめたに正明

     平成14年度新宿区歳入歳出例月出納検査の結果について(5月分)

 このことについて、地方自治法第235条の2第3項により下記のとおり報告します。

             〔以下の朗読は省略〕〔巻末諸報告の部参照〕

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                              14新監第287号

                             平成14年7月25日

新宿区議会議長  野口ふみあき殿

                        新宿区監査委員  二宮 忠

                           同     山田外彦

                           同     下村得治

                           同     そめたに正明

     平成14年度新宿区歳入歳出例月出納検査の結果について(6月分)

 このことについて、地方自治法第235条の2第3項により下記のとおり報告します。

             〔以下の朗読は省略〕〔巻末諸報告の部参照〕

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                              14新監第332号

                             平成14年8月26日

新宿区議会議長  野口ふみあき殿

                        新宿区監査委員  二宮 忠

                           同     山田外彦

                           同     下村得治

                           同     そめたに正明

     平成14年度新宿区歳入歳出例月出納検査の結果について(7月分)

 このことについて、地方自治法第235条の2第3項により下記のとおり報告します。

             〔以下の朗読は省略〕〔巻末諸報告の部参照〕

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                              14新監第386号

                             平成14年9月19日

新宿区議会議長  野口ふみあき殿

                        新宿区監査委員  二宮 忠

                           同     山田外彦

                           同     下村得治

                           同     そめたに正明

     平成14年度新宿区歳入歳出例月出納検査の結果について(8月分)

 このことについて、地方自治法第235条の2第3項により下記のとおり報告します。

             〔以下の朗読は省略〕〔巻末諸報告の部参照〕

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                             14新総総第994号

                             平成14年9月24日

新宿区議会議長  野口ふみあき殿

                           新宿区長  小野田 隆

               専決処分の報告について

 このことについて、地方自治法(昭和22年法律第67号)第180条第2項の規定に基づき、別紙のとおり報告いたします。

             〔別紙の朗読は省略〕

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                             14新総総第993号

                             平成14年9月24日

新宿区議会議長  野口ふみあき殿

                           新宿区長  小野田 隆

          法人の経営状況を説明する書類の提出について

 このことについて、地方自治法第243条の3第2項の規定に基づき、下記法人の経営状況を説明する書類を別紙のとおり提出いたします。

                    記

1 新宿区土地開発公社

2 財団法人 新宿文化・国際交流財団

3 財団法人 新宿区勤労者福祉サービスセンター

4 財団法人 新宿区生涯学習財団

             〔別紙の朗読は省略〕

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○議長(野口ふみあき) 会期についてお諮りします。

 本定例会の会期は、本日から10月17日までの24日間にしたいと思います。御異議ございませんか。

             〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(野口ふみあき) 異議なしと認めます。

 会期は、本日から10月17日までの24日間と決定しました。

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○議長(野口ふみあき) 次に、区の一般事務及び教育委員会の事務について質問の通告を受けましたので、順に質問を許します。

 最初に、26番桑原公平議員。

             〔26番 桑原公平議員登壇、拍手〕



◆26番(桑原公平) 私は、平成14年第3回定例会に当たり、自由民主党新宿区議会議員団を代表して、区長並びに教育委員会に質問いたします。何とぞ誠意ある御答弁をお願いいたします。

 この夏の気象は例年にない異常と言ってもいいぐらいの天候でした。ことのほか暑く、局地的に短時間で豪雨をもたらし、大雨洪水警報が何回も発せられました。大きな被害とならずに済んだことは幸いでした。

 ヨーロッパを初め諸外国も異常気象に見舞われ、大きな被害が発生しました。この異常現象はこの年だけの突発的なものでしょうか。それとも、地球環境の悪化によって引き起こされたものでしょうか。環境の悪化による地球温暖化現象が影響しているという説もあり、我々としても環境問題に関して、今まで以上に関心と対応を強めていく必要があると思わせる夏でありました。

 さきに南アフリカのヨハネスブルグで開催されました持続可能な開発に関する世界首脳会議で、環境保全と経済成長をともに進めるための具体的な行動計画を定めた実施文書が採択されました。実施文書の内容については必ずしも評価は一致しておりませんが、議論を重ねた上で合意に達し採択されたことは、次へのステップとして期待できるものであります。

 いずれにいたしましても、環境を守ることは個人1人ひとりの意識が大事であります。新宿区は、環境問題には率先して取り組んでいるところであり、今後もさらに重点的に取り組んでいくべきものと、強く思うものであります。

 さて、先週の17日、小泉総理は朝鮮民主主義人民共和国を訪問し、金正日(キム・ジョンイル)総書記と首脳会談を行いました。総理の北朝鮮訪問は凡人にはできない勇気ある決断であり、この決断は国民の称賛を得て当然の我が国にとって歴史的な決断でありました。

             〔「そうだ」と呼ぶ者あり〕

 会談の結果は、北朝鮮が拉致事件の関与を認め謝罪し、今後再び不審船事件のような問題を生じさせないことを確約、ミサイルの発射凍結を2003年以降も延長、我が国の戦後処理は韓国に行った経済援助と同様に行う等、我が国の主張を認めたものとなりました。そして、両首脳は平壌宣言に調印し、来月10月から国交正常化交渉を再開することに合意いたしました。これは、両国の平和のみならず、北東アジア、ひいては世界平和にも寄与するものであり、その意味では評価できる合意であります。

 しかし、拉致事件の安否確認報告は、我々国民、とりわけ拉致被害者家族にとっては衝撃的で、信じられない無念この上ないものでした。我が国が拉致されたと認めている11人について、生存が4人、死亡が6人、入国不明が1人、その他にも2人の死亡と生存1人というもので、13人中、実に8人が死亡との報告であります。また、ほかにもまだいるという報道もありましたが、拉致された人々はいずれも現在、年齢は30代、40代の働き盛りであり、死亡とはにわかに信じられるものではありません。拉致及び拉致後の状況、そして死亡の原因等明確な事情説明がなされなければ、正常な国交等望めるものではありません。

             〔「そうだ」と呼ぶ者あり〕

 来月の国交正常化交渉で真相究明がなされ、我々の納得いく説明がされることを強く望むものであります。

 以上を申し上げ、以下質問に入らせていただきます。

 まず、来年4月に予定されている区長選挙についてお伺いします。区長はこれまで、3期にわたって区民の信託を得て区政を運営してこられました。この12年間は未曾有の財政難の中での区政運営でありましたが、行財政改革を初め数々の施策を断行し、新宿区政を窮地に陥れることなく、区民生活の向上に多大な実績を上げてこられました。私たちはこれらを高く評価しております。次の区長選まで残すところ7カ月となりました。そろそろ区長の態度表明があってもいいころと思いますが、区長の次期区長選挙に対する考えはいかがなのか、お伺いをいたします。

             〔「そこまで言われたらやらないわけにはいかないよ」「自民党の考えを示しているよ」と呼ぶ者あり〕

 次に、13年度の決算についてお伺いいたします。13年度の決算は、一般会計は歳入決算 1,134億 8,900万円余、歳出決算 1,100億 4,900万円余、差し引き34億 4,000万円余の黒字決算となりました。また、特別会計はいずれも黒字決算であり、数字的には適正な財政運営であったと評価できます。

 13年度は経済情勢が不安定な状況下で、税収等財源の伸びは期待できず、何かと不透明な中での財政運営が強いられ、苦労の多い財政運営であったことだろうと思います。詳細にわたっては今定例会で設置が予定されています決算特別委員会でお聞きいたしますが、ここでは、基本的なことについてお聞きいたします。

 まず、お聞きしたいことは、基金に関連してであります。一般会計当初予算では、財源不足に充当するために、財政調整基金の取り崩しを19億 4,400万円余を見込み、また、減債基金の取り崩しも18億円見込んでいましたが、決算では取り崩しを全くしなくて済んでいます。当初予算編成の段階では、12年度決算の繰越金は別としても、見込める収入はすべて計上した上で37億円の財源不足が見込まれ、財政調整基金と減債基金の取り崩しを見込まなければならなくなったのだと思います。それが、決算では取り崩す必要がなくなったのであり、結構な結果となりました。

 一方、基金の現在高を見ますと、13年度に財政調整基金は15億円、減債基金は21億円ふえております。これまた、大変結構な数字となっています。このようにいい結果を生んだのには、それなりの努力があってのことだろうと思います。

 そこでお伺いいたします。財政調整基金及び減債基金を取り崩さないで済んだ理由は何なのか。そこに至った御苦労のほどもあわせてお聞かせください。

 この項の2点目として、新規・拡充事業についてお伺いいたします。当初予算に新規事業を54事業、拡充事業を29事業計上いたしました。そのうち10事業は、特色ある区政の推進関連事業でもあり、苦しい財政状況の中にあっての、これら新規事業、拡充事業の予算化を私たちは高く評価し、また、その成果にも期待しました。

 これら新規事業、拡充事業についての区民の評価はどうだったのでしょうか。事業の中には単年度事業ではなく、継続事業として今後に成果が待たれる事業もあるでしょうが、区民の評価が高かったもの、財政上効果があったもの、事務処理の合理化ができたもの、今後の行政運営上に効果が期待できるもの等々、成果が多々あると思います。そこで、新規事業、拡充事業についても、その評価をどのようにされているのか、総括的で結構ですので、その評価をお聞かせください。

 次に、後期基本計画(素案)についてお伺いいたします。財政見通しが不透明な時代にあって、中長期計画を策定するか否かについては、議論の分かれるところであります。こうした点から見ますと、このたび発表された新宿区後期基本計画(素案)では、施策の方向など、その考えを示し、個々の事業並びに事業費は実施計画において示すことは社会状況の変化が激しく、しかも、目まぐるしい不透明な時代における計画づくりの一つのあり方として、賢明な選択であると考えます。

 また、新宿区後期基本計画(素案)は21世紀の新宿区の確かな礎を築くためにも、また、今後5年間においても重要なものでありますが、計画の方向としては妥当なものだと考えます。

 さて、新宿区後期基本計画(素案)では、策定に当たっての区長の言葉の中で「行政管理から自治体経営への転換とともに、区の役割も地域に必要な公共サービスのコーディネーター役を意識していく」との立場、役割を明確に打ち出されています。これらの考え方については、私も考えを同じくするものでありますが、賛同する立場から幾つかお伺いをいたします。

 まず、その第1は、自治体経営への転換ということであります。区長はこの間、平成11年の区政の基本方針説明でも、自治体経営のあり方について説いておられます。今の社会経済状況からすると、今後も大幅な税収増は期待できず、少ない区民の負担で効率的な行政運営を行っていく必要があります。現時点で区長は、新宿区における自治体経営のかじ取りをどうされようとお考えでしょうか。

 また、素案の中で「今後、区は主体性と責任を持ちながら、行政の主な役割をこれまでの直接的なサービス提供中心のあり方から、総合的なコーディネート機能を重視したあり方へと転換するとともに、安定した区民生活を保障するための仕組みをつくっていきます」とされていますが、このことは、根本での区民生活を支えるという意思表示と受けとめてよろしいのか、区長の御見解をお伺いいたします。

 次に、これに関して、素案における大きな柱である協働について「区民と行政のパートナーシップによるまち」という計画の方向を挙げておられますが、今後どのように協働を具体化していくおつもりか、お伺いをいたします。

 次の質問として、雑居ビル火災についてお聞きします。44人の犠牲者を出した歌舞伎町雑居ビル火災から1年がたちました。発生当時のある全国紙の夕刊は8ページのうち、実に5ページを割いてこの火災を報じています。このことは、この火災が我々にとって信じられないほどの衝撃的な事件であったことのあかしであります。今でも、あの火災の第一報を思い出しますと、きのうのことのようにあの衝撃的な状況が目に浮かびます。

 あの火災事故に対する区当局の対応は迅速で、火災発生が1日土曜日の午前1時という深夜にもかかわらず、午前5時には幹部職員の招集がなされ、情報収集、連絡体制がとられたことは、平常時からの危機管理に対する配慮がうかがえるところであります。そして、3日には「歌舞伎町雑居ビル火災対策会議」を設置し、衛生調査、占用物調査、建築調査の3点から調査・指導をされました。調査に当たられた職員の皆様の御苦労は並大抵のことではなかったであろうと察します。この調査によって、我々はこの火災発生の背景にある問題点を知り得たのであります。その意味からも、この調査は意義ある調査であったと言えます。

 なお、この調査や火災発生時の対応に関して、警察、消防署との協力・連携がうまくいったことにより、調査、対応が円滑にできたということは、小野田区長の日ごろからの警察、消防との連携への配慮があってのことであり、区民の安全を守る面からも高く評価できることであります。

 区当局の取り組みに合わせ、地元歌舞伎町商店街振興組合、ビルオーナー協議会でも安全なまちづくりへの取り組みがなされ、国、東京都でも関係法令、条例・規則等の改正が検討され、既に改正されたものもあります。このように安全対策がとられていることは、今後の歌舞伎町にとって喜ばしいことであります。しかし、安全の基本は何と言っても、ビル管理者や店の経営者の安全に対する意識であります。頻繁に経営者が変わり店の様子が変わる歌舞伎町では、特にその点が危惧されるところであります。したがって、地域特性を考慮した特段の取り組みが必要だと思うのであります。

 歌舞伎町雑居ビル火災対策会議では、本年2月に報告書を出されました。その中では、それぞれの調査班の調査結果、調査結果における問題点、問題に対して講じた対応、今後の対応策について報告されています。二度と繰り返してはならない事故であるだけに、一過性の事故として風化させてはならないことであり、あの衝撃的な思いを新たにして、事故防止に対する努力を怠ってはならないと思うのであります。

 そこで、報告書にある今後の対応策についてお聞きいたします。対応策として種々述べられていますが、本年度にどのようなことがなされたのか、また、現在の雑居ビルの防災状況はどのような状況と認識しているのか、その認識のほどもあわせてお聞かせください。

 次に、ホームレス対策に関してお伺いいたします。さきの通常国会において「ホームレスの自立の支援等に関する特例措置法」が成立いたしました。この措置法制定に至るまでに、我々自由民主党は国会議員、地方議員一致協力してその成立を目指して活動してまいりました。平成10年10月に第1回の勉強会を党本部で行いました。この勉強会で東京都、横浜、川崎、名古屋、大阪の各市と新宿区から現状説明をしていただきました。以後、勉強会を現地視察を含め6回、その間にホームレス問題解決促進大会を2回開催し、時の総理大臣に要望書も提出してまいりました。また、ホームレス問題連絡会議を中央省庁及び新宿区も入った先ほどの関係各自治体で組織し、都合6回の会議を開き、協議をしてまいりました。

 また、区議会議員団においても、平成11年11月に荒川区、墨田区、台東区の3区により、「3区自民党区議団ホームレス対策連絡協議会」を組織し、翌12年8月には新宿区、渋谷区、豊島区の3区が加わり6区の協議会となり、本年7月にはさらに千代田区、板橋区、江戸川区、大田区の4区が加わり10区協議会となり、対策を協議してまいりました。

 これらの活動には、我が自由民主党東京都選出の保坂三蔵参議院議員が常に中心になった働きがありました。もちろん小野田区長が「このホームレス問題の解決は国が本腰を入れて取り組まなければ、その解決はあり得ない」と主張されたことが、これらの動きの端緒となったのであり、小野田区長の発言が大きな影響を与えたことは言うまでもありません。また、新宿区を初め、行政の協力が大きかったことももちろんであります。

 このような活動の中で、中央において、昨13年11月に与党3党の「ホームレス問題に関するワーキングチーム」が発足し、本年4月にワーキングチームの案がまとまり、正式に与党案となり、民主党、共産党、自由党、社民党への説明が行われたのであります。その結果、7月17日の衆議院厚生労働委員会において、共産党を除く各党共同提案による発議により、委員会提出法案として採決され、翌18日衆議院本会議にて採決され、参議院に送られました。参議院においては、7月31日厚生労働委員会で採決され、参議院本会議に緊急上程され、採決されて成立したものであります。

 このように、我々自民党が真剣に取り組んでまいりました活動が、法律の制定として実を結んだことは、ホームレス対策に何がしかの寄与ができたとの感を覚えるものであります。この法律は、条文14条と附則からなっておりますが、その目的は「ホームレスの自立の支援、ホームレスとなることを防止するための生活上の支援等に関し、国等の果たすべき責務を明らかにするとともに、ホームレスの人権に配慮し、かつ、地域社会の理解と協力を得つつ、必要な施策を講ずることにより、ホームレスに関する問題の解決に資する」としています。

 そして、ホームレスの定義、施策の目標等、ホームレスの自立への努力、国、地方自治体の責務、国民の協力、国の基本計画の策定、地方自治体の実施計画の策定、国の財政上の措置、公園等公共施設の適正な利用の確保等を規定し、附則で10年の時限立法であるとして、施行後5年を目途に状況の点検を行うとしています。

 このように、国の責任を明確にし、施策面、財政面においても国の責務をはっきりさせたことは、大きな前進であります。

 そこで、お聞きいたします。この措置法成立を区長はどのように評価されておられますか。また、区として今後のホームレス対策をどのように進められるのかをお伺いいたします。

 次に、特別養護老人ホームの定員増確保についてお伺いします。区内の特別養護老人ホームは4施設、また、高齢者在宅サービスセンターが8施設あります。このうち、北山伏町のあかね苑と北新宿三丁目のかしわ苑は、高齢者在宅サービスセンターとの併設であります。これらの施設は、12年度の介護保険制度の発足によりこの利用方法が変わり、高齢者在宅サービスセンターについては、その利用実態が変わってきたようであります。11年度では6施設であった高齢者在宅サービスセンターはその後、原町、東戸山の2施設がふえ、現在8施設で利用が可能となっています。

 これらの施設の利用状況を11年度と13年度で比較しますと、11年度は利用定員をオーバーして、常に待機者が出る状態であったものが、13年度では70%以下の利用率にとどまっています。これは、介護保険制度により高齢者在宅サービスセンターの利用にも、一部自己負担が導入されたことによるものではないかと思われますが、このことは必要性の高い人の利用が確保されたのであり、ある面では適正な利用制度となったと評価できるのであります。

 一方、特別養護老人ホームは、13年度に中落合の聖母ホームが80ベッドふえ、さきのあかね苑、かしわ苑を含めベッド数は 773ありますが、11年度同様待機者が生じている状況であります。この待機者も11年度は 400人以下だったものが13年度末では 800人余、本年度では900 人を超える状態であります。

 このように、特別養護老人ホームはその必要度がますます高くなっていますが、高齢者在宅サービスセンターは、まだ施設に余裕があるように思われます。これを施設別に見ますと、雨の日など利用率の低い日もあるでしょうが、利用率の高いところで90%弱、低いところは50%であります。特別養護老人ホームと併設のあかね苑とかしわ苑を見ますと、あかね苑は67%、かしわ苑は64%となっています。

 そこで伺いたいことは、このあかね苑とかしわ苑について、高齢者在宅サービスセンターの利用を調整して、特別養護老人ホームの定員をふやすために転用が図れないかということであります。いかがでしょうか。特にあかね苑については、近くに民間の施設ができるやにも聞いていますが、そうだとするならば可能性が高いと思われますが、いかがでしょうか、お聞きいたします。

 次に、高齢者の住まいの支援についてお伺いいたします。先日、8月30日の「広報しんじゅく」臨時号での、新宿区老人保健福祉計画・介護保険事業計画(中間のまとめ)案を読んで、介護の問題もそうですが、改めて高齢者の住まい方が今後の大きな課題だと考えた次第であります。すなわち、この記事で「急速な高齢化の進展、核家族化、低迷する社会経済情勢など、我が国はここ数年で一段と変化しています。特に、一人暮らし高齢者や、高齢者のみの世帯がふえる中……」とあり、「健康で生き生きとした生活が送れるように支援をしていくことが何よりも必要です」と結んでいます。この生活を支援するというのは物的ということではなく、生活の仕方というか、住まい方ということであると考えるのであります。

 先日の新聞で、板橋区にある都市基盤整備公団高島平団地で、高齢者を団地ぐるみで援助するための支援活動に公団が乗り出し、会員別の助け合いの会が設立されたと報じられていました。この助け合いの会には、援助を受けたい利用会員と、援助する活動会員とがあって、買い物や掃除などのお手伝いをしているとのことであります。新宿区でもこのような助け合いの会として、仕事と育児の両立を支援するファミリー・サポート・センター事業があります。今後も、後期高齢者がふえ続ける高齢社会では、高齢者の住まいの問題は大きな問題となってまいります。

 とりわけ、都心区の特徴として集合住宅の多い、それも建設からかなり年数のたった中層の住宅では、エレベーターのない住宅も少なくない現状であり、新宿区にあっては特にそうであります。

 そこで、幾つか質問いたします。まず現在、他区で高齢者集合住宅について、地域での支援体制との連携・強化を進めるとともに、高齢者住宅の新しいあり方を検討しているところもあるやに聞いていますが、新宿区でもこのような検討ができないものでしょうか。

 次に、先ほど私が申し述べました中に、新宿区ファミリー・サポート・センター事業として、区民相互の助け合い事業の実例がありますし、実績も毎年伸びていると聞いています。ぜひ、高齢者の住まい方を支援する助け合い事業実施を検討できないでしょうか。

 また、今年度の新規事業にある「ボランティア・NPOとの協働の推進」事業の中での協働推進計画の策定では、このような事業に向けた仕組みづくりを検討していただくことはできないものでしょうか、区長にお伺いいたします。

 次に、教育委員会に2点にわたってお伺いいたします。その1つは、小・中学校の保健衛生に関してであります。小・中学校の教育に関しては、新学習指導要領の実施により学力の低下を懸念する声が大きく、学力問題が学校教育の一大関心事となっています。確かに、児童・生徒に基礎学力をきちんと習得させることは、学校教育に課せられた最大の責務であり、もっとものことであります。その学力を習得するには学習に耐える精神力、体力が必要であります。最近では社会環境の変化が児童・生徒の生活にも大きく影響を及ぼし、体位は向上しているものの、忍耐力や集中力、体力が落ちていると言われています。

 確かに、食生活の改善により身長は大きく伸び、体重もふえましたが、体力はそれに伴っていないようであります。家庭において、テレビゲームの普及により室内にこもって孤独な生活が多く、戸外での友達との体を動かす遊びが少なく、学校においては、小学校の校庭は土ではなくゴムチップ化された校庭であり、思い切った遊びはできないのかもしれません。せめて、天然芝の校庭ならば子供たちも思い切って体を動かせるのかもしれません。

             〔「そうだ」と呼ぶ者あり〕

 このような運動不足では体力のつきようもないわけであります。学校では、学校給食により栄養指導もなされ、健康診断により健康指導もなされ、体育の時間や部活により体力面の指導もされております。指導体制は整っています。しかし体力の増強を図るには、日常的な生活の中で継続的に体を動かす、いわゆる日常の運動も必要であります。そして、体力がつくことによって精神力も強くなり、集中力もつき、さらに忍耐力もつくというものであります。したがって、小・中学生のときに体力をつけておくことは、必要欠くべからざる重要なことだと思うのであります。

 そこで、お伺いいたします。健康診断による各種測定の結果及び各種疾患の状況はいかがでしょうか。また、全国、東京都の状況との比較もあわせてお示しください。また、体力面の指導はどのようにされているのかについてもお聞かせください。

             〔「いい質問だ」と呼ぶ者あり〕

 2つ目は、いわゆる図書館の4館構想についてお伺いいたします。それは、図書館の今後のグランドデザインがどう描かれているかということであります。今、地域では、あすにも地域の図書館は廃館となってしまうような話がなされております。このたび発表された行財政改革計画(中間のまとめ)をよく読みますと、あすにも地域図書館が廃止され、4館となるようなことはないことがわかるのですが、多くの区民にはなかなか情報が行き届かないのも事実であります。このようなことから、教育委員会はもっと図書館の将来構想を区民に説明する責任があると考えますが、いかがでしょうか。この立場から教育委員会に、何点かにわたってお伺いいたします。

 まず、グランドデザインをどう描いているかであります。施設白書によれば、いわゆる4館構想では1館のサービスエリアを半径 800メートルとし、徒歩で10分以内という設置目標は再構築するとされていますが、仮称ふれあい図書館との関係では、新しいサービスエリアの考え方はどのようになっているのでありましょうか。その意味で、地域図書館にかわる仮称ふれあい図書館は、区内に何館設置されるのでありましょうか。

 次に、施設白書では、「学校図書館等を地域の図書館機能のサポート施設として活用」とされていましたが、行財政改革計画では「学校図書館を仮称ふれあい図書館として整備」とされて、かなり明確となっています。学校図書館をふれあい図書館とされる必然性はどういうところからの考えなのでありましょうか。また、このように整理していきますと、ふれあい図書館が整備された地域にある地域図書館は、廃止されていくものと考えますが、この整備と廃止の関係では、いずれが後、先になるのでありましょうか。

 最後にお願いでありますが、ただいま私が質問いたしました内容などを整理されまして、図書館の将来構想というような標題のチラシを作成されて、図書館に掲出していただくことをお願いいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。

 御清聴ありがとうございました。(拍手)



◎区長(小野田隆) 桑原議員の御質問にお答えをいたします前に、発言をさせていただきます。

 このたびの歴史博物館収蔵資料における盗難事件につきましては、区民の皆様を初め区議会各議員の皆様に対しまして、大変御迷惑をおかけいたしましたことを深くおわびを申し上げます。(理事者全員起立・礼)

 今後区政の信頼回復に向け全力を傾けてまいりますので、よろしくお願いをいたします。

 以上です。

           〔「二度とこのようなことのないようにね」と呼ぶ者あり〕

 それでは、まず桑原議員の御質問にお答えいたします。

 初めに、区長選挙についてのお尋ねでございますが、折しも現在、後期基本計画(素案)、第三次実施計画(中間のまとめ)、行財政改革計画(中間のまとめ)を議会にお示しいたしまして、10月には区民の皆様にも御説明にあがる予定となっているところでございます。目下、私の最大の責務は、後期基本計画を初めとする3計画につきまして、議会及び区民の皆様の御理解を得ることでございまして、当面はそのことに全力を尽くしてまいりたいと考えております。その責務を果たす過程におきまして、今後区政に対し私自身どのような立場に立つべきか、考えをまとめてまいる所存でございます。

 続きまして、平成13年度の決算についてのお尋ねでございます。まず、財政調整基金及び減債基金を取り崩さないで済んだ理由でございますが、歳入の面では特別区税を初め、特別区交付金や地方消費税交付金などの伸びによりまして、一般財源が増加したことが挙げられます。

 また、歳出の面では、施設の管理運営等委託契約の仕様や方法などの工夫による経費の節減、環境マネジメントシステムの推進による光熱水費の節減、あるいは時間外勤務手当の縮減など、さまざまな経費の節減努力が寄与しているものと考えております。

 こうした歳入歳出両面の要因によりまして、財源に余裕を生じさせることができたことから、財政調整基金及び減債基金を取り崩すことなく、次年度以降に備えた措置を講じることができたのでございます。

 次に、新規事業、拡充事業についての評価でございますが、13年度の当初予算におきましては、創造的で特色ある施策の具体化に意を尽くしたところであります。協働の視点を踏まえた里親制度による公園の管理などは、予想を上回る区民の皆様の参加がございました。また、牛込原町小学校跡地を活用して、民間事業者による老人保健施設と保育園の整備にも着手いたしました。ITの推進では、全課においてホームページを開設いたしました。

 これらの取り組みは新しい区政運営の仕組みづくりの先駆けとも言えるものでございます。その他の新規事業、拡充事業も合わせまして、各事業それぞれ、その事業目的の達成に向けた成果を上げているものと評価しているところでございます。

 今後の区政運営に当たりましては、これらの成果も踏まえ、ヒト、ハコ、シゴトの再構築をさらに進めてまいる所存でございます。

 続きまして、後期基本計画(素案)についてのお尋ねでございます。

 まず初めに、新宿区の自治体運営のかじ取りについてでございますが、私はこれからの自治体経営に当たっては、限られた財源の中で多様化する住民ニーズに対応するためには、地域にある民間事業者や、NPO・ボランティアを初めとするあらゆる人的、物的な資源を十分活用して、最適な地域サービスを効果的・効率的に提供し、サービスの総量を最大化する地域経営こそが必要であると考えております。

 次に、根本で区民生活を支えることについてでございますが、従来、公共サービスは行政が直接担うとされておりましたが、これからはボランティア、NPO等とのさまざまな主体が公共を担う時代を迎えております。こうした中、今後の行政の役割は、行政情報を積極的に公開し、新しい活動領域におけるボランティア、NPO等と行政、また区民相互のコーディネーター役を果たすことであると考えております。

 しかし、このことは行政に課せられた責任がいささかなりとも軽減するものではなく、むしろ、区民が日常生活において対応困難な状態に万が一陥った場合には、救済される仕組みを地域社会に張りめぐらすという、区の責務を前提とするものであり、いわゆるセーフティーネットを中心に据えながら、区民の皆さんだれもが安全に、安心して暮らせる地域社会を築いてまいりたいと考えております。

 次に、区民と行政のパートナーシップによるまちについて、今後どのように協働を具体化していくかについてのお尋ねでございますが、区内には、既に地域で活動されている町会等の地縁団体やボランティアの方が数多く存在しております。区としては、こうした新宿区の特性である地縁団体を初め、ボランティア・NPOなどを中心に、都心区新宿にふさわしい協働をぜひとも後期基本計画の中で推進していきたいと考えております。

 具体的には、特別出張所が文字どおり地域の核として機能していくよう体制を整えるとともに、庁内に検討組織を設け、協働推進計画の素案を検討しているところでございます。来年度には、この素案をもとに区民の皆さんの参加を得て、具体的な実施プログラムとなる協働推進計画の策定につなげてまいります。

 いずれにいたしましても、協働による地域社会の実現のためには、さまざまな仕組みづくりによる取り組みが何よりも必要であると考えております。

 次に、雑居ビル火災に関するお尋ねでございます。まず1点目の、本年度の取り組み状況でございますが、区内の事件・事故等の緊急事態に迅速に対応できるよう、庁内に危機管理対策会議を設置いたしました。また、事件・事故等の未然防止や発生した事態に、警察署や消防署と連携し、区民の安全・安心を確保するため、新宿区安全・安心推進協議会を設置いたしました。この協議会のもとに、雑居ビル安全対策推進部会を設け、関係機関と連携して雑居ビルの安全対策に取り組んでおります。

 この9月2日には、建築防災関係者、建築設計者及び区民等を対象に「歌舞伎町雑居ビル火災の教訓と建築防災」と題するシンポジウムを開催し、ビルの安全対策を呼びかけてまいりました。さらに、昨年度の雑居ビルの緊急安全点検の追跡調査と改善指導、そして屋外公告物につきましても改善指導を行っております。

 次に、現在の雑居ビルの防災状況についてのお尋ねでございますが、昨年度の雑居ビルの一斉調査の結果、多くのビルで何らかの建築基準法や消防法令等に対する違反がありました。この間、新宿区を含めた関係機関の指導・勧告により、ビルの所有者や店の経営者の安全に関する責任意識の変化が見られ、改修工事や維持管理の適正化が進められております。しかしながら、まだまだ違反が是正されないビルも多くあり、今後も引き続き徹底した監視・指導が必要であります。

 私は、何よりも重要なことは、ビルの所有者や入居している店の経営者等が、お客様の安全を第一に、関係法令等を遵守し、防災対策の徹底を図ることであると認識いたしております。このたび消防法が改正され、避難・安全基準の強化や罰則が強化されましたが、今後も雑居ビル安全対策推進部会を中心に商店会等、関係者とも密接な連携を図りながら、二度とあのような大惨事を繰り返すことのないよう、安全・安心なまちづくりを積極的に推進していく所存でございます。

 次に、ホームレスの自立支援特別措置法の評価及び今後のホームレス対策についてでございますが、私は、区民からホームレス対策の要望が数多く出されるたびに、法の整備が必要であると訴え続けてまいりました。また、東京都と23区は、ホームレス対策を都区一体事業としてとらえながら、国の責任において一元的・総合的に対策を講じるべきであると一貫して主張してまいりました。

 新宿区議会におかれましても、ホームレス対策特別措置法の制定に関する意見書を提出する等、国に対して積極的な働きかけを行ってこられました。このように長年にわたる区民と議会及び行政が一体となった粘り強い行動の結果、法が制定されたことは、ホームレス対策を行う上で大きな前進であると高く評価いたします。

 また、この法律が10年の時限立法であることから、早急な対応が必要であると考えております。今後、国においては全国的な実態調査を実施し、基本方針を策定することになっております。新宿区は、国及び東京都の計画を踏まえて実施計画を策定いたします。

 なお、これら一連の国や東京都の対応策が策定されるまでの間は、都区で合意した路上生活者対策事業を柱に、生活保護法の活用等を図りつつ、ホームレスの人権に配慮した対策を進めてまいりたいと考えております。

 次に、特別養護老人ホーム定員増についてのお尋ねでございます。老人保健福祉計画・介護保険事業計画(中間のまとめ)案では、特別養護老人ホームを平成19年度に1カ所91床整備する計画となっております。現在、特別養護老人ホームに入所を希望している方が 900名を超え、区民の整備要望が高いことは認識いたしております。

 区立高齢者在宅サービスセンターを特別養護老人ホームへ転用し、定員増を図れないかとの御提案ですが、あかね苑につきましては、近くに民間の通所介護施設が開設する予定になっておりますので、転用の可能性について検討していきたいと考えております。

 次に、高齢者集合住宅について、地域の支援体制との連携強化の推進と高齢者住宅の新しいあり方の検討についてのお尋ねでございますが、区は、高齢者集合住宅をシルバーピアとして、生活協力員であるワーデンを配置し、安否の確認や緊急時の対応を行っております。また、これ以外の一人暮らし等の高齢者につきましては、地域見守り体制として、見守り協力員が高齢者のお宅を訪問し、安否確認を行う地域見守り協力員事業や、慢性疾患があり常時注意を要する高齢者が緊急事態に陥ったときに、消防庁等に通報が入る緊急通報装置の設置等を実施しております。

 今後は、高齢者の居住形態にも着目して、民生委員、在宅介護支援センター及び地域見守り協力員等が役割分担を明確にしつつ、相互の連携を強化し、地域全体でネットワーク体制を構築し、高齢者が健康で生き生きとした生活を送れるよう、地域全体で支援していく方法を検討してまいります。

 次に、高齢者の住まい方を支援する区民相互の助け合いの仕組みについてのお尋ねでございますが、区民相互の助け合いの仕組みといたしましては、現在、新宿区社会福祉協議会で区民の参加と協力のもとに、援助を必要とする高齢者等に家事援助、介護サービスなどのサービスを提供する在宅福祉サービスの事業を実施しております。

 また、区内の65歳以上の方のうち、大多数の方は元気な高齢者であり、高齢者がサービスの担い手として主体的な役割を担っていくことは、高齢者の社会参加の上からも必要なことと考えております。今後も、高齢者同士が地域で相互に助け合うとともに、高齢者の住まい方に対する区民相互による支援の方策について検討してまいります。

 次に、高齢者の住まい方を支援するボランティア・NPO等との協働の仕組みを検討できないかとのお尋ねでございますが、ボランティア・NPO等との協働の推進につきましては、協働に関する基本的な考えや、協働を推進するための環境づくりなどの検討を行っているところでございます。高齢者を支える仕組みといたしましては、現在、地域の方の協力により、地域見守り協力員事業を実施しております。地域で高齢者を支える仕組みづくりは、重要な課題であると認識をしておりますので、今後、ボランティア・NPO等との協働による新たな仕組みづくりについて、協働推進計画の策定の中で具体的な検討をしてまいります。

 以上で私の答弁を終わらせていただきまして、そのほかは教育長から御答弁申し上げますので、よろしくお願いいたします。



◎教育長(山崎輝雄) 教育委員会への御質問にお答えいたします。

 桑原議員の質問へのお答えに先立ちまして、区職員による新宿歴史博物館資料の盗難事件につきまして、おわびを申し上げます。区民の皆様の信託のもと区政を支えるべき職員がこのような事態を引き起こしてしまったことにつきまして、教育委員会として、その職員の管理・監督責任と、資料管理の責任を重く受けとめますとともに、区民の皆様及び関係者の方々に深くおわび申し上げます。今後、教育委員会が一体となり再発防止に全力を上げて取り組み、一日も早く区民の皆様の信頼を回復できるよう努めてまいります。

 初めに、小・中学校の保健衛生についてのお尋ねでございます。

 まず、本区の健康診断による各種測定の結果ですが、全体的な傾向といたしまして、身長、体重及び座高は平成3年度と比較してわずかに伸びております。また、東京都及び全国レベルとの比較ではほぼ同水準となっていますが、中学3年生について見ますと、男女の身長及び男子の体重が全国平均を上回っています。

 次に、本区の各種疾患の状況ですが、平成3年度と平成13年度の比較では、栄養不良や心臓疾患、腎臓疾患は減少しているものの、肥満傾向の子供は増加しております。なお、東京都全体では心臓疾患が増加しております。

 続きまして、体力面の指導についてのお尋ねでございます。各学校におきましては、体育の授業はもとより、夏季水泳教室、運動会や球技大会、マラソン大会等の学校行事や学年行事を通して運動に親しみ、体を動かす喜びを体験させるとともに、体力を高める指導を行っています。

 また、日常的な活動といたしましては、朝の時間や放課後及び休み時間を活用し、校庭や体育館で運動に親しむ場をつくるなど、学校教育全体を通して体育・健康に関する指導を行っているところです。さらに、部活動も各学校の実情に合わせて活発に活動を行っております。

 これらにより、子供が体力や運動に関心を持ち、生涯にわたって運動に親しむ力を育成し、体力の向上や集中力や忍耐力の涵養を図っております。教育委員会といたしましては、体育学習充実のための指導の手引作成や、教員対象の体育実技研修会の開催など、体力を高める指導の充実を今後も進めてまいります。

 続きまして、図書館の4館構想についてのお尋ねでございます。行財政改革計画(中間のまとめ)で述べている4館構想では、老朽化した中央館を建てかえることによって、印刷媒体資料に加え、電子媒体資料も収集・提供するハイブリッドな図書館にするとともに、先進図書館では既に導入が始まっているビジネス支援などの機能を強化します。

 次に、開館日・開館時間の延長や図書館資料の拡充など、サービス拡大が難しい現在の狭隘な地域館にかえて、開架10万冊を擁する四谷図書館規模の拠点館3館を設けます。これら新たな中央館と3拠点館への距離を勘案し、必要な地域の学校に地域開放用図書館仮称ふれあい図書館を整備することにより、新たな図書館サービスを展開しようというものです。これにより、進展著しいIT等を活用し、多様化する利用者からの要望にこたえるとともに、経費も削減できると考えています。

 仮称ふれあい図書館は、高齢者、児童、障害者等の利便のために身近に存在し、地域の核として親しまれている学校を活用することにより、近隣住民等にとって利用しやすい図書館となるとともに、学校図書館の充実にも資することとなると考えております。必要な数については、学校施設整備の進捗とのかかわりもあって、具体的な位置等を申し上げる段階には至っておりません。そして、拠点館や仮称ふれあい図書館を整備した段階で、それぞれの近隣の地域図書館は廃止していく予定です。

 最後に、住民の皆様には御要望の趣旨に沿って、4館構想についての周知を図ってまいります。

 以上で教育委員会の答弁を終わらせていただきます。



◆26番(桑原公平) 自席から失礼させていただきます。

 ただいま、区長並びに教育委員会から丁寧な御答弁をいただきまして、まことにありがとうございます。最後の件もやっていただけるということですので、ぜひよろしくお願いいたします。

 ほかのものにつきましては、今定例会で13年度の決算を審議いたします決算特別委員会が設置される予定でありますので、私も委員として参加する予定ですので、決算に関しては改めてそこで質疑をさせていただきたいと思います。このことを申し述べて私の質問を終わりたいと思います。

 どうもありがとうございました。(拍手)



○議長(野口ふみあき) 次に、15番そめたに正明議員。

              〔15番 そめたに正明議員登壇、拍手〕



◆15番(そめたに正明) 平成14年第3回定例会に当たり、新宿区議会公明党を代表して区長並びに教育委員会に質問いたします。誠意ある御答弁をお願いいたします。

 さて、人類の平和、生存を脅かすものは、何も大量殺りく兵器・核兵器だけではありません。忘れてはならない極めて重大な問題が環境破壊であると考えます。この環境破壊が行き着くところ、平和どころか人類の生存すら不可能にし、地球を単なる不毛の天体にしてしまう。その意味からも、これまで環境破壊防止の施策の重要性が世界規模で叫ばれてきたところであります。

 このほど世界じゅうの注目を集めて開かれた南アフリカのヨハネスブルグでの環境開発サミットは、10年前の地球サミットで掲げられたさまざまな課題への取り組みを検証し、具体的な解決に道筋をつけ閉幕されました。今回のサミットには、世界 104カ国の首脳も含む 193カ国、地域の代表やNGOなどから2万人を超える関係者が参加し、活発な議論がなされたということであります。

 特に、このサミットではNGOが大きな存在感を示し、自国の産業や貿易の都合を優先しがちな各国政府に対して強烈なロビー活動を行い、世界実施文書の文言を変えさせたと報道されています。その中でNGOが提案した「持続可能な開発のための教育の10年」を日本政府が採用し、最終的に世界実施文書に盛り込まれたのは画期的な成果と言えます。それは未来の世代に地球を守る心をはぐくむ環境教育の姿勢が、人類課題の解決に向けた確かな方途として評価された結果であろうと考えます。

 ともかく地球全体の環境は、危機的状況になりつつあります。しかし、対策のために残された時間はそう長くはありません。論議ばかりに時間を費やしているわけにはいきません。主催国・南アフリカのムベキ大統領が「ここで約束したことを実行に移すことが大事だ」と指摘されているとおり、国、地域、家庭、そして各国の国民1人ひとりが「21世紀を環境の世紀」にするための具体的取り組みが強く求められております。

 新宿区においても平成6年に環境都市宣言を出して以来、さまざまな取り組みがなされてきたとは思いますが、すべての施策に環境への配慮という視点から見つめ直し、宣言都市にふさわしい成果をつくり上げていくべきときにあると考えます。その意味からも、我々は区政の緊要な課題と改めて強く認識し、取り組んでいく決意であります。前置きが長くなりましたが、具体的な質問に入らせていただきます。

             〔「大事な前置きだ」と呼ぶ者あり〕

 質問の第1は、歴史博物館の収蔵品盗難事件と今後の区政のあり方についてであります。

 このほど、新宿歴史博物館の収蔵品が盗難に遭い、その容疑者として現職の区職員が逮捕されるという前代未聞の事件が起きました。区政始まって以来の極めて不名誉なことであり、区民に対してまことに申しわけない出来事であります。今回の事件は、歴史博物館行政のみならず、区政全般への区民の信頼を著しく失わせたという点が重大な問題であります。本事件に対し区執行部及び教育委員会がどう受けとめ、組織の重大な危機という認識に立たれているのかが、今後を考えるとき極めて重要であります。この点について、区長並びに教育委員会の御所見をお伺いいたします。

 次に、組織の自浄能力についてであります。

 歴史博物館にまつわる事件は開館以来、夏目漱石の印鑑紛失事件、都電模型の盗難事件、さらに今回の事件以外にも、夏目漱石の「道草」草稿原稿68枚のうちの1枚、及び太政官高札などを含んだ16点がそれぞれ未確認のままの状況にあるわけであります。

             〔「とんでもない」と呼ぶ者あり〕

 こうした状況から見ましても、歴史博物館の管理運営体制がいかにずさんであるかが今回の事件で改めて立証されたといっても過言ではありません。

 また、教育委員会に関する事件として、小学校での化学薬品の盗難事件や中学校の給食調理室のぼや、さらに予防接種事故など不祥事が多発しておりますけれども、いずれも当事者問題として処理され、教育委員会の問題であるとの危機意識が希薄のような気がしてなりません。あえて申し上げれば、歴史博物館の問題とはいえ、ほかの事件において組織の自浄能力が機能してこなかったことが原因ではないかと指摘せざるを得ません。そのことについて教育委員会はどのように弁明されるおつもりか、お聞かせをいただきたいと思います。

 さらにお伺いしたい点は、区民への信頼回復についてであります。新宿区政がよって立つところは、言うまでもなく区民の区政への信頼であります。区民の信頼なくして区政の進展はあり得ません。今後区民の信頼を回復していく道は、徹底した調査を行い、原因究明、管理上の調査検討の徹底と再発防止対策を早急に行い、その結果を区民の前に明らかにすることであります。そうでなければ、今回出された行財政改革計画で打ち出されている今こそ「区政を変える」といった計画は説得力を失い、絵空事にしか区民には受け取られないのではと、強く懸念を抱かざるを得ません。そこで改めて信頼の回復に向けて、区長並びに教育委員会はどのように取り組まれていかれるのか、御決意をお聞かせいただきたいと思います。

 質問の第2は、新宿区の住民情報システムネットワークについてであります。

 去る7月29日、当区の基幹業務をつかさどる住民情報ネットワークシステムが約2時間にわたって一時停止するという事態が発生いたしました。そのため、各部署の窓口業務に支障を生じ、多くの区民の方々に御迷惑をおけしたであろうことは、想像にかたくありません。仄聞するところでは、このLAN停止の原因がいまもって未解決で、再発防止策を講じ切れないとのことであります。WTSサーバーに依存している基幹業務用のすべてのパソコンに障害が発生したそうでありますから、対策を講じなければ同様の事態を再び招くおそれは十分にあります。私どもはこの点も大変深刻な問題と認識をしております。

 そこでお尋ねいたします。情報処理課及び電子計算組織運営委員会は、この事故をどう受けとめ、原因究明並びに再発防止へどう取り組もうとされているのか、お尋ねいたします。また、原因究明に当たり、メーカー側の協力は十分に得られたかどうかもあわせてお答えください。

 次にお伺いいたしますが、従来のシステム構成のもとでは原因不明の障害による業務停止はなく、昭和61年度以来、安定的に運用されてきたそうであります。このシステム障害はイントラネットを稼働させるために、WTSサーバーを導入したことに根本的な原因があるとの話も聞いておりますが、この点いかがお考えでしょうか。

 我々は、前々から新宿区も電子自治体を目指すべきと訴えてきたところであります。来年度からは財務会計、文書管理システムの一部稼働開始が予定されていることからも、今回の事故の原因究明を急ぐべきと考えます。区長の御所見をお伺いいたします。

 質問の第3は、環境問題の取り組みについてであります。

 新宿区環境行動指針は、循環型社会を目指す重点的行動の指針となっていますが、区民の中にどれだけ浸透しているのか、常にチェックすべきであります。昨年、我が党の質問に対し、行動指針の4項目の評価は一定の成果を上げてきたとの区長の答弁に、大変勇気づけられました。しかし、議論や行政主導の環境対策を進めていたのでは循環型社会の実現はほど遠いと考えます。今こそ、行動指針に基づく大々的な区民運動の展開こそ、問題解決の早道だと考えます。これまでさまざまな推進委員が地域の中に任命されていますが、いまだ区民運動の核となり得ていない現状ではないでしょうか。この点について、区長のお考えをお聞かせください。

 区民運動を展開するのに当たって、3つの視点が考えられます。

 1つには、区民に環境問題への関心を持たせることであります。第三次実施計画案の中にも普及啓発の推進が盛り込まれています。私が承知している限りでは、普及啓発用のチラシ、パンフレット等はすばらしいものばかりと評価をしていますが、それがなぜ行動に移せるだけの関心を呼ばないのか。この点、もう一度環境政策を検証して、効果あるものにすべきと考えます。

 2つには、リーダーの育成です。新宿区は地域における環境学習活動や、環境保全活動を率先して行うリーダーを育成することを目的とした新宿区「エコ・リーダー養成講座」を開催しておりますが、地域の核として行動を進めていくための人材を育成していくことは、大変重要であると考えます。区民の環境問題への意識が年々高まり、1人ひとりが日常生活の中で取り組めるものも多く、その効果も大きいことも確かです。

 しかし、こうした区民の行動はまだ十分に展開されておりません。地域の中でさまざまな活動をしてこられた区民も多く、エコ・リーダーを真剣に育て、区民が主体となった環境ネットワークの輪を広げていくことが急務であると考えます。人材育成をどのように進めていかれるのでしょうか。また「エコ・リーダー養成講座」の今年度の取り組みについてもあわせてお伺いいたします。

 3つ目には、区民運動の展開と区のサポートです。

 環境問題は点の行動から面の行動へと広げていくことが重要です。個々に環境問題に関心を持っても、それが広い地域へ広がらなければ成果は得られません。したがって、個の動きをどう吸収できるか、個にどう情報を提供できるかといったシステムづくりが重要であると考えます。

 そこで提案ですが、仮称「新宿環境区民会議」を立ち上げてはいかがでしょうか。その会議の中で意見を出し合いながら、みんなが参加でき、区民運動へと展開できれば環境問題を解決するための一番の力となっていきます。行政と区民とがパートナーシップに基づき、協働して推進していくことがますます重要になってまいります。区長の御所見をお伺いいたします。

 2点目は、環境教育と環境ISO認証取得についてであります。

 第三次実施計画案の中に小・中学校でISO認証取得を目指すとありますが、極めて意義あることで、その決断を高く評価するものであります。区役所本庁舎は認証取得から近く2年目を迎えますが、その成果はかなり出ていると聞き及んでおります。今後、区庁舎以外の区施設にも広げるべきと考えます。全体で取り組むことによって、区民により強く環境問題に関心を持ってもらい、官民一体の環境型社会実現への歩みを進めることができると思います。

 そこで伺いますが、1点は、今後ISO認証取得に向けてどのようなスケジュールを考えられているのか、お伺いいたします。

 2点は、最も感性が豊かで吸収力に富み、想像力や創造性が大きく伸びる子供の時期こそ、学校教育の場で環境教育を行う意義は、まことに大きいと考えます。ISO認証取得は区内全小・中学校すべてを対象としておられるのか。また、児童・生徒をどのような形で参加させていくお考えなのか、お聞かせください。

 3点は、学校における環境教育についてであります。地球憲章には「地球を大切にせずして、人間を大切にできない。また、人間を大切にせずして地球を大切にできない」とうたわれております。まさに、未来のある子供たちにこのメッセージを心に根づかせることが、学校教育の中でも重要ではないでしょうか。まずこの点について、教育委員会の御所見をお伺いいたします。

 次いで、現在学校では副読本を通して環境教育が行われていると思いますが、どんな小さなことでもいい、身近な問題で考え行動することが環境問題をより理解し、身近な問題としてとらえ、感性を養うことになるのではと考えます。例えば、毎日相当な量が出される給食の残飯。残飯になる原因はさまざまかと思いますが、それを環境という側面から教材としてとらえる視点も重要かと考えます。

 まさに、学校給食は教育活動の一環として位置づけられているわけです。ただ、捨てれば残飯ですが、考えれば有効な教育材料となり得るわけであります。残飯を通して物を大切にする心を育て、貧困や飢餓で命をなくす子供たちがいるといった認識を深め、地球市民的な感性の滋養にもつながっていきます。さらにこうしたことが、家庭にあってもよりよい効果を生むものと確信いたします。

 学校における環境教育は、高邁な理論、理念より身近な問題から考え行動することがより効果的と考えます。この点、教育委員会は今後の環境教育をどのように進めていこうとされているのか、御見解をお聞かせください。

 質問の第4は、子育て支援策についてであります。

 後期基本計画(素案)によれば、計画の最終年次である平成19年には、高齢者人口19.8%に対して、15歳未満の年少人口は 8.8%と、年少人口が高齢者人口の2分の1を大きく下回り、また、平成12年における新宿区の合計特殊出生率は0.83%となるなど、今後ますます少子化の進行が予想されています。

 こうした少子化に対応し、21世紀の新宿区の確かな礎を築いていくためには、この際ぜひ思い切った子育て支援策を講じていくことが必要と考えます。この点については、これまでも再三申し上げてきたところであります。区長は、後期基本計画(素案)の中でともに支え合う地域福祉として、子供を生み育てることに夢が持てる環境の整備や、生きる力を育む教育として、児童・生徒の健全育成のため、地域ぐるみで取り組む仕組みづくりなど、子育て支援策について述べられております。

 そこで、第三次実施計画及び行財政改革計画の中間のまとめに盛り込まれた子育て支援策について、6点についてお伺いいたします。

 1点目は、児童館の再編成についてであります。我が党はさきの第2回定例会で学校の余裕教室などを活用した学校開放型の放課後児童健全育成事業、いわゆるBOPについて提案いたしましたが、早速提案趣旨を御理解いただき、今回の計画案に盛り込んでいただいた区長並びに教育委員会の英断に、深く敬意を表するものであります。

 今回の計画案では、児童館を学校併設型の学童館と児童センターに再編成し、施設のあり方を再構築するとしています。そこでお伺いいたしますが、今なぜ再編成しなければならないのか。また、再編成後の姿をどのように描かれているのか、お聞かせください。

 2点目は、学校併設型の学童館についてであります。この学童館は、計画によりますと小学校統廃合による改築時に併設するとしていますが、統廃合の結論が出るまでには、かなりの時間がかかるものと思われます。そこまで待たず、既存の小学校の中からモデル校を選んで早期実現が図られないのか、教育委員会の御所見もあわせてお伺いいたします。

 3点目は、学童館の機能についてであります。その中の1つは、乳幼児サークルなど親子の集いの場としての機能は付加されるのか。家庭で子育てをしているお母さんにとって、子育ての悩みを共有したり、親同士が交流できる幼児サークル機能は、育児不安や孤立感の解消に大変有効であると認識しております。現在、多くの児童館でお母さん方からも、この幼児サークルが喜ばれていると聞き及んでおります。

 2つ目は、教育委員会との連携についてであります。ことし4月から完全学校週5日制が実施されました。これにより子供たちが地域や家庭の中で、さまざまな文化、スポーツ活動を行ったり、学校生活では体験できないさまざまな社会体験が可能となる反面、新しい学習指導要領のもと、授業時間が短くなるなど、子供たちの学力低下が懸念されています。

 そこで提案です。学童館は就労家庭の児童の保護などを目的とする福祉施設ではありますが、小学校に併設され、教育現場により近いところにあるなど、教育施設や資源の活用が可能です。ここで基礎、基本を確実に身につけ、日常の授業では十分時間がとれない学習の機会を提供するなど、教育委員会との連携がとれないでしょうか。教育課程を履修している大学生の方や、退職をされた教員の方など、ボランティアとしての活用も有効と考えますが、区長並びに教育委員会の御所見をお伺いいたします。

 4点目は、児童センターについてであります。

 1、5館構想を考えられておられますが、区内地域に適正に整備されるおつもりなのか。また、いつごろまでに5館整備を目指しておられるのか。

 2、児童センターでは、どのようなサービスが提供されるのか、具体的な内容をどのように考えておられるのか。

 3、対象を18歳未満としておりますが「児童センター」という名称では違和感があるのではないかと思います。親しみやすい愛称を公募してはいかがでしょうか。

 4、子供たちが利用する施設ならば、利用する子供たちの考え、要望を十分に聞くべきではないか。

 5、対象をゼロ歳からとするならば、一時保育機能も事業の中に付加すべきではないか。

 以上、5点について区長の御見解をお聞かせください。

 5点目は、サービスの拡大についてであります。第三次実施計画(中間のまとめ)では、学童館及び児童センターの一部の児童指導員業務を委託することによって、サービスを拡大するとしています。具体的にどのようなサービスが拡大、向上するのか、強い関心を持つところであります。我々は、民間でできることは民間でという観点からの民営化、委託化の推進については賛成の立場でありますが、子育て支援という事業の性格から、親の力をボランティアで活用できないものでしょうか。特に、区長は後期基本計画(素案)の中でとりわけ、区政推進のキーワードとして協働を強調されておられますが、この我々の提案について、区長はどのような御所見をお持ちかお伺いいたします。

 6点目は、第三次実施計画案の中の「(仮称)絵本でふれあう子育て支援」という新規事業について質問いたします。

 まず初めに、この事業は乳幼児健診等の際、健診対象者に絵本などを配布し、子供が読書に親しめる環境をつくるとともに、親と子の触れ合いの機会をつくることをねらいとしていると聞き及んでいます。昨年の第2回定例会で、我が党が提案したブックスタート運動とどう違うのでしょうか、御説明をいただきたいと思います。

 2番目の質問ですが、この事業の大事なことは、絵本が子供たちにとって役に立つ、ためになるというものではなく、楽しさに結びつくことが大事だと、お母さん方に実感をさせることが重要なのです。新宿区の子育て支援計画の中にも、家庭の養育機能を支援する施策として、一時的な負担の軽減や助言にとどまらず、出産、子育てという営みの本質とも言える子育ての喜びの体験や、親の育てる力を伸ばす子育ての活力源となるような施策を展開しなければならないと指摘されています。せっかく新たな事業を立ち上げるわけですから、我々が提案申し上げるブックスタート運動に「似て非なるもの」「仏つくって魂入れず」の事業にならないよう、思い切った事業内容の検討をお願いしたいと思います。

 3番目の質問は、事業を展開していくに当たってのスタッフの問題です。ブックスタート運動のポイントは直接絵本を手渡すときに、図書館の職員や保健師、ボランティアが保護者と赤ちゃんと向かい合い、絵本の読み聞かせや保護者へメッセージを伝えることです。それだけにスタッフ整備は欠かせない要件です。そこで提案ですが、教育委員会との連携はもちろんのこと、それに加えて現在、区内で活躍しているボランティア団体に協力を求めるなど、区民、団体との協働の施策として展開することを検討してみてはいかがでしょうか。

 以上、3点について区長の御所見をお伺いいたします。

 質問の第5は、学校並びに地域図書館の充実についてであります。

 初めに、学校図書館の充実について質問いたします。今回の第三次実施計画案の中に、改めて学校図書の充実の項目を掲げ、実行されようという意欲は大いに評価したいと思います。ただそれが、どのように進められていくかが問題です。例えば、平成14年度予算では学校図書購入予算として 1,800万円が計上されていますが、この総額を児童数で計算して各学校に均等配分する方法だとしたら、本当の意味で図書の充実は図れません。というのは、各学校の状況を見るときに、極めて格差が目立ちます。この点をどう認識されているのかが重要であります。

 そこで、各学校の実情を的確に把握するため、徹底した調査、点検を早期に実施すべきであります。また、充実に当たっては、図書館担当教諭や司書などから意見や要望を吸い上げ、それを予算に反映すべきであります。反映しているとお考えかもしれませんが、現場ではまだ不満の声も聞かれます。この点、どう認識されていらっしゃいますでしょうか。

 さらに、図書担当教諭や司書同士の情報交流や、連絡会議は行われているのか。また、地域図書館と交流する機会はあるのか、この点を強化することで学校図書館の充実はかなり進むと考えられますが、いかがでしょうか。

 ことしの第1回定例会で、教育長が我が党の質問に答えられたように、学校図書館をより充実させていくことに、私たちとしては大きな期待を寄せているところであります。その意欲のあらわれは図書予算を見れば一目瞭然であります。その意味から15年度予算については、思い切って増額を目指すべきであると考えますが、御所見をお聞かせください。

 次に、地域開放型の図書館についてであります。図書館の機能の充実については、後期基本計画(素案)の中に「図書館の適正配置を見直していく中で、新たな図書館サービスの展開に向け、地域に開かれた学校図書館の整備を検討していく」と記されています。これは、学校の統廃合を視野に入れてのかなり長いスパンでの計画になっていくと思われます。ただし、学校は教育の場であり、学校図書館の開放が本来の目的に支障を来すようなことになっては、本末転倒と言えましょう。

             〔「そうだ」と呼ぶ者あり〕

 しかしその反面、学校は、区民の共通の財産でもあります。地域とのコミュニケーションを図る場になり、生涯学習の拠点としての役割を果たし、また、学校週5日制に対応した児童・生徒の学校図書館利用を促進するためには有意義であると考えます。

 そこで質問ですが、地域開放型の学校図書館とは、どのようなものを想定されているのでしょうか。例えば、1つ、設計上の位置及び管理上の問題、特にバリアフリーや危機管理。2つ、学校図書と一般図書の書架の位置及びスペースの確保。3つ、開放時間の設定等について、現段階でのお考えをお聞かせください。

 また、今後は図書館運営協議会や区民の方々の声を伺いながら検討を重ね、区民の立場に立ったよりよい図書館づくりをしていただきたいことを要望して、質問のすべてを終わります。

 御清聴いただき大変ありがとうございました。(拍手)



◎区長(小野田隆) そめたに議員の御質問にお答えいたします。

 初めに、歴史博物館収蔵品盗難事件をどう受けとめているかとのお尋ねでございますが、今回の事件における逮捕された職員の行為は、区民の財産である文化的・歴史的財産を管理し、継承していく立場にある職員としてあるまじき行為であり、厳正に対処すべきことは当然のことと考えております。しかしながら、御指摘のとおり、この事件は職員1人の犯罪行為にとどまらず、区政全般への区民の信頼を著しく失わせた重大な問題で、後期基本計画を策定していくなかでもあり、組織を挙げて取り組む重大な危機と認識いたしております。

 次に、区政の信頼回復に向けどのように取り組んでいくのかとのお尋ねでございますが、このような事態を受けまして全庁的な取り組みとして、事故再発防止対策委員会を立ち上げました。委員会では収蔵資料整理の適正化、職員の人事管理の徹底、職場環境の改善や意識改革などについて必要な措置を講じるとともに、歴史博物館のこれからの運営についても検討してまいります。

 私といたしましては、今回の事件について、歴史博物館だけの問題とは認識しておりません。区政全般にかかわる問題として、全庁的管理体制の見直しはもとより、公務員倫理の徹底を図り、職員のモラルを高める努力を行い、日々の業務を通じ着実な区政運営を取り扱うなかで、区民の皆様の信頼を一日も早く回復できるよう全力を挙げて努めてまいります。

 続きまして、当区の住民情報ネットワークシステムにおける安定稼働対策についてのお尋ねでございます。

 御指摘にもありますよう、過日の障害につきましては、関係部署の窓口においでいただいた多くの区民の方々に御迷惑をおかけいたしまして、まことに申しわけなく思っております。情報化社会にあって、今後このような形で区民の方々に御迷惑をおかけするようなことがあってはならないと自戒いたしております。

 今回の障害は、従来のハード機器障害とは異なり、ネットワークに関する障害で影響の範囲が大きかったため、システムの復旧を最優先し、あらゆる対応をとったことから、その原因を究明するための十分な情報が収集しづらくなっております。もちろん業者側には従来と同様障害記録をとり調査を継続させており、最大限の協力を得ているところであります。日ごろより本システムの障害対策としましては、関係部署と連携をとりながら、最大30分以内でシステムの復旧に努めており、従来そのほとんどをカバーしてまいりました。今回のような障害は従来にはないものであり、復旧に時間がかかりましたが、万が一同様な障害が発生しました場合には、今回を教訓として今後は十分対応がとれる危機管理体制を整えました。

 次に、WTSサーバーの導入が今回の障害の原因ではないかとの御質問でございますが、先ほども申しましたように、今回の障害はネットワークに関するものであって、サーバーなどのハード機器によるものではございません。複雑なネットワーク環境にある現在、セキュリティー面、費用対効果面からして、現時点ではほかにかわるべき方法のない最高のものと考えております。今後は電子自治体の一部をなす稼働予定の財務会計、文書管理等システムの安定稼働を含め、十分なる障害対策をとってまいります。

 次に、環境問題の取り組みについてお答えいたします。

 初めに、地域におけるさまざまな推進員の活動についてのお尋ねです。御承知のとおり、区には環境保全推進委員やリサイクル推進員、また、美化推進員が各地域で活動しておられます。さらに、清掃協力会や環境情報ネットワーク、エコ事業者連絡会などの自主的なNPOもございます。これらの方々は、子供たちへの環境教育、リサイクル活動センターでの区民向け講座の開催、また、区が行うポイ捨て禁止キャンペーンでの啓発活動、あるいは地域でのごみ減量活動実態調査など、さまざまな活動を行っております。今後は、より一層多くの区民が環境活動の輪に参加できるよう、これらの団体の連携をコーディネートしてまいります。

 次に、区民に環境問題へ関心を持たせることについてのお尋ねですが、確かに、世論調査によっても環境への関心は高いのですが、残念ながら実際の行動に結びついていないのが現状でございます。今後はより多くの地区で地域懇談会を開催し、区民と意見を交換するなど協働を進め効果的な方策を見つけてまいります。

 次に、リーダーの育成についてですが、今年もエコ・リーダー養成講座を9月の末から8回にわたって実施いたします。この講座は平成12年度から始めたもので、毎回区民の皆様の熱心な御参加をいただいており、既に50人余りの方々が受講され、本年度も20人余が参加の予定でございます。今後ともエコ・リーダーを育て、地域や所属団体の核となるよう育成してまいります。

 次に、区民運動の展開への区のサポートについてのお尋ねです。既に述べましたように、区内には推進員やエコ・リーダーを初め多くの方々や、さまざまな団体が環境問題に取り組んでおられます。これらの方々を核として、区民、事業者の大きなネットワークがつくられますよう、コーディネートしてまいります。

 次に、仮称「新宿環境区民会議」を立ち上げてはどうかとのお尋ねです。先ほども申し述べましたように、区としてはコーディネーターとしての役割を果たす中で、多くの区民、事業者からなるネットワークを形成し、そこで環境区民会議と同様な機能を果たせるようにしたいと考えております。その拠点として、仮称「環境学習情報センター」の開設を計画しているところです。開設に向けて核となる方々に意見を出し合っていただきながら、区民や事業者が自主的に運営できるセンターとしてまいります。

 次に、今後のISO認証取得のスケジュールについてのお尋ねでございますが、今年度は東西の清掃事業所を、来年度の予定といたしましては、全小・中学校を対象範囲に加えることを考えております。

 次に、児童館の再編成についての御質問でございます。

 まず、今なぜ再編成しなければならないかというお尋ねでございます。新宿区では、昭和40年開設の中井児童館から、平成6年開設の榎町児童館まで21館の児童館整備を進めてまいりました。この間、少子化の進行を初め家庭や地域の養育力の低下等、子供や家庭をめぐる環境は大きく変化しております。児童館につきましても、児童の遊び場の提供、指導の施設にとどまらず、子育て支援施設としての役割が求められております。

 現在、児童館ではゼロ歳から18歳未満の児童の一般利用、学童クラブ、幼児サークル、子ども家庭相談、土日の施設開放等多様な事業を行っております。児童館の再編成は、このような多様な事業を実施している児童館の機能分担を行い、サービスの拡大や効率的な運営を目指して行うものです。

 次に、再編成後の児童館の姿でございますが、児童センター5館程度が各小学校に併設された学童館を所管し、それぞれの地域特性を踏まえながら運営を行っていくものと考えております。

 次に、統廃合を待たずにモデル校を選んで早期実現が図れないかとの御質問にお答えいたします。余裕教室など活用できるスペースがある小学校への学童館併設について、例えば西新宿小学校など、教育委員会と協議を進めてまいります。

 次に、学童館でも幼児サークルを行うのかとの御質問にお答えいたします。現在、児童館の幼児サークルは区民の皆様から大変好評を得ており、学童館におきましても同様の事業を行う予定でございます。

 次に、学童館でも学習の機会を提供できないかとの御質問にお答えいたします。児童健全育成の場である学童館において、教育施設や資源を活用し、どのような学習の場の提供ができるか、今後教育委員会と協議してまいります。

 次に、児童センターの配置につきましては、地域バランスや利用実態、活用できる施設の状況を考慮してまいります。また、時期につきましては、現時点ではまだ明確にできませんが、学童館の整備状況とあわせながら整備してまいります。

 次に、提供できるサービスにつきましては、中高生の居場所や乳幼児親子の集いの場の整備、相談機能の強化を考えております。

 次に、児童センターの愛称の公募につきましては、御指摘のとおり親しみやすい児童センターを目指し、愛称の公募についても検討してまいります。

 次に、利用する子供たちの要望を取り入れることについて、お答えいたします。利用者や近隣の小中高生の意見や要望も取り入れながら検討していきたいと考えております。

 次に、一時保育事業の付加についてでございますが、児童センターにおいて、ファミリー・サポート・センター事業を活用した一時保育事業が可能であるかどうか、今後検討してまいります。

 次に、サービスの拡大についてのお尋ねでございます。保護者の就労形態の多様化や、完全学校週5日制などにより、児童館への期待はますます高まっております。そこで、業務委託を行う児童センター及び学童館では、利用時間の延長や土日の指導業務の実施など、多様なニーズに対応したサービスを検討してまいります。また、親の力をボランティアとして活用できないかとのお尋ねでございますが、御指摘のとおり区民との協働は、今後の区政運営に大変重要と考えております。事業展開を進める上で、区民との協働について検討してまいります。

 続きまして、「(仮称)絵本でふれあう子育て支援」事業についてのお尋ねでございます。この事業は、親子で絵本を広げて触れ合いと安らぎの時間を持ち、触れ合いの大切さを理解してもらうことにより子育て支援を行うもので、同時に御指摘のブックスタートの役割をあわせ持っているものと考えております。

 次に、事業内容についてのお尋ねでございますが、御指摘のとおりこの事業において、絵本による親子の触れ合いの大切さを理解していただくとともに、育児の楽しさを知ってもらうことが重要と考えております。また、同時にこのことにより、ブックスタートとしての役割が生かされるものと考えております。したがいまして、絵本の配布に当たっては、保護者の方々に本事業の趣旨を十分理解していただけるよう努力してまいります。

 次に、スタッフ整備についてのお尋ねでございますが、御提案の趣旨につきましては今後、教育委員会との連携を図る中で、ボランティア等との協働についても検討してまいります。

 以上で、私の答弁を終わらせていただきまして、その他は教育長から御答弁を申し上げますので、よろしくお願いします。



◎教育長(山崎輝雄) 教育委員会への御質問にお答えいたします。

 初めに、歴史博物館の収蔵品盗難事件と今後の区政のあり方についてのお尋ねでございます。

 このたびの盗難事件によりまして、区民の皆様に多大な御迷惑をおかけしたこと、また、区民の教育行政に対する信頼を大きく失墜させたことに対しまして、その責任の重大さを重く受けとめております。

 現職の職員による違法行為は、組織を挙げて取り組んできた教育行政のこれまでの努力を無にするものであります。今後、行財政改革計画を進める上でも、区民に信頼される組織づくりは欠かせません。

 このような事件を二度と起こさないよう万全の対策を講ずることはもとより、教育委員会全職員が一丸となって区民の信頼を取り戻す努力をしてまいる所存です。

 次に、組織の自浄能力についてのお尋ねでございます。御指摘のように、教育委員会に関する事件といたしまして、過去にも幾つかの事件が発生いたしました。それぞれの事件につきましては、個別の問題としてではなく組織全体の問題として対応してきたところでございます。しかし、このたびの盗難事件の発生は、過去の経験や対応策が生かされず、まことに残念に思っております。これまでの事件の教訓が組織全体で共有されておらず、職員の意識に緩みが生じたものと認識しております。今後は、事件の原因を究明し、再発防止策を講ずるだけではなく、組織のあるべき姿を検証するとともに、職員の意識改革に十分意を尽くしてまいります。

 次に、区民の信頼の回復についてのお尋ねでございます。教育委員会におきましては、8月27日に歴史博物館事故再発防止対策委員会を設置いたしまして、収蔵資料管理の適正化、職員人事管理の徹底、職場環境の改善、職員の意識改革、さらには歴史博物館の今後の運営等について検討を行っております。同対策委員会における結果を踏まえ、再発防止策を早急に実行するとともに、区民の皆様に親しまれる開かれた歴史博物館を目指すことにより、区民の信頼を回復していきたいと考えております。

 次に、学校版ISO認証取得の対象及び児童・生徒の参加のさせ方についてのお尋ねでございます。現在、主管課の環境保全課で検討中でありますが、教育委員会といたしましては、区立全小・中学校を対象に、主管課と緊密に連携し積極的に取り組んでまいります。児童・生徒につきましては、ISO認証取得が環境教育の一層の充実に生かされるよう、学校を指導助言してまいります。

 次に、学校における環境教育についてであります。地球環境問題は人類共通の重要な課題であります。新宿区は御承知のとおり、平成6年に環境都市宣言をしております。そこには「環境を考え行動する人々が、ともに生き、集うまち、新宿区」とうたっております。環境の大切さをメッセージとして伝えることはもちろんのこと、体験的な学習活動を通して行動する人間を育て、地球憲章の精神を子供たちに根づかせることが、学校教育の責務と考えております。

 次に、今後の環境教育の進め方についてであります。環境についての学習は身近な生活の中で、自分たちにできることから取り組むことが大切であると考えます。町の清掃活動への参加、空き缶や空き瓶のリサイクル活動なども盛んに行われておりますし、学校ビオトープづくりも進んでおります。さらに総合的な学習の時間においても、環境をテーマに進めている学校が数多くございます。

 給食においては、自分が食べられる分だけを盛りつけること、なるべく食べ物をむだにせず残さず食べることを指導するのが基本であります。給食も1つの教材として環境教育に取り組むことは重要であります。

 次に、学校施設に学童館を併設することについてでございますが、統合新校建設や大規模な改修時以外でも安全性の確保など学校運営に支障を来さないのであれば、既存の学校施設を活用することは可能と考えております。

 教育委員会といたしましては、学校に学童館を併設することは、教育財産の有効活用を図ることにより、地域社会と学校教育とのかかわりを高め、児童の健全育成に役立つものと認識しております。

 現在、第三次実施計画の策定に当たり、具体的な該当校の選定と実施時期なども含め福祉部と調整中でございます。御提案にありますとおり、学童館の小学校との併設についての早期実現を目指してまいります。

 次に学力低下対策についてのご提案ですが、子供たちの学力低下に対する懸念があることは、教育委員会といたしましても認識しております。そこで、これまで各学校における基礎・基本の定着に向けての取り組みを推進するとともに、少人数学習指導や教師が協力して行う事業の推進等、学校への支援を行ってまいりました。現在、各学校においては補充学習等、さまざまな取り組みを行い、着実に成果を挙げております。また、学童館の本来の目的は、就労家庭の児童の保護等であることも認識しており、その点から基礎・基本の定着については、本来学校教育が担うべきものと考えておりますが、これから設置される学童館の設置状況などを勘案しながら、必要に応じて福祉部と協議してまいります。

 次に、学校図書館の充実についてのお尋ねでございます。御指摘の現行の予算額は、学校ごとに児童・生徒数をもとに配分しており、毎年の図書の更新に活用しております。しかしながら、蔵書数が文部科学省の学校図書館図書標準に満たない学校があることから、全校の蔵書数調査を行い、実態把握に努めております。

 次に、現場の意見を聞き反映すべきとの御指摘ですが、毎年行っております学校図書館に関する調査の中で、各校の図書担当教諭等の意見等を集約しております。また、本年度から学校図書館教育研修会を開催し、図書担当教諭や図書館スタッフの意見の聴取に努めているところであり、こうした声を今後の学校図書館の充実に生かしてまいりたいと考えております。

 また、地域図書館との交流・連携につきましては、総合的な学習の時間の調べ学習で区立図書館を活用したり、区立図書館のリサイクル図書を学校図書館の蔵書充実に生かすなど、学校図書館の充実に向け活用に努めているところです。今後は、本年度からの新学習指導要領のもと、総合的な学習の時間などにおける多様な教育活動が活発に行われることを支援するため、蔵書数や蔵書内容のより一層の充実に向け努力してまいります。

 続きまして、地域開放型の図書館についてのお尋ねでございます。御指摘のように、地域開放型の図書館が学校教育活動を阻害するものであってはならいことはもとより、児童・生徒の安全は最も配慮すべきことと認識しております。

 したがいまして、地域開放型の図書館は外部に面した位置とし、校舎への出入り口とは完全に独立したものとし、図書館からは校舎内に入れないようにするとともに、高齢者、児童、障害者等の利用に十分配慮したものと考えております。一般図書の書架やスペースは、一般の方が日常的に利用できる資料を用意し、閲覧できるスペースを確保しながら、児童等がゆっくり時間を過ごせる場も設ける必要があると考えております。そして、学校図書スペースのあり方や、一般利用部分の開館時間について、学校や地域住民、利用者の声、さらには図書館運営協議会の方々の御意見を伺いながら検討を重ね、区民・利用者の立場に立った新しい図書館サービスを再構築してまいりたいと考えております。

 以上で、教育委員会としての答弁を終わらせていただきます。



◆15番(そめたに正明) 自席から発言させていただきます。

 ただいまの私の質問に対しまして、誠意ある御答弁を区長並びに教育委員会よりいただき、ありがとうございました。

 時代の変革期にあるだけに、リーダーの勇気と知恵をいかに発揮できるかが明るい未来を開くかぎと言えます。私もさまざまな提案、進言をいたしましたが、ぜひとも区長のリーダーシップを発揮していただきたいことを強く要望いたしまして、質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。(拍手)



○議長(野口ふみあき) ここで、議事進行の都合により15分間休憩いたします。



△休憩 午後4時10分

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△再開 午後4時32分



○議長(野口ふみあき) ただいまから、会議を再開します。

 質問を続行します。

 36番沢田あゆみ議員。

             〔36番 沢田あゆみ議員登壇、拍手〕



◆36番(沢田あゆみ) 私は2002年新宿区議会第3回定例会に当たり、日本共産党新宿区議会議員団を代表して、区長並びに教育委員会に質問いたします。

 質問に先立ち、多数の犠牲者を出した歌舞伎町ビル火災、そしてアメリカでの同時多発テロから1年がたちましたが、改めて亡くなられた方々に心から哀悼の意を表するとともに、安全なまちづくりと、テロも戦争もない平和な世界の実現へ決意を新たにするものです。

 去る9月17日、日朝首脳会談が行われました。この中で北朝鮮による日本人拉致問題について5名の方が生存、8名の方が亡くなられ、1名は不明という情報が伝えられました。御家族のお気持ちを思うと胸が痛むと同時に、強い憤りを感じます。他国の国民を暴力によって自国に拉致することは、国家主権を侵害し、人権を踏みにじる重大な犯罪であり、日本共産党は断固とした抗議の態度を表明するものです。

             〔「そうだ」と呼ぶ者あり〕

 そして、北朝鮮政府に対して、北朝鮮がかかわる拉致問題はほかにないのか、拉致犯罪を行った責任者はだれなのか、拉致被害に遭った方々がどのような扱いを受けたのかなどの真相を全面的に明らかにすること、責任者の厳正な処罰と被害者への謝罪と補償を要求するものです。

 一方、日朝首脳会談では日本国民の生命と安全にかかわる懸案問題の再発防止措置、過去の植民地支配の清算などに関して日朝共同宣言が交わされ、国交正常化交渉の再開が合意されたことは、拉致問題を道理ある形で解決する上でも重要であると思います。これがアジアの平和と安全に寄与することを期待し、以下、質問に入ります。

 最初の質問は、区長の政治姿勢にかかわって、アメリカのイラク攻撃の危険と有事法制についてです。

 今、アメリカのブッシュ政権がイラクに戦争をしかけようとしており、世界の平和をめぐる情勢は非常に切迫しています。ブッシュ政権は8月に発表した国防報告に続いて、今月20日に発表した国家安全保障戦略でテロリスト、つまりイラクへの先制攻撃を行い、核兵器の使用をも辞さない姿勢を示しました。

 ブッシュ政権がイラクへの攻撃を行えば、その犠牲ははかり知れません。このような無法は絶対に許してはなりません。国連憲章は武力行使は侵略が発生した際の自衛の反撃に限られる、他国の内政に介入してはならないと定めています。重大なことは、平和憲法を持つ日本の首相が、さきの日米首脳会談の場でも、アメリカのイラク攻撃に決してノーとは言わないことです。朝日新聞の世論調査では、イラク攻撃に77%の国民が反対しています。小泉内閣の姿勢は日本国民の世論にも真っ向から反するものです。

 そこで、区長に伺います。かつてない惨禍をもたらしかねないアメリカ・ブッシュ政権によるイラクへの軍事攻撃の危険について、どのように認識しておられますか。

 新宿区平和都市宣言の立場に立つなら、区長はアメリカ・ブッシュ政権によるイラクへの軍事攻撃に反対の意思を明確に表明すべきではないでしょうか。また、小泉首相に対して反対を表明するよう求めるべきです。あわせて区長の見解をお示しください。

 次に、有事法制についてです。さきの通常国会では、国民の大きな反対の前に有事三法案は不成立・継続審議となりました。全国で 300万を超す反対署名が集められ、新宿区議会でも4会派17名の議員が参加した有事法制を憂うる新宿区議会議員の会が結成されて、区民へのアピールを発表し、2回にわたって共同の宣伝行動に取り組みました。

 政府与党が有事三法案の成立断念に追い込まれたのは、アメリカが起こす戦争に日本が武力行使をもって参戦し、そのために国民を強制動員するための法律であることが国民の前に明らかになったからです。アメリカのイラク攻撃の計画が具体的になりつつあるもとで、有事法制の危険性は一層浮き彫りになっています。区長は、第2回定例会での答弁で、有事法制そのものは必要だという認識を示されました。その後の情勢の推移からしても、その考えを改めるべきと考えますが、見解をお示しください。

 次に、後期基本計画(素案)と第三次実施計画、並びに行財政改革計画の中間のまとめについて質問します。言うまでもなく、今回発表されたそれぞれの計画の内容は、今後の区民生活に大きな影響を与えるものです。今多くの区民が国の悪政のもとで深刻な不況、リストラと倒産の嵐の中、必死の暮らしを余儀なくされています。小泉内閣はそれに追い打ちをかけるように、医療費の負担増や年金給付額の引き下げなど、新たに3兆円もの負担を国民に押しつけようとしています。そのような状況のもと、私たちは区民の皆さんの生活実態をつかみ、区民の意見や要求を区政に生かそうと区民要求アンケートに取り組んでいます。

 「病院に行くたび医療費が高くなっていく。その上、わずかな年金から介護保険の保険料が差し引かれ、年金のみの生活にたまらなく不安を感じています」「職場を解雇され収入が半減した。ホームレスは他人事ではない」という方など、半数を超える方々が以前より生活が苦しくなったと答えています。区民生活の実態は極めて深刻です。今こそ区民にとって最も身近な自治体である区政が国の悪政の防波堤となり、区民の暮らしと福祉を守るという自治体本来の役割を果たすことが求められています。

 9月1日投票の長野県知事選挙では田中康夫知事が圧勝しました。道理のない不信任に厳しい県民の審判が下されたとともに、田中知事が進めた脱ダム宣言、公共事業の総額を減らしながらケアハウスや特別養護老人ホーム、森林整備など、福祉・環境を重視した公共事業をふやし、また、30人学級を開始するなど、暮らしと福祉を守る行政への転換が県民に大きく支持されました。このような地方政治の流れが全国に広がり始めており、このような自治体のあり方こそ区民が求めているのではないでしょうか。

             〔「そのとおり」と呼ぶ者あり〕

 しかし、今回区から発表された計画の素案や中間のまとめは、区民が求めている区政とは大きくかけ離れた内容と言わざるを得ません。後期基本計画(素案)の中で区長は「行政管理から自治体経営への転換とともに、区の役割も地域に必要な公共サービスのコーディネーター役を意識していくことが必要」と述べています。また、この考え方は行財政改革計画の中間のまとめでより具体的にされています。

 区民保養所、図書館、ことぶき館、社会教育会館、児童館、小売市場などなど、区民に親しまれ利用されている施設の大規模な統合・廃止計画、保育園、特別養護老人ホーム、学校給食調理業務などの民営化と民間委託、受益者負担の適正化の名による施設使用料や手数料、保育料などの区民負担をふやす計画の数々です。

 この内容を知った区民の皆さんからは、これでは区は一体何の仕事をするのか、

             〔「区民税を取るだけじゃないんだよ」と呼ぶ者あり〕

何のためにこれまで税金を払ってきたのかという怒りと嘆きの声が、私のところへも相次いで寄せられています。私は、もし区長が行財政改革計画(中間のまとめ)で述べている中・長期的視野に立って、体質や仕組みを変えていく構造改革の内容が、区が直接責任を持つ仕事はなるべく減らして民間に任せ、これからは民間を活用した公共サービスの調整役をすればよいとするのなら、自治体としての任務放棄だと指摘せざるを得ません。地方自治法に明記されているように、住民の福祉の増進を図ることにこそ、自治体の存在意義があります。

 そこで、区長にお伺いいたします。区長は、後期基本計画(素案)や行財政改革計画(中間のまとめ)を策定するに当たって、区民の厳しい生活の実態をどのように認識し、施策としてどのように具体化されたのですか。また、地方自治体としての本来の存在意義をどのように踏まえて策定されたのか、今指摘した点も踏まえてお答えください。

 次に、行財政改革計画(中間のまとめ)に示された幾つかの点について具体的に伺います。

 1つは、福祉の直接サービスから撤退する問題です。私ども日本共産党区議団は、東京都が打ち出した都立福祉施設からの撤退と、民間社会福祉施設への人件費補助廃止の計画について、区長は反対の立場で都に働きかけるよう申し入れを行いました。ところが区長は、区立保育園は民営化を原則とする。特別養護老人ホーム等の管理運営は区委託事業から社会福祉法人の自主事業に転換すると、東京都と同じことを新宿区でもやろうとしているではありませんか。

 私たちは、東京都の民間福祉施設に対する人件費補助廃止の方針について、区内の私立保育園の皆さんと懇談しました。「公私格差是正事業のときよりも既に減額されていて、現在でも 500万円から 600万円の赤字。人件費補助が廃止されたら運営できなくなる。少子化対策に逆行していますね」「人件費補助が廃止されたら、1人当たり 100万円の減収になる。ベテランの保育士は雇えなくなり、子供のためによい保育ができなくなる」と、今でさえ厳しい経営の実態と都の方針に対する批判の声が寄せられました。

 国の規制緩和で保育園に営利企業が参入できるようになり、それを受け都は新たに基準を緩和した認証保育所をつくりましたが、ある認証保育所では安い賃金のため保育士が定着しないそうです。これでは、とても行き届いた保育は望めません。行政が保育事業から撤退し民間にゆだねるだけ、しかも民間への補助も削減する方向が続くとするなら一体どうなるのか、今保育行政は重大な岐路に立たされているのではないでしょうか。

 私は、この方向では後期基本計画(素案)が掲げている子供を育てることに夢が持てる環境整備はできないと考えますが、区長はあくまでも保育事業から区が撤退することを基本方針にするのですか。また、東京都の都立福祉施設からの撤退と民間社会福祉施設への人件費補助廃止の計画については、区長会として都へ申し入れが行われると聞いていますが、その際にもきっぱりと反対を表明すべきではないでしょうか。この点もあわせてお答えください。

 もう一つは、区立図書館を現在の9館から4館にしようとしている問題です。この構想については、既に区民の皆さんから反対の声が多数寄せられています。しかも、昨年12月18日の地方分権行政改革特別委員会で私ども日本共産党の佐藤委員の質問に対し「来年度策定予定の行革計画の中で、4館という枠を設定するというようなことで今考えているわけではございません。もう少し区民の方々と広い議論をさせていただくのがふさわしかと思います」と答弁しています。なぜそれを覆してまで今回の中間のまとめに盛り込んだのか。図書館を愛する皆さんからは強い怒りの声が寄せられています。これでは、区民の意見を聞くのはポーズに過ぎないということではありませんか。図書館を4館に削減する計画は撤回し、昨年の特別委員会で答弁したとおり、区民の意見を十分踏まえて再検討すべきだと考えますが、区長の答弁を求めます。

 なお、がん検診等の自己負担導入のための条例改正案についてですが、区民の皆さんが意見を述べる時間を十分保障することなく、今定例会に提案されたことについて、私たちは批判し、提案を撤回するよう申し入れたところですが、パブリック・コメント制度を制定した趣旨にも反する非民主的なやり方であることを、改めて厳しく指摘しておきます。

             〔「そうだ」と呼ぶ者あり〕

 次の質問は、区財政の状況をどのようにとらえ、今後の区政運営にどう生かすかという問題です。

 区財政の状況について行財政改革計画(中間のまとめ)では、平成12、13年度の決算について、平成2年度から続く赤字基調、財源不足を貯金の取り崩しで穴埋めするという構図の中で、まさに小康を得た状況ということができると分析してます。そこで伺いますが、このように平成12年度、13年度合計で35億円の実質単年度収支で黒字となった区財政の現状のもとでも、区長は相変わらず財政非常事態が続いているとお考えなのか、その認識についてまずお答えください。

 もし区長が、区財政の今日の現状が非常事態から何らかの形で状況が変化したという認識に立つなら、その変化が直接区民の福祉や暮らしを犠牲にして成り立ってきた以上、今こそ区民の暮らしにしっかりと視点を据えた財政運営に転換すべきです。これまで、財政難を理由にして生活保護世帯に対する夏・冬の見舞金の廃止や、新宿区心身障害者福祉手当の削減、23区で初めて廃止された女性福祉資金、生業資金の廃止、高齢者手当の廃止などを行ってきました。私たちのところには涙ながらに相談に来られる方が後を絶ちません。「区は私たちを見捨てるのか」という叫びが聞こえてきます。今まで削減、廃止された施策を改めて見直し、区民の切実な施策に限ってでも復活すべきと考えますが、いかがでしょうか。

 そして、区民の暮らしを守ることに逆行する行革の推進本部をつくるより、まず、私たちがこれまでも提案してきた区長を本部長として、不況から区民の暮らしを守る不況対策推進本部の設置こそ、今区民が求めているものと考えますが、区長の見解をお聞かせください。

             〔「そうだ」と呼ぶ者あり〕

 次に、住民基本台帳ネットワークシステムについて質問します。

 個人情報漏洩に対する不安などから稼働凍結を求める声が広がる中、新宿区議会では日本共産党を含む18名の議員が稼働を延期・凍結するよう申し入れましたが、8月5日、新宿区も住民基本台帳ネットワークシステムを稼働させました。9月12日からは国の機関への本人確認情報提供が始まりました。

 住基ネット稼働後の全国的な状況は、各地でトラブルが相次ぐなど、このシステムを稼働させる条件が整っていなかったことを浮き彫りにしています。そもそも総務省が、各自治体にセキュリティー基準を示したのが稼働のわずか2カ月前でした。それから、各自治体のシステムの検査を始めたところ、総務省自らインターネットから不正侵入の可能性があるとして、全国の6%の自治体に対して、住基ネットへ常時接続しないよう指導するなどの事態がありました。

 また、防衛庁など国の機関による情報公開請求者の個人情報リスト作成問題に加え、新宿区では区職員による歴史博物館収蔵物盗難事件もあり、国や自治体内部からの情報の漏洩にも、区民の不安は一層強まっています。すべての国民に11けたの番号を振り当てることについても、国民の合意はできていません。

 このような事態のもとで、区がバプリック・コメント制度で区民の意見を聞いた上で、個人情報保護のために情報の提供先へ区長権限で直接調査したり、乱用の危険が差し迫った場合に、送信停止ができる条例を制定しようとしていることは評価できることであり、区民の不安がある中で当然です。パブリック・コメントについては、区民の皆さんから、新しい条例の主な内容や4つの主眼点だけでは具体的なことがよくわからないという意見が出されています。具体的な条例案を作成した上で、再度パブリック・コメント制度で区民の意見を聞くべきと思いますが、いかがでしょうか。

 しかし、現状では自治体の対応と努力だけでは、個人情報の漏洩や不当使用に対する住民の不安にこたえられないことも明らかです。全国ネットで一元管理するシステムでは、一たん個人情報が漏れれば大規模なプライバシー侵害につながり、住民に取り返しのつかない損害を与えます。また、自分の情報がどのように使われているのか、本人からの開示請求にこたえられるかどうかは、個人情報保護のシステムの重要な一部ですが、現状は法律上も開示しないことになっています。個人情報保護の仕組みがまともにつくられていないのに、住基ネットを無理やりスタートさせた国の責任は重大です。

 中野区は、本人確認情報の安全確保の具体的な措置について国に照会した結果、自治体が本人確認情報の提供先である国の機関等の安全性を確かめる手だてが用意されていないことや、提供先で閲覧できる範囲がどこまでかがあいまいな部分があるなど、問題点があると判断し、9月11日に住基ネットとの接続を切断しました。

 そこで、区長に伺います。

 現在の住基ネットのシステムのもとで、区の努力だけで個人情報が確実に保護されるとお考えでしょうか。私は、全国的なシステムとして個人情報保護の保障が不十分である以上、住基ネットへの接続を一たん中止して、国の責任でシステムの安全対策や操作履歴の開示など、十分な個人情報保護の仕組みを整備するよう具体的に要求すべきだと考えます。そうしてこそ、住民基本台帳基本条例の制定とあわせて、区民の個人情報を守るための区としての責任を果たせるのではないでしょうか。

             〔「そうだ」と呼ぶ者あり〕

 そして、何よりも国に対して、住基ネットを直ちに中止して見直すよう強く要求すべきです。あわせてお答えください。

 次に、中小企業対策について質問します。

 産業振興戦略プランは、策定の目的で新宿区の中小企業や商店街に対して「新宿区の産業、とりわけその大半を占める中小企業は、区民に雇用と所得機会を提供してきただけでなく、地域に根づき、その核を構成してきた存在だからであり、これからも一層高齢化・少子化への対応といった課題の山積する地域でコミュニティを支える役割が期待されている」と述べ、「新宿区の産業振興施策の立案・実施に当たっては、地域や産業界と密接に協力しつつ、まちづくりへの十分な配慮を重要な視点の1つとして企業の活動しやすい環境整備や、経営革新への支援などに積極的に取り組まなければならない」としています。まさにこの不況の中で本格的な取り組みが求められています。

 江東区では、この18日から今年度末まで連鎖倒産防止緊急特別資金融資を 1,000万円以内、金利 0.5%、信用保証料は区の負担という内容で実施し、庁内に特別相談窓口を設置するそうです。

 そこで質問の第1は、融資制度の充実についてです。区内の中小企業の方とお話をしますと「他区にはもっと金額の高いところがある。新宿区も何とかならないだろうか」と言われます。私は、多くの中小企業の経営を支えるためにも、倒産防止や不況対策を目的に商工業緊急資金は貸付限度額を 2,000万円に、商工業資金については限度額 3,000万円に引き上げ、信用保証料全額補助、利子を1%以内に抑える利子補給の実施を行う内容で年度末へ向け実施すべきと考えますが、いかがでしょうか。さらに、区が推薦するものについては、信用保証協会がそのことを踏まえてすぐに保証を決定するように、信用保証協会に要請すべきと考えますが、いかがでしょうか。

 質問の第2は、経営環境改善のための補助事業の充実についてです。例えば、台東区が50万円を限度に実施している事業転換向け中小企業助成制度、板橋区が環境分野に限定して、機械や原料の購入費用などの3分の2以内 100万円を限度に中小企業へ助成をしている制度、ホームページ作成に作成費用の半分5万円を限度に補助をしている区など、各区も工夫しています。新宿区としても行うべきだと思いますが、区長の見解をお聞かせください。

 最後に、入札についてお伺いします。

 最近 1,000万円以上 5,000万円以下の工事の中で、最低調査価格を下回り落札するものがあります。同業者の皆さんが見ても、なぜそんな金額でできるのだろうと、首をかしげるような状況です。区も、最後は落札業者ができると言えば契約を行っているのです。少なくない企業が、とても区の入札には参加できないと言っています。本来なら、区が発注する仕事によって地元業者を育成し、区が定めた最低制限価格のもとで確かな仕事をしてもらい、同時に営業を支えなければならないのに、区の入札制度が現状では中小企業の首を締めることにつながっています。実態調査をするとともに、 1,000万円以上 5,000万円以下の入札も最低制限価格制度に戻すべきです。また、物品についても最低制限価格制度を導入すべきと考えますが、いかがでしょうか。

 次に、いわゆる都市再生と用途地域見直しについて質問します。

 小泉内閣と石原東京都政は、金融・ゼネコン・不動産業界に奉仕する大型開発を「都市再生」と称して大々的に展開し、都市破壊を進めようとしています。今区民の中には「古い町並みを残し、住環境をよくする本当の意味での都市再生ではなく、住民とはかけ離れた都市破壊だ」との声が上がっています。まさに民間ディベロッパーの事業に対し、国費で無利子貸し付け等の金融支援を行うものであり、税金のむだ遣いや都市環境の悪化を招くものではないでしょうか。

 質問の第1は、区長が都市再生のセンター・コアと位置づけられた新宿区の住環境がどのような影響を受けると認識しているかについてです。都市再生特別措置法により、区内では新宿区駅周辺と富久地区が都市再生緊急整備地域として第一次指定されました。この地域内では既存の用途地域等の規制を適用除外して自由な計画ができる都市再生特別地区が指定できます。そして民間事業者の提案から6カ月で事業認可することが義務づけられています。都市再開発法改正で、株式会社等が再開発施行者となったり、仮に反対意見があっても3分の2以上の同意があれば迅速に再開発ができるようにもなりました。

 建築基準法も高さ制限が大きく緩和されました。都の環境アセスメント条例改正で、対象要件の大幅緩和と期間短縮も図られました。その結果、区民が住みなれた地を追われたり、近隣住民の住環境悪化が一気に進むことになります。

 質問の第2は、都市再生と称して関連する法律や条例が改悪されたもとで、区民の住まいや住環境を保全する立場で、新宿区がどのような役割を果たすべきかについてです。

 まず、都市破壊につながる都市再生緊急整備地区の第二次指定はきっぱり拒否する態度を表明すべきだと考えます。また、特別地区の決定に当たっても、都の言いなりに決めるのではなく、区民・住民の意見を十分に時間もかけて反映させるよう努めるべきです。都市再生緊急地域以外のところでも、広く周辺住民の意見を聞き、納得と合意のない再開発は強行しないことが区民の信頼を得る道だと考えますが、いかがでしょうか。

 質問の第3は、都市再生という名で住環境悪化の濁流が区民生活に襲いかかろうとしているもとで、生活環境を擁護するための防御策についてです。

 1つ目は、区民の住環境を保全するための新宿区独自の環境アセスメント条例を制定することです。東京都が突如として都条例を改正し、規制緩和と手続の迅速化を決めた今、せめて都条例基準以下の建築物による日照等の被害から区民の住環境を守るために、計画の説明会を区として義務づけることが求められているのではないでしょうか。

             〔「そのとおり」と呼ぶ者あり〕

 2つ目は、せめて子供たちが過ごす学校の環境を守ることです。千代田区では規模の大きい建築物や学校周辺に建つ建築物について、早い時期にわかりやすく計画内容を周知する「建築計画の早期周知に関する条例」が制定されました。区内でも市ヶ谷小学校から太陽を奪うような建築計画に対して、地元住民から建築計画の変更を求める運動がありましたが、住民との十分な納得と合意がないまま建築が進みました。今後は、子供の人権や健康に配慮して、保護者や地域住民、子供たちの意見が十分反映されるように条例制定が必要ではないでしょうか。

 以上、区の環境保全に関する質問2点につき、区長の見解をお示しください。

 第4に、用途地域見直しについてです。

 今後の地域地区指定は、地区計画を決めた上での随時見直しが原則で、今回は都市計画道路整備沿線等に限定して見直すというのが基本方針となっています。「突然自宅の前に高いビルが建って日が当たらなくなった」「高さがほぼ均一した通りに突如高層マンションができて、街の景観がすっかり損なわれた」という区民からの苦情がふえています。今回の用途地域の見直しに区民が期待しているのは、住環境を守る方向での見直しではないでしょうか。これまで区議会には、北新宿四丁目や神楽坂地域などの住民が、住環境の保全や街並みの保全を強く求めてきました。仮に地区計画がなくても、日影や容積率等の規制を強化する見直しをすべきと考えますが、いかがでしょうか。

             〔「いい質問だ」と呼ぶ者あり〕

 そして、今後の地区計画の策定に当たっても、内藤町の保全型地区計画の経験と教訓を広く知らせ、規制を強める地区計画決定の可能性についても説明し、住環境を守るための計画の策定を援助することこそが、区のとるべき姿勢ではないでしょうか。

             〔「そのとおり」と呼ぶ者あり〕

 今回区内で見直しの対象となる可能性が高いのが、放射6号が延伸する北新宿一、二丁目地区のようです。見直しが地域に及ぼす影響を具体例も示して伝えるなどして、説明会の周知と参加確保に努め、住民の意思が正しく反映されるよう格段の配慮をすべきです。

 以上、用途地域見直しについて、3点お伺いいたします。

 次に、介護保険と高齢者福祉の充実について質問します。

 老人保健福祉計画と介護保険事業計画の中間のまとめ案が発表され、地域説明会も11カ所で開催され、アンケート調査や広報を通じての意見集約も行われました。私どものところにも、住民の皆さんからさまざまな意見が寄せられています。そうした意見も踏まえて大きく3点に絞って質問いたします。

 質問の第1は、介護保険の保険料、利用料の減免についてです。介護保険の保険料や利用料については減免を求める声が多く、新宿区としても保険料個別減額制度の実施に踏み切り、利用料については、国の特別対策のほかに東京都の制度による減免を行ってきたところです。しかし、所得や資産の条件が余りに厳しいため、その実績は先月の8月末で保険料個別減額は 454人です。東京都制度の利用料減額は認定されたのが39人、そのうち実際に利用している人がわずかに20人と、実効ある制度とはとても言いがたいものとなっています。

 中間のまとめ案では、1号被保険者の保険料について、現在の基準額 3,248円に対して、一時見込みによる次期保険料は基準額 3,823円で、現在約10億円ある介護給付準備基金をすべて組み込んでも 3,311円と、値上げの見通しが示されました。ほとんどの高齢者は保険料を年金から天引きで徴収されています。しかし、その年金も来年度から支給額がカットされようとしているのです。医療費の負担もこの10月からふやされ、高齢者にとってまさにトリプルパンチです。

             〔「そのとおりだ」と呼ぶ者あり〕

 保険料、利用料の減免制度については、私ども日本共産党区議団も繰り返し要求し、現行制度の基準の引き上げなど、改善策を求めてきました。高齢者福祉推進協議会でも、改善を求める意見が、高齢者クラブの代表や公募委員からも出されていました。しかし、今回の中間のまとめ案では、6段階保険料制度を導入する理由の第一に、保険料が全国平均をかなり上回っているので、低所得者の負担が大きくなっていることを挙げながらも、個別減額の基準については何の改善策も示されていません。せめて、区が実施している介護保険料の個別減額制度については、基準の引き上げを計画に盛り込むべきと考えますが、いかがでしょうか。

 介護保険制度の見直しに当たっては、全国市長会でも介護保険に関する国への要望で「低所得者について、サービス利用者負担軽減策の拡充と保険料の軽減を図るとともに、必要な財政措置を講じること」としているように、新宿区が国や東京都に対して介護保険の保険料、利用料の減免制度を拡充及び確立するよう強く求めることは当然のことですが、より根本的には、介護保険における国の負担率を大幅に引き上げることを、今こそ国に要求すべきではないでしょうか。

 また現状においては、区の一般財源を投入することも含めて保険料、利用料の減免制度を抜本的に改善することを区の計画に盛り込むべきではないでしょうか、区長の見解をお示しください。

 質問の第2は、特別養護老人ホームの整備についてです。中間のまとめ案では、区が実施する主な基盤整備の目標として、特別養護老人ホームは2007年度(平成19年度)に91床のみとなっています。しかし、特別養護老人ホームに入所を希望している方が 900人以上いて、日を追うごとに待機者がふえているのです。特別養護老人ホームの整備は待ったなしの問題です。

 ところが、区が行ったアンケートでは「特別養護老人ホームを整備するためには、保険料の上昇と区財政の負担が伴います」とした上で、「負担を伴ってでも特別養護老人ホーム等の施設サービスに力を入れるのがよい」か、「負担が伴うなら在宅サービスに力を入れ、施設サービスは現状のままでよい」かという極端な二者択一を迫る設問となっています。これは、区民にとって切実な施設の整備を、区が本気になってやろうとするのではなく、区が保険料の負担を盾に恣意的な質問をしていると言われても仕方がありません。

 地域説明会でも特別養護老人ホームについて、「当初の計画では平成16年度に91床となっていたのが、なぜ19年度になってしまうのか」という意見や、「区の責任で整備すべきではないか」という厳しい意見も出されていました。

 私の知っている方も要介護状態が長期化し、介護している奥さんも要介護2で、在宅サービスを限度額いっぱいまで利用しても家族では支え切れない、限界を感じて区外の療養型や老人保健施設も使用したけれども、なれたころには退所を迫られる。特別養護老人ホームは、遠いところでも満床でいつ入れるかわからない。近くに住む娘さんが仕事をやめようかと相談していたやさきに亡くなってしまったという例がありました。こんな大変な思いをしている人が何百人もいるというのに、それでも区長はまだ民間任せにして、施設整備が進まなくても仕方がないと思われるのですか。

 区が責任を持って特別養護老人ホームを整備し、目標とするベッド数も待機者の増加に見合った数にふやすべきです。区長の見解をお示しください。

 質問の第3は、重度要介護高齢者に入院見舞金を支給する制度の創設についてです。先ほども述べたように、特別養護老人ホームの待機者と、それを支える家族の状況は深刻な事態となっています。また、医療的な処置が必要な人は、そもそも特別養護老人ホームに入所することができず、やむなく病院に入院されている場合が多々あります。そうした方々の費用負担は、大部屋に入院した場合でも十数万円から30万円もかかり、差額ベッド料などが加わると家族も払い切れないような状況です。

 そこで、寝たきりなど重度の要介護高齢者で、特別養護老人ホームに入所を申し込んでいる間に入院を余儀なくされた方に対して、経済的な支援として入院見舞金を支給してはいかがでしょうか。区長の見解をお示しください。

 次に、野宿生活者、いわゆるホームレスの状態にある人々に対する対応策について質問します。この問題について、私たちは第1回定例会でも質問しました。その後国会では「ホームレス自立支援特別措置法」が成立し、また、区が実施した実態調査報告書もまとめられましたので、そのことも踏まえて質問します。

 まず第1は、この問題に対する区長の基本姿勢についてです。区長は、第1回定例会で私どもの質問に答え、法の成立に強い期待を表明しました。法の成立と実態調査で明らかになったことも踏まえて、区長のこの問題に挑む基本的姿勢と決意について、法律への評価も含めてお示しください。

 第2は、法で規定された実施計画についてです。法では、国が定める基本方針と都が定める実施計画に則して、区も実施計画を策定することができるとされました。また、計画の策定に当たっては、住民と支援活動を行う民間団体の意見を聞くことが規定されました。前回の質問でもお伺いしたことですが、私は、実施計画の策定や各種施策の立案と実施に向けては、野宿生活者自身の意見表明の機会があってもいいと考えますし、野宿生活者の問題について、全区民的な論議を行うことが必要と考えます。シンポジウムなどの企画を検討してはいかがでしょうか。実施計画の策定や各種施策実施に当たっての区長の見解をお示しください。

 第3は、法第11条で規定された「公共施設の適正な利用の確保についての対応」についてです。この規定については、関係者から公園などの野宿生活者の強制排除につながるのではとの懸念が出され、国会審議でも論点の1つとなりました。その結果、この規定の運用に当たっては「人権に関する国際約束の趣旨に十分に配慮する」との決議が、衆議院・参議院それぞれの委員会で可決されました。また、法文においても「施設の適正な利用を確保するために必要な措置をとる際は、ホームレスの支援等に関する施策との連携を図る」ことが規定されています。

 私たちは、さきの定例会の質問でも、区がこの間行ってきた公園の閉鎖管理という対応について、自立支援策の実施を前提にすべきであり、強制排除との批判を受けることのないようになど指摘したところですが、国会決議や法文の規定を受け、この問題への区長の認識と対応をお伺いします。

 第4は、民間団体との連携や支援についてです。法では、自立支援を行う民間団体との連携や能力の活用等が規定されているとともに、これらの民間団体への国の財政支援についても規定されたところです。新宿区では、この問題でNPOなど民間団体の協力なくしては進まない現状があります。しかし一方では、区はこの間、民間との協働の名のもとに、ともすれば区の責任を放棄しかねない方向を強めていますが、民間団体との連携や支援に取り組む場合も、行政の責任と役割をきちんと発揮することが前提であることは言うまでもありません。

 この問題に取り組む民間団体の多くは、活動経費の捻出に苦労されています。私は、国の支援策の内容や民間団体の活動内容なども精査した上で、適切かつ効果的な支援策を財政面での支援策も含めて、区として検討すべきと考えますが、いかがでしょうか。

 この項目の質問の最後は、実態調査報告書で提言された一時避難所型の緊急一時保護センターの設置と、公設宿泊所の増設についてです。

 先日、同僚議員が大阪市が大阪長居公園に設置した一時避難所を視察してきました。かつて、 400張り以上あったブルーテントが、今では1張りに減っていたそうです。一時避難所に入所した後、自立支援センターに移った人、アパートを借りて自立した人、田舎へ帰った人と、多くが自立生活へ踏み出したそうです。

 大阪市の例も参考にして、区内でも効果が期待できる施策が実施できないでしょうか。もちろん、こうした施策については地域住民の理解と合意が大前提です。また、そのためには、その施策によって問題の解決に向けての展望が具体的に見えるものでなければなりません。テント生活者が周辺に移動するだけだったり、施設を設置したことで、そこへ野宿生活者が集中することになったりでは、住民の理解を得ることはできません。区としてこの施策を具体化する場合は、さまざまな角度から十分な検討を行うべきことは当然です。

 区長はこれらのことも踏まえた上で、一時避難所についてどのようなお考えをお持ちでしょうか。また、公設宿泊所についても一部の民営宿泊所について、メディアなどで指摘されている問題点の是正とあわせて増設を検討すべきと考えますが、この点についてもお答えください。

 次に、区立歴史博物館の収蔵資料盗難事件について、区長並びに教育委員会に質問します。

 現職の区職員による歴史博物館の収蔵資料の盗難は、区民の文化的・歴史的財産を管理すべき立場にある職員として許しがたい犯罪であり、区政に対する区民の信頼を著しく損なう事件です。盗難事件とその中で明らかになった歴史博物館の管理運営の実態は、全国の博物館の社会的信頼を傷つけたという点でも重大です。

 これまでの報告でも明らかになっていることは、収蔵資料が貴重な文化的・歴史的遺産であるという認識を根本的に欠いた極めてずさんな管理運営体制になっていたということです。そもそも収蔵資料の整理確認作業が行われておらず、財団が管理運営を委託されてから作業を行った結果、購入資料 9,052点のうち、当初 742点もの未確認資料があることが明らかになりました。その後の調査でも貴重な文化的・歴史的遺産である夏目漱石の「道草」の草稿1枚は1994年6月から、太政官高札は歴史博物館が開設された1989年から行方がわからないまま放置されていたという驚くべき実態が明らかになりました。しかも、今回盗難が明らかになった林芙美子の書簡と同じ10万点を超すと言われている寄贈資料は、何点あるのかもわかっておらず、大半の整理確認作業はいまだ行われていません。

 教育委員会は8月26日の文教委員会で、今回逮捕された職員について、ふだんは収蔵庫に入らず、重要資料に触れない人だったので、盗難発覚後の聞き取りからも漏れていたと答弁しています。収蔵庫への出入りと資料の持ち出しは、これまで一般職員も含めて事実上自由であったことが報告されていますが、このことは、収蔵庫にだれが入ったかもわからない、ずさんな管理だったということを示しているのではないでしょうか。

 このような実態について、専門家は「文化的遺産が国民の財産として持っている位置づけなどについて、根本的な勉強や意識が欠けているのではないか。専門家では考えられない事件」と厳しく指摘しています。

 そこで、区長並びに教育委員会に質問します。そもそも歴史博物館所蔵の資料について、その価値をどのように認識されていますか。また、今回の区職員による盗難事件と、その中で明らかになった文化的・歴史的遺産の極めてずさんな管理の実態と責任についてどのように認識されているのか、今指摘した点も踏まえてお答えください。

 林芙美子の書簡7点の盗難については真相が明らかになりつつありますが、購入資料の未確認問題や寄贈資料の実態、資料の管理の実態の全容などについては、区民から見ていまだに不明朗な問題が多数あります。例えば、今回の林芙美子の書簡のほかにも、ほかの博物館等の貸し出し以外に、職員が収蔵資料を歴史博物館の外に持ち出すことがあったかどうか、この点について伺うとともに、確実な再発防止策を講じるためにも、収蔵資料の管理の実態の全容を職員の意見も聞いて明らかにすべきではないでしょうか。

 最後に、再発防止のために、歴史博物館の管理運営の仕組みと体制を強化しなければならないことは明らかですが、財団に管理運営を委託して以来、歴史博物館の学芸員は6名から3名に削減され、学識経験者など外部の専門家などによる歴史博物館運営協議会が廃止されるなど、これに逆行する状況となっています。専門職である学芸員の体制を強化するとともに、運営協議会を再度設置すべきと考えますが、いかがでしょうか。

 次に、小・中学校普通教室の冷房化等について、区長並びに教育委員会に質問いたします。

 都心部特有のヒートアイランド現象により、ことしの夏も猛暑が続きました。夏休み前の2週間は連日30度を超える暑さで、区内のある小学校の教室では、朝の登校時から既に室温は33度。日中の窓際は40度近い日が続きました。

 2学期の始まった9月2日、目黒区では全教室が冷房化され、子供たちの喜びの声がNHKのお昼のニュースや各新聞などでも報道され、区民の関心をよんでいます。去る4日発表された新宿区第三次実施計画(中間のまとめ)で、中学校3年生等の普通教室の空調化について具体化が図られたことは、子供たちや保護者、教職員等の切実な願いが反映したものとして評価します。しかし、今回発表された中間のまとめで、当面の実施対象が中学校3年生と教育環境が悪いなどの特殊事情のある教室となっていることは、近年の異常な暑さからしてももはや不十分な内容と言わざるを得ません。

 既に千代田区、中央区で設置済み、港区では議会で請願が採択されています。また、さきの定例会で全会一致で可決、提出した普通教室の空調化に対する財政措置を講じることを求める意見書も実り、文部科学省は希望する地域のすべての公立学校の普通教室の空調化を10年計画で実施し、その3分の1の費用を補助する方針を決め、来年度予算の概算要求に盛り込んだことは御案内のとおりです。

 私どもは、去る9日区長と教育委員会にこの問題で申し入れをさせていただきましたが、文部科学省の新たな方針も踏まえて質問します。

 第1は、中学3年生等に限ることなく、すべての小・中学校普通教室に一斉に導入し、あわせて幼稚園の冷房化も行うことについてです。当面の実施対象が中学校3年生だけと聞いて、中学生や保護者からは「小学生がかわいそう」とか、小学生からは「私たちの教室は何でだめなの、大人の人にも教室に来てみてほしいよ」という声が上がっています。実施計画の中間のまとめは、文部科学省の方針が発表される前の計画ですから、国の財政措置が行われるなら対象の拡大も可能です。第三次実施計画に全教室の空調化を具体化し、来年の夏に間に合わせるべきです。

 第2は、東京都に対し、普通教室の空調化に対する財源措置を講じるよう要求することです。同時に経費の各区負担分については、都区財政調整において需要額に算定するよう主張すべきと考えますが、いかがでしょうか。

 以上2点についてお答えください。

 最後に、JR高田馬場駅のバリアフリーについて質問します。

 高田馬場駅は、視覚障害者の利用も多い上に、都心ではバリアフリーが行われていない数少ない駅ではないでしょうか。既に、改札の内側にあった店舗も移動され、地元ではいつから工事が着工するのか期待を持って見守っています。高田馬場駅をよくしたいという声が広がる中で、新宿区としてこの時期に改めてJR東日本に対し、工事の着工を要請すべきと思いますが、いかがでしょうか。

 以上で私の質問を終わります。

 御清聴ありがとうございました。(拍手)



◎区長(小野田隆) 沢田議員の御質問にお答えをいたします。

 まず、ブッシュ政権におけるイラクへの軍事攻撃の危険についてのお尋ねでございますが、新聞等によりアメリカの対イラク攻撃が行われるような報道がされています。しかし、イラクは国連事務総長に対して国連の武器査察を無条件で受け入れることを表明いたしました。これによりまして、対イラク情勢は新しい局面を迎えていると考えております。

 この問題につきましては、現在も国連を通じた解決に向けての努力がなされているところであります。私といたしましても国連を中心とした解決が望ましいと認識しております。

 次に、平和都市宣言をしている区長の立場から、イラクへの軍事攻撃や小泉首相に対して反対を表明するよう求めるべきとのお尋ねについてお答えいたします。

 御存じのとおり、新宿区は昭和61年の国際平和年に当たり、核兵器の廃絶を全世界に訴え、世界の恒久平和を願って平和都市宣言をしたものでございます。区としましては、今後ともその趣旨を踏まえて平和の大切さを訴えていきたいと思います。

 また、さきの日米首脳会談において、小泉首相はブッシュ大統領のイラクへの対応について、国際協調体制がとれるよう考えるべきだと述べております。私といたしましても、そうした考えが望ましいと認識しております。

 次に、情勢の推移から有事法案への私の認識を改めるべきではないかとのお尋ねですが、御指摘のとおり私は第2回定例会におきまして、我が国の平和と独立、並びに国及び国民の安全の確保に資することを目的とした有事三法案は、我が国に対する武力攻撃に対しどのように国を守り、国民を守るのかという法整備がない現状に問題があるとの立場から、必要であると述べたものであります。

 国際情勢は日々変化するものでありますが、我が国の平和と独立、そして国民の生命、財産を守るために法整備が必要であるとの私の認識は変わっておりません。しかし、法制化に当たりましては、再三申し上げておりますように、国民の理解と合意を得るため十分な議論が必要であるとの認識も変わっておりません。

             〔「信じられない」と呼ぶ者あり〕

 続きまして、後期基本計画・第三次実施計画・行財政改革計画についての御質問でございます。

 まず初めに、計画策定に当たって区民生活の実態をどのように認識しているかについてでございますが、区が先般行った区民意識調査においても、現在の暮らし向きに不満を持つ区民の方の割合は、4人に1人という結果になっております。こうしたことからも、区民の皆さんの生活実態は厳しいものと認識しております。

 後期基本計画においては、こうした将来の生活に対する漠然とした不安に対して、安心感を与える相談体制や地域見守り体制の充実などを図ってまいります。

 また、地方自治体としての存在意義をどのように踏まえているかについてでございますが、自治体の役割の基本は、住民福祉の増進を図ることでございます。あわせて最少の経費で最大の効果を上げることも自治体の使命であります。

 区といたしましては、セーフティーネットについて十分認識しつつ、区の役割を直接的なサービス提供中心のあり方から、地域のコーディネーター機能を重視したあり方へ転換してまいりたいと考えており、このことにより行政に課せられた責任がいささかなりとも軽減することはないと認識しております。

 区立保育園を原則民営化とする方針は、子育て支援新宿プランの「保育所の定員及び配置の適正化」に示された考え方を明確にしたものです。民間経営のノウハウを活用し、多様な保育事業に対応したより利用しやすい保育園の整備を推進していくことは、子供を育てることに夢が持てる環境整備につながるものと確信します。

 また、保育に欠ける児童を保育所で保育することは区の責務であり、保育所の運営主体により変わるのもではございません。したがって、区立保育園の民営化推進が「区が保育事業から撤退すること」との御指摘には当たらないと考えます。

 次に、東京都の「福祉サービスの提供主体の改革への取り組み」に対する区の考えについての御質問ですが、都立施設改革の進め方につきましては、入所している利用者に対するサービス水準の低下を招かないよう配慮するとともに、特別区を含めた関係者間の十分な協議・調整を行うべきであると考えております。

 また、社会福祉法人の改革につきましては、法人が運営する施設等のサービス水準の低下を招かないよう配慮するとともに、社会福祉法人からの意見聴取を十分に行い、あわせて、特別区と今後の法人改革の進め方について、十分な協議・調整を行うべきであると考えております。

 以上のような考え方に基づき、今後、区長会として東京都に申し入れを行ってまいります。

 次に、図書館の配置の見直し案についてでございますが、昨年、施設白書を出しました折も、区民の方々から多くの御意見をいただきました。その中には、確かに図書館の体制見直しに反対される御意見も少なからずございました。しかし、そのような意見を寄せられた方の多くは、ここ数年のうちにも5つの地域図書館が廃止されてしまうかのように受けとめられたことによるものと認識しております。

 施設白書におきましては、教育委員会も含め、私どもは新たな図書館サービスの体制を地域にしっかりとつくりながら、長期にわたる構想として9館体制の見直しを提案したところでありましたが、それを正確にお伝えできなかった点については、不十分であったと考えている次第でございます。

 このような経緯があったところでございますが、区長を囲む会等での御意見や、本年度実施しました区民意識調査の結果などを総合的に踏まえ、改めて時間軸に沿った形で図書館の説明文を整え直し、行財政改革計画に載せさせていただきました。それは、とりもなおさず議員御指摘のとおり、区民意見を十分に踏まえて検討していただくために載せたものでございます。

 図書館の配置の見直しは、行財政改革計画が対象とする期間内で終えられる課題ではございません。今後とも教育委員会と連携し、地域の方々と意見を交わしながら取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、区財政の現状及び今後の区政運営についてのお尋ねでございます。

 平成12年度、13年度と2年連続で実質単年度収支が黒字となったことなど、区財政は小康を得た状況と考えられます。しかしながら、経済、景気の動向など区財政を取り巻く状況は依然として先行き不透明でございます。区税を初めとする一般財源も、14年度は13年度決算を50億円近く下回る見込みであり、15、16年度はさらに減少するものと予測されます。

 施設の改築、改修など多大な経費が必要な需要も目前に迫っております。また、少子高齢社会、環境との調和、安全で安心なまちづくりなど、新しい時代の課題に的確に対応するための財源も必要でございます。

 これらのことを考えあわせますと、区財政はこれまでのさまざまな改革により一定の改善を見たものの、なお極めて厳しい状況にあると認識せざるを得ません。したがいまして、今後も行財政改革を進めていく必要がございます。これまでの改革がもたらした成果の上に、不断の改革を積み上げていくことでこそ、中・長期的に安定した行財政の構造が構築できるものと考えております。このことを前提といたしまして、財政非常事態宣言をとらえ直す必要はあるものの、改革の取り組みにより見直した施策の復活などは考えてございません。

             〔「冷たい」と呼ぶ者あり〕

 不況対策推進本部の設置につきましても、むしろ、これからの行財政改革を推進していく体制の確立、区民の皆様と手を携える区政の新しい仕組みづくり、このことが今必要ではないか、このように考える次第でございます。

 次に、住民基本台帳基本条例の制定に向けてのパブリック・コメントについてのお尋ねでございますが、このパブリック・コメントは、明日までの予定で区民の皆様の御意見を賜っているものでございます。「4つの主眼点」だけでは具体的によくわからないので、条例案を再度パブリック・コメント制度で区民の意見を聞いてはとのことでございますが、各般の意見もございますし、また、一方で制定する時期の問題もありますので、今後の予定といたしましては、今回をもちまして区民の御意見を集約し、参考にさせていただいた上で条例案を取りまとめ、早い時期に議会での御審議をお願いしたいと考えております。

 次に、住民基本台帳ネットワークシステムにおいて、区の努力だけで個人情報が確実に保護されるのかとのお尋ねでございますが、住民基本台帳ネットワークシステムにおける個人情報の保護は、国と各自治体が力を合わせてこそ確実になるものでございます。したがいまして、国では個人情報保護法等関連法案を提案し、また、各自治体では個人情報保護条例の制定に努力しているところでございます。

 また、国へ個人情報保護の仕組みの整備を十分行うよう、具体的要求をすべきではないかとのお尋ねでございますが、国への具体的要求につきましては、今年の7月に全国市長会を通じて緊急要望を出したところでございます。

 次に、国に対して、住民基本台帳ネットワークシステムを直ちに中止して見直すように要求すべきとのことでございますが、国に対しては全国市長会を通じて、プライバシー保護に万全を期すよう強く要望したところでございます。したがいまして、現状におきましては、住民基本台帳ネットワークシステムを直ちに中止して見直すように要求する考えはございません。

 次に、商工業緊急資金についてのお尋ねでございますが、これは、区長が指定する風水害等の自然災害、または経済変動等で被害を受けた場合の融資制度でございます。昨年度は、BSEの発生による影響が多大であったとの判断のもとに、食肉関係業に対して適用したところです。一段と厳しい経済状況が続いており、今後も社会経済の動向を注視する必要がございますが、現時点では新たな適用は考えておりません。

 また、貸付限度額の引き上げや利用者の金利負担を1%以内にすべきとの御指摘につきましては、当区では行財政改革について、区民の方々に御理解と御協力をお願いしているところでもあり、新たな融資条件の緩和策は考えておりません。特に、利子補給のあり方として、区制度融資といえども事業者に応分の負担を求めるべきとの考え方から、利子補給を2分の1としているところでございます。さらに、信用保証協会への働きかけにつきましては、信用保証協会が事業の採算性など、一定の基準のもとに判断しているものであり、これを尊重すべきものと考えております。

 次に、経営環境改善のための補助事業の充実を図ることについて、各区の例を挙げてのお尋ねでございます。

 区といたしましては、今年度から各事業者を対象に経営環境改善のため、ホームページの立ち上げ等のIT化の相談にこたえるITアドバイザーを無料で派遣するとともに、パソコンなどの操作については、アシスタント派遣への補助をしております。

 また、本年11月竣工予定の産業会館を中小企業支援の拠点として、産業関係者の交流の場とするほか、経営支援・創業支援などの講座、事業の見直しに視点を置いたパソコン教室など、中小企業の経営環境改善への支援について一層の充実に努めてまいります。

 次に、入札制度についてのお尋ねでございます。工事入札については、御指摘の最低制限価格制度を導入した上で、さらに本年6月より低入札価格調査制度を試行いたしました。これは、国の「公共工事の入札及び契約の適正化を図るための措置に関する指針」によるものですが、今後は、対象工事にかかわる監督体制の強化に努めるとともに、地元業者の育成も配慮しながら、両制度を比較検討していきたいと考えております。

 なお、本年3月の地方自治法施行令の一部改正により、最低制限価格制度の対象となる契約の範囲が拡大されましたが、物品契約は改正の対象とされておりませんので、制度の導入は難しいものと考えます。

 次に、都市再生による区民への影響についてのお尋ねでございます。このたびの法整備は、民間の資金やノウハウを活用した都市再生を積極的に推進するものでございます。新宿区におきましても、これによって住宅・商業・業務の調和のとれた都市の早期整備が図られるものと考えます。さらに、都市再生特別措置法で規定された都市再生事業は、公共施設等の整備を伴うため、事業に合わせて基盤整備等が図られ、居住環境と住民の利便性が向上するものと考えております。

 次に、住環境を保全する立場での新宿区の果たすべき役割についてのお尋ねでございますが、新宿区では、これまでの地域の方とともに地区の特性を生かした町の将来像を考え、まちづくりを進めてまいりました。現在、当区においては都市再生緊急整備地域が2地区指定されておりますが、この地域においては、都市機能の高度化と居住環境の向上を目指して、地域の方とともに考え、都市の再生を図ってまいります。また、緊急整備地域以外の地域におきましても、これまでと同様に地域の方とともにまちづくりを進めてまいります。

 次に、新宿区独自の環境アセスメント条例を制定してはどうかとのお尋ねでございますが、今回の都条例の改正については、過去20年間の実績と知見を活用して、制度の趣旨を損なうことなく合理化と効率化を図ったものと聞いております。

 また、特定地域については、良好な環境を確保しつつ、都市機能の高度化を推進する地域として総合的に勘案し、対象要件を緩和したものでありますので、都条例の改正の趣旨を踏まえ、区の独自のアセス条例等を制定することは考えておりません。しかし、対象外の建築物につきましては、従来の建築行政等の手続の中で環境への配慮がなされ、周辺住民の合意が得られるよう指導してまいります。

 続きまして、千代田区の建築計画の早期周知に関する条例についてのお尋ねでございます。建築計画の早期周知につきましては、現在でも建築主に対して標識設置の前から説明を行い、理解を得るよう指導しており、実際に説明会等も行われています。今後は建築の手引等なども活用して、窓口でのよりきめ細かな周知を図ってまいります。建築物の紛争の予防と調整については、取り扱う規模に違いはあるものの、都と区は同じ内容の条例で対応しております。したがいまして、学校の環境等にも配慮した早期周知のあり方については、都とも十分協議してまいりたいと考えております。

 次に、用途地域等の見直しについてのお尋ねでございます。新宿区としましては、住民の合意のもとに地区の特性を生かした町の将来像を定め、まちづくりを進めていくべきであると考えております。また、規制の強化は財産権を制限することにもなるため、とりわけ住民の合意形成が重要です。したがって、規制を強化する用途地域との変更を行う場合でも、原則として地区計画を策定すべきであると考えております。

 地区計画の策定に当たっては、これまでも地元住民と協力して地区計画制度についての勉強会等を開催し、整備手法の検討を行っているところでございます。今後とも、地区の特性に応じた地区計画の策定を支援していきたいと考えております。

 今回の用途地域等の見直しにつきましては、広報及びホームページ等で区民への周知を行っているところでございます。区の素案及び原案につきましても、同様に区民への周知を十分に行い、きめ細かな住民説明会を開催していきたいと考えております。

 次に、介護保険と高齢者福祉の充実についてお答えいたします。まず、介護保険料、利用料の減免について抜本的に改善し、計画に盛り込むべきとの御指摘ですが、保険料の個別減額制度につきましては、保険料が賦課されることにより、自立した生活が困難となる方を対象に昨年10月から開始したところです。この実施により対象層の滞納状況が改善されたことや、所得などの基準についても他の自治体と比較しても遜色なく、減額制度として適切なものと考えており、基準の見直しは考えておりません。

 また、利用料の減免制度につきましては、本年1月から利用者負担軽減措置事業を実施しているところですが、この制度の拡充は、介護サービス事業者の負担の増加や一般財源の増加につながり、区民や事業者の理解が得られにくいことなどから、現行のままで実施してまいります。

 なお、介護保険における国の負担率の引き上げですが、介護保険制度は現役世代のすべての国民も含め、ともに支え合う制度としてつくられております。公費負担の割合の中で、国の負担のみ引き上げることは制度の根幹にかかわることであり、このことについて国に要望する考えはございません。したがいまして、介護保険の低所得者対策について、御提案のような見直しを計画に盛り込むことは考えておりません。

 次に、特別養護老人ホームの整備についてのお尋ねですが、整備目標数につきましては、現在行っているパブリック・コメントやアンケート調査を通じ、老人保健福祉計画、介護保険事業計画を策定する中で検討してまいります。整備の時期につきましては、施設の具体的整備計画の作成から開設までの期間を考え、平成19年に開設の予定となっているものです。施設の設置・運営主体につきましては、民間事業者にお願いをしたいと考えており、施設を誘致する施策を行ってまいりたいと考えております。

             〔「誘致できなかったらどうするの」と呼ぶ者あり〕

 次に、重度要介護高齢者に入院見舞金を支給する制度の創設についてのお尋ねでございます。寝たきりなど、重度の要介護高齢者で、特別養護老人ホームに入所申し込みをされている方は増加しており、特別養護老人ホーム等の施設の計画整備を図っているところでございます。御提案の制度は、特別養護老人ホーム入所申し込みをされていて、病院に入院している方のみに経済的支援を行うものであり、御自宅におられる重度要介護高齢者との均衡を欠くものと考えます。

 高齢者の入院に伴う経済的負担については、老人保健制度の中で所得に応じた入院時の自己負担の限度額が設けられ、低所得所帯については、これを低くする配慮がなされています。このため区としては、新たな経済的支援としての高齢者入院見舞金支給制度を創設する考えはございません。

 次に、ホームレスの自立支援特別措置法の成立を受け、ホームレス対策の今後の基本姿勢等についてでございますが、私はこれまで一貫して、国の責任において一元的・総合的にホームレス対策を講じるべきであると主張してまいりました。このほど法律が制定、公布されたことは、長年にわたる区民と議会及び行政が一体となった行動の結果であり、ホームレス対策を行う上で大きな前進であると高く評価いたします。

 また、この法律が時限立法であることから、早急な対応が必要であると考えております。東京都と23区においては、大都市問題として共同で対応することとしており、今後もこの考え方のもとで路上生活者対策事業を柱に、新宿区で行った実態調査の結果を踏まえながら、ホームレスの人権に配慮した対策を進めてまいりたいと考えております。

 次に、実施計画の策定や各種施策の実施に当たってでございますが、この法律では、国が実態調査を踏まえて基本方針を策定することとされています。また、基本方針を策定する事項に「民間団体との連携に関する事項」も含まれております。このことから、国の基本方針を見きわめた上で、今までの連携を図っている民間団体や、区民からの御意見を取り入れながら実施計画を策定してまいりたいと考えております。

 なお、国の基本方針が出されるまでは、路上生活者対策事業を柱とした都区共同事業を進めるほか、生活保護法の活用等を図りながら施策を行ってまいりたいと考えています。

 次に、公共施設の適正な利用の確保に関してのお尋ねです。公園等の公共施設では、一般的に常時開放が原則です。しかしながら、昼間から夜遅くまで酒を飲んで騒いだり、深夜に大声を出すなどの迷惑行為が常態化し、利用者の安全性や周辺の環境が脅かされるときは、福祉施策を踏まえた上で一定の利用制限もやむを得ないと考えております。

 例えば、西大久保公園を閉鎖管理する際にも、まず福祉部門と相談するよう促し、自立支援施設へも入居させました。その上で、ホームレスに公園利用の規則を守るよう再三再四指導した結果、自主的に退去したものです。法の趣旨や国会決議に基づき、今後も地域社会の理解と協力を得ながら公園の適正な管理に努めてまいります。

 次に、民間団体との連携や支援についてでございます。民間団体との連携を図ることの重要性は、深く認識しているところでございます。また支援策につきましては、ホームレス自立支援特別措置法の第10条で、国が財政上の措置を講ずるように努めなければならないとされております。先日、発表になりました厚生労働省の平成15年度のホームレス対策関連の概算要求額は、対前年度と比べて3倍の額となっております。したがいまして、私としては国からの支援策を見きわめた上で、国や東京都の支援事業を有効に活用しながら施策を推進してまいりたいと考えております。

 次に、一時避難所型の緊急一時保護センターの設置についてでございます。大阪市の長居陸上公園内に設置されている緊急一時保護センターは、都区共同事業とは違った方式での事業内容で実施されていると承知しております。

 東京都と23区におきましては、路上生活者対策事業の中で緊急一時保護事業を立ち上げ、食事の提供等も行いながら、自立支援事業とあわせて就労自立に向けた施策を実施しており、大阪市とは違ったものとなっています。

 平成15年度末までに路上生活者対策事業が軌道に乗ることから、これらの事業効果を踏まえながら、御指摘の一時避難所のあり方を含めて、今後の施策の一つとして検討してまいりたいと考えております。

 次に、公設宿泊所の増設についてでございます。公設宿泊所につきましては、現在、特別区人事厚生事務組合におきまして、23区共同事業として設置しております。しかし、入所枠に限りがあり、新宿区では社会福祉法に基づいた民間が設置した宿泊所等を利用しているのが現状です。

 特別区人事厚生事務組合では、厚生施設の見直し等を図りながら、枠の拡大に向けて努力をしております。今後は、社会福祉法人等にも設置の働きかけを行いながら、東京都と連携を図り民間宿泊所等の指導方についても適切に対処してまいりたいと考えております。

 次に、歴史博物館所蔵の資料について、その価値をどのように認識しているかとのお尋ねですが、その所蔵資料の価値につきましては、文化的・歴史的にも大変貴重なものが含まれていると認識しているとともに、長く後世に引き継がなくてはならない区民の財産と考えております。

 次に、収蔵資料の管理の実態と責任について、どのように認識しているかとのお尋ねですが、管理の実態につきましては、現段階での事件後の調査を踏まえますと、管理上の不備があったものと認識しております。今後、二度とこのようなことのないよう全庁を挙げて区政に対する区民への信頼回復に懸命に努めていくことが、私の果たす責務と考えております。

 次に、普通教室の冷房化についてのお尋ねでございます。学校の冷房化につきましては、これまでも音楽室等国庫補助対象教室や近隣騒音など個別の事情による場合など、教育委員会と協議をしながら対応してまいりました。また、普通教室の冷房化につきましては、整備すべき範囲、その方法や財源なども含め、諸般の状況を十分考慮しながら教育委員会と協議をしてまいりました。去る6月の区議会の意見書、8月の文部科学省の対応なども踏まえた検討の結果といたしまして、普通教室の冷房化を第三次実施計画に盛り込むこととした次第でございます。

 しかしながら、国庫補助につきましてもその行方が定かではございません。これらのことを考えあわせまして、個別の事情による対応のほか、まず受験を控えた中学校3年生の普通教室の空調化に取り組むことといたしました。なお、全教室の空調化につきましては、国等の動向を見据え、教育委員会と協議しながら検討してまいります。

 次に、都区財政調整の需要額算定についてでございますが、国等の対応の詳細を見きわめながら、区として主張すべきは主張してまいる所存でございます。

 続きまして、JR高田馬場駅のバリアフリー化についてのお尋ねでございます。JR高田馬場駅は御質問のとおり、区内でもバリアフリー化がおくれている駅と認識しております。JR高田馬場駅のバリアフリー化については、本年5月にJR東日本に要請に行き、平成15年度に設計、16年度以降に工事に着手するとの回答を受けております。今後とも、高田馬場駅のバリアフリー化については、引き続きJR東日本に対して強く働きかけてまいります。

 以上で、私の答弁を終わらせていただきまして、その他は教育長から御答弁申し上げますので、よろしくお願いいたします。



◎教育長(山崎輝雄) 教育委員会への御質問にお答えいたします。

 初めに、歴史博物館の収蔵資料盗難事件についてのお尋ねですが、収蔵資料は郷土新宿の歴史と文化に対する区民の理解を深め、貴重な文化資源に親しむ機会を提供するための大切な資料と認識しております。

 教育委員会といたしましては、その職員の管理監督責任と資料管理の責任を重く受けとめますとともに、区民の皆様及び関係者の方々に深くおわび申し上げます。

 今回の事件は、収蔵資料の整理保管や収蔵庫の管理が十分に行われていなかったことによるものと認識しております。現在、再発防止対策委員会で再発防止のための具体策を検討中でございます。その結果を踏まえ、再発防止に全力を挙げて取り組むことにより、博物館に対する区民の信頼を一日も早く回復するよう努めてまいります。

 次に、歴史博物館の収蔵資料の館外持ち出しについてのお尋ねでございます。歴史博物館における資料を使用した研究作業は、館内の所定の場所で行ってきており、職員が館外に持ち出すことはないものと考えております。また、実効性のある再発防止策を講じるために、歴史博物館の職員の意見も聞き策定することは大切なことと認識しております。現在設置されている再発防止対策委員会におきましても、そのような視点で改善策を検討しているところです。

 次に学芸員の体制強化についてのお尋ねでございますが、今回の事件は、学芸員の配置数によるものであるとは考えておりません。再発防止のためには、迅速な資料整理と適切な保管管理体制を構築し、専門職のみでなく組織全体で対応することが大切と考えております。また、博物館の運営については、今後区民の皆様を初め多方面からの意見を賜りながら、区民に親しまれる開かれた博物館の実現を目指してまいりたいと考えております。

             〔「開かれ過ぎちゃったんだよな」と呼ぶ者あり〕

 次に、小・中学校及び幼稚園の普通教室の冷房化についてのお尋ねでございますが、第三次実施計画(中間のまとめ)において、中学校3年生の普通教室等につき冷房化を行うことを計画いたしました。これは受験を控えた中学校3年生の普通教室の冷房化を行うことにより、生徒の学習意欲、学習能率の向上を図ってまいりたいという願いからでございます。

 また、これまでも近隣道路や鉄道の交通騒音等、教育環境の悪い教室について冷房化を図ってまいりましたが、今後も引き続き特殊事情がある学校等につきましては冷房化を図ってまいりたいと考えております。その他の普通教室につきましては、文部科学省の補助金の内容がいまだ確定しておりませので、それらの動向を踏まえつつ今後検討してまいりたいと考えております。

 次に、東京都に対して普通教室の冷房化に対する財源措置を講じるよう要求するようにとのお尋ねでございますが、現在のところ、施設に対する東京都の補助金はございません。教育委員会といたしましては、文部科学省の補助金関係の今後の動向を見守りつつ、適宜対応してまいりたいと考えております。

 以上で、教育委員会としての答弁を終わらせていただきます。



◆36番(沢田あゆみ) 自席から発言させていただきます。

 今、区長と教育委員会から御答弁いただきましたけれども、ほとんど納得できないということを申し述べさせていただきたいと思います。

 特に、有事三法案についての区長の姿勢についても全く発展をしていないということですし、それから保育園の民営化の問題については、子育て支援計画の中でそういうふうになっているからそれに基づいてとおっしゃるんですけれども、あの時に、策定するときにどういう議論をされたのか、本当に知っていてそういう答弁をしているんだろうかというふうに疑問に感じました。

 それから、図書館の問題については、全く区民をばかにした答弁じゃないかというふうに思ったんですが、反対をされている皆さんは、今すぐ5館がなくなるからとかそういうことではなく、将来の新宿区の図書館のあり方も含めて反対をされているので、よく話し合いをしていただきたいと思いました。

 その他いろいろ言いたいことはたくさんあるんですけれども、今度の議会では決算特別委員会もありますので、そちらの方で十分に議論をしていただきたいということで、私の発言を終わります。(拍手)



○議長(野口ふみあき) 次に、23番小野きみ子議員。

             〔23番 小野きみ子議員登壇、拍手〕



◆23番(小野きみ子) 新宿区議会民主クラブを代表して、区長と教育委員会に質問いたします。

 時間が押してきたそうですので、休憩時間抜きに協力しました。前置きも省くことにして直ちに質問に入ります。

 3つの大会派の質問の後なので、同一テーマも幾つかありますが、切り口が違っておりますから、御辛抱ください。

 まず、住民基本台帳基本条例の制定について、区長に質問いたします。

 私ども新宿区議会民主クラブは、改正住民基本台帳法、いわゆる住基ネットが平成11年8月に成立以来、一貫して法律の廃止を訴えてきました。全国から反対の声が高まり、多くの地方自治体の長からも危惧の声が挙がったにもかかわらず、小渕元首相の遺言ともいうべき個人情報保護さえ担保されないまま、同法はついに本年8月5日一部稼働してしまいました。しかし、私たち新宿区議会民主クラブは、国民総背番号制そのものといえる悪法阻止に向けて、本格稼働日まで国及び東京都に働きかけを続けることを、まず冒頭に宣言いたします。

 さて、4月の三重県四日市の不正アクセス疑惑を皮切りに、5月には防衛庁による情報公開請求者 100人以上について、独自に身元を調べてリストをまとめ、幹部らが回覧していた事件があり、その後も官による個人情報の漏洩事件や不祥事の報道は、枚挙にいとまがない状況です。極めつけは先月、日本最高の捜査機関とされる東京地検特捜部が鈴木宗男代議士事件捜査に伴い、北海道で取り調べを行った参考人の供述調書をファックスで誤って葛飾区の不動産業者に送信するという、前代未聞の珍事が発生しました。

 我が新宿区においても8月22日、林芙美子さんの書簡盗難容疑で本区職員が逮捕される不祥事がありました。これらに共通して言えることは、官が、自分たちの組織の中を流れる情報や財産について組織としてすべて把握し、管理し切れていないということであり、行政を預かる公務員の信頼性が根本から揺らいでいるということです。

             〔「そうだ」と呼ぶ者あり〕

 このようにずさんな管理体制のもと、住基ネット法の中にも現在検討されている個人情報保護法案の中にも、公務員の違反行為に対する罰則規定がありません。なぜか。福田官房長官いわく「公務員は不正をしないことになっているので、罰則規定はない」とのこと。あきれて物が言えないとはこのことです。

 政府のこういった姿勢を見て、東京都内では杉並区を筆頭に国分寺市、中野区が住基ネットの接続を切断するという英断を下しました。新宿区も近隣区の影響を受けて、ぜひネットから接続を切断していただきたいところですが、それでも若干の光明が見えてきました。9月5日の広報しんじゅくに「新宿区住民基本台帳基本条例の制定に向けて」とのタイトルのもと、パブリック・コメントの呼びかけが載っていて、目を洗われる気持ちでした。これまで民主クラブが主張してきた内容がふんだんに盛り込まれ、パブリック・コメント制度を活用するなど、この条例策定に向けた新宿区の前向きで積極的姿勢を高く評価いたします。

 このパブリック・コメントの中で、区は運用上の疑問点として3点を指摘しています。

 1つ目は、運用に当たって新宿区から他へ送られた情報の監視や調査ができないという点。これが自治体版の自己情報コントロール権です。

 2つ目は、新宿区議会民主クラブが指摘し続けた問題、つまり閲覧制度に内在する問題を解消するため、住民基本台帳の閲覧を制限できないかという点。

 最後に、なりすましをいかに防止するかという点です。私ども民主クラブが指摘してきた事項もまさにこのことに集約されると考えています。

 1点目の自治体版自己情報コントロール権を担保するためには、区が指摘するように、直接調査できる権限を持つことが必要となります。つまり実態把握です。しかし、このことには一定の限界があることは否めません。結果としては問題意識を持つ多くの自治体が言うように、問題が発生している、あるいは発生しそうだと判断される場合は、ネットワークを切断することが新宿区としてとり得る手段となるでしょう。しかしながら、ネットワークを切断したとしても、既にネットワーク上に流れ出た大切な区民の情報を完全に消し去ることは不可能です。これがネットワーク社会の恐ろしさだと考えております。まず初めに、このことの認識について区長に伺います。

 2点目の閲覧の規制に関しては、区民の理解と納得が得られるものとなるよう、しっかりとした規定を設けなければなりません。区民の納得性という点に重点を置いて、審査をより厳格にするか、それとも30分 1,000円の閲覧料を値上げするか、その方向性をお伺いします。

 3点目のなりすまし防止についてですが、窓口の職員が、転入してきた方が本当にその方なのかを特定する必要が生じることになります。この個人の特定を認証と言います。住民基本台帳法には、窓口での認証の義務規定がありません。このことは認証が極めて難しく、実施不能として規定されていないものと解釈できますが、違いますか。この困難な認証を現在、新宿区では運転免許証などの提示によって行っています。しかし、これでは不十分であることを指摘したいと思います。

 つまり、公的機関が発行し、個人の住所、氏名、生年月日に加えて写真がある運転免許証は、あたかも個人を特定する最高の証明と思われがちです。しかし、この運転免許証を発行している各都道府県の公安委員会は、個人を特定するための重要な資料として住民票を使っているということです。これでは卵が先か、ニワトリが先かの議論ではありませんか。つまり、確実性が高いと考えられる方法でも大きな落とし穴があり、完全だとは言えないのです。この認証については広く、深く検討する必要があります。

 そこで、来年8月の本格稼働時に予定されている住民基本台帳カードについて触れていきたいと思います。

 総務省は、住民基本台帳カードに写真を添付することによって身分証明書になると言っていますが、しかし、先ほど指摘したように、自治体窓口での認証が不確実であるなら、その不確実なものを基本に発行される住民基本台帳カードが身分証明書になるとは言えなくなります。恐ろしいのは、運転免許証にしてもこの住民基本台帳カードにしても、一たん公的機関が発行するとすれば、あたかも正しいものとして通用してしまうことです。

 したがって、この認証に対する確かな方法が確立されるまでの間、新宿区としては住民基本台帳カードを発行しないことが、なりすまし防止になると確信します。

 住民基本台帳基本条例には、認証方法が確立するまで住民基本台帳カードは発行しないとする規定を、ぜひ盛り込んでいただきたいと強く求め、区長の見解を伺います。

 次に、都市再生関連三法と新宿区の対応について、区長に伺います。

 私たち東京都民、中でも都心区の住民の生活を脅かす法律がさきの国会で成立しました。都市再生特別措置法と都市再開発等の一部改正法と、建築基準法の一部改正法、いわゆる都市再生関連三法がそれです。政府は、不良債権処理のかけ声のもと、小泉首相を本部長とする都市再生本部を設置し、東京都内の7地域を都市再生緊急整備地域に指定しました。

 新宿区内では、新宿駅周辺地域と富久町が指定されました。内容を見ると、今までの都市計画の規制をすべて撤廃するような制度を創設して、これまで五、六階しか建てられなかった地域でも30階、40階という建物が建てられるようになっております。手続も簡略になり、従来は2年以上かかっていた都市計画の手続が、6カ月以内に短縮されました。

 資金面でも事業に対する無利子貸し付け、社債の発行に対する債務保証など、開発業者にとって至れり尽くせりの配慮がなされています。

             〔「そうだ」と呼ぶ者あり〕

 たとえ空室を抱え込むことになっても、その負債は国民の税金で補てんされることになるから気楽なものです。一方で、2003年問題として、業務床の供給過剰が危惧されているにもかかわらず、選ばれた開発業者が次々と巨大新ビルを生み出していく不思議な構造がスタートしてしまったのです。現実は2003年を待たなくても、既に高層ビルのオフィスは埋まらず、高層ビル内の店舗は閑古鳥が鳴くありさまですのに。このようなゆがんだ都市計画にその地域の住民や自治体はどう対応したらいいのでしょう。

 さらに、同時に行われた総合設計制度の確認化も大問題です。総合設計制度は、これまで自治体の許可制のもとに行われていましたが、今回の建築基準法の改正により、住宅系建築物に限り建築確認だけで行えるように簡略化され、しかも、建築確認は民間確認検査機関でも行えるため、自治体のチェックを受けずに最高 1.5倍まで容積率の緩和が可能となりました。

 これで、地域性を無視したまちづくりが今まで以上に加速されることになってしまいました。景気対策の名のもとに公的支援を受けた強大な開発業者に対し、私たち先住民は−−あえてこの先住民と変な言葉を使いますが、まちづくり条例や地区計画というか細い武器で対抗していくしかありません。と書いたんですけれども、先刻共産党の沢田さんの質問にもあったように、用途地域の見直しという手もありますね。見直しは規制緩和だけでなく、規制強化の見直しもあるわけで、区長も前向きに答えておられましたが、地区計画とあわせてぜひこの点、御検討ください。

 さて、困惑する先住民が今注目している区が2つあります。1つは渋谷で、ことし4月、表参道の街並みを維持するために行った地区計画です。新築や建てかえのビルは高さ30メートル以下に制限し、1階部分は商業施設に限定。パチンコ店、ゲームセンター、工場、倉庫は許可せず、屋上広告塔も認めない。まちの高級感を保つための徹底した規制が注目の的です。

 もう一つは、千代田区議会で6月に成立し、10月1日から施行される建築計画の早期周知に関する条例です。これは、従来は高層建築物の建設予定地に建築確認申請の15ないし30日前に、建築計画の内容を記した標識の設置を求めていたものを、90日前までに事前標識を掲げることと義務づけ、その段階で区への計画届け出と住民説明会の開催を求めるものです。

 そこで質問いたします。区長は、今回の都市再生に関連した法改正をどのように評価されますか。

 2つ目の質問。渋谷区の地区計画については、どう評価されますか。

 3つ目、千代田区の条例については、どう評価されますか。

 なお、私たち民主クラブは有志議員とともに、新宿区建築計画の早期周知に関する条例を検討してきましたが、都に動きが出てきたため、当面は要望書を提出するにとどめようと思っております。

 3番目です。首都高速中央環状新宿線について質問します。

 首都高速中央環状新宿線については、その情報誌「山手だより」が第2号まで発刊され、10月10日には区内での工事説明会が開催されるところまで来ています。この高速道路は、目黒区青葉台4丁目を起点に、板橋区熊野町を終点とする山手通り地下を約11キロメートルにわたって走る高速道路です。区内で該当する地区は落合地域と西新宿地域です。この道路が建設されることで、1つにトンネル内での火災を伴う事故。2つに底知れぬ振動。3つ目に排気ガス処理が適正かつ効果的に行われているかなどの点で、従来より近隣住民多数から不安の声が上がってきていました。

 私ども新宿区議会民主クラブは、特に排気ガス処理の問題で不安を抱える区民の方々とともに、昨年10月12日に海江田万里衆議院議員、富田俊正都議会議員ともども首都高速道路公団工務部からヒヤリングを受けました。この中で公団側は、建設によって首都高速全体の渋滞が緩和され、その結果、1、幹線道路の渋滞緩和。2、一般道路の安全性・快適性の増大。3、渋滞・事故の減少による大きな経済効果が創出。そして4、大気汚染等の環境改善への寄与と、数々のメリットを訴えました。

 これに対し住民は、道路建設自身に疑問を持つものではないが、付帯設備としての換気塔建設に問題がある。第1に、9つの換気塔によって行われる排気ガス処理の万全性がいま一つ信頼できない。第2に、巨大な換気塔がただでさえ希薄な大都市特有の地域間交流を希薄にさせ、さらに景観上の威圧感・閉塞感をもたらす。第3に、今日本で一番必要な低公害車・無公害車の普及促進を結果的におくらせると訴えました。しかし、これに対する納得できる説明はありませんでした。

 そこで質問です。区は現在進められている新宿線建設についてどのような説明を受けておられるのか、その経過を含めて御報告いただきたいと思います。

 2つ、次に地域住民が不安に思っている換気塔に絞ってどうだったのか、御説明ください。

 3つ、最後に工事が着々と進行している中、地域住民の不安は全く解消されていません。区民の不安を解消する責任を持つ新宿区の立場から、この課題に対する区長の御決意をお聞かせください。

 次に、TDM−−交通需要マネジメントについて質問いたします。

 今ホットな話題となっているロードプライシングについて伺います。東京都は、自動車の利用自粛や効果的な利用などを促して、交通需要の調整を図ることにより、都市または地域レベルでの道路交通の混雑を緩和し、都市環境を改善していくとして、交通需要マネジメント−−TDM政策を推進しています。新宿区内の明治通りで交差点のギラギラ舗装に示される「スムーズ東京21」が1つの例です。また、このTDMの一環として検討が進んでいるのがロードプライシングです。つまり、交通渋滞や大気汚染の著しい地域に入る自動車に特別の税金をかける。これを課金といいますが、そのことによって従来の車の使い方を見直してもらうことを目指す制度です。

 具体的には、課金時間は午前7時から午後7時まで。金額は一般車で 500円。その対象地域は3案ありますが、第1案を除けばどの案に決まっても、私たちの新宿区は全地域が対象であります。

 対象地域付近に住む方や商店などを持つ方は、買い物に行くにも品物を配達するにも境界線を通過する、つまり入るたびごとに 500円支払うことになります。さらにタクシーが課金対象なので、当然のことながら乗客の負担増になり問題が多々あります。しかし、私ども民主クラブは、人類が永続して生存できる地球のために、TDMの基本理念そしてロードプライシングについては賛成であります。

 そこで質問です。第1に、TDMについて東京都からどのような説明を区として受けているのか伺います。

 第2に、スムーズ東京21が進められている明治通りの渋滞は目に余るものがあります。特に、明治通りから新宿駅に向かう都営バスは右折に15分から30分かかると言われます。それは、通過交通優先の都市交通政策に原因があります。区民生活にとって必要な道路が、渋滞により機能しなくなるということについて、区としても実態を把握し、都と共同して問題解決を図る積極的な姿勢が必要と思いますが、考え方をお聞かせください。

 第3に、ロードプライシングについては、区内の産業や都市部生活者の影響ははかり知れないものがあります。この施策について都から説明があったのかお聞かせください。

 第4に、区内の産業や都市部生活者の影響ははかり知れないものがありますが、同時に渋滞の解消、大気汚染の緩和など大きな意義もあります。この施策についての本区の基本的な姿勢をお聞かせください。

 この項の最後の質問ですが、この施策は新宿区が抱える交通渋滞・大気汚染を解消することとして、区民生活にとって大変重要な事柄です。そのことを目的として進める政策は、なおさらのこと区民の理解と納得が必要と考えているのです。さらに、都の施策は幹線道路の通過交通に目が行きがちです。地元自治体として、地元生活者の視点から検証し直す必要があると思います。これらの事柄を踏まえ新宿区の今後の対応について、区長の御決意をお聞かせいただければ幸いです。

 最後に図書館の運営について教育委員会に質問します。

 昨年10月刊行された今後の区施設のあり方をまとめた「施設白書」では、51種類の施設について評価が行われました。その中で図書館のあり方については、より少ない経費で最大の効果を上げる体制をつくるとしてコストを削減し、サービス内容の多様化と充実を図るということで、現在の9館を将来的には4館体制とし、学校統廃合に伴い新しく学校をつくる際に図書館を併設し、地域図書館としてサービスを補うとされています。これにより、管理運営経費は4億円程度削減されるようです。

 確かにコスト削減というのは望ましいことではあります。しかし、これによってサービス内容の多様化と充実を図ることができるのでしょうか。現在では約10万人の区民利用者が登録し、貸し出し冊数は年間 140万冊前後を推移しています。これは、読書離れが進んでいると言われるようになった現在でも、教育委員会や図書館の皆さんがサービスの充実に努めてこられた結果であると思います。

 生涯学習の学習の重要性が叫ばれている昨今、4館構想は時代に逆行するのではないでしょうか。

             〔「そのとおり」と呼ぶ者あり〕

 また、図書館は単に本を読んだり借りたりする場所でなく、近所同士、お母さんや子供たちのコミュニティ施設ともなっており、地域コミュニティにも貢献している重要な施設でもあるんです。

 そこで伺います。区は学校の統廃合に伴った新しくつくる学校に地域図書館を併設するとしています。昨年の池田小学校の事件にかんがみ、一般利用者と児童・生徒との出入り口を別々にして安全面にも配慮するとあります。こうした経費は膨大なものと思われますが、どの程度を見込んでおられますか。現行の地域図書館の運営をNPOに委ねる等の改善を図って、9館体制を継続していくことと比較してみて、費用対効果の点でどう優れているかお聞かせください。

 第2に、学校図書館と地域図書館が持つそれぞれのよさが相殺され、アブハチ取らずの中途半端なものになるのではと危惧します。現在よりサービスが向上するという根拠をお聞かせください。

 第3に「学校の統廃合に伴って」とありますが、どの学校を統廃合の対象にしているのか、また、学校関係者や地域の方々からは、統廃合に関して理解を得られるのか。そして、学校に地域図書館を併設することに対して理解を得られるのかお答えください。

 以上で私の質問は終わります。

 早口で言ったつもりですが、まごまごしました。どうも御清聴ありがとうございました。(拍手)



◎区長(小野田隆) 小野議員の御質問にお答えいたします。

 住民基本台帳基本条例制定についての御質問でございますが、順次お答えをしてまいります。

 最初に、ネットワークを切断をしても、既にネットワークに出た情報を消し去ることは不可能ではないかとのお尋ねでございますが、私といたしましても同様な認識をしております。

 次に、住民基本台帳の一部の写しの閲覧の規制についてのお尋ねでございますが、住民基本台帳法の公開の原則と、大半の区民の納得いく方法等を考量し、いかに法的な整合性をもって規定していくかは苦慮するところではございますが、個人情報保護の観点から、一歩でも前向きの規定ができればと考えております。その方法として、条例で申請者に責務を規定することや、閲覧手数料の改正をも間接的手段として考慮に入れているところでございます。

 次に、条例に認証方法が確立するまで、住民基本台帳カードを発行しない規定を盛り込んではどうかとのお尋ねでございますが、本人の認証は大変難しいものでございますが、ある一つのものを真実のものと見なして進めてまいりませんと、堂々めぐりの論になってしまいます。また、既に住民基本台帳カードは、住民基本台帳法では申請に基づく交付義務が自治体に課せられております。したがいまして、住民基本台帳カードの発行をしない旨の規定を盛り込むことはできないと考えております。

 次の御質問の都市再生に関連した法整備についてのお尋ねでございますが、新宿区におきまして、都市再生緊急整備地区に指定された地域は、副都心整備計画区域として一定程度の土地の高度利用を図るべきとされている地域が中心となっております。この法の施行により、民間の開発意欲が高まり、住宅・商業・業務の調和のとれた副都心等の整備がなお一層図られると考えております。

 また、法の適用を受ける都市再生事業は、公共施設整備を伴うことが必要とされております。現在、都市基盤の整備に当たっての投資も思うに任せない厳しい財政状況にありますが、民間の力によって基盤整備が実施できるということも大きなメリットと考えます。今回の法整備は、主として民間による都市への投資など、民間の力を都市に振り向けるためのものですが、新宿区においてもその効果が期待でき、都市再生の観点からは評価しているところでございます。

 次に、渋谷区の地区計画についてのお尋ねでございますが、地区計画は、地域の方が自ら地域の将来像を考え、地域の特性に配慮してその地域にふさわしいルールを決めていく制度でございます。新宿区では、現在5地区において地区計画を定めております。中でも、内藤町では、地域の方の発意に基づき数十回に及ぶ話し合いを行い、昨年11月に保全型の地区計画の決定に至りました。他区に先鞭をつけ地域の方の手による地区計画を策定したことは、大いに誇るべきものと考えております。渋谷区においても、当区と同様に地区計画を定めたものと理解しております。

 続きまして、千代田区の条例についてのお尋ねでございます。建築計画の早期周知につきましては、現在でも建築主に対して標識設置の前から説明を行い、理解を得るよう指導しており、実際に説明会等も行われております。

 この条例による対象建築物は、現行の都及び区の「中高層建築物の建築にかかわる紛争の予防と調整に関する条例」と標識の設置や説明会の手続が重複する部分があります。

 また、東京都が取り扱う建築計画については、都条例に抵触するおそれがあるとの見解も示されており、関係者の混乱を招くことが懸念されます。このような実情を踏まえ、建築計画の早期周知に関するより効果的なあり方について、都とも十分協議を行ってまいりたいと考えております。

 次に、初めに中央環状新宿線について、東京都及び首都高速道路公団からどのような説明を受けているかについての御質問でございますが、区は昭和63年2月の都市計画素案の説明会開催から、平成元年3月の都市計画案の告示・環境影響評価書案の公示や、平成2年8月の都市計画決定告示の際など、節目ごとに計画の目的や内容、事業への取り組み等について説明を受けております。

 今年度は、区からのわかりやすい周知の要請を受け、4月に地元区民向けの事業説明用パンフレットを新たに作成する前や、7月及び9月に催されたシールド工事の説明会開催前などに、その目的や内容について説明を受けております。

 続いて換気塔についての御質問でございます。中央環状新宿区線全般の説明と同様に、事業の進捗に合わせ折々に説明を受けております。こうした説明を受ける際に、区は区民の方々が換気塔の設置に対して抱いている不安感を解消するため、首都高速道路公団自身がもっと精力的に広報活動をするよう求めてまいりました。

 これを踏まえ、平成13年に地元町会長の連名で、土壌脱硝装置導入の可能性についてのお尋ねがあった際や、今年度地元住民の方々が連名で換気塔の見直しを求める要望を、関係機関に提出された際など、区民の方からの御意見・御要望が出るごとに、それらへの回答等について説明を受けております。

 続いて、区民の不安を解消することについての御質問でございます。昨年度末、新宿区は中央環状新宿整備事業を担当する首都高速道路公団東京建設局長に対して、区民の事業への不安感を解消するため、今まで以上に地元への事業内容の周知を図るよう申し入れをいたしました。その結果、東京建設局では、換気塔の必要性をわかりやすく表現したパンフレットを作成したり、地元住民からの要望に応じて個別説明に当たっております。

 今後も、区民の不安を解消するために、十分な事業周知がなされるよう働きかけてまいります。

 次に、TDMについてのお尋ねでございます。初めに、都の説明会ですが、6月11日、交通需要マネジメント行政連絡会議が開催され、御指摘のロードプライシングを初め、駐車マネジメントの推進、自動車使用に関する東京ルールの展開、乗りかえ利便性の向上など、東京都のTDMへの取り組みについて具体的ではなく、概括的な説明がありました。

 次に、明治通りの渋滞緩和についてのお尋ねです。スムーズ東京21の実施による効果につきましては、まだ都からは聞いておりませんが、私といたしましては交通渋滞が緩和された地域もあると考えております。残念ながら御指摘の明治通りにつきましては、地下鉄13号線の工事の影響もあり、渋滞が緩和されてはおりません。この解決に当たっては、周辺幹線道路の整備が有効であると考えておりますので、環5の1や放射6号線等の早期完成に向け、より一層東京都に対し働きかけてまいります。

 次に、東京都のロードプライシングについてのお尋ねでございます。この制度につきましても、さきに述べた6月11日の行政連絡会議において、検討内容について簡単な説明を受けたところです。

 次に、この制度に対する区の姿勢についてのお尋ねです。区では渋滞の緩和や大気環境の改善は重要なことと考えております。しかしながら、ロードプライシングにつきましては、具体的なことも決まっていないようですし、さまざまな御意見もあるようですので、東京都の今後の検討の推移を見守ってまいります。

 最後に、区の今後の対応についてのお尋ねでございます。この政策は、区民生活に大きな影響を及ぼすことが予測されることを踏まえ、都に対して検討状況を節目節目で区に説明するとともに、地元の意見にも十分考慮した政策を立案するよう求めてまいります。

 以上で私の答弁を終わらせていただきまして、あとは教育長から御答弁をさせていただきますので、よろしくお願いします。



◎教育長(山崎輝雄) 教育委員会への御質問にお答えいたします。

 図書館の運営についてのお尋ねでございます。

 学校を一般に開放する場合、最も重要なことは児童・生徒の安全確保であると認識しております。この施設整備につきましては、学校の統廃合による新設、大規模改修の際に実施いたしますので、多額な経費を要するとは考えておりません。

 運営につきましては、現在も図書館奉仕員制度を導入し、運営の効率化に取り組んでおりますが、さらにNPO等の利用についても研究してまいります。

 第2に、現在よりサービスが向上する根拠とのお尋ねでございますが、地域図書館は狭く老朽化しており、現在以上のサービスの向上は望めません。したがいまして、今後の図書館サービスは、新しい中央館と規模を拡大した3拠点館を軸とすることにより、図書館機能を充実させることができ、さらに高齢者、児童、障害者等の利便のために整備した地域開放の学校図書館を活用して展開しようというものです。

 これにより、学校図書館としての機能も強化されると考えております。このような図書館サービス網の再構築により、全体としてサービスの向上を図るとともに、経費を削減できると考えております。

 また、地域開放型の学校図書館の対象及び学校に併設することにつきましては、学校施設整備とのかかわりがあり現段階では明らかではありませんが、具体的になった時点で関係者の御理解を得られるよう努めてまいります。

 以上で答弁を終わらせていただきます。



◆23番(小野きみ子) 自席から発言させていただきます。

 御答弁いただきましたことを今後の決算委員会の審議に、私も委員になる予定ですので生かしていきたいと思っております。

 どうもありがとうございました。(拍手)



○議長(野口ふみあき) 以上で、本日の質問は終わりました。

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○議長(野口ふみあき) これから本日の日程に入ります。

 日程第1から日程第3までを一括議題とします。

             〔次長議題朗読〕

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△第53号議案 新宿区国民健康保険条例の一部を改正する条例



△第54号議案 新宿区ひとり親家庭の医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例



△第59号議案 新宿区立区民健康センター条例の一部を改正する条例

             〔巻末議案の部参照〕

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○議長(野口ふみあき) 提出者の説明を求めます。

             〔小野田 隆区長登壇〕



◎区長(小野田隆) ただいま一括して上程されました第53号議案、第54議案及び第59号議案について御説明申し上げます。

 まず、第53号議案の新宿区国民健康保険条例の一部を改正する条例についてでございますが、本案は健康保険法等の一部を改正する法律による国民健康保険法の一部改正及び地方税法の一部改正等により、国民健康保険事業に関し所要の改正を行う必要があるためでございます。

 次に、第54号議案の新宿区ひとり親家庭の医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例についてでございますが、本案は健康保険法等の一部を改正する法律により、老人保健法が改正されたため、同法の例により算出することとしている一部負担金等について見直しを行う必要があるためでございます。

 次に、第59号議案の新宿区立区民健康センター条例の一部を改正する条例についてでございますが、本案は健康保険法等の一部を改正する法律による健康保険法及び老人保健法の一部改正に伴い、手数料にかかわる規定を改めるほか、引用条項を改める必要があるためでございます。

 以上で説明を終わります。何とぞ御審議の上、御賛同賜りますようよろしくお願いを申し上げます。



○議長(野口ふみあき) 説明は終わりました。

 ただいま一括議題となっています第53号議案、第54号議案及び第59号議案は、お手元に配付しました議案付託表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託します。

              〔巻末議案付託表の部参照〕

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○議長(野口ふみあき) 本日の会議は、議事進行の都合によりこれで延会したいと思います。御異議ございませんか。

             〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(野口ふみあき) 異議なしと認めます。

 本日の会議はこれで延会することに決定しました。

 次の会議は9月25日午後2時に開きます。ここに御出席の皆様には改めて通知しませんので、御了承願います。

 本日はこれで延会します。



△延会 午後6時52分

                  議長    野口ふみあき

                  議員    佐原たけし

                  議員    阿部早苗