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東京都 新宿区

平成14年  6月 定例会(第2回) 06月06日−06号




平成14年  6月 定例会(第2回) − 06月06日−06号







平成14年  6月 定例会(第2回)



     平成14年第2回定例会会議録(第1日)第6号

平成14年6月6日(木曜日)

出席議員(44名)

  1番   くまがい澄子     2番   赤羽つや子

  3番   鈴木幸枝       4番   小松政子

  5番   麻生輝久       6番   のづたけし

  7番   松川きみひろ     8番   上 秀夫

  9番   えのき秀隆     10番   佐原たけし

 11番   志田雄一郎     12番   かわで昭彦

 13番   小畑通夫      14番   とよしま正雄

 15番   そめたに正明    16番   山添 巖

 17番   宮坂俊文      18番   やはぎ秀雄

 19番   権並 勇      20番   かわの達男

 21番   山田敏行      22番   猪爪まさみ

 23番   小野きみ子     24番   久保合介

 25番   羽深真二      26番   桑原公平

 27番   中村よしひこ    28番   野口ふみあき

 29番   小沢弘太郎     30番   長森孝吉

 31番   小倉喜文      32番   内田幸次

 33番   あざみ民栄     34番   阿部早苗

 35番   近藤なつ子     36番   沢田あゆみ

 37番   秋田ひろし     38番   下村得治

 39番   新井康文      40番   田中のりひで

 41番   笠井つや子     42番   雨宮武彦

 43番   佐藤文則      44番   松ヶ谷まさお

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欠席議員(なし)

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説明のため出席した者の職氏名

 区長      小野田 隆    助役      高橋和雄

 収入役     永木秀人     企画部長    佐田俊彦

                  区民部長

 総務部長    石村勲由             今野 隆

                  事務代理

 福祉部長    愛宕昌和     衛生部長    渡邉紀明

 環境土木部長  荒木 繁     都市計画部長  戸田敬里

 企画課長    鹿島一雄     予算課長    野口則行

                  教育委員会

 総務課長    酒井敏男             山崎輝雄

                  教育長

 教育委員会            選挙管理

         石崎洋子     委員会     佐藤三男

 事務局次長            事務局長

 常勤監査委員  山田外彦     監査事務局長  須磨洋次郎

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職務のため出席した議会事務局職員

 局長      根岸紘一     次長      渡部優子

 議事係長    大川芳久     議事主査    谷部とき子

 議事主査    大岡 博     議事主査    西村 茂

 議事主査    松本謙治     議事主査    熊澤 武

 調査管理係

         太田誠司     書記      喜多裕之

 主査

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 速記士     三木沙織

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6月6日   議事日程

 日程第1 第37号議案 政治倫理の確立のための新宿区長の資産等の公開に関する条例の一部を改正する条例

 日程第2 第38号議案 新宿区情報公開・個人情報保護審査会条例の一部を改正する条例

 日程第3 第39号議案 新宿区情報公開・個人情報保護審議会条例の一部を改正する条例

 日程第4 第40号議案 災害に際し応急措置の業務等に従事した者の損害補償に関する条例の一部を改正する条例

 日程第5 第41号議案 新宿区特別出張所設置条例の一部を改正する条例

 日程第6 第42号議案 新宿区戸籍事務手数料条例の一部を改正する条例

 日程第7 第43号議案 新宿区特別区税条例の一部を改正する条例

 日程第8 第44号議案 新宿区心身障害者福祉手当条例の一部を改正する条例

 日程第9 第45号議案 新宿区立の小学校、中学校及び養護学校の非常勤の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例

 日程第10 第46号議案 新宿区立新宿生活実習所(本格施設)設置及び耐震補強その他工事請負契約

 日程第11 第47号議案 特別区道の路線の認定及び廃止について

 日程第12 第36号議案 平成14年度新宿区一般会計補正予算(第1号)

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△開会・開議 午後2時01分



○議長(野口ふみあき) ただいまから平成14年第2回新宿区議会定例会を開会します。

 本日の会議を開きます。

 会議録署名議員は、

  7番 松川きみひろ議員  31番 小倉喜文議員

を指名します。

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○議長(野口ふみあき) 本日の会議時間は、議事進行の都合により、あらかじめ延長します。

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○議長(野口ふみあき) 諸般の報告がありますので、次長に朗読させます。

             〔次長朗読〕

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                             14新総総第377号

                             平成14年5月30日

新宿区議会議長  野口ふみあき殿

                           新宿区長  小野田 隆

         平成14年第2回新宿区議会定例会の招集について

 このことについて、本日別紙写しのとおり告示したので通知します。

 (別紙)(写)

新宿区告示第 151号

 平成14年第2回新宿区議会定例会を6月6日に招集する。

  平成14年5月30日

                           新宿区長  小野田 隆

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                             14新総総第378号

                             平成14年5月31日

新宿区議会議長  野口ふみあき殿

                           新宿区長  小野田 隆

                議案の送付について

 平成14年第2回新宿区議会定例会に提出のため、下記議案を送付いたします。

                    記

 1 第36号議案 平成14年度新宿区一般会計補正予算(第1号)

 2 第37号議案 政治倫理の確立のための新宿区長の資産等の公開に関する条例の一部改正する条例

 3 第38号議案 新宿区情報公開・個人情報保護審査会条例の一部を改正する条例

 4 第39号議案 新宿区情報公開・個人情報保護審議会条例の一部を改正する条例

 5 第40号議案 災害に際し応急措置の業務等に従事した者の損害補償に関する条例の一部を改正する条例

 6 第41号議案 新宿区特別出張所設置条例の一部を改正する条例

 7 第42号議案 新宿区戸籍事務手数料条例の一部を改正する条例

 8 第43号議案 新宿区特別区税条例の一部を改正する条例

 9 第44号議案 新宿区心身障害者福祉手当条例の一部を改正する条例

10 第45号議案 新宿区立の小学校、中学校及び養護学校の非常勤の学校医、学校歯科及び学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例

11 第46号議案 新宿区立新宿生活実習所(本格施設)設置及び耐震補強その他工事請負契約

12 第47号議案 特別区道の路線の認定及び廃止について

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                              14新総総第49号

                              平成14年4月1日

新宿区議会議長  野口ふみあき殿

                           新宿区長  小野田 隆

  平成14年中における新宿区議会に説明のため出席させる者の変更について(通知)

 このことについて、平成14年4月1日付け人事異動により、下記のとおり変更しましたので通知いたします。

            〔以下職名及び氏名の朗読は省略〕〔巻末諸報告の部参照〕

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                              14新教庶第16号

                              平成14年4月1日

新宿区議会議長  野口ふみあき殿

                    新宿区教育委員会委員長  櫻井美紀子

  平成14年中における新宿区議会に説明のため出席させる者の変更について(通知)

 平成14年4月1日付け人事異動に伴い、地方自治法第 121条に基づく議会への出席者の一部を下記のとおり変更したので通知します。

            〔以下職名及び氏名の朗読は省略〕〔巻末諸報告の部参照〕

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                             14新総総第269号

                              平成14年5月1日

新宿区議会議長  野口ふみあき殿

                           新宿区長  小野田 隆

  平成14年中における新宿区議会に説明のため出席させる者の変更について(通知)

 このことについて、平成14年4月30日付け人事異動により、下記のとおり変更しましたので通知いたします。

            〔以下職名及び氏名の朗読は省略〕〔巻末諸報告の部参照〕

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                               14新監第94号

                             平成14年4月25日

新宿区議会議長  野口ふみあき殿

                        新宿区監査委員  二宮 忠

                           同     山田外彦

                           同     新井康文

                           同     そめたに正明

     平成13年度新宿区歳入歳出例月出納検査の結果について(3月分)

 このことについて、地方自治法第 235条の2第3項により下記のとおり報告します。

              〔以下の朗読は省略〕〔巻末諸報告の部参照〕

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                              14新監第155号

                             平成14年5月24日

新宿区議会議長  野口ふみあき殿

                        新宿区監査委員  二宮 忠

                           同     山田外彦

                           同     新井康文

                           同     そめたに正明

     平成13年度新宿区歳入歳出例月出納検査の結果について(4月分)

 このことについて、地方自治法第 235条の2第3項により下記のとおり報告します。

             〔以下の朗読は省略〕〔巻末諸報告の部参照〕

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                              14新監第156号

                             平成14年5月24日

新宿区議会議長  野口ふみあき殿

                        新宿区監査委員  二宮 忠

                           同     山田外彦

                           同     新井康文

                           同     そめたに正明

     平成14年度新宿区歳入歳出例月出納検査の結果について(4月分)

 このことについて、地方自治法第 235条の2第3項により下記のとおり報告します。

             〔以下の朗読は省略〕〔巻末諸報告の部参照〕

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                             14新総総第321号

                              平成14年6月6日

新宿区議会議長  野口ふみあき殿

                          新宿区長  小野田 隆

               専決処分の報告について

 このことについて、地方自治法(昭和22年法律第67号)第 180条第2項の規定に基づき、別紙のとおり報告いたします。

             〔別紙の朗読は省略〕

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○議長(野口ふみあき) 会期についてお諮りします。

 本定例会の会期は、本日から6月17日までの12日間にしたいと思います。御異議ございませんか。

             〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(野口ふみあき) 異議なしと認めます。

 会期は、本日から6月17日までの12日間と決定しました。

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○議長(野口ふみあき) 次に、区の一般事務及び教育委員会の事務について質問の通告を受けましたので、順に質問を許します。

 最初に、27番中村よしひこ議員。

             〔27番 中村よしひこ議員登壇、拍手〕



◆27番(中村よしひこ) 私は、平成14年第2回定例会に当たり、自由民主党議員団を代表して、区長並びに教育委員会に質問いたします。何とぞ誠意ある答弁をお願いいたします。

 先月の政府の経済観測では、「景気もようやく底を打った」との発表がなされました。今後はこれを機に、何とか上昇へと向かってほしいものであります。それには、国会で審議中の重要法案を成立させて、新しい経済活動ができるように条件整備を行うことであります。そして、経済問題以外でも、例えば国際関係においても、あらゆる面で主体的に取り組めるような態勢の確立もまた必要であります。

 しかし、国会の状況は、秘書給与の問題、政と官の問題、政治と金の問題等、法案審議とは別の論議が主で、肝心の法案審議が十分でないような状況であります。

             〔「だれが悪いんだ」と呼ぶ者あり〕

 有事法案、個人情報保護法案、郵政関連法案、健康保険法改正案等今後の生活安定化のために欠くことのできない法案で、しかも緊急を要する重要な法案は、今国会で十分審議し、国民の理解を得られるよう成立させるべきであります。

 また、先月8日には、中国瀋陽の我が国総領事館で北朝鮮住民の駆け込み事件がありました。その際の総領事館の対応は我が国外交の余りにもぶざまな姿をさらした事件でありました。

             〔「そうだ」と呼ぶ者あり〕

 中国武装警官が、無断で総領事館の敷地内に入っていることは明らかであり、我が国の不可侵権が侵害されたことは明白であります。しかも、館内に入っていった2人の亡命希望者まで連行されるとは、総領事館の信じられない対応であります。もし、あの映像がなかったならば、我々はこの事実を知り得たでしょうか。このことを思うと、我が国外交への信頼感は揺らぎかねません。もっと毅然とした外交を強く望むものであります。

 この事件に関しての国内の反応は、中国の対応、姿勢を批判するのでなく、どちらかと言えば我が国外務省の対応のつたなさのみを批判する傾向にあります。ここはまず、我が国と中国の国対国の問題としてとらえるべきであり、中国の対応に対して国を挙げて抗議し、主張すべきであります。

             〔「何言っているんだ、おまえは」と呼ぶ者あり〕

 外務省の対応のつたなさは国内問題であり、中国との交渉の推移を考慮して論ずべきことであります。外交は交渉であり、相手側に利用されることは避けなければなりません。我々一人ひとりが日本人として日本国をいかに守るかについて考えさせられた事件でありました。

             〔「そのとおり」と呼ぶ者あり〕

 5人の亡命希望者は韓国への入国がかない、人権が守られ、人権の面では一応の解決は見ましたが、主権侵害の面はいまだ未解決であります。我が国の主権を守る立場での解決を願うものであります。

 以上申し上げて、以下質問に入ります。

 まず最初に、区政運営への取り組みについて伺います。

 昨年の9月に財政白書を、また10月には施設白書が発表されました。そして、施設白書の内容は、区広報で知らせるとともに、区民の意見・要望を募り、多数寄せられた中の一部を本年2月に公表もされました。その意見・要望は存続、変更、効率化、縮小と多種多様な意見・要望のようであります。

 施設白書では、公共施設を取り巻く社会状況の変化があり、また、施設に対する区民ニーズの変化により、施設の態様、あり方、運営等の見直しの必要性に触れ、現在の施設の大半が改築、改修時期に来ていることも指摘しております。また、今後の施設運営については、民営等も含めその多様性の必要を説いています。これらの考えはもっともな考えであります。しかし、区民の意見・要望がすべて白書と一致しているわけではありません。しかも、この施設白書の考えは、後期基本計画の策定にも大いに関係があることと思います。

 そこでお聞きしますが、施設白書の内容に関して、これらの意見・要望を受けて、何らかの方針変更を考えておられるのか、伺います。

 この項の2点目としてお聞きしたいことは、財政白書で、今後も厳しい財政状況が続くことを予測して、この硬直化した財政構造からの脱却策として、6つの方策を示しています。

 その第一に、柔軟に対応できる組織体制の構築と、職員定員の削減を進めるとしています。確かに組織の合理化と人事の少数精鋭化は大いに進めていただきたいと思いますが、外部委託や協働になじまない部門もありますし、どうしても職員による対応でなければならない部門もあります。したがって、職員の能力、意識の向上が行政運営の評価を左右することにもなります。それだけに、職員の意識や組織風土の改革は重要であります。

 本区でも若い職員の方たちの研究成果は見られます。昨年の「新宿区早わかりデータブック」の発行や、先月の職員報で紹介されたコスト意識に関する研究などがあり、若い職員のやる気をうかがわせる研究成果であります。人員削減や給与減額など職員にとって厳しい環境の中での能力向上や意識改革は、ただ求めるだけでなくやる気を起こさせる環境づくりもまた必要ではないでしょうか。数年前までは海外研修派遣もあったやに聞いております。

 そこで、お伺いいたします。職員にやる気を起こさせる方策をとれたらと思うのですが、区長はどうお考えか、お伺いいたします。

 次に、国民健康保険事業について伺います。

 我が国の医療制度は、だれもが、いつでも、どこでも平等に医療機関にかかることができ、しかも高い技術の医療が受けられる世界最高の水準にあります。このことは、国民皆保険制度を採用しており、政府管掌健康保険、組合管掌健康保険、そして国民健康保険のいずれかに必ず加入していることにより享受できるものであります。この世界最高水準の医療制度は維持していかなければなりません。それには、皆保険制度が単に与えられたのではなく、我々がつくり上げたものであり、我々一人ひとりがこれらの保険制度を守っていくための支え合いが必要であります。

 しかし、この保険制度も近年の低迷する経済状況を反映して、保険料は収入が伸び悩む一方、老人医療費を中心として医療費が増大し続け、大変厳しい財政状況になっています。この70歳以上の高齢者についての老人保健制度は、本人負担分を除いた医療給付費の7割を各医療保険の保険者が拠出し、残りの3割を国、都道府県、市区町村の公費負担で賄うことになっていますが、高齢化が進んでいることにより、各医療保険からの老人医療費拠出金が急増しております。

 本区の国保会計の老人保健拠出金の支出割合を見ましても、平成6年の決算では決算総額の24%が、その5年後の11年度決算では30%、12年度決算では介護保険制度の発足した年にもかかわらず27%、本年度、14年度予算では35%になっています。このままでは医療制度の崩壊にもなりかねません。世界最高水準と評価されている医療制度も、このように大きな課題を抱えている現状にあります。この課題解決のために、政府は薬価制度、診療報酬体系の見直しや法律改正などを行うこととして、通常国会に健康保険法等改正案を提案しています。また、特別区長会でも、平成14年度の施策及び予算に関する要望書において、保険財政の財源拡充を初め4項目の要望をされています。このように基本的な点の改正は、国においてなされなければなりませんが、各保険においてのそれぞれの努力もまた必要なことであります。

 本区の国民健康保険事業においても、まず保険料の収入努力がなされなければなりません。担当課の並々ならぬ努力にもかかわらず、少なからず滞納があるのは、我々被保険者一人ひとりの意識の持ち方の問題でもあります。大方の被保険者はきちんきちんと納めていることでしょうし、中には医療費を全く受けなくても、保険料はきちんと納めている人たちも居るはずであります。

 このように皆で支えてこそ国保事業は維持できるのであります。それなのに、それぞれ事情があるとはいえ、一部に滞納があることは由々しきことであります。その滞納の理由は、保険者に説明すべきであります。このことからも、現在滞納者にとられている資格証明書、短期保険証の発行は適切な対応であります。一部には人権無視とか、国保証取り上げとか批判の向きもあるようですが、この批判は筋違いであります。これは決して懲罰的な取り扱いではなく、滞納の実態を正しく把握するための対応でもあり、評価にこそ価すれ批判すべきものではありません。国保条例では、保険料の減免規定もあり、また、徴収猶予の規定もあります。したがって、事情に応じた適切な手続がなされる手段は講じてあるのであります。もちろんその資格証明書、短期保険証の発行に当たっては、十分な説明と適切な取り扱いがなされなければならないことは言うまでもないことであります。この対応が、国保制度の健全な運営のためにも必要であることは、改めて申すまでもないことであります。

             〔「そうだ、当たり前だ」と呼ぶ者あり〕

 そこで、区長にお聞きしたいことは、この資格証明書、短期保険証の発行の13年度及び本年度現在までの実態はどうなのか、数字でお示しいただきたいことと、この発行に当たってどのように説明されているのかということであります。

 次に、商工業対策についてお伺いします。

 先ほども述べましたが、我が国の景気もまだ先行き楽観はできないまでも、やっと下げどまり、底入れの段階に入ったとの観測がなされています。バブル崩壊後の長く暗いこのうっとうしい状況を、もうこの辺で何とか払拭したいものであります。新宿区の商工業の皆さんも、不安と苦しみの中での経営を強いられています。その中の不安だけでも何とか軽くしたいものであります。

 本区では、本年11月に待望の産業会館が完成し、いよいよ来年1月には開館の運びとなります。また、先日には産業振興戦略プランの素案が示されました。そして、その中で6項目の視点、5項目の戦略課題、4点の産業振興施策とその実施事業を掲げています。いずれももっともな項目であり、この素案を今後早急に確固たるものとして、中小企業支援の拠点としての産業会館運営の基本事業として実施に移して、本区の商工業の活性化を図っていただきたいものであります。

 また、区内の商工業者の皆さんも、それを期待しているのであります。その産業振興戦略プランの中の産業振興の視点で、事業の独自性を生かした自立への支援として、自らリスクを負って改善に取り組む自助努力が大切だとし、区の産業振興施策は「これまでの直接の助成、補助中心の施策から中小企業の主体性と独自性を尊重しつつ、自立化支援への変化」を求めています。変化が厳しい現在、企業家自身が自らの判断で主体的に物事を進めていかなければ、世の中の変化にはついていけないでしょう。そのために、区はあらゆる情報を入手し、人材を確保して支援していく必要があると思います。

 このことは、個々の企業家への対応のみならず、商店会活動や商店街組合のような団体活動に対しても当然求められるものであります。しかも、この支援は受け身の対応ではなく、より積極性を持った対応が求められていると思います。産業会館の運営開始に当たっては、商工課も会館に移るとのことであり、また、一歩区民の側に近づいた運営であり、その対応を生かしていただきたいと思うのであります。

 そこで、区長にお伺いいたします。

 産業振興施策については異存はないのでありますが、その進め方、取り組み方について私は、区行政も個々の企業家、商店会、商店街の中に入っていき、ともに行動することによって活性化を図ることが求められているのではないかと思います。当然、人材も専門的知識やノウハウを持っている人材が必要になります。したがって、この人材は当面は外部に求めなければならないでしょう。そして、これらの支援活動から得られた経験やノウハウを区行政として蓄積して、今後の対応に活用していくべきであります。いかがでしょうか。区長の今後の産業振興施策の実施に当たっての進め方についてお伺いいたします。

 次に、ISO 14001について伺います。

 環境問題は、地球温暖化、酸性雨、オゾン層の破壊のような地球規模の環境汚染から、我々の日常生活からの発生、すなわち地球資源やエネルギーの大量消費、物の使い捨て、危険な化学物質に至るまで多くの課題を抱えています。これら課題には、国際協力、国、地方自治体、企業、そして我々一人ひとりが関心を持ち、真剣に取り組まなければなりません。したがって、区の段階で取り組むことも重要で、現に環境の監視・観測、情報の発信、公害防止、環境衛生、資源の回収、緑化の推進、環境教育等幅広い分野で、しかも環境行政のみならず、衛生、教育行政等これまた幅広く実施されており、その実績も認められるところであります。

 また、本区では一昨年の12月には、ISO 14001の認証を取得しました。以来1年半になりますが、昨年の区政世論調査でもこれを取り上げて区民の考えを聞いております。本区の取得は、23区でも2番目という早さであり、環境問題に取り組む小野田区政の積極的姿勢は高く評価できるところであります。さきの区政世論調査でも、80%の方が評価すると言っています。しかし、そのように高い評価を与えている方たちも、区の取得を知っている人は20%にとどまっています。世論調査が、取得後6カ月という時点での調査であったことによるのかもしれませんが、取得を知らないで評価するのと知っていて評価するのでは、同じ評価でもその意味するところはおのずから異なると思います。区の情報を知らせることは、区政に対する監視の目に対してだけでなく、区政への協調、協力の目に対してもなされなければならないのではないでしょうか。

 このISO 14001認証取得に際して、区は環境方針を立てていますが、その中には資源やエネルギーの大量消費の抑制を掲げ、12年度から14年度までの3年間、電気、ガス、水、ガソリン、用紙類、ごみについて削減目標を定めています。この庁舎1階のISOコーナーの表示によりますと、12年度はいずれもその削減目標を達成し、電気、ガソリン、ごみについては既に3年間の目標を超えています。しかし、この削減努力は一過性のものでなく継続が必要であり、今後のなお一層の取り組みが求められるところであります。

 そこで、お聞きしたいと思います。13年度の電気等の削減実績はどうだったのか、また、ISO 14001認証取得の区民への周知並びに区民や企業の環境に対する意識高揚へ持っていく、そのつなぎをどのように考えておられるのか、お聞きいたします。

 次に、細街路整備についてお伺いいたします。

 この幅員4メートル未満の細街路の拡幅整備については、本年度より建築確認申請時の事前協議の手法を取り入れ、道路状整備の実効性を上げるため、これまで環境土木部と都市計画部に分かれていた窓口を都市計画部に統一し、細街路整備担当課を置いて拡幅整備の推進に取り組むこととしました。組織を明確にしての取り組みは大いに期待できるところであります。この細街路整備は、現在進めている基本計画でも、本区の道路は私道を含めると約半分が幅員4メートル未満の狭い道路であり、防災上、生活の快適性からもその整備が必要であり、まちづくりと連携しながら行政が積極的に関与して進めることが必要だとしています。そして、後期基本計画骨子案に示しているこれまでの実績では、寄附によるもの及び整備依頼によるものを合わせ30件だともしています。また、施策推進のための事業とその評価では、総合評価で「Bの普通」、今後の方向性では「改善」となっています。

 このようなことからも、今回の組織の再構築になったのでしょうが、この細街路の拡幅整備は行政だけで進められるものではなく、拡幅する土地の権利者との適切な役割分担と協力のもとに進めることが求められています。それだけに、担当者の苦労も並々ならぬものがあると思います。しかし、先ほどの基本計画でもその重要性と区関与の積極性を示していることでもあり、さらなる奮闘をお願いし、その成果に期待するものであります。

 そこで、お聞きいたします。幅員4メートル未満の道路の拡幅整備の平成10年度からこれまでの実績と、現在まだどれぐらい未整備のものがあるのか、数字でお示しいただきたいと思います。また、今後の整備目標についてもどのように考えているのか、同じく数字でお示しください。

 次に、中学校生徒に対する夏休み中の対応について、お伺いいたします。

 我が国の教育は、第二次世界大戦後、機会均等の理念のもとで国民の教育水準を高め、経済社会の発展の原動力となって、今日のような平等で豊かな経済生活が営める社会を実現することができました。しかし、その中で平等主義の名のもとに、画一性や詰め込み教育により、子供の個性や能力を軽視し過ぎた面もまたありました。東西対立による冷戦時代が終わり、国際社会が大きく変わり、また、国内ではバブルの崩壊により我々の生活や考え方も大きな影響を受けました。これまでの、物の豊かさや利便性のみを求める、しかも横並びの生活から自らの人生観を重視する生活へとその生活様式も多様化を見せつつあります。そして、このような横並びの見直しは教育にも見られるところであります。

 学校完全週5日制の実施による学習指導要領の改正は、総合的な学習の時間を設け、学校現場での独自対応の範囲を広くし、自主的対応の可能性を大きくしました。また、地方分権一括法等の施行により地方自治体の権限も強化され、学校教育に関しても自治体の自主的取り組みが行われるようになりました。現に各自治体が、また学校現場で独自の取り組みが示されております。本区教育委員会でもその試みはなされておりますが、先日、NHKでは戸塚第三小学校で始業時間前と放課後に補習授業等を行っていることが放映されました。このような積極的な取り組みは評価されるべきであります。

 そこで、私は学校現場での夏休みの取り組みについて、何らかの対応ができないか、教育委員会のお考えをお聞きしたいと思います。

 教育は、家庭・学校・地域社会が連携してこそその効果は大きいと思います。本区においても、児童館、地区青少年育成委員会や町会そのほかの各種団体で健全育成のために活動がされておりますが、小学校児童の参加はあっても、中学校生徒の参加はなかなか期待どおりにいかないようであります。したがって、中学校生徒については、学校現場で何らかの取り組みがなされることがより効果的ではないかと思うのであります。学力向上や運動等部活に学校施設を利用し、中学校生徒を指導することは施設の有効活用でもあります。それには当然条件整備が伴います。夏休み中のことでもあり、教室の空調設備の設置費、維持費の予算化等が必要になるでしょう。既に騒音防止対策として冷房設備がなされている西戸山中学校ではその取り組みがされていることも聞いておりますし、四谷中学校も統合校として冷房設備がされています。これらの冷房設備が整えば、夏休み対策だけでなくヒートアイランド現象で、特に暑い夏期の通常の授業においても活用でき、集中力が増し授業効果もそれだけ増すのではないかと思われます。

 先月の新聞報道では、目黒区で全小・中学校の教室に冷房装置を今年度設置するとも報じられていました。このような施設整備は、冷房設備のみならずほかにも必要なものがあることと思いますが、現在の財政状況や利用期間の短さから、全体的な理解がまだ十分得られていないようにも思われます。しかし、必要との考えが大きくなっていることも事実であります。したがって、これを実現させるためにも、夏休みにおける学校現場での何らかの対応を講じていただきたいと思うのであります。

 そこで、お伺いいたします。教育委員会としては、中学校における夏休みの対応をどう考えておられるか、また、西戸山中学校、四谷中学校での実施結果はどうなのか、あわせてお聞かせください。

 以上で私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)



◎区長(小野田隆) 中村議員の御質問にお答えをいたします。

 初めに、施設白書の内容に関して、何らかの方針変更を考えているのかとのお尋ねでございますが、施設白書につきましては、御指摘のように広報での折り込みはがきや、区長を囲む会でのアンケートなどを通じて、区民の方々から多くの御意見、御要望などをいただきました。白書の中で、廃止の方向をお示しした施設や施設数の見直しの方針をお示しした施設などにつきまして、その施設を御利用されている方々からは、方針の見直しを求める御意見をいただいたことも事実でございます。

 しかしその一方で、見直せる施設につきましては、より踏み込んだ検討をし、さらなる施設削減の取り組みを求める御意見もございました。それらの両方向の意見がある施設につきましては、これからの区民全体の福祉向上のための取り組みとしては今何をなすべきなのか、また区民全体としてはどのような意見の方向性があるのかを十分に踏まえて検討すべきであると考えます。そのために、このような両方向の意見をいただきました区民保養所やことぶき館、保育園などの施設につきましては、5月に実施をしました新宿区民意識調査の項目といたしました。

 行財政改革計画では、その結果を参考にしながら、施設白書での方針に基づき具体的な方向を出させていただく施設もあると思いますし、見直し内容を一部修正してお示しするものもあろうかと考えております。いずれにいたしましても、9月ごろには中間のまとめとして、行財政改革の考え方につきましては、区民の方々、議会の皆様にお示ししつつ、改めて御意見等を伺ってまいります。

 次に、職員にやる気を起こさせる方策についてのお尋ねでございます。

 確かに、人員削減や組織の見直しなど職員を取り巻く環境は厳しいものがございます。しかし、御指摘のように硬直化した財政構造からの脱却も、分権時代にふさわしい施策の展開も職員一人ひとりの危機意識や創造性の発揮にかかっております。そのためには、改めて人を育てる人事管理、研修の再構築、やる気を結集する職場づくりが重要でございます。今後の取り組みといたしましては、新宿区人材育成基本方針を踏まえまして、新規採用職員の計画的な人事配置や自己啓発や自主研究グループの支援、政策形成能力育成のための研修の充実、すぐれた業績のあった係に対する部長表彰制度などを行ってまいります。

 また、現在「新宿区論点ブック」の作成に向けて、若手職員の積極的な活用を図っております。さらに、今後若手職員を対象にした政策課題研究のための国内派遣研修制度なども検討していきたいと考えております。

 次に、国民健康保険事業についてのお尋ねでございます。

 短期被保険者証等の発行状況でございますが、昨年3月の被保険者証の一斉更新の際、短期被保険者証を 5,388世帯に交付をし、その後、再三の納付勧告などを通じてもなお納付の見られない高額の滞納者に対して弁明の機会の付与通知書を56件送付をいたしました。そのうち、特別な理由もなく納付のない17世帯に対しては、昨年9月に資格証明書を交付したところでございます。また、短期被保険者証の更新時に、これらの対象者のうち完納のあった世帯に対しましては、通常の被保険者証に切りかえるとともに、なお特別な理由もなく未納のある場合には、継続して同様の措置を行っております。

 この制度の趣旨は、できるだけ被保険者と十分な接触の機会を確保し、納付相談などを通じて世帯実態を把握するとともに、確実な納付に結びつけていくというものであり、短期被保険者証の対象者も含め、納付相談などの際には制度の十分な説明に努めております。御指摘のように、国民健康保険は被保険者全体の相互扶助で成り立つ社会保険制度であり、その重要な財源である保険料の収入確保は、制度を維持し、被保険者間の負担の公平を図るという観点からも極めて重要な課題であります。今後も法令の趣旨に基づき、その適正な実施に努めてまいります。

 次の御質問でございますが、商工業対策についてのお尋ねでございます。

 まず、区も個々の企業家、商店会、商店街の中に入っていき、ともに行動することによって活性化を図るべきではないかとの御指摘ですが、区といたしましては、平成14年度策定の産業振興戦略プランにありますように、産業振興を効果的に進めるためには、区内関係団体との連携が不可欠と考えております。また、地域の独自性を生かし、企業の主体性を尊重しつつ、区が企業や商店街とともに考え、汗をかいていくことが重要であると認識いたしております。そのためにも、本年11月竣工予定の新宿区立産業会館を中小企業支援の拠点に位置づけ、産業情報受発信基地として、産業関係者の相談、学習、交流の場としてまいります。

 また、これら経営相談や学習研究活動などに必要な専門的知識やノウハウを持った人材を確保するため、大学、専門学校などの教育機関、東京商工会議所を初めとした産業団体との連携を一層積極的に進めてまいりたいと考えております。さらに、これらの事業を通じて得られた経験やノウハウを蓄積し、より効果的な産業振興施策とするため十分に活用してまいります。

 次に、今後の産業振興施策の実施に当たっての進め方についてのお尋ねでございます。

 さきに述べましたように、新宿区立産業会館を中小企業の支援の拠点として商工施策を展開してまいるわけでございますが、有効活用の実を上げていくためには、利用者の声を聞きながら、会館の使い勝手だけでなく実施事業も恒常的に検討していく必要がございます。また、産業の活性化には、経営改革や新産業の創出を促す産業間のコーディネートなども必要となります。

 そこで、新宿区立産業会館運営委員会を設置し、各種事業や開館後の運営について工夫を加えていくとともに、産業コーディネート機能の役割を果たしてまいります。あわせて、区商店会連合会を初めとした関係団体との連携、まちづくりの視点も含めた施策間の連携を強化しつつ、中小企業支援施策の効果的な展開に努めてまいります。

 次に、ISO 14001についてお答えをいたします。

 まず、平成13年度の削減実績についてでございますが、現在、集計作業の途中でございますが、概数を御報告いたしますと、11年度を基準として電気は 9.1%、ガスは17.7%、水は 8.8%、ガソリンは 9.5%、その他につきましても3年間の目標値を既に達成している状況にございます。

 なお、12年度との対比では、電気で 5.2ポイント減、ガスで15.2ポイント減などさらに削減が進んでいるところでございます。

 2点目の区民への周知等についてでございますが、御指摘のとおり区民や企業への周知と環境意識の高揚は今後とも大きな課題と考えており、認証取得の事実につきましても、さまざまな機会を通じてさらに周知に努めてまいります。ISO 14001の結果は、昨年同様区広報や本庁舎1階フロアのISOコーナー等でお知らせしてまいります。また、企業の環境意識の高揚につきましては、区内のISO認証取得事業者等59社で「新宿区エコ事業者連絡会」を構成し、既に意見交換等を4回開催をしております。区民等への働きかけにつきましては、区民やNPOの集まりである新宿環境情報ネットワークとの協働により、環境学習支援などの活動を行っているところでございます。いずれにいたしましても、これらの活動を含め、幅広く多くの事業者や区民が、環境に対する意識を高めていただくように積極的に努めてまいります。

 次に、細街路の整備についてのお尋ねでございます。

 御指摘のとおり、本年6月から建築確認申請に先立つ事前協議制を導入し、まちづくりとも連携した細街路の拡幅整備事業の推進に取り組んでおります。平成10年度から平成13年度までの実績は、寄附によるものが65件、整備依頼によるものが69件で合計 134件になり、整備延長約2キロメートル相当でございます。拡幅整備されていない細街路は、区道と私道を合わせまして推計で約 221キロメートルでございます。今後の整備目標は、未整備の細街路につきまして、1年間で約3キロメートルに相当する細街路を整備するものとし、区民の皆様や関係権利者の方の御理解と御協力のもとに、本事業を推進してまいりたいと考えております。

 その他教育委員会に対する質問に対しましては、教育長からお答えを申し上げます。

 以上で私の答弁を終わらせていただきます。



◎教育長(山崎輝雄) 教育委員会へのお尋ねにお答えいたします。

 中学校生徒の夏休み中の対応についてのお尋ねでございます。

 夏休みには、生徒にとっては家庭や地域で豊かな生活を送ることが基本であると考えます。同時に、夏休みにしかできないことを学校で学んだり体験したりすることも大切であると考えます。本年度の中学校における夏休み中の対応といたしましては、習熟度別による10日程度の補充学習指導、保護者、生徒、教員の三者面談と図書室の開館、数日から30日程度の部活動が予定されております。また、地域の教育力を活用し、学校の教室を利用した学習教室を設けて、卒業生や地域の方々による生徒の学力向上を検討している学校もあります。

 次に、西戸山中学校、四谷中学校の冷房設備についてですが、日々の教育活動の充実に生かされております。西戸山中学校では、昨年度の夏休みには6日間の補充教室、小学校児童の英語体験及び部活動体験、6日間の図書室の開館、スクールカウンセラーによる3日間の教育相談、子供、保護者、地域の方対象のパソコン教室の開催などが行われております。また、四谷中学校では、昨年度は夏休みに工事が集中的に入りましたが、学習個別相談、IT講習会、演劇及び吹奏楽の部活動などが行われております。夏休み期間中につきましては、本年度はさらに工夫を凝らし充実させて実施してまいります。

 以上で答弁を終わらせていただきます。



◆27番(中村よしひこ) 自席より発言をさせていただきます。

 ただいま区長並びに教育委員会より、丁重なる御答弁をいただきまして、ありがとうございました。私どもの主張、提案を今後の区政運営に生かしていただきますことを要望いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。(拍手)



○議長(野口ふみあき) 次に、1番くまがい澄子議員。

             〔1番 くまがい澄子議員登壇、拍手〕



◆1番(くまがい澄子) 平成14年第2回定例会に当たり、新宿区議会公明党を代表して、区長並びに教育委員会に質問をいたします。

 さきに質問をされた方と重複するものもありますが、論点の違いを斟酌され、誠意ある御答弁をお願いいたします。

 さて、今の時代を考えますと、新世紀を迎えてさまざまな問題がマグマのように噴出している状況にあると言えます。それらは、いずれも日本の将来を決定づけ、その存亡をも左右する重要な問題ばかりです。

 国の存亡と言えば、安全保障、外交は外からの圧力から国を守るという意味では重大な問題ですが、私が最も危惧しているのは少子化問題です。国は国民がいて成り立ち、そこに国を支えるエネルギーと活力を持った国民がいて国が栄えていく。言うならば、少子化問題は内からの崩壊を意味するものと言えます。大げさにとられるかもしれませんが、毎年出る統計数字を見ますとその不安は募るばかりです。いつまでも豊かで活力ある社会を維持するためにといった次元だけでなく、国の存亡にかかわる問題といった危機感を持ったとらえ方で対応していかなければ、取り返しがつかなくなるのではと心配するところであります。

 総務省によりますと、ことし4月現在の子供の数は、21年連続で減少、総人口に占める割合も過去最低を更新しております。この傾向はアメリカ、フランスなど少子化傾向にある先進主要国と比較しても大幅に低く、日本の少子化傾向を改めて浮き彫りにしたものと言えます。こうした中で、「21世紀の終わりには、日本滅亡も」といった恐ろしい説を唱える学者もいます。ともかく人口の減少が社会にさまざまな影響を与えることは間違いありません。例えば、世代間で支え合う社会保障制度に甚大な影響を与えており、その将来不安が日本経済の見通しを暗くし消費不況の一因にもなっています。

 このように、日本再生のかぎを探れば、少子化問題にあるように思えてなりません。その意味からも、安心して産み育てられる環境づくりは、日本再生に向けた重要な課題であろうと考えます。だらかといって、社会の側の一方的な論理で、産めよ、ふやせよというつもりはありません。むしろ、少子化社会は時代の趨勢であろうと考えます。その要因を考えるときに、経済的要素や女性の価値意識の変化などが挙げられますが、幸いなことに若い女性の意識調査を見ても、絶対に子供が欲しくないという意見は少数派であります。安心して産み育てられる環境さえ整えば子供を産む意思はあるということであります。

 我が党では、昨年「子育て支援21の提案」を取りまとめ政府に実現を要望してきましたが、このほど新しい少子化対策に政府を挙げて取り組むことが明らかにされたことは、極めて喜ばしいことであります。私どもも区政推進の中で、子育て支援についてさまざま提案をし、区側の積極的な対応もいただいて実現してきたところでありますが、今後も子供の元気な声がまちにあふれる新宿構築に向けて、子育て支援問題に手を抜かず、先送りせず、党一丸となって取り組んでいく決意であることを申し上げ、具体的な区の課題について質問をさせていただきます。

 質問の第1は、老人保健福祉計画、介護保険事業計画の見直しについてであります。

 平成12年度から平成16年度までを期間とする老人保健福祉計画、介護保険事業計画については、既に2年を経過し3年目を迎えていますが、この間、支援サービスや施設サービス整備状況、利用実績などから、大局的には順調に推移してきたものと評価できます。また、介護保険制度においても、認定者数も当初の計画を上回るなど区民の間にも定着しつつあると考えられます。

 介護保険事業は、法律で3年ごとに見直しすることになっており、あわせて老人保健福祉計画も見直すことになっているため、平成15年度からの第二期計画の策定に向け現在見直し作業が進められているものと思います。

 そこで、第1の質問は、保険者として改定に当たっての基本的スタンスについてお伺いをいたします。

 第2の質問は、国からは、計画の見直しに当たっては被保険者の意見を反映したものとするような指導がなされていると聞きます。改定に向けて被保険者並びに利用者の意見を、いつどのように吸い上げていかれるのか、お伺いをいたします。

 第3の質問は、基盤整備のおくれが指摘されますが、これまでの計画をどう見直していくおつもりなのか、お伺いをいたします。

 第4の質問は、事業者の育成についてであります。何といっても介護保険の成否は利用者に満足してもらえるサービスを提供できる事業者を育成していくかにかかっております。そのための方策を保険者として真剣に考えるべきであります。利用者からは保険料を取り、利用料を取り、サービスは事業者任せ、苦情があれば窓口へといった無責任な姿勢は許されるべきではありません。

             〔「そうだ」と呼ぶ者あり〕

 日ごろ区長は、コスト意識を、経営者感覚をと職員に呼びかけられておりますが、介護保険制度においては、区は経営者であり、利用者はまさにお客様であります。お客様に満足のいくサービスを提供することが、区の大きな責任であろうと考えます。この点どのように対応されようとしているのか、お伺いをいたします。

 質問の第5は、見直しに当たって、各種のアンケート調査が行われており、介護保険制度の2年間の実績もまとめられていますが、これらの調査の中で短期入所、生活介護、ショートステイのように、希望があったにもかかわらず利用できなかったものもあります。この点をどう改善していくかは、今後の保険定着への試金石とも言えます。第二期計画をどのような方向性を持って策定していかれるのか、御所見をお伺いいたします。

 第6の質問は、保険料体系について我が党は、従来からよりきめ細やかな応能負担を確保するため、6段階保険料体系を含む思い切った保険料体系を提案してまいりました。区長も昨年の第3回定例会で公明党の質問に対して、「6段階方式との組み合わせにつきましては、介護保険事業計画の見直しの中で提案をし、具体化してまいりたい」と答弁をされました。現在どのような検討がなされているのか、また、料金改定については、十二分に区民の声を斟酌し、考慮され、慎重に対応されるよう強く要望いたします。御所見をお伺いをいたします。

 第7の質問は、介護保険の見直しや改定へのスケジュールについてであります。

 利用者の方々は、その行方を強い関心を持って注目をしております。したがって、スケジュールや検討内容について、一日も早く広報等を活用して周知すべきであります。区のお考えをお聞かせください。

 質問の第2は、子育て支援策の充実についてであります。

 少子化と子育て支援の重要性については、さきに述べましたので繰り返しませんが、新宿区は全国に先駆けて実施した就学前までの乳幼児医療費の無料化、後期妊婦健康診査費助成制度など我が党が提案したさまざまな施策などを含め、子育て支援の拡充に大変努力をされてきていることに深く敬意を表するものであります。しかし、新宿区では14歳未満の子供の数が減少傾向を続けており、この10年間で 5,000人余り減少してきております。このように、少子化が深刻の度を増しつつある現下の状況では、きめ細やかな施策が必要であろうと考えます。

 そこで、第1の質問は、産後ヘルパー制度の導入についてであります。

 核家族化が進み、出産直後の体調が安定しない時期に不安を覚える母親がふえております。出産直後、母として子宝に恵まれた幸福感を感じながらも、一方では子育てしなければという育児の大変な重圧感から、憂うつな気分にもなりアンバランスな状態でもあります。特にこれから母親になる若い女性は少子化の中で育っており、御自身が出産するまで、赤ちゃんを抱いたりあやした経験がほとんどない世代の方が出産し、育児を行うのですから不安も大きいと思います。日中、家事や育児を手伝ってくれる家族がいない産褥期の母親への、産後支援ヘルパー事業が、特に核家族が多い本区では必要であると考えます。また、それを望む若いお母さん方の声も多く聞かれます。

 これまで、既に子ども家庭支援センターの開設、社会福祉協議会での高齢者向け家事ヘルパー制度、子育て支援としてのファミリーサポート制度を実施していることは承知いたしておりますが、工夫をして出産後支援を必要とする家庭への支援策を立ち上げていただきたいと思いますが、いかがでございましょうか。

 第2の質問は、出産育児一時金委任払い制度についてであります。

 この制度は、国民健康保険被保険者の出産育児一時金を、退院時に病院の窓口で出産費用と相殺し差額を支払うものです。既に小田原市や新潟市、品川区など幾つかの自治体で実施され、大変喜ばれているということです。現在、新宿区では一時金の受け取りを急ぐ被保険者に対して、出産後、国保の窓口に申請すれば2日後に手渡されていることは承知しておりますが、シングルマザーや核家族で夫が単身赴任であったり、家族が忙しくて区役所の業務時間内に窓口に来られない人も多くいます。せっかくの出産育児一時金でありますので、そこまでしなくともと言わず、利用者に喜んでいただき、不安なく出産できるよう区側が努力すべきであると考えます。まさに区長の言う「区役所は区民に役立つところ」「温もりの行き交う区政」という言葉を具現化した言行一致の姿と言えましょう。しかも、これには特に大きな予算も必要とせず、真に区役所の行政サービスの力量が問われる事業であると考えますが、ぜひとも前向きに御検討いただきたいと思います。

 最後に、無認可保育園の支援策についてであります。

 当区にも幾つかの無認可保育園があります。こうした保育園の利用者は、認可園では対応が難しかったケースや、あるいは認可園の入所希望を持ちながらも、なかなかあきがなくやむなく無認可保育園を利用している場合が多くあります。もちろん、認可にはない細やかなニーズに合った保育サービスをあえて選択する利用者がいることも事実ですが、いずれにしても認可保育園の開所時間と親の利用時間の隙間を補充する役目を、無認可保育園が果たしていることは間違いありません。

 そこでお伺いいたします。認可であろうと、無認可であろうと、ひとしく子供は安全・快適にはぐくまれる権利があると考えます。しかし、現在無認可保育園は認可園がサポートされている警察、消防、保健センター等の行政機関からの支援がなされていないところもあるように見受けられます。すべての子供たちが安全のネットワークが受けられるよう、関連機関へ積極的な働きかけを行うよう強く要請したいと思いますが、区長の御所見をお伺いをいたします。

 質問の第3は、児童の健全育成と学童クラブ事業の新展開についてであります。

 学童クラブ事業は、共働き、母子・父子家庭の子供たちの放課後の生活を守り、保護者が安心して就労を継続するため欠くことのできない子育て支援施策であります。最近、新聞の報道によりますと、都市部では待機児童がふえ、また、大規模化が進行しているということであります。幸いにも新宿区においては待機児童はいないということですが、その反面、利用児童が70人を超える学童クラブがあります。我が党は、これまで再三にわたり放課後児童の健全育成事業について、学童クラブ事業のあり方の再検討をすべきであると訴えてまいりました。今回、改めて学校開放型の放課後児童健全育成事業を提案いたします。

 この事業は、御存じのとおり学校の余裕教室などを多様な社会資源として有効に活用していく事業であります。既に世田谷区で実施されており、従来のBOP、すなわちベース・オブ・プレーイングと学童クラブを統合した新たな施策、新BOPを開始しております。これまで区長並びに教育委員会は、「重要だと認識しております」「御提案の趣旨を踏まえ、検討してまいりたいと思います」との答弁の繰り返しに終始しております。昨年発表された施設白書によりますと、区内の需要予測では、今後の学童クラブの総定員規模は 1,000名程度であり、将来的には単独施設や学校併設等も検討していくと打ち出されました。

 そこでお尋ねをいたしますが、この際、教育的見地や財政面から考え、思い切って学校併設型の学童クラブの事業展開を考えてはどうでしょうか。後期基本計画の中に、この事業展開を盛り込まれるよう強く提案をいたします。区長並びに教育委員会に御所見をお伺いをいたします。

 質問の第4は、ごみの減量化についてであります。

 5月30日の「ごみゼロの日」に建設リサイクル法、建設工事に係わる資材の再資源化等に関する法律が完全実施されました。これで、既に施行されているリサイクル関連法を含む7つの個別法すべてが施行されました。ごみゼロ社会実現への道筋をつけた循環型社会形成推進基本法のもとで、これらを一体的に運用することにより、ごみの発生を極力減らし、資源を大切にする循環型社会への転換に実効ある取り組みが期待されております。

 質問の第1点目は、ごみゼロ運動のさらなる拡大、持続についてお伺いをいたします。

 新宿区においては、5月30日に町会や商店街の皆様に御協力をいただき、一斉清掃を行いました。町がきれいになればごみを捨てなくなるとの思いが行動となり、一定の効果を上げてきていることを実感をいたします。

 先日、ギリシャのイラクリオンという町を視察してきましたが、早朝から一斉清掃をあちらこちらで行っているのです。そこには排水車、小さなごみ回収車が回っており、人々はほうきを持ち黙々と清掃しているのです。時間を忘れてその場に立ちすくんでしまいました。街の状況といえば、繁華街で世界じゅうから観光客が訪れております。まして、日没が午後9時、午前2時くらいまではカフェがにぎわっております。当たり前のように毎日清掃が行われていることを知り、住民の意識の高さが環境美化を自然に推進しているのだと思いました。このように、新宿区のごみゼロ運動も、日常的に区民の中で着実に根づかせ持続させることが重要であります。その点、どのように考えておられるのでしょうか。

 2点目は、ごみ減量化への具体的な取り組みについてであります。

 平成12年4月からは、清掃事業が東京都から移管されて以来、資源回収率の向上、ごみ減量化の着実な歩みなど、成果が上がってきていることは実に喜ばしいことであり、区関係職員の努力に敬意を表します。しかし、ごみ減量は地球環境に負荷をかけないという点からいって、人類永遠のテーマであり速やかな取り組みが求められております。ごみ問題について言えば、収集運搬処理は行政の役割としても、そのごみの発生源は家庭であり事業所であります。したがって、減量化は発生源がどう取り組むかにあります。それをサポートしていくのが行政であろうと考えます。つまり、発生抑制は一にも二にも発生源が意識をどう変えるかにかかっていると言っても間違いありません。これまで官主導でごみ問題に対応してきたように思います。民主導でごみ問題に対処する方向に転換することが、減量化への遠くて近い道だと思います。つまり、ごみ減量化をどこまで区民の運動として盛り上げていくか、ここにこの問題の解決があります。その視点で幾つか質問をします。

 1つには、東西清掃事務所が行っている「ふれあい指導」の具体的成果はいかがでしょうか。

 2つには、リサイクル推進委員の活動を活発化させるべきで、区内30人では極めて少なく、地域を狭めてもっとふやすべきであろうと考えます。

 3つには、ごみ減量に関するイベントなど単発で終わっているように思われます。もっと区民の声を吸い上げ、区民主導できめ細かなスケジュールを立てるべきと思います。

 4つには、ごみ減量に当たっては、庶民の知恵をもっと生かすべきで、一つの方法だけにこだわらず、さまざまな方法を広報すべきと考えます。

 以上4点についてお伺いをいたします。

 3点目は、コンポストの普及啓発についてであります。

 生ごみを減らすためにコンポストや生ごみ処理機が使われています。虫や悪臭は土をたくさん入れ、よくかき混ぜれば解消いたします。生ごみのリサイクルは、地球の成り立ちや自然の循環について学ぶ絶好の機会です。生ごみのリサイクルは1日1回分のお茶殻だけとか、ちょっとでも処理できればという気持ちで、無理せず自分に合った方法で始めていけば、区が目指している1日 100グラム減量運動の突破口になることは間違いありません。自然に戻す生ごみのリサイクルの普及啓発にどのような検討がなされておられるのか、お伺いをいたします。

 4点目は、ごみの有料化への検討が始まったと聞き及んでおりますが、私どもとしては減量化に向けたあらゆる施策を展開し、最後の切り札として有料化が検討されることには理解を示しますが、まだまだ減量化に向けた区の知恵は出切ったとは思えません。確かに、財政的な問題はありますが、減量化の成果を後戻りさせないための歯どめとしての有料化が論議されるべきと考えます。これまで区の減量化施策は十分なのでしょうか。どのように分析、評価されているのでしょうか、お聞かせください。

 質問の第5は、文化芸術振興についてお伺いをいたします。

 21世紀の日本を世界に誇れる文化芸術大国にと、公明党は昨年5月に政党として初めて本格的な文化芸術振興政策「文化芸術立国・日本をめざして」を発表いたしました。以来、文化芸術振興基本法の制定を初め、日本の文化芸術振興政策が大きく前進しつつあります。急速に科学技術が発展し都市化が進む中で、経済的な豊かさは獲得されましたが、一方で個々人を結ぶきずなが失われ、現代人は不安が増大しています。私たちは一人ひとりの国民を柔らかなきずなで結ぶものこそが文化芸術であると考えています。

 文化芸術の創造活動は、地域や時代における共生意識を生み出し、グローバル化の中での自己認識や伝統を尊重する心を育ててまいります。この不況の時代になぜ政治が文化芸術を取り上げなければならないのかといった疑問を投げかけられる人もおられます。

             〔「そのとおり」と呼ぶ者あり〕

 ありがとうございます。しかし、我が党は逆に、不景気だからこそ文化芸術の政策がぜひとも必要であると訴えてまいりました。20世紀前半、アメリカでは未曽有の不況、大恐慌時代の最中に実施されたニューディール政策によって、文化芸術を一大産業として構築し、世界中に影響を与えている文化芸術の発展の基礎がそのときにできたと言われております。そこでまず、今の時代であればこそ、文化芸術の振興に区としても積極的に取り組む課題であると考えますが、区長の御所見をお伺いいたします。

 2点目は、財団法人新宿文化・国際交流財団の事業運営と文化芸術振興基本法との関連について、お伺いをいたします。

 まず第1に、文化芸術の面で、基本法の趣旨に沿った事業運営のあり方について、財団内で論議・検討がなされておられるのでしょうか。

             〔「そうだ」と呼ぶ者あり〕

 第2に、今後多くの区民に質の高い文化芸術に触れる機会を積極的に提供する工夫が望まれますが、どのように対応されるおつもりでしょうか。

 第3に、財団が極めて文化性、芸術性の高い事業を行ってこられたことは評価しております。しかし、本当に新宿文化センター設立の趣旨である「内外の優れた文化芸術を区民のために、新宿文化センターを中心にしたさまざまな公演、演奏会開催を初め、区民の方が舞台芸術に参加する機会を提供する」とありますが、本当に生かされているのでしょうか。一部の関心の高い人の鑑賞会や発表会になっていないでしょうか。この点どのように検証されておられるのか、お聞かせをください。

 3点目は、地域の文化芸術活動の機会の推進についてであります。

 基本計画の中にも、文化芸術の取り組みが政策として位置づけられており、区民の文化活動に対するニーズが多様化している現状にこたえるためには、新たなジャンルを選択できる環境の整備の必要性や、区民参加型の事業を展開するとあります。新宿文化センター設立から23年目を迎え、新たな事業展開をも視野に入れながら、新しい時代にどのように対応していくおつもりなのかお聞かせください。

 さらに、個人の価値観も多様化してきており、区民が日常生活の中で文化を享受し、文化芸術活動に参加したいという要望に積極的にこたえ、新宿に住んでいればこそ触れることができたと言える事業の展開を推進すべきと考えますが、御所見をお伺いいたします。

 4点目は、無形民俗文化財の保存と活用についてであります。

 新宿区には、古くから伝承されている有形・無形の文化財が数多くあります。地域に伝承されてきた伝統文化は、それらを通して先人たちの暮らしや生活をうかがい知ることができる地域の重要な宝であります。伝統文化や歴史を次世代に伝えることは、新たな文化の創造につながる契機になるものです。

 そこでお伺いいたしますが、区の無形民俗文化財の登録をされている方々への支援はどのようにされていますか。聞くところによりますと、保存会の会長さんが自費を投入しながら伝統文化を支えている実態があります。民俗芸能など伝統文化の発掘、振興、また後継者の育成、さらには区民への公開などについても、具体的にどのようにされようとしているのかお伺いをいたします。

 あわせて、隔年で開催されております民俗芸能フェスティバル事業の参加対象に、学校の文化活動の推進といった視点から、児童・生徒にも対象拡大を図ることができないでしょうか。区長並びに教育委員会に御所見をお伺いいたします。

 5点目は、教育現場においての文化芸術活動の推進についてであります。

 区内で活動している芸術家や伝統芸能の保持者などを学校に派遣し、文化活動のすばらしさや地域の誇りを語ってもらい、子供たちの芸術への関心を高める機会を多くつくるべきと考えます。週5日制の導入やゆとりある教育の実施などとあわせて、新たな試みとして検討されてはどうでしょうか。年間を通して文化と触れ合う機会を多くつくることは、子供たちの豊かな感性をはぐくむ上で欠かせません。予算を割いても、未来の宝に投資すべきと考えます。この趣旨の質問は、これまで我が党議員が再三行っておりますが、それぞれの学校が自主的に行っているとのお答えをいただくばかりです。学校の自主性を尊重することはもちろんですが、教育委員会として、文化芸術振興基本法の趣旨をしっかりとらえ、委員会の一つの大きな指針として考えるべきと思います。この点、教育委員会の御所見をお伺いをいたします。

             〔「教育委員会に行くね」と呼ぶ者あり〕

 ありがとうございます。

 質問の第6は、学校給食と民間委託についてであります。

 子供の食生活を取り巻く昨今の状況については、朝食を食べない子供や、一人で食事をとる子供の増加といった食生活の乱れ、脂肪のとり過ぎなど栄養摂取の偏りなどの問題が指摘されております。このような食習慣の傾向の中で、学校給食は子供の食生活の改善といった点からも大きな比重を占っており、そうした理由から、保護者からも給食に対する期待は大きなものがあります。

 このたび、民間委託に向けた学校給食調理業務のあり方について検討されていることに対して、保護者の間から不安の声が聞かれます。特に最近では、食品に対する不信感が強まっているときだけに、学校給食に対する信頼を失うようなことがあっては断じてなりません。

 そこで1点目の質問ですが、調理業務民間委託化にかかるメリットとデメリットをどう分析され、特にデメリットの改善に向けての方策をどう検討されているのかをお聞かせください。

 2点目の質問は、食材の購入について、区としては地元業者を選定するとした方針をとってこられましたが、地域経済の活性化という重要な施策であると理解しております。ぜひともこの方針を貫いていただきたいと思いますが、御所見をお伺いいたします。

 ところで、健全な食生活は、子供たちが健やかに成長し生涯にわたり健康で豊かな生活を送る上で、欠くことのできない営みであることは言うまでもありません。しかしながら、現在ではがん、心疾患、脳卒中、糖尿病等の生活習慣病の増加が社会的問題となっており、これらの発症に栄養や食生活が関連しているとの指摘もあります。こうした社会的背景から、栄養職員のいる学校では、給食試食会や学校保健委員会などの機会に、保護者に対して熱心かつ丁寧に食に関する指導をしてくださり、喜ばれております。

 そこで、3点目の質問ですが、栄養職員のいない学校ではどのように食に関する教育の指導をされているのでしょうか、お聞かせください。あわせて、委託化に当たって、栄養職員の配置をどのように考えていくおつもりなのか、御所見をお伺いいたします。

 近年の食生活を取り巻く社会環境の変化に伴い、加工食品への過度の依存、ダイエット志向などによる人々の健康への影響も指摘されており、健全な食習慣の形成は今や最重要課題であると言えます。国民の食生活に関して、平成12年3月閣議決定された「食生活の推進について」の中で、教育分野における推進として、教育・学校・栄養職員等を中心に、家庭と連携し、学校の教育活動を通じて、発達段階に応じた食生活に関する指導を推進すると記されております。

 また、昨今では、一つには児童・生徒への教科、特別活動における教育指導、偏食や肥満、痩身傾向、食物アレルギーなどの児童が抱える問題に対応する食物カウンセラー、食に関しての教職員や保護者との連携・調整などと、学校栄養職員の専門性を生かした多面的な教育活動が期待されております。今後は、学校栄養職員の役割がますます重要性を帯びてくるものであります。したがって、委託化により学校給食がさらに充実したものになればと強く期待し、学校給食に対する私の意見を述べ、この質問を終わります。

 質問の第7は、情緒障害を持つ児童・生徒への教育的支援についてであります。

 情緒障害とは、御存じのとおり自閉症児や注意欠陥・多動性障害児(ADHD)、学習障害(LD)等が挙げられます。これら障害を持つ子供や親に対しては、まず何よりも周囲の温かい意識の啓発ときめ細かな対応が極めて重要であります。文部科学省は2001年、21世紀の特殊教育のあり方について最終報告書を出しました。その中では、さきにも述べた情緒障害を持つ児童・生徒に対して必ずしも十分な対応ができていない。このため、これから教育的支援を必要とする児童・生徒らに対しても、積極的に対応していく必要があると指摘しておりますが、まだまだこの問題はスタートについたばかりで、十分理解が得られておりません。そこで、今後一層の理解啓発が必要と考えます。そのための具体的な取り組みについて、お伺いをいたします。

 第1の質問は、障害を持つ児童・生徒の親も、親の育て方が悪いからと周囲から責められ、精神的に追い込まれるケースも多くあります。こうした親の相談窓口や専門家によるカウンセラーの設置など、積極的な対応が必要であると考えますが、御所見をお伺いいたします。

 第2の質問は、通級制情緒障害学級のさらなる拡充についてお伺いをいたします。

 第1点目は、現在区ではLD児、ADHD児、自閉症や自閉的傾向のある子供たちの通級制情緒障害学級として、生活学級が戸塚第二小学校に設けられております。区内で唯一の学級であり、区教育委員会、学校関係者の皆様の並々ならぬ熱心な努力により大変大きな教育効果を上げ、保護者の方々から感謝の声が寄せられております。また、さらなる拡充に向けての要望も提出されていると聞き及んでおります。年々その評価が高まるとともに、通級制を希望する児童・生徒も増加しており、特にこの2年間の途中で入級する児童・生徒がふえ、待機児を抱える状況となることは必至であります。したがって、これまでどおりの指導日数を確保することが困難であり、個々の児童・生徒の通級できる時間が制限されるなど、本来の通級学級の趣旨を十分に生かすことが難しくなると考えられます。

 これによって、教育委員会は14年度から定員を30名にふやしたとのことでありますが、区内に1校という現状では、通級学級に十分な対応ができるのでしょうか。潜在する情緒障害児が安心して通えるために、今後の需要も考慮して、もう1カ所の増設を行うべきと考えますが、これらの点について御所見をお伺いいたします。

 第2点目は、通級学級の存在を周知することと、入級希望者への親切な対応が極めて重要であります。街の中では親御さんから、「知らなかった」「入級を希望しても、教育委員会から、通級の必要がない」「心障学級に入っては」といった通り一遍の対応をされるとの声をよく聞きます。情緒障害を持つ児童・生徒がまだ少数派であっても、1人の人を大切にするといった教育委員会の姿勢を堅持することが、教育行政の基本でなくてはなりません。これからの教育は、能力に応じた対応や、障害など発育状況等その子に合った丁寧な教育が求められている時代であると考えます。この点について、どのように考えておられるのかお聞かせください。

 第3の質問は、中学校の通級学級についてであります。

 中学校では、思春期を含め精神的、身体的な成長の著しい時期でもあり、悩みを自分の中で整理したり、人に相談したりすることが苦手な情緒障害を持つ児童・生徒にとっては、非常に過ごしにくい時期でもあります。これらの問題に対し、個々に適切な指導が行われないと、いじめや不登校、非行、精神障害等の二次的な問題を引き起こすことにもなりかねません。中学校生活は人格形成に大きくかかわってきます。本来持っている能力を引き出し、精神的に安定した状態で社会の一員として過ごさせるようになるための中等教育における通級学級の設置に向けて、早急に検討を行うべきと考えますが、御見解をお伺いをいたします。

 第4の質問は、教師への専門的な視点からの研修、さらに学習指導法等の実践的な研究の強化など、学校、教師の意識改革を行うべきと考えます。例えば、情緒障害児を受け持つ教師に通級学級を授業見学できる機会を確保し、指導方法が学べるシステムをつくってはどうでしょうか。この点についてどうお考えなのかお伺いをいたします。障害を持つ児童・生徒や親に対し、親身になって適切に対応できる教師を育てていくことが、この問題のキーポイントだと考えます。今後のさらなる通級学級の拡充に向け、教育委員会の前向きの御答弁を心から期待をいたし、質問を終わらせていただきます。

 御清聴ありがとうございました。(拍手)



◎区長(小野田隆) くまがい議員の御質問にお答えをいたします。

 まず初めに、老人保健福祉計画、介護保険事業計画の見直しに当たっての基本的スタンスについてのお尋ねでございますが、現在の計画におきましては、人として尊厳を持って、家庭や地域の中で安心をして、その人らしい自立した質の高い生活を送ることを高齢者保健福祉の基本理念としております。区としましても、この基本理念を前提に、2年間の施策実績、高齢者保健福祉施策調査による利用者意向、今後の高齢者人口の状況を把握した上、高齢者が健康で生き生きとした生活を送り続けられることができ、たとえ、介護が必要な状態になったとしても、住みなれた地域で生活し続けられることができるような、居宅サービスを重視した計画にしてまいりたいと考えております。

 次に、計画の見直しに向けて、被保険者並びに利用者の意見を、いつ、どのように吸い上げていくのかについてでございますが、区としましては、既に被保険者、介護保険サービス利用者等を対象に、利用意向や利用実態等についての調査を実施いたしました。現在、これらの調査結果を基礎資料として、高齢者保健福祉推進協議会の見直し部会において御協議をいただいているところでございます。今後は、見直し部会において作成されました中間のまとめ案を高齢者保健福祉推進協議会にお諮りをし、公募委員を含めた各委員の方の御意見をお聞きした上で、臨時の広報等により区民にお知らせするほか、折り込みはがきアンケート調査、地域説明会により、区民の御意見をお聞きする予定でございます。

 次に、基盤整備に関するお尋ねでございますが、おおむね順調に整備されておりますが、御指摘のようにショートステイや介護老人保健施設など十分でないものもございます。区といたしましても、区有地を活用し、ショートステイが併設された介護老人保健施設を誘致するなど積極的に整備を図っているところでございます。特別養護老人ホームの整備につきましては、次期計画にゆだねることになりますが、計画化に向けて努力をしてまいります。具体的には、区民の意見を十分聞きながら、高齢者保健福祉推進協議会の議論を踏まえて、また、国や東京都の動向も見据えて策定してまいりたいと考えております。

 次に、事業者の育成についてお答えをいたします。

 御指摘のように、介護保険においては利用者が満足し、かつ安心して利用できるサービスの普及は重要な課題と考えております。このため、区ではサービスの質の向上及び利用者保護という視点に立ち、苦情対応を通じた事業者への改善指導を初めとした利用者の満足度や、サービスの実態調査を実施しサービスの点検を行ってきました。また、利用者のケアプランの作成を担うケアマネジャーへは、自主的な団体であるケアマネットなどを通じて、支援・育成を行い、利用者の立場に立ったサービス提供を働きかけてきたところでございます。今年度予定をされておりますサービス評価事業では、事業者自身がサービス水準や具体的な問題点を把握し、改善を図り、それが介護サービス業界の健全な発展にもつながる評価事業の実施を検討してまいります。今後も利用者の満足度が高く、そして、良質なサービスの提供が実現されるために、質の向上に向けての取り組みを介護保険事業計画の重点施策に位置づけ、保険者としての責任を果たしてまいります。

 次に、ショートステイのように、希望があったにもかかわらず利用できなかったサービスもあるが、次期計画ではどのような方向性を持って策定するのかとの御質問でございますが、ショートステイの整備につきましては、平成16年4月には牛込原町小学校跡地の介護老人保健施設で50床の開設を見込み、旧四谷第二中学校校庭に開設する介護老人保健施設においても30床を整備する予定でございます。ショートステイのように、希望があったにもかかわらず利用できなかったものにつきましては、整備に努めてまいります。次期計画では、約2年間の給付実績に基づき、分析・評価を行った上で、要介護者の出現率、利用希望、基盤整備の状況などさまざまな要因を各サービスごとに加味し、推計必要量を設定してまいります。また、この推計必要量に対する供給見込みについても、サービスごとに基盤整備の状況等に合わせて設定をしてまいります。

 次期の介護保険料体系につきましては、6段階制の導入を前提に現行法令の範囲内で、極力負担能力に見合った、適正かつ公平な保険料体系にすることを基本に考えてまいります。そのため、現在被保険者の所得状況や保険料の収納状況を分析し、各所得段階の負担割合をどう見直すかなどについて検討しているところでございます。保険料の改定につきましては、御指摘のとおり十二分に区民の声を斟酌し、慎重に対応してまいる所存でございます。

 次に、計画の見直しのスケジュールや検討内容の周知についてでございますが、高齢者保健福祉推進協議会におきまして、中間のまとめ案を御協議いただき、区はこれを受けまして8月中旬以降、なるべく早い時期に、検討内容を含めました両計画の中間のまとめ案を臨時の広報等で区民にお知らせしてまいりたいと考えております。その後、区民からいただきました御意見などを反映させまして、両計画の中間のまとめを作成させていただいた上で、国及び東京都の動向を見据えながら、両計画の最終報告を区にいただくことになっております。区といたしましては、この最終報告を基本として次期老人保健福祉計画、介護保険事業計画を策定してまいりたいと考えております。

 次に、子育て支援策としての産後ヘルパー制度の導入についてでございますが、出産直後の体調が安定しない時期に不安を覚える母親がふえており、その方たちに対するケアが必要なことは十分に認識をしております。そのため、区では新生児に対する助産師の訪問指導を実施しております。また、母子に身体的異常や子育て上の問題が認められるケースに対しましては、保健師が継続的な訪問を実施する中で、産後における子育ての不安解消や精神的な支援を行っております。さらに、産後に家族等から家事の援助を得られず、日常生活に支障があり家事援助を希望される方には、民間のヘルパーを紹介しているところでございます。今後は、ボランティアや関係機関との連携を図りながら、出産後の子育てにかかわる肉体的及び精神的な負担を軽減するための地域における共助のシステムを構築するなど、子育て支援策への取り組みを研究してまいりたいと考えております。したがいまして、御指摘の産後ヘルパー制度につきましては、今後の検討課題とさせていただきます。

 次に、国民健康保険事業における出産育児一時金委任払い制度のお尋ねでございますが、出産育児一時金の支給方法につきましては、現在口座払いを原則としており、申請後約1カ月後に世帯主の口座に振り込みを行っているところでございます。しかしながら、御事情により支給を急がれる方に対しましては、現金払いの方法により、申請してから2日後に窓口で手渡しをしております。御提案の出産育児一時金委任払い制度でございますが、その実施に当たりましては、医療機関の理解と協力が前提になり、この調整が必要となりますので、今後実現に向けて調査・研究を行ってまいりたいと考えております。

 次に、無認可保育園に対し、認可保育園に等しいセーフティネットを構築すべきとのお尋ねでございますが、無認可保育園につきましては、昨年12月から都へ届け出が義務づけられ、都におきまして実態把握に着手したところでございます。無認可保育園の中で、現在区が運営費を補助しております4所につきましては、設備や職員配置等において基準を定めることで、児童の安全性や保育環境の確保を図っております。御指摘のセーフティネットの構築につきましては、今後も園との情報交換の場を活用するなど、区として可能な対応を考えてまいります。その他の無認可保育園につきましては、当該施設の設備、衛生、職員配置等につきまして、都を通じて情報を入手し、児童の安全性という点に着目し、必要な指導を行うなど行政各機関との連携を図ってまいります。いずれにいたしましても、無認可保育園の安全性向上につきましては、その指導監督権を有する都と十分な情報交換を行って取り組んでまいります。

 次に、児童の健全育成と学童クラブ事業の新展開についてにお答えをいたします。

 新宿区におきましては、一般児童と就労家庭児童との交流が図れるように、児童館に学童クラブを併設し、希望される方は全員利用できる放課後児童健全育成事業を進めてまいりました。御指摘のとおり、新宿区学童クラブにおきましては、待機児童がいない反面、70名以上の大規模な学童クラブが複数存在をいたしております。また、施設白書でも示したように、学童クラブ需要は今後も増加の傾向が予測をされ、それに対応する整備が必要と考えております。今後は、児童の安全対策等も考慮に入れながら、地域の児童にとってより身近な学校を拠点とした学童クラブ事業のあり方について、教育委員会と引き続き協議を重ね、後期基本計画策定の中に位置づけてまいりたいと考えております。

 次に、ごみ減量化についての御質問でございますが、5月30日のごみゼロデーについての御質問でございますが、平成9年4月に、新宿区空き缶・吸い殻等の散乱防止に関する条例を施行して以来、広くその趣旨の徹底に努めてきているところでございます。新宿駅周辺地区や高田馬場駅周辺地区の美化推進重点地区につきましては、地域の多くの方々の御参加を得まして、定期的にポイ捨て禁止キャンペーンを兼ねて道路美化清掃を実施しております。また、他の地域でも清掃活動を自主的かつ定期的に行う団体も着実にふえてきております。

 そこで、昨年度から5月30日を「ごみゼロデー」と位置づけ、日ごろから清掃活動を行っている地域の団体等を中心にして、区内全域で一斉道路美化清掃を実施することといたしました。昨年度は46団体、約 1,300人の参加がございましたが、今年度は22町会、小・中学校で6校、企業46社を含む97団体、約 2,500人という多数の方々の参加により、美化推進重点地区及び5つのモデル地区を初めとする各地区で実施することができました。今後は、さらに参加団体の拡充を図っていくとともに、地域主体の日常的な清掃活動が広く展開されるように図り、よりきれいなまち新宿を築いていきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

 次に、ふれあい指導についてでございますが、平成13年度はふれあい指導におきまして、ごみ集積所の分別指導や、事業系ごみの処理券の適正貼付指導、またカラス対策としてネットの貸し出しやポリ容器のあっせんを実施するなど、適正な排出指導に毎日努めてまいりました。こうした直接指導をさらに積み重ねることによりまして、ごみの分別、減量化を目指してまいります。

 次に、リサイクル推進員についてでございますが、御案内のとおり、この制度はごみ減量とリサイクルのあり方について学んでいただくために設けたものでございます。人数をふやしたらどうかとの御提案でございますが、リサイクル推進員は今年度、第5期目を迎えておりまして、既に 100名を超える方々が地域で活動されております。私といたしましては、これらの方々の活動がより一層活性化されるよう支援をしていくことから進めてまいりたいと考えております。

 次に、イベントについてでございますが、区では新宿リサイクルフェアを実施し、またふれあいフェスタや町会、商店会、さらには清掃協力会などの主催のイベント等に積極的に参加し、ごみ発生抑制を常に呼びかけてまいりました。

 一方、地域の区民の方々と率直な意見交換をするために、各特別出張所ごとに地域懇談会を開催をいたし、その結果、現在3地域で区民主体の懇談会が立ち上がっており、住民主体の地域活動が進んでまいりました。これからも引き続き他の地域に広げてまいります。

 次に、ごみ減量に向けた区民の御意見についてでございますが、御指摘のとおり、区民から「私の生ごみ対策」を初めとしたさまざまなアイデアや体験談などが寄せられております。これらにつきましては、今後あらゆる機会、媒体を通じまして、区民の皆様にお知らせをしてまいります。

 次に、コンポストの普及啓発についてのお尋ねでございますが、当区では生ごみ研究会を設置をいたし、コンポスト化を含め、生ごみ対策を検討してまいります。御案内のとおりさまざまな処理方法がありますが、それぞれ一長一短があり極めて難しい面がございます。しかしながら、生ごみのコンポスト化はごみ減量や資源循環の観点からも有益と考えており、今年度は集合住宅で生ごみ処理機のモデル実験を行うこととしており、現在、希望を募っているところでございます。今後も多数の区民の参加を求めまして、生ごみの減量化を検討してまいります。

 次に、家庭ごみ処理料金の有料化とごみ減量化施策についての御質問でございますが、本年3月に開催をいたしましたリサイクル清掃審議会におきまして、既に家庭ごみの有料化を実施している自治体の実例を紹介し、御議論をいただいたところでございます。

 一方、御指摘のとおり、ごみの減量化は非常に重要なことでございます。当区では現在の資源化率で見ますと、17.8%で一定の成果を上げております。しかし、まだまだごみとして排出されているものの中には、資源化可能なものが含まれており、分別が不徹底な部分もあると認識をいたしております。今後も適正な排出が徹底され、ごみの減量化につながるよう情報周知や指導に力を注いでまいります。しかしながら、家庭ごみの有料化はごみ減量化に向けた重要な選択肢の一つであると認識しており、これからも審議会等の場で区民の方々の意見を十分に聞きながら研究を続けてまいります。

 次の御質問は、文化芸術振興についてでございますが、まず、不況の時代こそ文化芸術の振興に、区としても積極的に取り組むべきではないかという御質疑がございました。

 文化芸術の振興は、行政のみならず民間の文化事業や施設の機能、役割を含めて、総合的に取り組むべき課題であると認識しておりますが、新宿区といたしましては、昭和54年に新宿文化センターを設立し、文化芸術の場として、新宿区民はもとより多くの方々に文化芸術活動に接する場を提供してまいりました。現在、区は財政状況その他非常に厳しい時期ではございますが、御指摘の視点を踏まえながら、文化センターを初め区内の文化施設を最大限活用し、今後も区民にすぐれた文化芸術に触れる機会の充実に努めてまいりたいと考えております。

 次に、文化芸術振興基本法の趣旨に沿った財団の事業運営のあり方についてのお尋ねでございますが、文化センターでは、これまで文化芸術振興基本法の趣旨を先取りした事業を実施してきたという思いがございます。基本法の制定後にも財団の理事会、評議員会におきまして、基本法にかかわる議論がなされておりますが、今後も財団として事業運営を展開し、基本法の趣旨を尊重していきたいと考えております。

 次に、多くの区民に質の高い文化芸術に触れる機会を積極的に提供していく工夫が必要であるとの御指摘でございますが、財団としてはコンサート、オペラ、バレエ、伝統芸能等を企画実施し、多くの人に鑑賞していただくよう努めております。特に区民の方に対しては優待券を発行するなど、より鑑賞しやすい機会を提供いたしております。さらに本年度より文化センター大ホールを利用したランチタイムコンサートを実施し、幅広い層の区民に質の高い文化芸術を提供できるよう努力をしているところでございます。

 次に、新宿文化センターの事業展開が、センターの設立趣旨に沿ったものであるかどうかをいかにして検証しているかとのお尋ねでございますが、財団は幅広い層の区民が参加できるよう、さまざまな事業を実施しております。その中で、各事業終了後に入場者、参加者からアンケートをとり、検討の上、次回の事業に生かせるよう努めております。また、今後は財団のニュースやホームページを活用し、幅広い層の区民の要望が反映されるよう努力をしてまいります。

 次に、新たな事業展開を視野に入れながら、新しい時代にどのように対応していくつもりなのかというお尋ねでございますが、従来比較的参加者の少なかった若年層の要望を取り入れるなどして、区民の文化活動への多様化に対応すべく努力をしてまいります。また、文化センターの申し込みに際しての利用条件を見直すなど、工夫をしてまいりたいと考えております。

 次に、新宿の特性を生かした文化芸術事業の展開を推進すべきではないかという御質問でございますが、現在、留学生や在日外国人の協力によりまして、外国文化紹介事業「チュニジア音楽の夕べ、トルコの夕べ」などを実施し、国際都市新宿ならではの文化の多様性を反映した、他区には見られないさまざまな分野にわたる文化芸術を提供しておりますが、限られた財源の中でさらに工夫をいたしまして、事業の充実に努めてまいります。

 次に、無形民俗文化財の保存と活用についてでございますが、私は、御指摘のような伝統文化や歴史は、区の重要な財産と認識をいたしております。したがいまして、教育委員会と連携を図りながら、民俗芸能などの保存と活用を図る環境づくりに努めたいと考えておりますので、よろしくお願いをいたします。

 以上で私の答弁を終わらせていただきますが、その他は教育長から御答弁いたしますので、よろしくお願いをいたします。ありがとうございました。



◎教育長(山崎輝雄) 教育委員会への御質問にお答えいたします。

 初めに、児童の健全育成と学童クラブ事業の新展開についてのお尋ねです。

 放課後児童の健全育成は重要な課題であり、その見地から平成13年度より平日の放課後に校庭開放を行っております。また、学校におきましては総合的な学習の時間の本格実施や少人数学習指導の実施などにより、教室の使用状況が多岐にわたってきており、余裕教室にも状況に変化が生じてきております。しかしながら、教育委員会といたしましては、学童クラブ事業の重要性について十分認識をしておりますので、条件が許す学校においては、その設置につきまして協力をしてまいりたいと考えております。

 次に、無形民俗文化財の保存と活用についてのお尋ねでございます。

 第1に、区の無形民俗文化財に登録されている方々への支援ですが、指定されている文化財には、保存に要する経費といたしまして、年間3万円の奨励金を、また必要な道具等の補修整備に要する経費といたしまして、その2分の1を限度として補助金を交付しております。

 第2に、民俗芸能など伝統文化の発掘・振興、後継者の育成等ですが、発掘・振興につきましては、区の無形民俗文化財を文化財保護審議会に諮問を行い、調査、審査を経て認定されたものについて、保護・保存に努めてまいります。

 次に、後継者の育成と区民への公開についてですが、民俗芸能フェスティバルを初め、「高田馬場流鏑馬」等の公開を行っておりますが、今後、地域に伝承されてきた伝統芸能が広く公開され、継承されていくよう支援してまいります。

 第3に、児童・生徒の民俗芸能フェスティバルへの参加ですが、多くの児童・生徒が新宿に根づいた伝統芸能に触れることは、貴重な体験になるものと考えております。したがいまして、子供たちの民俗芸能フェスティバルへの参加につきましては、関係者とも十分に協議をしてまいります。

 続きまして、教育現場においての文化芸術活動の推進についてのお尋ねです。

 文化と触れ合う機会を多くつくることは、子供たちの豊かな感性を育む上で重要なことであり、教育委員会といたしましては、これまでも情操教育を推進してきたところでございます。従来より演劇鑑賞教室や音楽鑑賞教室等を行ってまいりましたが、加えて各学校では地域の特色を生かして、俳句や水墨画、和太鼓、琴等地域に住む芸術家や伝統芸能の保持者に来ていただき、特色ある豊かな教育活動を行っております。さらに総合的な学習の時間の予算を年々増額してきたことで、各学校において伝統文化と触れ合う機会の一層の充実が図られております。教育委員会といたしましては、学校の取り組みを今後一層支援するために、特色ある教育活動の充実を図り、文化芸術振興基本法の主旨にある責務を果たしてまいります。

 次に、学校給食と民間委託についてのお尋ねでございます。

 まず、民間委託化のメリットとデメリットについてでございますが、15区での実施状況から、メリットとしては経費を節減しながら給食の質の向上が図れること、デメリットとしては、給食の質が業者や調理員の質により大きく左右されることを挙げることができます。こうした課題を解決し、より安全で良質な給食を実現するための方策について、現在、他区の例を踏まえながら、学校給食調理業務のあり方検討委員会で検討しております。

 次に、給食の食材料の購入につきましては、これまでも各学校では可能な限り地元業者から購入するよう努めておりますが、今後も御指摘の趣旨を踏まえ、対応に努めてまいりたいと考えております。

 次に、栄養職員が配置されていない学校における食に関する指導についてのお尋ねですが、従来から担任教諭が給食時間に指導しているとともに、体育の保健学習や家庭科の学習でも行っております。また、養護教諭による指導や「保健室だより」による子供の指導及び家庭や地域への啓発も行っております。民間委託化に当たっての栄養職員の配置につきましては、今後の検討課題でございますが、その役割はこれまで以上に重要になるものと考えていることから、引き続き東京都に対し全校配置を要望してまいります。

 次に、情緒障害のある児童・生徒への教育的支援についてのお尋ねでございます。

 まず、情緒障害児童・生徒を持つ保護者への支援のための相談窓口につきましては、現在教育センターの教育相談で臨床心理士等が、お子さんへの理解や対応等の御相談に応じております。また、必要に応じて戸塚第二小学校の指導医や担任が保護者の御相談を受けています。今後とも障害のある児童・生徒及び保護者へのきめの細かい対応と支援に努めてまいります。

 次に、通級制情緒障害学級のさらなる拡充についてのお尋ねでございます。

 徐々に増加している情緒障害学級への入級希望に対応するため、昨年度末、戸塚第二小学校に冷暖房完備の個別指導室を増設し、定員の枠を20名から30名に拡充いたしました。現在22名の在籍児童がおります。当面の需要増には対応できるものと考えておりますが、通級学級の増設につきましては、今後の需要を見きわめつつ検討してまいりたいと考えております。

 次に、通級学級の周知と丁寧な対応をということへのお尋ねでございます。

 新就学児童への就学相談や教育相談の中では、児童・生徒一人ひとりの障害の状況や特性を考え、きめ細かに御相談に応じております。また、保護者や関係者向けに心身障害学級や通級学級の学校見学会等を実施し、お子さん一人ひとりにふさわしい教育環境を御検討いただけるよう努めておりますが、今後もより一層周知に努めてまいります。

 次に、中学校の通級学級の設置についてのお尋ねでございます。

 これまでの情緒障害学級の卒業生は、中学校の心身障害学級または通常学級に進学しております。今後は情緒障害を持つ生徒一人ひとりの成長を支え、次のライフステージを見据えた、より望ましい教育環境のあり方について検討してまいります。

 最後でございます。

 次に、教師への専門的な研修、学習指導法等の実践的な研究の強化などを行うべきであるとの御指摘でございます。現在、年間に5回、心身障害教育研修会を実施し、区立学校の全教師を対象に授業研究や講演等を行い、障害がある子に対する指導の向上を図っております。また、情緒障害学級に通級する子供を受け持つ通常の学級の教師から、個別に指導法に関する相談を受けた場合は、直接通級学級の教師を紹介し、アドバイスを受けられる仕組みになっております。さらに、都の研修センターが実施する専門的な研修会へ、より多くの教師が参加するよう努めております。教育委員会といたしましては、今後とも障害がある児童・生徒やその保護者に対し、理解を深め親身になって適切に対応できる教師の育成のために研修の機会を充実してまいります。

 以上で答弁を終わらせていただきます。



◆1番(くまがい澄子) 自席より発言をさせていただきます。

 私どもの質問に対して、大変丁寧な御答弁をいただきありがとうございました。今後の区政運営に私どもの主張、提案が生かされることをお願いいたします。特に、ごみ減量化、文化芸術振興については、前向きに取り組んでくださると私は受けとめました。これらの課題は、まさに区の自主性を発揮できる課題であり、特色ある区政の実現のためには格好のテーマであろうと思います。今後も、私たちはこの問題を意欲的に取り上げてまいります。どうか積極的な取り組みを推進してくださるようにお願いを申し上げまして、私の質問を終わります。

 以上でございます。ありがとうございました。(拍手)



○議長(野口ふみあき) ここで議事進行の都合により、15分間休憩します。



△休憩 午後4時14分

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△再開 午後4時31分



○議長(野口ふみあき) それでは、ただいまから会議を再開します。

 質問を続行します。

 35番近藤なつ子議員。

             〔35番 近藤なつ子議員登壇、拍手〕



◆35番(近藤なつ子) 2002年第2回定例会に当たり、私は日本共産党新宿区議会議員団を代表し、区長並びに教育委員会に質問いたします。

 最初に、区長の政治姿勢にかかわって、有事三法案など日本の平和と住民の安全、基本的人権に関する問題について質問いたします。

 小泉内閣が国会に提出した有事三法案の内容が明らかになるにつれ、国民の中に疑問と不安、反対の声が急速に広がっています。「知れば知るほど怖くなる」「疑問がいっぱいなのに、急いでつくろうなんておかしい」という声。戦争を知っている世代からは、「配給制とか徴用とか、まるで戦前に逆戻りしているようで怖い」、若い人たちも「アメリカの戦争につき合うなんてばかげている」など、私たちもたくさんの区民の声を聞いています。小泉首相は、「備えあれば憂いなし」などと説明していますが、国会審議を通じてでも憲法も国際法も踏みにじって、日本がアメリカの言いなりに海外で武力を行使するための法律であることが明らかになりました。

             〔「大事なことだから、よく話しなさい」と呼ぶ者あり〕

 武力攻撃事態法が発動するのは、「我が国に対する外部からの武力攻撃」が「発生した事態」「おそれのある場合」「予測される事態」とされていますが、政府は海外に出かけている自衛艦も「我が国」であり、その自衛艦が危うくなれば武力を行使するとしています。今、周辺事態法によってアメリカの起こす戦争を支援するために、自衛艦がインド洋に派遣されています。有事法制が成立すれば、自衛隊はその場に踏みとどまって支援を続け、攻撃されれば米軍と一緒になって武力行使することになります。アメリカのブッシュ政権は、イラクや北朝鮮などをテロ支援国と決めつけ、国際法を踏みにじって先制攻撃も辞さないと公言し、小泉首相はこの方針を理解できるとしています。

 憲法には、「国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」と書いてあります。日本は憲法で戦争をしないと決めた国です。日本を戦争する国にする法律、アメリカの言いなりに海外で武力行使するための有事法制の成立を許すわけにはいきません。

             〔「そうだ。そのとおり」と呼ぶ者あり〕

 また、有事法制は戦前の暗黒時代と同じように、自由と権利を圧殺して国民を戦争に強制動員することを可能としています。一般の人も、陣地構築だと言われ土地を取り上げられます。運転手、船員、パイロットなど輸送にかかわる人たち、医師、看護師、大工さんも業務従事命令が出され徴用されます。とりわけ重大なのは、協力義務に従わない国民は懲役など犯罪者にされるということです。「戦争に協力できないという信条に基づいて、命令を拒否した国民も処罰するのか」という国会での我が党の質問に、政府は「良心的な拒否であっても行為に基づき処罰する」と答弁しています。

             〔「全く違ってんだよ」と呼ぶ者あり〕

 地方自治体との関係はどうでしょうか。法案は自治体の長への首相の指示権を明記し、自治体の長が首相の指示に従わない場合は、首相は自治体の長にかわって命令を出すのです。戦争に従わなかった自治体の長や職員に対する罰則も今後つくられる可能性があります。地方自治体の自治権を完全に蹂躙し、戦争遂行に強制的に従わせようとするものです。

             〔「そうだ」と呼ぶ者あり〕

 この有事三法案に対し、全国の自治体の長から懸念や反対の表明が広がっています。自治労連が行ったアンケート調査では、回答した 500人の首長のうち82%の自治体の長が「反対」「慎重審議」を求めています。高知県の橋本知事は「有事法制がもし通りますならば、日本が核の出撃基地になる可能性が多分にある。法案はこの程度の煮詰まり方であれば、今とても緊急に必要とは思えない」と話し、長野県の田中知事も「有事法制は、市民の生命と財産を守る手たてがなく、米軍のみがフリーハンドを許される属米・従米の法制であり、明確に反対」と表明しています。国立市の上原市長は「自治体の長の責務を果たすため、本法案に対する地域住民の不安を真摯に受けとめ、適切に対応をしてまいりたい」と、小泉首相に44項目の質問書を提出しています。

 小泉内閣と自民党、公明党など政府与党は、国民の反対の声が広がる中、5月中の衆議院通過を目指す日程を白紙に戻しましたが、今度は会期を延長してまで、無理やり成立させようとしています。これに対し、民主、自民、社民、共産の……

             〔「自民じゃない、民主、自由」と呼ぶ者あり〕

 失礼いたしました。民主、自由、社民、共産の野党4党は一致結束して国会内外で有事法制を廃案に追い込むために共闘しています。

             〔「そうだ」と呼ぶ者あり〕

 日本共産党は有事法制反対で一致するすべての人々と連帯し、廃案に追い込むために全力で奮闘する決意を表明するものです。日本共産党新宿区議団は、去る4月24日に戦争に国民と自治体を強制動員する有事法制に反対することを区長に申し入れたところですが、改めて、以下、区長に質問いたします。

 第1に、区長がこの有事三法案をどのように認識し、評価しているのかということについてです。今、私が指摘した問題点への見解も含めてお答えください。

 第2に、その中でも特に地方自治体として見過ごすことのできない、地方自治権を侵害する内容についてです。区長は、地方自治体の自治権を真っ向から否定する首相の指示権が盛り込まれていることについて、地方自治体の長としてどのような見解をお持ちでしょうか。新宿区には日本の軍事機構の中枢である防衛庁が所在しています。この法案が規定する「対処措置」の実施が、建築、土木、保健衛生など広範囲に適用されるおそれがあります。それだけに地元自治体としての姿勢がとりわけ厳しく問われています。私は区長に対し、断固反対の声を上げることを求めます。

 関連して、防衛庁が情報公開請求者の身元調査リストを作成していた問題と、福田官房長官による非核三原則見直し発言について、お伺いいたします。

 防衛庁が、情報公開法に基づいて資料公開請求をした 142人について、組織ぐるみで身元を独自に調べ、思想信条に関する記載も含む個人情報リストを作成、配布していたことが明らかになりました。

             〔「ひどい」と呼ぶ者あり〕

 長谷川順一前区議会議員もリストに載った一人です。防衛庁が知らないはずの「長谷川オフィス」という仕事上の名称の記載がリストにありました。長谷川前区議はこれを知ったとき、自分が共産党の区議をやめて何をしているのか、防衛庁が監視していること、背筋が冷たくなったそうです。これは防衛庁が、憲法が保障する思想信条の自由、内心の自由など基本的人権を侵害した重大な問題であり、情報公開法を大きく逸脱し、現行の行政機関個人情報保護法の目的外利用に当たる違法行為の疑いが濃厚です。

             〔「そのとおりだ」と呼ぶ者あり〕

 平時でさえこのように国民の人権をないがしろにして思想調査を行う防衛庁が、有事法制で国民を強制動員できるようになればどうなるか。今回の事件は、国民を監視・統制する有事法制の危険をまざまざと実感させるものです。また、こういうことがまかり通れば、情報公開法に基づく請求自体を国民が抑制することにもつながりかねない。法律の目的を損ねる重大な問題です。

             〔「そうだ」と呼ぶ者あり〕

 そこで、区長にお伺いします。

 この問題について、どのような見解をお持ちですか。防衛庁に厳しく抗議するとともに、政府に対しては、責任を持って真相究明を行い事実関係をすべて国民に公表することを求めるべきではないでしょうか。あわせて、新宿区においても、防衛庁のような情報公開制度の誤った運用を行うことがないよう求めるものです。

 また、福田官房長官が非核三原則について、「国際情勢が変化したり国民世論が核を持つべきだとなれば、変わることがあるかもしれない」と発言し、小泉首相も「どうってことはない」などと居直ったことは、被爆者の方を初め国内外の驚きと怒りを広げています。世界的に期限を切っての核兵器の廃絶が問題になっているときに、唯一の被爆国の政府首脳として絶対に許すことのできない発言です。

             〔「そのとおり」と呼ぶ者あり〕

 また、小泉内閣が、核攻撃も辞さないという方針を持つアメリカの引き起こす戦争に協力するために有事法案の強行を図ろうとしているときだけに、単なる失言などとあいまいにすることはできません。

             〔「そうだ」と呼ぶ者あり〕

 区長、すべての国の核兵器の廃絶を全世界に訴え、世界の恒久平和の実現を心から希求するという、平和都市宣言を行っている自治体の長として、小泉内閣首脳による非核三原則見直しの一連の発言について、厳しく抗議の意思を表明すべきではないでしょうか。

             〔「そうだ。そのとおりだ」と呼ぶ者あり〕

 次に、後期基本計画と行財政改革計画の策定に関連して質問いたします。

 御承知のように、区当局は本年12月をめどに後期基本計画を策定、さらに来年2月には行財政改革計画を策定するとしています。言うまでもなく、これらの計画の策定の動向は、今後の区行政のあり方を初め、これからも新宿区に住み続けたいと願う区民の暮らしを左右する重要な課題です。区はこの間、これらの計画の策定に当たって、昨年の10月後期基本計画骨子案や、施設白書を発表。ことし3月には、これらの計画策定の判断材料の一つとして、平成13年度行財政評価制度実施計画報告書を発表しました。また、これらの案や白書についての周知や区民意見を取り入れる場として、区長を囲む会や地域懇談会などの取り組みや、直近では後期基本計画の策定に当たっての区民意識調査を行ってきました。そこで、この間の区の取り組みに関連して質問いたします。

 その第1の質問は、改めて後期基本計画の策定に当たっての基本的な考え方についてであります。この点でまず指摘しなければならない問題は、直近に区が行った区民意識調査の内容についてです。

 私は、正直のところ、この内容を手にして、これは一体何のための調査かと唖然とせざるを得ませんでした。この調査書はその冒頭に「区民意識調査をお願いする皆さんへ」と題して、区の事業を支える財政は、1995年の財政非常事態宣言以来依然として厳しい状況が続き、今後も歳入の拡大は期待できないとし、ことさら現在の厳しい財政状況等を前提にした調査の依頼を求め、肝心の区民が、深刻な不況のもとで一層厳しくなっている区民生活をどう支援していくのかの視点は、全く欠如しているのです。そして、具体的な項目として挙げられた各施設のあり方についても、区民健康村、区民保養所、ことぶき館、保育園、図書館などどれ一つとっても、専ら区財政の持ち出しがいかに大きいかが強調され、利用料金の値上げなどの区民負担の増大と、区の施策や施設の廃止や縮小、統合と民間委託への移行など、いかにしたら区の仕事を減少させることができるのかと、区民意見を意識的に誘導しているとしか思えない内容となっているのです。この調査の依頼を受けたある区民は、「一体区は今まで何のためにさまざまな区民施設を整備してきたんだ。これでは、将来、区の施設は本庁舎だけあればいいと言わんばかりだ」と嘆いていました。

             〔「そうだ」と呼ぶ者あり〕

 私も、区財政の状況の厳しさを全面的に否定するものではありません。しかし、問題はそれ以上に区民の暮らしは厳しいのです。

 そこで、お伺いいたします。私は、今回の区民意識調査のように、一方的に区財政の厳しさのみが強調された結果を取り入れた後期基本計画の策定ではなく、問題は厳しい区民生活の実態を区が把握し、その実態に根ざして最も身近な行政である区が、区民に対してどう支援していくのかとの視点に立った生活実態調査をこそ行い、区民の要望が反映される後期基本計画にすべきと考えますが、いかがでしょうか。また、私は、区が改めて住民が主人公という自治体本来のあり方に立ち返って、区民の暮らしを支えるため、積極的な施策を展開することにより、その結果が区財政にも影響して好転していく。このようないわゆる循環型地域経済の視点に立った施策の展開こそ、後期基本計画の基本に据える必要があると考えますが、区長の見解をお聞かせください。

 第2には、これまで区長を囲む会や地域懇談会で提案された区民からの要望や意見が、その後どのように検討され計画に反映されたかについてです。

 昨年の第4回定例会でのこの質問に対し、区長は区の方向性と異なる意見についても、それらも貴重な御意見として十分踏まえた上で計画策定に当たると答弁されています。しかし、勤労福祉会館を廃止しないでほしいとの度重なる区当局への区民意見は、既に葬り去られており、これでは区の方向性と異なる意見は取り入れてもらえないのかとの疑問が出ても当然です。例えば今、図書館の4館構想に反対する区民意見や運動が広がっていますし、今後も区施設のあり方などをめぐって、区の方向性と異なる意見が出されることは十分予測できます。このような区の方向性とは異なる意見について、区長は今後どのように計画策定に生かそうとされているのか、さきに紹介した区長答弁を踏まえた上でお聞かせください。

 次に、特別区の合併問題について伺います。

 東京都の知事本部は、4月24日の都議会行財政改革基本問題特別委員会に提出した「自治制度改革の論点整理」の中で、23区の統合・再編について言及しました。この「論点整理」は、今後の審議の参考となるよう、論点や課題を整理したもので、都としてのビジョンや考え方を示すものではないとしていますが、大都市地域における基礎的自治体の統合・再編の必要性について論じたもので、それに先立つ2月の委員会では、都としての特別区の合併の指針を作成するために調査を進めていることを明らかにしており、この秋にも中間案をまとめる予定だと報道されています。

 これらの都の動きは、基礎的自治体である新宿区として見過ごすことのできないものです。都区制度改革によって、特別区は念願であった基礎的自治体として位置づけられ、その廃置分合の発議権も特別区の権限となりました。基礎的自治体のあり方の根幹にかかわる合併問題は、地方自治の本旨に基づいて住民自治と主体者である住民の意思、団体自治の担い手である地方自治体の意思と自主性に基づいて進められるべきです。ところが、現在の合併は自治省が都道府県知事に対して、全自治体を対象にした合併パターンを含む、合併推進要綱作成を要請するなど、国が合併を押しつける形で進められているのが実態で、ことし3月に総務大臣が全国の市町村長と議長に「できるだけ早期に合併協議会を設置していただきたい」などとの署名つきの手紙を送ったことについては、合併押しつけの恫喝として批判の声が上がっています。しかも、問題なのは総務省の合併協議会マニュアルが、市町村合併により地方行政のスリム化に努める必要がありますと述べているように、国による合併の押しつけは国の地方への財政支出の大幅削減を図ることをねらいとしています。

 また、昨年5月に3市が合併して誕生したさいたま市では、さいたま新都市などの大規模開発のための予算は聖域にする一方で、地元紙が高齢者福祉の後退が目立つと報道しているように、住民サービスを削り、住民の税金をより効率的に大型公共事業に投入するために合併が利用されている例が少なくありません。都知事本部の「論点整理」は、23区の統合再編の必要性の一つとして、首都圏の再生、都心部において大都市の一体的整備を図る観点も反映させる必要があると述べていますが、住民の福祉の増進という本来の使命と逆行する自治体づくりのために、国や都が合併を押しつけることはあってはなりません。

             〔「そうだ」と呼ぶ者あり〕

 区長は、かつての本会議の答弁で、「合併は住民自身が合併を考え、当事者である住民を含めた市町村自体が判断し決定する事柄」と述べている一方で、23区の合併問題については、「都の動向を踏まえて今後検討を進めてまいりたい」と発言されています。合併問題は、住民の利益にとっての可否が住民自身によって十分吟味された上で、住民の意思によって決められるべきものです。都が23区の合併問題について具体的に踏み込もうとしている今日の時点で、区長が特別区の合併についてどのような見解をお持ちなのか、都の「論点整理」に対する評価も含めてお伺いいたします。また、地方自治体の長として、国及び都に対して住民と自治体の意思を無視した合併の押しつけはやめるよう表明すべきだと考えます。このことについてもお答えください。

 次に、高齢者福祉サービスと介護保険についてお伺いします。

 質問の第1は、特別養護老人ホームについてです。

 新宿区では、現在区内に4つの特別養護老人ホームで 270床のベッドがあり、区外も合わせれば 773床あります。これに対し、待機者はことし3月末の時点で介護保険実施直後の2000年4月末時点の 248人の3倍以上の 842人もおり、 1,000人を超すのは時間の問題だと言われています。

             〔「本当に深刻な問題なんだよ」と呼ぶ者あり〕

 区の特別養護老人ホーム入所希望者等実態調査報告書では、特別養護老人ホームの待機者が自宅で生活している割合は53.6%と低く、病院や老人保健施設に入院、入所している割合が高いことが示されています。病院等へ入っている待機者は、今でも月に20万円前後と重い負担が医療制度の後退によりさらにふえ、入院していること自身が困難になっています。家では十分な介護ができないから帰れないという方も含め、どうにかならないかという声は高まる一方です。

 私どものところへ、特別養護老人ホームへの入所を急いで希望されている方から相談がありました。「区が確保している特別養護老人ホームすべてに、すぐ入所できないですかと電話をかけましたが、既に待機者がいっぱいでした。千葉、埼玉、神奈川、山梨まで電話をして尋ねたけれども、どこも入所できるところがなかった」と言うのです。

 区は、施設白書でも、入所を希望する方は増加する傾向にあると事態を把握していますが、具体的な解決策は示されず、それどころか既存の施設運営が困難になるような、区独自の運営費補助をさらに削減する方向まで示しています。ことしの第1回定例会でも深刻な基盤整備のおくれをどのように反省し、どのような方針で望むのかお尋ねしましたが、区長としての考えは示されませんでした。2004年までの目標量にあと91床ですが、現状では達成は困難と言わなければなりません。区が責任を持って特別養護老人ホームを整備するためには、民間に頼るのではなく公設公営で設置を進めるべきです。あくまで民間に整備を任せるというのなら、民間事業者に対する施設整備の支援だけではなく、区独自の運営費補助を継続してでも民間を誘致し、整備を急ぐべきではないでしょうか。また、このことを後期基本計画でも位置づけ、実施計画の中に具体的に特別養護老人ホームの整備計画を上げるべきと考えますが、いかがでしょうか、お答えください。

 第2の質問は、自立支援型家事援助サービスのさらなる改善についてです。

 ことし4月からこれまでの介護認定非該当の方だけではなく、介護認定を申請し、なおかつ、初めから自立に該当してしまいそうな方へも、自立支援型家事援助サービスが即提供できるようになり一歩前進しましたが、さらなる改善が必要です。ひとり暮らしで軽い痴呆があり、介護度1という方が支給限度額16万 5,800円まで、この範囲で通所デイサービスやホームヘルプなどのサービスを活用すると、毎日はサービスを入れることはできません。このような軽度の要介護者でも、一度倒れたり徘徊を始めたりすると、施設入所を考えないと、という声が近所の方から聞こえてきます。このことは、高齢者保健福祉施策調査報告書でも、特別養護老人ホーム入所希望者は介護度に関係なくおり、介護サービスを既に上限いっぱい利用している人が38.6%いることにも示されています。

 武蔵野市では、自立支援型家事援助サービスを大いに併用し、在宅での生活を支援し、介護の重症化を抑制する効果を発揮しているそうです。介護認定をされた方でも、既にサービスを利用限度額まで使っている場合、もう少し家事援助サービスがあれば、何とか日常生活が送れるような場合も、介護保険の限度額を超える分全額自費負担となり、それができない方はサービスを我慢することになります。せめて介護保険並みの負担で、この自立支援型家事援助サービスが併用して活用できれば大変助かると思います。このサービスは、国及び都の介護予防・生活支援事業実施要綱でも、もともと介護認定の有無を要件としていませんし、国と都で4分の3の予算を持つ事業で区の負担も大変少なくて済む事業です。既に介護認定がされている方でも、必要に応じ併用して活用できるようにすべきと思いますが、いかがでしょうか、区長のお考えをお聞かせください。

 質問の第3は、利用料の減額についてです。

 高齢者保健福祉施策調査報告書では、介護保険サービスを利用しない理由の中で、「家族等が介護している」という方が32.3%、そのうちの24.2%の方が「利用料の負担があるから」と答えていますが、介護保険の導入が家族介護の負担を解決していないことを示しているのではないでしょうか。また、自由意見の欄にも「サービスの費用が心配で利用しにくい」とか、「年金暮らしの私にとりまして、利用は大変したいと思いますが、負担金も多くなります。1割とはいっても私には現在の3万円の負担でも大きく、これ以上利用できません」とか、「低所得者の介護保険サービスの3%減額はなくさず続けてもらいたい」など、切実な声が掲載されています。現状のままでは、低所得者が必要な介護サービスを我慢して、家族の介護負担がさらに重くなるばかりです。介護保険制度の主旨が生かされるためにも、低所得者への利用料減額はどうしても必要です。国の特別対策である所得税非課税世帯への訪問介護、すなわちホームヘルプサービスの利用者負担減額は、ことしまでの3年間は3%ですが、2005年までには10%に段階的に引き上げられる計画です。まだ来年度以降の国の方針は詳細には示されていません。区としてこの特別対策を3%で継続するように国に対して要望すべきです。同時に、区でもせめて住民税非課税世帯に対し、調査報告書の内容や現状を踏まえ、訪問介護利用者負担は3%の本人負担で済むよう減額措置をとるべきと思いますが、区長のお考えをお聞かせください。

 次に、牛込保健センターの土地・建物の移管及び併設施設の敷地買収と、それに関連した生活実習所の本格施設についてお伺いします。

 生活実習所の本格施設化と耐震補強工事のため、併設されている弁天町保育園の仮施設工事が5月中旬から始まり、一方、生活実習所の本格施設の設置及び耐震補強その他工事請負契約も今定例会に提案されています。ところが、ここまで事態が進んできている中で、去る5月8日の総務区民委員会に、突如として牛込保健センターの土地・建物の移管及び併設施設の敷地買収についての報告がされました。なぜ突如かと言えば、これまで生活実習所の本格化計画のあり方をめぐって、併設されている牛込保健センターの施設部分をも含めたものにしてはとの議論が、利用者や区議会の中でも一つの議論の焦点となっていたからです。

 今回の報告は、現在も都の所有分となっており、区への移管対象分の牛込保健センター施設部分の建物と、約3割の土地を無償譲与し、保育園と生活実習所のある区所有分相応の残り7割の土地を都から有償で買収するというものです。その理由は、区が今回、この併設施設の建物全体の耐震工事の実施に当たっては、都との合意が必要であり、なおかつ生活実習所の本格施設化の実施に当たっては、国の制度にのっとり施設整備の建設費及び運営費の助成を受けるためには、その土地の権原を明確にしておく必要があるということです。しかし、私は生活実習所の本格施設化に当たって、このような根本的な問題がなぜ今日、このような事態になって議会に報告されてきたのか不可思議でなりません。

 なぜなら、御承知のように、生活実習所の本格施設の問題は、99年の区政改革プランで現在の生活実習所の2階と4階の一部を対象にしてとの計画が打ち出されて以来、この間、「2階と4階での本格施設は3階の保育園の子供たちと、生活実習所の利用者と階段での動線が交わり危険、2階の保健センターの一部分を4階に動かすことはできないのか」とか、「フロアが分かれて、おまけにその間に保育所が入っている施設はほかに例がない。4階への移動が無理なら、せめて2階の一部分でも」などなど、利用者も議会もよりベターな本格施設をつくるため、保健センターの施設部分をも含めた利用計画について、多くの議論が重ねられてきたからです。しかし、そのたびに建物全部が区の財産ならできるが、都が所有している牛込保健センター部分の移動はできないとの理由で、それ以上話を前に進めることができなかったのです。

 そこで、区長にお伺いします。第1に、今回総務区民委員会に報告された内容は、生活実習所の本格施設化を図り、法内施設にして国や都からの補助金を受けるために、まず最初に明確にしなければならなかった課題のはずですが、そのことを区当局が認識されたのは、一体いつの時点であったのか、まずお答えください。

 そして、第2には、私たちにはこのような根本的な問題が、今日、総務区民委員会に報告されるまでの間、所管の福祉衛生委員会はもとより、一度たりとも耳にしたことがありません。なぜ生活実習所の本格施設化の課題が議論されて3年たった今、このような根本的な問題が明らかになったのか。国の助成を具体的に受ける今になって、ようやく判明したとしたら職務怠慢でありますし、もし万一にも土地の買収は総務部、施設については福祉部と、こんな考え方が根底にあるとしたら、それこそ縦割り行政の弊害のそしりを受けても言いわけが成り立たない問題と思いますが、いかがでしょうか。ましてや、この用地取得には4億円から5億円に上る財源が新たに必要と言われています。だとするなら、当初から生活実習所の本格施設の設置場所の選定そのものが問われていた問題であり、その点での区民への説明責任も問われる問題でもありますが、この点も踏まえ区長の見解をお伺いします。

 第3には、今日、このような事態に至っての今後の問題についてですが、私は保健センター部分の区移管を初め、それ以外の土地取得が、いずれにしろ近い将来実現するのであれば、現在の計画そのものにこだわることなく、2階の保健センターフロアを利用することも含めた生活実習所の本格施設のあり方を再検討すべきと考えますが、区長の見解を求めます。

 次に、学校週5日制と通学区域の自由化及び学校選択制の問題についてお伺いします。

 まず初めに、学校週5日制についてです。

 今年度から、学校完全週5日制が導入され2カ月が経過しました。今年度から学力について、これまでの相対評価制度から絶対評価制度に変更されたことに伴い、私立高校では来年度からの受験に当たって、統一模擬試験を実施することが明らかにされました。ある中学校では、1学期の中間テストがなくなり、保護者の中からは学力や進学の問題で戸惑いの声も出されています。また、小学校でも低学年から5時間目、6時間目の授業があり、保護者からは「子供たちはくたくた」とか、子供たちからは、「土曜日は塾に行って疲れる」などの声が出されています。

 一方、学校によっては土曜スクーリングを開催したりなどの工夫が行われています。学校完全週5日制実施に伴って、当初から心配されていた学力の低下、ゆとりの問題、子供の居場所の確保など、各区の教育委員会でも対応が検討されていますが、当区の教育委員会としても、実施2カ月間の実態をどう把握されているのでしょうか。また、指摘したような子供たちや保護者の不安の声については、学校任せにするのではなく、教育委員会としても「新宿の教育」や広報「しんじゅく」なども活用して、積極的に解決するために努力すべきと思いますが、いかがでしょうか。教育委員会の見解をお伺いします。

 次に、通学区域の自由化及び学校選択制の問題です。ことし2月に出された基盤整備検討委員会報告では、通学区域制度の弾力的運用についての今後の対応は「報告書の内容について、広く保護者や学校、地域への周知を図り、情報や意見交換の場を設け、最終的な方策を決定していく」と述べています。しかし、この間、教育委員会は校長会、小学校PTA連合会や中学校PTA協議会には説明をしたとしていますが、保護者はもとより地域住民などへの説明は一切されていません。それにもかかわらず、教育委員会が4月8日の文教委員会に、新宿区の通学区域制度を考える懇談会設置要綱について報告をし、去る5月17日には第1回の懇談会が開催され、9月には結論を出そうとしています。子供の教育にとって大きな影響を持つ報告書の内容について、保護者にも説明のないまま唐突に懇談会を設置し、結論を急ぐのは余りにも拙速なのではないでしょうか。

 私たちは、既に通学区域の自由化を実施している品川区や杉並区などを調査してきました。そこでは、校舎が新しく、冷房化している学校は希望者が多く抽せんになっていたこと、小規模校やいじめ、荒れのうわさがある学校は入学者より転出希望者が上回り、小規模化が促進されていることなどがわかりました。品川区では、前年度入学者数51名に対して、今年度の新1年生が9名になってしまった中学校もありました。品川区でもいじめや荒れの問題、部活の顧問配置など、必ずしも学区域の自由化では解決されていないようです。また、杉並区では人気の中学校に生徒が集中し、教室が足りなくなり、図書室を普通教室にしプレハブで図書室をつくることになったそうです。

 今多くの保護者や子供たち、地域住民は果たして学校に何を期待し、学校への関心はどこにあるのでしょうか。新宿区では、幼稚園、小学校、中学校の各PTAや校長会などから毎年出される要望書にも見られるように、いじめや不登校をどう解決するのか、部活をどうすれば活発にできるのか、普通教室の冷房化を含め、子供たちの学びやすい学校にしてほしい、30人以下学級を実現してほしい、もっと校長や先生の考えていることを知りたいなどなど切実な要望がいっぱいです。これらの要望は、通学区域の自由化を行い、学校間の競争を厳しくすることでは単純に解決することはできません。他区の例を見ても、これによって公立学校への入学希望者が大きくふえたという結果はまだあらわれていません。今教育委員会に求められていることは、子供や保護者が望んでいる公立学校をどう実現するかということではないでしょうか。

 現在、通学区域の指定校変更は9項目の基準に基づいて対応されています。また、学校統廃合を実施した際には、具体的に調整区域を設けるなど、子供や保護者の一定の要望には既にこたえており、通学区域の自由化は子供や保護者にとっての急務の課題ではないはずです。したがって、「通学区域制度を考える懇談会」ではなく、今日の学校教育のあり方そのものを議論することこそが求められているのではないでしょうか。「通学区域制度を考える懇談会」において、わずか半年という期間で自由化への結論を出すのではなく、学校に対し子供たちや保護者が何を望んでいるのかアンケートをとったり、学校週5日制や公教育のあり方などについて、公募委員も含め大いに議論できるような場にすべきではないでしょうか、お答えください。

 次に、学校給食について質問いたします。

 教育委員会は、これまで調理職員の新規採用は行わず、再雇用、再任用職員で補充してきたため、2004年度には11人、3校分の欠員が生じるとして、「新宿区学校給食調理業務のあり方検討委員会」を設置し、学校給食の民間委託を前提に検討を始めました。PTAの代表も委員に入っているとはいえ、保護者に対しては5月16日付で検討委員会が行われていることを知らされた1枚の文書が子供を通して渡されただけで、その文書には意見を寄せてほしいという言葉は一つもない一方的な内容でした。PTAの役員ですら、その文書を見るまで何が行われているのかほとんど知らされなかったというのが実情です。そもそも安くておいしい給食は民間では不可能ということは、給食業界自身が言っていたことです。会員、準会員合わせて 252社の給食サービス業者が加入する日本給食サービス協会では、会員向けに発行している冊子の中で、「集団給食経営合理化マニュアル」をシリーズで発行しています。その中で、1990年に学校給食の提言を発表し、安くてよい給食の両立について困難な理由を5項目にまとめています。

 1つ目は、献立が複雑過ぎて採算に合わない。2つ目は、行政によるつくり手側の負担を考えない陶磁器食器の導入反対、3つ目は、雇用の違いによる栄養士と調理員の人間関係の難しさ、4つ目、食材は大量一括購入し冷凍食品の活用を、5つ目は、作業の大変な手づくりはほどほどに、です。このことは、学校給食は民間委託にそぐわないということを、業界自らが証明しているようなものではないでしょうか。全国的には学校給食を民間に委託している自治体はごく少数派です。私ども区議団は、23区では1986年から委託を進めてきた台東区について、視察も含め調査をしてきました。

 その結果わかったことは、民間委託によるデメリットは、教育委員会の言うメリットに比べて、余りにも大き過ぎるということでした。例えば、「調理員と子供、教員との接点がなくなり、学校の運営上も職員としての協力体制がとれなくなる」、「パートの調理員が多く、人の入れかわりが激しいため、なれる前にやめてしまう」、「なれない調理員が多いと、給食が時間に間に合わない」、「針金、絆創膏などの異物混入がある」などデメリットを挙げれば切りがありません。

 一方、メリットは本当にあるのでしょうか。委託による最大のメリットは人件費の抑制だというのでしょうが、安上がりな労働力を使えば、先ほどのような問題が起こります。子供の立場から見て、民間委託によるメリットはほとんどありません。よく言われる、メニューが豊富になるとか、バイキング方式、カフェテリア方式ができるなどは、今でも栄養士や調理師の皆さんの努力で献立が工夫されています。当区でも、栄養士を全校に配置することが実現すればもっと豊かな給食になるでしょう。バイキング方式なども含めて、今でも時々は楽しめるようになっていますが、子供の好みに任せるような方法に偏ることは、子供にとって好ましい給食とは言えません。学校給食法の制定から48年たった今、子供の食事を含めた生活、健康は一体どうなっているでしょうか。スナック菓子やファストフード、清涼飲料水のはんらんで肥満傾向の子供がふえ、アレルギー体質の子供も急増しています。塾やお稽古ごとで疲れて朝起きられず、朝食抜きという子供も少なくありません。新宿区立の小・中学校では、2000年の定期健診で栄養不良や肥満傾向など栄養要注意の指摘を受けた子供が 365人、尿から糖が検出された子供が6人など、子供の食生活を心配しなければならないような事態が起こっています。

 一方、食品添加物や残留農薬、遺伝子組み換え食品など食の安全性に対する不安が大きく広がり、食品を扱う企業のモラルハザードも大問題となっています。まさに、今のような時代こそ、行政が責任を持った自校直営方式の学校給食が求められているのです。

             〔「そのとおり」と呼ぶ者あり〕

 第1に、学校給食については、文部省が通達したからとか、コスト面で安上がりだとかということのみで民間委託を前提に議論するのではなく、子供たちが心身ともに健康に育っていくために、今何が問題で何が必要なのか。そのためには、学校給食がどうあるべきなのか、根本から学校給食のあり方について議論をするべきではないでしょうか。

 第2に、栄養士の全校配置は長年の要求となっていますが、いまだに栄養士のいない学校では、給食費の徴収から食材の発注まで、給食担当の教員に大きな負担がかかっていますが、こうした問題こそ早急に議論されるべきではないでしょうか。

 第3に、成長期の子供の心と体の健全な発達は学校給食の大きな目的ですが、教育委員会としてまず今の子供たちの生活や食事の実態がどうなっているのかを把握し、その上で専門家や保護者などを含めた幅広い議論の場を設けるべきと考えますが、教育委員会はいかがお考えでしょうか。

 最後に、教育委員会は、学校給食調理業務の民間委託方針を撤回し、調理職員については新規採用を再開し欠員の出ないようにすべきと考えますが、いかがでしょうか。

 質問の最後に、普通教室の冷房化について、区長並びに教育委員会にお伺いします。

 ことしも暑い日が続いていますが、新聞報道によると、目黒区は区立全小・中学校33校で夏休み中に普通教室の冷房設置工事を行うとのことです。早速目黒区教育委員会に問い合わせたところ、当初予算では、暑さ対策として扇風機をすべての教室に設置することに決めていたそうです。しかし、その後の調査では、扇風機では十分な効果は望めないこと、また、調査の過程で東京電力、東京ガスで冷房機として安い機器が開発されていることが明らかになり、その結果、冷房機のガスか電気かの対応は、学校の形態に合わせリース方式にすることにより、事業費総額6億 5,000万円程度で 370教室の冷房化を実施することにしたそうです。

 今回の冷房化に際し、目黒区は「都市化が進み、車の排気やアスファルトの照り返しなど、いわゆるヒートアイランド現象が猛暑に拍車をかける結果となり、子供たちが一番長く生活する普通教室を暑さ対策として取り組んだ。残暑の厳しい2学期には、子供たちが快適な環境で勉強できるように工事を間に合わせたいというのです。何と子供たちに優しい配慮ではありませんか。

             〔「そうだ」と呼ぶ者あり〕

 この間、私どもは普通教室の冷房化については繰り返し要求してきたところです。去る5月8日の文教委員会において、行政評価制度・実施結果報告書について報告がされ、普通教室の冷房化については、評価委員会の評価は保留。つまり高度な政策的判断を要するとされていました。委員会では、我が党議員が質疑をした際、教育委員会は「学校施設内の冷房化については、前基本計画より国の整備方針に沿って、一部補助金を受けて実施してきた。これまで普通教室については、国の補助制度がないことや、財政的負担を考慮して、道路騒音や西日などの対策として、個々の学校の特殊事情に応じての整備のみ行ってきた。しかし、近年一般家庭や公共施設への空調機器の普及、都心区である本区の都市環境などをかんがみ、また学習環境の向上にもつながることから、子供たちが最も長い時間を過ごす普通教室の暑さ対策は、必要不可欠である」と答えています。まさにそのとおりです。

 ことしも、既に5月から暑い日が何日もありましたが、近年の猛暑続きの中で、少なくない学校に保護者や同窓生から寄贈された扇風機や冷水器が取りつけられております。ISO 14001の認証取得により、今新宿区役所は6月から9月は28度に設定されていますが、それでも暑くて大変な方がいます。しかし、教室は35度、38度、40度にもなるところもあるのです。これでは子供がキレる、ムカつく、イラつくの状態になるのも理解できるのではないでしょうか。

             〔「そうだ」と呼ぶ者あり〕

 児童・生徒の我慢はもう限界を超えています。

 同じ都心区である第1ブロックの千代田区、中央区は既に普通教室の冷房化については実施済みとのことです。快適な教育環境で学ぶことができるよう、普通教室の冷房化は、校長会、小学校PTA連合会や中学校PTA協議会、そして子供たちからの強い要望でもあり、教育委員会自身が必要不可欠としている緊急な課題です。幼稚園も含めて早急に具体化すべきです。また、普通教室の冷房化について、国に財源措置を講じるよう強く要望すべきと思います。

 以上、2点について、区長並びに教育委員会の明確な答弁を求めます。

 以上で私の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)



◎区長(小野田隆) 近藤議員の御質問にお答えをいたします。

 まず初めに、有事三法案をどのように認識し評価しているかとのお尋ねですが、いわゆる有事三法案は、我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全の確保に資することを目的に策定されるもので、我が国に対する武力攻撃が行われた際、どのように国を守り、国民を守るのかという法規が備わっていない現状には問題があるのではないかと認識しております。したがいまして、有事法制そのものが必要ではないかと考えておりますが、国民の理解と合意が得られるよう十分な議論がされることを念じております。

 次に、地方自治体への首相の指示権について、自治体の長としてどのような見解を持っているかとのお尋ねについてですが、確かに本法案では、自治体に対し内閣総理大臣が総合調整の結果、最終的に指示することができることになっております。これは、国は国の責務として、我が国の平和と独立を守り、国民の生命、身体、財産を守る使命を有し、地方公共団体は同様に住民の生命と身体、財産を守る責務を有することから、相互に協力をし必要な措置を講じる責務からそのような仕組みとなっているものと認識をしております。しかし、その具体的内容につきましては明らかになっておりませんので、その点について国会で議論を詰めていただいて、国民の前に明らかにしていただきたいと考えております。いずれにいたしましても、私は区民の生命と身体、財産を守るべき責務を果たすことを最優先に臨む所存であります。

 次に、防衛庁の情報公開請求者リストの作成について、どのような見解を持っているのかとのお尋ねですが、新聞報道がなされて以来、日々続報が報じられており、全容が明らかになるにはいましばらく時間がかかるものと思われます。新聞等の報道が事実であれば、情報公開制度運用の面からも、また、個人情報保護の観点からも、当区の運用としては考えられない事態であると認識しております。また、防衛庁に抗議するとともに、政府に真相究明と事実関係の公表を求めるべきであるとのお尋ねですが、政府においても、今後事実関係の調査を進めるとともに、厳正な対応を図っていくとの報道に接してしておりますので、区といたしましては抗議する考えはございません。

 次に、新宿区において防衛庁のような情報公開制度の誤った運用を行うことがないよう求めるとのお尋ねですが、新宿区の情報公開制度につきましては、その趣旨にのっとり適正に運用いたしております。今後とも個人情報の保護を第一に、情報公開制度の適正な運営を心がけてまいります。

 次に、政府首脳が「非核三原則見直しもあり得る」と発言し、これに対して小泉首相による非核三原則見直しの一連の発言について、平和都市宣言をしている区長として抗議すべきとのお尋ねについてお答えいたします。

 福田官房長官は定例記者会見で、「我が国は非核三原則を堅持している。政府として今後も堅持する立場に変わりはない」と、非核三原則の見直しの可能性を全面的に否定し、小泉首相も従来の方針に変わりがないことを表明しております。私といたしましても、世界の恒久平和と核兵器の廃絶を希求しており、従来の方針に変わりないことを表明した首相に対し抗議する考えはございません。

 次に、後期基本計画と行財政改革計画の策定についての御質問にお答えいたします。

 まず初めに、後期基本計画の策定に当たっての基本的考え方に関連して、区民意識調査が誘導的ではないかとの御指摘でございますが、私といたしましては、昨年お示しをいたしました後期基本計画骨子案及び施設白書の方向性について、納税者である区民の方々がどのように考えておられるのかを知るため調査した次第でございます。その際、最も留意をいたしました点は、区財政の置かれている現状を包み隠さずお示しをし、その上で調査に回答していただくことでございました。また、区民生活の実態を区が把握すべきとの点でございますが、調査の中には暮らし向きや区政への要望などの調査項目もあり、これらの調査結果について計画に盛り込めるものは盛り込んでいきたいと考えております。あわせて、循環型地域経済の視点に立った後期基本計画にすべきとの御意見でございますが、この計画でも区民の視点に立ち、次の世代の人たちに明るい展望が持てる区民のための区政の実現を図ってまいります。

 次に、多様な区民意見をどのように計画策定に生かそうとしているのかとのお尋ねでございますが、計画の策定に向けましては、9月ごろには中間のまとめとして、行財政改革の考え方や後期基本計画の原案について、区民の方々、議会の皆様にお示しし、改めて御意見を伺ってまいります。その際にも、私どもの考え方とは異なる御意見につきましては、しっかりと受けとめ、幾つかの考え方、選択肢について比較考量を十分に行ってまいります。そのような着実な策定作業を進めながら、説得力のある計画としたいと考えております。

 次に、特別区の合併問題についてのお尋ねでございますが、合併問題は合併の目的の明確化、メリット、デメリット、合併がもたらす大都市行政としての都区制度と特別区のあり方など検討する課題がたくさんございます。そして、何よりも区民の意見や意思が前提となるものでございます。現在は区民のこの問題に対する機運や議論がない中で、合併は考えておりません。

 なお、東京都の「自治制度改革の論点整理」でございますが、これは東京都が行財政改革基本問題特別委員会において、東京の将来像を展望し、社会情勢等の変化に対応する都政を実現するための御検討をいただく際の資料として論点や課題を整理したものでございまして、都としてのビジョンや考え方を示すものではないと承知をいたしております。また、国及び東京都に対して、合併の押しつけはやめるよう表明すべきとのお尋ねですが、合併問題は当事者となる自治体が住民の意思を尊重した上で、主体的に判断すべきであると考えております。このことにつきましては、国及び東京都においても十分理解をしていただいているものと考えております。

 次に、高齢者福祉サービスと介護保険に関するお尋ねでございます。

 まず、第1点目の特別養護老人ホームの整備についてですが、現老人保健福祉計画、介護保険事業計画上未達成の部分もありますが、国や都の動向等も踏まえ、次期計画を策定する中で検討をいたします。また、整備に当たりましては、優良な民間事業者を区内に引き続き誘致いたします。誘致に当たっては、施設整備費の助成や区有地の活用を視野に入れながら検討してまいります。区独自の運営費補助という御提案ですが、新たに設置する施設については、運営費補助は考えておりません。

 第2点目の特別養護老人ホームの整備計画を後期基本計画・実施計画に反映せよという御意見についてでございますが、次期老人保健福祉計画、介護保険事業計画を策定しているところでございますので、その検討結果を踏まえ、後期基本計画・実施計画策定における全体調整の中で考えてまいります。

 次に、自立支援型家事援助サービスについてのお尋ねでございますが、介護保険の要介護認定で要支援、要介護と認定された方にも自立支援型家事援助サービスを使えるようにすべきとの御意見ですが、このサービスは要介護状態に陥らないための生活支援策であり、要支援、要介護の方に対しては介護保険の訪問介護サービスが提供されますので、重複してこの事業によるサービスは提供できないこととなっております。要支援、要介護と認定された方が、介護保険の訪問介護を利用限度額まで使われ、さらに家事援助サービスを希望される場合には、社会福祉協議会の有償家事援助サービス等を紹介しておりますので、御理解をいただきたいと思います。

 次に、御指摘の国の特別対策であります訪問介護利用者負担減額は、介護保険への移行に伴う従前利用者の急激な負担増加を軽減するための経過措置として実施されたものでございまして、平成16年度までに段階的に終了する予定でございます。15年度、16年度の負担割合につきましては、御指摘のとおりいまだ国の方針が示されておりませんが、経過措置であり、段階的に解消される予定の事業でありますので、国に対して御提案のような要望をすることは考えておりません。また、低所得者に対して、訪問介護利用料を3%負担にするという御提案でありますが、区としましては既に東京都の介護保険サービスにかかわる生計困難者への利用者負担軽減措置事業が開始され、この制度によって利用料の負担軽減を図っているところでございます。したがいまして、この上新たに区単独で利用料の軽減措置を行う考えはございません。

 次に、牛込保健センターの土地・建物の問題と生活実習所の本格施設についてのお尋ねでございますが、まず、土地建物の権利関係でございます。

 土地につきましては、東京都の所有、建物の保健センター部分は東京都、残り部分は新宿区の所有ということでそれぞれ財産台帳に記載をされております。区といたしましては、東京都の所有する土地に立地する建物の部分所有者として、土地の権利関係を明確にする必要性はかねてから認識をしていたところでございます。加えて、生活実習所の法定施設化に当たり、平成13年7月の補助協議の中で、所管の福祉局からも権利関係を明確にする見通しを示して欲しいと指導がありました。

 次に、公表の時期と説明責任についての御指摘でございます。

 土地の権利関係が区と都の双方にとり長年の懸案であることにつきましては、平成12年4月の福祉衛生委員会でも御議論いただいた経過がございます。土地の権利関係をめぐりましては、従前から都と交渉する過程において調整を要する事項があり、また、さきに述べた補助協議の中で、実習所にかかる土地の権利関係の明確化について都からの指導もございました。このたび一定の合意が見えてきたこの時期に、ようやく公表が可能になったということでございます。

 次に、用地取得に伴う新たな経費と生活実習所の設置場所選定の関係についてでございますが、前段でも申し上げましたとおり、保健所事務移管後の保育園も含めた権利関係の明確化という長年の課題に対応するもので、生活実習所本格整備に伴う直接的経費とは位置づけておりません。したがいまして、区有財産に関することという中で、さきの総務区民委員会で御報告をさせていただきました。今後も説明に意を尽くし責任を果たしていく所存でございます。

 次に、現在の計画は保護者・運営委託先法人等の御理解と協力をいただき、所与の制約のもとで最適と思われる生活実習所整備計画となっております。これは牛込保健センター全体の使い方の観点から見た場合にも最適であると認識いたしております。したがいまして、平成15年度の開設に向け現計画の具体化に努めてまいります。

 次に、普通教室の冷房化についてのお尋ねでございますが、これまでも学校の冷房化につきましては、音楽室やコンピュータ室など特別教室や、道路騒音など個別の事情による場合など、教育委員会と協議をしながら対応してまいりました。また、冷房化の問題は、これまでもさまざまな議論がなされており、要望も強いものがあると認識いたしております。しかしながら、この問題は暑い寒いとの観点だけで考えることがいいのかどうか、一考を要するのではないかと率直に思うわけでございます。家庭・学校・地域社会の連携などをどう進め、子供たちの抱える問題に、地域として、行政として、どうこたえていくのか、また地域における学校のあり方がどうあるべきなのかといった点からも幅広くとらえ直す中で、学校という施設やその整備のあり方も検討していく必要があるものと考えております。

 そうしたことを考え合わせますと、整備すべき範囲、その方法や財源なども含め、諸般の状況を十分考慮する必要がございますので、お尋ねにございます幼稚園も含めた全小・中学校の普通教室の冷房化の早急な具体化につきましては困難であると考えております。

 以上で私の答弁を終わらせていただきます。そのほかに関しましては、教育長から御答弁を申し上げますので、よろしくお願いいたします。



◎教育長(山崎輝雄) 教育委員会に御質問がございました、それに対してお答えをいたします。

 まず初めに、学校週5日制についてのお尋ねでございます。

 この4月より新学習指導要領に基づく新しい教育課程が実施されておりますが、学校においては2年間の試行に基づいた教育活動でありますので、特に混乱もなく、順調にかつ各学校の特色を出して取り組んでいると把握しております。また、心配されております学力低下につきましても、基礎・基本の定着を図るための朝の授業開始前の15分の時間や放課後の活用等区内のほとんどの学校が取り組んでおり、着実に成果を上げております。このことをさらに御理解いただくには、学校を今以上に開かれたものにし、保護者や地域の皆様方に、学校の取り組みを見ていただくことが必要であると考えております。教育委員会といたしましては、少人数学習指導や、教師が協力して行う授業の推進、学校図書館スタッフの配置等を行い学校への支援をしてまいりましたが、今後は各学校が一層開かれた学校づくりに取り組むよう指導をしてまいります。また、これまでも「しんじゅくの教育」や広報「しんじゅく」を活用し周知に努めてまいりましたが、保護者の不安を払拭するために、今後一層の活用をしてまいります。

 次に、学校選択制についてのお尋ねですが、昨年度実施した「新宿の教育」に関するアンケートにおいて、学校を選択できる制度を望む声は小学校では62.1%、中学校では65.5%に達しております。これらの結果も踏まえた教育基盤整備検討委員会からの報告を受けたところですが、さらに論議を深めていただくために、このたび地域代表、PTA代表、学校代表などに入っていただき、「新宿区の通学区域制度を考える懇談会」を設置いたしました。学校選択制を実施するには、これまでにも増して学校側では特色ある学校づくりを進め、広く学校を公開していく必要があるとともに、保護者も学校を選ぶ責任が発生することになります。したがいまして、この学校選択制の実施に当たりましては、学校、保護者の意識改革が必要となるものと認識しております。今後この懇談会において、新宿区の児童・生徒及び保護者にとってどのような方法がよいのか、十分論議を尽くしていただきたいと考えております。

 次に、学校給食についてのお尋ねでございます。

 まず、学校給食について、根本から学校給食のあり方について論議すべきとの御意見ですが、学校給食法が昭和29年に公布されて以来、子供たちが心身ともに健康に育っていくことを目的に学校給食を運営しているところであり、民間委託化に当たっても、この考え方に基づき引き続きより安全で良質な給食の実現に努めてまいりたいと考えております。

 次に、栄養士の配置についてのお尋ねですが、栄養士の全校配置は望ましいと考えており、引き続き東京都に対して要望を行ってまいります。

 次に、子供たちの生活や食事の実態について把握し、論議をすべきとの御意見ですが、国における食事に関する調査結果を参考に、食に関する指導を行っているところであります。

 最後に、学校調理職員につきましては、区政改革プランで欠員補充はしないこととしております。現在、給食の質の維持・向上を図りながら、学校給食を効率的に運営していくために、「学校給食調理業務のあり方検討委員会」において、民間委託に向けた検討を進めております。

 普通教室の冷房化についてのお尋ねでございますが、教育委員会ではこれまでも学校周辺道路や電車の騒音等により、学習環境に著しい影響があるなど特殊事情のある場合は、普通教室についても空調化を図ってまいりました。一方で、学校施設全般のあり方を検討する教育基盤整備検討委員会で、学校施設の空調化についても検討してきたところであります。厳しい区財政のもと、また、多くの改築対象施設を抱えている中ではありますが、普通教室の空調化も重要な課題として認識しております。また、普通教室の空調化の実現には大きな財政負担が伴いますが、いまだ全国共通の課題にならないのが現実でございます。

 以上で答弁を終わらせていただきます。



◆35番(近藤なつ子) 自席より発言をさせていただきます。

 ただいま、区長並びに教育委員会より答弁をいただきましたが、大変残念に思うと同時に、納得できないどころか大変憤りを覚える答弁もいただいたというふうに感じます。

 有事法制の問題では、やはり法案の中身をぜひ区長自ら学び、区民の平和を守る、住民の暮らしを守る、この観点から認識を新たにしていただきたいというふうに思います。

 また、牛込保健センターの問題では、あの施設、今回の本格施設の問題についても最適だという答弁でしたが、利用者にとりましてはとても最適だと言えるような内容ではありません。本当にこれについては検討いただきたいというふうに思います。私自身も納得できません。

 そして、最後に冷房化の問題です。

 これは、本当に今6月の時点でも教室は暑くて大変です。まさに目黒区のように、子供たちに優しい対応を新宿区でもできるはずです。しかし、それに対して後ろ向き、この対応には本当に納得できないところがあります。国に対しても要望できないというのは、これは教育委員会としての責任を果たしていないというふうに思いますので、この点も指摘し、引き続き議論もさせていただきますし、区民の皆さんと一緒に要望を続けていきたいというふうに思います。

 以上で、自席よりの発言を終わりにさせていただきます。(拍手)



○議長(野口ふみあき) 以上で本日の質問は終わりました。

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○議長(野口ふみあき) 本日の会議は、議事進行の都合により、これで延会したいと思います。御異議ございませんか。

             〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(野口ふみあき) 異議なしと認めます。

 本日の会議はこれで延会することに決定しました。

 次の会議は6月7日午後2時に開きます。ここに御出席の皆様には改めて通知しませんので御了承願います。

 本日はこれで延会します。



△延会 午後5時51分

                  議長    野口ふみあき

                  議員    松川きみひろ

                  議員    小倉喜文