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東京都 港区

平成20年第2回定例会(第5号) 本文




2008.07.01 : 平成20年第2回定例会(第5号) 本文


◯議長(井筒宣弘君) これより本日の会議を開会いたします。
 ただいまの出席議員は三十四名であります。
 会議録署名議員をご指名いたします。一番大滝実議員、二番小斉太郎議員にお願いいたします。
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◯議長(井筒宣弘君) 区の一般事務について、質問の通告がありますので、順次発言をお許しいたします。十八番水野むねひろ議員。
  〔十八番(水野むねひろ君)登壇、拍手〕


◯十八番(水野むねひろ君) 平成二十年第二回港区議会定例会にあたりまして、自由民主党議員団を代表して、区長並びに教育長に質問いたします。
 武井区長、二期目の当選おめでとうございます。
 前回、平成十六年の区長選挙の投票率は二五・八一%で、今回は二五・七五%と、残念ながら〇・〇六%下回りました。しかしながら、武井区長の得票数は、前回は四人立候補しておりましたので、単純には比較できませんが、一万四千六百七十七票でした。今回は二万九千三百三十四票と約倍近い得票数を取られたことは、武井区長の人柄によるところが大きいのではないかと思います。四年間の港区政運営に対する武井区長の真摯な姿勢、誠実で礼儀正しく、常に笑顔を絶やさない、やさしい態度が区民に安心感を与えたのではないかと思います。
 私は、選挙期間中、行く先々で「武井さんなら大丈夫だよ。心配ないよ」との声を聞かされました。逆にその安心感が前回よりも若干低い投票率になってしまったのかもしれません。武井区長にとっては二度目の選挙、一週間を通じて港区じゅうを回られ、変わり行くまちの姿や、いろいろな人々と出会い、感じたことも多かったと思います。施政方針で既に述べておられますが、改めて現在の心境をお聞かせください。
 さて、今回の選挙は、私どもにとっても忘れることのできない一週間でした。選挙戦初日、八日の午後に、秋葉原で無差別殺傷事件が起きました。そして、最終日の十四日には、岩手県内陸南部でマグニチュード七・二の岩手・宮城内陸地震が発生しました。まさに都会と地方に相前後して激震が走りました。
 秋葉原の無差別殺傷事件で何の理由もなく、突然未来を奪われた七人の皆さんたちの無念を思うと怒りを禁じ得ません。岩手・宮城内陸地震で亡くなられた十二人の方々にとっても、自然災害の前になすすべもなく亡くなられたのだろうと思います。心より哀悼の意を表します。また、避難所生活を送られている方々にもお見舞い申し上げます。
 それでは、質問に入らせていただきます。
 「創造的な地域社会」のあり方についてお伺いいたします。
 昨日の施政方針は、四年前に掲げた「区民の誰もが誇りに思えるまち・港区」を堅持し、二期目を迎えた今、「人にやさしい創造的な地域社会」の実現を目指すとしています。区長はこれまで、区役所・支所改革を進めてきた経験を踏まえて、より具体的な地域自治の理念を前面に打ち出し、今後四年間の武井区政の意気込みを感じる充実した内容と評価いたします。
 また、さまざまの課題を六つのまちの姿として述べられています。特に「創造的な地域社会」では、区役所・支所改革によって地域の課題を地域で解決する創造的な地域づくりの礎をつくった成果の上に立って、町会・自治会やさまざまな団体だけでなく、港区で働き、学び、活動する人々と連携、協働する必要があると述べておられます。
 確かに港区には新しい集合住宅が数多くでき、新しい住民も増え、また、新しくできた赤坂サカスや東京ミッドタウン、六本木ヒルズなどの新たにできたまちには、今までにない店舗やITなどを中心とした会社ができ、若い世代の働き手がさっそうと活躍しています。そのような場所を歩いていると、知らないまちに来たのかと錯覚することがあります。見慣れたまちの様相も変わりました。古くからお住まいだった人たちが退場し、新たな住民が登場しましたが、既存の町会・自治会にはなかなか加わらず、独自のライフスタイルを堅持しています。町内会の祭りも住民だけではみこしも担げない時代になってきました。旧来のまちのあり方が通じない時代になってきたことは事実だと思います。
 私は、町会・自治会の活力が衰退してきたのは、新たにまちに住む人たちの社会性の変化にも関係があるのではないかと思います。軒を連ね、地べたに近い生活スタイルは、隣近所の顔が見え、地域の連帯を生んできたのではないか。一方、集合住宅の鉄扉は隣近所のつき合いを希薄にしているような気がいたします。武井区長が言われる匿名性の高い都市生活は、確かに魅力的な面もありますが、反面、隣は何をする人なのか、名前も職業も家族構成もわからない、既存の地域社会ともかかわることのない住民が増えてきたことは、地域の活力や連帯を衰退させていると言えるのではないでしょうか。このように衰退してきた地域社会を再活性化する意味でも、港区で働き、学び、活動する人々と連携し、協働するだけでなく、外国人の人々とも地域の課題解決に積極的に参加してもらい、「創造的な地域社会」をつくろうとする武井区長の理念には大いに共感いたします。
 そこで、武井区長が目指す今後の創造的な地域社会づくりについてお尋ねいたします。既にそれぞれの総合支所では、地域情報誌をはじめ、「街づくり」など幾つかの分科会を区民参加で活動させているようです。特に地域情報誌については、先般、平成二十年度全国広報誌コンクールにおいて、地域ごとに特色のある楽しい情報誌として入選したと聞いております。これはまさに武井区長が主導してきた、地域に住み、働き、学ぶ人たちと、それぞれの総合支所との情報誌づくりを通じた協働が評価されたものと思います。このことにより編集委員が記事の企画から取材などを通じて、地域への愛着、コミュニティの形成をさらに推し進めたのではないでしょうか。
 武井区長は施政方針において、これまでの区民参加の取り組みに加えて、より先進性の高い創造的な区政運営の実現に向けて、新たな仕組みの創設を目指すとされています。私も区役所・支所改革から三年目を迎えた今、これまでのような地域の取り組みを充実・発展させながら、それだけでは限界のある区政の重要課題についても、外部の人材を活用して、まさに創造的に解決を図る新たなシステムを構築すべき時が来ていると考えます。武井区長は、その新たな仕組みを区政運営の中にどのように位置づけようとされるのか、現時点の思いをお聞かせください。
 次に、「創造的な地域社会」の実現に向けた財政運営についてお伺いいたします。
 「人にやさしい創造的な地域社会」を実現するにあたり、忘れてならない視点の一つに、区の財政運営が挙げられます。区財政の現状は、財政の健全化を示す経常収支比率が平成十七年度、十八年度と連続して五〇%台になるなど、磐石な財政基盤を維持してきました。しかし、平成十九年度については、国の三位一体改革により、区の歳入の根幹をなす特別区民税フラット化等により、少なからぬ影響を受けています。さらに、本年一月、閣議決定の国の税制改革の中でも、今後の方向性として、地域間の財政力格差の縮小についてうたわれており、さらなる地方分権の推進とその基盤となる地方税財源の充実を図る中で、地域間の税源偏在の是正も目指すとしております。
 それらが港区の財政に与える影響は、現在の段階では何とも言えませんが、どのようなことがあっても、港区が引き続き他の自治体に誇れる先進的な質の高い行政サービスを提供していくために、長期的な視野に立った財政運営を行う必要があるのではないでしょうか。そのための具体策として、財源確保は重要な課題だと思います。武井区長は、区の財源の確保策の一つとして、都区財政調整交付金の特別交付金六十八億円を東京都や他区に対し要請行動を行い、かち取ってこられました。今後もこのような区独自の財源の確保策に努めていただきたいと思います。
 しかし、普通交付金については、港区は、二十三区のうち一区だけ不交付団体となっております。都区財政調整制度は国の地方交付税制度に準じていますが、その地方交付税制度では、新たに総務省が「頑張る地方応援プログラム」として、やる気のある地方が自由に独自の施策を展開することにより魅力ある地方に生まれ変わるよう、地方独自プロジェクトに関し支援するとされております。
 また、都区財政調整制度では、普通交付金については、二十三区が平均的に実施している事業を標準算定する方式としていますが、これを見直すことによって、また区の財源の確保につながることになるのではないでしょうか。区財政を長期的に安定して運営していくために、不断の行財政改革が必要です。都区財政調整制度の見直しなど区の財源確保の強化を目指した財政運営について、武井区長の見解をお伺いいたします。
 次に、「創造的な地域社会」の実現に向けた人材育成についてお伺いいたします。
 「参画と協働」を区政運営の中心に据え、「創造的な地域社会」を実現するという理念のもと、区民の誰もが夢と希望にあふれた、安全・安心に暮らせることができるまちの創造を目指すことを約束されたことに、大変期待をするとともに、区民を代表する区議会議員として、私はその実現に向け、一翼を担っていきたいと新たな決意をさせていただいたところです。参画と協働による都心における望ましい地域自治の確立に向け、区は具体的な対応として、既に区役所・支所改革に取り組んでいますが、武井区長は、今後さらに理想とする地域自治の確立に向け、区役所・支所改革を大胆に進めるとされています。そのためには、総合支所にはこれまで以上に、地域の自主性、自立性を担保する責任と権限を備え、区民が主体的に地域の課題解決に取り組む仕組みを整えることが大変重要なポイントだと考えます。
 平成十八年度に区役所・支所改革による総合支所制度が開始され、区民生活に身近なところで行政サービスや相談を受けられるようになり、「大変便利になった」、「区民とともに地域の課題解決に汗をかく職員が増えてきた」との区民の評価を私も聞くことがありますが、そのほかの大きな変革として、今まで区全域で行われてきた行政サービスに加えて、総合支所ごとに特色ある独自の事業が展開されていることが挙げられます。地域のコミュニティづくり、区民参加型の地区特有の課題への取り組み等をはじめ、それぞれの地区ごとに異なる事業が積極的に行われています。このような考え方は、今までの区政運営にはなかったことであり、他の自治体においても見られない港区独自の取り組みと大変評価いたします。まさしく地域の自主性、自立性を担保するための総合支所の責任と権限の拡大への第一歩の取り組みではないかと思います。
 そして、今後さらに港区基本計画策定に際し、各総合支所に設置する区民中心の検討組織において、地区特有の課題を解決するための地区版基本計画を策定する予定だとされています。それは総合支所がそれぞれの将来像を自ら描くということで、すばらしいことだと思います。しかし、一方ではサービス水準に不均衡が生じるという可能性も懸念され、総合支所間の公平性の視点も忘れてはならない問題だと思います。今後、責任と権限を最大限生かし、地域運営を行う職員の能力向上と日々の取り組みが問われるところだと思います。現在、多くの民間企業では生き残りをかけ、意識改革と品質向上等を通じて、顧客満足度の向上を目指す、いわゆる「カイゼン活動」を実施し、成果を上げています。区長の施政方針においても、職員自身が区民の生活実態や地域の課題を肌で感じ取る感性と創意工夫の意欲を持つ必要があるとされています。日ごろから職員の意識改革や人材育成には常に力を傾注してきたところだと思います。「創造的な地域社会」の実現のため、人材育成の具体的な取り組みについて、武井区長の見解をお聞かせください。
 次に、長寿医療制度にかかわる姿勢についてお伺いいたします。
 武井区長は、このたびの施政方針において、急激な少子高齢化の進行によって、若い世代にも不安感が広がっていることを指摘し、現下の社会経済状況を「日本全体が閉塞感に包まれているかのよう」と表現されました。確かに経済環境を概観すると、遠くアメリカで起こったサブプライムローン問題は、海を越えて我が国の経済にも深刻な影響を与え、さらに原油の高騰などを背景に、先行き不透明感が強まる中、我が国の景気は一段と減速の傾向を示し始めております。人口構造に目を向ければ、いよいよ団塊の世代の大量退職が始まり、また、全国的な少子化の傾向にはなお歯どめがかからず、超高齢社会に向かう人口の高齢化もとどまることを知らない様相を呈しております。
 さらに、社会保険庁を舞台とした年金記録にかかわる不祥事の抜本的な解決が図られない中で、医療保険制度の改革が行われ、その財源をめぐって消費税率の引き上げが政治日程に上るなど、私たちの生活は、バブル経済の崩壊後に訪れた長い景気の低迷期が思い起こされるほど厳しい時代を迎えております。
 私は、武井区長が施政方針で述べられたとおり、こうした閉塞感と不安感を抱えた時代であるからこそ、「人を思いやり、気遣い、お互い助け合う、やさしさが満ちあふれる地域社会」を実現することが、人々に夢と希望を与え、あすへの活力にもつながるものと考えます。
 振り返りますと、武井区長は、平成十八年度以降に実施された老年者非課税限度額の廃止や定率減税の廃止をはじめとする税制改正に迅速に対応してこられました。また、一部の高齢者の負担が増加することに着目して、こうした方々が過重な負担感を抱くことがないよう、いち早く激変緩和措置を講じてきました。私たちは、武井区長が区民の生活実態に目を向けて迅速に行った、この港区ならではの対応を高く評価いたしております。
 私は、新たに始まった長寿医療制度(後期高齢者医療制度)のもとにおいても、低所得者ほど保険料が高額になることが明らかな場合などは、「人にやさしい地域社会」に向けた実践として、区民の負担感や生活の実態に軸足を置き、法制度の枠内で負担感の緩和を図る何らかの措置を行うことを期待しております。この件にかかわる今の武井区長のお考えをお聞かせください。
 次に、介護予防と福祉会館の活用についてお伺いいたします。
 六つのまちの姿の「誰もが心身の安らぎを得、互いに支えあいながらいきいきと活動するまち」についてですが、港区の高齢化率は、近年、若い世代の転入が増え、平成十六年あたりから低下の傾向が続いております。おそらく平成二十年度の高齢化率は一七%の前半ぐらいになるのではないでしょうか。一方、要介護認定を受ける人の数は、平成十二年の介護保険制度の開始以来、今日まで増加が続いており、要支援、要介護1の軽度の介護を必要とする人の増加が著しく、当初より約二倍にもなります。介護が必要になる要因は「老年症候群」と言うそうですが、その対策として、今年度から、「元気なうちから介護予防」をスローガンに、六月下旬から「介護予防健診おたっしゃ21」を実施するとしております。健康で自立した生活こそが万人の願いです。その意味で健診の成果を期待しております。
 団塊の世代の退職に伴い超高齢社会の到来はすぐそこまで迫っているわけです。区長はそこを見据えて、壮年期や高齢期を迎えた方々が、第二の人生では、これまで培ってきた能力や経験を生かし、町会や自治会など地域コミュニティへ貢献することで自己実現を果たし、地域の力として活躍することを期待するとしています。老年症候群への予防と理解しております。
 特に福祉会館の見直し策は、今までのように高齢者の習い事や踊りなど生きがいづくりの場として充実するだけではなく、さらに多くの世代がふれあい、協働し、活躍できる場にすると述べておられます。まさに福祉会館が新しく生まれ変わることであり、超高齢社会への果敢なる挑戦として大いに評価するものでありますが、この機会に思い切って福祉会館をオープンで明るく、使いやすい施設に方向転換してはいかがでしょうか。場合によってはコーヒーショップなどとコラボレーションしてみるのもよいのではないでしょうか。ネーミングも見直してはどうでしょうか。福祉会館を舞台とした介護予防の取り組みは、介護保険制度や長寿医療制度を支援する港区独自の施策として高く評価します。しかしながら、介護予防と健康づくりを区民が身近な場所で自らの健康を守り、改善できる仕組みをつくるには、まだ乗り越えなければならない状況もあると考えます。武井区長の見解をお聞かせください。
 次に、小中一貫教育についてお伺いいたします。
 第二の「充実した公教育を受け、子どもたちが健やかに育つまち」についてですが、子どもたち一人ひとりの個性や創造力を伸ばす「教育の港区」と評価される施策を展開すると述べておられ、その中で子どもたちの豊かな成長を促し、さらなる学力の向上を図るために、港区独自の教育カリキュラムを取り入れた小中一貫教育を整備すると述べておられます。
 現在、港陽小学校と港陽中学校などが運動会の合同実施や交流などさまざまな連携を進めていますが、一貫教育までには至っておりません。本来の小中一貫教育は、六・三制という学習指導要領が定める教育課程を超えて、小・中学校が独自のカリキュラムを作成し、学力の向上などを目指していくものであり、これには教育特区の指定を受けなければなりません。港区には、施設一体型の小中一貫教育を進める上で、既に幾つかの学校で条件を満たしております。適正規模の観点からも、一貫教育をすることで児童・生徒数の確保が期待できるものと考えられます。区立小学校から区立中学校への進学率を見ると六割ほどであり、区立離れの印象があります。いずれにしても、児童・生徒、保護者にとって魅力のある区立学校づくりを進める上で、何らかの抜本的な改革が必要な時期に来ているものと思います。折しも、平成二十年度は現行基本計画の改訂年度にあたります。さまざまなハードルを乗り越え、計画的に小中一貫教育を進めるべきと考えますが、教育長のお考えをお伺いいたします。
 関連して、小・中学校の適正規模についてお伺いいたします。
 定住人口の回復により、ここ数年間、小学校の児童数も増加傾向にあります。平成十五年度は五千三百六十四人だった児童数が平成二十年度は六千八十人と、この五年間で約七百人も増えています。かつての児童数の減少による小学校の統廃合を思うと感慨深いものがあります。しかしながら、こうした児童数の増加は、定住人口が増えつつある芝浦地区や港南地区が中心であり、他の地域ではこの五年間で三割も児童数が減少している小学校があります。
 一方で、中学校の現状はどうかと言うと、生徒数は千七百人ほどでほぼ横ばいであります。これについても、この五年間で二割以上生徒が増えている中学校もあれば、三割程度減少している中学校もあります。公教育における小・中学校の適正規模については、ある程度の人数の確保が必要であり、国も新たな基準に向けて動き出しているようであります。港区教育委員会ではこうした状況をどのようにとらえているのか、教育長のお考えをお伺いいたします。
 次に、最後になります。田町駅東口北地区街づくりと地球温暖化への取り組みについてお伺いいたします。
 今月七日に北海道洞爺湖G8サミットが開催され、地球温暖化問題が主要テーマとして話し合われることもあって、温室効果ガス削減のニュースは連日、新聞やテレビで報道され、大きな関心を呼んでいます。昨年発表された気候変動による政府間パネル(IPPC)の第四次評価報告書では、地球温暖化の原因が人間の活動による温室効果ガスの増大によるものであると初めて明確に断言しました。
 現状の経済活動をこのままの状態で放置すると、五十年後に世界の平均気温は約三度上昇し、熱波や干ばつ、台風の大型化などの異常気象が頻発し、穀物の収穫量が減少するなどの影響が出ると予想しています。今やより近い将来の深刻な危機として、地球の未来を担う子どもたちのために、大気中の温室効果ガスの増加を実際に食いとめていかなければなりません。
 武井区長は、施政方針で地球環境の保全を常に念頭に置き、みなと区民の森やエコプラザなどの拠点を生かした地球温暖化対策を取り組むとし、また、大規模なまちづくりに際しては、地球環境の保全に対する開発業者の責務を一層明確にし、まちづくりを通じて、環境と共生した持続可能な都市を実現すると申しておられます。これからの都市とまちづくりのあり方を考えますと、地球温暖化に配慮したまちづくりに積極的に取り組んでいく必要があると考えます。
 田町駅東口北地区の街づくりの方向性と開発整備のあり方を示した「田町駅東口北地区街づくりビジョン」では、環境と共生した魅力的な複合市街地の形成に誘導するため、未利用エネルギーの活用や効率的なエネルギー利用の取り組みを定めていますので、新たな都市の拠点施設とくらしの拠点施設とが連携し、官民協働して、環境に配慮した施設整備に取り組むことが重要だと考えます。特に二酸化炭素排出量の大幅な削減目標を掲げ、省エネルギーの一層の推進や太陽光発電システムなどの新エネルギーの導入、さらに風の道など、ヒートアイランド対策など実効性のある温暖化対策を講じていく絶好の機会だと思います。
 駅周辺部をはじめ緑が不足している地域です。計画的に緑豊かなオープンスペースをつくり、札の辻交差点周辺のまちづくりと緑のネットワークをつくるべきだと思います。田町駅東口北地区街づくり周辺部は集合住宅が多く、都会のオアシスとなるような環境面での配慮を優先的に検討すべきだと考えます。
 そこで、地球温暖化対策に配慮した先進的なまちづくりのモデルケースとして発信すべきと考えますが、武井区長のお考えをお伺いいたします。
 これで終わります。ご清聴ありがとうございました。
  〔区長(武井雅昭君)登壇〕


◯区長(武井雅昭君) ただいまの自民党議員団を代表しての水野むねひろ議員のご質問に順次お答えいたします。
 最初に、二期目に臨む現在の心境についてのお尋ねです。
 私が、このたびの区長選挙において、再選を果たせたのは、区役所・支所改革をはじめ区民本位の区政運営に取り組んできたことに対し、区民の皆さんからの評価をいただいたと受けとめています。多くの区民の方から、区役所が身近になった、地域と区との距離が近づき、相互の信頼関係が深まったとの声をいただきました。私は、職員に、これからもまちの中へ、区民の中に入り、区民の立場に立って仕事を考え、見つめ直すこと、このことを実践していくことを指導してまいります。
 現場の実情をつぶさに知り、地域の皆さんの率直な意見に接し、ともに解決策を見出そうとする活動こそが、区民の皆さんとの信頼関係を築く根本であるとの確信をさらに深めました。今後も、これまでの区政運営の基本姿勢を堅持し、区民福祉の向上に努めるとともに、区民の参画と協働により、「人にやさしい創造的な地域社会」を実現し、理想とする地域自治を目指してまいります。
 次に、「創造的な地域社会」のあり方についてのお尋ねです。
 まず、新たな仕組みの創設についてです。私は、平成十六年の区長就任以来、港区基本計画や街づくりマスタープランの策定に際して、検討の初期段階からともに議論する場を設定し、さらに区役所・支所改革を契機として、すべての総合支所に新たな区民参画組織を設けるなど、できるだけ多くの区民の皆さんに区政に参画していただく取り組みを続けてまいりました。
 施政方針で申し上げた新たな仕組みは、学識経験者などの人材を中心として、港区ならではの視点からより深い研究を行い区に提言をいただくなど、区の政策形成に対する専門的助言機能を期待して創設する予定です。社会変化を先取りした先進的で先見性のある施策を展開し、区民福祉のさらなる向上に役立てたいと考えております。
 次に、区の財源確保の強化を目指した財政運営についてのお尋ねです。
 いかなる社会経済状況の中にあっても、港区ならではの質の高い行政サービスを継続して提供していくために、長期的視点に立った計画的な財政運営を行い、磐石な財政基盤を維持しなくてはなりません。そのためには、不断の行財政改革に努め、区の財源確保を強化することは、大変重要なことだと考えております。今後も、特別区民税の収納率の向上をはじめ、区有財産の有効活用や道路占用料等の適正化などにより財源の確保に努めてまいります。
 また、ご指摘の都区財政調整交付金についても、貴重な区の財源であることから、各区の実情や独自の取り組みが反映され、自主・自律的な算定が可能となるよう抜本的な見直しに向け積極的に努めてまいります。
 次に、人材育成の具体的な取り組みについてのお尋ねです。
 区役所・支所改革をさらに大胆に進め、「創造的な地域社会」を実現していくためには、すべての職員が改革の目的と意義を理解し、日々の業務の中で実践していかなければなりません。そのため、地域の活性化や課題解決に、地域の皆さんと連携、協働して取り組む能力の強化を目的として、政策形成や合意形成、マーケティングなどの、各種の職員研修をさらに充実してまいります。
 また、職員の意識改革と、区民の立場に立った、心のこもった接遇に、職員が主体的に取り組んでいく仕組みとして、「港区職員あったかマナー向上委員会」を本年五月に立ち上げました。現在、全庁的な活動を展開しております。今後も、職員に、積極的にまちに出て、区民の皆さんの生活実態や地域の課題を肌で感じ取るよう指導しながら、地域の皆さんとともに考え、ともに行動し、ともに喜びや悩みを分かち合えることのできる職員の育成に積極的に取り組んでまいります。
 次に、長寿医療制度にかかわる姿勢についてのお尋ねです。
 本年四月から始まりました後期高齢者医療制度、いわゆる長寿医療制度は、現役世代と高齢者がともに支えあい、将来にわたって国民皆保険制度を維持し、高齢者が安心して医療を受け続けられるよう創設された制度です。このたび、国は所得の低い方を対象としたさらなる保険料軽減等の対策を決めました。区としては、今後も国の動向を注視しつつ、法令により自治体に課せられた責務を果たしてまいります。その上で、区民生活への影響を極力少なくするため、税制改正への対応などで行ってきたこの間の取り組みと同様、高齢者一人ひとりの生活実態をしっかりと見極め、高齢者の不安や負担感の解消を図る措置を実施してまいります。
 次に、介護予防と福祉会館の活用についてのお尋ねです。
 福祉会館等の今後のあり方につきましては、昨年十一月に、公募区民、学識経験者等による「港区立福祉会館等の在り方検討会」から、新たな福祉会館等の三つの役割として、「高齢者のいきがいづくり、学びの場」「介護予防、健康づくりの場」「ふれあい、コミュニティ活動の場」が示され、より有効な活用を図るべきとの提言をいただきました。
 高齢者がいつまでも健康でいきいきと生活するためには、介護予防と健康づくりが重要です。今年度から、区として、身近な福祉会館を活用した「介護予防健診おたっしゃ21」などの介護予防プロジェクトを実施してまいります。今後も、高齢者が、身近な福祉会館で、気軽にかつ継続的に介護予防に取り組めるよう、積極的に事業を展開し、平成二十四年度に開設予定の介護予防総合センターを中核とした、総合的、体系的な介護予防体制の確立を目指してまいります。
 また、団塊の世代などのさまざまな世代の方に利用していただくため、施設の建て替えなどの際には、誰もが気軽に集える施設整備に努めてまいります。福祉会館の名称につきましては、さまざまな意見を踏まえて検討してまいります。
 最後に、田町駅東口北地区街づくりについてのお尋ねです。
 「田町駅東口北地区街づくりビジョン」では、環境と共生した魅力的な複合市街地の形成を誘導するプロジェクトとして、未利用エネルギーの活用や、複数の建物での効率的なエネルギー利用による環境負荷の低減を図ることを基本的な考え方にしております。さらに、当該地区の二酸化炭素排出量の削減目標を定め、区内のまちづくりにおける地球温暖化対策のモデルケースになるよう努めてまいります。
 今後、具体的な開発整備にあたっては、省エネルギーの一層の推進に向けた検討や、太陽光発電などの新エネルギーを積極的に導入するほか、地域冷暖房システムの活用などの街区間でのエネルギーの効率化を図ってまいります。あわせて、風の道の確保、大規模な公園や緑陰モールの整備など、みどり豊かな環境を創出し、まちづくりを通じて環境と共生した持続可能な都市を実現してまいります。
 よろしくご理解のほどお願いいたします。
 教育にかかわる問題については、教育長から答弁いたします。
  〔教育長(高橋良祐君)登壇〕


◯教育長(高橋良祐君) ただいまの自民党議員団を代表しての水野むねひろ議員のご質問に、順次お答えいたします。
 小中一貫教育と小・中学校の適正規模についてのお尋ねです。
 まず、小中一貫教育の実施についてです。小中一貫教育は、児童・生徒のさらなる教育環境の充実などの観点から、有効な施策と考えております。現在、児童・生徒、保護者や地域にとって港区らしい魅力と特色を備えた小中一貫教育を実施するため、教育特区による独自のカリキュラムや、小・中学校の教職員の組織の再編成、校舎や設備面の充実など、さまざまな課題について調査検討を進めております。こうした結果をもとに、新たな基本計画や教育振興プランへの計上、特区申請に向けた準備、施設改修計画など、小中一貫教育の実施に向けて計画的に取り組んでまいります。
 最後に、小・中学校の適正規模についてのお尋ねです。
 この五年間の児童総数は増えているものの、小学校によっては児童数に増減の差があります。同様の傾向は、生徒総数が横ばいの中学校にもあらわれています。このため、児童・生徒数が小規模な学校については、活力ある区立学校検討委員会をそれぞれの学校に設置し、地域や学校の特性を生かした支援を行ってまいりました。また、現在検討中の新たな国際教育の推進に当たっては、小規模校を対象に支援策を考えております。就学年齢者数が増加する中、児童・生徒や保護者にとって、区立小・中学校への進学が魅力となるよう、地域特性を生かした学校づくりや、よりわかりやすい学校情報の提供などに努め、就学率向上と適正規模の確保に向けて取り組んでまいります。
 よろしくご理解のほどお願いいたします。


◯議長(井筒宣弘君) 二十番星野喬議員。
  〔二十番(星野 喬君)登壇、拍手〕


◯二十番(星野 喬君) 二〇〇八年第二回港区議会定例会にあたり、日本共産党港区議員団を代表して、区長に質問いたします。
 まず、岩手・宮城内陸地震で犠牲になられた方々とご家族の皆様へ心からお悔やみを申し上げます。また、被災された皆様へお見舞いを申し上げるとともに、一日も早い復興を願って質問に入ります。
 六月十五日投票で行われた区長選挙の結果は、私ども日本共産党が推薦し、港民主区政をつくる会が擁立した、金子たかしげ候補が一万千八百三票、前回選挙に倍する得票を獲得、得票率は二八・六九%という結果でした。この間の区長選挙で我が党が推薦した候補の得票、得票率と比べ突出しています。区長選挙で金子候補へのご支援、ご協力をいただいた区民の皆さんに心から感謝を申し上げます。
 民主区政をつくる会と金子候補が掲げた政策と公約は、多くの区民の要望そのものです。後期高齢者医療制度への怒りと、超高層ビルの乱立に歯どめをかけ、「大規模開発より、区民のくらし最優先の区政に転換」の訴えが、広く区民の共感を呼びました。残念ながら、結果は及びませんでしたが、引き続き選挙戦で掲げた政策と公約を実現するために、全力で奮闘していく決意であります。
 武井区長は、選挙期間中、政策・公約については、二期目の政策を具体的に語らなかったと指摘されたとおり、「誇れるまち」、「はぐくむまち」など抽象的な言葉に終始していました。再選されたとはいえ、武井区長が白紙委任されたわけではありません。私ども日本共産党港区議員団は、引き続き区政をチェックし、区民要求を実現するために大いに提案・要求をしてまいります。
 選挙戦での争点、今後の重要課題について、区長に質問いたします。
 まず最初は、後期高齢者医療制度への態度です。区長は、予算特別委員会などで後期高齢者医療制度を必要な制度、国に制度の中止は求めない態度を繰り返し表明いたしました。制度の最大の問題は、年齢で医療を差別することにあります。一部の手直しや見直しでは解決できる問題ではないのです。今、全国で差別医療制度の廃止を求める運動がわき起こっております。国会では、四野党提出の同制度の廃止法案が参議院で可決され、衆議院で審議もされず継続審議となりました。区長選挙でも、「何としても廃止に追い込んでもらいたい」、「区長の制度容認の姿勢は許せない」という声が広く、広く寄せられました。区長もこうした区民の声を恐れてか、「港区長寿医療制度対策会議」を急に設置しました。しかし、制度の広報・周知、相談体制、調査・研究を所掌するのみで、目的も、円滑な実施を図るというものです。今さら何を調査・研究するつもりなのか。円滑実施とは、やはり制度を認めた上の対策でしかありません。区長、国民・区民の世論は制度の廃止です。それでも同制度を必要な制度と言いますか。答弁を求めます。
 区長は、国に中止は求めない態度をきっぱりと捨て去り、国に制度の廃止を要求すべきです。答弁を求めます。
 国に制度の廃止を求めると同時に、廃止に追い込むまでは、区として、低所得者の保険料をゼロにする対策が必要です。区の資料をもとに試算しても、年金収入三百二十万円以下の方の保険料をゼロにするための区の負担は七億五千万円で済みます。積立金千二百億円の〇・六%で実現できるのです。実施を決断するべきです。答弁を求めます。
 関連して、高齢者入院時負担軽減についての質問です。
 千代田区、新宿区は、七十五歳以上の高齢者が入院した場合、見舞金を支給し、入院に伴う経済的負担を軽減しています。中野区でも同様の制度の導入を決めております。千代田区は、入院一人当たり月二万円を限度に、年間十万円まで助成します。助成対象となる費用は、入院中に生じた費用で医療保険の対象とならない洗濯代やパジャマ代、日用品代等です。税制改悪、福祉の切り捨てなど高齢者の負担増は深刻です。入院に伴う自己負担も増加し、高齢者にとっての負担軽減は緊急の課題です。区長は選挙戦で「高齢者が安心して暮らせるまちづくりを実現する」と主張したのですから、支援策の一つとして、早急に入院時負担軽減策を実施すべきです。答弁を求めます。
 二つ目の大きな争点はまちづくりであります。
 私ども議員団が行った区民アンケートでは、超高層ビル乱立に対して、「もう超高層ビルは要らない」「開発をコントロールすべき」を合わせて、八九%と圧倒的な声です。森ビルなどが強引に推し進める再開発への税金投入については、「やめるべき」が八四%で、これも圧倒的な区民の声です。ところが、武井区長は、再開発への補助金を今年度三十一億円、今後九年間で二百億円も投入しようというのです。区民からは、「このままだと『森区』になってしまう。なぜ森ビルなどに税金を出すのか」、と怒りの声が沸き起こっています。区長は、この質問をするたびに、「災害に強いまちをつくるため」とか、「公共施設が整備される」からなどと答えていますが、そんな説明で区民が納得するとでも思っているのですか。区民の強い要求にこたえ、森ビルなどへの税金投入はきっぱりと中止すべきです。答弁を求めます。
 超高層ビル乱立に歯どめをかけるためにも、建物の高さ制限を設定すべきです。都心区の中では、内容などはさまざまですが、新宿・千代田・中央・渋谷区が高さ制限を設定しています。港区だけが都心区で高さ制限を持っていません。この姿勢が超高層ビル乱立を促進しているのです。住み慣れた街並み、住環境、景観をこれ以上破壊させないため、また、地球温暖化対策としても、区民とよく相談して、港区でも高さ制限を設定すべきです。答弁を求めます。
 区長は、青年会議所と明治学院大学主催の公開討論会で、金子候補から「住みつづけられる港区の文言を区の条例などから削除した」と指摘され、その回答として、「住みつづけられる港区という考えは当然のことで、前提になっているから」と苦しい説明をしていました。当然の前提なら、なぜまちづくり条例から「住みつづけられる港区」を削ったのですか。当然・前提と言うなら、条例にしっかりと明記すべきではないですか。答弁を求めます。
 争点の三つ目は、税金の使い方です。大規模開発より区民の暮らし最優先の区政への転換を図るかどうかです。今回の選挙で私たちは、森ビルなどへの再開発補助金を改め、国の悪政によって深刻となる区民の暮らしを最優先に支えるべきだと訴えてきました。港区の豊かな財政を暮らしに活用することを訴えました。
 都心区の基金残高を見ると、千代田区五百七十四億円、中央区百七十八億円、渋谷区六百六十二億円、港区は千百九十八億円です。現区政が大規模開発ばかりを優先し、区民の暮らしを支える仕事を後回しにしてきた結果、区民の暮らしはどうなったでしょうか。象徴的な実態が、保育園、特別養護老人ホームの待機が増えたことです。区長は四年前、保育園の待機児童解消を公約して初当選しました。ところが、保育園の待機児童は四年前の百三十六人から、現在六百四十六人、四・七五倍に急増しているのです。まさに公約違反です。一刻も早く公立保育園を増設しなくてはなりません。
 特別養護老人ホームの待機者も、ここ数年間横ばいで推移し、約四百人です。区長は、選挙期間中、「南麻布の特別養護老人ホームの開設によって二百人の待機者を解消します」と自慢げに演説をしていましたが、二百床の南麻布施設ができても、なお二百人の待機者がいるのです。加えて、開設は当初の計画より九カ月もおくれる見通しです。しかも、高齢者は増えるわけで、自慢げに演説できる状況ではさらさらありません。
 待機を解消するため、公立保育園を建設するための場所の選定では、区内に幾つもある公有地を活用することです。南青山二丁目、赤坂七丁目、港南三丁目、芝浦一丁目の都有地、六本木七丁目、高輪三丁目の衆議院宿舎跡地などがあります。国や東京都と直談判して土地を確保するべきです。特別養護老人ホームの建設地についても、上記の公有地をはじめ、旧三河台中学校跡地や旧南海小学校跡地、区内の公務員住宅跡地、民間所有の空き地を取得するなど、やる気になれば具体化はできるのです。
 区長は選挙直後、職員に対し、保育園の建設など子育て支援に力を入れると訓示しています。待機者を解消するため、区立の認可保育園建設、区立特別養護老人ホーム建設を早急に具体化するべきです。明確な答弁を求めます。
 関連して、国公有地の確保について質問します。
 港区内には議員宿舎や公務員住宅、都職員住宅、都営住宅など、廃止されたもの、あるいは廃止予定の住宅がかなりあります。これからの区民の施設要望に的確にこたえていくため、さらには、いつ発生しても不思議でないと言われている直下型地震の被害を少なくする上でも、震災に備える上でも、空き地・緑地の確保は重要な課題です。情報を的確につかむとともに、廃止、移転予定の国公有地について、区としての活用の方向性を検討すべきです。答弁を求めます。
 次に、高齢者や障害者の介護福祉サービスの人材確保と原油・物価高騰による負担軽減策について質問します。
 介護施設や訪問介護の事業所で働く人は、厚生労働省の調査によれば、低賃金などを理由に一年間で五人に一人が離職しています。「結婚したら生活が成り立たないので転職する」、「ハローワークに求人募集を出し続けているが、全く応募がない」などの声が寄せられています。東京都では、介護保険施設が置かれている現状を詳細に掌握するための実態調査を行い、八割以上が給与水準が低い、七割以上が業務内容が重労働などの現場の実態を踏まえた介護人材の定着・確保に向けた介護報酬のあり方等に関する緊急提言を厚生労働省に提出しました。
 千代田区では実態調査の上、人材確保の独自支援策として、介護施設に労働環境の改善、職員の手当改善、人材育成に対する助成制度を創設しました。港区にある事業所からも、このままでは人材が確保できず、ヘルパー派遣ができない。利用者にしわ寄せがいくので何とか頑張っているが、いつまで持ちこたえられるか不安といった切実な声が寄せられています。このまま放置すれば、必要なサービスが受けられなくなってしまいます。港区としても早急に支援策を実施すべきです。1)区として、介護施設、障害者施設等への運営費補助を引き上げること。2)住宅手当などの助成を行うこと。3)夜間、長時間勤務を減らすための職員増員に対する資金の助成を行うこと。4)職員採用後に十分な研修を行うとともに、有給の介護職員基礎研修を保障するための助成を行うこと。5)職員のメンタルヘルス、資格取得への助成を行うこと。以上、答弁を求めます。
 国に対しては、介護関連職員の賃金に一定額を上乗せする賃金特別加算措置をとるよう求めること。答弁を求めます。
 特別養護老人ホームや障害者通所施設での原油・物価高騰も深刻となっています。日本共産党東京都議団が行った緊急調査によれば、施設運営への影響が出ていると回答した施設は八〇%。影響が起きている分野については、輸送や送迎費、食材費の上昇、施設の光熱水費と多岐にわたっています。予算特別委員会で特別養護老人ホームなどの光熱水費等の値上げ分が八百万円との試算が明らかになりました。食材費等の高騰でさらに深刻な状況になっています。こうした影響は、施設の運営費からの支出増や利用者・保護者への自己負担につながることになります。原油・物価高騰による負担を軽減するため、送迎サービス、食材、光熱水費への負担増分に助成を行うべきです。答弁を求めます。
 区内商店も激減しました。やはり大規模開発優先のまちづくりをしてきたことなどの結果であります。豆腐店、八百屋、クリーニング屋、米屋、魚屋等々、この十年間で約四割が減ってしまったのです。区内の各商店街は、チェーン店などが出店し、代々続けてきた商店が閉店し、商店街自体が思うように立ち行かなくなってきているのであります。当面の施策として、原油高騰対策を緊急に打つべきです。区の対策は、中心が融資制度です。商店主は、「融資だと、結局返済しなくてはならず、借りても返せるかどうか」と不安の声を上げています。渋谷区がクリーニング店に対して行った上限二十万円の助成制度を、業種を限定せずに、中小企業・商店に助成をすべきです。答弁を求めます。
 「ちぃばす」の一日も早い路線拡大が区民要望から重要になっています。新たに南麻布地域からも要望書が区に提出されました。既に私どもが何度も何度も要求・提案してきたように、路線拡大の議会への請願は、すべて満場一致で決まっています。区の進め方では、あと一年もかけて調査・研究、庁内論議となり、区民要望と大きな開きがあります。区民からは、「いつまで待てば、ちぃばすが走るのか」、「同じように税金を払っているのに、なぜ差別をするのか」、「調査とか研究している場合ではなく、即走らせてほしい」と選挙期間中にも強い要望が寄せられました。区長の決断にかかっているのです。即刻路線の新設・拡大を決断すべきです。答弁を求めます。
 家賃助成の復活・拡充が必要であります。港区の家賃は周辺区と比べても高く、安心して港区に住めない状況なのです。港区ではマンション化が進み、安い家賃の住宅が次々と姿を消しています。住宅の相談が数多く寄せられていますが、やむなく他区へ転出するケースがたくさんあるのです。公営住宅も申し込み者が多数で、入居できる方はごく一部の方です。この間の都営住宅の応募倍率は百二倍、あるいは九十二倍にも上っております。当面、生活保護基準の一・二倍以下の収入で、民間賃貸住宅に居住している世帯へ家賃の一部を助成すべきです。単身世帯月一万円、二人以上世帯月二万円の補助を行い、安心して住み続けられる支援策を実施すべきです。答弁を求めます。
 争点の四つ目は、何でも民間丸投げを続けてよいのかということです。区長は、特別養護老人ホーム、障害者施設、区民センターなどの七十二施設を民間へ投げ出しました。新橋さくらの園の例では、昨年五月にオープンし、三カ月で入所が終わる予定だったのに、職員が確保できないなどで十一月を過ぎてやっと入れるという状況でした。保育園の給食と用務も保護者の納得もないのに、民間会社に委託を強行してしまったのです。
 委託のあり方も大きな問題がありました。議会や保護者に説明もないまま、四月実施を決め、業者選定の手続も進めてしまいました。しかも、調理の応募業者は最終的には一社だけでした。それでも強引に業者を決めたのです。用務職員の例では、業者が配置した職員は高齢の方が多く、保育の仕事に支障も出ていると関係者から心配の声も上がっていました。
 公立保育園に子どもを通園させている母親は、「子どもがなれ始めたのに、保育士が急にいなくなって、子どもが情緒不安定に。後で派遣会社の社員だと教えられた。保育園で派遣はなじまない。絶対やめてほしい」と話しています。エレベーター事故にも見られるように、利用者の安全も後回しになります。派遣会社など低賃金労働者を雇用せざるを得ない指定管理者制度や民間への丸投げは、区民へのサービス低下をもたらすと同時に、区自らが官製ワーキングプアも生み出しているのです。港区は、今も公の施設への指定管理を広げています。指定管理者制度の目的は、国や自治体のやるべき仕事を、民間会社に開放し、大もうけさせようというものであります。当面、福祉・教育部門においては利益優先の民間会社への丸投げはやめるべきです。答弁を求めます。
 また、保育園などで常用化している非常勤雇用や派遣ではなく、正規職員を採用すべきです。それは区民の安全・安心を保障する区の責任として当然です。さらには、社会問題化している雇用拡大という大きな社会貢献にもつながります。答弁を求めます。
 次に、地球温暖化対策について質問します。
 「地球温暖化は疑う余地がない」、「人類が排出してきた温暖化ガスの濃度の上昇が気候変動の原因であることはほぼ確実である」、「気候変動の速さと規模によっては、取り返しがつかない危険がある」。国連の気候変動に関する政府間パネルによる第四次評価報告書は世界中の科学者の知見を結集して、深刻な結論を導き出しました。日本を含め、世界的な変動や生態系の異常を引き起こしている地球温暖化に対策をとることは、文字どおり人類の生存にかかわる緊急の大問題です。
 七月の洞爺湖サミットでは、議長国である日本の姿勢がこの問題でも大きく問われています。福田首相は国際世論に押され、初めて温室効果ガス削減の日本の中期目標を試算ながら示唆しました。ところが、その数値は〇五年度比で二十年までに一四%削減が可能だという全く消極的なものであります。九〇年から〇五年に日本は排出量を増加させている中、EUは削減を推進し、二〇%、さらには三〇%削減を目指しているのと比べても雲泥の差です。温暖化防止交渉を妨害した国に贈られる化石賞に日本が選出されるなど、世界から大きな非難を浴びています。それでも福田首相は、中期目標の発表は来年のしかるべき時期に固執している始末です。その根底には産業界の温室効果ガス削減を、できそうな削減量を積み上げて目標を設定する自主計画任せがあります。
 我が党は六月二十五日に、七月七日からの洞爺湖サミットを前にして、地球温暖化問題についての見解、「地球温暖化の抑止に、日本はどのようにして国際的責任を果たすのか」を発表しました。その骨子は、「地球温暖化抑止は、一刻の猶予も許さない人類的課題」、「国際的責任を果たすためにも、我が国の政策の抜本的転換を求める」として、第一は、先送りにせず、直ちに温室効果ガスを大幅に削減する中期目標を明確にする。第二は、最大の排出源である産業界の実質的な削減を実現する。その内容として、1)具体的な削減目標を掲げた公的協定を経済界に義務づける。2)実質的な削減を加速する国内排出量取引制度を実施する。3)化石燃料の使用削減を促進するために環境税を導入する。第三はエネルギー政策の重点を自然エネルギーの開発・利用へ転換するということを提起し、国民の世論と行動で、持続可能な経済・社会を目指して踏み出すことを呼びかけています。
 日本が国際責任を果たすためにも、温室効果ガス作戦計画は、少なくともEU水準三〇%の中期目標を日本として掲げること、国と経済界との公的削減計画を早期に締結することを港区として国に求めるべきです。答弁を求めます。
 港区内のCO2排出量の約六三%は事務所ビルなどの民生業務部門が占めています。港区は超高層ビル、大規模事業所が集中し、今後も再開発など多くの大規模開発が計画されています。大量にCO2を発生させる事業所の削減計画は事業所任せにせず、区の目標に見合った計画の設定を区として実施させるべきです。答弁を求めます。
 区長は施政方針で、「大規模なまちづくりに際しては、二酸化炭素排出量の削減目標の設定を求めるなど、地球環境の保全に対する開発事業者の責務を一層明確に」などとしか述べていません。これでは事業所任せになります。事前アセスの段階から計画の規制を行うなど、まちづくりの分野でも、少なくとも区の削減目標に見合った排出量の規制を行うべきです。答弁を求めます。
 また、五十年までの五〇%削減をより実効あるものにするため、区の中期削減目標は三〇%に引き上げ、目標を裏づける具体的計画を持つべきです。答弁を求めます。
 そのために削減目標の条例化を早急に図るべきです。答弁を求めます。
 次に、震災対策について質問します。
 区長は施政方針で、「いつ起こるか分からない災害等への備えを万全なものとする決意を新たにする」と述べました。「あのときにやっておけばよかった」では間に合わないわけです。補正予算を組んででも実施するという立場で、それぞれにしっかりとした答弁を求めます。
 最初は、避難所の耐震化についてです。
 先日の新聞報道によれば、都内の公立中学校の建物の耐震化率は七六・七%との調査結果が明らかにされました。二十三区で耐震化率が一〇〇%になっているのは、中央区、新宿区、台東区、目黒区、大田区、荒川区の六区にすぎません。阪神・淡路大震災を教訓に、耐震診断、耐震補強を行ってはきましたけれども、依然として児童・生徒が毎日授業をしている三つの小・中学校の校舎や体育館の耐震補強が残されています。
 中国四川省大地震による校舎の倒壊で児童・生徒が生き埋めになり、安否を気遣う父母の姿が映像を通じて流されました。見るに忍びない光景です。岩手・宮城内陸地震でも、校舎に被害が発生しています。授業中であれば大変なことでした。児童・生徒の命を守ることは最優先課題です。しかも、学校は港区指定避難所になっており、耐震化は待ったなしの課題です。何をさておいても補強工事を実施すべきです。答弁を求めます。
 二次避難所である福祉会館の耐震補強、毎日子どもたちが利用している保育園、児童館、区立住宅等、Bランク、Cランクの施設については大至急耐震補強工事を実施すべきです。答弁を求めます。
 また、都営住宅の一、二階を利用している保育園については、東京都に対し、再度きちっとした耐震診断を実施するよう申し入れるべきです。答弁を求めます。
 次に、災害時における昼間人口対策について質問します。
 東京都での直下型地震が昼間発生した場合、区内では四十六万人を超える帰宅困難者が道にあふれて、身動きできない状態になることが予測されています。そのうち通勤者は三十三万六千人、東京都全体の約一五%にもなります。昼間人口の一極集中の結果です。区長は選挙の直前に、「港区の企業数は、昨年で四千五百事業所、従業員は九十万人、二十三区で一番。伸び率も全国一だ」と誇っていました。これからも大規模事業所などを港区に積極的に迎え入れるというのであれば、それは震災被害を巨大化させることにつながりかねません。そうさせないためにも、大規模開発を抑制し、大企業などの進出を極力抑え、昼間人口の一極集中を改めることが必要です。区長は、このことについてどのような見解をお持ちでしょうか。また、増え続ける昼間人口について、防災上どのような対策をお持ちでしょうか。答弁を求めます。
 次に、特別非常配備態勢の強化について質問します。
 夜間・休日など勤務時間外の災害発生時において、必要な災害対策本部体制が整うまでの間、災害に対処するため特別非常配備態勢がしかれます。そこには区長が指定する職員、災害対策住宅居住の職員などが充てられます。しかし、訓練などが義務づけられ、区内に住み、災害時初動態勢のかなめとなるべき災害対策住宅居住職員が減っています。その大きな要因は、老朽化などによる災害対策住宅の区職員寮の一部使用休止問題があります。休止戸数は現在六十五戸、全戸数の約三分の一に当たります。早急に職員寮の増改築、また、区内の国や都の廃止・廃止計画のある職員住宅などの活用を進め、特別非常配備態勢の強化を図るべきです。答弁を求めます。
 震災対策に関連して、子どもたちのために防災用折り畳み式ヘルメットを備えることについての質問です。
 学校では防災ずきんを用意していますが、落下物から頭を守るための安全性は不十分です。最近、防災用の折り畳み式のヘルメットの開発が進んでいるとの報道がありました。重さ三百三十五グラム、畳むと厚さは三・五センチにおさまり、一立法メートルの場所だと、通常のヘルメットの四倍以上の約四百個収容できます。学校、幼稚園、保育園などで子どもたちの安全のために防災用折り畳み式ヘルメットを備えるべきです。答弁を求めます。
 最後に、高齢者の住宅用火災警報器の購入・設置費用の助成について質問します。
 二〇〇七年、放火自殺を除いて、住宅火災で死亡した人は、全国で千百五十二人、そのうち約六割の人たちは逃げおくれが原因とされています。しかも、亡くなった方の約六割は六十五歳以上の高齢者です。焼死者をなくすために火災警報器の設置は重要です。消防法の改正によって、新築の住宅については二〇〇六年六月から火災警報器の設置が義務づけられました。既存の住宅についても、二〇一〇年四月から義務となります。港区では昨年度から火災警報器の購入・設置費用の二分の一、一万円を限度に助成制度を始めました。しかし、助成額が少な過ぎます。
 神奈川県寒川町では、災害弱者である七十歳以上のひとり暮らしで持ち家の方を対象に、住宅用の火災警報器の無料支給・設置を行っています。警報器は、煙を感知すると警報音が鳴り、作動灯が点滅して、音声で「火事です」を繰り返し、火災の発生を知らせます。
 高齢者の方々は年金の削減、各種控除の廃止、介護保険料の値上げ等々によって大変な生活を強いられています。その上、すべての部屋に火災警報器を設置しなければなりません。しかし、高額な費用負担を考えると二の足を踏む人も出てきかねません。都から移管を受けたシティハイツ住宅はスプリンクラーなどがないため、区の責任で全部屋に設置、一戸当たり三から四台設置するため、約四万円前後かかります。高齢者の生活と安全、生命を守るため、六十五歳以上の方の火災警報器の購入・設置費用について全額助成をすべきです。あわせて助成額の一万円を引き上げるべきです。それぞれ答弁を求めます。
 この間発生している各地の大規模な地震を見ると、家財道具が散乱しているのが映像を通して伝わってきます。それだけに家具の転倒防止策は人命を守る上で大変有効な手だてです。六十五歳以上の方については、家具転倒防止器具の購入・設置について、全額助成を行うべきです。答弁を求めます。
 答弁によっては再質問することを申し添え、質問を終わります。ありがとうございました。
  〔区長(武井雅昭君)登壇〕


◯区長(武井雅昭君) ただいまの共産党議員団を代表しての星野喬議員のご質問に順次お答えいたします。
 最初に、後期高齢者医療制度、いわゆる長寿医療制度についてのお尋ねです。
 まず、制度への認識についてです。急速に進む少子高齢化により、今後我が国の高齢者の医療費はますます増大していくことが見込まれております。長寿医療制度は、現役世代と高齢者がともに支えあい、将来にわたって国民皆保険制度を維持し、高齢者が安心して医療を受け続けられるために、必要な制度であるとして、議論を積み重ね導入されたものと考えております。
 次に、国に制度の廃止を求めることについてのお尋ねです。
 長寿医療制度はこれまでにない大きな改革であり、導入後、高齢者の方をはじめ、区民の方々からさまざまな問い合わせや問題点のご指摘をいただいております。区としては、今後も国の動向を注視しつつ、法令により自治体に課せられた責務を果たしてまいります。その上で、区民生活への影響を極力少なくするため、税制改正の対応などで行ってきた、この間の取り組みと同様、高齢者一人ひとりの生活実態をしっかりと見極め、高齢者の不安や負担感の解消を図る措置を実施してまいります。さらに、必要に応じ、国や東京都後期高齢者医療広域連合に対し、適切に要望を行ってまいります。したがいまして、国に制度の廃止を求めることは考えておりません。
 次に、保険料の無料化についてのお尋ねです。
 このたび国は、新たな保険料軽減策を決定しました。東京都後期高齢者医療広域連合による独自の保険料軽減措置を加えると、所得の低い方においては国民健康保険に加入していたときと比べ、保険料の負担はおよそ半額程度になると見込まれます。区といたしましては、引き続き高齢者一人ひとりの立場に立った、丁寧でわかりやすい説明に努めるとともに、このような保険料軽減措置を講じてもなお、保険料を支払えない事情がある方につきましては、個別の減免も含め、きめ細かい相談に応じてまいります。
 ご提案の年金収入三百二十万円以下の方を対象に保険料を無料にすることにつきましては、法令上、保険料の決定の権限は東京都後期高齢者医療広域連合にあることから、区で独自に実施することはできません。
 次に、高齢者入院時の負担軽減策についてのお尋ねです。
 長寿医療制度の定着を図りつつ、これまで以上に、高齢者一人ひとりの生活実態に目を配り、その不安を解消していくことは大変重要なことです。そのため、区としては、区民生活への影響を極力少なくするため、税制改正への対応などで行ってきた、この間の取り組みと同様の視点に立ち、高齢者の不安や負担感の解消を図る措置を実施してまいります。
 次に、再開発事業に対する補助金についてのお尋ねです。
 再開発事業は、地元地権者の方々が主体となって市街地再開発組合をつくり、土地の合理的な利用により、道路、公園などの公共施設の整備を図るとともに、広場などのオープンスペースを確保するなど、防災性の向上や市街地の改善を図る公共性の高い事業です。補助の対象は、市街地再開発事業等に係る国庫補助採択基準などに適合する事業となります。区は、再開発事業によるまちづくりを支援するため、市街地再開発組合等に対する補助金は必要と考えております。
 次に、高さ制限の設定についてのお尋ねです。
 区は、良好な住居系地域におきましては、厳しい日影規制や高度斜線などの高さ制限を設け、住環境の保全に努めております。一方、駅周辺部などの業務、商業機能の集積している地域では、新たな道路やオープンスペースを設け、防災性の向上に加え、にぎわいづくりや活性化を図るため、環境に配慮した上で建物の高層化が必要となる場合もあります。区は、来年度の策定を目途に取り組んでいる景観計画の中で、地区の特性に応じた景観形成の実現に向け、建築物の高さに関する基準を加え、良好な街並みを誘導してまいります。
 次に、港区まちづくり条例についてのお尋ねです。
 昨年の港区まちづくり条例の改正は、近年の定住人口の回復とともに、まちづくりへの参画や安全・安心など、多様な区民意識の高まりを背景として行ったものです。これに伴い、条例の目的を、制定当時に喫緊の課題であった定住人口の確保から、まちづくり全般へ拡充したため、「定住まちづくり」という用語を使用しておりませんが、新たな条例の中にも、住みつづけられるという概念は含まれております。
 区のまちづくりの方針に示す、港区まちづくりマスタープランにおきましても、目指すべきまちの姿として「住みつづけられるまち」を掲げております。今後も、住みつづけられるとともに、安全・安心で、多様な魅力があるまちの実現に向けて、区民発意のまちづくりを支援してまいります。
 次に、福祉施設の整備についてのお尋ねです。
 まず、区立認可保育園の建設についてです。区は待機児童解消に向け、さまざまな施策を推進しております。本年八月には港南地区で認証保育所が新たに開設されます。また、十一月には緊急暫定保育施設として札の辻保育室を大幅に定員拡大して開設する予定です。保育園の整備については、田町駅東口北地区、港南四丁目地区及び旧神明小学校グラウンドの三カ所で区立認可保育園の開設に向けて準備を進めております。区内国公有地等の活用につきましては、現在、人口が急増している芝浦港南地区を中心に、緊急暫定保育施設の建設用地や、認証保育所誘致のための施設確保に向け、国や東京都、民間に要請しております。
 次に、区立特別養護老人ホームの建設についてのお尋ねです。
 区は、平成二十一年度に開設予定の南麻布四丁目の特別養護老人ホームに二百床を整備することで、多数の入所希望者の受け入れを目指しております。また、同施設には介護老人保健施設、介護対応型のケアハウス、認知症高齢者グループホームなど定員百名を超える入所、入居施設を整備します。その後の施設整備計画につきましては、高齢者人口及び要介護認定者数の推移や総合的な介護予防の効果等を見据えながら、今年度策定予定の高齢者保健福祉計画において検討してまいります。
 次に、国公有地の確保についてのお尋ねです。
 国の庁舎や官舎につきましては、「国有財産の有効活用に関する報告書」において、移転・再配置計画が策定されており、区は、財務省を通じて跡地の売却時期等の情報収集を行っております。また、都営住宅跡地等の都有地につきましても、東京都での活用や処分に向けた動向を十分注視しております。区は、用途が廃止されたり、今後廃止が見込まれる施設の跡地について、立地条件や規模が区の施策に合致するかといった点を見極めながら、活用の可能性を検討してまいります。
 次に、高齢者や障害者の介護福祉サービスの人材確保についてのお尋ねです。
 まず、介護施設・障害者施設等への運営費補助の引き上げについてです。特別養護老人ホームや民間デイサービスセンターなどを対象に実施しております運営費補助の引き上げについては、現在考えておりませんが、介護報酬の改定などの動向を踏まえ慎重に検討してまいります。障害者施設への運営費補助については、国の対策に加えて、平成二十年度から区独自に障害者自立支援法に基づくサービス提供事業に移行する事業者に対し、前年度の収入水準を維持できるよう支援してまいります。
 また、平成二十一年四月には、障害福祉サービスの質の向上、良質な人材の確保と事業者の経営基盤の安定のために、サービスの額について見直されることとなっております。これらの内容は大きな見直しであり、区は、国の今後の具体化の動きを注視し、適切に対応してまいります。
 次に、施設職員等の住宅手当などへの助成についてのお尋ねです。
 住宅手当の支給につきましては、介護報酬の改定などの動向を踏まえ慎重に検討してまいります。
 次に、施設職員等の増員への助成についてのお尋ねです。
 区は、現在、特別養護老人ホームに対し、看護職員及び介護職員の夜間勤務の体制強化に係る経費について、指定管理料に加算しております。ご指摘の事業者に対する助成については、平成二十一年四月に予定されております国の介護報酬改定の動向を見据えながら、慎重に検討してまいります。
 次に、職員採用後の十分な研修と有給の研修を保障するための助成についてのお尋ねです。
 区は、従来から、区民がよりよい介護サービスを受けられるように、民間事業者に採用された職員を対象としてケアマネジャー研修会や訪問介護員現任研修会等を実施しております。今後とも、研修参加者の意見や要望を踏まえ、介護従事者が一層の技術向上を図れるよう、研修会を実施してまいります。
 有給の「介護職員基礎研修」を保障するための助成につきましては、現在のところ考えておりません。
 次に、介護職員のメンタルヘルスの取り組み、資格取得への助成についてのお尋ねです。
 介護職員の人材を確保していくためには、働きやすい職場環境の整備や介護事業者に対するきめ細かい支援が必要です。今後、区では、介護職員の意欲向上につながる取り組みを行っている事業者を視野に入れた表彰制度の創設とともに、各種研修会の充実等、介護サービスの質の向上に引き続き取り組んでまいります。
 なお、職員のメンタルヘルスへの取り組みや資格取得への助成につきましては、現在のところ考えておりません。
 次に、国に対して介護職員の賃金に一定額を上乗せする措置を求めることについてのお尋ねです。
 介護職員の賃金は、基本的に事業者と職員との雇用契約に基づき、介護報酬の中から支払われるものです。現在、国においても、人材確保を踏まえた介護報酬の設定について検討しております。区としても、介護報酬の設定にあたっては、特別区の物価水準などの実情を踏まえるよう、国に対して引き続き要望してまいります。現段階で「賃金特別加算措置」を国に求めることについては考えておりません。
 次に、特別養護老人ホームや障害者通所施設への支援についてのお尋ねです。
 先日、国において原油高騰に関する緊急対策関係閣僚会議が開かれ、原油高騰に関する緊急対策が決定され、国民生活への支援の一つとして、福祉施設等への助成が盛り込まれていると聞いております。区としては、今後、こうした国の動向を見極めつつ、利用者のサービスに支障が生じないよう努めてまいります。
 次に、中小企業・商店への助成についてのお尋ねです。
 区では、原油価格の高騰が中小企業・商店の経営に大きな影響を及ぼしていることから、資金対策として、業種を限定しないで利用ができる「原油高騰対策緊急特別あっせん融資」を実施しました。この特別融資は、上限額五百万円、本人利子負担率〇・一%の極めて低利なものです。融資額五百万円で、据置期間一年を含む五年間の返済条件では、本人の利子負担総額が約一万五千円に対し、区は約三十五万円を利子として補助します。さらに、従来から実施している中小企業診断士などの専門家を派遣する、出前経営相談のより一層の周知に努めるなど、相談体制も強化しております。
 現在、原油価格の高騰が及ぼす影響が特に深刻なクリーニング業等について、業種全体に共通する課題の把握や効果的な経営支援策の実施に向け検討を進めております。国の原油高騰対策の動向を見極めつつ、区内中小企業・商店の支援に取り組んでまいります。そのため、ご提案の助成方法については、実施することは考えておりません。
 次に、ちぃばす路線の新設・拡大についてのお尋ねです。
 コミュニティバスの新設・拡大については、現在、区民アンケート調査結果を踏まえて取り組み方針をまとめております。今後は、地域住民の参画を得ながら、平成二十一年度の運行を目指して実施計画づくりに取り組んでまいります。
 次に、民間賃貸住宅家賃助成についてのお尋ねです。
 区は、定住人口の確保を目的として、平成四年度から家賃助成事業を実施してまいりましたが、平成十四年度の募集を最後にこの事業を廃止いたしました。これは、区内の人口が順調に回復し、今後も増加が見込まれるためです。ご提案の家賃の一部助成については、十分な効果が期待できないため、実施については考えておりません。区は、引き続き特定公共賃貸住宅の公募における子育て世帯への優遇抽選の実施など、住宅の確保に配慮が必要な方々に対する支援を行ってまいります。
 次に、指定管理者制度などの見直しについてのお尋ねです。
 まず、福祉・教育部門の民間事業者の活用についてです。区は、より効率的で質の高い区民サービスを実現するため、業務の内容や公の施設の管理運営方法を検討した上で、最善の方法を選択しております。福祉や教育部門においても、区民の安全・安心への十分な配慮を前提とし、サービス水準の維持・向上、公正な賃金・労働条件が確保できるよう、事業者を適切に指導・監督してまいります。
 次に、常勤職員による区民サービスについてのお尋ねです。
 区では、区民サービスの向上とともに、簡素で効率的な観点から、業務の形態や内容に対応したさまざまな職員を配置しています。常勤職員のほか、育児休業代替の任期付職員や派遣職員、繁忙期対応の臨時職員、専門的技能などを必要する職務や保育園の時間延長に対応するための非常勤職員などによる、効果的・効率的な区民サービスを行っています。今後とも、多様な人材をより効果的に活用し、区民サービスの向上に努めてまいります。
 次に、地球温暖化対策についてのお尋ねです。
 まず、国に経済界との温室効果ガス削減協定の締結を求めることについてです。国は、業務部門の二酸化炭素排出量の削減に向けて、事業活動に伴う排出量抑制等のために必要な措置を講ずるよう努めなければならないとし、排出抑制等指針の策定など、対策強化に向けた検討を進めており、今後、さまざまな実効性ある手法が提示されるものと期待しております。区としても、地球温暖化対策の取り組みを強化するとともに、国等の動向を見据え、今後とも特別区長会などを通じて、国に対策の強化を働きかけてまいります。
 次に、区内の事業所に計画の設定を実施させることについてのお尋ねです。
 東京都は本年六月、二酸化炭素排出量の削減を強化するため都民の健康と安全を確保する環境に関する条例の改正を行いました。この改正により、大規模事業所は二酸化炭素排出量の削減を義務づけられ、決められた削減義務を達成できない場合には、罰則を科されるなどの内容となっております。区といたしましては、東京都と連携し、今年度策定する港区地球温暖化対策地域推進計画の中で、大規模排出事業者の排出削減の強化を促してまいります。
 次に、大規模開発の排出量の規制についてのお尋ねです。
 港区環境影響評価制度では、東京都建築物環境計画書制度に基づく建築物の熱負荷低減、省エネルギー設備システムの導入、緑化面積の拡大など、二酸化炭素排出抑制に向けた計画を取り入れるよう開発事業者等に対して指導しております。
 また、最近の港区環境影響評価審査会におきましては、事前調査書に二酸化炭素排出量削減の具体的な記載を求めることが定着してきております。今後は、港区地域省エネルギービジョンで掲げた二酸化炭素排出量の削減目標の達成に向けて、開発事業者等に具体的な削減目標の設定を求めるなど、より実効性のある環境影響評価制度に見直してまいります。
 次に、区の中期目標の引き上げについてのお尋ねです。
 区では、昨年二月策定した港区地域省エネルギービジョンの中で、二酸化炭素排出量を二〇五〇年までに五〇%削減することを見据え、二〇二〇年度の削減目標を二〇%に設定しました。現在、国や東京都において、二酸化炭素排出量削減の強化に向けて、さまざまな追加対策や施策が実施されようとしています。こうした状況も踏まえ、今年度策定する港区地球温暖化対策地域推進計画の中で、削減に向けた具体的対策を検討し、削減目標の達成に努めてまいります。
 次に、削減目標の条例化についてのお尋ねです。
 昨年度策定した「港区地域省エネルギービジョン」に続き、今年度「港区地球温暖化対策地域推進計画」を策定いたします。まずは区、区民、事業者のおのおのの果たすべき役割を明確にし、これらを踏まえた削減目標の実現に向けた対策の着実な実践こそ重要と考えております。したがいまして、現段階では、削減目標を条例化することは考えておりません。
 次に、震災対策についてのお尋ねです。
 まず、避難所の耐震化についてです。学校の校舎や体育館につきましては、子どもの安全確保及び災害時に避難所として活用するため、順次、建て替えや耐震補強工事を実施してまいりました。今年度、赤坂中学校と芝小学校の二校について、耐震補強工事を予定しております。今後とも、計画的に耐震化を進めてまいります。
 次に、二次避難所等の耐震強化についてのお尋ねです。
 十分な耐震強度を有しない区有施設は、耐震補強する施設と建て替え施設に分類し、計画的に耐震化を進めてまいりました。今後、建て替え予定施設については、積極的に仮設や建て替え用地の確保に努め、早急に耐震化を進めてまいります。
 次に、都営住宅内の区施設の耐震診断についてのお尋ねです。
 都営住宅に併設されている区施設は、保育園や港勤労福祉会館などがあります。平成二十年三月に都営住宅の耐震化整備プログラムが作成されたことを受け、東京都と協議を進めております。
 次に、災害時における昼間人口対策についてのお尋ねです。
 平成十九年修正の港区地域防災計画では、昼間人口は約九十一万人であり、帰宅困難者は約四十七万人と想定しています。区は、これまで、昼間人口対策の一環として、事業所における地震対策を促進するため、事業所向け防災マニュアルを作成し、普及啓発に努めるとともに、事業所に対するアンケート調査により、防災対策の取り組み状況を把握してまいりました。
 帰宅困難者に提供するための食糧については、区と東京都が連携して汐留や赤坂等で備蓄しております。大規模開発は面的な耐震化の推進やオープンスペースの確保、公園、道路の整備など、災害に強いまちづくりを推進するために有効な手段と考えております。また、事業者と区民が連携し、災害時のマンパワーとしてボランティア活動を行う地域防災協議会の役割も重要です。
 さらに、今年度は、災害時に駅周辺で予想される多数の滞留者について、その混乱を防止するため、品川駅周辺において、鉄道事業者ほか駅周辺の各事業者等による対策協議会を設置し、訓練を実施することとしております。今後も、自助、共助、公助の役割分担を踏まえ、事業所自らによる事業継続計画及び従事者の帰宅計画の策定を推進するなど、災害時における昼間人口対策を進めてまいります。
 次に、特別非常配備態勢の強化についてのお尋ねです。
 現在、特別非常配備態勢に当たる要員は確保できている状況ですが、災害対策要員としての意識を持ち、定期的に行う各種訓練を通じて防災行動力を向上させた災害対策住宅居住職員をさらに充実することは重要であると考えております。したがいまして、災害対策住宅の確保については、各地域のバランスを考慮し、借上げなども視野に入れ、特別非常配備態勢の強化に努めてまいります。
 次に、防災用折り畳み式ヘルメットの整備についてのお尋ねです。
 地震が発生した直後や避難するときに頭を保護することは重要であるため、避難する際の心得として、区民がヘルメットやずきんを着用するよう啓発に努めております。各小学校では、防災用ずきん等を用意するよう指導も行っております。したがいまして、学校や幼稚園、保育園等の子どものずきん、ヘルメットの着用について、折り畳み式ヘルメットも含め、引き続き啓発に努めてまいります。
 次に、高齢者の住宅用火災警報器の助成についてのお尋ねです。
 住宅用火災警報器設置助成事業は、平成十九年度から、都内で唯一、高齢者、障害者等を含めたすべての世帯を対象に実施しております。助成対象につきましても、火災警報器の購入だけでなく、設置費用も助成対象とすることで、設置が困難な方への配慮もしております。したがいまして、全額助成への変更は考えておりません。
 また、平成十九年度の一件当たりの平均助成金額は約七千三百円であり、助成限度額の一万円を下回っております。このことから限度額につきましても、適正な額と判断しております。
 最後に、高齢者に対する家具転倒防止器具の購入・設置の全額助成についてのお尋ねです。
 家具転倒防止器具等の助成事業は、各家庭の防災対策のきっかけとなるように支援しているものであり、金額にすると、おおむね一万五千円分の器具を現物で助成しております。また、高齢者や障害者の世帯に対しては、取り付けについても支援しております。今後、制度をきめ細かく周知することに努め、一件でも多くの申し込みを増やすことが重要と考えております。
 よろしくご理解のほどお願いいたします。
  〔二十番(星野 喬君)登壇〕


◯二十番(星野 喬君) 何点かにわたって再質問いたします。
 区長は、後期高齢者医療制度について、安心する制度だと。これは必要な制度だということを改めて言ったことに等しいと思います。ご承知のように、差別医療制度の診療報酬の一つでもある終末期相談支援料は、きょうからその運用を一部凍結するということになっています。このことに関して、厚生労働省でさえ、新設された診療報酬を凍結したと。これは前例がないと。導入からわずか三カ月で凍結に追い込まれたということは、まさにこの制度の破綻を示すというものではないでしょうか。
 この支援料については、当初、政府・与党は、後期高齢者の心身の特性にふさわしい医療が受けられる、こんなことを言って制度全体の売り物にしていた内容なのです。しかし、中身はと言えば、医師が回復の見込みがないと判断した七十五歳以上の患者や家族と延命措置をとらないということを文書で確認すると、患者一人当たり二千円の報酬が医療機関に支払われる、こういう仕組みです。ですから、国民の皆さんやマスコミなどから、七十五歳を過ぎたら、医療を打ち切って早く死ねということかとか、安楽死を勧める医療だと、ごうごうたる非難の的になっている制度です。厚生労働省の調べでも、この支援料を請求した国立病院は一つもないということであります。
 ですから、いずれ死期を迎えるという規定を七十五歳という年齢で区別して持ち出す。そういうこと自体、これは出発点が間違っている制度なのです。しかし、政府はあくまでも、これは一時凍結だと言っています。高齢者の尊厳を踏みにじる人権無視の制度、これに対して、どういう態度をとるのかと。区長は、それが安心できる制度なのだと言いました。
 区長は施政方針でも、年金問題だとか、医療制度の改革が高齢者の皆さんの生活に深刻な影を落としているという認識を示しました。年齢や心身の状況にかかわらず、すべての区民が不安を感じることなくと、こうも表明いたしました。そうであれば、安心する制度と言った後期高齢者医療制度、差別医療制度、全く相反するものになると思います。これは改めて、明確に答弁願いたいと思います。
 それから保育園の問題です。これは区長の答弁でもはっきりしているのは、足りない保育園にしても、特別養護老人ホームにしても、すぐに整備をすると、そうは一切言わない。今年度の人口推計をもとにとか、保健福祉計画で検討すると、今までそう言っていましたけれども、そういうことしか言わないのです。
 保育園の問題というのは、定員の弾力化、これで詰められるだけ詰められて、子どもや職員に犠牲を強いている。認可保育園に入れなくて、認証保育所で待っている。そこさえも入れないで待っている。こういう方が四年前よりも四倍になっているということです。区長は、手を打っていると先ほども話ししました。これからも手を打つのだと。しかし、多くは民間の開発が中心、田町駅東口北地区開発にしても、土壌汚染の問題もあって、いつになるかはっきりしない、こういう事態です。ですから、区長にはこの保育園の問題が緊急な課題としての認識があるのかどうかということを改めて伺いたい。
 それから認識のもう一つの問題で大事なことは、区長が四年前に公約した待機児童の解消という問題です。区長は本気で待機児童をなくすと、子育て支援に力を入れるということであれば、まさに他人任せでなくて、待機児童解消に見合った保育園の建設計画、これを区の責任で独自に進めていく以外はありません。ですから、区長は公約が守れなかったという認識があるのかどうか。これがないとすれば、これからの待機児童の解消についても、まさに赤信号が消えないということになりかねません。その点について、明確な答弁を求めたいと思います。
 以上をもって再質問を終わります。
  〔区長(武井雅昭君)登壇〕


◯区長(武井雅昭君) ただいまの共産党議員団を代表しての星野喬議員の再質問に順次お答えいたします。
 後期高齢者医療制度への認識についてのお尋ねです。
 後期高齢者医療制度につきましては、制度開始前における国の対応のおくれによる国民への制度の説明や周知の不徹底、あるいは制度開始後における保険証の未着、また、一部自治体における保険料の誤徴収等の問題が重なり、少なからぬ高齢者の方が制度に対する不信感を持たれたことも事実です。また現在、国において制度の内容についてまだ検討がされているということも事実でございます。
 その一方で、自治体がそれぞれ都道府県単位で広域連合を構成し、そしてこの制度を担うという法の定めがございます。区といたしましては、そうした立場でこの制度の運用に努めていく。そうしたことが責任として大きなものがあろうと思っております。そしてその上で、区民の実情、そしてこの制度の実態等を見据えた中で、国、あるいは広域連合等に対して必要な要請等を行っていく。そして、区自身の独自の対応について検討していく。このようなことが大切であるというふうに考えております。
 次に、保育所の整備についてのお尋ねでございます。
 就任以来、この四年間、おおよそ七百人の保育所定員の拡大を行ってまいりましたが、なお、待機児童が解消されていないということが現状でございます。こうした状況の中で、本年八月には、誘致しておりました認証保育所が港南地区で開所する予定でございます。そして、十一月には札の辻保育室、九十九人の定員を予定しておりますけれども、開所いたします。そして、今後、田町駅東口北地区、あるいは港南四丁目、また、旧神明小学校グラウンド、三カ所について、それぞれおおむね百五十人程度の定員の認可保育園を整備する予定としております。こうしたことも含めまして、そうした本格施設が整備される間におきましても、適地を選定し、暫定施設を建設するなど、緊急対策にも努めてまいりたいと思います。
 よろしくご理解のほどお願いいたします。


◯副議長(風見利男君) 議事の運営上、暫時休憩いたします。
                                      午後二時五十四分休憩
                                       午後三時二十分再開


◯議長(井筒宣弘君) 休憩前に引き続き、会議を再開いたします。
 一般質問を続けます。十四番杉本とよひろ議員。
  〔十四番(杉本とよひろ君)登壇、拍手〕


◯十四番(杉本とよひろ君) 平成二十年第二回港区議会定例会にあたりまして、公明党議員団を代表して、武井区長の施政方針を踏まえて五点、喫緊の課題について九項目にわたり、区長並びに教育長にお伺いいたします。明快にして、積極的なる答弁を期待するものであります。
 質問の冒頭にあたり、先月八日の秋葉原における無差別殺傷事件並びに十四日に発生した岩手・宮城内陸地震において、尊いお命を亡くされた方々に対して、衷心よりご冥福をお祈り申し上げます。また、負傷された皆様並びに避難所生活を送られている皆様に、心よりお見舞いを申し上げるとともに、一日も早い復興をお祈り申し上げます。
 さて、武井区長は、このたびの港区長選挙で多くの区民の信託を得て、再び港区の区政運営を担うことになりました。推薦をした私たちも今後四年間、武井区長の強いリーダーシップに大いに期待するところであります。
 区長は、昨日の施政方針で「人にやさしい地域社会」、「創造的な地域社会」を掲げ、さまざまな施策を述べられております。我が会派は、さまざまな機会をとらえ、喫緊の政策提案を行ってまいりましたが、その多くが今回の施政方針の中で取り上げていると考えるところであります。そこで、施政方針に掲げている内容について、区長のお考えをお伺いいたします。
 第一点は、がん対策の大きな柱となる在宅緩和ケア支援策についてであります。昨年度から保険医療機関と支援策を検討していると述べられておりますが、私どもは在宅緩和ケアを実施している、白金五丁目にある北里研究所病院に視察に参りました。そこでは多くの課題についてお伺いしました。医師・看護師をはじめ、医療にかかわるスタッフの意思の疎通をいかに図るのか。また、緩和ケアにかかる診療報酬の見直しなど、国に要請すべき内容も多く含まれているように思います。
 そこで、こうした課題を解決し、在宅緩和ケア支援策が実りある施策に成長することが重要と考えますが、区長は今後、どのような方針で支援策を実現されるのかお伺いいたします。
 第二点は、学校施設の改築についてであります。直近では岩手・宮城内陸地震が起こり、安全な避難施設として学校が大きな存在となっております。国においても地震対策の大きな柱として、学校施設の改築費助成の補助金が増額されております。区長は、改築が必要な学校施設については、計画の前倒しを含め対策を進めるとしております。
 そこでお伺いいたしますが、施設の改築の前倒しを進めるにあたって、年次計画の明確化と仮施設の計画をあわせて検討すべきであります。財政的負担の圧縮を図りながら、早期の改築を実現すべきと考えますが、区長はいかがお考えでしょうか。
 第三点は、景観法と地区計画制度の活用についてお伺いいたします。現在、港区は景観行政団体を目指し、平成九年には港区景観マスタープランの策定、平成十四年には港区都市景観づくり要綱を策定しております。また、本年五月には港区景観形成の基本的枠組検討委員会で港区における景観形成の基本的な方向性についての報告書がまとめられ、今後のまちづくりに大きな指針となるよう期待されるところであります。
 区長は、施政方針の中で、「港区ならではの歴史や文化を感じることのできる地域では、景観法や地区計画制度等の活用により、これまで以上に景観に配慮する」としております。景観法は、良好な景観の形成のために、景観形成の方針や基準を景観計画として定め、街並みの誘導などを行う手法であります。また、地区計画制度は、地区の課題や特徴を踏まえ、地区の方針や建物のルールなどを都市計画として定めていく手法であります。今後は、まちづくりの手法に景観法の精神をどのように生かすのかが課題になると考えますが、従来の手法である地区計画制度などと景観法の活用をどのように図るお考えなのか、区長の見解をお伺いいたします。
 第四点は、都心居住の大きな課題である共同住宅の耐震化についてであります。区はこれまで、耐震診断の無料化、コンサルタントの派遣事業に取り組んできたことは承知しております。今回、区長の施政方針の中で、耐震化への促進が一歩前進した見解が示されていますが、どのような助成策を考えているのでしょうか。お伺いいたします。
 第五点に、コミュニティバスについてお伺いいたします。我が会派は、これまで機会あるごとにコミュニティバスの路線拡大を求めてまいりました。コミュニティバスは現在、二路線が運行し、身近な交通手段として多くの区民から喜ばれております。一方、高齢者の足としての運行の拡大と路線の充実が望まれております。最近では、麻布地域の町会からコミュニティバス運行の要望書が議長あてに提出されるなど、多くの区民がコミュニティバスに寄せる期待を感じるところであります。
 区長は、施政方針で「地域の公共施設や生活利便施設、港区の有する観光資源などを結び、コミュニティや商店街の活性化につながる地域交通ネットワークを構築する」とこれまでになく積極的な取り組み姿勢を述べられております。
 そこで質問しますが、区長が述べられた地域交通ネットワークの中で考えられているコミュニティバスは、どのようなイメージなのでしょうか。また、早期に区の計画を区民に示していただきたいと考えますが、区長の考えをお答えください。
 次に、区財政についての質問です。
 第一点に区の財政運営、第二点に基金の活用、第三点に区民の負担にこたえる行政サービスの提供についてお伺いいたします。バブル経済崩壊後、平成八年、区財政は瀕死の状態でありました。中でも歳入の根幹をなす特別区税収入が大きく減少するという、これまでに味わったことのない財政危機に直面しました。こうした状況の中、区は、他区に先駆け行財政改革を断行。港区財政構造改革指針を策定し、全庁挙げての事務事業の徹底した見直しによる歳出削減と歳入確保への取り組みや、予算編成手法の改善などにより財政の弾力性の向上に努めてきたところであります。その結果、人口増加による特別区民税の大幅な伸びと相まって、区財政は良好な状況へと転換をいたしました。
 財政指標の大きな柱である経常収支比率も平成十八年度決算で二年連続の五〇%台となるなど、港区の財政状況の健全化、あるいは進みぐあいがより一層明らかになったところであります。真冬の時代から春が訪れ、今、まさに夏を迎えんとするかのように、区財政は良好な状況にあるわけであります。平成十九年度の国の三位一体改革による住民税フラット化のマイナスの要因があるものの、今後、さらに人口の増加が見込まれており、特別区民税収入も増加傾向が続くものと予測されるところであります。
 一方、区財政の運営にあたっては、都区財政調整制度の不交付団体であり、加えて特別区民税の伸びの中で、一部の外国人や高額納税者がかなり際立っており、景気の動向に左右されやすい税収構造という特殊性も踏まえなければなりません。また、団塊世代の退職年齢を迎えることで退職手当は増加傾向と、これまでにない高い水準が見込まれております。さらに、今後の区有施設等の大規模な改築・改修の大幅な財政需要が控えており、決して楽観できるものではありません。これからの財政運営のあり方、かじ取りが大変重要であると考えます。既に港区として平成十九年度から平成二十三年度までの財政運営方針が示されております。また、これからの中長期的な区の方向性を示す、新たな港区基本計画が現在、策定中と伺っております。今後とも、区長を先頭に、こうした将来を見据えて、的確・適切なる財政運営が求められるわけでありますが、改めて、区長の所見をお伺いいたします。
 第二点は、基金についてお伺いいたします。
 区はこれまでの間、将来需要への備えとして的確に対応できるよう基金の積み立てを積極的に行ってきました。現在の基金残高においては、過去最高額の約千二百億円と大きく増額されたところであります。区民の生活を守り、財政の長期にわたる健全性を確保するという観点からも、まさに磐石とも言える財政基盤が築かれたことに十分評価するところであります。しかしながら、先にも述べたとおり、景気の動向に左右されやすい税収構造である区財政は極めて不安定であり、過去の苦い経験として、特別区税収入が五年間で二百億円も大きく減少し、区の事業に大きな影響を受けたという事実を忘れてはなりません。改めて、財政運営における基金の活用の重要性について感じるところでありますが、区長のご見解をお伺いいたします。
 第三点は、区民の負担にこたえる行政サービスの提供という点についてお伺いいたします。
 区民要望に的確にこたえ、区民の目線に立った施策を充実させ、各種事業を積極的に展開できる財政の運営が求められております。区民の税などの負担により各種の行政サービスを提供する、つまり、財政の基本は、区民の負担と行政サービスの提供による区民の満足度をいかに一致させていくことができるかということであります。例えば、保育園の待機児童解消策のおくれや特別養護老人ホームの入所待ち、コミュニティバス運行拡大など、地域特性に応じた独自の施策や都心区特有の課題、子育て支援や高齢者施策の充実、環境への取り組みや教育問題等々あります。区民ニーズがますます増大している中、区民の負担に対して、行政サービスがどのように的確にこたえていくのか、区長の見解をお伺いいたします。
 次に、港区障害福祉計画についてお伺いいたします。
 障害者自立支援法は平成十七年十一月に公布され、平成十八年四月に施行されましたが、その第八十八条の市町村の障害福祉計画の規定に基づき、港区としても平成十八年度から障害福祉計画が策定されております。二十世紀末の最大の改革が介護保険法の成立とすれば、二十一世紀初めの最大の福祉改革は障害者自立支援法であるという人もおります。
 その理由は、第一に身体・知的・精神の三障がいに対するサービスの一元化、第二に在宅サービスに対する国の義務的経費化、そして、三点目として、この障害福祉計画策定の義務化がなされたためと言われております。これまでの障がい者施策が、国が保護し救済するという措置の形であったものが、この自立支援法の成立により、社会と連帯しながら自立した生活を支援するという自立支援の形に大きく変わりました。障がい者の自立支援のために、障害福祉計画はその根幹をなす大変重要なものとなります。そして、行政はこの計画に基づき、障がい者施策を計画的に推進することになります。
 障がい者が自立して、地域で安心して暮らせるためには何が必要でしょうか。在宅の場合には、ホームヘルパーの確保と資質の向上、そして、利用者ニーズにこたえられるサービス提供基盤の整備が必要です。日中活動としては、身体機能や生活能力の維持・向上のためのリハビリテーションなどの訓練が求められています。また、障がい者の所得を確保するための就労支援として、厚生労働省では工賃倍増五カ年計画をうたっておりますが、例えば食材費が高騰している今、食に関する福祉就労などについての工賃倍増の推進策、また、安定的な仕事を確保するための福祉施設への発注促進の取り組み、そして、一般企業への就労促進などの課題もあります。
 居住支援としては、ケアホーム、グループホームの拡充などが挙げられますが、場所の確保と周辺地域への障がいに対する理解促進が課題となります。そのほか、港区では障がい児の療育についての課題もあります。乳幼児期は病名も確定せず、原因不明の発達のおくれで障がいの程度も確定していない場合も多々あります。親御さんの不安な思いに寄り添って、一緒にお子さんの発達のために力を尽くしていく療育、あらゆる障がいに対応できる療育の充実を目指すべきだと考えます。
 区長の施政方針にも、「心身に障害を抱える方も、地域の中で、交流し、支えあい、安らぎと活力にあふれる毎日を過ごせる環境を整えることが必要であると考えています。地域に出向き、支えを必要としている区民を的確に把握して支援していくとともに、その家族に対しても、負担や不安を解消できるよう支えてまいります」とありました。
 そこでお伺いいたします。障害福祉計画は、第一期として平成十八年度から平成二十年度の三年間の計画を策定いたしました。今年度は、その第一期計画の実績を踏まえ、障がい者や家族、また、サービス提供事業者や施設関係者など各関係機関の声を聞きながら、平成二十一年度から平成二十三年度を計画期間とする第二期計画を策定中と伺いました。
 港区としては、平成二十一年度から障害保健福祉センターが指定管理者による運営となります。障がいも多様化し、とりわけ精神障がい者は急増しております。現在策定中の障害福祉計画を、港区ならではのものとするためにさまざまな社会資源を活用し、さらに連携を深めて実効性のあるものとしていただきたいと考えておりますが、区長の見解をお伺いいたします。
 次に、うつ病対策についてお伺いいたします。
 厚生労働省が三年ごとに全国の医療施設で行っている患者調査によると、二〇〇五年度、うつ病で医療機関にかかっている患者数は九十二万四千人、十年前は四十三万三千人で二倍以上増えています。また、二〇〇二年と比べても七十一万千人と二十万人も増えていることがわかります。さらに年齢別で見ると、責任と仕事量が多くなる三十歳代が最も多く、次に四十歳代となっています。
 典型的なうつ病で中高年に多いとされてきたメランコリー型は、ひどく生まじめ、きちょうめんで頑張り屋。その結果、不眠・倦怠感・無気力・自分を責めるなど、一日じゅう憂うつで、何をしてもつまらなく、喜びを感じない状態で、全人口の一〇%にも及ぶと推察されています。しかし、三十歳代をはじめとして、今の若い人に多く見られるうつ病はタイプが変わってきました。気分変調症、非定型うつ病に代表されるように、逃避型、欲求過多型を示しています。その背景は、幼児期から過保護に育てられ、生活水準、プライドも高く、体面を気にする一方、困難な状況に遭うとすぐに気分がめいり、自らの抑うつ気分を周りに認めさせて、問題を回避する傾向にあるそうです。
 また、最近の新聞報道によりますと、二〇〇七年度、全国の自殺者が三万三千九十三人となり、一九九八年以来、十年連続で三万人を超えていることも明らかになりました。しかも、うつ病が六千六十人と最多でありました。
 精神科医で作家のなだいなださんは、「うつ病は診断書などで厳密に判断された人たちの数で、実際にはもっと多いのではないか。身体的な病気の人も含め、自殺した人の八割はうつ状態だったと言える」とコメントしております。
 ことしの三月、我が公明党議員団は、慢性うつ病治療として、全国に先駆けて認知行動療法を取り入れ、効果をあげている沖縄県立総合精神保健福祉センターを視察してまいりました。認知行動療法は、「自分なんかいない方がいいんじゃないか」、「何のために人は生き続けるのか」等、否定的思考や行動を肯定的方向に修正することによって、うつ病の改善を図り、回復期の再発を予防し、新たな前向きの行動パターンを確立することです。そのような認知行動療法と陶芸・革細工・リラクゼーション体操・料理などのデイケア活動を組み合わせたプログラムを二〇〇五年八月から実施。受講者九十四人中八十七人、九二・六%が復職、再就職などの高い改善が図られたということであります。
 同センターの仲本晴男所長は、この成果を踏まえ、認知行動療法とうつ病デイケアの全国普及、特に長期休養がとりやすい大企業社員や公務員だけでなく、中小企業で働く人への普及、自殺予防対策にも大きく貢献できると強調していました。
 港区でも、うつ病予防の啓発活動や産業医との連携を図りながら、予防と早期治療に取り組んでいることは一定の評価をいたします。しかし、実効性のあるきめ細かなうつ病予防対策が重要と考えます。
 そこで質問いたしますが、港区でも実効性のあるうつ病予防対策の啓発活動とともに、認知行動療法とうつ病デイケアも含めたうつ病・自殺予防対策の仕組みづくりをすべきと考えますが、区長の見解をお伺いいたします。
 次に、生涯を通じた女性の健康支援対策についてお伺いいたします。
 女性は、思春期、妊娠・出産、更年期と生涯にわたってホルモンバランスが大きく変わります。そのため、画一的な医療体制にあっては、不備や無理が生じることが明らかになり、性差に基づく医療や健康支援という視点の重要性が指摘されています。
 海外在住のある日本人女性が出産のため現地の病院に行ったところ、医師から「あなたが生まれてからこれまでに受けた予防接種や病歴、治療歴の情報などが記載されている書類を提出してください」と求められたそうです。そこでは、生まれてからの自分の健康にかかわる記録を一冊の手帳として持っていて、病気やけが、妊娠・出産のときに、その情報を見ながら医療を受ける体制が整っているということです。また、女性としての特徴が明らかになるのが思春期であります。この年代から、女性特有の疾病の情報・知識を得ることができれば、安全な出産や女性特有の疾病の予防など、賢明に対応することが可能となります。
 そのために板橋区では、生涯を通じた女性の健康づくり事業を、板橋区民の強い要望に後押しされ、ことしの六月、女性健康支援センターがオープンいたしました。女性の健康の悩みや不安をいつまでも気軽に相談できる拠点として、女性の医師、女性相談員等すべて女性のスタッフで構成されています。事業の柱として、女性健康なんでも相談、専門相談、健康講座などがあります。具体的には、保健師がなんでも相談に応じ、必要に応じて専門相談、医療機関の紹介も行います。専門相談は予約制で、思春期相談、メンタルヘルス相談、乳がんの生活相談、婦人科相談、妊娠相談、尿漏れ相談などがあります。健康講座ではエクササイズ、リラクゼーション講座、自助グループ支援、学習支援、乳がんの情報提供等があり、健康力の向上、家族や地域全体の健康力の向上を目指すとしています。まだオープンしたばかりですが、ご夫婦で相談に見えたり、尿漏れが心配で外出を控えていた方が、ちょっとした工夫で安心して友人と外出できたなど、早速うれしい効果があらわれていました。
 港区でも保健所などで、相談や専門医の紹介などが行われているところですが、まだまだ一貫した生涯を通した女性の健康づくりの支援体制が整っていないのが現状であると考えます。しかし、国や他区では、時代の要請を受け、女性専門外来の実現や女性総合カウンセリング窓口の設置構想も検討されております。港区でも生涯を通じた女性の健康づくりのために、女性の健康保持・増進、健康教育の推進、性差医療の推進、成人期・高齢期の健康づくり、妊娠・出産に関する健康支援、エイズや性感染症など健康を脅かす問題についての対策が重要と考えます。
 そこで、これからの港区として、生涯を通じた女性の健康づくりについて、どのような取り組みを考えているのか、区長の見解をお伺いいたします。
 次に、港区が取り組む二酸化炭素削減対策についてお伺いいたします。
 平成九年、気候変動枠組条約第三回締約国会議が開催され、先進国の温室効果ガスの排出削減目標を定めた京都議定書が採択されております。我が国では温室効果ガス全体の排出量を平成二十年から平成二十四年までの間に、平均で平成二年に比べ六%削減することを掲げております。
 港区では平成八年、港区環境基本計画の策定、平成十年には港区環境基本条例を制定し、地球温暖化対策の重点行動目標として、省エネルギーの推進や省エネ型ライフスタイルへの転換を掲げております。港区環境基本条例に基づき、区民、事業者及び区が環境負荷低減に努めるための港区環境行動指針を策定し、広く温暖化対策の普及に努めております。
 具体策として、港区環境率先実行計画(みんなとエコ21計画)の策定、環境マネジメントシステム(ISO14001)の取得、さらには平成十六年、港区ヒートアイランド対策委員会を設置するなど、積極的な取り組みには一定の評価をしたいと思います。
 さて、港区は、平成十九年二月に策定した港区地域省エネルギービジョンの中で、温室効果ガス排出量の削減目標として、平成三十二年度に平成十七年度比マイナス二〇%の目標を掲げております。港区の二酸化炭素排出量は、平成二年度以降、一貫して増加しております。平成十七年度の排出量は三百七十六万八千トンであります。家庭が中心となる民生家庭部門と業務ビルや学校などの民生業務部門の割合が全体の約七割を占めており、この部門での取り組みが削減目標達成のかぎであると考えられます。
 武井区長は、港区長選挙後の報道機関への会見で、「区内で行われる個々の開発計画に、二酸化炭素排出量の削減目標を定めてもらう方針」、さらには、「本年度策定する地球温暖化対策地域推進計画で二酸化炭素排出量の削減策の一つとして盛り込む」と表明されました。開発事業者への要請は、千代田区が飯田橋駅西口地区開発で四割以上の削減目標を定めており、今後、都心区では重要な取り組みと考えられます。
 東京都は、庁舎・学校・病院など都立施設への省エネ設備・再生可能エネルギーの導入手法・条件などを定めたガイドラインを策定、今後十年間で八千億円を投じ、都立施設の改築・改修を進めるとしております。
 そこで、三点について質問いたします。
 第一点は、今後、区有施設の改築、建設においても、率先して二酸化炭素削減に取り組むべきと考えますが、区長のお考えをお伺いいたします。
 次に、二酸化炭素削減の取り組みにおいて、民間・公共施設の建築手法として、自然換気システムの導入が注目を浴びております。夏前の中間期あるいは夜間に、建物内にたまった熱気を自然換気窓から外部に除去する試みや、定風量機能を持った開口部から吹き抜け空間へ熱気を除去するなどの施設計画が実現しております。区内では汐留地区に建設された汐留芝離宮ビルがあります。また、新渋谷駅が現在計画されておりますが、二〇一二年には駅舎として初めて、自然換気導入の施設が誕生いたします。
 そこでお伺いしますが、第二点は、今後の区の施設計画に際し、自然換気システムの導入を検討すべきと考えますが、区のお考えをお伺いします。
 さらに、各自治体は各施設の整備を行うに当たり、温室効果ガスの排出削減に配慮した環境配慮型プロポーザル方式が採用されております。国土交通省や東京都においても、環境配慮型プロポーザル方式の採用を発表しました。公共的な建物が率先して環境問題に取り組む姿勢のあらわれと考えます。
 第三点目は、区においてプロポーザルを実施する場合、環境配慮型プロポーザルの採用を実施すべきと考えますが、区長の考えをお伺いいたします。
 次に、住宅対策についてお伺いいたします。
 港区住宅公社は、港区の定住人口が大幅に減少した平成初期の時代に定住人口回復を模索する中で、平成七年にスタートしました。公社は、既存の制度や行政の枠を超えた新しい観点から、定住人口問題に取り組める外部組織として機能し、住宅施策も多岐にわたり展開されてきました。港区の居住人口に関しては、このような社会的状況の変化から、昨年はバブル崩壊前の昭和六十三年当時の水準まで人口が回復してきております。今後もさらに増加の傾向にあると予測されております。これは景気回復に伴って都心回帰の動きが顕著になったとの見方があります。このような都心居住の住宅需要に応じて、民間事業者による大量の住宅供給がなされる一方で、従来からの港区の民間借り上げ住宅に空き室が生じるという事態が起きてまいりました。このような状況から、従来からの住宅施策の見直しと再構築が求められておりました。そして、港区の行政改革の一環として、平成十九年七月に決定した外郭団体改革プランの中で、住宅公社の解散が提案され決まりました。現在、住宅公社解散に向けて、住宅施策の再構築について検討されていると思われます。
 そこで、二点について質問いたします。第一点は、まず住宅公社の解散に当たり、優良賃貸住宅の建設資金の支援、借り上げ住宅の貸し付け、利子補給などの各種事業については、今後も継続されることが予想されますが、これらの事業について、今後どのようにするのか、基本的な考え方をお伺いします。
 また、現在、港区基本計画の見直しが行われていますが、現在の基本計画では、平成二十年度末までにシティハイツ六本木が設計並びに改築中、そして白金と一ツ木のシティハイツが調査となっております。さらに、平成十四年に作成された港区公営住宅ストック総合活用計画では、シティハイツ六本木は建て替えの判定、白金と一ツ木の住宅は建て替えに近い全面的改善との判定が出ております。特にシティハイツ六本木は隣地との敷地交換により接道条件が向上しており、現状の倍以上の容積が見込めるだけではなく、住宅を中心としたさまざまな複合施設も考えられます。東京都から移管を受けた公営住宅法に基づくシティハイツは、いずれも昭和四十八年ごろにかけて建てられており、老朽化が進んでおりますが、このようなシティハイツの建て替え問題は安全面からも早急に取り組むべきと考えますが、区長の見解をお伺いいたします。
 次に、交番対策についてお伺いいたします。
 現在、治安に対する取り組みが一層強化されております。中でも集合住宅や繁華街などの防犯カメラ設置に向けての支援策の拡大をはじめ、区民が自ら地域をあげての地域防犯パトロールの取り組みなどが進められております。また、一時、警察官の人員削減によって、治安の悪化を招く結果となってしまって以来、東京都は警察官や警察官OBの増員を年々図り、空き交番の解消など、治安回復に向けて取り組んでいると伺っております。確かに、最近、これまで空き交番やハイテク交番にも警察官の姿が見受けられ、空き交番が解消されつつあるとうかがえます。一方、以前から設置されていた交番が何らかの理由で、一時的に撤去されたままの状態にしておくことは、治安に対する周辺住民の不安が募るばかりであります。
 この問題は、平成十七年度予算特別委員会にも取り上げましたが、目黒通り沿いの白金台四丁目に設置されていました白金台交番が目黒通り拡幅計画のため平成九年九月に一時的に撤去されてしまいました。現在、既に目黒通りの拡幅整備については、約九割方のめどがついております。また、これまで交番設置にあたり、一番の課題としてありました用地の問題ですが、ことし四月二十六日に開設しました白金台どんぐり児童遊園は、こうした背景を受け、交番設置を視野に入れて整備されており、用地に関しての問題はなくなりました。
 これまでの間、地域住民は幾度となく関係各所に対し、交番の再度設置を要望してまいりました。また、平成十七年に東京都知事をはじめ、地元警察署、高輪支所に陳情してまいりましたが、今日まで実現には至っていません。そこで再び、近隣の十三の町会が中心となって、交番設置を求める要望書として大規模な署名運動が展開され、去る六月十日、署名人数七千二百八十五名の要望を添えて、地元住民の代表、そして自民党の菅野議員とともに、直接、石原東京都知事に陳情してまいりました。区民の安全・安心を守る治安対策として、多くの要望である白金台どんぐり児童遊園の併設地へ交番を再度設置するよう東京都に対して、強く要望していただくことを求めますが、区長のご答弁をお願いいたします。
 次に、区における携帯電話リサイクルの推進についてお伺いいたします。
 レアメタルを含む非鉄金属は、我が国の産業競争力のかなめとも言われ、その安定確保は重要な課題であります。使用済みで廃棄されるIT機器や携帯電話に含まれているレアメタルや貴金属は、貴重な再資源として注目を集めています。資源エネルギー庁に設置された資源戦略研究会が平成十八年に取りまとめた報告書「非鉄金属資源の安定供給確保に向けた戦略」においても、レアメタル再利用についての重要性が指摘されているところです。中でも国内で一億台以上も普及している携帯電話には金、銀などの貴金属とともに、リチウム、インジウムなどのレアメタルが含まれているため、3R、つまり、リデュース、リユース、リサイクルの観点から適切な処理と有効資源の回収に大きな期待が寄せられています。
 しかし、携帯電話のリサイクル活動を推進しているモバイル・リサイクル・ネットワークが本年二月にまとめた「携帯電話・PHSにおけるリサイクルの取り組み状況」によりますと、使用済み携帯電話の回収実績は、平成十二年の約千三百六十二万台をピークに減少傾向が続き、平成十八年には約六百六十二万台に半減との報告があります。こうした事態を受け、我が党の都議会公明党は、本年の都議会第一回定例会においてこの問題を取り上げ、「携帯電話の回収促進とあわせて、環境施策の前進につながる活用を推進すべきである」と訴えてまいりました。
 これに対して、東京都は、「今後、回収システムを運用している事業者団体やごみ処理事業を担っている区市町村による協議の場を立ち上げ、回収率向上の取り組みとあわせて、回収への協力が環境への貢献につながるということを所有者の皆様に実感していただける具体的な方策についても検討していく」と答弁されました。金や銀、レアメタルなどを再資源化していくためには、何といっても使用済みの携帯電話の回収率向上へ向けた施策が必要不可欠であります。
 そこでお伺いいたしますが、一つに、現在行われている各種のごみのリサイクルの啓発活動の中で、携帯電話を再資源として積極的に活用するよう、ごみの分別案内などに記載すること。二つ目として、廃棄する場合、購入したショップで処理することを促すなど、区民の意識啓発を積極的に図るべきと考えますが、区長の見解をお伺いいたします。
 最後に、社会的ひきこもりに対する自立支援対策についてお伺いいたします。
 近年、社会参加や対人交流を避け、自宅を中心とした生活を送るひきこもり状態にある若年者の増加が指摘されています。ひきこもりは、本人や家族にとって大きな負担となるだけではなく、その増加は、労働力や社会的活動の減少にもつながるとの懸念もあり、社会全体で対応すべき重要な課題と言われています。しかし、社会との関係が失われているため、その実態は明らかではなく、ひきこもりをどう理解すればいいのか、その入り口で行政の足踏みが続いていました。
 そこで、平成十三年五月、ようやく厚生労働省は、十代・二十代を中心とした「ひきこもり」をめぐる地域精神保健活動のガイドラインで初めて、ひきこもりの概念が示されたところであります。ガイドラインによれば、「さまざまな要因によって社会的な参加の場面がせばまり、自宅以外での生活の場が長期にわたって失われている状態」と定義しており、その上で、「家族支援を第一に考える」として、地域社会から孤立しがちな家族への援助に重点を置いたことが特徴となっております。
 平成十四年の全国の保健所や精神保健福祉センターにおけるひきこもりに関する相談件数は、電話相談で延べ九千九百八十六件、来所相談は実数で四千八十三件、合計一万四千六十九件。また、平均年齢は二十六・七歳で、男女の比率は、男性七六・九%、女性が二三・一%と圧倒的に男性が多く見られます。
 先日、東京都青少年・治安対策本部総合対策部の担当者に、ひきこもり対策の取り組みについて伺ってまいりました。都はこれまで、都区保健所や精神保健福祉センター、また教育相談センターやしごとセンターなどの相談機関が具体的な事例に基づき、検討や情報の共有を図るため、平成十六年十一月、ひきこもりに係る連絡調整会議を設置、具体的な活動として、都のホームページ上にひきこもりサポートネットを開設し、電話相談かインターネット相談のどちらかをクリックして相談に入っていく仕組みになっており、その先の個々の相談については、ノウハウを持っている民間事業者に委託し対応を行っています。
 このインターネット相談の実績は、開設された平成十六年十一月から本年三月までで、延べ五千三十四件。本人から直接相談する率は全体の五七%。また、電話相談の実績は、平成十九年七月から本年三月までの間で、延べ千百九十件。本人から直接相談する率は全体の四四%。都の担当者によりますと、パソコンでの相談は本人から直接メッセージが発信され、電話での相談は家族からの相談が多いということでありました。
 東京都の平成二十年度の主な事業の一つに若年者自立支援がありますが、この事業は、ひきこもりとなった若年者の自立や非行少年の立ち直りを支援するための相談体制の整備などを行うものです。中でもチャット相談、おしゃべり相談として、インターネットを通じてキャッチボールをする事業も取り入れ、携帯電話からのメール相談も実施されることが予定されています。一方、各区市町村に対しては、ひきこもりセーフティネットモデル事業を実施するよう通知しております。この事業の趣旨は、各地域において、教育・福祉・労働などの関係分野が連携し、ひきこもりの問題に対応する枠組みをつくり、早期対応や未然防止にかかわる具体的な事業を行うとして、実施にあたっては、一千万円の範囲内で助成されるというものであります。
 また、東京都は昨年九月から十月にかけて、十五歳から三十四歳の男女三千人へのアンケート調査を実施。その結果、〇・七二%がひきこもりと判断。この割合を都内の当該年齢人口に掛けてみますと、約二万五千人がひきこもりであるとの推計を発表しました。港区もこの計算式に当てはめてみますと、十五歳から三十四歳までの人口約五万二千九百人に〇・七二%を掛けますと、社会的ひきこもりは少なくとも約三百八十人と推計されます。今後、港区としてもひきこもり対策チームやひきこもり青少年協議会などの名称で、横断的な組織を新たに誕生させるとともに、もう一方では、対策の方向性と内容を検討するための組織として、学識経験者やNPO団体、企業や悩みを経験した青少年らが参加する、仮称ひきこもり支援検討委員会を立ち上げるなどして、自立支援対策に本格的に乗り出すことが重要と考えますが、区長の見解をお伺いいたします。
 また、学問を通して学ぶ喜びを知り、友人関係を通して社会性を育てていく。こうした視点に立つと、小・中学校での就業体験や人間関係づくりといった教育面からの対策も必要であり、不登校児童・生徒への対応、支援の充実がひきこもり予防策の一つになると考えますが、教育長としてどのようなお考えをお持ちなのかお伺いいたします。
 また、区が外部の人材活用を含めた、ひきこもりに対する本格的な支援対策を行っていくには、定期的な活動の場の提供が必要ではないかと考えます。
 そこで、最後に、既に廃止されております三田児童遊園跡地に、今後、区が民間と一緒に共同ビルをつくり、その一室を区が活用していく予定と伺っております。私はぜひ、こうした場をひきこもり対策として活用されることを要望させていただきまして、以上で質問を終わります。
 ご清聴ありがとうございました。
  〔区長(武井雅昭君)登壇〕


◯区長(武井雅昭君) ただいまの公明党議員団を代表しての杉本とよひろ議員のご質問に順次お答えいたします。
 最初に、施政方針についてのお尋ねです。
 まず、がん対策における在宅緩和ケア支援策についてです。区では昨年度、在宅におけるがん等ターミナルケアに伴う介護者の実態と意識調査を実施いたしました。その結果、自宅での看取りを体験した家族の約半数は、自らも在宅で死を迎えたいと望んでおります。また、がん末期になっても在宅医療の体制が整えば、最後まで自宅で療養したいと回答した方が約三割。一方で、約六割の方が家族に迷惑をかけるなど、介護力の不足で最後まで自宅で療養するのは困難と考えていることもわかりました。
 区では、がん治療や在宅緩和ケアに取り組む専門医療機関や訪問看護ステーション等の参加を得た、港区在宅緩和ケア・ホスピスケア支援推進協議会を軸に、このような実態を踏まえて、在宅緩和ケアの普及啓発、相談窓口の設置、在宅医療と中核病院とのネットワークの整備などの仕組みづくりに取り組んでまいります。
 さらに、在宅緩和ケアを推進する拠点として、仮称在宅緩和ケア・ホスピスケア支援センターを設置し、そこに家族や介護をする人の負担を軽減するためのショートステイなどの機能も整備してまいります。今後、患者やその家族が、安心して住み慣れた地域で緩和ケアを受けつつ、在宅療養を送ることができるように支援をしてまいります。
 次に、学校施設の改築についてのお尋ねです。
 区では、子どもたちの学びの場であり、地震等の災害時に避難所として活用される学校施設の耐震補強や改築事業について、現行の基本計画においても積極的に前倒しを行い、安全確保に努めております。改築に当たっては、教育施設に求められる最新の情報機能や環境に配慮した機能を備えるほか、防災用品の備蓄など避難所として必要な機能を備える施設として計画し、現在、白金台幼稚園、港南小学校、芝浦小学校、三田中学校、高陵中学校のあわせて五施設の改築事業を並行して進めております。
 中長期的な改築計画については、仮設校舎や用地に要する経費などの課題解決も含め、今年度取りまとめる基本計画改定作業において、具体的に検討してまいります。今後も、経費縮減を念頭に置きつつ、教育委員会との連携を密にしながら、改築計画の早期実現に努めてまいります。
 次に、景観法と地区計画制度の活用についてのお尋ねです。
 区は、多様な地域特性を生かした景観形成に向けて、来年度を目途に、景観法に基づく景観計画の策定を目指しております。この計画の中で、業務・商業地では、文化・交流機能やにぎわいづくりを視野に入れ、景観形成の方針や基準を設定し、快適な歩行空間や緑豊かなオープンスペースを備えた魅力あるまちづくりを図ってまいります。一方、中低層住宅が主体となった閑静な住宅地では、街並みを維持するため、建物の高さに関する基準を加えることで、都心にふさわしいめり張りのある戦略的なまちづくりに取り組んでまいります。
 また、地域の身近な景観をはぐくむため、港区まちづくり条例に基づく区民参画の仕組みを活用した、地域の景観に関するルールづくりを支援してまいります。さらに、強制力のある高さの規制が必要な場合は、地域の地権者等の合意形成を図り、地区計画などの都市計画制度を活用してまいります。
 次に、共同住宅耐震化に対する助成についてのお尋ねです。
 平成十九年度に実施した耐震改修に関する意向調査の結果では、分譲マンションの耐震改修工事を実施する際の課題として、工事費用の負担などから区分所有者の合意形成が難しいとの意見が多く寄せられました。区は、実態に即した効果的な助成制度となるよう、他区の事例も参考に助成のあり方等について検討を進め、年内に分譲マンションに対する耐震改修工事費の助成や建築・法律等の専門分野のコンサルタント派遣を含めた建築物耐震改修助成制度を拡充整備いたします。
 次に、コミュニティバスについてのお尋ねです。
 コミュニティバスは、区民の日常生活での移動を支援する有効な交通手段の一つと考えております。そのため、各総合支所などの公共施設をはじめ、病院や商店街などの生活関連施設へのアクセスや、他の交通機関との乗り継ぎも考慮しながら、地域交通のネットワークを構築してまいります。コミュニティバスの新設・拡大については、現在、区民アンケート調査結果を踏まえ取り組み方針をまとめております。今後は、地域住民の参画を得ながら、平成二十一年度の運行を目指して実施計画づくりに取り組んでまいります。
 次に、区の財政運営についてのお尋ねです。
 まず、将来を見据えた財政運営についてです。私は、港区ならではの質の高い行政サービスを継続して区民の皆さんに提供できるよう、平成十九年三月に策定しました港区財政運営方針に基づき、計画的な財政運営を行ってまいりました。今後の区財政は、歳入の根幹をなす特別区民税収入が、景気の動向や国の税制改正に左右されやすいという不安定な要素を抱えるとともに、区民の安全・安心確保のための区有施設の改築、田町駅東口北地区公共公益施設整備事業などの大規模な建設プロジェクト等、大幅な財政需要が見込まれ、決して楽観はできない状況にあります。そのため私は、本年度策定中の新たな基本計画の中で財政計画を明示し、どのような社会経済状況の変化等にも対応できる磐石な財政基盤の確立に努める中で、区民の誰もが夢と希望を持ち、充実した毎日を送ることができる地域社会の実現を目指してまいります。
 次に、基金の活用の重要性についてのお尋ねです。
 財政運営に当たっては、単年度の収支の均衡を図ることはもとより、将来の財政状況も考慮し、長期的な見地から健全性の確保に努めなければなりません。そのため、社会基盤整備などの一時的な支出の増加や景気動向等による収入の減少など、著しい財政の変動がある場合においても、年度間の調整を行い平準化することで、質の高い行政サービスを維持するための制度として、基金が重要な役割を果たします。区はこれまで、財政調整基金をはじめ、公共施設の建設や、子育てや高齢者支援などの特定の目的のための基金を設置し、活用してまいりました。今後も、弾力的な財政構造を維持する重要な手法として、港区財政運営方針における基金の活用ルールに基づき、それぞれの目的に応じ、計画的に基金を積み立てるとともに、有効に活用してまいります。
 次に、区民の負担にこたえる行政サービスの提供についてのお尋ねです。
 行政サービスは、区民の皆さんが負担する税金等を主な財源として提供しています。そのため私は、区民の皆さんの負担に十分にこたえられるよう、貴重な財源をむだにしない効率的、効果的な区政運営と港区ならではの質の高い行政サービスの提供に努めてまいりました。今後とも、区民の皆さんの区政に寄せる大きな期待にこたえ、全国の自治体に誇れる質の高い行政サービスを提供できるよう、不断の行財政改革に取り組むとともに、区民の皆さんとともに考え、ともに行動する参画と協働により、区民が必要とする行政サービスを適切に提供してまいります。
 次に、港区障害福祉計画についてのお尋ねです。
 本計画は、障害者が自立し、安心して地域で暮らすことができるよう、障害者自立支援法に基づき、区における障害福祉サービス、地域生活支援事業の提供体制を確保するため策定するものです。現在、第二期港区障害福祉計画の策定に向けて、公募区民や学識経験者などで構成する港区障害者地域自立支援協議会で検討しております。本計画を実効性のあるものとするため、本年三月にまとめた保健福祉基礎調査の結果とあわせ、障害者及びその家族、障害者団体、サービス事業者等の意見・要望をお聞きするとともに、地域の福祉の担い手である民生委員・児童委員をはじめ、NPOやボランティア団体、企業等との連携を視野に検討を進めてまいります。
 次に、うつ病対策についてのお尋ねです。
 区では、昨年度から港区精神保健福祉連絡協議会において、うつ病・自殺予防に関する検討を行っております。うつ病は、自分ではうつ状態になっていることに気がつきにくいという特徴があります。そのため、区としては、本人のみならず、周囲の方たちへのうつ病への理解を高める取り組みを進めてまいりました。その一環として、区民及び中小企業の事業者や働く方々に向けて、リーフレットの作成配布やホームページを通じた情報発信等、普及啓発活動を強化してまいります。
 本年度は十月をうつ支援月間とし、十月二十九日には、精神保健関係機関や民生児童委員の方々などと協力して、高輪区民センターで講演会を開催する予定です。今後はさらに、区内医療機関の協力を得て、より適切な医療につながるような仕組みづくりを検討してまいります。また、保健所での精神科医による精神保健福祉相談事業の中で、ご指摘の認知行動療法を含む専門的な治療やデイケアの紹介等、その方の病状に合った適切な支援に努めてまいります。
 次に、生涯を通じた女性の健康支援対策についてのお尋ねです。
 女性は、男性に比べてホルモンの変動による明確なライフサイクルがあり、その時期ごとに心や体の特徴や頻度の多い疾患があります。そのため女性には、特に、年代ごとの健康教育と健診が大切であり、区では、若いうちから、かかりつけの医療機関を持っていただけるよう、二十歳から歯科健診や子宮がん検診が受けられ、あわせて性感染症の検査も地域の医療機関で受けることができる体制を整備しております。
 また、さまざまな内容のご相談に対して、保健所や総合支所の保健師や精神科医が対応しており、その方の症状やご希望に応じて、区内の女性専門外来の案内や情報提供を行っております。今後は、より一層女性という視点を意識した取り組みを進めるとともに、三十代からの健診事業や各年代に応じた健康講座の充実を図り、生涯にわたる女性の健康保持・増進を支援してまいります。
 次に、環境対策についてのお尋ねです。
 まず、区有施設の改修・建設における二酸化炭素排出削減の取り組みについてです。第二次港区環境率先実行計画では、区有施設からの二酸化炭素排出量を平成二十二年度には、平成十五年度比二%削減を目標と掲げております。地球温暖化対策のさらなる推進に向けて、区は二酸化炭素の排出削減に自ら率先して実行していく責任があります。このため、平成十九年二月に策定した港区地域省エネルギービジョンで掲げた区有施設の省エネルギー診断をはじめ、施設建設時や改修時において、省エネルギーの導入に努め、区有施設からの二酸化炭素排出量の削減の取り組みを推進してまいります。
 次に、区の施設計画に際しての自然換気システムの導入についてのお尋ねです。
 近年、建物の空調に関する省エネルギー対策として、自然換気システムの導入が拡大しつつあります。建物内にとどまった熱気を自然換気により外部に排出するシステムは、特に夏季の冷房の省エネルギー対策として効果が期待できます。一方で、施設の利用時間や防火・防煙に対する性能及び防犯設備など、施設の用途や構造ごとに解決しなければならない課題もあります。区では、現在設計中のみなと保健所で自然換気システムの導入を検討しておりますが、今後も自然換気システムも含め、環境に配慮した換気システムの導入について積極的に検討してまいります。
 次に、区有施設改修・建設計画における環境配慮型プロポーザルの導入についてのお尋ねです。
 昨年五月「国等における温室効果ガス等の排出の削減に配慮した契約の推進に関する法律」いわゆる環境配慮契約法が制定されました。区では、これまでも施設建設のプロポーザルにおいて、ライフサイクルコストを検討する中で、省エネルギーの提案等を考慮してまいりました。今後とも、個々の施設改修・建設計画に応じた温室効果ガス等の排出削減に配慮するとともに、法律の趣旨を踏まえ、環境配慮型プロポーザル方式の導入を検討してまいります。
 次に、住宅対策についてのお尋ねです。
 まず、住宅公社解散後の事業の引き継ぎについてです。財団法人港区住宅公社の解散に当たり、外郭団体改革プランで示した方向性を踏まえ、住宅公社の行っている各種事業の円滑な引き継ぎについて、現在検討しております。優良賃貸住宅借上・貸付事業や各種利子補給事業などについては、公的支援の必要性の観点から新規の募集について検討するとともに、継続中の利子補給等については、契約済みの方への配慮が必要と考えております。また、住宅相談等、区と住宅公社の双方で実施している事業につきましては、区民の利便性や事業内容の専門性などを踏まえながら、整理統合に向け検討しております。
 次に、老朽化したシティハイツの建て替えについてのお尋ねです。
 東京都から移管を受けたシティハイツ六本木などの区営住宅につきましては、耐震性能や劣化状況などの建物の現状を十分勘案しながら、改修や建て替え計画の検討を進めており、本年度改定の港区基本計画に計上する予定です。建て替えに際しては、高齢者や障害者等の入居に配慮したバリアフリー化の推進や二酸化炭素の排出削減、省エネルギー化等の環境に配慮した整備を進めてまいります。
 次に、「白金台どんぐり児童遊園」への交番設置についてのお尋ねです。
 白金台地域への交番設置につきましては、平成十七年に地元町会等の要望を受け、警視庁に要請いたしました。警視庁によりますと、交番の設置に当たっては、当該地域における人口、面積、事件・事故の発生状況、隣接する交番との距離、要員の確保等を総合的に勘案しながら検討しているということです。区としても、地域の方々の安全で安心できる生活を確保するため、引き続き「白金台どんぐり児童遊園」への交番設置を関係機関に強く要請してまいります。
 次に、携帯電話のリサイクル推進についてのお尋ねです。
 貴重な希少金属を再生利用することは、地球環境への負荷を軽減する資源循環型社会を実現する上で重要な取り組みです。希少金属を含む携帯電話やPHSが廃棄されることなく、資源として活用されるよう、携帯電話通信事業者等が進めている回収の取り組みを後押ししていく必要があると考えております。そのためには、多くの区民や地域の事業者の協力が欠かせません。区が発行する分別変更の説明書やホームページ等を活用し、区民への周知、啓発に努めながら、携帯電話通信事業者等が店頭で行っている資源回収への協力を呼びかけてまいります。
 最後に、社会的ひきこもりに対する自立支援についてのお尋ねです。
 昨年度、行われた東京都の調査によれば、ひきこもりの原因は、職場不適応、病気、不登校、人間関係の不信などさまざまです。その対策のためには、一つの側面だけからではなく、保健、福祉、教育などさまざまな分野からの多角的な取り組みが必要となります。東京都では、ひきこもりの未然防止、本人や家族への支援等総合的なひきこもり対策を展開していく予定です。
 現在、区では、総合支所や保健所での相談を実施しておりますが、個々の事情の正確な実態把握等、大変難しい問題もあります。区としても、今後、東京都における事業と協力し、庁内での情報の共有化や組織的な連携を図るなど、主体的、総合的に取り組んでまいります。
 よろしくご理解のほどお願いいたします。
 教育にかかわる問題については、教育長から答弁いたします。
  〔教育長(高橋良祐君)登壇〕


◯教育長(高橋良祐君) ただいまの公明党議員団を代表しての杉本とよひろ議員のご質問にお答えいたします。
 社会的ひきこもりに対する自立支援についてのお尋ねです。
 義務教育段階における不登校の未然防止や早期解決は、社会的ひきこもりを予防する観点からも大変重要であると考えております。そのため、現在、学校では、一人ひとりが認め合い、励まし合える学習活動を各教科で工夫するとともに、思いやりや人間関係を重視し、社会性をはぐくむ体験的な活動を実施しております。さらに、カリキュラムに職場体験を加え、将来の自分自身の生き方を考える機会を一層充実しているところです。
 また、不登校が生じた場合には、心理の専門家と学校や児童相談所等で構成したサポート会議で、個別の支援計画を立て、家庭と相談しながら、学校復帰に向け取り組んでおります。さらに、不登校の子どもたちが通う「つばさ教室」では、家庭と連携した日常における個別の学習指導や自立心や協力の精神などを養うことをねらいとした宿泊行事などを実施する中で、高校進学ができるようになるなど成果をあげております。今後とも、ひきこもりの要因の一つと考えられる不登校への迅速、かつ適切な対応について、各学校を指導してまいります。
 よろしくご理解のほどお願いいたします。


◯議長(井筒宣弘君) 十二番七戸淳議員。
  〔十二番(七戸 淳君)登壇、拍手〕


◯十二番(七戸 淳君) 平成二十年第二回港区議会定例会に当たり、フォーラム民主を代表し、武井区長並びに高橋教育長に質問いたします。
 質問に入ります前に、さきの港区長選挙において、多くの区民の信託を受け再選を果たされました武井区長におかれましては、お祝いを申し上げますと同時に、武井区長を応援した者の一人として、区長とともに区民の期待にこたえられるよう区政の実現のため、我が会派としてもともに取り組んでまいりますことを区民並びに区長にお約束し、質問に入らせていただきます。
 まず、都心における望ましい地域自治の実現についてです。
 先月、政府の地方分権改革推進委員会において、第一次勧告が公表されました。勧告では、何よりもまず、住民に最も身近な基礎的自治体である区市町村の自治権を拡充し、生活者の視点に立脚した地方政府の構築を目指すべきとの提言がなされています。具体的には、保育所の入所要件や医療計画の基準病床数の算定方法、厚生労働大臣の同意制度の見直しなどが織り込まれています。
 また、都道府県から区市町村への権限移譲についても、都市計画決定、景観行政団体指定の都道府県知事の同意の廃止など、まさに現在、港区が抱えるさまざまな諸課題について、より地域の実情に即し、地域独自の取り組みを可能にする項目が織り込まれた内容となっています。
 また、さきの平成二十年度予算特別委員会の総括質問で、私は、都区のあり方検討に関して、区長の取り組み方針をお聞きいたしました。昨年末、平成十九十二月の特別区制度調査会第二次報告において、「依然として都区制度は残り、都が市の事務の一部を区にかわって一体的に処理するという考え方が残っている。この一体性の観念から脱却し、現在の都区制度を払拭し、分権時代にふさわしい新たな基礎的自治体を目指すべき」との考え方が示されました。
 さらに、先月、特別区制度懇談会が設置され、国が進める地方分権改革に対応した検討が進められることになっています。地方分権、都区制度改革の潮流の中で、まさに区民本位、区民に身近な区政の実現を第一の公約として掲げ、再選を果たされました区長に大きな期待を寄せるものであります。
 こうした状況の中で、区長は、区政運営の基本姿勢として、区政のあらゆる場面で区民の声を聞き、区民参加の地域協働によって、地域の課題を地域で解決する仕組みをつくり、都心における望ましい地域自治を実現するとさまざまな機会に述べてこられました。
 そこで、まず、区長の区政運営の基本姿勢でもある「都心における望ましい地域自治の実現」とは、具体的にはどのような姿を描いておられるのか、お考えをお聞かせください。
 私は、区長が思い描く「都心における望ましい地域自治」を実現するための仕組みづくりとして、強力に区役所・支所改革を推し進められてきたものと理解しています。区役所・支所改革は三年目に入り、区民の評価は高く、区役所が身近になった、困り事や課題解決が迅速になった、何よりも職員の対応や意識が変わってきたなどの声を聞くようになりました。職員がさまざまな地域の会議や活動に参加し、コミュニティの重要さを訴えたり、路上に出てきれいなまちづくりのためのキャンペーンを繰り広げている姿は、きっと地域住民やこのまちで働く人々の心をいつか動かして、地域の活性化に結びつくものと信じております。
 そこで、区役所・支所改革についての質問ですが、一昨年、大規模な区の組織機構改革を断行されたわけですが、区役所・支所改革に関する質問に、区長は、「区役所・支所改革は大きな評価をいただいている一方で、支援部と総合支所の連携など組織的な課題もある。三年目にあたり、一層の改革推進に取り組んでいく」と答弁をされています。区長は、新たな四年間のスタートラインに立たれた現在、この区役所・支所改革をどのように進めていかれようと考えておられるのか。改めて、具体的な最終的な姿も含めて、お考えをお聞かせください。
 また、昨日の施政方針で、「総合支所には、これまで以上に地域の自主性、自立性を担保する責任と権限を備える」との方針を示されましたが、総合支所が持つ責任と権限とは具体的にどのようなものでしょうか。お聞かせください。
 商店街振興についてです。
 商店街変身戦略プログラム事業の今後の展開についてです。この事業は、港区にぎわい商店街事業の中の商店街モデル事業支援を発展させ、イベントだけではない、ハードも含め、商店街の資源や魅力を発掘し、個性的で魅力的な商店街に生まれ変わることを目指した事業です。平成十七年度にスタートし、これまで芝浦商店会、高輪町栄会、東麻布商店会、そして私の地元であります赤坂商店街協議会も平成十八年度から取り組んでいます。商店街独自に個性を生かした計画づくりが検討されています。調査や検討会へコーディネーターを派遣して計画を策定、複数年度にわたる大規模な事業が展開されています。
 しかし、港区では、汐留や品川駅東口、東京ミッドタウンなどの開発により、まちが大変身した地区がたくさんありますが、この商店街変身戦略プログラム事業を実施している商店街で、今のところ、「確かに生まれ変わったようだ」と、それほどに感じられるものが見えてこないのは私だけでしょうか。新たなまちが生まれてくる一方で、古くからの商店街はさまざまな課題を抱えています。私が住む赤坂でも、赤坂商店街協議会の皆様方が苦労して検討を重ねていますが、具体的な案はなかなか出てこないとの感想も聞きます。私は、商店街の活性化は、まちのにぎわいや住民の暮らしやすさの面から重要であると思いますし、独自の取り組みを推進するこの商店街変身戦略プログラム事業は、商店街の活性化のために、大きな期待が持てる事業だと考えております。しかし、こうした状況を見ると、何か事業の実施体制、区や総合支所のかかわり、支援が足りないのではないか。商店街に任せきりになっているのではないかと考えてしまいます。
 そこでお聞きいたします。区長は、これまで実施してきた商店街変身プログラム事業の事業効果をどのように評価されているのか。お考えをお聞かせください。
 また、この事業を有効な事業にまさに変身させていくためには、区の支援体制、例えば、街づくり部門が検討に参加するというような支援、区の取り組みが必要ではないかと考えております。区長は、今後、商店街変身戦略プログラム事業をどのように展開されていかれる方針か、お伺いいたします。
 国際化の推進についてです。
 区長は、外国人の方々にも、これまで以上に地域コミュニティの一員として、国籍を超えた交流を深め、相互に理解を深め、多様性を受容し合う、平和や人権感覚にあふれた豊かな地域社会を目指す。また、国際理解教育を推進し、外国人の子どもたちと日本人の子どもたちがともに理解し合い、ともに学び、遊びながら友だちをつくり、豊かな人間性や基礎学力をつけるための環境を充実させると述べておられます。
 私どもの会派は、人口の一割、区税収入では二割を占める外国の方々に対するサービスの充実、港区の特性に応じた国際化施策の充実について意見を申し上げてきました。しかし、これまでこうした対応が十分に図られてきたとは言えないのではないかと考えております。現在、外郭団体の改革が求められている中、国際交流協会の見直しが進められ、区の支援の打ち切りの議論もあったやに聞いております。もちろん、既存の国際交流協会が国際都市港区にあって、果たして行政の補完的な役割を十分果たしてきたかどうか、これは私もいまだ疑問が残るところだと思っております。
 したがって、従来の国際交流協会のままでは存続の意義が確かに薄いとは考えますが、しかし、港区が国際交流推進や外国人に向けたサービス、施策を充実させていかないわけにはまいりません。本年度から国際化推進担当課長が民間からの公募により設置されたわけですが、大いに期待しているところです。
 そこでお伺いいたします。区長は、国際化推進担当を通じて、どのような国際化推進事業を展開されていこうとお考えかお聞きいたします。現在、国際化推進担当が課題として取り組んでいる内容を含め、お聞かせいただきたいと思います。
 また、国際交流協会はもとのコミュニティハウスに移転して存続しています。この国際交流協会を今後どのように改革していかれるお考えか、国際交流センターを設置するのか、お考えをお聞きいたします。
 若者のひきこもり対策についてです。
 東京都は、昨年、十五歳から三十四歳までの若者を対象にひきこもりの現状について調査いたしました。何と都内だけで約二万五千人のひきこもりの若者がいることがわかりました。小・中学生の不登校と異なり、本来社会人として自立して活動しているべき年代の若者のひきこもりが急増しています。「自室からほとんど出ない」、「近所のコンビニくらいに出かける程度」と回答した人が〇・七二%、つまり、千人のうち七人がこうした状況におられます。原因を調査したところ、職場の不適応や人間関係の不信、不登校などが中心でした。
 先日、秋葉原で大変な事件が発生いたしました。報道によると、警察の調べでは、犯人は子どものころから両親との不仲、不信をあらわにして、そうした両親との断絶が社会からの疎外感を募らせ、また、いろいろと自信を失い、孤立感を募らせていた。そうした状況が今回の無残な行動に出たのではないかということでした。怒りと悲しみ、そしてやるせない気持ち、一方で、私たち政治に携わる者として、健全な社会をつくるためにもっともっと努力をしなければならないとの思いを改めて認識させられる出来事でした。
 けさの新聞紙上、各紙にもヤマダ電機の排除命令の話が出ておりましたが、やはりこれも派遣労働に関することであり、犯人にも雇用の社会的問題があるように、必ずしもひきこもりが秋葉原での事件に直接結びついているとは言えないと思います。しかし、人とのふれあいや生きがいを失い、仲間や社会から孤立している若者がいかに増えているか。そのことがいかに重大な社会問題であるかということを改めて実感いたしました。
 区長も日本全体が閉塞感に包まれているかのような現実が生まれているとの認識を示された上で、区民の誰もが夢と希望を持って充実した毎日を送ることができる。人にやさしい地域社会を実現すると述べておられます。私はこうした若者のひきこもりについて、区内の実態を調査して、まず、子どもたちが夢と希望を持ってはぐくまれる地域社会の実現が急がれるのではないかと思っております。
 東京都の青少年・治安対策本部では、ひきこもりセーフティネットモデル事業を開始いたしました。青少年の健全育成、地域教育と言うと立派な人間、立派な社会人を育てるという感覚がありますが、私が思う健全育成、地域教育は、子ども同士、子どもと大人が楽しくふれあうことができること、地域社会の中で楽しく育っていけること、子どもたちが地域を好きになること、こうした取り組みがまずは大切ではないかと思います。
 そこで、区長と教育長にそれぞれお聞きいたします。この若者のひきこもり、区内の現状について、どのようにお考えになっておられるか。そして、区として、また教育委員会として、どのような対策を行っていくべきとお考えなのか、改めてお伺いいたします。
 子育て支援施策についてです。
 区長は、選挙期間中も、再選を果たされた最初の記者会見でも、子育て支援施策の充実を区政の大きな課題として取り上げてこられました。子どもの人口が急増する中で、やはり子育て施設、特に保育施設の早期整備を進めるとお話しされておりました。
 平成十六年から、就任以来、区長は保育所の待機児童の解消に向け、認証保育所の誘致を含めて、四年間で七百名近い定員を拡大されてきました。また、東麻布保育室や現在準備している札の辻保育室、さらに港南地区に一カ所、検討を進めていると聞いております。ぜひ、待機児童解消のための取り組みを引き続きお願いしたいと思っております。議会としても、この取り組みについては会派を超えて全面的に応援していけるものと確信しております。
 私の子育て支援策に関する質問は、もう一つの課題であります、在宅での子育てに関する支援策についてです。認証保育所も含め、保育園への入所希望者が大幅に増えている理由の一つは、核家族化や地域のコミュニティの希薄化により、家庭や地域での子育て力の低下、育児に対する不安やストレスを抱える親や家族が増加していることが理由の一つにあるのではないか、そんな思いを持っております。もちろん、親の就労等によって、保育所がなくてはならない施設であることは確かです。しかし、育児不安を抱えた家庭などでは、育児に対する最も頼りになる支援は保育園、そう思っておられる親御さん、家庭が多いのではないでしょうか。就労要件のない認証保育所を希望されるご家庭が増加していることからも推察されます。
 そこで、今後、保育所の整備のみならず、在宅での子育てに関する支援策の重要性が増しているのではないかと考えます。先日、台場地区と麻布十番地区に子育てひろばを設置するとの報告がありました。施政方針においても、区長は、多様化するニーズに的確にこたえるため、子育てひろばや緊急一時保育施設の整備を進めると述べておられます。しかし、子育て支援施設は身近な地域にあって、常に施設とのつながりや子どもたちや親同士の交流が図れるものでなければなりません。遠いところではなかなか利用しづらいものと思います。
 そこで質問は、こうした在宅で育児をされている家庭が気軽に育児の不安や悩みに相談に乗ってもらえ、また、交流が図れる、こうした施設の整備を今後どのように展開されていかれるお考えかお伺いいたします。
 最後に、防災対策についてお伺いいたします。
 区長も施政方針で述べられておりますが、ここのところ国内外で大きな自然災害が発生しています。大地震に見舞われた岩手・宮城内陸地震では、大勢の方の尊い命が失われました。また、被災され不安な生活を余儀なくされておられる方々が大勢います。心からお見舞いを申し上げます。
 今回の大地震を引き起こした断層は、実は活断層としてリストに載っていなかったものだと言われております。予想を超えた自然災害が起こるということを改めて私たちに教えてくれました。そういった意味では、関東直下型の地震は今すぐにでも起きてもおかしくないと言われており、私たちは今すぐにでも起こる大地震に備えた対応を図らなければならないと言えます。今回の地震でも一つ教訓になったのは、その町や地区の状況、周りの自然環境によって多様な被害が発生するということです。港区においても狭い範囲ではありますが、坂やがけの多い地区もありますし、高層建築物が密集している地区または木造住宅の多い地区など、また、昼間人口が多く、現在想定した避難所や備蓄量では、果たして帰宅困難者などを受け入れる体制があるのかどうかなど、多様な被害を想定した対策が求められてくるのではないかと思います。
 私は、仮にこの東京で大災害が発生した場合、消防、警察、あるいは区がこうした個々の被害、しかし、尊い命が危険にさらされているとき、迅速で万全な救助活動ができるのか。当然お願いするべきものではありますが、限界があるように思います。そこで重要なのが、やはり総合支所を中心とした地域における共助の取り組みではないかと思います。地域の実情に合った地区ごとの防災対策、防災計画が必要だということです。
 現在、災害発生時に各総合支所ごとに地区災害対策本部を立ち上げて、情報の収集、緊急対策を講じる仕組みをつくり、訓練を行っています。しかし、防災計画としては、区全体の港区地域防災計画が基本となっています。現状の防災計画上、例えば、地域のことを十分に知り尽くしている消防団は東京消防庁の傘下に入り、総合支所の指揮は及びません。総合支所の職員がどの程度参集し、緊急対応が可能か、現在のところは不明です。私は、地域のある町会や企業が加わっている地域の防災協議会と総合支所が協力して、地区ごと、防災協議会ごとの防災計画や災害対応マニュアルを策定すべきだと考えております。こうした計画を地区住民の皆様と一緒に策定することで、住民の方々にもいざ災害が発生したとき、地域が連携し、どのような行動をとるべきか、一人でも多くの方々に知ってもらえる状態に近づいていくのではないかと思っています。こうした地区ごとの防災計画、行動マニュアルの作成の必要性について、区長はどのようにお考えかお伺いいたします。
 以上で終わります。
  〔区長(武井雅昭君)登壇〕


◯区長(武井雅昭君) ただいまのフォーラム民主を代表しての七戸淳議員のご質問に順次お答えいたします。
 最初に、都心における地域自治についてのお尋ねです。
 まず、都心における望ましい地域自治についてです。私が思い描く理想の地域自治とは、都心・港区が誇る豊富な人材がより多く区政に参画し、まちの将来や課題を地域で考え、協働によって、目標の達成を目指す創造的な地域社会の姿です。私は、人口の一割を超える約二万二千人の外国人が居住し、昼間人口は九十万人を超えるという都心・港区ならではの特性を生かし、港区に居住している方々はもとより、働き、学び、活動するあらゆる人々との連携、協働を一層加速させる必要があると考えています。
 これまで町会・自治会をはじめ、ボランティア団体やNPOなどの多様な主体による自主的な活動が意欲的に展開されてきたこと、このことを最大限に活用し、その活動のすそ野を幾重にも広げながら、自分たちのまちを自らつくる創造的な地域社会を実現してまいります。
 次に、区役所・支所改革の方向性についてのお尋ねです。
 区役所・支所改革は三年目の節目を迎え、区民がより主体的に、地域の課題解決や地区の計画策定に取り組むことができる仕組みを整える段階を迎えています。「総合支所は地域の課題を解決する機能を担い、支援部は調整機能を担いながら総合支所を支える」という、当初からの基本的方向性に沿い、改革は着実に前進しています。しかしながら、これまでの検証により、街づくり分野における総合支所の役割、総合支所業務の円滑化に向けた三課の調整、支援部組織の再編など、さらに検討を深めていかなければならない課題があるものと認識しております。
 今後、新たに設置する予定の区役所改革推進本部の指揮のもと、改革の仕上げに向けてこれらの課題を集中的に検討し、総合支所と支援部の目指す姿を早期にお示ししてまいります。
 次に、総合支所の責任と権限についてのお尋ねです。
 平成十八年四月の区役所・支所改革では、地域のさまざまな課題に責任を持って対応できるよう、総合支所長に、一般職として最上位の部長級職員を配置いたしました。これにより、区民サービスの大部分が区民に身近な総合支所で提供できるようになったほか、地域の困り事や課題解決に対しても責任を持って取り組むなど、機能が大幅に拡充いたしました。引き続き、総合支所機能の一層の拡充を図るため、予算編成手法の見直しや地区版の基本計画の策定など、地域の課題を地域で責任を持って解決するために必要な権限の拡充について検討してまいります。
 次に、商店街振興についてのお尋ねです。
 まず、商店街変身戦略プログラム事業の効果についてです。今年度からスタートした六本木商店街振興組合を含め、四つの商店会と赤坂商店街協議会が、商店街変身戦略プログラム事業に取り組んでいます。この事業は、これまでの商店街振興事業と比較して、第一に地域との連携を重視しています。また、計画づくりから事業実施まで、四年間にわたり継続的に支援を行うところに大きな特色があります。このことにより、商店街のイベントを地域の町会・自治会などの協力を得て実施することで、まち全体ににぎわいを創出することができました。さらに、継続的な取り組みによる商店街の組織の強化や、商店街周辺の街並みの景観整備を実現できました。事業を進めていく過程では、商店会の方々とともに職員も知恵を絞り、積極的に支援を行っております。区は、これまでの取り組みの成果を踏まえ、個性的で魅力的な商店街づくりをより一層推進していくため、取り組みを強化してまいります。
 次に、商店街変身戦略プログラム事業の今後の展開についてのお尋ねです。
 商店街変身戦略プログラム事業は、商店街活性化のための有効な施策であると考えております。今後、より効果的な事業となるよう、これまで蓄積されたノウハウを活用するとともに、地域の大学、企業等との連携や観光資源の活用の一層の促進、事業終了後も自立して取り組みを継続していくための商店会組織の強化等、事業について必要な見直しを行ってまいります。また、魅力的、個性的な商店街づくりのためには、商店街の街並みや景観の整備、環境に配慮した活動、子ども、高齢者にやさしい事業の実施、安全・安心な商品の提供などの取り組みも重要です。そのため、産業振興、街づくり、環境、福祉などの関連部門が十分に連携をとり、今後とも積極的に事業を推進してまいります。
 次に、国際化の推進についてのお尋ねです。
 まず、国際化推進事業の展開についてです。多様性を認め合いながら共生し合う地域社会を実現していくためには、人口の一割以上を占める外国人の方々に、地域コミュニティの一員として、積極的に地域の課題解決に参画していただくことが大変重要であると考えています。本年度は、在住外国人のアンケート調査や欧米とアジアから招いた外国人研修生による外国人へのインタビュー調査、外国人区政モニター会議など、今までにない視点から、さまざまな調査等を実施いたします。それらを通じて、外国人の目で見た区政の課題やニーズの把握を行ってまいります。今後は、外国人の視点や発想を十分に生かしながら、国際化推進プランの策定に向けて、幅広く検討を進めてまいります。
 次に、国際交流協会の今後についてのお尋ねです。
 国際交流協会は、これまでの活動を通じて、さまざまなノウハウや外国人とのネットワークを蓄積しており、港区における国際交流の発展に重要な役割を果たしてきました。現在、協会では、外郭団体改革プランを受け、自主的な改革を推進しており、財政基盤の安定化に向けて、既存事業の見直しや新規事業の創出、新規会員の獲得などに努めていると聞いております。
 区としましては、協会には、文化面の国際交流事業だけにとどまらず、今後は、多言語対応能力を生かしたきめ細かな相談業務など、外国人への支援機能も担っていただくことを期待しております。今後も協会が従来のあり方から脱皮し、新たな団体として自立していくための取り組みに対し、引き続き支援・助言をしてまいります。また、国際交流センターに関しましては、設置に向けて、幅広い視点から検討を進めてまいります。
 次に、若者のひきこもり対策についてのお尋ねです。
 昨年、東京都が行った調査から推計すると、港区にも相当数のひきこもりの若者がいると想定されます。ひきこもりの問題は年齢や状況など、正確な実態の把握が困難で、その対応も、関連部署との緊密な連携に基づく取り組みが必要です。現在、区では、総合支所や保育所での相談を実施しておりますが、今後、東京都が実施するひきこもりセーフティネット事業をはじめとする各種事業と協力し、庁内での情報の共有化や組織的連携などを図り、主体的かつ総合的に取り組んでまいります。
 次に、在宅子育てに対する支援についてのお尋ねです。
 港区保健福祉基礎調査によりますと、自宅で子育てをしている家庭の割合は三九・二%を占めています。また、子育ての悩み等についての質問への回答では、育児不安やストレスを感じていると回答された方の割合も多く、在宅子育てに対する支援は重要な課題です。在宅で子育てをされている保護者の皆さんにとって、いつでも気軽に育児に関する相談ができ、集い、仲間づくりや情報交換ができる場所が身近にあれば、安心して子育てができるものと考えられます。子ども中高生プラザや児童館にも乳幼児ルームを備え、在宅子育てに対する支援を行っています。また、こうした施設が身近にない地域には、子育てひろばの整備を進めております。今後、児童館などの機能見直しの検討とあわせ、身近な区内各地域での在宅子育て支援施設の整備を進めてまいります。
 最後に、地区ごとの防災対策についてのお尋ねです。
 地震等の発災時には、各総合支所に災対地区本部を設置し、管内の被害状況に応じたきめ細かな活動を行うこととしております。平成十九年修正の港区地域防災計画において、初めて各地区の特徴や地区ごとの高齢者や障害者等の割合及び避難者数、建物被害などの想定を行いました。これからも、各地区の特徴をより一層踏まえて、港区地域防災計画を充実させてまいります。また、地区ごとの活動マニュアルを作成することにつきましては、既に作成している地域防災協議会も幾つかあり、地域の防災行動力を向上する取り組みとして大変重要だと考えております。今後とも、各総合支所と地域防災協議会が協力し、災害時の活動マニュアルの整備を積極的に進めてまいります。
 よろしくご理解のほどお願いいたします。
 教育にかかわる問題については、教育長から答弁いたします。
  〔教育長(高橋良祐君)登壇〕


◯教育長(高橋良祐君) ただいまのフォーラム民主を代表しての七戸淳議員のご質問にお答えいたします。
 若者のひきこもり対策についてのお尋ねです。
 本年五月に、東京都青少年・治安対策本部が発表した「平成十九年度自立支援調査」において、ひきこもりをもたらしている背景や要因については、対人関係における緊張感や不安感、あるいは生活での失敗や挫折経験など、人間関係や社会性にかかわる問題があると報告されております。
 現在、各学校においては、互いに認め合い、励まし合える学習活動を各教科で工夫するなど、豊かな心をはぐくみ、温かく思いやりのある人間関係を築けるよう取り組んでおります。また、一人ひとりの興味・関心を大切にした体験活動を積極的に取り入れるなど、主体的に意欲的に学ぶことができる教育活動を工夫しております。今後も児童・生徒にとって、安心感、充実感、達成感の得られる教育の推進に取り組んでまいります。
 よろしくご理解のほどお願いいたします。


◯議長(井筒宣弘君) お諮りいたします。本日の会議はこれをもって延会いたしたいと思いますが、ご異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕


◯議長(井筒宣弘君) ご異議なきものと認め、本日の会議は、これをもって延会いたします。
                                      午後四時五十八分延会