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埼玉県 越谷市

平成27年 12月定例会 請願 27請願第2号




平成27年 12月定例会 請願 − 27請願第2号








           △ 請   願

27請願第2号
          所得税法第56条廃止を求める意見書の国への提出を求める件
受理年月日  平成27年12月1日(平成27年12月1日受付)

請 願 者  越谷市弥十郎187番地3
       埼玉東民主商工会婦人部  代表者 奥 田 歌 子
紹 介 議員  宮 川 雅 之
請願の要旨   所得税法第56条を廃止するよう国に意見書を上げてください。
請願の理由   地域経済の担い手である中小業者の営業は、家族全体の労働によって支えられています。
       家族従業者が家業で働いている事実があっても、その労賃を経費とする事を所得税法第56
       条は禁じています。所得税法第56条は、家族従業者の個人としての基本的人権を認めず、
       法の下の平等に反し、家族従業者は社会的自立が侵害され、そのために様々な社会的不利益
       を被っています。
       1.所得税法第56条は、明治20年の所得税の施行に伴い、明治時代の戸主制の下に制定
        された世帯課税の考え方が、そのまま残っているものです。家庭内労働を担う婦人などを、
        家父長の支配物・付属物と見る差別的な制度で、業者婦人にとって個人の人格権を認めな
        い屈辱的な法律です。
       2.シャウプ勧告により、基本的人権を尊重した個人単位課税が原則の、現行法制施行から
        67年がたちました。家事関連費との区別が困難、所得隠しを防ぐなどを理由として、農
        業や漁業を含む自営業者のみ世帯課税が正当化されてきましたが、当時とは社会状況も大
        きく変化しています。今や女性の労働力への期待が叫ばれ、夫婦間や女性自身の労働への
        意識も大きく変化しています。またパソコンやスマホなどの普及もあり、個人事業主も9
        割近くが家計と事業収支を分け記帳しています。平成26年1月からは、全ての事業者に
        記帳が義務付けられ、申告の仕方で差をつける根拠がなくなりました。また、法律に依る
        申告の基本は白色です。青色での家族への給与支払は、あくまでも税務署長の許可の下の
        特典です。特典で労働対価を得る基本的人権の認否を決めること自体が、差別であり問題
        です。
       3.働いても所得は認められず、法で認められた控除は、配偶者86万円、その他の家族は
        50万円です。所得として換算し8時間労働とすると自給358円と208円となり、労
        働基準法で定められた最低賃金の半分にもなりません。そのため、家族従業者は、住宅ロ
        ーンや車のローンも組むことが出来ず、自立した生活が出来ません。交通事故にあったと
        きの保障日額は専業主婦5700円に対して、事業専従者の配偶者は2356円程度で、
        余りに低い日額です。家族従業者の労働が必要経費と認められていないため、下請け単価
        にも反映されにくく、低単価・低工賃となっています。また様々な社会保障が労賃の無い
        基準で計算され、大きな社会的損失を受けています。そのようなことが零細事業者の衰退
        に拍車をかけ、後継者不足の一因ともなっています。
       4.平成26年6月に従業員5人以下を対象とした「小規模企業振興基本法」が制定され、
        国とすべての自治体に小規模企業への支援が責務として明確化されました。所得税法第5
        6条廃止の意見書を国会に上げた自治体は、平成27年11月1日現在で427自治体に
        のぼり、地方経済衰退の一因に所得税法第56条を上げた自治体の意見書もあります。後
        継者を育成し地域の疲弊した経済を立て直す意味からも所得税法第56条の廃止が求めら
        れています。
       5.国連の女性差別撤廃委員からも「所得税法第56条は女性に不利益を与えるのではない
        か」と異議が出されました。多くの主要国では、家族従業者の人格・人権・労働を正当に
        評価し、その働き分を必要経費に認めています。越谷市男女共同参画条例では「男女の個
        人としての尊厳が重んじられること。男女が性別による差別的取り扱い(直接的であるか
        間接的であるかを問わないあらゆる差別的扱いをいう)を受けないこと。」と謳われてい
        ます。政府は56条廃止に向けた検討を始めていると答弁していますが、いまだ実現して
        いません。
         家族従業者が「法の下の平等」により、一人の人間として人格、人権が尊重されるよう
        所得税法第56条を早急に廃止するよう国に働きかけてください。
         地方自治法第124条の規定により、上記のとおり請願いたします。

         ──────────総務常任委員会・付託──────────