議事ロックス -地方議会議事録検索-


埼玉県 熊谷市

平成18年  9月 定例会 10月03日−一般質問及び質疑(一般)−04号




平成18年  9月 定例会 − 10月03日−一般質問及び質疑(一般)−04号







平成18年  9月 定例会





平成18年10月3日(火曜日)

 午後1時3分開議
 午後4時24分散会
議 事 日 程
  午後1時開議
 1、日程第1 県の一般事務に関する質問
 2、日程第2 知事提出議案第1号から第41号まで
        付議議案に対する質疑
本日の会議に付した事件
 1、地方自治法第121条の規定による委任または嘱託を受けた者の職氏名について(変更)
 2、知事提出議案第42号
  1 知事職務代理者説明
 3、県の一般事務に関する質問及び知事提出議案第1号から第42号までに対する質疑
出 席 議 員
      1番 坂 本   登 君   2番 長 尾 トモ子 君
      3番 渡 辺 義 信 君   4番 渡 辺 敬 夫 君
      5番 小 熊 慎 司 君   6番 西 山 尚 利 君
      7番 桜 田 葉 子 君   8番 杉 山 純 一 君
      9番 本 田   朋 君  10番 佐 藤 健 一 君
     11番 吉 田 公 男 君  12番 高 橋 秀 樹 君
     13番 長谷部   淳 君  14番 佐 藤 金 正 君
     15番 馬 場   有 君  16番 柳 沼 純 子 君
     17番 大和田 光 流 君  18番 太 田 光 秋 君
     19番 斎 藤 健 治 君  21番 清 水 敏 男 君
     22番 満 山 喜 一 君  23番 亀 岡 義 尚 君
     24番 中 村 秀 樹 君  25番 三 村 博 昭 君
     26番 神 山 悦 子 君  27番 飛 田 新 一 君
     28番 平 出 孝 朗 君  29番 高 橋 信 一 君
     30番 遠 藤 保 二 君  31番 斎 藤 勝 利 君
     32番 白 石 卓 三 君  33番 塩 田 金次郎 君
     34番 小 澤   隆 君  35番 箭 内 喜 訓 君
     36番 安 瀬 全 孝 君  37番 有 馬   博 君
     38番 渡 部 勝 博 君  39番 加 藤 雅 美 君
     40番 鴫 原 吉之助 君  41番 渡 辺 廣 迪 君
     42番 小桧山 善 継 君  43番 橋 本 克 也 君
     44番 遠 藤 忠 一 君  45番 渡 辺 重 夫 君
     46番 甚 野 源次郎 君  47番 中 島 千 光 君
     48番 西 丸 武 進 君  49番 渡 部   譲 君
     50番 古 川 正 浩 君  51番 吉 田   弘 君
     52番 青 木   稔 君  54番 加 藤 貞 夫 君
     55番 斎 藤 卓 夫 君  56番 山 口   勇 君
     57番 望 木 昌 彦 君  58番 瓜 生 信一郎 君

説明のため出席した者
 県
       知事職務代理者     川 手   晃  君
       出  納  長     室 井   勝  君
       直 轄 理 事     穴 沢 正 行  君
       総 務 部 長     野 地 陽 一  君
       企 画 調整部長     内 堀 雅 雄  君
       (総合的水管理
       担当理事、過疎
       ・ 中 山間地域
       振興担当理事)
       生 活 環境部長     根 本 佳 夫  君
       保 健 福祉部長     村 瀬 久 子  君
       ( 子 ども施策
       担 当 理 事 )
       商 工 労働部長     鈴 木 雄 次  君
       ( ま ちづくり
       担 当 理 事 )
       農 林 水産部長     松 本 友 作  君
       土 木 部 長     蛭 田 公 雄  君
       出 納 局 長     瀬 戸 明 人  君
       総 合 安 全     伊 東 幸 雄  君
       管 理 担当理事
       空 港 担当理事     佐々木 宗 人  君

 知 事 直 轄
       知事公室長(兼)    穴 沢 正 行  君
       総 務 部政策監     佐 藤 節 夫  君

 知 事 直 轄
       知 事 公 室     今 泉 秀 記  君
       秘 書 グループ
       参     事

 総  務  部
       財 務 領 域     河 野 武 行  君
       総 務 予 算
       グ ル ープ参事
       総 務 部 主 幹     徳 永 勝 男  君

 企  業  局
       企 業 局 長     滝 田 久 満  君

 病  院  局
       病院事業管理者     茂 田 士 郎  君
       病 院 局 長     秋 山 時 夫  君

 教 育 委 員 会
       委     員     須 佐 由紀子  君
       教  育  長     富 田 孝 志  君

 選挙管理委員会
       委     員     山 崎 捷 子  君
       事 務 局 長     斎 藤   隆  君

 人 事 委 員 会
       委  員  長     新 城 希 子  君
       事 務 局 長     上遠野 和 村  君

 公 安 委 員 会
       委     員     松 本 忠 清  君
       警 察 本 部 長     綿 貫   茂  君
 労 働 委 員 会
       事 務 局 長     岩 下 哲 雄  君

 監 査 委 員
       監 査 委 員     音 高 純 夫  君
       事 務 局 長     吉 川 三枝子  君

 議会事務局職員
       事 務 局 長     友 部 俊 一  君
       事 務 局 次 長     吉 田 豊 吉  君
       総 務 課 長     内 田 信 寿  君
       議 事 課 長     中 村   勉  君
       政 務 調査課長     真 壁 洋 一  君
       議 事 課主幹兼     戸 田 郁 雄  君
       課 長 補 佐
       議事課主任主査     野 木 範 子  君
       議事課主任主査     坂 上 宏 満  君
       兼 委 員会係長
       議 事 課 主 査     富 塚   誠  君











            

    午後1時3分開議



○議長(渡辺敬夫君) ただいま出席議員が定足数に達しております。

  これより本日の会議を開きます。





△地方自治法第121条の規定による委任または嘱託を受けた者の職氏名について(追加)





○議長(渡辺敬夫君) この際、地方自治法第121条の規定による委任または嘱託を受けた者の職氏名について、別紙配付のとおり追加の通知がありますから、御報告いたします。

                             

    (参  照)



○議長(渡辺敬夫君) お諮りいたします。ただいま御報告いたしました委任または嘱託を受けた者に対し、説明のため本議場に出席を求めることに御異議ありませんか。

    (「異議なし」と呼ぶ者あり)



○議長(渡辺敬夫君) 御異議ないと認めます。よって、議長より、それぞれ出席を求めることにいたします。





△知事提出議案第42号(知事職務代理者説明)





○議長(渡辺敬夫君) 次に、知事職務代理者より別紙配付のとおり議案提出の通知がありますから、御報告いたします。

                             

    (参  照)



○議長(渡辺敬夫君) お諮りいたします。ただいま御報告いたしました知事提出議案第42号を本日の日程に追加し、議題とすることに御異議ありませんか。

    (「異議なし」と呼ぶ者あり)



○議長(渡辺敬夫君) 御異議ないと認めます。よって、知事提出議案第42号は、日程に追加し、議題とすることに決しました。

 直ちに、本案を議題といたします。

 付議議案に対する知事職務代理者の説明を求めます。

    (知事職務代理者川手 晃君登壇)



◎知事職務代理者(川手晃君) 本日追加提案いたしました議案につきまして御説明申し上げます。

 これは、知事の辞職に伴う知事選挙の実施に係る経費並びに知事選挙とあわせて実施される会津若松市選挙区及び双葉郡選挙区の県議会議員補欠選挙に係る経費につきまして、所要の補正を行おうとするものであります。

 慎重に御審議の上、速やかな御議決をいただきますようお願いいたします。





△県の一般事務に関する質問及び知事提出議案第1号から第42号までに対する質疑





○議長(渡辺敬夫君) これより日程に入ります。

 日程第1及び日程第2を一括し、県の一般事務に関する質問及び知事提出議案第1号から第42号までに対する質疑をあわせて行います。

 通告により発言を許します。8番杉山純一君。(拍手)

    (8番杉山純一君登壇)



◆8番(杉山純一君) 自由民主党の杉山純一であります。

 9月定例会は、冒頭から知事が辞任するという異常事態から始まる大変な議会となりました。

 振り返れば、佐藤栄佐久知事が誕生した昭和63年の知事選挙は、県を真っ二つにし、それぞれの陣営が政治生命をかけて戦った激しい選挙であり、私にとっても生涯忘れることのできない選挙でありました。

 佐藤知事は、就任されてから常に身辺をきれいにすることを心がけ、県政の進展に身命を注いだ18年であったはずであります。しかしながら、長期政権のもと、知事の知らないところでよどみができ、ついには今回の事件を招くことになったものと思います。我々の先輩でもあり、知事を務めた大竹作摩元知事は、「知事という権力の座を長期にわたって独占することは望ましくない。池の水も長くくみかえないとボウフラがわく。」と言って知事を引退されたと聞いております。

 今回の事件に関しては、チェック機関である我々議会もその責任を逃れるものではないと思います。事件の早期解明と決着を望み、県政への信頼回復に私も精いっぱい取り組む決意であります。

 さて、暗い話題の多い昨今にあって、日本国民にとって大変喜ばしい、そしてうれしい出来事がありました。去る9月6日、秋篠宮殿下、妃殿下の第3子に男の子が誕生されたことであります。皇室にあっては、秋篠宮殿下以来41年ぶりの男子誕生であり、県民の皆さんとともに御誕生をお喜び申し上げ、あわせて悠仁親王殿下の健やかな御成長を心よりお祈り申し上げ、以下質問に入ります。

 まず、F・F型行政組織導入後の評価と今後の取り組みについてであります。

 F・F型行政組織が本格的に導入され、4年目を迎えました。この組織は、地方分権の進展や県民ニーズの多様化、新たな政策課題について柔軟かつ速やかにこたえる必要性等を背景に、「時代にふさわしい組織や職員意識への改革」、「県民の立場に立った県行政の展開」を主な目的として導入されました。導入当初は、職員自身が自分の所属さえスムーズに言えないといったようなこともありましたが、最近はそのようなことはなくなったようであります。従来のいわゆる課、係を単位とする組織体制の方がよかったという声があるのも事実ですが、これは前の組織体制が戦後一貫変わることなく長く続いてきたがために、現在の組織に対して違和感があり、なれ、親しみが薄いといったようなことが一因だろうと思います。

 しかしながら、F・F型行政組織も導入後実質4年目となり、F・F化したことにより、所期の目的であった政策を基本とした組織、変化に柔軟に対応できるスピード感のある組織等々、ひいては県民の立場に立った県行政を展開するための行政組織に変革できたのか評価すべき時期に来ているものと思います。

 また、県のF・F型行政組織に関するホームページ等には「時代に対応し、常に進化する組織です。」と掲げてあります。

 去る9月20日に、我が自由民主党の第21代総裁に安倍晋三氏が選出され、26日には安倍内閣が発足いたしました。その政権公約には、美しい日本づくり、教育再生や再チャレンジできる社会の実現等、地方にも身近で喫緊の課題が盛り込まれているところであります。また、地方と大都市圏、あるいは富める者とそうでない者との格差拡大等の大きな課題が山積しております。

 そこで、県は、導入後4年目を迎えたF・F型行政組織をどう評価し、新たな行政課題等を踏まえ、今後どのように取り組んでいく考えなのかお尋ねいたします。

 次に、職員の飲酒運転根絶のための県の対応についてお尋ねいたします。

 最近、公務員による飲酒運転事故がマスコミをにぎわせており、大きな社会問題として取り上げられています。特に福岡市職員が引き起こした事故は記憶に新しいところですが、犠牲になった3人の幼児、また家族に何の責任もなかっただけに、後味の悪さ、やりきれない思いだけが残ります。「飲んだら乗るな、乗るなら飲むな、飲ませるな」は社会一般の常識であります。

 にもかかわらず、飲酒運転による事故が後を絶たないということは、ただただ残念でなりません。ましてや、公務員がこのような事故、違反を繰り返していることは、言語道断と断じざるを得ません。私は、酒を飲んで運転するということは、凶器を振り回して町中を歩くのと同じであり、飲酒運転による死亡事故は殺人と同罪であると言っても過言ではないと思います。

 こうした飲酒運転を行った者に対しては厳しく処分が行われるべきであろうと考えており、今般、知事部局、教育委員会とも、飲酒運転を行った者は原則として懲戒免職とする新たな処分方針が示されたところですが、身分保障がされている公務員であっても免職となるということを職員の方々にも厳粛に受けとめていただきたいと考えております。

 そこで、職員の飲酒運転根絶のため、今後どのように取り組もうとしているのかお尋ねいたします。

 次に、地上デジタル放送開始に向け、受信不能地域の解消に向けての県の取り組みについてお尋ねいたします。

 地上デジタル放送が、2003年から関東、近畿、中京の3大都市圏でUHF帯を使用して開始されました。本年12月までには全国の都道府県庁所在地で放送が開始され、その後順次放送エリアが拡大され、2011年7月には現行のアナログ放送は終了することになります。

 デジタル放送に関しては、視聴方法を含めまだまだ一般的に理解されたとは言いがたく、受信不能になるのではと思われる地域では大きな不安を抱えています。都市部では受信機を備えれば問題なく受信できると思いますが、山間部では現在のアナログ放送でさえ普通の家庭用アンテナでは受信できず、共同アンテナを立ててようやく受信可能となっているといった現実があります。

 しかしながら、アナログ放送を家庭用アンテナで受信できない、こうした地域にあっては、デジタル放送についても放送が開始されたらどのようにすれば受信できるのか、新たに共同アンテナを新設しなければならないのか、どの程度のものが必要なのかといった心配があり、また放送事業者等からのデジタル放送に関する説明も不十分なのではないかといった感想を持っております。現在のような情報化社会にあって、デジタル放送を受信できないといったような状況はあってはならないことだと思います。

 そこで、デジタル放送開始までまだ余裕がある今の時期から、このような不安解消のため、県は地上デジタル放送開始に向けて受信不能地域の解消にどう取り組んでいくのかお尋ねいたします。

 次に、公共施設等におけるアスベスト対策についてお尋ねいたします。

 アスベストによる健康被害が明らかになり、救済新法の制定や労災基準の改正が行われたところであります。我が県においても、アスベスト問題に関しては、中小企業者のアスベスト対策による設備の改修や運転資金に対して、県制度資金である緊急経済対策資金の対象とするなどの対策を講じているところであります。また、学校、文化施設など公共施設等の吹きつけアスベスト使用の確認や撤去作業を順次行ってきたものと思います。

 そこで、昨年度からの調査で現在までに判明した公共施設における吹きつけアスベスト等の使用施設の数についてお尋ねいたします。

 また、現在までの対策工事の進状況についてお尋ねいたします。

 次に、会津地方における防雪施設整備についてお尋ねいたします。

 昨年からことしにかけての豪雪は記録的なものであり、農家等への雪害も甚大なものがありました。交通事故等も多数発生し、雪崩による通行どめもあったように記憶しております。

 県は、これまで長年をかけて、豪雪時の雪崩などによる通行どめや集落の孤立回避対策として、スノーシェッドやスノーシェルターなど150カ所以上の防雪施設を整備してきたようであります。しかしながら、対策が必要とされる箇所がいまだ48カ所残っていると聞いており、その整備にはさらに相当の期間を要するものと思われます。会津地方においては、冬期間の安全な道路交通の確保が地域生活を守るためのまさに生命線であります。

 そこで、県管理道路の雪崩危険箇所の対策として、県は今後どのように防雪施設整備に取り組む考えなのかお尋ねいたします。

 次に、一般国道401号博士峠の通年通行に向けた今後の取り組みについてお尋ねいたします。

 博士峠のトンネル化については私の初質問で取り上げたところでありますが、現在の我が県の財政状況ではトンネル化は大変厳しく、冬期通行不能期間の短縮を図るため、雪崩予防さく等の安全対策を講じるとともに、通年通行に向け必要な調査検討を進めるということでありました。今なお、博士峠のトンネル化は昭和村民にとっての悲願であることは、私自身が村内を歩き、多くの村民から切実な声として私に訴えてくることを見てもわかります。

 県も、落石防止さくや雪崩予防さく等の工事を毎年実施し、通行不能期間の短縮に向け努力していることは認めますが、残念ながらそのような状況には至っていないというのが現状であります。私自身、雪が降ってから峠を通行した際、路面の凍結等で危険を感じることもありますから、冬期間の通行には万全を期し、雪崩等の危険がなくなるまで通行どめをしているのはやむを得ないことと理解はできますが、それでも雪崩の危険のある箇所に対しより効果的、効率的な対策を講ずるべきだと思います。

 そこで、一般国道401号博士峠の冬期通行どめの解消に向けた取り組みについて、県はどのように考えているのかお尋ねいたします。

 次に、学校を含めた公共建築物の耐震診断の実施状況と今後の取り組みについてお尋ねいたします。

 阪神・淡路大震災、新潟中越地震と、我が国において、また諸外国においても大規模な地震による被害が頻発しております。近年発生した大地震を教訓に、地震防災対策については万全を期すべきであります。また、いつ起こるかわからない災害に対し、我々も日ごろからの備えを十分しておかなければならないと実感をしております。

 中でも、このような地震が発生した際、避難施設として活用される学校や災害対策の拠点施設となる行政庁舎などの公共建築物については、行政が責任を持って耐震化等に取り組んでいかなければならないことは言うまでもありません。

 そこで、県立学校を含めた県有建築物の耐震診断の実施状況についてお尋ねいたします。

 また、公共建築物の耐震化について、県はどのように取り組んでいるのかお尋ねいたします。

 次に、(仮称)会津統合病院の診療科目についてお尋ねいたします。

 会津統合病院の建設地が河東町十文字地区と決定し、今年度は用地買収をし、平成23年度中の開院を目指すとのことであります。この病院は、会津地方の民間医療機関等と機能分担し、会津地方全体の医療水準の向上に資する医療・健康ネットワーク基地とする構想を持っており、基本構想について発表があったところであります。診療科目を見ると、小児科、産科については、医師の配置や診療機能の集約化、重点化に沿って役割分担を図るとなっております。

 小児科、産科については、全国的に見ても医師不足が叫ばれている診療科目であり、県においても小児科、産科の医療確保方策について検討を行っているところでありますが、このような状況の中で、(仮称)会津統合病院における小児科、産科への対応についてどのように考えているのかお尋ねいたします。

 次に、県立病院医師の処遇改善についてお尋ねいたします。

 県立病院は、いわゆる医療過疎地域等においても県民がひとしく良質な医療を受ける機会を提供するなど、県民福祉向上のため大きく貢献しているものと認識しております。しかしながら、多くの県立病院で採算性に課題を残してきたことなどから、県は県立病院の抜本的な改革に着手し、実施されようとしているところであります。

 その改革の中でも、私は医師の確保が重要な課題であると考えております。県はこれまでもさまざまな手だてを講じ、医師の確保に努めてこられたと思いますが、医師確保の方策として、スキルアップのための研修体制の充実、勤務体制の改善などのほか、給与等の処遇の改善も必要なのではないでしょうか。医師は地域間の偏在が大きいことから、このような県立病院医師の処遇等の改善によって我が県に残る、また他県から我が県に来たいという医師がふえるといった効果が全県的に期待できるものと考えるところであります。

 そこで、県立病院医師確保のため、給与等の処遇改善についてどのように考えているのかお尋ねいたします。

 次に、過疎地域における小中学校の統廃合についてお尋ねいたします。

 昨年から、一貫して増加していた我が国の人口が減少に転じました。我が県においても、人口は平成7年の国勢調査時の213万3,592人をピークに平成17年の国勢調査では209万1,319人となり、わずか10年の間に約4万2,000人も減少してしまいました。

 このような中、過疎地域においては高齢化率が上がる一方、出生率がどんどん低下し続けております。当然、入学する児童生徒も少なくなっており、単年度の入学生が数名という自治体もあり、学校の小規模化が進んでおります。そのような状況から複式学級がふえ、結果として小中学校の統合が進んできています。

 小中学校を統廃合するということは、地域から学校がなくなってしまうということであります。その結果として、例えば学校を中心に開催されてきた運動会のような、地域の人々が一堂に会する年1回の行事ができなくなってしまうという現象がそこに生まれます。子供の笑い声が消えてしまった地域は本当に寂しいものがあり、また地域における住民のコミュニケーションを図る機会がますます少なくなってしまいます。小中学校の統廃合については、その地域に住む方々や自治体の考えによるところが大きいわけですが、このような状況を考えたとき、地域の考えを尊重しながら地域の将来を考えた細やかな施策を講じていかなければ、その地域はいずれ消滅してしまうことになるのではと懸念いたします。

 そこで、県教育委員会は、小中学校の統廃合が進む現状についてどのような認識を持ち、どのように対処するのかお尋ねいたします。

 また、このような小規模校の特徴として複式学級が多くなってまいります。複式学級がふえるということは、全体の生徒数が少ないということもあり、教員も削減されてしまうことにつながります。例えば昭和村においては、小学校と中学校に1人ずついた養護教員が1人に減らされ、小中学校を1人で兼務するということになってしまいました。実際のところ、兼務することは厳しく、困難であるようです。

 このような少子高齢、過疎に苦しんでいる地域には、都市部では考えられない悩みが数多くあります。子供は生まれるところを選ぶことはできません。これらの状況を考えたとき、規則、決まり事だけで物事を進めていたら地域間格差はどんどん大きくなっていくばかりであり、かかる状況を是正していくのが我々政治家の責任であり、行政の役割だと思います。

 そこで、少子高齢・過疎地域における複式学級を持つ小規模校への教員配置について県教育委員会の考えをお尋ねいたします。

 次に、教員の採用試験についてお尋ねいたします。

 先ごろ、また教職員による不祥事が発生いたしました。本当に残念なことであります。私が議員になってから絶えることなく発生しており、議会の都度問題になっているのではないでしょうか。そのたびごとに、教育長が頭を下げ、おわびをし、何度となく校長会議を開き、綱紀粛正を唱えても一向に効き目がありません。

 子供を教育する立場にある教師がこのようなことでいいのか、憤りを通り越し、ただただあきれるばかりと感じているのは私だけでしょうか。読み書き算々はもとより、知識、見識ともすぐれているはずの優秀な人が教員試験に合格しているはずなのに、結局その人の持つ深いところにある本質的な人間性までは見抜くことができなかったということだと思います。

 このような中、県は一昨年度の採用試験から模擬授業を採用するなど採用試験の方法について新たな対応策を講じておりますが、模擬授業導入の成果と今後の教員採用試験をどのように行っていくのかお尋ねいたします。

 次に、少年犯罪についてお尋ねいたします。

 最近、少年犯罪が多発し、凶悪化する傾向にあります。なぜこのような少年犯罪が多発するのか、まして自分を産み育ててくれた両親や親族を殴ったり殺害してしまっているという、精神的にも到底正常とは思えない、またそうでなければ起こし得ない犯罪が増加の一途をたどっております。

 これは、親が自分の子供に対して愛情を持って接してこなかったことや、忙しいことを理由にほったらかしにして、金銭的欲求にさえこたえてあげればよいといった考え方で育ててきたことなど、子供が育つ上での家庭環境も大きな要因の1つであると思います。子が親を殺し、親が子を殺すといった絶対あってはならない事件が多過ぎます。このような事件が多発する背景には、犯罪を起こす少年の親の育ってきた環境に大きく起因しているということもあると思います。

 親に対しての教育は難しいものがありますが、将来親になる子供たちに対して、命のとうとさ、大切さ、相手に対する思いやり、いたわる心について学校教育の中でどのように教えていくのか、県教育委員会の考えをお尋ねし、私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



○議長(渡辺敬夫君) 執行部の答弁を求めます。

    (知事職務代理者川手 晃君登壇)



◎知事職務代理者(川手晃君) 杉山議員の御質問にお答えいたします。

 F・F型行政組織につきましては、意思決定の迅速化や弾力的な組織運営等、導入理念に沿った取り組みがなされているところでありますが、一方では組織内での情報の共有化が不十分であるなどの課題が見られております。

 したがいまして、新たな行政課題等に的確に対応していくため、職員1人1人が課題解決のための責任感と使命感を持って主体的に職務に取り組むことができるよう、引き続き具体的な事例をもとにした職員研修の充実を図るなど、あらゆる機会をとらえ、職員の意識改革や組織間における連携等のさらなる徹底を図ってまいる考えであります。

 その他の御質問につきましては、関係部局長から答弁いたさせます。

    (総務部長野地陽一君登壇)



◎総務部長(野地陽一君) お答えいたします。

 職員の飲酒運転につきましては、原則懲戒免職とし、さらには飲酒運転した職員のみならず、飲酒運転であることを知りながら同乗したり、運転者に酒を勧めたりした者についても厳正に対処するなど、より厳格化した処分方針を全職員に対し周知徹底したところでありますが、今後はあらゆる機会をとらえ、公務員倫理の徹底や職員相互の注意喚起等を初めとした職場における組織的な取り組みを一層強化するとともに、家庭の協力も得て飲酒運転を絶対許さない環境づくりに努め、その根絶に取り組んでまいる考えであります。

    (企画調整部長内堀雅雄君登壇)



◎企画調整部長(内堀雅雄君) お答えいたします。

 地上デジタル放送につきましては、本年6月から県内すべての放送局で開始され、放送エリアは順次拡大していくこととされております。

 県といたしましては、国及び放送事業者に対し、中継局整備を計画的に推進し、デジタル化によって新たに視聴できない地域が発生することのないよう要請を行っているところであり、引き続き本県におけるデジタル化の進状況を注意深く見守っていく考えであります。

    (生活環境部長根本佳夫君登壇)



◎生活環境部長(根本佳夫君) お答えいたします。

 公共施設における吹きつけアスベスト等の使用施設数につきましては、県有施設1,200施設を対象に調査した結果、76施設で使用が確認されております。また、各市町村が市町村有施設9,780施設を対象に調査した結果、227施設で使用が確認されております。

 なお、これらの使用施設のすべてにおいて、速やかに飛散防止等の当面の措置を講じたところであります。

 次に、対策工事の進捗状況につきましては、県有施設では、居室や吹きつけアスベスト等に損傷がある部屋など緊急性の高い施設から順次除去を基本とした工事に着手し、現在39施設で工事が完了し、13施設で工事を実施しているところであります。

 なお、未着手の24施設につきましては、機械室や倉庫であり、人の出入りを制限しておりますが、これらについても早期に工事を行っていく考えであります。

 また、市町村有施設では昨年度末までに140施設で工事が完了しており、本年度中に41施設、平成19年度以降に46施設において対策工事を実施することとしております。

    (土木部長蛭田公雄君登壇)



◎土木部長(蛭田公雄君) お答えいたします。

 雪崩危険箇所の対策につきましては、平成8年度に実施した道路防災総点検の結果、対策が必要とされた72カ所についてスノーシェッドなどの防雪施設の設置を進め、平成17年度末までに31カ所が完了しております。県といたしましては、残る41カ所につきましても、引き続き雪崩の危険度や路線の重要性などを考慮しながら、地形及び積雪状況に応じた適切な工法選定やコスト縮減などに努め、計画的に防雪施設の設置を進めてまいる考えであります。

 次に、一般国道401号博士峠の冬期通行どめの解消につきましては、現道の幅員が狭く、急勾配、急カーブが連続することに加え、山岳地帯で降雪量が非常に多いため、除雪により通行を確保することは極めて困難な状況にあります。このため、引き続き雪崩対策としての防止さくの設置を進めるとともに、早期に春先の除雪作業に着手することにより通行どめ期間の短縮に努めてまいる考えであります。

 次に、県有建築物の耐震診断につきましては、県の地域防災計画における防災拠点等の役割を担う庁舎、警察署、県立学校などを600棟、県営住宅を288棟、合計888棟を対象として、平成17年度末までに759棟の耐震診断を実施いたしました。このうち、耐震改修などに向けた詳細な検討を要する施設は275棟となっております。

 次に、公共建築物の耐震化につきましては、本年4月に県及び市町村などによる福島県建築物地震対策協議会を設置し、現在、耐震改修促進法に基づき、耐震化の具体的目標や耐震診断の実施状況、結果の公表等を組み入れた福島県耐震改修促進計画の策定を進めているところであります。今後は、この協議会を通じ、市町村計画の策定支援や情報の共有化を行うなど、関係機関と連携を図りながら公共建築物の耐震化を計画的に促進してまいる考えであります。

    (病院局長秋山時夫君登壇)



◎病院局長(秋山時夫君) お答えいたします。

 会津統合病院−仮称でございますが、における小児科、産科への対応につきましては、現在、小児科、産科医師の確保が困難な状況の中で、県において医師の配置や診療機能の集約化、重点化等に向けた検討が行われていることから、当該病院の基本構想におきましても、このような県の考え方に基づき、会津地域における他の医療機関との役割分担を図ることとしたところであり、当面は会津地域の実情を踏まえ、小児科、産科の機能が充実している民間医療機関にゆだねることとして整備を進めてまいる考えでございます。

 次に、県立病院に勤務する医師の処遇改善につきましては、医師の給与水準や勤務環境の現状を踏まえ、これまでも臨床研修医の給料月額の引き上げ、医学研究のための補助金の拡充、海外等への研修派遣制度の創設などに取り組んでいるところでありますが、喫緊の課題である医師の確保を図り、地域医療を担う医師にとって魅力ある勤務環境等とするため、給与も含めた処遇改善方策の一層の充実について具体的に検討してまいりたいと考えております。

    (教育長富田孝志君登壇)



◎教育長(富田孝志君) お答えいたします。

 小中学校の統廃合につきましては、児童生徒の減少の状況や地域の実態を考慮し、よりよい学習環境を提供するため、設置者である市町村が保護者、地域住民の意向を十分踏まえながら行っているものと認識しております。したがいまして、県教育委員会といたしましては、今後とも市町村の考えを尊重してまいりたいと考えます。

 次に、複式学級を持つ小規模校につきましては、小学校では学習内容のまとまりが1年と2年、3年と4年、5年と6年であることから、例えば2年と3年の変則の複式学級、2年と4年といった飛び複式学級や、中学校の複式学級では学習指導上難しい面がありますので、県独自に非常勤講師を配置しております。また、指導力のある中堅教員を配置することにより、小規模校においても十分な教育活動が展開できるよう、今後とも支援してまいる考えであります。

 次に、模擬授業につきましては、受験者に授業の場面とテーマを試験当日提示することにより、受験者が本来持つ教師として授業を構築する力や学習意欲を喚起する授業技術などに加え、児童生徒とのかかわり方や教育に対する情熱などもつぶさに評価することができ、これまで以上に専門性と人間性の両面を重視した選考が可能になったものと考えております。今後とも模擬授業を継続して実施し、多面的に人物評価ができるよう努めてまいる考えであります。

 次に、命のとうとさや思いやりの心につきましては、子供にとってはぐくむべき大切なことであります。各学校においては、例えば高齢者や障がい者との交流やボランティア活動を通して相手を思いやる心やいたわる心をはぐくみ、小動物や草花の飼育、栽培などの体験活動を通して命のとうとさや大切さを学ばせております。今後とも、学校教育全体を通して、児童生徒にかけがえのない命を大切にし、相手を思いやる心やいたわる心をはぐくんでまいる考えであります。



○議長(渡辺敬夫君) これをもって、杉山純一君の質問を終わります。

 通告により発言を許します。24番中村秀樹君。(拍手)

    (24番中村秀樹君登壇)



◆24番(中村秀樹君) 県民連合の中村秀樹でございます。以下4点について質問いたします。

 初めに、協議制移行に伴う地方債管理についてお尋ねいたします。

 三位一体の改革は、4兆円の補助金削減と3兆円の税源移譲・交付金の削減という形で分権改革が一応の進展を見たと思います。

 他方、三位一体の改革に含まれなかった地方債については、地方分権一括法に盛り込まれた地方分権改革の一環として、平成18年度から協議制へ移行しました。地方にとっては今後の財政運営の責任が重くなる中、6月には夕張市が財政再建団体の指定申請に追い込まれました。

 標準財政規模約45億円の夕張市が、一時借入金を含む負債総額で約600億円もの負債を抱える状況となっております。特に一時借入金が約300億円となっており、一時借入金は借り入れた同じ年度の収入で返済することが基本ですが、出納整理期間等を利用し、償還資金の不足を補う方法を活用すると、一時借入金ではなく恒常的な借入金の性格へと変わってしまいます。実質的に地方債残高を構成しているのに、起債制限比率には抵触しない数字を形成することが可能となっているのが夕張市の例で明らかになりました。

 本県は、一時借入金の状況について出納整理期間中に償還していると聞いておりますが、平成17年度の一時借入金の借入日数、平均借入額、最大借入額、支払い利息及び平均借入利息をお尋ねいたします。

 また、夕張市のような事例を踏まえ、本年6月に国からの依頼に基づき、県内の市町村における一時借入金の借り入れの状況について点検を行ったと聞いております。

 そこで、県内市町村の一時借入金の点検結果はどのようであったのかお尋ねいたします。

 地方の財政は、国と同様に、地方財政法第5条で地方債発行は原則禁止ながら、一定の条件の場合に起債を認めております。今までは許可制のもとで、地方債の新規発行額及び元利償還金の総額は地方財政計画に計上し、地方交付税の算定において基準財政需要額に地方債の元利償還金の一部を算入することで財源を措置してきました。つまり、究極的には国が財源保障をしているため、市場リスクはゼロとされてきました。

 私は、今回の協議制への移行によって、短期的には大きな変化はないように思いますが、長期的には自治体の予算のあり方が大きく変わらざるを得ないと思います。地方分権を推進するに当たって、国と地方の役割分担を明確にし、地方自治体としてみずからの財政的信用を形成し、その信用を背景に資金調達する仕組みに取り組まなければならないと思います。調達の自由度が高まれば、それだけ市場の論理に対して整合的な発行形態や発行条件をのまざるを得ず、地方債の管理に関するより主体的な取り組みを一層充実させていく必要があると考えます。

 事実、財投改革の中で政府資金の引受額が減っており、19年度地方債計画案では、18年度に比べ、政府資金の引き受けはマイナス13%で、郵政公社資金は19年度に廃止されます。当然、民間資金への転換を求められていますが、県債の中で公的資金と民間等資金との割合は5年前と比較してどのくらいなのかお尋ねいたします。

 さて、そうした地方債、とりわけ市場公募債の割合が高まる中で、地方債の管理能力をどのように自己判断すべきかという課題があると思います。それは、いわば債務負担能力の明確化ということです。従来の国が実質的に償還を担保する仕組みの場合、自治体では債務負担能力を明確にしなくてもよかったのですが、しかし、真の地方分権が進むためには、中長期的な財政見通しの上に立って、県民がみずからの自治体の債務負担能力を把握し、新たな地方債の発行や償還の計画を考える仕組みが必要なのではないかと思います。今後、地方交付税制度がどうなっていくのかわからない状態の中ではなかなか難しいことですが、地方債の市場化の流れの中で、まず交付税措置のない元利償還金の財源をきちっと確保し、長期的には現在の県債残高1兆2,000億円をどのぐらいまで減らすのかの目標を設定して、あらゆる努力を図っていくべきと思います。

 そこで、交付税措置のない公債費はどのくらいなのかお尋ねいたします。

 また、財政構造改革プログラムにおいては、公債費を前年度以下に抑制するなど厳しい財政状況に対応することとしており、事業の絞り込みや進度調整等が必要であると思われますが、県はこのような財政状況の中、新長期総合計画うつくしま21をどのように推進しているのかお尋ねいたします。

 また、県債発行の自由度が高まれば、地方債管理に関して金融分野の専門的知識が必要となってきます。それを見据えて、事務処理体制の強化充実を考えていくべきと思いますが、県の考えをお尋ねいたします。

 さて、先ほど言ったように地方債発行は原則禁止であります。その例外として、一定の条件のもとに起債を認めております。さらに、その例外の例外として、臨時財政対策債のような人件費にも使用できる起債を認めることは、地方財政のモラルハザードが起きないか、いささか心配になります。

 分権における自己決定には、当然責任が伴います。一方で自己決定の自由を求め、一方で責任の回避をすることは地方分権の放棄であると思います。それぞれの自治体が、また議員や職員の1人1人が、責任の重みをよほどしっかり感じないと立ち行かない時代が始まっていると私は思います。

 そこで、以上を踏まえ、実質公債費比率導入に伴う債務負担行為のあり方、市場公募化拡大への対応、投資家ニーズ等を踏まえた発行年限の設定、発行時期の平準化、発行条件の設定等県債の発行管理、発行計画を踏まえた償還計画策定、金融等の専門性の向上等事務処理体制の強化充実等、財政構造プログラムを初め中長期的な財政計画のもとで、将来にわたる地方債の発行計画及び償還計画を含めた総合的な地方債管理計画を策定すべきと考えます。

 そこで、今後の地方債管理について県の考えをお尋ねいたします。

 次に、廃食用油リサイクル対策についてお尋ねいたします。

 循環型社会の形成のためには、国、地方自治体、事業者、住民がそれぞれの役割を自覚し、かつ協働してリサイクルに努めることが求められております。しかし、環境省によると、最終処分場の減量化は進んできている一方、廃棄物等の発生の抑制は十分に進んでいないとのことです。平成12年度から15年度の間に、最終処分場は約29.8%減少しましたが、ごみの総排出量は約1.4%の減少にとどまっているとのことです。

 また、廃棄物と地球温暖化の関係では、廃棄物分野については、廃プラスチックや廃油といった化石系資源に由来する廃棄物の焼却に伴う二酸化炭素の排出が大きな割合を占めております。日常生活からの負荷が課題となっている現状を考えれば、廃棄物の適正な循環的利用に向けて、まずできることを少しずつでも行うことが大切です。

 そこで、現在の原油高がこれからも続きそうな予想もあることから、使用済みの食用油を精製して燃料油にすることも1つの方法ではないかと思います。バイオディーゼル燃料は植物系燃料であるため、地球温暖化防止の観点からは京都議定書による二酸化炭素排出量はゼロカウントとされたところです。既に本県でも廃食用油から精製されたバイオディーゼル燃料が使用されているところですが、県内のバイオディーゼル燃料を精製する企業等においては、必要な廃油の量を収集することが困難な状況にあると聞いております。

 そこで、廃食用油の循環的利用を促進するため、市町村や地域住民と連携して効果的な収集システムを構築すべきと考えますが、県の考えをお尋ねいたします。

 次に、地震防災対策についてお尋ねいたします。

 平成7年の阪神・淡路大震災のときには、西宮市において大規模な宅地崩壊事故が起き、34名の方が亡くなられるという痛ましい事故がありました。また、一昨年の新潟中越地震の際にも、盛り土造成地の崩落等により多数の被害があったと聞いております。

 さきの国会で、宅地造成等規制法と地震対策特別措置法のそれぞれ一部が改正になりました。宅地造成等規制法については、戦後、人口急増に伴い宅地開発が進められた造成地において、集中豪雨等によるがけ崩れ等の災害対策が中心でしたが、今回の改正により、大規模な地震に際しての盛り土宅地の変動、崩落を防止する宅地防災対策の視点が盛り込まれ、今後県においてはその法律に沿った対策が図られるものと思っております。

 本県は地盤がしっかりしているといっても、地震はどこで発生するかわかりません。自然災害から逃れられない我が国において、宅地の地盤の安全性を確保することは重要な防災対策です。耐震偽装問題で建築物の耐震性についての関心が高まっておりますが、建築物の耐震性を強化しても、その地盤が崩れたらどうしようもありません。

 また、阪神・淡路大震災を教訓に制定された地震防災対策特別措置法が改正され、同法に基づいて策定された第1次と第2次の地震防災緊急事業5カ年計画が終了いたしましたが、いずれも全国的に進率が低調であると聞き及んでおります。このため、今後も地震防災対策を一層推進する必要があることから、特例措置の延長等の法改正が行われました。

 そこで、必要な対策の実施に向けた取り組みを総合的にかつ全庁的に事業間連携をし、地震防災対策を講ずるべきと思いますが、第3次地震防災緊急事業5カ年計画について県の取り組み状況をお尋ねいたします。

 最後に、有料老人ホームと高齢者の権利擁護についてお尋ねいたします。

 高齢者を対象とした施設には、特別養護老人ホーム、老人保健施設、介護療養型医療施設が大部分を占めていますが、介護保険が始まった2000年ごろから分譲方式のケアつきマンションを含めた有料老人ホームがふえていると聞いております。また、供給状況も都市部よりも地方の供給率が高いと言われております。その理由として、介護保険施行以前と比べると利用者の自己負担が約半分程度で済むことになったこと、寮や社宅を手放す企業がふえ、これらの物件を改修して事業参入するケースが増加したことなどが一因ではないかと言われております。

 有料老人ホームは、複合的な性質を持った事業です。大きくは、高齢者の居住の提供と高齢者のさまざまな日常生活にかかわるサービス提供とが含まれております。老人福祉法で書かれてある食事の提供その他日常生活上の必要な便宜を供与することがサービス提供の内容となりますが、ホームごとに異なっているのが現状でしょう。そのような中、老人福祉法が改正され、ことし4月から有料老人ホームの定義が見直され、県への届け出対象となり、また県が実態に即した指導監督、処分等が行えるようになりました。

 そこで、まず県内の有料老人ホームについて、総数と介護つき、住宅型、健康型の各類型の内訳をお尋ねいたします。

 私は、これら有料老人ホームについては、特養老人ホームへの代替的ニーズが多分にあるのではないかと考えております。特養ホームへの待機者が1万人を超えている現状を見れば、要介護高齢者を受け入れる、いわば特養入所待ちの人たちが比較的小規模な有料老人ホームへと流れているという実態もあるのではないかと思われます。

 そこで、県は特別養護老人ホームなど介護保険施設への入所希望者にとって有料老人ホームが存在する意味をどのように考えているのかお尋ねいたします。

 さて、その上で、有料老人ホームについて幾つかの課題があると思われます。1つは入居者の保護の課題と、もう1つは指導監督体制です。

 まず、入居者の保護の観点からは、有料老人ホームに入居する高齢者は、たとえ入居時に健康であっても、要介護状態へのリスクを有し、また生活能力や自己決定能力の低下にさらされている、そういう意味で一定の保護を必要としているという認識が必要です。また、少子化や家族形態の多様化によって、家族の扶養が期待できない状態にある高齢者もいるという現状もあります。

 有料老人ホームは、契約に基づき、入居者の負担により賄われる消費者契約です。特に有料老人ホーム契約は、高齢者に対してついの住みかとしての居住サービスを含み、いわば不動産契約の一面を有する契約です。有料老人ホーム重要事項説明書の作成を通じて入居契約の内容を明確にし、入居希望者が契約内容を十分理解した上で契約を締結するよう指導を徹底すべきと考えますが、県の考えをお尋ねいたします。

 また、国民生活センターの調査によると、契約解除時のトラブルが多いという報告もあります。入居者保護の観点からも、関係機関と十分連携し、相談体制を充実して問題処理を図っていくべきと考えますが、県の考えをお尋ねいたします。

 また、指導体制の観点からすると、有料老人ホームが拡大する中で現実の課題への対応は十分とは言えないと思います。今後の高齢化の進展の中で、高齢者の単身世帯は急増し、介護が必要になる時期を見通して有料老人ホームに住みかえるということが予想されます。有料老人ホーム事業の健全な発展のためには、事業者の十分な情報開示、退去時の入居一時金の返還や介護サービスの質の問題など、県による実効性ある指導監督体制の整備を図る必要があると思いますが、今後どう対応していくのかお尋ねいたします。

 その上で、ことし4月から高齢者虐待防止法が施行になりました。介護保険の活用が進む中、身体的虐待、介護.世話の放棄、性的虐待、経済的虐待等、高齢者の人権を侵害する事件が問題になっております。このような状況の中で、高齢者の権利擁護のため、県の高齢者虐待防止に向けた具体的な取り組みについてお尋ねいたします。

 最後に、9月30日に、県発注の公共事業に関する談合事件で、県庁が家宅捜索をされるという事態にまでなりました。極めて残念であると同時に、テレビで家宅捜索の状況が映し出されたときには、県議会の一員として非常にせつない思いでした。「天網?々疎にして漏らさず」、天道の道は大ざっぱなようであるが、善悪の応報には決して落ちこぼしがない。天とは人の心であります。天とは県民の心であります。県民の心からいつしか県政が離れてしまったのではないか、県議会の一員として私も自戒を込めまして、県民の心と声がどこにあるのか、また県民の声は何を発しているのかを絶えず思いながら、県議会一丸となってこの難局に立ち向かい、信頼を取り戻していければと思っております。

 以上で、私の質問を終わります。(拍手)



○議長(渡辺敬夫君) 執行部の答弁を求めます。

    (知事職務代理者川手 晃君登壇)



◎知事職務代理者(川手晃君) 中村議員の御質問にお答えします。

 地方債管理につきましては、財政構造改革プログラムに基づき、臨時財政対策債などの特例債を除き、新規発行額を前年度以下に抑制するとともに、借換債の発行による公債費負担の平準化を図っているところであります。

 特に今後は、市場公募地方債の発行形式が発行団体全体の統一交渉方式から各県が個別に交渉する方式に移行することから、市場からの評価を得てより有利かつ安定的に資金が調達できるよう、投資家向け広報活動を一層充実するとともに、金利情勢を踏まえ、発行時期等を弾力的に決定するなど適切な地方債管理を行い、安定的な財政運営に努めてまいる考えであります。

 その他の御質問につきましては、関係部局長から答弁いたさせます。

    (総務部長野地陽一君登壇)



◎総務部長(野地陽一君) お答えいたします。

 県内市町村の一時借入金の点検結果につきましては、一時借入金のピーク時の借入額がそれぞれの標準財政規模に対して著しく多額となっている団体はなく、また一時借入金の返済に際し、一時借入金を原資とする他会計からの繰入金等を充てていた団体もなかったことから、特段の問題はないものと考えております。

 次に、県債につきましては、平成17年度一般会計の決算見込みで公的資金が16.7%、民間等資金が83.3%であるのに対し、5年前の平成12年度においては公的資金が73.5%、民間等資金が26.5%でありましたので、民間等資金の占める割合が3倍強となっております。

 次に、交付税措置のない公債費につきましては、平成17年度の決算見込み額約1,722億円に対し、おおむね40%程度となっております。

 次に、うつくしま21の推進に当たりましては、毎年度の予算編成に際し、財政構造改革プログラムに基づく歳出全般にわたる徹底した見直しを行う一方、うつくしま21で特に重点的に取り組むこととしている分野につきましては限られた財源を優先的に配分するなど、施策及び事業の推進に努めているところであります。

 次に、地方債管理の体制につきましては、これまでも各種研修等に参加するほか、市場公募地方債等の発行を通じて資金調達の手法を蓄積したところでありますが、今後とも金融経済関連情報の収集、分析に努めるとともに、引受金融機関や機関投資家等と一層緊密な意見交換を行うなど、今後の金融情勢等の変化に対応し得るよう、金融分野の専門性の向上に努めてまいりたいと考えております。

    (生活環境部長根本佳夫君登壇)



◎生活環境部長(根本佳夫君) お答えいたします。

 廃食用油の循環的利用につきましては、廃棄物の有効利用と地球温暖化防止の観点から極めて重要な取り組みであると認識しております。このため、県循環型社会形成推進計画において地域における廃食用油の利活用を推進することとしており、県内ではバイオディーゼル燃料などへの利用が拡大してきているところであります。

 今後、循環的利用をさらに進めるためには廃食用油の収集の促進が肝要でありますので、地域の実情に応じて、市町村、事業者及び地域住民と連携し、効果的な収集が行われるよう積極的に取り組んでまいる考えであります。

 次に、地震防災緊急事業5カ年計画につきましては、地震防災対策の強化を図るため緊急に整備すべき施設等について策定するものであり、本県においてはこれまでおおむね計画どおりの進となっております。

 平成18年度を初年度とする第3次計画につきましては、現在、緊急輸送路を初め避難路や消防用施設、公立小中学校の耐震改修等の整備計画について国と協議を行っているところであります。今後とも、市町村等との連携を図りながら計画的かつ効果的な整備を行い、地震防災対策のより一層の強化に努めてまいる考えであります。

    (保健福祉部長村瀬久子君登壇)



◎保健福祉部長(村瀬久子君) お答えいたします。

 県内の有料老人ホームの総数につきましては、現在届け出に向けて手続中のものも含め67施設であり、介護つきは11施設、住宅型は55施設、健康型は1施設となっております。

 次に、有料老人ホームの存在する意味につきましては、特に介護つきはホームが提供する特定施設入居者生活介護サービスを利用しながら居室で生活ができる施設であり、必要な介護サービスを受ける選択の幅が広がったものと考えております。

 次に、重要事項説明書につきましては、入居契約に関する重要な事項を記載するものであり、入居者保護の観点から、契約締結前に十分な説明を行うなど老人福祉法の規定及び指導指針の内容を遵守し、適正な事業運営がなされるよう、事業者に対し引き続き指導を行ってまいります。

 次に、入居者からの相談につきましては各保健福祉事務所等において受けておりますが、県消費生活センターを初め関係機関とも十分連携し対応するとともに、寄せられた相談内容を踏まえて事業者に対する指導を適切に行ってまいります。

 次に、指導監督体制につきましては、ことし4月の改正老人福祉法の施行に伴い、有料老人ホームに該当する施設が増加するとともに、ホームに対する県の立入検査権が創設されたので、指導権限の適切な行使により指導監督に努めてまいります。

 次に、高齢者虐待防止の取り組みにつきましては、ことし4月に施行された高齢者虐待防止法を踏まえ、虐待防止について正しい知識と理解が得られるよう、県民に対する普及啓発を図るとともに、市町村における高齢者虐待防止ネットワーク構築の促進や老人福祉施設などの職員に対し、実践的な研修を行うことなどにより未然防止に努めてまいります。

    (出納局長瀬戸明人君登壇)



◎出納局長(瀬戸明人君) お答えいたします。

 平成17年度の普通会計における資金不足に伴う一時借入金の借入日数は54日、平均借入額は約268億1,000万円、最大借入額は約431億7,000万円、支払い利息は約152万9,000円、1日当たりの平均借入利息は約2万8,300円となっております。



○議長(渡辺敬夫君) これをもって、中村秀樹君の質問を終わります。

 通告により発言を許します。18番太田光秋君。(拍手)

    (18番太田光秋君登壇)



◆18番(太田光秋君) 自由民主党の太田光秋であります。通告に従い、質問をいたします。

 初めに、海岸と河川の保全についてお伺いいたします。

 本県の浜通り地方は、北は新地町から南はいわき市まで約160キロにわたり太平洋に面しており、日本の渚・百選に認定されているいわき市の薄磯海岸を初めすばらしい自然環境や県指定の天然記念物であるマルバシャリンバイを初め希少な動植物の自生地などを有しております。また、その地域ごとに自然条件などの特性を生かし、海水浴、釣り、サーフィンなどの海岸利用も盛んであり、産業や観光の振興に大きく寄与しております。

 今月5日より、私の地元である南相馬市の北泉海岸において、プロサーファーの世界大会が開催されます。本県初めてのサーフィンの世界大会開催であり、福島県の伝統文化や物産を世界に発信できる絶好の機会であり、大会の成功を心から願うものであります。

 私は、本県の貴重な財産である美しい海岸線をしっかりとした形で後世につないでいくことが大変重要であると同時に、我々の責務であると感じております。平成12年に施行された改正海岸法では、都道府県知事が海岸保全基本計画を策定することが義務づけられ、本県においても平成16年に、防護、環境、利用、愛護の4つの方針のバランスのとれた総合的な海岸管理を目的とした福島沿岸海岸保全基本計画及び仙台湾沿岸海岸保全基本計画が策定され、事業が進められております。

 そこで、何点か質問をいたします。

 福島沿岸は台風や低気圧の影響を受けやすく、これまで何度も高波や侵食による災害が発生しております。先月の台風12号による高波においては、豊間漁協の防波堤崩壊や南相馬市鹿島区の堤防破損による住民避難など甚大な被害が発生いたしました。計画によると、福島沿岸線延長160キロメートルのうち、対策の必要がある海岸が約116キロメートルとのことでありますが、住民のとうとい命と財産を守るためにも1日も早い保全施設の設置が望まれるところでありますし、老朽化対策も必要であると考えております。

 そこで、海岸保全施設の整備状況と今後の取り組みについてお伺いいたします。

 また、今回の台風12号の波浪による公共土木施設の被害状況及び復旧の進め方についてお伺いいたします。

 近年、全国的に海岸の侵食が深刻化してきております。海岸侵食は、温暖化による環境変化、川からの砂の供給が減ったことや高波による侵食などさまざまな原因が重なっており、全国で年平均160ヘクタールの侵食量があると言われております。

 そこで、本県における海岸侵食の現状についてどのように把握されているのかお伺いいたします。

 また一方では、土砂の堆積により船舶や漁船が入港できなくなったり、河川の河口部においては河口閉塞により治水上の問題を引き起こしている箇所もあります。全国各地で、侵食と堆積のバランスを保つために人為的に砂を移動させる工法、いわゆるサンドバイパスやサンドリサイクルが行われ、これまでの人工リーフなどと組み合わせを行うことにより、海岸の再生に大きな効果を生んでいると聞いております。本県においても浪江町の棚塩海岸などで工法が取り入れられておりますが、今後もこれら工法を積極的に活用し、砂浜を呼び戻す施策が必要であると考えております。

 そこで、サンドバイパス工法等による海岸の保全と利用面の成果及び同工法の今後の活用について考えをお伺いいたします。

 先ほども申し上げましたが、海岸侵食の原因の1つに川からの砂の供給が減ったことが挙げられております。これは、ダムや砂防によって海への土砂供給量が減少したと考えられております。しかし、このようなインフラの整備は住民の生活の安全や安定に寄与してきたことも事実であり、単純にその設置を否定することはできません。これから大切なことは、それぞれの流域ごとの土砂の移動をさまざまな観点から検証し、関係部署が一体となって対策を講じることが重要であると感じております。

 現在、鳥取県においては、総合的な土砂管理ガイドラインを策定し、数値目標を定め、自然の土砂の流れの回復に向けて事業が進められております。本県の海岸保全基本計画においても総合的な土砂管理の必要性がうたわれておりますが、鳥取県のようにガイドラインを策定し、実効性のある土砂管理を行っていくことが急務であると感じております。

 そこで、浜通りの県が管理する貯水ダムで堆砂の進行が計画を超えているダムの現状と対策についてお伺いいたします。

 また、河川の堆砂除却については地域より大変要望がありますし、河川管理の観点からいっても大変重要な事業であります。

 そこで、浜通りの河川の堆砂除却の取り組み状況についてお伺いいたします。

 最後に、県は今後どのように総合的な土砂管理に取り組む考えかお伺いいたします。

 次に、生活環境にかかわる迷惑問題防止対策についてお伺いいたします。

 近年、多量のごみを住居内や庭にため込み、放置することにより悪臭やネズミ、昆虫の発生を招き、近隣の住宅に被害を及ぼす、いわゆるごみ屋敷の問題や騒音を発生させて嫌がらせをするなど、住民の生活環境へ影響する迷惑行為が全国的に問題視されております。これらの問題発生の背景はさまざまなことが言われておりますが、対策が必要なことは言うまでもありません。こうした迷惑行為は、対応がおくれると地域における公害の紛争になることが明らかであります。

 そこで、まず県が把握した公害苦情及びその対応の現況についてお伺いいたします。

 本年6月に、東京都中野区において、家にごみを放置し、悪臭を漂わせて都民の健康と安全を確保する環境に関する条例違反で男が逮捕されました。男は、数年前から庭にごみや汚物を放置したり、これらを煮炊きに利用していたとのことであります。近隣の方々の苦痛や不安は想像以上のものであったと思います。この条例は、そもそも事業所や工場が対象でありますが、一般住宅から出る悪臭について刑事罰を科す法令がないため、同容疑者宅の悪臭を公害とみなし、行政命令に応じない悪質な行為をとらえて逮捕に踏み切ったとのことであります。いわば、この条例制定時には想像しなかった範囲で効力を発揮したと言えるのではないでしょうか。

 本県においては、これに当たる条例として福島県生活環境の保全等に関する条例が施行されておりますが、罰則の規定がありません。これは、ごみ屋敷の対策ばかりでなく、公害対策においても効力の弱いものであると感じております。

 そこで、このような一般住宅からの悪臭など法令規制の定めのない公害防止対策の実効性を強化する必要があると考えますが、福島県生活環境の保全等に関する条例について県の考えをお伺いいたします。

 本県では、郡山市のごみ屋敷を、社団法人郡山青年会議所のメンバーが中心となり、地域住民、ボランティアが一体となり、ごみ撤去を行ったことが全国的に報道されました。参加されてこられた方々に敬意を表する次第であります。その後、郡山市において条例の改正作業をしているとのことであります。

 ごみや騒音など生活環境にかかわる迷惑問題に対応していくためには、身近な市町村とその地域の方々とのネットワークが一番大切であることは言うまでもありませんが、法律や人間関係などの問題が複雑に絡み合っており、万全な対策が講じられていないのも事実であります。私は、地域における生活環境にかかわる迷惑問題に対して、県が積極的に支援していくことが大切であると感じております。

 そこで、地域における生活環境にかかわる迷惑問題に対して、県はどのように対処しようとしているのかお伺いいたします。

 次に、障がい児支援についてお伺いいたします。

 これまでも、障害者自立支援法については議会においてさまざまな議論が行われてまいりました。また、今月から障がい児施設は原則措置制度から利用契約制度へと方式が変わり、費用の1割という定率負担や食費等の実費負担なども求められることになりました。

 こうした変化の中、現在、障がい児の保護者の方々は大きな不安を抱いていることは事実であり、早急な対策が必要であると感じております。例えばこれまで所得が約100万円で重度心身障がい児を持つ母子家庭の場合、措置制度のもとでの負担額は無料でありましたが、今回の改正による契約制度への移行により、利用サービス費用の1割負担に加え、医療費も1割負担、車いす等の補装具の購入、修理などにも1割負担が求められ、食費や教育費などの実費も負担することになれば、仮にさまざまな低減策が講じられたとしても、生活を脅かすほどの負担になることは間違いないと感じております。

 全国的に障害者自立支援法の施行に伴う定率負担の導入により、既に福祉サービス利用を減らす人や通所施設や入所施設を退所せざるを得ない人も出ていると聞いており、障がいを持つ児童にまでこうした問題が及ぶことになるのかと思うとせつない気持ちになるのであります。

 他県においては、障がい児に対する独自の支援策を実施するケースも出てきていると聞いておりますが、「いのち・人権・人格の尊重」を掲げる本県としても対策を急ぐ必要があると感じております。県としては、何より保護者の方々からの相談や意見を聞き、対策を講じるべきであると考えております。現状では、そうした個別の相談も十分ではなく、軽減措置がどの程度になるのかわからない保護者の方もいらっしゃると聞いております。

 そこでまず、障がい児施設の契約制度への移行に当たって、県は保護者などからの相談にどう対応しているのかお伺いいたします。

 また、保護者からの相談などを踏まえ、今後どのような対応をしていく考えなのかお伺いいたします。

 次に、視覚障がいや聴覚障がいのある児童生徒の県境を越えての通学についてお伺いいたします。

 現在、盲学校は福島市、聾学校は福島市、郡山市、会津若松市、いわき市に設置されており、相双地域には設置されておりません。例えば南相馬市の子供たちが自宅から通学するとすれば、交通の便や保護者の負担などを考えると仙台の学校を希望することがあります。宮城県では以前は県境を越えての通学が認められておりましたが、現在は通学が認められておりません。子供たちが希望する学校へ通学できない理由が行政間の問題とすれば、極めて悲しいことであります。私は、本県の子供たちが県境を越えて盲学校や聾学校へ通学する場合には、宮城県と話し合い、協定を結ぶことは難しいことではないと感じております。

 そこで、宮城県と県境を越えて盲学校や聾学校へ通学できるように協定を結ぶべきと考えますが、県教育委員会の考えをお伺いいたします。

 次に、教育行政についてお伺いいたします。

 現在、日常生活の中でリーダーやリーダーシップという言葉をよく耳にいたします。本県の事業の中でも、地球市民リーダー、青年リーダー、エコリーダーなどたくさんの単語が使われております。このことは、それぞれの分野において規範を示す人物が必要となってきているからであると感じております。リーダーシップを養うということはすぐにできることではなく、経験や教育などが大切であると感じております。

 最近の子供の特徴調査において、1対1の関係を求め、集団の一員として振る舞えない、リーダーがいないなども挙げられているとのことであります。子供たちが集団生活の中で、さまざまな目標や課題に向かって1人1人が責任を持って行動していくためには個々のリーダーシップが必要であり、リーダーシップを育てる教育が大切であると感じております。

 そこで、これまでリーダーシップを養うために学校教育においてどのように取り組んでいるのかお伺いいたします。

 私が選挙というものを初めて体験したのは、小学校の児童会長・副会長選挙でありました。上級生の候補者がたすきをし、「当選した暁には」とあいさつをし、続いて候補者の友達が推薦の弁を述べていたのをわくわくしながら聞いていたことを今でも覚えております。児童会長、副会長は、行事のたびにあいさつをしたり、各委員会の委員長との会議を開いたりとリーダーシップを発揮し、児童会運営をしておりました。

 しかし、現在、小学校によっては児童会長、副会長を選出していない学校がほとんどであると聞いております。児童会とは、子供たちが自治を学べる貴重な機会であります。自分たちが選んだリーダーのもと、子供たちが自分たちで自分たちの学校のことを考えたり、問題を解決したり、計画をつくったり、行動することは非常に大切なことであります。もちろん、児童会長、副会長とその他の児童とは上下関係ではなく、児童会運営を離れ、勉強やスポーツ、趣味などさまざまな分野では、1人1人がそれぞれの役割のもとリーダーシップを発揮し、活動することが大切であります。こういった機会を多くすることが、責任感や相手を思いやる心などの育成につながるものであると考えております。児童会長、副会長の廃止が皆に公平に機会を与えるという理論であるならば、将来もだれかがやってくれるという感覚だけが残ってしまうのではないでしょうか。この現状は早急に改善すべきであると考えております。

 そこで、全小学校において選挙で選出された児童会長等を置くべきと考えますが、本県の状況と県教育委員会の考えをお伺いいたします。

 次に、高等技術専門校についてお伺いいたします。

 日本の製造業は近年回復傾向にあり、企業収益も増益にあるとの報道がされております。しかしながら、県経済を担う中小企業は実感を得ることはできず、いまだなお厳しい経営環境にさらされております。こうした環境の中で持続的発展を可能とする経営体を構築するためには、経営者みずからの努力はもちろんのこと、社会としてのさまざまな支援が必要であります。これらを踏まえて、議員提出条例として提案される中小企業振興基本条例はまさに時代に適した条例であり、今議会の成立を目指しております。

 特に、技術革新や2007年度問題に対応できる人材の育成が重要性を増してきております。私は、これまでの質問において、技術革新や高度情報化の進展など経済社会の変化に対応し、地域ニーズに合った高度な職業能力を持つ人材の育成には教育機関の充実が大切であるとの観点から、4回にわたり高等技術専門校の短期大学校化の推進を進めるべきとの質問をしてまいりました。昨年、県労働審議会が職業能力開発短期大学校化を軸に高等技術専門校の機能高度化を図るべきとの答申書を県に提出し、この答申を受け、県は高等技術専門校の高度化・再編整備を進めるとの方針を出されたことは大変喜ばしく感じているところであり、今後の早急なる推進を期待しているところであります。

 そこで、高等技術専門校の短期大学校化と学科の再編についてどのように進めていく考えかお伺いいたします。

 本年9月6日に、相馬地域すべての行政と議会、民間団体等によって県立浜高等技術専門校高度化期成会が設立されました。目的としては、1つに職業能力開発短期大学校化への昇格、2つ目に機械加工学科の創設、3つ目に県立高等技術専門校の拠点校としての位置づけの実現であります。これら3点については、事あるごとに地域全体として県に対して要望をしてまいりました。それは、相馬地域の置かれている現状から、高等技術専門校にかける期待が大変大きなものがあるからであります。

 これらの思いを踏まえて、2点質問をいたします。

 相馬地域には、機械、金属関連製造業が多く存在しておりますが、機械、金属に関する教育機関及び技術支援機関がありません。私は、相馬地域の産業の発展には、職業教育、人材教育を充実させ、地域ニーズに対応できる人材の育成が必要であると感じております。

 そこで、浜高等技術専門校に機械、金属に関する学科を創設すべきと考えますが、県の考えをお伺いいたします。

 また、3校が所在する地域のうち、高等教育機関がない地域は相双地域のみであります。地域に高等教育機関が設置されることは、若者が集まることにより経済効果も非常に大きく、まちづくりの観点からいっても大変有効な手段であります。しかし、交通機関が発達しているとか大学群との連携がしやすいとかという議論のもとで設置場所が選定されるとするならば、インフラ整備のおくれによってハンディのある地域はいつになっても高等教育機関の誘致は難しいと考えられます。

 均衡ある県土発展の観点から、高等技術専門校3校を短期大学校化し、浜高等技術専門校を拠点校とすべきと考えますが、県の考えをお伺いいたしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



○議長(渡辺敬夫君) 執行部の答弁を求めます。

    (知事職務代理者川手 晃君登壇)



◎知事職務代理者(川手晃君) 太田議員の御質問にお答えいたします。

 高等技術専門校の短期大学校化と学科の再編につきましては、去る9月6日に県労働審議会に対し、高等技術専門校の高度化・再編整備を進めるための基本方針等について諮問したところであり、今後専門的な部会において審議を行い、来月答申が出される予定であります。県といたしましては、この答申を受け、高度化・再編整備の具体的内容を固め、地域産業の動向も見据えながら時代の変化に対応できる、より高度な技術力を備えた産業人材の育成に積極的に取り組んでまいる考えであります。

 その他の御質問につきましては、関係部長から答弁いたさせます。

    (生活環境部長根本佳夫君登壇)



◎生活環境部長(根本佳夫君) お答えいたします。

 公害苦情の現況につきましては、平成17年度に新たに把握した公害苦情件数は669件で、その内容は、悪臭、大気汚染など典型7公害が579件、これら以外の廃棄物投棄などの公害が90件となっており、近年ほぼ同じ傾向で推移しております。これらの公害苦情に対応するため、市町村等と連携しながら各地方振興局において指導助言等を行い、平成17年度は615件の解決を図ったところであります。

 次に、生活環境保全条例につきましては、現に法令に規制基準の定めのない公害が発生し、または発生するおそれがあると認められる場合に、それらを防止するために必要な措置を勧告できる旨規定されております。したがいまして、市町村との連携協力のもとに本条例の適切な運用を図り、公害の防止に努めてまいる考えであります。

 次に、迷惑問題への対処につきましては、公害苦情の早期で円滑な解決のため、公害紛争処理法に基づき、各地方振興局に公害苦情相談員を配置するとともに、県の公害審査会においてあっせん、調停等を行い、対処することとしております。今後とも、公害紛争処理制度を活用するとともに、市町村との役割分担のもと関係法令の適切な運用を図りながら、市町村等と連携協力して取り組み、良好な生活環境の確保に努めてまいりたいと考えております。

    (保健福祉部長村瀬久子君登壇)



◎保健福祉部長(村瀬久子君) お答えいたします。

 障がい児施設の契約制度につきましては、制度改正に関する説明会を県内各施設において開催し、利用者負担の概要等を説明するとともに保護者からの相談に対応してまいりました。さらに、移行に当たっては、障がい児や保護者に対してきめ細かに配慮することが重要であるとの考えから、慎重に対応することとしており、現在は各児童相談所を窓口として契約制度移行に伴う個別の事務手続や相談を進め、保護者の了解を得た上で契約へ移行できるよう努めているところであります。

 次に、今後の対応につきましては、今回の制度改正では在宅児童の養育費並みの負担が求められていることから、先月、国に対して障がい児施設に入所する児童の保護者へ特別児童扶養手当の支給を速やかに実施するよう要望したところであります。また、障がい児の保護者にとって負担が過大となり、児童への影響が懸念されることから、今後も保護者の声を聞きながら国へ働きかけていくとともに、県としての対応の必要性について検討してまいりたいと考えております。

    (商工労働部長鈴木雄次君登壇)



◎商工労働部長(鈴木雄次君) お答えをいたします。

 浜高等技術専門校における学科の創設につきましては、県労働審議会に対し、県立高等技術専門校全体の学科再編の基本方針等について諮問しているところであり、この中で地域産業の実情、ニーズ等を踏まえ、審議いただくこととしております。

 次に、高等技術専門校の短期大学校化につきましては、学科の再編とあわせ県労働審議会に諮問をしたところでありますが、拠点校につきましては、高等技術専門校が再編整備されてきた経緯や各地域の産業ニーズにこたえながら3校並立で運営されている実態を踏まえ、対応してまいる考えであります。

    (土木部長蛭田公雄君登壇)



◎土木部長(蛭田公雄君) お答えいたします。

 海岸保全施設につきましては、保全が必要な海岸延長116キロメートルのうち、現在までに93キロメートルが整備されております。今後は、未整備区間を含め、侵食や高潮被害等の著しい地区を重点的に整備することとし、海岸特性に応じ、人工リーフと護岸等を組み合わせた面的な防護方式とするなど、自然環境や利用の面にも配慮しながら安全で安心できる海岸の保全に努めてまいる考えであります。

 次に、公共土木施設の被害状況と復旧につきましては、堤防破損など海岸施設で36カ所、港湾、漁港施設等で10カ所、合わせて46カ所となっております。現在、国による災害査定の準備を進めており、緊急に対応が必要な箇所につきましては応急工事を実施するとともに、その他の箇所につきましても早期復旧に努めてまいる考えであります。

 次に、海岸侵食につきましては、平成16年度に策定した福島沿岸海岸保全基本計画及び仙台湾沿岸海岸保全基本計画のデータによると、砂浜海岸では13海岸のうち浪江海岸ほか9海岸で、またがけ海岸でも11海岸のうち双葉海岸ほか8海岸で侵食傾向となっております。

 次に、サンドバイパス工法等につきましては、これまで棚塩海岸や原釜尾浜海岸において、近くの漁港に著しく堆積した土砂を砂浜の回復に利用し、海岸の侵食防止や海浜利用の向上及び良好な景観の保全に効果を上げております。これらの工法の活用に当たっては、侵食と堆積の箇所が近接していること等が条件であり、今後とも各海岸の特性を踏まえ、堆砂及び侵食状況等の度合いを見きわめながら検討してまいる考えであります。

 次に、堆砂の進行が計画を超えている貯水ダムにつきましては、9ダムのうち7ダムが該当しておりますが、現在のところダムの持つ機能に支障となっているものはありません。しかしながら、高柴ダムについては建設後44年が経過し、当初想定していた堆砂容量に近づいていることから、その対策としてダム上流に貯砂ダムを設置し、堆砂した土砂を掘削除去しております。その他のダムにつきましては、今後の堆砂状況を見守りながら、必要に応じて対策を検討してまいる考えであります。

 次に、河川の堆砂除却につきましては、閉塞のおそれのある河口部や堆砂の著しい箇所において、洪水時にはんらんの危険性が高い箇所から計画的に進めており、昨年度は新田川ほか24河川、30カ所を実施しております。

 次に、総合的な土砂管理につきましては、農林水産部と土木部から成る連絡調整会議を定期的に開催し、海岸保全に関する総合調整を図り、この中で漁港の堆積土砂を砂浜の回復に利用するなど取り組んでおります。

 今後は、平成16年11月に策定された福島沿岸海岸保全基本計画に基づき、海岸侵食に対する抜本的な保全対策として、広域的、長期的な視野に立った土砂収支の解明を進めるため、学識経験者等の意見を聞きながら関係部局とより一層連携し、土砂の生産域から河川、海岸域までの一貫した土砂管理に取り組み、美しく安全で生き生きとした海岸を次世代に継承していく考えであります。

    (教育長富田孝志君登壇)



◎教育長(富田孝志君) お答えいたします。

 県境を越えての通学につきましては、通学を希望する当該学校を所管する教育委員会の承認が必要とされており、現在、宮城県教育委員会で児童生徒の通学を認めているのは宮城県内への病気入院を伴う場合においてのみであります。このようなことから、県境を越えての盲学校や聾学校への通学につきましては、宮城県教育委員会と協議をしたいと考えております。

 次に、リーダーシップにつきましては、児童生徒が目的を持った集団活動に参加し、人間としてのあり方を考える中で養われるものであると考えております。そのため、各学校においては、自分と他者とのかかわりや集団で活動する意味をより具体的に理解できる児童会・生徒会活動や部活動、ボランティア活動などに児童生徒を積極的に参加させ、リーダーシップが身につくよう努めているところであります。

 次に、児童会につきましては、選挙により児童会長等を選出している学校は1校でありますが、小学校の発達段階においてさまざまな立場を経験することが責任感を自覚し、社会性を身につける上で重要であることから、各学校の実態に応じて児童会長にかわる代表者を選出するなど、リーダーシップを養うことができるよう児童会活動の活性化に努めているところであります。今後、児童の自主的な参加によりさらに活発に児童会活動が展開されるよう、各市町村教育委員会と連携し、各学校に働きかけてまいりたいと考えております。



○議長(渡辺敬夫君) これをもって、太田光秋君の質問を終わります。

 暫時休憩いたします。

    午後2時44分休憩

                             

    午後3時4分開議



○副議長(小桧山善継君) この際、私が議長の職務を行います。

 休憩前に引き続き、これより会議を開きます。

 直ちに、質問を継続いたします。

 通告により発言を許します。46番甚野源次郎君。(拍手)

    (46番甚野源次郎君登壇)



◆46番(甚野源次郎君) 公明党の甚野源次郎でございます。通告に従い、質問いたします。

 今回、県発注の公共工事をめぐる談合疑惑は、東京地検特捜部による県庁への家宅捜索が行われるなど官製談合疑惑が一層強まり、県民の信頼がさらに大きく崩れ、この先どうなるのか、県民の不安が増大し、県政は極めて厳しい危機的状況に立たされております。

 20世紀から21世紀にかけた転換期の5期18年間の佐藤県政においては、環境、教育、福祉、観光、健康など県民の目線に立った政策が数多く実現されました。しかし、談合疑惑により複数の逮捕者が出、また一部起訴されるなど、県政への県民の信頼は大きく崩れ、その責任をとって佐藤知事が辞職しましたが、今回疑惑が持たれている官製談合は絶対に許されない行為であります。徹底した糾明がなされなければなりません。

 川手知事職務代理者は、聖域を設けず検証し、年内までに結論を出すことを明らかにしました。その中で、内部告発制度の導入、口きき人物の公表、天下りの全面禁止、条件つき一般入札などを表明しました。県民の負託にこたえた県議会においても同じく、事件の全容解明に努め、検証し、県民の前に明らかにするとともに、今後の再発防止策について万全を期し、失った県民の信頼の回復に全力を尽くさなければならないと強く決意するものであります。

 「建設は死闘、破壊は一瞬」という言葉がありますが、県民の信頼を回復するにはまさに長い日々の死闘の積み重ねがあって実現することになることは歴史がよく物語っております。

 ことしは、福島県にとりまして、県が誕生して130年の節目の年であります。この郷土を築いてこられた先人に思いをはせ、新たな決意で再出発し、全国に誇れる美しい福島の郷土を築くことでありましょう。

 我が党公明党にとりましては、先日、太田新代表のもとに「闘う人間主義」、「生活現場主義」を掲げ、新出発をいたしました。中国の古典に「民の憂い募りて国滅ぶ」、また「民の欲するところは、天必ずこれに従う」とあります。この重大な危機において、今こそ県民の欲するところは何かをしっかり検証し、県民の信頼にこたえていくことであると強く思うのであります。

 以下、県発注工事に関連して幾つか質問をいたします。

 初めに、入札・契約制度についてでありますが、落札率が95%を超える入札は談合の存在が疑われると言われております。

 そこで、まず平成13年度から平成17年度までの5年間に土木部が発注した5億円以上の公共工事の件数と、そのうち落札率95%以上のものの件数をお尋ねします。

 落札率が高く談合が疑われる入札については、落札者決定の前に調査を行う高落札率入札調査制度の導入が効果的だと考えますが、これまで県が講じてきた談合対策の現状と今後の取り組みについてお尋ねします。

 また、国や宮城県では、建設業者が入札する際に金融機関の保証を求める、いわゆる入札ボンドに新たに取り組むと聞いておりますが、この入札ボンドの仕組みと県の対応についてお尋ねします。

 先日、入札監視委員会が入札制度に関する7項目の意見書を提出しました。その中で、県建設技術センターの検証を求めております。建設技術センターは、県と市町村の出資により、建設事業に関する技術及び事務の改善、向上を図り、県内における建設事業の振興に寄与することを目的として昭和53年に設立されました。以来、理事長には一時期副知事が就任したことがありますが、歴代土木部長退職者の再就職先、つまり天下り先となっております。

 そこで、現在県から建設技術センターに派遣されている職員の数と、過去5年間に県からセンターへ委託している積算業務の件数及び金額についてお尋ねします。

 また、建設技術センターについて廃止を含めて検討するとのことでありますが、センターは市町村の支援などを行ってきており、センターが廃止された場合には、県、市町村の公共事業に対する影響や現センターで雇用している職員の処遇などが懸念されますが、これまでセンターが果たしてきた役割をどのように考えているのか、また今後のセンターのあり方をどのように検討していくのか、県の考えをお尋ねします。

 次に、入札制度等の改革についてであります。

 県発注工事の談合事件を踏まえ、県は昨日、全庁的な検討組織として入札等制度改革部会を立ち上げるとともに、第三者による検証機関、入札等制度改革検証委員会を設置して抜本的な改革に取り組むとしております。年内をめどに改革案を策定していくとしております。

 そこで、県は入札及び契約制度等の改革に今後どのように取り組んでいくのか、お考えをお尋ねします。

 また、現在の危機的状況を考えれば、県民の信頼回復に向けて県民の意見を聞きながら、改革はみんなでつくり上げたものとしていくことが何よりも大事であります。

 そこで、県は、入札及び契約制度等について検証を行うに当たり、県民の声をどのように反映させていくのかお尋ねします。

 次に、公益法人についてお尋ねします。

 公益法人については、先日、一般社団・財団法人法など関係3法が公布されたところであります。このたびの改革では、法人の設立と公益性の判断が分離され、設立は登記により簡便にできるものの、公益性の判断については民間有識者から成る審査機関にゆだねられ、より厳格に判断されることになります。県内には社団、財団合わせて400弱の公益法人がありますが、新法適用となれば相当の影響が出るのではと考えられます。

 そこで、新たな公益法人制度への移行に向けて県はどのように対応していくのかお尋ねします。

 次に、防災行政についてお尋ねします。

 先月4日に、いわき市で県の総合防災訓練が行われました。今回の訓練の中では、最近災害による高齢者の犠牲者が多くなっているだけに、高校生による高齢者の避難、救助、または住民による自助、共助の初動対応訓練が注目されました。私も先日、地元の森合地区住民の自主防災訓練に参加しましたが、防災力は自助、共助、公助と言われており、中でも地域住民による共助が大切であります。

 近年、日本各地で自然災害による被害が頻発しており、被災地における多様なニーズに対応した柔軟できめ細やかな防災対策を図っていく上で、災害ボランティア活動は重要な役割を占めております。

 そこで、将来被災地となった場合を想定して、各自治体が災害ボランティアを混乱なく受け入れる仕組みをどう構築していくのか、県の取り組みをお尋ねします。

 先日、県は東京23区の防災担当課長会議で、日ごろの地域間の交流の積み重ねを災害時の相互の話し合いにもつなげていくという地域間交流ネットワークの取り組みを紹介したと伺っております。

 そこで、これまでの本県における自治体、団体、企業などとの災害時の応援協定の締結状況と今後の取り組みについてお尋ねします。

 また、災害時においては、被災住民の救援と感染症の発生防止など生活衛生面での対応が急務であります。感染症の発生防止のためにはし尿を含む災害廃棄物の処理が重要となりますが、一昨年の新潟中越地震災害の際、福島県の廃棄物関係団体が現地に入り、し尿等の収集、運搬の支援活動を行い、大変地元から感謝されたと伺っております。

 そこで、災害時の応援体制の確保を図るため、廃棄物関係団体との災害廃棄物処理に関する救援協定について県の考えをお尋ねいたします。

 近年、土砂災害の被害が頻発しております。大雨により土砂災害のおそれがあるときに、県と気象台がまとめたより精度の高い警戒情報を県民へ提供することで災害防止への対応がなされます。山形県や大阪府などでは、土砂災害警戒情報の気象台との共同発表を本年9月から始めたと伺っております。

 そこで、土砂災害警戒情報の気象台との共同発表について、本県における取り組み状況をお尋ねします。

 また、昨年からことしにかけた豪雪により、全国で155名ものとうとい命が奪われましたことは記憶に新しいところであります。特に、高齢者が自宅の雪おろし中に転落したり、屋根に積もった雪が落ちてきて下敷きになるなど除雪作業中の事故によるものが大半を占めております。本県でも3名の方の痛ましい事故があったところであります。間もなく冬の季節がやってまいります。

 そこで、高齢者の雪おろしの負担軽減、豪雪時の道路交通の確保など、地域の実情を踏まえた雪害対策についてお尋ねします。

 次に、障がい者対策についてお尋ねします。

 発達障害者支援法のもと、自閉症を初めとする発達障がい者の支援の充実が進んでおります。しかし、医療現場ではさまざまな課題があります。自閉症児の場合、これを受け入れ、適切な対応ができる医療機関が限られております。コミュニケーションに大きな困難がある自閉症児の場合、例えば歯科治療だけでもパニックを引き起こしてしまうこともあり、治療もままならないわけであります。

 千葉県では、県、医師会、歯科医師会、教育関係者と受診サポート手帳を作成して活用しております。自閉症児だけでなく、知的、精神、身体に障がいのある人が安心して医療を受けられる仕組みをつくることが大切ではないかと考えます。

 そこで、県においても、障がい者の特性や健康情報、診療時の留意点などを記載した受診サポート手帳の作成をしてはどうかと思うのですが、県の考えをお尋ねします。

 次に、聾学校寄宿舎についてであります。

 特殊教育が特別支援教育に移行する中、障害者自立支援法の施行によって、光風学園に入居している児童生徒の保護者、特に福島、会津、平の聾学校の分校に通わせている保護者にとっては大きな課題を抱えております。各分校には小学部までしかなく、自宅から通学できない中学部の生徒は光風学園を利用しながら聾教育を学んでいますが、障害者自立支援法の施行に伴い、今月から学園の利用料金が高額になり、支払いが困難になると利用者は苦悩しております。

 そこで、現在郡山光風学園に入所している聾学校の児童生徒が寄宿舎への入舎を希望する場合、受け入れることが可能かどうか、県教育委員会にお尋ねします。

 次に、子育て支援について提案を含めお尋ねします。

 子育ての支援は、家庭、地域の子育て支援、職場における子育て支援、次世代の親となる子供、若者の支援、子育て家庭の経済的負担の軽減など総合的な部局横断の取り組みが必要であります。内閣府の調査によると、経済的支援の中で要望が強いのが保育料、幼稚園費の軽減がトップで、次に乳幼児医療費の無料化、児童手当の引き上げとなっており、税制については所得税の減税となっております。経済的負担の軽減を図るため、保育料を軽減することが直接的な効果も大きく、重要なことであると考えます。多子世帯の保育所保育料の軽減を図っている県もふえております。

 そこで、県は保育所保育料の軽減策を実施すべきと思いますが、県の考えをお尋ねします。

 妊婦がより健やかな妊産期を過ごし、安心して出産を迎えるために妊産婦検査が重要であります。また、母子の健康に影響を与えるとされる歯周病を予防するため、妊婦の歯科健診は重要であります。歯周病に感染すると、血液中でふえるサイトカインという物質が早産を誘発するとされており、最近の研究成果によれば歯周病にかかった妊婦の早産率はそうでない妊婦の約5倍になると報告されております。県下の市町村でばらつきがある妊産婦健診、妊産婦歯科健診ですが、一定レベルに引き上げる必要があると思います。

 そこで、県内の各市町村における妊産婦の健康診査及び歯科健康診査の公費負担助成実施回数の状況についてお尋ねします。

 また、県単独の妊産婦健康診査費補助事業及び妊婦歯科健診費補助事業を創設すべきであると思いますが、考えをお尋ねします。

 次に、認定こども園についてお尋ねします。

 この制度の創設により、保育所待機児童の解消とともに児童養育の機会が拡大されると大いに期待されております。法律の定める認定こども園の類型には、幼保連携型、幼稚園型、保育所型、地域裁量型の4つがあります。地域の実情を踏まえてどう認定こども園が整備され、運用されるのか、県の力量が試されております。新たなサービスの提供となれば、例えば幼稚園ではゼロ歳から2歳児の保育は未経験の分野でありますが、職員の配置、研修、遊具などでも低年齢児への配慮が求められます。

 そこで、まず県が関係団体等に示している認定こども園認定基準案の県独自の考え方についてお尋ねします。

 また、認定こども園に対する県の支援体制についてお尋ねします。

 次に、がん対策についてお尋ねいたします。

 さきの通常国会でがん対策基本法が成立しました。今回、がん登録に関しては見送られましたが、国及び地方公共団体は、がん罹患、転帰その他の状況を把握し、分析するための取り組みを支援するために必要な措置を講じるものとすると定めております。院内がん登録のデータが少なくとも地域がん診療拠点病院において整備されると、2次医療圏においてがん患者が医療機関を選択する際の有用な情報提供となるため、院内がん登録の推進は重要であります。

 そこで、がん対策基本法に基づく県の今後の取り組みについてお尋ねします。

 また、本県における院内がん登録の現状と今後の取り組みについてお尋ねいたします。

 次に、介護予防と健康づくりについてお尋ねします。

 今年度から介護保険法が改正となり、新予防給付と地域支援事業、運動器の機能向上が取り入れられました。現在、本県においては、高齢化率、要介護認定が高まってきており、要支援認定を受けた方も5月末現在で3,772名と伺っております。このような中、介護サービスの一層の充実に加え、高齢者が要介護・要支援状態にならないように予防することが重要であります。

 そこで、市町村が行う介護予防事業に関する取り組みについてお尋ねします。

 先日、北塩原村で経済産業省所管の社団法人民間活力開発機構の健康づくり大学に参加し、地域住民の方と一緒に体験し、健康づくりについて大変認識を新たにしました。温泉地と健康志向が強い中高年を対象に、温泉、食事、運動、環境の4つで構成される温泉療法に基づいて健康増進と地域の活性化につなげる事業であります。

 現在、国では、健康長寿の最大阻害要因である生活習慣病対策として内臓脂肪症候群(メタボリックシンドローム)の概念を導入し、糖尿病、脳卒中、虚血性心疾患などの有病者、予備軍の減少と医療費の適正化などを目指した医療制度改革に取り組んでおります。これらの疾患は、重病化により生活機能を大きく損ない、将来の要介護状態へ進行するもので、その予防のためにも対策の強化は大変重要であります。

 そこで、今後の健康づくり対策について県はどのように取り組むのかお尋ねします。

 次に、老朽下水道管についてお尋ねします。

 国土交通省は、道路の陥没の増加を受けて、全国の下水道管理者に緊急点検と対策を要請しました。今後、点検結果と対策を公表するとしております。国土交通省によると、布設から30年程度経過した下水道管は老朽化が進行し、亀裂から周囲の土砂が流れ込むなどして道路を陥没させてしまうことがあり、昨年度全国で約6,600カ所の陥没が発生しております。

 そこで、本県の老朽下水道管延長及び道路陥没の発生件数と今後の対応についてお尋ねします。

 次に、住生活基本法の取り組みについてお尋ねします。

 少子高齢化、人口減少といった社会情勢の変化に対応し、国の住宅政策の重点を量から質に転換する住生活基本法が6月に成立しました。基本法では、質の確保、向上にとどまらず、住民が誇りと愛着を持つことができる良好な居住環境の形成、低額所得者、高齢者、子育て家庭等への居住の安定確保などを基本理念に挙げ、その実現に向けて国、地方公共団体、民間住宅関連事業者の責務を明確にしております。国の基本計画を受けて、県として住宅の耐震化率やバリアフリー化率などの成果指標、公営住宅の供給目標量を設定する基本計画を策定することになっております。

 そこで、住生活基本法に基づく住宅政策をどのように進めるのかお尋ねします。

 最後に、サイバー犯罪対策についてお尋ねします。

 インターネットなど情報通信ネットワークを悪用したサイバー犯罪が急増しております。特に、不正アクセス禁止法違反、詐欺、児童買春、ポルノの検挙が急増したとのことでありますが、県内では県のサーバーに大量のメールを送りつけ、送受信業務を妨害したとして電子計算機損壊等業務妨害の疑いで4人が摘発されました。同容疑での摘発は全国初とのことであります。サイバー犯罪は、匿名性が高く、証拠が残りにくく、不特定多数に被害が及びやすい、低コストで犯罪が行えるなどで被害も広域化しております。ネットは便利な反面、危険も伴うことを認識することが大事であります。

 そこで、本県におけるサイバー犯罪の検挙状況と対策についてお尋ねいたしまして、私の一般質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



○副議長(小桧山善継君) 執行部の答弁を求めます。

    (知事職務代理者川手 晃君登壇)



◎知事職務代理者(川手晃君) 甚野議員の御質問にお答えいたします。

 入札等の制度についてでありますが、このたびの県発注工事に関連し、逮捕者の一部が起訴され、官製談合の疑いが持たれ、制度のみならず県庁そのものに対する信頼が大きく損なわれ、県民の皆様から厳しい批判を受ける事態となりましたことは、責任を痛感し、まことに申しわけなく、心よりおわび申し上げます。

 私は、このような深刻な状況にしっかりと向き合い、昨日設置した入札等制度改革部会に加え、弁護士、公認会計士等から成る検証委員会を来週早々にも立ち上げ、すぐにも検討を開始し、入札制度等のあり方にとどまらず、建設技術センターの存廃を含めた今後のあり方、さらにはいわゆる天下りの問題など聖域を設けることなく、さまざまな視点から検証を加え、より公正で透明性が高く、県民から再び信頼がいただけるような抜本的な改革案を検討してまいる考えであります。

 その他の御質問につきましては、関係部長から答弁いたさせます。

    (総務部長野地陽一君登壇)



◎総務部長(野地陽一君) お答えいたします。

 入札等の制度の検証につきましては、庁内の改革部会や第三者による検証組織が今後進める検討作業において、今回の談合事件に関連するさまざまな問題点等に関して、県民を初め市町村や民間事業者等から幅広く意見をお聞きするとともに、県のホームページ上で意見を募集するなど、県民に信頼される制度となるよう、改革案の策定に精力的に取り組んでまいる考えであります。

 次に、新たな公益法人制度につきましては、これまで公益法人の役職員等を対象とした説明会を開催してまいりましたが、公益性認定のための詳細な基準等がいまだ定められていない状況であることから、今後はこうした新たな情報の入手に努め、各公益法人に速やかに提供するなどして新制度に円滑に移行できるよう取り組んでまいる考えであります。

    (生活環境部長根本佳夫君登壇)



◎生活環境部長(根本佳夫君) お答えいたします。

 災害ボランティアにつきましては、災害時の被災者支援等において極めて重要な役割を果たすことから、県及び関係団体等で構成する福島県災害ボランティア連絡協議会で「災害ボランティア受入指針」を定めております。当該指針においては、ボランティア関係団体が状況に応じ、県域や市町村を単位としてボランティアセンターを設置するとともに調整スタッフを派遣し、ボランティア活動の円滑な運営を図ることとしております。

 県といたしましては、今後とも総合防災訓練等を通じて実践的な訓練を行うとともに、関係機関と連携協力しながらより効果的なボランティア活動が展開できるよう、受け入れ体制等の一層の充実強化に向けて積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、災害時の応援協定につきましては、災害対策を迅速かつ的確に行うために極めて重要であることから、県におきましては現在、国や都道府県と11件、防災関係機関と41件、企業等と12件の協定を締結するとともに、市町村におきましても県内外の市町村間で121件、民間団体や企業等と119件の協定を締結しております。今後とも、災害時における関係機関・団体等との円滑な連携協力が図られるよう積極的に協定先を拡大し、災害対策の一層の充実強化に努めてまいる考えであります。

 次に、廃棄物関係団体との災害救援協定につきましては、災害時における生活環境の保全や公衆衛生の確保を図る上で、災害廃棄物の迅速な処理を行うことのできる体制を整えておくことが極めて重要であると考えております。このため、現在、廃棄物関係団体と災害時における廃棄物処理の応援協力に関する協定の締結に向けて具体的な調整を行っているところであります。

 次に、雪害対策につきましては、平成18年豪雪の教訓を踏まえ、本年8月、県地域防災計画の見直しを行い、地域の対応力を上回る大規模な雪害の発生時には、雪害応急対策として県特別警戒本部を設置するなど初動態勢を整備し、災害時要援護者を初めとする住民の生活の維持、安定を図るため、集中除排雪や職員の派遣を行うなど市町村への支援措置を強化いたしました。今後とも、市町村を初め関係機関との連携協力を一層図りながら、地域の実情を踏まえた雪害対策の充実強化に努めてまいる考えであります。

    (保健福祉部長村瀬久子君登壇)



◎保健福祉部長(村瀬久子君) お答えいたします。

 障がい者のいわゆる受診サポート手帳につきましては、先進事例の効果や課題を分析するとともに関係機関と意見交換をしながら、自閉症などの障がい特性に応じて円滑に受診できる支援システムの1つとして調査研究してまいりたいと考えております。

 次に、保育所保育料につきましては、保護者の経済的な負担や保育所の運営状況等を考慮しながら市町村が定めておりますが、県のさまざまな子育て支援策の1つとして保育料の軽減策についても検討してまいりたいと考えております。

 次に、妊産婦等健康診査の公費負担助成につきましては、ことし5月末日現在、妊婦にあっては2回実施が56市町村、3回実施が1市、5回実施が1市、10回実施が1村、13回実施が1市、回数制限なしが1町で、産婦にあっては1町で1回実施されております。また、歯科につきましては6市町村においてそれぞれ1回助成が行われております。

 次に、妊産婦健康診査費補助事業等の創設につきましては、基本的には母子保健法上の実施主体である市町村が審査項目や公費負担の回数について検討、判断すべきものと考えておりますが、県内の各市町村の実施状況や国の少子化対策の動向を見きわめながら検討してまいりたいと考えております。

 次に、認定こども園の県の基準案につきましては、子供の視点に立ち、教育、保育の水準が適切に確保されることを基本としており、教育、保育の計画については、県の幼児教育の指針であるうつくしまっ子幼児教育振興ビジョンを踏まえて編成すべきものとしております。また、子育て支援については地域の実情に応じて実施するため、市町村や民間団体等との連携を図ることなどとしているところであります。

 次に、県の支援体制につきましては、認定こども園となる施設は設置認可や届け出のあった幼稚園や保育所等であることから、県が助言、指導等の支援を行っているところであり、認定こども園となってからも関係部局が連携し、市町村とも調整を図りながら、混乱を来さないよう支援してまいる考えであります。

 次に、がん対策につきましては、昨年度保健福祉部がん対策連絡会議を立ち上げ、本県におけるがんの現状や課題を検討しておりますが、今般のがん対策基本法の基本理念や基本的施策等を踏まえ、本県の地域特性に応じた施策の展開を図るため、がん対策推進計画の策定に向けて取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、院内がん登録につきましては、現在県内の6病院において行っております。今後は、県民が質の高いがん治療を安心して受けることができるよう、がん診療連携拠点病院を中心に院内がん登録の実施を促進し、がん医療の地域格差の是正に努めてまいりたいと考えております。

 次に、市町村が行う介護予防事業につきましては、ことし4月から施行された改正介護保険法に基づき、要介護・要支援状態になるおそれのある高齢者に対して運動機能の向上や認知症予防等を目的とした取り組みを実施しているほか、すべての高齢者が介護予防に関する知識を深めるための普及啓発を行っております。

 次に、健康づくりにつきましては、今般の医療制度改革の一環として生活習慣病対策が重要視されていることから、現在約5,000人を対象に県民健康調査を実施しております。今後は、その調査結果を踏まえ、健康ふくしま21計画の見直しを行い、健診、保健指導の充実を初め健康づくりの各種施策を総合的かつ計画的に推進していく考えであります。

    (土木部長蛭田公雄君登壇)



◎土木部長(蛭田公雄君) お答えいたします。

 平成13年度から平成17年度までの5年間に土木部が発注した5億円以上の公共工事の件数は58件であり、その落札率が95%以上のものは48件となっております。

 次に、談合対策につきましては、これまで入札参加業者の事前公表の廃止、工事請負契約約款の損害賠償予約条項の導入、談合等不正行為に関する指名停止措置の強化などに取り組んできたところであります。また、談合情報の提供があった場合、入札前には入札参加業者から事情聴取を実施し、入札時においては見積内訳書を精査するとともに、その経過を公正取引委員会へ報告して対処してまいりました。さらには、談合のしにくい入札方式である条件つき一般競争入札や、総合評価方式の試行に取り組んだところであります。しかし、今回、談合問題をめぐり重大な事態にあることから、今後、入札等制度改革部会や第三者による検証組織の結果等を踏まえ、万全の対策を講じてまいる考えであります。

 次に、入札ボンドにつきましては、受注希望者が入札に参加する際に、金融機関等からの財務的な履行能力を証明する書類、いわゆる入札ボンドの提出を求め、金融機関の信用調査力を活用し、不良不適格業者の排除を行おうとするものであり、質の高い競争環境が期待されると聞いております。県といたしましては、一般競争入札の拡大を図るための条件整備の1つとして、その効果を見きわめながら調査研究してまいりたいと考えております。

 次に、平成18年度における県から建設技術センターへの派遣職員数につきましては28名となっております。また、県からセンターへ委託している積算業務につきましては、平成13年度は委託件数387件、委託額8億5,032万1,000円、平成14年度は414件、8億1,659万3,000円、平成15年度は412件、6億9,717万4,000円、平成16年度は345件、6億3,711万4,000円、平成17年度は399件、6億9,359万5,000円となっております。

 次に、これまでセンターが果たしてきた役割につきましては、公共工事の積算業務、工事の施工管理等の受託、各種研修事業等を通じて県の業務を補完するとともに、技術職員の不足している市町村における建設事業を支援する役割を担ってきたものと考えております。

 しかし、センターは、前理事長が逮捕され、その存在自体に疑問が投げかけられるという極めて厳しい状況にあります。このため、今後センターのあり方につきましては、県、市町村に対する補完・支援業務や組織運営上の問題点等について、入札等制度改革部会や第三者による検証組織により、その存廃を含め検証を行い、県としての改革案をまとめてまいる考えであります。

 次に、土砂災害警戒情報につきましては、段階的に安全を確保するため、平成17年4月より気象台の予測雨量を取り入れた警戒避難のための雨量情報を市町村等に提供してきたところであります。気象台との共同発表につきましては、平成19年4月からの試行・運用を目指し、連携するシステム整備等の準備を進めているところであり、今後とも迅速で的確な情報提供を行い、県民の安全・安心の確保に努めてまいる考えであります。

 次に、県内の下水道管につきましては、平成17年度末の県、市町村を合わせた総延長5,197キロメートルのうち、市町村管理分の499キロメートルが30年以上を経過した老朽管となっております。また、平成15年度以降3年間の道路陥没は市町村管理分で35件発生しております。現在、老朽管や布設条件等により損傷が見込まれる管について緊急点検を実施しているところであり、その結果を踏まえ、県といたしましては、計画的に改築、修繕を図るとともに、市町村に対して県費補助や技術的助言などの必要な支援を講じてまいりたいと考えております。

 次に、住生活基本法に基づく住宅政策につきましては、本年3月に取りまとめた福島県住宅マスタープランを踏まえ、地域コミュニティーの再生、地域の資源や人材の活用、だれもが安心して暮らせる居住環境の整備、社会的弱者に対する住まいのセーフティーネットの確立などを基本として住生活基本計画を策定することとしております。また、この計画には住宅の耐震化率などの成果指標を盛り込み、その達成に向けて県民の皆様や民間団体、市町村と相互に連携協力しながら、住宅の耐震対策や高齢者への住宅施策などを積極的に推進してまいる考えであります。

    (教育長富田孝志君登壇)



◎教育長(富田孝志君) お答えいたします。

 現在、郡山光風学園に入所している児童生徒の寄宿舎への受け入れにつきましては、保護者及び児童生徒が希望する場合には入舎できるよう準備してまいりたいと考えております。

    (警察本部長綿貫 茂君登壇)



◎警察本部長(綿貫茂君) お答えいたします。

 本県におけるサイバー犯罪の検挙状況につきましては、本年8月末現在で22事件、26人を検挙しており、前年同期比で13事件、17人の増加となっております。これらの事件の内容を見ますと、出会い系サイトに女子中高生等を誘い込む内容の書き込みをした出会い系サイト規制法違反事件が10件と最も多く、次いで児童ポルノ画像のネット販売事件が5件、不正アクセス事件が2件という状況になっております。

 このようなサイバー犯罪に対しましては、専門の警察官がインターネット上を監視するサイバーパトロールを初め関係機関からの情報収集等により徹底した取り締まりを実施するとともに、県警ホームページでの広報、情報セキュリティー対策ビデオの作成・配付、中高生や学校関係者、企業、自治体の担当者等を対象としたセミナーの開催などにより、被害の未然防止、拡大防止に努めてまいりたいと考えております。



◆46番(甚野源次郎君) 公共工事に関する談合防止の対応についてでありますけれども、入札監視委員会からの意見具申がされました。その公開されている内容を見ますと、冒頭で監視の方法に改善が必要であるというような話もございます。1月の監視委員会の談合情報における報告によりますと、その情報が3つの工事すべてに当てはまった。そして、そのJVの組み合わせは公表していないのに、組み合わせも合っている、落札率は95%であったというような報告がなされていて、その中で、この委員会の役割ということで、談合については、この情報については報告事項であるということでここで終わっているわけです。

 また、9月22日に行われた監視委員会の質疑の内容が公開されているのを見ますと、条件つき一般競争入札、木戸ダムにおきまして、結果を見ると1目瞭然ということで、6社が同額による入札がある。県のガイドラインがそのままである以上は談合は防止できないのではないかというような話の中に、この6件の同一金額による入札がいわゆる談合の可能性が否定できないということでのお話がありました。

 この高落札率に関する調査、制度を設けているところもあるわけでありまして、その調査と監視機能の強化ということで、この辺についてもう一度、どういうふうに考えているかお答えをいただきたいと思います。



◎知事職務代理者(川手晃君) 甚野議員の再質問にお答えいたします。

 これから進めます監視体制あるいは検証につきましては、私は聖域を一切設けないということで進めていきたいと思っております。そういった中で、今御指摘のありました調査の問題、高落札率の問題、さらには入札監視委員会そのものの権限、あり方がどうなのか、そういったものもしっかり踏まえまして、できるならば個別具体的な事案でも検証を行いながら問題点をあぶり出し、改善すべきものは改善していきたいというふうに考えておりますので、御指摘の点についても十分踏まえて、聖域を設けないで進めてまいりたいと考えております。



○副議長(小桧山善継君) これをもって、甚野源次郎君の質問を終わります。

 通告により発言を許します。7番桜田葉子君。(拍手)

    (7番桜田葉子君登壇)



◆7番(桜田葉子君) 自由民主党、桜田葉子です。

 少子高齢対策を政治最大の課題と考えております私は、平成15年9月議会の初質問で、県が率先して行う少子化対策の1つとして、県庁及び合同庁舎に保育所を設置すべきではないかと質問をいたしました。全国に先駆けて、ことし4月に県庁内保育所けやきの子が開所し、宮城県においても平成19年10月の県庁内保育所開所を目指していることが先日発表されました。質問したことが具現化することは大変うれしいことであり、県内企業の子育て環境整備と育児の社会化に向けて大きな一歩となることを期待するところです。

 この4年間の議員活動を通じて痛切に感じたことは、すべての原点、基礎は家庭にあるということです。子供が愛されていることを感じ、心をはぐくめる家庭、そして親も子供を育てることによって母性や父性が育つ家庭、そのような命のリレーをはぐくみ続ける家庭を中心とした心豊かな社会をつくることが最大の少子高齢対策ではないかと感じているところです。

 そのすべての原点である家庭の中で、児童虐待から命を救うことができなかった事件がとうとう我が福島県で起きてしまいました。児童虐待が後を絶たず、事件が起きるたびに児童相談所の対応の甘さが非難を浴びています。

 平成17年の2月議会の一般質問において、私は、当時の児童虐待の報道を受けて、児童相談所に対応するため、児童福祉司と心理判定員の定員増を図るべきと訴えました。その後、児童福祉司の増員が図られましたが、児童福祉司31名のうち18名は専門知識を持たない事務職が児童福祉司として児童相談所に配置されている状況にあります。児童相談所で対応すべき案件が専門性を必要とされる現状を踏まえれば、児童福祉司はすべて福祉専門職員や心理判定員等の専門職を配置すべきと考えます。県の考えをお答えください。

 平成17年4月に施行された改正児童福祉法において、心療内科医、小児科医、市町村、民生児童委員、警察、保護司、教員等から形成される児童虐待防止ネットワーク設置が努力目標となっておりましたが、今回の事件に関連してそのネットワーク整備のおくれが指摘されており、今回の事件後、県は市町村にネットワーク設置を進めるよう通知をしたと聞いております。児童相談所の対応が問われる中、児童相談所主導でのネットワーク整備を強力に推進すべきではないかと考えるのですが、ネットワーク整備について県はどのように主導していくのかお答えください。

 また、虐待に関する情報が寄せられた場合のネットワークの活動について、児童相談所はどのように主導していくのかお答えください。

 今回の事件においては、虐待に関する情報収集も間接的な収集にとどまり、情報の内容に危機感を鋭く感じることもなく、直接確認や直接面接などの積極的な対応に至らなかったことも指摘されています。子供の「助けて」という心の訴えが届かなかったことはまことに残念なことですが、3歳の幼児が自分自身のことを他人に話し、訴えることはできませんし、虐待を受けた子供が自分自身に起きていることをきちんと話すことは難しく、聞き出すことも大変難しいことです。また、心が未発達の子供に受けた虐待について何度も聞いては、かえって心が壊れてしまうこともあります。

 アメリカでは、性的虐待を受けた子供への対応技術を身につけた専門の面接士が、裁判の証拠とされることを想定して、どこでだれが何をしたかの事実を特定できるよう話を聞く司法面接という技法が確立されており、神奈川県は本年度から全国に先駆けて、司法面接の技法を習得した専門家を中央児童相談所に配置しております。児童相談所の専門性が問われ、的確な判断と迅速な対応が求められる中、子供たちの立場に立って敏感に危機感を感じ取り、すぐれた判断力と体を張って子供たちを虐待から救い出せる責任感と行動力を持った職員を養成するシステムづくりが必要と考えます。県の考えをお答えください。

 また、迅速な対応を行うためには、3児童相談所だけではなく、7つの生活圏すべてに児童相談所を設置すべきであると思うのですが、県の考えをお答えください。

 児童虐待では、虐待を受けた子供に注目が集まりますが、虐待の連鎖が指摘されており、虐待する側、加害者の心の問題解決が重要と言われていることから、児童相談所に親の心の問題を解決できる心療内科医等の専門医を配置し、加害者側の問題にもっと積極的に、そして地道かつ断固として介入すべきと思うのですが、県の考えをお答えください。

 国の速報によれば、ここ数カ月の赤ちゃんの数が昨年同期を上回っているという明るいニュースが聞こえてきておりますが、この傾向を一時的なものに終わらせないためにも、さらに積極的な少子化対策、子育て支援を展開していく必要があると考えます。政府がことし6月にまとめた少子化対策の1つに、新生児・乳幼児期の支援策としての子育て初期家庭に関する家庭訪問を組み入れた子育て支援ネットワークの構築があります。これを受けて、厚生労働省は、生後4カ月までの乳児のいる全家庭を専門スタッフが訪問するこんにちは赤ちゃん事業を創設する方針を決めました。命のすばらしさ、とうとさ、我が子を初めてだっこしたあの感動は言葉に言いあらわすことはできません。我が子が元気で健やかに育ってほしいと願う心は親としての無限の愛情ですが、その反面、子育てに対する不安ははかり知れないものがあります。

 私は、夫の転勤先の田島にいたとき、長女を出産し、育てましたが、子供が病気になると、夫の職場の奥さんが毎日のように訪ねてきて助けていただきました。そのおかげで、田島で楽しい子育てを体験することができました。夫婦と子供だけの核家族の中で、子育ての不安をだれに訴えたらよいのか、どのようにしたらよいのか、育児が初めての親にとって、助産師や保健師に家庭訪問指導していただけることは、赤ちゃんの健康面だけでなく、何よりもお母さんの心のケアになり、楽しみながら育児ができる第一歩になり、結果的に幼児虐待の防止にもなります。

 神戸市では、昨年度から新生児宅の全戸訪問を始めており、山梨では妊娠中から生後2カ月にかけて計5回の全戸訪問を既に開始しています。こんにちは赤ちゃん事業による1回だけの訪問でなく、安心して子育てできる環境を県が支援する事業として、助産師等が複数回全戸訪問できるよう市町村を主導し、助成をすべきと考えます。県の考えをお答えください。

 命をはぐくんだ女性が、子供と日々の生活を重ねることで母性が生まれ、母親になっていくのだということは、3人の子育て中の私の実感です。命をはぐくんだ女性にはもっともっと子育てを楽しんでいただき、子供とともに歩み、子供から生きる力をたくさん与えられることを体験してほしいと願うところですが、少子化と核家族の中で密室育児がふえ、子育て不安から育児を楽しむということはなかなか難しいようです。

 石川県では、妊婦らが保育所で育児体験ができる事業が平成18年度から始まりました。妊婦や赤ちゃん連れのお母さんたちに、だっこの仕方やあやし方、入浴法や離乳食などを教え、お母さんたちの相談も受けるというものです。保育所ということで、育児体験や保育の専門家への相談ができ、お母さん自身も友達ができます。お母さんたちの子育てに対する不安を解消し、心安らかに子育てができる環境づくりとして、保育所で出産する前から育児体験ができ、出産してからも赤ちゃんとともに相談ができる制度をつくるべきと考えますが、県の考えをお答えください。

 10月1日から幼稚園と保育所の機能を統合した認定こども園の制度ができましたが、幼稚園でも保育所でも認定こども園でも、未来を担う子供たちが中心の幼児教育の場でなければいけません。国や県、地域や保護者からの子育て支援の中核を担う幼児教育機関への社会的期待は高まる一方であり、福島市内のある保育所では、通常の保育以外に一時保育、学童保育、保育所体験、子育て中の親のための子育てサロンや電話相談、面接相談、さらには地域住民との交流や園内開放などだれでも利用できる保育所として、未来を担う乳幼児たちを取り巻く家庭や親、そして地域に積極的に手を差し伸べる活動をしております。県は、このような保育所の実態をどの程度とらえているのでしょうか。

 一時保育や学童保育、子育て支援等の社会的期待にこたえるためには、保育士等の幼児教育者にとって相当な仕事量の増になると考えられます。社会的期待による子育て支援事業実施に伴う幼児教育者としての保育士の負担増に対し、行政として何らかの対応をしていくことも必要と考えますが、県の考えをお答えください。

 さらに、地域に開かれたそのような活動をしていくためには、幼児教育者としての保育士に、幼児教育や保育の技術ばかりでなく、子供を取り巻く環境すべてにかかわることができる高い資質が求められます。社会的期待にこたえられる質の高い幼児教育者としての保育士を現場でも育てる必要があると思うのですが、県の考えをお答えください。

 絵本作家モーリス・センダックの代表作「まどのそとのそのまたむこう」をそのまま愛称にして、平成17年にいわき市豊間に絵本美術館が開設されました。豊かな感性がつくり上げた、窓から一望できる海と絵本の世界が想像力をかき立て、子供たちにたくさんの心の豊かさをプレゼントしていることを感じました。未来を支え、未来をつくっていく子供たちのために豊かな感性をはぐくめる環境を整えるべきと考えます。

 文化は1人1人の感性のあらわれであり、その感性はいかに魂が揺さぶられる感動を体験できたかで大きく異なってくると思っております。将来、この福島をつくっていく子供たちが心豊かな1人1人となれるよう、子供時代に本物に触れ、感動を体験できる環境をつくることも行政ができる施策の1つではないかと考えます。

 県では本年度から、文化行政窓口を一元化することも視野に入れて、生活環境部に文化領域を新設し、関係グループによる文化振興連携会議を設置し、文化行政の総合的な推進について検討しておりますが、未来を担う子供たちを心豊かにはぐくんでいくためにも、文化を通して人づくり、地域づくりを推進していくことが必要と考えますが、県は今後どのような視点で文化行政に取り組んでいくのかお答えください。

 県では、地産地消の取り組みを強化するために、生産、流通、消費における各経済主体がそれぞれの立場で行動しながらも、地域全体の活性化のために貢献する1つの経営体として相互に利益を高め合う方向で、緊密な連携を図る食品関係団体によるネットワークを柱とした新たな地産地消推進プログラムを昨年度から進めておりますが、地産地消を推進するための食品関係団体による地域内ネットワーク化はどのような状況にあるのかお答えください。

 食品関係団体による地域内ネットワークにおいて地産地消を推進するためには、どこでどのような食材が生産されているかという情報とともに、どこでどのような食材が幾ら消費されているかという情報も把握し、地域における作物別の地産地消率を知ることが大事であると考えます。ある作物の地産地消率が低いということは、その作物が地域外から運ばれて消費されているということです。逆に言えば、地域内で必要とされるものを生産できれば、それが地域内で消費され、地域内の地産地消率が向上するということです。県単位で作物ごとの地産地消率を把握し、地産地消率の低い作物について生産振興を図り、県内で消費することができれば県全体の地産地消率の推進になります。地産地消率の向上を図るために、食品関係団体による地域内ネットワークの中で作物ごとのニーズを把握し、県産農産物の生産振興を図るべきと考えるのですが、県の考えをお答えください。

 未来を担う子供たちには、安全で安心な新鮮でおいしいものを食べさせたいと思いますが、小中学校で行われている学校給食は供給の量、均一な規格の確保と価格がネックになっていると言われております。そのような中、リスク軽減のために、供給量に不足が発生した際に別の納入業者から調達するセーフティーネットを設けたり、給食供給を前提に集落営農を進め、必要な分だけ生産する地産地消に発展したり、生産者と行政、そして保護者も交えて生産計画や価格などについて意見交換する取り組みが全国各地で起きております。

 本県の地産地消プログラムにおいても、学校給食等において地元産や県産農林水産物の消費拡大のため、生産者と教育委員会を初め栄養士などの関係者との相互の円滑な連携を推進することにより、安定した生産・供給体制の整備を促進するとしております。学校給食への地元農産物の利用拡大を図るため、安定的な生産・供給体制の整備について、その現状と今後の取り組みについてお答えください。

 美しい風土と伝統文化に恵まれた福島県を未来を担う子供たちに引き継ぐためには、県レベルでの構想や計画をしっかりと立てる必要があります。このたび、国において住生活の安定の確保と向上に向けた住生活基本法が成立し、さらに住生活基本計画として、全国的な見地からの住生活の目標や基本方針を定める全国計画と、各都道府県の施策の基本方針や地域特性に応じた住生活の目標を定める都道府県計画がつくられようとしています。基本法は、地域の自然、歴史、文化、そのほかの特性に応じて環境との調和に配慮しつつ施策を推進することとしており、全国計画の基本的な施策として地球温暖化防止の観点から森林吸収源対策としての住宅への地域材利用の促進が盛り込まれております。

 森林面積が県土の70%を占める福島県は、地球温暖化防止の二酸化炭素吸収源ともなる森林整備を推進する森林環境税を本年度から導入しておりますが、地球温暖化防止のためには、二酸化炭素を吸収する森林の整備、育成とともに炭素を固定し続ける木材の利用を進めることが必要であり、中でも住宅に木材を利用することが効果的であると考えます。住生活の最も基本となる地球環境を守り、福島県の美しい風土と伝統文化を子供たちに引き継ぐために、県の住生活基本計画において県産木材を生かした木造住宅や内装木質化の推進を図るべきと思うのですが、県の考えをお答えください。

 このたび、県発注公共工事における福島県独自の地産地消の発注方式が談合の温床になったと言われていることはまことに残念なことであります。談合を防止する入札制度改革に当たっては、真に福島県民のための制度となりますよう願い、私の質問を終わります。(拍手)



○副議長(小桧山善継君) 執行部の答弁を求めます。

    (知事職務代理者川手 晃君登壇)



◎知事職務代理者(川手晃君) 桜田議員の御質問にお答えします。

 文化行政につきましては、文化は人々の暮らしに潤いや生きがいをもたらすとともに、魅力ある地域づくりの原動力となり、さらには未来を担う子供たちの豊かな感性や人間性をはぐくむなど県民の暮らし全般に深くかかわることから、総合行政として推進していくことが重要となっております。

 このため、文化振興条例に基づき策定した基本計画では、文化振興施策を総合的に推進することとし、また昨年改訂したうつくしま21の重点施策体系の中においても文化の振興を位置づけたところであります。今後は、推進体制の一層の整備を図りながらこれらの施策を着実に推進するとともに、人づくりに生かす視点などを重点に据え、積極的に文化行政を推進してまいる考えであります。

 その他の御質問につきましては、関係部長から答弁いたさせます。

    (企画調整部長内堀雅雄君登壇)



◎企画調整部長(内堀雅雄君) お答えいたします。

 食品関係団体による地域内ネットワーク化につきましては、昨年8月、生産者、流通関係者、食品産業等による推進会議を設置し、県産農林水産物の利用拡大を図っているところであります。さらに、食品加工業者と地元農業者との連携等による地元食材を活用した新商品開発への支援や農産物直売所のネットワーク化による運営ノウハウの向上に取り組むなど、地域内ネットワークの一層の拡大、活性化に努めてまいる考えであります。

    (保健福祉部長村瀬久子君登壇)



◎保健福祉部長(村瀬久子君) お答えいたします。

 児童福祉司につきましては、心理判定員の採用に加えて平成17年度から福祉専門職員の採用も始めており、今後も計画的に専門職の配置を行うとともに、継続的な研修等により人材の育成を図り、児童相談所職員の専門性の向上に努めてまいりたいと考えております。

 次に、児童虐待防止ネットワークにつきましては、事件を受け緊急に開催した児童相談所長・保健福祉事務所長会議において、早期設置について市町村へのさらなる働きかけを指示するとともに、8月1日付けで全市町村に対し要請したところであります。今年度末までには45市町村で設置される予定でありますが、引き続き全市町村での設置に向けて強く要請してまいりたいと考えております。

 次に、ネットワークの活動につきましては、地域における各機関が相互の役割や業務の内容等について正しく理解し、子供や家庭の問題に対し共通の認識のもとに一体的な援助活動を行うことが重要であります。その中で、児童相談所が児童虐待対応の中核的専門機関として、その知識とノウハウを生かし、リーダーシップを発揮しつつ、関係機関と連携して迅速かつ的確な保護、支援につなげてまいりたいと考えております。

 次に、職員の養成につきましては、虐待はさまざまな要因が複合的かつ連鎖的に作用して発生することから、その対応には、援助に必要な専門的知識や技術はもとより、状況に応じた高度な判断力が求められます。このため、経験年数等に応じた体系的、実践的な研修や、経験豊かな職員が新任職員などを教育、サポートする体制の充実を図ることにより、職員1人1人の資質向上と実践的な対応力の強化を図ってまいりたいと考えております。

 次に、児童相談所につきましては、県民の身近なところで相談を受け、迅速に対応できるよう生活圏ごとに相談室を設けるとともに、郡山分室を郡山相談センターとして充実し、3児童相談所、1センター、6相談室体制としているところであります。今回の事件を踏まえ、児童相談所が児童相談の専門機関として市町村支援や関係機関との連携に中心的な役割が果たせるよう、組織体制のあり方について検討を行い、体制の強化を図ってまいる考えであります。

 次に、専門医の配置につきましては、児童虐待を引き起こす保護者は心に問題を抱えている場合が多く、困難なケースにおいては、児童福祉司や心理判定員が地域の精神科医の助言、指導を受けながら保護者に対し面接指導を行うとともに、必要に応じて精神科医によるカウンセリングを実施しているところであり、今後とも専門医の協力を得ながら保護者の心のケアに取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、子育て支援のための全戸訪問につきましては、これまでも市町村の判断により、保健師等による全戸または複数回の訪問指導が実施されております。このため、助産師やその他の人材活用による訪問のさらなる充実につきましても、実施主体である市町村において地域のニーズを踏まえた検討がなされるものと考えております。

 次に、育児相談等につきましては、保育所はその専門性を生かし、育児相談や情報提供を行うなど、地域における子育て支援の拠点としての役割を果たしているものと考えております。出産前の育児体験等を保育所で行うことについては、子育て不安の軽減につながる有効な事業であると思いますが、母子保健事業の実施主体である市町村が保育所との連携を図りながら判断、実施すべきものと考えております。

 次に、保育士の子育て支援事業実施に伴う負担につきましては、少子化や核家族化の進行による子育て環境の変化により、保護者のニーズが多様化、高度化していることから増大していると認識しております。このため、県といたしましては、市町村における地域子育て支援センター事業や一時保育事業等の拡充により支援してまいりたいと考えております。

 次に、保育士の育成につきましては、地域の子育て家庭のニーズに適切に対応できる保育士が求められておりますので、県といたしましては、従来より専門家による講義や実習等、資質向上のための実践的な研修を実施しているところであり、さらなる充実に取り組んでまいりたいと考えております。

    (農林水産部長松本友作君登壇)



◎農林水産部長(松本友作君) お答えいたします。

 県産農産物の地産地消に向けた生産振興につきましては、生産者と食品関係者による協議会や農産物直売所の運営活動支援等を通じ、消費者や実需者の作物ごとのニーズの把握に努めているところであります。県といたしましては、このようにして得られた情報を踏まえ、栽培指導会等普及指導活動を通じ、地域の特性を生かした作物の導入を促進するなど需要に応じた生産振興を図るとともに、地場流通の機能強化に向けて支援を行うなどにより地産地消の一層の推進を図ってまいる考えであります。

 次に、学校給食への地元農産物の供給等につきましては、各地域において生産者と学校給食関係者との話し合いの場が設けられ、本県の学校給食での県産農産物の利用状況は全国的にも高い水準となっておりますが、食育の観点や地産地消による地域の活性化を図る上からもさらに推進していく必要があると考えております。このため、地元農産物の生産量や出荷時期と学校給食での食材使用量等との情報交換を行う場の設定等を支援するとともに、安全で安定した品質と供給量が確保できるよう、適切な栽培指導を行うなど生産振興を図りながら、学校給食での地元農産物の利用拡大を進めてまいる考えであります。

    (土木部長蛭田公雄君登壇)



◎土木部長(蛭田公雄君) お答えいたします。

 県の住生活基本計画につきましては、本年3月に取りまとめた福島県住宅マスタープランを踏まえ、地域の資源は地域の宝の考え方のもと、県産木材を含めた地域資源の積極的な活用と木造建築の伝統的技法や気候、風土に適した工法の継承など、地域の特性を生かした住まいづくりを重要な視点として策定することとしております。さらに、県産材を生かした木造住宅仕様書の作成や金融機関との連携による金利優遇などにより、木造住宅や住宅の内装にも地域の資源が一層活用されるよう努めてまいる考えであります。



◆7番(桜田葉子君) 再質問させていただきます。保健福祉部長に児童虐待についてお聞きいたします。

 (4)番でありますけれども、児童虐待というのは、職員がその児童相談所に寄せられた場合、体を張って子供たちの命を救うという、その意気込みが私はとても大事ではないか。そのために(4)番でそのシステムづくりをという私の質問に対して、体制の充実を図るというお答えが返ってきましたけれども、福祉専門職員や心理判定員というのは専門職であります。ですが、さらにそこに判断力、それから救い出せるという責任感と行動力、これは私はある程度システム化して養成しないとこういう構造はつくれないのではないかというふうに思っておりまして、体制の充実だけではなく、システムをつくってくれという質問であります。そのことについてもう一度お答えしていただきたいと思います。

 それから、子育て支援ということで、2番であります。全戸訪問できるよう市町村を主導し、県の立場で助成すべきではないかという私の質問であります。顔の見える、これは子育て支援ではないか。県が積極的に平成17年度からたくさんの子育て支援を始めました。51にも及ぶ子育て支援を感じておりますが、みずから子供を持ったお母さんたち、それからこれから子供を産もうとするお母さんになる人たちに対して直接これは顔を見て支援できる制度ではないか、確かにこれは市町村でやっておりますが、私の質問は県としてここに対して助成すべきではないかという質問であります。

 この2つについて、もう一度答えていただきたいと思います。



◎保健福祉部長(村瀬久子君) 再質問にお答えいたします。

 児童虐待に対応するシステムでございますが、現在県が設置いたしました検証委員会での検証、それから県が内部的にみずから実施しております内部検証におきまして、どこに問題があったのか、体制なのか、それとも研修なのか、あるいは体を張ってという御質問がございましたけれども、体を張るためにはどのような条件が必要なのか、さまざまな点において現在検討を進めているところでございますので、その結果を見てシステムについても検討いたしたいと考えております。

 それから、全戸訪問のおただしでございますけれども、母子保健は平成9年に市町村事業になっておりまして、今回のこんにちは赤ちゃん事業というものを国が考えておりますが、これも交付金は国から市町村へ真っすぐ交付されるものと聞いております。県は技術的な支援は否定いたしませんけれども、技術的な援助をみずからの役目と理解しておりまして、まずは市町村の判断で実施をしていただくべき事業と考えております。



◆7番(桜田葉子君) 再々質問させていただきます。

 児童相談所の職員の養成をするシステムづくりという私の思いは、専門職を持った、さらにアメリカなどでは司法面接の技法、ここで習得したことによって子供にどういうふうに質問するか、そして子供にどういうふうに対応するか、この技法はやはりある程度の時間と、それからそこに知識と経験が必要だと思うのです。それを県がこれからシステム化しなければ、なかなかこの児童虐待に対応できる職員が私は育っていかないのではないかという意味での職員養成のシステムという思いであります。もう一度答弁をお願いいたします。



◎保健福祉部長(村瀬久子君) 再々質問にお答えいたします。

 児童虐待に関しましては、極めて困難な事例も多発をしてくる時代になっております。児童相談所も、当然それに対応できる職員、あるいはどのような体制を組んでそういう困難な事態に対応するかということを真剣に考えなければいけないと考えております。なるべく早急に検討いたしたいと思います。



○副議長(小桧山善継君) これをもって、桜田葉子君の質問を終わります。

 本日は、以上をもって議事を終わります。

 明10月4日は、定刻より会議を開きます。

 議事日程は、県の一般事務に関する質問及び知事提出議案第1号から第42号までに対する質疑であります。

 これをもって、散会いたします。

    午後4時24分散会