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平成19年  2月 定例会−02月22日-02号




平成19年 2月 定例会

群馬県議会会議録  第2号
平成19年2月22日        出席議員 50人 欠席議員 0人 欠員 6人
   松沢 睦  (出席)       角田 登  (出席)
   田島雄一  (出席)       青木秋夫  (出席)
   矢口 昇  (出席)       中村紀雄  (出席)
   原 富夫  (出席)       早川昌枝  (出席)
   大澤正明  (出席)       関根圀男  (出席)
   中沢丈一  (出席)       小林義康  (出席)
   長崎博幸  (出席)       腰塚 誠  (出席)
   塚越紀一  (出席)       金子泰造  (出席)
   荻原康二  (出席)       安樂岡一雄 (出席)
   南波和憲  (出席)       亀山豊文  (出席)
   黒沢孝行  (出席)       五十嵐清隆 (出席)
   星野 寛  (出席)       木暮繁俊  (出席)
   小野里光敏 (出席)       真下誠治  (出席)
   金田克次  (出席)       松本耕司  (出席)
   田所三千男 (出席)       金子一郎  (出席)
   久保田順一郎(出席)       長谷川嘉一 (出席)
   須藤昭男  (出席)       岩井 均  (出席)
   金子浩隆  (出席)       平田英勝  (出席)
   大沢幸一  (出席)       桑原 功  (出席)
   塚原 仁  (出席)       織田沢俊幸 (出席)
   中島 篤  (出席)       伊藤祐司  (出席)
   狩野浩志  (出席)       新井雅博  (出席)
   福重隆浩  (出席)       橋爪洋介  (出席)
   中島資浩  (出席)       岩上憲司  (出席)
   今井 哲  (出席)       須藤日米代 (出席)
説明のため出席した者の職氏名
   知事         小寺弘之
   副知事        高木 勉
   教育委員長      桑原保光
   教育長        内山征洋
   選挙管理委員長    河村昭明
   人事委員長      大河原清一
   代表監査委員     富岡惠美子
   公安委員長      末村重雄
   警察本部長      折田康徳
   企業管理者      関根宏一
   病院管理者      谷口興一
   理事(総務担当)   加藤光治
   理事(企画担当)   横尾恒夫
   理事(健康福祉担当) 福島金夫
   理事(環境・森林担当)大木伸一
   理事(農業担当)   田中 修
   理事(産業経済担当) 大崎茂樹
   理事(県土整備担当) 川西 寛
   財政課長       高草木方孝
   財政課GL(次長)  塚越昭一
職務のため出席した者の職氏名
   局長         齋藤 ?
   総務課長       高橋秀知
   議事課長       栗原弘明
   議事課次長      中島三郎
   議事課GL(係長)  小茂田誠治
   議事課主幹      今泉一幸
   議事課副主幹     堀 和行
    平成19年2月22日(木)
                  議  事  日  程 第 2 号
                                 午 前 10 時 開 議
第1 特別委員会委員の選任
第2 一 般 質 問
   ・第1号議案から第95号議案について
   ・承第1号専決処分の承認について
                          以 上 知 事 提 出
    午前10時1分開議
 ● 開     議
○議長(大澤正明 君) これより本日の会議を開きます。
 ● 諸 般 の 報 告
○議長(大澤正明 君) 日程に入る前に、諸般の報告をいたします。
 上程議案中、第24号、第38号、第73号、第74号、第77号及び第78号の各議案について、群馬県人事委員会に意見の聴取を行いましたところ、お手元に配付しておきましたとおりの意見書が提出されましたので、御一覧願います。
         ──────────────────────────
 ● 特別委員会委員の選任
○議長(大澤正明 君) 
△日程第1、特別委員会委員の選任を議題といたします。
 お諮りいたします。
 予算特別委員会委員の選任につきましては、委員会条例第5条の規定により、お手元に配付の特別委員会委員名簿のとおり指名いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
        (「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(大澤正明 君) 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
 ただ今選任されました各委員は、本会議終了後、正副委員長を互選して、議長のもとに報告を願います。
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                特別委員会委員名簿
 予算特別委員会(25人)
   角田登   矢口昇   原富夫
   早川昌枝  中沢丈一  腰塚誠
   塚越紀一  安樂岡一雄 南波和憲
   黒沢孝行  五十嵐清隆 星野寛
   小野里光敏 真下誠治  金田克次
   松本耕司  長谷川嘉一 須藤昭男
   岩井均   金子浩隆  大沢幸一
   福重隆浩  中島資浩  岩上憲司
   今井哲
         ──────────────────────────
 ● 一 般 質 問
○議長(大澤正明 君) 
△日程第2、第1号から第95号までの各議案及び承第1号を議題とし、上程議案に対する質疑及び一般質問を行います。
 通告がありますので、順次発言を許します。
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              本 日 の 発 言 通 告
┌───────┬──────────────────────────┬──────────────┐
│氏     名│     発 言 通 告 内 容          │答弁を求める者の職名    │
│( 所属会派 )│                          │              │
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│南波和憲   │1 行財政改革について               │総務担当理事 │
│(自由民主党)│2 職員退職金と退職手当債について         │総務担当理事 │
│ 発言割当時間│3 知事等の退職金引き下げについて         │知 事 │
│    100分 │4 ぐんま国際アカデミーについて          │知 事 │
│       │5 授業料の値上げについて             │教育長 │
│       │6 入札契約制度改革について            │県土整備担当理事 │
│       │7 特別養護老人ホームの整備について        │健康福祉担当理事 │
│       │8 地上波デジタル放送難視聴地域対策について    │総務担当理事 │
│       │                          │企画担当理事 │
│       │9 八ツ場ダム事業について             │県土整備担当理事 │
│       │10 幹線交通乗り入れ30分構想について        │知 事 │
├───────┼──────────────────────────┼──────────────┤
│長崎博幸   │1 知事の基本的な政治姿勢について │ │
│(フォーラム │(1)時代認識について               │知 事 │
│ 群馬)   │(2)住民の首長への期待感の変化と多選批判について │知 事 │
│ 発言割当時間│2 これからの国と地方、県と市町村の関係について │ │
│    95分 │(1)地方分権時代における国、県、市町村の関係につい│知 事 │
│       │  て    │ │
│       │(2)市町村合併後の市町村振興について       │知 事 │
│       │(3)自治体の財政破綻防止について         │知 事 │
│       │(4)道州制について                │知 事 │
│       │3 平成19年度予算について │ │
│       │(1)本県の経済について              │知 事 │
│       │(2)三位一体改革の影響について          │知 事 │
│       │(3)予算編成の基本的な考え方について       │知 事 │
│       │(4)個別事業について               │知 事 │
│       │4 出納長廃止と副知事二人制について        │知 事 │
│       │5 行財政改革への取り組みについて │ │
│       │(1)定数削減について               │総務担当理事 │
│       │(2)アウトソーシングについて           │総務担当理事 │
│       │6 教育問題に対する基本的な考え方について │ │
│       │(1)教育プランについて              │教育長 │
│       │(2)格差社会についての認識について        │教育長 │
│       │(3)ゆとり教育の見直しについて          │教育長 │
│       │(4)いじめ、自殺防止対策について         │教育長 │
│       │7 本県の治安面の課題と警察本部の取組方針について │警察本部長 │
│       │8 ぐんま国際アカデミー助成金問題について     │知事 │
│       │9 本県産業の活性化と支援策について        │産業経済担当理事 │
│       │10 地元問題について                │知事 │
├───────┼──────────────────────────┼──────────────┤
│伊藤祐司   │1 群馬県の入札の実態と改善について        │県土整備担当理事 │
│(日本共産党)│                          │知 事 │
│ 発言割当時間│2 群馬の子どもたちをどう育てるか │ │
│    99分 │   ―教育再生会議第1次報告にかかわって │ │
│       │(1)全国いっせい学力テストについて        │教育長 │
│       │(2)原因にさかのぼったいじめ解決の取り組みについて│教育長 │
│       │3 子育て施策について │ │
│       │(1)30人学級の拡大について            │教育長 │
│       │(2)各種子育て施策の拡充について         │健康福祉担当理事 │
│       │                          │教育長 │
│       │                          │知 事 │
│       │4 青少年健全育成条例について           │健康福祉担当理事 │
│       │5 新コツコツプランの現状と取り組みについて    │環境・森林担当理事 │
│       │6 小児救急医療電話相談について          │健康福祉担当理事 │
└───────┴──────────────────────────┴──────────────┘
         ──────────────────────────
○議長(大澤正明 君) 南波和憲君御登壇願います。

        (南波和憲君 登壇 拍手)
◆(南波和憲 君) おはようございます。自由民主党の南波和憲でございます。2月定例会の一般質問に当たり、党を代表し質問させていただきます。
 第62回ファイト!群馬国体スケート・アイスホッケー競技会は、皇太子殿下の御臨席を仰ぎ、去る1月27日から31日まで開催されました。5000メートル、1万メートルの長距離2種目に優勝した黒岩泰成君、1500メートルに優勝した市場菜々世さんをはじめ、高校生選手を中心に各選手、ベストを尽くし、多数の選手が入賞を果たし、天皇杯5位をかち取った群馬県選手団の活躍は大いに私たちを力付けるものであります。
 また、極めて困難な開催条件の中でこの大会を引き受け、立派に成功させた群馬県並びに開催の3市に対し、日本体育協会をはじめ、全国のスポーツ関係者から賞賛と感謝の声が伝わっております。
 それでは質問に入らせていただきます。答弁につきましては、簡潔、明瞭にお願いいたします。
 最初に、総務担当理事にお願いいたします。
○議長(大澤正明 君) 総務担当理事、答弁席へ。

        (総務担当理事 加藤光治君 登壇)
◆(南波和憲 君) まず、総務担当理事に、行財政改革についてお伺いいたします。
 去る16日、平成19年度の県政方針を表明する知事発言において、知事は行財政改革について次のように述べておられます。「以上のような施策を進めていくためには、行財政改革が欠かせません。群馬県では、これまでも簡素で効率的な県政に努めて参りましたが、引き続き強力に行財政改革に取り組んで参ります。まず、一般行政職員を100人削減します。これまでの削減と合わせて職員定数を、4800人から4450人とする条例改正案を提案しております。」
 この知事の発言を聞きながら、固定的経費である人件費の削減は、行財政改革にとって欠かすことのできないものであり、職員数が減れば当然人件費も減っているだろう、改革が実行に移されているのだと理解いたしました。
 そこで、過去3年間の人件費予算について調べました。平成16年2399億円、17年2380億円、18年2400億円、そして19年度予算では2418億円、結果的には増えております。
 さらに職員給与の金額を調べてみました。平成16年が1797億円、17年1798億円、18年が1794億円、そして19年度は1797億円であります。人数が減っているのに給与の総額は全く変わっていません。19年度の予算説明書によると、特別職は県議会議員定数の削減により1億円の減少、あわせて出納長を置かないことによって1600万円が減額になっております。しかし、一般職では確かに給与は11億円減っていますが、職員手当が26億円増えています。この主なものは退職手当19億円と地域手当12億円の増額にあります。また、退職手当の増額については次に質問させていただきます。ここでは、地域手当についてその性格と、そして何ゆえ今年度この地域手当を増額するのか、お尋ねいたします。
 さらに、人件費の推移を見ると、行財政改革の必要性を語りながら、その実が実っているとは考えられません。人を減らしても一向に減らない人件費に対し、今後どのような対策をとるのかお聞かせください。また、川崎市において廃止されると報道された困難課長については、群馬県ではどのような仕事が困難に該当するのか、今後とも困難課長を継続するのか、あるいは廃止の方向なのか、どのように取り組むお考えかお伺いいたします。よろしくお願いします。
◎総務担当理事(加藤光治 君) お答えをいたします。
 まず、19年度から行政職員等に導入する地域手当であります。(「聞こえない」、「聞こえないよ、もっと大きくして」と呼ぶ者あり)はい。地域手当についてでございます。地域手当は、平成18年4月から実施しております給与構造改革の一環で、地域の民間賃金水準を公務員給与に適切に反映するために、民間賃金の低い地域を考慮して、まずいったん給料表水準を平均4.8%程度引き下げ、民間賃金の高い地域に勤務する職員の給与を地域ごとに調整するために支給されるもので、国においては地域ごとに支給割合が定められております。このことについて、国家公務員につきましては、平成18年4月から当該手当が支給されておりますが、県につきましては平成18年度、今年度一部職員、つまり県外事務所に勤務する職員及び医師及び歯科医師において地域手当を導入しておりますが、これ以外の職員については地域手当を支給しておらない状況でございます。こうした中で、今年度の人事委員会勧告におきまして、県内に勤務する職員については、一律、制度完成時2%、当面経過措置で平成19年度からは暫定的に1%の支給割合で地域手当を支給すべき旨の勧告がありました。このことを受けまして、所要の規定整備を行い、19年度から1%の手当を支給しようとするものであります。
 それから、人件費の削減でございます。職員は減っているが人件費は減っていないという御指摘であります。平成19年度の一般会計当初予算のうち、退職手当を含む総人件費は2418億円余であります。ちょうどお話がございました。これを前年度と比較すると、0.8%増加しておりますが、この主な増加要因は、まず退職手当の増加でございます。
 退職手当を除きました人件費は、2218億円余でございまして、これにつきましては、一方の増要素で、いわゆる今お話の出ました地域手当の導入や、また教員におけるさくらプラン等の充実による非常勤職員の採用拡大による増加要素がございましたが、これを含めまして全庁で100人超の職員数の削減により、総額では前年度と比較し0.1%減少しているところであります。つまり、本来の人件費、仮にこういう増要素がなかったとすればもっと減るべきところを、地域手当の導入等の増加要素で0.1%の減少にとどまっている、このようなことでございます。
 今後の人件費削減の対策でございますが、ひとつは、今後団塊の世代の退職が見込まれ、退職手当について増加が見込めますが、これにつきましては極力勧奨退職の活用などで平準化に努めるとともに、一方で定員削減を進め、人件費本体の削減に努めてまいる、このような考え方でございます。
 それから、3点目でございます。川崎市のお話がございました。議員御質問の、困難課長とおっしゃいましたが、困難課長につきましては、本県においては、本県行政職給料表の級別標準職務分類表において困難な業務を行う知事部局の県庁の課長、所長、室長等の職務として、給料表で7級に分類されている者を指していると思われます。ここで言う課長につきましては、所属長として一定の経験年数を有し、勤務成績が優秀で困難な職務に従事することができ、実際に困難な職務に従事している者を困難課長として位置付け、7級に位置付けているところでございます。
 以上でございます。
◆(南波和憲 君) 困難課長のことはそう御答弁になるだろうと思っていたんですけれども、196人です。全部の課長が困難課長なんですね。全部の課長が困難課長であるというのは、困難でない課長はいないんですよ。それはやっぱりおかしいだろう。困難課長という名称はやめた方がいいです。そういうふうに思いますね。
 それから、人事委員会勧告でこうあるからこうなのだ、常にそういうふうな答弁ですけれども、そういうふうに言っているから人件費が全く減少の方向に向かっていないんじゃないかな。何か、かえって焼け太りしちゃったんじゃないかな、そんなふうな気が一方でします。
 先生の中で、さくらプランやそういうふうなところで非常勤の方を増やすから給料が上がるような話をしましたけれども、去年に比べて今年は、確かに490人非常勤の先生を配置するというふうに言っておられますけれども、先生の数は去年が338人、そして19年度が240人減るわけですよね。そういうふうに考えると、合計で578人先生が減るんです。考え方とすれば、それに対する代替として490人の非常勤の先生が入るんだというふうに見られるわけです。そう考えたときには、人数面においても約80人の先生が減っていくわけですから、そうしたうえでいったとき、その理論は成り立たないだろうというふうに思います。
 とにかく、この3年間、人件費がトータルとして何ゆえ減らなかったのか。人数は減っていますよと、知事はいかにも、減っているから群馬県の行財政改革はすごく進んでいるような言い方をされたわけです。だから、私も、ああ、これはいいことだなというふうに思って、その部分について調べてみたわけです。ところが人件費は一向に減っていない、3年間変わっていないんですよ。そのことについて伺っているわけです。もう1回答弁をお願いします。
◎総務担当理事(加藤光治 君) お答えをいたします。
 先ほど委員も御指摘がありましたけれども、給料明細を見ていただきますと、基本的には県が進めている人員削減、いわゆる定員削減によりまして、本体の給料、そこにリンクすべき給料、期末手当等につきましては減っております。例えば、18年度と19年度を比べても、給料、期末手当のところで19億円ぐらいは減っております。毎年ほぼそのようなことで本体は減るのですが、一方で、一般世上指摘されますが、やはり団塊の世代等の退職者が順次増えておりまして、そのような増要素があります。つまり、人員削減の効果は出ているけれども、増要素が年度年度でいろいろある、特に中心は退職手当、そのようなことがあって、それを含めてそのような結果、数字になるのであります。
 また、一方では、教員の人数のお話がありましたけれども、教員も含め本県の定員削減を進めております。そうした中で、集中改革プランという計画でやっているわけですが、そのような中でも行政職員に比べれば、教員はそれなりの教育水準を維持するということで配慮しながらやっているわけですが、そういう考え方では臨んでおります。
 その中でも、施策を充実するということで、例えば教育部門等は、施策の内容そのものがつまり人件費に当たるわけで、人がいないと教育行政はできないわけです。そのようなことで施策を充実すれば、当然に人件費という区分、その明細が出てくる部分は増える、そのような増要素があります。
 さらに、例えば警察官でありますが、警察官は治安の安全を守るということで増員、これは議員さんもおっしゃっていると思いますが、そのような強い要請がありまして、我々もそうだと思いまして、警察官の増員に努めてきております。そこの警察官も含めて給料明細ができておりますから、そのように増要素が常にある、そうした結果が全部総合して今おっしゃったような推移になっている、このように理解しております。
◆(南波和憲 君) よくわかりました。ぜひこれから、行財政改革は進めようとしているけれども人件費は減っていないと、こういうふうに常に言うようにしてください。そのようにお願いをいたします。そうでないと県民はやはり勘違いしますよ。すごく人件費が減ってきている、そういうふうに感じますよ。それが減っていないというふうなことであろうというふうに思います。
 では続いて、2番目の質問をさせていただきます。同じく総務担当理事に、今出てきました職員退職金と退職手当債についてお伺いいたします。
 我々が卒業になる年になってまいりました。2007年問題、昭和22年世代が卒業していくわけでございます。県庁内においても職員の退職が大きな問題だと思います。これまで積み立てをしてこなかったというふうなことがひとつには言えるんだろうと思いますけれども。
 1月30日付の日経新聞では、首都圏1都4県4政令指定市の今後3年間の団塊職員の退職金が総額1兆円になる、税収の1割以上に相当することが報じられていますし、また、過日2月20日付の東京新聞では、団塊退職で手当債が3倍になる、新年度37都道府県、3000億円超を発行する、そういう見出しでトップ記事として扱っています。本県においても、19年度には863人が退職する予定となっています。職員の退職金の推移は、平成16年が174億円、17年150億円、18年178億円、そして19年度では大台の200億円が予定されています。
 そこで、今後5年間――5年間と区切っていいんでしょうか。群馬県の職員のピークになるときまで、5年間の退職者の予測について、一般職、教育職、警察職の職員の合計について、退職数と退職金の合計額をお伺いいたします。
 また、本年から退職手当債の発行に踏み切ったわけですけれども、この県債について、利率や期間、そして次年度以降も発行することとなると思いますけれども、その金額等についてお聞かせください。
◎総務担当理事(加藤光治 君) お答えします。まず、今後5年間の退職者数及び退職金額についてでございます。
 19年度におきまして、200億円余の退職金というふうに議員おっしゃいましたが、これはいわゆる定年退職と普通退職、勧奨退職を含んでおりますので、今後5年間を見通しますと、普通退職、それから勧奨退職の部分はなかなか推計しにくいところがございます。5年間を総じて、定年退職は大体計算できますので、定年退職について申し上げますと、知事部局、教育委員会、警察を含めまして、18年度末から22年度末までの5年間で定年退職を見込まれておりますのは2904人でございます。なお、これに伴います退職金額は、定年退職者に関わる部分として825億円と見込まれております。
 それから、退職手当債についてでございます。退職手当債につきましては、団塊の世代の大量の定年退職等に伴う退職手当の大幅な増加に対処するために、総人件費の削減に取り組む団体に発行が許可される地方債でございます。したがって、発行に当たっては、定員や人件費の適正化に関する計画を策定し、この計画の中で将来的に人件費の削減により償還財源を確保できると認められる範囲内で発行することとされております。
 こういうことで、期間、利率等でございますが、総務省の取扱通知によりますと、退職手当債の借入期間の定めは特にございませんが、定員削減等による人件費の削減効果は原則10年間程度として計算することとされているために、10年程度の借入期間を考えております。
 また、利率につきましては、ほかの県債と同様、発行時の金利情勢等に基づきまして決定されますので、現時点では決まっておりません。
◆(南波和憲 君) おおむねどのくらいですか。
◎総務担当理事(加藤光治 君) 利率ですか。
◆(南波和憲 君) はい。
◎総務担当理事(加藤光治 君) それは、金利情勢等で、例えば昨日、日銀が短期金利を上げましたけれども、そのような今後の金利情勢もありますし、発行時点の金利情勢に左右されるので、今は申し上げられないということでお願いいたします。
◆(南波和憲 君) 来年度以降について聞いているんですが。
◎総務担当理事(加藤光治 君) 失礼しました。次年度以降の発行予定額に関してであります。御承知のとおり、本年度は20億円を当初予算計上しておりますが、退職手当債は、人件費の削減等により償還財源が確保できる範囲内で発行するとはいえ、いわゆる借金、県債でございますので、将来に負担を残すということもあります。したがって、次年度以降の発行額につきましては、県税収入や県債発行総額などの全体的な財源の状況、退職手当の状況等を総合的に勘案して検討していくことになると考えております。今はなかなか見通しにくいというふうに思っております。
◆(南波和憲 君) 退職手当債の発行について、様々なマスコミ等は批判的にこれを扱っています。しかし、私はどっちかというと、かえってこうした形できちんと職員の退職金については手当てしているのですよという意味で、良いことであろうと思っています。むしろ、逆に退職手当債は発行していないけれども、基本的にほかの事業の方で借金を増やしているような形で、見せかけにそのようにすることよりは、人件費が足りなくなりました、よって20億円分発行いたします。来年もまた現状でいえば、来年の定年退職者は617人、21年が697人、22年が681人、本年より増えていくわけですよね。そういうふうなうえで見ていったときに、当然これは発行せざるを得ないことになってくるだろう。
 ましてや、先ほどの地域手当は19年度は1%増やすけれども、20年度にはまた1%上乗せになるわけです。そういうふうに考えていったときに、人件費というふうなものについて、きちんと明確に県民の方々が見えるように、借金しなきゃやっていけないんです。群馬県では、県の職員の退職金のために借金をしているのです。そのように見せていくことの方が大切であろうと思います。
 そういうような意味合いで、これまできちんと働いていただいた職員の方々に退職金を払うことは当然のことです。ですから、そのような観点で考えたときに、ぜひそうした基本的方針を明確にしていただきたいというふうに思うのですけれども、もう1回理事の御答弁をお願いします。
◎総務担当理事(加藤光治 君) 議員のお考えは、今聞かせていただきまして、そうした考え方もあろうかとも思いますが、今後のことにつきましては、例えば退職金といいましても、先ほどは定年退職のことだけ申し上げましたが、勧奨退職や整理退職や、いろんな意味でトータルとしてのスリム化を図っていくという中では、そうした要素もございます。そうした退職手当総額がどう推移するかということと、それから我々の努力により、事務費の節減でありますとか、一方、収入増を図るいろんな努力をいたしますので、そのような諸条件を勘案しながら対応していくということでございますが、少なくとも19年度からそれを導入するということでありますので、基本的にはひとつの手法として退職手当債を今後活用していくということにはなるのではないか、このようには思っております。
 なお、ちょっと申し上げたいのですけれども、地域手当につきまして議員がおっしゃいました。当面19年度、暫定的に1%である、20年度は2%になるのではないか、こういうふうにおっしゃいましたが、それは決まっておりませんで、制度完成時というのが、まだ、人事委員会勧告でも我々の政策的な検討でも決まっておりません。それは推移を見ながらという状況がございまして、当面は19年度は1%である、いずれ制度完成時には2%になる、このように御理解をいただきたいと思います。
◆(南波和憲 君) それは失礼いたしました。制度完成時というのはいつなんですか。
◎総務担当理事(加藤光治 君) 基本的には数年後というふうにされております。
◆(南波和憲 君) はい、わかりました。結構です。
 ある意味で、私が申し上げたいことというのは、一般的に使っていく事業費について、予算がありません、予算がありませんと言って事業を削っているんじゃありませんか。そうした事業をどんどん削っていく中で、人件費だけはこのとおり確保していかなきゃいけないんですよ、人勧でもって言われたことだから当然なんですよ、こういうふうな形でいった場合に、だんだんと県民の理解を得るということが難しくなるんじゃないか、そんなふうな思いがしてこの質問をしたわけなんです。
 どういうふうに考えてみても、やはりこうした問題について、それは働く側の人の意見もあるでしょう。あるいはまた、その仕事について、この事業についてお金を使ってやりたいなと思うものもあるはずです。そうしたときに、来年度以降、予算が増えたから、税収が上がったから、だから退職手当債は発行しないんですよ、そうじゃないと思うんですよ。退職手当債を発行して、事業を増やすんですよ。税収が上がったら、その分今年はみんなが働いてくれたおかげで税金が上がりました。その税金については県民に還元しますよと、そういうふうに考えるのが最初じゃないんですか。そのことについて、考え方が基本的に違っているように思うんですよ。ぜひ、そうした意味合いで今後も取り組んでいただきたいというふうに思うのですけれども、何かございましたら一言。
◎総務担当理事(加藤光治 君) 先ほども申し上げましたが、例えば、人件費人件費とおっしゃいますが、いわゆる職員の人件費はひとつで言えば事業費でございまして、行政の事務というのは……。
◆(南波和憲 君) 固定費だよ。
◎総務担当理事(加藤光治 君) 非常に直接的な投資的経費だけではなく、ソフト的ないろいろな行政事務をやっておりまして、それが県なり市町村という行政団体の存立の根本的な機能だと思っております。そのようなことの中で、そこに勤務する職員については、御承知のとおり国家公務員で言えば人事院制度、都道府県で言えば人事委員会制度というのがありまして、例えば一般労働者と違う立場もあります。そのような中で、公務にいわば特殊な勤務環境として業務を執行している。すなわちそれは事業を執行しているということもあります。そういうことは基本的には私は総務担当理事として考えております。
 それから、全体的な財政運営そのものにつきましては、議員のような考え方もありますが、そういうこともよく勉強させていただいて、今後、総合的な見地から適切に対応してまいりたいと思っております。
◆(南波和憲 君) 以上で、総務担当理事への質問は終わります。
 続いて、知事にお願いいたします。
○議長(大澤正明 君) 知事、答弁席にお願いします。

        (知事 小寺弘之君 登壇)
◆(南波和憲 君) 知事の退職金引き上げについてお伺いいたします。
○議長(大澤正明 君) 引き下げではないですか。
◆(南波和憲 君) あ、済みません、引き下げについてお伺いいたします。
 このことについては、今回1月24日付で特別職報酬等審議会から答申がありました。第1に県議会議員、知事、副知事の期末手当を引き下げること、第2に知事、副知事の退職手当の支給割合を知事の場合80%から60%に、副知事では50%から45%に変更するものであります。
 これまで群馬県は、知事が千葉県、福岡県に次いで全国第3位、副知事が第9位、そして出納長が全国第4位の高額支給県でありました。今回の変更によって知事の退職金は2億400万円から1億9100万円となるかと思います。
 さて、知事の退職金については、その支給割合の適用時期がひとつの論点であります。審議会の答申では、このことについて、現任期より前の任期に係る退職手当については既に額が確定しており、法的安定性の面から遡及して改定すべきでなく、現任期より前の任期に係る退職手当については、各任期の退職時の給料月額及び支給割合を適用することが適当であると述べております。
 今、知事の退職金については全国的に見直しが進められています。平成16年から見直しが活発化し、18年中に見直した県は18府県に及び、本年度中に予定されているのは7県、合わせて25府県となっています。
 この中で、本県と同じように最後の退職時に支給するとしていた県の中で、各任期ごとの支給に変更し、支給割合について1期目から減らした割合にさかのぼるとした県もあります。また、審議会の答申で、第1期目から3期目までの退職手当は既に確定しているとしておりますけれども、果たしてそうでしょうか。たまたま平成6年から現在まで知事の給料は133万円と変わらなかった。しかし、例えばこの6月に知事の給料が100万円に減ったとすれば、1期目から3期目までの退職金も100万円に対する支給割合となるはずでありますし、200万円に増えるとすれば200万円に対する割合となるはずです。額が確定しているというのはおかしいのではないかと思っています。
 今期のみ引き下げ、1期目から3期目までは従前のとおりとする答申のとおり知事はこの退職金をお受け取りになられますか。知事のお考えをお聞かせください。
◎知事(小寺弘之 君) 知事等の退職手当、そのほか報酬等については、なかなか考え方がいろいろあり、難しい問題であるということでありますので、この前の前の議会でもこのことについて、私はまだ退職金というのは1回ももらったことはありませんけれども、ぜひこれは当事者ではない第三者が客観的にいろいろと判断していただきたいということで申し上げたところであります。
 第三者的な機関というところで、客観的公平に判断していただくということから、特別職報酬等審議会に諮問をいたしました。諮問するに当たっても、ぜひ審議会の純粋な意見が出るようにということでお任せをしたわけであります。
 審議会の委員の先生は、各界を代表する良識と見識のある10人の方々に就任していただきました。審議は3回にわたり夜遅くまで御熱心に、また大変慎重に行われて審議がなされました。今回の答申は、こうした委員の方々の努力により、客観的かつ公平・公正に取りまとめられたものであると判断いたしますので、知事としてこれを尊重し、答申どおり関係条例の改正を行うことが適当であると考えて提出しているところであります。
◆(南波和憲 君) 群馬県知事の退職金は、知事であった月数に月給の80%を掛けた金額が支給されることになっています。知事は、4期16年勤めています。7月には192カ月となります。
 そこで、133万円掛ける80%掛ける192カ月イコール2億400万円余りが支給されることとなっていました。今回の変更は、この掛け率80%を60%にするものです。ただし、60%にするのは第4期目のみで、1期目から3期目までは80%のままにするというものです。今回の答申では1億9100万円余りですが、1期目から3期目までを含め全部60%にすると1億5300万円となります。
 平成10年以降、群馬県と同じように適用時期を変更した県は、平成15年の高知県、平成16年の山形県、平成18年の島根県の3県であります。高知県では、今回の群馬県の答申と同じようにさかのぼりませんでした。しかし、山形県と島根県はさかのぼって1期目から引き下げることにしました。つい最近変更した2つの県と同様に、審議会の答申とは異なっても1期目にさかのぼって適用することもひとつの考えではないでしょうか。
 知事は、昭和43年11月、医務課長として群馬県庁に奉職されました。知事よりも遅れて、昭和44年4月入職の学卒職員がこの3月で定年となります。県庁職員の誰よりも長く群馬県庁に勤めておられるわけです。昭和57年10月には総務部長から副知事になり、平成3年7月には知事に就任されました。その折々にも退職金を受けてこられたと思います。しかし、これまでとは違い、現在の報道の取り上げ方は、知事の退職金を知事自身の判断にゆだねる極めて政治的な色彩の濃い事柄としているように思えます。
 現職知事が5期務め、この4月に勇退することを表明した島根県では1期目から減らすこととし、70%、2億1600万円から、60%、1億8400万円に引き下げることに昨年12月決めました。知事は5月には日本一長く知事を務めることになります。知事の退職金は知事御自身の政治的決断によるべきと考えています。もう1度知事のお考えをお聞かせください。
◎知事(小寺弘之 君) 知事の退職金というのは、個人個人の知事の退職金ということでもありますし、知事という抽象的な、そういう役割の働きの対価として幾らであるべきかということを、客観的公平・公正に判断するということが必要であろうと思います。それを、個人の判断で云々とするのは必ずしも正しくないというふうに思います。
 個人的感情は別としまして、客観的第三者がこれを判断していただくことが私は適当ではないかと思いましたので、最初から白紙の状態でそういう見識のある方々に判断をお願いした結果がこういう結果でありますので、それを尊重すべきであるというふうに思っております。
◆(南波和憲 君) 知事が1億9100万円余りを受け取られる、そのようなことがよくわかりました。そしてまた、これから先、例えば宮城県や長野県のようにゼロにしますなんていうのは、どうしてだろうというふうな気がするわけですけれども、この後残っている県が1つだけあるわけですね。全部の期を通じて、4期なら4期、3期なら3期全部通じて一番最後に払いますというふうに言っている県が1つだけ残っています。この県が鳥取県ですね。そして鳥取県については、今度、今の片山知事はこれを受け取られることとしました。変更しません。
 ただし、次の期からは総給与制にしようと。知事の退職金は他の一般的な会社の社長さんと同じように0.3ぐらいで考えよう、30%ぐらいで考えよう。その代わり知事の給料は上げようじゃないか、こんなふうな提案をしました。去る2月16日に決定したというふうに聞いておるところですけれども、知事にそのようなお考えはありますか。
◎知事(小寺弘之 君) 一般の職員については、民間企業との賃金との差を調査して、人事院勧告あるいは人事委員会勧告で第三者が客観的な数値を示して勧告がなされるわけであります。
 ただ、特別職については、いわゆる官民格差というのを調べておりません。そのことについても調べるべきでないかという意見もあるでありましょうし、いや、公職というのは特別なものだから、そういうものではないんだと、営利企業とはまた違うんだという考え方もあるやに聞いております。
 今回の審議会の意見の中でも、もう少し審議会を頻繁に開いたらどうかと、我々とすれば開くという場合、大体増額、増額ときていますので、なかなかそういうこともしづらくて10何年間そのままにしておいたということもあります。けれども、もう少し頻繁に開いたらどうかと、私はそういう理論も正しいと思うんですが、それと退職金だけじゃなくて、平常の報酬月額、つまり年収と退職金とを合わせた生涯賃金にすべきではないかと、そういうことで、いわば年俸制みたいな形でやるべきではないかというような付随的な意見も今回の答申で出されているところであります。ですから、これから今後、そういった点も考えていろいろ研究が行われて、公職にある者に対する対価というものが何が適切なのか、また何が県民に理解をされるかというような観点からも検討が行われるべきだということは言えると思います。
◆(南波和憲 君) 退職金についてはこの程度にとどめたいと思います。恐らくこれから総務常任委員会の方で様々に議論がなされるというふうに考えております。
 次に、ぐんま国際アカデミーについて知事にお伺いいたします。これまで2年以上にわたって議会でもこの問題については議論がなされ、議会ではアカデミーに学ぶ子どもたちのために助成すべきであるというふうにしてまいりました。現時点においての知事のお考えをお聞かせください。
◎知事(小寺弘之 君) このぐんま国際アカデミーの件については、もう何度か時間をかけて議論をしたところであります。太田市がそういう発想をして行ってきたということでありますが、その間において手続きや、あるいは意見の交換の面においてかなり食い違いがあるということが判明しております。しかしながら、設立された以上、何らかの解消策はないものかということから、県議会がいろいろ全員協議会まで開いて両者の意見を聞いて調整をしようという努力をなさっておられるわけであります。
 私には、県としては理屈があって、そう簡単に県民の税金を太田市の学校だけにやるということについては、これは慎重に考えなきゃいけませんので、いろいろ考えてやってきているところであります。ただ、その県議会がおっしゃっている前提としても、やはり太田市と群馬県とがよく話し合いをして、すり合わせをしていい方向を見出すべきだということが前提にあると思うのであります。
 ただ、残念ながら太田市長はそのことについて私にお話もありませんし、会っても、全くそのことに言及されないわけであります。ですから、話し合いというか、意見を交換する糸口もないというのが現状であります。これを設立したのは太田市でありますから、まず太田市がその責任を果たしていただかないといけないと私は思っております。
◆(南波和憲 君) 昨年10月4日の総務常任委員会の集中審議のときに伺ったことと、こうして4カ月、5カ月たってこの問題についてはまだ進展がないんだな、そんなふうな思いがいたします。このことについては、恐らく総務常任委員会で議論することになると思います。予算修正がなされた場合に、ぜひそれを実行していただきたい。そうしたことが話し合いの糸口になるような思いがしております。
 これから、様々に委員会の中で議論が進められていくと思いますけれども、ぜひよろしくお願いをいたします。要望させていただいて、この問題について、知事に対する質問を終わらせていただきます。ありがとうございます。
 次に、授業料の値上げについて教育長に伺います。
○議長(大澤正明 君) 教育長、答弁席へ。

        (教育長 内山征洋君 登壇)
◆(南波和憲 君) 何かこう世の中がすうっと安定しているような時期に、今なぜ授業料値上げなんだろう、月額300円、年間3600円ではあるけれども、定期的に上げていくものだからやっぱり引き上げなきゃならないのかねとか、そんなふうな思いがするんです。
 今、授業料の未納者が増えている、格差が広がっている、そして学校に行きたくても断念せざるを得ない子が増えている、そうした中で、300円であってもあえて本年度値上げに踏み切らなくてもいいんじゃないか、そんなふうな気がするんです。値上げによって合計幾らの収入増になるんですか。それで、その収入は何に使うんですか。今回の値上げについて、教育長のお考えを伺います。
 このことについて、同じ条例の中で保育大学校、それから農林大学校についても同様に値上げするということですけれども、代表してというと失礼ですが、教育委員会としてはどのようなことかというのを伺わせていただければと思います。
◎教育長(内山征洋 君) お尋ねの県立高等学校の授業料の値上げについての御質問ですけれども、これは、要するにこの授業料の値上げについては、値上げするかどうかということも含めて、3年ごとに見直しをやっているという、そういうやり方をとっております。3年たった時点で16年度に改定を行ったものですから、3年経過するため今回見直しを実施したと、そういう経緯であります。言ってみれば、過去3年間における生徒1人当たりの教育関係費というようなものを勘案して月300円というような算定をさせていただいております。
 なお、授業料が払えなくて高等学校に来ることを断念せざるを得ない子どもというようなお話だったですけれども、全面的に、その面に関しては、授業料の免除という制度がありまして、これは100%これで対応しておりまして、その点については全く問題ないというふうに考えています。
◆(南波和憲 君) それは失礼をいたしました。断念せざるを得ない生徒はいない、こういうふうなことでございまして、それはありがたく思います。
 この値上げをした金額は合計額で幾らになるのですか、そしてそれは何に使うんですかということを聞いているわけです。
◎教育長(内山征洋 君) 今正確な数字は手元にございませんので、正確には申し上げることができませんけれども、恐らくトータルで四千数百万円ということになろうかと思います。これは、別に何を目的で取るということではなくて、そういう経緯で値上げをしたということですから県の収入になるということになるわけです。
◆(南波和憲 君) 目的なしにただ3年たったから上げるんだというのは、やっぱりこれは理屈にならないと思うんですよ。今伺っていて、あれ何か違うのかなという思いがするんです。このお金でもって何々に使いますからぜひこうしてくださいませというような感じかなと思ったらば、何に使うかも決まっていませんというふうなことであるということですと、この値上げというものについて、我が党としてもしっかりとした考え方を持たねばならないな、そんなふうな思いがするわけですけれども、いま一度教育長の答弁をお願いします。
◎教育長(内山征洋 君) これは、こういう目的でということではないですけれども、ただ結果として、せっかく高校生からこういうふうにもらうわけですから、例えばその分についてはできる限り高等学校が使えるような形で還元したいというようなことでは考えております。
◆(南波和憲 君) この予算説明書の中で見ますと、生徒の関係に使うお金って1000万円なんですよ。使用料・手数料は何に使いますかということをここに書いてありますよね。そこのところで見ると1000万円そうした生徒のことに使います。あとのことは先生の給料に充てますと書いてあるじゃないですか。そのことについて、私が何に使うんですかと聞いたのは、先生の給料を上げるために使いますというならわかるんですよ。そういうふうに言っておられないじゃないですか、子どものために使うんだと。予算書が使うようになっていないじゃないですか。
◎教育長(内山征洋 君) これは、それをつなげるとあれなんですけれども、実際には高等学校の図書購入費というのにぜひこれを充てたいというような意向がありまして、私どもの方では、予算編成本部や何かの中でそういうことを要求して、実際には高等学校の図書購入費というのがかなり増額になっているということを御了解いただきたい。
◆(南波和憲 君) なら、最初から図書購入費と言われればいいんですよ。群馬県では、全日制高等学校総務費の教職員給与41億7000万円、学校運営費1042万円ですよ。そこのところに使用料・手数料を使うというふうに書いてあるじゃないですか。そのことについては、全然意味が違うじゃないですか。どういう意味ですか。
◎教育長(内山征洋 君) 私が申し上げているのは、図書購入費のために300円増額したということではありませんと。要するに、いったんそういうことで300円増額をして取って、そのお金をせっかくだから高等学校の図書購入費に充てたいと、そういう話をさせていただいているわけです。
◆(南波和憲 君) じゃ、この予算書を組みかえるんですか。
◎教育長(内山征洋 君) 図書購入費も予算計上させていただいておると思います。
◆(南波和憲 君) 使用料・手数料で払うようになっていますか。
◎教育長(内山征洋 君) そこの点については、今ちょっと私、手元にございませんので。
◆(南波和憲 君) これ以上のお話はやめます。ぜひ教育委員会で、文教警察委員会の方での審議の中でしっかりとこの問題については話し合わせていただきたいというふうに思います。私どもとしては、何ゆえ授業料の値上げなのかという点について、まだよくわかりません。そのように申し上げさせていただきたいと思います。ありがとうございます。
 続いて、県土整備担当理事お願いいたします。
○議長(大澤正明 君) 県土整備担当理事、答弁席へ。

        (県土整備担当理事 川西 寛君 登壇)
◆(南波和憲 君) 先ほど第1問目の質問のとき、行財政改革のことをお話しさせていただきました。そこの中で、行財政改革の一環として入札の競争性、透明性を確保するため、条件つき一般競争入札の金額を引き下げるなど、新たな入札契約制度に取り組んでまいりますというふうに、やはり知事の所見の中で語られていました。その内容について伺いたいと思うんです。
 様々な配布されている全部のものが行財政改革の一環という中にこの問題が書いてあるんですよね。なぜ行財政改革の一環としてなのか、その部分がちょっとわからないんです。そのことについて教えていただきたいと思います。
 それから、群馬県では様々な入札方式というのを採用していると思います。そういう中で、我々にしてみても、これはいいなというのもありますし、これはちょっとというふうなものもあります。そういう中で、現在群馬県において採用されている入札形式にはどのくらい種類があって、それをどのように変更していくのか、御説明をお願いいたします。
◎県土整備担当理事(川西寛 君) まず、質問の1つ目の入札契約制度改革がなぜ行財政改革の一環であるかということでございます。我々といたしまして、入札制度が透明性や競争性があって、それをさらに向上させる、そして品質と価格に優れた公共物を調達するということが目的でございますので、こういったことは我々の側から見れば行財政改革の大きな柱のひとつであるというふうに考えておりますので、この入札制度改革というのを行財政改革の一環だというふうに思っております。
 一方で今回、平成19年度に向けまして、先ほど議員もおっしゃられましたが、いくつかの制度改革を意図しております。例えば、条件つき一般競争入札の拡大というのも大きな柱のひとつでございます。これは、通常考えますと発注者であります我々、それから受注者の皆さんである業界の方々、こういった双方の事務量の増大でございますとか、入札事務手続きの期間、こういったものが長期化されるというようなことの懸念も一方であるわけでございます。このために、簡素で効率的な行政を推進する観点からも、事後審査方式という新しい方式でございますが、こういったものを導入するでございますとか、現在進めております電子入札を拡充していくというようなことで、できる限り事務量を軽減したり、手続き期間の短縮に努めたいというようなこともございます。
 これは、どちらかというとむしろ行財政改革のマイナス要因をできるだけ緩和したいというようなこともあわせて制度導入を考えておりますので、そういったもので我々とすれば行財政改革の一環ということに位置付ければいいのかなということで考えているところでございます。
 それから、質問の2点目の、本県の入札方式はどういうものがあって、今回どのような変更があるのかということでございます。本県で実施しております主な入札方式でございますが、先ほど申し上げました条件つき一般競争入札というのが1つ目にございます。それから2つ目が工事希望型競争入札というのがございます。それから3つ目に、これはよく御存じでございますが、話題になっております指名競争入札というのがございます。4つ目に、総合評価落札方式というものがございます。この4点が主な入札方式でございますので、改正点について以下申し述べたいと思います。
 1つ目の条件つき一般競争入札でございますが、これは、発注者があらかじめ提示をいたしました入札参加資格要件、これを満たす方は誰でも自由に入札に参加できる方式でございます。現在、おおむね3億円以上の工事、これを対象としておりましたけれども、昨年の12月より、試行的ではございますが、5000万以上に拡大をいたしますとともに、先ほど申し上げましたが、これの審査事務、また手続き期間が長くなるというようなことも懸念されますので、入札参加資格要件の審査を事後的に行う、開札後に行うという事後審査方式をあわせて導入したいということで、既に導入をしているところでございます。
 2つ目の、工事希望型競争入札でございます。現在、原則20社程度の業者の方に対しまして、工事受注希望の確認と技術資料の提出を求めまして、条件を満たす方にはすべて入札に参加を認めている方式でございます。
 主な改正内容といたしましては、この業者数を原則30社程度に拡大をいたしますとともに、入札案内を通知いたします。まず希望を確認するための通知をするわけですが、この後は、おおむね先ほど申し上げました条件つき一般競争入札と同じ手続きに変更いたしまして、発注者の恣意性をできる限り排除したいというふうに考えております。また、対象金額も、現在4000万円以上から3億円未満という範囲になっておりますけれども、これを一般競争入札を拡大するのに伴いまして1000万円以上5000万円未満という対象に変更する計画でございます。
 3点目の指名競争入札でございます。指名競争入札につきましては、現在4000万円未満の工事を対象としておりますが、先ほど申し上げました指名によります発注者の恣意性の排除という観点から、対象工事を来年度以降、1000万円未満に縮小したいと考えております。
 4点目の総合評価落札方式でございます。先ほど、条件つき一般競争入札の拡大、また工事希望型競争入札の変更ということで、地元の中小の企業の受注環境が厳しくなるという面も懸念されます。一方で、先ほども申し上げましたように、技術と能力に秀でた経営基盤のしっかりした地域の企業に生き残っていただきたいということで、再生プランも進めておりますので、我々として、価格と価格以外の要素も含めた評価をして落札者を決定するというこの総合評価落札方式を導入して現在試行しているところでございます。
 現在、県におきまして24件本年度試行をいたしました。この総合評価落札方式を今後さらに拡大を図りまして、地域産業の育成にも努めたいと考えております。
 以上です。
◆(南波和憲 君) ありがとうございます。つまるところは、5000万円以上のものについては条件つき一般競争入札ですよ、1000万円から5000万円の間は希望型ですよ、そして指名競争入札は1000万円以下ですよ、そしてそこの中でいくつかの物件については総合評価方式をとっていきますよ、こういうふうな形で来年度以降進めていくというふうに考えてよろしいでしょうか。
◎県土整備担当理事(川西寛 君) そのような考えでございます。
◆(南波和憲 君) 総合評価で行われていく金額については、大体どのくらいからどのくらいのものを想定しておられますか。
 それから、あと1点としては、知事表彰をもらいますよね。そうすると、知事表彰をもらった業者さんだけで入札をするというようなことがあったというふうに聞いたんですよ。そのことを業者さんたちはえらく名誉に感じているんですね。そして、ああ、そうか、そういうふうなのっていいねなんて話をしたんですけれども、そういうようなことというのはこれからもありますか。
◎県土整備担当理事(川西寛 君) まず、総合評価の金額の範囲でございますが、今回試行しております24件に関しましてもかなり幅を広くとっております。ちょっと、正確な数字は手元にございませんけれども、約2000万円台から1億円を超える大型の工事まで総合評価で試行をさせていただいております。来年度も、1000万円以下の指名競争の範囲で試行するかどうかはちょっと規模的な問題もございますので、ある程度今年度とほぼ同じように幅広く試行案件をとって拡大をしていきたいと思っております。
 特に、来年度にかけましては、県土整備局が中心で今年度試行しておりますけれども、知事部局のほかの部局の案件にも試行案件を広げたいとかということで、対象工事の範囲を広げたいと特に考えております。
 それから、先ほどございました、知事表彰等のいわゆる優良工事を実施した方に限定した入札というのを従前施行したことがございます。これに関しましてのフォローもしました。実は、それと並行して先ほどこの説明をいたしました総合評価方式というのが一方で普及しております。この中で先ほども申し上げましたように、価格以外の面を評価する、これが実は先ほど言いました優良工事の方というのは、工事成績というのを我々はつけさせていただいていますけれども、これが概していいわけです。高得点を取られる方が対象になります。だから、そういう意味でいい工事をしていただいた、いい仕事をしていただいた方に次の機会をさらによくするようにというのが、この総合評価の方に十分反映していけば、先ほど申し上げた優良工事の表彰を受けられた方は評価としても非常に相対的に高くなるんではないかということで、この中に反映しながらいい仕事をした方が次の受注の環境もよくなるような仕組みにしていきたいと考えております。
 以上でございます。
◆(南波和憲 君) 県では、これまで指名権――指名をすることのできる権利、そういうふうなものを使って工事業者をコントロールしてきました。今回、総合評価というふうな形でいくわけですけれども、一般競争入札を広げることによって、県の持っている指名権というものを放棄することにつながっていくわけです。いい反面、先ほどの行財政改革の話です。
 しかしながら、辛い部分といいますか、悪い反面というと、例えばライフラインの維持、災害への対応、そういうふうなことに非協力であったとしても、ある一定点数以上の点数を獲得していれば指名をもらえる、そうだとすればうちはいいやいという人が増えてくるんじゃないか、そんなふうな気がするわけですけれども、そういう部分については、先ほどの総合評価の中で考えていくんでしょうか。
 よろしくお願いします。
◎県土整備担当理事(川西寛 君) 先ほども申し上げましたが、地域で技術、また経営基盤がしっかりしている企業さんに生き残っていただきたいというのが我々の意味合いです。その中には実は議員御指摘のライフラインの維持ですとか災害対応という非常に大変な役割を担っていただいている方がいらっしゃるわけです。総合評価の中では、当然そういった地域で災害等に対応していただいている方の評価というのも、試行段階ですが現在も盛り込んでおりますし、もっと我々として重視をしていきたいと思っております。
 それからもう一方で、現在こういう、特に管理的な業務というのは、非常にそれだけでは成り立たないような小規模なものが多くなっております。今後、維持管理の面というのは我々重視をしていきたいと思っておりますので、この維持管理という業務だけでちゃんと経営するものが成り立つような内容にも我々一方で並行して検討していきたいというふうに思っております。
 以上です。
◆(南波和憲 君) ぜひ、そういう意味で、地域の方々、特に山間地の人たちなんですけれども、そういうふうな人たちが雪のときに困った、台風のときに困った、そういうふうなことのないような施策というものをお願いいたします。
 この間の新聞に報じられていたんですけれども、入札ボンド制度、これについてはどのような考え方をしておられますか。
◎県土整備担当理事(川西寛 君) 今、入札ボンドが国の事業、それからまた一部の自治体でも導入をされて始まっていると聞いております。入札ボンド制度自体は、この企業の評価を発注者だけではなくて第三者で、特に損害保険等々の保証をしている機関、こういったところに客観的に評価をしてもらって、発注者の恣意性をできるだけ少なくしようという、また負担を少なくしようという制度だと考えております。
 これには、先ほども言いましたように、第三者の評価というところがかなり重要だと思っておりますので、十分ほかの、国等でやっている事例もよく研究しながら、我が県で導入ができるかどうかは今後検討していきたいと考えております。
 以上です。
◆(南波和憲 君) 慎重にしていただきたいというと、本当はおかしい話なんですが、入札ボンドの場合、損害保険会社の能力というものがあります。そのために、かなりの部分、かなり厳しい形での査定が出てたり、それによって、落札はしたけれども工事を受注できないというふうな方が出てくるおそれがかなりあると思うんです。そういうふうなうえで検討される場合に、ぜひ慎重に検討していっていただきたいというふうに思いますので、その辺を要望させていただきます。
 以上で、県土整備担当理事に対する質問を終わります。
 次に、特別養護老人ホームの整備について伺いたいところですけれども、時間の都合で本当に申しわけないんですが、明日予定している議員もおりますので、そちらの方へ回させていただくことにしたいと思います。
 端的に、地上波デジタル放送難視聴地域対策について、総務担当理事並びに企画担当理事から一言ずつお伺いをしたいと思います。
○議長(大澤正明 君) 総務担当理事、答弁席へ。

        (総務担当理事 加藤光治君 登壇)
◆(南波和憲 君) 2011年に地上波デジタル放送に移行することが決まっているわけですけれども、山間地域に属する地域では、これに間に合わないところがあるんじゃないかと心配されています。これまでのアナログ式放送であっても、きちんと見えるようになるまで数十年を要し、多額のお金をかけねばならなかった地域もあります。県内のすべての人々が変わることなく地上波デジタル放送受信の恩恵に浴することが必要と思いますけれども、今後、県としてどのような対策を行おうとしているのか、NHK、民放について総務担当理事に、群馬テレビについて企画分野担当理事にお伺いいたします。
◎総務担当理事(加藤光治 君) お話のとおり、2011年までに地上デジタル放送への完全移行というのが進んでおります。まず、このことにつきましては、基本的には放送事業者がそういう電波を届ける責任があると県としては思っておりまして、関係の事業者に対して強くそういう立場で臨んで要請をし、お願いもする、そういうふうな調整役を果たすべきである、このように思っておりましてそのように行動しております。
 とは言っても、前のアナログの時点で言いますと、例えば放送事業者は、通信衛星の電波が
 届くからいいではないかというような論理もあるそうでございまして、現実的にはいろんなこともありまして、最後どうしても難視聴地域が残るというような実際の可能性もあります。そうしたことを踏まえて、県としては知事会等を通じて、本県の県民、基本的には全国の国民が地域間の格差なくデジタル放送の視聴可能となるように国が責任を持って調整すべきである、このようなお願いをしておりますが、こうした中で、国として、19年度の国の予算に難視聴地域のいわゆる共聴施設を市町村等が整備する場合に、これに経費の一部を助成するという制度ができました。まだ細かい要綱等、制度の詳細は固まっていないようですが、いずれにしても初めて国として国庫補助に踏み出すということのようでございます。
 まずは、この制度の創設を受けて、これから国が制度の詳細を詰め、希望地域の希望聴取等をやると思います。まずはこれに臨んで県内も調整をして、まずはこの制度活用を踏まえてやっていきたいというふうに思います。それから、基本的に本県の圏域中でデジタル放送が使用できないような地域が残ることのないよう、最大限努力してまいりたい、このように思います。
◆(南波和憲 君) ありがとうございます。吾妻でも数地域がどうやら危なげだというふうなことを今言われているんですね。そして、そういうふうなところを残されるとやっぱり困る。これはどこの地域でもそうなんだというふうに思うんです。
 それで、現在の計画では群馬県がお金を出す必要はないわけですけれども、やっぱり最後の最後になったときには何らかの助成措置をお願いしたいというふうなことを要望させていただきたいと思います。
 以上です。
○議長(大澤正明 君) 企画担当理事。

        (企画担当理事 横尾恒夫君 登壇)
◎企画担当理事(横尾恒夫 君) 群馬テレビにつきましても、2011年のデジタル化完全移行への対応は喫緊の課題となっているところであります。群馬テレビでは一昨年来、放送局及び榛名送信所の施設整備に取り組みまして、昨年9月1日からデジタル放送を開始しております。
 現在の県内のカバー率は84.1%という状況にあります。デジタル放送を今までのアナログ放送と同様に見られるようにするためには、現在設置されております41の中継局のうち、ケーブルテレビ等対応を除きます約30カ所の中継局につきまして、デジタル用の設備を整備しなければなりません。また、現在使用しておりますアナログ用の中継局は、群馬テレビ単独で整備したものもあれば、NHKや民放局と共同で整備したものもあるため、今後の整備に当たりましては、他の放送局と整備計画を合わせることが必要となってまいります。
 デジタル化対応に関する国の考え方でありますが、放送事業者の自助努力を基本とするというものでありますけれども、群馬テレビにつきましては、約30カ所の中継局の整備に当たりまして多額の経費を要するため、群馬テレビ単独では難しいものと考えております。
 こうした状況の中で、国の平成19年度当初予算にこの中継局整備に対する支援制度が創設されました。県といたしましては、こうした制度を活用し、市町村や群テレとも十分協議しながら中継局のデジタル化に取り組んでまいりたいと考えております。
 以上です。
◆(南波和憲 君) 群馬テレビでこれから2009年までに設置されるところというのが合計6つですかね、そして、検討中ですという部分が26ですか、それだけになっているわけですね。
 見ていると、吾妻の地名があちこちみんな入っていたり、利根郡の地名がみんな入っていたりしているんですよ。それは人口が少ないところです。だけれども、そこのそうした地域にすべての電波を同じように恩恵をもたらしていくということがすごく必要なことです。
 そして、群馬テレビについて見たときには、総務で持っているんじゃない、企画で持っているわけですよ。ということは、群馬県がどのように考えるかという部分が色濃く出せるはずなんですね。ぜひ、そういうふうなうえでもって、どのようにすれば積極的に資本の小さい群馬テレビを助けていくことができるか、その部分をどのように考えていくかというふうなことになると思うんです。その辺について、理事のお考えを伺います。
◎企画担当理事(横尾恒夫 君) 大規模局が整備されますと、カバー率が94%ぐらいになるんです。残りが6%、これに14億弱お金がかかります。ですから、今、県内すみずみまで地デジが見られるように努力しているところでございます。よろしくお願いします。
◆(南波和憲 君) ありがとうございます。そういう意味で、ちょっと具体的な話を聞かせていただきたいということでございます。よろしくお願いします。
◎企画担当理事(横尾恒夫 君) 現在、市町村とも群テレとも他の放送局とも協議しながら検討しているところでございますので、今、ちょっとお待ちいただければ。
◆(南波和憲 君) 総務で担当しているNHK、民放、そして企画で担当している群馬テレビ、それぞれあるわけですけれども、これからも私どももこのことについてはしっかりと見守っていきたい、そして2011年アナログ局閉鎖の時点では県民誰もが見られるような形になるようにお願いをしてまいりたいと思います。ありがとうございます。
 県土整備担当理事にいま一度お願いをいたします。
○議長(大澤正明 君) 県土整備担当理事、答弁席へ。

        (県土整備担当理事 川西 寛君 登壇)
◆(南波和憲 君) 八ッ場ダム事業についてお伺いいたします。大分に進んでまいりました。現状、どのようになっているかお伺いしたいというふうに思っております。
 1点目は用地取得状況。2点目は移転者の状況。3点目は代替地の現状及び移転の時期。4点目は、見直しを必要とする水特法及び基金事業の現状と見直し協議の進捗状況についてです。
◎県土整備担当理事(川西寛 君) お答えを申し上げます。八ッ場ダム建設事業に関わります、まず1点目の用地取得の状況でございます。
 本年1月末現在でございますが、長野原町で、関連事業を含めました全体面積455ヘクタールに対しまして、取得済み面積283ヘクタール、進捗率が62%と聞いております。また、東吾妻町は全体面積が15ヘクタール、取得済み面積が10ヘクタールで進捗率が67%というふうな状況と聞いております。
 次に、移転者の状況でございます。八ッ場ダムの建設に関連しました水没地の家屋補償済み移転戸数でございますが、本年1月末現在で232戸と聞いております。このうち、町内に移転された方が44戸、町外に移転された方が188戸と聞いております。また、昨年度国が実施いたしました八ッ場ダム建設事業に関わります意向調査というのがございます。その結果、水没5地区に居住、営業されている方々、合計341世帯ございますが、現地での生活再建を希望する方が127世帯、約37%であったと聞いております。
 3点目でございます。代替地の現状及び移転の時期でございます。八ッ場ダム建設事業につきましては、基幹施設と合わせまして代替地の整備が今本格化しております。水没5地区全体での代替地の予定面積でございますが、34.2ヘクタールでございます。このうち4.2ヘクタールを第1期分といたしまして、早いところでは平成19年、本年6月から分譲を開始すると聞いております。現在、移転希望者の意向に基づきます区画割が終了いたしました区域では宅地造成工事を進めていると聞いております。県といたしまして、生活再建に役立つ道路事業とか上下水道事業を行っておりますので、1日も早く移転が開始されるように努めたいと考えております。
 4点目の、見直しを必要とします水特法及び基金事業の状況でございます。御承知のとおり、国、県、長野原町で現地での生活再建をする方の数が減少する見込みということから、維持管理費が地元財政を非常に圧迫するのではないか等の観点で、林道や公園整備などの事業見直し案を昨年の7月末、八ッ場ダムの水没関係五地区連合対策委員会に提示をいたしました。その後でございますが、5地区で60回を超えます地区ごとの勉強会並びにワークショップを重ねまして、現在も見直しを検討中でございます。
 今後の見通しでございますが、これらの事業は、これからの地元の生活再建、また地域振興に役立つものをやっていかなければならないということで、県といたしましては1日も早く見直し案を策定しまして、現地再建を決断した方々が安心して移転できるように最大限努力したいと考えております。
 また、下流都県に対しましても、治水や利水上恩恵を受けるわけですので、その利益を十分認識してもらって見直し案に理解と協力をいただけるように、より一層努力したいと考えております。
 以上です。
◆(南波和憲 君) さっきの地デジのお話なんですけれども、この見直しの中で、これは端的な話ですけれども、実は生活再建案をつくるとき、デジタルなんていう概念はひとつもなかった。ところが、基金事業としてテレビ共聴施設については考えますよということがうたってあるわけですよね。そういうふうなものについて、さてデジタルになりましたよ、アナログのものはつくりますけれども、デジタルのものはつくりませんと言えないですよね。そういう、時代が変わることによって随分と基金事業の内容が変わってこざるを得ないと思うんです。そうしたことについての対応についてはどのようにお考えでしょうか。
◎県土整備担当理事(川西寛 君) まさに、そのような社会情勢とか周辺環境が変わったことによって、この時期見直しをしなければならないということで始めたわけでございますから、当然そういう放送関係の環境も変わってきているわけですので、そういったことも念頭に置いて見直しを今検討していただいているというふうに理解しております。
◆(南波和憲 君) 下流都県では平成22年に完成するというふうに思っているわけですよね。22年というのはかなり厳しい話だと思うんですよ。そうしたときに下流都県に対して現状どのような形で話を進めていますか。
◎県土整備担当理事(川西寛 君) この平成22年というのは、今の八ッ場ダム建設事業の基本計画というのがございまして、ここに総事業費と建設期間というのが明示されていることでございます。我々とすれば、今正式に国の方からこの22年というのがどうなるのかというのを聞いておりませんので、今現在の姿勢で公式で言えば、22年までに何とかこの現地再建が完了しなければならないということでやっています。
 ただ、現地の状況を見るとかなり厳しい状況が出てきておりますので、そこはそういったものもちゃんと念頭に置きながら、ただいざとなって遅れてだめということにはいけないと思いますので、遅れないように早く見直し案も取りまとめたいということが県の考えでございます。
◆(南波和憲 君) 県の八ッ場ダム工事事務所が当時の土木部に移って、それまで企画で担当していた水資源というふうなものと離されて、吾妻の方へ事務所ができました。そのときに部長クラスの人が来たんですよね。そしてその部長クラスの人がそれ以外の様々な各分野の人たちと調整をとりながら進めてきたと思うんです。それがいつの間にか部の参事がなくなって、そうしてだんだんとあれしてきたら、出先の所長待遇というふうなことになってきました。どうもこの部分を考えてみると、八ッ場ダムについて県の力の入れ方が薄くなってきたのかな、そんなふうな気もするわけです。
 また、やっていく様々な中で新たにできた吾妻県民局との間での兼ね合いというのも非常に大きいと思うんです。そうしたものについて、どのような形でか、県の中の機構同士の話です。それをやはり部長の担当理事の方で調整をしていただいて、かなりの権限を持たせていかないと、進捗していくうえで県の部分をやっていくうえでも大変なんじゃないか。
 例えば、代替地に対する建築の確認申請ひとつをとってみたとしても、あるいは砂防地域の指定を解除する問題をとってみても、様々なうえでこれははっきり言って県庁内の問題がかなりあります。そうしたものをすぐにできるような形で進めていくためにはどのようにすべきなのかというふうな点があろうかと思います。ぜひそんな意味で、もう少し、権限強化というと変ですけれども、そういうふうな意味でこの事業に対して、いよいよ最後になりましたから、正念場のときですから、局としてどのような方針で臨むかお聞かせいただきたい。
◎県土整備担当理事(川西寛 君) 先ほどの事業の進め方ということでございます。もちろん、事業を円滑に進めるということが現地の再建を促進できるという大きな要因ですから、円滑に進めるように最大限努力をしていきたいと思っています。
 現地に権限をおろすというのも考え方のひとつですし、一方で県民局ができたわけですので、横断的にできる組織がありますので、そことよく連携をとって、やはり八ッ場ダム関連事業を最優先で処理していただくというのもひとつで、いろいろな解決方法があると思いますので、よく現地の事務所、また地元の町村にも伺って適切に対応したいと思っております。
 以上です。
◆(南波和憲 君) あと1問だけにします。温泉は使えますか。つまり、その温泉を使った場合、排水を処理しなければ排出できないと思うんです。そうしたときに、温泉の排出について大分基準が厳しくなってきている。そういうふうなものについての温泉は使えるようになりますか。その点だけ伺います。
◎県土整備担当理事(川西寛 君) 突然温泉が使えますかというので、具体にどの温泉の話なのかはちょっとあれなのですけれども……。
◆(南波和憲 君) 掘った温泉です。
◎県土整備担当理事(川西寛 君) 我々とすれば、今県が管理している温泉は川原湯でございますが、これは川原湯の再建のために重要な泉源だと思っておりますので、使えるようにしていきたいと考えております。
 以上です。
◆(南波和憲 君) ありがとうございます。どうも、あとの維持管理をはじめ、大変な金額がかかりそうだと。温泉として使っていけないんじゃないかというふうな意見が地元にもあるものですから、そういうふうな意味で安心をいたしました。
 以上で八ッ場ダムについては終了します。
 知事にお願いいたします。
○議長(大澤正明 君) 知事、答弁席へお願いします。

        (知事 小寺弘之君 登壇)
◆(南波和憲 君) 幹線交通乗り入れ30分構想、そして吾妻郡内ではこれに当たる上信自動車道についてお伺いいたします。
 県内のどこからでも高速道路に30分で乗れるように、こうした県民の願いを実現されるべく計画されたこの構想です。何か最近、幹線交通乗り入れ30分構想という言葉が聞かれなくなってきたような気がいたします。まだこの恩恵に浴していない町村がどれほどあるのか、そして今後どのようにこの構想を実現させるお考えかお伺いいたします。
 また、吾妻郡内では、渋川と長野県東御市を結ぶ上信自動車道がこれに該当するわけですけれども、この計画の実現性についてもあわせお聞かせください。
◎知事(小寺弘之 君) 私が幹線道路乗り入れ30分構想というのを出しました。これは、全国的に言いますと、普通ですと幹線道路乗り入れ1時間構想とか、地域によっては2時間構想なんです。群馬県の場合が30分構想ということですから、これは全国的に見れば非常に画期的な道路短縮であるということはまず前提に置いていただかなければいけないと思っています。
 そういう構想に則って整備を進めてまいっておりまして、今のところ未達成の市町村は13市町村でありますが、この13市町村はそれぞれ整備構想がありまして、その時間は道路によって違いますけれども、これを達成したいというふうに思っております。
 おっしゃった上信自動車道の件ですけれども、群馬県は最初に東北道が通り、関越道が通り、上信越自動車道が通り、上武道路が通り、そして北関東自動車道が通りということで大分めどが立ってきておりますが、上信道については、その構想はあっても、遅れておりました。ひとつには、これは八ッ場ダムの計画が非常に不安定であったということもあろうかと思います。したがって、当時国である建設省、今で言うと国交省がこれについて積極性がかなり少なかったということは言えるかと思います。
 しかし、その後何回も交渉を進めてきているうちに、具体的に今なりつつありますので、これは全力を挙げて私は吾妻の動脈となるこれを強く推していきたいと思っております。そのことがあの地域の観光や農業、医療、その他に非常に大きな影響を与えると思いますし、それから大雨が降りますと、現在ある現道の路線では非常に弱い点があるわけでありますので、上信自動車道については今後県が力を入れていくべき最も重要路線のうちのひとつだと私は認識して取り組んでおります。
◆(南波和憲 君) ありがとうございます。いつごろまでにできるのかって必ず地元で言われるんですよね。それで、全線80キロ、八ッ場ダム部分が10キロ、残った部分が70キロです。1年間1キロずつつくってもらうと70年かかるんですね。それで、そういうふうなことでいったときに、これはどういうふうな形で実現させるか、ある意味ではここの部分はやむを得ないからとりあえずは現道でいこうとか、ある部分は最終的にはこういうふうにしたいけれども、難しければ橋を広げるだけにしようとか、そういうふうな形での計画を修正していく必要性というのが出てくるんじゃないか、そんなふうにも思うんです。どう考えてみても、先ほど言われましたけれども、メーター500万ずつかかったとすればという言い方がありますけれども、それほどはかからないと思いますけれども、例えばメーター100万であっても1キロだったら10億円ずつ毎年要るということになるわけです。そういうふうな金額を使っていってやらねばならないことなものですから、ぜひそんなうえでいったとき、知事自身としてはどのようなお考えであるか、あと2分しかないものですから、2分間でお答えいただければと思います。
◎知事(小寺弘之 君) 最初からこの道路について、いわばフル企画で理想的な形で取り組んできたということもありますけれども、実際にこれは早くつくった方がいいわけなので、現道も利用しながら、あるいは線形もいろいろ変えながら工夫をして、現実的なことを考えております。
 そんなに何十年もかけてつくるものではないのであって、私の気持ちとしては10年ぐらいで完成させたいというくらいの気持ちで取り組んでいるつもりでございます。
◆(南波和憲 君) そういうふうなことになりますと大変にありがたいお言葉をいただきました。そういう点で見たときに、まずやはり国交省の方から施工命令をいただくことなんでしょうか。そういうふうな部分についてはどのような形で考えておられますか。
◎知事(小寺弘之 君) これは地域によって整備区間なり着工区間なりそれぞれありますので、交渉を毎年道路局と進めておりますし、幸いこのことについては、八ッ場ダムが進捗しておりますので、そういった関係もあって、非常に国交省との信頼関係もあると私は信じておりますので、順調に進めていく自信がございます。
◆(南波和憲 君) 力強いお話をいただいて、ありがとうございました。他の地域の30分構想についてもお伺いしたかったんですけれども、本当に時間がなかったものですから、以上にさせていただきます。ありがとうございました。
 以上で私の一般質問を終わります。(拍手)
○議長(大澤正明 君) 以上で南波和憲君の質問は終わりました。
 ● 休     憩
○議長(大澤正明 君) 暫時休憩いたします。
 午後0時40分から再開いたします。
   午前11時44分休憩


   午後0時40分開議

        (副議長 関根圀男君 登壇 拍手)
○副議長(関根圀男 君) 暫時、議長職を執り行います。
 ● 再     開
○副議長(関根圀男 君) 休憩前に引き続き会議を開き、質疑及び一般質問を続行いたします。
 ● 一 般 質 問(続)
○副議長(関根圀男 君) 長崎博幸君御登壇願います。

        (長崎博幸君 登壇 拍手)
◆(長崎博幸 君) フォーラム群馬の長崎博幸でございます。会派を代表して質問をさせていただきたいと思いますが、質問に先立ち一言申し上げさせていただきたいと存じます。
 今、感慨深い思いでこの壇上に立たせていただいております。既に皆様御存じのように、今期でもって県議会議員を辞することになっておりまして、私にとりましては最後の本会議質問となります。
 平成3年の選挙で初当選をし、翌平成4年2月定例会で、ちょうど15年前に当たるわけでありますけれども、最初の一般質問に立たせていただきました。当時の議事堂はこれほど明るくなく、重厚感が大変強かった印象もあって、緊張しっ放しであったのを鮮明に記憶しております。初めての議会のとき、既に小寺知事が職務代理者として知事職を務めておられました。そして、その年の選挙で初当選されて以来、今日まで4期小寺県政が続いてきておりますが、一貫して知事を支える与党的会派の立場で活動してまいりました。数えまして、今日で通算21回目の本会議質問であります。回を重ねても相変わらず緊張感は感じておりますけれども、精一杯努めますのでよろしくお願いいたします。
 質問は、10の項目を用意いたしましたけれども、いよいよ県議選も間近。そして7月には県民が注目をしている知事選挙が控えており、小寺知事も再出馬を表明されておりますので、知事の政治への基本姿勢を中心に、県民の皆様に対するメッセージとして伝わることを願いつつ、さらにいくつかの課題を取り上げさせていただいております。一問一答方式に変わって2度目でありますけれども、時間配分がまだ十分にこなれていないこともあり、積み残しが出るおそれがあります。さらに本日は、私の関係する傍聴者もお見えいただいておりますので、御答弁は簡潔明瞭にお願い申し上げまして、少々前置きが長くなりましたけれども、通告に従いまして質問を行います。それでは質問席に移ります。
 質問の第1番目、知事に基本的な政治姿勢をお尋ねいたします。
○副議長(関根圀男 君) 知事、答弁席にお願いします。

        (知事 小寺弘之君 登壇)
◆(長崎博幸 君) 1項目めとして、今日の時代認識についてお伺いいたします。
 21世紀に入って7年目、激動の時代に私たちは生きております。過去にさかのぼって時代を認識すること、そして時代の変化にどのように対応したのかを教科書的に判断することは誰にでも容易でありますけれども、もちろん私自身賢くありませんけれども、賢者は歴史に学ぶとの格言も当てはまりにくいほど現在は先が見通せない時代にあると常々感じております。
 小寺知事は県政のトップリーダーとして引き続き200万県民を乗せたいわば群馬丸のかじを取ろうとされております。激動の時代を群馬丸はどこを目指そうとされるのか。昨日、知事選をはじめ、首長選挙にローカルマニフェストが配布できるように公選法が改正されました。恐らく知事も、前回の小寺ビジョンよりさらに具体的な政策目標、いわゆる公約を掲げて選挙戦に臨まれる、またそうされるべきと私は考えます。
 そこで、その前提となる時代認識、今の時代をどのように捉えておられるのかをお尋ねいたします。
 まず、国際化とよく言われますが、国際社会も大きく変動してきている中で、我が国は今日どのように位置付けされているとお考えなのでしょうか。そのお姿をお聞かせいただきたいと存じます。また、地方においても国際化と無縁ではあり得ず、本県にとっての国際化、諸外国との関わりはどのようになるとお考えでしょうか。
 また、一方、少子・高齢化が進行し、我が国もいよいよ人口減少時代へ突入との見出しが目につくようになりました。2005年の国勢調査が総人口1億2776万人、前年の推計値比較で約2万人減少と発表されました。そのことから本格的な人口減少社会を迎えたといわれ、しかも他の先進国に比べて合計特殊出生率の低さと、かつ急速な低下傾向から、世界に例のないスピードで進行すると言われております。人口は言うまでもなく経済や産業活動に影響するだけでなく、エネルギー、食料、環境を含め、社会のありとあらゆるファクターの最も基礎的な要素でありますから、県政にも大きく影響を及ぼすこの問題について、どのように捉え、どのような社会を描いておられるのか。また、今時点で本県の目指すべき、あるべき具体的なイメージをどのように想定されるのかをお聞かせいただきたいと存じます。
 抽象的になってしまいましたが、要は群馬県にとって人口減少の影響は大きいと捉えるのかどうか、また、県人口をできるだけ減少させない施策を講じるのがいいのか、少なくなることを前提として今から手を打つべきなのか、あるいは人口減少は本県にとっては無視できる程度で、すなわち人口減少に対する特別な施策は今あまり重要ではないと考えられるのか、こういうことをお聞きしたいわけであります。知事のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
◎知事(小寺弘之 君) 長崎議員の御質問にお答えをいたします。長きにわたって県民福祉のために御尽力をいただきまして、感謝を申し上げます。
 時代認識ということでございますが、50年前、100年前を考えますと、日本は確実に物質的に豊かな国になりました。ただ、それが本当に心の豊かさに伴っているかといえば、必ずしもそうではないという面があるかと思います。特にこの数十年、米ソの対立がありましたけれども、それがソ連の崩壊ということで世界は1つになり、グローバリゼーションというのが進展し、市場経済というものが進展をいたしました。いろいろな国で経済発展が出てきているところでございます。そして、そのことがいろいろな人々の生活を豊かにしてきているということは結構なことであるし、日本の社会も長い目で見れば非常に豊かになり、自由が確保されている時代だと思います。
 ただ一方で、それが、すべてが経済であり、すべてがお金であるというようなことを思いがちで、人間としていかに生きるべきかとか、正直さであるとか、うそを言わないとか、弱い者をいじめてはいけないとか、そういった肝心の人間が助け合って生きていくような精神がやや薄れてきているのではないかと私は嘆いている者の1人であります。なるべく、日本はそういうことでなく、いろいろなものを包含しながらひとつの日本人らしさを出していくべき社会ではないかと思っております。
 世界も、アメリカを中心とした政治構造にはなっておりますけれども、一方でキリスト教国とイスラム教国との対立もありますし、人間というのはなかなか思うようにいかないのが歴史かなというふうに思っておりますが、そういう中でも極端な格差を避けて、なるべくみんなが戦争を起こさずに、なるべく富が平等になるように持っていくのが人間の知恵ではないかと思っております。
 日本もそうした中で、片やアメリカがあり、片やヨーロッパがあり、ロシアがあり、そして中国や韓国がある中で日本は生きていくわけでありますけれども、日本も資源はなくても優れた技術がある、そして精神性の高い国であるということを活かしていくならば、私は大きな文明国として存在し続けるのではないかと将来を想定しております。
 群馬県についてもそういうことでありまして、日本も大都市中心に今格差が広がっているとか、農山村が切り捨てられるとかいうようなことがありますけれども、そういうことではなくて、日本全体が、多少の差はあれ、全体的にそんなに格差のないそれぞれの役割分担を持った社会にしていくべきではないかと思います。
 特に群馬県は、首都東京に近いことでもあり、北関東自動車道などが整備されますと、東西南北の日本中の道路の結節点になるところでございますので、これからも経済的には有利な立地条件を持っているのではないかと思います。比較的災害が少ないということも幸せなことであると思います。これからも力を合わせて群馬県を発展していきたいと思っておりますし、また、人口減少という問題が取り上げられましたけれども、確かに少子・高齢化というのが、日本のみならず、韓国にしても台湾にしてもそういう現象が起きているわけでありますが、これはもう少し長い期間をとってみて、どういう方向に行くのか、ここ1、2年また人口も伸びてきているというようなこともありますけれども、基本的にはそういうことに一喜一憂するのではなくて、一人ひとりの人間が充実した生活を送れるような経済的あるいは環境的、教育的、医療的、いろんな面において生きていてよかったというような社会を実現することが大事だと思っております。
 群馬県の人口が私は極端に伸びるとも思いませんし、極端に減少するとは思っておりません。ただ、ここに住む地域、この群馬県というのを良くするということについては、最大限の努力を払っていくならば、経済においてもいろいろ社会的な面においても伸びると思っております。例えて言うならば、産業で言えば農業やなんかも一緒にしたような観光を振興するとか、あるいはいろんな技術を持った企業が進出するとか、そういうことも大切でありますし、子どもたちの住む環境、育てる環境を良くするということも大事でありますし、そしてもっと大事なのは治安のいい犯罪の少ない県にしていくということもこの地域を良くするもとではないかと思っております。
 御質問が非常に大きな質問でありましたので、なかなか短時間で答弁できませんけれども、以上、一端を申し上げました。
◆(長崎博幸 君) ありがとうございました。基本的な知事の姿勢、考え方というのは今お示しをいただいたというふうに思っております。そして、今知事が選挙に向かわれようとする中で、住民の首長に対する期待、その期待感の変化や、それから一方では多選というものについての批判も常々言われております。その点についての考え方を聞かせていただきたいと思います。
 衆議院議員の小選挙区制が定着いたしました。その結果、国会議員の権力と知事の権力、相対的に知事の方が大きくなってきたと。そして、地方分権の推進で、少なからず国から都道府県へ権限移譲が進んでおります。知事の裁量度もあわせて大きくなってきている、このことは事実だろうと思います。
 一般論になってしまいますけれども、権力の集中、これは腐敗を生みやすい、この指摘は真摯に耳を傾けなければならないと思っています。
 改革派知事としてこれまで大変知名度のありました北川前三重県知事、浅野前宮城県知事、それぞれ2期で既に引退をされました。同じく3期の増田岩手県知事、2期の片山鳥取県知事は、この春の選挙には出馬されないというふうに表明されております。これは、多選による弊害を避けようとした狙いとも見られております。昨年後半に福島県、和歌山県、宮崎県で相次いで官製談合が発覚して、知事が逮捕されるという事件が起きました。福島は別として、和歌山県は2期、宮崎県は1期目、必ずしも多選が招いた不祥事ではありませんけれども、小寺知事の何かのアンケートで拝見をいたしましたが、これらの事件が県政に対する信頼を大きく損ねたと感じられているようであります。信頼の回復には、あくまで事件を起こした個人の姿勢の問題として片付けるだけではなくて、そういうものが起きにくいシステムに変えることがあわせて重要ではないかと考えております。
 そういった観点も踏まえて、一般論になってしまうかもわかりませんけれども、多選が腐敗の温床につながりやすいとの指摘に対して、これは県民最大の関心事でもありますので、基本的な考え方をお聞かせいただきたいと思います。
◎知事(小寺弘之 君) 最初に、政治に対する不信のお話がございました。これは、先日のよその県で見られる知事の不祥事、あるいは裏金問題だとかいろいろあります。それから、官庁においても談合に関わったとかそういうことがあります。それから、国会議員についてもお金のことについていろいろな話題があります。こういうことがあるのは非常に残念なことでありまして、特に知事に対してああいうショッキングな事件が起きるということは、私にとって非常に残念なことであります。県民から、多くの国民から見れば、えっ、そんなことがあるのと思われるのは否めない事実であると思います。
 要は、国民、県民から見ていて政治家というのが、国民、県民の気持ちと一致しているかどうか、当せんしたら離れてしまったのではないかとか、そういう距離感で政治家を見ているのではないかと私は思っております。絶えず初心を忘れずに、自分が何を志して政治家になったのかという原点に立ち返るならば、その距離を比較的遠ざけるというようなことはないのではないかと、私は信念を持ってそう考えてこれまで行動してきております。
 それから、多選が弊害があるのではないか、いろいろなことが言われますが、これは私は究極的にはその政治家の資質によるものだと思っております。ですから、やる人はやるし、やらない人はやらないと思うんですが、ただ、これはそういう弊害を出さないように絶えず本人は戒める、そういうことにならないように絶えず努力をする、これは簡単なことではないわけでありまして、命がけでやると、命がけでノーということはノーと言うということではないかと思っております。
 普通の人間ではなかなかそこまでの決断ができないとか誘惑に負けるとかいうことがあるというふうに思われるかもしれませんけれども、少なくとも政治家を目指した人間ならば、それだけのものが要求されるということではないかと思っております。
 それから、話が前後しますが、小選挙区制の導入によって、あるいは地方分権推進によって相対的に知事の存在が大きくなりという、そういうお話がありましたけれども、私は必ずしもそうではないというふうに、長年地方自治に携わってきていて、そういう感じがいたします。確かに、地方分権推進法が制定され、権限が移譲されるとかいうようなことがありましたけれども、三位一体の改革を見ればわかるとおり、では十分な財源が付与されたかというと、それよりも財源は圧縮されたということが事の真相でありまして、やはり国家財政の再建が優先されたということは否めないことであると思います。
 そのこと自体私は非常にけしからぬとかどうのこうの言っているのではなくて、結果的にはそうなっているのであって、それをやっぱり皆さんにきちんと正しく認識をしていただかなくてはいけないというふうに思っております。
 それから、日本の統治権といいますか、国権の最高機関は国会でありますから、国会がすべて日本国のことを決めることができるわけです。予算であれ、法律であれ、条約であれ、すべて国会で決まるわけであります。いくら地方分権云々と言っても、地方は独立国ではありませんから、必ず国の法律や制度のもとにおいて、その範囲内において活動をするということでありますから、知事や市町村長や、あるいはそのほか地方が、すべて自分たちが思うように全部できるというふうに思ったとすれば、それは錯覚ではないかというふうに思います。進んだところとかなり後退したところとあるわけでありまして、それを冷静に考えながら、なるべく自分たちのできることは自分たちでやろうと、地方でできることは地方でやろうということであります。
 その代わり、やることについては責任が伴います。財政責任も伴うし、行政責任も伴うし、国の責任やほかの責任に転嫁することは許されないと私は思います。自治体が本当に自治体である以上、自らを治めるという精神を欠いていたのでは自治は育たないというふうに思っているのが私の偽らざる心境でございます。私も地方自治をライフワークとして約40年間この仕事に携わってまいりました。地方自治を求めて、地方自治を充実するために今日までいろいろ考えておりますけれども、その地方自治が完全な形で充実したとするかどうかというのは、なかなかこれからもみんなが努力しないと難しい問題ではないかと思っております。ただ単にアメリカの制度を輸入する、イギリスの制度を輸入する、それだけではない、日本には日本の形の地方自治、日本には日本の政治形態というのがあるのではないかというのが私の気持ちでございます。
◆(長崎博幸 君) 知事の御答弁、建前が前に出過ぎてちょっと残念な気もします。もちろん国が最高の国家権力を持っているということは間違いないわけでありますけれども、国会議員との相対では、やはり自分のやるテリトリーが広がって、そして先ほど決して財源が増えていないから地方の権限そのものが大きくなってきているという絶対的なことはないというお話でしたけれども、やっぱり国の関与がなくなったわけでありますから、もちろん自分たちの責任でやるべきでありますけれども、そこにおける首長さんの判断、結論というのはかなり自由度なり裁量権は増してきているというふうに実は思います。
 そして意図を持って何か働きかけをするという立場から見れば、今申し上げたのは国会議員に向かうよりも知事、首長に向かうことの方が現実的には多いのかなということが私はちょっと懸念として感じるところであります。そして、そのために、もちろん知事がおっしゃる、御本人の命がけでというお話もございましたけれども、それが大切なのは言うまでもないんですけれども、あくまで聖人君子であったとしても人間であります。そこにはやっぱりすきもありますし、漏れも出てくる、そういうことでは、あわせてチェックの機能というのをやっぱり高めること、システムとしてつくり上げることというのがやはり一方ではなくてはならないのではないかな、そのことをぜひ知事には持っていただきたいなと、そういうふうに思います。
 制度も変わって、日常的なチェックを行う監査委員制度、それから議会も総括的にはその責任を負うと思いますけれども、監査委員制度はその人数の枠も外れたり、そこを強化しようという動きも実は一方ではあるわけです。そういう意味ではそういうことも大変大事なのではないかなというふうに思うんですけれども、知事のお考えはいかがでしょうか。
◎知事(小寺弘之 君) 例えば、今、今議会に提出しております障害者自立支援法関係の条例があります。これは、国の制度では、今提案している制度ではできないわけです。だけれども、群馬県は障害者自立支援法の精神からいって、あれでは足りないのではないか、利用者には不便をかけるんじゃないか、施設も運営が大変なんじゃないかということで出しているわけなんで、国会の各政党の方針とは若干ずれがあるかもしれませんけれども、無理して群馬県はそういうところへ力を出しているということだと思います。
 それから、農業にしても、麦をどうするかと、あるいはこれからコンニャクをどうするかというけれども、では国の大政党がこのことについてどのくらい意を用いてくれるかということについては、私はかなり限界があるのではないかというふうに思っておりますので、その点、私は肝心なところはやっぱり国会できちんとした判断をしていただかないと困るなというのが偽らざる心境でございます。そのために特別な財源が群馬県にあるわけではありませんし、条約の締結権が群馬県にあるわけではありませんので、やっぱり国会というのは重要な役割を担っているものだと思います。
 チェック機能は、ですから、行政の執行者である知事や市町村長というのが責任を持ってやらなきゃいけない、それは普通の人に要求される以上の倫理観なり節制する気持ちなり、そういうものがなければいけないというのは私が先ほど申し上げたとおりであります。そして、その人が緩んできたかどうかというのは、最終的には4年に一遍選挙という洗礼があるわけでありまして、県民がすべてを見ながらその人を判断していくというのが最大のチェック機関だと思います。
 そのほかに、監査委員の機構でありますとか、あるいは外部監査の制度でありますとか、それから住民の監査請求でありますとか、いろいろなチェックというのは必要だと思います。もちろん、議会のチェックというのも最大のチェック機構であると思います。
 それと、ある程度長くないとわからないという点もあるのではないかと思います。例えば、議員にしても、群馬県は福田、中曽根、小渕という総理大臣を出しましたけれども、あの先生方が1期や2期で総理大臣になれるわけではないわけです。多選を重ねなければ信用も出ませんし、総理大臣にもなれなかったということでありまして、その間に厳しい選挙を何十回と通過してきたからこそあの方々は総理大臣になれたのではないかというふうに思っております。
◆(長崎博幸 君) 最初のところで時間が大分経過をして……。いずれにしても、そういった県民の厳しい目にしっかりと応えられるような、もちろん本人の意識であるとかもありますけれども、システムも十分にその辺が機能するように考える必要はあると思いますので、御検討もいただければと思っております。
 この中でもう1点、端的にお伺いしたいと思います。長野県知事が落選をしたり、それから東国原知事が誕生、こういうことで大変マスコミで異常というほど加熱ぎみの報道がされておりますけれども、首長さんに対する期待なり、あるいはその意識というものが少し変化もあるのかなと、こんなふうにも感じるわけでありますが、このことに対して、率直にどんなふうにお感じになっているのか、端的にお伺いしたいと思います。
◎知事(小寺弘之 君) それは、それぞれの県において、それまでの県政が県民から少し気持ちがずれていたんじゃないかというふうに思います。したがって、この県を何とかしなきゃいけないという形で、今までと違ったタイプの人が出てきたという現象ではないかというふうに思いますが、それはその県の事情であって、それを推してすべての県が同じであるということとはちょっと違うんじゃないかなと思います。よその県のことは、住んでいないのでよくわかりません。
◆(長崎博幸 君) ありがとうございました。そういった質問、どうしようかなと思ったんですけれども、知事の率直なお考えをお聞かせいただきました。それで以上にしたいと思います。
 次に2項目め、国、県、そして市町村、地方の関係については時間の関係で割愛をさせていただきたいと思います。
 次に、続いて知事に、今年度の予算についてでございますけれども、最初に総括的に基本的な考え方等をお聞かせいただきたいと思っておりましたけれども、これまた時間もちょっと気になるところでありまして、個別事業で私たちも大変評価をさせていただける内容がございます。その2点について、知事の考えをお聞かせいただきたいと思っております。
 まず1点目は、特別養護老人ホームの整備、緊急対策でございます。これは、これまでの整備計画から見ると、大変思い切った取り組みではないかなと大変評価もいたしますけれども、その狙いと見通し、どんなお考えでこの予算でそういう措置をされようとしたのかということが1点でございます。
 それからもう1点、小学校3学年までの実質の30人学級の実現、これも大変高い評価がされるのではないかなと、こういうふうに捉えております。ただ一方で、やっぱり非常勤の講師でそれに対応されているということについては、まだまだこれからやっていかなきゃならない課題があるんではないか。特に、講師の質も問われたり、それから多忙感等も言われたり、今、学校現場は大変な課題を抱えております。正規の先生方と、そして非常勤の講師、当然のことながらモチベーションにギャップが出てくるのはあろうかと思いますし、先生方は子どもたちとじかに向き合っているだけではなくて、そのほかの様々な仕事を抱えながら多忙感との戦いでやっている、こういうことから今後においては一般教員化ということもぜひ視野に入れていただけないのかな、こういうことを考えているわけでありまして、その考え方についてお聞かせいただきたいと思います。
◎知事(小寺弘之 君) 特別養護老人ホームの増設の件につきましては、昨年のこの県議会でも複数の議員からこのことが指摘されたことをよく記憶しております。そして、4年前の選挙公約のときにも、私はその待機者の解消ということを訴えてきておりますので、それは真剣に取り組んだところでございます。
 今の特老に入るような方々は、戦後の日本の復興を支えてきた尊き先輩でありまして、老後になってから、やはりある程度快適な生活で余生を送っていただきたいというのが私たちの気持ちでございます。そして、どうしても緊急に入所を要する人が約700人というふうに聞いておりましたので、では700ベッドを増床し得る計画を立ててみたというのが今回の予算措置でございます。
 それから、小学校の学校の先生を増やして、さくらプラン、わかばプラン、特に少人数学級を増やすということでありますが、それが常勤の先生でなくて、正式に定員化するべきであるということは理想でございまして、実は予算編成本部の会議でも教育長からはそういった要望も強く出されているわけでありますが、私はそれはそれとして頭に入れておきたいと思うのですが、群馬県はこれについて先陣を切っておりますので、ここ数年を見てみますと、後から文科省の方でそれを定数化してくるというようなこともありますので、教員の加配という形でもってこれが達成されるという可能性はかなり高いと私は思っております。
 そうでなくても、私は多少なりとも群馬県の教育に力を入れるという意味から、定数化ということについて頭にないわけではありませんので、よく考えてやりたいと思っております。ただ、これは非常に財源的な問題と非常に関わりがあるので、定数化しました、来年度はまた定数化から外しますと、こういうわけにもいかないので、多少慎重に考えなければいけないということでありますが、気持ちとすれば私もそういう気持ちも少しは持っております。
 以上です。
◆(長崎博幸 君) ありがとうございました。その点について、再度ちょっとお聞かせいただきたいんですけれども、特養ホームの増床、本当に思い切った御決断をされたというふうに思っておりますが、それが予算の配分上、今年のように可能になった、あるいは言い方を変えれば、ちょっと言葉を選ぶのに大変苦労するんですけれども、この知事の決断があれば何年か前でもそれはできたのかできなかったのか。別な要因があってそうされたのか、あるいは今知事が思われている待機者の解消ということを目指して、ある程度の年数もたってきたからここで思い切ってやろうとされたのか、その辺のところについてひとつお聞かせいただきたい。
 それと、30人学級なんですけれども、もちろん財源の問題というのが大きな課題であると思います。そういう中で、私はあくまでも県がすべてそうではなくて、市町村の中でもいろいろ、学校も減ったりして財政的にも豊かになっている。市の意向、私たちの町、あるいは私たちの市は30人正規でやるよという仕組みが可能なのかどうなのか。そういうときには市もやっぱり大分のそこの財源は出していくというふうなことがもうそろそろあってもいいのかな、こんなこともちょっと思うものですから、改めてお伺いしたい。
◎知事(小寺弘之 君) 最初の質問の特養の関係でございますが、それを可能にしたのはどうしてかということでありますが、これは率直に申しますと、ひとつには勢いというものもあります。勢いというのはどういうことかというと、かつて池田勇人首相が所得倍増計画というのを出しました。月給が2倍になるんだ、所得倍増するんだと。そんなことできっこないじゃないかと言ったけれども、結果的にはその気持ちがひとつになって所得倍増計画ができたというようなこともありますので、ひとつの目標を設定することによってそちらに向かうという効果もあるというのがひとつ。
 それからもうひとつは、肝心なことでありますが、税収の点であります。平成18年度の税収が後半、比較的好調に来ておりまして、そういうことから、財政調整基金などについても当初、ここ2、3年非常に切り詰め切り詰め、ぎりぎりの線で来ましたけれども、その辺が私とすれば少し好転したのかなと。それから、これから日銀の短観だとか法人税の状況とかいろんなものを考えてみますと、多少そのくらいはできるかなというような感じを持っておりまして、それを今回700ベッド思い切ってやってみようじゃないかということもありました。
 それから今回、これに限らず、公共事業についてもずっと下げておりましたけれども、若干上げております。この特養の建設なども広い意味でいえば建設事業、広い意味での公共事業にもなるわけで、社会資本にもなるわけでございますので、そういった点からも少しプラスアルファをしていく時期ではないかと、「元気すみずみ」予算ということを言うからには、そういうところに少し温かい血を回すべきではないかという感じを持ったところでございます。
 それからもうひとつ、少人数学級の点でございますが、先ほど申した点でございますが、議員おっしゃった視点は非常にいい点だと思うんですが、このことについて、市町村も取り組む傾向も出てくるんではないかというふうにおっしゃったように私は理解したのですが、それはすばらしいことだと思いますし、現にやっている市町村があります。1、2、3年じゃなくて、逆に5、6年の国語の教員とか理科の教員を加配するとか、そういう特色ある教育を打ち出している市町村もこの頃見受けられます。これはいいことだと思いますので、そういったことを市町村と県と協力しながら子どもの基礎的な教育環境というのを充実していきたいという気持ちでおります。
◆(長崎博幸 君) ありがとうございました。その問題については以上にさせていただきまして、次に、4項めの副知事2人制についてお伺いしたいと思います。
 これはもう言うまでもありませんけれども、地方自治法が改正されて、出納長は廃止、そして副知事に一元化をして機能強化をするというのが法の趣旨であります。そして、それに伴いまして、もう複数の副知事の条例化は都道府県では過半数を超えている、そんなふうに聞いておりますし、また、本県同様に今条例化に取り組んでいる県もいくつかある。4月の法施行が行われるときには副知事の1人制の条例でそのままというのはわずかになるな、こんなふうに感じております。
 でも、本県の場合、平成17年に出納長はそのままの状態で2人制が提案され、そして否決となった経過がございます。率直に申し上げまして、そのときは長く続いていた副知事不在という、その問題の打開策として提案されたというふうに認識をしておりますし、私たちの会派としては、あえて制度として純粋に副知事2人制がトップマネージメント強化につながる提案だな、こういうふうに受け止めまして賛成の立場をとったわけであります。
 今回の提案が、そのときと比較というのもおかしいんですけれども、どのような意味合いで提案をされたのか、この導入に対する基本的な考え方と、そしてあわせて期待する効果、狙いについてお聞かせをいただきたいと思います。
 そして、もう1点は、前回の提案に当たりましては、渉外担当、それから庁内の担当ということで役割を明確にされて設置、配置をされようとされました。今回、その点については役割分担はどんなふうにされようとするのか、その考え方についてもあわせてお聞かせいただきたいと思います。
◎知事(小寺弘之 君) この度、地方自治法が改正されました。現在の地方自治法の正規の姿からいえば、知事がここにいて、副知事がいて、出納長がここにいなければおかしいわけですけれども、残念ながら欠員になっているわけでありますが。その出納長というのは、三役でありながら、最初にできたときと違って、出納長の本来の仕事というよりも、いわば第2副知事的な、三役一体として、最高幹部として機能していたというのが実態であったわけでございます。
 この前、私が提案しましたときも、その副知事の問題でデッドロックに乗り上げてきましたので、何とかこれはその辺を解消しないと危機管理上もうまくないなということで、そして、もう制度もこういうふうに出納長がなくなって副知事が複数制になると――複数制というか、副知事の数が自由に決められるというのは、もう見通しがありましたので、私はむしろ先手を打って出納長は置かないで副知事を2人にしたらいいのではないかという提案を申し上げたところでございます。
 今回、ほとんどの県では2人ないし3人、場合によっては4人というところがありますが、それはその県の規模なり仕事の内容なりによって随分違うと思いますが、私は、平均的にいって、群馬県のこの規模、機能からすれば、副知事2人が適当なのではないかなというふうに思っております。
 群馬県は、こういう点は割とシンプルに考えておりまして、よその県では、例えばこのほかに危機管理監というのがいたり、何とか管理監、審議監というのがいたり、いろいろ名前をつけてはいろいろな職種の幹部がおります。それはそれで必要性もありますが、やはり災害やテロとか、そういった危機管理の点、それから、これから大きく考えるのはグローバリゼーションに伴い群馬県をもっと国際的に、世界に羽ばたくようなものにしていきたいとか、商工業、観光、そのほかいろいろな業種別の対応、経済担当、知事1人ではとてもできない分野が多くあるわけで、それは役職者を1人、2人増やしたからといって、その人件費ももちろんありますけれども、それ以上に県勢の発展というのは望めると私は思っておりますので、群馬県ぐらいでは副知事2人制が適当ではないかなというふうに思っております。
 そして、仮にそれが認められるとするならば、単純に副知事を並列的に、ただ2人になったということではなくて、その時々、機能別にするか、職務分担別にするのか、いろいろ、その情勢にもよりますので、その時に応じて役割というものをはっきりとすべきだと、このように思っております。
◆(長崎博幸 君) 基本的なお考えについてはわかりました。
 知事に対します質問はいったん、以上にさせていただきたいと思います。ありがとうございました。
 次に、通告では行財政改革について総務担当理事にお伺いをする予定でございましたけれども、ちょっと時間の配分等を悩んでおりまして、後に回させていただきたい。そして、留保させておいていただきたい、こんなふうに思います。
 そして次、教育長にお願いをしたいと思います。
○副議長(関根圀男 君) 教育長、答弁席に着いてください。

        (教育長 内山征洋君 登壇)
◆(長崎博幸 君) 教育長には、教育問題に対します基本的な考え方をお伺いいたしたいと思います。
 社会環境が大きく変化をする中で、子どもたちを取り巻く環境はますます厳しさを増しているというふうに考えます。経済的には、発展から停滞、そして成熟期へと変化しながら、高齢化の進展、少子化の進行で社会システムの機能不全、将来への不安感が今生まれつつあります。国際化、情報化によって生活様式や価値観が多様化するとともに、都市化と核家族化が進行して、同時に地域のコミュニティーも衰退をしてきております。大人も子ども自身も迷い、悩み、様々な問題が発生する中で学校教育に寄せられる期待はますます高くなってきていると思っております。
 学校は、知識を高める場とともに人間形成の場としての役割が求められるわけでありますけれども、近年では、子どもたちに生きる力を身に付けさせるための教育のあり方が議論をされ、本県の公教育においても様々な取り組みが工夫をされてきいると認識をいたしております。
 最近、特に子どもたちが関わる事件・事故が多発することもあって、戦後教育の中で今ほど教育改革に対する国民的関心が高まっているときは、ある意味では、ないのかというふうにも言えるわけで、昨年末、国論が二分をする中で60年ぶりに教育基本法が改正をされました。
 この改正について教育長は、先の12月定例会で、議論は必要というふうな前提のうえで、教育現場には緊急に対応すべき問題が今様々あって、内容については今じっくり議論する必要が同時にある、改正時期は必ずしも適当ではないというふうな趣旨での御答弁であったというふうに思います。現場の責任者としては、私はまさにふさわしい認識だというふうに共感をいたしております。今日は基本法について議論をするつもりはございませんで、学校教育現場で抱える具体的な問題について基本的なお考えをお伺いしたいというふうに思っておるわけであります。
 最初に教育方針についてであります。
 群馬県は、平成11年に、もう今から8年前になりますけれども、「21世紀の子どもたちのために」と題して新ぐんま教育ビジョンが策定をされました。そして、次いで21世紀スタートの平成13年に教育ビジョンを具現化するということで、「全国に誇れる教育立県を目指して」と題する新ぐんま教育プランが策定をされております。教育ビジョンは、今申し上げましたように、既に8年が経過をいたしておりますし、教育プランは昨年度で計画期間が終わっております。教育ビジョンの今日の進捗とともに計画期間を終えたプランの取り組みの状況や成果はどうだったのか、改めてお聞かせをいただきたいと思っております。あわせまして、今後のプランの策定の考え方についてもお聞かせをいただきたいと存じます。
◎教育長(内山征洋 君) 最初に御質問の新ぐんま教育プランですけれども、これは、今お話しいただいたように、新ぐんま教育ビジョンというのが平成11年、その後を受けて新ぐんま教育プランが策定されて今日に至っているわけですけれども、特にこの新ぐんま教育プランの方ですけれども、これについては、御承知のとおり、大きく4つの柱を掲げてやっております。1つは「心の教育と豊かな人間性の育成」です。次が「教育制度や内容の改善」、3つ目が「学校、家庭、地域社会の連携」、さらに4つ目が「変化する社会への対応」といったような主な4つの柱を掲げて、それに対してそれぞれいろんな施策を実施して取り組んできたということであります。
 その結果ですけれども、例えば教育制度やその内容の改善について言えば、各学校の学校評価制度というものの導入であるとか、これは例ですけれども、高校の再編であるとか、先ほど来話が出ております少人数クラスを充実させてきたとか、あるいは私どもの研修センターでやっておりました研修の中身についてさらに検討するとか、そもそも教員の養成のあり方からいろいろ検討する必要があるというようなこともありまして、大学と連携して教員の養成のシステムづくりといったようなことまで含めて、私どもの方はこれまでやってきて一定の成果が得られたというふうに認識をしております。
 それから、今後のプランについてのお話ですけれども、これは既に御承知のように、実は昨年末に教育基本法が、先ほどお話がありましたけれども、改正されまして、その中で国が教育振興基本計画というのを策定するということになっております。それに基づいてというか、それを念頭に置いた形で、それぞれの地方自治体が地域の実情に応じた形で基本計画を策定するように努めるものとするというようなことになっております。
 そういった、今、過渡期にあるものですから、今後の方向性というのはもちろん、国が今年恐らく教育振興基本計画というのをつくってくるのだろうと思いますので、それをにらみながら、新しい方向性というのを決めていきたいというふうに考えております。
 以上です。
◆(長崎博幸 君) 今御答弁いただきました、国との関係ではそういうことになるのだろうというふうに思います。ぜひ、教育現場の責任者として、群馬の教育のある意味では全責任をお持ちになっている教育長として、いろんな施策の中心になるプラン、これはできるだけ早く、その手直しはあるとしても、そういうものをつくっていただければと、こんなふうにもお願いをしておきたいと思います。
 教育長に対します2点目です。今言われています格差社会について、教育長の立場でどんなふうにお考えなのかをお聞かせいただきたいと思っております。
 20年頃ぐらいまでであると思うんですけれども、1億総中流社会という言葉がございました。そのときは、私もそうでありましたけれども、誰もが努力することによって、わずかながらでも豊かになったり、幸福感というものが得られた時代があったわけでありまして、その後、バブルがあり、そして資産インフレが起きて、不動産、証券、持つ者と持たざる者、こういう差が生まれ始めました。そして、そのバブルが崩壊をして、企業のリストラや、あるいは年功序列型の賃金から成果主義、そしてまた正社員から非正規雇用者、こういうふうに様々な転換が起こった結果、所得格差が広がってきている、こういうふうに言われております。
 いろいろこの格差の拡大がどうかというのは議論の分かれているところだというふうに思っておりますけれども、もう既に生活保護世帯が100万世帯を超えた。また、あるいは日本の貧困者、国民の平均所得の半分以下の所得しかない人、これは経済協力開発機構(OECD)の調査のようでありますけれども、世界で5番目、先進国の中ではアメリカ、アイルランドに次いで3番目に格差、貧困者の層が多いというふうな指摘もあったり、最近はワーキングプアなんていう言葉で、働いても働いても暮らしが楽にならない、生活をしていくことすら困難だ、こういうことも言われておりまして、現実的にはやはり格差は拡大をしてきていると見るべきではないかなと、こんなふうに思っております。
 そういった中で、問題として今日お考えをお聞かせいただきたいんですけれども、その所得格差、経済格差が、ある意味で就学の機会につながりはしないか。そしてまた、それが就職、就業の機会の格差、収入の格差につながって、固定化していく。そして、そうなってしまうと、子弟の進学率や、また、さらにはそれが就職につながっていくという。格差が世襲化したり再生産してしまう、こういうことも言われておるわけでありまして、こういう点で社会のスタートに立つ教育、その格差というのはできるだけ小さい方がいいだろうと、こんなふうに私は思っております。公教育としては、教育機会の均等を保つことが大きな使命だろうというふうに思っております。こういう中で、この格差に対する教育長の認識、基本的な御所見をお聞かせいただきたいと、こんなふうに思います。
◎教育長(内山征洋 君) 一言でお答えをするには大変難しい問題だというふうに、まず認識しております。この格差社会というのが、果たしてどういうものをという実態がなかなかはっきりしていないわけですけれども、ただ、議員御指摘の例えば就学の機会を失うとか、そういった観点で、私ども教育委員会としては、それをしっかりと児童・生徒がそういうふうな影響を受けないように支えていかなければならないというふうに考えております。
 その一番基本は、やはりすべての子どもたちにできるだけ等しく、一言で言うとあれなんですけれども、学力をしっかりとつけてもらう。基礎的な学力をしっかりつけさせるということ、これが格差という面では一番しっかりとやる必要があるのだろう。そういう観点では、先ほど来出ていますように、特に低学年において少人数学級というのを徹底してやっていくというようなことは、それに対応することのひとつだろうというふうに思います。
 それから、わからなくなってしまった子をどう救っていこうかという、これも公教育としては非常に重要なことでありまして、今まで見過ごされていたこともあるんですけれども、私ども群馬県の教育委員会では、わからない子を支えるような形として、1つの手法として、土曜スクールというのがあるのではないかという提案をさせていただいて、その後、いろんな方法をそれぞれの市町村で考えていただいて、子どもたちをサポートする体制が徐々にできつつある。これもそういう意味では、まずは基本をしっかりやっていくということにつながるのだろうと思います。
 それから、今はほとんど希望をすれば高等学校に入れる状況。それから大学も、よく言われるようにほぼ全入制。全入制というのは言い方が変なんですけれども、希望すれば大学に入れない状況ではないということになってきているわけですね。そうしますと、俗に、学歴で差が出るんだとかなんとかというのは、今までの考え方とはかなりそれが崩れてきているのだろうというふうに私は思います。本気で学問をやる気があるのであれば、それはかなりそういう機会というのは、それぞれの子どもたちには与えられているという見方もできるのではないかと思います。
 本音で言えば、経済的な格差というのが全くないなんていうことはないわけでして、いつの時代でもそれは多かれ少なかれそういう影響を我々は受けてきているわけです。ただ、私は、そういうことよりも、子どもたちにとって重要なのは、そういう格差よりも、本人がやる気があるかどうかということの方が今問われているのだろうと思います。そういう意味では、私たちはできるだけ就学している子どもたちに対しては、やる気を起こさせるような手だてを先ほど来言っているような形で様々講じさせていただいております。
 なお、いわゆる経済的な格差によってなかなか進学が難しいというようなお話の点については、高等学校においては授業料の免除であるとか、あるいは大学でもそうですけれども、経済的に大変な子どもたちに対してはできるだけサポートしていくというような奨学金制度というものも私どもでは準備をしておりまして、そういう点でしっかり今後ともサポートできればというふうに考えております。
◆(長崎博幸 君) 今、御答弁を伺いまして、経済的な格差よりもやる気の点での差が生まれないようにという仕組み、これは教育者といいますか、教育委員会サイドから見ればそういうことだろうと思いますけれども、今日、経済格差が大きくなって、そういう弊害が具体的にもう出てきているというところまではまだいっていないのだろうというふうには思っております。それがそういうふうにならないように、基本的には経済格差があまり広がらないような施策というのは、これは教育長が所管するところではありませんけれども、それは必要なのだろうと。
 ただ、そういう認識をお持ちいただいて、例えばそういうことと同時に、今春から高校の入試の学区が1つになってしまう。そういったときに、仮に経済的な理由でなかなか行けないことも一応は視野に入れながら、そういうことがこれから起きないように、施策として同時にやるということがまた必要なのかな、こんなことを感じております。
 その後、教育長には、いじめの問題等もお聞きをするつもりではございましたけれども、ちょっと時間の関係もございまして、申しわけありませんけれども以上にさせていただきたいと思います。ありがとうございました。
 次に、警察本部長に2点ほどお伺いをしたいというふうに思います。
○副議長(関根圀男 君) 警察本部長、答弁席に着いてください。

        (警察本部長 折田康徳君 登壇)
◆(長崎博幸 君) 本部長は、昨年着任をされて、9月で所信の一端を御披瀝いただいたわけでありますけれども、今、12月の内閣府の調査、10年間で治安が大変悪くなっているというふうに答えた人が、やっぱり依然として80%を大幅に超えている。そして、治安そのものに不安を感じている人が過半数、52.5%ある。まさに世界に誇った日本の安全・安心が神話そのものになってしまった、あるいは神話そのものも崩れてしまった、こういうふうに感じられます。この傾向は全国的でありますけれども、本県もまさしく同様だろう、こんなふうに思っております。
 それで、本県の取り組みの中では、平成17年に大変、警察本部の御努力、そしてまた県民の防犯の取り組みの協力、こういったもので対前年度比17%程度、刑法犯認知件数が減少した。ずうっと4万件を超えて増大をしてきた犯罪多発傾向に一定の歯止めはかかったのかなと、こんなふうにも受け止められます。
 そこで、平成18年の本県の状況がどうだったのか、認知件数あるいはその検挙の状況、特徴、こういったものをお聞かせいただきたい。特に最近、世論調査で明らかになったのがインターネットを利用したサイバー犯罪というんですか、そういったものについてもお示しいただければありがたいなと、こんなふうに思います。
◎警察本部長(折田康徳 君) まず、平成18年中の本県の犯罪発生状況ということでお答えしたいと思います。
 議員御指摘のとおり、この刑法犯認知件数は、平成16年をピークとしまして、平成17年中は16.9%と減少いたしました。平成18年は、認知件数が3万2060件、これは17年に比較しまして9.6%の減少でございます。これを平成16年と比較しますと24.8%と大幅に減少したわけでございます。一方、これは犯罪の検挙件数でございますが、昨年中、1万829件検挙しております。これは前年比でマイナス223件となっておりますけれども、犯罪の発生が減少したことによりまして検挙率は33.8%と前年比2.6%の増加となっております。
 次に、本県における犯罪の特徴でございますけれども、一、二点挙げさせていただきますが、まず1つは、自動車盗の発生が非常に多いということを指摘できます。これは昨年中1312件発生しておりまして、この刑法犯に占める割合が4.1%でございますが、全国一の割合でございます。これはやはり群馬県においては自動車保有率が全国1位というような背景があるのかなというふうに感じております。また、東毛地域に非常に多くの外国人登録者が住んでおられるということの関連で、来日外国人の刑法犯検挙人員に占める割合、これも4.3%でございます。全国4位と大変高い数字でございます。
 次に、犯罪の増減の状況でございますが、昨年中は、車上狙い、自転車盗、器物損壊というような、県民に身近な犯罪が減少しております。一方、住宅やコンビニを対象とした強盗、これは37件発生しまして、一昨年に比較して22件の増と大幅に増加いたしまして、これなどは県民の体感治安を悪化させたひとつの要因ではないかなというふうに感じております。
 次に、インターネット利用犯罪についてのお尋ねでございます。
 警察では、これらの犯罪をサイバー犯罪と総称しておりますけれども、昨年中、30件、31人の検挙をいたしております。中身につきましては、インターネットオークションを利用した詐欺、あと、出会い系サイトを利用した児童買春事案等でございます。ちなみに、サイバー犯罪に関しまして、昨年、県警に寄せられた相談が693件ございました。そのうちの54%が架空請求、ワンクリック詐欺、あとインターネットオークション詐欺と、詐欺に関するものでございましたので、このような相談を端緒としまして事件化を積極的に図ったということでございます。
◆(長崎博幸 君) ありがとうございました。
 本県の特徴的な犯罪の傾向等を今お示しいただきました。そういう意味では、群馬県が取り組まなきゃならない課題が様々ありますけれども、警察本部として、ぜひ、今取り組んでいただきましたツー・プラス・ワン戦略ですか、これについてお聞かせいただこうとしていたんですけれども、基本的には私自身は検挙と、そしてまた抑止というそのバランスが大変大事なのだろうと。そこに地域のそういった一般県民の防犯への関わり方、そういったものが相乗的に効果を発揮して、今だんだん認知件数も低下傾向に来ているのかな、こんなふうに思っております。ぜひ、そういう意味では、新年度、また今までの流れで基本的には正しいのだろうと思いますので、取り組みをしていただいて、何といいましても認知件数は県民が平穏な生活ができているかどうかのバロメーターだろうと思いますし、本県は観光立県を目指していますし、外国から見ても群馬県が治安のいい地域なんだということを示すこともあわせて必要なのだろう、こんなふうに感じております。ぜひ、一段のお取り組みをお願いして、警察本部長に対します質問は終わりたいと思います。ありがとうございました。
 次は、8項め、ぐんま国際アカデミー助成金問題について、知事にお願いをしたいと思います。
○副議長(関根圀男 君) 知事、答弁席に着いてください。

        (知事 小寺弘之君 登壇)
◆(長崎博幸 君) 通告要旨では?、?と分かれておりますけれども、同じ問題点でありますので続けてお伺いをしたいと、こんなふうに思います。
 ぐんま国際アカデミーに対します県の助成金の問題については、一昨年、12月議会、もちろんその以前にも委員会等で議論は行われておりましたけれども、本会議質問で取り上げられました。以来、議会全体としての重要度が大変増してきた。そして、いろんな場面で様々な角度から激しい議論が行われてまいっております。
 県民の間にも、当初、太田市を中心とする東毛地域固有の問題というふうな捉え方もあったのだろうと思いますけれども、今日、県議会議員選挙、あるいは知事選挙を控えて全県的な政治課題としても認識が広がってきているのではないかなと、こんなふうに思っております。そして、午前中の質問でもございましたけれども、今日なお解決の糸口が見出せない状況でございまして、既に2年余りが経過する中、いくら何でも方向が見えてこない現状は打ち破らなければならない、こんなふうに思ってこの問題について質問させていただく次第でございます。
 これまでの議論を通じまして、GKA設立の特区構想発案者であって設立者である太田市と、全県的に公教育に責任を持つ、同時に私学振興の役割を持つ県との立場の違いから論点があります。その共通の認識はもう既にできているのだろうと思います。知事のお考えも、おおよそ明確になっておりますので、繰り返して今日その論点別の見解をお聞きする必要はもうなかろう、こんなふうに考えております。
 そして、県民は、県も太田市もお互いが歩み寄ることで解決を図るべきだと、この考え方が半数を占めておりますし、県、太田市、どちらかが歩み寄るべきとの考えをいずれも大きく上回っている、こんな分析がされております。それが県民の総意だと受け止めております。そのうえに立って、新年度予算案においても従前と全く変わらず、幾度となく繰り返してきた議会としての増額要求にもゼロ配当が続いておりますので、今申し上げるべきことではないかもしれませんけれども、この予算案に対する判断、そしてアクションの重要なポイントになる、こんなふうにも考えております。
 そこで、大変身勝手なことでありますけれども、お互いが歩み寄ることのできると思える具体的な内容は何なのかというのを探りました。たたき台として、たとえわずかでも検討の余地があるのか、テーブルに歩み寄ることができるのか、あるいは100%それは無理なのか、お考えをお示しいただきたいというふうに思います。
 太田市の見解は、設置の経過はともかく、法的に私立学校であり、他の私立学校と同様の平成18年度ベースで生徒1人当たり補助金額27万円が妥当だと。そのうえで、市が学校に便宜を図ってきていました土地あるいは職員の派遣の部分相当については他の一般私立学校に比べて恵まれているだろう。そういう点を考慮して、減額そのものはやむを得ない、すなわち、一部歩み寄りに柔軟な姿勢も示されておる、こんなふうに見ております。
 県は、特区申請設置の経過、そして市の支援の状況等、通常の私学と著しく形態が異なっている、こういうことから、実質太田市の市立学校と見て、本県の通常の私学支援とは全く水準の違う、私学振興助成金に基づく生徒1人当たり4万3000円のみ補助をしている。そして、財政負担を県に転嫁するのではなくて、まず太田市が設置者としての責任を果たすべきだとの考え方が示されている。こんなふうに承知しております。
 ここが重要な点でございまして、言いかえれば、太田市がまず責任を果たすという条件であるならば、双方の話し合いのうえで県としても相応の支援は考え得るものというふうに私は受け止めております。そして、太田市は、現在、通常の私学と同じような形態にするべく、土地使用の有償化や派遣職員の撤廃など、市から有形無形の支援を排除する努力がなされているとお聞きしております。これによって設立趣旨の経過は別として、形態は通常の私学に近い学校運営の条件が整うものと見ることができます。学校の立場からは、経営的には他の私立学校と同じ土俵に立つものと言えます。そうなれば、他の通常の私学並みの補助金を与えることに、ほかの私立の学校の立場から見ても公平性の点で異論、問題はなくなるというふうに考えます。
 次は支援のあり方でございますけれども、これまでの太田市の支援が実質軽くなるわけであります。軽減されることとあわせて、新たな財政支援に対しましてはこれまで反対をしてきた市議会、これも選挙が行われます。当該太田市の市民の意思が新たに反映された新しい議会が構成されることになります。検討の余地は生まれるのではないかな、こんなふうにも期待をいたします。そのためにも、この時点である程度の方向感は県としても示す必要があるというふうに考えます。
 そこで、太田市としてまず責任を果たすべきだとの点において譲歩する具体的内容としては、学校が享受できる補助水準のできれば大半、ぎりぎり過半数、たとえ1円でも1%でも、県からの補助額を上回る財政支援がなされたと仮にすれば、財政規模から見ても設置主体者としての一定の責任を主体的に果たすというふうに言える。このことについてはいかがでしょうか。
 また、県の私学支援の水準が2通り、ダブルスタンダードになってしまうということについては、トップという性格上、許されてもいいというふうに私は考えます。太田市の対応が不可欠な条件ではありますけれども、お互いの歩み寄りの具体的な検討材料として、どんなふうに知事はお考えになりますでしょうか、率直な御所見を賜りたく存じます。
◎知事(小寺弘之 君) この問題については、もう何回も申し上げておりますが、長崎議員のおっしゃるのは、太田市がその設置責任を認めるならばという仮定の条件でございますけれども、その後、私は太田市長とたまたま遭遇する機会がありましたけれども、そのことについて一言も触れることもなく、全くこのことについて話し合いの糸口もないのであります。そして、一方において、県に対する刺激的な発言の言動があったりするのを読みますと、私はとても、自分が学校設立をしたという責任を果たしているとは、到底今の段階で信じるわけにはいかないというふうに思います。
 それから、県民世論というお話もありましたけれども、県民にもいろいろな考えがありまして、逆に小学校の段階から、いくら英語教育が必要であるからとはいって、ほとんどの学科を英語で話すということをやることが、しかも学校だけにおいてやるということが効果的かどうかということについて疑問を持っている県民も多く、私のところに意見が寄せられております。
◆(長崎博幸 君) なかなかお願いをした、そういう県の立場として全く一歩も出ないということで、ちょっと歯がゆさを感じておりますけれども。言い方を変えますと、補助金の額そのものというよりも、運営を続けるためにどこが主体的な責任をまず持つべきなのかというのが知事のお考えと太田市長さんのお考えと、少し違っているのかなと、こんなふうに思っております。
 知事はそこに極めてこだわりをお持ちでございます。設置には全責任を持ったんだから、実運営に当たってもその対応をすべきだろうということではないかなと、こんなふうに思うわけでありますけれども、そういう中において、まず太田市が、先ほどの繰り返しになりますけれども、あくまでも学校が自主・自立の経営をやっていくという前提のうえで、そして太田市はその運営の責任については設置者として、きちんと責任を果たす。
 その具体的な果たし方として、まず太田市が責任を持つということになれば、県としてはそこに応分の負担、そういうものについては可能なのかどうなのか、そのところをお聞きしたかったわけでありまして、義務教育の課程から英語でというところにまでまたさかのぼってしまいますと、また話が一向に2年前と変わらないところまで、またさかのぼってしまいます。そういう意味で、ぜひ、これから太田市も、議会の構成も含めてどういうふうに解決策を見出すのかというぎりぎりのタイミングに既に来ているのではないかなと、こんなふうに考えるわけであります。
 そういう意味で、これは本会議の質問でありますから知事にお話を申し上げているわけでありますけれども、恐らく太田市の関係者も、あるいは県民の多くの方も御覧をいただいているというふうに思います。そのことに、議論をすべき方向性が全く一歩も前に出てこないということでは、議会としても大変残念に思うわけでありまして、改めて、その前提ではありますけれども、具体的に学校サイド、父兄から見れば、補助金が、公的な支援が、太田市であれ、県からであれ、それがいくらかでもないと学校運営が成り立たないという状況が今現実の問題として生まれてきているわけでありまして、そのことの中で公的な支援をどうすればいいのか。まず、今日お話し申し上げたのは、繰り返しになりますけれども、太田市がそれは全責任を持つんだという前提があって、そこには県という立場でやはり応分の負担をしていく、こういうスキームをやっぱり考えなきゃならないのではないかな、こういうことでありまして、改めて再度御答弁いただければと、こんなふうに思います。
◎知事(小寺弘之 君) 太田市長の言い分は、つくるのは太田市がつくったけれども財政的な責任は県にあると、簡単に言うとそういうふうにおっしゃるわけですね。ですから、そこから議論にならないわけなので、そういうところをもう少し、何ゆえにこういう学校をつくったんだと、太田市の責任もちゃんとこういうふうに果たすと、いろんなことをよく話し合えば、話し合うことはできるんですけれども、それが全く県に責任があると言ってみたり、あることをやると言ったら次のときはやらないと言ってみたり、方針もくらくら変わるというようなことになりますと、話し合いにならないというのが実情だと思います。
◆(長崎博幸 君) 今日、問題として取り上げさせていただいたのは、そういう点はあろうかと思いますけれども、これは先ほど申し上げましたように、太田市も、そして県も、地域の市民も、どういうふうにこの問題の解決策を探ろうとするかというひとつのたたき台の材料を示させていただいたわけでありまして、そのことによって、今後、歩み寄る、話し合いができる素材になればと、こんなふうに実は期待をしておるわけであります。
 そういう意味では、即、今どうするということではないかもわかりませんけれども、ぜひ、太田市の歩み寄りと県の歩み寄り、そして学校が運営上安心して子どもたちの指導に当たられる、こういう環境づくりにぜひ一歩踏み出していただくことをお願いして終わりたいというふうに思います。
 続いて、知事に地元の問題で1点お願いをしたいと思います。
 9項めの産業の問題は、残念でございますけれども、時間の関係で割愛をさせていただきたいと思います。
 地元問題でありますけれども、今任期中におきまして、私の地元であります高崎市に関わっております県政の重要課題に区切りがついてきております。その1つが高崎競馬場問題でございました。平成16年の9月に知事が廃止を決断された。そしてまた、県立病院の建設、この問題も高崎市が西毛地域の中核的病院として、国立病院機構高崎病院の中に合築をして、県がこの3分の2を財政負担する
○副議長(関根圀男 君) 残り時間あと2分です。
◆(長崎博幸 君) はい。ということが、この予算において盛り込まれております。これはいずれも高崎市民の強い関心と期待する案件でございまして、知事の英断と評価をさせていただきます。
 そして、もう1つ、水の問題であります。高崎市が暫定水利権を安定した水利権として想定していた倉渕ダム、これが15年12月に本体工事凍結をしております。ダム凍結そのものはこういう時代の中で正しい判断だというふうに受け止めておりますけれども、3年が経過する中で、暫定水利権という不安定な水利権を解消して、ダム建設については完全中止すべき時期がそろそろ来ているのではないかなと、こんなふうに思っております。今後の方向性について、知事のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
◎知事(小寺弘之 君) 暫定水利権によって、今、高崎市の水が一部確保されているわけでありますが、これが永久的なものになっていない、法律上はそういうことでありますので、これからもいろいろな方法があると思いますので、水利権を確定するために努力をしていきたいと思っております。当面、その暫定水利権で高崎の水が供給されておりますので、ぜひそういう暫定でなくて確定的なもので確保されるように、これは市とも協力していかなければなりませんけれども、そういう方向で努力をしていきたいと思っております。
 それから、競馬場の問題、今度の国立高崎を全面改修して高崎の医療センターにする、西毛の中核的な病院センターにするということについても、これは異例なことでは
○副議長(関根圀男 君) 時間が参りました。
◎知事(小寺弘之 君) ありましたけれども、やはり全県的な視野から、これは納得がいく解決方法だと思って、私は予算化をしたいと思ってやったことでございます。
◆(長崎博幸 君) 時間ですので終わります。ありがとうございました。(拍手)
○副議長(関根圀男 君) 以上で長崎博幸君の質問は終わりました。
 ● 休     憩
○副議長(関根圀男 君) 暫時休憩いたします。
 午後2時30分から再開いたします。
   午後2時17分休憩


   午後2時31分開議
 ● 再     開
○副議長(関根圀男 君) 休憩前に引き続き会議を開き、質疑及び一般質問を続行いたします。
 ● 一 般 質 問(続)
○副議長(関根圀男 君) 伊藤祐司君御登壇願います。

        (伊藤祐司君 登壇 拍手)
◆(伊藤祐司 君) 日本共産党の伊藤祐司です。通告に従いまして順次質問させていただきたいと思います。
 最初に、群馬県の入札の実態と改善の問題について御質問します。県土整備担当理事、お願いいたします。
○副議長(関根圀男 君) 県土整備担当理事、答弁席に着いてください。

        (県土整備担当理事 川西 寛君 登壇)
◆(伊藤祐司 君) 近年、全国的に都道府県での談合が噴出しております。小寺知事は、常々、群馬には談合はないというふうにおっしゃっておるんですけれども、しかし、私は資料を開示して勉強させてもらいますと、いくつもの疑惑が見つかります。私が開示させてもらったのは数がたくさんありますので、平成15年度以降の県土整備局が発注した1億円以上の工事について、それから、平成15年度から17年度の教育委員会発注の全工事、平成15年度以降の警察本部発注の信号機設置工事について、入札執行調書を開示させていただきました。
 そうすると、例えば、このパネルは執行調書の一部を拡大したものなんですけれども、これを見ると、1回目の入札が不調に終わり、2回目も不調に終わり、3回目で、この赤線で囲われたジョイントベンチャー、共同企業体が、予定価格5億円の橋の工事を落としているというのがわかるんです。ここで問題なのは、最初の1回目の入札のときに、この落札したジョイントベンチャーは一番低い金額を提示しているわけです。
 5億1800万。一番低い金額を提示しています。2回目の入札のときも5億200万で一番低い金額を提示しています。3回目も4億9700万円ということで、これは13の業者がいる中で3回とも、一番最初から低い金額を出して、すべて低い金額を出して落札しているということでありますね。
 これは、これだけじゃないんです。例えば、こちらは教育委員会が発注した、ある学校の教室の校舎の工事でしょうけれども、予定価格が5億9210万円ですか、そういう工事ですが、一番上の赤で囲われた業者が3回目にやっぱり落札しています。5億8800万円で落札しているんですが、最初の入札のとき6億2000万円というのは、13ある業者、ひとつ辞退していますから、13ある業者のうち一番低い金額ですね。2回目の提示も一番低い金額。3回目の提示もやっぱり一番低い金額なんですよ。これは偶然とはとても思えないじゃないですか。最初から誰が落とすのかが決まっていて、それでその人がずうっと落札できる金額のところをキープしているということが言える。
 これは、私、調べてみると、県土整備発注の1億円以上の工事で、この15年度以降で大体20件以上ありました。教育委員会発注の工事の中では、こういう例が30件以上ありました。警察本部発注の信号機工事でも20件以上ありました。これはそういうふうに入札が、1回目が不調になって、2回目、3回目にいったときというのは例外なくこういうのですよ。1つだけ例外があったかな。ほとんど、99.9%例外がないぐらい、こういう1回目に入札が不調になった場合は、2回目、3回目でも同じ業者が一番低い札を入れて落札する。これは談合の状況証拠と言えるんじゃないですか。いかがでしょうか。
◎県土整備担当理事(川西寛 君) お答えをいたします。
 一昨年、これは国の方でございますが、鋼橋、いわゆる鉄製の橋でございますが、これの橋梁談合でございますとか、防衛施設庁の官製談合、こういったことが公になりました。昨年も地方公共団体を中心に官製談合というのが相次いで発生をいたしております。こういったことを受けて、同様な不正行為が本県の工事においても発生するということがないように、防ぐように、談合防止に関して強化をしていこうということは、我々としても重要な課題だと受け止めて、これを第一義の目的として入札契約制度の改革を
◆(伊藤祐司 君) 聞かれたことに答えてください。
◎県土整備担当理事(川西寛 君) 実施しております。
 先ほど言われた、例えばそこにある、何回も入札をして、そのときに1位の順位が変わらないというお話をされました。そういったものが状況証拠ではないかという御質問なんですが、こういったこともいわゆる談合の疑いがある現象ではないかということは一般にも指摘をされています。したがって、本県においても、そういったことが発生しないようなシステムづくりをしていこうということで、平成18年に、入札契約の過程をより適正化しようということなことで、例えば入札不調の場合の取り扱いの厳格化をしております。
 どういうことかと申しますと、1回目に入札をした場合に落札ができない、いわゆるそこに挙げておりますような不調というような状況になるわけです。予定価格よりも皆さん高い価格しか入らなかったというような状況になった場合には、原則、その入札を取りやめて指名がえをしましょうというような、取り扱いをより厳格にして、もし――もしですよ。万が一、談合等々でそういうことがあったとしても、それが実際に効力を発揮しないようなシステムにしようというようなことで厳格化をしたところであります。
 その後、これに関しては、1回目が不調になるということは、例えば今年度上半期、18年度から入れておりますのでちょっとその前との比較になりますが、今年度の上半期の入札結果、県土整備局の発注工事だけに限らせていただきますけれども、1回目の不調時の発生状況というのは、昨年の同時期に比べまして半減をしておりますので、効果はあらわれてきているのだろうというふうに考えております。
 以上でございます。
◆(伊藤祐司 君) 半減をしたとおっしゃいますけれども、今年度の工事だけ見ても5件以上こういう入札、2度以上にわたって1位が変わらないというやつは出ていますよね。こういうやつは談合の疑いが濃いというふうに見ないんですか。見て、これはだめというふうにしないんですか。
◎県土整備担当理事(川西寛 君) それだけをもって談合の疑いを確定するということは難しいんだと思います。ただ、だから何もしないと言っているのではなくて、そういうことも、世情、指摘をされますので、それが起こりにくいシステムをつくり上げてきているということでございます。
 例えば、それと直接の関わりはございませんけれども、今年度も私どもの入札工事の中で、もう1つ別の話ですけれども、工事費内訳書、いわゆるそういうお金の根拠になるものでございます。その裏付け資料、こういうものを一定規模以上の工事では入札と同時に出してもらっています。この工事費内訳書の提出を同じように談合防止の強化策の一環として導入しているわけなんですが、この入札書を確認した結果、非常に似通ったものが複数見つかりました。これはどうも談合の疑いがぬぐい切れない、ある方が積算した資料が別の方にも渡ってしまって、全くそれが同じように使われているんじゃないかというようなことが推察されますので、談合の疑いのぬぐい切れないというような事案がありました。
 この案件については、私ども、談合防止マニュアルというマニュアルもちゃんとつくって、それに則ってやっていますので、そういったものに則って適正に判断をして、入札を中止しています。したがって、我々、やはりできるだけ談合というのを確信、非常に疑いがあるというような案件は十分調査をして、そういった中で指名がえだとかということもやって、談合が実際に効力を持たない、そんなことをしては損をするという環境をつくっていくことが重要だと考えております。
 以上です。
◆(伊藤祐司 君) やっていらっしゃるとおっしゃいますけれども、そういうふうにやり始めた今年でさえ5件以上、今、私、ここに資料を持ってくるのを忘れましたけれども、あるわけですね。例えばこの工事など、1回、13社いるわけですから、13社が3回やれば2197分の1の確率ですよね。これはもう、誰かが決めていなければそんな確率のものが何回も続くはずがないわけでしょう。
 それから、調整はしている、改革はしているといっても、現実にそういうことがまだあるわけじゃないですか。これについては、今年、18年度にあったそういう場合については、1000分の1のような確率があったとしても偶然だというふうにおっしゃるわけですか。
◎県土整備担当理事(川西寛 君) 我々、確率論で、何千分の1だからこれは談合だと、じゃ、何分の1だったら何とかということではありません。確かに我々のこのシステム、制度そのものが完璧であって、すべて1回目が不調であれば全部再入札にするんだというのは非常に簡単ですけれども、一方で、やはり公共調達を時期を決めて適切に行っていかなければならない事情もあります。我々自身の都合もあります。ですから、すべてこれをクロだと判断して廃止にする、再入札をするんだというようなことが適切だとは思いません。
 ただ、先ほども言われたように、それに対して対策を打っていないということではないということです。徐々にそういうものを排除していくようなシステムづくりをしていっている。もう一方で、じゃ、これをやれば談合がすべてなくなるのか、談合ができないような環境づくりになっているのかということは、それではないと思うんです。いろいろ多面的な、談合をすればむしろマイナスになるような罰則の強化ですとか、いろいろな面で総合的に措置を講じていって、派生をして、または、談合をしたら損をするというようなことがわかるような環境づくりが重要なのではないかというふうに考えております。
 以上です。
◆(伊藤祐司 君) 確かに努力が始まっていることは認めます。年々落札価格も、少しずつですけれども低下しているということは見てとれるんですけれども、確かにそういうことはありますが、でも、群馬県の今年度の予算の投資的経費というのは1137億円あるわけですね。これが本当に談合がないというような状況になれば、例えば市民オンブズマンなんかの指摘でいけば8割程度に落ちる可能性は十分にあるんだというふうに言われています。そうなれば、5%下がるだけで56億円、10%下がれば113億円、20%なら227億円というような予算が生み出せるわけですね。そういう点で、談合というのが全体を腐らせるだけじゃなくて、県政の財政の運営とも直接結び付いた分野であるということで、さらに努力を続けていっていただきたいと思います。
 県土整備担当理事さんには、これで結構です。ありがとうございます。
 知事に伺いたいと思います。
○副議長(関根圀男 君) 知事、答弁席に着いてください。

        (知事 小寺弘之君 登壇)
◆(伊藤祐司 君) 知事は、今のこういう状況証拠があるというのが、改善は進められているけれども、まだあるというようなことを見て、いかがお感じですか。
◎知事(小寺弘之 君) なるべくそういうことがないように進めていくべきだと思っております。
◆(伊藤祐司 君) これは1位がもう決まっているということが大前提になるわけですね。1位が決まっていれば、もし官の方が予定価格を漏らしていないとしても、一番予定価格に近いところを狙って、高い落札を狙えていく余裕が持てるわけですね。そういう点で、本当に注意すべき指標だと思うんです。そういう点で、こういうことが今後起こらないようにぜひ努力していただきたいんですけれども、時間がないので先に進みます。
 知事は、昨年11月20日の定例記者会見で、記者とこういうやりとりをしていますね。知事のホームページから引用させてもらいました。
 こういう入札問題に関わって、記者が、知事自身がこれまでそういった入札に談合があるという情報を察知して未然に防いだとかそういう経験はございますかというのに対して、知事は、ないとは言えないと思いますねというふうに答えています。
 記者が、過去にそういうことがあって、それを未然に防いだことがあるかというふうに聞くと、何となくそういうものを、このままでいくということが、談合が出来上がるのではないかというようなことを感じたことがあると。そして、これは言うことを聞けというように暗に雰囲気として伝わることもあるから、そういう巧妙に言ってくる場合があるから、その辺はこちらの姿勢というのがしっかりしていないといけないんだということを言われています。
 これは非常に、談合といいますか、知事に圧力をかけて入札を、意図的に落札業者を決めさせようとしたと、例として、非常に許せないものだと思うんですけれども、ここで言われている圧力というのは一体具体的にどういうものだったのか、誰からの圧力だったのか、明らかにしていただけませんでしょうか。
◎知事(小寺弘之 君) そのとっさに聞かれた記者会見の、今読み上げられた文章というのは、話し言葉でありますから、必ずしも正確にきちんと言っているというふうに受け取って――本質的にはそういうことなのでありますけれども、そういう点は、口語体でありますから、文語体でない、文章ではないということは認識していただきたいと思います。
 私がそれで言いたかったのは、要するに不当な圧力、雰囲気、そういうものを感じるときには、それは絶対に防ぐ、そういう意味で申し上げたことであります。
◆(伊藤祐司 君) じゃ、この話はつくり話ということなんですか。
◎知事(小寺弘之 君) いやいや、違います。そういう意味で言っているのではありません。雰囲気がそういう雰囲気であるということをその言葉で申し上げていることであります。私はうそは言っておりません。
◆(伊藤祐司 君) だとすれば、知事が想定した相手が、例えば個人名じゃなくても、民間の業者だったのか、あるいは政治家だったのか、政治家ならば国会議員だったのか、県会議員だったのか、そこら辺を明らかにできないでしょうか。
◎知事(小寺弘之 君) それは言うべきところと場所があると思いますので、ここでは言うのは差し控えます。
◆(伊藤祐司 君) やっぱりそこのところを毅然と知事がしていかないと、すきができると私は思うんです。その辺は、県議会という場なんですから、しっかりと、個人名まで言う必要はないわけですから、政治家だったのか、自民党の議員だったのか、何党の議員だったのか知りませんよ。その辺ははっきりと言うべきじゃないですか。
◎知事(小寺弘之 君) 要は、様々な人がいろんなことをおっしゃいますけれども、私はそういう不当な圧力や介入については一切応じないということを言いたかったがために記者会見でそういう発言をしたわけであります。
◆(伊藤祐司 君) じゃ、角度を変えます。
 知事は、今、多くの業界団体から推薦を受けておりますけれども、そうした関係が入札などに影響することはございませんか。
◎知事(小寺弘之 君) それはありません。
◆(伊藤祐司 君) 過去の例で汚職事件を見ても、やっぱり裏か表かを問わず、こういう業界団体、特に支援をされている業界団体からの口ききというのが賄賂の中心ですよね。そういう点で、そういうことが本当にないということを誓っておっしゃいますか。
◎知事(小寺弘之 君) それは当たり前のことです。支援の仕方でも、あなた、これを上げるからこうやってくれと言って、当選する前から出す。それを唯々諾々としていただくとか、そういうことがあるからそういう問題が起きるんじゃないでしょうか。過去の例を見ましても。私は、そんなことを一切考えたこともないし、やったこともありません。ですから、自信を持っております。
◆(伊藤祐司 君) では、そういう点では、過去の汚職事件というのは、賄賂が表の場合もあるし、裏の場合もありますよ。特に企業・団体献金というのが、これは表からの公然たる賄賂じゃないかという指摘だってあるわけです。今度の政党助成金が導入されたのだって、この企業・団体献金というのをやめようじゃないか、諸外国に倣ってやめていこうじゃないかということが大もとになっているわけですから、そういう点で知事はこういう問題の背景にある企業・団体献金というのをもう受け取らないということを公に宣言なさってはいかがでしょうか。
◎知事(小寺弘之 君) 私が通常の後援会として持っている団体については、個人の献金に限っております。そして、要は、圧力によって、特にお金の力によって政治が曲げられるということは、私の志に反しますので、そういうことはいたしません。企業・団体の献金を含む政治資金については、クリーンな県政を守るという私の信条に則って、法令に従って適正・適切な対応を図ってまいりたいと思っております。
◆(伊藤祐司 君) 表からの献金は受けるということでありますので、それは非常に残念ですね。日本共産党はそういう企業・団体献金を受け取らない唯一の清潔な政党として、これは宣言をちゃんとするべきだということを改めて申し上げて、この質問は終わりにさせていただきます。ありがとうございました。
 次に、教育長に伺いたいと思います。
○副議長(関根圀男 君) 教育長、答弁席に着いてください。

        (教育長 内山征洋君 登壇)
◆(伊藤祐司 君) 群馬の子どもたちをどう育てるのかということに関わって、国の教育再生会議の第1次報告の問題でいくつか聞かせていただきたいと思います。
 この国の教育再生会議の第1次報告は、まずゆとり教育の見直しということで授業時数の10%増加と、それから全国一斉学力テストというのをまず明らかにしました。この授業時間の1割、全国一斉学力テストというのが学校現場では、これは本当に受け入れ難いものだという批判が強く起きています。特にこの全国一斉学力テストですけれども、県教委はこれをどう見て、どのように対応をしようとしているのか、簡潔にお願いいたします。
◎教育長(内山征洋 君) お尋ねの全国学力テストへの対応ということですけれども、これは御承知のとおり、文部科学省が平成19年4月に全国学力・学習状況調査をやるということですけれども、これは国としては義務教育の機会均等や教育水準確保の状況を細かく分析、検証して、国が今後実施する施策の改善に結び付けることを狙いとしている、そういう趣旨であります。
 それで、私ども県教育委員会としては、まあ、やるわけですけれども、この調査の結果が出た段階で、それをもとに県内の児童・生徒の学力に関する状況であるとか、さらにもっと、いろいろ調査しているわけですけれども、学習環境や家庭における生活状況等を分析・検討して、教育施策の改善につなげていくというふうに予定をしております。各学校においては、自校の児童・生徒の学力や生活状況を把握して指導の改善につなげていくということが大切なのだろうというふうに思っております。
 以上です。
◆(伊藤祐司 君) 学力テストですけれども、私は、実施することで2つの強烈なデメリットがあるというふうに考えております。
 まず1つは、子どもをテストのための勉強に追い立てる、そういう強力な動機になるということだと思うんですね。実際に、この全国学力テストが行われるということが明らかになったら、群馬県内の学校ですよ。朝の学習の時間を、朝、読書をしていたんだそうです。読書の時間があるそうですね。それを既に、テストが行われるということがわかったら、そのテストのためのドリルの時間に変えてしまったと。朝、本を読むのを楽しみにしていた子どもが、つまらなくなったというふうに親に言っているという話を聞いています。
 それから、私も新聞を見てびっくりしましたけれども、新聞では、この全国一斉テストの例題というのがもう広告に載っているんですね。それが飛ぶように売れているというような話も出ています。
 こういうふうな状況というのは、結局、この学力テストというのを動機にして、子どもたちにテストのための勉強に追い込んでいくということになりはしませんか。
◎教育長(内山征洋 君) この調査は、先ほども申しましたように、学習状況等を要するに的確に把握をして、その結果を活用して教育施策や授業の改善等を行うことを狙いとしているわけでして、決して単純にペーパーテストの結果だけを競わせるとか、そういうことは全く念頭にはない調査なわけですね。いろいろ子どもたちの基本的な力を上げていくためにどういうことをやったらいいだろうというのをまず基礎的に調べてみなけばわからないだろうということからやるのだろうと思いますので、私は、その限りでは別にいいだろうと思います。
 ただ、例として挙げています、例題がもう売れているとか、そういう話は残念ながら私は承知しておりませんので。
◆(伊藤祐司 君) 教育長がそういうつもりはないとおっしゃっても、現実にもう群馬の学校だって朝の読書の時間をテストの勉強のために変えちゃっているじゃないですか。そういうことが現実に起きているということを想像力を働かせないとおかしいんじゃないですか。
◎教育長(内山征洋 君) 想像力を働かせろということですけれども、そもそもこれはそういうことを狙いとしてはいないので、その辺がそれぞれのところに、認識としてそういう認識を持っているのであれば、それは正していかなければならないと思います。まずは全体の、子どもたちの置かれている状況をしっかり調査しないことには、これは対策をとるといっても、ただ単に皆さんは基礎学力を上げろ上げろとおっしゃいますけれども、それにはやっぱりどういうところが問題なんだというようなこともしっかりと検討していかなければならないだろうと、私はそう思っております。
◆(伊藤祐司 君) そういう、どこでつまづいているのか、どこの学力が弱いのかという調査ならば、一斉テストじゃなくたって、抽出調査で十分わかるわけですよ。一斉テストをやるからおかしくなるんです。
 こういう一斉テストが、例えば公開でなくても公開されてでもすれば、東京のようなところではもう実際にこういうことをやられていますよね。品川区や足立区などでは学校選択制とあわせてこの学力テストの結果が毎年公表される。
 そうすると、成績のいい学校に子どもが集中して、成績の悪い学校には子どもが行かなくなってしまう。そして、学校の校長先生は大変なプレッシャーを受けて、それこそ6時間の授業のほかに、朝の補習、夕方の補習、土曜日の補習、夏休みの補習、冬休みの補習、それから、子どもが楽しみにしている学校行事も、社会科見学も、音楽鑑賞会も、そういうのもどんどんテストのための勉強の時間に振り向けていくということが現実に起きているわけですね。
 これが例えば公開じゃないとしても、群馬県全体で公開しないという方向だというふうには聞きましたけれども、公開しないとしても、市町村間のものが公開されたり、あるいは国のレベルで都道府県間の差が公開されたとすれば、今度は群馬が下にいたらどんどん上げろと、上にいればもっと頑張れと、そういうことでどんどんと子どもをやっぱりテストのための勉強に追い込んでいく、そういうプレッシャーが強くなるというふうに私は考えるんです。これは本当に今の教育にとってはプラスにはならないと考えますが、いかがですか。
◎教育長(内山征洋 君) そういう方向ばっかり考えると、なかなかいい方向が出てこないので、これをいい方向に使おうという考え方に立てば、別に私はそれはそれで構わないと思います。
 それから、先ほど学校選択制という話をしていましたけれども、私は一貫して言っているのは、この学校選択制は反対であるというふうに言っています。つまり、私は全く子どもたちをお互いに、あるいは学校・市町村間で競争させるという考え方には賛成をしておりません。
 ただ、実態を把握するということは、これは当然のことだけれども重要なことであります。実態が全くわからないで何か手だてをしようということ自体が、果たしてそれができるのかということですね。やっぱり実態を、つまり実態というのは、議員おっしゃっているように、何かテスト、テストというふうに言っておりますけれども、この調査というのは、テストというのももちろんやるんですけれども、それよりも、子どもたちの置かれている環境の状況や何かをしっかり調べて、それを正していくということが狙いですから、その辺を相当、もしそういう方向に突っ走っている人たちがいるとすれば、かなり誤解をしている面があるので、それは正していかなければいけないのだろうというふうに思っております。
◆(伊藤祐司 君) どこでつまづいているかとか把握しなければわからないといいますけれども、今わからないんですか。今、子どもが、小学校のどの単元のどういうところでつまづいているかなんかは明白じゃないですか。それこそ、こんな一斉テストをやらなくたって、どこを強めていったらいいのか、どういう指導をしていったらいいのかというのは明らかになっていますよ。それどころか、これをやること自体がそういう子どもたちを、学校をしてテストのための勉強に追い込んでいく、そういうことになるんだということを私は言っているんです。
 このことは理解していただけないようですから、次の問題に行きます。
 テストを文科省は民間に委託するんですね。小学校6年生の方の業者はベネッセコーポレーション、中3の方のやつはNTTデータ、これが集約、採点します。テストには、個人情報が添付されるんです。個人情報は、名前だけじゃないです。この児童質問用紙というのも添付されます。これは回答用紙に、学校名、男女、組、出席番号、あなたの名前をちゃんと書いてくださいといって、いろんな、毎朝食べていますか、学校は楽しいですかというようなことのほかに、例えば、あなたの家には本が何冊くらいありますか、1週間に何日塾に通っていますか、家の人は授業参観や運動会など学校の行事に来ますか。本当に詳細な個人情報が、これがこの民間の業者に渡っていくわけですね。文科省と民間の業者が全国の子どもの家庭の情報を一手に握ることになる。
 特にこのベネッセコーポレーションは、進研ゼミを事業のひとつにする受験産業ですよ。のどから手が出るほど欲しい情報が向こうからやってくる。NTTデータは、旺文社など、テストの発行などに関わっている業者ですよ。こういうところにこういう群馬の子どもたちの詳細な個人情報が託されるということについて、これは個人情報保護の観点からも危険な事態なのではないんでしょうか。
◎教育長(内山征洋 君) その議論は、恐らく国会の審議の中でいろいろされたものを引用されているんだと思いますけれども、その中で国自体がそれについて個人情報保護法の観点から、そうならないようにしっかりやっていくというふうに言っておりますので、我々はそこの国のやり方を、いや、それは危険だとかなんとかと言う立場にはございませんので。ただ、そのデータが私どもの方に来た段階では、その辺はしっかりやっていくということにしております。
 以上です。
◆(伊藤祐司 君) それはあまりにも地方自治体の教育長として無責任だと思うんですね。私は、少なくとも、先ほど教育長が言ったように、今度の一斉テストが子どもを競わせるためじゃなくて学力がどこでつまづいているのかを調査するためだとかいうんだったらば、そしてこれが民間に委託されるということが行われようとしているわけですから、この個人情報の問題点を考えるならば、無記名でいい、無記名でテストをやってくださいと、こういうふうにするべきじゃないですか。
◎教育長(内山征洋 君) いずれにしてもこのテストを文部科学省がやるということで、私どもは基本的にはこれは受けてもいいだろうというふうに考えております。それで、先ほど来話に出ていますけれども、つまづきなんかわかっているだろうというふうにおっしゃいます。つまづきはなかなかわからないので、前からお話ししていますように、私どもの方では独自で、どこでつまづくんだというような調査もやったりしております。
 あわせて言うと、今、その調査の中身に、食べていますかというようなことを聞いているというようなお話がありましたけれども、まさに今の子どもたちの状況が、例えば食事を毎朝食べているのであろうかとか、夜何時頃寝ているんだろうとか、そういうことがすべて子どもの基本的な、言ってみれば学力といいますか、トータルの生きる力につながってくるわけですから、その辺を把握しない限り、生徒を指導していくというのはかなり難しい話だろうと思うんですね。それを中心に、私はぜひその辺は知りたいというふうに考えております。
◆(伊藤祐司 君) 教育長、私も中学校2年生の娘がいますけれども、学校でちゃんと、朝、御飯を食べていますかとか、そういう調査はどこの学校でもみんなやっていますよ。生活実態調査だとか、勉強のそれぞれの分析だとか。それこそ、こんな一斉テストなんかをやらなくたって、こんな質問票を新たに設けなくたって、それぞれの学校で詳細な調査をやっているじゃないですか。そういうのを集約していけば、子どもの実態など本当に手にとるようにわかるのが教育委員会じゃないんですか。そういう点から見て、私はこれは、デメリットが大きいんだから、そのデメリットを取り除くためにも少なくとも無記名で実施するというのを群馬県の方針にしてはいかがかと聞いているんです。
◎教育長(内山征洋 君) 当面は、今、考えられているとおりのやり方で私はやっていっていいだろうというふうに思います。
 群馬県だけでわかるだろうというふうにおっしゃいますけれども、これは国として全体を把握したいという意図もあるのだろうと思います。それはそのとおりでして、例えば文部行政をやるうえで、どこを力点を置いたらいいだろう。例えばそれが、じゃ、群馬県の場合は全国と比べてこういう点をもうちょっと子どもたちにしっかりとしていかなければいけないなというようなことについても、恐らく参考になるだろうと私は考えております。それで、これは私は今後とも、議員とは反対で、やっていっていいだろうというふうに考えております。
◆(伊藤祐司 君) やることに強烈なデメリットがあるということを指摘されても、そこのところを正面から受け止めてもらえないというようでは本当に困るんですね。今度のこういう一斉テストだとかそういうことが、国の大きな流れとしては、安倍首相が言っているような教育バウチャー制度だとか、子どもや親が学校を選べるようにするだとか、そういう流れの中で起きているわけですよ。教育長は、学校を選べるようにしたり競争させたりするのは考えは違うというふうにおっしゃいましたけれども、流れとしてはそういう中でこういうことがやられようとしているわけです。そうなれば、本当にそれこそ子どもたちを一層の低学年からの競争に追い込んでいくということになるんだということを指摘して、次の質問に移ります。
◎教育長(内山征洋 君) ちょっとよろしいですか。いいですか。
◆(伊藤祐司 君) いえ、必要ありません。
◎教育長(内山征洋 君) いや、言いたいんですけれども、だめですか。
◆(伊藤祐司 君) ええ。時間がないので。
 次は、いじめの問題について伺いたいと思います。
 教育再生会議の第1次報告では、このいじめの問題については、いじめる子の出席停止や体罰禁止の通達の見直しが強調されています。こういうような力によって子どもを押さえつけるやり方でいじめはなくなっていくと考えていますか。
◎教育長(内山征洋 君) 先ほどの話とも関連するんですけれども、いろんなことがごちゃごちゃに論じられてはいけないのだろうと思うんです。
 例えばこの教育再生会議の第1次報告についても
◆(伊藤祐司 君) 聞かれたことに答えてください。
◎教育長(内山征洋 君) いやいや、聞かれたことを答えているんです。
 第1次報告のお話ですけれども、例えばいじめている子どもや何かに暴力を振るったりしたら、それを外すんだよとかなんとかと、そういうことに対してどうなんだというお話ですけれども、私はそういうことは基本的にないだろうというふうに思っています。ちょっと誤解を招くといけないんですけれども、簡単に教育再生会議の報告だけを見る限りは、何か問題がある子はすぐ別にしろというようにとられているとしたら、これは大きな間違いで、本当に今でも昔でも、学級の中で暴れ回って、その子がいるために学級全体が崩壊するような状況であれば、その子は隔離とは言いませんが、どういう形かもしれませんけれども、そのクラスの中に置いておくということはあり得ないわけですよ。ですから、そのことをただ教育再生会議はもっともらしく、いじめている子や暴力を振るう子はすぐ外せというふうに言っていますけれども、現実の話として、どこまでがそうなんだという話になると非常に難しい話でして、常識的にこれは考えても、そういう子どもが別のところに置かれるというのはあるだろうと思います。
 そういうことで私はこの1次報告を捉えておりまして、ですから、手だてのひとつとしては考えられるかもしれないけれども、それをやるときには非常に判断が難しいだろう。しかも、そういういじめの問題について、すぐこれが出てきましたけれども、そんな特効薬があるなんていうふうには私は少なくとも考えておりません。その辺を、だから、世間でこの教育再生会議の報告というのをあたかもすぐこれが突っ走るような感じに捉えられていますけれども、なかなか現場でそんなことができるはずでもないというふうに私は思っています。
◆(伊藤祐司 君) 一斉テストには飛びついたけれども、これにはあまり飛びつかなかったのには多少安心をしたわけでありますが。
 では、いじめ対策の問題について若干話を移したいと思うんですけれども、教育委員会の今回のいじめ対策の予算です。これを見ますと、カウンセリングが中心になっていますね。これは確かに必要で、重要なことだとは思うんですけれども、そこでは根本解決、いじめ全体をなくしていくということにはなかなかつながっていかない。あくまでも対症療法ということになるんじゃないかと思うんです。やっぱり根本に立ち入ったいじめ解決という方向に取り組みの全体を流し込んでいく、向けていくということが重要だと思うんですけれども、このいじめの根本原因というのをどのように見ていらっしゃいますか。
◎教育長(内山征洋 君) いじめの根本原因と、端的にそれにお答えすれば、大人社会を反映している結果だろうというふうに私は思っております。
 今、いみじくも対症療法だというふうにおっしゃいましたけれども、私もいろいろやっていることは対症療法なのだろうと。私はいつも言うんですけれども、体質改善をやらなければ、対症療法はとりあえずはいいけれども、これをいくらやっても本格的な改善にはつながらない。じゃ、体質改善というのは何だというと、私はいつも言い続けているんですけれども、子どもの基本的な日常生活をいかにしっかり送らせるか、そのために親がどこまで、大人がどこまで協力できるか、世の中の大人がどこまで本気になれるか、これに尽きるのだろうというふうに思っております。
◆(伊藤祐司 君) それでは、学校全体を統括する教育長の立場じゃないと思うんです。子どものいじめは家庭と親のせいだと、これでは話にならないでしょう。やっぱり学校の中でいじめの原因に加担している部分はないのかというところで根本原因を教育長は見ていくべきじゃないですか。
◎教育長(内山征洋 君) 今は、いじめの原因は何だというふうに御質問だから、端的に言うとそれは大人社会を反映しているんですよという話を申し上げたので、個々に学校の中でいじめが何が原因だというのは、これは非常に難しい問題です。
 前にも答弁させていただきましたけれども、子どものいじめられる側といじめる側がころころかわるわけですね。実は、この間の非常に悲惨な例ですけれども、いじめていた子を特定して、そのためにその子が不幸なことに自殺をしたと。それぐらい、このいじめというのはデリケートな問題であるわけですね。それを単純に、これが原因だからこうしろというような、いじめというのはそんな単純なものではないだろうと思います。
 それには、だから、対症療法と言っているのは、私は、学校は今度は心をいろいろ相談する専門家のスクールカウンセラーというのを全部に配置したりというような来年度の予算をお願いしているところですけれども、これは単純に、カウンセラーを配置して子どもたちの相談に乗るというだけでなくて、教師自身もそのカウンセラーといろいろ相談しながら、どういうやり方がいいだろうというのを丁寧に教師自身が学んだり、あるいは対応したりというためにこのカウンセラーというのは配置されるものであって、決して、子どもが悩んで来たらただ単に相談に乗ってというふうな役割というだけではないわけでありまして、それ以外にいろんなプログラムを、このカウンセラーには相談しながら、積極的に参加してもらうというようなことも考えております。
 もちろん、一言で言ってしまえば、子どもがかなりストレスがたまっているだろうというのはありますけれども、それも繰り返して言えば世の中の反映ということがかなりあるのだろうと思います。原因は何だと簡単におっしゃいますけれども、議員も多分そう思っているのだろうと思いますけれども、そんな簡単なものじゃないというふうに私は思っています。ただ、できる限りのことはやらなければいけない。学校全体が本気になって、いじめは許さないよという姿勢を示すことによって、随分子どもたちは違ってくるのだろうというふうに思っております。
◆(伊藤祐司 君) いじめは許さないぞという学校の姿勢が、それは子どもの救いになるというのは確かだと思いますよ。でも、私は教育長に答弁していただきたかったのは、先ほど議論したような、子どもを本当に一斉テストで勉強に追い込んでいくような雰囲気こそ、そういうものこそ学校としてはいじめの原因につながっている背景をつくっているんだと思うんですよ。
 ここに、北海道大学の教授がやった子どもたちのうつ傾向を示す子どもの年齢分布というのがありますけれども、これなどを見ると本当に、小学校、中学校の平均で、例えば何をしても楽しくないとか、とても悲しい気がするとか、泣きたいような気がする、生きていても仕方がないと思うなど、本当にそういう大うつ傾向、抑うつ傾向というのが、小学生の平均で7.8%、中学生の平均で22.8%、中学校3年生になると、一番右ですけれども、30%にも及ぶという結果があるんですね。こういう高いストレスを子どもたちが感じている。このストレスの原因が一体何なんだということに、やっぱり学校としてこういう子どもたちのストレスをつくっていないかどうかということに分析の思いを馳せていくことが重要なんじゃないんでしょうか。そういう点で、この子どものストレスという点について、どういうふうに教育長は思っていらっしゃいますか。
◎教育長(内山征洋 君) 大変難しい御質問で、子どものストレスは何によるんだというお話ですけれども、これは一概に、いろんなことがあるんだろうと思います。
 例えば、よく、小学生から中学生にかわるときに、中学生が急にいろんな悩みを持つというような、中一ギャップというようなのも、これも多分かなりの中学生にとってはストレスにつながるのだろうと思います。これも例えば、よく中身を聞いてみますと、教科担任制になったためだとか、あるいは急に授業が難しくなったと感じたとか、新しい教科が出てきたとか、いろんなことを言っているわけですよ。ですから、そういうことをひとつひとつ丁寧に見ながら、解決できるものを解決していく以外に、何かこれが特効薬だ、ストレス解消はこれをやれば間違いないというようなあれは私にはちょっとわかりませんので、いいアイデアがあったら教えていただきたい。
◆(伊藤祐司 君) 今のうつの傾向の数値というのは、欧米に比べて2倍だそうです。欧米と比べて日本の教育がどこが違うかというのは、国連の子どもの権利条約の委員会が2度にわたって日本の政府に対して、日本の教育というのは過度に競争的だと、子どもを小さいうちから勉強勉強で競争させ過ぎているということを指摘しているんですね。これなど大きなヒントになるんじゃないかと私は思うんですよ。そういう点では、早い時期から過密なカリキュラムで落ちこぼれをつくっていく、そういう学習指導要領が、1986年に改訂になりましたよね。昔は、掛け算九九は小学校の2年生から3年生にかけて1年近くかけて学んでいたのを、小学校の2年生のほんの2カ月ぐらいでやり上げちゃうというようなカリキュラムになって、それ以降、本当にこういう学校の中でのわからない子、落ちこぼれというのが言葉として出てきているわけです。
 そういう中で、今、二こぶラクダ現象という成績の現象が言われていますよね。これがその例示した例ですけれども、昔はいろんなテストをすると、この青いラインのように成績は平均点を中心に一こぶラクダになった。ところが、今は成績の良いグループと悪いグループで2つのピークができる二こぶラクダのようなグラフになるんだということが指摘されているわけです。特にこの二こぶラクダが、例えば中学校の1年生の1学期の英語から二こぶラクダになるというんです。
 昔は、中学校の1年生の英語は初めて英語を勉強する人たちばっかりだから、ABCDが書けて、ディス・イズ・ア・ペンがわかればいいわけですから、大体そのぐらいの程度だからほとんどみんなが理解できて、二こぶラクダどころか上にピークが来てなだらかな線になったというふうに言われている。ところが、今はもう、その1学期から二こぶラクダになるというんですね。つまり、これは勉強がわからないんじゃなくて、自分はもう勉強に向いていないんだ、勉強は自分とは違う世界なんだというので最初から学習を放棄している。そういう子どもたちがいかにたくさんグループとして生まれてきているのかということを示していることだと思うんですよ。
 そういうことというのが、やはり子どもの頃から勉強勉強で追い込まれ、勉強で周りと比較され、勉強で競争させられる、そういうあり方が子どもたちの発達をゆがめている大きな要因になっているんじゃないかというふうに私は感じていますけれども、いかがですか。
◎教育長(内山征洋 君) この成績のグラフの正規分布じゃなくなったという話はよく聞くわけです。私はこれは端的に、最初にそれを知ったのは、実はトップクラスの私立の大学、ここでこれがかなり進んでいるという話を、これは「分数のできない大学生」「少数のできない大学生」という本に、ちゃんとした調査をやったりして出ているわけです。これは何が原因かというと、入試の中でとにかく2教科なり3教科でどんどんどんどん入れちゃって、優秀な子はあれでもいいんだけれども、何となく入れちゃった子というのはその後だめなんだというような、私はその指摘は当たっていると思うんですけれども。
 結局、議員もいみじくもおっしゃっていましたけれども、学習を始める前から学習することを放棄しちゃっている。それは、やってみて、できるできないじゃないんだと言っていますけれども、その辺がまさに子どもの日常生活をもうちょっとちゃんとしてやる、小さいときから基礎教育というのが非常に重要なのだろうと思います。
 それで、例えば今、教育委員会で一所懸命これからやろうとしているのは、中学生になるまでの間、寝る前の30分間、家の人が読み聞かせをしてやってくれと言っています。これは何だとお笑いになるかもしれないですけれども、PISAの国際テストがありますね。あれの中でトップになったフィンランド、なぜフィンランドはあれだけ成果が出たんだと。これはいろいろ評価はありますよ。多分いろんな評価をするでしょうけれども、いろいろ私も調べるというか、調べるほどでもないですけれども、あれしましたら、フィンランドの駐日大使が
◆(伊藤祐司 君) それは知っていますよ。短くしてください。
◎教育長(内山征洋 君) 大事な話ですから。
 フィンランドでは、13歳になるまで、寝る前に子どもに読み聞かせをするということが国を挙げてやっていることだというふうな話をしております。これは非常に重要なことなので、そういうことを丁寧にやることによって、子どもたちがしっかりと学習意欲でも何でも高まってくるだろうと思うので、そういうことで、先ほど議員おっしゃっていた、対症療法ともう1つは体質改善というのはやっぱりやっていかないとだめなんだろうということで、私は今ちょっと、もういいですと言われましたけれども、お話しさせていただきました。
◆(伊藤祐司 君) 私はがっかりするんですけれども、学校の群馬の教育現場のトップにおられる方が、学校の中での問題じゃなくて、子どもたちが学習意欲を持てないグループができているのは家庭教育のせいだと。それでは話が進まないですよ。学校の現場で、学校の教育が、本当に物がわかる、知らないことを知る喜びじゃなくて、テストの点数をとる、そこのところに偏り過ぎていっているということが、学校の子どもたちの学ぶ喜びとかそういうところからかけ離れた学習になっていることが問題なんじゃないですか。
 朝の読書の時間がなくなってドリルをやらされる。モチベーション上がらないですよ。それこそ本当に学校の勉強をわかる勉強、わくわくして、次は何を教えてくれるんだろう、次はどんな楽しい勉強なんだろうという勉強の中身に変えていく、テストの点数をとるための勉強じゃなくて、そういう本来のあるべき学校の姿に切りかえていく、そのことが、私はこのいじめをなくすために学校として努力するべき、教育委員会として努力するべき一番のことだと思うんですけれども。
◎教育長(内山征洋 君) 私は、あえて大人社会の問題を指摘しているわけですけれども、当然のことですけれども、私どもの方では学校現場で様々な対応はしております。そのことをいくら言っても、基本的には子どもの日常生活というのを正さないと、それはなかなか難しいという話を強調して言っているわけでして、その辺を我々大人はもっと自覚しなければいけないという意味で言っているんです。
 例えば、子どもがわからなくなったときに、ほうっておいてはいけないわけですから、わからない授業をわからないままにしておかないようにするために、例えば、再三言いますけれども、土曜スクールというようなものを提案させていただいて、これは単純に学力を向上するためということではなくて、わからない子どもをわからせる手だてを行政として準備するんだという意味でやっていて、そういうようなことを通して子どもたちが授業についてくる、わかる、楽しいというようなことをやっていこうとしているわけです。決してその学校の中で、群馬県教育委員会は何もしていないんだというふうにとられると、非常に誤解だと思います。
◆(伊藤祐司 君) 私がデメリットが大き過ぎるから一斉学力テストはやめにしなさいと、こういうことをやると、どんどんどんどんそういうテストのための勉強が加速する、プレッシャーがかかる、矛盾が起きますよということに全然反応しないで、意を解さないで、これはこのままやりますと言いながら、テストの点数をとるためではない楽しい学校なんか、そんなできっこないですよ。
 それこそ、いじめをなくすというのは非常に高度な問題だと思うけれども、学校として一番努力すべきは、やっぱり一人ひとりの先生が本当に子どもがわくわくするような授業ができるかどうかにかかっていると私は思うんです。
 私もある先生と深刻ないじめに取り組んだことがありましたけれども、結局は何が決め手だったかというと、いじめている子どもやいじめられている子どもの人間関係に立ち入ってみたり、あるいはクラス全体に規範意識を示してみたりというような、今言われていることじゃなくて、本当に子どもたちがわくわくするような授業で引きつけてしまう、そういう楽しい授業というのがやっぱりこのいじめが潮を引くように解消していく決め手でしたよ。これを学校で本当につくっていくには、今、学校にかかっているそういうテストでいい成績を上げろ、いい点数をとれというようなプレッシャーを、教育委員会が守ってやらなくちゃ、排除していってやらなくちゃだめなんですよ。
 そして、学校の先生の多忙化を排除して、ゆとりあるそういう取り組みができるようにしてやる。このことが重要。それに、ひとつひとつの学級をもっと小さく、30人学級に全部していくという教育条件の改善、こういうのが同時にやられてこそ、本当にいじめをなくす学校になっていく。学校としての努力はそこにあるんじゃないですか。
◎教育長(内山征洋 君) 今、議員おっしゃっていますけれども、それは前にも議員から御指摘いただいているように、教員の多忙化を何とか解消しろという話は、これは再三御説明させていただいておりますけれども、私どもではずっと、ここ2年来、教師がなぜ多忙だという調査をやっております。それを具体的な形で対応策を打ち出して、市町村の教育委員会と協議をしながらそれを示して、教師が少しでも時間をあけられるようにという対応をとっております。今まさに議員がおっしゃったように、多忙化を何とかしろというのは、それはやっております。
 それから、規範意識をという、御自身の経験から規範意識をちゃんとやることだったんだというお話をしていますけれども。
◆(伊藤祐司 君) していないですよ、私は。
◎教育長(内山征洋 君) いや、規範意識ということをさっきおっしゃいましたよ。
◆(伊藤祐司 君) 規範意識が決め手じゃなかったと。
◎教育長(内山征洋 君) いや、規範意識も重要だと私は
○副議長(関根圀男 君) やりとりはしないでください。
◎教育長(内山征洋 君) 私は、規範意識というのは極めて重要だと思います。それで、私どもはそういうことを子どもたちに丁寧に指導していく必要があるということで、再三言っている50のルールというようなものを定着させていこうという努力をしておるわけです。
◆(伊藤祐司 君) 人の発言もきちんと、中身を間違って聞いてもらっては困りますよ。これ以上この問題で議論しても先に行かないと思うので、次の問題に行かせてもらいます。次も教育長さんなので、そのままお答えください。
 30人学級についてお伺いします。
 私は、この30人学級は、このいじめの問題にしても、学校の教育条件を変えていく決め手になる大きな柱だと思うんですけれども、上毛新聞の2月17日付は「小3まで30人学級」とでかでかと報じました。私はびっくりして、誤報かなと思ったんですけれども、誤報ではないんですね。県の記者発表資料そのものが小学校3年生に30人学級というふうに書いてあるわけですね。議会に出された詳細な資料で見て初めて、非常勤講師の配置による実質30人学級だと、こういうふうに書いてあるわけですね。
 確認したいんですけれども、小学校3年生を30人以下学級にするんじゃなくて、31人以上のクラスに非常勤講師を配置して少人数授業ができるようにするやり方で、いわゆる30人学級とは質的に異なることをやろうとしているということですね。
◎教育長(内山征洋 君) それも、一般的に全国的に30人学級、30人学級と言われているのは、そういうやり方を30人学級と言っているわけですから、それで私どもはそういう言い方をしているだけで、中身を別にごまかして30人学級がどうだこうだと言っているわけではありませんので、その辺は誤解がないようにしていただきたいんですけれども。
 ただ、学級というのは、学習集団としての機能だとか生活集団としての機能というのがありまして、学習集団としては集団をより柔軟に考えて少人数の授業をやるとか、そういったきめ細かな指導というのが効果があるわけですけれども、これは当然、子どもたちは集団生活というのも必要なわけでして、そういう場合には一緒にした形で教師が対応していくということで、非常にいい状態ができるということで、特に低学年においては小学校3年生までこういう形がとれたということは、私どもは非常にありがたいことでして、全国でこんなことをやっているところはないわけですから、その辺はしっかりと評価するべきは評価していただきたいというふうに思います。我々も、これは30人学級を仕上げるのには大変な苦労をしているわけで、その辺は十分御理解いただきたいというふうに思います。
◆(伊藤祐司 君) それは先生がいないよりはいる方がいいのかもしれないんですけれども、あちこちから、よかったねとか、また公約が前進したねというふうに言われるんですけれども、実態を話すと、何だというふうに残念がる人がほとんどなんですね。それだけ質的に違うというふうに多くの父母や教師や県民は考えていると思うんですよ。確かに半歩ぐらい前進には違いないから、その部分は評価しようとは思いますけれども、県民に誤解を与えるほどのこの宣伝は誇大広告だと私は思うんです。
 少人数学級でやるんだというふうに言いますけれども、この少人数学級で本物の学校ができるのかというふうに私はまだ疑問に思います。県教委が、この少人数授業に取り組み始めて5年が経過しましたけれども、学力が大いに向上したというような認識がございますか。
◎教育長(内山征洋 君) 特に低学年において、子どもが非常に安定して、教師も安定して授業ができるということははっきりと言えると思います。それを直ちに成績につなげるということは、これはまさに先ほどおっしゃっていたことと同じようなことになるのかと思いますけれども。
◆(伊藤祐司 君) 誰が成績と言いましたか。僕は学力と言ったんですよ。
◎教育長(内山征洋 君) 学力は、あれですか。
◆(伊藤祐司 君) 学力イコール成績と思っている教育長の方がおかしいんですよ。この少人数学級授業で広く行われている習熟度別学習は、これはかなり成果を上げる場合もあれば、上手にやらないと逆効果の場合もあるというのが、この間、随分指摘されていますよね。
 例えば、低いクラスに振り分けられた子どもがふてくされてモチベーションが下がる。さっき言った最初からやる気をなくすというやつですね。クラスごとの進度が合わずにクラス分けが固定化していく。カメさんクラス、ウサギさんクラスと分けられて、カメさんクラスはゆっくりゆっくり進度が進むから上のウサギさんクラスに置いていかれて、このカメさんクラスとウサギさんクラスはいつまでたったって、中の入れかえができない。そういうことがある。あるいは、逆に高学力のクラスが成績の均一化した、塾に通うような子どもで占められて、様々な意見の出し合いによる学び合いの学習というのが失われているというようなレポートも随分出されているんですよ。
 それから、単純なそういう習熟度別じゃなくたって、少人数授業であっても、頻繁な集団の入れかえ、あるいは組みかえが、今、教育長も学ぶ集団が学級だと言いましたけれども、学ぶ集団としての学級をつくることを困難にしているという報告もあります。子どもにとってみれば、頻繁に先生がかわるし、隣の机の友達もかわる。そもそも小学校の頃というのは、担任の先生との信頼関係が子どもを安心させて、人間的にも大きく成長させていくというふうに私は思うんです。
 その施策は、そこの見通しが、そのことを見逃しちゃっているというふうに思うんですね。私は、こういう少人数授業全体を否定するわけじゃないですけれども、これはやはり限定された教育方法だと捉えるべきで、こういうふうに普遍的に、これで30人学級、良くなりましたという形で広げていくということは正しい方向じゃないと考えますが、いかがですか。
◎教育長(内山征洋 君) こういう新しいことをやっていくときに、デメリットばっかり指摘されるとなかなか前に進む話ではないので、やはり私は現場の教師からいろいろ話も聞いたりしていますけれども、いろんな形で授業ができるわけですし、チームティーチングということで2人で一緒にやる場合もありますし、あるいはいろいろクラスを分ける場合もありますし、それから、先ほど言ったように、集団で、むしろ子どもたちは30人ぐらいの固まりになって遊んだり運動したりする方がいい場合というのもありますし、その場合には教師が2人、つきっ切りで見られるというようなこともあるので、そういうようなプラス面、議員も全く否定するわけじゃないとおっしゃっていますので、その辺をもう少ししっかりと見ていっていただければ、私はこれは大変な前進であるというふうに思っております。
◆(伊藤祐司 君) じゃ、逆にもう1つ、逆の方面から見ますけれども、このチームティーチングのやり方というのは、チームティーチングあるいは臨時の先生に頼るというやり方が、たくさん何百人という臨時の先生に頼った教育がされるという点なんですね。今年度の施策で県教委が雇おうとしている小中学校の臨時の先生は何人になりますか。
◎教育長(内山征洋 君) ちょっとそれは、今、数値がないのでわからないです。
◆(伊藤祐司 君) 1、2年生が70人、3年生が366人、中学校で124人というふうに説明書に書いてあったから、560人ぐらいの臨時の先生、非常勤講師を雇うわけですね。臨時の先生といっても地公臨の先生とは別ですよ、非常勤講師だけで。この非常勤講師の皆さんは、1日8時間、週4日、それで35週の勤務というんですね。年収は160万円、こういう賃金ですよ。
 今度、小学校の方は週5時間、5日間、非常勤の講師を配置するという計画だと聞きましたけれども、そうなると、1人の人が週4日を週5日にするというわけじゃないわけですね。そうじゃなくて、また新しい1人の人を雇い入れるわけですね。そうなると、その人は学校をはしごをする。何曜日はこの学校、何曜日はこの次の学校ということも考えられるわけですか。
◎教育長(内山征洋 君) 学校の中で、例えば小学校1年から3年までに少人数学級を編制できたわけですから、その人たちを上手に使うことによって、その辺は、ほかの学校にはしごをするなんていうことはないような形をとっていくというふうに考えております。特にこれから今やっていこうとしているのは、国からもいろんな教員が張りついていますし、私どもの方からも県単でいろんな人間をつけています。そういうのを各学校ごとに特徴に応じて、校長のある程度の裁量の中でその辺を上手に使っていくというようなこともこれからは考えていけるのだろうというふうに思っております。
◆(伊藤祐司 君) この非常勤の先生の側から見ても、これは非常にむごいことだと思うんですよ。一人ひとりはやる気に燃えた人材であっても、年収160万円ですよ。ワーキングプアじゃないですか。これを県教委がどんどんつくり出している。今年なんかは3年生で200人以上増やすというわけでしょう。
 何年やっても、正式の先生に採用されるか、そういう保証は全然ない。いい授業をやろうとすれば、採用試験の勉強の方は今度は逆におろそかになる。私もそういう非常勤講師の1人でした。本当に一人ひとりが大変な思いを抱えてやっているわけです。そうなれば、最初はやる気に燃えた人材であっても、やり方によっては将来の優秀な教員を使い捨てにしているのがこの制度だということにもなりはしませんか。
◎教育長(内山征洋 君) 実は、この非常勤の先生方、若いうちに学校現場を経験するというのは、子どもたちと接するということが非常に重要なことです。そういうこともあって、私は非常にこういう先生方には経験を積んでもらって、正規の教員になっていただくというのが非常にプラスになるのだろうと思います。
 それから、もう1つは、実はリタイアした、退職をしたベテランの教員というのがいろんな意味でたくさんいらっしゃいますので、今後、特に小学校の低学年なんていうのは、もしかしたら年配の人の方がいいかもしれないということもありまして、そういう人たちも積極的に今後この中に取り入れていくというようなことは考えております。
◆(伊藤祐司 君) 年配の人が非常勤でやってきたら、担任の若い先生は嫌でしょうね。年配のベテランの人を相手に、自分が担任でね。そういうことにも想像力を働かせてくださいよ、教育長。
 それから、大体この非常勤の先生で年収160万円のワーキングプアの人たちに群馬の教育の重要な部分を託す、こういうやり方を捨てようじゃないですか。この間、警察官は7年間で532人、毎年毎年数十人、百数十人と増員されてきましたね。この人たちにアルバイトの警察官が1人でもいますか。みんな正規の警察官じゃないですか。学校の先生は、じゃ、こういうワーキングプアの非正規の人でいいんですか。
◎教育長(内山征洋 君) 年配が入っていると嫌だというお話ですけれども、私はむしろ年配の方が入っていてくれるというのは非常にありがたいことなんだと思います。例えば、それは経験を積んでいるわけですから、小さな子どもの扱いには当然慣れているでしょうし、さらに言えば、先ほどちょっとデータが出ましたけれども、ストレスというのは教員にも、非常にストレスになっているという教員もいるわけで、そういう人たちはストレスを感じる前というか、感じたら、身近にベテランの同じような経験をしてきた人がいる、その人に相談をするということでかなりな部分を解消できるというのがあるのだろうと私は思います。そういう意味でも、このベテランの人たちが学校現場に入ってもらうというのは非常にありがたい話だと思っていますので、それは今後進めていきたいというふうに考えております。
◆(伊藤祐司 君) 本当にわからない人ですね。個人として、その先生がまた勉強を1クラス、2クラス持ってもらおうというのはわかりますよ。そうじゃなくて、担任の若い先生が、駆け出しの二、三年の先生が、ベテランの先生が入ってきて、その先生に一々、あんたのやり方はそこがだめだ、あそこがだめだと言われたら、どうなりますか。それこそストレスをためてやめちゃうんじゃないですか。そういうことの方が全然起こり得るんですよ。そういうところにもう少し想像力を働かせてもらわなくちゃ困ります。
 この問題はいつまでやっていてもしようがないので、移りますけれども、私は、完全30人学級というのをやっぱり進めていくべきだと思うんです。財源的にも、これは可能なんじゃないかと思うんです。1学年を完全30人学級にするにはどのぐらいの費用が必要ですか。
◎教育長(内山征洋 君) これは厳密に計算するというのは、小学校1年から小学校3年まで30人を編制した場合の、これは平成18年5月1日の試算として、平均給与で102億円ぐらいになるという試算ですね。
◆(伊藤祐司 君) じゃ、私が言います。県教委は、教員の給料を1人185万円、校長先生まで含めた平均給与で充当するとどうなるかという計算をするから、うんと高くなるんです。でも、現実的には、30人学級をだんだん広めていきましょうという場合は新任の先生を雇うわけでしょう。新任の先生の1年間の給料は、今、聞いたら340万円強なんだそうです。350万円と計算しても、1学年160人いると30人学級ができる。5億6000万なんです。今、1、2年生は非常勤講師でやっている部分が70人ありますから、これが約2億5000万円で、8億円で大体1、2年生の30人学級ができるんですよ。これは今、さくらプランとして計上している非常勤講師のお金の8億円とほぼつり合うじゃないですか。
◎教育長(内山征洋 君) 単純にその1年だけということであればそうかもしれないですけれども、当然、後年度負担というのが伴ってきますので、今後やはりこれを正規の教員に振りかえていくということであれば、それは全く可能性がないわけではないですけれども、その辺も十分考慮してやっていかなければいけないのだろうというふうに思っております。
◆(伊藤祐司 君) 当面の給料アップを見ても、実際には今、公務員の人の給料は毎年下がり続けているわけですけれども、中3まで完全に30人学級にして、新任の教師だと42億円、当面の給料アップを考えても50億円あれば、市町村で折半すれば25億円、こういうことで完全30人学級が中3まで行くわけですよ。当面、10年間のスパンを考えれば。こういうものだということをぜひお考えいただきたいというふうに思います。
 教育長については、とりあえずこれで質問を終わります。
 次に、健康福祉担当理事、お願いいたします。
○副議長(関根圀男 君) 健康福祉担当理事、答弁席に着いてください。

        (健康福祉担当理事 福島金夫君 登壇)
◆(伊藤祐司 君) まず、各種の子育て施策の充実についてということで最初に聞きたいのが、子育て予算に関わって、群馬県がこれまで子育て群馬の中心施策としてしてきた子どもの医療費助成、それが今、全国的にどんなレベルになっているのかというのを私たちは調べました。確認してみたいと思います。
 これが現在の状況です。黄色いのが群馬県よりも対象年齢が上回っている県。栃木、岐阜、愛媛、福岡です。これは所得制限なし、自己負担なしです。それから、所得制限なしで、なおかつ群馬県の対象年齢を上回っている県が紫で示してあります。そして、所得制限はあるけれども、群馬県の対象年齢を上回っている県がだいだい色で示してあります。
 こう見ると、群馬県、これは子育て群馬の中心施策として自慢できるような状況にはとてもないと思うんですが、御感想はいかがでしょうか。
◎健康福祉担当理事(福島金夫 君) 群馬県の場合の子どもの医療費助成につきましては、福祉医療の全体の中の1つとしてやっております。福祉医療全体としますと、今御指摘いただいたのとは若干違ってくるかなというふうに思います。
 子どもの医療費助成につきましては、群馬県の場合につきましては、すべての市町村で今、かなりの部分までいっているかというふうに思います。群馬県として、その市町村に対して助成をするというような形で今やっていますので、今の状態についてはさもあらんというふうには認識をしました。
◆(伊藤祐司 君) 近年、やっぱり子育て、少子化対策として医療費の助成に大きく踏み出す、そういう都道府県がふえてきているわけです。兵庫県などは、今でも群馬県よりも上の部分になっていますけれども、昨年度の議会で小学校3年生までこれを拡大するということを決めました。群馬県も、県の努力というよりも、今、市町村の努力で就学前までやっているところがほとんどなんですよ。あるいはそれ以上やっているところもありますけれども。これを県が就学前までに引き上げるとか、今は群馬は2歳児と4歳児まで、外来が2歳児まで、入院が4歳児までですけれども、これを就学前までに引き上げる。あるいは、これをもっと中学校卒業ぐらいまで引き上げるというようなことが今本当に求められているというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。
◎健康福祉担当理事(福島金夫 君) 先ほど申し上げましたとおり、県内にいらっしゃる保護者の方々につきましては、市町村の実態がありますので、今、不便に感じているとか、乳幼児医療費助成が困っているという形にはなっていないかなというふうに思います。群馬県としますと、子育て支援につきましては、子育て支援策全体の中でやっぱり捉えるべきではないかな、この乳幼児医療費のみで捉えるべきではないんじゃないかなというふうに思っております。
◆(伊藤祐司 君) 医療費で困っている人はたくさんいますよ。困っていない状況だなんて言えないと思うんですけれどもね。
 中学校まで、卒業まで無料化すると、どのぐらい予算がかかりますか。
◎健康福祉担当理事(福島金夫 君) 乳幼児医療費助成につきまして、中学校までというのは、対象年齢だとか、所得制限だとか、さらに、年齢別の福祉医療費の統計データ、非常に複雑になっておりますので、過去の実績から推計するというのはちょっと難しいというふうに捉えております。
◆(伊藤祐司 君) 我が党の早川県議に対して、腰だめで大体およそどのぐらいという試算を出されているんじゃないですか。
◎健康福祉担当理事(福島金夫 君) 出してはいないというふうに思います。
◆(伊藤祐司 君) 過去の実績から推測すると、40億円という話を私は聞いています。中学生というのは、14歳ぐらいが一番病気にかかりにくい。入院も少ないんですね。だから、比較的財政を食わずに対象年齢の引き上げというのは可能なんですよ。そういう点で、こういう方向に向かってぜひ努力していっていただきたいと思うんですけれども、努力、検討するおつもりはございますか。
◎健康福祉担当理事(福島金夫 君) 現在、我々の方は福祉医療制度懇談会を開いて、検討を進めております。この中には、有識者でありますとか医療関係者、市町村の関係者、それだけではなくて、乳幼児を抱えている保護者の方、また、重度心身障害児の代表の方、母子家庭の方、そういった人たちも入りまして、今、この医療制度につきまして懇談会を開いて検討しております。その中でどういう議論になるのか、我々の方では注目をしているという段階でございます。
◆(伊藤祐司 君) 続いて、学童保育の問題でもお話を伺いたいと思います。
 子育て支援の核としてぜひ求めたいのが学童クラブの充実です。今、学童クラブは片親家庭だとか、共働きの家庭の子どもの安全・安心というだけじゃなくて、それこそ核家族化の中で失われている、あるいは地域の危険度が増す中で失われている子育ての力というのを本当に保っている施設だと思うんですね。
 さっき、いじめの問題がありましたけれども、昔だっていじめはあったけれども、簡単に自殺はしなかった。でも、今の子は何でそんなに自殺しちゃうんだろうというふうに思うと、昔は子どもの集団があって、がき大将の集団があって、その中で子どもは子ども同士でもまれて、あるときはけんかするだろうし、大泣きするだろうし、そういうもまれ方の中で社会性を身につけていった。だから強かったんだけれども、今の子はそれをなしに突然学校という社会の中に行く。それが大きいギャップなのじゃないかという指摘もあるわけです。
 そういう点で、今、学童クラブへの助成を強めていただきたいんですけれども、今問題は2つあって、大規模な学童が、すごいんですね。70人以上の学童というのがたくさん出ている。それから、指導員のやはり劣悪な待遇改善が進まなくて、本当にワーキングプアに毛が生えたようなぐらいの給料しかもらえていない。だから、本当に優秀な人材も次々とやめていってしまうという状況もあるんです。こういうのを本当に解決していく手だてを県にとってもらいたいと思うんですが、いかがでしょうか。
◎健康福祉担当理事(福島金夫 君) まず、大規模クラブでありますけれども、これは実施主体であります市町村の人たちと連携をしまして、今後3年以内ぐらいになるかと思いますけれども、適正規模への分割を進めたいというふうに考えております。おおむね71人以上ということですが、半分ぐらいになればいいかなというふうに考えております。
 また、学童保育の施設の設置基準でありますけれども、これは現在、アンケート調査を集計中であります。その結果に基づいて、どのような結果が出るのか、これを注目して検討を進めたいと考えております。
◆(伊藤祐司 君) その大規模学童を解消するということですけれども、これは予算的な措置は何か裏付けがあるんですか。
◎健康福祉担当理事(福島金夫 君) 19年度の当初予算において、所要経費の計上をお願いしているところであります。
◆(伊藤祐司 君) ぜひ、力を入れていっていただきたいというふうに思います。
 以上で健康福祉担当理事には終わりにします。
 教育長、再度御登壇願います。
○副議長(関根圀男 君) 教育長、答弁席に着いてください。

        (教育長 内山征洋君 登壇)
◆(伊藤祐司 君) 午前中の南波県議からも質問がございました高校授業料の値上げの問題、私も強くこれを反対したいと思うんです。先の長崎県議も言いましたけれども、今、格差が広がる政治のもとで、格差が再生産されるという指摘も先ほど長崎議員も言われました。こういう中で、高校授業料がどうして値上げになるのかと。県民の視点から見ても、合理的な理由がとても見当たらないんですけれども、値上げの合理的な理由というのは何なんでしょうか。
◎教育長(内山征洋 君) これについては午前中の南波議員の御質問にお答えしたとおり、見直しの時期ということで見直しをさせていただいて、こういう判断をしたということであります。
◆(伊藤祐司 君) 子どもたちの、生徒の親の家計の状況が年々悪化しているというのは、教育長、御存じですよね。
◎教育長(内山征洋 君) そういうことを踏まえて、高校進学を断念せざるを得ないということがないように授業料の免除という制度をしっかりと設けておりまして、これは十分高校生、中学生に宣伝をして、利用を促しているところであります。
◆(伊藤祐司 君) 授業料を免除すれば、じゃ、授業料を上げてもいいんですか。今言われたように、県立学校の授業料の免除というのが、平成15年度は1514件だったのが、平成18年度は2174件にぐんと増えていますよね。これだけ本当に生活に困っている、そういう家計が大変になっているということを示しているわけですよ。それなのに、どうしてこの授業料を値上げしていいんですか。
◎教育長(内山征洋 君) ですから、セーフティーガードというのはしっかりとそういうことで担保しておりまして、その辺について子どもたちがそのために進学を断念せざるを得ないというようなことは決してないと、これは断言できます。そのほかに奨学金制度等もありますので、それはしっかりサポートしていきたい、これは宣伝していきたいと思っております。
◆(伊藤祐司 君) 今、奨学金制度もあるとおっしゃいました。群馬県が持っている奨学金制度の予算はいくらですか。
◎教育長(内山征洋 君) 予算的にはともかく、この授業料を
◆(伊藤祐司 君) 予算はいくらですか。
◎教育長(内山征洋 君) いや、数値を今持っていないというだけの話で、授業料の免除の制度にしても、それから奨学金の制度にしても、100%使い切って、もうこれ以上はだめですという状況にはなっておりません。当然、必要ならば、一定の審査がありますけれども、その審査結果に基づいて出しているということで、そういう意味で、私はもし宣伝が十分でなければもっと宣伝していくというふうに言っているところであります。
◆(伊藤祐司 君) 群馬県高等学校奨学金貸与、この予算額は今年度は644万6000円ですね。これは中身は大変いいんです。無利子で、公立は、自宅通学の場合は月額1万8000円、自宅外は月額2万3000円、私立の場合は、自宅で3万円、自宅外は3万5000円。ところが、この644万円では、例えば3万円が平均だとすると、十五、六人分ですよ。これじゃ、全然らちが明かないじゃないですか。特にこの奨学金制度は全然宣伝されていません。これをもっと本当に本気でやるなら、補正予算も組んでやるべきじゃないですか。
◎教育長(内山征洋 君) これは県単の分だけでなくて、ほかにも奨学制度というのはありまして、それも進めていますし、そういうことで先ほど来言っているように、手を挙げたけれどももらえなかったという生徒が出るということは現在のところないわけです。これは必要ならば当然予算要求して出していくわけでありまして、ただ、もし仮にそういうことがあればいけないので、議員御指摘のように宣伝が足りないということであれば、それはしっかりと中学校から高等学校にかけて宣伝はしていきます。今もしっかりそういうことはやっているんですけれども、その辺の周知徹底が十分でないというお話であれば、これは周知徹底を図っていくということで、決してそういうために、授業料が値上げになったために残念ながら高校を断念せざるを得なかったというようなことはないように、しっかりとサポートしていくという考えであります。
◆(伊藤祐司 君) 3年ごとの公共料金の見直しという観点で、惰性でこういうものをやっていかれては困ると思うんですよ。ちょうど8年前、知事はこの公共料金の3年ごとの見直しを1回凍結したことがありましたよね。あのときから比べたって、今はもっと庶民の家計は苦しくなっているわけです。今の教育長の答弁は全く納得できないことを申し上げて、この質問は終わりにします。
 知事、御登壇願います。
○副議長(関根圀男 君) 知事、答弁席に着いてください。

        (知事 小寺弘之君 登壇)
◆(伊藤祐司 君) これまで、30人学級からずっと、子育てに本当にもうちょっと予算を本気で出していくべきじゃないかということを議論させてもらったんですけれども、いずれも切実で強い要求がある中身です。知事として、今の議論をどのように見ていらっしゃいましたか。
◎知事(小寺弘之 君) それは、できるだけ子育てに、そして弱い者に予算がいくような、そういうふうにしたいと私は思っています。
◆(伊藤祐司 君) こういう子育てにできる限り予算がいくようにというふうに言いますけれども、今、地方財政は大変逼迫した状況になっているわけですね。再三申し上げているように、大きな無駄な事業、あるいは不要不急、急ぐ必要のない事業、こういうのを大胆に見直しをしていかなければ、こういう予算は生み出せないと思うんです。
 私は、八ッ場ダム、これについて前々回の質問で、このダムは利水上必要ないし、治水上も役に立たないダムだということを申し述べさせてもらいました。前回の質問では県営の増田川ダムについて、これも利水上も全く必要ないし、治水上もほとんど役に立たないダムだということを訴えさせてもらいました。もう人口も2004年をピークに群馬県は減少を始めている。それも予想以上に速い減少の速度になっているということが明らかなわけですから、まずはダムを見直すとか、あるいはもう少し大型の道路などを見直していくとか、こういうことをもう少し積極的にやられるべきだと思うんですけれども、いかがですか。
◎知事(小寺弘之 君) 当然、そういうことをやっているのでありまして、例えば倉渕ダムは凍結状態になっていると思いますね。そういうことだとか、高崎競馬も廃止しました。あれもやっていれば毎年10億近くの赤字が出るわけだったんですが、いざやめるとなったらライブドアの何とかさんという社長が来て、来た途端に継続すべきだというふうに、そういう意見が県議会からも出ました。でも、やはり中止しました。
 そういった積み重ねによっていろいろな福祉予算を出し、先ほどの少人数学級についても8億円出すことができたし、それから障害者自立支援法についても25億円出すことができたし、あるいは産科小児科の医師の確保についてもそれなりの措置をとるし、そういうふうにしてやりくりしながら、この8080億を組み立てているということであります。
◆(伊藤祐司 君) その8080億円の中に増田川ダムをまだつくる計画が残っていますね。八ッ場ダムにもまだお金を出し続けるつもりなんですか。
◎知事(小寺弘之 君) 八ッ場ダムについては施工主体が国の事業ですよね。そして、これまで長年にわたって議論を重ねてきて、ここまで来ている状態であります。そういうこともありますし、不要不急といっても一概になかなか言えません。例えば、高崎の高松の立体交差事業、あれは国の事業ですけれども、県の負担も相当な額を持っております。それから、先日の国立高崎病院の全面改築に伴うあの医療センターの建設費、30億のうち20億は県が負担をしているわけでありまして、やっぱりいろいろなものをやりくりしながら8080億の予算案をつくっているということであります。
◆(伊藤祐司 君) 私は、例えば県営なら県営の増田川ダムをまだつくり続けていく気でいらっしゃるんですかとお聞きしたわけですよ。そういう点では、そういう見直しが全然まだまだ余地が一杯あるわけです。逆に言うと、今、30人学級の問題だとか、乳幼児の医療費の助成だとか、こういうのはそういうものよりももっと優先度が高いんじゃないのかというふうに思うんです。
 先ほど言った、30人学級、初任の先生で当面10年間ぐらいのスパンで見れば、市町村と折半すれば25億円というふうに私は試算しましたけれども、これは群馬県の8000億円の一般会計からすれば0.03%ですよ。40万円の家計の家庭に換算すれば、月々1200円子どものために出せるかどうかという額なんですね。そういうことだとすれば、本当に今もう急ぐ必要がない、あるいはやる必要がないダム、特に増田川ダムなどは直ちに中止して、そういう予算を振り向けていく、そういう作業がもっと真剣にやられる必要があるんじゃないかというふうに私は申し上げているわけです。
◎知事(小寺弘之 君) それはこれだけの大きな県政を動かす上においては、相当な慎重な配慮が要るわけでありまして、プラス・マイナスいろいろな角度から検討に検討を重ね、慎重に議論をしながら結論を出していくのでありまして、急ブレーキ、急ハンドルを切ったら事故のもとになるのであります。
◆(伊藤祐司 君) 急ブレーキ、急ハンドルとおっしゃいますけれども、倉渕ダムの場合は、もう取り付け道路まで全部できて、本体工事だけつくればよかったのを知事は急ブレーキをかけたじゃないですか。
○副議長(関根圀男 君) 残り30秒です。
◆(伊藤祐司 君) 八ッ場ダムなんかはまだ取り付け道路もあれも全部完成しているわけじゃありませんよ。増田川ダムなんかはまだ調査の段階じゃないですか。こういうところを、言葉のあやじゃなくて、本気で見直していっていただきたいということを最後に申し上げて、私の質問を終わりにさせていただきます。
○副議長(関根圀男 君) 以上で伊藤祐司君の質問は終わりました。
 以上をもって本日の日程は終了いたしました。
 次の本会議は、明23日午前10時から再開し、上程議案に対する質疑及び一般質問を続行いたします。
 ● 散     会
○副議長(関根圀男 君) 本日はこれにて散会いたします。
   午後4時11分散会