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平成18年  9月 定例会−09月26日-03号




平成18年 9月 定例会
群馬県議会会議録  第3号
平成18年9月26日        出席議員 51人 欠席議員 なし 欠員 5人
   松沢 睦  (出席)       角田 登  (出席)
   田島雄一  (出席)       青木秋夫  (出席)
   大林喬任  (出席)       矢口 昇  (出席)
   中村紀雄  (出席)       原 富夫  (出席)
   早川昌枝  (出席)       大澤正明  (出席)
   関根圀男  (出席)       中沢丈一  (出席)
   小林義康  (出席)       長崎博幸  (出席)
   腰塚 誠  (出席)       塚越紀一  (出席)
   金子泰造  (出席)       荻原康二  (出席)
   安樂岡一雄 (出席)       南波和憲  (出席)
   亀山豊文  (出席)       黒沢孝行  (出席)
   五十嵐清隆 (出席)       星野 寛  (出席)
   木暮繁俊  (出席)       小野里光敏 (出席)
   真下誠治  (出席)       金田克次  (出席)
   松本耕司  (出席)       田所三千男 (出席)
   金子一郎  (出席)       久保田順一郎(出席)
   長谷川嘉一 (出席)       須藤昭男  (出席)
   岩井 均  (出席)       金子浩隆  (出席)
   平田英勝  (出席)       大沢幸一  (出席)
   桑原 功  (出席)       塚原 仁  (出席)
   織田沢俊幸 (出席)       中島 篤  (出席)
   伊藤祐司  (出席)       狩野浩志  (出席)
   新井雅博  (出席)       福重隆浩  (出席)
   橋爪洋介  (出席)       中島資浩  (出席)
   岩上憲司  (出席)       今井 哲  (出席)
   須藤日米代 (出席)
説明のため出席した者の職氏名
   知事         小寺弘之
   副知事        高木 勉
   教育委員長      石原聰一
   教育長        内山征洋
   選挙管理委員長    河村昭明
   人事委員長      大河原清一
   代表監査委員     富岡惠美子
   公安委員長      末村重雄
   警察本部長      折田康徳
   企業管理者      関根宏一
   病院管理者      谷口興一
   理事(総務担当)   加藤光治
   理事(企画担当)   横尾恒夫
   理事(健康福祉担当) 福島金夫
   理事(環境・森林担当)大木伸一
   理事(農業担当)   田中 修
   理事(産業経済担当) 大崎茂樹
   理事(県土整備担当) 川西 寛
   食品安全会議事務局長 小澤邦寿
   財政課長       高草木方孝
   財政課GL(次長)  塚越昭一

職務のため出席した者の職氏名
   局長         齋藤 ?
   総務課長       高橋秀知
   議事課長       栗原弘明
   議事課次長      中島三郎
   議事課GL(係長)  小茂田誠治
   議事課主幹      今泉一幸
   議事課副主幹     堀 和行
   平成18年9月26日(火)
                  議  事  日  程 第 3 号
                                午 前 10 時 開 議
第1 一般質問
 ・第103号議案から第125号議案について
 ・平成17年度群馬県公営企業会計決算の認定について
                          以 上 知 事 提 出
   午前10時7分開議
 ● 開     議
○議長(大澤正明 君) これより本日の会議を開きます。
 ● 一 般 質 問
○議長(大澤正明 君) 
△日程第1、第103号から第125号までの各議案及び平成17年度群馬県公営企業会計決算認定の件を議題とし、上程議案に対する質疑及び一般質問を行います。
 通告がありますので、順次発言を許します。
         ──────────────────────────
              本 日 の 発 言 通 告
┌───────┬───────────────────────────┬─────────────┐
│氏     名│     発 言 通 告 内 容           │答弁を求める者の職名   │
│( 所属会派 )│                           │             │
├───────┼───────────────────────────┼─────────────┤
│中村紀雄   │1 教育行政について                 │教育長          │
│(自由民主党)│2 少子化対策について                │知 事          │
│ 発言割当時間│                           │総務担当理事       │
│    70分 │                           │産業経済担当理事     │
│       │3 県立病院の改革について              │病院管理者        │
│       │4 治安問題について                 │警察本部長        │
│       │5 自殺対策について                 │健康福祉担当理事     │
│       │                           │教育長          │
├───────┼───────────────────────────┼─────────────┤
│塚原 仁   │1 外国人との共生について              │企画担当理事       │
│(フォーラム │                           │健康福祉担当理事     │
│ 群馬)   │                           │教育長          │
│ 発言割当時間│                           │知 事          │
│    70分 │2 児童虐待について                 │教育長          │
│       │                           │健康福祉担当理事     │
│       │3 不登校対策について                │教育長          │
│       │4 国民保護に関する県の体制について         │総務担当理事       │
│       │5 フラワーパークの管理運営について         │農業担当理事       │
│       │6 税の徴収について                 │総務担当理事       │
│       │7 公共工事の品質確保の促進について         │県土整備担当理事     │
├───────┼───────────────────────────┼─────────────┤
│五十嵐清隆  │1 道徳・マナー・モラルの欠如について        │県土整備担当理事     │
│(自由民主党)│                           │健康福祉担当理事     │
│ 発言割当時間│                           │環境・森林担当理事    │
│    50分 │                           │食品安全会議事務局長   │
│       │                           │教育長          │
│       │2 県立伊勢崎清明高校の移転について         │教育長          │
├───────┼───────────────────────────┼─────────────┤
│織田沢俊幸  │1 雇用対策について                 │知 事          │
│(自由民主党)│2 交通事故の防止対策について            │警察本部長        │
│ 発言割当時間│3 鳥獣害対策について                │環境・森林担当理事    │
│    50分 │                           │農業担当理事       │
│       │                           │食品安全会議事務局長   │
│       │4 地域づくりへの支援策について           │総務担当理事       │
│       │5 地元問題について                 │県土整備担当理事     │
├───────┼───────────────────────────┼─────────────┤
│金子一郎   │1 環境森林問題について               │知 事          │
│(自由民主党)│                           │環境・森林担当理事    │
│ 発言割当時間│2 維持補修工事費等について             │県土整備担当理事     │
│    60分 │                           │総務担当理事       │
└───────┴───────────────────────────┴─────────────┘
         ──────────────────────────
○議長(大澤正明 君) 中村紀雄君御登壇願います。

         (中村紀雄君 登壇 拍手)
◆(中村紀雄 君) おはようございます。自由民主党の中村紀雄です。通告に従い質問いたしますが、その前に質問のベースとなる私の考えを申し上げたいと思います。
 誠に激変の時代、そして様々な難問が山積する時代にあって、地方を担う私たちが足を踏ん張ってその役割を果たす。これが地方分権の要点であると私は思います。そのために全国の地方議会が生みの苦しみを味わっている、こういう現状であると思います。
 私たちも自己改革と、自分たちの意識の改革とあわせて議会改革を進めてまいりました。一問一答形式という新しい形の工夫もそのひとつであります。大切なことは、この器に何を盛るか、この器をいかに活かすかということであると思います。かような観点で質問をいたしたいと思います。主な質問項目は、教育行政、少子化対策、県立病院の改革、治安問題等であります。教育行政については、中学校の多くの先生にアンケートを出して調査したことがありまして、私の二、三の質問はこのアンケートに基づいた質問をいたしたいと思います。
 議会と執行部との間に緊張関係があります。この緊張関係を乗り越え、県民のために大局的な見地に立ってこれを活かしていくことが大切ではないかと思う次第であります。かような見地から順次質問をしてまいりますので、よろしくお願いいたします。
 まず、教育行政について、教育長に質問いたします。
○議長(大澤正明 君) 教育長、答弁席へ。

         (教育長 内山征洋君 登壇)
◆(中村紀雄 君) 初めの質問は、私はかねて教育改革の原点は現場の授業の充実にあるということを申し上げてまいりました。それでは、この授業の充実をいかに実現するかということが一番大きな課題ではないかと私は思うわけであります。そんな問題意識を持っていた折、ある中学の校長経験者から、私は手紙をいただきました。要点はいくつかあるわけですけれども、ここで取り上げるべきことは、教師、学校の現場の先生が忙し過ぎると。その中身は授業以外のことで、報告書の作成であるとか、その他の文書の作成だとか、そういうものが重複したり、会議が非常に多過ぎると。授業に専念できるように配慮を願いたいということが大きなひとつの趣旨でありました。
 私は、教師が本業に使える時間を確保してくださいということで始まって、以上申し上げたようなことが書かれているわけですけれども、かねてこういうことは聞いていたものですから、多くの中学校にアンケートを出して調査をしたわけであります。そこで、私が出した中学で19の中学から回答がありました。
 そして、中身については、校長先生に歴史の担任の先生にこれは答えてもらってくださいとか、あるいは一人ひとりの先生に聞いていただきたいというような中身があるわけですけれども、中には、この授業以外のことがせわし過ぎるかどうかということに対して、パーセントで95%が「忙しいと思っている」という回答もありましたけれども、311人の方が「多過ぎる」と。本業(授業以外の事務)について、「多過ぎる」「別に負担ではない」というような項目があるんだけれども、まあ、「多過ぎる」と。そして、「多過ぎる」という回答をした311人の中で、160人の方が「授業に支障が出ている」、そういうふうに答えているわけであります。
 これは授業の充実を期する、これは最大の課題でありますけれども、こういう今の現場の環境を整えるという点において、私は非常に重大な問題ではないかと思うわけであります。まず、この点についての教育長の認識、そしてそれに基づいた考えを聞かせていただきたいと思います。
◎教育長(内山征洋 君) ただ今、元教員からの手紙の中で多忙感というお話がありました。それに基づいて議員が独自に調査をされたというようなこともありましたけれども、私はこの職に就任以来言っていることは、教師にゆとりを持たせろということは言い続けてまいりました。問題なのは、今まで教師が非常に多忙であるということは巷間当たり前なように言われてきているわけです。しかし、現実に何が教師の時間を圧迫しているかという調査は、これは残念ながら全国的にも全く行われていないというのが実情なんですね。
 それで、実は私どもの方は、昨年から教員のゆとり確保のための調査研究ということで、本格的な調査を実施しております。これはおよそ4400人ぐらいの小・中学校の教員を対象とした調査でありますし――これはアンケート調査です。それから、具体的にいくつかの小・中学校を指定して現地に入って聞き取り調査だとか、教員がどんなふうに日常を送っているかというような調査をやってまいりました。それに基づいた調査結果というのを、これはまだ終わっておりませんけれども、中間報告のような形で、実は今年の5月の文教警察常任委員会に出させていただいて、それについて報告させていただいております。その際に、委員会の中でもいろいろな議論をいただいているところであります。
 そういうことで、私どもではこのことは十分に問題であるというふうに受け止めておりまして、その調査結果に基づいて様々な対応を実施するべく検討をしているところであります。これについても5月の常任委員会ではお話しさせていただいていると思います。
 その中で、例えば資料や報告書の作成、提出、あるいは会議、研修、給食費などの集金事務の負担感が非常に大きいというようなことがありまして、これについて、まずはそういう結果が出た段階で、私どもで所管する会議、研修、調査、あるいはいろんな照会があるわけですけれども、そういうものについては約35%、とりあえず会議については廃止をしたという実態もあります。ただ、それだけではこれはまだ本格的ではありませんで、5月議会でお話しさせていただいた以降、実は市町村の教育委員会の実務者の協力を得まして、教員のゆとり確保専門部会というのを7月に設置したところであります。
 この専門部会でいくつか項目を絞りまして、例えば会議、研修、調査、照会等の整理統合、あるいは集金事務の見直し、これがかなり実は精神的に負担になっているというような話もあります。それから、校内事務の効率化、あるいは部活動指導のあり方、それから教材研究の支援、見直しなど、こういった5つばかりの重点項目を指定しまして――これは小・中学校というのは市町村の教育委員会が管理しているところでありますから、当然のことで市町村の教育委員会と一緒になってこの問題点を今年度末までに具体的な改善案として取りまとめたいというふうに考えております。
 それから、実は現在2つの学校の小・中学校について、具体的に民間のコンサルタントの方にも協力していただいて、モデル的に学校内の事務改善というのを現場で、私どもの職員も入って進めているところであります。今後、このような成果を事務改善マニュアルというような形でまとめられればというふうに考えておりまして、こういうことを基本として市町村の教育委員会と一緒になって県内に広めていきたいというふうに考えております。
 こうした環境整備の方策に加えまして、さらに管理職はもちろんのこと、教員一人ひとりが自らの事務改善に向けて取り組むよう意識改革を今図っているところであります。
 なお、つけ加えさせていただきますと、先ほどこのような調査が全国的にも行われていなかったというふうにお話し申し上げましたけれども、実は最近になって文部科学省が、ちょっと目的は違うんですけれども、似たような、教師がどういう時間を使っているだろうという実態調査を始めました。その始めるに際して、私どもの方でこういう本格的な調査をやっているということを知りまして、この調査を担当している職員に文部科学省はぜひ来てくれということで、いろいろ意見を申し述べているというような状況であります。
 以上です。
◆(中村紀雄 君) 教育委員会がそういういろいろな努力をしているということは私は承知しているわけですけれども、大切なことは、この問題点は何かということをしっかりと押さえて、断行していただきたいと思うんです。私の調査はつい最近のことでありまして、こういう答えが出ているということは、まだまだこの問題が解決の糸口もついていないということであると思います。中には支障を来さないようにいろいろ放課後の時間を使ったり努力していますというようなコメントの書かれたものもあるわけですけれども、教師の本来の仕事である授業に打ち込めるようにという目的は、やはりゆとり教育ということを叫んでいながら教師にゆとりがないようでは、本来の授業というものができない、工夫ができないという、そういう問題意識であります。
 授業は学校全体がつくるものであるから、校長は教室へ入って一緒に授業の改善に取り組むべきだということも私は主張してきたわけでありますけれども、同時に、授業の充実を実現する、そのことに対する妨げの要因点があるとすれば、それは改善していかなくちゃならないということでありますから、重ねてこれは要望でありますけれども、市町村の教育委員会と力を合わせて、早急にできるところから改善をしていただきたいとお願いします。
 次は、歴史教育、特に近現代史を中学生に教えることの意義についてであります。問題が少しいくつかあるものですから、教育長におかれましては簡潔に、要点をつかんだ答弁をしていただきたいと私は思います。
 そこで、まずこの近現代史を中学生に教えることの意義。かねて文教の委員会で私は訴えてきたわけでありますけれども、歴史教育、歴史を教科書の初めから教えていくと時間が足りなくなって、近現代史に十分な時間が割けないという現実があったわけであります。改善されているカリキュラムの点においてもいろいろ工夫をして、近現代史に十分な時間を割いているという報告でありますけれども、計画はそうなっているけれども、実際に行われているかというのはどうも別ではないか。私の調査では、個々の先生の近現代史がなぜ大切かということの認識、そして、従来と変わっているかということの質問に対して、変わったという回答もあるんですけれども、かなりの部分でまだ従来と変わらないと答えている人もあるわけであります。この点、近現代史を中学生に教えることの意義ということに重点を置いてお答え願いたいと思います。
◎教育長(内山征洋 君) 近現代史をということの意義ということですけれども、これはもうおっしゃるとおりでして、全く私も異論はありません。近現代史をきっちり私どもが理解するということは今の時代について知るという非常に重要なことですから、これには全く異論はありません。
 どこかで、新聞で読んだのだと思いますけれども、ある大学の先生が電車に乗っていて、隣に大学生が2人座っていた。2人の会話を何げなく聞いていたら、「おい、日本はアメリカと戦争をしたんだってよ」「マジかよ、うそだろう」と、そういう会話がされたと。これにはびっくりしたという話を聞いておりますけれども、少なくとも私どもの県の教育委員会が指導しているようなことでは、そういうことがないだろうというふうに確信はしておりますけれども。
 いずれにしても、それからそういう観点で、実は平成15年の10月に中学校の授業改善のポイントというのを示した指導資料というのを出しておりますけれども、適切な指導計画に基づいて近現代史の学習に適正かつ十分な時間をかけて取り組むことを課題として示しております。これは各中学校に対して指導をしてきております。平成18年の9月に、実は県内の中学校の年間指導計画というのを抽出調査、抜き打ちで調査しましたところ、以前と比べて多くの学校が近現代史を第2学年の早い時期から学習をしているというような予定に変えているというところが大分増えてきておるというのが実情であります。
 あわせて言えば、近現代史をもっと教えるべきだというようなことについては、東京都を中心としていくつかの県でそういう議論もされていますし、国の方もその辺については検討をしているような話は聞いております。
 以上です。
◆(中村紀雄 君) 中学の2年からそういうスケジュールを組んで教え始めているということは、そういう計画であるということは私も承知しているわけでありますが、それが実際にどの程度行われているかということであります。それで、私が教育長に聞きたかったのは、近現代史がなぜ重要なのかということであります。これは現場で歴史を教える中学の先生にも共通な認識を持ってもらうことが必要ではないかと思うからであります。
 私が思うには、いくつか論点、必要な留意点があると思いますが、1つは、今、国際理解教育というものが進められております。英語が小学校の段階から必修にすることがどうかということが議論されていますけれども、私はもちろん英語は国際理解教育の中で非常に大切であると思うんですけれども、それと並んでやはり自国の文化や歴史、特に近現代史の基本的なことをやはり知るということが、自国を語るという意味において、何も語ることがないじゃないかと。あなたの国はどういうことだと、自分の国を語るうえにおいて、私たちが立っている現代をつくった一番大きなつながりのある近現代の歴史というものを知るということが、国際理解教育の中で必要であると。自分の国の歴史を知らないで自分の国を愛する基礎もできない。私は、国を愛する心というものを育むことは非常に大切であるというふうに思いますけれども、そのベースは近現代史の知識をまず身に付けるということであると思います。
 それから、3年生になると公民という授業で民主主義の仕組みであるとか税の仕組みであるとか、いろいろな議会の仕組みであるとかということを教えるわけですけれども、そういう公民の現在の大切な現代社会を動かしているルールというのを生み出したものは近現代史を踏まえているわけですから、近現代史を軽視して、そして中学3年の公民を理解するということはなかなか難しい。そういう意味でも共通の認識を持ってしっかり教えていただきたいというのが私の考えであります。
 もう1つの論点は、御承知のように、今、高等学校では日本史は必修になっておりません。地理と日本史は選択科目になっていると思います。東京都、それからあとは埼玉、神奈川、もう1つどこかあったと思うんですけれども、1都3県ぐらいが文科省に要望を出しているわけですね。日本史を必修にしてくれ、必修科目にすべきだと。なぜかといえば、日本の近現代――そこでは近現代とは特に言いませんけれども、日本の歴史をしっかり知らないで国際化時代を担う子どもを育てることができないじゃないかという認識に立って、必修にすべきだという要望を出しているわけですけれども、それだけ大切だということと、高等学校では選択科目であるから日本史を十分に教える体制になっていないということであります。
 群馬県はどうかといいますと、約76の公立中学の中で約50%ちょっとぐらいの学校が日本史を学んでいるということでありますけれども、まあ、そういう程度であります。何を言いたいかというと、それだけに中学校における歴史教育が大切なのではないかということでありまして、そういう認識を現場の先生と共有して、カリキュラムは近現代史を教える十分な時間ということでありますけれども、実際もそういうふうに進めるように私はしていただきたいということを要望いたしておきます。
◎教育長(内山征洋 君) ちょっとよろしいですか。ちょっと訂正です。
○議長(大澤正明 君) よろしいですか。
◆(中村紀雄 君) はい。
◎教育長(内山征洋 君) 先ほど、私、いくつかの都や県で近現代史をという話をしたかと思うんですけれども、今、議員が御指摘なさったように、日本史を必修にしろというような話の中でそういう話が出てきているというふうに訂正させていただきます。
 以上です。
◆(中村紀雄 君) ついでと言うとなんですけれども、これは要望として聞いていただきたいんですが、なかなか委員会やこういうところで発言しても、現場の中学では進まないという。なぜかと。私は、高校入試に少なくとも1題ぐらいは、大切な近現代史の中から入試問題を出したらいいんじゃないのかと。それは実際はそういうふうになされていると思うんですけれども、意識してそういうことをされたらどうかなということを考えておりますので、要望として申し上げておきたいと思います。
 それから、次は、平成17年の3月だったと思いますけれども、「群馬が誇るふるさとの先人たち」、こういう副読本をつくったわけであります。これは郷土の優れた人物、その生き方を通して郷土を知る、それからまた、郷土を愛する心を育む、歴史というものに親しむきっかけをつくる、そういう目的であったと思います。私が驚いたことは、アンケート調査の結果、この副読本について「ほとんど使用しない」という答えであります。これは計算してみますと、90%以上が「ほとんど使用しない」ということでありまして、私は驚いたわけですけれども、何が目的なのか。
 私は1つはつくり方に問題があると思います。群馬県を各地に分けて、北毛地区、中毛地区、東毛地区、西毛地区というふうに分けて、そこから平均的に人物を取り上げているというような、そういう構成の仕方、書き方の中身を感動的に書き上げているかどうかとか、そういう問題もあるわけですけれども、つくり方にも大きな問題があったんじゃないのか。それからまた、つくった後にどういうふうに利用をすべきかということの現場との協力とか調整というものもなされていなかったんじゃないのか。
 これは議会の提案でつくられたというふうに私は承知しておりますけれども、言葉はちょっと適切でないかもしれないけれども、金をかけないでいいかげんにつくったと。ちょっと議会軽視じゃないかと思うということでありまして、この点、これはこの副読本をつくる場合の一般論にも通ずることでありますけれども、特にこの平成17年につくった、CDの形で出された「群馬が誇るふるさとの先人たち」についてどのようにお考えなのか、お聞かせ願いたいと思います。
◎教育長(内山征洋 君) このCDですけれども、実はこれは「郷土に光をかかげた人々」ということで、上下2巻で昭和60年3月に本を実は編集してつくっております。これもやはり県内の各学校に配布しておりまして、その後、このCDをということでつくったものということになります。
 議員御指摘のように、ほとんどの学校で使われていないということは、私はそういう認識はしておりませんで、私どもの方で少なくとも承知している限りでは、約4分の1の中学校等において利用されているという実態はございます。その4分の1というのが多いか少ないかというのは、これは別の問題ですけれども、いずれにしてもせっかくつくったものですから、使うようにというような話は、これは強制ではありませんけれども、パンフレット等をつくって宣伝といいますか、啓発していきたいというふうには思っております。
 なお、一言つけ加えさせていただきますと、こういう授業で使うような副読本のような副教材というのは、いろんなところでいろんな形でつくっていただいております。例えば、環境部局の方ですと、「群馬県のやさしい環境」というようなことで、簡単な冊子をつくっていただいたり、そういうことでいろんなところでいろんなものをつくっていただいているので、非常にありがたいんですけれども、それを全部の学校が必ず使えというのはなかなか正直な話難しい話でして、各教師が必要に応じて授業の中で、それを使った方が効果的な授業ができるという場合にはそれを引用するということはあるでしょうけれども、何がなんでもこれを使えというのは、これはCDだけの話でなくて一般的な話ですけれども、その辺はなかなか、学校にやらせるというのは難しい話だろうというふうに私は考えております。
◆(中村紀雄 君) 教育長の答弁は、ちょっと本質から私はずれているかなと思います。なぜかというと、強制しろ、使うように強く働きかけろというんじゃないわけですよ。教育の学校の現場が、これはいいということで使えるような、そういう副読本をつくらなくてはいけない。それから、使い方がわからないということがあるんじゃないのかと思うんですよ。そういうことを後のフォローとして工夫すべきではないかと言っているわけなんです。
 それから、ほかの副読本にも通ずる問題だと言いましたけれども、今私が聞いているのは、この「群馬が誇るふるさとの先人たち」のことであるから、これについてしっかり答えていただきたかったわけであります。
 それで、その40%ですか。
◎教育長(内山征洋 君) 4分の1です。
◆(中村紀雄 君) 4分の1ですか。まあ、25%ですか。
◎教育長(内山征洋 君) はい。
◆(中村紀雄 君) 25%が多いか少ないかというのは、私は少ないと思うんですけれども、私の調査、これはモデルとしてはごく小さい範囲ではありますけれども、これで全体をうかがうことができると私は思っているんですけれども。教育委員会がつくって、これを利用してくださいということで配布したところに、教育委員会がどれだけ調査しているかといった場合に、なかなか、使っていないという回答というのはしづらいんじゃないか、そんなことも考慮すべきなんじゃないのかな。私が調査したところで、ほとんど使っていないというのは、これは手前みそではないけれども、本音が出ているかなというふうに思うわけです。
 それで、この中身を、どういう人物が取り上げられているかということを見ると、やはり揖取素彦だとか中島知久平だとか、その他重要な人物も入っているんですけれども総花的で、どうしても入れてもらいたい。まあ、相沢忠洋などはいいんですけれども、入れてもらいたいというような必須な人物が落ちている。新島襄などが入っていないし、そういう取り上げ方にも私は問題があったと思います。
 これは道徳教育の一環として教えるという意味も、使うという意味もあるかもしれませんが、やっぱり重点は郷土の歴史。そして郷土の歴史から日本全体の歴史への糸口をつくるとか、いろいろそういう目的があると思うんですけれども。
 私が歴史を教える先生であれば、例えば明治維新からの廃藩置県のときには群馬県はこういう県になったんだと。初めての県令、県知事は揖取素彦で、こういうことをやったはずだから、それをちょっと後でこれを読んで調べろとか、太平洋戦争のときには群馬では太田に中島知久平という人物が出て、飛行機王と言われて、それがその後の群馬の近代産業の技術のもとにもなっているんだけれどもそのあたりを調べてみろとか、いろんな使い方があって、学校の先生がこんなところまで教える時間がないとかということは、私は、利用の仕方によってはそういうことを言うあれはないと思うわけでありますが、そのあたりを反省していただきたいというふうに思います。
 ちなみに、萩市では、小学校4年生になると吉田松陰のことを書いた96ページの副読本を全部の子に渡すという話をしておりました。こういうこともひとつの参考にして私は発言したわけでありますけれども、市町村の教育委員会、現場とよく調整して、私はいい副読本がこれからはできるように努力すべきだと思います。要請、要望して……。
◎教育長(内山征洋 君) ちょっと1つだけいいですか。
○議長(大澤正明 君) いいですか。
◆(中村紀雄 君) はい。
◎教育長(内山征洋 君) 1つだけ。学校のことについて触れられたのでお話ししますけれども、この4分の1というのは、要するに県の教育委員会がつくったものを渡せば、これは使っていませんとは教師は答えられないよというお話がありましたけれども、4分の1ということは、逆に4分の3は使っていないという答えをしているわけですから、その辺は私ども、決して高圧的にそういうアンケートに対していろいろなことをやっているという誤解があってはいけないので、念のためにお断りしておきます。
◆(中村紀雄 君) まあ、それは4分の1を、4分の1でもそれはやっぱり教育委員会が質問したからそういう答えが出てきたんだという捉え方と、4分の3の方に重点を置いて、4分の3は自主的に答えているじゃないかという教育長の考えと、それは両方できるとは思うんですけれども、そんなに私はこだわるつもりはありません。
 それから、次は、小・中の連携ということについてお尋ねしたいと思います。
 群馬県では、わかばプランが成果を上げていると思います。このわかばプランのひとつの目的は、いきなり中学校へ行って、評価の点等で戸惑うことの対策だと、狙いの1つはそこにあると思います。この問題は、小学校から中学校へ移ったときにいろいろ環境が変化して、戸惑って不登校の生徒が増えるとか、教科についていけない生徒が増えるとかという問題の背景には、6・3制の問題というものが私はあると思います。やっぱり教育のいい成果をここに上げるには、子どもの発達段階に応じた教育を施すということが私は理想であると思いますから、それを6と3というふうに形で切って、そして6から3に移るとシステムが大きく違うというところに、変化に対応できない、そういう現実が私はあるんだと思うんです。ですから、6・3制を改めるという考えもあるわけでありますけれども、また、小中一貫校の試みというものもあるわけであります。それで、小中一貫まで変化させることができない現実において、じゃ、6・3制の枠の中でいかに小・中の連携を図るかということが、今求められている課題ではないかと私は思います。
 それで教育委員会に、これは実は、先日、県外調査に行って広島県等の小学校の取り組みの中で特に感じた問題意識のひとつであります。群馬県の教育委員会の方でいろいろ資料をもらったところによると、小・中連携の試みというのはいろいろしているんだと。先生同士の交流であるとか、学校の説明会だとかをいろいろしているんだという話でありますけれども、現場の先生などに聞いてみると、これはまだまだ不十分。これは教育委員会の方もそういう問題点は意識しているけれども、いろいろ課題があって、今後の取り組みが必要なんだというふうに感じているようであります。
 まず、教育長には、小・中連携の意義を踏まえて、現在の取り組み、それから今後の取り組みについてどういうふうに考えておるのか、簡潔にお答え願いたいと思います。
◎教育長(内山征洋 君) 小学校と中学校をどうつなげていくかというようなお話なんですけれども、これは基本的には東京の品川かどこかで6・3制をやめにして一体化したというような、実験的にやっている学校がもう出てきている。そういうこともありますし、あるいは、実は文部科学省でこの問題については中教審の中で、学校の制度改革のひとつとして非常に議論をされておりまして、文部科学省の方でも、全国に研究開発学校、そういうものを指定して、一体、小学校と中学校の連携というのはどうあるべきかということを真剣に検討しております。
 この問題は、単に私どもの方で簡単にその制度をどうこうということではなくて、これは教育の基本的なところに関わる、義務教育を今の6・3制からどういうふうに変えていくんだということですから、これは今、国で真剣に議論されている。あるいは研究開発学校を指定して実験をやっている。そういう結果をやっぱり基本的には見ていく必要があるんだろうと思います。軽々にこれを、何となくそうだからということではなかろうかというふうに私は思っております。
 ですから基本的には、国がそういう基本的なデータを出して、それで方針を転換して、教育改革の中で位置付けていくという動きにあるわけですから、それを見守っていく必要があろうかと思います。
 ただ、そうはいっても、今御指摘のように、小学校から中学校へ行く段階で、これも実はそういうふうに言われているという話で、一般的には確かに小学校から中学校に行くと担任制から教科担任制になるというようなことで、これはある意味では、子どもにとっては軽いカルチャーショックを受けるようなこともあるのかもしれないですけれども、そのことが、じゃ、その後の何かにつながっているのかというのは、実はそういうことはかなり確信的に言われていますけれども、じゃ、実際にどうなんだという追跡調査みたいなのはあまりやられていないんですね。そういうことも含めて、私は、今、文部科学省が研究開発学校として指定している学校については、ぜひそういうことも含めて研究していただいて、その結果を我々も受け止めていきたいというふうに考えております。
 なお、そうはいっても、私どもの方でも小学校と中学校の連携というのは非常に重要なことだと考えておりますから、教員間の連携であるとか、中学校の教員が小学校に行って少し教えてみるとか、お互いに実は今まで、中学校は小学校のことを知らない、小学校は中学校のことをあまり知らないというような現実があったものですから、その辺をまず取り除いていこうというような検討を今一部で進めている。市町村の教育委員会ではいろいろ進めていただいているところなので、今後はそういうことで継続して研究していきたいというふうには考えております。
◆(中村紀雄 君) 私は、6・3制を改めろとかという考えで言っているわけではないんですよ。それは承知でしょうけれども。6・3制、形式的に6と3で区切ることについては、子どもの発達の段階に応じて教育を施すという点で、変化に対応できない硬直さというのがあるのではないかと。ですから、6・3を前提にしたうえでやはり連携というものを図る工夫をすべきではないか。だから、そのためにどういうことをするのかということを私はお尋ねしているわけですね。
 それで、言われているけれども確たることはわからないということをおっしゃったようですけれども、じゃ、それは群馬県で調査すれば、それは不可能なことではないじゃないですか。それで、こういうことを率先してやるのが、私は教育における地方分権、地方自治だと思いますよ。ですから、文科省の大きな改革というものの様子を見るとか待つとかというのじゃなくて、できることはやっぱりやってみるというのが教育行政の責任者の姿勢ではないかと私は思うわけなんですね。
 今、最後の方で教育長がおっしゃった、いろいろ連携をやっているということですけれども、ですから、そういう確たる証拠がないとかという意見があるわけですけれども、教育長の考えですけれども、やはり現実に小学校から中学校へ移った段階で、教科についていけないとか、不登校が多くなるという現実があるわけですから、これは小学校から中学校へ移ったときのひとつの大きな変化があるに違いないということをやっぱり考えて、現実の教育行政を進めるべきじゃないですか。――まだちょっと待ってください。
 それで、前橋市が新しい試みとして、主要な教科について、教科担任制というものを取り入れようということで県の方に要望を出しているわけですけれども、私はこれはいい制度だと思うんですね。これについては、教員の配置だ、特別な加配とかなんとか、お金もかかる問題なんです。それで、現実に私の経験からしても、小学校から中学校に移って、そこで教科という形で数学や理科や、いろいろ歴史だとかが入っていって、やはり小学校のときと様子が違うということで戸惑う子どもがいるのは確かなんですから、これも6・3ということをベースにした子どもたちの戸惑いなので、そういうことを敏感にキャッチして、その障害を軽くしていくというものが求められる政策ではないかと思うんですよ。
 話がちょっと行ったり来たりですけれども、そういう意味では前橋市の主要な科目について教科担任制を一部入れるということはいいことであって、それを広げるためにも、ボランティア的な要素も含めて、退職した意欲のある先生を使って、教科担任制的なフォローというものを小学校の6年あたりでさせるという工夫はどうかなということを思っているわけですが、これは通告してありますから、この点も含めて改めて教育長の考えを聞かせていただきたいと思います。
◎教育長(内山征洋 君) 先ほど小・中のつながりのところの話で出ましたけれども、私もどうもその影響は、子どもたちが不安になるという影響はあるだろうと。それは否定しません。
 ただ、私が先ほど言いたかったのは、実はこういういろんな施策を展開するときに、実証的なデータというのがほとんどない場合が多いんです。
 実は、先ほど言った教師にゆとりがないという話も、先ほどもお話ししたので繰り返して言いますけれども、これほど教師がゆとりがないよということを言われ続けてきて、国もやらない、全国的にもほとんど、その何が忙しいんだと。何が忙しいというと、やれ、集金が忙しい、それから部活の指導が忙しいとかなんとかと言うんですけれども、しかし、具体的にどの程度のランクづけで忙しいのか。
◆(中村紀雄 君) 簡潔に答えてください。
◎教育長(内山征洋 君) いや、これは重要な話なので少しお話ししたい。
 そうでないと、施策の展開というのは基本的にできないと思うんですよ。そういう意味で、私は先ほどの小・中の一貫のところで不安感を持つというのは、感覚的には非常によくわかるけれども、そこのところもやっぱりもうちょっと詰めた、これだけ世間で言われているのであれば、やはり私は、国を批判するわけじゃないですけれども、もうちょっと文部科学省が、全国で同じような悩みを抱えているのであれば、そういう統一的なデータというのを出してくれてもいいんだろうと思うんですけれども。ただ、そういうのがないとすれば、私どもの方でこれはやっぱり小学校から中学校に行って不安感を持つという子どもに実際に聞いてみて、本当のところは何が原因なんだということをやっぱりしっかりと検証したうえで施策の展開というのをやっていかなければならないというふうに思っています。
 それから、最後に御指摘いただいている前橋の教科担任制の話ですけれども、これはやはり前橋がかなり踏み込んで、試みとしては私は非常に評価をいたします。ただ、そういうことですから、今お話ししたような延長線上でいけば、前橋市が実際にこれをやっていただいているわけですから、その辺の効果、あるいは何が問題で、どこのところに手をつけたらどういうふうになったというようなものも後ほどしっかりと前橋から伺って、その辺を全県的に広げていくということは、これは県の教育委員会の役割だと思っていますので、しっかりとやっていきたいと思っています。
 それから、退職教員についての利用ですけれども、これはなかなか、現在でも実は退職教員については、補助教員であるとか、あるいは生活指導担当の嘱託だとか、スクールサポートティーチャーだとか、片仮名を使うのはあれなんですけれども、そういうような形で、いろんな形でお手伝いしていただいて、大変ありがたいと思っています。
 ただ、これからそういう意味ではどういうふうな協力をしていっていただけるのかというのも、やはり今後の検討、例えば前橋市の中でこういうことをやっていただいているというようなのも含めて検討していく必要があるだろうというふうに思っております。
◆(中村紀雄 君) この点については、要望でありますが、教育長がおっしゃるような実証的なものがないから進めないという態度だと、新しい試みは私はできないと思いますよ。教育改革というのは、新しいところに、道のないところに道をつくるんだから、実証で確かめてから何かをやるというんじゃありませんから、やはりここに問題点や課題がありそうだなと思ったら、石橋をたたいても渡らないというんじゃなくて、やはり勇気を持って調べて、そして踏み出して、そしてその効果を考えるという姿勢が必要なので、その点を強く要望しておきます。
 それから、教育問題の最後ですけれども、この間、広島市等について県外調査をしたときに私は強く感じたわけなんですけれども、教育委員会は県外調査に参加しなかった。なぜなのかなと。県警の方は一緒に参加して、そして県外のいろいろなところのいろいろな工夫というものを感じて、一緒に問題意識を持って、私はそれはよかったと思うんですけれども、教育委員会がなぜ参加しないのか。参加しないことの、そういう積極的な、私たちを納得させる理由というのがあるのかどうかお聞きしたいと思うんです。
 それで、特に感じたことは、小中一貫校の連携の意義だとか、命を大切にする教育の進め方とか、あるいはスーパーイングリッシュスクールにおける独特な取り組みなどがここにあったわけですけれども、その中のひとつは、教師が本当に恥をさらすというのか、生徒の目に自分たちの姿をさらすことを覚悟で研修に取り組んでいるというようなことを見て、話を聞いて、私は心を打たれたわけですけれども。
 教育委員会と私たち議会というのは、時には意見を闘わせて火花を散らしするわけですけれども、目的はやっぱり県の子どもたち、県の教育行政をつくっていこうということでありますから、そういういい県外の取り組みなどに一緒の共通の感動とか問題意識を持つということは、うんと大切なことじゃないかと思うんですよ。皆さんはもうプロだから、また、こういうハイテクの時代ですから、どこの県でどういう取り組みをしているかということは十分承知のはずですけれども、しかしながら、そういう理屈じゃなく体験を共有するということは、うんと大切なことなんじゃないでしょうか。だから、そういう意味で、なぜ県外調査に参加されなかったかということを私は正直に聞きたいと思ったわけです。お答え願いたいと思います。
◎教育長(内山征洋 君) 子どもたちの教育環境を良くしていきたいという思いについては、今御指摘のとおり、議会も、私ども県の教育委員会も全く同じであります。一緒に問題意識を持ってというのも、私はいろんな問題、お互いに議論をしていくというようなことでは非常に重要だろうと思います。
 私どもは基本的に、県外においていろんなことが実践されていますけれども、それのすべてではないですけれども、先進的でこれはおもしろいという取り組みについては常に情報収集をやっておりまして、今回の調査、あるいは今後の調査においても、調査先であるとか、あるいは調査内容などで参加の必要性についてその都度検討して対応したいというふうには考えております。
◆(中村紀雄 君) 教育長の今の答弁には、私はそういう真摯なものが伝わってこないと思います。その調査先のことはわかっているというわけですけれども、私が先ほど言ったのはそういうことじゃなくて、やはり調査のところから情報を取得して見るのと、一緒に行って体験をするということは違うわけですよ。
 ですから、そういう県外調査、県内調査も含めてですけれども、そのあり方についてはいろいろ今まで反省すべき点があったと思います。私たちもそういう反省すべき点は反省をして、いい調査先を選んで、いい成果を得て、それも県政に反映させようということを考えているわけでありまして、そういうことから考えて、今までのいろいろな外部からの批判等に萎縮し過ぎているんじゃないのか。やはり反省すべき点は反省して、やるべきことはやる。いろいろなそういう意見はあるんですけれども、やるべきことは勇気を持ってやるということが大切なのであって、今後、我々議会と教育委員会で調査先についてもいろいろ情報を交換し合って、いいところを見つけて、ここならばということで行って、いい成果を持ち帰るということは非常に大切なことじゃないですか。そういう点について簡潔に、もう時間がないから、今後、今の教育長のお答えの中にも今後のことは含まれていたわけですけれども、改めて、今後そういう良い調査目的を見つけて参加する、しない、そういうことについて簡潔にお答えください。
◎教育長(内山征洋 君) これは今御指摘いただいたように、先ほどの答弁でもお話しさせていただいたとおり、今後、調査先だとか、あるいは調査内容だとか、そういうのを踏まえてその都度必要に応じて対応していきたいというふうには考えております。
 以上です。
◆(中村紀雄 君) 教育委員会の質問を終わりにいたします。
 次は、少子化対策についてお尋ねしたいと思います。
 今、少子化対策は最大の課題で、1.25の衝撃ということで連日のように取り上げられております。そして、今まではあらゆる国の、あらゆると言うと言い過ぎかもしれませんが、成功しなかった、功を奏さなかったと言うべきだと思います。しかしながら、成功しているところもあるわけです。そういう小さな自治体が多いわけですけれども、静岡県の長泉町、兵庫県の五色町、その他伝えられるところがあるわけであります。また、最近非常に注目されているのは、長野県の下条村であります。そういうところの例を見ると、やはり地域の社会のあり方が少子化対策のひとつのかぎではないか、そういうところにヒントというものが隠されているのではないかというふうに思うわけであります。
 そこで、群馬県としてはどうすべきかということでありますけれども、知事は主要な政策の旗印として「子どもを育てるなら群馬県」ということを掲げているわけであります。私は、「子どもを育てるなら群馬県」、これには子どもを産むなら群馬県という意味も含まれている、また、そういう意味を含まれているんだということを、こういう雰囲気をつくっていくということが大切で、「子どもを育てるなら群馬県」というキャッチフレーズを少子化対策、子どもを産んで幸せな家庭をつくって、喜びも苦しみもともにしようという雰囲気をつくっていくことに、ムードをつくるために積極的に活用して、そしてそのうえで小さなそれぞれの自治体に対して情報を提供して、そして県はそれを支援するというようなことが非常に大切ではないかと思うんですけれども、まずその点、知事のお考えをお聞かせ願いたいと思います。
○議長(大澤正明 君) 知事。

         (知事 小寺弘之君 登壇)
◎知事(小寺弘之 君) 「子どもを育てるなら群馬県」というのは、今日、少子化問題が大きく取り上げられる以前から県政の大きな目標として掲げているスローガンであります。「子どもを育てるなら群馬県」といいますと、すぐに頭に浮かぶのは、例えば小児の医療が充実しているとか、小児の子どもの保育環境がいいとか、育てるに際して経済的な負担を減らすとか、そういうものがすぐに直結してくるわけでありますけれども、私はそういう狭い意味の子育て支援だけではなくて、もう少し広くこれを捉えております。つまり、しっかりとした子どもを育てていくことが群馬県の将来を発展させるもとである、子どもは宝であるという気持ちを持って、そういう環境に持っていきたい。
 まず第1に、群馬県は自然と接する機会が多いわけであります。これは東京のような大都会とは違います。自然に触れるということは、人間の成長にとって非常に大切なことであるということがまず1つ。それからもう1つは、世の中、助け合って生きていく。そういう社会環境、そういうものも子どもを育てるに当たって大切な精神的な環境ではないかと。そういう風土を群馬県はつくっていきたいという広い意味で、その子育て支援策だけではなくて、広い意味での「子どもを育てるなら群馬県」というふうに、長い目標としてこれを設定してやっていることだというふうに私は考えております。
◆(中村紀雄 君) それは、私は知事のお考えはよく承知しております。そういう中で、今、少子化対策というものは非常に大切なことであるから、このキャッチフレーズの中には子どもを産み育てる、そういうことも大切であって、そういう雰囲気をつくるということにも重点を置いて、その他の政策とともに進めていくべきではないかと私は思うわけでありまして、要望して終わります。どうぞ。
 時間がなくなってきましたので、この子育て少子化対策の具体的な問題に入りますけれども、今、いろいろな報道その他の調査で言われているところは、男性、夫がいかに妻の出産、育児に協力するかということが第2子、第3子を女性が産む決断、判断をする大きなポイントになっていると。そういうことで、かつて一昔前は考えられなかった男性の育児休業の取得ということでありますが、これが法律ができて、育児休業を支える法律ができてもなかなか進んでいかない。群馬県では、男性は今まで11人取得したと言われています。これは群馬県の職員が模範を示す。そして、育児休業をとって帰ってきて、今度は昇進に差し障りがあるというようなことだと困るので、そういうことをサポートする政策というものが、安心して育休がとれる、そういう政策を実際にとることが必要だと思います。
 それからまた、民間の企業も、そういう制度ができてもまだまだ大変であると。それをやはり民間の企業が、男性が育児休業をとることをちょっと後押しするような、奨励するような、そういう政策というものを県はとる必要があるんじゃないかと思うんですけれども、その点を、これは保健福祉担当理事ですか。
○議長(大澤正明 君) 総務。
◆(中村紀雄 君) 総務担当理事ですか。お答えください。
○議長(大澤正明 君) 総務担当理事。

         (総務担当理事 加藤光治君 登壇)
○議長(大澤正明 君) 中村議員、あと5分です。
◆(中村紀雄 君) はい。
◎総務担当理事(加藤光治 君) お答えします。
 私からは、事業体としての県庁という組織としてどのような今のような御趣旨の施策をとっているかということをちょっとお話しします。
 県庁においても、いわゆる公務においても男性職員の育児参加を一層促す必要がありまして、これが全体的な子育ての推進の1つのモデルケースというか、そのようなリーダーシップにもなろうかと思います。県では、平成17年に法に基づきます群馬県特定事業主行動計画、法で一定の事業体はこのような計画を策定しろということでありますが、これを策定し、公表しておりまして、男性の育児参加を促進する施策をとっております。
 この計画の骨子でありますが、男女両性による子育ての両立支援のための全体的な施策を数量的な目標も示して計画を定めておりまして、例えば男性職員の育児参加休暇の取得率を、現在は十数%ぐらいなんですけれども、21年度を目標年度で50%程度に上げる。男性職員の育児休業等の取得率、現在はほんの少しでありまして、平成17年度では0.5、6%、3人ということでありますが、21年度はこれを5%程度まで持っていく等の目標を示して、鋭意施策を進めております。
 具体的に、まず推進体制としまして、これに関わる推進委員会を庁内で構成しております。また……。
◆(中村紀雄 君) 一言で。
◎総務担当理事(加藤光治 君) また、業務の見直し、人事上の配慮などをうたってあります。今後とも県庁という組織の中での男性の育児参加につきまして鋭意進めてまいりたい、このように思います。なお、民間についてはちょっと私は答えられません。
◆(中村紀雄 君) 結構です。
○議長(大澤正明 君) 産業経済担当理事。
 答弁は時間がありませんので簡潔にお願いいたします。残りあと2分です。

         (産業経済担当理事 大崎茂樹君 登壇)
◎産業経済担当理事(大崎茂樹 君) 民間の状況ですけれども、次世代育成対策支援法に基づく行動計画の作成状況は、300人以上の大企業は、群馬県内はもう100%できておりますが、それ以下はまだなかなかできていないという状況にございます。とりあえず、我々としてはその行動計画の作成について鋭意努力していきたいというふうに思っております。
◆(中村紀雄 君) 十分な議論が交わせなかったんですけれども、その点はひとついろいろ踏み込んだ施策を工夫していただきたいと思います。
 県立病院の改革については、時間がなくなってしまいましたので、この点で一言要望をさせていただきますが、いいですか、こういう関係のあれで。
○議長(大澤正明 君) はい。
◆(中村紀雄 君) 未収金が大変であるということ。そして、この未収金対策について病院の人道的な立場からなかなか強行な手段はとれないということでありますけれども、どういう理由で未払いなのかということを調査することが大前提で、今のこういうモラルが薄れている時代で、お金があっても払わない人というのがかなりいるということを私はほかの例でつかんでいるわけですけれども、まず調査して、しっかり進めていただきたいということを要望させていただきます。
 以上で終わります。(拍手)
○議長(大澤正明 君) 以上で中村紀雄君の質問は終わりました。
 塚原仁君御登壇願います。

         (塚原 仁君 登壇 拍手)
◆(塚原仁 君) フォーラム群馬の塚原仁です。今日は地元から傍聴に来ていただいております。元気よくやりたいというふうに思いますので、わかりやすい御答弁をよろしくお願いいたします。それでは、通告に従いまして順次質問をさせていただきます。
 まず、外国人との共生について、多文化共生支援室について企画担当理事に質問をいたします。
 平成2年6月に出入国管理及び難民認定法、いわゆる入管法が改正されてから年々多くの外国人が日本に入国するようになってきました。群馬県においても同様であります。この入管法以降、特に南米系からの出稼ぎ労働者、いわゆるニューカマーと呼ばれる人たちであります。特に県内でも工業地帯の伊勢崎市を含めた太田市、大泉の東毛地域に多く住んでおります。現在、国においても今後の外国人労働者の受け入れについて様々な議論や研究がなされているところであります。群馬県でも、日系人に関わる諸問題や今後の対策はますます重要になってきています。
 厚生労働省、人口動態統計によりますと、少子化がますます進み、2005年度は自然増加数、いわゆる出生数マイナス死亡数がマイナス2万1000人となり、戦後初めて死亡者数が出生者数を上回り、2005年がついに人口減少元年になるということであります。本県も2005年の合計特殊出生率は、先ほどちょっとお話もあったかもしれませんけれども、0.03ポイント下回る1.32ということになってしまいました。そういった中で、今後はさらに団塊の世代のリタイヤが始まり、労働力不足が懸念されます。ますます外国人の労働力が必要になってくるのではないかと思われます。
 さて、私の地元であります大泉町で外国人を対象に調査した結果でありますけれども、これからどれくらい日本に滞在するのかという問いに、平成3年11月の結果では約70%の人が3年未満と答えていました。しかし、それからは10年たった平成12年11月の調査においては3年未満が18.6%、未定と答えた人が前回の11%に比べて66%と大幅に増えました。
 その理由は、日本の滞在長期化にあります。長引く母国の経済情勢の中では、帰国をしても就職することは難しく、日本と同額の賃金を得ることはできません。また、当初は単身で来日した外国人も、結婚し、家庭を持つ中で日本の生活期間が母国での生活期間を超えるようになりました。先の平成12年アンケート結果では、日本で生まれた彼らの子どもたちが日本の文化や社会、環境、言葉になり、国籍のある母国への関心が次第に薄らいできている傾向にあります。こういう実態も明らかになってきました。最近は、外国人も車に乗り、日本に土地、家を購入したり、永住しようという考えの方が増えてきたように思います。
 こういうことから、現在は、外国人との共生という課題が工業地帯である東毛地域に発生しておりますが、将来的には群馬県内の多くの地域において同様の課題が発生する可能性があります。現在はこのニューカマーの居住地域が伊勢崎市を含めた太田市、大泉町の東毛地域に集中していることから、なかなか県においても外国人との共生ということにピンとこないのではないか、また、認識に温度差が生じているのではないか、気になるところであります。そのような中で、多文化共生支援室が約2年前に設置をされ、大変力強く思いました。多くの期待を寄せたところであります。そして、現在、多文化共生支援室の役割はますます重要になってきていると考えます。
 そこで、企画担当理事に質問をいたします。様子を見ながら2年間ということで、この多文化共生支援室が設置をされました。この多文化共生支援室での今までの成果をどのように判断されているのか、また、必要性はどのように考えているのかお聞きをしたいと思います。
○議長(大澤正明 君) 企画担当理事。

         (企画担当理事 横尾恒夫君 登壇)
◎企画担当理事(横尾恒夫 君) お答えします。
 多文化共生による豊かな地域づくりを目指し、県といたしましては昨年4月に全国に先駆けまして多文化共生支援室を設置いたしました。教育、労働、保健、医療など、外国人住民に関わる課題を解消し、多文化共生の地域づくりを推進するためには、市町村をはじめ企業、学校、さらにNPOや自治会など地域住民と連携した取り組みが必要であります。支援室では、発足以来、こうした連携を重視しまして庁内においては多文化共生施策の企画、調整を行うとともに、市町村や関係団体の取り組みを支援しているところであります。
 例えば、伊勢崎市、地元自治会、NPOと協働で実施した外国人集中地域における日本語教室を中心にした交流促進事業、県国際交流協会との協働によります医療通訳派遣制度の構築等々、共生施策の推進に着実に取り組んできたものと考えています。また、多文化共生に関わる問題については、外国人に関わる法令、制度を所管する国の対応が肝要であることから、外国人集中地域を中心とする愛知、静岡県とも連携しまして、県、国に対しまして積極的かつ具体的な要望を行ってきたところであります。こうした県内外の関係機関との連携を進め、多文化共生社会の実現に向けて環境整備を行うためには、総合的な観点から施策を調整、推進する必要があり、多文化共生支援室は、その機能、役割を十分に果たしているものと考えております。
 以上です。
◆(塚原仁 君) お話を聞かせていただきまして、いろいろな取り組みをされているなと。先ほどお話が出ましたけれども、他県とのつながりということでは地元の方からも大変スムーズにできるようになったということで話も伺っておりますし、そういう意味ではこの支援室は評価が高いのかなというふうに考えているわけであります。
 ぜひ、こういうところは必要であるというふうに考えているわけでありますけれども、そういった意味で多文化共生支援室のさらなる体制の充実を図って、地域と連携をとりながら、今後も施策を展開していくべきだというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。
◎企画担当理事(横尾恒夫 君) グローバリゼーションが進み、今後も外国人住民が増えていくことが予想されております。県としてもますます重要な課題として取り組みの検討、その強化に努めてまいりたい、こういうふうに考えております。
◆(塚原仁 君) それは充実をする方向で考えていただけるということでよろしいですか。
◎企画担当理事(横尾恒夫 君) そういうことであります。今議会にも調査をお願いしてありまして、その結果も踏まえましていろいろ施策を考えていきたいと、こういうことであります。
◆(塚原仁 君) そういったことでぜひよろしくお願いをしたいというふうに思います。
 それから、多文化共生支援室、各地の状況を十分に、支援室自体は理解をされているかなというふうに思うんですけれども、外国人との共生に向けての課題というのは盛りだくさんでありますので、そういった意味では県全体で取り組まなければならないかなというふうに思うんですね。外国人問題に対する各職場の職員の意識の高揚が必要ではないのかなというふうに思うんですけれども、この意識高揚に向けての取り組みについてお聞かせいただきたいと思います。
◎企画担当理事(横尾恒夫 君) 御指摘のとおり、多文化共生の取り組みは県行政全般にわたっておりますので、それぞれの分野で正確な課題の把握と共生への共通な認識は欠かせないものであります。その観点から、支援室では発足時に庁内の関係18課から成る検討委員会を設置しまして、この委員会の中で十分協議、検討しながら施策を実施してきたところでございます。
 支援室では、こうした検討委員会での取り組みを通しまして職員の意識の喚起を図ってきたところでありますが、今後とも検討委員会の充実を図るとともに研修会の開催等、様々な機会を通しまして多文化共生意識の醸成に努めてまいりたい、このように考えております。
 以上です。
◆(塚原仁 君) 共通認識を持つということが大変大切であろうというふうに思います。理事制になりまして何年か経過するわけでありますけれども、そういった意味では横ぐしを通す、この部分が大変スムーズになってきているのかなという気がいたしますので、ぜひ、先ほど言われましたように検討会なりそういうものを通しながら、意識の高揚を図っていただきたいというふうに思います。
 それから、続きまして外国人の国民年金保険料の未納と生活保護について、健康福祉担当理事にお聞きいたしますので、自席に。
 さて、現在、外国人の皆さんは、比較的若く、元気で働いております。現行の社会保障制度は、健康保険と年金、介護保険、セット加入が義務づけられており、永住を前提としない外国人住民の実情に合っていないということも加入促進を妨げる要因のひとつになっているわけです。そういったことで、年金に入っていない人が多いわけであります。もし入ったとしても、年齢によっては仕事をリタイヤしたときに積み立て年数が満たないためにもらえない人も出てくる。仕事をやめたとき、年金がもらえない。もらえるかどうかわからないものにはお金を払わない、こういった状況が懸念されるわけです。
 そこで、健康福祉担当理事に質問をいたします。25年以上継続しないと受け取れないことから、外国人の国民年金の未納が多く発生していると聞いております。このような人たちが将来生活に困って生活保護の申請を行った場合、現行の生活保護制度で救済できるのはどのような方になりますか、教えてください。
○議長(大澤正明 君) 健康福祉担当理事。

         (健康福祉担当理事 福島金夫君 登壇)
◎健康福祉担当理事(福島金夫 君) お答えをさせていただきます。
 生活保護につきましては、憲法25条の理念に基づきまして、生活に困窮する国民に対して最低限度の生活を保障する制度であります。したがって、原則として日本国民が対象でありまして、外国人に対して当然適用されるものではありません。しかしながら、人道的な見地から在留資格など一定の条件を満たせば、外国人に対しても生活保護を行っているということであります。具体的に申し上げますと、日本国との平和条約に基づき、日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法というのがあります。これに基づきます法定特別永住者、これはいわゆる在日韓国人1世、2世などの人たちを指しますが、こういった人たちが対象になります。また、そのほかにも出入国管理及び難民認定法に基づきます、これは大使館や領事館等の保護、援助が受けられない者であって、かつ法務大臣が認める永住者でありますとか定住者など、この人たちが保護対象になるということであります。
 以上です。
◆(塚原仁 君) 今の法律の部分でいくと、私が質問した範疇の部分で、今、ニューカマーと呼ばれている部分でありますけれども、この人たちは対象にはならないということで理解してよろしいですか。
◎健康福祉担当理事(福島金夫 君) 御指摘のとおりであります。
◆(塚原仁 君) 実際、長期に本県に滞在して将来生活が困難になる外国人が出てくるのではないかということが予想されるわけであります。この辺に関しては、県としてどういうふうにとらまえるのかなというところを教えていただけますか。
◎健康福祉担当理事(福島金夫 君) 御指摘のとおり、今後、日本に居住する外国人の方々がその期間を長期化しまして、また高齢化しまして、生活に困窮することが予想されます。しかしながら、現行制度におきましては、先に述べました以外の外国人を救済する制度はございません。したがって、仮にそのような事態が発生した場合の救済制度につきましては、国における法制度の整備が必要であるというふうに考えております。国策として取り組むべき問題という認識でおります。
 以上です。
◆(塚原仁 君) 理解をいたしました。
 今後のことを考えますと、そういった懸念が非常にあるわけでありまして、ぜひ国や関係機関の方にそういったことで対策の要望もぜひしていただきたいなと要望しておきますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、健康福祉担当理事にはありがとうございました。
 次に、外国人子弟に対する教育について、教育長に質問をいたします。
○議長(大澤正明 君) 教育長、答弁席へ。

         (教育長 内山征洋君 登壇)
◆(塚原仁 君) 外国人児童・生徒については、日本の義務教育の法律上の就学義務はありません。就学を希望する場合、日本は国際人権規約などに加入しておりますので、日本人生徒と同様に無償で受け入れている、こういうことであります。県内のニューカマーの多い自治体の例でありますけれども、日本にやってきた子どもたちは、まず日本語がわからないことから、日本語学級で日本語の勉強をしながら授業を受けている。そんな中でも、低学年で日本の学校に編入した生徒は学校になじみやすい。しかしながら、小学校の高学年から中学校で日本の学校に通い始めた子どもは、言葉の習得も大変ですし、教育内容を理解することも難しく、さらに定住か帰国かが不透明ということもあります。日本の教育を受けて卒業しても、もし母国に帰ったときには何の役にも立たないということになるわけです。そのため、勉強に身が入らず不就学になってしまう生徒がいるということであります。
 そこで教育長に質問いたしますけれども、外国の子どもたちも日本の将来を担う一員であります。このような状況を踏まえ、県教育委員会として外国人子弟の教育、特にニューカマーと言われる人たちに関してはどのように考えていますでしょうか。
◎教育長(内山征洋 君) 御質問の外国人の子弟の教育についてでありますけれども、これは児童・生徒が日本で、今おっしゃったように生活していくうえで極めて重要なことであることは間違いありません。そのため、すべての市町村の学校において就学を希望する児童・生徒を学校では受け入れるようにしております。こうした受け入れに対応して、私どもの方では、外国人児童・生徒の多い小・中学校、43校ほどですけれども、そこに47人の教員を特別に配置しております。これらの教員は、具体的には来日間もない外国人児童・生徒だけの教室をつくって日本語の指導や生活面の指導をしたり、あるいは通常の授業の中では担任と協力して指導をしたりするなど、要するに外国人児童・生徒がスムーズに学校生活に適応できるように努めております。
 こういう指導者や何かをさらにスキルアップしてもらうというような必要もありますので、様々な研修会、あるいは県の教育委員会が直接出向いていっていろいろ援助をしたりというようなことをやって、指導力向上ということを現在図っているところであります。いずれにしても、今後とも日本語などを指導する教員の配置を継続して行うとともに、日本語指導者の講習会などでの成果を県内の関係市町村に積極的に普及することなどを通して外国人児童・生徒に対する教育を一層充実させていきたいというふうに考えております。
 以上です。
◆(塚原仁 君) 今のお話の中で、基本的に日常会話は結構オーケー、話せるということでありますけれども、やっぱり学習言語ということになりますと非常に日本語は書くのも読むのも難しいということになりまして、中学になると学習内容がさらに難しくなっていくということで、先ほど言ったように、やっぱりわからなくなっていっちゃうと離れていく。
 そういう意味でいくと、今、教育長が言われたように、先生を43校配置をしてという話でありますけれども、やはり最初、その言葉の部分が一番かなと私も思うんですね。そういう意味では、さらにもっとこの部分は力を入れていただいて、研修もしかりだし、そういった人を雇うのもしかりだし、そういった部分に少し力を入れていただきたいなと思いますが、再度お伺いします。
◎教育長(内山征洋 君) 御指摘の外国の子どもたちを日本の社会に受け入れていくということですから、これは非常になかなか難しい問題でして、とりあえず最初に小学校ということになるので、そこの入り口のところをしっかりやっていきたいと考えておりまして、今後ともできる限りやっていきたいというふうには思っております。
 以上です。
◆(塚原仁 君) 最初、小学校、それでもよろしいんですけれども、先ほど言ったように、やっぱり上の方が特にだめだということでありますので、ぜひその辺をちょっと見ていただきたいなと思うんですけれども、いかがですか。
◎教育長(内山征洋 君) 私が言いましたのは、まずは言葉がちゃんとできないと、ここから先どうにも進みませんので、まずは日本語をしっかりということで、そこから先、中学校、だんだん難しくなりますから、そこについていけるような形でのフォローというのはやっていく必要があるというふうに思っております。
◆(塚原仁 君) 中学校に入ってきたところの部分が一番やっぱり大変かなというふうに思うんですね。ですから、その辺をしっかり補強していただきたいなというふうに思います。
 先ほどもちょっと教育長も触れましたけれども、実は伊勢崎とか太田とか大泉というのは、これは南米系の外国人がたくさん住んでいるということでありますけれども、そういうところではない地域もあるわけですね。実は、そういった経験のない学校に突然外国の子どもが入学するというようなケースが出てきていると思います。初めてで対応がわからないというふうになりますので、こういったことがこれから増えてくると思うわけでありますけれども、多文化共生に向けて各学校に県からぜひ指導をしていただきたいなというふうに思うんですけれども、その辺はいかがですか。
◎教育長(内山征洋 君) 先ほどもちょっとお話ししましたけれども、県の教育委員会では、今やっているような外国人の子弟の多い地域で活躍していただいているいろんな人たちのノウハウをそういうところに広げていくという努力はやっていく必要があると思います。
◆(塚原仁 君) ぜひよろしくお願いをしたいというふうに思います。全国的に外国人が多く住むところの自治体で、外国人集住都市会議というのを2001年の5月から実施しております。そして文科省、外務省、総務省など、国でも動きがこういう中で始まってきている。とにかく将来にわたって外国人の子どもに夢の持てる、ここが大変大切だと思うんですけれども、そういった教育体制を整えていくことが必要であると思います。そういった観点から、国への提言も含めて今後とも御支援をよろしくお願いを申し上げたいと思います。
 これで教育長には、ありがとうございました。席にお戻りいただきたいと思います。
 この問題に関して、最後になりますが、知事に質問をいたしたいというふうに思います。
 ニューカマーと呼ばれる日系人に関して、先ほど申し上げましたように様々な問題がたくさん発生しております。今後、県としてこのニューカマーへの取り組みの方向性に関してどのように考えるかお聞かせいただきたいというふうに思います。
○議長(大澤正明 君) 知事。

         (知事 小寺弘之君 登壇)
◎知事(小寺弘之 君) いわゆるニューカマーの問題でありまして、これは大事な問題であると思います。
 今、塚原議員、東毛の問題として特に課題が多いものですからおっしゃいましたけれども、製造業を中心とした人手不足ということから外国人が入ってきたわけでありますけれども、そうした経済上の理由、それから労働力も国際的な流動化が図られたということであります。特に平成2年の入管法の改正以来増加してきているわけでございますが、ただ、これは、今後、東毛地域に限らず、製造業に限らず、サービス業あるいは農業、こういったところも参入してきておりますので、東毛地域だけじゃなくて全県的にもこういったことについてよく関心を持って対応していかなければいけないというふうに思っております。
 まず、言葉が違うということ。それから、生活習慣が違うというようなこと、それから医療の問題でありますとか教育の問題とか、いろいろな問題があると思いますが、これらのことについてこれまでの社会と摩擦を生じたり、あるいは誤解を生じたりしてトラブルが起きているということもよく承知しております。そういう意味で、外国人も日本人もともに安心して暮らせるような社会にしていかなければいけないというふうに思っております。
 先ほどからいろいろ質問の中でも出ましたように、これは根本的に国の政策としてきちんとしなければならないということがかなりあるわけでありますけれども、ただ実際にはこれで苦労しているのは、そこに多く住んでいる市町村の方々が実際には事に当たっているわけであります。議員、地元の大泉町長さんとか議長さんなんかもよく来られて、そういう実情を私にお話しなさいますけれども、これは一町の問題ではないというふうに私も考えておりますので、そういう市町村とも連携をとりながら、そして他県にも同じようなところもありますので、そういうところとも連携をとりながら、そして国の制度を改正する必要があるならば、そういうところを国との連携もやりながら、県として積極的に取り組んでいきたいと、このように考えております。
◆(塚原仁 君) 知事には、大変前向きな、そして群馬県全体をとらまえたという形での御意見をいただきまして、大変ありがとうございました。
 いろいろ御意見を聞かせていただきまして、外国人住民に関わる諸問題は広範多岐にわたっておるわけであります。勤労、それから就労、教育、医療、先ほど言いました社会保障、法律や制度に起因するものが多いわけでありますけれども、しかしながら、対応を急がねばならない、もうその時期になっているかなというふうに思います。国の方も動き始めましたので、国への働きかけをもぜひ今まで以上に積極的にお願いをしたいというふうに思います。また、県でできるところに関しては早急に、先ほどもお話しいただきましたけれども、対応いただければというふうに思います。外国人との共生の課題に関しましては、国の課題でもありますし、県全体の課題でもあります。そういった観点からぜひ今後とも御支援のほどよろしくお願いしたいと思います。
 実は、恐らく知事は行かれたかなと思いますが、現場をやっぱり見るというのも非常に大切なことかなというふうに思います。ぜひ知事、それから教育長に関しましては、そういった時間もぜひつくっていただきながら、そういうところを見ていただいて、また肌で感じていただくのも非常によろしいかなと思います。ぜひそんなことも頭の中に入れていただきながら、よろしくお願いをしたいと思います。
 これでこの件に関しては終わります。どうもありがとうございました。
 次に、児童虐待ということで、まず教育長にお聞きをいたします。
○議長(大澤正明 君) 教育長、答弁席へ。

         (教育長 内山征洋君 登壇)
◆(塚原仁 君) 近年、複雑化する社会を背景に虐待が、家庭内にとどまらず福祉、医療、教育等、様々な領域で問題になっております。虐待は、最も深刻な人権侵害でありながら、密室の中で行われ、かつ、虐待される者が社会的弱者であり、なかなか発見しにくいものです。そういったことで、信じられない虐待の事件が発生し、後を絶たない状況であります。2006年度版「青少年白書 青少年の現状と施策」では、児童虐待に関する児童相談所の相談対応件数が、1990年の1101件から増え続け、2004年度には3万3408件と初めて3万件を突破、急増しているということであります。虐待が家の中という密室で起こっていることを考えると、実際はこの数倍程度は児童虐待が発生していると思われます。
 さて、県内においてですけれども、児童相談所に寄せられた虐待に関する相談件数は年々増加傾向にあり、児童虐待防止法が施行された2000年度に初めて300件を超え、2004年度には400件台、2005年度は前年比2割増しの522件と500件を突破いたしました。身体的虐待はやや減ったものの、心理的虐待やネグレクト、育児放棄は大幅に増えたということです。また、被害者を年代別で見ると、小学生が213件と最も多く、以下、3歳以上の未就学児が135件、0から2歳児が97件、中高生が77件ということです。
 また、文部科学省の研究チームが公立、私立幼稚園と公立小・中学校、計約1800校を対象に、2002年4月から2005年7月に虐待事例があったかどうか調査をいたしました。その結果、児童虐待が疑われる子どもの存在に気がついた場合、小・中学校は約8割を児童相談所や福祉事務所に通告しているのに対し、幼稚園は約5割にとどまっているということです。調査では、虐待を発見した場合、必ず通告すると答えた幼稚園、小学校、中学校の教職員は34.0%から46.3%にとどまり、そもそも通告義務を知らないという教職員も30.9%から39.5%に上ったということであります。
 2004年10月施行の改正児童虐待防止法は、発見者に対し、虐待の確信がなくても疑いがある場合は児童相談所などに通告するよう義務づけています。それを知らない先生がいたということであります。児童虐待は、子どもの生命や安全に関わる問題です。保護者とトラブルを恐れる前に子どもの利益を第1に考えなければなりません。子ども虐待への対応をしっかりと行えば、結果的に学校が評価されるということにもつながるわけであります。
 そこで教育長に質問いたします。先ほどのデータから、通告義務を知らないという先生が30から40%いた、こういう結果であります。推察するに、県内においてもそういった可能性があるのではないかなと思われる数値であります。先ほど申し上げましたように、改正児童虐待防止法は、発見者に対し虐待の確信がなくても疑いがある場合は児童相談所などに通告するよう義務づけています。少なくとも、幼稚園、学校の先生などは虐待に対して共通の判断基準を持たないといけないというふうに思います。この辺をどのような対応をしているかお教えください。
◎教育長(内山征洋 君) 児童虐待ですけれども、今、議員御指摘のように、やはり発見される場所が小学校が一番多いというのは、そうなんだろうなという感じがします。それで、県の教育委員会では、各学校に対して子どもの体や行動にあらわれるサインなどの判断基準について具体的に示しまして、早期発見のチェックリストというのをつくりまして、それを配布しております。
 それは例えばどういうのかというと、このチェックリストは3つに分かれておりまして、1つ目は子どもの体にあらわれるサイン、それから子どもの行動にあらわれるサイン、もう1つは保護者の様子にあらわれるサインというようなことで、3つに分かれて、それぞれ10項目ぐらい、こういう点については気をつけた方がいいよ、もしかしたらこれはそれにつながっているかもしれないというようなことを書いたリストを作成して、これを、今、議員御指摘のように共通の判断基準ということで周知徹底を図っているところであります。
 虐待の疑いがある児童を発見した場合は、これは法に基づいて、当然通報義務というのが出てくるわけですけれども、そういうことについても周知徹底を図るようにしておりますし、担任、養護教諭、あるいは管理職等が協議しまして、学校として組織的に対応するというようなことをやっております。虐待から子どもを守ろうというような資料も、簡単なものをつくらせていただいて、その中に通告義務というようなものもしっかりと入れて、これを各教員に周知するような手だてを現在とって――前からとっていると。これは平成17年の7月、昨年ですね。昨年から、そういうようなことでしっかり周知をするように図っているところであります。
 いずれにしましても、議員御指摘のとおり、大変これは痛ましい事項につながるわけですから、できるだけ、どこの段階でもいいので早い段階でそういう状況がわかれば相談をしていきたいというふうなことで徹底していきたいと考えております。
◆(塚原仁 君) いろいろなチェックリストをつくってということであります。
 1つ、先ほど言ったように、子どもの利益を第1に考えなくちゃいけないということでありまして、県が児童虐待の対応上の注意点をまとめた冊子「『子どもの笑顔をめざして』〜児童虐待の発見から家族支援まで〜」というのを1万2500部つくったということでありますので、これは教育委員会でないかもしれませんが、これをいろいろ学校とか警察とかに配布している。よく言います「ルールブック50」ではないんですけれども、これもまた、せっかくつくったものですから、非常に利用価値が高いのではないのかなというふうに思うんですね。ちょっと見させていただきましたけれども。そんなところもぜひ踏まえながら考えてみてはどうかなというふうに思うんですけれども、それはいかがですか。
◎教育長(内山征洋 君) いろんなところでいろんな方がやっていただいていると思うんですけれども、あらゆる機会にこれはしっかりと、学校だけではなくてみんなでやっていかないといけない問題だろうと思いますので、学校としてもしっかりやっていきたいというふうに考えております。
◆(塚原仁 君) どうもありがとうございました。それでは教育長、自席の方にお戻りください。
 次に、健康福祉担当理事にお聞きをいたします。
 さて、県の受け付けた虐待相談に対する対応の質的な向上と虐待の発見を未然に防止するため、ストップ・ザ虐待大作戦をはじめ様々な虐待の予防・防止対策を推進しております。しかしながら、本県における虐待の状況は、先ほど申し上げましたように、心理的虐待が倍増し、件数も過去最多の500件を突破したという大変厳しい状況であります。
 そこで、健康福祉担当理事に質問いたしますけれども、虐待の件数が年々増え続けておりますけれども、虐待対策の効果はどのように考えているでしょうか、ぜひお答えいただきたいと思います。
○議長(大澤正明 君) 健康福祉担当理事。

         (健康福祉担当理事 福島金夫君 登壇)
◎健康福祉担当理事(福島金夫 君) お答えをさせていただきます。
 御指摘のとおり、17年度の児童相談所への虐待件数につきましては525件ということでありまして、前年比20%増となっております。非常に悲惨な状況かなというふうに思います。なぜ相談件数が増加したかを考えてみますと、1つには、議員御指摘のとおりに改正虐待防止法が施行されたということ。また、2つには、虐待事案に対しまして報道機関の方で積極的に扱っていただいているということ。それにもう1つ、我が方でやっております虐待対策事業、これを積極的に推進した結果かなというふうに捉えております。特に新聞やFMスポットCMなどを活用した虐待防止通告の啓発でありますとか、子どもに関わります関係者への研修など、こういったことを通じまして、地域の住民の方々、また、関係機関の方々に対する虐待に対する意識が高まったのではないかなというふうに捉えております。
 ただ、これは件数が多くなって意識が高まったために相談件数が多くなったということだけではなくて、子どもの数、亡くなる子どもも多くなっているということがありまして、そういった意味では、我々の方の今やっている対策そのものでは十分だというふうには捉えておりません。
 ただ、我が方でやっております事業の結果、県民だとか関係機関の意識が高まることによりまして、子どもに対する注目度は非常に高まったのかなと。そういった意味では、逆待防止を意識しました地域社会が再構築されるのではないかな、子育ての社会化が実現できるのではないかなというふうな期待をもって成果を見守っておるところでございます。
◆(塚原仁 君) ありがとうございます。
 今後のあれというのはまた後ほどお聞きいたしますので。
 2問目に入りますけれども、改正法によりまして17年度から市町村も相談窓口になりました。その核となる要保護児童対策地域協議会及び虐待防止ネットワークの設置状況に関してでありますけれども、この進行状況を教えてください。
◎健康福祉担当理事(福島金夫 君) 本年4月1日現在の設置状況でありますけれども、5市町が法定の要保護児童対策地域協議会を設置しております。また、16の市町村が任意の児童虐待防止ネットワークを設置しておりまして、あわせて21市町村で虐待防止に関する支援組織を立ち上げております。しかしながら、設置率はまだ50%強ということでありまして十分だというふうには捉えておりません。市町村におけます支援組織の取り組みにつきましては、深刻化します虐待問題に対しまして、子どもに関わる関係機関同士が連携をし、情報や考え方の共有化を図る。虐待の早期発見、早期対応を行ったうえで大きな役割を担うものというふうに捉えております。
 群馬県では、ぐんま子育てビジョン2005の計画におきまして、平成21年度の目標値としまして全市町村でこの支援組織の設置を掲げております。今後も未設置の市町村に対しましては積極的な働きかけを行いたいと考えております。
◆(塚原仁 君) はい、わかりました。50%ということであります。今、理事言われたように、この協議会あるいはネットワークを設置するということに関しては、非常に効果も期待できるところであります。県内すべての自治体に早目にそういう意味では設置できますよう、まあ、目標があるみたいでありますから、しっかりその目標に沿って頑張っていただきたいというふうに思います。
 この組織をつくってから、この組織がやっぱりしっかり動かないと、これをつくっても何もならないということになりまして、この組織自体をつくっても実際問題は機能していないという、そんな報告もあるわけでありまして、ぜひその辺を含めてよろしくお願いをしたいというふうに思います。
 続きまして、虐待に関する相談の要であります、児童相談所等に配置されている児童福祉司あるいは児童心理司、この辺の数を教えていただきたいと思います。
◎健康福祉担当理事(福島金夫 君) 児童相談所に配置されております児童福祉司、児童心理司でありますけれども、平成18年4月1日現在での人員配置でありますが、県内3カ所の児童相談所に、児童福祉司につきましては35人、児童心理司につきましては20人、配置をされております。児童福祉司の配置につきましては、御存じだと思いますけれども、児童福祉法の施行令におきまして、担当区域の標準が人口おおむね5万人から8万人に1人というふうに定められております。群馬県の場合につきましては、約5万8000人に1人という割合で配置をされております。全国平均が5万9000人ということでありますので、若干は標準以上なのかなというふうに考えております。
 ただし、人員がこれで十分だというふうに我々は捉えておりません。これ以上、標準以上であるからいいということではなくて、また逆に資質だとか経験だとかも大切かなというふうに考えておりますし、また児童相談所のあり方そのものも、いわゆる行政機関ではなくて専門的機関というふうに捉えておりまして、そういった体制の整備でありますとか人材の育成、そういった意味にも力を入れていきたいというふうに考えております。
◆(塚原仁 君) 今、人数を聞いたわけでありますけれども、そういった意味ではいろいろ話を聞きますと、福祉司3に対して心理司が2ぐらい、これはペアを組んでしっかりやるのが非常にいいんだという話を聞いています。そういう意味では、人数的なものがバランスがとれているのかなという感じもしないわけでもないですけれども、先ほど理事言われましたように、さらなる充実をということでありますので、ぜひこれは、何人いたらいいのかというあれはないわけでありますので、さらなる充実をお願いしたいというふうに思います。
 それから、実は先日の新聞報道でありますけれども、平成16年に49件の児童虐待の虐待死というんですか、死亡の事件が発生したと。これを警察庁が分析したところ、事件前に児童相談所や警察などが把握、関与していたのはわずか4分の1の12件しかなかった。警察の関与はそのうちの4件だったということで、75%が何と認知をされていなかった。いろいろ話を聞いたわけですけれども、学校にしても、保健福祉にしても、その立場でいろいろやられているというのはわかっているんですが、事実としてこういうのがあったということ。基本的には、何か聞きますと、児童相談所としては、やっぱりあまり強く抵抗されるとそれ以上踏み込めないという。かぎを締めて出てこないという話で、それでもうしようがない、あきらめるしかない、こんなところだということであります。
 そういうことでいきますと、この虐待に関しては、まずは見逃さずに発見することかな。今のように、出ないということで、ここの部分をやっぱり強調しないといけないかなと思うんですけれども。そして、しっかりと警察の方と連携をとりながら、強行手段を使っても虐待から子どもを早く救出することが大変大事だろうというふうに思います。命が助かっても、やっぱり児童虐待、発達障害や情緒行動、両面の問題を引き起こし、子どもの一生涯に影を落とすことになります。虐待を受けた子どもが親になって自分の子どもを虐待する虐待の世代間連鎖、この可能性も高いと言われております。そのうえで、発生予防から虐待を受けた子どもの自立に至るまで、切れ目なく総合的に支援していかなければなりません。子どもの虐待は、子どもの生命や安全に関わる問題です。親のケアや援助のシステムを含めて、それぞれ連携して虐待に取り組んでいただきますようにお願いを申し上げまして、この質問を終わりにいたします。どうもありがとうございました。
 続きまして、不登校対策について質問をいたします。教育長に質問をいたします。
○議長(大澤正明 君) 教育長、答弁席へ。

         (教育長 内山征洋君 登壇)
◆(塚原仁 君) 平成18年度学校基本調査速報において、全国で平成17年度で30日以上の長期欠席者のうち、不登校を理由とする児童・生徒数が12万2000人で4年連続減少した。小学校が2万3000人、これは600人減少、中学校が10万人、前年度より500人減少ということであります。しかしながら、県内においては、昨年度末現在のデータですけれども、小学生の不登校数が304人、2年ぶりに減少したのに対して中学生は前年度21人増の1624人であります。学年別で見ますと、小学校6年生の104人が中学1年生で369人に増え、3.5倍に急増いたしました。いわゆる中1ギャップということが目立つということであります。
 不登校の割合は、ここ10年間で倍増、2001年度末の1701人から、人数こそ減少傾向にありますけれども、全体の生徒数の減少で割合は上昇しています。昨年度末の2.80%は全国平均を0.05ポイント上回ります。まだまだ大変な状況であります。不登校の原因は、環境の変化や新たな人間関係のストレスなどが原因と県教委の方は説明をされておりますけれども、不登校は義務教育の根源に関わる問題であり、長引くと社会参加を拒む引きこもりにもつながるおそれがあります。不登校の状況や原因に応じたきめ細かな政策を展開することが重要です。
 そこで教育長に、不登校になってしまった子どもへの対応について質問をいたします。
 まず、いじめや不登校などの心の悩みに専門的立場から助言、援助を行うスクールカウンセラーでありますけれども、国の指針では県内全中学校に配置をすることになっていますけれども、現状はいかがでしょうか。
◎教育長(内山征洋 君) スクールカウンセラーの配置の状況ですけれども、平成18年度は公立の中学校174校の86%、150校にスクールカウンセラーを配置しております。確かに100%というのには到達しておらないんですけれども、これは理由としては、1つには臨床心理士という資格を持った人というのが少ないということが、これはかなりバリアが高いものですから、なかなかそう簡単に誰でもというわけにもいきませんので、そういうことで必要数の確保がなかなかできない状況にあるというのが1つであります。それから、これは余分なあれですけれども、86%で達しなかったというのは、現状で不登校のいない学校には当然ですけれども配置はしておりませんので、その辺も、ちょっとその数は今手元にないんですけれども、そういうようなことで86%というような状況になっております。
 以上です。
◆(塚原仁 君) ちょっとわからない部分があるということでありますが、できればこの部分というのは100%を目指すということでありますので、これに向けてぜひ頑張っていただきたいというふうに思います。
 また、文部科学省が平成15年から開始いたしましたスクーリングサポートネットワーク事業をはじめとして、不登校対策を総合的に推進しておりますけれども――違いました。申しわけありません。ちょっと読み間違えました。戻りますので。済みません。
 スクールカウンセラーの人材育成を踏まえた考え方と今後の配置、具体的な計画というのがありましたらお示しいただきたいと思います。済みません。
◎教育長(内山征洋 君) これは、今ちょっとお話しさせていただきましたけれども、その配置については高度な専門性というのが必要になりますので、当然のことながらそれなりの資格を有した人、あるいは一定の教育相談の経験を有している者等から公募をしまして、レポートの提出、あるいは面接による審査というのを経て採用して、学校に配置するというような状況になっておりますので、正直なところなかなか、先ほど言いましたように、充足させるというのが難しい状況であることはあります。
 ただ、今後はいずれにしてもスクールカウンセラーを、もしいないところについても中学校全部に訪問できるような配置の仕方というのも当然あるだろうと思いますので、そういうことについても、各学校の実情に応じて訪問とかなんとかということで、できる限り100%ということで対応していきたいというふうには考えております。
 以上です。
◆(塚原仁 君) ぜひ、そういったことでよろしくお願いいたします。
 中1ギャップということでちょっとお聞きしたいと思います。
 不登校が、小学校6年生から中学校になると一番増えてきている。先ほど中村議員さんの部分でも質問があったわけでありますけれども、これを中1ギャップと呼んでおりまして、先ほど申し上げましたように、6年生104人が中学において369人に増えるということであります。3.5倍になる。この辺の対策に関してお聞かせいただきたいというふうに思います。
◎教育長(内山征洋 君) 中1ギャップについては、先ほど中村議員の御質問の中でも
◆(塚原仁 君) 簡潔でよろしいです。
◎教育長(内山征洋 君) はい。お話しさせていただきましたけれども、対策としては、例えば個人記録をしっかりと活用して、具体的には欠席だとか遅刻だとか、そういう早い段階での信号というのがあるわけですから、それをキャッチして、それをしっかりと次の中学校に引き継いでいくというようなことがかなり重要なことなんだろうというふうには考えております。まあ、いろいろありますけれども。
◆(塚原仁 君) わかりました。
 それで、先ほどまた中村議員さんが述べたんですけれども、実はこの9月、私も委員会で同行して、一緒に行ってまいりました広島の呉でありますけれども。一言で言いますと、小中一貫教育、この部分に触れたいと思いますけれども、これは非常にすばらしい取り組みだなというふうに感じたわけでありまして、ぜひ、先ほどのお話ではないですけれども、現場を見るというのは非常に大切なことかなというふうに思います。いろいろ机上で、インターネットで今はいろいろ見られますのでいろいろな情報も得られるわけでありますけれども、そういった意味では教育委員会のやる気とかその辺の取り組みとかというのもひしひしと伝わってくることがありますので、ぜひそういう中では一緒に行かれて研修するという部分も必要かなと思いますので、私もその気持ちは一緒でありますので、一言言っておきたいというふうに思います。
 この小中一貫教育、先ほどお話がありましたので、私が聞いてきた中身をちょっと話をしますと、一番は、小学校から中学、これになるときが、一応子どもの気持ち的なものが、先ほども言ったようにここは不登校が2倍になったということなんですね。小学校から中学校になったときに問題行動は4倍になりましたと。予想以上に大きい中学校入学時の不安があるなと。いろいろデータをとりましたら、一番がやっぱり先生に関する部分、それから上級生に関する部分、それでまた勉強に関すること、これがベストスリーであります。この部分が一番の不安の要素であるということでありました。それから、先ほど出ましたけれども、小学校と中学校の教職員の考え方の違い、これが大きいということです。
 そういうことでいくと、やっぱり円滑に、先ほど中村議員が言いました、それを進めていくのはやっぱり小・中学校の一貫教育という部分ではないかなということでありますので、いろいろあるという、前橋の話も出ました。でも、やっぱりしっかりとこれに取り組む。全体にそれでしっかり基本的に取り組むということが、ちょっとやるのにここをちょっとやって、こっちをやってというのじゃなくて、しっかり全体として取り組んでいくというのが非常に大事なことかなというふうに思います。
 ぜひ、6・3制の中を4・3・3と、こういうふうに分けて、スムーズに移動、気持ちのあれもなくて行けるといういい方向だと思います。ぜひこの辺は検討していただきたいなと思いますけれども、それはいかがですか。
◎教育長(内山征洋 君) これについては、小中一貫校というつながりを持って教育するということと、6・3制を9年生にするとか、今、議員御指摘のような4・3・3にするとかという、いろんな議論が実はあるわけですね。(「さっきたしか4・3・2と言いました」と呼ぶ者あり)4・3・2ですか。失礼しました。それで、そういうようなことで、文部科学省が、先ほどの繰り返しになりますけれども、中央教育審議会でもその辺の検討はやっているわけですね。これを当然私どもも非常に関心を持って見ておりますけれども、それを私どもの方で率先して実験していくということではなくて、せっかく国で実験をやっているわけですから、その成果をしっかりと見極めてやっていく必要も、それもあるのだろうというふうに私は思っています。
◆(塚原仁 君) 不登校は、先ほど言いましたように、義務教育の根源に関わる問題でありまして、長引くとやっぱり社会参加を拒む引きこもりにつながるということであります。1つは防止対策の確立、また並行して、不登校になってしまった子どもへの対応の充実を図る。これは大変大事かなというふうに思います。ともかく少子化でありますので、健全に子どもを育成するためにも不登校対策は大変重要だというふうに思っています。
 先ほど来から出ています「子どもを育てるなら群馬県」ということで、今まで先頭を走ってきたわけでありますので、他県にやっぱり負けないようにこれは頑張りましょうよ。頑張っていきたいと私も思っていますし、教育長にもぜひ頑張っていただきたいというふうに思います。
 これだけ将来大事な子どもが不登校になっている事実があるわけですから、早急にいろんな対策を考えて、いいものはどんどん取り入れて対応を急いでいただきたいというふうに思います。
 これで終わります。ありがとうございました。
 続きまして、4番をちょっと飛ばさせていただきまして、5番に入りたいというふうに思います。
 フラワーパークの管理運営について、農業担当理事に質問をいたします。
 さて、指定管理者制度は公の施設の管理に民間のノウハウ、能力を活用しつつ、住民サービスの維持・向上を図るとともに、経費の節減等を図ることを目的とし、平成15年の地方自治法改正により導入されたものであります。これにより、従来、いわゆる公社・事業団等に委託先が限定されていた公の施設の管理について、制度上、民間事業者も含めて施設の管理運営主体になることができることになりました。そして、県の53の施設が平成18年4月から指定管理者に委託され、約半年になるわけであります。
 実は、この指定管理者制度に当たり、我が会派の塚越県議が平成17年9月議会一般質問におきまして発言をしております。抜粋して読ませていただきます。
「指定管理者の選定に当たっては、応募した事業者の管理費用の高い、安いだけではなくて、事業計画の内容を吟味することはもちろん、従業員の雇用計画や労働条件など、十分な県民サービスを行える体制がとれているか、きちんと納税をしているか、労働基準法や労働安全衛生法、その他の法令を遵守しているかなどを選定基準に盛り込むことが不可欠であると考えます。この点について、現在どのような選定基準を考えておられるのか、お聞かせいただきたい」、このように質問をしております。
 このとき、当時の高木総務担当理事が答弁をされておりまして、これも抜粋でありますけれども、「指定管理者に適切な事業者を指定すべきであるということは御指摘のとおりでございます。選定に当たりましては、そのことに十分に配慮をして進めてまいりたいと考えております」、こう述べております。
 そこで、農業担当理事に質問をいたします。実は、現在、フラワーパークにおきましては、役職者の相次ぐ退職、労働基準監督署への告発の件、不払い残業ということでありますけれども、来場者のカウントミスなど問題が立て続けに生じているようでありますけれども、県はどのような指導をされておりますか、お答えいただきたいと思います。
○議長(大澤正明 君) 農業担当理事。

         (農業担当理事 田中 修君 登壇)
◎農業担当理事(田中修 君) 塚原議員の、県は指定管理者にどのような指導を行っているかということでございますが、原則として毎月1回、県と指定管理者では定例会議を開催し、実態把握と情報交換を行っております。また、基本協定に基づき月例報告による報告を受けるほか、事業計画書どおりに業務が遂行されているかどうか、定期的に現地確認を行っております。不適切な管理が見受けられた場合には適切な管理を行うように、口頭もしくは文書でも申し入れ、そのほかに必要に応じて指導することとし、現在でも運営や管理については会社幹部と適宜協議を行い、透明性のある運営に努めようと指導しておるところでございます。
 また、労働基準監督署への告発の件については、県では確認しておりませんけれども、指定管理者に対して8月上旬に労働基準監督署の労働条件調査が実施され、これによる是正勧告指導が行われた事実は確認しております。また、指定管理者から、8月下旬、是正勧告、指導に対する中間報告を労働基準監督署へ提出し、指導事項の改善に取り組んでいるとの報告を受けております。また、累計入園者のカウントミスなど、定例会議で県から指摘し、経過報告書等も提出させ、厳重に注意もしております。
 以上です。
◆(塚原仁 君) いろいろ問題発生が起こっているわけでありますけれども、県としてはその都度いろいろそのものに関して対応しているのか、要は協議をして指導しているのか、このことをお聞かせいただきたいと思います。
◎農業担当理事(田中修 君) はい。その都度現地で確認したり、あるいは協議したりして指導を行っております。
◆(塚原仁 君) その都度確認をされているということであります。
 遵法意識を次にお聞きをしたいというふうに思いますけれども、実は、ぐんまフラワー管理の社長と同一人物が社長でありますドイツ村では、食品衛生管理者の名義借りが行われていたり、あるいは繁忙期に飲料に適さない水を飲料用の水道に混入したりしていたことで、前橋保健福祉事務所に指導を受けております。ドイツ村については、直接的に県の施設とは関係ないものでありますけれども、このように遵法意識は今コンプライアンスが非常に重要なところでありますので、こういった欠けたところに管理を任せるということに関してはどのようにお考えでしょうか。
◎農業担当理事(田中修 君) フラワーパークは県が設置した公の施設であり、これを管理運営する会社については法令の遵守は強く求められるところであります。基本協定書においてもこの点については明記してあるところであります。県では、定例会議や現地確認など随時行い、パークの運営管理については指定管理者に法令遵守を徹底しているところでございます。
◆(塚原仁 君) 実際は、そういうところが守られていないというところが問題でありまして、そこのところをどういうふうに考えますか。
◎農業担当理事(田中修 君) 現在、4月以来、指定管理者制度により、実質的に株式会社フラワー管理がパークを管理しているわけですけれども、最初からしっかりした運営管理がされるということが理想ではあります。4月1日から新たに採用された社員が業務に当たらなければならないため、軌道に乗るまで多少の時間を要すると考えておりました。半年を経過して、今、管理の運営でのいろんな問題等でもいろいろ改善が図られているということ、それを確認したうえで、今、管理の指導には当たっております。
◆(塚原仁 君) 実は、私はこのフラワーパークの指定管理者制度のときに環境農林の委員でありまして、これに賛成をした1人でありますので、しっかりとこの辺をお聞きしたいんですけれども、先ほど私は冒頭で、うちの塚越県議がこれこれこうだという話をされました。それに対して理事さんの方から、いや、しっかりそれを守っているところを選ぶんですよと、こういうことですよね。これはどういうふうに考えますか。
◎農業担当理事(田中修 君) フラワー管理の運営に関連しては、私どもが責任を持って遵法に徹底していただくとともに、そのような指導を具体的に、パークの管理、特に造園あるいはあそこのデザインから植花、それから展示、イベント等も含めて指定管理者として創意工夫を凝らしてやっている事実があります。それらをもとに、私どもでは定期的に協議して具体的な形で指導を行っているということであります。
◆(塚原仁 君) 基本的には、県は月1回ずつ打ち合わせをしているという話を先ほどされましたけれども、そういった中で問題というのはどんどん出てきているんじゃないかな、それはとらまえているのではないかなというふうに思うわけですよね、普通であれば。その辺はどうだったんですか。今までそれをずっと積み上げた中で、そういう問題は出なかったんですか。
◎農業担当理事(田中修 君) 例えば園の管理等について、大花壇の花と芝生の割合ですね、こういうのも前からは変わっております。これはやはり管理運営、指定管理者の創意の中でいろいろデザイン等の違い等もあって、花と芝生の割合なども変わってはいるけれども、ただ、県民の中にはそれに対して、花が少なくなったねというような指摘もありまして、その辺に対しては9月あるいはこの秋からの植えかえ等でそういうことを反映してほしいというようなことも言っていますし、例えば先ほどの労務管理等の面につきましても、これはフラワー管理の会社の中での時間外の賃金と基本給の賃金、特にこういう業態ではそういうことがあるそうなんですが、基本給と時間外の賃金差が、特に時間外が固定給になっているんだそうです。そういう中での時間外の実態等が改善されるようなことを指摘しております。
◆(塚原仁 君) 今の理事が話された、今日の新聞に出ておりますよね。残業代を含め、固定給は問題ありということで出ていたわけですよ。今日の新聞ですから、これは理事さんもお読みになったかなというふうに思いますけれども、こういう事実が実際にあるわけですよ。
○議長(大澤正明 君) 残り3分。
◆(塚原仁 君) この辺を、コンプライアンスやこの部分、それはどういうふうに考えますか。
◎農業担当理事(田中修 君) 時間外等の問題等でも、そういう固定給になっているところ、その辺がこういう会社の特徴なんだそうですけれども、これについては改善の指導を行っておりますし、今後も秋に向けての園の植えかえ計画等には具体的な形で指導を進めております。
◆(塚原仁 君) ここを読みますと、これはすごいんですよ。月に数十時間から、多い日では200時間。残業を200時間もやるんですよ。これはどういうあれ。どうぞ。
◎農業担当理事(田中修 君) それは、実態ではなくて給料の形態が固定給になっているために、計算するとそういう形の数字が出てくるということで、4月、5月に関連しては残業等も多かったというふうには聞いております。6月、7月、8月等ではそういう残業時間はほとんどないのではないかというふうなことを聞いております。
◆(塚原仁 君) ぜひ、この今の指定管理者制度、先ほど私は言いましたけれども、私はその中の委員におりましたので、しっかり賛成をした一人でありますから、そういう意味では責任があるかなというふうに思うんですけれども、これがこの県の施設を管理するに値する業者であるか否か、これはやっぱり県として検証する必要があるかなというふうに思いますが、いかがですか。
◎農業担当理事(田中修 君) 今、県としていろいろ、先ほど御指摘があったような件については指導している状況であります。
○議長(大澤正明 君) 簡潔に。
◎農業担当理事(田中修 君) その点、指定管理者としての責任を果たすように努力しているので、現段階では円滑な運営のための行政指導の対応を先と考えております。
○議長(大澤正明 君) 残り40秒。
◆(塚原仁 君) とにかくこれは県が中に入ってしっかり検証して、これは皆さんに明らかにしないといけない項目だというふうに思いますので、ぜひそれを踏まえましてしっかりと検討をお願いしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)
○議長(大澤正明 君) 以上で塚原仁君の質問は終わりました。
 ● 休     憩
○議長(大澤正明 君) 暫時休憩いたします。
 午後1時30分から再開いたします。
   午後0時28分休憩


   午後1時30分開議

         (副議長 関根圀男君 登壇 拍手)
○副議長(関根圀男 君) 暫時、議長職を執り行います。
 ● 再     開
○副議長(関根圀男 君) 休憩前に引き続き会議を開き、質疑及び一般質問を続行いたします。
 ● 一 般 質 問(続)
○副議長(関根圀男 君) 五十嵐清隆君御登壇願います。

         (五十嵐清隆君 登壇 拍手)
◆(五十嵐清隆 君) 自由民主党の五十嵐清隆でございます。
 私は、今年の2月定例会の一般質問で、道徳心、モラル、マナーの欠如について、いくつか具体例を挙げて質問をさせていただきました。例えば、ごみのポイ捨てですとか、車いす用駐車場への健常者の占有問題、また、愛犬家のふんの処理のマナーについてなどであります。答弁をいただいた皆さんの御認識は例外なくマナー、公徳心の欠如を指摘されておられました。
 それから半年が経過をいたしました。新聞の投書では依然として、迷惑行為、違法行為に憤慨したり、嘆いたりという投書が多く見られます。また、走る車から火のついたたばこを投げ捨てたり、紙くずを投げ捨てたりといった光景は日常茶飯事であります。また、このところ悪質な飲酒運転は後を絶たず、先日の報道では、2005年度の全国の公立小・中・高校で起きた校内暴力が2年ぶりに増加に転じたとのことであります。戦後、日本は世界一の平和国家になったはずでありますけれども、現在の状況は、まさに無法国家に成り下がったのではないかといったような感じも受けるわけであります。こうした状況をこのままにしておいたら手のつけられない状況になるのではないかと心配をしております。そこで、今回は再度この道徳心、公徳心、モラル、マナーの欠如の問題を中心にお尋ねをしていきたいと思います。
 初めに、公共建設物の落書きの被害の実態と対策について、県土整備担当理事にお伺いをいたします。
 この落書きの被害は最近始まったことではありませんで、かなり以前から各所で見られておりますけれども、私の身の回りでは、一昨年の3月、伊勢崎市と埼玉本庄市を結ぶ利根川の坂東大橋の新橋が完成をいたしました。非常にきれいな橋でありまして、飛び立つ白鳥をモチーフにした斜張橋であります。ロープを支える4本の尖頭、これは「しとう」というんでしょうか、非常に優美な姿を見せておりまして、地元の人たちも非常に親しみを持って、朝晩随分と両側の歩道を散歩する姿も多く見られます。このすばらしい橋なんですけれども、つい最近、二、三週間前だろうと思うんですが、1本の尖塔のすその部分に何ともグロテスクな落書きがスプレーで書かれました。形は、よく皆さんも御覧になるかと思うんですけれども、アルファベットのFとかBとかの輪郭を書いたものをいくつも連続させたような、あんなような落書きであります。せっかくのきれいな橋ができ上がったばかりなんですけれども、本当にげっそりするわけであります。何よりも、あの橋が埼玉から群馬に入る入り口でありますので、群馬県のイメージダウンにもなるのではないかというふうに本当に心配をするところでありますが、これとは別に、また桐生市の話ですけれども、今年4月だそうですが、市民文化会館の車いす使用者用駐車場、それから桐生商工会議所の駐輪場のブロック塀など3カ所が落書きをされて、桐生警察署が今、器物損壊事件ということで捜査を始めたということであります。また、こうした落書きに本当に業を煮やして、地域の皆さんですけれども、自主的に落書きを消す作業を行っているボランティアの方も大勢おられます。
 そこで、こうしたものについては、データがとってあるかどうかというのはわかりませんけれども、この公共建設物の落書きの被害の実態について、まず担当理事にお伺いをいたします。
○副議長(関根圀男 君) 県土整備担当理事。

         (県土整備担当理事 川西 寛君 登壇)
◎県土整備担当理事(川西寛 君) お答えいたします。
 県が管理をいたします公共建設物への落書きの被害の実態でございますけれども、道路関係で県内全域を調査いたしましたところ、現在、34カ所の落書きが確認されております。内訳は、橋梁、いわゆる橋でございますが、ここで13カ所、跨線橋、いわゆる線路なんかをまたぐ橋でございますが、ここで9カ所、歩道橋で2カ所、道路の擁壁、いわゆる壁の部分でございますが、ここで1カ所、地下道でございますけれども、ここで4カ所、そのほかガードレールなどで5カ所という状況でございます。
 以上です。
◆(五十嵐清隆 君) これは単なるいたずらと捉えていいのかどうかわかりませんけれども、この辺について、何でこうしたことが起きてくるか、まずどんな印象を持っておられるか。また、こうした落書きに対しては、啓発活動のほかに、桐生の例もありますけれども、警察へ積極的に被害届を出していただくというような強い姿勢で臨んでいただくことも重要なんではないかと思いますけれども、それらも含めて、これに対してどんな対策をとっておられるか、お尋ねをいたします。
◎県土整備担当理事(川西寛 君) まず、どんな印象を持っているかということでございますが、書かれている内容についてでございますが、先ほど五十嵐議員の方からもお話がありましたように、文字と申しますか、絵と申しますか、ちょっと我々も意味不明な文様のようなものが書かれておりまして、調べてみますと、通称タグというふうに呼ばれているそうでございます。このような落書きをする理由というのは、アルファベットを崩したような文様を自らのサインとして書いて、人の目に触れるのが楽しいという、いわゆる自己満足のためであるとか、中には嫌がらせというようなこともあるというふうに聞いております。
 我々としての対策でございますけれども、当然、このような落書きというのは、景観や美観を損ねるということでございまして、それと同時に、これを放置しておきますと、そこの周辺にごみが捨てられやすくなったり、また、その周辺の環境がさらに悪化していくというようなおそれもありますので、平成17年度、昨年度から現在までにも、県民の方々の協力も得ながらでございますが、24カ所については、発見をした箇所については消去しているところでございます。
 ただ、先ほども申し上げましたとおり、依然として落書きは減らないという状況でございますので、1つは、道路パトロールを定期的に実施しているわけですが、これの点検項目といたしまして、新たにこういう落書きの有無の確認を定期的にやっていこうというようなことをひとつ今後とも強化していきたいと思っております。それによりまして、できるだけ早く消していくということをさらに努めていきたいと思っております。ただ、同じ場所で、消しても消しても落書きされるという事例もあるやに聞いておりますので、このような目に余るものにつきましては、警察に被害届を提出したいというふうに考えております。また、他県の啓発活動や対策状況なんかも調査をいたしまして、より効果的、効率的な対策が講じられるように努めてまいりたいと考えております。
 以上です。
◆(五十嵐清隆 君) わかりました。
 先ほどの御答弁で確認されたのは34カ所というお話、その中にトンネル部分の中の落書きもあったという話ですけれども、つい三、四日前でしょうか、川崎で女性が刺殺された事件がトンネル内だということで、その場所の両側の壁も落書きでいっぱいだったという話も聞きます。これは自己満足とか何かにとどまらず、本当に悪質な犯罪だと思うんですね。だものですから、犯罪なんだということをしっかり認識させるような意味での啓発も含めて、ぜひ被害防止に努めていただきますようにお願いをしたいと思います。
 この質問は以上です。
 次に、これも今年の2月にお尋ねしたんですけれども、スーパーなどの車いす使用者用駐車場の迷惑駐車のその後について、健康福祉担当理事にお伺いをいたします。
 この問題は、昨年来、障害を持っているとはとても思えない元気の良い若者が我が者顔に駐車して、身障者が本当に迷惑しているというような新聞の投書が目立ちましたのでお尋ねをしたわけなんですけれども、まず、その後の最近の状況がもしわかりましたらお尋ねをしたいと思います。
○副議長(関根圀男 君) 健康福祉担当理事。

         (健康福祉担当理事 福島金夫君 登壇)
◎健康福祉担当理事(福島金夫 君) お答えをさせていただきます。
 2月議会の後でありますけれども、車いす使用者用の駐車場の利用につきまして、新聞等への投書につきましては、前回お答えした当時と比べて特に目立って多いという印象は受けておりません。なお、我々の方への苦情の電話だとかメールが数件寄せられておりますので、これはいずれも駐車場を管理する事業者の方にお願いをしまして、適正な利用への協力を呼びかけてきております。今年は、新たに運転免許センターの方にも協力をいただきまして、運転免許の新規取得者に対しまして啓発チラシを配布して、協力を呼びかけるなどの方法も努めております。人にやさしい福祉のまちづくり条例の普及啓発の一環として、車いす使用者がいつでも車いす使用者用駐車場が利用できることの環境整備を目指しまして、昨年から引き続きスーパー等の店頭であけておきます車いす駐車場キャンペーンを実施しているところでございます。
◆(五十嵐清隆 君) ありがとうございます。啓発の範囲も広げていただいているということだそうでございます。
 最近気がついたんですけれども、私は、時々地元のスーパーに寄るんですけれども、店内放送でしつこいぐらいに放送しているんですね。そのスーパーは比較的込んでいるときでも割とあいているような気がします。中へ入りますと、車いすのマークのついた駐車場は障害を持った方のための駐車場ですから御協力願いたいというアナウンスを3分に1度ぐらい流しているんですね。これだけ流してもらうと、私なんかもそうですけれども、本当に嫌でも耳にこびりついてくるという感じがします。こうした啓発活動を十分やっていただいていると思いますけれども、やっぱりしつこいぐらいにやることが重要なんではないかというふうに思いますけれども、これからの対策、何かお考えありましたらお聞かせをいただきたいと思います。
◎健康福祉担当理事(福島金夫 君) 議員御指摘のとおり、マナーといいますでしょうか、そういったものについては、繰り返し繰り返しやることが一番大切かなというふうに思います。そういった意味で、我々の方のキャンペーン等の事業についても徹底して、さらに一層の普及啓発に努めたいというふうに考えております。
◆(五十嵐清隆 君) わかりました。
 そこで、ひとつちょっと心配になったことがこの間あったものですから、確認の意味でお尋ねだけしておきますけれども、8月15日、ぐんまアリーナで群馬県の戦没者追悼式が行われました。アリーナは東側の駐車場というんでしょうか、入り口に一番近いところに車いす用のマークのついた駐車場が用意されております。15日はここが来賓者用駐車場になっていまして、この間の追悼式はそういった車いす利用者の方がおられなかったのかどうなのか、また、もしおられたんだとしたらどんな配慮をしていただけたんだか、その点だけお尋ねをしておきます。
◎健康福祉担当理事(福島金夫 君) 戦没者追悼式につきましては、来られる方、参列される方というのは、各県内市町村の遺族の方及び来賓に限られております。予定している方以外には参列者はございません。我々の方も、この参列者につきましては、各支部ごとに事前に名簿を提出していただくとともに、追悼式会場への来場の車の種類だとか台数について細かく把握をさせてもらっております。今年度は、事前に車いす使用駐車場を使用する方の報告は受けておりませんでした。ただ、実際にこの報告のとおりということにも限りませんものですから、駐車場係を置きまして、それに対して、具体的に車いす用の駐車場を使用する人が出てきた場合についてはすぐに適応できるような形で、そこで駐車場係に話をさせてもらってありました。そういった意味で、今回につきましては、そういったことがなく追悼式も終わることができたかなというふうに思っております。
◆(五十嵐清隆 君) わかりました。ありがとうございました。
 これからもしつこいぐらいに啓発をしていただきたいということと、それから県の行事等には極力そういった――今回は何もなかったようですけれども、次の機会等にもまたいろんなそういう意味での御配慮をいただければありがたいと思います。
 以上でこれは終わります。
 次に、ごみのポイ捨て対策について、環境・森林担当理事にお伺いをいたします。
 私は今月初め、産業経済常任委員会の県外調査で鳥取県に行ってまいりました。観光行政視察ということで、鳥取の砂丘を訪ねまして、鳥取県には砂丘対策室という部署がありまして、その対策室長さんにいろいろお話を伺ってきました。
 その室長さんのお話では、砂丘はよく裸地化ということが言われますけれども、逆に鳥取の場合は、夏場の草が大変生えてしまうんだそうでありまして、草を除去しないと砂丘がなくなっちゃうということで、毎年市民のボランティアの方が2000人ぐらい出られて、除草作業をされるんだそうであります。この間伺ったときも大変きれいになっておったんですけれども、そのお話の中で、一番の課題はやはり捨てられるごみの対策だということであります。砂丘は国立公園でありますから、一般のキャンプは禁止されているんだそうですけれども、どうしても夏休み等には京阪神地域から、あるいは近くからということなんでしょうが、若者あるいは家族連れのキャンパーが非常に訪れるということだそうであります。
 非常に困るのは、使用済みの簡易バーベキューセットなどをそのまま置いていってしまったり、中にはひどいことに、たくさん食料を持ってくるのはいいんだけれども、砂浜ですから簡単に穴が掘れるんだろうと思うんですけれども、穴を掘って食べ切れなくなった肉とか野菜を埋めていってしまうんだそうであります。その室長さんの話では、これはもう観光地の宿命だという話をしておりました。ただ、こういう状況で本当に大変だと思います。
 2月の質問のときに、群馬県の生活環境を保全する条例で、罰則の適用について理事にお尋ねをいたしました。そのとき、理事の答弁では、全県下一律に当てはめて適用することは現実的にもなかなか難しいと。実際に罰則の適用例がないということでありましたけれども、鳥取と同様で、群馬県も、特に観光地の方はほとほと困っているという話も聞きます。やはりこうした悪質なケースの場合は、群馬県の条例でも罰則を設けるまでの状況があったんだろうと思います。ですから、やはり場合によってはこうした罰則の適用も考慮に入れながら厳しく対処していくという必要があるんではないかと思いますけれども、お考えをお尋ねいたします。
○副議長(関根圀男 君) 環境・森林担当理事。

         (環境・森林担当理事 大木伸一君 登壇)
◎環境・森林担当理事(大木伸一 君) お答えいたします。
 ごみのポイ捨てに対する罰則の適用についてでございますけれども、ごみの散乱防止に関する条例等は、本年1月末現在、本件も含め29道府県が制定しており、うち、御質問にありました鳥取県を含め9道県で罰則規定を設けていますが、これを適用したことはないと聞いております。モラルに訴えるだけでは限界があるとの御意見があることは承知をしておりますが、本年2月に定例県議会で答弁したとおり、全県下一律に当てはめて適用するということは、実際の手続き面も含めまして現状では難しいと考えております。しかし、特に悪質なケースなどがある場合には、廃棄物処理法や軽犯罪法などの不法投棄に関する他の法令の適用も視野に入れまして、厳正に対処していきたいと考えております。
 県といたしましては、条例の罰則適用により、ポイ捨て防止を図ることも大切ではございますけれども、基本は県民一人ひとりのモラルの向上やごみのポイ捨てをしにくいきれいな地域環境づくりこそが重要であると考えております。このため、市町村、事業者、ボランティア団体等の協力を得て、毎年春、秋の環境美化月間を中心に、県内一斉に清掃活動やごみの持ち帰りの呼びかけを啓発活動として取り組んでいるところでございます。
 また、県内には沿道に花を植えるなど、きれいなまちづくりに積極的に取り組んでいる地域もありまして、そういうところではごみのポイ捨ても少ないと聞いております。このような地域の様々な自主的な取り組みがさらに促進されるよう、今後とも市町村、それからボランティア団体とも連携を図りながら美しい郷土づくりに努めてまいりたいと考えております。
◆(五十嵐清隆 君) 皆さんに御協力をいただいて、環境美化運動というのは大変結構なことなんだろうと思います。ただ、マナーを向上させるというのがなかなか難しいことだというふうに思います。
 今、悪質な場合には適用も視野に入れてという話がありました。その点で、全県下一律に、一斉にというのは難しいとすれば、例えば、ある程度期限を切ったり、あるいは時期を定めたりとか、場所を定めたりとか、そういったことを含めて、取り締まりということになりますと、警察の協力も必要ということになるんでしょうけれども、それらまでやっぱり検討してみる必要があるんじゃないかと思うんですけれども、その辺はいかがですか。
◎環境・森林担当理事(大木伸一 君) いろんなごみのポイ捨てについては、やはり団体といいますか、明るいところではそういうことは行われないということで、人目のつかないところということがございます。ですから、今議員御指摘のようなことも、いろんな方法があると思いますので、ポイ捨ての防止について最も効果が上がるようなことについて、これから総合的に検討していきたいというふうに思っております。
◆(五十嵐清隆 君) その辺は、ぜひまたよろしくお願いしたいと思います。
 以上でこれは終わります。
 次に、動物の虐待の実態と対策について、食品安全会議事務局長にお伺いをいたします。
 新聞報道によりますと、去る7月13日だそうですけれども、前橋市敷島町の敷島公園で男が飼い犬3匹をけしかけて猫を襲わせて、最後に男が猫を踏みつけて殺してしまうという事件があったそうであります。敷島公園では、以前から野良猫の虐待が相次いでいるということだそうでありまして、捕まえて池に投げ込んだり、またどういう気なんでしょうか、耳を焼いてしまったりということが起きているということだそうであります。
 動物の虐待につきましては、県内ではありませんけれども、カモを矢で撃って、その矢が刺さったままのカモが泳いでいるというような報道がされたこともあります。これもこのままにしておくと本当に大きな事件に発展するのではないかというふうな心配もされるわけであります。
 そこで、県内でこのような事件がどの程度発生しているか、また、この対策について何か手を打たれておられるのか、おわかりになる範囲で結構でありますので、お聞かせをいただきたいと思います。
○副議長(関根圀男 君) 食品安全会議事務局長。

         (食品安全会議事務局長 小澤邦寿君 登壇)
◎食品安全会議事務局長(小澤邦寿 君) まず、動物虐待の実態についてでありますけれども、動物虐待の発生件数などにつきましては、個々の虐待事件への対応は警察で行っておりまして、動物愛護行政担当の当局としては、実は詳しい実態を把握しておりません。ただし、保健福祉事務所の窓口で受けました動物に関する苦情相談の中で、虐待が行われているのではないかという内容の相談があります。相談件数は過去3年間で34件、これは全相談件数の0.1%です。相談内容の具体例としては、特定の地域で猫が多く死んでいるとか、小さなケージに大型犬を入れっ放しにしていてかわいそうだですとか、近所の人が飼い犬を棒でたたいているなどの事例があったということでございます。これらに対しましては、各保健福祉事務所の職員が現地確認を行ったうえで飼い主への適正飼養の指導を行いますとか、地域的な問題であれば啓発用のチラシを各戸配布したり、あるいは事案によっては警察への情報提供を行うなど、対処に努めております。
 続きまして、動物虐待の対策についてでありますが、動物虐待はあくまでごく一部の心ない者による行為でございますけれども、この防止対策としては、県民一人ひとりが動物に対する愛情を持つ風土づくりを進めることが重要であり、啓発活動による息の長い取り組みが大切であるというふうに考えております。
 本県で取り組んでおります主な啓発活動といたしましては、平成10年度から全国に先駆けて獣医師を小学校などに派遣をしております動物ふれあい教室事業というのがありまして、平成17年度の実績で取り組み施設数が小学校252カ所、幼稚園、保育所163カ所、合計415カ所、参加児童数では1万4300人余りに達しております。データのある平成12年度からの累計では、延べ8万人の子どもたちが身近な飼育動物などとのふれあい体験事業で命の不思議さ、大切さを肌で感じ取ってくれているものと考えております。このほかにも、現在、動物愛護週間でございまして、その行事といたしまして、県庁で開催をしております動物愛護ふれあいフェスティバルや小中学生を対象に行っております動物愛護ポスター募集には、非常に多数の参加や応募をいただいております。今後とも幅広い県民の参加、協力をいただきながら啓発活動を積極的に推進して、動物虐待のない社会を目指していきたいというふうに考えております。
 以上です。
◆(五十嵐清隆 君) 相談件数が3年間で34件ということだそうでありますが、伺いますと、この敷島の猫の関係等も、またかつては、ちょっと前になりますけれども、嬬恋で毒の塗られたちくわがまかれたというようなこともありました。これも警察の方の捜査ということになっているということだと思いますけれども、これに至っては、いわゆる道徳心とかモラルとかという、そんなような段階ではなくて、非常に悪質、あるいは残酷な犯罪だというふうに思います。午前中、塚原県議から児童虐待の質問もありましたけれども、どんな生き物であっても命を大切にするということは、やはり生きていくうえで基本だというふうに思います。
 今、小学校への動物ふれあい教室のお話もありましたけれども、昨日の読売新聞では、前橋の女性で、虐待された動物の救護活動をしているという女性の活動も紹介されていましたけれども、これはもういたずらとか何かという範疇を超えた話だと思います。ぜひそういった意味で、これからまたそういった啓発活動もしっかりお願いをしたいと思います。何かございましたら。
◎食品安全会議事務局長(小澤邦寿 君) 群馬県内の虐待が例えば関東の各県との比較でどの程度なのかということを実は調べたんですが、各県にもそういった比較するデータがございませんので、群馬県の県民が動物虐待をたくさんしているのか、割合としては多いのかということは実はわからないんです。恐らく印象としては、群馬県内での動物虐待は少ないのではないかというふうに私は考えておりまして、これまでの県の取り組みがある程度効果を上げているんじゃないかというふうに私は考えておりまして、今後も推進していきたいと考えております。
◆(五十嵐清隆 君) ありがとうございました。よろしくお願いをします。
 次に、教育長にお伺いをいたします。
○副議長(関根圀男 君) 教育長、答弁席に着いてください。

         (教育長 内山征洋君 登壇)
◆(五十嵐清隆 君) これも教育という観点で2月の議会で質問をさせていただきました。また、道徳教育、特に今回は大人への教育ということで、教育長にお伺いをいたします。
 先ほど環境・森林担当理事に伺ったごみのポイ捨ても、これは子どもでなくて大人がやっていることであります。また、最近の酒酔い運転などのこともございます。
 今年3月の新聞の投書なんですけれども、公園の砂場で5歳の子どもと遊んでいたら、ゴルフクラブを持った中年男性が来て、いきなり砂場でバンカーの練習を始めたということであります。そのお母さんは危険を感じまして、子どもを連れて帰ろうとしたところ、その5歳の子どもが、ここはゴルフ場ではないですけれどもと、その男性に声をかけたそうであります。どうなることかとお母さんは心配されておりましたら、男性は、ボールは打ちませんからと言って、そのままやめずにクラブで砂を打ち続けたということだそうであります。これは群馬県ではありませんで、さいたま市での話ですけれども、こうした話を聞きますと、日本は本当に将来どうなっていくかという心配があるわけであります。
 つい先日の報道で、校内暴力が2年ぶりに増えたという中で報道がなされましたけれども、そのときに教育関係の識者の皆さんの談話も数多く載っておりました。今、特に子どものしつけができる大人がいなくなったという指摘もありました。それらを見てみますと、今年の2月に質問をさせていただいて、その中で教育長から御答弁いただきました。教育委員会が作成された「子どものためのルールブック50」の活用のお話をいただきました。そのときの教育長の答弁で、家に持ち帰ることによって、親自身も子どもと一緒に行動に移すことが狙いだということをおっしゃっておられました。そのことが大変に重要だと思うんですけれども、これを具体的にどうやって行動に移させるかということが大事なんだろうというふうに思います。教育委員会の管轄の中には生涯学習もありますし、また親子で参加をいただくような行事も数多くあるというふうに思います。そういった中で、この50のルールを親子に啓発をしていくということも大事なんだろうと思いますけれども、それらを含めて、今後のその辺のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
◎教育長(内山征洋 君) ただ今の議員の一連のいろいろな事例を挙げられての御質問、私は、本当にこれは大変な、言ってみれば今最も重要な指摘なんだろうというふうに認識をしております。こういった身近な迷惑をしっかりと排除していく。これは御承知のとおり、ニューヨークの元の、ジュリアーニ市長というのがいます。彼の破れ窓理論というのがあって、小さな迷惑をたたいていくということが犯罪抑止につながる。私は、今日本で最もやらなければならないのは、難しい理屈を言っている段階はもう過ぎまして、こういう具体的なこと、細かいことをひとつひとつ丁寧につぶしていくという以外にはないんじゃないかというふうに心底思っております。そういう意味では、議員のいろいろな御質問、御指摘は私は全く同感であります。
 50のルールについての御指摘は全くそのとおりでありまして、私どもも、前の議会で御答弁させていただいたように、これは単に子どもたちだけではなくて、これを家庭に持ち帰ったときに親と一緒に勉強していただくことによって、実は親の方が考え直してくれればありがたいというのは、内心ではそういう狙いもあるわけですけれども、ただ、そんな難しいことは言うなとおっしゃるかもしれないですけれども、大人に対する道徳教育とでもいいますか、そういうのは我々が直接的に関与していくというのは非常に難しい問題もありますので、そういう意味では、引き続き、今議員から御指摘いただいたような――私どもの方では生涯学習も所管しておりまして、親子体験教室であるとか、PTAの皆さんもいらっしゃるので、いろんな場面で実はこれを利用させていただいております。引き続き、そういうあらゆる機会にというふうに考えております。
 なお、これは1冊50円ということで売っておりますけれども、当然のことながら、小学生には全員無料で配布していますし、年度が1年過ぎておりますので、今の中学1年生は全員これを持っております。そういうことで、小学生、中学生の親、家庭では、これは少なくとも持っているはずでありまして、そういうことで、なお、それ以外にたくさん購入していただいている方がおりまして、今ほぼ1万冊ぐらい購入していただいたということで、これは小中学生のいない家庭ということになりますので、徐々にですけれども浸透しているのかなという感じはしております。
 例えば、群馬県の医師会で2500部というのは前にお話ししたかもしれません。これは多少私どもとはあれなんですけれども、例えば、早寝早起きができないような子どもというのが増えてきたことによって肥満が増えたり、それから高血圧の子どもが増えたりと、これを何とかしなければならないというような話で、今私どもと一緒にこういう基本的な生活のルールというのを何とかしていこうということで、健康福祉局と教育委員会、それから医師会ということで連携しながら、これからどうしていこうかというのを相談しているというような状況でもあります。
 それから、実はこの本については、事業主の方の集まりで1000部ぐらい買い上げいただいたり、議員の皆さんの中にもまとめて買っていただいているというような状況で、そういうことで、これが一般の人たちに徐々に浸透していくということによって、広く大人の方にも徹底されていけばありがたいと。これは中身が子ども向けになっているものですから、そういう意味でなかなか難しい点はあるんですけれども、ぜひそうしていきたいというふうに思っております。よろしくお願いします。
◆(五十嵐清隆 君) ぜひ進めていただきたいと思います。
 前、教育長とお話しさせていただいたときに、道徳の問題、特に家庭教育の問題は、家庭まで学校が入り込んでいくのはなかなか難しい面もあるというお話もありました。ただ、今も非常に重要だという御答弁をいただきましたけれども、やっぱりこれはどこかで誰かが指摘をして、指導していかないとなかなか直らないのではないかというふうに思うんですね。今御答弁いただきましたけれども、願わくば、そういった家庭にまで入り込むことも考えていただかないと――そこまで教育委員会の方にお願いするのも、それは筋かどうかわかりませんけれども、ただ、できれば誰かがそこまでやらないとなかなか直っていかないのではないかという気がするんですけれども、いかがでしょうか。
◎教育長(内山征洋 君) おっしゃるとおりでして、子どもに幾ら教えても、家に帰るともとのもくあみになるというような面もありますので、先ほどちょっとお話しさせていただきましたけれども、県の知事部局の健康福祉局ともいろいろ話し合ったりしている状況ですので、それこそ全県挙げてこういう問題はしっかり取り組んでいく必要があるというふうに私は思っております。
◆(五十嵐清隆 君) ぜひよろしくお願いしたいと思います。
 それから、これは続けて教育長にお尋ねをいたします。地元問題でもあるんですけれども、県立伊勢崎清明高校の移転についてのお考えを伺いたいと思います。
 御案内のとおりで、清明高校は元伊勢崎女子高等学校、伝統ある女子高でありましたけれども、群馬県教育委員会の高校教育改革に沿いまして、平成17年度から男女共学の単位制高校に移行しました。そのときに校名も現在の伊勢崎清明高校ということになりました。このことで学校の人気も高まってきているというふうに伺っておりますし、内容も充実したと聞いております。そして、共学化したことによって、早速、改編した平成17年度には野球部が誕生しました。最初の年は部員が4人ということでありましたけれども、18年度、本年度は17人の部員になりました。早速今年は夏の高校野球県大会に出場しております。余談ですけれども、この県大会、1回戦が伊勢崎同士の試合になりました。最後になりました伊勢崎東高校とこの誕生した清明高校。何か因縁めいた感じもするんですけれども、そういった試合でありました。生徒さんも大変頑張っているところであります。
 ところが、困ったことに、今の校舎の校庭に野球部が練習できるほどのグラウンドがないということであります。もともと女子高校でしたから、当然といえば当然かもしれませんけれども。現在は昨年度からですけれども、伊勢崎市にお願いをしまして、野球部は広瀬川の相向かいになるんですけれども、伊勢崎市の水道局が所有していた土地を借りて、そこでバックネットをつくって練習をしているという状況であります。ここは、やがては水道会館を市の方でもつくりたいという予定地でありますし、当初の計画で、おおむね3年ぐらいということでの借地になっております。したがいまして、早急にグラウンドの手だても考えなきゃいけないというふうに思います。また、今のところは周囲が住宅に囲まれているものですから、普通の人工のバックネットだけでは高さが足りなくて、その辺で打球の危険性もあるということであります。そういったことで、グラウンドの設置、あるいは将来的には、この問題を根本的に解決するには全面的な移転も考えていかなければいけないのではないかという気がするわけですけれども、その辺のお考えについてお聞かせをいただきたいと思います。
◎教育長(内山征洋 君) 御指摘の伊勢崎清明高校ですけれども、これは御存じのように、校地の面積が2.5ヘクタールということですけれども、グラウンド用として借り受けている用地を加えますと約4.7ヘクタールということで、ほかの高校とほぼ同面積になるということで、今御利用いただいているわけです。ただし、これは今御指摘にありましたように、いずれにしても地元の好意で借り受けている土地ということについては変わりはございませんので、将来にわたってこれを長期的に利用できるというわけにはなかなかまいりません。そういうことから考えましても、恒久的に使用できるような場所というのを今後確保していく必要があるというのは私どもも十分認識しております。今後検討していきたいというふうに考えております。
◆(五十嵐清隆 君) ありがとうございました。教職員の皆さんも、また、そこに学ぶ生徒たちも一所懸命頑張っていますので、その辺はぜひ御配慮いただければありがたいと思います。
 多少時間が残りましたけれども、私の質問は以上で終わります。ありがとうございました。(拍手)
○副議長(関根圀男 君) 以上で五十嵐清隆君の質問は終わりました。
 織田沢俊幸君御登壇願います。

         (織田沢俊幸君 登壇 拍手)
◆(織田沢俊幸 君) 自由民主党の織田沢俊幸でございます。
 通告に従いまして順次質問をさせていただきます。
 最初に、知事にお伺いをいたします。雇用対策についてということでございます。
 まず、雇用対策につきましては、近年非常に多様化が進んでいます。特に非正規の立場で働く人の形態は、派遣、契約、嘱託、パート、アルバイトなど、実に様々になっています。これは社会の進展や経済環境が変化する中で、雇う側のニーズと働く側のニーズが相まって広まってきたものと思いますし、女性の社会進出や学生の就業体験に一定の役割を果たしてきたと思います。しかし、バブル経済の崩壊とともに、企業は生き残りのため、雇用の抑制と非正規化に取り組み、それ以降非正規雇用者は急速に増加し、景気回復が言われ、求人倍率も上昇している今日にあっても同様な傾向にあります。
 先月発行された労働経済白書によれば、若者世代において非正規雇用者の増加が著しく、また、それが固定化しつつあることが示されていますが、そのことは今後の社会形成を考えるうえで様々な問題を含んでいると思います。同書には、1度非正規雇用につくと正規雇用への転職は難しく、職業能力の開発機会も乏しい、所得は低い水準にあり、それが結婚率の低下につながり、少子化を促進する要因になっている、公的年金に加入していない人の割合が高いなどの問題点が取り上げられているところです。二、三年前までは就職氷河期と言われ、仕方なく非正規雇用の道を歩んでいる人も数多くいると思います。こういう人たちを救い、安定した社会をつくっていくためには、若者の正規雇用化を推進することが必要だと考えております。
 そこで知事に伺います。若者世代に非正規雇用者が増加していますが、この現状をどのように考えているかお聞かせください。
○副議長(関根圀男 君) 知事。

         (知事 小寺弘之君 登壇)
◎知事(小寺弘之 君) 若者の非正規雇用者が増加した原因としては、バブル崩壊以降、企業が正規雇用の採用を抑制したこと、また、しっかりとした職業意識を持たない若者が増えたことなどが考えられます。いったん非正規雇用についた若者は、パート等の仕事を繰り返しながら不安定な就業を続け、その年齢層は次第に上がってきていると思われます。このように、就職氷河期に非正規雇用となった者は、いわゆる年長フリーターとして滞留する傾向が見られ、就業意欲に欠ける、いわゆるニートの数も高どまりしているということであります。非正規雇用の若者は所得が低い水準にあることから、正規雇用者との所得格差が拡大し、固定化することが大きな問題として懸念されております。経済社会での生活上、個人の働きや努力が格差としてあらわれることはやむを得ない面もありますが、格差が固定的になってはならず、再度頑張る機会を与えたり、能力開発を支援することは社会全体として、あるいは特に行政が果たすべき大きな役割であると考えております。
 さらに、非正規雇用の若者は所得が低いため、親から独立することが難しく、親と同居している割合が高いと言われています。また、配偶者がいる割合も低くなっていると言われております。これらは少子化の傾向をさらに促進する要因となっているほか、公的年金に加入していない割合も高いということでありまして、日常生活で生じる事故や老後への蓄えができていない場合が多いと考えられます。
 このように、若者の不安定な雇用形態は、少子化の一層の進行、社会不安の増大、産業経済へのマイナスの影響など、地域社会全般に関わる問題であり、県としても重点を置いて取り組む課題として考えております。
◆(織田沢俊幸 君) 私はフリーターという言葉を使わなかったんですけれども、フリーターというのはある程度定義が今固まってきたようでございます。派遣とか契約職員は含まない、こんなようなことでございます。
 今、非正規職員というのは労働経済白書でございましたけれども、フリーターはよく200万人と言われていますけれども、15歳から34歳の非正規雇用者は595万人という数字が出ています。およそ600万人いる、こんなことでございます。当然、国としてもこれを是正したいということで、若者就職支援センターという制度をつくりました。県もこれにいち早く手を上げてもらって、平成16年7月ですか、ここからスタートしたところでございます。この若者就職支援センターでございますけれども、若者世代に対してどのような対応をしてきたのか、また、実績、数値等もあわせてお知らせをいただきたいと思います。
◎知事(小寺弘之 君) 群馬県が設置した若者就職支援センター、いわゆるジョブカフェと呼ばれておりますが、そのセンターは若者の主体的な取り組みを活かした、若者による若者のための就職支援を特色として、経済産業省のモデル地域、これは全国で20カ所指定されたわけでありますが、その選定を受けまして、厚生労働省事業、県単独事業をあわせて設置されておりまして、平成16年7月に県内3カ所、高崎と桐生と沼田に設置いたしまして2年余りが経過しているところであります。
 そのジョブカフェの延べ来所者数でありますが、平成18年9月20日現在で約4万9000人ということであります。いろいろな悩みや相談事を持った若者が訪れております。また、企業の経営者、人事担当者からの若者の採用、育成等についての相談にも応じているところでございます。こうした中で、ジョブカフェでは若者の立場に立って一人ひとりの状況に応じたきめ細かなカウンセリングを行っており、利用者から高い評価を得ていると聞いております。
 また、群馬県の特色として、正社員としての雇用を増やすため、ジョブカフェ独自で求職者のニーズを踏まえた求人開拓、職業紹介を行っており、さらに、就職後の定着についても支援を行っております。その結果、平成18年9月20日現在の就職決定者は約3400人、平成17年度の正社員就職率は約7割となっております。そして、正社員として就職した者のうち9割が定着しているなど、若者の不安定な雇用状況に対して成果を上げてきていると言えると思います。
 全国的に見た群馬県のジョブカフェの評価については、大学生のNPO法人による受付案内や情報発信、地元若者のベンチャー企業による就職支援など、若者による若者のための就職支援が特色のある取り組みであるというふうに全国から注目されているそうであります。経済産業省がジョブカフェモデル地域を対象に、利用者に対して行った効果、検証に関する調査においても、全国上位の評価を得ているというふうに聞いております。
◆(織田沢俊幸 君) 細かな御説明をいただいたんですが、知事自身が今の数字を見ながらどんな評価をしていますでしょうか。
◎知事(小寺弘之 君) 私も実際に何度かその場所に足を運びまして、どういうことをやっているのかという実態を見ましたし、また特別のイベントなどもやって、私も参加をしてみましたけれども、非常に若者らしく自主的に自分たちのアイデアを出して工夫しているな、これはいいことではないかなと、若者の非常にいい面を見る感じがいたしまして、うれしく思いました。
◆(織田沢俊幸 君) そこで、この若者就職支援センターの今後でありますけれども、昨日、黒沢議員から産業経済担当理事に質問があったように、来年のこの若者就職支援センターはどうするかということでありまして、理事は来年も柱に据えたい、こんな答弁でありましたけれども、群馬県行政のトップとして、知事の考え方、所見、これをお伺いできればと思います。
◎知事(小寺弘之 君) 効果を上げている事業でありますし、まだまだ若者に対する就職支援というのが必要な時期でありますので、私とすれば続けてやってみたいと、このように考えております。
◆(織田沢俊幸 君) 来年以降もこの若者就職支援センターを続けていただける、こういう知事の決意をお聞きしたわけでございます。
 そこで、私なりのこの考え方なんですが、やはりカウンセラーを配置していただいたということは大変よかったんじゃないかなというふうに思います。46都道府県でやって、それぞれカウンセラーの数によって就職者数のばらつきはありますけれども、大方がこのカウンセラーの数が多い方が就職率がいい、こんな数字もあるようでございます。また、昨年も申し上げたんですけれども、私の知り合いの子どもさんもお世話になりまして、私がパンフレットを親御さんに渡していただいた子どもさんも、ついこの間報告があったんですけれども、お世話になって就職ができたということなんですが、やはり両方ともカウンセラーの方がいて、本当に十分相談をしながら自分の方向が決められた、これが大変よかったというふうな印象を言っておりましたので、ここもひとつよく重点的な取り組みをしていただければと、そんなふうに思います。
 以上で知事への質問は終わります。
 続きまして、警察本部長にお願いいたします。
○副議長(関根圀男 君) 警察本部長、答弁席に着いてください。

         (警察本部長 折田康徳君 登壇)
◆(織田沢俊幸 君) 警察本部長には、各議員、質問を用意していたようでございますが、この一問一答形式という中で、本部長への質問が回る前に終わってしまう、こんなことで私が初めて質問をさせていただくわけでございます。
 交通事故防止対策について伺います。
 去る8月25日、福岡市職員が飲酒運転で事故を起こし、3人の子どもを死亡させた事件は私たちに大きな衝撃を与えました。しかし、福岡市の事故も警鐘とはならなかったのか、飲酒運転による交通事故は後を絶たず、連日のように報道されるような事態が続いております。交通モラルの低下は深刻な状況と言え、車は走る凶器という標語がありましたが、人にとっても自分にとっても凶器であることを我々車を運転する者はいま1度、この標語をしっかりかみしめる必要があるのではないかというふうに思っております。
 さて、警察本部では、毎年群馬の交通統計を作成されています。本県で起こった交通事故の状況、原因等を詳細に分析されておりますので、その中から感じたことを質問させていただきます。
 まず、交通事故の発生率ですが、本県の交通事故発生件数は平成14年から連続して2万件を超えており、発生率は全国でも高い状況にあります。この現状をどのように認識しているか、また、その原因をどのように分析しているかお聞かせください。
◎警察本部長(折田康徳 君) まず初めに、県内の交通事故情勢についてでございますけれども、8月末現在、発生件数が1万5070件、前年比でマイナス260件、死者数が90人、前年比プラス1人、負傷者数が1万9169人、前年比マイナス281人となっておりまして、発生件数、負傷者数は前年と比較して若干減少しているものの、高どまりの状態であるという状況でございます。また死者数は年当初から一進一退が続くなど、厳しい情勢にあると認識しております。事故の特徴といたしましては、65歳以上の高齢者の関係した事故が年々増加しておりまして、特に死亡事故に関しましては、死者90人中高齢者が37人で、全体の約40%を占めるなど、高齢者事故が目立ってきていることなどが挙げられます。
 次に、御質問の交通事故の発生率についてでございますが、本年7月末現在で、人口10万人当たりの交通事故の発生状況をもとに全国と比較いたしますと、人身事故発生件数、負傷者数とも全国ワースト2位、死者数はワースト11位と、発生率は大変高いものでありまして、本県の交通事故情勢は憂慮すべき状況にあると認識しております。
 その原因という点でございますけれども、これは、本県は人口当たりの運転免許保有率、また自動車保有率が全国第1位と、群馬県は大変な車社会でございます。この自動車が通勤、通学、買い物といった県民の日常生活に欠かせないものとなっておりまして、そのような事情も本県の交通事故発生率が高い一因になっているのではないかと推測しております。
◆(織田沢俊幸 君) ありがとうございました。
 次に、どの路線で、つまり国道か県道か市町村道かということなんですが、市町村道での発生件数が最も多くなっているところなんですが、この原因をどのように考えているかお聞かせください。
◎警察本部長(折田康徳 君) 道路別での交通事故の発生の実態についてお答えしたいと思いますけれども、道路別に交通事故の発生状況を調査しましたところ、8月末現在では国道が3066件、これは20.3%でございます。県道が4907件、32.6%、市町村道が7097件、47.1%となっております。確かにこの件数だけを見ますと市町村道の件数が多くなっておりますけれども、一方、それぞれの道路の供用延長を見てみますと、群馬県下のそれぞれの道路の供用延長の割合で申しますが、国道が3%、県道が7%、市町村道が90%という状況からいたしますと、道路の供用延長当たりの発生率という点で言いますと、市町村道の発生率が高いという状況ではないというふうに認識しております。
◆(織田沢俊幸 君) 市町村道での事故が多いというふうに私の方はデータで見ていたんですが、道路延長でいくと道路の延長距離の90%が市町村道ということでありました。これでいくと、むしろ低いということになるんだというふうに思います。この件は了解をいたしました。
 次に、交通事項の発生した場所についてでありますが、交差点及び交差点付近での発生件数が53.8%と最も多くなっています。そこで、信号機の有無で発生件数にどのくらい差異があるのかをお聞かせいただきたいと思います。
◎警察本部長(折田康徳 君) 交差点での事故についてお答えいたしたいと思いますが、これは本年8月末現在での数字でございます。交差点での交通事故はおおむね6000件発生しておりますが、そのうち信号のある交差点で約30%、信号機のない交差点で約70%と、圧倒的に信号機のない交差点における事故が多くなっております。
 次に、信号機の設置が交通事故の発生に与える影響につきまして、過去のデータを少し御紹介したいと思いますけれども、これは平成16年度に既設道路に新たに設置した34カ所の交差点について分析したものでございます。これは設置前の6カ月間と設置後の6カ月間の交通事故発生状況を調査いたしましたところ、人身事故では、設置前に32件だったものが設置後は17件で、約50%減少しております。物件事故につきましては、設置前に33件だったものが設置後は8件で、約75%減少しておりまして、合計いたしますと65件から25件と40件の減少、実はマイナス61.5%となっております。この結果から見ますと、信号機を設置した当該交差点の交通事故は大幅に減少しているということが実証されているものというふうに認識しております。
◆(織田沢俊幸 君) 17年の警察白書でありましたけれども、そこにもこの交通安全施設、新しいもの、あるいは信号機をつけることによってどのくらい事故が減少するかというようなことも載っておりました。全国平均でいくと70%強というようなことが書いてあったわけであります。本件も実質でいくと61.5%の減ということであります。さらには、事故の発生している状況を見ると、信号あり30%、なし70%ということで、明らかに差異が出ているわけでございます。そこで、県民の皆さんも、数字的なことは別として、交通事故の防止に最も効果を発揮するのが信号機との思いを持っていますので、我々にも設置要望というのは大変数多く寄せられているわけでございます。
 そこで、現在、警察に信号機の設置要望、これは何機あるのか、また設置基準、これはどのようになっているのかをお聞かせいただきたいと思います。
◎警察本部長(折田康徳 君) 現在、これは平成18年3月末における信号機設置の要望でございますけれども、警察本部に寄せられておりますものは365カ所ございます。その要望の理由としましては、事故の多発、学校周辺であるということ、あと弱者対策、交通量増加、道路改良等の要因がございます。
 次に、信号機の設置の基準でございますけれども、これは何か明文の基準があるというものではございません。例えば、交通事故の発生状況、交通量、交通流等の状況、学校、公共施設等の沿道環境、市町村、学校、PTA等からの意見・要望、これらの点を総合的に検討したうえで、必要性、優先順位を判断して設置しているというところでございます。
◆(織田沢俊幸 君) 大変な要望件数がある、こういうことでございます。現状のここ何年かの設置機数というのは50機前後ということでございますから、危険というところでも4年ぐらいかかってしまう。当然新設道路というのもできてくるわけでありますので、要望箇所をある程度満たせてやれるのは10年以上、そんなことになる、そんなふうに思いました。やはりこれは重点的に取り組んでいただく必要があるのかな、そんなふうに思っております。
 最後の質問になります。これからの交通事故防止対策ということでありますけれども、どのような方針で臨むのか、また課題があるとすれば何なのかをお伺いしたいと思います。
◎警察本部長(折田康徳 君) 交通事故防止対策につきましては、従来から交通指導取り締まり、交通安全教育、交通安全施設整備の3点を柱に実施してきたところでございます。その中で、現在重点を置いておりますのは高齢者対策でございます。県警では、本年8月から高齢者交通事故防止総合対策を実施しておりまして、この対策の中心となるのは高齢者交通事故防止モデル地区でございます。関係機関、団体と連携のうえ、家庭訪問指導、出前式の交通安全教室、交通安全施設の整備等を現在推進中でございます。また、交通取り締まりは事故防止のうえで極めて効果的でありますので、交通事故に直結する著しい速度超過、信号無視、一時不停止、横断歩行者妨害等の取り締まりを現在強化しております。さらに、福岡県の事件をきっかけに、現在飲酒運転の取り締まりを強化しているほか、飲食店に対する飲酒運転防止の協力を要請するなど、飲酒運転の根絶を目指して諸対策を強力に実施しているところでございます。
◆(織田沢俊幸 君) ありがとうございました。
 最初の答弁の中で、自動車保有率、運転免許の保有率、これが全国1位、こんなお話でございまして、まさに群馬県は伝統的な自動車県というふうに言われています。しかし、自動車は多いけれども交通事故は少ない、こんなふうな努力をしていただければありがたい、こんなふうに思うわけでございます。
 あわせまして、信号機のことでございますが、重点的に取り組んでいただきたいというのは先ほど申し上げたんですけれども、やはり学校周辺で主要道路があるところ、ここはぜひ優先的に取り組んでいただきたいなと思っております。子どもさんの安全、これは何より大事だというふうに思っておるところでございます。このことも要望させていただいて、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
 次に、鳥獣害対策について伺います。
 環境・森林担当理事、農業担当理事、食品安全会議事務局長、お三方に御質問をさせていただきます。
 9月14日の新聞でしたでしょうか、イノシシの群れ盛威の見出しで、高崎市箕郷町の駒寄地区の水田が荒らされ、全滅状態になった様子が報道されたところです。私も地元の平田県議に御案内をいただき、調査をしてきましたが、誠にお気の毒な状態でした。今までイノシシによる被害は記事になりませんでしたが、今回の報道で鳥獣害対策の必要性が広く理解されたものというふうに思っているところです。
 また、クマの出没が県内各地に及んでいます。御承知のとおり、安中市松井田町では家畜が襲われました。これは珍しい例のようですが、心配の要素が増えた感がします。
 今年は過去に例があまりなかった地域、というのは、私の地元でも昨日クマが出たという情報がありました。私が生まれてこの方、近所にクマが出たというのは初めてでございまして、大変驚いているところでございます。いずれにしても、人里で被害が起こらないよう、関係者には万全を期していただきたいと思っております。
 そこで、環境・森林担当理事に伺います。野生鳥獣による農作物等への被害が報告されるようになって久しくなりますが、過去10年間の被害総額はどのくらいになるのか、また、イノシシ、サル、シカ、クマは同じように何頭捕獲されたのかお聞かせください。
○副議長(関根圀男 君) 環境・森林担当理事。

         (環境・森林担当理事 大木伸一君 登壇)
◎環境・森林担当理事(大木伸一 君) お答えいたします。
 過去10年間の野生鳥獣による農林業被害額でございますけれども、平成8年度は合計で約6億6000万円であったものが、その後右肩上がりに上昇を続けまして、平成11年度の約9億4000万円をピークに、その後下降し、平成17年度は約6億3000万円となり、10年間の被害総額は約74億円となっております。この内訳は鳥類が約28億円、獣類が約46億円となっております。
 次に、イノシシ、サル、シカ、クマの捕獲頭数でございますけれども、狩猟による捕獲と有害鳥獣捕獲の合計で平成8年度は約2300頭であったものが増加を続け、平成14年度の約5300頭をピークにその後下降し、平成17年度は約4300頭となり、この10年間の総合計は約4万頭でございます。この内訳はイノシシが約2万3000頭、サル約2000頭、シカ約1万4000頭、クマが約1000頭となっております。
 以上です。
◆(織田沢俊幸 君) イノシシを筆頭に大変な数がこの10年間捕獲をされたわけでございます。そうしますと、逆に言うと現在の生息数でございますか、これはどれくらいいますでしょうか。端的で結構でございます。
◎環境・森林担当理事(大木伸一 君) 生息数でございますけれども、推定でありますけれども、イノシシは平成8年度の調査で約2800頭、サルは平成17年度の調査で約2150頭、シカは平成7年度から9年度調査で約7600頭、クマは平成8年度から10年度調査で約600頭となっております。なお、シカにつきましては、専門家の意見を踏まえ、頭数管理から密度管理に移行しており、現在の生息数は算出していませんが、平成10年度調査に比べ、県北東部の生息密度は減少傾向にあるものの、県南西部は増加傾向となっております。
 以上です。
◆(織田沢俊幸 君) イノシシについて特に被害が激しいものですから申し上げますけれども、10年で約2万3000頭とったということですよね。平成8年の生息数の推定が2800頭とおっしゃいましたですか。
◎環境・森林担当理事(大木伸一 君) イノシシは平成8年度の調査では約2800頭となっております。
◆(織田沢俊幸 君) 平成8年度で2800頭ということです。2万3000頭ですから、年2300頭とるわけですね。そうすると、マイナスになっていいわけです。県のつくった個体数調整計画によると、10年計画の18年度、最後、1000頭というふうになっていますけれども、これはどういう感想をお持ちですか。
◎環境・森林担当理事(大木伸一 君) この野生鳥獣というのは活動範囲が大変広うございまして、それと同時に、なかなか正確な頭数が把握できないということと、特にイノシシにつきましては非常に繁殖率が高いというようなことがございます。ですから、先ほど申し上げました8年度の調査のデータと現在の捕獲ということになりますと、大変誤差が生じているということは十分認識しております。
◆(織田沢俊幸 君) データが古いということと、2万3000頭もとりながら状況はさらに悪化している、そんなふうに私は感じています。
 私が平成15年9月定例会の質問でこの鳥獣害対策を聞きましたけれども、そのときの担当、当時は部長でございます。ちょっと答弁を読んでみますけれども、「次に、現状の対策及び今後の方針でございますけれども、県としては、シカ、ツキノワグマ、サルの3つの獣類につきまして、それぞれ保護管理計画を策定しております。また、イノシシにつきましては、個体数調整計画をつくりまして、市町村が実施する防護柵や電気柵の設置、忌避剤の散布などによる防除対策を支援するとともに、特に個体数が増加していますイノシシとシカにつきましては、狩猟と有害駆除による個体数調整を強力に進めているところでございます。」、こんな答弁をいただいているんですが、現実には2万3000頭とりながらほとんど被害状況は変わっていない、そんなことが現状であります。そのことを質問するという意味ではありません。いわゆる計画をつくるにしましても、ある程度生息数の調査ですか、これをしっかりしていただかないとやはり計画はできないんじゃないか、そんなふうに思っていますので、そのことを申し上げたんですけれども、イノシシ、サル、シカ、クマ等の生息数について調査を実施する必要があると思っていますけれども、予定があるかどうかをお聞かせいただきたいと思います。
◎環境・森林担当理事(大木伸一 君) 生息数調査の実施の必要性でございますけれども、県ではこれまで、農林業被害の軽減と野生鳥獣の地域個体群の長期にわたる安定的な維持を図ることを目的といたしまして、鳥獣保護法に基づく保護管理計画を策定いたしまして、総合的かつ広域的な施策を実施してきたところでございます。
 議員御指摘のとおり、そうした施策を適正かつ効果的に展開するためには、科学的な調査に基づく現状の把握が欠かせないと考えております。そのひとつとして、生息数を含む生息動向調査は、野生鳥獣の適正な保護管理をするうえで重要と考えておりますので、サル、シカについては毎年調査を実施しているところでございます。一方、クマの調査につきましては、先ほど申し上げましたとおり、平成8年度から10年度とデータが古いというようなこともございます。今後、専門家の意見を聞きながら、最新の科学的な方法による調査を実施していく方向で検討していきたいと考えております。
 以上です。
◆(織田沢俊幸 君) 特に難しいのはイノシシだということは私もよく承知はしておりますけれども、多分農水省でもいろんな研究をしているというふうに聞いておりますので、ぜひイノシシにつきましても、何らか実態の調査ということができるようにひとつ御尽力をいただきたいと思います。
 以上で質問を終わらせていただきます。
 次に、鳥獣害対策協議会についてお伺いをしたいと思いますが、大変申しわけないんですけれども、時間が迫ってきましたので、この質問は省略をさせていただきまして、10月1日から鳥獣害対策の専門官を配置してもらう、こんなことになったようでございます。このことは私自身も再三要望をしてまいりましたし、また、自由民主党の平成18年度予算編成時の重点要望項目でもありました。これが実現できたので、まずよかったなというふうに思っておりますし、感謝もしているところでもございます。
 そこで、この鳥獣害対策の専門官の職務といいますか、これにつきましてお聞かせをいただきたいと思います。
○副議長(関根圀男 君) 農業担当理事。

         (農業担当理事 田中 修君 登壇)
◎農業担当理事(田中修 君) 鳥獣害対策の専門官についてお答えいたします。
 鳥獣害対策の専門官についてでありますが、農作物の被害が深刻な中、県では市町村や関係団体と関連した広域的な対策を進める観点から、生産部局である農業局蚕糸園芸課に有害鳥獣対策主幹を新たに設置し、その窓口とする体制を整えました。有害鳥獣対策主幹の業務は、現在設置してある群馬県野生鳥獣害対策協議会の運営を中心として、次の業務を所管することとし、具体的には、1つ目、鳥獣害に対する効果的な防止対策の検討に関すること、2つ目、鳥獣害対策の研究成果等の情報収集と普及に関すること、3つ目、関係機関との連携に関すること、4つ目、その他鳥獣害対策に必要な事項に関すること、この4つの事項とし、具体的かつ技術的な対応は環境・森林局、県民局との連携を密にして進めていくこととしております。
◆(織田沢俊幸 君) ありがとうございました。1度席に帰っていただいて……。
 次に、野生動物による感染症問題につきまして、食品安全会議事務局長にお伺いをしたいと思います。
 野生動物の生息区域がだんだん拡大をしてきているわけであります。その中で人との接点も増えているわけであります。また、種類も増えている現状で、野生動物由来の、例えばE型肝炎などへの感染が心配をされます。この点どのような認識を持っておられるのか、お聞かせをいただきたいと思います。
○副議長(関根圀男 君) 食品安全会議事務局長。

         (食品安全会議事務局長 小澤邦寿君 登壇)
◎食品安全会議事務局長(小澤邦寿 君) 従来からイノシシやシカは、いわゆるゲームミート、狩猟肉として食べられてきていたんですが、我が国では特にこういうものの生のレバーを食べるという習慣がありまして、これがE型肝炎の感染の大きな原因になっております。E型肝炎は、もう日本の野生のイノシシやシカにはかなりの割合で浸透しているというふうに考えられておりまして、北海道の事例などでは、野生のシカ肉を生で食べて集団感染を起こしたという事例が報告されております。
 当県におきましては、平成16年から17年にかけて野生のイノシシ70頭についてE型肝炎ウイルスの感染状況を調査いたしまして、その結果、大体15%ぐらいの野生のイノシシがE型肝炎を保有しているということがわかりまいた。
 このE型肝炎というのは、高齢者に感染いたしますと重症化しやすいというふうに言われておりまして、中には劇症肝炎を起こして死亡するという報告もございます。平成15年8月に厚生労働省から通知が出されまして、その中に、生シカ肉を介するE型肝炎ウイルス食中毒事例についてというのがございまして、野生動物の肉などの生食を避けることが望ましいという記載がございます。このことからも、こういった野生動物の肉を生で食べる、特にレバーを生で食べるということは非常に危険性が高いというふうに考えられますので、本県としてもこのようなことをしないように指導啓発の必要があるというふうに考えておりまして、広く県民に注意喚起をしてまいりたいというふうに考えております。
◆(織田沢俊幸 君) ありがとうございました。
 引き続き食品安全会議事務局長にお伺いいたします。鳥獣害対策というのは、今の感染症の問題はもちろんのこと、資源として利用する、こういう形のものも出てきました。端的には、肉を利用するということであります。こういうことになりますと、本当に総合的にこの鳥獣害対策が進むべきでありますし、またスピード、実効性というものが求められているわけであります。あわせて生態が不明、こういうこともありますので、どうしても、専門官ができるわけでありますけれども、野生動物のいわゆる専門家、こういう人の力を借りていく、そんなことも必要だというふうに思っておりますけれども、事務局長のお考えはいかがでございますでしょうか。
◎食品安全会議事務局長(小澤邦寿 君) 議員御指摘のごとく、鳥獣害対策というのは総合的に推進すべき問題であるというふうに考えております。
○副議長(関根圀男 君) 残り時間あと5分です。
◎食品安全会議事務局長(小澤邦寿 君) そのためには、やはりこういった対策に精通しております専門家の力を借りる必要もあるというふうに考えております。
 ただ、鳥獣害対策につきましては、農業局が所管をしているところでありまして、食品安全会議事務局といたしましては、先ほど申し上げましたとおり、狩猟肉とE型肝炎ウイルスの因果関係の解明ですとか、それから食品安全の観点から野生鳥獣の肉の安全な利用という、そういうことを推進していきたいというふうに考えております。
◆(織田沢俊幸 君) 同じ質問でありますが、農業担当理事にお願いをしたいと思います。端的にお願いします。
○副議長(関根圀男 君) 農業担当理事。

         (農業担当理事 田中 修君 登壇)
◎農業担当理事(田中修 君) 専門家の力を借りる必要性については、被害対策を進めるには鳥獣害の生息状況や行動特性の解明を進め、最適な防止対策を講ずる必要があります。各種調査や講演会の講師等、野生動物の専門家の協力をお願いしており、今後も協力を期待しているところであります。
◆(織田沢俊幸 君) ありがとうございました。まだあるんですけれども、時間の関係で、これで終わらせていただきます。
 残り時間が少ないわけですが、最後に県土整備担当理事にお伺いをいたします。
 いくつかの通告をさせていただいているんですが、飛ばさせていただきます。1番の254バイパス及び関連する県道の整備についての2番の項目だけ、とりあえずお伺いをしたいと思います。県道下高尾小幡線についてでございます。
 この道路につきましては、254バイパスの開通している区間、つまり、通称富岡バイパスと呼んでいますけれども、甘楽町に入った時点でこのバイパスと交差をしている。この開通以来、大変交通量が増えてきたわけでありますが、元来この道路が狭い、そしてその先にかかっている橋が悪い、こういうことであります。地元からもこのバイパス化に強い要望が出ているところでもございます。この県道下高尾小幡線の改良につきまして、お考えがあればお願いをしたいと思います。
○副議長(関根圀男 君) 県土整備担当理事。残り時間あと2分です。

         (県土整備担当理事 川西 寛君 登壇)
◎県土整備担当理事(川西寛 君) お答えいたします。
 甘楽吉井バイパスの交差点から県道後賀山名停車場線までの区間の御質問だと思います。ここの部分につきましては、2車線は確保されているわけですけれども、人家が連たんし、一部は非常にカーブ等もありまして線形が悪い、また歩道もないということで、交通事故も発生しているということは十分承知をしております。私ども県といたしまして、平成16年度にもこの区間の調査に入ったわけでございますけれども、整備の時期、必要性につきましては、現在、甘楽吉井バイパスの整備に重点化をしております。これが開通いたしますと、またこの地域の交通が分散をしてくれるのではないかという期待感も持っておりますので、当地域の
○副議長(関根圀男 君) 時間がありません。答弁は簡潔に願います。
◎県土整備担当理事(川西寛 君) 開通後の分散並びに交通量の推移を見極めて検討したいと考えております。
 以上です。
◆(織田沢俊幸 君) 時間がないようでございます。この道路は理事にもたしか二、三年前に1度見ていただいている、そんなふうに思います。子どもが本来は県道を通って学校へ行く、これがかつての姿であったんですけれども、危険なために鏑川沿いを歩いて行かなければならない、こんな状況にもなっているところでもございます。ここのバイパス方が促進されれば現道を歩いて学校へ行ける、こういうことでもございます。ぜひひとつ実現に向けてよろしくお願い申し上げたいと思います。
 以上で終わります。(拍手)
○副議長(関根圀男 君) 以上で織田沢俊幸君の質問は終わりました。
 ● 休     憩
○副議長(関根圀男 君) 暫時休憩いたします。
 午後3時20分から再開いたします。
   午後3時6分休憩


   午後3時21分開議
 ● 再     開
○副議長(関根圀男 君) 休憩前に引き続き会議を開き、質疑及び一般質問を続行いたします。
 ● 一 般 質 問(続)
○副議長(関根圀男 君) 金子一郎君御登壇願います。

         (金子一郎君 登壇 拍手)
◆(金子一郎 君) 自由民主党の金子一郎でございます。
 通告に従いまして順次質問をさせていただきます。
 その前に、一言申し上げたいと思います。午前中の国会で小泉総理が任期満了で退任いたしました。大変長い間小泉総理には御苦労いただいたことを心から敬意と感謝を申し上げる次第でございます。また、あわせて、ただ今は国会におかれまして安倍新総理が指名されました。安倍新総理におかれましては、アドバルーン、目標でありますが、美しい日本、美しい国づくりを目指すということでございます。私も、今日の質問によりまして、群馬県も当然国に倣って美しい群馬県づくりをしなければならない、こういうことによりまして環境・森林を集中的に質問をさせていただきます。
 今回、私が環境・森林の質問を考えた大きな考えでございますが、当然、県行政におかれましては、教育、産業経済、福祉、またいろいろと大事な政策なり課題があるわけでございますが、私は赤城の中腹に毎日寝起きしております。そんな中で、森林について当然愛着もあり、関心も持ちまして、この度、この題を選ばせていただきました。
 森林というのは、人間社会には大変必要なことでございまして、着る物、食べ物、乗る物、そういうものにおかれましては、すべてお金で解決のつく我が人類社会でございます。しかしながら、自然というものはお金で得られない。まして、大気の問題、水源の問題におかれましては、お金に換算するものではありません。そういうことからしまして、我が人間社会におかれまして大変貴重なものと解釈しまして、環境・森林に入らせていただきます。
 まず、1件目でございます。知事にお伺いをいたします。
 本県の森林について、森林は、水源涵養機能、山地災害の防止、地球温暖化の防止機能、また県民が自然を感じる場としての生活環境機能など、環境保全に欠かせない重要な役割を果たしておるところでございます。これに対して、知事の森林に対する基本的な考え方をお伺いいたします。
○副議長(関根圀男 君) 知事。

         (知事 小寺弘之君 登壇)
◎知事(小寺弘之 君) 金子議員がおっしゃいますように、人間にとって、地球にとって森林というのは極めて大切なものであると思っております。そもそも私は、人間は森に住んでいたと思います。それが森でいろいろな植物をとり、小動物をとり、そういう自然の生活をしていたんだと思いますけれども、その中から火を使うことを覚え、道具を使うことを覚え、農耕が発達して、平野部におりてきたということでありまして、もともとこの森林というのは、今においても欠くことのできないものであるというふうに思っております。
 群馬県においても、3分の2の面積が森林でございまして、これは大切な役割でございます。もちろん木材を生産するということもありますし、あるいは災害の防止ということもありますし、CO2、地球温暖化の防止ということもありますし、あるいは様々なそのほかの機能がいろいろあるわけでありまして、一時期、戦時中の伐採によって木が少なくなったために、カスリン台風をはじめとして大災害が起きたりしましたけれども、その後植林も進み、今やその間伐を必要とし、循環型社会のいわばシンボルとして森林を維持していかなければいけない時代だと思っております。
 その機能のひとつの例として申しますと、例えば、群馬県の森林の持っている貯水能力、水を蓄える能力が約11億トンというふうに推定されております。これは、県内の主要ダム8ダム、八木沢ダムとか下久保ダムとか藤原ダムとか、こういった8ダムで蓄えられる貯水能力が4億6000万トンというふうに言われておりますので、11億トンと4億6000万トン、2.4倍の森林の貯水能力があるということでございまして、そういう意味からしても、その一例を挙げてしても、森林というのは大事であるというふうに思っております。これからも群馬県は森林を大切にして、維持して、美しい群馬県をつくってまいりたいと思っております。
◆(金子一郎 君) ただ今、知事からは、森林の大切さ、また水源の大切さを答弁いただきました。特に、終わりの方の貯水量に当たっては、10億トン、またダムの方で4億6000万トン、このような数字を述べていただきました。これはどこへ流れていくのか、どちらの方へ向いているのかというところで、私は、200万県民を代表する知事として、できることでしたら、下流の首都圏、埼玉、東京、その辺の地域の皆さん、またその関係の皆さんに、できるだけこの水源を守るために、また森林を保全するという意味合いの中で十分アピールできるんじゃないかな、アピールによっては東京、埼玉方面からもいろんな支援対策ができるのではないか、こんなふうに感じておりますが、その辺についてはいかがでしょう。
◎知事(小寺弘之 君) 私も機会あるごとに、例えば東京におけるシンポジウムだとか、この間も野菜の宣伝に東京へ行くとか、そういういろんな機会がありますが、そういうときに、主として東京都民に訴えるわけですが、東京都の水の3分の2は利根川に依存しているんですよというようなことを言っておりまして、それには森林を維持しなければいけないということ、これも大体都会の人もわかってきているような感じを受けます。ただ、森林を維持するということは木を植えればいいというふうに、すぐにそこを思って、木を植えることも大事なんですけれども、50年前に植えた木が大きくなってきて、それを切って、それを木材にして、それをまた植えてという循環型の森林を日本はやっているわけですから、そういった木を使うことも大切だというようなことも理解してもらっております。だんだんとその関心は高まってきているというふうに思いますが、これからも私も力を入れてそのことについて訴えてまいりたいと思っております。
◆(金子一郎 君) ただ今、常時関係あるごとにそのようなお話をしていただいているということで、これからもどうか十分県の代表として頑張っていただきたいと思います。
 また、群馬県ばかりではございませんけれども、全国的にも、森林行政がいくらかいろんな行政に押されぎみだということで元気がないような気がします。そういうところで、これからも知事には頑張っていただきたいと大きな期待を寄せまして、知事の質問は終わらせていただきます。
 ただ今、知事から力強い答弁をいただきました。これからそれに基づきまして、各現場の環境・森林担当理事のお話をいただきたいと思います。
 次に、2番でございますが、治山事業についてということでございます。治山というのは、字のごとく山を治めるというようなことで、いろいろと事業がございます。県民生活の安全確保のためには、山林を保全することが極めて重要であるが、近年、公共事業費が圧縮される中で、治山事業に対する県の基本的な考え方と取り組みはどのようになっているのか、お伺いいたします。
○副議長(関根圀男 君) 環境・森林担当理事。

         (環境・森林担当理事 大木伸一君 登壇)
◎環境・森林担当理事(大木伸一 君) お答えいたします。
 治山事業は、森林を適正に整備することにより、森林の持つ様々な働きを高めることを目的といたしまして、山崩れなどの山地災害が発生した場合、被害を拡大させないよう、早急に森林を復旧整備するため、土どめ工や治山ダムを設置するとともに、樹木を植栽いたしまして育成する事業でございます。
 治山事業の対象となる森林は、現在山崩れや土砂の流出が発生しているか、または流出のおそれのある保安林などを対象として実施するものでございます。議員御指摘のとおり、治山事業は県民生活の安全確保と健全な森林の維持、造成にとって欠くことのできない重要な事業であると考えております。これまで治山事業などによって毎年整備をしてきた施設や森林は、県民の生活基盤を守る社会資本として効果を発揮していくものでありまして、厳しい財政状況の中においても、限られた予算を有効に活用いたしまして、継続的に事業を推進していくことが重要であると考えております。このため、事業の実施に当たっては、すべての施工地で費用対効果を分析いたしまして、その緊急性と必要性を十分検討したうえで実施するとともに、事業を効率的に執行するため、荒廃初期の段階で工事に着手することや工法の見直しを行うなど、コストの縮減に努めているところであります。今後も、県土の保全と県民生活の安全・安心を守るため、地元市町村と連携を密にして災害に強い森林づくりを目指してまいりたいと考えております。
◆(金子一郎 君) ただ今の答弁の中で、県の取り組み方については多少理解されたわけでございますが、なぜこのような質問を申しますかといいますと、昭和22年のカスリン台風で、昨日も伊藤議員の方からもほかの件で出ましたけれども、赤城沼尾川沿川で亡くなった方が58名、赤城白川地区で104名、荒砥川大胡地区におかれましては72名の人命が失われております。これは川の沿川で災害という意識になっていますが、原因はそうでもありません。一番上流の山の問題から始まって、山に降った雨が1度に流木と一緒に流れてきて、それが途中でダムとなって、そのダムが一気にはねまして下流の人家を襲った、こういう原理でございます。ですから、森林整備というのは大変重要なことでございます。
 そんなようなことの中で、ちょっと私も治山事業の予算の流れを調べさせていただきました。5年ごとに区切らせていただきましたけれども、平成3年が102億7949万円、次からは少ない数字は省きますけれども、平成8年が119億円、平成13年が109億円、それで今年が平成18年度予算でございますけれども、何と70億円、これについてダウン率がちょっと高い。高いのは、これは整備ができていればよろしいんでございますけれども、果たして森林保全整備がこの予算で十分できているのかどうか。
 昨日の伊藤議員の中での話では、いつ災害が来るかわからない予算をこうやって使うのはいかがなものかという話がございます。また、執行部の方の説明では、50年に一遍の災害を想定していろいろ整備しているんだと。いわゆる50年というのは、50年前に起きました、向こう50年後に起きました、100年の間に2回起きると大変な災害になる、こういうような見解になるわけでございます。その辺について、この予算で十分対応できるのか、また、それで十分森林保全ができているのかどうか、理事にお伺いします。
◎環境・森林担当理事(大木伸一 君) ただ今私が申し上げましたとおり、工法の見直しとか、いろいろ工夫をいたしまして、緊急性の高いところから事業をやっていきたいというふうに考えております。
◆(金子一郎 君) それで十分間に合うということでいいんですか。要は、県がお金がない、ですから、85%ですよ、83%ですよ、こういう次元の予算取りで森林が守れるんですか、こういうようなことでちょっとお伺いしたつもりなんですが、その辺再度お願いします。
◎環境・森林担当理事(大木伸一 君) 森林を守るということにつきましては、いろんな方法がございまして、例えば、今私が申し上げました治山事業のように、治山ダムと一緒にやるものと同時に、あと間伐などを行って、木の根でしっかり土砂を抑える、植物で抑えるというようないろんな方法があるわけです。それらについても総合的に検討いたしまして、災害のおそれのあるところからそういった事業を行うということでございますが、ただ、先ほど知事の方から話がございましたけれども、森林は県土面積の3分の2を占めるということでございまして、地形、地質、その他いろいろの条件がございますので、それがすべて適切に対応できるということは断言できませんし、これは科学的ないろんな調査を行っても、大変長期間にわたる調査を行わない限り、その辺はちょっと無理だと思いますので、先ほど言われました昔起こった災害というようなこと、こういうこともいろいろ参考にしながら対応していきたいというふうに思っております。
◆(金子一郎 君) 知事が冒頭に立派な答弁をいただいた割には、なかなか覇気のない理事の答弁でございまして、それの一段落下げた、いわゆる県単事業が多く使われなければならないというところで、3番目の山地災害危険地区の対策についてお伺いいたします。
 特に、山腹の崩壊や地すべりなどの災害発生のおそれのある地域における治山事業でございます。これは、同じ治山でも山を守るための治山と、いわゆる山際にある人家と山を守る、共同事業の予算でございます。これについて、桐生の亀山議員も、すぐ裏が危ないんだよなんてよく言っているようでございますけれども、そういうこともよく現地調査した中で話をしていただければありがたいと思います。ぜひお願いいたします。
◎環境・森林担当理事(大木伸一 君) 御質問の地すべり、そしてまた山腹崩壊、こういった災害の発生のおそれのある場所ということでございますけれども、県内の森林には、山崩れや地すべり、土砂の流出による被害が人家や公共施設、道路などに直接及ぶおそれのある危険地区が4494カ所あります。そのうち、県が所管している民有林内の危険地区は4307カ所あり、既に事業を着手している地区は2715カ所で、着手率は63%となっております。
 近年、地球温暖化の影響と思われる台風の大型化や集中豪雨の局地化、短時間降雨量の増大など、雨の降り方が変わってきております。また、住宅や工場が山沿いに進出するなど、土地利用形態が変化し、災害を受けやすい状況も出てきております。そのような状況にもかかわらず、山腹崩壊の予測は、残念ながら現在の科学技術をもってしても難しい状況にあり、実際に危険地区以外の箇所においても山崩れなどが発生しております。そのため、治山事業施工地や山地災害の発生のおそれのある地区を定期的にパトロールをするとともに、山地災害や治山の知識を有する防災ヘルパー68名に御協力をいただいて危険箇所の監視を行い、早期発見に努めているところでございます。
 山地災害危険地区につきましては、地域防災計画に登載しているほか、各市町村には危険地区の一覧表と位置図を送付し、公表をしておるところでございまして、また、本年度から2カ年にわたりすべての山地災害危険地区の見直し調査を行うことにしており、調査結果を県ホームページに登載するなど、きめ細やかな対応を図っていきたいと考えております。
◆(金子一郎 君) 森林、いわゆる山、これは通称緑のダムというようないろんな役割をしているわけでございまして、この夏の大雨、集中豪雨におかれましては、九州方面並びに隣の県の長野県をはじめとして山の際の崩壊がありまして、その中で大変な人命と家屋の崩壊があったわけでございまして、我が県は災害関係におかれましては、今この時期におかれまして大変恵まれているというところで、大きな災害は来ません。台風もあまり来ない。雨もそう降らないというところで、大変恵まれているところでございます。そういうようなところの中で、今説明の中ではそれぞれ数字で述べていただきました。まだまだ対応する場所があるんではないかなというようなことで、主として山間部というのは割方、既にいろいろやっていただいているところが多いようでございます。どちらかというと、都市部の中の山際、いわゆる山際の都市部、もちろん先ほど申し上げました桐生方面、また吾妻方面もございます。また、榛名町とか、いわゆる甘楽、多野郡の方にもあるようでございます。その辺の調査及び対応について、これからの考えがあるのかどうか、お伺いします。
◎環境・森林担当理事(大木伸一 君) 今年から見直しを行っております調査の中で、地元の人たちの意見を十分聞きながら、そういった話をこの危険地区の中に取り入れていきたいというふうに思っています。
◆(金子一郎 君) そのようにまた頑張っていただきたいと思います。
 続きまして、4番目の松くい虫対策についてでございます。
 この松くい虫については大変行政も御苦労いただいて、大きな予算を使いながら、県の松でございますから、頑張っていただいているところでございます。
 近年、赤城南面松くい虫対策協議会が設立されたという中で、いろいろと検討されているようでございます。松くい虫に対して、赤城南面ばかりじゃなく、太田金山はもちろんでございます。多野や下仁田の方、いわゆる全県下にいろいろあるわけでございますけれども、とりあえず赤城南面松くい虫対策協議会はどのようなことを今検討しているのか、ちょっとお伺いいたします。
◎環境・森林担当理事(大木伸一 君) お答えいたします。
 赤城山南面地域は県内最大の松林地帯であり、その松林は水を育み、山地災害を防止するなど様々な機能を有しているところでございます。しかし、同時に松くい虫被害の多くもこの地域で発生しているため、地元自治体をはじめ、林業関係者や環境問題等の有識者から成る赤城南面松くい虫対策協議会を設置いたしまして、将来の松林のあり方を踏まえて、松くい虫被害の対策方針について検討をお願いしているところでございます。協議会は10月中旬に対策方針を決定することを目標といたしまして、現在協議中でございますけれども、現在までの状況につきまして御説明を申し上げます。
 基本的な方針としては、昭和26年に開催されました第2回全国植樹祭でのお手植えの松や赤城神社参道など、将来にわたって保全していこうとする松林については、重点的な松くい虫の予防対策並びに駆除対策を実施し、確実な保全を図っていきたいと考えております。
 具体的には、薬剤の地上散布は散布面積を縮小し、かつ短期間に実施するなど、周辺環境に配慮しつつ、順次薬剤の樹幹注入による予防対策へ移行する考えであり、また、従来からの被害木を伐採して薬剤処理を行う方法のほかに、破砕処理によるチップ化など、被害木の完全な駆除処理を検討しているところでございます。
 現在、被害の発生は標高600メートル付近まででありまして、この被害の先端地域では、被害の発生していない地域への被害拡大を防止するため、徹底した駆除対策を行う計画であります。また、重点区域以外でも被害木が数多く見られるようになってきておりまして、このような被害木の整理についても検討を行っているところでございます。これらについては、道路や人家周辺の被害木を整理することによって倒木から危険を防止し、景観の保全を図りながら、広範囲に被害木をまとめることで被害木処理の効率化と利活用の可能性や、森林所有者の負担の軽減などについても検討を行っていきたいと考えております。
 なお、実施に当たっては、地元自治体や所有者の森林再生に対する意向を尊重し、守ろうとする松林や道路周辺などから優先して被害木を処理していく考えでございます。また、松くい虫被害の著しい区域につきましては、既に自生している広葉樹を活用しながら、保安林においては治山事業を導入し、それ以外の森林でも被害木処理とあわせて既存事業の活用や企業ボランティアの参加などにより松以外の樹種への転換を促進していく方針であります。いずれにしましても、松くい虫被害は広範囲にわたり発生しているため、県、地元自治体、森林消費者が連携、協力して対策に取り組み、また、ボランティアの方々の参加も得ながら、社会全体で森林を守っていく機運を高めてまいりたいと考えております。
 以上です。
◆(金子一郎 君) 今のお話を聞きますと、要は防虫関係の作業の内容が変わるというような方向で動いているということでよろしいんでしょうか。
◎環境・森林担当理事(大木伸一 君) 従来の対策につきましては、市町村から、こういうところを守ろうという場所について、そこを集中してやろうということでございます。今までは面的にしたためにどうしても分散して、松くい虫の拡大が防げないということでございますので、重点的に集中してそういった従来の防除も行いつつ、それ以外のところについては、被害木、それから被圧木等も有効活用できるかどうか。というのは、今まで全部薬剤処理をしたり、また、被圧木は山に切り捨ててしまったりしているわけでございまして、そういった木材も資源として活用できるようなことはできないかどうか、検討会の中で木材業界の方々にも入っていただきまして、今知恵を絞っていただいているところでございます。
◆(金子一郎 君) 今の理事のニュアンスと私の解釈が若干違うのかと思いますけれども、要は、昨年までやっていた空中散布は今やめております。いわゆる地上散布しながら、またいろいろ薬を使いながらやっている面積が、県の指導方によって、もしくは共有会の指導によって、どうしても守りたい部分だけは決めてくださいと。簡単に言いますと、太田金山とか、敷島公園とか、そういう名所とか公園とか、また景観とか、いろんな要素を持つところを残しましょう、一般の関係はもうどうにも追いつかない、病気の方が早くてという言い方をして、いわゆる守る部分をコンパクトにまとめた、こういうような県の指令が出たというふうに伺っておりますけれども、どうぞ。
◎環境・森林担当理事(大木伸一 君) 県は決して独断で決めたわけではございませんし、やはり環境を守るということは地域と一体になって、また地域の人が本当に守ろうという気持ちがなければ成功しないと思っておりますし、今、県内で最大の松林が赤城南面でございますけれども、景観的にも大変すばらしいんですが、ただ、単一の松そのものだけの松林というのが多いために、大変美しいわけですが、松くい虫については、それが入ると一斉に病気が広がってしまうということがございまして、やはり今いろいろと言っています様々な機能、効果が発揮できるような多様な森林づくりということを目指していかなければならないかというふうに思っております。
 今までの松は、カスリン台風以来それなりの効果は上げておりますが、これから50年、100年を考えたときに、果たしてこのまま松を松くい虫から守っていけるかということを考えたときに、松くい虫は1年で枯れてしまいます。ですから、違う松以外の木を植えたり、松を守るところは松でやっていくということを行わないと、今でこそ半世紀であの松林になっているわけでございますから、これから植えた木も50年、100年たたなければああいった今のような林になりませんので、そういったことを見据えた森林づくり、これを地域の人たちと一緒になって考えていこうということでございまして、決してこちらで押し付けたりということではございません。
 以上です。
◆(金子一郎 君) 私の方の解釈が違ったのかどうかわかりませんけれども、いずれにしましても、もう松くい虫対策は防ぎようがないというのが現状だということは私どもも理解しております。それに、今まで一所懸命大きなお金を投資しながら防いでいた、今までの方が若干おかしかったんじゃないかなと、こういうふうに思います。
 しかしながら、問題なのは、今立っている松でございます。守れるところは守るので結構、残った松をどうするのか。当然赤くなって枯れていく、また枯れなくても、いずれは倒れてしまう、そういう松をどうするのか。ほうっておきますと、今1反当たり――1反というと1000平米です。1000平米平均約200から250本立っています。その1本を片付けるのは、県が松くい虫対策で1本につき約1500円とか2000円とかという単位で補助金を出しているそうです。しかしながら、それを片付けると、1本片付けることによって、大体のデータが9000円ぐらいかかるんだそうです。簡単に言うと1本1万円かかる。そうすると、約1000平米に200万から250万円かかってしまう。5000平米や1万平米、山持ちの人はそのくらいどんどん持っています。これを片付けるのが大変だと。また、村自身も、町自身も、市の方でも大変だと。これに対して何とか県の方も、林野庁や、また県の方の対策の中で新しいそういう支援対策を考えられないか、こういうようなことを関係者が悲願として考えております。松の後、何か植える、植えるものに対して補助金を出す、また片付けるものに対して補助金を出す、また応援をするというようなことをしないと、赤城山南面はもちろん、ほかのところにも植えるものもなくなってしまう。あげくの果て、とにかく大変な山になってしまう、こういうようなことでちょっと心配されます。その辺について御所見を賜りたいと思います。
◎環境・森林担当理事(大木伸一 君) 現在でも松林の被害地に造林をするときには公立の補助事業でございますけれども、問題は、既存の事業でそれをすることも大事なんですが、今ある松を枯れないうちに活用するということも大事かなというふうに思っております。ですから、先ほど申し上げましたけれども、被害木と今の松、例えば、昔は松ははり材として非常に有効だったわけでございますけれども、今はほとんど建築材でも使われていないというようなことでございますので、建築以外のものについても用途を今検討しているところでございます。要は、被害木と、まだ枯れていませんけれども、そういった松の使い道の用途開発、こういうものを一緒に、いわゆる異業種と申しましょうか、林業関係者以外の方の知恵も借りながら、そういう用途開発、こういうものをしていくことがその松林の活用にもつながるのではないかというふうに考えております。そういうことも検討していきたいというふうに思っています。
◆(金子一郎 君) これからの将来考えたときには、山にも針葉樹、広葉樹といろいろあるわけでございますけれども、先ほどの答弁の中で検討していくということでございますので、いろいろ研究をしていただきながら、検討をお願いしたいと思います。
 続きまして、鳥獣対策に伴う県と猟友会との連携について質問させていただきます。
 今日は、傍聴席の方に猟友会の役員さんが先ほどお見えになっているようでございます。私の方で案内を出したわけではございませんけれども、聞きかじってきたようでございますので、理事におかれましては、どうか慎重に御答弁をお願いいたします。
 鳥獣対策に伴う県と猟友会の連携について理事にお尋ねします。
 カラスやイノシシなど、いわゆる野生鳥獣による農作物の植林木への食害等の対策として、県では被害を発生させる有害鳥獣の防除と捕獲と、車で例えれば両輪として各種施策を実施されているところであります。また、利根沼田県民局がモンキードッグの育成を手がけたということも記憶に新しいところでございます。
 野生鳥獣による農林漁業の被害は約6億円と聞いております。先ほど織田沢議員からもこの件で質問がありました。作物や、またその他についての被害が大変大きいので、また改めて驚いているところでございます。今年はツキノワグマによる被害が多いと、また出没地域の住民の方々から直に聞いたり、新聞紙面をにぎわせております。8月以後、不幸な人身事故が既に4件発生しております。
 鳥獣害対策を進める中で、猟友会の役割はとても重要と思っております。元来、猟友会は狩猟を楽しむ人たちの集まりであるがため、狩猟技術の向上と猟友事故防止を重点課題として取り組んできたわけですが、近年、社会的要請に基づき、有害鳥獣の捕獲を進めるためには、県猟友会の協力が必要と考えております。
 ところで、昨年度の指定管理者制度の導入に伴い、長年にわたり県営クレー射撃場の管理運営を担っていた県猟友会がその管理者から外れてしまいました。そのことに伴い、県猟友会と県との連携がスムーズに行われていないと聞き及んでおります。円滑な鳥獣害対策、さらには、鳥獣行政を進めるために県猟友会と県は密接に連携をとる必要があると考えております。そこで、県猟友会との連携について県の基本的な考えをお聞かせいただきたいと思います。
◎環境・森林担当理事(大木伸一 君) まず、平成17年度の野生鳥獣による農林業被害でございますけれども、先ほども答弁させてもらいましたけれども、県内35市町村で発生しておりまして、金額に換算しますと約6億3000万円で、16年度に比べ2%の増となっております。なお、16年度につきましては、前年比で申し上げますと、20%の減少とはなっておりますけれども、17年度は2%の微増にとどまっているということは、依然として高水準にあると認識をしているところでございます。
 このような状況に対しまして、県では保護管理計画の策定、有害鳥獣の防除や捕獲に関わる各種補助事業などの施策を展開しているところであり、事業の実施に当たっては学識経験者、関係団体、市町村及び県を構成員とする野生鳥獣害対策協議会により総合的な調整を図り対応しているところでございます。
 このような鳥獣対策を進める中で、有害鳥獣捕獲の実行については、県猟友会の果たしてきた役割は大きく、高く評価しているところであります。特に今年はツキノワグマの活動が活発であり、農林業被害対策や、また県民の安全・安心を守る面からも各地区の猟友会員の皆様に献身的な活動をしていただいており、深く感謝をしているところでございます。
 ところで、議員御指摘のとおり、県猟友会との連携がスムーズにいっていない部分がありますが、県としても県猟友会との連携は鳥獣保護及び狩猟行政を進めるうえで極めて重要であると考えており、今後とも広い視野を持って粘り強く、連携についてあらゆる機会を捉えて協議してまいりたいと考えております。
◆(金子一郎 君) 粘り強く猟友会とこれから協議を進めていきたい、こういうことでいいんですか。問題なのは、県の執行部、また理事はじめ関係皆様方のそういうような気持ちも理解はできます。しかしながら、片やいろいろなものはとまっていきません。というのは、今まで県猟友会の皆さんが毎年当たり前のごとくクレー射撃場の運営管理もやっていました。これはもう指定管理者で決まりましたから、あれは3年という契約ですね。ですから、3年はだめでしょう。途中解除できれば別ですけれども。だめとなると、今までやっていたキジ、ヤマドリの放鳥問題、また山に立てる標識等、安全の場所とか、ここは撃っていいですよとか、ここはだめですよ、また、なおかつクマの出現とか、いろいろな安全標識、確認標識の撤去なり、設置したりといろいろやっていただいた、そういうことと、あとは90日何とかというんでキジの野生化飼育をやっていますね。これもすべて一連の業務が今はどうなっているんでしょう。ちょっとその辺お聞きします。要するに、今までは猟友会の方がやってくれたんでしょう。今年あたりはどうなっているんですか。
◎環境・森林担当理事(大木伸一 君) 済みません、私は理事ではございますけれども、具体的な細かい個別のことにつきましては、ちょっとここに資料ございませんので申せません。
◆(金子一郎 君) これは理事より私の方が知っているというのは問題でございますので、どちらかというと責任の問題から言うと理事も答えられないということもありますので、私の方で言うと、何かほかへ任せたい、任せなきゃやっていけないというところに県側はあるんじゃないですか。そうなりますと、幾らいろんなものを話し合って、もとに戻したい、猟友会さん、ぜひ理解してくださいと言ったところで、こういう事業がほかにどんどんいってしまうということは、いわゆる決裂のままどんどん向こうへ両方がいってしまう、こういうことになりかねないような気がするんです。来年でさっとそういうものがすぐ戻るとか、今回だけだとかいうことで、誰かが代行をやっていただくとかいうことであれば、これはいろいろと理解のしようもございますけれども、その辺について、もし理事の見解がありましたらお願いします。
◎環境・森林担当理事(大木伸一 君) 先ほど申し上げましたとおり、県猟友会との連携は狩猟行政を行ううえで非常に重要と考えておりますので、そのまま違うところにすべてということでは考えておりません。
◆(金子一郎 君) 間もなく狩猟時期に入ってきます。そういうことからして大変いろんな面で――先ほど織田沢議員が鳥獣問題で作物が大変やられてしまう、困っているんだと。もう傍聴席が一杯になるほど関心を持って来ていただいている。そういう問題の解決からしても、どうしても一日も早くよく話し合っていただきながら、反省するものは反省して、お願いすることはお願いして、きちっと県政の立場になって進めていただきたいと、こういうふうに要望申し上げます。
○副議長(関根圀男 君) 答弁は要りますか。
◆(金子一郎 君) はい、どうぞ。
◎環境・森林担当理事(大木伸一 君) 猟友会等の協力が得られやすいような環境づくりに私どもも努めていきたいと考えております。
◆(金子一郎 君) それでは、次に進めさせていただきます。森林環境税、水源税、この検討を含めた森林保全のための県の対応についてお伺いします。
 全国では、多くの県が森林保全を目的に森林環境税、水源税などの環境税を検討、導入していることをお伺いしております。本県も県土の大半を森林が占めており、地球温暖化対策のためにも、今後荒廃した森林の整備をどのように進めていくのか、この環境税、水源税に対して御答弁をお願いいたします。
◎環境・森林担当理事(大木伸一 君) 済みません。先ほどの答弁の中で誤解されては困りますけれども、指定管理者の射撃場の問題ではなくて、先ほど申し上げましたヤマドリの放鳥とか、そういうような協力関係のことについて私は申し上げました。
◆(金子一郎 君) はい。
◎環境・森林担当理事(大木伸一 君) それでは、ただ今の御質問につきましてお答えいたします。
 荒廃した森林の整備についてでございますけれども、県では平成16年度から10年間で4万ヘクタールの間伐と、1000キロメートルの作業道を開設する群馬の山を守る間伐作業道推進プランを実施しているところであります。
 また、本年度から新たに森林活性化対策事業として、1990年以降手入れがされず災害のおそれのある森林を対象に列状間伐に取り組んでおり、今年度は600ヘクタールの整備を予定しております。この事業は、整備費用の全額を県が補助するもので、森林所有者の負担がないことから、荒廃森林対策としては非常に有効な手段であると考えています。
 さらに県では、昨年度から新たに森林整備の仕組みづくりとして、企業などのボランティア活動による森林整備を推進しております。この活動は、企業自ら労力や賃金を提供して社会貢献活動として行うものであり、県としては、その取り組みに対し深く感謝をしているところでございます。
 既に県内外の4企業、団体が森林所有者と協定を締結し、森林整備に取り組んでおり、今後新たに県内の団体が県下8カ所の森林において協定を締結する見込みとなっております。こうした取り組みは、都市と山村との交流を生み、山村地域の活性化にもつながるものであり、県内はもとより首都圏のより多くの企業などに対し、県内の森林整備活動に取り組んでいただけるよう積極的に働きかけを行っていきたいと考えております。
 いずれにしましても、荒廃森林対策には様々な手法の積み重ねが必要であることから、市町村、森林組合などと連携を図りながら、これらの取り組みを総合的に実施して、森林の整備を図っていきたいと考えております。
 次に、森林整備の財源に関連してでございますけれども、昭和60年代から水源税の議論を経て、緑と水の森林基金や群馬県森林・緑整備基金、さらには水源宝くじなどが次々に創設され、今日、各種の森林保全の取り組みに使われております。また、現在国においては、平成19年度税制改正要望として、農林省と環境省が環境税の創設等、必要な税制措置を講ずることを求めています。これは地球温暖化防止を目指すものであり、使途については、温室効果ガスである二酸化炭素を吸収する森林の整備も含まれております。森林の恩恵は都道府県の範囲を超え、広く国民が享受するものであります。このことからも、森林整備に必要な財源は国としてしっかり確保すべきものであると考えており、県としては、これら国の動向を見極めながら適切に対応してまいりたいと考えております。
◆(金子一郎 君) 環境税、水源税の問題でございますけれども、国の今の動向を見極めてということでございますけれども、全国では環境税及び水源税を各県でそれぞれ考えているんですね。全国47都道府県のうち、もう既に6県がここ2年、3年のうちに導入している。特に昨年から今年にかけて多く導入しているようでございます。そのほかに24の県が検討に入っているということでございます。果たして導入するかどうかは別にしましても、検討しているということは大きな意義があるかと思います。
 それで、群馬県におかれましてはどういう状態かといいますと、47都道府県のうちの7県がまだ全然こういう対応をしようとしない、もしくは考えていないという部分の7県の中に群馬県が入っている。その辺、我々にはちょっと理解ができないこの数字でございますけれども、そういう意味からして、全国で47都道府県のうち、もう既に40都道府県が導入、また検討、7都道府県がまだ検討もしないというようなことでございますが、そのうちに群馬県が入っている。これについて、どういう理由なのかお答えいただきたいと思います。
◎環境・森林担当理事(大木伸一 君) ほかの県は、それぞれいろいろ導入しているということでございますけれども、群馬県におきましては、私が先ほど申し上げましたけれども、これは全国的にもそうですが、企業の社会貢献活動ということで、今盛んにいろんなところで森林ボランティアというのが多くなってきております。ですから、まず税金ということよりはそういう人たちの受け入れ、こういうものも森林整備、それから森林整備と同時に山村地域の活性化にもつながるということでございますので、まずそういうことに力を入れていきたいということでございます。やはり
○副議長(関根圀男 君) 残り時間あと5分です。
◎環境・森林担当理事(大木伸一 君) 森林整備というのは、国がしっかり京都議定書でも約束したわけですから、そちらの方でちゃんとした財源を確保すべきだというふうに考えております。
◆(金子一郎 君) 先ほどから国の方に矛先を持っていっているようでございますけれども、その国が国がという理事の答えの中で、こういうものも考えた中で今御答弁していただいているのかなと。森林の公益的に果たす観点から、海なし7県、海のない県が7県ある、これが全国の中ですべてじゃないと思いますけれども、群馬県、栃木県、長野県、山梨県、岐阜県、滋賀県、奈良県で7県、この7県が昭和59年度に水源税を国に特別財源の確保のために森林公益的機能拡充推進協議会というものを立ち上げました。当時は、それが水源税から環境税になったのか、その辺は私もまだ勉強不足でございますけれども、いずれにしましても、この協議会は現在も存続されているのか、またこれがどういうふうな形で今現在あるのか、ちょっと御説明をお願いします。
◎環境・森林担当理事(大木伸一 君) 現在も存続しておりまして、様々な森林のいろんな問題につきまして情報交換を行っているところでございます。
◆(金子一郎 君) この7県がすなわち残っている7県じゃないんですよね。環境税や水源税を導入している県の中でやっているという、この7県がやっているわけじゃないんだよ。たまたま数字が合っただけの話でございまして、群馬県はこれに掲げて、いわゆる国の方に要望している、こういうような御所見でいいんですか。
◎環境・森林担当理事(大木伸一 君) 当然7県で、既に県内で導入しているところもありますけれども、国に対しての要望はやっております。
◆(金子一郎 君) いずれにしましても、知事が先ほどおっしゃったように、県土の3分の2が森林でございます。県民の皆さんに意識改革、また意識を持っていただく、県民でとにかく森林を守るんだというようなことの中で
○副議長(関根圀男 君) 残り時間あと2分です。
◆(金子一郎 君) これはこれからの大きな課題になるんじゃないかなと、こういうことで執行部には検討していただきたいと思います。長い間どうも御苦労様でございました。
 あと時間がわずかでございます。残りの道路維持補修工事費について、また県民局予算の拡充については、これは今から要望として申し上げたいと切りかえさせていただきます。
 この維持補修工事費問題については、今回9月補正で県の方から内示していただきました。この内容について我が自民党がいろいろと知事折衝の中で要望を掲げた内容でございました。ほぼ満額というような形の中で、関係の皆様方が大変喜んでおるところでございます。そんなようなことで、せっかくつけた予算でございますので、県民の皆さんに十分理解できるようにお願いしたいと。
 また、2番の県民局単位の5億円の問題でございます。これも十分地域に合った、各県民局単位の状況によりまして十分な検討の中の配分をお願いしたい、こういうことを要望申し上げまして、私の質問は終わらせていただきます。大変どうもありがとうございました。(拍手)
○副議長(関根圀男 君) 以上で金子一郎君の質問は終わりました。
 ● 休 会 の 議 決
○副議長(関根圀男 君) お諮りいたします。
 明27日は議案調査のため本会議を休会にしたいと存じますが、御異議ございませんか。
         (「異議なし」と呼ぶ者あり)
○副議長(関根圀男 君) 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
 以上をもって本日の日程は終了いたしました。
 次の本会議は、9月28日午前10時から再開し、上程議案に対する質疑及び一般質問を続行いたします。
 ● 散     会
○副議長(関根圀男 君) 本日はこれにて散会いたします。
   午後4時22分散会