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平成18年  9月 定例会−09月25日-02号




平成18年 9月 定例会
群馬県議会会議録  第2号
平成18年9月25日        出席議員 51人 欠席議員 なし 欠員 5人
   松沢 睦  (出席)       角田 登  (出席)
   田島雄一  (出席)       青木秋夫  (出席)
   大林喬任  (出席)       矢口 昇  (出席)
   中村紀雄  (出席)       原 富夫  (出席)
   早川昌枝  (出席)       大澤正明  (出席)
   関根圀男  (出席)       中沢丈一  (出席)
   小林義康  (出席)       長崎博幸  (出席)
   腰塚 誠  (出席)       塚越紀一  (出席)
   金子泰造  (出席)       荻原康二  (出席)
   安樂岡一雄 (出席)       南波和憲  (出席)
   亀山豊文  (出席)       黒沢孝行  (出席)
   五十嵐清隆 (出席)       星野 寛  (出席)
   木暮繁俊  (出席)       小野里光敏 (出席)
   真下誠治  (出席)       金田克次  (出席)
   松本耕司  (出席)       田所三千男 (出席)
   金子一郎  (出席)       久保田順一郎(出席)
   長谷川嘉一 (出席)       須藤昭男  (出席)
   岩井 均  (出席)       金子浩隆  (出席)
   平田英勝  (出席)       大沢幸一  (出席)
   桑原 功  (出席)       塚原 仁  (出席)
   織田沢俊幸 (出席)       中島 篤  (出席)
   伊藤祐司  (出席)       狩野浩志  (出席)
   新井雅博  (出席)       福重隆浩  (出席)
   橋爪洋介  (出席)       中島資浩  (出席)
   岩上憲司  (出席)       今井 哲  (出席)
   須藤日米代 (出席)
説明のため出席した者の職氏名
   知事         小寺弘之
   副知事        高木 勉
   教育委員長      石原聰一
   教育長        内山征洋
   選挙管理委員長    河村昭明
   人事委員長      大河原清一
   代表監査委員     富岡惠美子
   公安委員長      末村重雄
   警察本部長      折田康徳
   企業管理者      関根宏一
   病院管理者      谷口興一
   理事(総務担当)   加藤光治
   理事(企画担当)   横尾恒夫
   理事(健康福祉担当) 福島金夫
   理事(環境・森林担当)大木伸一
   理事(農業担当)   田中 修
   理事(産業経済担当) 大崎茂樹
   理事(県土整備担当) 川西 寛
   財政課長       高草木方孝
   財政課GL(次長)  塚越昭一

職務のため出席した者の職氏名
   局長         齋藤 ?
   総務課長       高橋秀知
   議事課長       栗原弘明
   議事課次長      中島三郎
   議事課GL(係長)  小茂田誠治
   議事課主幹      今泉一幸
   議事課副主幹     堀 和行
   平成18年9月25日(月)
                  議  事  日  程 第 2 号
                                午 前 10 時 開 議
第1 一般質問
  ・第103号議案から第125号議案について
  ・平成17年度群馬県公営企業会計決算の認定について
                          以 上 知 事 提 出
   午前10時3分開議
 ● 開議
○議長(大澤正明 君) これより本日の会議を開きます。
 ● 一 般 質 問
○議長(大澤正明 君) 
△日程第1、第103号から第125号までの各議案及び平成17年度群馬県公営企業会計決算認定の件を議題とし、上程議案に対する質疑及び一般質問を行います。
 通告がありますので、順次発言を許します。
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              本 日 の 発 言 通 告
┌───────┬───────────────────────────┬─────────────┐
│氏     名│     発 言 通 告 内 容           │答弁を求める者の職名   │
│( 所属会派 )│                           │             │
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│安樂岡一雄  │1 格差社会の到来について              │知 事          │
│(自由民主党)│2 ぐんま国際アカデミーについて           │知 事          │
│ 発言割当時間│3 持続的な経済成長に向けた産業経済振興策について  │産業経済担当理事     │
│    90分 │4 改正介護保険法と県の対応について         │健康福祉担当理事     │
│       │5 品目横断的経営安定対策について          │農業担当理事       │
│       │6 市街地の活性化対策について            │県土整備担当理事     │
│       │                           │産業経済担当理事     │
│       │7 今後の治安対策について              │警察本部長        │
│       │8 温泉資源の保護について              │健康福祉担当理事     │
│       │9 景気の動向とこれからの財政運営について      │総務担当理事       │
│       │10 板倉ニュータウンの今後について          │企業管理者        │
├───────┼───────────────────────────┼─────────────┤
│黒沢孝行   │1 若者就職支援について               │産業経済担当理事     │
│(フォーラム │                           │教育長          │
│ 群馬)   │2 障害者雇用について                │産業経済担当理事     │
│ 発言割当時間│                           │総務担当理事       │
│    83分 │3 ぐんま国際アカデミーについて           │総務担当理事       │
│       │                           │知 事          │
│       │                           │産業経済担当理事     │
│       │                           │副知事          │
│       │4 県立病院の看護師の人員確保について        │病院管理者        │
│       │5 緊急サポートセンターについて           │健康福祉担当理事     │
│       │6 渡良瀬川中央農地防災事業について         │農業担当理事       │
│       │7 麦作等経営安定対策について            │農業担当理事       │
├───────┼───────────────────────────┼─────────────┤
│伊藤祐司   │1 板東工業団地の地下水汚染について         │環境・森林担当理事    │
│(日本共産党)│                           │県土整備担当理事     │
│ 発言割当時間│                           │企業管理者        │
│    84分 │                           │知 事          │
│       │2 障害者支援策について               │知 事          │
│       │                           │健康福祉担当理事     │
│       │3 増田川ダムの見直しについて            │県土整備担当理事     │
│       │                           │知 事          │
│       │4 知事選挙を来年に控え、節度ある姿勢を望む     │知 事          │
│       │5 大規模開発規制条例の運用について         │企画担当理事       │
└───────┴─────────────────────────────────────────┘
         ──────────────────────────
○議長(大澤正明 君) 安樂岡一雄君御登壇願います。

         (安樂岡一雄君 登壇 拍手)
◆(安樂岡一雄 君) おはようございます。自由民主党を代表しまして質問をさせていただきます。
 まず、去る6日に秋篠宮御夫妻に新宮様がお誕生になられ、12日の日に悠仁親王と命名されました。誠に慶賀このうえのないことであります。心よりお祝いを申し上げたいと思います。ゆったりとした気持ちで永く久しく人生を歩んでいくことを願って命名されたようでありますが、多くの祝福に包まれ、すくすくと元気にたくましく成長してほしいと思います。
 それでは、通告に従い、さわやかな気持ちで質問をさせていただきます。
 質問席に移ります。
 まず最初に、知事に質問をいたしますので、答弁席の方に移動していただきたいんですが。
○議長(大澤正明 君) 知事はいいです。知事はまだ結構です。こちら側だけ。
◆(安樂岡一雄 君) ああ、そうなんですか。済みません。何か初めての形になるそうなので。
 それでは、通告どおり、格差社会の到来についてから質問させていただきます。
 ようやく小泉内閣の幕も閉じられ、新たな内閣が船出をするところでありますが、内外ともに難問の山積する今日、その旅立ちは決して容易なものではないと思っております。改革なくして成長なしと構造改革の正当性を主張し、改革の阻害要因と目される制度や慣習をことごとく敵視して、専制的手法でもって構造改革に執念を燃やし続けた小泉政権、その残した功罪は非常に大きいのではないかと思っております。
 確かにバブルの崩壊後の深刻な不況、景気低迷の状況から日本経済の再生と景気回復に一定の成果を上げられた点、深刻さを増す財政再建に厳しい姿勢で臨んだところは賛辞が与えられても良いと思っております。ところが、改革の過程において勝ち組みばかりが称賛されるという風潮が広まり、弱い立場の者の弁明は問答無用とばかりに無視されてしまう、生き残るためなら何でも正当化されてしまうという社会通念を定着させてしまったことは実際のことであります。人間性に欠けた寒々とした社会の訪れを容認して良いものなのか、大変心配しております。
 また、この間、激しく変動する企業社会の中では、容赦のないリストラ、労働条件の改悪、正社員から派遣社員や契約社員、あるいはパートやアルバイトなどへの置き換えなど、いわゆるワーキングプアと言われる様々な格差が広がっていることも事実であります。過酷な競争と淘汰、こうした社会情勢の変化は、弱者の生活を直撃し、新たな貧困を生み出す原因にもなっているのではないでしょうか。また、最近の社会福祉関連の制度の改正に伴う負担増によって新たな格差が増しているとも報道されております。自由競争社会においては格差は必然かもしれません。しかし、過度の格差や負担増は社会不安の原因にもつながります。悲しいかな、最近の犯罪を見ていますと、そういう側面が色濃く伺えます。
 これからスタートする新政権が、このような現実に対し、どのように受け止め、どんな国を目指そうとしているのか、しっかり見詰めていきたいと存じております。今こそ他人へのいたわり、思いやり、正義や信頼、国を愛する心などが大事にされ、大切にされる社会を築いていかなければならないと思っております。県政が弱者への深い思いを率先して示すことが大切であろうと思います。
 そこで、知事は、今日多くの問題を抱え、不安や心配事の多い現代社会をどのように受け止めておられるのか、まずお聞かせ願いたいと思います。
○議長(大澤正明 君) 知事。

         (知事 小寺弘之君 登壇)
◎知事(小寺弘之 君) お答えをいたします。
 現代の社会をどう感じるか、格差社会と言われるような現象についてどう思うかということでございます。
 バブル経済が崩壊してから日本は長い不況の時代に入りました。その中で、世界ではグローバリゼーションの波が押し寄せ、日本もその中に巻き込まれているわけであります。そして、政治的には世界で戦争も起こり、経済的な衝突も起こり、いろいろな問題が起こってきたところであります。ここへ来て景気が回復してきているということであります。ただ、これは大企業あるいは優良企業、こういうものを中心とした回復でございまして、全部が回復しているということではないと思っております。そして、この回復の要因として、やはり主役になったのは経済でありまして、経済が回復をしたということであります。
 その側面的な措置として、規制緩和でありますとか、構造改革でありますとか、財政再建でありますとか、そういった政治や行政の面から押したことは事実でありますけれども、しかし、この5年以上にも及ぶ回復過程というのは、経済の力によって、経済自身によって回復してきているということを忘れてはならないと思います。それは、経営の非常に合理化であるとか効率化であるとか、技術革新であるとか、また、働く人たちの一所懸命働いている勤勉性とか、まじめさとか、そういったものがこの日本経済を、ようやく不良債権を償却し、そして経営を黒字体質に持ってきたということであるかと思います。
 ただ、その間にあまりにも効率化を優先し、競争主義というものを優先するあまり、これまでの日本社会において、いわば平等主義が至上命題のように言われて、競争がやや行われなかったというふうな面を是正した点でいいところはあったわけですけれども、それがやや強調され過ぎて、競争がすべてだ、効率がすべてだ、スピードの速いことがすべてだというような風潮からいろんな問題が起きていることは確かだと思っております。
 リストラで職を失った人、あるいは効率化を急ぐあまり大きな事故を起こしてしまったこと、そして、何よりも企業倫理がお金をもうけることが至上命題のようになり、お金がすべてであるというような風潮を生み出したことは誠に残念なことだと私は思っております。やはり日本は経済を運営するにも何のために経済をやるのか、それは人々の生活や生きがいを確保するために一所懸命働いて経済を発展するんだというところにあったわけでございまして、いわゆる拝金主義、お金だけがすべてだ、お金で何でも片づける、こういうことではないと思っております。
 そして、構造改革を行い、競争が激化すると、ある程度の格差が出てくるというのは、これはやむを得ないことだと思います。努力すればしたなりの効果が出てくるということは人間にとっても意欲のわくことでありますから、それはいいと思います。
 ただ、あまりにも極端な格差が生まれるということは、やはり人間同士でありますから、同じ人間で同じように働きながら何でこうも違うのだろうというような、そういう気持ちを抱いてはいけないと私は思っております。極端な格差というのは社会不安を生み、社会を不安定にするのだと思っております。
 日本の伝統的な国技であります大相撲の世界においても、土俵で真剣に闘う。寄り倒す。寄り倒して相手の力士を土俵の外に押し出してしまう。倒しても、勝った力士は必ず、負けた力士、土俵の外に落ちた力士に手を差し伸べて土俵のもとへ戻す。そういう精神が日本の社会にはあると思うのであります。そういうことをやはり私たち日本人の気持ちの中には持っていなければいけないのではないかと、このように感じております。
 以上です。
◆(安樂岡一雄 君) 確かに今までの流れを見ていますと、拝金主義、あるいは能力主義、ある意味ではわかるんですけれども、この10年を振り返ってみますと改革の弊害がうんと出てきているんじゃなかろうかなと。今までの改革は、ある意味では切り捨てを容認する。改革の美名のもとで痛みを強要された人たちがいかに多かったかと私は思っておるんですけれども、今の社会はやはり、現状を見ていますと、弱者にとって情け容赦のない社会になってしまったのかと心配しています。
 これは私見でありますけれども、日本経済を復興させるためにとられた構造改革によってもたらされた格差であり、就労環境の改善やこれからの自治のあり方など、新たな構造改革への挑戦を始めなくちゃいけないのかなと率直に思っております。ぜひ、今のこの格差の実態を県もしっかり把握していただいて、格差是正に向けた支援を考えてほしいなというふうに思っております。
 そこで、知事は、これから未来に向けて群馬がどうあるべきなのか、知事の思い描いている点がありましたらお聞かせいただきたいと思います。
◎知事(小寺弘之 君) 安樂岡議員、これまでの改革について何か否定的なような印象を受けるわけでありますけれども、この政策は政府・与党、自民党がなかんずく推進してきたわけでございまして、それをまるっきり否定されて変更されるのかどうか。まあ、そういうことではなくて、この時代にはそういう政策もやむを得なかったという前提でおっしゃっているんだろうと思いますけれども、副作用が出た面は修正していきたいというお考えだろうというふうに私は受け取りました。
 私ども県としても、例えば三位一体の改革、あるいは社会保障制度の改革などについて地方団体にしわ寄せが来ております。財政再建と言いながらも、それは地方に対する切り捨てにつながっているということをつとに主張しているわけでございまして、私どももそういったことを、私はこれからもそういう方針で、国民全体が中央も地方も平均的にみんながある程度の幸せを味わうことができる、あるいは、苦労はみんなでしょっていこう、こういう一体感を持った日本であるべきだと、このように思っております。
 それから、これからの群馬の姿でありますけれども、私は長期的に見ると群馬県はいい条件が備わっていると思います。特に北関東自動車道が開通することによって、北関東3県が結ばれて太平洋に港ができるということももちろんでありますけれども、東北道から来て、北関東自動車道に乗って、関越から上信越道に乗る。そして、関西、九州に抜けられる。こういう日本列島の縦軸と、それから新潟と、日本海側と太平洋側とを結ぶ、既にある関越自動車道の交差点、結節点にあるわけでございまして、その結節点というのは日本列島の真ん中に位置するということでありますから、経済的条件、立地条件が非常によくなってきていると思っております。
 企業の立地も95件ということで、この統計始まって以来日本で第1位の工場立地の件数を今示しておりますけれども、これもやはり群馬県の将来性をにらんだ企業の活動ではないかと思っております。これは単に交通条件がいいとか、それから災害が今まで比較的少ないとか、そういった経済的な条件のみならず、「子どもを育てるなら群馬県」とか文化水準が高いとか、自然が豊富にあるとか、食糧が身近なところで生産されているとか、そういった自分たちの生活が、ここに住む生活水準が快適である、安全であり安心して伸び伸びと過ごせるような生活環境にあるということが、私は群馬県のいい条件だと思っております。
 まして、国際都市東京から100キロという有利な条件でもありますので、この群馬県という郷土、自然と都市とが調和をして、そして医療や福祉や文化や、そういったものもいい条件を保った、そういうふるさと群馬をこれからつくり上げていくには非常にいいポジションを占めていると思います。そして、それに対応した群馬県の経済力、それから財政力、財政の健全度も全国第3位と統計が出ておりましたけれども、財政が苦しい中でも群馬県は全国第3位というくらいの財政運営をやっておりますので、これからいざというときにはそういった経済力、財政力、すべての力を結集してやるならば、未来は開けるのではないかというふうに思っております。
◆(安樂岡一雄 君) 先ほど知事がおっしゃいました、私が改革を否定しているというふうな発言がありましたけれども、決して否定しているわけではありません。むしろ改革は加速すべきだと。ただ、最近のいろいろな現実を見ていますと、私どものところに寄せられる不平不満というのは、やはり改革の後、残された格差とか負担増の相談事が非常に多い。そういうことでちょっと申し上げた次第です。確かに日本経済をこれからも引き続き持続的な成長を図っていくということは大切なことですけれども、そういう面が多々見えているということを指摘したかったわけであります。
 それで、そういう中で県の姿勢としてやはり大事なことは、何よりも県民の小さな声、なかなか届いてこない声が多いんですよね。そういうなかなか聞こえてこない声を県政にどう反映させるか、やはりこれが群馬づくりの大切な視点の中に入れておかなくてはいけないのかなと思っております。
 私は、群馬県はもともと人情味に厚く、思いやりのある住みやすいところという考えを持っております。これからもさらに若者に自信を与えたり、希望の持てる県、若い母親が元気に子育てに励むことのできる県、あるいはお年寄りが安心して介護が受けられる県、何とか不安の少ない安心して暮らせる日本一の県を目指して努力すべきだと思います。先ほど知事のお考えを伺いまして納得する部分大でありますけれども、細かい配慮もしていかなければならないのかなと思っております。
 話はずれますけれども、新総裁、美しい国というのを標榜しておりますけれども、どういう美しい国がこれからつくられていくのか、感謝と誇りの持てる国ができるのか、その手腕を大いに期待しているところであります。
 次に質問させていただきます。今、大変問題になっておりますぐんま国際アカデミーについてであります。
 お互いのいろんな言い分があろうと思いますけれども、そんなに受け入れ難い大きな隔たりがあるんだろうか。水と油のようにどうしても歩み寄れないものなのか。度量という言葉がありますけれども、相手を受け入れる寛大な気持ちがあれば解決ができるんじゃないのかなと、私は県民の一人として、議会人の一人として、このぐんま国際アカデミーの問題を心配しながら見守ってきました。そして、今年の2月議会において双方の言い分を聞くための全員協議会を開いたわけであります。そこでは双方の主張に食い違いがあることも確認されまして、また、さらに話し合いを続ける必要性が論じられたわけであります。
 そうして、この9月議会の開会までに解決に向けた話し合いを行うよう附帯決議をつけて議決したところであります。私は、この議決された附帯決議には、議員全員の何とか早く解決してほしいという願いが、あるいは期待が込められた大変重いものだというふうに認識しております。にもかかわらず、実際のところ双方の主張は全くかみ合わず物別れのままになっている。そういう状態であります。
 そこで知事にお伺いしますが、残念ながら出席をいただけなかった今回の全員協議会に、なぜ知事は出席いただけなかったのか、改めてお伺いしたいと思います。
◎知事(小寺弘之 君) そもそも全員協議会というスタイルは法律にのっとったものではなくて、正式な議論をするならば、今日こうしてやるような本会議というのが正式なものなのであります。これは大事なことであるならば、やはりこういう機会で、公式の場所で議論なさるべきだというふうに思っていたところであります。
 ただ、前回、どうしても県議会の方でさらに非公式的な全員協議会で話をしたいということでありましたから、私も譲って、では、やりましょうかということで出席をいたしたわけであります。そこで議論をしましたけれども、その場ではかみ合わないということでありました。その後、もう少し話し合ってみるようにというような附帯決議も行われておりますので、県側としても太田市と話し合いをしたわけでございます。
 ただ、話し合いをして、途中で太田市長は席を立ってしまわれたということでありますし、その後、連絡もありませんので、これはもう話し合いにならないわけであります。そういう状態のもとにおいて、再度また全員協議会という非公式の会議を持ってみても、私は本当の意味の解決にならないのではないかというふうに判断をいたしました。もし本当に話し合いをするならば、もう少し接触があってしかるべきだし、私たちが聞いていることについても誠実に答えてほしいということがありました。ということで出席しなかったわけであります。
 この問題については、私は、そもそも小学校の段階、そういう義務教育の段階における英語教育はいかにあるべきかという教育論というものが、この議会の中でもそういう本質論をもう少ししていただきたいという願いがあります。それから、もう1つは財政援助の問題でありますけれども、これは実質上、太田市長が発案をして設立した学校であります。形式上は私立学校というふうになっておりますが、実質上は太田市長がトップという形でもって政府に申請をし、そして認可されて私学審議会も県の審議会でなくて市の審議会によって認可された学校でありますので、そういう普通の学校とは違った設立の経緯があるわけであります。
 これに対して県の税金をつぎ込むというのは、一般の私学に投入するのと、これは一般県民からの、国民、県民の税金をいかに配分するかという問題でありますから、それはそれは慎重に考えて、この8000億ある予算の中からどれにどのくらいを割くかということはそう簡単な問題ではないというふうに思うわけです。それを単に交付税がどうだとか、そういう事務的なことだけでもって話を進めていくというのは、事柄の本質というものをもう少し県民に広く理解されなければ、安易にこれを認めるわけにはいかないということであると私は考えております。
◆(安樂岡一雄 君) 恐らくそのように知事はお答えになるだろうと思っていたんですけれども。実は、私は今――なぜ出席できなかったのか。この間、知事が出席できなかった全員協議会の中でいろんな意見が出ましたので、知事がなぜ出ていただけなかったということに対するいろんな声がありました。
 例えば全員協議会の場は、前の中村議長との話し合いで、その性格や中身について知事と中村議長は十分に話され、全員協議会の性質ということも知事は理解していたんだろうと思うと。全員協議会は、たとえ任意であっても議会を代表した議長さんと知事さんとの合意された、ある意味での公式の場だと、それくらいの認識がそのときにもう形成されていたんじゃなかろうかと。それでも、今回は出席しないと。今いろいろな理由を知事さんはおっしゃいましたけれども、今までの経過からすれば、本来やはり全員協議会の場がふさわしかったんじゃなかろうかなと、そういう意見が強く出ました。
 知事は、任意の場ではだめだとか、公開性のある公式の場でなければだめだとかとおっしゃっていますけれども、全員協議会の場で――ここが大事だと思うんですが――各党が一致して議会の総意として附帯決議を提出したわけで、普通に常識的に考えても全員協議会の場でまず今までの経過説明をするのが本筋だと、そういう意見がたくさん出ました。何でこんなことが知事にはわかってもらえないのか、残念だと、そういう声もたくさんありました。
 しかも、現議長が議会を代表して、議会の意思としてですよ。議会の意思として、議長が出席要請を再三再四にわたって伺っているわけですよ。そこでもかたくなに全員協議会に出る必要なしと。これについては議会軽視も甚だしい、そういう意見がたくさん出ました。知事はこれについてどう思いますか。
◎知事(小寺弘之 君) いや、議会を重視しているからこそ、議会のちゃんとしたところでお話をしたいということなのであります。全員協議会では、発言をしても、厳密に言えば、政治的責任はありませんね。発言について速記録も残されていないし、事実上の協議会だろうと思うんです。それならば、よりこの本会議でもって同じことをおやりになったらよかったんじゃないでしょうか。そうすれば、県民もよくわかるし、責任ある質問や責任ある答弁というのができると思います。ところが、全員協議会ではその辺があいまいになるわけです。私はもう少しきちっとした形でもって、この議会政治、議会制民主主義というものをやってほしいという気持ちがあったわけであります。
◆(安樂岡一雄 君) 今、知事さん、速記録もない、政治的責任もない、全協はあいまいというふうな言葉をおっしゃいましたけれども、これは代表者会議もやり、議運でも相談してもらい、それから各党の責任ある立場の人も議長を中心に話し合いをし、ここまで議員全員が一致して決めた話であり、これはやはり政治的責任がないとは言えないと思うんですよね。ですから、もっと知事は、今回出てこられないというのは、最初からもう切り捨てるというふうな、何かそういうお気持ちがあったのか。大変私は残念に思っておるんですけれども、何かおっしゃることはありますか。
◎知事(小寺弘之 君) 再度申し上げますけれども、議会における議論であるならば、全体会議でやるならば、本会議でやった方がより正式だし、よくわかるではないか。何でこの場所でできないのでありましょうかというふうに、私は逆にお尋ねしたいわけであります。
◆(安樂岡一雄 君) 正式とか公式とかじゃなくて、やはりもう少し中身を詰めるために、経過を詳しく聞くために、再三再四議長がお願いに伺ったわけでありますので、そのことがわかってもらえなかったというのは本当に残念でなりません。
 4問ありますので次に移ります。
 知事は、せっかく英語特区校に認定されたぐんま国際アカデミー、これからはGKAと言わせていただきますけれども、GKAを、この特区校をどんなふうに知事は受け止めているのか、考えているのか、その辺をちょっと教えていただきたいんですが。
◎知事(小寺弘之 君) 英語教育については、いろいろ議論のあるところであります。グローバリゼーションに伴って、英語がいわば国際共通語化している。したがって、英語力を身に付ける方がいいということは言われております。ただ、この英語力についてもいろいろなレベルがありまして、外交官としての英語、あるいは商社マンとしての英語、学者としての英語、一般旅行者としての英語、いろいろな段階があるわけで、そのレベルも差があるだろうと思います。全員が全部英語が完全にマスターできるということはあり得ないと思うわけであります。
 その中において、義務教育の中において英語教育をどのくらいやるかということは文部科学省の方でも検討しているところでありますし、県の教育委員会でもやっているところであります。これはまだいろいろ議論のあるところであります。
 今回の太田の特区で認められた学校というのは、ほとんどの教科を英語でやる。英語づけにする。それがいわゆるイマージョン教育ということなんだろうと思いますが、これは非常に珍しい教育方法であると思っております。これについては英語教育として必ずしもそれがいいと言っている人ばかりではありません。それではよくないと言っている人もいますし、いや、それがいいんだと言う人もいるわけで、議論が多くあるところであります。
 この前も申しましたけれども、最初この話が出たときに、太田の市長が私のところに別の用件で来られたので、ところで市長が考えているその学校というのは大丈夫なのかというふうに私は聞いたんですけれども、そのことについては全く自信満々で、大丈夫であるというふうに答えておられたのが、私にとっては意外でありました。あのくらいの特殊な学校をつくるということになれば、相当その教育の理念についても具体的な教育方法についても煮詰めて、いろいろ研究しなければならないことではないかなと思っております。今回のことについては、そういった点についても少し詰めが甘いのではないかというふうに私は感じております。
◆(安樂岡一雄 君) 確かに珍しい学校であるのは間違いありません。いわゆる構造改革特区の中で英語特区校として太田市を選んだ。このそもそもの経過が、ちょっと言葉が適切じゃないかもしれないけれども、従来の学校でない特区、ある意味では法律を超えた部分で国が私学として認可した。だから、知事さんがおっしゃる珍しいとか、いろいろ心配の向きがあるとか、確かにそれはわかるんですけれども、そういうこともすべて織り込み済みでこの特区はスタートしていると思うんですよね。
 それで、私は小泉総理が所信表明演説の中でこのGKAのことを取り上げて、期待を込めて話題にしたんですよね。そのとき、やはり小泉総理は、何とかこの英語に特化した新しい試みの特区校をどうしても成功させたいという気持ちがあって所信表明演説の中に入れたんだと思うんですよね。うんと期待していたと思うんですよね。
 私は、だから、今の知事さんの答弁で聞きたかったのは、群馬県としてもそういう新しい試みの特殊校を受け入れて、これから成功するか失敗するかわからないけれども、何とか群馬県としても受け入れてやろうと、そんな、本当に新しい結果がまだ見えない学校ですので、そういうお言葉が私は聞きたかったわけであります。
 特に平成5年の9月議会で知事は、人が集まるような群馬県にしたい、「子どもを育てるなら群馬県」というようなスローガンを立てることもいいとおっしゃっております。私はなぜ、もっと広い大きな気持ちでこのGKAを守り育てるべきだと思うんですけれども、そういう気持ちになれないのか。
 現在、もう学校は動いていますし、子どもも保護者もおります。この間の協議会でも出ましたけれども、子どものけんかじゃないんだと。お互いあまり感情的にならずにきちんと解決を図るべきだ、ぜひ知事の度量の大きなところを見せていただきたい、そんな声もありました。
 何かありますか。
◎知事(小寺弘之 君) それは最初から申し上げましたように、太田市長が何年か前にそういう構想を上げたときから私は関心を持って、どういう学校なんですかということを聞いているわけです。でも、太田市長は自信満々で、いや、大丈夫だと言うから、ああ、そうなんですかと。特区というのは、自分の責任において申請をして、そして自分の責任においてやるからにはやるということなんだろうと思います。設立者は、その学校側にあるわけですから、まずその学校側が責任を果たさなければいけないわけで、うまくいかなくなったからといって、県に責任を転嫁してくるというのは、私は筋違いではないかというふうに思っております。
 それから、「子どもを育てるなら群馬県」ということでありますけれども、限られた財政資金、これは国民、県民の税金です。これをどのように使っていくか、これは、一この学校に投ずるお金は、今は人数が少ないけれども、これが増えてくれば何億というふうに毎年それだけのお金が投入されることになるわけです。ですから、それはよく考えなければいけないことだと思っております。
 今度の予算でも、総合太田病院の小児科がなかなか成り立たないということで、県では太田の総合太田病院に補助金を出すというようなことをやっているわけです。これは子どものためには緊急かつやむを得ないものであるわけです。ところが、この件については太田市は補助金を出していないわけです。ですから、その子どもを考えるという基準がやっぱり太田市と群馬県では違うのではないかというふうに私は思うのであります。
◆(安樂岡一雄 君) 子どもを考える考え方が違うとか、そういうのは言いわけにならないと思うんですよね。2008年にはGKAが赤字に転落すると、この間報道されておりました。それで、あの意図するところは、やはり県に直接的な支援を欲しいという、そういうことじゃないのかと私は受け止めておるんですけれども、今、GKAの困難な状況に対して、私はもう一歩県として踏み込めるんじゃないのかなと。もし踏み込めないとしたら――今までのやりとりといいますか、実はいくつか私、ちょっと書き出してきたんですけれども。
 2003年9月の定例会で許可権限を持つ私学審議会を太田市に移譲しちゃっていますよね。それを議決したわけですけれども、その時点で知事は、太田市がぐんま国際アカデミーを私学としてもう認定するということは予測されていたと思うんですよね。今さら私学として県は認めないというふうな、その辺がちょっとわからない。
 それから、先ほど知事さんおっしゃいました特区申請というのは、自治体に限られており、太田市が申請し、国がぐんま国際アカデミーを私学の特殊校として認可したものと、私もいろいろ調べた中で理解しておるんですけれども、当然、太田市が、認可された自治体が運営責任を負うというのもそこには明記してありました。しかし、県が交付税申請のときに算定基礎の中にGKAの児童数を入れて国に出したわけですけれども、私は、私学としての条件を整えれば、交付税というのは県の裁量の中にあるんだとはいっても、今の国際アカデミーの実情を見れば、助成対象校にしてもいいんじゃないのかと思うんですよね。せっかく国の方も私学の特殊校としていっておりますし、県は県で交付税の中に子どもの児童数を入れているわけですから、あわせて、どうも知事の考え方がよくわからないんですが、その辺はいかがでしょうか。
◎知事(小寺弘之 君) まず、私学審議会が市に移管されたということは、それは太田市がリーダーシップをとってこの学校を進めたいと、特区としてやりたいということでありますから、それの方がいいであろうということで市に移譲した経緯があります。ただ、私学の認可にあっては、その基本財産とか経営の今後の見通しとか、こういったものについてももちろんしっかりと検討してやりますし、あるいは建学の精神とかそういったものについてもしっかりとやって、むしろ本当に厳しい審査を経て認可されるものが通例であります。
 過去の例で申しますと、個々の名前を挙げて恐縮ですけれども、白根開善学校という学校がありまして、昭和50年代に県の審議会で設置されましたけれども、あれもユニークな学校でありました。しかし、本吉先生を中心として情熱的に取り組んで、いろいろ工夫を重ねて成立して今日に至っているわけです。そのくらい私学の設立ということについては、これは普通の株式会社を設立するとかいうことと違いまして子どもの教育のことでありますから、設立された、はい、やめましたというわけにもいかないわけですね。ですから、厳しい審査が行われるということはこれは当然のことだと思っております。したがって、審議会が市に移管されたといっても、私たちはそういう点もきちんと審査されたうえで認可されたものというふうに思っているわけであります。ただ、結果的に見ると、その辺の計画について少し詰めの甘いところがあったのではないかというふうに思っております。
 それから、交付税というのは、いろいろな、もともと地方団体の税には格差があります。全国どこでも同じような税収があるわけではありません。ただ、その一定のナショナルミニマムというか、一定の行政水準を維持するためには、これだけの行政需要がありますと。ただ、財源は税収がそれだけありませんと。それを埋めるのが交付税でありまして、いわば財源の再配分と言ってもいいかと思います。その再配分するに当たって何を基準にお金を配分するのか。極端に言えば、人口と面積だけでいいんじゃないかというような人もいるけれども、いや、そうではなくて、道路の延長、河川の延長、警察官の数、学校の先生の数、それからいろいろあります。いろいろな、電話帳みたいにこんなに厚い本があるわけですけれども、その中で詳しく書かれていて、それも少し細か過ぎるのじゃないかと言われるくらい細かいわけでありますけれども、その中のひとつとして児童数というのも挙げられているわけです。これは決められている、いわば算定のひとつの基準でありまして、それによって配分されるということであります。その地方交付税の法律がありますけれども、交付税法の中でも、その交付税交付金をどのように使うかは、これは制限をしてはいけない、その団体の自主的な考え方に基づいて、いわば県税収入と同じような使い方でもって使いなさい、こういうふうに厳しく言われているわけであります。
◆(安樂岡一雄 君) 法律は確かにそのようになっているのかもしれませんけれども、先ほどの繰り返しになりますけれども、国の方も私学として認め、太田市の私学審議会も私学であると認め、また、県は交付税の算定の基礎にこの児童数を入れて国の方に申請している。その関係を見ますと、当然、普通に考えてもGKAに私学助成として出してもいいんじゃなかろうかなと。まして、今のような状態であれば、もう少し温かく受け止めることができないのかなと。
 ちょっと参考までに申し上げますけれども、この間の全員協議会のときに太田市長は、県との話し合いの過程で出てきたテーマ、つまり学園の幹部、市幹部が就任している点、職員の人的支援の点、市有地の無償貸与の件、1000万円の運営費補助の件、助成金の借り入れ等の充当の件、17億円の返済の件、債務保証の問題など、詳細な説明をしまして、私どもに何とか解決に向けて頑張りたいという意欲を見せてくれたんですよね。
 そのときも、先ほど冒頭知事さんおっしゃった、話し合いをけって席を立ったと。それも聞いてみたんですよ。そうしたら、何回も何回も話し合いをする中で、会うたびに次々にハードルの高い問題を提起してくる。大変、どうしても我慢がならなくて立ち上がったと。報道だと私が悪者にされているけれども、決してそうではありません、立ち上がったのは立ち上がったなりの理由がありますということをおっしゃっていましたけれども。何とか、ここの太田側も私学としての助成金が欲しいということで一所懸命努力していますから、その辺をもっと酌んでいただきたい。何とかこの問題を解決してほしいと考えているわけです。
 そこでもう1つ、どうしたら解決できるのか、一歩踏み込んで、考えられる点はどんな点があるんだか教えていただきたいと思います。
◎知事(小寺弘之 君) この間、太田市長が来て6項目とかおっしゃったそうでありますけれども、あれは勘違いをなさっているのではないかと思います。県が何かそういうことを要望したかのごとく言っておられたようですけれども、そういうことではありません。(「そんなこと言わないよ」と呼ぶ者あり)例えば(「理由もちゃんと調べないでしょう」と呼ぶ者あり)実質上、これは(「勘違いじゃないですよ」「責任とれよ」と呼ぶ者あり)ちょっと、聞いているんでしょうか。(「勘違いじゃないですよ」「何で私学じゃだめなんですか」「明確に示せ」「職員だって参加していたんだ」と呼ぶ者あり、その他発言する者あり)いいですか。
 実質上、あれは市が主導的につくった学校ではないかということを申し上げたわけです。だけれども、私立だ、私立だとおっしゃるから、じゃ、私立ならば民間からの寄附があるとか、かなり私学としての、普通の私学のようにいろいろな方がお金を出し合ってつくっているのではないかとか、職員もそういう人が出ているのではないかと。これが普通の私学であります。
 ただ、これは太田市長の発案によって、太田市の職員も出向をしてやっておられるから、これは実質上、形式上は私立と言っているけれども、実質上は市立ではないかということを私どもは言ったわけです。新聞の見出しだって、あれでしょう。出席を知事と市長に要請すると言っているわけでしょう。知事と理事長と言っていませんよね。だから、あくまでもやっぱり市がやったことだということなんだろうと思うんですよ。それは常識ですよ、みんなそう思っています。太田市、市長がつくったんだというふうに思っているわけです。だから、その辺の自覚が私と違うんじゃないかというふうに思うわけであります。
 ですから、解決の糸口は何かとおっしゃるんですが、話し合いをするたびに、途中で席を立ってしまわれたり、こちらの質問とは違った答えをなさったりするから、これは話し合いにならないわけであります。根本的な違いというのは、市が責任を持って設立した学校であると。そこをきちんと自覚してほしいということであります。何か自動的にでき上がってしまって、それで県がそれを財政負担するのは当然だというような言い方をするのは、それは本質を見誤っているというふうに私は申し上げたいのであります。
◆(安樂岡一雄 君) 責任者としての自覚がないというふうな話ですけれども、この間の協議会のときに、やっぱり責任者として責任を果たしたいからこそ、こういう県の話し合いの過程で出てきたテーマについては一所懸命努力して、こういう数字が出てきましたということを、こういう解決策があるんですということを一所懸命我々に説明してくれました。
 どうも知事の話を聞いていますと、本当に解決する気があるのか、何かどうもこじつけが、どうも温かみがないというふうに感じておるんですけれども。実は4問目の中でこの質問を太田市長にも聞いたんですよ。太田市長に、この問題について解決策を考えていますかと。そのときに、どこかで知事と会ったときに、話し合いに来てくれと知事から言われた、そのときにはうれしかった、ぜひその意図を具体的に表現してほしい、そういうふうにお答えになったんですよね。やはりこの言葉の中に、早く解決したい市長の気持ちがあらわれていたんじゃないのかなと。そして最後に、子どものため、そこに働く者のためにも早く解決したいと強くおっしゃっていました。
 私は、知事の方に、もう動いている学校なんですから、これ以上引き延ばさずに、ここらでもう1回ちゃんと話し合いを持って、何とか解決しようじゃないかと、そう県の方から働きかけていただければありがたいと思うんですけれども、それができませんかね、知事。
◎知事(小寺弘之 君) それは、この何年間かずっと同じことでありまして、最初から、むしろ私から大丈夫かねと言ったら、大丈夫だと言うから、大丈夫だなと思っていたわけであります。そして、その後もこういう問題が起きてから話し合おうじゃないかということを申し上げたわけでありますけれども、話し合いに来ても、それは途中でもって中座してしまうようでは話し合いにならないわけであります。そして、その後もまた、書類を郵送してくるとか、単純に担当職員が持ってくるとか、あるいは、私だっていろいろ予定がありますから、アポイントもとらずにいきなり来られて、むしろいないようなときに私のところに書類を持ってこられたのでは、これは会う意思がないのではないかというふうに判断せざるを得ないわけであります。そして、この話は大事な問題でありますから、そう簡単に10分や20分で片のつく話ではありません。そして、これからの教育方針や、それから経営の実態なども、それは細かくやらなければいけないことだと思っております。
 それから、この前も市に条例案を出したと。だけれども、市の方でその条例も否決されたというふうに報道されておりましたけれども、これはやっぱりこの学校のやり方についても、市議会においてもそういう異論があるのではないかと。もう少しコンセンサスを得て進めるべきことだったのではないかというふうに私は考えております。
◆(安樂岡一雄 君) なかなか一歩踏み込んだ答弁がいただけないようです。どうも、先ほど言いました、確かに太田市の設置者としての運営責任という部分もよくわかります。しかし、県として、もう動き出したGKAを、しかも2008年に赤字に転落するなんていうこともわかっているわけですから、早急に話し合いを開始すべきだと思うんですけれども、どうも知事の答弁は、私はひとつ理解できないのは、もっとやっぱり子どものことを考え、もっと温かく今の太田アカデミーの窮状を受け止めて、一歩踏み込んだ、やっぱり知事の指揮のもとにこの問題を早く解決するぞと、そういうふうな号令をかけてくれればもっと早くいくんじゃないかというふうに思っております。
 これは質問じゃありません。私の要望であります。質問じゃありませんからね。
 義務教育を受ける権利はどこにいても等しく受けることのできる子どもの、これは当たり前のことですが、権利です。特にGKAで学ぶ子どもたちも同じ権利を持っているわけで、安心して勉学に励むことのできる教育環境を整えるのは、県にも責任の一端があると思います。将来のある未来を担う子どものことを真剣に考えれば、お互いに譲歩できないはずはないと思います。ぜひ胸襟を開いて、もう一歩踏み込んだ話し合いができれば打開策は、私は見出せると思っています。どうぞ、知事、太田市長の円満な話し合いを心からお願いを申し上げ、要望としたいと思います。
 国際アカデミーについてはこれで質問を終わります。どうもありがとうございました。
◎知事(小寺弘之 君) あの、要望だということでありますけれども、今、その経営というのは大変です。一般の民間企業でも大変です。特に私学については子どもの数も少なくなってきたということですから、教育の内容の問題、そして経営の問題、両方大変なことであります。ですから、そのことについては私はすべての学校についてそういった配慮をしなければならないのでありまして、それにはまず設置者である太田市がその責任を感じて、まず自分の気持ちを率直に述べていただきたい。胸襟を開いて言ってもらわないと、この問題は解決しないというふうに思っております。私どもは群馬県の子どもたちのために一所懸命この貴重な税金を使ってどういうふうにやっていったらいいかということを常に考えているところであります。
◆(安樂岡一雄 君) もう要望ですから結構なんですけれども、ぜひその経営のこと、教育のこと、話し合いをしてほしいと思います。知事さんには結構です。ありがとうございました。
○議長(大澤正明 君) 発言許可を得てから発言をしてください。
◎知事(小寺弘之 君) あの、ただ――はい、議長。
 話し合いというのは、一方的に話し合うことではないのであって、やはり相手というものが必要であります。相手もやっぱりそのような気持ちにならないと、話し合いは成立しないと思っております。
○議長(大澤正明 君) では、次の質問に移ってください。
◆(安樂岡一雄 君) はい。次の質問に移ります。産業経済担当理事。
○議長(大澤正明 君) まだいい。こちらサイドだけ。
◆(安樂岡一雄 君) ああ、そうか。それでは、質問します。
 最近、我が国の経済は、失われた10年と言われる負の遺産をようやく克服して景気回復軌道に乗ったようであります。国は、本年6月に新経済成長戦略を策定し、技術革新、生産性向上、アジアのダイナミズムをてことした成長方策を示しました。知事も群馬県政の最重要課題のひとつとして強い群馬の経済を築くことを掲げており、製造品出荷額、工場立地件数、有効求人倍率等々、全国的に見ても高い水準にあります。今日、群馬県は全国的に優位にある電機や輸送機器産業をさらに強化するとともに、新たな産業創出等に積極的に取り組む転換期に来ていると思っております。
 そこで、引き続き本県の持続的な経済成長を図るためにはどうしたらいいのか、産業経済振興策の基本的な考え方をまずお伺いしたいと思います。
○議長(大澤正明 君) 産業経済担当理事。

         (産業経済担当理事 大崎茂樹君 登壇)
◎産業経済担当理事(大崎茂樹 君) ただ今の御質問についてお答え申し上げます。
 群馬県は人口や面積が全国中位であるにも関わらず、1人当たりの県民所得や製造品出荷額等、経済的な豊かさを示す指標は、議員御指摘のとおり、全国上位に位置しております。県民が心豊かな生活を送れるようにするためには、産業を振興し、誰もが安心して働ける環境を整えること、すなわち強い群馬県の経済を築くことが重要であります。本県経済は、第1次産業まで含んだものづくりを基盤としており、これが最大の強みでございます。先人の努力のたまものとして蓄積された技術の集積と幾世にもわたって受け継がれてきた優れた技能を活用することにより、強い産業をより強く、新しい産業をより多く創出していく必要があります。
 こうした考え方に基づき、本県では平成13年に群馬県ものづくり・新産業創出基本条例を制定し、産業技術センターや繊維工業試験場等による技術支援を通じて輸送用機器や電気機器、製造業等、国際競争力のある本県ものづくり産業を一層強化するとともに、財団法人産業支援機構による経営支援、創業者支援により創業者や中小企業が抱える経営課題の解決に向けたきめ細かな対応を行っております。また、本県経済のさらなる活性化のため新産業の創出や企業誘致、産学官連携の推進にも積極的に取り組んでいるところでございます。
 国では、本年6月に新経済成長戦略を策定し、戦後初めて経験する継続的な人口減少と世界最高水準のスピードで進む少子・高齢化に伴う制約を克服して持続的な経済成長を実現するための我が国の進むべき方向と、それを実現するための経済産業政策を取りまとめました。その中で、地域経済の活性化の章では、自動車、電機、電子等の国際競争力のある産業の発展によるばかりでなく、繊維、木製品、食品等の生活関連産業、1次産業及び観光産業の振興といった地域資源を活用した総合的な取り組みが求められております。また、この地域活性化戦略を取りまとめるに当たっての検討委員会報告書においては、自動車、電機、電子等の産業集積地として本県の太田市、高崎市、伊勢崎市の3市が紹介されるなど、本県の国際競争力のある産業集積の厚さが公に示されております。
 県としても、国のこうした政策を踏まえながら、地域資源を最大限活用し、本県経済を今後も持続的に成長させるべく、引き続き各種施策に取り組んでまいりたいと考えております。具体的取り組みの一例として、本議会に健康科学産業創出支援事業を実施するための補正予算案の審議をお願いしておりますが、本事業は社会ニーズに対応する産業として国が戦略的育成を図ることとしている健康福祉分野に医工連携による本県ものづくり産業の強みを活かした新たな産業の創出、集積の可能性について具体的に検討しようとするものであります。なお、本県経済の課題等を検討するために県内企業経営者や有識者84名により本年2月に発足した産業経済懇談会においても、県民の健康志向の高まりや高齢化による医療需要の増大を背景とする、健康をキーワードとした新産業展開の可能性について意見交換されております。
 いずれにいたしましても、ものづくり・新産業創出基本条例の趣旨に則り、本県に暮らす人々とこれから生まれてくる子どもたち一人ひとりが日々の生活の中で活気と安らぎを感じ、いきいきと活躍する元気な群馬県をつくるため、その基盤となる強い群馬の経済を関係機関連携のもとに力を合わせて築いてまいりたいと考えております。
○議長(大澤正明 君) 答弁はもう少し簡潔にお願いします。
◆(安樂岡一雄 君) 群馬の経済戦略の中心にそれを据えていただくということはいいんですけれども、今、集積と、2番、3番を一緒にちょっと質問してしまいます。
 今、県は産業集積をどのように進めているのか。それから、企業立地の推進に当たって金融面の支援について融資制度をどのように運営すべきだと考えているのか、それを一緒に答えてください。
◎産業経済担当理事(大崎茂樹 君) 産業集積をどのように推進するかという点でございますけれども、経済産業省が公表しております工業立地動向調査によりますと、平成15年における本県の立地件数は53件で全国第3位、16年は77件で全国第2位、17年は95件で全国第1位と堅調に推移しております。今年に入ってからも、工業団地の分譲状況から見まして、活発な企業立地が進んでおります。こうした背景には、本県の魅力としての首都圏の一画に位置する高速交通網の結節点である立地条件の優位性とか、あるいは今まで築き上げられた企業集積、あるいは自然災害が少ないというような条件が大きな要素になっていることは間違いないと思います。さらに、このような環境面だけでなく、「子どもを育てるなら群馬県」を県政の目標に掲げて、自然環境や文化面での整備等を進めた結果、本県の総合的な魅力が評価されたものというふうに考えております。こうした立地件数が全国1位という結果に甘んずることなく今後も積極的に取り組んでまいりたいというふうに考えております。具体的には、今までの産業集積に加えまして、先ほど申し上げたような医工連携等を踏まえた健康科学産業の創出・集積にも取り組んでまいりたいというふうに考えております。
 企業立地のための本県の融資制度をどのように運営するかということでございますけれども、今まで企業立地推進のために本県の融資制度についてはいろいろ工夫を重ねてまいりました。その結果、現在、融資条件は全国トップレベルの水準になっております。もちろん立地企業に高く評価されているところでございます。そうした中で、この8月末現在、既に21件、55億6000万円の利用がございまして、今後の県内の年間の融資見込額を勘案しますと約60件、170億円に達する見込みだということで、本議会におきましても融資枠の大幅な拡大、具体的には当初予算で70億円の融資枠だったんですけれども、100億円拡大いたしまして170億円ということでお願いしているところでございます。
 このように本県の企業立地推進資金は企業誘致にかかる資金策として極めて重要な役割を果たしてきておりまして、今後とも、工場立地の動向や本資金の利用状況等を総合的に見極めながら、一層の誘致促進が図られるように機動的かつ適正な運用を図ってまいりたいというふうに考えております。
◆(安樂岡一雄 君) これから群馬の産業をどうしていくか。特にちょうど盛り上がってきたところでありますので、この機会を次の群馬県が新たに成長するひとつの大事な機会と捉えて、今のようなことをしっかりやってほしいと。特に技術の集積というのは、私の考えですけれども、新たな優れた製品を生み出す原動力にもなるし、地域の総合的な技術の向上にも役立つわけですし、先ほど言った競争に強い群馬県の産業振興を進めていくにはやはり集積をさせていくということが一番大事なことだと思うんですよね。これは産官学の中でいろいろ議論されて、当然そういう考え方が出てきているんだと思いますけれども、これもぜひ積極的に推進していただきたい。
 それと、全国1位の工業立地件数ということでありますけれども、何としてもやはり、日本全国そうですけれども、企業に投資機運が出てきておりますので、いい企業を選別して群馬県にぜひこういう企業が来たらいいんじゃないかというふうな企業がたくさんあると思うんですね。そういう企業に対しましては、ぜひ柔軟にスピーディーに鋭敏な対応をしてほしいと、そのように私の方から要望いたします。
 ちょっと時間がないので、それで終わります。
○議長(大澤正明 君) 時間は10分を切っています。
◆(安樂岡一雄 君) 次に、4問目、改正介護保険法について質問します。
 介護保険制度については、昨年、全般的な大改革が行われ、この4月から施行されたわけです。改正介護保険法では、昨年の10月に特別養護老人ホームなどの食費や光熱費、そういう負担が前倒しになって、もう既に施行されております。そして、4月からは予防面の強化、新しい体系のサービスなど、全般にわたって大きな変更が行われております。今日、介護保険制度もようやく定着した感がありますけれども、利用者も本当に飛躍的に増加しており、多種多様な事業者が参入していると聞いております。
 しかし、利用者や事業者が増えたことによっていろんな問題が出ているようです。高齢者のためというよりも、ややもすると事業者主導型のサービスが目立ってきたり、また、サービスの質もいろいろと最近問題になっております。そこで、この制度改正について何点かお伺いしたいと思います。
 まず、この制度改正で高齢者の介護予防重視の考え方が強く打ち出されておりますけれども、特に比較的症状の軽い高齢者について、受けられるサービスの種類も内容も大きく変更されると聞いているんですが、今回の予防重視型の内容とこれを円滑に定着させる県の対応をお答え願いたいと思います。まず第1質問。
○議長(大澤正明 君) 健康福祉担当理事。

         (健康福祉担当理事 福島金夫君 登壇)
◎健康福祉担当理事(福島金夫 君) 予防重視型の制度改正の内容及び定着に対しての答弁をさせていただきます。
 予防重視型のことでありますけれども、要介護認定者は増加の一途であります。特に要支援、要介護1の軽度の方が物すごく増えておりまして、全体の半数を占めるということになっております。この軽度の方々に対しては、生活不活発病の方が多い。つまり、若干のサービスによって予防重視の協力をすれば改善するだろう、そういう目的から予防重視型システムの転換がありまして、新予防給付が創設をされました。
 中身としましては、日常生活能力を低下させない観点から、新たに運動機能の向上をさせるための筋力トレーニングでありますとか栄養改善、また、口腔機能の向上のためのサービスが加わるような形になっております。若干、そのためにサービスの量や種類が制限を受けるような形にはなるかとは思います。
 この予防重視型の円滑な導入に向けての県の対応でありますが、まず第1に、市町村の果たす役割が重要でありますので、これは例月による説明会を開催しました。また、予防給付の対象となる軽度者を正しく判定するという観点から、認定調査員でありますとか、介護認定審査会委員でありますとか、主治医、これに対しましても数次にわたる研修を行い、その周知の徹底を図ってきております。また、市町村が設置しました包括支援センター、これは軽度の方へのケアプランだとか相談、支援活動を担当するところでありますけれども、これを本来の機能が発揮できますようにセンターに配置された職員を対象とした研修を実施してきております。
 また、予防給付の内容を行う事業者、これも必要となりますので、全居宅サービス事業者の97%に当たる事業者に対しまして予防サービス事業者として指定しまして、サービス基盤の確保に努めてきたところであります。
 以上です。
◆(安樂岡一雄 君) もう1点。これから団塊の世代が高齢期に入ってくるわけですけれども、介護を要する高齢者がますます増えてくると思うんですけれども、これらの高齢者を支えるために県はこれからどんな制度運営に努めていくのかお聞かせ願いたいと思います。時間がないもので、ちょっと簡潔にお願いします。
◎健康福祉担当理事(福島金夫 君) 団塊の世代に対する対応でありますけれども、国は入所型のサービスについては中等度の要介護者、これは要介護2以上になります人の数に対して37%の範囲で整備しようという形で、非常に大きな制約を加えてきております。ただ、議員御指摘のとおり、団塊の世代が高齢期に入りますと、そういったサービスが非常に必要になります。そのためには新しいサービス体系、地域密着型サービスでありますとか、高齢者専用賃貸住宅、こういった多様なサービス体系の総合的な整備が必要かなというふうに考えております。とりわけ地域密着型のサービスのひとつであります小規模多機能型介護につきましては、通いと泊まりと訪問のサービスを総合的に提供するということでありますので、これに力を注ぎたいというふうに考えております。
 また、施設整備に関しましては、国は今後6年間で療養型病床を大幅に見直すということを言っております。医療施設と介護施設に再整備するなど整備方針が再三にわたり変更されることも予想されます。こうした動向も十分に見極めながら今後の施設整備対策については努めたいというふうに考えております。
◆(安樂岡一雄 君) ありがとうございました。
 それと、ちょっと最後、簡単で結構なんですけれども、最近、業者の中で非常に質の悪いサービスを、法をかいくぐって、そういう業者が増えているというんですけれども、業者を排除する
○議長(大澤正明 君) 残り2分です。
◆(安樂岡一雄 君) あるいはサービスの質を高めるということで、どんなところを重視してこれから取り組んでいくのか、これを最後にちょっとお願いします。簡単で。
◎健康福祉担当理事(福島金夫 君) 悪質な事業者に対する排除だとかサービス向上でありますけれども、今回の改正によりまして業者指定の更新制が導入されました。事業者については指定の更新を受けないとだめだということになりました。これを十分活用したいというふうに考えております。また、今までは悪い事業者については取り消しということだけであったんですが、さらに加えまして、改善勧告だとか改善命令、指定の効力の一定期間の停止などがあります。こういったことをしっかり事業者の方に伝えまして、きちっとしたサービス提供をしてもらおうというふうに考えております。
 以上です。
◆(安樂岡一雄 君) ありがとうございました。
 大変時間が経過してしまいました。通告をしてありましたこの後の担当理事の皆様方には申しわけないんですが、もう時間がありませんので、これで私の質問を終了したいと思います。
 最後につけ加えますが、改めて群馬の多くの方が関心を示しておりますぐんま国際アカデミーに知事さんの勇断を促したい、お願いをしたい、そんなことを申し上げまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)
○議長(大澤正明 君) 以上で安樂岡一雄君の質問は終わりました。
 ● 休     憩
○議長(大澤正明 君) 暫時休憩いたします。
 午後0時30分から再開いたします。
   午前11時34分休憩


   午後0時31分開議
         (副議長 関根圀男君 登壇 拍手)
○副議長(関根圀男 君) 暫時、議長職を執り行います。
 ● 再     開
○副議長(関根圀男 君) 休憩前に引き続き会議を開き、質疑及び一般質問を続行いたします。
 ● 一 般 質 問(続)
○副議長(関根圀男 君) 黒沢孝行君御登壇願います。

         (黒沢孝行君 登壇 拍手)
◆(黒沢孝行 君) フォーラム群馬の黒沢孝行です。会派を代表して、通告に従い、順次質問をしてまいりますので、答弁は簡潔、明瞭にお願いいたします。
 まず初めに、先月22日、連合群馬が知事に2007年度政策・制度要求と提言を行いました。これは連合群馬が結成以来、県民意識調査に取り組み、より多くの県民ニーズを把握する中から政策・制度要求と提言を裏づける資料として活用を図ってきたものです。本年度は1万533名、組織内5075名、組織外5458名の皆さんに協力をいただき、意見集約されたものであります。さて、その中で雇用対策、特に若者就職支援についてお伺いいたします。
 平成16年度から開始した国の委託事業である若者就職支援事業は、いわゆるジョブカフェですが、今年で経済産業省の委託事業が終了する予定となっています。全国的に見て、群馬県のこの事業は評価されていると聞いていますし、地域――高崎、桐生、沼田での存在感も出てきていると聞いています。しかし、多額の事業費がかかっており、県単独事業として存続できるのか懸念もあります。
 まず、産業経済担当理事にお伺いいたします。来年度以降の若者就職支援事業の柱をどこに置くのかお尋ねいたします。
○副議長(関根圀男 君) 産業経済担当理事。

         (産業経済担当理事 大崎茂樹君 登壇)
◎産業経済担当理事(大崎茂樹 君) ただ今の議員の来年度以降の若者就職支援事業の柱をどこに置くのかという点につきまして答弁申し上げます。
 現在、若者就職支援事業は、県内3カ所に設置した若者就職支援センター、通称ジョブカフェと言っておりますけれども、そこできめ細かなカウンセリング、適切な就職、職業紹介などの一貫した支援を行い、平成16年の開設以来、平成18年9月20日までに延べ利用者は4万8805人、就職者は3376人に達しております。また、各種就職支援セミナーの開催や、大学、高校への出前相談、さらには企業とのかけ橋としての企業説明会を開催するなど、その成果や支援内容について多くの利用者から高い評価をいただき、県民に広く認知されているところであります。
 雇用・失業情勢は、改善は続いているとは言われておりますけれども、若年層においては依然として高い失業率や非正規雇用者の拡大、より高い年齢層にシフトするフリーターなど、依然として厳しい状況が見られるところであります。ジョブカフェは、利用者や求人企業からも期待を寄せられており、今後についても若者の就職相談窓口としてその必要性はより高まるものと認識しております。
 このジョブカフェ事業は、御指摘のとおり、経済産業省のモデル事業としての期間が今年度をもって終了することとなっており、県としてその継続を強く国に要望してきたところでありますけれども、国の状況としては現実にはかなり厳しい状況にあります。しかし、県ではこれまでの成果を勘案し、来年度以降もジョブカフェを若者就職支援事業の柱に据え、他の国事業の活用も視野に入れて来年度継続できるよう努力してまいりたいというふうに考えております。
 さらに、ニート対策などの新たな課題への対応につきましても積極的に取り組んでまいりたいというふうに考えております。
◆(黒沢孝行 君) ありがとうございました。じゃ、ジョブカフェを、形はどうなるにせよ、柱に据えていくと、こういう理解でよろしいんでしょうか。
◎産業経済担当理事(大崎茂樹 君) そのように考えております。
◆(黒沢孝行 君) それでは、お戻りをいただきたいと思います。
 教育長にお伺いをいたします。
○副議長(関根圀男 君) 教育長、答弁席へついてください。

         (教育長 内山征洋君 登壇)
◆(黒沢孝行 君) それでは、教育長にお伺いいたしますけれども、若者の離職者の減少、あるいは新規就職者の増加に向けたいずれの改善においても、勤労感やあるいは就業観・職業観の醸成がポイントであるというふうに思います。今日では、非常にこの勤労観・職業観が薄いという状況の中で、いろんな形で産業経済をはじめとするところが雇用施策を行っても、その効果が少ないというふうに言われております。そこで、何よりも学校における、あるいは家庭における職業観・勤労観の醸成が非常に重要だというふうに言われています。
 現在の学校教育で、今いろんな形でやられているというふうに思いますが、どうしても現在の教育体系の中では、就職に向けた知識や技能をいかに習得させるか、これが中心となり、何で働くことが必要なのかというような職業観について学ぶ場になっていないというふうに思われています。就職する前に職業観を得るための施策としてインターンシップ制度があり、職業観を得るための施策としては有効と考えられています。しかし、このインターンシップ実施後も引き続き継続的な意識づけがなければ、時間の経過とともに効果は薄れていくことが懸念されております。
 そこで、高等学校における勤労観・職業観を育成するために現在どのような取り組みをしているのか、お伺いいたします。
◎教育長(内山征洋 君) お尋ねの高等学校における職業観・勤労観、どんなふうに指導しているのかということですけれども、本県の高等学校では、かなり早い段階から自分のあり方、生き方といったようなことをしっかり考えさせて主体的に進路を選択できるような形、そういうことでロングホームルームというのがありますけれども、その時間を活用してかなり組織的、系統的な進路指導ということをやっております。あわせて、今お話しいただいたような県内企業の協力によるインターンシップであるとか、あるいは社会人の講師を受け入れていろいろなお話を聞くというようなことで、かなり体系的に今までやってきております。これは全国的に見てもかなり早い段階から私どもはやってきたというふうに考えております。
 実は、平成17年度からは、さらに教員を対象とした研修会であるとか、あるいは保護者向けのセミナーといったようなことで、従来の取り組みをより発展させて生徒一人ひとりの勤労観・職業観を育てる教育、俗にキャリア教育とでも言うんですかね。それを系統的にやっております。実はこれは今御指摘のインターンシップをやった後、継続的な指導をしなければ意味がないではないかという御指摘ですけれども、おっしゃるとおりでありまして、実は今、群馬県の高等学校ではどういうことがやられているかといいますと、そのロングホームルーム、あるいは総合的な学習の時間というのがありますけれども、これを1年生、2年生、3年生、しかも1年生は1学期、2学期、3学期というふうに学期まで細かく分けて、その中で、ここではどういうことを指導するというのをそれぞれの学校ごとに計画をつくって指導に当たっております。
 その中の一環としてインターンシップというのがあるわけでして、高等学校によってはかなり早い段階にインターンシップを取り入れて、その後の指導に活かすところもあるし、まずは外部の講師や何かを招いて話をしっかり聞かせて、それから今度はその話をもとにインターンシップ制度を取り入れていくというような、いろんな形をとっておりますけれども、いずれにしても3年間を通してかなり総合的な取り組みを今現在やっているところであります。
 以上です。
◆(黒沢孝行 君) 高校の段階で、もう早くからやられているということですけれども、それは当初、モデル校をやって、そして全校に広げたということだと思うんですが、全校でこの取り組みをされたのはいつぐらいからですか。
◎教育長(内山征洋 君) それぞれの学校によってちょっと、必ずしも一斉に始めたわけではないと思いますけれども、ここ数年はもうそういうことに取り組んでいるという状況です。
◆(黒沢孝行 君) それで、先ほど産業経済担当理事の今後の若者就職支援の柱がジョブカフェ、どういう形になるか、基本的にはそういうものだということですけれども、その高校教育とこのジョブカフェとの連携というのはどのように考えているのでしょうか。
◎教育長(内山征洋 君) 実は、今お話しさせていただいた、3年間を通しての総合的な指導という中にジョブカフェも入っているところもあります。実際にジェブカフェの人たちに来ていただいていろいろ指導を受けるとか、そういうこともその中の一環としてやらせていただいています。
 以上です。
◆(黒沢孝行 君) わかりました。ぜひ、本当に今、それでもニートやフリーターと言われる人が世の中には大変多いというふうにも言われていますし、それぞれ多分皆さん方の周りにも、フリーターですというふうに自信を持って答える人がいるのではないかなと。やっぱりこれをどう意識を変えていくかということも大変重要だというふうに思いますので、ぜひ高校の中で全力を挙げて頑張っていただきたいと思います。ありがとうございました。
 次に、産業経済担当理事にお伺いします。
 この若年層の勤労観・職業観の希薄化、今申し上げましたように大変深刻になっております。若者の勤労観・職業観の醸成に向けた施策の第一歩として、従来の縦割りから県庁を横断的に産業経済あるいは教育委員会をつなぐ場、そのような組織が必要ではないか。あるいは、この間の新聞報道でもそういう方向をというのもあったと思うんですが、県庁横断的に若者の就職支援という形で組織をつくっていく、これについての御所見をお伺いしたいと思います。
○副議長(関根圀男 君) 産業経済担当理事。

         (産業経済担当理事 大崎茂樹君 登壇)
◎産業経済担当理事(大崎茂樹 君) 若者に対する勤労観等醸成の重要性につきましては、私も十分認識しているつもりでございます。現にジョブカフェを利用している若者にも、なぜ働くことが必要なのかといった基本的なところからカウンセリングを行うケースが多く見られております。フリーター化あるいは離職などの予防を図るためにも、特に家庭や教育における勤労観や職業観の醸成への取り組みが重要であるというふうに考えております。
 ジョブカフェにおいては、教育委員会と連携いたしまして、先ほどもちょっと話が出ましたけれども、高等学校等への出前相談、あるいは保護者へのセミナーや進路指導担当者の研修会なども行っております。今後とも日常的な活動の中でジョブカフェの有している若者、企業等の情報を教育委員会あるいは学校現場に提供するなど、連携をさらに強化して、県の総合力を活かして取り組んでまいりたいというふうに考えております。
 なお、先週20日に開催したニート問題検討会議というのをやったわけですが、そこには教育委員会を含む庁内関係課の職員もオブザーバーで参加していただいておりまして、今後も引き続きまして組織的、横断的な対応を図っていきたいというふうに考えております。
◆(黒沢孝行 君) 午前中の知事の答弁でも、群馬県は企業立地が大変いいと。ぜひそこに群馬の若者がきちっと就職ができる、就職をする、こういうことも含めて積極的な取り組みをお願いしたいと思います。どうもありがとうございました。
 次に、通告をしてあります障害者雇用については、ちょっと時間の関係で、時間が余れば触れたいというふうに思います。
 3番のぐんま国際アカデミーについてお伺いをしたいというふうに思います。
 午前中、安樂岡議員の質問でもいろいろありましたけれども、なかなか解決が見えません。私もこの問題について去年の12月議会、あるいは今年の5月議会で触れさせていただいておりますので、またやらせていただきます。
 ぐんま国際アカデミーの問題は、本質的には子どもの教育問題であります。本日は、アカデミーに通う子どもの保護者の皆さん、あるいは多くの関係者の皆さんが傍聴に見えていますので、「子どもを育てるなら群馬県」を標榜する知事におかれましては、群馬で学ぶ小学生に対し、温かい配慮によりこの問題を解決していただくよう、まずお願いをいたします。
 私は、今月の16日、アカデミーのスポーツデー、いわゆる運動会でありますが、これを見させていただきました。307名の子どもたちがいきいきと、そして伸び伸びと頑張っている姿を見て、この子どもたちに政治のしわ寄せをさせてはいけないと改めて痛感をした次第であります。それでは、具体的に伺います。
 まず、総務担当理事にお伺いいたします。
 特区事業について、国の方針、指導は特区事業のため新たな補助制度はつくることはしないが、既存の補助制度や財源は大いに活用すべきであると理解しているが、これでいいのですか。
○副議長(関根圀男 君) 総務担当理事。

         (総務担当理事 加藤光治君 登壇)
◎総務担当理事(加藤光治 君) お答えいたします。
 平成14年9月に決定されました国の構造改革特区推進のための基本方針においては、特区の基本理念としまして、知恵と工夫の競争による活性化、それと自立と自助の精神の尊重がうたわれております。特区においては、自己決定と自己責任が求められます。特区申請を行う地方公共団体が主体的に対応することが原則だとされております。そのため、特区制度にかかる新たな財政措置を講じないこととされております。ただし、既存の補助制度の活用を否定するものではないというふうに解釈されております。
 以上です。
◆(黒沢孝行 君) 既存の制度は活用する、こういう理解でいいんですね。
◎総務担当理事(加藤光治 君) はい。既存の補助制度の活用を否定するものではないと解釈されている、そのように答えました。
◆(黒沢孝行 君) それでは、ぐんま国際アカデミーは構造改革特区事業として国の認定を受け、開校した学校であります。特区事業としてほかの学校と違うのは、ここで教える外国人教師に日本の教師免許を認めること、そして文部科学省の指導要領を踏まえながらもカリキュラムの自由度が高いこと、この2点と聞いております。つまり、学校法人や私立学校の設立など学校制度の問題をはじめ、それ以外の法律的なことはすべて他の私立学校と同じであると承知していますが、総務担当理事の見解を伺います。
◎総務担当理事(加藤光治 君) GKA、ぐんま国際アカデミーについてでありますが、GKAが私立学校法による学校法人が設置する学校である。法的にはそういうものであるということは県も否定しているものではありません。そういうことに伴いまして、前提に立脚しまして、県としても私立学校教育振興費補助金、いわゆる私学助成金を交付しているところであります。
 一方で、そのアカデミーが、その設立に太田市が深く関与し、
◆(黒沢孝行 君) 議長、そのことは聞いていないです。
◎総務担当理事(加藤光治 君) 通常の私立学校とは大きく異なった問題であるというふうに認識しております。
◆(黒沢孝行 君) 議長、そのことを聞いていないです。
◎総務担当理事(加藤光治 君) そのような意味で、実質太田市の学校であると認識しております。
○副議長(関根圀男 君) 答弁は趣旨に沿って答弁してください。
◎総務担当理事(加藤光治 君) 以上のとおり認識しております。
◆(黒沢孝行 君) 今の実質的に太田という、これから質問するんですから、質問通告してあるんですから、聞かれたら答えてください。
 ぐんま国際アカデミーは、今の答弁でも実質的には太田市立学校だというふうに言いましたけれども、それでは私立学校、定義を教えてください。
◎総務担当理事(加藤光治 君) 定義という言葉はいろんな意味があると思いますが、1つは法律的な定義、それと、通常、私立学校という言葉でどのように解されているかという2つがあると思いますので、2通りお答えします。
 まず、法的な定義ですが、私立学校法においては、私立学校法第2条3項におきまして「この法律において『私立学校』とは、学校法人の設置する学校をいう。」と定められております。いわゆる学校法人営の学校が私立学校であるというふうに私立学校法では定義しているということであります。また一方で、通常の概念ですが、一般に私立学校の特定については、国公立の学校とは異なり、私人の寄附、財産等によって設立、運営される、いわゆる私人によって設立、運営されることを原則としている。このように通常解されております。
 このようなことから、通常の意味での私立学校には自主性の尊重と、一方で学校という性格からの公共性の確保というものが求められているものでありまして、先ほど言った私立学校法においてもそのような自主性の尊重の趣旨が法文にありますし、また、公共性を担保するためにこそ学校法人により運営させるという仕組みをとっているところと認識しております。
◆(黒沢孝行 君) まあ、どう答えても、先ほど私立学校法に基づく私立学校だというふうに答えました。そのことは否定をしませんね。
◎総務担当理事(加藤光治 君) はい。法的には私立学校法に基づく学校であるというふうにお答え申し上げました。
◆(黒沢孝行 君) つまり、この間、私立学校を設置する、だから、県の私学教育の主管課である、今は名前が変わっていますけれども、いわゆる当時の学事文書課の指導を受け、いろんな経営収支計画に他の私立学校と同額の補助を見込んだ、こういうように思うんですが、理事の見解は。
◎総務担当理事(加藤光治 君) 先ほどもお答えいたしましたが、法的に私立学校ということを否定しているものではありません。したがって、県としても私学助成金を出しているところであります。ただ、それが他の通常の一般私学と違うということもあえて申し上げました。したがって、その助成金に差があるのは当然と考えております。
◆(黒沢孝行 君) 助成金に差があることはまた後で伺いますから。
 それでは1回お戻りをいただきたいと思います。
 知事にお伺いをします。このような経過も含めてもう1度お伺いしますけれども、ぐんま国際アカデミーに学ぶ307名の子どもたちに他の私学と同様の支援をする考えにはなりませんでしょうか。
○副議長(関根圀男 君) 知事。

         (知事 小寺弘之君 登壇)
◎知事(小寺弘之 君) 午前中の質問でもお答えしましたし、これまで何度かお答えしておりますけれども、太田の特区校については、特区制度に基づいて太田市が自主的に設置した学校であります。その際に私も心配して、その建学の理念なり、教育方法なり、あるいはそういった資金計画とかそういうものは大丈夫ですかというふうに聞いたのでありますけれども、市長の方からは大丈夫だというような話がありましたので、ああ、これは自主的にやることだなというふうに認識いたしておりました。
 したがって、その設立の経緯とかその形態については、一般の私立の学校とは異にしております。したがって、今年度の当初予算のような額で補助金を交付することにしてあったわけでありますけれども、議会の方から再度このことについて話し合いをしようということで全員協議会まで開いてやったところでございます。その結果、もう1度市長と話して解決の糸口を見出すようにということでありましたけれども、市長はこの前も交渉、話し合いに来たんだけれども、すぐ席を立って行ってしまうというようなことでございますので、話し合いが進まないというのが現状であります。
◆(黒沢孝行 君) 今、じゃ、知事にも改めてお伺いします。理事からもお答えいただきましたけれども、ぐんま国際アカデミーが私立学校法に基づく私立学校である、このことは認めますか。
◎知事(小寺弘之 君) 法律上、形式上、私立学校になっていることはそのとおりだと思います。
◆(黒沢孝行 君) その場合、そのぐんま国際アカデミーを管轄する所管庁、私立学校法によって群馬県であるということは認めますか。
◎知事(小寺弘之 君) この設立の認可については、県の私学審議会ではなくて市の私学審議会によって設立を認可されたものであります。その際の審査というのはもう少し私は慎重に審査がなされるべきではなかったかなというふうに思いますけれども、しかし、設立されたものでございます。私学振興については、私学振興法に基づいて国や地方公共団体が援助する根拠規定がございますけれども、しかし、それは学校によってその教育内容や形態や、経営の方法などによって差がありますから、それは政策的にいろいろと補助金、支援の仕方については異なることがあるわけであります。
◆(黒沢孝行 君) 聞かれたことに答えてください。所轄庁は群馬県であるという認識でいいのかどうか。
◎知事(小寺弘之 君) 所轄庁というのは、非常に何か役所みたいな言葉でありますけれども、教育について、それは国家が責任を負い、地方公共団体がその仕事に携わるというのは当然でありまして、まして設置者である太田市はその責任を逃れることはできないと思っております。
◆(黒沢孝行 君) 学校の所轄というのは、私も改めてこの法律を読ませていただきましたが、国か県か、どっちかなんです。群馬県じゃないんですか、アカデミーは。(「答えていないじゃないか」「市町村は載っていない」「それだけか」「知事にちゃんと教えなきゃだめだよ」「静かにしなさい」「答えろ」と呼ぶ者あり、その他発言する者あり)
◎知事(小寺弘之 君) ちょっと副知事にかわって答弁します。
○副議長(関根圀男 君) 副知事。

         (副知事 高木 勉君 登壇)
◎副知事(高木勉 君) お答えをいたします。
 所轄庁として定められているとすれば県でありますけれども、その権限を太田市に移譲してあるわけでありますから、その責任は太田市にあるということであります。
◆(黒沢孝行 君) 今の答弁、間違っているんじゃないですか。権限は移譲していないでしょう。設置の認可を移譲したんでしょう。
◎副知事(高木勉 君) 認可したところは所轄庁でありますから、そこでしっかりと責任を果たすということが権限を移譲したということであります。
◆(黒沢孝行 君) わかりました。押し問答していても、しようがないです。
 じゃ、それでは、今、知事の答弁にも触れました、私立学校振興助成法というのがありますね。この法律に基づいて、多分今、加藤理事の答弁でもあった現在のアカデミーに対する4万3000円というのは支出をされていると、こういうふうに理解をしているのですが、知事、それでよろしいのでしょうか。
○副議長(関根圀男 君) 知事。

         (知事 小寺弘之君 登壇)
◎知事(小寺弘之 君) そういう法律に基づいて支出されているのであります。そもそも私立学校に関しては、御承知のとおり、憲法80何条でしたか、公の支配に属しない博愛、慈善、教育の事業に対しては交付金を支出してはならないという条文があるわけであります。したがって、私立の学校に対しては、公金を出さないというのが原則であったわけです。
 ところが、高校進学率も上がってきたり、そして進学率がどんどん上がってきたということになってくると、これは単に私学だからといって何ら助成がないというのは、国民全体の教育水準を上げるためには私学にも助成すべきではないかということで私学助成法というのができたわけで、私学の自主性とかそういうものを一方で侵してはならないというようなこともありますから、これは私学と公立とを完全に同じにするというような法律の趣旨ではないわけであります。
◆(黒沢孝行 君) その辺も理解をしています。私立学校振興助成法というのをここでいろいろ読ませていただきました。その中に、私立学校振興助成法の第5条に補助金の減額、非常に限定的に記載をされております。5つほど、補助金を減額して交付することができるというのは限定的にこの5つに該当する場合でしかだめだというように私はこれを読んでいるんですが、これを読んでいるとちょっと時間がないので。この振興法のどこに抵触をして減額をされているのか教えていただきたいと。事務的にわからなければ担当者でいいですから。
◎知事(小寺弘之 君) 減額、減額とおっしゃいますけれども、何か額があってそれを減額したのではなくて、補助金というのは積み上げていくものでありますから、決して減額しているというのでは、その何条だか知りませんけれども、読み上げていただければわかると思いますけれども、そういうのには当たらないと思います。
◆(黒沢孝行 君) じゃ、ちょっと時間もほかの配分もあるんですが、読みますけれども、「国は、学校法人又は学校法人の設置する大学若しくは高等専門学校が次の各号の一に該当する場合には、その状況に応じ、前条第一項の規定により当該学校法人に交付する補助金を減額して交付することができる。一 法令の規定、法令の規定に基づく所轄庁の処分又は寄附行為に違反している場合 二 学則に定めた収容定員を超える数の学生を在学させている場合 三 在学している学生の数が学則に定めた収容定員に満たない場合 四 借入金の償還が適正に行われていない等財政状況が健全でない場合 五 その他教育条件又は管理運営が適正を欠く場合」、これがこの5つであります。どれだというふうに理解をしたらいいのでしょうか。
◎知事(小寺弘之 君) それは、一定の交付する予定された予算の額なり基準があって、それに今のような学校が不正行為を行ったり、学校としてふさわしくないことが生じたという場合は減額する、それは当然のことなのではないでしょうか。
◆(黒沢孝行 君) それでは、次の項に移ります。ちょっと知事、お願いします。
 今、ぐんま国際アカデミーには児童が307人、教職員35名が働いています。しかし、群馬県が一般私立法人として認めてくれないため、群馬県私学厚生協会への加入が認められていません。つまり、そのことによって退職金共済制度に加入できないという状況になっているというふうに聞いています。同じ私学で働く人たちの雇用問題として、産業経済担当理事の見解をお伺いいたします。
○副議長(関根圀男 君) 産業経済担当理事。

         (産業経済担当理事 大崎茂樹君 登壇)
◎産業経済担当理事(大崎茂樹 君) お答えいたします。
 退職金制度は従業員の意欲、あるいは生産性の向上、人材の安定・確保などを図るために企業の福利厚生の一環として設けられ、退職者の退職後の生活安定のために大変重要な制度であるというふうに認識しております。参考までですけれども、国が所管している中小企業向けの退職金制度について説明いたしますと……(「そんなこと聞いていないよ」「要らないよ」と呼ぶ者あり、その他発言する者あり)よろしいですか。
○副議長(関根圀男 君) 答弁は質問の趣旨に沿って答弁してください。
◎産業経済担当理事(大崎茂樹 君) はい。県といたしましては、この制度の普及・啓発を図っているところでございます。
 以上です。
◆(黒沢孝行 君) ありがとうございました。どうぞ。
 次に、私はこの5月議会でも取り上げさせていただきましたけれども、事務方のこの間の協議について、やっぱりどこかでボタンのかけ違えがあったのではないか。このことをきちっと解明していくことが非常に重要だと。5月議会でも私、質問させていただきましたら、知事のところには情報がちゃんと伝わっていますと、こういう答弁を知事自身もされておりましたのでお伺いをしたいというふうに思います。
 太田市が設置を目指したのは、私立学校ぐんま国際アカデミーであることはもう既にこの間の議論の中で明白であります。そして、この間の学事文書課と太田市の担当課とのやりとりは非常にスムーズに行われていたと聞いています。アカデミーは、当初、他の私学と同様の補助金、児童1人当たり約27万円を見込んで収支計画を立てていました。それが学校開校1週間前の3月23日、学事文書課の担当から県からの補助金は1人当たり4万3089円と電話連絡があったとのことです。
 私は、このぐんま国際アカデミーの問題のうち、この件、つまりこの事務方の協議のあり方と、その後の県のトップの姿勢は大変大きな問題を抱えていると思っています。つまり、事務方が市町村の担当者や、あるいはいろんな県民、各種団体の皆さんときちっと協議を行っていきます。そういうことによって具体的に県政というのは推進されてきているというふうに理解をしております。ところが、その積み上げがある日突然否定をされ、ましてや報告を聞いていない、では、県庁に働く職員は安心して仕事ができないのではないかというふうに思います。
 ここにこんな上毛かるたのパロディー版、かえ歌と言った方がいいですかね。2句ほど紹介させていただきます。「さわらぬ殿に左遷なし」「有能な支持ある幹部が冷や飯を」、これは県職労の昨年の正月号に掲載されたものです。つまり、県庁の職員がつくったこの上毛かるたのパロディー版なんです。私は、このことが非常に今、群馬県にとって大変な状況ではないかと危惧をしているのであります。
 それでは、具体的に副知事にお伺いします。12月議会での私の質問に対する答弁、報告を聞いていなかった、を取り消す考えはありませんか。
○副議長(関根圀男 君) 副知事。

         (副知事 高木 勉君 登壇)
◎副知事(高木勉 君) お答えをいたします。
 12月議会で黒沢議員がお尋ねになった内容を読み上げてみます。太田市とこの間、学事法制課が積み上げてきた経営シミュレーション、この数値は27万円をベースに計算されているというふうに聞いておりますが、その報告を受けているかと、そういう質問であったと思います。太田市と学事法制課が共同でシミュレーションをしたという事実も私は聞いておりませんし、そういう報告は受けておりませんので、取り消す考えはございません。
◆(黒沢孝行 君) ここにこの間の協議をまとめた経過がありますね。これは、今、安樂岡議員の質問にもありましたように、3月14日の全員協議会のときに、これは太田市、いわゆる国際アカデミーがつくった協議計画。県会議員の皆さん方全員に配られました。これを見ても、県の担当者と太田市の担当者が直接会って協議をしているのが、多分私の数えだと10回、あるいはそれ以外にもメールや電話でのやりとりがあったというふうに記載をされているわけでありますね。
 つまり、非常に丁寧に協議がされていて、その当時の県の事務方の責任者、今の副知事、総務担当理事であったその副知事が、今も答弁にありました、聞いていなかったというのは、行政システム上、どう見ても私は理解がいかないのであります。
 ここに1通のメールがあります。日付は2005年5月13日18時16分。つまり、当時の自民党幹事長、現在の議長でありますが、大澤県議が仲介の労をとって太田市長と高木理事が面談した日の夕方であります。読んでみます。発信者と受け取った人は、ちょっとプライバシーの問題もありますので省略をさせていただきます。
 先ほどは経営シミュレーション等を送っていただき、ありがとうございました。経営シミュレーションに関しては書類がこちらにはなく、○○さんとお話ししたときに見た覚えがありません。私が忘れてしまっているのでしょうか。しかし、いずれにいたしましても27万円を想定して予算要求しておりますので、学事文書課として太田市が27万円を望んでいたことを知らなかったという話ではありません。言った、言わないといったような争いをしても仕方がないことですし、そういったことが問題になるようなことでもないと思いますので、事務方とすれば今後も親しく情報交換をしていけたらと願っています。よろしくお願いします。
 つまり、このメールによれば、予算要求しているんです。予算要求のその当時の事務方のトップは総務担当理事であります。つまり、知らない、報告を受けていないというのは到底納得できるものではありません。再度伺います。取り消す考えにはなりませんか。
◎副知事(高木勉 君) そのメールは担当者間でやりとりされたメールだと思いますけれども、私は見ておりませんが、そういうメールがどういうルートで議員が手に入れたのか、そのこと自体は問題だろうと思います。太田市の方にきちんとした公文書の管理がなされておるのか、後でよく伺ってみたいと思います。
 それから、ただ今のことでありますけれども、予算要求というのは、議員も十分御承知だと思いますけれども、いろんな予算要求、要望がこれはございます。いろんな団体からもありますし、いろんな市町村からもありますし、いろんなところからいろんな事業についての予算の要望というのはございます。そういったものを予算の原案として取りまとめていくわけでありますけれども、かつてそれを要求として財政課長査定、総務部長査定とか、そういうことをやった時代もありましたけれども、今はそういうことをやっておりませんで、それぞれのデータを集めて、最終的に予算編成本部というところで財源と見合う、そういった予算をまとめていくわけであります。
 その中にはそれぞれ緊急性の高いもの、それから国・県・市町村、それぞれ役割分担をどう見るか、いろんなことを総合的に検討して予算というのはまとまるわけでありますので、事務方がどういうやりとりをされてあったと仮にしたとしても、それが予算に拘束されるものではないわけであります。ましてや、私学の助成というのは最も政策性の高いものであります。国の補助金も、それから交付税の単価も、最終的にはぎりぎりのところで決まってくるわけでありますから、一事務レベルでそういったことを決めるという性質のものでないことは御存じのとおりだと思います。
◆(黒沢孝行 君) まず、議長にお諮りをしますけれども、今、このメールの入手の方法について副知事から、非常に問題だという発言がありましたので、これは私は取り消しを求めます。
◎副知事(高木勉 君) 公共団体の間でやりとりをされているメールなり電話の通信録を公式の場で了解もなく発表するということは、私は事務レベルでの行政の運営に著しく影響があると思います。取り消す気持ちはありません。
◆(黒沢孝行 君) じゃ、後ほどしかるべく議運にお諮りをしたいと思いますので、よろしくお願いします。
 次に、じゃ、知事にお伺いします。
 先ほど副知事にも伺いましたが、12月議会での知事答弁、報告を聞いていないという答弁、今、メールの問題も出させていただきましたが、それでも取り消される考えにはなりませんでしょうか。
○副議長(関根圀男 君) 知事。

         (知事 小寺弘之君 登壇)
◎知事(小寺弘之 君) 12月議会でもお答えしたとおり、具体的なそういう事実を聞いておりませんので、私は聞いていないと申し上げたので取り消すつもりはありません。
◆(黒沢孝行 君) 私は、知事の場合はそれは理解をできます。いろんな行政システム上、知事のところになかなかそういう細かい情報まで伝わっていかない、これは理解をできるんですが、では、知事、大変長い間群馬県行政の中枢におられます。当時のポストで言えば学事文書課、そして財政課、総務担当理事、そして知事、今こういう流れになっていると思うんですが、それでは知事の永年の経験から、このシステムの中でどこでその報告が消えていってしまったんだろうか。学事文書課のところだけでとまってしまったんだろうか。どう推測をできるでしょうか。
◎知事(小寺弘之 君) 予算には、義務的に支出しなきゃならないものと政策的に支出する予算と、2つあると思うんですね。義務的に支出するもの、例えば人件費だとかいろいろな負担金だとか、法令に基づくものであるとか、こういうものは裁量の余地がないわけです。ですから、それは事務的なスペースでもって数字は固められていくであろうと思います。ただ、補助金でありますとか政策的な予算というのは、いろいろなデータが積み重ねられます。全国的な状況はこうだとか、新しい事業はこういうものがあるとか、そういう様々なデータや意見が出る中で最終的に、今で言いますと予算編成本部においてみんなの討議を経たうえで決定されるということであります。
 そして、その原案が固まった段階で議会の各派とも相談をして、そして場合によっては積み上げということが多いと思います。政策的な、あるいは政治的な加算をするということがあるわけですから、あまり事務的なものがすべてずうっといくのであれば、これは政治は必要がないということになるわけですから、その辺は弾力的に考えていかなければいけないと思っています。
◆(黒沢孝行 君) いくつかの減額をした現行の4万3000円ということで、実質的な市立、やりとりでもいくつかありましたけれども、県がアカデミーに対して私立学校振興費補助金を減額交付したこと、これはまたどこかで法律論ということになるんだというふうに思いますが、非常にこの知事の裁量権を超えているのではないか、こういうふうに指摘をする人もおります。高度な政治判断だというふうに言われていますけれども、私は、ある程度この私立学校振興補助金を減額する場合、知事の裁量権がここまでいっちゃっていいのかどうか、こういう疑問を持っているのでありますが、その辺は法的な問題も含めて抵触はしないというふうに考えておられるのでしょうか。
◎知事(小寺弘之 君) それは、別に法律によって定められている基準があるわけではないし、政策的に定めるものであると思います。大切な国民、県民の税金です。これを、8000億をどうやって配分するか、道路にも必要であろう、医療にも必要であろう、農業にも必要であろう、教育にも必要であろう、子育て支援にも必要であろうと、いろんなことを考えながら判断していくのが予算編成であると思います。
◆(黒沢孝行 君) もう1点お伺いをしたいと思います。実質、市立だというふうに言われておりますが、この間、全国でも大変その設立に自治体あるいは国が関与をした私立の学校があります。現にこの群馬県の例えば加藤理事、自治医科大学の現在評議員をされている。つまり、この知事の言う論法で言えば、この自治医科大学は実質国立だ。しかし、私立学校ですね。それに基づく、ちゃんと国から私立大学に伴う補助金が出ているわけですね。役員は、知事もどこかで、多分当番制で知事が理事をやられて、そして各県の総務部長クラスが評議員なり、そういう役員をやられる。自治医科大学、これは私立なんです。だからといって、国が実質設立をした、あるいは栃木県が大変多くかんだからといって、この補助金は減額をされていないんです。こういう例があるわけですね。それに基づいて、この特区制度の中で小学校が設立をされた。つまり、こういうことでありますから、この間、実質市立だということで減額をするという理由には当たらないと思うんですが、この見解はどうでしょうか。
◎知事(小寺弘之 君) 大変いいことを聞いていただきました。自治医科大学というのは、僻地医療が、どうもお医者さんが来ないということで都道府県が要は共同設立した大学であります。したがって、毎年、群馬県も何億円でしたかね、これに運営費を出しているわけです。したがって、私立といっても、言うならば都道府県立、太田で言えば太田市が出しているようなものであります。47都道府県が毎年出しているということです。それに対して国も出しているということです。ですから、私は、太田市もまず自分が設立者なんだから、形式上は私立というふうになっていても、設立の責任者としての責任を果たすべきであるということを再三申し上げているのであります。
◆(黒沢孝行 君) 非常に、なかなか方向性が見えてこないんですが、先ほど例えば安樂岡議員の質問の中で知事が答弁していました。太田病院への支出、私はこれは大変英断をしていただいたと、大変評価をしています。太田病院では非常に産科が厳しい状況にある。あるいは桐生の厚生病院、この9月補正予算で私は大いにこの評価をしているのでありますが、その中でちょっと知事も触れておりましたけれども、太田市は太田病院に支援をしていないという答弁がありましたけれども、いや、現実にはもうこの10年間ぐらい、いわゆる単年度会計で毎年1950万円支出、支援をしているわけです。つまりそういうことを、現実にきちっと細かいことを事務レベルでやっている。それがなかなか知事に情報として伝わっていないので、先ほど午前中の安樂岡議員の答弁の中でそういうふうな答弁になったのではないかなというふうに思いますので、これは私は太田市にとって非常に不名誉なことですから訂正をさせていただいて、きちっと太田病院にも1950万円を1年間に出しているよと、こういうことをつけ加えさせていただきたいというふうに思います。
 何かありますか。
◎知事(小寺弘之 君) そのことについては、午前中の答弁でも申し上げましたように、今回の小児科の医師不足に対して県は出したけれども太田市は出していないというふうに申し上げたのでありまして、そのことは間違っていないと思います。つまり、こういう緊急の子どもが大変だというときに太田市は出していないではないかということを、同じ子どものことを大切にするならば、そういうところも配慮すべきではないですかということを言っているわけです。
 そして、太田市は別に市民病院を持っているわけではないわけです。ほかの自治体では、自治体で共同設立の、県内でも一杯、桐生厚生病院だとか、多野病院だとか、富岡厚生病院だとか、いろいろ病院を持っております。それぞれ市町村が負担してやっているわけです。太田市の場合も、総合太田病院に、そういう民間病院ではあるけれども、その設置、運営について経常経費を支出しているということは承知しております。
 ただ、子どもが、今度小児科が大変なときにはやっぱりそういうときにも出すべきではないかと私は思っておりますけれども、ただこれは太田市の自治の問題でありますから、私がとやかく言うことではないと思います。
◆(黒沢孝行 君) 聞かれたことにお答えをお願いします。
 1つだけ太田市のことを弁護させていただきます。そういうことで、子どもの夜間救急の部分では地元の医師会と協力をして、まず太田病院の負担を減らそうということで、医師会の皆さんと協力して夜間の救急部分は対応しているのでありますから、このことはつけ加えさせていただきたいと思います。
 それでは、ありがとうございました。
 最後に、私はこの間のやりとりの中で、このぐんま国際アカデミーの問題解決に向けては知事、副知事、当時の総務担当理事が県と太田市の事務レベルでの協議結果の報告をきちんと受けていたのかどうか。また、仮にこのような重要な協議結果がトップに報告をされていないなら、組織として欠陥があると言わざるを得ない。ぐんま国際アカデミー問題解決に向けては、過日開催された全員協議会に知事、副知事は出席をしていただけなかった。つまり、再度、知事、副知事、あるいは太田市長出席のもとでこの問題に、解決に至るまでの経緯、あるいは県の関わり方、県内部の意思決定の経緯、太田市との行き違いの解明をはじめとして、今後の解決に向けた考え方をお聞きできる場、しかも、安樂岡議員との午前中の質疑でも知事答弁で明らかになっていますので、知事も、あるいは副知事も、太田市長も出席をできるしかるべき公式な機関を設けていただきたく、議長に要望してこの項についての質問を終わります。議長、お願いします。
○副議長(関根圀男 君) ただ今の黒沢孝行君の発言につきましては、本会議終了後、発言の趣旨を確認したうえで適切な措置を検討することにいたします。
 質問を続行してください。
◆(黒沢孝行 君) この件については、じゃ、質問を終わります。知事、ありがとうございました。
 次に――あと残りが28分になってしまいました。7問ですから。県立病院の看護師の確保対策について病院管理者に伺います。
 2006年度医科診療報酬改定では、1000床以上の大病院と29床以下の診療所は恩恵を受けますが
○副議長(関根圀男 君) 黒沢孝行君、答弁者が席につきますので少々お待ちください。
◆(黒沢孝行 君) ごめんなさい。済みません、病院管理者に。
○副議長(関根圀男 君) 病院管理者、答弁席に着席してください。

         (病院管理者 谷口興一君 登壇)
○副議長(関根圀男 君) それでは、質問を続行してください。
◆(黒沢孝行 君) 済みませんでした。
 2006年度医科診療報酬改定では、1000床以上の大病院と29床以下の診療所は恩恵を受けますが、200床程度の中規模病院は件数の増えた――お座りください――小児科や産科でさえ点数を得づらくなっていると聞いています。入院基本料の施設基準となる看護職員数も、入院患者数に対して、実際に勤務する看護職員数、平均で計算する方法に改められました。看護師の1日当たりの平均人数が患者7人に対し1人のいわゆる手厚い看護に対しては診療報酬点数を多くするといった内容です。大学病院等の大規模病院は、現状の看護職員を4割程度増やしてもこの改定による増収が大きいと判断し、看護師の争奪戦を繰り広げています。しかし、中規模病院では大病院のように単純にはいきません。大病院が大々的に看護職員を採れば、中規模病院はその後手に回らざるを得なくなります。その結果、単純な看護師不足では済まなくなります。
 昨年12月に厚生労働省が発表した第6次看護職員需給見通しでは、今年、全国の病院で必要としている看護職員数は131万4100人、看護師は4万1600人が不足。群馬県では、18年度だけで1201人が不足することが医務課の計算により予測されています。しかし、これは診療報酬が改定される以前の人数です。つまり、現在、慢性的な看護師不足であるが、診療報酬改定により、さらにそれに拍車がかかっていること、診療報酬を得るために看護師の絶対数を増やす必要がある。
 そこでまず、来年度の看護師の採用計画はどのようなものかお尋ねいたします。
◎病院管理者(谷口興一 君) お答えいたします。
 この問題は、もう全国的な病院の話題になっておりますが、群馬県の場合はまた特別な事情もございまして、1つはがんセンターの新病院を来年度開設するという大きな問題が1つございます。それから、欠員を補充しなきゃならないということもございます。その次に、今御指摘の診療報酬制度の改革。こういったこの3つの問題をクリアするために計画を立てなければならない。したがって、まず1つは来年度どのくらい欠員が出るだろうかということを正確に知りたいということで、今一所懸命調査をしているところでございます。
 最終的に退職者数の数をわかって、それから来年度、がんセンターの開設も含めてどれくらい必要かという目算を立てて、実際の採用事務を行っているところでございます。
◆(黒沢孝行 君) 次に、診療報酬の改定による今後の収支見通しですが、3年で15億円の繰入金削減を目標とした県立病院改革ヴィジョンを病院局は出しておりますが、この診療報酬改定を見越しての削減目標であったのかどうか、お伺いいたします。
◎病院管理者(谷口興一 君) お答えいたします。
 このヴィジョンをつくったのは2年前でございまして、この診療報酬改定についての見通しは全くありませんでした。その時間的な格差があるために、その当時の診療報酬でもって立てたものでございます。これはもう発表されて、御承知のように、全体で3.16%マイナスという病院にとっては非常に痛い改定でございます。しかし、変わった点と申しますと、患者様の看護を重視するということと、小児医療をやはり大切にする、それから予防も考えるというようなことが今までの診療報酬改定と変わったところでございます。それで、診療報酬の改定によってどのくらいマイナスになるかということを試算してみますと、心臓血管センターがマイナス5.9%ぐらい、がんセンターが2.6%、それから精神医療センターはございません。小児医療センターは、先ほど申し上げたように小児医療の重視を反映して、これは10.1%のプラスでございます。
 現実に、各病院において、今年度4月から8月までの診療報酬の金額を想定してみますと、まず1つは病棟を効率的に運用したり、あるいは外来を充実したりすることによって患者数が大幅に増加しております。したがって、現在のところは新しい診療報酬改定の制度でやっても、若干それをマイナスが出ないというような方向に向いております。
◆(黒沢孝行 君) それでは、通告がしてありますこの3番、4番を割愛して、最後の5番――もう1つあります。最後の5番で、看護師さんの定着という問題をお聞きしたいと思います。
 看護師の就職後、3年以内の離職が10%というふうに一般的に言われていますが、努力をしてこの7対1、患者7に対して1の看護体制をつくる。でも、結果的に看護師さんがやめていってしまうというと、この7対1をなかなか維持ができないということでありますと、県立病院病院の中でも大変な状況が生まれてくるのではないかなというふうに思いますので、看護師さんにどうやって定着をしてもらうか、この方策についてお聞きをしたいと思います。
◎病院管理者(谷口興一 君) 一応、この7対1という看護基準を満たす病院としては、心臓血管センターとがんセンターを今のところ考えております。ほかのところ、小児の方はちょっと別な感じで看護師の問題を取り扱っておりますので、この2つはぜひそうしたいと思っております。
 それで、今、今年実際に1次先行を受けた人が107名おります。少なくとも100人は集めなければ、入れなければならないと考えておりますけれども、全部定員の職員を満たすということはなかなか難しいかもしれません。したがって、例えば非常勤とか、あるいはその他、採用者の中からいろんな柔軟性を持って入れて、何とかその線をとりたいと考えております。
 現在、採用者の退職の理由は、やっぱり個人的なものとしては結婚とか、あるいは転居、あるいは家事に専念したいとかそういうのもございますけれども、中には仕事がきついとか、内容が難しいとかというようなのもございますので、必要な人員を確保するために高度専門医学教育や病院内の各部門での連携や協力システムをできるだけ徹底して、そして働きやすい環境をつくっていきたいと考えております。
◆(黒沢孝行 君) 管理者、ありがとうございました。詳細については常任委員会で質問させていただきますので、ありがとうございました。
 次に、緊急サポートセンターについて伺います。
 働き続けながら子どもを育てる支援のひとつとしてファミリー・サポート・センター事業があります。ファミリー・サポート・センター事業は、子どもの預かり等、子育ての援助を行いたい人と、援助を受けたい人の会員組織を設立し、相互扶助活動に関するコーディネート、アドバイス等を行うものです。子育て相互援助活動センターは、保育施設等で対応できない保育のニーズに対応するものです。長時間の継続的な保育に対応するものではなく、基本的に会員の突発的なニーズにこたえようとするものです。
 そして、この延長として、緊急サポートネットワーク事業があります。病児、病後児の預かり等の援助を受けたい労働者と、援助を行いたい看護師、保育師等、有資格者等が会員となり、病児、病後児等における育児について助け合う会員組織です。この事業は、厚生労働省が各都道府県に1カ所委託して実施するもので、群馬では太田市にあるNPO法人すずらんが認可を受け、本年10月より実施を目指して準備を進めています。
 そこで、この緊急サポートセンターを県内に広めていく必要があります。1つには、県内のファミリー・サポート・センターや保健福祉事務所が実施しているひとり親家庭子育て支援事業との連携が重要であると考えていますが、この緊急サポート事業を広めるために群馬県としてどのように支援していくのか、健康福祉担当理事にお伺いいたします。
○副議長(関根圀男 君) 健康福祉担当理事。

         (健康福祉担当理事 福島金夫君 登壇)
◎健康福祉担当理事(福島金夫 君) お尋ねの緊急サポートネットワーク事業につきましては、これは厚生労働省が実施団体を全国的に公募しまして、選定された団体に事業を直接委託して実施するものであります。こういった意味からしますと、本来、県がこの事業に関わる立場にはありません。しかしながら、子育てと仕事の両立を図っていくうえで、子どもの病気時における子育て環境の整備は非常に大きな課題となっておりますものですから、群馬県としては、この事業の重要性を認識しまして、これまでセンターの早期開設に向けまして、国との協議でありますとか、NPO法人に対する助言、指導を行ってきたところであります。
 また、この件につきましては、県のホームページでありますとか広報紙を活用して周知を行うとか、市町村保健センター、保育所、幼稚園、そういったところに対してもリーフレット、ポスターを配布するなどして広報事業を積極的に進めてきております。
 また、県内11カ所あります、御指摘のファミリー・サポート・センターとの連絡会議の開催をはじめとしまして、関係機関との協力体制の確保など、運営面でも支援を行ってきております。今後はこの緊急サポートセンターが県内全域で労働者のニーズに対応できるように、引き続き県民への周知を図っていきたいというふうに考えております。
◆(黒沢孝行 君) ぜひ具体的に、もう10月1日ということで準備をしています。ここにそのぐんま緊急サポートセンターのパンフレットというのがありますね。「後援:群馬県」ときちっと入っていますので、なかなか直接やっている人に伺いますと、NPO法人でやっていますので、自治体あるいはいろんなところへ伺っても信用度という部分でどうしても一歩、なかなか素直に聞いてもらえない。そこに群馬県がきちっと積極的に関わっていただいていますよ、こういう姿勢を示していただけることによって非常に利用度も高まっていくのではないか。預ける側にしても、やっぱり子どもがちょっとした熱を出した。医者に連れていってほしい。それで専門の看護師さんなり、そういう知識を持った人がちゃんとやってくれるわけですから、私はこれはもっともっときちっと広めていくべきだと、そういうまさに「子どもを育てるなら群馬県」の大きな一翼を担う事業のひとつだというふうに私は思いますので、ぜひお願いをしたいと思います。
 そこで具体的に、今、ひとり親の支援を県の事業としてやっておりますが、こういう問題が今現実に想定をされるというのを伺いました。つまり、ひとり親の支援事業について、月30時間まで半額を補助すると、今、現行で県がやっておりますね。ところが、今度はひとり親で元気な状態で1時間子どもを預けると700円、つまり半額350円、県の補助がありますよというのがあるんですが、これを緊急サポートで、じゃ、1時間医者に連れていってください。これは県の350円の補助がないんですね。こういう矛盾も、実際に運用面でなってくると、多分いくつか問題点も出てくるんだと思うんですね。その辺をきちっと受け入れる県の窓口というんですか、そういう体制、あるいはいくつかのそういういろんな問題が出てきたときにきちっとこのNPO法人とやりとりができる。こういう姿勢をぜひとっていただきたいんですが、その辺の見解をお伺いします。
◎健康福祉担当理事(福島金夫 君) おっしゃられるとおり、今、子育ての中で非常に大変なのは病児保育でありますとか病後児保育、それは非常に重要なポイントになっております。
 国は緊急サポート事業ということで、自ら実施団体を公募し、やるという言い方をしますものですから、我が方でやっておりますひとり親家庭事業とまだ整合性がとれていない部分があります。
 非常に重要なことだというふうに思います。御指摘のとおり、緊急サポートセンターを利用して医療機関で診療を受けますと、1時間1300円の負担がかかります。これは非常に大きい負担かなというふうに思いますが、現在はまだそういったサポートをすることができておりません。今後、ひとり親家庭が緊急サポートセンターを利用しやすいような工夫はしなければいけないという認識を持っております。また、十分に青少年子ども課の方でこういった問題については対応しておりますので、NPO法人等についても御利用いただければありがたいというふうに考えております。
◆(黒沢孝行 君) どうもありがとうございました。
 次の質問に移らせていただきます。次に、渡良瀬川中央農地防災事業についてお伺いをします。
 東毛地区では、近年の急激な都市化や地盤沈下の進行等により、農地の排水対策が急務になっています。しかしながら、現在の農業水利施設は、急激な都市化や流域開発に伴う排水量の増加から排水機能が不足してきて、溢水、湛水被害が発生し、農業経営にとって大きな支障となっています。このような中で、国営、県営と分担する中で、この事業が平成12年から始まりました。同地域の農業水利施設の整備は、単に農地への湛水被害防止だけでなく、市街化した地域への浸水、湛水被害を防ぐものであり、都市機能を守ることにつながるものであります。
 以下、同事業の進捗状況について農業担当理事にお伺いします。
 栃木県を含め、5市4町にまたがる9400ヘクタールの農地を受益とした事業であり、現在の進捗状況はどのようになっているのでしょうか。
○副議長(関根圀男 君) 農業担当理事。

         (農業担当理事 田中 修君 登壇)
◎農業担当理事(田中修 君) 事業の進捗状況についてお答えします。
 渡良瀬川中央農地防災事業は、基幹的排水施設を国営事業で実施し、中小の排水施設を附帯県営事業により関連を持たせながら実施しております。国営事業については、予算の関係から1期地区と2期地区に分割され、1期地区は平成12年度から平成21年度までの10年間で実施する計画とし、2期地区は平成14年度から平成22年度までの9年間で実施する計画を進めております。事業の進捗状況でありますが、平成18年度末事業ベース見込みでは、1期地区が69%、2期地区が45%で、全体で59%の進捗となっております。また、附帯県営事業については、地域別に1期地区から4期地区までの4区に分割採択されて実施しております。事業の工期は、全体で、平成12年度から平成24年度までの12年間であります。事業の進捗は平成18年度末事業費ベースで24%となっている状況であります。
◆(黒沢孝行 君) 次の質問とも関連するんですが、今、24%という答弁であります。そして、今の予定工期、平成12年度から21年度という答弁もありました。そして今、県の財政状況が大変厳しい。公共事業費が削減をされていく、こういう中で当初計画の10年という予定で完成する見通しはあるのかな。今の24%という進捗状況、そして国の予算との関連、そして県の予算、こういうものと連動するんだというふうに思いますが、この10年というふうに期待をしてよろしいんでしょうか。
◎農業担当理事(田中修 君) 予定どおり10年で完成するのかというようなことでございますが、国営事業については、予定どおり1期地区10年、2期地区9年で平成22年度に完成する見込みであります。一方、県営事業については、国営事業の上流部に水路を接続する関係もあり、採択年度の調整を行ったこと等からも、進捗が全体で24%と遅延ぎみであります。御指摘のとおり、財政状況の非常に厳しい中ではありますが、国営事業の進捗に合わせ、予算の重点配分を行うことにより、早期効果発現に向けて努力してまいりたいと思います。
 また、国の予算との関連では、本県の農業・農村整備については県民の安全・安心につながる防災事業対策に特に力を入れて実施しており、今後も国に対して強く予算の確保をお願いしていく次第であります。
◆(黒沢孝行 君) ぜひ、私の地元でも大変な事業をやっていただいております。完成した地域では、水が今まではあふれていたんだけれども、あふれなくなった。まちうちのところに水があふれて床下浸水、これがなくなった。こういう大変喜ばしい声も聞こえているわけであります。県の財政状況が厳しいということでありますけれども、ぜひ農業担当理事として頑張っていただきたいというふうに思います。
 それでは、次の質問を同じく農業担当理事にお伺いします。
○副議長(関根圀男 君) 残り時間あと5分です。
◆(黒沢孝行 君) 5分ですね。はい。
 麦作等経営安定対策でありますが、この問題は5月議会でもしておりますので、その後の状況についてお尋ねをしたいというふうに思います。
 つまり、19年産の播種米契約の、今、重要な時期であります。この間、取り組まれた中でいくつかの問題が明らかになっております。県内の麦生産が大幅に減少するのではないか。当初70%ぐらいというふうに言われていましたけれども、今日では県の大変な御努力、多くの皆さんの協力で83%に数値を変更した。大変御努力には敬意を表したいというふうに思っています。
 しかし、私の地元であります東部農業事務所管内のJA単位で見ますと、大変なばらつきがあります。JA太田市で約70%、西邑楽約65%、ぐんまみどり約70%であり、それ以外のJAは90%を超えているということであります。つまり、このような90%を超える高い比率になった要因は何なのか。4ヘクタールの認定農業者、あるいは20ヘクタールの集落営農組織以外でJAが法人を立ち上げ、認定農業者になることによってその比率を上げていると聞いていますので、そのJAの出資法人とはどんなものなのか、どんな対応でその数値を90%にまで上げることができたのか、お伺いします。
◎農業担当理事(田中修 君) JAでの法人の立ち上げについてお答えします。
 この取り組みについては、JA出資法人が会社を株式会社、あるいは会社等を立ち上げております。認定農業者の認定を受けることにより、品目横断的な経営安定対策の対象となろうとしてこういう法人を立ち上げているところであります。各地域においては、まず認定農業者への農地の集積に最初に取り組み、次に集落営農への設立等により、最小の農地の確保を図っておりました。しかし、それでも農地の確保が図れない場合には、JAが出資法人の設立により、対策の対象となる農地の確保を図っております。
 例えば、旧新田町管内においては、JA新田町が設立した有限会社が認定農業者の認定を受けて、地域において麦生産を継続する意向のない農家が所有する多くの農家の集積を図っているというふうに聞いております。一方、旧太田市管内においては、これまで本対策の推進が遅れていましたが、JA太田市が7月に
○副議長(関根圀男 君) 残り時間あと2分です。答弁を簡潔にお願いします。
◎農業担当理事(田中修 君) 株式会社を設立し、この今月中に認定農業者として認定される予定ですが、ここに農地の集積を図ろうとしております。JAが最後の切り札というような形で法人を立ち上げて、対象となる農地の確保に努めているという状況であることを報告します。
◆(黒沢孝行 君) 最後に、そういう意味で言えばJAが奥の手を、それで、それを認めた。認定農業者になる、株式会社なり有限会社が認定農業者になるということでずっと集めた、こういうことだというふうに思います。いずれにしても、小麦が播かれる状況ができるということですから、大変喜ばしいことだというふうに思いますが、それでも私の近隣の農家の皆さんも、今年から播かないよという農家がやっぱりいるんですね。そうすると、それがほっておかれるという状況がやっぱり何よりも一番問題だというふうに思います。5月議会でも答弁をしていただいたのでありますが、いわゆる多面的な機能に注目をした施策、これに今の群馬県農政が踏み出さなきゃいけないんじゃないかなというふうに思いますので、お答えをお願いします。
◎農業担当理事(田中修 君) 本事業については、県としてはそういうふうな農地に関連しては、農地の流動化を促進していくように認定農業者への認定の農地の集積を図るために、昨年度は12月の議会で経営安定対策の促進奨励金制度の事業化をしたところであります。また、本事業につきましては、当初300ヘクタール分を予算づけしたところですけれども、県内全域で流動化が図られた結果、当初予算見込みを大幅に上回る800ヘクタールの要望が出され、今議会に予算の増額を提案させていただいているところであります。
 また、この奨励金の対象とならないような農地については
○副議長(関根圀男 君) 答弁の途中ですけれども、時間が参りました。
◎農業担当理事(田中修 君) 野菜や飼料作物等の作物を推進し
○副議長(関根圀男 君) 時間が参りました。
◎農業担当理事(田中修 君) 普及指導員の指導による農地の有効活用がされるように推進していきたいと思います。
○副議長(関根圀男 君) 黒沢孝行君、時間が参りましたので。
◆(黒沢孝行 君) 終わります。
○副議長(関根圀男 君) 時間が参りましたので、以上で黒沢孝行君の質問を終了いたします。
 以上で黒沢孝行君の質問は終わりました。
 ● 休     憩
○副議長(関根圀男 君) 暫時休憩をいたします。
 午後2時10分から再開いたします。
   午後1時56分休憩


   午後2時12分開議
 ● 再     開
○副議長(関根圀男 君) 休憩前に引き続き会議を開き、質疑及び一般質問を続行いたします。
 ● 一 般 質 問(続)
○副議長(関根圀男 君) 伊藤祐司君御登壇願います。

         (伊藤祐司君 登壇 拍手)
◆(伊藤祐司 君) 日本共産党の伊藤祐司です。
 通告に従い質問いたしますので、答弁者におかれましては、質問の趣旨に沿った簡潔な答弁をお願いしたいと思います。
 まず最初に、坂東工業団地の地下の汚染の問題についてあります。
 県の企業局が造成・販売した坂東工業団地、パネルを出しますけれども、利根川の坂東橋の下流右岸ですね。こちらから国道17号で行くと橋を渡る手前の左側にある工業団地ですけれども、それで、この楕円で囲ってある部分がその工業団地ですけれども、県の企業局が昭和52年当時に工業団地として造成し、ここを株式会社小野木製袋と数社がその後購入して、現在も操業をしておるところですけれども、ここが実は昭和36年当時、旧広瀬桃木用水路の廃河川敷だったところに、県の許可を得て関東電化工業がカーバイトかすや様々な薬品類を投棄した場所だということなんですね。それが最近になって地下水の汚染が深刻であるということがわかりました。周辺にある井戸からは、環境基準を5倍とか8倍とか上回る、そういうテトラクロロエチレンやトリクロロエチレン、これが検出されています。下流の500メーターぐらいのところには消防学校があるんですけれども、ここの深井戸でもこういう有機系の有害物質が検出されています。さらに、1キロ以上下流の前橋市の水道の水源にもなっている田口の数本の井戸からも環境基準を数倍上回るテトラクロロエチレン、トリクロロエチレンが検出されています。相当深刻な地下水汚染が広がっているというふうに見られるんですけれども、これを県としてどのように捉えていらっしゃるでしょうか。まず、環境・森林担当理事にお伺いいたします。
○副議長(関根圀男 君) 環境・森林担当理事。

         (環境・森林担当理事 大木伸一君 登壇)
◎環境・森林担当理事(大木伸一 君) お答えいたします。
 本年6月に、坂東工業団地内の事業者から地下水汚染に関する情報がありまして、本年7月に、県において周辺地下水の水質調査を行ったところでございます。その結果、工業団地周辺で確認された5つの井戸のうち、3つの井戸からテトラクロロエチレンが地下水の環境基準値を超える1リットル当たり0.043ミリグラムから0.089ミリグラム検出されました。これらの井戸はすべて飲み水として使用されてはおらず、現時点で周辺住民に健康被害が及ぶ状況にはないと考えております。しかしながら、地下水の環境基準値を超えていることなどから、環境保全上問題であると認識はしております。
◆(伊藤祐司 君) 大変認識が甘いんじゃないかと思うんですね。健康被害はないとおっしゃいましたけれども、健康被害の調査はされたんですか。
◎環境・森林担当理事(大木伸一 君) 個人個人のそういう被害ということはしておりませんが、現実には、まだ基準値を下回っているということでございます。
◆(伊藤祐司 君) 私たちが聞き取りしただけでも、近所の方は飲み水には使っていないけれども、まき水だとか手洗いだとかに使っています。そうすると、手がかさかさになったり、ひび割れたり、荒れたりという症状が出ているんですよ。この水を消防学校では訓練用のプールに使っていますね。まき水もしていますね、消防隊員の皆さんの調査だってしたんですか。
◎環境・森林担当理事(大木伸一 君) 調査したかどうかにつきましては、私自身は今、手持ちに資料はございませんが、そういう調査はしていないと思っております。
◆(伊藤祐司 君) 調査もしないで、軽々に健康被害は出ていないというふうには言わないでいただきたいと思うんですが、実際に前橋市の市民が飲んでいる水源に使われている井戸からも環境基準を上回るテトラクロロエチレンが出ていますね。10年前から出ています。2005年には、基準の5倍以上の値も出ました。前橋は、これを曝気装置を設置して、無害化してやっと給水しているという状況ですけれども、これなどは健康に被害を与える影響がないというふうに断定しちゃっていいんですか。
◎環境・森林担当理事(大木伸一 君) 水道水質の基準というものはございます。前橋市は前橋市で独自に浄水場ですか、そちらの方で適正な検査をしているということでございますので、安全性には問題ないと思われております。現在、前橋市でも調査中だというふうに聞いております。
◆(伊藤祐司 君) 基準を上回る有害物質が検出されているけれども、何とか手を打っているから、それだから影響がないから構わないからほうっておくんだと、そういうことでいいんでしょうか。じゃ、環境基準というのは一体何のためにあるんですか。
◎環境・森林担当理事(大木伸一 君) これは健康に被害を及ぼさないようなひとつのハードルだと思っております。私は専門家ではございませんけれども、医学的なそういうことがわかりませんけれども、ただ、それはいくつかの積み重ねにおいて、そういうものをひとつの基準として決めてあるものでございまして、それを下回っているということでございます。
◆(伊藤祐司 君) それは前橋市が給水段階では下回らせるということでしょう。井戸からは現実に、ここのところの坂東工業団地の近くに今でも埋まっていると思われる汚染物質の影響で、深層地下水にまで有害物質が浸出しているということについて、県の環境のトップの理事としてどういう捉え方をしているんですか。
◎環境・森林担当理事(大木伸一 君) ですから、私が申し上げましたのは、環境保全上問題があると認識しておりますので、これからもいろんな調査をしていきたい。既に私申し上げましたけれども、井戸水についてはそういった基準値を超えているということでございますけれども、それらについても、今、住民の方々はこれを飲み水として使ってはいないということでございますので、直ちに健康に及ぼす被害は今のところないということでございまして、これをそのままほうっておくということでなくて、いろんな汚染物質がどうであるかといったモニタリングですか、こういうこともしていかなくちゃならないとは思っております。
◆(伊藤祐司 君) 当然のことだと思うんですね。
 それで、これは地下水の井戸だけじゃなくて、例えば昭和45年当時、利根川の臭い水というのが世間を騒がせた。東京都の方から調査団が群馬に入る入らないでもめたような事態が起こりましたけれども、こういうところを類推して考えれば、表層の地下水脈を通じて隣接する利根川にこういう汚染物質が流れ出ていた、今でも流れ出している可能性だって否定できないと思うんですね。そういう大規模な調査というのは早急にやる必要があると思うんですよ。
 何でそれだけ必要性があるかという点で見ていただきたいんですけれども、現地は前橋市から伊勢崎市方面に広がる広大な前橋扇状地、これの扇の要の位置、始まりの位置に当たるんですね。前橋扇状地というのはこの図でオレンジ色に示しているところですけれども、高崎市から伊勢崎市の方面まで広がっている非常に広い扇状地です。
 ここは、前橋礫層という非常に水を通しやすい岩石、地層がたくさん積もっていて、これも連続性がかなり確認される、そういう場所なんですね。ここに蓄えられている地下水の量というのが大体20億トンくらいだと。八ッ場ダム20杯分というふうに計算されるぐらい豊富な地下水があるんです。テトラクロロエチレンというのはどういう物質かというと、比重が水よりも重くて、このために、地中に入ると地下水の底に沈みながら、どんどんより深い地下水脈に入り込んでいってしまう。こういう扇状地の地下水というのは、割と流れが速くて、年間数十メートルとか、100数十メートルとか、そういう流れ方をするところもあるんです。そうなってしまえば、ほうっておくと、前橋扇状地そのものがこのテトラクロロエチレンなどによって汚染が広がっていくと、田口の水源だけではとどまらないという可能性があるんです。そのようなものだということを認識されているでしょうか。
◎環境・森林担当理事(大木伸一 君) 認識しております。
◆(伊藤祐司 君) それでは、今後、撤去の計画なんかを立てていらっしゃいますか。
◎環境・森林担当理事(大木伸一 君) その図面にございますけれども、坂東工業団地内の一部には、昭和30年代に廃棄物が埋め立てられたと聞いておりますが、現在は、その範囲を把握するために、廃棄物排出業者に対しまして詳しい資料の提出を求めているところでございます。廃棄物撤去などの対策につきましては、やはり一般的な排出汚染原因者の責任、こういうものが行われるということでございますけれども、それについても、今のその区域につきましては、地下水、水質ですか、その分については、その流れというものは把握する必要がございますので、それらの井戸の水位、水の高さ、こういうものを今調査中でございまして、それらに対する流れ、今言われた扇状地で、どちらの方に広がりがあるか、こういうものを今調査しているところでございます。
◆(伊藤祐司 君) そういう地下水の水脈の流れの方向だけじゃなくて、これを早急に取り除いていく。汚染源と目されるのがカーバイトくずと特定されているわけですから、これを速やかに、その範囲を定めて撤去するということが今県に求められているんじゃないんですか。
◎環境・森林担当理事(大木伸一 君) ですから、今、どのくらいの範囲に埋められているかとか、こういうものを調査しまして、そのデータをもとに専門家に相談をいたしまして、今後いろんな対策、これを考えていきたいと思います。そのひとつに撤去というものもございますが、いろんな方法があると思いますので、それらにつきまして専門家の意見を聞いていきたいというふうに思っております。
◆(伊藤祐司 君) 県としてボーリング等をやって、この汚染源の物質がどの範囲にあるのかというのをやるつもりなんですね。確認していいですね。
◎環境・森林担当理事(大木伸一 君) それは今言いましたけれども、県がするということでなくて、ただ今私どもが行おうというのは、その地下水の流れですか、これをまず把握しまして、それから今後の問題につきましては考えていきたいというふうに思っております。これにつきましては、県が直接するということでなく、当然排出者もいるわけですし、土地の所有者もいるわけでございます。様々なそういう要件がございますので……。
◆(伊藤祐司 君) 排出者というのは。
◎環境・森林担当理事(大木伸一 君) これはまだわかりませんけれども、原因者がいるわけでございますので、関係部局、また関係自治体と連絡・連携しながら、これに取り組んでいきたいというふうに思っております。
◆(伊藤祐司 君) これは悠長過ぎると思うんですよ。現に1.5キロぐらい離れた水源からも出ているんですね。しかも深井戸から出ているんですよ。どんどんともう地下水の汚染は進んでいる。その原因物質をとにかくいち早く取り除く。地下水の水脈を調べているどころじゃなくて、まずは原因物質はどこにあるんだ、早く取り除くということが必要だと思うんですよ。私はつい先日、県の環境・森林局が行った現地の空気の調査、空気中にどのぐらい漏れ出しているかという調査に立ち会いましたけれども、そこで見ると、地上には確かに漏れ出ていないような状況になっていましたけれども、10センチの穴をあけて、そこの穴で測定すれば、5ppmだ10ppmだというテトラクロロエチレン、あるいはトリクロロエチレンが検出されるんですね。地下には相当高濃度のものが埋まっているんじゃないかなというふうに私は思っていたんですが、案の定、今日、現地の株式会社小野木製袋さんが独自にボーリング調査をやった、その結果をもらいました。地下水汚染で見ると、7メートルのところにあった地下水、ここからは環境基準の120倍のテトラクロロエチレンが検出されている。土壌で見ると、4メートルのところにあったカーバイトくずからは、実に2500倍の環境基準を上回るテトラクロロエチレンが検出されているんですね。このぐらい高濃度のものがぎっしり地下にあるということですから、地下水脈がどっちに流れているというのを検証するだけじゃなくて、早急にこの汚染物質の範囲を特定して、直ちにこれを除去するということが、この広がり始めてしまった汚染を最小限に食い止めていく重要なポイントになるんじゃないんでしょうか。
◎環境・森林担当理事(大木伸一 君) ですから、まずは私どももそれらのデータを詳しく調べまして、それからこれからの対策を行っていきたいというふうに思っております。
◆(伊藤祐司 君) それでは、地下水調査だけじゃなくて、場所を特定していくボーリング等の調査も早急に県として行うということでいいですか。
◎環境・森林担当理事(大木伸一 君) 専門家の意見を聞いて、ボーリング調査も検討していきたいというふうに思っております。
◆(伊藤祐司 君) この件は、県の環境行政にとってやっぱり教訓にしていかなきゃならない、そういう問題だと思うんです。
 次の県土整備担当理事にお伺いします。
 この件は、県としてこの汚染を食い止めていく、いくつかポイントがあったんですね。ところが、それを逃しているんですね。例えば、この件に関して、昭和56年当時に誘致したK社が建物の基礎工事を行ったときに大量のカーバイトくずが出て、この処理方について企業局に相談しています。さらに、平成10年には隣接する国道17号線の下に流域下水道の本管を埋設する工事を行ったんですけれども、このときにも大量のカーバイトくずが出てきているんですね。そこでお伺いしたいんですけれども、平成10年に国道下の流域下水道工事に伴う残土中にカーバイトかすが出ましたが、この大量のカーバイトかすを県はどのように処理したのでしょうか。県土整備担当理事、お願いします。
○副議長(関根圀男 君) 県土整備担当理事。

         (県土整備担当理事 川西 寛君 登壇)
◎県土整備担当理事(川西寛 君) お答えします。
 平成9年度から10年度にかけまして、現在の渋川市北橘町地内におきまして、利根川上流流域下水道の本管を埋設する工事を実施していたところ、青白い砂状の土砂があらわれましたために環境部局と協議をいたしまして、土砂の色合いやにおいなどの性状から産業廃棄物と判断をいたしました。なお、処理方法について検討をするため、含有する成分や量を確認する必要があったことから、当該土砂の資料を採取いたしまして、専門検査機関で検査した結果、テトラクロロエチレンが1リットル当たりの範囲で0.005から0.06ミリグラム検出されたところであります。このため、掘り出しました土砂205.8トンにつきまして、管理型の処分が必要となりましたことから、福島県いわき市に処理施設を有します株式会社クレハ環境におきまして焼却及び埋立処分を行ったところでございます。
 以上です。
◆(伊藤祐司 君) この出たカーバイトくずというのは、実は小野木製袋の社長さんがあまりにひどい異臭と吐き気やめまい症状が出たので、自分の土地に乗っけてもらおうかと思っていたんだけれども、渋川の保健所に持っていって分析してもらっているんですね。そうしたら、やっぱり今県土整備担当理事が言われたようにテトラクロロエチレンなどの揮発性の有機物が出た。なるほど、これは産廃ということで、県土整備局として――当時は土木部でしたけれども――産廃管理型処分場に持っていったというのは正しい処分のやり方だったと思うんですね。平成10年当時には、テトラクロロエチレンなどの揮発性有機物は土壌汚染物質としても地下水汚染物質としても指定されていたんですね。だからこそ、そういう処分をしたという認識でよろしいですか。
◎県土整備担当理事(川西寛 君) 特にテトラクロロエチレンは、当時、濃度によりましては特別管理型の産業廃棄物ともなりますので、産業廃棄物として認定した後、専門機関におきまして成分並びに量を確認したところでございます。
◆(伊藤祐司 君) このカーバイトくずは国道の下だけに埋まっているわけじゃないんですね。もう一帯のものとして国道から連続した工業団地全体に埋まっていたはずなんです。ところが、保健所はこの小野木製袋の社長さんに対して、埋立処分した当時は適法であった、掘り出した場合は土地所有者の責任で処理しなければならない、掘り出さない限りは問題はないというふうに説明しているんですね。問題はないどころか、こういうものを地下に置いておいたら地下水汚染が進んでしまうという認識がもう平成10年当時は全国的に法律上でも整備されていたのに、そういう指示をしているんですね。だから、このときに、本当に県の環境行政として敏感ならば、これは急いで全体として掘り出さなければならないぞということになっていたはずなんですよ。ところが、これはこういうことで、その機を逸しちゃっているんですね。ありがとうございました。
 もう1つ、先ほども言いましたけれども、昭和56年当時に誘致したK社の基礎工事に伴って出た大量のカーバイトくず、これは企業局の指示によってほかの場所に埋め立てられたはずなんですけれども
○副議長(関根圀男 君) 答弁者企業管理者、答弁席へ着いてください。

         (企業管理者 関根宏一君 登壇)
◆(伊藤祐司 君) 失礼しました。
 先ほども述べましたように、昭和56年当時に誘致したK社の建物の基礎工事、これに伴って大量のカーバイトかすが出て、これは企業局の指示によってほかの場所に埋め立てられたはずなんですけれども、これに関わる経過はどのようになっているでしょうか。
◎企業管理者(関根宏一 君) お答えいたします。
 伊藤議員からの御指摘のありましたK社の工場建設工事に伴いますカーバイトくずを含みます残土処理につきましては、お話がありまして、早速事実確認をいたしました。当時は、企業局開発課が団地造成事業を担当しておりまして、当時の関係者に聴取をいたしました。しかしながら、既に25年を経過しておりまして、記憶では、実際には場所等の特定については現時点ではできておらない状況にございます。したがいまして、企業局では、K社や当時のK社が発注した工事関係者、また企業局でその当時工事を担当していた職員、そういったものへの調査がまだできておりませんので、今後調査を継続いたしまして、その結果を踏まえて適切な対応を図ってまいりたい、このように考えております。
◆(伊藤祐司 君) 当時を知る複数の方からの話では、これも文書的な証拠が残っているわけじゃないんですけれども、当時企業局が造成していた渋川の方のある工業団地にそのものを持っていっている、埋めたはずだということが証言としては複数の関係者から出ていますから、そういう有害な物質なわけですから、その移した土地でも汚染を広げている可能性だって十分あるわけですから、これは急いで追求をやって、必要ならばそういう疑いのある場所の水質調査やボーリング調査というのを早急に行っていただきたいと思いますが、いかがですか。
◎企業管理者(関根宏一 君) ただいま渋川地区の工業団地というお話がありましたけれども、そういったことも含めまして、速やかに調査を実施し、そして適切な対応、善処を図ってまいりたいというふうに考えております。
◆(伊藤祐司 君) ありがとうございました。
 それでは、最後に知事に伺います。
 今見てきたとおり、これは県も責任の一端を担い、かつ途中でもっと善処するべき時期があるのに、それを逸してこういう汚染が広がってきてしまっているということだと思うんですね。そういう点では、群馬県は県の環境基本条例、全国的にも優れたものだと知事は何回も自慢をしておりますし、これに基づく環境基本計画もつくりました。特に、水源の環境というのを強調しているというふうに承知しています。そういう環境県を自負する知事として、今回の事態をどういうふうに捉えておられますか、お聞きします。
○副議長(関根圀男 君) 知事。

         (知事 小寺弘之君 登壇)
◎知事(小寺弘之 君) 環境基本条例、これに基づく環境基本計画については、環境への負荷を減らし、持続可能な循環型社会に変えていくために、県民、事業者、行政などが自ら役割を認識し協力し合うための基本的な考え方やその行動計画を定めているところであります。そして、御指摘のこの問題の本質は、周辺の地下水汚染の原因として疑われている廃棄物が、環境法令の整備が必ずしも十分ではなかった時代に埋め立てられたことでもありまして、いわば高度経済成長の時代に生じた負の遺産と言ってもいいかもしれません。したがいまして、この問題を解決するためには、関係する自治体、事業者の方々にも一定の理解と御協力をいただくことが必要であると考えております。そのうえで、先ほど環境・森林担当理事が答弁したとおり、まず県としては、地下水の汚染と埋設された廃棄物との関係を明らかにすることとしておりまして、その中でどのような対応策や役割分担が必要であるかをきちんと見極めたうえで、この問題に対する適切な対応に努めてまいりたいと存じます。
◆(伊藤祐司 君) 先ほども述べたように、現に汚染物質はあるわけなんですね。あそこに埋まっているのは確かなんです。因果関係をといっても、ほぼ間違いないだろうと思うんです。地下水の流れる方向等でそういう因果関係を調べていくのもいいんですけれども、まずは現実に今、物すごい濃度の汚染物質が埋まっている。その汚染物質をいち早く取り除いていくというところで、やっぱり県の環境に対する姿勢というのを示すことが必要なんじゃないかというふうに私は思うんですが、いかがでしょうか。
◎知事(小寺弘之 君) 環境を重視する県でございますので、環境を適切に保っていきたいと思います。ただ、この問題は多分に専門家的な見解も必要だと思いますので、専門家の見解も踏まえたうえで、必要な調査を行うべきときは必要な調査を行って適切に対処してまいりたいと思っております。
◆(伊藤祐司 君) 土壌汚染防止法というのも制定されましたけれども、その土壌汚染防止法というのは、県の知事に土壌を守る権限というのをぐっと与えているんですね。そういう点では、今回の事態というのは想定外なわけですよ。そういう気はなかったとしても、県も汚染をするのに加担してしまったということがあるわけですから、これは知事が英断をして、いわゆる法解釈、しゃくし定規なやり方じゃなくて、本当に県の環境を守る、その意気込みを示すというような早急な対応というのを強く求めて、お願いしたいと思います。
 以上です。
 次の質問に移ります。次に、障害者自立支援法の問題について伺います。
 障害者自立支援法が施行されて各地で問題が起こっています。一言で言えば、社会的弱者である障害者に理不尽な負担を押し付けて、自立どころか自立を妨げている、こういう状況が見られます。障害者の施設にとっても実態に合わない仕組みや基準が押し付けられて、経営が本当に大変になってきている、そういう状況にあります。私自身、高崎市内の9カ所の障害者施設を回って、施設の皆さん、あるいは障害者の皆さんからもいろいろお話を聞きましたけれども、本当に大変な状況が生まれています。
 まず、知事に伺いますけれども、根本的に一番問題なのが利用者の急激な負担増ですね。これまでゼロだった施設の利用料が発生しました。知的障害者の授産施設などの場合は、利用料は月3万7200円ですか、これに低所得者や重度障害者の減免があったとしても1万5000円とか2万円の負担がある。そうなると、今までなかったものがぱっと生じるだけに、非常に耐え難い負担になっている、そういう家庭も多いわけです。県として現状を把握して独自の助成制度をつくっていく、そのことが今本当に求められていると思うんですけれども、知事の御所見を伺います。
○副議長(関根圀男 君) 知事。

         (知事 小寺弘之君 登壇)
◎知事(小寺弘之 君) 私は、努力をしながらも、自分1人ではどうにもならないというような社会的に弱い立場にある人の味方になりたいというのが政治の基本的な姿勢でございます。
 この度、障害者自立支援法という法律が制定されて、この法律そのものは障害のある人が自立をするということを狙いとしているところであると聞いておりますけれども、ただ、ただ今のお話にありましたように、負担が増えるとか、いろいろな問題があるのだと。障害者にしわ寄せがいっているのではないかという懸念の声もあるのはよく承知しております。ただ、この法律が施行されてまだ間もないものですから、これから直ちに実態をよく把握して、市町村とも協力しながら適切に対応してまいりたいと、このように思っております。
◆(伊藤祐司 君) 例えば、授産施設などに行きますと、障害者がそこで働いて受け取る月の報酬というのは大体1万円ぐらいなんですね。1万円に満たない人も随分います。ところが、今回の場合は、その1万円を稼ぐのに2万円だとか3万円だとか払わなきゃならないということなんですね。それではとても行けないということで、泣く泣く出るのをあきらめたり、あるいは出る回数を減らしてしまったりということが本当にあらわれているんです。
 高崎のある施設は、昨年度までは常に定員の9割以上必ずやってきていた。風邪を引いたり、体を壊したりという人以外はみんな来ていた。ところが、今年に入ってそれが7割台に落ちているというんですね。それはやっぱりそういう逆転現象、自分が働いてもらう報酬よりも利用料の方が高くなっちゃう、そういう現象がこの自立支援法によって生まれてきている。これは自立させるどころか自立を疎外している状況にあると思うんです。負担というのは利用料だけにとどまらないで、給食を実施していた施設が、支援費ではその中に給食の人件費も含まれていたので何とかなっていたけれども、今度は外部のお弁当に変更した。これも利用者負担にかぶさっていく。あるいはマイクロバスをサービスで回していたけれども、これも今度は利用料を払ってもらうということで、どんどん負担が膨れ上がってきている状況ですよね。そういうことというのは、あまり先延ばしでおいてしまってはだめだと思うんです。早急に調査をして、必要な措置というのを本当に急いで補正を組んでやってもらいたいというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。
◎知事(小寺弘之 君) いろいろ具体的なことについて御指摘がありましたけれども、そういう細かい実態もよく調査して善処してまいりたいと思っております。
◆(伊藤祐司 君) よろしくお願いします。
 さらに問題なのが、今の話のように通所する人が減っちゃうわけですね、それが施設の運営も危機に陥れているんですね。これまでの支援費というのは、月々の計算による支給でありました。ところが、今回の制度改正で計算が1日割りになったんですね。ですから、これまで施設は登録している障害者が日々全員来なくても、1カ月分の人件費だとか、そういうのを計算してうまく運営できていたわけです。ところが、それが今度は毎日何人来ているかということでお金がやってくるというふうになりますから、そうなると、ある授産施設では月々マイナス300万円ぐらいになっている。年間にすれば3000万円を超える赤字になるんじゃないかというふうな計算をしている施設も出ているぐらいです。これでは本当にやっていけないのは当たり前で、この施設の運営に関しても、どういう状況になっているのか、市町村と相談して施設の実態に合わせてこの赤字分を補てんする、そういうような措置が緊急にやっぱり必要になってきているというふうに私は思うんですけれども、いかがでしょうか。
◎知事(小寺弘之 君) 細部にわたってのいろいろな問題点が指摘されましたけれども、私も承知していない点が多々ございますので、関係部局の方でよく調べたうえで必要な対策は講じてまいりたいと、このように考えています。
◆(伊藤祐司 君) これは今日の朝日新聞ですけれども、障害者支援に地域差というので、自治体の4割が軽減策を検討していると。群馬県も検討している中に入っているんですね。ぜひ急いで検討していただいて、障害者が本当に引きこもりにならないように、障害者の施設の経営が苦しくなって施設を閉めてしまうというようなことにならないように、ぜひ急いでその調査や検討を行っていただきたいというふうに要望して、知事への質問は終わりにいたします。
 健康福祉担当理事に細かい点についてお伺いします。
 今度の自立支援法のもう1つの問題が、障害者の程度の区分認定なんですね。知的障害者や精神障害者は身体障害者に比べて軽くなる、本来の障害よりも軽く判定される傾向が出ています。これは1次判定は106項目あるんですけれども、そのうち79項目が介護保険からの援用なんですね。ですから、主に身体的な能力の調査になるために、知的な障害者や精神障害者にとっては軽く評価される。だから2次判定が非常に重要になってくるんですね。この2次判定を行う市町村の認定審査会が障害者の特性を十分理解している、そういう専門家が加わって構成されることが決め手になってきていると思うんですけれども、それぞれの自治体が専門家をしっかり確保できるように、特に小さな町村がしっかりとそういう人材を確保できるように、県としてもやっぱり援助したり、その際、人材バンク的なものを設けたらどうかというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。
○副議長(関根圀男 君) 健康福祉担当理事。

         (健康福祉担当理事 福島金夫君 登壇)
◎健康福祉担当理事(福島金夫 君) 障害程度の区分につきましては、障害者が障害福祉のサービスの必要性を明らかにするためには非常に重要な事柄であります。その区分につきましては、障害者に対する障害福祉サービスの必要性を明らかにするため、当該障害者の心身の状態だとか、総合的に示す区分であります。市町村がサービスの種類だとか提供する量を決定する際に勘案すべき事項のひとつであります。認定に当たりましては、先ほど御指摘のありましたとおり、106項目にわたる障害程度の認定調査が行われまして、その結果に基づく1次判定、その後に審査会において2次判定が行われるというのは御指摘のとおりであります。これはすべて市町村が認定を行うということになっております。
 市町村の審査会の委員につきましては、障害者の実情に通じた保健福祉の学識経験者で、中立、公平な立場で審査が行える委員が選任されるように、市町村に対しまして支援を行ってきたところであります。その結果、各市町村におきましては、医師でありますとか保健師、社会福祉士、精神保健福祉士、施設関係者などの障害の特性をよく理解できる委員が選任されたと承知をしております。なお、この審査会につきましては、単独で設置できない困難な市町村につきましては、広域で設置することでもよろしいということになりまして、広域で設置されているところもございます。
 現在のところ、こうした状況からか、人材バンク的なものを必要とする市町村からの要望は上がってきておりません。また、既に各市町村において審査会による審査判定が行われておりまして、10月施行に向けて、当面必要とする審査はほぼ終了しているというふうに聞いております。
 以上です。
◆(伊藤祐司 君) ある施設が独自に自分のところでやった第1次判定のコンピューターのシミュレーションでは、現在入所している人の半数が軽くなって、施設に入れなくなっちゃうというような結果にも出ているんですね。だから2次判定がうんと重要なんです。ですから、この2次判定に関わる審査会が本当にちゃんと機能しているのかどうなのかというのは、もう1度検証をしてみてほしいと思うんですね。
 次の障害者区分と介護保険とは違って、サービスの上限が障害者区分の上限では決まらないんだよということもありますけれども、例えば、知的障害者は重度の知的障害者よりも軽度の知的障害者の方が見守ったり看護したりする場合は手がかかる。例えば、まち中に買い物に行ったときなんかはトラブルを起こしたり、たくさん買い物しちゃったり、盗みを働いてしまったりというようなことも起こってくるのは、軽度の方が起こりやすいというわけですね。だから、そういう点では、障害者の支援というのは程度区分だけでも決まらないし、本当に障害者の実態に合わせてやっていかなきゃだめなわけですよね。障害程度の区分によってサービスの上限としないよということを言われているわけですから、そのことを徹底すると同時に、やっぱり判定の審査会のことを実情に合って行われているのかどうなのかというのをしっかりもう1度確認していただきたいと思うんですが、いかがですか。
◎健康福祉担当理事(福島金夫 君) 先ほど申し上げましたとおり、既に10月の施行に向けまして審査判定が行われております。それによりますと、2次判定による上位区分への変更率というのが示されております。全体としますと、おおむね変更率というのは33%程度でありますが、今御指摘のありました知的障害者につきましては、上位変更率43%と聞いております。また、精神障害者については52.9%――おおむね53%でありますでしょうか――の変更率があるというふうに聞いております。そういった意味では、議員御指摘のような形で審査会が機能しているのではないかなというふうに捉えております。また今後の動向もよく見極めながら、必要と思われることについての措置は図りたいというふうに考えております。
◆(伊藤祐司 君) よろしくお願いします。
 以上で質問を終わります。
 続いて、3番目、増田川ダムの見直しの問題について、まず県土整備担当理事の方に伺いたいと思います。
 この増田川ダムは、高崎市の市役所のすぐのところにある和田橋の上流で烏川に合流する碓氷川の支流の九十九川の支流の増田川の上流の方につくるダムなんですね。100年に1回の洪水で洪水基準点の鼻高橋下流付近でせいぜい20センチ程度水位を下げる、雨が計算どおりに降ってもそういう規模のダムなんですけれども、それでも400億円近い県の財政を投入する、そういう計画のダムです。私は、このダムについて、2004年度の県土整備常任委員会、それから2005年5月のこの本会議で、利水の面からも治水の面からも必要性のないダムだということを述べさせてもらってきました。この私の質問に対して、知事も県土整備担当理事も、治水、利水両面を社会情勢の変化に応じて、常に最新のデータを踏まえて計画、チェックしていく、見直していくということを答弁されたんですね。ところが、昨年の河川審議会での増田川ダムについてのやりとりを見ると、河川課として計画をちゃんとチェックしたかけらも見えない。審議会に提出した説明の書類は、前回、私が常任委員会などで批判した資料そのものが出されているんですね。この間、利水や治水についてどのような検討をされてきたんでしょうか、お伺いします。
○副議長(関根圀男 君) 県土整備担当理事。

         (県土整備担当理事 川西 寛君 登壇)
◎県土整備担当理事(川西寛 君) お答えいたします。
 増田川ダムを含みます碓氷川圏域の河川整備計画については、議員御指摘のとおり、現在、群馬県河川整備計画審査会で審議をいただいております。現在まで2回審議をいただいておりまして、まず、昨年、平成17年3月と、それからその審議結果を踏まえまして11月にも1回開いているところでございます。まず、3月の第12回の審査会におきまして、各委員の方から増田川ダム計画に関します質問が出されたために、11月の第13回の審査会で答えているということでございます。
 具体的には、治水面の費用対効果や代替案の考え方、さらに、近年特に日本で大災害が各地で発生をしておりますが、こういったものを踏まえました堤防強化の必要性、利水面では、近年の渇水状況や水道使用実績など、また、ダム計画に関しましては、ダム形式の選定の考え方、それから河川流量や水質への影響など多岐にわたる事項について説明をしております。この結果、第13回の審査会で、近年の大災害を踏まえました堤防強化や、環境面や経済性を考慮しました新工法などにつきまして、今後さらに検討すべきであるとの意見がありまして、現在、審査を継続中でございます。したがいまして、前回の第13回の審査会で指摘を受けました事項につきまして、現在、県土整備局で検討しておる状況でございますが、まず堤防の補強対策についてでございます。
 県が管理いたします堤防の高さでございますとか、周辺の資産の集積状況を調査するとともに、現地でのボーリング調査などを行いまして、堤防の質的な評価も行いまして、優先的に堤防強化が必要な区間を選定しております。今後、この結果を現在策定中の整備計画に反映していきたいというふうに考えております。
 また、環境面や経済性を考慮した新工法につきましては、ダムを建設する現地の石材をできる限り活用することで、材料採取や残土処理にかかります開閉面積を極力少なくしてコストを縮減する工法でございますけれども、最近開発されたばかりでございますために、先行して検討している事例も参考にしながら、増田川ダム計画への適用の可能性やコスト縮減効果につきまして検討を始めたところでございます。今後とも、議員が述べられましたように、私どもとしまして必要に応じて治水、利水両面にわたって、いろいろな社会情勢の変化に応じて常に計画内容を検討して、適切に対応する考えに変わりはございません。
 以上でございます。
◆(伊藤祐司 君) 治水、利水上の必要性を検討してくれと言ったのに、それについてはちっとも検討していないというのが今の答弁でありました。本当に治水上必要なのか、利水上必要なのかと真剣に私は前回の本会議でも質問したわけですから、検討してもらいたいと思うんですね。
 例えば、パネルで説明しますが、これが増田川ダムの治水で役に立つと言われている理由になっている碓氷川の洪水被害予測なんですね。これを見ると、ダムがないと20年に1度の洪水で913億円の被害が出る、30年に1度では1178億円の被害が出る、50年に1度では1671億円、100年に1度では2167億円の被害が出る、こういう被害をダムありでは少し軽減できるんだから、ダムをつくる経済性があるんだ、投資する理由になるんだということなんですね。ところが、20年に1回、30年に1回こんな被害が一体出ているのか。まず伺いますけれども、水害統計がとられて以降40年たちますけれども、碓氷川での水害による被害額はどのぐらいでしょうか。このうち、本流がはんらんしたために出た被害はあるんでしょうか。
◎県土整備担当理事(川西寛 君) 今、手元に資料がございませんので直ちにお答えができませんけれども、顕著な被害はなかったというふうに認識しております。
◆(伊藤祐司 君) 公共の被害で25億円に満たない被害、本流の被害はなしというのが実際のところなんですね。しかも、この公共土木被害のほとんどが支流の土砂崩れや鉄砲水による被害で、増田川ダムがないために起きた被害というのはほとんど認定できない。ゼロなんですね。
 じゃ、その前はどうか。確かに碓氷川は昭和10年に洪水ではんらんしました。しかし、それ以降これを教訓とした堤防が整備されて、昭和17年にはほぼその堤防が完成し、それ以降基本的には洪水被害はないと言っていいんですね。ダム計画がとりわけ大きな洪水範囲を想定している豊岡八幡地区、ここだけじゃないですけれども、100年に1回の洪水として想定しているカスリン台風のときでも、この碓氷川本流のはんらん被害というのは私たちの調査でも起きていない。認定されていないんですね。この増田川ダムの説明の中に、昭和22年9月の大水害の実相というのがあります。これを見ると、カスリン台風の被害によって、例えば八幡村では11人の死者が出ているんです。しかし、この11人の死者というのは、碓氷川本流があふれた被害じゃなくて、小林山のわきにある寺沢川が土砂崩れで鉄砲水を出して、そして家屋を押し流して11人の死者を出している、そういう被害なんです。ここにあるやつはどれもみんな本流のはんらんじゃなくて、そういう支流の被害なんですね。増田川ダムをつくることによって防げる被害ではないんです。そういうふうに見れば、このような被害額の想定というのは全く過大ということが言えるんじゃないでしょうか。いかがですか。
◎県土整備担当理事(川西寛 君) 議員おっしゃられるように、自然災害というのは、いつどこでどのような態様で起こるかということは、はっきり申しまして予測がつきません。ですから、我々とすれば、この碓氷川圏域で一番被害の起こる状態をある想定のもとに予測をしているということであります。そのときに、この増田川ダム計画を含む総合的な対策をすることによって被害を軽減する必要があるというのが、その13年に見直した計画でも述べていることでございます。
 以上です。
◆(伊藤祐司 君) その想定をするマニュアル自体がこういう過大なものを生むわけですよ。まず最初にダムありきの計画になっちゃうんです。だからこそ、全国的に必要のないダムが次々つくられて、それでそれに批判が集中して脱ダムの流れが起こったんじゃないですか。このような被害想定自身がおかしいというふうに思うんですね。例えば、この60年間にこの県が想定している30年に1回の洪水、50年に1回にほぼ近いような洪水が現実に起きているんです。昭和58年などは、増田川ダムの関わる流域に関して見れば、その雨量は50年に1回の洪水の雨量に匹敵するんですね。ところが、本流の被害は全く起きていない、そういう状況なんですよ。それだけこのマニュアルというのが過大に過ぎる。そういうマニュアルに沿って計算をすれば、どこにだってダムができちゃうことになるわけですよ。そういうことで本当に県民の400億円もの金をつぎ込むことがいいのか、そこのことを見直してほしいというふうに私は言っているわけです。
◎県土整備担当理事(川西寛 君) 先ほど議員が御指摘のことは、多分昭和57年の豪雨の記録ではないかというふうに思います。確かに2日間の雨量で当時284ミリの雨がこの全流域に降ったという記録がございます。これは我々がこの増田川ダム計画をしたときの50年ではなくて、30年から50年の間の雨量規模に相当いたします。ただ、この2日間の雨量だけで洪水の規模というか、強さ、こういったものが決まるかと申しますと、実は時間的な降り方ですとか、また、それによります洪水の流出量、また下流側での堤防の強度ですとか、様々な要因で最終的には洪水の結果、被害というのが出てくる、水害というのが出てくるわけでございます。したがって、御指摘のように、ここまで確かに結果として碓氷川圏域では大きな被害が出なかったことは我々も本当に幸いであったというふうに思っております。
 ただ、実際には、近年、特に先ほども申し上げましたとおり、全国各地で大きな水害が発生しております。その中では、実は2日間の雨量で見ますと、100年以下の確率でも短時間でたくさん集中豪雨が降ったということで、大きな被害を出している事例も報告をされています。したがって、先ほども言いましたように、自然現象というのは様々な形であらわれてまいりますので、どのような設定をするかというのは大変難しい問題であるということで我々も認識をしております。今回は、碓氷川圏域においては、昭和22年のカスリン台風の降り方を前提に被害想定をしたということでありまして、当然、この治水面のものに関しても必要な知見が蓄積して、我々は見直しが必要だと考えれば見直しをして、適切に計画に反映していくことはやぶさかではないというふうに考えております。
◆(伊藤祐司 君) 予想にならないような本当にすごい雨だって降るんですよ。だからこそ、わずかな想定された雨にしか役に立たないダムじゃなくて、もっと違う治水計画にシフトすべきだというふうに思うんですね。だって今おっしゃったように、この増田川ダムだってカスリン台風の被害を100年に1回に想定したわけでしょう。ところが、実際に調べてみれば、このカスリン台風のときに碓氷川の本流の特定できるはんらんはないというのが現実じゃありませんか。そういう現実の川の状況をしっかり見て、それに合わせてやっていく。そうじゃなければ、どんなダムだって被害想定を大きく見積もれば、投資するだけの防御する効果はありますということになっちゃうわけです。そういうことでは本当にだめだと思うんですね。
 時間がないので次に進みます。
 利水面でも、前回質問したときよりもさらに必要のなさが明らかになっています。これは安中市の人口ですね。上の青い線、ブルーのライン、これがダム計画の人口予測であります。どんどんと右肩上がりに増えていくという人口予測なんですけれども、実勢人口はこの緑の線です。右肩下がりに下がっています。さらに、将来人口予測は赤で示しました。この赤のラインを見れば、どんどんと右肩下がりに下がっていく。しかも、昨年の暮れの国勢調査の値は、その実勢人口よりも2000人ぐらい下回っているんですね。何で下回るんですかというふうに市役所に聞いたら、住民票だけ置いて都会に出ていってしまう人も結構いるからと言うんですね。実際に住んでいる人は実勢人口よりも2000人低いという点では、この安中市の人口から見たって、これから本当に新しい水が必要な状況にあるというふうにはとても思えないじゃないですか。こういう利水計画というのも見直すべきじゃないですか。いかがです。
◎県土整備担当理事(川西寛 君) 議員御指摘のように、利水というのも将来の人口の動向ですとか土地利用の変化で変わってくるわけですから、そういう見通しで需要量を予測していくということは当然必要なことだというふうに思っております。したがって、常に最新のデータとか最新の予測手法に基づいてチェックを行って、その結果を反映していくということが重要なんだろうというふうに思います。実績として、平成13年の見直しも利水面の必要量については当然見直して反映しているということでございます。この姿勢は今後とも変わらないということでございます。
◆(伊藤祐司 君) そういうふうに言いつつ、その水の必要性について改めて見直しをしたんですか。していないでしょう。
◎県土整備担当理事(川西寛 君) 利水面に関しては、それぞれの利水の事業者というのがございます。そういった中で、常にやはり同じような姿勢で検討していただいているものというふうに考えております。
 以上です。
◆(伊藤祐司 君) 工業用水の予測を見ても、平成9年に1日平均の工業用水の実績というのは8000トン程度だったんですけれども、計画では、これが平成32年には1万2270トンにまで引き上がる、そういう計画なんだけれども、実際はどうかというと、平成16年には8000トンだったのが5525トンに減っちゃっているじゃないですか。本当に工業用水から見たってこのダムは必要なくなっているというふうに思うんですね。
 実際の水道の状況を示したいと思います。これは安中市の水道の供給実績と水源の内訳であります。これを見ると、安中市の1日の平均の給水量を賄うには、既存の水源でも十分足りる。オレンジ色が既存の水源ですけれども、十分足りるんです。1日最大の給水量、これを見ても、増田川ダムの利水を含めなくても十分にやっていける、そういう状況にあるんですよ。こういうところで増田川ダムに400億円投資するというのは、いかにも税金の無駄遣いじゃないでしょうか。
◎県土整備担当理事(川西寛 君) 我々も1日の最大給水量でございますとか実績は把握をしております。それぞれの水道の管理者、様々なお考えがあろうかと思います。1つは、水というのは不足したから明日に増水をしたいといっても、それは時間がかかる問題だから、やはり戦略的に事を進めたいというお考えの事業者もいらっしゃいますし、そちらは安中市の碓氷上水道企業団の実績ですが、一方で、この計画に参加をしておられる妙義町、ここは恒常的に水源を持っていない、大変困っているというお話も伺って、やはりそのような様々な必要性の中でこの計画は出てきているわけですので、それぞれの事業者の皆さんとよく調整をしながら必要な見直しを行っていく必要があるんだろうというふうに考えております。
◆(伊藤祐司 君) 妙義町のこと言われましたけれども、確かに増田川ダムについての資料の中に、妙義町が恒常的な渇水だということで断水の状況が出ています。平成元年から41戸の断水が91日間続いたとか、そういうのがありますけれども、これは妙義神社の北の部分の集落なんですよ。水利権がないから渇水になるんじゃなくて、土地が高くて、簡易水道を相手にやらなくちゃいけないから渇水になるわけじゃないですか。ダムに関わる水利権とは全く関係ない。そこのところにいかに恒常的なちゃんとした簡易水道をつくるか、あるいはポンプアップしていく施設をつくっていくか、そういうことに関わる問題なわけですよ。しかも、妙義町は今もう富岡市に合併しちゃっているじゃないですか。今そういう点では、碓氷上水道企業団から毎年500トンですか、応援給水をしますけれども、それがあれば十分にやっていけるじゃないですか。
 それと、お金のこと、それぞれの利水者のことを言われましたけれども、安中市というのは、ダム建設となればダムの分担金が23億円ぐらいかかりますよね。増田川ダムの利水を本格的に受け入れるには、浄水場などの新たな施設、あるいはそこにつなぐ管などの施設が必要ですけれども、これが60億円程度かかるというんです。安中市の水道会計というのは、年間の収入を見ると14億円程度ですよ。現在、既に77億円にも上る債務があるんですね。このままダム建設とそのための利水事業を進めれば、素人目に見ても、水道会計が破綻してしまうんじゃないか、そういうふうに思われます。県というのは、そういうことはお構いなしに、共同事業者としてもそんな相手の懐具合なんかお構いなしに事業を進めるんですか。
◎県土整備担当理事(川西寛 君) 先ほどから申し上げていますように、それぞれの水道事業者というのがございます。その中でのお考えをよく調整しながら、当然利水面の開発を考えていかなければならないということです。妙義町も、そういう意味では富岡市と合併をいたしまして状況が変わりましたから、そういったものを踏まえてよくお聞きをして、利水面の必要性を常にチェックをして計画に反映していくということが我々に必要な姿勢だと考えております。
◆(伊藤祐司 君) そのことがやられていないから質問しているんですよ。碓氷、安中の水道事業のところへ行って、どうしましょうかと少しも聞いていないじゃないですか。妙義町のところへ行って、これはやっぱりやめにした方がいいんじゃないですかなんて言っていないじゃないですか。今、増田川ダムというのは、これは本当にそういう点では必要のない水なんですよ。それをこんなにたくさんお金をかけてつくるのはどうしましょうという相談に行く気はありますか。
◎県土整備担当理事(川西寛 君) 我々は常に関係の皆さんとは情報交換をしておるというふうに考えております。
 以上です。
◆(伊藤祐司 君) これ以上は押し問答になると思いますので、次は知事に伺いたいと思います。
 河川審議の審査会の議事録を見ますと、委員の中からこの増田川ダムと工事が凍結されている倉渕ダムとの差が見出せないという発言があって、委員会の総意として説明が求められているんですね。知事はかつて、倉渕ダム工事凍結の英断を下されました。その理由は、水需要が逼迫していない、大きな洪水がない、財政難、この3つであります。今見てきたとおり、どれをとっても増田川ダムの場合は倉渕ダムよりも必要のなさがさらに浮き彫りになっているんじゃないかと私は思うんですが、そういう点で、直ちに抜本的な見直しを知事としても行っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○副議長(関根圀男 君) 知事。

         (知事 小寺弘之君 登壇)
◎知事(小寺弘之 君) ダムについては、自然を相手にすることでありますから、大変難しいことでございます。洪水は自然現象であり、大きな洪水がいつ発生するか予知できないということもありますし、近年各地で発生した水害を見ても、1度堤防が破れますと大きな被害が発生するわけでございます。群馬県でも、日頃から堤防の整備強化等のハード対策とともに、被害を最小限に抑えるための情報伝達や水防活動が重要であると考えております。増田川ダムが計画されている碓氷川水系についても、ダムだけではなくて、全体でどうするかという長期的な視点を持ちながら治水対策を実施していくべきでありまして、その際には、時々の財政事情や技術開発、環境保全等の諸条件も勘案しながら、よく検討していくべきであると考えます。
 利水についても、将来人口の動向や土地利用の変化によってその見通しが変わりますので、常に最新のデータ、最新の予測方法に基づきチェックを行い、その結果を踏まえて計画を見直すべきであると考えております。こうした考え方に基づいて、平成13年度に将来必要量を見直し、ダム計画の内容を一部修正したところでありまして、今後も過去のいろいろな大型公共事業と同じように、ダムについてのこのような姿勢に変わりはございません。
 以上です。
◆(伊藤祐司 君) 前回の一般質問のときも知事は同様な答弁をなさっているんです。それ以後、最新のデータに基づいて見直すというふうに言われましたけれども、今議論があったように県土整備局としては見直していないわけですよ。そういう点では、今河川審議会で問題になっているのが、倉渕ダムとどこが違うんだ、倉渕ダムと同じように碓氷川の洪水はないじゃないか、利水についても水は余っているじゃないか、かつ、今、県は予算がないじゃないか、400億円もかかる、これから全部まだ工事が進むわけですから丸々かかる、そういう倉渕ダムとの差は見出せないじゃないかという河川審議会の疑問が投げかけられているわけですね。これはやっぱり知事としても応えていく必要があるんじゃないでしょうか。
◎知事(小寺弘之 君) よく検討して事を進めていくべきであるというふうに思っております。
◆(伊藤祐司 君) 先ほども障害者施設の問題で質問をいたしましたけれども、これなど、まさに待ったなしの課題、本当に県政として弱者を救済するためにお金をつぎ込まなくちゃならない、予算を立てなくちゃならない、そういう場面が生まれていると思うんですね。そういう予算を生み出すうえでも、このような明らかな無駄な大型の公共事業、これを見直すということが県政運営の責任者としても非常に重要な決断を迫られている時期なんじゃないだろうかというふうに思うんです。再度この知事としての決断を求めて、県としての抜本的な見直しをするべきだ、必要ならば第三者を加えたような委員会をつくって、その必要性について改めて議論するべきだと思うんですが、いかがでしょうか。
◎知事(小寺弘之 君) やはり約8000億の予算を効率的に、何が優先順位で使われるべきかということは常に私の念頭にあることでございます。したがって、いずれの事業についても、いずれの計画についても、慎重のうえには慎重に検討しながら事を進めていくわけでございまして、この前の倉渕ダムについても非常に慎重に検討した結果、現在のような形になっているわけでございますので、これからもそうしたいろいろな事業について県民本位に考えていきたいと思っております。
◆(伊藤祐司 君) ぜひ英断を期待して、この問題については質問を終わります。
 続いて、知事選挙に向けて節度ある姿勢を望むという問題です。
 県は、高齢者の自宅を訪問して慶祝のお祝いをするということを県民局の応援を借りて今年行いました。昨年度までは郵送等で贈っていた品を、今年は一人ひとり家庭に訪問してお祝いを述べて渡してくるということだったわけですね。これはこれで私は高齢者に対して直接県として慶祝を述べるというのは非常にいいことだというふうに思います。ただ、いいことなんですけれども、これに水を差すような指示がされている。これは私ども県議団として申し入れもしましたけれども、例えば中部県民局から求めた資料では、注意事項として、昨今の事情から、知事からのお祝い品であることを理解してもらうこと、市町村課に公職選挙法との絡みで確認したが問題ないとのことである、選挙運動と誤解されないように注意することというふうにうたっているんですね。つまり、これは、さりげなく選挙運動をしてこいということなんでしょうかね。これではせっかくのお祝い事、県職員挙げての丁寧な対応も水の泡、きな臭いものになってしまうんじゃないでしょうか。いかがですか。
◎知事(小寺弘之 君) それは全く意に反することであります。私も先日、県内の最高齢者、そして男性の最高齢者お2人を慶祝訪問いたしました。明治、大正、昭和、平成と、1世紀以上にわたって生きてきた、この真剣な姿、特に今対象者になっている方々は戦後日本の復興に大きな力となって働いてきた人々でございまして、そういったお年寄りに敬意を表し、尊敬の念をあらわすということは非常に大切なことだと思いまして行ってまいりました。慶祝状も県知事と県議会議長と連名で出しておりますし、決して私の個人的な、いわば売名行為みたいなことをやるつもりはさらさらございません。具体的なことについては、私のやったことはそういうことでございますけれども、くれぐれも誤解のないようにお願いしたいと思います。
◆(伊藤祐司 君) これは先日、高齢政策課長が説明に来られて、この指示文書というのは各県民局の担当者を本庁に呼んで行ったときの説明会のメモ書きではないかというふうにお認めになりましたけれども、私は、昨今の事情からというならば、知事個人からではなく、県からの贈り物であることを理解してもらうことというふうに言い直すべきじゃないか、この指示は間違っているでしょう、指示し直したらどうですか、し直してくださいと言ったら、それはできません、こういうふうなことなんですね。これは知事のところに話がいっているかどうかわかりませんけれども、そういうことでは困ると思うんです。やはりこれは節度を持って、そういう税金を使った選挙運動のようなことに勘違いされないように、知事として、そういうことはやるんじゃないよということをしっかりと部局の方に徹底していただきたいと思いますが、いかがですか。
◎知事(小寺弘之 君) 私もその話については後日知ったことでありますけれども、全くそのような意図は私自身持っておりませんし、そんな選挙運動をやったって効果がないというふうに思っています。
○副議長(関根圀男 君) 残り時間あと5分です。
◎知事(小寺弘之 君) ということなので、もしなんだったら補足答弁をしてもらっても結構ですけれども、私は公私混同してそのようなことをやるつもりはさらさらございません。
◆(伊藤祐司 君) だとすれば、今後そういうことがないようにということをきちんと徹底してもらいたいと思うんですね。
 時間がないので次の質問にいきますけれども、子ども育成会団体連合会、これが知事を招いた研究集会で知事に知事選出馬を要請するとともに、後援会の設立を決めたことが報道されました。報道によれば、知事はこれに感謝を表明したというふうに言います。これなども、私は行き過ぎじゃないかと思うんですね。子育連というのは、小学生のほとんどの子どもの家庭が参加しているパブリックな組織で、政治的な意図を持って集まってくる団体じゃありません。このような団体に推薦を押し付けたりすべきではないと思いますし、押し付けたんじゃないとしても、そちらがそういう動きをしてくるんならば、知事としては辞退申し上げる、お気持ちだけ受け取っておきますという対応をするのが節度あるあり方だと思いますが、いかがでしょうか。
◎知事(小寺弘之 君) 先日の集会については、子どものことについて講演依頼がございましたので、そのことについて講演をしたわけでございます。そして、そういう会合の中で、私が考えていること、それから子ども会が考えていることの皆さんとの意見が一致したので、頑張ってくれ、こういう意味で推薦が出されたものと受け取りましたので、それは両者が合意をしたので、その言葉を述べたところでございます。なお、その具体的なことについては、子育連の役員の有志が個人の立場で、公益法人とは別の組織で政治団体を設立したらどうかという提案がなされたものであるというふうに承知しております。
◆(伊藤祐司 君) でも知事、別の政治団体をつくるといっても、その方針を見ると、子ども育成会単位に入会を募るというんですよ。そうすれば、子ども育成会単位に知事を支持するか、支持しないかという踏み絵を踏まされるようなことになるわけですよ。そういうあり方というのはこういう組織にはそぐわない。本当に子育て組織なんですから。高崎の方では、子育連の人たちが集まって、今度そういうことが報道されたけれども、子どもを政治に
○副議長(関根圀男 君) 残り時間あと2分です。
◆(伊藤祐司 君) 巻き込むようなことになるから、この動きに乗らないようにしようじゃないかということが話し合われているそうですよ。やはりその方が私たちは落ち着いた常識的な態度だと思うんですね。県政をあずかる県の一番の権力者なわけですから。それが県が補助金を出している団体に推薦を受けるというのは、やっぱりこれは少し慎むべきだというふうに思いますが、いかがですか。
◎知事(小寺弘之 君) 県政というのは子どものこと、医療のこと、産業のこと、社会資本のこと、教育のこと、様々あるわけであります。そのことについて、県の政策とは密接に関係があることでありますから、それが意見が一致する場合もあるし、違う場合もあるわけで、その中に政治というものがあると思います。私は、県の具体的なもの、事業とか、予算だとか、そういうものについて、公私混同してやろうとは決して思っておりません。したがって、自主的な政治活動であるというふうに理解をしております。
◆(伊藤祐司 君) それは、その子育連の県連の幹部の方と個人的に一致したかもしれませんよ。だけれども、これは本当にパブリックな、あらゆる子育て家庭が入っている団体じゃないですか。そこのところに想像力を働かせていただきたいと思うんですよ。そういうパブリックなところに1人の候補者の支持を押し付けていくというようなやり方というのは、これは本当に節度を持った知事の姿勢ではないということを指摘して、私の質問を終わりにいたします。(拍手)
○副議長(関根圀男 君) 以上で伊藤祐司君の質問は終わりました。
 以上をもって本日の日程は終了いたしました。
 次の本会議は、明26日午前10時から再開し、上程議案に対する質疑及び一般質問を続行いたします。
 ● 散     会
○副議長(関根圀男 君) 本日はこれにて散会いたします。
   午後3時36分散会