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平成18年  2月 定例会−02月24日-02号




平成18年 2月 定例会

群馬県議会会議録  第2号
平成18年2月24日        出席議員 53人 欠席議員 0人 欠員 3人
   松沢 睦  (出席)       角田 登  (出席)
   田島雄一  (出席)       青木秋夫  (出席)
   大林喬任  (出席)       岩井賢太郎 (出席)
   矢口 昇  (出席)       中村紀雄  (出席)
   原 富夫  (出席)       早川昌枝  (出席)
   大澤正明  (出席)       関根圀男  (出席)
   中沢丈一  (出席)       小林義康  (出席)
   長崎博幸  (出席)       腰塚 誠  (出席)
   石原 条  (出席)       岡田義弘  (出席)
   塚越紀一  (出席)       金子泰造  (出席)
   荻原康二  (出席)       安樂岡一雄 (出席)
   南波和憲  (出席)       亀山豊文  (出席)
   黒沢孝行  (出席)       五十嵐清隆 (出席)
   星野 寛  (出席)       山本 龍  (出席)
   木暮繁俊  (出席)       小野里光敏 (出席)
   真下誠治  (出席)       金田克次  (出席)
   松本耕司  (出席)       田所三千男 (出席)
   金子一郎  (出席)       久保田順一郎(出席)
   長谷川嘉一 (出席)       須藤昭男  (出席)
   岩井 均  (出席)       金子浩隆  (出席)
   平田英勝  (出席)       大沢幸一  (出席)
   桑原 功  (出席)       塚原 仁  (出席)
   織田沢俊幸 (出席)       中島 篤  (出席)
   伊藤祐司  (出席)       狩野浩志  (出席)
   新井雅博  (出席)       福重隆浩  (出席)
   橋爪洋介  (出席)       中島資浩  (出席)
   岩上憲司  (出席)
説明のため出席した者の職氏名
   知事         小寺弘之
   副知事        高木 勉
   出納長        後藤 新
   教育委員長      石原聰一
   教育長        内山征洋
   選挙管理委員長    河村昭明
   人事委員長      大河原清一
   代表監査委員     岸 賢
   公安委員長      青木次男
   警察本部長      高橋泰博
   企業管理者      関根宏一
   病院管理者      谷口興一
   理事(総務担当)   唐澤紀雄
   理事(企画担当)   山本 明
   理事(保健・福祉・食品担当)
              福島金夫
   理事(環境・森林担当)大木伸一
   理事(農業担当)   加藤光治
   理事(産業経済担当) 池田秀廣
   理事(県土整備担当) 川西寛
   食品安全会議事務局長 小澤邦寿
   財政課長       嶋 一哉
   財政課GL(次長)  深代敬久
職務のため出席した者の職氏名
   局長         齋藤 ?
   総務課長       小見輝夫
   議事課長       高橋秀知
   議事課次長      緑川善彦
   議事課GL(係長)  得地雅彦
   議事課主幹      今泉一幸
   議事課主任      堀 和行
   平成18年2月24日(金)
                  議  事  日  程 第 2 号
                                 午 前 10 時 開 議
第1 特別委員会委員の選任
第2 一般質問
 ・第1号議案から第85号議案について
 ・承第1号専決処分の承認について
                          以 上 知 事 提 出
 ・議第2号議案について  議 員 提 出
   午前10時3分開議
 ● 開     議
○議長(中村紀雄 君) これより本日の会議を開きます。
 ● 諸 般 の 報 告
○議長(中村紀雄 君) 日程に入る前に、諸般の報告をいたします。
 上程議案中、第17号から第19号並びに第42号及び第43号の各議案について、群馬県人事委員会に意見の聴取を行いましたところ、お手元に配付しておきましたとおりの意見書が提出されましたので、御一覧願います。

 ● 特別委員会委員の選任
○議長(中村紀雄 君) 
△日程第1、特別委員会委員の選任を議題といたします。
 お諮りいたします。
 予算特別委員会委員の選任につきましては、委員会条例第5条の規定により、お手元に配付の特別委員会委員名簿のとおり指名いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
         (「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(中村紀雄 君) 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
 ただ今選任されました各委員は、本会議終了後、正副委員長を互選して、議長のもとに報告を願います。
         ──────────────────────────
                特別委員会委員名簿
 予算特別委員会(27人)
   青木秋夫  大林喬任   岩井賢太郎
   関根圀男  腰塚誠    石原条
   岡田義弘  荻原康二   安樂岡一雄
   亀山豊文  黒沢孝行   山本龍
   小野里光敏 真下誠治   金田克次
   松本耕司  久保田順一郎 長谷川嘉一
   桑原功   塚原仁    中島篤
   伊藤祐司  狩野浩志   新井雅博
   福重隆浩  橋爪洋介   中島資浩

 ● 一 般 質 問
○議長(中村紀雄 君) 
△日程第2、第1号から第85号及び承第1号の各議案並びに議第2号の発議案を議題とし、上程議案に対する質疑及び一般質問を行います。
 通告がありますので、順次発言を許します。
         ──────────────────────────
              本 日 の 発 言 通 告
┌───────┬──────────────────────────┬──────────────┐
│氏     名│     発 言 通 告 内 容          │答弁を求める者の職名    │
│( 所属会派 )│                          │              │
├───────┼──────────────────────────┼──────────────┤
│南波和憲   │1 平成18年度当初予算について           │              │
│(自由民主党)│(1)三位一体改革について             │              │
│ 発言割当時間│(2)予算編成の考え方について           │              │
│    100分 │2 行財政改革について               │              │
│       │(1)職員互助会への補助金削減について       │              │
│       │(2)指定管理者制度の導入及び公社事業団改革について│              │
│       │(3)職員数の削減について             │              │
│       │3 耐震設計について                │              │
│       │(1)耐震強度偽装事件について           │              │
│       │(2)県有施設の耐震状況について          │              │
│       │4 産学官連携の現状と今後の支援策について     │              │
│       │5 介護保険制度の見直しについて          │              │
│       │(1)介護予防サービスについて           │              │
│       │(2)認知症対応型グループホームについて      │              │
│       │6 群馬建設産業再生支援について          │              │
│       │(1)事業の内容について              │              │
│       │(2)事業転換への支援について           │              │
│       │7 今後の治安対策について             │              │
│       │8 群馬県議会議員の選挙区配当数及び議員定数について│              │
│       │9 地元問題について                │              │
│       │(1)八ッ場ダムについて              │              │
│       │(2)上信自動車道について             │              │
├───────┼──────────────────────────┼──────────────┤
│長崎博幸   │1 平成18年度予算について             │              │
│(フォーラム │2 ゆとり教育と学力向上について          │              │
│ 群馬)   │(1)ゆとり教育の転換について           │              │
│ 発言割当時間│(2)次期学校指導要領の方向について        │              │
│    77分 │3 警察力向上と犯罪抑止対策について        │              │
│       │4 2007年問題について               │              │
│       │5 格差社会について                │              │
│       │6 県議会議員定数と選挙区の見直しについて     │              │
│       │7 公立図書館充実について             │              │
│       │(1)公立図書館充実について            │              │
│       │(2)図書館機能の充実について           │              │
├───────┼──────────────────────────┼──────────────┤
│早川昌枝   │1 県民をとりまく情勢の認識について        │              │
│(日本共産党)│2 貧困と社会的格差是正のため、県政として緊急に取り│              │
│ 発言割当時間│ 組むべき施策について               │              │
│    95分 │(1)雇用環境の改善について            │              │
│       │(2)子育てに対する経済的な支援の強化について   │              │
│       │(3)景気対策について               │              │
│       │3 群馬化成産業?の悪臭等の根本的な環境改善策につい│              │
│       │ て                        │              │
│       │4 議員定数削減・区割り変更の議案について     │              │
└───────┴──────────────────────────┴──────────────┘
         ──────────────────────────
○議長(中村紀雄 君) 南波和憲君御登壇願います。

         (南波和憲君 登壇 拍手)
◆(南波和憲 君) 自由民主党の南波和憲でございます。2月定例会の一般質問に当たりまして、党を代表して質問させていただきます。
 まず、本年の記録的な豪雪の被害に見舞われました皆様方に心からお見舞い申し上げます。また、この豪雪に対し、雪かきをはじめ様々な御援助、御協力をなされました消防署職員、自衛隊の皆様、消防団員の皆さん、民間ボランティアの方々、そして昼夜を問わず御尽力された利根沼田県民局関係職員皆様方に敬意と感謝を申し上げる次第でございます。
 今月19日から22日まで開催された第61回尾瀬国体は、秋篠宮殿下の御臨席を仰ぎ、薄井、萩原、高野、松澤4選手の準優勝をはじめ、天皇杯6位を勝ち取った群馬県選手団の活躍は、大いに私たちを力づけるものであります。また、地元片品村の皆様方のホスピタリティあふれる接待は、全国から集まった選手たちに温かい群馬の思い出を残すことができました。
 また、遠くイタリア・トリノのオリンピックにおいては、群馬から今井祐介選手、宮崎今佐人選手の両君が参加し大健闘され、日本人初のスターターとして高野純一さんも大役を担われました。先ほどは、フィギアスケートで荒川静香選手の金メダルのニュースが伝わってまいりました。大変にうれしい限りでございます。
 さらに、明年1月には第62回冬季国体スケート・アイスホッケー競技会が開催されます。極めて困難な開催条件の中でこの大会を引き受ける決断をされた知事に、日本体育協会をはじめすべてのスポーツ競技団体関係者が感謝しております。
 本日は、地元から町内の女性の方々が傍聴に見えておりますので、大変に緊張しているところでございます。
 それでは、質問に入らせていただきます。答弁につきましては、簡潔明瞭にお願いを申し上げます。
 第1番目の質問につきましては、従前のとおりこの壇上から質問させていただき、2番目の質問以降につきましては、そちらに用意されている対面方式の質問席にて進めさせていただきます。
 まず知事に、平成18年度当初予算についてお伺いいたします。
 ようやく景気にも回復の兆しがあらわれ、昨年は県税収入がプラスに転換し、18年度はより増加することが予想されております。その反面、国は交付税の削減を骨子とする地方財政計画を示しているところであります。
 そこで、次の2点についてお伺いいたします。第1に、三位一体の改革を知事はどのように受け止めておられますか。第2に、本18年度予算編成に当たっての知事の基本的な考え方をお伺いいたします。
 以上です。

         (知事 小寺弘之君登壇)
◎知事(小寺弘之 君) 南波議員の御質問にお答えいたします。
 三位一体の改革についてどのように考えるかということでございますが、結論から申し上げると、三位一体の改革というのは地方にとって非常に厳しくなるだろうというふうに、またなっておりますし、これからもなるであろうというふうに私は受け止めております。
 戦後の日本は右肩上がりの経済成長を前提として、政府部門が提供する行政サービスの量も一貫して増加してまいりました。その結果、日本の社会も大変豊かになりまして便利になりましたけれども、ただ、これには700兆円に及ぶ累積債務を抱えることになったということは御承知のとおりであります。この三位一体の改革というのは、このままでは続かないということで、政府公共部門がどのくらいやるか、そして自分たち国民がどのくらいやるかということをもう1度見直していこうと、そしてさらに、国と地方との役割分担を分けていこうということがございまして、その中で地方分権ということで、なるべく地方のことは地方に任せようということでありましたけれども、それに伴う財源も与えてほしいというのが三位一体であったと思いますけれども、財務省を中心とする国の方は、地方交付税交付金をはじめ地方に対するお金をなるべく少なくしたいというふうに思ったことは事実でありますし、地方の側では、権限が移譲されたのだからそれに伴う財源が来るであろうというふうに期待した。そこに思い違い、両方の思いの違いがあったと私は思います。いわば国と地方が同床異夢であったということが言えると思います。
 具体的に申し上げます。昨年11月30日の政府・与党合意により、平成18年度までの第一次改革の全体像について政府・与党合意がなされました。総額約5兆円の国庫補助負担金の削減、そして逆に税源の移譲が3兆円ということでありますから、そもそも5兆円のカットと3兆円の税源移譲でギャップがあるわけでありますが、そういうことであります。
 結局、結果的には国と地方との財源争い、お金の数合わせに終わりまして、地方にとっては不利な形になっております。そして、財政面での地方分権を進めるということは、地方の自由度が増さなければいけないわけですけれども、その内容を見ますと、3兆円の税源移譲は実現すると言っても、何に使われるかというと、義務教育費あるいは国民健康保険、児童扶養手当、児童手当、介護給付費といったように地方の裁量がきく分野ではありませんで、いわば国家の社会保障、憲法25条で定めているようなそういう社会保障制度、国の全体の社会保障制度の根幹をなすものでございまして、これを一々地方が自由に増やしたり減らしたりすることができない性質のものでありますから、いわば義務的な経費であったと思います。そういう結果、財政の自由度は増すということではなくて、むしろ財政の硬直化が進みかねない措置でありました。
 現に、平成18年度の群馬県財政への影響額でありますが、児童手当国庫負担金や義務教育費国庫負担金などの国庫補助負担金改革に伴う県費の負担増は154億円になります。それに対して国から税源移譲として行われた所得譲与税としてこちらに回ってきたものは124億円でございます。154億円引く124億円は30億円、つまり30億円県の負担が増えたという形になっております。
◆(南波和憲 君) その部分につきましては、全く私も認識を一緒にしているところであります。特に本年の補助費等が80数億円合計で増えてきている、そういうふうな中で、義務的経費といいますか、社会保障関係の費用が本当にこれからますます伸びていく、そういうふうな中で、政策的な投資についてどのように考えていくかということがますます問われてくるようになるのだろうな、そんなふうな思いがしておるところでございます。
 それでは、2番目の予算編成に当たっての知事の基本的な考え方についてお聞かせください。

         (知事 小寺弘之君登壇)
◎知事(小寺弘之 君) 財源状況につきましては、地方交付税が135億円の減少、臨時財政対策債、これは交付税の肩がわりと言われておりますが、臨時財政対策債が25億円の減少となる一方で、県税収入は景気の回復等もありまして、約170億円の増と見込まれます。一般財源総額でかろうじて前年度の額を確保できる見通しとなっておりますが、先ほど申しましたように、三位一体改革に伴う持ち出し額が30億円となりますので、前年度以上に厳しい財源状況になります。
 そうした中で、真に県民の必要とする事業を見極めて、効果的な効率的な予算編成を行わなくてはならないということで知恵を絞りました。そして、県内各地で県政懇談会を開いて、県民の皆さんの御意見や御要望も伺いました。また、今年は新たに県民局長も予算編成本部に参加して、活発な議論を交わしながら、現場と気持ちを一つにして予算編成を行いました。
 また、理事等のマネジメントにより既存事業を徹底的に見直したうえで、政策的経費に重点的に財源を配当いたしました。なお、この間議会の各派からもいろいろな要望を伺って、それを真剣に受け止めて反映したつもりでございます。
 実際上の施策の選択に当たっては、5つの点に考慮いたしました。そして、景気回復が言われると、全体的には景気回復がいい、例えば、有効求人倍率は群馬県は1.59で、愛知県、群馬県、東京都とこういう具合にいい。それから、工場の立地件数も37件で全国第1位だということで、マクロのあれはいいにしても、個別のことにしてみると、実際の家計にどのくらい景気の回復が実感できるかということになると、まだまだという感じがいたしますので、昨年は元気回復型というふうに命名いたしましたけれども、今年は本格回復型の予算にしようということでネーミングをいたしました。
 柱としては、1つは、景気回復が社会の隅々まで行き渡るように、中小企業の支援や経済環境全体の整備に取り組むことといたしました。
 第2には、弱い者の立場に立つということでございまして、三位一体の改革等によって補助金が切られたりしたものは、大体社会保障関係の経費、福祉関係、医療関係、こういったものが多いわけでございますので、そういう努力をしながらも弱い立場にある人たちに配慮した予算内容といたしました。
 それから第3に、これから私は群馬県は発展する可能性が極めて高いと思っております。北関東自動車道なども整備されれば日本の中心になると思っております。そのために、10年後、20年後のために今群馬県は何をするべきかということを考えて群馬県をつくってまいりたい、そういう基盤整備もつくってまいりたいと思っております。
 第4は、平成の大合併ということがいよいよこの平成18年に実施されて、一応の大合併の区切りがつけられます。それに対して県政としてもどのように取り組んでいくかということを第4番目の柱として掲げました。
 それから第5は、行財政改革をやりまして、少ない財源のもとで、少ない収入のもとで一層効果的な支出を図るためには、行財政改革に徹底して取り組むということを考えたわけであります。
 いずれにしても、なかなか厳しい状況でございますけれども、より一層の群馬県の発展のためにしっかりと行財政運営を図ってまいりたい、このように考えております。
◆(南波和憲 君) ただ今知事の御答弁をいただきました。そうした中で、我々としてもやはり行財政改革等についてしっかりと考えていかねばならないであろうし、様々な施策の中でどのようなものを選んでいくかということも大切な要素だろうというふうに思います。また、今後の大きい課題として、やはり次の世代に対してどのようにしていくかという長期的な目で見ていくことも大切だろうと思います。我々の立場として、過日予算についてお願いを申し上げた部分がございます。その部分について、そのほとんどについて踏み込んでいただいたというふうなことについて、我々としても感謝を申し上げているところでございます。
 以上で、1番目の質問を終了させていただきます。
 2番目に、ただいま中心でございましたけれども、行財政改革について総務担当理事、それから農業担当理事にお伺いしたいと思います。
 本年示されている中で、行財政改革に当たっては、第1に職員互助会への補助金削減、2点目として指定管理者制度の導入、3番目に公社・事業団の改革、そして職員数の削減の4点を掲げて、プライマリーバランスの黒字維持を考えておられるわけですけれども、第1点の職員互助会への補助金2億2000万円を削減するというふうなことでございます。これによって何割削減されて、その結果としてこの補助金は今後幾らかになっていくのか、どのような方向になっていくのかということについてお聞かせいただきたいと思います。

         (総務担当理事 唐澤紀雄君登壇)
◎総務担当理事(唐澤紀雄 君) それでは、お答え申し上げます。
 職員互助会は、職員の健康管理事業の一翼を担い、県の福利厚生全般の補完的役割を果たしていることから、県では知事部局、教育委員会、警察に属する3団体に対し補助金支出を行っているところでございます。
 社会経済情勢の変化や県の財政状況等を総合的に勘案する中で、福利厚生事業についても継続して見直しを進めてきたところでございますが、特に来年度については、補助金も従来の団体に対する総額補助方式から、人間ドック等に対する助成等の健康管理及び元気回復に限定した個別事業補助方式に改めるなど、一層の適正化及び透明化を図りたいというふうに考えております。
 補助金総額につきましては、平成17年度が3団体に対して5億1100万円補助しておりましたけれども、18年度は2億8800万円と今年度に比べ2億2300万円、割合にして約44%の減額を行ったところでございます。
 今後も県民の理解を得られることを前提に、事業内容を精査しながら必要な見直しを行い、より適正な執行に努めてまいりたいというふうに思っております。
◆(南波和憲 君) ありがとうございます。大変なことと思いますけれども、ひとつひとつ地道にお願いをいたします。
 2点目の指定管理者制度の導入について伺います。
 今定例会で付託されている6つの施設を含め、53施設に指定管理者の導入が計画されています。コストの削減は年間6億8000万円と言われておりますけれども、その内訳についてお聞かせください。
 また、これら施設に派遣されていた職員は何人ぐらいいて、18年当初に派遣先に残る職員は何名となるのか、さらに、それらの施設に対して補助金あるいは委託費の名目で派遣職員の給与を見ている団体があったと聞いています。職員が帰った後もこれら人件費に充当していた補助金あるいは委託費に相当する金額を支出していくのか、お伺いいたします。
 また、3点目の公社・事業団改革については、先の指定管理者制度の導入と対をなす部分もあるわけなので一緒に質問させていただきますけれども、平成9年52団体であったものが現在41、平成19年度末には36団体以下となっていく、それぞれへの派遣職員は本庁に引き揚げ、同時にプロパー職員も削減し、一層のスリム化を図るという意欲的なものと思っています。しかし、もともと県において必要とされ生まれた公社・事業団であることから、その廃止は大変に難しく、どのように整理統合するのか真剣に検討されねばならないことであります。この改革についてのプログラムをお示しいただきたいと思います。
 以上です。
◎総務担当理事(唐澤紀雄 君) それでは、お答え申し上げます。
 指定管理者制度の導入及び公社・事業団改革でございます。コスト縮減額6億8000万円の内訳でございますけれども、この削減額は直近の管理費用の実績である平成16年度の決算額と指定管理者に支払う管理費用に関わる債務負担行為設定額の単年平均の――これは1年に換算したものでございますけれども、その差額として算出したものでございます。群馬県女性会館をはじめとする53施設に関わる削減額でございます。削減額の内訳の主なものとしては、ぐんまフラワーパークが約1億6500万円、これは削減率48%になります。群馬総合スポーツセンター、これが約6200万円、削減率17%となっております。以上が主なものでございます。
 次の第2点の公社・公団に派遣されていた職員の数でございます。
 平成17年4月1日現在、公社・事業団に派遣されている職員数は238名でございます。指定管理者制度導入及び公社等の自主性を高める観点から、職員派遣を削減する方向で検討をしておりまして、平成18年4月1日の派遣人員は約130名程度になる予定でございます。
 その次の御質問でございますが、指定管理者制度の導入及び公社・事業団の改革でございます。
 補助金で派遣給与を賄っている団体に引き揚げ後も職員給与相当額を支出していくのかということでございますけれども、当然のことながら派遣職員を引き揚げた場合には、当該職員の給与に相当する部分の補助金はもちろん支出をしなくなります。適正な事業に対する支出を管理費用支出するものでございます。
 その次の御質問でございますけれども、指定管理者制度の導入と公社・事業団改革でございます。
 公社・事業団改革については、公社・事業団の外郭団体は県行政と密接な関係を持って県行政を補完する役割を果たしてまいりました。しかしながら、社会情勢の変化により、中には設立当初の目的を達成したと思われる団体あるいは見直しを必要とする団体もあります。このため群馬県では、県行政の効果的・効率的な推進のためにこれまでも団体の見直しに取り組んできたところでございます。現在は平成17年3月に策定・公表した群馬県行政改革大綱並びにその実施計画に基づいて見直しを進めているところでございます。公社・公団見直しの基本方針は、1つとして、団体の存在意義を厳しく見直し、団体の統廃合や事務の統廃合等の合理化を積極的に進めることでございます。
 2番目として、業務事業費、人件費等を厳しく見直し、団体に対する県派遣職員や補助金等の削減など、県の人的・財政的な関与を縮小または廃止いたします。
 3番目として、団体の自主的・自立的な経営を目指し、一層の経営改善を図ることなどでございます。これらの見直しや指定管理者制度の導入などの結果、行政改革大綱の計画期間中の目標として、解散、統合を検討している団体として財団法人群馬県フラワー協会、財団法人群馬県観光開発公社や今年度末に解散予定の財団法人かぶら文化ホールなど10団体、民営化する団体として群馬県社会福祉事業団、事務局を統合して行う団体として3団体、これは農業公社等でございますけれども3団体、県から派遣職員の引き揚げを行うなど県の人的・財政的な関与を縮小する団体として27団体を掲げているところでございます。
 こうした取り組みにより県が基本財産の4分の1以上を出資している公社・事業団は、平成16年度末の41団体が今年度末には39団体、19年度末には36団体以下になるものと考えております。
 以上でございます。
◆(南波和憲 君) 後ほど職員の削減のところで申し上げるつもりでいたんですけれども、職員の引き揚げてこられる方が108人おられるというわけですね。そうすると、その方々に1人当たり例えば700万の年間委託費と補助金というものを出していたとしても、約7億5000万近いものが使わなくなってくるわけですよね。それであるにもかかわらず、コストの削減が年間6億8000万というふうな部分というのは、どういうふうなことによるものなんでしょうか。
◎総務担当理事(唐澤紀雄 君) 単純に今人件費相当ということで支出していたわけではないわけでございますけれども、それぞれの団体の中でいろんな工夫を凝らしていただいて削減をしていただいて、それなりの事業としては、見直した事業もありますけれども、いろんな管理者制度に移行しましても、事業を継続していただくわけでございまして、支出するわけですが、それらのいろんな総合的な見直しの結果出てきたわけでございます。
◆(南波和憲 君) そのような意味で考えたときに、指定管理者制度に伴ってコストの削減というのがあまりに少ないのじゃないか、そんなふうな気がして仕方ないんです。というのは、百何人の人間をこっちでもう1回受け直すわけですから、そういうふうなうえでいったときに、その分についてのプラスなりの要素というものが出てこないのだったならば、今のまま置いておいた方がかえっていいわけですよね。そういうふうな点で見たときに、やはりちょっとそういう点についての指定管理者に対して制度を導入するに当たっての見方が甘いんじゃないか、そんなふうな気がしますので、その辺については指摘をさせていただきたいというふうに思います。
 今のことに関連しての質問なんですが、総務担当理事には申しわけございませんが、いったん席の方にお戻りいただきまして、農業担当理事にお伺いしたいというふうに思います。
 昨年、平成16年度の包括外部監査の結果が公表されました。この監査は、先ほど総務担当理事がおっしゃっておられましたけれども、群馬県が基本金の4分の1以上を出資する団体の財務事務の執行及び経営に関わる事業の管理がテーマです。
 16年4月現在41団体となっている公社・事業団の中から8つの団体について監査がなされた。その中に、今回指定管理者にノミネートされている群馬県馬事公苑が含まれているわけです。監査は平成16年7月21、22日の両日に行われ、ほぼ適正に処理されているとの監査報告がありました。しかし、その報告書の中で「意見」として、馬術用機材について群馬県馬術連盟のものも含まれているようだが、群馬県のものと県馬連のものが混在していて、どれがどちらのものかわからない、改善策として、備品については群馬県のものと県馬連のものが区別できるように管理すべきであるというふうに述べられています。この忠告に従って直ちに改善していれば、恐らくは新聞で指摘を受けるようなことはなかったと思いますし、理事長の辞任ということもなかったのではないかと思うわけです。さらに、指定管理者制度への対応として次のように述べています。「馬事公苑全体を踏まえた経営管理を重視し、中長期的な視野のもとに経営管理を実践していける人材を登用する等、指定管理者制度に向けた体制を整える必要がある。さらに、今後のあり方として、現在の社会経済環境は馬事公苑の設立当時とは大幅に変化し、その存在意義も見直すべき時期に来ていると思われる。民間の乗馬クラブが類似の営業を行っている一スポーツ種目に、県営または公益法人が事業として行って県費を投入している点は再考しなければならないのではないか、今後県としてもその存在意義について十分調査のうえ、馬事公苑の今後のあり方を検討されたい。」と意見がなされています。
 そこで、お伺いいたしますけれども、今回の指定管理者の選定に当たってこの包括外部監査の内容がどのように反映されているのか、農業担当理事にお伺いいたします。

         (農業担当理事 加藤光治君登壇)
◎農業担当理事(加藤光治 君) お答え申し上げます。
 お話のとおり、平成16年度の包括外部監査が県の関係団体8団体について行われまして、財団法人群馬県馬事公苑もその対象となり、お話の平成16年7月21、22日に行われました。指摘事項が1件、それ以外の意見というのが15件ございました。指摘事項は、入札手続きにつきまして指名競争入札されるべき契約が随意契約となっている事例があったということでございまして、この点につきましては、職員に財務規則の規定内容を周知し、適正な事務処理を以後徹底するとともに、このチェック体制を強化することとしたところであります。
 また、15の意見につきましてはいろいろな意見があるのでありますが、内容的には各団体、この監査を受けた各団体共通なものと、それから当該財団固有のものとがありました。財団ではこれらにつきまして、その意見の趣旨を踏まえた改善措置を講ずることといたしまして、順次対応してきているところであります。
 これらの中には、中長期的な視野での経営管理を実践し得る体制づくりやコスト削減のための人件費抑制策をとるべきであるというような意見もありまして、財団ではこれに対応すべく諸規程の見直し、事務局体制の強化、事業費、管理費の節減、県準拠の給与規程を持っているわけですが、これの見直し等による人件費の削減など、トータルとしての運営力の強化を進めてまいりました。
 指定管理者問題との関係でございますが、指定管理者候補の選定に関わりますのは農業局で選定委員会を設けておりますが、その局の選定委員会では提出されました事業計画書等に基づいて、御承知のこととは思いますが、大きく言えば4点ありますが、県民の平等な利用を確保することができるか、2点目として、施設の設置目的を効果的かつ効率的に達成することができるか、3点目として、これは包括的な意味を持っていますが、事業計画に沿った経営を安定して行うことができるか、4点目として、馬事公苑に関しましては馬に関する施設でありますので、県民の動物愛護精神を養うとともに、馬に関する知識の普及及び乗馬技術の向上を図り得るものであるか等を選定の基準として、もろもろの要素を総合考慮して審査を進めまして候補団体を選定したところであります。
 こうした選定委員会の審議の中では、お話の包括外部監査の結果、内容、それに伴う改善措置等は、それそのものとしては直接的には議論されてはおりません。しかし、包括外部監査はもろもろの視点がございますが、より適切な団体運営を実現するというような視点も監査の大きな目的のひとつであると認識しております。お話の監査の内容、これに伴う改善措置等は、結果として当該財団の事業計画等申請内容、財団の現在のあり方に直接、間接に反映されておりまして、こうした対象について審査が行われ、今回の指定管理者候補者が選定されたものと考えております。
 なお、お話の中に何点か具体的なお話がありました。15の意見の中に備品の管理手続きという御意見がございまして、お話のとおり、備品で県有備品といわば他の団体の備品とがちょっとわかりにくく、管理がしっかり分かれていないという御指摘がありました。当然、御指摘を踏まえてそれ以降備品の確認をきちっと行い、県有備品は昔購入したものがありまして、あまりないのでありますが、不要な備品はきっちり廃棄する等、管理を徹底することとしたと承知しております。
 また、最後にお話のありました馬事公苑の今後のあり方についてという意見の15番目の御意見でありますが、お話のとおり、意見もちょっと読ませていただきますと、「現在の社会経済環境は、馬事公苑の設立当時とは大幅に変化し、その存在意義も見直すべき時期に来ていると思われる。また、施設の老朽化対策も必要である。」このような御意見でありましたが、これの改善措置につきましては、当然こうした意見は外部監査人がこうした意見を当該財団にもちろん意見を出しております。それから、それを管理監督する当農業局、具体的には畜産課でありますが、それから関係方面に出しておりまして、それから当然、監査委員事務局にも出しておりまして、監査委員事務局がこの執行部、つまり県当局の方からの改善措置の報告を受け、これを意見とともに公表しているという手続きになっておりますが、そうした意味での執行部側、我々の考え方の改善措置としては、このように意見を、改善措置を報告いたしました。
 乗馬は子どもから高齢者まで幅広い年齢層の人々がそれぞれのスタイルで楽しむことができ、健康保持や青少年教育にも貢献できることに加え、動物と触れ合いながらできる唯一のスポーツである
◆(南波和憲 君) 短くしてくれませんか。
◎農業担当理事(加藤光治 君) はい。馬事公苑は公的機関として馬事振興の役割を担い、これからも馬事公苑の
○議長(中村紀雄 君) 答弁は簡潔に。
◎農業担当理事(加藤光治 君) 果たすべき役割は大きいものがあると考える、このように報告したところであります。
 以上でございます。
◆(南波和憲 君) 1500万円投じて外部監査をやっているんですね。そういうふうなものの中の意見というものをきちんと反映できるように動かすというのは基本でしょう。そういうふうに考えたときに、やはり私はちょっと変だなという気がしてしまったんですよ。素直にやっぱりそういうふうなうえで見たときに、これは指定管理者に合うかどうかという点については、これから環境農林常任委員会で審議していただく事項ですから、私からどうこうということは今現在申し上げませんけれども、やはりしっかりとこうした指摘というもの、そこの中に意見という形で書いてあっても、この内容を見れば、民間でやっているんだからもうよした方がいいよと言っているようなもんですよ。そういうふうな内容のものについて指定管理者としてやっていくということは、今後5年間延命していくことと何ら変わりがないわけです。そういうふうな観点でもって、ぜひ指定管理者というものについて見詰めていただきたいということを要望しておきます。
 農業担当理事には以上で結構です。
 今のことにつきましては、環境農林常任委員会の方の審議にゆだねたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。
 官業から民業へという言葉があります。今、数兆円に上る各種の団体業務の民営化は、時代の最先端ビジネスというふうに言われています。ビジネス雑誌の特集記事としてもよく取り上げられています。今回の指定管理者に決定された企業は、それぞれにぜひノウハウを磨いていただいて、群馬に指定管理者、そして民営化を定着していただきたいと思います。
 また、担当されている各局が従前のままの意識で、出先機関のひとつのような気持ちで指定管理者制度を導入した施設を見ることなく、より民業として発展していくためにはどのように行動すればよいのかという視点で考えていただきたいと思います。今回、どの事業に指定管理者制度の導入をするかという選択に当たって、ひとつひとつの事業が指定管理者も含め県で関与すべきかという議論、県で関わる必要のあるなしについてもっと検討されるべきではなかったか。中にはもう必要とされない事業も含まれているのではないか。あるいは、各担当する各局の思惑と裁量によって比較的安易に指定管理者に走ってしまった部分もあるのではないか。3年後、5年後の見直しの時点では、ぜひ真の民営化を目指していただきたいと思います。
 官業には資産の概念がありません。そして、減価償却の概念もありません。それらは企業経営を行っていくうえで必須の条件であります。資産価値を高めるための努力とキャッシュフローを重視した戦略を構築し、独立した事業体としてこれらの施設を運営し、最大の効果を上げるよう努力していただきたいと要望いたします。
 続いて、4点目の職員の削減について伺います。
 本年の職員数は、教職員が97人減、警察官が70人増、その他職員が105人減、派遣先からの戻りが108人、合わせて24人減というふうになって、人件費は9億円削減されるとのことですけれども、予算書を見ますと20億円の増となっています。説明の際に退職手当をカウントしていないことが原因であります。一般会計からその年度ごとに支出されているわけですから、その金額を明示していくことがより問題を共有するうえで大事なことと思います。
 そこで、今後5年間にわたる定年退職者、勧奨退職者の見込み数、そしてそれぞれの年度ごとの退職手当の金額、退職手当を含めた人件費の総額をお示しいただきたいと思います。総務担当理事、お願いします。

         (総務担当理事 唐澤紀雄君登壇)
◎総務担当理事(唐澤紀雄 君) お答えいたします。
 ちょっと申しわけありませんが、先ほどの私の削減の6億8000万についてちょっと補足させていただきたいんですが、これにつきましては、要するに指定管理者制度に移りましても、施設の運営は続くわけでございまして、同じ状態の中で管理運営をしていただいて、そういった工夫をしていただいて6億8000万円の削減をするわけでございます。確かに県の職員は出向しておりまして、100人ほど引き揚げるわけでございます。それは確かに引き揚げますけれども、それは本体の中で引き揚げて、それを活用して本体の、要するに行政改革大綱の中での定員管理の中でしっかりした見直しをしながらやるわけでございまして、全体的に職員の削減につながるわけでございまして、そういった意味では、そういった面も含めますと相当な経費節減というふうになるわけでございます。ですから、今管理費の面で6億8000万ということでございます。
 それで、次の退職者の見込みについて御説明を申し上げます。
 今後、5年間の退職者の見込みについてでございますけれども、この時期は団塊の世代と呼ばれる昭和23年前後生まれの職員が退職期を迎える時期でもあります。今後5年間の定年退職者は、平成18年度417人、平成19年度580人、20年度617人、21年度699人、22年度681人というふうに定年を見込んでおります。それに対応する退職手当の金額でございますけれども、18年度が120億円、19年度が166億円、20年度が178億円、21年度が202億円、22年度が197億円というふうに見込んでおります。これは、通常の定年退職の数でございます。県としましては、この団塊の世代問題を念頭に勧奨退職を実施しながら適正な定員管理を行ってきております。非常にピーク時ですと、ここでいいますと、18年度と22年度は、18年度の417人に対して22年度681人ということで267人多くなるわけでございますので、このピークカットというのが重要な問題でございまして、今現在も勧奨退職を実施しております。これまで勧奨退職を毎年100人から200人程度実施してきているわけでございますけれども、今後の勧奨退職制度の運用については、定年退職者数の動向を見ながら適正な管理をしていきたいというふうに思っております。
 退職手当を含めた人件費の総額については、今後の退職者制度の運用にもよりますけれども、行政改革大綱の主要目標のひとつである定員の削減を5年間で1048人、要するに定員の削減を5年間で1048人見込んでおりますので、そういった観点からしますと、総額が急増するということはないというふうに考えております。
 以上でございます。
◆(南波和憲 君) 私も団塊世代の一人なものですから、我がことのような思いもしておるわけですけれども、2月13日の記者会見で集中改革プランが発表され、翌日の新聞で5年間で1048人削減、人件費87億円圧縮というふうにうたっているわけです。これを読むと、そうか、87億円一般の事業費が増えるのかというふうに思って、ありがたいことだなというふうな思いがするわけです。しかしながら、どうも今伺った退職手当の金額を加味していくと、様子としては違ってきちゃうのかな。現状よりも87億円事業費が増えるというよりも、事業費がそれまでの間減らざるを得ない。そしてその人件費が、退職手当を含めての人件費が増えていくというふうなことになってくると、恐らく2500億円ぐらいまで人件費が上らざるを得ないわけですね。そういうふうな状況を考えたときに、容易なことじゃないな、どういうふうにこの問題に切り込んでいくのかな、それぞれあるんだろうと思うんです。
 団塊世代の定年というのは、義務的経費増大の最大の要因になってくるわけですし、その間投資的経費を減らしてこの義務的経費を増やしていくというふうなことだけはどうしても避けていただきたいというふうに思うんです。どうしても、県民から見ている場合に、給料を出すために仕事を減らすのかいみたいなイメージになってしまうということは、これはやっぱり大変なこと、つらいことだなというふうに思うわけです。そうした内容のことについても、議会、県民に対して不利な情報であっても、議会や県民に対して公開していただきたい。素直に話していただきたい。そういうふうにすることによって、我々も一緒に考えて、そうだね、じゃ、ここはこうしなきゃという問題が出てくるのだろうと思うんですよ。ぜひ、そんな点でお願いをしたいというふうに思います。そして、この退職手当のための起債というのを起こすのかどうかわかりませんけれども、桐生市等ではもう起こさなきゃ間に合わないというふうな話が新聞にも載っておりました。恐らくは県においてもそういうふうなことの必要性というのは出てくるんだろうと思うんです。誰が悪い問題でもないわけですから、この団塊世代の卒業が終わるまでの間、あまりプライマリーバランスの黒字化ということのみにとらわれていく必要というのはないんじゃないか、そんなふうに思っていますので、意見として申し上げさせていただきたいと思います。
 また、職員給料を4.8%下げるという給与制度改革を実施していただくという話が出ました。どうも、これも私の受け止め方とは若干違いがあります。私たちは、20万円の給料というものを4.8%下げるということは、19万400円になることを言うんですね。ところが、今回の勧告では給料の20万円はそのままで、毎年の昇給を増やさないでおいて、給料表上でちょうど4.8%が20万になるまで――恐らく21万40円ぐらいになるんでしょうか。そういうふうになるまで据え置いておくということが4.8%の引き下げというふうに言っているんだろうというふうに思うわけです。そうした意味では、民間の考え方とはつくづく違うものだなというふうに思うわけですけれども、総務担当理事のコメントをいただければと思います。
◎総務担当理事(唐澤紀雄 君) お答え申し上げます。
 今我々は、人事院勧告に基づきましていろんな措置をしているところでございますけれども、その中で、いろんな細かい点があるわけでございますけれども、給与表とかいろんなものがございます。そういったものの見直しとか、いろいろ今退職の問題が出ましたですけれども、退職手当の支給額の抑制とか、ですから、そういった形の努力をしながらやっているものでございます。
 確かに、すべての今の給料を一律にそのまま全職員に何%というのではなくて、その中でいろいろ年功序列といいますか、そういった形で給料体系がなっておりますので、それらの中のいろんな工夫によりまして、トータルで合うような縮減をするものでございます。
◆(南波和憲 君) ぜひこうしたものの情報を伝えるうえでも、民間で一般的に言っているような言い方、そういうふうなものを基本に置いて発表していただくことを望んで、この質問を終わります。
 ありがとうございました。
 3番目に、耐震設計について県土整備担当理事、それから耐震に伴う県有施設の建て替えについて総務担当理事にお伺いします。
 姉歯建築士の耐震設計偽装事件は、設計業務への信頼を覆す誠に残念な事件であります。私も職能の一人として建築士であり、ざんきに堪えないことであります。県内でも3件のホテルが確認の目をすり抜けてしまったこと、誠に残念であります。
 そこで、県土整備担当理事に、これら3つの施設がその後どのような状況になっているか、また事件発生及び建築確認許可の責任関係についてはどのようになっているのか、さらにその後の再発防止対策はどのように行われているのか、お伺いいたします。

         (県土整備担当理事 川西 寛君登壇)
◎県土整備担当理事(川西寛 君) 耐震強度偽装事件についてお答えを申し上げます。
 姉歯建築設計事務所が関与いたしました構造計算書の偽装によりまして、昨年11月耐震性に問題があることが確認されました県内の3つのホテルでございますが、本年の2月現在、2つのホテルが耐震補強工事を行っている最中でございます。残る1つのホテルでございますが、現在、補強方法について第三者機関であります耐震判定委員会と協議中と聞いております。
 次に、今回の事件発生並びに建築確認処分の責任についての御質問でございます。
 まず、今回の事件につきましては、故意に構造計算の偽装を行っているという事実があろうかと思います。また、建築確認過程で技術面、制度面でも様々な問題が明らかとなっています。これらのことから、一般的に申しまして、建築主、設計者、施工者、特定行政庁、国などそれぞれの関係者に応分の問題と責任があると考えてはおりますが、むしろ今は県といたしまして、今回の事件によって県民の建築確認に対します信頼が著しく損なわれたということを大変深く深刻に受け止めているところでございます。このため早急に再発防止策等を講じる必要があると考えておりまして、現在までに主に5つの点について対応を行ってきているところでございます。
 1点目が、一定要件の建築確認申請に対しまして、構造審査をするための県職員で構成をいたします構造検討会を昨年の12月に設置をいたしまして、これまで週1回のペースで合計9回開催をいたしまして、合わせて40件について審査を行っております。
 2点目でございますが、この検討会において疑義のあります案件につきましては、同じく昨年の12月に導入をいたしました構造計算プログラムで再計算を行っているところでございます。
 3点目でございますが、この結果、申請内容と再計算結果が著しく異なる場合には、申請者から聞き取りを行いますとともに、関係機関に通知をするということを考えておりますが、現時点では該当案件についてはございません。
 4点目でございますが、これらの業務を円滑に進めるために、建築確認に伴う構造担当の職員を現在までに2名増員しているところでございます。
 5点目でございますけれども、これらの対応に加えまして本年1月から、設計責任体制を明らかにしてもらうために確認申請時に構造設計担当者の明示について義務付けを行いますとともに、職員の審査能力を向上させるために構造設計の考え方から構造計算プログラムの操作方法までを含みます研修を今実施しているところでございます。
 なお、今後の審査体制につきましては、現在、国の社会資本整備審議会建築分科会でも審議中でございまして、先日も建築物の安全確保のための建築行政のあり方についてということで中間報告案が公表されております。当該報告案も踏まえまして、これまで実施してきました先ほど説明をいたしました5つの措置、これも引き続いて平成18年度も実施をいたしたいと思っておりますが、一層審査体制を充実するために、4月より構造担当職員をさらに1名増員をする予定でございます。
 また、建築確認図書の保存期間は現在1年でございますが、これを当面5年に大幅に延長いたしますとともに、建築士の資質能力を向上させるための各種の講習会を実施中ですが、これも引き続いて続けたいと考えております。このような方法によりまして、県民の建築確認制度への信頼回復と建築物の安全確保に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
 以上です。
◆(南波和憲 君) 起きてしまったことは仕方ないとよく言うんですけれども、やはりそうしたうえで、今回のことについて県のとってきた対応の中で、特に再発防止対策については非常に評価されるものがあると思います。特に、構造担当の方々を増やしたり、あるいはまた再検査をしたり、そうしたうえで、まず第1に、確認担当者の信頼回復というふうな部分についてよく気を配っていただいているなというふうに思うわけです。そして、これからは恐らく、今度は建築士の士そのものの信頼を回復する方策ということを県として考えていくことが必要になってくるのだろうと思っています。
 講習会を今後も引き続きやっていただけるというふうな話を聞いて一安心していますけれども、ぜひそれが形骸化したものでなくて、実際に実のあるもの、そして建築士のモラルにまできちんと訴えていけるような内容になるようにお願いをいたします。
 特に、補強中のものが2つであって、もう1つについても何とかなるだろうというふうなお話なので、そういうふうなうえで、ああ、よかったなというふうに思っているというふうなことでございます。ただ1点思うのが、一般の人が、現場に出て見てればわかるんじゃないのかいと、こういうふうによく言われます。そして、実際私も渋川の物件のところ、前を毎日のように県庁に通うとき通ってきていました。そういうときに、あれ、これは新工法だというけれども、HQ工法というのは随分と鉄筋量が少ないんだな、多分壁に鉄筋をいっぱい入れているのだろうななんてというふうに思いながら通ってきたんですけれども、どうやら壁にもあまり入ってなかったということのようです。
 そんなふうなうえで、ぜひ県の職員、担当の方々というのも、現場に足を運ぶ数を増やしていただきたいと思うんです。そして、目で見て、ああ、これは違うんじゃないかなというふうな目視という部分がありますけれども、そういうふうなものにまで進んでいっていただけたらありがたい。そんなふうな点を要望させていただいて、質問させていただきます。
 ありがとうございました。
 あわせて総務担当理事に耐震に絡んだことをお伺いいたします。
 日本で最初の建築に関する法律というのは、大正8年に市街地建築物法というのができました。建物の高さは50尺以内、木造3階建ての場合には筋交いをつけてください。平成8年に鉄筋コンクリートの計算基準ができて、昭和25年に建築基準法が制定されました。しかし、耐震について大きく取り上げられ始めたのは、昭和43年の十勝沖地震の検証からスタートしています。鉄筋コンクリートの柱が壊れるということが起きたわけです。そして、建物の重心が偏っていることによって倒壊してしまう、そうしたことが問題となりました。当面の対策として、45年に建築基準法施行令が改正されました。その折なんかは、本当に柱のフープの巻き方まで全部変わったわけで、当時の鉄筋屋さんが大変な大ごとをしたことを覚えています。
 47年に建設省が新耐震設計法の開発5カ年計画を発表しました。そして、検討していって53年に法案化されたんですが、53年の年にまた大きな宮城県沖地震があったために、55年になるまで再検討して現在の新耐震建築基準法が改正されました。56年から施行されています。
平成7年の阪神・淡路大震災では、中層階が座屈したと、鉄筋コンクリートの接合部が破壊したと、そうしたことが問題になりましたし、昨年の中越地震では、それまで耐震荷重とそれから耐雪荷重というのは一緒に考えていいと言われていたんですが、それが違えなければいけないんじゃないかということが指摘されています。
 建築構造設計の歴史というのは、歴史を教訓としてその地震を克服する方法の検討が中心です。そして、先ほど触れたように、鉄筋コンクリート造の建築物については、昭和45年から本格的な対策がとられるようになったわけです。県において所有する様々な建物は、重要な用途に使われている建物ばかりです。それらの中でおおよそ40年を経過している建物は旧耐震で設計されたものでありますし、また経年変化、特にコンクリートの劣化等を考慮しますと、やはり早急に建て替えていかなければいけないのではないかと思います。
 そこで、群馬県で昭和30年代、もう45年以上前ということになります。群馬県で昭和30年代に建てられた庁舎、警察署等は現在どのくらい残っていて、その中で補強や建て替えの計画がなされていない建物はどの施設か、お聞かせください。

         (総務担当理事 唐澤紀雄君登壇)
◎総務担当理事(唐澤紀雄 君) それでは、お答えいたします。
 県有施設のうち昭和30年代に建てられたもの、主要な施設である合同庁舎、警察署等で現在使用している建物については、合同庁舎につきましては昭和30年代に建てられたものはありません。警察署については吾妻警察署が1署ございます。同署は38年2月に鉄筋コンクリート2階建てで建設されて、既に42年を経過しております。
 以上でございます。
◆(南波和憲 君) 質問をつくっているときは、まさか自分の地元のことが、そこを1つだけというふうなのは思ってもみなかったことなんです。まだまだたくさんあって、そういうふうな中のひとつが吾妻警察署なんだろうなというふうに思っておりましたが、吾妻警察署のみというふうなことを伺いますと、ぜひこれは早急に計画をしていただきたい。そういうふうなお願いと要望をさせていただきます。
 ありがとうございました。
 次に、産学官連携の現状と今後の支援策について産業経済担当理事にお伺いいたします。
 18日付の新聞で、群馬大学、前橋工科大学、前橋商工会議所が医学、工学の両分野にまたがる研究やまちづくりで連携することとなりました。群馬県の経済団体が産学官連携をはじめ様々な課題に取り組み始め、各団体が行動で発進力を強めることになってきたとのレポートが載っていました。
 独立行政法人となって大学も大変積極的になってきています。群馬大学医学部が重粒子線施設に目を向ければ、工学部においても様々な共同研究を展開しています。あわせて日本原子力研究開発機構高崎量子研究所や群馬高専など、県内の研究機関が一緒になって群馬に合った産学官の連携を推進しています。そして、県産業技術センター、県衛生環境研究所、さらに各試験場の研究も大きな成果を見せているところであります。そして、それらの研究成果が商品化され、私たちの身の回りで環境の向上や生活の快適さにつながってきています。
 一方で、企業が市場競争力のあるより付加価値の高い製品を開発していくためには、積極的な研究、技術の開発が必要であります。しかしながら、中小企業の多くはこれら研究開発のための人や物やお金に不足しているのが実際であります。持っているのは意欲と創意であります。自己のアイデアを現実のものにしていくには、基礎的な研究を行っているいわゆる学と結び付いて共同研究を行っていく必要があります。経済団体がこれらの仲介に立っていただくことは、大変に有益なことであると思います。また、群馬県においてもこれらの業務をこれまでも手がけてこられましたし、今後も積極的に行っていくことが要請されているわけですが、現状においてどのように進めているのか、また今後どのように支援していくのか、産業経済担当理事にお伺いいたします。

         (産業経済担当理事 池田秀廣君登壇)
◎産業経済担当理事(池田秀廣 君) お答えいたします。
 南波議員御指摘のとおり、本県の中小企業が国の内外を問わず厳しいコスト競争、技術競争に勝ち抜いていくためには、積極的な研究開発、技術開発によりまして付加価値の高い新しい技術や製品を常に生み出していかなければなりません。しかしながら、多くの中小企業にとりましては、これを可能にする経済資源すべてを自社内に保有することが難しい状況にあります。このため大学等の研究機関からの技術移転や共同研究を進めまして、地域の人材や技術を最大に活用していくこと、すなわち産学官の連携が不可欠であります。
 そこで、本県では産学官連携を推進するため、その拠点として産業技術センターの整備や県庁内に専任組織、工業振興課内に産学連携グループ、新政策課内に科学技術振興室、こうした専任組織の設置を行うとともに、機運醸成や補助金等の財政面からの支援なども充実してきたところであります。これらによりまして、産学連携の成果、実績も徐々に上がってきており、共同研究の数につきましては、平成10年度70件のところ、16年度には352件へと5倍強に増加しております。
 また、質的にも年々高度化しておりまして、例えば県の補助制度を利用したものとしては、太田市の企業が群馬大学工学部と共同開発した車のサイドランプの製造において、同一金型内で成形、組み立て、コーティング――これは金属で膜をつくるんですけれども、コーティングの一連の作業を行う技術や、渋川市の企業が今御発言にありました高崎量子応用研究所と共同開発しました焼却炉の重金属を除去する装置などの例がありまして、今後が大いに期待されているところであります。
 県としては、こうした動きを確かなものとして一層具体的な成果を上げていくことが肝要と認識し、このため今後は次の4点の施策を中心に取り組んでまいります。
 まず第1は、産学官連携の一層の機運醸成を図るため、今年度初めて開催された群馬産学官連携推進会議が多くの参加者を得て大変好評でありましたことから、こうしたフォーラムやイベントを一層充実して産学官連携を全県的に大きな潮流にしていくこと、第2は、産業界の開発ニーズの動向をいち早く把握するとともに、大学等の潜在的な研究シーズを把握するため産学官連携に関わるシーズ及びニーズの調査を実施すること、第3は、産学官コーディネーターを設置して、開発ニーズを持った企業と利活用の研究シーズを持った大学や研究機関等を結び付けることにより、多くの信頼性の高い新たな技術と製品を生み出していくこと、第4は、産学官に関わる国の高額な資金の確保に努めるとともに、県単事業として大変要望の高い産学官連携推進補助金やR&Dサポート事業を引き続き実施して、共同研究を促進していくことなどであります。
 いずれにいたしましても、本県のものづくりをさらに付加価値の高いものとするためには、産学官の連携はますます重要なものとなってきますので、これを強力に推進してまいりたいと考えております。
 以上であります。
◆(南波和憲 君) 民の中でこうしたことを積極的にやっていく企業を研究開発型企業というふうに言うんだそうですけれども、そうした企業を増やしていくということ、そしてまた、失敗の可能性というのを極力縮めるように努力していくこと、そうしたうえで考えたうえでも、この産学官の連携というふうなことというのは必須のことだと思うんです。
 そして、すごくありがたいなと思うのは、やはり群馬大学や各種の大学が地元に対して、地元の群馬県に対してしっかりと根をおろそうというそうした動きがここへ来て出てきたように思います。ぜひそうした点も大切にしていただき、進めていただきたいと思います。やはり群馬大学に知事が直接お話をしていただいたということは、すごく大きいことだったと、そうしたことを後で聞きまして、ああ、なるほどなというふうに思ったわけです。ぜひそうした意味での連携の強化というものを今後も一層よろしくお願いいたします。
 以上です。
 5番目に介護保険制度の見直しについて質問したいと思っておったんですけれども、時間がないものですから、保健福祉常任委員会の折に取り上げさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 また、ぐんま建設産業再生支援についてもお伺いしたいというふうに思っておったんですけれども、要望だけ申し上げさせていただいて、とどめさせていただきます。
 建設業というのはやはり重層構造でできています。そしてまた、規模も大きく異なります。そうした中で、今後自己責任と自助努力という原則だけでそれぞれの業者に生き方を選別させるということは、大変に難しいのではないかというふうに思います。一式請負をする業者なのか、それとも部分的にそれぞれをやっていく専門業者なのか、あるいは特定建設業者なのか、一般建設業者なのか、あるいは端的な目安として県のランク等も参考になると思うんですけれども、ぜひそれぞれに合ったグループ分けをしていただいて、そうした中から解決策を出していっていただきたいというふうに思います。
 一方で、県は建設業者にとって最大の発注者でもあります。そうした中で、今度品確法を中心とする指名制度に移行していくというふうなことですけれども、これについていけない業者というのがかなり出てくるだろうと思います。そうした部分について、ぜひどういうふうにするのかということをしっかりと据えて対処していただきたいんです。助けていただくなら、徹底的に助けていただきたいし、難しいなら、あんたもう無理だよというところまで言わねばならないだろうというふうなところまで今の建設業は追い詰められてきているように思うんです。ぜひよろしくお願いいたします。
 また、それぞれに伺う予定でいたんですけれども、自分自身の経験から、建設業から福祉への転換というのは大変に難しいことだなというふうに思っています。
 また、農業をやっていた人、林業をやっていた人が仕事に行き詰まってしまって、建設業に参入してきたわけです。それらの方々に、もう1回農業に戻れ、あるいは林業に戻れというふうに言っても、これはできないことじゃないかな、そんなふうに思います。一時的な応援をしていくというふうなことならば可能だというふうに思うんですけれども、最後までの面倒を見ていくということは大変に難しいことだろうと思います。
 私のもとにも今、どうすれば事業をやめることができるか、そういうことを考えている人が相談に来ます。やめ方がわからない、借金が返済できないから事業を継続するしかない、そう思っている業者はたくさんいるんです。そうした人たちの声にどのように答えを出していくのか。私も解決策というのは素直に言ってわかりません。しかし、それに対して答えをきちんと出していく方策をとっていくことというのが、今まさに建設業の再生支援という中で問われてくることなのではないかというふうに思うわけで、ぜひその辺の御配慮をお願いしたいと思います。
 あと21分になってしまいましたので、本当に今後の治安対策について警察本部長にお伺いしたかったんですけれども、時間がございませんので、これについても要望をさせていただきます。
 15年6月の定例会で質問させていただいて、治安の問題は警察部局だけでは解決できる問題じゃない、知事部局においても宣言をするなり、条例化して積極的に取り組んでいくべきじゃないかと質問させていただきました。知事から誠に力強い答弁をいただいて、翌年条例化がなされ、県民すべての方々、地域の人々を含めて知事部局、教育委員会それぞれが大きな運動を展開して、そうした運動の成果として早速にあらわれたのが、昨年の刑法犯認知件数マイナス16.9%というふうに思います。しかしながら、まだまだこれからどのように――凶悪事件等もまだ発生していますし、様々なうえでまだしもというふうな部分があります。ぜひこれからも対策、対応をお願いしたいと思います。
 一方で、警察官の数はもう440人増えました。そうした人たちを第一線の中でどのようにしっかりと使っていくかということがこれからまさに問われると思います。ぜひそうしたうえで、警察本部においても対処方よろしくお願いをいたします。
 次に、県議会議員選挙の選挙区配当数及び議員定数について知事にお伺いいたします。
 端的に1点だけお伺いしたいと思います。県議会議員の選挙区の1票の格差をどう考えるかということです。
 市町村議員の選挙区は全市町村1区です。もちろん各首長の選挙も同様です。それに対して、衆議院、参議院、そして県議会議員は、それぞれ個別の選挙区から選ばれます。人数を決めていく場合で最も基本的な違いはここにあるというふうに思っています。
 大正9年、群馬県では市部に9.4%、郡部に90.6%の人が住んでいました。平成12年には市部61.6%、郡部38.4%の人が住んでいます。そして、今回の合併によって81%の人が市民となります。19%の人が郡部に残ります。
 しかしながら、どのような地域に住んでいる人の1票も同じであります。郡部の過疎の地域から選ばれる議員も密集した都市部から選ばれる議員もその価値に変わりはありません。選挙区ごとに選ぶ以上、それぞれの地域から選ばれる過程において1票の重さの違いに悩むのは、古今変わらないところであります。現在よりも少しでも1票の格差が縮まるように考えていくことは、それぞれの地域を大切に考える第一歩のように思います。そうした地域の思いの集積というのが県政となっていくんだと思うからです。
 そこで、常に地域のアイデンティティーを大切にしている知事が、こうした選挙区制度の持つ特殊な条件をどのように考えておられるのか、お伺いいたします。

         (知事 小寺弘之君登壇)
◎知事(小寺弘之 君) 県議会というのは、憲法が定めた、そして法律が定めた政治の基本でございまして、これをどういうふうに構成していくかというのは非常に大切な問題であろうと思います。議員御指摘のように、この問題については、選挙区という問題と定数という問題と2つの問題があると思います。そして、定数については、地方自治法によって最大限を定めて、人口規模によって幾らということを各団体が自主的に決めなさいと、こういうふうになっています。
 そして、選挙区については、今おっしゃいましたとおり、格差をなくそうということであれば、全県1区にすれば全く平等になるわけであります。ただ、県議会の場合は地域代表というのがあるものですから、それを重視して郡市の単位によるというのが公職選挙法の大原則になっていると思うのであります。ですから、私はその大原則、定数の問題とそれから選挙区については、郡市を中心とした地域代表の面、これを重視してやるべきではないかというふうに思います。
 今回平成の大合併が行われて、大変な市町村の行政区域の変更がございました。ですから、それを速やかに、一体感を高めるようにと私たちは市町村に言っているわけですから、その市町村の一体感を高めるように、やはり原則として郡市の単位によって法律のとおり配当数を割り当てていくべきではないかというのであります。
 そうしてやりますと、結局選挙区ごとに1票の格差というのが違ってくるわけであります。今回の私が示しております人口の1人当たりの格差というのは最大2.53倍になるわけでありますが、これは過去の選挙のあれを見ますと、平成7年の選挙は2.61倍でした。それから平成11年の選挙は2.77倍でした。そして平成15年の選挙は2.22倍でした。今回が2.53倍ですか。ですから、多少格差が広がったり狭まったりすることはありますけれども、私は、先ほど申しました原理原則を貫いていくと、このくらいの若干の違いが出てくるのではないかと思っております。これは地域代表という選挙区を大事にした原則を貫いていくと、どうしてもこういう形になるのではないかと思います。そして、これは最高裁判所の判例でございますが、制度的にはこれが3倍以上になるとこれはおかしいということを最高裁の判例では言っているところであります。そういうことでこういう形になりました。
◆(南波和憲 君) 知事、申しわけございません。もう少しこっちへかけていていただきたいんですが。知事の御提案の45というふうにした場合、やはりお話のとおり甘楽郡とそれから藤岡市が該当して、そして2.53倍になります。私どもも、おおよそ56議席から40議席までそれぞれの格差というのを検討したんです。それで検討してみたところが、51議席と50議席のときのみ2倍を下回るんですね。そして、これは甘楽郡と富岡市が該当しますけれども、1.963倍になってくる。やはりそうしたときに、どっちをとるかというふうなうえでいったときには、51議席、50議席の1.963倍をとることの方が格差という部分でははるかに平たくなってくるだろう、ましてや、甘楽郡と藤岡市、甘楽郡と富岡市はそれぞれ隣接しています。そういうふうな意味でいったときに、隣り合わせの選挙区が半分以下で当選できるんだというふうなことというのは、やはりでき得る限り避けていくべきだ、そういうふうな観点の中から私たちは50議席というものが出てきました。
 この中にあるのは、やはり議員の定数というふうなものをコストの面で考えてしまうこと、そのことというのは、やはりどうしてもこれはホリエモンの理論のようなものが根底に出てきてしまうような、そういうふうな思いがしてならないんです。そういうふうなうえで、まず人数面についてはどれだけ平等かというふうなことを観点として第一義的に考えていくべきではないか。そういうふうな過程の中から50という数が出てまいりました。そして、その50議席というのが全国の中で極端に数が悪いといいますか、ということならばともかくとして、現状の段階において上限定数に比べて計算してみると16.7%、これは全国で4番目に削減率が高いということになっています。そのような意味で50という議席数がふさわしいのではないかと考えました。
 また、今回の中で45とすると、前橋市それから高崎市の法定定数を上回ります。そして、前橋市では既に40で行うとか43で行うとかというお話が出ているそうですけれども、高崎市では現状46に近い答えが出ているようです。そうしたときに、市議会議員の方が県会議員より数が多いというのは、どうも何となく変かなというような思いも私はいたします。これは個人的な感想です。
 それといま1点、知事が直ちに原則で行うべきじゃないかというふうなお話をちょうだいいたしました。提案の中でうなずける点はいっぱいあります。そのとおりという部分もたくさんあるんですけれども、配置替えについての問題が残ってくるように思っています。
 この配置替えというのはどういうことかといいますと、1年だけ定数が増えるという選挙区ができるということです。つまり、これからの1年の間に2回選挙制度が変わるということでもあります。原則どおりに運用していきますと、来年の通常選挙まで1年間56議席で新市を割り直すことになります。来年50あるいは45議席のどちらになったとしても、1年間太田市は6、沼田市は2議席になります。そして、来年50になっても45になっても太田市は5、沼田市は1と現状の数に戻っていくわけです。沼田市が2、利根郡が1というふうに1点はなります。そういうふうになりますと、現在利根郡選出の2名の議員がおりますけれども、このうち1名が沼田市へ移ることになります。そして、その後利根郡に残った議員に不測の事態が起きたときには、沼田市へ移った議員は利根郡に戻ることはできません。恐らくは退任してもう1回選挙に出直すというような形になるんだろうと思います。
 また、2点目の太田市が6になる、みどり市が1になるという問題です。現在、太田市選出の3人、それから新田郡尾島町選出の1人は新太田市となります。山田郡大間々町、それから新田郡笠懸町の議員はともにみどり市民となります。しかし、定数が1であるために、選挙区の一部が太田市となる笠懸町の議員は自動的に太田市区選出の議員ということになります。大間々町の議員がみどり市区の議員となってきます。みどり市区の議員が辞任をされたり、事故といいますか、不測の事態が起きたりした場合には、みどり市民である笠懸町の議員はみどり市区に戻れません。つまり、この段階ではみどり市区で補欠選挙が生まれます。そして、笠懸町の議員はみどり市区から立候補するときには1度辞任しなければ立候補できません。このとき、太田市区に現状欠員1おりますから、太田市区の欠員が2となります。このために太田市区でもまた補欠選挙が必要になります。
 どちらにしてみても、この1年間の議員を選ぶためにこれだけの努力が必要であります。
 来年はお互いに1議席減となるからです。これほどややこしいことをしてしまうというのも、やはり原則論でという考え方と、それから特例1でという部分を比較したときには、私たちは比較優位の観点から考えて、原則よりも特例1の方がふさわしいのではないか。1年間の間それは新しい人を選べない、そうした思いというのはあるわけですけれども、そうしたことにおいても、1年間だけ我慢していただけないかというお願いをしていくことの方がいいのではないか。様々な形で選んでいただいている方々、そうした方々に、ああ、今度はこうなりました。はい、今度はこうなりますみたいなことというのは、なかなかしない方がいいんじゃないかなという思いの中でこうした提案をさせていただいているということでございます。知事のお考えをお伺いいたします。
◎知事(小寺弘之 君) この問題は非常に複雑な問題ですから、議員おっしゃったようなことをもっともっとはっきりと言って、これは絶対的なものは必ずしもないと思いますので、そういう議論をやるためにも私は提案しているところでございます。そして、人数の点については、平成の大合併とこれに伴う市町村の減、町村なんか半分以下になっているわけです。そういうこととか、市町村の議員の減少率、こういったことを考えて私は45あたりが適当ではないかということを申し上げているわけです。50という考えもそれはそれであると思いますけれども、やっぱりそういうところで何げに50だと、何げに45だということがはっきりしなければいけないと思います。
 それから、区割りのことについては、昨年前橋市の補欠選挙が行われました。そのときに、市会議員のときは前橋市全体で、つまり旧前橋市、大胡町、宮城村、粕川村、これが全部前橋市議会議員を投票したわけでございます。ところが、県議会議員の補欠選挙になったらば、旧前橋市だけになってしまったと、旧大胡、宮城、粕川については、それに参加できなかったということがあるわけでありますから、私たちは市町村の一体感を高めるという意味において一緒にやるべきだというのが素朴な感情であったわけであります。ですから、直ちに(「時間がないので、ちょっともっと言わせてください。そのこと」呼ぶ者あり)いや、質問が長いから答弁も長くなるんですよ。ですから、そういう一体感を高める意味でも選挙区というのは、新しく速やかに変えていった方がいいと。
○議長(中村紀雄 君) 残り時間が少なくなってきました。
◎知事(小寺弘之 君) そして、その前にやっぱり原理原則というものを大事にしないといけないということを私は申し上げているのであります。
◆(南波和憲 君) 前橋市の選挙がどのような形で行われたかというのは誰もが承知しております。全市1区ではなかったんですよね。つまり、そういうふうなうえでいったときに、全市1区でこれが行われているというふうなことであるならば、そういうふうな観点もわかります。しかしながら、そうではなかったというふうなことでもあるので、私たちとしてはお許しをいただけるのではないかというふうに考えています。(「高崎もないんじゃないかと思う」と呼ぶ者あり)はい、高崎もないんです。
 それから、先ほど知事の方から40%以上の削減があったというふうなお話を聞いていますけれども、法定上限数に比べて考えときには合併したところが減るのは当たり前なんですね。
○議長(中村紀雄 君) 残り時間はあと2分です。
◆(南波和憲 君) それですから、そういうふうな中で考えたときには、前橋市においては法定数に対して今回削減されたとして13.04%、高崎市0%、桐生市8.82%、伊勢崎市10.53%、太田市0%、これはまだ答えが出ていないからです。沼田市10%というふうに法定数に対して考えたときには、削減率として3割、4割にはなっていないんですね。そういうふうなうえで見たときに、その削減の割合を決めていく基準といいますか、そういうふうな部分についてどうしてもすれ違いができてしまう、そういうふうな点があるものですから、ぜひこれから答弁をされたりあるいは質問をしたりする場合に、それぞれが同じ数値のうえで議論ができるようにしていかなければいけないのだろうというふうに思っています。
 ちなみに、合併した市町村、人口で160万2477人、202万4044人の中で見ますと、8割の人が今回の合併に影響しました。そうして、この数というのは、法定上の上限の数値に比べてマイナス8.78%というふうな数であることをやはり承知しておいていただきたいと思います。
 以上です。
○議長(中村紀雄 君) 知事あと1分です。
◎知事(小寺弘之 君) 前橋市の場合も市会議員の選挙はしているわけです。ただ、区割りがあっただけです。ですけれども、県会議員の場合は……。
○議長(中村紀雄 君) 以上で時間が終わりました。
◎知事(小寺弘之 君) 議長、少し時間を調整してもらいたいと思うんですよ。でないと、私の答弁時間がありません。
○議長(中村紀雄 君) 以上で終わります。
 以上で南波和憲君の質問は終わりました。(拍手)
 ● 休     憩
○議長(中村紀雄 君) 暫時休憩いたします。
 午後0時45分から再開いたします。
   午前11時46分休憩


   午後0時45分開議

         (副議長 中沢丈一君 登壇 拍手)
○副議長(中沢丈一 君) 暫時、議長職を執り行います。
 ● 再     開
○副議長(中沢丈一 君) 休憩前に引き続き会議を開き、質疑及び一般質問を続行いたします。
 ● 一般質問(続)
○副議長(中沢丈一 君) 長崎博幸君御登壇願います。

         (長崎博幸君 登壇 拍手)
◆(長崎博幸 君) フォーラム群馬の長崎博幸でございます。
 会派を代表して、通告に従い、順次質問をいたします。
 その前に、今週19日から4日間にわたり開催されました第61回冬季国民体育大会、尾瀬国体が一昨日、無事閉幕となりました。本県選手団の活躍とともに、群馬県の魅力、尾瀬、そして片品のすばらしさをあらためて全国に発信することができたと思います。まずもって関係皆様の御努力に敬意を申し上げたいと存じます。
 それでは、質問に入りますので、簡潔で明瞭な御答弁をお願いいたします。
 最初に、平成18年度当初予算案について、知事に伺います。
 日本経済の現況につきましては、デフレ経済からの完全な脱却までには至っていないものの、10年とも15年とも言われるバブル崩壊後の長期低迷のトンネルを抜け出して、新たな時代に入ったとの見方が有力であります。それを裏付けるように、先日、直近の四半期、昨年10月から12月の国内総生産、いわゆるGDPの速報値が発表されました。それによりますと、実質ベースで前期比1.4%の増、年率換算では5.5%増と大変高い伸びを示しております。好調な設備投資に加え個人消費が拡大しつつあって、さらには輸出も増加するなど、内外需ともに上昇した結果で、4期連続のプラス成長となったとのことであります。
 さらに、一昨日公表された今月の月例経済報告では、半年ぶりに「穏やかに」との表現を削って、「回復している」と景気判断を上方修正されたところでもあります。そして、雇用の面でも、昨日12月の有効求人倍率が13年ぶりに1倍台を回復するなど、マクロ的には景気回復が一段と鮮明になりつつあると考えられます。
 一方で、好業績の大企業に対して、多くの中小零細企業が、また大都市圏以外のかなりの地方都市が、そして個人の生活に照らした実感から見ると、大半は景気回復にはほど遠いと受け止めているのが実態ではないでしょうか。
 知事も、提案説明において、業種によって景気回復の波に乗れない中小企業もある、個々の県民の生活を考えた場合、なかなか景気回復の実感が伴わないとの認識を示されました。その上で、上程された平成18年度予算案を本格回復型とネーミングをされておられます。
 そこで伺います。
 県内景気が着実な回復を続けているとして、平成17年度の元気回復型から本格回復型とその表現をより強めたことは、本県の経済が一層順調に回復してきているとの印象を持ちます。知事は、本県の経済状況、県内企業を取り巻く環境や個人消費意欲などをどのように捉え、積極的な予算編成をされたのか、県内経済の動向と現状認識、そして予算編成の基本的な考え方をまずお聞かせください。そして、強気とも思える税収確保への自信とその見通しについては、現時点でどのようにお考えなのかをお聞かせ願います。
 また、今予算は、県内の隅々まで経済の明るい兆しを行き渡らせ、県民が広く景気回復の実感を得られることを目指すとの強い意気込みが感じられる内容でもあり、県民から大きな期待が寄せられるものと考えます。
 そこでお伺いいたします。知事は、現状においてまだ光の当たらない部分があり、景気回復実感が伴っていないと語っておられます。知事がおっしゃっている光が当たっていないとは、どのような部分、状況を指しているのでしょうか。また、なぜ景気回復の実感が得られていないとお考えになるのでしょうか、お聞かせください。

         (知事 小寺弘之君登壇)
◎知事(小寺弘之 君) 長崎議員の御質問にお答えをいたします。
 まず、予算編成の前提としての経済の現状認識ということであります。
 我が国の最近の動向については、議員御指摘のとおり、企業収益は改善し、設備投資は増加しております。また、個人消費が緩やかに増加しておりまして、企業の好調さが家計部門へも波及してきているかなと、国内民間需要に支えられた景気が回復いたしますし、また、輸出についても伸びているということで、見通しが明るくなってきたということでございます。
 群馬県の経済を見ましても、生産が増加して消費も底がたく推移するなど、景気は回復を続けておりまして、雇用情勢は12月の有効求人倍率が1.59、これは愛知県に次いで全国第2位となっております。29カ月連続して1倍を上回っているわけであります。ただ、後ほども申しますけれども、これはマクロの数字でありまして、隅々までということではないと私は思っております。
 それから、財源の状況でございますが、地方交付税が135億円の減少、それから臨時財政対策債、これは地方交付税と同じ性質のものでございますが、これが25億円の減少となる一方で、県税収入は170億円の増収を見込みました。一般財源総額では辛うじて前年度の額を確保することができるという気持ちを持っておりますが、いわゆる三位一体改革に伴う持ち出し額が30億円となることになっておりますので、前年度以上に厳しい財政状況であります。
 したがって、真に県民の必要とする事業を見極めて、より効果的・効率的な予算編成を行うために、議会の各派の御意見も伺うとともに、県内各地で県政懇談会を開催し、県民の皆さんの御意見や御要望も聞いたところであります。また、今年は新たに県民局長も予算編成本部に参加し、活発な議論を交わしながら、現場と気持ちをひとつにして予算編成を行い、理事等のマネジメントにより既存事業を徹底的に見直した上で政策的経費に財源を重点的に配分したところであります。
 予算の柱でありますが、第1に、先ほど申しましたように、全体とすれば景気の回復基調にありますけれども、これを社会の隅々まで行き渡るように、中小零細企業の支援や経済の環境整備に取り組むこととしております。
 第2に、努力しながらも、弱い立場にある人たちに配慮をした事業に取り組んでおります。特に三位一体の改革によって福祉関係の補助、負担金などがカットされておりまして、そういったところが実質上、県民生活における弱い立場にある人たちを圧迫しないようにということで、できるだけの配慮をいたしております。
 そして、3番目として、将来への群馬の展望でございますが、私は将来、群馬県は必ず発展するであろうという立地条件を持っていると思います。そのためにも、10年後、20年後のためにも、今何をなすべきかということを大局的見地から考えて、理想的なふるさと群馬をつくってまいりたいと思います。
 それから、第4は、平成大合併が平成17年度で一応一段落をいたします。大きく地方の行政システムが変わることになりますので、それに連動して諸改革を進めるべきだと思っております。
 そして、第5は、先ほど申しました財政事情もありますので、一層スリムで効果的な行政が行われるように行財政改革に取り組むことといたしました。
 それらを総括して、昨年の元気回復型から今年度は本格回復型という名前をつけて予算を編成したところでございます。
 税収の見通しについてでありますが、平成18年度の県税収入については、政府経済見通し、経済動向、税制改正の影響等を総合的に勘案いたしまして、各税目ごとに動向を分析して積算をいたしました。特に法人の事業税については、税収の約52%を占める主な主要法人280社について直接聞き取り調査を行うなど、慎重に積算をいたしました。業種別では、電気機械器具製造業、輸送用機械器具製造業、化学工業、電気供給業が特に高い伸びを示すと思われます。この結果、平成18年度も引き続き企業収益の改善や個人消費の増加が見込まれることから、先ほど申しました税収の伸びを見込んだわけでございます。ただし、これは、経済は生き物でございますので、私どものあくまでも現時点における積算であるということであります。
 それから、光の当たっていない部分はどういうところかということでありますが、景気回復の波に乗れない中小零細企業、こういったものがそういうところだと思います。具体的に業種別で申し上げますと、木材・木製品製造業などの地場産業、それから公共工事に関連する窯業、土石製品製造業及び建設業、そのほかに卸売あるいは飲食店、宿泊業、こういったところが景気の恩恵を必ずしも受けていないということが言えるかと思います。また、企業規模別でも、中小零細企業というのがまだまだ光が届いていないということだと思います。
 このなかなか全般に行き渡らない理由としては、中小零細製造業者などは、受注確保ができても原材料費が高騰するという状況にあります。そして、さらに取引先からもさらなるコストダウンを強いられるということでありまして、なかなか受注をしても収益が、利益が出ないという状況にあるのではないかと思われます。こういったいろいろなことを、私も新年になってからいろいろな会合にも出席し、いろいろな業種の方々、いろいろな団体の方々からも直接そういう声を耳にしております。
 それから、労働面においても、群馬県の有効求人倍率が29カ月連続して1倍を上回っているというものの、依然として若い人の失業率が高い。また、ニートとかフリーターというような人も多くなってきているというようなこと、それから、雇用形態が、正規雇用ではなくて、いわば臨時雇用という形になってきておるということ、それから、有効求人倍率でも、県内の地域によっては1倍を下回っている地域があります。そういう地域間格差がございます。こういうことでありますが、全体としてそれぞれのでこぼこを少なくしていって、日の当たらないところにできるだけその光が当たるように県政としても努めてまいりたいと思っております。
 以上です。
◆(長崎博幸 君) ただ今知事から御説明を賜りました。そういった部分は私も共感をするところであります。
 少し視点を変えまして、その回復実感が得られていないという部分を、個人だとか、先ほどもお話がありました家計といったところでの観点から見ますと、県民の景況感には、今足元の経済的余裕があるかないかということとは別に、これから将来にわたって経済的な安定感であるとか安心感、そういうものが伴っているかどうかというところが関わりを持ってくる、こんなふうに思っております。そういった意味では、収入の多い少ない以上に、雇用の安定、そして年金や医療などの社会保障、こういったものに対する信頼、こういうものが大きく影響しているのではないかというふうに思います。
 昨今の社会保障の制度疲労、改革の遅れ、こういうものが将来不安の大きな要因でもあって、GDPの6割を占めると言われています個人消費の意欲、こういうものにもマイナスの影響が出ているのではないかということは否定できないというふうに考えております。
 産業政策に裏打ちされた上での中長期的な雇用政策あるいは社会保障制度の確立、こういったものがあってこそ、景気に対する好印象、好感を得られて回復実感を得る、そういうための必須条件だというふうに考えます。知事は、こういった点についてはどのような御見解をお持ちでしょうか。
 もちろん雇用や社会保障、この根幹は国政の範疇というふうには考えます。県政が担える領域というのは極めて限定的にならざるを得ないのかなというふうにも思えるところであります。それゆえに、先ほど知事がおっしゃられた広く県民が景気回復実感を得られるため、その効果的な施策、これを正直見出していくのはなかなか難しいのではないかなというふうにも考えられるところでございます。この点について知事はどのようにお考えになりますか。これからの具体的な施策、これを進められるに当たっての基本的なそういったものの考え方についてもあわせてお聞かせいただければと、こんなふうに思います。
◎知事(小寺弘之 君) 確かにバブル崩壊後十数年たちまして、非常に長い時間がかかりました。そして、不良債権の処理なども時間がかかりましたために、最初、昔――昔と言ってはおかしいですけれども、住専の頃に、公的資金導入で大論議があって、そういうものが、つまり、不良債権の処理が後手後手に回ってしまったというようなことから、バランスシート不況も生み、デフレ社会も生み、ということがひとつあったということで、景気回復を遅らせたという面があると思います。
 それからもうひとつは、効率社会あるいは規制緩和、こういうことによって企業の元気が新しい産業の創出にも役立ちましたけれども、一方で、それは非常に厳しい競争社会をもたらしたということも言えると思います。そして、雇用形態も、常時雇用というのではなくてパートが非常に増えてきたということから、将来に対する不安感、そういうものがあるいはできてしまったのではないか。そういうことから、年金の問題にしても、あるいは医療の問題にしても、いろいろ構造改革と言われてやっていることが果たしてどういうことになるんだろうかという心配を国民が持っていることも事実だと思います。
 これはどういう政策がベストであるかということは、なかなか言いにくいことでありますけれども、作用があれば必ず副作用が出てくるというふうに、経済というのは生き物ですから、両面が出てくるだろうと思いますけれども、今の段階において、もう少し日本的な経済、日本的な社会を再構築していくのが今の時点ではないか。あまりにも効率化だけを言うのではなく、かといって、みんな今までのとおりやっていればいいということでもなくて、その中間あたりに日本の社会の、日本人の本来持っている精神がいい方向に活かされるような、そういう社会をつくっていく時期ではないかと思っております。
◆(長崎博幸 君) 大変ありがとうございました。私も、まさしくそういった知事のお考えが国全体としても大きくこれからの方向を決める議論になる点だろうというふうにも認識をします。県政の中においても、ぜひ県民の身近な視点という立場で、具体的な施策につなげていただければなと、このことをお願いして、この質問は終わりたいと思います。大変ありがとうございました。
 次に、ゆとり教育と学力向上について、教育長にお伺いをいたします。
 公教育のバイブルとも言えます学習指導要領の全面見直しに向けて検討を進めてきた中央教育審議会教育課程部会から、このほど審議経過報告が示されました。報道によりますと、学校週5日制を堅持しながらも、国語、算数、理科の授業時間数を増やすとされておりまして、事実上、ゆとり教育からの転換と指摘されています。
 現在の指導要領の柱であるゆとり教育は、30年ほど前にさかのぼって、不登校や校内暴力、家庭内暴力、いじめ等々、子どもたちを取り巻く問題の背景に学校教育における知識偏重、詰め込み教育の弊害が指摘され、教育におけるゆとりの必要性が唱えられ始めたことを端緒としていると思います。その後、授業時間、教育内容を削減する方向で指導要領の改訂が重ねられてきました。そして、平成14年から完全学校週5日制へ全面移行され、自らが学び、考える力の育成をはじめとするいわゆる生きる力を育むことを目標に掲げた本格的なゆとり教育がスタートしたわけであります。
 その後、4年が経過する中で、学力低下問題や家庭での過ごし方など、様々な課題について盛んに議論が行われてきましたが、一昨年、国際学力調査において学力の低下傾向が報告されたことをきっかけに、公教育における学力向上の対策を求める機運が一気に高まったと思われます。
 ゆとり教育と学力低下問題について、教育長は、これまでの答弁で、ゆとり教育の理念そのものは間違っていないとし、日常のごく当たり前の生活習慣を身に付けさせることが学力を身に付けることにつながるとの基本的な考えを示されております。そして、その具体策として、「子どものためのルールブック50」や「コツコツ学習のすすめ」を作成して、学校現場で活用をされていると伺っております。もし違っているようでしたら、後ほど御訂正いただきたいと思いますが。
 そこで、今回、中教審が示したゆとり教育からの事実上の転換、授業時間数増加の改訂方向についてどのように受け止められているかを教育長にお伺いしたいと存じます。
 最初に、改革や改変に際しては、まずその検証が根底になくてはなりません。ゆとり教育による時間数や教育内容の厳選、削減で、それ以前と比べて子どもたちに真のゆとりは生まれつつあるとお考えでしょうか。また、総合的な学習の時間によって特色ある教育や学校づくりは進みつつあるのでしょうか。そして、トータルとして、いわゆる生きる力が身に付いてきているとお考えなのでしょうか。いずれも断定的にお答えいただくのは難しいかなとも思いますが、この際、率直な御見解をお聞かせいただきたいと存じます。
 また、この点は大変大切だというふうに考えるところでありますが、ゆとり教育の理念が果たして保護者、家庭に正しく理解をされ、学校と一体感を共有した上でゆとり教育を推進する体制が整っているか、あわせてお聞かせをいただきたいと思います。

         (教育長 内山征洋君登壇)
◎教育長(内山征洋 君) 長崎議員の御質問は、ゆとり教育についてであります。
 議員も御指摘のとおり、私も以前、この本会議で答弁させていただきましたけれども、まず、これは共通認識としてもう1度確認させていただきたいんですけれども、ゆとり教育と言うんですけれども、議員御指摘のとおり中央教育審議会の第1次答申、これが平成8年7月19日に出ております。それをちょっと読ませていただきますけれども、子どもたちに生きる力を育んでいくためには、子どもたちにゆとりを持たせるだけでなく、社会全体が時間的にも精神的にもゆとりを持つことが必要である。社会全体がゆとりを持つことにより、初めて学校でも家庭や地域社会でも、教員や親や地域の大人たちがゆとりを持って子どもたちと過ごし、子どもたちの成長を見守り、子どもたち一人ひとりと接することが可能となる。これが中央教育審議会の第1次答申の中に盛られています。
 この後、決して関係者はゆとり教育という言葉は使っていないんですけれども、間が抜けて、ゆとりと教育がくっついてゆとり教育と。それに対していろんな評価があって、今のようなゆとり教育という言葉が定着してきたというふうに感じています。
 したがいまして、基本的な考え方として、私は再三申し上げていますように、この考え方そのものは全く間違っていないだろうというふうに思います。そういう前提でいろいろ御答弁させていただきたいと思うんですけれども、それからゆとり教育の転換というお話ですけれども、実はこれもマスコミ等でいろいろ最近取りざたされて、文部科学省あるいは中央教育審議会がゆとり教育の転換を考えているというようなことなんですけれども、実は中央教育審議会の答申や何か、あるいは文部科学省の考え方を見ても、転換を図るということは言っていないんですね。ただ、今までのやり方では、基本的な理念には誤りはないけれども、それを実現するための具体的な手だてに関して課題があると考えている、そういう言い方はしています。確かに、ですから、いろんな課題があるので、これからそれをどう解決していくかということでの具体的な手法の中でいろんなシステムの変更や何かというのはあるんだろうと思いますけれども、基本的にはそういう考え方だというようなことです。
 次の質問が、これは非常に難しい質問なんですけれども、しからば子どもたちにゆとりは生まれたのかという御指摘ですけれども、これは単純に、誤解していただくと困るんですけれども、授業時間数の削減というのがまず御指摘のとおりありました。それに対して、学習内容というのが削減されました。その削減率を単純に見てみると、学習内容の削減の方が大きいんですね。その限りでは、子どもたちがどう考えているかはともかく、物理的な計算だけでいくと、ゆとりというのが出てきているはずであります。
 ただし、それだけではなかなか非常に難しいわけでして、じゃ、子どもたちが本当にゆとりを持っているのかという話になると、なかなか難しい。ただ、これに直接的に答えられるかどうかはわからないですけれども、子どもたちに学校は楽しいかというような聞き方を平成16年に調査の中でやっているんですけれども、その中では例えば小学生のおよそ85%が楽しいと言っている。じゃ、残り15%はどうするんだというあれはありますけれども、8割以上の子どもたちが楽しいと言っているという状況は一定の評価ができるのかなと。ただし、15%、残りをどうするんだという話はまた別の問題としてあろうかと思います。
 次に、御質問は、特色のある学校づくり、あるいは特色のある教育というのは、そのことによって行われているのかという、総合学習とかそういうのが入ってきているわけですけれども。これに関しては、各学校においては、従来の私どもが子どもの頃受けていた授業、きっちりと時間割があって、1時間、45分なら45分というやり方でなくて、むしろ子どもたちの集中力に合わせるような形での、例えば30分というのを1単元にして、少し時間を先のところに持っていって別の時間につぎ込むとか、いろんな授業の時間割の工夫や何かをそれぞれの学校が子どもに応じてやるというような、そういうやり方をとって、学校独自のやり方というのが結構やられている状況であります。
 それから、総合学習、これもいろいろ批判がありますけれども、この時間の中でいろんな地域に根差した活動であるとか、いろんな地域のことを知ろうとか、そういう学習をやっているという意味で言えば、今までと違って、学校という概念からはかなり違ってきた、相当特色のある学校というふうに位置付けていいんだろうというふうに思います。
 一番難しいのは、生きる力は身に付いたかという質問。これは非常に極めて難しいわけで、じゃ、しからば生きる力というのは何なんだという。私は、例えば生きる力というのを評価するのは、基礎的な学力がしっかり身に付いているのかとか、あるいは強いて言えば、豊かな人間性とでもいいますか、そういうものが子どもたちに少しでも生まれてきているのかといったようなものが、そういうものの総合的なものが生きる力――生きる力なんていうのは簡単にはなかなか難しいと思うんです。
 そういう観点で何かで見ていくということをやりますと、やはりこれも平成16年に調査をやっているんですけれども、基礎学力はついたかというようなことでいけば、何度かお話しさせていただいていますように、テストをやって、その通過率というか、それが全国的平均よりいずれの学科も上回っていますよというような、そういう結果だとか、そういうのがあるわけです。
 あるいは、これも非常に難しいですけれども、人間性が豊かかどうかという、これはあえてこれを評価する資料というのは非常に難しいんですけれども、例えばこれはやはり同じようにアンケート調査をやった結果が、これも平成16年ですけれども、あるんですけれども、子どもたちに将来の夢やなりたい職業があるかという問いに対して、肯定的な回答をしているというのが小学校5年生で87%、あるいは同じ子どもたちに友達と先生とよくあいさつをしているかということに対しては91%と。
 これを、保護者側がどう見ているかというのについて言いますと、元気にあいさつができるようになったと言っているのが86%、あるいは自分の将来に夢や希望を持っているというふうに言っているのが79%で、こういうふうな調査は教員にもしていますけれども。こういうのがひとつの目安にはなるんだろうと。基本的なところでそういう評価をする以外、なかなか難しいかなと思うんですけれども、ただ、私は、議員もおっしゃっていましたけれども、学力にしても、人間性にしても、トータルでの生きる力というのが一番欠けているのは、私は常日頃再三言っているので、もう言わなくてもいいとおっしゃるかもしれないですけれども、早寝早起き、3食しっかり食べて、親の手伝いをさせろと。まずはそれをしっかり定着させることができれば、例えば基礎学力とかなんとかというのは自然についてくるものだろうというふうに思っています。逆に、それができなければ、仮に先ほど通過率とかなんとかと言いましたけれども、テストをやって、テストの成績、平均点が上がったということで、それでいいかというと、私は決してそうではなくて、それは本当の生きる力という意味では身に付いてきていないんだろうなというような感じを持っています。
 それから、最後は、では、地域と家庭とという協力体制ということについては、これはもういろんな場面で、例えば新たに学校評価システムであるとか、これは地域の人たちに参加してもらって、学校が目標を立てて、その目標が達成できるかどうかというのをしっかり評価してもらうというようなシステムですが、あるいはもちろん情報発信は日ごろからやっていますし、それから、授業参観というのも、最近は、お気づきになっているかもしれないですけれども、各学校で相当外の方々、地域の人たちに入ってもらう。従来ですと、授業参観で父兄だけが参観するのに限定していたと思うんですけれども、そうでないような形をとるとか、いろいろ工夫をしておりまして、さらに言えば、システムとしては学校支援センターというのをいろいろやっているというようなことで、徐々に地域の人たちの協力を得られるような状況にはなってきているだろうというふうに考えております。
 以上です。
◆(長崎博幸 君) 大変幅広く教育長の率直なお考えをお聞かせいただきました。
 ここで問題点というか、私が考えているところを訴えたかったという部分では、事さように、ゆとりという部分についても、非常に理念はあっても、最後の質問でお願いをした、それが本当に家庭、保護者とも、学校サイドとも、あるいは地域、きちんと共通の同じような認識でいっているのかということが、ゆとりの評価そのものにも非常にファジーさがずっとあるわけで、お互いがきちんとそれが何かはっきりとしたものがわかるのであれば、非常にたやすいんですけれども、そこのところというのが一番――仮に具体的な問題で申し上げるならば、あいた土曜日は塾に行かせた方がいいとか、ちょっと違う方向で議論が出てきたりとか、そういうことにつながっているんだろうと思います。
 そういう意味で、そういったところをぜひこれからの教育の中で、ゆとりはまだまだ理念として続いていくわけでありますから、そのあたりを御配慮いただいて、お願いをしたいと思います。
 次、もう1問教育長にお伺いする予定ではございましたけれども、ちょっと時間の方が押してまいりまして、また別の機会でお願いをさせていただきたいと思います。大変ありがとうございました。
 続きまして、警察力の向上と治安対策について、警察本部長に伺います。
 治安状況のバロメーターであります刑法犯の認知件数がここ数年4万件を超えて過去最悪を更新するなど、増加傾向が続きました。大変に憂慮する状況でありました。昨年、ようやく件数が大幅に減少して、一定の歯どめがかかったと伺っております。犯罪防止条例制定など、行政当局や県民との連携強化を図りながら、効果的な犯罪抑止に取り組まれた御労苦に敬意を申し上げたいと思います。
 しかしながら、凶悪犯罪、特に幼い子どもの尊い命が奪われる痛ましい犯罪、事件が多発しており、県民の間にも不安が広がりつつあります。犯罪防止対策の強化が強く求められていますが、社会情勢の変化もあって、その動機も手口も大変複雑になってきているように思いますし、効果的な対策を講じることがますます難しくなってきているのではないかと思われます。
 言うまでもなく、治安の維持、回復には警察の総合力を高めることがまず必要で、その根幹には警察官の人員増が欠かせないわけであります。これまで本県の警察官一人当たりの人口が他県に比べて大変高かった状況が続いておりましたが、ここ数カ年の増員配置で幾分かは緩和されてきているのではないかと思います。厳しい県財政のもと、行政職員の定員削減が続く中で、平成18年度においても70人の警察官増員が予定されており、治安対策強化を求める県民の期待に応えたものと考えております。
 そこで、あらためて警察本部長に伺います。
平成13年度以降、これまでの5カ年で400人余の増員が図られてきていると承知いたしておりますが、警察力アップにどのように結び付いているのでしょうか。また、犯罪抑止や治安回復にどのように効果があらわれているのでしょうか、この際お聞かせ願います。
 また、昨年減少に転じた犯罪の発生を継続して減らしていくために今年も御努力を願いたいわけでありますけれども、今年の犯罪抑止対策の基本方針についてお聞かせをいただきたいと存じます。

         (警察本部長 高橋泰博君登壇)
◎警察本部長(高橋泰博 君) 警察官の増員が警察力のアップにどのような影響をもたらしているかといったことについてお尋ねがまずございました。
 警察官の定数でございますけれども、過去5年間で440名の増員となっております。また、18年度につきましても、今回この県議会に70名の増員をお願いしているところです。ただ、このように、例年このところ大幅の増員をしていただいておるわけですけれども、まだまだ警察官一人当たりの負担人口と申しますか、この点に着目してみますと、全国水準といいますか、全国平均と比べますと、まだかけ離れた数字である。群馬県警察は負担過剰である、超過負担であるということは、まだ状況は変わっておりません。この度、増員になりましたとしましても、全国では警察官一人当たり508人の負担でございますけれども、群馬県警察官にとってみれば、これは614人の負担と、こういう状況であるということをまず御認識いただきたいと思います。
 とは申しますが、このところの増員措置によりまして次のような措置をとることが可能となりました。
 まず1つが、地域警察官、交番あるいは駐在所に勤務する制服警察官、これの増強ということが可能となりました。おかげさまで地域警察官、制服警察官が常時地域一円を間断なくパトロールすることもできる、警戒することができる。警察のプレゼンスといいますか、存在感を地域住民の方々にお示しをし、また、よからぬことを考える者に対する効果的な抑止力ともなっておる、こういうことができました。
 あわせて、私服刑事と申し上げてもよろしいかと思うんですけれども、捜査部門の増強ということが可能ということになりました。18年度、今年の春以降におきましても、特に東毛地域へのかなりのパワーシフトといいますか、警察官を厚目に配置するということが可能となります。また、捜査部門についても同様でございます。
 窃盗犯なり、あるいは振り込め詐欺等、これも決して一定地域にとどまる犯行形態というものではなくて、全国的な広がり、いわゆる広域犯罪という様相を呈しておるわけですけれども、警察官の捜査員の長期の県外への出張捜査といったようなことも十分に措置することができるようになっております。
 お尋ねの2番目で、増員が犯罪抑止に、あるいは治安回復に、どのような顕在的な効果をあらわしたかということでございますけれども、先ほども申し上げましたように、ひとつの試算ではありますけれども、例えばパトロールの時間、警察官が街頭、町中をパトロールする量といいますのも、おおむね2割程度アップはしておる、深夜時間帯と警戒密度ということから見れば、時間的にも地域的にも格段に向上してきていると言うことができると思います。
 また、そのことにもよるわけですけれども、凶悪犯罪、また街頭犯罪といったものの発生自体がかなりの程度減っております。凶悪犯罪について見れば、これは昨年、平成16年と17年の対比でありますけれども、29%近くの減少という形、街頭犯罪で見ましても22%近くの減少といった形になっております。
 最後に、今年の犯罪抑止対策についての基本的な考え方ということでございます。昨年1年、群馬県警察は、犯罪防止推進条例のスキームといいますか、立法趣旨、立法の狙い、これを最大限活用させていただき、我々、ツー・プラス・ワン戦略と申し上げていますけれども、抑止と検挙とまちづくり、このうち抑止と検挙と申しますこの2つは、私ども警察の治安機関の固有の本来の業務、責務であるわけですけれども、抑止と検挙、これをともかく最大限にこの面での効果を求めて、機能的・機動的に活動をしていくということを進めておりますし、3つ目のまちづくりということにつきましては、県・市町村、あと県民局も含めてでございますけれども、また地域住民の方々、地域のボランティアの方、また事業者の方々との間で、それぞれの地域固有の例えば治安に関する懸案事項等についての共同しての取り組み、連携・協力といったようなことを昨年来重視し、かなりの力を入れてまいっております。基本的にはこの方針、これを維持してまいり、特に地域住民の方々の治安に対するニーズと申しますか、あるいは日ごろ抱えておられる不安感、こういったものを的確に早期に警察が把握をし、それに対して効果的に対処をしてまいろう、これによりまして、犯罪の発生の低減化、これを目指していこうという、そのように考えております。
 以上でございます。
◆(長崎博幸 君) ありがとうございました。ただ今いろいろ増員による効果、実質の犯罪の減少している状況等をお聞かせいただいたわけでありますけれども、今、本部長がおっしゃった、私も検挙がどうかということもあらためて押さえてまいりたい、こんなふうには考えておりますけれども、本会議ではちょっとそこは今触れないで、その検挙率を高めるための要望等をちょっと申し上げさせていただきたい、こんなふうに思います。
 増員されました70人――これからされるわけですけれども、70人に限るわけではありませんけれども、検挙率を高めるためにも、捜査など第一線に重点配備する、こういったことがより効果的な人員配置につながるだろう、こういったことをお願いしてまいりたいというふうに思います。あわせて、捜査機器類、この充実にも配慮いただきながら、総合的な警察力向上に取り組んでいただきたい、こんなふうに思います。
 私は昨年、安全・安心なくらし特別委員会の海外調査の機会を得まして、アラブ首長国連邦のドバイ首長国の警察本部を訪問してきました。自国民は基本的には無税であるほど経済的には豊かで、安定している反面、インド人やパキスタン人を中心に8割近くを外国人が占めていて、やはりアジア人の犯罪が多いそうであります。出入国の徹底管理とあわせて街頭での犯罪、あるいは観光客が被害にあわないよう、殊のほか注力していることを見聞してまいりました。
 特にパトロールの点では、制服警官は見える抑止効果という効果がある反面、不安をあおりかねないとの理由から、私服警官が重点配備をされております。日本の街頭パトロールの形態とはかなり異なっているようでありましたが、私は、見える犯罪抑止効果と即逮捕、検挙、こういうものにつながる両面とも重視をされているように感じてまいりました。
 いずれにしても、国家安定の基盤が経済の安定にあり、発展の礎である外国からの資本投資、これをとめないためにも、治安維持を何よりも重要視していることを学んでまいりました。組織体制、資機材の充実、実は彼らから誇らしげにハイテク機器の紹介がありましたが、技術的にはそれほど先進的とは思えない内容で、私自身は少しがっかりもしたわけでありますけれども、彼らが自らの責務の重さを明確に認識した上で、警察としての持てる力を十分に活かし切って、国の安定、国民の安全を担っている自信とプライドが強く伝わってきたわけであります。このあたりも参考になる点があれば活かしていただければありがたいなと、このことを申し上げて、この問題は終わりたいと思います。ありがとうございました。
 次に、2007年問題についてお伺いをしたいと思って用意をいたしました。
 1947年から49年生まれのベビーブーマー、いわゆる団塊の世代と呼ばれ、約700万人いるとされています大量の人々がいよいよ来年から集中的に定年者となることで様々な点で社会へ影響が出るのではないかと心配が広がっているのがこの問題であります。提案説明の中で、知事は、この問題を悲観的に捉えるのではなく、前向きに考えていると説明をされました。基本的には私も同感であります。
 私自身も団塊の世代の一人でありますが、これまでも受験戦争や就職戦線の厳しさ、管理職登竜門の狭さと大量の窓際族出現への課題等々、節目節目において新たな問題が懸念をされてきました。しかし、経済成長を背景として、都度、それを乗り越え、活躍の場を得ながら、一方で、経済面においても時代時代の流行を生み出す役割を果たしながら、消費者としても大いに寄与してきたと考えております。
 今懸念されている点は、まず労働力として圧倒的な数と技術力が第一線を退くことから、企業活動に支障が出るのではないかとの心配であります。また、高齢者層が一気に拡大して、年金や医療費が拡大し、社会負担が増える心配がされております。言うまでもありませんが、これらマイナスの要因をできるだけなくす、影響を小さくとどめることが政治の役割であります。これらについて知事の基本的なお考えをお聞かせいただいた上で各論に入っていきたいというふうに思っておりましたけれども、時間の制約もあります。知事が基本的に前向きに捉えておられるということで、またの機会にさせていただいて、2007年問題が県内経済にどのような影響、あるいはそれに対策をどうとられているのかということを産業経済担当理事に伺いたいと存じます。
 まず、年金の支給開始年齢引き上げに合わせまして、今進められております改正高年齢者雇用安定法、これがスタートいたします。これは2007年問題とも関わってくるという認識を持っております。県内企業の雇用状況にこれがどのような変化、影響をもたらすというふうに考えておられるでしょうか。そして、問題視をされています技能の継承、こういったものにはどんな効果が得られるとお考えになっておられますか。
 私は、労働政策の観点、これとあわせまして、産業政策、工業振興の視点から大変重要な問題であろうというふうに考えております。特に本県はものづくり産業を主要産業と位置付けられております。次世代への技能継承とあわせて、この団塊の世代の持つ高い技能、能力、経験を活用すること、これは今日の重要な県政の課題というふうにも思っております。新年度の具体的な施策についても、あわせてお聞かせをいただきたいと存じます。

         (産業経済担当理事 池田秀廣君登壇)
◎産業経済担当理事(池田秀廣 君) お答えいたします。
 高年齢者雇用安定法の関係ですけれども、群馬労働局が所管をしておりまして、この調査結果によりますと、県内に本社のある従業員300人以上の企業125社のうち、継続雇用制度等を導入済み、もしくは法施行時までに導入予定という企業は96.8%となっております。群馬労働局及びハローワークでは、今後も引き続き300人未満の企業を含めまして、導入の遅れている企業の解消に向け支援・指導を行っていくというふうに聞いております。本県といたしましても、労働行政の担当職員や企業パートナー制に関わる職員が企業に対しましてこの制度の周知に努めておるわけであります。
 こうしたことから、県内企業では、60歳以上の高年齢者の雇用者数が増加しまして、一時の大量退職というものは緩和されるのではないかというふうに期待しております。しかし、一方では、継続雇用制度等の導入によりまして若者の雇用機会への影響が懸念されることはございます。高年齢者の能力を活用しつつ、若者への雇用機会の提供についても十分配慮されることが望まれるというふうに考えております。
 次に、高年齢者雇用安定法の改正による技能継承に対する効果についてでありますけれども、企業が雇用延長等を行うことになりますと、技能継承に必要な時間的余裕が企業側に生ずる、そういうメリットがあるというふうに思います。
 本県では、昨年8月に県内主要企業に対しまして人材育成等に関する調査を行いました。これによりますと、技能継承に係る課題の有無につきましては、何らかの課題があるという答えが製造業において92%と極めて高い結果となっております。また、具体的な課題につきましては、技能の習得に意欲的な若者、中堅層が少ないとしたものが全体の企業のうち49%と最も高く、続きまして、人にうまく教えられる熟練者がいないというのが41%となっております。
 そこで、本県といたしましては、こうした状況を踏まえまして、次の3点の施策を来年度に行うというふうに考えております。まず第1は、定年退職した熟練技能者等と連携いたしまして、県立前橋産業技術専門校の施設や人材を活用して、県内中小企業の中堅・若手技能者の技術力向上を図る技能サポート事業の実施、第2は、ものづくりに興味があり、技術者や職人になりたいと希望する若者をものづくりの現場で県内企業で技能実施を行いますぐんま職人塾の実施、そして3番目は、県の教育委員会との連携によりまして、県立太田産業技術専門校の施設や人材を活用いたしまして、高校の授業科目といたしましてものづくりに関する実施を行う高校生スキルチャレンジ事業の実施等であります。
 いずれにいたしましても、技能継承につきましては、今後とも群馬県の産業が成長を続けていく上から大変重要な課題ですので、群馬県職業能力開発協会や群馬県技能士会連合会など、関連団体とも密接に連携しながら、団塊の世代の熟練技能者など優れた人材の活用を図ってまいる所存です。
 以上であります。
◆(長崎博幸 君) ありがとうございました。今御説明いただいた技能面で中小企業をサポートする、民間人材を活用するという取り組み、まさに時宜を得た取り組みだと、こんなふうに思います。
 実はよく経営者の方々から、こういった人材が欲しい、どこかにいないかといった相談をされることがあります。しかし、実際には目ぼしい相手がまだ現役であったり、実務を離れてから時間がたち過ぎていたりして、適任者になかなか巡り会うことができないという現実を感じております。
 個々人が長い間かけて積み上げてきた貴重な体験や経験に基づいての技術、ノウハウをそのまま放置してしまうのは、当人にとってもさることながら、社会として極めて大きな損失だというふうに考えております。私、この登壇に当たって、これら今お考えいただいている事業をベースにして、より広く人材の再活用が図れないかというふうに考えておるわけでありまして、それは自分の技術や技能を役立てたいというふうに望んでおられる方、このスキルを任意に登録をいただいて、能力を持った人材を求める側、主には企業になると思いますけれども、客観的なレベルを判断した上で、その橋渡し、コーディネートをする仕組みが公的につくれないかというものであります。個人情報保護の視点や安易に廉価な労働力として利用されることを防がなければなりませんから、公的機関、県が公正な立場でその役割を担ってはどうかという提案であります。
 先ほども触れましたけれども、昨年の安全・安心なくらし特別委員会の海外調査において、我が国と同じように高齢化社会を迎えているイタリアの退職者協会を訪問し、活動状況を学んでまいりました。イタリアにおいても、現役引退を控えた人の大半が社会において存在意義や生きがいを感じられることを強く望んでおる。そのための相談や具体的社会参加のノウハウの伝授など、主な活動をシステム化した高齢者自らが組織した団体であります。特に今力を入れているのは会員の拡大で、退職を控えた現役の世代に積極的にアプローチしているとのことです。それは現役中には退職後の生活設計についてイメージをあまり持たないまま定年を迎える方が多く、大きなショックを受けた後、その後、無為に暮らすことにつながっているというのが現実だそうです。個々人が生きがいを持って社会でできるだけ長く活動を続けることは、当人のためであるだけでなく、社会全体の負担軽減にもなります。早くから自分自身の生きがいを探し、目的探しをサポートする取り組み、これは大変重要ではないかと感じました。
 そのこともヒントになっているわけでありますけれども、現役中からできるだけ早く自分自身の客観的な技量を評価してもらった上で、定年延長や再雇用をにらみながら、趣味を含めて、それまでと違う分野での活動、こういったものとの両立も図れる、こういった定年後の選択の幅がより広がるということになり、2007年問題のマイナス要因を少しでも軽減できるものと、こんなふうに考えるからであります。
 そういう意味では、具体的にまずものづくり、これはいろんな分野で考えられることだと思いますけれども、ものづくり産業、こういったものに的を絞って取り組んでみてはいかがかなと、こんなふうに思うわけであります。そのことに対して一言二言、御見解をいただければ幸いと、こんなふうに思います。
◎産業経済担当理事(池田秀廣 君) お答えいたします。
 先ほど昨年8月に群馬県で調査をいたしたというふうに申し上げましたけれども、この調査によりますと、社内の人材育成の方法で現状ではどうかということでは、現状ではそれぞれの企業でいわゆるOJT、それぞれの職場内で技術者を養成するというものが多いんですけれども、今後につきましては、他の育成方法、外部の講師のところに行かせるとか、そういうような自社内ではなかなか難しいという回答を寄せております。そういう面からこの技能サポート事業を進めたわけでございますけれども、今後とも、技能士会とか職業能力開発協会とか、そういうところと連携しながら、この事業を、来年度初めてやるんですけれども、その皆さんの意見を聞いた上で、好評であれば拡充していきたいというふうに思っております。
 以上です。
◆(長崎博幸 君) ありがとうございました。またその動向等を見守らせていただきながら、逐次また考えがあればお伝えをさせていただきたい、このように思います。大変ありがとうございました。
 次、5項目め、残念ながら時間の方も迫ってまいりまして、多分これは質問できないだろうと思いますが、留保させていただいて、時間があれば後ほどということにさせていただいて、6項目の県議会議員の定数と選挙区の見直しについて取り上げさせていただきたいと思います。
 県議会議員定数と選挙区の見直しについて、知事は、県議会が自ら改革を行おうとの決意で取りまとめた見直し案にあえて対峙する独自の条例案を提案し、オープンな議論をすべきだと強く主張をされております。この問題について、我々フォーラム群馬は、これまでも決して開かれた議論が行われなかったとは思っておりませんが、本会議、委員会議論を展開することはごく当たり前のこととの認識であります。本会議質問の機会を得ましたので、条例案の発議者の立場から、議員定数と選挙区のあるべき姿に対する会派としての基本的な考え方を申し述べ、知事提出議案との相違点について、知事の見解をお聞かせいただきたいと存じます。
 まず、県議会の位置付けと役割について触れさせていただきます。言うまでもありませんが、地方自治は二元代表制に基づいており、知事と県議会はそれぞれが住民の代表として直接選挙で選ばれており、対等、独立の関係を保った上で、協力して自治の運営に責任を持つ立場であります。そして、県議会は、知事、執行機関を監視し、政策を修正または代案の提示等を行い、また、自らが政策立案することを主な役割としています。そのために知事と違って議会は多様な民意、意見を議論し、合議制でもって民意の調整、集約を図ることとされています。
 このことを念頭に置いた上で、まず定数の問題でありますが、できるだけ多くの民意を顕在化させる点では、議員数は多いほど少数意見も活かせる利点があります。一方で、できるだけ削減をするべきとの民意が大勢であり、時代の趨勢であると考えます。しかし、数そのものに絶対的な根拠を見出すことは困難で、勢い比較相対的にその合意点を求めざるを得ないと考えますし、議会のチェック機能を弱めかねない議員数の削減は慎重に、そして、議論を尽くした上で時代に適した合意形成を図ることが大切だと考えております。
 提案説明やマスコミ報道等によりますと、知事は、合併によって市町村議員数の減少、県職員数の削減を比較対象として捉え、さらに全国都道府県別の議員一人当たり人口の平均を根拠として限定数56人を2割削減し、45人にすべきだと主張をされています。
 最初に、市町村議員数が3割、4割減少するではないかという点であります。私は、市町村議員と県議会議員との比較は適当ではないと考えますが、その理由は後で触れるといたしまして、あえて市町村議員数を比較対象とするならば、合併後の法定上限数に対して削減努力がどうなされているかを見るべきだと考えます。それは、もともと地方議員の法定数は人口規模に対してリニアな相関ではなく、自治体の規模が大きくなればなるほど、自治法上、対人口の議員数は減るわけで、合併をすれば総議員数は自動的に減少します。このことは、財政上、できるだけ議員数を自らの努力で削減するということとは無関係であります。一方、法定数との比較で見ますと、合併後、39市町村の自治法上の最大議員総数は966人となり、特例後の議員数は未定の市が一部ありますが、775人程度と見込まれます。すなわち、削減率19%、2割弱であります。議員提案の定数50人、削減率17%は、知事が言われるほど大きく見劣りするものでは決してありません。それよりも削減率都道府県議会全国4位という削減努力は県民からも合格点をいただけるものだと考えています。
 また、市町村議会との比較が適当でないと考える理由は、県から市町村への地方間分権、権限移譲が進む方向にあり、市町村の役割がより高まっていくことを考慮しても、県政の担うべき内容、人口、管轄エリア、予算、職員数等々、いずれも市町村に比べ格段に大きく、そのチェック機能を果たす上において市議会と県議会との議員数を同列で比べることは適当でないとの考えであります。
 議員一人当たり人口の比較対象の考え方についても同様で、知事は全国都道府県議会の平均4万5000人に一人が適当と言われておりますが、人口1200万人を超える東京都をはじめ、大阪、神奈川、愛知、埼玉の4府県が700万人を超えており、それらマンモス都府県がある一方で、100万人未満の県が鳥取県ほか5県を数えており、人口の幅があまりにも大き過ぎる中で、議員一人当たり人口の平均と比べることはあまり意味があるとは思えません。それよりも全国順位を論じるべきで、さらに言えば、同規模の他県との比較こそが妥当だと考えます。全国順位で15位と上位であり、同規模人口を群馬の200万人に対して仮に150万人から250万人の県と比較対照してみますと、4万人に1人の議員数50人という水準は、本県を含む11県中4万3000人に1人の岐阜県に次ぐ2番目に対人口議員数が少ない県となります。これは隣の栃木県と同じ水準であります。
 次に、選挙区及び配当数についてであります。私たちフォーラム群馬は、先ほど申し上げた民意の顕在化と合議制による集約という代表民主主義の基本理念に基づいて、より多くの民意を吸い上げる点で、選挙による死に票を少なくするために、1人区は極力なくすべきとの考えであります。これは議会改革検討委員会でも主張したとおりでありますが、知事提案では、この1人区が現状の6選挙区から11選挙区に大幅に増加します。我々の考えに残念ながら逆行するものです。
 最後に、1票当たりの格差であります。1票の重さの平等化を目指すのは、言うまでもなく民主主義の基本であります。そして、私どもは、格差の許容範囲を2倍以内とするべきだと考えております。今回の見直しで、我々議員提案の条例案では1票の格差が1.96倍と2倍を下回るのに対して、知事の案では2.52倍、四捨五入すれば2.53倍とかなり高くなっています。この点も見過ごせないと考えています。
 以上申し上げた点につきまして、知事の御見解をお聞かせください。

         (知事 小寺弘之君登壇)
◎知事(小寺弘之 君) お答えいたします。
 議会と執行部が二元制の役割を担って、お互いの役割を果たしていくということが大事であるということは、私も全く同感でございます。時間もありませんので端的に申しますと、その削減が、市町村が合併後の上限定数と比べると19%ではないかというふうにおっしゃっておられますが、そもそも市町村そのものの数が少なくなっているわけですから、法定数そのものもずっと少なくなる。それの何%かということでおっしゃっているんだと思います。ただ、平成大合併前の総市町村の議員数と比べると、35%減っているわけでございまして、それから、昭和57年などと比べてみますと、49%減っているということでありまして、市町村議員の減少は顕著であるということは言えると思います。
 ただ、私は、それと県議会とが同列であるということで言っているわけではございません。これから、今の三位一体の改革にしても、地方交付税の削減にしても、いろいろ効率的なスリムな行政が求められているわけでございまして、その中における議員の定数はいかにあるべきかということを私は私なりの根拠で45がいいのではないかということを申し上げているわけでございます。
 それから、県議一人当たりの人口比較にしましても、約4万5000人というのは全国平均ということでありまして、東京や大阪や何かは多いではないかと言うけれども、それは当然でありまして、やっぱり議会を構成するにはある程度の人数、最大でもこのくらい、最少でもこのくらいというのがあるわけでありまして、その中においてこの4万5000人というのは私は平均値ではないかと、こういうことを言っているのでございます。
 それから、1人区に対する考えでありますけれども、1人区があるということは、これは私は午前中の答弁でも申し上げましたとおり、公職選挙法上、選挙の区割りは郡市による、これが原則でございますので、この原則を尊重すべきではないかというふうに思っております。
 1人区があって死に票が多いではないかと言うならば、そうすれば衆議院の選挙区だってそういうことは言えるわけで、小選挙区なわけですから、あれは死に票も多いわけでありますが、そういったことで、これは2人区がいいか、1人区がいいかというのは、それぞれ一長一短あると思いますけれども、私は今言った人数は全体的な考慮をして45人、それから
○副議長(中沢丈一 君) 残り時間2分です。
◎知事(小寺弘之 君) 選挙区の区割りについてはあまりいろいろな配慮をし過ぎると、その原理原則がわからなくなってしまって、原理原則が飛んでしまうということだと思います。
 そして、先ほどの県議一人当たりの人数でいいますと、平成7年の選挙では2.61倍、平成11年の選挙では2.77倍、そして平成15年は2.22倍、今回私の案でいいますと2.53倍ということでありますので、それは一定の範囲内ではないかというふうに思います。
 ちなみに最高裁の判例では、3倍を超えると、これは格差是正すべきであるということが言われているのであります。
 以上です。
◆(長崎博幸 君) 私は、先ほどの質問では、新選挙区をいつ適用するべきかという相違点については言及をいたしませんでした。ただ、先ほどの議論でもわかりますように、両案とも実施時期による矛盾というのはそれぞれ内包しているわけでありまして、我々の提出した案は、次回一般選挙は新選挙区で実施するべきだと。県民の思いには十分応えるものであります。
 また、平時の合併であるならば、原則どおり直ちに選挙区が変更されることになりますけれども、50年に1度の、しかも様々な特例という例外措置が講じられた上での大合併でありまして、合併の時期がまちまちに進められてきただけでなく、選挙区の基本である、今知事がおっしゃられた郡市の枠組み、これを崩しながら、様々な合併の形ができ上がってきていること、そして、次回の一般選挙まで
○副議長(中沢丈一 君) 時間が参りましたので。
◆(長崎博幸 君) 実質1年を残すのみであることを考えますと、従前の選挙区で選ばれた前議員のあくまで残任期間ということで、民意にそむくものではないというふうに思います。
○副議長(中沢丈一 君) 時間が参りましたので、以上で長崎博幸君の質問を終了いたします。(拍手)
◎知事(小寺弘之 君) 議長、こういうのは答弁はどうなるんでしょうか。
○副議長(中沢丈一 君) 答弁は求めていない。
◎知事(小寺弘之 君) それは、そうすると、答弁がないのに質問をしているということになるんじゃないでしょうか。それは二元代表制に違反するんじゃないでしょうか。
○副議長(中沢丈一 君) 議会ルールにのっとって、質問時間の中で対応しております。
 ● 休     憩
○副議長(中沢丈一 君) 暫時休憩いたします。
 午後2時25分から再開いたします。
   午後2時3分休憩


   午後2時24分開議
 ● 再     開
○副議長(中沢丈一 君) 休憩前に引き続き会議を開き、質疑及び一般質問を続行いたします。
 ● 一般質問(続)
○副議長(中沢丈一 君) 早川昌枝さん御登壇願います。

         (早川昌枝さん 登壇 拍手)
◆(早川昌枝 さん) 私は、日本共産党県議団を代表いたしまして、通告に従い順次質問いたします。
 まず、最初は、県民生活を取り巻く情勢の認識について、知事にお伺いいたします。
 御承知のように、近年、貧困と社会的格差の新しい広がりが重大な社会問題になっています。知事はこの要因についてどのように捉えておられるのでしょうか。端的にお答えいただければと思います。

         (知事 小寺弘之君登壇)
◎知事(小寺弘之 君) ゆうべ、今日の本会議を迎えるに当たって、この格差の問題というのが一番議論になりました。各理事、県民局長も参加のうえ、活発な議論が出たところであります。
 厚生労働省の平成16年度社会福祉業務報告によりますと、全国の保護世帯が平成7年度では60万世帯であったものが、平成17年11月現在では105万世帯となっているので、こういう統計上から見て拡大しているということであります。
 それから、総務省の平成16年度全国消費実態調査によると、年間収入の世帯間格差を示す指数、ジニ係数というのがあるそうですけれども、そのジニ係数で見ると、昭和54年から一貫して上昇しており、世帯間の格差が拡大していると言われておりまして、世帯主の年齢階級別では、年齢階級が高くなるに従って上昇する傾向にあると言われております。
 それから、中高年の賃金格差、若年層の失業者、フリーターの増加、正社員と非正社員の賃金格差など、教育や少子化にも影響を与えており、社会全体に格差が拡大しているというふうに見られております。
 この背景については、経済のグローバル化により国境を超えた市場の拡大、技術の交流がもたらされる一方で、規制緩和や市場開放が迫られ、地域間競争が激化したということ、少子・高齢化の進行により労働力の減少による経済成長への影響や社会保障の現役世代への影響、子どもの健やかな成長への影響など、将来に対する生活不安が高まっている等々の問題があると思います。
 競争社会においては差が生じることはやむを得ない面もあって、そのことが社会全体の発展を促進するということでありますが、その前提として、それに参加する機会の平等・均等というものが平等でなければいけないわけですけれども、そもそも機会そのものがその階層によって固定化してきているのではないかということが言われております。
 私は、なるべくそういう社会の勝ち組だ、負け組だということでレッテルを張られるような社会というのは、どうもやっぱり日本人のこれまでの伝統社会とは違うし、決していい方向ではないというふうに思っております。努力しながらも弱い立場にある人々については助けていくのが社会の基本だというふうに思っております。
◆(早川昌枝 さん) 今出されました実態の数字については、十分把握している上での質問です。
 この問題は、どういう観点から捉えるのか、行政執行責任者としての知事がどういう視点で捉えるのかということが大事だと思うんですね。つまり、おっしゃいましたように、貯蓄ゼロの世帯とか生活保護が非常に急増していると。問題は、国民全体の所得が連続的に減少する中で、貧困層が広がるという状況が戦後初めての異常な事態なんだと、この認識が最も必要ではないかというふうに思います。
 そこで、この原因が、国のというか、政府の小泉政治の構造改革の名のもとに国民に痛みを押し付け、大企業の利潤の追求を応援する政治に主な理由があるということは明らかだというふうに思うんです。
 そこで、率直にお聞きしたいと思いますが、三位一体改革への知事の一定の見識というのは可とするところも多いと思いますが、政府の構造改革、規制緩和路線に追随してきた知事の行財政運営にも責任の一端があるのではないかというふうに考えますが、この点についてはいかがですか。
◎知事(小寺弘之 君) 国全体の経済政策というのは国全体で進められますから、それを逸脱して群馬県だけが違った主義をすることはなかなか難しいと思います。しかし、与えられた範囲内で私は決して追随をしてきたわけではありませんで、三位一体改革によっても弱い立場にある人のところにとっては手厚くしていこうとか、そういう配慮をしているつもりでございます。
 以上にしておきます。
◆(早川昌枝 さん) 国の政治の枠内で逸脱するわけにはいかないというふうなことをおっしゃいましたけれども、本来、地方自治体の役割の大きなひとつが国の悪政の防波堤となって県民の暮らしを守っていくということも重要な位置付けだと思うんですね。
 そこで、さらにお聞きいたしますけれども、知事は国に追随してきたんじゃないというふうなことをおっしゃいましたけれども、確かにそうかもしれません。もっと進んで、小泉構造改革を先取りしてきたと言うべきかもしれません。例えば2000年3月に策定いたしました新ぐんま経済社会ビジョン、e−Vision、この中に行政の守備範囲というのがあります。ここを読んでみますと、これからの時代は、市場原理や自己責任の原則を常に意識しながら、行政の守備範囲を限定していく小さな政府が求められているというふうに記述してありまして、結びの言葉として、この中には障害者等はセーフティーネットが必要だということも記述されておりますけれども、行政はこうした市場原理の中で、これに適した守備範囲を目指していくことが必要であると言えるでしょうと。これは御承知のように、現出納長が商工労働部長のときに責任を持って策定した計画なわけです。
 こういうことを見ますと、状況は、その1年後に小泉内閣が発足しているわけですけれども、その基調は全く同じだと思うんですね、小さな政府、市場原理という考え方は。そういうもとで一体知事が何をやってきたか。これまで大型店の出店野放し、たくさんの商店がつぶれる、中心市街地も存亡の危機に立っている、指定管理者制度、官から民へ、不安定雇用がものすごく拡大するでしょう。また、障害者自立支援法、これを障害を持つ人たちが本当に血のにじむような思いで国会の前に座り込んで、各地でいろんな抗議行動をして、やめてほしいというふうな、そういう要請行動が全国に広がったわけですけれども、これを知事は弱者救済の柱として挙げている。私もびっくりしたわけですけれども、いずれにいたしましても、こういう支援法にしても、耐え切れないほどの負担を負わせるわけですね。
 ですから、こういう一連の状況を見ていきますと、ただでさえ少ない所得、収入、ここに負担がさらにかかってくる。可処分所得の目減りが貧困化を進めるという、そういう事態にあるんじゃないでしょうか。雇用の問題は後で触れますけれども、こうした現実に進めてきた路線と現実に起きている庶民の苦しさ、県民の暮らしを取り巻く深刻さを直視したときに、知事としての反省点というのがあるんでしょうか。
◎知事(小寺弘之 君) 言われた経済方針については、その時点その時点で評価されなければならないと思います。そして、群馬県は、あるときは全国の自治体が公共投資をできなかった時代にドーンと大型に出したこともあります。それによって群馬県の道路水準もよくなって、立地条件もよくなったわけです。それによって経済活動も活発化してきた。現在、有効求人倍率が1.59ということで全国第2位である。企業の立地件数も第1位である。こういうことは、これまでの数年間やってきた経済対策がいささかなりとも群馬県の立地条件をよくしたということであると思います。
 そして、今議員おっしゃる格差社会というのは、バブル崩壊後、日本の景気がずっと低迷してきた。マイナス成長になった。それで金融危機も出てきたということで、非常に不安感を覚えた。そこへ規制緩和が行われて、自由競争が行われて、競争社会、効率社会になってきた。そうなると、一部のIT産業のように、バーンと大金持ちになる人も出てきた。そうなってくると、国民にとっては、今までみんな等しく水準が低下しているならいいんですけれども、一部の人たちだけがぴょんと所得が多くなってくると、これはおかしいんじゃないかという格差感が生まれているのではないかというふうに私は思っているわけです。
◆(早川昌枝 さん) 私は、主には国だと思いますけれども、県政も関わるわけですけれども、行政がつくり出した貧困と格差というのが一番の大きな問題だというふうに思うわけなんですね。では、それをどうやって是正していくのかということが問われると思うんです。
 そこで、2つ目の問題として、今いろいろ出ましたけれども、この貧困と社会的格差是正のために、今県政が緊急に何に取り組むべきなのか、この点について、雇用、それから子育て、景気対策という面から順次お聞きをしていきたいと思います。
 まず、雇用環境の改善についてですけれども、今お話がありました有効求人倍率の高さや、それから一所懸命取り組んできたミスマッチ解消、こういう県の雇用対策が深刻な雇用環境の改善――特に安定的な雇用という意味ですけれども、確保にどんな効果を上げてきたというふうに分析をされておられるのでしょうか、お聞かせください。
◎知事(小寺弘之 君) なかなか経済というのは群馬県だけで独立するわけにいきませんので、やっぱり県政ができるというのは限定的であると思いますけれども、その中でも群馬県が安定した経済生活が送れるように努力してきたところでございます。平成13年9月には、悪化する雇用情勢に緊急的に対応するために、私を本部長とする雇用支援本部を設けて、全庁挙げて雇用支援に取り組んでまいりました。そういうことで有効求人倍率も上昇して29カ月連続1倍を超えるということで、全国第2位にあるわけであります。
 具体的な取り組みとしては、平成13年から16年まで緊急地域雇用創出特別基金事業を設置して、市町村事業を含めて7676人の雇用創出ができたわけであります。また、平成13年11月には、雇用能力サポート室を設置して、専門アドバイザーによる就職相談を開始しました。平成18年1月までサポート室に来られた方は4391人に上るそうです。それから、平成16年度からは、特に再就職が困難な中高年者等を対象としたとことん就職支援事業によりミスマッチの解消を図りまして、長期失業者の再就職に結び付けております。それから、平成16年7月には、若者就職支援センターを開設し、きめ細かなカウンセリングから職業紹介、定着までの一環した支援によるフリーターの正社員化が図られ、これまで1300人を超える若者が正社員となっております。
 来年度、18年度は、今まで申し上げた事業を継続実施するほか、フリーターの正社員化支援のためのフリーター・ニート対策会議の設置や職業訓練助成モデル事業、就職基礎能力養成講座の実施を講じます。また、女性が働きやすい環境をつくるために事業を行います。ということであります。
◆(早川昌枝 さん) それぞれ所管課で限られた予算の中で取り組んできたということはよく承知していますし、その限りではその頑張りに一定の評価はするものですけれども、今の深刻な雇用状況を県政という場で改善するのに今のままでいいのかどうか、これが根本から問われていると思うんです。
 今、知事がおっしゃいましたような全国トップクラスの有効求人倍率、確かにこれは求人が多いということはいいことだというふうに思うんですね。しかし、調査してみましたら、雇用改善の指標となる新規求人数に占める正社員構成比、これが何と全国で最下位、こういう状況なんですね。有効求人倍率1位の愛知県はどうかということで調べてみましたら、全国で第4位。ですから、同じ1位、2位、そういう状況の中でも、安定的な雇用に結び付く県とそうじゃない県がある。これはもっと深く行政の方でも分析していただきたいと思いますし、私どもも一定の見解を持っていますけれども、いずれにしても、そういう状況にある。
 しかも、予算はどうなのか。雇用確保に力を入れた。しかし、残念ながら、今年度の雇用対策費は前年度のやっと5割近く。それから、ミスマッチ解消の雇用調整の事業とか求職者の支援とかというのも軒並み2割以上の減少と。それから、先ほど、私もこれは非常にいいことだと思うんですが、若者の就職支援センター、せっかく評価して、効果が上がっていると言うんですけれども、これも残念ながら現状どまりで拡充はない。残念ながら、こうした予算を見る限り、雇用改善に総力を挙げて取り組む姿勢はそれほど見えないと言わざるを得ない。
 そこでお聞きしたいわけですが、こうした背景には貧困と格差を広げた根本にある雇用の現状についての認識の甘さがあるのではないかというふうに思うわけですけれども、この辺については知事はどのようにお考えですか。
◎知事(小寺弘之 君) それは私もよく承知しております。そして、日本がこれまで終身雇用制度であったものが、いわば契約のような形で正規の社員じゃなくて派遣されるとか、そういう雇用形態が変わってきております。これは言うならば、今までの日本型からアメリカ型になってきているのではないかと思います。これはいい悪いというのはいろいろあると思います。私も必ずしも今のこれまでの流れがすべていいということは言っておりません。ただ、実際に雇用するのは企業でございまして、経営とすれば、やはりいろいろ考えて、人件費だけ右肩上がりでいっていたのでは、日本の経済力は深刻に企業そのものがだめになってしまう。特に中国やそのほかの国々からの追い上げというものを考えると、やっぱりこういう雇用形態も少し改善しなきゃならないということもあるんだろうと私は思っております。
 ですから、真理はその中間にあるのかもしれないなと私は個人的には思っておりますが、やっぱり自分たちの人生に対して夢を持って、これである程度人生設計ができるなというような、将来に夢が持てるような社会に持っていくべきではないか、こういうふうに思っています。
◆(早川昌枝 さん) 確かに企業には企業の論理がある。それから、右肩上がりだけでは人件費もというお話もありましたけれども、問題は、その程度の問題だと思うんですね。やはり企業には企業の責任があるんだ、社会的な責任があるんだというところを知事としてはしっかり見極めていただきたいと思うんです。そういう認識の、甘さというとちょっと語弊があるかもしれませんけれども、いい言葉で言えば不十分、悪く言えば甘さがあるというふうに思うわけなんです。
 ちょっと実態を申し上げて、県政として取り組む課題を新たな視点で提起したいと思います。
 まず、これは、今おっしゃったように、いかに非正規社員が増えているか。つまり、全体でどんどんどんどん増えていって、今3人に1人は非正規職員という状況があります。特に若者層にこれが激増している。少子化にも、先ほど言った夢を持って仕事をするという点でも、非常に深刻な事態を引き起こしているんじゃないでしょうか。
 それでは、どういうところが増えているのかということを表(表1)にしてまいりました。
 特に増えているのが派遣労働なわけですよね。知事も御承知のとおりだと思います。これが2000年ぐらいからもう急激に伸びています。派遣先数全体の、しかもその中身が問題で、一般派遣事業、これは登録とか、日雇いとか、それから短期の雇用とかというのが主に含まれるわけですけれども、これがすごい勢いで伸びているということもおわかりいただけると思うんですね。しかし、そうした中で今常時雇用というのがいろいろありますけれども、正職員としてちゃんとした保障のある仕事をする特定派遣事業というのは、そういうところはものすごく少ないということなんですね。ですから、圧倒的にそういう派遣労働に置かれている人たちが大変な過酷な労働条件に置かれているということがおわかりいただけると思うんです。
 それを証明するのがこの表(表2)です。これは、労働者の派遣事業について定期監査というのをやるわけですけれども、昨年の4月から12月に実施した総事業数の中で、何と是正指導をされているところが58%をちょっと超えるという事態になっているわけですね。ですから、雇用そのものが不安定だけじゃなくて、置かれている労働条件、賃金もものすごく大変な事態だということを認識していただけると思うんですね。
 では、そうした中で、先ほど企業には企業という論理をおっしゃいましたけれども、どういう事態になっているのかというのがこの表(表3・4)です。私もあらためてびっくりいたしましたけれども、雇用破壊、要するに、正規職員を不安定な非正規職員にどんどん大企業は置き換えてきている。そうした中で、雇用者の報酬、右目盛り、赤い方を見ていただきたいと思いますけれども、これもどんどん下がり続けている。しかし、一方、大企業の利潤というのは、何とこの5年間に倍以上増えている。――倍以上ではありません。済みません。ものすごく、240兆円ぐらいだったわけですから、約40兆円も伸びているということがおわかりいただけると思うんです。
 つまり、私が知事に申し上げたいことは、こういう雇用の深刻な状況を見たときに、今県が何をするのか、ここのところだと思うんですね。つまり、先ほど言いましたように、大企業にも社会的な責任を果たしてもらう。ここに接近した新たな視点を持った対策が必要ではないか。そのために、ぜひひとつは、知事や幹部の皆さんが直接大企業に出向いて、雇用の状況についても懇談をするとか、話を聞かせてもらうとか、これが基本だと思うんですね。その上に立って、これは法的にも強制はできないわけですが、誘致した企業に雇用の状況報告とか、特に若者、若年層の正社員化率の向上を、企業の自主性を基本にしつつも、そこを押さえながらも、各企業に要請できるような条例、例えば雇用環境改善条例、こういうものについても検討する時期にあるのではないか、また、これが急がれているのではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。
◎知事(小寺弘之 君) 早川議員のおっしゃる意味はよくわかるのであります。それを完全に達成しようとしたのが共産主義と社会主義だったと思うわけです。全部国営にして、賃金も平等にして、安定的にやると。ところが、全体的に国の経済は縮小しちゃって、破綻してしまったわけですね。そして、今の中国は解放市場経済になった。その結果、貧富の格差は非常に広がった。沿岸部と内陸部ではこんな差が出てきたということが言われております。これはよその国の例でありますけれども、これは日本のここ10年ぐらいとってきた国全体の経済の流れを象徴しているのではないかと思います。
 私は、どちらでも両極端というのはあり得ないんじゃないかと。やっぱり真ん中に中庸の精神というのがあって、日本には日本の社会に合った雇用形態というものがあるべきではないか。だけれども、従来のような制度だけに安住をしていて、全く効率とか何かを無視した経済ではいけないんじゃないか。やっぱり経営責任というものを重んじてやっていかなければ、企業そのものが伸びていかない。そうすると、企業の雇用力も失ってしまうということなので、その辺が経済政策の難しいところではないかと思っております。
◆(早川昌枝 さん) 何も共産主義にしろという話をしているわけじゃないですよ。知事も話を意図的、悪意を持ってすりかえないでほしいということは御注意申し上げておきたいと思うんですが、私が言っているのは、深刻な雇用情勢にある。その主たる責任は、大企業と小泉構造改革、規制緩和路線にあるんじゃないかと。ですから、大企業には大企業の社会的な責任を果たしてもらう。そこに県政が雇用対策という面でどう接近しているかという新しい視点を提起したというふうに思っていますし、そのとおりなわけですね。ですから、群馬の未来を開くとかいろいろ言いますけれども、本当に知事がそういうスタンスに立つならば、今私が申し上げましたように、懇談をしたり要請をしたりということぐらいは十分できるんじゃないかというふうに思います。共産主義の話まですりかえるわけですから、こういう行政姿勢は知事にはないのかというふうに思いまして、これ以上の答弁は求める意思もありません。しかし、後ほどまた討論で十分指摘しておきたいと思います。
 さて、2つ目の問題です。時間の関係もありますので、端的に知事にお聞かせいただきます。
 貧困と格差は子育てにも少子化にも重大な影響を与える、先ほど知事がおっしゃったとおりです。この子育てを経済面から支える施策として、乳幼児医療の無料化の対象拡大、第3番目の子どもから全額保育料を無料化する思い切った経済的な支援に乗り出す時期ではないか。知事の決断を求めたいと思います。
◎知事(小寺弘之 君) 乳児医療に限らず、本県は福祉医療については、県民一人当たりの予算額から見ますと、全国で第3位の予算を確保しているところでありまして、高水準にあると言えると思います。そして、特徴的なことは、群馬県の場合、こういった乳児医療も含めて福祉医療が所得制限が一切ない。それから、現物給付方式でやっている。食事等の一部負担もない。それから、食事費も福祉医療の対象にしているという群馬県だけがやっている完全なる制度でございまして、それが非常に理想的だと思っております。したがって、予算全体との規模の問題もありますけれども、これは全部税金を投入することでありますので、群馬県の今の水準というのはかなり高い水準にあると見ております。
 そして、今後、介護保険も制度ができてしばらくたちますし、医療制度なども国の方で改革をしようというふうにしております。その方向がどういうふうに行くのかまだ定かではありませんので、今年度はよくそういった動向を見極めながら、適切な医療水準とか福祉水準を維持し、発展させていきたい、このように私は思っております。
◆(早川昌枝 さん) 保育料については御答弁がありませんでしたけれども、同じスタンスで税金を投入する、そんなにお金はないんだということなんでしょうか。
◎知事(小寺弘之 君) やはり福祉と県民の税負担というのがバランスがとれていなければいけないと思っております。ただ、私は、いつも申し上げておりますように、努力しながらも恵まれない弱者に対しては、なるべく手厚い措置をとるというのが私のモットーでございます。
◆(早川昌枝 さん) 最後の部分は、委員会でそうじゃないということを十分質問するつもりでいます。
 まず、税金の話が出ましたから言いますけれども、もしそうだとするなら、全く必要性のないダムなどは真っ先にやめるべきではないかというふうに私どもは考えています。その論議をすると長くなりますので、私がここで知事にもうちょっとお聞きしたいのは、県民のというか、つまり、子育て世代のそういう人たちの願いにどう応えていくかという問題なんですね。
 御承知かと思いますが、どんなアンケートをとっても、意識調査をしても、子育て支援の要求のトップというのは、いずれも経済的な支援をしてほしいということなんですね。また、少子化が言われますけれども、理想とする子どもの数は3人、こう答える方が圧倒的に多いわけですが、実際には2人、この理由は経済的に苦しいというふうな状況だということは知事もよく御承知のことと思います。
 ぜひこの子育て世代の要望に応えるためにも、先ほど申し上げました子育て支援を経済的に支えていくというところに力をさらに注ぐべきだと思いますけれども、もう1度答弁をお願いしたいと思います。
◎知事(小寺弘之 君) 子育て支援策については、さらに充実すべきだろうと思いますし、今度も政府と地方団体と共同して児童手当も引き上げるというようなことで行われているわけでございます。経済的な支援をやることも非常に効果的だと思いますけれども、そのほかに、例えば男女が共同して子どもを育てるとか、そういう意識の問題もあろうかと思います。
 それと、昨年の秋、私は台湾に出張してまいりましたけれども、やはり台湾でも日本よりももっと出生率が低下しているわけですね。それから、韓国も日本よりも出生率は低いわけであります。そういうことを考えると、ある程度文明が発達してくると、出生率が落ちてくるという現象も出てくるわけなので、これは経済学、社会学、心理学、そういったすべてのことからやっていかないと、ただ単に産めよ増やせよという、そういうだけの政策でも十分ではないんじゃないかというふうに個人的には私は思っております。
◆(早川昌枝 さん) 産めよ増やせよの施策を知事に聞いたわけじゃありません。出生率が深刻なほど低下してきている。それを少しでも改善するにはどうしたらいいのか。子育て群馬を標榜する県の施策としては非常にこのことが大事なのではないかという、そういう視点からの質問をさせていただいたわけです。これ以上知事に聞いてもいい答えは出ないでしょうから、ありがとうございました。
 次に、教育長に同じ視点でお聞かせをいただきたいと思います。教育長、よろしいですね。学用品とか、端的にお聞きします。
 先ほどの知事への質問と同じスタンスになりますけれども、学用品とか給食費とか授業料の支払いにも困窮する家庭が増えている、これは御承知のとおりだと思います。高校の授業料免除制度、県の奨学金制度などの周知徹底が必要ではないか、また、市町村に対して就学援助制度、説明は省きますが、こういう制度の積極的な活用も要請すべきではないかと思いますけれども、質問も端的ですので、答弁も端的にお願いいたします。

         (教育長 内山征洋君登壇)
◎教育長(内山征洋 君) 奨学制度等についての御質問ですけれども、周知をもっと徹底しろというお話ですけれども、当然、私どもは一所懸命周知をさせていただいております。当然ですけれども、高等学校の授業料の免除というようなものについては、在学中であっても、各学校において、担任を通じて、家庭状況の変化等があれば、適切にその制度を使うようにというようなことは言っておりますし、授業料未納者というのが一時問題になっておりますけれども、各担任が個別指導等によって家庭の状況を把握した上で必要と認めれば、授業料免除等をすることもやっているわけです。
 それから、市町村の就学援助に関しても、これも各市町村では保護者へのお知らせということであるとか、あるいは児童生徒への入学説明会、あるいは市町村がどこでも発行しておりますけれども、広報紙、市町村が発行するそういった広報紙等を通じて制度の周知を図っているところであります。
 以上です。
◆(早川昌枝 さん) 確かに教育長がおっしゃったように、取り組んできた結果というのは、数字上からはあらわれていると思うんですね。例えば12年から16年の5年間で、公立高校の授業料免除は57%増えている。それから、就学援助も、要保護を含んで、これは市町村ですけれども、この5年間に78%増加している。しかし、全体の、こういう制度が必要と思われる、すべて使わなきゃいけないという意味じゃありませんけれども、そういう層からすれば、まだまだもっと広がる余地というのは十分持った制度ではないかというふうに思うわけです。広げなければならないという意味ですけれどもね。ここからは子育ての経済的負担の困難さが浮き彫りになっていると思うんですね。
 例えば前橋にお聞きいたしましたら、給食費の未納の世帯はこの5年間に2.6倍にも増えているという数字を聞いてびっくりいたしました。そういう家庭が就学援助を受けているのかどうか、こういう精査もしてほしいというふうに思いますけれども、いずれにいたしましても、経済的負担を軽減するという意味では非常にいい制度であるということは間違いないと思うんですね。
 ところが、こういう点ではいいんですが、県の奨学金制度はわずか12人だけと。これは経過がありまして、同和事業が一般事業に変わってきたという、その辺が一番のネックにあるんだと思いますけれども、しかし、今一般事業としてやっているわけですから、県にも奨学金の制度があるんだよということを知らせれば、もっともっと利用できる人はいるんじゃないかというふうに思うわけです。
 そこで、改善点についてちょっと触れて、お考えをお聞きしたいと思うんです。授業料免除の件です。県立高校は100%免除、私立の方は免除率が7割から8割。県の公立高校と同等でもいいのではないか。それから、就学援助の問題です。これは市町村に要請をしていただきたいわけですが、今年度から国の予算が半分に減らされます。財政上ということで抑制をするというふうな町村もあるということも側聞しておりますけれども、ぜひこういう予算という観点から抑制しないように指導していただきたいと思うんですね。
 いずれも、先ほど申し上げましたように、経済的支援策としては重要な制度だと思うんですよ。例えば奨学金の問題ひとつとってみても、私立ですと、1カ月3万円県の資金が出るわけですね。1カ月ですね。だから、1年間にすると36万円。公立でも1カ月1万8000円ですから、年間に直しますと、21万6000円のお金が出るわけですね。これは、この世帯でいえば1カ月とか、そういう生活費に相当する支援になると思うんです。ですから、そういうことが多くの人が利用できれば、この貧困化というのにも、わずかですけれども、でも重要な問題として貢献できるのではないかと思いますので、制度の改善をお願いしたいと思いますけれども、決意をお聞かせいただければと思います。
◎教育長(内山征洋 君) 1つは、周知徹底をもっと図れということですけれども、先ほどもお話しさせていただいたとおり、在校生あるいは入学前の子どもたちに対しては、それなりに担任なりなんなりが当然進路指導や何かの中で、せっかく進学したいのになかなか家庭の事情でできないというような実態があれば、それは担任の教師が指導するのが当然でありまして、そういう中でも指導をしますし、いろんな場面でそれは指導をしております。それから、市町村においても、先ほどお話しさせていただいたように、いろんな手段を使いまして各家庭に周知をしているというような状況であります。
 それから、もうひとつの奨学金の話ですけれども、これは群馬県の場合は、授業料免除もそうですし、それから御指摘のあった高等学校の話ですけれども、いわゆる奨学金、日本学生支援機構とは別に県でやっておりまして、(「承知しております」と呼ぶ者あり)ああ、そうですか。それを両方やっているわけでして、しかも、県の方の場合には、かなりバリアを低くしたというような形で使いやすいような形にしておりますので、私どもは正直、勉学に励みたいという子どもが進路を閉ざされることのないように、もしそういうことがあれば、広報も含めて今後しっかり、当然のことですけれども、今までと同様にやっていきたいというふうには考えております。
◆(早川昌枝 さん) 支援機構と合わせても、奨学金を借りている生徒というのは160人ですから、16年度実績172人と。授業料免除が1687人も公立だけでいるわけですから、これから見ても、それから貧困層の増大という点から見ても、本当に少ない数だというふうに思うわけです。だからこそ、改善と周知徹底をお願いしているわけです。
 今後の取り組みの状況を見たいと思いますけれども、先ほど担任の先生がという話がありましたけれども、私も子育てをし、娘にも子どもがいますけれども、なかなかそこまで立ち入って話ができないという家庭も多いと思うんですよね。ですから、今教育長がおっしゃったように、いろんな機会にこの周知徹底を図って、もっと誰もが使いやすいような制度、そしてその予算もきちんと伴う、そういう対策をとっていただきたいということをお願い申し上げたいと思います。今年度以降の前進に期待をしながら、この項については質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
 それから、貧困と格差社会の是正のための対策の3つ目に、景気対策について1点だけお聞かせいただきたいと思うんです。
 景気浮揚のために地域内での経済循環、つまり、投資されたお金が地域の中に回っていくという意味ですね。これをつくり出すことが今一層求められていると思います。住宅の建設、改修というのはもう抜群の効果があるということは御承知かと思いますが、そのひとつとして、遅れている公共施設や一般住宅の耐震化の促進は非常に大きな効果を持つものだと考えています。
 そこで、公共施設については計画を前倒しにして実施できるように、特に市町村が遅れていますので、市町村、それから法人に指導を強めるとともに、これが実効が上がるように県の財政支援を強める必要があると思いますけれども、いかがでしょうか。
 それから、一般住宅の耐震診断、改修、これが法的にも今後進められるわけですけれども、それを本当に具体的に実効あるものにするためには、そしてそこで地域経済への波及効果も生んでいくという、そういう広がりのある制度として計画にするためには、県の補助制度がどうしても必要だと思いますけれども、この具体点について知事はどのようにお考えでしょうか、知事の英断を求めたいと思いますけれども、お答えいただきたいと思います。

         (知事 小寺弘之君登壇)
◎知事(小寺弘之 君) 群馬県は、ここ何年かは大規模な地震が起きていないので、比較的そういう実感が乏しいわけでありますけれども、日本列島どこでもプレートは動いているわけでありますし、地下の活動は我々の計り知れないところがございます。したがいまして、日本全国どこでも大規模な地震が発生する可能性はあると思います。
 県内の建築物の耐震化率を見ますと、一般住宅を中心に遅れているのであります。建築物の耐震改修の促進に関する法律、通称、耐震改修促進法に基づいて、平成18年度上半期までに県の耐震改修促進計画を策定する予定であります。策定に当たりましては、関係部局や市町村、関係機関等と連携・協力をして協議してまいります。
 計画の内容は、建築物用途ごとの耐震化目標、耐震化促進のための支援、環境整備方策等であります。本来、耐震診断や耐震改修工事への財政支援は市町村が主体となって取り組むところでございますが、これについては県も一緒になって応援してまいりたいと思っております。
 居住住宅の総戸数の3割に当たる約21万戸余りが耐震性能が不十分である――推定です。これはあくまでも推定でありますが――ということでありまして、そういう建築物がありますので、耐震補強に取り組むべき建築物や地区の優先度をつけて、効果的・効率的に取り組んでいきたいと思っております。
◆(早川昌枝 さん) もう少し具体的に今度はお聞かせいただきたいと思いますけれども、これから計画の策定とあわせて具体化をしていくということだと思うんですが、基本的な考え方でもお聞かせいただきたいと思いますが、ひとつ耐震診断の支援というのと、それから改修の補助、改修のためにかかる費用の補助制度というのは、どういう力というか、誘導策を持ったものにしようというふうに知事はお考えなんでしょうか。
◎知事(小寺弘之 君) なるべく耐震化率を高めたいということが究極の目標でございますが、具体的なことについては、担当する県土整備担当理事の方から答弁を申し上げます。

         (県土整備担当理事 川西 寛君登壇)
◎県土整備担当理事(川西寛 君) お答え申し上げます。
 先ほど知事が答弁を申し上げましたとおり、県内の一般的な状況、特に一般の居住住宅につきましては、耐震化が遅れているということが我々の認識であります。しかも、多数に上る21万戸余りが、耐震上、大変問題があるのではないかと推定される等、大きな課題がございます。この中で、めり張りをつけて我々は取り組んでいかなければならないと思っております。
 先ほど耐震診断、また耐震の補強に関する補助、どちらにめり張りをつけるのかというような基本的な考え方についての御質問でございましたが、これについてもよく実態がわかりません。来年度にまず実態をよく把握したうえ、一体どこから緊急性があるのか、どういう必要性があるのか、こういったことをよく把握して、また市町村なんかともよく協議をして、どういったことをやっていけば効果的にやっていけるのかということをひとつひとつ明らかにしていきたいというふうに考えております。
 以上でございます。
◆(早川昌枝 さん) 実態がわからないということですから、総体的に対象となる相当量の一般家屋について調査をするというふうに受け止めていいのでしょうか。それとも、後半で言いました、どこから必要性があるかということにもし力点を置くとすれば、防災計画で地震想定区域、東南部地震とかいろんなことを想定しながら、もしそこで大きな地震が起きたらどのくらいの被害があるかというのを、家屋の倒壊とか死傷者がどのくらい出るかという計画があるということは当然御承知かと思いますけれども、そういう重点的な地域から始めようというお考えなのか、お聞かせいただきたいと思います。
 それからもうひとつ、助成補助のことで、耐震診断にも改修についても県の補助を具体化したいという、そういうお考えなのかということもお聞かせください。
◎県土整備担当理事(川西寛 君) まず、どのようなところに取り組んでいくべきかということの御質問でございます。
 先ほど知事がお答えしましたように、まず県がつくります計画の中には、建物の用途別の耐震化目標を盛り込むということが言われております。この中で例えば一般住宅でございますとか、公共建築物、また特定の建築物もございますので、こういった用途別にどのような目標を掲げていくかということを明らかにしていきたいというふうに思っております。
 ただ、先ほども言いましたように、それをどのように達成していくかは、いわゆるエリアの地域の特性でございますとか、また地震時におきます緊急性ですとか、こういったものを想定しなければいけません。こういった想定をした後、どのような地区を中心に耐震化を上げていくかということも順次明らかになってくると思いますけれども、今のところ、そこにお答えをできるような十分な調査はしておりませんので、これについてはまた明らかになった時点で明らかにしていきたいというふうに思っております。
 それから、先ほどどのようなところから耐震の診断も県は補助するのかという御質問でございますが、本来、耐震診断、また耐震補強のための支援というのは、市町村が地域地域の特性を踏まえてやっていくものだというふうに理解をしております。ただ、県も県の支援を全く否定するわけではございませんで、そういった中でもそれぞれの市町村で御事情、また力を入れていきたい部分も様々あると思いますので、そういったそれぞれの課題、事情をよく勘案しながら、県の支援策についても同時に検討していきたいということでございます。
 以上でございます。
◆(早川昌枝 さん) 理事にお答えもいただきました。いずれにいたしましても――済みません、結構です。知事にもう1度最後にお聞かせいただきたいと思っていますので。いずれにいたしましても、県に計画が義務付けられた、危険な建物については改修の勧告もすれば使わないように中止命令もするという、非常に厳しい内容になってくると思うんですね。私がこの問題を取り上げたのは、安全・安心というふうに暮らせるという面と住宅改修というのは、非常に地域経済に影響を及ぼす、活力を生み出す基本だと思うんですね。ですから、そういう観点から、例えば江戸川区がやっていますような住宅改造のいろんな諸制度とか、あるいは先進自治体が多くやっているリフォーム制度とか、そういう耐震というだけじゃなくて、総合的に第一義的に安全・安心、そしてそれが地域経済への波及効果も及ぼせばという観点からの補助制度をぜひ具体化すべきだと思いますけれども、もう1度知事のお考えをお聞かせください。

         (知事 小寺弘之君登壇)
◎知事(小寺弘之 君) 前向きに検討してまいります。
◆(早川昌枝 さん) 次に、群馬化成産業、へい獣処理工場の悪臭公害の根本的な改善策についてどうしていくのかという観点から御質問を申し上げたいと思います。
 御承知のように、当工場は、現在地での創業以来、施設整備や環境改善のために多額な公的資金が投入されました。これまでの総事業費14億円に対しまして、うち県補助約2億円を含む公的補助は8億円近くにもなっています。しかし、こうした努力にもかかわらず、相変わらず住民は悪臭に苦しめられています。その根源が、なぜこうした悪臭がなくならないのかというあたりをどのように分析されておられるのか、まずお聞かせいただきたいと思います。

         (食品安全会議事務局長 小澤邦寿君登壇)
◎食品安全会議事務局長(小澤邦寿 君) 株式会社群馬県化成産業が昭和48年に化成場を設置して以来、議員御指摘のとおり、たびたび悪臭等の問題が発生しております。その都度、関係部局による改善指導ですとか施設整備に対する助成などの対策を講じてまいりました。
 まず、臭気につきましては、会社側としても悪臭の最大の原因でありますフェザーミールというものがございまして、これは羽毛を処理する施設でございますが、これが悪臭の最大の要因になっているということでありまして、この脱臭塔の2基のうちの1基を平成15年に最新のものにするといった、そういう改善の努力がなされておりまして、その効果があらわれているものというふうに理解をしております。実際にこの測定の結果では、平成16年から悪臭の測定が物質規制から臭気評価の規制になりまして、この悪臭の状況を見ますと、平成16年、17年と次第に改善をしてまいりまして、今年度1月末の一番最新の悪臭の測定の結果では、敷地境界領域におきまして基準値の18を下回る15という指数が出ておりまして、改善の効果はかなり出ているというふうに認識をしております。
◆(早川昌枝 さん) フェザーミールの方は、私も現地を見に行きまして、ものすごい悪臭で、14年の2月議会だと思いますが、全体的な問題の中のひとつとして取り上げて、施設整備が新しくなったのは承知しています。現地も見せていただきました。確かに改善されていますね。しかし、牛ライン――死亡牛とその他ですけれども――の方はなかなか、フェザーミールの方からも悪臭は出ることは出ますけれども、しかし、全体として悪臭がなかなか改善されないという事態だと思うんですよ。
 今、臭気測定結果を申し上げましたけれども、事務局長は専門家ですから、その臭気測定と操業との関係というのは、当然、操業形態によって臭気というのは違うわけじゃないですか。搬入、それから処理という段階がどういう事態にあるのかということと、その臭気の測定結果が妥当なのかどうかということは、一体のものとして捉えられると思うんですね。測定方法については、測定の技術的なことじゃないですよ、そういう操業の実態に合ったような悪臭の測定、臭気指数を測定されたというふうに認識されておりますか。
◎食品安全会議事務局長(小澤邦寿 君) 現実にこの測定をしているのが前橋市の環境の担当部局でございます。ですから、この測定の結果といいますか、方法論がどういうものかということに関しては、詳細はちょっと私も把握しておりません。ですけれども、少なくともこの臭気指数の表を前橋市から取り寄せて見た限りでは、ある程度ちゃんとした測定がなされていて、しかも、それは最近になってかなり改善しているということは、傾向としては認められるんだろうというふうに理解しております。
◆(早川昌枝 さん) 私が聞いている事務局長は、化成工場の許可権者である県の代表ですよね。所管の責任者。そして、公衆衛生上、良好な環境が保持できるという、そのために指導し、勧告し、できないときには改善命令も中止命令も出せるという、そういう権限を持った方に質問しているわけですね。ですから、確かに所管が違います。市が測定することになった。しかし、それが操業実態とどうなのかということは、責任者として重大な関心を持っているのが当然ではないかと思うんですね。
 今、夜間操業が主だということですね。夕方4時ぐらいから搬入されるんでしょうか。違うときもあると思いますけれども、主には夜間操業。ですから、前橋市が測定したように、11時とか10時とか12時とか、こういう時間帯にやっても実態は反映されないと。しかも、臭気は、梅雨とか、一番東風が吹いて蒸し暑いときに、そういうときに耐えられないほどの臭気をみんな感じるわけですから、そういう操業実態とあわせて臭気測定をするという指導ぐらいはやっていただきたいというふうに思うわけなんです。
 これはそういうことだということで、事務局長の立場もあるでしょうからとどめておきたいと思うんですが、要は、なぜ臭気、公害がとまらないのか。私は14年度のときに、会社の幹部の方にどうしたらいいんでしょうと質問したんですね、お会いしたときに。そうしたら、ヨーロッパの方、ドイツの方では、土壌脱臭法というのが今一般的になってきて効果を上げているというお話を聞きまして、それを検討してくださいということを議会で取り上げました。
 今回質問するに当たって、相当多くの同じような化成業者にどういう脱臭方法をとっているのかと聞きました。3つほど土壌脱臭をやっていたところがあるんですが、管理――菌の管理とか、それから土の管理とか、汚れた土をどう処理するとかが難しくて、破綻している――破綻と言うとあれですね。もうそれは使っていないということがわかったわけです。それで、どうしたらいいんでしょうかということをいろいろいろいろ聞きましたら、どこでも同じようにおっしゃるのは、今こういう脱臭装置というのは技術も非常に進歩していて、きちんと企業がその気になって一定のお金をかければ、それほど莫大じゃないんですけれども、改善されるはずですよというのを一様にお聞きしたわけなんですね。なぜここができないのかということでいろいろ調査もし、検討もしたわけです。
 そこでお聞かせいただきたいと思いますけれども、今、死亡牛が年間1万8000頭、16年度実績、このうち80%以上が茨城、栃木、埼玉をはじめとする県外から持ち込まれています。良好な環境が保たれるように、先ほど県の所管の食品監視課の責任がどこにあるのかということを触れましたけれども、やっぱり指導監督権を持つ県として是正措置をとってもらうということは、県政の当然の責務ではないかというふうに考えます。
 そこでお聞きしたいんですが、搬入量と脱臭能力というのは均衡が保たれているんでしょうか。そのために事業者は十分な自らの経営努力をしているというふうにお考えは判断をされているのでしょうか、お聞かせいただければと思います。
◎食品安全会議事務局長(小澤邦寿 君) 私、数日前に、現地の群馬化成に行って視察をしてまいりました。じかに話を聞いてきたところでは、この死亡牛の搬入量が1日大体平均70頭という程度であるということなんですが、場合によっては120頭ぐらい1日で搬入されることがあるということでした。それで、牛の処理ラインの処理能力から考えますと、仮に1日に120頭といった最大限の搬入量があったとしても、その日のうちというか、その夜のうちまでに処理ができる能力を十分有しているということなので、搬入量が多いときに、例えば処理を翌日に持ち越すといった、そういう状況はないというふうに理解をいたしまして、もちろん臭気ということに関しましては、これからもいろいろ努力を続けてもらわなくちゃいけないというふうに思いますが、処理能力という点においては、現在のところ、十分見合う能力が確保されているというふうに感じました。
◆(早川昌枝 さん) 処理能力はあると思うんですよね。ラインに乗せてやればいいわけですから。要は、御承知かと思いますけれども、BSE以前は一緒にやっていたわけですよね。鳥とか豚とかいろんなものを一緒にやっていた。ところが、BSE関連で別ラインをつくらなきゃならないということで、従前からあった脱臭装置の2つ使っていたのを1つを専用にしたわけですよね。ですから、全体の中の2つと非常に多い牛を処理して、その脱臭をする、その均衡が保たれているのかどうかということが中心的に検討しなければならないことだと思うんですよね。
 フェザーミールの方がなぜ脱臭効果を上げたのかというのは、最新式の機械を入れたからだと思うんですよ。しかし、牛のラインの方は、従前のものを使っているわけですよね。ですから、やはりこちらの方もその処理能力、それから最新式なきちんと脱臭効果を上げ得るものに変えていく必要があるんじゃないかというふうに思うんですよ。これはぜひ企業の努力、どうしてもだめな場合には公的支援というのもあり得ると思うんですが、企業としてそういう努力をしているのかどうかということがあらためて問われてくると思うんです。
 そこでお聞かせいただきたいと思いますが、この処理について無料でやっているというのがこの群馬化成工場の最大の特徴というか、突出した他の関係する業者との違いなわけなんですね。なぜ無料なのか。それはBSE以前でしたら、たくさんの原材料を確保するために無料でもいいですよ。農家の負担がなくてもということがあると思うんですけれども、BSE以後、この処理費用については農家に補助金が出ているわけですね。大きさによって1頭7000円とか、加齢月と言うんですか、5000円とか3000円とか出ているわけですから、農家から処理料をもらえるのに、なぜもらわないのか、この辺についてはどういう判断をしていますか。
◎食品安全会議事務局長(小澤邦寿 君) 農家の補助がどういう目的で出されているのかというのは私はちょっと存じませんが、この化成場に死亡牛1頭を運び込むのに相当な運搬費用がかかるというふうに聞いております。例えば他県から、割合に近いところから持ってきても、1万円や1万5000円は1頭についてかかるんだというふうに説明をしておりました。そういったことを鑑みて、処理料については無料で受けている、そういう業者の説明を受けました。
 それが企業として果たしてそれでペイするのかどうかということについては、私もちょっとよくわかりませんが、業者の説明としては、もう既に搬入をすることだけで相当な負担が必要なんだという、そういうような説明でございました。
◆(早川昌枝 さん) もし業者が本当にそう答えたとすれば、これは重大問題ですよ。なぜだかわかりますか。つまり、今BSE関係で、生産者は検査所がありますね。そこに持っていく費用、それから検査所から処理施設、化成場に持っていく費用は、ほとんど全額公費で負担されています。検査も無料です。ですから、生産者が処理場に持ってくるまでは全部自己負担はありません。農家の人に聞いてみてください。これは畜産課の関係ですけれども。しかも、先ほど申し上げましたように、処理費用というのが出るのになぜ無料にしているのか。もし事務局長が行かれて、農家の運び賃が大変だから無料にしているんさみたいな話だとすれば、これは大変なことになると思うんですよ。確かに業者に入ってくるんじゃないんですよ、搬送費というのは。生産者に入るわけですよ。生産者は、それをもらって、そしてそれぞれ搬送するところに払うという。それはそうですよね。直接搬送業者に払うわけじゃありませんから。だから、生産者の負担はない。全額無料になっているはずだ。にもかかわらず、取れる処理料を何で取らないのか。これは非常に不思議なところなんですね。
 私が問題にしているのは、他の関係業者はほとんど取っていますよ。全部100%の業者に聞いたわけじゃありませんから、全部わかるわけではありませんけれども、相当数の業者に聞いたところでは全部取っている。なぜ取らないのか。つまり、原材料をここに集中するシステムがずっと前から群馬化成工場はできていたんじゃないかという疑問を持っています。
 そこで、こんなところをやりとりしていても仕方がありませんので、こういう処理料を取れば、多額なというか、かなりの、1億を超える収入が業者にもたらされるはずです。ですから、ぜひ専門のコンサルも入れ、そして畜産課と食品監視課と県の環境と県の産廃と市の環境分野と――県と市と、それから幾つもの課にまたがる問題ですよね。化成場を取り囲むそういう状況があるわけですから、総合的な体制をつくって、今度こそ企業の責任をしっかり果たしてもらう。そして、悪臭公害をなくしていく取り組みを本気でやっていただきたいと思いますけれども、決意をお聞かせください。
◎食品安全会議事務局長(小澤邦寿 君) (「簡単でいいですよ」と呼ぶ者あり)はい。議員がおっしゃられたようなこと、私もこの悪臭問題については大変興味がありますし、これについては真剣に取り組んでいきたいというふうに考えております。
◆(早川昌枝 さん) この件は終わりますけれども、ぜひ住民が安心して普通に暮らせる、そういう環境をつくっていただきたいということを重ねてお願いを申し上げておきたいと思います。どうもありがとうございました。
 最後になりましたが、議員の定数削減と区割り変更の議案についてお聞かせいただきたいと思います。知事にお聞きいたします。
 特にこの場では定数削減についてのみに中心を絞ってお聞かせいただき、区割り問題は委員会で論議をさせていただければというふうに思います。
 まず、知事の定数削減の提案は、自らの行政執行に対するチェック機能を弱めることを議会に強要するようなものというふうに私どもは受け止めております。また、議会の議論に干渉することは、審議機関と執行機関のチェック・アンド・バランスを弱めるものとも受け止めています。知事の政治姿勢としても問題があると思いますけれども、今申し上げました点について知事のお考えをお聞かせください。

         (知事 小寺弘之君登壇)
◎知事(小寺弘之 君) 県議の定数の問題でありますけれども、平成の大合併によりまして、県内の市町村の数も70から39に減少いたします。市町村の議員数も35%削減される予定であります。自主独立を選択した市町村も、財政健全化のため、議員、職員の削減に向けて努力しており、県についても、職員の削減について積極的に努力をしております。
 私は、通常ならともかく、今回は平成の大合併という50年に1度の地方行政システムの変更でありまして、普通の年とは違うというふうに思っておりまして、この観点から考えていたところでございます。
 県議会の政治的な基礎は県民にあります。県議会の基本となる定数問題や選挙区の問題は、県民にオープンな形で議論すべきものでありまして、議会の中だけで検討するというのは適当でないと思っております。
 そして、議会にも同じでありますが、私にも県民や市町村等から、定数問題、選挙区の問題の見直しについて要望が多数寄せられております。そして、私としては、いろいろ考えた上で、慎重に考えた上で、条例提案権というものが与えられている知事としての政治責任を果たす必要があると判断をして条例案を提出したものであります。
 もとより、議会への干渉といった意図はなくて、やはりこの問題は広く政治の土俵を決める問題でありますから、いろいろな選択肢が出て、議論、意見が出て、その中から、議論を重ねた上で最適と思われるものを決定すればいいと思います。その間のプロセスが大事でございまして、県民にオープンな形で問題点を議論していただきたいというのが私の希望であります。
 そして、この条例案の議決権というのは、申すまでもなく議会にあるわけでありまして、最終的な判断は議会で行われることになります。したがって、その最終結論に至った経緯について、議会も県民に対して説明責任を果たすことが必要ではないかと思っております。
 仮に議員が何人になろうとも、45人であろうとも、議会の権能自体が弱まるものではありません。さらに活発な議員活動によって県政の発展が寄与されるものであるというふうに私は思っております。
◆(早川昌枝 さん) もう1度お聞かせいただきたいと思いますが、議員の定数が減ったからといって、議会の権能が、そういう力が後退するわけじゃないというのは知事が今おっしゃいました。しかし、実際には、45になったときに委員会構成がどうなるのか。もちろん少なくなりますよね。それから、今いろんな県民の要求もたくさん、広範囲に及んでいます。しかも、非常に難しい、先ほど言いましたように貧困と格差というひとつ問題を捉えても、議会が総力を挙げて取り組まなきゃならない問題というのも山積をしているわけですね。そうしたときに、知事自らが自分のチェックをもっと弱めてくれというような提案をする。そりゃそうでしょう。議員の数が少なければ少ないほど、そういう状況が生まれることもあるわけですから。それが果たしてどうなのかということについて、もう1度お答えいただけますか。
◎知事(小寺弘之 君) 決して議会の権能が少なくなるわけではないと思います。それよりも、私はむしろ、こういった問題が議会だけで1つの案しか出てこないと。これだけの人数がいらっしゃっても、私が出さなければ1つしか出ないわけです。そういうことはどういうことなんでしょうか。
◆(早川昌枝 さん) とっぴ過ぎて答える気もないというのがこういうことなんでしょうか。いかに知事の、自らが議員削減の提案をするということが特異――特異というと言葉がわかりづらい。イレギュラーでおかしなことかということだと思うんですよ。私はそう考えています。全国都道府県議長会事務局でも、「こういう例は聞いたことがない」というふうにおっしゃっているということを仄聞しています。
 知事は、県民の声を大事にすると言いますが、議会にもそういういろんな声があるということは私も承知しています。いろんな要請書も出されましたけれども。しかし、県民の声を代表するのは自分なんだと、議会は無視しているかのような構図を描くべきではないというふうに思います。
 ちなみに、誤解されると困りますが、私どもは、日本共産党は、定数削減には、議会案にも知事案にも反対をしておりますけれども、それでも自分だけが県民を代表して意見を言っているんだというような、そういう構図は描くべきではないと思いますけれども、政治姿勢としてお答えください。
◎知事(小寺弘之 君) ですから、私は、県民のいろいろな意見を踏まえて、考えて提出しているわけです。私の意見がすべて通るわけではなくて、議決権は議会にあるわけですから、議会が決定するものだと思っております。
 それから、調査した結果、例がないということですが、それは当たり前の話でありまして、今まで例のない大合併が行われているわけでありますから、そういうことがあっておかしくはないと私は思います。
 私も、この提案をすることについては、異例なことであるだけに、一所懸命これが適当であるかどうか、ずっと考えてまいりました。一昨年ですか、秋、請願や何かが出てからも、議会がどの程度この問題について議論がなされているか、オープンな形で議論がなされているかということを見ましたけれども、私も、「その委員会に出席したい」と言ったにもかかわらず、「出席はしなくてよろしい」と言われるわけですね。それは私がまだ意見を申し上げる前からやっていることでありまして、それは、議会のことは議会だけで決める、ほかの人は入れないという、これと同じではないかというふうに私は思った次第であります。
◆(早川昌枝 さん) 議会のことは議会で決めるということと知事の出席を求めなかったということは、別なことだというふうに私は考えています。
 そこで、平成の大合併があったから、小寺知事のように自ら議員定数の削減条例を出すのは例がないのは当然だとおっしゃいましたけれども、もしそういう論理でいくならば、平成の大合併をしたのは群馬だけじゃありません。ほかの県もそうなわけですから、ほかの知事の判断、良識がどうなのかということだと思いますけれども、もし平成の大合併があるんだからこういう例があってもいいんだということになれば、どこかでそういう例も生まれるのかなというふうにも感じますけれども、そういう論議にすりかえるべきじゃないと思うんですよね。やっぱり自らがチェック機能を弱めることを提案するということ自体が異例なことなんだということを、ぜひ誠意を持って捉えていただきたいというふうに思うんです。
 ちょっとお聞きしておきたいと思うんですが、議案提案権の問題が出ました。確かに知事の方もそんなお話を前にもおっしゃっていたような気がするんですが、しかし、議案提案権があっても何をやってもいいということにはならないんじゃないでしょうか。逆に、議会がもし知事の手足を縛るようなことになれば、まさに泥仕合じゃありませんか。だから、私どもは、定数削減には反対ですけれども、議会と執行部のあるべき原点に立ち返って、良識ある判断をすべきではないかと思いますけれども、いかがですか。
◎知事(小寺弘之 君) 平成の大合併というのは、非常に大きな地方行政システムの変革でございます。そして、この後に控えているのは、政府が検討しているのは、道州制はどうであるかとか、そういうことまで検討の素材に上がっているわけです。ですから、その前に、私たちは地方自治体として自らの責任を果たして、そして国の政策と違うならば、違うということを言えるだけの自分たちも努力をしなければいけないというふうに思うわけであります。
 私が提案したことは何ら議会を束縛することにならないわけでありまして、議会は議会として適切なる条例を判断して議決していただければいいと思うのであります。そして、早川議員も、定数が60がいいとおっしゃるならば、その60であるということを皆さんにわかるように説明していただきたい、このように思うのであります。
◆(早川昌枝 さん) そのことを知事に言われる筋合いはありません。私どもは定数削減には反対ということを詳細に申し上げておりまして、今は知事の議案に対して知事にお聞きしているわけですから、その範疇でお答えいただければいいんじゃないでしょうか。知事のそういう態度が、やっぱり私は、先ほど来知事もおっしゃったし、先に質問されたお2人の方もおっしゃっていましたけれども、議院内閣制をとる国会と、それから大統領制というか、そういう仕組みにある議会、県議会、ともに住民から直接選ばれてくる、そういう立場にあるわけですよね。そこには法的なものもさることながら、おのずからの常識的・良識的な守備範囲というのがあるんじゃないでしょうか。そこのところを今度の知事の提案というのはかなり逸脱しているのではないかというふうに思うわけです。
 そこで、さらにお聞きしておきたいと思うんですが
○副議長(中沢丈一 君) 残り時間あと5分です。
◆(早川昌枝 さん) はい、承知しています。議会と住民を分断し、対立の位置に置く風潮に迎合するとになるのではないか。ということは、確かに議員を減らせという、そういう人もいるでしょう。税金の無駄使いだという人もいるでしょう。しかし、一方では、自分たちの要求を大事にしてほしい、もっとしっかり審議してほしいんだという、そういう人もいるんじゃないでしょうか。出された要請だけが県民のすべての要求だととるその知事の姿勢にも、私は重大な問題があるんじゃないかと思うんです。
 時間がないですから一言だけですけれども、いろんな団体から、定数削減、新選挙区での区割りをという要望をみんなもらいました。そのうちのかなりの部分が一言一句違わない文章で書いてあるということは、そうした意図を持った人たちが組織的に自分たちの意思を伝えようという、そういう動きも一方にあったということですね。しかし、そこから除かれた多くの人たちが、今知事がおっしゃたように、平成の大合併だから、今行政も厳しいところだから、状況だからということで議員の定数削減を本当に望んでいるかどうか、これはわからないではありませんか。ですから、そういう点では、減らせという方の住民の意思がよくて、そうじゃない人はだめなんだみたいな、そういう対立の構図というのは描くべきではないというふうに思うんです。
 最後に、聞きづらい点ですけれども、ここまで知事がこだわって、テレビ討論もやろう、今日は、200万円かかるそうですけれども、テレビの出演もあるようですが、こうした事態を考えたときに、非常に申しわけない、もし違っていれば否定していただいて結構ですが、自らの――選挙で言うとまずいですよね。そういう政治活動を意識した政治的な意図があるのではないかという方もたくさんおられますけれども、そういう声も仄聞いたしますけれども、その辺に関してはどんなスタンスをお持ちなんでしょうか、お聞きして質問を終わります。
◎知事(小寺弘之 君) そんなことでは全くありません。私は、県を代表する者として、議会と知事とがあります。その中で、いろんな意見が出てこの問題は解決すべきであるということを真剣に考えた上で、やむを得ずこういう意見を出しているのでありまして、そんな意図でやっているものではありません。
 そして、今回のテレビ討論につきましても、議会側に「どうですか。一緒にやりませんか」と言ったけれども、「それは審議に影響を来すから出席しない」と言われたわけでありまして、それはやっぱり県民の声というものを少し軽んじているのではないかなというふうに思ったわけであります。
 私が100%何も200万人全部の県民の声を代表しているというわけでは、それはもちろんありません。ただ、私は、代表者として選挙で選ばれて知事に就任した以上、今の政治状態、それからこれからの政治状態を見まして、いろいろなことを判断した上で、定数や選挙区について祈るような気持ちで提案しているところでございまして、その辺は誤解のないようにお願いしたいと思います。
○副議長(中沢丈一 君) 残り時間1分を切りました。
◆(早川昌枝 さん) いずれにしても、私どもは、知事が良識を持って、議会の審議権、それから自主性を尊重して、知事の提案を取り下げていただくということが一番いいんじゃないかということを申し上げまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
○副議長(中沢丈一 君) 以上で早川昌枝さんの質問は終わりました。
 以上をもって本日の日程は終了いたしました。
 次の本会議は、27日午前10時から再開し、上程議案に対する質疑及び一般質問を続行いたします。
 ● 散     会
○副議長(中沢丈一 君) 本日はこれにて散会いたします。
   午後4時散会