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平成17年  9月 定例会−10月03日-03号




平成17年 9月 定例会

群馬県議会会議録  第3号
平成17年10月3日        出席議員 53人 欠席議員 0人 欠員 3人
   松沢 睦  (出席)       角田 登  (出席)
   田島雄一  (出席)       青木秋夫  (出席)
   大林喬任  (出席)       岩井賢太郎 (出席)
   矢口 昇  (出席)       中村紀雄  (出席)
   原 富夫  (出席)       早川昌枝  (出席)
   大澤正明  (出席)       関根圀男  (出席)
   中沢丈一  (出席)       小林義康  (出席)
   長崎博幸  (出席)       腰塚 誠  (出席)
   石原 条  (出席)       岡田義弘  (出席)
   塚越紀一  (出席)       金子泰造  (出席)
   荻原康二  (出席)       安樂岡一雄 (出席)
   南波和憲  (出席)       亀山豊文  (出席)
   黒沢孝行  (出席)       五十嵐清隆 (出席)
   星野 寛  (出席)       山本 龍  (出席)
   木暮繁俊  (出席)       小野里光敏 (出席)
   真下誠治  (出席)       金田克次  (出席)
   松本耕司  (出席)       田所三千男 (出席)
   金子一郎  (出席)       久保田順一郎(出席)
   長谷川嘉一 (出席)       須藤昭男  (出席)
   岩井 均  (出席)       金子浩隆  (出席)
   平田英勝  (出席)       大沢幸一  (出席)
   桑原 功  (出席)       塚原 仁  (出席)
   織田沢俊幸 (出席)       中島 篤  (出席)
   伊藤祐司  (出席)       狩野浩志  (出席)
   新井雅博  (出席)       福重隆浩  (出席)
   橋爪洋介  (出席)       中島資浩  (出席)
   岩上憲司  (出席)
説明のため出席した者の職氏名
   知事         小寺弘之
   出納長        後藤 新
   教育委員長      武藤敏春
   教育長        内山征洋
   選挙管理委員長    河村昭明
   人事委員長      大河原清一
   代表監査委員     岸  賢
   公安委員長      青木次男
   警察本部長      高橋泰博
   企業管理者      関根宏一
   病院管理者      谷口興一
   理事(総務担当)   高木 勉
   理事(企画担当)   山本 明
   理事(保健・福祉・食品担当)
              福島金夫
   理事(環境・森林担当)大木伸一
   理事(農業担当)   加藤光治
   理事(産業経済担当) 池田秀廣
   理事(県土整備担当) 川西 寛
   食品安全会議事務局長 小澤邦寿
   財政課長       嶋 一哉
   財政課GL(次長)  深代敬久
職務のため出席した者の職氏名
   局長         齋藤 ?
   総務課長       小見輝夫
   議事課長       高橋秀知
   議事課GL(補佐)  中島三郎
   議事課GL(係長)  得地雅彦
   議事課主幹      今泉一幸
   議事課主任      堀 和行
    平成17年10月3日(月)
                  議  事  日  程 第 3 号
                                 午 前 10 時 開 議
第1 一 般 質 問
  ・第139号議案から第167号議案について
  ・平成16年度群馬県公営企業会計決算の認定について
  ・平成16年度群馬県競馬組合一般会計決算の認定について
                          以 上 知 事 提 出
   午前10時1分開議
  ● 開     議
○議長(中村紀雄 君) これより本日の会議を開きます。
  ● 諸 般 の 報 告
○議長(中村紀雄 君) 日程に入る前に、諸般の報告をいたします。
 9月30日に設置されました決算特別委員会の正副委員長互選結果につきましては、委員長に田島雄一君、副委員長に田所三千男君が選任されましたので、御報告いたします。
  ● 一 般 質 問
○議長(中村紀雄 君) 
△日程第1、第139号から第167号までの各議案、平成16年度群馬県公営企業会計決算及び平成16年度競馬組合一般会計決算認定の件を議題とし、上程議案に対する質疑及び一般質問を行います。
 通告がありますので、順次発言を許します。
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              本 日 の 発 言 通 告
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│氏     名│     発 言 通 告 内 容          │答弁を求める者の職名    │
│( 所属会派 )│                          │              │
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│荻原康二   │1 指定管理者制度導入について           │理事(総務担当) │
│(自由民主党)│2 教科書採択について               │教育長 │
│ 発言割当時間│3 学校現場における要支援問題と対策について    │教育長 │
│    60分 │4 不法滞在者に対する県警の認識と今後の対策について│警察本部長 │
│       │5 無医地区の状況とへき地医療対策について     │理事(保健・福祉・食品担当)│
│       │6 公共事業費の減少と県の予算配分の考え方について │理事(県土整備担当) │
│       │7 地元問題について                │理事(県土整備担当) │
│       │ (1) 国道254号バイパスの整備について │ │
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│桑原功    │1 愛県債について │ │
│(フォーラム │ (1) 愛県債発行目的の明示について        │知 事 │
│ 群馬)   │ (2) 愛県債発行による具体的成果説明について   │病院管理者 │
│ 発言割当時間│2 行政文書・古文書の保存方法について       │教育長 │
│    70分 │3 汚水処理施設の整備拡大とディスポーザーに対する取│理事(県土整備担当) │
│       │  り組みについて │ │
│       │4 児童虐待への対応について            │理事(保健・福祉・食品担当)│
│       │5 自治体病院の再編について            │理事(保健・福祉・食品担当)│
│       │6 外来植物対策について              │理事(環境・森林担当) │
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│       │1 近年の尾瀬の状況と今後の利用について      │理事(環境・森林担当) │
│       │2 県産材センター開設による県内森林・林業・木材産業│理事(環境・森林担当) │
│       │  への波及効果について │ │
│星野寛    │3 尾瀬国体と県民局について            │教育長           │
│(自由民主党)│                          │理事(総務担当) │
│発言割当時間 │4 残留農薬等のポジティブリスト制導入に向けた取り組│ │
│   50分  │  みについて │ │
│       │ (1) ポジティブリスト制導入による規制や取り組みに│食品安全会議事務局長 │
│       │    ついて │ │
│       │ (2) 農薬使用者に対する指導・啓発について    │理事(農業担当) │
│       │5 副知事二人制について              │知 事 │
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│新井雅博   │1 アスベスト対策について             │理事(環境・森林担当) │
│(自由民主党)│2 群馬の環境教育について             │理事(環境・森林担当) │
│ 発言割当時間│3 魚のすみよい河川環境づくりについて       │理事(県土整備担当) │
│    50分 │                          │理事(農業担当) │
│       │4 ザスパ草津の不正に係る対応について       │理事(県土整備担当) │
│       │                          │理事(産業経済担当) │
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│山本龍    │1 知事の県政運営について             │知 事 │
│(自由民主党)│ (1) 県政における二面性について │ │
│ 発言割当時間│   ? 市町村の自主性についての二重基準について │ │
│    60分 │   ? アイデア政策への二重基準について │ │
│       │   ? 優しさの二重基準について │ │
│       │ (2) 県民意見のチャンネルについて │ │
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○議長(中村紀雄 君) 荻原康二君御登壇願います。

         (荻原康二君登壇 拍手)
◆(荻原康二 君) 自由民主党の荻原康二でございます。
 一般質問第1日目には我が党の大澤幹事長をはじめ各会派の代表が質問に立っており、中には一部重複する部分もあるかとは思いますが、私なりの視点から質問をさせていただきますので、執行部の率直な答弁が行われるよう期待し、通告に従い質問をさせていただきます。
 去る9月11日、衆議院議員選挙が行われ、結果については、御承知のとおり、小泉総裁率いる我が自民党が絶対安定多数の296議席を獲得することができ、同じく郵政民営化に賛同した公明党の議席と合わせれば、327議席の与党議席となったわけであります。
 総括すれば、結果に対する様々な評価と解釈があるようでありますが、官から民へとの考え方が大きな流れとして国民全体に認知された選挙結果であることは間違いないことと思われます。就任以来、小泉総理が、民間でできることは民間に、地方でできることは地方にと唱えてきた理解しやすいスローガンが今回の選挙で実ったものと思っております。
 平成15年に国が決定し、昨年9月に本県議会においても議決、制定された指定管理者制度導入の条例は、まさにその流れに沿ったものであります。民間に任せても十分できるものであり、むしろその方が効率がよく、サービスも向上すると思われる県有施設の管理・運営や諸事業が本制度によって民間に門戸が開かれるのは、まさに時代の要請であり、画期的なことであると思います。
 県は、来年4月からの本制度の実施に向けて準備を進めているようでありますが、原則公募による事業者の選定という条例の精神については、ぜひとも真摯に考えて作業に当たっていっていただきたいと思うところであります。今回対象となっている県有施設は53施設と報告を受けております。もちろん中には歴史的経緯があったり、あるいはどうしても民間の管理・運営にはなじまない等の理由で公募とならない施設があることも理解し得ないことではありませんが、また一方では、これまで管理・運営に当たってきた公社や事業団の先行きや雇用の問題も当然考えなければならない課題として出てくると思われます。
 しかし、今回の本制度導入は決して骨抜きにしてはならないものと私は思っております。国全体において問題の先送りをしてきたことがいかに現在の状況を苦しいものにしてきたかをよくよく考えてみる必要があると思います。県の財政問題、行政の透明性の確保の視点からすれば、不退転の決意を持って本制度の実施に向けて努力をしていただきたい。そして、本制度の趣旨を忘れることなく、徹底した態度で導入を遂行してほしいと願っております。
 そこで、総務担当理事にお伺いいたします。
 本制度実施に向けての作業の進捗状況はどのようになっているか。
 2番目に、現時点での問題点は何か。
 3つ目に、本制度の実施後の見通しとその期待される成果はどうか。
 以上3点についてお答えいただきたいと思います。
 次に、教科書採択について、教育長にお伺いいたします。
 平成18年度から学校現場で使われる教科書を決定する教科書採択の作業が本年行われ、本県においても9つの採択地区でその結果が出されたようであります。申し上げるまでもなく、教科書は学校現場における教育の最も基本となる教材であり、その内容の与えるところにより将来の国家や国民の姿が形成される重要なものであります。そのため文部科学省は、教科書検定を行い、学習指導要領を作成し、国全体の一定の教育水準の確保と健全さを保つ努力を重ねてきたと私は理解しております。
 そうした文部科学省の方針と作業がある一方、近年、教科書の記述内容において、いかにそれが検定済みの教科書とはいえ、一般的に見て偏向の過ぎた目に余るものがあると指摘する識者の声が大きくなってまいりました。そうした危機感を持った人たちが殊に歴史や公民の教科書の危うさを感じ、自らの視点での記述による新しい教科書を世に問い、本年の採択の経過と結果を見守ってまいりました。その経過において、他県のいくつかの地域では、採択がされる当日に教育委員会周辺に大勢の人たちが集まり、教育委員たちに様々な圧力をかけたり妨害が行われたりの事実があったことも、新聞報道において我々も知るところでございます。
 本県における最終結果としては、前回に引き続き、新規の採択に向けて参入した教科書は採択ゼロということであったようであります。既に自分の子どもは成人したとはいっても、私も国民の一人として、人の親として、子どもたちがより良い国民として育ってくれることを願っております。そのためには健全な良い教科書を子どもたちに与えてやりたいと思っておりますので、この結果に対しては甚だ憂慮しているところであります。
 ちなみに、その教科書については既に市販本として町中の書店に並べてありますので、私も自分で買い求め、一読いたしましたところ、非常に優れた記述内容であり、なぜこれが採択されなかったのか、不思議に思っている次第であります。
 そこでお伺いいたしますが、この度の採択結果についてはおおむね承知しているところでありますが、県教委として採択結果をどのように承知し、評価しているか。
 また、本県の採択作業が進められる中で、現場でのトラブル等、採択作業に影響を及ぼすような事例はなかったか。
 また3番目に、現行の教科書採択制度に問題はないのか。もしあるとすれば、どんなことか。
 以上3点について、教育長にお答えいただきたいと思います。
 次に、もうひとつ教育長にお伺いいたします。
 過日、自民党の政調懇談会の席に学校の管理者の方々がおいでになり、学校現場における問題や要望をお聞きする機会を持つことができました。学校現場の抱える問題が数多くあることは、教育関係者のみならず、社会全体が強く認識するところでありますが、あらためて話を聞いてみますと、やはり部外者には日頃見えない様々な問題のあることをあらためて知らされる思いで、貴重な機会であったと感じております。
 その中で、学習障害や注意欠陥多動性障害、これらは略してLDとかADHDとか、それぞれ専門用語で表現するようでありますけれども、いわゆる教室内で普通に授業を受ける児童・生徒の中にあって、通常の授業進行とは全く異なる一人だけの行動をとったりして全体の授業が不能に陥る、そうした児童・生徒の存在する状況に対して、教員の加配を含め善処を求めたいという話が出てまいりました。
 これまで群馬県では、さくらプランやわかばプラン等の施策を実施するとともに、少人数学級の編制に向けても大変な努力をされてきたことは我々も承知しているところであります。そうした県の努力が現場教師の負担軽減や教育内容の充実にもつながってきております。
 私たちも、これまで不登校やいじめなど現場の実態について知らされてまいりました。しかし、LDやADHDのことも含め、そうした問題解決に向けて、単純に人的加配だけで良いのかどうか、根本的には他の方策を見出し、別の視点から解決に向けての努力がなされなければならないのではないかと疑問に思う次第であります。いわゆる普通の子どもたちの学習環境がそうした一部の児童・生徒によって全体的な悪影響を受け、授業や生徒一人ひとりの学校生活が阻害されるとしたら、看過できないことと思われます。
 そこでお伺いいたしますが、以上のような実態と特別な支援が必要とされる児童・生徒について、県教委としてはそれをどのように承知しているか。
 そして、かかる状況に対処するためには、果たして人的な加配で済むことなのか。むしろ事態を直視し、特別な児童として別途個別の対応が求められているのではないか。
 以上2点について答弁をお願いしたいと思います。
 4番目の質問といたしまして、警察本部長にお伺いいたします。
 戦後60年を経過し、その間、我が国の動きには大小様々な波があり、殊にバブル崩壊による経済の低迷には国民の多くが苦しんでまいりました。しかし、大きく見れば全体の経済の発展、技術の進歩、輸送手段の充実などは戦後の荒廃した社会の実情とは比較にならないものであり、国際化は一段と進み、地球は狭く、外国はますます近くなっております。
 そうした状況の変化とともに、様々な目的を持って外国人が我が国に入国をしております。誤解を恐れずに率直に申し上げるならば、我が国の国益にかなう人にはもっともっと日本に来てほしい。そういう人と交友関係を増大していきたい。しかし、逆に、国益を損ない、我が国の安全・安心を脅かす人には我が国にいてほしくないと思うのは、これは当然のことでございます。
 これまで外国人の密入国や不法滞在あるいは凶悪な犯罪について、再三議論されてまいりました。私も、そうした議論のひとつとして、入管と警察との連携によって犯罪の根となっている不法滞在の外国人の迅速かつ強制的な国外退去作業を進めるべきとの意見を申し上げてきた経緯がございます。かつての日本国内において発生した犯罪では考えられないような類型あるいは手法による犯罪が多く見られるようになったのは、社会的背景が変化したことも一面あると思われますが、外国人犯罪者によってその変化を来したことも理由のひとつとして否定し得ないところであると思います。
 政府の犯罪対策閣僚会議で犯罪に強い社会の実現のための行動計画を策定し、25万人と推計される不法滞在者を半減させるために、この度、余罪のない不法滞在外国人を送検手続きをとらずに入国管理局に直接引き渡し可能としたようであります。
 そこでお伺いいたしますが、本制度の運用に当たって見込まれる効果はどんなことか。
 送検されないまま入管に引き渡された場合の考えられるリスクは何か。
 また、現在、群馬県警の不法滞在者に対する認識と今後の対応策はどのように考えておられるのか。
 以上3点についてお答えいただきたいと思います。
 次に、本県の無医地区の状況とへき地医療対策についてお伺いをいたします。
 近年、疾病構造の変化や少子・高齢化の進展に伴い、医療需要は増大し、その内容も複雑・多様化し、医療に対する関心はますます大きなものとなっております。また、我が国の医療提供体制は国際的にも評価の高い国民皆保険制度のもと、いつでも、どこでも、誰もが容易に受療できる体制が整っていると言われており、国民・県民が安心して暮らすための大きな精神的支えともなっております。しかしながら、その一方で、医師の偏在等が社会問題となっていることも事実であり、過疎地域やへき地での医療の恩恵に十分浴することのできない人たちもおり、地域間の格差があることも厳粛に受け止めなければならないと思われます。
 本県においても、過日、新聞報道がなされたとおり、平成16年末の無医地区等調査によると、無医地区が3村6地区となっており、医療に恵まれないこれらの地域で暮らしている住民の方々にとっては、このような環境の整備が緊急の課題となっております。
 そこで、本県の無医地区等の状況とへき地医療対策について、保健・福祉・食品担当理事にお伺いいたします。
 次に、県土整備担当理事にお伺いをいたします。
 昨年9月議会において、私は小寺知事に次のような質問をいたしました。1つ、県発注の公共工事の現在の数字をどのように考えておられるか、2つ、今後の公共工事の推移する方向とあるべき姿をどのようにお考えになっておられるかという内容のものであります。
 知事は、「国の財政再建という目標の中で三位一体の改革が唱えられ、この手法については真剣に受け止めていかなければならない課題である。同時に、麻生プランによって地方単独事業も平成2年の頃の水準にまで公共事業を抑えてほしいとの国の指針が出されている。本県としては、なだらかな抑制を図りたいと思うので、国の指針から導かれる金額よりも100億円程度上積みをした額で県単事業予算を組んでいる」との答弁を得ております。
 景気はマクロ的には回復しているようでありますし、県税収入も増加に転じております。しかし、一方で、地域間格差、企業間格差、個人格差が顕著になってきていることも事実であります。地域間格差で言うならば、ひとつの例として、私の地元奥多野地域の経済は従来から公共工事に頼る部分が大きく、その金額の上下で商店をはじめその他地元の細々とした経済が一喜一憂すると言っても過言ではない経済構造になっております。ちなみに藤岡土木事務所の事業費は、平成8年のピーク時には86億円であったものが今年は27億円にまで落ち込んでおります。この数字の捉え方が間違っていないとすれば、31%まで藤岡土木管内の事業費は落ちているということであります。この方法で県全体の数字を見れば、平成8年の本県の公共工事総額は1870億円であり、今年度は985億円、当時の52%になっております。
 もとより自助・自立の精神は大切であります。また、公共工事の本来の目的が土建業者の救済や地域経済の活性化ではないこともよくよく私も承知しております。それらは公共工事の側面的効果として認められるものと思っております。本来、政策課題があって、工事目的もはっきりとしていなければならず、単なる景気浮揚策として金をつぎ込んでいくことは問題がありますが、地域によっては公共事業が地域を支える根幹的な産業になっていることも現実であります。
 あえて申し上げれば、どんなに他産業の求人倍率が上昇しようと、建設産業でなければ到底雇用されない人たちがこの地域に大勢いることも事実であります。昨年の知事答弁については、理解するところも大でありました。しかし、その後の、殊に近頃の地域の現実を見ていると、果たして私の県議会議員としての役目はそれで務まるのか、また、格差という点でこのまま声を上げずにいて良いのか、不安にかられるところであります。
 そこで、今回は川西理事にお尋ねいたします。
 1つ、公共事業がここまで減少している現実をどのように受け止めておられるか。
 2つ、地域間格差ということを考えるとき、県の予算配分をどのような考え方に基づいて行っているか。
 以上の点についてお答えをいただきたいと思います。
 最後にもう1点、地元の問題を県土整備担当理事にお伺いいたします。
 これまで機会あるごとに国道254号バイパスの整備促進について要望を申し上げてまいりました。私も本議会に議席をいただいてから早くも11年目となり、思い起こせば、平成7年の6月議会、初の議会での一般質問に立たせていただき、この254号バイパスの問題を取り上げさせていただきました。当時、白紙に近いような状況であった整備に関する計画も、その後、都市計画決定あるいは環境アセスメント等の作業を経て、現在は土地測量も終え、土地買収が行われているところであります。この間、事業の促進に当たられた県当局の御努力に深甚なる感謝を申し上げる次第でございます。
 しかし、十年一昔と言われます。また、このように変化の目まぐるしい時代、10年以上もの当局の御努力を私は地元議員として承知しているものの、なかなか目に見える形で整備が地元住民に映ってこない。いつ、どうなるかという声が時折私のもとへ舞い込んでまいります。一方では、土地所有者や隣接する場所が道路予定地になっている人たちにしてみると、一日も早く目に見える形で先々の生活を絡めた作業に入りたいとの思いが募っております。また、土地の価格が下落する中、先へ行くほど買収価格も下がり、移転等のタイミングもずれ、生活の見通しに困難さが生じております。何はともあれ、ここまで計画が進んできた以上、一日も早い整備を地元住民も地権者も望んでおります。
 そこで、2点質問をさせていただきます。
 まず、建設に向けた現在の進捗状況と見通しはどのようになっているか。
 そして、バイパスが完成し、供用できるまでにはまだまだ時間がかかるようであります。そのため、現道の川内交差点の改良によって現在の渋滞状況をいくらかでも解消すべく、そちらの改良計画にも着手しているようでありますが、その見通しはどうなっているか。
 以上2点についてお答えいただきたいと思います。
 以上、私の第1次質問とさせていただきます。(拍手)

         (総務担当理事 高木 勉君登壇)
◎総務担当理事(高木勉 君) 荻原議員の御質問のうち、指定管理者制度の導入についてお答えをいたします。
 指定管理者制度の導入につきましては、群馬県におきまして、公の施設の管理に民間の能力を活用しつつ、県民サービスの向上とコスト改善を目指す、この制度の導入を契機にいたしまして、行政改革をさらに推進していく考えでおります。民間の積極的な参入を歓迎する立場でございます。そのために群馬県では、昨年10月に制定いたしました「公の施設に係る指定管理者の指定の手続等に関する条例」、いわゆる通則条例でございますが、この条例におきまして群馬県では指定管理者の選定を原則として「公募」によることといたしました。
 そこで、第1に、指定管理者制度の移行に向けた作業の現況についてのお尋ねでございますが、指定管理者制度を導入する53施設のうち33の施設につきまして、「公募」により指定管理者の候補者を選定することとしたところであります。9月30日までにこの募集を締め切ったところではありますが、88団体の応募がございました。また、その他の20施設につきましては、第1に、法令上の制約などにより団体が限定される。2つ目に、市町村などが運営する施設との一体管理の必要がある。第3に、施設や業務の特殊性から団体が限定されるなどの理由によりまして、公募によらない選定をするものがございます。そして、現在は、各所管局ごとに選定委員会を設置いたしまして、提出された書類の審査やそれぞれの申請されました企業・団体からプレゼンテーションの実施をするなどいたしまして、選定作業を進めているところでございます。
 第2に、制度導入における現時点での問題点や課題についてのお尋ねでございます。指定管理者の候補者選定に当たりましては、単にコストだけではなくて、民間企業のノウハウを活用した意欲的な提案や事業への取り組み姿勢、事業実施体制などを総合的に勘案し、県民のニーズに応えられる指定管理者を公平・公正に選定することが重要であると考えております。また、選定の結果、これまでの管理受託団体で雇用問題が生じるようなことがもしあれば、それは指定管理者制度の導入とは別の観点から適切な対応を図ってまいりたいと考えております。
 第3に、指定管理者制度実施後の見通しと期待される効果でございます。小寺知事は、今回の指定管理者制度の導入に当たって、民間の積極的な参入を歓迎し、民間ならではの知恵を活かした公の施設の経営改革を進めるために、この制度の原点に立って導入を進めるようにと、こういうことであらためて先日庁議におきましても指示徹底をいたしました。この導入を契機にいたしまして、民間企業の参入の道が開かれ、競い合うことで公の施設の経営改革が進展し、その結果、県民サービスの向上と経費の節減が図れるという、そういう制度の趣旨の目的に沿いまして群馬県の行政改革を進めてまいりたいと考えております。

         (教育長 内山征洋君登壇)
◎教育長(内山征洋 君) 最初に、教科書採択についての御質問にお答えさせていただきます。
 御承知のとおり、今年度は中学校で使用される教科書について採択が行われまして、8月31日をもって採択期間が終了いたしました。群馬県では県内の市町村を9つの採択地区に分けまして、各採択地区において、それぞれ16種類の教科書が採択されました。その結果を見ると、平成18年度から使用する中学校の教科書が変更になる地区があり、中でも国語、書写―書写というのはいわゆる書道だとか硬筆ですけれども―あるいは地理、数学、保健体育、英語においては、9つの採択地区のうち4つ以上の採択地区で平成18年度から今年度と異なる教科書を使用することになりました。
 採択地区協議会では、県教育委員会が送付いたしました採択に関する資料であるとか、あるいは採択地区協議会が独自に調査を行って作成した資料をもとに意見交換を行った上で教科書を選定し、また市町村教育委員会では、採択地区協議会の選定結果をもとに、子どもたちにとってどの教科書が最もふさわしいかについて時間をかけて検討し、採択したと聞いております。
 県教育委員会としては、各市町村教育委員会が採択権者の権限と責任のもと、主体的に採択事務を行ったと考えております。
 次に、現場でのトラブルや採択作業に影響を及ぼすような事例についてでありますけれども、採択地区協議会や市町村教育委員会から特に報告を受けておりません。県教育委員会としては、外部からの働きかけに一切左右されることのない採択環境を確保しつつ、公正な教科書採択を行うよう市町村教育委員会を指導してきたところであり、関係者に対する要請や要望等はあったものの、適切な採択環境を保ちつつ作業が行われたものと認識しております。
 最後に、現行の教科書採択制度における問題点でありますけれども、今後、市町村合併に伴う現行の9つの採択地区の再編整備が課題であると考えております。今後とも公正かつ適正な教科書採択を一層進めてまいりたいというふうに思います。
 次に、学校現場における要支援問題とその対策についての御質問であります。
 議員御指摘の落ち着いて学習に取り組むことのできない、いわゆる「ADHD」を含む特別な支援が必要とされる児童・生徒は、文部科学省の調査によれば、通常学級に6%程度在籍しているというふうに報告されております。この中には、読むこと、書くことなどのある特定なことが習得できない学習障害、いわゆる「LD」の児童・生徒等も含まれております。
 なお、本県においても国の調査と同様と思われますけれども、特別な支援が必要な児童・生徒の在籍状況については、現在、各市町村教育委員会に調査を依頼しているところであります。
 次に、ADHD等の児童・生徒への対応でありますけれども、各学校において通常学級の教員が授業の中でその子の特性に合わせた特別な配慮をしたり、複数の教員で指導したりしています。また、特殊学級担任や通級指導教室担当者等の担任以外の教員が個別の学習指導を行うなど、それぞれの学校で工夫して指導に当たっております。しかし、ADHD等の児童・生徒への指導には様々な課題があり、校内支援体制の検討が必要であると承知をしております。
 そこで、県教育委員会としては、これらの学校におけるADHD等の児童・生徒への特別な支援を充実するため、平成15年度から特別支援教育サポート事業を実施しております。この事業では、各教育事務所に配置されたADHD等の専門知識や指導経験のある相談員が小中学校を訪問し、児童・生徒に関する教員からの相談に応じ、専門的な指導や助言を行っております。年々相談件数が増えていることから、本年度は教育事務所配置のこの相談員を5名から10名へ増員したところであります。
 また、総合教育センターと協力して、個々の教員のADHD等の児童・生徒に関する指導力の向上を図るため、各種研修の実施や指導資料の作成に努めるとともに、各学校の校内支援体制の充実を図るため研究協議会を開催してまいりました。
 国においても、ADHD等の児童・生徒に対する適切な指導及び必要な支援が課題であると捉えており、中央教育審議会においても、指導のあり方について検討が現在進められているところであります。
 本県においては、このような状況を見ながら、今後も特別支援教育に関する各種施策を充実させていきたいというふうに考えております。
 以上です。

         (警察本部長 高橋泰博君登壇)
◎警察本部長(高橋泰博 君) 不法滞在者の取り扱いに係る御質問にお答えいたします。
 議員御指摘のとおり、本県においては、本年9月より警察が摘発しました不法滞在者の罪を問うに際しましては、単純な不法滞在の事実のみで、ほかに犯罪を犯していないことが明らかな者については、検察庁に事件として送致することなく、直ちに入国管理局へその者の身柄を引き渡すということが可能となったところであります。
 このことは、かねて私どもより関係当局に強く要請していたもので、この措置が可能となりましたことから、出入国管理及び難民認定法違反の罪を犯した者の一部について、私ども捜査当局にとっては捜査遂行そのものの負担が大幅に軽減されました。同時に、被疑者として長期間留置場に収容する、そういう必要、負担もなくなりました。
 以上の取り扱いについて何かリスクを伴うのかとのお尋ねがございましたが、そもそも不法滞在で摘発された者について、そのほかの犯罪行為に直接あるいは間接的に関与していないことが明白な場合に限り、この制度を適用するというものでございます。ほかの重大犯罪などを敢行した者を見逃すといったことのないよう、この点は慎重に運用してまいる所存でございます。
 最後に、不法滞在者問題についての認識と今後の対応についてであります。
 単純な不法滞在拘留者は、正規、合法的な外国人滞在者と比較しまして、我が国内で生業・生計助けの道をなかなかに保持し得ません。そういう不安定な立場にございますことから、あるいは自ら犯罪に手を染め、これに加担をする。または低賃金労働、そのほかの搾取行為など、犯罪行為の被害者ともなり得る、いわば誠に危うい存在であります。
 県警察におきましては、本年4月の組織改正で、警察本部に「外事特別捜査室」、これを設置いたしまして、体制強化を図りました。そのほか、これまで不法滞在や不法就労などを助長します悪質なブローカー、その組織、あるいは不法滞在者であることを知りつつ、これを雇い入れる者、また地下銀行組織、そのほかのネットワークなどの摘発を進めてまいっております。
 今後とも、入管当局とも緊密に連携いたしまして、本制度の適正な運用を通じて、効率的に不法滞在者の摘発を推進してまいる所存でございます。
 以上でございます。

         (保健・福祉・食品担当理事 福島金夫君登壇)
◎保健・福祉・食品担当理事(福島金夫 君) 無医地区の状況とへき地医療対策についてお答えをさせていただきます。
 まずは、無医地区の定義でありますが、これにつきましては厚生労働省医政局通知の「へき地保健医療対策事業について」の実施要綱の中で定められておりまして、要件が3つほどあります。まず1つ目が医療機関のない地域であるということ、2つ目が、当該地区の中心的な場所を基点といたしまして、おおむね半径4キロの区域内に50人以上が居住している地区であるということ、3つ目が、かつ容易に医療機関を利用できない地区となっております。そういった意味では、今まで我々が使ってきました無医村という定義とは違うということをまず御認識いただければというふうに思います。
 この厚生労働省の平成16年度無医地区調査によりますと、県内の無医地区につきましては小野上村、嬬恋村、旧新治村の3村に6地区ございます。11年度調査と比較しまして、無医地区で2地区が減少しております。減少の理由としましては、「受診の機会が確保できた」とする地区が3地区、「区域の変更」「人口が50人未満になった」という地区がそれぞれ1地区になっております。
 そこで、県としましては、こうした無医地区やへき地と言われる医療に恵まれない地域に居住する住民の医療確保対策としまして、昭和47年度から自治医科大学でへき地に勤務する医師を養成し、これまでに約50名ほどの医師を派遣してきております。
 また、へき地診療所の施設・設備の整備に対する補助や診療所運営の赤字を補てんするための補助を行うなどのほか、県医師会に委託をしまして、へき地等に少ない診療科であります眼科、耳鼻咽喉科の医師を派遣する事業などを実施しまして、地域医療の格差是正とへき地医療の維持・向上に努めているところであります。
 また、このような事業を補完するために、平成15年度には広域的なへき地医療支援を調整するためのへき地医療支援機構を創設し、また、旧国立沼田病院と西吾妻福祉病院の2カ所をへき地医療拠点病院に指定しまして、過疎地域への巡回診療やへき地診療所医師の不在時に代わって診療を担当する医師、代診医の派遣を行い、へき地の住民の医療受療機会の改善に努めてきておるところであります。
 無医地区に対する今後の取り組みでありますが、現下の医師不足の状況を踏まえますと、新たに診療所の設置をするには大きな困難が伴うかなというふうに思っておりますので、まずは近隣の医療機関の協力を得ながら、必要な往診でありますとか巡回診療を提供していくとともに、医療機関までの交通手段の確保をするなど、受診の機会を増やすべく関係機関と検討を進めまして、地域間格差の軽減、解消に努めてまいりたいと考えております。
 以上です。

         (県土整備担当理事 川西 寛君登壇)
◎県土整備担当理事(川西寛 君) 荻原議員の御質問にお答え申し上げます。
 まず、公共事業費の減少と県の予算配分の考え方についてであります。
 三位一体の改革や厳しい財政状況などの影響によりまして公共事業を取り巻く環境には厳しいものがあり、公共事業関連の予算が再び増加に転じることは当面難しいと考えております。しかし、一方で、安全で安心な県民生活の確保や県土の健全な発展のためには、社会資本整備は大変重要であります。特に道路整備に対する県民のニーズは大変大きなものがございまして、真に必要な施設については着実に整備していく必要があります。また、既存の施設につきましても適切な維持管理を行い、最大限有効に活用することが重要と考えています。
 このような状況の中で、土木工事業を中心に県内の建設業者の皆さんは経営が大変厳しい状況にありますことから、地域の実情に即したきめ細やかな施策が必要と考えています。このため県といたしましては、今年度当初予算におきまして公共事業の減少に伴う中小零細建設業対策といたしまして、県単独公共事業の激減緩和措置を講じ、所要の事業量を確保いたしましたほか、事業内容も中小零細企業向けの維持補修事業予算を重点的に確保するなど、様々な対策を講じているところでございます。
 次に、予算配分の考え方でございますが、県土整備局の事業は、大きく分けまして、比較的規模の大きな改良工事などを行います建設事業と小規模な改良工事や路面補修などを行います維持補修事業の2つに分けられます。
 まず、建設事業関連の予算配分に当たりましては、県全体の視点から事業の必要性、緊急性、費用対効果などを勘案いたしまして、「選択と集中」により事業の実施箇所を決定いたしますとともに、年次整備計画や当該年度の事業内容などに基づき予算を決定いたしております。一方、維持補修事業につきましては、基本的に地域特性も考慮しながら、管内の施設延長でございますとか施設完成後の年数、人口や面積などに基づき配分を決定いたしております。このうち特に平成17年度の単独公共事業予算につきましては、維持補修事業に重点を置きまして、例えば道路で対前年度比7.1%増、河川砂防で対前年度比71.4%増とするなど、前年を上回る予算の確保に努めたところでございます。また、9月補正におきましても4億円の補正予算をお願いしているところでございます。
 今後とも、地域の実情などに十分配慮しながら効率的な事業執行を図るよう努めるとともに、安全で安心な県土整備を推進してまいりたいと考えております。
 2点目は、国道254号バイパスの整備についてでございます。
 甘楽吉井バイパスにつきましては、現道の慢性的な交通混雑の解消を図るために、既に暫定の2車線で開通しております富岡バイパスの終点から主要地方道高崎神流秩父線までの間を整備中でございます。このうち富岡バイパスの終点から一般県道吉井安中線までの間でございますが、平成13年度より用地買収を進めておりまして、本年9月末現在、全体面積の約6割が買収済みという状況となっております。それに続きます一般県道吉井安中線から主要地方道高崎神流秩父線までの間でございますが、昨年度から用地買収に着手し、現在までに全体面積の約1割を取得してございます。
 今後でございますが、既に買収しています用地を活用し、少しでも早く整備効果を発揮できる区間に重点的に予算を投入し、効率的に事業を進めたいと考えております。具体的には、甘楽町では富岡バイパスの終点から町道204号線までの区間を、また、吉井町では一般県道金井高崎線から町道小棚本郷線までの区間を重点的整備に努めてまいりたいと考えております。
 次に、現道対策についてですが、御質問の川内交差点でございます。この交差点では、国道側に右折車線がないため、県内の主要渋滞ポイントになっております。また、現在の歩道が幅1メーター程度と大変狭く、周辺の小中学校、幼稚園に通う児童・生徒並びに園児の安全が確保されていない状況にございます。このため、昨年度からこの交差点の改良事業に着手し、今年度は全体計画のうち交差点付近の118メートルを重点区間といたしまして、早期完成に向けて用地買収を積極的に現在進めているところでございます。
 以上です。

         (荻原康二君登壇)
◆(荻原康二 君) それぞれに御答弁をいただきました。
 総じて印象として、本当にそつのない御答弁をいただいたなと、そんな感じがしております。ということは、逆に言いますと、やっぱりもうちょっと踏み込んだ答弁をいただけたら、率直に我々が思っていることに響いてくる面もあるのかなと、そんな感じもしております。
 まず最初の指定管理者制度の問題であります。私も質問の中で申し上げましたけれども、これまでの経緯とか施設の性格であるとか、そういうふうなことによって、全部が全部、これが民間参入になじむ、あるいは公募を行ってそれでいけるというふうなことではないというふうには私も思うところは、これはあるわけでございます。しかしながら、この前もこの本会議場でそうした話が出ているわけでございますけれども、その背後に公社・事業団の問題なんかも抱えているわけでございます。現在日本が置かれている状況あるいは群馬県が置かれている状況、そういうものを見たときに、やはりもう少し腹を据えて切り込んでいく、そういう徹底した態度をとっていただきたい。また、そういったものが表にあらわれてくるような意欲をもう少し感じさせてほしい、そんな印象を持った次第でございます。
 私も2度目の質問ということじゃなくて、これは要望として申し上げたいんですけれども、ぜひとも我々民間の人間がどのような考え方で官を見ているかということにもう少し思いをいたしたところで、今回のこの指定管理者制度、これに最終的な答えを出してやっていっていただきたいと要望するところでございます。
 それから、教科書採択の問題も、印象としてまさにそういう感がするところでございます。適切な採択環境が維持されておった。それで、今後の問題についても、市町村合併、その他いろいろ流れを見た上でやっていきたいというふうなことのようでございますけれども、あれだけの社会を騒がせている問題がありながら、群馬県において先ほど来申し上げている教科書がひとつも採択されなかったということにおいて、私はやはり現在の採択制度そのものに、どこかに問題があるのではないかなというふうな感じがしております。これは単なる私の危惧であればよろしいんですけれども、この問題については、私は今後とも、我々の自民党の中にも教科書採択問題の検討委員会というふうなものをつくっておりますので、こうしたものをひとつの支えとしながら、皆様方の御理解をいただきながら、この問題に当たっていきたい、かように思っている次第でございます。
 とにかく教育委員会としても、より良い教科書を採択していく方向でもって、従来の垣根を取っ払う、そういう姿勢をぜひ表に見える形でもってやっていっていただきたい、かようにお願いする次第です。
 それから、LD、ADHD、この問題については、やはりかなり専門的な問題、現場の問題がございますので、御答弁いただいたように、ぜひとも目をそらすことなく、この問題を適切に対処していっていただきたいと要望申し上げます。
 それから、県警本部長のお答えでございますけれども、やはりそういったことで厳正な運用をしていっていただいて、それでなおかつ、この法律の施行によってリスクが生じないように、万全の体制の中で心がけてやっていっていただきたいというふうなことを要望申し上げておきます。
 それから、5番目の無医地区の問題でございますけれども、この問題については答弁のとおりだろうというふうに私は思っております。ただ、やはり御承知のとおり、私がこうやってこの議会でこの問題を取り上げなければならない、そういう状況があるということと同時に、担当理事の方からも答弁の中に触れておりましたように、単純にそうした医療体制の格差を是正するというふうな趣旨になったときに、その周辺の環境、例えば道路の問題であるとか、そういうこともひとつのネックになっていることも事実であります。また、そういった無医村なんかに我々の方のへき地について、確かにお医者さんは確保されているけれども、しかし、それが例えば単純に普通の内科医一人であったとしたら、重大な病気、症状が出たときに、それを早急に近くの地域全体で担っている総合病院などへ運んでいかなければならない、そういう状況も生まれてくるわけでございます。そういう意味合いで、やはり理事も御指摘のように、これは私も先ほど来県土整備部長にも御質問しておりますけれども、我々の地域としてはそうしたアクセスの問題なんかも重要なポイントになってくるのではないかなというふうなことで、それを一言つけ加えさせていただきたいと思います。
 それから、6番目の県土整備部長のお話でございます。苦しい胸の内、それから現在の厳しい状況というものは、申し上げるまでもなく、私も重々よく承知しているところでございます。そして、我々の帰る奥多野地区なんかにおいて、またほかの地域においても、そういった公共事業に頼る部分というのが経済構造としてあることも、これは事実でございます。事情は承知しているけれども、その事情を承知している上に、なおかつ要望として、今後ぜひ私が申し上げたようなその視点に立ったところでの施策を遂行していっていただけたらありがたいというふうにあらためてお願い申し上げます。
 それから、254の問題でございます。これも再三申し上げてきたことでございます。目に見える形でもって、地元の住民が納得できる姿をぜひとも一日も早く見せてほしいというふうに願っております。そうすれば、先々に対しても地元住民もいろいろな期待も持ってきますし、県政全般に対する安心ということも出てくると思います。どうかその視点に立ったところで整備を続行し、そして、一日も早い完成が得られるよう御努力いただけることを心からお願い申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。(拍手)
○議長(中村紀雄 君) 以上で荻原康二君の質問は終わりました。
 桑原功君御登壇願います。

         (桑原 功君登壇 拍手)
◆(桑原功 君) 議長から発言の許可をいただきました、フォーラム群馬の桑原功です。
 今日も地元の皆さんを中心に、大勢の皆さんが傍聴にこの議場にお見えになりました。ぜひ当局もわかりやすく答弁をお願いしたいというふうに思います。
 まず1点目は、愛県債の関係についてお尋ねをいたします。
 5回目の愛県債が現在発行されております。これは、群馬県が発行する住民参加型ミニ市場公募債と言われております。過去4回の発行は、すべて医療機器の購入、施設の整備が目的でありました。今回も同様の使用目的であります。
 平成14年3月に第1回が発行され、10億円の発行額でした。購入者は1026人、平均購入額は97万円でありました。15年度は30億円の発行額に対して、県民の応募総額は60億円を超えたのですが、抽せんに当選された県民の中で購入手続きを行わないケースが多発しました。その後、第2次抽せんを行いましたが、30億円の発行額のうち、1億2500万円は金融機関が引き受けたということになりました。
 県立4病院は一般の総合病院とは大きく性格が違います。病院の名称に専門性を打ち出しているのでありますから、その分野では県内医療のリーダー的役割を担っていかなければなりません。そこで提供される医療は、より高度な専門医療でなくてはなりません。また、サービスも一流でなければならないと考えます。質の高い医療サービスのためには、人材は極めて重要な問題です。どんなに優れた医療機器でも操作するのは人であり、患者さんを診るのも現場の医療スタッフの皆さん方です。
 また、県立4病院会計は、地方公営企業法の全部適用で、赤字部分の打開を目指し、ビジョンも打ち出されました。当然、赤字を減らす企業努力は大切なことですが、一方では、県立病院としての責務を果たすためには、不採算部門も担うということもしなければなりません。日本一の病院は誰が決めるのでしょうか。外見や医療機器が立派にそろっていることではないと思います。それは、患者さん一人ひとりの評価が日本一かそうでないかを決めるのではないでしょうか。その評価は患者さんと医療スタッフの信頼関係、そして人間と人間との触れ合いの中から生まれてくるものだろうと考えます。
 愛県債は打ち出の小づちではありません。あくまでも借金です。市場公募債を含めての県債残高は16年度で9534億3500万円、本年度当初では9639億2200万円になっています。これを県民1人当たりの残高に換算しますと、17年度末で1人当たり47万4208円ということになります。このまま推移すれば、近々、県債残高が1兆円の大台を超えるという借金財政にもなりかねません。すべて後世の負担となります。この時期ですから、県債発行の上限についても検討、制度化をする必要もあると考えております。
 そこで、愛県債についての知事の考え方をお尋ねいたします。
 まず、発行の目的の明示ですが、愛県債購入を通じて、県政への参加をより具体的に実感していただくための様々な工夫や努力が必要と考えますが、知事の御所見をお尋ねいたします。
 次に、愛県債発行による具体的な成果の説明について、次の2点を病院管理者にお尋ねいたします。
 1つは、愛県債による成果をより具体的にPRする必要があると思いますが、いかがでしょうか。
 2つ目は、病院が購入する医療機器の選定、導入のプロセス、契約の方法などはどのように進められておられるのでしょうか。以上2点についてお尋ねをいたします。
 質問の2番目は、行政文書・古文書の保存方法についてであります。
 今、約半世紀以上経過した行政文書あるいは貴重な資料、関連書籍などが劣化の危機に直面をしていると言われています。特に昭和20年代から30年代にかけての資料が急速に劣化し始めていると言われています。これは江戸時代に比べ、戦争による物資の不足と保存に関する関心が低かったことにも原因があるようであります。
 ある大学の資料室の蔵書を調査したところ、紙が酸化している資料が70%を超え、21%は折り曲げるだけで切れたり破損することが判明したと言われています。さらに、製本が崩れているか、崩れかけている資料は10%近く、48%はコピーをとるだけで破損する恐れがあるなどと劣化が急速に進んでいる実情が報告されています。劣化の原因は紙の酸化によるもので、脱酸処理などの劣化防止の費用は、かなりの膨大な費用がかかると言われています。
 従来、貴重資料保存の主流はマイクロフィルムが主流と考えられていましたが、膨大な支出にも関わらず、1980年代以前のマイクロフィルムは既に劣化が現実化しているとも言われています。デジタル化した資料がいつまで保存できるかについては確認されていないのが現状ですが、デジタル媒体の記録が安全に保たれる年限は10年とも言われています。しかも、デジタル記録の技術革新が進んだとしても、その資料を読み出せるように装置を長期間保守点検、保持していかなければなりません。行政全体の保存文書などは膨大にあることは容易に想像ができますが、改めて、貴重な文書、資料の保存については、特に教育委員会の場合、どのような対策をされているのかについて、教育長に2点お伺いいたします。
 文書館で収蔵している古文書などの文書、貴重な資料等の保存方法はどのようになっているのでしょうか。
 2点目は、紙の酸化、劣化に対する対策はどのようにされているのでしょうか。
 3項目めの質問は、汚水処理施設の整備拡大とディスポーザーに対する取り組みについてであります。
 過日の新聞報道で、汚水処理人口普及率は全国平均が79.4%だが、群馬県内の汚水処理の人口普及率は62.3%で、前年より2.5ポイント上昇はしましたが、全国順位はひとつ下がって36位になりましたという報道がされました。
 下水道には、主に市街地で行う公共下水道と、主に農村地域で行う農業集落排水などがありますが、それ以外にもありますが、それぞれ処理されて川に戻されています。
 最近、生ごみを砕いて排水と一緒に下水道に流すディスポーザーを設置する家庭が増えているようであります。これは、台所の流し台、調理台の排水溝につけ、野菜くずや残飯など生ごみをカッターで砕いて水と一緒に下水道に流す電化製品であります。排水を処理槽でろ過して流す処理システムと、そのまま流してしまう処理槽なしのタイプに大別がされています。生ごみが減り、キッチン周りのにおいもなくなると人気があり、業者による訪問販売も行われている地区もあります。特に、集合住宅での設置数はここ数年倍増を続け、2003年末では累計9万戸とも言われています。
 国が今年5月に全国1900自治体を対象に行った調査では、福岡市など245の自治体──13%に当たります。その自治体が条例や要綱などで使用を禁止しています。東京都など653自治体は、要綱で設置の自粛を求めている事実もあります。したがいまして、県としての実情の把握や対応策を確立しておく必要があると考えています。
 しかし、その一方、国は昨年9月に「下水道ビジョン2100」をまとめたと報道されていました。その中で、下水管に家畜排せつ物などのバイオマスや家庭の生ごみも流せるようにして、下水処理場をリサイクルセンターとして整備・活用することなどが盛り込まれておりました。
 そこで、県土整備担当理事にお尋ねをいたします。
 汚水処理施設の今後の整備計画はどのようになっているのでしょうか。
 2点目は、ディスポーザーに対する取り組みはどのようにお考えなのでしょうか、お尋ねをいたします。
 4項目めの質問は、児童虐待への対応についてであります。
 昨年の7月から8月にかけて全国470の公立小学校を対象に調査した結果、そのうち468校からの回答がされましたという報告であります。調査の主体は、全国連合小学校校長会による初の実態調査の結果でありました。
 2003年度に、疑わしい事例も含め、児童が虐待を受けた事例を把握した学校は120校で、全体の26%、件数では182件。内訳は、1位が「保護の怠慢・拒否」で85件、2位が「身体的虐待」で75件。事実経路の把握では、複数回答によりますが、「担任教師が気づいた」ケースが最も多く70件、2位は「近隣からの報告」、「児童委員・民生委員からの報告」で、ともに20件でありました。「児童本人からの相談」が17件というように、調査対象小学校の実に4分の1以上の学校で虐待の事例が報告をされています。
 2004年1月、大阪岸和田市で起きた虐待事件は、幼い命が親によって奪われ、あるいは命を取りとめながらも、心の中に深い傷跡を残す悲劇を防ぐ手だてをどう考えるのか、重く大きな課題が社会に投げかけられました。
 事件は、父親と内縁の妻は、当時15歳の長男に食事を約3カ月間ほとんど与えず衰弱死させようとしたとされています。長男は当時15歳ですが、2003年11月に保護されたときの体重は、7歳児並みの24キログラムだったと言われています。この事件に対して学校は、長男が登校しなくなった2002年10月以降、家庭訪問を繰り返したものの、親から面会を拒否された。学校から相談を受けた児童相談所も、親から「学校には行っていないが、元気に出歩いている」という説明で、そのままにしていたと言われています。虐待の事実から少年を早期に救うことができなかったのであります。受ける側の現場での苦悩は想像以上のものがあると考えます。受ける側の児童相談所体制の整備とネットワーク構築が必要な時期となっています。
 こうした中、児童虐待防止法が改正されました。改正点はいくつかありますが、児童虐待を将来にも影響を与える著しい人権侵害と位置付けられましたし、保護者以外の同居人の虐待行為を放置することも、保護者としての監護を怠る行為であるとも規定され、さらに、直接子どもへの虐待がなくても、配偶者へのドメスティックバイオレンスも心理的虐待であるとも定義がされました。そのほかにもいくつか改正点がありますが。
 と同時に、この虐待事件について警視庁でまとめたデータによりますと、昨年1年間の児童虐待事件の摘発件数は前年比45.9%増の229件、統計をとり始めた99年以降最悪を記録しています。また、厚生労働省のまとめでは、2003年度に全国の児童相談所が対応した相談処理件数は2万7000件で、ここ10年で16倍にも膨らんでいるという事実も報道されております。
 そこで、保健・福祉・食品担当理事にお尋ねをいたします。
 全国的に児童虐待の相談件数の増加が著しいのでありますが、本県の児童相談所における児童虐待相談の現状及び対策について、まず1点お伺いをいたします。
 2点目は、児童福祉司の配置の状況はどうなんでしょうか。また最近、児童福祉司への資格要件が緩和されたということも報道がされておりますが、県としての増員の計画についてはどのようにお考えなのでしょうか。
 質問の5項目めであります。それは自治体病院の再編についてであります。
 一般質問の初日も、あるいは昨日も関連した質疑がされましたが、昨年2月、厚生労働、総務、文部科学の3省は、地域ごとの医療ニーズに応じて高度な治療を担う中核的な病院と、初期診療を担当する病院・診療所の役割分担を進めるという内容の地域医療対策に合意されました。今、医師不足と自治体の財政危機を背景に、1000余りの自治体病院の再編が迫られております。自治体病院はへき地や離島などの過疎地域や小児医療などの不採算部門の医療を担ってきた事情も実績もありますが、先進医療を取り入れて、住民ニーズにも応えてきました。一方では、赤字経営が続き、てこ入れも難しい状況にもあります。加えて、医師不足が特に産婦人科、小児科など深刻であります。
 これまで自治体は、我がまちに総合病院をと競い合って同じような医療内容や診療科をつくってきたことが、医師や高価な医療機器などの医療資源を広く薄くばらまいてきたということにもなります。これを見直して効率的に再編する計画、すなわち中核病院に医療資源を重点配置し、初期診療を受け持つ病院・診療所との連携を密にして、医師にも行き来していただいたり、高度医療が必要な患者は中核病院に移して治療する。手術などが終わったら、また初期医療機関に戻すなどにより、得意分野の医療、技術の向上などの利点があると言われています。
 さらに総務省は、昨年11月、「地域医療の確保と自治体病院のあり方」と題する報告書をまとめました。それは医療圏ごとに地域住民の疾病特徴や人口構造を分析し、将来の税負担も考慮したうえで、地域内の病院・診療所などの配置バランスを見直すように求めています。そのために、都道府県や医師会、大学病院も含めた協議会の設置も進められております。
 そこで、保健・福祉・食品担当理事にお尋ねをいたします。
 これまでの量的医療供給体制の整備から質的整備の時代になってきた今、自治体病院の現状をどのように捉えていらっしゃるのでしょうか。
 2点目は、今後の地域医療確保への取り組みはどのようにお考えなのでしょうかの2点についてお尋ねをいたします。
 最後の質問は、外来植物対策についてであります。
 外国から持ち込まれたり、他の地域から移動したりした移入種が、国内の生態系を破壊するのを防ぐことを目的にした初めての法律である特定外来生物被害防止法が施行されました。日本にもともと生息している動物を駆逐して生態系を攪乱したり、人間や農林水産業にも被害をもたらす外来の生物を指定し、輸入や運搬、栽培、飼育などを原則禁止にするものであります。ブラックバスあるいはジャワマングース、カミツキガメなどが規制のリストに入っています。これらの動物類についての対策は、我が会派の塚原議員が2月の定例議会で取り上げました。しかし、外来植物対策も重要であります。
 最近、道路周辺や荒れ地、河川の堤防などで急速に勢力を拡大している北米原産のオオハンゴウソウ、オオキンケイギク、あるいはアレチウリ、さらには農薬を使わない稲のアイガモ農法で用いられるアゾラ・クリスタータなどが第2次指定される予定であります。特に、大型のつる草アレチウリは、葉を密につけ、山間部や河原、河川の堤防、電柱や支線にもはい上がり、つるを大きく伸ばし、河原などに生息する在来の植物を覆い隠し、日陰状態をつくり、在来の植物を枯らしてしまいます。現に私は、時々する犬の散歩でも、近くの河川の堤防で、そのしたたかさと旺盛な繁殖力を実感しています。
 国土交通省の調査では、1994年には約1ヘクタールのアレチウリ群落の面積が、7年後には163ヘクタールまで増えたという驚異的な繁殖力を持つ植物であります。調査から既に4年が経過をしていますから、想像を超える面積の拡大になっていると容易に考えられます。
 そこで、環境・森林担当理事にお尋ねをいたします。
 アレチウリに代表される外来植物の実情はどうなっているのでしょうか。その対策はどのようにお考えなのでしょうか。地域の住民の皆さんとの連携なども検討しながら、その対策を早急に確立する必要があるのではないかと考えますが、その点をお尋ねいたしまして、私の第1次の質問といたします。(拍手)

         (知事 小寺弘之君登壇)
◎知事(小寺弘之 君) 桑原議員の御質問にお答えいたします。
 愛県債についてであります。
 愛県債は、「自分たちの郷土群馬県を自分たち県民のお金でつくっていこう」という趣旨で、県民の積極的な参加を目的として、群馬県が全国で初めて平成14年3月に発行したものでございます。発行額は当時10億円であったわけですが、既に4回発行して100億円になっております。
 これは簡単な仕組みなのでありますけれども、これが意外と採用されていませんで、その後、全国でもこういう手法を取り入れている団体が115団体、9000億円を超える債券市場に出されております。そして、国も個人向け国債ということで、こういうものを発行するようになりました。そういうことで、初めての試みが大きくなってきたということであります。
 愛県債はもとより借金であります。国も県も財政が非常に苦しいので、こういう借金に頼っているわけであります。ただ、群馬県で言いますと、今、1年の予算が約8000億円としますと、借金に頼る分は約800億円ぐらいであります。
 ただ、借金はどういうときにするべきかということを一般の家計において考えてみたいと思います。どういうときにやるか。うちを新築するとき、あるいは車を買うとき、それから子どもたちの教育ローンとか、こういうことであります。これは一時的にお金がかかる。その買ったものはずっと長く使うというようなことで、一時的な出費に対するものであります。逆に、生活費だとか娯楽費だとか、こういうものについて消費者金融会社から借りるというのは、将来の家計のことを考えると、必ずしも望ましいとは言えないと思います。
 それと同じようなことが県の財政でも言えるわけであります。一時的な出費で将来にずっと効果が及ぶ。それを均等に負担していくには借金をしていく必要があるということであります。例えばどういうことかといいますと、大きな橋をかける、長いトンネルを掘る、あるいはこの愛県債の目的であります病院の建物を建設する、高価な医療器械を買う、あるいはこういう議事堂のような公共の大きな建物を建てる。これは、いずれも効果は一、二年ではありませんで、5年、10年、100年とずっと使うものであります。そういうものに対して県債の発行をいたしているわけであります。
 先ほど申しました800億円の県債の発行というものの内容を見てみますと、どういうところから資金を調達しているかといいますと、半分ぐらいはいわゆる政府資金です。郵便局の資金とか、そういうものを含めた財政投融資の資金であります。これが政府からの資金であります。あと半分、最近では半分以上になりますでしょうか、民間の金融機関、群馬銀行をはじめとする大きな金融機関から借り入れをするわけであります。それが何百億円となるわけです。
 私が感じていたのは、借金財政、借金財政と言うけれども、一体何のためにこれが使われて、そして、どういうところから資金を調達しているかということをもう少し国民・県民にわかっていただきたいということから、愛県債ということを考えたわけであります。したがって、目的がはっきりしているということが大事なことであります。そして、県民が自らそれに出資しているということが大事なことであります。
 そこで着目したのが病院建設でありまして、病院は県民の健康と命に深く関わることでありますから、これはすべての県民が関心を持つことであろうということで、病院の建物や医療機関に対する愛県債の発行をしたところでございます。おかげさまで順調に発行をしておりますし、そして、この発行によってどういうふうに建設されているかということは、「県立心臓血管センター」の新しい病棟が建設されたときには病棟の見学会を催したり、それから今年の4月には「小児医療センター」の新しい病棟の見学会をしたり、そういう見学会をやることももちろんでありますけれども、ふだんから県立病院に皆さんは患者として、あるいはいろいろな機会で受診されておりますので、実感を味わっていただけるのではないかと思っております。
 「日本一の県立病院づくり」というのは、大事な医療機能を高めていこうという意味で、いわばキャッチフレーズとして使っているわけでありますが、議員御指摘のように、病院づくりというのは、単に建物でも医療器械だけでもありません。それももちろん大事ですが、それを実際に使い、そして病院機能とすればスタッフ、医師、看護師、検査技師、薬剤師等々、多種多様なスタッフがこれに従事するわけでありまして、人の要素が非常に大切であることはもちろんであります。ただ、先ほど申しましたように、県債の発行ということについては、そういう人件費に対して県債を発行するというのは適切ではないということであります。
 いずれにしましても、施設とそれに従事するスタッフ、これが大事でありますけれども、いずれも充実をして、県民の健康のため、医療のために病院を整備していきたい、こういう趣旨でございます。

         (病院管理者 谷口興一君登壇)
◎病院管理者(谷口興一 君) 桑原議員の御質問にお答えいたします。
 ただ今小寺知事から、考え方といいますか、総論的なお話がありましたので、私はできるだけ具体的なお話をしたいと思います。
 愛県債による具体的成果のPRがもっと必要ではないかということでございますが、議員のおっしゃるとおり、PRはもっと必要で、これで十分であるとは思っておりません。しかし、機会があるごとにPRを行ってまいりました。
 具体的には、平成15年2月21日の第1回県立病院学会においては、「愛県債感謝の集い」と銘打ちまして、愛県債で購入した機器などのPRを行ってまいりました。そして、平成15年6月には県民ホールで「県立病院展」を開催し、その際にも愛県債で購入した機器等のPRを行ってきました。また、心臓血管センターの外来・手術室棟の完成記念見学会、あるいは心臓血管センター総合リハビリ棟の完成記念見学会、そして平成17年4月16日には小児医療センターの新病棟の完成記念見学会などを行って、愛県債で購入した機器についてのPRを行ってきたところであります。
 もちろん、機器を見せるだけでは十分でございませんので、今後も機会があるごとにPRを行っていきたいと考えております。その際には、購入機器の種類や特徴並びにその成果をしっかりと説明していきたいと思っております。
 参考までに成果の主なものを具体的に申し上げますと、心臓血管センターでは総合医療情報システムを導入した結果、これにより、会計の待ち時間が従来と比較して20分ほど短縮して10分程度の待ち時間となっております。患者サービスの向上に結び付いていることも事実でございます。また、カルトシステムの導入により、心房細動などのカテーテルアブレーションが増加し、日本一にまで伸びております。
 また、がんセンターでは、平成15年3月、マルチスライスCTを導入しまして、その検査数は約2000件を超えております。そして、8000件を超える検査を実施しております。
 それから、精神医療センターでは、平成14年度に全身麻酔器とバイタルモニターを導入し、無けいれん電気療法を開始しておりますが、平成16年度には年間719件の治療を行っております。
 小児医療センターでは、平成14年度に「単純性血管腫治療用レーザー装置」というものを入れておりますが、これはいわゆる赤あざを治療する機器を導入したわけでございます。平成16年度は291件の治療を実施し、子どもたちの成長に大きく役立ってきました。このような成果を今後はいろいろな場合を利用して広くPRしていきたいと考えております。
 次に、購入機器の選定・導入のプロセス、契約方法についてでございますが、まず、医療機器の購入につきましては、各病院内に医療機械器具等購入審査委員会を設置し、機器購入に関する各部門からの要望を調整し、優先順位を定めて購入機器を決定しております。また、実際の購入に当たっては、メーカー指定などをせずに、原則として仕様書により入札する指導をしております。したがって、愛県債により購入する機器は、財務規程に則り一般競争入札か指名競争入札等を実施し契約を行っているところでございます。愛県債によって購入された最先端の医療機器は、県立病院の診療レベルの向上に非常に役立っているということを御報告いたします。
 以上でございます。

         (教育長 内山征洋君登壇)
◎教育長(内山征洋 君) 行政文書並びに古文書の保存方法についてのお尋ねであります。
 まず、お尋ねの行政文書並びに古文書の保存方法についてでありますが、県の行政文書や民間の古文書など約60万点を収集・保存しております文書館では、これら文書を搬入する際に、必ず殺虫、それから殺菌対策として薫蒸処理を行い、その後、恒温・恒湿の空調設備の整った収蔵庫へおさめ、文書資料に最も適した保存環境を維持しております。
 次に、収蔵文書の酸化並びに劣化対策でありますけれども、劣化対策のうち、酸性劣化への対応が重要であることから、その進行を少しでも遅らせるための有効な方法である中性紙の保存用封筒や保存箱への収納を計画的に進めております。
 御指摘の昭和20年代から30年代にかけて作成された行政文書は約1万2000冊収蔵しておりますけれども、このうち、いわゆるザラ紙など中下級紙で作成された6815冊の約半数に著しい酸性劣化が認められたため、原本からのコピー複製を行うとともに、特に劣化が顕著な文書のうち、閲覧利用に供するものについては、アルカリ剤を利用した脱酸性処理や裏打ち補修等による補修整理事業を実施しております。
 また、古文書のマイクロフィルムや映画フィルムについては、将来の利用に耐えられるよう、専用のマイクロ保管庫で保存するとともに、フィルムの複製化やDVD化などを行っております。ただ、近年の歴史資料のデジタル化や文書の電子化は目覚ましいものがありますが、その保存方法については確立されたものがなく、御指摘のとおり、様々な課題を抱えているのが現状であります。
 文書館は郷土群馬の歴史資料を保存利用できる県内唯一の機関であり、全国の文書館や資料保存機関などと連携や情報交換を図りながら、デジタル記録を含めた最新の保存技術や技法について検討しているところであります。貴重な群馬県民の歴史や記憶を守り、それを後世に伝えるため、今後も引き続いて史料の適切な保存対策を講じてまいる所存であります。
 以上です。

         (県土整備担当理事 川西 寛君登壇)
◎県土整備担当理事(川西寛 君) 汚水処理施設の整備拡大とディスポーザーに対する取り組みについてお答えを申し上げます。
 まず、群馬県では汚水処理を効率的かつ適正に進めるため、平成9年度に群馬県汚水処理計画を策定いたしまして、下水道や農業集落排水、浄化槽などの整備を関係機関と連携しながら進めてまいりました。この結果、昨年度末の汚水処理人口普及率は、議員御指摘のとおり62.3%ということになりまして、ここ8年間で20ポイント以上向上し、この間、全国平均との差も20%から17%まで縮小してきております。
 また、昨年度、近年の社会経済情勢の変化に適切に対応し、汚水処理人口普及率の一層の向上を目指しまして、汚水処理計画の見直しを行いました。具体的には、本県の地理的特性に合いました効率的手法を検討し、集合処理区域の統合などによりまして処理区域を減らしましたほか、浄化槽による個別処理方式による対応分野を8%から16%に倍増したところでございます。また、この実現のために、今年度、浄化槽市町村整備促進事業の補助率かさ上げなど、浄化槽整備に対する支援策を充実いたしました。このような施策を通じまして、平成22年度には、おおむね県民の4人のうち3人が適切な汚水処理ができるようになり、健康で快適な生活の実現を目指したいと考えております。
 次に、生ごみを砕きまして下水道へ排出するディスポーザーについてでございます。
 御指摘のように、砕いた生ごみをそのまま排出する直接投入型と、環境負荷を低減するため、別途処理槽を付加するタイプの2種類がディスポーザーにはございます。このうち、処理槽つきのディスポーザーは既に国が認可をしていることから、県内でも少数ではございますが、導入され始めている状況でございます。一方、直接投入型のディスポーザーは下水道施設への負荷の増加が懸念されることから、これまで県内では導入を原則として認めていないというのが実情でございます。
 しかしながら、本年7月、直接投入型ディスポーザーを導入した場合の下水道への影響を評価するため、北海道歌登町で実施をされました社会実験の成果がまとめられ、国から公表されました。これによりますと、一部で硫化水素の発生が確認されるなど技術的課題も提起されております。したがいまして、今後とも、県といたしまして、現在の取り扱い方針につきましてできるだけ広報に努めますとともに、先進的な導入事例も参考としながら、直接投入型の導入の可否については、関係機関とも共同して慎重に検討してまいりたいと考えております。
 以上です。

         (保健・福祉・食品担当理事 福島金夫君登壇)
◎保健・福祉・食品担当理事(福島金夫 君) 桑原議員の御質問のうち、まず児童虐待への対応につきましてお答えをさせていただきます。
 まず、児童虐待相談の本県の現状でありますが、平成16年度では433件と初めて400件を超えまして、10年前と比較しますと13倍に倍増しております。
 この16年度の相談内容では、どのような虐待か、虐待の態様から申し上げますと、身体的虐待でありますとか養育放棄、ネグレクトが64%であります。また、虐待者の約80%が実母・実父であったということ、また、被虐待児の約半数が就学前の児童であったという状況であります。
 また、平成17年8月末現在の虐待受付件数につきましては238件でありまして、前年同期と比較しまして46件の増加となっております。深刻な状況と受け止めております。
 こうした状況のもとでの対策、対応でありますが、平成15年度には中央児童相談所に虐待を専門的に扱う虐待対応グループを設置し、機動的な対応を図りました。さらに、平成16年度にはぐんまこども相談センターを設置しまして、24時間の電話相談を実施しますとともに、児童虐待の早期発見から家族支援まで、適切な対応と防止を目指しました対応マニュアルを作成いたしました。
 さらに、平成17年度からは新規事業としまして、虐待予防、虐待防止のための人材育成事業を実施しております。これは虐待防止法等の改正に伴いまして、市町村も児童虐待の通告を受ける機関となったことから、市町村職員を中心としました相談援助に必要な知識・技能の研修を実施する、これにあわせまして虐待予防、発見治療を行う関係者への研修も含むものでありまして、これによりまして、より一層、虐待防止対策の実効性が高まるものと考えております。
 次に、児童福祉司の配置状況でありますが、地方交付税算定基準では6万8000人に1人の配置となっておりまして、本県に換算しますと30人であります。これに対しまして、現在配置している数につきましては、31人の児童福祉司を配置しております。
 児童虐待につきましては、従来から早期発見に努めまして、必要な場合については親子分離等の措置を行ってきました。このようなベースになる措置が強化されるのは当然必要でありますが、これに加えまして、虐待を引き起こした家族が、地域の中で再度家族として親と子が向き合い、信頼し合える安定した関係を築いていくことを支援することも、より重要になってきていると考えております。
 そこで、児童福祉司の増員問題でありますが、児童福祉司の資格要件が緩和されたことを受けまして、職員の中での有資格者を職種替えだとか任用替えを行う等、虐待や非行など様々な児童に対する相談、必要な調査・指導を行う専門職であります児童福祉司の確保に努めるとともに、母子保健等に習熟し、直接家族支援を行うことのできる保健師、児童や保護者の心理的診断・指導を行う児童心理士等、必要な専門的職員の確保にも努めなければならないというふうに思います。そうした結果として、児童虐待に対しては体制を強化したいというふうに考えております。
 次に、自治体病院の再編につきましてお答えをさせていただきます。
 御存じのとおり、従来から我が国の医療体制につきましては、国、地方団体、民間等、多くの主体によって担われてきました。特に国立病院・療養所につきましては、その再編計画によりまして、平成12年度までに大きく統合・縮小・移譲が進められ、また、国家機関が担うべき政策医療への特化と業績評価のための経理の明確化を目的としまして、平成16年4月には独立行政法人化されたところであります。
 こうした国の動きは、自治体病院のあり方についても動きがありまして、平成15年8月には厚生労働省が「医療提供体制の改革ビジョン」で、地域での特定の役割の明確化、また必要に応じた病床数の削減、運営効率化が提言をされております。
 また、平成16年2月には、先生御指摘のありました厚生労働省、総務省、文部科学省の合同によります「地域医療に関する関係省庁連絡会議」が、地域における医療提供体制の再編・合理化と連携の推進、地域医療を担う医師の養成・確保の推進など、当面の取り組むべき課題を示しております。
 さらにこれを受けまして、総務省が主催しました「地域医療の確保と自治体病院のあり方等に関する検討会」は、平成16年11月に経営の効率化、自治体病院再編・ネットワーク化等を主な内容とした報告を行い、厚生労働省においても、この報告を受けまして自治体病院の再編統合促進のため病床規制に特例措置を講じるなど、自治体病院再編に向けての環境整備が開始されたかなと考えております。
 そこで、本県の自治体病院でありますが、本県には県立の4病院を含め16カ所の自治体病院があります。県内病院総数143に占める割合は11.2%、患者の受け入れにつきましては、本年8月1カ月の実績ではありますが、入院患者数で15.7%、外来患者数では21.2%の患者を受け持っており、また小児救急の医療体制では中心的な役割を担うなど、それぞれの医療機関がおのおの2次保健医療圏におきまして中核病院として機能をしており、重要な役割を担っているというふうに考えております。
 また、こうした自治体病院の多くは一部事務組合立が多くありまして、設立の当初から、市町村の枠を超えて広い地域での医療提供を目的としておりまして、本県の医療提供体制にとっては不可欠なものというふうに考えております。
 そこで、今後の地域医療確保への取り組みでありますけれども、現在課題となっております医師の不足の対応や、小児を含めました救急医療、周産期医療など政策的課題に対処するため、限りある医療資源を時代のニーズに合わせて効率的に活用しなければならないというふうに考えておりまして、自治体病院の院長はじめ、医師会や病院協会などの医療関係者の意見、また県民の諸要望をも聞きながら、医療情報の共有を前提とするネットワーク化でありますとか、2次医療圏等におけます、それぞれの病院の現在までに培った技術力を踏まえた役割分担、機能分担などのあり方を多方面から検討し、より良い医療提供体制を構築していかなければならないと考えております。
 以上です。

         (環境・森林担当理事 大木伸一君登壇)
◎環境・森林担当理事(大木伸一 君) 外来植物対策についてお答えをいたします。
 縁日で見かけるミドリガメや道端に群生するタンポポなどは日常生活でよく見かける動植物でございますけれども、これらは本来、日本に生息しない外来種であります。
 環境省の資料によれば、明治時代以降に日本に入ってきたものだけでも、およそ1900種の外来動植物が定着しているとされておりまして、そのうち、植物だけでも1500種を超えております。
 これらの動植物が我が国本来の生態系へ与える影響が大きい問題となりまして、本年6月から「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律」、いわゆる「外来生物法」が施行されまして、第1次指定種として、植物3種、動物34種の計37種が指定されております。
 御指摘のアレチウリにつきましては、現在、環境省において年明けを目途に作業を進めております第2次指定の「指定種候補」とされているところでございます。
 1点目の外来植物の実情でございますけれども、本県ではこれまで地域を特定した植物の生育状況調査を行ってきてはいますが、外来植物に限定した調査は行ってきてはおりません。このため、本年度から3カ年をかけて外来生物法に基づく指定種及び指定候補種を対象にいたしまして、その生育状況調査に着手をしたところでございまして、アレチウリについても調査中でございます。
 次に、2点目の対策でございますけれども、現在行っている調査結果を踏まえ、その生態系への影響度合いに応じた防除等の対応策を検討することが必要であると考えております。その場合の対策といたしましては、駆除や生育している区域の拡大防止などが考えられます。いずれの場合でも、防除を実施する際には地域住民の方々の御理解と協力が不可欠であります。
 なお、法施行後に外来生物が本県で発見された状況を踏まえまして、特定外来生物による被害防除対策を推進するため、先般、庁内組織といたしまして「群馬県特定外来生物対策連絡会議」を設置したところでございます。この「連絡会議」を中心に、関係部局及び市町村との連携を密にいたしまして、適切に対応してまいりたいと考えております。
 以上でございます。

         (桑原 功君登壇)
◆(桑原功 君) それぞれ御答弁をいただきました。
 まず、愛県債の関係ですが、知事もおっしゃっていましたように、もともと借金であります。しかし、金融機関の引き受けとは違いまして、県民の皆さんにお買い求めいただくという性格である以上、金利負担も県にとっては有利になるのではないかというふうに思いますし、償還の場合にも、県民の皆さんに税金で償還をしていくということですから、それはそれなりの意味もあるというふうに思います。一層の工夫や検討をしていただいて、なるべく多くの皆さんに意義も実績もぜひ報告をお願いしたいというふうに思います。
 また、病院管理者からも答弁をいただきましたけれども、先ほど言われたような細かい医療機器の個別の名前については、県民の皆さんにもなかなかわかりにくいかと思うんですが、やはりもう少し導入、あるいは実際このように病院で利用されている──先ほど待ち時間等の答弁もありましたけれども、もう少しより具体的に、県民の皆さんあるいはお買い求めいただいた県民の皆さんにも、こうした成果が上がりましたというふうなこともぜひお知らせをお願いしたいと思っていますし、今までもイベントをいくつかやりましたという答弁もありました。そういう点では、よりわかりやすいような工夫をぜひお願いしたいなというふうに思っています。
 それから、行政文書、これは膨大な量、先ほどは60万点とおっしゃいましたか。特に、酸化防止の対策は中性紙の封筒で保存するとか、いろいろな形で工夫されて保存されているということもわかりました。しかし、実際、1200冊の半数以上が劣化をしているというふうな事実も明らかになったわけです。古文書あるいは貴重な資料は、言ってみれば県民共有の財産でありますから、それを後世に引き継ぐためにも、ぜひ劣化防止策についても特段の御注意をお願いしたいというふうに思います。
 今、デジタル媒体、マイクロフィルムも永久に保存されるという性質ではないようですし、アメリカの方では、10年たつとフィルムのたぐいが劣化をするのではないかというふうな報告もされております。そういうことも含めて、これからの古文書・文書の保存については、十分研究と対策をとっていただきたいというふうに考えます。
 それから、ディスポーザーの関係についても理事から答弁をいただきました。国が認めているディスポーザーについては、将来の下水道ビジョンからも含めて、早急に導入の可否についても、県としても態度を決めるということも必要ではないかなというふうに思います。
 しかし、現在の段階では、先ほど申し上げましたように、既に自治体によっては全く使用禁止、あるいは使用の自粛について条例化をしているという自治体もあるわけですから、緊急に県としてもその対策については結論を出すということが必要ではないかというふうに思います。先ほどは慎重に対処をしたいという御答弁をいただきましたが、一歩踏み込んで、群馬県として早急にやるべき対策についてはどのようにお考えなのかについて、改めて御質問を申し上げます。
 それから、4番目の児童虐待の関係です。いろいろ数値も挙げて答弁をいただきましたが、先ほども申し上げましたような岸和田市の事件もそうであるように、未然に防止をするということは、これまた極めて重要なことだと思います。重大な事件を未然に防ぐ対策、それは今、県民局という新たな機構になりました。中央、東、西の県民局については明確に児童相談所が位置付けられております。
 先ほど、配置人数は国の基準では30人で、県は既に31人配置をしているんですよという答弁をいただきましたけれども、吾妻県民局と利根沼田県民局も現に局として存在をするわけですから、そこには児童福祉司は2名が配置をされている。児童相談所としての明確な位置付けがされていないという事実もあるわけですから、この辺については、早急に県としても、人員の配置も含めてそうなんですが、県民局の中への相談所の配置について、改めて保健・福祉・食品担当理事のお考え等をお尋ねしたいと思います。
 自治体病院の再編は、県内16カ所ということですが、将来的な方向も含めて、県あるいは医師会、大学病院も含めた将来の医療機関のあり方についての検討は、文字どおり県が中心になって、これからの地域医療のあり方について、なるべく早く成果が上がるような形で一層の努力をお願いしたいというふうに思っています。
 それから、外来植物対策についてであります。3年かけて実情調査をしていただくというふうな答弁もありました。植物ではありませんけれども、遠い地方で見つかったというセアカゴケグモも、何とつい最近、県内でも発見をされているというように、その経路については想像もできないような形で入り込んでまいります。という点では、植物でありますから、実態調査もしていただくのも当然のことでありますけれども、何せアレチウリの繁殖力の旺盛さといったら、私の近くの河川の堤防にもありますので見ていますから、一日も早く何からの形で対策を講じていかないと、もっともっと繁殖面積が拡大をしていくという現実の問題もありますので、ぜひ調査結果も早く出していただいて、住民の皆さんの協力もいただきながら対策を立てていかなければいけないというふうに考えますので、この点についても、改めて環境・森林担当理事の考え方をお尋ねいたしまして、第2次質問といたします。
○議長(中村紀雄 君) 簡潔にお願いします。

         (県土整備担当理事 川西 寛君登壇)
◎県土整備担当理事(川西寛 君) ディスポーザーの取り扱いにつきまして再度お答えを申し上げます。
 現在、県も含めてでございますが、県内21の機関、このうち6市町村が処理槽つきのディスポーザーについては認める。ただし直接投入型は認めない。県を含めまして、残り15機関がすべて不可という状況でございます。まず、こういう取り扱い方針を県民の方によく広報することが緊急に必要ではないかと思っております。それ以降につきましての直接投入型の可否については、先ほど申し上げたとおり、関係機関で慎重に検討してまいりたいと思っております。
 以上です。
○議長(中村紀雄 君) 簡潔に。

         (保健・福祉・食品担当理事 福島金夫君登壇)
◎保健・福祉・食品担当理事(福島金夫 君) 児童相談所のあり方でありますが、児童相談所の機能としますと、相談を受けるということだけではなくて、むしろ治療的なものも必要かなというふうに考えております。例えばトラウマの子どもたちに対しては、なるべくそれを軽減する。障害を持っている子どもに対してはケアをする。一般行政事務所とは違うのかなというふうに考えております。そういった意味では、児童相談所のあり方として、各県民局に置く方がより正しい方向であるというふうに考えております。
 以上です。

        (環境・森林担当理事 大木伸一君登壇)
◎環境・森林担当理事(大木伸一 君) ただ今の御質問でございますけれども、植物は大変広範囲に分布しているというようなこともございますので、この調査を参考にいたしまして、適期に防除していくということが大事だと思います。特にアレチウリにつきましては、花が咲く前に抜き取るということが大事だということがございます。
 それともうひとつは、植物は種がこぼれますと、河川においては、また下流域にそれが分布するというようなこともございますので、まずは実態解明というのも大事だということでございますので、両方から防除について行っていきたいというふうに考えております。
◆(桑原功 君) ありがとうございました。以上で質問を終わります。(拍手)
○議長(中村紀雄 君) 以上で桑原功君の質問は終わりました。
  ● 休     憩
○議長(中村紀雄 君) 暫時休憩いたします。
 午後1時10分から再開いたします。
   午後0時8分休憩


  午後1時8分開議

        (副議長 中沢丈一君登壇 拍手)
○副議長(中沢丈一 君) 暫時、議長職を執り行います。
  ● 再     開
○副議長(中沢丈一 君) 休憩前に引き続き会議を開き、質疑及び一般質問を続行いたします。
  ● 一 般 質 問(続)
○副議長(中沢丈一 君) 星野寛君御登壇願います。

         (星野 寛君登壇 拍手)
◆(星野寛 君) 自由民主党の星野寛でございます。
 通告に従いまして、順次質問をさせていただきます。
 まず最初に、近年の尾瀬の状況と今後の利用についてお伺いをします。
 今年も尾瀬は訪れた人々に深い感動を与えてくれました。遅い雪解けが幸いして霜の被害もなく、ミズバショウ、ニッコウキスゲが例年になく鮮やかに咲き誇り、私も6月に入山しましたが、尾瀬の自然のすばらしさにあらためて感じ入った次第であります。
 今年は尾瀬保護財団が設立されてちょうど10周年を迎え、日光国立公園も指定70周年と聞いています。それを記念するとともに、「夏の思い出」を作詩された、この春に亡くなりました江間章子先生をしのんで、尾瀬サミットの前夜祭として8月に私の地元片品村で「夏の思い出」音楽祭が盛大に開催をされました。先の大澤議員の質問にありましたとおり、尾瀬サミットでは尾瀬を単独の国立公園とすることについての発言があり、さらに、11月には尾瀬がラムサール条約登録湿地となることが予定されるなど、今年は尾瀬にとってひとつの節目の年になると思っています。
 尾瀬の入山者数についても、財団が設立された10年前とは随分変わりました。かつて我が家の前の道路では、ミズバショウの頃、尾瀬に向かうバスがひっきりなしに運行され、尾瀬ケ原の木道にも人があふれていました。それが最近では、尾瀬も落ち着きを取り戻し、昨年の入山者数は約34万人と、かつての半分ほどになっているようです。
 尾瀬の貴重な自然を守っていくことの重要性は言うまでもありませんが、多くの人々、特に若い世代に尾瀬に来てもらい、尾瀬を知ってもらうとともに、尾瀬を通じて自然環境について考えてもらうことが大切であると思います。環境に配慮し、ガイドの説明などによって地域の自然、文化をじっくり味わう、いわゆるエコツーリズムの取り組みが各地で行われているようです。こうした取り組みが尾瀬でも重要になってきているのではないでしょうか。
 そこで、近年の尾瀬の状況を踏まえ、今後の尾瀬の保護と利用をどのように考えているのか、また、尾瀬にふさわしい利用を進めるためにどのように取り組んでいくのか、環境・森林担当理事にお伺いします。
 次に、県産材センター開設による県内森林・林業・木材産業への波及効果についてお伺いをします。
 現在、鬼石町で建設中の県産材センターは、県内で産出された原木を集出荷する原木市場とこれらの原木を製材加工する製材工場を併設し、価格や品質で競争力のある製品を安定的に供給する県産木材の生産・流通拠点として林業関係者から注目されています。
 本年4月には関係者の努力によりセンターの一翼を担う原木市場が完成し、業務を開始したところであります。新設の原木市場は十分なスペースが確保されており、荷おろしや積み込み、在庫管理といった利便性がよく、買い受け者である製材工場にとっては原木を一時ストックしておけるなど、大変サービスが向上していると聞いています。
 しかしながら、現状の原木価格は昭和50年以降最安値で取引されているなど価格や需要は低迷しており、原木を大量に消費する製材加工施設の早期の完成が待たれておりました。県産材センターは原木市場と製材加工施設の両輪がそろって初めてその機能を最大限に発揮できるのではないでしょうか。
 そこで、今議会の補正予算にも上程されている県産材センターの製材加工施設について、その特徴や経営規模についてお伺いをします。
 またあわせて、県産材センター操業による本県の森林・林業・木材産業に対する波及効果について、環境・森林担当理事にお伺いします。
 次に、尾瀬国体と県民局についてお伺いをいたします。
 来年2月に開催される第61回国体冬季大会スキー競技会、いわゆる尾瀬国体は、全国でも有数な自然の宝庫である尾瀬のふもとの片品村で21年ぶりに開催されることで、村民挙げて喜んでいるところであります。そして、村の活性化とともに大きな経済効果を期待しているところもあり、誠に意義深いものであるというふうに考えております。
 「輝く君を見たい」をスローガンに、そして、ミズバショウをイメージしたシンボルマークを盛り込んだ公式ポスターが制作され、会場地片品村内の至るところで掲示されております。また最近は、横断幕やのぼり旗も掲げられ、村民も徐々に開催機運が高まってきていると感じております。
 全国から参加する選手には、日頃鍛えた力とわざを片品村で遺憾なく発揮し、郷土の名誉をかけたレースを展開していただきたいと思います。そして、活躍する選手を県民が総参加で応援するとともに、本大会を通じて県民、また村民の人情味と自然や文化に接していただくとともに、お互いの交流が深められ、尾瀬国体がいつまでも心に残る大会になることを念願しております。
 そこで、大会開催まで残すところあと5カ月を切り、大会運営に万全を期すため準備に余念がないことと思いますが、その準備状況等、次の3点について教育長にお伺いいたします。
 第1点は、大会に華を飾るのは開会式典であると思います。国体の場合、日本体育協会が定める開催基準の中では、開会式典には時間等の制限があり、開催県や会場地の特徴を思うように出しづらいといったことを聞いておりますが、その中で群馬県や片品村の特徴を出すためにどのような工夫をして取り組んでいるのか、また、競技会場の整備、競技役員の養成などの準備状況はどのようになっているか、お伺いをいたします。
 2点目は、全国から訪れる大会参加者を迎えるに当たって、その宿泊や輸送について、また、地域の人々との交流を深めるための歓迎、もてなしなどの受け入れ態勢の準備状況はどうなっているのか、お伺いをします。
 3点目は、選手強化についてですが、後藤出納長を本部長とする県選手強化本部が昨年度設置され、競技力の向上に努めていることと思いますが、本年2月には本部長自ら雪上での合宿に出向いて激励をされ、その後の岩手りんどう国体では選手も非常に頑張って、8人の選手が入賞、男女総合成績も9位を獲得し、8位入賞まであと一歩というところまで来ました。本県選手の活躍が新聞紙上に掲載されることは、県民に勇気と元気を与えるものであります。現在は昨年以上の選手強化に努めておられると思いますが、強化事業の実施と効果の状況及び競技成績の目標について、お伺いをします。
 また、県は、本年4月、5つの県民局を設置して抜本的な地域機関改革を行いました。県民局の設置目的は、広域的な観点を持ち、総合的な行政を推進できる地域完結型の組織とすることであるというふうに理解をしています。
 そこで、県民局を設置して半年が経過したところですが、この間、どのような活動を行い、その効果はどう考えているのでしょうか。
 そして、県民局は片品村というひとつの村における尾瀬国体開催という大事業にどのような支援、協力を行うのか、総務担当理事にお伺いをします。
 続きまして、残留農薬等のポジティブリスト制導入に向けた取り組みについてお伺いをします。
 近年、BSEや鳥インフルエンザなど食にまつわる様々なリスクや不安が存在し、消費者の食の安全に対する関心は高まっています。中でも農薬の安全性については、古くて新しい関心事項であります。特に平成14年に起きた輸入野菜等からの基準を超える残留農薬の相次ぐ検出、国内農産物に対する無登録農薬の使用問題は、農薬に対する不安に拍車をかけたと言えます。
 これを裏付けるように、県が平成15年度に行った食品の安全に関する県民意識アンケート調査では、約5割の県民が、使用基準、残留基準が守られていても、農薬が使用されることに不安を感じるという結果でありました。
 本県は、農産物の有数な生産県であり、農薬の安全性の確保は本県産の農産物の信頼を確保する意味からも重要な課題であります。このような中、食品衛生法が改正され、いわゆるポジティブリスト制が平成18年5月までに導入されることになりました。農薬に対する基準が大幅に強化され、基準を超えた食品の流通が原則禁止されるという大きな改正でありますが、まだまだ具体的な制度の内容が見えておらず、対応に不安を覚える生産者もいると聞いております。それだけにこの新しいルールを生産者に周知するとともに、体制整備と適正な運用を図り、消費者の農薬に対する不安の解消につなげていくことが大切であると考えています。
 そこで、次の点についてお伺いをします。
 まず第1に、ポジティブリスト制により残留農薬の規制は具体的にどのように変わるのか。
 次に、ポジティブリスト制導入に向けた取り組みはどうなっているのか。
 以上の2点について、食品安全会議事務局長にお伺いします。
 また、ポジティブリスト制導入後は、ドリフトと言われる農薬飛散により予期しない作物での残留農薬の検出が心配されることから、農薬を使用する生産者に対して、どのような指導、啓発を行っているのか、農業担当理事にお伺いをします。
 次に、副知事2人制についてお伺いをいたします。
 懸案となっていた副知事問題について、今議会に副知事を2人まで設置できる新たな提案が知事からなされました。この2年間、熟慮に熟慮を重ねた上での提案だということです。知事と議会が真摯に議論し、お互いに理解し合い、一日も早くこの問題を解決して県政に取り組んでほしいと県民誰もが願っているはずです。
 そこで、次の点について知事にお伺いします。
 最初に、他の都道府県の副知事の設置状況はどのようになっているでしょうか。他県に倣う必要はないとは思いますが、他県の状況をよく把握して、実際にうまく機能していて効果を上げているかどうかということも研究する必要があると思います。
 次に、今議会冒頭の提案説明の中で、2人の副知事のうち1人は渉外担当副知事とすると言われております。県を代表して対外的な交渉あるいは交流をするのは、知事として最も重要な職務のひとつであると私は考えますが、そこにあえて副知事を置いてその職務を担わせる狙いはどこにあるのでしょうか。その具体的な職務についてはどのようなことがあるのか、お伺いをします。
 次に、トップマネジメントを強化すると述べておられます。古来より私たち日本人は「和をもって尊しとなす」ということを本分として、過度の権力の集中を恐れ、あるいはまたそれを避けながら今日まで来ました。しかしながら、近年はそのことも徐々に変化をしてきていることは確かであります。そのことを鮮烈に印象づけたのがこの度の衆議院選挙だったというふうに思います。我が自民党の小泉純一郎総裁の強烈な個性と強力なリーダーシップを持ったトップマネジメントにより大勝利を得たことは、既に周知のとおりでございます。
 企業に目を転じても、創業者の強力なトップマネジメントにより大成長を遂げた例は枚挙にいとまがありません。一方、その強力なトップマネジメントのために道を外れた企業という例も残念ながら数多くあります。トップマネジメントを強化していくということは、県政執行に当たる知事の基本的な姿勢にも関わることであります。知事の目指す県政マネジメントについてお伺いをいたします。
 さらに、財政的負担を抑制するとともに、2人制によって行政効果を高め、これが真の行政改革になると述べておられます。2人制によって行政効果が上がるというのは、そうかなというふうに思いますが、その2人制が真の行政改革につながるという説明に対しては、どうしてでしょうか、なぜですかというのが県民の素朴な疑問だというふうに思いますが、いかがでしょうか。
 私は、財政的負担については、無駄な経費はもとより削減しなければならないことは言うまでもありませんが、必要な経費であれば、それをかけて、そしてそれ以上の成果を上げるということが大事だというふうに考えております。
 以上、申し述べて、私の第1質問とさせていただきます。(拍手)

         (環境・森林担当理事 大木伸一君登壇)
◎環境・森林担当理事(大木伸一 君) まず、近年の尾瀬の状況と今後の利用についてお答えを申し上げます。
 近年の尾瀬の入山者数は、ピーク時の60万人台から30万人台へ減少しており、こうした状況を踏まえ、今後の尾瀬の保護と利用については、貴重な自然を厳正に保護するとともに、入山者に良質な自然体験と感動を提供していくことが基本であると考えています。そのひとつとして、適正利用の観点から、入山者の約半数が利用しています鳩待峠口の利用分散化と混雑する土日を避けての平日利用について、引き続き推進してまいります。
 次に、尾瀬にふさわしい利用を進めるための取り組みでございますけれども、尾瀬は豊かな自然を有し、周辺地域での魅力的な文化が伝えられておりますが、ゆっくりと時間をかけて自然環境や歴史文化に触れることがふさわしい利用の仕方ではないかと考えられます。さらに、尾瀬で自然保護を学ぶことは、地球規模の環境問題を考える契機ともなります。
 このため県では、子どもたちが尾瀬の自然に触れることを通して環境に対する認識を深めてもらうため、移動自然教室や子どもサミットなどを開催しております。また、尾瀬保護財団が推奨しておりますガイドつきのツアーや自然と人との関わりを自然の中で考えるネイチャースクールなどの開催を支援しています。これらの取り組みは、議員御指摘のエコツーリズムにも通じるものでございまして、今後とも積極的に進めてまいります。
 続きまして、県産材センター開設による県内森林・林業・木材産業への波及効果についてお答えを申し上げます。
 御質問の県産材センターの製材加工施設の特徴でございますが、生産性が非常に高く、高品質で信頼性の高い製品を生産できることでございます。具体的には、最新の製材機を導入しまして、製材ラインの合理化により製材コストを削減することが可能となります。また、原木市場を併設している関係から原材料の運搬コストが削減できるほか、木材乾燥機の燃料を製材から出る木くずで賄うなど、あらゆる面でコスト削減を図り、生産性を高めております。経営規模につきましては、原木を年間2万立方メートル、本数換算にしますと約21万本を使用し、売上高は約5億円を見込んでおり、完成すれば県内で最大規模の製材工場となります。
 次に、県内の森林・林業・木材産業への波及効果でございますけれども、原木市場と加工施設が連携した県産材センターの完成によりまして、流通、加工、販売まで一貫した生産体制が整うことになります。これによりまして、価格や品質面で外材に対抗し得る製品を大手ハウスメーカーやプレカット工場へ大量に販売することが可能となり、県産木材の新たな消費拡大が期待されます。県産木材の新たな消費拡大によりまして、低迷を続けている本県の原木価格を適正化し、森林所有者の経営意欲の向上と素材生産活動の活性化にもつながり、森林整備の促進にも寄与するものと考えております。
 今後、県産木材の消費拡大に伴う原木の安定供給体制の整備が課題となりますが、林道、作業道などの基盤整備や高性能林業機械の導入、素材生産業者の協業化などにこれからも引き続き積極的な支援を図ってまいりたいと考えております。
 以上でございます。

         (教育長 内山征洋君登壇)
◎教育長(内山征洋 君) 尾瀬国体に関しての御質問であります。
 最初に、開会式、競技会場あるいは競技役員についての御質問でありますけれども、開会式典の特徴といたしましては、尾瀬・丸沼・武尊地区を代表する花、「ミズバショウ、ニッコウキスゲ、レンゲツツジ、シラネアオイ」の4色を式典のテーマカラーといたしまして、歓迎装飾や会場を花で飾り、豊かな自然と7つのスキー場、温泉を有する人情味あふれる片品村を発信し、群馬県を全国に紹介できるよう準備を進めているところであります。
 郷土色豊かな民俗芸能である尾瀬太鼓や八木節等を式典前の催し物として披露するとともに、この様子を大型テレビモニターで選手の集合する場所で放映し、入場行進を待つ役員、選手団に見てもらうことは、これは冬季国体では初の試みであります。閉会式前には、地元の人たちとの交流の様子や選手の活躍を大型スクリーンで紹介し、思い出に残る大会にしたいと考えております。
 次に、競技会場の整備についてでありますが、コース整備を中心とした準備を実施しております。また、競技役員については、養成講習会を実施いたしまして、事前の県内大会等でリハーサルを行い、本番に臨む計画であります。
 次に、大会参加者の受け入れ態勢についてでありますけれども、宿泊及び輸送については、宿泊施設に関しては、地元の協力のもとに村内に宿泊してもらうこととし、食事については、国体献立として朝食、夕食各4例を作成し、本県及び村の特産品を盛り込んだものとしたいと考えております。
 輸送については、開会式、閉会式における監督、選手、役員等はすべて計画バス輸送を実施することとし、各競技会場を結ぶシャトルバスの運行も考えております。
 歓迎、もてなしについては、全国から本県を訪れる大会参加者を温かく迎え、県民と交流を深めることを基調に進めているところであります。村民の協力のもと、手づくりによるもてなしと真心を込めた歓迎と応援を接待所、休憩所をはじめ会場、宿舎、輸送等、すべての中で展開する計画であります。これらは片品村と連携しながら準備を進めているところであります。
 次に、選手強化についてでありますが、今年度は強化コーチ28名、選手56名を指定いたしまして、体力測定の結果をもとにした強化合宿を実施するとともに、各種目の競技会場を利用した練習を進め、地の利を活かして大会に臨む計画であります。
 競技成績は、群馬県スキー連盟を中心とした関係者が一丸となって競技力の向上に取り組んでいるところであり、男女総合成績8位以内である「入賞」を目標としております。よろしくお願いします。

         (総務担当理事 高木 勉君登壇)
◎総務担当理事(高木勉 君) 尾瀬国体と県民局についてのうち、県民局の活動と尾瀬国体への支援、協力についてお答えをいたします。
 昨年度の理事制の導入に続きまして、今年の4月に県内5カ所に「県民局」を設置いたしました。これは行政の縦割りの弊害を排しまして、柔軟でスピーディー、かつ機能的な組織を構築するものであります。現在、県民局長の指揮のもとに、各分野が相互に情報の共有と密接な連携を図りながら、具体的な地域課題に対応しております。
 例えば利根沼田県民局におきましては、「望郷ラインの利活用」や「放送大学のミニサテライトの設置」などについて、現在、局を挙げて取り組んでおります。この6月には、利根沼田、それから吾妻の県民局にはパスポートセンターも設置、開設をいたしまして、県民の皆さんからは「便利になった」と喜ばれております。
 また、市町村からは、起債の許可を県民局で行うようにしたために、「地域の実情を理解される」というような評価も得ております。また、今月、この10月からですけれども、市町村の行財政コンサルティングなども開始をいたしまして、県民局と県庁と市町村が協力をして、市町村の行財政を支援していくことにしております。
 毎週月曜日に庁議がございます。この庁議に今年の4月から県民局長も構成メンバーになりまして、朝集合いたしまして県の重要な課題について確認をしております。そういった情報を共有して、そして、そういったものをその日のうちに県民局長から第一線の現場まで伝えるということが定着をいたしまして、現場の職員にも情報が速やかに伝わると、大変士気が向上しております。現在、小寺知事が進めております庁内分権、現場主義、この2つをシステムと意識のこの両面から推進いたしまして、県政をパワーアップさせていきたいと考えております。
 また、「尾瀬国体」への支援、協力でございます。「群馬県実施本部」を設置いたしまして県を挙げて取り組んでおります。特に地元であります利根沼田県民局は、県民局長が実施本部員となりまして、開催全般にわたりまして片品村の支援に全力を投じているところでございます。
 以上です。

         (食品安全会議事務局長 小澤邦寿君登壇)
◎食品安全会議事務局長(小澤邦寿 君) 残留農薬のポジティブリスト制についてお答えをいたします。
 まず、ポジティブリスト制により残留農薬の規制はどう変わるかということについてですが、現在、世界では約700種類の農薬が使用されております。現行の食品衛生法では、基準が設定されているのはこのうち約250種類でありまして、仮にこのほかの450種類の基準の設定のない農薬が検出されても、法的には輸入や流通を禁止できないという状況になっております。
 そこで、この残留農薬に係るポジティブリスト制ということで、可能な限り残留基準値を設定するとともに、基準の設定されない農薬については一律基準を設け、この基準を超えて農薬が残留する食品の流通を原則禁止する制度であります。本年11月までに暫定基準などが告示をされ、6カ月の猶予期間後に施行されますが、これによって現行の約2.5倍に近い600種類の農薬に残留基準値が設定されることになります。
 次に、ポジティブリスト制に対する本県の取り組みについてですが、本県では食品安全検査センター稼働後の2年間で検体総数670件、それと約3万8000項目の残留農薬検査を実施いたしましたが、基準値を超過したものはこの間見られませんでした。また、仮にこれにポジティブリスト制が適用されていたとしても、違反となるケースは1件のみでございました。
 厚生労働省では、農薬取締法に基づき、これまでどおり適正使用がなされていれば、国内生産現場に大きな混乱はないと予測しておりまして、本県のデータもこの予測を裏付ける結果となっています。
 県といたしましては、このような状況を踏まえた上で、県内で使用されている農薬の使用実態を調査し、それに即した検査を進める方針であり、また、輸入食品については、国の検疫所で実施している検査項目との整合性を図り、あわせて検体数の増加を図ることにしております。
 なお、以上のことから、増加する検査項目や検体数に対応した検査技術の習得と検査機器の拡充が不可欠でありまして、9月補正予算に検査機器の整備、標準試薬の購入等に係る経費をお願いしているところでございます。
 以上です。

         (農業担当理事 加藤光治君登壇)
◎農業担当理事(加藤光治 君) ポジティブリスト制導入に向けました農薬飛散に関する農薬使用者に対する指導、啓発についてお答えをいたします。
 ポジティブリスト制の導入によりまして食品衛生法ですべての農薬に残留基準値が定められることとなりますが、農薬の使用方法を定めている農薬取締法がこれによって改定されることではないことから、同法、農薬取締法で定める農薬の「使用基準」を遵守して農薬を使用する限りにおいて、ポジティブリスト制移行後も残留農薬について大きな問題は生じないと考えております。
 しかし、お話しのドリフトと言われる農薬飛散によりまして、隣接作物等で適用外農薬の残留が認められること等がありまして、そのドリフト対策を今後一層強化していかなければならないと考えております。
 これまでドリフト対策としましては、国・県の作成した資料を用いまして、啓発資料の配付、県ホームページへの掲載、農薬講習会の開催などを行いまして、対策の周知・徹底を図ってまいりました。具体的に、散布時の風向き、風速に注意し、散布機の圧力、ノズルの調整などの注意を払うこと、また、遮へいシート、ネットを設置することのほか、作付方法につきまして緩衝地帯を設けること、遮へい作物を植えることなどを指導しておりまして、こうした取り組みを今後一層強化していきたいと考えております。
 さらに、今後の方向といたしまして、多種類の作物が混在する栽培地域を見直すこと、また、多種類の作物に共通に使用できる農薬の登録促進を図ることなどが考えられます。今後とも積極的に対策を進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。

         (知事 小寺弘之君登壇)
◎知事(小寺弘之 君) 星野議員の御質問にお答えをいたします。
 副知事の問題でありますが、現在、複数副知事を設置している県は多くなっております。多いところは4人、3人、2人ということでありますが、2人以上置いている県は増加傾向にありまして、47都道府県のうち26都道府県が設置しております。半数を超えるわけであります。なお、このうち群馬県よりも人口の少ない県が11県あります。
 そして、その複数設置している県において、うまく機能しているかどうかという御質問でありますが、それぞれの県によって、それぞれの事情があります。例えば治安が非常に強調されているところとか、産業振興が非常に強調されているところとか、海外との話が非常にあるところとか、それぞれによってあると思います。したがって、それぞれの県の設置する目的によって違いますが、一概には言えませんけれども、それぞれの知事が判断をして設置しているものと信じております。
 なお、群馬県においては、やはりこういう時代にあって、こういう時代の中で、つまり、グローバル化も進む、それから企業の誘致もやっていかなければならないとか、それから三位一体の改革等で国との折衝もしなければならない。それから、全国の知事会も私は副会長を仰せつかっておりますが、そういった知事会などで私が活動をしなければならないということがございますので、県政といっても私一人の行動では限界があるわけでございまして、それを強力に補佐するためには、渉外担当の副知事──つまり、外に向けてのいろんなことをやるということと、内を、守りを固める内部管理の副知事、こういう2人を機能分担すれば、効果があるのではないかと思っております。
 ただ、もちろんトップセールスということと渉外担当というのは区別しなければならないわけで、トップセールスをする前に、やはりいろいろ下準備があります。そして、それは知事の意向を体して、知事の意向をきちんとわかった上で、そして、対外的にもこの人が知事の代弁者だということがわかった肩書を持たないと、なかなか難しいところであります。そういう事前の準備なり、私にかわって出かけていくということもあると思います。そして、肝心のときは、それはもちろん私が行かなければならないことだと思っております。
 今度も台湾で観光に関する博覧会をやらなければならないわけですけれども、これも、できることならば私が行った方が適当なことはもちろんであります。それから、先日のブラジル訪問、南米訪問にしましても、これは、前回は私は当時の矢口副議長も同行していただいて、回りました。それから、その前は荻原議長と一緒に私が参りました。これは海外で、南米で特に御苦労なさっている邦人の方々、こういう方々の御苦労を聞き、そして、母国日本、母国、母県である群馬県との絆も強めていこうという大切な役割でありますから、これはやっぱり私が行くべきであると思うのでありますけれども、ただ、長期間この県を責任者である私があけることは、いざということを想定した場合に適切でないということで、私は行かないで後藤出納長に私の代理を務めていただき、そして中村議長に行っていただいて、そして交流を深めたということであります。
 それから、トップの役割をどういうふうに考えているかということでありますが、日本は本来、「和をもって尊しとなす」という風土にあるという御指摘でありますが、もちろんそういうことであります。トップマネジメントに対する感覚は、ただ今星野議員がおっしゃった感じと大体私は同じかなというふうに思っております。
 私は、知事というのは、本来、責任者でトップに立つわけでありますけれども、なるべく何千人といる職員が、それぞれの場所でやる気を起こして、積極的な活躍をしてほしい。それをマネジメントするのがトップである、そして対外的に代表するのがトップである、こういうことであります。どちらかといえば、私は庁内分権といいますか、権限委譲型のやり方で知事という職をこなしているつもりであります。ただ、このどちらに重きを置くかというのは、片一方、あまり穏やかにやっていると、リーダーシップがないと言われるし、リーダーシップを強く発揮すると、あれはワンマンだと言われるわけでありますから、その加減は非常に微妙なところがありまして、それは私は、こういう場合は積極的に出た方がいいとか、こういう場合は積極的な部下の活躍に期待する方がいいとか、こういうことでやっているつもりであります。
 そして、民間企業の例も出されました。最近では執行役員制というような体制もとられてきて、会社なり、要するにカンパニーの経営の基本方針を定める取締役、それから、その命を受けて、それを効果的に実施する執行役員制と、こういうふうに分かれてきている、だんだんとアメリカ型になってきているという傾向にあると思います。
 それから、トップマネジメントの理想像といいますか、こうあるべしということで、ひとつは、日本の経営者として有名な松下幸之助さんですが、あの方は自分で企業を起こされた方ですけれども、ある程度会社が大きくなると同時に、ある程度部下にいろいろ任せて、やるならやってみなさいということで積極性を重んじたそうであります。
 ただ、あの会社が一時販売戦略において非常に不振を来したことが確かあったと思います。昭和40年代の初めだったかと思いますけれども、そのときに松下さんが何をやったかというと、全国の販売店を熱海に集めて、そして自らがリーダーシップをとって、直接、もう既に社長を退任されているにも関わらず、経営者として、トップとして大号令をかけて、みんなの意見を聞き、そこで基本方針を出し、そして自らが営業本部長に現場復帰したという例もあるわけでありまして、したがって、経営というのは、平常時の姿と、それからいざというときのトップのとる行動というのはきちんとわきまえている人だなというふうに私は記憶いたしております。
 それから、真の行政改革というのは一体どういう意味だということでありまして、これが2人必要ならば2人置くべきであるし、また、報酬もそういうふうにいたした方がいいではないか、それで決しておかしくないと、こういう御意見かと思うんですが、私も全くそのとおりだと思います。それはそれでいいんですけれども、ただ、いわゆる行革というと、単に人減らしというふうに思う人もいるわけでありまして、こういう素朴な感情もあります。こういうときに2人というふうに打ち出しますと、何だ、2人、1人が倍に増えるのかということだけで短絡的に思われる方もいらっしゃいますので、そういう方にも誤解のないように、そういった県民感情に対しても配慮をしたということでありますし、また、報酬の面においても、2人分丸々かかるわけではない、1人とそんなに差はないということで配慮をしてやったものでございます。
 いずれにしても、私は2年前の県議会のこの人事案件に対する否決ということを非常に重く見ております。そういう中で、皆様のいろいろな御意見、意向、気持ち、こういうものをそんたくして、今回の場合、ぜひこれならば皆さんの気持ちも少しは反映できるかな、そして打開策として譲った形でもってこの2人というものを出して、そして、そのことが単にいわゆる妥協ではなくて、真に行政改革になるように、県政の効果が上がるように考えたのであります。(「できるわけないじゃない」と呼ぶ者あり)
 そして、こういうことを公の場で、オープンな形で言っていただきたい。やじならば、これは責任がないわけでありまして、その理由も、単にだめなものはだめだとか、一遍決めたものは決めたものだとか、こういう言い方では私としては困るわけでありまして、2年前のことで私は回答しました。ボールを投げました。したがいまして、議会のもし反対があるとするならば、その反対の方がぜひ私とよく公の場で、オープンな形で、県民にわかるようにおっしゃっていただきたい、このように思っております。それがこの問題を解決する肝心なことではないかと思っております。

         (星野 寛君登壇)
◆(星野寛 君) まだ多少時間がありますので、いくつか要望を述べさせていただきたいというふうに思います。
 まず、尾瀬についてであります。
 御承知のとおり、尾瀬は非常に貴重な自然であります。我々群馬県民にとってのみならず、日本の国にとっても大変貴重な財産であるというふうに思います。その財産を、その貴重さを活かすような活用方法というのがあるかというふうに思います。ただ単にお客さんが多く入っていただければいいということだけではなく、その価値に見合った活用方法というのがこれから求められるのではないかというふうに考えております。
 特にちょうど今年が節目の年であり、ラムサール条約に登録をされるという国際的にも認められるところでありますので、ぜひ価値に見合った活用方法を今後考えていただければありがたいというふうに思います。
 次に、県産材センターに関してでありますが、木材は循環をする資源であります。その循環の輪がだんだんだんだん年々小さくなってきているわけでありますけれども
○副議長(中沢丈一 君) 残り時間2分です。
◆(星野寛 君) (続) はい。この県産材センターを契機として、その循環の輪をまた大きくする、あるいはまたそのパイプを太くするというのが大事だというふうに考えております。ぜひ循環の輪、循環のパイプを太くする、そういった意味からも、この県産材センターが大いに活用されるように、その機能を発揮されるように願っているところであります。
 国体に関しては、先日急逝をされました片品の星野賢二村長も大変力を入れて取り組んでいたところであります。ぜひ片品村長の遺志も活かしていただきたいなと、そんなふうに思っておりますし、県民局でも最大限のバックアップをいただきたいというふうに思います。
 ポジティブリスト制に関しては、我々は消費者、そしてまた我々は生産者でもあるわけでありまして、生産者、消費者ともに安心して農作物をつくり、あるいはまた生産された作物を食べられるという、そういうところで県民に周知されるようにぜひ御尽力をいただきたいというふうに思います。
 副知事2人制については、ぜひ今後とも知事には設置に向けて御尽力をいただきたいとだけ申し上げて、質問を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
○副議長(中沢丈一 君) 以上で星野寛君の質問は終わりました。
 新井雅博君御登壇願います。

         (新井雅博君登壇 拍手)
◆(新井雅博 君) 自由民主党の新井雅博でございます。
 通告に従いまして、順次質問をさせていただきたいと思います。
 まず、アスベストの対策についてであります。
 アスベストの問題は、日を追うごとに拡大の一途をたどっているところでございます。特に、30日の衆議院予算委員会では、小泉純一郎首相自ら、以前の政府のアスベスト対策の遅れと関係省庁間の連携に足りないところがあり、反省すべきであると遺憾の意を示したほどでございます。
 県内においても、アスベスト使用実態の調査が進むにつれ、使用実態の拡大が日々明らかになってきているところでもございます。そこで、今後問題になるのが、県有施設の改善は当然といたしまして、問題が発生した市町村への指導・支援、また民間に対する対応支援について早急に取り組まなければ、県民の生活への不安を払拭することはできないと思います。
 そこで、環境・森林担当理事に早急な安全対策と関係方面への支援をどうするのか、お伺いをするところでございます。
 次に、国が対策の徹底がなされていなかったことを認めているように、昭和62年、今から18年も以前に学校等でのアスベストの問題が大きく取り上げられ、社会問題化したわけでありますが、群馬県において昭和62年以降、この問題を風化させることなく、アスベストの問題に対してどのような取り組みを続けてこられたのか、お伺いをいたします。
 次に、アスベストの問題は、私ですら容易にその広がりが想像でき、さらにはすべての局、課にわたることぐらいは想定できた事案であります。現実、6月の段階で石綿セメント管に含まれるアスベストの処理について私は調査を始めました。ところが、調査を始めると同時に、責任を持って回答を出していただける課、局がなかった現実にぶち当たったわけであります。このときに思いました。この問題は早急に対策組織を立ち上げて、この問題に当たるようというふうに思い、実は、僣越ではありましたが、担当局、課にもそのお話を進言させていただいたところでございます。
 ところが、どうでしょうか。アスベストの問題に対する県の対応、腰が上がったのが、残念ながら、7月27日になってようやく「群馬県アスベスト対策連絡会議」が設置をされる始末であったわけであります。設置をされた後も、連日その使用の実態、被害の報告、さらには県内の小学校において2学期の始業式までが遅れる、こんな事態があったわけであります。にも関わらず、第2回目の県の対策会議が開催をされたのが7月27日から経過すること2カ月、9月22日になってようやくこの会議が開かれるというありさまであったわけでありまして、これでは、県民の安全と安心を保障する県当局の対応とすれば、あまりにもお粗末であったと言わざるを得ないわけであります。
 そこで、1つ目、全庁的な問題にいち早く対応するために理事制をしきながら、対策連絡会議設置までに事件発生から1カ月半以上も要した理由。2つ目、これが2カ月も会議を開催せずにいられる程度の会議であるのか。このアスベスト対策連絡会議の果たす役割、責任についてお伺いをするところであります。
 大きな2点目、群馬の教育環境について質問をさせていただきます。
 私などは昭和35年生まれ、44歳でありますので、大量消費、大量廃棄の最盛期の中で育ってきた人間でありますので、なかなかその習慣、習性が未だこの体から抜けずに困っておる一人でありますが、今の子どもたちも大量消費ということでは同じ時代を生きていると言って過言ではないと思います。
 そういった観点から、要望になってしまうかもしれませんが、ぜひ環境課においては、子どもたちに幅広い環境問題の学習の提供と、そして特にごみの排出者責任、その処理の大変さ、水の大切さ、水を処理することの大切さ、大変さについては、徹底をしてその学習と実践の指導をお願いしたいというふうに思います。
 質問は、実は16年、17年度に県では「こども環境白書」を作成されております。これを多くの学生に配布されたということでありますが、目を通させていただきましたら、大変立派な冊子にでき上がっておりました。この立派な冊子が配布だけで終わってしまったのでは私は大変もったいないというふうに思いますので、ぜひこれを環境に関する意識の高揚、向上、あるいはその学習をすることによる自身の活動に結び付ける手段にそれを用いていただけるような方策をとっていただければというふうに思い、ぜひ、この「ゆうまちゃんの環境白書」をどのように活用されていくのか、担当理事にお尋ねをしたいと思います。
 さらに、環境県ぐんまを守り、発展させ、次世代へ継承するためには、環境教育を行う活動の拠点施設の整備が急務だというふうに私は考えております。特に環境教育会館の建設につきましては、群馬県環境資源保全協会をはじめ、多方面から建設の早期実現に向けての県の支援あるいは対応が求められておるところでありますので、ぜひこの点を踏まえて、環境・森林担当理事に今後の取り組みについてお答えをいただきたいと思います。
 3点目、またまた環境でありますが、今度は魚のすみよい河川環境づくりについて質問をさせていただきたいと思います。
 2点でありますが、河川環境の整備事業というのは、県においても10年ほど前から多くの河川で様々な取り組みをしております。中でも、神流川流域で瀬と淵を取り戻す実験が大きな成果を上げていると聞いております。話によれば、工事後1年で生息魚の個体数が工事以前に比べ、アユ、ヤマメ、カジカ等が3倍から5倍以上に飛躍的に増加したそうであります。すぐ効果があらわれない工事や事業が多い中で、私は、この瀬と淵の事業は画期的であり、ぜひ広く県内の河川にこの事業を実施していただきたいというふうに思います。そのような私の思いを受けて、これから県土整備担当理事に3点お伺いをいたします。
 瀬と淵事業の優秀性といいますか、優位性はどんなところにあるのか、お伺いをいたします。
 実験成果がしっかりと出ている神流川において、さらにこの事業を拡大し、魚を取り戻す事業の成功例として県下、全国へ発進をする、そんな拠点にしたらいかがかというふうに考えておりますので、神流川での事業拡大、さらには先般、アユの試し釣りということで、藤岡市を流れる清流鮎川においてもこの事業をぜひ積極的に取り入れるように望むところでありますが、その点の取り組みにつきまして御答弁をいただきたいと思います。
 アユ復活に向けての河川環境づくりという視点に立って、2つ目の質問をいたします。
 日本一のアユを取り戻す会会長が、現在は前橋市の助役さんになっております前群馬県理事であった大塚さんに代わっていたということは、私は一向に存じ上げなかったわけでありますが、「県内の釣り愛好家の熱意が水資源機構をはじめ関係方面に伝わり、利根大堰の水門運用を試験的に見直し、アユの稚魚が降下しやすいように調整することを決めた。利根川のアユ復活へ前進」と9月30日の上毛新聞に大きく報じられておりました。
 実は、この決定報道の1週間ほど前に、ただ今の私の一般質問の題材に挙げていたのが、利根大堰をはじめとするアユのふ化から遡上までを妨げている堰の問題でありました。私は、群馬の魚アユの復活は、堰の改修、魚道の新設により利根川と海の連続性を確保して天然アユの遡上にかける以外ないというふうに考えておりましたので、この度の決定は大変喜ばしい報道であり、関係者の御努力の一部が実ったということでは大変喜んでいる一人でもあります。
 そこで申し上げたいことは、この機会にさらにこの運動要望活動を盛り上げて、水資源機構あるいは国交省、環境省、東京都をはじめとする下流都県へ、群馬で生まれたアユの稚魚を群馬に戻してほしい、群馬に戻す責任を下流都県に理解をしてもらう運動を県挙げて展開すべきだというふうに考えます。なぜなら、群馬は毎年200億円を超える環境森林の整備への投資、あるいは下水道事業、合併浄化槽事業等々、下流都県の良質な水を提供することを当然の義務として取り組んでいる群馬県、県民だからであります。だからこそ、水産資源に乏しい群馬にせめてもアユを戻してほしい、こんな願いは必ずや都民に伝わると私は確信をいたしますので、ぜひ知事、早速石原知事はじめ関東知事会へその提案、あるいは県当局の皆さんは国へその運動を加速させたらいかがでしょうか。ぜひ農業担当理事においては、知事のアユにかける思いを察しながら、この問題への取り組みについての熱意と姿勢についてお答えをいただきたいと思います。
 最後に、大変由々しき問題でありますが、ザスパ草津の競技場使用料の不正に関わる対応について、まず、競技場使用料に関わる不正について、県土整備担当理事に伺います。
 ザスパ草津の競技場使用料が未納であること、また、入場料金収入や広告看板の数を過少申告していたことが明らかになりました。その内容とはいかがなものか、また、これらの許しがたい行為について県はどのように対応するのか、また、競技場使用料については、ザスパより減免申請が提出をされていたようでありますが、この問題を受けて今後どのように対応するつもりなのか、お伺いをいたします。
 2つ目、ザスパ草津に対するこれまでの支援等について、産業経済担当理事に伺います。
 ザスパ草津のJ2昇格は、県民の支持があって初めて実現をしたものであります。今回の事件は、こうした県民を裏切る行為であり、特にフロントには大いに反省をしてもらわなければならないと考えております。
 一方、こうした財政難に苦しむクラブチームを抱える多くの自治体においては、それなりに財政を含めた応分の支援策を講じていることも事実であります。そこでお尋ねすることは、県はこれまでどのような支援を行ってきたのか、また、今後どのような支援、対応をとっていかれるのかお伺いをし、1次質問といたします。(拍手)

         (環境・森林担当理事 大木伸一君登壇)
◎環境・森林担当理事(大木伸一 君) まず、アスベスト対策についてお答えをいたします。
 本県のアスベスト対策については、今年の6月30日の新聞報道以後、庁内関係課で連絡を図りまして、7月11日には国の通知に先駆けて保健福祉事務所に相談窓口を設置して、健康被害への不安など県民からの問い合わせに対応してきました。その後、社会問題として、健康や住宅の建材等に対する不安が拡大したため、7月21日の関係課による準備会の開催を経て、各局の主管課長や所管課長などを構成員とする全庁的な組織として「群馬県アスベスト対策連絡会議」を7月27日に設置したところでございます。
 この連絡会議では、県民からの幅広い問い合わせに対応するため、相談窓口を県庁及び環境森林事務所、土木事務所にも設置するとともに、県のホームページによる県民への情報提供や、各所管課が実施していますアスベスト対策に関する庁内の調整を行いまして、主管課等次長会議や幹事会、打ち合わせ会議を通して対策の進捗状況など情報の共有化を図ってきております。
 県有施設のアスベストの使用状況でございますけれども、544施設4289棟について現地調査を行い、確認のため委託分析を実施してきました。この調査結果などがまとまったことから、9月22日に第2回のアスベスト対策連絡会議を開催して中間報告を行ったところでございます。
 なお、アスベストの存在が確認された施設の一部にあっては、既に対策をとっているところもありますし、今後とも全庁で連携をし、情報を共有化するとともに、各所管課がそれぞれの施策を責任を持って実施することにより、県民の不安解消に努めてまいりたいと考えております。
 次に、昭和62年の学校施設でのアスベスト問題以後、県の取り組みについてでございますが、アスベストの飛散防止に当たっては、平成元年の大気汚染防止法改正によりまして、アスベストを取り扱っている事業所のうち、一定規模以上の施設を設置する場合には、届け出と敷地境界における基準の遵守が義務づけられたことから、届け出事業所に対する立入調査を行いまして、法令の遵守やアスベストの飛散防止について監視活動を行ってまいりました。
 また、一定規模以上の面積で吹き付けアスベストを使用した建築物の解体、除去等の作業にあっては、平成8年に同法に基づく届け出と作業基準の遵守が義務づけられたことから、同様に法令の遵守並びにアスベスト飛散防止措置について監視指導を行っております。
 なお、アスベストには大気環境基準は設定されていませんが、大気汚染防止法では、アスベストを使用する特定粉じん発生施設を設置している事業所の敷地境界での基準値が大気1リットル当たり10本以下と定められたことから、平成2年度以降現在まで、届け出事業所や主要道路、廃棄物最終処分場の周辺等で環境調査を実施しています。現在までの環境調査の結果は、1リットル当たり1.3本以下でございまして、詳細については県のホームページにより公表しています。
 次に、今後の安全対策としては、現在も稼働中でありますアスベストの取扱事業所に対しまして監視を強化するとともに、早期に代替品への切りかえを指導していきます。また、アスベストを使用した建築物の解体、除去等の作業については、年内にも行われるとされています大気汚染防止法改正の動向を踏まえまして、今年7月に施行されました石綿障害予防規則を所管する国の機関や、庁内の関係課とも連携を図ることで事前の届け出を指導いたしまして、立入調査の強化など、飛散防止の徹底を図ってまいります。
 次に、アスベストの処分についてでございますけれども、飛散性のアスベスト廃棄物は平成4年の廃棄物処理法の改正によりまして特別管理産業廃棄物とされ、一般の産業廃棄物とは区分して処理をされております。例えば、埋立処分する際には耐水性の材料で二重に梱包するか、コンクリートなどにより固形化をいたしまして、大気中に飛散しないような措置を講ずることとなっております。さらに、保管や収集運搬に当たっても、一般の産業廃棄物と区分をいたしまして厳重に管理することとなっておりまして、飛散等により生活環境に支障を来さないよう万全な対策が講じられております。
 いずれにしましても、収集運搬業者や排出事業者等に対し、これらの処理基準を遵守するよう引き続き指導をしてまいります。
 なお、支援についてでございますけれども、アスベストを使用した建築物からの飛散防止を図るためには、除去、封じ込め、囲い込みの作業や分析調査に費用がかかることから、必要に応じまして現行の県の融資制度などを活用することにより支援をしていきたいと考えております。
 続きまして、群馬の環境教育についてお答えを申し上げます。
 「ゆうまちゃんのこども環境白書」は、白書の普及啓発資料として今年度3万3000部を作成いたしまして、県内すべての小中学校等へ配布をしたところでございます。
 作成に当たっては、本県の豊かな自然環境を守り、次の世代に確実に引き継いでいくためには、子ども自身が環境を学習することが何よりも重要であると考えまして、対象を小学校5年生程度に設定いたしました。白書の利活用で大切なことは、学校教育の現場で活用され、一人でも多くの子どもたちに群馬の環境の現状を理解してもらい、緑豊かな群馬の環境を守る心を育むことであります。そのため、教育委員会と連携をいたしまして、白書の本文中には「学校での取り組み」として、県内の小中学校で実践されている様々な環境保全活動を紹介するなど、環境問題をより身近な問題として考えてもらえるよう工夫をしたところでございます。
 今後とも、教育委員会と連携を密にいたしまして、こども環境白書が小中学校における総合学習等の基本材料として幅広く活用されるよう努めてまいります。
 次に、産業廃棄物の不適正処理対策を推進するためには、不法投棄などに対する規制強化とともに、優良な処理業者の育成や、優良業者が市場において優位に立てるような仕組みづくりが必要と考えています。
 国においては、今年4月に、情報公開や環境保全への取り組みを条件といたしまして、優良事業者を認定し公表する、いわゆる「優良事業者認定制度」を導入したところでございます。関係業界においては、この制度を活用し、業界の一層のレベルアップを目指し、処理業者の研修の実施や、県民の廃棄物に対する理解を深めるための拠点を整備したいと聞いております。
 御指摘の環境教育会館については、時代のニーズにかなったものと考えていますが、その内容など、さらに詰めるべきものがあると認識しており、県としては、今後どのような形で支援できるか検討していきたいと考えております。
 以上でございます。

         (県土整備担当理事 川西 寛君登壇)
◎県土整備担当理事(川西寛 君) 魚のすみよい河川環境づくりのうち、瀬と淵を取り戻す工事についてお答えを申し上げます。
 この取り組みは、平成15年度から神流町神ヶ原地区の神流川古鉄橋付近で実験的に始めているものであります。計画に当たりましては、魚類など各専門分野の有識者や釣り人、地元代表の方々で構成をされます「瀬と淵を取り戻す検討委員会」を設置いたしまして、様々な意見をいただきながら工事を行いました。
 その結果、工事完成後約1年が経過した平成16年度の調査でございますが、工事前は直線的で平たんな地形でしたが、その後、変化に富んだ瀬と淵を有する河川に変わったことなどから、実験区間内の魚類の総数は約2.8倍、特にアユでございますが、アユについても約2.7倍に増加をし、委員会におきましても、今回の工事方法が「魚のすみやすい川づくり」として一定の効果があると評価されております。
 特に今回の工事の特徴、優位性というふうな御質問でございますが、今回の工法の特徴といたしましては、コンクリートではなくて地元で産出される巨石を組み合わせまして、石と石の間に適度な空間を持たせた点にございます。この結果、その空間が魚の休息場所や増水時の避難場所として機能し、魚が安心してすめる場所が確保された結果、多くの魚が実験箇所に集まってきたと考えております。
 今年度は魚類などの事後調査を継続的に行いまして、実験工事の効果等を細部にわたって確認いたしますとともに、「瀬と淵を取り戻す検討委員会」から年度末までに最終答申をいただく予定でございます。
 今後、神流川や鮎川をはじめといたします県内の河川におきまして、最終答申の内容を確認しながら、今回の工法が応用できる場所を選定し、魚のすみやすい川づくりを進めたいと考えております。
 以上です。

         (農業担当理事 加藤光治君登壇)
◎農業担当理事(加藤光治 君) 魚のすみやすい河川環境づくりのうち、アユ復活に関する御質問にお答えをいたします。
 群馬県は「ぐんまのアユ」復活のための取り組みを県の主要プロジェクトのひとつとして進めております。これは、水産面でアユのかつての漁獲量を取り戻すということだけでなく、自然の生態系を大切にした県づくりの象徴的な取り組みの視点を持って推進しているものであります。
 利根川には利根大堰をはじめ利根河口堰、江戸川水門などがありまして、海から遡上して川で大きくなって卵を産み、ふ化したばかりの稚魚がまた海に下って育ち、また川に上ってくる生活を繰り返しているアユなど、回遊魚の遡上や降下を難しくしております。中でも、利根大堰はアユの稚魚にとって海から上るにしても下るにしても難関のひとつであります。
 県では冷水病対策やカワウ対策など、アユの復活に関する施策を講じておりますが、こうした中、平成16年度には、漁獲量が前年比40トン増加ということで71トンと若干回復をしておりますが、基本的にはアユの増殖を放流のみに頼る手法では限界があると考えております。これまでの経緯を振り返れば、こうした放流等とあわせ行うべき取り組みとして、天然遡上のアユを増加させることが重要でありまして、県と関係団体が協調して利根大堰を管理する水資源機構との話し合いを行ってきたところであります。
 お話にありましたが、利根大堰に関しましては、「日本一のアユを取り戻す会」によって署名活動が行われまして、同会は去る9月28日に2万4000人余の署名を添えて国土交通省と水資源機構へハード・ソフト両面にわたる要望書を提出いたしました。その要望の席におきまして、水資源機構から、「アユが回復することは河川の環境がよくなることであり、都市住民の水を守ることと目標は共通である。できることは協力していきたい」との前向きな回答を得たところであります。このような課題に関しましては、漁協や釣り人、行政や研究機関が連携をいたしまして、より良い方策を模索していくことが大切であります。
 また、この天然遡上アユに関しましては、利根大堰だけではなく、冒頭申し上げましたが、利根川河口堰、江戸川水門等の他の施設の問題もあります。群馬県としましては、県のプロジェクトとして実施しているということで、アユにつきまして、アユの漁獲量増加に関する例えば冷水病やカワウ対策、種苗対策もやっておりますし、また民間との協働を図るために、例えば群馬の遊魚連絡協議会の設置開催や、アユを取り戻す全国の集いということで、全国の人々が集まって、群馬県においてこういう全国的な集いもやっておる。このように一所懸命やっているわけですが、これらに加えまして、お話のとおり、天然アユの遡上対策もしっかりやっていく必要があると考えております。
 このようなことから、今後、関係者が協力し、利根川流域都県とも協調して国土交通省や水資源機構など施設の管理主体へ精力的な働きかけを行いまして、施設の改良、運用改善による天然遡上のアユの大幅増加を図ってまいりたい、このように考えております。
 以上でございます。

         (県土整備担当理事 川西 寛君登壇)
◎県土整備担当理事(川西寛 君) ザスパ草津の不正に係る対応のうち、競技場使用料に係ります不正についてお答えを申し上げます。
 ザスパ草津によります敷島公園陸上競技場等の使用に伴う未納額でございますが、この額は現在確認中ではございますが、現在までにわかっているところでは、競技場使用料が5月14日から9月17日までの11試合分、約994万円でございます。一方、広告掲示料が3月5日から9月17日までの15試合分、約736万円でございまして、合わせて1730万円余ということになっております。このうち過少申告による不足分といたしましては、サッカーラグビー場使用料に関しまして約46万円余、広告掲示料が約327万円余ということになっております。
 次に、県の対応でございますが、今後群馬県といたしましては、このほかの申告漏れの有無を含めまして、ザスパ草津の事業報告書などを詳細に調査したうえで早急に未納額を確定いたしまして、確定次第、確実な納入を求めていく考えでございます。また、既に1日に行われておりますけれども、10月からの試合では再びこのような事態が生じることのないよう、ザスパ草津の行っておりました入場者数の集計に立ち会うなどのチェック体制を強化いたしまして、試合後速やかに使用料及び広告掲示料が納入されるよう厳しく指導してまいりたいと考えております。
 次に、陸上競技場使用料の減免についてでございます。
 今回の事態を踏まえますと、当面慎重に取り扱いたいと考えております。今後、ザスパ草津が自ら経営体質を改善し、地域に密着した県民に貢献できる団体として自立することがまず必要ではないかというふうに考えております。
 以上でございます。

         (産業経済担当理事 池田秀廣君登壇)
◎産業経済担当理事(池田秀廣 君) ザスパ草津に対するこれまでの支援と今後についてお答えいたします。
 まず、ザスパ草津に対するこれまでの支援についてでありますが、主に3点に集約できまして、第1は、J2昇格のための条件整備面からの支援であります。
 御案内のとおり、J2に昇格するにはホームスタジアムの確保や自治体の支援など、一定の昇格基準を満たすことが必要であり、そのため、県としては昨年度、県民及び前橋市、草津町、県の職員から成るプロジェクトを設置いたしまして、この基準を乗り切るための方策について検討いたしました。そして、この検討結果などを踏まえまして、県営陸上競技場をこの昇格基準が満たせるように改修する旨決定し、現在も改修工事を行っているところであります。
 第2は、公式戦開催日における交通対策面からの支援であります。
 開催当日は観戦者など多くの人出が予想されることから、観戦者ができるだけ交通渋滞にあわず、スムーズに競技場に行けるように、県としては公共交通機関の利用を呼びかけるとともに、前橋市や交通事業者等と連携いたしまして、近隣の駅やパーク・アンド・ライド用駐車場からのシャトルバスやタクシーによる輸送体制の実現に積極的に協力してまいりました。
 第3は、観戦者増加対策面からの支援であります。
 観戦者を増加させるには、もとよりザスパ草津の自らの戦績や会社の営業努力によるところが大きいわけでありますが、競技場周辺の魅力をアピールし、楽しさを発信できるような仕組みも重要であります。そのため、県としては、昨年度は競技場周辺の飲食店等を紹介したホームページを設置するなど、積極的に情報発信を行いましたが、今年度は競技場周辺において、見る・食べる・楽しむをテーマとし、多くの人が楽しめるイベントを民間と協働で開催することとしております。
 次に、今後の支援についてでありますが、ザスパ草津の運営は、ザスパ草津が自主的・主体的に行うことが前提であり、県としてはザスパ草津ができないことを側面から支援することとし、その際、支援しようとする案件が公益にかなうか、また県民の理解が得られるかなど、こういうことにつきまして総合的な面から判断することになると考えております。
 いずれにしても、ザスパ草津は今回の一連の不祥事を真摯に受け止め、2度とこのようなことを起こさないようにすることが肝要であり、一層地道な努力を積み重ねることにより、県民の皆さんからの信頼回復に努めてもらいたいと期待しております。
 以上であります。

         (新井雅博君登壇)
◆(新井雅博 君) それぞれ答弁をいただいたわけであります。
 私自身感じることは、元が返ってくるような制度融資なんかは比較的政策あるいは実行が早いんですが、全庁的にわたって、それぞれの皆さんが汗をかかなきゃならぬという事業については、なかなか腰が重いように感じるわけであります。
 特に、今回のアスベスト問題にしてもしかりであります。幸いにも、9月の補正に新規1000万円ということで計上されてきたわけでありますが、これは本来、そちらの執行部側から、これだけの大きな問題であるので、しかじかの事業を含めた事前施策のために計上するんだという提案があってもしかるべきだというふうに思いましたが、残念ながら、この1000万円の確保というのは、自由民主党の政調会の席において、執行部側に相当の説得をして獲得をした予算であるわけでありますので、こういったことを思うときに、なかなか汗をかくことは苦手な皆さんなのかなという感じがするわけであります。ぜひ、そういったことではなく、県民の不安や安心をさらに増大するためにも、もっともっと汗をかいていただきたいというふうに思うわけであります。
 また、ザスパ草津の問題であります。選手の皆さんにはここから声が届かないと思いますが、ザスパ草津の選手の皆さんは、戦歴においても大変厳しい状況下に置かれております。それに加えて今回の問題が発生をしたわけであり、大変苦しい環境下の中で一所懸命努力をしようとしているところであるわけであります。ザスパ草津の選手の皆さんには、これを乗り越えて、さらに県民の負託に応え、ぜひ勝利をおさめていただけるように心から念願をし、私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)
○副議長(中沢丈一 君) 以上で新井雅博君の質問は終わりました。
  ● 休     憩
○副議長(中沢丈一 君) 暫時休憩いたします。
 午後3時から再開いたします。
  午後2時42分休憩


  午後2時59分開議
  ● 再     開
○副議長(中沢丈一 君) 休憩前に引き続き会議を開き、質疑及び一般質問を続行いたします。
  ● 一 般 質 問(続)
○副議長(中沢丈一 君) 山本龍君御登壇願います。

         (山本 龍君登壇 拍手)
◆(山本龍 君) 自由民主党、山本龍でございます。
 今回、私は、小寺県政に感ずる2面性についての観点から質問を行ってまいりたいと存じます。
 この議論を通じて、私が感じるその2面性を払拭できることを期待しておりますと同時に、小寺県政を一所懸命理解したい。そして、一方、小寺県政に我々議会の思いも理解をしていただきたい。そして、議会と知事の間の今のこのすき間をこの2面性の打破が必ず埋めてくれると私は信じております。議会は、お互いに主張を語り合い、聞き合い、そして最後は県民にとって最善の結論を得る場だと私は思います。私のこの思いがかなえられますように、この登壇の機会を一所懸命務めてまいります。
 質問に先立ち、2面性とは何か。何が故に私がそう感ずるのかをまず申し上げます。
 時には議会の大きな賞賛を受け、そして時には批判を受けながらも進んできた小寺県政。機構改革、県民局設置、あるいは愛県債、網の目トーク、大きな挑戦をしてきました。私から言わせれば、知事の新地方自治への試行錯誤、実験的取り組みとも言えると思います。一言で言えば、知事の目指す県政というのは、住民直結型県政であります。それは、議会や市町村を中抜きして住民と直接触れ合う中で、知事が研究、改良する県政です。議会の要望や市町村の要望よりも、自分独自のチャンネルできちんと要望を集約して、それを施策化する県政です。その結果が今回の対立になってしまったのではないかとも思っています。
 知事の目指す住民直結型県政、イコール予算審議機能限定の対立型議会に対して、山本龍の目指す県政は、市町村補完・調整機能を主たる役割とする市町村バックアップ型県政、イコール、シンクタンク型・調和型議会であります。それは市町村における自主的な地域デザインを尊重し、議会を経由した市町村からの支援要請と広域調整だけに自らを限定する、そういう県政です。その結果、県は、人的にも財政的にも、より一層市町村を応援してあげる余力を持つことにもなりますし、議会から提案された地域のデザインを積極的に実現化する、そういう財政的余力を持つことにもなります。
 この私の目指す県政から比較をすると、知事の住民直結型県政は県民のうちの一体どの部分の住民要望と直接触れ合うか。そして、触れ合う、吸い上げる知事自身がまさに生身の人間であるが故、ばらつきが生まれるのではないでしょうか。このことが県政の2面性あるいは二重基準の原因になり、さらには、知事と議会とのこういう関係の原因になってしまったのではないかと危惧するところです。
 それでは質問に入ります。
 小寺県政に私が感ずる2面性について、3点の具体例を示しながらお尋ねしてまいります。
 1番、市町村の自主性について。
 知事は、「合併は市町村の自主的判断だ」と、県としての指導、関与を行いませんでした。さらに、第2次合併新法においても早々と「関与は行わない」と表明をされました。一方、一郷一学あるいは小さな自治、直接的に市町村の行政分野に関与しようとしました。さらには、市町村の自主性を尊重すると言うならば、県から市町村への権限移譲をもっと推進するべきであるのに、国には財源移譲を訴え、市町村からの財源移譲には消極的というスタンスです。
 2番、アイデア政策への2面性について。
 20億円の建設費をかけ、県教育委員会の最優秀教師を集中し、しかも、学科によっては1クラス15人、ほとんどの学科を英語で教えるという県立中高一貫校には積極的に取り組みました。一方、太田市長が主導した同様の教育目的を持つ小中一貫校である太田国際アカデミーには、自己責任論を主張しました。
 3番、やさしさの2面性。
 国際親善野球大会あるいは外国人医療費未払い県費立て替えなど、まさにヒューマニズムあふれる施策を行う一方、朝鮮初中級学校への助成依頼には消極的な対応です。
 いかなる理由でこれらへの取り組みに差があるのでありましょう。例示した例を引用しながら御答弁をいただきたいと存じます。
 そして、これらを端的にまとめれば、片や、「星」、「虫」、「アユ」、「繭」、「モニュ」のように知事が意欲的に取り組む事業と、片や、西毛中核病院の建設あるいは各種団体の事務局を受けている地方機関が、その事務局を各種団体に返還するという、そういうヒューマニズムのない事業、この2面性の原因は、知事の県民意見を聞くチャンネルの偏りではないでしょうか。いかがでしょう。
 以上で第1次質問を終わります。(拍手)

         (知事 小寺弘之君登壇)
◎知事(小寺弘之 君) 山本議員の御質問にお答えいたします。
 山本議員は直感型の感性が鋭い政治家だというふうに私は思っております。今でも思い出すんですが、議員が当選の直後に私と県庁前のバスの停留所で会ったことがあります。そのときに「なぜここにいるのか」というふうに聞きましたら、「自分は地元から県に来るのに、公共輸送機関を使って来るんだ」と。「電車に乗って、バスに乗って、そしてここまで来るんだ、そして帰るんだ」というふうに言われて、私はなるほどなと思って感心しました。それは公共輸送機関を愛用するということと同時に、やはり庶民感覚、政治感覚をその間県民と直接触れて養っているんだなと、私は本当にそう思いました。これは大事なことでありまして、私もすばらしい議員が誕生したというふうに感じたことがあります。
 今おっしゃいました2面性云々のことについても、私にとって、ああ、なるほどなと思って理解できるところもあるし、いや、それは実情と違っているのではないか、もう少し私が説明をすれば御理解いただけることではないか、あるいは議員おっしゃるように生身の人間でありますから、それぞれのやり方、その差がある。それは全部同じ人間になってしまったら、社会はおもしろくないわけでありまして、それぞれの特色に応じて、それぞれのいいところを出し合うということが大切なことで、それが政治ではないかと私は思っております。
 まず、2面性あるいは二重基準、はやり言葉で言えばダブルスタンダードということなのかもしれませんが、私は二重あるいは2面でもって生きるということはいたしておりません。これは、人間、自分の信じることについて、よくいろんなことを考えて、これがいいと思ったからこそやっているのであって、こっちで言うこととこっちで言うこととが違うとか、言っていることとやっていることが違うということは、少なくとも私にとっては耐えられないことでありまして、これはやっぱり自分の思ったところを真っすぐ自分の心に忠実に生きることが政治家としての大事な役割であると思っております。二重にやるということは、人のことはごまかせても、まず自分がごまかせません。自分が矛盾をはらんだ考えを持っているということは、自分自身が生きていけないわけでありますから、そういうことは毛頭ないということをまず申し上げておきます。
 具体的な質問について、まず市町村に関することでありますが、一方で、市町村には自主性を尊重しながら、場合によっては直接関与するではないかということ、確かにそういうふうに受け取られる点もあるかもしれませんが、まず合併のことについて申し上げますと、合併は、国の指導指針としても、これは地方分権になった。国と地方は対等・平等である。県と市町村とも対等・平等である。市町村の自立を促す。したがって、自主的にやってくださいというのが基本であったはずであります。ところが、その次に出てきたものは、自主的なものを強力に合併せよ、こういうことでありましたし、それに向かっていわゆるあめとムチ、特例債だとか、交付税の算定基準の見直しとか、そういうことでいわば簡単に言えば強制的にやろうということでありまして、それこそ私は二重基準であったというふうに言えるのではないかと思っております。
 私は、県内がそれぞれの地域に応じて合併することも必要であるし、いや、これは自立して、そこだけでやっていくということも、地理的、歴史的、これまでの住民感情とか、いろいろなものをやると、それぞれあり得るであろうということは想定しておりました。ただ、時代の進展に伴って経済圏、生活圏が拡大することによって、市町村も合併することが必要なところもあるであろうということは頭に描いておりましたし、そういうことで臨んでおりました。
 ただ、これはやっぱりもっぱら市町村が、自分たちが考えるべきことであり、また、地域の県会議員さんも考えるべきことであり、もちろん私も考えることでありまして、そういった中から調和をとりながら進めていこうとしたわけであります。
 そして、合併は、70市町村あったものが、この度の平成の合併でとりあえず39になりました。これは全国平均からすると、結果的に見ると、群馬県は平均を上回った合併率になったということでありまして、私が想定しておりましたいろいろな考えに成り立って、自主的に39というところで一応の形がつくられたのではないかということでありまして、決してブレーキを踏んだりしてやったわけではなくて、結果的にもこういう数字として出ているわけであります。
 それから、市町村への権限移譲、権限移譲と同時に財源移譲。財源移譲だけではないのであって、やっぱりその責任も一緒に市町村は持っていただきたいということで、自主性を尊重しながら、私は積極的に分権を進めているつもりであります。
 そうした中で、例えば住民センターの建設費補助というのがあります。まさしくこれは市町村のことでありまして、私がこの政策に携わったときも、この住民センターというのをアイデアとして浮かびましたけれども、これは市町村が本来やるべきことではないかということで、ただ実験的にといいますか、先駆けとしてそれをやってみようということで、いわばモデル事業みたいな形でやり始めたところであります。
 その当時、住民センターをつくるなら、いや、公民館があるじゃないか、児童館があるじゃないかと。国の縦割りの補助金による住民センター的なもの、小集会所がつくられていたんだけれども、私は、それではちょっと縛り過ぎると。公民館だと公民館活動をしなきゃいけない。児童館だと児童館活動をしなきゃいけない。そういうんじゃなくて、もう少し地域の人が、こういう都市化が進んでいく中で、そしてこの車社会が進んでいく中で、地域社会が崩れるといけないから、もう1度その地域を再編成するためには住民センターのようなものをつくったらいいのではないかということで、実験的に始めたことであります。
 ところが、始まったら、今度は市町村の方から、これはぜひ継続をしてくれということで、予算編成する前の自民党との折衝なんかでもよく出されている問題でありますけれども、打ち切りたいと思ってもなかなか打ち切れないというようなことがございます。
 それから、アイデアの二重基準ということで、県立中高一貫校と太田のぐんま国際アカデミーについてお話がありました。
 両方ともこれは先駆的な試みでありまして、こういうグローバル化の時代にあって、ひとつの方法として出てきたものだと思っております。ただ、太田市のことについては、太田市長がアイデアを積極的に出されて、これがいいんだということで積極的に推進されたことであります。そして、これはいわゆる特区として認められたものであります。つまり、全国の標準的な学校とは大分違う、特例を認めたということで特区になされたものというふうに理解をしております。私は、太田市長が提言をし、太田市で設立された学校であるから、これは実質上、太田市立の学校であるというふうに理解をしておりました。そして、認可権というものも──つまり、学校を設立するには認可が要るわけですけれども、この私立学校審議会の普通の一般の学校でありますと、県の審議会の審議を経て、県知事の認可を経て設立されるわけですけれども、これは太田市にその権限が移譲されております。太田市の審議会によって、太田市が認可したものであります。
 認可というのは、ただ単に認可するだけではなくて、やはり認可するには、その学校がちゃんとした建学の目標、理念というものを踏まえているか、そして、それに見合うだけの施設や規模のものができているか、スタッフが充足されているか、それから、今後の運営はどうかということで、これはこれは厳しく審査されるものであります。例えば県立大学を設置するということになりますと、国の大学設置審議会の非常に厳しい審査を受けます。例えば学校の校地については借地であってはいけない。自前でなきゃいけない。それから、建設資金はどうなっているか、学校はちゃんと建設されるか、生徒募集はちゃんとできるかというようなことで、厳しい厳しい審査を受けるわけであります。これは厳し過ぎると思うほどでありますけれども、しかし、子どもたちの教育を預かるということは非常に大切なことであるので、そのくらい慎重な審査を経なければいけないということであろうと思います。
 ですから、この太田の学校につきましても、そういうきちんとした審査を受けて、太田市の審議会の審査を経て、市長が認可したものだと思っております。そして、形式上、私立というふうになっているわけですから、普通の私立の学校であれば、学校のいわば出資者がいるとか、理事はちゃんと経営責任を持っているとか、そういうことで、私学というのは厳しいながらもしっかりとした運営がなされているわけであります。太田の学校も理事長は太田市長というふうになっているわけでありますから、そこできちんとした責任体制と財政面も含めたそういうものが確立されていなければいけないのだと私は思っております。ただ、そういうことの内容については、権限が太田市に行ったこともあり、私は直接市長から聞いたことはこれまでございません。
 それから、やさしさの二重基準についてということでありますが、例えば外国人未払い医療費対策についておっしゃいました。これは私は、日本がバブルの前、景気がいいとき、外国人労働者に非常に依存をいたしました。特に南米からの方々を受け入れるということで、この群馬県も非常に積極的になったわけであります。特に東毛方面についてなったわけであります。ただ、これは、私は以前、先ほどの前の答弁でも申し上げましたように、ブラジルとか、アルゼンチンとか、パラグアイとか、そういうところへ行きまして、群馬県の先輩たちがいかに苦労をして森林を開拓し、そこでコーヒー園に従事をし、あるいはいろいろな御苦労をなさって、今日のブラジルをはじめ各国にも貢献されてきた。
 ところが、それは筆舌に尽くし難いような苦労をされた。例えば原生林を切り倒しているときに、あれは非常にけがが多いことだそうでありまして、大木がぐるぐるっと回ってきて大けがをしちゃう、あるいは命を落とすという事態がかなりあったそうであります。そのときに、時の、その当時の政府がきちんと手当てをしてくれたかしてくれなかったかということが非常に運命の別れ道であったというようなことを私は直接現地にいる方々から伺いました。
 一方、考え直すとき、群馬県は製造業で、車も売り、いろんな電化製品も売り、いろいろ輸出をしているわけです。当時、昔はブラジルはコーヒー王国だ、アルゼンチンも本当に進んだ文明国である、そういう夢を持って私たち日本人、群馬県も向こうへ行ったわけでありますけれども、行ったときそういう大変な生活にあってきた。今や日本が非常に豊かな国になった。そして、自分たちの工業製品を輸出する立場になった。そういうときに群馬県で働いている工場労働者がけがをした、急病になった。そのときに、群馬県あるいは政府、こういうものが助けてくれるのか、それとも何も助けないのか、このことは私は非常に考えなければならない問題だと思いまして、外国人未払い医療費の対策ということを打ち出したわけであります。
 南米の移民に関しては、私が行ったところはブラジル、アルゼンチン、パラグアイ、そしてペルーでありますけれども、あとボリビアなんかも行ってみて、行く前の条件と行った後の条件では非常に違うということが言われておりまして、日本人の私たちの先輩が非常に苦労したということは頭に入れておかなければいけないと思っているのでございます。したがいまして、この夏の南米訪問についても、私は知事として出席すべきであるというふうに思った、だけれども、行けなかったのが誠に残念でありました。
 それから、一方で、群馬朝鮮初中級学校には冷遇しているとおっしゃいますが、私はそんなことはないと思っています。ちなみに、隣の栃木県は助成額が170万円、茨城県は238万円、それに対して群馬県は319万円でありまして、学校に対する運営費は遜色ないものと私は思っております。
 それから、県民の意見を聞くチャンネルの偏りにあるということをおっしゃられましたけれども、そして直結型だとおっしゃいましたけれども、これは、民主主義、この県政にあっては2つのルートがあります。県議会議員、これも地域から県民の直接投票によって選ばれる県民の代表者であります。知事、これも県民から直接選ばれる県民の代表者であります。この議会と知事とがうまく話し合いながら、そして県民の幸せのために活躍するというのが理想の姿であり、それに向かってお互いに努力をしていきたいと思っております。
 思い出しますと、昨年の8月ですか、私は山本議員の御案内で、吾妻郡において2人でいわばトークみたいな、そういう集会を持ったことを思い出しました。それは、両方、議会、地元の議会議員と、そして知事とが一緒に同席をして、そして地元の方々からいろいろ──私も意見を述べ、そしてその中からいろんな意見や要望が出たと思います。それに私は直接お答えしまして、議員もその間にいろいろ様々な発言をなされました。これはやっぱり議会と知事と一緒に合同でやったわけでありますから、そういうことを考えると、両方とも直結型でやっていたわけでありまして、何ら不自然な形ではないと、こういうふうに理解をいたしております。
 ただ、直結型にしますと、いろいろ様々な意見がたくさん出てまいります。それを政策的に整理して、論点を明らかにして、こういう場合はこうだ、こういう場合はこうだ、お金はどちらがかかるか、効果はどっちがあるかというようなことだとか、そういうことを、私たちはプロでありますから、わかりやすく県民に対して説明をし、あるいは県民の真の要望はどこにあるかということを理解して政策なり予算に反映するというのが議会であり、知事ではないか、議決機関と執行機関の間柄というのはそういうものではないかというふうに感じたところでございます。
 以上でございます。

         (山本 龍君登壇)
◆(山本龍 君) 御答弁ありがとうございます。2次質問をさせていただきます。
 太田アカデミーへの回答についてです。
 太田アカデミー側は、私学助成の県の決まりはひとつであると考えていました。私学助成の基準に本学は合致している。したがって、県の私学助成はいただける。ところが、実はその基準が2つであったということです。問題は、私が指摘しているこの2面性に起因するのではないかと思います。ただ、この点につきましての主張は私は理解もできますので、ぜひ子どもたちのために一歩踏み出して、知事とすれば御検討いただきたいという要望でとどめたいと思います。
 さて、ほかにも幾点かの疑問は残ります。さらなる議論の必要があると考え、掘り下げて2次質問をしてまいりたいと思います。
 4項目の事実と考え方を申し上げます。
 1番、県は、国へ権限移譲や裁量権の移譲などの制度改善要求を知事自身が行っております。ところが、県は、市町村への権限移譲や財政移管には私はまだ消極的であると思います。その事実は、私が入手した群馬県町村会からの要望に対する県の回答の中に、市町村が望む総合補助金化を時期尚早とお断りになっています。権限をもらいたくても、お金や人がなくては市町村はもらえません。もし促進するというのであれば、人、金、権限の3点セットの財源移譲、権限移譲の仕組みをつくるべきだと私は考えます。
 2番、市町村民の基本的自治体である市町村、そして、そこから選出された議会代表と段階を踏み、昇華されてきた住民の要望より知事の独自チャンネルを優先することは、少なくとも私の実感であります。例えば就学前児童への医療費負担の年齢引き上げを市町村が県へ要望していることへのかたくなな拒絶です。ただ、財源の差しかえという知事の拒否理由は、実は私も同感しています。その拒否の理由を市町村が納得しているのでしょうか。知事側の拒絶理由を市町村側が理解できないから、何度も同じ要望が上がってくるのではないでしょうか。お互い議論し、理解し、折り合って、より県民にとって良い政策へ変化させるような努力が私はこの件については感じられません。
 一方、県は、市町村の行政意思をバイパスして、網の目トークなどの市町村民の要望を直接事業化します。網の目トークで出された意見の事業化率は12%、昨年は1288人の網の目トーク参加者、750件の意見が出され、何と80件が事業化されています。
 3番、第1次合併特例法によって行われた市町村合併あるいは自立によって住民がどのような影響を受けたかの統括なしに、新法への取り組みを規定することは私はできないと存じます。ところが、知事は早くも、「あくまでも市町村の自主性に任せる」と発言をされています。その結果、富士見、榛名、大間々、松井田、下仁田等の町政の混乱、さらには、六合村のように財政的にも厳しい、村長さんも、議会も、村民も合併を希望しながらも、近隣市町村のエゴ、知事に言わせれば自主性によって自立を余儀なくされた町村の悲劇、これらを見ても、なお県の対応に誤りはなかったと言えるのでありましょうか。知事の合併は自主的にという表現は、県知事としての広域調整をする責任を放棄した発言と私は感じております。自分の都合で関与したり放任したり、こういうことを私は2面性と申し上げております。
 4番、群馬県は「多文化共生社会の推進に関する要望」を17年に国へ提出予定されています。実はこの要望書は、私は県庁職員から見せていただいたわけでなく、総務常任委員会で浜松市へ行った際に、偶然にも群馬県名でも出ているこの要望書を発見したものであります。こう書いてあります。「外国人住民が国籍を問わず基本的な生活条件が保障されるためには、国における積極的な対応が肝要です。特に外国人学校に通う児童・生徒は、高い授業料、不十分な設備、未整備の奨学金制度の中で教育を受けている。外国人学校に在籍する児童・生徒に対する支援を講じることを国に求める」とあります。知事が必要と思い提出するこの文書、なぜ自分が必要と思うことを行わないのか、この2面性について私は指摘したいと存じます。
 そこで、第2次質問を行います。3点。
 合併新法においても、さらに自主性の尊重という無関与の姿勢を貫かれるのでしょうか。
 2点、網の目トークよりは市町村要望を重要視するべきではありませんか。
 3点、必要だと考え、自ら国へ要求した。自らが必要と思うことをなぜ行わないのでしょう。
 以上です。(拍手)

         (知事 小寺弘之君登壇)
◎知事(小寺弘之 君) 様々な観点からおっしゃいましたので、いろいろ話が飛ぶかもわかりませんけれども、まず県と市町村の関係ということを言われますけれども、今、三位一体で言っているのは国と地方なんですね。国と地方であって、県が特別大きな財源を持っているわけではなくて、県と市町村というのはその地方の中にあるわけであります。このごろの交付税の配分などを見ましても、これは県よりも市町村の方に重点化されてきております。一般財源ではそちらの方にだんだんだんだんと傾斜されてきておりまして、県はだんだんだんだんとそのたびに伸び率が下がってきているのであります。それは、やはり国としては、基礎的な自治体である市町村の方を財源的にも権限的にも強化していこう、こういう趣旨にあるのではないかというふうに理解をしております。
 それから、乳児医療のことについてもおっしゃいましたけれども、乳児医療というのは、県単独事業あるいは市町村の単独事業でやっていることでありまして、国の医療制度からすると、国は一応ナショナルミニマムを最低限維持する。そのプラスアルファとして、それぞれの自治体の判断でやっているものであります。群馬県も、乳児医療については全国的に最初に手がけた県でありますし、それから所得制限がないとか、それからいわゆる現物給付ですね。申請によってもらうのではなくて、現物給付、窓口で患者が支払わないでいいシステムになっているとか、こういうことを勘案しますと、群馬県は依然として全国では乳児医療費は高度の先進県といいますか、トップクラスにあるということは言えると思います。
 したがいまして、私は、そういう広くあまねく医療費に対して支援するということも大事でありますし、それから、県立小児医療センターのように、いざというときに群馬県ではそういう治療ができるという、そういうものこそ、これは市町村立では無理ですから、県でやらねばできないことですから、これも全国でトップを切って始めたことであります。そういう政策的な重点の置き方も考えていただきたいと思っております。
 それから、市町村合併について様々な形ができた。本来ならば合併すべきといいますか、合併したかったところもできなかったとか、いろいろあるだろうと思います。それから、枠組みについても、飛び地になったりなんかしていると思います。それはあくまでも市町村長と議会が相談し合って、これは法律上そうやって決めることになっておりますから、戦前のように知事が官選知事で、こっちとこの町村は一緒になれとか、こういう時代ではないわけなのでありまして、今の地方自治制度というのは、みんなが自分のことは決めると、こういう制度になっておりますから、個人的に、これはこうなった方がいいのになとかいうふうに思っていても、なかなかそういうことにはならないということは間々出ることであります。
 しかしながら、結果的には、先ほども申しましたように70分の39ということで、かなり進捗率は高かったということであります。そして、個々の町村については、地元の県会議員さんが一番知っていることでありますから、そういうことを、議員とすれば各町村にもやっぱり同様に──知事がそういう考えを持てと言うならば、議員の方も持っていただいて、この間、積極的に市町村に言っていただきたい、そういうことも言えると思うのであります。
 ただ、私は、私が同席するそういういろいろな県議会議員との一緒のあれでも、市町村に対して自分の明確なビジョンを出した方というのは少なかったんじゃないかと思います。お1人の方は御自分の私案を出されて、こうあるべしというのを出されたことを私は記憶にしておりますけれども、それ以外はあまりなかったということは言えると思います。
 それから、多文化共生、これについても、外国人を受け入れるかどうかというのは非常に難しいことでありまして、合併する前の西ドイツ、これが外国人労働者を非常に受け入れました。もともとフランスも受け入れておりますし、アメリカなどは非常に受け入れた多民族国家であります。それがために、いいところもあれば、非常に困った問題も出てくるということでありまして、この外国人をどのくらい受け入れるかどうか、門戸を開放するかどうかというのは、もっぱらこれは国の政策に関わってくることでありまして、1自治体ではなかなか難しい面があります。
 しかし、そういう中にあっても、先ほど申しましたように、外国人の医療費の制度でありますとか、そのほか、今年もドイツ年でありますから、ドイツ年のときはドイツといろいろやってみるとか、イタリアのときはイタリアをやってみるとか、トルコ年のときはトルコと交流してみたり、そういういろいろなこともやっておりますし、県としても、グローバル化に伴って、いろいろな対外的なことをやらなければならない時代になっているということは、さっき星野議員の質問にもお答えしたとおり、渉外担当の副知事を設置するほどそういう必要性があるということは、私は認じております。ただ、多文化共生のことについての国の要望については、そうした趣旨から、国としても、この国際問題、外国人の文化との共生の問題については真剣に本腰を入れて取り組んでもらいたいと、こういう考え方から意見を国に提出しているものであります。
 大体以上だと思います。
○副議長(中沢丈一 君) 質問に入る前に申し上げます。質問通告に基づいた質問をお願いいたします。

         (山本 龍君登壇)
◆(山本龍 君) はい。私が通告している内容は、小寺県政の運営基本方針についてであります。そして、今から3次質問を行うのは、小寺県政への県民チャンネルの違いが故に、議会と知事の間にそごが生じているという点についてであり、通告に沿っていると考えております。
 それでは、知事、今申し上げたように、私はまだ議論が深まっておらないと思っております。議論でお互いを理解し合う、それが議会でありますし、議会と知事とのそういう対立を協調にする、変化させる場が議会であると思っております。まだまだ今まで1次、2次の質疑を通じても、知事の思いを理解するには至っておりません。私自身の理解力が不足しているのかもしれないと思いますけれども、まさに東と西の議論をしていたような感触をしております。
 そこで思い出してほしいと思います。それは小寺ビジョンとは弾力性と臨機応変さが故の方向性のあいまいさが故に、それが原因で議会と知事との理解が進まないのではないかという部分です。選挙に当たってマニフェストを支持したりすり合わせすることが、後の議会における県政の方向性の理解につながるという私の主張の予算委員会の部分の質疑であります。議事録をちょっと読み上げてみます。
 小寺知事、「『10年後のビジョン』と言っている。群馬県の方向性を言っているのであり、社会情勢の変化等もある。行政は臨機応変に、弾力性を持つべきと思うので、私が出したものをあまり固く考えない方がよい」。小寺ビジョンという自分で出したビジョンをかたく考えるなということでございますね。
 山本龍、「政党や議員も、知事とは違うチャンネルで有権者に接し、それぞれの痛みを感じ、公約を掲げる。そこに知事と我々議会と全く対極の公約・政策があった場合、対立しか存在しないのではないかと思う。選挙で推薦・公認をもらって立候補する場合、推薦者と政策協定等のすり合わせもある」。
 知事、「私の場合、ほとんどの政党から支持を受け、与党として推薦・支持をいただき当選してきているので、約束したことや方向性についても全く正反対というほどの違いはないと思う。ただ、『北東なのか』『北北東なのか』位の違いは当然あってもおかしくないと思う。若干の違いは、議会や政策審議の場で調整すればよい。それでより良いものが出来てくると思う。それが知事と議会の立場なのではないか」。
 そこで、3次質問を行いたいと思います。
 県民チャンネルの偏りを私は通告させていただきました。そして、知事は、今の予算委員会での答弁のように、議論によってそれが埋まるとおっしゃっています。では、知事は、この対立、今までに十分に理解してもらう努力をしてきたのか。そして、もしそうだとするならば、現在の対立の原因は何だと考えるのかということを質問させていただきます。
 そして、4度目の登壇はできませんので、あわせまして要望だけを申し上げておきたいと思います。
 私は、朝鮮初中級学校の校長先生、そして父兄会長とともに総務理事に陳情に伺ったことがあります。その際、生徒や父兄の窮状を訴える学校長と父兄会長に対して、総務担当理事は、「世論の動向を見極めてこの問題を検討する」と御発言されました。この言葉は、県民要望の取り上げ方への恣意性、知事の言葉で言えば、臨機応変さ、弾力性、つまり、多面性をあらわしていると思います。世論とは一体誰の世論なのでありましょうか。議員としての私の要望は世論ではないのでありましょうか。
 群馬県内の小中学校から、ぜひ文化交流に来てくれと。その朝鮮人初中級学校は、おんぼろのバスで、ぼろな民族衣装を引きずって、太鼓を破れたのをセロハンテープでとめて、出かけているそうであります。その太鼓の補修費や衣装の修理費、わずかの助成すら、依頼をしてから2年、何ら回答がないという事実であります。
 北朝鮮拉致問題議員連盟の1会員として、私も北朝鮮への逆風は理解しております。折しも、その父兄会長のお嬢さんは、通学途中、チマチョゴリをカッターナイフによって切られるという事実もありました。
 しかし、私は、何度も学校を訪問し、何度も父兄と会い、何度も話し、その窮状を知りました。学校に金日成の肖像画がないことも、彼らの祖父母の出身地が韓半島の南であることも、終戦後、唯一存在した朝鮮籍のままで韓国籍に変えないのは、祖国分断の事実を認めたくないからだという思いを知りました。そして、何よりもあの不当な、無法な北朝鮮による拉致問題に一番心を苦しめているのが彼らであることも知りました。そういうことを知らずに、何故に私と私の同行者の前で国民世論という言葉を総務担当理事は発言されたのでありましょうか。そのとき、2人の同行者のこぶしが机の下でぎゅっとかたく握られているのを私は見ております。理事に猛省を求めます。
 2点、知事にも1点。「星」、「虫」、「アユ」、「繭」、「モニュ」、「水の特区」、これら知事の取り組みのかたくなさにも1点申し上げます。
 「なだらかな坂を登るにつれ涼しくなり、セミの声が合唱しているように森に響く。森たちのオーケストラだと思った。この森は昆虫の森なのだ」、某先輩県議の言葉です。それと、どうしてこういう声が届かないのか、不思議でなりません。
 一方、アイデア先行で途中で消えてしまう事業もあります。水の特区。水道水は消毒が義務と断られ、次に思いついたわき水プロジェクトで知事の思いつきを科学的に実証しようとした。ところが、調べてみれば、26の群馬を代表するあのきれいなわき水のうちの20が大腸菌、3が一般細菌、亜硝酸窒素、硝酸性窒素、濁度各1で飲めないことが判明して、この事業は終わりました。
 そして、緑の芝生にそびえ立つあのモニュメント。21世紀に生まれた子どもたちの名を刻む、その目的でまさに社会実験のようにつくり上げられたあのモニュメント。個人情報保護法の制定により子どもの名前が収集できなくなり、その目的を失ったわけです。
 大衆が何を望み、代表者たる議会が何を求めているのかを理解しようとしていないと思います。知事は、独自の小寺県政を構築し、そのために多くの正義感、社会を支えたいという職員がまさに小寺プロデュースの事業に追いやられましたと私は感じます。県民要望の現場から遠ざけられ、知事の言う県民と直接向き合うべき現場を放棄してしまったのは、私には皮肉に思えます。
 そこで、最後に知事にお願いをしておきたい。16年度の決算は好調のようでございます。これは企業自身の努力です。そしてもうひとつは、企業による賃金カット、あるいは雇用調整、下請泣かせの裏腹な面もあると思います。つまり、この税収の伸びの裏には、賃金カットや失業に泣く社会不安があります。あるいは原油高騰におびえる中小企業者の悩みがあります。ぜひこの100億の税収が不安な日々を送る人々のために還元する事業となるよう、県議会と協調し、考えていただきたいと存じます。
 そして、最後に我々県議会議員にも申し上げたい。知事におもねらず、有権者におもねらず、地域の声を集め、勇気を持って取捨選択し、そして政策にするという新時代議会への変貌です。ガンジーの「社会を変えたければ、まず自らが変われ」という言葉を持って私の質問を閉じさせていただきたいと存じます。
 以上で終わります。(拍手)
○副議長(中沢丈一 君) 質問中でありましたけれども、発言の中に通告外の質問がありましたので、注意しておきます。

         (知事 小寺弘之君登壇)
◎知事(小寺弘之 君) 山本議員が青いリボンをつけながら発言をされておられました。これは、日本と北朝鮮の関係において深く私たちの心をえぐるような問題でありまして、私もこのことについては様々な思いがございます。断腸の思いといいますか、自分であったらどうであろうかなということをこの問題についてはよく思うのであります。
 ただ、現実の世界政治の中にあって、特に日本はアメリカとの安保条約の関係もあるし、対中国やロシアの関係もあるし、韓国やいろいろなものの関係があるわけでありまして、この中で先日6カ国協議が行われました。一応核兵器はつくらないけれども、軽水炉は認めるということでありまして、これで落ち着いたかのような外交交渉でありましたけれども、私についてはまだ釈然としない面があります。多くの日本人についても、前途これでよかったと思っている人ばかりではないと思いますが、しかし、これは外交交渉でありますし、高度な政治問題でもありますから、これ以上言及することは避けます。
 ただ、私は、そういった例に挙げられました人道問題については、非常に子どもの頃からそういうことを思って政治の世界にも出てきたことでございまして、この原点については一切ぶれておりません。2面性も二重基準もございませんので、その辺はここで公の場所ではっきりと言明をしておきたいと思っております。
 それから、選挙に当たっての「小寺ビジョン」というのがあいまいではなかったかとおっしゃいますけれども、私は県政の方向性について言ったわけでありまして、このごろ数値目標を立てて、数字できっちりやるのがわかりすいという風潮がありますが、もちろんそういうことでありますけれども、肝心なのは方向性でありまして、それは1年かかってできないものは2年でやる、3年でできないものは5年でやるということが大事なのであって、その方向性が大事だと思っております。
 あの小寺ビジョンの中で言っていた中で、私は当時、2年前の選挙のときには、やはり一番求人、職の安全を心配しておりました。それなので有効求人倍率ということを指標にいたしましたけれども、このほどの発表によりますと、群馬県は1.56ということで、愛知県に次いで第2位の数値だというふうに聞きました。これについては予想以上にいい方向に行っているので、これからどうなるかわかりませんけれども、こんなふうに思っております。
 それから、その当時、念のために私たちの日常生活で非常に比重を占めるガソリン価格について言いました。群馬県は全国で一番ガソリンが安いんだと。ただ、これが将来どうなるかということは、中東情勢によるというふうに備考欄で確か書いたと思います。そういうことは、県民に、知事選挙だから、ただ県政だけに関心を持ってもらいたいのではなくて、いろいろ国際情勢と県政との関係があるんだということを認識してもらうために、ああいう項目を立てたのであります。
 ですから、県政の各部門が持っているいわゆる行政目標だけを掲げるだけが私は政治家としての知事の選挙で訴える項目ではない。中学生や高校生にもわかるような感覚と、それから生活実感を持ったものでもって政治の実情を説いて、そしてまた私の信念を披瀝して投票していただこうと思って訴えたところであります。
 したがって、先ほどその後の答弁で私が柔軟性を持つべきであるというふうに言ったのも、ああ、なるほど、そういうことを言ったのかと思いまして、いささかもその考え方に変わりはございません。
 それで、多少私が方向を出します。具体的な方向を右なら右というふうに出したけれども、世論の反響を見たり、それから県議会の御意見などを聞いて、これはちょっと右過ぎるなと思えば少し変えればいいのであって、それを最初から、私が思ったようにぴしっと精密機械のものでやったらば、これは本当の生きた政治にならないわけであります。そういうことではいけないから、柔軟性を持つべきだというふうに思っております。
 県民チャンネルの問題についても、チャンネルというのは今多チャンネル化時代でありまして、いろいろな方法、チャンネルはたくさん持っていた方がいいということであります。
 それから、税収が上がって、経済も好況になってきたけれども、それにはリストラとかいろいろなものがあって、そういう痛みの中から生じてきているというのは、もう私は本当にそのように思っております。この競争社会であります。効率化社会であります。そして最近では、いわゆる勝ち組と負け組があるということであります。それは、では、いつも勝ち組でなければいけないのか、そうじゃなければ人間は生きていけないのか、こういうような考えに子どもたちがなるというのも私はいかがなものかというふうに思っております。
 勝ち組はいいけれども、負け組はだめだと。サラリーマンでも、何百億稼ぐ人もいれば、全然日々の収入もないという人もいるわけでありまして、そういう結果から社会不安も生み、そして全国で自殺者が3万人を超えると、こういう事態になっていることを私は非常に憂慮しているのでありまして、県として群馬県としてできるだけの取り組みをして、200万人の幸福のために尽力してまいりたいと思っております。
 以上です。
○副議長(中沢丈一 君) 発言回数が3回となりましたので、以上で山本龍君の質問を終了いたします。(拍手)
 以上をもって本日の日程は終了いたしました。
 次の本会議は明4日午前10時から再開し、上程議案に対する質疑及び一般質問を続行いたします。
  ● 散     会
○副議長(中沢丈一 君) 本日はこれにて散会いたします。
   午後3時57分散会