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平成17年  9月 定例会−09月30日-02号




平成17年 9月 定例会

群馬県議会会議録  第2号
平成17年9月30日        出席議員 53人 欠席議員 0人 欠員 3人
   松沢 睦  (出席)       角田 登  (出席)
   田島雄一  (出席)       青木秋夫  (出席)
   大林喬任  (出席)       岩井賢太郎 (出席)
   矢口 昇  (出席)       中村紀雄  (出席)
   原 富夫  (出席)       早川昌枝  (出席)
   大澤正明  (出席)       関根圀男  (出席)
   中沢丈一  (出席)       小林義康  (出席)
   長崎博幸  (出席)       腰塚 誠  (出席)
   石原 条  (出席)       岡田義弘  (出席)
   塚越紀一  (出席)       金子泰造  (出席)
   荻原康二  (出席)       安樂岡一雄 (出席)
   南波和憲  (出席)       亀山豊文  (出席)
   黒沢孝行  (出席)       五十嵐清隆 (出席)
   星野 寛  (出席)       山本 龍  (出席)
   木暮繁俊  (出席)       小野里光敏 (出席)
   真下誠治  (出席)       金田克次  (出席)
   松本耕司  (出席)       田所三千男 (出席)
   金子一郎  (出席)       久保田順一郎(出席)
   長谷川嘉一 (出席)       須藤昭男  (出席)
   岩井 均  (出席)       金子浩隆  (出席)
   平田英勝  (出席)       大沢幸一  (出席)
   桑原 功  (出席)       塚原 仁  (出席)
   織田沢俊幸 (出席)       中島 篤  (出席)
   伊藤祐司  (出席)       狩野浩志  (出席)
   新井雅博  (出席)       福重隆浩  (出席)
   橋爪洋介  (出席)       中島資浩  (出席)
   岩上憲司  (出席)
説明のため出席した者の職氏名
   知事         小寺弘之
   出納長        後藤 新
   教育委員長      武藤敏春
   教育長        内山征洋
   選挙管理委員長    河村昭明
   人事委員長      大河原清一
   代表監査委員     岸  賢
   公安委員長      青木次男
   警察本部長      高橋泰博
   企業管理者      関根宏一
   病院管理者      谷口興一
   理事(総務担当)   高木 勉
   理事(企画担当)   山本 明
   理事(保健・福祉・食品担当)
              福島金夫
   理事(環境・森林担当)大木伸一
   理事(農業担当)   加藤光治
   理事(産業経済担当) 池田秀廣
   理事(県土整備担当) 川西 寛
   財政課長       嶋 一哉
   財政課GL(次長)  深代敬久
職務のため出席した者の職氏名
   局長         齋藤 ?
   総務課長       小見輝夫
   議事課長       高橋秀知
   議事課GL(補佐)  中島三郎
   議事課GL(係長)  得地雅彦
   議事課主幹      今泉一幸
   議事課主任      堀 和行
    平成17年9月30日(金)
                  議  事  日  程 第 2 号
                                 午 前 10 時 開 議
第1 特別委員会の設置及び委員の選任
第2 一 般 質 問
  ・第139号議案から第167号議案について
  ・平成16年度群馬県公営企業会計決算の認定について
  ・平成16年度群馬県競馬組合一般会計決算の認定について
                          以 上 知 事 提 出
   午前9時59分開議
  ● 開     議
○議長(中村紀雄 君) これより本日の会議を開きます。
  ● 特別委員会の設置及び委員の専任
○議長(中村紀雄 君) 
△日程第1、特別委員会の設置を議題といたします。
 お諮りいたします。
 委員会条例第4条の規定により、県政全般にわたる決算審査を行う決算特別委員会を、委員15人をもって設置いたしたいと存じますが、これに御異議ございませんか。
         (「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(中村紀雄 君) 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
 次に、特別委員会委員の選任を議題といたします。
 お諮りいたします。
 ただ今設置されました決算特別委員会委員の選任につきましては、委員会条例第5条の規定により、お手元に配付の決算特別委員会委員名簿のとおり指名いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
         (「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(中村紀雄 君) 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
 ただ今選任されました各委員は、本会議終了後、正副委員長を互選して、議長のもとに報告を願います。
        ──────────────────────────
                特別委員会委員名簿
 決算特別委員会(15人)
   松 沢   睦  田 島 雄 一  原   富 夫
   早 川 昌 枝  小 林 義 康  金 子 泰 造
   南 波 和 憲  黒 沢 孝 行  山 本   龍
   木 暮 繁 俊  田 所 三千男  金 子 浩 隆
   平 田 英 勝  塚 原   仁  織田沢 俊 幸
        ──────────────────────────
  ● 一 般 質 問
○議長(中村紀雄 君) 
△日程第2、第139号から第167号までの各議案、平成16年度群馬県公営企業会計決算及び平成16年度群馬県競馬組合一般会計決算認定の件を議題とし、上程議案に対する質疑及び一般質問を行います。
 通告がありますので、順次発言を許します。
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              本 日 の 発 言 通 告
┌───────┬──────────────────────────┬──────────────┐
│氏     名│     発 言 通 告 内 容          │答弁を求める者の職名    │
│( 所属会派 )│                          │              │
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│大澤正明   │1 平成17年度9月補正予算について         │知 事 │
│(自由民主党)│2 理事及び県民局の活動状況について        │知 事 │
│ 発言割当時間│3 尾瀬保全対策と尾瀬保護財団の10年の歩みについて │知 事 │
│    80分 │4 群馬大学の重粒子線治療施設設置について     │理事(保健・福祉・食品担当)│
│       │                          │病院管理者 │
│       │5 医師の確保について               │理事(保健・福祉・食品担当)│
│       │6 新たな経営安定対策と麦生産について       │理事(農業担当) │
│       │7 平成17年度の制度融資の利用状況と今後の対応につい│理事(産業経済担当) │
│       │  て │ │
│       │8 建設産業再生支援の取り組み状況について     │理事(県土整備担当) │
│       │9 犯罪情勢と治安回復に向けた今後の取り組みについて│警察本部長 │
│       │10 上武国道の高速化について            │警察本部長 │
│       │11 企業局における経営改革について         │企業管理者 │
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│塚越紀一   │1 教育問題について                │教育長 │
│(フォーラム │ (1) 学力調査の実施について │ │
│ 群馬)   │ (2) 少人数学級について │ │
│ 発言割当時間│ (3) 教員の業務環境の改善について │ │
│    79分 │ (4) 授業時間数と学力の関係について │ │
│       │2 指定管理者制度について             │理事(総務担当) │
│       │ (1) 選定基準について │ │
│       │ (2) 公社・事業団に関する県の責任について │ │
│       │3 公共施設の雨水利用の推進について        │理事(県土整備担当) │
│       │4 農業用排水路における小水力発電の推進について  │理事(農業担当) │
│       │5 介護保険制度改革について            │理事(保健・福祉・食品担当)│
│       │6 群馬県副知事の定数に関する条例について     │知 事 │
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│早川昌枝   │1 憲法9条改悪の動きについて           │知 事 │
│(日本共産党)│2 大型店の出店と中心商店街の活性化、まちづくりにつ│知 事 │
│ 発言割当時間│  いて │ │
│    83分 │3 県立がんセンターにおける検査システムについて  │病院管理者 │
└───────┴──────────────────────────┴──────────────┘
        ──────────────────────────
○議長(中村紀雄 君) 大澤正明君御登壇願います。

         (大澤正明君登壇 拍手)
◆(大澤正明 君) 自由民主党の大澤正明でございます。
 通告に従いまして、順次質問をさせていただきたいと思います。
 まず最初に、平成17年度9月補正予算についてであります。
 日本の景気は、「緩やかに回復している。雇用情勢は厳しさが残るものの、改善に広がりが見られる」との見方がなされ、先行きについても「景気回復が続くと見込まれる」との政府判断がなされております。また、県内金融機関の制度融資の実績を見ると、設備投資に取り組む企業が増えてきたところであります。
 しかし、有効求人倍率が次第に高まり、企業部門の好調が家計部門に波及してきているとはいえ、中小企業などでは景気の回復、収益の改善が実感できないところがあるのではないでしょうか。さらに、経済対策や道路の維持補修をはじめ、県民生活の安定や安全確保のために緊急に対応しなければならない課題が山積しておるのが現状だと思います。
 他方、景気の回復が県税収入に結び付くまでにはタイムラグがあることや、県税収入が増えても地方交付税が減額されるなど、三位一体改革の先行きを含め、非常に厳しい財政事情であると聞いておるところであります。
 このような社会情勢を踏まえ、知事は今回の9月補正予算をどのような基本方針で編成したのか、お伺いをします。
 次に、理事及び県民局の活動状況についてでありますが、時間の都合上、割愛させていただきますけれども、県民局につきましては、まだスタートしたばかりであり、県民局長自身、いろいろと難しい局面に向かいながら、新しい機構に取り組んでいると思います。真の改革が進むには、職員の意識改革が必要ですけれども、もっと必要なのは、県幹部の組織を育てる姿勢にあると思います。それぞれ自分の立場を理解し、越権行動されず行動されることが肝要かと思い、要望しておきます。
 次に、尾瀬保全対策と尾瀬保護財団の10年の歩みについてお伺いします。
 尾瀬では、今、湿原が一面に色づく草もみじが広がり、周囲の山々ではブナやタケカンバ、ナナカマドなどが赤く、また黄色く色づき、訪れる人々を魅了していることと思います。尾瀬は、大自然が悠久とも思える長い時間をかけてつくり上げた生態系の上に成り立っており、学術的にも非常に貴重なものであると聞いておるところであります。
 去る8月18日に片品村で開催された「夏の思い出」音楽祭の様子と尾瀬の映像がNHKで放送され、懐かしいメロディーとともに、尾瀬の美しい自然に改めて感銘を受けたところであります。
 平成7年、本県をはじめとする地元自治体、事業者及び研究者など多くの関係者によって尾瀬保護財団が設立され、今年で満10年を迎えたところであります。財団は、入山者へのマナー啓発や植生復元、ビジターセンターや公衆トイレの維持管理などを行い、尾瀬の保全に着実な成果を上げ、何よりも関係者の話し合いの場として大きな役割を果たしてきたところであります。
 本年11月には、ウガンダで開催される国際会議において、世界的に重要な湿地を保全するラムサール条約に尾瀬が登録されるようであります。また、今年の尾瀬サミットでも話題になった、「尾瀬」を単独で国立公園の名称に使用することにつきましても、新聞等で活発な議論を呼んでおるところであります。尾瀬は、自然が長い年月をかけてつくり上げた繊細で貴重な自然の宝庫であります。そうした尾瀬の自然を守り、後世に伝えていくため、県では群馬県尾瀬憲章を制定し、尾瀬保全のための様々な取り組みを行ってきたところであります。
 そこで、尾瀬保護財団とともに歩んだこの10年の取り組みを振り返るとともに、将来に向けての展望及び決意を知事にお伺いいたします。
 次に、群馬大学の重粒子線治療施設設置についてお伺いします。
 健康、医療に対する国民の関心が高い中、国における死亡原因の第1位はがんであります。本県においても、昭和60年以来、ずっと死亡原因のトップはがんであり、平成16年度におけるがんによる死亡者は4971人で、全死亡者の実に28.8%を占めておるところであります。がん対策が国民共通の課題となっている現在、本県にあっても、保健医療分野における主要施策として、早期発見や予防活動の事業に取り組まれていると承知しておるところであります。
 こうした中で、がん治療の分野においては、手術による外科療法、さらに放射線による治療法など、科学技術の進歩により、様々な治療方法が開発、実施されているわけですが、中でも最先端の治療法として、粒子線による治療が今日最も注目を集めております。がん治療においては、生存率の向上のみでなく、患者のQOL、いわゆる生活の質の向上を重視した治療や患者の社会復帰が強く望まれておるところであり、そういった観点からも、この粒子線治療は、他の治療法と比べて優れた治療法であると聞いておるところであります。
 全国的にも、いくつかの地域で陽子線や重粒子線による治療施設が設置されている中で、御承知のとおり、群馬大学において、この重粒子線による治療施設の設置計画が昨年4月に公表されたところであります。議会においても、昨年来、この重粒子線治療施設について、保健福祉常任委員会の長谷川委員長の計らいで、2度にわたり勉強会を開催し、さらに先進地視察をも行い、県議の皆さんにも理解を深めていただいておるところでありますし、さらに県が行う支援についての考え方などもお聞かせいただいているところであります。
 大学では、来年度中には設計を行うとともに、建物建設などに着手する計画であると聞いておりますが、現在、大学において来年度予算要求の最中であると考えられます。当然、大学が求めている地元財政支援についても具体化させる時期であると思われますが、過日、県、市長会に学長が財政支援に伺ったことが報道されておりました。大学における設置計画の進捗状況はどのようになっているのか、お伺いします。
 そして、県の支援の考え方をお伺いするとともに、具体的な支援内容の検討状況はどのようになっているのか、さらに大学では、県のみならず、県内市町村や産業界からも財政支援を得たい考えであるとのことでありますけれども、これらの団体に対する現在までの状況はどのようになっているのか、以上3点について、保健・福祉・食品担当理事にお伺いいたします。
 次に、群馬大学に対して県として大きな財政支援をするわけでありますけれども、群馬県としては、県立がんセンターががんの専門病院として存在するわけであり、県としては、がんセンターにでき得ることなら設置し、専門病院としての役割を果たしたかったと考えられるわけですけれども、群馬大学に決まった今、財政支援をする中、どのように群馬大学とがんセンターが連携していくのか、また、がんセンターは、今後放射線治療をどのように取り組んでいくお考えなのか、病院管理者にあわせてお伺いいたしたいと思います。
 次に、医師の確保についてであります。
 近年、医師の不足が全国的に報じられております。平成10年の医師の需給見通しでは、平成29年には医師が過剰になるという推計が出されておりましたが、今現在は医師が不足する事態が生じておるのが現状であります。県民の生命、健康を預かる医師が不足する事態は、県民の医療に対する安全や安心にとって看過できない重大な状況であると言っても過言ではありません。
 医師が都会に集中し、地方の医療現場が医師不足に陥る現象は今に始まったわけではありませんけれども、平成16年4月から必修化された医師臨床研修制度がきっかけとなり、医師不足に拍車がかかったことは明らかであります。つまり、新医師臨床研修制度により、研修医は大学の特定の医局に入局しないので、県内の病院に医師を派遣している大学医学部の各診療科も所属医師が減少し、その結果として、特に産婦人科や小児科などで大学医局からの派遣医が引き揚げられて、診療科の縮小や出産部門の休止に追い込まれるなど、事態は深刻の一途をたどっているようにも思われます。その背景には、医師の育成を巡る構造的な問題があり、その対策は国や県を挙げての取り組みが必要であろうと考えます。
 まず、地域に医師を残すために、大学医学部定員における地元出身者の特別枠を設けることや、不足する診療科の医師を確実に養成するため、医学部産婦人学科や小児学科を編成してはどうかとの議論もありました。
 また、病院現場では、仕事と子育てとの両立が困難となって、出産や育児を機に病院をやめる女性医師が多いと言われております。今年の医師国家試験の合格者に占める女性の割合は33.7%であることから、新人医師の3人に1人が女性であるという時代になったわけであり、女性医師がライフステージに応じて働くことのできる職場環境が必要となってきておるのが現状であります。
 そこで、医師不足に対応する医師の確保について、まず、国の検討状況はどのようになっているのか、あわせて県として、県民の命を守るため、どのような決意で取り組みを行っているのか、保健・福祉・食品担当理事にお伺いいたしたいと思います。
 次に、新たな経営安定対策と麦生産についてであります。
 国は本年3月に策定した食料・農業・農村基本計画において、担い手農家を対象とする新たな経営安定対策の導入を打ち出しました。この対策は、当面、水田の麦、大豆や大規模な畑作を対象とするようですが、群馬県は全国有数の麦生産県であることから、特に麦作農家へ影響が出るのではないかと懸念をしておるところであります。そして、現在の麦生産が国の資金により農家手取りを確保している実態があるところから、今後、国の支援が担い手のみに限られることとなると、それ以外の農家の生産が難しくなるのではないかと考えられるわけであります。本県麦生産の継続にとって重大な事態であると受け止めております。
 農業の分野でも構造改革は必要であり、今後の農業を中心となって担う農家に支援を集中していくのは当然の流れだと考えます。しかし、本県の麦は、うどんなどいわゆる群馬の粉食文化を支えてきた大事な食料であります。また、水田の裏作として、冬季のからっ風による土壌の飛散を防ぐなど貴重な役割を果たしております。ぜひ、対策の対象となる麦生産の担い手を1人でも、1組織でも多く確保し、群馬県の麦生産を守っていってほしいと考えます。
 国が導入を目指す新たな経営安定対策とはどのようなものなのか、また、対策の本県の麦生産等への影響と、県としての対応はどのようになっているのか、農業担当理事にお伺いいたします。
 次に、平成17年度の制度融資の利用状況と今後の対応についてお伺いします。
 最近の我が国経済は、好調な企業収益が雇用環境の好転や個人消費の堅調さにつながるなど、企業部門、家計部門ともに改善に広がりが見られ、ようやく踊り場を脱し、緩やかに回復しているように思われます。県内においても個人消費は底堅く、企業の生産も高水準となっており、さらに設備投資も上向いていると言われております。
 このように、県内経済は全体としては緩やかな回復基調にあると考えられますが、その一方で業種や企業規模によりばらつきがあり、多くの中小企業にとって、経営を取り巻く環境は依然として厳しいとの声が聞かれるところであります。また、原油価格の高騰とそれに伴う素材製品の価格上昇、中国や米国など海外諸国の経済情勢など、先行きの不透明感も増してきている状況であります。
 こうした中、平成17年度の制度融資では、当初予算において、昨年度に引き続き過去最大となる1430億円の融資枠を確保し、資金繰り対策に重点を置くとともに、景気の回復を背景に持ち直しつつある設備投資を促進するための対策についても充実し、中小事業者の資金需要への対応が図られたところであります。
 そこで、本年度の制度融資について利用状況はどのようになっているのか、また、そうした状況を踏まえて、今後どのように対応していくのか、産業経済担当理事にお伺いいたします。
 次に、建設産業再生支援の取り組みについてお伺いいたします。
 建設産業は、県民生活に欠かせない経済社会活動の基盤である社会資本整備の直接の担い手であるとともに、近年頻発している自然災害に対して迅速に対応し、県民の生命と財産を守る上で非常に重要な基幹産業のひとつであります。しかし、我が国の景気全般が踊り場を脱し、回復傾向と言われる中で、公共事業費は大幅な減少を続け、今後も投資増大が見込めないため、建設業者数との需給バランスの崩壊により、県内の建設産業は非常に厳しい経営環境に置かれております。
 このため、県では今年度、中小零細建設業者の支援策として、全庁体制で様々な支援策に取り組んでおり、その中で、県土整備局において「ぐんま建設産業再生支援プラン」──仮称でありますけれども──を重点施策のひとつとして、年度末を目途に策定し、支援策を具体化する方針であると聞いております。
 しかし、県内建設業者の経営状況は、これまでのアンケート調査や直接の聞き取り調査結果によると、予想以上に経営状況は厳しく、特に経営規模が小さく、完成工事高が1億円未満の業者の4割が赤字であることや、公共事業に多くを依存している土木工事専門業者の8割が完成工事高を減少させ、さらに4割の業者が赤字であることがうかがえるわけであります。さらに、中山間地域の建設業者は、特に経営状況が大変なことを耳にするところであります。このため、今議会にも、群馬建設産業再生支援等の一環として、建設産業再生シンポジウムの開催など、経営改善に向けた補正予算を出されていると承知しております。
 また、過日、新聞報道によりますと、山間地域の建設業者が農作業を代行するユニークな新しい動きなども紹介されておりましたが、県ではできる限り早急に、地域の状況や企業の実態を十分に踏まえた幅広い建設産業の支援策を打ち出す必要があると思います。つきましては、その取り組み状況と考え方について、県土整備担当理事にお伺いいたします。
 次に、犯罪情勢と治安回復に向けた今後の取り組みについてお伺いします。
 犯罪が起こりにくい安全なまちづくりを目的とした群馬県犯罪防止推進条例が施行されてから、はや1年が経過したところであります。この間、県警では犯罪防止対策実施本部を新設するなど、治安回復のための様々な施策に鋭意取り組んでいただき、犯罪防止に相当の成果を上げていることにつきましては、マスコミでも多々報道されているとおりであります。
 聞くところによりますと、今年になってからの刑法犯罪認知件数は、昨年同時期に比べ相当数減少しているということで、県警が地域住民、そして行政等と一体となって推進してきた各種施策の効果がようやくあらわれ始めているのではないかと感じております。
 しかし、最近も、閑静な官庁街である前橋市大手町地内において、ひとり暮らしの女性が自宅で血痕を残したまま行方不明となり、足尾山中で遺体で発見されるという痛ましい事件が発生するなど、犯罪の凶悪化はとどまるところを知りません。
 このような情勢を踏まえ、今後、犯罪の減少傾向をさらに定着させるとともに、凶悪事件から県民生活の安全を守り、県内の良好な治安を確保していくための取り組みについて、警察本部長にお伺いします。
 なお、国では来年度も3500人の警察官の増員を計画していると聞いております。本県警察官の増員の必要性についてもあわせてお伺いいたします。
 次の上武国道の高速化は、時間の都合で割愛させていただきます。
 企業局における経営改革についてお伺いします。
 企業局では、これまで県民福祉の増進を目的に、企業性を発揮しながら電気事業、水道事業、団地造成事業等、適切なサービスを提供してまいりました。しかしながら、最近では景気が回復基調にあるものの、長く続いた景気低迷期に企業局経営が悪化したことや、国・県ともに官から民への改革の流れができつつあること、また、公営企業としてより低廉な料金で、より良質なサービスの提供が求められていることなど、企業局を取り巻く環境が大きく変化してきております。これまでも企業局では改革を進めてきたところですが、これから経営環境や社会環境の変化を受けて、さらに積極的な改革が必要な時期に来ていると思われます。より一層の経営改革と経営基盤の強化が求められております。
 企業局では、平成17年度を経営改革実行年と位置付け、各事業の経営改革に取り組んでいると聞いておりますが、企業局における経営改革の視点及び具体的な改革の取り組み状況について、企業管理者にお伺いします。
 以上で第1次質問を終わります。(拍手)

         (知事 小寺弘之君登壇)
◎知事(小寺弘之 君) 大澤議員の御質問にお答えをいたします。
 まず、9月補正予算をどのような基本方針で編成したかということであります。
 県内の景気は、輸出に下げどまりの兆しがうかがえるほか、内需も増加しているなど、全体として回復の基調にあります。ただ、おっしゃいますとおり、他方、業種により景気回復をなかなか実感できない中小零細企業があることはよく承知しております。そして、こういう激しい経済競争の中で、いわゆる勝ち組、負け組というのがあることは非常に心が痛むところであります。
 こうした中で、県財政は、県税収入の減少が一応平成15年度に底を打ち、今年度も現時点では当初予算額を確保できる見通しであります。しかし、企業収益の回復が直ちに税収に結び付く状況にないということ、あるいはいわゆる三位一体の改革により、地方交付税の減額というのがありまして、当初の見積もりどおり大幅な減額となっておりまして、依然として県財政は厳しい状況にあります。
 そこで、今回の9月補正予算は、第1に、制度融資など緊急に対応が必要な事項について予算措置を講じました。第2に、いわゆる三位一体改革の影響を受けて支障が生じている事業、例えば子育て関係の事業とか、そういったものについては、少子・高齢化社会を迎えて、やはり県独自の対応をしなければならないだろうということで講じております。そして第3には、既決予算の見直しにより経費の節減を図るとともに、減額が可能な事業は減額して財源を確保するということ、この3つを基本方針として補正予算案を編成いたしました。
 まず、制度融資については、景気回復を背景として、企業立地のための資金需要や創業に伴う資金需要が旺盛となっております。特に企業立地促進資金については、8月中に当初予算融資枠が不足する事態になったことから、8月25日付で知事専決処分を行い融資枠を拡大いたしました。創業者支援資金についても融資枠を拡大し、活発な設備投資意欲に応えたいと考えております。
 他方、厳しい経営環境にある中小零細建設業者を対象として、経営戦略セミナーや経営相談などを実施して、経営革新や新分野進出を支援するとともに、補助公共事業から振りかえることにより、維持補修関係の県単独事業、いわゆる細かないろいろな中小零細業者に仕事が渡るような、そういう県単独事業を増額することといたしております。
 福祉予算では、いわゆる三位一体の改革に伴う交付金化等により、国に申請しながらも採択されなかった、あるいは事業化の見通しがなかなか不透明であるというようなことで、差し迫って整備しなければならない保育所などもありますので、この点について、先ほど申しましたように、保育所の施設整備を緊急的に支援するという措置、あるいは地域社会での子育て支援を図っていく、こういうことで予算をお願いしております。
 また、県民の安全・安心を確保するために、悪質住宅リフォーム詐欺などの被害から高齢者等を守るほか、モデル地区で自主防犯活動を促進するとともに、県営住宅の耐震補強を実施することとしております。
 なお、現在の財政状況を踏まえて、既決予算の見直しにより補正財源を捻出することとして、県債の増発などは見送ることとしております。
 今後、いわゆる三位一体の改革がまた山場を迎えますけれども、このことについては非常に不透明な部分がかなりあります。財政状況は非常に厳しいわけでありますが、予算の効率的・効果的な執行に努めて、県内経済と、そして県民の暮らしの安定を図っていきたいと、このように考えております。
 それから、尾瀬保全対策、そして尾瀬保護財団の10年の歩みについて申し上げます。
 悠久の時をかけて生まれた尾瀬にとって、10年という歳月は極めて短いものでありますが、この尾瀬保護財団設立以来、この10年の歩みを振り返りますと感慨深いものがございますし、我が国の環境行政の進展にひとつの足跡を残したということは言えるかと思います。
 状況も変わってきておりまして、この財団設立当時は、年間60万人を超える入山者が尾瀬を訪れました。皮肉なことに尾瀬保護財団を設立した途端に尾瀬が脚光を浴びまして、逆に入山者が急に増えてしまったというようなこともあるんだと思いますし、いろんな要素があると思うんですが、急に集中的に増えたということで、オーバーユースの問題が課題となりました。
 しかし、昨今では入山者数が30万人台と、かつての半分ぐらいに減少をしてくるということと、中高年の方々がその大半を占めておりまして、若い世代へ尾瀬の魅力をいかに伝えていくのかも新たな問題となっております。
 そして、国立公園は保護すると同時に、多くの国民にそこを楽しんでもらい、自然と親しみ、環境のことも知ってもらうという意味もあるわけであります。そしてまた、地元の村にとっても、これは広い意味での重要な観光産業のひとつの目玉でもありますので、その辺の方途、それから利用ということの調整を考えていかなければならない時代にも来ております。
 尾瀬保護財団とともに歩んだこの10年の取り組みでありますが、尾瀬においては、多くの関係者が同じテーブルについて尾瀬のあり方を議論する。そして、国や自治体、事業者がそれぞれ行ってきた尾瀬の保護・管理を一元的に実施していくことが重要だと考えて設立したところであります。
 まず、平成4年に福島県の佐藤知事、そして新潟県の金子知事──これは本県出身の知事さんでありましたけれども──に呼びかけたのをきっかけといたしまして、国立公園管理の新たな手法であり、自治体の広域連携の先駆けとなった尾瀬保護財団が設立されたのであります。これは別に環境省からいわゆる指導といいますか、つくれと言われてつくったものでもなくて、並列的な3県が中心となって自主的につくるということはなかなか難しいことであり、我が国の地方自治にとっても画期的なことであったと思っております。
 財団は、これまで入山者への啓発活動をはじめ、至仏山の保全、ごみ処理及びクマ対策などの様々な取り組みを行いまして、大きな役割を果たしてきたと思っております。群馬県としても財団を支援するとともに、木道やビジターセンターの整備、そして福島、新潟、群馬の3県の子どもによる尾瀬子どもサミットなども開催いたしまして、財団と二人三脚で尾瀬の保全に取り組んできております。
 次に、将来に向けての展望と決意でありますが、ラムサール条約の登録ということを契機といたしまして、国際的にもこれは非常に重要な湿地であるということが認められてきております。尾瀬の保全に力を入れていくとともに、知名度の高い「尾瀬」という名称をわかりやすく国立公園の名前に入れてもらうように、実は関係者に働きかけております。私も最初、尾瀬でありますから、当然尾瀬国立公園という名前だと思っておりましたら、何と日光国立公園という名前しかついていなくて、その中に尾瀬地区というのがあるわけでありまして、やはり国立公園の名前というのは、国民にわかりやすく示す方がいいのではないかということで、こういう働きかけをしております。
 尾瀬のすばらしい自然を今後50年、100年と後世に伝えていくことはもちろん、地球環境保護という見地から、自分たちは何をなすべきかという、そういうことを問う環境教育の場として尾瀬を位置付けていくことも大きな意義があると考えております。
 尾瀬の自然を守り、子どもたちに、そしてさらに次の世代へと伝えていくことは、我々に課せられた使命であります。県としても、財団をはじめ、そして多くの地元の方や関係者が多くいらっしゃるわけでございまして、これらの皆様とお互いに協力をしながら、この使命を達成してまいりたいと思っております。

         (保健・福祉・食品担当理事 福島金夫君登壇)
◎保健・福祉・食品担当理事(福島金夫 君) 群馬大学の重粒子線治療施設設置につきましてお答えをさせていただきます。
 本件につきましては、昨年の5月県議会及び9月県議会におきまして、それぞれ御質問がありまして、県と群馬大学との連携についての考え方をお答えしたところであります。
 そこでまず、設置計画の進捗状況でありますが、当初予定した計画どおりに進展しているものと認識をしております。国の予算の要求元となります文部科学省におきまして、本計画は「技術実証機」での整備として位置付けておりまして、群馬大学に設置する方針が決定されました。今年度までは、群馬大学と千葉県にあります放射線医学総合研究所との共同によります「治療法の高度化に関する研究」を実施しております。来年度からは、建物施設及び治療装置に着手する予定であります。現在は、18年度予算の獲得に向けて、文部科学省と財務省との間で予算折衝が進められておると聞いております。
 次に、県のこの事業への取り組む姿勢、支援についてでございますが、昨年の議会でも申し上げているとおり、この重粒子線治療施設の設置が、単に大学における最先端のがん治療の提供ということだけではなくて、県立がんセンターでありますとか県内医療機関、また県民健康科学大学等との連携を通しまして、治療研究や人材育成のための効用が図れるものと考えておりますし、また、その結果としまして、県内におけるがん治療水準の向上、より質の高い医療体制の実現など、県民福祉の向上が図られ、かつ県内経済への波及効果、県のイメージアップなど、様々な面から県土の発展に結び付くものと期待しているところであります。地域と大学とのしっかりした連携を念頭に置きながら、事業の実施に取り組むことが重要であると考えております。
 なお、具体的な支援内容の検討につきましては、現在、大学との協議や内部的な検討を重ねているところでありますが、国の予算の動向によりまして非常に影響が大きいということでありますので、その動静に注目をしているところであります。
 次に、県内市町村や産業界等からの支援に対する働きかけの状況についてでありますが、既に県内市町村に対しましては直接、そして市長会、町村会を通じまして支援の要請を行っているところでありまして、また、広く産業界に対しましても理解を深めてもらうための説明会を開催するなど、具体的な働きかけを行っております。県としては、大学と連携をしまして、市町村・産業界を巻き込んで、県下一丸となって事業を進めるべく協力体制をとっていきたいと考えているところであります。
 以上です。

         (病院管理者 谷口興一君登壇)
◎病院管理者(谷口興一 君) 大澤議員の質問にお答えいたします。
 重粒子線治療は、これからのがんの治療、特に難治がんや再発がんの治療に不可欠の治療法でございます。臨床医の目から見て、ぜひとも必要な治療法であると考えております。がんセンターにおいても、陽子線を導入するという検討をした経緯もございますが、この重粒子線が群馬大学に設置されるということになれば、従来にも増して連携を強化し、そして効果的な共同利用を進めていくのが最もいいことではないかと考えております。
 具体的には、来月10月5日に群馬大学の学長が私を訪ねてこられるので、その席で、群馬大学内に、仮称ではありますが、「重粒子線治療検討委員会」というのを設けることを提案したいと考えております。そして、がんセンターの職員を含めてその委員会に参画して、強力な連携の中で効果的な共同利用を進めていくということが大事であると考えております。
 次に、がんセンターにおける今後の放射線治療の取り組みについてでありますが、従来から主にエックス線による放射線治療機器(ライナック)2台を設置し、年間約3万件の治療を行っております。がん治療というのは、かつて、がん部位の切除手術というような治療法が中心でありましたが、現在では手術、放射線治療、抗がん剤による化学療法、あるいは最近始まったような分子標的治療といったものが考えられておりますが、こういったものをがNの病態に適応してバランスよく活用していくことが重要ではないか、そういうふうに言われております。
 したがって、放射線治療の充実のため、現在建設中の新病院においては、三次元照射などの線量集中性の高い放射線治療を行う、そういったものを目指して、放射線の術中照射機器、モベトロンと呼んでおりますが、線量集中性に病巣に対して照射して、治療成績の向上と副作用の減弱を図るべきと考えております。
 ちなみに、この機器は、国内では東大病院に1台しか導入していないので、これから先端的な機器として活躍できるものと考えております。
 以上でございます。

         (保健・福祉・食品担当理事 福島金夫君登壇)
◎保健・福祉・食品担当理事(福島金夫 君) 医師の確保についてお答えをさせていただきます。
 医師不足につきましては、直接的には医師臨床研修制度の義務化が引き金になり全国的に生じておると認識をしておりますが、最近では婦人科、小児科等の特定の診療科における病院に勤務する医師不足を象徴的に表現しているとも考えられます。
 まず、国の検討状況でありますが、8月11日に「地域医療に関する関係省庁連絡会議」が「医師確保総合対策」というものを取りまとめました。その内容につきましては、1つとして、医療計画を医療機能の把握、数値目標の設定等の実効性ある計画に見直し、小児医療、周産期医療、へき地医療等の確保を図ること、2つに、医療機関や診療科の再編成・集約化の推進などが盛り込まれております。その根底には、医師不足の解消には医療資源の集約化や重点化が不可避であるとの認識があるように思われ、いずれも医療制度の根幹に関わる検討であり、我々としましては、その動向を注視しているところであります。
 次に、県の取り組みでありますけれども、医師不足には構造的な問題もありまして、地域医療検討部会などを開催しまして、学識経験者や病院長から意見を伺っているところであります。その議論の中では、婦人科においては訴訟が多く、リスクを避けたいとの医師の思惑が婦人科医師の不足につながりやすいこと、また、小児科では少子化を反映した収入減少への不安や勤務の不規則性などが原因となって、病院勤務を避ける小児科医師が増えているのではないかとの分析がありました。こうした状況に対処するためには、思い切った対策が必要ではないかという指摘が寄せられております。
 こうした状況を踏まえまして、県内に多くの医師を呼び込み、定着してもらうことが急務であると考えますので、まず、医学生が卒後臨床研修に際しまして、県内の臨床研修病院を選択してもらえるように情報発信をしているほか、臨床研修病院の様々な情報をインターネットでも簡単にアクセスできるようなシステムを作成しております。また、今年度は4月に合同ガイダンスを開催しまして、86名の医学生が県内の臨床研修に参加をしてくれましたが、来年度は群馬会場のほかに東京会場でもガイダンスを行う、そういった予定でございます。さらに、臨床研修を充実するためには優れた指導医の養成が不可欠であることから、指導医養成講習会を来年1月に実施することとしております。
 また、義務研修終了後の県内定着に引き継がれる後期研修、これは卒後臨床研修後の研修になります。この後期研修のあり方につきまして、関係機関から成る後期研修会議を8月29日に開催しまして、この段階でも県内に医師が残れるような手だてを検討し、また県内の主たる医療機関から全面的な協力体制をとることも確認したところであります。
 以上のほか、国におきましては、女性医師の職場復帰を支援するため「女性医師バンク」の設置を検討しておりますので、我々の方としても、子育て中の女性医師の育児環境の整備を検討しております。
 しかしながら、こうした現時点での対策だけでは十分とは言えないと思いますので、今後は医学生の意見を聞くなど工夫を加え、医師の確保に向けたあらゆる方策を検討し、インセンティブを与えるなど、実効性のある取り組みをしなければならないと考えております。
 以上です。

         (農業担当理事 加藤光治君登壇)
◎農業担当理事(加藤光治 君) 新たな経営安定対策と麦の生産についての御質問にお答えをいたします。
 この新たな経営安定対策の内容についてでございますが、この対策は、現在の品目別の対策を見直しまして、担い手の経営全体に着目して講じる新しい対策であります。複数の作物の組み合わせ営農が行われております水田及び畑作につきまして、諸外国との生産条件の格差を是正するための直接支払いを導入しようとするものであり、さらに収入変動の緩和策につきましても、その必要性を検討することとされております。
 当面、生産条件の格差是正策が平成19年産の麦・大豆生産等から導入されることとなっておりまして、対象となる担い手としては「認定農業者と一定の要件を備えた集落営農組織」を基本に、その経営規模等の詳細な要件はこの秋までに国から示されることとなっております。
 次に、対策の本県麦生産等への影響でございますが、大きな影響があると考えております。現在、麦につきましては、農家手取りの約4分の1が市場の販売価格、4分の3が国の麦作経営安定資金となっております。19年産からは国の示した要件を満たす担い手に支援対象が限定されますことから、担い手以外の農家は手取りが激減することとなりまして、本県麦生産は重大な影響を被ると考えております。また、環境への悪影響等も懸念されるところであります。
 こうしたことから、県としての対応でございますが、市町村、JA等関係機関と連携して鋭意取り組みを進めております。具体的には、本年4月、県・関係団体を構成員といたしまして「群馬県担い手育成総合支援協議会」を設立し、諸活動を行ってきております。制度周知のための説明会や意見交換会も数多く開催をしてまいりました。今週10月2日の日曜日には、周知・啓発のためのパンフレットを新聞折り込みで全戸配布をしたいとも考えております。さらに、地域状況に即し、集落営農組織の設立の支援に関係機関が一体となって取り組んでおります。
 今回の対策の方向につきましては、県として基本的に農業の持続的発展のため必要なものと考えております。しかし、麦につきましては、播種前の契約が実需者と18年6月頃までに行われるなど、この対策に対する実質的な準備期間が大変短いなどの問題点を有しております。こうしたことから、事柄の影響の大きさと緊急性に鑑みまして、県として必要な準備期間の確保等、混乱のない対策実施のポイントと考えられる事項につきまして、近々、国に対し要請を行いたいと考えております。
 今後も、本県麦生産を維持するため最大限の努力を行ってまいりたいと考えております。
 以上でございます。

         (産業経済担当理事 池田秀廣君登壇)
◎産業経済担当理事(池田秀廣 君) 平成17年度の制度融資の利用状況と今後の対応についてお答えいたします。
 初めに、本年度の制度融資の利用状況についてでありますが、融資額総額は8月末時点において539億6700万円と、前年同期を約12%下回っております。この要因としては、ここ数年低迷していた設備投資や創業など前向きな資金の利用に回復傾向が見られるものの、他方で資金繰り対策のための運転資金の利用に落ち着きが見られるようになってきたことによるものであります。
 これを具体的に申し上げますと、まず運転資金では、経営安定資金としての経営強化支援資金が、宿泊業者等に対する緊急対策を実施していることなどから、前年同期比7%増となっておりますが、セーフティネット資金は、それまでの急激な利用の反動で、前年同期比では40%減となっております。このほか、資金繰りのために幅広く利用されている小口資金や小規模企業事業資金も前年同期を下回っており、このように運転資金の利用は総じて落ち着きを見せております。
 一方、設備資金については、従来から幅広く活用されている中小企業設備支援資金が前年に比べ減少しておりますが、設備関連の5資金を統合して新設した中小企業パワーアップ資金は15億7000万円と活発な利用となっておりまして、設備支援資金及びパワーアップ資金、両者の合計額は前年同期比13%の増加となっております。また、創業者支援資金も6億4000万円で、前年同期比95%増と高い伸びを示しているほか、企業立地促進資金についても企業からの引き合いが大幅に増加しており、62%増となっております。
 こうした利用状況を踏まえ、知事が答弁いたしましたが、企業立地促進資金につきましては、8月25日付知事専決処分により、融資枠を40億円から117億円と77億円拡大することにより企業の資金需要に対応したほか、創業者支援資金についても融資枠を6億円拡大し、10億円を16億円にするための補正予算案を本議会にお願いしているところであります。
 また、新潟県中越地震などの自然災害による風評被害により、経営が一時的に不安定となっている宿泊業者等に対する緊急対策については、9月末までの時限措置としておりましたが、先般、この実施期間を本年度末まで延長することといたしました。
 このように、制度融資の運営に当たっては、その時々の経済情勢等を踏まえ、柔軟な対応を図っているところでありますが、今後においても、中小企業者を取り巻く経済情勢や金融情勢を的確に把握しながら、機動的、弾力的、かつきめ細かな対応を図ってまいりたいと考えております。
 以上であります。

         (県土整備担当理事 川西 寛君登壇)
◎県土整備担当理事(川西寛 君) 建設産業再生支援の取り組み状況についてお答えを申し上げます。
 群馬県では、かつてない厳しい経営環境にあります県内建設産業の再生支援に取り組むため、今年度末を目標に、仮称でございますが、「ぐんま建設産業再生支援プラン」を策定いたし、全庁体制で支援する計画であります。
 このため、現在までに県内2000社余りに対しますアンケート調査でございますとか、50社の個別経営者への直接な聞き取り、また、関係をいたします団体への経営実態や要望などの直接聞き取りを行いますとともに、本年8月には、建設産業に詳しい有識者によります「ぐんま建設産業再生支援プラン策定委員会」を開催いたしまして、専門的立場から現在の課題でございますとか、今後の支援方策などについて様々な意見をいただいたところであります。
 この中で、主な点といたしまして、第1に、アンケート調査によりますと、公的支援施策などを利用していない経営者にその理由を伺いますと、第1位が「内容がわからない」、第2位が「知らなかった」というような意見が占めていることから、建設業者の立場に立った情報提供、施策のPRが必要ではないかということ。
 第2点といたしまして、建設産業は、規模、業種、地域性など他業種と比べまして非常に多様性のある産業でありまして、特に経営が厳しく、施策効果のある分野に絞った具体的な施策が必要ではないかということ。
 第3点といたしまして、経営者自身が量的な課題にのみ注目をしておりまして、経営戦略ですとか組織、人材など、質的な課題に十分気づいていないのではないかということ。
 第4点といたしまして、まず、自社の経営状況を知ることが第一であり、自らの自助努力、自己責任によって行動し、やる気のある企業を支援することが大事ではないかといった点などが挙げられておりまして、今後の公的支援方策を取りまとめていく上で重要な基本的方向と考えています。
 こうした指摘も踏まえまして、再生支援プランを策定する前におきましても、幅広く建設業を営む経営者を対象として、経営環境をよく理解してもらうための「ぐんま建設産業再生シンポジウム」の開催でございますとか、関係団体と連携をいたしましたワンストップサービスによります経営相談体制の強化、また、特に緊急性が求められます土木工事専門業者や中山間地域の業者を中心といたしました「経営戦略セミナー」の開催、抽出をいたしました50社を対象といたしまして、中小企業診断士などによります「土木工事専門業者等の経営分析」を緊急に実施したいと考えておりまして、9月補正予算をお願いしているところでございます。
 こうした取り組みによりまして、特に経営状況の厳しい中山間地域の土木工事専門業者を中心といたしまして、建設産業再生に向けた機運の醸成が図れますとともに、突っ込んだ経営実態を把握することで、より効果的な経営強化策や事業転換策など、実効性のある公的支援施策を今後全庁体制で支援できるのではないかと考えております。
 以上です。

         (警察本部長 高橋泰博君登壇)
◎警察本部長(高橋泰博 君) 治安に関する御質問がございました。
 本県の犯罪情勢についてでありますが、今年8月末現在の刑法犯認知件数は、昨年の同時期と比較しまして6000件余り、21%近くの減少という結果になっております。犯罪の増加傾向に一定の歯止めをかけることができたと考えております。ただし、このことをもちまして、直ちに減少傾向に転じたとはまだ断言することはできないと考えております。しかも、本県の人口規模と県勢から見まして、依然犯罪の発生は高水準という状況にあると考えております。
 次に、現在講じている対策についてであります。私ども県警察におきましては、犯罪の「抑止」と「検挙」、そして「安全なまちづくり」、この3項目。特に3つ目の安全なまちづくりにつきましては、従来の警察活動とも異質でございますので、ツー・プラス・ワン戦略などとも呼んでおりますけれども、これを県警の対策の基本コンセプトといたしております。
 具体的な取り組みにつきましていくつか申し上げます。本年4月の組織改正で新設しました犯罪抑止対策実施本部、これを核といたしまして、犯罪の発生状況の分析等により、全県的・広域的視野に立って、重点的な対策を実施すべく、犯罪の多発地域を絞り込み、また犯罪種別、犯罪の発生時間帯を選択して、一定期間、大量の制服警察官を当該地域に集中投入するなど、街頭活動を強化させるなどいたしております。このことによりまして、既存、在来の警察活動と相まって、その地域の犯罪発生の抑止が図られております。
 このほか、特別対策といたしまして、これまでも玉村町、太田市、草津町などにおきまして実施いたしましたように、その地域固有の環境とか事情と申しますか、犯罪の発生動向に対応するために、各県民局また地元市町村とも連携・協働いたしまして、地域住民の方々の参加を得て「安全安心なまちづくり」に向けての機運と実践行動、これをエンカレッジするような事業にも取り組んでおります。来月10月には大泉町での取り組みも準備中でございます。
 このように、8月末までに犯罪抑止対策実施本部を中心としました対策を実施しましたところでは、ほぼ狙いどおりの成果を上げることができたと考えております。検挙の面でも、窃盗、詐欺、不法残留等の被疑者を多数検挙いたしておりますし、地域住民の方々からも、制服警察官の姿をよく見かけて安心だといった声も寄せられております。このほか、捜査部門におきましても凶悪犯の捜査、検挙に力を注いでおりますし、いわゆる空き交番対策、また交番相談員の配置など、その他により、警察力あるいは警戒力の真空地帯と申しますか、あるいは空白地帯、死角といったものを低減するための方策を講じてまいっております。
 犯罪が起こりにくい安全なまちづくりに関しましては、自主防犯意識の普及、高揚を図るために、毎月16日の「県民防犯の日」が設定されたところでございますけれども、こういったものを中心にして、単なる一過性のキャンペーンではない、持続的なムーブメントとでも申しますか、そういった形での取り組みが展開されるように今後も心がけてまいりたいと考えております。
 県警察としましては、今後とも各市町村、行政と連携いたしましてモデル地区の指定などをいたしまして、自主防犯パトロール活動の拡大、また活性化のための支援を行いますほか、情報発信活動、これなどもより一層強力に取り組み、安全なまちづくりに向けての活動を積極的に行ってまいる所存でございます。
 最後に、警察官の増員についてでございます。現有の警察力の機能的機動的運用にこれまで努めてまいりましたけれども、これにも限界がございます。また、ここ数年間の増員によって幾分改善されてはきておりますものの、本県警察官の1人当たりの負担人口を見ますと、まだ全国平均と比べて遠く及びません。このような状況でございますので、警察官増員による体制強化につきましては、引き続き御理解、御支援を賜りたいと考えております。
 以上でございます。

         (企業管理者 関根宏一君登壇)
◎企業管理者(関根宏一 君) 企業局におけます経営改革についてお答えを申し上げます。
 企業局では、17年度当初予算におきまして「経営改革実行年」と位置付けまして、業務全般を利用者の立場に立ちまして経営改革に現在取り組んでおります。
 お尋ねの1点目の「経営改革の視点」についてでありますが、まず「県民サービスの向上」、「経営の健全化」、「民間的経営手法の導入」を基本に、顧客満足度の向上、組織・定数のスリム化、時代の変化への対応、キャッシュフロー重視、民間委託の推進を念頭に改革を行うこととしております。
 2点目の「具体的な改革の取り組み状況」についてでありますが、まず、今年「既に実行した改革」の主なものについて申し上げますと、団地造成事業で第1に「13人の人員削減」、第2に「東毛建設事務所の廃止」、第3に「工業団地への定期借地制度の導入」、第4に、平成12年度から企業局では「造成から販売へ」と方向転換をしてまいりましたけれども、板倉ニュータウンにつきましては、まちづくりを優先するために新たな造成に着手し、10月15日から買い求めやすい価格で新規分譲を行うことといたしました。
 ゴルフ場、駐車場事業につきましては「指定管理者制度の導入」を行うことといたしまして、現在、指定管理者の選定を進めております。
 東毛工業用水道事業では、本年8月から企業の要望に応えまして「最大10%の契約水量の減量」を行いました。新田山田、東部地域、県央第二水道では、本年4月から受水市町村の要望に応えまして「平均17.5%の契約水量の減量」を行ったところであります。
 次に、「検討中の改革」の主なものを申し上げますと、工業用水道事業で、料金につきまして企業の節水努力が反映できるよう責任水量制から従量制、これは基本料と使用水量の二部料金制のことでありますけれども、これへの移行要望が企業からあるものですから、料金体系の見直しを検討しております。
 水道事業では、これまで新田山田、東部地域、県央第二水道の料金につきまして、建設中であったことから、1トン当たり117円と定めまして徴収をしてまいりましたけれども、施設整備が当面、今年度をもっておおむね完了するため、「個別原価主義に基づき各水道ごとに原価の見直し」を行っております。料金につきましては、引き下げができるかどうか、水の需要見通し、あるいは企業局の経営努力、これがどこまでできるか、こういった点をあわせまして現在検討を進めております。
 なお、組織・定数につきましては、スリムでシンプルな組織とするとともに、定数削減を図るべく検討を鋭意進めております。こうした経営改革を迅速に実行することによりまして、経営基盤を確実なものにし、県民の要望に応えてまいりたいというふうに考えております。
 以上です。
◆(大澤正明 君) 時間の関係もありますので、議席から第2質問させていただきたいと思います。
 それぞれに御答弁ありがとうございました。特に、尾瀬でありますけれども、貴重な財産であります。知事も積極的に取り組んでおるようでありますし、ぜひ、単独で国立公園になれば波及効果も大きいと思いますので、御努力をお願いいたしたいと思います。
 それから、経営安定対策、制度融資、建設業再生支援は、非常に現状を把握した中で御努力をされておるようで、本当にありがたく思うところであります。特に建設業におきましては、非常に速いテンポで予算が減額されてきておりまして、環境的には厳しく、今御説明にもありましたように、なかなか事業者が実態をしっかり把握していない中で推移しているのもあるわけでありまして、きめ細かい御指導を心からお願い申し上げたいと思います。
 質問でありますけれども、群馬大学の重粒子線の治療施策の御答弁でありますけれども、新聞報道で、過日、学長が現実に市にも県にも市長会にも行っているわけですね。40億円出してくれと。具体的には50億円ですか。それで県に20億円、市町村に20億円、産業界に10億円出してくれということを新聞報道しているんですよ。その細かい数値までは言えないにしても、我々の立場を考えて、その辺のところの答弁をもう少しまじめに答弁してもらいたい。あんな答弁じゃ答弁じゃないですよ。
 と申しますのは、市長会においても非常に温度差があるわけですよ。中には、我々のところは産婦人科医がいないんだ、こんな予算を出すんだったら医者をくれというところもあるんですよ。無医村のところは医者が欲しい、そういうところもあるんですよ。それ故、私も医師不足も質問させてもらったんですけれども、はっきりとこの辺について──この重粒子線も大事なことなんです。もう動いているんです。来年建物が動くんですよ。その辺について県がどのような支援策をするのか、もっと積極的に取り組む姿勢が欲しかった。それで、市町村の負担が地域地域によってありますけれども、そこら辺のところがどのように軽減されるのかとか、その辺のところの県のあるべき姿勢がもう少し出せないものか、第2答弁でお答え願いたいと思います。

         (保健・福祉・食品担当理事 福島金夫君登壇)
◎保健・福祉・食品担当理事(福島金夫 君) 県の支援策につきましては、具体的な数字がまだ固まっておりません。というのは、先生方も御存じのとおり、当初は、今放医研に入っております実験機が300億円、おおむね半額でできるだろうという話がありました。また、その次の段階では、私どもに入った情報では149億円ほどだろうという数字が入っております。また、近々入ってきた、これは文部科学省と財務省折衝段階では125億円余というような数字になってきております。そういった意味では、この数字が確定しない限りにおいて、我々の方としますと、どういう数字を支援するのか、協力するのかということについての確定ができません。そういった意味であいまいな言い方をしたというふうに私の方では整理をさせてもらいました。
 ただ、今の時点で大学側が要望されていらっしゃるのは、おおむね3分の1を地方の方で持ってほしいということは言っておるわけですが、これも国の財務省、文部科学省との折衝の段階において決まってくることなのかなと思います。我々の方としましても、予算の問題もありますので、来年度予算に向けて数字は必ず確定をし、皆さん方にはお知らせをするというつもりでおります。
 以上です。
◆(大澤正明 君) 時間がありませんので、もう時期が10月ですから、基本方針を出さないといかぬと思うんですよ。それから、この間学長も来ていろいろお話ししていました。この重粒子線が群馬大学に来ることで、治療は当然のことでありますけれども、それがもたらすいろんな効果も大きなものがあるわけでありまして、県の積極的な取り組みを期待して、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)
○議長(中村紀雄 君) 以上で大澤正明君の質問は終わりました。
  ● 休     憩
○議長(中村紀雄 君) 暫時休憩いたします。
 午後0時20分から再開いたします。
   午前11時20分休憩


   午後0時19分開議

         (副議長 中沢丈一君登壇 拍手)
○副議長(中沢丈一 君) 暫時、議長職を執り行います。
  ● 再     開
○副議長(中沢丈一 君) 休憩前に引き続き会議を開き、質疑及び一般質問を続行いたします。
  ● 一 般 質 問(続)
○副議長(中沢丈一 君) 塚越紀一君御登壇願います。

         (塚越紀一君登壇 拍手)
◆(塚越紀一 君) フォーラム群馬の塚越紀一でございます。
 フォーラム群馬を代表いたしまして、順次質問させていただきます。
 まず、教育問題について質問いたします。
 最近の我が国の世相は市場原理主義、競争至上主義が世の中を闊歩し、経済合理性、効率化をとことん追求していくことが善とされるような、何事も損得ではかるような、物事を勝ち負けばかりで考えるような、また、自殺者も急増する危険な社会になってしまったなというふうに感ぜられます。
 その結果、ほんの数年前までの総中流社会と言われた時代は急速に去り、格差拡大社会になってまいりました。多くの人が自分や家族の将来の生活に大きな不安を持つ、治安にもまた不安を強く覚える、安心できない社会になっているというふうに実感をしております。人々の不安は社会全体の閉塞感を生み、家族のくつろぎや絆をも奪い、その影響を一番受けてしまっているのは子どもたちであり、子どもたちの学校教育であると思っております。
 そこで、子どもたちの夢のある未来をつくるために大変重要であります教育問題について、4点について教育長にお伺いをいたしておきます。
 まず、学力調査の実施についてお尋ねをいたします。
 ほんの数日前の9月27日、上毛新聞の1面に「来年度、県教委が全県で学力調査を実施する」との記事が出ていました。その記事の中で、学力調査は「過去に実施された全国調査の結果から浮かび上がった課題を中心に設問を用意し」云々とあります。浮かび上がった課題とはどんな課題だったのでしょうか。
 さらに、この記事では、学力調査の「分析結果は教員の研修で活用し、授業改善や指導力向上につなげていく考え」となっておりますが、私は早急に改善を求めるのではなくて、学校現場で結果をしっかりと分析する時間を確保し、現場の教員自身が指導法やカリキュラムの改善の必要性を認識することがまず大切だというふうに考えます。その意味で、結果を見てすぐに何か実施するということではなく、現場の考えや取り組みを大切にした施策を求めていきたいというふうに思います。
 ここで、子どもたちにつけたい学力、これから必要な学力について、どのような考えを持っているかということについて教育長にお尋ねをいたします。
 学力調査をして、国の想定した点数よりも低い部分を底上げすることも必要だと思いますけれども、教育長として、教育委員会として考えておられる学力をつけるという観点での学力調査であるべきだというふうにも思いますが、いかがでございましょうか。その学力を育て、伸ばしていくために、教育長としては、全体としてどのような対策をこれからとっていただけるのか、お聞かせをいただきたいというふうに思います。
 次に、少人数学級についてお尋ねをいたします。
 現在、群馬県は少人数クラスプロジェクトとして、小学校1、2年生では主に少人数学級、3年生以上は少人数学習を実施しています。学校教育現場でもおおむね好評だというふうに伺っております。文部科学省も、少人数学級の方が学力を含めた子どもの成長のためには有効であると考えているようであります。これから群馬県においても少人数学級を拡大する考えはあるのでしょうか。具体的に言いますと、小学校1、2年を3年生への拡大や、小学校1、2年で単学級35人から39人の大型のところのクラスを2学級にすることを考えておられるのかどうか、教育長にお尋ねをいたしておきます。
 特に最近の新聞報道でも、中学生や高校生の暴力ざたが減ってきたのに、小学校でかなり暴力事件が起きている、急激に増えているということであります。中学校の生徒に比べて、小学校の方がまだ判断力がないというふうに思っておりますので、そういった意味では、小学校1、2年を3年にまで拡大するというのもひとつの考え方と思いますが、お尋ねをいたしておきます。
 その3点目は、教員の勤務環境の改善についてであります。
 近年、教員が多忙のために、学校本来の仕事である授業に力を注げなくなっているということをよく耳にします。法定総勤務時間内に占める実際の授業時間の割合、これは「図表でみる教育 OECDインディケータ」明石書店版で見ますと、日本の教員が授業以外に多くのことを仕事として行っている、あるいはしなくてはならなくなっているということをよくあらわしております。群馬県だけ例外ということは考えにくいわけでございますけれども、本県において、教員が授業以外の仕事が多いがために困っているというふうな状況はないんでしょうか。そういった状況があるとしたら、全国に誇れる教育立県を目指して、まさに知事さんがいつもおっしゃっております「子どもを育てるなら群馬県」をうたい、教育施策を進めるために、早急に学校現場の教員がもっと子どもたちのために力と時間を注げるよう、仕事の見直しや業務の削減を実施する必要があると思いますが、いかがでございましょうか。
 最後に、授業時間数と学力関係についてであります。
 群馬でもここ数年、授業時間を増やすという理由で夏休みを1週間程度短縮する市町村があります。しかし、フィンランドやデンマークなど北ヨーロッパの国では、日本よりもずっと授業時間数は少ないのが実情であります。PISA2003年学力調査で高い学力を示したフィンランドの授業時数は、調査した国の中で最低であります。したがって、授業時間数と学力とは必ずしも比例をするものではないというふうに考えられます。ましてや、日本の気候からして、夏場の、もちろんエアコンもない教室での授業です。学習環境としてはとても適しているとは考えにくいのでございますが、いかがお考えでございましょうか。
 問題は、教員が十分に授業の準備をし、体力、気力とも充実して授業に当たれるかどうか。反面、子どもの立場で見ますと、準備段階の学力に達していて、元気にいきいきと授業に入っていけるかということにこのポイントがあるのではないかというふうに思います。教員も子どもも疲れていたのでは、時間数を増やしたとしても効果は少ないと考えるのですが、教育長の考えをお聞かせください。
 さらに、教員が十分に授業の準備をし、体力、気力ともに充実して授業に当たれるように、これからどういう施策をお考えいただけるのかもお尋ねをいたしておきます。
 大きい2番でございますが、指定管理者制度について、総務担当理事にお尋ねをいたします。
 群馬県では、平成18年4月1日から県立施設の管理・運営について、効果的・効率的に行うことを目指し、指定管理者制度の導入を進めています。群馬県のホームページによりますと、身体障害者リハビリテーションセンターや群馬フラワーパークなど53施設が対象施設となっており、そのうち32施設について、9月中旬までに公募が終了しているとのことであります。
 今後、各局が設置する指定管理者選定委員会で選定作業を行い、12月議会で議決を受けるスケジュールになっております。この意味で、今が指定管理者制度の導入に当たって極めて重要な時期となっております。
 そこでまず、県立施設における県民サービスの維持・向上の観点から、選定基準についてお伺いいたします。
 対象施設となっております県立施設は、もともと県民福祉の向上のため県が設置した施設であり、本来は県が直接運営すべきものと考えております。しかし、効率的な運用を図るため、県が出資している公社・事業団などに管理・運営を委託しているのが実態であります。指定管理者制度は、県立施設の管理・運営について、民間事業者にも参入を開放し、効果的・効率的に行うことを目的としております。逆に、民間事業者に任せれば、すべて効率的に行われるわけではないと私は考えております。
 対象施設の中には、先ほどの身体障害者リハビリテーションセンターや聴覚障害者コミニュケーションプラザなどの福祉施設も含まれています。福祉関係においても、残念なことでありますけれども、介護保険料の不正受給など社会的に問題を起こす事業者も存在しております。万が一このような事業者が指定されてしまった場合、県民に及ぼす影響ははかり知れないものがあります。これは福祉施設に限ったことではなく、すべての県立施設で適切な事業者を指定する必要があります。
 そこで、指定管理者の選定に当たっては、応募した事業者の管理費用の高い、安いだけではなくて、事業計画の内容を吟味することはもちろん、従業員の雇用計画や労働条件など、十分な県民サービスを行える体制がとれているか、きちんと納税をしているか、労働基準法や労働安全衛生法、その他の法令を遵守しているかなどを選定基準に盛り込むことが不可欠であると考えます。この点について、現在どのような選定基準を考えておられるのか、お聞かせいただきたいというふうに思います。
 その2つ目は、公社・事業団に関する県の責任についてであります。
 指定管理者制度の導入に当たっては、選定基準以外にも大きな問題があります。それは、現在、県立施設の管理・運営を受託している公社・事業団の問題であります。県は昨年度、公社・事業団の見直しについて基本的な考え方を示されました。それは、県が25%以上出資する41の公社・事業団について、廃止を含めた見直しを推進するというものであります。今回、公募を行った33施設のうち28施設については、11の公社・事業団が管理・運営を行っております。県のホームページによると、この11の公社・事業団のうち、県が100%出資して設立したものが5つ、残りについては70%近い出資比率となっています。そして、その主な事業内容は、今回指定管理者制度導入の対象施設の管理・運営となっています。まさに、県立施設の管理・運営のために県が設立したものと言えます。この意味で、設立者として、あるいは出資者として県の責任は大きいものだというふうに思います。
 そこでお伺いいたします。指定管理者について、現在受託している公社・事業団が選定されなかった場合、その設立目的がなくなったこととなり、解散せざるを得ない事態が想定されます。解散することになれば、公社・事業団の職員は職を失うことになります。このことについて、設立者としての県はどのような対応をとるのか、基本的な考えをお聞かせいただきたいと思います。
 公社・事業団は、行政の都合で、当初の行政がやるよりも効率的だという意味で肩代わりをしたものとして設立されたわけでありまして、その経営についても、人的・財政的にも県が関わってきているという現実を踏まえて、答弁をお願いしたいというふうに思います。
 ちなみに、先般の住宅供給公社の廃止問題に対しまして、この3月27日に開催されました国会の国土交通委員会において、政府は「住宅供給公社を廃止する場合、職員の雇用問題について、適切な処理が行われていることが不可欠である」という答弁を行っております。
 大きな3つ目でございます。昨今、アメリカ大陸でのハリケーン「カトリーナ」や台風14号など、集中豪雨による被害を目の当たりにいたしまして、自然の脅威と温暖化の影響の深刻さを再認識しているところであります。そこで、水の脅威を制御しつつ、水の恵みを活用する観点から、3番、4番について質問をさせていただきます。
 その3番は、公共施設の雨水利用の推進についてでございます。
 先月、東京都内で時間雨量100ミリを超え、多くの家屋が床上浸水被害を受けました。都市部においては、農地の減少や舗装面の増加等により洪水調節機能が低下し、浸水被害が発生しやすい状況が生じております。私は以前にも質問させていただきましたけれども、公共施設において雨水貯留施設を設け、水洗トイレ用水などに活用することが、貴重な水資源の保全と同時に洪水調節にも資すると考えます。また、小中学校の教育施設に後付けでいいですからタンク式の施設を設置して、花壇や農園のかん水用に活用することは、子どもの環境教育にもきっと役立つと思います。
 このような観点から、今後、県立の公共施設を建設する際には、雨水利用施設を設置することを原則とすることが望ましいのではないかというふうに考えます。また、市町村立の小中学校に、校庭の芝生化補助金に準じた形の雨水利用施設設置補助金を新設するのも有効であるというふうに考えております。
 そこで、公共施設の雨水利用のため、どんなお考えを持っておられるのか、県土整備担当理事にお尋ねをいたします。
 その水利用の2番目でございますが、4番の農業用排水路における小水力発電の推進について、農業担当理事にお尋ねをいたします。
 温室効果ガスの排出抑制と地域の未利用資源の有効活用という観点から、再生可能な純国産エネルギーとして中小規模の水力発電が大変な注目を集めており、中でも全国に豊富に存在する農業水利施設のストックを活用した小水力発電、小規模水力発電に対する関心が高まっております。
 農林水産省の農村振興局整備部水利整備課の松本雅夫課長補佐の論文を読ませていただきました。この論文によりますと、現在農業が利用している水の使用総量は年間約570億立米と言われており、基幹的な水路延長だけでも約4万5000キロメートルに達します。一方、農業用排水施設の維持管理費に電力料が占める割合が高まることで、土地改良区等の運営を圧迫する実例も見受けられるとのことであります。
 これまでに土地改良事業及び農村振興総合整備事業として、全国23地区で小水力発電が実施されておりますが、同課長補佐によれば、取り組み拡大のためには4つの課題があるとのことであります。流量や用排水路落差等に関する基礎的な情報不足、小規模発電技術の開発の遅れ、エネルギー単位当たりの投下資本が総体的に高いコスト構造、計画から運転に至るまでの多岐にわたる法手続き、協議、こういったものが足かせになっているわけであります。
 そこで、群馬県としてもこの際、この小水力発電の精神を積極的に推進すべきだというふうに私は考えております。そこで、県としての現状と考え方を伺います。
 県内の農業用排水路について、小水力発電に活用できる可能性がどの程度あるかについて、基礎的な情報を持っているんでしょうか。また、今後調査を行う予定があるのかについてお尋ねをしておきます。
 5番目に、介護保険制度の改革についてであります。
 この制度は、平成12年度にスタートして以来、利用者も大幅に増加しており、本県の高齢者の介護を支える制度としてなくてはならないものとなっております。施行以来5年が経過した時点で、制度の全面的見直しが当初から予定されており、去る6月には改正法案が成立したところであります。改正法案は、これまでの制度の運営状況を踏まえながら、この間に発生した新たな課題などを整理しながら検討が進められたところであり、その改革の範囲は、制度全般にわたる大規模なものになっております。
 現在、市町村等ではその導入準備に努力しているところかと考えますが、今回の改革の中でも、いわゆる施設入所者などの自己負担の見直しは、10月1日、つまり明日から施行されるわけでして、非常に短期間で導入準備が進められたわけでありまして、この間における市町村や各介護保険施設の関係者の御努力には大変感謝を申し上げるわけでございます。
 そこで、今回施行される施設入所者の自己負担の見直しに関して何点かお伺いいたします。
 まず、今回の食費、居住費の見直しに至った法改正の基本的な考え方についてお伺いしておきます。
 次に、市町村や各施設等は極めて短い期間での準備を進めたわけでありまして、これに対して今日まで県としてどのように対応し、支援してきたのかもお伺いします。
 また、今回の見直しにより、数万円程度自己負担が上がる方もおられますが、介護保険制度は社会保険制度でありますから、たとえ低所得者であっても無理なく利用できるよう配慮することが大変重要と考えております。今度の改革では、低所得者向けの配慮はどのようにされているのか、以上3点について、保健・福祉・食品担当理事にお伺いをいたします。
 最後に、群馬県副知事の定数に関する条例について、知事にお伺いをいたします。
 副知事空白期間についてでありますが、この間、県民サービスにどんな低下があったか、その影響についてまずお尋ねをしておきたい。
 次に、行財政改革の視点についてであります。副知事2人制は財政負担増が懸念されるという県民の声があります。先ほどの知事提案説明だけでは県民に対する説明不十分であることから、財政的な面について具体的な数値を挙げつつ、よりわかりやすく県民に対する説明責任を果たす必要があると考えますので、知事の見解をお示しいただきたい。あわせて、基本的には現行の1人で十分であるという声も強いのでありますが、この点についてもお考えを御説明願いたい。
 次に、知事提案説明による「渉外担当副知事」と「庁内担当副知事」を設置するというふうにあります。そのうち庁内担当副知事については、理事などの職務を取り扱うことによって財政的負担を抑制するとありますが、まずは副知事は特別職であるという位置付けを明確にする必要があるのではないかというふうにも考えられます。さらに、危機管理についてはどのようにお考えになっておられるのか。こうした観点に立って、トップマネジメントを実効あらしめるためには、副知事の職務専任という基本姿勢を示すべきものと判断いたしておりますけれども、知事の見解をお示しいただきたいというふうに思います。
 以上で私の第1質問を終了させていただきます。ありがとうございました。(拍手)

         (教育長 内山征洋君登壇)
◎教育長(内山征洋 君) 教育問題について4点お尋ねいただきました。順次答弁させていただきたいというふうに思います。
 まず最初に、学力調査の実施に関してでありますけれども、本県においては、平成16年度、県内の小・中学校の小学6年生と中学3年生、合わせて約4万人の児童・生徒を対象として学力テストを実施いたしました。実施教科は、小学校では国語、社会、算数、理科であり、中学校では国語、社会、数学、理科、英語であります。その中で浮かび上がってきた課題でありますけれども、例えば小学校の理科では「学校で学んだ知識と日常生活の中で見られる現象とを関連付けて考える力が不足している」というようなことが挙げられました。また、中学校の社会科では「複数の統計資料などを関連付けて考える力の不足」、さらに数学では「これまでに学習した知識を組み合わせて問題の解き方を考えたり、自分が考えた道筋を説明したりする力の不足」など、主として例えば思考力であるとか判断力、表現力といったようなことに関わる課題が指摘されました。
 こうした課題を解決するためには、議員御指摘のとおり、学校現場で調査結果の分析をする時間を確保して、現場の教員自身が指導法やカリキュラムの改善の必要性を認識することが大切であるというふうに考えております。そのため各学校では自校の調査結果と全体の結果を比較検討して課題を明確にいたしまして、その解決に向けた「授業改善策」を作成して実践に努めているところであります。
 次に、県教育委員会が考える「子どもたちにつけたい学力」「これから必要な学力」というのはどんなものかという御質問でありますけれども、一言で言えば「確かな学力」ということだろうと思いますけれども、生活するうえで必要な能力ということになろうかと思います。県教育委員会では、学力向上に向けた対策として、今年度、大学の先生であるとか、あるいはマスコミの関係者とか、学校関係者などから成る「学力向上推進委員会」というものを設置しまして、ここにおいて各教科における思考力や判断力等の向上について協議を行うとともに、そこでの提言をもとに指導事例集などを作成し、各学校に配付して利用していくというような予定にしております。
 また、来年度については、平成16年度の一斉学力テストで見られた各教科等の課題を踏まえて思考力、判断力、表現力等のより詳細な実態を調査したいというふうに考えております。そして、学力調査の分析の結果をもとに課題解決の参考になる公開授業を実施するとか、総合教育センターの研究講座の内容に反映させるなど、教師一人ひとりの授業改善を図っていくことが重要だというふうに考えております。
 2つ目の少人数学級についての御質問でありますけれども、本県が独自の教職員配置計画として実施している「ぐんま少人数クラスプロジェクト」では、小学校第1学年及び第2学年には20人から30人の学級編制ができるよう教員を配置しております。また、単学級で児童数が31人から39人といった場合については2学級に増やすことはしないで、さくらプラン非常勤講師を配置し、2人の教員によるきめ細かな指導を行っております。さらに、小学校第3学年以上においては、一律に30人学級とすることよりも、必要に応じて少人数学習クラスを編制いたしまして、きめ細かな指導を行うことが望ましいと考え、20人程度の少人数授業が実施できるよう教員や非常勤講師を配置しているところであります。
 なお、国においても、教職員配置等の在り方に関する調査研究協力者会議において、小学校第1学年及び第2学年への少人数学級の導入について議論されているところでありますが、本県の取り組みは既にこれを実践したものであり、今後、市町村教育委員会と連携して教員の効果的な配置や弾力的な活用を一層推進し、確かな学力の向上と基本的な学習習慣・生活習慣の徹底に努めてまいりたいと考えております。なお、平成17年度をもって国の第7次教職員定数改善計画が終了することを考えると、少人数学級を拡大することは難しいと考えておりまして、内容面でのさらなる充実を図っていきたいと考えております。
 次に、教員の業務環境の改善についての御質問であります。
 近年、家庭や地域社会などの児童・生徒を取り巻く環境や価値観が大きく変化しており、学校教育へのニーズも年々多様化しております。そのため学力向上だけでなく、生活指導に関するものまで教職員に対する期待や要望が多岐にわたっております。これまで県教育委員会では学校運営の改善を図り、勤務時間の適正な管理を行うよう各学校への指導を行ってきております。また、各学校にボランティアの拠点となる学校支援センターを設置し、地域の教育力の有効活用を図ることによって教職員がゆとりを持って児童・生徒に接することができる環境づくりを進めているところであります。さらに、今後は教師の多忙感の原因がどこにあるのかを把握するための具体的な実態調査を行い、その対応を検討していきたいと考えております。これらの取り組みにより、教職員がより充実した体力、気力を持って授業に当たるための環境づくりに努めてまいりたいと考えております。
 最後に、授業時間数と学力の関係についてであります。
 授業時間数については、学校教育法施行規則において、小学校、中学校ともに標準時数というのが示されております。これは学習指導要領に示された目標や内容を子どもたちに確実に身に付けさせるために必要な時間として国が全国共通に示したものであります。また、平成15年12月に行われた学習指導要領の一部改正においても、教育課程及び指導の充実・改善を図るうえでの留意点として、教育課程を適切に実施するために必要な指導時間を確保するよう努めること、指導内容の確実な定着を図るために必要がある場合には標準時数を上回る適切な指導時間を確保するよう配慮することなどが示されております。このようなことから、授業時間数を確保し、確かな学力や豊かな人間性などの生きる力をバランスよく育むことが重要であると考えております。今年度、県内35の市町村では、夏休みや冬休みを1日から7日程度従来より短縮しておりますが、このことは学習指導要領の一部改正や県教育委員会の指導を踏まえるとともに、子どもたちに充実した学習活動に取り組ませることを狙いとしたものであります。
 一方、確かに学力の向上には、授業時数という量的な側面とともに、子どもたちにとってわかりやすく、学ぶ意欲をかき立てるような授業を創造していくということ、つまり、授業の充実という質的な側面も重要であると考えております。そのため、今後も授業の充実を最重点課題として取り上げ、市町村教育委員会や各学校を指導していきたいと考えております。
 以上です。

         (総務担当理事 高木 勉君登壇)
◎総務担当理事(高木勉 君) 指定管理者制度について、まず選定基準についてのお尋ねにお答えいたします。
 群馬県におきましては、これまで市町村や公社・事業団などに管理委託を行ってまいりました施設を中心といたしまして、53施設について、来年の4月の制度移行を目標に、現在、指定管理者の候補者の選定作業を進めております。この指定管理者制度の趣旨に沿いまして、民間の積極的な参入を進めていくという立場から、53施設のうち33施設について、公募によりまして指定管理者の候補者を選定することとしております。
 指定管理者に適切な事業者を指定すべきであるということは御指摘のとおりでございます。選定に当たりましては、そのことに十分に配慮をして進めてまいりたいと考えております。具体的には、通則条例におきまして、第1に県民の平等な利用の確保、第2に施設の設置目的の効果的・効率的な達成、第3に管理を安定して行う能力の有無、これらを各施設の共通の選定基準として定めまして、提出されます事業計画書など、あるいはそれについてのプレゼンテーションの内容などを総合的に審査いたしまして、指定管理者の候補者を選定することとしております。
 また、各所管局ごとに設置しております選定委員会におきまして、利用者である県民の利益を保護し、向上させる視点から新たなアイデアに基づくサービス向上の取り組みや個人情報の保護、苦情などへの対応などの基準を設定しているほか、御指摘のありました従業員の雇用計画でありますとか納税の状況、法令の遵守の状況などについても確認をしております。
 これらの選定基準に基づきまして、県が支出する管理費用の額だけではなくて、民間企業のノウハウを活用した意欲的な提案や事業に取り組む考え方、事業実施体制などを総合的に勘案いたしまして、それぞれの施設を最も効率的・効果的、適切に管理運営できる指定管理者の候補者を公平・公正に選定してまいりたいと考えております。
 それから、指定管理者制度について、公社・事業団に関する県の責任についてということでのお尋ねでございました。
 公社・事業団職員の雇用確保につきましては、それぞれの団体において基本的には対処することが原則でございます。しかしながら、県といたしましても、この公社・事業団を設立した経緯もありますので、それぞれの団体と連携をとりながら、必要な支援策を講じることによりまして、雇用問題の解消に向けて努力をしてまいる方針でございます。公社・事業団職員が新たに受託をした指定管理者に継続雇用されるということもこれはかなりあると思います。そういった場合、それはそれとして継続雇用を確保していく。それから、そういった継続雇用されない場合などもありますので、そういった場合の雇用問題に対しまして必要な雇用あっせんを検討するなどの対処を適切に進めていく準備をしてまいりたいと考えております。
 以上であります。

         (県土整備担当理事 川西 寛君登壇)
◎県土整備担当理事(川西寛 君) 公共施設の雨水利用の推進についてお答え申し上げます。
 近年の都市化の進行でございますとか異常気象による集中豪雨によりまして、都市部で浸水被害が発生しやすい状況が生じていると考えております。このため公共施設での雨水の浸透や利用は貴重な水資源の保全とか洪水調節のために有効な対策のひとつであると考えております。本県では、これまで比較的規模の大きな施設を建設する際、施設の用途や建物の構造、敷地内の雨水の浸透の計画、その地域の降水量でございますとか、貯留した雨水の利用方法、建設・維持管理コストなどを総合的に検討いたしました。
 しかし、残念ながらほとんどの施設で雨水利用施設の設置が見送られた経緯がございます。その理由といたしましては、このシステムは主に屋根面の雨水を集水して貯留槽にため、水洗トイレや花壇の散水などに利用する御指摘のようなシステムが考えられるわけでございますが、このシステムでは、まず第1に、本県での年間の降水量が一定ではないために、年間を通じた安定した水源を確保するにはかなり大きな貯留槽が必要であること。第2点として、トイレなどへの利用を考えた場合、雨水のみでは一定の水量を維持することが難しいために上水との2系統の配管が必要になること。3点目といたしまして、屋根面にたまりました土ぼこりやごみなどが流れ込むために、ろ過、浄化、滅菌などの装置を設置する必要があることなどの様々な課題への有効な解決策が見出せなかったということのためでございます。
 しかしながら、今後、貴重な水資源の保全や洪水調節などの観点から、県有施設建築物などを建設する際には、雨水の貯留や利用についても個々の施設ごとに十分検討してまいりたいと考えております。
 以上でございます。

         (農業担当理事 加藤光治君登壇)
◎農業担当理事(加藤光治 君) 農業用排水路におけます小水力発電の推進につきましての御質問にお答えします。
 本県の農業用水は、その数2000カ所に及びまして、水田や畑のかんがい用水として、また、防火用水や生活用水等の地域用水としても利活用され、さらに水辺における豊かな自然、潤いのある景観をつくり出しております。県内の農業用水の使用料は年間22億トンでありますが、県全体水使用料の約8割を占めて、基幹的な農業用水路の延長は約700キロメートルに及んでおります。こうした水路に関する基幹的な水利施設である揚水ポンプや取水ゲートの多くは電動化されておりまして、その電力料金はこれら維持管理に当たっております土地改良区の負担している諸経費の中で少なくない割合を占めております。
 そこで、県内農業用排水路における小水力発電の現状でございますが、本県における農業用水の発電利用につきましては、県企業局等によります広瀬桃木両用水や天狗岩用水を利用した発電が行われておりますが、施設管理者である土地改良区による発電への利活用は行われておりません。過去、2つの土地改良区につきまして、施設改良とあわせて発電施設の整備を検討した事例がございますが、電力料金の節減効果が投資費用を賄うに至らず、これを断念したことがあります。
 次に、農業用水を利用した小水力発電の可能性でありますが、これまで蓄積的に検討した結果によりますと、流量や落差等の基礎的条件から、県内では11の農業用水の25カ所程度で発電の可能性があるのではないかと考えられております。しかし、これらの費用対効果等の詳細な検討につきましては課題として残されております。
 今後の取り組みでございますが、県として、今お話ししました発電の可能性の見込まれる農業用水を対象に、平成18年度以降、有望地点を絞り込みまして詳細な調査研究を行ってまいりたいと考えております。
 クリーンエネルギーであります農業用水を活用しました小水力発電への取り組みは、土地改良区の維持管理費節減の視点だけではなく、地球温暖化対策や地域資源を活用した地域活性化の視点からも重要な施策と考えておりまして、こうした考え方からさらに取り組んでいきたいと考えております。
 以上でございます。

         (保健・福祉・食品担当理事 福島金夫君登壇)
◎保健・福祉・食品担当理事(福島金夫 君) 介護保険制度改革につきましてお答えをさせていただきます。
 まず、食費・居住費の見直しの基本的な考え方でありますが、介護保険制度は公費と保険料という国民の負担により支えられております。高齢者にも均しく負担を求める制度でありますことから、保険料の急激な上昇を抑え、将来にわたって持続可能な制度にするためには給付の効率化・重点化が必要と言われております。今回の見直しにつきましては、「負担の公平性」という観点から施設利用者の食費・居住費は自己負担とし、在宅高齢者とのバランスが図られたものと考えております。
 次に、制度改正に係る市町村や施設への支援についてでございますが、県では、市町村等関係者が短期間で制度改正の内容を理解し、円滑な移行が図られるよう様々な方法で支援に努めてきたところであります。
 まず、改正内容の周知につきましては、定期的に全市町村や特別養護老人ホームなど施設関係者を対象とした会議や研究会を開催して周知を図りました。これは概括的にわかっていることについては、法改正前からやらせていただきました。また、県と施設関係者を構成員とします「介護報酬改定に伴う支援本部」を設置しまして、支援を行ってきたところであります。また、県民に対しましては、インターネットの県ホームページを活用しまして広く情報提供を行うとともに、「県民相談窓口」も設置しまして、混乱なく新制度に移行できるよう努めてきたところであります。
 次に、低所得者向けの配慮についてでありますが、今回の制度改正では、低所得者にとって、居住費・食費の負担が過重にならないよう補足的給付であります「特定入所者介護サービス費」が創設され、所得に応じて段階的に負担が軽減される制度が新たに設けられております。また、例えば夫婦2人暮らしで一方が施設に入所した場合にも、残された家族の生活が困難にならないような配慮がなされており、また、既存の社会福祉法人による利用者負担の軽減制度につきましても対象範囲が拡大されるなど、所要の見直しが行われたところでございます。
 こうした各種の低所得者対策を活用しながら、低所得者の施設利用等が制限されることのないように制度運営に努めていきたいと考えております。県としましても、来年4月からの改正介護保険制度の全面施行が円滑に導入できるように、市町村等関係者の支援に引き続き万全を期してまいりたいと考えております。
 以上です。

         (知事 小寺弘之君登壇)
◎知事(小寺弘之 君) 塚越議員の御質問にお答えいたします。
 副知事問題についてであります。
 なぜ副知事が選任できないのか、一般の多くの県民は疑問を持っております。いろいろないきさつがありました。そういうことがあっても公にはなかなか知らされていないし、報道もされていないので、なかなかわかりにくいのではないかと思います。これをわかりやすくオープンな、公の場所で議論をしていく必要があると私は思っております。
 私は、何よりもこの問題を県勢の発展のために早期に決着をつけたい。ただし、知事が知事としての仕事を進めていくうえの第一の補助者でありますから、人選は私の意向をできるだけ重んじてほしいという率直な気持ちであります。ただし、みんなが納得する反対理由があれば別の話でもちろんあります。
 副知事空席によって県民のサービスはどうかという話でありますが、これによる県民サービスの低下というのは、直接、間接にあると思います。特に直接的に目で見える形ではなくても、間接的に目に見えない形でじわじわと、それは県勢の発展の上で大きなマイナスとなるわけであります。ただ、この2年間、職員全員が心と力を合わせてやってきましたので、それを最小限に今のところ抑えているということだと思います。この間、幸いにも、群馬県は台風だとか地震だとか、こういった大きな災害もなかったわけでありますし、突発的な大事件というのも比較的少なかったということが幸いしていると思います。
 ただ、今の状況では、副知事がいないということは、いわゆる対外的なトップセールスができにくいとか、私もこの間、海外に行かねばならないというようなことがありましても海外出張を控えております。それはやはり、群馬県内において県政の責任者である私が、いざという緊急事態の場合にこの群馬県を長期に空けるということは避けねばならぬという、そういう責任感からであります。
 私は、2年前の県議会の否決というものを重く受け止めております。そして、そういう中からいろいろなことを考えて今回ぎりぎりの打開策として2人制を考えたわけであります。2人制の条例というのはいわば行政機構の一部、体制の一部ということで考えれば機構の問題でありますが、行政というのは機構もあるし、それに携わる人事というのもありますから、特にこの特別職の場合は、機構の問題と人事の問題というのは本来切り離せない問題でないかと思っております。そういうところを弾力的に考えていかなければならない問題でもあると思います。現在の状況では、私はこの案がベストであるというふうに考えております。
 他の都道府県におきましても、副知事は東京都でありますと4人いるとか、あるいはほかの県でも3人、2人とかなりの多数の県が設置しております。群馬県よりも人口の少ない県でも11県が2人置いております。例えば福井県とか滋賀県とか沖縄県とか、群馬県よりも人口が少ないわけでありますけれども、そういうところでも2人を置いております。1人でも充分ではないかという意見もありますし、そういう意見もあろうと思いますが、とにかく、現在は副知事は群馬県はゼロなのであります。1人設置するだけでも法律上の条件を満たすことになりますけれども、私はこの2人制によってさらに県政の機能がアップすると考えております。
 それから、これによる財政負担の関係でありますが、ちなみに給与の差を見てみますと、特別職と一般職の関係でみますと、理事等は約60万円近く、そして一般職の最高であります県立大学の学長でありますと100万円近くということになっております。特別職である副知事は108万円であります。事務取扱によってやります、つまり一般職と特別職の差は約10万円程度と10%ぐらいでありますが、効果は2人でやることによって200%という大きな効果があり、費用対効果で見れば県民にとって利益があると私は信じております。
 それから、危機管理のことについてもおっしゃいましたが、危機管理というのは非常に大切でありまして、私も寝床には非常用の通信無線を枕元に置いておりまして、いわば24時間体制で私も当たっているようなものでございまして、その精神的、肉体的な重圧というものは非常に大きいと言えると思います。
 副知事の位置付けでありますが、この副知事はあくまでも特別職であります。ただ、当面は1人の副知事は事務取扱とするものであります。これは役所の言葉なのでわかりにくいかと思いますけれども、事務を取り扱わせるということでありまして、わかりにくいことかもしれませんけれども、副知事が一般の行政事務を取り扱うということであります。
 その理由でありますけれども、内部管理ということになりますと職員とも密接な関係にありますし、実際の行政執行の現場を直接的に指揮する立場でもありますので、そういう事務取扱が適当ではないかというようなこととか、あるいは先ほどの財政負担のことも考慮したり、そしてこれをやることによって一層行政執行の効果を向上させるということができるわけであります。そして、多くの方々の気持ちや県民感情も私なりにそんたくをいたしまして、このような局面を打開するにはこういう制度がいいのではないかと考えて今回提案したものでございます。
 なお、このほかにもいろいろ疑問点もありましょうし、私としても意を尽くして御説明を申し上げたいと思っておりますので、細部については常任委員会でも出席させていただいて、よく説明もし、そしていろいろ御意見も伺い、質問にもお答えしていきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いをいたします。
◆(塚越紀一 君) ありがとうございました。これで私の質問を終わらせていただきます。(拍手)
○副議長(中沢丈一 君) 以上で塚越紀一君の質問は終わりました。
  ● 休     憩
○副議長(中沢丈一 君) 暫時、休憩いたします。
 午後1時40分から再開いたします。
   午後1時26分休憩


   午後1時40分開議
  ● 再     開
○副議長(中沢丈一 君) 休憩前に引き続き会議を開き、質疑及び一般質問を続行いたします。
  ● 一 般 質 問(続)
○副議長(中沢丈一 君) 早川昌枝さん御登壇願います。

         (早川昌枝さん登壇 拍手)
◆(早川昌枝 さん) 私は、日本共産党県議団を代表し、通告しております3つの問題についてお聞きいたします。
 まず、憲法9条改悪の動きに触れ、知事の認識についてお伺いいたします。
 自民党は、8月に新憲法第1次案を発表し、憲法第9条を含めた現行憲法の根本的改悪の方向を明らかにいたしました。民主党も選挙後に新しく代表になった前原氏が9条2項を変えることを明確に表明しています。また、22日の国会では、国民投票法案を審議する衆議院憲法特別委員会が設置され、同法案も来年の通常国会に提出される見込みと報道されています。
 憲法を変える動きが勢いを増してきましたが、同時に国民の間には、これを食い止め、憲法を守り抜こうという動きも急速に広がっています。特に注目されるのは、評論家の加藤周一さんや澤地久枝さん、三木睦子さんなど著名な9氏が呼びかけた九条の会が日本中に広がり、現在、3000を超える大小様々な会がつくられているということです。憲法9条は、御承知のとおり、戦争放棄を高らかに宣言し、そのために戦力を一切持たず交戦権を否認するというものであり、当時の世界にあってはもちろん、今日でも世界の平和の流れのいわば最高峰に位置付けられるものです。この憲法9条を守り抜くことこそが、国連憲章の平和原則を含む世界平和の流れを強め、アジア諸国からの信頼を築く一番確かな道だと私は強く思います。
 しかし、日本政府は一貫してこの憲法、とりわけ9条を形骸化するために様々な術策を弄してきました。勝手な憲法解釈を編み出し、自衛隊を創設、強化し、日米軍事同盟を強める中で事実上の軍隊が国外に出ていって活動するところまで憲法を踏みにじってきました。しかし、それでも憲法9条がある限り踏み越えることのできない歯止めがあります。海外での武力行使です。これによって、日本は軍隊を持ちながら60年にわたって1度も他国の国民を殺傷することができなかったというたぐいまれな国になっているのです。
 今の憲法改悪の動きは、この歯止めを取り払うために、憲法9条、とりわけ戦力の不保持と交戦権の否認をうたった第2項を削除することに主眼があります。自民党案は、条文、番号は同じ9条ですが、現行9条とは似ても似つかず、戦力を公然と保持し、海外での武力行使にも道を開くものとなっています。日本を戦争する国、外国の人々と殺し合う国にしようというのでしょうか。この憲法改悪は、先日亡くなった後藤田元副総理がいみじくも語ったように、理想の国を忘れ、この国を軍事傾斜の方向に持っていこうとするものであり、アメリカの要請に唯々諾々と従う情けない国家への転落にほかなりません。そういう軍事国家になってほしくない、9条を守って平和な日本を築いてほしいという願いは、憲法問題についての様々な意見がある中でも共通した強い願いです。
 知事は、憲法9条について、また、その改悪の動きについてどのように考えておられますか。この機会にぜひお聞かせいただきたいと思います。
 質問の第2は、大型店の出店とまちづくりについてです。4点、知事にお聞きいたします。
 1点は、中心商店街の活性化と一体となったまちづくりについてです。
 住民の暮らしと地域社会を支えてきた商店街の多くが停滞、衰退し、各地で空き店舗とシャッター通りが珍しくなくなってしまいました。身近な商店がなくなり、やむなくタクシーで買い物に出かけるというお年寄りも増えています。商店街の衰退は、中小商店だけの問題ではなく、まち全体の荒廃の一因にもなっています。こうした厳しい現実が象徴的にあらわれているのが前橋市の中心商店街とこれを取り巻く中心市街地だと思います。
 先日お会いしたある老舗の社長さんが、最近、まちを通るお客の年齢層が全く変わった。多くが中高齢者だ。市立前橋高校、共愛学園、工業高校などが郊外に移転し、高校生や若者の姿がまちから消えたというのです。実際、若者向けの小物雑貨店やブティックなどが次々と閉店に追い込まれており、まちのにぎわいにも重大な影響をもたらしています。
 また、中心商店街と隣接するまちも高齢化が進み、高齢化を丁目ごとに見てみますと軒並み30%を超え、このうち半数が35%以上、40%を超えているところもあります。90歳を過ぎたひとり暮らしや高齢者の世帯も非常に多くなっています。前橋市内で介護支援を必要とするお年寄りが非常に多い地域ですが、通所型介護施設はたったの1カ所、お年寄りの不安が広がるのも当然だと思います。少子化の影響もあり、幼稚園の撤退も進み、現在、幼稚園3カ所、保育所1カ所という状況です。
 都市計画も深刻な事態を引き起こしています。商店街に隣接する二中地区土地区画整理事業は、事業計画決定後40年以上が経過しておりますが、そして一部移転が進んではおりますけれども、残る半分の地域、つまり工区の事業実施は見通しも立たない状態です。子育てなど生活設計がままならないと子育て世代の地域外への転出も続いています。しかも、借地借家の世帯は4割前後という状況にもかかわらず、住宅政策がないため区画整理区域内での住みかえができず、借地借家人の多くが郊外への転出を余儀なくされているわけです。その多くがここでもお年寄りです。都市計画そのものが地域内の消費人口を減らす結果をもたらしているのです。これでは中心市街地の空洞化が急速に進むのも当然です。残念ながら、人口流出に歯止めをかける施策は余りにも不十分と言わざるを得ません。
 そこで、知事にお聞きいたします。中心商店街の活性化のためには、商店街に対する個別的な支援とともに、商店街を取り囲むまちに活力を取り戻す特別な対策が必要だと思います。そのためにも、誰もが安心して暮らせるように、遅れている介護や児童施設、多様な世帯が入居できる公営住宅、防災体制などの整備計画を早急に具体化すべきだと思いますが、いかがでしょうか。周辺地域の消費者と結び付いてこそ、疲弊した商店街の活路が開けるはずです。
 2点目は、まちづくり3法の見直しについてお聞きいたします。
 御承知のように、1998年、大規模小売り店舗法の廃止以後、大型チェーン店による無秩序な出店と営業時間の野放し状態は一気に全県に広がり、特にここ数年は外国資本の参入もあって、ショッピングセンターの巨大化や大型店同士の熾烈な競争が一層加速いたしました。こうした状況下で大型店の身勝手を許さない運動や商店街の活性化を目指す幅広い運動が大きく広がっています。そのひとつがまちづくり3法見直しの取り組みです。
 昨年4月、中小企業4団体はまちづくり3法の根本的見直しを求める要望書を政府に提出いたしました。3法制定時、これを容認する立場をとっていた団体が初めて見直し要望を表明したことは非常に重要だと思います。要望書では、まちづくり3法は当初期待されたほどの効果を得られず、全国の市街地は活性化するどころか、3法制定時よりさらに寂れていると強く指摘、批判しています。そして、今月8日には経済産業省の産業構造審議会と中小企業政策審議会は、まちづくり3法見直しについて取りまとめ、中間の案を公表いたしました。衰退した中心商店街の活性化のために大型商業施設や病院などの郊外立地を制限し、高齢者が歩いて暮らせるまちづくり、コンパクトシティを目指すといいます。しかし、大店立地法13条による需給状況を勘案した施策の禁止をそのまま残したままでは、個別の大型店出店の規制や調整ができるのかは非常に大きな疑問です。
 知事にお伺いいたしますが、見直し3法が真に効力を持つよう、この3法の中に個々の大型店に対する規制や調整措置を明記するよう国に要請すべきだと思いますが、いかがでしょうか。
 3点目は、自治体の条例で大型店規制のルールづくりを目指す取り組みについてです。
 福島県の条例づくりの取り組みが全国の注目を集めています。福島県では、昨年3月、まちづくり、生活者の視点、施設の効果的推進の観点から、大型店の広域調整を行う政策提言をまとめ、今議会に商業まちづくり条例が上程されています。規模の大きな小売り商業施設の広域調整、抑制を行うために、事業者には県・市町村への届け出、事業計画の公表と説明、地域貢献度の責任を課し、違反した場合の勧告、罰則規定も定めています。施策の推進のため、商業まちづくり基本計画の策定を進めるそうです。群馬県でも、こうした先駆的な取り組みに学び、まちづくりの観点から大型店出店に抑制力を持つ具体的な取り組みが急がれています。
 現在、前橋市に出店が予定されているイオン前橋南、敷地面積25ヘクタール、ダイハツ跡地に予定されているユニーは敷地面積9.4ヘクタール、いずれも映画館、ゲームセンター、飲食店などの特殊集客施設を併設した既存の大型店とは比較にならない巨大ショッピングセンターです。また、隣接する群馬町では、敷地面積11.7ヘクタールのイオンが来春開店予定です。敷地面積10ヘクタールのイオン太田の売上額が300億円、来客数1000万人とのことです。前橋市の3000平米を超える大型店は、中心部6店、郊外27店、合計売り場面積24万平米となっており、前橋イオンの売り場面積は公表されておりませんが、進出予定の3店舗の売り場面積は全市の大型店の総売り場面積にやや匹敵するのではないかと思われます。前橋商工会議所は、相次ぐ大型店計画をオーバーストア状況と位置付け、危機感を非常に募らせています。
 私は過日、塩川哲也衆議院議員と中心商店街のあるデパートの社長さんにお会いし、イオンなどの出店やまちづくりについて懇談をさせていただきました。3店もできたらやっていけるか、店の存続にも関わる重大な事態と大変な危機感を吐露されました。また、ある衣料品店の社長さんは、もし仮にスズランが撤退にでもなれば、中心商店街はどんなことをしても立ち直れないとも言われました。こうした巨大ショッピングセンターの進出は、確かに便利さやレジャー性への期待もあるとは思いますが、その一方で、商店街や住民生活に計り知れない深刻な影響をもたらすことは必至です。
 知事にお聞きいたします。巨大ショッピングセンターの出店が及ぼす影響について、県の独自調査が早急に必要と思いますが、いかがでしょうか。また、福島県の教訓に学び、大型店の広域的な調整とまちづくりを目的とした条例の具体化が急がれていると思いますがいかがでしょうか。
 4点目は、イオン前橋南に関わる問題です。
 イオンの出店予定地は、生産性の高い優良農地に指定されています。また、地方拠点開発地域となっていますが、商業施設は対象になっておらず、拠点開発の基本計画の変更が必要です。農地転用や開発許可については、与える影響の重大性に鑑み、より慎重な県の対応が必要と思いますが、いかがでしょうか。
 質問の最後は、県立がんセンターの検査システムに関わる問題です。病院管理者にお聞きいたします。
 本補正で検査システムと検体検査の委託料、半期分2000万円の予算が計上されました。病院局の説明によれば、がんセンターの検査データをコンピューター処理するシステムが古くなったため、最新の検査システムに更新し、あわせて検体検査の外部委託をするための予算とのことです。この経過と委託契約に疑問がありますので、端的に4点お聞きいたします。
 1点は、既に完成している検査システムをほごにして新たな業者と契約をしなければならないのかという点です。がんセンターでは、16年12月、3社による検査システムの入札を実施、一番価格の低いN社と契約。しかし、システムがうまくいかず断念し、次に価格の低かったM社と契約したとのことです。検査技師、医師、業者の総力を上げた努力で画像診断にもデータを取り入れた、現場に適合した納得できるシステムが完成。講習会を重ねて、この8月26日、いよいよ稼働する予定だったそうです。ところが、稼働予定の前日、病院管理者から突然、「検体検査の外部委託について」という通知が出され、10月から検体検査について4病院統一の外部委託をする。この業者と新たに検査システムも委託するので新システムの稼働を中止するようにとの内容でした。
 そこでお伺いいたしますが、なぜ、公平な入札制度で選定し、契約料も支払い、完成させた検査システムをほごにしたのか、明確にお答えください。
 2点目は、4病院統一の検査システムと業者の選択です。具体的には県立4病院の生化学などの検体検査、検査システムを現場の討議もないままBMLという業者に随意契約で一括委託、この期間は4年から5年を考えているとのことです。これで果たして事業の公平性、透明性が確保できるのでしょうか。また、明確にお答えください。
 3点目は、病院局によれば、10月から検体検査の委託形態を業者が機械と試薬を持ち込むFMS方式を導入する。その後、機械も試薬も人も持ち、病院の施設だけを使って検査するブランチ方式に切りかえるとのことです。ブランチ方式は、現在、心臓血管センターで実施していますが、県内の公的病院では、検査に対する主体性、責任、専門性が後退するとの観点から実施していないとお聞きしています。日本一の県立病院のキャッチフレーズが泣こうというものです。職員が強く反対しているブランチによる外部委託はやめるべきだと思いますが、いかがでしょうか。
 最後に、こうした現場の職員の創意や工夫を無視したトップダウンによる押し付けでは、職員の不信感や不満が広がるばかりです。患者の立場に立って、これで真の病院改革ができるとお考えなのでしょうか、お答えください。
 以上で第1回目の質問を終わります。(拍手)

         (知事 小寺弘之君登壇)
◎知事(小寺弘之 君) 早川議員の御質問にお答えいたします。
 まず、憲法問題についてであります。
 お尋ねの憲法第9条についてでありますが、日本国憲法は、先の対戦の反省を踏まえ、第9条において恒久の平和を念願し、戦争の放棄、軍備及び交戦権の否認を定めた誇るべき平和憲法であると思っております。憲法は、国の形や国民の権利など、国の骨格を規定するものであり、憲法を改正するには衆参両院の総議員の3分の2以上の賛成で国会がこれを発議し、国民に提案して、その承認を経なければならないとされております。この承認には、特別の国民投票または国会の定める選挙の際行われる投票において、その過半数の賛成を必要とするものとされております。
 憲法の改正については、現在、衆議院においても日本国憲法に関する調査特別委員会が設置されております。また、現在、全国知事会においても憲法問題特別委員会を設置して論議を行っているところでございます。国民のいろいろな多くの意見を踏まえて十分議論されるものと思っております。
 いずれにしても、国際紛争を解決する手段として武力による威嚇や武力の行使を行わないとすることは、我が国の基本姿勢であります。かけがえのないすばらしい郷土を守り、戦争のない豊かで平和な世界を実現するため、今後ともよく考えて努めてまいりたいと思っております。
 こういうことでありますけれども、憲法問題というのは極めて高度な国家あるいは国民の考えるべきことであり、特に日本という国が世界の中でも大きな存在になってきた現在において、この憲法改正そのものが国際政治においても少なからぬ影響を与えるというようなことを考えると、慎重によく議論がなされたうえで、ひとつ対処していかなければならないことだと私は基本的に思っております。
 このことの是非については、私自身はいろいろ考えることもありますけれども、よくわからない点もあり、公の場所でこうだというふうに断定する自信はまだございません。確かに子どものころ、小・中学校のころ、憲法を初めて読んで、あの条文を国語的に見ますと、ああ、これで日本は戦争をしないんだな、軍隊は持たないんだなと思うのが普通の憲法の読み方だと思うのであります。ただ、その後、いろいろのあれを聞いてみると、いや、戦争はしちゃいけんけど、自衛権というのがあるんだと。なるほど、そういう理屈があるのかというふうに思いましたけれども、ただ、この自衛権も、イラクの戦争があり、海上自衛隊のイージス艦がインド洋まで出動するということ。これは憲法の第9条の解釈とすれば法律的にはぎりぎりの解釈なんだろうと、私は率直に思っております。
 それで、その後、憲法制定以来、その当時は東西対立でありましたけれども、東西対立が解消され、また、そういう中で全部平和になったかというと、極東アジアについては、御存じのような非常に緊張した関係がございます。6カ国協議にしましても、その後どういうふうになっているのかということはよく見えてきません。
 それから、そういう9条に限らず、国民の権利とかそういうものもだんだん社会情勢に従って、権利あるいは義務、それから博愛、慈善の事業に対してどういうふうにするかとか、いろいろな問題があります。当時考えられなかった環境問題や何かも出てきているわけでありまして、確かにいろいろな部分、部分を見ますと実情に合わないところもあるわけでありますけれども、しかし、この問題が単に法律上の整合性とかそういうことだけではなくて、単純な問題ではない、極めて高度な政治問題であるということを考えますと、慎重に考えているところであります。
 特に、もはや戦後の生まれが国民の70%を超える時代になりました。ということは、大多数の国民は戦争の体験がないわけでありまして、そういうこと。戦後60年、そして今年は日露戦争後100年ということでありまして、極めて日本の進路にとって大きな岐路に差しかかっているときでありますので、そういった観点からも、この憲法9条をはじめ憲法問題については私自身もよく考えてまいりたいと思っております。
 それから、次の大型店の出店と中心商店街の活性化、まちづくりについてであります。郊外での住宅開発、大型店や公共施設等の郊外化による中心商店街の衰退は、都市再生の大きな課題となっております。私もまちを時々歩いてみますけれども、シャッターがおりた通り、そして細々とながらも一所懸命頑張っている商店の方々、そういったことを見ますと、非常に心が痛むわけであります。何とかにぎやかにならないかということも考えます。一方で、郊外の大きなショッピングセンターに行けば、なるほどこれは車が横付けされて便利だなとも思うわけでありまして、そういったことも、いろんなことを想像しながらおります。
 県では、中心市街地を再生するため地域住民の人々が行う諸活動への支援、市町村がつくる中心市街地活性化基本計画等への調査支援、まちづくり整備費用への一部補助などを行ってきております。こうした中で、国においてもソフト対策からハード対策まで一括して柔軟に対応できるよう、市町村への支援を拡充する動きもあることから、都市再生に向けた新しいまちづくりを推進すべく、県としても引き続き市町村を支援してまいりたいと考えております。
 次に、まちづくり3法の見直しについてでありますが、全国的に中心市街地の衰退に歯止めがかからないことから、経済産業省及び国土交通省では審議会を設置し、昨年度からまちづくり3法及び関連施策の検証・見直しを進めてきたところであります。経済産業省では、まちの郊外化を防ぐために、商業機能に限らず、福祉、医療、保育、教育等の都市機能の中心市街地への集約を図ることや、郊外へ行くほど土地利用の規制が厳しくなる体系への移行が必要であるといった観点から、審議会の報告を受けまして、この内容については去る9月21日からパブリックコメントを実施しているところであります。報道によれば、早ければ来年1月の通常国会に改正法案が提出されるということでありますが、今後も強い関心を持ってこの推移を見守ってまいりたいと思っております。
 詳細については、産業経済担当理事から答弁を申し上げます。
 次に、福島県の条例制定についてであります。
 福島県のこれに関する条例案が、現在、9月県議会に上程されているということでありまして、私もこれについて注目をしております。幸い、福島県の佐藤知事は、私が若い頃からおつき合いをしております古き友人でありますので、福島県のそういった条例の真意とか、その目的とか、そういったことについても今度会ったときにでも懇談をしてみようかと思っております。
 申し上げるまでもなく、一般論として需給調整を目的とする大型店規制は法によって禁じられているほか、地域住民、消費者の考え方も多様化しているなど、その課題も多いわけであります。そこで、地域住民、商業者、市町村等の意見も踏まえ、なおかつ広域的影響に係る調査の必要性も含めて、積極的に検討していきたいと思っております。
 この点についても、詳細は担当理事から答弁を申し上げます。
 それから、「前橋・高崎地方拠点都市地域」の中に位置付けられている前橋南部地区に出店が予定されている大型小売り店舗は、市街化調整区域での大規模開発となることから、その開発に当たっては、農政上あるいは都市計画上の課題を整理して、地域の発展に寄与する必要があると考えています。このため、県としては、今後、農振地域の除外や市街化区域への編入において意見を述べる機会があります。その立地の適否についても、基本的には中核市となった前橋市がいろいろ判断されることでありましょうが、その際に県としても適切に判断し、いろいろとその考え方も示していきたいと思っております。
 なかなかこの大型店の問題にしても、先ほどの憲法の問題にしても、大変難しい問題でありまして、それから先ほどの大澤議員からも質問のあった麦の問題も大変大きな問題でありまして、実は昨晩も、県の理事全員と県民局長全員、今日の答弁に合わせていろいろな各質問について相談を夜の11時過ぎまでやったところでありますが、全員発言をし、そして現場からの実情はこういうことだというようなこと、あるいはこっち側から見ればこういうふうな意見も出るし、こっち側から見ればこういう意見も出るとか、そういう積極的な相談もいたしたところであります。答弁については今申し上げたとおりで、型通りなところもあるし、私の心情も申し上げたところでございますけれども、以上をもって答弁といたします。

         (産業経済担当理事 池田秀廣君登壇)
◎産業経済担当理事(池田秀廣 君) 大型店の出店と中心商店街の活性化、まちづくりについてお答えいたします。
 まず、まちづくり3法の見直しについてでありますが、平成10年の大規模小売り店舗法、いわゆる大店法の廃止に関連して、中心市街地の整備改善と商業等の活性化を一体的に推進するための中心市街地活性化法、大型店の出店による周辺環境への影響を保全する大規模小売店舗立地法、地域の実情に応じた土地利用規制を進める改正都市計画法のまちづくり3法が制定されまして、地域の主体性と多様性を生かして、地域の意思でまちづくりを進めることとなりました。このまちづくり3法制定後、7年を経過しましたが、まちづくり3法への政策転換以降の中心市街地を取り巻く環境変化を踏まえて、経済産業省では、先ほど知事が答弁いたしましたとおり、昨年9月に審議会を設置し、検証、見直しを進めてきたところであります。9月に発表された審議会の「中間取りまとめ(案)」では、中心市街地を取り巻く状況及び現行のまちづくり3法の評価を踏まえ、今後の中心市街地の活性化策の方向を「コンパクトでにぎわいあふれるまちづくり」として提言しております。
 その内容といたしまして、中心市街地の居住者、事業所を増加させ、商業機能以外に福祉、医療、保育、教育等の都市機能を中心市街地に集約する一方、まちの郊外化を防ぐような制度導入、郊外に行くほど規制が厳しくなる体系への移行等、様々な提言がなされており、中心市街地の活性化には都市機能の市街地集約と中心市街地におけるにぎわい回復の一体的推進が必要であるとしております。いずれにいたしましても、「中間取りまとめ(案)」のパブリックコメントが現在行われていることから、今後の動向に注目していきたいと考えております。
 次に、福島県の「商業まちづくり推進に関する条例(案)」についてでありますが、福島県では、平成15年に学識経験者、市町村、商工会関係者等から成るまちづくり検討会を設置し、この検討会の提言を受けて大規模な小売り商業施設の立地について、まちづくりの観点から県が広域調整を行う仕組みを図る内容の条例案をこの9月県議会に提案しております。なお、この大規模小売り商業施設については、パブリックコメントでは、小売り商業施設内の店舗面積が1万5000平方メートル以上のものを対象としたと聞いております。福島県の条例案は、大型店の出店に対する地元市町村、住民等の意向を踏まえ、長年にわたり検討を進めてきた経緯があり、また、条例案が上程中であることから、その運用に関して今のところ不明な点もありますし、さらに国において、先ほど申し上げましたとおり、法制度見直しの動きもあることなどから、本県における条例の制定については今後十分に検討してまいりたいと考えております。
 以上であります。

         (病院管理者 谷口興一君登壇)
◎病院管理者(谷口興一 君) 今回のがんセンターにおいては、「検体検査の外部委託による検査部の改革」をすることと、「老朽化した検査システムの更新」をしなければならないという2つの課題が同時に進んでおりました。それと、もうひとつ、これは私の群馬へ来たときからの希望でございますが、優秀な若手技師を中から育てたい。このことが背景にあって、そして先生の御質問にお答えしたいと思います。
 第1点目の質問でございますが、なぜ新システムの稼働を中止したかということについてでございますが、がんセンターの検体検査の外部委託については、前々から話をしておりました。特にそれは心臓血管センターの実績を踏まえて、平成15年度、病院局の設置以来指導してきたところでございます。しかし、新病院建設という大事業を控えながら、なかなかその検討が進んでいかなかったのであります。平成17年の6月に、病院長及び検査部門との協議の結果、できるだけ早く、10月から外部委託を導入したいということを決定いたしました。
 外部委託の結果、生理部門の収益が、心臓血管センターの場合は2.4倍に増え、心エコーの収益が37倍に増大しております。そして、その増大した心臓血管センターの実績を踏まえますと、がんセンターにおいても、当然その外部委託が大切であろうと。そして、余った人員を生理部門や、あるいは超音波の部門、あるいは内視鏡の部門、そういうところに配置替えをして、患者様のベッドサイドで頑張っていただければ、すぐれたドプラーや超音波の画像記録がとってもらえ、そして医師からも信頼され、ナースからも感謝され、そして病院の実績を上げるという、検査技師がいきいきと生きがいを持って働ける職場ができるのではないか。そのような技師を育てたいというのが根底にはございました。
 誰でもできる検体検査というのは、最近、非常に検体検査の装置が発達してまいりまして、そして試薬が非常に優れてきたので、誰がやってもできる。私としては、限られた検査技師の人を1人でも多く患者様の横で立派な検査データをとっていただきたい、そういう考えが根底にありました。
 一方、がんセンターの検査システム自体は、平成3年度に導入したもので、既に老朽化しており、その更新も研究課題であります。職員の更新の努力は十分認めております。外部委託を実施するうえで、委託業者のシステムと異なる検査システムを導入した場合には、メンテナンスなどの問題に費用がかかり、あるいは労力がかかり、外部委託の効果の方が、その点煩わしいものがないということで、システムの中止を指導してまいりました。
 第2点の業者選定の透明性と公平性の確保についてでありますが、細かいことについては私はわかりませんが、ただ現在、4病院統一で委託しようと考えている業者は、既に平成14年度から心臓血管センターに導入してきた、十分な実績を出しているものであります。現在、心臓血管センターの検査技師は、赤字が増えるのに仕方なく働いていたころとは全く異なり、生きがいを持っていきいきと働いています。現在の病院事業の財政状況を考えると、研究的な措置として当面心臓血管センターの実績を踏まえて、同一の業者に依頼する方が楽であるということで、しかし、効果的には各病院の足並みがそろった段階で、やはりもう1度公平性を調べる必要があるだろうと。そして、改めて業者を選ぶ必要があるだろうと、そういうふうには考えております。
 平成13年度に実施した心臓血管センターの業者選定については、半年ほどの期間をかけ、心臓血管センター内でも大きな改革の反対の声の中で、委員13名による改革推進検討委員会をつくりまして、そして先進的な病院の視察を行い、最終的に3社を対象にコンペ方式により厳正に業者選定を行ったものであります。そういう意味で、透明性、公平性は確保していると考えております。
 第3点目のブランチ方式への切りかえをやめるべきとの質問でございますが、それには全くこだわりは持っておりません。ただ、検体検査の部分というのは、主に検査機器による検査であり、試薬の正確性や機器の性能も上がっていることで、派遣されてくる職員の質も高くなっていることから、外部委託による精度はかえって高くなっているように思います。
 一方、診療報酬の面では、検体検査の部分は平成16年度の改定で約16%の減、来年度の改定では10%減額されるという話が出ております。したがって、外部委託による受託業者側の規模のメリットを生かさないで病院直営で行えば、検体を増やせば増やすほど赤字が増えるということになっております。他県の自治体病院でも、心臓血管センターの実績を見て、検体検査の外部委託の導入を考え始めているというところが他県の管理者からも聞いております。
 私は、基本的には検査技師が誰でもできる機械の操作に携わるのではなく、生理検査などの分野において患者に直接携わる業務において、病院職員としていきいきと業務に取り組んでもらいたい。がんセンターにおいては、当面、FMS方式でスタートし、新病院での運用状況を見て、ブランチ方式へ切りかえるかどうかを慎重に図りたいと考えております。いずれにしても、私は、優秀な医師を育成するには、やはり患者のそばで検査を行うということが大事だと考えております。
 4点目でございますが、最初に申し上げたとおり、平成15年度から検査課会議などを通して検体検査の外部委託の利点を協議してきたところでございます。また、平成17年6月に従来からの検討を踏まえ、がんセンターと協議し、そして外部委託の導入を決めた後、6月下旬には私もその会議に参加しまして、がんセンターの外部委託の説明を行いました。10月導入に向けてがんセンターと協議を進めてきたものでございます。したがって、現場を無視することはしていないつもりでありましたが、ただ、検査技師と病院間での交流をもっと深めて理解をしてもらうべきであったという反省点はあるかもしれません。病院は、各医療スタッフの活躍があって初めて病院の価値が決まってくると考えており、これからも現場重視で取り組んでいくつもりでございます。
 病院局設置以来、様々な改革を提示、ビジョンも策定してまいりました。様々な職種の会議を設置し、改革の趣旨の徹底を図ってきたつもりであります。なかなか浸透していないという意見もございますが、この10月から病院局長を各病院に頻繁に出向かせて意見交換を図りたいと考えております。
 要するに、検査技師が検体検査で赤字を出すのに一所懸命になるよりは、患者様の診断や治療評価をするのに美しい画像や記録をとる、そういう優秀な技術者を育てていきたいと考えているのであります。
 以上です。

         (早川昌枝さん登壇)
◆(早川昌枝 さん) それでは、順次第2質問をさせていただきたいと思います。
 まず、憲法問題ですが、知事の方から誇るべき平和憲法だというお話、よく考えて一所懸命努めていきたいという面も表明されました。しかし、やはり今年戦後60年の節目の年というときに当たっての大事な議会ですので、もうちょっと率直にお聞かせいただきたいと思うんです。いろいろ立場上難しい問題があると思いますが、私としては県政の執行責任者として知事がどういう政治姿勢を持っているのか、もっと明確にする必要があるんじゃないかというふうなことでお聞きしたかったわけですね。
 つまり、今、いろんな論議があります。憲法についてもいろんな問題、見方があるということは事実ですけれども、少なくとも憲法9条を守っていきたいという国民の要求というのは圧倒的なものがあると思うんですね。(「そんなことはないよ」「選挙結果を見ろよ」と呼ぶ者あり、その他発言する者あり)そういう点を考えてどうなのか。選挙結果と言いましたけれども、憲法問題を論議したわけじゃありませんし、世論調査でも憲法9条を守れという要求が8割を超えているという事実も、おごることなく自民党もちゃんと見てほしいと思いますね。
 そこで、知事にお聞きしているわけですが、憲法9条を守る、そういう立場にスタンスを置いているのかどうか、ここのところをもう1点、率直にお答えいただければというふうに思います。集団的自衛権の問題もおっしゃいました。これは去年の7月でしょうか、当時ですけれども、アメリカのアーミテージ国務副長官がおっしゃっていましたけれども、「憲法9条は日米同盟の妨げになる」と。つまり、これがあるから日本の自衛隊が軍隊として自分たちと一緒に戦争ができないんだということだと思うんですね。だけどやはり、いずれにしても、圧倒的な県民、国民の願いにこたえて憲法9条を守っていこうという立場に立ってほしいというふうに思います。
 その辺と、それから、ちょっと違った角度からお聞きしていきたいと思うんですが、「子どもを育てるなら群馬県」、いずれにしても、子どもたちには平和な日本を、戦争のない日本を引き継いでいきたい、こういう思いをお持ちなのかどうか。この点については、ちょっと明確にお答えいただきたいと思います。
 さて、中心商店街に関わる大型店とまちづくりの関係です。
 影響力調査については、広域的な影響について積極的に対応していきたいというふうにおっしゃいましたけれども、もう少しどんなふうな調査をされようとしておられるのか、お考えがありましたらお聞かせいただきたいと思います。いずれにいたしましても、中心商店街の活性化は知事の公約の大きなひとつであったと思いますので、こういう立場からも、今引き起こされるであろう事態に対して、県独自の調査をされるということは非常に重要なことだと思いますので、もう1歩踏み込んで、この点について御答弁いただきたいと思います。
 それから、中心商店街と取り巻く周辺、旧市街地というんでしょうか。まちづくりの問題です。
 状況については十分、現状については御理解いただいているところだと思いますけれども、やっぱり地域的に三重苦に迫られている。商業活動には、巨大な大型店の出店で大変な思いをしている。少子・高齢化が進んでいる。これを一体的にどうやって解決の方向を見出していくのか、これが今大事なところではないかと思うんですね。それには、広域的な調整で重大な影響を与える大型ショッピングセンターをはじめとして、そういうものに抑制力を持たせるということ、それから、持続可能な歩いていけるまちづくりをということ。そのためには、そういう条件が今あるんじゃないか。
 先ほど大店法3法の見直しの勉強会の答弁を理事がされましたけれども、この中に言われなかったことがひとつありますね。自治体が条例を活用してまちづくりを進めることも可能。つまり、大型店に対する自治体の取り組みを認めるという方向が出されてきた。ですから、福島県に聞いてみましたら、この方針が出されたので、より広域調整に確信を持って一層当たれるというふうなこともおっしゃっていました。
 ちょっと余分なことですが、1万5000平米を対象にというのがありましたが、今、これについては、運動したいろんな団体、関係者から、5000平米をというふうなことで、規則委任をして今後は決めるということです。いずれにいたしましても、そういう自治体独自に広域調整をしようということが、国との関係でも非常に具体化、実現可能性、現実性を帯びてきたということです。
 それから、もうひとつは、少子・高齢化対策です。この答えがまちの高齢化率を丁目ごとに見てみると明確になっていると思うんです。つまり、城東町5丁目というのがありますが、ここでは高齢化率22%、市営住宅、公営住宅があるわけですね。(「前橋市議会だよ」と呼ぶ者あり)ですから、住宅政策があればこの辺も十分解決の方向を見出せるということを証明しているんじゃないかと思うんです。(「前橋市議会だよ」と呼ぶ者あり)福祉施設の充実にしても。議長、今、不規則発言で前橋市議会のようなものだと言いましたけれども、全然違うと思いますので御注意してください。余分なことは言わないように。
 それから、福祉の問題でも、小規模多機能の施設づくりというのがこれからの施設づくりの主流になってくるんじゃないか。こういう状況を考えますと、大型店の広域的な調整と、それから誰でも住み続けられるような福祉住宅政策をセットしていけば、まだ工夫をしなきゃならないことがいろいろありますけれども、本当に誰もが安心して暮らせるまちづくり、そして定住人口を増やし、消費人口を増やしながら、市街地の活性化にも一体となって力を発揮できるというまちづくりができるのではないかと思うんです。
 そういう意味で、本当に今が考え、検討し、実現していく大きなチャンスだというふうに思いますけれども、こうした問題を一体的に捉えた条例や基本計画を検討する必要があると思いますけれども、もう1度知事の方から御答弁をいただきたいと思います。
 それから、イオン前橋南のことですけれども、特に農転の問題では非常に重要な地域だと思うんですね。御承知かと思いますが、ここは農用地区域内農地ということになっています。つまり、農振地域になっているわけですね。それから甲種農地ということで、集団営農20ヘクタール以上、ここにも該当する。第1種農地ということで生産性の高い農地。こういう農地については、つまり許可方針として―農地法ですね。農用地域内農地、甲種農地、第1種農地は原則不許可というふうなことになっておりますので、十分この辺も勘案されて、慎重な御検討をお願いしたいと思います。
 さて、そこでまちづくりの拠点開発との関係も含めて、前橋というよりも、どちらかといえば県を通して国の判断というのが大きく迫られると思うんですね。そのとき県がどういう態度をとるのかというのは、例えばイオンの出店がどうなるかという決定的な問題だというふうに思いますので、この辺について十分、イオンだけじゃありませんけれども、大型ショッピングセンターの出店に対しては具体的な手だてをとっていくことが必要かと思いますけれども、つまり、規制の方向で、調整の方向で手だてをとることが必要だと思いますけれども、お聞かせください。
 それから、検査の問題についてお聞かせいただきたいと思うんです。
 いろいろおっしゃっていましたけれども、まず第1に、非常に気になる答弁がありました。2つあります。「赤字が増えるのに仕方なく働いているのではなく」と、血管センターのことを例に出して言いましたけれども、あたかもほかの病院では赤字が増えても仕方なく働いているというふうにも聞こえますし、また、赤字を増やすために一所懸命働いているみたいなことを言われましたけれども、これは非常に職員の意気にも関わることですので、ぜひ誠意を持って取り消していただきたいと思うんですよね。こんなことが職員に知れたら、いろんな角度から見て非難されると思うんですね。私は多分そういう意味で管理者が言ったんじゃないというふうに思いますけれども、発言は発言ですので取り消していただきたいと思います。
 3点―2点でいいです。ちょっとお聞きしておきたいと思うんですが、開始は、これは非常にトップダウン方式でやられたシステムですね、システムと外部委託の方向が。しかも、それだけじゃなくて、実際に、あ、中止ですね。中止も非常にトップダウン方式で行われた。新しくつくったシステムですね。今度BMLに委託してやる検査システムと、それから検体検査の外部委託も既にもう完了しているんじゃないんでしょうか。つまり、2月議会に、この議会に予算が上程されている。しかし、中止になった直後に職員と業者、血管センターの職員もいたようですけれども、一緒になって既にシステムにつなぎ、試薬の発注を受け、10月3日から、この新しいシステムと検体検査の体制が始動する、始まるというふうに聞いています。
 これは地方自治法上、非常に問題があると思うんですが、議決をされて初めて執行するというのが当然なんじゃないんでしょうか。ところが、議会で審議している間に、もう3日の日にはこの事業が始まる。これは地方自治法違反の疑いが十分あると思いますので、この辺についてどのように考えておられるのか。
 また、10月3日に始めるということですけれども、BMLの業者とは委託契約を結んでいるんでしょうか、お答えいただきたいと思います。
 2つ目に、これを先ほど外部委託で相当収益が上がる。つまり、経営に非常に効果があるんだということをおっしゃっていました。端的にお聞きしていきたいと思うんですが、FMSの方法にしても、それからブランチにしても、業者が検体や検査を持ち込む、あるいはブランチで人も持ち込んでやるというのでは、検体検査の管理料が取れないんじゃないんでしょうか。これは6月だと思いますけれども、厚生労働省の方からそういう指摘をもらって、8月1日付でやめるようにという社会保険事務所の指示があると思うんです。
 つまり、管理料が取れないとなりますと、検体検査の管理料だけで、がんセンターで約2000万、それから血管センターでは1000万から1500万とおっしゃっていましたけれども、これが減収になってしまうわけですよね。ですから、委託システムと同時に外部委託をする、その収益と実際に職員がやるのと、どれだけどういうふうに違うんだという分析をされておるのか。管理委託料をとれないということがどういう影響をもたらすのか。つまり、外部委託でそれほどの収益は上げられないんじゃないかと思いますけれども、率直にというか明確に御答弁をお願いいたします。
 そして、2つをまとめてですけれども、いずれにしても、こういうトップダウン方式でやるというのは間違いだと思いますよね。経営企画監が行って、職員に話し、だめだった。そうしたら、管理者から一方的に通知がある。病院長からも通知がある。やむなく病院局とは合意しないけれども、管理者の通知1本でやっちゃうなんていうやり方というのは、病院改革とは全くそぐわないと思います。
 そこでちょっとお聞きしておきますけれども、いずれにしても、BMLの契約というのが、BML先にありき、こういう感じがしてなりません。その辺については委員会でもうちょっと申し上げたいことがありますけれども、いずれにしても職員の批判と不満と、それが職員の意気の高揚にもつながらない、こういうやり方は白紙に戻して、新しくこれが最高だというふうに、みんなが一所懸命つくったシステム、これを再び稼働させて、そしてその間、やりながら、委託についてはどうしようか、職員の創意工夫で収益を上げることができないのか、真の改革ができないのかということを十分論議したうえで、新たに検討すべきだと思います。もちろん私はそういう外部委託に反対ですけれども、それにしても、そういう対処が必要だと思いますけれども、明確な御答弁をお願いします。

         (知事 小寺弘之君登壇)
◎知事(小寺弘之 君) 再質問でありますが、憲法問題であります。
 知事としても、県政を執行するに当たってきちっとした態度、スタンスをとりながらやるべきではないかということでありますが、確かにそういう点もあります。ただ、この憲法第9条というのは日本の国防、そして日本の外交、こういった高度に国家的な問題に関わることであります。
 私は個人的にはいろいろ考えるところもありますけれども、私は知事でありますし、地方行政の責任者でありますから、国政の担当者ならば当然答えるべきだと思いますけれども、私は立場上、そういうことについてはこういう公式の場で申し上げるのは差し控えるべきではないかと思っております。
 それから、子どもに対して将来も平和を維持していく、守っていけるようにと、これは大切な教えでありまして、これは誰でもそう思っているわけです。ただ、その方法についてどういうふうにしたらいいかというところで見解が分かれるわけでありまして、その辺が難しいところではないかと思っております。
 それから、まちづくりのことについて、調査についてということでありますが、この内容については、またいろいろこれから検討していきますし、専門家による検討もいろいろあるでしょうから、私が一々細かくここで申し上げる時間がちょっとないと思います。
 それから、城東町などは高齢化が進んでいるということでありますが、私も朝早く目が覚めたときは自転車に乗っていろいろ市街の、ふだん行けないようなところも散歩がてら見るわけですけれども、確かに地域によってそういうことがあるなと。この商店街はどうなっているかな、この高齢者はどうやって買い物に行ったり生活をするんだろうかなということを肌身で感じております。
 そうした中で、これを公共政策としてもやるべきことがあるんじゃないかというのは感じるところであります。早川議員おっしゃるように、少子・高齢化が進んでいる現代こそ、歩いていける中心街、まちづくりを考えるべきではないか、そういう条件が整備されている時期ではないかという御指摘もごもっともであります。それから、地価も非常にこのように下がってきて、最低のレベルに来ていると思います。そういう中で、商店街の地代とか家賃とか、あるいは固定資産税がどうかとかいうことが、この税制上の問題もあります。それから、前橋においては、最近、中心街に高層マンションが立地しつつあって、これがどういう動向をまちづくりに影響を及ぼすかというようなことも考えますと、結論的には新しいまちづくりの方針を打ち出すいい時期に来ているのではないかなと私も思っておりますので、これはいろいろ各市町村とも話し合いながら、どういう対策を出せばいいのかを考えていきたいと思っております。
 それから、具体的な問題として前橋南地区の大型店の問題でありますが、これは優良農地であるとかいろいろな御指摘がありまして、私も全くそういうことであろうと思います。しかしながら、一方で、一所懸命やろうと思っても、先ほどの大澤議員の麦づくりの問題ではないですけれども、日本の農業が結局はなかなか成立しない。そうすると、都市と農村とがごちゃごちゃになってくる社会になってくるということでありまして、農家とすれば、これをそういうところへ土地を貸した方が、むしろ生活上はいいとか、そういうことも出てくるわけなので、そういうこととか、それから消費者も車でバーッと大量に買えて安いところに行きたいとか、そういうものもあるので、そういうジレンマがあって、なかなか難しいところだと思いますが、これは具体的、実務的なケースでありますので、慎重に検討をしていかなければならないと思っております。
 実務的なことでもありますので、もし時間があれば担当の理事の方から補足答弁を申し上げます。
 それから、こういうことに当たって、国と県とではいろいろよく県の立場も独自に言うべきではないかということでありまして、これは私もそういうふうに思っております。これは国の問題であると同時に地域の問題でありますから、先ほどの憲法9条とは違って、県としても独自の観点からいろいろ意見を申し上げたいと、このように思っております。
 以上です。

         (病院管理者 谷口興一君登壇)
◎病院管理者(谷口興一 君) お答えいたします。
 検体検査は、これはどんなにやっても赤字になってしまう検査であります。したがって、それは業者がやろうが、病院の職員がやろうが、すべて赤字になるような保険の点数になっております。したがって、私がなぜ外注をすれば赤字がとれるかということは、検体検査を外注にして、そこにいた人員を別なところで、例えば生理検査をやる。私もちょっと細かいことを言うとなれば心臓血管の話になっちゃうので申しわけないんですが、例えば今まで心エコーをとりたいというと、1カ月先に予約をしていたものがその日のうちに10人でもとれるようになる。そういうことで検査部の収益が赤字からプラスに変化をしたと。しかし、いかに、どうしても検体の検査だけは赤字になるということをお話ししたわけです。ですから、検査技師はやはりそれなりの国家試験、国家で認められている地位ですから、患者様の横で具体的な診断、治療効果の判定の検査をやってもらったら、その方がすべてひとひとつが黒字収益になっていくというお話をしたわけでございます。(「それで終わり。随意契約したのか、契約したのかと聞いたでしょう」と呼ぶ者あり)ちょっと細かいことはわかりませんが、現在は調査に入っているんだと思いますけれども。
○副議長(中沢丈一 君) 第3質問です。残り8分26秒。

         (早川昌枝さん登壇)
◆(早川昌枝 さん) 重ねてお聞きをしたいと思います。
 憲法問題は、また次の機会に移したいと思いますけれども、私どもとしてはやはり知事の政治姿勢としてもうちょっと明確な御答弁をいただきたかったなということだけを申し上げておきたいと思います。
 まちづくりについて1点だけお聞かせをいただきたいと思うんですが、先ほどの御答弁で、これは理事でしたけれども、福島県の条例等も参考にしながら県の条例制定も考えていくという旨も最後にちらっとおっしゃったと思うんですが、もう1度この点について知事にお聞かせいただきたいと思いますが、どうしても、まちづくりの基本方針みたいなものは持つ方向が示されました。これだけではやっぱり中心商店街の活性化には結びつかないわけで、中心商店街が疲弊している大きなバリアが、相次ぐ大型店の特に巨大なショッピングセンター等の出店になっているわけです。これが一気に3件も襲いかかろうとしているわけですから、どうしても広域的な調整機能を持つまちづくり、広域的なまちづくり、広域的な機能を持つものが必要じゃないかというふうに思うんですね。
 福島県では、なぜ5000平米というのがひとつみんなの大きな要求になっているかといいますと、検討懇談会でいろいろ調査した結果、5000平米前後の大型店ならば、地域内の共存共栄ができるというふうな結論も導いているようですね。これはひとつの考えるポイントなのかなというふうに思うんです。
 今、みんなが問題にしているのは、地域で共存できるような、そういう大型店、いわゆる大型店じゃなくて、巨大な大きな商圏も巻き込むような巨大なショッピングセンターを一番の大きな問題だと思うんですね。しかも、そういうところは前橋市がとおっしゃっていましたけれども、影響を受ける玉村にしても、伊勢崎にしても、高崎にしてもそうですけれども、そういう町村の意見を聞く場というのが全く手続き上、ルール上、ないわけですね。こういうことからしても、やはり広域的な機能を持つという、調整をするというのは、県でっきりできないと思いますので、こういうことも盛り込んだ条例、あるいは必要じゃないかということを、そんな観点からももう1度お聞かせいただきたいと思います。
 検査システムの問題ですけれども、やっぱりなし崩し的にやるというのが一番まずい問題だと思うんですね。それは管理者ですから、直接契約がされているかどうかは別として、契約をしたとすれば、それも違法性が高い。しないで事業を執行したとすれば、それも違法性が高い。ルールとすれば、道路の建設だって、予算が計上されている場合には予算が通って、議決をされて仕事が始まる。審議しているうちに、測量もすれば、舗装もすればなんていうことは考えられないわけですよね。今、がんセンターのやり方というのは、審議途中でありながら、実質的な事業が3日に始まろうとしているというところにあるわけですから、そういうトップダウン方式、なし崩し的なやり方が職員の批判を浴びているんだということを重々お考えいただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
 それから、この検体検査の職員をこっちに回せば、こっちの収益が上がる。それはそうかもしれませんけれども、検体検査だって外注委託しても管理料が2000万とか1500万とかというのがなくなるわけですから、それとの兼ね合いで実際にどうなのかという経営分析というか収支の分析をすべきだと思いますけれども、この2点だけお聞かせいただきたいと思います。
 いずれにしても、検査の職員の反対の多い、特にブランチなんかは、他の公的病院からも笑われてしまうと思うんですが、やめるべきだと思いますけれども、この辺についてもう1度しっかりとした御答弁をお願いしたいと思います。
○副議長(中沢丈一 君) 時間がございませんので、答弁は簡潔にお願いします。

         (知事 小寺弘之君登壇)
◎知事(小寺弘之 君) と言われると、言葉が詰まってしまうんですけれども、中心商店街の問題、いろいろ御指摘がありました。いろいろ調整しながら事を進めるべきであるということでありますが、そのとおりでありまして、よく考えながら検討を進めて、いい政策を打ち出す時期にあると思いますので、考えてまいりたいと思います。
 結局は、経済の流れもありますし、根本は今の中心商店街の問題は、群馬県が非常に車社会であるということと、それからこの間に流通革命が非常に早いテンポで進んできたという大きな流れにあって、そういうまちが寂れてきているわけであります。ただ、よく考えてみると、まちというのは商業機能だけだろうかというと、商業機能だけじゃなくて、例えば神社仏閣がある。教会がある。そして学校をはじめそういう公共のものがあるということが、その意義が失われつつあるのが今日の地域社会の崩壊になっているわけですから、それを再構築するいいチャンスかなというふうにも思っております。
 以上であります。

         (病院管理者 谷口興一君登壇)
◎病院管理者(谷口興一 君) 実際にまだ契約はしていないと思いますけれども、ちょっと……(「おかしいじゃない。契約をしないで仕事を始めることはできないでしょう。議会に予算がかかっているんだから」と呼ぶ者あり)
○副議長(中沢丈一 君) 答弁してください。
◎病院管理者(谷口興一 君) (続) それと、もうひとつです。やはり検体検査をやめていくというのは、これは病院の流れだと思います。実際、病院でも、やればやるほど赤字になるので、それよりも検査技師の、できるだけ生理部門とか、そういう方面に移して、そして実績を上げる。現実に効果が出ているのは、例えば群馬県の心エコーを撮る技師が、私が来た平成4年には30人ぐらいしかいませんでしたけれども、今はもう500人ぐらいやっている人がいますので。
○副議長(中沢丈一 君) 終わりますよ。
◎病院管理者(谷口興一 君) (続) そういうことで、(「収支の検討をしたのかと」と呼ぶ者あり)収支の方は、今、検査部門はかなり赤字が減っております。減っているんじゃなくて、黒字になっております。
○副議長(中沢丈一 君) 時間が参りましたので、以上で早川昌枝さんの質問を終了いたします。
 以上をもって本日の日程は終了いたしました。
 次の本会議は、10月3日午前10時から再開し、上程議案に対する質疑及び一般質問を続行いたします。
  ● 散     会
○副議長(中沢丈一 君) 本日はこれにて散会いたします。
   午後3時4分散会