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茨城県 水戸市

平成19年 12月 定例会(第4回) 12月10日−02号




平成19年 12月 定例会(第4回) − 12月10日−02号









平成19年 12月 定例会(第4回)



       平成19年第4回水戸市議会定例会会議録第2号

          平成19年12月10日(月曜日)

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             議事日程(第2号)

                  平成19年12月10日午前10時開議

                 (                  )

                  第4回水戸市議会定例会

第1 議案第93号=ないし=第116号

第2 報告第38号

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本日の会議に付した事件

 会議録署名議員の指名

 出席説明員の報告

 日程第1 議案第93号=ないし=第116号

 次回の議事日程の報告

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出席議員(30名)

           議   長  18番 伊  藤  充  朗  君

           副 議 長  20番 内  藤  丈  男  君

                   1番 木  本  信太郎   君

                   2番 高  倉  富士男   君

                   3番 黒  木     勇  君

                   4番 小  室  正  己  君

                   5番 飯  田  正  美  君

                   6番 細  谷  春  幸  君

                   7番 安  藏     栄  君

                   8番 江  尻  加  那  君

                   9番 田  中  真  己  君

                  10番 中  庭  次  男  君

                  11番 五十嵐      博  君

                  12番 加  藤  光  子  君

                  13番 須  田  浩  和  君

                  14番 川  崎  篤  之  君

                  15番 玉  造  順  一  君

                  16番 田  口  米  蔵  君

                  17番 野  村  眞  実  君

                  19番 雨  谷  精  一  君

                  21番 田  口  文  明  君

                  22番 袴  塚  孝  雄  君

                  23番 小松崎   常  則  君

                  24番 渡  辺  政  明  君

                  25番 藤  田  精  治  君

                  26番 村  田  進  洋  君

                  27番 須  能  昭  一  君

                  28番 高  橋  丈  夫  君

                  29番 松  本  勝  久  君

                  30番 福  島  辰  三  君

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欠席議員

                               (なし)

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説明のため出席した者

             市長       加藤浩一君

             副市長      江橋 勇君

             副市長      平山恒夫君

             副市長      大関 茂君

             収入役      小田木 進君

             市長公室長    田尻 充君

             総務部長     住谷正敏君

             財務部長     鈴木重紀君

             市民環境部長   戸村洋二郎君

             保健福祉部長   小林由紀夫君

             産業経済部長   田所良二君

             建設部長     加倉井健一君

             都市計画部長   阿部寿志君

             下水道部長    幸田和成君

             内原支所長    伊藤 武君

             水道事業管理者  橋本 耐君

             水道部長     鈴木 洋君

             教育長      鯨岡 武君

             教育次長     小澤邦夫君

             監査委員     照沼民夫君

             連絡員      秋葉宗志君

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事務局職員出席者

             事務局長     谷津米壽君

             事務局次長

                      岩渕静香君

             兼議事課長

             総務課長     飯田克雄君

             議事課副参事

             兼課長補佐    永井好信君

             兼調査係長

             議事課長補佐

                      小嶋正徳君

             兼議事係長

             書記       永井誠一君

             書記       湯澤康一君

             書記       櫻井智則君

             書記       大森貴広君

             書記       海老澤真人君

            午前10時2分 開議

          〔議長 伊藤充朗君議長席に着く〕



○議長(伊藤充朗君) おはようございます。

 定足数に達しておりますので,これより本日の会議を開きます。

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△会議録署名議員の指名



○議長(伊藤充朗君) 水戸市議会会議規則第79条の規定により,会議録署名議員の指名を行います。13番須田浩和君,14番川崎篤之君,15番玉造順一君,以上3名を指名いたします。

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△出席説明員の報告



○議長(伊藤充朗君) 次に,地方自治法第121条の規定により,説明のため議場に出席を求めた者の職,氏名は,本定例会の開会冒頭報告し,あわせて議席に配付しました印刷物のとおりでありますが,本日,消防長,中島知明君が忌引のため欠席いたしますので,御了承をお願いいたします。

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○議長(伊藤充朗君) それでは,これより日程に入ります。

 本日の日程は,議案第93号=ないし=第116号,報告第38号,以上25件であります。

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△日程第1 議案第93号=ないし=第116号



○議長(伊藤充朗君) それでは,議案第93号=ないし=第116号,以上24件を一括上程いたします。

 それでは,ただいまから,通告により代表質問を許します。

 26番,村田進洋君。

 なお,創政弘道会の会派発言時間は180分となります。

          〔26番 村田進洋君登壇〕(拍手)



◆26番(村田進洋君) おはようございます。

 私は,創政弘道会の村田進洋であります。我が創政弘道会が平成19年12月議会代表質問のトップバッターを担うことは大変な栄誉であります。このことを踏まえ,水戸市政の基本的な課題について質問をいたします。

 加藤市長の端的かつ真摯な御答弁をいただきたいことを申し上げ,早速代表質問を行います。

 質問もわかりやすく端的に行いたいと思います。加藤市長におかれましては,その点を十分念頭に置き,御答弁をお願いいたします。

 質問の第1は,市長の政治姿勢における50万都市構想についてであります。これについては,3点に分けて質問をいたします。

 まず1つは,茨城町との合併協議の検証についてであります。私から今さら申し上げるまでもなく,茨城町との合併は,茨城町民アンケートにより60%以上の町民が水戸市との合併を強く望んでいたのであります。

 町長,町議会もそのことを踏まえ,本市と茨城町とは合併のための研究会,任意協議会,法定協議会等を断続的に開催し,その結果,合併の時期までの方向性を明確にしたのであります。

 しかし,結果的には,町民のコンセンサスを得られない結果となってしまったのであります。私は,全く残念至極,まことに遺憾であると断ぜざるを得ないのであります。

 その原因は何か。その原因を究明することが何よりも大事であると私は考えます。今後,その他の自治体との合併協議に際し,今回の茨城町との合併が御破算になった経緯を十分に分析し,検証することが大事であると私は考えるのであります。

 今回の茨城町との合併が御破算になった経緯を踏まえると,次のような視点が欠けていたのではないかと私は思わざるを得ないのであります。

 茨城町民は,合併を熱望していた。町長も議会も合併に傾いていた。にもかかわらず,それに反する結果になったのであります。一体何がそうさせたのか。

 その大きな原因は,加藤市長と佐藤町長の固いきずなが欠けていたのではないか。特に,佐藤町長は,不退転の決意の姿勢が欠けていたのではないかと私は思うのであります。

 佐藤町長は,合併問題を契機に町長を去られました。そして,合併賛成者で出られた方が町長選挙で破れました。これを契機に,合併が頓挫した大きな原因があったと思います。

 しかし,町民は合併賛成。町長選は合併慎重派が当選。議会は,町長選の流れを踏まえて合併慎重に傾いてしまったのであります。

 自治体の合併は,住民,首長,議会の三位一体の同意が欠かせないことは十分承知しておくべきでありました。合併の帰趨を決するのは,私は,やはり首長の決意であらねばならんと思うのであります。住民の意思を受けた首長の強い熱意,それに議会がその強い熱意に同調する形があってこそ,合併が成就できるのではないかと思うのであります。特に,首長と議会の関係をよく分析,検証すること,これがおのずと合併の方向性を明確にするものであると思うのであります。

 私は,このような考え方に対して,加藤市長は,どのようにとらえておられるのか,なぜ茨城町との合併が御破算になったのか,今後の教訓としてどのような点があるのか,この反省を踏まえた今後の合併に対する取り組みのいかんをお答えいただきたいのであります。

 続いて,2番目の質問は,高速道路や茨城空港など,周辺構想を見据えた県全域における県都としての使命についてであります。

 御承知のように,茨城空港の開港日程が具体化してまいりました。その一環として,高速道路の整備構想も具体化しつつあります。我が水戸市にとって,まことに喜ばしい限りであります。このような周辺開発の動きと連動して,加藤市長はどのような構想や仕掛けを描いておられるのか。その一端を具体的にお伺いできれば幸いであります。

 なお,この質問は,次の50万都市構想に向けた取り組みについてと連動しておりますので,あわせてお答えいただければ幸いです。

 そこで,50万都市構想に向けた取り組みについてでありますが,私は,以前もこの問題について一般質問を行った経緯がございます。50万都市構想は,どこと,どこと,どこの自治体が合併すれば50万都市になるのかという明確な指針を示さなければ,それは単なる構想で終わり,絵にかいたもちであり,夢,幻に終わると断言したいのであります。

 具体的に周辺自治体を数えてみても,ひたちなか市がその対象にならなければ50万都市構想は実現不可能なのは明らかであると考えます。経済情勢や経済基盤に大きな変貌がない限り,ひたちなか市との合併が実現しない限り50万都市は不可能であると考えます。

 茨城空港が開港しても,高速道路が整備されても,50万都市構想は単なる構想であり,絵にかいたもちであり,単なる数合わせの結果でしかないと私は断言したいのであります。

 私が仄聞するところによると,ひたちなか市長は,水戸市との合併は全く考えていないとのことであります。ひたちなか市長の合併構想は,ひたちなか市を機軸として,東海村と大洗町と合併し,その基盤となる常陸那珂港や大洗港の連携を構想していると言われているのであります。

 私は,水戸市にとって残る合併相手は,那珂市,城里町,茨城町だけではないかと思うのであります。50万都市構想は,夢,幻,単なる構想であっては26万余の市民を混乱させ,政治不信を増大させるのではないかと危惧するのであります。

 改めて,加藤市長の50万都市構想の明確なビジョンをお聞かせ願いたいのであります。本市の50万都市構想が初めに自治体の合併ありきであるならば,それに関係する自治体を特定し,その方向性を示し,なおかつ合併協議を申し入れるのが筋ではないかと思うからであります。

 加藤市長は,水戸市長に当選直後から,50万都市構想を公約の最大項目としているのであります。その点を十分に踏まえて所信を述べていただければ幸いであります。

 また,通告では明らかにしておりませんでしたが,この重要性を考えれば,市長を支えていく執行部の皆様が政策の実現に大きな役割を果たしていくものと受けとめております。

 そこで,私は,来年になって,それぞれの時期は異なるものの,市長の右腕であります副市長の任期満了を迎えることに不安を抱くものであります。この重要な職責を果たすのは,これまでの経験,実績を考えるならば,やはりだれかの再登板しかないのではないかと考えるのは,私一人ではないと思っております。市長の心中を思えば,今の時期にその気持ちもあるかとは思いますが,私も非常に心配しているところでありますので,通告外ではありますが,私の思いを述べたことをお許しいただきたいと思います。

 次に,大きな質問は,平成20年度予算編成の重要施策についてであります。

 加藤市長におかれては,この春,市長選挙において,市民の圧倒的な支持のもとに,2期目をスタートされた最初の予算編成に突入するわけであります。

 加藤市長は,6月の定例議会の所信表明において,政令指定都市を展望した50万都市構想を掲げ,その具体化に向けて「元気都市・水戸」の再生を目指すと明言したところであります。それを実現するためには,まずもって,魅力ある都市機能の充実が必要であると私は考えるのであります。

 このためには,現在,足踏みをしている大工町1丁目の再開発や京成百貨店と対をなす泉町北地区の再開発,南町,県庁跡地周辺地区の整備による中心市街地の活性化が重要な課題であります。そのほか,赤塚地区や内原地区の拠点開発,さらには偕楽園,千波湖周辺やロマンチックゾーンの整備等,観光振興による活力にあふれた交流の創出も不可欠であると考えます。

 また,新ごみ処理施設や最終処分場の整備もあるのであります。いずれも早急に取り組むべき課題であります。生活道路,都市計画道路や公園等の整備,雨水対策,公共下水道の早期普及も課題であります。いずれも快適な文化生活には欠かせないまちづくり対策であり,市民の強い要望のあるものばかりであります。

 そのまた一方で,子育て支援や高齢者支援の充実もあるのであります。加藤市長のこだわりでもある社会的弱者に対する配慮も要請されます。

 さらに,教育面では,水戸百年の計を考えるとき,次代を担う人材の育成こそが重要な課題であります。教育環境の整備や学校教育の充実,市民がゆとりや生きがいを持って豊かに暮らしていくためには,スポーツ・レクリエーションの振興や生涯学習の推進も欠かせません。

 これらのいずれもが市民にとって大事な項目であると考えるのであります。しかし,本市の財源は限られています。重要項目ではあっても,それらに優先順位をつけて順次整備していかなければならないと考えます。厳しい財源不足があることは,私も重々承知しております。私から,これを優先的に実施せよと申し上げるのは差し控えたいと思います。このような状況下で,加藤市長は,これら山積する課題に優先順位をどのような形で位置づけ,来年度の予算編成をしていく所存であるのか,その一端をお聞かせ願いたいのであります。

 3番目の質問は,原研問題についてであります。

 この問題は,ひっきょう,原子力災害に集約できるのではないかと思います。

 現在,本市近隣の原子力関連施設としては,大洗町にある核燃料サイクル開発機構大洗工学センターがあり,そこには高速実験炉「常陽」があります。そして,JCO事故で全国的,世界的に勇名をはせたJCO事故のあった東海村の日本原子力研究開発機構や日本原子力発電株式会社があります。

 私は,かねてからこれらの施設には,事故等に対する隠ぺい体質が常につきまとっているのではないかと疑っておりました。つい最近も,新潟県柏崎刈羽発電所の立地調査に際して,国と東京電力は当該地近隣に活断層があったことを承知していたにもかかわらず,新潟県は詳しいことを知らされていなかった事実が暴露されたばかりであります。

 ところで,原子力施設に隣接する自治体は,県,市町村,事業者との間で原子力安全協定を締結し,原子力災害に対して迅速な連携や行動をとることが決められております。

 我が水戸市の場合は,その延長線上で地域防災計画が定められております。その対象施設は,日本原子力研究開発機構と核燃料サイクル開発機構大洗工学センターであります。この計画では,県,原子力施設の所在市町村,原子力事業者と協調し,防災情報の収集及び提供等の相互連携体制を整備するとともに,年度ごとに実施される原子力総合防災訓練を通じて云々と記載されております。

 このことを受けて,本市住民に対しては,本市の各組織の広報,各種メディア等によって市民へ迅速かつ的確に周知することが記載されております。

 私は,原子力に関しては全くの門外漢であります。しかし,私だけがそうなのではなく,特殊な一部の人たちしかその実態は把握していないのではないかと危惧しているのであります。

 新潟県柏崎刈羽発電所の事故しかりであります。原子力の事故等に対する隠ぺい体質は,一般住民はもちろんのこと,自治体の担当者であっても,本当のところはうかがい知れないのではないかと思うのであります。それが事故が起きるたびごとに,隠ぺいされてきた事実が明るみに出ると考えるのであります。

 私は,ただ単に,国,県,事業者の情報をうのみにして行動すればよいという体質を今こそ改めるべきだと思うのであります。その道の専門家がいなければ,原子力災害対策のエキスパートと独自に調査のための委託契約をするなど,主体性を持った対応を考えるべきであることを指摘しておきたいのであります。それが26万余の市民の生命,財産の安全,すなわち安心料につながるものであれば幸いであると私は思うのであります。

 先ほど,2カ所の原子力施設を指摘しました。専門家に聞くところによると,規模の大きな東海村の施設は,災害対策は万全とはいかないまでも,かなり進んでいるとのことでありました。

 その点では,むしろ大洗町のほうが災害対策が大きくおくれていると指摘しておりました。大洗町までは,直線距離で本市からわずか8キロメートルであります。その視点を踏まえた加藤市長の原子力災害についての見解を求めるものであります。

 4番目の質問は,過疎地への高齢者に対する福祉バスの運行についてであります。

 この問題については,公明党の加藤光子さんが過去に質問した経緯がありますが,そのときは,答弁がいまいちであったように思いますので,私も改めてこの問題を取り上げてみました。

 既に皆様方御承知のように,平成14年2月の道交法改正により,路線バスへの参入,撤退が自由化されたのであります。車社会の進展によって,公共交通機関は,大都市を除いて利用客の減少が顕在化し,バス便の本数の減少が進みました。そのために利用者が減少し,利用者が少ないからバス便の本数も減少しているのであります。減少するならばまだよいのであります。ところによっては,バス便の廃止すらあるのであります。まさにイタチごっこの繰り返しとなっているのであります。

 バスの便は,民間会社が運行しているのでありますから,経済原則からいって,赤字路線を廃止するのはやむを得ないのであります。しかし,幾らバス便が減少しても,高齢者世帯等で車を所有していない人たちは,その少ないバス便を利用しないわけにはいかないのであります。

 加藤市長においては,既に御承知だと思います。ひたちなか市では,平成18年10月からコミュニティバス「スマイルあおぞらバス」を2コース運行しております。平成19年からは,これを3コースふやして,現在は5コース運行しているのであります。料金は1回100円,未就学児は無料だということであります。高齢者と子供が同席し,会話を交わす。まことに望ましいコミュニティの光景ではないでしょうか。

 高齢者は,交通事故を起こしやすいのであります。コミュニティバスは,住民の利便性を高めるのも事実であります。しかし,その一方で,綿密な需要予測や民間バスとの競合回避等の検討事項もあると言われております。

 加藤市長は,かかる問題を検討した上で,コミュニティバスの導入の是非について,どのような見解をお持ちなのか,お伺いをしたいのであります。

 加藤市長から,コミュニティバス導入に向けた積極的な見解の表明をいただければ幸いであります。

 続いて,道徳教育についてお伺いをいたします。

 茨城県において,高校生一人一人が道徳的価値観や人間としてのあり方,生き方に関する自覚を深め,豊かな心を育て,未来に向けて人生や社会を切り開いていこうとする道徳的実践力を高めるために,本年度からすべての高等学校において,第1学年の全生徒を対象に,年間35時間の道徳の授業を行っているようです。

 さらに,本年11月に示された中央教育審議会の教育振興基本計画(素案)には,道徳教育の充実が明記されるなど,道徳教育の重要性が改めて取り上げられています。

 さて,昨今の青少年を取り巻く社会環境は,さまざまな面で急激な変化をしております。社会環境の変化に伴い,子供の問題行動も低年齢化し,複雑化,凶悪化をしていると言われております。携帯電話の普及に伴い,小中学生が携帯電話を不用意に使用したことにより引き起こされる問題も数々あり,その一つとも言えます。

 また,インターネットを悪用したメールによる特定の子供への中傷やいじめ,出会い系サイトへの接続による事故など,これまでには考えられなかった問題行動が見られます。いかに社会環境が変化しようとも,他者を思いやるやさしい心,常に自分を律していこうとする望みの高い子供を育成することが求められていると思います。

 そのためには,日本人がこれまで受け継いできた道徳心を大切にすることが必要と考えます。子育てには,心を育てるという観点が欠かせないものと考えますが,水戸の小中学校においては,どのような道徳教育を行っているのか,お伺いをいたします。

 さらに,本年9月には,世界遺産登録を目指して,旧弘道館や偕楽園などの史跡を水戸藩の学問・教育遺産群として県と共同して提案書を提出しました。この提案書の中にある水戸藩の学問や先人の教えは,今の子供たちにもぜひ聞かせ,そして教えたい内容であると思います。

 多様な価値観の現代社会において,人と人との生き方を学ばせ,誠意を尽くすという道徳の重要性が必要と考えるのであります。

 そのような観点から,水戸藩の先人の教えをどのように道徳教育に取り上げているのか,お伺いをいたします。

 最後になりましたけれども,小吹の陸上競技場が今年から大規模改修に入り,観客席を1万人収容に拡大し,ナイター照明や電光掲示板を設置するなど,これまで不備だった面を改善し,現代的な競技場に生まれ変わることになる。また,駐車場の増設とあわせ,隣接する水源池公園を活用することになっており,これは,関係する競技団体や選手,また,この競技でレベルの高い大会等を観戦できる市民にとって大変期待し,完成を待ち望んでいるところだと思うのであります。

 しかしながら,この競技場に付随し,一体的に活用されるべきサブグラウンドについては,当面現状のままだということであります。これは,前にも申し上げたとおり,大会時の選手は入念なウオーミングアップと試走や試技を行ってコンディションを整えてからメーン競技場での試合に臨むわけで,国際全国大会など大規模な大会を開催する場合には,サブグラウンドの整備が大きな条件になっているとも聞くところであります。

 サブグラウンドが確保されていないということは,この競技場の大きな欠点になり,本競技場の整備とともに,サブグラウンドの整備を急ぐべきだと考えるのであります。

 加えて,このサブグラウンドが整備されれば,サッカーやラグビー大会の際も1カ所に2面が確保されることとなり,活用範囲はさらに広がるものであります。さらに,今まで市内の小中高校生の競技大会や練習場として大変活用されてきた現状もあるわけでありますので,メーン競技場が使えない場合でも,サブグラウンドの練習は可能となり,子供たちの競技力向上や愛好者の競技人口の増加につながり,市長の言われるスポーツを通した人の交流の創出にも結びつくものと考えるのであります。

 このような視点から,本競技場の整備とともに,サブグラウンドの整備を早急に行う必要があると私は考えておるのでありますけれども,市長はどのようなお考えなのか,お聞かせを願いたいと思います。

 以上で,代表質問を終わりますけれども,答弁によりましては,もう一度再登壇をさせていただきますので,しっかりと答弁をいただくことをお願いしまして,終わりにします。

 ありがとうございました。



○議長(伊藤充朗君) 答弁を求めます。

 市長,加藤浩一君。

          〔市長 加藤浩一君登壇〕



◎市長(加藤浩一君) 創政弘道会を代表されましての村田議員の御質問にお答えをいたしてまいりたいと存じます。

 まず初めに,私の政治姿勢についての御質問でございますが,そのうち,茨城町との合併協議の検証についてでございますが,茨城町におきましては,住民アンケートの結果を尊重し,合併協議を申し入れてきたものでございまして,その経過の中で進んでまいったところでございますが,しかしながら,今年の統一地方選挙において,合併慎重を公約としておりました新しい町長さんが当選をされました。そのことによりまして,町議会と協議を重ね,そして法定協議会の廃止が決定をされたものでございました。

 この件につきまして,いわゆるもう少し綿密なという気持ちがなかったのではないか,あるいは前の町長さんの決意が薄かったのではないかと,こういったような御指摘もございましたが,前任の町長さんの場合には,住民の6割強の賛成,同時に,みずからも合併ということで,私どもとは強いきずなを持って今日まで進めてまいった次第であります。

 しかしながら,そうした合併に対しましては,一部の慎重派の言い分の中で,合併慎重を公約として掲げた町長さんが当選をされ,その方々が町議会との協議決定の中で,その旨を申し入れてきたと。私どもといたしましては,まことに残念な結果でございました。特に,本市の議会といたしましては,すべてのものを受け入れていただいた,それぞれの度量に対して大変感謝の気持ちを持っておるところでございますが,しかし,今申し上げたような町の決定に伴って,その意を尊重せざるを得ないという状況にございました。私としては,まことに残念なことであると思っております。

 次に,県都としての使命についてでありますが,私の提唱いたします50万都市構想につきましては,単に,私ども水戸市のみばかりではなくて,県都である水戸市を中心としたこの地域の発展を目指したものを掲げておるところでございます。

 水戸市は,従来から,周辺市町村と水戸地方広域市町村圏協議会,あるいは一部事務組合,こういうものを設置して,共同で事務処理を行ってまいりました。そして,それぞれの効果を上げてまいったところでありますが,行政運営にとどまらず,観光であるとか,あるいは産業であるとか,あるいは特に市民活動であるとか,そういったあらゆる分野が一つの目的を持って淘汰する先,この先にいわゆる政令指定都市であり,50万都市構想があるものだと私は確信をいたしておるところであります。

 前から申し上げておりますとおり,西暦2000年に地方分権一括法という法律が制定されました。この地方分権一括法というのは,従来のやり方,いわゆる補助金,あるいは交付金,こういうものをそれぞれ見直しをして,従来どおりであれば,補助事業というと一つの事業に対して行政が立案し,それに対して県が同意をし,チェックをし,そして国に上げて,国の事業の認可を得て行っていく。そういうことになると,特色がなくなるだろう。だから,もう少し地方に対して,いわゆる地方の自主権,自立権というものを与えるために補助金を廃止,見直しをして,その見直しをした分を地方に交付税として差し上げましょう,そうすれば,もっと独自性のある地方自治体ができるのではないですかということが法の趣旨でございました。

 私は,そのときに,このことはおかしいなという感じをいつも持っていたということを申し上げてまいりました。なぜならば,いわゆる国家予算の8倍以上も,9倍近く借金をしょっている国が従来どおりのあり方を進めていっては成り立つわけがない。だから,私は,平成15年に市長選に立候補した際には,国と対等の力関係を持つような自治体というものをつくっていかなければだめなんだということを訴えてまいりました。それが50万都市であり,政令指定都市でありました。

 やはり私が市長に当選して,ここ4年,私が望んだとおり,私が考えたとおりの国のありようでありました。補助金はカットされ,そして挙げ句の果てに交付税まで5兆円カットされる。したがって,地方は,今,それぞれの財政逼迫によって疲弊をし,そしてあえいでおります。私は,このことを前もって考えてきたから,だから,大きい行政体をつくって,国と対等の力関係を持たなければならないんだと,このことを訴えてまいりました。

 今までのように,1市1町1村では,それぞれの住民福祉の確立というものはできなくなってしまったという時代に来た。だから,そのことを広くそれぞれの関連する市町村長に,これからの自治体のあり方というものを訴えながら,そしてこれからの住民,そこに住む人たちの福祉の向上,一番いい安定方法というものを考えていくということがやはり地域にある議会やリーダー,いわゆる首長の示す姿勢ではないのかということを考えながら,このことをこれからも声を大にしながら同調を,あるいは協働をいただきながら,できるものについてはお互いに行政間の協働を行い,今までは,都市間の競争と,こう言ってきましたけれども,都市間が競争するだけではなくて,お互いに有効的に活用しながら協働しながら,この行政体というものを進め,そして将来におけるビジョン構想として,こういうことが成り立つんだと,こういうことを申し上げていきたいと,こういうふうに考えておる次第でございます。

 したがって,これからもそういったようなことを,厳しい地方財政状況というものを訴えながら,そしてそれに同意をする議員さん,首長さん,そういう方々の中で,将来の都市のあり方,今抱えている問題は何だということを浮き彫りにしながら,これからの自治体のあり方というものを訴えていきたい。その先にあるものが50万都市構想,政令指定都市だと,こういうふうに考えておるところでございますので,御理解と御協力のほどお願い申し上げる次第であります。

 この県央地域につきましては,原子力の施設があり,あるいは港湾があり,飛行場があり,高速道路があり,そして商業としての県都がある。そういうようなものを有効に,有機的につなぎ合わせながら,将来の県央地域の発展,そのことがやはりそこに住む人たちの幸せにつながっていくのだと思います。

 あるところの首長さんが,行革をやっていけばあと7年持つといった首長さんがおりました。7年持って,8年目はどうするんですか,どうなってしまうんですか。そうではなくて,そこに住む人たちは未来永劫,子々孫々住むわけですから,そこに住む人たちの幸せ,福祉の向上,やっぱり行政のリーダーというものは,そんなことを考え大切にし,それを推し進めていく必要性があるのだろうと思っております。

 これからもこういうことに懸命に努力をしながら,県央地域の将来像としてしっかりとしたものを,そして未来における政令指定都市を目指して,そういう理論構築とあわせて,そういう話合いを進めていきたいと考えております。

 そのことについては,そういうことで,次に平成20年度の予算編成についてお答えをいたします。

 新年度予算の規模につきましては,国の概算要求で,地方交付税,あるいは臨時財政対策債,こういうものが引き続き減額をされるという状況が示されてございます。極めて厳しい財源見通しとなっておることから,抑制的にならざるを得ないということを考えておりますが,いずれにしても,地方交付税,あるいは地方財源の見込みが今後の国の予算編成にゆだねられるということでございますので,今は予測が立たないということでございます。

 しかし,予算編成の方針につきましては,第5次総合計画−水戸元気プラン−の実現を目指すために,策定を進めております3か年実施計画を基本として編成をしていきたいと,かように考えております。

 しかし,大変厳しい行財政環境にあることから,一層内部の管理経費,あるいは補助金等を初めとする歳出全般について見直しを行いますと同時に,政府資金の低利借りかえ,こういうことによって公債費の適正化,こういうものを早く図っていきたい。それから,歳入確保など行財政改革の一層の推進,こういうことを進めて,特に各種施策の優先順位について,さらに厳しい選択を行いながら,限られた財源の中で都市機能の充実や産業の振興,そして生涯学習,教育の充実,少子対策・高齢者支援,こういうものについて必要な分野に重点的かつ効果的に予算配分をしてまいりたいと,かように考えております。

 重点事業につきましては,まず,中心市街地の活性化や都市機能の強化策として,大工町1丁目地区市街地再開発事業及び泉町1丁目北地区の整備に向けた取り組みを支援するほか,公共下水道整備については,市街化区域内の整備完了を目指し,重点的に整備を進めてまいりたい。また,生活道路,それから都市排水,市民生活に密接に関連したそれぞれの事業を推進してまいりたいと考えております。

 また,水戸の観光の魅力を高める新たな観光交流拠点として,仮称でありますけれども新好文茶屋,こういうものをつくり,さらにはにぎわう観光のまちづくりに向けた新たな観光資源の創出,こういうことにも心がけて努力をしていきたいと思っております。

 さらには,生涯学習や教育環境の充実といたしまして,こういうことも含めた市立競技場の大規模改修,あるいは仮称であります内原地区図書館の建設,小学校は常磐小学校,中学校は第二中学校,それぞれの改築や耐震化を進めるほか,保健福祉施策の充実のため,難病患者福祉手当の新設や妊婦健康診査の充実を検討してまいりたいと考えておるところでございます。

 今後とも,国,県の予算編成の動向を見ながら,御指摘のありました優先順位等を定めて適切に事業推進を図ってまいりたいと考えております。

 それから,原子力災害対策についてでございますが,まず,本市の原子力災害に対する市民への安全対策につきましては,東海・大洗地区に立地しております原子力研究開発施設等周辺の安全を確保し,住民の健康を保護するとともに,地域の生活環境を保全するために,県,隣接市町村及び関係事業者において,原子力安全協定を締結しておるところでございます。

 また,平常時から県,所在・周辺市町村及び原子力の関連事業者と協調しながら,防災情報の収集及び提供等の相互連携体制を整備するとともに,定期的に実施される原子力総合防災訓練を実施し,原子力災害対応能力の向上や相互協力体制の強化を図っているところでございます。

 さらに,住民に対しましても,原子力施設の見学会などを実施し,さらに,今後とも原子力に対する正しい知識の普及や安全対策の周知に努めていきたいと思っております。

 特に,日常の天然から来る放射能の数値であるとか,あるいはレントゲンを受けたときの被曝の状況と,それから事故に遭ったときの被曝の状況などと比較をして,日常の中でいかに安全な部分もあるのかということもやはり体験の中で,恐怖ばかりではなくて知ってもらうということも大事なことなんだろうというふうに感じております。

 次に,災害時の住民への広報,こういうことについては,原子力災害時においては,住民に対して的確な情報を一番早く伝えるということだと思うんです。こういった情報については,適宜,NHKの地上デジタル放送が入りましたので,地上デジタルであるとか,あるいは事業者からの事故報告の報道,こういうものをいち早く行政やマスコミに流してもらうこと,そのことによって,それぞれの報道機関が即座にこれを市民に伝達をすること,そういうことがそれぞれの連携強化の中で行われていくことが大事だと思っております。

 市におきましては,直ちにそういう通報があれば,電子サイレン拡声装置,あるいは防災行政無線,そういったようなものを活用した広報,さらに市民センター,消防本部が保有している広報車による広報,市ホームページなどで,行政として,連絡があればそれを直ちにやる。やはり行うこと−−報道関係,事業者,関係機関,そして警察,行政,一体となった迅速な連絡網,情報の提供,このことに尽きると考えておりますので,事故がないことが最大の願いでありますが,もし万が一こういうことがあったときには,今申し上げたようなことで対応していきたい。そのことのために,茨城県原子力防災連絡協議会,こういうものがつくられておりまして,県や関係市町村でつくる避難等ワーキンググループとあわせて,実効性のあるもの,こういうことにさらに一層努めていきたいと思っております。

 次に,福祉バスの運行についてのお尋ねでございますが,確かに,平成14年の2月に路線の参入だとか,撤退が自由化された法律ができてしまった。このことによって,採算のとれない路線において21路線,距離にして34キロメートルの廃止がなされました。高齢者を初めとした,いわゆる交通弱者に対して,生活交通路線の確保の問題が生じてしまった状況にございます。

 こういうことを補うために,現在は,スクールバス,あるいはNPOによります福祉有償輸送が行われておりますが,こういった個別の輸送形態ではなくて,やはり一体的に展開することが重要だというふうに考えています。

 今,議員の御発言の中にも,ひたちなか市の実例が提示されておりました。本市におきましても,同じような地域,これは通勤にしても通学にしても,特に大変なのは御高齢者の方々の移動手段がないということだと思います。したがって,こういったようなことにつきましては,御提言のありました福祉バスの運行について,今後,公共交通のあり方として十二分に先進事例を勘案しながら考えていきたいと,こういうふうに考えております。

 以上,私のほうから答弁といたします。



○議長(伊藤充朗君) 教育長,鯨岡武君。

          〔教育長 鯨岡武君登壇〕



◎教育長(鯨岡武君) 村田議員の代表質問のうち,教育行政についてお答えします。

 まず,市立競技場につきましては,第5次総合計画リーディング・プランに位置づけたスポーツ交流拠点の形成に向け,国際規模,全国規模のスポーツ大会を開催,誘致することができ,また,多くの市民がすぐれた競技に接する機会の拡充を図るために,陸上競技など各競技基準を満たす施設や設備の整備を進めているところでございます。

 さらに,周辺エリアにつきましても,隣接する小吹水源池公園の水辺空間を生かしたジョギング,ウオーキングコースや駐車場などの整備を進めるなど,一体的な活用を図り,市民が気軽にスポーツ活動が行える空間としての整備を図ることとして,計画の調整を行っているところでございます。

 御質問の補助競技場の整備につきましては,特に,陸上競技の国際規模,全国規模の競技会を開催するに当たり,関係競技団体からも強く要望されておりますので,長期的視点に立って十分協議を進めるとともに,競技場の周辺整備事業を進める中で,現在の補助競技場を生かしながら,求められる機能の確保に努めてまいりたいと考えております。

 次に,道徳教育の推移についてお答えします。

 現在の児童,生徒を取り巻く社会環境は,自分の心地よさだけを追求する余り,人とのかかわりを好まなかったり,自分の意思だけが行動の基準になっている例をよく見かけることがあります。そのような社会にあっては,人として持つべき規範意識の醸成,自他の生命の尊重,自尊感情の育成ということが子供の成長にとって重要であると考えます。

 そのような観点から,本年度の水戸市の道徳教育につきましては,「生きる力の核となる豊かな人間性を培う」,「児童,生徒が楽しみに待つような道徳の授業の構成をする」,「道徳的な実践力を高めるための指導の工夫をする」という3つの努力事項を掲げて取り組んでおります。

 道徳の授業では,水戸藩の先人の教えと水戸に残る多くの文化遺産を題材に作成した小中学校共通の道徳副読本などを使用して指導に当たっております。これは,徳川光圀公が編さんを始めた大日本史が当時の政治,道徳の教訓としての意味を持つ歴史書であったことを踏まえたものでございます。この副読本では,農人形等を取り上げて,感謝の心や郷土愛の大切さを先人の教えに学びながら指導しております。

 水戸の歴史を学ぶという姿勢から,小学5年生全員に副読本,水戸の歴史を配布するとともに,郷土水戸を知る機会として,児童,生徒が水戸について調べた成果を発表する,わたしたちの郷土発表会を開催しております。

 また,幾つかの学校では,水戸藩の先人の言葉を校内に掲示して,子供が日々目に触れ,暗唱できるような手だてを講じたり,集会時に学校長が先人の教えに触れた講話をしたりしております。

 さらに,水戸教学についての啓発資料,水戸の教育に関する研究を全教職員に配布し,水戸教学についての理解を図り,水戸らしい教育の実践に役立てております。

 弘道館記の冒頭に,「弘道とは何ぞ,人,よく道を弘むるなり。道とは何ぞ。天地の大経にして,生民のしばらくも離るべからざる者なり」とございます。道を弘めるのは人である。だから,人は人としての道を学び,弘める使命を持ちなさいと述べられております。水戸の教育は,教育の流れがいかに変化しようとも,水戸藩の先人が示した人間尊重や郷土愛の精神を中心に据え,先見性,実践性,国際的視野という水戸教学の精神を教育の不易,変わらない部分ととらえて実践しております。

 今後とも,郷土水戸への誇りを持ち,社会の発展のために力を尽くそうとするたくましい水戸の子供の育成に取り組んでまいります。



○議長(伊藤充朗君) 26番,村田進洋君。

          〔26番 村田進洋君登壇〕



◆26番(村田進洋君) 懇切丁寧に答弁をいただきまして,本当にありがとうございました。

 もう余り時間がございませんので,恐らくは言い置く程度になるかと思いますけれども,まず一つ,茨城町との合併問題については,茨城町の時の町長,時の議長が水戸市に来られて,そして合併協議会を立ち上げてもらいたいということを受けて,私どもの市長が立ち上げたという経緯がございます。その形の中で,継続は力なりという言葉もありますけれども,基本的には,その当時の議員さんが今の議員さんそっくり残っていらっしゃる。そのときの議長さんは,議員各位からの要望を受けておいでになったということも聞いております。そのことが町長選の敗北によって,それが御破算になったということも,まことにそのとおりでありますけれども,しかし,議員と首長と私ども水戸市議会議員全部が一つになって考えたことが簡単にこのように御破算になっていいものかどうか。そのことは,もっともっと深く掘り下げて反省をし,検証しなければならないこと。これで終わっては,今後の合併問題にも大きな障害になってまいりますので,そのことは言い置きたいと,かように思います。

 また,東海のJCOのあの事故は,今思い出しますと,あの事故の報告が水戸市にあったのは,事故があってから4時間後だった。4時間後のときの報告はどういうことであったかというと,そう大した事故ではありませんという報告だった。それを受けた市の職員は,そのときの当時の首長に対してどのような報告をしたのか。これは定かではありませんから申し上げませんけれども,それによって行動が大きく変貌したということ。水戸市の行動が変わったということが問題なんです。そのことを私たちはもっと検証して,反省しなければならない。行政が,今,市長がNHKのテレビで,マスメディアで報道してくれるからいいんじゃないかというようなことではないかもしれませんけれども,お言葉がありましたけれども,そうではなくて,行政として,どこよりも先に知らなければならない,市民を預かっている行政体の責任という形からいけば,この問題はもう一回掘り下げて考えなければいけない。これは答弁は結構です。時間がありませんからね。

 それと最後になります。補助グラウンド,補助競技場の問題です。この問題は,私は何度も質問させていただいておりますけれども,これは,この陸上競技場の補助競技場に限らず,水戸市は,県都としての運動施設の機能を果たしていないんです。どんなに副将軍の水戸市だ,どんなに水戸学だ,どんなに水戸は大したまちなんだ,大した市なんだということを言ったって,いいですか,あるスポーツ関係者が1年間の国際的なスポーツの開催地,また全国的なスポーツの開催地を見たときに,ほとんど水戸市は一つもなく,笠松なんです。笠松というのはどこにあるんだということをスポーツ関係者などがおっしゃる。これは水戸市のどこにあるんですかとおっしゃる。そういうのが現状なんです。

 しかるに,財源不足であろうが何であろうが,そういう競技場一つ持たない。強いて言うならば,室内競技場,プール。室内競技場においては,水戸市は体育館がもう老朽化していて,大会に使えないんですよ。全国大会規模,国際大会規模では使えない。バスケットボールもバレーボールも。それとプールも国際競技,国内の大会には使えません。それと陸上競技場は,まさに悪漢です。なぜならば,世界大会ではないけれども,国際陸上競技場を見たって,ここはまさに非常にタイムが出やすい。だから,だれもがここに来たいと,陸上選手はこぞって水戸市でやりたいということを思っているわけ。ところが,難点を指摘するならば,補助グラウンドがない,補助競技場がないということを各世界の選手,オリンピック候補選手,オリンピック選手が言っているということ,そういうことを言わしめて,水戸市は県都として,水戸市として恥ずかしくないかという。それをいまだに,今の答弁を聞いていると,悪い言葉で言うならば,ちんたらちんたらというわけではないですけれども,いつまでもそれがはっきりしない。はっきりした答えが出てこないというのは,まさに水戸市は悪漢なんです。

 そういうことをもう一回踏まえて,ふんどしを締め直して,悪い言葉になるかもしらんけれども,もう一回御答弁をいただきたい。最後にお願いして終わります。



○議長(伊藤充朗君) 教育長,鯨岡武君。

          〔教育長 鯨岡武君登壇〕



◎教育長(鯨岡武君) 村田議員の再度の御質問にお答えいたします。

 ただいまのお話のとおり,補助競技場,さらには駐車場等の問題も課題としてございます。関係競技団体からも強い御要望があることも認識してございます。

 競技場の周辺整備事業を進める中で,現在の補助競技場を生かしながら,求められる機能の確保に努めてまいりたいというふうに考えておりますので,議員御指摘のこれらの課題の解決を図るべく,努力してまいりたいと考えておりますので,御理解のほどよろしくお願い申し上げます。



○議長(伊藤充朗君) 12番,加藤光子君。

 なお,公明党水戸市議会の会派発言時間は150分となります。

          〔12番 加藤光子君登壇〕(拍手)



◆12番(加藤光子君) 平成19年第4回水戸市議会定例会に当たり,公明党水戸市議会を代表して,通告に従いまして質問いたします。市長,教育長のより明快な答弁をよろしくお願いいたします。

 市長の政治姿勢について,5点にわたり質問いたします。

 参議院選挙における与野党逆転によるねじれ現象によって,国政は不安定であります。右肩上がりの経済も期待できない人口減少時代であり,加えて,地球環境問題も深刻という混沌とした暗い時代とも言えます。こういうときにあって,市長の飾らない庶民的な明るさと元気印が救いになっていると感じている一人でございます。

 また,市長の政治的こだわりである水と弱者へのこだわりこそが,この混迷の時代を大きく変えていく原動力となると確信するものであります。ここで,議長に許可をいただいたパネルを紹介いたします。

 これは,世界的な未来学者ヘイゼル・ヘンダーソンによる産業社会の全生産システムをクリームのかかった3層のケーキによってあらわしたものです。彼女の論理によれば,経済主義の根本的誤りとして,人間の経済活動が極めて文化的であることを全く無視してきたことであると喝破しております。貨幣価値の認められた経済活動は,このオレンジの上の部分ですね,貨幣価値の認められた経済活動です。これは,母なる地球環境の土台によって支えられ,また,多くの女性たちが担ってきた無給の家事や育児,介護の基盤の上に成り立ってきました。つまり,ケーキの上半分はGNPという貨幣化された経済活動であり,下半分は貨幣化されない無給の労働や自然環境によって支えられ,その巨大な無償の基盤の上にすべての経済活動は支えられてきたとする鋭い指摘であります。

 加藤市長が水と弱者にこだわる政治信条は,この未来学者の指摘した自然環境保全や愛情の経済を支えてきた女性たちに光を与えることにも通じ,グローバルな変換の時代に合致し,かぎを握っている理念でもあります。経済至上主義に陥ると,世界が求めている流れでもある環境保全や愛情の経済に光を当てる運動に逆行します。そのような観点に立って,市長の政治姿勢について質問してまいります。

 平成20年度は,加藤市長2期目がスタートされての最初の予算編成であります。本市は,国の行財政改革である三位一体の改革の影響を受け,急激な地方交付税の財源減少などにより,厳しい財政環境に置かれているところであります。格差社会拡大による生活保護費などの義務的経費負担の増加,財政の硬直化が進んでいることは否めません。

 そこで,新年度予算方針についてお伺いいたします。

 無駄を排し,我慢するところはしながらも,自然環境保全や弱者,女性政策については削減するのではなく,より積極的に推進すべきであると考えますが,新年度予算編成の基本方針,重点事業についてお伺いいたします。

 次に,地方公共団体の財政の健全化に関する法律についてお伺いいたします。

 この法律は,夕張ショックを受けて,自分たちの自治体は大丈夫だろうかとの不安の声が上がる中,破綻に至る前段階で悪化した自治体財政を早目に健全化する仕組みを創設した法律です。本年6月22日に公布され,平成21年4月1日に本格施行としております。1955年に成立した現行の財政再建団体制度が破綻した自治体の再生に主眼を置いたものであったのに対し,新法案は,早期健全化と再生という2段階の仕組みになっています。早期健全化の指標を示すことで,一定の歯どめをかけることが目的とされています。従来の再建制度が破綻状態になってからの事後処理のための法律であったのに対し,この健全化法は,早期の健全化に主眼を置き,健全化判断のための基準となる指標を定め,議会や市民が財政状況を常にチェックできる仕組みを整えたものであります。

 また,これまでの基準が普通会計の赤字割合だけで判断したものが,公営企業会計や外郭団体も指標算定基準に含むなど,市の関係する財務活動すべてを網羅し,評価するものとなります。新法案には,自治体財政の健全性を示す4つの指標が示されました。新たに設けられたのが連結実質赤字比率と将来負担比率ということになっております。

 今後,この各指標となる判断基準が明確になると考えますが,周知のとおり,本市においては,実質公債費比率が20.5%と県内で最下位となっている状況から,法の適用のいかんにかかわらず,財政健全化への取り組みを進める必要があると考えます。

 今後,19年度決算に基づき,20年度から各指標公表が義務づけられることになりますが,この地方財政健全化法に対する考えや評価,各指標や財務状況改善に対する対応について,市長の御見解をお伺いいたします。

 また,財政健全化のためには,市民の理解と協力なくしては進みません。よりわかりやすい財政情報の開示を行い,市民への理解,周知をどのように図っていかれるのかもあわせてお伺いいたします。

 次に,市民と協働のまちづくりについてお伺いいたします。

 第5次総合計画の中で,市民と行政との協働によるまちづくりとして,市民参加による行政運営システムの確立に努めることを目標としております。

 本市におきましては,市内のNPO認証件数も72件,市民団体も119団体と多く,活発にさまざまな分野で大勢の市民がまちづくりに貢献されております。窓口として,地域振興課のNPO支援係が設置されたところですが,どのように,この各種団体と連携を深め,目標である市民参加による運営システムの確立に結びつけていかれるのか,お伺いいたします。

 今後,大量退職者を迎えるに当たり,さまざまな業種で仕事をされてきた市民が職場をリタイアし,時間的に余裕のある方がふえてまいります。その方々が単に行政のサービスの受け手で終わるのではなく,行政の担い手として参画していただければ,これほど心強いものはありません。

 まちづくりは,ある意味で人づくりでもあります。行政運営の一端を担っていただき,市民参加のまちづくりを進めるためにも,どのように各種団体との連携を深めていかれるのか,市長の御見解をお伺いいたします。

 次に,提案型公共サービス民営化制度についてお伺いいたします。

 最近,官と民との連携事業と言われるパブリック・プライベート・パートナーシップという手法がふえ始めてきたと言われております。新潟県南魚沼市では,民間企業によるコールセンターを開設し,200人の新たな雇用が生まれました。それは,合併自治体である同市が遊休化した,使わなくなった議場スペースを民間企業誘致により実現したものです。そのほか,政府の仕事であった刑務所の管理運営を民間企業に任せ,職業訓練や給食サービスや建物の維持管理を任せた山口県美祢市の事例等もあります。税金で行う公の仕事と営利,営業を目的とする民の企業には相反するものがありますが,役割分担を明確にしていくことによって,社会的な費用対効果を高める効果が期待されます。

 しかしながら,この事業方法には,1つには,官と民という正反対とも言うべき領域を理解できる人材が不足していること,2つ目には,官主体で決めるために,内容や手法にずれが生ずることであります。これらの問題点の解消法としては,民間からの提案と市民参加が必須であるとされております。

 先日,テレビ報道でも紹介され,注目されている我孫子市の提案型公共サービス民営化制度について調査してまいりました。私がこの制度に興味を持ったのは,市場化テストのように官民競争をねらいとするのではなく,民間と行政が対等の立場で協働して新しい公共をつくることを目的としているからであります。

 官の発想による委託化から民の提案に基づく委託化へ転換し,地域の活性化,市民サービスの向上,財政の効率化をねらいとした事業であります。

 我孫子市では,行政評価表をもとに,市の全事業を公表し,昨年度実績として79件の提案件数があり,採用された件数が34件ということでした。成功事例としては,保健センター主催の妊婦対象教室が専門性を生かした助産師団体が実施することになった,しあわせママパパ学級があります。きめ細かい相談と土曜コースの拡大によって,家族の参加者がふえて人件費も3分の1に減り,大変好評だそうです。審議会を設け,あくまで市民サービスを下げないということが委託化の採用判断の基準になっているということです。

 水戸市も,平成19年度から5年間で一般財源が130億円も不足するとの中期財政見通しがあります。また,特別会計を含めた実質公債費比率が20.5%になり,起債の発行が許可制になっているという厳しい財政事情もあります。一層の行財政改革を進めながらも,市民サービスは落とさないという観点から,従来の発想を思い切って転換していかなければなりません。

 そこで,本市においても,このような提案型公共サービス民営化制度を創設,導入していくべきと考えますが,市長の御見解をお伺いいたします。

 次に,河川,湖沼の水質改善策についてお伺いいたします。

 水戸市にとって,水は生命線といっても過言ではありません。中心市街地にある千波湖は,偕楽園,弘道館と並ぶ市民の誇る湖ですが,水質は一向に改善されず,本市にとって長年の課題でもあります。那珂川からの導水が桜川を経由して導入され,その効果もあってか,桜川にサケが遡上するといううれしいニュースもありました。しかしながら,この夏もアオコの解消はされていないように思います。

 加藤市長がこの10月出版された魁の本では,アオコについて,「かけがえのない地球環境を破壊してきた私たち人間に対する,警告のデモ行進のよう」と巧みな比喩で論じられており,千波湖や桜川については,今後5年を目途に那珂川から毎秒3トンの導水による水質浄化を図り,美しい湖面を復元したいと述べられ,その計画に大いに期待したいところです。

 しかしながら,公共下水道の普及がおくれている本市にとっては,その流入源となっている川全般の水質浄化対策も図られなければなりません。

 生活排水が川や湖沼を汚染する原因となり,特に,逆川や沢渡川などの汚染が目立ちます。この対策として,各地で取り組まれているさまざまな取り組み策が参考になります。埼玉県川口市では,展開されている旧芝川再生プロジェクトでは,洗濯物も干せないほど汚染されたどぶ川が地元住民の協力で,ドブガイ,炭素繊維,えひめAI,マッドキラー,植生浮島,ヨシなどのさまざまな浄化手段を駆使した結果,魚やカワセミが戻り,バードウオッチングができるように再生されたとの報道もされております。中でも,えひめAIは,納豆一粒とヨーグルト,ドライイースト,砂糖,水道水でできるもので,まさに納豆の産地である水戸にふさわしいものです。このほかにも,茨城県立歴史館庭園の池で利用された浄化活性剤,バクチャーパウダーによってアオコの発生をほぼ抑えられるなどの水質改善方法なども挙げられております。

 公共下水道,農業集落排水,市町村型合併浄化槽など,地域にあった整備手法で早期に下水道整備を図るとともに,水質改善のさまざまな取り組みを環境展で紹介するなどの方策で,生活排水の環境負荷減の運動を地道に展開していくべきと考えますが,市長の御見解をお伺いいたします。

 次に,男女平等参画行政推進についてお伺いいたします。

 初めに,格差社会における男女平等参画推進についてお伺いいたします。

 本市におきましては,平成8年に男女共同参画宣言を行い,同11年には全国に先駆け,議員提案の男女平等参画条例を採択するなど,先駆的に男女平等に対する骨格が築かれ,2006年からは9月を男女平等参画推進月間とするなど,その流れが着実に成果を上げているところであります。

 しかしながら,ヒューマンライフシンポジウムにしても,男性の参加が少なく,男女平等は女性の問題と決めている方が多いのではないでしょうか。これは,あくまで男性と女性の関係で起こってくる問題であって,男性意識の変革なくしては達成できない課題なのです。

 長年にわたって続いてきた差別意識がここ60年ほどの短期間に変わるはずもなく,今後も絵にかいたもち状態にならないような格差是正処置,ポジティブ・アクションを持続していかなくてはなりません。

 国際競争の社会を迎え,規制緩和を行った結果,雇用の不安定化が生まれ,格差社会が起きております。今後,若い世代が結婚し,家庭を維持していくためには,女性も男性と同じように働き続けることが当たり前の社会を迎えております。少子・高齢化による労働力の減少や格差社会の観点からも,女性が働き続けることができる職場環境づくりを今後も積極的に推進していくべきと考えますが,市長の御見解をお伺いいたします。

 また,ワーク・ライフ・バランスの推進と男性職員の育児,介護休暇取得の推進についてお伺いいたします。

 先ほど紹介したパネルのように,女性が貨幣価値のあるさまざまな分野に進出してきたのに対し,育児,介護,家事労働には,いまだに男性は余り入ってきません。過酷な労働環境や家事労働に対する支援や協力が進まない中で,結婚や出産を契機にやめざるを得ない女性たちも多く,仕事の継続が難しい現状があります。

 水戸市では,平成15年に次世代育成支援対策推進法が成立し,他の自治体より1年先行して16年3月に水戸市次世代育成支援対策行動計画が策定され,17年には水戸市特定事業主行動計画を策定いたしました。その中で,子供の出生時における父親の休暇取得の推進として,5日間の特別休暇制度の活用として,職場の意識環境づくりを目標に掲げ,特別休暇取得率を平成21年度目標100%としておりますが,平成15年度76.1%,平成16年度64.2%,平成18年度68.6%となり,いまだ目標は達成しておりません。年次休暇で100%取っているとはしておりますが,男性職員が特別休暇を取るのには,さらなる職場の理解や協力環境が必要ではないでしょうか。

 また,部課長会議等での幹部職員の意識改革などを通して,育児休暇の取得率の数値目標である平成21年度取得率,男性職員10%,女性職員100%としていますが,現状では,女性が100%取っているのに対し,男性職員は5年間でわずか4人にすぎません。今後どのようにワーク・ライフ・バランスの推進と男性職員の育児,介護休暇取得の推進を進めていかれるのか,市長の御見解をお伺いいたします。

 また,19年4月1日現在の職員数2,174人中男性職員が1,602人,女性職員が572人でありますが,管理職総数が375人中女性管理職員は26人で,わずかに6.9%にすぎません。附属機関では29.2%,審議会では29.1%とほぼ3割を達成している割には,職員の女性管理職登用数が低過ぎます。

 多様な事務事業を展開していくためには,子育てや介護などの愛情の経済を支えてきた女性職員の知識や知恵が新しい改革の息吹を起こしていくものと考えます。今後の女性職員の積極的管理職登用についても,あわせて御見解をお伺いいたします。

 次に,世界遺産登録推進についてお伺いいたします。

 一職員の提案を受けて,市長の英断から提案に至った世界遺産登録申請というニュースが市民に広まり,明るい話題となっております。

 資産名称が水戸藩の学問・教育遺産群,近世日本の教育が注目されている中で,水戸藩の学問,教育を象徴する有形の文化遺産として,旧彰考館跡,旧弘道館,偕楽園,日新塾跡の4資産が提案のコンセプトとなっております。徳川光圀が記録編集した大日本史の編さんが250年の歳月をかけて完成した一大事業だったこと,質素倹約を学問という形で検証し続けてきた歴史が水戸にはあるということなど,無形の文化遺産もその対象とされております。

 幸い,水戸には歴史に造詣の深い市民も多く存在し,茨城大学や常磐大学とも学官連携しております。この機会に,歴史資産見学会や郷土学習会運動を企画して,多くの市民が歴史のまち,観光のまちとしてのガイド役ができるようなホスピタリティー運動も展開してはいかがでしょうか。世界遺産登録に至るまでの市民運動の盛り上がりこそが大切であります。

 岩中祥史氏の都市の通信簿という本があります。水戸市を殿様風の気品が漂うまち,PRが下手で総じて地味で口べた,とっつきにくいと論じています。また,行ってみたい度や住んでみたい度,いやされ度が星三つである一方,がっくり度も星三つとのマイナスの評価もあります。歴史と観光のまちとしてのもてなし運動も歴史を学びながら育成していくべきではないでしょうか。特に,水戸市の玄関口で業務に携わるタクシードライバーの方々には,歴史を学び,名ガイド役になってほしいと願うものであります。

 この提案によって,教育遺産群への関心が高まりつつある今,我が水戸市への歴史の掘り起こしや歩く会等の企画を行い,歴史遺産醸成運動を展開されてはいかがでしょうか。市長の御見解をお尋ねいたします。

 次に,福祉行政についてお伺いいたします。

 初めに,高齢者支援の充実についてお伺いいたします。

 家族関係が崩壊しつつある中で,若い世代の働き方が多様となり,高齢者を支える家族がいなくなっています。施設に入居できれば,家族にかわるサービスが受けられますが,在宅でのひとり暮らしや高齢世帯,家族と同居しながら昼間独居状態になる高齢者などは,家族が不在と同じ状況に置かれています。

 高齢者介護サービスのすき間を埋める施策の充実が求められます。介護保険適用外の支援として,病院介助や入院時の支援など,シルバー事業の軽度援助事業があります。ひとり暮らしと高齢世帯に限定され,収入に応じた低料金でサービスが受けられます。高齢者が高齢者を支えるシルバー事業は,高齢社会を迎えるに当たり,重要な施策であります。介護事業の厳しい見直しの中で減らされていくサービス項目を埋めるためにも,この事業の充実と拡大が必要となります。行政として,高齢者をどのように支え,こうした事業の拡大支援をしていかれるのか,お伺いいたします。

 次に,特定健診についてお伺いいたします。

 内臓脂肪症候群,メタボリック・シンドロームを中心とした生活習慣病対策として,来年4月から特定健診が始まります。糖尿病等の対策を講じるとともに,予備軍とされた健康保険者に特定健診を義務づけるものであり,中年男性の2分の1が該当されると試算されております。

 これまで実施してきた基本健診が廃止され,特定健診に変わると聞いておりますが,対象者,診療項目,健診方法はどのように変わるのか,お伺いいたします。

 また,受診率の目標が設定されており,達成できない場合は,後期高齢者支援金にペナルティーがあると聞いておりますが,どのような影響があるのかも,あわせてお伺いいたします。

 過去5年間の本市の基本健診受診率の推移を見ると,平成14年度34.4%,平成15年度37.3%,平成16年度38.3%,平成17年度42.3%,平成18年度42.0%という状態であり,5年かけて約8ポイント上がったところであり,24年度に受診率65%に持っていくのには相当ハードルの高い事業となります。

 受診率を高めていくためには,どのような方法を考えていられるのか。また,健診受診者の増加に伴い,対象者への保健指導はどのように実施されていかれるのかも,あわせてお伺いいたします。

 次に,農業行政についてお伺いいたします。

 一つは,地産地消を生かした本市の農業振興と地域経済活性化策についてお伺いいたします。

 最近,相次いで発覚している食肉や菓子等の偽装表示は大きな社会問題となっており,消費者の食に対する不安を著しく増大させております。消費者保護や消費者の視点に立った生産流通,地球温暖化の視点からも,地元でとれた新鮮な食材への関心が高まっております。

 一方,農業を取り巻く環境が国の内外ともに厳しい中で,国は,担い手の育成,確保と新たな食料・農業・農村基本計画に基づく農政の大転換を進めております。その農政改革が加速していく中にあって,攻めの農政として重要な位置づけになっているのが地産地消の取り組みです。地域で生産された新鮮で安全,安心な農産物をその地域で消費することであり,農業の振興と地域の活性化を図り,最終的に国産品を優先することで食料自給率の向上につなげようとするものであります。

 本市におきましては,水戸農業協同組合の農産物直売所を中心に生産者と消費者が交流し,顔の見える流通,販売に取り組んでいるとうかがっております。地産地消への期待が高まっている状況にあって,さらなる推進を図るために,農業関係者だけでなく,生産から流通,販売,消費に至る商工,観光等の関係者の横の連携が必要となります。食品産業やホテル,旅館,レストラン等の需要者は,健康志向の消費者のニーズに対応するために,地元食産物を食材としていきたいとの意向があります。これらの関係者と生産者,流通関係者が相互に連携し,新たな流通システムを築いていくことが水戸市の農業の振興と地域経済の活性化につながると考えますが,市長にお伺いいたします。

 次に,学校給食における地産地消の推進と食育についてお伺いいたします。

 食に対する関心の高まりや安全,安心な食材の観点から,学校給食に地元産の農産物を食材とする取り組みが全国的に活発に行われております。本市においても,給食に地元産のお米や野菜等の農産物を取り入れ,食育が始まっているとうかがっております。

 この食育については,加藤市長も魁の本の中で,「私が描く水戸の設計図」の章で食育の重要性として,学校,家庭,地域などの連携を深めながら,さまざまな取り組みを推進することが重要と述べられておりますが,今後のなお一層の取り組みについて御見解をお伺いいたします。

 次に,教育行政についてお伺いいたします。

 初めに,長期的展望に立った学力向上策についてお伺いいたします。

 経済協力開発機構,OECD学力調査が話題になっております。43年ぶりに実施された日本の学力調査のきっかけになったのが2003年の国際学習到達度調査の結果でした。読解力や文章表現力の低下が指摘されたからであります。3年ごとのこの国際学力調査によって,3回目に当たる今回の結果も読解力が14位から15位に落ち,数学的応用力は6位から10位,科学的応用力は2位から6位といずれも順位を落としてしまいました。

 識者の評価によれば,日本の教育が知識の詰め込みに重点を置いている限り,応用力や論理的思考力は育たないし,最も深刻な問題点は,関心や意欲の低下だと指摘しております。勉強に関心や楽しさを感じていない生徒の割合が平均を下回ることが日本の教育の根本的欠陥ではないかとも指摘されております。

 水戸市における全国学力テストの結果は,全国,県レベルよりも高かったことが報告され,課題は,家庭での学習時間の少なさとの報告がありました。

 生涯にわたる学ぶ意欲や物事を解決していく力などの本当の意味での学力をつけるために,小中連携を深め,水戸らしい教育力によって興味と関心による学習意欲によって,国際競争にも勝てる学力向上を図っていくべきと考えますが,教育長の御見解をお伺いいたします。

 次に,学校図書管理の充実についてお尋ねいたします。

 学校図書館の管理運営の厳しさは,専門の司書教諭がいないことです。先生たちの校務分掌の仕事として,保護者のボランティア支援などによって,辛うじて管理運営がされているのが実態です。読書環境の充実が子供たちの読書意欲を高め,読解力の向上にもつながると言えます。専門の司書教諭の配置が厳しい財政環境ならば,民間活力によるソフト支援対策を講じて,学校図書館が楽しく,本に親しむ,調べるなどの読書環境を整える方策が図られていくべきと考えますが,御見解をお伺いいたします。

 最後に,平和教育の充実についてお伺いいたします。

 今年の6月の代表質問で取り上げた修学旅行先の問題について,再度質問いたします。

 私どもは,中学校における修学旅行の拡充について,平和の原点たる広島市を含めた拡大を毎年予算要望しております。

 6月の教育長の答弁では,水戸市中学修学旅行委員会において検討され,日程,経費,宿泊施設,交通事情等を総合的に考え,京都・奈良コースで実施したいという結果であること,また,平和教育は,社会科,国語科,道徳を中心に全教育活動を通して指導の充実を図り,基本的には,カリキュラム編成権を持つ学校の自主性に任せるとの答弁でありました。京都・奈良選定の理由としては,生徒が学習した日本の歴史,文化,自然のすばらしさに直接触れ,確認することという教育目標も挙げておられました。

 日本の古きよき伝統をプラスの遺産とするならば,負の遺産に対しても目を背けてはならないと私は思います。むしろ,古きよき時代を回顧するような学習よりも,今,世界は平和なのかという厳しい時代認識に立ち,21世紀に生きていく子供たちには,この人類の犯した忌まわしい過去を直視して,国際社会に立ち向かっていかなくてはならないのです。

 日程,経費,宿泊施設,交通事情の問題点があるのか,確認のために,10月に私ども会派は,広島市に行き,世界遺産となった原爆ドームや平和資料館を視察してまいりました。朝7時過ぎに出発すれば午後には広島市に着きます。午後の2時間も使えば,平和資料館をゆっくり視察し,平和講座も受けられます。現地に行って,ますます私は平和教育の原点は広島にあり,机上の何百回という平和道徳教育よりも,1回現地に行くことの重みを確認してまいりました。

 昭和20年8月6日,たった一つの原子爆弾によって14万人の命が一瞬に奪われました。昭和24年8月6日,広島平和特別法が公布,施行されました。平和都市への再生が始まりました。主要事業として,被爆体験継承プログラムがあります。若い世代への継承事業として,修学旅行の誘致,支援を目標としております。最近の平和意識の低下,希薄化が懸念され,年間50万人だった修学旅行者も30万人に落ちてきているとのことでした。語り部の被爆者も74歳を超え,高齢化が進み,どのように被爆の悲劇を若い世代に継承していくか,苦慮しているところでありました。

 平和記念資料館には,過去の被爆の実相だけでなく,核兵器の現状が展示されております。依然として核抑止論が横行し,実戦配備されている核弾頭数も,ロシア5,682個,アメリカ5,521個というおびただしい数が世界の脅威としてあるのが実態であります。そのほか,イギリス,フランス,中国も保有しています。私どもは,そうした核の脅威の中に生きており,世界で唯一の被爆国だからこそ,大人の責務として,これから日本を支えていく若い世代には平和の心を継承していかなくてはなりません。

 未来を担う水戸市の子供たちに,忌まわしい日本の過去を直視するという体験を通じて,生涯にわたる平和の種を植えていくことは,教育に携わる者としての使命であると考えます。再度の質問で恐縮でございますが,教育長の前向きの答弁を求め,質問を終わります。



○議長(伊藤充朗君) 答弁を求めます。

 市長,加藤浩一君。

          〔市長 加藤浩一君登壇〕



◎市長(加藤浩一君) 公明党水戸市議会を代表されましての加藤議員の御質問にお答えをしてまいりたいと存じます。

 まず,平成20年度の予算編成につきましては,第5次総合計画−水戸元気プラン−の実現を目指しながら,現在策定を進めております3か年実施計画を基本といたしまして進めていくわけでありますが,しかし,大変厳しい行財政環境にあることから,行財政改革の一層の推進に取り組みながら,各種施策の優先順位についての厳しい選択を行い,かつ必要な分野に重点的,効果的に配分をしてまいりたいと,かように考えておるところであります。

 重点事業につきましては,大工町1丁目地区市街地再開発事業の促進を図るほか,公共下水道の早期整備,あるいは生活道路,都市排水など,市民生活に密接に関連いたします事業等を推進するとともに,新たな観光交流拠点といたしましては,(仮称)新好文茶屋の整備を初めとして,市立競技場の大規模改造,あるいは(仮称)内原地区図書館の建設,学校施設の改築,あるいは耐震化,こういうものを進めてまいります。

 福祉施策といたしましては,難病患者福祉手当の新設,あるいは妊婦健康診査の充実を検討してまいります。

 次に,地方公共団体の財政の健全化に関する法律につきましては,議員御指摘のとおり,地方公共団体の財務状況を広範囲に把握するため,既に設定されております実質公債費比率に加えまして,新たに普通会計における実質赤字比率,あるいは公営企業まで含んだ連結実質赤字比率,公社に対する債務負担等を含む将来負担比率という3つの指標を設け,より早期に健全化及び再生を図るための措置がとられました。これらは,現行制度を多くの点で改善点が見られます。なお実質公債費比率については,市債発行の抑制に努めまして,18%以下となるよう改善に取り組んでまいるところであります。

 将来負担比率につきましては,算出方法の一部が決定されておられないことから,現在のところ評価は困難でありますけれども,実質赤字比率及び連結実質赤字比率については,国民健康保険会計以外では黒字となっておりますことから,健全な状況にあると考えておるところであります。

 しかしながら,今後さらに,法の趣旨を踏まえ,財政情報開示の拡充,あるいは財政運営の透明性の向上を図り,歳入歳出両面からの徹底した見直しを行いながら,健全で弾力的な行財政基盤の確立に向けて努力してまいりたいと考えております。

 次に,市民と協働のまちづくりについてお答えをいたします。

 市民ニーズの多様化,あるいは少子・高齢化の進行などによりまして,社会情勢が大きく変化する中で,元気で活力あるまちづくりを進めていくためには,市民との協働が重要な役割を果たすものと認識をいたしております。

 このような中で,さまざまな分野で活動しておられるボランティア,あるいはNPO団体との協働によるまちづくりに向けまして,先進都市における事例等,そういうものを調査し,そして現在,基本的な考え方等について取りまとめを行っておるところでございます。

 今後,庁内組織や関係団体等を含めた検討会議等を立ち上げ,団塊世代の方々との協働も視野に入れながら,本市の実情に即した計画策定に向けて検討してまいりたいと考えております。

 次に,提案型公共サービス民営化制度についてお答えをいたします。

 厳しい行財政環境の中,行政が多様な市民ニーズにこたえていくためには,一層の事務事業執行上の効率化が求められておるところであります。このようなことから,本市においては,行財政改革プラン2007実施計画において,民間でできるものは民間にゆだねるとの考え方のもとで,事務事業の民間活力活用の推進を実施項目に掲げ,本年度におきましては,六役会議及び職員から60の事務事業について民間委託等に係る提案を受け,それらの実施の可能性について検討を進めているところであります。

 御質問の我孫子市の提案型公共サービス民営化制度につきましては,民間から市の業務をみずから担うことについて提案を受け,外部の有識者を含む審査会において,その内容が市民の利益につながると判断されたもの,これらについて提案のあった団体,もしくは競争により選定した団体へ委託,民営化していく制度でございます。

 民間の提案を積極的に取り入れていく点では,民間活力活用の有効な手法の一つであると考えております。制度の導入に当たっては,市のすべての業務を市民や民間にわかりやすく公表する必要がございます。

 本市では,平成16年度から事務事業を効率的,かつ効果的に実施していくため,外部評価を取り入れた事務事業評価を導入したところでございますが,20年度には事務事業評価の本格導入から5年目を迎え,対象事務事業の評価が一巡することから,行財政改革プラン2007実施計画において,評価手法の見直しを予定しているところでございます。その際,議員御提言の提案型公共サービス民営化制度の導入についても,新たな行政評価手法の構築とあわせて実施の可能性を含め,検討してまいりたいと考えています。

 次に,河川,湖沼の水質改善策についてお答えをいたします。

 私は,これまで,水について強いこだわりを持って活動してまいりましたが,その結果,ここ3年,桜川に毎年サケが遡上するという効果が得られ,まさに水の都・水戸の再生の幕開けを感じているところであります。

 しかしながら,議員御指摘のように,環境基準を達成していない中小河川やアオコの発生する千波湖も存在することから,なお一層の水質改善が必要であると考えております。

 私どもの子供のころは,千波湖の水抜きとして毎年,あるいは2年に1回水を抜いて天日に干してアオコを抑えたことがありました。そういうことが今できるのかどうなのか,そんなことも含めて考えたいと思っております。

 いずれにいたしましても,今後とも下水道の整備,あるいは農業集落排水施設の整備を初め,合併処理浄化槽の普及,そういったようなことを進めて,河川汚濁の解消を進め,さらには,本質的には,霞ヶ浦導水事業の促進によって千波湖浄化を図っていきたいと,かように考えておるところでございます。

 さらに,水の浄化のためには,これらの行政側の対策とあわせて,先ほど幾つかの提案がなされました。あるところでは,いわゆる肥培管理のまずくなった山間の木ぼっこを炭にして,それを川に沈めて浄化するという方法もとられているところもございました。いろいろ市民の皆様方の協力をいただきながら,今後さらに河川の浄化について一層の努力を続けていきたいと考えております。

 また,河川などの汚れの大きな原因は生活排水でありまして,特に台所排水対策として調理くずや廃食用油,いわゆる使い捨ての油,こういうものを流さないように,水を汚さない工夫について引き続き啓発に努めてまいりたいと考えております。

 議員御提言の納豆菌を利用した水質浄化菌など汚れを分解する微生物やそれらのすみかとなる炭素繊維,あるいは水生植物などを利用した浄化についても,今後研究してまいりたいと考えております。

 次に,男女平等参画行政の推進についてお答えをいたします。

 近年,就業意欲や自己実現,社会貢献など意識の変化が女性の社会進出の増加につながり,これまで以上に男女がともに働きやすい社会環境を形成していくことが求められております。

 そのため,本市では,これまで男女平等参画推進のためのさまざまな取り組みを実施してまいりましたけれども,今後とも,女性の就業支援,関係法令の周知,仕事と家庭の両立に向けた啓発など,市民や企業を巻き込んだ労働環境の改善を目指し,取り組んでまいります。

 次に,ワーク・ライフ・バランスの推進と男性職員の育児,介護休暇取得の推進についてお答えをいたします。

 現在,少子・高齢化,人口減少など時代のさまざまな流れの中で,これまでの働き方では,個人も社会も個々の企業も持続可能ではなくなるとの考えが国から示されました。仕事と家庭の両立,地域活動への参加,そして調和のとれた働き方への見直しが求めれておるところであります。

 本市といたしましては,今後とも,個人の多様性を尊重し,仕事と生活の好循環が図れるようシンポジウムの開催や情報の提供などにより意識改革を図り,ワーク・ライフ・バランスの推進に努めてまいりたいと考えております。

 市職員の育児休業の取得状況についてでありますが,女性職員の取得率が100%であるのに対して,男性職員の取得率は延べで4人となっております。取得者のいる職場の支援体制を整備することなども課題でございますが,さらなる職場環境の改善,あるいは職員の意識改革を進め,仕事と家庭生活の両立を支援してまいりたいと考えています。

 また,女性職員の管理監督職への登用につきましては,男女平等参画社会の実現のみならず,限られた人員の中で効率的な行政運営を行っていく上では,大変重要な課題であると認識をいたしております。このため,今後とも,人材育成や適材適所などの考え方のもと,意欲と能力のある女性職員が十分に力を発揮できるよう適正な人事管理に努めてまいるところでございます。

 次に,世界遺産登録推進についてお答えをいたします。

 本市では,旧弘道館,偕楽園,旧水戸彰考館跡,日新塾跡の4件の歴史遺産を水戸藩の学問・教育遺産群として茨城県と共同で世界遺産登録を目指し,本年9月に提案書を提出し,現在,文化庁において内容について審査されておるところであります。

 私は,この貴重な学問,教育遺産群を世界遺産群に登録をし,将来の世代に伝えることを通じて,学問,教育の大切さを水戸から世界に発信することは,水戸の魅力を高めていくことにとっても大きな意義を持つものだと考えております。

 今後の世界遺産登録推進に際しましては,資産の価値をより一層高めていくとともに,市民と産学官が一丸となって登録へ向け盛り上げていく取り組みや運動が重要でございます。そのためにも,市民に触れる機会の少ない弘道館の中心に位置し建学の精神を巨大な寒水石に刻んだ弘道館記の碑を初め,全国的に数少ない孔子廟,あるいは大日本史の編さん所であります彰考館,藩校に匹敵する隆盛を誇った日新塾跡,全国の歴史学者より超一級品と評価される弘道館の資料などのさまざまな文化遺産を専門家やボランティアによる見学会や学習会などを通して紹介し,市民の意識を盛り上げてまいります。

 市民と産学官の連携につきましては,既に庁内でもワーキンググループを設置し,検討を始めているところでございます。今後は,水戸の歴史遺産を世界遺産とするため,十分な体制を整えて積極的に広報活動や啓発運動を展開し,市民を巻き込みながら,たぐいまれな歴史遺産の魅力を生かした市民が誇りを持てるまちづくりとまちの活性化につなげてまいる所存でございます。

 次に,福祉行政についての御質問にお答えをいたします。

 まず,高齢者支援の充実についてでございますが,核家族化や少子化が進行する状況で,介護という観点では,介護保険制度によるサービスが重要な位置を占めておりますが,現在,在宅生活の支援ということでは,介護保険のサービスだけではカバーし切れない部分もございます。

 こうした制度のすき間を補完するため,本市事業として,通院等支援サービス事業,あるいは緊急通報システム事業などの福祉サービス事業を実施しておるところであります。また,高齢者が高齢者の生活支援を行う事業として,軽度生活援助事業をシルバー人材センターに委託しております。

 しかしながら,御指摘の利用対象の範囲等につきましては,高齢者の自立,あるいは家庭の介護力の問題も存在するため,個別ケースの対応の判断をケアマネジャーなどの専門家と連携して検討を行い,よりよい支援ができるように今後とも努力をしていきたいと考えておるところであります。

 また,シルバー人材センターにつきましては,会員の特性を生かし,高齢者のニーズに即したサービスができるような事業内容を検討し,高齢者支援の充実を図るようにしてまいりたいと考えております。

 次に,特定健診についてお答えをいたします。

 これまでの基本健診は,一般住民を対象にし,市町村が実施してまいりましたが,平成20年度からは,これに変わり,特定健診及び特定保健指導を実施することが義務づけられました。

 特定健診は,生活習慣病の有病者や予備軍を発見し,保健指導を必要とする者を抽出することを目的として実施するものでございまして,健診項目につきましては,腹囲測定など新たな項目もございますが,基本健診の項目とほぼ同様の項目で実施することになると考えております。

 また,健診方法についてでありますが,これまでの基本健診については,各市民センター等での集団健診及び医療機関での個別健診を実施してまいりましたが,平成20年度以降も,これまでと同様に実施できるよう考えてまいります。

 次に,受診率の目標などについてでありますが,国で定める平成24年度の標準は,特定健診の受診率が65%,特定保健指導の実施率が45%,メタボリック・シンドロームの該当者や予備軍の減少率が平成20年度と比較してマイナス10%になっております。これら3つの目標の達成状況により,平成25年度以降,後期高齢者支援金が10%の範囲内で加算,減算されることになっております。

 このようなことを考慮して,受診率等の目標値を年次的に定め,その目標値が達成できるよう特定健診のポスターやパンフレットを作成配備するとともに,広報「みと」を利用して,未受診者に対する意識啓発に努めるなど,受診率の向上に努めてまいりたいと考えております。

 次に,特定保健指導については,生活習慣改善のための行動目標の設定や行動計画作成を支援し,その後,3カ月以上にわたり継続的に指導し,6カ月後には実績評価を行うつもりでございます。今後,健診の受診率や保健指導の実施率が上昇する中で,増加する対象者の保健指導については,民間事業所へのアウトソーシングも含め,保健指導体制の強化を図り,市民の健康増進に寄与してまいりたいと考えております。

 次に,農業行政についてお答えをいたします。

 まず,地産地消を生かした本市農業の振興と地域経済の活性化につきましては,消費者の食の安全,安心に対する意識が高まる中,生産と消費を結びつけ,地域で生産された農産物をその地域で消費する,いわゆる地産地消の取り組みが極めて重要であると認識をしております。

 地産地消には,地元農産物の消費拡大のみならず,食や農についての理解を深める機会の提供,さらには地域関連産業の活性化など多くの効果が期待されるところであります。

 本市におきましては,水戸農業協同組合の農産物直売所や学校給食等の地産地消の取り組みを推進してきたところでありますが,地元農産物の需要拡大と地域の活性化を図るためには,農業関係者だけではなく,商工業や観光等多くの関係者との連携が不可欠であると考えております。

 このため,昨年度,私が会長となりまして「元気都市・水戸」観光産業振興会議を設置し,その物産飲食部会において,ホテル,旅館,飲食店,食品加工業などと農業関係者間の情報交換や地産地消の方策について協議を行っているところでございます。

 これまでも,ホテル,レストラン等で地域食材を利用したフェアなどが開催されてまいりましたが,さらに地元農産物等の利用拡大を図るため,水戸農業協同組合に設置をされまた水戸地域食農ルネサンス会議における地域内流通のための新しいシステムの構築に向けた取り組みについて支援をしているところでございます。

 今後も,このような関係者間の連携強化を図りながら,地産地消を拡大,推進し,農業と地域経済の活性化に努めてまいりたいと考えております。

 次に,学校給食による地産地消の推進と食育につきましては,次世代を担う子供たちに地元農産物の活用を通じて,食の大切さ,あるいは農業に対する理解を深めてもらうことが重要でございます。このため,県,市,水戸農業協同組合等で構成する水戸市学校給食食育推進協議会において,市内に5カ所ある水戸農業協同組合の直売所を核とした市内小中学校への地元農産物の供給促進,特産農産物を使った給食メニューの試作,実施とそれに伴う食育活動の支援などを実施してまいりました。今後も,この協議会を通じて,本年3月に策定された県食育推進計画を踏まえ,一層の推進を図ってまいりたいと,かように考えております。

 ありがとうございました。



○議長(伊藤充朗君) 教育長,鯨岡武君。

          〔教育長 鯨岡武君登壇〕



◎教育長(鯨岡武君) 加藤議員の代表質問のうち,教育行政についてお答えします。

 初めに,学力向上は,心だと思います。まじめさ,興味・関心度,知的好奇心,我慢強さ,粘り強さ等々でございます。そのような前提で,長期的展望に立った学力向上策につきましては,小学校から中学校という学校間の接続を児童,生徒の実態をもとに9年間の児童,生徒の成長に適切に対応することをねらいとして,さまざまな学校行事,生徒指導や学力向上の面において見直しを進めております。

 水戸市が取り組む小中学校の連携は,児童,生徒の小中学校間の接続を円滑にすることで,中学校入学時の不安を解消するとともに,安心して生活できる学校づくりを目指しています。

 また,学力向上をねらいとする小中連携につきましては,県の学力診断のためのテストや全国学力・学習状況調査などの結果を互いに持ち寄り,課題を検討し,対策を講じるなどして,義務教育を修了するにふさわしい確かな学力の定着を図ることをねらいとしております。

 小中学校9年間を一つの教育期間としてとらえ直し,このような小中連携の取り組みを充実させることによって,水戸らしい教育の推進に努めてまいります。

 次に,学校図書館運営の充実策につきましては,本市では,現在,学校図書館法附則第2項の学校の規模を定める政令に基づいて,学校図書館司書教諭を小中学校に配置しております。

 各校の学校図書館司書教諭は,他の校務と兼務している状況にありますが,他の職員が学習内容に役立つ図書を選定したり,児童,生徒自身が学校図書館内の環境整備をしたりするなど,学校全体で学校図書館運営に努めております。

 また,18校において,図書の整理や修繕,市立図書館の団体借り受けの支援,図書館の環境づくりなどを目的にPTAや地域外部人材によるボランティアを活用しております。さらに,読み聞かせボランティアの協力を得て,新刊図書の選定をしている学校もふえてきております。

 今後とも,学校図書館司書教諭の校務分掌の検討をすること,全教職員が学校図書館運営に携わること,計画的なボランティアの活用を図ることを各学校に働きかけ,児童,生徒にとって魅力ある学校図書館運営に努め,より一層の読書活動の推進に向けて努めてまいります。

 次に,平和教育の充実につきましては,広島での体験的な学習を通して,平和のとうとさや命の大切さを子供たちに学ばせることは意義のあることと認識しております。

 広島をコースに入れた修学旅行については,これまでも,水戸市中学校修学旅行委員会で目的や日程,経費,宿泊施設等を検討してまいりましたが,実施には至ってない経緯がございます。特に,割安の修学旅行専用列車を利用した場合でも,往復の交通費が1万2,000円を超える増額となり,保護者の負担が過重となることや現在実施している京都までの移動時間約6時間に加え,広島までは約2時間を要し,往復の時間を考えますと,現地での活動時間が十分に確保できないことなどの課題がございます。

 学校行事である修学旅行につきましては,基本的にはカリキュラム編成権を持つ各学校の自主的な判断を尊重していきたいと考えておりますが,今後も十分に検討してまいりたいと思っております。

 なお,平和教育につきましては,先ほども議員から御指摘がありましたように,今後とも,社会科,国語科,道徳を中心に全教育活動を通しまして,指導の充実を図ってまいりたいと考えております。



○議長(伊藤充朗君) 暫時休憩いたします。

            午後零時4分 休憩

      −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

            午後1時11分 再開



○議長(伊藤充朗君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 引き続き,代表質問を許します。

 30番,福島辰三君。

 なお,水政会の会派発言時間は120分となります。

          〔30番 福島辰三君登壇〕(拍手)



◆30番(福島辰三君) 平成19年第4回水戸市議会定例会に当たりまして,水政会を代表して質問をいたします。

 まず,通告でございますが,大枠で3点でございます。

 第1点は世界遺産について,第2点につきましては市立陸上競技場について,第3点は周辺整備についてでございます。

 特に,世界遺産については,茨城県民を初め,日本じゅうから非常に関心が高く,私のところへも,日立の元市会議員からは,世界遺産を期待しております,頑張ってくださいと,こういう話もございます。そういうことでございますので,責任を痛感いたしまして,私は,約2カ月有余調査,研究をしてまいりました。特に,世界遺産の中でも,4点が挙げられておるわけでございます。旧弘道館,それから常磐公園−−偕楽園ですね,旧水戸彰考館,そして日新塾跡ということでございますが,水戸藩の学問・教育遺産群ということで世界遺産に申請しているわけでございます。

 特に,旧弘道館におきましては,大日本史の編さんや水戸学という学問上,そういう歴史と伝統の中でも,水戸藩の水戸城跡地にあったと同時に,水戸の藩校であったわけであります。そういう中でも,水戸学という水戸黄門の残したもの,そして,同じ水戸城跡地には,旧水戸彰考館ということで申請されております。そこは,1657年から明治39年まで,約250年かけて402巻の大日本史を編さんした史跡であります。特に彰考館という名称は,論語の一節,彰往考来から名づけられたと言われております。

 歴史を学ぶ大切さと同時に,歴史を後世に伝えていく,そして水戸学の精神−−先ほど教育長から弘道館記が言われました。やはり,歴史学者であるなということで質問をしたいんです。

 弘道とは何ぞ。これは,弘道館記の最初の出だしで,先ほど教育長が申されましたが,では,教育とは何ぞ。水戸学とは何ぞ。大日本史とは何ぞ。世界遺産に申請いたしましたことは,大変有意義であるかと思いますが,今,世界遺産,これはユネスコが認定するわけであります。この世界遺産の概論を簡単に申し上げますと,1972年11月,第17回のユネスコ総会において採択されたわけであります。1972年6月にスウェーデンのストックホルムで開催された国連人間環境会議,そういう中で,天然遺産及び文化遺産の保護に関する議論が進められ,世界遺産には,文化遺産,自然遺産,複合遺産の3つの種類があるわけであります。文化遺産とは,歴史上,芸術上,研究上重要な建造物,記念碑,遺跡であります。自然遺産とは,保存上,鑑賞上,研究上重要な自然景観や生物生息地,そしてこの両方の定義を満たすものが複合遺産です。複合遺産は,自然と文化をともに保護する世界遺産にとって,象徴的な存在と言えるものであります。その世界遺産は,現在,日本に14ございます。法隆寺地域の仏教建造物,姫路城,白神山地,屋久島,古都京都の文化財,白川郷・五箇山の合掌造り集落,広島平和記念碑(原爆ドーム),厳島神社,古都奈良の文化財,日光の社寺,琉球王国のグスク及び関連産群,紀伊山地の霊場と参詣道,知床,石見銀山の遺跡とその文化的景観であります。そういうのが世界遺産と認定されております。

 しかし,その後,追加として,今,世界遺産に認定する暫定リストがございます。それは,鎌倉や平泉の文化財,小笠原諸島,飛鳥・藤原,長崎の教会群,富士山,富岡製糸工場,それから国立西洋美術館本館であります。

 このような世界遺産には,世界遺産と認められる,また,認める条件というものがあるわけであります。最低限,登録基準があるわけであります。その登録基準を満たさなければ世界遺産にはならないわけであります。その基準は10項目ございます。

 第1点は,人間の創造的才能をあらわす傑作であること。第2点は,ある期間,あるいは世界のある文化圏において,建築物,技術,記念碑,都市計画,景観設計の発展に大きな影響を与え,そして,それは人間的価値の交流を示していること。第3点は,現存する,あるいは既に消滅してしまった文化的伝統や文明に関する独特な,あるいはまれな証拠を示していること。またいろいろありますが,その中でも,第6点目には,顕著で普遍的な価値を持つ出来事,生きた伝統,思想,信仰,芸術的作品,あるいは文学的作品と直接または実質的な関連があること。また,最終的には,学術上,あるいは保全上の観点から見て,顕著で普遍的な価値を持つ,絶滅のおそれのある種を含む,野生状態における生物の多様性の保全にとって,最も重要な自然の生息,生育地を含むことということであります。

 このほかに,満たさなければならない2つの条件がございます。文化遺産の真正性と自然遺産の完全性であります。真正性とは,建物の建材や文化的特徴が本物でなくてはならないということ。復元に関しては,正確な情報に基づくものであり,かつ,全部が復元でなければOKとなっています。完全性とは,自然地域の保全状況についていわれ,そして恒久的に自然を保護できる十分な面積を持ち,人為的影響がないものでなくてはなりません。

 このような条件と,それから危機遺産リストというのもございます。それは,特に重大な危機に直面しているもので,文化遺産といたしましては,確定された危機ということで,遺産が特定の確認された差し迫った危機に直面しているもの。例えば,材質の重大な損壊,構造あるいは装飾的な特徴の重大な損壊,建築あるいは都市計画の統一性の重大な損壊,また,歴史的な真正性の重大な喪失でございます。自然遺産につきましては,法的に遺産保護が定められた根拠となった顕著で普遍的な価値を持つ種で,絶滅の危機に瀕している種やその他の種の個体数が,病気などの自然要因あるいは密猟,密漁などの人為的要因などによって著しく低下しているもの。それから,いかに世界遺産にリストアップされましても,世界遺産リストに登録されたものが余りにもひどい状況になると登録を抹消されるという場合があります。ですから,こういう厳しい条件があります。

 その中で,私がお尋ねしたい点は,水戸市がこのように水戸藩の学問・教育遺産群ということで文化庁に世界遺産の申請をしたパンフレットがございますが,このパンフレットの中には,4点の写真がございます。旧弘道館,常磐公園−−偕楽園ですね,これが旧水戸彰考館跡と日新塾跡であります。私が現場調査した結果は,このパネルを見ていただきたいと思います。世界遺産に出されていたのは,これ,カラーですが,このように遺構,遺物がございます。しかし,これは埋めてしまって,現在は学校が建築中であります。こういうふうに今学校が建つんだよ,世界遺産はないんだよ。そしたら,このパンフレットはインチキじゃないか。世界遺産は,文化庁が現場へ視察に来るわけです。パンフレットにはこのように発掘調査して,発掘跡地が保存されていると言っていますが,視察で現場へ行ったら,もう埋めちゃって学校が建っているんだよ,ね。そういうパンフレットで,遺産の審査になると,文化庁やユネスコが見に来るわけですね。それは,事務局はパリにあるわけですから,飛行機に乗って見にきたら,現場には学校が建っていますよと,これが本当に世界遺産となれるのかと。

 もう一つは,ここに日新塾跡がございますよ。昔,こういう日新塾があったんですよ。今は,ほこらがあるんですね。これが世界遺産になるんだろうと思って出しているんだろうよ。全体を見ますと,これ,何もないんだよ。これ,何もない。この奥にほこらがあるんですが。ほこらはこれなんです。それで,これが世界遺産になるの。だから,教育長に,世界遺産とは何ぞ。掘っ建て小屋のほこらでよろしいと。それでね,例えば,世界遺産には国宝級がなければならない。世界遺産の条件をまた申し上げますけれども,この地域は,水戸市の重要文化財の指定にも何もなっていないですね。それと,ここの日新塾跡は民地ですよね。水戸市のものじゃないですよ。入口に看板があるかどうか見に行った。看板ありましたよ,すごい看板が。これですよ。どこにあるかわからないんだ,この看板。これ,日新塾の看板,これしかないの。どうやって見たってわからない。

 それほど水戸は歴史を大切にしないわけですよ。というのは,今,また後でやりますが,800年前の河和田の報仏寺がある心字池,道場池ですよ。あそこを整備しろと言っても整備しない。徳川,徳川といったって,徳川はまだ300年か400年なんです。この河和田の心字池を見て,光圀が西山荘に心という心字池をつくった。河和田の心字池へは,日本全国から,大阪からバスを連ねて見に来るんだ。けれども,現場へ行ったら何もない,バスも入れない,駐車場もない。そういうところなんですよ。

 だから,水戸は歴史を大切にしない。特に,この日新塾跡は,加倉井砂山が残した日新塾であります。日新塾は,なぜ後世に残るほど有名になったかと申しますと,ここに,有隣館,日新舎,行伍塾,万甫楼というものをつくりまして,60人から100人ほどに対し,水戸学の精神,特に,中級者には四書五経,平家物語,太平記,上級者には史記,古事記,日本書紀,万葉集などを学ばせた。地理では日本輿地路程全図,また数学では算経,算法指南大成,兵学では孫子とか山鹿語類というものをここで教えた。要するに,日新塾の加倉井砂山は儒学者なんですね。ここでやりました。だから,ここには昔,こういう建物があったわけであります。これは,平成16年に解体したわけです。そしたら,当然,これを復元して,名所旧跡というものをつくるべきではないかと,私はこう思っているんですが,そういうものを何ら水戸市の重要文化財として指定もせずに,ただ世界遺産ですよと申請し,先ほどの弘道とは何ぞということでありましたが,本当に世界遺産とは何ぞというのは,何もない,水戸市の敷地でもない,他人の敷地に,何もないところにほこらがあるだけで,これが世界遺産になるよと。世界遺産とは何ぞというのは,そこが聞きたいんだよ。

 こんなふうに申請をして,この中に掲載されている写真と現場が違う。水戸市は,インターネットにもこの4つの写真はそっくり載せているわけです。それで,私らも,この間,高松へ行きましたが,世界遺産だから,今度は福島さん見にいくから案内してくれと,こう言われた。弘道館や偕楽園は見たよ。しかし,これ,現場へ案内しても,看板も何もない,一帯が野原で何もない,ほこらが一個だと。二中の跡地へ行ったら,学校が建っていて,このパンフレットを見れば,遺構,遺物がいっぱいあってこれを発掘して,だから,ここの跡地には,江戸氏,佐竹氏が入って,1500年ごろ水戸城ができたということでございまして,ここから永楽通宝などの中国銭が1,500枚ぐらい出たんですが,しかし,埋めてしまって何もない。民間がやって万が一出たら,ここは永久に何も建てられませんよ。行政だから,穴掘って埋めてしまえばそれでいいんだと,そしてその上に学校を建ててしまったと。

 だから,水戸市は本当に歴史的遺産,歴史というものを大切にしていないのではないか。私は,そういうことで,今から質問しますが,今回,市立陸上競技場が,25億円が33億円でつくるわけですよ。通常ならば,これは特別委員会をやって,今までは議会が対応してきたのですが。それでこの陸上競技場も1万人入るスタンドをつくるんだと。しかし,私がお尋ねしたいのは,あれは毎日毎日通っても何も使ってないんだよ。1万人が入れる収容場をつくったら,駐車場が何台必要か。駐車場は,今までどおり600台しかない。先ほども質問がありましたが,サブグラウンドをつくれという話。サブグラウンドがなければ国際陸上は認められないというか,水戸市から引き上げちゃったんです。33億円をかけて,これから駐車場をつくって,サブグラウンドをつくって,いろいろこれから金をかけなければならない。これから何百億かかるんだ。

 まず,あれだけのをつくったらば,経費−−照明代ですよ,人件費ですよ,維持管理費ですよ。年間の維持管理費は幾らかかるの。いや,これから入りますよと。今までの陸上競技場の稼働率,これから1万人入るスタンドをつくっての稼働率,年間何日使用して何万人入るの,何百万人入るんだ。浦和レッズなんか,平均して3万4,000人入っているんだけど,あの陸上競技場をつくって,何日稼働して,何万人入るんだ。1回に1万人入るわけですから,10日使えば10万人入る。私は,1年間で本当に10万人入るのかと,逆に伺いたい。また,陸上競技場に33億円かけて,これからまたサブグラウンドや駐車場や周辺整備をやって,幾ら金かかるの。本当に市民が幸せになれるのか。今やるべきもの,なすべきもの,もっとあるんじゃないか。

 私は,周辺整備についても聞いております。小吹の陸上競技場,水戸市立学校給食共同調理場,それからアイパーク,いろいろございますけれども,河和田町にツインフィールドをつくるときにも,周辺整備はやりますよと,だから地元が協力したんです。あの周辺は,河和田地区の南東,谷中とか萱場地区は,私が小学校のころ通った道と同じです。下水もない。この間も,あのツインフィールドの南地区で病気になりました。救急車が来たけれども入れないんだよ。消防車ももちろん入れません。そういう周辺整備,道路拡幅,生活環境の整備,本当に住民,水戸市民のことを考えて,今やるべきこと,なすべきこと−−地元は言っているんですよ,早く広げてくださいよと。お金は要りませんよと。全部協力したいと。そういうことを一つもやらないで,河和田市民運動場だってできたばかりのツインフィールドに1億円かけて,また今度芝を張りかえてしまう。それよりも,水戸市民が一番大切ではないかと。市民に協力ばかりさせておいて,市民のためにはやらないと。そういう政治でいいのかと,私はお尋ねしたいんです。

 生活環境の整備,まず,日本国憲法で決まっている健康で文化的な最低限度の生活を営む権利,そういうことに金をかけないで,陸上競技場だ,ツインフィールドだって,せっかくつくった陸上競技場だって,水戸市のスポーツ施設では一番新しいんです。水府のグラウンド,水府の体育館,それからほかの施設だってみんな古いんです。そういうのはそのままで,一番新しいものをぶっ壊して,それで1万人にして,本当に何日使うんですか。何人入るんですか。それが金額的にも33億円だ。

 昨年度の予算では25億円でした。しかし,私は,うわさに聞きますと,当初から設計単価は40億円ぐらい,それで25億円−−大工町と同じですよ。25億円で出したから,だれもやる人がいないんですよ。応札したくないんですよ。だから,今度は33億円にしました。しかし,今必要なのか。今これをやらなければ水戸市がつぶれるのか。これをやらなければ水戸市民が困るのか。私は,先ほど言った周辺整備とか,市民のためにやらなければならないお金−−先ほども行財政改革においては,厳しい財政の中でやっていくんだということを言っているんです。だけど,これをつくることは厳しい財政であるけど,金があり余っていると,だからつくるんだという感覚にもなるんじゃないかと。だから,私どもは,市長は市民に選ばれたんだから反対するものではないが,ただ,記念事業という場合には,今までは,議会は特別委員会をつくって,執行部と一体となって,よりよいもの,よりすばらしいもの,そしてより将来水戸市のためになるものをつくってきたんだよ。だから,今まで,我々にも,この陸上競技場においては,文教福祉委員会以外は何も話を聞いていない。これほど重大な案件は,議員全員でとりかかって,本当に市民のため,スポーツ愛好者のため,そしてスポーツ振興のために議員が協力をしていくことはやぶさかではございません。しかし,やはり一番大切なのは,市民の生活の向上,そして市民がより安心,安全なまちをつくるのが水戸市の最大課題ではないかと,私はこう思っているわけでございます。

 どうか,そういう観点から,教育長には,弘道とは何ぞということもございますので,世界遺産とは何ぞと,また,陸上競技場とは何ぞと。あと,市長には,今水戸市民の幸せを築くのは何ぞということをお尋ねして,第1回の質問を終わります。



○議長(伊藤充朗君) 答弁を求めます。

 市長,加藤浩一君。

          〔市長 加藤浩一君登壇〕



◎市長(加藤浩一君) 水政会を代表されましての福島議員の御質問にお答えをしていきたいと存じます。

 まず最初に,私は,第5次総合計画に将来都市像として位置づけました「県都にふさわしい風格と安らぎのある元気都市・水戸」,この実現を目指しておるところでございますが,その風格とは,県都としての役割を担うだけの都市の魅力や都市中枢機能を高めることによって醸し出されるものだと認識をいたしております。

 水戸のまちの魅力は,一言で言えば,美しい自然であり,豊かな歴史に恵まれていること,それらの資源を大事にしていくこと,そして磨き上げていくこと,元気を創出するための要素として生かしていくこと,こういったようなことが最も重要であると考えておるものであります。

 その一つが,今御質問にございましたように,世界遺産登録に向けた取り組みであります。また,にぎわいの創出に向けたスポーツ交流拠点としての市立競技場の整備でございます。

 今回,世界遺産登録を目指しております水戸藩の学問・教育遺産群につきましては,学問教育という,これまでの世界遺産にない提案でございます。

 今,御質問の中に,議員から御指摘がございましたように,従来の世界遺産というものは,建造物の維持であり,あるいは自然保存や景観保存であり,あるいは絶滅種たるそれぞれのものを保護するという,いわゆる世界遺産的な条件でありますけれども,私どもが切り口とした,その学問,いわゆる教育の学問という,こういう今までになかった切り口,この新たな切り口が注目を浴びているということであります。

 江戸時代の日本の教育は,いわゆる中国などによる国家主導の教育とは一線を画しており,アジアの中でも際立った世界最高水準の教育先進国であったことが明らかになっております。

 中でも,水戸藩の学問・教育遺産群には,日本最大の藩校である弘道館,そして修学の休息を目的とした異色の庭園である偕楽園,我が国を代表する史書であります大日本史の編さん所であります彰考館,藩校に匹敵する隆盛を誇った日新塾など,日本を代表するにふさわしい貴重な学問,教育遺産が残されております。

 さらに,これらの多彩な歴史遺産を裏づける全国の歴史学者から超一級品と評価されます真実性を証明するに足るさまざまな資料も充実していることから,本遺産群は,世界の学問,教育史の中でも特筆すべき価値を有する貴重な文化遺産であると考えます。

 新しい時代の新しい英知を生み出すためには,人材の育成が重要な要素となるところであります。近世から近代の転換期という先行きの見えない時代を切り開き,近代化をなし遂げた原動力は,近世日本の広範な学問,教育によって高められた個々の人間の力にほかならないものでございます。

 当時の水戸藩より近代化の礎となる多くの人材を輩出したことは,学問教育の成果であると考えております。

 人間の力の可能性は,学問,教育によって高められるという理念は,いつの時代にも,どこの世界にも伝えられるべき普遍的な考え方でございます。これを象徴する水戸藩の学問・教育遺産群を世界遺産に登録し,後世の人々に守り伝えていくことは,現代に生きる私たちの責務であると考えます。

 次に,文化庁によります審査日程と可能性についてでありますが,文化庁による審査結果につきましては,今年度の日程はまだ示されておりませんが,しかし,御指摘のとおり,暫定リスト登載の可能性につきましては,審査はかなり厳しくなるものとの見方をうかがっております。実現までの道のりは簡単ではないと思いますが,まず,手を挙げること,そして実現に幾らかでも努力をすること,このことが我々現在水戸に生きるすべての人たちの力につながっていくものだと思っております。

 現在,多くの市民,あるいは団体からも登録に向け努力,協力,こういうものについての申し添えがございます。可能性を高めるためには,市民と産学官が一丸となって登録に向け努力することが重要でございます。

 本市といたしましては,史跡の場所が確認されている旧彰考館跡,日新塾跡の発掘調査を実施し,価値を証明するとともに,水戸市の枠を超え,旧水戸藩領内の市町村に所在する学問,教育関連資産と連携することも検討し,資産価値を高めてまいりたいと考えておるところであります。

 暫定リスト登載から世界遺産登録までの期間については,最近の例では,10年程度の期間を要しておりますが,私は,登録の可能性がある限り,水戸市が先駆けとなって学問,教育の大切さを世界に発信し,世界遺産登録の実現を目指し,頑張ってまいる所存でございます。

 後で述べたいと思っておりましたが,長州の吉田松陰先生もこの水戸市に立ち寄り,そして水戸の学問に触れて,みずからが郷里に帰って松下村塾を形成し,その中から多くの近代国家の幕開けとなった多くの逸材が輩出された事実もございます。

 さらに,西郷隆盛先生も,江戸にあります水戸藩の小石川藩邸にたびたび寄って,そして藤田東湖先生の教え,いわゆる皇国として,今,江戸時代は,幾つかの反省はあるけれども国家は一つである,この考え方に大きく共鳴をして,それぞれ郷里に帰りました。したがって,吉田松陰先生や,あるいは西郷隆盛先生を初めとする多くの人たちが水戸の学問というものに影響を受けて,新しい近代国家の幕開けになった,近世から近代への幕開けになった。そしてそれは,とりもなおさず,アジアにおける第一歩であったということをこの水戸市から証していきたい,かように考えておりますので,ぜひ何分にも御協力のほどお願い申し上げる次第であります。

 次に,市立競技場につきましてお答えをいたします。

 私は,元気を創出していくためには,にぎわい,交流の創造が不可欠であると考え,第5次総合計画の特徴でもあるリーディング・プランにおいて,水戸の特徴であり,魅力である水,緑といった自然を基本に,住む人や訪れる人が交流し,躍動するまちをつくっていくため,さまざまな分野での交流拠点づくりを描き,市立競技場につきましては,スポーツ交流拠点として位置づけたものでございます。

 特に,今回の施設コンセプトは,隣接いたします小吹水源池公園と一体的な活用を構想するものでございます。水辺空間を生かして,水がきらめく中で,気軽にジョギングやウオーキングを楽しめ,また,全国規模のスポーツ大会等の開催,誘致ができる施設として整備を進め,にぎわい,そして交流の創出を図ってまいる所存であります。あわせて,平成21年度には市制施行120周年を迎えることから,そういった整備を進めてまいりたいと考えておるところであります。

 1万人規模の施設とすることによって,国際,全国規模の陸上競技大会やサッカー,ラグビーなど各種競技の条件面が整い,活用の幅が広がるとともに,多くの観客が集い,楽しめ,そして夢と感動を提供できる施設になるものと考えております。

 県内外からの来訪者を考えれば,利用料収入にとどまらず,経済的な波及効果も大きいものと考えております。

 さらに,各交流拠点,スポーツ拠点の連携や回遊性を高める施策の展開によって,相乗的に魅力が高まり,まちの元気の創出に大きな成果があらわれるものであると考えており,市民福祉は着実に向上しているものと確信をいたしております。

 次に,ツインフィールド等の周辺整備に関する御質問にお答えをいたします。

 ツインフィールド周辺地区におきましては,これまでも雨水排水施設等が整っていないことから,浸水被害が生じており,また,ツインフィールドの利用者の増加に伴って迂回車両が進入するなど,周辺地域の生活にも影響が及んでいるものと認識をしております。

 このため,ツインフィールドに関連する道路につきましては,河和田78号線を初め,河和田60号線など地元の要望を十分に勘案しながら計画に位置づけ,生活道路の整備を進めてまいりたいと考えております。

 また,排水路の整備につきましては,雨水の流末確保が課題となる地区もありますので,今後,方策の検討を進めるとともに,既設の水路に接続できるものについて,年次的に整備を進めてまいりたいと考えております。

 以上,私のほうからの答弁とさせていただきます。



○議長(伊藤充朗君) 教育長,鯨岡武君。

          〔教育長 鯨岡武君登壇〕



◎教育長(鯨岡武君) 次に,福島議員の代表質問のうち,世界遺産として提案する資産とその価値観等についてお答えします。

 まず,旧水戸彰考館跡及び日新塾跡の現状及び本市の取り組みについてお答えします。

 旧水戸彰考館跡は,近代以降,たび重なる土地利用の改変があり,現在は,水戸第二中学校敷地となっております。敷地内には,旧水戸城の土塁があり,県の史跡に指定されております。

 日新塾につきましては,老朽化が進み,母屋の取り壊しを余儀なくされ,現在,区画を取り囲む土塁を残すのみとなっております。

 しかしながら,近年,本市教育委員会による発掘調査を両文化遺産で実施し,現在の敷地の下に彰考館や日新塾に関係する文化財が予想以上に良好な状態で包蔵されていることが判明いたしました。

 この結果を受け,水戸市といたしましては,両遺産を後世に守り育てていくべき貴重な歴史遺産と位置づけ,史跡指定を目指した整備事業に取り組んでいるところであります。

 事業に要した経費といたしまして,旧水戸彰考館跡については平成18年に,日新塾跡では平成16年以降4度にわたる発掘調査を実施し,これまでのところ,合わせて約3,000万円ほどを充当しております。

 先ほどの問いでございますが,水戸二中につきましては,くしくもかつての学問遺産跡地に現在も学問施設が営まれ,過去,現在にわたって文化地区として利用された歴史がございます。水戸市では,その事実と歴史性を重視しまして,新校舎は,水戸城跡の景観に配慮した設計となっております。

 さらに,広く市民に公開するため,歴史的展示施設を併設することを考えております。また,改築に際しましては,跡地の発掘調査を十分に実施し,記録保存するとともに,可能な限り現状保存に努めてまいります。

 暫定リスト登載後は,文化庁の指導を受けながら,保存管理計画の策定を行う方針でございます。

 次に,提案いたします4件の歴史遺産の文化財としての取り扱いについてお答えいたします。

 国宝級の資産としては,現在のところ,史跡の中でも学術上の価値が特に高く,我が国文化の象徴たるものとして弘道館が国の特別史跡に指定されているところでございます。他の資産につきましては,歴史的価値の高さと時代的及び類型の典型となる建造物として,弘道館内の3点の建造物,これが国の重要文化財に指定されております。

 我が国の歴史の正しい理解のために欠くことができず,かつ遺跡の規模,遺構,出土遺物等において学術上価値のあるものとして,偕楽園が国の史跡の指定を受けております。さらに,偕楽園につきましては,我が国のすぐれた国土美として欠くことができないもので,名所的,あるいは学術的価値の高いものとして,国の名勝の指定も受けております。いずれも国宝に準ずる扱いを受けております。

 旧水戸彰考館跡,日新塾跡につきましては,現在未指定でございますが,今後も発掘調査等による学術的調査の裏づけを経ながら,史跡整備を継続して実施し,将来的には国指定級の史跡となるよう資産の価値を磨いてまいる所存でございます。

 次に,世界遺産をめぐる世界的な動向についてお答えいたします。

 世界遺産は,現在800件を超す遺産が登録されておりますが,ヨーロッパの遺産の偏重等世界遺産登録に係る偏りが問題になっており,それに基づく指針が平成6年に世界遺産委員会で採択されているところでございます。

 それによりますと,単独で世界的に著名な遺産になるものよりも,複数の資産を集合させることで世界にアピールできる価値を創出できる遺産群を重視することがうたわれており,これを受けて,文化庁も原則として複数の資産で構成されることという審査基準を設けているところでございます。

 本市といたしましても,提案に際しては,このような世界的な動向を踏まえた上で提案書を提出した次第でございます。

 次に,水戸彰考館及び大日本史についてお答えいたします。

 水戸彰考館は,元禄11年,1698年,現在の水戸二中の敷地内に建てられましたが,その後時代の変遷とともに転々と場所を移し,大日本史が完成した明治39年には偕楽園内にあり,現在は,徳川博物館の敷地内に現存しております。

 大日本史は,本紀73巻,列伝170巻,志126巻,表28巻,目録5巻の計402巻を誇る,一つの藩の事業という枠組みをはるかに超えた我が国の代表的な歴史書であり,これらは,現在,常磐神社義烈館に所蔵されております。また,江戸時代の本紀,列伝の版本につきましては,水戸市立博物館でも所蔵しております。

 さらに,大日本史は,史実が政治,道徳の教訓としての意味を持つという儒教の歴史観が鮮明にあらわれた歴史書としても著名なところがございます。

 また,それとともに,大日本史を編さんする過程で,数多くの書物を刊行したり,古典等の研究などを実施したり,我が国最初の古墳の発掘調査を実施したりするなどの高度な学問的姿勢は,江戸時代の学問に大きな影響を及ぼしたことも知られており,世界遺産登録を見据えた際には,大きな意味を持つものと考えております。

 次に,日新塾跡についてお答えいたします。

 日新塾の敷地につきましては,現在約2,000平米が財団法人により保存されております。しかしながら,水戸市が平成16年度より実施している学術的発掘調査の結果,本来の敷地は,さらに広がりを持っていたことが確実視されております。

 水戸市といたしましては,今後も発掘調査を継続して実施し,日新塾の敷地の広さや建物の配置等について確認をしてまいります。

 その後は,世界遺産に必要な真実性の証明を確固たるものとし,我が国を代表する私塾である日新塾にふさわしい史跡整備を進めていきたいと考えております。歴史遺産を磨き上げていきたいと考えております。

 このようなさまざまな史跡を抱え,先人の教えを持つ現在の水戸の教育におきましては,水戸らしい教育を教育の根幹に据えて,さまざまな取り組みをしているところでございますが,先人の教えに恥じないよう,次代を担う子供たちのためになお一層努力していかなければならないと思っております。

 次に,市立競技場につきましては,各競技の基準を満たします施設,設備に整備することにより,国際,全国規模の競技会に対応できる施設として,また,地域の行事や音楽イベント等にも利用でき,スポーツ以外にも市民が活用できる施設として交流拠点にふさわしい改修を進めるものであります。

 この事業費の見直しにつきましては,電光掲示板を情報量の多い大型映像装置への変更や建設地の軟弱地盤の土壌改良工事の追加を行うとともに,設計内容を精査し,大型工事であることから資材単価を低く設定したものを積算基準に基づき再積算し,さらには,設計数量の修正もあわせて行ったところでございます。その結果,約7億5,000万円の増額が必要となり,補正予算を計上させていただき,今議会に継続費の補正をお願いしているところでございます。

 また,既存施設の利用実績でございますが,施設の休園日に当たります月曜日と年末,年始を除きます308日程度を例年開放し,週末などには,各種の競技会に御利用いただいているほか,市内の多くの学校の部活動などの練習場としても活用されており,その利用者数は,観覧者を合わせまして,平成18年度は5万5,000人ほどでございました。

 施設改修後におきましても,改修前と同様の308日程度の利用が可能と考え,今までの行事を引き続き開催するとともに,関係競技団体に新たな行事の開催を要請しているところであります。大勢の観客を迎えられる競技や行事の開催を計画してまいりたいと考えております。これらの事業を含めました年間の利用者数につきましては,観覧者と合わせまして約12万人と推計しております。

 次に,人件費につきましては,夜間の利用も可能となることから,それに対応する経費も必要となりますので,2,100万円程度を考えております。

 また,維持管理経費につきましては,施設規模が拡大されることに伴いまして,新たな機器,機材の保守点検費用が必要となることから,他の類似施設を参考に試算いたしますと,電気,水道料等も含めまして,2,900万円余りになるものと見込まれます。

 収入の見込みにつきましては,大規模な各種の競技会の誘致,開催に努めますとともに,イベントでの活用,さらに会議等に使用できます多目的室の活用なども考慮しながら収入増を図っていきたいと考えているところでございます。

 平成18年度における収入は約240万円となっており,今後,利用料金体系の見直しの検討を進めますが,これも類似施設を参考に試算いたしますと1,100万円程度が見込まれます。

 また,利用料以外にも,施設を活用した公告料等の収入についての検討を進めてまいります。

 今後とも,利用者の増加や維持管理費の一層の縮減に向けた方策を検討しながら,市民に親しまれる施設の整備に努めてまいりたいと考えております。



○議長(伊藤充朗君) 30番,福島辰三君。

          〔30番 福島辰三君登壇〕



◆30番(福島辰三君) 再質問ということですが,時間がありませんがね。この世界遺産に出して,2つ今もお話が出たんですが,品質表示の適正化法による賞味期限が切れてまたやったというのと−−これ,世界遺産で,現場へ来たら,ここ,学校が建っていてないんだもの,これにせのパンフレットでしょうよ。そしたら,これは平成17年ごろで現在はありませんよというのが公の水戸市が出すやつじゃないの。だから,このほかに,今,市長が言われたように,9件出ているんですよ。日光杉並木,足尾銅山,足利学校,草津温泉,それから水戸藩の学問・教育遺産群,それから,さきたま古墳群,千葉市の大貝塚,国立西洋美術館,先ほど言われた浦賀ドックとか。これは関東ですが,類似には兼六園とか,後楽園,明倫館,閑谷学校,市長が言われた吉田松陰の松下村塾,足利学校というものがあるんです。足利学校なんかも,これはフランシスコ・ザビエルがやってきて,1530年には生徒が3,000人もいて,日本最古の学校なんですね。こういうものも出ているわけですよ。こういうものと,60人か100人の日新塾を対象にして,また,松下村塾というのは明治の元勲が出ているところでございますから,そういうところと対当に,本当にやるのか。市長が一生懸命言われるように,歴史と伝統が大切ならば,口だけではなくてつくったら,保存したらいいでしょうよ。それを何もやらないで申請して,じゃ,歴史と伝統ということで水戸市は何をやったんだと,私は言いたいんです。こんな立派な日新塾もあるなら,放っぽっておいて,行ったらほこらしかなくて,何もなくて,何もつくってないよと,そういうばかな,口だけではだれでも言えますよ。現実に実行することですよ。

 水戸市は歴史と伝統のまち,「文教・水戸市」。それに対して,今,陸上競技場だけをつくることが歴史と伝統を守ることなのか。あそこへ33億円,これから50億円もいろいろかけるならば,こういう日新塾跡を直したって1億円か2億円だよ。それから,800年前の親鸞聖人の道場池を直したって2億円か3億円だよ。そういう水戸市の歴史を大切にして,伝統を守ってやっていくことが水戸市民の「文教・水戸市」としての,また歴史と伝統の水戸市,そして風格ある水戸市,そういう文化の薫りがする水戸市,こういうものができるんじゃないかと,私は強く要望して質問を終わります。



○議長(伊藤充朗君) 5番,飯田正美君。

 なお,民主・社民フォーラムの会派発言時間は120分となります。

          〔5番 飯田正美君登壇〕(拍手)



◆5番(飯田正美君) 民主・社民フォーラムの飯田正美でございます。平成19年第4回定例会の開催に当たりまして,私は,会派を代表いたしまして質問を行ってまいりたいと思います。

 まず,加藤市長の政治姿勢についてお伺いいたします。

 第1に,来年度予算編成方針についてお尋ねいたします。

 三位一体の改革による国庫補助金の削減や地方交付税の減額により本市財政は厳しい環境に置かれる中で,今年度は,一般会計811億7,818万2,000円,特別会計779億3,318万5,000円,企業会計99億3,172万4,000円と,総額で1,690億4,309万1,000円,借りかえ分を除くと,前年度に比べ2.2%増でありました。

 そこで,まず初めに,市長は,来年度予算の規模をどの程度とお考えなのかについてお尋ねいたします。あわせて,今年度予算では,まちの活性化を図る目的で17件の元気みと創出特別枠を目玉事業としたり,弱者へのこだわりとして,障害者支援や子育て支援事業で新規事業を盛り込まれましたが,来年度はどのようなお考えで予算編成に当たられるおつもりか,お聞かせください。

 さらに,財政再建のため,高利債務10億円の低利借りかえを行ったり,定例的経費削減を目的とした枠配分方式を外郭団体等まで拡大して経費節減を図ろうという試みがされましたが,来年度は,これら財政支出の抑制をどのように行う考えなのかについても,あわせてお尋ねいたします。

 第2に,自治基本条例についてであります。

 現在,まちづくりの指針を定める自治基本条例を制定する動きが県内でも高まってきています。新聞報道によりますと,1年かけて検討をしてきた小美玉市の自治基本条例策定委員会は,先々月,市長に最終素案を提出し,市長もこれを受けて,来年3月の条例制定に向けてかじを切ったようです。また,常陸太田市やひたちなか市でも動きが出てきています。

 地方分権の時代,地方自治体には,自主,自律の自治体運営が求められています。地方自治体が抱えるさまざまな課題に対し,どのようなことを大切にし,どのような方法により取り組むべきか,自治体運営の基本的な理念や仕組みを具体的に条例という形で法的に規定したものが自治基本条例,あるいはまちづくり基本条例などと言われるものです。

 この条例の大きな2つの柱は,行政と市民との情報の共有,市民参加,市民との協働というところです。本市では,確かに昭和59年度から多くの市民参加のもと,学区ごとに市民懇談会を開催してきた経過もありますし,行政懇談会の開催や市政モニター制度,パブリック・コメント手続も導入されてきました。そして,情報公開条例も制定されましたし,附属機関の会議の公開も制度化され,市民に身近な行政運営に努められてきました。

 しかし,これまで,水戸市は,まちづくりについて市民参加を標榜しながらも,実際には行政主導で進められており,市民が計画に主体的にかかわることは余りありませんでした。

 今,さまざまな局面で市民との協働が叫ばれています。大変響きのよい言葉ですが,自分たちのまちをどうするか,自分たちで考え,自分たちで行動に移すには,自治意識が高まらなければできるものではありません。

 市長は,これまで,我が会派の質問に対し,条例制定の趣旨については,市民参加や自治意識の高揚につながるとの一定の認識,理解を示しながらも,本市においては,個別の条例や制度,施策で対応しているとの判断をされ,まず,市民の自治意識,参加意識の高揚を高めていきたいという回答でした。それには,公民館に市民センターを併設し,ここを中心に市民と情報を共有し,市民の生の声を聞いて,その中で市民参加を深め,参加意識を高揚させたいとも言われました。

 私は,引き続き,自治基本条例の制定を求めるものですが,市民参加の一つであります市民との協働を図る上で,本年4月に市長公室地域振興課にNPO支援係ができましたので,これについて質問をさせていただきます。

 平成10年12月に特定非営利活動促進法,NPO法が施行され,個人のボランティア活動だけでなく,NPOを通じて組織的な社会貢献活動が進められています。今やまちづくりの主体として,これらは重要な役割を果たすまでにもなりました。そこで,市民との協働を推進するため,水戸市はどのような基本施策を検討しているのか,そして,これまで何をどこまで検討し,今後どのようなスケジュールで進もうとしているのか,また,協働の推進を図るために条例化を考えているのか,これらについてお尋ねいたします。私には,まだ何も見えてない感じがしてなりません。

 第3に,農業行政についてお伺いいたします。

 水戸市の農業施策の推進につきましては,平成17年4月に平成26年度までの10カ年計画として策定しました水戸市新農業基本計画に基づき,民間諸団体と行政が協力,協調して着実に実施されているかと思います。

 この計画が策定され,施行してから2年が経過しましたが,農業や食料を取り巻く大きな問題,出来事としましては,平成17年6月に本県で発生し,市内にも飛び火しました鳥インフルエンザがありました。また,世界一厳しい残留農薬検出基準ポジティブリスト制度が平成18年5月に導入されました。これは,農薬及び化学物質799種類の検査を行い,基準値を超えた場合,出荷販売をストップするものであります。このことによりまして,海外からの農産物,食品の輸入には高い垣根が設けられることになりました。特に,廉価ではありますが,農薬等使用基準の不徹底な中国産野菜食品輸入には大きな制約となり,国内農産物の安心,安全を認識する契機になったことと思います。

 最近では,和菓子の老舗であります伊勢市の赤福から始まった一連の食品偽装問題は,御福餅本家にも製造年月日と消費期限を一日先延ばしして販売していた問題が発覚し,消費期限内の御福餅から県の指導基準を上回る一般細菌が検出されたことがわかり,食品業界を揺るがしかねない問題となりました。残念ながら,今でも次々と食品偽装問題が発覚しています。

 この間,農政の方向も大きく転換がなされ,本年からは米政策改革に基づく品目横断的経営安定対策が実施されました。農業諸施策の一定規模以上の担い手への集中による効率生産を目指すものでありますが,喜ぶべき収穫の時期に需給不均衡で米価が暴落を見ており,大規模経営ほど厳しくなっています。

 これは,米消費の連続的な減少と生産調整が難しく,十分機能しなかったことにより,作況の低下にもかかわらず,生産量が需要を上回ってしまったことに起因しています。

 以上の状況を踏まえつつ,本市の農政のあり方について質問させていただきます。

 まずは,消費の回復なくして価格支持は困難であるということです。我が国の熱量ベースの食料自給率は40%に満たない状況にありまして,平成18年は39%になっています。穀物自給率に至っては27%ということで,国の安全をも揺るがしかねない驚くべき水準であります。この回復には,消費の回復が何よりであります。昨今,米を食べることが面倒であるとも言われていますが,消費が伸び悩む中での学校給食の地元産米の使用状況はどうなっているのかについてお伺いいたします。

 食育の観点からも重要でありますので,もっと回数をふやせないかということもあります。子供のときから米食にしないと成人してから栄養価の高いすぐれた食物であります米を主食にできなくなります。また,自給率の向上には消費の総量の中で残飯など無駄の部分を減少させることが重要であります。このことについて,市民的な運動がとられているのか,学校給食現場を含めてお伺いいたします。

 次に,担い手に事業を集中するための施策が品目横断的経営安定対策であります。水戸市東部の常澄・上大野,北部の国田・飯富,西部の上中妻・内原地区を中心に広大な水田が存在し,集落営農等の担い手組織がありますが,本年の米価格下落の中,どのような経営状況になっているのかについてお伺いいたします。また,どのような対策を検討しているかについてもお伺いいたします。

 次に,安全,安心な農産物の提供について,消費が地域の農業を守る点から重要でありますが,地産地消の推進についてお伺いいたします。

 生産者による農産物直売所は,20年ほど前から県内にも散見され,近年では,市内のJA系の直売所でも小規模店舗にもかかわらず,地元河和田のつちっこは,2億円以上の売り上げを達成し,活況を呈しております。

 また,本年11月8日から1カ月にわたり,泉町2丁目の泉町会館において,県北6JA,泉町商店会,県,関係市町村で組織するまちむら交流活性化連絡協議会主催のいきいきまちむら新鮮野菜市が開催され,盛況だったとうかがっております。来客者の感触について,また,このような事業の今後の展開についてお伺いするものです。

 これは,都市と農村の交流,すなわち都市農村共生の姿であるとともに,生鮮野菜の買い物に不便を来している常磐町,元山町,五軒町等周辺住民の要望に一部こたえられたのではないかと思います。私も買い物に行かせていただきましたが,率直に言って,売り場面積が狭く,品ぞろえの点で見劣りがしました。今回は,売り上げ動向を見てみるということだったのでしょうか。

 このような中,消費の喚起には,地域特産品目の育成が重要となります。県北JAでなくても,本市にも中山間地的な山根地区を抱えていますし,ナシ,ブドウ,リンゴの果樹産地もあり,多様な農業生産があります。そこで,多様な農業生産品目による地域特産品目の育成と消費の喚起の施策についてお伺いしたいと思います。

 最初に戻りますが,平成17年4月に策定しました水戸市新農業基本計画ですが,これは,平成12年のデータをもとにして作成されております。今や民間でも国でも,5年以上のデータを追うことは余りありません。当時,農業センサスがデータとして使いやすかったのだと思いますが,経済社会状況は日々変化しております。このような中,劇的に変化する農業を見通し,振興するためには,適度な時期に中途集約し,計画の修正を図っていくべきだと思いますが,市長の考え方をお伺いいたします。

 第4に,公正労働基準の確保を図るための入札改革と公契約条例について質問いたします。

 今年になってからのことですが,連合茨城に相次いで複数の方からパートの有給休暇及び時給についての電話相談がありました。その内容は,1日7時間,週5日の勤務で2年以上も働いているが,会社は有給休暇などないといって休みを取らせてくれない。でも,どうしても休みたいときは,かわりの人にその日の自分の給料を払ってかわってもらっている。また,時給も募集時は850円のはずだったが,実際には750円だった。何とか改善してほしいということでした。

 実は,これは,水戸市と労務提供型の業務委託契約を結んでいる会社で働いている人たちの切実な声であります。公契約における公正労働基準の確保について,国際的にはILO第94号条約,公契約における労働条項がありますが,日本は批准しないまま今日に至っています。

 自治体の委託契約のうち,公共工事や製造部門では最低制限価格制度,低入札価格調査制度が適用されてきましたが,いわゆる清掃業務や事務作業などの労務提供型においては,最近までこうした法制度はありませんでした。しかし,平成14年3月の地方自治法施行令改正により,自治体における労務提供型の委託契約にも最低制限価格制度,低入札価格調査制度が適用されることになりました。

 また,入札においても,価格とその他の要素,例えば,公正労働基準,環境への配慮,障害者の法定雇用率等,これらを総合的に判断する総合評価方式の導入が可能となっております。入札という機会を活用して,公正労働基準や環境,人権,男女平等参画などの価格以外の社会的価値を追及していくことは,地域公共サービス水準の向上につながるものです。そして,業務委託をめぐって,採算を度外視した低価格競争には歯どめをかけなければなりません。ダンピングのしわ寄せは,最終的には労働者の労働条件の劣悪化に行き着きます。最低制限価格制度を導入すれば,1円入札などのダンピングを防ぐことができます。この際,本市も入札改革を行うとともに,公契約条例を制定し,最低制限価格制度,低入札価格調査制度,総合評価方式を組み合わせることによって,労務提供型を初めとした公契約における公正労働基準を確立するよう求めるものであります。

 第5に,水道行政についてお尋ねいたします。

 初めに,水道水の水質管理についてであります。

 那珂川流域の水源保全対策についてお尋ねいたしますが,水戸市の水道水源は,約94%が那珂川の表流水であります。那珂川は,栃木,茨城両県を流れる河川で,これまで比較的良好な水質を保ってまいりましたが,水質汚濁が徐々に進行しています。特に,富栄養化の原因となる総燐,総窒素は増加する傾向にあります。那珂川の水の利用者は多岐にわたっているわけですが,水質汚濁物質の那珂川への流入を防止し,水質を維持,向上させるためには,栃木,茨城両県内の水道事業体や流域市町村等との連携で,水質汚濁防止対策を行う必要があります。このことについて,この間,水戸市は,那珂川水系水道事業連絡協議会等を活用して,どのような水質汚濁防止対策をとってきたのか,お教えください。

 また,先月29日,全隈町に計画されている産業廃棄物最終処分場建設差しとめ訴訟の控訴審判決が東京高裁でありました。この2審判決も,産廃処分場が設置されれば,付近の水道水の水源に汚染が出かねないと建設差しとめを命じた1審判決を支持したものであります。さらに,裁判長は,水源地付近への産廃施設設置を規制していない現行法の不備を指摘し,新たな法整備の必要性にも言及されていますが,今回の判決について,市長の所感をお聞かせください。

 また,全国でも珍しい河道外貯留方式の楮川ダムは,総貯水量197万立方メートルという実に千波湖の5倍の貯水量を誇り,昭和61年の完成以来,水戸市の水道水の安定供給を支えています。これまで,水質も良好でしたが,残念ながら平成14年度にカビ臭が発生しました。その原因物質は,藍藻類がつくり出す発臭物であり,カビ発生期間中に藍藻類が繁殖し,その繁殖の原因としては,総燐,総窒素が多く流入したこと,ダム水の循環不足,当時の気象条件などの要因が重なったためだと言われています。カビ臭の原因となる藍藻類の繁殖を抑制するため,その後,表層水と下層水を循環混合する間欠式空気揚水筒を2基増設し,7基にしたわけですが,それからはカビ臭の発生はありません。しかし,もう二度と市民の信頼を損なうようなカビ臭を発生させるわけにはいきません。信頼の回復は困難になってしまいます。

 そのためには,那珂川の水質保全とあわせ,楮川ダムの水質保全対策をさらに強化する必要があります。県内研究機関との連携のもと,新たにどのような対策を考えているのかについて,具体的にお教えください。

 次に,老朽化した施設,設備の更新,地震等の災害に対応し得る施設整備の充実についてお伺いいたします。

 水戸市の浄水施設は,昭和30年から40年代に建設されたものが多く,老朽化が進行しています。枝内,開江浄水場の機械,電気設備は,耐用年数を経過して使用されているものが多くあります。水道は,市民生活に欠かすことができないライフラインです。平成18年度については,一般会計から繰入金1億5,900万円,年度末の企業債残高263億8,200万円,そして企業債の償還ピークが平成21年となっています。今後,施設,設備の更新に当たっては,多額の財源が必要となりますが,減債積立金4億2,400万円という中,その財源確保の方法と施設,設備更新の今後の見込みについてお答えください。

 次に,水戸地区と内原地区との水道料金の格差是正についてお尋ねいたします。

 本年度の水道料金,口径20ミリメートルで20立方メートルを使用した1カ月の水道料金は,水戸地区が2,593円で,県内はもとより全国的にも低廉な料金を維持しています。内原地区は,3,850円で全国平均以上ですが,県平均以下で推移しています。しかしながら,内原地区は,水戸地区に比べて約1.5倍の高い料金となっています。水戸市・内原町合併協定書の中で,水道事業の取り扱いについては,内原町の水道事業は,水戸市の制度に統一する,ただし,使用料については3年から5年間現行どおりとするとなっています。平成17年2月に合併して以来,間もなく4年目を迎えようとしていますが,この料金格差をどのようにしていくお考えなのかについてお尋ねいたします。水戸地区に合わせるのか,内原地区に合わせるのか,あるいはそうでないのか,具体的な考え方を示していただきたいと思います。

 次に,水道業務の民間委託化についてお伺いいたします。

 市は,これまでに,検針業務や電算入力業務,料金滞納整理業務,量水器取替業務などの民間委託を実施し,平成18年度には宿日直業務,浄水場ポンプ運転業務,平成19年度には浄水場施設の保守点検業務,夜間漏水修理業務も民間に委託しました。確かに各部門の業務量がふえる中,民間で行うほうが効率的な業務はあるわけでありますが,私は,すべてを効率化の観点から判断してはならないと考えます。長い目で見れば,コスト削減だけでは不十分であり,やはり企業は人なりと言われますように,公営企業も人なりです。これから団塊世代を中心とした50歳後半層の大量退職は,水道事業を支えてきた人的資源の流失を意味します。これまで培ってきたノウハウを継承し,充実させ続けることができるかは重要な課題です。職員の働く意欲,やる気をいかに引き出していくか,人材の育成,そして何よりも民間に任せなければサービスはよくならないのか。本当に民間委託化は市民サービスの向上につながるのかという視点を常に持って対処していただきたいと思います。

 職務に精通し,高度な技術を身につけた職員がいなくなってしまったのでは委託業務のチェックさえままならなくなってしまいます。市場万能主義によって公共サービスを民営化したイギリスでは,市場的改革が行き過ぎ,公共サービスの質の劣化と低賃金労働者を生み出すだけの結果に終わっています。我が国も,民間でできるものは民間でという規制緩和第一主義とも言える行き過ぎた小泉改革路線は,今やその見直しが図られようとしています。

 今後も,安全でおいしい水の供給,安心できる水道を続けていくために,市には責任を持って良質な公共サービスの充実を図られるよう強く求めるものであります。

 最後に,赤塚駅周辺開発に伴う南北一体化の推進についてお伺いいたします。

 かつて赤塚駅周辺地区は,私の住んでいます駅南地区には,電車の乗降口がなく不便でしたし,宅地開発などもおくれていました。

 一方,駅の北口は,商店街やスーパー,金融機関などもあり,にぎわっていました。それが赤塚駅の再開発によって,駅南の工場跡地開発や基幹道路が整備されたことにより,住宅やアパート,マンション,大型スーパーが立ち並ぶとともに,商圏も広がり,今や南北が逆転して南側に重心が移ったような状況です。

 特に,大型スーパーへの買い物客は,土日祝日ばかりでなく,平日でも電車の踏切が遮断されたときは,河和田街道踏切及び水戸街道踏切を挟んで,それぞれ交通渋滞を引き起こしています。

 この交通渋滞解消と南北一体化を図るため,地元の強い要望事項であります赤塚駅西線の早期整備と水戸街道踏切の早期拡幅についてお尋ねいたします。

 赤塚駅西線については,昨年8月,地元説明会が行われました。そして,平成19年1月に事業認可を受け,詳細設計と用地測量を実施し,今年度からは用地買収に入るとのことですが,事業区間の用地買収の見込みと完成へ向けての今後のスケジュールについてお教えください。

 また,水戸街道踏切の拡幅については,JRとの協議,それに県道赤塚馬口労線拡幅の関係から,茨城県との協議が必要と考えますが,これら協議の進行状況と諸課題及び今後のスケジュールについてお教えください。

 以上で質問を終わりますが,加藤市長にそれぞれの前向きな答弁を求めるものであります。



○議長(伊藤充朗君) 答弁を求めます。

 市長,加藤浩一君。

          〔市長 加藤浩一君登壇〕



◎市長(加藤浩一君) 民主・社民フォーラムを代表されましての飯田議員の御質問にお答えをいたします。

 まず,新年度予算の規模につきましては,国の概算要求で地方交付税や臨時財政対策債が引き続き減額となるなど,極めて厳しい財源見通しとなっていることから,引き続き抑制的にならざるを得ないと考えておりますが,いずれにいたしましても,地方交付税など主要な財源の見込みが今後の国の予算編成にゆだねられているということで,現段階では予測が厳しい状況下にございます。

 予算編成方針につきましては,第5次総合計画−水戸元気プラン−の実現を目指し,現在策定を進めております3か年実施計画を基本として,真に必要な分野に重点的かつ効果的に配分をしてまいりたいと考えております。

 また,引き続き,各特別会計や外郭団体に対しましても,枠配分方式や予算節減奨励枠を設け,既存事業の見直しを進めるとともに,元気みと創出特別枠により,本市として特色ある事業を盛り込んでまいりたいと考えており,新たに難病患者福祉手当の創設や妊婦健康診査の充実,こういうものを検討してまいりたいと考えております。

 なお,財政支出の抑制につきましては,大変厳しい行財政環境の中で,今後の財政見通しにおいても,大幅な財源不足が見込まれることから,補助金等を初めとする歳出全般について徹底した見直しを行うとともに,政府資金の低利借りかえなど,公債費の適正化や歳入の確保など行財政改革の一層の推進に取り組みながら,限られた財源を有効に活用し,「元気都市・水戸」の実現を目指した予算編成を行ってまいる所存であります。

 次に,自治基本条例の制定についてお答えをいたします。

 行政運営を展開する上で市民と行政との協働が叫ばれる今日,まちづくりへの市民参加の推進については,議員御指摘のとおり,市民の自治意識の高揚が不可欠でございます。

 一方,県内の都市の取り組み状況を見ますと,平成19年8月現在,今年の8月に,策定に取り組み中だという市が2市,策定を検討しているという市が3市ございましたが,本市におきましては,まずは,地域の市民センターを中心としたコミュニティ活動やNPO等の活動の深まりを通した市民の自治意識の高揚,参加意識の高揚を図ってまいりたいと考えております。

 自治基本条例というものは,住民参加や市民協働の仕組み,NPOへの支援等について,基本理念として定めるものでありまして,これらについては,本市におきましては,既に水戸市第5次総合計画を初め,各種基本計画において位置づける,あるいは既存の条例で既に定められているという状況下にございます。

 したがいまして,自治基本条例を直ちに制定することにつきましては,今のところ考えておりませんが,今後,状況を見ながら,適時に検討してまいりたいと考えておるところであります。

 次に,市民との協働の推進についてお答えをいたします。

 市民ニーズの多様化や少子・高齢化の進行など,社会情勢が大きく変化をする中で,NPOなどの公益的な活動団体は,新たな公共の担い手として注目をしているところであり,元気で活力ある水戸市の創造には,協働によるまちづくりが重要であると認識をいたしております。

 そのようなことから,国際交流や環境などを初め,さまざまな分野で活動しておられるボランティアやNPO団体との協働を推進していくために,先進都市における事例調査などを行ってきたところでありまして,現在,その基本的な考え方等について取りまとめておるところでございます。

 今後,庁内検討組織及び関係団体等を含めた検討会議等を立ち上げまして,協働の範囲,あるいは役割分担,基本施策などの協議,これらを行いながら,水戸市の実情に即した計画策定を進めてまいりたいと考えておるところであります。

 次に,農業行政のうち,米価下落の中の経営状況とその対策についてお答えをいたします。

 品目横断的経営安定対策は,経営所得安定対策等大綱に基づき,国が平成19年度から新たに実施している事業であります。この中では,価格下落に伴いまして収入が減少した場合の補てんを4月から翌年3月までの収入を対象としていることから,担い手の経営状況の把握につきましては,平成20年4月になる見込みでございます。

 その対策につきましては,現在,国が米価下落の状況を踏まえ,品目横断的経営安定対策や米政策の見直しを進めておりますので,今後の動向を見きわめてまいりたいと考えております。

 次に,地産地消,産直の推進についてでありますが,地産地消は,消費者にとっては新鮮で安全,安心な農産物が提供され,農業者にとっては,消費者ニーズを反映した生産や販売ができるなど経営上のメリットがありまして,直売所は,消費者と農業者を直接結びつける重要な拠点となってございます。

 いきいきまちむら新鮮野菜市につきましては,県北地域の農産物の利用促進等を目的に,県北地方総合事務所の事業として試験的に実施をされたものでありまして,開催期日は約30日間のものでありまして,試算的に延べ4,200人の来客がありました。販売額は,約280万円とのことであります。今後につきましては,今回の実施状況等を精査し,検討するとうかがっております。

 次に,地域特産品目の育成と消費の喚起についてでありますが,本市では,地域によって特徴ある農業が展開されており,山根地区における果樹,あるいは常澄地区におけるブランド米水戸っ穂風彩常澄など,直売という販売形態をとることで地域の魅力となり,観光との連携により消費の喚起につながっております。

 三色干しいもや柔甘ネギなどの地域特産品については,農業者や流通関係者,行政等で構成する水戸市特産農産物等推進協議会を設置し,商品の付加価値の向上や消費者へのPR等について推進を図っているところでございます。

 特に,本市で開発をした優良種苗により生産されましたカンショを原料とする本格芋焼酎につきましては,昨年の発売以来,好評を博しており,初年度生産量5,000本を完売し,本年度は3万本を製造,さらに来年2月には新商品の発売も予定しており,地域特産品推進のモデルとなるよう販売の強化を図っているところであります。

 次に,水戸市新農業基本計画の修正についてでありますが,本計画は,第5次総合計画にあわせて策定したものでございまして,豊かな「水」と「緑」を活かした元気ある「農」の再生,これを基本目標といたしまして,3か年実施計画により施策の推進を図っております。

 今後,農業を取り巻く情勢に大幅な変化がある場合には,必要に応じ,計画の見直しを図ることも検討してまいりたいと考えておるところであります。

 次に,公正労働基準の確保を図るための入札制度改革と公契約条例についてお答えをいたします。

 入札制度改革につきましては,本年7月に建設工事における一般競争入札の拡大,ダンピングによる不良工事や賃金の不払いなどを防止するための低価格入札における失格基準価格の設定,入札価格とその他の要素を総合的に判断する総合評価方式の試行的導入などの制度改正を行い,工事の適正な履行の確保を図ってきたところでございます。

 ILO第94号公契約における労働条項に関する条約の趣旨に基づいた公契約条例の制定につきましては,現在,ILO第94号が国において批准されておりませんので,今後,国,県の動向を見きわめながら対応してまいりたいと考えております。

 御指摘の保守,管理,清掃等の労務提供型委託業務につきましては,さらに委託業務としての競争性,透明性,公平性の確保を図るとともに,適正な労働条件が確保されますよう,今後の入札動向を見きわめつつ,長期継続契約制度,さらには低入札価格調査制度,そして総合評価方式等導入の可否を検討してまいりたいと考えております。

 次に,水道行政についてのうち,全隈町産廃最終処分場裁判についてお答えをいたします。

 今回の東京高裁控訴審判決に係る産廃処分場設置計画は,平成10年1月30日付で県知事が許可した案件でありまして,今後,事業計画者の動向を見守りたいと考えております。

 また,裁判長が指摘する現行法の新たな法整備につきましては,国の問題でありますが,本市は,これまで,日本水道協会,全国水道企業団協議会等を通じまして,水道水源の水質保全対策の推進について,産廃処分場等に対する法規制を強化するよう国などに要望をいたしておるところでございます。

 次に,赤塚駅周辺開発における交通渋滞解消と南北一体化の推進についてお答えをいたします。

 赤塚駅周辺地区につきましては,水戸市第5次総合計画において,再開発事業や土地区画整理事業による拠点開発の効果を高めるため,街路事業を推進するとともに,民間活力の導入による拠点機能のさらなる充実を促進することと位置づけております。

 このため,赤塚駅周辺地区の南北一体化が図られるよう,赤塚駅西線を初め,都市計画道路8路線の整備を進めるなど,鋭意交通体系の確立に取り組んでおるところであります。

 御質問の赤塚駅西線につきましては,全長約780メートルのうち,常磐線南側の約310メートルが整備済みとなっており,残区間については,本年度より用地買収を進めるとともに,JR常磐線との地下立体交差部の設計を行ってまいります。

 さらに,立体交差区間の整備につきましては,一定の期間を要することとなりますが,引き続き早期整備に向けて取り組んでまいります。

 また,JR常磐線の踏切の拡幅については,歩車道分離により歩行者の安全と利便性を確保する上で大きな効果が得られるものでございます。このため,茨城県の協力のもとで鋭意整備を進め,平成17年3月には河和田街道踏切の拡幅整備が完了したところであり,御質問の水戸街道踏切の拡幅整備につきましても,県事業として平成20年度に事業着手する計画であるとうかがっておるところであります。

 以上,私のほうから答弁をさせていただきました。



○議長(伊藤充朗君) 教育長,鯨岡武君。

          〔教育長 鯨岡武君登壇〕



◎教育長(鯨岡武君) 次に,飯田議員の代表質問の農業行政のうち,学校給食における地元産米の使用状況と回数増についてお答えします。

 学校給食における地元産米の使用状況につきましては,昭和52年に米飯が導入され,平成12年度に県産のゆめひたち,平成15年度から水戸市産のゆめひたちを導入し,現在,米飯給食を週平均3回,100%水戸産米で実施しております。他の2回については,パン,めん類を主食として実施しており,子供たちが必要とする栄養素やカロリー,あるいは主食と副食とのバランスを考慮した献立となっておりますので,御理解いただきたいというふうに思います。

 次に,学校給食において,残飯等を減少させるための取り組みにつきましては,各担任や栄養教諭,学校栄養職員等により好き嫌いや食べ残しをなくすための指導を行っております。

 また,給食だよりや給食の時間の放送を利用し,郷土料理や世界の料理等,工夫を凝らした献立や地場産品を活用した食材について知らせることにより,子供たちの興味を喚起して,残さず食べることの大切さ,生産者への感謝の心をはぐくむよう,食の指導の充実に努めているところでございます。



○議長(伊藤充朗君) 水道事業管理者,橋本耐君。

          〔水道事業管理者 橋本耐君登壇〕



◎水道事業管理者(橋本耐君) 飯田議員の代表質問のうち,水道行政についてお答えします。

 水道水の水質管理のうち,那珂川流域の水質保全対策でございますが,本市の水源であります那珂川は,おおむね良好な水質を維持しておりますが,流域内での土地開発等による汚染が懸念されることから,平成8年度,那珂川から水利権を有する県内8水道事業体等により,那珂川水系水道事業連絡協議会を設立いたしました。これまで,那珂川本流,支流の水質検査や各事業体との水質に関する情報交換などを実施してまいりました。

 しかし,議員御指摘のとおり,那珂川への水質汚濁物質の流入を防止し,水質の維持向上を図るためには,県内の水道事業体以外の団体や国及び他県の関係市町村との連携が必要不可欠であることから,平成18年度に栃木県内の水道事業体に要請したところ,栃木県企業局が参入するなど範囲拡大に努めるとともに,水質異常時の連絡体制も構築いたしました。今後も,これら関係団体等との連携拡大を図り,那珂川流域の水質保全に努めてまいります。

 続きまして,カビ臭対策をどのように進めていくのかということについてでございますが,平成17年度から楮川ダムでのカビ臭発生の原因解明とカビ臭対策手法の確立のため,国立大学法人筑波大学等と産学官連携の共同研究を実施しております。

 これまで,主に既存データの整理,分析を行うとともに,ダムの水質及び生物調査を行いました。本年度は,底泥分析を新たに追加するとともに,カビ臭の原因となる生物の動態や増殖メカニズムの解明,そして貯水池や浄水処理過程でのカビ臭対策手法に関する研究において,モデルプラントを使用し,実証実験をしているところでございます。

 しかしながら,カビ臭発生の原因解明と対策につきましては,ダム湖以外の那珂川流域を初め,取水口,導水管路においても,水質改善の検討や今よりスケールアップしたモデルプラントでの効果検証が必要になってくると考えております。

 したがいまして,引き続き,那珂川の水源保全対策の一環であります流域調査とあわせ,これらの共同研究を進めてまいりたいと考えております。

 続きまして,施設整備の充実についてお答えします。

 水戸市の水道事業は,普及率99%を超え,市民生活に欠かすことのできないライフラインとなっております。

 一方で,議員御指摘のように,浄水場の主要な施設,特に機械,電気設備については,耐用年数を超えており,安全で安定した供給を図るためには,施設の更新や耐震化を図ることが重要な課題となっております。

 昨年度より水戸市新水道事業基本計画に基づき,一部事業を着手したところでございますが,更新事業については,多額の費用が必要となることから,経営の合理化,効率化を進めるとともに,経営基盤の強化を図り,財源確保に努めながら計画的に実施してまいりたいと考えております。

 続きまして,水道料金の格差是正でございますが,内原地区におきましては,災害発生時の迅速な対応や井戸の枯渇,さらには水質悪化などが懸念されていることから,水戸地区との一体化による安定給水確保のため,内原地区への送水管及び連絡管の整備を平成17年度から実施しており,本年度末の完成を目途に推進しているところでございます。

 料金格差の是正につきましては,内原浄水場での水生産の効率性など費用対効果を比較検討するとともに,水道事業審議会等の御意見を踏まえながら,できるだけ早い時期に水道料金を統一してまいりたいと考えております。

 次に,水道業務の民間委託化につきましては,議員御指摘のとおり,安全でおいしい水の安定供給という水道事業経営の大原則を十分に踏まえる必要があります。このことから,安全,安心を最優先するとともに,費用対効果などさまざまな観点から調査,分析を行い,民間の技術やノウハウを生かした適切な委託を実施してまいりたいと考えております。

 さらに,技術継承の問題についても,この中で十分配慮しながら実施したいと考えております。



○議長(伊藤充朗君) 5番,飯田正美君。

          〔5番 飯田正美君登壇〕



◆5番(飯田正美君) ただいまは,詳細なる御答弁をいただきまして,ありがとうございました。

 ここで,二,三質問と要望をしていきたいと思います。

 まず,自治基本条例についてでありますが,これにつきましては,6月の定例会におきまして,我が会派の代表であります玉造議員からも同じような質問がなされました。回答としましては,個別条例とか,既に制度があるので,当面は条例化を考えてないということでありますが,要望としまして,今後とも,この問題につきましては,引き続きフレキシブルな考えのもとに前向きに御検討いただきたいと思います。これは要望であります。

 続いて,公契約条例についてでありますが,平成14年3月に地方自治法施行令が改正になっておりまして,最低制限価格制度のこととか,低入札価格調査制度,総合評価方式,これらについて,こういった労務契約型についてもできるようになっております。そういう中で,できるというふうになっていても,当面やらないということになっておりますので,その辺の理由をもう少し詳しくお尋ねしたいと思います。これは質問であります。

 それから,赤塚駅の周辺開発につきましては,引き続き早期整備ということでお願いしたいと思いますが,特に,地元とか地権者の方につきましては,節目節目におきまして説明会を十分やっていただければと思います。これは要望であります。

 以上です。



○議長(伊藤充朗君) 市長,加藤浩一君。

          〔市長 加藤浩一君登壇〕



◎市長(加藤浩一君) それでは,お答えをいたします。

 公契約につきましては,先ほども申し上げましたように,ILO第94号条約が国においてまだ批准されておりませんので,今後,国の,あるいは県の動向を見きわめながら進めていきたいと思っております。

 それから,労務提供型委託業務の低入札価格調査制度等の御質問につきましては,基準の設定がなかなか難しいので,今後の一つの課題にさせていただきたいと存じております。



○議長(伊藤充朗君) 暫時休憩いたします。

            午後3時5分 休憩

      −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

            午後3時31分 再開



○議長(伊藤充朗君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 引き続き,代表質問を許します。

 8番,江尻加那君。

 なお,日本共産党水戸市議団の会派発言時間は90分となります。

          〔8番 江尻加那君登壇〕(拍手)



◆8番(江尻加那君) 日本共産党水戸市議団の江尻加那です。ただいまより,通告に従い,加藤市長への代表質問を行います。

 最初に,来年度の予算編成について伺います。

 私ども日本共産党水戸市議団は,去る11月20日,2008年度水戸市予算に対する重点要望書を提出いたしました。112項目にわたる重点要望は,市民へのアンケート等を含め,市民の切実な願いを取り入れたものです。予算編成に当たって実現されるよう強く要望するものです。

 この間,自民党,公明党政権は,高齢者に対する増税やすべての納税者に影響する定率減税の廃止など,容赦ない庶民大増税を連続いたしました。昨年に続く今年6月の大幅な住民税の増税では,市役所に2,674件もの苦情や問い合わせが殺到したほどです。住民税の増税の中でも,県民税が2倍になったことが大きな要因でしたが,茨城県は,県民税の徴収率が低い市町村に対し,2009年度分の県単独補助金を最大25%カットする制裁措置を打ち出しました。しかし,県の補助金は事業目的に応じて支出されるものであり,税の徴収とは本来無関係であり,県民税を値上げして徴収事務は市町村に行わせ,徴収率が低ければ補助金カットというのは県の役割を投げ捨てた筋違いのやり方であり,市として方針撤回を求めて抗議すべきと考えますが,市長の見解を伺います。

 加藤市長は,昨年度,住民税増税にあえぐ市民に介護保険料や下水道料金の値上げ,家庭ごみの有料化などで総額27億円の市民負担増を実施しました。地方自治体の本来の役割は,住民の福祉と暮らしを守ることであり,今こそ住民の負担を軽減し,暮らしを支える市政への転換が求められておりますが,市長の考えを伺います。

 日本共産党が今年行った市民アンケートでは,水戸市に望むことの第1は高齢者福祉,第2に公共料金の値下げ,第3が子育て支援,第4に安全,防犯対策,第5が道路,下排水対策でありました。

 そこで,高齢者福祉について,今大きな怒りが広がっている後期高齢者医療制度について,保険料に対する水戸市独自の減免実施を求めて質問いたします。

 来年4月実施の後期高齢者医療制度は,過酷な保険料と差別医療を高齢者に押しつけるものです。去る11月29日の茨城県後期高齢者医療広域連合議会が開かれ,来年度の茨城県の保険料は,1人平均年6万9,355円,月額5,780円と決定しました。介護保険料と合わせ,月1万円もの保険料が年金から天引きされた上,受けられる医療は制限されます。戦争の時代を生き抜き,現代の社会を築いた功労者である方たちに保険料が払えなければ保険証を交付しないなど,何と無慈悲な制度でしょうか。お年寄りは長生きするなということかと全国で怒りが広がり,水戸市議会を含め295の地方議会が制度の抜本的見直し,中止を求める意見書を決議しております。自民党,公明党政府は,一部凍結するとしておりますが,制度そのものはあくまで実施するとしています。

 無年金の高齢者であっても,生活保護基準以下,すなわち年80万円以下の低所得者であっても,保険料1万1,200円という負担は余りにも過酷です。

 11月29日の茨城県広域連合議会において,日本共産党の中庭次男議員と佐藤文雄かすみがうら市議2名は,生活保護基準以下の収入しかない高齢者の保険料を全額免除する修正案を提出いたしました。村上達也東海村村長も,高齢者の命と健康にかかわる問題だと,この修正案に賛成いたしましたが,賛成少数で否決となりました。

 県の広域連合が独自の減免策を行わない中,水戸市長としてできることは,市独自に保険料を減免することです。市町村が単独事業として保険料を軽減することは,後期高齢者医療制度について定めた高齢者の医療の確保に関する法律の第103条で法的に可能であり,県の広域連合が定めた条例第18条でも保険料を減免することができるとされております。

 私は,無年金,または生活保護基準以下の低所得者の保険料を全額免除する措置を来年度から速やかに実施するよう強く求めますが,市長の見解を伺います。

 第4に,乳幼児医療費助成と妊産婦健診助成について伺います。

 子供を持つ世帯やこれからまさに出産を迎える家庭では,どうしても医療費が多くなります。市は,一部補助を行っていますが,対象を拡大してほしいとの願いにこたえることです。子供の医療費助成の対象年齢を小学校卒業までに引き上げるには,あと3億5,000万円でできると,今年の3月議会で保健福祉部長が答弁しておりますが,これは一般会計のわずか0.4%です。ぜひ対象年齢を小学校卒業までに拡大して,子育て支援を大きく前進させるよう願います。

 また,厚生労働省が14回の受診が適正としている妊産婦健診は,全額無料を目指し,当面,現行2回の公費助成を最低5回以上にふやすよう求めますが,具体的な回数について,市長の答弁を求めます。

 次に,公共施設の禁煙化について伺います。

 2003年施行の健康増進法第25条に基づき,水戸市も受動喫煙を防止する対策として204の市の公共施設のうち,全体の92%に当たる188の施設で敷地内の禁煙,または建物内の禁煙を実施しています。これに対し,残り16施設,この市役所庁舎や芸術館,また,内原,常澄庁舎などでは,建物内に喫煙所が設けられ,たばこが吸えます。私は,これらの施設でも,ぜひ喫煙所を廃止して,完全禁煙にすべきだと考えますが,見解を伺います。

 次に,大工町1丁目市街地再開発事業の問題点について質問いたします。

 この事業が現在さまざまな問題を抱え,行き詰まっていることはだれもが認めざるを得ない状況です。

 一つに,2回にわたり入札が流れ,建築工事の業者が決まらないという前代未聞の事態です。総事業費138億円のうち,建物工事は約108億円,入札では20億円もの開きがあったと言われておりますが,多額の補助金を交付する事業にもかかわらず,不透明な点が多過ぎます。市長は,事業の経過を市民に説明する責任があり,これまでの入札予定価格と応札価格を明らかにしてください。

 さらに,市長は,10月16日,再開発組合理事長の西野一郎氏,水戸信用金庫代表らを市役所に呼び,確約書を結んで現状打開を促すという異例の対応を行いましたが,この確約書で何を約束させたのか,その内容をお聞きいたします。

 既に,補助金39億2,100万円のうち,約12億円が投入されましたが,今になって建物内容が変更されました。11階建てだったホテルは9階建てとなり,客室は101室から80室に減りました。駐車場も347台が320台になりました。さらに,設備や仕上げ材のグレードも落とされるようです。当然,積算に基づく補助金も減額になると考えますが,市はあくまで当初の予定どおりの補助金額を投入するのか,市の対応を伺います。

 さらに,再開発組合の主なメンバーが資本金1,000万円を出資し合ってつくった保留床管理法人株式会社フロンティア水戸に対し,水戸市は,無利子で10年据え置き,25年返済という破格の条件で2億6,000万円を貸し付けます。

 フロンティア水戸は,58億円分の保留床を譲り受け,商業テナントの賃貸や駐車場運営,またホテルオークラへの運営委託を行うとしていますが,一体事業が成り立つのでしょうか。採算がとれず,また借り手がいなければ破綻は免れません。そうなれば,この資本金わずか1,000万円のフロンティア水戸への水戸市からの貸付金は回収不能となる危険が非常に高いと言わざるを得ず,融資した根拠と返済の見込みについて,市長の考えをお聞きいたします。

 採算や事業成立の見通しが立たない,この大工町再開発への税金投入は中止するよう強く求めます。

 次に,公共交通について質問いたします。

 多くの市民から,これまで乗っていたバスがなくなってしまった,出かけていっても帰ってくるバスがない,病院や買い物にも行けず困っているという声がたくさん寄せられております。政府がバス路線の廃止規制を許可制から届出制に緩和した2002年以降の水戸市内バス路線の増減状況を伺うとともに,公共交通のあり方に対する市長の考えをお答えください。

 特に,車を持たない高齢者や児童,生徒の交通手段を確保することは,まちづくりにとっても大変重要な課題です。高齢者が安い料金で便利に利用できる乗合タクシーの要望が年々高まっており,タクシー事業所や送迎サービスを行うNPOなどの機能を生かして,一日も早い乗合タクシーの運行実現を求めます。

 また,来年の春,山根小学校の前を通るバス路線が廃止の予定です。学校への登下校にこのバスを利用していた全生徒の半数が4キロメートル近くある学校への足がなくなってしまいます。双葉台中学校へのスクールバス,これを増便して対応するなど,何らかの市の対策を求めますが,市長の考えを伺います。

 次に,河川の水質改善と霞ヶ浦導水事業について質問いたします。

 市長は,桜川,千波湖の水質浄化は,霞ヶ浦導水事業による那珂川からの導水以外に方法はないとしております。しかし,那珂川の漁業協同組合は,取水口建設に絶対反対を表明し,千波湖や桜川の浄化は,周辺の下排水整備こそが最も有効な対策であると指摘しておりますが,まさにそのとおりでございます。

 しかし,市が毎年作成する水戸市の環境という資料がありますが,これを見ても,近年,公共下水道の普及率が向上し,水の汚れぐあいを示すBODの値が桜川ではどの地点でも基準値5.0ミリグラム/リットルを達成して3.4ミリグラム/リットルに改善され,逆川,沢渡川では未達成ではあるが,下水道の普及に伴い,年を経るごとにBOD値は減少傾向にあると示しております。今後,下排水処理の整備が進めば,客観的には那珂川からの導水に頼らなくても河川の浄化は可能ではないでしょうか。現状と市長の考えを伺います。

 国土交通省は,今年9月,茨城,栃木県内7つの漁協との漁業権交渉が決着していない中,那珂川の取水口建設工事を来年3月着工すると突然通告いたしました。これに対し,那珂川漁協は,取水口建設反対を決議し,工事と事業の中止を求める1万3,636人分の署名を集めて11月30日国交省に陳情を行いました。

 茨城県のアユの生産量は全国1位で,中でも那珂川は,天然アユがのぼる全国100名川の一つです。片や霞ヶ浦導水事業は,21世紀環境委員会が選定した無駄な公共事業100選の一つとなっております。市長として,どちらを推進すべきか問われます。

 国は,現地での実物大施設により,魚の吸い込み防止対策の効果を実際に確認していただくと言っておりますが,約15億円かけて建設するのは実物大施設ではなく,まさに本物です。取水口の幅は50メートル,この本会議場の幅が15メートルあると聞きましたので,この3倍以上もの幅の巨大な口が那珂川の水を一気に吸い込んでいくのです。そして,取水口より上流10キロメートルの間には,天然アユの産卵場があります。

 漁業関係者が生態系の違う霞ヶ浦の水を流し込んで那珂川の清流を台なしにし,かわりにアユやサケなど貴重な自然をはぐくむ那珂川の水を持っていくなど,とんでもない環境破壊だとして,取水口建設に同意しないのは当然です。

 また,この取水口の予定地のわずか150メートル離れた川上には,水戸市の枝内取水口があり,直近に霞ヶ浦の水が送水されれば,水戸市の水源水質に与える悪影響もはかり知れません。霞ヶ浦導水事業は,総事業費1,900億円で,1984年に着工して以来23年,既に事業費の75%が投入されましたが,トンネル工事の進捗率は32%です。全く先の見えない事業であるばかりか,人口減少,水余りで都市用水の確保という最大の目的が既に失われております。

 導水事業を進める突破口となる,この水戸市内への取水口の建設を強行することは許されません。国及び県に工事着工中止を申し入れるよう求めますが,市長の見解を伺います。

 最後に,清掃行政について質問いたします。

 10月11日の市議会総務環境委員会で,市は,新ごみ処理施設の整備に向け,下入野町を候補地として,小吹の清掃工場の移転と新たな最終処分場やリサイクルプラザの整備について,来年3月まで調査すると報告いたしましたが,その内容について4点にわたり伺います。

 第1に,施設規模に深く関与するごみ量の見込みについてでありますが,水戸市新ごみ処理基本計画では,2010年までにごみの排出量を20%減らす大目標を打ち出しております。しかし,現在のごみ量が一体幾らで,どれだけ減らすのか,そのために,行政と市民は何をするのかについて多くの市民は知らされておりません。減量化に向けた積極策が必要と考えますが,市の具体策を伺います。

 第2に,新たにリサイクルプラザの整備が検討されていますが,現在,水戸市では,燃やしていますプラスチック,これを容器包装リサイクル法に沿って分別収集し,再資源化すべきと考えますが,見解を伺います。

 第3に,新ごみ処理施設の事業費についてです。水戸市の概算では,最大で焼却施設が約140億円,リサイクルプラザが約17億円,最終処分場が約83億円と3つの主な建物で合計240億円です。さらに,用地代や周辺整備を含めると倍近くの予算が推測されますが,事業費の計画についての検討状況を伺います。

 第4に,既存施設のあり方についても調査項目となっておりますが,小吹町の施設の解体,撤去は,今後考慮されていくのでしょうか。というのも,新しい焼却施設をつくった自治体で解体の予算がなく,古い施設をそのまま放置している自治体が多数あります。環境省の調査によると,2004年時点で,全国で661カ所ある停止した焼却施設のうち,実に314カ所が解体されずに放置されております。小吹町では,建設当時より住民による環境整備促進協議会が組織され,耐用年数が来た場合には,既存施設を解体し,別の場所に移転することを強く要望しておりますが,市長の考えをお聞かせください。

 そして,ごみ袋が有料化されたのにもかかわらず,集積所のカラス対策や不法投棄のごみが一向に改善されないとの声が寄せられています。対策を進めるとともに,1枚30円という内原地区や茨城町と比べても高い水戸地区のごみ袋を当面20円に引き下げるよう求めます。

 ごみ袋料金の3分の1,額にして1億9,804万円が余剰金となっており,20円への値下げは十分可能です。

 以上で質問を終わりますが,答弁によりましては,再度質問をさせていただきます。



○議長(伊藤充朗君) 傍聴席の方はお静かにお願いをいたします。

 答弁を求めます。

 市長,加藤浩一君。

          〔市長 加藤浩一君登壇〕



◎市長(加藤浩一君) 日本共産党水戸市議団を代表されましての江尻議員の御質問にお答えをしてまいりたいと思います。

 まず,個人県民税の徴収率に基づく県単補助金の削減につきましては,県からその実施案が示されたところでありますけれども,平成19年度の個人県民税の徴収率が90%以下の市町村に対しましては,21年度の県単補助金について25%の削減を行うとのことでございます。このようなペナルティーを与えるということでございます。対象としては,合併及び原子力地域関係の補助金や医療福祉費助成,在宅障害児福祉手当等を除いたすべての県単補助金が,原則として対象となりますよということでございます。

 したがいまして,私といたしましては,このような制度は取り入れるべきではないと申し入れたところでございまして,補助金削減になれば,県補助事業の実施が難しくなることも考えられますので,今後の県の動向に十分留意をしながら適時適切に対応してまいりたいと考えております。

 次に,後期高齢者医療制度の保険料に対する市独自の減免実施についてお答えをいたします。

 去る11月29日の茨城県後期高齢者医療広域連合議会におきまして,所得割率は7.6%,均等割額は3万7,462円と決定されたところでございます。

 茨城県を全国平均から見ますと,所得割率,均等割額ともに下回っておりまして,妥当なところであると考えます。その要因については,1人当たりの平均所得金額が全国の1人当たりの平均所得金額に比べて低いこと,さらに医療費が全国平均より低い水準にあることによるものであります。

 また,高齢者の医療の確保に関する法律第103条では,「後期高齢者医療に要する費用に対し,補助金を交付し,又は貸付金を貸し付けることができる」と規定されておりますが,本市独自の軽減策は,他市町村とのバランスの関係等もあり,実施は困難であると考えております。

 なお,低所得者の保険料については,広域連合条例において,世帯の所得水準に応じて,均等割額を7割,5割,2割それぞれ軽減する措置が実施されていることとなります。

 次に,乳幼児の医療費助成についてでありますが,乳幼児への医療福祉費支給については,県の補助事業として実施をしており,その補助対象は,平成17年11月から3歳未満児から未就学児まで拡大してございます。対象年齢を小学校卒業までと拡大することは,さらなる財政負担等を伴うことから難しいものと考えております。

 次に,妊婦健診の助成拡大についてお答えをいたしますが,健康な妊婦,安心な出産を迎える上で,妊娠中の定期健診は極めて重要であり,その必要性について周知を図っているところであります。

 現在,健診費用の助成につきましては,妊娠前期及び妊娠後期に各1回ずつ,合わせて2回の公費負担を実施しております。

 本年1月,国において,妊婦健診の公費負担の望ましいあり方として,健診の時期,内容等,さらに回数については5回程度という考え方が示されましたので,今後検討してまいりたいと考えております。

 次に,公共施設の禁煙化についての御質問にお答えをいたします。

 健康増進法の施行に伴い,本市におきましても,平成15年8月に策定をいたしました市施設における受動喫煙防止対策に関する指針,これに基づきまして,各施設において実施方針を定め,内原地区の施設を含めたほぼすべての施設において,全面禁煙または完全分煙を実施しておるところであります。

 また,受動喫煙防止対策の徹底に向けましては,ポスターの掲示や文書などによりまして,来庁者や職員に対する啓発に努めてまいりました。

 本庁舎を初め,現在,完全分煙としている施設につきましては,議員御提言の建物内を全面禁煙化することにつきましては,さまざまな来庁者に対しましても配慮しながら,他の自治体の状況も踏まえ,今後の課題としてまいりたいと考えております。

 次に,大工町1丁目地区市街地再開発事業の御質問にお答えをいたします。

 初めに,本年1月及び3月に実施をいたしました施設建築物工事の入札は,結果として落札に至らなかったところであります。その予定価格など入札に関する事項の公表につきましては,国の関係省庁の取り扱い指針に基づいて行っておるものであります。

 当該事業におきましては,今後,再入札の公告を行い,契約締結する予定にありますので,契約を締結した後,遅滞なく公表してまいりたいと思います。

 また,現在,市街地再開発組合においては,去る6月20日に建築基準法が改正されたことを受け,新たな建築基準に適合するよう作業を進めているところであります。

 市といたしましても,本事業の早期実現が図られるよう,市街地再開発組合に対しまして指導を行ったところ,確認申請など必要な手続を迅速に進め,平成20年7月までに施設建築物工事の契約を締結し,確実に事業を完遂することを記した確約書の提出があったところであり,今後の事業の実効性が担保されたものと考えます。

 また,組合では,建築物の設計や設計金額についても,見直すこととしており,この見直しとあわせ,市といたしましても,補助金額等を精査するとともに,早期の工事発注に向けて適切な指導,助言を行ってまいります。

 次に,無利子貸し付けにつきましては,再開発ビル完成後の初期段階における管理運営会社の円滑な経営に資するため,国の制度を活用し,必要な資金の一部を貸し付けるものであり,市といたしましては,引き続き,計画的な貸し付けの実施とともに,償還計画に基づく返済についても適切な管理を行ってまいりたいと考えます。

 次に,地域公共交通の活性化に関する御質問にお答えをいたします。

 本市では,地域の生活に密着をした交通手段として,路線バスが重要な役割を果たしておりますが,自動車社会の進展などの影響によりまして,利用者は減少傾向にございます。

 バス事業者においては,中心市街地循環バスや水戸医療センター行きのバスなど新たな利用者の確保に向けて系統の新設等を行ってきたところでありますが,平成14年2月に改正道路運送法が施行されまして,乗合バス事業の参入,撤退が自由化されたことに伴いまして,不採算等の理由により,市内の21系統,約34キロメートルの路線が廃止となるなど,地域の方々の移動手段の確保が課題となってございます。

 このような中,本市では,第5次総合計画に基づき,市民の移動手段の確保を図るため,バス路線廃止の対応策について検討を進めるとともに,バリアフリー環境の充実に向けまして,ノンステップバスを導入する事業者に対しましては,事業費の一部を補助しているところでございます。

 公共交通を維持し,市民の移動手段を確保していくためには,何よりも多くの方々にまず利用していただくことが重要でありますので,引き続き,利用環境の向上や効率的な運行等について,関係機関との連携を図りながら検討を進めたいと思います。

 また,本格的な少子・高齢化が進行する中,暮らしやすい地域づくりとともに,環境保全などの観点からも,公共交通の必要性はこれまで以上に高まっておりますので,路線バスを初め,御提案のありました乗合タクシーも含めた本市における公共交通のあり方等について,今後,都市交通の円滑化に向けた総合的な研究を行う中で,調査,検討を進めてまいりたいと考えます。

 次に,桜川,千波湖の水質改善と霞ヶ浦導水事業についてお答えをいたします。

 本市の豊かな水と緑は,かけがえのない大切な財産であります。私は,この貴重な自然環境の保全と再生に努めているところでありまして,特に,「水の都・水戸」を象徴する千波湖の水質浄化を実現し,透明感あふれる美しい湖面を復元したいと考えております。

 千波湖は,水深が浅く,フラットな湖底で成り立っていることや流入河川の状況など,その自然形態から湖水の水循環が緩やかで汚濁の進みやすい閉鎖性のある湖沼でありますので,下水道の整備による流入河川の水質改善はもとより,霞ヶ浦導水事業を活用してきれいな那珂川の水を定量的に千波湖に導水し,水循環を促すことが水質浄化に最も効果的であると考えております。

 これまで,水戸市では,千波湖の水質浄化につきましては,ホテイアオイの繁殖であるとか,あるいは長毛ろ過方式であるとか,あるいは私どもが子供のころは,かつて千波湖の水を抜いてアオコを防いだこともそれぞれありましたけれども,現在考えられますことは,あの千波湖の湖底からの水,湧水もヘドロでとまっております。したがって,今申し上げたような定量的なきれいな水をそこに導入する以外に千波湖の水質を回復することはできません。

 同時に,下水道の整備による河川汚濁の減少についてでありますが,これは御質問のとおり,河川の水質は,下水道整備の進捗に伴いまして,改善が図られつつございます。各河川流域における下水道整備の状況は,平成18年度末の整備率で,桜川流域では44.1%,沢渡川流域では49.6%,逆川流域では44.4%となっておりますが,これに対し河川の水質の状況では,水質の指標となるBOD量を平成8年度に対する平成18年度の削減率で見ますと,桜川が47%,沢渡川が66%,逆川が50%となっており,明らかにそれぞれの河川の水質が改善されつつございます。

 今後も,平成20年度市街化区域内概成を目標にいたしまして下水道整備を推進し,生活環境の改善とともに,河川の水質汚濁防止に努めてまいりたいと考えております。

 次に,霞ヶ浦導水事業による千波湖の水質浄化についてでございますが,本市では,これまでも,千波湖の水質浄化に向けた各種施策に取り組んできたところでございますが,そのことは,ただいま申し上げたとおりであります。これまで以上に千波湖への通水を可能とする霞ヶ浦導水事業の完成を大いに期待しているところでありまして,これまでも国に対し早期完成を強く要望してきたところであります。

 しかしながら,霞ヶ浦導水事業につきましては,那珂川の水産資源への影響や河川環境への影響などを懸念されている関係者の方々もおられますので,国においては,現地での実物大施設によりまして,まず心配される迷入防止対策を講じた上で,その効果を実際に確認していただく取水試験を実施することとしております。

 これは,那珂川から実物大施設により取水して,そして今既に完成をしたこの霞ヶ浦導水事業の,これ,河和田までできていますから,そこに定量の水を流して,そして桜川に水を落とす。その中で,いわゆる本当に迷入があるのかどうなのか,このことについて外部の専門家による委員会を設置して,迷入防止対策の結果について評価をいただくということになっております。

 したがって,見直しが必要となった場合には,追加対策を行い,この第三者,いわゆる学者,あるいは水産者,その他の方々による委員会において迷入防止対策などの効果が確認されるまでは,本格運用には入らないと,このようにうかがっております。

 いずれにいたしましても,霞ヶ浦導水事業は,桜川や千波湖の水質浄化に加え,水の安定的な供給を確保するためにも重要な事業でありますので,国においては,引き続き,取水口建設工事について御理解が得られるよう努めていただくとともに,実際に対策の効果を確認しながら,関係者の方々の御心配や不安を払拭した上で事業の推進に努めていただきたいと考えておるところであります。

 本市におきましては,既に水戸トンネルが完成しておりますので,ただいま申し上げましたように,那珂川の取水口が完成することにより,最大で毎秒3トンの水を桜川へ通水することが可能となり,計算上では,千波湖の水が3日で1回入れかわることとなります。これまで以上に桜川や千波湖の水質浄化が図られるものと大いに期待をするとともに,引き続き,那珂川の取水口の早期着工及び霞ヶ浦導水事業の完成に向けた予算確保について,国に対し要望してまいりたいと考えております。

 そして,霞ヶ浦導水事業を初めとした清流ルネッサンス?に基づく事業を通じて,千波湖の美しい湖面の再生に努めるとともに,子供たちが喜んで水遊びができるような親水空間を持った千波湖につくり上げていきたいと考えておるところであります。

 続きまして,清掃行政に関する御質問にお答えをいたします。

 まず,ごみ減量化目標値20%につきましては,環境省の示す循環型社会形成推進基本計画に準拠して,平成22年度のごみ量を平成12年度比で20%減量すると,新ごみ処理基本計画に位置づけたものでございます。この減量化目標につきましては,ホームページへの新ごみ処理基本計画の掲載や各種説明会などで情報提供を行っているところでございます。また,今後のごみ減量施策といたしましては,家庭ごみのさらなる減量や事業系ごみ減量のための取り組みをより一層進めたいと考えております。

 次に,現在,焼却処理しておりますビニール袋などのその他のプラスチック製容器包装などのプラスチック類につきましては,新たなごみ処理施設の整備を検討する中で,容器包装リサイクル法に沿った対応を考えてまいります。

 また,新たなごみ処理施設整備の事業費及び既存施設の撤去についでありますが,現在,課題対策調査班の中で調査,検討を進めている段階であり,詳細な資金計画の立案までには至っておりません。

 また,既存施設につきましては,今後,検討を進めてまいりたいと考えております。

 また,家庭ごみ有料化に伴います指定袋の価格につきましては,ごみの減量に実効性があることや将来の施設整備のための一般廃棄物処理推進基金へ積み立てたいと考えております。こういったようなことから,一般廃棄物手数料として議決されたものでございますので,御理解賜りますようお願い申し上げ,なお,基金の使途につきましては,引き続き,市民に情報提供してまいりたいと,かように考えております。



○議長(伊藤充朗君) 教育長,鯨岡武君。

          〔教育長 鯨岡武君登壇〕



◎教育長(鯨岡武君) 江尻議員の代表質問のうち,山根小学校に通う児童,生徒の交通手段確保についてお答えいたします。

 山根小学校に通学する児童のうち,木葉下地区や谷津地区などの児童16名は,双葉台中学校へ通学するために市が委託して運行しているスクールバスや路線バスを利用しております。

 路線バスの存続については,これまでも関係機関を通じて要望してきたところですが,将来的には,存続が難しい状況にございます。

 このような状況の中,児童の通学に支障を来さないよう,現中学校スクールバスの拡充などの検討を進めてまいりたいと考えております。



○議長(伊藤充朗君) 8番,江尻加那君。

          〔8番 江尻加那君登壇〕



◆8番(江尻加那君) 1点のみ,再度質問をいたします。

 後期高齢者医療制度,この保険料に対する市の独自減免を再度求めます。国がこの不十分ながらも法律で保険料7割減免を行うという低所得者というのは,年収168万円としていますが,水戸市では,75歳以上の市民の31.5%,約8,300人がこれに該当しますが,7割減免といいましても,無年金であっても,また年金が1万円,2万円しかなくても,さらに生活保護基準を下回る年金しかなくても,保険料が1万1,200円かかる。私は,これはとても妥当であるとは言えません。8,300人すべてを全額免除するには,9,300万円あればできます。

 私ども日本共産党が求めたのは,このうちでも,さらに所得の低い年80万円以下の方に限っての全額減免措置です。そうなれば,もっと少ない予算で無料にすることができます。フロンティア水戸に2億6,000万円も融資する財源があるのであれば,税金の使い方をかえて,それを高齢者福祉に回してほしいというのが庶民,高齢者の切実な願いであります。ぜひ市長においては,高齢者の命と健康を守るという観点に立って,水戸市独自での減免実施をしていただきたいと強く求めまして,再度の質問を終わります。



○議長(伊藤充朗君) 市長,加藤浩一君。

          〔市長 加藤浩一君登壇〕



◎市長(加藤浩一君) 江尻議員の再質問につきましてお答えをいたします。

 この御質問につきましては,過般,後期高齢者医療制度の議会の中で,共産党さんからの提案がございましたけれども,結果的には否決をされたという状況にございます。

 今,再質問の中で,高齢者の医療の確保に関する法律第103条の規定に基づき,補助金を交付して,生活保護基準以下の収入の世帯に対する被保険者について,水戸市居住の被保険者の保険料を減免することについてどうなんだと,こういうことでありますが,極めて,私自身も生活保護以下の人たちということでありますから,本当に心は痛みます。心は痛むけれども,同じ広域連合の他の市町村との中で決定した事項についてでございますので,バランスを欠くことになりますので,実行は困難だというふうに考えざるを得ないということでございます。

 しかしながら,低所得者に対しましては,所得に応じて,今御質問の中にもございましたとおり,7割,5割,2割の軽減措置がございます。同時に,この広域連合条例の中で,第18条に減免規定がございます。これは,自然災害やあるいは幾つかの条件がありますけれども,これは広域連合条例の中での第18条に減免措置がありますので,こういうものも十分に御活用いただければ大変ありがたいことだなと,こういうふうに考えております。

 以上であります。



○議長(伊藤充朗君) それでは,以上で,代表質問は終わりました。

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△次回の議事日程の報告



○議長(伊藤充朗君) それでは,次回の議事日程を次長兼議事課長から報告させます。

          〔次長兼議事課長,報告〕

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             議事日程(第3号)

                  平成19年12月11日午前10時開議

                 (                  )

                  第4回水戸市議会定例会

第1 議案第93号=ないし=第116号

第2 報告第38号

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○議長(伊藤充朗君) 本日は,これにて散会いたします。

            午後4時19分 散会