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福島県 いわき市

昭和58年  6月 定例会 06月13日−02号




昭和58年  6月 定例会 − 06月13日−02号







昭和58年  6月 定例会



              昭和58年6月13日(月曜日)

議事日程 第2号

 昭和58年6月13日(月曜日)午前10時開議

日程第1 市政一般に対する質問

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本日の会議に付した事件

            〔議事日程第2号記載事件のとおり〕

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出席議員(47名)

 1番   岩城光英君   2番   斉藤八郎君

 3番   馬目清通君   4番   佐藤芳博君

 5番   樫村弘君    6番   白土和男君

 7番   若松昭雄君   8番   青木稔君

 9番   酒井隆郎君   10番  高萩充君

 11番  政井博君    12番  人見一君

 13番  水野五郎君   14番  永山哲朗君

 15番  菅波庄助君   16番  永井俊正君

 17番  草野正辰君   19番  緑川定美君

 20番  円谷裕一君   21番  宮川えみ子君

 22番  伊東達也君   23番  鹿島清三君

 24番  菅野留之助君  25番  大平多太男君

 26番  斉藤誓之助君  27番  間宮俊彦君

 28番  矢吹康君    29番  蛭田仁君

 30番  安藤正則君   31番  鈴木利之君

 32番  吉田正登君   33番  小野昌太郎君

 34番  木内浩三君   35番  芳賀定雄君

 36番  柳楽孝作君   37番  磯上久美君

 38番  藁谷勝男君   39番  四家啓助君

 40番  市橋武君    41番  渡辺多重君

 42番  斉藤隆行君   43番  鈴木正平君

 44番  大村哲也君   45番  鈴木勝夫君

 46番  佐久間昭君   47番  多賀重吉君

 48番  小林周喜君

欠席議員(1名)

 18番  雨宮幸夫君

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説明のため出席した者

 市長        田畑金光君    助役        橋本渡君

 助役        池田清君      収入役       坂本平助君

 教育委員長     岡田三栄君    教育長       小泉毅君

                    選挙管理委員会

 代表監査委員    岡田清君               宮沢庸君

                    委員長

 企画部長      作山優君     総務部長      須永恭平君

 財政部長      鈴木栄君     市民環境部長    近野忠弘君

 福祉厚生部長    山野辺益弥君   農林部長      御所脇八州男君

 商工水産部長    松本正盛君    土木部長      沢田次男君

 都市建設部長    古内義光君    消防長       佐藤広文君

 水道局長      杉山保久君    教育次長      布田功君

 秘書室長      杉本大助君    参事(兼)総務課長 菊地賢一君

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事務局職員出席者

 事務局長      永山巌君     参事(兼)課長   舛田良作君

 課長補佐(兼)係長 鈴木司君     主任主査(兼)係長 熊谷昭吉君

 主査        鈴木研三君    主査        吉田邦弘君

 主査        芳賀義隆君    主査        薗部公昭君

 主査        楠山智一君    主査        坂本浩之君

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                午前10時1分 開議



○議長(渡辺多重君) これより本日の会議を開きます。本日の議事は、配布の議事日程第2号をもって進めます。

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△日程第1 市政一般に対する質問



△菅波庄助君質問



○議長(渡辺多重君) 日程第1、市政一般に対する質問を行います。配付の質問通告表の順に発言を許します。15番菅波庄助君。



◆15番(菅波庄助君) 〔登壇〕(拍手)15番、新政会の菅波庄助であります。質問に入ります前に御要望を申し上げたいと思います。今6月定例会終了後の6月26日は、御承知のとおり、昭和22年以来、13回目を数える参議院議員の選挙であります。乱立とまでいわれております18政党が、初の比例代表選挙及び選挙区選挙に430人が立候補し、改選定数126議席を目指して激しくしのぎを削っているのが現況であります。日本国憲法における両院の一つとして、参議院が置かれておりますが、その立場は衆議院の予算の先議権などと比較し、ともすれば弱い立場にあると見られる関係から、毎回、参議院議員選挙の投票率はどの選挙よりも低い投票率を示しているのが実態であります。

 このような経過の中で、今回初の比例代表選挙は個人への投票ではなくして、政党に対する投票という関係から、なお関心が薄くそれが無関心有権者層をつくり出してしまうのではないかと深く心配されるのであります。そうすれば、即投票率の低下となり、それが政治に対する無関心者を、なおふやしてしまう恐れがあるのであります。いま私たちは政治を論ぜずして日常の生活はあり得ないとまでいわれております。国を挙げての行革、臨調、財政再建、それが直ちに当いわき市に対しても直接の連動、はね返りがあることと考えれば、市長におかれましては、来る26日を目指し、一層有権者に強く呼びかけ投票率を高めることによって参政権を行使した市民の力強いバックアップを受けた中から、いわき市の真の歩むべき道を見きわめ、市政を執行していただくことを強く要望しながら、通告順にしたがいまして、市政一般に対する質問を行います。

 まず、質問の第1は、市長の政治姿勢についてであります。

 当面するいわき市の特別職の人事問題、すなわち、水道事業管理者の選任についてであります。

 本問題につきましては、去る3月の定例会において、わが会派の四家議員が代表質問の中で、助役を初め一連の人事問題について、市長にただした際にも取り上げたところであります。この四家議員の質問に対し、市長は、「特別職の人事は、市政運営の円滑な推進を図る上で、きわめて重要であります。特に、現下の厳しい社会経済情勢と今後ますます多様化する行政運営に思いをいたすとき、適材を得ることが最も肝要であり、人格、識見ともにすぐれた適任者を選任したい」と答弁され、さらに、「一部の新聞の報道によれば、村上武士氏を水道管理者に選任したいとの意向がおありとのことだが、この真偽のほどについて伺いたい」とただしたのに対し、市長は、「そのような新聞報道があったのは知らなかった」として、態度を明らかにされず、「今後、重要人事案件については、慎重に対処したい」との答弁に終始されたのであります。そこで私は、これらの経過を踏まえて次の点についてお伺いをいたします。

 質問の第1は、水道事業管理者の選任についてであります。

 御承知のように、地方公営企業法の適用を受ける当市の水道事業は、同法第7条の2の規定にもありますとおり、「管理者は、地方公営企業の経営に関し、識見を有する者のうちから地方公共団体の長が任命する」とあり、制度的には管理者の選任については、議会の関与するところではないわけであります。しかし、一方において管理者は、地方公共団体の長の補助機関ではありますけれども、公営企業の自主性を明らかにし、経営の能率化を担保するために管理者には相当広範な権限が付与されております。このような広範な権限を有し、かつ、市民の生活に欠くことのできない水道事業のトップとしての管理者は、公営企業の能率的、合理的な経営管理体制を確立できるだけの十分な資質を備えていなければならないのは当然の要求なのであります。

 ところで、去る4月以来前任者の任期満了によって、現在のところ水道事業管理者は空席となっており、水道局長がその職務を代理していることは、各位御承知のとおりであります。確かに地方公営企業法の第13条は、管理者の職務代理に関しての規定ではありますが、本来同法の予定するところの職務代理は、管理者が病気のため、みずからその職務を行うことができない場合等の、きわめて限られた範囲内で活用されるべき性格のものであります。

 そこでお伺いしたいことは、去る3月定例会において市長が答弁されました、重要人事案件については、慎重に対処したいという前提で今日まで検討をされてきているものと受けとめておりますが、3月定例会以降、市長は水道事業管理者の選任問題について具体的にどのように対処されてきたのか明らかにしていただきたいのであります。

 質問の第2は、5月11日付福島民友新聞によれば、以前にも話題になった人物が、6月1日付をもって水道事業管理者に選任される見込みと報じられておりますが、市長は、この報道をどのように受けとめ、どのように考えられているのかお伺いするものであります。もちろん私は、水道事業管理者の選任に当たっては、前段申し上げたとおり議会の同意を必要としない特別職であることは、十分承知しておりますが、市長が、去る3月定例市議会で四家議員に御答弁されましたとおり、市政運営の円滑な推進を図る上できわめて重要な人事の一つであることに思いを新たにしながら伺うことを付言するものであります。

 次の質問は、地域公民館建設補助金の見直しについてであります。

 市民が広くコミュニティーの輪を広げ、地域生活の向上を図るため、地域公民館の整備は市政執行上重要な課題であることはいまさら申すまでもありません。これら地域公民館の整備については、電源三法交付金による建設を初め、工業再配置法、農山漁村振興対策特別事業等による補助事業のほか、市単独事業として、地域公民館建築費補助金をもって、その建設促進を図ってきたところです。しかしながら、これら補助金は、その性格上一律ではなくあるものは全額補助金で賄えるものもあれば、その反面、地域に高額の地元負担を必要とするもの等があり、その差異について、市民の間にいろいろと不満があることは事実であります。中でも市単独の地域公民館建築補助金は、幾たびかの改定がなされてきたところでありますが、現在の交付要綱は、昭和56年度に改定されたもので、坪単価25万円の50%となっております。さらに、本年4月から坪単価を平方メートル単価に改正し、1平方メートル当り7万6,000円としたものであります。電源交付金、そのほかの建築単価は、いずれも平方メートル当り12万8,570円より14万207円であり、市の交付要綱の単価と比較した場合、約5万2,000円から6万6,000円の差異が生ずるのであります。これでは余りにも大きな格差であり、不足額が当然部落民の全額負担となっているのが現況であります。

 そこで、建築単価をおおむね均衡のとれた額に改定する必要があろうと思われます。さらには、昭和53年に改定した基準単価後すでに、5カ年が経過しております。もちろん補助率の引き上げは、昭和56年度に実施したところでありますが、基準単価については、今日まで据え置かれているのが現状であります。その間の経済的変動も考慮しなければならないと思われます。このような折、市財政も厳しく、各種補助金の見直し等検討中で時間的に困難とは思いますが、長期不況で税外負担の容易でない市民の現状は市長も十分御承知のことと思いますので、公平の原則にのっとりこの不公平を是正し、あわせて市民負担の軽減を図る意味からも建設単価の見直しがぜひ必要と思いますので、当局の御見解をお示しいただきたいのであります。

 次は、県立少年自然の家についてであります。

 本事業については、昭和55年度より国・県に対して最重点事業として取り上げ今日まで、実に4年間の長い間お願いしてきたところであります。しかしながら、いまだに建設予定地が明確にされておりません。昭和59年度の要望でもそれが明らかにされないままであります。

 市は、建設場所を明確にすることによって政治的判断が介入し、よくない結果が出るのか、またほかに明かせない理由があるのか、私はこの建設場所を明示することによって、市民の総力を一層結集できると思うのであります。そういった意味合いからも予定地を明らかにしていただきたいのであります。また、県はいわき市に対し、県立少年自然の家の建設計画があるのかどうか、いわき市の一方的な計画では本件の推進はなされないわけであり、現在、いわき市がつかんでいる県当局の建設計画をお聞かせいただきたいのであります。

 次に、農業基盤整備事業について、お伺いをいたします。

 いまさら申すまでもなく、農業基盤整備事業は、食糧の安定的供給を目的とした農業の生産性向上、土地、水資源の開発確保、農村地域の定住条件整備の促進等農業と農村の繁栄を図る基礎づくりを果たす農政の重要なかなめとして、大きく役割を担っております。今後、農業、農村をめぐる社会環境は、混住化社会の進展、過疎化、農村人口の老齢化等により、農村は大きく変貌して行くと考えられますが、このような中で、能率の高い農業生産活動の展開を図るとともに、農村の福祉の向上を図るため、都市化に比べて立ちおくれている農村の生活環境の整備を総合的に行い魅力ある農村社会を形成し、あわせて生産性を向上させることが重要であり、これらの事業は、農家から大きな期待をかけられております。それがため積極的に取り組み、促進を推進しなければならないと思うものであり、以下4点についてお伺いをいたします。

 質問の第1は、基盤整備事業についてであります。

 農家経営の安定と向上を図るために生産の整備が緊急かつ必要なことであることにかんがみ、基盤整備事業の計画を見直し、早急に長期計画を策定し、積極的に取り組み、事業を行政指導型で推進する事が必要と思うが、市長の考え方をお伺いいたします。

 質問の第2は、基盤整備事業の計画地区及び要望のあった地区内における公共投資を極力抑制し、二重投資にならないように、庁内における各部との円滑なる調整をし、むだのない行財政のより効率化を図らなければならないと思うが、現在までの各部との調整の経過と今後どのように対応されるのか、市長にお伺いいたします。

 質問の第3は、農村基盤総合整備事業についてであります。

 この事業の指定を受けることにより、農家の生産性向上対策と住環境の整備促進が図られることから、農村においては、大きな期待を寄せている現況にあることから、早急に地域指定を受け事業の推進を図るべきと思うが、市長の見解をお伺いいたします。

 質問の第4は、市内の某地区において地元地権者の要望により圃場整備事業を実施する目的で説明会を、去る昭和55年度に開催した経過がありましたが、その結果その成果が実り、本年度、58年調査設計費が予算化されたのであります。この地区には、旧来からの幅員3メートル弱の市道が2路線あり、所管土木部により昭和54、55年度から現道のまま舗装工事が進められてきております。いずれも圃場整備がなされれば、現道は、大幅に変更しなければならないと思われます。これら舗装に費やした公費は、約2,000万円となっております。以上の状況から、改めて行政の一体性の欠如が痛感するものであります。もちろん今後の推移を見きわめなければ結論的には申されませんが、恐らく、公費の浪費が出てくるのではないかと危惧するものであります。財政緊縮の折、このような行政の姿に対し市長はいかように考えておられるのか、その所信をおただしいたします。

 次は、イネミズゾウムシの防除対策についてであります。

 昭和51年愛知県下の水田で発見されたイネミズゾウムシの被害は、年々増加の一途をたどり旺盛な繁殖力と防除剤に対する強い抵抗力により、全国的に蔓延し、昨年は、2府10県で14万3,885ヘクタールであったものが、今年は新たに16県で発生し、28府県、面積において18万余ヘクタールに達し、今年は、暖冬と春先からの高気温により早期に発生を見ており、地域も拡大しつつあるのであります。

 本県におけるイネミズゾウムシは、昨年、いわき市と県北の桑折町で発見され、被害面積201ヘクタールでありましたが、今年の状況は5月27日現在で、県内13市町村に蔓延、発生被害は、今後全県下に波及する恐れを生じたのであります。いわき市においては、去る5月25日、県・市・農協関係者16人がイネミズゾウムシのその後の状況調査を実施、結果を集計した所、昨年度発生を見た地域では、越冬成虫を確認、昨年の被害面積190ヘクタールを上回る広範囲な水田で発見されたのであります。今後は、市内全域に大量発生し蔓延拡大の徴候が見られ、被害は増大の一途をたどり防除体制の完璧を期する必要があり、防除対策については、緊急を要するものと思考されますので、これが対策について以下3点ほどお伺いいたします。

 その1、いわき市は、5月25日県・市及び関係機関と協力し、イネミズゾウムシの発生状況調査を実施されたが、その後、被害発生の状況と現状についてお伺いいたします。

 その2、これが防除対策については、早期発見と徹底した防除作業が特に必要と思考されるが、市のこれが指導と対策についてお伺いいたします。また、市は防除薬剤の助成についても前年同様に処置されるのか、あわせてお尋ねいたします。

 その3、前段申し上げましたが、昭和57年度県内で初めて当市に発生し早急に万全の防除を実施し、被害の蔓延を阻止したところであるが、収穫時まで追跡調査したものと思うが、その結果、収穫量においていかなる結果があったのかおただしいたします。

 最後に、観光開発について御質問いたします。

 いわき市の観光開発については、今日まで先人の偉大な力と恵まれた自然を生かしながら各地区の特色を生かして進めてまいりました。しかしながら時代の変化の激しい今日、特に高速交通時代を迎えたとき、いままでの考えのままでの観光行政で果たしてよいのかどうか、いまこそ全市民が英知を出し合って行かなければならないと思うのであります。かかる中において、昭和55年3月いわき市観光開発整備計画基本調査報告書が発表されました計画書に示された内容を見るとき、報告書のとおりの調査に基づいて計画が遂行されるとするならば、観光開発拠点が海岸線は、北は久之浜波立海岸から、南は勿来海水浴場まで、59キロメートル余に及び、その中には波立薬師の奇岩の男性的な姿もあり、水清く波静かな海水浴場、さらには怒涛のごとく押し寄せる波に厳然と立ち向かう風光明媚な大松原を持つ海岸線は、四倉から沼ノ内までの約8キロメートルに及び白砂青松の美しさをかくも見事に維持し、日本でも数少い景観と折り紙をつけられているのであります。また南に目をやれば三崎公園を中心としての開発、これは本年度より総工費6億5,000 万円を投じ建設されることとなった海浜のシンボルタワーを初めとして、一連の計画も着々と進んでいくものと思います。しかし開発計画に基づいて海、山一体を考え、観光開発拠点と思われる6カ所を見るとき、新舞子海岸、海洋リゾード基地、三崎公園海洋科学センターそして市街地常磐湯本温泉、山に目を移せば勿来県立公園、四時川渓谷、県立公園水石山、県立公園夏井川渓谷背戸峨廊と、海岸、市街地、山岳と他に類例の少ない海、山を結ぶこの観光開発を一体的な観光ルートとして考え、さらには本年5月に配付になったいわき市海洋レクリェーション基地建設計画基本調査報告書を見るとき、本市は、県・市との一体性を保ちながら、昭和55年度と今回配付になった調査報告書に基づき、いわき市の特色を生かしながら時代に即応した観光地づくりをしなければならないと思います。しかしながら、今日の観光に対しての住民のニーズは、従来までの団体による慰安旅行から、家族、グループを中心とした旅行へと変化しており、しかもその旅行形態は単なる物見遊山的なものではなく学習や体験を通じて学び合う旅行へと移行しているように見受けられます。さらには、高速時代の到来で旅行者の行動範囲も大きく変わり、いわゆる広域観光へと変化しております。

 そこで、海、山、温泉と連体感を持たせた魅力ある観光地域づくりをする中で、県が、本年当初に発表した海洋レクリェーション基地として、新舞子浜に人工ビーチをつくるわけでありますが、現在の観光を見るとき、新舞子ハイツの宿泊施設、体育館、運動場と体験、学ぶ旅行にふさわしい新舞子ハイツ近辺の整備をすることにより現代観光にふさわしい観光地づくりができるのではないかと思います。

 そこで私は、次の4点について御質問をいたしたいと思います。

 その第1は、市は、昭和55年度においていわき市観光開発基本調査を実施したが、その基本構想における観光開発の具体化方策について、どのように計画し対処しているのか、お聞かせ願いたいと思います。

 その第2は、県は、いわき新舞子海岸に大型の人工ビーチを、38億円の巨費で建設する構想を発表したが、その位置、規模等について、県・市とのかかわり合いについて具体的にお示しいただきたいのであります。

 その第3は、県立海洋博物館の誘致についてであります。

 市は、三崎公園に博物館を誘致するため、昭和55年度から国・県要望事業の最重点として要望してきたところでありますが、その後の見通しについてお聞かせ願いたいのであります。

 その第4は、薄磯・豊間地区の観光開発調査について、市は、昭和58度の予算で調査費を計上し調査するとのことであるが、その基本的な考えをお聞かせ願いたいのであります。

 以上で、私の一般質問を終わります。当局の誠意ある御答弁を期待いたします。(拍手)



○議長(渡辺多重君) 田畑市長。



◎市長(田畑金光君) 〔登壇〕菅波議員の御質問にお答えいたします。

 第1の政治姿勢についての御質問でございますが、前水道事業管理者は、去る4月4日をもって任期満了となりましたが、後任者の人選については、3月定例議会においてお答え申し上げましたように、水道事業管理者としての重責を担うにふさわしい、すぐれた識見と人格を有する者を任命すべく慎重に検討しておるところであります。

 なお、地方公営企業法第13条第1項の規定に基づく、いわき市水道局分課規程第7条の定めるところにより、4月5日から水道局長を水道事業管理者の職務代理者に指定して、その職務を執行させている現状でありますので御理解をいただきたいと思っております。また、5月11日付の福島民友新聞の報道については承知しておりますが、それだけに適任者をできるだけ早い機会に任命したいと考えて、せっかくいま努力しておることをひとつ御理解賜わりたいと思います。

 次に、県立少年自然の家についてお尋ねがございましたが、菅波議員御承知のように県立少年自然の家の誘致につきましては、昭和55年に市長と議長の連名をもって県に陳情して以来、青少年関係団体等が出県して知事や地元選出県会議員等を通じ関係機関に強く陳情して今日にきておるわけであります。

 県の構想をお聞きいたしますと、いわき市に建設される予定の少年自然の家は海浜型で海水浴場から1,500 ないし2,000 メートル以内の距離にあること、また、敷地面積が20ヘクタールないし30ヘクタールという規模と承知しております。市は、先ほど申し上げましたように昭和55年以降県に対し最重点事項として要望してきておるわけであります。県教育庁はこれを受けまして昭和57年度、昭和58年度の当初予算で、県立いわき少年自然の家の建設調査費を要求したわけでありますが、県の財政当局は県立図書館、博物館、美術館の大型事業が進行中であるというような事情で予算措置が見送られたという経過になっております。県の構想としては、少年自然の家は今後県内に2カ所建設を予定して、県教育庁の予算要求でも明らかなように、この次はいわき市に建設されるものと見ております。これまでの県当局に対する要望は、まず、いわき市に建設してもらうということで進めてまいりましたが、県の実情等も見ながらこの辺で、お話がありましたように候補地の集約が必要な時期に来ておると私も考えております。したがっておただしの建設予定地を明らかにすることは、現在市内5カ所からいろいろ候補地が上がってきておりますが、さきに申し上げました条件を満たす場所はどこなのかということも頭におきながら今後早急に市民のコンセンサスを得られる方法で取り組んでまいりたいと考えておりますので、議会の御協力を切にお願い申し上げたいと思っております。

 次に、農業基盤整備事業について、幾つかの点についてお尋ねがございましたが、第1の農業基盤整備事業についてはお話にもありましたように、現在、国・県において進められております第3次土地改良長期計画を踏まえながら、いわき市総合計画の見直しにより、基盤整備事業の長期計画策定に努めてまいりたいと考えております。また、これら事業の推進に当たりましては、地域農業者の意向を十分把握し、事業主体となる団体等と連携を密にしながら行政指導を進めてまいる考えでおりますので御了承賜わりたいと思います。

 次に、二重投資の問題についてお話がございましたが、御意見ごもっともだと考えております。農業基盤整備事業の実施につきましては、事業実施の可能性を見きわめた段階で、関係部門の連絡調整を図っておりますが、御存じのように地権者の合意、受益者負担金の同意など事業実施の最大要件でありますが、この間、連絡調整に適切な処理がなされていなかった面があったことは実態であります。そこでお話のように二重投資のむだを省くためには、早い時点での連絡調整が必要であると考えるわけでございまして、受益者及び実施団体等の意向を十分把握し、かつ長期計画の段階で十分な連絡調整を図りまして、二重投資にならないよう留意してまいる考えでおりますので、今後の戒めとしてお話はよく拝聴いたした次第であります。

 次の第3点のお尋ねでございますが、農村総合整備事業は、農村総合整備モデル事業と農村基盤総合整備事業の二本立てとなっております。農村総合整備モデル事業は、農村地域の将来像を描きながら圃場整備事業により生産基盤の整備された地域について、農村の住環境、部落内道路の整備、雑排水路の整備など環境整備を主体として実施する事業になっております。また、農村基盤総合整備事業は生活圏域を同じくする2ないし3集落を単位に、土地生産基盤の整備を主にして、生活環境基礎もあわせ整備できる制度であります。地域の実態により、どちらか一方の事業選択をする、こういうことになるわけでありますが、これまでも住みよい村づくりを目指して座談会等を実施しておりますが、まだ、本事業の実施までには至っていないのが実情であります。本事業はおくれている農村地域の環境を整備するものでございまして、今後も引き続き座談会等を持ちながら積極的に推進を図る考えでおりますので御了承賜わりたいと思います。

 次に、第4の御指摘の点でございますが、おただしの事業地区は、昭和55年に地元の要請により圃場整備事業の説明会を実施したわけであります。この地域は、受益農家116戸、1戸平均25アール当たりで、小規模の地権者が多く、地権者の意向が流動的であったことと、また地元としては生活道路としての市道舗装について強い要望もなされたわけであります。

 こうしたことから、圃場整備事業の可能性についても、当時は判断しかねる状況であったわけであります。ところがその後、昨年の8月地元代表から、「まだ、90%程度の同意率ではあるが、事業採択までには100%の同意を取りつけることを前提に、県に対し、調査設計新規希望地区として申請してくれ」との要請がありまして、市といたしましても地元の意見を尊重し県に申請し、昭和58年4月に採択になったという経過であります。このような経過を経ましたので、御指摘のようなちぐはぐな状況、一面から見ると公費のむだとも取れるような事態になったわけでございまして、今後は、このようなことのないよう十分留意して対処してまいる考えでおります。

 なお、事業の調査設計及び実施の段階で、これらの道路を極力活用されるよう事業主体である土地改良区に対し、指導してまいる考えでありますので御理解を賜わりたいと思います。

 次に、イネミズゾウムシの防除については、いろいろこと細かな内容にわたりますので、担当部長から答弁させることにいたします。

 次に観光行政について、まず、基本構想についてでございますが、市は、お話のいわき市観光開発基本調査の中で提案されておりますいわき市海洋化学センター構想を生かしまして、これが具現化のため小名浜三崎公園に基幹施設となる県立海洋博物館を誘致すべく、昭和56年から毎年県に強く要望してきておるわけであります。さらに、都市公園である三崎公園の中央に市制20周年を記念してシンボルタワーを昭和61年オープンを目標に、取り組むことにいたしておるわけであります。また、いわき市のかつての産炭地域としての歴史的な資料を一堂に集める。また、多くの化石資料を一堂に集める。こういうようなことで昭和59年度オープンを目標に現在石炭・化石館の建設が進行中であることは御承知のとおりであります。このように市の観光開発は、いわき市観光開発整備計画基本調査報告をもとに計画的に建設促進に当たっておりますが、当面は、前述のとおり県立海洋博物館の誘致実現を最大の目標として積極的に県当局に働きかけてまいりたいと考えておりますので、御協力のほどお願いしたいと思っております。

 次に、人工ビーチについてでございますが、この事業計画の推進等についても県との長い話し合いの経過等もございますし、正確を期するために担当部長から答弁させることにしたいと思います。

 県立海洋博物館の誘致については、先ほど申し上げたとおりでございますが、昭和56年以降議会ともども強力に県に働きかけてまいりました結果、御存じのように県は、昭和56年度に本県の海洋を対象とした海洋レクリェーション基地形成の基本方向について調査を実施し、目下、その調査結果を踏まえて、大学教授等から成る研究会を設置して、検討されておるわけであります。市といたしましては、御存じのように、昭和57年度の予算で基幹施設の建設に伴う県及び市への経済的波及効果等について実現可能な調査資料を得るために、海洋開発に実績を持っておる専門コンサルタント株式会社環境設計事務所に調査を依頼して実施してきたわけであります。その調査報告書が、先般、議会の各位にも配付を申し上げたとおりでございまして、本件については、5月25日、昭和59年度の国・県要望事項の知事説明の際にも、わがいわき市にとって最優先政策の項目は、県立海洋博物館の誘致であるということをるる知処にもお話申し上げ、早期実現を要望してきたところでございまして、これからも議会の皆さんともども、また市民の御協力をいただきながら県当局に強く要望してまいる考えであります。

 最後の薄磯・豊間地区の観光開発についてのお尋ねでございますが、薄磯・豊間地区の観光開発のため最も大事なことは、豊間、薄磯海水浴場並びに塩屋崎灯台等を訪れる市民や観光客の利便を高めるためには、何んとしても県道小名浜−四倉線から豊間、薄磯海水浴場に通ずる基幹道路の建設及び大型駐車場の新設が必要であると見ておるわけでございまして、このことは地元の観光関係者からも強く要望がきておるわけであります。ただ、菅波議員も御存じのように、当該地区は、土地が狭隘でございまして、土地所有者の協力を得ることが非常に困難な場所であることもこれまでの推移であるわけであります。しかし、それでも道路並びに駐車場を建設が最も大事なことでございますので、専門的な立場から調査研究を行い、何んとか打開策を講じてまいたり、こういう考え方のもとで今回調査実施に踏み切ったという事情でございますので御理解を賜りたいと思います。



○議長(渡辺多重君) 小泉毅教育長。



◎教育長(小泉毅君) 〔登壇〕地域公民館についてのおただしに、お答え申し上げます。

 地域公民館建築費補助制度は、地域住民の自治活動と社会教育の振興を図るために、昭和44年度から実施いたしました。昭和57年度末をもって71館に対しまして、総額で1億493万円を補助しているものでございます。補助単価は、補助率を含めまして、昭和48年、50年、53年、56年、58年と5回にわたり改定しておりました。御指摘のとおり現在は、1平方メートル当たり単価7万6,000 円−坪当たり約25万円でございます。これを基準として、その50%を補助額としているものであります。おただしのように電源交付金など国の政策にかかわる特殊財源等の差がありますことは十分承知しておりますが、今後、実勢価格等勘案しながら補助単価等の見直しにつきまして、十分検討いたしたいと考えますので御了承賜わりたいと思います。



○議長(渡辺多重君) 御所脇農林部長。



◎農林部長(御所脇八州男君) 〔登壇〕イネミズゾウムシの防除対策でございますが、水稲の新害虫でありますイネミズゾウムシは、御質問のとおり全国的に急激に発生が拡大しております。本県におきましてもかなりの市町村に広がっている状況にあります。本市におきましては、昨年5月に初めて常磐藤原町で発生が確認されて以来、関係機関団体と一体となり完全防除を期し、農家の緊急共同一斉防除を実施するなど、防除の徹底を図ってまいったところであります。

 今回の発生状況につきましては、5月19日に関係機関団体と一体となり、いわき地方イネミズゾウムシ防除対策推進協議会を設置し、数回にわたり発生の実態調査を実施してまいりましたが、その結果、昨年発生した190ヘクタールはもとより、その隣接地域に拡大し、さらには新たな地域にも発生していることが確認されました。6月7日現在の発生面積は、昨年の約5倍にあたる1,090 ヘクタールでございますが、その後もなお拡大の様相を呈している状況にございます。

 次に、防除対策でありますが、まず、既発生地区190ヘクタールについては、発生前の予防措置として、田植え前の育苗箱施薬を全農家に指導し、徹底を図ってまいりました。また、本田の防除については、水面施用剤−薬剤名が、バサジット粒剤、サンサイド5%粒剤により5月下旬から6月上・中旬の期間に1・2回一斉防除をするよう早速農家にチラシを配付するほか、農協の営農指導、または現地のあぜ道指導会を通じて指導してまいったところであります。また、防除薬剤に対する助成についてでありますが、既発生地区190ヘクタールについては、箱施薬による予防措置として県におきましても予算措置がなされておりますので、市といたしましても、上乗せ助成する方向で検討いたしております。さらに、本年発生が確認しました新規発生地区につきましては、現在のところ県の対応が不明確でございますので、去る6月3日に県知事を初め県会議員に対し陳情し、助成措置を強くお願いしているところでございます。その対応を待って市といたしましても十分検討してまいりたいと考えております。

 次に、昨年の被害による減収量についてでありますが、その点につきましては、昨年5月、6月の越冬成虫による葉の食害状況、また幼虫による根の食害状況のはなはだしかった地区における観察結果では、一時、生育状態が思わしくなかったものの、その後7月、8月には回復いたしまして、収穫の時点では収量差はほとんど見られず、実害はなかったものと判断しております。このことは防除の徹底により、害虫の発生密度が低下するとともに、その後の適正な肥培管理の成果によるものと考えられますので、今後とも早期発見、早期防除を呼びかけ農協を初め関係機関団体一体となった指導を強力に推進してまいります。



○議長(渡辺多重君) 古内都市建設部長。



◎都市建設部長(古内義光君) 〔登壇〕観光行政の中の人工ビーチについて御回答申し上げます。

 県は、このいわき市の海岸ですね、この地域でいいますと四倉方面からずっと継続的に護岸工事を施工中でございますけれども、この新舞子浜地域は、都市公園の風致公園といたしまして、昭和40年10月に都市計画の決定を見ておる地域でございます。そして、なおその中で15.6ヘクタールという面積が現在供用開始されております。そういうところでございまして、この海岸環境整備を導入しながらというような県からの協議があったわけでございます。いわき市といたしましても、この15.6ヘクタールの現在の供用開始しているこの地域をいかに活用するか、そしてまた、観光行政上からも非常にこの地域については、周辺も開発できるであろうというふうに考えておりました関係上一緒にやりましょうということになった経緯がございます。それから質問の中での規模と計画でございますが、現在県の計画を申し上げますと、新聞では、確かに38億円というふうになっておりますが、県の計画書では42億円になっております。この事業は、夏井川の河口と滑津川の河口との間、市道四倉−永崎線の東側約28ヘクタールほどの前浜でございますが、これを利用いたしまして、藤間沼の前の当たりから突堤を約200 メートルほど太平洋に突き出しております。ずっと出てきまして、それの両側に1,200メートルほどの離岸堤を設ける。そしてその地域にいわゆる砂を寄せまして一大海水浴場としたい。その中には、大人と子供の浜とか、児童の浜とか、あるいは青少年の浜などが計画されております。こういう中でこの護岸につきましては、東屋とかあるいは休養施設、それからベンチ施設そういう施設を建設しながらこの辺を利用し一大海洋レクリェーションとして図ろうではないかというような計画になっております。また市といたしましてもこの公園の有効利用を図りながら背後地の整備ということで、県ともども協議して開発に努力して行きたいとかように考えておりますので御了承願いたいと思います。



○議長(渡辺多重君) 15番菅波庄助君。



◆15番(菅波庄助君) ただいまの答弁でおおむね了といたしますが、以下4点ほど再質問を行います。

 まず、最初に政治姿勢についてであります。

 ただいま、水道管理者の発令については、現在慎重にその人選を進めているという市長の答弁でありますが、水道行政の最高責任者であるこれら特別職の人選については、議会はもちろんのこと、市民の立場からもかなり強い関心を持たれているところであります。そこで再度お伺いいたしますが、水道行政に精通している市職員の中から人選することが、これら人事について最もふさわしいと思われますが、市長の御所見をお伺いいたします。

 次に、県立少年自然の家誘致にかかわる候補地の決定については、早急に市民のコンセンサスが得られる方法で取り組んでまいりたいとのことであるが、本年度中に候補地を検討する委員会的なものを組織すると理解してよいかどうか、再度、御質問をいたします。

 次に、商工水産部長にお尋ねいたします。

 まず、観光行政については、ただいまの答弁により市観光開発整備計画に基づいて整備することであるが、確かに個別的には小名浜のシンボルタワー、常磐の石炭・化石館等点的な整備は理解できるが、高速交通時代を数年後に控え、常磐自動車道を基幹として観光6拠点を有機的に結合されることが恵まれた当市の観光開発の原点であり、今後の重要課題と確信するものであります。よって、観光道路網の整備を計画的に進める必要があると思うが、その計画について再度おただしいたします。

 最後に、ただいま都市建設部長より詳細に御説明がございましたが、商工水産部サイドから、今度の海洋を生かした拠点観光施設の促進を図るとのことですが、一方、県は新舞子浜人工ビーチ建設事業に本年度3,000万円の調査費を計上されているが、しかし、本予定地については漁業権があるものと思われるが、これら対策には万全を期さなければならないと思います。今後漁業権者との話し合いをどのように進める考えなのかおただしいたします。以上です。



○議長(渡辺多重君) 田畑市長。



◎市長(田畑金光君) 4点についてのお尋ねがございましたが、水道管理者の発令について再質問の中で、水道行政に精通しておる市職員の中から人選云々、それも一つの考え方であり、また、一つのりっぱな御意見だと思います。水道事業管理者につきましては、あなたの御質問でもいろいろな角度からお話がございましたが、まさに御指摘のとおりだとも承知しております。同時にまた、管理者の任命については、これは市長の任命行為であるということもお話のとおりであります。「地方公営企業の理論と実際」という自治省財政局の公営企業課で解説したものがございますが、この解説書によれば、管理者は大幅な権限を有し、かつその身分も特別職とされているが、その任命については、議会の同意は必要としない。

 これは管理者の地位を強化し、事業経営に専念させるためには、事業経営の最高責任者である長との一体性を確保する必要があり、長の全幅の信頼のおける者を長の判断のみによって選出する方がより制度としての適切であるからである。なお管理者が特別職とされていることに伴い、その選考範囲は、当該地方公共団体の吏員に限定されず広く民間人からも起用することができる。この場合、一たん管理者として任命された後は、自動的に自治法上の吏員となるものである等々、このような解説書も自治省見解として出ておるわけでありまして、お話のように庁内から登用することも、あるいはまた、民間から登用することも、あなたの先ほどの御意見等も十分勘案しながら、市長としては慎重にいま検討中であることをひとつ御理解願いたいと思います。

 第2の県立少年自然の家の候補地の選定につきましては、私は本年度中に検討し結論を出したいと考えておるわけでありまして、この件につきましては、先ほど申し上げましたように、市内5カ所ほどの候補地がございますが、やはり県が考えておる海浜型少年自然の家は、このような条件を整えておるところという一つの基準がございますので、その基準に適用すると同時に市の財政的な負担等も考慮いたすならば、おのずから市民のコンセンサスは得られるであろうと判断しておるわけであります。そういう意味におきまして、速かに私といたしましては、しかるべき委員会等を設置し結論を得て、特定の場所を選定したいと考えております。

 第3の質問は、商工水産部長に対する御質問のようではございましたが、やはり、今後の観光開発につきましてはお話がありましたように、それぞれの観光の目玉施設を結びつける道路網の整備が先決である。私はこう考えておるわけでありまして、この点は御指摘のように幹線道路を初め主要地方道、生活道路等道路網の整備を市としては最重点項目として取り上げてまいっておりまするが、お話のように、道路網の整備を今後とも精力的に進めてまいりたいと考えております。

 第4点の県の計画になっております新舞子海岸の人工ビーチ構想に伴って、漁業権の問題等について実はお話がございましたが、この問題等について、実は、まだそこまで話し合いが進んでおりませんので、御指摘されますとまさにそのような問題も確かにあるが、こういうふうなことも考えられるわけでございまして、こういう問題等については、県ともよく話し合いをしながら、まだそのような問題があるとするならば、これが解決に努力をすることは当然だと思いますので、どうぞ皆様方の御協力をお願いしたいこう思っております。以上です。

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△樫村弘君質問



○議長(渡辺多重君) 5番樫村弘君。



◆5番(樫村弘君) 〔登壇〕(拍手)5番、民主クラブの樫村弘であります。市会議員になってから間もなく3年になろうとしておりますが、この間、市民から寄せられた市政への要望・提言・苦情などはまさに複雑多岐にわたり住民の行政に対する要求が複雑多様化する一方であることを実感しているところであります。こうした諸問題解決のための要求は、私個人に対してさえほとんど毎日のように寄せられ、いずれも厳しい財政下にあって難問ばかりでありますが、これら要求が大量に集中する市当局も、また、なかなか大変なことと推察するわけであります。しかしながら、市民本位の行財政確立を目指し市職員のための行政ではなく、住民サイドに立った行政執行のため、さらに全精力を傾注されるよう市当局に強く要望いたしまして、通告順に従い九つの項目に分けて、一般質問を行いたいと思います。

 まず、質問の第1は、いわき市躍進の一つのかぎを握っております。小名浜臨海工業団地の一部流通産業への利用転換についてであります。

 小名浜臨海工業団地は、本市臨海部の大規模工業団地として県企業局によって造成され、当該団地への企業誘致に県・市が一体となって鋭意努力していることを十分承知しているところであります。しかしながら、昨今の企業進出の状況を見るとき、この団地に早期に企業立地を図り、雇用機会を創出することは、現実的にはなかなか困難であると思うのであります。

 そこで質問いたしますが、この団地には製造業のほかに倉庫業あるいは運輸業、そうした流通産業も誘致企業の対象として考えることはできないかどうかという点であります。つまり、この団地の一部流通産業の施設用地として利用し、全体として流通工業団地として利用することがむしろ有効な土地利用ではないかと思うのであります。幸い、この団地は交通条件から見ても国道6号常磐バイパスが縦貫し、また重要港湾小名浜港に接し、流通産業にも適合する用地であると考えるのであります。

 また、小名浜港の貨物量の増大並びに多様化に対応するためにも、港湾に至近な当該団地の一部を流通用施設用地として活用することは、小名浜港の機能拡充にも有効と確信するものであります。

 このような観点から、一つ、当該団地を流通産業の用地として活用できない何らかの制約があるのかどうか。二つ、県及び市としては、今後とも当該団地は製造業だけを対象として誘致することがベターであると考えているのかどうか。三つ、当該団地の当初の雇用想定数は、およそ2万人程度であったと記憶しておりますが、現時点では総体でこの団地の雇用者数の目標をどの程度に置いているのか。四つ、当該団地への企業進出がおくれればおくれるほど分譲単価も上昇すると考えられるわけでありますが、セールスポイントのひとつとなるこの団地の価格は、全国の工業団地と比較して一般的にいって高いのか安いのか。五つ、現在所有している各企業の固定資産税は大変多額になっているものと思われますが、これら税の滞納はないのかどうか、以上5点についてお伺いするものであります。

 二つ目の質問は、全市的視野に立った観光開発推進の具体策についてであります。

 この質問は、ただいまの菅波議員の質問と重複する面もございますが、若干ニュアンスの違いもありますので、重ねて質問させていただきたいと存じます。

 日本一の広域多核都市である本市には、山紫水明の渓谷や白砂青松の美しい海岸線、豊富な湯量を誇る温泉、勿来の関、白水阿弥陀堂、赤井岳薬師寺、波立薬師、沼の内弁財天などの有名な史跡などがありますけれども、いまひとつ観光客誘致の決め手といえるものは残念ながら少ないようであります。幸い、観光協会も本年4月から一本化し、本市の特性を生かした全体的ネットワーク整備へ向けて前進しようとしているわけでありますが、一泊客がもう一泊このいわき市に宿泊したくなるような観光開発構想はどうなっているのかお示しいただきたいのであります。

 昭和55年3月には、いわき市観光開発整備基本計画報告書、いわゆるUG報告書という立派なものが作成されたわけでありますが、この報告書を基本に早急なきめ細かい観光開発が期待されていると私も思うのであります。

 UG報告書にもあるような観光コース計画のパンフ作成やPR、それに観光案内所の設立なども効果的であると思われるわけでありますが、いかがお考えでしょうかお伺いするものであります。

 三つ目の質問は、本市職員の人事異動のあり方についてであります。

 ことし4月1日現在の本市職員の実数は、5,089人だということで条例定数を213人下回っていることは、本市職員の数が多過ぎるのではないかと指摘されている点から考えて一応の評価をするものではありますが、問題は適正有効な人事異動が行われているのかどうかという点であります。人事異動のたびに適材適所、人材の抜てきなどという決まり文句がついて発令されるわけでありますが、本当に適材適所なのか、本市の場合を考えると一抹の疑問を消すことができないのであります。特に、疑問を感じるのは、同一職場に長期間にわたり勤務している職員についてであります。当市は、職員異動については原則として、3年以上同一職場にいる職員を異動の対象としているようでありますが、この原則は人事の停滞感を防ぐことや職員の士気の高揚、緊張感の維持、職員同士の不公平感や差別感を取り除くこと、さらに汚職など不祥事の防止などからも全く当然のことであります。

 しかしながら、同一職場最長期在職者の在職年数を調べてみますと、教育委員会の31年を最高に、水道局30年、常磐支所28年、内郷支所27年、福祉厚生部26年、田人支所と小名浜支所の25年、勿来支所と遠野支所24年、川前支所21年、小川支所と三和支所の19年、好間支所18年、都市建設部17年、総務部16年、商工水産部15年などとなっており、まさに気の遠くなるような長さであります。また、同一職場10年以上の在職者数を見ましても、教育委員会の309人をトップに、水道局41人、福祉厚生部31人、市民環境部24人、勿来支所18人、小名浜支所13人などかなりの数になっており、同一職場10年以上在職者ゼロというのは、秘書室と企画部だけであります。もちろんこの中には調理員や特別な現業部門などを担当しているためやむを得ない場合、さらにはその職場が文字どおり適材適所であるという任命権者の考えも一面にあることも理解できますけれども、それにしても同一職場にこんなに長くいてはマンネリ化し、だれてしまうのではないかと感ずるのであります。

 そこで、少なくとも管理職にある職員は、原則として3年以上たてば異動させるという方針を徹底させるべきだと思いますが、いかがでしょうかお伺いするものであります。

 また、私が聞くところでは、水道局、教育委員会、各部ごとにセクト主義が依然として残っていると言われております。住民の要望が複雑多様化する一方であることを考えれば、本庁と支所、水道局、教育委員会など大幅な交流をもっともっと推進させ、その職員の持つ新たな能力を引き出し開発することも人事本来の目的であると思いますが、こうした点についてもお伺いするものであります。

 四つ目の質問は、企業誘致条例の制定についてであります。

 企業誘致は、本市最大課題のひとつであることは言うまでもないわけでありますが、この企業誘致を促進するために、思い切った誘致策を盛り込んだ条例をつくるべきだと思うのでありますがいかがでしょうか、お伺いいたします。

 御承知のとおり福島県工業開発条例に基づく工場設置届け出によれば、昭和47年度から昭和57年度までの11年間に本市に新増設した立地件数は284件9,729人で、郡山市の107件6,980人を大幅に上回っているわけでありますけれども、まだまだ不足しているのであります。ところで、いわき大同合併以前の14市町村のうち平市、漢字の磐城市、常磐市、小川町、大久村の5市町村には工場誘致条例があり成果を挙げていたのでありまして、先人の努力と苦心の跡を感じるのであります。

 その中身を見ますと、工場用地の提供あっせん、排水施設、道路、橋梁、堤防、護岸施設の新設や改良、公園、広場、緑地、住宅等の厚生施設の整備、上・下水道、じんかい処理場、汚物処理場等衛生施設の整備、工場労務者あっせん、金融あっせんや利子補給、国・県または他の団体の権限に属する必要な措置についてのあっせん、奨励金の交付など、予算の範囲内で助成し便宜を供与するものであります。もちろん本市では、現在企業誘致対策を精力的に推進しているわけでありますが、幹線交通網整備のおくれ、都市計画法による土地利用区分の問題、事業所税があることなど大きな障害があることを考慮すれば、他地区に負けない受け入れ体制整備を内容とする条例制定を検討すべきというのであります。

 さらに、この質問に関連し、いわき好間中核工業団地の分譲は当初の方針どおり進めることが可能なのかどうか。また、市民待望のいわきニュータウンも今後も予定どおり分譲する見通しが立っているのかどうかについても、お示しいただきたいと思うのであります。

 企業誘致を進め工業団地を分譲し、そしていわきニュータウン構想も順調に進展してこそ活力ある50万都市いわきが建設されるのであります。これら大型プロジェクトが着実に進行し、企業誘致と生活環境の整備が進み、すばらしいいわき市になることを念願して次の質問に移らせていただきたいと思います。

 質問の五つ目は、県立少年自然の家誘致促進対策についてであります。

 この質問につきましては、ただいまの菅波議員の質問と全く同じ趣旨のものでございまして、ただいまの質疑応答の内容により了解するものでありますけれども、要は同じいわき市内で誘致合戦を展開しているようでは、相双地方に持って行かれてしまうことを心配するのであります。誘致するためには地元で20ヘクタール以上の用地を提供しなければならないなど、地元負担の問題もありますので、この際こうした実情を踏まえて学識経験者らの参加による候補地選定審議会をつくり、審議の結論を尊重して早急に位置の決定をすべきと私も思いますので、早急な審議会設置を強く要望し、重ねて市当局の強い決意を一言聞かせていただきたいと思うのであります。

 六つ目の質問は、総合磐城共立病院の駐車場難問題解決の姿勢についてであります。

 この問題については、これまでも本会議場で論議されていることが会議録に残されております。昭和53年10月には、厚生委員長報告でもこの問題が大きな課題であることが指摘され、昭和55年3月議会の質問に対しても、市長は「共立病院の駐車場の確保は、いずれは実現しなければならない大きな問題である。継続検討課題にしたい」と答弁しております。その後昭和56年には医師の宿舎を取り壊し、390平方メートルの用地に22台分の駐車スペースをとるなど少しは前進していることを評価するものではありますが、それでも全体では130台しか収容できず、まだまだ不十分であります。

 共立病院は、前院長畠山先生らの驚異的な熱意、御努力により、立派な病院になったので来院者が多く、したがって駐車場もいっぱいなのでしょうが、問題なのは夜間も早朝も駐車場は満杯で救急車の進行にも支障を来すことがある点であります。用地確保や駐車場の有料化、立体化なども含め現在はどのようなことが検討されているのでしょうか。将来の構想など駐車場問題解決策について方針をお伺いいたします。

 質問の七つ目は、下平窪第3土地区画整理事業と公共施設建設計画についてであります。

 私はかねてより、鉄北の開発なくして平の発展はないと確信し、本壇上からも区画整理事業と公共施設建設をドッキングさせるべきだと訴えたことがありますけれども、この市区整理事業地内に、平窪公民館と市営住宅の建設計画が組み込まれたことを心から喜び、市当局に敬意を表明するものであります。

 このうち平窪公民館については、昭和60年度以降の早い時期に建設する計画であると承っておりますが、現在の公民館は老朽化がひどく駐車場もないも同然のものであり、そのうえ平窪地区の4月1日現在の人口も6,000人と急増しておりますので、早急な建設を強く要望しながら建設計画をお示しいただきたいのであります。

 次に、細田、横枕市営住宅の用途廃止に伴う新しい市営住宅の建設についてでありますが、予定どおり昭和60年度には完成するのかどうか、また現在の住宅は新住宅が完成した後に取り壊すのかどうか、区画整理の進捗状況はどうなっているのかについても含めてお伺いいたします。

 このほか、この新しい市営住宅の家賃についてであります。聞くところによりますと3万円近くになるとも言われておりますが、用途廃止に伴い細田、横枕の現在の入居者の多くが新しい住宅に移転するという大前提の構想があったわけであります。これら諸事情を十分考慮し、家賃を安くするよう特段の配慮を強く要望しながら、家賃についての考え方をお伺いするものであります。

 八つ目の質問は、昭和51年3月31日に制定された、いわき市水道局管理規程第7号、水道施設の設置等及び負担区分を定める要綱の改正についてであります。

 本市の給水区域内の給水人口は32万5,000 人ということで、給水率99%という全国的に見ても高い率を誇っているわけでありますが、残り1%をどうするのかという問題であります。

 この要綱によりますと、新たに水道施設を設置するためには、おおむね30戸以上の使用世帯が必要であるなどの制約がありますが、まず、初めに一つ、この1年間でこの要綱に基づく設置申請があったかどうか。二つ、現在の給水区域内で該当するような地域があるのかどうか。あるとすれば何カ所程度なのか。三つ、30戸以上といっても、要綱では、地域の範囲については明確にしていないようでありますが、広い地域に点在しての30戸以上の場合も適用になるのかどうか。以上3点についてお伺いいたします。

 私は、この際30戸以上という制限をはずし、せめて5戸か10戸以上というように改めるべきだと思うのでありますがいかがでしょうか。見解を聞かせていただきたいと思います。もちろん、たとえば10戸以上というように改めると該当する地区はかなりの数になり、水道局の経営がピンチになるという心配も出るわけであります。したがって30戸以上という制限をつけたのでしょうが、10数戸もまとまって陳情しながら要綱の壁に冷たく突き放され、あなたたちだけの力でお金を出し合って、水道管を引けと言われた人たちをこのまま放置しておくわけにはいかないと思うのであります。水道局でさえ容易に手が出せないほど金がかかる地域であるだけに、なおさらその感を強くするのであります。

 そこで財政上の問題は補助の限度額を設定するとか、受益者負担率をアップするとか、あるいは年次計画に組み入れる方式を採用するなど、きめ細かい配慮を基本に弾力的運用ができるように改めれば、一時に多額の経費を持ち出さなくても対応できるはずだと思うのでありますが、こうした点についてもお伺いするものであります。

 いわきの水道は、良質なことで知られておりますので、どうかこの水が区域内の住民に公平に行き渡るよう、そして未給水地区の住民も、ある一定の負担さえすれば水道の恩恵に浴す希望が持てるように要綱の改正を検討していただきたいと考えるものであります。もちろん、地方公営企業法が目的とする公共性、企業性の優先権についても十分理解しながら質問に及んだ次第であります。

 最後の九つ目の質問は、選挙用公営ポスター掲示場の設置条例制定についてであります。

 私たち民主クラブは、この件につきまして県内外の実情を調査してまいりましたが、明かるい選挙推進のためにも非常によい方法であると確信してまいりました。この制度のメリットとしては、候補者の負担の軽減、禁止場所に張り出される違法ポスターの締め出し、町の美観をそこねる張り放しポスターの一掃などがあげられております。したがいまして、いわき市における市長選、市議選においても、公営ポスター掲示場のみのポスター掲示にすべく条例を制定すべきと考えますが、見解をお伺いするものであります。

 以上、9項目にわたりましたが、明解な御答弁を期待いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○議長(渡辺多重君) 田畑市長。



◎市長(田畑金光君) 〔登壇〕樫村弘君の御質問にお答えいたします。

 第1の御質問は、小名浜臨海工業団地の一部流通産業への利用の問題について、何か制約はあるのかというお尋ねでありますが、お話のように、この団地の一部を流通産業のための用地として活用するについては、この団地は国の助成を受けて造成した工業団地でございまして、このような工業団地については製造業の操業を円滑にするための運送業や倉庫業などいわゆる流通産業の立地は認められておりますが、しかしその場合でも工業団地造成利子補給金事務処理要領の規定によりまして、工業団地面積の10%を超えることはできない、こういうことになっておるわけであります。したがいまして、小名浜臨海工業団地は、福島県が国の助成を受けて造成した団地でありますために、工業団地面積の10%までであれば流通産業に分譲することは可能である、こういうことになっておるわけであります。

 ちなみに10%相当の面積と申しますと、27万6.800平方メートルでございまして、現在三つの流通関係の企業でございますが、進出してきておりまして、3万251平方メートルがそれに充てられておるという実情でありますので、御理解を賜りたいと思います。

 次に、製造業だけを対象として、誘致することがベターであるかどうかという御質問でございますが、御存じのように小名浜臨海工業団地は、新産都市建設のための工業開発の拠点として位置づけられておりまして、そういう角度から企業の立地誘導を図っておるわけでございますが、いま申し上げましたように、製造業以外の産業の立地誘導については制約がございますので、当該工業団地についてはこれまでの方針どおり、製造業の企業誘致による雇用の場の増大に最大の努力を払うことが大事だと考えておりますので御理解をいただきたいと思います。

 さらに、現在の企業の進出と雇用状況はどうなっておるかというお尋ねでございますが、小名浜臨海工業団地につきましては、当初目標として、雇用者数が2万人、工業出荷額が2,200億円、こう想定していたわけであります。しかし、御存じのように、昭和48年秋の第1次石油ショックを契機に、さらには第2次石油ショックなど、日本の経済は低成長経済に入り、そのような背景のもとで高度成長期に小名浜臨海工業団地に立地いたしました、富士興産株式会社、ライオン株式会社などは残念なことにはいまだ工場建設に入っていないという状況でございまして、さらに第2期分についても分譲を行っておりますが、なかなかはかばかしく企業誘致が進捗していないのが実情でございます。

 したがいまして、当該工業団地の現状は、計画目標から見ますと大きく離れておりまして、これからも若者の定着する町づくりのため県と一体となりまして未着工企業については早期着工をお願いし、また、未分譲地118ヘクタールに上りますが、これについてはさらに企業誘致を促進してまいりたいと考えておりますので御理解を願いたいと思っております。

 次に、分譲価格の点についてお話がございましたが、当該団地の分譲価格はどういうレベルが水準なのかというお話でございましたが、単純比較するということについては、それぞれの地域にはそれぞれの要素がございますので、いかがかとも思うわけではございますが、全国の工業団地の中で小名浜臨海工業団地と同じ臨海型で、ほぼ同規模の鹿島臨海工業団地など八つの団地を取り上げて比較してみると、これらの団地は1平方メートル当たり1万550円から2万4,500円で、平均価格は1万7,718円となっておるわけであります。一方、小名浜臨海工業団地の1平方メートル当たりの1万4,600 円でございますが、八つの団地の平均以下の価格でございまして、順位も8団地の中では第5位ということでございますので、決して高い価格ではないという結論が出ると思います。

 次に、固定資産税等について滞納がないかどうかというお話でございますが、これらの団地に進出しておる企業はいずれも優良企業でございまして、まことにありがたいことには税の未納などは全然ございません。

 次に、観光開発の件につきましては、担当部長から詳細に説明させますので御了解願いたいと思います。

 次に、市職員の異動等の問題についてお話がございましたが、人事異動の目的はお話のように住民の信頼にこたえる行政の公正かつ能率的な運営を確保することが大事でございまして、そのためにこそ適材適所主義による人事配置が大切なことだと考えております。

 当市における人事異動は、そのような考え方を基本方針として進めてきておりますが、人事異動に伴い職員が清新な気持でより一層職務に精励できるよう同一課等の勤務が長期にわたらないように配慮することは当然のことだと考えておるわけであります。管理職員の異動等についても全く同じ方針で取り組んできております。

 ただ、樫村議員も御理解のように専門的、技術的な職務の実態等を考慮いたしますと、一定年限をもって異動を行うことができない例外があることもやむを得ない事情ではないかと考えておるわけであります。ちなみに、課長以上の職は211、ポストございますが、3年以上にわたる者が32名、15.2%でございまして、いま申し上げたような技術面等についてはやむを得ざるものであることを御理解賜りたいと思っております。

 職員の能力開発についてでございますが、御指摘のように積極的に推進すべき問題でございまして、計画的に研修を実施しておるわけでございますが、人事異動についても職員の持てる能力を最大限に引き出せるように、また伸ばすよう交流人事を含めた全庁的な視野に立って臨んできたわけでございますが、今後ともこの方針により積極的に交流を進め、職員の勤労意欲の高揚と能力の開発を進めてまいりたいと考えておるわけであります。

 次に、企業誘致の条例等について触れられましたが、当市にとりまして企業の誘致は、一番大事な市政の課題だと思ってせっかく真剣に取り組んでまいっておるわけであります。

 そのため企業の立地動向の情報源などを、迅速、的確に把握するべく関係機関などと常に連携を密にしながら今日まで努力してまいりました。

 おただしの企業誘致促進のための条例の制定問題等についても、他市の状況を現在調査しておりますが、その結果を見た上で検討してまいりたいと考えておるわけでありまして今後企業誘致の問題については、私は各種の施策を講じまして、この冷え切った経済の状況でありますだけに新しい状況のもとでは新しい工夫が必要であろうと考えておるわけでございまして、皆様方のお知恵も拝借してまいりたいと考えております。

 以下の諸点につきましては、関係部長から詳細にわたってお答え申し上げますので御了解賜りたいと思います。



○議長(渡辺多重君) 小泉教育長。



◎教育長(小泉毅君) 〔登壇〕まず、県立少年自然の家についてのおただしでございます。

 市長の先ほどの答弁にもありましたように、候補地の選定組織の設置など、御提案の趣旨等を体しながら市民のコンセンサスを得られるような方法で、本年中に決定したいと考えます。御理解をいただきたいと思います。

 それから2点目の、下平窪第3土地区画整理事業と公共施設の関連で、平窪公民館問題についてのおただしでございます。

 平窪公民館は、昭和40年に建設されたものでありまして、老朽化が進み駐車場も全くないという現状にあります。幸い、現在下平窪第3土地区画整理事業が実施されておりますので、当区画整理事業地内に公民館敷地を確保すべく区画整理組合に対しまして、昭和57年10月15日付をもって申し入れをしたところでございます。同組合といたしましても、その方向で計画を進めております。なお、この区画整理事業は、昭和61年度をもって完了する予定であります。

 したがいまして、当該公民館の改築につきましては、その区画整理事業の完了を待ちまして、昭和60年度以降の早い時期に建設する計画でありますので御了承賜りたいと思います。

 以上でございます。



○議長(渡辺多重君) 宮沢選挙管理委員長。



◎選挙管理委員会委員長(宮沢庸君) 〔登壇〕公営のポスター掲示場についての御質問についてお答えいたします。

 当市は昭和51年8月任意制のポスター掲示場設置条例を制定して現在に至っております。

 昭和56年の公職選挙法の一部改正によりまして、義務制ポスター掲示場に準じた公営のポスター掲示場設置条例を制定することができることになりました。

 この公営ポスター掲示場設置条例を制定するとすれば、現在の計算でまいりますと平地区が173枚、小名浜地区が160枚、勿来地区が157枚、常磐地区が106枚、内郷地区86枚、四倉地区54枚、遠野地区89枚、小川、川前地区157枚、好間地区43枚、三和地区103枚、田人地区75枚、久之浜、大久地区45枚の計1,248枚となります。市会議員選挙については、それぞれの区域の枚数に制限されるわけであります。したがいまして、一例を挙げますと平地区の場合、現行では143枚の公営ポスター掲示場のほかに候補者が1,200枚に達するまで残りの1,057枚が掲示することができるのでありますけれども、新条例によりますると173枚だけとなります。また、一番少ないところでは、好間地区の43枚ということになります。これは候補者の経費が軽減される一方、新人候補者等の場合、選挙運動の不利が予想され、また、これが大選挙区になった場合は、60数名の立候補者が予想される中で相当大規摸な掲示場となり安全性の問題もあり堅固なものをつくらなければならず、財政需要も大幅にふえることが予想されます。試算したところによりますと、現在は1カ所5,500円ぐらいの予算がかかりますが、1,248カ所では約687万円であります。

 また、これを実施している市に照会してみますると、鉄パイプなどで組み立て1カ所約4万円ぐらいと聞いております。これで1,248カ所つくるとなりますると、ポスター掲示場のみで約5,000万円程度となり、現在の7.3 倍になるわけであります。さらに大規模な掲示場となりますると掲示場の設置場所の確保がむずかしくなり、特に、目につきやすい市街地等は場所の確保に一層の難点がございます。

 公営一本になりますると町の美化、候補者の経費の節減となる一方、小選挙区、大選挙区等いずれにも短所もあるわけでございます。しかしながら、全国ではすでに実施している市も幾つか出てきておりますので、今後いろいろな観点から十分検討してまいりたいと考えておりますので御了承をお願いいたしたいと思います。



○議長(渡辺多重君) 作山企画部長。



◎企画部長(作山優君) 〔登壇〕ただいまの御質問の中の好間中核工業団地の関係についてお答えを申し上げたいと思います。

 好間中核工業団地の第1期分、約72ヘクタールございますが、これにつきましては現在、団地の造成や関連公共事業を進めておるわけでございます。昭和59年度におきましては、その一部、7区画約38ヘクタールと予定されておりますが、これを分譲する予定であります。

 また、第1期分の残分、それから第2期分これは約86ヘクタールほどございますが、これにつきましては引き続き造成工事が行われるわけでございまして、第1期の残分につきましては、造成工事が完了次第順次分譲されることとなっております。さらに、第2期分につきましては第1期分の工事が完了次第引き続き造成されることとなっておりまして、現在の計画では、当初方針どおり昭和61年度から分譲される予定ということでございます。以上でございます。



○議長(渡辺多重君) 近野市民環境部長。



◎市民環境部長(近野忠弘君) 〔登壇〕総合磐城共立病院の駐車場の御質問に対しましてお答えいたします。

 磐城共立病院では、車による来院者の増加に伴いまして駐車スペースを確保するため、昭和53年度から医師用の車庫の取り壊しや医師用住宅4戸の取り壊しなどを行いまして、67台分の駐車スペースをふやしてきておるところでございます。現在、線引きをしてある管理可能な駐車するスペースは110台となっておるわけでございます。昭和57年6月から8月にかけて実施いたしました駐車場の実態調査の結果によりますと、1日当たり来院者は約2,700人、来院した車は約1,700台、駐車場に駐車した台数は650台であります。特に、午前11時前後のピーク時には180台前後に達する駐車のため大変混雑しておるわけでございます。駐車している車の中には、入院患者あるいは付添者等による長時間駐車が相当数含まれておるわけでございます。

 この解決策といたしまして、駐車場拡張の用地を病院付近に確保することは、きわめて困難でございますので、当面現有駐車場の回転率を高め、限られたスペースの有効利用を図るため、自動機械化による管理と有料化を含めまして検討いたしまして、できるだけ早い時期に実現を図り、駐車場の混雑解消をしてまいりたいと考えておりますので御了承願います。



○議長(渡辺多重君) 松本商工水産部長。



◎商工水産部長(松本正盛君) 〔登壇〕観光開発推進の具体策についてのおただしに対して御答弁申し上げます。

 先ほど、菅波議員の御質問に御答弁申し上げたとおりでございます。したがいまして、市観光開発整備計画基本調査報告をもとに計画的に建設促進に当たっているが、当面は県立海洋博物館の誘致を積極的に県当局に働きかけ、早期建設にむけて今後も強く要望してまいりたい考えでございます。

 なお、現在発行しているいわきの観光パンフレットにつきましては、観光コースの設定もあわせ昭和54年度に実施した、いわき市観光開発整備計画基本調査報告を参考にしながら作成し、観光誘客の資料として活用している現況でございます。また、観光案内所につきましては、現在、湯本駅構内に設置されており、常磐湯本温泉郷を訪れる観光客の利便に供しておるわけでございます。しかしながら、いわきの中心駅であります平駅については、現在の駅舎スペースでは観光案内所を設置することはスペース的に困難でございます。したがいまして、平駅に観光案内所を設置することは当然のことと考えますので、今後案内所の設置についても関係者と十分協議を重ねながら検討してまいりたい所存でございますので御了承いただきたいと思います。



○議長(渡辺多重君) 沢田土木部長。



◎土木部長(沢田次男君) 〔登壇〕樫村議員の質問中、下平窪第3土地区画整理事業に伴っての市営住宅問題についておただしがございましたのでお答え申し上げます。

 まず、その第1点は、住宅問題が量から質への転換を迎え、昭和51年度から第3期住宅建設5カ年計画の長期的目標の一つは、既設住宅の質の向上であり、この目標達成のため、当市はこの方針に従って既設住宅の管理計画を策定し、今後の管理方針を定めております。この管理計画の中で木造老朽住宅等の団地は建物の状況から今後質の向上を図ることができないものでございまして、これらの物件につきましては、今後用途廃止を計画したもので空き家になった時点で解体し、狭小住宅の解消を図ってまいりたいと考えております。

 当中平窪市営住宅団地は、組合施行による土地区画整理事業区域でもございますので、隣接地の保留地の確保ができれば区画整理事業の進捗状況とあわせまして、町づくりの一環として計画的に市営住宅の建設を進めてまいりたいと考えております。

 その第2点でございますが、家賃の問題についておただしがございましたのでお答え申し上げます。

 新設住宅の家賃決定につきましては、法の定める算出方法によって算出されております。しかし、家賃決定に当たっては、可能な範囲において低額な家賃で供給できるよう政策的に配慮を加え、決定しているのが今日までの経過であります。

 お話にありました細田、横枕両団地の現在入居中の戸数は、44戸であります。入居者の転居に際し諸事情を考慮し、低額な家賃で入居できるよう配慮できないかとのおただしでございますが、この問題につきましては財政上の問題あるいは同一建物に入居する方々の家賃等の不均衡が生ずる恐れもございます。このような問題もございますので、その他の団地転居替え等により問題処理に当たってまいりたいと考えておりますので御理解、御協力いただきたいと存じます。以上でございます。



○議長(渡辺多重君) 古内都市建設部長。



◎都市建設部長(古内義光君) 〔登壇〕まず、ニュータウンの分譲の見通しについて御解答申し上げます。

 御承知のようにニュータウンにつきましては、昭和54年の3月から竣工をしておるわけでございますが、現在土工量において約30%の進捗率でございます。したがいまして、この分譲につきましては、今後、需要と供給のバランス、この辺を十分配慮しなければならないと考えております。それから、やはり現在御承知のとおりの臨調の時期でもございます。そういう点につきましては、今後ある程度の延長という点も考慮になるのではないかと考えております。

 それから下平窪の区画整理、現在組合施行によって26ヘクタールほど施工中でございますが、昭和57年組合設立以来5カ年計画で現在施工中でございます。この中でやはり一番問題なのは、今年の4月28日に仮換地の縦覧を完了したわけでございますが、意見書が提出されております。この意見書が15件、それから要望書が19件、あわせて34件でございますが、いずれも保留地の問題でございます。この辺の事情を解決しながらやはり進めなければならないので、私どもといたしましては十分この辺を指導しながら実施していきたい、そして計画どおりこの5カ年計画で本年度は一部の整地、あるいは道路に着工いたしまして昭和61年度には完了したいと考えております。もちろんその中でただいま出ました公営住宅、あるいは公民館の敷地、この辺についても十分意見の操作のきく限り早急に処理したい、かように考えておりますので御了承願いたいと思います。



○議長(渡辺多重君) 杉山水道局長。



◎水道局長(杉山保久君) 〔登壇〕水道施設の設置等及び負担区分を定める要綱の改正についてお答え申し上げます。

 本要綱は、昭和51年未給水区域の解消を図り、市民環境の向上に寄与することを目的として制定されたものでございます。この要綱制定時の上水道事業の給水区域内未給水人口は、6,536人となっておりましたが、7年後の昭和58年3月末では2,608人となっており、暫時未給水人口が減少しております。

 御質問の第1の、要綱に基づくこの1年間の申請の有無についてでございますが、申請はございませんでした。しかしながら、配水管布設等の要望や相談については数件ございました。

 第2の、給水区域内で該当するような地域についてでございますが、要綱第3条第1項の30戸以上の集落地域と限定した場合、現在のところございませんので、要綱第3条第3項に基づく隣接地域の開発行為等により住宅が建設され、一体として給水することが望ましい地域等に限られるかと思います。

 第3は、住居が点在している30戸以上の場合の取り扱いでございますが、公共性、経済性を十分考慮し、かつ現地の実情を勘案の上実施しているのが現状でございます。

 十に、本要綱の見直しについてでございますが、水道事業は、水道料金収入を主要財源として経営しております。厳しい経済環境の中でございますので住民要望すべてについて早急にこたえることができないのが実情でございます。しかしながら、水道事業の使命が100%の普及率とすることを目標に努めることが大きな責務でございますので、水道財政の根幹である水道料金の問題を含め、将来はおただしの30戸以上の制限緩和の問題、また局負担の限度額設定の問題、さらには、受益者負担率の問題等について総合的な検討を加え、計画的に未給水解消が図られるよう努力していきたいと考えておりますので、よろしく御了承を願います。



○議長(渡辺多重君) 樫村弘君。



◆5番(樫村弘君) 1点についてだけお話をさせていただきたいと思います。

 ただいまの選管委員長さんの説明により、よく理解したわけでございますが、公営ポスター掲示場につきましては、福島県内では、すでに郡山市及び福島市で実施されておりますし、また私どもが視察してまいりました都市のうちでも、大宮市、浦和市、宇都宮市など候補者の数が60人以上に達する地域でも立派に実施しているところでございますので、本市でも来年から実施できるように前向きに検討していただくように強く要望いたしまして質問を終わらせていただきます。



○議長(渡辺多重君) ここで午後1時まで休憩いたします。

                午後0時10分 休憩

            −−−−−−−−−−−−−−−−−−

                午後1時1分 開議



△鈴木利之君質問



○議長(渡辺多重君) 休憩前に引き続き会議を開きます。31番鈴木利之君。



◆31番(鈴木利之君) 〔登壇〕(拍手)社会党の鈴木利之でございます。ただいまより、通告順に従いまして質問させていただきます。

 最初に、国鉄貨物合理化にかかわる諸問題について質問いたします。

 すでに御案内のように、国鉄は今月6日経営再建と称し、国鉄職員3万人に及ぶ人員削減を含む貨物、荷物部門の大幅な輸送体系の変更を発表いたしました。この計画は、昭和59年2月ダイヤ改正を意味しており、単年度の人員減は昭和24年以来の大規模なものであります。

 人員を削減し、民営、分割すれば、国鉄経営の建て直しが可能だとする臨調行革の結論づけの過ちはさておき、問題は、この計画がどういう意味を持ち、何を目標にしているのかを見きわめることが重要なのであります。

 計画内容を見ますと、いわき市に対し重大な影響を及ぼすのであります。具体的に見ますと、一つ目には、全国の貨物取扱駅を854から457にすることから、市内では内郷、いわき貨物ヤード、四倉の3駅はほぼ全廃に、荷物関係は泉、湯本、平の3駅を除き全廃。二つ目に、どこへでも出荷できる、いわゆる全国ネットワーク方式を特定の拠点駅相互間しか運行しない、いわゆる拠点間直行輸送へとするものであります。つまり、今後は企業からの大口貨物、荷物はもとより、一般市民の荷物はきわめて限定された駅、地区にだけしか送れなくなるとの中身であります。もちろんこんな計画は企業にとっては死活問題であり、いただける内容でないのはあたりまえであります。本計画案が示された本年1月末以降、直ちに、東邦亜鉛小名浜製錬所を初め、呉羽化学、日本化成、トモエ化学、福島臨海鉄道、磐城通運等、影響大とする関係企業は計画の変更を国鉄に迫っております。特に、新聞紙上発表の福島臨海鉄道の貨物輸送量は5割減となり、昭和57年度営業損益で2,000 万円の黒字が実に3億7,000万円の赤字へ転落。トモエ化学に至っては年間5万2,000トンの出荷量が3,000トンとなり、実に94%の減少となるわけであります。その他の企業も推して知るべしであります。いわき市にとっては重大問題であります。

 そこで質問の第1として、市は、本計画による影響についてどのように見ておられるのか、また、どう対処しようとしておられるのか伺うものであります。

 第2は、本計画と市の総合計画との位置づけ、関連はどのようになるのかであります。

 すでに述べましたように、本計画によるいわき市の産業、経済はもとより、市民生活へも大きな影響を与えるわけでありますから、市総合計画との関連は大きいものと判断いたすところであります。また、本計画実施は、明年2月でありますが、実は関係者の間で言われている「59X」、いわゆる昭和60年ダイヤ改正に至っては、国鉄からの一層の荷主離れを助長しようとする計画も考えられているのであります。これら一連の計画は、終局的には国鉄貨物の安楽死に目標を置いている事実は見逃がせないのであります。ともあれ、本計画によって四倉以北の常磐線、磐越東線における貨物、荷物取扱駅は、ほとんど全廃、私鉄福島臨海の大幅な輸送体系の変更は、現実的に迫っているのであります。交通体系の鉄道部門で輸送力増強の促進利便性の向上と充実を長期目標に置いている市総合計画との位置づけ、関連性についてお聞かせいただきたいと存じます。

 第3は、本計画によりはかり知れない企業の縮小と労働者の失業、配転、出向等の雇用問題が発生するわけであり、これにどう対処なされるのかであります。大幅な輸送量の減少による企業の経営は最悪の状況に追い込まれ、同時に労働者へは雇用不安を与えるわけでありますから、市挙げて取り組まなければならないと考えます。具体的な対策をお聞かせいただきたいと存じます。

 第4は、本計画がストレートに実施された場合、一体どうなるのか、企業縮小、労働者の雇用は、さきに述べた通りでありますが、事はもっと深刻なのであります。つまり、貨物、荷物輸送が従来の国鉄であてにできない、しからばどうするのか。一つは、輸送をやめる、二つは、貨物自動車(トラック、タンクローリー)による代替輸送への変更であります。状況的には、可能な限り取扱駅を残してほしいとする関係企業の陳情内容の実現は非常に困難だと聞いております。したがいまして、でき得る限り自動車による代替輪送に切りかえざるを得ないわけであります。現在でも、大型トラックの増強による交通公害は、重要課題になっております。本年2月策定のいわき市の公害、また、昭和57年度環境白書にも交通公害の深刻さはしるされているところであります。特に、硫酸、塩酸、苛性ソーダ、火薬等の危険物輸送は簡単にいかないのであります。道路運送法、道路交通法とのかかわりで制限が加わることは言うまでもありません。大型トラックの通行量がふえることにより、道路交通は渋滞し、しかも、危険物の輸送はより市民及び環境に与える影響は重大であります。このように、輸送体系の改変による影響は、ことのほか大きいことに驚かされるわけであります。聞くところによりますと国鉄当局は本計画実施に当たり、再三関係自治体に理解を得るため説明しているようであります。県は、1月の段階で国鉄に対し、抗議に類する態度表明をしているようであります。どうもいわき市は対応がおくれているように感じられるわけであります。積極的な姿勢と対応を強くお願いするとともに、明快なる答弁を期待し、次の質問に入らせていただきます。

 次に、中・小零細商工業の育成と労働者の福祉についてお尋ねいたします。

 いつの議会においても、中・小企業の振興、育成策については質問されるわけでありますが、私は、不況の長期化、経済の低迷が続く中で、今日ほど行政の援助が必要とされている時期はないと思うわけであります。市内の商業は、過般、発表されました「いわき市の商業」によれば、事業所数、従業員数こそ県内で1、2位の座を保持しているものの、販売額は依然として福島、郡山に次ぐ第3位に甘んじ、年間6,940億円、郡山、福島に大きく水をあけられているのであります。売り上げの多くは、従業員1名から4名の零細商店であり、全体の約8割を占め、相変わらず外食産業の飲食店が多いのが特徴であります。工業はどうかと見ますと、不況のあおりを受け、製品の出荷額は徴増、電気、金属、衣類産業はふえている反面、鉄鋼、化学、木材、家具産業は減少しているのであります。事業所数、従業員数は、県内トップにあるものの、その82%は29人以下の小零細企業であります。つまり、いわきの経済基盤は、中・小零細企業によって支えられているのであります。一方、企業倒産状況は、県内、市内とも負債総額1,000 万円以上の企業を見ますと、放慢経営を除き販売不振、業界不振などの不況型倒産が定着したと言えます。つまり、中・小零細企業は、不況定着の中で売り上げの減少、収益低下は避けられず、何とか乗り切っているものの息切れし、倒産は増加する傾向にあるのが現況であります。いわゆる個々の企業努力だけでは立ち枯れすることを物語っているのであります。現下の状況を踏まえ、具体的な地域産業の振興、育成方針をお示しいただきたいと存じます。また、当面の策として公共事業、なかんずく公共物の建築やニュータウン内の建て売り住宅の建築を地元企業に発注し、しかも、建築資材は地元から調達する方策を講じてはどうか伺うものであります。多少価格は上がっても、地元に金をおろすことが大切かと考えるところであります。

 第2は、企業の経営状況、計画とりわけ労働者の雇用状況の実態把握、調査についてお伺いいたします。

 80年代は、失業の時代といわれております。相変らず失業率は、2.8から2.9 %台をさまよっているのであります。最近における住友セメントの全面操業停止、八茎鉱山の新会社設立、岡本ゴムの布靴部門の生産中止は、働く者にとって一大ショックでありました。その他、水面下、非公式な合理化は数えるに余りあります。このように、ますます雇用問題は深刻化しつつあるのであります。配転、出向、失業等の対策は、今日的課題と言えるのであります。

 いち早く事前に対策を講じることが必要になってまいります。事後処理も、また、やらなくてはなりません。これらに対する考え方をお聞かせいただきたいと思います。

 第3は、ただいま申し上げましたように、失業の時代に即した対応の中で、職業安定所では対応でき得ない市民生活上の相談、対策も、また、考えなくてはならないと思うわけであります。法的な縛り、権限はあろうかと思うわけでありますが、職安に市職員を派遣して窓口を開設してはどうか、御所見を賜りたいと存じます。

 第4は、パート労働者の問題であります。

 先般発表になりました、県の婦人パートタイマー実態調査結果報告書を見ますと、5人以上を雇用している事業所中パート採用は38.8%となっており、さらに、5人から29人、規模では24.4%、300人以上規模では実に55.4%の採用率を示しているのであります。産業別に見ますと、飲食店の85.3%、旅館業の79.4%、食料品の59.1%と続いております。一方、全従業員に占めるパートの割合は、11.4%になっておりますが、事業所の規模では5人から100人で37.2%、つまり、10人に4人はパートで占めていることを数値が示しているのであります。

 次に、パートの就労状況を見ますと、一般従業員と同じ仕事をしているとするのは、製造業の52.9%、勤続年数は、3年以上が37.1%、次いで1年から3年未満が30%を示し、いわゆるパートが常用労働になっていることをあらわしているのであります。それは、勤務時間が、午前、午後にまたがるが86.3%、勤務日数は、1週間中5・6日が86.8%の数値に裏打ちされているのであります。このように、一般従業員とほぼ同じ勤務状態にありながら賃金、手当、昇給、年次有給休暇、各種社会保険等々の差別を受けている実態を報告しているのであります。もちろん、県の調査報告でありますから県内の平均値、傾向はつかめるわけでありますが、肝心ないわきの実態が示されていないのが残念であります。どうも、実態調査は県の方が上回っているように思えるのであります。当面、早急に実態調査をすべきと考えるものでありますが、見解をお示しいただきたいと存じます。

 3点目は、財形貯蓄に関する問題でありますが、財形制度の詳細はさておき、貯蓄者に対する優遇制度措置についてお伺いいたします。

 労働金庫平支店の調査から見ますと、昨年12月時点で労金の窓口を利用する財形貯蓄者は3,700人、預金総額は約12億円であります。制度が新しいこともあり少額になっておりますが貯蓄者の多くは、マイホームの新築に目標を置いているようであります。労金のシエアーは、財形に限って見ますと約10%、市内の金融機関を含めますとかなりの貯蓄者、金額になるものと推察されるわけであります。このように、マイホームに夢を描きながら現実的には実現の道遠しと思われます。つまり、今日の住宅建設資金融資制度を併用しつつも地価の高騰には追いつけないのであります。そこで、地域経済の振興、労働者の福祉向上の観点から、せめてニュータウン分譲地に優遇制度措置を設け、持家住宅の促進を図ってみてはいかがでありましょうか。

 4点目は、企業誘致についてであります。

 国全体の経済が底冷え状態にあるとき、企業誘致は、きわめて困難な状況に立ち至っているように思うのであります。このような情勢の中で、本年度より、県東京事務所に市職員1名を派遣しての情報収集、誘導活動は重要な意味があると思うのであります。しかるに、1名では余りに心細い限りであります。せめて、もう1名増員して企業誘致に本腰を入れるべきではないかと考えるものでありますが、考え方をお聞かせ願いたいのであります。

 二つには、大剣及び好間中核工業団地への企業進出状況、今後の見通しについてお示しいただきたいのであります。

 三つに、好間中核工業団地への企業誘導でありますが、常磐自動車道や同団地の地理的条件をフルに利用した産業、特に、IC先端産業に力点を置くべきと思うのでありますが、御見解をお聞かせいただきたいと存じます。

 四つには、頭の痛い大剣工業団地についてであります。第2期分の分譲が思うように進まない状況を考えますと、将来にわたって大剣をどうするのかの方向づけ、計画についてお示しいただきたいのであります。

 次に、教育問題についてお尋ねいたします。

 今日、教育行政は財政問題を初め多くの困難な条件を抱えており、中でも中学生の非行、暴力問題に見られるように、教育の荒廃状況はまことに深刻であります。座して嘆き、あれこれと論評するだけでは済まされない事態となっているのであります。家庭、社会、そして学校の教育力を再生させ、教育をよみがえらせなくてはなりません。私たち大人は、この責任に直面しており、この実現のために教育行政の民主化、学校運営への父母参加を含めての地域教育計画運動への具体的な取り組みが重要になってきているように思うのであります。これら当面する課題とあわせて、市民の長年にわたる願望である大学誘致は切り離せない関係にあると言えます。将来に至っても悔いを残さない大学の誘致を願うものであります。

 まず、大学誘致の現況と今後どのように進んでいくのか、見通しを伺うものであります。なお、相当な財源を投資するものと思われますので、多くの市民のコンセンサスを得ながら慎重に事を運んでいただくことを、この際要望しておきたいと思います。

 第2に、大学誘致と関連して、市はニュータウン内に高校設置を計画している事についてお伺いいたします。

 次の質問、つまり中学浪人とのかかわりがあるわけでありますが、将来のいわき市を描いた場合、必然的に、ニュータウンを中心にした都市形成が必要になってくるわけであります。同時に、それに見合った文教施設、とりわけ高等学校の新設については、行政側が意識的にことを運んでゆく姿勢が問われておるのであります。その意味から言えば、市のニュータウン土地利用計画での高等学校設置は正しいと思えるわけでありますが、問題は、どのような高校をいつの時期に設けるのかであります。私は、慢性的な中学浪人の解消策としても私立高校の新設を大学誘致にしっかりと位置づけるべきと考えるものであります。この際、教育長の明確な笞弁を期待するものであります。

 2点目は、中学浪人並びに中途退学問題であります。

 御案内のとおり、いわき市は、中学浪人と中途退学では余りにも全国的に有名になってしまいました。いわきの名物の一つにハワイアンセンターがあり、もう一つは、中学浪人があります。最も、これは数年前の全国版週刊誌に紹介されていたのでありますが、今日でもハワイアンセンターはさておき、中学浪人は不名誉の座を守り続けているのであります。何とかしなければと解消の糸口を探れば、最後に突き当たる壁は、いわき独特の名門偏重主義、わかりやすく言えば、磐高生にあらずんば人にあらず、磐女の卒業証書はタンス1さおという親の意識状況であります。ここに、メスを入れなければ中学浪人問題は解消されないと思うのであります。今日まで、種々努力されてきたことは認めるわけでありますが、結局のところ、土地柄、親の意識が立ちはだかる、患者のわがままを許して大手術はできない、こういう状況にあると思うのであります。中途退学や非行が社会的問題になっている今日いわきの将来にわたる教育方針、環境づくりを大胆に打ち出す教育委員会の姿勢が問われているのであります。

 御参考までに、徳島市の総合選抜制を紹介しますと、選抜制をつくった目的は、一つ、各学校の格差解消、二つ、特定学校への志望集中解消と聞きました。普通科志望者全員に共通の問題で試験を行ない本人の志望校、受験点数、通学距離を加味し、各学校均等に県教委が選抜する方法であります。参考に値すると思うのであります。

 次に、学区の問題でありますが、現在の大学区制を改正し、中学区に編成替えしてはどうか伺うものであります。

 二つに、最近行われ始めました高校職業学科への体験入学についてであります。勿来工業から始まったこの体験入学は、かなり好評を得ているようであります。先ほど申し述べました中学浪人と同様に、有名になってしまった中途退学の防止に大変効果があると聞いております。専門用語では、「不本意入学」といわれるようでありますが、いずれにせよ、自分の進学志望校を中学校の時点で体験できることは良いと考えます。でありますから、普通校にも広げるべきと思うのでありますが、御所見を賜りたいと存じます。

 三つには、中学校と高校の連携強化をもっと図るべきと考えるものでありますが、いかがなものでありましょうか。市民はもとより私どもも、縦割り行政の矛盾には泣かされているところでありますが、実は、縦の中での矛盾、つまり、義務教育の中学校と高校での教育行政には、余りにも連携が不足していると指摘せざるを得ないのであります。100%近い高校進学率の現在、適切な中学での進路指導、高校での受けざらづくり、中学浪人や中途退学を防ぐ一貫した教育は、行政も教育現場でも、ごく自然に取り組まなければなりません。御所見をいただきたいと存じます。

 3点目は、総合博物館建設についてお尋ねいたします。

 御案内のように美術館は、明年4月オープン、9月には石炭・化石館がオープンする予定になっており、当市における文化施設が一層充実することはまことに喜ばしい限りであります。しかしながら、当初市制20周年記念事業として昭和61年オープンを予定し、市民の注目を集めていた総合博物館建設は財政事情の悪化によりさきに見送られているのであります。今日、市内の博物館資料は、考古、民俗、歴史資料など数多く存在し、プレハブや有休施設に分離保管されている現況であります。巨額な財源を投じて、しかも、多くの市民の協力を得て発掘、収集した貴重な文化財資料を倉庫に眠らせておくのではなく、もっと有効に活用し、多くの市民に還元すべきものと思うのであります。

 そこで、質問の第一は、博物館建設の見通し、さらには建設の時期はいつになるのか、明らかにしていただきたいのであります。

 第2は、美術館、石炭・化石館との関連性についてであります。あれほどたくさんの資料は一体どうなるのか。県立海洋博物館の建設が叫ばれている今日、これら施設との位置づけ、かかわりは早急に結論づけるべきと考えるものであります。明快な答弁を期待するところであります。

 次に、県立少年自然の家についてでありますが、先刻、質問、答弁がなされておりますけれども、私は、別な見地から3点ほどお尋ねいたします。

 一つには、先般発表になりました、市の海洋レクリェーション基地建設計画と自然の家との関連性について。

 二つには、現段階で、海岸線を中心にしたいわき北部の観光開発をどのように考えておられるのか。

 三つには、自然の家の誘致場所を、観光開発が南部に比べておくれている、北部に決定すべきと思うものであります。ぜひ委員会でのたたき台にしていただくよう強く要望いたし、次の質問に入りたいと思います。

 質問の最後は、平地区とりわけ鉄北地区にかかわる諸問題についておただしいたします。

 御案内のように平を地域分類いたしますと、南部は郷ケ丘、ニュータウンを初めとする住宅団地であり、同時にまた商業地域であります。東部は神谷、草野を中心とする農業地域、一方、北部は赤井、平窪を中心にした同じく農業地域であります。近年、国道6号バイパスを柱に枝線の道路網整備が進められ、平もさま変わりの傾向にあり、鉄北地区に限って申し上げるならば、待望久しい都市計画街路、正内町−北目線が本年暮れに供用開始と伺がっておるのであります。しかし、国道399号に至るタッチ部分約500メートルについては、いまだ課題になっております。仄聞するところによりますと、現道路の拡幅を考えているようでありますが、ひとつ今後の計画をお聞かせいただきたいと存じます。

 私は、道路拡幅はきわめて困難なのではないかと思うわけであります。当地区は、住宅密集地であり、いわば、道路が玄関や庭の一部を兼ねている状況、また、淡島神社も隣接しておるのであります。私は、今後の平の鉄北を考えたとき、新たなルートに変更すべきと考えますが見解をお示しいただきたいのであります。

 2点目に、交通安全施設の整備についてお尋ねいたします。

 3年前でありましたが、平商生が通学中死亡したのを思い起こすのであります。当地区は、平商を初め、平二小、平二中、梅香保育園、九品寺幼稚園など、生徒から幼児に至る子供たちの多い地区であります。車優先の安全対策は時間がかかります。供用開始前に、ひとつこれら対策を講じるべきと考えるものでありますが、考え方をお聞かせいただきたいと思います。

 3点目は、中塩、四ツ波地区に開発予定の仮称平北部住宅団地の造成に伴い、道路網の整備計画はどのように考えておられるのかお示しいただきたいのであります。

 4点目は、通称、平安橋付近の整備であります。

 将来計画として、平駅前の再開発が実現すれば平駅周辺は大きく変貌いたします。しかし、平安橋を初め、鉄北の道路対策はどのようになるのか、心配するのは私1人ではないと考えるものであります。現在でも、通勤、通学時のラッシュは、かなりのものでありまして、車と人間が道路の通行を競いあうありさまであります。抜本的な策を講じなければならないと訴えるものであります。将来、悔いが残らないような道路改良をすべきと考えるものでありますがいかがでありましょうか。

 また、現在でもなくてはならない存在であるにじのかけ橋、平安橋は余りにも駅前と比べて見おとりいたします。当座、カラートタン等で覆いをしてはどうかと考えるものでございます。かみ砕いた答弁を心から御期待申し上げ、すべての質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○議長(渡辺多重君) 田畑市長。



◎市長(田畑金光君) 〔登壇〕鈴木利之議員の質問にお答えいたします。

 特に、私には国鉄貨物輸送改善計画の影響と対策についてのお尋ねでございますが、お話にありましたように、国鉄においては昨年7月の臨調第3次答申の中で国鉄が緊急にとるべき措置の一つとして貨物輸送について、鉄道の特性を発揮できる拠点間直行輸送体制を中心とした業務の抜本的な再検討が求められておるわけであります。これを受けて昭和60年度までに貨物部門の収支均衡を達成し、貨物経営の健全化を図ることを目的に、現在のヤード−操車場集結方式から拠点駅間だけの直行輸送方式に転換するような貨物輸送改善計画を策定し、昭和59年2月のダイヤ改正時を実施目標に作業が進められているわけであります。

 お話にありましたように、当市の臨海工業地帯に立地する装置型企業の多くは、その製品生産量の半数近くを国鉄輸送に依存しているわけであります。したがいまして、貨物取扱駅の削減や直行列車が運行されない線区が生ずることになるこの計画が実施されますと、企業によっては、現在の国鉄依存輸送量の大半を輸送コストの高い自動車等の輸送手段に転換することになるわけで、その結果が事業の縮小、また深刻な経営事態に直面する企業が出てくるわけで、お話のように、当市の産業、経済、雇用面に及ぼす影響は非常に深刻なことが予想されます。市に国鉄からこのような事情の説明がなされたのは、1月28日に水戸鉄道管理局からでございますが、日がたつにつれまして事態が深刻であることが判明してまいりましたので、市といたしましては、5月30日に水戸鉄道管理局に対し強くこの計画の善処方を申し入れておるわけでありますし、また、県に対しましても同様に事の重要性を強く訴えておるわけであります。この計画は拠点間直行輸送方式のほか、運賃制度の抜本的改正、業務運営の効率化などの中身が含まれておりまして、現在の時点では流動的な面もあるわけでございますが、国鉄が6月以降に予定している改善計画の影響を受ける企業、団体などと連絡を密にし、また、議会の御協力もいただきながら当市の産業、経済、雇用面に与える影響を最少限に押さえるため、国鉄を初め関係機関に強く働きかけてまいりたいと思っておるわけであります。

 この計画実施による企業の縮小、労働者対策等についてどう考えるか、こういうことでございますが、特に、小名浜、勿来、常磐などの各地区を中心とした装置型産業により大きな影響を及ぼすことが予測されるわけでございまして、今後は、関連企業の動向とも十分見きわめながら雇用に与える影響を最少限に押さえるよう関係行政機関とも密接な連携を図りながら対処していこうと考えて努力しておるわけであります。

 市総合計画の関係についてのお尋ねがございましたが、まさにお話のように、今回の国鉄輸送改善計画が実施されますと、地域産業の生産活動や流通体系に与える影響、市民生活に及ぼす影響も非常に深刻であります。したがいまして、昭和58年度から取り組んでおります市の総合計画の見直し作業の中におきまして、この問題についても対応策を考えていかなければならないと考えておるわけであります。同時にこの問題は、単にいわき市だけの問題でなく周辺市町村全部が同じようなことに直面するわけでございますので、他市町村の動きや地元関係業界の意向などもお聞きしながら市としての対策を立てて、総合計画の中でどう対応するかの位置づけ等についても考えてまいりたいと思っておるわけであります。

 次に、代替輸送に伴う交通公害発生が予測されるが、という御指摘でございまして、これもまさに御指摘のとおりだと考えておるわけであります。この輸送計画に基づく新しい輸送システムの導入が、民間企業の製品等の輸送を貨物自動車に転換して、それがどの程度の増車になるのか、これはまだ各企業自体も算出していないような状況でございますが、少なくともこの計画の実施によりまして、従来、国鉄輸送に依存してきた一部製品の貨物自動車等の代替輸送手段への切りかえは避けられないことであり、そのことによって道路の過密化がふえ、また、工業薬品等の危険物資の輸送は地域に危険が拡散することも社会問題だと認識しております。

 しかし、代替輸送手段の用に供する専用道路等の建設は、今日の事情のもとではきわめて至難なことだと考えております。それだけにわれわれといたしましては、市が今日まで早期完成を強く要望しながら取り組んでまいりました常磐自動車道を初め、国道6号バイパスや国道49号バイパスなど幹線道路網の整備促進を図ることが一層重要になってきたと見るわけであります。また、同時にモータリゼーションの今日、当市の地理的条件を見ますと大量の通過交通が出てくるわけでありまして、それが交通事故頻発にもつながっておるわけで、したがって幹線道路網の整備だけではなくその他の主要地方道、生活道路の整備促進を図ることが大事で、このことによって交通公害の軽減につながるわけでございますが、今回の国鉄貨物輸送改善計画は、いろんな面に影響してまいりますので、いま申し上げたような所見等十分頭に置きながら対処してまいる考えでおりますので御理解を願いたいと思っております。

 以下の御質問は、関係部長から答弁させることにいたします。



○議長(渡辺多重君) 小泉教育長。



◎教育長(小泉毅君) 〔登壇〕教育問題についての幾つかのおただしでございますが、まず、第1に、大学誘致との関連で私立高校の新設をすべきではないかという内容でございます。

 当いわき市各中学校では、中学浪人の解消についてその全教育を通しまして進路指導の徹底を期し努力しているところでございます。一方、保護者に対しましても学歴偏重社会の是正、能力、適性に応じた高校進学を指導してきているところであります。しかし現実には例年300名前後の中学浪人が出てきております。これは御指摘のように、有名校志向が根強く、志願者に偏りがあるためであります。今後も有名校志向が続くとすれば、その学校と同じ程度、または、それ以上の進学校をつくらなければならないと考えております。こうした状況の中で、大学誘致と関連いたしまして私立高校を新設することは中学校、高等学校、大学の一貫性のある教育が強調されている中で、まことに貴重な御意見と思っております。りっぱな特色ある高校が新設されるとすれば、中学浪人の多い当いわき市としては、新しい教育環境づくりの意味からも意義深いと考えております。既存の私立高校も現に存在いたしますので、こういう問題も勘案しながら慎重な態度で対処していきたいと考えております。

 2点目の中学浪人、中途退学の防止についての高校の大学区制でなく、編成替えすべきではないか、さらに関連いたしまして、職業高校で実施している体験入学を普通高校にも拡充すべきではないかというおただしでございます。

 高校学区の検討についてでありますが、昭和25年から数えまして3回の見直しが行われております。現在、福島県内には八つの学区に分れてございます。当いわき地区は、当初から大学区制で現在に至っているところであります。中学校卒業生の高校進学率は年々向上しているわけでございますが、だれもが大学に進みやすい有名進学高校を学区に持ちたいし、地元に有名高校がある地域では小学区が利益があります。しかし、いわき市の場合は広域性でございますし、それと現に高校格差等の問題もありまして、大学区制を踏襲しているところであります。今後の学区の検討についてでありますが、申し述べましたような困難な問題も抱えておりますが、今後、一層高校教育行政の整備拡充、施設設備の充実を関係機関に要望し、高校格差解消を積極的に働きかける方向で進めていく所存でございます。御理解をいただきたいと思います。

 次に、体験入学についてでありますが、職業学科への体験入学は、昭和56年2月の県産業教育審議会の建議に基づきまして、毎年夏季休業中に実施しているところであります。市内におきましては、平工業、勿来工業、小名浜水産、磐城農業、平商業の各高等学校で実施しております。普通科志向の増大に伴いまして、職業学科への志願者が減少する一方職業学科に対する理解の不十分な中学生も見受けられますので、職業学科の教育内容を十分に理解させ、明確な目的意識をもって志願する生徒の増加を図って体験入学を実施しているところです。以上の観点から本来職業学科の体験学習を目的とするものでありますが、お尋ねの普通科への拡大におきましても、創意と工夫による運営によりましては効果が期待できるものと考えております。すなわち、教育方針などの講話、校舎内外施設の見学、先輩学生の体験発表、VT Rによる学校紹介などは志願者にとって適正な進路指導の機会となるのであります。

 そのため県高等学校教育課、県高等学校校長会いわき支部等の関係機関へ働きかけを進めてまいりたいと考えております。

 次に、中学と高校の連携を強化すべきではないかというおただしでございます。

 市内各中学校の生徒に対する適正進学指導と高校進学後の中退者防止、生徒非行の防止を達成すべくいわき市中学校長会、県高校校長会いわき支部とが、いわき地区中、高校長連絡協議会を結成して活動してきているところであります。この組織の中には、行政側からいわき市教育委員会、いわき教育事務所も参加いたしまして、年6回の進路対策を協議し連携を図っているところであります。

 なお、昭和58年度は、5月には進路対策部会、中・高長代表者会の2回、9月には進路対策部会1回、11月には中、高校長連絡協議会、進路指導研究協議会、あわせて2回、来年2月には進路対策部会、前年に準じまして6回の会合を予定しております。今後とも従来行ってまいりました行政側と現場との密接な連携が一層保たれるよう、中・高連絡協議会の充実を図っていきたいと考えております。特に、進路指導研究会での高校内容説明会の充実、中・高一貫性をもった生徒指導、進路指導の実践、中・高連絡カードの一層の活用につきましても充実を図りながら適正な進路指導と連携に努めていきたいと考えておりますので御理解を賜りたいと思います。

 最後に、総合博物館の関連で、その1といたしまして見通しの問題でございますが、御案内のように総合博物館の建設につきましては、昭和51年、民間有志によるいわき市博物館設立研究会が発足いたしました。以来、先進地の視察、博物館のあり方等の研究調査を重ねてきたところであります。市といたしましては、これと相まって昭和52年度以降調査費を予算計上し、建設調査委員会を設置するなど鋭意調査活動を実施してまいったところであります。昭和55年7月には美術館・博物館建設準備室を設け、建設計画の推進に努めているところでございます。御指摘のように、当初、市制20周年記念事業として建設する予定でございましたが、市の財政事情等勘案いたしまして、若干建設時期をずらさざるを得ない現況であります。したがいまして、今後の総合計画の見直しの中で、建設時期を明らかにしてまいりたいと考えておりますので御了承願います。

 2番目でございますが、美術館、石炭・化石館と総合博物館の関連であります。

 まず、美術館は、昭和56、57、58年度の3カ年で、来年春の開館を目指しまして準備の万全を期しているところでございます。当市の美術館では、建設審議会の答申にのっとり、広い視野に立った美術品の収集と常設展、企画展、セミナー活動などを実施し、市民に親しまれる運営をしてまいりたいと考えております。

 一方、博物館でありますが、いわきの古代から郷土にちなんだ資料を収集展示することを目的にしておりますので、類似社会教育施設としての美術館、博物館のかかわり及び社会教育的分野での博物館網としての関連をつけて運営する必要があります。

 次に、石炭・化石館との関連でありますが、石炭・化石館は、昭和56年4月地域経済振興を目的に、石炭資料館の建設計画を立てたわけでございます。しかしながら化石資料の収蔵施設の建設が御指摘のように緊急課題として持ち上がったわけでございます。石炭資料と化石資料を同一施設をもって対応すべく、石炭・化石館として建設中のものであります。したがいまして、総合博物館と石炭・化石館は関連性をもった有機的な運営をしてまいる必要があると考えております。

 現在、当いわき市で所有しております、考古、民俗、歴史等の博物館資料のうち、考古関係資料は元平水道業務所に、民俗関係資料は小名浜公民館に、それから、元鉱山保安センター、勿来三小及び湯本三小などに分散してございます。資料の公開展示につきましては民俗資料展、考古資料展、化石・岩石展などを通しまして一般公開をしてまいりました。今後とも機会をとらえながら実施する考えであります。なお、収蔵庫の確保につきましては、今後とも努力してまいる所存でありますので、御理解を賜りたいと思います。以上でございます。



○議長(渡辺多重君) 作山企画部長。



◎企画部長(作山優君) 〔登壇〕鈴木議員の企業誘致に関する4点の御質問に対してお答え申し上げます。

 まず、第1点は、福島県東京事務所駐在職員の増員の問題でございます。

 この東京事務所駐在職員の駐在につきましては、当然のことながらいわき市と福島県が協議をいたしておりまして、その協議の結果、覚書を取り交わしてございます。この協議に当たりましては駐在職員の職位、人数、駐在期間、身分経費負担の問題、あるいは、他市との関係、こういうものなどから検討を加えまして、双方合意に達しました覚書では、駐在職員は1名として、その期間は1年とする。身分は県職員に併任することなどを基本事項とした覚書になっているわけでございます。

 この覚書の中で変更のできます部分は駐在期間の1年を双方協議の上で延長することができる部分のみでございまして、人数をふやすことにつきましては、現在の覚書の中では増員はできないという形になっております。したがってこれらについての検討は今後の課題になろうかと存じます。

 それから第2点目の工業団地とIC産業の関係で、好間中核工業団地の企業立地の見通しはどうかというおただしでございます。

 好間中核工業団地については、これまでも地域公団あるいは県の共催による団地視察会、団地説明会を初めといたしまして、個別企業関係者の視察を行うなど、立地誘導のためのPRを積極的に実施してきたところでございます。その効果につきましては相応の手ごたえがあったわけでございます。この理由としては、好間中核工業団地は常磐自動車道や国道49号の沿線に位置していることという地理的条件がよいということ、工業用水や上水道、電力設備等が完備されていること、緑地が十分とられておる、いらゆるインダストリアルパーク方式の団地である。しかも一般機械や電気機械など各種機械器具製造業等成長が期待されている業種の立地に適合する団地であるということ、あるいは市街地に近く、職住近接の場所を得ていること、こういうものがあるわけであります。

 これまでの団地視察会等を通しても、非公式ではありますけれども、大変関心を示しております企業が数社現実にございますところから分譲が開始されれば、ほぼ順調に立地が促進できるものと期待しているところでございます。市としましては地域公団や県と一体となって企業の誘導を積極的に図ってまいりたいと考えておるわけでございます。

 それから3点目のIC産業の誘致活動を活発にすべきではないかという御指摘、御意見等を含めた御質疑でありますが、確かに、ご説明のとおりでありまして、特に、いわき好間中核工業団地にIC産業を誘致することについては、一般的にIC産業すなわち集積回路を製造するには非常にきれいな空気、豊富な水を必要とすること、また、長距離の自動車輸送には適さないというようなことがございまして、飛行場周辺の地域に立地されることが通常でございます。当市には、すでに将来需要の急増が期待されております。ガリウム、ひ素を材料といたしました半導体を製造するいわき半導体株式会社が工場を立地したことでもございますし、また、県は本年度に先端技術産業等立地検討委員会を設置いたしまして、IC産業を初めとする先端技術産業の立地促進を図ることとしていることから、市といたしましては、地域公団や県と連絡を密にいたしまして今後成長が期待されるエレクトロニクス産業、あるいはメカトロニクス産業、これらに代表されるいわゆるエレクトロニクスの技術と機械を結びつけた産業の誘致についても努力したいと考えておるわけでございます。

 第4点目の小名浜臨海工業団地の進出企業の現況、今後の団地に対する計画方針ということでございますが、小名浜臨海工業団地の企業の進出の現況は、第1期分については富士興産、あるいは帝国臓器など13社が立地し、すべて分譲済みとなっております。しかし、問題は第2期分でございます。この面積が127万2,000平方メートルございますけれども、これにつきましては、現在のところ立地企業はメルクジャパン、茨城冷蔵など7社となっております。分譲済み面積は8万8,737平方メートルでございまして、全体の7%程度でございます。大部分が未分譲であります。このため、県は大規模の分譲区画割りの一つを細分割いたしまして、つまり細かくきりまして中小企業の立地を可能とする方策を講じたところでございますけれども、いずれにしても、市としては県との連携を密にしながら、この団地が有する特性、すなわち重要港湾小名浜港に隣接していること、それから全国で最も安い価格で豊富な工業用水を有しているなどから、これらの立地条件を十分生かした企業の誘致、特に、ファインケミカル産業や食料品製造業、輸送用機械器具製造業、さらには外資系企業を重点に置きまして立地誘導に努力するとともに、第1期に立地した未着工企業に対しましても、早期着工を強力に働きかけてまいる考えでありますので御了承いただきたいと思います。以上であります。



○議長(渡辺多重君) 須永総務部長。



◎総務部長(須永恭平君) 〔登壇〕教育問題のうち大学誘致の現況と見通しについてのおただしについてお答え申し上げます。

 大学誘致の問題は、市民の長年にわたる悲願であるため、市の最重点事業の一つとして、現在精力的に取り組んでおり、昭和59年度国・県要望事業として、去る5月25日県知事に要望したわけでありますが、その際、知事も積極的に協力したいとの意向を示されたところでございます。明星大学との話し合いを進めるに当たりましては、市議会、大学誘致特別委員会及び大学誘致期成同盟会の御了承を得て、昭和56年5月28日、いわき市大学誘致懇談会を設け双方5名ずつの委員により、現在、いわき市と明星大学との間に誘致についての計画内容及び条件問題を協議中でございます。

 今後は、さらに計画内容及び条件問題の協議を積極的に進め、市議会、大学誘致特別委員会及び大学誘致期成同盟会の御意見を聞きながら、市民の御理解のもとにできるならば今年中に前進した方向づけを見出したいと考えておりますので、議員各位の御理解と御協力を切にお願い申し上げる次第でございます。以上で御了解を賜りたいと存じます。



○議長(渡辺多重君) 松本商工水産部長。



◎商工水産部長(松本正盛君) 〔登壇〕鈴木議員の御質問にお答え申し上げます。

 まず、地元産業の育成についてのおただしでございますが、長期化する不況の中にあって地域経済の担い手である中・小企業は、厳しい環境下にありますが、このような情勢の中で地域の経済的発展を推進するためには、地域と密着して発展してきた中・小企業の振興、育成が何よりも肝要でございます。このため、市におきましては、中・小企業の経営安定と産業振興を図るため、市の各種融資制度の昭和58年度の貸し付け枠といたしまして、30億5,560万円を計上し、前年度当初予算に比しまして6.9%の増額を行うなど、市財政事情の厳しい中ではございますが、積極的に中・小企業へのてこ入れの強化、拡大を図ったところでございます。また、地場産業の育成強化を図るため昭和57年度から昭和59年度までの3カ年事業といたしまして、いわき地区鉄工業協同組合を対象に、県補助事業である地場産業振興対策モデル事業の適用を受け、人材育成事業等を実施しているほか、不況に直面している木工業界診断等を実施し、今後の経営指導の強化を図るなど、種々の振興、育成策を積極的に推進しているところでございます。さらに公共事業の発注に関する地元産業の振興策といたしましては、地元企業育成の立場から地元最優先の指名、発注を行っており、地元生産の資材活用についても各企業等の懇談会及び行政指導として、地元産業の活性化を図るため、積極的活用を要請してきたところでございます。おただしのいわきニュータウン開発整備事業につきましても、機会あるごとに地域公団に対し、地元企業の優先活用について要請してきた結果、13業者、うち地元業者7社が参加し、60戸の建て売り住宅の建築を行ったものでございます。今後とも地元産業の振興育成につきましては、ただいま申し上げましたことを基本としながら積極的に施策の充実、強化を図ってまいる所存でございますので御了承いただきたいと思います。

 次に、雇用対策についてのおただしでございますが、まず、雇用状況の実態把握等について市内産業の景気及び雇用の動向を把握するために雇用安定対策会議の組織を通じ、毎年1月10日現在で実態調査を行うとともに、市内の企業を訪問し、実態の把握に努めているところであります。また、近年増加の傾向を示しているパート就労者の実態を把握するため、3月末にアンケート調査を実施し、現在、集計分析作業を行っているところでございます。また、関係行政機関による調査資料等の集収に努めておるわけでございます。

 次に、配転等に対する対策でございますが、企業の倒産、合理化等の問題については、各企業の経営努力に待つところが大きく行政といたしまして事前にその動向を察知し、関与することはなかなか困難な状況にあるわけでございますが、制度資金融資制度の有効的利用など商工業振興施策の推進により市内商工業の振興を図り、そのような状況の回避に努めてまいりたいと考えているわけでございます。また、事後の対応については、住友セメントの例に見られるとおり、行政としてできうる限りの努力をしてきたところでございますが、今後も必要に応じまして関係行政機関との連携のもとに対応してまいりたい考えでおるわけでございます。

 次に、県立少年自然の家について、いわき北部地区の観光開発をどのように考えているかのおただしでございますが、いわき北部の観光開発についてでございますが、県は、いわき新舞子海岸に海岸整備事業の一環といたしまして人工ビーチの構想計画を立て、昭和58年度から新規事業として採択となったわけでございます。市といたしましても、これが具現化とあわせまして、大型キャンプ場の設置など周辺観光施設の充実を計画的に図ってまいりたい考えでございます。

 なお、豊間、薄磯海水浴場を訪れる市民や、観光客の利便性を高めるため、既設の県道小名浜−四倉線から通ずる幹線道路及び大型駐車場の新設が必要と考えておるわけでございます。したがって昭和58年度予算に豊間、薄磯観光開発調査費を計上したわけでございまして、今後、専門コンサルタントによる調査を実施し、その結果を踏まえ、計画的に事業の具現化を図ってまいりたい所存でございますので御了承いただきたいと思います。



○議長(渡辺多重君) 沢田土木部長。



◎土木部長(沢田次男君) 〔登壇〕質問中、平鉄北地区の諸問題のうち、正内町−北目線の弥宜町立体橋が供用開始に伴って非常に交通が頻繁になり、交通安全施設整備が必要ではなかろうかというおただしであったように思いますのでお答え申し上げます。

 この弥宜町立体橋につきましては、今年度中に供用開始の運びになる予定でございます。したがいまして、これら供用開始後の当該路線の交通につきましては、非常に頻繁となることが予想されております。市内にはこの種の交差点等いろいろ交通のふくそうした所がございますが、特に、正内町−北目線あるいは上柳生線、これらの交差点につきましては、非常に危険な状態を醸し出すであろうという判断をしております。したがいましてこれらの交通安全につきましては、まず、歩道橋の設置、これは交通安全施設として今後検討をさせていただきたいと存じます。

 なお、2点目としては信号機の設置でありますが、この信号機の設置につきましては、公安委員会の所管でございますので、地区交通安全対策協議会並びに公安委員会にこれらの設置方について強く要請してまいりたいと考えております。

 3点目につきましては、常磐線の弥宜町立体橋に接続いたしております、現在の地下道でありますが、この地下道は供用開始に伴いまして、現在、公安委員会で始終交通の規制関係を考えております。現在考えているのは、一方通行ということでございますが、果たしてこの一方通行にした場合にこの地下道に歩道が設置可能かどうか。こういう技術的な問題もございますので、今後、十分関係機関と協議してまいりたいと考えております。

 次に、平北部地区の道路網の整備でございますが、鉄北地区は現在、農業振興地域に指定されております。当該地の一部を農用地に定め農業構造改善事業が完了しており、農業的な土地利用を図っていく地域として、土地利用計画がなされているのが実情でございます。しかし、地域住民の強い要望で住宅団地計画がなされ、昭和57年9月に県知事から平北部住宅団地の開発行為が許可されたものでございます。同団地から市街地へ連絡する路線としては市道才槌小路−上柳生線を考えておりますが、県立平商業高校周辺の一部地権者の方々からこれらの道路改良につきまして、御協力がいただける状態に至っておりません。したがいまして、現在、事業を保留しているところでございますが、これらの土地利用、あるいは、今後とも農業振興地域として利用する計画でございますので、当面、平北部住宅団地と平市街地への連絡路線の万全に全力を傾注してまいりたいと考えております。なお、この路線の奥にはフラワーセンターがございますので、これらの交通事情を考えましても早期にこの地権者との対話が必要ではなかろうかというふうに考えております。今後、積極的に進めてまいりたいと考えておりますので御了承賜りたいと存じます。

 次に、3点目につきましては、平駅の北側の平安橋周辺の道路改良についてのおただしでございますが、市道才槌小路−上柳生線のうち国道399号から分岐いたしまして、平安橋までは390メートルほどございます。この幅員は5.5 メートルから6.3 メートルでございまして、現在の交通量を考えた場合に決して広いことでないことは事実でございます。過去において鉄北地区には、常磐炭礦の火力発電所、あるいは、燃料炭を毎日11トン車で数十台も運搬をいたしたという歴史的な過程がございますが、今日、鉄北地区においては、この火力発電所の跡地というものは常磐紙業が営業しておりますが、大型車の通行はきわめて少なくなってきたというのが現状でございます。さらに、弥宜町立体橋の交通の供用開始も、今年度中ということでございますので、これらの路線についての大型車の通行というものは、さらに減るであろうと予想される次第でございます。しかし、この地区の東側におきましては、都市計画街路、正内町−北目線の立体橋につきましては、10カ年事業で行ってきたものでございますが、これらに関連いたしましての交通の流れは、先ほど申し上げましたように、変化するということが予想しております。

 なお、この沿線につきまして技術的な問題がございますが、個人住宅が連檐していると同時に、国鉄用地、あるいは山側におきましては急傾斜地に指定されているというふうなむずかしい問題がございます。したがいまして、現況把握の段階におきましては、きわめて技術的にこれらの拡幅については、困難性を伴うということを考えておりますので御了承いただきたいというふうに考えております。なお、今後とも十分検討させていただきます。

 最後になりましたが、平安橋に屋根をかけてはどうか。確かに屋根をかけることによりまして、通勤通学の人達の利便性には供されるわけでありますが、市内には現在これら歩道橋が約9カ所ほどございます。平安橋は昭和28年8月に設置されたものでございまして、昭和54年にスラブのコンクリートが剥離いたしたために鉄筋が露出したというような非常にホーム上で危険な状態がございまして、昭和54年に、一部これらのスラブを補修したわけでありますが、なんといたしましても、鉄骨が腐食しているという現状から屋根をかけることによっての風圧、あるいは、過重に対しまして構造的に耐えられないというふうに判断をしておりますので、これらの屋根がけについては、ごしんぼうを賜りたいと考えておりますので御了承賜りたいと存じます。



○議長(渡辺多重君) 古内都市建設部長。



◎都市建設部長(古内義光君) 〔登壇〕都市建設部の方から2点ほど回答申し上げます。

 まず、一つは、優遇措置いわゆる財形貯蓄、この財形貯蓄というのは、大体勤労者財産形成促進法によって発足されたものでございまして、ニュータウン分譲についての優遇措置というものは、ちょっと困難でございます。特に、この件につきましては、やはり、公団には公団としての分譲規定というものがございまして、その中で優先譲渡というような件については、あくまで公共事業でございますが、これについての優先譲渡は考えられますけれども、個人に対するこの種のものの摘要は受けられないというので御了承願いたいと思います。

 それから、都市計画道路、正内町−北目線の延長でございますが、確かに議員さんの御指摘のように残りが470メートルございます。この先をどうするか、さきの国道399号の狭溢さ、それと新しいルートについても2線、3線と検討いたした経過はございます。ただ過日の議会でも、伊東議員さんからの質問に対しまして、市といたしましては地域住民に対しまして説明会を開催いたした経過もございますけれども、まだ、了解を得るまでには至っていないという報告をしております。それとあわせまして、さきほど来、出ていますが、正内町の立体交差は長い間御迷惑をかけましたが、今年度は何とかしたいと考えております。同時にいろいろな鉄北の開発を含めまして、全体的な土地利用ということでの、これからさきの問題を検討していきたいと考えております。まず、さしあたっては、現在の路線の計画をできるなら地域の皆様の話し合いがつくとするならば今年度中に測量を完成したいと考えておりますので御了承願いたいと思います。



○議長(渡辺多重君) 松本商工水産部長。



◎商工水産部長(松本正盛君) 〔登壇〕先ほど雇用対策の中で一部答弁漏れがございましたので再度答弁させていただきたいと思います。

 失業にまつわる相談窓口の設置についてのおただしでございますが、市は市民相談あるいは法律相談などの制度を通じ、広く市民の相談に応じており、また各種の労働問題に関しては労働福祉会館内に労働相談の窓口を設置して常時相談に応じるなど対応しているところでございますが、今後これらの制度の周知徹底を図るとともに、有効な活用を促進してまいる考えでございますので御理解をいただきたいと思います。



○議長(渡辺多重君) 31番鈴木利之君。



◆31番(鈴木利之君) 2点ほど再質問させていただきたいと思います。博物館建設にかかわる問題でありますけれども一つは、建設がさきに延びるということでありますけれども、それならば、暫定措置といたしまして資料の一部を公開できる施設の建設計画があるのかどうか。

 さらには、第2点目としては、建設には巨額の財源を要求されておりますけれども、財政事情は理解するところでありますが、そうだとすれば建設のための基金制度をつくる考えがあるのかどうか。この2点を市長にお伺いをするものであります。



○議長(渡辺多重君) 田畑市長。



◎市長(田畑金光君) 第1の一部資料を収納する施設等の建設計画があるかということでありますが、現在までのところそのような計画はまだ教育委員会等とも相談していないわけでございまして、事実上、無理かと思います。

 第2の基金制度の問題等については、総合博物館建設の件は、今度策定いたします総合計画の中で明確に位置づけることにいたしておりますが、やはり厳しい財政事情のもとで、この仕事を完成させるためにはやはり基金制度の創設なども一つの可能性を探る方途であるとも考えられますので、来年度予算編成の中等で十分教育委員会等とも相談しながら対処したいと思っております。以上です。



○議長(渡辺多重君) ここで、2時45分まで休憩いたします。

                午後2時24分 休憩

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                午後2時46分 開議



△木内浩三君質問



○議長(渡辺多重君) 休憩前に引き続き会議を開きます。この際、本日の会議時間は議事の都合によりあらかじめこれを延長いたします。34番木内浩三君。



◆34番(木内浩三君) 〔登壇〕(拍手)34番、同志会の木内浩三であります。市政一般について御質問いたします。

 質問の第1は、企業誘致についてであります。

 今日低迷する経済社会環境の中で地域経済の活性化に大きく寄与する企業誘致は、いわき市はもとより全国の市町村並びに都道府県段階において行政政策の重要課題として取り組んでおります。しかるに高度成長期の時代は比較的景気も好調で、企業の体質も充実した中で安易に地方に進出することを可能ならしめましたが、現在の低成長下の、しかも長期化する不況の中での企業誘致は困難性をきわめ、あらゆる策を講じておりますがままならないのが現状であります。

 このような経済社会環境の中にあって、当いわき市はいよいよ昭和59年度にはいわき好間中核工業団地の分譲が開始されるとのことであります。また、民間開発とはいえ山田インダストリアルパークも本年度中には着工されると聞いております。こうなると当いわき市の企業誘致の受けざらであります工業団地は、臨海向けの小名浜、内陸向けの好間、山田とあわせて三つの工業団地を持つこととなるわけであります。このことを考えると企業誘致に対する取り組み方についても、この辺で見直す必要があるのではないかと思うのであります。そこで私は企業誘致をより前進させる意味で、次の見解を述べ、市長の御所見を賜りたいと思います。

 仄聞いたしますと、いまや全国の都道府県において企業誘致政策といたしまして、進出企業に対して工場周辺の道路、排水路、運動場、緑地など施設整備のための補助金や一定以上の地元採用を条件に雇用奨励金を支給するなど、助成措置の条例や要綱の制定に踏み切った道府県が20数余に及び拡大の傾向にあると聞き及んでおります。

 過般、石川県では先端産業等の工業立地促進条例を制定し、企業誘致を積極的に展開しようとするもので、その内容は対策企業として電子産業や航空機などシステム産業のほか製薬会社の研究施設や情報産業の研究など知識集約型の産業も含まれるとし、助成額は企業の種類、投資額の規模、地域経済への貢献度などによって判定されるもので、優良企業と判断されれば10億円まで助成金を支給しようとするものであります。もっとも、このような画期的な条例の制定に踏み切った背景には県内の基幹産業である繊維、機械関連産業の衰退や冬期における積雪、比較的高い地価など、もろもろの要因に起因するものであるが、具体的な企業誘致策を講じたことについては評価すべきものと考えます。

 市は、このたび産・学・官一体のいわき市工業振興会議を設置されました。また、議会においても昨年企業誘致特別委員会を設置するなど執行部も議会も鋭意そのための努力が払われておりますが、現状脱皮の新たな施策の展開が必要ではなかろうかと思うわけであります。それは当市の企業進出の条件として事業所税、公害規制のハンディなどがよく言われておりますが、常磐自動車道、常磐バイパス等幹線道路網の整備、小名浜重要港湾の整備などが着実に進行し、特に、東北地方に位置しながらも温暖な気候に恵まれ、冬期における降雪もなく他の府、県、都市に見られない工業立地の有利な条件が具備されているわけでありまして、効果的な企業誘致策を講じることによって企業進出を可能ならしめるものと考えます。

 そこで市の財政事情は厳しいものでありますが、前段で申し上げたとおり進出企業に対する助成措置を講ずべき検討作業を進めるお考えがあるや否やお伺いいたします。

 さらには、いわき市東京事務所開設についてであります。

 本年4月から県東京事務所に1名の職員を派遣し、県と一体となった企業誘致の活動に取り組まれ、現に努力されておりますことは評価すべきものと思います。しかし、前段で申し上げましたとおり当市には三つの工業団地を持つこととなり、また当市は広域都市であることから市内には工業団地以外で工場立地の適地も数多くあることから、これらを考えるとき、市全体の企業誘致をと考えなければならないと思います。それには県との協力関係はもとより、さらには好間工業団地の地域振興整備公団、山田団地の日本新都市開発株式会社とともに一体となった協力体制のもと、積極的に取り組むことも必要でないかと思うわけであります。そのためには、やはり市独自の東京事務所を開放し職員も思い切った増員をして対処すべきと考えるのであります。私は、企業の誘致は、まず、情報の収集から始めることだと思います。そのためには、いわき市にいて情報の入るのを待つのではなく、首都圏に本拠地を構えて、常時情報の収集に当たるという、つまり待ちの企業誘致から攻めの企業誘致に方向転換を図るべきと考えます。そのためにも東京に市独自の事務所を持つべきであり、いわき市はその時期に来たものと考えるわけであります。東京事務所の設置についての前向きに取り組むお考えがありますかどうか、市長の御所見を賜りたいと思います。

 二つ目は、観光行政についてであります。

 今日の不況克服のための施策として地域経済の活性化につながる観光行政も企業誘致の課題とともにこれまた重要なる行政の政策課題の一つでもあります。現在、石炭・化石館、市制20周年記念事業としてのシンボルタワーの建設、さらには海洋資源を生かした県立海洋博物館の誘致運動は観光誘客のための施策の展開であり、これらの行政努力には敬意を表するものであります。また市民も大いなる期待を寄せているところであります。このような施策の展開の背景は、市の観光がいわき七浜における海水浴とハワイアンセンターを中心とする湯本温泉郷への入り込み客数が大勢を占めておりまして、水石山、夏井川渓谷等の山岳部あるいは三崎公園、勿来の関跡等の観光客は全体の20%に過ぎないことから、当地域が自然的景観のみをもって誘客し得る自然環境を具備していないため、人工施設型の観光へと指向しているわけであります。

 昭和52年度に発刊された商業近代化地域報告書の中で当地域が自然的景観を残念ながら持ち合わせていないが、東北地方において最も温暖であり、かつ降雪量も少ない地の利を生かした人工的なスポーツ施設を設置して季節的な観光から通年スポーツプレイ可能な場としての誘客観光を模索されるべきであろうと指摘されているが、私も既存の観光施設とスポーツ施設を融合させた観光開発を推進すべきと考えますが市長の御見解を賜りたいと思います。具体的には勿来の関跡の観光開発についてであります。

 現在、浜田−寺下線の道路改良事業、すなわち大型観光バスの勿来の関から鉄道を横断し、6号国道への乗り入れや、500台を収容する駐車場の設置、さらには本年度当初予算において勿来の関跡復元のための調査費の計上など、その行政努力については評価するものでありますが、これらは観光地としての周辺整備にとどまり誘客促進の域を脱し得ないと思うわけであります。勿来の関と海と山の自然的景観の地の利を生かした人工的スポーツ施設を誘導することによる観光開発も一考すべきものと考えますが、これらをあわせて市長の御所見をお伺いいたしたいと思います。

 質問の第2は、観光宣伝の充実についてであります。

 私は、去る5月の連休を利用し、市内の観光地、三崎公園、塩屋崎灯台、新舞子海岸、フラワーセンター等を訪れ家族とともに1日楽しく過ごしてまいりました。連休期間中の平日ではありましたが、自家用車での観光客が多く、県外の栃木、山形、宮城、千葉ナンバーの車もかなり見受けられました。三崎公園にまいりますと潮見台からながめた雄大な大平洋、永崎、豊間、薄磯の浜や塩屋崎灯台など一望に澄み切った多くの自然観光に魅了されたのか、誘われた人達の言葉にはすばらしいという言葉がかえってきて、心強く感じたと同時に観光宣伝をより充実すべきであると痛切に感じた次第であります。

 そこで、観光の宣伝をより充実させるために競輪の宣伝と観光の宣伝との併用が考えられないものかどうかであります。現在、競輪開催時の宣伝として報道機関を利用した新聞広告を初め、国鉄駅の電飾看板、テレビ、ラジオ、ポスター等10種類を活用し、市の自主財源としての貴重な競輪事業収益金維持向上に向けた努力が払われておりますが、これら広告宣伝にいわきの観光宣伝を併用させるべきだと考えます。

 さらに飛躍いたしますが過般の議会において、いわきの地名を全国的に広めるため駅名にいわきの名称を採用させたらどうかという提言もありましたが、国鉄当局と諸般の事情からいまだ実現に至っておりませんが、私からは現在の平競輪の名称をいわき競輪と変更することにより、いわきのネームバリューをより高めてはと考えるわけであります。これらの点についてもあわせてお尋ねをいたします。

 3番目は、観光地までの観光看板を含めた交通案内標識の整備充実であります。

前段で申し上げましたが、市内観光の際、千葉ナンバーの方と三崎公園で会い、偶然にも塩屋崎灯台で再び一緒になりましたが、その方が申しておりましたが三崎公園より塩屋崎灯台に向う際、交通案内の標識がないため別方向に進行し、Uターンをしてやっと目的地にたどりついたと観光案内の不親切さを漏らしておりましたが三崎公園入口の野立看板のお粗末さを含め、観光客誘導の交通標識等は再考すべきものと考えます。

 過般に発刊されたいわき市観光開発整備計画基本調査報告書を拝読させていただきましたが、その中で在日外国人の日本国内旅行調査を昭和54年に実施し、国際観光振興会でまとめたものによれば日本国内を旅行するときの最大の不満として「わかりにくさ」と「汚さ」であると報告されておりますが、私もこの種問題は観光客を迎えるに当たっての基本的な受け入れ側の態度であって、誘客をより図ろうとするならば観光看板を含めた交通案内標識をより充実整備すべきと思いますが、市長の御所見を賜りたいと思います。

 観光に関する最後の質問になりますが、いわきおどりをより市民のものにするため児童・生徒の啓蒙をより充実させるべきではないかと考えるわけであります。一昨年市制15周年を祝って制定されましたいわきおどりは日も浅いわけですが、平、常磐、小名浜、勿来地区において多くの市民が参加して盛大に実施されたところでありますが、これらの普及については老若男女はもちろん子供のときから啓蒙し名実ともにいわき市のおどりとして発展させるべきであると考えます。仄聞いたしますと市内小・中学校で運動会や発表会の中でいわきおどりを組み入れ、父兄とともにおどりを楽しむという企画をされた学校もあるやに聞いております。いまだ市内全校に行き渡っていない面もあるやに聞き及んでおりますが、いわきおどりの普及啓蒙の指導をより充実すべきではないかと思いますが御所見を賜りたいと思います。

 最後に、第3の人工透析患者への行政的支援についてであります。

 仄聞いたしますと市内に人工透析患者は本年4月1日現在154名の方がおられるそうであります。周知のとおり人工透析患者の病気、いわゆる慢性腎不全を治すには腎臓移植の手術を受けてこれが成功しない限りこの病気を治すことのできない、まことにお気の毒で、恐ろしい病気であります。透析患者で組織されていますいわき市腎臓病患者友の会が調査したところによりますと154名中65名の方が腎臓移植を希望いたしておりまして、共立病院及び常磐病院に通院されている方60名については、すでに血液型の検査も終わって、あとは腎臓提供者を待っているのが現状であります。このため患者会では毎年腎臓提供の街頭アピールを行って腎バンクヘの登録を呼びかけておりますが、なかなか思うようにはかどらないのが実情のようであります。

 現在、腎臓移植を受ける場合として次の二つの方法があるようであります。一つは、親戚家族及び腎バンクからの提供を受けて腎移植を受ける場合と外国人から腎臓の提供を受ける場合とであります。そして、ともに腎臓移植を行う場合の手術費用は社会保険が適用されるために経済的に特に支障はありませんが、ここで後者の外国人からの腎臓提供の場合、輸入腎にかかる必要経費、すなわち外国で腎臓を摘出する際の費用及び摘出した腎臓を外国から日本まで運ぶための航空運賃などを含めて約170万円の高額でありまして、現在のところ患者がこの金額を自己負担しなければなりません。先般、共立病院で人工透析患者が輸入腎を移植して成功した例が福島民報で大きく報道されましたが、その陰にはかなりの高額の費用を患者が負担して輸入腎移植が行われているわけであります。私はかかる実情を考えますとき患者が経済的に心配せず安心して輸入腎移植が受け入れられるような輸入腎移植貸付金制度の創設を図るべきと考えます。広島県は、このような難病患者に対して見舞金として経済的負担の軽減策を講じているやに間き及んでおりますが、これらの点を含めて市長の御所見を賜りたい。

 次に、腎移植については慢性腎不全を治すための処置でありますが、それまでに至らない、患者は生命を維持するための透析設備を有する市内6カ所にある透析医療病院にかかってそれぞれ人工透析を受けておりますが、このうち共立病院では患者が毎年増加し透析施設の関係から午前、午後の2交代透析、1回の透析に要する時間は通常6・7時間でありますが、やむなく4時間に短縮して対応しているのが現状のようであります。したがいまして、現在透析機械を保有する常磐病院か共立病院に人工透析施設の増設を図るか、新たに好間病院に設置するか、患者の増向と適正な透析が行われるよう対策を講じるべきものと考えますが、市長の御見解を賜りたいと思います。

 私の最後の質問になりますが、現在、腎臓提供について協力を呼びかけている機関として県内に8カ所、すなわち福島市、郡山市、二本松市の3市と当いわき市にある労災病院泌尿器科と共立病院の外科が窓口となって「尊い人間愛により腎臓病患者への移植のため死後にあなたの腎臓を提供して下さい」と呼びかけておりますが福祉行政の一環として腎臓移植の 推進が図られるような広報機関をとおした宣伝強化等について行政的支援を行うべきと考えますが、市長の御所見を賜りたいと思います。

 以上で私の質問を終わります。(拍手)



○議長(渡辺多重君) 田畑市長。



◎市長(田畑金光君) 〔登壇〕木内議員の御質問にお答えいたします。

 企業誘致に関連して、進出企業に対する助成措置を市独自で考えたらどうかという御質問でございましたが、御存じのように進出企業に対する優遇措置は税法上の優遇措置と自治体が独自で条例等を定めて行う方法がとられておるわけです。当市の場合は御存じのように税法上の優遇措置だけでございますが、産炭地域振興臨時措置法を、あるいは新産都市建設促進法等に基づく減税措置をとっておるわけでございまして、自治体独自の優遇措置といたしましてはやっていないわけであります。お話がありましたように自治体独自の優遇措置としては立地した企業に対し、直接的に補助金、奨励金の交付、利子補給あるいは貸付金制度等何らかの優遇措置を行っておる自治体が県レベルでは、お話のように21道府県と承知しております。

 福島県の場合は、昨年、昭和57年12月から企業立地資金貸付制度を導入して、原則として新規雇用人員が10人以上であることを条件に1億円を限度として年率6%の利率で長期貸付2年据え置き、8年元利均等償還こういう返済方法で、制度を始めたわけであります。市といたしましては、現在、人口20万人以上の都市並びにそれ以下でも類似の工業団地をもっておる都市等について、いま照会をやっておるわけでございますが、お話がありましたように、今日、このように厳しい経済環境のもとで、しかも市の念願とする企業誘致を実現するためには、市独自としても何らかの措置を講ずる必要もあると私は考えておるわけであります。しかも事業所税を当いわき市は持っておるわけでございまして、そのような点等を考えてみました場合、市といたしましても、この問題については真剣に検討すべき時期に来ておると私は考えておるわけでありまして、真剣に前向きに取り組んでみたいと思っております。

 次に東京事務所設置のお話でございますが、市といたしましては御存じのように本年度市職員を県の東京事務所に駐在させて情報のキヤッチであるとか、あるいは職場訪問であるとか企業誘致の面で大いに活動していただきたいということで県との話し合いで一人の職員を駐在させることにいたしたわけでございますが、この職員は県との覚書で期限も1年さらに1年を限度として延長ができること、あるいは県と併任の職員であるという身分の取り扱い等になっておるわけでございますが、この新しい職員の駐在を実施いたしまして、まだ2カ月経過したばかりでございますので、しばらくこれらの状況を見ながら東京事務所設置の問題については今後の問題としてよく見ていきたいと考えておりますので御理解を願いたいと思っております。

 次に、観光行政についていろいろお話がございましたが、観光資源の活性化を図るためにお話のように観光施設とスポーツ施設を結合して観光開発を進めていくことが重要な施策であると私も考えます。ただしかし、スポーツ施設の設置については財政事情や土地確保の問題等があるわけでございまして、当面は既存の施設を利用し、合宿や全国大会の誘致を図り、あわせて観光施設の高度利用化を進めることは大事だと考えておるわけであります。

 次に、勿来の関の観光開発等についてお話がございましたが、勿来県立自然公園は日帰りハイキング、行楽、海水浴等の利用が可能な地域であり、昭和57年度34万人の観光客が訪れておるわけであります。また勿来海岸は市内の海水浴場の中では一番観光客が多い海水浴場であるわけであります。お話のように市は現在市道浜田−寺下線新設工事、勿来駐車場の建設計画など勿来の関及び勿来海水浴場との一体化のための事業を進めて、観光資源の活性化に努めておるわけであります。また、お話にありましたように今年の予算の中で、これは先刻午前の御質問にもありましたように、薄磯、豊間の観光開発も同じでございますが、観光資源開発調査委託費を予算化いたしまして、せっかく関係コンサルタントで調査検討進めておるわけでございますが、この調査結果を持ちまして歴史的に価値のある勿来の関跡の復元等について今後の問題として真剣にこれは取り組んでいかねばならない。その結査を踏まえて勿来の関跡の復元等も考えていかねばならない。こう考えておるわけでございまして、さらに進めて勿来の関周辺にスポーツ施設の整備が可能であるとするならば観光開発のためにも十分これを対処してまいりたいと考えております。

 次に、観光宣伝についていろいろお話がございましたが、まさに御指摘のとおりだと考えておるわけでございまして、市は今日までいろいろ観光宣伝についても努力をしてまいりましたが、なお足らざる面があることは御指摘のとおりと思います。お話の競輪の宣伝と観光宣伝の併用の問題でございますが、比較的スペースの広いスポーツ紙、野立看板新設等については可能かと考えられますが、今後さらに研究し併用可能なものがあれば前向きに取り組んでまいりたいと考えております。

 平競輪をいわき競輪へ名称の変更についてお話がございましたが、現在全国で50の競輪場がありますが市名を使っていない競輪場は施設会社所有の8場と、公営の平競輪場及び琵琶湖競輪場があります。施設会社所有の競輪場は自社の名称を使っており、公営で市名を使っていない琵琶湖競輪場の場合は滋賀県及び大津市の共有であり、かつ日本でも有名な湖である琵琶湖という名前でございますので琵琶湖競輪という名称が使われておるわけであります。平競輪の場合はいわき市合併前からの名称をそのまま使用しておりますが、いわき市営という名称が入っておりますし、開設時からの名称でありますので特にファン、選手、その他関係機関等のなじみが深く今日まで平競輪ということで開催してきたわけでございますが、お話にもありましたように、いわき市も合併後17年を経過しておるわけでいわきの地名を高めるという点から見ますといわき競輪という呼称が適当な呼称であると考えられるわけでございますが、いずれにいたしましても、この問題については関係機関とも十分協議を重ねながら検討していかねばならない問題だと考えておりますので、今後そのような方向で話をしてみたいと思っております。

 次に、観光地への交通案内標識の問題についてでございますが、市内幹線道国道6号及び地方主要道等については案内標識を設置し、観光客等の利便に供しておるわけでございますが、さらに幹線道路に案内標識を充実するために関係機関とよく話し合っていきたいと考えておるわけであります。お話のようにいろいろ外来観光客等に対して不便をおかけしている実情等も、しばしば耳にいたしておりますだけに観光看板等については効率的な設置について、さらに検討してまいりたいこう考えておりますので、いろいろ皆さんからも助言を賜ればありがたいと思っております。

 いわきおどりの普及の問題については、今日市内の小・中学校等においては運動会のときであるとか、学芸会のときであるとか、父兄ともどもにいわきおどりが、私は非常に最近行き届いておるようにお見受けするわけでございますが、さらに小・中学校あてに市長名、教育長名をもって依頼し、すべての小・中学校においていわきおどりが普及されるように、さらに努力を図ってまいりたいこう考えておるわけであります。

 御承知のように昨年夏のいわきまつりの行事に当たりましては、いわきおどりを取り入れまして平、小名浜、勿来、常磐地区において地区大会を実施、さらに中央コンクールを実施し、延べ5,700人の市民が参加されたわけであります。昭和58年夏のいわきまつりは来たる7月31日の勿来地区におけるいわきおどり大会を皮切りに8月上旬まで開催されますが、これらまつり行事については児童・生徒の参加を含め盛大に開催したく地区実行委員会において準備を進めていただいておるわけでございます。これらのまつりについては当然児童・生徒の参加等をいただきながら平における中央コンクール大会では、ことしは5,000 名の参加者を予定して準備を進めることにいたしておるわけであります。

 次に、人工透析患者への行政支援についていろいろお話がございましたが、お話のように昭和58年6月9日現在における市内の人工透析患者の実態は総数171名、それぞれの医療機関において週3回から4回の透析を受けておるわけであります。透析に要する時間は約4時間から7時間もかかるわけで大変日常生活の制約も受けていらっしゃるわけであります。現在輸入腎移植希望者は6名程度であると承っております。

 お話のように広島県の移植腎、輸入腎の確保事業は、補助限度額を世帯の所得税額によって区分しております。所得税額40万円以下の者は上限126万円、所得税額40万円を超え80万円までの者は上限84万円こういうようなことで補助をしておるわけです。

 お話の貸付金制度による融資のお話でございますが、ただ人工透析患者を取り巻く環境は非常に厳しい実情でございますので私といたしましては貸付金制度の創設はどうかなという感じがするわけであります。したがって、先進都市の例に見られる補助事業としての制度化についてとりあえず県にも強く要望することにいたしますが、この問題につきましては市独自として検討してまいりたいと考えておるわけであります。

 次に、人工透析設備の増強についてお話がございましたが、腎不全疾患は難病の一つとして現在厚生省が特定疾患として指定されておるわけであります。現在市内の人工透析機器を有する医療機関は磐城共立病院を初めとする6病院で114台の透析機器を有しており213人の患者が、これは市外も含みますが治療を受けておるわけで、腎不全患者は年々10人程度増加しておる現状であります。これらの方々の中で市立病院で治療を受けておる患者は全体の 66.2%に達して、今後も市立病院に集まる傾向があるわけであります。

 おただしの人工透析施設の整備については現時点において磐城共立病院及び常磐病院内に増設することは、院内のスペースの関係から見て困難であると見ております。また、好間病院内に設置することについてはスペースの問題、医療スタッフの問題で困難なことだと見るわけでございまして、今後は市立3病院の調整を進めながら総合的に検討してまいることにしたいと考えておりますので御理解いただきたいと思っております。

 さらに腎移植協力の支援強化の問題についてお話がございましたが、お話のように本県では腎臓移植については昭和54年に角膜及び腎臓の移植に関する法律が施行され、以来、今日まで全国的に腎臓提供の呼びかけを行ってきたわけでございますが、本県では先ほどお話のような組織をもって腎臓提供の協力呼びかけを行っているわけであります。現在全国では2万7,482人の腎臓提供登録者がおりますが、移植手術を行った例は少ないわけでございまして非常に厳しい状況にあるわけであります。今後腎移植の推進を図るために、市といたしましても広報いわき及び地区保健委員会を通じ協力要請を呼びかけてまいりたいと考えておるわけであります。御存じのように腎臓移植については今年の3月に磐城共立病院において29歳の女性の方がアメリカから輸入された男性の腎臓を移植されて手術は成功された、このように承っておりますが、非常に重要な問題でございますので、いま申し上げたような方向で市といたしましても取り組むことにしたいと思いますので、御理解をいただきたいと思います。

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△延会



○議長(渡辺多重君) お諮りいたします。本日の会議はこの程度にとどめ、延会いたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。

              〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(渡辺多重君) 御異議なしと認め、延会することに決しました。明日は午前10時より再開の上、市政一般に対する質問を続行いたします。

 本日はこれにて延会いたします。

                午後3時32分 延会

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