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福島県 いわき市

昭和56年  9月 定例会 09月14日−02号




昭和56年  9月 定例会 − 09月14日−02号







昭和56年  9月 定例会



              昭和56年9月14日(月曜日)

議事日程 第2号

 昭和56年9月14日(月曜日)午前10時開議

日程第1 市政一般に対する質問

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本日の会議に付した事件

       〔議事日程第2号記載事件のとおり〕

出席議員(48名)

1番 岩城光英君           2番 斉藤八郎君

3番 馬目清通君           4番 佐藤芳博君

5番 樫村弘君            6番 白土和男君

7番 若松昭雄君           8番 青木稔君

9番 酒井隆郎君          10番 高萩充君

11番 政井博君           12番 人見一君

13番 水野五郎君          14番 永山哲朗君

15番 菅波庄助君          16番 永井俊正君

17番 田久孝翁君          18番 雨宮幸夫君

19番 緑川定美君          20番 円谷裕一君

21番 宮川えみ子君         22番 伊東達也君

23番 鹿島清三君          24番 菅野留之助君

25番 大平多太男君         26番 斉藤誓之助君

27番 間宮俊彦君          28番 矢吹康君

29番 蛭田仁君           30番 安藤正則君

31番 鈴木利之君          32番 吉田正登君

33番 小野昌太郎君         34番 木内浩三君

35番 芳賀定雄君          36番 柳楽孝作君

37番 磯上久美君          38番 藁谷勝男君

39番 四家啓助君          40番 市橋武君

41番 渡辺多重君          42番 斉藤隆行君

43番 鈴木正平君          44番 大村哲也君

45番 鈴木勝夫君          46番 佐久間昭君

47番 多賀重吉君          48番 小林周喜君

欠席議員(なし)

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説明のため出席した者

市長      田畑金光君     助役       橋本渡君

助役      池田清君      収入役      関内栄三君

教育委員長   御代武光君     教育長      松本久君

水道事業管理者 嶋崎忠好君     代表監査委員   田辺保孔君

選挙管理委員会

        宮沢庸君      企画部長     作山優君

委員長

総務部長    小泉毅君      財政部長     坂本平助君

市民環境部長  蛭田喜久男君    福祉厚生部長   須永恭平君

農林部長    佐藤豊君      商工水産部長   真名田重喜君

土木部長    沢田次男君     都市建設部長   古内義光君

消防長     内山栄一君     水道局長     岡田清君

教育次長    鈴木栄君      秘書室長心得   杉本大助君

総務課長    新妻忠男君

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事務局職員出席者

                  次長

事務局長    永山巌君               坂本英雄君

                  (兼)総務課長

                  課長補佐

議事調査課長  舛田良作君              鈴木司君

                  (兼)議事係長

主任主査

        滝賢一君      議事係主査    鈴木研三君

(兼)調査係長

議事係主査   伊藤正敬君     議事係事務主任  鈴木正一君

調査係主査   青山靖男君     調査係主査    山口安雄君

調査係主査   坂本浩之君

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                午前10時1分 開議



○議長(渡辺多重君) これより本日の会議を開きます。本日の議事は、配付の議事日程第2号をもって進めます。

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△日程第1 市政一般に対する質問



△永山哲朗君質問



○議長(渡辺多重君) 日程第1、市政一般に対する質問を行います。14番永山哲朗君。



◆14番(永山哲朗君) 〔登壇〕(拍手)14番、新政会の永山であります。ただいまより通告順に従い市政一般について質問いたします。明快にして納得のいく御答弁を期待いたします。

 まず第1点は、水道行政についてであります。

 昭和41年10月1日、いわき市発足に伴い、旧市町村から引き継がれた上水道及び簡易水道28事業が有機的な市水道事業として一元化が図られ、広域水道としてスタートしたのでありますが、以来水道局並びに市当局の努力によって、他市に比べて比較的安い水を供給してきたことは、市民の1人として、心から敬意を表するものであります。しかし、長期にわたる経済の低迷によって、社会経済情勢はきわめて厳しいものがあり、市民生活についても容易ならざる現況にあります。

 水は、市民生活においても不可欠なものであり、それがゆえに公共性の高い水道料金については、市民の負担をできるだけ軽減する方向で努力することが水道局に課せられた最大の責務であると思うのであります。

 そこで私は、いわき市水道経営審議会に提出された資料と、水道事業にかかわる報告をもとに諸問題を提起して、市当局の見解をただしたいと存じます。

 一つは、水道事業に対する国の動向についてであります。

 当市は、本年7月2日、水道事業経営審議会を設置し、昭和57年度から昭和59年度までの3カ年にわたる新たな水道料金を設定しようとして会議を重ねているところであります。その中の財政計画では、第1期拡張事業、さらには第2期拡張事業計画に基づく事業費が明示されているのでありますが、去る8月24日付の読売新聞の報ずるところによれば、地方公営企業の中で水道事業は、昭和55年度決算見込みで5年ぶりに赤字に転落したが、自治省は、赤字経営となった主な原因が水需要量の大幅落ち込みにあることを重視し、こうした現状に対処するため、地域によっては広域水道計画を整備するペースを落とすよう調整する異例の抑制指導をする方針を決めたとのことでありますが、当市の第1、第2拡張事業計画には、その影響がないのかどうかお伺いするものであります。

 二つは、水道料金の値上げと企業努力についてであります。

 当市の水道事業の現況は、他市の例にもれず財政悪化の方向を示しているのでありますが、その内容は、電気料金の値上げに伴う動力費の大幅な伸びと、資本費の増大によるものであり、また、冷夏の影響によって水需要量が大幅に減り、料金収入の伸びが鈍化したことが大きな原因であろうと思うのであります。

 ちなみに昭和56年度決算見込みでは、利益積立金1億70万円を取り崩し補てんしても、なお15億3,930万円の赤字が避けられない現況であり、さらに、現行料金を継続しようとするならば、昭和59年度末の収益的収支において約23億円の累積不足額が生じるようでありますが、今回改定しようとする値上げ率をどのように考えているのか。また、これまでのいずれの経営審議会においても、料金の低廉化を図るために企業努力をするよう答申書の中で要望しているところでありますが、今回の改定に当たって、どのような努力をされたのかあわせてお伺いいたします。

 三つは、企業債のあり方についてであります。

 昭和56年度決算見込みの水道料金収入は34億335万円でありますが、企業債元利償還金は11億5,850万円でありますから、料金収入に対する元利償還金の比率は34%であります。この数字の将来を推測すると、当市の水道料金改定は、企業債の元利償還をするために料金値上げをすると言っても過言ではないと思うのであります。

 また、当市は、仙台市や郡山市のように人口急増地とは違って、給水人口の伸びを大きく期待することができない現況であるところから、今後の企業債のあり方についてどのように取り組むのかお伺いしたいのであります。

 四つは、常磐炭礦専用水道廃止に伴う水利権の譲渡についてであります。

 この問題は、市長が行政報告の中で明らかにしているのでありますが、さらに水道経営審議会においても具体的な説明がなされているようであります。そこで、その資料の内容を要約して申し上げますと、一つに、常磐炭礦が持つ水利権鮫川水系、好間川水系合わせて2万9,824トンを市が譲渡を受けようとするものであり、その際、鮫川せき用水路共有権譲渡価額2億3,504万円を市が常磐炭礦に支払いをしようとするものであります。二つに、常磐炭礦が水利権を譲渡することによって、来年4月以降市が定める水道料金を支払うための負担増に伴う損失補償額2億円、常磐炭礦が専用水道を廃止することによって市の水道施設基準に合った切りかえ工事をするための補償額1億5,000 万円、合わせて3億5,000万円を、市は昭和57年度から昭和61年度まで5カ年間にわたり毎年7,000万円を常磐炭礦に支払うものであります。三つは、市は水利権の譲渡を受けた後に常磐炭礦の水道施設、すなわち浅貝浄水場を昭和57年の1年間、峰根浄水場を昭和61年度まで5カ年にわたり施設を借り上げ、その賃借料を1億1,000万円と定め、5年間でそれぞれ支払うものであります。

 以上概略を申し上げましたが、この種問題は今議会に新たな問題として提起されましたので、次の基本的な問題4点について水道事業管理者の御所見をお伺いいたします。

 その1は、当市は現在四時ダム、農業用水合理化事業にそれぞれアロケーション参加をしているようであるが、さらに今回常磐炭礦の約3万トンの水利権譲渡にこのように多額の財源を投下してまでも受けなければならないその理由を明らかにしていただきたい。また、今日までの常磐炭礦との交渉経過についてもあわせてお伺いいたします。

 その2は、一般的な新規水利権を獲得しようとすればどの程度の財源を必要とするのかお伺いいたします。

 その3は、前に述べたように、各種補償金に多額の経費を計上しているが、どのような算定基準によって算出されたのかお伺いいたします。

 その4は、今回行われる料金改定に当たって、これら水利権譲渡にかかわる経費は料金にどのようにはね返りをもたらすのかお伺いいたします。

 第2点は、阿武隈山系広域農業開発事業についてであります。

 本市の森林面積は9万1,266ヘク夕ールであり、全体面積の73.9%を占め、1次産業の振興はこれら地域農業開発が農業振興上欠かせない事業であることは御承知のとおりであります。一方、地域農家の経営規模は、零細でかつ昨年からことし上期に見られたとおり気象的にもきわめて悪条件を伴い、農業所得を見ても県平均を大きく下回り、農業外収入の依存度が高いにもかかわらず、他産業との所得格差は年々増大しているのが現況であります。

 かかる見地から、阿武隈山系の未利用、低利用の豊富な土地資源の活用を図り、地域のみならず市農業振興、さらには均衡のある市勢進展を推進することは行政の責任であるとの認識から、昭和44年2月、広域農業開発基本調査の指定を受け、乳用牛及び肉用牛の量的質的強化発展による農業所得の向上を目指して、高能率な畜産団地の創設、育成するとの目的であります。

 昭和52年から5カ年の計画で、総事業費42億7,500万円を投じ、農用地開発公団の事業として981.1ヘクタールの山林、原野に採草放牧地を主とした農地造成が実施されているのであります。本年度は当事業の最終年度となり、すでに供用を開始している施設もあるが、明年度からは参加農家に引き渡され、本格的営農が開始されるわけでありますが、このような大規模な採草農地の開発は、過去造成中にも幾度か災害に遭遇した経過もあり、当面する諸問題について以下5点について市長の所信をお伺いいたします。

 その一つに、小川町戸渡地区に開発している小川団地の営農対策についてであります。

 去る8月17日、執行部の協力のもとに新政会は現地視察を実施したところであります。ここは広野町、川内村に隣接した標高600 メートルの高原であります。昨年10月23日の集中豪雨により浅見川を汚濁し、広野町の簡易水道の取水に影響を与えたのであります。

 本年4月15日には、これが原因で広野町長名で田畑市長あてに事業の中止、計画変更を求める内容の陳情書が提出されたのであります。市はこれら問題を重視し、受益農家、関係機関との協議を重ねてきたところでありますが、結論としては、放牧造成工事を中止し計画を大幅に変更せざるを得ないとのことでありますが、特に幸之助団地の受益農家の意向並びに今後の営農対策についてお伺いするものであります。

 その二つは、広野町から要求されている補償についてであります。

 前段で申し上げたとおり、浅見川は広野町町民5,000 人の簡易水道の取水に供しておりますが、集中豪雨により水質が汚濁され、その結果、薬品による処理の必要が生じ、平常年に比較して薬品代が大幅に増加したことと、水量の確保が困難であったとの理由から、公団に対し損害補償金の請求がなされていると聞き及んでおりますが、金額は幾らであるのか。また、これら補償金を支払った場合参加農家に及ぼす影響についてはどうなのかお伺いいたします。

 その三つは、災害対策についてであります。

 本年の災害は、5月18日に始まり7月22日、8月22日の3回が主なるもので、内容はいずれも土砂の流失で、水稲を初め農作物に多大な被害を与えているのが現況であります。これら被害農作物の損害補償と復旧の計画、また、災害の再発を防止するためどのような対策で取り組んでまいられるのかお伺いいたします。

 その四つは、災害復旧及び補償費の参加農家に対する問題であります。

 造成開始以来幾多の災害が発生し、その都度農用地公団は被害農家と話し合いを持ち、農作物に対する補償並びに災害復旧を実施してまいりましたが、これらに要した経費は参加団体及び参加農家の負担にどのような影響を及ぼすのかお伺いいたします。

 最後は、供用開始後の災害に対する補償並びに復旧についてであります。

 今年度で造成が完了し、参加団体農家による本格的営農に入るわけでありますが、完全な草地となるにはさらに数年の年月が必要と思われます。したがいまして、補償災害についてはさらに意を払わなければならないと考えられるが、市長の基本的な取り組み方、及び何らかの対策を講ずる考えがあるかどうかお伺いいたします。

 第3点は、新林業構造改善事業についてであります。

 いわき市の森林面積は9万1,266ヘクタールであり、全市面積の73.9%と大半を占め、これら森林資源の開発を忘れることはできません。言うまでもなく森林事業は、植林、撫育、間伐等でありますが、これら事業は森林資源の形式を初め、国土保全、水源涵養にも大きく貢献しているのであります。

 しかしながら、森林事業の環境は厳しく、特に労働力、後継者、市場価格等の諸問題が山積し、これらの解決は緊要な課題であります。市は昭和57年度から10カ年間の総合計画を策定し計画的な振興を図るため、林業振興地域育成対策事業の導入に成功し、現在作業中と承っております。さらに1次、2次林構の補完事業としての新林業構造改善事業を昭和57年度から事業実施に入るため、現在計画の策定作業がなされているのであります。

 そこで質問の一つは、新林構に対する市の基本的構想と今後の計画策定の手順等をお伺いいたします。

 二つに、受益者負担についてであります。原則的に新林構の受益者負担は20%と聞き及んでおりますが、事業の種別によってはきわめて公共性の高いものもあるように思われます。このような事業についての負担区分については何らかの考慮があってしかるべきと思われるが、この種の取り扱い及び補助の増額についてどのように対処されるのかお伺いいたします。

 三つは、雪害地区との関連性についてであります。御承知のとおり昨年は豪雪により山間部の森林に大きな被害が発生し、いまだに復旧されずに放置されているのが現状であります。これら地域と新林構との関連性とあわせて取り組み方について市長の御所見をお伺いいたします。

 第4点は、青少年健全育成対策についてであります。

 水石山少年の家は、昭和45年4月1日旧合戸小学校の校舎を利用して開設された施設であります。その目的は、少年が心身の健康を増進し、自然と親しむことによって豊かな心情を育てるため、宿泊による共同生活を経験させるものであり、その中から秩序協調をとうとび、社会性を培い、他地域との交流、余暇の善用等の修得をさせるものであります。

 一方、施設の活用により指導者の育成にも供与するものであります。開設以来の利用者数は延べ9万人であり、小学生から大学生、さらには諸団体と幅広く活用されておりますが、近年は施設の不備から減少傾向にあることは否定できないのが現況であります。

 これら施設は全国114カ所であり、そのうち市立は53施設であります。市は現在、県立少年自然の家の誘致を最重点に取り組んでおることは了とするものでありますが、本施設の充実も青少年の健全育成対策には重要な課題であろうと思考するものであります。したがいまして、次の諸点について市長及び教育長の所信をお伺いいたします。

 まず一つは、基本的な姿勢であります。県立少年自然の家は海浜を利用する施設と承っておりますが、当施設は林間を活用した施設であり、いずれも特色のある施設であります。市長は県立少年自然の家の誘致を市立水石山少年の家とをどのように関連づける考えでおるのかお伺いいたします。

 一つは、施設設備の充実についてであります。

 その一つは、現在のグラウンドは狭隘で供用に不適であろうと思われます。幸い隣接地権者の協力があるので、グラウンド拡張を図られたい。その二つに、雨天の場合を考慮し、屋内体育館建設の必要性があろうと考えられるがどうか。その三つに、暖房設備を完備した冬期間の利用の増大を図り、年間を通して利用されるようにしてはどうか。以上3点について教育長にお伺いをいたします。

 最後は、管理運営についてであります。本施設を今後とも所期の目的を達成するため、効果的に運営を図るため学校関係、学識経験者等による運営委員会を設置し、円滑な運営を推進しなければならないと考えるが、教育長の所信をお伺いいたします。

 以上で私の質問を終わらせていただきます。(拍手)



○議長(渡辺多重君) 田畑市長。



◎市長(田畑金光君) 〔登壇〕永山哲朗議員の御質問にお答えいたします。

 水道行政等につきましては、水道事業管理者から答弁することにいたします。

 阿武隈山系広域農業開発事業に関連いたしまして、小川団地の営農対策について初めにお尋ねがございましたが、御指摘のように当小川地区は、木戸川及び浅見川の水源地域であります。また、営農計画は、将来放牧を中心とした肉用牛繁殖経営形態でありますので、採草地の造成工事は昭和55年9月1日に着手いたしました。

 ところが、お話がありましたように昨年10月23日の集中豪雨により、工事中の多量の土砂が防災工を越流して浅見川を汚濁し、広野町の簡易水道の給水に一時的に影響を与えたことは御指摘のとおりであります。これが原因で広野町から、県・市・公団に対し事業中止、または計画変更の申し入れがございました。

 そこで、県が調整役になり、関係機関ともども解決に鋭意努力を重ねてまいりましたが、広野町としては放牧による浅見川の水質及び環境汚染は必至であると強調されておりますので、事業年度内に理解を得ることが困難となり、残念でございますが、当初計画を変更せざるを得なくなったというのがいきさつであります。

 このような経過について参加農家といろいろ報告し協議いたしました結果は、放牧地造成は断念する。採草地を主体とした経営にする。土地の配分は受けるというような結論になったわけでございます。今後の経営につきましては、引き続き参加農家と協議を進めながら指導してまいりたいと考えております。

 広野町の補償要求についてお尋ねがございましたが、この補償額の解決対策については、正式には広野町からの請求はございませんが、公団側において広野町と事務的な協議を重ねております。近くその試算補償額が公団の方から県・市に提示される段取りになっております。補償金につきましては、公団事業費の負担区分に従って負担することになるわけであります。

 次に、災害対策についてお尋ねがございましたが、公団事業で施行している採草放牧地からの集中豪雨による土砂の流出で、農地、農作物等に大きな被害を与え、関係農家にしばしば御迷惑をおかけしていることは御指摘のとおりであります。

 これらの対策は、公団事業費の中で復旧されるものと、市が事業主体となって公共災害として復旧するものとに区分され、それぞれの区分に従って対応しておりますが、水稲、畑作物等の被害補償については、すべて公団事業費の中で補償する仕組みになっておるわけであります。

 しかしながら、公団事業においては再災害の発生により、復旧及び被害補償額等の対応のおくれが見られるのはお話のとおりでございますので、市は公団に対し早急に対応策を講ずるとともに、再災害防止に努力するよう強く要請しておるわけであります。

 次に、災害復旧補償費の経費負担についておただしがございましたが、まず基本的には、実施計画に基づく団地ごとの実質事業費を算出し、さらに工種ごとの補助率による負担区分ごとの負担額を算出することにいたすわけであります。しかしながら、災害復旧や計画以上の防災工及び補償等の発生した団地については、これらの経費が実質事業費に加算された事業費ということになるわけであります。したがいまして、その経費に対し負担をする仕組みとなります。

 供用開始後の災害復旧補償費についてのおただしでございますが、造成した採草放牧地につきましては、安定するまでは数年を要するのが通例であります。この間の災害防止につきましては、肥培管理を十分に行い、早期安定を図るよう管理者に指導しますとともに、今後災害が発生した場合は、状況に応じて十分対応する考えでおりますが、経費負担につきましては、公共災害復旧及び市単独災害復旧事業の取り扱いと同じになるわけであります。

 なお、農作物に対する補償につきましては、農業災害補償法に基づく対処の仕方になるわけであります。

 次に、新林業構造改善事業についておただしがございましたが、まず最初に、基本的な構想、計画策定の手順についてのお尋ねであります。

 市は昭和57年度から新林業構造改善事業を実施する計画策定をしておるわけであります。なお、この事業の基本的構想は、森林組合及び林業団体の育成、林業生産基盤並びに林業者の安住条件の整備を図ることを基本方向として、林業者の労働環境の改善、山林資源の有効活用など林家所得の向上を図ることを目指しておるわけであります。

 また、今後の計画策定の手順についてでございますが、地域林業者等の自主的な意向を尊重いたしまして事業計画を定め、市の林業構造改善審議会の意見を聞いて県と予備協議を進める予定でございます。予備協議が終わりました後、本計画書を提出いたしまして、国の認定を受けて昭和57年度から事業実施に入る段取りであります。

 受益者負担の問題についておただしがございましたが、公共性の高いものにつきましては、従来も実施してまいりましたように、受益者負担はない方向づけで考えております。

 たとえば、生産基盤整備の林道、基幹作業道の開設につきましては、市が事業主体となり、事業費の全額を負担する方針でおります。その他の施設についても、公共性の程度に応じ負担区分を考慮してまいりたいと考えております。

 雪害地区との関連性についてのおただしでございますが、雪害地区の被害の復旧事業につきましては、激甚災に基づく森林災害復旧事業で対応しているわけであります。なお、この事業の対象とならないものにつきましては、県の森林災害対策事業などで対応しております。さらに、新林業構造改善事業の適用を受けて、これらの地域の整備を進めてまいりたいと考えております。

 また、森林災害復旧は長期にわたりますので、今後各種の事業で積極的に取り組んでまいる考えでおります。

 次に、青少年健全育成対策に関連いたしまして、県立少年自然の家との関連性を取り上げられましたが、水石山少年の家の利用者は、小学生から中学、高校、大学生、青年、一般と多方面にわたっておりまして、その数も年間7,000 人から8,000人に達しております。

 県立少年自然の家の誘致が実現したといたしましても、その利用者は原則として義務教育課程の少年となっておりますので、高校生以上の年代層の利用を考慮いたしまして、水石山少年の家は当分の間存続が必要であると考えておるわけであります。

 将来のあるべき姿につきましては、県立少年自然の家誘致が実現した後、利用状況を見ながら判断したいと考えておりますので御理解を願いたいと思います。以上です。



○議長(渡辺多重君) 松本教育長。



◎教育長(松本久君) 〔登壇〕第2点の施設設備の充実についてのおただしにお答えいたします。

 グラウンド拡張及び体育館建設の件でございますが、体育館につきましては、当分の間小・中学校の小規模、不適格体育館の改築計画を実施中でございますので、グラウンド拡張とあわせまして用地確保や財源見通しも含めて、今後の研究課題にさせていたださます。

 暖房設備につきましては、昨年もストーブを補充いたしましたが、若干不足しておることは事実でございますので、本年も引き続き充実してまいる考えであります。

 最後に、管理運営についてでございますが、運営委員会設置につきましては、県立や国立少年自然の家のように施設自体が自主的に各種の研修事業を実施しているのと異なりまして、現時点では単に宿泊や研修の場を提供するのにとどまっておりますので、特に運営委員会設置の必要はないものと思量されますので御了承願います。



○議長(渡辺多重君) 嶋崎水道事業管理者。



◎水道事業管理者(嶋崎忠好君) 〔登壇〕水道行政関係につきまして、各般にわたる御質問がございましたので、質問順に従いまして答弁申し上げます。

 おただしの第1点は、広域水道計画の整備ベースを抑制する自治省の指導方針と、当市の水道計画の影響についてでございますが、御承知のとおり第1期拡張事業は、市総合計画との整合性を図りながら市域全体の均衡ある水利調整を図る目的のもとに、昭和60年度を目標年度と定め、昭和47年度から昭和58年度までの12年間の継続事業をもって鋭意工事を進めてまいりましたが、本年度末をもっておおむねその事業費に対する進捗率は86%に達する見込みでございます。さらに、明年度からは第2期拡張工事施行のため事業認可申請の諸作業を行っているところであります。

 第2期拡張事業計画は、今般常磐炭礦との水利権譲渡並びに四時ぜき農業用水合理化対策事業等、主として水利権取得に伴う関連施設の整備事業であります。

 水道事業の認可申請と水利権取得に要する手続は、制度的に同時並行して処理すべき事務手続でありまして、厚生省指導のもとに今回第2期拡張工事計画の策定に入ったわけでございます。申すまでもなく、水源確保は水道事業にとりまして重要な根幹の一つであり、また、水道事業は長期的視野に立って安定給水を図らなければならない事業でございます。

 おただしの内容は、昭和55年度の全国公営企業決算状況から水需要の落ち込みに関して水道整備計画を抑制するとの指導に対する問題でありますが、自治省における昭和57年度の上水道事業にかかわる地方債計画におきましては、今年度同額の6,700 億円が現在計画されているところでありまして、その見通しはいまだ明らかではございませんが、ほぼ前年並みの起債の確保はできるものと考えております。

 なお、事業の実施に当たりましては、内外ともに厳しい事情を十分考慮いたしまして、事業内容を分析検討し、後年度に繰り延べできるものについては繰り延べ、財政計画との整合性を図り遂行していきたいと考えております。

 次に、料金改定についてのおただしでございますが、おただし中昭和56年度決算見込みの中で、利益積立金及び赤字予想額につきましては、それぞれ1億3,000 万円、1億5,000 万円でございますので申し添えておきたいと思います。

 水道料金の改定につきましては、本年度における財政の運営並びに今後の財政収支の見通しに立ち、現在水道事業経営審議会において鋭意御検討願っているところでありまして、10月中旬ころまで答申をいただきたいと考えております。事務上の試算によりますと、おおむね昭和57年度から3年間で28%台となる見込みでありますが、今回の料金改定は給水加入金がらみでただいま審議会で御検討をいただいております。御承知のように給水加入金は、新規使用者より徴収するものでありまして、この収入が多ければ水道料金の引き上げを抑制する機能を持つものであります。

 給水加入金につきましては、昭和51年4月以来据え置かれており、建設費上昇分に見合う額の引き上げをすることによりまして、現在の使用者全体に対する料金負担の軽減をぜひとも図ってまいりたいと考えております。ちなみに給水加入金を引き上げた場合のアップ率は、前回とほぼ同率の26%台に引き下げ可能かと事務上は試算いたしております。

 また、企業努力についてのおただしでございますが、本市は、他市に例を見ない広大な給水区域を有し、かつ投資効率の悪い条件にあるにもかかわらず、未給水地区の解消に努めてまいりました結果、県内最高の普及率を上げております。おかげさまで合併以来上水道の給水人口は10万人の伸びを示しております。参考までに申し上げますと、この普及率は会津若松市が85.6%、福島市が88.9%、郡山市が91.4%、いわき市が95%となっております。

 広域行政に対処するための水道事業の運営に当たりましては、従来からも合理的運営に努力してまいったところでありますが、第1に、業務量が年々増大するにもかかわらず、事務・事業の合理化によって昭和50年以降職員定数を据え置いております。その結果、昭和51年から5カ年間で職員1人当たり配水量で7%、また1人当たり営業収益は41%、さらに1人当たり配水管延長が18%と、それぞれ伸びを示すことができました。

 第2に、施設の整備統合によって経費の節減を図ってまいりました。御承知のように昭和55年6月30日、先般の機構改革に基づきまして、水道局としましては好間出張所を廃止いたしました。さらに、本年の3月31日、常磐にあります志座の浄水場を廃止いたしまして、合理的な節減を図ってまいっております。

 第3に、有収率の向上を図りまして水の有効利用を期してまいっておるわけでありますが、参考までに申し上げますと、昭和41年度の有収率が69.5%、10年後の昭和50年度には72.05%でありますが、15年後の昭和55年度におきましては76.34%と相なっております。

 その他口座振替制度の推進等事務の合理化に努め、増大する経費の抑制を図っているわけでありますが、さらに今後も一層事務執行の進行管理、あるいは工事事業の工程管理を強化いたしまして、能率主義に専念いたしまして節減合理化に努め、市民サービスの向上を図ってまいる所存でございます。

 次に、企業債のあり方についてのおただしでございますが、一般会計においては、指針として公債費比率というものがありますが、おただしのように水道事業の場合は、水道料金に占める元利償還金割合の目安として地方公営企業年鑑の指標がございます。昭和55年度はまだ発表されておりませんが、昭和54年度の指標によりますと、全国平均で37.8%であります。ちなみに昭和51年度は34.1%、昭和52年度は36.1%、昭和53年度は36.6%となっておりまして、御指摘のごとく全国的に年々増加の傾向にあります。同年度における福島県平均は47.6%でございます。仙台市は50.4%、郡山市が53.3%となっておりまして、本市の34%をいずれも上回っております。

 しかしながら、企業債の増高は水道料金の原価に及ぼす影響が大きいので、今後とも安定給水を目指しながらも、第1期拡張事業の繰り延べ施行と同様に、給水需要等緩急の度合い他計画等との整合性を図りながら、できる限り繰り延べ施行等の措置を講ずることによりまして、全国指標を下回る30%台を維持してまいりたいと考えております。

 次に、常磐炭礦関連の水利権の譲渡についての各般のおただしでございます。

 常磐炭礦専用水道廃止に伴う水利権譲渡の御質問につきましては、本議会冒頭、市長より御報告申し上げました内容と重複する部分のありますことをあらかじめ御了承いただきたいと存じます。

 まず第1点は、水利権の必要性と交渉経過についてでありますが、常磐炭礦専用水道の水利権を上水道が受ける理由のまず一番大きなものとしては、常磐地区及び内郷地区は非常に水資源に乏しく、従前より常磐炭礦専用水道に依存をいたしまして受水し給水してまいりました。炭礦閉山によりまして、この両地区は専用水道より上水道への人口流入が著しく増加し、現在年間約300万トンを受水し給水をしており、両地区の給水にとって必要欠くべからざる水利であります。市長御報告のとおり、今後とも専用水道を有効に活用することが肝要でありまして、両地区の今後の需要にこたえるためにもまことに貴重な水資源と考えます。

 交渉経過につきましては、常磐炭礦閉山を機に、昭和50年1月、県に水利権の調整についてあっせん指導方をお願い申し上げたところであります。昭和52年に至りまして、市水道事業への統合について厚生省の強い指導があり、同年9月9日、常磐炭礦に申し入れをいたしまして、自来回を重ねること15回、専用水道の廃止統合にかかわる協議を重ねてまいりました。その間、水利権の全量譲渡処分にかかわる法的見解をめぐり、河川管理者である県及び建設省間の意見調整など困難な事態に逢着いたしまして、交渉を一時中断するなど時日を要するに至りましたが、ようやく昨年12月、建設省においても河川水利の正常化を促進すべきであるという結論に達しまして、また、厚生省においてもその趣旨を理解いたしまして、これら国・県の合意のもとに交渉を再開いたしました。

 本年3月24日基本契約の締結の運びとなり、直ちに譲渡申請書を提出、去る8月5日付で承認書が交付されたわけであります。承認書の内容は鮫川水系1日当たり1万7,815トンであります。好間川水系1万2,009トンの合計2万9,824トンの全量の譲渡を承認するというものであります。その後引き続き基本的な補償問題について折衝を重ね、補償費等の合意に達した次第であります。

 次に、第2点の水利権取得に要する経費についてのおただしでありますが、一般的に下流既得水利権者に対する補償、あるいはダム建設に対する事業費参加等、その態様によりまして同一ではなく、一概には申し上げられませんが、1トン当たりの水利権取得について最近における至近な例を上げますならば、四時ダムの場合は取得水量が1万5,000トン、これに対するダムのアロケーションが4億9,000万円でありますから、1トン当たりに換算いたしますと、その取得には3万3,000円を必要とするものであります。四時ぜきの農業用水合理化対策事業費でありますが、これは取得水量が1万1,900トンでありまして、これに対する改修負担金が4億3,100万円でありますから、1トン当たり3万6,000 円となるわけであります。

 ちなみに、常磐炭礦専用水道につきましては、2万9,824トンの取得水量でありまして、それに対する営業損失補償が3億5,000万円でありますから、1トン当たりの計算をいたしますと1万2,000 円と相なります。いま仮に、先ほどの御質問にもありましたように、水利共用権としての鮫川の潅漑排水事業の分担金2億3,000万円を加えますと5億8,000万円と相なります。したがいまして、1トン当たり1万9,000円ということに相なります。ちなみに、現在ダム工事をやっております県内の東山ダム、あるいは日中ダム等ではそれぞれ1トン当たりで換算いたしますと4万円、5万円という積算がなされております。

 補償費の算定につきましては、常磐炭礦の経営する水利権譲渡に当たりましてこうむる損失というものを基準といたしまして算定すべきであるという専門家の意見を徴しまして、それぞれの補償費算定の基準としたものであります。

 第1に、市の上水道に切りかえることによりまして、従前低廉な専用企業57社の水道料金の負担増となるわけでありますが、その経費についての要求があり、補償費としたわけであります。最近における実績の試算の結果、年間約5,000万円の支出増ということになりまして、施設の借り上げ期間の5年分といたしまして2億5,000万円が常磐炭礦からの要求額でございましたが、これらの炭礦主張に対しまして、約倍増する水道料金と相なるわけでありますので、切りかえ後は相当の節水が行われるのであろうということで、およそその節水量を20%と見まして折衝を重ね、5,000万円を減じ、その変更額2億円ということで合意に達した次第であります。

 第2には、専用水道より上水道に切りかえるための給水施設等の切りかえに要する経費についてであります。ただいまのおただしのとおりでありますが、市は、施設の移管に当たりまして、老朽化した給水装置の全面改修、あるいは改善について市の規格、規準に合わせるよう申し入れをしたわけでありますが、それらの経費は約2億5,000 万円の見積りとなったわけであります。

 一例を申し上げますと、関連系列各社のうち、常磐畜産等におきましては、この給水装置の切りかえに5,000万円以上の経費がかかるようであります。常磐製作等においても同様の設備切りかえ費を計上せさるを得ない状況であります。あるいは常磐地区におきます浅貝の4階建てのアパートでありますが、これを受水槽から高地タンクを各棟ごとに設置していかなければならないわけであります。こういったもろもろの切りかえによって急遽出てまいります諸施設のための切りかえ費用の要求があったわけであります。これに対しまして逐一チェックをいたしまして、こういう経費の中にも水道減量の機器といいますか、そういうものの取りつけ費用も含まれているということで、たび重なる折衝協議をいたしまして、1億5,000 万円ということで市の金額を定め、補償費総額3億5,000 万円ということで合意に達したわけであります。

 さらに、これを一括支払うことは財政調整を著しく困難にいたします。また、水道料金のはね返りのおそれがあるということを申し入れいたしまして、施設借用期間の5年間でそれぞれ均等に支払うということで炭礦側の了承を取りつけた次第であります。

 次に、水道料金へのはね返りに対するおただしでありますが、専用水道廃止統合に対する支出の主なものは、炭礦が経営してきた専用水道の経営移管に対する損失補償3億5,000 万円、並びに水利権譲渡に伴う鮫川せき灌漑排水事業の施行に伴う水路共有権の取得経費2億3,000万円であります。

 これらの支出に当たりましては、前段申し上げましたとおり料金原価へのはね返りを考慮し、まず補償費については、5年分割で毎年7,000万円均等支払いとし、また、水路共有権については企業債をもってこれに充て、28年間の長期分割負担の方法をとったところであります。補償費並びに水路共有権は、権利の取得に要する経費であることから、専門家の意見に基づき無形固定資産として20年間をもって償却することによって、料金原価へのはね返りを極力抑制する措置を講ずることができたわけであります。このほか、明年以降施設借り上げによる市水道事業への統合は、借上料、管理委託料の支出なども伴うものでありますが、一方、これに対する収入は、炭礦関連企業等の市水道への切りかえによって新たに高額の料金収入が見込まれるものであります。

 すなわち、市水道料金と専用水道施設による浄水の単価差など切りかえに伴う大きなメリットがございまして、昭和57年以降施設の借用期間の5年間の試算で見ますと、補償にかかわる一切の経費、すなわちただいままで説明を申し上げてまいりました補償費、それから施設の管理委託費、賃借料、鮫川の灌漑排水事業に対する分担金並びにそれにかかわる支払い利息、及び減価償却費、両水路の維持管理費の分担金等すべての支出が収入で十分賄える見通しであります。

 また、この水利を取得することによって、泉浄水場で受けておりました県工業用水道の受水量の中の8,200トンを昭和58年度には返還することができ、この経費が年約2,500万円であります。したがって、おただしの今回の料金改定のはね返りは、心配ないものと考えておるわけであります。

 以上、非常に雑駁でございましたが、諸般の御質問にお答え申し上げまして、何とぞよろしく御理解を賜りたいと思います。



○議長(渡辺多重君) 14番永山哲朗君。



◆14番(永山哲朗君) 再質問をいたします。

 まず第1点は、常磐炭礦の水利権譲渡を受けた後の常磐炭礦から市に入る水道料金はどのくらいなのか。また、市に入る料金等譲渡に伴う収支はどうなるのかお伺いいたします。

 第2点は、市は、常磐炭礦から水利権譲渡を受ける以前に常磐炭礦専用水道から水を買い、市民に給水していたものと思うが、その場合専用水道から買った単価は幾らだったのか。また、買っていた期間はどのくらいだったのかあわせてお伺いするものであります。

 質問の第3点は、県立少年自然の家は、義務教育課程の少年が原則であり、水石山少年の家はその性格が基本的に違っていると申されましたが、存続については当分の間、あるいは利用状況を見て結論を出すとのことでありますが、性格の異なるこれら施設を同一視しているように考えられます。したがいまして、県立少年自然の家と市立水石山少年の家との有機的な結合を図りながら、将来とも存続を考えるべきと思いますので、再度お伺いいたします。

 再質問の最後は、阿武隈山系開発事業の事業区域の負担区分についてであります。

 私の質問の趣旨は、公団の設計ミスとして明らかに災害の原因をなしているもの、あるいは地元や参加農家の要望を無視した結果、災害が大きく発生しているものと思われるのであります。これらについては、国、県、市、公団の責任でありますから、当然参加農家に移管させることは期待できないのであります。もし、負担が加算された場合、事業に対する負担よりも災害復旧並びに農作物補償の負担の方が大きくなることも想定されます。以上を考えた場合、参加零細農家に対し負担の軽減策を考える必要があろうと思われますので、再度お伺いをいたします。



○議長(渡辺多重君) 田畑市長。



◎市長(田畑金光君) 最後の御質問についてお答えいたしますが、設計上の問題については、草地造成の基準に従って設計施工したものでございますが、今回の災害は異常に強い集中豪雨のために、あのような状況に至ったものと判断されるわけであります。しかしながら、災害に要した経費負担について、御質問の趣旨はよく理解できますので、今後県、公団と折衝してみたいと考えております。

 それから、水石山少年の家の存続の問題でございますが、県立少年自然の家の誘致がまだ未確定の状況でございますので、仮に県立少年自然の家の建設が実現した暁には、県立少年自然の家の利用状況等々を見ながら、水石山少年の家問題についてはどうすべきか、その時点で判断したいと思いますので御理解願いたいと思います。



○議長(渡辺多重君) 嶋崎水道事業管理者。



◎水道事業管理者(嶋崎忠好君) 再質問は2点でございます。第1点目の常磐炭礦用水道の譲渡に伴う水の収集の問題でございますが、ただいまも概略御説明申し上げましたように、常磐炭礦の専用水道の使用の仕方でありますが、一応昭和57年度は市上水道の施設計画等の関係もありまして、浅貝の浄水場については来年度1年間お借りする。峰根につきましてはただいま前段御指摘がありましたように、昭和57年から5年間施設をお借りするという形になります。産炭地域の常磐、内郷地区の給水の伸びをかたく2%として今後はじいてみたわけでありますが、昭和57年度は前段申し上げましたように、年間料金として入ってくる両施設の水量をはじいてみますと約307万7,000トンで、現行の水道料金の料金単価が平均でトン当たり95円46銭でありますから、料金の収入としては2億9,380万円程度昭和57年度は入ってまいります。

 そこで、先ほどちょっと申しましたように、支出の面をすべて施設管理委託料、施設の賃借料、減価償却費、負担金、それから各年7,000万円ずつの補償費、支払い利息、こういうものを全部ひっくるめて差し引いても約1,300万円程度の収支の黒字が計算されるという試算に相なっております。

 昭和58年度は、鮫川の1万7,815トンにつきましては泉の浄水場で同時に水をつくりまして、浅貝浄水場は使わないという形になりますので、仮に昭和58年度を峰根浄水場だけの収支ということで考えてみます。ただし、試算で鮫川分の諸経費、いわゆる1万7,000トン分の諸経費を一切含めた計算を支出面でやってみたわけでありますが、昭和58年度につきましては、峰根だけでありますから212万8,000 トンの料金水量に対しまして、現行の水道料金95円46銭で試算いたしますと2億300万円の料金収入があります。これらをだだいま申し上げたような一切の費用を引いて収支を見ますと、内郷峰根の賄い分だけで約1,300 万円程度の黒字の収支が見込まれるわけです。

 もちろんこの中には、先ほど申し上げましたように、泉の浄水場で昭和58年に返還いたします8,200トンの工業用水単価が8円60銭でありますから、これが2,500万円程度の浮きがでてまいります。それらを操作することによって1,300万円程度の収支黒字が想像されます。以下昭和59年、60年、61年を大体2%の水量の伸びを見ると、かつ料金を現行料金で試算いたしましてそれぞれの面で支出が予想される諸経費を差し引いてみますと、それぞれ1,000 万円前後の収支黒字という計算が出てまいるわけでありますが、ただ、この昭和57年度の307万トンという数字は、1日に換算いたしますと8,400 トンであります。昭和58年度以降の峰根の分を見ますと、峰根は1万2,000 トンの水利権があるわけでありますが、この水量は1日換算で5,830トンに相なります。したがって、この炭礦の住宅区域、あるいは炭住区域がますます給水申し込みがあれば、利用があれば、それにこたえるだけの水量はまだあるというふうに御理解いただきたいと考えるわけであります。

 次に、現在の常磐炭礦が経営しておりました専用水道以外の、かって両地区で受水をしておった経過等のおただしでありますが、常磐地区におきましては、昭和24年度に浅貝浄水場が完成したことによりまして、同年度末に相互互恵の給水を目的とした分水協定を締結いたしまして、それぞれ料金は相殺形式というようなことをやっておったわけでありますが、その後負担区分の明確化を図るために、昭和29年6月でありますが、相互の分水価格を1トン当たり6円と定めたものであります。

 旧内郷上水道は、昭和27年の4月に創設されたものでありまして、その水源は常磐炭礦の有する峰根浄水場の水利権に求めていたものでありまして、創設当初から有償受水を受けてまいったわけであります。

 各施設とも受水量は年々増大いたしまして、昭和49年度が約232万2,000 トン、受水単価は18円、販売単価は43円26銭、昭和50年度は216万2,000トンで受水単価が18円、販売単価は49円89銭、昭和51年度は236万8,000トンで受水単価25円、販売単価76円7銭、はしょらせていただきますが、昭和56年度は276万1,000 トンで受水単価50円、販売単価95円46銭となっておりまして、非常に受益性のあるものでありまして、言うならば、ここの収支の黒字が水道におきます他の経費等を補ってまいったということも考えられるわけでありまして、非常にずさんでありますけれども以上で終わります。

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△樫村弘君質問



○議長(渡辺多重君) 5番樫村弘君。



◆5番(樫村弘君) 〔登壇〕(拍手)5番、民主クラブの樫村弘であります。34万広域都市いわきの抱える問題は、まさに多種多様、難問ばかりであります。これら難問解決に取り組んでおられる市当局、並びに関係各位に敬意を表するとともに、今後これまでより以上に、市民の生の声を真剣に聞き、常に市民サイドに立った市政を確立されるようお願いをして、今回は当面する六つの課題について質問をさせていただきます。もとより勉強不足の私でありますので、あるいは未熟な質問ばかりかとは存じますが、いずれもわが郷土いわき市を思い、愛すればこそのものでありますので、再質問をすることのないように的確な実りある答弁をお願いいたします。

 まず、第1は、相次ぐ公共施設建設に伴う市職員配置計画と抜本的行政機構改革促進についてであります。

 現在本市では、話題を集めております美術館を初め、総合体育館、小名浜児童センター、平老人福祉センター、地区体育館、内郷地区の総合施設、博物館などが建設中、または建設を予定しているわけでありますが、これら各種施設を効果的に管理運営するためには、一定数の職員が必要なのは当然のことであります。しかしながら、この職員をどうするのか、民間に業務を委託するのか、委託するとすればどの程度までにするのかという課題については、これまでの議会でも取り上げられまして、管理運営方法については部分的には内定しているようでございますけれども、全体計画としては、まだスッキリとした方針は定まっていないようであります。また、これらの施設は、施設の性質上収益を生み出すものではないため、市直営でやろうと、委託業務にしようと、財政的負担がふえるものであり、厳しい本市の財政を考えれば、確かに頭の痛い問題であると思います。

 御承知のように、本市の職員定数は病院職員1,319人、水道局職員287人を含む5,302人でございまして、この職員の数そのものにも論議のあるところでありますが、現実に、私が市の各部、各課、各支所などに行って、数多くの職員から聞く言葉は「うちの職員は不足気味で、余っている人員なんてとてもいない、ふえ続け、多様化する一方の市民の要求にこたえるには、もっと職員が欲しいぐらいだ」というものであります。

 政府は、今月11日の閣議で、国家公務員の数を5年計画で5%、4万4,886人を減らすことを目標にした第6次定員削減計画を決めました。この削減計画は当然のものと思われますが、本市の場合は国のように減らすということは現実にはなかなかむずかしいようであります。しかしながら、内外の諸情勢を考慮すれば、少なくともこれ以上職員をふやせない状況にあることも事実であります。

 今春の3月定例市議会で市長は、私の質問に対して次のように答弁しております。「新たな公共施設の管理運営については、行財政運営の一層の簡素効率化を図りながら、職員の定数内で内部の適正配置、さらには施設によっては公共的団体などに委託をするなどの方法を講じ処理したい」と会議録に載っておりますが、半年経過した今日、どのように前進しているのかお伺いしたいと思います。

 また、昭和55年2月のいわき市行政機構改革審議会の答申によりますと、支所機構のあり方については、いまだコンセンサスを得ていないため現行のままとはするものの、検討課題とするとなっておりますが、これも見直しの時期に来ているように思われますがいかがでしょうか。

 今後とも各種の施設建設が予想されるわけでありますので、私はこの際、小手先だけのやりくり行革ではなく、思い切った行革を断行しなければならないと考えるわけでありますが、そのワンステップとして、4月から本実施となったごみ分別収集の段階的民間委託方式の採用を真剣に、前向きに検討すべきであると思います。たとえば、ごみ収集関係職員の採用を減らせば、別な部門の職員をふやしても職員の総数は同じであります。また、分別収集はいまのところ成果を上げているということでありますが、成果の一つに職員の数に余裕が生まれたとも考えられるわけであります。

 ことし6月の定例市議会でも、わが民主クラブの田久議員が、民間委託方式の採用などについて市長の見解を伺っておりますが、このとき市長は「今後の問題としては、清掃行政は市民の日常生活と密接不可分のものであり、現行体制を改善すべきは改善し、法の趣旨に沿って、円滑な清掃行政を進めてまいる考えである」と回答しておりますので、これらも含めまして市長の構想をお聞かせいただきたいと思います。

 第2の質問は、第2臨調と人事院勧告に伴う市職員の給与体系の見直しについてであります。

 昭和56年度当初予算約642億円のうち、一般会計から支払われる給与は、手当などを含めると約140億円に達しております。いま話題となっておりますラスパイレス指数は、県内90市町村では福島市についで第2位の109であります。つまり、本市の職員の給料は国家公務員より9%、県職員より2.3 %ほど高いわけであります。

 ところで、昭和54年度の本市の決算を見ますと、人口1人当たりの市税額は4万9,331円で、福島市の5万4,146円、郡山市の5万2,130円を大幅に下回っております。一方、人口1人当たりの職員人件費は、本市は4万2,915円で福島市の3万2,765円、郡山市の2万9,677円を大幅に上回っております。さらに、義務的経費と言われる経常収支比率は82.5%で、福島市の72.0%、郡山市の65.3%をこれまた大幅に上回り、このうち人件費の占める比率は、本市は何と52.2%で、福島市の38.9%、郡山市の32.2%をグンと引き離しております。もちろん本市には本市の特殊事情がありますから、単純に比較して本市の行政は非能率的だとか、本市の職員は働きが悪いなどと軽々しく批判するわけにはまいりません。また、昭和50年度の経常収支比率が89.2%だったことを考えれば、行政当局の努力に対し評価はしたいとは思います。

 しかしながら、こうした人件費比率の高さは、建設的なものや、市民の生活環境整備などに回すお金が少ないことも意味しております。私は、本市の職員には日本で一番高い給与を支払ってあげ、労働条件ももっともっとよくしたいものだと、心の底から強く願うものではありますけれども、市民の生活環境整備などには、それにもましてお金を投入したいとも思っているものでございます。財政難の中で、公務員の高い給料については、一般市民の中からもあこがれと批判の声が高まりを見せているわけで、ここ数年の市職員採用試験の異常に多い受験者数にその現実を見るような気がいたします。

 ところが、これからは給与体系を市の内部で処理するわけにもいかなくなってきそうであります。福島県は、自治省の指導に基づき、国家公務員の今年度ベースアップ実施後の給与水準を上回る自治体は賃上げを見送るよう総務部長名で通達することになったようであります。平均5.23%アップの人事院勧告によるベースアップ実施後の国の給与水準をすでに超え、賃上げ見送りの指導対象となる県内の市町村は、本市など12市町村になるそうでありますが、自治体がこれに従わない場合は、特別交付金の減額や起債枠の制限など厳しい制裁措置をとる方針を打ち出したもので、第2臨調が答申の中に、給与の抑制方針を盛り込んだことを受けた強硬措置であります。

 昭和55年4月1日現在の全国一般市平均のラスパイレス指数は110.0、全地方公共団体平均は106.9 、福島県は106.7だということで、全国的に見れば本市だけが特別に高いわけではないにしても、いずれにしてもこれまでのように、昇給短縮やワタリを安易に実行しているような給与体系を維持することは、それでなくとも厳しい本市全体の財政をますます悪化させてしまうわけでありますので、市長は英断をもって、市民サイドに立った給与体系の見直しを早急に検討すべきと思われますがいかがでしょうか、御答弁をお願いいたします。

 第3番目の質問は、行政運営面における県と市との協調性確立についてであります。

 最近の尼子橋騒動とまで言われた橋のかけ替え工事に伴う問題は、いわゆる折衷案で10月着工と決まり、一応の決着がついたと判断されますけれども、私は、この件には本市にとって幾多の警鐘、教訓を含んだものがあると考えております。

 本市は、福島県の中にあるわけでございまして、私どもは市民であると同時に、県民としての権利、義務も有しているわけであります。旧尼子橋の問題は、県と市との協調性、つまり事前に県と市が十分に話し合ってさえいれば、住民の誤解、不満、行政不信は避けられたのではないかと思うわけであります。一つの工事に関して双方が異なる見解を住民に発表すれば、問題が起きるのは当然であり、何千名もの署名運動をした住民の労力は大変なものであったと推察するわけであります。これら市と県出先機関との連絡協議が必要なものは、事務・事業、工事関係、開発、調査事業と多種にわたり、しかも普段つき合いのある部門同士、あるいは普段はめったに出入りしない部門同士の場合もあるわけでございます。

 旧尼子橋の件は氷山の一角とまでは言わなくとも、ほかにこれらに類する県と市の協調性の欠如と言われる事例は少なからず耳にしているところであります。このうち教育委員会関係のものにつきましては、私は文教常任委員なので、常任委員会の中で説明を求める予定でありますが、ただ、私は、過去の事例を細かく掘り起こして云々するつもりは毛頭ございません。つまり、これらを教訓として市と県はより親密に協力と理解を深め合って、せめて住民に安心して行政を信頼する風潮をつくってもらいたいと思うのであります。こうしたことを全職員が肝に銘じ努力するよう指導され、県・市の間で手順を踏まないにとによるトラブル、むだ遣いなどはなくしていただきたいと思うのでありますが、市長のこの点についての考えを伺いたいと思います。

 第4番目の質問は、国民健康保険に中国人など、あらゆる外国人が加入できるよう市の条例を改めることについてであります。

 この質問をするに至った動機について、簡単に触れておきたいと思います。それは、市内に住むAさん33歳のことであります。実は、Aさんは九州長崎県生まれで、大学卒業後、はりやきゅうなどの療法を学び、仙台に住んでおりましたが、縁あって本市に来て以来、いわき市がすっかり気に入ってしまい、妻B子さんと子供2人とともに本市に永住することを決意。このほど市内の県営住宅に入居、新生活を始めました。仙台では一家ぐるみで国保に加入していたため、本市でも加入しようとこのほど手続を行いました。ところが、Aさんと子供2人は日本籍であるため加入できましたが、妻B子さんは中国籍であるという理由で、加入を拒否されてしまったのでございます。このためAさんは「なぜいわき市では加入させないのか、本市は日中友交に力を入れているというのに、それは表面的なことなのか。韓国人ならオーケーで、中国人はなぜだめなのか」と不満を訴え、とても悲しんでおります。加入できない理由は国民健康保険法の精神からでありましょうが、聞くところによりますと、全国3,272市町村のうち572市町村では韓国人以外の外人の加入も認めており、特別なトラブルはないそうであります。

 ことし7月末現在で本市に住む外国籍の人は合計586人で、このうち国保加入の対象とならないのは中国人49人、アメリカ人16人、タイ人9人、フィリピン人8人、カナダ人4人、ケニア人3人、コロンビア人1人、ブルガリア人1人だということでありますが、研修などのため来日している外人が多く、永住を希望している人はそんなに多くはないようであります。いわきがすっかり気に入ってしまった中国人女性を泣かせたくないという私個人の感情ではなく、一般論として、特に本市に永住を希望する人に対しては、市民的義務を果たし、特別に問題のない人ならば、条件つきでも加入できるようにしてみてはいかがでございましょうか。

 国民健康保険法の精神や運用上の問題点など、確かにむずかしい点があろうかとは存じますが、国際化の時代でもあります。全国の実態、県内他市町村の取り組み方などについても情報を交換してもらった上で、人道上からも全外人、特に中国人が加入できるよう条例改正を検討していただきたいと考え、市長の見解をお伺いいたします。

 質問の第5は、本市の水産業振興についてであります。

 本市の各漁港の水揚げ額は、昭和55年は167億円を上回り、本市を支える重要な基礎的産業でございます。全体の関連人口は数万人に及ぶと見られておりますが、200海里ショック以来、相次ぐ燃油の値上がり、魚離れなど大きな悩みを抱えております。この悩みを解消し、水産業を振興させようとして、金成文平県漁連会長を会長とするいわき市水産振興対策委員会はことし1月、市長に「いわき市水産業振興施策の方向のまとめ」と題する要望書を提出、市当局も要望の早期実現を図りたいと明言、私は、市当局のタイムリーな施策を期待しておりました。

 ところが、一部関係者から、その後具体的な動きがサッパリない、という不満の声が出ております。この水産振興対策委員会は、内水面漁協を含む市内13漁協の組合長や参事などによって構成されているもので、昭和55年4月に、市長から委嘱状を受けて設立されたものであります。設立後は、現場の具体的課題を出し合い、県の水産業振興基本計画及び中の総合計画を踏まえて、合計25回もの会議を重ねた結果、水産業の問題点や課題、漁協合併も含むビジョンなどをまとめたわけであります。

 そして市当局は、これらを受けて、いわき市総合計画の「漁業版」とも言うべき水産振興計画を早急に作成することになっていたはずであります。ところが現在、この計画書づくりは進んでいないようであります。聞くところによりますと、いわき地域新沿岸漁業構造改善事業計画の計画書づくりに追われ、手が回らないというのが実情のようでありますが、これでは計画づくりばかりやっているという不満を解消させることはできません。漁業も、現在は気長に待っていられるような状況ではないのでございます。

 今年度から10カ年計画で進められている重要港湾小名浜港の長期整備計画によれば、水揚げ高は11万2,000トンから25万トンを目指すと明確にうたわれておりますが、水産加工業や流通も含めた対応策はどうなっているのでありましょうか。

 小名浜東港建設に伴い、共同漁業権を持つ約300人の漁民は、生活の場を失う危機に直面しているとも考えられるわけでありますが、この問題一つをとってみても早急な対応策が必要なのでございます。もちろん、なかなかの難問であり、努力をしているのはわかりますけれども、具体的動きに至らないというのでは漁業は衰退してしまいます。いまが大切なときであります。まずできるものから早急に、具体的行動を開始されんことを切望して、水産業振興にかける市長の熱意のほどをお伺いいたします。

 最後の第6番目の質問は、平の赤井、平窪地区を中心とした鉄北地区の諸問題と見通しについてであります。

 この地区は、このところ住宅地などとして急速に脚光を浴びているところで、区画整理事業なども進められ「鉄北の開発なくして平の開発はない」などという言われ方さえしており、夢のある地域でありますが、これはまた、さまざまな悩みや課題を抱えた地域であることも意味しているものであります。

 私は、3月定例市議会でもこの壇上から、区画整理事業と公共施設建設をドッキングさせるなどして、住みよい地域づくりを急いではどうか、などという建設的提言を行いました。これを受けた形で、市当局は前向きの姿勢を感じさせており、地域住民とともに評価しているところでありますので、住民の市政への不満感を解消するため、特段の配慮を重ねて切望するものであります。今回も、鉄北地区全体の問題点について発言したいと考えておりましたが、特に緊急を要するものにしぼり、市長の答弁をお願いするものであります。

 このほど、日本を襲った台風15号は、本市内にも大きな被害を残しましたが、赤井と平窪地区を結ぶ夏井川の久太夫橋の仮橋もその一つでございます。この長さ45.4メートル、幅2メートルの木橋は、災害復旧事業として昭和55年8月6日に、総工費1,100 万円で完成したばかりのものでありますが、今回の大型台風で再び壊されてしまい、残念でなりません。復旧に約1,000 万円はかかると言われております。

 この橋は赤井と平窪を結ぶ重要なものであります。特に今回は、この仮橋の上流で赤井と平窪を結ぶ通称「一本橋」と呼ばれている地元管理の小さな木橋も流されてしまい、現在両地区を結ぶ橋は全くなくなってしまいました。両地区は昔から交流のあるところであり、住民は大変切ない思いをしておりますので、何とか早急に復旧していただきたいと思うのでありますがいかがでしょうか。

 このうち、通称「一本橋」につきましては、流されるたびに地域住民の数十万円という寄付によって復旧しておりますが、市からも幾らかの寄付的援助もいただいております。地域住民の管理する橋ではありますが、流されるたびに工事を重ねていたのでは、これらのお金も結局はむだになってしまうといった形になってしまいます。市が管理する橋ではありませんので、無理な要望かとは存じますが、仮橋とあわせて市長の考え方を聞かせていただきたいと思います。

 なお、久太夫橋の永久橋建設工事も現在進められておりまして、完成は昭和58年度以降になっているということでありますが、平窪側の取りつけ道路建設とあわせて、早期完成を重ねて要望し、私の質問を終わらせていただきます。(拍手)



○議長(渡辺多重君) 田畑市長。



◎市長(田畑金光君) 〔登壇〕樫村議員の御質問にお答えいたします。

 第1の御質問は、公共施設等の増加に伴う職員配置の問題でございますが、生活環境施設、文化体育施設等の公共施設の建設については、他の都市には類例を見ないほど、いろんな面で進捗しておることは御理解願えると思います。そのことにより当然、これらの施設を管理する職員が必要となり、このままでは職員定数の増加が必要となるわけでありますが、反面、今日の厳しい行財政上の制約を考えますならば、職員の増については現行の定数の枠の中で対処せざるを得ないと考えるわけであります。必要な部署に所要の人員をいかに配置するか、これが一番、今日腐心している、心を砕いているところであります。

 新規施設に対する職員配置計画につきましては、3月定例市議会において御答弁申し上げましたように、現職員定数の範囲の中で昭和56年度については対処してまいったわけでございますが、今後もこの方針に沿い、職員配置の適正化を図ってまいりたいと考えております。

 また、お話の中に、機構改革の問題等について支所の問題等がございましたが、私は、いずれある時期が来れば、当然支所の見直しなども行わねばならんと考えておるわけでございまして、そのような節には議会並びに市民の深い御理解と御協力をお願い申し上げたいと考えております。

 ごみの分別収集等に関連していろいろお話がございましたが、ごみの分別収集もようやく定着化しつつある状況でございまして、それによって車や人に余力がありますならば、さらにごみ収集の態様等を考究し、市民サービスのきめ細かな充実に努力するとともに、また、これは一般論的に申し上げますならば、今後事務・事業の見直しを行いながら、これからますます市民の行政需要に対処してまいりますためには、職員数もふやさねばなりませんが、そのふやさねばならん職員は、しかるべき事務・事業の見直し等によって、適正な配置を行うことによって切り抜けてまいりたいと考えております。

 次に、臨調と人事院勧告に伴う市職員の給与の問題等についてお話がございましたが、一般的に地方公務員の給与は、人事院制度に基づいて決定される国家公務員の給与に準じて定められておりまして、当市職員の給与も、毎年度国家公務員の給与改定に準じ改定してきたわけでございますが、ワタリ制度等の運用につきましては、県、あるいは他市職員の給与等の均衡を図るというような意味で、過去において追随してとらえてきた経過がございます。

 当市におけるワタリ制度の導入は、昭和45年でございますが、県はすでに昭和35年に導入し、福島市も昭和35年から、郡山市は昭和40年から、全国的にも主要都市の大部分が同時期にワタリ制度を採用した、当市もこれにならったという経過であります。

 当市のラスパイレス指数の推移を見ますと、昭和51年の110.6がピークでございますが、逐年新陳代謝を積極的に進めてまいりました結果、漸減の傾向をたどっておりまして、昭和55年4月1日現在では109.5 、昭和56年4月1日は109.0、この1年間で0.5 の減となっておるわけであります。しかし、漸減傾向をたどっているとは申しながら、県内においては福島市に次いで高い数値を示しており、政府の行政改革大綱の趣旨を踏まえながら、適正化に向けての措置を講ずる必要があると判断いたします。ただ、ワタリ等の給与取り扱いについては、労使協議の中で決定されてきたという経過もございますので、どのような適正化方策を講ずるかにつきましては、今後、他市の動向なども見ながら、職員団体との十分な協議の上に立って対処してまいりたいと考えております。

 次に、行財政運営における県と市の協調性確立の問題についてお話がございましたが、新川の激特事業の関連工事として、市道橋である旧尼子橋のかけ替えにつきましては、すでに 6月定例市議会で方針が決まり、予算の議決をいただいたところであります。

 本橋梁のかけ替えにつきましては、新川激特事業による改修工事との関係もございまして、当初は、河川管理者である県が事業主体となり施行する計画がございましたが、橋梁の架設地点は、皆さん御存じのように地形、平側の既設道路等に制約され、取りつけ道路が縦断勾配、並びに曲線半径などが建設省の道路構造令に該当しないため、国庫補助事業としては適用されないことになりまして、道路管理者である市が施行せざるを得ない、単独事業として取り組まなければならないいきさつになったわけであります。

 おただしにありましたように、県・市の協調性については御指摘のとおりでございまして、特に国・県・市における同一地域の関連事業等につきましては、工事の整合性、工期、現場の管理体制等がきわめて重要なことは申し上げる必要もなかろうと考えているわけでありまして、今後とも事業の円滑化を期するためには、御趣旨も御意見も十分心にとめて努力してまいりたいと思っております。

 次に、外国人に対する国保の適用について、条例改正を検討したらどうかという御質問、御意見でございました。

 国民健康保険は地域保険であり、相互扶助の精神を基に事業運営が行われることから、原則的には日本国籍を有する者に限られているわけであります。韓国の国籍を持たれる方は、昭和40年6月の日韓協定に基づく永住許可を受けている方々は被保険者となっております。その他の外国人は、条例で規定すれば被保険者となれますので、永住許可を受けていない韓国人及び北朝鮮系の皆さんも、条例で規定して被保険者になっていらっしゃいます。

 お話のように、全国的には3,272の市町村の巾で、全外国人を被保険者とする条例を定めている自治体は572に及んでおります。東北地方を見ますと仙台市、盛岡市、秋田市など6市が条例で外国人に国保の適用をしております。県内では、喜多方市が中国人を、原町市及び天栄村ではベトナム人に適用をしております。

 当市における外国人の登録状況、国保加入及び社会保険等の加入状況を見ますと、外国人が269世帯586名いらっしゃいます。そのうち国保加入者は123世帯253名いらっしゃいます。さらに、社会保険及び長期海外旅行保険の適用を受けておる方137世帯316名であります。生活保護法の適用を受けておる方は中国人3世帯6名であります。結局、いずれの保険にも加入していない方は6世帯11名であります。6世帯11名の問題ということになってくるわけであります。

 お話にもありましたが、国際社会における日本の地位の向上、国際交流の活発化に伴い、国連憲章や世界人権宣言の中で「内外国人平等の原則」ということがうたわれておりますが、この原則に基づきまして、国保に対する外国人の適用範囲の拡大を図る必要性があることは、まさに御指摘のとおりだと私も理解しております。ただ、国保は、御存じのように地域保険でございまして、短期滞在者等になじむかどうかという問題もあろうかと思います。また、強制加入ということになっているわけでありまして、制度や生活慣習の異なる外国の方に、この日本の制度を直ちに適用することについて御同意があるかどうか、こういうことも一応は調査し、それぞれに当たってみる必要があろうと考えておるわけであります。

 いずれにいたしましても、当市における在住外国人の生活の実態、定住意思等をよく調査いたしまして、私は条件が許すなら、なるべく早い機会に条例化に踏み切りたいと考えております。

 次に、水産業振興対策についていろいろお話がございましたが、本市水産業振興対策は、いわき市水産振興対策委員会がことしの1月に報告書を出しておりますが、この報告書による施策の方向を基本といたしまして、遠洋、沖合い漁業を初め、沿岸漁業の生産性の向上、経営の維持安定対策、あるいは国際漁業の諸問題、さらには港湾漁港の基盤整備と回船誘致等水産加工業を含め、その事業の緊急度合い、経済効果などを十分勘案しながら、積極的に対処してまいる考えでございまして、関係者の間で目下具体的振興計画の策定作業を進めているという状況でございます。

 重要港湾小名浜港の長期整備計画に基づく港湾整備事業の実施に伴なう漁業者の問題につきましては、小名浜港東港建設に伴う沿岸漁業者振興対策連絡会議の中で十分対応していく考えでございますので、御理解を願いたいと思います。

 最後に、平の鉄北地区の諸問題と関連いたしまして久太夫橋等についてお話がございましたが、久太夫橋については、市民生活上欠くことのできない橋であり、これら早期復旧に努力をしているわけでございまして、早速設計に取り組んで、年度内竣工を図る考えでおりますので、御了解を賜りたいと思います。

 なお、お話にありました通称「一本橋」については、久太夫橋上流500メートルの位置に架設されているものでございますが、この橋は、市道、農道橋に該当するものでなく、地区住民の受益者により、スピード処理費等によって架設された経過もあったようでございますが、この種の物件は、今後とも受益者によって復旧すべきものと判断しておりますので、御了承を願いたいと思います。

 久太夫橋の早期完成の要望についてでございますが、この橋の竣工予定は昭和57年度完成を目標に施工中でありますが、第2臨調答申における公共事業費の明年度以降の伸び率ゼロということも伝えられているわけでございまして、国庫補助金の交付関係が現時点において明確でない実情で、そういう面ではいささか不安もございますが、しかし、この橋の市民の日常生活から見て重要なことはよく理解しているわけでございまして、是が非でも当初計画どおり久太夫橋が完成できますように、今後は国の予算獲得に最大の努力を払う考えでおります。

 問題は、地権者の協力体制いかんということに帰着してまいるわけでございまして、樫村議員も地元の議員でもいらっしゃいますので、ひとつなお一層の御協力をお願い申し上げたいと思います。



○議長(渡辺多重君) 午後1時まで休憩いたします。

                午後0時 3分休憩

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                午後1時12分 開議



△佐藤芳博君質問



○議長(渡辺多重君) 休憩前に引き続き会議を開きます。4番佐藤芳博君。



◆4番(佐藤芳博君) 〔登壇〕(拍手)4番、新政会の佐藤であります。通告に従い質問をいたします。

 まず、四倉地区の人口は昭和56年8月1日現在1万8,670人であり、いわき市の人口の約 5.4%を占めております。当地区の人口の推移を見ると、昭和50年2万226人をピークに減少の一途をたどり、昭和56年には、ついに1万8,000人台となり現在に至っており、世帯数については核家族化の傾向を示しております。人口の減少の大きな要因は、若年層の就労の場がないこと、高等教育の機会を求めて大都市へ流出したこと、かつて「セメントの町」として当地区のシンボル的存在であった住友セメント四倉工場、並びに日鉄八茎鉱業所の規模縮少によるものが大きな原因をなしていると考えられるのであります。昭和42年井上クリナップ工場が進出し雇用の場が得られたのと、梅ケ丘団地の開発を初め一般住宅の建設が進行し、ベットタウン的要素を強めながら市街地が拡大され、人口流出の歯どめになっていると思うのであります。四倉地区はいわき市の北部に位置し、本市の中心地である平地区から、12.6キロメートルの距離にあり、今後発展をするためには、行政が大きなメスを入れなければならないと思うのであります。そこで、私は当地区の諸問題を提起し、市長の所信をお伺いするものであります。

 その1点は、四倉地区の漁業の振興についてであります。

 四倉地区の主なる産業は漁業であり、漁業の振興は漁場と漁港、流通加工施設の完備が重要な課題であることは御承知のとおりであります。四倉港は現在第3種漁港であり、大正5年、旧四倉町において整備計画がなされ、昭和7年農山村漁村振興対策事業により、昭和21年より第1期、第2期の整備に入り、同28年完了しております。昭和31年、局部改良事業で漁船の大型化に備え、昭和48年から明57年までの第5次、第6次漁業整備長期計画に基づき33億4,500万円を投入し、水深5メートルの漁港として整備されつつある現状であります。

 振り返って背後地については、総面積9万9,464平方メートルのうち4万1,404平方メートルが利用可能な面積であり、その中で38%に当たる1万5,808平方メートルが未利用となっている現況であり、同港の水揚げは昭和45年で988トンでありましたが、昭和55年には2, 448トンとなり、10年で2.47倍と上昇を見たのであります。同港所属漁船の昭和53年の総水揚げ量は1万4,569トンで、自港水揚げ1,159トンとわずかに7.9 %であり、昭和54年には自港781トンで5.5 %、さらに昭和55年には自港2,448トンで17%であります。過去3年間の平均は、自港水揚げが10%に過ぎない現況であります。そこで今後、四倉港の漁業振興を図るには、自港水揚げの倍増と積極的な回船の誘致だと思うのであります。それにはさらに漁港の整備を図り、あわせて背後地の有効利用に努力し、漁港としての機能を効率的に果たし得るよう整備されることが必要であろうと思うのであります。

 そこで、次の2点について質問をいたします。

 第6次漁港整備計画で5メートルの水深に整備された港が、漂砂により3メートルと浅くなり、大型漁船の入港は不可能となり、水揚げは減退し、回船の誘致も困難となっております。そこで、昭和57年以降第6次整備計画を第7次へと継続し、漂砂の防止と防波堤の整備などを促進し、大型船の出入の安全を図り、漁港としての機能を完備する必要があると考えるが、市長の御所見をお伺いいたします。

 第2点は、背後地の利用促進についてであります。

 市は、昭和53年、漁業の振興を図るため日産300 トンの処理能力を有するいわきフィッシュミール工場を誘致しましたが、関連する企業もなく、昨年度は日産100トンの処理に終わっており、十分な機能を発揮し得ない現況にあります。四倉港は未整備のため、漁獲物の水揚げ量がいわき市全体から見ると非常に低いのであります。このような現状から漁港の整備を行い、そして背後地の有効利用の促進を図るべく市は積極的に取り組むべきと思われるが、市長はどのように考えておられるか所信をお伺いいたします。

 2点目は、こどもの村の整備促進についてであります。

 わが国の発展は、経済優先を指向して今日を迎え、世界第2位の経済大国に成長したのであります。反面、人心は物質文明におぼれ、物質万能が当然のごとく、自己中心的思想が強まり、自分さえよければという時代が形成されたのであります。したがいまして、子供たちを取り巻く環境も悪化の一途をたどり、その結果、青少年の犯罪も年々増加するとともに、低年齢化、悪質化の傾向にあるのが現代の世相であることは御承知のとおりであります。

 かかる時代の到来を想定し、いわき市誕生の昭和41年11月、現在の四倉町芳ノ沢、栗木作地内にある市有林352ヘクタールの一部に、こどもの村建設構想に基づき誘致運動を展開し、昭和49年5月4日、33ヘクタールの規模で開村したのであります。開村以来の利用状況を見ますと、延べ人員で58万人余を数え、年々増加の傾向で、青少年の健全育成、さらには野外学習に大きな成果を上げてきたところであります。

 一方、地元四倉町の住民からも、行政にだけゆだねることなく整備促進協力会を結成し、物心両面からの協力があり、セントラルロッジ、バンガロー、交通公園、児童館、運動場等を初めとする施設の整備がなされ、特に昨年度にあっては大型遊具の設置、並びに駐車場の整備をなされたのでありますが、さらに観光の振興をも考えあわせ整備促進を図る必要があろうと思います。

 そこで質問の1点は、児童館の整備であります。

 本件については昨年9月、四倉町区長会、整備促進協力会連署による増築促進の陳情がなされ、市もその必要性を認め、昨年11月、こどもの村の整備促進協力会が挙行した15周年記念行事の際の祝辞の中で、市長は「児童館の増設を図り、児童にとって魅力あるこどもの村の整備に努力する」と述べられております。陳情から1年経過した今日、増築場所及び工法等についてどのような検討がなされているのか、また、建設年次はいつなのかおただしいたします。

 2点目は、屋内体育館の建設についてであります。

 前段申し上げました利用者数58万余名のうち、宿泊施設を利用した児童はセントラルロッジで延べ3万人、バンガローで2万人、計5万余名に上っており、大半は日帰りコースの利用者となっております。宿泊者において、雨天時の屋内での遊びが不可能であり、日帰り利用者は、せっかく楽しみにして来た計画もやむなく変更し、早々に帰らなければならないのが現況であります。ロッジの食堂は宿泊児童専用であり、降雨などの場合退避する施設にも事欠くありさまであります。

 そこで、雨天の場合でも楽しく1日を過ごせるようなこどもの村にするため、屋内体育館の建設が必要と思われるが、この問題について市長はどのような認識をお持ちか所信をお伺いいたします。

 次に、社会教育行政についてであります。

 四倉町には当市でただ一つの史学館があります。本館の由来は、昭和33年10月、当時の郷土史研究家十数名の熱意により、建設準備委員会を組織し、地区住民の協賛金と如来寺の好意により、寺の一室を借り受け開館されたものであります。その後、当時の四倉町も社会教育上重視され、昭和40年7月、四倉小学校の給食室を無償供与し今日に至っているのが現況であります。収集件数を見ても地学、考古学、古文書、民俗資料等、四倉以北の貴重な資料6,000点を収集し展示されているのです。以上が史学館の概況であります。

 開館以来、延べ6万余名を数え、学生、一般を初め大学教授と多士済々で、学界からも高く評価されているところであります。市行当局でも認識され、本年度も10万円の助成をしていることは了とするところでありますが、次の点について提言とあわせて市長の所信をお伺いいたします。

 現在の場所は四倉小学校の敷地の一角にあり、隣接して四倉第一幼稚園、本館自体も老朽化はなはだしく、陳列施設にも支障があり、幾多の問題点があることは市長も御承知のことと思います。市は昭和61年次博物館建設を計画し、着々準備が進められておりますが、地区振興会としては地域の振興策の一環として、ぜひとも地元に存続をさせたいとの強い要望があるのであります。

 かかる観点から、来年度建設予定されている図書館との併設、あるいはこどもの村の整備の一環として隣接地に建設等を提言し、市長の所信をお伺いいたします。

 次に、白百合荘管理運営についてであります。

 白百合荘は、旧常磐市において昭和39年に母子休養ホームを開設し、それに併設して昭和40年に老人福祉センターを設置したものであります。

 経営面から見ると、昭和55年度決算は歳入合計約2,440万円、歳出合計約4,800万円であり、市負担額は約2,360万円であります。このような状態が開設以来続いているところから、いわき市財政構造改善委員会は、健全化方策に関する報告書の中で、民間委託の方向で検討するという結論に達したと思われるのであります。

 老人福祉法、母子福祉法には、この施設は無料または低額な料金で、老人、母子家庭に対してレクリエーション、その他休養のための便宜を供与することを目的とすると規定されています。

 過日、私たち新政会は、茨城県大子町、郡山市、双葉町の施設を調査したのでありますが、郡山市においては、施設運営に対する人件費は政策経費として5,700万円の一般会計からの繰り入れをしているのであります。当市の施設である白百合荘の昭和55年度の利用状況は、日帰り利用者年間1万2,434名、1日平均35.2人、宿泊者年間5,531人、1日平均15.7人、合計年間1万7,965人の利用客で、1日平均51人となっております。その利用者割合は、老人、母子が60%、一般が40%となっております。そのゆえんは温泉があるからであり、私たちが調査した施設の中で、白百合荘は福祉施設としての機能を十分果たしているものと考えられます。当施設の管理運営の面から見ると、一つには昭和39年、同40年に建設されたもので、現在では老朽化が目立ち、施設管理上構造に欠陥が見受けられます。二つに、冷暖房の設備がないことに加えて、備品が一般家庭の水準より低いことが指摘されるのであります。以上申し上げました観点から、次の3点について市長の考え方をおただしいたします。

 一つは、前に述べたように、この施設は福祉施設として政策的要素を持つものと考えられるのでありますが、それらに対する市長の御所見をお伺いいたします。

 二つは、福祉施設として現代にマッチした施設の建てかえについてはどのように考えているのかおただしいたします。

 三つは、財政構造改善委員会が方向をつけた委託については、現状のままの施設で仮に委託をするならば、何のメリットもないもので、むしろ福祉の後退であり、抜本的解決にはならないものと思われるが、市長のお考えをお聞かせ願います。

 次に、北部衛生センター汚水放流海域の調査についてであります。

 合併前、いわき市の北部には衛生処理施設がなく、河川敷及び山林等に投棄するという、きわめて非衛生的な方法で処理されていたのでありましたが、昭和41年10月、いわき市発足により市清掃事業計画が策定され、平地区の一部を含めて衛生処理場建設計画が作成され、昭和45年度建設に着手したが、一部地区民の強固な反対により事業は難航し、当時の執行者におかれては大変御苦労が多かったと聞き及んでおります。昭和47年5月、当時北部し尿処理場として完成したのであります。その後、昭和52年に北部衛生センターと改称し本格的な稼働に入り、昭和55年度において施設の老朽化と水質規制に対処するため3億4,300万円を投じ、凝集沈澱設備を設置、さらに今年度は4億6,000万円の予算で前処理汚泥焼却設備を建設する計画で、現在敷地の造成が完了したところであります。

 このように、公害防止に積極的な努力をなされていることは理解するものでありますが、一方、北部衛生センターの処理水が放流されている周辺の状況を、8月18日新政会は現地調査を実施いたしましたが、組合役員及び漁民の多くが放流口付近の状況について説明するところによれば、かつて当海域は優秀な漁場であったが、昭和47年同センターが建設され、処理水の放流が始まって以来、放流口を中心に半径300ないし500メートル以内は悪臭の汚染がひどく、さらに漁礁はカンザシゴカイが異常に繁殖し、アワビ、ウニを含めた魚貝類は生息できず、すべての漁獲物は臭気が激しく食用にはできない現況であり、同海域での水揚げはなく、大きな減収となっている現状であるとのことであります。

 市は昭和42年以降、浅海漁業振興補助金及び浅海増殖事業補助金を久之浜漁業協同組合に約440万円を助成し、漁業振興に努めてきたようでありますが、センター処理水の放流被害に対する処理については措置された経過はないのであります。

 昭和53年以来、久之浜漁協から当該漁場の調査について4回にわたり陳情をなされていますが、市はこれに対し、本年5月回答をしたようでありますが、私たちと関係者の現地での話し合いの中では、この漁場の調査に対して全面的に協力をするから、ぜひ実施してほしいとの強い要望があり、センターの3次処理施設が完備した現在、漁礁及び漁場の実態調査を専門家に依頼し、早急に調査を実施し、漁業関係者に納得の得られるよう回答を出されるのが先決と考えるが市長の所信をお伺いいたします。

 以上をもちまして私の質問を終わります。(拍手)



○議長(渡辺多重君) 田畑市長。



◎市長(田畑金光君) 〔登壇〕佐藤議員の御質問にお答えいたします。

 初めに、四倉漁港の整備促進の問題についてでございますが、御存じのように四倉漁港は第1、第2、第3船だまりとも潮流の影響から漂砂が激しく、水深の維持及び静穏度の確保がきわめて困難な状況にあります。現在まで他の港に比べますと多額のしゅんせつ工事費を投じ、水深の確保に努力してきたわけであります。

 第6次漁港整備6カ年事業計画の事業費は、お話にもありましたが22億3,000万円となっておりまして、昭和57年度は漂砂防止対策事業として沖北防波堤の延長62.5メートル、事業費4億3,000万円が投資されることになるわけであります。なお、漂砂防止対策のため、昭和60年度を目途に海岸保全事業として延長300メートル、事業費5億1,000 万円の投資が予定されているわけであります。

 今後は、昭和52年度から昭和57年度までの第6次漁港整備6カ年事業計画の完全な実施、及び昭和58年度から昭和63年度までの第7次漁港整備6カ年事業計画の早期策定に向けまして、国、県に強く働きかけながら、第3種漁港、四倉港の整備促進については一層努力してまいりたいと考えております。

 背後地の活用の問題についてお話がございましたが、お話にありましたように、四倉漁港背後地利用状況は、背後地が県有地でございまして、その面積は9万9,464平方メートルで、うち8万3,656平方メートルが利用されております。未利用地の主なものは、加工施設用地、冷蔵・冷凍施設用地、漁具干し場用地等で1万5,800平方メートルになっております。

 これらの有効利用は、大型漁船の入港可能な漁港整備とあいまち、自港水揚げ、回来船の誘致による水揚げの増高を図るとともに、水産物流通機能、すなわち買受人、水産加工業等の強化を図り、県、地元漁業協同組合、水産加工業協同組合等とも十分協議をしながら、未利用地の高度利用に努力してまいりたいと考えているわけであります。

 フイッシュミール工場のお話がございましたが、この工場は御存じのように集中大量水揚げされる多獲性魚−−イワシ、サバ、サンマなどの魚価の安定と漁業者の経営安定を図る目的で北部太平洋旋網漁業協同組合連合会が事業主体となり、昭和52年12月工場建設に着手、昭和53年4月から操業を開始したものでございまして、お話のように処理能力は1日300トンでございます。しかし、年次別の処理状況と稼働日数を見ますと、昭和53年は稼働日数169 日、1日平均172トン、昭和54年は稼働日数57日、1日平均170トン、昭和55年は稼働日数139日、1日平均263トンとなっておりまして、1日の処理量300トンにはほど遠いわけでございますが、大衆魚生産価格維持安定対策に基づく実態でございまして、フイッシュミール工場建設の当初目的に沿って、この工場は動いていると理解すべきではなかろうかと考えているわけであります。

 次に、こどもの村の整備促進に触れられましたが、児童館の整備の問題について申し上げます。

 児童館につきましては、厚生省においては昭和55年度まで児童館の増築事業に対し、一定の基準に基づき補助を行ってきたわけでございますが、昭和56年度から既存児童館の運営費補助金をふやすかわりに増築補助を抑えるという方針で、昭和56年度当初予算ではゼロになっておりまして、補助の確保は今後とも非常に困難が予想されるわけであります。このため、市は昭和56年度当初予算編成時に増設を見送ったといういきさつであります。

 したがって、今後増築事業を行う場合、市の単独事業で実施しなければならん状況にございますが、御承知のような財政事情でありますだけに、児童館の増設をやるべきなのか、あるいはこどもの村の体育館構想をどう進めればいいのか、この両者の関係を、なおこれから検討させていただきたいと考えるわけであります。

 お話の屋内体育館の問題でございますが、確かにこどもの村の利用状況を見ますと、雨天時における利用者への対応施設が未整備でございます。これに対応するとりあえずの方策といたしまして、昭和54年度に真夏における日よけとか、にわか雨の際の避難所であるとか、野球場と駐車場には屋根つきの休憩所−−パビリオンを設置しておりますが、不十分であることは承知しております。

 厚生省所管の現行社会福祉施設整備補助制度では、こどもの村の体育館建設に係る補助金の道はございません。しかし、文部省所管の社会体育施設整備補助制度の国民体育館の補助を受ける方法はございますが、これは教育委員会所管の市民体育館建設年次計画との整合を図ることが必要であるわけであります。

 そこで今後の問題でございますが、体育館の建設については、今後、四倉地区市民体育館建設の問題が将来の問題として出ておりますが、この建設場所をこどもの村と定めることについて、利用上の問題はどうであろうか、また地区住民の合意が得られるであろうか、こういう面を検討する必要がございますので、結論を出すまでにはそのような問題等も含めまして、児童館、体育館の問題を考えてまいりたいと思いますので、ひとつ御了承願いたいと思います。

 次に、四倉史学館の問題でございますが、四倉史学館は、有志によって昭和34年6月に設置されたもので、お話のように四倉地区の郷土資料約6,000点を収集し、その展示活動は高く評価されているわけであります。

 郷土の自然と歴史を知るということが、町づくりの基本であることを考えますときに、そのことに情熱を傾けてこられた関係者の御功績はまことに敬意に値すると思います。

 佐藤議員御提言の当該施設の移転改築については、それが四倉史学会の所有であるということと、こどもの村、または今後建設予定の四倉図書館との併設ということになってまいりますと、まず第1は財源の問題、第2は運営上の問題、こういうことをまず検討し、結論を出すべきことだと思うわけであります。ただできますならば、いずれ当市には将来博物館ができるわけでございますが、その博物館に資料を移管していただければ、その活用と保管に万全を期すことができるわけであります。

 いずれにいたしましても、四倉史学館関係者と十分話し合いの場を持ちまして、これまでの成果が生かせるように努力してまいりたいと考えておりますので、ひとつ御了承をお願いしたいと思います。

 白百合荘の管理運営の問題についてお話がありましたが、母子休養ホーム白百合荘及び常磐老人福祉センターは、建設後16年経過いたしておりまして、老朽化が著しいので逐次補修に努めてまいりましたが、宿泊等の利用施設としては完全でないことは御指摘のとおりであります。

 昭和55年度の収支決算状況についても触れられたわけでございますが、昭和56年度は一般財源持ち出し額2,355万5,000円になっております。施設の目的から見まして、ある程度一般財源から持ち出すことはやむを得ないと考えているわけでございますが、当該施設については、すでに昭和55年2月19日、市行政機構改革審議会から管理運営を民間に委託するように検討しろという答申が出ているわけであります。したがって、行政機構改革審議会の答申にもありますように、その方針に沿って民間へ委託することができるように条件整備を図ることが、まず前提として大事だと考えております。

 ところで、先ほど申し上げましたように、この施設は建設後16年しかたっておりませんので、新しく建てようとした場合に国庫補助が期待できるかどうか、こう見回しますとなかなかこれまたむずかしい面があろうかと予想されるわけでありまして、市財政も厳しい時期にさしかかっておりますだけに、国庫補助の見通し等も検討しながら施設の整備を図り、施設の整備ができましたならば民間移行に持っていきたいと考えているわけでございまして、民間委託に当たりましては、事前に十分関係団体とも話し合いを持ちながら、コンセンサスを得て円滑に処理を進めてまいりたいと考えております。

 最後に、北部衛生センターの排水海域の調査の問題についていろいろお話がございましたが、北部衛生センターの処理水については、当施設内で処理され放流する処理水は、水質汚濁防止法及び県条例で定められている基準値以下になっております。よりよい施設の完備を図るため、昭和55年度には3億4,300万円を投じて汚水処理設備の改善をいたしたわけであります。本年度は4億2,900万円で、汚泥及び夾雑物の焼却設備を設置することとし、今議会での議決を得るため議案を提出しておるわけであります。市といたしましても、放流水をきれいにするために多額の投資をし、施設改善に努力を重ねてまいったことは御理解願えるものと思うわけであります。

 御質問の趣旨であります当衛生センター前の漁礁の現地調査でございますが、御指摘の地先漁業の漁獲量が減少の一途をたどっているとのことでございますので、処理場の排水との因果関係について調査を要するものと考えまして、昭和45年12月21日付の協定書に基づき福島県水産試験場に調査依頼をいたしましたが、当該試験場では磯の現況調査程度であれば調査可能であるが、水質並びに因果関係の調査については、現有職員数では調査困難との回答でありましたので、調査分析を含め地元久之浜漁業協同組合と協議しながら対処してまいりたいと考えておりますので、御了承賜りたいと思います。



○議長(渡辺多重君) 4番佐藤芳博君。



◆4番(佐藤芳博君) 再質問をいたします。

 ただいまの答弁で、こどもの村と地区の体育館のことでございますが、地域の体育館と関連するものとして申されましたが、私の質問はこどもの村に対して、あそこに地区の子供でなく、こどもの村に来た児童に対する遊具、体育設備なのでございます。その辺要望いたします。

 次に、白百合荘の運営について基本的問題点を質問いたしましたが、その中で、市長は一般財源の持ち出しはやむを得ないというようなお答えでございましたが、私の質問は施設として政策的なもので、当然一般財源で賄うものであると思います。政策的福祉施設であると認識をしているのでありますが、もう一度市長のお考えをおただしいたします。

 北部衛生センターにかかわる問題についてでありますが、市長の答弁は、漁業協同組合と協議をして結論を出したいとのことでありますが、漁業協同組合と協議をすることによって解決ができるのかどうか、再度おただしをいたします。以上でございます。



○議長(渡辺多重君) 田畑市長。



◎市長(田畑金光君) 白百合荘の件は、先ほど御答弁の中でも申し上げましたが、建設してから16年しかたっていないわけであります。あの施設については国庫補助を受けて建設したわけであります。したがいまして、耐用年数等々から見まして、新しく別個に施設を設けた場合に国庫補助の対象になれるかどうか、あるいはその他の補助等の原資を期待できるかどうか、この問題について触れたわけであります。

 それからもう一つ、現在の白百合荘が建っている土地は借地であるわけであります。また、これはまだ確定したわけではございませんが、あの施設の周辺にスーパーができるやに最近情報も聞いているわけであります。したがいまして、移転新設というようなことになってまいりますと、やはり相当額の財源が必要になってくる。このような施設の整備に当たりましては、できるだけ何らかの形で補助金を確保して、一般財源の支弁をできるたけ抑えていきたい。これは市の財政全般の運用から見ますならば、当然の政策的判断であると私は考えておるわけでありまして、これらの事情がまだ煮詰まっておりませんので、幸い何らかの形で補助なども確保しながら、借地でなく、あるいは現在のところで、また借地のままでいくかどうかも含めまして、新しい施設の整備をされて、この施設ならば一本立ちができて利用者も多くなり、そのようなことで民間委託も可能であるならば、まずそのような条件整備を図ることが先決であろうと考えているわけでございますので、御理解を願いたいと思います。

 それから、北部衛生センターの放流水についての再質問でございますが、この点については、久之浜漁業協同組合等からも何度か申し入れがあったということも承知しているわけでございまして、県の水産試験場にお願いいたしましたところ、先ほどのようなお答えであるわけでございまして、これらの問題も含めまして、さらに久之浜漁協とよく話し合いをしながら、あの水質環境、あるいは放流水による漁場の調査など、これから久之浜漁協ともよく話しをして、ひとつ方向づけをしてまいりたい、こういうことでありますので、時間を貸していただきたいと思います。



○議長(渡辺多重君) 午後2時15分まで休憩いたします。

                午後2時2分 休憩

           −−−−−−−−−−−−−−−−−−

                午後2時19分 開議



△芳賀定雄君質問



○議長(渡辺多重君) 休憩前に引き続き会議を開きます。35番芳賀定雄君。



◆35番(芳賀定雄君) 〔登壇〕(拍手)35番、同志会の芳賀であります。市政一般について質問をいたします。

 市長は、清潔、誠実、親切をモットーに、市民の信頼にこたえる市政運営をするためには健全なる財政の確立であるとし、オイルショック後財政収支の大幅な不均衡の財政危機をいち早く受けとめ、国・県や他の地方自治体に先駆け、昭和50年7月にはいわき市財政緊急対策実行委員会を設置し、市財政面における緊急対策について検討するとともに、昭和52年8月にはいわき市財政構造改善委員会を設置、市財政構造の健全化方策について種々調査研究し、翌年1月に市長に対して提言がなされたところであります。

 市長は、これら諸般の情勢を的確に受けとめ、昭和54年9月、いわき市行政機構改革審議会を設置し、これらの答申を受けて行政組織の簡素化、効率化、さらには公共施設の整理統廃合、ごみの分別収集など思い切った減量経営に努力するなど、まことに時宜を得た行財政運営であると高く評価をするところであります。しかしながら、市総合体育館、美術館、博物館などを初めとする新しい施設を効果的に管理運営をするためには職員が必要なわけですが、職員数が多すぎるとの声の高まりの中では職員数の増加は不可能で、新施設の職員をどうするかなど頭の痛い問題を初め、まだまだメスを加えなければならないものも幾つか残されていることも事実であります。

 一方、国においても、昭和48年の石油危機に伴う大幅な物価等の上昇、昭和51年以降の沈滞した民間経済活動を補い、日本経済を安定成長軌道に移行させるために、公共事業費等の大幅な増加、また、経済成長率が低下し税収の伸びが鈍化する中で、これらの支出拡大が特に赤字国債の増発によって行われたために、公債費償還額の増加により財政危機を招くことになり、あわせて高度成長期に拡大した行政の範囲が見直されないまま、惰性的な支出拡大が続けられた面も見落すことはできないわけであり、積年の行財政運営によって形成されてきた構造的弊害にメスを入れる勇気が必要であると、臨時行政調査会の第1次答申で厳しく指摘されており、行革は国も地方も待ったなしという標語にもなっております。

 このような情勢の中で、鈴木政権は、行革に政治生命をかけると明言、増税なき財政再建を唱え、公共事業の削減を初め、地方公共団体においては、国庫負担率の引き下げ等に伴う一般財源の持ち出しの増加、また、国民においては、自己負担率の引き上げ等が考えられ、地方自治体、及び国民にそのしわ寄せが転嫁されようとしている現状と認識しておるところであります。

 一方、当地方の産業も、高度成長から減速成長への移行の中で、必死の努力で一応の落ちつきを見せているが、企業によっては、地方自治体の公共事業等に50%以上の依存度と多いところもあり、行革の結果によっては、企業の存廃にも発展しかねないと言っても過言でないと思います。現在政府が考えている内容等で臨時国会で議決されるとするならば、地方自治体にとっても、産業界にとっても、その影響は大なるものがあるとの認識に立って、自治体の活動によって次のようなことが成功するとするならば、行革でのしわ寄せの緩和になるのではないかとの考えで質問をいたします。

 その第1として、地元企業育成のために、常磐共同火力の再増設についてであります。

 常磐共同火力は、昭和30年、常磐炭田の低品位炭を活用、石炭産業の安定と電力需給の均衡化に寄与する目的をもって設立され、昭和32年末現在の1号、2号機が、出力おのおの3万5,000 キロワットで運転開始、以来、需要の趨勢に応じて昭和35年3号機、昭和36年4号機、5号機おのおの7万5,000 キロワット、昭和41年6号機17万5,000 キロワット、昭和45年7号機25万キロワットを増設し、合計72万キロワットの発電設備を保有し、供給区域は東京電力、並びに東北電力会社を通じて、北は双葉郡富岡地区、南は茨城県水戸地区、西は郡山地区へと、広範囲にわたる電力供給源として営業運転を続けております。

 この間、燃料に関しましては、会社設立の趣旨により、石炭専焼火力でありましたが、相次ぐ石炭産業の衰退に伴い燃料転換を余儀なくされ、昭和47年以降高度な自社技術をもって公害防止に万全の配慮を払いながら、多額の設備費を投入し、現有設備の改良改善に努め、今日では重油と石炭による混焼の火力発電所として、安定的な操業が行われております。

 電力の需要は、人口増、核世帯の進行、生活水準の向上による家庭電力製品の普及と高度化、産業界の拡充等、電力の消費量はますます拡大の基調にあります。福島、茨城両県の需要も一段とその傾向を強め、これらに対応すべく常磐共同火力においても昭和58年度の操業を目指し、出力60万キロワットの発電設備2基を増設するための建設工事が着々と進められております。

 私は過日、企業訪問の機会を得、会社の幹部の方より工事現場の案内と工事の概要について説明を受けました。増設に必要な設備投資金額は当初計画を大きく上回り、1,931億円を見込んでおり、現在建設工事に従事している作業員は1,500 余名であり、そのうち65%を市内居住者で占め、今後ピーク時には2,400余名に達するそうであります。また、60キロワット2基増設後は、運転開始以来20余年を経過し、老朽化の著しい1号、2号機は廃止するために、発電総力は185万キロワットと、大規模発電所としての説明を受けました。

 発電設備の寿命は技術的に14万時間と言われており、発電設備の近代化は熱効率の高い性能を保有した大容量の設備であり、今回新たに60万キロワットと、大容量の熱効率の高い8号、9号機の増設を行い、熱効率の低い小容量の老朽化した1号、2号機を廃止する措置を講じたことは、常磐共同火力にとっても設備の近代化の措置を講じたものと考えます。電力供給源の大規模発電所として、より安全な安定した操業をこいねがうものであります。

 前述したごとく、このたびの常磐共同火力発電設備の増設事業は、巨額の設備投資と2,400 余名の雇用の場として、長期化する不況化の昨今において、地域経済に大きく寄与し活力を与えているものと考えます。しかも、地方自治体として増設に伴う電源三法交付金21億6,000 万円は、住民の福祉の向上に必要な公共施設の整備に充当する臨時的な財源として、地方財政にに大きく寄与され、まことに喜ばしい限りであり、歓迎されるべきものであります。

 私は、かかる観点に立ち、今次の増設に引き続き現有設備中20年余を経過して老朽化している出力7万5,000キロワットの3号、4号、5号機の3機についても、熱効率の高い大容量の発電設備、たとえば35万キロワット2基の更新に向けて、自治体として積極的に国・県並びに大株主である東京電力、東北電力両会社に働きかけるべきであると考えますが、市長の御見解を賜りたいと思います。

 その2として、石炭ガス化研究から実用化についてお尋ねいたします。

 世界のエネルギーの主力は石油です。しかし、石油が安くて豊富な時代は過ぎました。この貴重な資源は枯渇化が目立ち、1980年代半ばには生産量も限界点を迎えようとしているとともに、最近の中近東の国々の戦略物資的な考え方と政情不安もあり、もはや石油にだけ頼っているわけにはいかなくなりました。

 かってわが国のエネルギー需要の多くを賄っていた石炭は、昭和30年代以降から石油へのエネルギー転換によって、ほとんど忘れられた存在でした。しかし、石油にかわる代替エネルギーの確保の問題とともに再びクローズアップされています。しかし、炭素、水素、酸素を主成分とする固体燃料である石炭は、貯蔵や輸送、使用後の後処理も含めて、取り扱いが著しく不便であり、新エネルギーとして利用するためには、従来の利用方法を改善し、ガス化や液化などにより流体エネルギーに転換する必要があり、石炭から高カロリーガス化の研究となりました。

 高カロリーガスは、石炭の生だきの過程で公害となる不純物を加熱、加圧を行い、除去し、都市ガス工業用燃料源であり、日本で初めての研究試験所の適地として常磐炭砿西部砿業所跡地が選ばれたことは、石炭産業に携わった私としては感無量のものがあります。今後のいわき市に公害のない燃料研究所を誘致した市長の先見の着眼に対して敬意を表するものであります。

 私は、過日研究所を訪問、研究所の所長より研究所の現場案内と今後の計画について説明を受けました。研究所は、昭和54年度から着工し、昭和56年で建設を完了、昭和57年度より運転研究の予定であります。建設設備費は57億円余であり、建設設備は高度な技術を必要とするため、中央大手企業が元請となり、地元企業は作業の実施について元請企業からの指導で、高圧ガス施設の建設に大いに勉強になり、高度な技術を習得したようです。これからは研究の進行と相まって改造が主であり、地元企業に作業をさせる考えであり、運転時の人員は42名を予定し、研究所に適合する人があれば地元優先で採用したいとの説明でありました。大変理解ある考えであります。

 今後の計画として、当初1日7,000 立方メートルで研究を行い、1日5万立方メートル級の高カロリーガス製造プラントを開発することを当面の目標にしておりますが、経済性の見通しが立てば1日35万立方メートルで実用化し、企業プラントとして1日100万立方メートルで実用化、普及を行っていく計画だそうです。

 実用化の立地はいまだ決っていないようですので、幸い小名浜港に設置計画があるやに伺っているコールセンターとの関連で、原料の供給に最も適地と思われる小名浜付近か現在地に立地できるようにすれば、無公害で取り扱いの便利な高カロリーガスの供給が可能なわけでありますから、あの膨大な臨海工業地帯への企業誘地を進めるためにも、また、今回の建設作業まで技術習得した地元企業にとっても大いに役立つと思われますので、実用化の本建設をぜひいわき市にと考えますが、市長の御見解を賜ります。

 質問の第2は、中小企業集約工業団地造成についてであります。

 当地域の工場は、小名浜臨海工業地帯のほか各工業地域に主として立地しておりますが、旧来の中小規模工場の中には、旧市街地に相当数立地されております。従来はさほどでなかったが、土地価格の高騰で市街地は過密化し、公害世論の高まりとともに、工場騒音、振動、悪臭、ばい煙等が問題になり、トラブルが再三起こっております。設備拡張や機械化を考えても、もろもろの規制でそれもできず、地域住民の苦情等を知りながらも、生きていくために仕事に没頭しているのが現状であります。

 市の公害対策課でも、住居と工場の分離が必要であると言いながらも、移転する土地及び資金対策等で実現困難であり、地域住民からの苦情、中小規模企業からの相談があっても、指針を示せないのが実情であると思います。市はこれらの問題解決のため、野田工業団地の小規模面積分譲、神谷地区で鉄工業の集約、大剣工業団地にも中小規模分譲のため、県との折衝実現の努力は認められますが、現実は焼け石に水の実態であります。

 昭和55年度の市の工業統計を見ますと、工業数1,717 社、従業員3万2,752 人であります。そのうち、資本金1,000万円以上、従業員50人以上の企業は193社であり、従業員は2万586人で、1社当たりの従業員は平均で107人であります。それ以下の企業1社当たりの従業員は平均で約8人で、いかに零細企業が多いかであり、その大半は過密化された市街地での作業を行っております。

 地方自治体として大型企業誘致に力を注ぐことは、中小企業者も仕事がふえることであり、行政的には若人の地元定着、就業人員の拡大の観点からも喜ばれることであり、理解できますが、現在の工業団地の分譲面積は、小さくて5,000 坪、大きいのでは1万坪以上では、零細企業は手も足も出ません。できれば300坪くらいからの分譲面積にできないものかとの問い合わせもあります。小規模な面積の工業団地として分譲がむずかしいなら、業種別に区分されても結構であるからと、地域振興整備公団に対して鉄工業者、木工業者、その他から申し入れもあるそうです。

 旧市街地は繁雑で過密であり、区画整理の必要性を行政として認めながらも、細分化された土地所有者等が多いため、それができないのが実情であり、中小企業集約団地を造成しておけば、中小企業者は市街地の土地を売却して移ることも可能になり、市街地の環境もよくなると思います。

 昨今の就職状況は、中央では好転していると報道されており、当地方も多少よくなっておりますが、U夕ーン組がふえて相当厳しい状況であります。集約団地の実現、移転等により、 1企業当たり0.5 人の求人ができるようになれば750人の就職者の増加になるわけであり、ぜひ中小企業集約団地の実現を目指して次の点をお尋ねいたします。

 一つ、市街地の中小企業に対する意識調査はやられてないようですが、現状でよいのか。適地があれば移転を考えているか。その規模等について基本調査のためにもアンケートの実施の考えはないか。

 二つとして、大剣工業団地の小規模面積分譲について、さらに県との折衝は考えられないか。また、今後計画中の工業団地内には考えられないか。

 三つとして、市街地の中央に当たる常磐鹿島工業団地の拡張を行えば、中小企業集約団地に適地と思うが、その件について地域振興整備公団と話し合いを行っているか。また、当団地の排水を分水する意味からも効果的ではないかと思うが、どのように考えておられるのか。

 四つとして、具体的実施に当たって、資金対策上現在の融資制度の拡充強化が必要と思うが、どのように考えておりますかお尋ねいたします。

 第3点、石炭ズリ山災害防止工事についてお尋ねいたします。

 常磐地区経済発展の中核的産業であった石炭産業が、常磐炭砿西部砿業所を最後として昭和51年に閉山後、炭砿の所在地であった面影を残している大小合わせて112のズリ山が市内にあります。炭鉱操業中は、問題が起これば石炭企業が対策を行っておりましたが、閉山後は放置されたまま風雨にさらされて、土砂の流出で地域住民から苦情が続出、通産省出先機関と地方自治体の活動の結果、昭和54年から九州地区と常磐地区が対象となり、いわき市内のズリ山のうち、無資力になった炭鉱ズリ山の災害防止が実施されて、昭和54年度5,112万 6,000円、昭和55年度8,000 万円、昭和56年度は9月補正で997万円、補正前の額と合わせて1億139万8,000 円の予算で防災工事が実施されております。昭和57年度は大日本炭礦ズリの防災工事の予定と聞いております。

 防災工事後小さいズリ山工事は効果が歴然としておりますが、大きなズリ山は禍根が残っております。好間の小田炭礦ズリ山は、昭和54年、55年で8,110万5,000 円の工事費を投入、昭和56年度も9月補正を含め5,675万2,000 円の工事予算となっておりますが、現在までの工事方法は、ズリ山山頂を少々削り取り、側溝をつくり、傾斜面とズリ山下の側溝をつくり、下流に流す方法でありますが、今回の15号台風で土砂に埋まり、下流に鉄砲水となって土砂とともに流出して、付近の住宅に災害を及ぼすおそれが生じています。昭和57年度に予定されている大日本炭礦のズリ山も、もし現在の工事方法で行うとすれば、私の判断によれば前に述べたようなおそれがあり、苦情や、心配が地域住民から出されることが予想されます。

 いまだ残っている全国の石炭鉱害復旧費は約6,700 億円と伺っております。石炭特別会計も次第に減ってきている状況であります。多額の災害防止工事費を投入しても、工事方法がまずければ復旧の繰り返しとなり、その後復旧経費はかさむばかりでなく、一度竣工し検査をしたところは国からの補助はむずかしいのが通例であり、市単独予算で復旧を余儀なくされるおそれがあります。小田炭礦ズリ山工事で1億3,285万2,000円ですから、大ズリ山防災工事となると何億円の工事になることは明らかであります。

 現在は、有資力炭礦になると、貸付制度として3年据え置き5年償還、年金利3歩の貸し付けがありますが、閉山した炭鉱が一つのズリ山の防災工事のために何億円もの工事費を計上できるところは、私の知る限りでは皆無と思われます。それもやむを得ないというのでは何らの進展もありません。大ズリ山の土砂を利用すれば大きな土地ができることは明らかであります。

 私は過日、通産省石炭部鉱害対策課及び産炭地振興課に、石炭資料館のことで訪れまして種々懇談をしてまいりました。同省でも課が違うと最終的な目標が同じであっても取り扱い方法、考え方に相違がありますが、昭和56年度から新しい予算が計上された産炭地特定事業促進調整額11億円等を組み合わせると、ズリ山対策等も内容によっては可能性があるなとの感触もあり、ズリ山防災工事を担当する部署でも、いまの方法のみでなく跡地利用等も考えるべきで、現在の工事方法は一時しのぎで後日に禍根を残しておるとのささやきも聞きます。法律を守ることも大切でありますが、欠陥を補強することも必要でありませんか。工事費を生み出せるようなズリ山跡地利用について、産炭地の地方自治体として関係官庁に提言することも必要であると思い、次の点についてお尋ねいたします。

 一つ、ズリ山防災工事を活用してその跡地利用をしている産炭地自治体があると風聞しているが、全国でいかほどあるのか。また、活用した場合の問題点はどうか。

 二つ、市内のズリ山で防災工事が必要と認める個所は112個所中どのくらいあるのか。

 三つ、無資力ズリ山防災工事現場を調査して感じたことは、一時しのぎ的防災工事の狭い範囲を所管する公害対策課でなく、跡地利用を考えた産炭地振興をどうするのかの見地に立って、石炭鉱害は総合的計画を立案する部局が検討すべきであると考えるがどうか。

 四つ、ズリ山防災工事と産炭地振興、都市計画とを兼ね合わせて、鉱業権者、自治体、湯本財産区など関係機関が協議して、跡地利用のテストケースとして常磐湯本浅貝ズリ山が最適と考えられるが、どのように考えているかお尋ねいたします。

 質問の全般を通じて今後の検討提言でありますが、真意を理解され前進的な答弁を期待申し上げて、私の質問を終わります。(拍手)



○議長(渡辺多重君) 田畑市長。



◎市長(田畑金光君) 〔登壇〕芳賀議員の御質問にお答えいたします。

 常磐共同火力の再増設についてでございますが、お話のように常磐共同火力は、昭和30年12月会社設立以来、現在重油と石炭混焼設備によるわが国有数の大容量火力発電所として、72万キロワット発電設備による営業運転中でありますが、先年来電力需要の増大基調に対応して、総事業費1,931億円を投資して、120万キロワット設備の増設、昭和58年10月完成、こういう目途で建設が進んでいるわけであります。

 このためには、老朽化の著しい1、2号機7万キロワットの設備が廃止されるわけで、昭和58年にこの工事が終わりますと、総容量185万キロワットの大発電所に生まれ変わるわけであります。また、この建設の過程において、地元建設業界はもとより、電源立地促進対策交付金21億6,000 万円は、今後の市の公共事業の整備促進、あるいは環境整備に大きく寄与することは事実であります。

 お話の現有施設の3号、4号、5号機については、すでに設備更新の目安となっておる運転期間20年を経過していること。また、運転時間14万時間も満たしていること。老朽施設になっていること、これも承知いたしております。したがって、おただしの常磐共同火力発電設備の更新の問題につきましては、将来の電力需要の増加、これは既定の事実であります。また、このような大型プロジェクトの建設に伴い地域経済にプラス要因になることは言うまでもございません。

 また、増設に伴う電力交付金等が市の財政にプラス要因として市民生活安定のための施設充実等に振り向け得ることも、これまた現実の問題であるわけであります。私は、ただいまの御意見は非常に貴重な御意見であると受けとめておりますだけに、市民のコンセンサス、ことに地域住民の御意向等もよくお聞きしながら、何よりも大切なことは、東京電力、東北電力の両会社がそのような建設工事に踏み切るや否や、こういうことでございますので、東京電力を中心によくこれから話し合ってみたいと考えております。

 第2の石炭ガス化研究の将来の実用化についてのお話がございましたが、石炭高カロリーガス化のプラント建設は、昭和56年度で終わりまして、昭和57年4月からはいよいよ試験に入るものと聞いております。

 この間の管轄でございますが、ことしの4月以降は従来の工業技術院から新エネルギー総合開発機構の管轄のもとで研究が行われることになるわけであります。もちろん電源開発株式会社が委託を受けてやるわけでございます。昭和57年度から本格的に始まる現在のプラントのテストは、お話にもありましたように1日ガス量7,000 ノルマル立方メートルでございますが、この試験が終わりますと1日ガス量5万ノルマル立方メートルのプラントに拡大され、引き続き試験が行われる、このように聞いております。さらに、実用化プラント建設については、国においては一連のテストプラントの結果を見て、1日ガス量35万ノルマル立方メートル規模のパイオニアプラントを建設する予定であると承っておりますが、お話にもありましたようにその時期、場所等具体的なことは、まだ明らかではございません。

 いずれにいたしましても、以上一連の試験研究の結果、将来実用化のめどが得られました暁には、当市といたしましては、常磐炭礦西部坑周辺の開発を考慮しながら、パイオニアプラントの誘致実現を国等関係機関に強く要請いたしまして、地域の産業、経済の発展に寄与できますように、その節は市民一体となってこれが実現に取り組んでいかねばならないと考えております。

 次に、中小企業集約工業団地造成についてお話がございましたが、中小企業の実態把握につきましては、県・市共催によりまして、昭和52年度から年次計画で、水産練り製品、鉄工業、一般製材業、管工事業、電気工事業等の業界診断を実施して今日に至っております。これら業界診断の結果を見ますと、水産練り製品につきましては、協業化、共同工場化の推進、新製品の開発が必要であると診断されているわけであります。また、鉄工業につきましては、公害防止対策として工場集団化の必要があると指摘を受けているわけであります。

 ただ、これらの中小企業の実情は、見られますように零細企業が多く、資金面の対応がむずかしい。適地の確保が困難である。協業化、共同化を進めるためには人的な問題が必要になってくるなど等、具体的対応策を取り得ないのが今日までの業界の実情でございます。

 このような業界の実態を踏まえながら、関係業界とよく話し合いを持ちながら対応策を講じてまいりたいと思っているわけであります。アンケート調査等につきましても、業界とよく話し合いを持ちながら検討してまいりたいと考えております。

 大剣工業団地の小規模分譲につきましては、当該団地は、小名浜港利用を中心とする重化学工業の導入のために開発された団地でございまして、誘致企業の選定に当たりましては、基本的には県外から化学工業、医薬品製造業、輸送用機械器具製造業などの業種を導入する方針になっておるわけであります。

 いわき市といたしましては、現在地場産業及び市内中小企業の育成に力を注いでおりまして、その対策として、これまでに小名浜臨海工業団地の一部を地元中小企業にも開放してくれと、福島県に対し要請をいたしてまいりました。その結果、G工区約3ヘクタールでございますが、この小規模分譲についての合意が得られまして、主として地元中小企業に対し開放される運びとなりまして、9月10日から分譲が開始されているというのが実情であります。今後も、さらに小規模分譲の可能性について検討していただくよう、福島県に対し強く要請を行っているところであります。

 お話の現在計画実施中の工業団地としては、好間中核工業団地がありますが、計画書を見る限りにおいては、御要望の地元中小企業に対する小規模分譲は、いまのところは考えられないと見るわけであります。ただ、今後計画される工業団地等につきまして、必要性がありますならば造成主体と協議をしながら、小規模分譲を導入するように努力してまいりたいと思っております。

 さらに、常磐鹿島工業団地の隣接開発を考えたらどうか、こういうことでございますが、常磐鹿島工業団地につきましては、地域振興整備公団及びいわき市が一体となりまして、企業誘致活動を行ってきた結果、この8月をもって分譲が全部終わったわけであります。

 その結果、いわき市における公的な内陸型工業団地の分譲供給地はもうなくなりました。好間中核工業団地が完成するまでの間は需要に応じられない状況でございます。したがいまして、同団地の隣接周辺の整備につきまして、地域振興整備公団常磐支部と事務的な打ち合わせを行い、お話にもありました排水の問題も含め、開発の可能性についていま検討を進めているというのが事務段階における相互の接触であります。

 もしこのような事務的な話の中から、今後常磐鹿島工業団地周辺地域の開発が実現するといたしました際には、御質問の趣旨にできる限り沿うように、市内の中小企業を集約するための団地として開発できるように、地域振興整備公団と極力話し合ってみたい。また要請してまいりたいと考えております。

 中小企業の資金対策等についていろいろお話がございましたが、集団移転とか共同化事業の実現に当たりましては、資金面、用地確保、人的問題、さらには組合員相互の利害関係の調整等非常に困難な問題があるわけであります。過去10年間の県内における利用状況を見ますと、わずか3件にすぎません。

 市といたしましては、工場等集団化事業の促進を図るため、業界組織の拡充強化を初め、特に資金の問題については、中小企業高度化資金貸付制度の新工場等集団化事業資金の利用等について、関係業界の理解と認識を深めていただくように、今後適切な指導をしてまいりたいと考えております。

 次に、石炭ズリ山の災害防止工事等についてお話がございました。どんな事例があるか、こういうことでございますが、全国的には、福岡県と佐賀県が跡地利用を主としたボタ山防災工事を指導しております。田川市では、ボタ山を利用して工業団地を造成しております。赤池町では、庁舎敷地を中心に、公民館、総合体育施設などの公共施設用敷地を造成いたしております。

 問題点は、跡地利用を前提としたボタ山防災工事は、敷地が事業主体となる市町村所有であることが前提でございまして、現行制度のもとでは、土地取得資金については補助対象になっていないので、福岡県下市町村は、用地の取得資金手当てに苦慮しているというのが現状のようであります。

 市内のズリ山で防災工事が必要と認める個所は幾らかというお尋ねでございますが、市内のボタ山で当面防災工事が必要と思われる個所は、本年2月に実施いたしました調査によりますと、有資力では内郷地区峰根ボタ山など7カ所、無資力では勿来地区万治ボタ山など5カ所の合計12カ所であります。

 機構の問題についてお話がございましたが、現行機構のもとでは、石炭鉱害対策の総合窓口として、市民環境部公害対策課が所管しておりまして、工事施行については、土木課、住宅営繕課、農地課、水道局等が専門的かつ技術的に対応するようなシステムになっております。

 御意見は、石炭鉱害対策については、総合的計画を立案する部局が担当すべきでないかとの御指摘でございますが、公害対策課が所管することについては、すでに組織上定着しておりますし、昨年7月の機構改革に当たりましても、そのように所掌事務等を配分しているわけであります。

 問題は、ボタ山を単に防災面からのみとらえるのではなくして、産炭地振興の見地に立った利用を考えることも大事な問題であるわけでございまして、今後は、総合的計画担当部局との連携を密にさせながら対処する考えでおりますので、御了承賜りたいと思います。

 最後に、常磐湯本浅貝のズリ山の開発についてお話がございましたが、御指摘の浅貝地区ズリ山を含む周辺地域の土地利用についてでございますが、この地域は御指摘のように、かっては本市石炭産業の中核をなした地域でありますが、炭鉱閉山後は疲弊化した姿になっており、産炭地域振興の観点だけでなく、既成市街地との一体的整備を図る観点から見ましても、この地域の開発整備は緊急の課題であるまいかと私も考えております。

 また、常磐湯本温泉郷は、当市の重要な観光拠点でありますが、その点から見ましても浅貝地域の開発は、温泉資源の一層の活用を図るという点から見ましても、大きな期待が寄せられるわけであります。したがいまして、これまでも適切な開発整備の方策について模索を続けてきたわけでございますが、かねて石炭資料館設置の問題等も提案がございますだけに、ボタ山跡地利用を含めました地域の総合的な開発はどうあるべきなのか、資金の面から、土地条件の問題から、経済効果の面も含めて検討することが必要でなかろうか、このように判断されますので、早期に検討機関を設置いたしまして、調査検討を進め、結論を見出したいと考えておるので、御了承願いたいと思います。

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△延会



○議長(渡辺多重君) お諮りいたします。本日の会議はこの程度にとどめ、延会いたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。

              〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(渡辺多重君) 御異議なしと認め、延会することに決しました。明日は午前10時より再開の上、市政一般に対する質問を続行いたします。

 本日はこれにて延会いたします。

                午後3時5分 延会

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