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平成18年 11月 定例会 12月06日−一般質問及び質疑(一般)−04号




平成18年 11月 定例会 − 12月06日−一般質問及び質疑(一般)−04号







平成18年 11月 定例会





平成18年12月6日(水曜日)

 午後1時3分開議
 午後5時3分散会
議 事 日 程
  午後1時開議
 1、日程第1 県の一般事務に関する質問
 2、日程第2 知事提出議案第1号から第8号まで及び第12号から第23号まで
        付議議案に対する質疑
本日の会議に付した事件
 1、県の一般事務に関する質問及び知事提出議案第1号から第8号まで及び
  第12号から第23号までに対する質疑

出 席 議 員
     1番 室 井 照 平 君   2番 坂 本   登 君
     3番 長 尾 トモ子 君   4番 渡 辺 敬 夫 君
     5番 渡 辺 義 信 君   6番 小 熊 慎 司 君
     7番 西 山 尚 利 君   8番 吉 田 栄 光 君
     9番 本 田   朋 君  10番 佐 藤 健 一 君
    11番 吉 田 公 男 君  12番 高 橋 秀 樹 君
    13番 長谷部   淳 君  14番 桜 田 葉 子 君
    15番 杉 山 純 一 君  16番 佐 藤 金 正 君
    17番 馬 場   有 君  18番 柳 沼 純 子 君
    19番 大和田 光 流 君  20番 太 田 光 秋 君
    21番 斎 藤 健 治 君  22番 満 山 喜 一 君
    23番 亀 岡 義 尚 君  24番 中 村 秀 樹 君
    25番 三 村 博 昭 君  26番 神 山 悦 子 君
    27番 清 水 敏 男 君  29番 平 出 孝 朗 君
    30番 高 橋 信 一 君  31番 遠 藤 保 二 君
    32番 斎 藤 勝 利 君  33番 白 石 卓 三 君
    34番 小 澤   隆 君  35番 箭 内 喜 訓 君
    36番 安 瀬 全 孝 君  37番 有 馬   博 君
    38番 渡 部 勝 博 君  39番 加 藤 雅 美 君
    40番 塩 田 金次郎 君  41番 鴫 原 吉之助 君
    42番 小桧山 善 継 君  43番 渡 辺 廣 迪 君
    44番 橋 本 克 也 君  45番 遠 藤 忠 一 君
    46番 甚 野 源次郎 君  47番 中 島 千 光 君
    48番 西 丸 武 進 君  49番 渡 部   譲 君
    50番 古 川 正 浩 君  52番 吉 田   弘 君
    53番 青 木   稔 君  54番 加 藤 貞 夫 君
    55番 斎 藤 卓 夫 君  56番 山 口   勇 君
    57番 望 木 昌 彦 君  58番 瓜 生 信一郎 君

説明のため出席した者
 県
       知     事     佐 藤 栄佐久  君
       出  納  長     室 井   勝  君
       直 轄 理 事     穴 沢 正 行  君
       総 務 部 長     野 地 陽 一  君

       企 画 調整部長     内 堀 雅 雄  君
       (総合的水管理
       担当理事、過疎
       ・中山間地域振
       興 担 当理事)

       生 活 環境部長     根 本 佳 夫  君

       保 健 福祉部長     村 瀬 久 子  君
       (子 ど も施策
       担 当 理 事 )

       商 工 労働部長     鈴 木 雄 次  君
       (ま ち づくり
       担 当 理 事)

       農 林 水産部長     松 本 友 作  君
       土 木 部 長     蛭 田 公 雄  君
       出 納 局 長     瀬 戸 明 人  君

       総 合 安全管理     伊 東 幸 雄  君
       担 当 理 事

       空 港 担当理事     佐々木 宗 人  君

       知 事 直 轄     穴 沢 正 行  君
       知事公室長(兼)

       総 務 部政策監     佐 藤 節 夫  君

 知 事 直 轄
       知 事 公 室     今 泉 秀 記  君
       秘書グループ参事

 総  務  部
       財 務 領 域     河 野 武 行  君
       総 務 予 算
       グ ル ープ参事

       総 務 部 主 幹     徳 永 勝 男  君

 企  業  局
       企 業 局 長     滝 田 久 満  君

 病  院  局
       病院事業管理者     茂 田 士 郎  君
       病 院 局 長     秋 山 時 夫  君

 教 育 委 員 会
       委     員     宮 森 泰 弘  君
       教  育  長     富 田 孝 志  君

 選挙管理委員会
       委  員  長     新 妻 威 男  君
       事 務 局 長     斎 藤   隆  君

 人 事 委 員 会
       委     員     星   光 政  君
       事 務 局 長     上遠野 和 村  君

 公 安 委 員 会
       委  員  長     粟 野   章  君
       警 察 本 部 長     綿 貫   茂  君

 労 働 委 員 会
       事 務 局 長     岩 下 哲 雄  君

 監 査 委 員
       監 査 委 員     音 高 純 夫  君
       事 務 局 長     吉 川 三枝子  君

 議会事務局職員
       事 務 局 長     友 部 俊 一  君
       事 務 局 次 長     吉 田 豊 吉  君
       総 務 課 長     内 田 信 寿  君
       議 事 課 長     中 村   勉  君
       政 務 調査課長     真 壁 洋 一  君

       議 事 課主幹兼     戸 田 郁 雄  君
       課 長 補 佐

       議事課主任主査     野 木 範 子  君

       議事課主任主査兼    坂 上 宏 満  君
       委 員 会 係 長

       議 事 課 主 査     富 塚   誠  君





    午後1時3分開議



○議長(渡辺敬夫君) ただいま出席議員が定足数に達しております。

 これより本日の会議を開きます。





△県の一般事務に関する質問及び知事提出議案第1号から第8号まで及び第12号から第23号までに対する質疑





○議長(渡辺敬夫君) 直ちに日程に入ります。

 日程第1及び日程第2を一括し、県の一般事務に関する質問及び知事提出議案第1号から第8号まで及び第12号から第23号まで、以上の各案に対する質疑をあわせて行います。

 通告により発言を許します。27番清水敏男君。(拍手)

    (27番清水敏男君登壇)



◆27番(清水敏男君) 27番、自由民主党の清水敏男であります。

 平成11年の初当選時、議席番号は1番でありましたが、月日が変わり、現在は三列目の27番へと上がってまいりました。以前と比べ、県議会から地元の首長へ転出する方が多くなり、入れかえが激しくなってきたことが要因と考えます。県議会自体に魅力がなくなってきたのかと心配するのは私だけではないと思います。

 また、福島県から始まった知事の不祥事は全国的なドミノ倒し状態となりつつあり、国の道州制導入の考えと相まって都道府県の存在意義が問われかねない状況にあると考えます。今、福島県の県政は県民の厳しい視線を受けております。そういう中にあって、新知事と議会が健全かつ活発な議論の中から真に県民のための県政実現に向けて努力していかなければ、県民の信頼を得ることはできません。私にとりまして、今回、総括等の質問も含めますと通算15回目の質問となりますが、初心忘れることなく、以下通告に従い、質問を始めさせていただきます。

 第1番目の質問は、政治教育についてであります。

 日本人は、政治教育というとすぐ国家や社会にとって都合のよい市民を育成しようという目的かと疑ってしまいますが、そうではなくて、社会の連帯不足や政治に対する無関心、さらには社会的無力感や社会への参加意識の欠如などの状況を打破するため、市民性教育、いわゆるシチズンシップ教育の必要性が高まっているということであります。

 具体的には、国民としての権利を社会的な場面において行使できる資質や社会や国家の構成員としての義務や責任を果たす資質を養う教育であり、選挙権をどのように行使するのかや政治にどのようにかかわっていくのかということであります。この考え方は、まだ日本ではなじみが薄く、一般に浸透しておりませんが、私は非常に重要なことではないかと考えております。

 例えば今、子供たちに将来的に何になりたいかと尋ねたときに、総理大臣や政治家と答える子供たちは皆無に等しいと思います。また、若者に選挙の話をしても、興味がない、どうせだれがやっても同じという言葉がむなしく返ってくるだけであります。私は、政治にこそよい人材が集まらないと、結局は国民、県民、市町村民のためにならないと考えますし、民主主義政治にあっては有権者のレベル以上の政治ができないという考え方もあります。

 そこで、以下3点について質問いたします。

 1点目、佐藤知事は、その所信の中で「政治は最高の道徳である」と述べられました。公正でクリーン、社会正義が強く求められる現在の福島県政を思うとき、私は、シチズンシップの考え方は非常に大切であり、将来の県政を考えてみても、その思想を醸成することは県民にとって必要なことと考えます。

 そこで、知事はシチズンシップ教育についてどのように考えるのかお伺いします。

 2点目は、去る9月定例会におきまして、我が会派の太田光秋議員が児童会長等の選出方法の質問をしましたところ、選挙により選出しているのはたった1校しかないとの答弁に正直驚きを隠せませんでした。私は、政治の初歩的なかかわりとして学級委員長選びや児童会長選びがあると考えておりますが、各学校におけるシチズンシップ教育についてどのように取り組んでいるのかお伺いします。

 3点目は、有権者にこそシチズンシップ教育が必要であると私は考えますが、シチズンシップ教育と明るい選挙の推進との関係をどのように考えているのか、県選挙管理委員会にお伺いします。

 第2番目の質問は、地域コミュニティーの再生についてであります。

 近年、昭和30年代の日本をなつかしむ人がふえており、出版物や映画、テレビ番組に取り上げられる機会が数多く見受けられ、ブームになっていると感じています。「あのころはよかった」という言葉に代表されるように、生活は貧しくても夢があり、希望があり、そして社会全体に活気と連帯があった、映画「フラガール」の時代そのものと言え、そこにはしっかりとした地域のきずなやコミュニティーが存在したと考えています。

 政治学者のロバート・パットナム氏によると、そのようなコミュニティーが現在衰退の一途をたどっており、その影響が治安の悪化や政治への市民参加や子供の教育の質や経済的な活力低下につながっていると考えられています。私は、前段の質問のシチズンシップ教育にも通じるものがあると思いますが、そこで以下2点について質問いたします。

 1点目は、前出のパットナム氏によれば、その著書の中で「コミュニティーの再生にはソーシャルキャピタルという概念、すなわち人々の協調行動を活発にすることによって社会の効率性を高めることができる「信頼」、「規範」、「ネットワーク」といった社会組織の特徴が大切である」としており、その醸成は県政にとりましても大きな課題であると私は考えております。

 そこで、ソーシャルキャピタルの醸成と地域力の向上について県はどのように考え、推進していくのかお伺いします。

 2点目は、学校評議員制度についてであります。

 私は、以前より学校を中心としたまちづくりを主張しており、地域に1番身近な公共施設である学校、特に住民が歩いて行ける距離である小学校や中学校区を1つの範囲としたコミュニティーの再生が理にかなっていると考えております。今まで地域に開かれた学校について何度となく質問をし、学校へ行こう週間の創設を促したのもそのためであり、学校評議員制度の積極的な活用を強く訴えてきたのも、学校と地域住民との接点を数多くすることで、教育をキーワードにコミュニティーの再生を図ろうとしたからであります。

 しかしながら、学校評議員制度につきましては、その制度はあるものの、いまだ魂が入っていないような気がしてなりません。本来、校長先生の学校運営の応援団になり得るこの制度を有効に活用されていないことに対しては、私は残念で仕方がありません。

 そこで、質問いたします。学校評議員制度の現状と今後の活用についてお伺いします。

 第3番目の質問は、県民の安全・安心についてであります。

 先ごろ発表された県政世論調査によりますと、全体の約40%が体感治安に不安を感じているということがわかりました。実際に身の回りに起こる事実だけではなく、人はテレビや新聞、雑誌、インターネット等のさまざまなメディアからの情報や他者とのかかわりの中から不安を感じることがたくさんあると思われます。

 そこで、以下5点について質問いたします。

 1点目は、生活安全条例についてであります。

 このことについては、私は何度となく本会議で質問させていただき、その必要性を強く訴えてまいりました。県はそのたびごとに検討を約束しておりますが、いまだにその重い腰が上がらないことに、治安維持に対する意識の低さを指摘しなくてはいけません。私は、条例制定がすべてではないのは十分承知しておりますが、県民の安全・安心の確保に向けて努力する決意を県民に広く知らしめるためにも条例があった方がよいと考えます。

 そこで、再度質問いたします。

 全国における生活安全条例の制定状況と条例制定についての県の考えをお伺いします。

 2点目は、犯罪被害者支援についてであります。

 国におきまして、平成16年12月に制定された犯罪被害者等基本法の後、平成17年12月には犯罪被害者等基本計画が策定されました。だれもが被害者になる可能性があるとの視点に立てば、県民の安全・安心の確保のためには、本県においても積極的にかかわっていくべき案件と考えます。

 そこで、県警察における犯罪被害者支援の現状と今後の取り組みについてお伺いします。

 3点目は、青少年健全育成条例についてであります。

 青少年の健全育成は、少子化対策や子育て支援等と一緒に、私にとりまして大きな政治テーマの1つであります。これまでも関係の質問を何度となく取り上げ、それなりの成果を上げてまいりました。本年2月定例会におきましては、青少年健全育成条例を時代変化に沿った形に改正すべきと私が質問しましたところ、迅速に対応していただき、今般の県青少年健全育成審議会にはその条例改正に向けた考え方を諮問し、了承されたと聞き及んでおります。

 そこで、青少年健全育成条例の改正に向けた基本的な考え方についてお伺いします。

 4点目は、生活保護行政についてであります。

 国民の安心とは何かを考えるとき、生存権の最後の社会保障として生活保護制度があります。憲法にある健康で文化的な最低限度の生活を保障し、自立の助長を目的としたこの制度は、昭和25年に法律が制定され、56年が経過した今日、我が国の社会経済構造の変化に十分対応できなくなってきていると私は感じております。

 全国知事会及び全国市長会においては、「新たなセーフティネット検討会」を設置し、制度改革についての提言を検討していると聞き及んでおりますが、本県の生活保護行政の現状と生活保護受給者が就労自立するための取り組みについてお伺いします。

 5点目は、自殺対策についてであります。

 先日、私が帰宅しますと、机の上に「文部科学大臣からのお願い」という文書が置いてありました。何かと思い読んでみますと、いじめをする子供たちやいじめられている子供たちにあてたものと、PTAや地域の方々にあてたものとがあり、いじめ根絶といじめによる自殺防止を訴えた内容でありました。小学生の息子が学校で渡された文書とのことでしたが、最近の自殺事情を考えますと、大臣みずからが手紙を出す世の中なのかと複雑な思いをいたしました。

 自殺予防や自殺対策については、私は本議会において再三強く訴えてきており、県におきましても県自殺予防対策協議会を設置したり、いのちの電話の活動に対する支援等、一定の成果を見てきました。国におきましては、自殺対策基本法が成立したことから、本県でもさらなる取り組みが肝要であると考えます。

 そこで、県の総合的な自殺対策の現状と今後の取り組みについてお伺いします。

 第4番目の質問は、農林業の振興についてであります。

 知事は所信の中で、農林水産業は本県の基幹産業であると述べられましたが、その従事者は年々減少傾向にあり、担い手不足からくる高齢化の進行は深刻であると考えます。特に県土の過半を占める中山間地域においては、主産業である農林業が活性化しなくては地域の振興もおぼつかないのが実情であり、過疎化と相まって国土を保全してきた里山的な集落機能の維持すらも困難な時代に差しかかってまいりました。

 そこで、以下4点について質問いたします。

 1点目は、食糧自給率についてであります。

 このことは、国民すべてが人の心のどこかで不安を抱いていることであり、最近の異常気象や温暖化を考えたとき、将来の食糧危機を想定してしまうのは私だけではないと思います。

 そのような中、県は水田農業改革アクションプログラムでは「県内食料自給率100%の達成」をスローガンとして掲げました。プログラムの目標年次が平成19年度となっておりますが、県内の食糧自給率の現状と向上のための取り組みについてお伺いします。

 2点目は、農地・水・環境保全向上対策についてであります。

 同対策は、高齢化や過疎化に伴い、農家組織だけでは農地や農業用水の保全管理が困難になっている地域に対して、国と地方自治体が財政的な支援をするという新規の事業であり、現在県においてその事務作業が進められているところと聞き及んでおります。

 今般、私はこの質問をすべく、11月30日に執行部に通告したところでありますが、偶然なのか意図的なのかわかりませんが、12月3日の福島民報の一面に質問しようとしていた内容がそのまま記事になって掲載されていました。しばしば県議会でも話題になることですが、執行部の情報管理と議会に対する説明責任について、私は最大の重きを置くべきであると苦言を呈しておきたいと思います。

 そこで、あえて質問いたします。

 農地・水・環境保全向上対策に対する県の考えと取り組み状況についてお伺いします。

 3点目は、農業総合センターについてであります。

 本年4月に開所した同センターは、農業技術開発と情報発信の拠点として、農業者のみならず多くの県民の期待を集めておりますが、それぞれ気候、風土が異なる3地方に分かれている本県においては、その地域特性を生かした技術開発を進めることが農業の振興を図る上で重要であると考えます。

 そこで、農業総合センターは、会津及び浜通り地方の農業振興のため、どのような役割を果たしていくのかお伺いします。

 4点目は、杉花粉対策についてであります。

 年が明け、暖かくなってくるとまた花粉症の季節となってまいります。現在、日本人の約20%が花粉症と言われており、大きな社会問題となってきております。その原因物質として、杉、ヒノキ、カモガヤ、ブタクサなど約60種類の植物の花粉がアレルゲンとして知られています。そのうち特に杉は、戦後の人工造林の推進により、本県の民有林人工林の約65%、13万ヘクタール強と大きなウエートを占めています。これらの杉林等は、木材価格の低迷など採算性の悪化から手入れがなされず、山の荒廃が進んでいる状況にあります。このままではますます花粉の発生がふえる傾向にあり、杉林の適正な管理や新たな植林には花粉の少ない杉を用いるなど杉花粉抑制への取り組みが重要であると考えます。

 そこで、県は杉花粉の発生源対策としての森林整備にどのように取り組んでいるのかお伺いします。

 第5番目の質問は、スポーツの振興についてであります。

 前段でコミュニティーの再生を質問させていただきましたが、既存の組織や団体あるいはグループが崩壊の危機にあるとするならば、今の時代に合った組織の再編も模索すべきと考えます。NPOやボランティア団体等も1つの核になると思いますが、私は今回、スポーツ振興という視点に立って、以下4点について質問いたします。

 1点目は、総合型地域スポーツクラブについてであります。

 少子化や指導者の問題から、学校での部活動ではなく、地域をよりどころに子供から大人まで各種スポーツを楽しむことができるクラブチームが今必要とされており、県がこれまで取り組んできた総合型地域スポーツクラブはその理想形であると考えます。

 そこで、質問いたします。

 世代を超えた交流の場として、総合型地域スポーツクラブの果たす役割と設立状況についてお伺いします。

 2点目は、ニュースポーツの普及についてであります。

 ニュースポーツは、子供から高齢者までだれもが気軽に楽しむことができ、健康増進にもつながることから、県内においてもさまざまな競技チームや団体が創設され、その普及啓発に努力されているようであります。しかしながら、その競技をする上で場所の確保等の問題もあり、その一般化については厳しいハードルが幾つもあると聞き及んでおります。

 そこで、質問いたします。

 世代を超えて楽しめるニュースポーツの普及が必要と考えられますが、県教育委員会の取り組みについてお伺いします。

 3点目は、運動部の指導者確保についてであります。

 私の2人の息子は、現在地元の小学校に通う傍ら、柔道のスポーツ少年団に入団、日々心身ともに鍛えられており、その指導者の方々には大変感謝しているところであります。親としては将来的にも引き続き柔道をやらせてあげたいと思っておりますが、地元の中学校に立派な武道館があるのですが、現在柔道部はないとのことでありました。先輩のお母さん方の話では、部活動を重視する余り、遠く離れた中学校に通う生徒も大勢いるとのことでありました。

 私は、少子化の中、すべての中高等学校に同様の部活動が必要とは考えておりません。中学校であれ、高等学校であれ、通学可能エリアのどこかに専門的な技術指導者のいる運動部があればよいのではないかと考えています。また、指導者につきましても、すべてを先生で賄う必要もなく、必要ならば民間からも積極的に登用すべきであるとも考えております。

 そこで、質問いたします。

 中高等学校において武道など専門的な競技指導を必要とする運動部活動の指導者を確保するため、県教育委員会はどのように取り組んでいるのかお伺いします。

 4点目は、県立武道館建設についてであります。

 会津出身の知事におかれましては、武道教育の重要性は十分認識されていると思いますが、現在、県教育委員会の課題の1つとして県立武道館の必要性が取りざたされています。この建設誘致については、会津若松市だけではなく、いわき市も、あるいはそのほかの地区からも要望が出されているようであります。県教育委員会におきましては、県立施設の地域バランスとその優位性から適切な判断を願うのは私だけではないと考えます。

 そこで、都道府県立武道館の設置状況と県立武道館建設についての県教育委員会の考えをお伺いします。

 これで私の質問を終えさせていただきます。御清聴ありがとうございました。(拍手)



○議長(渡辺敬夫君) 執行部の答弁を求めます。

    (知事佐藤雄平君登壇)



◎知事(佐藤雄平君) 清水議員の御質問にお答えいたします。

 シチズンシップ教育、いわゆる市民性をはぐくむ教育につきましては、個人主義の偏重や若者の政治に対する関心の低下が指摘される中、社会活動や社会の意思決定に積極的にかかわる意識を持つことは、憲法の基本原則の1つである国民主権や住民が主役となる真の地方分権社会を実現する上で極めて重要であると考えております。

 私は、所信表明の中で「思いやりが息づく県づくり」を県政方針の柱の1つに掲げているところであり、本県の誇るべき財産である地域コミュニティーをより成熟したものとし、豊かな福島県を築き上げていくため、学校教育のみならず、家庭での話し合いや地域社会における活動機会の確保、さらには開かれた県政への取り組みなどを通して、県民が社会に主体的に参画する意識の醸成に努めてまいる考えであります。

 その他の質問につきましては、関係部長から答弁いたさせます。

    (企画調整部長内堀雅雄君登壇)



◎企画調整部長(内堀雅雄君) お答えいたします。

 地域力の向上につきましては、人口減少時代を迎え、少子高齢化が進む中、活力ある地域コミュニティーを形成するためには、地域住民、NPO、自治会、市町村などが相互にネットワークを構築しながら地域課題を解決し、地域価値を高めようとする取り組みが極めて重要であると認識しております。

 県といたしましては、これまで民間団体が行う先進的な地域づくりや地域資源を活用した新たなビジネスの創出、さらにはNPOによる社会貢献活動等さまざまな活動を支援するとともに、地域力の創造をテーマとしたシンクタンクふくしま研究会を開催するなど普及啓発にも取り組んできたところであり、今後とも地域住民等がみずからネットワークを構築し、関係者が一体となって取り組む地域づくりを積極的に支援してまいりたいと考えております。

    (生活環境部長根本佳夫君登壇)



◎生活環境部長(根本佳夫君) お答えいたします。

 生活安全条例につきましては、現在35の都道府県で、犯罪を防止し、安全で安心して暮らせるまちづくりの推進等を目的に制定されております。本県におきましては、これまでも県民の安全・安心を確保する観点から、防犯や交通安全など県政の各分野において、防犯関係団体や市町村を初めとする関係機関と連携協力した取り組みを展開しております。

 このような中、昨年度においては、県の関係部局等における安全・安心の取り組みについて部局横断的な検証を行い、防犯に配慮した公共生活空間の環境設計や地域防犯ネットワークの構築等を検討項目として整理し、現在警察を初め市町村等関係機関においてその取り組みを推進しているところであります。本県における条例につきましては、これらの取り組み状況等を見きわめながら、今後ともより効果的な推進方策を考える中で検討してまいりたいと考えております。

 次に、青少年健全育成条例の改正につきましては、近年、残虐な内容のゲームソフトの流通や新たな形態の深夜営業店舗の増加など青少年の健全な育成への影響が懸念される環境変化が生じていることから、これらへの適切な対応が必要となっております。

 このため、現在、県青少年健全育成審議会に条例の改正について諮問し、有害図書類等の指定要件の見直しや有害ゲームソフトの包括指定、さらには深夜に営業する遊技店舗における青少年の入場制限などについてさまざまな観点から御審議いただいているところであります。県といたしましては、青少年を健全に育成するための環境整備をさらに進めるため、審議会の答申等を踏まえながら早期の条例改正を目指して取り組んでまいる考えであります。

    (保健福祉部長村瀬久子君登壇)



◎保健福祉部長(村瀬久子君) お答えいたします。

 生活保護につきましては、平成18年9月末現在で本県の受給世帯数は1万828世帯、保護率は1,000人に対して7.2人で全国平均の11.6人に比べ低い水準にあり、昨年の後半以降やや落ちつきを見せております。

 また、生活保護受給者が就労自立するための取り組みとして、平成17年度からハローワークとの連携による生活保護受給者等就労支援事業を実施し、本年10月末までに67人が就労いたしました。さらに、今年度から就労支援員を県南、会津、相双の各保健福祉事務所に配置し、働いた経験がないなど就労が一層困難な受給者の自立に向けた支援を行っているところであります。

 次に、自殺対策につきましては、これまで医療、教育、警察などの関係機関で構成する自殺予防対策協議会を設置し、お互いに連携を図りながら取り組んできたところであります。自殺の原因は、健康問題を初め経済生活や家庭問題など多様かつ複合的であり、去る10月末には自殺対策基本法も施行されましたことから、今後は速やかに庁内連絡会議の設置や関係機関等との連携強化を図りながら、本県の実情を踏まえた総合的な対応策の検討を行ってまいりたいと考えております。

    (農林水産部長松本友作君登壇)



◎農林水産部長(松本友作君) お答えいたします。

 県内の食糧自給率につきましては、農林水産省の推計によると、平成16年度にはカロリーベースで85%となっております。県といたしましては、食糧自給率の向上のためには農業生産及び食糧消費の両面から取り組むことが重要であると考えており、団地化による大豆生産の拡大や飼料作物の増産、さらには競争力のある園芸産地の育成など水田農業改革アクションプログラムに掲げた各種施策を積極的に推進することはもとより、消費者と農業者が相互理解を深めるための運動を全県的に展開し、地産地消を含めた県産農産物の消費拡大や健全な食生活の推進などに取り組んでまいる考えであります。

 次に、農地・水・環境保全向上対策につきましては、農村地域における過疎化、高齢化、混住化等が進行する中で、集落など地域の共同活動により農業・農村の基盤を支え、環境の向上を図るための重要な施策であり、幅広く取り組んでいく必要があると考えております。

 このため、県内16地区においてモデル事業を実施し、地域の特性を踏まえた効果的な施策の展開について検討するとともに、本対策の対象となる全市町村との意見交換会や関係団体への説明会等を実施し、制度の周知、啓発に努めてきたほか、本対策が地方財政措置の適用事業となるよう、国に対して強く要請してきたところであります。

 今後とも、関係機関・団体等との連携を図りながら、本対策が広く活用されるよう積極的に取り組んでまいる考えであります。

 次に、農業総合センターにつきましては、生物工学などの共通研究や各作目ごとの専門研究を強化し、県内全域を対象とした技術開発の高度化、迅速化を図るとともに、自然条件等を考慮した実用化技術の開発や地域固有の重要課題への的確な対応のため、会津と浜通り地方に地域研究所を設置したところであります。

 このため、センターにおいては、先端技術を活用した新品種の開発やふくしま型有機栽培技術の確立を行うほか、特に会津地方においては、中山間地域を支援するため、アスパラガス、宿根カスミソウ等の地域特産物の栽培技術の確立に、また浜通り地方においては、やませ気象対策や冬期間の温暖な気候を生かしたイチゴ、ブロッコリー等の栽培技術の確立に取り組んでおり、今後とも地方の特性を生かした農業の振興を支援する役割を果たしてまいる考えであります。

 次に、杉花粉の発生源対策につきましては、間伐や枝打ち等により適正な森林管理を実施し、杉花粉の発生を抑制していくことが有効であると考えられております。県におきましては、従来から毎年度計画的に間伐等の事業を推進してきており、さらに今年度からは森林環境基金を活用して森林整備事業に取り組んでいるところであります。

 今後は、林業研究センター等が開発した花粉の少ない杉品種の供給体制を整備するとともに、無花粉杉の早期実用化に向けた研究開発を引き続き推進してまいる考えであります。

    (教育長富田孝志君登壇)



◎教育長(富田孝志君) お答えいたします。

 シチズンシップ教育につきましては、市民としての基礎的な教養を培うために、小中学校においては主に社会科、高等学校においては公民科の中で政治や経済の仕組みについて学習しております。また、道徳や特別活動、総合的な学習の時間において、児童生徒1人1人に集団や社会とのかかわりを自覚させ、社会の一員としての自主的、実践的な態度を育てるために、児童会・生徒会活動や自治体への地域づくりの提言、模擬投票など具体的な学習活動を実践しております。

 次に、学校評議員制度につきましては、今年度、公立小中養護学校では81%、県立学校では100%導入しており、当該校の教育全般にわたり意見や評価を聞き、学校運営の改善に役立てております。

 今後とも、学校評議員による地域の声を学校運営や教育活動に反映させ、学校の活性化、特色ある学校づくりの一層の推進に生かしてまいる考えであります。

 次に、総合型地域スポーツクラブの役割につきましては、子供から高齢者までさまざまな人々がスポーツに親しむことができ、会員相互の交流を通して望ましい人間関係がはぐくまれることから、生活に対する充実感を向上させるとともに地域コミュニティーの形成に大きく貢献しているものと考えております。

 また、設立状況につきましては、現在26市町村に4三クラブが設立されており、各地域において特色ある活動を展開しております。

 次に、ニュースポーツにつきましては、ソフトバレーボールやパークゴルフなど、年齢や体力を問わず気軽に楽しむことができ、健康づくりや生きがいづくりに果たす役割は大きいことから、ニュースポーツの愛好者の拡大や組織整備を目的としたうつくしまスポーツフェスタの開催を初め全国スポーツ・レクリエーション祭への選手団の派遣など普及に努めてまいりました。

 今後とも、福島県レクリエーション協会等関係団体と連携し、普及活動に取り組んでまいる考えであります。

 次に、運動部活動の指導者確保につきましては、指導者が不足している武道などの専門的な技術指導を必要とする中学校や高等学校の部活動に指導者を派遣しており、例えば武道については本年度16校に17名を派遣しております。

 今後とも、各種競技団体との連携を図りながら、各学校における運動部活動の指導者確保に努めてまいる考えであります。

 次に、都道府県立武道館の設置状況につきましては、柔道場・剣道場共用の施設も含め、全国で3八都県に設置されております。また、県立武道館につきましては、現在スポーツ振興計画の見直しを行っているスポーツ振興審議会において、スポーツ振興の拠点となる施設整備のあり方を検討する中で、当面は既存施設の有効利活用を図ることも大切ではないかという意見もあり、これらの議論やさまざまな状況を考慮し、引き続き調査研究する必要があると考えております。

    (選挙管理委員会委員長新妻威男君登壇)



◎選挙管理委員会委員長(新妻威男君) お答えいたします。

 民主主義の基盤である選挙が明るい選挙として行われるためには、有権者1人1人が主権者としての自覚を持ち、高い政治意識を身につけることが何よりも大切なことであります。

 シチズンシップ教育は、選挙権の行使、政治とのかかわり方などの政治に関する教育を行い、民主主義の担い手である良識ある市民を育てるものであることから、県選挙管理委員会といたしましては、シチズンシップ教育が市町村における明るい選挙推進協議会や白バラ会などの啓発関係団体等の組織や活動の活性化にも寄与し、ひいてはきれいな選挙と投票総参加を目指す明るい選挙の推進に大きな効果があるものと考えております。

    (警察本部長綿貫 茂君登壇)



◎警察本部長(綿貫茂君) お答えいたします。

 県警察における犯罪被害者支援の現状等につきましては、これまで被害者等の支援制度に関する情報提供を初め犯罪被害者等給付金の支給、相談・カウンセリング体制の整備、再被害の防止など各種対策を推進してきたところであります。

 また、昨年12月、犯罪被害者等基本法に基づいて閣議決定された犯罪被害者等基本計画により、被害者等を経済的、精神的に支援する各種施策が国を挙げて進められておりますが、県警察といたしましても、新たに司法解剖された遺体等の公費搬送制度や性犯罪被害者に対する緊急避妊等の経費の公費負担制度を導入しております。

 今後も、民間の被害者支援団体設立に向けた取り組みへの支援を初め被害者の視点に立ったきめ細かな被害者対策を実施し、被害者等が再び平穏な生活を営むことができるよう必要な支援を行ってまいりたいと考えております。



◆27番(清水敏男君) 再質問をさせていただきたいと思います。

 まず、生活安全条例についてでありますが、このことに関しては、私も平成14年の9月、平成15年の9月、平成16年の12月議会、たびたび質問をさせていただいております。平成15年9月時は、全国で五都府県が生活安全条例を制定しておりました。今回35というような数字が出されておりますが、ここ2、3年で急激に条例制定の動きが出ているということは、やはり県民の安全・安心を守るときに、警察だけではなくて、やはりさまざまな機関が連携協力しなくてはこういった体感治安の不安を解消することはできないのではないかというふうに考えておる次第でございます。

 知事も所信の中で、「安全・安心が支える住み心地の良い県づくり」というようなこともうたっております。やはり、県民の1番心の奥底にある体感治安の解消というのは、私は早急に図っていかなくてはいけないというふうに思っておりますし、先ほども言いましたが、条例制定のみではないとは思いますが、その条例を制定することによる意義、県民に対して高らかにそういったことをうたうことによってその不安解消にもつながるのではないかというふうに思っておりますが、再度、本来であれば知事に聞きたいところではありますけれども、制度上、そういう形に今議会の制度がなっていませんので、部長の方にお伺いをしたいと思います。

 もう1つは、県営の武道館なんですけれども、実はきょうの新聞によりますと、会津方部の商工観光団体協議会が知事の方にさまざまな要望をしたわけでありますけれども、その中に会津に県営武道館をというような要望もあったようであります。その中で、知事が「財政的には厳しいが、全国的に精神の荒廃が見られる中、会津の武士道の精神文化は重要。財政が許せば連動させていきたい」というふうに答えているようであります。これは知事に本来聞くべきなのかもしれませんが、教育長の方に、この「財政が許せば連動」ということについてどういった意味合いがあるのか、答えられる範囲で結構ですから、お答えを求めたいと思います。



◎生活環境部長(根本佳夫君) 再質問にお答えいたします。

 先ほども申し上げましたとおり、県民の安全・安心の確保のために、警察を初め関係機関・団体等と積極的な取り組みをやっているところでございます。そういう中で、今後取り組みをさらに強める中で、今までの取り組み状況等の効果を見きわめながら、条例については検討していきたいというふうに考えてございます。



◎教育長(富田孝志君) 再質問にお答えいたします。

 現在、県立武道館につきましては、自治体に関するさまざまな団体あるいは商工団体、あるいは競技団体などさまざまな方々から武道館建設の要望をいただいているわけであります。

 ただ、先ほど申し上げましたように、スポーツ振興審議会の中では、現在武道に関する施設というのは県内にかなりありまして、まずはこれを有効に活用するということが必要なのではないかという意見などがありまして、私どもとしましてはこの点について十分にさらに調査研究が必要であるというふうに考えております。

 会津の武士道精神につきましては、現在私たち努力はしているわけでありますが、児童生徒の中にこのような考え方が十分でないところが多々見られるということから、会津に流れている武士道精神というものを尊重するということは非常に意義あるものであるというふうには考えております。

 以上でございます。



◆27番(清水敏男君) 生活環境部長の方に再々質問させていただきたいと思います。

 たびたび質問しているわけなのですけれども、答えが全然一歩も進んでいないというふうに私は感じているわけなのですけれども、全国の中で急激にこの条例を制定する動きが出ているということに関して、再度部長はどういうふうに考えているのかお伺いしたいと思います。



◎生活環境部長(根本佳夫君) 再々質問にお答えいたします。

 各県ではいろいろ、県民の安全・安心の確保を図るためにさまざまな取り組みをやっているものと考えております。

 本県におきましては、先ほども申し上げましたとおり、警察を初め関係機関・団体、市町村を含めて連携をしながらさまざまな取り組みを、さらにそれを強化して取り組んでいるところでございます。先ほど申し上げましたとおり、いろんな取り組みの中でいろんな検証をいたしまして、新たな取り組みをやっている状況にございます。そういうような成果を踏まえながら、その中で条例についても検討していきたいということでございますので、そういうものも当然視野に入れながらさまざまな取り組みを検討したいということでございます。



○議長(渡辺敬夫君) これをもって、清水敏男君の質問を終わります。

 通告により発言を許します。11番吉田公男君。(拍手)

    (11番吉田公男君登壇)



◆11番(吉田公男君) 県民連合の吉田公男です。

 質問に先立ち、佐藤雄平新知事の御就任を心よりお喜び申し上げるとともに、談合問題を初め県政の刷新を行い、さわやかで明るい県政が実現されますことを期待申し上げます。

 以下、通告に従って御質問させていただきます。

 最初に、知事と県民の懇談会についてお尋ねします。

 文部科学省によるタウンミーティングにおけるやらせ質問が問題になっています。知事と県民との懇談会において、いわゆるやらせ質問や質問内容の事前規制あるいは質問者の事前規制が行われた事実はなかったのかどうか、またこうした懇談会はどのように運営されているのかを含めてお尋ねします。

 入札制度改革についてお尋ねします。

 新たな入札制度について、入札制度の改革の基本方針として一般競争入札を基本的に導入しようとしています。導入すると競争性が高められ、落札率が低下すると言われますが、議論の中で経営基盤の弱い地元建設業者が生き残れないのではないかと言われております。

 さきに制度改革の行われた宮城県、長野県の例を見れば、制度改革に伴う倒産件数や負債額との因果関係は認められないのが現状です。主な原因は、公共工事事業総額の減少だと言わざるを得ません。本来、地元業者の保護は、競争性、透明性の高い入札制度とは切り離して議論を進めるべきと思います。新たな入札制度の構築において、その競争性、透明性の確保と地元建設業者の育成をどう考えているのかお尋ねします。

 公共事業費が減少する中、地元建設業者の支援にどのように取り組んでいくのかお尋ねします。

 県民の安全・安心対策についてお尋ねします。

 防災センターの整備について、本県の災害対策で、現在は災害対応職員が24時間体制で警報発令と同時に県庁に集合しますが、その後、体制が何10時間続こうが休憩施設1つありません。職員の健康のためだけではなく、県民の安全のために速やかに整備されるべきものと思います。

 また、県庁本庁舎は震度六強で倒壊のおそれがあると言われています。そして、県知事、県議会、県警本部の三機能がこの建物に集中しており、全国でもほとんど例がありません。もし阪神・淡路大震災や中越地震クラスの直下型地震に見舞われますと、知事、副知事、出納長、直轄理事、総務部長、企画調整部長、土木部長、安全管理担当理事、県警本部、県議会などの県の中枢機能を失うことも想定されます。

 さて、このようなとき、本県では本庁舎被災の場合には隣接の自治会館に災害対策本部機能を移す計画ですが、本庁舎が倒壊したとき、周辺の建物や道路が被災していないということは到底考えられません。本来、災害対策本部機能は、局地的な点の建物被災ではなく、面の地域被災を想定し、一定の距離を保つのが常識だと思います。建物被災ではなく地域被災の場合に必要となる防災センターの整備について検討すべきと思いますが、考えをお尋ねします。

 災害ボランティア活動推進のための条例の制定についてですが、災害時に災害ボランティアの皆さんが各地から駆けつけ、被災者の救援に当たることは、救援から復興まで災害の大小にかかわらず大変重要な役割を担っています。

 福井県では、ナホトカ号重油流出事故以来、基金を積み立て、災害ボランティア活動推進条例を設置し、ボランティアとの協働を図っています。災害時のボランティアの受け入れと協働のために、災害ボランティア活動推進のための条例の制定が必要と思いますが、考えをお尋ねします。

 津波ハザードマップについてですが、郡山市などでは、阿武隈川の洪水水害に備え、ハザードマップを作成し、98年八・二七豪雨水害では住民の避難に大きく貢献し、現在は改訂版が策定されています。

 さて、宮城県沖地震が今後30年間に99%の確率で発生し、我が県の海岸線にも津波が到達すると予想されています。これに備えて津波ハザードマップは必要なものですが、現在整備されておりません。作成は市町村が主体的に行うと承知していますが、財政支援を初め浸水予想データの提供、作成ノウハウの提供など県の支援は欠かせません。津波ハザードマップの必要性が高まっている中、沿岸市町に対しどのような支援を行っていくのかお尋ねします。

 災害時要援護者の避難支援計画の取り組み状況についてですが、災害時の要援護者の救援は重要な課題です。私は、昨年の6月議会、12月議会とこの問題について質問してまいりましたが、「避難支援ガイドラインに基づき、計画の策定やそれに基づく訓練等の実施について必要な助言を行うなど、市町村に支援していきたい」と答弁されていますが、災害時要援護者避難支援計画策定のための県の取り組み状況についてお尋ねします。

 児童生徒の治安対策についてですが、通学児童生徒の安全を脅かす事件が後を絶ちません。昔の日本はよかったと単純に言えることではありませんが、地域社会の結びつきの強さがいわば防犯力となり、子供たちを守ってきたのだと思います。地域の結びつきが弱くなっている現在、意識的に地域の連携を図ることが重要だと思います。児童生徒の通学時の安全確保のため、県教育委員会並びに県警察はどのような対策を行っているのかお尋ねします。

 施策の連携についてお尋ねします。

 今の安全・安心に対する言いようのない不安感は、基本的な価値観が共有できずに社会が壊れていると言ってもいいのではないでしょうか。私は11年前、阪神・淡路大震災の救援活動を通して大事なことを学びました。それは、災害ですべてが崩壊しても、最後に残るライフラインは人と人との結びつきだということです。これは、個人間ばかりでなく、組織対組織、行政と住民、企業と地域など多様なネットワークが、同じ災害でも被災感を軽減することができたということです。そして、この命のきずなとも言えるライフラインが社会再生のキーワードだと思います。つまり、行政のさまざまな施策が住民に対して一方的であったり、縦割りで他部局との連携がなされていないなど、また住民の主体的活動が住民同士や行政との連携が不十分であってはならないということです。

 例えば先ほどお尋ねした災害時の要援護者対策、高齢者の社会貢献活動、児童生徒の見守り活動などを有機的に結びつけることが必要だということです。児童生徒や高齢者は守られるべきのみの存在ではなく、例えば集団登校の集合場所を町内のお年寄りの家の前にする、お年寄りには朝晩、「行ってらっしゃい」、「おかえり」と子供に声をかけてくださいとお願いする。児童には逆に、そのお年寄りに毎日「行ってきます」、「ただいま」とあいさつするよう指導する。災害時には、お父さんに「あのおばあちゃんも連れていって」と声をかける役割を与える。それが町内の災害時要援護者救援計画の地図の中に書かれている、このような町内に子供たちに危害を加えようとする犯罪者が入ってくるでしょうか。お年寄りに優しいまちは、災害にも強い福祉のまちになるのです。地域のネットワークが最後まで命のきずなとなるライフラインとなっていくのです。

 雄平知事は人のつながりをとても大切にされる方ですが、県政執行の基本にこの連携をキーワードにしていただきたいと思います。県の各施策の連携及び県民との連携について知事の考えをお尋ねします。

 老人クラブ活動の推進について、高齢化社会が現実のものとなった現在、高齢者を守られるべき存在ととらえるのではなく、社会の一員としてこれからも社会貢献していただこうということは生きがいづくりの観点からも重要な課題です。各地の老人クラブでは、子育てサークルとの連携や通学時の見守り隊など積極的に社会貢献に取り組んでおり、高く評価すべきと考えますが、それに伴う県の支援も必要に思われます。高齢者による子育て支援などの社会貢献活動について、県として他の施策とどう連携し、取り組んでいくのかお尋ねします。

 事業を有機的に結びつけることが重要と考えておりますが、知事の考えに基づき、児童生徒が地域社会とより深くつながりを持つことができるよう、学校としてどのように取り組んでいくのかお尋ねします。

 また、事業を有機的に結びつけることが重要と考えておりますが、知事の考えに基づき、災害時要援護者避難支援計画の取り組みとどのように連携させるのかをお尋ねします。

 次に、医療・福祉についてお尋ねします。

 知事の基本姿勢について、雄平知事は公約の1つに福祉の充実をうたっていますが、福祉に限らず、格差社会の中でその底辺に位置づけられてしまう人々に対する思いやりの心だと思っています。福祉政策について知事の思いをお尋ねします。

 介護療養病床及び医療療養病床の削減に伴う対応と生活療養費自己負担の強化に対する対応についてですが、医療制度改革関連法の成立により、福島県内では約1,000床の介護療養病床が全廃となります。また、約3,800床の医療療養病床が大幅に削減されることになります。

 しかし、県の対応は、廃止や削減ではなく、福祉施設などへの移行だといいます。いわゆる療養病床から福祉施設への移行なら、当然その移行計画があってしかるべきですが、目標値があっても民間の事業者が施設を立ち上げるのを漫然と待つというのでは、現在入院している患者さんが医療難民化する危険性すらあります。介護療養病床の全廃と医療療養病床の削減に伴い、社会的入院をせざるを得ない患者の入所が見込まれる介護老人保健施設、いわゆる老健施設の増設計画など受け入れ計画についてお尋ねします。

 また、ことし10月から、医療療養病床の70歳以上の入院患者のうち、いわゆる医療の必要度が低い患者の食費、居住費が自己負担となりました。負担増により入院継続が困難になり、退院せざるを得ない患者も予想されます。療養病床における生活療養費自己負担による経済的理由から退院を余儀なくされる患者が発生しないよう、どのような対策を講ずるのかお尋ねします。

 国民健康保険資格証明書の発行世帯における乳幼児の医療費負担についてですが、国民健康保険加入資格証明書の発行を受けている世帯では受診時に窓口で10割負担しなければなりませんが、乳幼児に関しての対応は市によって対応が分かれています。福島市、二本松市、伊達市、田村市、白河市、喜多方市、いわき市では何らかの方法で保険証を発行して受診するときの負担をなくしていますが、須賀川市、会津若松市、南相馬市、相馬市、郡山市では乳幼児であっても10割負担となっています。少なくとも乳幼児に関しては資格証明書の発行を控えるよう県として働きかけるべきと思いますが、いかがでしょうか。

 また、自己負担分の2割から3割は初めから補助対象になっているのですから、自己負担分に限って徴収しないなどの対応は可能と思います。国民健康保険加入世帯で資格証明書が発行されている世帯の乳幼児が安心して受診できるよう、市町村に対し保険証の発行または医療機関窓口での自治体補助分の一時支払い免除の働きかけなどを行うべきと思いますが、県の具体的支援をお尋ねします。

 障がい者の経済的負担の軽減についてですが、本格施行となった障害者自立支援法による自己負担増が各種施設の利用を困難にしているとの訴えが障がい者や関係施設から上がっています。実態を調査し、障がい者の自己負担増を緩和する県独自の政策を行ってください。県は、障害者自立支援法の施行に伴うサービス利用と施設収入への影響をどう把握し、今後どう対応していく考えなのかお尋ねします。

 人工透析患者の通院交通費補助についてですが、人工透析医療機関は都市部に集中するため、中山間地の人工透析患者が都市部の医療機関に通院するために要する交通費が多額であるとの訴えがあります。バスの便がなく、片道数千円、1月10万円を超える場合も見受けられます。現在の補助制度では上限があり、遠隔地に通院しなければならない患者にとっては大きな負担となっています。人工透析患者が医療機関に通院するために要する交通費への補助を拡充すべきと思いますが、県の考えをお尋ねします。

 難病相談支援センターの運営についてですが、県の難病相談支援センターは、設立の経緯もあり、県の直営で行われています。他県では、当事者団体に運営を委託する事例が多く見られます。同じ病気、障がいを持つ当事者が相談に当たるピアカウンセリングの手法など、当事者団体による運営のメリットを考えると移行の検討が必要に思います。難病相談支援センターの運営を当事者団体に委託することについてお尋ねします。

 県中地区の児童養護施設についてですが、県中地区では、十数年前に児童養護施設が閉鎖になってから児童養護施設空白区になっています。郡山市相談センターが児童相談所への格上げを検討されていると聞いておりますが、青少年の健全育成と虐待対策の一環として県中地区に児童養護施設を新設すべきだと思います。「だれかが建ててくれれば応援します」の答弁からは、児童虐待による悲しい出来事を繰り返さないという決意は感じられません。県中地区に児童養護施設を新設すべきと思いますが、県の考えをお尋ねします。

 福祉サービスの評価等について、認知症高齢者グループホーム外部評価事業、介護保険事業所を対象とする介護サービス情報公表事業は、利用者のサービスの選択に資するとともに、事業者のサービス向上のためにも重要です。しかし、施設数の増加とともに、調査員の増員と質の向上が求められています。認知症高齢者グループホーム外部評価事業及び介護サービス情報の公表事業の調査員の増員と現任者に対する研修について県の考えをお尋ねします。

 また、本県においては、保育所、児童養護施設及び障がい者福祉施設を対象とする第3者評価事業が本年度から開始されましたが、効果的に実施されるためには評価を受ける事業所とその評価の利用数の増加が必要です。そのためには、県として積極的な周知活動が必要と思います。福祉サービス第3者評価事業の普及のための制度周知について県の考えをお尋ねします。

 民生委員、児童委員の身分証明書の発行についてですが、個人情報保護法の成立に伴い、市民の自己情報に対する意識が変わり、民生委員、児童委員の活動にも支障を来すようになったと言われます。対象者を訪ねても警戒され、身分証明書の提示を要求されることもふえたそうです。民生委員、児童委員の活動が円滑に行われるため、知事名の身分証明書の発行が必要と思いますが、県の考えをお尋ねします。

 犯罪被害者救済についてお尋ねします。

 犯罪被害者の問題がマスコミなどでも取り上げられるようになりました。福島県でも犯罪被害者の支援団体の設立準備が進んでいると聞きますが、他県では補助金等活動に対する支援策も充実しています。我が県でも検討すべきと思います。また、団体の設立発起人へ知事が参加することも支援のあり方の1つだと思います。犯罪被害者支援民間団体の設立に向けた県警察の支援策についてお尋ねします。

 そして、県民の社会貢献活動に対する支援について、県はこれまで重要施策として、第?期「うつくしま、ふくしま。」県民運動、未来博継承事業等、県民によるボランティア活動やNPO等市民活動に対する支援を続けてきましたが、さらに充実すべきもの、一定の成果を上げたもの、見直しが必要なものなど検証も必要になってきました。未来博継承事業である公益信託うつくしま基金は多くの県民活動を支えていますが、当初提言された継続的な小規模活動に対する支援が欠けているなど改善すべき点もあります。県は、県民の社会貢献活動への支援について今後どのように取り組んでいくのかお尋ねします。

 これで私の質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。(拍手)



○議長(渡辺敬夫君) 執行部の答弁を求めます。

    (知事佐藤雄平君登壇)



◎知事(佐藤雄平君) 吉田議員の御質問にお答えいたします。

 県の各施策の連携についてでありますが、社会経済情勢が大きく変化をし、県民ニーズが複雑かつ多様化している中で、県民の立場に立った温かいきめ細かな施策を展開していくためには、県民の声に耳を傾け、市町村や各地域の実情を踏まえ、部局を越えて連携した上で総合的に対応していくことが重要であると考えております。

 このため、県民や市町村等とさまざまな課題についての認識を共有し、その解決に向けた施策の立案と実施において連携協力を深めながら、だれもが地域に対する誇りを持って安心して暮らすことのできる豊かな福島県の実現に向け、積極的に取り組んでまいる覚悟であります。

 次に、福祉政策への思いについてであります。

 私は、地域において、高齢者や障がい者、子供を初めさまざまな個性を持つ人々がともに支えながら生き生きと充実した生活を安心して送ることのできる地域社会を築いていくことが重要であると考えております。

 このため、介護保険サービスや障がい福祉サービスなど支援が必要な方々に対する各種福祉サービスの充実に努めていくことはもちろんのこと、本県に受け継がれてきた温かい地域社会を生かして、障がい者本人が暮らしたいと望む地域で自分らしい生活を実現する地域生活移行を促進するとともに、元気な高齢者を初めとする地域住民、ボランティア団体、NPOの皆さんにもさまざまな活動に積極的に参画いただきながら福祉政策を進めてまいりたいと考えております。

 その他の質問につきましては、関係部長から答弁いたさせます。

    (直轄理事穴沢正行君登壇)



◎直轄理事(穴沢正行君) お答えいたします。

 知事と県民との懇談会につきましては、広く県民の生の声を聞き、県政に反映させることを目的に、一般的な広聴事業として実施するものや各部局ごとにテーマや対象者を限定して行うものなどさまざまな形で実施しているところであります。

 これらの懇談会の実施に当たりましては、広く県民の意見を伺うという趣旨から、開催場所、時期、出席者などに留意しておりますが、特に懇談者の人選につきましては、懇談会の趣旨に基づき、市町村を初めとする関係機関や関係団体に人選を依頼したり、テーマに応じて一般公募を行うことなどによりできる限り公平に幅広い人選を行っており、発言内容についてもいわゆるやらせ質問や質問内容の事前規制などは一切行っておりません。

 今後は、知事みずからが現場に出向き、直接各界各層の県民の声を聴取するこうした懇談会などをさらに積極的に行いながら、県民と一体となった県政の運営に努めてまいりたいと考えております。

    (総務部長野地陽一君登壇)



◎総務部長(野地陽一君) お答えいたします。

 新たな入札制度につきましては、今回の公共工事に係る談合問題を契機として、より一層透明性、競争性、公正性の確保が求められることから、一般競争入札の全面的導入を柱にさまざまな改革を図ることとしております。

 こうした中で、地域住民の安全・安心の確保や地域経済の活性化等も重要な課題であることから、競争性が十分確保される範囲内において地域特性を考慮した地域要件を設定するなどの配慮も必要であると考えております。

    (生活環境部長根本佳夫君登壇)



◎生活環境部長(根本佳夫君) お答えいたします。

 防災センターにつきましては、地域防災計画において本庁舎の正庁を災害対策本部と定めておりますが、本庁舎被災時の代替施設として自治会館の大会議室を充てることとし、今年度非常用電源設備等の整備を進めているところであります。

 今後は、地域被災等に対応した災害対策本部の機能強化を一層図るため、病院や資機材、通信設備等の確保に配慮しながら、さまざまな視点から総合的に検討してまいりたいと考えております。

 次に、災害ボランティアにつきましては、災害時の被災者支援等において重要な役割を果たしていることから、県といたしましては、これまでもボランティアの円滑な活動を支援するための受け入れ体制や情報連絡体制の整備等に努めてきたところであります。

 今後とも、関係機関・団体等と連携を図りながら、より効果的なボランティア活動が展開されるよう、支援方策の充実について検討する中で条例化についても研究してまいりたいと考えております。

 次に、津波ハザードマップにつきましては、住民の円滑かつ迅速な避難を確保する上で重要であることから、県といたしましては、沿岸自治体を支援するため、現在、その基礎資料となる津波浸水想定区域図の作成に取り組むとともに、沿岸自治体や防災関係機関の職員を対象とした実践的な作成講習会の開催等を行うこととしております。

 今後とも、浸水想定区域図の提供を初め必要な助言等を行い、津波ハザードマップの作成が促進されるよう積極的に支援してまいる考えであります。

 次に、災害時要援護者の避難支援計画につきましては、1人1人の具体的な個別計画として策定されるものであり、市町村が計画的、組織的な避難支援を実施する上で重要であると認識しております。

 このため、市町村の実情に応じた取り組みが促進されるよう、避難支援ガイドラインに基づく必要な助言に加え、具体的な指針となる手引を作成し、地域別の説明会を開催するなど、今後とも市町村における計画策定がより一層促進されるよう積極的に支援してまいる考えであります。

 次に、避難支援計画の取り組みにつきましては、市町村の防災と福祉部門、さらには関係機関との連携が極めて重要であると認識しており、計画の策定を初め実際の避難支援に当たりましても、地域住民や民生委員、消防団等の地域全体の理解と協力が不可欠であると考えております。

 このため、県といたしましては、これまでも市町村における地域が一体となった計画や避難所運営マニュアルの作成等を支援してまいりましたが、今後とも、防災対策推進員庁内連絡会議において市町村における有機的な連携が一層促進されるよう、関係部局との連携方策等を積極的に講じてまいる考えであります。

 次に、県民の社会貢献活動につきましては、よりよい地域づくりや県民福祉の向上につながることから、公益信託うつくしま基金による助成やNPO等の運営基盤の強化に向けた支援、「うつくしま、ふくしま。」県民運動によるネットワーク化などさまざまな支援に取り組んでいるところであります。

 今後は、県民の社会貢献活動がより活発に展開されるよう、うつくしま基金制度の積極的なPR、さらには県民の自主的な活動と行政との連携協力を一層推進するためのアクションプログラムの策定など、ボランティアやNPO等の活動に対する積極的な支援に努めてまいりたいと考えております。

    (保健福祉部長村瀬久子君登壇)



◎保健福祉部長(村瀬久子君) お答えいたします。

 高齢者が行う社会貢献活動につきましては、県は老人クラブが実施している子供の一時預かりや登下校時に通学路で見守る活動等に対し支援を行ってきております。

 高齢者の活動は、生きがいづくり、健康づくりはもちろんのこと、地域づくりや子育て支援、青少年の健全育成、伝統文化の継承など県政のさまざまな場面でその活躍が期待されております。そのため、部局横断的に連携を密にしながら、高齢者がその意欲と能力に応じて活躍できる場の提供についてさらに検討し、活動が展開できるよう取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、療養病床の再編成につきましては、いわゆる社会的入院の是正を図り、高齢者等がその状態に応じた医療及び介護サービスを受けられるよう円滑に進めていくことが必要であります。

 このため、県といたしましては、医療機関に対し入院患者の状態等を把握するための調査を実施しているところであり、この調査結果と今後国から示される方針を受け、関係機関と調整の上、平成19年度秋を目途に療養病床転換の受け皿等に関する構想を策定するとともに、当該構想を踏まえ、介護老人保健施設など必要な施設等の整備について次期福島県介護保険事業支援計画等に盛り込んでまいる考えであります。

 次に、療養病床における生活療養費につきましては、将来にわたって医療保険制度を安定的に持続させていくための医療制度改革の一環として、在宅療養者や介護保険における施設入所者との負担の均衡を図る観点から、今般国において見直しが図られたところであります。この制度改正においては、低所得者対策として、所得の状況に応じてその負担の軽減措置が講じられるなど一定の配慮がなされているものと考えております。

 次に、乳幼児の受診につきましては、国民健康保険の資格証明書自体は、法令に基づき、市町村が個々の世帯の事情に応じて交付するものでありますが、乳幼児の健康の保持増進のためには、保護者の医療費負担の軽減を図ることにより早期受診を促すことも重要であります。

 このため、事業の実施主体である市町村に対し、乳幼児医療費助成事業がその目的に配慮して適切に実施されるよう助言を行ってまいりたいと考えております。

 次に、障害者自立支援法の影響につきましては、10月末における入所施設等から退所した割合は0.7%、通所施設等の利用を中止した割合は2.4%となっております。また、10月分の施設収入は、対前年同月比で入所施設は95.5%、通所施設は91.8%となっております。現在、国においては利用者負担のさらなる軽減や事業者収入の保障などの動きがあることから、今後はその動きを注視するとともに、利用者や事業者の声もよく聞きながら、障がい者の立場に立った適切な制度となるよう国へ働きかけてまいりたいと考えております。

 次に、人工透析患者の通院交通費補助につきましては、長期通院治療を要する方々の経済的負担を軽減しようとするものであり、内部障がい者の在宅生活を支援し、自立と社会参加を図る上で重要な事業であると認識しております。この事業は、市町村が通院交通費を助成する場合に県がその一部を補助するものであり、引き続き市町村の意向にも配慮しながら実施してまいりたいと考えております。

 次に、難病相談支援センターの運営につきましては、さまざまな患者団体がありますことから、近々関係団体との意見交換の場を設け、どのような形の参画が可能かなどを協議してまいりたいと考えております。

 次に、児童養護施設につきましては、今のところ新たな設置計画はありませんが、今後民間で新設等の動きがあれば積極的に支援してまいりたいと考えております。

 次に、認知症高齢者グループホーム外部評価事業等の調査員の増員につきましては、評価機関等の判断によりますが、県といたしましては、対象となる事業者数の増加に適切に対応できるよう計画的に養成する必要があるものと認識しております。

 さらに、現任者に対する研修につきましては、調査員のフォローアップ研修を実施しておりますが、今後も調査員の資質の向上を図る観点から、必要に応じ実施してまいりたいと考えております。

 次に、第3者評価事業の制度周知につきましては、本事業が社会福祉施設等において提供されるサービスの質の向上を目的とすることから、その普及を図るためには何よりも福祉サービスを提供する事業者に趣旨を理解してもらうことが重要であると考えております。このため、県主催の社会福祉施設長会議で説明を行うとともに、県のホームページやパンフレットにより制度の周知に努めているところであります。今後、これらの取り組みに加え、県社会福祉協議会が行う各種会議を活用するなどにより制度の周知を図ってまいりたいと考えております。

 次に、民生委員、児童委員につきましては、身分証明書を持たない民生委員、児童委員は戸別訪問活動などがしにくくなってきているという声もあることから、県が所管する民生委員、児童委員につきまして、次回の一斉改正に当たり、身分証明書の発行を検討してまいりたいと考えております。また、中核市におきましても県と同様の対応がなされることが望ましいと考えております。

    (土木部長蛭田公雄君登壇)



◎土木部長(蛭田公雄君) お答えいたします。

 地元建設業への支援につきましては、県内の社会資本の整備や維持管理を通し、地域住民の安全・安心を確保する上で地元建設業は非常に重要な役割を担っているものと認識しており、経営基盤の強化に取り組む建設業者に対する合併支援、建設業育成資金貸付制度による融資や新分野進出の支援などを行っているところであります。

 今後は、現在検討が進められている入札制度改革による環境の変化等を見きわめる一方、地域振興や中小企業対策などを担当する関係部局とも連携を図り、建設業界との意見交換等を実施しながら、取り組みの一層の充実を図ってまいる考えであります。

    (教育長富田孝志君登壇)



◎教育長(富田孝志君) お答えいたします。

 通学時の安全確保につきましては、すべての公立小中学校において警察と連携した防犯教室を開催し、児童生徒がみずから危険を予測し、回避する能力を身につけ、危険な場面に対応できる実践的な能力の育成に努めているところであります。また、町内会、老人クラブなど地域の諸団体等の協力によりすべての小学校に立ち上げた見守り隊の支援を受けて、学校、保護者、地域が一体となり、児童生徒の通学時の安全確保に努めております。

 次に、児童生徒と地域のつながりにつきましては、開かれた学校づくりの観点から、これまでも各学校において地域の方々を学校行事に招いたり、お年寄りとの触れ合いを深める活動を行っているところであります。さらに、積極的な地域行事への参加を通して、児童生徒に地域の一員としての自覚を促すとともに、地域の方々に対する感謝の念が深まるよう努めてまいりたいと考えております。

    (警察本部長綿貫 茂君登壇)



◎警察本部長(綿貫茂君) お答えいたします。

 通学時の安全対策につきましては、県内においても子供への声かけ事案などが依然として多発し、社会に大きな不安を与えておりますことから、県警察といたしましては、児童生徒の登下校時間帯を中心に制服警察官や業務委託した警備業者によるパトロール活動等を強化するとともに、小中学生を対象とした防犯教室の開催、携帯電話を利用し、声かけ事案などの情報を提供して注意を喚起する、いわゆるSメールなどの諸対策を推進しているところであります。また、地域の防犯ボランティアである子供見守り隊、子ども110番の家などと緊密に連携するとともに、これらの団体が相互に連携し、地域全体として子供の安全を守る体制が強化されるよう、そのネットワーク化を進めているところであります。

 今後も、パトロールを初め各種警察活動を強化するとともに、防犯ボランティアや地域の方々、関係機関・団体との連携強化を図り、子供の安全対策を一層推進してまいりたいと考えております。

 次に、民間の被害者支援団体設立に向けた支援につきましては、本年8月に有識者による設立準備委員会が設置され、来年2月に予定されている発起人会の立ち上げに向けた諸準備が進められているところであります。この民間被害者支援団体は、ボランティア相談員が中心となり、電話や面接による相談、公判廷への付き添い、精神的被害を軽減するためのカウンセリング等、被害者や遺族のさまざまなニーズにこたえ、きめ細かな支援活動を継続的に推進していくことを目的としており、その果たす役割は極めて大きなものがあります。

 県警察といたしましては、現在設立準備委員会が行っているボランティア相談員の募集や来年早々から予定されているボランティア相談員研修の実施に協力するとともに、今後、関係機関・団体と連携し、団体の早期設立に向けた具体的な取り組みを積極的に支援してまいりたいと考えております。



◆11番(吉田公男君) 再質問させていただきます。

 介護療養病床の全廃と医療療養病床の削減から福祉施設への転換についてですけれども、先ほどの答弁で19年の秋に計画をつくりたいというお話がありました。次の生活療養費自己負担による退院を余儀なくされる患者さんがいらっしゃるということともつながってくる、両方にわたる問題だと思うのですけれども、もう現実的に困っている患者さんが出てきているという、19年秋で果たして間に合うのかどうなのか。それまでは何の対策もとらずに、調査を続けていって検討して19年秋に計画をつくるというのでは、つまり、そこで計画をつくって、そこから始まるわけですから、現時点で困っていらっしゃる皆さんがこれから出てくるということも考えると、もう少し早目の対応、実際の計画は計画として当然長期の計画は必要だと思うのですけれども、まず現実問題をどういうふうにとらえて、今何をしているのかということをぜひお伺いしたいというのが1つです。

 それから、健康保険の資格証明書の発行についてですけれども、確かにそれぞれの市町村が最終的に決定することでありますけれども、少なくても自己負担分、乳幼児、小さいお子さんたちは2割、それから3歳を超えると3割ですか、その自己負担分が出るうちの少なくても半分は県が負担するということが初めからわかっているわけです。ですから、例えば市町村に対し、少なくても県の分についてはいつでも支払う用意があるよと、そういう働きかけ、それをすることによって結果的に市町村もとりあえず、その市町村負担分の2割あるいは3割については、そこの部分については支払い免除にしましょうという動きになる可能性もあるわけですよ。ですから、10割全額払うことができなくても、その一歩二歩のやり方というのは出てくると思うんです。ぜひそのことについて先に進めるように、どういうふうにお考えになっているのかをお聞かせください。

 それから、自立支援法に伴うサービス利用の件ですけれども、先ほど数字を教えていただきました。入所で0.7%、通所で2.4%、実際に利用をやめている。逆に施設の側では、入所で95.5%、通所で91.8%というふうに収入が減っている。つまり、利用者本人も行けなくなっている、施設側も収入が減っているという状況があるわけですから、これを国に向けて働きかけていくと、それは大事なことですけれども、まず最初に県として何かしらの方策がないのかということをぜひお考えをお聞かせください。

 それから、県中地区の児童養護施設についてですけれども、質問の中でも述べましたように、だれかがやるというのを待っている姿勢ではなくて、やれるところがないか、少なくてももう十数年、県中地域には児童養護施設がないわけですから、もっと積極的なかかわりを持つべきではないのかと思います。お考えをお聞かせください。保健福祉部長にお答えいただきたいと思います。よろしくお願いします。



◎保健福祉部長(村瀬久子君) 再質問にお答えいたします。

 まず、療養型病床群等への食費等の導入による影響でございますが、私どもが国の政策として把握しているところによりますと、月額5万2,000円の生活療養費の原則的な負担が、所得に応じまして1万円から3万円に軽減をするという制度があると聞いておりまして、介護保険とほぼ同水準の負担というふうに聞いております。したがいまして、現時点でその影響等をもう少し見守る必要があろうと思っておりますし、入院医療が必要であると判断された患者は従来どおり食材料費のみの負担にとどめる特例措置などもある、このように聞いておりまして、かなり細かな配慮がなされているものと理解をいたしております。

 それから、介護型の療養病床群の廃止等についてのその受け皿の問題でございますが、実は今年度、介護保険の計画をつくったばかりでございます。これは県だけがつくる計画ではございませんで、市町村のさまざまな介護保険の実施計画を積み上げてつくっているものでございます。したがいまして、医療から、あるいは介護型の療養から別な例えば老人保健施設に移るということになりますと、市町村との協議をして再度その構想を積み上げねばならぬという、こういう手順もございます。ですから、一方で介護型療養病床群の全廃あるいは医療型の療養病床群の削減が、平成24年を目途として実施するということでございますが、現計画をつくったばかりということもございますので、なるべく早期にその事情を踏まえながら県としては努力をすると、こういう現状でございます。

 それから、自立支援法の関係でございますが、昨今、国の動きといたしまして、自立支援法が障がい者に与えた負担感の大きさから見て、早ければ今年度補正予算においてその負担の軽減措置を図る、あるいは小規模作業所等の補助金の復活も考えるというような情報も伝わってきておりますので、県としてはその辺の状況をよく見きわめたいと考えているところでございます。

 それから、県中の児童養護施設につきましては、先ほど申し上げましたように民間等でも現時点で計画があるわけではございません。したがいまして、施設入所等が必要と認められる要保護児童への対応につきましては、現在、大きな養護施設よりはより家庭的な規模のもとで、例えば既存の児童養護施設が小さな施設を附置するといいますか、付随させると申しますか、そういうことも今主流になってきております。したがいまして、そういったより少人数の地域小規模児童養護施設の設置の促進あるいは里親制度の一層の活用、このようなことで当面はきめ細かな対応に努めてまいりたいと、このように考えております。



○議長(渡辺敬夫君) 部長、答弁漏れ。



◎保健福祉部長(村瀬久子君) 失礼いたしました。

 資格証明書と県の乳幼児医療費助成制度の関係でございますけれども、資格証明書につきましては、これは先ほど申し上げましたように、市町村長の判断で適切に行うべきものでございます。しかしながら、乳幼児医療費助成事業というのは、県の目的からいたしましても、乳幼児の早期発見及び早期治療、それに基づいて子育て負担感の軽減、これが目的でございますので、実施主体である市町村に対しまして、この助成事業の趣旨をよく御理解をいただいて事業実施をしていただきたい、このような御助言を申し上げる、これは可能であると考えております。



○議長(渡辺敬夫君) これをもって、吉田公男君の質問を終わります。

 通告により発言を許します。3番長尾トモ子君。(拍手)

    (3番長尾トモ子君登壇)



◆3番(長尾トモ子君) 自由民主党、長尾トモ子です。

 先日、映画「フラガール」を見、感動で涙がとまりませんでした。炭鉱閉山の危機を住民が苦しみ、心の葛藤を抱きながらも常磐ハワイアンセンターとして地域の活性を果たしていく姿。今、私たちの福島県はいろいろなダメージを受けながらも、あすに希望を持ち、すばらしい福島県を再生させていかなければなりません。知事も全身全霊をかけて取り組むと申しておりますが、私たち議会人も県民に誇りや自信を持っていただけるよう努力していかなければならないと思います。そして、何よりも未来を担う子供たちのために、心豊かで笑顔輝く元気な福島をつくるために私は頑張ることを誓い、以下質問に入らせていただきます。

 まず初めに、子育て支援についてお尋ねします。

 厚生労働省の人口動態統計の発表によりますと、17年度の出生率は1.26です。ことしは出産した人の数が少しふえたようですが、子供たちの声が響き合う社会は明るく希望が持てるすばらしい社会です。しかし、何といっても、若い人は収入も低く安定しないため、子育てするのは大変です。特に女性は、出産後、収入もなく、パートナーの収入のみで生活をしなければならないことは、子供を産みたくても産むことを控えてしまいます。

 福島県は、ことし秋口を目途に次世代育成支援対策に思い切った施策を打ち出す予定で、担当理事を配置し、次世代育成支援対策に積極的に取り組んでまいりました。特に中央から講師を招いて全庁的に有識者懇談会を7回開催したり、5月には欧州調査を行ったりと、その成果を楽しみにしておりました。

 そこで、今後どのような考えでいつ施策を打ち出すのか、知事のお考えをお尋ねします。

 また、ゼロ歳から2歳までの子供に対する県独自の乳幼児手当を創設すべきと思いますが、県の考えをお尋ねします。

 次に、認定こども園についてお尋ねします。

 国は、保育所と幼稚園の機能をあわせた新しい認定こども園に関する法律を10月から施行しており、我が県は来年度から実施する予定と聞いております。

 そこで、国の基準と比較して、県の認定基準案はどこに本県独自の特徴的なものがあるのかお尋ねいたします。

 また、今でも、幼稚園も保育所も、延長保育、一時保育、子育て支援、親支援と多様なニーズにこたえたり、待機児解消に向けた保育所の受け入れ園児数の拡大や多様な保育サービスを行い、これらに対して多くの公的資金が投入されております。それにもかかわらず、なぜ認定こども園を推進していくのでしょうか。

 そこで、県は認定こども園についてどのように考えているかお尋ねいたします。

 次に、里親制度についてお尋ねします。

 子供は、家庭の中で親の愛情を受けて育つのが本来の姿です。しかし、親の都合などにより家庭で育てられない子供がおり、県内9つの施設に約450人の子供たちが何らかの事情で入所しております。また、里親委託により44人の子供たちが34名の里親のもと暮らしております。

 先日、里親をしている方を中心に研修会が郡山文化センターで行われ、出席させていただきました。里親をしている方、里子になった人の体験を聞きましたが、話を聞いている方も皆温かい人柄のようで、優しいまなざしでうなずきながら聞いている姿に何かほっとさせられました。特に県はことし、里親による子育て支援事業として児童相談所に里親コーディネーターを配置したようですが、里親登録の状況とその効果についてお尋ねします。

 2つ目に、青少年健全育成についてお尋ねします。

 先日、福島市公会堂で夜回り先生として知られている水谷修先生の講演を聞きました。16年前の12月に、友人の夜間高校の教師が「腐った生徒相手によい教育はできない」と言ったことに反発し、自分も夜間高校の教師になり、少年非行から薬物問題まで子供を取り巻く危険と戦う日々を過ごしてきたと話しておりました。

 水谷先生の話の中で、福島県の薬物犯罪は宮城県を抜いて東北地方ワーストワンとなっていると聞き、とてもショックでした。特に郡山、いわき市の未成年の薬物事犯検挙が多いということです。平成16年の統計を見ますと、県内で覚せい剤やシンナー等の薬物事犯で検挙された総人数は212人であり、このうち少年が69人と全体の3分の一も占めている現状があります。また、検挙された少年を地域別で見ますと、郡山地区が31人、いわき地区が27人となっており、両地域合わせると少年全体の84%にも達しています。

 そこで、将来ある子供たちが薬物事犯に巻き込まれないために、県は未成年者に対する薬物乱用防止対策にどのように取り組んでいるのかお尋ねします。

 平成12年11月に児童虐待防止法が施行され6年がたちましたが、年々事件が増加しております。秋田の事件なども、産んだ親が子供を殺したり、今、子供を産んだからといって母親とは言えないことが多くあり過ぎます。今の時代は皆いらいらし、それを弱い者に、子供にぶつけてしまう、子供にとって受難の時代です。

 福島県も、ことし5月に泉崎で虐待により3歳の男の子が亡くなりました。この事件は、東京の児童相談所から中央児童相談所が長男の虐待歴の報告を受けていながら、危機感がない児童相談所の怠慢としか言いようがありません。その後、検証委員会を設置し、県民ぐるみの虐待防止、早期発見、早期対応をし、再発防止策を考えたようですが、2度とこのような悲しい事件は起こさないようにしていかなければなりません。

 児童虐待は、厚生労働省によりますと、17年度の相談件数は全国で3万4,297件あり、福島県でも160件あります。中でも、郡山児童相談センターにおいて虐待を含め867件の相談件数があり、県内の18%、郡山市の児童家庭相談室も575件と非常に多く、警察に検挙される少年も県全体の4分の1と多いだけに、郡山を中心に県中、県南を包括する郡山児童相談センターを児童相談所とすることが急務とされております。また、その際、一時保護機能を必ず有する施設を設置することを条件にしなければ、いろいろな対応のおくれが出た場合、また取り返しがつかなくなってしまうと思われます。

 そこで、中央児童相談所郡山相談センターの児童相談所への格上げについてお尋ねします。

 次に、県食育推進計画についてお尋ねします。

 ことし3月に国の食育推進基本計画が策定され、本県においても積極的な食育の取り組みが求められているところであります。そのような中、県教育委員会がことし1月に実施した学力実態調査によりますと、朝食を「全く食べない」、また「食べないことが多い」と答えた児童は小学校5年生で4.3%、中学校2年生で6.8%、これらの児童生徒の正答率は、必ず食べる児童生徒に比べ、すべての教科において低い数値を示しておりました。また、ことし3月、福島県学校給食会が公表した調査において、朝食を食べない児童生徒の約3分の1以上がいつも無気力感やいらいら感を感ずるなどの結果が出ており、食は生命を維持するばかりではなく、確かな学力や健全な心をはぐくむ上でも重要です。

 そうした中、現在県では福島県食育推進計画(仮称)を策定中と聞いておりますが、県はどのような視点でいつまでに県の食育推進計画を策定しようとしているのかお尋ねします。

 去る11月初め、文部科学大臣あてにいじめで苦しんでいる子から自殺をほのめかす手紙が届いたことがマスコミに流れると、次々に自殺予告の手紙や自殺の連鎖を起こしている異常とも言える現状、これに日本のすべての人が今心を痛めています。いじめは決して許されることではありませんが、みずからがそれによって命を絶つということは絶対あってはいけません。政府は教育再生会議で再発防止に向けた施策を考えているようですが、私も幼児教育に35年携わってきた中で思うことは、いじめる子は内面につらさ、苦しさを持っている子も多く、いじめの現象だけをとらえて懲罰を与えることは危険だと思います。

 そこで、県教育委員会はいじめ防止のためにどのように取り組んできたのかお尋ねいたします。

 ことしは、本県が生んだ世界的医学者、野口英世博士生誕130年です。1876年11月に猪苗代町翁島で生まれた博士は、2歳のときにいろりに落ち、左手をやけどしてしまい、みんなからてんぼう、てんぼうといじめられておりました。しかし、どんなときにもくじけない会津人としての努力と忍耐、勤勉により、黄熱病などの研究をし、世界に名をはせました。そして、2004年には1,000円札に博士の肖像画が使われ、またことし5月には、小泉総理がガーナを訪れた際、アフリカの医療に貢献した医学研究者を対象に、2008年から5年ごとに賞金1、2億円の野口英世賞をノーベル賞並みに創設することになりました。私は、児童生徒が郷土に対する誇りや愛着が持てるよう、野口英世博士のような郷土の偉人の功績を伝えるべきであると考えております。

 そこで、県教育委員会は野口英世博士などの郷土の偉人の業績を児童生徒に伝えるためにどのように取り組んでいるのかお尋ねいたします。

 次に、専修学校の補助金についてお尋ねします。

 先日、郡山のユラックス熱海で福島県私学振興大会がありました。特色ある私学教育の振興と父母負担の軽減という大会テーマのもと、1,500人が参加し、行われました。

 福島県の私学は、幼稚園から小中高、専修学校、各種学校を合わせて4万人が就学しております。しかし、公立と比較すると運営費も父母の負担にも大きな差があります。特に専修学校は、有為な社会人を育成する職業教育の場として、また不登校生やきめ細やかな指導を必要とする生徒を受け入れ、立派に育て社会に送り出す、その社会的貢献度は大きなものがあります。それにもかかわらず、他の学校群と大きな差があるのに驚きました。今の社会情勢から見て、専修学校の役割はますます大きくなります。

 そこで、後期中等教育の場として高等学校と同じ3年間を学ぶ高等専修学校に対し運営費補助金の充実を図るべきと思いますが、県の考えをお尋ねします。

 3番目に、環境についてお尋ねします。

 知事は、福島の緑豊かで美しい自然は県民共有の財産と申しておりますが、私も昨年の県議当選以来、「美しい自然環境を次世代に」を政治テーマの1つとしております。

 県は今年度から、環境教育や環境に関する情報提供を行う拠点施設の整備に向けて本格的に取り組む姿勢を見せております。ことし8月には、県内外の有識者11名から成る福島県環境施策推進拠点機能検討委員会を設置し、2回の委員会を開催しております。特に福島県は、水質日本一の猪苗代湖があり、生命の源である水を守る源流を有する河川も多くあります。私は、これらのすばらしい自然を次世代につなぐためにも、子供たちの体験を主とした環境学習、生涯学習としての幅広い環境教育、科学的な根拠に基づくための調査研究機能を有する多機能型の環境センターを整備すべきと思います。

 そこで、環境施策を推進するに当たっての知事の基本的な考え方をお尋ねします。

 続きまして、逢瀬川の河川改修についてお尋ねします。

 「ウサギ追いしかの山 小ブナ釣りしかの川」、私は郡山の都市河川逢瀬川の近くに生まれ育ちました。小さなときに川で泳いだことが、ふるさとに対する強い思いになっています。だからこそ、川にごみがあると仲間と一緒に胴長をはいて川を掃除をしたり、一般の人に川に関心を持っていただくためにイベントをしたりしてきょうまで市民活動を続けてまいりました。

 逢瀬川は、昭和61年、八・五水害に見舞われましたが、その後、河川改修やふるさとの川モデル事業指定などで親水性の高い水辺空間をつくってきたこともあり、今や朝夕の散歩をする人が多くなり、自然を友とするライフスタイルが住民に定着しつつあります。逢瀬川の国道4号から幕の内橋にかけての河川改修は昭和63年から計画されましたが、桜並木の美しい逢瀬川の河川改修に対し、住民の反対等がありました。いろいろ紆余曲折はありましたが、ようやくみんなの心も改修に向けて1つになることができました。

 そこで、県が現在進めている逢瀬川の河川改修と整備の進め方についてお尋ねします。

 4番目に、産業振興についてお尋ねします。

 県では、産学官の連携により、医療・福祉機器関連の新事業創出とそれら産業の集積を目指し、うつくしま次世代医療産業集積プロジェクトを推進しております。今までに、日大の触覚センサー、福大のロボットハンド、福島県の福島医科大学のバイオクオリティー評価システムなど次世代産業に注目されております。このような国際的な医学と工学の連携などのすばらしい成果が見られる中で、県はスウェーデンとの産業交流にどのように取り組んでいくかお尋ねいたします。

 5番目に、県民の活動支援についてお尋ねします。

 今年度創設された地域づくり総合支援事業と以前の地域づくりサポート事業の違いについてお尋ねします。

 地域づくり総合支援事業において、その中で重点的に取り組んでいくのは何かお尋ねします。

 さらに、公益信託うつくしま基金の今までの成果をどう評価し、業務運営について受託者に対しどのように指導していくか、県の考えをお尋ねし、質問を終わらせていただきます。(拍手)



○議長(渡辺敬夫君) 執行部の答弁を求めます。

    (知事佐藤雄平君登壇)



◎知事(佐藤雄平君) 長尾議員の御質問にお答えいたします。

 次世代育成支援対策につきましては、私の目指す「賑わいとやすらぎのある豊かな福島県」を築いていくため取り組まなければならない喫緊の課題であると認識をしております。県におきましては、本年度、欧州調査の結果や有識者懇談会の提言を踏まえ、部局横断的な組織であるプロジェクトチームにおいて支援策の構築に向け作業を進めてまいりましたが、私といたしましても、就任後、本県において次世代育成支援を推進していくためには何が必要か検討を重ねているところであります。

 今後、これまでの経過を踏まえ、県が行うべき真に効果のある施策をしっかりと見きわめ、私にとって初めての本格予算となる平成19年度当初予算の中で具体的な施策をお示しできるよう全力を傾注してまいりたいと考えております。

 次に、環境施策の推進についてであります。

 私は、猪苗代湖や尾瀬に代表される本県の緑豊かで美しい自然は県民、さらには国民共有の財産であり、この貴重な財産からもたらされる恩恵を享受するとともに、すばらしさを保ったまま将来に引き継いでいくため、環境への負荷の少ない循環型社会の形成に努めていくことが重要であると考えております。

 このため、環境の世紀と言われる今日において、地球温暖化対策など地球規模の課題にも的確に対応するとともに、良好な水環境の保全に取り組む一方、廃棄物の排出抑制、リサイクルの推進やバイオマスの有効活用等、本県の地域特性を生かした多様な新エネルギーの導入を積極的に進めてまいります。さらには、良好な景観の保全と創造や森林環境税を活用した公益的機能を有する森林の保全にも取り組むなど、県民、事業者、民間団体などのあらゆる主体と幅広く連携をしながら、「人にも自然にも心暖かな、思いやりが息づく県づくり」を環境の面からも実現できるよう積極的に取り組んでまいる考えであります。

 その他の質問につきましては、関係部長から答弁いたさせます。

    (総務部長野地陽一君登壇)



◎総務部長(野地陽一君) お答えいたします。

 高等専修学校につきましては、職業・技術教育等を行い、多様化する教育需要に柔軟に対応するとともに、大学進学機会の拡大に資しております。

 このため、大学入学資格を付与する高等専修学校の運営費補助金につきましては、その果たす役割の重要性を考慮し、専修学校の中でも手厚い助成に努めているところでありますが、今後とも助成のあり方について検討してまいりたいと考えております。

    (企画調整部長内堀雅雄君登壇)



◎企画調整部長(内堀雅雄君) お答えいたします。

 地域づくりサポート事業につきましては、平成11年度から平成17年度まで、民間の地域づくり団体や市町村等が行う街なかのにぎわい創出、地域ブランドとなる特産品の開発、循環型社会への取り組みなど、個性と魅力のある地域づくりを積極的に支援してきたところであります。

 今年度、地域づくりサポート事業、出先機関連携事業等を整理統合して地域づくり総合支援事業を新たに創設し、民間団体等の自主的、主体的な取り組みをサポート事業として引き続き支援するとともに、地方振興局を中心に出先機関が企画、実施する出先機関連携事業と組み合わせることで現場主義のさらなる徹底を図ったところであります。

 次に、地域づくり総合支援事業につきましては、サポート事業の的確な運用を通じ、引き続き民間団体や市町村等が行う地域づくりに向けた取り組みを積極的に支援してまいります。さらに、阿武隈地域における特産品の研究開発、尾瀬を題材とした環境学習に対する支援、アクアマリンパークを基点にした情報発信や交流促進等、地方振興局を中心に出先機関が地域の実情に応じて事業をみずから企画、実施する出先機関連携事業にも取り組んでまいります。

 県といたしましては、今後とも地域の個性と創意を生かせるよう、地域づくり総合支援事業の効果的、効率的な運用に努めてまいる考えであります。

    (生活環境部長根本佳夫君登壇)



◎生活環境部長(根本佳夫君) お答えいたします。

 公益信託うつくしま基金につきましては、ボランティア活動を初めとする県民の多様な自主的かつ公益的活動を支援するために創設したものであり、県民がよりよい地域づくりについて考え行動していく、参加と連携による地域づくりの実現に大いに寄与しているものと考えております。

 今後とも、基金の目的が最大限に発揮されるよう、社会ニーズの変化に対応した助成内容の点検・見直しなど、受託者における基金の適正な運営等について必要に応じ働きかけてまいりたいと考えております。

    (保健福祉部長村瀬久子君登壇)



◎保健福祉部長(村瀬久子君) お答えいたします。

 県独自の乳幼児手当の創設につきましては、子供が乳幼児期にある子育て家庭への支援になるものと思われますが、多額の財源を要することから、県独自の創設は極めて困難であると考えております。

 次に、認定こども園の県基準案の特徴につきましては、子供の視点に立った教育、保育の質の確保及び向上を図るため、職員配置については幼児教育を行う学級担任が受け持つ子供の数を国基準より少ない30人とし、職員資格では幼稚園教諭と保育士の資格者配置を国の基準より手厚く求めております。また、幼児の食事を重視する観点から、給食の外部搬入は幼稚園を基礎とする認定こども園に限定して認め、子育て支援については市町村との連携を求めるなどとし、地域の子育て家庭のニーズに適切かつ柔軟に対応できる案を策定したところであります。

 次に、認定こども園につきましては、保護者の就労の有無で利用施設が限定されることや、少子化が進む中で子供の集団形成が困難なことなどの課題を背景として、幼稚園、保育所等が就学前の子供に対する教育、保育を一体的に提供するとともに育児相談等の子育て支援を行うもので、保護者にとっては幼稚園、保育所等に加えて新たな選択肢となるものと認識しております。

 このため、県といたしましては、円滑な実施に向け、周知等に努めてまいりたいと考えております。

 次に、里親登録につきましては、平成18年11月1日現在162組で、昨年同時期と比較して13組の増となっております。また、里親コーディネーター等の配置により養育相談など里親へのよりきめ細かな支援が可能となり、児童に見合った里親の選定など里親委託の円滑化につながっていると認識しております。

 次に、未成年者の薬物乱用につきましては、将来にわたり心身に悪影響を及ぼすことから根絶しなければならないと考えております。そのため、国の薬物乱用防止新5か年戦略に基づき、福島県薬物乱用対策推進本部会議において実施要綱を策定し、国、県、ボランティア団体等の関係機関が連携を図り、効果的な対策を推進しております。

 県は、小中高等学校において専門的な講義を行うことができる薬物乱用防止指導員等実践講師を3年間で100人養成することとしており、本年度は47人を養成したところであります。また、薬物乱用防止を図るため、本年度は高校生等ヤングボランティアを含む約1,600人の参加協力をいただき、「ダメ。ゼッタイ。」普及運動を県内21カ所で実施したところであり、今後とも積極的に啓発に取り組んでまいります。

 次に、郡山相談センターにつきましては、児童虐待死亡事例検証委員会の報告も踏まえ、虐待通報等があった場合により迅速に判断、対応できるよう、児童相談所の組織体制の充実について検討しているところであります。

 次に、食育推進計画につきましては、今年度実施の県政世論調査の結果等を踏まえ、「家庭と地域」、「学校、保育所」、「食と農との連携」、「食の安全・安心」など幅広い視点から部局横断的に検討中であり、今後は有識者や関係者等で構成する食育推進懇談会の議論や現在実施中のパブリックコメントに寄せられる県民の意見を反映させながら、今年度末を目途に策定する予定としております。

    (商工労働部長鈴木雄次君登壇)



◎商工労働部長(鈴木雄次君) お答えをいたします。

 スウェーデンとの産業交流につきましては、平成15年度から4年間で大学や企業関係者の相互派遣交流により、医療用ロボットハンドなどの共同研究や新型の眼圧測定装置の販路開拓など多くの成果を上げてまいりました。

 スウェーデンは、医療福祉分野において大学を核とした産学官連携による技術革新を強力に進めており、交流を継続することは本県の医療福祉機器産業の集積を図る上で極めて効果的であることから、今後とも、県内大学、企業がこれまで合意した共同研究等の事業化やスウェーデンを窓口としたEU市場への販路開拓を初めとして新たな共同研究や事業提携への取り組みを支援してまいる考えであります。

    (土木部長蛭田公雄君登壇)



◎土木部長(蛭田公雄君) お答えいたします。

 逢瀬川の改修状況につきましては、国道4号から幕の内橋間の延長1,270メートルについて昭和63年度から事業に着手し、これまで区画整理事業と連携を図るなど用地買収を重点的に進め、全体の約6割を取得しており、築堤等の工事についても平成12年度から実施しております。

 引き続き、安全で安心できる河川の整備を進めるとともに、「水辺のふれあい、心のふれあい」をテーマとし、逢瀬川をみんなでつくり育てるワークショップ等で意見を交わしながら、環境に優しい、人に親しまれる川づくりに取り組んでまいる考えであります。

    (教育長富田孝志君登壇)



◎教育長(富田孝志君) お答えいたします。

 いじめ防止のための取り組みにつきましては、少人数教育により児童生徒の人間関係の変化等に留意しながら、児童生徒1人1人をきめ細かに把握して早期発見に努めるとともに教育相談体制を充実し、保護者との連携を図り、いじめの早期解決に取り組んでいるところであります。

 次に、郷土の偉人の業績を伝える取り組みにつきましては、福島県が誇る世界的な学者である野口英世博士と朝河貫一博士にちなみ、科学に関心を持つ生徒の育成と国際性豊かな人材の育成を目指して野口英世賞と朝河貫一賞を創設し、中学、高校生の論文募集を行っております。さらには、インターネットで検索できる小中学生向けの学習資料として、郷土がはぐくんだ偉人の業績を紹介するうつくしま電子事典を作成し、授業に活用しております。

 今後とも、郷土の偉人をたたえ、その業績を児童生徒に伝えてまいる考えであります。



○議長(渡辺敬夫君) これをもって、長尾トモ子君の質問を終わります。

 暫時休憩いたします。

    午後3時24分休憩

                             

    午後3時43分開議



○副議長(小桧山善継君) この際、私が議長の職務を行います。

  休憩前に引き続き、これより会議を開きます。

  直ちに、質問を継続いたします。

  通告により発言を許します。13番長谷部淳君。(拍手)

    (13番長谷部 淳君登壇)



◆13番(長谷部淳君) 日本共産党の長谷部淳です。

 最初に、談合根絶にかかわって伺います。

 県議会では、9月議会で前知事辞職後に公共事業の適正な執行の在り方に関する調査特別委員会を設置し、11月14日の参考人質疑では、談合が根絶されない要因として、選挙で応援いただいているというのが1番多いのでないかと指摘されておりました。

 既に5年前、日本弁護士連合会は、「入札制度改革に関する提言と入札実態調査報告」の中で、「首長や議員は、みずからの選挙のために票と政治資金を求めることなどを通じ、談合に深く関与していることが、多くの自治体で談合が蔓延し、談合を防止できない原因であると考えられる」と指摘していました。私は、行政トップである知事が、その政治活動や選挙活動において建設業界からの応援や政治資金を受けないことを明確にすることが、知事が言う公正でクリーンな県政への第一歩だと思いますが、知事の考えをお示しください。

 また、福島県政汚職事件は、前知事の収賄と1人の県議を含めた8人の公職選挙法違反容疑の起訴ですべてが終わるとは思えません。少なくとも、この汚職事件に県職員OB及び県職員がどのようにかかわった官製談合であったのか、その全容解明を知事のもとで進め、その結果を県民に示すことが知事が言う2度と談合が起きない県政とする最低限の責務だと思います。

 そこで、知事は前知事の収賄容疑による起訴があったことをもって、今回の県政談合汚職問題は終わったとお考えなのか、見解をお聞かせください。

 さらに、談合の温床ともなり、県財政の借金を1兆円を超えるまでに膨らませる要因ともなり、そのことが県民の暮らし、市町村応援の施策展開を圧迫している90年代半ばから続く大型事業、特に小名浜人工島づくりやトラハイの抜本的見直し、さらにはむだの典型と言える首都機能移転対策事業の中止は急務です。福島県内の事情を熟知するという知事のもと、限られた財源を県民の暮らし、市町村応援施策に重点配分する政治決断の問題です。考えをお示しください。

 公共事業のあり方にかかわって伺います。

 国家的見地から行われる公共事業をすべて否定するものではありませんが、県民の生活に密着する県の事業は地域経済や地域循環の中に位置づけられるものだと思います。県が行う公共事業は、地域密着のこうした事業を柱に据えるべきだと思いますが、知事の考えをお示しください。

 そして、公共事業による整備の必要性の検討、計画内容の検討の段階から住民とともに議論しながら進める住民参加型の事業選択・プランニング制を基本とすべきだと思いますが、知事の考えをお聞かせください。

 次に、地方分権にかかわって伺います。

 知事が所信で地方分権社会の確立を掲げたことは当然のことだと思います。問題はその中身です。特に国との関係でどういう姿勢を持つかは、分権の確立を言う以上、重要だと私は思っています。

 前知事辞職後の知事選に当たり、福島県町村会長が「福島県町村会として今後の発展を願って」とした談話を発表いたしました。そこでは、「今後、改革の名のもとに地方が追い詰められることのないように」と危機感を込めた表現で、中央政府につき従うような県政にははっきりと反対の姿勢を示し、「地方の発展に思いを込めた信念を持った強いリーダーを望む」と強調しました。国が改革の名において地方交付税や国庫補助・負担金削減などさまざまなしわ寄せをしているもと、町村会長談話に正面からこたえることは重要です。

 そこで、知事は、地方分権を確立するために国に対してどのような姿勢で臨み、市町村との緊密な関係をどう築かれようとするのかお聞かせください。

 次に、原発行政にかかわって伺います。

 知事は所信表明で、プルサーマル計画など原子力政策については慎重に対応すると述べられました。

 そこでまず、知事選告示の前日、日本青年会議所福島ブロック協議会が主催した公開討論会でプルサーマルに賛成とした態度とこの所信との関係を御説明ください。

 プルサーマルの問題では、MOX燃料を使うことで核分裂反応による生成物が増大し、放射線量が格段にふえる問題、原子炉の制御棒のききが悪くなる問題、放射線の防護が困難になる問題、作業員の内部被曝の危険が増大する問題、原子炉に異常が生じた際の問題、試験的な運転をいきなり商業用原子炉で行おうとしている問題、老朽原発で使うことで強い放射線による老化現象をさらに早める問題、核分裂をしない始末に負えないプルトニウムが蓄積される問題、さらには高レベル放射性廃棄物中に数万年という極端に寿命が長い放射性元素が増加するのに、その処分法すら決まっていない問題など山積状態です。私は、こうした状況のもと、前知事が決断したプルサーマルの白紙撤回状態を覆す条件は全くないと考えますが、知事の考えをお示しください。

 また、維持基準について、ひびの発生、進展メカニズムが明らかでなく、そのひびが見逃される問題、短期間にたびたび改定される健全性評価の問題、超音波探傷試験のありようの問題、技術者が養成されていないなどの種々の問題がある上、原発の老朽化に伴い、これまで顕在化していなかったり、想定外の事象が発生したり、点検対象としていなかった箇所でのトラブルが発生していることは県も把握しているところです。維持基準以前の問題が老朽原発を酷使することで次々と発生するもと、県民の安全・安心確保を最優先にするならば、維持基準の導入に慎重である姿勢は崩すべきでないと考えますが、知事の考えをお示しください。

 本県には、運転から30年を超えた原発が3基あります。向こう4年間に福島第1原発の6基全部が30年を超えることになります。県のエネルギー政策検討会は、2002年9月の中間とりまとめにおいて、廃炉を見据えた地域の将来を考える時期にあると提起しました。原発の設置については県の事前了解を必要としながら、廃炉については県の関与が法定されていないことについて、私は、廃炉の提起を自治体から事業者もしくは国に対してもすることができる仕組みをつくるよう立地県として求めるべきだと思いますが、考えをお聞かせください。

 また、昨日発覚した第1原発1号機での復水器出口海水温度データ改ざんは、安全確保協定第1条に違反する重大な背信行為です。18年に及ぶと言われるこのデータ改ざんについて、県はどのような認識でどのように対応されるのか伺います。

 次に、安全・安心の県づくりにかかわり、医師不足、特に病院勤務医不足対策について伺います。

 私の居住地であるいわき市においても、この勤務医不足は顕著です。いわき市の場合は、県が策定する地域保健医療福祉圏計画の圏域であり、県の責任は重大です。市の中核病院であるいわき市立総合磐城共立病院の院長は、「医師不足が深刻で、当直などでも中堅医師にかなりの負担がかかっている。診療科目によっては、診てあげたくても診てあげられない状態。勤務医、看護師など医療スタッフの労働条件が悪くなり、バーン・アウトしていく。そして、さらに負担がふえるという悪循環が続いている」と現状を語っています。また、磐城済世会理事長でいわき市病院協議会会長は、病院協議会では共立の負担を軽減するような協力をしようと話し合っているが、御自分の病院でもこの2年間で勤務医が25、6人から13、4人に減ってしまい、理事長本人が当直勤務し、「いわきはそのうち医療過疎になるかもしれない」と言っています。

 県が計画に責任を持つ2次医療圏のいわき市の病院勤務医不足について、県はどのような現状認識をお持ちなのか、あわせて勤務医不足解決のために市をどのように支援しようとされるのか、短期的、長期的、それぞれの考えをお聞かせください。

 この病院勤務医不足は、いわき市にとどまりません。県が各圏域への公立病院へ33人の医師を派遣していることは、その深刻なあらわれであり、この問題に臨む県の真剣な姿勢のあらわれでもあります。いずれにせよ、中長期的に見るならば、各圏域のそれぞれの地域で医師が生涯を通じて自発的に働き続けられる医療環境の整備を県が主体的に進めることは不可欠と言わなければならないと思います。

 県は総合的な医療環境の整備充実に努めると言いますが、医師が自発的に県内で働き続けられる医療環境という面から、県としては現状の問題をどう認識し、解決すべき課題と手だてをどう考えておられるか、その中で県はどう主体性を発揮されようとしているのかお示しください。

 また、知事は女性医師が子育てと診療を両立できる環境の改善に努めると述べられています。改善が必要な現状という認識が前提ですが、女性医師を支援するため、具体的に労働条件改善、院内保育所への補助拡充と整備促進、産休・育休代替医師確保のためのドクターバンク、パートでの医師雇用につき、県として現状をどう把握し、どのような改善が必要でどんな手を打ち、また打とうとされているのかお聞かせください。

 次に、各医療圏での医療提供体制の整備にかかわって、各医療機関の機能分担、業務連携促進における県の役割について伺います。

 病院勤務医不足のもと、さまざまなしわ寄せが勤務医に来ていることが現況です。これを緩和するには、病院間の役割や機能の分担、必要な連携、同じように病院と診療所とが実質的、緊密な連携をすることが不可欠です。

 私は、各2次医療圏において県が主導し、市町村、医師会、病院関係者がこうした連携を目的に定期的な会合を持ち、圏域内医療提供についての課題を日常的に共有しながら問題解決に当たる体制を今すぐにでもつくるべきだと思いますが、考えをお聞かせください。

 次に、看護職員について伺います。

 2万人を超える県内看護職員のうち、4割超が准看護師です。全国平均は3割強で、県としても准看護師から看護師への移行を進め、看護師比率をふやさなければならないことは本県の課題であると認識していることは承知しております。しかし、課題と認識しているにしては、具体的、抜本的促進策が明らかではありません。

 そこで、県としての現状認識と今後具体的に看護師比率をどのように高めようとされるのか、考えをお聞かせください。

 あわせて、准看護師から看護師への移行のための2年課程(通信制)の整備について、全国では既に19校ありますが、本県においてどのように進めるおつもりかお聞かせください。

 次に、リハビリ医療について伺います。

 国は、ことし4月の診療報酬改定で、国民にはほとんど知らされないまま、リハビリ医療が原則として発症から最大180日までに制限されました。これにより、寝たきりになってしまうケースや生活機能が低下し、命を落とす可能性も指摘されている問題です。

 福島県保険医協会の先月の半月間の調査で、県内で脳血管疾患等リハビリテーション料(?)を届け出ている医療機関のうち八医療機関でリハビリを継続できなくなる、または制限でリハビリ診療をやめた患者さんが173人に上ったとのことです。医療機関からは、「中途半端な形でリハビリを終了せざるを得ない患者さんも多く、大変困っている」、「一律の日数制限は、患者、医療スタッフともに納得のいくものではない」、「症例を客観的に評価し、適切なリハビリを行う必要がある」などの声が寄せられているとのことです。テレビでも、このリハビリの日数制限の問題についてはその実態が放映されました。リハビリテーションをより広い意味でとらえ、地域リハビリテーションを推進している県としても関心を示さないわけにはいかないと思います。

 そこで、県としてはリハビリ日数制限による影響をどう把握し、どのような対応が必要と考えているかお聞かせください。

 次に、介護保険とかかわって地域包括支援センターについて伺います。

 今年度から予防重視型システムへの転換において重要な役割を担うものとして創設され、地域住民の心身の健康の保持及び生活の安定、保健・福祉・医療の向上と増進のために必要な援助、支援を包括的に担う地域の中核機関です。

 問題は、地域包括支援センターがその中核機関にふさわしい業務を行い、展望を持って働ける場となっているかであります。例えば業務の1つである介護予防支援業務のうちのケアプラン作成状況を見ると、4月がセンター1カ所当たり9.9件だった件数は、5月には18.9件と倍増し、7月には42.6件と4倍を超えました。

 県は、昨年9月議会での私の質問に「業務が効果的かつ適正に実施できるように支援する」とのお答えでしたが、スタートして9カ月目に入った地域包括支援センター業務の現況をどう把握し、実態に即した支援をどのようにしてきたか、また今後、センター職員が地域の中核機関としての役割を誇りを持って担えるようにどのような支援が必要と考えているかお聞かせください。

 次に、認定こども園にかかわって県の考え方を伺います。

 条例案で、30人学級を基本としたこと、幼稚園、幼保連携施設を除いて調理室を必置としたことは評価できるものです。ただし、食育の重要性が強調されており、乳幼児期の子供の食生活の基礎づくりのためには、すべての認定こども園に自園調理のための調理室、調理員の配置を義務づけることが望ましいことは言うまでもありません。

 問題は、この認定こども園制度が、経済財政諮問会議、総合規制改革会議などから構造改革の一環として計画されたことに伴うものです。例えば現在の私立保育所が認定こども園の認定を受けると、保育料は施設ごとに決めるために市町村内でまちまちになり得ます。同様に、入所選考は施設ごとに行うので、市町村による全体を見た選考ではなくなるため、同一市町村内で優先度の高い子供がこども園に入れない事態が発生し得ます。また同様に、保育料はその施設に直接支払うことになるため、保護者が何らかの事情で保育料を滞納すると子供の退所につながり得ます。

 これは何も私立幼稚園がだめなのではなく、児童福祉施設である私立保育所を学校である幼稚園と同じ位置づけにすることによって、公的保育制度に大きな穴があき得るという問題です。児童福祉法のもとでは、保護者の所得に関係なく保育の質が保障され、市町村単位で緊急度に応じて入所が保障され、保護者の事情に関係なく保育の継続が保障され、市町村単位での待機児童解消計画が保障されるわけです。

 そこで、私立保育所が認定こども園の認定を受けた場合、保育料の決定、入所選考、保育料の徴収が市町村事務でなくなることによる影響が子供たちに及ばないようにする担保を県としてはどのように考えているのかお示しください。

 もう1つ、幼稚園や認可外保育施設が認定こども園の認定を受けると、保育に欠ける子供を預かっても認可保育所のような児童福祉法の規定は全く適用されません。すなわち、選考の公正さは求められず、保育に欠ける子供に対する応諾義務は持たず、保育料は家計への影響を配慮して決められず、市町村はその保育料の変更命令は出せません。

 そこで、認定こども園の認定を受けた幼稚園や認可外保育施設が保育に欠ける子供を預かっても、認可保育所に課せられている入所選考や保育料に関する児童福祉法の規定が適用されないことについて県としてどのようにお考えなのかお聞かせください。

 最後に、県内雇用の確保にかかわって伺います。

 国税庁の民間給与実態統計調査によると、2000年から2005年の間に年収300万円以下の人数は185万人ふえて1,692万人になり、全労働者の4割近くになりました。その大きな要因に、大企業を中心に正規雇用を非正規雇用に置きかえ、いわゆるワーキングプアの深刻化を初め特に若者に不安定雇用がふえていることにあります。しかも、これは働き方の多様化などとくくれる問題ではなくて、2006年度の国民生活白書が正社員を希望するパート、アルバイトを中心に転職希望者が増加していると指摘していることからも、雇う側の問題であることは明らかです。

 そこで、私は、県自身が県内雇用における正規、非正規雇用状況を把握し、正規雇用の促進策を持つべきだと思いますが、県の考えをお伺いいたしまして、私の質問を終わります。(拍手)



○副議長(小桧山善継君) 執行部の答弁を求めます。

    (知事佐藤雄平君登壇)



◎知事(佐藤雄平君) 長谷部議員の御質問にお答えいたします。

 建設業界との関係につきましては、今回の選挙において建設業界から献金は一切受けておりません。今後も、業界とは緊張関係の中で毅然と対応することにより、公正でクリーンな県政の実現に努めてまいる考えでございます。

 次に、談合問題につきましては、事件としての判断は司法当局が行うものであり、事実関係は今後の裁判の中で明らかになるものと考えております。県といたしましては、県政を大きく揺るがし、県民の皆さんに御心配と御迷惑をおかけした今回の不祥事を教訓として、まずは透明性、競争性、公正性の高い新しい入札制度を早期に立ち上げるなどクリーンな県政の実現に取り組み、県政の信頼回復に努めてまいる考えでございます。

 次に、原子力行政についてでありますが、私は県民の安全・安心の確保が何よりも重要であると考えております。客観性と信頼性を高めた安全規制体制の確立と充実強化が図られることを前提として所見を述べてきたところであります。したがいまして、今後ともプルサーマル計画など原子力政策につきましては、県民の安全・安心を確保することを基本に、これまでの経緯を踏まえ、県議会、そして関係自治体を初め広く県民の御意見をお伺いしながら慎重に対応してまいりたいと考えております。

 その他の御質問につきましては、関係部長から答弁いたさせます。

    (総務部長野地陽一君登壇)



◎総務部長(野地陽一君) お答えいたします。

 財源の重点配分につきましては、新長期総合計画うつくしま21に掲げる目標の実現を図るため、重点推進分野を定めるなどして限られた財源を重点的、優先的に配分し、地域の均衡ある発展と県民福祉の向上に資してまいりたいと考えているところであります。

 なお、今後とも、事務事業の必要性、優先性については不断に見直しを行ってまいる考えであります。

 次に、地方分権につきましては、住民に身近な行政を担う地方自治体がその役割を十分発揮できる権限や税財源を有し、みずからの判断で特徴ある地域づくりを行えるようにするものであります。

 そのため、地方6団体等との連携のもと、国から地方への権限及び税財源のさらなる移譲、さまざまな規制緩和や過剰関与の撤廃等、地方の実情を反映した分権改革となるよう、今後とも国に対して強く訴えてまいります。

 また、市町村の自主的、主体的な取り組みを尊重することを基本として、常に地域の実情に目を向けながら、イコールパートナーとして市町村との連携を深め、住民主体の地方自治の確立に努めてまいる考えであります。

    (企画調整部長内堀雅雄君登壇)



◎企画調整部長(内堀雅雄君) お答えいたします。

 廃炉につきましては、電源地域の将来にわたる振興を図る観点から、地方自治体の意見が尊重される仕組みの構築や廃炉後における地域の自立的な発展がなされるための制度の整備について、県として、さらに原子力発電施設等の立地道県で組織する原子力発電関係団体協議会としても、国に対して提言、要望を行っているところであります。

    (生活環境部長根本佳夫君登壇)



◎生活環境部長(根本佳夫君) お答えいたします。

 本県におけるプルサーマル計画につきましては、安全確保の大前提となる国や事業者との信頼関係が失われたことなどから、白紙撤回されたものであります。その後におきましても、美浜発電所の配管破断事故、さらには県内原子力発電所において制御棒のひびや流量計における不正な補正係数の使用等の問題が発生している状況にあります。

 県といたしましては、このような状況を踏まえ、国や事業者の安全確保や信頼回復に向けた取り組み状況等をしっかりと確認するなど、引き続き県民の安全・安心の確保を最優先に対応してまいる考えであります。

 次に、維持基準の導入につきましては、これまでも国及び事業者には、安全・安心の確保を最優先にした点検、補修を行うとともに、その点検の手法や結果等を県民へ情報公開するなど十分な説明責任を果たしていくことを求めてまいりました。

 県といたしましては、国及び事業者には引き続き安全・安心の確保を最優先にした慎重な対応が求められていると考えております。

 次に、海水温度データの改ざんにつきましては、事業者においては平成14年の一連の不正問題発覚以降、信頼回復に向けた取り組みを実施している中、安全管理の基本である測定データの改ざんが判明したことは、県民の信頼を大きく損ねるものであり、極めて遺憾であります。

 県といたしましては、事業者に対して、データ改ざんを行った意図やその背景なども含めた今回の問題の徹底的な原因究明とともに、協力企業を含め、発電所一体となった再発防止対策の取り組みの徹底を求めたところであります。今後は、それらの取り組み状況をしっかりと確認し、県民の安全・安心が確保されるよう適切に対応してまいる考えであります。

    (保健福祉部長村瀬久子君登壇)



◎保健福祉部長(村瀬久子君) お答えいたします。

 勤務医不足につきましては、僻地に限らず、いわき市を含む都市部の病院においても深刻な状況にあります。

 県といたしましては、当面の対策として、公的病院を対象に県立医科大学から非常勤医師を派遣しており、いわき市へも4名派遣しているところであります。さらに、医学部学生への修学資金の貸与や臨床研修病院による合同ガイダンスの開催などにより医師の確保に努めてまいりたいと考えております。

 次に、医療環境の整備につきましては、医師不足が深刻化する中、重要な課題であると考えております。このため、医療機関相互の機能連携と機能分化を進め、効率的な医療資源の活用を図るとともに、医師臨床研修や後期研修の充実など、県立医科大学や市町村、医療関係機関等との連携を進めることにより医師が働きやすい環境づくりに努めてまいりたいと考えております。

 次に、女性医師の支援につきましては、これまでも病院勤務医等の仕事と家庭の両立支援のため、病院内保育事業に対する助成を行ってきたところでありますが、今年度開催した女性医師に関する懇談会における意見等を踏まえ、子育て機能、就業環境の改善策や保育サービスのあり方など女性医師の働きやすい環境づくりについて検討してまいりたいと考えております。

 次に、医療提供体制の充実につきましては、各保健福祉事務所ごとに保健・医療・福祉関係の団体、市町村、関係行政機関で構成する地域保健医療福祉推進会議を設置し、またいわき市には保健医療審議会が設置されており、それぞれ地域の実情に即した医療施策の推進等について検討、協議を行っております。

 次に、看護職員につきましては、医療の高度化、専門化に伴い、より質の高い医療の提供が求められる中で、その資質の向上が重要であると認識しております。このため、准看護師養成所から看護師養成所への課程変更については、設置者の意向を踏まえながらその促進を図っているところであり、また看護師資格を取得しようとする准看護師に対して修学資金を貸与するなどの支援を行い、今後とも看護師比率の向上に努めてまいりたいと考えております。

 次に、看護師2年課程(通信制)につきましては、県内外における設立動向や准看護師の受講希望等を踏まえ、現在、医療関係者や学識経験者等で構成する県立看護師等養成施設に関する懇談会において検討中であります。

 次に、医療機関で行われるリハビリテーションにつきましては、今回の診療報酬改定において早期のリハビリテーションに重点を置き、より効果的なリハビリテーション医療の提供が行われるように配慮された結果であると理解しております。

 次に、地域包括支援センターにつきましては、本年4月の設置以降、要支援者を対象とする介護予防ケアプラン作成業務が急増する中、組織、人員体制がセンターごとにさまざまであるため、県としては、先進的な取り組み事例の紹介などセンター職員に対する実践的な研修及び高齢者保健福祉圏域ごとの意見交換会を開催するとともに、個々のセンターに対し、必要に応じ実地での助言を行うなどの支援をしてきたところであります。

 次に、センター職員への支援につきましては、各職員が高齢者の最も身近な相談窓口として、地域住民からの信頼と関係者からの協力を得られることが誇りと自信につながるものと考えております。このため、県といたしましては、センター職員がより専門的な知識や技術を身につけるための研修を実施するなど、今後ともきめ細かな支援を行ってまいります。

 次に、認定こども園につきましては、私立保育所が認定を受けた場合、保護者が施設を選択し、直接契約を行うことになりますが、法律により、保育料については市町村への届け出事項であり、家計への影響を考慮して決定することが規定されているとともに、市町村長に変更命令権が付与されております。入所選考については、公正な方法で選考することが義務づけられており、また保護者が保育料を滞納し、退所となった児童については、市町村長が他の保育所に入所させるなど適切な措置を講じる必要があるとの国の見解が示されているため、県といたしましてもその周知等に努めてまいりたいと考えております。

 次に、幼稚園や認可外保育施設につきましては、現行制度の中で保育に欠ける子供を預かっており、認定こども園の認定を受けた場合でも適切に対応されるものと考えております。

    (商工労働部長鈴木雄次君登壇)



◎商工労働部長(鈴木雄次君) お答えをいたします。

 正規、非正規雇用状況につきましては、2002年就業構造基本調査によれば、本県における非正規雇用者の割合は32.5%となっており、また本県の月間有効求人における非正規求人の割合は、最近1年間、約6割で推移しております。

 こうした状況を踏まえ、県といたしましては、正規社員を多く雇用する企業の戦略的誘致に取り組むほか、就職サポートセンターにおいてきめ細かな就労支援を実施し、国の就労支援機関と連携しながら、若年不安定就労者や非正規従業員の常用雇用化を図ってまいる考えであります。

    (土木部長蛭田公雄君登壇)



◎土木部長(蛭田公雄君) お答えいたします。

 県が行う公共事業につきましては、うつくしま建設プラン21において、交流を促進するネットワークづくり、安全で安心できる生活環境づくり、個性と魅力ある美しいまちづくりを基本テーマとしているところであり、今後とも県民の安全・安心を守り、地域の特色を生かした活力ある地域づくりを支援するため、社会資本の整備を推進してまいる考えであります。

 次に、公共事業の進め方につきましては、事業に関する県民ニーズの的確な把握に努め、基本方針の策定から計画、施工、維持管理に至る各段階において、懇談会の開催やアンケートの実施、住民との協議、検討の場の設置、さらには道路や河川のサポート制度の活用など、地域の実情や事業の性格に適した住民参加の手法を取り入れ、事業を進めております。

 今後とも、県民と「ともに考え、ともにつくり、ともに育む」ことを基本に、住民意見を反映させる双方向型行政の推進に努めてまいる考えであります。



◆13番(長谷部淳君) 再質問をさせていただきます。

 最初に、知事に2点ばかりお伺いしたいんですけれども、今回の選挙で建設業界からのお金はいただいていない、こういうことで、今後とも緊張感を持って、なおかつ毅然と対応されるというのはこれは当然のことだと思います。そこで確認なんですけれども、政治資金規正法という法律がありますけれども、私は要するに合法的な資金であってもそういった業界からのお金は絶つべきだと思いますけれども、そこまで含めた御答弁であったのかということを確認させていただければと思います。

 2つ目は、プルサーマルの問題でお答えがありましたけれども、安全・安心がもう最優先だということは全くそのとおりだと思います。知事が公開討論会のときに丸を挙げたときの条件が、結局安全性が確認されたならばと、こういうことだったと思うんですよ。ですから、そこで知事に確認をしたいのは、その安全性の確認という問題なんですけれども、実は、知事も例えば原子力安全・保安院の分離についてははっきりと公約に掲げましたし、それを主張していくんだということでした。実は国はそれを全く、福島県もずっとやってきましたし、議会も主張してきましたけれども、国は全くこれを受け入れようとしない姿勢を今堅持しておりまして、そのことも含めて、県が中間とりまとめの中で国や事業者のブルドーザーが突進するような進め方が今進められているんだと、こういう話なんです。ですから、国や事業者がその安全性にお墨つきを与えれば、知事は安全性がそれで確認できたというふうなとらえ方、判断をするのか、そうではなくて、やはり何らかの安全性の確認を、担保が必要だと考えておられるのか、その担保というのは一体何かというふうに考えておられるのか、基本的なところをお伺いできればと思います。よろしくお願いします。



◎知事(佐藤雄平君) 長谷部議員にお答え申し上げます。

 まず、政治資金の話でございます。

 当然、これはもう政治資金規正法を遵守すると、もう当然のことでございます。それに伴って、今度のさまざまな問題の経緯を踏みながら、県民の皆さんを裏切ることをしない、まずそういうふうな対応をするというふうなことが私の基本姿勢でございます。

 それから、JCの話でございますけれども、これは長谷部さんもお聞きになっていると思います。あのときはいわゆる二元的な対応だった、ですから、あのとき「三角は」という話をしましたが、しかし、その安全性が、我が福島県は原子力政策で、しかも浜通りはあのような状況で行っており、しかもやっぱりそれが日本の大きな原動力になっているということを考える中で、毎日これまたインシデントみたいのが起きているような状況を考えると、何といってもやっぱり地域の安全、それから県議会の皆さんの議論の経過を踏まえて、そしてそれに対して対応していくというのがもう当然原理原則でありますので、そのような対応をさせていただきたいと思っております。

 以上です。



◆13番(長谷部淳君) 再々質問させていただきますけれども、私が最初の確認でさせていただこうと思ったのは、政治資金規正法の遵守は当然なんですけれども、最初の答弁は合法的な献金も業界との関係では絶つという意味なのかと、そのことを確認させていただければというふうに思ったので、その点お聞かせいただければと思います。

 保健福祉部長にお伺いいたしますけれども、第2次医療圏における医療関係者の連携についての件なんですけれども、実は、例えばいわき市においては、とにかく私自身が、いわき市の医師会の方からもいわき市の病院協議会の方からも、実は病院や医師会や、そこに市や県が入った形での具体的な対策について、ぜひそういうことをきちっとやれる場をつくってほしいという要望があったものですから聞いたんですけれども、実はこの間でいきますと、例えばいわき市でいくと本当に深刻な問題になっているので、医師会の方としても病院の勤務医、特に急性期病院、いわき市立の共立病院の勤務医の先生方の負担を軽減するために、例えば医師会の開業の先生方が、介護問題なんかに関しての意見書などは開業医がきちっとやることにしようということであるとか、あるいは急性期病院に入院をして退院するときの退院時の計画について、包括支援センターも含めてなんですけれども、開業医が積極的にかかわることによって病院勤務医の負担を減らそうじゃないかとか、あるいは小児科の救急の問題についても、医師会の中で医師を募って、小児科輪番制なども検討していこうじゃないかということを医師会の中では話をしているらしいんです。

 ところが、そういった問題が、例えばいわき市全体の中で、それぞれのところでどういう状況があって、どこでどういうことが必要なのかというのは、結局はやっぱり行政がきちっと把握した上で、その情報をもとに議論をするということにならないと、なかなかお医者さんも開業医の先生方も病院の勤務医の先生方も、何せ基本的には自分のところで働いているわけですから、常にいわき市全体が見えながら働いているわけではないので、そこはやっぱり行政がきちっと入ってくれないとだめだということなんですよね。

 なおかつ、実はいわき市の保健の関係に聞きましたら、結局、いわき市も圏域が、県がつくる計画の圏域なものですから、県がやってくれないと困るんだと、こういう話なんですよ。行政の側もそういうわけですよ。ですから、具体的にやっぱり直ちに県がちゃんとかかわって主導してそういったものをやるべきではないかと、こういうふうに聞いたものですから、市議会で何かやられているようなお話ではありましたけれども、現場はやられていないという認識でやってほしいという声が出ているものですから、そのことについて改めてお聞かせいただければと思います。

 それと、こども園のことなんですけれども、確かに条例案で例えば子育て支援事業をきちっとやりなさいと、こんなことも書かれていますし、当然、そうすると事業者の方がそういった人をきちっと常勤配置をするとか、あるいは障がい児を受け入れるために特別な配慮を必要とする子供たちをちゃんと保育するための加配保育者を配置するとか、そういうところも出てくるとは思うんですよ。

 ただ、問題は、そういった保育者の配置基準の上乗せとか横出しとか、そういったことに対する助成なんかをきちっとやることによって、要はこども園の安定的、継続的な運営を県としてはどう補助をして責任を持つのかということが1つと、あとは結局、認定こども園を認定した後のこども園の状況、これをきちっと県として、とにかく認定するわけですから、認定した後にそのこども園の状況の聴取をしたり、あるいは指導監督をしたり、報告の精査や必要な立入調査をしたり改善勧告などをして、要はこども園の充実を図る、県としての責任を果たすという、そういう仕組み的なことについてはどのようになっているのかお聞かせいただければと思います。



◎知事(佐藤雄平君) 長谷部議員の再々質問でございますけれども、県民の皆さんの信頼を本当に裏切ることのないよう適正に対処してまいります。



◎保健福祉部長(村瀬久子君) 再々質問にお答えいたします。

 医師不足は、おっしゃるとおり、今いわき市に限らず全県的な問題でございます。私どもも危機感を持って、短期の対策、それから今回認められつつある県立医科大学の増員などいろいろな取り組みをしてまいりました。それから、県は保健医療福祉計画を持っておりますので、その進行管理をそれぞれの地域で関係の方々がお話し合いをしていただいてしているところでございます。

 ただ、今すぐ医師がわいて出てくるわけではありませんので、限られた資源をいろいろ地域で工夫をしていただいて、例えば相双地域などでは開業医が夜小児科の救急を診ようかとか、そんな工夫もなされているような経緯もございまして、地域の皆様方がそういう工夫をしてこの場を乗り切るというのが今知恵かなと、こう思っておりまして、行政が乗り出さないとというお話でございますが、ちょっと県は、いわき市に保健所というのがないものですから、振興局の中のそういう保健福祉を担っている部分で対応が可能かどうか検討をさせていただきます。

 それから、こども園の支援でございますけれども、認定こども園は、基本的に何もなかったところから新しくできるというよりは、保育所ベースがあったものが認定こども園の機能を持つ、あるいは幼稚園をベースにして認定こども園の機能を持ったり、あるいは両方歩み寄って中間的な、幼保一体型と言いますが、そういうものをつくったりすることになっております。したがいまして、ちょっと面積が足りないから新しい施設設備が欲しいとか、そういう話はあろうかと思いますが、基本的には幼稚園と保育所の、あるいは認可外保育所も県は助成をしておりますが、そういうものの助成がそのまま続きます。それから、指導監督につきましても、その枠組みを変えずに、総務部、それから教育庁、保健福祉部、それぞれ連携をして指導監督に当たると、こういうことになっておりますので、余り心配はないと理解をしております。



○副議長(小桧山善継君) これをもって、長谷部淳君の質問を終わります。

  通告により発言を許します。5番渡辺義信君。(拍手)

    (5番渡辺義信君登壇)



◆5番(渡辺義信君) 自由民主党、渡辺義信です。通告に基づきまして、質問いたします。

 まず、ファシリティーマネジメントの推進について伺います。

 昨年2月の一般質問で、施設の効用を最大限に発揮し、費用を最小化するための施設経営手法であるファシリティーマネジメントの県有施設への取り入れについて質問させていただきました。

 ファシリティーマネジメントの手法に関しては、既に財務省や国交省などの国機関を初め全国各地の自治体で取り入れられ、その効果があらわれ始めている段階でありますので、その詳細には今さら触れませんが、さきの私の質問に対する答弁によりますと、県庁舎は平成17年度中に建物の現状を調査し、効果的、計画的な維持保存に努めると聞いております。また、2年前の数字になりますが、県庁舎を含む県有建築物は260万平方メートル、棟数にすると6,000棟もあります。総面積が3万平方メートルの県庁西庁舎の90棟分もあるこの県有建築物全般の現状調査、効果的・計画的な維持保存、活用も大きな課題であると考えております。

 また、県有施設の効用を最大限に発揮し、施設の維持費用を最小化していくためには、県有施設が一元管理されていない県組織のあり方にも課題があると考えております。それは、6,000棟の県有建築物を全般的に把握できる部署がないということです。県有施設は、教育庁が高等学校を、総務部が県庁や合同庁舎を、商工労働部がコラッセやビッグパレットを、農林水産部が農業センターを所有、管理しており、築後数年経過して改修や補修などが必要となったとき、それぞれの管理者が営繕セクションへ相談し、受託をすることにより工事が行われるシステムになっています。しかし、このような従来のスタイルでは、担当部署だけにいたのでは把握できない管理ロスが発生してしまうのです。税金のむだ遣い、むだな支出に気づきさえしない組織体系なのです。

 そこで、部局を横断する総合的な把握が絶対に必要であると考えておるのです。

 静岡県は、公用車を一元管理し、稼働率を上げました。福島県でも、一元管理やリース等の活用による稼働率向上で2割の公用車が削減できれば3億6,000万円の費用削減が可能だという数字も出ております。埼玉県では、財産管理を担当部局ごとに行う体制を改め、一元管理することで県有施設の効用を最大限に発揮するとともに、財源確保の一環として遊休用地や利用頻度の低い建物などの整理も含み、今年度中に県有資産マネジメント会議を設置するということですし、北海道でもことしの4月にファシリティマネジメントグループを設置し、全庁的な導入に向けた取り組みを進めています。

 我が福島県内にもファシリティマネジメント検討会というものが存在しているようですが、まだまだ検討の域は超えておりません。民間企業では当たり前であるこのファシリティーマネジメントを進めるために、県民の利益とならない管理ロスをなくすために、現存施設の効用を最大限に発揮するために、今後は縦割りである部局体制から組織を横断して施設管理、活用を運営する権限を持ち、進行計画もセットにして対応する体制を考えなければならないと思います。

 そこで、行財政改革の観点から、現存施設の効用を最大限に発揮するために、部局横断の視点で施設を管理、活用する具体的な取り組みを進めるべきと思いますが、県の考えを伺います。

 また、私は昨年2月の定例会で、県有集客施設等の名称にスポンサー企業の社名やブランド名をつける権利を販売し、施設所有者の収入にするという、いわゆるネーミングライツを県営あづま球場に導入してはどうかと尋ねましたが、当時、県は「導入の是非を含め、県民の意識の動向を見きわめる」との回答でありました。あづま球場におけるネーミングライツの導入に代表されますように、県有施設を広告媒体として活用することも有効活用の一環として効果的ではないかと思いますが、あわせて伺います。

 次に、電子社会の推進について伺います。

 最近の若者で、携帯電話を持っていない人は余りいません。高校生でもそうです。周りのみんなが持っているから持ちたい、親との連絡、いざというときのためにという意味では頼もしい道具だと思いますし、豊かな生活の形成には欠かせないものだと私も思っております。しかし、人との主なコミュニケーションが携帯電話だったりメールだったりする人もあり、利用回数が重なり高額となった通信費、維持費が発生しているのも今の時代の特徴だと思います。

 家計の実消費に占める食費の割合は、エンゲル係数ですが、家計に占める携帯電話代、IT機器等の情報関連経費の割合をあらわす係数を意識してみたいと思います。エンゲル係数が高い時代は、食べるために働きました。しかし、情報関連係数が高い状態ですと、通信費を払うために働くという異様な現象が起きます。現実として、若い世代には通信費を払うためにアルバイトをして、新機種を買うためにもう1つアルバイトをふやす。また親からも「あなた、アルバイトもしないで携帯電話代払えるの」と言われるといった話を聞くこともあります。冷静に考えるとおかしな話でして、アルバイトをしないで友達と直接会った方が友情が深まるのではないかとか、そんなことまで携帯電話で報告し合う必要があるのかとか思います。しかし、彼らは冷静に客観的に自分の生活バランスを見ることができずに、ただ時代の流行に合わせてしまっているのだと思います。

 そして、この現象は若者たちだけでなく、自治体においても起きております。我が県においても起きていると思っております。余り使われないシステムに多額の費用がかかっていたり、システムの維持費に毎年多額の固定費が重くのしかかっていたりしていると思っております。私はことし2月の一般質問で、平成18年度うつくしま世界樹ネットワークに予算化された7億円の費用は節減できないのか、年間1億4,000万円をかけて利用者が極めて低いふくしま県市町村共同電子申請システムをどうするのかとただしましたが、その後の経過について伺いたいと思います。

 まず、うつくしま世界樹ネットワークは、10月を目途に通信方式を変更し、回線使用料の節減と回線速度の高速化を図るということでしたが、どのように変わったのか伺います。

 次に、ふくしま県市町村共同電子申請システムの利用促進はどのように進んだのか伺います。

 また、外務省では利用者の少ないパスポート電子申請システムをやめたそうですが、我が県でも利用者がなかなかふえないふくしま県市町村共同電子申請システムは、利用者である県民の視点に立てばやめた方が県民のためになると思いますが、県の考えを伺います。

 次に、首都機能移転対策事業について伺います。

 国会等移転法施行から15年がたちましたが、その間、東京一極集中の是正、災害を初めとした危機管理面の強化に加え、我が県の振興までもを含めて首都機能移転推進運動が進められてきました。私も民間人の立場で推進フォーラムを主催したり、PRイベントで県内全域を聖火リレーしたりと推進に向けて各種活動を続け、結果として全国の候補地の中でも栃木・福島地区が最も高い評価を得たところです。

 しかし、現在は国会等の移転に関する政党間両院協議会も昨年10月以降は会議も行われないという、そういう中、先月、栃木県知事は「今までどおりに全面移転、官邸機能の一部移転、情報収集のみにとどめるの中から方向性を出したい。縮小しながら機運の盛り上がりを待つ柔軟性も必要」と述べ、さらに「この件について福島県知事の意見も聞きたい」と発言しております。

 そこで、県は今後の首都機能移転対策事業の方向性をどのように考えているのか伺います。

 次に、携帯電話による災害情報の提供について伺います。

 先月の15日の夜、北海道の択捉島沖で起きた地震で、16日午前零時半から約30分間、まだ北海道から関東にかけての太平洋沿岸などに津波注意報が出されていたのにもかかわらず、気象庁のホームページですべてが解除されたと伝える情報が誤って掲示されたという事件が起きました。幸い人的な被害はありませんでしたが、関係する皆様の不安な状態を考えると、異常事態での正しい情報がいかに大切かということを改めて実感しました。

 このときも、浜通りの友人から「福島県警のSメールに地震、津波情報があったらありがたかったですね」という話をいただきました。県民に対する各種情報の提供手段として携帯電話メール機能を活用し、災害、気象、交通、事件等の各種情報を選択して登録できるというシステムが早急にできることを望んでおりますが、私が昨年6月議会で質問した携帯電話メールによる災害情報の提供について、その後どのように進行しているのか伺います。

 次に、公共事業の適正な執行のあり方について伺います。

 公共事業の適正な執行のあり方に関する議論が活発になってきています。県が設置した入札等制度検証委員会の意見にもあるように、一般競争入札を広げようとする方向に進んでいるように感じておりますが、県が積算して設定した予定価格よりもより安い落札額でないと、いかにも悪事を働いたような風潮になっているということはとても残念であるというふうに思っております。しかし、談合罪とは、公正な価格を害し、または不正な利益を得る目的で公の入札を害する行為をした者が対象であって、適正な積算の結果算出された予定価格を何%下回ったかという数字の議論は談合の有無とはそもそも関係ないはずです。

 そこで、県は落札率と談合はどのような関係があると考えているのか伺います。

 また、予定価格よりもより安い発注というものは、県民の目線から見た場合、善悪でいえば必ずしも善ではありません。というのは、より安い発注が県民に対し数々の苦難を与えることになっているからです。それでなくても設計労務単価が下落している昨今、たとえ予定価格ちょうどで受注しても、元請、下請、材料納入業者ともに十分な収益を上げることは難しいのが現状であり、それらで働く県民にしわ寄せがいってしまっているということを県は理解しているのでしょうか。

 予定価格よりもより安い受注というのは、赤字覚悟で受注しようとする場合か、下請会社へ予算がないからこれでやれと言うか、働く人の給料を下げるか、材料屋さんに無理な値引きを要求するか、粗悪材料を使うか、安全管理を怠るか、手抜き工事をするかなどが前提になっている、こういう現状を県は知っているのでしょうか、どうでしょうか。これが県民のためになっているのでしょうか。

 在庫があるとか仕入れれば済むという種類の商品ではなく、受注後つくるという性質の建設業などは安値受注が数々の弊害を生むものです。たとえ予定価格ちょうどで受注しても苦しい現状なのに、さらに過当競争等ダンピング入札を促す風潮というのは決して県民のためにはなりません。予定価格に対し、より安い落札が望ましいという考え方にはこういう危険な要素も含まれているのです。そもそも標準的なやり方を想定して積算された予定価格が妥当なものであれば、独自で合理的な理由がない限り、応札額が予定価格を大幅に下回るはずはないのです。

 そこで、県は公共工事における適切な価格をどう認識し、応札額が予定価格を大幅に下回った場合にどう対応するのか伺います。

 ある工種の業界には、みちのくシリーズという言葉があるそうです。それは、関東地方の入札で受注できなかった会社がこぞって我が県の入札に参加し、予定価格を大幅に下回る金額で受注し、そしてその仕事を受注を逃した福島県内の業者に対し破格の低価格で請負を無理強いする、県内業者は仕事がないのも困るので、無理な金額でも受けるしかない、そのしわ寄せが先ほど申したような形で県民に来るというものだそうです。入札参加者の地域要件緩和、価格競争優先の考え方にはこういった現状も含んでいるのです。

 長野県では、県内15ブロックに分けていた地域要件を県内一円に緩和し、落札率が97%から73%に下がりましたが、1年間でAランク会社が7社倒産しました。価格競争優先の考え方が無理な受注につながった一例だと思います。その反面、宮城県では地域要件を県内一円にし、一般競争入札の適用を拡大していたのを昨年度から地域ブロック限定方式に戻しました。その結果、中小企業の過当競争が緩和され、落札価格の低下傾向に歯どめがかかり、地元企業の施工がふえ、地域住民の安心感、満足感が向上したといいます。この動きは、建設関連産業に働く宮城県民の生活向上にも直結しているはずです。

 公共事業の適正な執行のあり方を議論するとき、我が県はどちらの方向に進むのでしょうか。県の指名制度が官製談合につながったとの1つの考え方に合わせ、県民の痛みを無視してでも盲目的に新しい制度に走るのでしょうか。それとも、既存制度の利点を生かし、欠点は運用する人で補い、役所の言いわけづくりのための制度改正ではなく、県民生活の向上を最優先と考えるのでしょうか。県民の利益といった場合には、一般的には建設コストが下がる場合があるほか、工事の品質を確保すること、さらには建設業の育成をすること、建設関連産業で働く人の生活を守ることなどさまざまなものがあります。県は、公正で透明性の高い入札制度に改革し、県民の信頼を回復すると言いますが、信頼は回復されたが、県民生活はひどくなったというのでは本末転倒だと思います。

 そこで、新しい入札制度の構築に当たって県民の利益をどう確保していくのか、知事の考えを伺いまして、質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



○副議長(小桧山善継君) この際、時間を延長いたします。

 執行部の答弁を求めます。

    (知事佐藤雄平君登壇)



◎知事(佐藤雄平君) 渡辺議員の御質問にお答えいたします。

 新しい入札制度につきましては、今回の公共工事に係る談合問題により損なわれた県政に対する県民の皆さんの信頼を回復するため、一般競争入札の全面的導入を柱に、より透明性、競争性、公正性の高い入札制度を構築する必要があると考えております。このような制度の構築に当たっては、公共工事における品質や安全の確保、地元建設業者の施工による地域住民の安心感、満足感の向上、地域経済の活性化等の観点も重要であると考えております。

 このため、県入札等制度検証委員会からの報告や県議会における議論を踏まえ、総体として調和のとれた県民利益の向上に資する制度を目指してまいりたいと考えております。

 その他の御質問につきましては、関係部長から答弁いたさせます。

    (総務部長野地陽一君登壇)



◎総務部長(野地陽一君) お答えいたします。

 県有施設につきましては、公の施設条例に基づき所管する各部局が、施設それぞれの目的に応じて効果が発揮できるよう、その管理等を行っているところでありますが、今後は行財政改革や経営資源の有効活用の観点に立って総合的に対応していく必要があると考えております。

 このため、業務改革部会において各部局が抱える課題等を洗い出し、施設の有効活用や運営の合理化、さらには維持管理コストの低減等の視点から、施設効用を最大限に発揮するための具体的な方策等について検討してまいる考えであります。

 次に、県有施設を広告媒体として活用することにつきましては、厳しい財政状況にある中、財源確保の手段の1つとして、施設の命名権、いわゆるネーミングライツのほか公の施設における広告の掲出等も考えられるところであり、活用の可能性について検討を進めてまいりたいと考えております。

 次に、落札率につきましては、仕様書、設計書等により積算された額をもとに適正に設定した予定価格に対する落札価格の割合であり、入札の際に設計内容、発注時期など個別工事に係るさまざまな要素と各入札参加業者の個別の要因が相互に影響し合った結果であると考えており、談合との関係は一概に判断できるものではないと認識いたしております。

    (企画調整部長内堀雅雄君登壇)



◎企画調整部長(内堀雅雄君) お答えいたします。

 うつくしま世界樹ネットワークにつきましては、通信方式の変更により、回線使用料について約70%の節減が図られたところであります。また、回線速度については、本庁に加え、全出先機関をブロードバンド対応とするなど大幅な高速化を図ったところであります。

 次に、電子申請システムにつきましては、平成17年1月の運用開始以来、本年9月末現在までの累計で総利用件数が630件となっております。

 次に、電子申請システムにつきましては、電子自治体としての基幹システムであり、県民の利便性向上、行政運営の迅速化、効率化を図るために重要なシステムであると考えております。このため、引き続き普及啓発を図るとともに、利便性向上のための手続の見直しや通信環境の整備など、利用者である県民の視点に立った多角的な検討を進めてまいる考えであります。

 次に、首都機能移転につきましては、東京一極集中はさらに深刻化しており、都市と地方との地域格差の是正、地方の自立的発展の促進、大規模地震等への対応力強化等の観点からも、その意義、必要性は一層高まっているものと認識しております。

 今後とも、国会等移転に関する政党間両院協議会の議論の動向等を注視しながら、栃木県を初め他の2つの候補地域等とも緊密に連携し、国会に対し議論の促進を働きかけていくほか、国民的議論の喚起に努めるなど効果的な取り組みを進めてまいる考えであります。

    (生活環境部長根本佳夫君登壇)



◎生活環境部長(根本佳夫君) お答えいたします。

 携帯電話メールによる災害情報の提供につきましては、国土交通省郡山国道事務所が気象警報や地震情報、道路情報等の通知サービスを実施していることから、この機能を活用することとし、昨年10月から県のホームページにおいて申し込み画面へのリンクを行っているところであります。ことし11月末現在の登録者数は約4,100名となっており、今後とも県民への災害情報の迅速な提供を図るため、一層の利用促進に向けて周知に努めてまいる考えであります。

    (土木部長蛭田公雄君登壇)



◎土木部長(蛭田公雄君) お答えいたします。

 公共工事の適切な価格につきましては、適正な競争のもとで入札参加者が実行可能な予算を真摯に見積もった価格がこれに該当すると考えますが、実際の入札に際しては、標準的な積算により設定した予定価格を上限としながら、最低制限価格制度や低入札価格調査制度を踏まえて個別に適切であるか否かを判断するものと認識しております。

 予定価格を大幅に下回る応札につきましては、工事施工上の安全や工事の品質を確保し、確実にその工事を完成させる観点から、これを下回る場合は失格とする最低制限価格制度や応札者の見積内訳を精査し、資材や労務などの調達見込みが合理的かなど実際に工事の品質が確保されるかについて判断し、落札者を決定する低入札価格調査制度により対応しているところであります。



○副議長(小桧山善継君) これをもって、渡辺義信君の質問を終わります。

 本日は、以上をもって議事を終わります。

 明12月7日は、公共事業の適正な執行の在り方に関する調査特別委員会及び本会議を開きます。

 本会議は、定刻より会議を開きます。

 議事日程は、県の一般事務に関する質問及び知事提出議案第1号から第8号まで及び第12号から第23号までに対する質疑並びに請願撤回の件であります。

 これをもって、散会いたします。

    午後5時3分散会