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平成18年  9月 定例会 09月29日−一般質問及び質疑(代表)−03号




平成18年  9月 定例会 − 09月29日−一般質問及び質疑(代表)−03号







平成18年  9月 定例会





平成18年9月29日(金曜日)

 午後1時2分開議
 午後2時47分散会
議 事 日 程
  午後1時開議
 1、日程第1 県の一般事務に関する質問
 2、日程第2 知事提出議案第1号から第41号まで
        付議議案に対する質疑
 3、休会の件
本日の会議に付した事件
 1、地方自治法第121条の規定による委任または嘱託を受けた者の職氏名について(変更)
 2、県の一般事務に関する質問及び知事提出議案第1号から第41号までに対する質疑
 3、休会の件
出 席 議 員
      1番 坂 本   登 君   2番 長 尾 トモ子 君
      3番 渡 辺 義 信 君   4番 渡 辺 敬 夫 君
      5番 小 熊 慎 司 君   6番 西 山 尚 利 君
      7番 桜 田 葉 子 君   8番 杉 山 純 一 君
      9番 本 田   朋 君  10番 佐 藤 健 一 君
     11番 吉 田 公 男 君  12番 高 橋 秀 樹 君
     13番 長谷部   淳 君  14番 佐 藤 金 正 君
     15番 馬 場   有 君  16番 柳 沼 純 子 君
     17番 大和田 光 流 君  18番 太 田 光 秋 君
     19番 斎 藤 健 治 君  21番 清 水 敏 男 君
     22番 満 山 喜 一 君  23番 亀 岡 義 尚 君
     24番 中 村 秀 樹 君  25番 三 村 博 昭 君
     26番 神 山 悦 子 君  27番 飛 田 新 一 君
     28番 平 出 孝 朗 君  29番 高 橋 信 一 君
     30番 遠 藤 保 二 君  31番 斎 藤 勝 利 君
     32番 白 石 卓 三 君  33番 塩 田 金次郎 君
     34番 小 澤   隆 君  35番 箭 内 喜 訓 君
     36番 安 瀬 全 孝 君  37番 有 馬   博 君
     38番 渡 部 勝 博 君  39番 加 藤 雅 美 君
     40番 鴫 原 吉之助 君  41番 渡 辺 廣 迪 君
     42番 小桧山 善 継 君  43番 橋 本 克 也 君
     44番 遠 藤 忠 一 君  45番 渡 辺 重 夫 君
     46番 甚 野 源次郎 君  47番 中 島 千 光 君
     48番 西 丸 武 進 君  49番 渡 部   譲 君
     50番 古 川 正 浩 君  51番 吉 田   弘 君
     52番 青 木   稔 君  54番 加 藤 貞 夫 君
     55番 斎 藤 卓 夫 君  56番 山 口   勇 君
     57番 望 木 昌 彦 君  58番 瓜 生 信一郎 君

説明のため出席した者
 県
       知事職務代理者     川 手   晃  君
       出  納  長     室 井   勝  君
       直 轄 理 事     穴 沢 正 行  君
       総 務 部 長     野 地 陽 一  君
       企 画 調整部長     内 堀 雅 雄  君
       (総合的水管理
       担当理事、過疎
       ・ 中 山間地域
       振興担当理事)
       生 活 環境部長     根 本 佳 夫  君
       保 健 福祉部長     村 瀬 久 子  君
       ( 子 ども施策
       担 当 理 事 )
       商 工 労働部長     鈴 木 雄 次  君
       ( ま ちづくり
       担 当 理 事 )
       農 林 水産部長     松 本 友 作  君
       土 木 部 長     蛭 田 公 雄  君
       出 納 局 長     瀬 戸 明 人  君
       総 合 安 全     伊 東 幸 雄  君
       管 理 担当理事
       空 港 担当理事     佐々木 宗 人  君

 知 事 直 轄
       知事公室長(兼)    穴 沢 正 行  君
       総 務 部政策監     佐 藤 節 夫  君

 知 事 直 轄
       知 事 公 室     今 泉 秀 記  君
       秘 書 グループ
       参     事

 総  務  部
       財 務 領 域     河 野 武 行  君
       総 務 予 算
       グ ル ープ参事
       総 務 部 主 幹     徳 永 勝 男  君

 企  業  局
       企 業 局 長     滝 田 久 満  君

 病  院  局
       病院事業管理者     茂 田 士 郎  君
       病 院 局 長     秋 山 時 夫  君

 教 育 委 員 会
       委  員  長     鈴 木 芳 喜  君
       教  育  長     富 田 孝 志  君

 選挙管理委員会
       委  員  長     新 妻 威 男  君
       事 務 局 長     斎 藤   隆  君

 人 事 委 員 会
       委  員  長     新 城 希 子  君
       事 務 局 長     上遠野 和 村  君

 公 安 委 員 会
       委  員  長     粟 野   章  君
       警 察 本 部 長     綿 貫   茂  君
 労 働 委 員 会
       事 務 局 長     岩 下 哲 雄  君

 監 査 委 員
       監 査 委 員     音 高 純 夫  君
       事 務 局 長     吉 川 三枝子  君

 議会事務局職員
       事 務 局 長     友 部 俊 一  君
       事 務 局 次 長     吉 田 豊 吉  君
       総 務 課 長     内 田 信 寿  君
       議 事 課 長     中 村   勉  君
       政 務 調査課長     真 壁 洋 一  君
       議 事 課主幹兼     戸 田 郁 雄  君
       課 長 補 佐
       議事課主任主査     野 木 範 子  君
       議事課主任主査     坂 上 宏 満  君
       兼 委 員会係長
       議 事 課 主 査     富 塚   誠  君





             

    午後1時3分開議



○議長(渡辺敬夫君) ただいま出席議員が定足数に達しております。

 これより本日の会議を開きます。





△地方自治法第121条の規定による委任または嘱託を受けた者の職氏名について(変更)





○議長(渡辺敬夫君) この際、地方自治法第121条の規定による委任または嘱託を受けた者の職氏名について、別紙配付のとおり、変更の通知がありますから、御報告いたします。

             

(参  照)





△県の一般事務に関する質問及び知事提出議案第1号から第41号までに対する質疑





○議長(渡辺敬夫君) これより、日程に入ります。

 日程第1及び日程第2を一括し、県の一般事務に関する質問及び知事提出議案第1号から第41号まで、以上の各案に対する質疑をあわせて行います。

 通告により発言を許します。38番渡部勝博君。(拍手)

    (38番渡部勝博君登壇)



◆38番(渡部勝博君) 県民連合の渡部勝博であります。会派を代表し、質問をいたします。

 今般、一連の県発注公共事業をめぐる談合疑惑事件が発生したことについては、大変遺憾であり、二度とこのような事件が起こらないようにしなければなりません。

 9月27日、知事より議長へ辞職願が提出されました。知事の勇気ある決断に敬意を表します。

 今日まで、県政与党として知事を支援してきた立場で申し上げますと、これまでの、中央に対して地方の意見を率直に述べ、地方分権の推進に力を尽くし、県政執行者として18年間誠心誠意努力されてこられた佐藤栄佐久前知事の功績を高く評価するものであります。

 さて、今回の談合疑惑問題については、県民注視の中にあります。我が県民連合は、9月25日、談合疑惑問題調査会を立ち上げ、さまざまな角度からこの問題についての検証と対応に取り組むことを確認し、緊急提言をいたしました。再発防止とともにいささかも県政を停滞させてはならないのであります。そして、県民生活向上のために努力することを誓い、以下質問いたします。

 談合は絶対に許されない行為であります。特に官製談合などは言語同断であります。血税であるがゆえに、厳格な入札制度は、県民との信頼関係の構築のため必要不可欠であります。

 現在まで入札制度もさまざま改革をされてきましたが、一長一短があることも事実であります。折りしも、公共事業の大幅な削減が建設業に大打撃を与え、死活問題ともなっています。コストの切り詰めで、赤字覚悟の仕事をしなければならないといったこともよく聞くことであります。「安かろう悪かろう」では本来の公共工事とは言えないのであります。また、地産地消という点からも、今後の入札制度は、県民の納得のいく制度でなければならないと考えます。

 そして、公正労働基準、環境への配慮、障がい者の雇用率、男女共同参画への取り組み、次世代育成支援への取り組み、地域貢献など、県発注工事の契約に当たっては、受注者を総合的に評価して選定すべきと考えますが、入札制度における現状とこれからの対応についてお尋ねいたします。

 また、不正行為、特に談合のしにくい環境づくりの1つとして、県では、談合等の不正行為があった場合、当該受注者が県に賠償金を支払う旨をあらかじめ工事請負契約約款に定める、いわゆる損害賠償予約条項を平成15年度から導入しており、その額は、現在、契約代金の10%となっていると聞いております。

 私は、建設業界に「談合はもうからない。割に合わない。」ことを浸透させ、談合抑止を図るためには、他県の例や欧米の考え方を参考に、賠償金の額を契約代金の20%まで引き上げることが効果的だと考えます。県の工事請負契約約款に定める談合等不正行為に係る賠償金の額を引き上げるべきと思いますが、県の考えをお尋ねいたします。

 次に、道州制導入への対応についてであります。

 去る9月26日、内閣総理大臣になられた安倍晋三氏は、自民党総裁選の公約に地方分権に向けた道州制ビジョンの策定を盛り込んでいますが、小泉前政権が残した大きな宿題である財源の地方移譲としての三位一体改革の問題を棚上げしたままでの道州制論議はとんでもないことであります。

 そもそも、政府の方で言い出す道州制案が、国と地方の関係で国に不利になるようなものがあるはずがありません。

 そこで、県は、安倍総理が3年間で道筋をつけたいと意向を示している道州制導入の動きに対して、今後どのように対応していく考えなのかお尋ねいたします。

 それにしても、安倍総理を初め総裁選候補となられた方々はそれぞれ小泉内閣の閣僚であり、政権を支えてきたわけでありますが、総裁選が近づくまではついぞ耳にすることのなかった地方のことや影のことが、発言に多く聞かれるようになりました。さぞかし、来年の選挙までは、地方は期待できるものと思われます。

 それにしても閣内にいるとき、どうしてもっと大きな声で言わなかったのか、政治家としての姿勢に大きな疑問を持つものであります。

 次に、バイオマスの利活用についてであります。

 私たち人間は、自然と共生していることは、言うまでもないことであります。

 自然に愛されるように努力しなければなりません。「もったいない」は、日本が世界に誇れる言葉の1つであり、現在運動が展開されています。

 アメリカにおいては、ロハス(LOHAS)、ライフスタイルス・オブ.ヘルス・アンド・ステラビリティーといった、健康と持続可能な社会生活を心がけるライフスタイルが浸透しています。大量生産、大量消費のもと、使い捨て文化を謳歌してきたアメリカでは、今やそのロハス人口は成人人口の3割、市場規模は30兆円とも言われています。我が国においてもこうしたライフスタイルが定着してくると思われます。

 しかし、その前提に循環型社会の確立、特に、資源の循環を図らなければなりません。

 原油の高騰により、砂糖きびからのエタノール精製が進んでいるように、我が県として、特に資源循環を目指したバイオマスの利活用を積極的に展開すべきと思いますが、県の考えをお尋ねいたします。

 次に、尾瀬地域の単独国立公園化についてであります。

 申すまでもなく、尾瀬は、美しい景観と学術的にも重要な生態系を有する我が国最大級の高層湿原であり、昨年にはラムサール条約に基づく重要な湿地として登録され、国際的にも周知されたところであります。また、車道の建設阻止運動やごみ持ち帰り運動などの先駆的な取り組みは、日本の自然保護の原点とも言われております。

 この尾瀬を、日光国立公園から分離独立し単独の国立公園とすべく、3県知事による国への要望を初めとして、檜枝岐村や片品村などの地元関係者及び3県の衆参両院国会議員、県議会議員により設立された「尾瀬国立公園」実現期成同盟会による要望活動を行ってきたところでありますが、去る8月に開催された尾瀬サミット2006において、環境省より来年度の単独国立公園化の実現の見通しが示されたことは、まことに喜ばしい限りであります。

 これを受け、県においては、21世紀にふさわしい国立公園の保護と賢明な利用のあり方を検討する、部局横断の検討会を設置したと聞いておりますが、沼山峠から歩いて20分で尾瀬沼のすばらしい景観を見ることができるというメリットを生かしながら、自然の美しさを全国に発信できるような魅力ある施策を強力に推進していく必要があると考えております。

 そこで、尾瀬国立公園の実現を契機として、その保護と利用について、県は、どのように取り組んでいくのかお尋ねいたします。

 次に、児童虐待の再発防止対策についてであります。

 今回、泉崎村で、児童虐待死という痛ましい事件が起きてしまいました。まことに残念なことであり、亡くなられたお子様の御冥福を心よりお祈り申し上げます。

 今回の事件から強く感じるのは、児童相談所の職員の専門性の問題、関係機関との連携強化、児童虐待防止ネットワークの組織化の必要性です。

 相手方の親との信頼関係に基づく受容的な対応と、時には親と対立しても子供を守るという介入的対応のいわば相反する児童相談所の業務が、この事件の節目節目で適切に行われたかという疑問であります。深刻な虐待事例に迅速かつ的確に対応するためにも、また、市町村の虐待防止ネットワークの中心機関として、関係機関と連携し、児童虐待の未然防止、早期発見、早期対応を進めるためにも児童相談所の職員の専門性の向上は急務と考えます。

 そこで、県は、今回の事件を受け、児童虐待の再発防止に向けどのように取り組んでいくのか考えをお尋ねいたします。

 次に、認定こども園制度についてであります。

 急激な少子化と家庭や地域を取り巻く環境の変化には憂慮しておりますが、本来、子供を育てることは、人生の中で極めて人間的な営みであり、子育ての負担感から希望するだけの子供を持つことができないという現状は変えていかなければなりません。

 本年6月に創設された認定こども園制度は、多様化してきた就学前の子供の教育・保育需要に対応し、さまざまな子育て家庭の負担感を軽減させることにつながるものであり、その円滑な実施に向け大いに期待しているところであります。

 法律では、幼稚園と保育所の基準に特例を設け、地域の実情に応じて県で認定基準を定めることとされており、認定基準が、利用者である子供、保護者はもとより幼稚園や保育所で働く職員の保育技術や働く条件などに大きな影響を与えることとなるため、関係者が参画する中で認定基準を検討すべきと考えます。

 そこで、県は認定こども園制度の円滑な実施のため、認定基準の策定を含めどのように取り組んでいくのかお尋ねいたします。

 次に、障がい者福祉についてであります。

 今年4月、障がい者の自立と社会参加のさらなる進展を目指して、障害者自立支援法が施行され、支援費制度が導入されたばかりの障がい者福祉は、再び大きな転換期を迎えております。

 今回の制度改正において特に危倶されるのは、サービス費用の原則1割負担や、食費、光熱水費などの実費負担が障がい者の経済的な重荷となり、その生活に直接大きな影響をもたらすのではないかという点であります。

 そのようなさまざまな不安も渦巻く中、いよいよこの10月からは、障害者自立支援法が全面的に施行されるのであります。

 そこでまず、県は、障害者自立支援法の施行に伴うサービス利用への影響をどのように把握し、障がい者の支援に今後どう取り組んでいくのかお尋ねいたします。

 また、障がい者の自立と社会参加の促進のためには、施設入所中心から地域生活への移行という、いわゆる障がい者の地域生活移行の流れをより確実なものにしていくことが大切であります。

 それを支える基盤として、更生施設や授産施設などの法定施設が担う役割が重要なのはもちろんでありますが、より地域への密着度が高い日中活動の場として、小規模作業所が果たす役割もそれらに負けないほど大きなものと思っております。

 残念ながら、今年度当初予算では、そうした小規模作業所の運営費に関する補助の一部が削減され、そのことが大きな反響を呼び、さきの6月定例会でも議論の的となったところであります。

 そうした経過も踏まえ、県では、このたび9月補正予算を待たずに既存の予算の中で緊急な措置を講じられ、また、今後の支援のあり方についても引き続き検討されるとのことであります。

 緊急措置として速やかな対応を図られた県の姿勢は大いに評価できるものでありますが、今後県は、小規模作業所に対してどのような支援を行っていく考えなのかお尋ねいたします。

 また、障がい者の自立と社会参加の促進のためには、そのニーズに応じた情報提供機能の強化も不可欠であろうと考えております。

 平成16年9月に策定された県の「第2次障がい者計画」においても、障がい特性に応じた情報の提供を図るために、聴覚障がい者情報提供施設の整備が目標とされております。

 例えば、こうした情報提供施設の整備に当たっては、空き店舗等を有効に活用することなども一方策ではないかと思うのであります。

 そこで、聴覚障がい者情報提供施設の整備に向けた取り組みの現状と今後の対応についてお尋ねいたします。

 また、障がい者が真に自立するためには、働くことが可能で働くことを希望する方の就労を実現する必要があり、このことはノーマライゼーションの見地からも極めて重要であります。

 しかしながら、実際に障がい者の方がそれぞれの希望と能力に応じて働くことができるようにするためには、就労に関するきめ細かな支援を行っていくことが必要と考えるものであります。

 そこで、最近における本県の就労している障がい者数の推移と、障がい者の就労支援に関する県の取り組み状況についてお尋ねいたします。

 次に、医師不足の解消に向けた対策についてであります。

 医師不足は、本県だけではなく全国的な問題であり、県民の命に直接かかわる問題だけに大変憂慮しているところであります。地元のことではありますが、県立南会津病院においては、10月1日より整形外科の外来診療が週2日休診となるなど、さらに医療体制が後退するといったように、医師不足は大変深刻な状況にあります。

 そこで、県として医師の総数がふえない中で、県は、医師不足を解消するためにどのように取り組んでいくのかお尋ねいたします。

 また、医師不足は診療科間に偏在があり、小児科、産婦人科、麻酔科などにおいては深刻な状況にあります。その中でも小児科、産婦人科においては、女性医師の占める割合が他の診療科と比べて高く、特に、子育ての世代に当たる20代、30代ほど高い状況にあります。私は、医師不足の解消には、出産後の女性医師の職場復帰の支援など女性医師の確保が重要であると考えます。

 そこで、女性医師の確保に向けた取り組みについて、県の考えをお尋ねいたします。

 ところで、福島県立医科大学の定員増につきましては、長年の要望活動が実を結び、8月31日に公表された国の新医師確保総合対策において暫定的な調整とはいえども定員増の道が開かれましたことは、大きな前進であると考えます。しかし、国の対策の中には、実際に定員増実現のために幾つかの条件がつけられており、それらに適合しなければならないと聞いております。

 そこで、県立医科大学医学部の定員増に係る今後の対応について、お尋ねいたします。

 また、定員増にも関連いたしますが、県立医科大学生の卒業後の県内定着に向けての取り組みとして修学資金貸与があります。現在、本県ではへき地医療医師確保修学資金と県立病院医師修学資金の2つの制度が運用されており、県立医大生の県内定着を実効性あるものにしていくためには、修学資金の拡充が必要ではないかと考えております。

 そこで、県立医科大学生への修学資金の拡充について、お尋ねいたします。

 次に、食育についてであります。

 21世紀の我が国の発展を担う子供たちが、健全な心と身体を培うためには、知育、徳育、体育と並んで食育が重要であります。

 今般食育基本法が制定されましたが、地方には先祖代々伝わってきた伝統的食生活が根づいており、古来から、その土地に行ったらその土地の食生活に学ぶという「身土不二」の教えを守ることが大切であると言われております。本県は、緑と水に恵まれた豊かな自然環境を有しており、さらに、地域の多彩で豊かな食材や地域の風土や伝統に根差した生活や食文化など、次代に継承すべきものが数多くあると考えます。また一方、食を取り巻くさまざまな問題にどう取り組んでいくかについても重要な課題であると考えます。そこで、本県における食育を、今後どのように進めていく考えなのかお尋ねいたします。

 次に、農業の振興についてであります。

 本県の農業や農村の現状を見ますと、これまで農業の中心を担ってきた昭和1けた生まれの方々の大半がリタイアする時期に差しかかり、地域の基幹産業である農業と集落の維持に大きな懸念を持っているところであります。

 また、農業経営について見ても、米の価格は低下傾向にあり、青果物なども輸入農産物の増加に伴い国内価格が低迷し、厳しい状況が続いております。

 さらに、残留農薬の問題などにより食の安全性に対する消費者の関心が高まるなど、早急に対応しなければならないことも数多く生じているところであります。

 このような状況の中、県は、食・農・環境の再生に向けて新たな挑戦をしていくため、今般策定したふくしま食・農再生戦略を、どのように実現していくのかお尋ねいたします。

 次に、食品衛生法の改正に基づく残留農薬の新たな制度、いわゆるポジティブリスト制度が施行され約4カ月が経過したわけでありますが、この間、国内外の幾つかの農産物において、残留農薬基準値を超過した事例があることや、その影響で外国産農産物の輸入量が減少していることなどが、新聞等で報道されております。

 県においては、農業者等を対象として、関係団体と連携しながら農薬の適正使用の指導等を実施していると聞いておりますが、私は、農業者以外の方が農耕地以外の場所において農薬を使用する場合についても、指導等を行う必要があると考えます。

 そこで、県は、ポジティブリスト制度の導入に伴い、農業者を初めとする農薬使用者に対してどのように指導等を行っているのか、お尋ねいたします。

 次に、新規就農者の支援についてであります。

 国においては、平成19年度から始まる品目横断的経営安定対策に代表されるように、一定の規模要件を満たす大規模経営体を地域の担い手として位置づけ、これら担い手に施策を集中させています。こうした厳しい環境の中でも、サラリーマンをやめて新規参入者として就農し、年収300万円でも生きがいを持って農業に取り組んでおられる方や、南会津町では県外から奥様と2人で就農し、南郷トマトを立派につくって、新規就農部門で福島県農業賞を受賞された方もおられます。私はこうした小規模な農業者にも十分な支援が必要であると考えます。

 本県は、優良農地が多く、指導農業士等の支援体制も整っており、新規就農の条件はそろっていますが、見知らぬ土地で就農するには不安もあり、十分な県の支援が必要であると考えます。

 そこで、県がこれまで新規就農者に対して取り組んできた支援の成果と今後の支援策についてお尋ねいたします。

 次に、会津学鳳中学校の生徒受け入れについてであります。

 平成19年4月に、会津若松市に開校予定の会津学鳳中高一貫教育校は、本県初の公立の併設型中高一貫教育校として、6年間を見通した教育課程を編成するなど、その特色ある教育に、地元会津はもとより県内各地より注目と期待を集めております。

 しかしながら、弗素による汚染土壌対策等のために建築工事が当初予定よりかなりおくれ、新校舎等の完成が平成19年夏ごろとなる見込みであり、県立中学校は現会津学鳳高等学校内に開校せざるを得ない状況にあると聞いております。

 このような状況の中で、平成19年4月から新入学生を迎えるわけでありますが、高校生については、特段の支障はないと思いますが、中学生については、中高一貫教育の大切なスタートの時期であり、1期生となる中学生の教育活動の展開に支障がないように対策を講ずる必要があるものと考えております。

 そこで、新たに開校する会津学鳳中学校(仮称)の授業等を支障なく行っていくための対策についてお尋ねいたします。

 次に、警察行政についてであります。

 地下鉄サリン事件など、我が国犯罪史上例のない、重大かつ凶悪な犯罪を犯したオウム真理教松本智津夫被告の死刑が先日ようやく確定いたしました。

 事件の首謀者であり、凶悪な加害者であるはずの被告の人権が過大に保護され、また、弁護団の裁判引き延ばしなどによって、刑の確定までに10年以上もの長い時間が経過し、この間、被害者や被害者の遺族の方々は、本当に辛く苦しい思いをされてきたのであります。

 この事件では、たまたま犯行現場に居合わせたというだけで、何のかかわりもない市民が犠牲になっており、国民のだれしもが被害者になる可能性があったことを私たちは改めて思い起こす必要があるものと思います。

 犯罪被害者の支援につきましては、平成16年になってようやく犯罪被害者等基本法が成立し、被害者の置かれている厳しい現実への理解が深まるとともに、その支援を求める機運が高まりつつあります。全国では、既に40の都道府県において、42の被害者支援団体が設立され、被害者のニーズにこたえたさまざまな活動が展開されております。

 本県においても、来年5月の設立に向けて準備が進められているようでありますが、県警察では、犯罪被害者支援団体の設立に向けてどのような取り組みを進めているのか、また、団体の活動について、どのような支援を行っていく考えなのかお尋ねいたします。

 先月25日、福岡県で飲酒運転の乗用車に追突された車が橋から海中に転落し、幼児3人の命が失われるという大変悲惨な事故が発生しました。何の落ち度もなく、幼い命と幸せな暮らしを一瞬にして失った遺族の無念さは限りもなく、殺人に匹敵する凶悪な犯罪であります。

 本県におきましても、本年5月には、飲酒運転をした医師が歩行者をひき逃げ死亡させるという事件が発生しており、人命を救助すべき医師によるこの事件は大きな波紋を広げ、改めて、飲酒運転に対する社会全体の認識の甘さと危機意識の低下を痛感しているところであります。

 県は、職員の飲酒運転に対して、厳罰化の方針を明確にしたところでありますが、何より重要なことは、運転者に対して、飲酒運転は犯罪行為であることを再認識させるとともに、運転者には1滴の酒も出さないという社会共通の認識を持つことであり、警察による指導取り締まりや広報啓発活動を徹底する必要があると考えております。

 そこで、本県における飲酒運転の現状と県警察の飲酒運転撲滅に向けた取り組みについてお尋ねいたします。

 以上で、質問を終わります。(拍手)



○議長(渡辺敬夫君) 執行部の答弁を求めます。

    (知事職務代理者川手 晃君登壇)



◎知事職務代理者(川手晃君) 渡部議員の御質問にお答えします。

 尾瀬国立公園の実現につきましては、本県を代表する自然の宝庫である尾瀬を、改めて国内外に発信する絶好の機会ととらえ、21世紀にふさわしい適正な保護と、賢明な利用が調和した国立公園としていくことが、極めて重要であると考えております。

 このため、自然との共生や、ユニバーサルデザインの推進などの基本的な視点のもと、将来を担う子供たちを初め、だれもが尾瀬の豊かな自然を体験しながら、自然保護の重要性を学ぶことができ、さらには、長期滞在が可能となるシステムの構築など、尾瀬の有する多面的な魅力を十分に生かすことのできる仕組みについて、現在、部局横断的に検討を進めているところであります。

 今後とも、関係機関.団体や地元住民との連携を一層密にしながら、我が国の国立公園の先駆的なモデルとなるよう取り組んでまいる考えであります。

 その他の御質問につきましては、関係部長から答弁いたさせますので、御了承願います。

    (総務部長野地陽一君登壇)



◎総務部長(野地陽一君) お答えいたします。

 道州制につきましては、一律的な枠組みを前提とした議論が行われていることに対し、地方がみずからの責任と判断により地域のあり方を決定するという、住民主役の真の地方分権改革とは一致するものではないとこれまでも主張してまいりました。

 また、7月に開催された全国知事会議においては、時期尚早として、道州制に対する意見集約が見送られたところであります。

 こうした中で、安倍総理は政権構想に道州制ビジョンの策定により地方分権を推進する旨を盛り込んでおりますことから、県といたしましては、今後とも国の動向を注視してまいります。

 次に、県立医科大学医学部の定員増につきましては、国が示した増員を認めるための条件の中には、地方の創意工夫を生かす地方分権の趣旨からすると過剰な関与と思われるものもあることから、今後は、これらの改善を含めて国との協議を進め、増員の実現に向けて積極的に取り組んでまいる考えであります。

 次に、修学資金につきましては、県立医科大学卒業生の県内定着の促進に結びつく、より実効ある制度となるよう、貸与する学生の数や金額、卒業後に義務づける勤務箇所.年限等について検討してまいりたいと考えております。

    (企画調整部長内堀雅雄君登壇)



◎企画調整部長(内堀雅雄君) お答えいたします。

 バイオマスの利活用につきましては、生ごみのたい肥化に関して、地域循環システムの実証モデルの構築や市町村に対する財政支援を図るほか、ペレットストーブの導入補助や、より小型で低価格な製品開発を行うとともに、県の公用車や農業用機械におけるバイオディーゼル燃料の活用を進めているところであります。

 今後とも、県内外の優良事例や支援制度の紹介等を積極的に行うとともに、NPO、事業者、市町村等との連携を十分図りながら、バイオマスの総合的な利活用に取り組んでまいる考えであります。

    (保健福祉部長村瀬久子君登壇)



◎保健福祉部長(村瀬久子君) お答えいたします。

 児童虐待の再発防止対策につきましては、児童虐待死亡事例検証委員会におけるこれまでの議論の中で、虐待の深刻度や状況の変化に応じて適切に対応する仕組みづくりや関係機関によるケース検討会の運営のあり方、さらには、児童相談所の組織体制や職員の養成システムなどについてさまざまな問題点が指摘されております。

 県といたしましては、今後、内部検証や来月末にまとめられる検証委員会の報告を踏まえ、児童虐待の防止対策の充実強化に向けて、実効性のある具体的な取り組みを行ってまいりたいと考えております。

 次に、認定こども園制度につきましては、職員配置や施設設備等に関する地域の実情に応じた県の認定基準について、現在、県の考え方を示し、市町村や幼稚園、保育所等の関係機関.団体から個別に意見を聴取しているほか、パブリックコメントを実施し、広く県民からの御意見を募集しているところであります。

 今後は、それらの意見を踏まえながら、法律に基づく認定基準条例案を作成することとしております。

 次に、障害者自立支援法の影響につきましては、7月末における身体障害者及び知的障害者入所施設等の利用者2,938人のうち、退所したのは0.5%、14人となっております。

 また、同じく通所施設や居宅介護サービス等の利用者4,016人のうち、利用を中止したのは1.9%、77人となっております。

 県といたしましては、引き続き、影響を把握するとともに、利用者の声もよく聞きながら、障がい者の立場に立った適切な制度となるよう国に対して働きかけてまいりたいと考えております。

 次に、小規模作業所の支援につきましては、今般の障害者自立支援法の施行により、地域活動支援センターを初めとする新たな法定施設への移行の道も広がりましたことから、今後は、小規模作業所の意思を尊重しながら新しい施設への移行を支援していくとともに、移行しない作業所に対しては、その運営や支援のあり方についてこれまで聴取してきた関係団体等の意見を踏まえ、市町村とも協議しながら引き続き検討してまいります。

 次に、聴覚障がい者情報提供施設につきましては、聴覚障がい者の福祉の向上と社会参加を促進するため、情報提供機能やコミュニケーション支援等の充実が求められているところであります。

 このため、県といたしましては、現在、聴覚障がい者団体との意見交換を継続して行いながら、情報提供のあり方について調査研究をしているところであります。今後は、聴覚障がい者団体を初めとする関係者との協議の場を拡充しながら引き続き検討してまいります。

 次に、医師確保につきましては、僻地医療の確保のため、県のホームページや医療情報誌を通しての医師募集、医学部の学生に対する修学資金の貸与や、代診医の派遣等を行っております。

 さらに、研修医確保のため、県内16の臨床研修病院による合同ガイダンスを開催するとともに、ことし4月からは、本県独自の当面の対策として、公的病院を対象に、県立医科大学から医師である教員を非常勤として派遣しているところであります。

 今後とも、県立医科大学や地元医師会等の協力を得ながら、医療機関の機能連携と機能分化による効率的な医療資源の活用などにより、僻地を初めとする県全体の医師の確保に努めてまいりたいと考えております。

 次に、女性医師の確保につきましては、女性医師や関係者などで構成する女性医師に関する懇談会を開催し、女性医師の就業環境の現状や課題等について意見を伺ったところであり、その中では、子育て期に配慮された働き方や勤務実態に対応した保育サービスの必要性等についての意見が出されたところであります。

 今後は、懇談会の意見等を踏まえ、子育て期の就業環境の改善策や保育サービスのあり方など女性医師の働きやすい環境づくりについて検討してまいりたいと考えております。

 次に、食育につきましては、生涯にわたり健全な食生活を実践できるようにするとともに、食を通し人や自然に感謝する心を育てることが重要なことから、現在、食育推進庁内連絡会議を設置し、部局間の緊密な連携のもとに課題の抽出や今後の施策の方向性について検討を進めております。

 さらに、有識者や関係者等で構成する食育推進懇談会の設置や、パブリックコメントの実施などを通し県民の意見を伺った上で、本県の特性を生かした食育推進計画を今年度末を目途に策定し、食育の推進に一層取り組んでまいりたいと考えております。

    (商工労働部長鈴木雄次君登壇)



◎商工労働部長(鈴木雄次君) お答えをいたします。

 就労している障がい者数の推移につきましては、平成15年度が5,294人、16年度が5,342人、17年度が5,498人と年々増加しております。

 また、障がい者の就労支援につきましては、県障がい者就業サポートセンターにおいて、ハローワークや保健福祉関係機関等との連携を図りながら、きめ細かな就職相談や就労基礎訓練、職場実習等を実施しているところであります。

 さらに、障がい者の雇用促進のため、企業に対する雇用の勧奨、街頭キャンペーン、雇用推進企業に対する物品調達優遇制度や雇用優良企業の表彰等を実施しているところであり、引き続き障がい者の就労支援に努めてまいる考えであります。

    (農林水産部長松本友作君登壇)



◎農林水産部長(松本友作君) お答えいたします。

 ふくしま食・農再生戦略につきましては、安全・安心に対する消費者の関心の高まりや農産物流通の多様化などの状況の変化に的確に対応するとともに、関係機関.団体と連携し、「みんなで創る農業・農村3A運動」を一層推し進めるため策定したところであります。

 この戦略に基づき、食と農と環境を一体のものとして将来にわたって持続的に発展する本県農業の実現を目指して、環境と共生する農業の推進や消費者と農業者、食品産業等の関係事業者との連携を図る食・農・環境ネットワークの構築とそれを支援するサポート体制の確立に向けた取り組みなど本県独自の施策を講じてまいる考えであります。

 次に、ポジティブリスト制度への対応につきましては、農業者に対しては、農薬飛散防止対策が確実に実施され、農薬使用基準等が遵守されるよう、農協等関係団体と連携を図りながら、啓発用リーフレットを配布するとともに、集落座談会、現地指導会などあらゆる機会をとらえて指導してまいりました。

 また、農業者以外の農薬使用者に対しては、市町村に広報誌等による周知について協力を要請するとともに、農薬販売店に対しては、病害虫防除所等による立入検査や研修会の開催などを通じて農薬購入者に注意喚起を行うよう求めてきており、今後も徹底した指導を実施してまいる考えであります。

 次に、新規就農者に対する支援につきましては、県青年農業者等育成センターが窓口となり就農関連情報の提供を行うとともに、農業を始めるに当たっての基礎知識や技術等を習得するための各種研修を実施してきており、平成13年5月からの5年間で690名が新規就農し、うち44名が県外からの就農となっております。

 今後とも、市町村就農サポーターや本年4月に東京都に開設したふくしまふるさと暮らし情報センターとも連携を図りながら、Uターンや新規参入などの就農形態に対応した資金の貸し付けや技術習得の支援、遊休資源情報の提供などについて充実してまいる考えであります。

    (土木部長蛭田公雄君登壇)



◎土木部長(蛭田公雄君) お答えいたします。

 県発注工事の受注者選定につきましては、昨年、公共工事の品質確保の促進に関する法律が施行され、これまでの価格のみの競争から価格と品質がともにすぐれた公共調達を目指すこととされたところであります。

 県といたしましても、価格に加え、企業の技術力を初め災害時の協力、障がい者の雇用、地域社会に対する貢献度等の要素を含めて総合的に評価し、さらには、学識経験者から成る総合評価委員の意見を聞いて受注者を決定する総合評価方式を8月から試行しており、現在、対象工事を選定し入札手続を進めているところであります。

 本方式は、談合抑止効果も期待できることから、今回、県発注工事に関する談合問題をめぐり重大な事態にあることを踏まえ、試行結果を検証し本格導入に向けて取り組んでまいる考えであります。

 次に、工事請負契約約款に定める賠償金につきましては、損害賠償の予約であるとともに経済的ペナルティーでもあることから、談合等の抑止策の1つとなっており、県といたしましては、独占禁止法が厳罰化の方向に改正されたことなどを踏まえ、賠償額の引き上げについては、抑止策としての効果を見きわめながら検討してまいりたいと考えております。

    (教育長富田孝志君登壇)



◎教育長(富田孝志君) お答えいたします。

 会津学鳳中学校(仮称)の授業等につきましては、新校舎が完成するまでの間、現会津学鳳高等学校の校舎を改修して教室や保健室、職員室などを確保し、会津大学との連携による語学、情報、多文化理解教育や選択授業における少人数指導など特色ある教育活動を支障なく行ってまいる考えであります。

    (警察本部長綿貫 茂君登壇)



◎警察本部長(綿貫茂君) お答えいたします。

 犯罪被害者支援団体の設立につきましては、本年8月に有識者による被害者支援団体設立準備委員会を設置し、設立に向けた準備作業を推進しているところであります。

 この被害者支援団体は、ボランティア相談員による電話相談や公判への付き添い、精神的被害を軽減するためのカウンセリングなど被害者の方々のさまざまなニーズにこたえ、きめ細かく、かつ、継続的な支援活動を推進していくことを目的としており、その果たす役割は極めて大きなものがあります。

 今後、県当局を初め関係機関と協議を進めながら、団体の早期設立に向け、財政的基盤の確保やボランティア相談員の育成など具体的な取り組みを進めるとともに、団体の設立後におきましても、相談員研修への協力や被害者等の支援に必要とされる情報提供、広報啓発活動など、積極的に支援を行ってまいりたいと考えております。

 次に、飲酒運転の現状につきましては、その根絶を県警察の活動重点の1つとして、各種対策を強化してきた結果、飲酒運転による事故は減少傾向で推移しており、本年8月末現在では、発生が130件で、前年同期比で31件減少し、亡くなられた方についても1名減少の6名となっております。

 しかしながら、本年発生したひき逃げ事件の逃走理由を見ますと、飲酒運転が最も多く全体の約2割を占めておりますほか、今般、11日間にわたり実施した取り締まり強化期間中の飲酒運転の検挙が139人に上るなど、依然として飲酒運転は後を絶たない状況にあります。

 このため、今後とも飲酒運転の取り締まりを強化するとともに、危険運転致死傷罪の積極的な適用や酒類提供者、同乗者等の責任の追及など必要な捜査を徹底するほか、関係機関.団体等と連携しながら、酒類を提供する飲食店への協力要請など飲酒運転根絶に向けた取り組みを強化してまいりたいと考えております。



○議長(渡辺敬夫君) これをもって、渡部勝博君の質問を終わります。

 通告により発言を許します。43番橋本克也君。(拍手)

    (43番橋本克也君登壇)



◆43番(橋本克也君) 自由民主党の橋本克也であります。

 質問に先立ち、一言申し上げます。

 一昨日、佐藤栄佐久知事が、県発注工事の談合事件で実弟の逮捕による道義的責任をとって辞意を表明されました。私たち自由民主党は、この決断を厳粛に受けとめるとともに、混乱した現状に当たり、長きにわたり佐藤県政を支えてきた政党として、県民の皆様に深くおわび申し上げます。

 しかし、県政にとって一刻の停滞も許されず、開会中の今定例会の県民生活に直結する案件の審議も含め、県政への信頼回復に万全を尽くす決意であります。

 さて、私は、これまで質問の機会に1つのテーマを掲げてさまざまな角度から県政各般にわたる質問をすることを常としてまいりました。今回の代表質問においても同様のスタイルで臨みたいと思います。

 今回のテーマは、「危機管理及び現在福島県が直面しているさまざまな危機について」であります。

 このたびの県発注事業の談合事件を初めとする一連の問題は、県政に暗い影を落とし、県民の不信を招く事態となってしまいました。

 昨日の知事の辞職により知事に対する質問はなくなりましたが、これまで佐藤県政の与党を自任し、党員及び多くの県民の皆様に対し、広くその支持を訴えてきた重い責任を自覚し、質問の最後にこのたびの一連の問題についての自由民主党の考え方を県民の皆様に説明する責任を果たしたいと思います。

 まず、一般的に危機管理とは、第一に時と場所を選ばずに発生する緊急事態を予知・予防すること。第二に、緊急事態が発生した後には、すばやく対応して被害を最小限にとどめることであります。

 そして、さらに重要なのが、危機管理に関する知識と意識の浸透を図ることであります。知識は経験や資料によって身に着けることができますが、意識の方は時間とともに劣化していくものであります。また、知識は同じレベルを共有することができますが、意識は個人の認識の違い、危機の感じ方により差があり、共有するには努力が必要であります。したがって、危機管理で大切なのは、その知識よりもむしろ危機に関する意識であります。

 また、危機管理には2つの側面があり、1つは、危機を発生させないという立場から取り組む未然防止のための危機管理、もう1つは、不幸にして発生した場合の発生時対応の危機管理であります。

 さらに、危機管理とは、失敗に学ぶことであり、他者の失敗をみずからの危機ととらえ、みずからの中に同様の意識を持って対処できるかどうかということであります。

 かつて本県の佐藤知事とともに闘う知事会として国と対峙してきた梶原前知事の岐阜県における公費不正支出問題が報じられたとき、なぜ今までという思いがいたしました。数年前、既に本県を初めとする他県において大きな問題となったにもかかわらず、なぜ危機管理が機能しなかったのか。なぜ対岸の火事をみずからの危機としてとらえることができなかったのか、大変残念な思いがいたしました。

 また、本県は、首都機能移転において、東京一極集中となっている現状を国家の危機管理上の問題として指摘してまいりましたが、みずからの県庁舎が、皮肉なことに耐震性に問題を抱えていることが判明したとき、苦々しい思いをしたのは私だけではないと思います。

 さらに、本県は、これまで原子力発電所の問題で、東京電力や国に対し、危機管理についてさまざまな指摘をしてきていることを考えれば、福島県として改めてみずからの危機管理の徹底を図らなければならないと痛感しております。

 近年、国内外を問わず、自然災害は今までにないほどの猛威を振るい、多くの犠牲者が出ております。また、自動ドアやエレベーター、プールなど、これまでは安全であると信じられていたものが原因となる事故が多発しており、私たちは常に危機に直面しながら生活していると言っても過言ではありません。

 さらに、昨今の不安定な国際情勢や複雑化する社会経済情勢の変化などに伴い、県民生活や県行政を取り巻く環境が大きく変化している中で、地方自治体においても、これまでには想定し得なかった危機への対応が求められております。

 こうした状況から、これまで危機管理と言えば、主に災害対策や大規模事故対応を中心に論じられてきましたが、これからは子供の安全やいのち.人権にかかわる問題、さらには情報管理の問題など、日常生活の中で日々新たに発生する脅威も含めた幅広い危機事案への対応を視野に入れた対策が必要であると考えております。

 そこで、県は、危機管理についてどのような考えのもとに取り組んでいるのか、お尋ねいたします。

 次に、危機管理においては、危機発生時の被害を最小限に食いとめるため、状況に応じた柔軟な対応ができるような体制を整備することが重要でありますが、それに劣らず大切なのが、実際に危機管理業務に当たる職員の心構えや能力ではないかと思っております。

 行政はもともと危機に対して脆弱であると言われております。なぜなら継続性、安定性を求めて法律や手続が重視され、文書主義、先例主義、画一性や形式が優先されるからであります。

 行政において危機に直面した場合、必ず体制や組織の強化が課題となりますが、それらは必要条件ではあっても十分条件ではありません。

 そこで大切なのが、常日ごろからの危機意識の醸成であり、現場の危機感を組織の上層部まで共有し、また、トップの危機感を組織内部の全員で共有することであると思っております。

 このため、どのような危機にも迅速かつ的確に対応できるよう、職員1人1人が常に危機意識を持って日常業務に当たる心構えを身につけ、緊急事態に直面した際の危機管理能力を向上させることが極めて重要であります。

 そこで、県は、職員の危機管理能力をどのように醸成し、危機管理能力の向上を図っていくのか、お尋ねいたします。

 次に、県の入札・契約制度についてであります。

 このたびの県の発注工事の談合事件は、談合に関与したとされる実弟の逮捕により知事が辞職するというまさに福島県の危機となってしまいました。その中で、県発注の公共工事について地産地消方式の発注が談合の温床となったのではないかとの指摘や地産地消のあり方を見直すべきとの声があります。

 これまで私たちは、政策課題として地産地消をとらえ、推進を図ってまいりました。ここで改めて申し上げておかなければならないことは、地産地消の理念と談合事件は、全く次元の違う話であるということであります。

 入札・契約制度については、より透明性、競争性を高めるため、当然見直しは必要でありますが、地域経済循環の活性化を図る上で県内事業者の育成と活用も重要な県政の課題であり、透明性、競争性と地産地消の両立が図られるような制度が必要と考えます。

 こうしたことを踏まえ、入札・契約制度について、県は今後どのように見直しに取り組んでいくのかお尋ねいたします。

 次に、県及び市町村の財政状況についてであります。

 我が国の景気は緩やかな回復を続けているものの、地方財政は依然として厳しい状況にあります。まさに財政の危機だと言えます。

 そのような中、県及び市町村はそれぞれ独立した経営体として行財政運営を行っているという意味において、常日ごろからその財政状況を適時適切に把握、評価するとともに、将来起こり得る状況を的確に予測し、危機を未然に防ぐ手だてを講じておくことが求められます。私は、これこそ地方自治体における最も重要な危機管理の基礎であると認識しております。

 一方、国は地方分権の推進という一連の流れに沿って、本年4月より地方債の発行を原則として自由化し、協議制へと移行することとなりました。また、財政状況の悪い自治体は許可制に残るわけでありますが、この財政状況のよしあしを判断する新たな財政指標として、実質公債費比率が導入されました。

 この指標は、地方自治体の標準財政規模に対する地方債の元利償還費などの水準をはかる指標であり、将来の財政危機を防ぐために実質公債費比率が18%以上の自治体には引き続き許可が必要であり、まさに自己決定・自己責任の原則が一層強く求められてきたわけであります。

 さて、先ごろ本県の実質公債費比率は12.6%と公表されたわけでありますが、県はこれをどのように評価し、みずからの財政状況をどのようにとらえているのか、お尋ねいたします。

 また、県内市町村にあっては、実質公債費比率18%以上の団体が18ありますが、これら比率の高い市町村の財政運営について、どのように助言を行っていくのか、お尋ねいたします。

 次に、情報の電子化に伴う危機管理についてであります。

 現在、県は電子県庁の実現による県民サービスの向上と、開かれた県政の推進を県の情報化計画であるイグドラシルプランの理念の1つに掲げ、うつくしま世界樹の運用や情報システムの整備を図るなど、県の情報化は着実に進展していると考えております。

 一方、こうした社会基盤としての情報化の推進とは裏腹に、ウィニーによる情報漏えい問題、インターネット関連の詐欺事件、迷惑メールや大規模なシステムダウンによる社会的影響など、情報システムに関するさまざまな問題を抱えていることも事実であります。

 電子化された情報は、処理や取り扱いが便利であるなどの利点がある反面、一度出されてしまった情報は、広範囲かつ大量に拡散するため、その回収が不可能になるなど、取り返しのつかない事態に発展することも考えられ、しっかりとした危機管理対応が必要であります。

 そこで、県は情報システムの危機管理について、今後どのように対応していくのかお尋ねいたします。

 次に、福島空港の利活用促進についてであります。

 福島空港は平成5年3月の開港以来14年目を迎えており、先月末には累計利用者数800万人を達成したところでありますが、年間利用者数は、平成11年度75万7,000人をピークに減少傾向が続いております。

 今年度に入って、4月からの福岡便休止、9月からは好調だったソウル便が週3便に減便になり、さらには、名古屋便も11月から1日1便に減便され、本県の重要なインフラである福島空港にとって、開港以来、最も重大な危機に直面していると思われます。

 そこで、県は、福島空港の利活用促進についてどのように取り組んでいくのかお尋ねいたします。

 次に、県の災害対策についてであります。

 近年、国内においては、平成16年の新潟県中越地震、平成17年3月の福岡県西方沖地震、平成17年8月16日の宮城県沖地震など、相次いで大規模な地震が各地で発生しており、地震はいつどこで発生してもおかしくない状況にあります。

 また、昨年は平成18年豪雪と命名された豪雪により、本県を含め各地で住民生活が脅かされたところであります。

 さらに、風水害については、ことしの梅雨前線による長雨で全国各地に被害が発生し、先日の台風13号においても九州・中国地方を中心に大きな被害がもたらされました。

 これら自然災害に対しては、事前に備えておくことしかないわけでありますが、現実に起きているさまざまな実態をしっかりと生かしていくことが重要であります。

 そこで、こうした過去の災害を教訓として、県は今後防災体制をどのように充実させていくのかお尋ねいたします。

 次に、児童虐待への対応についてであります。

 初めに、今回、泉崎村で発生した児童虐待死という、まことに痛ましい事件によって亡くなられたお子様の御冥福を心からお祈り申し上げます。

 この事件については、去る8月7日に自民党県連の福祉環境部会を開催し、中央児童相談所長から状況を聴取し、さまざまな角度から議論いたしました。

 その中で、児童相談所の現組織体制や法的な対応力の限界、さらに、関係機関の連携が十分になされなかったことなどが大きな問題として指摘されたところであります。

 現実には、家庭内の問題に公的機関が関与することの難しさや職員の過重な負担などの課題が多いことも事実でありますが、児童虐待の対応について何よりも優先すべきことは、子供の安全確保であります。一瞬の判断の迷いやちゅうちょが生死を分けるとすれば、なおさらのことであります。

 今回の事件は、児童相談所が危機意識を持ち、もっと積極的に介入していれば幼い命は救えたと思えるケースであるだけに、まことに残念でなりません。

 本県の児童相談所が、加害者の長男の保護に関して協力を要請してきた県外の児童相談所と同様の危機意識が持てていたかどうか。また、直接の担当者と判断を下すべき立場にあった者との間に危機感は共有できていたのかどうか。まさに行政機関としての危機管理が機能していたかが問われているのだと思います。

 そこで、児童虐待事案に対応する上で、現場からトップまで危機感を共有することが重要と思いますが、県の考えをお尋ねいたします。

 また、児童虐待は極めて深刻な人権侵害であり、専門的かつ総合的な対策を実行できる体制整備が求められております。私は、今回の事件を踏まえ、県内の児童相談体制について改めて検討する必要があると考えております。

 そこで、児童相談体制の充実が必要と思いますが、県の考えをお尋ねいたします。

 次に、医師確保対策についてであります。

 本県の医師不足については、僻地の診療所のみならず都市部の病院でも深刻化してきており、危機的な状況に陥っております。

 県は、このような医師不足に対応するため、ことし4月より県立医科大学に医師である助手を新たに20名配置し、支援要請があった県内の公的病院へ派遣を行っております。

 しかしながら、依然として医師不足は深刻な状況にあり、県は、さらに県立医科大学へ助手13名を追加配置するための必要な経費を9月補正予算案に計上しております。

 しかし、県内の公的病院からは97名もの医師の派遣要望があり、今回の追加配置による医師の派遣を行ってもなお県内の医師不足は、残念ながら解消されません。

 私は、県立医科大学の助手をさらに増員し対応することが、現実的かつ実効性のある医師確保対策だと考えております。

 そこで、県は、このような医師不足に対して、今後どのように対応していくのかお尋ねいたします。

 次に、農業は、我が国の食料自給率の向上や安全・安心な食料の供給など、国民生活の安定に欠かすことのできないものであり、その振興を図っていくことは、食料安全保障や危機管理の面からも重要な課題であります。

 一方、農業をめぐる情勢は、担い手の減少や高齢化、さらには輸入農産物の拡大など厳しさを増しており、現在WTO農業交渉は中断されているものの、農業を含めた経済のグローバル化は確実に進行していくものと考えられ、今後の展望は極めて不透明な状況となっております。

 このような状況を受け、国では平成19年度から品目横断的経営安定対策などの新たな施策を展開し、国内農業の構造改革を進めようとしております。

 しかしながら、これらの施策は、米、麦などを対象としており、野菜や果樹等、多種多様な作物を栽培する本県農業にとって十分なものとは言いがたく、農業者等からは不安の声も上がっているところであります。

 このような中、県は、新たにふくしま食・農再生戦略を明らかにしたところでありますが、このふくしま食・農再生戦略に基づき、どのような考え方で本県農業の振興に取り組んでいくのかお尋ねいたします。

 次に、県立病院事業についてであります。

 県立病院事業については、平成16年度に地方公営企業法を全部適用するとともに、各病院ごとにその存在意義を根底から見直す抜本的な改革に着手し、昨年度には各病院について、存続、統合、移譲等の方向性を定めた上で、現在その実現に向けた取り組みが進められております。

 しかしながら、平成17年度の赤字が17億9,000万円になり、累積欠損金が200億円になろうとしており、県立病院事業の改革を進めている中にあってもなお経営が悪化している状況にあります。

 そこで、今後、県立病院事業の改革をどのように進めていく考えかお尋ねいたします。

 次に、私たちにとって、将来を託す人材を育てていくことは重要な危機管理対応であります。中でも教育は最も重要な課題の1つであり、平成18年3月の高等学校卒業者の国公立大学合格者数がこれまでで最高となるなど、本県におけるこれまでのさまざまな学力向上策は着実な成果を上げております。

 しかし、その一方で、いわゆる難関大学の合格者数が極めて少ないという状況もあります。

 このような中、県教育委員会では、本年度初めて県立高等学校に入学した生徒を対象に学力実態調査を実施されました。

 そこで、高等学校学力調査の結果を、本県の学力向上にどのように生かしていくのか、お尋ねいたします。

 次に、教職員の不祥事についてであります。

 去る8月31日には、現職の高校教諭が逮捕されるという極めてショッキングな事件が起こっており、今年度に入り既に4人の教職員が懲戒免職となっております。

 特に不祥事の内容が、生徒や教職員に対するセクハラ・わいせつ行為など、社会的に絶対許されない犯罪行為であり、児童・生徒や保護者の不信の念はもとより、県民全体が強い憤りを感じております。

 また、つい先日も飲酒運転に対し厳しい目が向けられている最中に、高校教諭が酒気帯び運転で検挙されていたことが発覚しました。

 私は、一部の教職員のこうした不祥事が、熱心に取り組んでいる大多数の教職員や学校に対する信頼を損ない、学校運営や、各種事業の執行にも影響があるのではないかと懸念しております。

 県教育委員会では、これまでさまざまな対策を講じてこられたわけですが、依然として犯罪行為となるような不祥事が後を絶たないという現実を踏まえると、私は、改めて厳罰化を含め再発防止対策を講ずるとともに、不祥事のたびに謝罪し、県民の厳しい視線を浴びる教育長自身の危機感を教職員1人1人に共有させることが重要であると考えます。

 そこで、教職員の不祥事の再発防止に向けて、今後どのように取り組む考えなのか、お尋ねいたします。

 また同様に、先ごろ県警察においても不祥事が発覚いたしました。

 川俣警察署において、交通の窓口業務を担当していた女性事務職員が、業務上保管していた収入証紙等の売上金の一部を横領するという事件が発生いたしました。

 このような不祥事案が発生することにより、治安という社会の危機管理を担う警察組織全体への信頼を大きく損なうことは、規範意識や治安維持にも影響を及ぼしかねないと思っております。

 私は、警察組織は、高いレベルでの信頼と引きかえに強力な執行権を与えられており、危機管理上のあらゆる場面での活躍が期待される組織でなければならないと思っております。

 そのためには、職員1人1人が常に危機意識を持って職務に当たることが必要であると思いますが、県警察として、今後どのように再発防止対策に取り組んでいくのかお尋ねいたします。

 さて、最後に、このたびの一連の問題が、知事の辞職という事態に至り、福島県は新たな危機に直面しております。

 しかし、私がこれまで申し上げてきたとおり、今こそ福島県政総力を挙げての危機管理能力が試されているときであります。危機はいまだ去っておりませんが、職務代理者を初め職員の皆さんには、混乱と動揺の中、みずからを律し、冷静な対応をもって、県民の負託にこたえていただきたいと思います。

 辞職された佐藤栄佐久知事は、これまで全国的認知度が残念ながら低いと言われてきた本県のイメージを重視し、「うつくしま、ふくしま。」を初め福島県のイメージアップに力を注ぎ、全国へ向けてその理念を主張し、着実に成果を上げてこられました。

 しかしながら、現在、その築いてこられた福島県の大切なイメージが大きなダメージを受けてしまいました。既に全国からも福島県政に対する厳しい目が注がれ、少なからず福島県の利益が損なわれていることも事実であります。

 このたびの水谷建設の脱税事件に端を発した東京地検特捜部の捜査は、県発注公共事業の談合事件に発展し、本9月定例会開会前日には、知事の実弟並びに元県土木部長の逮捕という事態に至りました。

 知事は、議会冒頭の説明やこれまでの記者会見等でも、実弟あるいは関係者に対して、就任以来、県政への関与を許さないことを徹底してきたと言っておられましたが、先ほども申し上げたとおり、危機感や危機意識は、時間の経過とともに希薄になっていくものであり、人間の緊張状態は、そう長く保つことは不可能なことであります。だからこそ危機意識を常に喚起する努力が要求されるのだと思います。

 不明瞭な態度や責任意識の欠如が、ガバナンスの緩みとコンプライアンスの欠如を生むこととなります。

 また、佐藤知事は、県発注の公共事業に対する対応について、厳格なシステムをとってきたと言っておられます。つまり、入札に当たって一切の関与をせず、結果についても知らないと言い続けておられました。まさに中国の故事、「君子は未然に防ぎ、嫌疑の間に虚らず。瓜田に履を納れず、李下に冠を正さず。」を実践してこられたのかもしれません。

 しかし、私がこれまで申し上げてきた危機管理上の責任とは、結果責任であります。つまり、結果責任とは、故意、過失の有無にかかわらず、結果に対して責任を負うことであり、知事が、実弟の逮捕という事態に道義上の責任を感じられる以前に、既に知事の執行者としての責任は発生していたのであります。

 私たちは、これまで何度も知事みずからが県民への説明責任を果たすことを求めてまいりました。しかしながら、議会冒頭の説明は、残念ながら十分な県民の理解が得られるものではありませんでした。私たちは、まず知事自身がみずからの執行者としての責任を認めることが、説明責任の第一歩であったのだと思っております。

 このたびの質問の中で申し上げてきたとおり、危機管理において重要なのは、危機意識を共有し持続させることであり、知事と同じ危機感、危機意識を共有させるには、知事みずからの努力をおいてほかになかったのであります。

 結果として、議会が知事に対し、その責任を迫ることとなりましたが、現在、福島県が置かれている危機的な状況にあって、今こそ議会がその機能を果たさなければ、永遠に県民の県政に対する信頼が失われてしまうのではないかとの危機感があったからであります。まさに二元代表制の一翼を担う県議会の危機管理でありました。

 佐藤知事のよき理解者であり、本県を代表する政治家の1人である故伊東正義先生がよく言っておられた言葉に「信無くば立たず」があります。「国にとって最も大切なのは、民の為政者に対する信頼である」とする孔子の教えであります。

 現在もなお、県民の目には、福島県政が極めて危機的な状況にあると映り、県政に対する不信と不安が広がっております。

 私たち自由民主党は、いかなる危機にあっても、県民の皆様の信頼と安心を取り戻すために全力を傾注してまいりますことを、改めてお約束を申し上げ、質問を終わります。(拍手)



○議長(渡辺敬夫君) 執行部の答弁を求めます。

    (知事職務代理者川手 晃君登壇)



◎知事職務代理者(川手晃君) 橋本議員の御質問にお答えします。

 入札・契約制度についてでありますが、このたび、県発注工事に関連し、複数の逮捕者が出、一部起訴されたこと、さらには官製談合という疑惑が持たれていること、まさに県政への信頼を揺るがす極めて厳しい事態であると認識しております。

 県といたしましては、さきの県入札監視委員会などからの提言をも踏まえ、公共事業と地産地消の考え方、入札制度や発注のあり方、建設技術センターの存廃も含めたあり方、いわゆる口ききの問題、さらには、技術系職員の関連企業への再就職、いわゆる天下りなど、検討項目については聖域を設けることなく、県独自でしっかりと検証し、メスを入れ正すべきものは正していく姿勢で、さまざまな方々の御意見、御提言をいただきながら、改革案を策定する必要があると考えております。

 このため、私をトップとした全庁的な検討部会と専任のプロジェクトチームを来週早々に、できれば月曜日に立ち上げるとともに、弁護士、公認会計士など学識経験者5名から7名の第三者による検証組織を早急に設置し、年内の改革策定を目途に検討し、県民の皆様の信頼回復に向け、最大限の努力をしてまいる考えであります。

 その他の御質問につきましては、関係部長及び理事から答弁いたさせますので、御了承願います。

    (総務部長野地陽一君登壇)



◎総務部長(野地陽一君) お答えいたします。

 実質公債費比率につきましては、起債制限比率が一般会計の債務の状況を示すものであるのに対し、公営企業債の償還や公債費に準ずる債務負担行為なども算定に加えるなど県全体の債務の姿をより的確に示すものと考えており、本県が18%を下回る数値となりましたことは、これまでの県の財政運営について一定の健全性が確認できたものととらえております。

 しかしながら、今後も地方交付税の削減や、社会保障関係経費等の増加が見込まれることから、一層厳しい財政状況が続くものと考えております。

 次に、実質公債費比率の高い市町村の財政運営につきましては、当該団体みずからが行う公債費負担適正化計画などの策定に際し、実質公債費比率が高い値となった原因や今後の地方債の発行に係る方針等を確認し、財政状況の改善に向けた公債費の適正な管理を計画的に進めるよう助言を行ってまいりたいと考えております。

    (企画調整部長内堀雅雄君登壇)



◎企画調整部長(内堀雅雄君) お答えいたします。

 情報システムにつきましては、県情報セキュリティポリシーに基づき、データの二重化、耐震対策等の環境整備、セキュリティー対策ソフト等の技術的対応、職員研修等の人的対策、それらの有効性を検証する監査など、セキュリティー事案の未然防止にきめ細かく取り組んでいるところであります。

 さらに、日進月歩の技術開発やシステムの安全性を脅かす新たな問題にも適時適切に対応していくとともに、職員に対する安全教育を一層徹底するなど、情報システムの厳正な管理に努めてまいる考えであります。

    (生活環境部長根本佳夫君登壇)



◎生活環境部長(根本佳夫君) お答えいたします。

 自然災害に対する防災体制につきましては、過去の災害における教訓等を踏まえ、災害時の初動態勢や応急対策等を迅速かつ的確に講じていくことが極めて重要であると認識しております。

 このため、新潟県中越地震等の教訓を踏まえ、災害時の拠点となる県災害対策本部の機能強化や情報収集連絡体制の充実、茨城県を初めとする隣接5県による相互応援協定を締結するなど災害対応力の強化に努めております。

 また、豪雪災害時における市町村への除排雪支援を初め、津波ハザードマップや、災害時要援護者の避難支援プランの作成を支援するなど市町村との連携による取り組みを展開しているところであります。

 今後とも、関係機関.団体等との連携を一層図りながら、総合的な防災体制の充実強化に努めてまいる考えであります。

    (保健福祉部長村瀬久子君登壇)



◎保健福祉部長(村瀬久子君) お答えいたします。

 児童虐待への危機感の共有につきましては、今回、児童相談所が長くかかわりながら、結果として、幼い命が失われるという事態の発生を防げなかったことは、組織としての虐待の危険度、緊急度についての認識、評価に甘さがあったものと重く受けとめております。

 今後は、児童相談所は、子供の生命や安全・安心を守る中核的専門機関として、子供の人権尊重の意識を職員1人1人が共有し、二度とこのような痛ましい事件が起こらないよう、組織全体として強い危機感を持つとともに、警察や学校等と連携して対応しなければならないと考えております。

 次に、児童相談体制の充実につきましては、虐待など児童をめぐる問題が複雑困難化する中で、これまで以上に児童相談所職員の専門性と組織としての対応力を強化することが重要であります。

 このため、引き続き福祉専門職員の採用を行うとともに、職員研修の充実を図り、職員の資質向上に取り組むほか、児童虐待に迅速かつ的確に対応するための組織体制のあり方、弁護士などの外部専門家の一層の活用について検討を進めるなど、児童虐待対応能力の充実強化を図ってまいりたいと考えております。

 次に、医師確保につきましては、医学部の学生への修学資金の貸与など各種施策を講じているところですが、深刻化する医師不足に対応するため、今年度から公的病院を対象に、県立医科大学から医師である教員の非常勤による派遣を実施しております。

 当初、派遣できる医師は20名でありましたので、医師不足が顕著である診療科や地域へ重点的な派遣を行ってまいりましたが、今後とも、医師の派遣元となる県立医科大学と協議を行い、地域の実情を考慮した制度として充実してまいりたいと考えております。

    (農林水産部長松本友作君登壇)



◎農林水産部長(松本友作君) お答えいたします。

 農業の振興につきましては、消費者の視点を重視するとともに、環境との共生を基本としながら、本県の特性を十分に踏まえた農業の展開と、経済の国際化にも対応できる農業構造への転換が大きな課題となっております。

 このため、ふくしま食・農再生戦略においては、食・農・環境が一体となった持続的な発展を基本的方向とし、消費者と農業者の価値観の共有を目指す食と農のきずなづくりを全県的な運動により推進するとともに、環境と共生する農業への取り組みを強化していくこととしております。

 また、多様な担い手が将来にわたって取り組める農業の実現に向け、戦略的な流通販売対策や園芸産地の育成強化、担い手の確保と経営安定のための対策等に農業者・関係団体はもとより、消費者の理解と参加を得ながら、全力で取り組んでまいる考えであります。

    (総合安全管理担当理事伊東幸雄君登壇)



◎総合安全管理担当理事(伊東幸雄君) お答えいたします。

 危機管理につきましては、事案が多様化、複雑化する中、部局間の垣根を越えて網を大きく広げながら、発生を抑制するための対策を事前に講じておくことはもとより、発生時には迅速かつ的確に対応することが極めて重要であります。

 このような考えのもと、全庁を挙げた体制により未然防止の観点を重視したリスク管理を推進するとともに、危機発生の場合担当部局と総合安全管理室が密接な連携を図りながら速やかに初動態勢を確立し、対応に万全を期すなど県民生活や組織運営などさまざまな分野にわたる危機管理の強化に努めているところであります。

 次に、危機管理能力の向上につきましては、職員の冷静な対応や判断力の強化を図る不断の取り組みが不可欠であります。

 このため、危機意識を組織の中で共有することを大きな目的の1つとして全庁的にリスクの洗い出しを行ってきたほか、管理職員を対象とした危機管理セミナーを実施するとともに、危機への対応事例について、その都度全庁的に情報の共有を図りながら、再発防止や今後の教訓として生かしていくことにも努めてきております。

 引き続き、リスク管理の着実な推進や研修の充実、さらには、実践的な訓練を行うことなどにより一層の危機管理意識の醸成に努めてまいる考えであります。

    (空港担当理事佐々木宗人君登壇)



◎空港担当理事(佐々木宗人君) お答えをいたします。

 福島空港の利活用促進につきましては、ソウル路線の減便に引き続き、名古屋路線も減便が予定されるなど厳しい状況にあります。

 そのため、緊急市町村担当課長会議や県内及び名古屋におけるPR活動、アシアナ航空本社への要望活動などを実施したところであります。

 今後とも、交流の重要なインフラである福島空港の路線の維持・拡充に向けた航空会社への働きかけ、旅行代理店に対するきめ細かな情報提供、乗り継ぎ利用による旅行範囲の拡大や乗り合いタクシーの利便性向上等についての積極的な情報発信を行っていくとともに、就航先空港と連携した新たな旅行商品づくり事業を実施するなど一層の利用促進に努めてまいる考えであります。

    (病院事業管理者茂田士郎君登壇)



◎病院事業管理者(茂田士郎君) お答えいたします。

 県立病院事業につきましては、医療環境の大きな変化や多額の累積欠損金を抱えるなどの厳しい経営環境に適切に対応するため、昨年、県として改革実行方策を策定し、現在、統合、移譲、廃止などに向けて着実に取り組んでいるところであります。

 このような中、深刻化する医師不足により、病院によっては当面の診療科目の維持が厳しい状況やそれに伴う患者の減少、さらには、国の医療費抑制政策なども影響し、赤字幅が拡大している現状にあります。

 このため、このような待ったなしの状況を踏まえ、医師確保に全力を挙げるとともに、具体的な経営改善に向けての数値目標の設定を初め、そのための改善策を盛り込んだ経営計画を本年度中に策定するなど、さらなる改革に取り組んでまいる考えであります。

    (教育長富田孝志君登壇)



◎教育長(富田孝志君) お答えいたします。

 学力調査結果の生かし方につきましては、各学校における課題を把握し、中学校、高等学校において、小中高の教材のつながりを考慮した指導により、弱点とされる表現力や思考力などを向上させるよう努めるとともに、保護者の協力を得ながら、生徒に対して、生活習慣の見直しや家庭における学習時間の確保を促すなど具体的な取り組みを進めてまいる考えであります。

 次に、教職員の不祥事につきましては、生徒等に対するわいせつ行為や飲酒運転など悪質な事件が後を絶たない要因として、教職員の不祥事が児童生徒に多大な影響を与えるという認識の欠如や不祥事をみずからの問題としてとらえていないことが大きいものと考えられます。

 今後は、市町村教育委員会と連携を図りながら、各学校の服務倫理委員会や研修等を通して意識改革を図るとともに、特に、飲酒運転については、原則として免職とする厳罰化の方向で懲戒基準を見直し、その改正の趣旨が1人1人に浸透するよう周知徹底に努めるなど、改めて教職員に対し、高い倫理観と自立心が植えつけられるよう不祥事の再発防止に向けた実効ある取り組みを継続して進めてまいる考えであります。

    (警察本部長綿貫 茂君登壇)



◎警察本部長(綿貫茂君) お答えいたします。

 元川俣警察署職員による不祥事案につきましては、9月15日、業務上横領被疑事件として書類送致するとともに、当該職員を懲戒免職処分にしたところであります。県民の皆様に深くおわびを申し上げます。

 今回の不祥事案を反省、検証いたしますと、警察職員の規範意識の欠如や幹部職員による業務管理の不徹底などの問題があったと考えております。

 県警察といたしましては、今後改めて、全警察職員に対し、職務倫理を徹底するとともに、幹部職員による業務管理と警察本部による業務監察を強化し、このような事案の絶無を期してまいりたいと考えております。



○議長(渡辺敬夫君) これをもって、橋本克也君の質問を終わります。



△休会の件



○議長(渡辺敬夫君) 次に、日程第3、休会の件を議題といたします。

 お諮りいたします。10月2日は、議事都合のため休会とすることに御異議ありませんか。

    (「異議なし」と呼ぶ者あり)



○議長(渡辺敬夫君) 御異議ないと認めます。よって、10月2日は、議事都合のため休会とすることに決しました。

 本日は、以上をもって議事を終わります。

 明9月30日及び10月1日は県の休日のため休会、2日は議事都合のため休会、3日は定刻より会議を開きます。

 議事日程は、県の一般事務に関する質問及び知事提出議案第1号から第41号までに対する質疑であります。

 これをもって、散会いたします。

   午後2時47分散会