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山形県 鶴岡市

平成 22年  3月 定例会 03月02日−01号




平成 22年  3月 定例会 − 03月02日−01号







平成 22年  3月 定例会





平成22年3月2日(火曜日) 本会議 第1日

             出欠席議員氏名

  出 席 議 員 (34名)
  1番   田  中     宏         2番   石  井  清  則
  3番   渡  辺  洋  井         4番   佐  藤  峯  男
  5番   加 賀 山     茂         6番   小  野  由  夫
  7番   加  藤  鑛  一         8番   関        徹
  9番   三  浦  幸  雄        10番   加  藤  太  一
 11番   中  沢     洋        12番   秋  葉     雄
 13番   富  樫  正  毅        14番   吉  田  義  彦
 15番   齋  藤     久        16番   今  野  良  和
 17番   神  尾     幸        18番   五 十 嵐  庄  一
 19番   山  中  昭  男        20番   安  野  良  明
 21番   佐  藤  博  幸        22番   小 野 寺  佳  克
 23番   佐  藤     聡        24番   本  間  新 兵 衛
 25番   寒 河 江  俊  一        26番   岡  村  正  博
 27番   佐  藤  文  一        28番   上  野  多 一 郎
 29番   野  村  廣  登        30番   佐  藤  信  雄
 31番   佐  藤  征  勝        32番   加  藤  義  勝
 33番   渋  谷  耕  一        34番   川  村  正  志


  欠 席 議 員 (なし)

             出席議事説明員職氏名

 市     長  榎 本 政 規         副  市  長  山 本 益 生
 総 務 部 長  加 藤 淳 一         総 務 課 長  秋 庭 一 生
 財 政 課 長  富 樫   泰         職 員 課 長  石 塚 治 人
 企 画 部 長  小 林   貢         市 民 部 長  秋 野 友 樹

 市  民  部  工 藤 照 治         健 康 福祉部長  山 木 知 也
 危 機 管 理 監

 農 林 水産部長  菅 原 一 司         環 境 部 長  大 滝 匡 生
 商 工 観光部長  村 田 久 忠         建 設 部 長  志 田   忠

 荘 内 病院院長  松 原 要 一         荘 内 病 院  黒 井 秀 治
                          事 務 部 長

 水 道 部 長  三 浦 義 廣         消  防  長  板 垣   博

 会 計 管 理 者  進 藤   昇         教 育 委 員 会  武 山   育
                          委  員  長

 教  育  長  齋 藤 英 雄         教 育 次 長  森   博 子
 監 査 委 員  板 垣 隆 一         監 査 委 員  神 尾   幸

 農業委員会会長  三 浦 伸 一         選挙管理委員会  芳 賀 里栄子
                          委  員  長


             出席事務局職員職氏名

 事 務 局 長  齋 藤 和 也         事 務 局 次 長  佐 藤 秀 雄
 議 事 主 査  渡 部   功         調 査 主 査  佐 藤 正 哉
 庶 務 係 長  齋 藤   匠         議事係調整主任  大 宮 将 義


             議事日程

議事日程第1号
    平成22年3月2日(火曜日)
第 1  会議録署名議員の指名                               
第 2  会期の決定                                    
第 3  請願の常任委員会付託報告(請願1件)                       
第 4  議第 1号 平成21年度鶴岡市一般会計補正予算(専決第3号)の専決処分の承認につい
           て                                  
第 5  議第 2号 平成21年度鶴岡市一般会計補正予算(第9号)             
第 6  議第 3号 平成21年度鶴岡市国民健康保険特別会計補正予算(第2号)       
第 7  議第 4号 平成21年度鶴岡市後期高齢者医療保険特別会計補正予算(第1号)    
第 8  議第 5号 平成21年度鶴岡市介護保険特別会計補正予算(第4号)         
第 9  議第 6号 平成21年度鶴岡市老人保健医療特別会計補正予算(第2号)       
第10  議第 7号 平成21年度鶴岡市集落排水事業特別会計補正予算(第2号)       
第11  議第 8号 平成21年度鶴岡市公共下水道事業特別会計補正予算(第2号)      
第12  議第 9号 平成21年度鶴岡市病院事業会計補正予算(第2号)           
第13  議第10号 平成22年度鶴岡市一般会計予算                    
第14  議第11号 平成22年度鶴岡市加茂財産区管理特別会計予算             
第15  議第12号 平成22年度鶴岡市交通災害共済事業特別会計予算            
第16  議第13号 平成22年度鶴岡市国民健康保険特別会計予算              
第17  議第14号 平成22年度鶴岡市後期高齢者医療保険特別会計予算           
第18  議第15号 平成22年度鶴岡市介護保険特別会計予算                
第19  議第16号 平成22年度鶴岡市休日夜間診療所特別会計予算             
第20  議第17号 平成22年度鶴岡市墓園事業特別会計予算                
第21  議第18号 平成22年度鶴岡市老人保健医療特別会計予算              
第22  議第19号 平成22年度鶴岡市集落排水事業特別会計予算              
第23  議第20号 平成22年度鶴岡市公共下水道事業特別会計予算             
第24  議第21号 平成22年度鶴岡市浄化槽事業特別会計予算               
第25  議第22号 平成22年度鶴岡市病院事業会計予算                  
第26  議第23号 平成22年度鶴岡市水道事業会計予算                  
第27  議第24号 鶴岡市副市長定数条例の一部改正について                
第28  議第25号 鶴岡市特別職の職員の給与に関する条例の一部改正について        
第29  議第26号 鶴岡市教育委員会教育長の勤務条件に関する条例の一部改正について    
第30  議第27号 鶴岡市一般職の職員の給与に関する条例の一部改正について        
第31  議第28号 鶴岡市職員の勤務時間、休暇等に関する条例の一部改正について      
第32  議第29号 鶴岡市行財政改革推進委員会条例の一部改正について           
第33  議第30号 鶴岡市市税条例の一部改正について                   
第34  議第31号 中川代辺地に係る総合整備計画の策定について              
第35  議第32号 川代山辺地に係る総合整備計画の策定について              
第36  議第33号 桜ケ丘辺地に係る総合整備計画の策定について              
第37  議第34号 鶴岡市消防手数料条例の一部改正について                
第38  議第35号 鶴岡市湯野浜公衆浴場設置及び管理条例の一部改正について        
第39  議第36号 鶴岡市保育所設置及び管理条例の一部改正について            
第40  議第37号 鶴岡市教育研修所設置条例の一部改正について              
第41  議第38号 鶴岡市基金の設置、管理及び処分に関する条例の一部改正について     
第42  議第39号 鶴岡市病院事業管理者の給与に関する条例の制定について         
第43  議第40号 鶴岡市病院事業に地方公営企業法の全部を適用することに伴う関係条例の整備
           に関する条例の制定について                      
第44  議第41号 鶴岡市都市公園条例の一部改正について                 
第45  議第42号 鶴岡市道路占用料徴収条例の一部改正について              
第46  議第43号 鶴岡市農業委員会の部会の委員定数条例の一部改正について        
第47  議第44号 鶴岡市関川活性化施設設置及び管理条例の一部改正について        
第48  議第45号 指定管理者の指定について                       
第49  議第46号 損害賠償の額の決定について                      
第50  議第47号 損害賠償の額の決定について                      
第51  議第48号 鶴岡市公共下水道鶴岡市浄化センター及び温海浄化センターの建設工事(改築)
           委託に関する協定の一部変更について                  
第52  議第49号 人権擁護委員候補者の推薦について                   
第53  議会第1号 鶴岡市議会会議規則の一部改正について                 

             本日の会議に付した事件

(議事日程のとおり)









△開会 (午前10時00分)





○議長(川村正志議員) ただいまから平成22年3月鶴岡市議会定例会を開会します。

  直ちに本日の会議を開きます。本日の欠席届出者はありません。出席議員は定足数に達しております。

  本日の議事は、議事日程第1号によって進めます。





△日程第1 会議録署名議員の指名





○議長(川村正志議員) 日程第1 会議録署名議員の指名を行います。

  会議録署名議員は、会議規則第81条の規定により、議長において10番加藤太一議員、11番中沢 洋議員、12番秋葉 雄議員を指名します。





△日程第2 会期の決定





○議長(川村正志議員) 日程第2 会期の決定を議題とします。

  会期については、議会運営委員会において協議されておりますので、この際その結果について委員長から報告願います。5番加賀山 茂議会運営委員長。

   (議会運営委員長 加賀山 茂議員 登壇)



◎議会運営委員長(加賀山茂議員) 日程第2 会期の決定について申し上げます。

  平成22年3月鶴岡市議会定例会の会期につきましては、去る2月25日に議会運営委員会を開催し、協議いたしました結果、さきに配付しております運営予定表のとおり、本日から3月24日までの23日間と決定いたしました。

  以上、御報告申し上げます。



○議長(川村正志議員) お諮りします。ただいまの議会運営委員長からの報告のとおり、今期定例会の会期は本日から3月24日までの23日間としたいと思います。これに御異議ありませんか。

   (「異議なし」と呼ぶ者あり)



○議長(川村正志議員) 異議なしと認めます。

  よって、会期は23日間と決定しました。





△日程第3 請願の常任委員会付託報告(請願1件)





○議長(川村正志議員) 日程第3 請願の常任委員会付託報告をします。

  今期定例会において審査していただきます請願1件については、会議規則第135条第1項の規定により、お手元に配付してあります請願文書表に記載のとおり、所管の常任委員会に付託しましたので、報告します。





△日程第4 議第1号 平成21年度鶴岡市一般会計補正予算(専決第3号)の専決処分の承認について 外47件





○議長(川村正志議員) 日程第4 議第1号 平成21年度鶴岡市一般会計補正予算(専決第3号)の専決処分の承認についてから日程第51 議第48号 鶴岡市公共下水道鶴岡市浄化センター及び温海浄化センターの建設工事(改築)委託に関する協定の一部変更についてまでの議案48件を一括議題とします。

  提案者の説明を求めます。市長。

   (市長 榎本政規 登壇)



◎市長(榎本政規) 本日、平成22年3月市議会定例会が開催されるに当たり、平成22年度における市政運営の基本姿勢並びに施策の大要について御説明を申し上げ、議員各位をはじめ市民の皆様の御理解と御協力を賜りたいと存じます。

  まず、昨年の大雪では、鶴岡公園で93?という12月としては観測史上最高となる積雪深を記録いたしました。本市といたしましては、「豪雪対策本部」を設置し、「除雪対策本部」と連携を図りながら、緊急対応に当たったところでありますが、残念ながら、御自宅での雪下ろし作業中に1名の市民の方が犠牲になられたほか、本市として把握している限りでは、9名の皆様が重軽傷を負われるなど、大きな人的被害が発生いたしました。また、道路除雪が激しい降雪に追いつかなかったことや、列車が運休したことで、市民生活にも大きな影響があったものと存じております。

  ここに、御逝去された方の御冥福を衷心よりお祈りいたし、お怪我をされた皆様、被害に遭われた皆様に心からお見舞いを申し上げる次第であります。

  本市といたしましては、この度の豪雪災害を、冬期間の市民の生活や社会経済の活動を守るための教訓とし、今後、一層の道路の防雪、除雪対策の充実を図ってまいる所存であります。

  なお、鉄道などの交通機関のダイヤの混乱は、社会的な影響が大きいことから、平成22年2月4日に、JR東日本と国土交通省に対し、安定輸送対策の強化などについて、本市として申し入れを行ったところであります。

  一方、農業被害も誠に甚大で、果樹の枝折れや畜舎、ハウスなどの農業施設の倒壊が各地で発生し、その被害額は4億8,393万円にも上っております。このため、農林水産部に「農林漁業豪雪対策室」を設置し、農業被害の把握と復旧策の検討を行い、また県等へ支援を要請するなどして豪雪被害対策支援事業をとりまとめてまいったところであり、本定例会には、その経費の一部として、補正予算4,641万4,000円、平成22年度当初予算2,250万円、計6,891万4,000円を計上いたしているものであります。今後は、この予算を御議決いただいた上で、速やかに適切な営農指導と復旧支援対策を講じてまいりたいと存じているところであります。また、森林の被害も大きいと見込まれておりますので、雪解けを待って詳細な調査を行い、所要の対策を講じてまいりたいと存じているところであります。

  なお、七五三掛地区の地すべり災害に関しましては、緊急地すべり対策工事などが順調に進められております。現在のところ、地すべりは沈静化の方向で推移しており、これまでの国並びに県御当局の御尽力に、心より感謝申し上げる次第であります。

  本市といたしましては、春の融雪水の影響を注視し、なお万全を期すとともに、今年1月に設置した庄内あさひ地区国営地すべり対策事業促進協議会と連携し、国の直轄事業が一層円滑に進むよう支援を行い、また、地域住民や関係機関とともに、七五三掛地区の今後の復興策につきまして、鋭意検討を進めてまいりたいと存じているところであります。

  次に、経済情勢についてであります。1月の政府月例報告によれば、我が国の経済は、「景気は、持ち直してきているが、自立性に乏しく、失業率が高水準にあるなど依然として厳しい状況にある」とし、また、先行きにつきましては、当面厳しい雇用情勢が続くものの、景気の持ち直しの傾向が続くと期待されるが、雇用情勢の一層の悪化や世界景気の下振れ懸念、デフレの影響など景気を下押しするリスクが存在することに留意する必要があるという見方が示されております。

  このような基調判断のもと、政府は、家計への支援により個人消費を拡大するとともに、新たな分野で産業と雇用を生み出し、内需を中心とした安定的な経済成長を実現するよう政策運営を行うとして、平成21年度第2次補正予算を成立させ、平成22年度当初予算を編成したとしております。いずれにしましても、日本経済が早期に自律的な回復軌道に乗るよう、的確な経済財政運営が図られることを望むものであります。

  そこで、本市の状況でありますが、大口電力の需要が未だ停滞していること、本市の金融制度・国のセーフティネット保証の活用が依然として高いこと、雇用調整助成金の利用件数が減少していないことなどから、工業生産の停滞、中小企業の経営悪化などが伺えるところであります。その結果として、一般求職者に係る有効求人倍率も12月は0.45と低迷しており、また、今春の高校新規学卒者の就職内定率は86.75%と昨年同期を4.35ポイント下回っているものであり、経済・雇用情勢は依然として厳しい状況が続いているとの認識をしております。

  このような厳しい経済・雇用情勢の中で、企業の経営者、従業員の皆様、ハローワーク、商工会議所、商工会など経済・雇用関係団体の皆様におかれましては、懸命の努力を続けておられるものと存じ、改めて、深く敬意を表し、地域社会の維持、発展のため、今後も御尽力賜りますよう心からお願い申し上げるものであります。

  本市といたしましては、昨年1月に緊急経済対策本部を設置して以来、ハローワーク、商工団体、金融機関などと情報交換を重ねながら、国の補正予算を活用した雇用の創出事業、失業者に対する就業生活相談事業や就職支援講座の開催、中小企業における金融支援、経済対策の補正予算の追加など、出来る限りの努力はしてまいりました。

  この定例会にも、平成21年度予算に国の臨時交付金事業を追加し、また、新年度予算として、金融対策事業、緊急雇用関係事業、高校新卒者等就職支援事業など、緊急を要すると思われる経済対策について拡充措置させていただいたものであります。今後とも、経済情勢の把握に努めながら、一刻も早く景気回復がなされるよう、雇用の創出や中小企業の経営支援に最善を尽くしてまいりたいと存じますので、御理解と御支援を賜りますようお願いいたします。

  さて、私は昨年平成21年10月23日に市長に就任し、今、市政を預かって5ヶ月目を迎えたところであり、この間、本当にたくさんの市民の皆様の温かい激励を賜り、心から感謝申し上げる次第であります。おかげをもちまして、今日まで、まずは市政を停滞させることなく運営いたしながら、今議会に、市民の皆様とのお約束の実現に向けた新年度予算を提案いたすことが出来たものと存じております。

  その予算の内容説明に先立ち、平成22年度の市政運営の基本方針について申し上げます。

  まず、すでに、様々な機会に申し上げてまいりましたが、本市は、今、合併の最初の4年間を終え、これから合併新市づくりを完成させていく、極めて大切な時期を迎えているものと存じているところであります。これまでは、合併新市といたしまして、合併調整項目を着実に整理しつつ、新しい市としての一体感の醸成などに鋭意努力してまいりましたが、これからは、合併してよかったと実感できるような施策の展開が重要性を増してくるものと存じます。そのために、「鶴岡ルネサンス宣言」に関わる事業を積極的に推進することとし、素晴らしい鶴岡市の伝統、市民の気風、地域づくりやまちづくり、特に地域経済の活性化や若者の定住定着などに新しく生かしてまいりたいと存じているところであります。

  一方で、平成27年度までとなっております合併特例期間が終了した後においても、財政の健全性をどう確保していくか、いよいよ真剣に備えなければならない時期を迎えております。本市は、現在、交付税や起債などの財源面で大変手厚い特例措置を受けているところでありますが、ご承知のように、この特例期間は合併後10年間とされており、平成28年度からは、有利な合併特例債は発行できず、また、交付税は段階的に、本市の場合、現在の推計で約30億円減額されることとなっておりますが、そうした中においても、市民の必要とする行政サービスの提供を怠ることはできません。そのために、新年度に将来の行財政構造を見通す行財政改革推進委員会を設置し、民間有識者や市民の参加による行財政改革大綱の策定と政策マーケティングなどを行い、真に必要な事業を洗い出していくほか、市民の皆様が本市の業務のパートナーとなっていただき、協同して事業を行うなどの、新しい公共事業の姿も検討・実証してまいりたいと存じているところであります。

  また、選挙活動以来、あるいは市長就任以来、本市の集落、特に、中山間地域の小集落を重点的に訪問することを心がけ、地域の皆様の生の声を伺うことに努めてまいりましたが、その中で、本当に多くの皆様が自分の地域の将来を真剣に心配されていることを改めて思い知らされたところであります。しかしながら、こうした市民の生の声が、市域の拡大や議員数の減少などにより、なかなか市役所に届かなくなってきている事実は否めないものと存じているところであります。すでに平成21年度から、車座ミーティングを始めておりますが、新年度には、特に地域庁舎の職員が、地域に出向いて地域の意見を吸い上げ、事業の企画立案が可能となるよう、地域庁舎予算を盛り込んだほか、地域審議会におきましても地域の課題について議論していけるような拡充措置を図ったところであり、地域の活性化について、一層の取り組みを進めたいと存じます。

  最後に、当然のことながら、行政施策の継続性は大変大切なことであり、平成21年度予算の重要事業は、その継承につきまして十分配慮したところであります。中山間・過疎地域並びに中心市街地の振興方策、安全・安心なまちづくりの推進、少子高齢化社会への対応策の充実など、鶴岡市総合計画に盛り込まれた中長期的な課題につきましては、一部拡充を図りながら、これまで同様着実に推し進めるものであります。これらの中で、特に、実態の調査、研究事業は、社会経済や政治の変転がめまぐるしい時代においては、極めて重要な業務であり、本市の市民や企業が、また、地域そのものが、不利益を被ることのなきよう、こうした調査によって明らかになった実態や課題を、国県当局に、政策として提言していくことは、本市の本来の責任を負うべき業務であると存じ、そのための各種調査事業も重点的に進めるよう予算を措置し、そうした方向で職員を督励してまいりたいと存じているところであります。

  いずれにしましても、市政の役割は、そこに住む人々に安全・安心な生活の場を提供するとともに、これからも誇りを持って住み続けたいと思う地域社会にすることと存じております。そのために、新年度において、市民、地域、行政の三つの力が互いに協調、協力し、総合力が発揮できるような取り組みを、一層進めてまいりたいと存じているところでありますので、皆様の温かいご理解とご協力を賜りますよう、衷心よりお願い申し上げます。

  次に、こうした基本方針をもとに、平成22年度予算案に盛り込んだ政策的な課題と主要事業について申し上げます。

  まず、鶴岡ルネサンス宣言についてであります。

  これは、これまでの私の政治活動の中で温めてきたプランであります。本市は、地域経済の低迷、少子高齢化などの多くの課題を抱えながらも、市民生活の向上、市政の発展に向け着実に歩んでまいりましたが、なお一層の発展のために、先人たちの知恵と努力によって築かれてきた鶴岡市の歴史、文化、産業、豊かな自然を、新しい観点から、市民の皆様と一緒になって活用していこうと、このように市民の皆様に訴え、お約束をしてきたものが、鶴岡ルネサンス宣言であり、新年度予算の政策の中核に据えさせていただいたものです。

  始めに、創造文化都市宣言は、本市にある様々な地場資源を活用して本市の可能性を伸ばしていこうというもので、これに関する事業といたしましては、地域産学官連携促進事業として、地域の高等教育機関の力を産業分野に生かしていく、仮称ではありますが、「農商工観連携総合推進協議会」を設置するほか、地場の食材を活用する若手シェフを育てる鶴岡食のマエストロ発掘育成プロジェクト事業、地域内企業の高度化・企業活性化支援事業、鶴岡シルク産業支援事業、食育・地産地消推進事業に取り組み、農商工観の連携、農業の6次産業化など、地域の新しい振興発展モデルの創出に努めるものです。また、首都圏の鶴岡関係者による「ふるさと鶴岡産業活性化協議会」を設立させ、企業誘致や地場企業の振興に向け、県外企業の情報収集に努めます。

  観光文化都市宣言は、人と人のつながりを大切にして交流人口を増やそうというもので、まず、新年度には、鶴岡市にゆかりのある著名人や経済人を観光大使に任命し、本市の宣伝と誘客を目指す鶴岡観光大使任命事業を実施するほか、新潟県村上市、秋田県にかほ市ほど羽越本線沿線に所在する関係市町村、そしてJR東日本などと連携した広域観光圏事業の強化、テーマ型観光、体験観光、グリーンツーリズムなどの推進に努めます。また、藤沢周平記念館につきましては、観光交流の面にも効果が波及いたしますよう適切な運営を図ります。また、今年10月に予定されている羽田空港の国際線発着枠の拡大も念頭に、庄内空港利用振興協議会、庄内観光コンベンション協会などとも連携し、本市地域観光の国際化対応を進めてまいります。なお、加茂水族館の整備につきましては、子どもたちの海洋生物学習をテーマにした交流施設として早期事業化を目指し、引き続き基本計画の策定を行うものであります。

  学術文化都市宣言は、本市には山形大学農学部、慶応義塾大学先端生命科学研究所、東北公益分科大学大学院、鶴岡工業高等専門学校が所在し、他の類似都市には例を見ない高等教育機関が集積しておりますので、これを本市の貴重な戦略的資源として地域振興に生かし、新時代における都市の品格を高めようとするものです。市内の4つの高等教育機関の一層の連携を図る高等教育機関連携促進事業、バイオクラスターの形成に向けた環境づくりを進める新産業創出地域基盤事業に取り組みます。また、山形大学農学部の研究開発と地域産業との連携強化を図るための組織を新たに設置するほか、慶応義塾大学先端生命科学研究所の研究活動を支援する先端生命科学研究所等支援事業を推進するほか、慶應義塾大学先端生命科学研究所の研究成果を生かした地域内外の企業の集積を図るため、先端研究産業支援センター拡張事業に新たに着手いたします。

  安心文化都市宣言は、子どもからお年寄りの皆様まで、防災面も含めた暮らしの環境を整えようとするもので、まず、子育て支援医療給付事業といたしまして、子育て家庭の医療費負担の軽減を図るため、医療費の中でも負担の重い入院費用について、本市単独措置として中学3年生まで助成対象を拡大いたしたほか、健康診断受診率日本一を目指した実効性のある施策展開を検討するため、がん検診等受診率向上対策調査検討事業を行うことといたしました。また、朝日地域においてはケーブルテレビを活用した音声告知設備の導入を図るほか、各地域の防災無線設備と全国瞬時警報システムとの統合及び藤島地域などへのデジタル同報系無線新設のための実施設計に着手することといたしました。

  森林文化都市宣言は、本市の恵まれた自然を生かし、自然と共に生きる地域づくりを進めようとするもので、森林文化都市構想推進事業では、昨年7月に友好協定を結んだドイツ南シュバルツバルト自然公園との交流事業を推進するほか、新しく江戸川区の小学生との交流事業も加え、市民と森とのふれあいや学びの機会を拡充いたしたほか、つるおか森の保育事業、森林環境教育推進事業など、子どもたちの森林への関心を高める事業を実施することといたしました。また、六十里越街道などをテーマとした地域の皆様の貴重な取り組みにつきましても、支援を行います。さらに、庄内自然博物園、仮称でありますが、整備事業につきましては、本格的に着手することといたしたほか、在来工法で地域産材を活用したモデル的な住宅建設を支援する地域住宅活性化基盤整備事業にも新規に着手するものであります。

  また、各地域の振興事業といたしましては、各地域庁舎で取り組む先駆的な取り組みと地域振興ビジョンを連携させながら、地域活性化推進事業として予算を拡充いたしました。

  さらに調査研究事業といたしましては、まず、特定政策課題調査研究事業といたしまして、中長期的で各分野を横断する政策課題について調査検討する政策検討会議を庁内に設置するとともに、地球温暖化などを背景に、低炭素社会の形成をテーマとした地域戦略的な調査に着手いたすほか、市民が主体となって城下町景観の向上と創造を研究調査する景観形成推進事業を進めます。また、地域課題調査研究事業として、地域庁舎職員が、地域住民の生の声を聞いて、地域課題を解決し、地域振興に取り組んでいけるよう所要の経費を盛り込んでおります。地域農業と地域コミュニティに関する調査事業につきましても、新年度も重点的に進めてまいります。

  また、各種計画づくりといたしましては、鶴岡市男女共同参画計画策定事業や鶴岡市住生活基本計画調査事業に引き続き取り組むほか、新規事業として、本市の土地利用の指針を定める鶴岡市国土利用計画策定事業、国の定住自立圏構想の制度を活用する鶴岡市定住自立圏構想推進事業、児童数の減少に伴い望ましい学校規模、配置などについて検討を行う学校適正規模検討事業にも取り組むことといたしました。

  なお、こうした政策的主要施策の推進に際しましては、市民や地域との協調、協力が大変大きな意義を有しているものと存じており、その意味で、事業の性格や内容によっては、先にも述べました、行財政改革推進委員会の設置、「車座ミーティング」の開催、鶴岡パートナーズ制度の導入など、これらの事業とも密接に関連づけ、市民感覚を導入しながら事業の実施をしてまいりたいと存じているところでありますので、皆様のご理解を賜りたいと存じます。

  平成22年度の予算は、以上述べました市政運営の基本方針と主要な政策課題を踏まえて編成いたしたものであります。

  まず、平成22年度の当初予算の規模を申し上げますと、593億7,600万円であり、前年度当初予算と比較して400万円の減であり、ほぼ同額の予算規模となっております。ただし、平成21年度当初予算には、公債費の繰り上げ償還で歳入・歳出にそれぞれ約6億円の積み増しがあったことを控除いたしますと、実質は約1%、対前年比を上回る予算規模となるものであります。

  なお、特別会計では、11会計全ての合計で340億9,616万4,000円と前年度比で1億9,066万円の増となっており、病院、水道の企業会計は195億9,507万3,000円で、3億1,374万3,000円の減となっております。

  次に、一般会計に係る歳入・歳出構造について申し上げます。

  まず歳入ですが、個人及び法人市民税において大きく減少を見込まざるを得ず、市税全体では、前年度より4億6,334万3,000円の減、142億506万4,000円を見込むといたしております。地方交付税は国全体の出口ベースで1.1兆円の大幅増となっており、本市でも5億4,699万6,000円の増の212億6,558万2,000円を計上いたしたところであり、また、地方交付税の不足を補い、後年度にその全額が交付税に算入される臨時財政対策債は、前年度と同額の23億7,540万円を見込んだところであります。

  加えて、財政調整基金の取り崩しは、合併特例期間終了後の財政の健全性の維持を図る観点から取り崩しを行わないことといたしております。市債は18億4,010万円減の67億9,650万円となっております。これは、土木費に国の交付金の関係で当初予算への計上を見送ったものや、経済対策として平成21年度の3月補正予算に前倒しをしたものがあることから、これら建設事業債で約12億円、補償金免除の繰り上げ償還制度を活用した借り換え債の発行が新年度は皆減したことから約6億円、計18億円の起債の発行減となったものであります。なお、自主財源比率は、市税の減少と財政調整基金の繰入金の減少で、前年度の34.1%から32.4%へと、1.7ポイント低下いたしております。

  歳出面につきましては、まず、経常経費につきましては、職員の意識と資質の向上を図りつつ、定員適正化計画に基づき職員配置を見直し、特に施設や業務の民間委託につきましては重点的に進めたほか、施設の見直し、事務事業のスクラップアンドビルドなどにより、人件費をはじめとする経費削減に努めたところであります。なお、東部保育園、櫛引ケーブルテレビの管理運営業務をはじめ、道路管理業務、公園管理業務、し尿処理業務などにつきましては、新年度から民間委託を行うものとなったものであります。

  一方、投資的経費ですが、その計画的推進を徹底するとともに、プライオリティや費用対効果、公債費やランニングコストの見通しなどを精査し、事業規模や実施時期の適正化を図ることといたしたものであります。

  こうした取り組みの結果として、歳出の性質別の状況は次のとおりになりました。まず、人件費では、前年度予算と比較し、市議会議員の定数削減効果約2,000万円も加え、1億9,586万8,000円、1.5%減の129億860万7,000円となりました。物件費は、需用費において、消耗品などの経費節減努力もありましたが、民間への委託業務に係る委託費や緊急雇用のための賃金などが増加し、3億5,216万9,000円増の76億4,507万7,000円となりました。扶助費は、これまで一貫して増加してきておりますが、新年度は、特に、子ども手当の支給事業での14億3,436万2,000円の増、自立支援給付関連事業での2億8,155万1,000円の増などが大きく影響し、合計で20億6,799万5,000円増の98億865万円となったものであります。

  補助費等は、農地・水・環境保全向上対策事業などが増加し、7,513万3,000円増の43億4,375万2,000円となっております。普通建設事業費では、総合保健福祉センター、藤沢周平記念館などの建設事業が終了したことや、学校建設でも朝暘第一小学校などが事業の最盛期を越えたことなどの減要素に加え、土木費の事業を一部補正対応といたしましたことなどから、12億9,722万7,000円減の66億3,824万円となったものでありますが、平成21年度の3月補正と新年度の補正を考慮いたしますと、こうした減少は回復するものと想定いたしております。

  公債費も11億1,536万円の減となっておりますが、このうち6億745万9,000円は歳入の説明でも申し上げた補償金免除繰り上げ償還の減であり、これを差し引いた実質公債費の減は5億790万1,000円となるものであります。公債費は平成21年度をピークに全体的に減少傾向にあるものですが、なお、合併特例期間終了後の財政運営を見据え、公債費管理の徹底を図ってまいりたいと存じているところであります。積立金、貸付金などの1億7,522万3,000円の増は、金融対策事業での融資枠の拡大などによるものであります。

  続いて、新年度予算に盛られた施策の大要について、鶴岡市総合計画の施策の大綱に沿って申し上げます。

  第一に市民生活分野について申し上げます。

  はじめに、地域コミュニティの再構築についてでありますが、地域コミュニティは地域における快適で心豊かな生活の実現に大きな役割を果たしておりますが、近年は急速に進んでおります高齢化や人口減少により、また住民の就業形態や意識の変化などにより、これまでの方策ではコミュニティの維持向上に十分対応しきれないという懸念があることから、地域コミュニティの実態把握と課題の整理を進め、住民との信頼関係を築きながら、今後地域コミュニティのあり方について調査検討を進めてまいります。

  安心・安全なまちづくりにつきましては、本市の中核的防災拠点として消防本部・本署庁舎の整備を引き続き進め、消防力の強化を図ります。また、消防団OBの災害時の協力体制の整備を図るとともに、防火水槽、消防車両などの整備を行い、地域の防災力に努めてまいります。また、各地域庁舎の既存防災無線設備と全国瞬時警報システムを統合するための実施設計、藤島地域などへのデジタル同報系無線の新設のための実施設計を行い、防災情報の高度化に努めてまいります。さらに、木造住宅などの耐震診断業務の助成事業を引き続き行います。

  環境対策といたしましては、ラムサール条約湿地に登録された大山上池下池をはじめ本市の豊かな自然などをも活用した環境教育を推進するとともに、本市環境行政のマスタープランとなる「環境基本計画」の策定に引き続き取り組むほか、生活環境保全対策事業として、カラス対策の強化、サギの営巣防止策の実証実験に取り組み、市民が被っている鳥害の軽減を図ります。また、ごみ減量・リサイクル推進事業として、市民と事業者と行政が一体となり、引き続きごみの減量化と再資源化に取り組んでまいります。

  また、地球温暖化対策といたしまして、国の補助金を活用し、本所庁舎の冷暖房設備と一部の照明設備を環境負荷が少なくなるよう更新いたすほか、海岸漂着ごみの実態調査と市管理の海岸の漂着ごみの回収活動などを行い、環境の美化を推進してまいります。

  第二に健康福祉分野について申し上げます。

  まず、市民の健康づくりですが、地域社会の活力の維持と推進には、市民の健康が重要な役割を果たします。このため、本市では、市民一人ひとりが心身とも健やかで、子どもからお年寄りまでそれぞれに能力を発揮できるよう、健診や健康相談事業に取り組んでまいりましたが、新年度には、総合保健福祉センターが開設されますので、ここを拠点に、健康、医療、福祉の総合力が発揮され、市民の健康づくりが一層進展するような措置を講じるとともに、日本一高い健康診断受診率を目指した調査研究事業をスタートさせます。

  地域福祉につきましては、引き続き市民の福祉活動と公的サービスが一体となった地域の見守り、支えあいの仕組みづくりを進めるとともに、地域コミュニティの調査活動とも連携しながら、今後の地域福祉計画の策定に向けた準備を行います。

  障害者福祉の面では、自立支援給付や地域支援事業を推進するとともに、総合保健福祉センターに身体、知的、精神の各障害者の相談窓口を一元化した「障害者相談支援センター」を設置し、相談機能の強化を図りながら、障害者の自立と社会参加の促進を図ります。

  低所得者福祉につきましては、昨今の経済不況で、生活保護受給者数が伸びておる傾向にありますが、制度の適切な運用による保護を実施しながら、丁寧な相談指導に努め、生活の安定と自立の促進を図ってまいります。

  高齢者福祉につきましては、高齢者が住み慣れた地域で安心して生活できるよう、介護予防、介護サービスの充実を図るとともに、地域包括支援センターの委託業務について、人的体制の強化を図ります。また、介護保険施設などへの入所希望者が増加していることを踏まえ、朝日地域と鶴岡地域の施設整備に補助を行います。

  子育て支援につきましては、まず、医療費負担の軽減を図る観点から、入院費用について、中学3年生まで助成対象を拡大いたすほか、「子ども家庭支援センター」を総合保健福祉センター内に設置し、相談、情報提供機能の強化、子育てサークルの育成、発達障害児支援など、総合的な子育て支援の推進を図ります。また、保育ニーズに適切に対応していくため、民間保育園の整備に助成を行うほか、放課後児童対策事業の推進なども努めてまいります。なお、子ども手当及び児童手当支給事業につきましては、事務的に遺漏のないようしっかりと対応してまいりたいと存じているところであります。

  地域医療の拡充につきましては、荘内病院の医師確保や医療機器の計画的な整備を行い、基幹病院として、高度で良質な医療の提供に努めるほか、病院事業への公営企業法の全部適用に伴い、病院事業管理者を配置し、自主的自立的な運営を進め、また、給食の民間委託など、民間活力を活用できるものは可能な限り活用し、経営の健全化に努めてまいりたいと存じているところであります。一方、休日夜間診療所につきましては、新設の総合保健福祉センター内に、休日歯科診療所と併せて開設いたすこととしましたが、今後は、平日夜間の開設も視野に入れそのための研究調査を行い、救急医療体制の一層の充実を目指します。

  また、慶應義塾大学先端生命科学研究所における「先端医療開発特区・スーパー特区」の取り組みを受け、引き続き、本市の医療団体、医療関係者を中心にがん医療の最前線について学び、交流機会を設けるなど、先端医療の本市での展開について関係機関との連携を深めてまいります。

  第三に教育文化の分野について申し上げます。

  始めに学校教育に関しましては、小中学校の改築事業といたしまして、朝暘第一小学校、大山小学校の改築事業を行うとともに、羽黒中学校については、引き続き設計業務を進め、朝暘第四小学校につきましては、早期の建設着手を目指し、予定地の地質調査などを実施いたします。耐震補強事業といたしましては、平成22年度は斎小学校、由良小学校、福栄小学校の3箇所について実施いたします。一方、教育体制の整備といたしまして、地域学校安全指導員の配置を本市で行うこととしたほか、引き続き特別支援教育や教育相談、適応指導事業の充実などを図ります。なお、経済的に困窮している世帯の高校生の通学費について、朝日地域で補助を行っておりますが、これを過疎地域として同じ課題を抱える温海地域にも適用を拡大いたします。

  次に高等教育機関の充実と学術研究機能の集積につきましては、先に、学術文化都市宣言の関連事業として説明いたしましたとおりでありますが、本市で行われておる農業から医療までの、生き物の命に関する世界でも最先端をいく高度な研究活動を一層推し進め、生命科学のメッカとして本市が成長していけるよう、諸般の施策を展開してまいりたいと存じているところであり、特に新年度は、研究成果の産業化を視野に入れ、体制強化にも取り組むものであります。

  生涯学習、文化芸術の振興につきましては、引き続き地区公民館やコミュニティセンターなどを拠点に地域の生涯学習活動を推進するほか、民間の文化財団の支援を受け一流の音楽家による「地域住民のためのコンサート」を開催するなど、優れた芸術に触れる機会の提供に努めます。平成22年4月に開館する藤沢周平記念館につきましては、資料の収集・展示、セミナーやイベントの開催などを行い、市民の皆様のご期待に応えうる適切な運営を図ってまいります。また、致道博物館につきましては、本市の中心的な文化施設としての機能の充実を図るため、その整備計画策定事業を支援いたします。

  スポーツの振興につきましては、生涯スポーツ、競技スポーツの振興をはじめとする本市のスポーツ関連施策の基本的な指針となるスポーツ振興計画の策定に着手するほか、スポーツ少年団活動、総合型地域スポーツクラブ活動、体育協会などのスポーツ団体を支援し、スポーツ環境の整備とともに、市民の体力づくり、生きがいづくり、地域の活力づくりを進めます。また、山形県レクリエーション大会など、新年度に本市で開催される各種大会の成功に向けた取り組みを進めてまいります。

  都市交流、国際交流の推進につきましては、まず、国内関係では、鹿児島市、江戸川区、木古内町など、各国内提携都市との友好交流事業を促進してまいりますともに、国際関係では、引き続き出羽庄内国際村を中心にした草の根国際交流を推進するとともに、新年度は米国ニューブランズウィック市との盟約50周年にあたることから、ニューブランズウィック市で開催される記念式典への本市訪問団の派遣、ニューブランズウィック市中学生訪問団の受け入れを行います。また、ラフォア市小中学生訪問団の受け入れを行い、それぞれ友好都市との交流の絆を一層深めてまいります。

  第四に農林水産分野について申し上げます。

  まず、本市の農林水産業は、歴史的に受け継がれてきた伝統産業であり、知的産業であります。これまで、全国有数の食糧生産基地として、安全で美味しい農産物を全国に提供し、鶴岡独特の豊かな食文化をも形成してまいったものであり、農林水産業の振興なくして、本市地域の発展は考えられないものであります。

  しかしながら、近年の農林水産業社会情勢の変化には誠に厳しいものがあり、本市といたしましては、情報収集や実態調査、情勢分析をしっかり行い、また、山形大学農学部を中心とした産学官の連携や農商工観の連携などを強化し、農林漁業者の皆様が意欲と誇りを持って取り組んでいただけるよう、農林水産業への支援に努めてまいりたいと存じます。

  そこで、まず農業についてでありますが、厳しさを増す農家経営を克服していくために、良食味米や減農薬米など消費者の視点に立った売れる米づくりを推進し、枝豆・メロン・庄内柿・温海かぶ・花卉などの産地拡大による複合経営の確立を図り、地産地消の推進、農用地の利用集積、集落営農の推進、農業の6次産業化などに努めてまいります。

  なお、自給率向上と水田農業経営の安定を大きな目的として、平成23年度の本格実施を見据え、平成22年度に「戸別所得補償制度モデル対策」が実施されることとなりました。細部の運用など未だ不明な点もございますが、今回の新制度を有効に活用し、本市の継続的な農業生産、農業振興を図ってまいりたいと考えております。

  また、農業を巡る諸々の環境の変化に対応し、今後とも優れた農業地域として充実・振興を続けていくために実施してきた農業・農村調査を踏まえ、アクションプランを策定したいと考えております。

  特に、基幹作物である水稲につきましては、昨年先行販売し高い評価を得ている、期待の新品種「つや姫」の本格的な作付が始まることから、本市での作付拡大に向け、引き続き有機栽培、特別栽培への取り組みを支援していくとともに、展示圃を設けるなど、栽培技術等、県や両農協と協力しながらきめ細やかな対応を行っていく考えであります。

  さらに、大泉地区をモデルとして実施している農地の面的集積事業については全市に拡大するとともに、引き続き、耕作放棄地の解消に向けた支援を行う一方、新規就農者の経営の早期安定化と集落営農の組織化を図るため、必要な農業用機械施設などについての導入を支援してまいります。

  畑作・果樹・園芸につきましては、今後の本市の農業発展の鍵を握る重要な部門であることから、機械・ハウス等生産基盤の整備を促進し、本市特産物の更なるブランドの強化を図るとともに産地での直売活動や大消費地における販売促進を推進・支援してまいります。

  畜産につきましては、周辺環境との調和を図りながら、有機質肥料を多く用いた環境にやさしい農業の推進を図るため、素牛導入や優良牛の確保を推進し、畜産農家の経営安定に向けた支援を行うとともに、耕畜連携の推進に努めてまいります。

  農業の基盤整備につきましては、国営赤川2期土地改良事業、西郷北部地区の県営圃場整備事業の推進を図るほか、農地・水・環境保全向上対策における共同活動及び営農活動への支援を引き続き実施するとともに、西郷地区農村活性化センター、仮称ではありますが、建設いたします。

  林業につきましては、引き続き持続可能な森林経営の推進を図るため、林道の開設とともに素材生産コストの削減効果の高い作業道の整備を計画的に進めるほか、間伐の推進、松枯れ、ナラ枯れなどの防除にも努めます。また、きのこ類など特用林産物の生産振興を図るとともに、新たな地域産材の製造、流通システムの構築に向け、森林組合の行う製材設備導入に対し支援を行います。また、先に説明いたしました森林文化都市宣言の事業と連携しつつ、多様な市民の参加による、森林文化都市に相応しい森づくりを進めてまいります。

  漁業につきましては、「日本海の豊かな資源を生かしたまちづくり計画」に基づき、漁港維持管理や栽培漁業の推進、新漁業技術の開発、後継者の育成を図ります。また、都市と漁村の交流の促進や魚食文化の継承・発展などのソフト施策の展開を進めるとともに、由良地区において活性化施設の検討を進めるほか、鼠ヶ関地区における産地市場の改修事業を支援いたします。

  第五の商工観光分野について申し上げます。

  この商工観光分野の振興には、目下、景気が大きく後退していることもあって、かつてないほど市民の皆様の切実なそして大きな期待が寄せられているものと存じます。本市といたしましては、こうした皆様のご期待に応えるべく、創造文化都市宣言事業、観光文化都市宣言事業など、時代の求める新しい振興策に果敢にチャレンジして、市民の皆様とともに、一緒に戦ってまいりたいと存じているところであります。

  まず、商業につきましては、商店街振興対策事業として、TMO事業につきましては引き続き支援を行い、中心市街地の活性化を図るとともに、鶴岡の地場産品を活用した料理を提供する若いシェフを発掘する「鶴岡食のマエストロ発掘育成プロジェクト事業」を実施いたします。

  工業につきましては、地域産学官連携促進事業や地域内企業の高度化・企業活性化支援事業を実施し、産学官及び農商工観の連携を総合的に推進し、シルクに代表される地場産業をはじめ本市地域産業の競争力を高めるほか、ふるさと鶴岡産業活性化協議会を設立させ、本市への企業誘致に向けた取り組みなどを強化してまいります。

  また、雇用関係では、高校新規卒業者等が地元就職において大変厳しい状況におかれていることから、本市といたしまして、地域企業に雇用していただけるよう、就職支援事業を実施いたすほか、緊急雇用創出関連事業を積極的に展開し、雇用の創出に努めてまいります。

  観光につきましては、観光文化都市宣言事業を強力に推進し、広域観光、テーマ型観光などの振興を通じて誘客を図るほか、ミシュランのグリーンガイドで高い評価を得た出羽三山、ラムサール条約湿地に登録された大山上池下池、クラゲの飼育展示で世界的な評価を得ている加茂水族館、全国の藤沢文学ファンが待望しております藤沢周平記念館、映画のロケ地として脚光を浴びている庄内、鶴岡の風土・景観など、こうした素晴らしい観光資源の情報を全国に発信し、交流人口の拡大に努めてまいります。

  第六の社会基盤整備について申し上げます。

  まず、都市機能の整備につきましては、引き続き山王通りの道路空間の整備を進め、都市機能の再生、商店街の活性化、市民の利便性の向上を図ります。また、藤島地域歴史公園整備事業を推進し、賑わいとうるおいのあるまちづくりを進めます。

  なお、先にも申し上げましたが、まちづくりには、市民の参加が不可欠であり、今後財政の逼迫が予想される中では、一層のその重要性が増すものと存じており、このため、新しいまちづくりの手法といたしまして、鶴岡パートナーズ制度を創出し、市民それぞれが有する特技、技能をお借りし、本市と一緒になって道路、公園、河川などの身近な社会基盤の保全や修繕、場合によっては除雪などにも協力していただくことができないか、新年度に鋭意検討を進め、一部は実証してまいりたいと存じているところであります。

  また、良好な景観形成を進めることは、そこに住む住民の環境づくりのみならず、観光交流にも大きな効果が認められることから、本市としても、今後積極的に取り組むべき課題であり、まず、新年度には、城下町の景観形成をどのように進めるか、市民主体で検討調査事業に取り組むことといたしました。

  社会基盤の整備につきましては、日沿道温海鶴岡間の平成23年度の開通に向け、所要の取り組みを行うほか、高速交通のネットワーク化を促進するため、新潟県境との基本計画区間の格上げにつきましても、関係機関・関係団体の皆様とともに、引き続き要望を行ってまいります。庄内空港につきましても、本市地域の発展の基盤となる極めて重要な施設であり、利用振興を図りつつ、東京線の増便、ダイヤの改善などの要望活動を展開してまいります。羽越本線につきましても、新潟駅での同一ホーム乗り換えの早期実現、また、高速化の促進や安定運行の確保など、今後とも力強い運動を展開してまいりたいと存じます。

  また、住民の身近な交通手段でありますバス路線の存続に向けて、地域住民やバス事業者と連携し、路線維持方策について協議するとともに、新たな取り組みとして、朝日・温海の両地域において、過疎地域限定の高齢者バス定期券の購入に助成措置を講じることとし、過疎地域における高齢者の日常生活支援とともに、バス利用拡大を図ることといたしました。

  また、広域幹線道路の整備といたしましては、国道112号線鶴岡北改良と国道7号バイパスの4車線化を引き続き促進してまいるほか、市内各地において市民生活の基盤となる市道の改良、橋梁や交通安全施設の整備などを行い、安全で快適な環境づくりを進めます。また、除雪機械の購入を図るとともに、平成21年12月の豪雪を教訓として、積雪時の交通の確保に一層努めてまいります。

  公共下水道事業につきましては、湯田川地区、黄金地区、加茂地区で面整備を進めるほか、小堅地区について基本設計を行います。また、農業集落排水事業では、羽黒地域、櫛引地域の処理施設の統廃合に引き続き取り組むものであります。

  水道事業につきましては、安全で良質な水道水を安定供給するため、配水管改良工事などを進めるとともに、効率的な事業運営に努めてまいります。

  最後に、各地域の活性化推進事業について若干申し上げます。

  本市では、合併当初より、各地域の振興について様々な取り組みを行ってまいりましたが、特に新年度には、先に市政運営の基本方針で申し上げたように、地域活性化について一層の取り組みを行う必要があることから、各地域の実情、実態に即した現場重視の事業展開を推進することとし、これまで検討研究を積み重ねてきた地域振興ビジョンに加え、先駆的振興事業等に係る予算を各地域ごとに措置し、これらを地域活性化推進事業として予算を計上したところであります。

  まず、藤島地域では、農業に関する地域振興ビジョンについて、継続的に検討を深めるとともに、ふじの里藤島魅力アップ事業、藤島型エコ型特別栽培米販路拡大調査事業に、先駆的事業として取り組むことといたしました。

  羽黒地域では、地域振興ビジョンとして、宿坊街並み景観の保全・創造事業に取り組むほか、先駆的事業として、映画を活用した鶴岡の魅力の情報発信と地域活性化を狙いとした民間主体の映画ロケ支援事業を支援することといたしました。

  櫛引地域では、果物、グリーンツーリズム、歴史文化などに着目した地域振興ビジョンのさらなる調査を行うほか、特別展「森田画伯が描いた黒川能の世界」の開催、黒川能後継者育成事業、都市農村交流による農産物等販路拡大支援事業を先駆的事業として実施する予算を盛り込みました。

  朝日地域では、森林文化都市宣言にも係わる事業として、大鳥自然の家を中心とした朝日グリーンアドベンチャー事業を地域振興ビジョン事業として取り組むほか、先駆的事業といたしまして、冬季限定の高齢者ふれあい・交流共同生活住宅整備に向けた調査事業に取り組むほか、農作物被害防止対策事業、森の産直カー朝日号自立支援事業を実施いたすものであります。

  温海地域では、地域振興ビジョンとして、温泉の振興、海を生かした地域活性化などの調査研究に引き続き取り組むとともに、温海川へ設置した舞台での黒川能と山戸能の競演によるあつみ温泉活性化の事業、森の産直カー温海号自立支援事業を行うことといたしました。

  こうした事業の展開に当たっては、一層の成果が地域に拡大いたしますよう、地域の皆様の声を大切にして地域住民の皆様とともに実施してまいりたいと存じております。

  以上が平成22年度の予算の概要でありますが、最近の社会経済情勢の変化の速度はとみに速まり、しばしば予測不可能なほどの制度の激変に見舞われておりますことから、本市といたしましては、常に情報収集とその分析を心がけ、国県当局、関係機関との連携強化し、市民の皆様が安心して生活できますよう、最善の努力をいたしてまいりますので、何卒ご理解、ご協力を賜りますようお願いを申し上げる次第であります。

  本議会には、この外に、専決処分の承認1件、補正予算8件、条例案件18件、事件案件7件、人事案件1件を提出しておりますが、その概要についてご説明申し上げます。

  一般会計補正予算に係る専決処分1件につきましては、昨年12月の豪雪による除雪経費の増嵩に伴う当該経費の追加であります。

  次に、補正予算8件につきまして、ご説明申し上げます。

  一般会計補正予算につきましては、経済対策として国が行った今年度の第1次及び第2次補正による臨時交付金に係る予算14億1,481万5,000円を含めた17億5,294万7,000円を追加いたし、予算総額を653億8,361万8,000円といたすものであります。

  国の第1次補正による地域活性化・経済危機対策臨時交付金につきましては、本市における今年度の補正予算の財源といたしましてこれまでも活用してまいりましたが、今回は6億846万3,000円を計上し、交付限度額12億5,442万3,000円いっぱいまで予算化するものであります。

  その内容といたしまして、先端研究産業支援センター拡張事業4億1,800万円やまちづくり基金への積立金1億400万円をはじめとして、非常備消防施設の新営改良事業4,970万円、廃棄物最終処分場の改修事業3,200万円、除雪機械の購入事業3,000万円など、ハード・ソフト両面にわたって措置したところであります。

  次に、政権交代後における国の第2次補正予算として、新たに地域活性化・きめ細やかな臨時交付金が予算措置され、本市には第1次交付限度額として5億6,913万4,000円が示されたことから、それらを財源とした事業費6億5,000万円を計上させていただいたところであります。

  当該交付金の目的がきめ細やかなインフラ整備の支援でありますので、道路橋梁改良事業8,800万円、公民館やコミュニティセンターなどの補修事業8,100万円、小中学校の補修事業6,300万円、荘内病院の施設整備に係る繰り出し5,800万円、スポーツ施設の補修事業5,100万円など、比較的小規模な補修事業などに要するものを計上し、事業実施に当たりましても、地元業者の受注機会が増えますよう配慮していくこととしております。

  なお、これらの臨時交付金事業につきましては、そのほとんどを新年度に繰り越し、平成22年度予算事業との相乗効果により、本市における今後の経済・雇用状況の改善を図っていくものであります。

  臨時交付金以外の補正といたしましては、昨年12月の豪雪による農業被害対策として4,641万4,000円、保育委託料の追加5,885万円、介護保険特別会計繰出金の増額2,443万7,000円、鶴岡再開発ビルに係る損失補償金の繰り上げ償還2億7,894万1,000円などを追加する一方で、国の事業執行停止による子育て応援特別手当支給事業1億2,392万円を減額するとともに、子ども手当支給に要する事務費として新たに1,120万円を計上するなどしております。

  また、債務負担行為として、総合保健福祉センター管理運営事業の追加及び漁業後継者育成資金利子補給の変更をいたすほか、繰越明許費の追加として、臨時交付金事業をはじめ、地域情報通信基盤整備事業6億9,769万9,000円、山王地区における都市基盤整備事業4億5,360万円、小学校耐震補強事業3億151万8,000円など、61事業34億6,488万6,000円を計上しており、前年度に引き続き大規模な繰り越し予算となっております。

  このほか、国民健康保険特別会計につきましては、事業勘定に係る療養給付費や各種拠出金など2億6,169万4,000円を追加するものであり、後期高齢者医療保険特別会計は、後期高齢者医療広域連合納付金など258万2,000円を追加するものであります。次に、介護保険特別会計は給付費の増大により1億9,557万7,000円を、老人保健医療特別会計は医療費の精算に伴う県負担金の返還金150万円をそれぞれ追加するものであります。また、集落排水事業特別会計につきましては、羽黒地域の仙道処理場の解体工事費1,900万円を計上するとともに、先に設定した当該事業の債務負担行為を取り消し、他の経費と合わせて2,809万円を新年度に繰り越すものであります。公共下水道事業特別会計は管渠整備費や浄化センター整備費2億5,110万円の繰越明許費であり、病院事業会計は臨時交付金を財源とした病室などの整備工事費5,800万円の計上であります。

  条例案件及び事件案件につきましては、その主なものの概要をご説明申し上げます。

  副市長定数条例の一部改正につきましては、現状に合わせ、副市長の定数を2人から1人に改めるものであります。

  特別職の職員の給与に関する条例の一部改正につきましては、平成22年4月1日から1年間、市長、副市長及び常勤の監査委員の給料月額を引き続き減額するとともに、寒冷地手当を廃止するものであります。

  教育長の勤務条件に関する条例の一部改正につきましては、教育長の給与の種類を常勤の特別職の職員と同様とし、市長などと同様に引き続き減額措置を講ずるものであります。

  一般職の職員の給与に関する条例の一部改正につきましては、病院事業への地方公営企業法の全部適用に伴う規定の整理に加え、国家公務員に準じ、月60時間を超える時間外勤務手当の支給割合を引き上げるものであり、職員の勤務時間、休暇等に関する条例の一部改正は、当該支給割合の引き上げに伴う差額の支給に代えて、代休時間を指定できることとするものであります。

  行財政改革推進委員会条例の一部改正は、市民や民間の感覚を取り入れて本市の業務の見直しを進めていくため、定数15人のうち、6人以内の委員を公募によることとするものであります。

  市税条例の一部改正は、公共下水道鶴岡処理区の拡大により、都市計画税の課税区域を追加するものであり、中川代、川代山及び桜ケ丘の辺地に係る総合整備計画の策定につきましては、それぞれの構成字名、整備施設、期間などを定めた計画を策定するものであります。

  湯野浜公衆浴場設置及び管理条例の一部改正は、上区公衆浴場の建替えに合わせ、上区、下区ともに使用料を利用料金制に移行して改定するとともに、開場時間も変更するものであります。

  保育所設置及び管理条例の一部改正は、貴船保育園における5歳児の受入れなどに伴い、その定員を120人に引き上げるものであります。

  病院事業管理者への給与に関する条例の制定につきましては、病院事業への地方公営企業法の全部適用に伴い設置する病院事業管理者の給料月額を63万5,000円とするとともに、通勤手当及び期末手当を他の常勤の特別職職員と同様とし、市長などと同様に減額措置を講ずる一方で、医師である場合の給与の特例を設けるものであります。また、職員定数条例など、関係する11条例を併せて改廃するものであります。

  関川活性化施設設置及び管理条例の一部改正は、開館時間、休館日及び目的外使用料の規定を整備するものであります。

  指定管理者の指定につきましては、勝福寺交流センターの指定管理者を勝福寺住民会とするものであり、損害賠償の額の決定の2件は、いずれも道路管理の不備による事故に対する損害賠償額を決定いただくものであり、浄化センターの建設工事に係る協定の一部変更につきましては、平成20年の6月定例会で議決をいただいた内容のうち、完成期限及び契約金額を変更させていただくものであります。

  以上提出議案の大要についてご説明申し上げましたが、各議案の細部につきましては、議事の進行に従いまして、関係部課長に説明いたさせますので、よろしくご審議の上、御可決くださいますようお願い申し上げます。



○議長(川村正志議員) これから総括質問に入ります。

  総括質問の通告がありますので、順次発言を許します。なお、会派の持ち時間終了十分前にブザーで時間の経過をお知らせします。15番齋藤 久議員。

   (15番 齋藤 久議員 登壇)



◆15番(齋藤久議員) 3月市議会定例会に当たり、新政クラブを代表いたしまして、総括質問を行います。

  希望に満ちた鶴岡市を市民、地域、行政の3つの力で築いていきたいとする榎本市長に、まず最初に就任後初めての当初予算編成に当たって、市長が強くイメージしている鶴岡の目指すべき方向について伺います。

  合併の第2ステージを迎えた市政運営は、全市を見渡す目配りと地域ごとの状況把握、すなわち一体感の醸成と特色ある地域づくりが重要であると思います。このためには、市長の慎重かつ大胆なかじ取りが不可欠かと存じます。先ほど市政運営について御説明をいただきましたが、合併してよかったと実感できる鶴岡を完成させるための榎本市政の基本方針をお聞かせいただければと思います。

  次に、農林水産業の再生について伺います。政権交代によって農政も大きく転換し、来月から米を先行させる戸別所得補償制度モデル事業がスタートいたします。この新制度に対する評価はまちまちですが、不透明な先行きに対する生産者の懸念は強く、戸別所得補償にも距離を置いて、全面積米を作付する農家や独自の直売戦略でみずから経営を守ろうとする動きもあるとマスコミは報道しております。過剰作付は解消されず、22年産米価が下落すると見通す生産者は全体の8割を超えるとのことであります。子供に未来を託せる農業こそ国力の源であるはずなのに、今や6.1兆円あった農業所得もこの15年で3兆円と半分に落ち込み、農家は減る一方、里山はイノシシや猿などの被害はひどくなるばかりで、多くの村落はまさに荒れなんとしております。米どころ庄内の我が鶴岡市も例外ではなく、地域によっては過去6年間新規就農者が一人もいない状況にあります。農業こそ地域発展の原動力であり、官民挙げてこの難局を打ち破らなければなりません。

  そこで、市長に伺います。市長が掲げた5つのまちづくり戦略のトップに約束したものが農林水産業の6次産業化でございます。農工商連携、他産業のノウハウも積極的に活用しようということでしょうけれども、新年度にどのように取り組んでいくのか、その決意のほどをお伺いいたします。

  そして、身土不二の精神のもと、地産地消をどう推進するのか。地産地消は、旬の食べ物を随時新鮮なうちに食べられる。消費者と生産者の距離が近いゆえに鮮度がよいため、野菜の栄養価が高い。地域経済への活性化、地域への愛着につながる。地域の伝統的食文化の維持と継承。農水産物の輸送にかかるエネルギーを削減できるなど数多くの利点があります。今や東北一広いこの鶴岡の豊かな自然からの恵みは四季折々の食料に限らず、地元産材による住宅建設など幅広く取り組む必要があるかと考えますが、地産地消をどう推進していくのか伺います。

  そして、地元でとれたすぐれた農産物をどのように首都圏や経済発展の著しい中国など海外に売り込むか。農産物の商品化は、農業以外の分野の力もかりないと高い付加価値は得られません。消費の拡大は地元から発信するべきであり、質的にも高級品を求める人、そこそこで納得する人など多種多様な消費者の質的、量的な需要の変化に十分対応できる需要と供給をすき間なくつなげる販売体制をどう構築していくかが重要課題であります。販売には消極的な行政ですが、公益を学ぶこの地から、行政は学術機関と連携し、農協、企業、NPOなどさまざまなセクターと協力し合って他地域に負けない積極的な販売戦略をリードしていかなければならないと思います。市長の考えをお聞かせ願います。

  次に、観光振興の取り組みについて伺います。先ほどお尋ねいたしました農業の再生は、ただ単に食料を生産するだけではございません。観光や地域活性化など地域資源すべてに深いかかわりがございます。今幸いなことに、本市は誘客拡大に向けてかつてないほど追い風が吹いております。「おくりびと」や藤沢周平作品の映画ロケ地ブーム、「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」の紹介、新潟デスティネーションキャンペーン、そして滞在型の体験観光などによってさまざまな旅行形態の観光客が訪れております。しかし、いま一つ地域を売り込む旅行者の興味を引きつけるストーリー性だとか一体的なアピールが足りないとの声があります。高速道路を利用した誘客やアジアと庄内空港を結ぶチャーター便の運航など、風光明媚な本市を売り込む観光振興の取り組みについてお伺いいたします。

  次に、地域活性化対策について伺います。地域活性化は、それぞれの地域がその特色を発揮して輝いてこそ住んでよかった、そしてよそから訪ねてみたくなる鶴岡になるものと思います。そして、地域を引っ張ってくれる人が多ければ多いほど地域は元気でございます。先ほどの市長説明でも各地域の先駆的事業を推進するということですが、そのためには支所機能をどう充実させるか。庁舎は、本所の各部とは違う行政機構になっており、市長の言う市民の生の声を吸い上げられる体制づくりが大切かと考えます。こうした地域の特色を生かした事業の推進と、その反面全市的な施策の整合性も必要と考えますが、本所、各庁舎間の調整、横断的な課題にどう対応していくかお伺いいたします。

  また、過疎地域の里山などに住む人たちには、そこに住み続けても大丈夫だというメッセージが必要ではないでしょうか。このために、今後の過疎対策においてはこれまでのような生活環境の整備などのハード面だけでなく、豊かな自然に包まれたこの地域とにぎわいのある市街地との交流を活発化させることや、そのための交通の確保、里山ならではのコミュニティ推進のソフト事業が欲しいと考えます。これからもずっと安心して暮らしていけるように、里山の人々に自信を持っていただける市長の温かい言葉をお聞かせ願います。

  最後に、市立荘内病院における患者給食調理業務の委託について伺います。新年度から市立荘内病院の患者給食調理業務が外部委託されるということであります。これは、合併以前から市議会でも議論されてきた模様ですが、これまでの経緯と委託業務の内容について伺います。

  病院給食は、言うまでもなく患者に対する治療の一貫であることを強く認識し、できる限り患者一人ひとりに対応した安全、安心な栄養食でなければなりません。医療、看護、治療食の院内連携はどうなっているのか。食材料の調達も地産地消に資するよう、地元食材の納入に特段の配慮を期待をいたします。患者にとって安心できる家庭の味とは、献立のみならず食材からも感じるものだと考えます。地元食材の納入について伺います。

  以上、5項目について質問いたしましたが、鶴岡に住んでいる13万9,093人市民がどれだけこの鶴岡に誇りや生きがいを持ち、真の豊かさをどう感じ、このまちに住んでよかったと、幸せだと思えるか。その数をいかに増やすかは私たち議員とともに市長に与えられたテーマでもあると思います。榎本市長の5つのテーマに対する御所見をお尋ねいたします。



◎市長(榎本政規) 初めに、私の市政運営の基本方針というお尋ねでありますが、平成17年の市町村合併につきましては、当時私も議会の代表として、また合併協議会の副会長として富塚前市長とともに合併を推進してきた一人であります。こうしたことから、合併に対する思いは人後に落ちないという、何としても合併を成功させなければならないということは、改めて今回の立候補した一つの大きなテーマでもありました。さらに、新しい鶴岡が未来へ向けて大きく発展していく、そしてその責任を果たしていかなければならない、そういう思いで立候補し、それが多くの皆さんから御支援を得たものと思っております。このたびの新年度の予算編成につきましては、こういう思いを込めて編成したものでありますので、さきの説明と重複するかもしれませんけども、基本的な考え方を少し述べさせていただきます。

  まず最初でありますが、合併の最初の4年間は新市の一体感の醸成や、あるいは調整項目の整理等についてでありまして、この件につきましては富塚前市長さんから丁寧に取り組んでいただいたと思っておりますし、これからの4年間はこうした最初の4年間の成果を土台にして改めて合併新市の完成に向けて、先ほど申し上げましたとおり、合併してよかったなと思えるようなまちづくりを進めていかなければならないと思っているところであります。その中で、私はこのすばらしい鶴岡の伝統や気風、そして人情等々を含めて、これからこの地域の新しい地域づくりに生かしていくためには何か1つ大きなテーマを掲げながら推進していかなければならないのかなと思った観点から鶴岡ルネサンス宣言をいたしまして、市民の皆様とある一定のお約束をしながら、それとともに市民と協調、協力関係を築いていく必要があろうかと思いまして、新年度予算についてはその可能な限りに措置をさせていただいたところであります。また、その具体的な内容につきましては、先ほどの提案説明に重複しますので、割愛をさせていただくところであります。

  2つ目の観点としては、合併新市づくりの完成に向けて事業を進める中で、平成27年度までとされております合併特例期間が終了してもなおかつ鶴岡市の財政構造、財政運営は健全に維持されていかなければ、市民が必要とする行政サービスをしっかり提供できないと。今からそのことを準備しながら進めてまいる必要があると認識しております。こうしたことも私は合併を進めてきた人間の責任であると、そう思っておるところであります。このために行財政改革推進委員会の開催や政策マーケティングなどを行い、22年度以降合併新市のまちづくりに取り組んでいきたいと考えたところでありまして、これもさきに説明したとおりであります。

  また、3つ目、最後になりますが、合併して東北一広い地域となりましたし、市町村長や、あるいは議員の皆様も減少した結果、なかなか庁舎あるいは市役所に地域の声、市民の声がなかなか届かない、そういう現状は、私自身も470あるこの鶴岡の集落自治会、住民会を回ってみて、全部回ったわけでありませんが、そう感じてきたところであります。そういうことを素直に反省をしながら、市役所から逆に地域に出かけていって、できるだけ住民の声をくみ上げるような仕組みがないのかなということで、車座ミーティングを初め、あるいは地域庁舎や地域審議会のあり方についても、あるいは庁舎の職員が地域に出かけていく仕組みがどうできるのかについて検討いただいて所要の措置を講じたところであります。

  以上が私の基本的な考えでありますが、市町村合併にかかわる者としてこのたびの合併によって財政事情が年々厳しくなっていく中で想定されることを見越し、少子高齢化などで生じた新たな行政サービスに十分対応できるような形をとっていくということが合併の基本理念であっただろうと思うので、そういうことを考え、今後は組織機構をスリム化をしながら、あるいは地方分権の受け皿として市民にとって頼りがいがある自治体を目指していくものである、そう思っております。こうした合併本来の目的の実現に向かって着手すべき新たな課題にしっかり取り組み、あるいは反省すべきものは反省をしながら、その上で新鶴岡市が困難な時代の中も着実に発展していけるような市政運営をし、一方市民の皆様にも誇りを持って、また安心、安全で生活できるよう施策の展開を図ってまいりたいと思っておりますので、どうぞ議員の皆様からも御理解を願い、御支援をお願いしたいなと思っているところであります。

  次に、農林水産業の再生についてお答えをいたします。私は、鶴岡市の基幹産業が農林水産業、とりわけ農業であると思っております。そういう観点から、鶴岡ルネサンス宣言の5つの柱を掲げながら、その一つとして創造文化都市宣言に、先ほど申し上げましたとおり、基幹産業である、そして全国でも有数の食糧生産基地として確固たる地位を築いてきた農林水産業を位置づけたところであります。

  本市の農林水産業は、海から平野、森、山を有する自然環境と生産者のたゆまぬ努力によりまして、1年を通じて多彩でおいしい農産物を生産し、全国に提供しております。時代を超えて受け継がれてきて地域の多彩な食文化と結びついてまいりました貴重な在来作物も数多くありますし、地域の農林水産業のポテンシャルは非常に高いと感じております。農地の維持保全を通し、四季折々美しい農山漁村の景観をなお引き続き引き継いでつくっていかなければならないんじゃないのかなと思っております。こうした高い地域の持っている地域力を生かし、安心で安全な、しかもおいしい農産物を安定的に生産していくことを農業振興の基本としてまいりたいと思っております。

  また、本市には多彩な製品をつくり出す食品製造業や、あるいは山形大学農学部、鶴岡高専、慶應義塾大学先端生命科学研究所、あるいは東北公益分科大学大学院など農村資源を活用した研究調査を行い、高いノウハウを持つ高等教育機関が存在しておりますので、現場とこれらの人材、ノウハウ等の資源を組み合わせ、本市における農林水産業の6次産業化を進めてまいりたい、そう思っているところであります。このために新年度では、地域産学官連携促進事業として地域の高等教育機関の力を産業分野に生かしてまいります農商工観、観光の観を入れた農商工観連携総合推進協議会、仮称ではありますが、立ち上げ、なおかつ地域食材、在来野菜を使いました若手シェフを育成する鶴岡食のマエストロ発掘育成プロジェクト事業を新たに立ち上げ、農商工観の連携や、あるいは農林水産業6次産業化を推進しながら、地域の新しい振興モデル事業の創出に努め、そして農林水産業を起点とした数々の取り組みをつくり出し、農家等の所得の確保と地域産業の活性化、雇用の創出に結びつけてまいりたいなと思っているところであります。

  続いて、地産地消の推進であります。先ほど申し上げましたとおり、農林水産物の生産地である本市においては、四季折々に旬の農林水産物が生産され、消費されております。特に本市の農業者が地産地消に対する意識は非常に高く、その推進拠点となります産直施設が15カ所も非常に多くありますし、20年度の主要な販売額は12億円を超えております。県内トップにあります。また、産直あぐりにおいての女性の方々は、さきの全国の産直施設の中でも有数な施設であるという元気なお母ちゃん大賞をいただいているというようなことで、非常にすぐれた地産地消、それから産直施設が生まれつつあるなと思っています。さらに、本市では農業を初め教育や保健と幅広い分野の関係者で構成する食育地産地消推進協議会を設置し、地産地消が豊かな地域性と食生活、食文化をはぐくむ重要な取り組みであることから、この協議会が中心となって地産地消の推進を進めており、今後ともこの協議会の活動の充実等によって積極的な推進を図ってまいりたいと考えております。

  また、観光との連携において、これら農林水産物を提供することによって地産地消から地産他消への展開と販路の拡大も大きな課題であろうかなと思っております。また、今年度からは鶴岡市の給食センターで使用します農水産物の中でどれだけ給食センターに地元のものが提供できるかについても調査研究を進めてまいりたいと思っております。

  また、地元産材における地産地消の家づくりについては、鶴岡の豊かな森林資源を生かすことと地域経済の活性につながると思っております。特に在来工法での住宅建設は鶴岡の気候風土にも適した住宅でありますので、地元での地産地消の家づくり活動を行っている庄内の森林から始まる家づくりネットワーク鶴岡・田川への支援など、あるいは地元産材の木材住宅建設の促進を進める意味でも、平成22年度は在来工法で地域産材を活用したモデル的な住宅建設を支援する地域住宅活性化基盤整備事業を新規に着手してまいりたいと思っておりますし、また今まで以上に公共施設の建設につきましても地元産材の活用に努めてまいりたいと思っています。

  特産物の販路拡大についてでありますが、本市の農産物の首都圏への販路拡大につきましては、これまでも友好都市であります江戸川区あるいは墨田区、都市交流の相手先であります練馬区光が丘、新宿区神楽坂、あるいは横浜市などにおいて本市の農林水産物の紹介と販路の拡大を進めてきたところであります。平成20年度には、本市にあります2つの農協に加え、山形大学農学部、慶應義塾大学先端生命研究所等と連携し、鶴岡市の産地強化協議会を設立しまして販路の拡大に積極的に取り組んでいるところであります。販路拡大につきましては、市場あるいは消費者ニーズの把握とそのニーズに対応した生産流通戦略が重要なポイントになろうかと思いますので、これらについても積極的に努めてまいりたいと思います。

  また、生産地からの情報発信に加え、首都圏の鶴岡関係者からの適切な情報をいただくため、本年度からふるさと鶴岡産業活性化懇談会の活用や都市交流や、また観光、グリーンツーリズムで訪れていただく方々と交流を深めながら消費者ニーズの適正な把握に努めてまいりたいと思っております。

  また、発展が著しい、そして国民の所得が急増している中国初め台湾やアジア諸国への市場の拡大は、国内の農産物が価格低迷している中、本市のすぐれた農産物の輸出先としては大変魅力のあるところでありますが、まだまだ単独で取り組むためにはその輸出に関するノウハウを持ち得ておりませんので、これらの課題についても研究してまいりたいと思いますし、県のほうで行われておりますやまがた農産物等輸出戦略とともに、これらは東アジアへの本県の農産物の輸出拡大に努めておりますが、これらの動向を適宜把握しながら県とともに取り組んでまいりたいと思っております。

  次に……



○議長(川村正志議員) 答弁中でありますが、暫時休憩をします。



   (午前11時52分 休 憩)

                  

   (午後 1時00分 再 開)





○議長(川村正志議員) 休憩前に引き続き会議を開きます。

  なお、19番山中昭男議員からは早退の届け出があります。

  総括質問を続けます。

  当局の答弁を求めます。市長。



◎市長(榎本政規) 次に、観光振興の取り組みについてお答えをいたします。平成21年度は、映画「おくりびと」効果や庄内新潟デスティネーションキャンペーン、さらには出羽三山の丑歳御縁年などによりまして観光誘客面でのプラス効果が働いた結果、4月から12月までの観光の入り込み客数は400万9,000人となっておりまして、前年同期と比較して約15万人の増加をしております。この入り込み客数には、年度途中でオープンしました庄内映画村のオープンセットがカウントされておりませんので、この数字を加えればもう少し増えるのかなと思っているところであります。

  こうした中、今後観光振興の取り組みにつきましては、まず広域観光によります観光誘客として昨年4月に国の認定を受けました日本海きらきら羽越観光圏整備があります。圏域内の市町村と各観光協会が連携、協力しながら、5つの温泉地の連携事業や鶴岡、酒田の市街地の観光共通券などさまざまな観光誘客メニューを実践しているところであります。この中で、奥の細道北限の旅、ひなをめぐる旅、出羽三山山岳信仰の旅など圏域内の資源を活用したストーリー性を持った広域観光ルートを設定し、旅行会社に対して商品造成を働きかけておるところであります。また、昨年10月から12月の庄内新潟デスティネーションキャンペーンに引き続き、本年10月から12月を期間としてJRによります重点販売促進地域に庄内地域と新潟県が選定されたことから、これまで展開してきたソフト事業の充実強化を図ったり、新たな取り組みを展開して観光客の誘客を図ってまいる所存であります。昨年10月に実施いたしました観光誘客と物産販売の両面から大きな成果を上げた鶴岡にぎわい市について今年度も実施する予定でありますし、これとは別に新たに鶴岡商工会議所などが共同しながら8月にだだちゃ豆を核としたイベントを開催する予定になっております。こうした地元で開催する観光誘客型のイベント展開とともに、首都圏で広く鶴岡を売り込むために羽田空港や日本橋などにおいて観光PR展開を計画しているほか、新たに鶴岡市の東京事務所などと連携しながら、江戸川区において年3回鶴岡の観光PRを実施してまいりたいと思っています。

  また、旅行エージェントの働きかけにつきましては、首都圏のエージェントを訪問したり、本市の先取り観光情報を掲載した「鶴岡観光情報太鼓判」を全国エージェント約500カ所に送付したりしておりましたが、22年度はエージェント訪問回数も増やしていくとともに、バス会社や北関東、仙台圏などにも商品造成の働きかけを計画しております。こうした活動の展開に当たっては、本市エリアにおけるストーリー性の構築を初め、テーマ観光の充実、体験型要素の組み込み、旅行ルートの設定など従来にも増して各地域の観光協会と連携をしながら一体的なアピールを行ってまいりたいと思います。

  高速道路を利用した観光客につきましては、22年6月から山形自動車道と日本海東北自動車道の相当区間が無料化されることを念頭に、仙台圏や新潟県、関東圏などからの観光誘客を推進するため、本市と酒田市などが共同して、現在特典つき観光パンフレットの作成を進めております。4月には東北自動車道や関越自動車道のサービスエリアに、また新潟駅や仙台駅、さらには道の駅やレンタカー会社などに多方面にパンフレットを配置してまいる所存であります。

  また、外国人観光客につきましては、日本人観光客以上に広域的な旅行ルートとなることから、その誘客に当たっては本市単独というよりも、庄内地域全体や県全体としてその誘致策を進めていく必要があろうかと存じます。現在日本海きらきら羽越観光圏の中で英語版観光パンフレットの作成が進められており、既存の中国、台湾向けの観光パンフレットも含め、これらを使って誘客を図ってまいりたいと考えておりますし、また本市では21年8月に観光連盟のホームページに英語、中国語、韓国語による観光案内の表記を開始し、さらに5カ国語案内看板を市内7カ所に設置し、受け入れ環境の充実に努めてきたところであります。

  また、チャーター便につきましては、庄内全体で考えていくべき事柄ではあると思いますが、本年10月の羽田空港拡張に伴いまして、国際線の羽田空港乗り入れが大幅に増加いたします。そうした状況を踏まえながら、外国人観光客から羽田空港で庄内便へ乗りかえて庄内に来てもらう手だてなどについて検討を進めているところであります。総じて、観光文化都市宣言のもとに各種観光振興策を積極的に展開し、多くの方々から本市においでいただけるよう、関係団体、機関ともに連携を密にしながら観光振興策を図ってまいりたいと考えております。

  なお、本日全日空の東京支店長が来鶴されまして、ANAの機内誌に、本年4月号に藤沢周平記念館の開館の記事を掲載をしていただいたところでありまして、お聞きしますと86万部が機内誌あるそうですので、この辺についての観光情報についても努めておるところであります。

  続きまして、地域活性化対策についてお答えを申し上げます。支所機能の充実についてのお尋ねでありますが、将来にわたって地域の人々が安心、安全に心豊かに生活を送っていただくために、地域コミュニティの活性化、地域社会や農業を初めとする産業が培ってきた文化を継承、発展させるための取り組みや地域の特性でもあります自然環境、農林水産物、伝統技術に着目した取り組みなど明るく意欲的に取り組んでいただけるような環境づくりにつきましては、市全体の活力を維持発展をさせ、将来希望の持てるまちづくりを進める上で極めて重要でありますし、これら事業の推進に当たっては引き続き地域庁舎が主体となって取り組むべきものと認識をいたしております。

  21年度におきまして、農業農村課題調査や地域コミュニティ実態調査を行い、意欲ある農業者の方々、コミュニティ活動に携わっている方々から御意見をお聞きし、課題や問題点の整備、施策、事業の構築を進めるとともに、地域振興ビジョンの推進、地域の方々が主体となって行うまちづくり、人材育成や地域資源を活用した活動にかかわる支援など、地域課題を克服し、地域の特徴をさらに伸ばす取り組みに努めてまいったところであります。22年度につきましても、ただいま申し上げた事業を着実に推進を図るとともに、市職員が地域の方々の御意見をお聞きしながら、各地域の実態、課題の把握、地域住民との密接な信頼、連携関係の構築を目指すための地域課題調査研究事業、地域課題、あるいは地域振興の方向性について議論を深めていただくための地域審議会の運営事業の拡充、地域の多様な資源を生かした先駆的な取り組みを実施することにより、地域産業の振興と地域活性化に取り組み、地域活性化推進事業などその拡充に努めてまいりますので、よろしく御支援をお願いしたいと思います。

  また、議員御指摘のとおり、これらの事業の施策推進に当たっては、本所、地域庁舎との連携や市全体としての施策の整合性をより今まで以上に図っていく必要があると考えております。そのために、支所長、関係部長による地域振興対策会議を設け、全市的な事業、施策の推進、調整を行うとともに、庁舎への仕組みのバックアップを行ってまいりたいと思いますんで、どうぞ議員の皆様からも御指導をお願い申し上げる次第であります。

  過疎対策についてでありますが、これまで4次にわたりまして過疎法に基づく過疎対策により本市におきましても住民の生活環境の向上に一定の成果はあったものの、依然として中山間地における若年層の人口の流出が進み、高齢化が顕著であり、過疎地域をめぐる状況は一段と深刻な状況になっていると思っております。私自身も山間地の小規模集落を回っていろいろお話を聞きますと、後継者や、あるいは働き手の不足、農業や雇用への不安、あるいは高齢者の通院、日用品の購入のための交通の確保や豪雪や災害に対する不安、あるいは地域の担い手不足によりまして、自治会の運営や共同作業、文化伝承へ支障があるなど日々の生活や将来に対する大変な不安を抱えております。これらに住む方々大変な御苦労をされているということを改めて痛感をしております。新年度におきましては、こうした過疎地域における厳しい状況を踏まえまして、引き続き道路や種々の情報などのインフラの整備、あるいは農林水産業の振興などにつきましても、先ほど申し上げました森の産直カーの活用などできるだけ予算措置を講じるとともに、ソフト支援として過疎地域で大きな負担となっておりました高齢者のバス利用に対して助成措置を講ずるほか、朝日地域で実施されておりました高校生の通学生徒への助成金を温海地域にも拡大して実施していきたいと考えております。また、豪雪地帯の雪対策や、あるいは高齢者共同生活住宅について調査検討を行うとともに、過疎地域における高齢者の所得機会を創出するため、食品加工の課題解決に向けた調査を国の内閣官房とともに調査研究を進めることとしております。さらに、人口の減少や高齢化が進行し、コミュニティ機能の衰退が懸念されますことから、現在市全域で実施しておりますコミュニティ調査に加え、来年度は各地域庁舎が主体となって小学校区、あるいは住民自治組織単位での話し合いの機会を持ち、地域の皆様とともに中山間地域におけるコミュニティのあり方について検討を深めてまいりたいと思っております。

  一方では、本市の中山間地は豊かな自然や美しい景観、森林による水資源の涵養、豊かな農林水産物、里山文化など市民に多くの恵みをもたらしてきました。これまで必死に守ってこられた住民の皆様に感謝と敬意を表しながら、今後とも森林地域の持つ多面性、広域的な機能を保全していくために、都市山村の住民がお互いのことを理解し合いまして都市山村交流を積極的に推進しながら、地域に新たな活力を生み出す方策について考えてまいりたいと思っております。来年度は、森林文化都市構想の一貫として江戸川区の小学生と朝日地域の小学生の交流事業を大鳥地域で行うほか、新たな地域間交流として温海川を舞台とした黒川能と山戸能の競演を行い、地域の活性化を図ってまいりたいと考えております。

  また、現在本所、地域庁舎による過疎対策のワーキングチームを設置し、これまでの調査事項の整理や課題解決に向けたソフト施策について鋭意検討を進めさせておりますが、来年度は全庁的に過疎対策に取り組むため、推進本部の設置や組織体制の充実を図りながら国の支援措置も十分活用し、実効ある対策を検討してまいりたいと考えております。地域庁舎の職員がよりきめ細やかに地域に出向いて地域の声をお聞きしながら、そこで暮らす人との十分な意思疎通や連携を図ることで地域全体に目配りが行き届くように職員を督励してまいりますので、住民の皆さんに安心して住み続けていただくよう、私も十分車座ミーティングなどを通しましてその意を払ってまいりたいと思います。

  次に、荘内病院に関する質問にお答えします。初めに、業務委託に移行するに至った経緯と委託の内容に対する御質問でございますが、荘内病院は地域の基幹病院と市民の命と健康を守るために、高度、良質な急性期医療と災害医療を含む救急医療を使命といたしておるところであります。そのためにも、将来にわたる病院の健全経営が最も重要な課題であります。昨今自治体病院の存続が危ぶまれておる中で、荘内病院は市民の財産として何としても守っていかなければならないものと考えております。私は、鶴岡市全体における行財政改革のもとに、民間の持つノウハウと民間の活力の活用のために民間でできることは民間にという基本姿勢に基づいて今後の市政を進めてまいる所存であり、この荘内病院の給食調理業務委託もその一つの方向であります。

  給食調理業務に関する議論の経過を申し上げますと、平成12年に職員団体に対し当局から業務委託を提案をいたしました。当時お互い話し合いを進める中、平成13年の市議会において議論もされておりますし、その計画は鶴岡市の方針として職員団体との協議を進め、今般その労使合意のもとに移行したものでございます。私自身も当時議員として質問いたし、答弁をいただいた記憶がございますが、その後新病院の建設、あるいは1市4町1村の市町村合併によりまして、その計画の移行が若干滞っておったところでありますが、この間職員団体の話し合いで新病院からの委託については合意至らず、その後先ほど申し上げましたとおり合併で新たな展開となり、新市の将来計画の中で今日に至ったことであります。本年度に入りまして職員団体からの要請もありまして、荘内病院の栄養科も含めた市全体における現業部門の将来委託計画を提示をいたしたところでありまして、昨年の9月に改めて新年度からの委託計画、現業部門の委託計画等々を提案し、鶴岡市職員労働組合連合会並びに鶴岡市荘内病院職員労働組合との協議を重ね、組合側からの理解のもと妥結に至ったものでありますので、よろしく御理解をいただきたいと思います。

  また、委託業務の具体的内容については、いわゆる調理部門ということで、食材の発注、調理、配ぜん業務等という内容になるものであります。病院給食は、治療の一貫としての食事の提供になりますが、食材に含まれている各種栄養素のみならず、調理方法によって治療効果など知識と経験が必要とされていると言われております。これまでどおり業務がスムーズに遂行できるよう、人材配置につきましても仕様書で細かく配置基準を設けるなど受託業者の知識と技術を担保にし、これまで長年培ってまいりました荘内病院の患者給食を継承していくものであります。

  2点目の御質問につきましては、患者給食イコール治療食という観点から、献立作成についてこれまで同様に荘内病院の管理栄養士が行い、食材の指定や個人対応など業者に細かく指示していくものであります。病院の管理栄養士が献立を作成するということは、調味料も含めた食材の種類や量を1品ずつ細かに指定することになりますから、それに基づいた食材を使用し、調理することになります。ちなみに、現在は患者さんの病態に合わせて139種類の食種を調理していますが、4月からは見た目もおいしく食べていただけるソフト食を新たに食種に加える計画にしております。

  議員さんお話しのとおり病院食は治療食であり、食材等の栄養価が治療効果に大きくかかわることから、病院食にかかわる栄養士は医師の指示のもと、荘内病院の食事基準、治療方針に沿って、調味料、特殊食品など細かく指定した献立を作成することになります。また、病院の栄養士はこれまでどおり入院棟において直接患者さんの栄養指導を行うとともに、看護部門など他部門との連携を進め、患者さんに喜ばれる給食内容、栄養管理に努めてまいります。

  最後に、食材の購入の流れ、地元食材の使用並びに地元業者への影響等に関する御質問にお答えを申し上げます。まず、購入の流れでありますが、先ほどお話ししたとおり、献立の指示に従い業者が発注して購入することになります。これまで食材の質や量はもとより鮮度も重要視しますので、できるだけ地元産になるように努めますが、季節的な問題やまとまった量の確保の観点からすべて地元産で賄える状況にはございません。ちなみに、現在の地元産の割合は、米と牛乳は100%地元産ですが、野菜類については約十四、五%となっております。よいものを安い値段で購入することは基本となりますが、患者給食においてできるだけ地産地消に取り組みを推進してまいる所存であります。また、これらのことは受託業者からもしっかりと認識をいただき、食事の質やサービスが低下しないよう、委託側として常に指導、監督していかなければならないし、そのように指示をしております。また、受託業者からは基本的にはこれまで荘内病院と取引のあった業者と引き続き取引をさせていただきたいとの要望があったことから、先般取引業者への説明会を開催をしたところであります。荘内病院では、総務省の公立病院改革ガイドラインを受け、昨年度改革プランに相当する中長期運営計画を策定し、経費節減や効率的な財政運用を職員挙げて取り組んでいるところであります。今後とも荘内病院の健全経営と地域医療の充実に向け、市民の病院として市民に親しまれる、愛される病院に向けて一層努力してまいりますので、御支援賜りますようお願い申し上げます。



○議長(川村正志議員) 本間新兵衛議員。

   (24番 本間新兵衛議員 登壇)



◆24番(本間新兵衛議員) 市長就任後4カ月が経過し、新市長の市政運営について市民は大きな関心を寄せております。市長は、市民力、地域力、行政力の3つの力の協調を市政運営の主題として位置づけ、それを基盤とした鶴岡ルネサンス宣言を標榜して、鶴岡市は新たな船出をしました。今般提案されている新年度予算についても、これらの基盤政策を意識された予算編成の足跡がうかがえます。

  さて、米沢藩の財政再建を果たされた上杉鷹山公は余りにも有名な人物であります。改革、倹約の推進者で上意下達を持って目的を達成した人物だと思われていますが、実は末端情報を直接接する機会と、現場を周り意見を聞き、その場の雰囲気を感じ取ることをとても大事にされた人物であるということは余り知られていない事実であります。よりよい鶴岡市創成に向け、市長の御尽力に期待するところであります。これらを含め、総括的に市政の運営や方向性について、新政クラブを代表して質問いたします。

  昨年12月16日に本市を襲った豪雪は、予想をはるかに超える被害をもたらしました。このたびの大雪に際して除雪作業でお亡くなりになられた方の御冥福をお祈りするとともに、負傷された方々、そして農業関連で大きな被害に遭われた皆様に対し、衷心よりお見舞いを申し上げる次第であります。まずは、農業被害に対する復旧支援が焦眉の急であると思います。円滑で速やかな対応とともに、今後予定されている森林被害の調査に基づく被害対策についてもその対応を講じていただくよう要請したいと思います。また、このたびの大雪は、特に市街地における生活道の除雪作業において、その対応には大変苦慮されたことも承知しております。除雪事業者、市民、行政の協調による克雪への対応に敬意を表したいと思います。また、ことしの冬は強風の日が多く、漁業においては漁船の出漁回数が低下したため、漁獲高もここ数年で最低でありました。一方、JR羽越線においては、強風による特急「いなほ」などのたび重なる運行停止による観光客のキャンセルなど経済的損失も多かったようであります。何よりもこれから先の風評被害が心配されます。市長は、すぐさまJR新潟支社へ対策要請をされたようであります。今後も抜本的な対策要望を続けなければならないと思います。これら一連の諸事象を顧みるだけでも改めて広大なエリアを有する本市の自然災害に対する危機管理の重要性を実感したところであります。さまざまな角度から一連の事象を検証し、総括することは有益なことだと思います。

  そこで、本市の自然災害など危機管理に対する現状並びに今後の対応についてお伺いします。

  また、このたびの豪雪への対応も含め、今後の本市の除雪体制についてお伺いしたいと思います。

  次に、本市の行財政運営についてであります。新政権発足による政策の変容などにより今後の国、地方の財政事情は、現段階では極めて不透明ではありますが、厳しい方向になるものと考えられます。また、平成28年度からは合併特例法に基づく地方交付税の優遇措置が段階的に縮減され、合併特例債の発行はできなくなります。一方、現下における経済、雇用対策及び扶助費増加に伴う財政の適切な措置も健全性を保ちながら講じていく必要があります。判断の難しい不確実な要素が多い現況下でありますが、短期的施策の展開とともに、中長期的な行財政計画のビジョンも示していかなければならないときであると思います。初めに、新年度予算において、その財政の健全性に向けた取り組みはどのようなものであるのかお伺いします。

  さて、本市の財政については、自主財源比率が低く、依存財源に頼らざるを得ない歳入構造になっています。もう一つの面は、財政の硬直化であります。一つの指標として経常収支比率については、平成19年度が96.2%であり、平成19年度の市町村財政比較分析表によると、類似団体の平均は92.4%であります。これと関連する指標で人件費、物件費については、同分析表によると、本市の人口1人当たりの費用は、類似団体の平均費用と比較して高い数値になっています。また、職員数の指標においても、類似団体と比べ、職員数が多くなっております。指標に基づきすべてを判断することは適正とは思いませんが、傾向的に固定費が高い構造になっていると言わざるを得ません。さらなる効率的な組織体制の構築、IT化の推進や事務事業の見直し、職員数の適正化及び民間への委託化なども含めた総合的な行政経営を推し進めていく必要があると思います。本市の中長期の行財政改革の方向性について御所見をお伺いします。

  さて、本市の経済状況でありますが、国の基調判断では、景気は持ち直してきてはいるものの、失業率が高水準であり、雇用情勢も依然として厳しい状況であるとしています。また、企業サイドの業況判断では、やはり全体として持ち直しの動きはあるものの、中小零細企業においては先行きが厳しいとの見方をしています。本市の経済でも同様な状況であり、有効求人倍率や新規高卒者の県内求人倍率など厳しい状況であると言わざるを得ません。現下の経済は、その構造がグローバル化し、多様化しており、本市だけの経済対策では限界がありますが、国、県との協調のもと、金融支援、雇用対策と企業活動の活性化策は車の両輪であるとの認識のもとで進めていただきたいと思います。平成22年度においては、手厚い金融対策事業が盛り込まれており、セーフティーネットとして極めて有効であると思います。また、緊急雇用創出関連事業が計画されており、雇用の受け皿として期待するものであります。しかしながら、この雇用期間は最大で1年以下であり、恒久的な対策にならないことが課題でもあります。抜本的には、企業が元気になり、しっかりとした雇用の受け皿をつくっていただくことが理想の姿であるということは言うまでもありませんが、行政としてどういう支援策を講ずることができるのかが求められていると思います。私は、その一つの方向性として、地域特性を生かした地域産業としての企業化への取り組みの支援を今後も推進すべきと思います。その一つは、地場産業である農林水産業の生産と加工、流通が一体となった経営戦略を基盤としたいわゆる6次産業化の取り組みであります。もう一つは、本市の恵まれた学術研究機関を核とした産学官の連携による既存企業の拡充や新たな産業の創出であります。3つ目は、本市を拠点として世界的な研究成果を上げ、多くのシーズを保有している慶應の先端研を拠点とした新たな企業化や派生する産業の振興策が挙げられます。

  そこで、本市における産学官による産業振興策をどのような方向で展開されていくのか、お考えをお聞きいたします。

  また、3月補正でも計上されています慶應の先端研の拡充により、その発展性の展望について御所見をお伺いします。

  さて、本市は健康と福祉のまちづくりを標榜し、保健の分野、福祉の分野、そして児童福祉の分野などにおいて多くの健康福祉の機関や団体と連携しながら、より向上したサービスの提供に向けて事業推進がなされてきました。しかし、一方で、多様化する社会構造の変化、いわゆる少子化、高齢化、核家族化などの進展や家族や地域コミュニティとのかかわりなどをかんがみたとき、健康福祉のあり方も多様化の方向に向かうものであると思います。これらの多様化への対応の一つは、個々人の生活をより尊重した対応の仕組みづくりだと思います。そして、もう一つは、市民と行政との協働による新たな支え合いの仕組みづくりであるように私は思っております。

  さて、過去に本市で行われた生活実態調査によりますと、市民の健康に対する関心は極めて高く、健康保険サービスへの期待が大きいものであるとの調査分析がなされました。一方、保健事業を実施する施設が未整備であることや子育てや家庭にかかわる一貫した相談支援体制の必要性などの議論を経て、建設が進められてきた総合保健福祉センターが旧荘内病院の隣地にその姿をあらわしました。ここを拠点として、前述した多様化への対応とともに、より多くの地域の市民の健康福祉向上につながるようにそのサービス機能の充実を願うところであります。そこで、今後総合保健福祉センターを拠点として充実した保健福祉施策をどのように取り組んでいくのかお伺いいたします。

  次に、都市基盤整備とまちづくりについてお尋ねします。多くの地方都市で問題として挙げられている商店街の活性化策や居住人口の減少及び高齢化の増加などは本市においても顕在化しており、大きな課題であると認識しています。中心市街地に商業や住宅など都市機能を集めてにぎわいを取り戻す目的で、国においては平成19年に中心市街地活性化法、都市計画法、大店立地法、いわゆるまちづくり3法の改正を行いました。本市では条例による立地規制を行うとともに、中心市街地活性化基本計画の実施に向け、中心市街地活性化協議会を平成20年に立ち上げました。今後も行政の力と民間の力の協調による本市のまちづくりを進めていただきたいと思います。また、本市では都市計画マスタープランを策定し、中心市街地への都市機能の集積を市街地整備の方針としてきた経緯があります。一方、現在旧荘内病院跡地周辺におけるシビックコア地区整備事業及び山王地区都市基盤整備事業について事業が展開されています。いわゆるこれらのコンパクトシティーの形成は、これからの都市基盤整備を行う上での必要な概念であると思います。駅前地区を含め、中心市街地の活性化策にはまだ多くの課題があると思われますが、これからの本市の中心市街地における都市基盤の整備の方向性とこれからのまちづくりのあり方について御所見をお伺いしたいと思います。

  次に、道路基盤の整備についてであります。道路は、車両の依存度が高い本市にとって、地域経済や交流の活性化、あるいは福祉のセーフティーネットとして重要な社会基盤であります。本市の道路整備における課題は、日沿道の県境部の未整備区間の整備促進であり、そして県道、市道の狭隘な幅員解消や歩道の設置及び自然災害に強い安全な道路の整備であります。また、道路機能のネットワーク化の面からも、山形県の高速道路の整備率は50%と全国で下位から2番目の状況であります。本市においても、日沿道の鶴岡温海間は平成23年供用開始予定となり、一歩前進しましたが、新潟県境部についてはいまだ未整備区間で早期の整備着手が望まれます。一方、県道、市道についても、地域間の連絡道としての機能を十分に果たしていない区間が多く存在していることも御承知のことと思います。新政権では、新たな道路建設の凍結やB/Cによる評価分析に基づく道路整備などを打ち出しています。国の予算が削減されるなど厳しい状況下でありますが、これからの道路整備について本市の考え方をお伺いいたします。

  次に、本市が保有する公共物の維持管理についてであります。耐用年数という数字でも表記されているように、一般的に構築物は経年経過とともに劣化していくことは自明であります。本市においても多くの公共物が存在しており、いわゆるストックの維持管理は財政的な面からも今後大きな課題であると思われます。一方、公共物の機能、性能の供用期間を延ばすいわゆる長寿命化対策は、維持管理を進めていく上でも重要な施策の一つであると考えられます。

  そこで、本市の公共物の維持管理の方向性について御所見をお伺いします。

  さて、この1年を通じ、本市の小学生及び中学生のスポーツ面での活躍や、文化、芸術関係で高い評価を受けたことについて市民は大きな喜びを感じております。子供たちの元気が人々の元気に、そして地域社会の元気につながっていることは大変喜ばしいことであります。これからも子供たちの活動に心からエールを送りたいと思います。

  初めに、ハード面の学校教育環境の整備についてであります。児童生徒の学び場の安全性や快適性の確保は教育を行う上での基盤であります。合併後本市においては、学校校舎の耐震化対策事業や老築化校舎の改築事業などを計画的に推進されてきたことは大いに評価するところであります。今後の国の政策については不透明な部分もありますが、未着手の事業について計画的に事業執行がなされるように希望いたします。今後の学校改築事業と耐震化事業に向けての考え方をお伺いします。

  次に、本市の特別支援教育についてであります。新年度の事業においても、特別支援教育に対応するための専門知識を有する特別支援教育コーディネーターの養成や学校教育支援員及び教育相談員の配置など本市の特別支援教育推進体制の整備を図るための事業が計画されています。一方でまだ多くの課題もあると思います。

  そこで、現状の本市の特別支援教育の課題をどのようにとらえているのか。また、これからの特別支援教育の体制をどのように構築されていくのか、御所見をお伺いします。

  最後に、新学習指導要領への対応についてであります。平成20年3月に小学校及び中学校の学習指導要領の全部を改正する告示が公示されました。その移行措置については、平成20年から周知を図り、平成21年度から可能なものは先行実施し、小学校は平成23年度から、中学校は平成24年度から新しい学習指導要領を全面実施するというものであります。完全実施までのスケジュールを見ますと、新年度、平成22年度はまさに最終準備期間でもあります。その主な内容は本会議でも議論しましたが、小学校五、六年生の外国語活動の新設や中学一、二年生の保健体育での武道の全員必修化、理科教育の充実、環境教育、食育、伝統文化教育の充実などであります。また、学習指導要領に基づく新たな教材などの整備の準備も必要になるものと思われます。

  そこで、本市における学習指導要領に伴う学校教育の課題と取り組みについてお尋ねします。

  また、学習指導要領と関連させ、本市の特色ある教育を進めるための方向性について御所見をお伺いします。

  以上であります。



◎市長(榎本政規) 初めに、本市の自然災害等に関する危機管理の状況についてお答えいたします。

  東北一の面積を有する本市におきましては、風水害や、あるいは雪害、震災などといった市民生活各分野に重大な影響を及ぼすおそれのある自然災害が高い割合で想定されていることから、平成20年3月に鶴岡市地域防災計画を策定し、有事に際して対応してきたところであります。具体的には、市民生活に重大な影響を及ぼす事案が発生した場合、もしくは発生するおそれがある場合において、それぞれの災害の状況に応じて鶴岡市災害対策本部を設置し、市長を本部長に関係部長による本部委員会議を開催し、災害情報の分析やそれに伴う対策を協議し、市民の安全確保の体制づくりや関係機関などへの協力要請といった対応を迅速かつ的確に実施することにしております。また、本所に対策本部を設置した場合は、各庁舎においても支所長を本部長とする地域災害対策本部を設置し、市災害対策本部と連携を図りながら円滑な災害対策業務を行うこととしております。

  さて、昨年の12月16日から降り続きました大雪に際しては、本会議の冒頭でも申し上げましたが、積雪量が豪雪対策本部の設置基準を大きく上回り、市民生活に著しく障害を来したことから、翌17日の午前に豪雪対策本部を設置し、各庁舎にも地域豪雪対策本部を設置し、全市を挙げてその対応に当たったところであります。このたびの雪害では特に農業被害が甚大であることから、農林水産部に農林漁業豪雪対策室を設置し、農業被害の把握と復旧策の対応に当たっているところであります。

  今後の対応についてでありますが、今まで申し上げましたように、鶴岡市地域防災計画を基本としながら、自然災害を含めた各種災害事案に対応してきたところでございます。しかしながら、それぞれ対処の方策が万全であったかどうかという検証をし、今後必要に応じては地域防災計画の見直し等も検討してまいりたいと考えております。東北一広い広大な面積を有しておりますので、市民の皆様、とりわけ海岸部や、あるいは山間部の皆様への防災情報伝達として防災無線は有効な手段としているところでありますし、市町村合併時のそのまま運用してまいりました各地域のシステム等の統合及び未整備となっております藤島地域におけるシステム整備に向けた実施設計の委託経費を平成22年度の当初予算に計上させていただいております。今後とも市民の安心、安全な暮らしの実現に向けて関係機関と連携しながら、防災体制、防災基盤の強化に努めてまいります。よろしくお願い申し上げます。

  12月の豪雪状況については、改めて申し上げますと、16日の朝8時の時点で鶴岡公園内積雪28センチを観測し、その後も一日中降りやまず、17日の8時までに新たに55センチの降雪がありまして、積雪83センチを記録いたしました。翌18日には最大積雪深93センチとして12月中旬には記録的な豪雪となっております。豪雪の除雪対応でございますが、16日には鶴岡市街地も今シーズン初の本格出動をいたしておりますし、さらに17日は通常よりも2時間時間を繰り上げて午前2時に全車出動、懸命の除雪体制に当たったものであります。結果的に幹線道路である1次、2次路線はおおむね出勤時間まで完了いたしましたが、その後引き続き生活道路である3次路線の除雪に入ったのでありますが、降り続く雪に作業が難航し、除雪路線の多くが夜6時ごろから8時ごろまでかかって完了となったものであります。また、一部には機械の故障により当日完了できなかった路線も生じており、この除雪作業のおくれによりまして、市民の皆様には大変御迷惑をおかけを申し上げました。心よりおわびを申し上げます。また、企業の関係者におかれましても物流の面で大変苦慮をなされたということであります。これも改めておわびを申し上げる次第であります。

  本市の除雪作業の大部分は民間に委託をしておりますが、近年の公共事業の削減や、あるいは暖冬傾向によります除雪出動回数の減少や除雪機械の汎用性が乏しいことなどから、民間が除雪機械を購入し、維持管理をしていくことは大変厳しい時代となっており、ここ数年は除雪機械の老朽化や廃車などにより借り上げ機械が減少し、市が機械を購入し、民間に貸与しながら除雪機械台数を確保している状況にあります。このことから、今後民間からの借り上げの除雪機械は一層減少していくことが予想され、今後市所有の除雪機械整備に力を入れていくとともに、除雪業務に参入を促すために委託条件の改善に努めるほか、除雪が難しい狭隘道路の効率的な除雪対策の研究や、時間がかかるかもしれませんが、その狭隘道路自体を解消する手法についても調査研究してまいりたいと考えております。

  また、除雪作業が全市一斉にわたり短時間に完了するよう迅速な作業が要請されているわけでありますが、きめ細やかな対応を行うためには除雪業者のみに依存することは限界があり、市民の皆様から協力が不可欠であると思っております。今後市民と行政との共同作業や役割分担のあり方についても市民の皆様と検討を重ねながら、先ほどから提唱しております市民パートナーズ制度等についても皆様と協力を得ながら進めてまいりたいと思っているところであります。

  次に、行財政運営について2つの質問がありましたので、順次お答えします。まず、新年度における財政健全化に向けた取り組みでありますが、私が市長に就任した後、昨年の11月の2日に改めて予算編成方針を追加し、その中で財政健全化に向け、事業のプライオリティーや費用対効果などを精査しながら、真に必要な市民のニーズにこたえるための施策の重点化を行うこと、民間活力を積極的に活用することなどを指示をいたし、合併特例債期間終了後における財政の健全性の確保を重要課題として予算編成を進めてきたところであります。

  そこで、健全財政の維持に向けた主要な取り組みといたしましては、マイナス5%シーリングや、あるいは事業のスクラップ・アンド・ビルドを徹底的に行い、例年行ってまいったもののほか、新年度予算の中で特徴的なものを申し上げますと、まず職員の定数適正化計画を着実に進めること、施設や業務の民間委託を図る、また一般会計では東部保育園、櫛引ケーブルテレビ、道路管理、公園管理、し尿処理業務につきましてはこの4月から民間で業務を行うほか、企業会計でも荘内病院で病院食の調理業務について民間委託を行うこととし、人件費の大幅な削減を図ったところであります。また、投資的経費につきましても、事業の優先順位、ランニングコストなどを十分に検討し、計画的な推進を行うこととし、市債の発行を極力抑制いたし、将来の特例期間終了後の償還が負担にならないような措置をいたしたところであります。逆に、国、県の補助金や交付金につきましては、地域経済の活性化も念頭に3月補正も含め、これまで最大限に活用する方針で予算編成に臨んだものであります。結果といたしまして、昨年度の一般会計の当初予算との比較では、職員人件費で約2億円の減、市債の発行額で約18億円の減となったほか、これは近年例のないことでありますが、財政調整基金の取り崩しを回避いたしたところであります。また、平成21年度13.6%の起債制限比率が12.6%に1.0ポイント、実質公債比率も同じく17.4%が16.3%に1.1ポイント、それぞれ推計値ではありますが、大きく改善する見通しであります。いずれにしましても、将来の市民負担が大幅に軽減されることとなったものとし、まずは一定の成果を得たものと考えております。

  続いて、中長期的な行財政改革の方向性のお尋ねでありますので、これまでも申し上げておりますとおり、合併特例期間は27年度までとなっており、その終了後は合併特例債が発行できません。地方交付税は、最終的に現在よりも約30億円減額されることが明らかとなっております。また、扶助費につきましては今後も相当の伸びが想定されており、こうした中において市民の皆様が必要とする行政サービスをしっかり提供していくには今から十分な備えをしておかなければならないと存じております。先ほど新年度の予算編成で一定の成果を得たと申し上げたところでありますが、こうしたことからなお一層事務事業の見直し等が必要と存じておるところで、新年度には行財政改革推進委員会を新たに開催し、行財政改革大綱を策定いたす予定であります。この大綱の方針、取り組みにつきましては、推進委員会におきまして、民間有識者や市民の皆様から御意見を十分にちょうだいしながら検討してまいりたいと思っております。こうした取り組みの中で、議員御指摘のように真に必要な事業を洗い出し、これからの行政ニーズに対応した効率的な組織体制の確立を進めてまいりたいと存じますので、御支援、御理解のほどをお願いを申し上げる次第であります。

  次に、産業政策に関してお答えを申し上げます。まず、産学官連携によります産業振興策の展開ということで、農林水産業の生産、加工、流通が一体となった取り組みについて、本市の恵まれた学術機関の力をかりまして、産学官の連携は非常に重要に存じておる次第であります。新年度予算におきまして、地域産学官連携促進事業を新たに設けたところであります。この事業におきましては、学術機関のそれぞれの特色と専門性を農商工観の各産業分野に対応し、生かしてもらうため、行政機関、高等教育機関、産業界などで構成する農商工観連携総合推進協議会を設立し、地域と行政の総力を挙げて農商工観の連携を総合的に推進するものであります。協議会における企画提案とともに農商工観の実践プロジェクト事業を展開するとともに、東北圏域農商工連携フェアを開催して、地域における連携の機運を高めてまいりたいと思っております。さらに、事業の展開について専門の立場から効果的にコーディネートする人材を配置し、事業者同士のマッチングや事業化支援などにも取り組むものであります。先ほど説明いたしましたが、地場資源を生かした産業振興の取り組みについて、この事業以外にも山形大学農学部の産学官連携を促進する協議会を新設し、支援していくほか、食のマエストロ発掘育成、鶴岡シルク産業の支援といった事業を複合的に展開し、効果を上げてまいりたいと思っております。

  新年度予算に計上しております先端研究産業支援センターの拡張による今後の産業化の展望について、経緯を含めて若干お答えを申し上げたいと思います。まず、センターの拡張事業でありますが、現在のセンター施設はベンチャー企業や研究機関の活動の拡大により満杯状態であります。今後の産業化への展開のために新たな入居スペースの確保が欠かせないものとしてかねてから拡張計画を模索していたものであります。そして、今年度の国の一時補正で予算化されました科学技術振興機構の拠点整備事業の採択を目指して取り組んでまいったものでありますが、新政権の補正見直しの影響で一時整備が見送られようとしたことから県とともに強く要望を行った結果、11億円規模で全額を機構が負担する整備事業が採択されたものであります。ただ、この事業は実験開発機器の整備が中心とされ、建物施設の整備は最低限の規模となったために、必要な企業へのレンタルラボ及び産業化支援機能のスペースは確保できなかったことから、市では産業化の一層の促進を目指して新たな企業への貸し室等について機構の施設と一体的に整備し、双方の機能や事業効果を相乗的に高めることといたしたものであります。これによりまして、当初から拠点計画で設定しておりましたエリアに先端研バイオラボ棟、既存センター施設、機構の施設、拡張センター施設が連檐し、名実ともに世界的な競争、優位性を持った研究開発拠点が形成されることとなります。このことで企業や研究機関の魅力がさらに高まり、企業集積を誘導する原動力になるものと考えているところであります。既に現段階において新施設に入居を希望されている企業、機関が5社ありまして、製薬企業が2社、試験検査機器製造企業が2社、医療分野の研究機関が1機関となっております。先端研のプロジェクトは、先端研究を核とする若い人材の流入、定着を目指した学術文化、教育、産業など多面的観点から戦略的振興策として進めているものであり、このたびの施設拡張事業につきましては特に産業面を重視したねらいを持っているものであります。先端研がこれまで進めてきた研究活動、産業活動を土台としていよいよ先端バイオ技術を生かした本格的な産業づくりを目指せる段階に入ってきたという現状認識のもとに、今回の拡張施設を初め一連の施設を最大限に活用し、本格産業化への動きを具体化したいと存じております。その産業化への展望として、先端研の研究分野に連動した3つの柱を位置づけております。1つは、食品分野において地域農産物を活用した次世代の高付加価値農業や食品産業における内発型の成長につながるような取り組み、健康医療分野において先端研が最も力を入れている分野でありますので、何とか将来この地域を引っ張る新しい産業分野に成長できるよう努力したいと考えております。さらに、環境エネルギー分野では、時代の要請に即した特色ある地域産業の芽を育てていこうとするものであります。このため、今回の施設拡張事業につきましては、ハード整備とあわせて産業化の促進をするためにソフト施策の展開を重視しております。具体的には、産業化推進プロデューサー及びコーディネーターを配置いたしまして、支援センターの拡張施設を有効活用しながら先端研の研究開発成果を産業化につなげるための諸活動を展開してまいります。地域内の関連企業、研究機関との共同研究や連携を促進するとともに、企業連携を図るコンソーシアム活動でありますとか、立地誘導に向けた戦略活動を進めるものであります。あわせて慶應大学では拡張施設に研究推進センターのサテライトを設置される意向であります。これは、大学における企業共同研究の事業化を進めている組織でありまして、企業とのネットワークを生かして特に首都圏企業へのアプローチに貢献させていきたいということであり、市が配置するプロデューサーとの活動と連携しながら成果を上げていただけるよう期待をしているところであります。こうした産業化を促進する一連の事業につきましては、市民の皆様に産業化への展望を目に見える形でお示しをすることによりまして、一層理解をしていただけるものと考えておるものであります。また、先端研の研究内容や先端研関連のプロジェクトについては、車座ミーティングなどで難しくてよくわからないといったお話も伺っておりますので、各地域へ出前講座を開催するなど、よりわかりやすく親しみの持てる説明を工夫して進めてまいりたいと思います。

  本市には、知恵と工夫を凝らしてきた農業の伝統とそこで見出されたすぐれた農産物がありますし、食文化や観光資源にも恵まれております。また、地方都市ではまれなくらい高等機関が集約しており、先端研では世界最先端の研究開発が行われております。本市の持つこうした強みを生かし、農商工観連携の推進による新たな産業創出やバイオクラスターの形成の実現に向け、新年度から担当部署、政策推進課を設け、積極的に取り組んでまいるものでありますので、どうぞ御支援、御理解のほどをお願い申し上げます。

  次に、総合保健福祉センターを核とした今後の福祉施策についてのお尋ねでありますが、御案内のとおり、健康と福祉のまちづくりを推進するため、拠点施設としての泉町地内に一昨年7月から建設を進めておりました総合保健福祉センターがいよいよ3月に竣工し、4月1日に開所する運びとなったところであります。この保健福祉センターは、健康づくりの拠点となります保健センター、子育てに係る総合的な支援の拠点となります子ども家庭支援センター、身体、知的、精神の障害に係る総合相談窓口となります障害者相談支援センターで構成され、休日夜間診療所や休日歯科診療所を併設するとともに、施設内に市社会福祉協議会、ボランティアセンター、鶴岡地区歯科医師会、鶴岡地区薬剤師会の事務所も入居することとなっております。待望でありました第3コミュニティセンターも併設をさせていただいております。こうした総合的、複合的な機能を有する総合保健福祉センターを拠点とした具体的な施策の展開ではありますが、まずこの施設の中核となる保健センターにおいて本所健康課が移転して、乳幼児期から働き盛り、高齢期まで各ライフステージにおける市民の健康づくり活動の一層の強化、推進を図り、生活習慣改善と疾病予防、子育て支援、自殺対策、感染症予防など関係部局との連携や市民との協働により積極的に取り組んでまいりますと同時に、検診受診率日本一を目指し、特にがん検診の受診率向上に向けた対策について調査研究を行い、新たな事業展開を進めてまいりたいと存じます。また、健康増進ホールや軽トレーニングルーム、会議室等の施設の一部を市民の活動の場として提供し、市民が積極的に継続して健康づくりや子育て、福祉活動を実践していただけるよう支援してまいりたいと思います。

  子ども家庭支援センターにおいては、子供と家庭にかかわる総合的な相談支援や情報提供、軽度発達障害児支援、要保護児童対策、子育てサークルの育成、活動支援、ファミリーサポートセンターなどの事業を展開し、保健センター内の母子保健部門と密接に連携をとりながら、より的確な子育て個別支援を行ってまいります。また、障害者相談支援センターでは身体、知的、精神のすべての障害に対する総合的な相談支援を一体的に行い、市民の利便性の向上、相談支援の充実を図るとともに、障害者支援のためのネットワークの構築に向けた取り組みを行ってまいります。また、診療部門における休日夜間診療所は、エックス線撮影装置の導入や感染症待合室、調剤室の設置など施設機能を強化しており、薬も院内処方となることで利用者の利便性が向上し、安心して休日夜間に応急的な診療を受けられるようになります。新たに併設した歯科診療所では、休日における応急的な歯科診療を適用してまいります。総合保健福祉センターは、行政の保健サービスの提供の場としてだけでなくて、ここでの事業に参加した市民がその学習体験や実践をみずからのものとして定着させることにより、参加した仲間とともに自主的に行動する意欲を引き出し、センターの機能を活用した継続的な取り組みにつながることを期待しているところでありますし、このようにして自主的に取り組まれている姿を多くの市民に情報発信することにより、より多くの市民の関心を引き出すこともできるのではと考えているところであります。こうした循環が保健福祉センターによって生み出されることによりまして、多くの市民に健康づくりの活動が浸透することを願っているところであります。今後ますます複雑多様化、高度化する市民の健康福祉に対するニーズに的確に対応するため、各地域庁舎や関係施設、関係機関等とのネットワークをさらに強化しながら、健康福祉のより充実したまちづくりのために新しいセンターを活用した政策を展開してまいりたいと考えております。

  次に、社会基盤の整備、維持管理について申し上げます。初めに、これからの中心市街地における都市基盤整備、まちづくりの方向性についてでございますが、本市が人口減少社会を迎えて大切にしなければならないのは、そのまちに住む人々が住み続ける意義や誇りを持ち続けることでありまして、そのためにはそのまち固有の伝統や文化をはぐくんでいくことが不可欠であると考えております。本市は、こうした地域特有の伝統や文化を礎に人と人との結びつきを大切に、基本方針として城下町鶴岡のまちづくりを続けており、またそれを続けてまいりたいと思います。中心市街地の具体的な課題としましては、空き家、空き地、露店、駐車場の増加などいわゆる空洞化対策、あるいは観光交流に資する城下町の景観形成が挙げられております。こうした課題は、その大部分が民有地に関与することでありますから行政だけで対応するには限界があり、市民の参加が不可欠であります。現在山王商店街で進められておりますように、市民と地元がパートナーとなり、協働でまちを再生していくことがこれからのまちづくりのあり方を示しているものと考えております。ともあれこうした協働のまちづくりを推進するために、地域のことをみずから考え、そこに住む人たちが住み続けることとともに誇りを持てるコミュニティを構築することが重要であることから、そうしてできたコミュニティを土台に鶴岡パートナーズ制度の創設を目指し、今後一層市民の方々と市が一緒になりましてまちづくりを行うことに取り組んでまいりたいと思っております。

  次に、道路整備についてでございますが、本市の道路整備についての現状はさまざまな課題があることと認識しております。高速交通ネットワークにおいては、現在鶴岡温海間の日沿道整備が急ピッチで進められておりますし、新潟朝日温海間39キロの見通しが立たない状況にもあります。また、山形道においても月山道路区間が取り残されたままとなっております。新政権によりまして公共事業削減方針が鮮明となりましたことから、本市における日沿道の整備にも影響が及ぶのではないかといった不安があるわけであります。幸いにして国土交通省の来年度の予算案では概算要求を上回る予算が確保されたところであります。しかし、今後の道路整備につきましては、原則新規事業は凍結するという方針が表明されておりますので、未整備区間の着工については大変ハードルが高くなったと受けとめております。少子高齢化や人口減少が懸念される中で、本市の豊かで多彩な地域資源を最大限に活用しながら、観光、学術文化、工業、農林水産業等との発展をさせ、地域の活力を増進していく上では新潟県から秋田県にかけての日本海沿岸地域の各県、各都市、また隣の新潟県といった国内他地域との連携を強化することが重要であると予想されますことから、本市の最重要課題であります高速ネットワークの充実につきましては、地域の実情が国の施策に反映されるように、今後とも山形県を初め関係する期成同盟会と連携をしながら国に強く訴えかけていく所存であります。

  また、本市の基幹道路であります国道7号、国道112号、国道345号の整備につきましては、高速道路へのアクセスの向上や渋滞対策として局所的な整備が行われていますが、完全とは言えない状況にありますので、また地域間の連絡道としての役割を担う主要地方道などの未整備の区間につきましても、国や、あるいは県に引き続き強く要望してまいりたいと思っております。

  また、身近な生活道路になっております市道の整備につきましては、各地域から通学児童対策や生活環境対策、豪雪対策などさまざまな要望を受けておりますが、これらにつきましては財政状況や緊急性などを考慮しながら、バランスをとりながら順次整備を図ってまいりたいと考えております。

  本市の道路整備につきましてはさまざまな課題がございますが、市民のニーズにこたえられるように歩みをとめることなく進めてまいりたいと思いますので、どうぞ御理解をいただきたいと思います。

  次に、公共施設の維持管理であります。本市が管理をしています公共施設は、学校、福祉施設、住宅などの建物や橋梁、トンネルなどの土木施設、さらには上下水道のインフラなど数多くの社会資本が存在しておりまして、これまで整備してまいりましたこれらの公共施設の経年劣化や機能改善の要望などにどう対処していくかが課題となっております。これまでの維持管理につきましては、管理する担当部署において二重点検などを行う中で何らかの措置が必要と判断されるものについては、その都度補修を行うなど対処療法で維持管理をしている状況であります。計画的な維持管理にはなっていない状況にありますので、今後これら施設の更新時期が重なるようなことになれば財政負担も大きくなることが懸念されますので、今後の維持管理につきましては既存施設の延命化を図りながら、ライフサイクルコストを最小限にするように努めてまいりたいと思います。

  また、市有施設の維持、建物と橋梁につきましては今年度から実態調査に着手しており、下水道施設についても新年度から長寿命化計画を策定することとしております。今後はこれらの施設の実態調査の結果を受けまして、それぞれの維持保全計画や修繕計画を策定し、財政状況を勘案しながら計画を実施し、今後の維持管理費の平準化を図るとともに、ストックの適正な管理に努めてまいりたいと考えております。

  次に、教育に関する質問にお答えします。初めに、小中学校の耐震改修事業と改築事業についてお答えいたします。本市では、これまで耐震診断の結果補強が必要とされた小中学校の建物については、耐震補強工事や建てかえを実施し、建物の安全性の確保を計画的に行ってまいりました。今年度は、羽黒第四小学校、朝日大泉小学校、朝暘第五小学校、藤島中学校の校舎と鶴岡第四中学校、藤島中学校の屋内運動場の合計6棟の耐震補強工事、朝暘第一小学校の校舎、屋内運動場の改築工事が完成しまして、鶴岡市の小中学校の耐震化は約74%となる見込みであります。国は、平成22年度の当初予算において、公立小中学校等の施設整備費については今年度並みでありますので、特に耐震化については重点化していると伺っております。本市におきましても平成22年度の学校改築事業については、朝暘第一小学校、大山小学校、朝暘第四小学校、羽黒中学校の整備を進めるとともに、耐震補強事業として斎小学校、由良小学校、福栄小学校の屋内運動場の事業を計画しているものであり、議員御指摘のとおり、学校施設は児童生徒が一日の大半を過ごす学習生活の場であるとともに、災害発生時に地域住民の避難場所となることなどからその耐震性が強く求められている建物でありますので、今後とも耐震補強と増改築事業を実施し、安全で快適な学習環境の整備に努めてまいりたいと思います。

  続いて、教育に関しましては教育長のほうから答弁をいたしますので、よろしくお願いします。



◎教育長(齋藤英雄) 特別支援教育と指導要領に関しましては、私のほうから答弁させていただきます。

  特別支援教育が制度化されてから3年経過しておりますが、本市におきましては議員の皆様や関係機関の御支援、学校現場の努力により着実に前進していることに対しまして感謝申し上げているとこであります。特別支援教育は、すべての子供たちを大切に育てるという考えに基づくものでありますので、この取り組みを進めることで、支援対象となる子供たちだけでなく、すべての子供たちに対する教師の支援や指導のあり方もよりよいものに変化してきているということを実感しているところであります。また、本市の取り組みは、山形大学の地域教育文化学部の支援を得ながら市独自に特別支援教育コーディネーターの養成を行っているわけですが、このことは全国的にも注目をされている状況であります。現在特別支援教育コーディネーターに求められる専門的な知識、技能を一通り研修された方は120名であります。それからさらに30単位、また継続して研修されて90単位と履修されて、コーディネーター研修の講師を務められる力量を備えた方も9名ほど育っているような状況であります。その結果、具体的な子供たちへの望ましい支援という形であらわれている状況にありますが、今後の政策展開を念頭に置いた課題について申し上げます。1つは、特別支援教育に対する学校での組織的な対応、障害特性に応じた指導をさらに充実させなければならないという課題がありますので、現在まで行っている専門家チームによる巡回相談を継続実施しながら学校への助言を行ってまいりたいと思います。

  2つ目としては、すべての学校に特別支援教育に関する専門的知識を持った教諭を複数配置し、特別支援教育の一層の充実を図るために、引き続き特別支援教育コーディネーター養成講座を実施してまいります。

  3つ目といたしましては、現在市独自に学校教育支援員を配置しておりますが、必要としているすべての学校にはまだ配置できない状況にありますので、今後国、県へも必要な措置を要望しながら最大限の配置を検討してまいりたいと考えております。

  4つ目といたしましては、発達障害等のある子供たちの早期発見対応と生涯にわたった支援体制の構築という面で課題があります。

  今後は健康福祉部等の関係部局と協議しながら、幼稚園、保育園、義務教育諸学校、医療、福祉、労働等の関係機関のさらなる連携推進に努め、幼児期からの一貫した支援体制づくりに努めてまいりたいと思っております。そして、他機関との連携を強化し、特別支援教育をよりきめ細やかに、そして継続的に推進するためには、教育委員会内部に専門的な特別支援教育に取り組む担当指導主事を置くなど体制整備を検討してまいりたいと考えております。

  次に、新しい学習指導要領に伴う本市の学校教育の課題と取り組みについてでありますが、1つ目の課題としては授業時数の確保であります。このことについては、年間の授業日数や1日6時間の日を増やすことなどで対応をしております。

  2つ目は、年間指導計画の作成にかかわる課題であり、新たな履修内容を確実に計画に入れる配慮をするよう指導しております。

  3つ目は、教材の整備であります。これにつきましては、理科備品、算数、数学の教具、武道に使用する道具、外国語活動に必要とする教材を学校の要望にこたえながら段階的に整備をしております。

  4つ目といたしましては、教員の研修機会の確保であります。外国語活動を初めとして、国語、算数、理科などの研修会を本市主催で行っておりますし、これらの取り組みに関しましても今後継続してまいりたいと考えております。

  最後に、本市の特色ある教育を進めるための方向性についてでありますが、新しい学習指導要領の趣旨は生きる力をはぐくむという現行学習指導要領の基本理念を引き継いでおり、知、徳、体のバランスのとれた力をはぐくむことを目的にしております。このことは、本市学校教育の目標でありますたくましさ、優しさ、賢さをはぐくむことと相重なるものであり、これまでの方向性が大きく変わるものではございません。したがって、これまで各学校で取り組んでこられた環境学習、伝統文化に関する学習、農業体験、漁業体験、職場体験学習など今後も展開していきたいと思っております。

  また、地域の特色を踏まえ、学校に定着し、継承されてきた学校行事、さらにはあいさつ運動であったりボランティア活動であったり、読書や合唱、体力づくり、文芸創作活動、あるいは考案創作等々各学校が伝統として重んじ成果を上げてきた取り組みなどもさらに充実発展させてまいりたいと考えております。

  教育委員会といたしましては、これまで培ってきた取り組みを目減りせず、教育課程編成を工夫して本市の特色ある教育を進めれるよう、学校に助言、指導を行ってまいりたいと考えておりますので、御理解と御協力のほどお願いを申し上げます。

  以上です。



○議長(川村正志議員) 5番加賀山 茂議員。

   (5番 加賀山 茂議員 登壇)



◆5番(加賀山茂議員) 市民クラブを代表して、通告をしておりました2件について質問いたします。

  最初に、市立荘内病院の運営についてであります。荘内病院は、市民を初め近隣地域、県外からも広く信頼される医療拠点としてその役割を果たしてきたものと実感しております。活力と安らぎのある社会を築くには、安全、安心な生活環境の確保が肝要であり、その柱となるのが医療であると思います。地域医療の中心である自治体病院や診療所の医師確保が一刻の猶予も許さない課題となっているとき、利用される方々に対し、親切で優しく高度の医療を提供できる病院としてこたえるには、医療機器の充実と医師の確保が最大の課題であり、医師確保のためのグランドデザインの策定をし、取り組んではと思うのでありますが、いかがでしょうか。

  荘内病院の現状と将来の役割についてどのように認識されておりますのかお尋ねいたします。医療制度改革によって全国的には公立病院が運営できなくなり、大きな社会問題となったところもありました。新病院の運営ビジョンがあり、地域医療の拠点として計画されたことが医療制度改革に伴って運営方針を大幅に変えなくてはならなかったものと思います。また、医師、看護師を初め職員の勤務状態への影響はどのようだったのか。そして、利用市民への医療環境、サービス関連においては、かなりの市民から問題視する声を聞かされました。実態はどのようだったのでしょうか。診療報酬の見直しがされようとしており、どのような影響が想定されますか、これまでの運営状況についてお聞きいたします。

  病院給食の件について何点かお尋ねをいたします。病院給食をまず民間委託する根拠について伺います。現在の給食にかかる事業費、食材、人件費などについて伺い、委託した場合の給食総事業費、食材、人件費などの試算見込みについて伺います。

  次に、最善を尽くす医療の中に、安心、安全な食材使用が位置づけられていると思います。食材検収とチェック機能、管理体制を伺い、地産地消を推進しておりますので、その納入方法についても伺います。

  また、病院給食委託のメリットとデメリットについてどのように認識しておりますか、伺います。

  今回の病院給食業務委託計画では、既に民間委託業者が選定され、そこに働く職員の募集も行われたとマスコミ等を通じてお聞きしております。委託業者名は正式に公表されておりませんが、これもまたマスコミ等で取り上げられております。選定した委託業者が取り上げられている業者なのかを伺い、その経過と民間活力を地元以外業者に求めた理由についてお尋ねいたします。同時に、選定された業者の経歴と社会的な実績評価などについてもお尋ねいたします。

  地元産業の育成と言われ始めてから久しくなりましたが、依然として産業に活力が見えてこない、これは全国的な傾向でありますが、これまで鶴岡のまちづくりに奔走し、支え続けてきたしにせの店、多種多様の業界が大変な窮地に立たされていることは全市民が共有する苦しみであり、早くこの窮地から脱却をしなければならないことは市長が一番強く認識しているものと思います。

  そこで伺いますが、今回荘内病院の給食業務を民間業者へ委託するとした提案がありましたけれども、産業の育成と市民総意の病院給食として地元を最優先した業者選択をするべきではなかったのか。鶴岡には食品業者がおります。また、商工会議所や農業団体を初め多くの業界から力合わせをしていただくなど組織化を図り、市民病院に最もふさわしい病院給食づくりを心がけるときであったと思います。このたびの荘内病院給食業務委託提案は市民の最大関心事であり、その業務委託は地元業者で、あるいは地元団体でという市民が圧倒的であろうと実感しておりますことから、市長には再考していただくことが行政執行者として賢明な判断ではないのかと思いますが、お考えをお尋ねいたします。

  次に、労働者派遣法が大きな影響となり、雇用形態や低賃金等労働条件全般にわたって社会問題となっております。中でも不安定雇用者問題がそれぞれの自治体でも重要な課題として対応しているところでありますが、委託した場合の病院給食業務に従事する職員の勤務条件についてどのように考えておりますか、お尋ねいたします。

  次に、広域幹線道路整備についてお伺いいたします。国道7号鶴岡バイパスは、平成4年に4車線化の整備を前提に2車線で開通、その後段階的に4車線化整備が行われてきました。平成18年からは急ピッチで4車線化工事が推進され、今日に至っております。幹線道路の必要性は産業経済の発展に不可欠であり、道路建設には地域や周辺住民の理解と協力を得て実施されておりますが、そこには地域の分断、安全対策、利便性、交差点などに十分配慮されたものとはなっておりませんでした。1つの事例を挙げますが、国道7号バイパス、三川バイパス、現在工事中の国道112号北改良交差点近くの市道松の木橋播磨線、本田地内交差点の不備であります。安全性を優先させた結果と思われますが、交差点手前に上り坂となったS字カーブがあり、自転車は歩道橋を超えるというまれに見る交差点であります。国道7号バイパス4車線化が促進されることから、この交差点改良も計画にあると聞いております。市長説明にありますように、市民生活の基盤となる市道改良と位置づけ、行き来往来するすべての人たちの安全を最優先した、さらには快適で利便性に富んだ産業経済発展に寄与できる広域幹線道路としての役割を果たせる改良となるよう望んでおりますし、市長としても国に対し最善を尽くすよう進言していただきたいものと思っておりますが、お考えをお尋ねいたします。



◎市長(榎本政規) 荘内病院に関する質問に順次お答えを申し上げます。

  まず最初に、荘内病院の役割等についての御質問でありますが、先ほど15番議員さんにもお答えをしておりますが、荘内病院は地域医療の中核をなす基幹病院として鶴岡市民の命と健康を守るため、高度、良質な急性期医療と災害医療を含む救急医療を使命としていると認識をいたしているところであります。鶴岡地区医師会、鶴岡地区歯科医師会、鶴岡地区薬剤師会などとの連携、協力のもとに、地域医療機関との機能連携を強化しながら機能の分担を図り、医療提供体制の構築を目指し、地域完結型医療の中核としてリーダーシップ的役割を担っていかなければならない立場と考えております。そのためには、議員お話しのとおり、医師の確保や医療機器の充実は重要な課題と認識をいたしております。御案内のとおり、新医師臨床研修制度の影響もあり、全国的には地方病院から医師の引き揚げが社会問題となっている中、荘内病院には現在研修医も含め79名の医師が在職をしております。現状においては、新潟並びに山形大学医学部の御理解によりまして継続的に派遣をいただいているとともに、これまで説明をしております院内の診療体制充実プロジェクトにおいて、医師のみならず医療従事者の充実に取り組んでいるところであります。今後とも引き続き大学に対して協力をお願いするとともに、待遇改善や労働環境等の整備を図って医師の確保に努めてまいりたいと思っております。

  お話しの医療機器につきましても非常に高額なことから、年次計画を作成しながら順次更新に努めているところであります。

  次に、医療制度改革によります職員の勤務状況等に関する御質問でありますが、全国的には御指摘のように医師不足など病院を取り巻く医療環境が一段と厳しくなってきております。荘内病院では、職員の負担軽減や多様な患者ニーズにこたえていくためにできる限りの施策を講じているところでありまして、例を挙げますと、医師及び看護師が診療、看護業務に専念できるように、医師事務補助者及び各入院棟に看護助手を配置しまして負担軽減に取り組んでまいりました。患者紹介制については定着してまいりましたし、今後地区医師会等々の連携によりまして、病院や診療所など医療機関の機能と役割を明確にするとともに、連携、分担して患者に合った適正な医療を提供していくように努めてまいります。

  次に、経営状況に関するお尋ねですが、平成15年の新病院開院直後は国の医療制度改革や多額の起債償還等により数年先の病院経営に危惧を感じておりましたが、職員一丸となり経営改善に取り組んできた結果、幸いにも16年度以降病院経営は比較的安定しており、減価償却費などの現金の支出の伴わない経費を控除した単年度資金収支、実質収支ベースでありますが、20年度までに5年連続プラスとなっており、内部に留保されました資金の累積額は25億円ほどになっていることから、現状では病院を経営していく上での資金不足は生じていない現状にあります。しかしながら、病院経営を取り巻く環境が一段と厳しくなっていることから、将来に向かって安定した病院経営、安心、安全な医療サービスの提供を行っていくために、昨年度策定しました鶴岡市立荘内病院中長期運営計画に沿って一層の経営の健全化に努めてまいりたいと考えております。平成22年度の診療報酬改定では急性期病院における医療の質の向上を評価する内容になっていることから、チーム医療や医療安全管理などをこれまで以上に充実させ、患者サービスの向上を図ってまいりたいと考えております。

  次に、給食業務委託に関する質問にお答えいたします。民間への業務委託につきましては、荘内病院の給食業務のみならず、市全体における行財政改革のもとに民間の持つノウハウと民間活力の活用という基本姿勢に基づいて行うものでありますので、御理解を賜りたいと存じます。

  また、委託による経費の削減額についての御質問ですが、当然試算はしておりますが、本年度での予算可決後の新年度契約になりますことから、現時点では金額の明示はできませんので、御理解いただきたいと思います。現在鶴岡市の入札の制度において予定価格は公表しておりますが、過去においては予定価格公表されていない段階でここで金額を明示しますと、契約者に荘内病院の業務委託内容を事前に告知、知らしめてしまう状況になりますので、明確な金額の明示はできないところでありますので、御理解をいただきたいと思います。

  食材納入方法につきましては、患者給食調理業務委託仕様書で食材料の管理について取り組みをしていきますが、その中に荘内病院食品規格書に基づき食材を調達することになっており、その規格書には米は全量鶴岡産、牛乳、ヨーグルトは地元牛乳を使用することとしております。また、地産地消を推進するため、できるだけ地元産の食材の使用に努めてもらうことになっております。

  受託業者の食材納入業者選定に当たっては、これまでどおり地元の食材納入業者から購入してもらうこととしており、給食材料の管理につきましては、購入先の確認、品質等の確認、使用状況の確認、納品書、業者別購入、請求金額の確認を病院管理栄養士が行うこととしておりますことから常に状況をチェックできる体制にあると考えております。

  次に、委託業者の選定の経過でございますが、委託業者の選定につきましては、指名競争プロポーザル方式、別名企画提案方式で実施することとし、鶴岡市の登録業者の中から鶴岡市指名競争入札参加者審査委員会を経て、要件を満たす地元業者を含む8業者を指名したものでございます。参加表明のあった6業者から仕様書に基づいて企画提案書を提出していただきました。院内各部署から選出した12名で組織をします審査会において、この提案書による書類並びにプレゼンテーションについてそれぞれの立場から厳正な審査を行い、交渉の優先順位を決定し、優先順位の上位業者から細部の聞き取りや提案内容の確認などを行い、契約候補者としたものであります。契約候補業者は、山形県を含む東北管内における病院給食調理実績も多数あり、今回の業務委託に関する諸条件等はすべてクリアしている業者であり、患者給食は治療の一貫であることから、これまで同様に安全、安心な患者給食の提供ができるよう細かな仕様書のもとで業者選定を行ったものであります。指名プロポーザル方式の中には地元の業者もございましたが、選定の結果、残念ですけれども、選考に漏れたということでありますので、御理解をいただきたいと思います。

  また、雇用に関する質問でありますが、私は民間業者といえ労働雇用条件についてはきちっと守られていくものであろうと思いますので、労働条件とは賃金のみならず身分や福利厚生、勤務形態などもすべてが絡むものと認識をいたしておるところであります。これらについても、病院の担当者からしかるべき指示はきちっとさせてまいりたいと思っております。今後も荘内病院の健全経営と地域医療の充実に向けてなお一層努力してまいりますので、御理解賜りますようお願いを申し上げます。

  続きまして、広域幹線道路の整備についてお答えを申し上げます。国道7号鶴岡バイパスは、日本海沿岸東北自動車道と東北横断自動車道酒田線とのアクセス強化、さらに渋滞緩和及び事故減少を図るため、平成23年度の完成を目標に、大泉地区の日沿道鶴岡西インター交差部から栄地区の三川バイパス取りつけ部まで延長5.9メートルについて4車線化の事業を実施しているところであります。事業に当たっては、交差する道路について安全性を最優先にして地域の利便性を損なうことのないよう最大限考慮すべきとの考え方に立ち、地域経済の発展に寄与することが重要と認識をしております。しかしながら、場所によってはより高い安全性、走行性及び定時性の確保のために、幹線道路以外の交差道路が中央分離帯等によりまして左折のみ通行可能となるなど従来の利用形態が変わる状況もあるとお聞きをしております。このことにより地域の利便性が低下したと感じる場所もあろうかと存じます。今後とも7号線の4車線化にかかわる当該交差点の整備に当たっては、国に最善の改善を尽くしてもらうよう申し入れてまいりますし、職員には事業主体となる国とともに地元へ十分な説明、御理解をいただくよう指示をしておりますので、引き続き御指導のほどお願いを申し上げたいと思います。



◆5番(加賀山茂議員) 再質問もなんだと思ったんですけれども、荘内病院の給食のことでもう一度確認をしたいのですけれども、要望的なことも含めておりましたが、先ほども言わせてもらいましたけれども、地元産業の育成という意味で業者がまだ公表できないということで、地元業者なのかどうかということが一番気になったところでした。それで、地元産業を育成するという意味から、何とか力合わせをしていただいて、時間はかかるでしょうけれども、病院給食を市民総意の給食として市民が本当に地元業者でよかったと言われるような、そういう取り組みを行ってほしかったなということでした。そのことを私としては一番強く申し上げたかったものですから、もし市長が今答えられるとすれば、その件についてお答えをしていただければと思います。



◎市長(榎本政規) 5番議員さんのお話しのとおり、私も民間人でありますので、民間上がりの市長でありますんで、民間の育成については非常に関心を持っております。それとともに、行財政改革私は待ったなしのものであると思っております。先ほど15番議員にもお話しをしたとおり、平成12年度から病院の給食については将来的には民間委託すべきであろうというようなことを考えておりました。その後新病院の建設、あるいは合併等々によりまして先送りになってきたわけであります。これまでずっと技能職における任用がえも含め、そして将来の職員の定数管理について取り組んでこられ、なおかつ私が昨年の10月に就任以来そのことについて強い思いを持って取り組んでまいりました。職員組合との合意のもとに進めてまいった事業でありますので、議員さんお話しのとおり民間の育成についても十分理解はするところでありますが、さすれば何年かければこれが済むのかということまで実地検証するわけにはまいりませんので、そういう観点から今回の民間委託になったということでありますんで、御理解を賜りたいと思います。



○議長(川村正志議員) 暫時休憩をします。



   (午後 2時50分 休 憩)

                  

   (午後 3時05分 再 開)





○議長(川村正志議員) 休憩前に引き続き会議を開きます。

  総括質問を続けます。10番加藤太一議員。

   (10番 加藤太一議員 登壇)



◆10番(加藤太一議員) 日本共産党議員団を代表して、提案されました議題並びに市長説明に対して総括的に質問をいたします。

  榎本市長になって初の予算編成となりますので、今後の市政の方向を見る上でも注目しておりましたし、市民の関心も高いものと思います。

  通告とやや順序が前後いたしますが、質問に入ります。市政運営の基本方針についてですけれども、市長説明で、合併4年を経て新市づくりを完成させていく時期、合併してよかったと実感できる施策の重要性が増している、また市民の生の声が市役所に届かないとも発言をされております。12月議会で同僚議員が、合併した旧町村のサービスの削減や負担増について痛みやゆがみもあるんだということを住民の立場から実態を明らかにしました。合併してよかったということも大事ですけれども、合併をしていろいろ大変なこともあると。けれども、それを解決していく努力を市長が言われる3つの力を発揮してやろうじゃないかということだと思います。市長の独自予算はそのあらわれとして評価しますけれども、痛みもしっかり受けとめて今後の市政運営に当たってほしいと思いますけれども、その認識についてお聞きをしたいと思います。

  さらに、市長は平成27年度以降地方交付税が約30億円減額されるということを示しました。将来の行財政構造を見通す行財政改革推進委員会を設置するという方針を示しております。新たに公募による委員を置くということも出てまいりまして、他市に比べておくれた感はありますけれども、これについても評価したいと思います。しかし、これまでの行財政改革は行政当局主導で基本的な項目が示され、議論されてきた経過があると思います。その中心は、公務サービスから民間サービスへと。職員と人件費の削減等で公務サービスが利益追求型になったり、低賃金の公務労働者を生み出すということなど弊害も大きいと思います。先に行政主導ありきではなく、委員の発言、議論からまとめていく手法をとるべきだと私は考えておりました。委員会が責任を持って行政と市民に方向性を示すやり方をとるべきであると思います。それができる委員会構成と運営をすべきです。同時に市民への情報開示、行財政改革の市民アンケートや市民の公聴会など市民参加型の議論、納得と合意形成という新しいシステムを今後つくっていただきたいと思いますけれども、見解を伺いたいと思います。

  次に、地域経済の振興策について、農業振興について聞きます。新政権が進める戸別所得補償モデル事業と水田利活用自給力向上事業の2つについてであります。これまでの農政にかわるものとして農家からの期待もありました。しかし、事業の具体的な内容が明らかになるにつれて問題点や不安も出てまいりました。全国一律の標準的な生産費としたこと、また1俵当たり1万3,703円は農林水産省の生産統計による08年産米の全国平均よりも2,800円も低くなっております。水田利活用事業でも現行の産地づくり交付金より下回る作物も出てまいります。これらの主要な原因は、家族労働費を地場賃金の8割しか見ていないことなどですが、これでは農業の維持、継続の保障になり得ず、もっとしっかりとした価格保障、所得補償が必要だと考えませんか。新たな農政に対する評価と対応についてお聞きをいたします。

  林業再生に向けて聞きます。林業再生に必要なことは、森林の循環システムを構築することであります。その中心は、木材生産、木を育てる可能な条件をつくることと木の消費を拡大することだと思います。木材消費の最大の需要は、地場産材、地元業者による住宅建設の消費拡大を図ることにあり、これまでも提起をしてまいりましたけれども、地場産材を使い、地元業者が建築をする住宅への市の独自支援策を強める、こういう検討を新たにすべきではないでしょうか。また、ペレットを初めとする木質バイオマス活用の促進のために、公共施設のペレットボイラー導入など具体的な施策をとることが間伐材等の利用拡大につながり、林業振興の有効な対策になるものと思います。いずれにしましても、森林、木の循環の基本構想等具体策を策定をし、推進すべき課題であり、森林文化都市構想の具体的な実現につながるものと考えておりますので、これらに対する見解を伺います。

  3つ目に、市民の暮らしを支える諸施策についてお聞きをします。日本共産党は、この間ずたずたにされました社会保障、医療、介護、福祉の再生産を目指して提言を行ってまいりました。その柱の一つが後期高齢者医療制度を廃止をして老人保健制度に戻すことです。高齢者を年齢で区切り、必要な医療をも削減をする差別医療で現代のうば捨て山と酷評されているものでございます。保険料も2年ごとに引き上げられ、山形県は来年度から平均4.9%の引き上げと負担が増え続ける制度で高齢者を粗末に扱う制度であります。決してこのまま続けていい制度だとは思えません。政府に対して、マニフェストですから、民主党もマニフェストを守って廃止をしなさいと求めていく考えはございませんか。

  国民健康保険税が高過ぎる、支払い能力を超えているというのが市民多数の声であります。毎日新聞の昨年の6月8日付の記事で、世帯所得200万円、40代夫婦で未成年の子供2人の4人家族、固定資産税5万円のモデル世帯を鶴岡地区の国保税の試算とすると、税額は30万6,600円ということになります。総所得200万円の15%を超える税負担ということになります。これは高くないでしょうか。滞納世帯も昨年6月時点で14.2%、資格証明書や短期保険証の発行も無保険者を生み出す要因となっており、受診抑制や医療難民をつくり出しております。今回提案されております最高限度額の引き上げを前提とした新年度予算でも、限度額引き上げも実態としては所得割や応益割が高く、実態は庶民増税となります。払える国保税にせよという声は切実であります。基金の活用、一般財源の繰り入れ、国庫補助の引き上げなどを求めるなど国保税軽減に真剣に取り組むべきではありませんか。

  介護保険事業について聞きます。保険料、利用料の負担の重さ、特別養護老人ホームを初めとする施設の不足、介護労働者の劣悪な労働条件などさまざまな問題が指摘をされております。2010年度は、第4期事業計画の2年目になります。特別養護老人ホームの入所を待っておられる方が1,000人おりますけれども、11年度までの3カ年計画で示された増床計画は78床、これでは少な過ぎると思います。計画策定時でもいろいろ申し上げましたけれども、事業計画の特別養護老人ホーム等の施設の増設の目標を大幅に上乗せ、前倒しをする考えはありませんか。

  また、介護の利用料負担が払えなくてサービスの利用を手控えておられる方々がおります。要介護認定を受けない理由、認定を受けてもサービスを十分利用できないでいる理由の中に経済的な問題がどの程度含まれているのか調査をするなどし、必要な介護を受けられるように対策をとるべきではありませんか。見解を求めたいと思います。

  市立荘内病院の給食が4月から民間業者に委託するということで予算が計上をされております。病院給食の民間委託で問題となる基本点3点についてお聞きをします。

  第1に、治療食としての給食の質の低下です。業者が利益を上げることを目的に食材費を減らす、そのことによって食材の鮮度の低下や冷凍食品、カット済み食品、調理済み食品の多用など食材の質が低下し、食事によって治療効果を上げるという本来の医療の理念が失われることにはなりませんか。

  第2に、地元産の食材使用量が低下しないのか。食材費の削減や委託先の一括購入などで地元食材の量が減少したり、生産価格が低下しないんでしょうか。そのようなことがあれば、地域内経済循環もマイナスになるのではありませんか。

  第3に、市民の合意がありません。市民にはこの問題を直接説明されておらず、意見聴取も行われておりません。市民の中に不安と疑問の声が広がっております。重大な問題を含む給食委託計画は一たん中止をし、当議会を含めて市民的な議論を経て結論を出すべきと考えますけれども、いかがでしょう。

  荘内病院は、来年度から地方公営企業法の全部適用となります。当局では、全部適用によって当面は医療内容等は何も変更されることはないとこれまで説明をしてまいりました。しかし、今回のように給食委託計画を同時に実施をしようとしているところに全部適用の影響の一端があらわれていると思います。病院の採算性重視を強める、将来的に医療サービスの後退をもたらすのではないか、さらに病院の独立行政法人化に道を開くのではないかという危惧もいたしますけれども、どう考えておられるのか見解をお聞きしたいと思います。

  最後に、先端生命科学研究所、バイオクラスター関連についてお聞きをいたします。市長は、先端生命科学研究、バイオ関連で新たに先端研究産業支援センター拡張事業に取り組むとして、今議会に補正予算及び新年度予算を提案をしております。現在の支援センター、鶴岡メタボロームキャンパスは、2006年6月に総額16億円をかけて開設をされました。今回の拡張事業は、現在のセンター入居者が満杯だということで、市単独で2年間にわたって約16億円の事業費を合併特例債で充当して施設増設を行うものとなっております。これまでの支援センターの役割、産業集積の実績、投資効果をきちんと検証したのでしょうか。それなしに狭くなったということで多額の投資を行うことは、厳しい財政の状況から見ても市民の理解が得られないと思います。投資に見合う産業化の実績と見通しも不十分なままにバイオベンチャーと大企業に市税をつぎ込む結果となりませんか。

  以上、答弁を求めて、総括質問といたします。



◎市長(榎本政規) 市政運営の基本方針についてのお尋ねにお答えを申し上げます。

  さきの提案説明で申し上げましたとおり、市長就任以来、またその前も含めて中山間地域の小集落を中心に本市の集落を訪問し、本当に多くの皆様が地域の将来について真剣に考えて心配されていることを痛感をしたところでありました。しかしながら、こうした市民の方々の声が合併によりまして市の地域の拡大とともに、先ほども申し上げましたが、111人いた議員が38人になって、なおかつ今回34人になるわけでありまして、なかなか市役所に届かないというのは、そのこと自体は否めない事実なんじゃないかなと思ったところであります。

  このような認識に立ちまして、私は市民の皆さんと直接対話する車座ミーティングを選挙の一つのマニフェストにさせていただいて、行動計画とさせていただいて、市長就任以来積極的に実施をしております。新年度におきましても、地域庁舎の職員が地域に出向いて市民の声をよくお聞きしながら、地域の実情、課題を把握し、そして施策事業を構築する上でしっかりと取り組む地域課題調査研究事業を講ずるほかに、地域審議会におきましてもその内容を拡充をしまして、地域ごとの現状も踏まえて地域の課題、今後の方向性についても議論をしていただく。そのために、2ないし3回の開催を予定をさせていただいております。今後とも合併によりまして住民の声が届かなくなる、あるいは地域が寂れていくといったことのないように、むしろ地域がおのおのの特性を生かして地域の振興が図れるよう、そして地域のさまざまな分野で住民の方々と市職員が対話を積み重ねることによってその取り組みを進め、そして信頼関係が図られていくんじゃないのかなと思っているところであります。

  加えて、本市の市政運営に当たって、人口の減少、少子高齢化に加えて財政的な制約が一層進行することは十分考慮していかなければならない状況にあるのかなと思っています。将来にわたって各地域の皆様に安全、安心な生活の場を提供するとともに、これからも、何度も申し上げておりますが、これから誇りを持って住み続けたいという思う地域社会、持続可能な希望あふれる鶴岡を築いていくためには、市民、地域、行政の3つの力が協調、協力し、総合力が発揮できるようにすることが極めて重要であると認識をしておりますし、市民、地域、行政の総合力が発揮できるシステムの構築や事業、施策の推進に向けて努力を積み重ねてまいる所存であります。議員の皆さんからもいろいろ御協力を願いたいなと思っている次第であります。

  次に、行財政改革についてでありますが、平成27年度までとなっております合併特例債終了期間において財政の健全性を確保していくためには、私は十分な備えをしておかなければならないと思っております。そういう意味で、行財政改革推進委員会を設置し、行財政改革推進大綱の策定とこれに基づく行財政改革の推進に関する御提言をいただくことといたしておりますが、行政や財務などに造詣の深い専門家、すぐれた経営感覚を有する企業経営者、大学の研究者など識見を有する方と公募の方から成る委員の皆様には、民間の知識、経験を生かした有意義で活発な議論を進めていただきたいと思っております。また、これら行財政改革推進委員会においては、行財政改革の推進に関して市民の皆様からどう御意見をいただくか、その方法につきましてもいろいろ御議論をいただいてこの行財政推進委員会を進めてまいりたいと思っておりますので、よろしくお願い申し上げる次第であります。

  次に、農業振興政策について、戸別所得補償制度モデル対策に対する評価と対応についてお答えをいたします。これまで約40年間継続されてきた生産調整にかかわる制度が平成22年度から大きく変わることとなります。新たな制度は、農業情勢が農業従事者の減少、高齢化の進展、農業所得の激減、農村の崩壊など危機的状況にあり、安全で安心な国産農産物の安定供給、いわゆる受給率の向上のためにも産業として持続性を速やかに回復することが必要なことから、意欲ある農家が農業を継続できる環境を整え、創意工夫ある取り組みを促していくことを目的に導入されたものと考えております。この制度は、所得補償の考え方を取り入れ、23年度からは本格的実施する方針とされておりますが、22年度においてはその円滑な実施に向けて全国規模で実施をするためのモデル対策が行われるものであり、その中で現状や課題を整理し、23年度から本格的に反映されるものと伺っております。

  本制度に対する評価との御質問でありますが、現段階において詳細が示されていないものでございますので、全体的な制度の評価はできませんが、解決していかなければならない課題が幾つかあるものと考えております。それらに対しては、12月に庄内開発協議会が主体となりまして、議員さん御指摘の家族労働費の点、現行制度よりも単価が下がり、農業者にとって交付額が激変するといった点も含め、要望を行っているところであります。また、制度の周知のため、2月の初旬から各集落で座談会を開催し、制度の説明と同時に現場からの意見や要望を受けとめ、現状を把握しておりますので、これら課題を整理し、国、県へ伝えるとともに、制度の本格的実施に反映していただくよう提案してまいりたいと考えております。

  次に、本市としての対応ということでありますが、単純に市農業者への交付額を考えますと、これまでの水田全体の約3割の水稲以外の作物への交付のみでありましたが、新制度では、新しい制度では残り7割の水稲に対しても交付されるものであり、経営基盤の安定に資する有利な制度であるとは考えております。しかし、先ほど申し上げましたとおり、解決しなければならない課題、懸念されることなどが幾つかあるものと考えております。具体的に申しますと、これまで大規模経営、集落営農を推進するため、農地集積を促してきたものでありますが、この制度の導入による集落営農からの脱退や、あるいは農地の貸しはがしやこれまで転作のみで農業を営んでいた方については交付金が大きく減額することなどが心配をされているところであります。制度運用の詳細が現段階において示されていない部分も多々ありますので、今後課題を整理し、適切に対応してまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと思います。

  次に、林業の再生についてお答えをいたします。鶴岡市では、平成17年度に内閣府から認定を受けました鶴岡の森再生構想、平成19年度に策定した今後10年間の本市の林業振興計画である鶴岡市森林整備計画、また20年度に策定した鶴岡市総合計画と林業振興に関する3つの構想や計画がございます。いずれにおきましても、柱の一つに適正な森林経営と地域材の利用拡大を含めた森林資源の循環システムの構築を基本目標と掲げております。御指摘のとおり、森林の循環システムを構築することは、本市の林業の再生を図る上で最も重要な課題と認識をしておりますし、これまでも素材生産コストの低減を図るため、間伐などの森林施用や作業道開設への助成、グラップルつきトラックなど林業機械導入への助成、また鼠ヶ関小学校、地域交流センターなどの公共建物への地域材の積極的な活用、さらには地域材を使った家づくりを推進する家づくりネットワーク鶴岡・田川の活動支援など各種の施策を展開してまいりました。

  また、木質バイオマスにつきましては、森林病虫害であります松くい虫の防除事業で発生した黒松のペレットの利用や新年度に建設を計画しております西郷活性化センターへのペレットボイラー導入などその利活用について検討を進めているところであります。さらに、地域材の消費拡大をするために一般住宅への活用が最も効果があると認識されておりますので、林業及び住宅関連産業の活性化にもつながることから、地域材を活用したモデル的な住宅建設を支援する地域材住宅活性化基盤整備事業を新年度に着手するとともに、森林組合等で計画しております間伐材や短尺材の有効利用を図る製材設備への支援も予定しております。地域材の活用に当たっては、生産される製品の品質の確保が重要であり、木材乾燥施設等の整備についてもあわせて今後検討してまいりたいと考えております。

  本市の林業振興策について以上述べましたが、本市の森林文化都市を構築する上で、その構築の土台となる森林の保全や農林水産業の振興は必要不可欠であると認識しております。今後ともこれまで策定してきたこれらの基本構想や計画、さらに本市の総合計画の方針に基づいて各種施策を進めてまいりたいと考えております。

  次に、市民の暮らしを考える諸施策について、初めに後期高齢者医療制度について国に直ちに廃止を求めるべきではないかとのお尋ねでありますが、後期高齢者医療制度は従来の老人保健制度が抱える問題点を解決するため、また増大する高齢者の医療費を国民全体で安定的、長期的に支える国民皆保険を維持する目的で平成20年4月から施行された制度であります。制度施行当初は、制度の周知不足等から名称や保険料、年金からの天引き等いろんな課題や問題点が指摘され、被保険者の方々を初め多くの皆様に心配をかけ、かなりの混乱が生じたところでありますが、国において保険料の追加軽減策や納付の方法の選択性など制度改善が実施されたところでありまして、制度開始から2年近くが経過し、現在は制度がかなり定着している状況になっていると判断したところであります。

  このような状況の中、新政権の発足によりまして、後期高齢者医療制度を廃止し、新たな制度を創設する方針が示されたところでありますが、現行制度を直ちに廃止することは、高齢者の方々初め医療機関や市町村の現場などに多大な不安や混乱を生じさせることが懸念されることなどから、全国市長会や全国後期高齢者医療広域連合協議会においては性急に廃止しないよう緊急要請、要望を行っているところでありまして、本市といたしましても現行制度の即時廃止については現在国にそのことを求めていく考えは持っていないところでありますが、なお現在現行制度の廃止後の新たな高齢者医療制度の具体的なあり方について行うための厚生労働大臣主催の高齢者医療制度改革会議が設置され、その検討スケジュールの中では平成25年度から新制度移行を目途に平成22年度末まで具体案、最終取りまとめを行うとの方針が示されており、検討が進められるとのことでありますので、こうした国の動向を十分留意しつつ、新制度移行までの間混乱を招くことのないように広域連合と連携を図りながら、まずは現行制度の適正な運営に努めてまいりたいと思っております。

  次に、国民健康保険についてお答えをいたします。市民負担軽減を図るため、基金の活用や一般会計からの繰り入れによる国保税の引き下げを行うべきではないかという御意見でございますが、本市の国保における平成20年度末の給付基金と繰越金を合わせた財源留保額は約19億7,000万円とはなっておりますが、今年度から来年度における国保財政運営状況は、医療給付費の増加や国保税収入の減少、後期高齢者医療制度への通年ベース化による負担増などが見込まれ、平成22年度当初におきまして4億5,000万円余の基金の取り崩しを予定しているところであり、予断を許さない状況にあります。

  また、昨年度からは医療保険者に対して特定健診等の実施が義務づけられたところであり、今後は平成24年度の第1期5カ年計画の目標年度における受診率、実施率の達成に向け、経費の増加が見込まれる状況になっておりますことから、これら健診、保健事業を推進するために財源留保額を活用してまいりたいと思います。御理解を賜りたいと思います。

  なお、一般財源投入についてでありますが、現在も国の繰り出し基準に基づき相当額の繰入金、平成22年度当初予算で申し上げますと、総額6億円余、うち一般財源負担分も3億円余が投入されている状況にあります。

  なお、本市の国保加入の割合は、後期高齢者医療制度の創設によりかなり減少し、本年1月末現在世帯で約45%と半数を割り、被保険者数では約28%と3割を切る状況にあります。このほかの市民の方々は他の医療保険の加入者であり、それぞれの制度の下で保険料の負担をしているわけでありますんで、国保会計制度のルールの中で必要な費用は御負担をお願いいたすということを基本に考えるべきものであり、今後とも繰り出し基準に沿った適切な支援措置によるべきものと考えております。

  課税限度額の引き上げは庶民増税ではとの御意見でありますが、国民健康保険におきましては保険の制度の性格から一定の負担限度額を設けることが適当であるため、年間の課税限度額が設定されているところでありまして、所得の伸びや医療の増嵩等を勘案し、課税限度額を適正に見直すことにより被保険者間の負担の公平を図っているところであります。

  なお、これまで課税限度額の水準は限度額超過世帯が全世帯の4%台になることを目安に国で設定してきたものですが、今後も続く医療費の増嵩を見据え、中間所得者層の負担軽減の観点から、協会健保の本人負担額上限額82万円を踏まえ、このたびの課税限度額の引き上げが行われることになったものであります。本市におきましても、地方税法の改正を受けた後で規定の課税限度額に引き上げさせていただきたいと考えております。

  最後に、国保の構造的な問題から生じる財政影響に対し、近年では国の定率負担に加え、保険財政基盤安定制度や高額医療費共同事業などの国保財政基盤強化策が講じられてきているとこでありますが、国保制度の健全な運営を図るために必要な措置の拡充、強化については、今後とも市長会や国保中央会を通じ、国へ適切な要望を行ってまいりたいと思います。

  次に、介護保険についての御質問でありますが、第4期介護保険事業計画の施設整備につきましては、地域に密着した整備と利用者の多様な選択肢を増すことを意識し、小規模特別養護老人ホームや老人保健施設、認知症グループホームなど第3期施設居住サービス整備量に比して約4割増しの整備計画をしたところであります。22年度においては、このうち小規模特別養護老人ホームと小規模多機能型居宅介護拠点施設をそれぞれ1カ所整備に対して補助を行ってまいりたいと思います。既存の特別養護老人ホーム1カ所も山形県の補助により増床することを計画しております。また、国の緊急経済対策なども踏まえた上で、整備量の上乗せということでは近年医療依存度の高い方の増加に伴い、こうした方々の特別養護老人ホームでの受け入れが難しくなっている状況なども勘案し、介護療養型老人保健施設、いわゆる新型老健も視野に入れて第5期分を前倒しを予定しているところであり、第4期計画の入所経営施設増床152床に前倒し94床を加え、計246床、結果的には前期整備量の9割増しとなっているところであります。利用者負担がサービス利用に与える影響につきましては、本市の場合は要介護認定率が県内で最も高いこと、給付の伸びも際立って大きいことなど介護サービスの利用に関しては県内他市の比較において総体的に進んでいるものと認識をしております。

  御質問の認定申請やサービス利用と家計経済との関係についてでありますが、サービス利用料は本人のニーズ、地域でのサービス供給体制、本人や家族の意向、家族介護状況、そして家計などさまざまな要因によって決まってくることから、一定の相関は考えられるにしても、ここから家計要因だけを取り出して定量的に分析を行うということは難しいのではないかと考えております。

  なお、低所得者対策としては既に高額介護サービス費の低所得者負担軽減対策事業などが措置されており、これらの活用を図ってまいりたいと考えております。

  次に、荘内病院の給食の委託に関してお答えをいたします。15番議員の同様の質問がありましたので、重複すると思いますので、御了承願います。

  質の低下に関する件でありますが、献立を作成する時点で荘内病院の管理栄養士が細かく食材、調味料その他を指定することにより、食材の購入のみならず、調理作業そのものが指定されると同じことになります。例えばサバのみそ煮を例に挙げますと、今は袋入りの調理済みの製品がありますが、ただ温めればよいもの、実際市場に出ています献立の作り方で作業や経費が異なってまいります。献立を、サバ60グラム、みそ16グラム、砂糖2グラム、ショウガ4グラムとすることにより食材を1品ずつ指定し、手づくり調理になることにより、低価格の食材に変更して経費を抑えるということはできない仕組みになっております。また、冷凍、カット野菜、調理済み食品が多用される懸念については、現在も用途に応じて冷凍野菜、あるいは調理済み食品を使用しております。その食材、食品について今後献立にも入りますが、ただいま説明のとおり、委託によって増加することはないものと思われます。今後とも患者給食は治療の一貫であるという理念は失われないものと存じております。

  地産地消につきましては、受託者の理解を得ながら地産地消が後退することのないよう、あわせて地元業者からの購入等についてもお願いしてまいりたいと思います。

  なお、契約段階においては、これら細部に当たって仕様書の中で明記してまいりたいと考えております。

  委託の中止に関しましては、これまでも議会での論議、あるいは職員団体の協議を踏まえて双方合意のもとに進めてきたものであります。給食の質の確保をし、患者のサービスのさらなる向上を図るため、管理栄養士が中心となって委託業者を指導、管理する体制を整えてまいりたいと思います。県内並びに全国の病院給食委託状況を見ましても、特に大きな問題はなく、委託割合も年々高まっており、直近では、昨年の9月現在ですけれども、61%となっております。今後の病院経営を踏まえまして、業者に委託してもこれまでの高い水準を維持するとともに、患者サービスのさらなる向上を図っていくことが可能であると判断したものでありますから、中止をする考えはありません。

  全適との関連について御質問でありますが、地方公営企業法の全部適用への移行につきましては、先行き不透明な医療制度改革や地方における医師不足に代表される医療を取り巻く環境の変化や、さらには厳しい財政状況及びその時々に現場の課題等に的確に対応し、柔軟かつ適切な判断のもと、機動的、効率的な運営を行うとともに、管理運営責任を果たしてもらうための措置であります。荘内病院に事業管理者を配置し、専門的な視点から経営の健全化並びに自主的、自立的な運営に努めてもらうものであります。このような目的で全部適用に移行することにしたものでありまして、今回の業務委託につきましては、従来の計画に基づき話し合いの結果、先ほど申し上げましたとおり、職員団体との理解のもとに妥結をしたものであります。

  私は、荘内病院の開設者として今後も市民の病院として健全経営を保ちながら、市民の健康と福祉の増進を図るとともに、地域医療の充実に向けてなお一層努力してまいりますので、御理解を賜りますようお願い申し上げます。

  最後に、先端生命科学及び関連事業についてお答えをいたします。先端研究産業支援センターの拡張事業に関するお尋ねでありますが、事業の趣旨、概要等については、先ほど24番議員にお答えしたとおりであります。この事業は、単なるハード施設の整備事業でなく、慶応の先端研やベンチャー企業など着実な成長実績を踏まえ、先端研プロジェクトの多面的観点から、振興策の一つとなります産業化についてさらに本格的な推進に踏み出すこととしたために必要な整備を行うものであります。科学技術振興基金によります拠点整備が進められることになりまして、機構の設備による実験試験機器を使った共同研究開発の促進機能が整備され、本市においてそれらを活用した事業化を進めたい企業への貸室を中心とする産業化の促進機構を整備していくことでありまして、両機構の機能とあわせ、相乗的な事業効果を発揮していくことであります。今回の拡張整備はこうした政策的なねらいを持って進めるものであり、あわせて市民の皆様には目に見える産業化への動きを具体的に示して、先端研の多面的な意義を含め、一層理解いただけるよう取り組んでまいりますので、よろしくお願い申し上げます。



○議長(川村正志議員) 13番、富樫正毅議員。

   (13番 富樫正毅議員 登壇)



◆13番(富樫正毅議員) 通告に従いまして、少子高齢化・人口減少社会が及ぼす影響と対策について、政友公明クラブを代表して総括質問を行います。

  今定例会は、榎本市政による初めての当初予算審議となる3月議会であります。榎本市長は、5つの鶴岡ルネサンス宣言を掲げ、この鶴岡市発展のために事業を推進すべく、本予算の提案がなされました。市長就任以来、車座ミーティングを初め各地を精力的に回り、地域の生の声を聞き、市政に生かす取り組みがなされたことは大きく評価するものでございます。机上の議論ではなく、まず現場に足を運び、生活者の思いや実態を肌で知ることが不可欠であり、そこに住む地域の人の生の声を聞いて市政に取り組む姿は我々も共感するものであり、市政に携わる者はすべてそうあらねばならないと思うところであります。

  鶴岡市は、合併して5年目となります。合併した当初、人口は14万3,990人でありました。しかし、丸4年を経過し、平成22年1月31日現在の人口は、13万9,150人となり、4,840人の減少となっております。特に温海、朝日地域の減少幅が大きいようであります。厚生労働省人口問題研究所の市町村別将来推計人口によれば、2035年には鶴岡市の人口は10万人を割り9万9,835人となり、生産年齢人口は5万2,000人で現在の約6割、年少人口に至っては1万人を割り、現在の約5割となります。一方で、老年人口はほぼ横ばいでありますが、75歳以上に至っては2万4,000人、約3割増えると報告されております。少子高齢化の急速な進行は、社会や経済、地域の持続可能性を基盤から揺るがす事態をもたらします。経済成長の鈍化、税や社会保障における負担の増大、地域社会の活力の低下など、我々が直面する深刻な問題の多くは少子高齢化の結果としての人口構造のゆがみに起因していると言っても過言ではありません。

  少子化、人口減少の要因として、若者の流出、特に高校卒業時に県外への大学などの高等教育機関への進学や都会での就職などが目立っており、約6割の高卒者が進学、就職で転出しております。また、未婚率の上昇や晩婚化、晩産化が出生数の減少の要因ともなっております。少子高齢化、人口減少が進む中で鶴岡市が活力ある自治体として生き残るためには、行政としてさまざまな施策が実行されなければなりません。特に若年層の定住対策は重要な視点であると思われます。産業におきましては、企業誘致や企業家の育成支援の充実が求められます。また、観光産業の拡充により交流人口の増大を図るとともに、観光における雇用の拡大が望まれます。また、農山漁村地域の産業振興により6次産業化など1次産業の魅力を向上させ、収入を増やす知恵と工夫が必要と思われます。このような産業基盤を拡充し、雇用の拡大が求められますが、御所見をお伺いいたします。

  少子高齢化、人口減少は、中山間地域を中心に集落やコミュニティの崩壊、地域活力の低下という深刻な事態を地域社会にもたらします。特に防災、医療、福祉の分野において大きな影響が生じてしまいます。そこで、高齢者の生きがい対策の充実を図り、元気で健康な高齢者に地域を支えてもらうための環境整備がより以上に求められてきます。また、主体的に地域づくりを進めていく上では、伝統芸能や地域固有の文化等の地域の個性を発見し、大きく育てていくことが重要と思われます。地域コミュニティ構築への御所見をお伺いいたします。

  介護、福祉の分野におきましては、核家族化の進行により世帯数が年々増えている状況の中、高齢者の単独世帯が急速に増加しております。介護疲れによる高齢者虐待や高齢者が高齢者を介護する老老介護など介護を取り巻く問題が深刻化しております。施設介護の拡充はもちろんのこと、在宅介護を支える地域密着の介護サービス、小規模多機能型居宅介護の普及促進も必要と思われます。一方では出産する人の数も減り、妊娠、出産、子育ての孤立化が一層進むのではないかと懸念されます。あくまでも結婚、出産は個人の価値観によるものですが、子供を産み育てやすい、子育てに喜びを感じる社会を形成しなくてはなりません。とともに、結婚したい、子供を産みたいと思っている方々への援助も必要と思われます。介護、福祉の分野についての御所見をお伺いします。

  次に、教育についてであります。少子化はそのまま児童数の減少となり、学校の統廃合が進み、通学距離も長くなります。少子化が教育に及ぼす影響としては、子供の周囲は大人ばかりになり、子供社会が成立しにくく、いい意味での競争心が希薄になること、親の子供に対する過保護、過干渉を招きやすくなること、子育てについての経験や知恵の伝承や共有が困難になること、学校や地域における一定規模の集団を前提とした教育、学校行事や部活動、地域における伝統行事等の活動が成立しにくくなることなどが考えられます。一昔前の地域社会の状況であれば、子供たちが日常生活の中で自然に体験できたことが今日ではできなくなってしまっている状況であります。御所見をお伺いいたします。

  少子高齢化、人口減少社会の中で地域の実情を調査研究しながら、日本はもちろん世界の社会変化からも目を離さず、進むべき方向を常に考え、恵まれた自然や地域特性を生かしつつ、新しい時代に合った鶴岡市を建設していかなければならないと思うところであります。

  以上を申し上げ、総括質問とさせていただきます。



◎市長(榎本政規) 少子高齢化、人口減少の問題につきましては、本市も直面している大きな課題であると考えております。

  最初に、若年層の定住化対策につきまして、産業振興の観点からお答えをいたします。まず、企業誘致について申し上げますと、一昨年9月より3カ年に限り分譲地があります4つの工業団地内の土地を購入した場合、その取得額の20%を企業に助成する市単独の制度を創設し、農村地域工業等導入促進法や企業立地促進法による企業立地の際の税の優遇措置とあわせて、市のホームページや新聞等の報道を通じてPR活動を行ってまいったところであります。しかしながら、今般の世界的な経済状況の悪化や円高によりまして企業の生産活動は大きく後退をしておりまして、加えてなかなかデフレの状況から抜け出せない状況にあることなどにより、企業誘致を取り巻く環境については、12月定例会でも申し上げましたとおり、現在もなお厳しい状況にあり、さまざまな方面から情報収集に努めておりますが、結果に結びついていないというのが現状であります。

  そこで、このたび新しい試みとして今月の20日に首都圏のふるさと会や各高等学校の同窓会の皆様に御協力をお願いしまして、ふるさと鶴岡産業活性化協議会を立ち上げる予定であります。これによりまして、県外企業の立地情報や地元企業の取引につながるような情報について、商工会議所、商工会と一緒に情報チャンネルを構築してまいりたいと思っております。今後はこうした人材ネットワークも頼りにしながら、地道に粘り強く企業立地や企業間取引の拡大につなげてまいりたいと思っております。

  また、地元の中小企業に競争力を高めていただくため、従来の新製品開発や販路開拓支援事業を拡充して中小企業の物づくりの振興事業補助制度を創設し、新たに資格取得、研修支援などの面でも支援を積極的にしてまいりたいと考えております。

  次に、企業家育成について申し上げます。お話しのように、企業家をしっかりと育成することが将来的な産業振興や雇用創出など地域の活性化に一定の役割を果たすものと考えております。本市では、これまで商工会議所や商工会などで創業塾や各種セミナーを開催するとともに、平成14年度には駅前にある庄内産業振興センター内に企業家育成施設を整備し、企業家の育成に当たってまいりました。今後は、これまでのフォローアップ事業として新たに研修講座の受講料や授業内容を紹介するためのホームページ開設経費、パンフレットの作成経費など一部を助成する制度を創設し、これまで以上に積極的な支援を心がけてまいりたいと考えております。

  次に、観光によります交流人口の増大、雇用の拡大についてでございますが、観光は21世紀のリーディング産業と言われております。国でも一昨年観光庁の創設を初めビジット・ジャパン・キャンペーンや観光圏などの取り組みなどを通じ、観光に関する施策を積極的に展開をいただいているところであります。観光は、地域経済全体に大きな波及効果をもたらす産業であり、経済効果や雇用効果が高い産業であると言われております。このことから、旅行会社を初めホテル、旅館などの宿泊業、バス、タクシーなどの運輸業、さらには観光施設、土産品店、飲食業など観光産業に関連する業種だけでなく、食材関係の農林水産業、食品の製造加工業や商業、印刷業、通信業など幅広い業種にその経済効果や雇用効果をもたらすことに由来するものでございます。

  こうしたことを踏まえ、観光庁の試算によりますと、定住人口1人当たり年間消費額121万円は、宿泊を伴う国内旅行者22人分の経済効果、または日帰りの旅行者では77人分の経済効果を補えるとの試算がございます。本市における観光分野での雇用の拡大について一例を挙げますと、例えば庄内映画村では従業員50名程度、また近年オープンした観光物産施設は約60名程度の雇用があると伺っております。このほか、農家民宿の開業や建設業から観光関連分野への参入などといった動きもございます。こうしたことから、観光における雇用の拡大には観光入り込み客数の増加が必要になってまいりますことから、今後とも的確でタイムリーな観光振興施策を展開し、その実現に全力を挙げて取り組んでまいりたいと思います。

  平成22年度は、観光文化都市宣言のもとに観光大使制度の創設を初め、日本海きらきら羽越観光圏などの広域観光の推進、テーマ型観光、体験型観光の充実、旅行エージェントへの働きかけの強化、旅行業者との共同イベント実施、首都圏における観光PRの充実など積極的に展開してまいりたいと考えております。このことを通じ一人でも多くの観光客が本市を訪れていただけるよう、また観光面での雇用が図られるよう努力してまいりますので、御理解を賜りますようお願い申し上げます。

  続きまして、農業における観点からお答えをいたします。本市の農業の就業構造を見ると、基幹的農業従事者のうち65歳以上の高齢者が平成7年の1,300人から10年後の平成17年には2倍以上の2,900人へと大幅に拡大しており、高齢化が急速に進んでおります。新規就農者につきましては、平成13年度から平成21年までの9年間で150人を数えております。経歴別内容を見ますと、新規学卒者が約50人、Uターン者が約90人であり、新規学卒者よりも社会人からの就農が増えている状況にあり、残りは他産業からの新規参入者で主に農業法人への就農となっております。基幹産業として農業の維持発展を図るため、将来の担い手となる若い世代の農業就農者の育成確保が急務であり、全国的には景気後退による就職難に加え、国の農の雇用などの取り組みが進むとともに、若者の就農ブームが報じられております。農林水産省の平成20年度新規就農者調査によると、農業生産法人などへの雇用就農者は前年に比べ15%増の8,400人に達しており、年令別では39歳以下が前年に比べ33%増加し、5,500人で最も多く、全体の約6割を占めております。そのうち新規学卒就農者は約1,300人であり、これらの状況を一過性のブームに終わらせないためにも魅力ある1次産業の構築が必要であります。農林水産業の活性化を図るために、まず安全で安心、しかもおいしい農林生産物を安定的に生産することが基本であり、加えて農林水産業を職業とするために所得向上による経営安定が不可欠であります。そのための手法としてしっかりとした技術を踏まえた農業生産を行うとともに、2次及び3次産業との連携による新商品、新サービスの開発、農林水産業の資源を生かした体験メニューや新サービスの提供など交流人口拡大による農林水産業の6次産業化が重要であると考えております。農林水産業の6次産業化については、国においても戸別所得補償制度と並ぶ農林水産分野の成長産業とするための柱と位置づけをしており、本市といたしましても力を入れて取り組んでまいりたいと思います。

  また、具体的には農林水産業創意工夫プロジェクト支援事業等を活用し、アイデアの掘り起こしとその具体化を支援し、新たな農業ビジネスの創出に結びつけてまいります。特に食品加工、流通販売、都市交流などの分野で御活躍している人材を招聘し、新商品の開発や新たな流通ルートの獲得に向けたアドバイスを得られる機会も積極的につくりながら生産者のやる気を喚起してまいりたいと考えております。

  本市の農林水産業を情勢の変化にも柔軟に対応できる足腰の強い産業として振興し、若年層の就農へも結びつけてまいりたいと考えております。

  次に、地域コミュニティの構築でありますが、提案説明でも申し上げましたが、そこに住む人々が安心、安全な生活の場を提供するとともに、これから誇りを持って住み続けたいと思う地域社会にすることは、市政、行政の役割であり、この安心、安全な生活の場の提供において、防災、防犯、地域福祉、青少年育成、地域コミュニティの機能が重要な役割を持っており、今後少子高齢化、人口減少が進み、地域課題が増大すると予測される中で、地域課題に向けてますます重要な多くの役割を担っていただきたいと期待を寄せているものであります。そのために地域コミュニティの構築は重要な課題でありまして、その維持、活用化に向けて地域コミュニティに関する調査研究を引き続き重点的に取り組んでまいりたいと考えております。この調査研究につきましては、現在小学校区等広域コミュニティ実態調査等において多様な状況が予想される各地域の実態把握を行っておりますが、さらに課題を整理し、施策の検討、実施に取り組んでまいりたいと考えております。

  今後のコミュニティのあり方については、次の観点から検討を進めてまいりたいと考えております。1つは、広域的な連携によりコミュニティ機能を維持していくという視点であります。少子高齢化、人口減少に伴い、中山間地域を中心にコミュニティ機能の維持が難しくなっており、今後さらに小規模化が進行すれば、一つ一つの自治会、町内会ではこれまでどおり活動、運営が困難になることが想定されることから、近隣する自治会が合同で事業を実施したり、あるいは小学校区等一定のまとまりある単位で連携を深めていくといったような広域的な視点から地域コミュニティの機能の維持について研究してまいりたいと考えております。

  もう一つは、地域資源の活用によるコミュニティを維持していくという視点でございます。地域固有の文化や個性を発揮、活用し、中山間地の地域が都市との交流を積極的に行い、その地域全体で取り組みを通して地域活性化を図り、健康、福祉の増進や交通手段の確保など地域課題解決に結びつけることで地域コミュニティを維持していく方策などについても検討してまいりたいと考えております。

  また、高齢者の生きがい対策でございますが、高齢化が進むことは確実でありまして、元気な高齢者には今後さらに長年培った知識や経験を発揮して地域に貢献していただき、多様な生きがいづくりに積極的に取り組むような各種環境の整備に努めてまいりたいと考えております。

  いずれにしましても、地域コミュニティの構築に向けた取り組みにつきましては、少子高齢化、人口減少の進行を前提としつつ、真摯に地域と向き合い、話し合いを重ね、信頼関係を築き上げながら進めてまいりたい。そして、さまざまな課題について市民の皆様と力を合わせて取り組んでまいりたいと考えております。

  介護、福祉の分野についてお答え申し上げます。人口減少、少子高齢化が介護や育児など福祉分野に与える影響は、大きく言って社会保障を支える現役世代とそれによって支えられる年代層の数のアンバランスによる制度の維持、可能性の問題、そして従来家庭や地域が担ってきた相互扶助といった機能が失われていくことによる公的サービスに対するニーズの増大、複雑化、多様化とそれに対応するだけの財政基盤を持ち得なくなってくるという問題が考えられるところであります。総じて、現行の社会保障制度は人口や経済の拡大期に形成され、これら拡大を前提に設計されておりますので、縮小局面に入った現段階では経済の持続的な発展策を急ぐとともに、縮小を前提として社会保障制度全体が見直される時期もいずれ来るのではないかなと思っているところであります。

  こうした国の論議はまず置いても本市の状況は御懸念のとおりでありますが、幸い本市におきましては高齢化の進行は成熟期に入っていることやサービス基盤も一定程度なされていること、地域における支え合いの土壌もまだ残されていること、また子育てに関しても全国の比較においては3世代同居率が高いこと、本市の自然や文化も含め、良好な環境に恵まれていると感じておること、これらの上に立ってさまざまな対策を講じていくことができるものと考えております。このため、今後市民のニーズ、行政のニーズに行政サービスだけでおこたえできることは困難になることから、公的なサービスも民間のサービスも、そして地域の中で支え合う活動が一体となった生活課題の解決に向かう地域福祉を目指していきたいと考えております。当面の施策としては、御質問にありました地域に密着した介護サービス基盤の整備といたしまして、通い、訪問、泊まりを組み合わせた小規模多機能型施設の整備を進めることとしており、現在既に5カ所整備済みでありますが、22年度には湯野浜地区で開設が予定されておりますし、今後も年次的に整備を進めてまいりたいと思っております。また、同時にこれら介護保険を中心とした公的サービスを補完するシステムも必要となることから、町内会、集落自治会を初めとして地域住民による関係組織を初め介護施設、医療機関、消防、警察、商店など地域にある資源のネットワークづくりを進め、高齢者を地域全体で見守り、支援する地域包括ケア体制の整備、強化を図ってまいりたいと考えております。

  次に、子育て支援につきましては、本市の平成20年度の出生数は1,018人と30年前の約半分まで落ち込んでおり、また子供の生活環境や親の養育意識など子供の成長環境は全般にわたって大きく変化しており、子供の健やかな成長という観点から大変憂慮しているところであります。このため、まずは安心して子供を産み育てる環境を整備することが重要でありますので、4月に開設する総合保健福祉センターを中核として、妊産婦への保健指導を強化し、安心、安全な出産を迎えることができるよう、また育児中の不安が解消されるよう母親への支援を推進するほか、併設される子ども家庭支援センターにより子育てに関する相談、支援の充実を図ってまいります。

  また、保育では保育所の入所の円滑化と受け入れ児童数の確保を図るとともに、低年齢児保育や保育時間の延長、障害児保育、病後児保育など保護者の多様なニーズにおこたえをしながらも、子供の健やかな健康が促されるような保育体制の充実を図ってまいりたいと思っております。

  次に、教育に関する質問にお答えいたします。少子化に起因する諸課題に関する認識は、議員の御指摘のとおりであります。これからの鶴岡を託す子供たちを健やかに育てるには、学校教育だけでなくて、地域や家庭がそれぞれの役割を果たすとともに、互いに密接な連携を図っていくことが大切であると考えております。子供たちの育ちにかかわって学校、教育の果たす役割は大きなものがあり、少子化が進む中でその役割が十分機能を果たすためには学校の適正規模と適正配置を考えていく必要があると思っております。また、地域社会において、みずからが生まれ育った地域の自然や文化についてそのよさを知り、人々と深くかかわり、地域の一員として一緒に活動し、ともに生きていくことが大事であると考えております。改めて、議員さん御指摘のとおり、地域行事に親子そろって積極的に参加することが子育ての中で大切なことかなと思っております。

  家庭につきましては、少子化の中にあっても家庭教育こそが子供たちが健やかに育つ基盤であると思っております。今家庭がさまざまな要因から不安定な状況になっているように思われます。市としては可能な限りの支援策を行ってまいり、家庭に元気を取り戻して子育てという役割を十分に行えるようにしていく必要があろうかと思います。

  また、中学校における部活動等につきましては、ともに活動することによって仲間づくりを育てていく上では非常に重要な活動であろうかと思います。中学校における部活動に対しても積極的に支援をしてまいりたいと考えております。

  時代がどんなに変わるとも、社会形態がどんなに早く進もうとも、その実態を的確にとらえ、学校、地域、家庭が手をとって子供の教育に当たっていくことが大切であると考えておりますので、今後とも皆さんの御支援をよろしくお願いを申し上げます。

  以上であります。



○議長(川村正志議員) これで総括質問を終結します。

  お諮りします。ただいま議題となっております議案48件のうち、議第1号から議第23号までの予算議案23件については、議員全員をもって構成する予算特別委員会を設置し、これに付託の上審査することにしたいと思います。これに御異議ありませんか。

   (「異議なし」と呼ぶ者あり)



○議長(川村正志議員) 異議なしと認めます。

  よって、予算議案23件については、議員全員をもって構成する予算特別委員会を設置し、これに付託の上審査することに決しました。

  ただいま設置されました予算特別委員会の委員の選任については、委員会条例第8条第1項の規定により、議長において議員全員を指名します。

  次に、ただいま議題となっております議案48件のうち、議第24号から議第48号までの議案25件については、会議規則第37条第1項の規定により、お手元に配付してあります議案付託表に記載のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託します。





△日程第52 議第49号 人権擁護委員候補者の推薦について





○議長(川村正志議員) 日程第52 議第49号 人権擁護委員候補者の推薦についてを議題とします。

  提案者の説明を求めます。副市長。

   (副市長 山本益生 登壇)



◎副市長(山本益生) 議第49号 人権擁護委員候補者の推薦について御説明申し上げます。

  本市区域の人権擁護委員のうち、八谷信安委員、山本朝子委員並びに原田元子委員の任期が来る平成22年6月30日をもって満了となりますことから、山形地方法務局長から後任の委員の推薦依頼を受けているところであります。つきましては、山本朝子氏、原田元子氏のお二人を引き続き委員候補者として推薦いたすとともに、新任委員候補者として鈴木早苗氏を推薦いたしたく、御提案申し上げるものでございます。

  山本朝子氏は、昭和37年3月、山形県立鶴岡家政高等学校を御卒業後、同年4月から羽黒町商工会に就職、32年間勤務され、平成6年3月に退職されました。退職後は、平成8年4月から平成12年3月まで羽黒町コミュニティセンターに勤務されました。また、平成8年4月から旧羽黒町食生活改善推進連絡協議会推進員、平成15年4月からは同協議会副会長、現在は鶴岡市食生活改善推進協議会羽黒支部推進員として食生活改善活動に積極的に取り組んでおられ、生活習慣病の予防などに尽力をされております。人権擁護委員には平成19年7月から就任され、現在1期目となっております。

  原田元子氏は、昭和42年3月、福島県郡山女子大学短期大学部保育科を御卒業後、同年4月から福島県白河市の社会福祉法人養護施設白河学園に保育士として就職されました。昭和44年3月に同施設を退職後、旧羽黒町に転入され、東北農政局月山山ろく開拓建設事務所、山形県庄内支庁赤川土地改良区事務所、旧羽黒町役場などに臨時事務員として勤務された後、昭和53年7月、社会福祉法人羽黒町社会福祉協議会に就職され、平成10年4月から事務局長に就任、平成17年10月からは社会福祉法人鶴岡市社会福祉協議会羽黒福祉センター長を務められ、平成18年3月に退職されております。人権擁護委員には平成19年7月から就任され、現在1期目となっております。

  鈴木早苗氏は、昭和46年3月、国立相模原病院附属高等看護学院を御卒業後、同年4月から鶴岡市立荘内病院に勤務されております。この間、看護部婦長、看護部看護主査などを歴任され、39年にわたり看護師として地域医療を支え、その充実発展に尽力してこられましたが、今月末をもって定年退職されることとなっております。鈴木氏は、患者や職員からの信頼も厚く、また長年の看護師勤務経験を通して子供の人権問題にも強い関心を持っておられます。

  以上、3名の方々におかれましては、人格、識見とも高く、地域の信望も厚いことから、人権擁護委員として適任と存じますので、何とぞ御同意賜りますようにお願い申し上げます。



○議長(川村正志議員) お諮りします。ただいま議題となっております議第49号については、会議規則第37条第3項の規定により、委員会の付託を省略したいと思います。これに御異議ありませんか。

   (「異議なし」と呼ぶ者あり)



○議長(川村正志議員) 異議なしと認めます。

  よって、議第49号については委員会の付託を省略することに決しました。

  これから質疑に入ります。

  これで質疑を終結します。

  これから討論に入ります。

  初めに、反対の討論を許します。

  次に、賛成の討論を許します。

  これで討論を終結します。

  これから議第49号について採決します。ただいま議題となっております議第49号については、これに同意することに賛成の議員の起立を求めます。

   (全 員 起 立)



○議長(川村正志議員) 起立全員であります。

  よって、議第49号についてはこれに同意することに決しました。





△日程第53 議会第1号 鶴岡市議会会議規則の一部改正について





○議長(川村正志議員) 日程第53 議会第1号 鶴岡市議会会議規則の一部改正についてを議題とします。

  提案者の説明を求めます。5番加賀山 茂議員。

   (5番 加賀山 茂議員 登壇)



◎5番(加賀山茂議員) 平成22年3月定例会、議会第1号について提案説明を申し上げます。

  ただいま上程されました議会第1号について、提出者を代表して提案理由を御説明いたします。

  議会第1号 鶴岡市議会会議規則の一部改正については、議案の審査または議会の運営に関し、協議または調整を行うための場として議会規則に定めていたもののうち、拠点都市整備促進委員会については設置しないこととしたことに伴い、協議または調整の場を掲げております規則別表から当該委員会を削除するものであります。

  なお、附則において、この規則は公布の日から施行するものであります。

  以上、御提案申し上げます。



○議長(川村正志議員) お諮りします。ただいま議題となっております議会第1号については、会議規則第37条第3項の規定により委員会の付託を省略したいと思います。これに御異議ありませんか。

   (「異議なし」と呼ぶ者あり)



○議長(川村正志議員) 異議なしと認めます。

  よって、議会第1号については委員会の付託を省略することに決しました。

  これから質疑に入ります。

  これで質疑を終結します。

  これから討論に入ります。

  初めに、反対の討論を許します。

  次に、賛成の討論を許します。

  これで討論を終結します。

  これから議会第1号について採決します。ただいま議題となっております議会第1号については、原案のとおり決することに賛成の議員の起立を求めます。

   (全 員 起 立)



○議長(川村正志議員) 起立全員であります。

  よって、議会第1号については原案のとおり可決されました。

  お諮りします。委員会審査のため、明3日を休会としたいと思います。これに御異議ありませんか。

   (「異議なし」と呼ぶ者あり)



○議長(川村正志議員) 異議なしと認めます。

  よって、明3日は休会とすることに決しました。





△散会





○議長(川村正志議員) 本日はこれで散会します。



   (午後 4時26分 散 会)