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平成 5年  9月 定例会(第269号) 09月29日−03号




平成 5年  9月 定例会(第269号) − 09月29日−03号







平成 5年  9月 定例会(第269号)



  平成五年九月二十九日(水曜日)午前十時三分 開議



議事日程第三号

  平成五年九月二十九日(水曜日)午前十時開議

第一   議第百三十六号 平成五年度山形県一般会計補正予算(第三号)

第二   議第百三十七号 平成五年度山形県中小企業近代化資金特別会計補正予算(第一号)

第三   議第百三十八号 平成五年度山形県土地取得事業特別会計補正予算(第一号)

第四   議第百三十九号 平成五年度山形県農業改良資金特別会計補正予算(第一号)

第五   議第百四十号 平成五年度山形県沿岸漁業改善資金特別会計補正予算(第一号)

第六   議第百四十一号 平成五年度山形県林業改善資金特別会計補正予算(第一号)

第七   議第百四十二号 平成五年度山形県流域下水道事業特別会計補正予算(第二号)

第八   議第百四十三号 平成五年度山形県港湾整備事業特別会計補正予算(第一号)

第九   議第百四十四号 平成五年度山形県物品調達費特別会計補正予算(第一号)

第十   議第百四十五号 平成五年度山形県病院事業会計補正予算(第二号)

第十一  議第百四十六号 平成五年度山形県電気事業会計補正予算(第一号)

第十二  議第百四十七号 平成五年度山形県工業用水道事業会計補正予算(第一号)

第十三  議第百四十八号 平成五年度山形県ガス事業会計補正予算(第一号)

第十四  議第百四十九号 平成五年度山形県公営企業資産運用事業会計補正予算(第二号)

第十五  議第百五十号 平成五年度山形県水道用水供給事業会計補正予算(第三号)

第十六  議第百五十一号 平成五年度山形県駐車場事業会計補正予算(第一号)

第十七  議第百五十二号 山形県介護福祉士及び社会福祉士修学資金貸与条例の設定について

第十八  議第百五十三号 山形県看護職員修学資金貸与条例の一部を改正する条例の制定について

第十九  議第百五十四号 山形県ふるさと農村地域活性化基金条例の設定について

第二十  議第百五十五号 国営土地改良事業負担金徴収条例の一部を改正する条例の制定について

第二十一 議第百五十六号 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行条例の一部を改正する条例の制定について

第二十二 議第百五十七号 東村山郡山辺町と同郡中山町との境界変更について

第二十三 議第百五十八号 かんがい排水事業等に要する費用の一部負担について

第二十四 議第百五十九号 中山間地域農村活性化総合整備事業等に要する費用の一部負担について

第二十五 議第百六十号 水環境整備事業等に要する費用の一部負担について

第二十六 議第百六十一号 林道事業に要する費用の一部負担について

第二十七 議第百六十二号 都市計画街路事業に要する費用の一部負担について

第二十八 議第百六十三号 流域下水道の建設事業に要する費用の一部負担について

第二十九 議第百六十四号 港湾事業に要する費用の一部負担について

第三十  議第百六十五号 漁港事業に要する費用の一部負担について

第三十一 議第百六十六号 急傾斜地崩壊対策事業に要する費用の一部負担について

第三十二 議第百六十七号 災害関連緊急急傾斜地崩壊対策事業に要する費用の一部負担について

第三十三 議第百六十八号 精神薄弱者更生施設山形県立吹浦荘改築(建築)工事請負契約の一部変更について

第三十四 議第百六十九号 山形県高度技術研究開発センター(仮称)新築(建築)工事請負契約の一部変更について

第三十五 議第百七十号 山形県高度技術研究開発センター(仮称)新築(空調設備)工事請負契約の一部変更について

第三十六 議第百七十一号 山形県高度技術研究開発センター(仮称)新築(電気設備)工事請負契約の一部変更について

第三十七 議第百七十二号 山形県高度技術研究開発センター(仮称)新築(衛生設備)工事請負契約の一部変更について

第三十八 議第百七十三号 村山東部二期地区広域営農団地農道整備事業トンネル工事請負契約の一部変更について

第三十九 議第百七十四号 山形県総合運動公園整備事業レクリエーションプール新設工事請負契約の一部変更について

第四十  議第百七十五号 山形県総合運動公園整備事業クラブハウス棟その他新築(建築)工事請負契約の一部変更について

第四十一 議第百七十六号 最上川流域下水道置賜浄化センター建設工事委託に関する基本協定の一部変更について

第四十二 議第百七十七号 光電子分光分析装置の取得について

第四十三 議第百七十八号 液体クロマトグラフ・ガスクロマトグラフ質量分析計の取得について

第四十四 議第百七十九号 万能三次元測定機の取得について

第四十五 議第百八十号 集束イオンビーム装置の取得について

第四十六 議第百八十一号 山形県立米沢工業高等学校学校用地の取得について

第四十七 議第百八十二号 医療事故に係る損害賠償の和解について

第四十八 議第百八十三号 県道路線の認定及び廃止について

第四十九 議第百八十四号 山形県教育委員会委員の任命について

第五十  議第百八十五号 山形県収用委員会予備委員の任命について

第五十一 県政一般に関する質問

第五十二 請願



本日の会議に付した事件

 議事日程第三号に同じ。



出席議員(四十四名)

    一番 前田利一君

    二番 井上俊一君

    三番 渡部秀勝君

    四番 平 弘造君

    五番 渋谷耕治君

    七番 土屋健吾君

    八番 竹田重栄君

    九番 菅井源三郎君

    十番 神谷 弘君

   十一番 奥山静枝君

   十二番 伊藤 孜君

   十三番 湖山寛一君

   十四番 土田広志君

   十五番 山本昭雄君

   十六番 松浦安雄君

   十七番 高木 尚君

   十九番 新関善久君

   二十番 松野久八君

  二十一番 山科朝雄君

  二十二番 伊藤定夫君

  二十三番 五十嵐利夫君

  二十四番 三沢英一君

  二十五番 飯野栄儒君

  二十六番 関口 修君

  二十七番 大内孝一君

  二十八番 斎藤辰夫君

  二十九番 三井啓光君

  三十一番 木村莞爾君

  三十二番 高橋源吉君

  三十三番 斎藤道雄君

  三十四番 松沢洋一君

  三十六番 土田 啓君

  三十七番 小竹輝弥君

  三十八番 橋本喜久夫君

  三十九番 和田広弥君

   四十番 守谷吉男君

  四十二番 後藤 源君

  四十三番 荒井 進君

  四十四番 佐藤正光君

  四十五番 新目視悦君

  四十六番 竹谷義一君

  四十七番 伊藤耕治郎君

  四十八番 後藤昭市郎君

  四十九番 沼沢善栄君

欠席議員(一名)

    六番 阿部信矢君

   十八番 野村研三君

   三十番 石垣 潔君

  三十五番 木村久助君

欠員(一名)



説明のため出席した者

 知事           高橋和雄君

 副知事          原田克弘君

 出納長          山口寿男君

 企業管理者        柳澤 正君

 総務部長         清水 治君

 企画調整部長       佐野忠史君

 生活福祉部長       大森 擴君

 環境保健部長       丸子正司君

 商工労働開発部長     山口睦美君

 農林水産部長       工藤正幸君

 土木部長         宮下 武君

 財政課長         北崎秀一君

 教育委員会委員長     三宅高子君

 教育長          佐藤 進君

 公安委員会委員長     水戸部知巳君

 警察本部長        小林武仁君

 代表監査委員       清野章次君

 人事委員会委員      渡邊包太君

 人事委員会事務局長    井上 勤君

 地方労働委員会事務局長  阿部敏市君



      午前十時三分 開議



○議長(土田啓君) これより本日の会議を開きます。





△日程第一議第百三十六号議案から日程第五十議第百八十五号議案まで並びに日程第五十一県政一般に関する質問



○議長(土田啓君) 直ちに日程に入ります。

 日程第一議第百三十六号平成五年度山形県一般会計補正予算第三号から、日程第五十議第百八十五号山形県収用委員会予備委員の任命についてまでの五十案件を一括議題に供し、これら案件に対する質疑と、日程第五十一県政一般に関する質問をあわせ行います。

 質疑及び質問の通告がありますので、通告順により発言を許可いたします。五番渋谷耕治君。



◆5番(渋谷耕治君) 多くの県民を代表し、当面する県政の課題について、一般質問先陣の機会を与えていただきましたことを、まずもって心から感謝申し上げます。

 質問に先立ち、志半ばにして逝去されました、同じ選挙区で先輩議員でもありました故児玉勉先生に対しまして、衷心より御冥福をお祈り申し上げます。

 さて、高橋県政が去る二月にスタートして、早いもので既に七カ月を経過しております。高橋知事にはこれまで、開かれた県政、市町村を軸とした県政を基本姿勢に、人づくりと文化の創造、活力あふれる地域づくり、発展する県土づくりを施策の柱として日夜本県発展のため尽力されておられることに対しまして、心から敬意を表するものであります。私は、この七カ月間の高橋知事の県政万般にわたる誠意ある取り組みを少なからず評価するものでありますが、また、県民の一人として、百二十六万県民のリーダー役である知事が、これから二十一世紀に向かってどのような山形県づくりを進めていこうとしておられるのかということが具体的にはまだ我々には見えてこないということに対して若干の物足りなさを感じるのも事実であります。

 高橋知事は四十六代目の知事になるわけでありますが、初代は、御承知のように、明治九年、置賜、山形、鶴岡の三県を統合した統一山形県ができ、初代県令となった三島通庸であります。三島県令は、土木県令と異名をとるほど道路、橋梁すなわち交通路の整備を果敢に実行し、在任期間、道路は二十二、橋は六十五新設・改修したと聞きます。特に、栗子と関山の陸道は、後の本県の産業・経済の発展に多大な影響を与えるものでありました。また、民選知事として最初の村山道雄知事は、特に新生日本を背負って立つ子供たちの教育に力を注ぎ、山形大学の創設に大変な努力をなさったのであります。安孫子藤吉知事の時代は、財政再建に精力を傾けた時代でもありましたが、山形空港の開港や米づくり日本一の達成、さらには山大医学部の開校など懸案解決に尽力され、そして板垣清一郎知事は、申し上げるまでもないわけでありますが、庄内空港を初め東北横断自動車道酒田線、山形新幹線など高速交通網の整備に心血を注がれるとともに、教育、生涯学習の充実にも重点を置いて県政を推進され、さらにべにばな国体を成功に導かれるなど、その業績は県民の誇りとするものになっております。

 今、申し上げましたように、我々が記憶する歴代知事、いわゆる後世に名を残すような知事の方々は、それぞれの個性や時代背景は異なっていても、具体的に山形県が進むべき方向を県民に示し、その実現に向かって県民と一緒に努力を重ね、その結果として数々の業績を残されたものと思うのであります。私は、高橋知事にもこのような歴代の知事にまさるとも劣らない後世に残るような知事になっていただきたいと思うのでありますが、そのためには、高橋知事が考える山形県づくりについて、速やかに県民に対して明らかにし、県民の理解と協力のもとに、その実現に向かって邁進すべきではないかと思うのであります。この七カ月間を見る限り、我々には具体的な高橋県政の目標なり目指す姿が伝わってきていないように思えてならないのであります。ポスト国体と言われて久しいわけでありますが、県民は、高橋県政の本県発展のビジョンが示されるのを待ち望んでおります。そして、その示された目標に向かう強いリーダーシップを期待しているのだと思います。

 知事は、去る七月、県政の長期指針づくりを進めるため、県総合開発審議会に対し山形県新総合発展計画の策定を諮問されました。まことに時宜を得たものと存じますが、答申されるのは平成六年度末、実際に県の計画としてスタートするのは平成七年度になるとのことであります。それまでの間、高橋県政の新しいビジョンが示されないことになるとすれば、多くの県民は納得しないのではないでしょうか。新総合発展計画がスタートするまでの対応が急務であると思うのであります。

 そこでお伺いしますが、知事は、二十一世紀に向けてどのような山形県づくりを進めていくおつもりなのか、その基本的な考え方について御所見を承りたいと存じます。

 さらに、新総合発展計画がスタートするまでの間、知事の考え方なり施策の方向性をどのように県民にアピールしていくおつもりなのか、あわせてお尋ねいたしたいと存じます。

 私は、特に知事と同じ日に当選した者として、熱い思いと畏敬の念を持って、強い指導性を発揮されて後世に誉れ高き名知事としての名を残されることを期待するものであります。

 次に、不況、異常気象による県内観光産業への影響についてであります。長引く景気の低迷、加えて冷夏による影響は、農業を初めいろんな分野において深刻な影響が出てきているところでありますが、その中でも、観光面における影響についてお聞きしたいと思います。

 本県において、昨年は、新幹線の開業、名古屋便の就航、さらには国体の開催など極めて明るい材料がそろい、全国的に観光客の入り込みが伸び悩む中で本県の入り込みは過去最高の四千万人を突破するなど、全国的にも注目された年でありました。その勢いをことし以降につなげていくため、県では、出羽三山開山千四百年を中心とした事業を初め各種の事業を展開されているところであり、その前向きな姿勢については高く評価をしているところであります。しかし、依然明るさが見えてこない経済状況、さらには冷夏に代表される天候不順の影響は、観光面においてもかなり深刻な状況となっており、特にこの夏の海水浴場などでは惨たんたる結果と報じられるに至っております。また、県内の温泉地等に関しても、新幹線沿線に近い温泉等に比較して、沿線から離れ、県内、近県の利用客等が多く全国的にも知名度の薄い温泉地などは入り込みが相当落ちているというようなことも聞いているところであります。

 戦後の不況の中で、今回の場合は特に深刻だと思います。野球などに例えれば、今までの不況は主戦投手を残しての戦いという余裕があったと思います。その主戦投手とは、自動車産業であり電気機械産業でありハイテク産業などであったと思います。それが今回の場合、円高不況により壊滅的な打撃を受け、主力工場を海外に移さねばならぬという場面に遭遇しております。かてて加えて、この異常気象による戦後最悪の米の不作であります。古来、日本は瑞穂の国と言われる米作中心の国柄であります。米の不作の精神的打撃は大きいものがあります。山間部、中山間地、そしてやませでの被害を受けた農家は、飯米にも事欠く状況の中で、購買力が衰え、例えば旅行の取りやめなど、観光産業に与える影響は甚大なものがあると言わなければなりません。

 以上申し上げた観点に立ちまして、商工労働開発部長は現状をどう認識し、これからの見通しについてどう考えておられるのか、お伺いいたします。

 私は、観光の振興は本県の発展における重要な位置づけとなっているものと理解しており、本県の活性化を推進するために、さらなる観光の発展がぜひ必要であるものと認識いたしているところであります。幸い本県は、豊かな自然とすぐれた歴史・文化的観光資源、全国に誇れる果樹、さらに全国で初めて全市町村に温泉がわき出るなど恵まれた温泉資源等観光資源が豊富にそろっているわけであり、これらを積極的に生かした観光の推進を一層進め、観光立県山形を確立していくため、不況とか冷夏などに左右されない観光地づくりに今後とも一層努力されるようお願いと期待を申し上げまして、次の質問に移りたいと思います。

 次に、肉用牛の価格対策についてであります。最近の肉用牛をめぐる問題についてお尋ねいたします。

 肉用牛生産は、本県の気候、風土に合い、中山間地における効率的な土地利用の面などからも、本県農業にとって欠くことのできない重要な部門であると考えるのであります。しかしながら、平成三年四月からの牛肉輸入自由化により輸入牛肉が増加したことや、最近の景気低迷、冷夏の影響による消費量の停滞などにより、現在の肉用牛価格は乳用種を中心に大きく低落しております。生産者にとっては、まことに厳しい経営環境にあると言わざるを得ません。私は、このような時期には、肉用牛生産に影響が出ないようにするための生産者に対する価格支持対策が極めて重要であると考えるものであります。この価格対策により、生産者はこの厳しい状況を乗り越え、安心して経営を続けていくことになるものと確信するものであります。

 具体的には、山形県食肉公社主催の枝肉市場の価格推移を見ますと、平成四年和牛雌キロ当たり単価二千二百三十一円、一頭平均単価八十二万九千五百八十二円、去勢においても、キロ当たり二千百六十六円、一頭当たり平均単価九十万一千三百十三円であり、それが平成五年度では、和牛雌平均単価一千九百円前後、一頭当たり平均単価七十八万円前後、去勢も同様落ちております。枝肉格付の低いものについて、A四、A三において、平成四年、平成五年の価格低下が著しい、近年畜産農家においては大規模経営が進んでおり、個体管理が行き届かないため良質の牛肉の品質格差が拡大傾向にあり、国や県の施策が多頭飼育を奨励したために実質の飼育農家の収入減につながったという見方さえあります。また、直近の九月十四日の山形県食肉公社主催の枝肉市場においては、飼育農家の手取りが六十九万六千円ぐらいまで低下したのであります。

 和牛素牛の場合は、一頭当たり平均四十五万から五十万円ぐらいで、飼育期間は二十二カ月から二十五カ月、約二年という年月がかかり、さらに飼料代は雌一頭二十万円、去勢が二十五万円ぐらいかかると言われております。極端な例は、雌素牛価格四十六万三千円で購入し、格付がA三でキロ当たり一千百五十円、三百五十二キロで四十万四千八百円にしかならない。それに内臓原皮代、消費税をプラスして市場手数料を差し引いて四十二万八十円の飼育農家の手取りです。これに飼育代二十万円を加えると六十六万三千円、差し引き二十四万二千九百二十円の赤字になります。その上、約二年間の労賃はただになります。同様、去勢素牛価格六十七万円で購入、飼育農家手取り七十万六千五百円という価格も、差し引き二十一万三千五百円の赤字となり、労賃がすべてただになります。去年十二月、枝肉共進会でのチャンピオンは、キロ当たり一万一千五百三十円、これは川西町の総合コロニー希望が丘で生産された和牛であり、続いて、ことしの七月二十日の枝肉共進会でのチャンピオンは、山形市の遠藤清一氏の飼育牛で、私が落札した和牛でありましたが、キロ当たり一万十円でした。このようなチャンピオン牛の御祝儀相場高値落札の陰で、キロ当たり千円余りの値で競り落とされた飼育農家の落胆のため息が耳をついて離れません。

 肉用子牛生産者補給金制度があるごとく、肉用肥育農家対策として肉用牛枝肉価格差補てん制度を創設すべきだと考えるが、農林水産部長の所見をお伺いいたします。

 次に、山形新幹線の新庄までの延伸についてであります。

 山形新幹線は、東京駅を発着駅とすることにより、山形県を全国的にアピールすることに想像以上の効果があったと思います。新幹線の通る沿線の人たちは、駅の新築と相まって、喜々として活力があふれているように見受けられるのでありますが、いまだ新幹線の延伸されない地域の人々は、冬に春の到来を待ちわびるような心境であります。私は、山形新幹線延伸を特に人口問題として取り上げてみたいと思います。

 山形県全体の人口は、昭和三十年には百三十五万三千六百四十九人であり、平成五年八月一日の推計では百二十五万三千四百三十七人で、その減少幅は十万二百十二人であります。最上地域一市七町村では、昭和三十年に十二万八千五百九十七人で、現在は十万九百三十八人、その減少幅は二万七千六百五十九人となります。東根市を除いた北村山郡二市一町では、昭和三十年八万九千四百六十六人で、現在では六万四千五百九十一人、その減少幅は二万四千八百七十五人となります。その結果、最上郡と東根市を除いた北村山郡で五万二千五百三十四人減となり、山形県減少人口十万の中の五二%がこの地方で減っております。加えて高齢化率の高い地域でもあります。この地域まで新幹線を延伸し、沿線自治体と協力して観光開発とか工場立地、特産物の生産等を促進し、この沿線に活力を取り戻すことが、知事の言う均衡のとれた県土の開発、山形新幹線の利便性を県民ひとしく受ける機会があるべきだという理念にかなうことだと思います。経済的に採算性の問題もあることは承知しておりますが、県民の知恵を結集して、山形新幹線の新庄までの延伸を早急に実現すべく、沿線住民と一体となって強く要望するものであります。

 現在の伊藤茂運輸大臣は最上郡舟形町出身でもあり、今こそ強力な運動を展開してその実現を期すべきだと思いますが、企画調整部長はどのように考えるか、お伺いいたします。

 次に、国道四十八号の四車線化についてであります。

 国道四十八号は、私の選挙区である東根市にとっては、隣接する百万都市仙台との重要な産業・経済及び生活の動脈であります。先ほど申し上げましたが、かつては三島通庸県令が掘削した隧道で、明治十五年完成とともに、関山陸道として一躍仙台との交流に利便をもたらしたものでした。

 鉄道は、東北本線が仙台まで明治二十年に開通し、明治二十六年には正岡子規やその他の文人墨客等が芭蕉の軌跡を訪ねる旅に出て、仙台駅でおり、げたを履いてこの道を通ったころからことしでちょうど百年になります。旧関山隧道は、長さ二百七十メートル、高さ三・七メートル、幅五・五メートルで、昼なお暗く、夏でも滴が落ち、かさをかぶって歩く道路でした。このほど、正岡子規来訪百年を記念して歌碑を建て、地元では盛大に祝賀会を催したところであります。この道は、生活道路であると同時に文化の道でもあったのです。

 さて、現在は、国道四十八号と並行する形で山形自動車道が走り、仙台との交流はますます盛んになっております。しかし、山形自動車道を通り村田ジャンクションより逆に東北自動車道で仙台まで戻らねばなりません。これに対して、四車線で東根、天童より隣接する仙台市内まで結ばれれば、時間の短縮がはかり知れないものがありまして、利便性をもたらすことは言うまでもありません。通勤・通学が可能になり、高賃金、高学力を享受することができ、山形県民にとって必ずプラスになるものと確信いたします。乱川ダムとの関連での地元負担等の問題等もあることとは思いますが、できる限り早急に国道四十八号の四車線化について着工に踏み切るべきだと考えますが、土木部長の所見をお伺いいたします。

 最後になりますが、中国黒龍江省との今後の交流促進についてであります。

 去る八月十日、これまでの県議会を初め関係者の努力がようやく実を結び、中国黒龍江省との友好県省の締結が行われましたことは、環日本海圏の交流促進が叫ばれている今日、まことに時宜を得たものであり、これを機会に、官・民挙げてより一層の交流拡大に向けた取り組みが促進されるものと期待しているところであります。本県と海外の盟約関係は、昭和六十一年の米国コロラド州に次いで二番目でありますが、国際交流は一朝一夕になるものではなく、息長く一歩一歩着実に実績を積み重ねることにより、太い確かなきずなができてくるものであろうと思います。

 知事は、今定例会冒頭における説明の中で、今後の交流の進め方として、「定期的に協議を重ね、これまでの各種交流に加え、互恵平等の原則に基づいて、経済、科学技術、文化及びスポーツなど各般にわたる交流を促進し、両地域の相互理解と発展を期す」と述べておられます。国際交流というと、どうしても人的な交流が中心になる傾向が見受けられますが、長期的な視野に立って両地域の交流発展を考えてみますと、私は、知事が言われるように、より幅広い分野での交流が必要なことももちろんでありますが、とりわけ経済の分野における相互交流の推進が不可欠と思うのであります。幸い、本県と異龍江省との間には経済的な交流を促進する下地があり、交流の柱になり得るものと思いますが、県は、今後の交流の推進について、特に経済面での交流についてどのように進めようとしているのか、基本的な考えをお聞かせ願いたいと思います。

 なお、私ごとではありますが、昭和三十二年、地域青年団の全国組織であります日本青年団協議会の第二次訪中団の十二名の一員として四十五日間の訪中をさせていただきました。そのときは、羽田からBOACという航空会社の飛行機に乗り、香港経由であり、香港島には日本語のネオンサインが「味の素」しかありませんでした。現在、経済持区になっております深センより北京を目指して一週間の旅でした。武漢では揚子江に大橋の建設があり、揚子江を渡るときには、青函連絡船と同じような、船で列車ごと渡る時代でした。そして、現在の黒龍江省の省都であるハルビンには九月二十四日に到着し、粉雪の舞い散るハルビン駅におり立ち、ロシア正教の礼拝に行くロシアの老婦人たちの姿を今でも鮮やかに覚えております。北京に戻り、十月一日の国慶節に招待され、建国後間もない中国の首脳たちが天安門上に並ぶ姿を目の当たりにいたしました。その後、旧フランス租界にあったであろう北京飯店で、周恩来首相の主催する晩さん会に大勢の東南アジアなどの青年たちと参加しました。そこで私は、建国の父と言われている故周恩来首相に会うことができました。若いときは紅顔の美少年と言われた端正な温顔の首相は、杯を高く掲げて、随員を従え、あたりを払う威厳がありました。今は亡き自民党代議士池田正之輔氏と北京でお会いしたことも思い出すのであります。

 今回、知事が団長の県民のつばさ訪中団の一員として、私には三十六年ぶりのハルビン、北京行きになるわけです。私は、敗戦のとき取り残された大勢の子女を中心とする同胞を温かく包み込んで助けてくれ、育て上げてくれた中国の方々に感謝の念をささげながら、十月二十六日より日中友好使節としての役割を少しでも果たしてまいりたいと思います。

 これで私の一般質問は終わりますが、県当局の誠意ある答弁を期待します。



○議長(土田啓君) 高橋知事。



◎知事(高橋和雄君) 二十一世紀に向けた県土づくりの基本的な考え方についてのお尋ねでございますが、過般、知事就任して間もなく、県の総合開発審議会の方に、二十一世紀を展望したところの次の山形県の新しい長期計画というふうなことでの新総合発展計画を諮問したところでございます。その席上、私の考え方をも述べまして、いろいろ意見交換をしたところでございますが、各委員からも活発な意見が出まして、質疑・応答がなされたとこう思っておりますが、その内容も非常に実りあるものだったとこう思っております。それらを土台にしまして、今後新しい計画が策定されるものとこう期待しております。

 長期計画が策定されるまでには、若干の日時を要するわけでございまして、御指摘のように、その間、私なりの考えを、ぜひ機会あるごとに県民の皆さんに理解を求め、それからまた県民からもいろいろの意見をお聞きして、その長期展望にも持っていきたいとこう思っておるところでございます。さしあたり、中・長期の展望をしながら、変革の時代とこう言われ、また国際化時代、あるいは国内的に見ますと高齢化が著しく進み、また経済的な状況の変化も著しいというふうなこの変化の時代を的確にとらえて当面の県政を進める必要があるだろうとこういうふうに痛感しているところでございます。

 これまでも、歴代知事におかれましては、すぐれた識見を持たれまして県政に当たってこられました。そして今日の発展を見ているとこう考えております。議員御指摘のとおりでございます。私も、県民の力を出し尽くせるような施策を展開してまいりたいとこう思っておるところでございます。そのためにも、従来も進めてまいりました道路あるいは生活環境に関する社会資本の整備・拡充が基本になろうかとこう思います。さらにはまた、最近、新社会資本の整備とこういうふうなことで、福祉関係であるとかあるいは医療関係という基本的な、あるいは教育といった基本的な施設についての整備も積極的に取り上げられつつあるわけでございます。これまでも、こういった点についてはやってきたわけでございますが、今後とも公共事業の推進というふうなことで基本の整備を進めてまいる必要があるだろうとこう思っております。

 今や日本は経済大国というふうなことで、国際的な役割をも果たしているわけでございますが、一方、国内を見ますと、豊かさやらあるいはゆとりという点で、国民の生活、県民の生活についてさらに一段と充実を図らなければならない要望もございます。これらのことを踏まえますと、特に教育やらあるいは地域の文化の振興というふうなことが非常に重要なのではなかろうかとこう思っております。人生八十年というふうな時代を迎えまして、生涯教育の必要性、それから第一線で活躍してこられた知識やらあるいは技能等をさらにまた社会に貢献できるというふうなシステムづくりも非常に重要なのではないかと、こういうふうに考えております。これらのことを踏まえて、ぜひ教育と文化の振興を山形県における二十一世紀の大きな課題というふうに考えてまいりたいと、こう思っているところでございます。そのためにも、基本的に医療、福祉、保健の施設の整備やら、また産業の振興、特に産業の振興につきましては、最近、知識集約型の産業というふうなことでの展開が日本においては非常に重要なのではないかとこう思っておりますし、県におきましても、そういった考えを取り入れて目下産業振興に当たっている、あるいは工場団地の整備に努めているところでございます。こういったことで、県民の県民所得の向上も図ってまいりたいとこう思っているところでございます。

 これらのことについての県民の理解を得る具体的な手法といたしましては、これまでも進めてまいったわけでございますが、県民との直接の意見の交換、対話、それからいろいろの広報手段を媒体を通してのPR、そして意見の交換を行っての県民の意見を集約してまいりたいとこう思っております。また、市町村との連携というのは、当然のことながら欠かせない重要なことでございますので、市町村との連携の強化をも図ってまいりたいとこう思っておるところでございます。これらのことを勘案いたしまして、最終的には、長期展望といたしまして、新しい山形県の発展を図るための新総合発展計画を樹立してまいりたいという考えでいるところでございます。

 以上でございます。



○議長(土田啓君) 佐野企画調整部長。



◎企画調整部長(佐野忠史君) お答えいたします。

 まず、山形新幹線の新庄延伸についてでございますが、山形新幹線の山形以北延伸につきましては、山形新幹線の機能と利便性の一層の向上を促進するとともに、県土の均衡ある発展と地域社会の活性化を図る上で極めて重要な課題であり、また、沿線住民の方々は、山形以北延伸につきまして大きな期待を寄せられているものと私ども認識をしているところでございます。このようなことから、以北延伸の早期実現につきまして、この夏から県の重要事業に掲げますとともに、機会をとらえまして、国、JR東日本に対しまして要望活動をしております。

 また、さきに運輸大臣が御来県された際も、地域の実情を説明しながら、県政の最重要課題としてその実現を強く要望したところでございます。

 一方、山形以北延伸の実現に当たりましては、建設の財源や採算性等が課題とされております。議員御指摘のとおり、当該地域の人口が減少している中で、地域の活性化を図っていくことが極めて重要であり、これらの点についても十分な検討が行われなければならないと考えているところでございます。

 このような中で、県と沿線市町村や民間団体などから成ります、仮称でございますが山形新幹線新庄延伸推進会議の設立を計画しているところでございます。この推進会議におきましては、山形新幹線以北延伸に係る課題の整理・検討や調査等を実施するほか、需要拡大策としての沿線地域における地域開発計画の調整等を進めてまいりたいと考えているところでございます。

 いずれにいたしましても、英知を結集し、地元と一体となりまして延伸運動を展開するなど、山形新幹線の以北延伸の早期実現についての取り組みを一層強めてまいる所存でございます。

 次に、中国黒龍江省との今後の交流促進についてのお尋ねでございます。

 去る八月十日に友好県省の締結を見ました中国黒龍江省との交流につきましては、互恵平等の原則のもと、長期的な視点に立って、両地域の相互理解と発展を図るため、経済、技術、教育等各般の交流を推進してまいりたいと考えておりまして、年内にも第一回目の定期協議を開催し、お互いの交流ニーズを踏まえた具体的な交流プログラムを策定することとしているところでございます。

 黒龍江省を含む環日本海圏地域との交流を拡大・推進することは、単に近隣地域との友好関係の確立のみならず、日本海対岸地域の経済資源等を相互に補完し合う形で地域経済圏への発展を催すとともに、二十一世紀に向けた県勢の発展を図っていく上でも極めて重要な課題であると認識をしております。このため、昨年から、本県における交流基盤の整備並びに交流の基本的方向につきまして、長期的な観点に立った環日本海圏交流構想の取りまとめを行っているところであります。

 経済交流の推進につきましては、黒龍江省など中国東北三省等の実情や県内企業の意向等を踏まえて、経済交流目標の設定や目標を実現していくための方策につきまして、商工労働開発部が中心となって、環日本海地域経済交流推進計画を策定中でありますので、このような計画に基づいて、今後黒龍江省との経済交流が着実に進められるものと考えているところでございます。

 以上でございます。



○議長(土田啓君) 山口商工労働開発部長。



◎商工労働開発部長(山口睦美君) 不況、異常気象における県内観光産業への影響についてどう認識し、どう対応するのかというお尋ねかと思います。

 御承知のとおり、ことしの夏でございますが、冷夏とか長引く不況の関係で、全国的にも観光客が落ち込んでいるということは事実でございます。特に、ことしの夏の県内の十三カ所の海水浴場におきましては約半減したということで、大変残念に思っているところでございます。それからまた、温泉地の問題でございますが、新幹線沿線の温泉地、それから、まさしく議員おっしゃるとおり、特色ある温泉につきましては、前年度同様の入り込み客数があるわけでございますが、主として県内とかあるいは近県客の非常にウエートの高い温泉地、それから全国的に知名度の低い温泉地におきましては、宿泊客数の減少が見られております。これらの観光地につきましては、議員のおっしゃるとおり、今後の農家経済の状況、冷夏の関係がございますが、その農家経済の状況によっては一層減るのではないかという不安を抱いているところでございます。

 そこで、県としましては、三つほどの事業を今、計画しております。

 一つは、こうした温泉地の温泉協会、それから観光協会等とタイアップしまして、観光誘客のための新たなパンフレットの作成、それからキャンペーンの検討、こんなことを行っております。

 それから二つ目は、最近の観光客数の動きとして、安くて近くて滞在が短くて家族連れでというふうな傾向が見られますので、現在、仙台で行っている山形の観光情報番組、ラジオで週一回五分のものでございますが、これを県内においても放送していきたいという考えでございます。

 さらに、観光案内業務等を行うことが可能な県内のガソリンスタンド百カ所を選びまして、山形ふれあいサービスステーションというものを指定しまして、きめ細かな観光情報の提供を行ってまいりたいと考えております。

 なお、これらの事業の実施に当たりましては、各温泉組合等が、これまで以上にユニークな事業を企画していただいて誘客するように指導してまいりたいと思っております。その内容につきましては、先ほど申し上げた三つの事業の中で十分PRしていきたいと、こんなふうに考えているところでございます。そして、県内の温泉地間の格差是正を何とかなくなるように、少なくなるように努めてまいりたいと思っております。

 それから、このほかの事業でございますが、現在、官・民一体で行っております紅花の山形路観光キャンペーン、この事業についても積極的な取り組みをしていきますし、間もなく実施します、十月一日から三日までの東京の代々木公園での「山形フェスティバル九三」という大イベントを予定しておりますが、こういうものを通じまして、一層の観光誘客に努力してまいりたいとこう考えております。

 議員おっしゃるとおり、山形県はこれまで観光立県として頑張ってきておるわけですが、これからもさらにそれを確たるものにするように、いろんな施策を考えまして頑張っていきたいとこう思っております。

 以上でございます。



○議長(土田啓君) 工藤農林水産部長。



◎農林水産部長(工藤正幸君) 肉用牛の価格対策についてでございますが、牛肉輸入自由化等によりまして肉用牛の価格が低下傾向にありますことから、畜産経営にとってはまことに厳しい状況にあると認識しております。

 肉用牛肥育経営の収益性の悪化に対しまして、国において、牛肉自由化関連の価格対策としての肉用牛肥育経営安定緊急対策事業によりまして、一頭につき和牛二万円、乳用種については一万円の助成金を交付しているところであります。

 県といたしましては、枝肉価格の低下は牛肉の輸入自由化による影響が大きいことから、牛肉輸入自由化関連価格対策制度であります、ただいま申し上げました肉用牛肥育経営安定緊急対策事業によります助成の拡充を国に対して強く要望してまいりますとともに、議員御提案の肉用牛枝肉価格補てん制度につきましては、財源等の問題もありまして、今後の研究課題としてまいりたいと考えております。



○議長(土田啓君) 宮下土木部長。



◎土木部長(宮下武君) 一般国道四十八号の四車線化という御質問でございますが、この国道は、起点が仙台市、終点が山形市として指定されておりまして、本県関係六本の国直轄国道の一つであります。本県内陸地方と仙台地方を結ぶ産業開発道路として整備が図られ、早い時期に一次改築が完了しております。一般国道二百八十六号の整備が進み、昭和五十六年には笹谷トンネルが開通し、さらに平成三年に山形自動車道が開通したことによりまして、山形地方生活圏と仙台地方生活圏を結ぶ交通は三本の路線で分担することになりました。一般国道四十八号の交通量は、山形自動車道が開通する前と比べて減少している状況であります。

 また、当該路線に接して設置が計画されている乱川ダムにつきましては、昨平成四年度から実施計画調査に着手をしており、現在、ダム設置予定箇所の詳細な地質調査等を実施しているところであります。

 今年度から始まりました山形自動車道の四車線化、これの完成によりまして、さらなる交通容量の増大と所要時間の短縮とが期待されますが、その進捗状況や当該道路の交通状況を見きわめながら、今後、建設省とも協議をしまして、乱川ダム関連の現道つけかえ道路計画を詰めてまいります。



○議長(土田啓君) 五番渋谷耕治君。



◆5番(渋谷耕治君) 誠意ある答弁、大変ありがとうございました。

 ただいまの答弁に沿って、いち早くそれが実施に移されることを期待申し上げて、私のお礼の言葉にかえます。きょうは本当に親切にありがとうございました。知事さん、頑張ってください。



○議長(土田啓君) 三番渡部秀勝君。



◆3番(渡部秀勝君) 今定例会において、一般質問の機会を与えていただきました先輩議員及び同僚議員に対しまして感謝とお礼を申し上げますとともに、県政の幾つかの諸課題について知事並びに関係部長に質問し、御所見をお伺いしたいと思いますが、昨日の代表質問と一部重複するところがありますが、誠意ある御回答をよろしくお願いを申し上げます。

 まず、質問に先立ちまして、七月九日に突如御逝去なされた児玉勉先生のみたまに対し謹んで哀悼の意を表しますとともに、数々の御功績に心から敬意を表するものであります。先生、安らかにお眠りください。

 さて、日本の政治は、実に三十八年の長きにわたる自民党政権にかわって非自民の七党一会派による連立政権が樹立され、八月九日、日本新党の細川護熙代表を総理とした新内閣が発足いたしました。細川総理は、状況づくり、世論づくりについては、従来の政治リーダーにない柔軟で的確な感覚とリーダーシップ、決断力を持っており、年内に政治改革関係法案が成立しないときには政治責任をとるとの表明などはまさにそれであり、前政権以来のとめどなき不景気をどのように克服するのか、また、平成四年度税収当初予算六十二兆円が五十四兆円に落ち込み、歳入欠陥約八兆円を補正予算で処理するという厳しい現状の中から、いかに生活者主体という政策展開を明確に行うのか、そして、今や一種の流行語的な存在になってきた地方分権の推進、また、許認可、規制緩和などをどこまで、しかもスピーディーに断行することができるのか、国民の多くの目は注視しているところであります。そのため、細川内閣に対しては、発足直後の内閣としては、これまでの最高だった過去の内閣よりもはるかに高い支持率を集めております。しかし問題は、これほどまでに大きな国民の期待を集めた新内閣がこれから先どのような政治をし、前政権時代にはなし得なかった数々の改革を実現できるかにかかっているのであります。

 そこで、同じ知事の経験を持つこの細川内閣に対し、高橋知事はどのような期待を寄せておられるのか、お伺いしたいと存じます。

 次に、異常気象による冷害についてであります。

 ことしは、エルニーニョ現象や偏西風の蛇行などによって例年にない災害の年になっており、しかも、世界的規模で異常気象が発生し、中でも、日本では特に一連の災害が多発しております。

 さて、そんな中、当初はことしの東北地方の梅雨入りを六月二日と気象庁は発表し、八月十二日には明けたことを宣言いたしました。しかし、梅雨明け後においても毎日の雨で、雨がやんでも厚い曇り空ですから、夏らしいぎらぎらとした太陽はほとんどお目にかかることができず、また、相次ぐ台風の上陸などで、ことしの日本列島はまさに異常気象でありました。ところが、八月三十一日気象庁は、梅雨明け以降にもぐずついたことしの天候について「梅雨明けといえる明確な境目がないまま季節が進んでいる状態で、沖縄、奄美を除く地域について今年は梅雨明け日を特定しない」と、異例とも言える修正を発表したのであります。

 このような天候不順になると大変懸念されることは、本県の基幹産業である農業、とりわけ稲作の作柄に対する影響であります。農水省が発表した一九九三年産米の八月十五日現在における作況指数によると、全国平均で九五の「やや不良」となっており、この作況は、私が生まれた四十年前、つまり一九五三年・昭和二十八年に並ぶ戦後最悪の数字となったのであります。最近では、この時点での作況について調べてみますと、悪くても九八どまりで、大冷害となった一九八〇年・昭和五十五年ですら最終の作況は八七でありましたが、八月の調査時点では九九の「平年並み」となっており、ことしのこの時点での作況が九五に落ち込んだのは、まさに異常とも言える状況下であります。

 また地域別には、北海道が八八の「著しい不良」となったのを初め、東北地方は九二の「不良」、そして台風や水害が発生した九州地方でも九四の「不良」となっているようであります。では本県の状況はと見ますと、九四の「不良」と発表なされましたが、実際はもっと悪く、その後の情勢はさらに悪化してきている状況でありまして、今月十五日現在については明日正式発表と聞いておりますが、しかし、本日の新聞報道によれば、関係筋の話として、一カ月前の調査時点より一〇ポイント落ちた八四であることが明らかになりました。このことが事実だとすれば、最終作況はさらに悪化することが通例でありますから、場合によっては昭和九年の大凶作以降の最悪の作柄になりかねない状況であります。

 そこで私は、昭和九年の大凶作を経験した明治生まれの大先輩に当時のことを尋ねてみました。当時は、田に入って稲の間を歩いても、稲穂が垂れるどころか体にさわることもしないほど真っすぐであり、平年で一反歩あたり四、五俵ほどの収穫が一俵半でもよいほどで、ほとんどがしいなや青米などが多く、大家族だった当時としては、自家消費米が取れなかったところなどでは若い娘を奉公に出し、その奉公先からいただいたお金で家族が飢えをしのいだという大変悲しい出来事もあったそうであります。確かに、今から六十年も前のことでありますから、当時の品種や稲作技術と比べようもないでしょうが、旧暦と新暦の違いを割り引いて考えても、ことしの作柄がいかに落ち込んでいるのかは明瞭ではないかと思うのであります。そのため県は、当初、技術対策特別指導班を設けて対応しておりましたが、先月二十三日、農作物等異常気象対策本部の設置を余儀なくされ、そして今月十三日は異常気象災害対策本部に切りかえましたし、議会としても、今九月定例会開会日に、集中審議する異常気象災害対策特別委員会を設置するなど積極的に支援の姿勢を強めてきております。

 また、今月六日から八日までの不稔もみ発生調査の結果を見ますと、山間部で四九%、次いで中山間部の三〇%、最も少ない平たん部でも十四%と、平年の不稔もみの割合を大幅に超えており、特に被害が深刻な我が最上地方の山間部においては推定で七五%に達しているほか、場所によっては九〇%を超えたところさえあり、みずからの飯米すら確保できない農家も出てくるのではないかと大変懸念しているところでありますが、県としては、稲作に対する最終的な被害状況をどのように予測されておられるのか、農林水産部長にお尋ねをいたします。

 さて、この深刻な被害が予想される稲作農家救済のために、県は総額八億四千二百万余円に上る農作物等異常気象災害対策関係事業費を九月補正予算に盛り込んだのを初め、国などに対しましては、天災融資法の発動や激甚災害の指定に向けて精力的に働きかけておられるようでありますが、今、農家の方々を回ってみますと、いろいろな要望があり、中でも特に農業共済金の早期支給をお願いすることや、各種借り入れ制度資金の償還緩和措置のお願い、被災農家の就労機会を拡大するための救農土木事業などの実施など各般にわたっており、その内容は大変身に迫るものが多く聞かれます。また、先般二十三日は、市民の力を結集しこの冷害危機を乗り切ろうと尾花沢市冷害危機突破市民大会が開催されるなど、改めて被害の大きさを実感するものであります。

 このような中、本年ははえぬき・どまんなかが本格的なデビューを飾るときでもあり、その意味においては、本県農業にとって正念場の年を迎えていると言っても過言ではなく、今後、被害の対応策については万全の措置が望まれるわけでありますが、県におかれてはどのような姿勢で取り組まれていかれるのか、お尋ねをしたいと思います。

 次に、県内の景気動向についてであります。

 政府が毎月発表している月例経済報告による判断を見ますと、実に苦悩している日本経済の動きが読み取られるのではないでしょうか。例えば、ことし三月には引き続き低迷と発表し、四月には一部に明るい動きが見られると言い、五月には一部に回復の兆しと、徐々によい方向が示されてきておりますが、六月にはおおむね底入れをしたと発表しました。七月には回復に向けた動きとしましたが、しかし八月に来て、回復に向けた動きに足踏みが見られるとして、六月に発表した景気底入れ宣言を事実上修正するものとして注目されたのであります。つまり、今春一たん底についたと見られた景気は、その後の急激な円高や、冷夏・長雨などの異常気象というダブルパンチの悪材料で再び下向き、底割れのおそれが出てきたからではないかと思われます。これでは、当初、今年度下期に回復するであろうとしていた政府の景気回復見通しはもはや遠いものになってしまったのではないかと懸念されるのであります。

 そこで政府は、今月十六日に事業規模六兆一千五百億円の緊急経済対策を決定いたしました。その対策内容は、宅地開発の促進などをねらった九十四項目の規制緩和や、電気・ガス料金などの十分野での公共料金の引き下げなど円高差益還元、そして生活者重視の社会資本整備を重点に住宅融資の拡大など三つの柱を中心としておりますし、また、日銀は二十一日、底割れ懸念が一段と高まってきた景気への刺激のために公定歩合を史上最低の一・七五%まで引き下げるなど、政府と日銀が一体となった景気対策を行うことによって、その効果には一層期待を申し上げるところであります。

 このような中で、企業は、長引く不況に加え急激に進む円高などで、トリストラクチャリング、すなわち事業の再構築に取り組み始めたのであります。つまり、不採算部門を切り捨てたり、間接部門の縮小などのほかに、生産拠点を海外にシフトする動きも活発化しており、こうした大企業や親会社の変化が下請中小企業に影響を及ぼし始めてきており、そのために受注の大幅な減少などに直面している会社もあります。また、親会社が生産コストの削減のために単価の切り下げを求めてきたり、部品の製造を下請に発注しないでみずから製造する内製化を進めているケースも見受けられるようであります。このような状態で進行すれば、親会社が進めるリストラの影響をもろに受けて、下請中小企業が倒産に追い込まれる可能性も高くなってくるのではないでしょうか。特に、AV機器メーカーなどでは、国内的には個人消費の低迷でオーディオやVTR、またカラーテレビなどが不振だったのに加えて、海外的には円高で価格競力が低下し、ここ数年続いているAV不況から脱し切れなく、九三年三月期の決算は軒並み大幅減益となっております。このため、各社は国内生産を大幅に縮小し、円高ドル安のメリットがあり、しかも比較的人件費の安い中国や韓国、そして東南アジア諸国などへの海外生産に拍車をかけており、例えばテレビなどは、普及帯価格品については海外で生産しこれを国内向けで逆輸入する、つまり、国内工場では国内向けの高機能製品だけを生産し、輸出品や国内向けの中級機以下の製品はすべて海外で生産する方向に変わりつつあると聞いております。こうなると、工業生産額に占める輸出額はわずかであるが、親会社に製品を納入する下請企業が大多数を占める本県にとりましては、今後においていろいろな形での影響が予想されるわけでありますが、この県内企業に対するリストラの影響について、まず商工労働開発部長にお尋ねをいたします。

 次に気がかりなことは、何といっても雇用情勢と就職戦線についてであります。親会社が防衛姿勢を強めて人件費などを切り詰めてくることは必至と思われ、そのために、ほとんどの業種では残業規制、操業短縮、配置転換、出向、臨時・季節工の雇用ストップなどいろいろなことが既に実施されているようであります。また、一部企業では既に人員整理を進めているところもあり、休業や一時帰休、希望退職募集、退職勧奨など、まことに厳しさを増してきております。

 そこで、県内企業の雇用情勢についてお尋ねいたしますとともに、これから企業の戦力となる新卒者の採用を減らす企業がふえ、そのためにことしの就職戦線は売り手市場から買い手市場へと変わってきていて、その意味では例年になく大変厳しく、また重苦しい状況下にあると認識しておりますが、この就職戦線の現状とあわせてお尋ねをいたします。

 また、ことしの夏は、不況で冷え込んだ消費に、かつてない冷夏・長雨などの異常気象などにより、夏物商戦が大変な損益をこうむったのではないでしょうか。暑い夏にかける業種は幾らでもあるわけでありますが、中でも特に家電販売不況が言われており、暑い夏が勝負のエアコン販売については、六月中旬には一時的に蒸し暑くなり必要性を感じたのもつかの間、その後は涼しい日々で、そしていつしか夏は過ぎてしまったのであります。また一方、衣料品販売業についてもことしはかなり厳しく、例年ならば梅雨明け後の書き入れどきが冷夏によって全くだめであり、「夏物セールはさっぱりでした」と言う商店主の声をよく耳にしたのであります。さらには、夏の風物詩であるビアガーデンに至っては、開店休業というより営業できない日がほとんどという始末で、本当にことしの夏はさんざんであったのではないかと思います。

 そこで、この異常気象による県内景気への影響などについてお尋ねをいたします。

 次に、高齢者福祉についてであります。

 先ごろ厚生省が発表した平成四年簡易生命表によれば、日本人の平均寿命は、男性が七十六・〇九歳と前年よりわずかに下がりましたが、女性は八十二・二二歳と前年をさらに上回り、男女とも依然として長寿世界一の座にあることが明らかになりました。このことは、まさに人生八十年時代が現実のものになったことで、長寿社会の実現は国民全体の長年にわたる悲願であり、大変喜ばしいことであります。しかし、その一方出生率は低下し、一人の女性が一生の間に産む子供の数であるつまり合計特殊出生率は一・五〇と史上最低の水準に落ち込んだのであり、このような長寿化と少産化によって、我が国の総人口に占める六十五歳以上の人口比率である高齢化率は、平成四年十月一日現在で十三・一%であり、欧米諸国でも経験したことのないスピードで進んでおります。このことについては、本県においてはなおさら顕著であり、その高齢化率は、平成五年四月一日現在で十八・二%に及び、既に全国平均よりかなり高い数値を示しております。

 また、厚生省人口問題研究所の推計によれば、平成十二年・西暦二〇〇〇年には二三・一%の本格的な高齢化社会が到来することが予想されております。そして、平成二十二年・西暦二〇一〇年においては二五・七%と、まさに本県人口の四人に一人は六十五歳以上の高齢者が占めることになり、その意味においては、高齢化社会における福祉の充実が今後の県政の最重点課題の一つになってくるのではないかと思います。しかし、現実問題としては、高齢化の急激な進行で、福祉を取り巻く環境は大変厳しさを増してきておりますし、特に、この不況で、国を初め各自治体では税収不足に陥っており、財政基盤の弱い市町村においてはいろいろな計画推進も容易ではなく、その対応策に苦慮なされておられるようであります。

 そこで私は、まだ足元の明るい今のうちから、今後の本県における高齢者福祉に関する諸問題で見直しが必要なものにおいては早目に検討を進めてもらうことが肝要かと思うのであります。そして、全国から、高齢者福祉対策については山形県に学べと言われるような福祉行政を行うべきだと存じますが、生活福祉部長はこのことについてどう考えておられますか、お尋ねをいたします。

 そもそも福祉は、本来、だれもが必要なときにいつでも気軽にサービスが利用できるような体制でなければならないはずであり、そのためには、施設の増設や在宅福祉サービスの充実に今後ますます積極的に進めていかなければならないと思います。このことは、本県の場合特に、先ほども申し上げましたが全国平均を上回る速さで高齢化が進んでいるわけでありますから、なおさらであります。

 さて、今日の福祉は、ノーマライゼーションの理念に基づいて進められておるわけでありますから、子供も高齢者も、また、心身に障害を持つ人も、すべての人間が地域社会の一員として、だれもが同じように日常生活が営める社会でなければなりません。だが、現実問題としては、例えば家庭にいる老人の介護を一つとっても、どこまで丁寧に面倒を見ることができるかと言えば甚だ疑問が残るところであります。

 そこで、最近年々増加の傾向にある軽い痴呆性老人は、家族介護者などから常時介護されているような状態ではないが、しかし目を離せないことも事実であって、そのような痴呆性老人を一時預かってもらえる施設の開設を望む声をよく耳にいたします。このことは、家族介護者の負担軽減と、手先を生かした創作活動やレクリエーションを通じて老人のぼけ防止など健康づくりに役立てることができ、また、家族の悩みや苦労などを話し合う介護者の交流の場にもなるのではないでしょうか。施設としては、既存の公共施設を利用していただくことにより、地域住民にも大いに福祉に関心を持ってもらい、場合によっては積極的に参加してもらうことも可能になってきます。また、交流やレクリエーションを通じて、老人が身体的・精神的に健康を増進することが期待されるのではないでしょうか。ですから、具体的には、例えば地域の農村環境改善センターとか老人福祉センターなどを利用して、定員は一施設五人程度ぐらいにして月に数回開設することにし利用していただければ、これこそ気軽に利用できる福祉施設ではないかと思いますが、このミニ託老所設置についてどのようにお考えになりますか、お尋ねをしたいと思います。

 次に、骨粗鬆症についてであります。

 骨粗鬆症は、骨の密度、つまり量が減少することによって起こり、骨がすかすかになって骨折しやすくなったり、また、腰が曲がって腰痛を起こしたりする病気であると言われております。現在、この骨粗髭症の患者は、全国で四、五百万人と推定されており、特に女性は、男性に比べて閉経期以降に多く、それが原因で骨折した高齢者が寝たきり生活になることが多いと聞いております。その意味においては、骨粗鬆症は痴呆症とともに高齢者医療の大きな課題になってきております。しかし最近では、中学・高校・大学生に加えて若い主婦の間にも、栄養バランスや過度のダイエットなどによるカルシウムの摂取不足などでこの病気の予備軍がふえていると指摘されております。その有効な予防策としては、何といっても若いころからカルシウムの多い食事をよくとって、骨の密度を十分に高めておくことに尽きるとされております。ところが、飽食時代と言われる日本人の栄養摂取量の中で唯一目標値以下なのがカルシウムだということは何と皮肉なことだと思います。

 このような中で、国としても、若いときの早期発見と予防が大切であるという観点から、十八歳以上四十歳未満の女性を検診の対象とし、骨粗鬆症の定期診断を行う市町村に対し検査料の一部を補助するモデル事業を来年度からスタートさせ、とりあえず、当初各県より二カ所ずつ選んで実施する方針を決めたと聞いておりますが、県内におけるこの骨粗鬆症の実態についてと今後の対応策について、環境保健部長にお尋ねいたします。

 最後に、国道四百五十八号の整備促進についてであります。

 申すまでもなく、社会資本整備の中でもとりわけ道路整備については、地域の日常生活に密着しており、生活環境の改善と地域経済の限りない発展にとって欠くことのできない最も大事な公共施設であります。二十一世紀を目前に控えて、我が国は急激な高齢化の進行や高度情報化の進展、人口の大都市圏への一極集中などが依然と続いており、その流れに対応しながら、来るべき新しい時代に向けて地域に根差した活力ある産学の振興や、またノーマライゼーションの理念に基づいて福祉の充実など豊かで潤いのある住みよい地域社会を進めるためにも、また、各市町村は独自の特色ある地域振興施設を展開しており、これらの施策の実現に当たっても道路整備は極めて重要な課題となってきております。しかし、近年の多様化する行政需要に対応を迫られ、道路整備への投資は大変厳しい状況下になってきていることも事実であります。このような中で、新しく国道になりました一般国道四百五十八号は、最上広域圏と山形市を初め、東西村山、東西置賜、さらには首都圏との企業、人材、情報交流を活発化し、既存企業の一層の拡大・充実を図るとともに、肘折高温岩体発電システム、月山・葉山の山岳観光開発にも重要性は大なるものがあります。

 本路線は、現在まで主要地方道として改良工事はなされてきましたが、幅員の狭隘な箇所や急カーブ、また急勾配などが多くあり、大変窮屈な道路であります。特に、大蔵村肘折から寒河江市幸生までの間は依然として未改良区間が多く、そのため冬期間の除雪がなされておらず、通年通行の確保がされておりません。また、大蔵橋においては、昭和六年以来の橋を利用しており、現在、大型車両同士はすれ違いもできず、しかも歩道が確保されていないために大変危険な通行状態になっております。

 そこで、土木部長に、四百五十八号の当面の整備状況についてお尋ねをしたいと思います。

 これで質問を終わります。



○議長(土田啓君) 高橋知事。



◎知事(高橋和雄君) 細川新内閣へ寄せる知事の期待はとこういうお尋ねでございますが、細川総理が知事の経験者であるというふうなことから、地方自治に対する理解が非常に行き届いているという感じと期待を持っているわけでございます。事実、地方分権というふうなことについては、御本人もいろいろの著書で力説しておりますし、また、これに対する地方の期待が大きいかとこう思っております。

 新内閣に対する国民の期待が非常に高いというふうなことは、いろいろの世論調査の結果でわかっているわけでございますが、新内閣は、発足して間もない現在において、政治改革やらあるいは景気対策というふうなことで、当面する課題が非常に大きいわけでございます。逐次、新内閣としての政策が展開されるものとこう期待しておりますけれども、とりわけ地方分権の推進というふうなことで実のあるものにしていただきたいというふうなことを私は考えているわけでございます。特に、地方分権につきましては、みずからの力において、みずからの責任において、地方の自主性によって地域を形成するというふうなことは基本であろうかとこう思いますが、特にその中でも、総理は施政方針の中で、文化の薫り豊かな質の高い実のある生活様式を編み出しというふうなことを申しておられますけれども、こういった文化の薫り豊かな質の高い実のある生活というのは、各地域で実現されるわけでございますから、地方分権と切り離せない施策であろうとこう思っております。

 そういったことで、我々地方にある者といたしましても、みずからの責任で努力する必要はありますが、特に細川総理に対しては、知事の経験者であるというふうなことから、さらにそれが実現できて、国土の均衡ある発展ができるような諸施策・制度を打ち立てていただきたいというふうな期待をしているところでございます。

 以上でございます。



○議長(土田啓君) 大森生活福祉部長。



◎生活福祉部長(大森擴君) 高齢者福祉についてお答え申し上げます。

 まず、高齢者福祉対策の見直しについてのお尋ねでございますが、本県では、高齢化がもたらす各般の影響に対しまして、長期的かつ総合的展望に立った高齢化対策の具体的な方向を明らかにするため、国の高齢者保健福祉推進十か年戦略いわゆるゴールドプランでありますが、その国に先立ちまして、昭和六十二年度に山形県高齢化総合対策指針いわゆるシルバーアルカディアプランと申しておりますが、その指針を策定するとともに、昭和六十三年度から全庁的な山形県高齢化総合対策推進本部を設置いたしまして、在宅福祉サービスの充実や福祉施設の整備など本県の高齢化の諸課題について総合的に対処してまいってきたところでございます。

 この高齢化総合対策指針は、平成七年を目標年次としておりますが、指針策定後五年を経過していることなどから、現在進めております山形県新総合発展計画の基本方向などを踏まえながら、今年度から二カ年で見直しを行うこととなっているところでありまして、平成五年度におきましては、施策の進捗状況について調査・点検・検討を行い、来年度、平成六年度から本格的な見直し作業に着手したいと考えているところでございます。

 見直しに当たりましては、これまでの施策の進捗状況や新たな課題などを踏まえながら検討してまいりますけれども、特に本年度は、全市町村におきまして老人保健福祉計画が策定されることとなっておりますので、こうした市町村の計画も考慮しながら、本県にふさわしい高齢化対策の将来展望を明確にしてまいりたいと存じております。

 次に、ミニ託老所の設置についてのお尋ねでございますが、高齢者の方々ができるだけ住みなれた地域で安心して暮らし続けることができるように、県は在宅福祉サービスや老人福祉施設の整備の拡充に努めているところでございます。特に、寝たきりや痴呆の老人を抱える家庭に対しましては、御指摘のように介護している家族の負担の軽減を図り、機能訓練やレクリエーションを通じ老人の心身機能の維持を図ることが重要でございますので、県といたしましては、現在通所により利用できるデイサービスセンターの整備を積極的に進めているところでございまして、今後、平成十一年度まで九十ないし百三十カ所を整備したいと考えているところでございます。

 御提案のミニ託老所につきましては、身近な地域で気軽に利用できる施設として、今後県民からも要望が非常に多く増加していくものと思われまして、検討の課題と存ずるところでございます。こうした託老所の類似の事業といたしまして、痴呆性老人が毎日通所できるデイサービスセンターのE型がございますが、本年七月に県内第一号が開所したところでございまして、現在二施設が整備中となっております。県といたしましては、今後ともこのデイサービスセンターE型の整備を積極的に進めたいと考えておるところでございます。

 さらに、厚生省の平成六年度の概算要求におきまして、デイサービス事業の充実を図るため、早朝、時間延長加算の経費が要求されているところであり、こうした国の動向や他県の状況などを参考にしながら、デイサービス事業やいわゆる託老所のあり方につきまして、関係部局と協議しながら検討してまいりたいと存じております。

 以上でございます。



○議長(土田啓君) 丸子環境保健部長。



◎環境保健部長(丸子正司君) 骨粗鬆症の実態と今後の対応策についてでございますが、議員御指摘のとおり、骨粗髭症は、骨のカルシウムが減少し骨の質量が少なくなった状態を言い、その罹患率は、女性では五十歳を過ぎるころから、また男性では六十歳以上で高くなると言われており、特に高齢の女性に多く見られております。

 骨粗鬆症を診断するためには、骨密度の測定や骨のエックス線像の読影が必要であるということから、これまでは広域にわたる住民の実態調査は難しいとされ、本県におきましても、その全体的な実態は把握されていない状況にございます。

 骨粗髭症の予防のためには、青壮年期から十分なカルシウムを摂取し、骨にカルシウムを蓄えておくだけではなく、適度な運動をし、丈夫な骨をつくることが必要であると言われております。しかし、平成二年度実施の県民栄養調査によりますと、県民一人当たりのカルシウム摂取量は一日五百九十ミリグラムであり、同年の全国平均値五百三十一ミリグラムを上回っているものの、厚生省の示す所要量六百ミリグラムを下回っている状況にございます。また、週に一、二回以上運動をいたしている人の割合は半数以下という現状にもございます。

 県といたしましては、従来より健康づくりの一環としてカルシウムの積極的な摂取を含めたバランスのとれた食習慣を定着・実践させるための健康栄養教室等の開催や、生活の中に無理なく運動を取り入れるため健康運動実践事業を展開してまいったところでございます。骨粗鬆症が寝たきりの原因疾患の一つである骨折の主要原因となっていることから、寝たきり老人ゼロ作戦の諸施策の展開にあわせ、骨粗鬆症に対する予防啓発事業を一層進めてまいりたいと思っております。

 また、骨粗髭症が長年の生活習慣によるところが大きいということから、その実態を把握するなど、予防に向けた調査研究事業を検討してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(土田啓君) 山口商工労働開発部長。



◎商工労働開発部長(山口睦美君) まず最初に、県内企業へのリストラの影響についてどうかという御質問でございますが、御承知のとおり、最近の日本経済の状況下におきまして、大手メーカーを中心にいわゆるリストラヘの取り組みが行われていると、内容としましては、生産拠点の海外シフトあるいは生産の内製化、下請取引先企業の再編の問題あるいは生産合理化によるコストダウンの取り組みなどの強化が行われているわけでございます。本県における進出企業におきましても、既に海外への工場進出なんていうのが見られまして、リストラヘの取り組みがなされているという現状にございます。その影響でございますが、県内下請企業におきましては、昨日井上議員にもお答えしたわけでございますが、受注量の減少あるいは受注単価の引き下げというものが見られておるわけでございます。

 県としましては、まずはこの受注確保のために首都圏での発注型企業に対しまして訪問をし、発注案件の開拓を取り組んでいるということでございます。さらに、八月二十六日に実施したわけでございますが、広域商談会、ここでは六百件ほどの紹介がございました。さらに、十一月二日から五日でございますが、機械工業展の開催などをしまして受注機会の拡大に努めてまいりたいと、そうしまして、今後ともこういう機会を設けまして拡充をしていきたいというふうに考えているところでございます。

 御承知のとおり、中小企業リストラ支援法というのを国が考えているわけでございますが、この施策の内容につきましては、今、詰められております。きのうの新聞にも出ておりますが、特定の業種を指定しまして、そこに対して幾つかの支援をしていこうと、指定業種としては、新聞情報の域を出ないのですが、自動車部品関係あるいは家電の下請メーカー関係、こういうのを中心に支援していきたいというふうな考えでございます。

 いずれにしましても、こういう生産の海外シフトの変更とかあるいは空洞化の中で、県内の下請企業がどうして生産を続けていくかということに集中してくると思います。したがって、そのためには、やはり生産の合理化、コストダウンの問題あるいは昨日も申し上げたとおり海外生産と競合しない、そういうものにいかに取り組んでいくかということについて、経営者と一緒になっていろんなことを今から工夫していかなければならない、こんなふうに考えているところでございます。

 次に、二番目の問題でございますが、雇用情勢と就職戦線の現状はどうかということでございますが、この問題につきましても、昨日、野村議員からも御質問あったわけでございますが、常用の新規求人数が前年同月比で減少していると、逆に新規求職者数は増加しているというような現状にまずございます。全体としては、長期的な人手不足基調を見越して、雇用調整に慎重な姿勢がうかがわれるわけでございますが、どうしても雇用過剰感の強い業種の一部におきまして、採用の手控えあるいは休業、人員整理等を実施している企業が見受けられます。

 それから、議員が特に注目していらっしゃる新規学卒者に対する問題でございますが、これにつきましても、八月末現在で、昨年より〇・五ポイント落ちた二・四六倍の求人倍率になってございます。県としましては、このような厳しい状況を踏まえまして、現在、各安定所を通じて積極的な求人開拓を実施しているわけでございますが、特に新規学卒者に対しましては、主要事業団体に対しまして、先日知事名による求人要請を行ったところでございます。そのほか、産業界、学校等との連絡会議を開催しまして、就職の円滑な促進を図っているところでございます。

 次に、三つ目の質問でございますが、異常気象による県内景気への影響ということでございますが、消費者の消費行動と申しますか、要するに、今必要で値ごろ感のものでなければ買わないというそういう消費者心理が、今、働いていると言えるのではないかと思うわけです。そんなことで、県内の小売業の売り上げが停滞傾向にあるという現状でございます。特に、この夏の夏物衣料あるいはエアコン等でございますが、この売り上げが例年に比較して落ち込んでいるということでございます。また、今回の冷夏ということもございまして、所得面あるいは心理面からもそういう売り上げの減少につながるのではないかと、さらに落ち込むのではないかというふうな不安を我々抱いているところでございます。

 そこで、県としましては、商業向けの金融対策を充実することにつきましては既に御承知かと思いますが、巡回経営相談窓口の設置などをしまして経営相談・経営指導の強化を図るとともに、もう一つ頑張っていきたいと思っていますのは、消費者の購買意欲を高めるために、商業経営者を対象に、消費者集客対策への取り組みを中心とした商店街緊急景気対策懇談会を近日中に開催して、所要の措置を講じてまいりたいというふうに考えているところでございます。

 以上でございます。



○議長(土田啓君) 工藤農林水産部長。



◎農林水産部長(工藤正幸君) 稲作の最終被害予想についてでありますが、現時点での作況の見通しにつきましては、昨日の代表質問で知事がお答えしましたとおり、八月十五日現在の作況指数九四を大幅に下回るものと厳しく受けとめているところであります。最終的な作況指数は、平たん部のこれからの登熟度と収穫時に確定いたします千粒重のいかんによりますが、いずれにいたしましても極めて深刻な事態にあると考えているところであります。

 次に、今後の対応策についてでございますが、本年度の異常気象による被害は極めて深刻なものになることが懸念されましたことから、農作物等異常気象災害対策本部を設置いたしまして、各般にわたる対策を総合的に進めているところであります。

 対策の内容につきましては、農業共済損害評価の促進、来春用種もみの確保、農家就労確保事業の実施のほか、はえぬき・どまんなかの本格的デビューの年に当たり、適期刈り取り等の技術指導のさらなる徹底を図り、収量・品質の低下防止にも全力を傾注しているところであります。さらに、大幅に減収する農家が共済金の支払いを受けるまでの間の無利子生活資金の融通や、被害農家が経営の安定を図るために導入する園芸施設の緊急整備事業の実施等、従来にない新たな対策を盛り込みまして、農家等各方面からの要望に最大限にこたえられるようにいたしているところでございます。また、去る十七日には、国等に対しまして天災融資法の発動及び激甚災害の指定、農業共済金の早期支払い、各種制度資金の償還条件の緩和等について強く要望してまいったところであります。

 今後とも、事態の推移を的確に把握いたしまして、農家経済の安定に万全を期してまいりたいと考えております。



○議長(土田啓君) 宮下土木部長。



◎土木部長(宮下武君) 国道四百五十八号の整備の現況及び促進ということでございますが、当該道路新庄市から上山市まで県中央部を縦貫する実延長百十一キロメートルの路線でありまして、整備状況は、平成五年四月一日現在で改良率が六七%、舗装率が七六%となっております。現在、この路線では、新庄市の升形橋、寒河江市と大江町とにまたがる谷沢バイパス、山辺町の山辺バイパス、この三カ所の改築事業、それから大蔵村大師峠付近及び寒河江市幸生地内において現道舗装事業を進めているところであります。

 また、議員御指摘の大蔵橋につきましては、平成四年度から調査を進めております。今後は、事業区間につきましては、早期完成に向けまして事業の促進に努めますとともに、調査区間についても調査の促進を図ってまいります。

 また、全線を整備するためには、まだまだ膨大な事業費と相当の年数を要することから、特に交通の隘路となっている箇所から順次計画的に整備を進めていく考えであります。



○議長(土田啓君) 三番渡部秀勝君。



◆3番(渡部秀勝君) 時間も来たようでありますが、特に冷害問題については、これから最終的なものが出てくるわけでありますから、場合によってはまた大きい補正をお願いしなければならないときが来ると思います。ぜひそのときは、知事、適切な、早く農家の方々にこたえていただけるような対策をひとつよろしくお願いを申し上げます。

 私はこれで終わります。



○議長(土田啓君) この場合休憩いたします。

 午後一時再開いたします。

      午前十一時五十五分 休憩



      午後一時三分 開議



○議長(土田啓君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 質疑及び質問を続行いたします。十六番松浦安雄君。



◆16番(松浦安雄君) 九月定例会におきまして一般質問の機会を与えてくださいました同志議員に対しまして、心から感謝を申し上げます。そして、多くの県民を代表いたしまして、当面する県政諸問題について質問させていただきます。

 まず、同志でありますそして大先輩でもありました児玉勉先生が、七月九日に御逝去されました。心から哀悼の意を表し御冥福をお祈り申し上げます。

 さて、きょうお昼のニュースで、細川総理は米の緊急輸入を来年早々考えなくてはならないと言われたことを報道されました。米生産県として今後の課題に大変心配されております。今年は国際的にも変革が多く、複雑な国際情勢の中で、国内政治は三十八年間政権の座にあった自民党が連立政党に政権を譲り、一方、経済はバブルの崩壊から円高により輸出を中心とした産業の不振、全体的な不況から国内消費の落ち込み、それに、気象も歴史上まれに見る異常な年であると思われます。

 異常気象による水稲を初めとする農作物は、近年に例のない不作が予想され、農家経済はもとより地域経済全体に大きな影響が予想されます。冷害の心配と同時に、八月下旬には台風十一号の襲来により村山・置賜地方を中心に強い雨を降らせ、田畑の冠水、土砂の流入等により多大な被害を発生させ、農作物、農業用施設、そして林道に至るまで多くの被害を与えたのであります。それに九月上旬には大型台風である十三号が近づき、強風に見舞われ、庄内地域において果樹等農作物、ハウスなどに被害をもたらしたのであります。特に今年は、暖冬で過ごしやすい冬期間でありましたが、春先から寒さが続き、農作物ではサクランボが平年作の収穫となったものの、その他の農作物は冷夏や長雨による例年にない低温、日照不足に見舞われ、特に水稲については、県下全域で出穂が十日から二週間もおくれた上、七月下旬から八月上旬の著しい低温により不稔粒が平年をはるかに上回る割合で発生しており、平たん部では平年並みに近い生育を見られる地域も多少あるものの、中山間部そして山間部を中心に大変な被害が出るものと懸念されております。

 このような観点から、県は八月二十三日には農作物等異常気象対策本部を設置し、適時適切な防除、水管理等の徹底等の技術対策に全力を挙げて取り組まれてきたところでありますが、事態が厳しいことから、九月十三日には農作物等対応に当たってきたのであります。その山間、高橋知事も現地に赴き農作物の生育状況を見て回り、県議会でも適切な対応策を立てて、農林水産常任委員会では二回にわたって被害状況を視察し、また、自民党では九月二十日、県内四地域に分かれて現地の状況を視察してきました。知事初めのこれらの被害状況を新聞テレビ等で紹介されたことは御承知のとおりであります。

 昭和五十五年以来十三年ぶりに県議会に冷害対策特別委員会を設置し、先日二十七日には県内四ブロックに分かれて被害状況を視察してきました。まことに状況は厳しく、県では状況の推移に適切かつ迅速に対応され、このたび総額八億四千二百万円余に上る異常気象災害対策関係の予算をいち早く取りまとめられ、今定例会冒頭に提案されましたことに心から感謝を申し上げます。また、高く評価する次第であります。特に、このたび発表されました対策は過去に実施されました対策をすべて洗い直し、かつ市町村、農家等からの要望も十分踏まえられながら検討されたものとお聞きしております。確かに、当面考えられ得るほとんどの対策が折り込まれており、地域実情に即した営農の促進、誘導を図るなどの新しい考え方に立った農家就労確保事業等、これまでにない新しい対策の実施も試みられるようであります。

 そうした意味で、農家の方々にとっても、また、市町村にとっても心強いものがあるわけでありますが、私は、今月上旬に実施された農林水産常任委員会視察、あるいは去る二十七日に実施された特別委員会の現地調査などで各地域の田んぼを実地に見て回りました。結果から申しますと、事態はさらに深刻なものがあると認めざるを得ません。気象状況は九月に入ってからもこれまで引き続き平均気温、日照時間とも平年を下回っておるようで、登熟の進みぐあいにも大きな影響が出ております。私個人の感想を申し上げますと、今年の水稲の作柄は、これまで戦後最悪であった昭和四十六年の作況指数の九〇をも下回るのではないかという、本当に危機的な感じを持っているわけであります。

 そこで知事にお伺いいたします。ともかく現時点では、まずは今回示されました対策を円滑に実施に移していくことが先決でありますが、今年の冷害は予想以上に厳しいものがあると思われます。今後予想される最悪の事態が生じた場合、今回、異常気象災害対策関係予算八億四千二百万余円を計上されましたが、けさの新聞を見ますと、政府筋では二十八日、九月十五日現在の全国平均で調べた平成五年産米の作況指数、平年作を一〇〇といたしまして、八月の調査では九五やや不良から、今月十五日現在で八〇の著しい不良となり、本県でも先月十五日現在の一回目の調査で県内作況指数は冷夏の影響で九四から、九月十五日現在の調査で八四と一〇ポイントも低下したことが発表となり、著しい不作が決定的になりました。この結果を見て対策費を増額する考えはないか、お尋ねいたします。

 次に、農林水産部長にお伺いいたします。被害農家の心境を考えますと身につまされるものがあります。そこで、天災融資法の発動及び激甚災害の指定の見通しについてお尋ねいたします。

 また、日本の生活文化の中で、農村、漁村、山村が近代社会とともにだんだん影が薄くなってきました。特に林業従事者も年々少なくなってきており心配されていることは御承知のとおりであります。地球的環境の中で山林は大切であるということは言うまでもありません。松くい虫の被害対策はいろいろ考えられておられますが、広葉樹を食い荒らすナガキクイムシの被害状況と今後の防除対策はどうなっておりますか、お伺いいたします。

 昨日知事からもリンカーンの言葉が出ましたが、アメリカの第十六代大統領リンカーンは有名な言葉を残されております。それは、投票は弾丸よりも怖いと言われたのであります。その偉大なリンカーンも弾丸に倒れたわけであります。農家も天候は何より怖いことがよくわかったわけであります。今や日本の景気も天候にかなり影響されるようになった感じがいたします。以前より冬は暖かく夏は涼しい年がふえてきたようであります。

 そこで、景気対策につきまして商工労働開発部長にお尋ねいたします。

 長期にわたる経済後退局面における景気対策、特に金融対策についてでありますが、景気判断は、六月ごろの時点では一−三月期に底入れしたと政府民間ともにおおむね一致していた。ところが、ここにきて回復がはかばかしくなく、二番底を見るのではないかという声がするようになってきたのであります。同時に国でもさまざまな意見があったことは承知しておりますが、私は中小企業の多い県内の景気を考えたとき、早い景気の回復を願っておりましたが、ところがどうでしょうか、九月の月例経済報告では、総じて低迷する中で回復に向けた動きに足踏みが見られるという表現に変わり、私どもが地元で聞く声も、売り上げが落ちた、受注が減った、単価が下がったというように景気は依然として低迷を続け、ますます深刻な状況になっているところであります。

 一方円高は、八月三日のインタビューで経済企画庁の土志田調査局長は、現在の円高はヨーロッパの通過不安が波及したもので、日本経済の基本的条件を全く反映していない一時的なもので、間もなく落ち着くところへ落ち着くと、円高は輸出企業にとっては深刻だが、輸入品価格の低下という円高プラス面もあると述べた。また、五月の景気動向指数の低下などから底入れ宣言を撤回すべきではないかという問いに、景気の一進一退は予測されておりこれ以上悪くはならず、底入れ宣言は撤回しないと述べられたのであります。いろいろ複雑な景気低迷の中で、知事が本会議開会冒頭で報告されましたように、今後の景気回復には予断を許さないものがあると言われました。まさにそのとおりで、私も認識せざるを得ないところであります。

 国においては、昨年三月の緊急経済対策に始まりこれまで三回にわたり経済対策を講じてきたところでありますが、いまだに確実な回復の見通しが立っていないのが現状なのであります。加えて政府においては、去る九月十六日緊急経済対策を決定いたしました。規制緩和、円高差益の還元、加えて経営安定対策など中小企業対策等が盛り込まれておりますが、特に私が注目しておりますのは金融政策であります。

 経済対策では、金融政策の適切、機動的な運営を図るとし、この二十一日に日銀は公定歩合を〇・七五%引き下げ、史上最低水準の一・七五%と思い切った決定をされたのでありますが、この公定歩合引き下げの果たす効果について、私は従来とはいささか違ってきているものだと考えております。設備投資に例えれば、社会が成熟し消費者の需要が多様化する中でいろんな情報が手に入るようになった現在、企業者は金利が低いからと言って将来の展望もなくして簡単に設備投資をしなくなってきたのではないかという考えであります。

 商工労働開発部長は、この公定歩合引き下げの効果をどう認識されておりますか。また、今回の緊急経済対策を踏まえ、県内中小企業者に対する金融面での経営安定対策を今後どのように講じていく考えなのか。さらに急激な円高、異常気象というダブルパンチが景気低迷を一層長期化していくところであります。これらに対する本県の金融対策をどのように講じ推進していくつもりですか、あわせてお伺いいたします。

 また、異常気象による中小商店の経営状況と支援についてであります。賢くなった消費者が生活に余り必要のない品物に財布のひもを緩めなくなったことは事実でありますが、景気の低迷が長期化する中で、残業手当の減少や雇用への不安など個人消費も冷え込んできておりますが、小売業は消費者の買い物動向の堅実化と相まって消費不況とも言われるように、全国的に厳しい環境に立たされておるところであります。本県においても、昨年十二月以降連続して大型小売店の売り上げ高が前年同月を下回るなど消費の低迷が認められますが、特に中小商店の多い県内の商店街は、出店が増加する郊外の大規模小売店舗と競争の激化などにより一層厳しくなる状況にあります。ここ二、三年は比較的冬は暖かく夏は涼しいように思われましたが、特に今年の夏の異常気象は夏物衣料やエアコンなど、夏物商品の不振といわれた形で県内の商店街に追い打ちをかけております。さらに、この異常気象は、農業収入の減少により農家の購買意欲の減退など間接的にも大きな影響を与えているのではないかと心配されております。

 もとより小売業は、消費者の可処分所得の額や購買意欲あるいは気象の変動に左右されやすい産業でありますが、このような厳しい環境の中で商店街が生き残るためには、行政による適切な支援、指導も大切であります。県内の商店街の景況をどのように把握されているか、また、今後どのようにして支援、指導を行っていくか、商工労働開発部長にお伺いいたします。

 次に、環日本海時代の展望についてお尋ねいたします。

 環日本海時代を迎え、昨年より中国黒龍江省と酒田港を結ぶ貿易行路として東方水上シルクロードが開設されましたことは、酒田港が環日本海時代への幕あけと期待しております。酒田港は、今までは庄内圏内だけの港と思う感が強かったのでございますが、七月、山形市で開催されました山形みなと会議の中で、高橋知事は酒田港は山形県の港であると、本県唯一の重要港湾への理解と認識を示したことは非常に有意義なことと感銘いたしております。

 穏やかな風と明るい日差しに光る日本海を眺めたときは、新たな自然のすばらしさと雄大さを感じさせます。海、陸と自然の調和のとれた庄内地域が、今年二月に庄内地方拠点都市地域に指定されました。この指定は、環日本海時代を大きく飛躍させるものであり、単に庄内地方だけではなく山形県にとって職、住、遊、学の機能の調和のとれた自律的地方都市に成長するものと思われます。地域の発展にはそれなりの要素や条件が必要とされますが、特に教育、文化、金融、レジャー、ショッピング、医療などが不可欠であるそうです。庄内地方には幸いすばらしい文化や医療はあります。金融、ショッピング、レジャー等は官民一体となって努力されており、今後に大きな期待が持たれます。

 教育の方も幼児教育から高校まで公立、私立ともに子供、生徒の育成に御努力されております。私の言う教育の場とは、環日本海時代にふさわしい施設の整った国際的にも魅力のある大学の誘致であります。ロシア、韓国、中国は、庄内空港を利用した場合一時聞から三時間のコースが多く、人材の育成こそが地域発展の第一条件であることは言うまでもないのでありますが、国際的にも魅力あるような大学があれば地元ではもちろん魅力は十分あるわけでございます。海あり港あり空あり空港あり人材の育成する大学あり、これこそが環日本海時代にあった山形県の拠点都市ではないでしょうか。高橋知事は、特に教育に情熱を燃やしておられますが、将来に向かってこのような考えはないかお伺いいたします。

 次に、土木部長にお尋ねいたします。酒田港と環日本海時代を展望した交通網についてでありますが、山形県では中国黒龍江省と姉妹県省を結び、いよいよ東方水上シルクロードが開設されて物流の貿易が始まりましたが、山形県の発展には海の玄関口である酒田港の整備拡充が不可欠であり、県でも酒田港港湾計画を立てられ鋭意努力されていることは理解されます。港湾の整備と同時に重要なことは、港に陸揚げされた品物の貯蔵施設、積みおろし設備等の整備が挙げられますが、どのような計画を立てられておりますか。

 環日本海時代に入り、酒田港、庄内空港に至る道路網の整備でもありますが、東北横断自動車道酒田線は、平成九年には庄内側で酒田から朝日村まで開通となり、一部で現道の供用はあるものの庄内と内陸を結ぶ時間距離はかなり近くなるわけであります。庄内地域の道路網の中で最も交通量の多い七号バイパスの整備でありますが、県道庄内空港線から酒田市までは現在工事に着工されております。開通の見通しはいつごろの予定になっておりますか。また、その先、庄内空港線から鶴岡市までの間の着工の見通しはどのようになっておりますか、お伺いいたします。

 次に、教育問題についてお伺いいたします。

 私が小学校のころは、本気で勉強することよりも本気で働けばいつかはきっと社会が認めてくれるということ、親の言うことは素直に聞くこと、先生や先輩の教えは大切なものであると、長い人生のうちでは必ず役に立つことがあると、夕御飯どきなどには父からひとり言のようにして教えられたものでございます。何回か話されているうちに、聞く気もなしでいる私でしたが何となく耳に入り、今になってあのときの姿が目に浮かびます。ある本の一節に、知識だけではいざというときには役に立たない、性格からこしらえていかないといけないのです。円満なる人格を持つように暮らしていく家庭生活、円満なる人格をつくるということを目標にした教育がここから始まってこそ、十人分の食料を十五人が円満に分け合って食べていくだけの、最も人間らしい性質と分け合う心が生じるのであると書いてありました。

 私が新聞やテレビを見ているうちに、子供や生徒のいじめ、そして生徒の登校拒否のことが時々出てきておりますが、私たち子供のころもいじめはあったものでございます。現に私もいじめをしたこともあればまたいじめられたこともあるものであります。それには一定のルールがあったのでございます。あの当時のいじめを考えてみますると、いじめではなく戒めであったのでございます。憎しみのない戒めであり、戒めの後には必ずお互いが反省し合ったものであります。現在は自分を反省する人が少なくなってきているのではないでしょうか。憎しみのいじめは決してあってはいけない、問題はいじめの内容であり、学校だけではなく家庭にも責任はあるものと思うのです。

 英国の学者ラッセルは、「家庭の真の喜びは、子供たちに尊敬されると同時に子供をも尊敬し、必要なだけの訓練は施すけれども、決して程度を超えないことを知っている両親たちのみ与えられる。そのような両親は、子供が独立を要求するときのあの恐ろしい紛争を知らずに済ませるであろう。」俗に言うと、この子供たちは紛争を起こす恐ろしさを知らずにいるような社会をつくれということでございます。いじめが紛争にならないようにしてもらいたい、その願いであります。その状況はどのようになっておりますか。

 それに登校拒否でありますが、質しい社会、苦しい時代には余りなかったような記憶をしております。学校、そして勉強は決して楽しいことだけではないものであります。苦しいことが多くあると思い、それは当然で、一つの人間形成の場であるということです。昔は学校へ行きたくとも不幸にして行けない子供、また、学校に行けない家庭が多くあった。また、子供たちが自分の家庭の実情をよくわかっていた。学校に行けない分だけ家庭教育、特にしつけと言いましょうか、親は一生懸命であった、そして自分の子供の将来を考えた家庭教育であったと思われます。今は、学校は楽しく自分たちに合った勉強も遊びもできるところが学校であると思いがちです。私は、子供や生徒はそう思っても、親は人間社会に送り出す知識を教えてくれる修行の場として学校や先生とも親しく話し合い、お互いが理解することが大切であると思います。登校拒否の生徒は家庭的にどうであるか、学校側にはどんなことがあったろうか調査すると同時に、最も大切なことは生徒本人の忍耐力であると思います。今の子供は耳から入れて理解する力は以前より少なくなってきております。画面を見て理解するようになってきたからであり、テレビ・ビデオ教育のようになってきた感がいたします。現在のところ小・中・高生徒の登校拒否の現状はどうなっておりますか、また、指導はどのようになされておりますか、いじめの現状とあわせてお伺いいたします。

 次に、小・中・高の服装の指導についてお伺いいたします。最近若者を中心にらしさがなくなってきました。例えば男らしさ、女らしさ、学生らしさ、そんなことどうでもよいと言う人もあると思いますが、人は最初にお会いしたとき、この人はどんな人だろう、直感的に思うのは態度そして服装であるかもしれません。鼻ひげを生やしサングラスをかけ黒い背広などを身につけていれば、あいつは暴力団員ではないかと恐らく私だけではなく多くの方々がそのように感じると思います。

 恐らく、各学校で服装は校風の一つといたしまして決まっていることと思われます。制服が決まっていればその着用の仕方も大切なものであります。服装は正しく着てこそその目的と風格があらわれるものと思われます。これらの指導は学校であってこそできると思います。学校には立派な校則があるわけでありますので、この指導はどのようになっておりますか、お伺いいたします。

 最後に心の教育の指導についてお尋ねいたします。シェークスピアは、恩を知らぬ子を持つ親の苦しみはマムシのきばにかまれるよりも苦しいと言われております。この詩を見たとき、だからシェークスピアはあの偉大なる小説「ハムレット」、「ベニスの商人」のようなすばらしい有名なものも書けたのかもしれません。日本人は確かに物の豊かな国になった。しかし、豊かさの中であぐらをかいてはいけないのです。自分たちの力でこのようになったと思うのは大間違いであります。資源の乏しい日本は外国から多くの恩を受けているのです。だから日本はその恩を世界中にお返ししなければならないときがきたのであります。我々人間社会においても御恩を忘れてどうなるでしょうか。人は生まれて一人前になるまでには自分だけの力では決してならない。親を初め多くの人たちのお世話や御指導を賜って成長してきたのであって、その相互的な助け合いの社会をつくっていって人生は終わりを迎えるわけでありますが、私たち今こそ自然の姿の人間社会を忘れようとしていないでしょうか。

 貧しさも知らない、苦労も余りない、日本は本当によい国であると思います。徳富蘆花という人がこんなことを言われております。幸福は心の貧しさにありき、感謝は物の貧しさにあると言われたのであります。私も子供のころ父から、幸せは貧しさがあればこそ思うのだ、だからやりたいほうだい、わがままほうだいは人間にとって最もいけない、だんだんブレーキが効かなくなると教えられたことが、いまだに覚えております。私は、本当の意味で教育は時代に合った必要性すなわち知識の養育であると思います。

 人間社会において大切な感謝、感動、節度等の教育はどのようにして行われておりますか。

 以上をもって私の質問は終わります。



○議長(土田啓君) 高橋知事。



◎知事(高橋和雄君) 今次冷夏に伴うところの被災農家の救済についてでございますが、またさらにその対策の予算の増額について今後考える余地はないのかというふうなお尋ねでございますが、このたびの予算にお願いしておりますものも、今次の被災状況等をつぶさに検討し、また、農家の実態等にも配慮しながら、いろいろの意見を集約して行政上対応できるものの最大限について措置したと、こう思っております。不足のものが出ることもあろうかと思いますけれども、現時点においてできる限りのことを対応したつもりでおります。昨今その厳しさがさらに認識されつつあります。九月十五日の作況について、あすあす国からの発表があろうかと思いますが、相当厳しいものが予想されます。八月十五日の段階におきましても、実態を見て回りますと相当厳しいものがあったかとこう思いますが、なかなか数字の上でははじき出しがたい要素が多かったかとこう思います。九月十五日の段階では相当それがあらわれてくると、こう思います。また、さらに収穫時を迎えますと一段と厳しいものも出てくるのではないかという懸念すらありますので、今後の予測は非常に難しいわけでございが、九月十五日現在の作況については相当厳しいものと、こういうふうな予想をしております。これらに対して、現在御審議をお願いしております対策費で十分に対応していきたいと、こう思っております。この運用について、漏れのないようにあるいは不十分ということのないようにしてまいりたいと、こう思っているところでございます。

 次に、庄内地域に魅力ある大学の立地というふうなことでございますが、本県の発展を考えるときに、高等教育機関の設置とそれから人材の育成というふうなことでは、それが相当重要な要素を占めるとこう考えております。これまでも大学の県内立地というふうなことの検討を続けてきているわけでございますが、今後とも長期計画の中で、その作業の中でいろいろ検討してまいりたいと、こう思っているところでございます。

 大学の立地につきましては、将来の就学人口、進学等の希望等を考えますと、新たな大学の立地は非常に困難になろうかというふうな展望もないわけではありませんが、本県の将来というふうなことを考えまして引き続き検討してまいりたいと、こう考えております。以上でございます。



○議長(土田啓君) 山口商工労働開発部長。



◎商工労働開発部長(山口睦美君) このたびの公定歩合の引き下げに対する評価、効果と申しますか、それと中小企業に対する金融対策という御質問かと思いますが、政府は長期化、深刻化するいわゆる景気低迷を受けまして、このたび緊急経済対策を発表したわけでございます。それに対応しまして、日銀も二十一日に公定歩合の第七次引き下げ、史上最低の水準であります一・七五という数字を発表したわけでございます。この効果でございますが、一概に言えないわけですが、これまでであれば公定歩合が引き下げられた場合には市場金利が下がりまして、それが企業の金利負担の軽減とかあるいは企業者心理の好転による設備投資の助長が図られる、それと並行しまして貯蓄性向が下がり逆に消費性向が上がると需要が伸びるというふうな、大体のパターンで景気回復が図られたと言えるかと思います。ただ、昨今の深刻な経済情勢からすればそうは簡単にいかないのではないかと、今回の場合はですね、これについては議員御指摘のとおりだと思います。

 そこで、今回の緊急経済対策の中身は、これまでとは一味違ったいわゆる公的な規制緩和の問題、それから円高差益の還元、あるいは対外経済情勢等への対応と申しますか、対外経済関係の形成をやはり急ぐ必要があるというふうなことを指摘しているわけです。要するにこのような総合的な景気対策、これが重なり合って初めて明るい将来展望ができるような経営環境が出てくるのではないかなと、その辺がちょうど重なって初めて公定歩合の引き下げも生きてくるのではないかと、こんなふうに考えているところでございます。

 なお、中小企業に対する金融対策の問題でございますが、今回の緊急経済対策の中に中小企業対策として四つほどの大きな項目がございます。一つは運転資金特別貸付制度の要件緩和とか貸付限度額の倍増、これに伴う貸付枠を三千億ふやしまして一兆円にするというような項目とかですね、あるいは信用保険法の補償限度額が倍増になるいわゆる特定業種指定、これが現在二十二業種でございますが、これをさらに拡大していこうというふうな施策などあるわけですが、そのうち十月一日から設備貸与制度の割賦損料等を引き下げるということが決定されております。このような国の具体的な内容、動向を踏まえまして県としても的確に対応していきたいと、こんなふうに考えております。

 県としましては、これまで景気の動向に応じまして、商工業振興資金におきまして経営活性化資金の拡大とか、あるいは親企業の構造調整の影響、あるいは円高の影響を受けた中小企業者に対しても金融支援を行うなど、総合的な金融対策を図っておるところでございます。さらに近々、十月上旬になると思いますが、商工業振興資金の金利引き下げも実施してまいりたい、こんなふうに考えております。

 八月末における経営安定支援資金の認定実績をちょっと申し上げますと二百七十六件、四十二億二千万円で、前年同月比件数で一五六%、金額で一四三%となっております。景気低迷が長期化する中で大きな役割を果たしているんじゃないかなと、こんなふうに認識しているところでございます。さらに、九月十日にはこの経営安定資金それから経営活性化資金のパートワンというのがございますが、この融資対象者を拡大しまして、長引く景気低迷や冷夏の影響を受けた卸・小売業、サービス業者等に対する金融支援を行うとともに、その枠を十億円ふやしまして総額で百三十億円にしております。平成四年度の最終が百億です。それと同額の当初予算のスタートだったわけですが、六月で二十億円ふやしていただきまして今回十億円ということで、トータルで百三十億円で金融支援をしてまいりたいと、こんなふうに考えております。

 次に、異常気象による中小小売店の経営状況と県の支援、指導はどうかと、こういうお尋ねでございますが、御指摘のとおり景気回復がおくれる中で県内の消費も停滞傾向にございます。県内各地の商店街について聞き取り調査などもしておるわけですが、総じてやはり夏物製品が売れないと、一部には秋物に入って少し伸びてきているという情報もありますが、総じてはやはり冷夏の影響も受けましてこれから先心配だというのが総体的な動きかと言えます。

 県内の各地の商店街の状況でございますが、議員御指摘のとおり商業立地条件の変化、いわゆる郊外での道路条件が整備されてそこに出ていくということがございますんでその問題やら、大規模小売店法の規制緩和がございまして大型店の出店がしやすくなっているというふうなことも重なりまして、確かに厳しい環境にあると、こう言えるかと思います。

 また、冷夏による農家の消費意欲の低下というのが心配されるわけですが、これは我々も同じような心配をしておりまして、これに対する対策としまして金融対策のほか幾つかちょっと考えておるわけですが、一つは、九月下旬から十月上旬にかけて県内七ブロックで巡回経営相談を実施してまいりたいと。それから二つ目は、消費者ニーズに対応する品ぞろえ、適正な在庫管理ということが大切でございますんで、商店街の診断、商店診断などを実施しましていきたいと、それから、昨年度スタートしております売れ筋情報など仕入れ・販売情報の提供を行うリテール・サポート・センター、この活用なども十分図っていきたいと思っております。さらに、消費者の購買意欲を喚起させることが急務だとこんなふうに認識しているわけですが、商店街がみずから消費者を引きつけるというそういう取り組みをやっぱりしっかりやっていただきたいなと我々考えているわけですが、近々商店経営者を対象にした商店街緊急景気対策懇談会、これを県内四カ所で開催しまして、これから年末に向けて商店街のユニークな発想のもと積極的な事業展開への取り組みをしていきたい、こんなふうに考えているところでございます。

 以上でございます。



○議長(土田啓君) 工藤農林水産部長。



◎農林水産部長(工藤正幸君) 今年の異常気象災害に対する天災融資法の発動と激甚災害指定の見通しでありますが、過去の冷害年におきます発動状況等から、早くても十一月になるものと見込んでおります。引き続き国に対して早期の対応を要望してまいります。また、天災融資法の発動までのつなぎ資金となります県単独の天災対策資金につきましては、十月中旬の発動を目途に手続を進めているところであります。

 次に、ナガキクイムシの被害状況と今後の防除対策についてでありますが、被害状況は今年八月現在、面積で八百九十ヘクタール、本数にして約一千本となっております。

 ナガキクイムシの生態は未解明の部分が多く、今年度より県の林業試験場におきましてその生態の究明と防除技術の開発に取り組んでおるところであります。

 当面、防除方法といたしましては、被害木の早期伐倒除去の指導を図りながら、直接薬剤を散布する方法を試験的に実施しているところであります。早急に効果的な防除技術を開発し、防除体制の確立に努めてまいりたいと考えております。



○議長(土田啓君) 宮下土木部長。



◎土木部長(宮下武君) 酒田港の整備と環日本海を展望した交通網についてのお尋ねでございます。

 初めに港でございます。本県唯一の重要港湾である酒田港は、高規格幹線道路の整備をにらみますと本県のみならず南東北地方の環日本海経済交流の窓口としての期待が高まっており、港湾機能の充実は急を要する課題と認識しております。これらに対応するため、平成五年四月に改定いたしました酒田港港湾計画に基づきまして港湾施設の整備を急いでいるところであります。その際、岸壁、防波堤、泊地などの基本施設の整備だけでなく、荷役、保管、荷さばき等に係る施設の充実が御指摘のように重要でございます。

 このような認識のもと、本港西埠頭地区に薫蒸機能を有する保税上屋を今年度から二年間で新たに整備する計画であります。これにより、上屋の容量不足に対応するとともに、従来他港で陸揚げしていた薫蒸を要する貨物も酒田港で扱えるようになります。また、北港・外港地区におきましては、原木等の輸入の増加に伴い不足ぎみな埠頭用地の整備を図っていくとともに、今年度より国直轄工事として着手する多目的大型岸壁の進捗に合わせ、多目的クレーンの整備を進め、物流機能の強化を図っていきたいと考えております。さらに、上屋の整備につきましても流通貨物の動向を見ながら検討してまいります。

 また、民間の物流事業者が上屋、倉庫、トラックターミナル等を建設するための用地につきましても、本年度改定いたしました酒田港港湾計画に盛り込んでおりまして、順次その造成を進めてまいる予定であります。

 次に、交通網の方でございます。一般国道七号の一般県道庄内空港線から北、酒田市広野までの三川バイパス二・六キロ区間につきましては、建設省において平成元年度から事業に着手し、現在、平成九年度までの第十一次道路整備五箇年計画の期間内完成を目標に鋭意工事を進めているところであります。

 また、一般県道庄内空港線から南、鶴岡バイパスまでの区間につきましても、早期に事業に着手されるよう建設省に働きかけてまいります。



○議長(土田啓君) 佐藤教育長。



◎教育長(佐藤進君) お答え申し上げます。まず、県内小・中・高校におけるいじめと登校拒否・不登校生徒の現状と指導についてでありますが、平成四年度の県内で学校嫌いを理由に年間三十日以上欠席をいたしましたいわゆる不登校の小学生・中学生合わせまして六百五十九名でございます。高校生は公立高校生でございますが百十七名となっております。また、いじめにつきましては、平成四年度、同じく県内の小・中学校で合わせて三百四十五件、公立高等学校で十二件発生をいたしておりまして、不登校、いじめとも増加の現状にございます。

 この不登校・いじめ問題の根底には、しっかりした人間関係あるいはみずからを律する心が十分に育っていないなど、いわば子供の心の貧しさが感じられますので、子供の実態をよく理解し、これまでの教訓を生かしながら学校、家庭、地域それぞれのあり方を見直して、できるだけ早い時期から子供たちの望ましい人間形成に努めていかなければならないと考えております。

 次に、小・中・高校生徒の服装とその指導についてでございますが、議員御指摘のとおり、服装はその人の態度や心のありようのあらわれでございますので、特に中学、高校にありましては校則にも定め、日常的にいろいろな場面で指導に当たっているわけでございます。この服装につきましては、生徒が受け身で校則を守るということではなく、より積極的に自分たちでルールをつくったり、身なりを整えるセンスを育てたりすることが大切だというふうに思われますので、今後ともいろいろな教育活動の場面を通して、みずからを律する自律性を伸ばす指導の充実を図ってまいりたいと考えております。

 最後でございます、心の教育についてでございますが、このことにつきましては、学校はもちろん家庭、地域が一緒になって、議員御指摘のとおり感謝の心や他人をいたわる心、美しいものに感動する心などを育てることが最も肝要であろうと考えております。

 学校におきましてもさまざまな機会をとらえて、例えば郷土の先人のすぐれた業績を学んだり、宇宙飛行士の講演会で大宇宙の神秘さに触れたり、全校で一つの作品を完成させて全員で力を合わせて事をなし遂げた喜びを味わったり、そういったさまざまな体験を通して人間の生き方やあり方を考えさせている取り組みが見られます。今後とも、はつらつとして情操豊かな子供の成長を目指して心の教育の充実に努めてまいりたいと思います。

 以上でございます。



○議長(土田啓君) 十六番松浦安雄君。



◆16番(松浦安雄君) 質問は終わりますけれども、最後に要望だけ申し上げておきます。大変な不作でございますので適切な措置をとられまして、農家初め地域の皆様方に安心して生活できる政策を心から期待を申し上げまして、質問を終わります。



○議長(土田啓君) 以上をもって通告者の発言は全部終わりました。

 質疑及び質問を終結いたします。





△議第百八十四号議案及び議第百八十五号議案の採決



○議長(土田啓君) この場合お諮りいたします。ただいま議題となっております案件中、議第百八十四号山形県教育委員会委員の任命について及び議第百八十五号山形県収用委員会予備委員の任命についての二案件については、事件の性質上所定の手続を省略、直ちに採決いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

      〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(土田啓君) 御異議なしと認めます。よって、所定の手続を省略、直ちに採決することに決定いたしました。

 これより採決に入ります。

 まず、議第百八十四号山形県教育委員会委員の任命についてを採決いたします。

 お諮りいたします。議第百八十四号については、これに同意することに御異議ありませんか。

      〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(土田啓君) 御異議なしと認めます。よって、議第百八十四号はこれに同意することに決定いたしました。

 次に、議第百八十五号山形県収用委員会予備委員の任命についてを採決いたします。

 お諮りいたします。議第百八十五号については、これに同意することに御異議ありませんか。

      〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(土田啓君) 御異議なしと認めます。よって、議第百八十五号はこれに同意することに決定いたしました。





△議第百三十六号議案から議第百八十三号議案までの委員会付託



○議長(土田啓君) この場合、ただいま議題となっております議第百三十六号から議第百八十三号までの四十八案件は、それぞれ所管の委員会に付託いたします。



〔参照〕



△(資料)常任委員会付託表(平成5年9月定例会)





△日程第五十二請願



○議長(土田啓君) 次に、日程第五十二請願を議題に供します。

 本件についても願意の内容審査のため、所管の委員会に付託いたします。





○議長(土田啓君) 以上をもって本日の日程は終わりました。

 明九月三十日から十月四日までの五日間は委員会審査及び休日のため休会とし、十月五日定刻本会議を開き、各常任委員長より審査の経過と結果について報告を求めます。

 本日はこれをもって散会いたします。

      午後二時四分 散会