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平成 5年  9月 定例会(第269号) 09月28日−02号




平成 5年  9月 定例会(第269号) − 09月28日−02号







平成 5年  9月 定例会(第269号)



  平成五年九月二十八日(火曜日)午前十一時二分 開議



議事日程第二号

  平成五年九月二十八日(火曜日)午前十時 開議

第一   議第百三十六号 平成五年度山形県一般会計補正予算(第三号)

第二   議第百三十七号 平成五年度山形県中小企業近代化資金特別会計補正予算(第一号)

第三   議第百三十八号 平成五年度山形県土地取得事業特別会計補正予算(第一号)

第四   議第百三十九号 平成五年度山形県農業改良資金特別会計補正予算(第一号)

第五   議第百四十号 平成五年度山形県沿岸漁業改善資金特別会計補正予算(第一号)

第六   議第百四十一号 平成五年度山形県林業改善資金特別会計補正予算(第一号)

第七   議第百四十二号 平成五年度山形県流域下水道事業特別会計補正予算(第二号)

第八   議第百四十三号 平成五年度山形県港湾整備事業特別会計補正予算(第一号)

第九   議第百四十四号 平成五年度山形県物品調達費特別会計補正予算(第一号)

第十   議第百四十五号 平成五年度山形県病院事業会計補正予算(第二号)

第十一  議第百四十六号 平成五年度山形県電気事業会計補正予算(第一号)

第十二  議第百四十七号 平成五年度山形県工業用水道事業会計補正予算(第一号)

第十三  議第百四十八号 平成五年度山形県ガス事業会計補正予算(第一号)

第十四  議第百四十九号 平成五年度山形県公営企業資産運用事業会計補正予算(第二号)

第十五  議第百五十号 平成五年度山形県水道用水供給事業会計補正予算(第三号)

第十六  議第百五十一号 平成五年度山形県駐車場事業会計補正予算(第一号)

第十七  議第百五十二号 山形県介護福祉士及び社会福祉士修学資金貸与条例の設定について

第十八  議第百五十三号 山形県看護職員修学資金貸与条例の一部を改正する条例の制定について

第十九  議第百五十四号 山形県ふるさと農村地域活性化基金条例の設定について

第二十  議第百五十五号 国営土地改良事業負担金徴収条例の一部を改正する条例の制定について

第二十一 議第百五十六号 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行条例の一部を改正する条例の制定について

第二十二 議第百五十七号 東村山郡山辺町と同郡中山町との境界変更について

第二十三 議第百五十八号 かんがい排水事業等に要する費用の一部負担について

第二十四 議第百五十九号 中山間地域農村活性化総合整備事業等に要する費用の一部負担について

第二十五 議第百六十号 水環境整備事業等に要する費用の一部負担について

第二十六 議第百六十一号 林道事業に要する費用の一部負担について

第二十七 議第百六十二号 都市計画街路事業に要する費用の一部負担について

第二十八 議第百六十三号 流域下水道の建設事業に要する費用の一部負担について

第二十九 議第百六十四号 港湾事業に要する費用の一部負担について

第三十  議第百六十五号 漁港事業に要する費用の一部負担について

第三十一 議第百六十六号 急傾斜地崩壊対策事業に要する費用の一部負担について

第三十二 議第百六十七号 災害関連緊急急傾斜地崩壊対策事業に要する費用の一部負担について

第三十三 議第百六十八号 精神薄弱者更生施設山形県立吹浦荘改築(建築)工事請負契約の一部変更について

第三十四 議第百六十九号 山形県高度技術研究開発センター(仮称)新築(建築)工事請負契約の一部変更について

第三十五 議第百七十号 山形県高度技術研究開発センター(仮称)新築(空調設備)工事請負契約の一部変更について

第三十六 議第百七十一号 山形県高度技術研究開発センター(仮称)新築(電気設備)工事請負契約の一部変更について

第三十七 議第百七十二号 山形県高度技術研究開発センター(仮称)新築(衛生設備)工事請負契約の一部変更について

第三十八 議第百七十三号 村山東部二期地区広域営農団地農道整備事業トンネル工事請負契約の一部変更について

第三十九 議第百七十四号 山形県総合運動公園整備事業レクリエーションプール新設工事請負契約の一部変更について

第四十  議第百七十五号 山形県総合運動公園整備事業クラブハウス棟その他新築(建築)工事請負契約の一部変更について

第四十一 議第百七十六号 最上川流域下水道置賜浄化センター建設工事委託に関する基本協定の一部変更について

第四十二 議第百七十七号 光電子分光分析装置の取得について

第四十三 議第百七十八号 液体クロマトグラフ・ガスクロマトグラフ質量分析計の取得について

第四十四 議第百七十九号 万能三次元測定機の取得について

第四十五 議第百八十号 集束イオンビーム装置の取得について

第四十六 議第百八十一号 山形県立米沢工業高等学校学校用地の取得について

第四十七 議第百八十二号 医療事故に係る損害賠償の和解について

第四十八 議第百八十三号 県道路線の認定及び廃止について

第四十九 議第百八十四号 山形県教育委員会委員の任命について

第五十  議第百八十五号 山形県収用委員会予備委員の任命について

第五十一 県政一般に関する質問



本日の会議に付した事件

 議事日程第二号に同じ。



出席議員(四十七名)

    一番 前田利一君

    二番 井上俊一君

    三番 渡部秀勝君

    四番 平 弘造君

    五番 渋谷耕治君

    六番 阿部信矢君

    七番 土屋健吾君

    八番 竹田重栄君

    九番 菅井源三郎君

    十番 神谷 弘君

   十一番 奥山静枝君

   十二番 伊藤 孜君

   十三番 湖山寛一君

   十四番 土田広志君

   十五番 山本昭雄君

   十六番 松浦安雄君

   十七番 高木 尚君

   十八番 野村研三君

   十九番 新関善久君

   二十番 松野久八君

  二十一番 山科朝雄君

  二十二番 伊藤定夫君

  二十三番 五十嵐利夫君

  二十四番 三沢英一君

  二十五番 飯野栄儒君

  二十六番 関口 修君

  二十七番 大内孝一君

  二十八番 斎藤辰夫君

  二十九番 三井啓光君

   三十番 石垣 潔君

  三十一番 木村莞爾君

  三十二番 高橋源吉君

  三十三番 斎藤道雄君

  三十四番 松沢洋一君

  三十六番 土田 啓君

  三十七番 小竹輝弥君

  三十八番 橋本喜久夫君

  三十九番 和田広弥君

   四十番 守谷吉男君

  四十二番 後藤 源君

  四十三番 荒井 進君

  四十四番 佐藤正光君

  四十五番 新目視悦君

  四十六番 竹谷義一君

  四十七番 伊藤耕治郎君

  四十八番 後藤昭市郎君

  四十九番 沼沢善栄君

欠席議員(一名)

  三十五番 木村久助君

欠員(一名)



説明のため出席した者

 知事           高橋和雄君

 副知事          原田克弘君

 出納長          山口寿男君

 企業管理者        柳澤 正君

 総務部長         清水 治君

 企画調整部長       佐野忠史君

 生活福祉部長       大森 擴君

 環境保健部長       丸子正司君

 商工労働開発部長     山口睦美君

 農林水産部長       工藤正幸君

 土木部長         宮下 武君

 財政課長         北崎秀一君

 教育委員会委員長     三宅高子君

 教育長          佐藤 進君

 公安委員会委員長     水戸部知巳君

 警察本部長        小林武仁君

 代表監査委員       清野章次君

 人事委員会委員      渡邊包太君

 人事委員会事務局長    井上 勤君

 地方労働委員会事務局長  阿部敏市君



      午前十一時二分 開議



○議長(土田啓君) これより本日の会議を開きます。





△諸般の報告



○議長(土田啓君) 日程に先立ち報告があります。

 去る九月二十二日に設置されました異常気象災害対策特別委員会の委員長に新目視悦君が、副委員長に橋本喜久夫君がそれぞれ選任されましたので報告いたします。





△日程第一議第百三十六号議案から日程第五十議第百八十五号議案まで並びに日程第五十一県政一般に関する質問(代表質問)



○議長(土田啓君) これより日程に入ります。

 日程第一議第百三十六号平成五年度山形県一般会計補正予算第三号から、日程第五十議第百八十五号山形県収用委員会予備委員の任命についてまでの五十案件を一括議題に供し、これら案件に対する質疑と、日程第五十一県政一般に関する質問をあわせ行います。

 質疑及び質問の通告がありますので、通告順により発言を許可いたします。十八番野村研三君。



◆18番(野村研三君) 初めに、去る七月九日急逝されました児玉勉議員に対し心から哀悼の意を表するとともに、本定例会冒頭において橋本喜久夫議員のなされた、友情と哀悼の思いを込めた追悼の言葉に対し深甚なる謝意を表するものでございます。改めて故児玉勉議員のみたまの安らかんことを祈りながら、自由民主党・民社クラブを代表して質問をいたします。

 細川八党派連立内閣の発足は、三十八年ぶりの、自民党以外の勢力による内閣として内外の注目を集めております。政党政治の妙味は、二つ以上の政党を互いに競わせて、その競争を通じて国民の利益を増進させるというところにあると言われておりますが、その点で、政権交代が久しく行われなかった我が国の状況は、政党政治の特徴を生かし切っていなかったと言えるかもしれません。政権交代は、下野する我々自民党にとって残念な出来事ではありますが、歴史的ないしは大局的立場からは、その積極的な意味合いをも評価すべきものと考えられます。これまで自由民主党政権が長く続いた間に、永田町を中心に政・官・財の数々の腐敗事件を引き起こし、特にここ数年は、スキャンダルによって国民の自民党ないしは政治全体に対する不信が高まりました。これは、永田町を中心に頻発した政治の不祥事と、これに対し抜本的な解決をなし得なかったことに対する国民の怒りのあらわれと見なければなりません。

 さらに、さきの総選挙の結果の最大の特徴は、自民党政権下での最大野党の立場で社会主義社会の実現を目指してきた日本社会党が、改選直前百三十四あった議席を七十議席まで半減させたことであります。この結果は、あたかも社会主義こそがヒューマニズム、民主主義、平和主義だと言わんばかりのソビエトを初めとする社会主義勢力の歴史的敗北と、自由と民主主義勢力の勝利という国際社会の動向と決して無関係ではないと思われます。自民党は、改選直前の二百二十二から追加公認を含めて二百二十七議席を有しており、さらに前回の選挙では、自民党の枠内で戦った新生党やさきがけを含めると、得票率においてその合計は優に五〇%を超えているのでございます。このことは、日本の国民は、その思想において全体主義、集団主義、国家主義または社会主義ではなく、あくまでも個人の自由と人格の尊厳を社会秩序の基本的条件とする自由と民主主義を基調とした選択をしており、その経済体制は、自由にして競争原理を基本とした自由主義経済を選んでいるのであり、自由と民主主義勢力のパイは明らかに大きくなったと見るべきと思われます。

 以上のような経過の中で、その勢力を半減させた日本社会党を最大与党として誕生した細川八党派連立内閣に対する知事の評価をお尋ねをいたします。

 次に、地方選挙におけるいわゆる選挙公営の拡大についてお尋ねをいたします。

 昨年十二月の公職選挙法の改正に伴い、国政選挙とともに地方選挙においても選挙公営の拡大が図られ、都道府県議会議員、都道府県知事、市議会議員及び市長の選挙においては、選挙運動用自動車の使用及び選挙運動用ポスターの作成についてそれぞれ公営化することができるとされているところでございます。しかしながら、新たな選挙公営の実施に当たっては、国政選挙の場合に準じて各地方自治体において条例措置が必要であるようにうかがっております。

 御承知のように、これらの公営については、既に国政選挙においては法律によって一律実施されているところであり、また、聞くところによれば、東京都を初めとする幾つかの府県においては、このたびの法改正を受けて既に条例設置を終えているとのことでございます。さらに県内の市レベルでも、さきの新聞報道によれば、山形市が二月議会において条例の提案をすべく準備を進めているとのことでございます。

 そこでお尋ねしたいのですが、県議会の選挙としては、さしあたり平成七年四月に行われる統一地方選挙が予定されているわけでありますが、それまでに県として条例措置を行う考えがあるかどうか、あるとすれば、条例の提案時期をいつと考えておられるのか。法律の改正がなされた以上、一日も早い条例制定が望ましいのではないかと考えられますが、これについての県の考え方を総務部長からお答え願いたいと思います。

 次に、農作物等の生育状況と異常気象災害対策についてお尋ねをいたします。

 ことしは春先から異常気象が続き、特に、七月以降の過去に例のない低温、日照不足により県内全域で水稲の出穂がおくれるなど、農作物全般に生育のおくれや収量、品質の低下などが見られ、特に、山間、中山間地域においては著しい減収が予想されるなど深刻な事態が懸念されているところでございます。統計情報事務所が発表した八月十五日現在の本県の水稲の作況指数は九四と、八月十五日現在としては戦後最低を示しております。農業経営をめぐる環境が厳しい中にあって、このたびの異常気象災害が追い打ちをかけるという深刻な農家の現状を思うとき、新たな希望とあすへの意欲を持って再び農業生産に従事できるような施策を明示していくことが緊要と考えるところでございます。

 我が自由民主党山形県連といたしましては、このたびの異常気象がもたらす農作物被害が地域経済全体に大きな影響を与えるおそれが強いことから、去る九月十六日に冷害対策本部を設置するとともに、去る二十日には、県内四ブロックに分かれつぶさに被害地域の調査を行い、予想を上回る厳しい事態を憂慮して、県に対して緊急事態に即応した施策を強く要望するなど、その対策に全力を挙げて当たっているところでございます。県当局におかれましても、八月九日、農作物等技術対策特別指導班をいち早く設置し被害の状況の把握と技術指導の徹底を図り、八月二十三日には、原田副知事を本部長とする農作物等異常気象対策本部を設置し技術対策の強化に努めるとともに、知事みずからも先頭に立って被害状況の視察を行うなど対策に当たっておられます。さらに、被害が厳しい事態に至っていることを踏まえ、去る九月十三日には異常気象対策本部を異常気象災害対策本部に切りかえ、諸対策の総合的な推進に当たることとなったところでございます。

 知事は、この九月定例会に、農作物等異常気象災害対策関係事業費として八億四千二百万円の補正予算を計上されました。これは、九月段階における被害対策費としては過去最大級のものであり、被害農家の経営の安定などに万全を期す覚悟のほどがうかがわれ、大いに評価するものでございます。さらに、本定例会招集と同時に、全党的な立場から、議会を挙げて異常気象災害対策特別委員会の設置を見ましたことは、まさに県と議会が一体となっての対応であり、県民の理解と協力が得られるものと確信をしております。

 そこで、まず知事にお伺いしたいのでございます。

 異常気象によって深刻な被害が広がる中、県内各地を視察された知事は、それでなくても条件不利地域と言われる山間部の青立ちや実りのない稲田に立たれたとき、どのような感慨をお持ちになったのか、その所感の一端をお伺いしたいのでございます。

 さらに、県において現時点で把握している農作物等の被害の実態はどのようなものと認識しているのか、その状況をお示しいただきたいと思うのであります。

 また、戦後最悪とも予想される被害に直面して、被害農家の生活再建が急がれるわけでありますが、被害農家の就労確保対策について、県は具体的にどのような対策を講じようとしているのか、農林水産部長にお尋ねをいたします。

 被害に打ちのめされ、農業の将来に不安を感じていようとも、今日の農家経済を取り巻く現状を思うとき、農家の方々には来年度も新たな意欲と希望を持って農業生産に従事していただかなければなりません。県は、来年度に向けた営農資金や当面の生活資金についてどういった措置を講じようとしているのか、また、こうした災害に当たって、農家経済の救済に重要な意味を持つ共済金の支払いについては、的確かつ迅速な損害評価と支払いを被害農家は強く望んでおります。そのために県はどのような措置を講じられるのか、さらに、被害の大きい太平洋岸の県では、自分の県だけで来年は播種用の種子を確保できないとも聞いておりますが、本県における種子確保の見通し並びに種子購入にも事欠く被害農家についての種子確保についてどのような支援を行おうとしているのか、あわせて農林水産部長にお伺いをいたします。

 このたびの災害は、農民及び農家経済はもとより、本県経済に及ぼす影響ははかり知れないものがあります。県当局の可及的速やかな対応を強く望むものでございます。

 次に、県内商工業をめぐる情勢について質問をいたします。

 平成三年以降始まったとされる今回の景気後退は、ことしの経済白書においても「戦後の景気後退の中でも比較的大型のものとなった」と記されておりますが、国が昨年四月来三次にわたって大型の経済対策を実施したにもかかわらず、その効果が民間設備投資や消費の拡大に結びついてこない現実や、この六月、経済企画庁が一たんは景気底入れ宣言を行った後においても国内景気には一向に明るい兆しが見られないことなど、このたびの不況については極めて厳しく認識しているところでございます。よって、国はこのたび緊急経済対策を決定し、中小企業対策として、金融支援を初めとする中小企業の経営安定対策、中小企業のリストラ支援、雇用対策等の措置を打ち出したところでありますが、それによってどれほどの景気の底上げをできるのか、なかなか難しい局面にあるものと私は理解をしているところであります。

 さて、本県におきましては、生産面では昨年の鉱工業生産指数が前年を下回り、ことしに入ってもなお一進一退を続けており、個人消費の面では、大型小売店販売額が連続して前年同月を下回っているなど、全国同様極めて厳しい状況にあります。こうした統計数字を見るまでもなく、私たちが地元の商店街や工場で繰り返し聞くことは「売れない」「仕事がない」という声であることからも、今回の不況の厳しさはひしひしとこの肌身に感ずるものでございます。加えて、最近の急激な円高の進行であります。円の対ドル相場は、ことし一月の百二十五円台から一本調子で上昇を続け、一時は百円割れさえも現実の問題として論議されたほどでありました。現在は百五円程度で推移しているものの、このことが県内製造業、特に輸出関連業種に与える影響は極めて深刻であります。生産の海外シフトや外注の内製化、コストの大幅な切り下げなど、親会社におけるリストラは下請企業を直撃しております。本県の場合は、製造業のほとんどが下請企業であることから、直接・間接に受ける影響は極めて大きいものがあります。

 知事は、こうした県内商工業の状況をどのように認識しておられるのか、円高の影響も含めお伺いいたします。

 さらに、ことしの異常気象による消費の冷え込みが追い打ちをかけております。農家の方々は、とても買い物に行く気分ではないとの話でございます。売れ残った季節商品が在庫を積み上げ、在庫調整を足踏みさせております。従来、国や県の景気対策は、どちらかと言えば製造業者を中心とした金融対策や公共事業などを柱としておりました。しかしながら、冷夏による影響を直接こうむるのは、卸小売業や観光産業などの第三次産業であります。先ほど申し上げましたような本県産業の厳しい状況に加えて、このような観点を踏まえますと、金融対策はもとより、下請対策などを含めた総合的かつきめの細かい対策を緊急に実施する必要があると考えるものであります。

 以上申し上げました現状を踏まえ、本県中小企業の景気対策をどのように実施されるのか、知事にお伺いをいたします。

 一方、不況の長期化により雇用情勢にも不安が広がっております。全国的には、有効求人倍率が一倍を下回る状況が続き、巷間、管理職などホワイトカラーの人員整理が話題になるなど、かつてない厳しい状況にあります。本県の場合も、いまだ一倍をキープしておりますが、有効求人倍率は低下傾向にあるなど予断を許さない状況に至っております。また、失業の顕在化を防止する手だてである雇用調整助成金の受給者も増加していると聞いております。さらに、来春の新規学卒者の求人状況も極めて厳しいと聞いております。これら県内の雇用情勢がどのようになっているのか、商工労働開発部長にお伺いをいたします。

 次に、山形新幹線の以北延伸の問題についてお尋ねいたします。

 山形新幹線は、昨年七月の開業以来この一年間における利用者数は三百二十万人を超え、平均乗車率も八〇%を上回るという非常に好調な滑り出しとなりました。山形−東京間のJR利用客は、開業前に比べると五割以上もふえており、本県と首都圏との交流が活発化してきております。開業一周年を迎えて、沿線の各地域ではさまざまなイベントが実施され、また、県内の新聞、テレビは山形新幹線の開業による影響について特集を組み、連日のように報道がなされたところであります。新幹線と在来線の直通運転を行う全国初のプロジェクトである山形新幹線は、まさに期待どおりの効果を発揮し、全国的にも高い評価を得ているところでございます。我が山形県のイメージ向上にも大きく貢献しているものであります。

 さて、山形新幹線の開業によって、山形以北の地域においてもアクセスなどの改善がなされ、以前と比べれば確実に便利になったと言われてはおります。しかし、これまでの山形以南地域における新幹線開業を契機とした目をみはるばかりの変容ぶりを以北の人々はどのような気持ちで受けとめていたのでしょうか。単にうらやましいということだけではなく、山形市を境にして南と北ではさまざまな格差が生ずることになると危機感を覚えた方が多かったと考える次第でございます。開業に先立ち、昨年四月には、本県の最上・北村山地域と秋田県の県南地域の市町村などが中心となり山形新幹線延伸早期実現期成同盟会が設立されました。また、ことし六月から七月にかけて、同盟会が中心となって山形以北延伸の早期実現を求める署名運動を実施するとともに、八月には新庄市に一千名を超える住民を結集して総決起大会が開催されたところでございます。これは、沿線住民の山形新幹線延伸に対する熱望のあらわれであり、早期実現への大きな期待を示しているものと考える次第であります。

 以北延伸の事業具体化に当たっては、常に採算性の問題が指摘されるわけでありますが、採算性の追求のみでは到底実現は望めないのであります。県は、以北延伸問題については、関係市町村と検討会を設け、実現を図る場合の課題の整理等の作業を続けてこられたことは十分承知しておりますが、いかにも慎重過ぎるともとられかねない態度であったと考えているところでございます。このような中で、県においては、本年度上期から山形以北延伸を県重要事業に掲げて実現に向けた強力な運動を展開することになったことは、まさに時宜を得たものであり、現在工事が進行中の仮称・田沢湖新幹線の開業後直ちに山形新幹線以北延伸の実現という一つの目標からも大きな前進であったと言われます。

 以北延伸の実現に当たっては、山形までの開業とは違い、採算性の問題のみならず、新たに事業費に対する地元負担などの解決しなければならない多くの課題があることも存じております。しかしながら、山形新幹線の以北延伸は、県土の均衡ある発展を期する上で重要な課題であり、また、沿線住民の悲願であります。県民の総意を挙げて実現に向けた取り組みを推進すべきであると考えるのでございます。

 県においては、今次九月定例会に山形新幹線新庄延伸推進事業費として六百万円の補正予算を計上され、また、この十二月には概算事業費などの調査中間報告が出ると聞いておりますが、この以北延伸について県としてどのように認識し、今後どのような取り組みを進めていく考えなのか、知事にお伺いをいたします。

 次に、財政問題についてお伺いいたします。

 去る七月に発表になりました国の平成四年度決算におきましては、御承知のとおり、税収不足は三兆一千八百九十二億円となり、税外収入あるいは国債費など歳出の不用額で補っても一兆五千四百八十三億円の歳入欠陥が生じております。歳入欠陥が生じたのは、実に十一年ぶりのことでございます。当初の税収見積もりから見ますと、何と八兆六百二十二億円も下回る大幅な落ち込みとなっております。また、県内の平成四年度の国税収納状況を見ましても、不況による製造業の落ち込みによる法人税四・九%の減少を初め、預金利子の低下による利子所得の減少、バブル崩壊に伴う不動産取引の低迷による譲渡所得の減少もあり、総額で七十四億七千万円、二・九%の減少となっております。県内の国税収納額が前年度対比でマイナスになったのは、昭和五十四年度以降初めてであるとうかがっております。いかに昨年度の不況が大きいものであったか、改めて認識させられるところでございます。

 さて、今年度に入りまして四月早々、昨年度の経済対策を大幅に上回る十三兆二千億円規模の総合経済対策が打ち出され、着実に実行はされたところでございます。しかしながら、先ほど申し上げましたように、一時好転の兆しが見え始めたものの、急激な円高、冷夏による消費の冷え込みなど景気回復のおくれが確実な状況となってきており、今年度におきましても、国税収入が補正後見積もりを五兆円、あるいは一部民間調査機関では七兆円下回るのではないかと予想しているところであります。また、すべての民間調査機関において、今年度の実質経済成長率を、それぞれ幅はあるものの下方修正している状況にあります。本県におきましても、厳しい経済環境を踏まえ、当初予算において県税収入を対前年比五十億円、五%減の九百六十億円を計上しているわけでありますが、法人関係税が県税収入の約三割から四割を占めており、現在の景気の影響は少なからざるものがあると思料されるところでございます。

 そこで、現在の県税の調定状況並びに今後の税収見通しについて総務部長にお伺いしたいと思います。

 次に、近年のふるさと創生一億円事業を契機として、自ら考え自ら行う地方単独事業の伸びは、目をみはるものがございました。補助事業の伸び悩みと相まり、今や公共投資基本計画の中で中心的な役割を果たしてきております。地方財政計画においても、地方単独事業は四年度一〇%、五年度十二%の伸びを確保してきており、決算上はこれを上回る勢いでございます。また、昨年度及び今年度の総合経済対策においても大きな役割を担ってきたところであります。本県におきましても、昨年九月には、単独事業費百十八億円を含め投資的経費として三百二十億円を追加補正し、今年度もいち早く総合経済対策に呼応し、六月に三百九億円、今回もまた六十二億円を追加補正し、合わせますと、単独事業費百二十六億円を含む三百七十一億円の投資的経費の追加となっております。

 現下のような経済状況にあっては、財政が景気に大きな効果を与えることは、これまでの経験から言っても承知のとおりでございます。しかしながら、この財源を考えた場合は、税収など一般財源が伸びない、あるいは不足する状況下で財政出動するためには、県債に依存せざるを得ない状況にあります。緊急やむを得ないものとして是認されるべきものと考えるところではありますが、将来の負担を常に念頭に置きながら、慎重かつ適切に活用すべきものと考えるものであります。平成四年度末の地方財政全体の借金も八十四兆円を超えていると聞いております。本県の県債残高も、同じく平成四年度年度末で五千億円弱とうかがっているところであります。本県におきましては、このような経済状況に対応するためにも、また、まだまだ十分とは言えない社会資本の充実、都市基盤の整備にもますます財政の果たす役割は大きいものがあると考えるのであります。限られた財源を有効に生かすためにも、県債を上手に活用することが肝要であると考えているところでございます。

 県債の活用について、その考え方と今後の財政運営について総務部長にお伺いをいたします。

 次に、高齢者対策についてお伺いいたします。

 我が国の平均寿命は、国民生活と公衆衛生水準の向上、医療技術の進歩などにより大幅な伸長を遂げ、今や人生八十年という世界でも最高の水準に達しております。昭和二十二年当時の平均寿命は、男子五十・一歳、女子五十四・〇歳ということを考えますと、戦後四十有余年の間に実に二十年以上も寿命が延びたわけであり、まさに隔世の感さえ覚えるのでございます。人生八十年時代の到来は、すなわち高齢期が長くなったことにほかならないわけであり、県民の多くは、このように長くなった高齢期を生きがいを持って楽しく過ごすために、これまでとは違った新しい生き方をそれぞれの立場で模索しているのではないかと思うのであります。健康を維持しながら積極的に社会参加しようとする元気な積極型、高齢期の時間を若い時代にはできなかった学習や趣味などに活用し生きがいを見出していこうとする悠々自適型、他方、身体的な不調のため他人の援護を必要とする要援護型などさまざまな高齢者像が浮かび上がってくるのでありますが、特に最近は、みずからの高齢期をより前向きに考え、みずからの生活を自立したより豊かなものとするとともに、これまでに培った経験や知識、技能などを発揮しながら積極的に社会にかかわり合いを持っていこうとする高齢者の方々がふえてきているのではないかと感ずるのでございます。

 また、福祉サービスについても、一方的にサービスを受けるということではなく、各種の情報をもとに、みずからの意思で自分に合ったサービスを選択していこうとする意欲が強くなってきているように思うわけでございます。高齢者の方々の身体の状態はさまざまであり、また、家族構成や住まいなどの環境もそれぞれ異なっているわけでありますが、高齢者本人に意欲があり、かつ生活環境等の基盤が整備されるならば、人生八十年の可能性は大きく広がっていくのではないかと考えるのであります。

 このように、高齢者の自立を目指すという積極的な視点に立って今後の高齢化対策のあり方を考えてみますと、高齢者保健福祉推進十か年戦略・ゴールドプランなどに基づいて進められているホームヘルパーの派遣事業の福祉サービスの拡充などソフト面の充実はもちろんのことでありますが、高齢者の生活の基盤とも言うべき住宅環境の改善や、公共建築物、道路などにおける障害の除去を図るなど、高齢者に配慮したまちづくりなど高齢者の各種生活環境面の整備を積極的に推進していくことが極めて重要な課題ではないかと考えるのであります。

 県では、高齢者向け住宅リフォーム推進事業や福祉のまちづくり整備指針の策定などにも取り組んでいると聞いておりますが、高齢者の方々がおのおのの地域社会の中で明るく元気に過ごすことのできる環境づくりについて、今後県はどう取り組んでいこうとされているのか、その考え方を知事にお伺いしたいと思います。

 次に、地方分権についてお尋ねいたします。

 近年、東京一極集中が進み、中央と地方の格差が一層拡大してきておりますが、これを是正し、国土の均衡ある発展を図り、国民一人一人が豊かさを実感できるような生活大国の実現を目指していくためには、地域の個性を生かした創造的な地域づくりを行い、地域の活性化を図ることが強く望まれております。そのためには、地方分権を進め、地方が自立できる枠組みづくりが不可欠の条件でありますが、この地方分権の推進に関しては、現在、各方面においてさまざまな議論がなされていることは御承知のとおりであります。

 国におきましては、首相の諮問機関である地方制度調査会から、これまで、住民に身近な行政はできる限り住民に身近な地方公共団体において自主的に処理できるよう権限の移譲を進める必要がある、また、行政事務の再配分に当たっては、基礎的自治体である市町村への移譲を配慮すべきであるなどの答申が出されているところでありますが、さらにことし四月には、第二十三次地方制度調査会が、人口三十万人以上の都市に政令指定都市に近い権限を与える「中核市」制度、都道府県や市町村が多様化する広域行政需要に対応するとともに、国からの権限移譲の受け入れ態勢を整備するための「広域連合」制度の創設を求める答申を行っており、現在、国において制度化の検討が行われていると仄聞しているところでございます。

 一方、臨時行政改革推進審議会、俗に第三次行革審におきましては、平成四年六月に地方分権特例制度いわゆるパイロット自治体の導入について答申がなされております。これは、地方分権の要請にこたえ、国の意識の変革を図るとともに、自立への意欲と自主的な地域づくりに取り組む行財政能力などを備えた自治体が先導的・特例的に地域づくりへ自主的に取り組む基盤を整えることを目的としており、権限移譲とはやや異なりはしますが、対象自治体には、許認可などの迅速・簡素化を図る特例などが認められるものであり、地方分権に向けての突破口として大いに期待されるものでございます。実際問題として、これまで地方分権はなかなか進まなかった感があるわけでありますが、ことし六月に、国会において地方分権の推進に関する決議が行われ、また、知事出身者が首相の新政権が誕生したこともあり、多くの国民が、地方分権が具体的に推進するものと強い期待感を持って、今後の国、政府の動向を注視しているものと思われます。

 ちなみに、ある通信社が、細川政権に対する期待について全国の知事にアンケートを行った結果によりますと、期待する政策として、三十九の知事が地方分権と回答しトップであったとのことであります。もちろん、高橋知事もその一人でございます。まさに、この地方分権の推進は地方にとって大きな、重要な課題であります。

 県議会においても、去る六月定例会において「地方分権の推進について」の意見書を採択したところでありますが、県としても、その推進に向け具体的かつ積極的に取り組むべき時期と考えますが、知事の地方分権についての基本的な考え方をお尋ねをいたします。

 また、パイロット自治体制度については、昨年十二月の閣議決定に基づき今年度から実施されることとなり、今年度は全国で十五団体から申請があったと聞いております。本県からは、鶴岡市と天童市の二市から申請がなされておりますが、今回申請を行った鶴岡市、天童市では、現行の各種制度を改めて見直しながら、さまざまな議論が行われたことと聞いております。地方分権の推進のためには、その受け皿となる地方自治体が地方分権をみずからのものととらえ、認識を深めることが必要であると考えられます。そのため、他の市町村においても、パイロット自治体制度の検討も含め、地方分権の議論を深めていくことは、本県における地方分権の機運を一層高めていく上で大変意義深いことと思うのでありますが、今後、市町村に対してどのような指導を行っていく考えなのか、総務部長にお伺いをいたします。

 最後に、地方分権に関連し、高橋知事が県政運営の基本姿勢として進めておられる「市町村を軸とした県政」について改めてお伺いしたいと思います。

 その基本的な考え方については、さきの六月定例会において、議員からの質問に答える形で知事を初め関係部長よりお聞きしているところでございます。具体的な事業はまだスタートしたばかりとは思いますが、組織的には、この四月より地域計画室が設けられ、また、支庁・地方事務所には企画調整専門員が配置されましたが、半年ほど経過しているところであり、県と市町村の連携強化、市町村の支援という所期の目的からして、その活動状況はいかがなものでありましょうか。

 特に、企画調整専門員については、県と市町村との橋渡し役として大変重要なポジションでありますが、新しいポストでもあり、大変困難な面はあるかと思われます。私は、企画調整専門員の役割は、地域にあって地域と密接な関係を持ち、その実情に精通していることを基本として、広域的な地域の課題把握やビジョン・計画づくりの参画・支援がその業務として最も重要ではないかと思うのであります。県としての考え方を企画調整部長よりお聞かせいただきたいと思います。

 以上が私の代表質問でありますが、知事を初め執行部の誠意ある答弁を期待し、終わります。



○議長(土田啓君) 高橋知事。



◎知事(高橋和雄君) 最初に、このたび誕生しました細川連立内閣に対する知事の評価はどうかというふうなお尋ねでございますが、内閣が発足してから五十日余りというふうな段階でございます。それに総理のたびたびの発言の中にも、これからが正念場であるというふうに言われておりますし、また、かねて総理は政治の基本的姿勢というふうな見方でもありましょう生活者に視点を置くというふうなことを言うておられますが、そういった立場につきましては、国民とともに大きな期待を持って見守っているところでございます。評価というふうなことにつきましてはまだ時期が尚早であろうというふうなことで、十分に期待として見守っていきたいと、こう思っているところでございます。

 特に、地方分権の推進あるいは地域文化の振興というふうなことを取り上げられ、また、当面する景気対策というふうなことでの期待も非常に大きいものがあります。また、これと並行いたしまして政治改革というふうなことを細川内閣の重要な政治課題というふうに私は思っておりますが、この政治改革が巷間言われますような政治の浄化というふうなことで、大きな実りがあるように期待しているところでございます。

 次に、農作物の異常気象災害対策についてでございますが、初めに被害の状況と県内の一定の地域を私も現地視察いたしましたが、それに対する所感はどうであったかというお尋ねでございますが、特に、平野部と中山間部というふうなものを分けて考えますと、ことしの冷夏の特徴といたしまして中山間部におけるところの冷害は、農作物の被害といたしましては、非常に甚大なものがあろうかと、こういうふうに認めております。一年がかりで農作業を営み、いよいよ収穫の時を迎えて、その収穫が全く実らないというふうなことは、まことに農家にとりましても痛ましい限りであると、こう思っております。

 私が視察いたしましたところでは、特に不良の地域というふうなところを見て回りましたけれども、そういったことをまず初めに実感したところでございます。さきに、八月十五日の作況指数が発表されましたけれども、その八月十五日以降の気象状況も考えてみますと、依然として冷夏と低温と、それから日照不足というふうなことが続きました。何日かは晴天が続きましたけれども、回復するまでには至らないというふうな状況が続いたかと、こう思います。よって、実りの段階になりましても、先ほど申し上げましたように、さきに発表された九四という作況指数を現実の問題として大幅に割るのではないかというふうな懸念を持っているところでございます。間もなく九月十五日付での調査の作況の結果が得られますけれども、その結果については、非常に心配しているところでございます。

 それらにつきまして、実は災害の対策というふうなことで、過般、副知事を本部長といたしまして異常気象災害対策本部を設置いたしました。行政といたしまして、できる限りの農家支援とそれから災害対策というふうなことで、また、来年度の作付というふうなことをもにらみながら対策を立てているところでございます。特に、各種の共済事業やあるいは農作物の価格安定組織制度がございますから、こういった点について遺漏のないよう、万全を期するようにしてまいりたいと、こう思っているところでございます。

 これまで、農業技術の指導といたしまして、水管埋やらあるいは防除対策やらというふうなことをも重ねてきましたが、災害被害についてある程度効果があったものと、こう思いますけれども、先ほど申し上げたような被害の実態から、災害は相当大きなものとこう思いまして、ただいま申し上げたような対応策といたしまして共済やら救済策やらあるいは来年度の対策、それに農家の生活支援というふうなことをもきめ細かくやってまいりたいと、こう思っているところでございます。

 次に、商工業の現状とその不況対策についてのお尋ねでございますが、現在の不況は世界的なあるいは国内的な不況と、それから円高の不況と、それに冷夏というところの三重の要因による不況が非常に深刻さを増しているというふうに考えております。それぞれの対策が必要かとこう存じますが、まず製造業等につきまして見ますと、議員御指摘のとおり、国内では空洞化あるいはリストラというふうなことで、非常に中小企業を抱える本県の製造業といたしましては、自動車・機械産業部門において非常に深刻な事態というふうに把握しております。また、小売業等につきまして特に冷夏の影響も大きく非常に売上等、百貨店あるいはスーパーなどの売り上げも減少し、あるいは消費者サイドでも消費マインドが冷めているというふうな現実がございますので、相当不況は深刻なものと受け取っております。これらのことを勘案いたしまして、県といたしましては、一つには金融対策とそれにまた下請けの受注の開拓は根強くやっていく必要があるだろうと、こう思います。組織と運動を強力に推し進めてまいりたいと、こう思っているところでございます。

 三番目には、就労の確保というふうなことがつきまとってまいりますが、これらにつきましては、議員も御指摘のように、雇用調整助成金等をも活用いたしまして雇用を図っていきたいと、こう思っているところでございます。さらに、経営相談というふうなことでの従来の相談業務をさらに充実していきたいと、こう思っているところでございます。総じて、金融対策といたしましては、ある程度の対応ができようかと思いますが、経済対策といたしましては、全体の不況下の中において行政と企業者の一体となった努力というふうなことで乗り切ってまいりたいと、こういうふうに思っておるところでございます。

 第四番目には、山形新幹線の北への延伸と、それから今後の具体的な取り組みについてどうかというふうなお尋ねでございますが、県の来年度の重要事業というふうなことでも議会の賛成も得まして、強力に推し進めてまいりたいと、こう思っているところでございます。特に、新庄を中心とする最上地域は、ややもすると本県が内陸と庄内に二分されがちであるというふうな地勢やらいろいろな風土やらというふうなことを考えますと、庄内・最上地域はそのかなめというふうなことで非常に重要な地位にあると、位置にあるというふうに私はかねがね考えているところでございます。ぜひこの地域を活性化を図りまして、山形県の一体化、そしてまた県の力が十二分に発揮できるような体制づくりをやっていきたいと、こう思っております。そのためにも、山形新幹線の新庄までの延伸は極めて重要な課題というふうに認識しております。この事業を実行していくためにも、国やらあるいはJR当局と、それから県あるいは地元との連携が極めて重要かと、こう思っております。

 御指摘のように、JRは採算性というふうなことを非常に重要視しておりますから、これらの採算性をも見通しまして、新庄やら最上地域の大規模開発活性化というふうなこともテーマとして取り上げていく必要があるだろうと、こう思っております。幸い、最上広域市町村圏におきましては、エコポリス計画というふうなことで、目下計画検討中というふうなことで、いろいろの面から計画を今練りつつありますので、こういったことにつきまして、県といたしましても十分に承知して支援してまいりたいと、こう思っているところでございます。中には、県の事業であれあるいは地域の事業というふうなものがありますけれども、ぜひ新庄・最上地域の活性化を図ってまいりたいと、こう思っているところでございます。これが、山形新幹線の新庄までの延伸について極めて大きな要因になるだろうと、こう思っているところでございます。また、具体的な手法といたしましては、いろいろの県の調査、あるいは地元の財政力等を勘案しまして、国あるいはJR当局との折衝を深めてまいりたいと、こう思っております。この議会にも若干の補正をお願いしてあるところでございますが、よろしく御支援賜りたいと、こう思います。

 次に、高齢者対策の生活環境づくりというふうなことのお尋ねでございますが、議員御指摘のとおりでございましてまことに御卓見であると、こういうふうに拝聴いたしたところでございます。私といたしましても、社会福祉施設を初めといたしまして公の施設あるいは道路公共建築物等につきましては、高齢者あるいは身体障害者にも十分に苦労なく利用できるような環境づくりを進めてまいりたいと、こう思っているところでございます。まあ、極力この整備に努めますので、多少の、相当の時間はかかろうかとこう思いますが、議員の御指摘のことを念頭に最大限の努力をしてまいりたいと、こう思っております。

 また高齢者自身の課題というふうなことも考えられます。特に、生きがい論やらあるいは生涯教育と、それにまた高齢者自身が会得している知識やら技術を生かしてのボランティア活動というふうなことが、高齢者の今後の生活につきましては非常に大きな意味を持つものとこう思いますので、生涯教育やらあるいはボランティア活動等について促進してまいりたいと、こう思います。総じて豊かな長寿社会の建設に邁進してまいりたいと、こう思っております。

 高齢者のゴールドプラン等につきましても、既に作成されているわけでございますから、これらについて着実に一歩一歩実現してまいりたいと、こう思っております。

 最後に、地方分権についてのお尋ねでございますが、地方分権は地域の活力を引き出し、みずからの責任で地域構成を実現できるというふうなことで極めて重要な制度であると、こういうふうに思っているところでございます。特に、権限の問題やらまた財政力の問題というふうなことで、国におきましてもあるいは県議会あるいは各団体におきまして、地方分権のあり方についてこれまで議論が進められてきておりますが、基本的に地方の持つ力を、固有の力を、あるいは固有の文化を形成していくために重要な制度というふうな認識に立って、これも議会と行政が一体となって進めていくべき問題だろうと、こう思っておるところでございます。行政におきましても地方分権、県におきましても地方分権の実現に向けて全力を出してまいりますので、議会におきましてもよろしく御指導賜りたいと、こう思っておるところでございます。

 以上、野村議員の質問に対してお答えいたしましたが、詳細につきまして、災害等の詳細につきまして各部長の方から、農林水産部長の方から御答弁申し上げます。



○議長(土田啓君) 清水総務部長。



◎総務部長(清水治君) まず、選挙公営の拡大の問題につきましてですが、公職選挙法では、金のかからない選挙を実現するとともに、候補者間の選挙運動の機会均等、これを図る手段といたしまして選挙公営制度が盛り込まれているところでございます。そして、逐次その拡大が図られてきております。議員御指摘のとおり、昨年十二月の公職選挙法の一部改正によりまして、県知事及び県議会議員の選挙におきましても、条例の定めるところによりまして選挙運動用自動車の使用並びに選挙運動用ポスターの作成につきまして、公費負担とすることができることとされたところでございます。

 お尋ねの条例制定につきましては、公職選挙法の今回の改正の趣旨を踏まえまして、他県の状況などをも総合的に勘案しながら、今後できるだけ早い時期に条例を提案できるよう努めてまいる所存でございます。

 次に、県税の調定状況あるいは今後の税収見通しにつきましてですが、平成五年度の県税収入の当初予算額につきましては、経済動向あるいは平成四年度の県税収入の状況、あるいは平成五年度の税制改正これらなどをしんしゃくいたしまして、前年度当初予算額に比較いたしまして五%減、五十億減に当たります九百六十億円これを計上いたしております。これに対しまして、現年度分の八月末現在の県税の調定状況を見ますと、前年同期に比べまして二%減、十四億減に当たります六百八十一億五千万円という状況になっております。

 これを税目別に見ますと、法人二税、特に法人事業税が法人業績の低迷によりまして前年同期に比べまして十二・六%の減となっております。また、自動車取得税、不動産取得税につきましては、消費の低迷状況の中で、それぞれ九・二%の減、九・六%の減という状況になっております。さらに、県民税利子割につきましては、同じく三・四%の減という状況でございます。一方、個人県民税、あるいは軽油引取税につきましては、それぞれ前年同期に比べまして二・九%の増、五・一%の増という状況でございます。

 今後の税収見通しについてでございますが、総じて見ますと県税の調定状況はおおむね当初予算計上額に沿ってこれまでのところ推移しているものと考えておりますが、なお、県税を取り巻く環境につきましては、非常に厳しいものがあると認識しております。今後とも、国内・県内の景気動向、あるいはその他諸情勢について注意深く見守りながら、所要の措置を講じ、税収の確保に努めてまいりたいと考えております。

 次に、県債活用の考え方と今後の財政運営につきましてですが、二十一世紀に向けた豊かな県土を築いていくと、このために長期的な展望に立って社会資本の整備を一層推進してまいりますことは、本県財政運営の一つの重要な課題であると、こう考えております。このような認識に加えまして、現下の経済情勢にかんがみ、国の経済対策等に呼応することから財政の持つ景気調整機能を活用し、投資的経費を積極的に計上してきているというところでございます。その財源につきましては、将来の県債償還費への交付税措置など国の地方財政措置を考慮いたしながら、県債を積極的に活用しているところでございます。

 県債の活用につきましては、世代間における負担の公平を確保していくという見地から、有効な財源と認識しているところでございますが、他方、公債費として将来の財政運営に大きな影響をもたらすものでございます。公債費あるいは県債現在高が増加してきている昨今の情勢におきましては、財政運営の健全性を維持する中で、県債管理基金等を通じた償還財源の確保等にも配慮するとともに、地方交付税で措置される有利な地方債制度の導入・活用、これをより一層推進いたしまして、後年度の財政運営に支障を来すことのないよう努めていく考えでございます。

 最後に、パイロット自治体制度に関する市町村の指導につきましてでございますが、地方分権特例制度いわゆるパイロット自治体制度に関してですが、地方分権の推進のためには、議員御指摘のとおり、国のみならず地方分権の受け手となる地方自治体自身も地方分権をみずからのものとしてとらえまして、地方分権に対する認識を深めていくことが極めて重要であると、こう考えております。このような観点から、パイロット自治体制度につきましては、地方分権の突破口として期待されているとそれだけではなく、さらに市町村における地方分権への認識や取り組みを深めていく上で意義のある制度だと認識しております。このような認識に立ちまして、これまで市町村に対して積極的に情報提供などを行うとともに、パイロット自治体制度について申請の意向のあった市町村に対しましては、必要な支援、助言を行ってきたところでございます。

 県といたしましては、今後ともパイロット自治体制度につきまして関心を有する市町村に対しまして必要な支援、助言を行っていくとともに、いろいろな機会をとらえまして地方分権に関する情報提供を行うほか、さらに積極的に市町村と意見交換を行う、こういったことを通じまして市町村における地方分権に関する認識がより一層深まるよう意を用いてまいりたいと、そう考えておる所存でございます。



○議長(土田啓君) 佐野企画調整部長。



◎企画調整部長(佐野忠史君) お答えをいたします。

 市町村を軸とした県政の推進組織の活動状況についてでございますが、まず、地域計画室の活動状況につきましては、例えば市町村との連携体制の強化を図るためふるさと創造四四企画会議を設けまして、市町村とともに地域づくりセミナーの実施や企画担当者との研修交流、市町村の抱える課題に対する庁内各部局の職員チームの派遣、あるいは市町村の相談に対して専門家を派遣するアドバイザー制度等、さまざまな形で市町村支援施策に取り組んでいるところでございます。

 また、企画調整専門員につきましては、議員御指摘のとおり、それぞれの地域にあって県と市町村とのパイプ役として重要な役割を担っているところでありまして、山形県新総合発展計画の策定が進む中にあって、市町村や広域行政機構等との緊密な連携を図りながら地域課題の整理や特色のある地域づくりへの支援を行っているところでございます。

 今後、市町村の地域づくりにおきましても、従来にも増して市町村の個性、独自性、アイディアなど企画部門の充実が求められるものと考えております。県といたしましてはこのような市町村の要請に的確かつ柔軟に対応しながら、今後とも市町村支援施策の充実強化を図ってまいる所存でございます。

 以上でございます。



○議長(土田啓君) 山口商工労働開発部長。



◎商工労働開発部長(山口睦美君) 県内の雇用情勢についてのお尋ねでございますが、本県の七月の雇用情勢を見てみますと、新規学卒あるいはパートを除きました常用の求人数でございますが、これは前年同月比で三・三%ほどの減少になっておりまして、これはほぼ全産業に通じまして停滞しているとこう言えるんじゃないかと思います。反面、新規の求職者数でございますが、これは最近の雇用調整の影響かと思いますが、五・三%の増というふうな状況になっております。このような状況を反映しまして有効求人倍率でございますが、現在一・〇五倍、全国の季節調整値でございますが、〇・七二と非常に厳しい状況になっておりますが、これから見ますといいわけですが、昨年四月以降緩やかに低下してきておりますので、年末に向けて大変厳しい状況が予想されるというふうに考えております。

 一方、八月末現在の平成六年三月の高等学校卒業予定者に対する県内求人数の動向でございますが、やはり景気の先行き不透明感というものを反映いたしまして、電気機械器具製造業あるいは繊維製品製造業を中心に前年同月比で二八・六%の減少、こんなふうになっております。その結果、県内の求人倍率でございますが、前年同期が二・九六倍だったわけですが、現在、ことしは〇・五ポイント低下いたしまして、現在二・四六倍というふうになっております。

 先日、企業を幾つか訪問してみたんですが、大変地場産業から、これまでの県内の高等学校とのおつき合いもあるんで大変厳しいけれども頑張って採用していきたいと、こういうふうなことを聞きまして、大変意を強くしているところでございます。これからも企業訪問などをしながら頑張っていきたいと、こう思っております。

 それから景気変動に伴う企業の休業や労働者の出向等を予定している企業に対しましては、失業防止の観点から雇用調整助成金制度を積極的に活用していただきまして、雇用調整をしないようにお願いしているところでございます。本年四月から八月までに延べ百八事業所、一億七百万円の支給決定を見ております。ちなみに昨年の八月は、一事業所で百万七千円ということですので、非常に昨年度と比較しまして大幅なこの制度の活用をなされておりまして、県内の企業が雇用調整をせずに頑張っているというふうに言えるのではないかと思います。

 県といたしましても、今後とも新規学卒予定者とか、それから特に厳しい中高年齢者を対象とした求人の確保につきまして、各職業安定所を通じまして積極的な求人開拓を実施するとともに、さらには先ほど申し上げました雇用調整助成金制度の説明会を開催しまして、この制度の有効活用を一層推進させまして失業の防止に努めてまいりたいと、こんなふうに考えております。

 以上でございます。



○議長(土田啓君) 工藤農林水産部長。



◎農林水産部長(工藤正幸君) 本年の異常気象による被害農業者の就労確保対策についてでございますが、本年の異常気象の災害によりまして農家の所得の減少が見込まれておりまして、被害農業者の所得確保の観点から雇用の場の創出をすることが極めて重要であると考えております。このため、新たに河川・道路の維持修繕事業、農業用水路の整備補修や復田事業を内容といたします県単独土地改良事業、県有林の枝打ち作業、園芸作物施設整備事業などを実施することによりまして、農家の就労機会を確保してまいりたいと考えておるところであります。さらに、県営公共事業について、被害農業者の優先的な雇用を図るとともに、市町村及び関係団体に対しましても、被害農業者の雇用促進について要請することといたしております。

 次に、被害農業者に対する資金対応についてでございますが、被害農業者の営農資金や生活資金につきましては天災融資法に基づく経営資金、県単独の農林漁業天災対策資金、自作農維持資金の制度資金がございますが、さらにこのたび被害農業者に対しまして共済金が支払われるまでのつなぎ資金といたしまして、無利子の異常気象被害農家経済安定緊急対策資金を設けたところであります。天災融資法の発動等につきましては、激甚災害の指定もあわせまして、去る九月十七日に国に対して強く要望してまいったところでありますが、県単独農林漁業天災対策資金につきましても早期に発動できるよう、現在、鋭意手続を進めているところであります。

 また、制度資金につきましては、既貸付金の償還条件の緩和のための措置を講ずるとともに、プロパー資金についても農協系統及び市中金融機関に対しまして、被害農業者への円滑な融資及び償還条件の緩和について要請を行ったところでございます。

 次に、農業共済金の支払いについてでありますが、被害農家にとりましては、農業共済金は農業経営の安定を図る上で極めて重要なものであると認識いたしております。そのため、農業共済組合連合会及び各農業共済組合等に対しましては、常に適正な共済制度の運用について指導をいたしておるところであります。特に、今般の異常気象災害に当たりましては、被害申告漏れのないよう周知の徹底を図ること、損害評価に当たっては適切な損害評価を行うこと、共済金の早期支払いに努めることなどを強く指導しているところであります。また、各農業共済組合等における迅速、適切な損害評価と共済金の早期支払いのため損害評価業務の掛かり増し経費について助成を行うことといたしておるところでございます。

 次に、来年の水稲の種子確保対策についてでございますが、来年の作付用種子につきましては、県内十一の指定採種圃場で約三千三百トンの生産計画をしておりますが、品種によりましては作柄の低下によりまして正種子のみでは計画数量の確保が難しい状況にあります。新品種のはえぬき・どまんなかにつきましては、銘柄確立の観点から、作付計画面積を確保できない場合でありましても、正種子のみで作付を推進してまいりたいと考えております。その他の正種子で足りない分につきましては、系統が明らかで栽培管理の行き届きました一般圃場のもみを準種子として活用してまいりますとともに、特別被害地域等の農家に対しましては、種子の購入代の一部を助成することにいたしております。



○議長(土田啓君) この場合休憩いたします。

 午後一時三十分再開いたします。

      午後零時二十九分 休憩



      午後一時三十三分 開議



○議長(土田啓君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 質疑及び質問を続行いたします。二番井上俊一君。



◆2番(井上俊一君) 今定例会において、社会・県民連合を代表して質問させていただくことになりました。私にこのような機会を与えてくださいました議員の皆様を初め多くの県民の皆様に心から感謝を申し上げます。

 質問に先立ち、去る七月九日、忽然と逝去されました故児玉勉議員に衷心より哀悼の意を表し御冥福をお祈り申し上げます。先生が御存命中に持ち続けられました県民に対する温かい思いやりの心と政治に対する厳しい姿勢を教訓にさせていただき、県勢発展のために精進することをお誓い申し上げます。

 さて、高橋知事には、六月二十五日、原田副知事、山口出納長という三役体制を確立させることができました。心からお祝い申し上げますとともに、公約でありました県民こそ主役の県政推進に全力でお取り組みくださいますようにお願い申し上げます。

 早速第一の質問に入ります。

 ことしは国政に極めて大きな変化が起こりました。七月十八日に行われた総選挙の結果半世紀近く続いた自民党政権がその座をおりることになり、それにかわって日本社会党など七党一会派が連立する細川内閣が誕生したのであります。

 最近マスコミ各社が行った世論調査によれば、細川内閣はどの調査においても歴代の内閣のいずれもが得たことのない高い支持率に支えられております。この国民の強い支持は何でしょうか。それは政治改革を断行してほしいという熱い思いだと思います。ロッキード、リクルート、佐川急使、そしてハザマ・鹿島・清水などゼネコンと、相次いで起こった汚職の元凶である政・官・財の癒着構造を断ち、本当に国民の利益となる政治の実現を願う国民の熱い思いなのであります。細川内閣は、去る九月十七日、国会に対して公職選挙法改正案など政治改革のための四法案を提出しました。私は、これらの法案が成立し、それが政界浄化の第一歩になるよう心から念願するものであります。

 また、細川内閣に対して多くの国民は、地方分権についても具体的なものにしてほしいという願いを持っております。次々と政・官汚職が出てくる背景には、長年政権交代がなかったという政治の閉塞状況のほかに、地方自治体の税財政を完全に統制できる中央政府の税財政権限とシステム、そして一万一千件にも及ぶと言われる各省庁の許認可権限に代表される中央政府の権力集中があります。これらを土壌にして起こる政・官・財の癒着構造を断つということはもちろんでありますが、さらに国土の均衡ある発展を図る上で、そしてより民主的で国民にわかりやすい政治を実現させるためにも、地方分権の推進はぜひなし遂げなければならない課題であります。しかし、多くの国民の願いにもかかわらず地方分権は余り進みませんでした。

 でも、細川内閣になって様相は変わりました。首相が知事経験者だからでしょうか、地方分権の推進を重点政策に掲げられたのであります。一方、全国知事会でも行政事務の再配分と地方自主性の強化、国の地方に対する関与規制等の整理合理化などについて、国に対し具体的に要望されているとうかがっております。

 政治改革及び地方分権の推進についての知事の御所見をお伺いいたします。

 第二の質問に移ります。異常気象災害対策について伺います。

 ことしは春以来の低温、日照不足、長雨に見舞われたことにより農作物に生育のおくれや品質の低下があらわれ、その被害は極めて深刻になっております。特に水稲については、八月十五日現在の作況が九四、不良と発表されましたが、その後の生育調査などによって本県の作況はさらに低くなることが確定的になり、戦後最悪の作況になるのではないかとさえ心配されるようになりました。こうした事態を踏まえて、執行部は副知事を本部長とする農作物等異常気象災害対策本部を、また、議会でも今議会初日に異常気象災害対策特別委員会を設置することになったのであります。

 一方、社会党山形県本部は、冷害対策特別委員会を設置し、八月末から県内各地の被害の実情を調査し対策を検討してまいりました。そして、それらを踏まえて、去る九月十三日、十二項目にわたる具体的な対策を県御当局に御要請申し上げたところであります。その内容は、一、種子の確保及び飯米購入に対する助成措置。二、他用途利用米の特例的措置。三、規格外米の買い入れ措置。四、天災融資法の発動及び激甚災害法の適用。五、農業共済損害評価の特例措置と共済金の早期支払い。六、雇用対策、救農事業の実施。七、農家負債償還の猶予。八、再生産資金及び生活資金対策。九、転作政策の見直しと復田に対する支援。十、被害農家に対する税の減免措置。十一、水管理費の助成。そして、実態に即した防除に対する助成の十二項目であります。

 ことしの農作物等の被害は平場でも相当なものになると思われますが、中山間地においては水稲の収穫が皆無になるおそれのあるところが散在するなど被害は極めて深刻であります。加えて、平成三年にも日照不足、長雨によって中山間地は被害を受けました。昭和六十三年の冷害も考慮しますと一年置き、二年置きに被害に遭っているのであります。

 県では、今定例会に異常気象災害対策関係として八億四千二百万円に及ぶ予算を計上し、今までにない手厚い対策を講じておられますが、その執行に当たっては先ほど申し上げたことを十分踏まえられ、より丁寧できめの細かい対策を展開してほしいと思います。県はどのように対策を進めようとしておられるのか、農林水産部長にお伺いいたします。

 第三の質問に移ります。本県の産業構造対策についてお尋ねいたします。

 我が国の経済は、バブル崩壊以後個人消費の伸びが低いことに加え、設備投資も減少し鉱工業生産も停滞し続けるなど、依然として低迷しております。そして、さらに急激な円高と異常な天候不順による個人消費の落ち込みが拍車をかけ、ますます深刻な情勢になっております。バブル崩壊直後の景況の悪化は大都市部に集中していたのでありますが、不況の長期化によって基盤の脆弱な本県のような地域に逆に厳しさが集中しているようであります。

 さて、本県では長引く不況によって本県の産業が抱える問題の部分が大きく浮かび上がってまいりました。これについては随所に散見されるわけでありますが、特に大きな点は次の二つであると私は思っております。まず第一は、本県の下請企業が多いことからくる経営体質の弱さと技術力の低さであります。このような体質のため、景気が低迷状態になると競争力の弱さを露呈してしまいます。第二は、本県の主力業種のいずれもが円高に弱い体質を持っていることであります。本県の主力は、鉱工業生産の三分の一を占める電気機械であり、近年急速に伸びてきたのが輸送機械でありますが、そのいずれも昨今の急激な円高により経営環境が非常に厳しいものになっていると言われています。

 こうした中で、各企業はこの状況を乗り切るために懸命の対策を行っているわけでありますが、私が特に注目するのは、その中で海外シフト化とリストラの実施であります。海外シフト化は、産業の空洞化を招き本県経済にとって極めて深刻な問題に発展します。また、リストラについて言えば、国がリストラを実施する者に対する融資制度の検討を始めたということでありますが、リストラを実施した場合、特に再就職が困難な中高年齢層の失業を誘発するか、さもなくば新技術に対応できない労働者を大量に抱え込む心配が出てまいります。

 これらに対して経営体質の強化、産業の空洞化防止、技術開発、労働者再教育などの対策が県に対して求められてくると思うのであります。これらについて、現在の状況も含め商工労働開発部長の見解をお伺いいたします。

 第四の質問に移ります。本県文化の振興についてお尋ねいたします。

 御案内のようにこれからは文化の時代であります。高橋知事は、知事就任以来文化の振興を県政執行の大きな柱に掲げられており、議会でも二月議会以降文化振興についての議論が多くなりました。このようなこともあり、県では七月の平成六年度山形県重要事業要望書に、文化面での国レベルのイベントであります国民文化祭の平成十三年誘致が盛り込まれたようでありますが、私は時宜を得たものと評価するものであります。

 文化振興はなかなか難しい問題であります。考えてみますと施設が必要です。金もかかります。何よりも県民一人一人の関心、興味と文化を支えていく熱意が大事であります。したがって時間もかかります。しかし、山形にはこれまで綿々と培われてきた土壌があります。特に県内のそれぞれの圏域には、藩政以前からの誇り高い文化が引き継がれています。古代からの遺跡もあるし芸能もあり建築物もある。近代になってからも幾多の文化人を生んでおりますし、最近の芸術家も結構多いのであります。また、生涯学習関係のパンフレットなどを見ながら県内を歩いただけでも、心に満足感を覚えるものがたくさんあるのであります。山形県は文化振興の素地は十分あると思います。県ではさらに文化振興に大きな力を注ぎ、薫り高い文化県山形を築いていただきたいと思うのであります。

 私はこのように思うわけでありますが、いろいろな課題を解決していく上でイベントというのは有効な手段だと思います。したがって国民文化祭の開催は意義のあるものだと思います。この意義ある国民文化祭の開催を本県の文化振興に十分活用していくことが大事だと思います。国体ほどの規模にはならなくても最近はだんだん大きなイベントになっているということであり、交流イベントとしても意義のあるものであります。

 県は、文化振興の起爆剤としての国民文化祭をどのような手順で開催しようとしているのか、現在の国民文化祭の概要も含め、教育長にお尋ねいたします。

 なお、あわせて平成十一年に開催を希望している全国高等学校総合文化祭についても同様にお伺いいたします。

 第五の質問に移ります。中国残留者などの問題について伺います。

 去る九月五日、戦後四十八年たっても祖国日本に永住帰国できずにいる中国残留婦人十二人が集団帰国するということが起こりました。厚生省の帰国援助を待っていたのでは生きているうちには祖国日本には帰れないという必死の思いで、なけなしの金で航空券を買い、違法を承知で帰国したというものであります。十二人の皆さん全員がまずは永住帰国が認められましたから直接の目的はかなえられたことになりますが、このことを通して中国残留孤児や婦人など、中国残留者に関することで数多くの問題が浮き彫りになりました。その最たるものが身元引受人ないし特別身元引受人制度であります。

 昭和四十七年、日中の国交が回復して以来、中国残留者の永住帰国、一時帰国が始まりました。中国残留者は基本的には希望すれば帰国できるわけでありますが、残留婦人等は身元引受人か特別身元引受人がいないと帰国できないという仕組みになっております。帰国が始まった当時さして問題にならなかったこのことが、帰国が相当進み、永住帰国を希望しながら身元引受人がいないため、帰国できない人が残留者の多くを占めるようになって問題が顕在化しました。そして、このことが残留者の高齢化と相まって今回の強行帰国の引き金になったと言われています。それほど残留者にとって深刻な問題になっているのだということであります。いずれにいたしましても、親族が事情があって身元引受人になれず、しかもそれにかわる特別身元引受人になる人がいないために残らざるを得ない中国残留婦人等の永住帰国を促すにはどうするか、このことが当面の問題であります。

 私は、地方公共団体が特別身元引受人になる道をつくることが必要ではないかと思うのであります。出生地が明らかな場合には出生地の市町村が、出生地が判明できず出身都道府県名だけがわかるという場合も考えられ、そのときは当該都道府県が特別身元引受人になることによって行き詰まっているこの問題に展望が出てくるのではないでしょうか。

 次の問題は、永住帰国者の生活問題であります。帰国者は言語、就労、異文化の中での日常生活などに問題を抱えながら、一般的には経済的にも大変な状況で過ごしていると言われています。これらについての支援がどうなっているのか、戦争そして国策の谷間で苦しめられてきた方々に対する手厚い福利厚生を初めとする生活支援が必要であります。

 さらに問題になるのは、帰国を希望しない人、あるいは帰国を希望していても果たせず中国で生活している人の対策であります。県は八月十日、中国黒龍江省と友好県省を締結しました。これから両県省が経済、科学技術、文化、スポーツなど各般にわたる交流を展開していくことになると思われますが、私は友好県省の事業の柱に中国残留者との交流促進を据えるべきではないかと考えます。当面本県では、この十月山形県議会訪中団が、そして知事を団長とする日中友好のつばさが中国を訪問する予定になっております。そのときにも中国残留者との交流をぜひ日程に加えてほしいと思っているところであります。

 以上申し上げた対策を中心に、県としての中国残留者に対する取り組みについて、生活福祉部長にお尋ねいたします。

 第六の質問に移ります。国土庁が進めている地域連携軸構想についてお尋ねいたします。

 ことし五月のことでありますが、次期第五次全国総合開発計画の柱の一つとして、列島を横断的に結んだり、社会的なつながりの深い隣接地域をつないで都市機能の分担などを図る地域連携軸を据えることを国土庁が明らかにしました。地域連携軸は、歴史的、経済、社会的に結びつきの強い地域間、特に太平洋岸と日本海岸をつなぐことによって、東北、北海道などが東京一極集中の是正を目指している第二国土軸構想にさらに厚みを増すことが期待されているものであります。国土庁は、この構想を具体化し、本年度末までにまとめる予定の四全総の総点検の最終報告に織り込む考えということであります。

 報道によれば、考えられるルートとしては富山から金沢を経て福井まで、米子から岡山、高松を経て高知までなどがあり、これを地域高規格道路などで結ぶというものであります。本県の場合もこの構想に組み入れることができるのではないかと思われるルートがあります。例えば、仙台から山形、置賜を経て新潟まで、仙台から山形を経て庄内まで、仙台から新庄を経て庄内まで、相馬から福島、米沢を経て新潟までなどが考えられるわけであります。いずれにいたしましても、国土の均衡ある発展を図るために、また、地方圏の経済、文化の振興を図るためにも大変興味深い構想であり、本県でも積極的な取り組みが必要ではないかと思うのであります。地域連携軸構想に対する知事の御所見をお伺いいたします。

 あわせて、同構想の内容と本県の取り組み状況、そしてこれからの対応策について企画調整部長にお尋ねいたします。

 第七の質問に移ります。県の総合的な出先機関である支庁、地方事務所のあり方についてお伺いいたします。

 知事は、県内のある研究所が発行した年報の中でインタビューにこたえる形で、県と市町村のあり方について、市町村で一生懸命計画したりプラン化したものを県が一緒になって協力していく、県が支えていく、そういうシステムを考えていると、行く行くは各支所などを県と市町村の共同作業の場にしたいと話されておりました。これは、知事が公約で打ち出された市町村を軸とした県政をどう展開するかという問いに答えられたものであり、今年度から発足した地域計画室と企画調整専門員の制度について言及されたのではないかと思うのでありますが、私は、各支所を県と市町村の共同作業の場にしたいという言葉に深い感銘を受けました。県と市町村の関係を考えますとどうしても上下関係でとらえがちですし、また、出先機関は本庁の縦割機構の出先の集合体というイメージなのでありますが、そういう従来の姿を大きく変える意味のある言葉だと受け取ったのであります。

 細川内閣が誕生し、我が国の政治は新たな時代の第一歩を踏み出しました。八月に行った細川首相の所信表明演説には多くの特徴がありました。その中で、内政面で特に重視されたのは、生活者の視点を大切にするということでありました。私は、このことが新しい時代の柱になっていくと思ったのであります。政治が生活者いわゆるごく普通の人の立場や視点で展開されるようになること、さらに政策形成の場や具体的なまちづくりの場で特別な立場の人でないごく普通の人が参画することが求められるようになるということであります。しかし、これはそういう流れが芽生えてきたということであり、本物にするか否かは国が、都道府県が、そして市町村がこのことをどう理解しどう取り組んでいくかにかかっているのであります。このような視点で考えたとき、地方事務所などを県と市町村の共同作業の場にという高橋知事の構想は、新しい時代の行政を推進するにふさわしい手法であり時宜を得たものと思うのであります。

 ところで、本県は昭和四十四年に庄内支庁を置いて以来、支庁と地方事務所という二つの型の総合出先機関を置いてまいりました。こうなって四半世紀が経過したことでもあり、いずれの方式が望ましいのか、さらに新しい時代の行政展開にふさわしいあり方は何なのかを検討し、一定の判断が求められているのではないかと私は思います。

 これらについて、知事の御所見をお伺いいたします。

 第八の質問に移ります。財政問題についてお尋ねいたします。

 戦後最悪とさえ言われる不況のもと、国、地方とも著しく税収が悪化し、ともに厳しい財政環境にあります。景気回復に向けては、民間部門の潜在的活力を喚起することが肝心であり、そのためにより速効性の高い財政出動が求められているところであり、一方では将来の発展基盤を確保しつつ真に豊かさとゆとりを実感できる住みよい社会をつくるために、財政、特に住民に最も身近な地方財政の果たすべき役割は大きなものがあります。こうした中、地方一般財源の大宗を占める地方交付税の総額が確保されることは、国民生活の充実に不可欠なものと考えるのであります。

 しかしながら、地方交付税は国税五税にリンクしていることから、これまでもその税収動向によっては国と地方の間の大きな争点となってきたところであります。特に来年度においては、今年度の国税収入が第二次補正で五兆円以上減額修正される見通しと言われるなど、地方交付税の対象税目の収入悪化とともに、平成四年度国税収入の大幅な予算割れに伴う一兆三百六十五億円の精算減が大きく重くのしかかるのであります。自治省の概算要求を見ますと、これらマイナス要因に法定加算、さらに特例加算を加えても地方への交付額では前年度を一%下回っているのであります。

 税収については、地方税も相当落ち込むことは必至であり、地方交付税の特例増額を求めるべきという考えもあるのでありますが、国税収入についてはさらに厳しい見方も出ているようであり、今後の地方財政対策では国からさらに減額を求める声が出てくることは十分考えられるのであります。このように、来年度の地方交付税をめぐる環境は極めて厳しいと言わざるを得ないのであります。国と地方は公経済の車の両輪として互いに協力すべしと言われますが、何よりも地方交付税は地方公共団体の固有財源であり、地方のというより国民生活の充実に向けた諸施策の実施に不可欠な財源であることを強く訴えたいのであります。

 来年度の地方交付税についてどう見通しているのか、また、総額確保に向けてどう取り組まれるおつもりなのか、総務部長にお伺いいたします。

 第九の質問に移ります。中山間地の農山村対策についてお尋ねいたします。

 ことし三月、農業振興ビジョンが策定され、新年度からビジョンを軸に農業振興の諸施策が展開され始めましたので、それらを中心にお尋ねいたします。

 県の農業振興ビジョンでの中山間地対策の柱はおおむね三点であります。一つは、受益者負担の抑制を念頭に置いた生産基盤整備、労働集約的経営を目指す施設整備支援、中山間地向けの農業の研究開発と指導等の充実などによる農業振興の展開。二つ目は、地域資源の観光活用など多様な雇用機会の創出などによる多面的な所得確保対策。そして三つ目が、耕作放棄地対策であります。そして、これらに基づいた具体的な事業が数多く準備されているわけでありますが、問題はこれらのメニューをどうやって中山間地域に導入していくかであります。

 中山間地の集落では、農家相互間の結びつきが強く、相互依存の上に立って地域共同体が成り立っていること、しかも、集落そのものが地域内の就労機会の減少や生活環境の相対的悪化によって人口減少が相次ぎ不安定になっていることなどから、農家個々の対策より地域対策、集落対策がまず必要だという場合が多いのであります。そんなことから、私は中山間地域の農業振興や農山村振興を図る場合には、農家個々の対策だけでなく並行してあるいは先行して地域づくり計画を進めないと有効な対策にはならないと考えるのであります。

 さらに申し上げるならば、地域計画では地域全体の所得計画と土地利用計画を軸にすることが絶対的な条件であります。中山間地では、地域の所得の大半を平場地域や都市地域など他地域に依存するようになると、それが人口流出の引き金になります。したがって、一定程度地域内での所得機会が必要でありますが、それを農業だけに求めるのは困難であります。だから地域所得計画が必要なのであります。

 また、放置すれば耕作放棄地が大量発生するおそれがあります。耕作放棄地の発生は、農業の衰退に拍車をかけるだけでなく、観光資源になり得る農村景観さえも荒廃させてしまいます。したがって、耕作放棄地対策も含めた土地利用計画が必要になってまいります。

 以上のようなことから、当該地域の住民、市町村や県などの行政関係者、そして地域計画の専門家などによる地域づくり計画の重要性を強く訴えるのであります。

 また、荒廃農地は市町村、農協そして地域の農家などでつくる第三セクターが管理し、有効利用を図るようにしないと対策がとれないのではないかと思っております。荒廃農地は所有者など個人任せではそのまま放置されてしまいます。民間企業の手に渡れば、結果は、以前日本列島改造論時代の買い占めで民間企業の手に渡った土地の結末を見れば行く末は知れています。荒廃農地の有効利用が中山間地域活性化の決め手であることを考えれば、第三セクター設立などの対策がいち早く求められるのではないでしょうか。

 さらに申し上げます。平成四年度の林業白書によれば、森林の持つ公益的な価値は代替法による評価で年当たり三十九兆円と試算されました。非常に大きな額であります。一方、農業白書では、農業、農村は国土環境保全機能を有しており、今後、国民的合意のもとにその機能を適切に発揮させていくことが重要と指摘しております。まさに、特に公益的価値が高いと言われる中山間地の農地、特に水田の保全の重要性が言われているのであります。

 また、政府は安全でおいしい水確保のための水道水源水質保全法を今国会に提出する方針を固めたと言われていますが、このことからも中山間地対策は緊急かつ重要なのであります。

 農家が条件の不利な中山間地で農地を守りながら他産業と遜色のない収入を得ることは困難です。そして、そこに中山間地で農林業を営む人に対する所得補償政策の必要性があるのであります。宮崎県林務部では、農林家に対する所得保障政策のあり方について具体的な検討に入ったということであります。農山村の多くを抱える本県でも農家、林家に対する所得補償政策についての検討に入るべきではないかと思うのであります。

 以上申し上げました中山間地対策についての農林水産部長の見解をお伺いいたします。

 最後の質問に入ります。学校図書館の整備充実策についてお尋ねいたします。

 私は、さきの三月定例会の一般質問において、子供が主体的に学習に取り組める環境づくりには図書教育の充実が最もよいと述べ、施設面、内容面、指導面について具体的な課題を申し上げたところでありました。その際、当時の教育長でありました木場氏からは、図書館に学習センターとしての機能を重視する必要があること、みずから学ぶ意欲や主体的にものを考え、判断し、行動できる資質や能力の育成には学校図書館は極めて有効な学習の場であること、そして蔵書の拡充、指導体制の充実に努めると答弁があったのであります。

 さて、このことについては文部省も重要視しております。新学習指導要領では自己教育力の育成を目指すことを新しい学力観に取り上げられ、それを受けて自主学習力を高めることをねらいに、総額五百億円を地方交付税に措置することにより公立小・中学校の蔵書を現在の一・五倍にすることを柱にした学校図書館図書整備新五カ年計層がスタートし、初年度である平成五年度、ことしは八十億円が交付税措置されたのであります。

 しかし、報道によれば全国の市町村の予算化の動きは鈍く、このままでは初年度の八十億円は生かされないおそれもあるということであります。八十億円を生かすか生かさないかという議論は、地方交付税という一般財源で措置したことでありますからあくまでそれぞれの市町村の独自な判断、政策にゆだねられるべきものであります。しかし、それはそれとして、二十一世紀を展望した教育のあり方を考えた場合、市町村に予算措置の努力をしていただきたいし、県教育委員会にも五カ年計画の推進に一層の努力を払うよう期待するもので為ります。

 二十一世紀は生涯学習社会、高度情報化社会がさらに進展すると言われ、そこにおける教育は、在学中にどれだけの知識を身につけるかも大事でありますが、それ以上に自主学習力をいかにつけるかが問われることになるでしょう。すなわち、どう教え込むかよりどう学習させるかが問われてくるのであります。このことから、私は特にこの問題を重要視しているのであります。このことについての県教育委員会の方針と県内市町村の動向について、教育長の見解をお尋ねいたします。

 質問は以上であります。知事初め執行部の誠意ある御答弁を御期待申し上げ、質問を終わります。ありがとうございました。



○議長(土田啓君) 高橋知事。



◎知事(高橋和雄君) 初めに、政治改革に対する所見のお尋ねでございますが、細川内閣の支持率が非常に高いのは、政治改革に対する国民の期待が大きいからであろうというふうな御意見でございますが、まことにそのとおりだとこう存じます。細川内閣の誕生の経緯からも推察いたしますと、政治改革は最重点課題とこういうふうに言うてよかろうかとこう思います。国民の期待もそのとおり、新しい内閣に対しては、まず第一に政治改革を実現することというふうなことが世論の調査でも明らかであります。内閣の政治改革に取り組む姿勢と同時に、国会の間でも十分論議を深められてぜひ国民の期待にこたえてほしいと、こう思っております。特に、新内閣では政治改革担当大臣を設置いたしましたから、この点についての国民の期待というふうなものはなお一層大きいものとなっていると思います。

 そこでまた、一般国民も重大な関心を持つと同時に、それぞれの立場でも率直な意見を述べる必要があるものとこう私は考えております。特に私は、県民世論を代表する国会議員の定数の関係では、ぜひ地方の声が中央に反映できるような数の国会議員の定数というふうなものについては重大な関心を持っているところでございます。

 次に、地方分権についてのお尋ねでございますが、午前中の野村議員の質問にもお答え申し上げましたが、地方分権の確立は地域の活力を引き出し、また、みずからの責任において地方の活性化を図る、あるいは地域形成を図る極めて重要な制度であろうとこう思います。そのための地方への権限の移譲とそれを実行するに足る財政の裏づけ制度といったものを確立することが極めてまた緊要であります。

 こういった地方分権の確立の運動は、行政とともに議会も一体となって進める必要があると、こう私は常々考えております。市町村の段階あるいは県の段階を問わず、また、国におきましてもいろいろの議論がなされておりますが、ぜひ私は、地方分権の根幹はアメリカの十六代大統領のリンカーンが言われました、政府は、人民の、人民による、人民のための政府というふうなことが政治の提要であり、また、地方分植民主主義の提要でもあろうかと、こう考えておるところでございます。

 次に、地域連携軸の構想についてでございますが、確かに、東北地方にありましては、特に面積が広くあるいは人口密度が小さいというふうなことからも非常に連携が重要な課題と、こうなっております。本県におきましても、隣接県や隣接都市と連携して本県の各地域の活性化を図る必要があるだろうと、こう思っております。国におきましても、これまでも第二国土軸の問題であるとか、あるいは日本海沿岸の国土軸の問題であるとか、あるいは環日本海圏構想問題といったものが全国レベルで論議されておりますけれども、このたび国土庁でいろいろ検討しておられる地域連携軸につきましても、また、議員御提案のいろいろの連携軸につきましても非常に重要な課題と、こう受けとめておるところでございます。ぜひこのような連携軸を、国土庁が目下検討中の第五次国土計画やらあるいは重要な施策に盛り込まれることを期待しておるところでございます。

 最後に、支庁やら地方事務所のあり方についてのお尋ねでございますけれども、市町村を軸としての県政のあり方と、こう言いましたのは至極当たり前のことと、こう私は考えておりますが、ぜひ市町村の活性化を図って全県の活性化をも図りたいと、こう思います。そのためには県の組織を挙げて、特にまた支庁やら地方事務所につきましては各所管の市町村と関連を密にして、諸計画の立案やら実行に至るまで県と市町村が一体となって進めることが効果的であると、こう思いますので、今後、支庁あるいは地方事務所の機関、とりわけ市町村を担当することになるこのたび企画調整部に設置した計画室と関係のある地域計画専門官、あるいはこの制度を今後とも充実させて一体となってやっていきたいと、こう思っておるところでございます。

 支庁と地方事務所との所管やらあるいは事務所掌については、若干の相違はありますが基本的には市町村との関係では相違がないというふうなことで御認識賜りたいと、こう思っております。今後、支庁やら地方事務所のあり方についてさらに検討するようにしてまいりたいと、こう思っております。以上でございます。



○議長(土田啓君) 清水総務部長。



◎総務部長(清水治君) 来年度の地方交付税の見通しとその総額確保に向けた取り組みについてのお尋ねにお答えいたします。

 井上議員御指摘のとおり、平成六年度の地方交付税につきましては、現段階では景気の低迷により来年度税収の伸びがほとんど期待できないこと、あるいは約三兆二千億円に上ります平成四年度の国税決算の予算割れ、これに伴う地方交付税の精算減が生じてくるということなど、地方交付税をめぐる環境はまことに厳しいものと言わざるを得ないと考えている状況でございます。

 このような状況の中で、来年度の地方交付税の見通しにつきましては、自治省の概算要求における出口ベースの交付総額十五兆二千七百六十一億円程度でございますが、対前年度比マイナス一%ということになっております。この数字につきましては、なお今後の景気の動向により大きく変動する可能性がございます。また、国においても地方交付税の総額等の問題について種々の議論が行われているという状況でございますので、現段階では来年度の地方交付税総額についてその見通しを立てると申しましてもなかなか困難な状況でございます。

 しかしながら、地方交付税は地方公共団体共有の固有財源といたしまして地方自治の根幹をなすものでございます。また、地方分権の推進、国土の均衡ある発展などの実現のためには、地方交付税の確保充実が不可欠であると、さらに本県の財政にとっては一般財源の大宗を占めている緊要な財源であると認識いたしております。

 このような観点に立ちまして、地方交付税の総額確保につきましては特例増額といったことも含めまして、今後知事会等を通じまして国など関係先に強く要望してまいりたいと、かように考えておる次第でございます。以上でございます



○議長(土田啓君) 佐野企画調整部長。



◎企画調整部長(佐野忠史君) お答えをいたします。地域連携軸の考え方と本県の対応についてというお尋ねでございますが、地域連携軸の考えは、第五次全国総合開発計画の策定を念頭に置いた取り組みの一環といたしまして、国土審議会調査部会におけるこれからの国土構造のあり方についての検討の中で提起をされたものでございます。この考え方は、東京一極集中を是正し多極分散型国土の形成を推進するために、広域的な交流の拡大すなわち地域間の連携による新しい圏域の形成を図り、地域における人口・機能の集積を高め、地域の活性化を促していこうというものであると理解をいたしているところでございます。

 現在、国土審議会における四全総の総合的点検の中でさらなる検討が進められており、国土庁、建設省におきましても、三ルートをモデルに地域連携軸の形成に向けた調査を行っていると承っております。

 なお、地域の連携を柱といたしました広域交流圏の形成につきましては、「北海道・東北二十一世紀構想中間案」や「やまがた二〇一〇年長期展望」において国土を南北に貫く軸の形成とともに、太平洋側と日本海側を結ぶ基盤整備及び交流拡大の重要性について提言がなされております。本県といたしましても、関係各県あるいは国土庁東北開発室との議論や情報交換を積み重ねてきているところでございます。

 さらに、現在取りまとめを行っております環日本海圏交流構想におきましても、庄内・内陸・仙台の圏域について各都市圏域における人口、産業、交通基盤の集積を生かし、地域の自律的発展を図るための広域連携による国際交流軸として産業、交通等の分野における基盤整備、産業振興、経済交流等の方向性を検討し、関係各部の協力を得て推進していこうと準備を進めているところでございます。同様に、新潟・内陸・仙台の圏域については、首都機能を担う三百キロメートル圏の形成及び北陸、関西、九州方面との交流を活発化させる軸として位置づけ検討を進めてまいります。

 これらの軸の形成に当たりましては、五全総やそれに続く東北開発促進計画に反映させていくことが重要でありますので、現在策定作業を進めております山形県新総合発展計画においてさらに具体的な検討を行うとともに、隣接県との協力体制につきましても検討を進めていく必要があると考えております。



○議長(土田啓君) 大森生活福祉部長。



◎生活福祉部長(大森擴君) 中国残留者対策についてお答えをいたします。

 まず、中国残留者の特別身元引受人についてのお尋ねでございますけれども、中国に残留されている方が永住帰国する場合は、帰国旅費の申請や定住の準備、帰国後の生活相談などは親族が行うことになっております。親族がいない場合または親族が身元引き受けができない場合には、親族にかわって特別身元引受人が行うことになり、この場合、県は特別身元引受人のあっせんを厚生省に申請することになります。このことから、今後県といたしましては関係機関、団体と連携を図りながら特別身元引受人の登録促進を図り、中国残留者の帰国が円滑に行われるよう積極的に努めてまいりたいと考えております。

 なお、お尋ねの県または市町村が特別身元引受人にという件につきましては、引き揚げ援護に関する国や県の役割も検討しながら、今後の課題として研究してまいりたいと考えております。

 次に、永住帰国者に対する生活支援についてのお尋ねでありますが、中国から永住帰国される方に対しましては、国は帰国旅費や今後の生活準備のための自立支度金を、また、県は祝い金を支給しているところでございます。また、県においては、帰国者の方には自立指導員を派遣して日常生活等の諸問題に関する相談に応じ、必要な助言指導を行って定着自立の促進のため援護の充実を図っておるところであります。

 さらに、山形市に設置しております山形県中国帰国者自立研修センターで日本語講座や生活相談、就労相談を行っているほか、県内五カ所に日本語教室を開設して語学学習や地域交流会を実施するなど、帰国した方の生活の支援に努めておるところであります。

 さらに、中国残留者との交流の促進についてでありますが、中国に残留されている方には、例年知事の慰問品をお贈りいたしまして、故郷山形との交流に努めております。

 また、平成四年には中国戦跡慰霊巡拝団が中国黒龍江省方正県を訪問した際に、近隣で生活されている方十名と懇談をしたところでございます。黒龍江省には本県出身の残留の方が多く住んでいるところでありますが、本県と黒龍江省との間で姉妹県省の締結がなされたことから、今後、交流懇談について促進していきたいと考えておりますので、十月に予定されております日中友好のつばさの訪中の機会に相手方と相談しながら検討してまいりたいと考えております。以上でございます。



○議長(土田啓君) 山口商工労働開発部長。



◎商工労働開発部長(山口睦美君) 最近の経済動向を受けての産業構造の改善に対する支援はどうかというお尋ねかと思いますが、議員御指摘のとおり日本の産業構造の改善につきましては、やはり生産シフトの海外への変更とそれに伴う企業の空洞化と、これにどう対応するかということなんですが、この海外への生産シフトの変更につきましてはこれまでの円高の中でかなり進んできたと思うんです。しかし、ここにきて景気の長期的な低迷あるいは急激な円高、これによって一層加速してきたというふうに認識しているわけです。国内の家電製品メーカー、大手メーカーなどが中心に海外への生産シフトの変更を行っているわけですが、県内への誘致企業でも幾つか見られると、こんな状況にございます。

 それで、県内の中小企業への影響でございますが、これは九月の上旬に下請企業、電気機械、あるいは自動車部品関係ですが九十五社ほど訪問調査をして調べたわけでございますが、大体回答としては七〇%前後ですが、いわゆる下請、受注の減少あるいはいわゆる受注単価の引き下げというのが出ております。業種によって若干差があるんですが、受注の減少については二〇%から二五%、それから受注単価の引き下げについては五%から十五%、若干ばらつきがあるんですが、そんな結果が出ております。

 そこで、今後、下請中小企業をどうもっていくかと、構造改善を含めて受注確保あるいは経営安定のために何をするかということになるわけですが、やはり生産管理技術あるいは経営管理力というようなものの向上をまず図る必要がある、そうして生産コストいわゆるコスト競争力、ここをやっぱり強めていかないと問題があるのではないかと、特にこれから必要だと思っていますのは、海外生産と競合しないと言いますかね、競合しない製品分野への開拓、進出というものが必要ではないかと、下請企業がみずから新商品を開発するとか、それに伴う技術力をつけるとかあるいはそれに伴う設備を導入するとか、こんなことが私は大切ではないかと、こんなふうに考えているところでございます。

 県といたしましては、ことし新規でございますが、コストダウンヘの研修、これは県内四ブロックでこれから実施するわけですが、下請の弱小企業を中心にコストダウンヘの努力をどうすればいいかというようなことを専門家を招いて取り組んでまいりたい、それから、生産合理化に必要な設備資金の融資、それから工業技術センターを中心に取り組んでおります技術指導、あるいは技術者の研修、こういうものに取り組みましてやっぱり下請企業の体質強化に取り組んでまいりたいと、こう思っております。

 議員御指摘のとおり、国におきましては、仮称でございますが中小企業リストラ支援法というものが整備されまして、これは平成六年度から事業実施することになっております。我々もその中身を十分情報をとりまして、そして、その制度を有効活用しまして中小企業の体質強化に取り組んでまいりたいと、こんなふうに考えているところでございます。

 そこで、県内中小企業のリストラを図るためには、何といっても優秀な人材確保が私は一番ではないかなとこう思うわけです。今年度四月に開校しました県立の産業技術短期大学などもそういう意味では大変大きな役割を果たすのではないかなとこう思ってますし、それから、最近よく言われます、若手労働力の供給減少という言葉よく使われますが、こういう時期でございますので、現在在職している労働者をいかに再教育しまして有効活用するかということがこれまで以上に必要になってくるのではないかなと、こんなふうに考えているところでございます。

 県におきましては、その在職技能労働者に対しましては県立高等技術専門校、それから雇用促進事業団で取り組んでおりますいろいろな研修、あるいは企業内訓練、そういうものを通じまして技能の向上訓練をしたり、あるいは国の制度として生涯能力開発給付金制度、それから中小企業事業転換等能力開発給付金制度というのがございますので、この制度を十分活用していただいて今のうちから技術者の再教育を十分やっていただきたいと、こういう養成もこれから取り組んでまいりたいと思っております。

 それから、離職を希望する労働者に対しましては、これも制度として能力再開発訓練という制度がございますので、この制度を利用しまして、労働者の能力開発に係る支援というものをやっていきたいと、それらを通じましてこれからの山形県の中小企業がしたたかに生産稼働できるように取り組んでまいりたいと、こう思っております。

 以上でございます。



○議長(土田啓君) 工藤農林水産部長。



◎農林水産部長(工藤正幸君) まず、農作物等の異常気象災害対策についてでございますが、本年の異常気象災害に適切に対処するため、山形県農作物等異常気象災害対策本部を設置いたしまして、農家経済の安定のため万全の対策を講ずることといたしている次第であります。対策の内容といたしましては、営農技術指導の徹底、農業共済損害評価の促進、来春用種もみの確保、農家就労確保のための事業等を実施することといたしておりますが、特に大幅に減収する農家が共済金の支払いを受けるまでの間の無利子生活資金の融通や園芸作物の導入により被災農家が経営の安定を図るための施設の緊急整備事業の実施など従来にない新たな対策を盛り込み、農家等各方面からの要望に最大限こたえられるようにいたしているところであります。

 就労確保事業の実施に当たりましては、特に被害が著しいと見込まれる中山間、山間地等における被災農家の就労機会の確保に的確に結びつくよう十分配慮するなど、被害の実態に応じた適切かつきめ細かな対策の推進に万全を期してまいりたいと考えております。

 次に、中山間地の農山村対策における地域づくり計画についてでありますが、中山間地域の振興につきましては、議員御指摘のように所得確保や土地利用計画を計画的に進めることが重要であると考えており、中山間地域の資源を生かして多面的な所得機会の確保を図るために、いわゆる中山間総合整備事業や山村振興事業等の各般の事業を実施するに当たりましては、あらかじめ市町村等が専門家のアドバイスを得ながら計画づくりを行い、その計画に基づいて基盤整備や加工、販売施設の整備等の実施を、事業の実施をいたしているところであります。

 また、今般新たに制定されましたいわゆる特定農山村法の中で、市町村が集落段階での話し合いを基礎に、地域の戦略作目を生かした所得の確保、農林地等の有効利用、都市と農山村交流の促進等についての計画を作成し、しかるのちにその計画に基づいて、都市、農村交流施設や加工、販売施設の整備等の事業を実施することとする制度が新たに創設されたところであります。県といたしましては、これらの事業や制度の適切な運用により、中山間地域の活性化が計画的かつ効果的に進められるよう努めてまいりたいと考えております。

 次に、中山間地域における荒廃農地の有効利用のための第三セクターの設立等についてでございますが、議員御指摘のとおり耕作放棄地の有効利用を図るためには、市町村、農協等の関係機関・団体が大きな役割を果たすことから、市町村が農協等とともに公益法人である市町村公社をいわゆる農地保有合理化法人として設立し、耕作者のいない農地を借り手が見つかるまでの間、借り受けて管理・保全することが平成四年度から認められております。

 県といたしましては、中山間地域における耕作放棄地の増加等に適切に対処し、地域の活性化を図るため地域の実情に応じてこのような制度が円滑に活用され、中山間地域における農地が有効に利用されるよう適切に対処してまいりたいと考えております。

 次に、農家・林家に対する所得補償政策についてでありますが、これも議員御指摘のとおり、直接所得補償方式につきましては、特定農山村法に関する先般の国会審議の中でも議論されたところでありますが、特定農山村法の附帯決議におきまして引き続き国においてその対象や水準、国民的コンセンサスの形成等の面での課題について検討を深めることとされたと聞いております。

 県といたしましては、農業の生産条件等が不利な中山間地域の特殊性等にかんがみ、附帯決議に基づく国の検討状況を注意深く見守ってまいりたいと、このように考えておるところでございます。



○議長(土田啓君) 佐藤教育長。



◎教育長(佐藤進君) 教育と文化に関する二点についてお答え申し上げます。

 第一点は、文化振興のための国民文化祭などの誘致についてでございますが、国民文化祭は、お話にございましたように、幅広い文化活動や地方文化の振興などを目的に、毎年文化庁と開催県が主催しまして盛大に開催されているわけでございますが、第八回に当たります今年度は、岩手県の十七市町村で十月八日から十七日までの十日間、オープニングフェスティバルに始まりましてシンポジウムやあるいは合唱祭、国際民族芸能のフェスティバルといったような三十一の分野にわたって実施される予定になっておりますが、本県からも今年度は昨年の四倍に当たります十五団体、約三百七十名が参加をいたしまして多様な文化活動の成果を全国に向けて発信をすることとしております。

 本県におきましても、この国民文化祭を平成十三年に、西暦二〇〇一年に当たりますが、開催に向けまして重要事業の一つとして要望しているところでございますが、今後誘致を確実なものにするために関係方面への働きかけを進めてまいりたいと存じますし、また、その開催に当たりましては、本県の豊かな文化的な土壌を生かして各地域の特色のある文化の発展を目指して、市町村や芸術文化団体などと力を合わせて成功させたいと考えております。現在、芸術文化振興施策研究会を設置をしまして、その具体的な、計画的な取り組み方について鋭意検討を進めているところでございます。

 また高等学校の、全国高等学校総合文化祭についてでございますが、平成十一年度本県開催に向けまして、去る六月に開催申請書を提出いたしております。この高等学校総合文化祭は.国民文化祭への大きなステップになりますので、現在、開催準備委員会を設置をしまして万全の体制をとっているところでございます。

 以上のような文化イベントの開催を契機にいたしまして、県民総参加の文化の振興と心の豊かさの実現にも資するように取り組んでまいりたいと考えております。

 第二点は、学校図書館の整備充実についてでございますが、今後、生涯学習社会を展望して子供たちの主体的な学習能力を育てていきます上で、学校図書館が極めて重要な役割を果たしますことは議員御指摘のとおりでございますので、教育委員会といたしましてもこれまで図書館教育の充実には努力を払ってきたところでございます。

 お尋ねの学校図書館図書整備新五カ年計画につきましては、本年の六月、文部省の通知を受けまして、直ちに全市町村に通知いたしますとともに、教育事務所指導課長会議などにおきましてもその趣旨の徹底を図ってきたところでございますが、各市町村におきましては、九月期までを見ますとまだ予算化の動きは見られないようでございます。ただ、市町村によりましては、今回の文部省の施策を受けて平成六年度当初予算に計上すべく具体的な検討に入っているところなどもございますので、今後こうした動きが活発になるように、積極的な取り組みを行うように県教育委員会といたしましても機会あるごとに強調してまいりたいと存じます。以上でございます。





○議長(土田啓君) 以上をもって本日の日程は終わりました。

 明日定刻本会議を開き、議案に対する質疑と県政一般に関する質問をあわせ行います。

 本日はこれをもって閉会いたします。

      午後二時四十九分 散会