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平成12年 11月 決算特別委員会(第302号−2) 12月06日−02号




平成12年 11月 決算特別委員会(第302号−2) − 12月06日−02号







平成12年 11月 決算特別委員会(第302号−2)



     平成十二年十二月六日(水曜日)午前十時一分 開会



 出席委員(四十四名)

  笹山一夫君

  吉田 明君

  加藤国洋君

  星川純一君

  伊藤重成君

  舩山現人君

  田澤伸一君

  森田 廣君

  坂本貴美雄君

  佐藤藤彌君

  小屋豊孝君

  広谷五郎左エ門君

  吉泉秀男君

  寒河江政好君

  澤渡和郎君

  志田英紀君

  野川政文君

  阿部賢一君

  鈴木正法君

  佐貝全健君

  菊池汪夫君

  青柳 忠君

  前田利一君

  井上俊一君

  田辺省二君

  土田広志君

  平 弘造君

  阿部信矢君

  今井榮喜君

  土屋健吾君

  松浦安雄君

  松野久八君

  伊藤 孜君

  橋本喜久夫君

  木村莞爾君

  荒井 進君

  関口 修君

  山科朝雄君

  伊藤定夫君

  松沢洋一君

  大内孝一君

  後藤 源君

  新目視悦君

  武田 誠君



 説明のため出席した者

  知事          高橋和雄君

  副知事         金森義弘君

  出納長         横山五良右衛門君

  監査委員        竹田重栄君

  監査委員        太田忠藏君

  代表監査委員      櫻井 薫君

  監査委員        濱田宗一君

  総務部長        宮内 豊君

  企画調整部長      佐々木克樹君

  文化環境部長      武田浩一君

  健康福祉部長      日野雅夫君

  商工労働観光部長    本木正光君

  農林水産部長      細野武司君

  土木部長        山本善行君

  財政課長        佐藤洋樹君

  教育長         木村 宰君

  警察本部長       殿川一郎君

  人事委員会事務局長   鈴木一夫君

  地方労働委員会事務局長 斎藤知行君



△午前十時一分 開会



○平弘造委員長 ただいまより決算特別委員会を開会いたします。

 直ちに審査に入ります。

 初めに、本委員会に付託になりました平成十一年度山形県一般会計歳入歳出決算から、平成十一年度山形県港湾整備事業特別会計歳入歳出決算までの十決算を一括議題に供します。

 まず、分科会における審査の経過と結果について、各分科会主査より報告を求めます。

 報告の順は私から指名いたします。

 総務分科会主査菊池汪夫委員。



◆菊池汪夫総務分科会主査 総務分科会における審査の経過と結果について御報告申し上げます。

 本分科会に付託になりました決算は、平成十一年度山形県一般会計歳入歳出決算中本分科会所管分及び平成十一年度山形県市町村振興資金特別会計歳入歳出決算の二決算であります。

 これら決算の審査に当たりましては、総務部長及び企画調整部長から決算の概要及び主要な施策の成果と実績について、関係室長及び課長からは内容の詳細について説明を聴取するとともに、監査委員の意見を参考として慎重に審査いたしたのであります。

 以下、審査の過程における主な質疑事項について申し上げますと、「毎年度決算において示される主要な施策の成果については、事業の実績のみならず施策に対する評価を盛り込むなどより県民にわかりやすいものとして示すべきと考えるがどうか」「事務事業に対する具体的な評価の方法と政策評価への取り組み状況について」「航空利用拡大推進事業等のこれまでの取り組みを踏まえた今後の空港利活用のあり方について」「厳しい財政状況にかんがみ、将来の事業執行に要する公共用地の取得についてはより効率的に行うべきと考えるがどうか」などの質疑と意見の開陳がなされたのであります。

 以上の経過をもって採決の結果、本分科会に付託になりました二決算については、全員異議なくいずれも認定すべきものと決定いたしました。

 以上をもって総務分科会における審査の経過と結果についての報告を終わります。



○平弘造委員長 文教公安分科会主査伊藤孜委員。



◆伊藤孜文教公安分科会主査 文教公安分科会における審査の経過と結果について御報告申し上げます。

 本分科会に付託になりました決算は、平成十一年度山形県一般会計歳入歳出決算中本分科会所管分の一決算であります。

 この決算の審査に当たりましては、教育長及び警察本部長から決算の概要及び主要な施策の成果と実績について、関係課長からは内容の詳細について説明を聴取するとともに、監査委員の意見を参考として慎重に審査いたしたのであります。

 以下、審査の過程における主な質疑事項について申し上げますと、「経済的に就学が困難な生徒への支援実績について」「英語教諭に対する海外派遣研修の実績と外国語教育の充実について」「特殊学校教諭の研修状況について」「いじめ・不登校問題に対応するための施策の成果と今後の課題について」「教職員の懲戒処分や休職の現状について」「事件検挙の増加に伴い留置場管理体制の充実を図ることが必要と考えるがどうか」「交番については地元の要望・意見を聞きながら適正配置を行うことが必要と考えるがどうか」などの質疑と意見の開陳がなされたのであります。

 以上の経過をもって採決の結果、本分科会に付託になりました一決算については、全員異議なくこれを認定すべきものと決定いたしました。

 以上をもって文教公安分科会における審査の経過と結果についての報告を終わります。



○平弘造委員長 厚生文化分科会主査志田英紀委員。



◆志田英紀厚生文化分科会主査 厚生文化分科会における審査の経過と結果について御報告申し上げます。

 本分科会に付託になりました決算は、平成十一年度山形県一般会計歳入歳出決算中本分科会所管分及び平成十一年度山形県母子寡婦福祉資金特別会計歳入歳出決算の二決算であります。

 これら決算の審査に当たりましては、文化環境部長及び健康福祉部長から決算の概要及び主要な施策の成果と実績について、関係課長からは内容の詳細について説明を聴取するとともに、監査委員の意見を参考として慎重に審査いたしたのであります。

 以下、審査の過程における主な質疑事項について申し上げますと、「交通事故の実態と高齢者の事故防止対策事業の成果について」「社会福祉事業団に対する運営費補助等については社会情勢の変化に応じた取り組みをしていくべきものと考えるがどうか」「県の地球温暖化対策事業の具体的な取り組み内容について」「私学助成については子育て環境の整備を図る上からも保護者の負担軽減に向けてより一層の取り組みが必要と考えるがどうか」「乳幼児医療給付事業の受給資格要件と全国の状況について」「国際人養成講座『コロラド文翔塾』の事業成果と今後の活用方策について」「広域水道用水供給事業費の具体的内容と水道料金の負担軽減に向けた今後の取り組みについて」などの質疑と意見の開陳がなされたのであります。

 以上の経過をもって採決の結果、本分科会に付託になりました二決算については、全員異議なくいずれも認定すべきものと決定いたしました。

 以上をもって厚生文化分科会における審査の経過と結果についての報告を終わります。



○平弘造委員長 農林水産分科会主査鈴木正法委員。



◆鈴木正法農林水産分科会主査 農林水産分科会における審査の経過と結果について御報告申し上げます。

 本分科会に付託になりました決算は、平成十一年度山形県一般会計歳入歳出決算中本分科会所管分、平成十一年度山形県農業改良資金特別会計歳入歳出決算、平成十一年度山形県沿岸漁業改善資金特別会計歳入歳出決算及び平成十一年度山形県林業改善資金特別会計歳入歳出決算の四決算であります。

 これら決算の審査に当たりましては、農林水産部長から決算の概要及び主要な施策の成果と実績について、関係課長からは内容の詳細について説明を聴取するとともに、監査委員の意見を参考として慎重に審査いたしたのであります。

 以下、審査の過程における主な質疑事項について申し上げますと、「農用地の利用集積状況と今後の施策について」「農林水産業関係資金の貸し付け減少の要因について」「有機認証制度導入に対する評価とマイルド農業の推進方策について」「県産米のブランド化に向けた施策の展開について」「主要な施策の成果については可能な限り事業効果を数値的に示していくべきと考えるがどうか」「農業試験場置賜分場の試験・研究機能の整備について」などの質疑と意見の開陳がなされたのであります。

 以上の経過をもって採決の結果、本分科会に付託になりました四決算については、全員異議なくいずれも認定すべきものと決定いたしました。

 以上をもって農林水産分科会における審査の経過と結果についての報告を終わります。



○平弘造委員長 商工労働観光分科会主査阿部賢一委員。



◆阿部賢一商工労働観光分科会主査 商工労働観光分科会における審査の経過と結果について御報告申し上げます。

 本分科会に付託になりました決算は、平成十一年度山形県一般会計歳入歳出決算中本分科会所管分、平成十一年度山形県中小企業近代化資金特別会計歳入歳出決算及び平成十一年度山形県土地取得事業特別会計歳入歳出決算の三決算であります。

 これら決算の審査に当たりましては、商工労働観光部長及び地方労働委員会事務局長から決算の概要及び主要な施策の成果と実績について、関係課長からは内容の詳細について説明を聴取するとともに、監査委員の意見を参考として慎重に審査いたしたのであります。

 以下、審査の過程における主な質疑事項について申し上げますと、「中小企業近代化資金特別会計に係る収入未済額の状況について」「緊急経営安定保証制度が県内中小企業の経営安定に与えた効果について」「地域振興券と地域の商店街が独自に発行した商品券の商店街活性化に及ぼした効果について」「決算報告においては政策評価の視点から事業の成果と問題点をとらえることが重要と考えるがどうか」「特別保証制度の活用の実態について」などの質疑と意見の開陳がなされたのであります。

 以上の経過をもって採決の結果、本分科会に付託になりました三決算のうち、平成十一年度山形県土地取得事業特別会計歳入歳出決算については賛成多数をもって、平成十一年度山形県一般会計歳入歳出決算中本分科会所管分及び平成十一年度山形県中小企業近代化資金特別会計歳入歳出決算については全員異議なく、いずれも認定すべきものと決定いたしました。

 以上をもって商工労働観光分科会における審査の経過と結果についての報告を終わります。



○平弘造委員長 建設分科会主査星川純一委員。



◆星川純一建設分科会主査 建設分科会における審査の経過と結果について御報告申し上げます。

 本分科会に付託になりました決算は、平成十一年度山形県一般会計歳入歳出決算中本分科会所管分、平成十一年度山形県流域下水道事業特別会計歳入歳出決算及び平成十一年度山形県港湾整備事業特別会計歳入歳出決算の三決算であります。

 これら決算の審査に当たりましては、土木部長から決算の概要及び主要な施策の成果と実績について、管理課長からは内容の詳細について説明を聴取するとともに、監査委員の意見を参考として慎重に審査いたしたのであります。

 以下、審査の過程における主な質疑事項について申し上げますと、「下水汚泥の処理技術については環境に配慮した新たな技術開発を県が率先して進めるべきと考えるがどうか」「新設住宅着工戸数の推移と一戸当たりの住宅の面積の状況について」「平成十一年度上期の発注目標と達成実績について」「翌年度繰越額の状況や繰り越しの要因と業務遂行に向けた組織体制の整備について」「建設廃材リサイクルの状況とリサイクル促進のための予算措置について」などの質疑と意見の開陳がなされたのであります。

 以上の経過をもって採決の結果、本分科会に付託になりました三決算については、全員異議なくいずれも認定すべきものと決定いたしました。

 以上をもって建設分科会における審査の経過と結果についての報告を終わります。



○平弘造委員長 以上をもって各分科会主査の報告は終わりました。

 次に、ただいま議題となっている十決算の外、平成十一年度山形県病院事業会計決算から平成十一年度山形県駐車場事業会計決算までの七決算を一括議題に供し、これら十七決算に関する質疑に入ります。

 発言の順序は私から指名いたします。

 なお、質疑時間は申し合わせにより答弁を含め六十分以内となっておりますので、御了承願います。

 鈴木正法委員。



◆鈴木正法委員 平成十一年度決算につきまして、自由民主党を代表し総括の質問をさせていただきます。

 今年六月に行われました景気動向指数研究会では、戦後十二回目の景気循環の谷が平成十一年四月であると判定されたところでありました。経済面では、平成十一年度はいわばどん底から始まった年度といえようかと思います。このような経済情勢を背景として、国の方では平成十一年度の予算は平成十年度第三次補正予算と一体的にとらえ、年度末から年度始めにかけて切れ目なく施策を実行すべく、いわゆる十五カ月予算という考え方のもと、当面の景気回復に全力を尽くすとの観点に立って編成されたのでありました。

 我が県におきましても、このような流れの中で基金を取り崩すなどのやりくりをしながらの厳しい財政状況下での予算編成となったところであります。平成十一年度の当初予算は、一般会計の伸び率が十年度当初比二・七%減と六年ぶりのマイナスとなる緊縮型予算となったのであります。平成十年十二月に改定した行財政改革大綱を踏まえて、事務事業の見直しなど歳出の抑制を徹底する一方で、新規重点施策を新設するなど、予算の重点配分に工夫を凝らしたものであったといえようかと思います。

 このような厳しい当初予算でスタートした平成十一年度でありましたが、年度途中の十一月には国の経済新生対策に対応した二次補正予算の成立を受けて、県としての補正予算も組まれたところでありました。最終的には一般会計の決算収支は実質収支で二十億八千八百万円の黒字、単年度収支では三億二千九百万円の赤字となった次第であります。事業の面でいいますと、新幹線の新庄延伸が見事に完成を見るなど記念すべき年でもあったわけでありますし、また、予算の重点配分の効果なども相当にあったのではないかと思っておるところであります。

 まずは平成十一年度を振り返って、主要な施策の成果についての知事の御所見を承りたいと存じます。



○平弘造委員長 高橋知事。



◎高橋和雄知事 ただいまお話ありましたように、十一年度の予算それ自体は、前年度と比較すると緊縮財政というふうなことでマイナス予算になったかと、こう思います。また、国の補正予算などがあり、また前年度の予算とあわせて十五カ月予算というふうなことでの景気に対する配慮などをしながら予算の執行をやった年であったと思います。

 山形県とすれば、行財政改革大綱というふうなものの実現といいますか、そこでいろいろ定められた目標なんかもありましたですから、そういった目標を実施しながら、健全財政を維持しながらの県の発展計画に定められた主なる事項についての執行というふうなことで工夫したあるいは苦労した時代かなと、こう思っております。幸いにして、当初掲げられた発展計画の相当部分についてある程度の実現を見たかな、あるいはその過程に入ったかなと、こういうふうに思います。東北公益文科大学についてのいろいろの準備、事業、それから病院につきましては県立中央病院やら公立置賜総合病院やらについて取りかかる、それに基盤整備事業等の一つとすればただいま話がありました新幹線の新庄延伸など、それから教育・文化面でも高文祭とかあるいはスポーツ関係でも全国大会を開催するなどしてある程度の成果を上げてきたのかなと、こう思っております。

 しかし、そういった一つ一つの事業を見てみますと、予算化されたものについてはある程度将来を見越しながら着実に実行できたものとこう思っておりますが、これから将来のことを考えますとそれをさらに生かしていくあるいは県民から見て非常によかったというふうになるには今後の運営というふうなものが大変重要かなと、こう思っているところであります。こういったことを踏まえて十二年度予算などをも計上したわけでございますので、十一年度単年度だけを見れば、総合発展計画のそろそろ後半に入るというふうな段階での主要な事業について取り組み、ある程度実現できたかなと、こう思っております。とりわけ、行財政改革大綱に示されたいろいろの目標をある程度クリアできたのかなと、こう思っております。これからもまた行財政改革大綱を改定しながら新たな大綱もつくるべく考えておりますので、そういったことと一体となるように考えて実のあるものとしていきたいと、こう思っております。

 評価するには、直ちに、まだ早いのかなとこう思いますが、これからいろいろ検討して実効が上がるようにもしていきたいと、こう思っております。



○平弘造委員長 鈴木委員。



◆鈴木正法委員 ありがとうございました。

 企業に関して言えば、決算というものは特に非常に重要な意味を持つものでありまして、ゴーイングコンサーンというものを目指していくいわば一里塚ともいえようかというふうにも思います。自治体経営におきましても同じように、山形県は永遠なりということを実現するためにも、このたびの決算について内容をよく吟味し、そしてまたその成果を十分に検証していくということが非常に大事なことではないかなというふうに思っておるところです。このような観点に立って、これから個別的な質問をさせていただきたいと思います。

 平成十一年度の財政運営と行財政改革の実施成果について、総務部長にお尋ねをいたします。

 長引く経済不況による県財政の悪化などを踏まえて、平成七年十二月に策定した行財政改革大綱が三年後の平成十年十二月に改定され、従来型の経済的な豊かさを重視して構築されてきた県の行財政システムの転換を図ることが目指されたのであります。今や時代の流れは、使命重視の行政、成果重視の行政、顧客重視の行政といったものを求めております。何よりも職員の意識改革を徹底することによりまして、山形県の新たな時代を切り開いていくという気概を持って仕事に取り組んでいただくことが重要かと思います。平成十一年度の当初予算案と同時に示されました向こう五年間の県財政の中期展望によれば、平成十二年度には財政調整基金も底をつき、それ以降は単年度ごとに三百億円程度の財源不足が生じると想定されたところでありました。まさに、危機的な状況でのスタートとなった財政運営であり、大規模事業の見直しなどかなり踏み込んだ決断を迫られたことと思います。

 ここで、平成十一年度決算における主な財政指標を見てみますと、経常収支比率が八五・九%、公債費負担比率が二一・九%、起債制限比率が一四・一%ということでありまして、依然として財政構造の硬直化が進行している状況にあり、いささかも危機感を緩めるわけにはいかないのではないでしょうか。県としては、平成十一年度においてどのような点に留意して財政運営に当たってこられたのか、さらに今後どのような財政運営を行っていくおつもりなのか、総務部長にお尋ねをいたします。

 また、財政改革とともに、組織機構あるいは公社等の見直しなどの改革にも取り組んでおられますが、行革大綱の現時点における実施成果はどうであったのかもあわせてお聞かせください。



○平弘造委員長 宮内総務部長。



◎宮内豊総務部長 平成十一年度における財政運営につきましては、一方で県民のためのさまざまな事業を着実に進めるとともに、一方で県財政の健全化に留意をして運営をしたところでございます。

 まず、健全財政という点では、財政の中期展望を策定し、あるいは行財政改革大綱に財政改革の数値目標を設定しこれを達成するということで、計画的な財政運営を行いまして、シーリングでありますとかあるいは大規模事業の調整等を行ったところでございます。こうした努力の結果といたしまして、十一年度末、これは十二年度予算編成後でございますが、その時点におきましてはある程度健全化の道筋が見えてきたと認識しているところでございます。

 健全化の指標としまして、例えば、例を挙げてみますと、これまで増加傾向にございました県債の発行額ですが、一千三十二億円に抑えたということで前年度と比較して三百十億円抑制することができました。また、調整基金の取り崩し額でございますが、これも五十三億円ということで前年度よりも七十九億円抑制することができたところでございます。その一方で、先ほど知事からもございましたとおり、新幹線の新庄延伸など事業の重点化を図りながら県民のためのさまざまな事業も着実に推進したところでございます。

 しかしながら、委員御指摘のとおりでございまして、公債費あるいは県債残高といったものは年々増加しております。公債費負担比率あるいは起債制限比率といったストック面の指標でございまして、こういったものにあらわれている点は極めて重要な問題であると認識しているところでございます。こうした点を踏まえまして、現在の状況、地方財政を取り巻く状況非常に厳しいものが依然としてあるわけでございますが、計画的・弾力的に健全財政を貫きながら事業の重点化・効率化を図りつつ、今後とも県民のためのさまざまな施策を着実に推進してまいりたいと考えているところでございます。

 次に、組織機構の見直しでございますが、十一年度末におきまして、高等保健看護学院、山形職業能力開発専門校美容科などを廃止する一方で、十二年度からの保健医療大学、産業創造支援室、雇用対策室などを新設したところであります。こうした見直しを通しまして、平成十二年度の職員数は、対前年度比知事部局におきまして五十名の減となっているところでございます。

 また、公社等の見直しにつきましては、事業の効率化あるいは県の支援の見直しなどを進めまして、十一年度末には出かせぎ共済事業団が解散、それから県企業振興公社と県テクノポリス財団が統合、それから県緑化センターと県緑基金が統合ということがございました。

 その他、行革といたしましては、総合支庁の設置に向けた検討等を行いましたところでありまして、今後とも行革大綱の達成に向けて努力をしてまいりたいと考えておるところでございます。



○平弘造委員長 鈴木委員。



◆鈴木正法委員 財政運営ということでは、こういう時代ですので特に御苦労も多いことかと思いますが、県民に対してはこれをわかりやすいものとして公開していく、そして説明責任を十分に果たしていくということが重要であります。ぜひ、このような取り組みにも意を用いていただきたいものだというふうに思います。

 ここで、私なりに気づいた点といたしまして、財政運営ということについてですが、東北各県との比較の中で、一般会計決算の歳出構造を見ましたときに目についた課題を一点指摘しておきたいと思います。

 それは、本県の農林水産費が構成割合並びに人口一人当たりの決算額ともに東北平均の八割程度にとどまっており、各歳出費目の中で東北平均との格差が最も大きいということであります。農業県を自負する本県としては、昨今の厳しい農業情勢の中にあってこのような歳出構造をどのように分析しておられるのか、また、今後の施策づくりにおける財政的な配慮といったものをどう考えておられるのか、これを一つの課題として提示しておきたいと思います。

 次に、歳入の確保についてお尋ねをいたします。

 歳入決算を見てみますと、歳入総額では平成十年度と比べて二百八十七億二千三百万円の減となっております。県税だけでも五十九億三千三百万円の減で、五・二%のマイナスであります。経済情勢が極めて厳しい中で、税収をいかに確保するかということは御苦労も多いことと思われますが、県の財政運営にとりましては極めて重大なことでもあるわけです。県税収入率では、山形県は全国第二位とのことであり、総体的にはかなり頑張っている様子がうかがわれるのでありますが、県税決算額減少の背景をどのようにとらえられているのか、また、県税に係る徴収状況と徴収確保対策について、総務部長にお尋ねをいたします。



○平弘造委員長 宮内総務部長。



◎宮内豊総務部長 平成十一年度の県税の徴収状況につきましては、収入済額全体で一千八十六億四千七百万円でございまして、鈴木委員のお話にもございましたとおり、十年度に比べまして五十九億三千三百万円の減という状況でございます。減少額の大きい税目は、法人事業税、地方消費税、不動産取得税等でございます。この減額の主な要因といたしましては、景気の低迷とそれから減税等の制度改正が上げられるところであります。具体的に申し上げますと、法人事業税では、長引く景気の低迷とそれから税率が十二%から十一%に引き下げられたということが上げられます。また、地方消費税では、平成十年度にございました経過措置による一時的な増収要因が剥落したということがございます。さらに、不動産取得税では、住宅の着工件数の減少があったというふうにとらえているところでございます。

 このような中でございますが、県税の徴収状況につきましては、収入率は九八・四%ということで、お話にもありましたとおり全国順位第二位、前年度より二つ上がったところでございます。平成元年度に二十一位、平成五年度から七年度まで十位でございましたから、この二位という成績はかなり評価できるものではないかと考えているところでございます。これも県民の皆さんの納税意識の高さとそれから職員の努力によるものというふうに考えているところでございます。

 その徴収確保の努力でございますが、一つには、滞納者に係る財産調査の早期着手あるいは差し押さえの早期実施に努めまして、迅速かつ的確な滞納整理に取り組んだところでございます。また、滞納整理強調月間というものを設けまして、計画的かつ集中的に滞納整理を行っているところでございます。さらには、職員研修の充実に努めまして、担当職員の資質の向上を図るとともに、パンフレットですとかテレビあるいはラジオなどを活用した税務広報の強化に努めることによりまして、滞納額の圧縮を図っているところでございます。

 いずれにいたしましても、今後とも県税収入の確保に努めてまいりたいと考えているところでございます。



○平弘造委員長 鈴木委員。



◆鈴木正法委員 厳しい経済情勢の中にあって産業界の方の状況も大変だったわけですが、ただいま出てきました法人事業税といったものの状況について、もう少し詳しく見ておきたいと思います。

 本県の場合は、経済の活性化や雇用の面で誘致企業の果たす役割は極めて大きいと考えられますが、法人事業税の税収という点でも大変貢献度が高いと言えるのではないかと思っております。しかしながら、誘致企業の中には欠損法人も多いと聞いておりますので、このような誘致企業の法人事業税の申告状況について、また、誘致企業を含めました全体の法人事業税における欠損法人の状況についてお尋ねをいたします。



○平弘造委員長 宮内総務部長。



◎宮内豊総務部長 誘致企業等に関するお尋ねでございますが、本年の五月に誘致企業の法人事業税の申告状況を調査したところでございます。その調査の対象といたしましては、昭和三十六年以降に本県に立地し創業した製造業の法人等で、県外資本が五〇%以上の法人、これ全部で四百六十九社あるわけですが、それについて調べてみました。

 調査の結果でございますが、平成十一年度では、約五〇%が欠損法人となっております。しかし、これは県全体の欠損法人の割合が六〇%でございますから、それよりも一〇%下回っているというところでございます。また、申告税額ですが、県全体の申告税額の約二割を占めておりまして、誘致企業一社当たりの平均税額というものも県全体の企業の平均税額の約七倍に達しているという状況がございます。したがいまして、その業績動向が県全体の経済に与える影響も大きいものがあるというふうに考えております。

 次に、法人事業税全体における欠損法人の状況でございますが、普通法人二万八百社ほどあるわけですが、そのうち欠損法人は約一万二千五百社でありまして、先ほどちょっと申し上げましたが約六〇%が欠損法人という状況です。さらに欠損法人の割合を資本金別に見てみますと、資本金が一億円を超える法人では三四%が欠損法人、それから一千万円未満の法人で約七〇%というふうになっておりまして、小規模な法人ほど欠損法人の割合が大きくなっているという傾向が読み取れるところでございます。



○平弘造委員長 鈴木委員。



◆鈴木正法委員 法人事業税ということに関しまして、外形標準課税に関する課題についてお尋ねしたいと思います。

 自治体の新たな税収確保ということでは、赤字法人にも課税されるという外形標準課税を二〇〇二年度から導入しようということで、国の方で大いに議論がなされたばかりでありましたが、新聞などの報道によれば二〇〇二年度からの導入は見送られるやにも聞いております。ただ、今後の検討課題といたしまして問題点を把握しておく意味から、この外形標準課税を導入する場合に出てくると思われる課題や影響を現段階でどのようにとらえられているのか、お聞かせいただきたいと思います。



○平弘造委員長 宮内総務部長。



◎宮内豊総務部長 外形標準課税の導入につきまして、県では、これまで早期の実現を国に要望してきたところでございます。外形標準課税の意義といたしましては、第一に法人の事業活動規模への課税ということで事業税本来の性格を明確にするということ、第二に経済情勢に左右されないという点で安定的な地方税源を確保できるということ、それから第三に地方の行政サービスからの受益に応じて薄く広く公平な税負担を求めることができるということ、こういった意義を持つものであるというふうに考えております。

 ただ、外形標準による課税を行いますと、中小法人が大部分であるところの赤字法人にも課税をされるということが一つ問題点として上げられているわけでございますが、先日発表されました自治省の案におきましては、中小法人への税率軽減、あるいは外形課税と所得課税とを併用するということ、それから中小法人に関して簡易事業規模額の選択を行えるようにするということ、さらに一定の赤字法人の徴収猶予制度といったこと、こういった赤字法人や中小法人に対する各種の配慮が盛り込まれております。今後は、こうした案をもとにして具体的な議論が進められるということを期待しております。

 いずれにいたしましても、外形標準課税といった新たな税制を導入するということにつきましては、県民の十分な理解を得ていくことが非常に重要であると認識しているところでございまして、今後とも県民の皆さんにも説明をしてまいりたいと考えております。



○平弘造委員長 鈴木委員。



◆鈴木正法委員 現今の財政状況からいたしますと、歳入の確保ということにはかなり厳しい姿勢で取り組んでいただかなければならないのかなというふうに思っております。今後一層の御努力をお願いしたいと思います。

 次に、交通対策について、企画調整部長にお尋ねをいたします。

 一つ目は、新幹線の新庄延伸についてであります。

 平成十一年度において特筆すべき出来事は、十二月四日の山形新幹線新庄延伸のスタートではなかったかと思います。平成四年七月、福島|山形間開業以来の長年の取り組みが大きく実を結んだ年ともいえようかと思います。その位置づけは、複合的な地域活性化策の中核としての鉄道整備事業であったわけですが、県庁所在地以外をターミナルとする全国初の新幹線整備ということもあり、県はもとより沿線市町におきましても相当に力が入った事業となったことでありました。先日、昨年十二月からの一年間の利用状況が報道されたところでありますが、それによれば、山形|新庄間の利用者は、一日平均で特急こまくさを運転していたときに比べ一八九%とほぼ倍増したということであります。テレビコマーシャルでの「温泉新幹線」としての売り込みもかなり効果があったのかなと思っております。まことに喜ばしいことであります。

 このように見事にスタートした新幹線延伸事業を振り返り、この事業の意義について、また、沿線市町の無料駐車場の整備を初めとする関連事業の推進状況について、さらには新庄延伸による経済面を初めとするさまざまな効果についての総括を、企画調整部長よりお聞かせください。



○平弘造委員長 佐々木企画調整部長。



◎佐々木克樹企画調整部長 山形新幹線の新庄開業後一年間の利用状況につきましては、今、委員の方からお話のあったとおり、非常に予想を上回る好調が続いているんではないかなと、こう思っております。この新庄延伸プロジェクトの最大の特徴ということにつきましては、単なる鉄道整備事業ということにとどまらず、地域開発事業と一体となった総合的な地域活性化プロジェクトであるということにあろうかと思っております。この点は、先般、運輸省の方で新在直通の検討会というのがございましたけれども、そういったところでも事例発表ということでさせていただいた際には、運輸省の方からも非常に高い関心をいただいたし評価もいただいたということでございます。

 関連しまして、駐車場等の整備状況でございますけれども、現在、二千八百台分が整備されております。なお、さらに二百台程度整備を進めていく予定というふうにうかがっております。

 また、踏切につきましては七十九カ所ございましたが、開業時までに三十八踏切の統廃合が完了したところでございまして、さらに八踏切の廃止に向けて事業を進めてまいる予定になっております。

 効果につきましては、観光面について見ますと、全国的に観光者の数が伸び悩んでいる中で、銀山や肘折など温泉地では前年を上回る観光者数となっております。また、新庄にできました最上広域交流センターにつきましては、予想の三倍以上の利用というふうになっております。JR東日本によります温泉新幹線やデスティネーションキャンペーンなどによるアナウンス効果といったものもございまして、首都圏等の県外客がふえたほか、利便性の向上に伴い新幹線の県内での利用者も非常に多く、県内流動の活性化にもつながったというふうに考えております。そして、何よりもまず沿線地域におきましてみずからの地域資源を見直し、みずからが主体的に地域づくりを行うという動きが活発化してきたということが非常に大きな効果ではなかったかと、こう思っております。

 いずれにしましても、こうした効果なりが今後本物になっていくよう、県といたしましても主体的な取り組みに対しまして支援をしてまいりたいというふうに考えております。



○平弘造委員長 鈴木委員。



◆鈴木正法委員 次に、山形空港の利用拡大についてお尋ねをいたします。

 ただいまお話ありましたように、新幹線の新庄延伸非常に好調なわけですが、一方において、山形空港の利用、とりわけ山形・東京便の問題は逆に深刻になっておるわけです。山形空港周辺の企業を中心としたビジネス客にとりまして、平成十一年六月一日からの減便により一日一往復となったことで、企業活動に大きな影響を与えることになったことは事実であろうかと思います。また、観光客にとりましても、東京からの乗り継ぎがうまく利用できなくなったことも残念なことでありました。

 県は、このような状況を打開するため、山形・東京便の複数便化復元に向けた利用拡大運動や、平成十一年度の単独事業として山形空港ビル内に事務所を構える航空会社の共用施設使用料等について助成をするなどの対策を打ち出されたわけであります。これらの運動や事業についてはどのような点にポイントを置いて推進されたのか、またその効果はどうであったか、さらには今後の展望はどうであるのか、企画調整部長にお尋ねいたします。



○平弘造委員長 佐々木企画調整部長。



◎佐々木克樹企画調整部長 山形・東京便の複数便化復元ということにつきましては、まず一つ目には、全国一日交通圏の確立という観点から、国に対してさまざまな配慮をしていただくよう要請をしてきたところでございます。また、航空行政の規制の緩和という流れがございますので、航空会社においては、こうした流れの中では路線ごとの採算性といったものが非常に路線維持あるいは拡大に際しまして大きな要素になるということがございます。こうした点を踏まえまして、山形・東京便の採算性を改善するというのが二つ目の大きなポイントであろうかと、こう思っております。こうした点を踏まえまして、航空会社にとって魅力ある路線ということになるよう、今、お話もございましたが、各種の運動や助成を行ってきたところでございます。この結果、十一年度における利用率というところで見ますと六九%という高い利用実績を上げさせていただいたと、一便になって非常に不便になったという中で健闘したのではないかなと思っております。

 平成十二年度も国に対しまして引き続き国内航空ネットワークの拡充といった観点から、二往復以上の早期復帰やあるいは羽田空港における小型機の乗り入れ拡充といったところについて要望するとともに、利用拡大運動も引き続き行っているところでございます。

 今後とも、こうした取り組みを粘り強く続けまして、全日空に対しまして山形・東京便の運航拡充といったものを引き続き要望してまいりたいというふうに考えているところでございます。



○平弘造委員長 鈴木委員。



◆鈴木正法委員 県勢発展のためには、交通対策は極めて重要な分野であるといえようかと思います。さらに、新たな課題等に対しても意欲的に今後取り組んでいってもらいたいと思います。

 次に、中小企業の支援策についてお尋ねをいたします。

 平成十年度は、我が国が戦後最悪の不況に見舞われたということもあって、平成十一年度には、国の方でも景気対策には全力を挙げて取り組んだわけですが、県の当初予算においても、緊急度の高い中小企業向け金融の予算増額などで商工労働観光部の予算は対前年度比二一・四%増となったところでありました。

 商工業振興資金ということでは、融資枠を大幅に拡大するとともに、新たな資金として事業基盤強化資金、企業創出支援資金の二つの資金を創設し、さらに九月補正予算でも、産業活力再生特別措置法の施行を踏まえた産業活力再生開業資金を創設するなど、金融面からの中小企業対策を積極的にとられてきたことは評価されるべきことであったと思います。とりわけ、景気の低迷が長引いて中小企業の経営が悪化し、担保不足などの信用力が低下する中で、信用補完対策として、十年度に引き続き国の中小企業金融安定化特別保証制度、さらには県単独の緊急経営安定保証制度が中小企業支援策として実施されたのであります。中には、これらの保証を受けたにもかかわらず倒産してしまい、結果的には保証協会の経営を圧迫するのではないかとの懸念も出てきておる状況も一部にはあるようですが、民間金融機関による中小企業への貸し渋り対策として、中小企業を支援するこれらの事業によって救済された企業も多かったのではないかというふうに思います。

 これらの新たな資金や保証制度の利用状況とその効果はどうであったのか、商工労働観光部長よりお聞かせください。



○平弘造委員長 本木商工労働観光部長。



◎本木正光商工労働観光部長 お答えいたします。

 最初に、商工業振興資金の新たな資金についてですが、事業の規模拡大や設備の増強を図るため創設しました事業基盤強化資金の実績は、件数で七十三件、金額で三十九億三千七百万円となりました。また、新規開業や創造的な事業の展開を促す企業創出支援資金につきましては、産業活力再生開業や雇用創出開業など四つに区分されておりますが、合わせて件数で二十八件、金額で三億五千五百万円の利用実績となりました。これらの資金によりまして、生産性の高い設備の増強等が図られるとともに、新規の開業や雇用の創出が促進されたものと考えております。

 次に、無担保、第三者保証人不要の特別保証制度についてですが、国に先駆け創設しました県単独の特別保証制度の平成十一年度の利用状況は、件数で千五百八十件、金額で約百四十九億円となりました。また、国の特別保証制度は、二千六百七十一件、約三百四十四億円で両制度を合わせますと四千二百五十一件、約四百九十三億円の実績となっておりまして、中小企業者の経営の安定や倒産件数の減少に大きな効果をもたらしたものと考えているところであります。

 なお、特別保証制度を利用した企業に対する代位弁済率は、まだ償還が始まったばかりということもありまして、平成十二年十月末までの実績では約一%と低いものとなっておりますが、利用企業の倒産とか償還金の延滞等がこのところふえてきておりまして、今後、償還期間の経過とともに代位弁済が増加するのではないかと懸念しているところであります。

 以上でございます。



○平弘造委員長 鈴木委員。



◆鈴木正法委員 かなりの企業が助かったようでありまして、タイムリーかつ効果的な事業の展開であったというふうに思っております。

 続きまして、産業創造支援センターに関する質問をさせていただきます。

 政府におきましては、平成十一年度に景気の下支え政策を継続するとともに、経済の新生を目標として中小企業政策を新事業の創出とその発展育成を主眼とするきめ細かい施策の推進へと改めてきたところでもありました。我が県におきましても、新規創業や新分野進出等を推進するための拠点施設として、県産業創造支援センターの整備が進められてきましたが、平成十一年六月一日にオープンし活動を展開しているところであります。

 このセンターは、本格的なインキュベーション施設として情報やデザイン関連機器の開放などの支援機能に加え、新規創業者に対するオフィススペースの提供を行っており、入居企業にとりましては、県の施設に入居することによって経済的な負担を軽減するなどの利点とともに、ベンチャービジネスに対する信用力が増すという点も大きな魅力となっているようであります。また、支援機関として知的所有権センターも入っておりますが、特許流通アドバイザーなども配置され相談活動を行っていることもありまして、特許等の技術活用の面での企業支援にも大きな期待を寄せているところであります。さらに、入居企業ばかりでなく県内の新規創業者に対する支援としては、ベンチャービジネスを展開する上での参考となる情報を幅広く収集しこれを提供していくことも重要なことというふうに思うわけであります。

 この産業創造支援センターがオープンして一年余りが経過したわけですが、これらのことについてセンターではどのように取り組んでおられるのか、また、どのような効果が出てきているのか、商工労働観光部長にお尋ねいたします。



○平弘造委員長 本木商工労働観光部長。



◎本木正光商工労働観光部長 お答えします。

 産業創造支援センターでは、新規創業等を支援するため、インキュベートルームや開放機器の貸し出し、セミナーの開催、相談指導及び支援情報の提供などを行っております。

 まず、インキュベートルームですが、七室ございますが当初から満室となっておりまして、情報サービスやデザイン関連企業等が新商品の開発であるとか新事業開拓等に取り組んでおります。中には、ベンチャーキャピタルから投資を受けるに至った企業、それから全国的な事業発表会でプレゼンテーションを行った企業、世界的な広告のコンテストで見事入賞した企業等も出てきております。

 また、開放機器室には、映像編集システムやCAD、コンピューターグラフィックスシステムなどデザイン・情報関係の機器を整備し貸し出ししているほか、センター内でやまがた起業家養成塾やデザイン及び情報関係のセミナーの開催、新規創業に係る相談指導等を行っているところであります。

 さらに、情報提供につきましては、新規創業等を考えている方々が必要な情報をいつでもどこでも入手できるように、補助制度や空き工場・空き店舗情報、それからセミナー開催予定、展示会、事業発表会等のイベント情報などをホームページに掲載しておりますが、電子メールで情報提供してほしいという方々にはそういうサービスもしておりまして、そのような方々が現在約四百名を数えるに至っております。

 また、特許の活用ということも新事業を推進していく上で非常に有効でございますが、昨年から知的所有権センターに特許流通アドバイザーと情報検索アドバイザーを配置しておりますが、相談指導件数が毎月百件を超えるなど、活発な利用状況となってございます。

 ベンチャー企業の育成は、本県産業の活性化や雇用機会の創出を図る上で極めて重要な課題でありますので、今後とも積極的な事業展開を図ってまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○平弘造委員長 鈴木委員。



◆鈴木正法委員 新規創業あるいは新分野進出ということは、我が県の産業界にとりましては最重要課題であろうかと思います。県としましてもこれから大いに先見性と指導性を発揮していただきたいものだというふうに思う次第です。

 次に、公共工事の進め方について土木部長にお尋ねをいたします。

 平成十一年度の性質別歳出決算額を見てみますと、投資的経費は二千六百四億五千七百万円で、前年度と比べ二百八十五億七千五百万円の減となっており、単独事業費で一三・六%、公共事業費でも五・八%の減少となっております。このような数字からも財政的な厳しさがうかがわれるわけでありますが、何といっても我が県の社会資本の整備はまだまだ十分とはいえない状況にありますことから、地域住民の方々の意見などにも配慮しながら、さまざまな工夫を凝らして公共事業に積極的に取り組んでいくことが肝要であると私は考えております。

 公共工事における入札・契約制度の一層の透明性や競争性の確保はもとより、事業執行の全行程における創意工夫が必要であり、何よりもその効果が県民にわかりやすい公共事業でなければならないのではないかと思います。このような観点から見たとき、平成十一年度は公共工事に関していろいろな取り組みがなされた年であったかと思います。

 まず、入札・契約制度の改善についてです。

 入札・契約制度については、県などの発注工事で談合問題が起きたことなどを契機として、第三者によるチェック機関としての入札監視委員会を設置したほか、民間の技術力を活用したバリューエンジニアリング、いわゆるVE方式の試行や積算内訳の事後公表制度の導入など、多角的な観点から種々の改善が図られたようでありました。

 平成十一年度に限らず、県ではこれまで入札・契約制度の透明性・公平性・競争性の確保のためどのような対策を講じられてきたのか、また、今後の改善方策についてどのように考えておられるのか、土木部長からお聞かせください。



○平弘造委員長 山本土木部長。



◎山本善行土木部長 入札・契約制度の改善についてでございますが、御案内のとおり、透明性・公平性・競争性を一層高める、そして談合等の不正の起きにくいシステムを構築するというふうなことで、毎年毎年一歩一歩改善に努めてまいったところでございます。具体的には、先ほど委員から御案内のあったほかに主なものといたしましては、一般競争入札それから公募型指名競争入札、そういったいろんな入札方式を導入してまいりましたし、それから低入札価格調査制度、これも導入いたしました。それから、違法行為に対しては制裁措置の強化ということも行ってまいりましたし、いろいろ企業の育成というような視点から中間前金払制度の導入などさまざまなことたくさんございますけれども行ってまいったところでございます。

 今後、より一層、そういう透明性・公平性・競争性という視点から改善をしていかなければならないということでございますので、一つには公募型指名競争入札につきましても、工事の規模や種類ごといろいろ検討課題ございますので拡大すべく検討してまいりたいと、こう思っております。それから、さきの臨時国会で公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律というのができました。これに基づいていろいろ政令だとか適正化のための指針というようなものがいろいろあるわけでありますけれども、この法律の趣旨にのっとって、より一層、入札・契約制度を透明性・公平性・競争性といったことで改善するためにいろいろ緊急に対応していかなきゃならない部分がございますので、こういったことにつきましては、山形県発注制度等研究会というのがございますが、ここでいろいろ検討を重ねながら、より一層よい入札・契約制度にしていきたいということで取り組んでいきたいと思っております。



○平弘造委員長 鈴木委員。



◆鈴木正法委員 次に、公共工事におけるコスト縮減の取り組みについてお尋ねいたします。

 平成十一年度は、限られた資源を有効に活用し、新技術や新工法の採用などによって効率的な公共事業の執行を図るという公共工事におけるコスト縮減の取り組みの第一次目標期間の最終年度であったわけであります。この取り組みは、国が平成九年に公共工事コスト縮減に関する行動指針を策定したことを受け、同年十一月に県が十九項目の具体策をまとめた行動計画を策定してスタートしたわけですが、平成十一年度までの目標期間におけるトータルの実績はどうであったのか、また、平成十一年度における具体的な成果事例についてもお聞かせいただきたいと思います。



○平弘造委員長 山本土木部長。



◎山本善行土木部長 コスト縮減につきましては、平成九年度から三カ年間にわたり取り組んできたわけでございます。目標としては、平成八年度当時の考え方と比べて一〇%ぐらい縮減するということで取り組んでまいりました。実績でございますが、平成九年度は率にして三%で十一億円、平成十年度は四・三%で五十億円、平成十一年度は九・二%で百六億円ということで、十一年度で一〇%の目標には近づいたわけでございます。これら三カ年合わせますと、金額的には百六十七億円のコスト縮減を図ってまいったということでございます。

 具体的にどうやって図ってきたのかということで一例をということでございますが、まず一つには、現場でそれぞれいろいろ土が発生したりあるいはコンクリート殻とかそういったものが出てきますので、こういう建設副産物を工事と工事の間で流用する、再利用するというようなことで、大きなコスト縮減を一つには図ってきております。それから、例えば、使用する製品、コンクリートの二次製品等でございますけれど、従来より長いものを使ったりとかそういったことで手間を省く、あるいはふたと本体が別々のものを一体型の製品として使うというようなことで施工の手間を省く、そういったようなことでコスト縮減を図っております。そのほかに、河川等におきましては従来ブロック等で張っていたようなものを、カゴマットというコストの高いものを多自然型ということもありましてそういったものを使ったり、現場にある石を使って行うというふうなことで、コスト縮減を図ってまいったところでございます。

 それから、今後の取り組みということでございますが、今後は、国においてもいろんな総合的なコスト縮減の取り組みを打ち出しておるところでありますが、県におきましても、平成二十年度末、二十年度を目標に新しい行動計画というものを策定して取り組んでまいりたいというふうに思います。

 基本的には、総合的なコストの縮減というような考え方でいきたいと思っておりますが、主なものは骨子は五つでございまして、一つは、従来からこの三カ年取り組んできた工事コストの低減ですね、このやり方を引き続き実施していくということ。それから二つ目は、工事に要する時間をとにかく短くしてそしてコストを縮減するということで、そのために新技術を開発したり導入したりあるいは集中投資についてもう少しやっていきたいというふうに考えております。それから三つ目が、ライフサイクルコストを低減するということで、初期投資と後のメンテナンスにいろいろお金かかりますのでトータルで見て一番安い方法といいますかいい方法、そういうライフサイクルコストという考え方をもっと導入していきたいということであります。四つ目が、社会的コストの低減を図るということで、これは我々だけのコストではなくて社会に及ぼすコストも減らしていくというような視点がありまして、一つには副産物のリサイクルという問題ですね、社会的コストということになってしまいます、こういうものが出ないようなリサイクルの努力をしたいということもあります。それからまた、道路をつくれば騒音が出るというようなことがあって、そういうことを、環境問題に外部費用出てきますのでそういうものを抑えようということで騒音の少ない舗装を使うとか、そういったような社会的コストの低減という視点を持っていきたい。それから五つ目は、いろいろ規制緩和とかいろんなこと、それから我々の仕事の電子化を図っていくとか、そういうふうなことで長い目で見たら効率的に仕事が行われると、そういう意味での長期的コストの低減、そういった総合的なコスト縮減という考え方で取り組んでいきたいと、こんなふうに考えております。



○平弘造委員長 鈴木委員。



◆鈴木正法委員 公共事業のあり方が問われている中にあって、より効率的、効果的な社会資本の整備に向けて一層の御尽力をお願いしたいと思います。

 次に、子育て支援対策についてお尋ねをいたします。

 厚生省の一九九九年人口動態統計によれば、我が国の昨年一年間に生まれた赤ちゃんの数が史上最少を記録し、合計特殊出生率も一・三四と過去最低を更新したということでした。本県の場合も出生数は統計史上最低、また合計特殊出生率は一・五九となったということであります。晩婚化や未婚化の進行が主な要因と言われておりますが、さらに最近では結婚しても子供を産まない新少子社会へ移行し始めているという指摘もあり、少子化さらにそれに伴う人口減少は非常に深刻さを増してきていると思っております。

 平成十一年度の当初予算におきましては、新規重点施策が打ち出され、その中に、健やかに子供を産み育てる環境づくりが上げられて、子育て支援については特に力を入れてこられたわけであります。部局間にまたがる少子化対策については総合調整が図られ、相乗効果が出てくるような取り組みを工夫されたことと思いますが、その中でも、子育てに伴う経済的負担の軽減あるいは多様な保育サービスの提供といったことでは、新たな県単独事業を準備するなど、力の入った様子がうかがわれたところでありました。

 そこで、まずは新たな県単独事業である私立幼稚園にこにこ子育て支援事業を初めとする私立幼稚園に対する子育て支援事業の実施成果について、文化環境部長にお尋ねをいたします。



○平弘造委員長 武田文化環境部長。



◎武田浩一文化環境部長 私立幼稚園における子育て支援事業としましては、十一年度に三つの事業を実施しております。

 一つとしましては、預かり保育事業であります。この事業は、幼稚園の教育時間終了後も引き続き園児を夕方まで預かり、共稼ぎ世帯の子育てを支援する幼稚園に対して補助しようという事業でございます。十一年度は九十七幼稚園のうち七三%に当たります七十一幼稚園に対して補助を行いまして、十年度から比較いたしまして十二幼稚園が増加している状況でございます。

 二つ目としましては、委員おっしゃったようににこにこ子育て支援事業でございます。この事業は、同時に二人以上の幼児を私立幼稚園に通園させている世帯の保育料を、二人目については半額、三人目以降については十分の一に軽減し、子育てに伴う経済的負担の軽減を図る事業であります。十一年度の新規事業として採用した事業でございます。十一年度は、園児総数一万三千八百六十八人のうち九百十四人を対象としておりますが、この事業につきましては一般県民の方からいろいろと照会がございまして、子育てに伴う保護者の経済的負担の軽減に相当つながっているんじゃないだろうかというふうに思っている状況でございます。

 三つ目としましては、地域開放事業であります。この事業は、幼稚園の施設を遊び場として地域に提供したり、幼児教育に関する相談会を幼稚園みずから実施するなど、地域の幼児教育センターとしての役割を果たす幼稚園に対して支援する事業でございます。十一年度は二十九幼稚園が実施している状況でございます。

 以上が幼稚園における子育て支援の事業でございますが、県といたしましては、今後とも事業のPRに努め、これらの事業の推進にもっともっと努めてまいりたいというふうに考えている次第でございます。

 以上でございます。



○平弘造委員長 鈴木委員。



◆鈴木正法委員 さらにもう一つ、県単事業として保育サポート緊急対策事業そしてまた認可外保育施設児童育成支援事業が行われたわけですが、これらの実施成果については、健康福祉部長よりお答えいただきたいと思います。



○平弘造委員長 日野健康福祉部長。



◎日野雅夫健康福祉部長 お尋ねの保育サポート緊急対策事業、平成十一年度の県単独事業として創設をいたしたわけでございますけれども、乳児保育とか延長保育、一時保育、休日保育といった特別保育事業を実施する民間保育所の中で、国庫補助基準に満たない六カ所に対しまして助成をいたしました。その結果、新たに乳児保育等で二十九人が受け入れられるとともに、延べ四百八十八人の一時保育が実施されるなど、保育サービスの充実のために効果を上げております。

 また、認可外保育施設児童育成支援事業につきましては、県単独補助事業として、認可外保育施設の運営の健全化と保育内容の向上のため運営費の一部や施設整備に対して助成するものでございますけれども、運営費助成六十九カ所、施設整備二カ所、合わせて七十一カ所に対して助成をしまして、認可外保育施設における児童の健全育成の促進を図ったところでございます。

 県といたしましては、保育需要の多様化や地域における子育て支援策に対するニーズの増大等を踏まえ、子育て支援施策の一層の充実に努めてまいりたいというふうに考えております。



○平弘造委員長 鈴木委員。



◆鈴木正法委員 ありがとうございました。このたびの決算を踏まえて、我が県政がさらに大きく前進できますように、執行部の皆さんの一層の御尽力に御期待を申し上げまして、質問を終わらせていただきます。



○平弘造委員長 鈴木正法委員の質疑は終わりました。

 次に、寒河江政好委員。



◆寒河江政好委員 県政クラブを代表させていただきまして質問をさせていただきます。

 早速質問に入らせていただきます。

 まず最初に、一通の手紙を紹介させていただきたいと思います。それは、昨年四月から拡大されました奨学金制度に大変尽力したというある議員にあてられたものでございます。

 拝啓 ことし四月−−ことしというのはこれは去年でございます−−晴れて長男が私立大学に入学いたしました。将来を考えて大学進学を決意した長男、そしてその希望をかなえようとの家族みんなの挑戦でもありました。入学時に必要な費用も予想以上にかかりました。私は、深刻な不況のどん底にある和装業界に勤務しておりますが、例に漏れず給与のさまざまな手当もカットされ、収入は減るばかりです。妻もパートのアルバイト。入学した長男も高校時代、朝三時半に起きて朝刊の新聞配達をし、大学受験に向けて一年間で百万円をためました。次男も高校二年生でアルバイトをしています。三男はことし高校に入学しました。公立高校でもかなりの出費となります。親として子供たちに最大限の応援をしてやりたい思いで、一切のむだを省き、節約を重ね、毎月の給料をいただいても、我が家としての真剣勝負のやりくり会議です。私も主人として、父親として、「妻に何か買ってやりたい」「子供たちと近くで食事でも」、そんな思いはあっても現実にはなかなかできませんでした。家族みんなが病気にもならず、事故にも遭わなかったことが不思議な感謝の実感でございます。そんな厳しい生活闘争のさなか、六月のある朝届いた新聞に、「有利子奨学金適合者全員に貸与へ」の大きな見出しが目に飛び込んできました。いわゆる「きぼう21プラン奨学金」のことでございます。私は思わず声が出てしまいました。「おお、これはありがたい」、記事を読んでいるうちに目に涙があふれてきました。経済的に幾度となく追い込まれた私にとって、真剣に生きる庶民の声を取り上げていただいたことに、ただただ感謝するばかりです。待望の九月十日、息子の口座には四月にさかのぼり六カ月分の三十万円が入金されていました。−−これは選べる三万、五万、八万、十万でしたか、この中の五万の申請ということでこの金額だそうです−−私は、今回ほど政治の力、政策の力の大切さを感じたことはありません。云々ともっと続くんですけれども、敬具 平成十一年九月十一日。

 このような手紙を見まして、私は、まずすばらしい家族だな、家庭だなと、そんなふうに思いました。また、大変な中でもしっかりと目標を持って家族力を合わせている姿に、また感銘も受けた次第でございました。長引く不況の中での庶民の姿と申しますか、このような家庭、家族がたくさんあるのかなと、そんなふうにも思ったところでございます。

 そこで、子育て、教育に金がかかることが少子化に歯どめがかからない、こういったふうなことをよくお聞きするわけでございます。知事も少子化対策には特段の力と熱意を込めていろんな施策を展開していらっしゃるわけでございます。そんなふうなことで、まず少子化対策について何点かお伺いしたいと、このように思いますので、よろしくお願い申し上げます。

 少子化の傾向には幾つかの理由があるわけでございます。子育てのコスト上昇や仕事と育児の両立の問題、女性の晩婚化などが挙げられると思います。従来の施策の延長ではなく抜本的な対策が急務だ、このようにも言われております。児童手当や先ほどの奨学金制度、このようなものが見直されている、こういう昨今でございます。そこでまず、先ほどの奨学金制度、このことについてお尋ねをしたいと思います。

 大学入試ももう始まりまして、既に合格の報を手にした受験生たちは希望に胸を弾ませている。一方、受験シーズンを前に親が頭を痛めるのはやはり教育費の重みである、こんなふうにも思います。特に、私立大学の案内などを見てみますと、入学に必要な初年度の費用はほとんどが百万とか百五十万とかこういったような金額を超えている現実でございます。経済企画庁が発表した物価レポートを見ましても、一九七〇年から九八年までの約三十年間に消費者物価は全体で三・二倍になった、そんな中で私立大学費の場合、これは全体を大きく上回って八・七倍にも達している、このようなレポートを見せていただきました。こうした状況下で、教育支援策の柱となるのは奨学金制度ではないのかなと、そんなふうに思います。

 そんな中、平成十一年度より日本育英会の奨学金について、有利子奨学金の大幅拡充と、また親の失業などで家計が急変した場合は高校生、大学生などに無利子で貸与する緊急採用奨学金制度、この創設があったわけでございますけれども、その内容と県内での利用状況、またそれに対する反響、この点を教育長にお伺いしたいと思います。



○平弘造委員長 木村教育長。



◎木村宰教育長 日本育英会の山形県支部では、県内の高等学校在学中の生徒への奨学金の貸与の事務一般と、それからもう一つ高校生が大学に進学する際の予約奨学生を決定する事務と、この二つを行っております。

 今、社会情勢の変化の中で、奨学金を借りたいというふうに希望する生徒もふえておりますし、それらへの対応のため、今お話ありましたように、大学予約奨学生については、今までは全部無利子で貸していたわけですけれども、これまでの無利子の制度に加えて平成十一年度から新たに有利子、年利三%だそうでございますが、その奨学金制度もスタートしました。その結果、採用枠が大幅に広がりまして、また、採用基準の緩和が図られたわけでありまして、本県においてこの新たな有利子制度について、十一年度段階では、大学進学希望者の高校生二百九十三名が採用されております。本年度は、ほぼ倍増となる五百三十九名に貸与決定がなされている状況でございます。

 また、もう一つお尋ねありました緊急採用奨学金制度についてでありますが、保護者の失業など家庭の経済環境が急変した場合に生徒が修学困難となった場合に、年度途中からであっても無利子の奨学金の貸与を行う制度でございます。山形県支部に関しては、私たち関与するのは高校在学生ばかりでございますけれども、十一年度は二十七名が決定・貸与しております。それから本年度は、年度途中でございますが、現在まで十六名が決定されております。そういう状況でございます。

 現在、経済状況を反映してか希望者の増加傾向にありますし、この二つの制度とも採用枠が大幅に拡大された、あるいは緊急に対応できる制度になったというようなことで、関係者からは大変好評を得ているというのが実態でございます。



○平弘造委員長 寒河江委員。



◆寒河江政好委員 ありがとうございました。利用状況も伸びておるようですし大変反響もよろしいと、そういうようなことをお聞きしまして安心したところでございますけれども、この奨学金制度、外国では、特にイギリスなどは大学生総数の約二倍の規模の奨学金を提供している、こんなふうに聞きました。また、アメリカでも国あるいは民間が多種多様な奨学金を手厚く提供して、その規模も大学生の総数とほぼ同数である、そんなふうにも言われているわけでございます。日本では、公・私合わせた奨学金の提供が全大学生総数の二割台であると、まだまだ低いなと、こんなふうに思います。未来を担う若者たちが親の経済的状況に関係なく自立型の学費負担で修学できる教育支援策の柱として奨学金制度の抜本拡充に取り組む必要がある、こんなふうにも思っておるところでございます。

 これまでの奨学金の考え方というのは、どうしても育英という、言うならば優秀な人を育てる、こういった考え方に力点があったのかなと、そんなふうに思います。しかし、これからは勉学したいという意欲のある人には成績に関係なく奨学金を出す奨学という方向に考え方が変わりつつあるのかな、そんなふうなことで、特に本年度からは大分その辺の道も開けてきたのかな、成績云々じゃなくやはり勉強したい、親や家庭の状況がどうであれそういったものを超えた中で借りられる、そのような制度がやはり必要なのじゃないのかなと、そんなふうに思います。

 そんなことで、地方と申しましょうか各自治体、あるいは民間でいろんな奨学金制度は実施されているわけでございますけれども、これからのあり方も含めて、教育長に奨学金制度のこれからの対応と申しますか御所見と申しますか、そういったようなことをお伺いしておきたいと思います。よろしくお願いします。



○平弘造委員長 木村教育長。



◎木村宰教育長 奨学金制度につきましては、勉学に意欲を持っているにもかかわらず経済的理由などによって修学が困難だというような場合に学資の貸与等を行うことによって国及び社会に有為な人材の育成に資するという意味で、この制度がこれまで果たしてきた役割というのは非常に大きいのではないかと思います。教育の中における重要な制度であったというふうに私は認識しております。

 日本育英会の奨学金制度のほかにも、県内では、公的なものや民間によるものなど各種の奨学金の制度がありますが、それぞれの趣旨あるいは目的に即しながら運用されているところでございます。これらの制度も含めて、奨学金制度のこれからのあり方についてでありますが、それぞれの制度の趣旨や特色を尊重しながらも、教育の機会均等の観点やあるいは本人の向学心の面などにも大いに着目し、そういう観点から制度の充実や拡充を図っていくことも極めて大事なものかなというふうに私は考えているところでございます。



○平弘造委員長 寒河江委員。



◆寒河江政好委員 教育長、大変ありがとうございました。

 続きまして、安心して子供を産み育てられる環境の施策ということで、二点ほどお尋ねさせていただきたいと思います。

 まず、不妊治療についてでございます。

 不妊症に悩む夫婦が全国で百三十万組にも上ると言われております。実に十組に一組が何らかの不妊症に悩んでいる計算になるわけでございます。県では、全国でも設置が少ないという不妊専門相談センター、これを山大医学部附属病院に委託をしておるわけでございますけれども、その利用状況と効果と申しましょうか、また、県民でも知らない方がたくさんいらっしゃるようで県民へのPRも大切かと、こんなふうに思います。周知度はいかがでしょうか。

 また、不妊治療には医療保険が適用されていない。この不妊治療には高額の費用がかかり、その経済的負担が家計を圧迫している、費用負担にたえ切れずに泣く泣く子供を持つことをあきらめる夫婦が多い、こんなふうにも聞きます。保険適用で負担を小さくすることと国に働きかけることが大事と思います。県の対応、まずこれをお聞きします。

 そしてまた、国の保険適用が実現するまで県独自で助成制度を考えるべきかと、こんなふうにも思っておるところでございますけれども、あわせて健康福祉部長にお聞きいたします。



○平弘造委員長 日野健康福祉部長。



◎日野雅夫健康福祉部長 不妊治療ということでありますけれども、本県におきましては、生涯を通じた女性の健康の保持増進を支援するという事業を県内の各保健所で実施しておりまして、この事業において、電話相談を含めた不妊相談を受け付けております。その中で、さらに必要な方については、委員のお話にありましたように、山形大学医学部附属病院に開設しております不妊専門相談センターにおいて専門医による無料の面接相談を受けていただいているということでございます。十一年度の相談実績を見ますと、保健所の不妊相談件数は百十五件でございます。このうち、山大附属病院の不妊専門相談まで進んだ方は九件という状況でございます。実際に専門医の面接相談を受けた方々からは、丁寧な相談として好評でございます。

 ただ、実績が伸びていないという状況でございますけれども、この要因といたしましては、御指摘のあったPR不足、保健所を経由するという手続の煩雑さなどがあるのではないかということで、この状況を改善するという方向で、ホームページによるPRですとか、一般的な不妊相談を行っております県内の産婦人科や泌尿器科の医院に対するPRとともに、県のホームページ上でも相談を受け付けられるようにする、あるいは保健所を経由しないで直接相談を受けられるようにするといった改善策について、今、関係機関と協議を進めているところでございます。

 また、本県の不妊治療の状況につきましては、体外受精でありますとか顕微受精など高度な不妊治療が実施できる病院といたしましては、これまで山大附属病院のみでありましたけれども、この十一月からは、県立河北病院においても治療を開始したところでございます。

 一般的に、委員のお話にもありましたように、不妊治療は、長期間の治療と治療を受ける側の肉体的・精神的な負担に加えて高額な治療費の負担を伴っております。御指摘のような負担軽減等の支援方策につきましては、総合的な少子化対策の中での位置づけを含めて、国レベルで広く検討が必要かなというふうに思っております。機会をとらえて国に要望してまいりたいというふうに考えております。

 いずれにいたしましても、子供を持ちたいと願っておられてできないでおられる御夫婦に対しまして適切な情報を提供し、専門的な相談や高度な治療を選択できる環境を整えることは重要なことでありますので、県としても今後とも努力してまいりたいと考えております。

 委員のお話の中に、県独自の助成制度というお話がありましたけれども、少子化対策の中での位置づけやら行政としてのかかわり方などを含めて、今後の研究課題というふうにさせていただきたいと思います。



○平弘造委員長 寒河江委員。



◆寒河江政好委員 はい、ありがとうございます。

 もう一つ、周産期医療体制について。

 周産期、これは私も本で知ったんですけれども、妊娠満二十二週から生後一週未満までをいうんだそうですね。母子とも異常が非常に生じやすいと、こういう時期なんだそうです。突発的な緊急事態に備えて、産科や小児科双方からの一貫した総合的な医療体制、周産期医療というそうですけれども、が必要と、このように言われているとお聞きしました。県内の病院の体制はどのようになっているのかなということをまず一点お聞きしたいと思います。

 また、周産期死亡率、新生児の死亡率、この状況はいかがでしょうか、この点もお願いします。

 合併症妊娠、切迫流産、胎児異常などリスクの高い妊娠や高度な新生児医療などを担う総合周産期母子医療センター、要するに、小さな病院あるいは産婦人科でも、最近、少子化傾向によってなかなか病院の経営が難しいという状況がありまして、この周産期に対する医療対応というのはなかなか難しいといったことで、やはり県立とかあるいは山大医学部とかそういったようなところにこのような医療センター、こういったふうなものを設置する必要があるんじゃないのかなと、大きいところではこういったふうなセンターをもう既に設置している自治体もあるというふうにもお聞きしているわけですけれども、県としての対応をあわせて健康福祉部長にお願いをいたします。



○平弘造委員長 日野健康福祉部長。



◎日野雅夫健康福祉部長 周産期の医療体制ということでありますけれども、県内の周産期医療の状況につきましては、現在、山形済生病院において新生児集中治療管理室、NICUといいますけれども、この病床を八床設置して、専任の医師、看護婦が周産期医療に当たっているという状況でございます。また、来年五月に開院いたします新県立中央病院において六床のNICUを含む十五床の新生児治療病床を整備いたしまして、他の医療機関からの患者の受け入れなど、広域センター的病院として指導的役割を果たしてまいりたいと考えているところでございます。

 お尋ねのありました周産期死亡率、これは、委員のお話にもありましたように、妊娠二十二週からの死産と生後一週未満の死亡を足して率を出すわけですけれども、平成十一年は、千分比で本県が六・七、全国では六・〇となっております。また、新生児死亡率は、本県が一・九、全国が一・八という状況でございます。

 本県の周産期医療体制につきましては、平成五年度末に、山形県周産期保健医療システムのあり方に関する検討委員会という会から、NICU二十床程度のセンターの整備、二次医療圏域ごとに一、二カ所の地域センター整備などが必要という趣旨の報告がなされております。平成十年には、この報告書等をもとに、NICU二十床を目標とするということで山形県保健医療計画を策定しておりまして、この計画に基づいて推進しているという状況でございます。

 県といたしましては、お話のありました総合周産期母子医療センターというのがありますけれども、これは、母子一緒に集中治療するという病床がある施設でございますけれども、このことについては今後の課題というふうに考えておりまして、当面は、NICU二十床という目標を達成していくために努力してまいりたいというふうに考えております。



○平弘造委員長 寒河江委員。



◆寒河江政好委員 大分力を入れて対応していらっしゃるなと、また、新病院ができればNICUですか六床ができるとこういったことで、いずれにしましても安心して産める環境、こういったものをつくることが少子化対策にもつながる、こんなふうに思いますので、なお万全な対策をお願いしておきます。

 次に、少子化対策臨時特例交付金、この活用についてお聞きかせいただきたいと思います。

 少子化に歯どめをかけるには、女性が働きながら子育てができる、このような環境整備が不可欠なのかなと思います。保育所に入りたくても入れない待機児童が多くいる。一九九八年四月一日現在ですけれども、就学前の待機児童は全国で三万九千五百四十五人と、特に要望の強いゼロ歳から二歳までの乳幼児については約二万五千人、この子供たちが入園待ちと。県内でも十三の自治体に入園待機児童がおると、当時でございますけれども。

 少子化対策として国が実施した臨時特例交付金、これは、保育所待機児童の解消を主眼にということではございますけれども、市町村に幅広い少子化対策事業を実施してもらおうと、この呼び水として創設されたものであるわけでございます。具体的には、市町村が直で対応しているわけですけれども、県内の市町村が創意工夫した取り組みを実施したと。そんな中でも、主な取り組みそしてその効果、また、県としてはどのような対応、指導をなさったのか、健康福祉部長にお聞きいたします。



○平弘造委員長 日野健康福祉部長。



◎日野雅夫健康福祉部長 少子化対策臨時特例交付金につきましては、平成十一年度の国の緊急雇用対策の一環として二千億円の補正予算が措置され、保育所の待機児童の解消を初めとするさまざまな少子化対策事業を実施するために交付されたものであります。平成十一年度から十三年度までの間で各種事業が実施されるということで、平成十一年度に県内全市町村で総額約十八億九千四百万円ほどの交付を受けております。各市町村では、十一年度中に九億四千八百万円ほどの事業が実施されまして、市町村によっては単独で積み増しをして、残の九億九千二百万円ということで基金として積み立てて、十三年度までの三年間の合計では交付額を上回って十九億四千万円ほどの事業が実施される予定となっております。

 事業の内容につきましては、保育所関係では、増改築等や分園の設置、乳児等の受け入れ拡大のための保育室の拡張などの施設整備が八十六カ所、二十四市町村でございます。設備整備、遊具・図書・備品などの環境整備が百七十カ所、教育関係では、幼稚園の預かり保育の環境整備が二十八カ所、幼稚園の施設整備が十二カ所、設備整備が八十一カ所、そのほか児童館の改修や環境整備が二十六カ所、学童保育所の改修や環境整備が四十二カ所、認可外保育施設の整備が七十カ所、公民館や文化施設等の公共施設の育児スペースやコーナーなどの設置が四十一カ所となっております。さらに、市町村版エンゼルプランの策定が五市町、貸与用チャイルドシートの購入が三市町村、児童遊園の整備が四市町・十六カ所など、多彩な少子化対策事業が予定されております。

 なお、この交付金は、保育所待機児童の解消を最重点課題としておりますけれども、県内の待機児童数は、平成十年四月一日現在で、お話にありましたように十三市町で三百四十七名でありましたけれども、本年四月一日では二百八十名に減少しておりまして、十三年度末には、平成十年度ベースの待機児童は全市町村で解消するということになっております。ただ、潜在的なニーズがありまして、県といたしましては、引き続き乳児保育などの特別保育事業の充実強化とともに、乳児室設置や乳児受け入れ環境整備のための県単独事業の実施など待機児童の解消に努めてまいりたいというふうに考えているところでございます。



○平弘造委員長 寒河江委員。



◆寒河江政好委員 どうもありがとうございました。チャイルドシートの貸し出しとか、また山形県の東根の保育所でしたか新しく設置したとか、いろいろ大変いいお話も聞いているわけでございます。たしかこれ基金にして三年間、来年度までたしか利用できるということなんで、ぜひまた県の方からも御指導いただいて、より県民の人たちから喜ばれるような、そして少子化対策につながるような施策を御指導いただければありがたいなと思いますので、よろしくお願いします。

 次は、病院事業の外部監査についてお尋ねをいたします。

 平成十一年度より、行政の透明性向上と一層の公平性を図るため外部監査制度が導入されたわけでございます。県は、監査人がみずからテーマを決めて行うという包括外部監査で、健康福祉部病院局と五つの県立病院がその対象になったわけでございますが、初めてということで、加藤局長は大変ではなかったのかなと、そんなふうに思います。また、決算特別委員会にも初めて御出席と、このようにお聞きしているわけでございます。

 その外部監査で受けた病院事業に対する指摘にはどのようなものがあったのか、また、どのように受けとめられたか、そしてその結果を今後の病院経営にどのように生かしていくのか、この点をお尋ねいたします。お願いします。



○平弘造委員長 加藤病院局長。



◎加藤淳二病院局長 病院事業の外部監査結果への対応についてのお尋ねでございますが、平成十二年二月二十二日に提出されました包括外部監査結果報告書では、十二項目の指摘と一項目の意見を受けております。内容といたしましては、第一に高度医療を除いた一般医療の経常損益の均衡、病床利用率の向上、職員給与比率・材料比率の低下努力など病院の経営に関する事項、第二に事務的手続などの会計処理の改善、第三に情報システムの統一化、第四に固定資産の有効活用などであります。これらの指摘につきましては、病院事業の経営改善を進めていく上での課題を的確に指導していただいたものと受けとめております。

 その対応についてでありますが、第一の経営に関する事項では、一般医療の経常損益の均衡や病床利用率について、平成十一年度約七億円改善を見ておりますが、これらの実績を踏まえさらに向上を目指すほか、職員給与比率につきましては、業務の改善による時間外勤務の縮減を初め、民間委託の拡大、臨時職員の活用を図りながら抑制に努めてまいります。また、材料比率については、民間委託も活用し在庫管理を徹底するとともに、薬の院外処方を進めまして漸減に努めてまいりたいと考えております。

 第二の会計処理の改善については、前年度分診療報酬の再請求の会計処理方法を本年度より改善をしております。また、固定資産の現地照合についても各病院で改善し実施しております。

 第三の情報システムの統一化につきましては、現在、各病院独自の運営にあわせたシステムを持っておりますことから、直ちに統一していくことは困難でございますが、長期的な課題として考えてまいりたいというふうに考えております。

 第四の固定資産の有効活用に関する事項では、未利用公舎については、今後の利用見込みなどを勘案しながら改築・廃止等を含めた利活用を検討してまいりたいというふうに考えております。また、未利用固定資産であります新庄病院の不用となっております焼却炉及び浄化槽の撤去後の有効活用につきましては、費用対効果を勘案しながら検討することが必要であろうと考えております。

 このような指摘を受けた事項につきましては、既に対応しているものもございますが、中長期の課題のものもございますので、平成十三年度から取り組む予定としております新たな経営健全化計画の中で十分検討して、経営の改善に生かしてまいりたいというふうに考えております。



○平弘造委員長 寒河江委員。



◆寒河江政好委員 ありがとうございました。大変御苦労さまでございました。特に大変深くと申しますか、細かくと申しますか、大変な量、私もちょっと見せてもらったんですけれども大変な量だったなと思います。非常にわかりやすいのは、今、御答弁ありましたように、未利用公舎、アパートとかこういったふうなものの有効利用とか、使っていない固定資産を駐車場に使うとか費用対効果を上げるとかですね、あと情報システムの統一化と申しますか、こういった非常にわかりやすいものも入っておってよかったなと思いますけれども、なおよろしくお願いしたいなと、こんなふうに思います。

 それで、次は、公営住宅の使用料と高齢者の入居ということで、これは土木部長にお願いしたいと思います。

 県税収入の確保状況をお聞きしようと思いましたけれども、先ほど総務部長から御説明ございましたので、お願いだけと申しますか、一般財源の大宗をなす県税が、景気の低迷などで前年度より五・二%、五十九億三千万何がし少なくなっておると。そんな中で収入未済額ですね、これが昨年よりも四千六百万円多い十五億七千四百万円とのことであると。大変な収入未済額が残っておる。これがここ数年十五億とか十六億台とか大体恒常化しているという現実もあるようです。また、不納欠損額ですね、これも昨年より七千五百万円多い二億五百万円となっていると。ちょっと問題なのかなと。この辺のこの財源の確保と公平な負担の観点、これを考えるならば、徴収に努めるとともに、また新たな発生が出ないように努めていただきたい。先ほど御答弁ございましたので、私からも重ねてお願いだけさせていただきます。

 そんな中で、私の方からは県営住宅の使用料、これに関しまして、これも単年度だけで一千万円を超える収入未済額が生じておるわけです。お聞きしましたら累計では四千万円を超えてるんだと、こんなふうなお話もございました。いろんな事由、理由があると思います。その内容についてどのような状況なのかをまず一点お聞きしたいということと、これからの徴収確保をどのように考えているのか、土木部長にお願い申し上げます。



○平弘造委員長 山本土木部長。



◎山本善行土木部長 公営住宅の使用料をしっかり徴収せよということでございます。

 まず、状況からお話いたしますと、県営住宅使用料の収納率、おおむね九八%台ということでずっと過去推移しております。そして、平成十一年度につきましては九八・九%ということで、これは、全国各県のあれを見ますと、全国一の収納率というようなことになっております。そして、未収納額は、先ほど御案内ありました一千二十万円というふうなことで、さらにこれまでの残ってる分、未収納額を合わせると四千七十万円ということでございまして、この四千七十万円につきましても、前年度のレベルに比べるとわずかですが改善されているという、そういうような状況でございます。

 次に、収納率のいろんな近年の傾向ということでございますけれども、現年度分につきましては、いろいろ口座振替等が普及してまいりましたので安定的にかなり高い収納率になってございますけれども、過年度分につきましては、やはりいろんな事情のある方がたくさんおりますので、そうした方が、どうしても特定の方が長期滞納になってしまうというようなことで、この整理がなかなか苦しいのが実情でございます。

 そんなことで、今後といいますか、これまでもやってまいっておるわけでございますけれども、こういう未収納のもの、滞納を整理するために一応マニュアルというようなことも持ちまして、現状を把握し、あるいは処理方針を検討し、そして夜間訪問をしながら滞納の整理に努めておるところでございます。中には、病気とか災害とかいろんな特別な事情がないのに滞納されている方もいらっしゃいますので、こういう方につきましては法的な措置で納めていただくということで、例えば、十一年度におきましては支払い督促を三件行っております。それから、これはもうちょっと厳しい措置でありますけれども、初めて即決和解というようなことで一件そういう方をこういう形で実施したところであります。今後におきましても、こういった誠意の見られない方に対しましては法的措置をきっちりとらせていただきます。それから、連帯保証人もいらっしゃいますので、こういった方とも連携を図りながら、早期の滞納整理ということで努力してまいりたいというふうに考えております。



○平弘造委員長 寒河江委員。



◆寒河江政好委員 いろんな事情がある。納めたくなくて納めないという人はほとんどいないんじゃないのかなと思いますけれども、なおよろしくお願いしたいなと思います。

 それで、ひとり入居と申しますか、ひとり暮らしの高齢者、こういう方たちの県立も含めた公営住宅への入居、民間のアパートに暮らしているひとり暮らしの高齢者の方が経済的な問題などで県立を含めた公営住宅を希望してもなかなか入居できないと、このような相談をお聞きします。それは、一人用のアパートの絶対数が少ないためというようなお話もお聞きしましたが、その辺どのようになっているのか、そしてまた、このようなひとり暮らしをしている人の入居希望の状態、この辺もわかりましたらお願いしたいわけでございます。

 そしてもう一点なんですけれども、老朽化などであいてる部屋なども少しあるようにお聞きします。あいてるのに何で貸してくれないんだなんていうふうな意見も聞いたこともありますので、その辺の対応ですね、部屋を速やかにリフォームして優先的にそういう方に貸してあげるとかそういったふうなことをお願いできればありがたいと、そんなふうに思いますので、その辺あわせて、部長お願い申し上げます。



○平弘造委員長 山本土木部長。



◎山本善行土木部長 まず、ひとり暮らしの高齢者の方の実態というようなことでございますけれども、本県には、市町村営それから県営合わせまして公営住宅は一万百九十三戸ございます。そのうち、単身の方で入居できるような戸数が一千五百四十八戸でございます。ひとり暮らしで高齢者の方、六十五歳以上の方で単身で入っておられる方が六百九戸というような現状でございます。

 それから、ひとり暮らしの高齢者の方の入居希望の実態でございます。ことしの十月に調査したところでございますけれども、四月からこの九月までいろいろ申し込みがあった件数、これが合計で二十九件ございました。そのうち入居できた方が十三件ということで、希望の半分にも満たない状況でございます。そういったことで、いろいろまだまだ努力しなければならぬというふうに思っております。

 それから空き家を、古いもの、老朽化したものを改装してそういう方のためにということでございますが、御指摘のようなそういうリフォーム等も含めまして、ひとり暮らしの高齢者も入居しやすいような住宅の供給というようなこともあわせて考えてまいりたいというふうに思います。

 それから、そういう方につきましては、単身入居が可能な高齢者用の公営住宅としてのシルバーハウジングというようなものもございます。それから、民間の方でお建てになります高齢者向け優良賃貸住宅というようなものもございますので、こういったものも含めて、市町村と連携を図りながら、そういう方の入れるような住宅の供給の促進に努めてまいりたいというふうに考えております。



○平弘造委員長 寒河江委員。



◆寒河江政好委員 ありがとうございました。よろしくお願いしたいと思います。

 それでは、次は農業問題について若干触れさせていただきたいと思います。

 山形県は農業県でございますが、どうも農業は元気がないと、このことが山形県全体の経済にもいろんな意味で波及していくのかなと、そんなふうに思うので、何とか元気のある、元気の出る農業政策をお願いしたいなと、そんなふうに思うわけです。たくさんの課題が山積しているわけでございますけれども、きょうは、園芸について二点ほどお尋ねさせていただきたいと思います。

 先ごろ、平成十一年の県の農業粗生産額が発表になりましたが、それによりますと、県全体で二千四百三十四億円と、前年の二千五百三十二億円に対しまして約四%減少しているわけでございます。その中で、県が重点的に振興を図ってきた園芸部門についても、果樹、野菜、花卉の合計額で九百六十一億円と、前年の一千二億円を下回る結果となっておるわけでございます。現在の米の生産調整の強化や米価が低迷する中で、今後の農業の振興策の方向として園芸作物の振興が大変に重要であると、こんなふうに思います。

 十一年の園芸関係の粗生産額が減少した要因をどのように分析なさっておるのか、農林水産部長にお尋ねをします。



○平弘造委員長 細野農林水産部長。



◎細野武司農林水産部長 平成十一年の園芸粗生産額の減少の要因についてということのお尋ねでございます。

 本県の昨年の果樹、野菜、花卉の粗生産額の合計額、先ほどありましたように九百六十一億円で、前年よりも残念ですけれども四十一億円減少しております。これは、大きく二つ主な要因を考えておりますが、一つは、御承知のように、昨年の夏の高温、それから台風などの気象災害によって生産量がやや減少したということが一つ影響しております。それから第二に、全国的な問題ですけれども、園芸作物に対するここ数年の消費動向の減退で価格が非常に低迷を続けているということがあります。さらに、異常な高温によって、本県の場合リンゴの例に見られるわけですが、出荷時期のずれで他産地と競合してしまって価格が低迷したことなどが主な要因というふうに考えております。

 少し詳しく作物別に申し上げますと、果樹では、桜桃はまあ大体よかったわけですが、ブドウが高温による着色障害の影響で生産量が減少しました。それからまたリンゴは、先ほど申しましたように出荷時期が競合して価格が低迷したと、それから野菜では、スイカがおおむねよかったんですけれども、キュウリ、トマトが高温の影響で生産量が減少したことに加えまして、その前の年の価格が非常に高かったものですから、その反動といいますか、価格が低下したことが影響をしております。それから花卉では、全体的に拡大を続けているんですが、そういう中で、切り花消費の減少、それから夏の高温による品質の低下などから、主力のバラを初めとしました切り花価格が低迷しまして、前年を下回る結果となったことが影響しております。

 このように、全体的に生育期間である夏期間の異常高温、それによる生産量の減少や品質の低下、そして景気低迷による価格の低下が粗生産額の落ち込みの主な要因でありますけれども、県としましては、技術的対応が可能な高温対策については、特にその指導や情報の提供に努めるなどしておりますし、それから流通戦略につきましては、関係団体と協力体制をさらに強化して取り組むということで、県産農産物の評価向上などに努めながら、さらに園芸を本県農業振興の重要な柱と位置づけまして今後とも振興に努めてまいりたいというふうに考えております。



○平弘造委員長 寒河江委員。



◆寒河江政好委員 はい、ありがとうございました。

 本県は、園芸作物の中でも、とりわけ果樹関係については気候風土が落葉果樹の適地となっておりまして、サクランボ、洋ナシを初めとしまして、リンゴ、ブドウ、桃が全国でも上位の生産量を誇っているわけでございます。これらの園芸作物の生産振興を進める中で、県の単独事業として実施しております園芸銘柄育成事業及び施設園芸銘柄育成事業が大きな役割を担ってきたのではないのかなと、こんなふうに思います。

 この事業については、農家の方々からの評判も大変よいと、事業に対する要望も大変多い、このように聞いているわけでございますが、平成十一年度におけるこれらの事業の実績についてお聞きするとともに、現在の厳しい財政状況の中で、また、現在策定を進めている山形県農林水産業振興計画を踏まえた中で、今後どのようにこれらの事業を展開していこうと考えておられるのかをお尋ね申し上げます。



○平弘造委員長 細野農林水産部長。



◎細野武司農林水産部長 園芸銘柄育成事業及び施設園芸銘柄育成事業の実績と、今後どういうふうに取り組んでいくのかというようなお尋ねでございます。

 十一年度の園芸銘柄とそれから施設園芸銘柄産地育成事業の実施状況を申し上げますと、整備内容別に申し上げてみたいのですが、最も重点を置いております共同利用ハウス、これが六百六十七棟、面積で三十一・九ヘクタール整備されました。それからまた共同利用機械整備の部門ですが、乗用草刈り機あるいはその防除機などの生産管理用機械ですけれども、これが百八台導入され、経営の効率化あるいは共同化が図られております。この事業を始めました平成四年度から十一年度までの累積でちょっと見てみますと、ハウス整備関係では、延べで五千九十三棟整備してあります。面積にして二百十・七ヘクタールに上っております。数多くの農業経営者の方々あるいは農業団体が事業に取り組んでいただくことによりまして、村山地域のハウスのサクランボあるいは置賜地域のハウスブドウの産地化、それから、全県的ですけれども花卉生産が非常に拡大してきたなど、本県の施設園芸の振興と園芸産地の育成に大きな役割を果たしてきたのではないかというふうに考えております。

 また、先ほどのお話にもありましたが、この事業に対する需要、要望が大変多い状況にあります。そういう中で、効率的な事業の執行と産地育成に結びつけていくための事業の採択に努めているところですけれども、来年度から、現在策定を進めております農林水産業振興計画、これを実現をしていくというふうなことも含めまして、四ブロックごとの地域特性に応じた産地化戦略を立てまして、それと密接に連携した事業展開、あるいは施策の一層の重点化・効率化が図られるように、制度の見直しも含めまして検討していきたいというふうに思っております。

 以上でございます。



○平弘造委員長 寒河江委員。



◆寒河江政好委員 どうも大変ありがとうございました。

 信号機について警察本部長にお尋ねします。

 二十一世紀の新交通システム、これは、運輸多目的衛星を利用して道路交通の安全性を確保するというITSの時代を迎えようとしていると、こんなふうなことを聞くわけですけれども、現実の問題としては、交差点での事故は後を絶たないというのが現実でございます。

 私がいつも通っている道路の交差点での事故、私の目前で起きた事故だったものですから、ちょっとお話させてもらいたいと思います。実は、乗用車と中型トラックが交差点の中で衝突したと、こういう事故でした。乗用車が横から押されて、中に乗っていた親子が動けない状態でした。消防士の迅速な作業で車を切断して二人を救出し、病院に運んだわけですけれども、子供さんは亡くなってしまった。乗用車を運転していた方、お母さんでしたけれども、土地カンが浅かったのかなと、一時停止の見落としじゃなかったのかなと、こんなふうにも思われる事故でございました。

 その交差点にもし信号機があればあの事故はなかったのではと今も話されているわけでございます。そこは、田舎の交差点ではあるんですけれども、朝の通勤時間帯にはかなりの交通量がある。数年前にも死亡事故が実はあったわけで、地元として、地元を挙げて何度か設置を県、警察にお願いをしている交差点なわけでございます。しかし、今もまだ設置の見通しはないようです。これが一つ。

 また、国道でも、ラッシュ時は横断のみならず道路に入ることすらままならない、そういったふうな箇所とか、こういったふうなところの信号機設置の要望、私も何度かお聞きしてお願いしているところもあるわけですけれども、なかなか設置が進まない、これが現状、実情でございます。

 そこで、本部長にお聞きいたしますけれども、現在、信号機設置要望及び設置の状況はどのようになっているのか、また、時間もありませんので、あわせてこの信号機を設置する基本的な考え方、できればこれからの取り組み対応もあわせてお尋ねをいたします。お願いします。



○平弘造委員長 殿川警察本部長。



◎殿川一郎警察本部長 信号機の関係でございますが、平成十一年度中に地域の皆さんから信号機の設置要望がありました件数は二十九件となっておりまして、平成十一年度の末までの累計ということで申し上げますと、六十三件の要望をいただいていたという状況でございます。それに対しまして、平成十一年度中には二十四基信号機を新設いたしておりますけれども、その要望があった場所に対応して設置をしたのは九基となっております。そのほかの信号機というのは、いわゆる道路の新設でありますとかそういうふうなものに伴って設置をしているということで、格別その要望を受けてという形ではないために、今申し上げましたような数字となっております。

 なお、この平成十一年度末までに六十三件の要望とありましたけれども、これについて、平成十二年度に入りましてから対応しているものも相当数ございますので、現段階では、その要望の六十三件のうち半分近くが要望にこたえる形で設置ができているという状況でございます。

 次に、その設置についての考え方でありますけれども、警察としましては、道路における交通の安全・円滑を図るという観点から、当該交差点における交通事故の発生状況あるいは車両や横断歩行者などの交通量の実態など総合的に判断をいたしまして、優先順位といったことも考えながら、必要性の高いところから順次公安委員会の審議・決定をいただきまして設置を進めているというのが実情でございます。

 御指摘のように、県内におきまして信号機の設置が必要な交差点等々はまだ相当数あるというぐあいに私どもも認識をいたしているところでございまして、今後ともそういったところを十分踏まえまして、信号機を初めといたします交通安全施設の整備充実というものにさらに努力をしていきたいと、このように考えているところでございます。



○平弘造委員長 寒河江委員。



◆寒河江政好委員 本部長ありがとうございました。

 もっと質問あったんですけれども、時間が二分しかございませんので、これから先の質問はまたの機会にさせていただきたい。薬物乱用とかこの周知度とか、全国的なイベント関係、あと行革も準備しておりました。御答弁を準備していただいた各部長さんには申しわけございませんけれども、また随時お尋ねをしながら教えていただきたい、そんなふうに思いますので、よろしくお願いします。

 以上で終わります。ありがとうございました。



○平弘造委員長 寒河江政好委員の質疑は終わりました。

 この場合、休憩いたします。

 午後一時二十分再開いたします。



△午後零時十八分 休憩





△午後一時二十一分 開議



○平弘造委員長 休憩前に引き続き委員会を開きます。

 質疑を続行いたします。

 井上俊一委員。



◆井上俊一委員 社会民主党を代表して、決算の総括質疑をさせていただきます。

 まず、施策の成果の視点についてお伺いします。

 このことについては、前段で各決算特別委員会の分科会主査からそれぞれの分科会でこれから申し上げるようなことについて話があったと、報告では総務、農林水産、商工労働観光などの分科会であったようでありますけれども、そのことについて質問させていただきたいと、このように思います。

 本県では、平成十年十二月に行財政改革大綱を全面改定したわけでありますが、その中で七つの改革を行うと、こういうふうにしたわけであります。その一つであります行財政改革の具体的な取り組みとして、成果重視の行財政システムへの転換を図っていくということをうたわれたわけであります。そして、さらに高橋知事は、平成十一年二月定例会の知事説明の中で外部監査制度の導入、さらに客観的な評価に基づく成果重視の行財政システムへの転換などに全力を挙げて取り組むという表明をなされました。厳しい財政環境の中で地方分権に対応していくためには、行政はこれまでのように予算化された事業をこなすという、いわば事業主体から成果に責任を持って自主的に決定するという政策主体に姿勢を変えていかなければならないと、こう思います。そのためには、事業施策ごとにあらかじめ客観的な数値目標を設定し、中間評価や事後評価を行いながら、施策事業の達成状況を絶えずチェックしていくということをやりながら、そして次の予算編成に結びつけていくということが欠かせないとこう思うわけであります。

 県では毎年度決算書に附属書類として、きょう持ってきましたが、この厚い主要な施策の成果及び予算実績報告書とこういうのがあるわけでありますが、この中を見ますと、施策の評価がどうしても事業をやった結果だけに終わってしまっているという嫌いがあるわけでありまして、やっぱりこれからは、どうやって踏み込んで施策なり事業なり政策を評価していくかということが問われてくる感じがいたします。この書類は書類で非常に重要だと思うわけでありますが、県が行った施策をわかりやすく県民に説明し、そして県民がそれぞれをきちんと評価できるようにしていくということが私はこれは大事だと思いますし、そういう意味で職員の皆さんにも創意工夫しながら決算分析ですとかそれから予算編成に取り組んでほしいとこう思いますし、一方で説明責任といいますか、それも果たしてほしいと、こう思っておるわけでございます。

 こういった観点に立って、成果重視の行政を推進するために、平成十一年度においてどのような取り組みをされたのか、さらに今後の対応についてどのように考えておられるのか、高橋知事にお伺いしたいと思います。



○平弘造委員長 高橋知事。



◎高橋和雄知事 御指摘のように、予算執行の場合にはその効果と成果というふうなものをできるだけ明示することが必要かなと、こう思っております。予算編成のときにはいろいろのねらいであるとかあるいは目標というふうなものをつくりながら予算編成するわけですが、その結果についての評価といいますと、従来ややもすると、今御指摘あったように、成果表あるいは結果の報告書というふうなことでまとめてきましたので、さらに一段とそれに対する評価そしてまた県民、住民に対しての還元、効果がどのようにあらわれてきているかというふうなことの表示なんかもしていく必要があるだろうと、そしてそれからまたさらに翌年度の予算に反映させるというふうな循環型で発展的にとらえていくことが必要かなと、こう思っております。

 いろいろの成果表としては、かつては経済企画庁で住みやすさであるとかいろいろなこと、それから文化度であるとかというふうなことなんかを一つの指標のような格好で全体を評価してきたということがあります。そのほか、いろいろの指標が出まして、各県別の序列みたいなものを出したりしたことがありますが、県は県として予算に沿っての効果あるいは県民がどれほどそれの恩恵に浴しているか、あるいは税金がどんなふうに使われているかというふうなことを見るためにも必要なことかなと、こう思っております。

 今回、発展計画を中間点で見直す際にも、じゃあどういう角度から今後施策を決定していくべきかとか、あるいは重点的に財政的に非常に苦しい中で、どんなふうにしてやっていけば効果が上がるかというふうなことを一部には目標値といったものを示していく必要があるかなとこう思いまして、このたび、試案なんかを出しているところでございます。もちろん試案ですから、これからそういったものを客観性を帯びたものにしていくとか、あるいは具体的にわかるような尺度にしていくかというふうな工夫も必要かとこう思いますが、これから努力していくべき内容かなと、こう思っております。

 全国的に見ますと、既にそういった試みが大分取り組みされておりますから、そういったものも参考にしたり、あるいは世界的に見ましても国単位でもそういったことをやっているところが見受けられますので、いろいろの資料を参考にしながら本県としても一定の評価基準というふうなものでもつくれればいいかなと、こう思っております。十一年度にどの程度のものをやったかというふうなことについては、その事業なりに、例えば高速道であれば、あるいは基幹道であれば時間短縮でその結果稼働率がどのように上がったかとか、個々の測定をやったりあるいは調査したりしてきておりますが、そういったものを体系的にやっていく必要があるかなと、こう思います。

 御指摘の点につきましては、これからも十分留意して、ある程度規範となるようなものに仕上げていきたいと思っております。十一年度とこういうふうに限定して申し上げますならば、まだまだ部分的なものであるというふうなことで、これから精力的に取り組まなくてはいかぬかなと思っているところであります。試案に示されてあるようなものもその一部である一段階であるとこういうふうに思いますので、これからも研究してまいりたいと、こう思っております。



○平弘造委員長 井上委員。



◆井上俊一委員 来年度の決算あるいは再来年度の決算では、ぜひそういった方向に徐々に一歩一歩前進するようにお願い申し上げたいと、こういうふうに思います。

 次に、今、高橋知事に施策の成果の視点についてお尋ねしたわけでありますが、これはやはり地方分権が進むに従って事業評価とか政策評価というのが大事にされてくると、その取り組みは今後の事業展開にますます重要になってくるのではないかと、こういうふうに思っております。考えてみますと、議会でもこれは大事なことでありまして、施策の成果をどういう視点でどういう評価をするかということが問われてくるように思います。視点というのを機軸値と考えてみて、こう言いかえてみますと、一つのやった事業の機軸値を変えることによって評価もこれは当然変わってくるわけでありますし、評価の基準も変われば、これ私は勝手に物差しとこういうふうに呼んでいるんですが、物差しが変わればやはり評価も変わってくると、議会でこういったことを議論すれば当然切り口も違いますし評価の基準も、つまり物差しも違ってくると、いろいろな切り口なり物差しがあっていいような感じがいたします。要は、そういったいろいろな議論を踏まえて一つは次の予算編成にどういうふうに反映されるか、それからもう一つは事業の執行方法の改善にどう反映させられるかと、これが大事だとこういうふうに思うわけであります。

 そう考えますと、監査についても同じことが言われるわけでありまして、今まで行政監査でありますとか、それから外部監査制度の導入とこういうことを行ってきたわけですけれども、考えてみれば、今申し上げたことをやるためにこういった制度を導入したと言っても過言でないわけであります。

 代表監査委員は監査を実施するに当たりまして、どういう視点で今申し上げた点について取り組まれたのか、また、これからどういうふうに取り組まれていこうとするのか、お尋ねいたします。



○平弘造委員長 櫻井代表監査委員。



◎櫻井薫代表監査委員 毎年行っている監査の中で、定期監査におきましては財務事務の執行が適正に行われているか、また行政監査におきましては行政事務が効率的・能率的に執行されているか、こういう点を主眼といたしまして、あわせて事務事業の執行に当たって住民の福祉の増進に努めるとともに、最小の経費で最大の効果を上げているか、こういう点に特に留意しながら監査を実施したところでございます。

 地方分権の進展に伴いまして、事業の実施に当たりましては、今まで以上に経済性、効率性、あるいは有効性の観点からの事業成果に対する評価の重要性が高まってきているものと認識しているところでございます。このため、事務事業評価システムや政策評価システムの実施状況なども踏まえながら、施策の成果に係る監査のあり方について今後検討を進めてまいりたいというふうに考えております。



○平弘造委員長 井上委員。



◆井上俊一委員 ありがとうございました。

 次に、自立についてお尋ねしたいと思います。

 まず、県の自立についてでありますけれども、高橋知事は平成十一年二月定例会の冒頭説明の中で、特に自立ということを強調されておりました。県の自立、それから地域の自立、県民の自立とこの三つの自立を基本にして県政を推進すると、こういうふうに述べられたわけでありますが、考えてみますと、地方分権の目的でもあります分権型社会をつくっていくという場合に大事なことは、自主自立が求められるということだろうと思いまして、したがって、平成十一年度の県政運営の基本に三つの自立を据えられたというのは、私は意義が深いし時宜を得たものだと、こういうふうに理解しております。

 そこで、県の自立についてでありますが、冒頭説明の中で知事は、山形県行財政改革大綱の実施、地方分権の着実な推進、法人事業税における外形標準課税の導入など、税財源の充実、県民参加の改革推進、外部監査制度の導入、さらに客観的な評価に基づく成果重視の行財政システムへの転換などに全力を挙げて取り組んでいくんだと、こういうふうに述べられたわけであります。これらを実施して県の自立を図っていくとこういうことでありますが、この一年間、こういった施策を推進することによってどのように県の自立が前進されたというふうに思われているのか、それから、またこういった事業が県の自立にどういうふうに反映されたのか、そしてこれからの課題としてどんなものがおありなのかを、高橋知事にお伺いいたします。



○平弘造委員長 高橋知事。



◎高橋和雄知事 ただいま御質問の中にもいろいろ説明があったことは、私も聞いていますと非常に重要なことであるなと、こう我ながら思います。そしてまた、山形県、究極的には県民一人一人の自立というふうなことによって県の力が出てくるものとこう思いますので、県の自立あるいは地域の自立が終局的には県民各自の自立というふうなことで実現できれば非常にいいのかなと、こう思っております。

 差し当たり、まず隗より始めよというふうなことで県の自立を図ることが当面の課題でありましょうか。県の自立ということになれば、当然のことながら自分の力をできるだけ蓄えて、その力で県全体の県民に対するサービスあるいは県の力というふうなものが出てくるようにすることだろうと、こう思います。日本の自治は、よく自治体については三割自治体などと言われたように、財政基盤が非常に脆弱であるというふうなことがあります。しかしながら、交付税制度であるとか、あるいは起債の制度であるとか、あるいは一部国庫支出金、補助金というふうなものがあって、それらを利用しながら県の力を養っていくという現在の実態を踏まえて、それを活用しながらできるだけ自力で県政が運営できるようにする必要があると、こう思っております。

 そういう観点から、県とすれば、財政の中期展望というふうなものを相当重視しながら山形県の力を蓄えていき、そしてまた健全財政を運営することによって、ある程度みずからの責任において自治体の運営に当たってきたというふうに言いたいところであります。そしてやってきたかなと、こう思っております。それらの点は、行財政改革大綱にも具体的に示されましたから、そういった数値目標はある程度実現しつつあるというふうなことであれば、そう思っているんですが、県の財政的な自立ができていると、こう思いたいところであります。

 それにしても県の自主財源というふうなことを考えると、全国的には東京都を初め富裕県と自治体というふうなところとあとは地方の自治体との社会の実態やらあるいは税制度の実態なんかがあって、相当の格差があるわけですけれども、そういう状況下にありながらも県の自主財源、税の増収というふうなことを図っていく必要があるだろうと、こう思っておるところであります。財政的には一定の社会的な条件の中で健全財政を、そしてまたある程度自主的な政策が展開できるというふうなことで努力をしていく必要があると、こう思っております。目下県の自立というふうなことであれば、そういったことでまずはその過程にあると、こうお答え申し上げておきたいと思います。

 政策的な内容とすれば、自立はどの程度の施策を展開できれば自立の方向に行っているかというふうな測定はなかなか難しいわけですけれども、そういった点については今後施策を充実させて、そして、でき得ればいろいろ国に対する税制度なんかを要望しながら、県として独自のあるいは固有の個性のある行政施策の展開ができるようになればいいのかなと、こう思っております。その道は相当遠いとこういうふうに覚悟しておりますけれども、実現していく必要があるだろうと、こう思います。

 全く余談のように思いますけれども、アメリカの大統領選挙で非常に黒字の財政をどのように処分するかということが大きな争点の一つになっているようです。コロラド州においてもそのとおりだというふうなことをお聞きしておりますが、そういう黒字をどういうふうに処分するか対応するかというふうなことでの論争が大きな政治課題であるというふうなことを聞きますと、何か世界が違うような感じがしますが、自治体とすればそのように目指してやっていく必要もあるかなと、こう思っているところでございます。



○平弘造委員長 井上委員。



◆井上俊一委員 ありがとうございました。自立のことを考えますと、きのうまではだめできょうからは万全になったということはないわけでありまして、大事な点は、きのうよりもきょうきょうよりもあしたどういうふうに前進したかと、そこを自分で自覚するといいますか、しっかりとらまえることができるということが私は大事なのではないかとこういうふうに思いまして、そういう意味で成果をとらまえるといいますか、そういうふうに努めていただければ大変ありがたいなと、こういうふうに思うわけであります。

 次に、禅問答のような格好になりますが、地域の自立についてお尋ねします。

 やはり二月定例の冒頭で、知事は、地方自治の本旨を踏まえ住民本位の行政がより効率的に行われるよう地域の自立を推進すると、こういうふうに述べられております。そして、そのためにまず県内における分権の推進と広域的・総合的な事務事業の実施体制の充実について市町村を支援し、さらに四ブロックを基本とする総合出先機関の設置、それから市町村総合交付金制度のさらなる拡充を行うと、こういうふうに述べられております。

 一つは、これらが一年間を通してどういうふうになされたのか、そしてこれが地域の自立にどう寄与されたのか、さらにさっきと同じようにこれからの課題がどうなのかということについてお尋ねしたいと思います。

 ただ、私は、ここで市町村と四ブロックということを特徴的に冒頭説明では話されておりますけれども、それはそのとおりだろうとこう思いますが、そこで問題になるのは規模の小さい町村に地方分権の話が出たときに自立ということについてやや消極的といいますか、なかなか自立できないような発言が見られたということは広く言われているわけでありまして、これをどうするかというのが非常に大事だろうと、こう思います。今までのことを考えればなかなか小さい町村が自立するということは難しい、そのことは十分理解しつつも、一方で例えば第三セクターを立ち上げて何とか自分たちで地域の経済を活性化させようとか、これも自立の一つの方向でありますし、それからまちが率先して地域おこし事業に取り組むとか、それから住民参加行政を展開していくとか、一生懸命頑張ってきた側面もあるわけでありまして、これを県がどうやって支援していくかということも地域の自立を考える場合に極めて大事なことだなと、こう思うわけであります。

 これらを踏まえて、さっき申し上げたような点について知事の御所見をお伺いいたします。



○平弘造委員長 高橋知事。



◎高橋和雄知事 なかなか難しい話ですけれども、あるいはむしろ具体的に見えないという点があるわけですけれども、地域とこういいますと必ずしも市町村というふうに限らずに市町村の中のまた地域、集落というふうなことであれば、その集落でできることは何かというふうなことも多くあると思います。一つには福祉の関係なんかはある程度地域で、集落で自立できるあるいはそういう自立に向かってのいろいろな施策が講ぜられる、あるいは廃棄物の処理なんていうことになりますとそこでもある程度規模の小さな集落で完結できるという場合もあります。長井地域のレインボープランでしたかあれなんかもいい例かなと、こう思います。また、景気の問題とか産業振興というふうな問題になりますと、単に一市町村という地域だけではなかなか自立あるいは地域をおこしていくそして経営していくというふうなことは難しい、むしろ広域的にというふうな場合があるだろうと、こう思います。そういういろいろの課題によって自立というふうなことが成り立ち得るのかと、こう思います。

 さて、県段階で見ますと、できるだけ県の行政は小さくなって、市町村の、政府が直接住民サービスというふうなことで充実したものになればいいのではないかと、こう私は考えております。しかし、現在の市町村の規模はそれで適当かどうかということになると、必ずしも先ほど上げたようないろいろな事例を、また一般的ないろいろの面で考えてみて、必ずしもそれだけでは力不足になってしまうという面もありますので、一つには広域行政の一部事務組合の事業なんかはその例であろうかと、こう思います。そういったものなどを考えて四ブロックと、大体山形県は四ブロックで集約されるかなとこう思われますので、その四ブロックというふうなところを注目しながら地域の力を養成していくというふうなことが非常にいいのではないかと、こう思いますので、物事、事案によりまして地域の自立というふうなものを考えていっていいのではないか、そして県の施策も必ずしも市町村単位で支援する、助成するということでなくても、一地域における、例えば集落排水なんかがその例であろうかなとこう思いますし、また福祉活動、ボランティア活動、NPO活動なんかもそういったものに入ろうかとこう思いますが、そういったものなどはそういう単位で県としても支援していいのではないかと、こう思います。

 逆に、今度は市町村道というふうな道路であるとか、あるいは公共下水道なんというふうなことになれば、広範囲においてそれぞれ考えて支援していくというふうなことになろうかと、こう思います。産業振興なんかについても相当広域というふうなことを考えながら施策を展開していく必要があるのかなと、こう思います。

 いずれにいたしましても、地域を直接住民が恩恵を、あるいはかかわりがある地域というふうなことを大事にしながら県政を展開していくことが正しいのではないかと、こういう感じを持って進めてきているところであります。



○平弘造委員長 井上委員。



◆井上俊一委員 さらに、自立のもう一つでありますが、さっき県の自立というところで高橋知事は県民の自立というものが何よりも大事だとこういう話をなされたわけでありますが、私も十一年二月の冒頭説明の中での話をずっとお聞きした際に、三つの自立の中で一番根幹をなすのは県民の自立ではないかと、こういうふうに思ったところであります。しかし、話をお聞きして、それからその後も知事説明の要旨をずっと読ませていただいて、県民の自立というのは一体どういうふうになっていくんだろうと、いろいろな施策を行うんだけれども、それが県民の自立とどういうふうなかかわりがあってどういう影響を及ぼしていくのかということが、実は、残念ながらわからなくてずっとここまで推移してきてしまったわけであります。

 そういう中にあって、あのときには県民の自立について知事は大きく二つのことをおっしゃっておられるような感じがいたしました。一つは県民の自立の精神を高揚し支援するんだと、これが一つ。それからもう一つは、生きがいを感じ安心して暮らせる社会づくりを行うんだと。いろいろなことを述べられておりますけれども、要は柱はこの二つかなと、こういうふうに思ったところであります。

 それからもう一つは、これは私が自立というものを、一人一人の自立ということを考えますと、それをどうやって支援していくのかと、そのためには一つは自立の力をつけるために学習機会の提供といいますか、それをどうやっていくかということが一つあるということと、それからもう一つは自立を容易にするための基盤づくりとか条件整備をどうやっていくかということがもう一つあると、さらに言うならば、私はいろいろな領域といいますか、例えば農業についてもそうですし、商工についてもそうですし、あと地域づくり、福祉活動にしてもそうなんですが、いろいろな領域の中で人材を育てていくということが県民の自立を考える上で非常に大事なことだと、施策を行う上ではこの人材育成についてもっともっと明らかにするといいますか、表に引き出すといいますか、そういうことが私は大事だなということをこの一年間痛感してきたわけであります。

 それはそれ、私の個人的な意見でありますが、これらを踏まえて、前にお願いしたように、一年間を通してどういう成果が得られたとこう思われているのか、あるいはこれからの課題は何なのか、ひとつまた高橋知事にお伺いいたします。



○平弘造委員長 高橋知事。



◎高橋和雄知事 発展計画の見直しの冊子にも、序文に委員長の言葉として書いてありますが、山形はもう貧しくはない、それからおくれてはいないというふうなことで、美しい豊かな山形県づくりにさらに努めようと、そしてその豊かな山形県づくり、開かれた山形県づくりというふうな三つの項目で分けられたが、その項目の中に農業であるとか、商工であるとか、教育であるとか、いろいろなものが入って美しい山形県、それから豊かな山形県づくりになるんだと、こういうふうな分類といいますかそういうテーマの設定をしました。従来は土木であるとか農林振興であるとか商工振興であるとかというふうなことのややもするとそういう縦割り、ブロック別の分け方であったんですが、今回の見直しに当たっては、美しい山形、豊かな山形というものがいろいろの事業が関連して美しい山形を形成するし豊かな山形を形成するというふうなとらえ方でもって後期に臨もうと、こういうふうにしております。そういうことからいうて、しょせんはいろいろの事業は美しい山形、豊かな山形を形成しているんだぞとこういうふうな事業展開なわけです。

 それはとりもなおさず、山形県民一人一人にとっていろいろな分野です。例えば、体にハンディがあるというふうな人にはいろいろな社会政策というんでしょうかそういったものをも入れながら、しかも豊かな山形県づくりの一つの力になるというふうなことでもあり得るわけでして、みんなが事業展開して上手でそれから勉強すれば非常に優秀でと、必ずしもそういうことばかりをねらっているわけじゃなくて、一人一人がその持てる力で豊かに生きていくというふうなことの社会形成が山形県づくりというふうなことで発展計画では目指しているわけです。私もそのとらえ方が非常にいいのではないかとこう思って、それを実現していきたいと、こう思っております。

 その考え方というのは、必ずしも十一年度にそれが展開されたのかということになりますと、必ずしも十一年度からそういうふうに目立ってやってきたというわけでもなさそうに思いますが、考え方、理念とすればそういうことを大きな柱にして毎年毎年やってきていると、こう思います。

 私も二期目の選挙のときに自立ということを掲げました。余りよくわからないでしまったのではないか、私自身も漠然としてしまったのではないかとこう思っておりますが、非常に重要なことと思って、いろいろな施策にもそういう考え方を柱にして県民とともにいい山形県づくりに励みたいと、こう思っておるところであります。余り答えにならないような答えで、こんな程度で終わりたいと思います。



○平弘造委員長 井上委員。



◆井上俊一委員 やはり、分権が進展していく過程の中で、何が問われてくるかと考えますと、結局はそこに住んでいる人が問われますし、その中に含まれるひょっとしたら私ども政治に携わる人も問われてくるようになりますし、行政を預かっている職員も問われると、結局それは人が問われる時代になってくるんだと、こう思います。先ほども申し上げましたが、一歩一歩前進するということが何より私は大事だとこう思いますので、ぜひそういう線で頑張っていただければなと、こう思います。

 ところで、県民の自立を考える場合、今までは総論といいますか、焦点がややぼやけたような感じでお尋ねしてきたわけですが、特に大事な点は、私はたくさんある中で二つを取り上げてみたところですけれども、それをこれからお伺いいたします。

 一つは起業家の育成をどうやっていくのかということ、それからもう一つは地域づくりを担う人をどうやって育てるかというこの二つについてです。

 まず、起業家の育成支援についてでありますが、実はこの平成十一年というのは起業家育成の元年といっていいほどいろいろなメニューが取り上げられた時代でありました。起業家の育成というのは二十一世紀の日本、ちょっと大げさになりますが、二十一世紀の我が国のことを考えますと非常に私は重要だと、こう思っております。これはいろいろなところから指摘されていることでありますが、我が国は青年を中心にして起業といいますか、新しく仕事を起こすということに挑戦する意欲が弱いとこう言われておりまして、これがこれからの国際競争の懸念材料なんだと、こういうふうに指摘する人もいるわけであります。大事なことは起業を目指す人への学習機会をどうやってつくるかと、それからもう一つは起業が容易に行える基盤やら条件整備をどうするかということだと思います。

 もう少し具体的にいいますと、山形県という地域に水準をクリアする技術があるかどうか、それからもう一つはその技術やそれから起業に必要なノウハウというものがあるわけですが、これを起業を目指す人に伝える教育システムがちゃんとしているかと、それから資金の調達が容易だかと、それからもう一つは起業というのには常にリスクが伴うわけですが、一回失敗してしまったらあとは全然、一生だめになったということではベンチャーを目指すことにはならないわけでありまして、このリスクを極力弱めるといいますか抑える手だても必要です。例えば、アメリカのシリコンバレーでは、リスクは起業者は起業を目指す人は負わないんだというそういうふうなシステムが確立しているやに聞くわけですけれども、そういったことがどこまでできるのかということが、起業家を育てる場合の条件として非常に私は大事だなと、こう思うわけであります。

 今申し上げましたが、平成十一年度というのは例えば企業創出支援資金を創設したとか、それから産業創造支援センターをつくった、あるいは新規創業支援事業などを行ったというようにいろいろなメニューを総合的に実践した年度でありますが、これらがどういうふうに執行されたのか、あるいは起業家がどのぐらい育ったのかということも含めて成果はどうであったか、それから今後の課題などについて商工労働観光部長にお尋ねいたします。



○平弘造委員長 本木商工労働観光部長。



◎本木正光商工労働観光部長 お答えいたします。

 起業家の育成を図るためには、委員御指摘のとおり、業を起こすという意識の醸成や事業のための資金の確保、さらには事業環境の整備などが重要でありますので、そのための施策をこれまでも講じてきたところであります。

 まず、意識の醸成につきましては、県主催のやまがた起業家養成塾や商工団体等による創業支援セミナーなどを開催し、起業意識の醸成並びにビジネスプラン作成など実践的ノウハウ習得のための研修を実施してきておりますが、やまがた起業家養成塾の受講者の中からはこれまで二十名以上の起業家が出ている状況にございます。

 次に、起業の際に最も課題となります資金面の支援といたしましては、商工業振興資金に起業創出支援資金を創設し新規創業者に対する金融支援の拡充を図りましたが、平成十一年度は二十八件、三億五千五百万円の利用がございました。また、国民生活金融公庫や信用保証協会でも新規創業者または創業五年以内の方に対する貸し付け制度や保証制度がございますが、十一年度の利用状況は国民生活金融公庫が二百二十三件、十八億二千六百万円、信用保証協会が八十六件、四億三千六百万円となってございます。

 先ほどもお話ありましたけれども、日本はエンジェル等は少ないので、その役割をベンチャーキャピタル等が担っている部分もございますけれども、十一年度のベンチャーキャピタルの投資は五件、三億四千五百万ほどございました。

 次に事業環境の整備につきましては、起業者に対する支援施設といたしまして、昨年六月に産業創造支援センターをオープンいたしまして、インキュベートルームやデザイン・情報関係機器の貸し出しを行っておりますほか、情報提供や相談指導などを行っているところでございます。今後の課題といたしましては、起業家の方々からは販路拡大やマーケティングへの支援であるとか、融資制度の一層の拡充などの要望がございますので、これらの要望をも踏まえながら、今後とも支援施策の充実を図ってまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○平弘造委員長 井上委員。



◆井上俊一委員 次に県民の主体的な地域づくりへの支援についてお尋ねいたします。

 県民が主体的に地域づくりに参画するようにすることは、県民の自立を考える上で先ほど申し上げましたように非常に大事だし、これは自治の絶対条件ではないかと、こういうふうに思います。県は市町村に対しての支援を行う一方で、地域づくりグループでありますとかNPOなど県民活動への支援を行ってきました。この執行状況とこれが県民の自立にどう反映されたのか、さらに今後の課題について企画調整部長にお尋ねいたします。



○平弘造委員長 佐々木企画調整部長。



◎佐々木克樹企画調整部長 まず、県民の主体的な地域づくりへの支援という観点では、平成六年にふるさと山形塾ネットワークといったものも設立して取り組んでおります。このネットワークは百七十六団体の参加を現在いただいておりまして、こういったネットワークに所属しますグループのリーダーの方への研修ですとか、あるいはアドバイザーの派遣ですとか、さらには地域づくりの全国協議会というのがございますが、こういったところへの参加促進ですとか、そういったことを取り組んできております。また、地域づくりグループ間の交流とか情報交換といったものも大事ということから交流機関誌の発行も年四回ほど行いまして、そういった活性化に努めてきておるところでございます。

 また、NPO関係では、山形創造NPOネットワークの活動支援を行ってきております。このNPOネットワークにつきましては、総合的な活動基盤の整備に関する事業ということで情報メディア、あるいはインターネット活用による情報化の促進事業ですとか、交流連携の促進に関する事業として県民、企業、行政のネットワークの拠点としての機能を担っていただくと、さらには少子・高齢化ですとかさまざまな地域課題に対応する各種プロジェクトと、それから自立したNPOを育成していくというようなことを取り組んでいただいているところでございます。

 こうした活動を通じまして、それぞれの地域におきます県民の主体的な地域づくりといった動きがだんだん活性化してきているのではないかと考えております。

 今後は、今年度近々、山形県NPO支援センターといった形で設立を予定いたしておりますが、こういった活動拠点を明確に位置づけまして、自立したNPOや地域経済に貢献するコミュニティービジネス等の活動を支援し、県民の主体的な活動の活性化を一層図ってまいりたいというふうに考えております。



○平弘造委員長 井上委員。



◆井上俊一委員 次に、視点を変えまして地域総合整備事業債と地方交付税制度にかかわる問題についてお尋ねいたします。

 地方交付税制度が地方公共団体の財政の安定に果たす役割は非常に大きいわけでありますが、近年、制度がややゆがんできているとこう言われております。平成十一年度の決算でありますから平成十一年度の話をしますと、その年の地方財政計画では入り口ベースと出口ベースの差が八兆円、それに借入金の支払い利子等を含めますと八兆四千二百億円の赤字だと、平成十一年度末の残高が総額で三十八兆円、うち地方負担分が二十二兆円と、こういうふうな数字になっておりまして、この傾向はますます拡大といいますか、累積赤字がふえていくという傾向になっているわけであります。これはまさに地方交付税制度の危機でありまして、これをどうするかということが問われているわけであります。

 原因として考えられることは、歳入では減税もありましたし、それから長引く景気低迷による税収不足というのがありました。一方、歳出では行政需要の自然増といいますか、年々行政需要がふえてくるということに加えて、地域総合整備事業債の発行によってそれが後で地方交付税にカウントすると、元利償還金の一部をカウントするという制度になっておりますことから、後年度の財政需要が大きくなるということがあって、入り口ベースと出口ベースの差が拡大してきたわけであります。本来はこういった入り口と出口の差が出た場合は税率の見直しなどでカバーすることになっておりますが、現在のところこれは不十分な状態でいることは御案内のとおりなわけであります。

 一方、簡単に地総債と言わしていただきますが、この地総債は、地方交付税制度を変質させてしまったとこういうふうに言われている一方で、地域の振興やら景気の底上げに果たした役割というのは非常に大きいわけでありますし、これからも何とか地総債を使って整備をしなければならないというところもたくさんあるわけであります。

 そこで、本県において平成十一年度における地総債の残高はどの程度で、後年度に地方交付税に補てんされる額はどのくらいなのか、それから一方で地方交付税制度というのは地方公共団体の財源保障制度としてこれからも堅持されるべきだとこういうふうに考えますが、これらについての総務部長の見解をお尋ねいたします。



○平弘造委員長 宮内総務部長。



◎宮内豊総務部長 地総債、地域総合整備事業債は地方公共団体の自主性・計画性を確保しつつ地域の総合的な整備を促進することを目的として昭和五十三年に創設されたものでございます。その元利償還金の五五%を交付税の基準財政需要額に算入することができるということでございまして、本県におきましても有利な起債として社会資本整備のためにこれまでも活用してきたところでございます。

 平成十一年度末の我が県の地総債の残高は七百四十六億四千四百万円でございまして、そのうち、四百十七億円程度が交付税措置される見込みでございます。

 次に、地方交付税制度についての認識についてお尋ねがございましたが、委員御指摘のとおり、交付税特会における借入金相当な額に上っております。制度としての問題も指摘されておりますが、一方で特に税の偏在に対する財源調整機能を有しますことから、必要不可欠な制度であるというふうに認識しているところでございます。このような中で本県としましては、地方交付税交付金を含めまして今後の地方分権の推進に必要な財源の確保を国に要望するなどいたしまして、地方の一般財源の充実強化の努力をしてまいりたいと考えておるところでございます。



○平弘造委員長 井上委員。



◆井上俊一委員 地総債を使って地域の振興を図りたいという一方で、それが地方交付税制度を若干変質させてしまっているといいますか、そのために地方交付税制度が危機だと、こういう矛盾した状態が今続いているわけでありまして、これらについては地方を挙げてこの改善に努力していくと、それから中央といいますか国に訴えていくということがこれから必要になってくるのではないかと、こういうふうに思っているところであります。

 あと残すところ六分になってしまいましたが、次に、先ほどの質問にもありましたが、少子化対策について若干お尋ねをいたします。

 少子化対策調査検討事業についてでありますけれども、これは当初予算では百万円足らずでスタートしたように記憶しておりますが、途中で補正がありまして最終的には二千四百四十五万円という二十五倍ぐらいの事業費について事業が行われたわけであります。内容は少子化の現状を踏まえた対策の調査検討を行うということでありまして、高橋知事は知事説明の中で少子化社会における総合的な対策をこれから検討していくという表明をなされたわけであります。私から言うまでもありませんが、少子化対策というのは高齢社会対策以上に私は構造的な観点から考えて重要な政策課題だと、こういうふうに思っておりますし、この調査検討の結果がもちろん平成十二年度の予算への反映もそうですし、その後の政策展開にも大きな重要なかかわりを持っているなと、こういうふうに思いました。したがって、この事業を行った結果はどうであったのか、平成十二年度の予算あるいはその後にどういうふうに反映させていくのか、企画調整部長にお尋ねいたします。



○平弘造委員長 佐々木企画調整部長。



◎佐々木克樹企画調整部長 少子化対策調査検討事業につきましては、平成十一年、十二年の二カ年にわたって行うことといたしております。平成十一年度におきましては、一般県民を対象とした少子化に関する意識調査及び保育サービスの実態調査などを行いまして、十一年十二月に中間報告として主に子育て環境の改善につきまして、山形県の少子化の現状と課題を取りまとめたところでございます。この中では、特に核家族化の進展する中で、ニーズに応じた一時預かりサービスの不足や市町村における総合的な取り組みの必要性などが指摘されたところでございます。このほか、子育てボランティアの活動支援や地域の仕組みづくりの調査等とともに、少子・高齢化に向けたまちづくりシンポジウムや、伝統文化等を通じた子供の健全育成のモデル事業など実施したところでございます。

 本年度はさらに総合的な視点から検討いただいているところでございまして、検討内容につきまして、総合発展計画の後期プロジェクトへの反映を図るとともに、より具体的な施策を盛り込んだ最終提言を今年度中にいただく予定といたしておりまして、それらも踏まえながらこれからの少子化に対応する総合的な施策を展開し、豊かな地域社会づくりを促進してまいりたいと考えているところでございます。



○平弘造委員長 井上委員。



◆井上俊一委員 もう一つお尋ねいたしますが、それは多自然居住地域形成事業についてであります。これは県が三百万円の予算で新規事業で行ったものでありますけれども、新しい全国総合開発計画、二十一世紀の国土のグランドデザインで示されました多自然居住地域の創造について、本県で推進する上での課題等について調査するということで始められたようでありますけれども、考えてみますとこの事業というのは私たちの生活空間に山形らしさでありますとか、それから山形の持っているよさをふんだんに取り込んでいけるというそういう非常に期待の大きい事業だなと、こういうふうに私は思ったわけであります。

 そこで、調査研究の結果がどういうことであったのか、また推進する上での課題をどういうふうに整理されどう展開されていくのかを企画調整部長にお伺いいたします。



○平弘造委員長 佐々木企画調整部長。



◎佐々木克樹企画調整部長 多自然居住地域の形成に向けまして、三つの視点から検討したところでございます。一つには快適環境の観点、二つ目にはコミュニティーの観点、三つ目には生活様式の観点でございます。

 課題といたしましては、本県は恵まれた自然があり、定住基盤にすぐれ、生活の基礎は整いつつあり地域の連携は進んでいるが、一方で日常生活の利便性や快適性を高めるための選択自由度が総体的に低いということが一つございます。それから二つ目としまして、一部の多自然居住地域形成に向かう事例というものは見られますが、一部の先駆的な試みの段階にとどまっていると、全体的に社会形成力や資源活用力のパワーが弱いと、三つ目には多自然居住地域に向けた活動の萌芽はあるが、そのための体制づくり、課題解決力が弱いというようなことが指摘をされております。こうした点を踏まえまして、地域資源の見直しによるゆとりある定住基盤を構築していくこと、住民参加の地域づくりを進めること、地域資源を生かした新しいライフスタイルを実現していくことが重要であるというような御提言をいただいているところでございます。

 これらの提言を踏まえまして、二十一世紀にふさわしいゆとりある生活の実現に向けまして山形の特性や資源を生かしたライフスタイルを日本の新しいモデルとなるものとして提唱し、全国に向けて発信していくべく、今検討を進めさせていただいておるところでございます。



◆井上俊一委員 ありがとうございました。



○平弘造委員長 井上俊一委員の質疑は終わりました。

 以上をもって予定された質疑者の発言は全部終わりました。

 質疑を終結いたします。

 お諮りいたします。本委員会に付託になりました十七決算については、直ちに採決いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

      〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○平弘造委員長 御異議なしと認めます。よって、直ちに採決することに決定いたしました。

 これより採決に入ります。

 まず、平成十一年度山形県一般会計歳入歳出決算、平成十一年度山形県土地取得事業特別会計歳入歳出決算、平成十一年度山形県病院事業会計決算及び平成十一年度山形県電気事業会計決算の四決算について採決いたします。

 お諮りいたします。これら四決算については、いずれも認定すべきものと決するに賛成の諸君の起立を求めます。

      〔賛 成 者 起 立〕



○平弘造委員長 起立多数であります。よって、これら四決算についてはいずれも認定すべきものと決定いたしました。

 次に、ただいま採決いたしました四決算を除く十三決算について採決いたします。

 お諮りいたします。これら十三決算については、いずれも認定すべきものと決するに御異議ありませんか。

      〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○平弘造委員長 御異議なしと認めます。よって、平成十一年度山形県市町村振興資金特別会計歳入歳出決算外十二決算はいずれも認定すべきものと決定いたしました。

 なお、明日の本会議における委員長報告は私に御一任願います。

 これをもって決算特別委員会を閉会いたします。



△午後二時二十五分 閉会

  臨時委員長       関口 修

  委員長         平 弘造

  会議録署名委員     星川純一

  同           土屋健吾