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平成12年  2月 定例会(第299号) 03月03日−05号




平成12年  2月 定例会(第299号) − 03月03日−05号







平成12年  2月 定例会(第299号)



    平成十二年三月三日(金曜日) 午前十時一分 開議



議事日程第五号

    平成十二年三月三日(金曜日) 午前十時 開議

第一   議第四十二号 平成十二年度山形県一般会計予算

第二   議第四十三号 平成十二年度山形県市町村振興資金特別会計予算

第三   議第四十四号 平成十二年度山形県母子寡婦福祉資金特別会計予算

第四   議第四十五号 平成十二年度山形県小規模企業者等設備導入資金特別会計予算

第五   議第四十六号 平成十二年度山形県土地取得事業特別会計予算

第六   議第四十七号 平成十二年度山形県農業改良資金特別会計予算

第七   議第四十八号 平成十二年度山形県沿岸漁業改善資金特別会計予算

第八   議第四十九号 平成十二年度山形県林業改善資金特別会計予算

第九   議第五十号 平成十二年度山形県流域下水道事業特別会計予算

第十   議第五十一号 平成十二年度山形県港湾整備事業特別会計予算

第十一  議第五十二号 平成十二年度山形県病院事業会計予算

第十二  議第五十三号 平成十二年度山形県電気事業会計予算

第十三  議第五十四号 平成十二年度山形県工業用水道事業会計予算

第十四  議第五十五号 平成十二年度山形県ガス事業会計予算

第十五  議第五十六号 平成十二年度山形県公営企業資産運用事業会計予算

第十六  議第五十七号 平成十二年度山形県水道用水供給事業会計予算

第十七  議第五十八号 平成十二年度山形県駐車場事業会計予算

第十八  議第五十九号 山形県行政手続条例の一部を改正する条例の制定について

第十九  議第六十号 山形県行政機関の設置等に関する条例の一部を改正する条例の制定について

第二十  議第六十一号 山形県事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例の制定について

第二十一 議第六十二号 地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律の施行に伴う関係条例の整備に関する条例の設定について

第二十二 議第六十三号 山形県手数料条例の設定について

第二十三 議第六十四号 山形県県税条例の一部を改正する条例の制定について

第二十四 議第六十五号 山形県統計調査条例の一部を改正する条例の制定について

第二十五 議第六十六号 理容師法施行条例の設定について

第二十六 議第六十七号 美容師法施行条例の設定について

第二十七 議第六十八号 山形県環境衛生適正化審議会条例の設定について

第二十八 議第六十九号 公衆浴場法施行条例の一部を改正する条例の制定について

第二十九 議第七十号 旅館業法施行条例の一部を改正する条例の制定について

第三十  議第七十一号 山形県公害防止条例の一部を改正する条例の制定について

第三十一 議第七十二号 山形県社会福祉審議会条例の設定について

第三十二 議第七十三号 山形県立高等保健看護学院の授業料等徴収条例等を廃止する条例の設定について

第三十三 議第七十四号 山形県保健所及び山形県衛生研究所使用料、手数料条例の一部を改正する条例の制定について

第三十四 議第七十五号 山形県介護保険財政安定化基金条例の設定について

第三十五 議第七十六号 山形県心身障害者扶養共済制度条例の一部を改正する条例の制定について

第三十六 議第七十七号 山形県老人福祉施設条例の一部を改正する条例の制定について

第三十七 議第七十八号 食品衛生法施行条例の設定について

第三十八 議第七十九号 山形県立リハビリテーシヨンセンター条例を廃止する条例の設定について

第三十九 議第八十号 山形県高度技術研究開発センター条例の一部を改正する条例の制定について

第四十  議第八十一号 山形県県民の海・プール条例の設定について

第四十一 議第八十二号 山形県立産業技術短期大学校の授業料等徴収条例の一部を改正する条例の制定について

第四十二 議第八十三号 山形県中山間地域等振興基金条例の設定について

第四十三 議第八十四号 山形県改良普及員資格試験条例の一部を改正する条例の制定について

第四十四 議第八十五号 山形県ふるさと農村地域活性化基金条例の一部を改正する条例の制定について

第四十五 議第八十六号 山形県林業改良指導員資格試験条例の一部を改正する条例の制定について

第四十六 議第八十七号 山形県県民の森条例等の一部を改正する条例の設定について

第四十七 議第八十八号 山形県眺海の森条例の一部を改正する条例の制定について

第四十八 議第八十九号 山形県法定外公共用財産使用料等徴収条例の設定について

第四十九 議第九十号 山形県都市計画地方審議会条例の一部を改正する条例の制定について

第五十  議第九十一号 山形県屋外広告物条例の一部を改正する条例の制定について

第五十一 議第九十二号 山形県都市公園条例の一部を改正する条例の制定について

第五十二 議第九十三号 山形県河川流水占用料等徴収条例の設定について

第五十三 議第九十四号 山形県海岸占用料等徴収条例の設定について

第五十四 議第九十五号 山形県港湾区域内占用料等徴収条例の設定について

第五十五 議第九十六号 山形県漁港管理条例の一部を改正する条例の制定について

第五十六 議第九十七号 山形県港湾施設管理条例の一部を改正する条例の制定について

第五十七 議第九十八号 山形県砂防設備占用料等徴収条例の設定について

第五十八 議第九十九号 山形県立高等学校等及び小学校、中学校職員の定数に関する条例の一部を改正する条例の制定について

第五十九 議第百号 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行条例の一部を改正する条例の制定について

第六十  議第百一号 山形県水道用水料金条例の一部を改正する条例の制定について

第六十一 議第百二号 包括外部監査契約の締結について

第六十二 議第百三号 山形県道路公社の定款の一部変更について

第六十三 議第百四号 最上川水系に係る一級河川の指定及び指定の変更について

第六十四 議第百五号 山形県教育委員会委員の任命について

第六十五 議第百六号 山形県監査委員の選任について

第六十六 県政一般に関する質問

第六十七 請願



本日の会議に付した事件

 議事日程第五号に同じ。



出席議員(四十八名)

  一番  笹山一夫君

  二番  吉田 明君

  三番  加藤国洋君

  四番  星川純一君

  五番  伊藤重成君

  六番  舩山現人君

  七番  田澤伸一君

  八番  森田 廣君

  九番  坂本貴美雄君

  十番  佐藤藤彌君

 十一番  小屋豊孝君

 十二番  広谷五郎左エ門君

 十三番  吉泉秀男君

 十四番  寒河江政好君

 十五番  太田忠藏君

 十六番  澤渡和郎君

 十七番  志田英紀君

 十八番  野川政文君

 十九番  阿部賢一君

 二十番  鈴木正法君

二十一番  佐貝全健君

二十二番  菊池汪夫君

二十三番  青柳 忠君

二十四番  前田利一君

二十五番  井上俊一君

二十六番  田辺省二君

二十七番  土田広志君

二十八番  木村莞爾君

二十九番  平 弘造君

 三十番  阿部信矢君

三十一番  今井榮喜君

三十二番  土屋健吾君

三十三番  竹田重栄君

三十四番  松浦安雄君

三十五番  野村研三君

三十六番  松野久八君

三十七番  伊藤 孜君

三十八番  橋本喜久夫君

 四十番  荒井 進君

四十一番  関口 修君

四十二番  山科朝雄君

四十三番  伊藤定夫君

四十四番  石垣 潔君

四十五番  松沢洋一君

四十六番  大内孝一君

四十七番  後藤 源君

四十八番  新目視悦君

四十九番  武田 誠君

欠員(一名)



説明のため出席した者

知事          高橋和雄君

副知事         金森義弘君

出納長         横山五良右衛門君

企業管理者       小野 勝君

総務部長        宮内 豊君

企画調整部長      佐々木克樹君

文化環境部長      武田浩一君

健康福祉部長      渡邉満夫君

商工労働観光部長    阿星嘉彦君

農林水産部長      小山信夫君

土木部長        山本善行君

財政課長        佐藤洋樹君

教育委員会委員長    安孫子 博君

教育長         木村 宰君

公安委員会委員長    小嶋彌左衛門君

警察本部長       殿川一郎君

代表監査委員      鈴木理文君

人事委員会委員長    古澤茂堂君

人事委員会事務局長   細野武司君

地方労働委員会事務局長 伊藤庄一君



         午前十時一分 開議



○議長(石垣潔君) これより本日の会議を開きます。





△日程第一議第四十二号議案から日程第六十五議第百六号議案まで及び日程第六十六県政一般に関する質問



○議長(石垣潔君) 直ちに日程に入ります。

 日程第一議第四十二号平成十二年度山形県一般会計予算から、日程第六十五議第百六号山形県監査委員の選任についてまでの六十五案件を一括議題に供し、これら案件に対する質疑と、日程第六十六県政一般に関する質問をあわせ行います。

 質疑及び質問の通告がありますので、通告順により発言を許可いたします。

 二十番鈴木正法君。



◆20番(鈴木正法君) おはようございます。西暦二〇〇〇年の二月定例会において一般質問の機会を与えていただきましたことに感謝を申し上げながら、早速質問に入らせていただきます。

 まず最初に、総合出先機関をめぐる行政課題についてであります。

 希望に満ちた二十一世紀の幕あけまであと一年足らずとなった現在、我が県においては、新世紀における県のあり方を念頭に置きながらの行財政改革が着々と進行中であります。このたびの総合出先機関設置の問題もその一つのあらわれでありますが、先月十六日にこれについての素案が示され、本議会での議論を経て、今月末にはいよいよ最終決定の運びとなりました。新しい行財政システム確立推進懇話会や地域座談会の開催、市町村との意見交換などを含め、これまで百回を超える検討を行い、素案を取りまとめてこられた関係者の皆さんの御労苦に対し敬意を表するとともに、よりよい総合出先機関の設置を目指し、今後一層議論が深められていくことを願うものであります。

 ただ、ここで、村山ブロックに関して言えば、一つのブロックとしては余りにも大き過ぎることはこれまでにも主張してきたところであります。村山ブロックとしての地域のグランドデザインを描くに当たっては、西村山も北村山も十把一からげといったことであってはならず、また、ブロックごとの予算調製機能を確立していく際には、村山ブロック全体への十分な目配りが必要であり、これらに対するなお一段の御配慮と御検討を強く望むものであります。

 このような点を踏まえた上で、まずは、二十一世紀を見据えた総合出先機関設置に係る知事の御所見と御決意をお伺いしたいと存じます。

 次に、総合出先機関の設置をめぐる今後の課題についてどのように取り組まれるのか、総務部長にお尋ねいたします。

 第一に、県庁本体の組織・機能についてであります。

 このたびの問題は、出先機関を統合し、県庁本体から大幅に権限を移譲して現地即決体制をつくり上げるという観点から出発したものと思います。統合に当たっても、縦割り行政ではなく総合的な行政を目指すことを目標とした点は大いに評価できるところですが、では一体、権限を移譲した後の県庁本体の組織・機能がどういうものになるのかについては、これからさらに議論すべき分野かと思います。

 地方分権が進み、市町村主体の行政に中心が移っていくとすれば、国と市町村との間で果たすべき県の役割は何かというところまで突き詰めて考えざるを得ないのかもしれません。今まで以上に政策集団としての機能が強化されなければならないと思われますが、その際、県民生活から遊離した、県民との直接的な触れ合いなしの政策づくりとなってはなりません。出先機関の統合が県庁の人々を現場から遠ざけてしまうことにならないような配慮が必要と思われます。住民と直結した、小さいながらも充実した強力な政府こそが県庁本体の目指すべき姿と考えますが、県としての御所見をお聞かせください。

 第二に、組織の活性化についてであります。

 危機的な財政状況のもとでは、財政の健全化が最優先課題となりますが、一方で、組織の活性化も忘れてはならない課題であろうかと思います。一つ目には、技術職員の技術力の維持向上の問題があります。科学技術の進展のテンポが急速な現代社会において、技術のレベルアップに向けたさまざまな取り組みがぜひ必要と思われます。二つ目には、自主的な職員の能力活用の問題です。例えば、一つのプロジェクトを進める場合、自分の得意な分野の能力を生かしたいという参加希望者を公募してチームをつくるといったようなことも考えられようかと思います。今や、行政評価から行政経営へと実践の力点を移していくべき時代とも言われております。現在、行政評価への取り組みも進行中ですが、評価のための評価に陥ってはならず、ダイナミックな経営手法による組織活性化を目指すことが重要なのではないでしょうか。

 今後の組織活性化策をどのようにお考えなのか、お聞かせください。

 次に、文化振興に向けた取り組みについて、文化環境部長にお尋ねいたします。

 第一に、文化創造活動の支援についてであります。

 私は、我が県が文化の持つ力を殊のほか重視し、文化の薫り高い県土と新しい文化特性の創造を目指した施策を展開してこられたことに対し、評価と期待を寄せてまいりました。しかしながら、昨今の財政状況は厳しさを増しており、山形駅西口文化施設が着工延期になるなど、文化関係事業には日が当たらなくなるのではないかと憂慮しておりましたが、聞くところによれば、生涯学習人材育成機構を改組されて文化事業も推進する財団を設立されるとのことであり、今後の動向に注目したいと思います。

 私は、文化の振興は、県民の心を豊かにし、人間の生きる力を奮い立たせるものであり、大いに力を入れて取り組んでいくべきものと考えております。私の地元河北町でも、県や国を初め、さまざまな助成制度を活用しながら文化事業の推進に努めておりますが、今月十八日には、県と河北町教育委員会との共催で早春コンサートが開催されることになっております。この音楽会では、ママのコーラスなどと山形交響楽団との共演が予定されており、メンバーの方々は、プロのオーケストラの伴奏を楽しみにして練習に余念がないようであります。このように、文化活動に積極的に取り組んでいる方々に本当に喜んでもらえる事業の展開こそが、文化施策を考えるに当たって重要なことなのではないでしょうか。ふつふつと沸き上がってくる芸術や文化に対する県民の意欲が前面に出た文化事業の展開であってこそ、平成十五年に開催される国民文化祭の成功につながるものと確信するものでありますが、新年度においては文化創造活動の支援事業をどのように推進されるおつもりなのか、さきに触れた財団の問題もあわせてお聞かせいただきたいと存じます。

 第二に、国際人養成講座コロラド文翔塾についてであります。

 昨年十一月に、アメリカの新しいコロラド州知事ビル・オーエンス氏一行が本県を訪問され、多数の県民の方々の参加を得て歓迎会が開催されました。私も参加させていただきましたが、コロラド州とは、昭和六十一年に姉妹県州の盟約を締結して以来さまざまな交流が行われてきており、新たな盟約締結を挟んでの終始和やかな雰囲気の中、今後の姉妹交流の広がりが期待されたところであります。また、平成九年秋には第七回日米草の根交流サミットが開催され、地元河北町でも多くの若い外国の方々をホームステイで受け入れ、我が家でも女性の方をお迎えしたところでありましたが、国際交流については、民間レベルでの交流が年々充実してきていることを実感しております。

 このような状況のもと、県が昨年秋に新たにコロラド州のデンバー大学で実施したコロラド文翔塾が大変すばらしい成果を上げたと聞いております。この事業はどのような内容のものであったのか、また、その具体的な成果と今後の事業展開についてお伺いいたします。

 次に、新産業の創出と働く女性の支援策についてであります。

 第一に、地域結集型共同研究事業の現況について、企画調整部長にお尋ねいたします。

 科学技術の振興に当たっては、研究活動の推進とともに、いかにその成果をさまざまな社会活動や産業活動に応用していくかということも大変重要なことと思われます。とりわけ新産業の創出のためには必要不可欠のことであり、近年とみにこの種の動きが活発化してきております。このような流れの中で、平成十年九月から五カ年間の事業期間でスタートした我が県の地域結集型共同研究事業も先月で一年半が経過したところであります。県テクノポリス財団が科学技術振興事業団からの業務委託を受け、事業推進中核機関としてこの事業を引っ張っているわけですが、新技術並びに新産業を創出する科学技術基盤となる地域COE、センター・オブ・エクセレンスの形成促進もその視野に入っているようであります。

 県の公設試験研究機関を初めとして、山大や東北大、生物ラジカル研究所や関連の民間企業など、産学官のネットワーク的な連携はこれまでにない取り組みであり、とりわけこのたびの研究領域が食、健康、先端技術基盤であることから、高齢化が進む我が県にとって、いずれは食品産業や農業などの地域産業の活性化や健康の維持増進あるいは安全といった県民生活の質の向上に大きく貢献できるようになるものと期待を寄せているところであります。ただ、これだけ多様な研究者の参加をまとめていくのは大変なことであり、また、研究成果の技術移転に当たっては、特許やマーケティングに詳しいしっかりとしたコーディネーターの存在も不可欠になってくるのではと私なりに心配もしているところであります。

 まだスタートしたばかりとの感もありますが、これらに配慮されながらどのように事業を進めておられるのか、この事業の特色とこれまでの成果を含めた現在の進捗状況について、さらには今後の事業展開の見通しについてお聞かせください。

 第二に、情報関連産業の創出支援について、商工労働観光部長にお尋ねいたします。

 最近、日本IBMが、育児の必要がある社員を対象に、子供の小学校まで全く出社せずに働ける完全在宅勤務、名づけてe−ワーク制度をこの四月から導入すると発表し、話題となっております。女性の就業の場の確保ということでは、コンピューター関連の仕事をしてきた女性の方が結婚や子育てのために退職し、県内において新たに活動の場を求める場合、これまでの経験を生かせる仕事となるとなかなか見つかりにくいのが現状のようです。それだけコンピューター関連のサービス産業の厚みが県内においてはまだまだ十分ではないようです。しかし、逆に言えば、新開地であればこそ、これから新たな起業に取り組まれる方にとっては、まことにやりがいのあるスペースとも言えようかと思います。現に、我が県内においても、SOHO(ソーホー)の先駆者としてSOHOに関する本を出版されている女性の方もいらっしゃるわけです。

 さて、先日、特別委員会の視察で福島県の会津大学を訪問してまいりました。この大学は、新しい時代を創造するコンピューター科学者を育成することを目指し、平成五年四月に開学されたのでありますが、五年後の平成十年七月には株式会社会津リエゾンオフィスがスタートし、さらに昨年九月には会津ベンチャー共働機構が立ち上がるなど、まことにうらやましい思いをしてきました。中でも、子育て中の主婦などの在宅者を戦力化しようとするSOHO支援活動や、新規創業の芽をはぐくむ学生のインターンシップ推進活動などは、我が県においても大いに参考とすべき事例であると感じてきた次第であります。

 このようなSOHOやインターンシップを推進していくためにも、これらの基礎となるすそ野の広い情報ソフト産業や情報サービス産業の育成支援が県としての重要課題と思われますが、新年度においてはどのような取り組みを考えておられるのか、お聞かせいただきたいと存じます。

 第三に、働く女性の労働環境の整備支援について、引き続き商工労働観光部長にお尋ねいたします。

 女性が働きやすい社会をつくるためあらゆる面での男女差別を禁じた改正男女雇用機会均等法が昨年四月一日に施行されたのに続き、男女共同参画社会基本法が昨年六月二十三日に施行されるなど、仕事と家庭を両立させることができる環境の整備が着々と進められつつあります。しかしながら、家庭や職場、地域における固定的な性別役割分業や職場優先の企業風土を是正することは一朝一夕にというわけにはいかず、時間をかけて継続的に取り組んでいくことが必要となってきます。労働省では、昨年四月に全面施行された育児・介護休業法の制度定着を図るため、今年度から、働きながら育児や介護ができるように配慮している企業をファミリー・フレンドリー企業として表彰し始めたようであり、このような意識改革に向けたさまざまな取り組みが今後重要になってこようかと思います。

 このような中で、労働省が平成六年度から始めた仕事と育児の両立のための特別援助事業の一つであるファミリー・サポート・センターについては、県内においても、山形市を初めとして活発な活動が展開されているようであります。育児を支援したい人すなわち提供会員と、育児支援サービスを受けたい人すなわち依頼会員とを仲介するこの事業は、施設での保育サービスとは違った臨機応変な対応が可能であり、さらに、子育てについての同士的な結びつきということもあって大変好評のようであります。この事業については、この四月から、介護保険制度による本格的な介護とは別に、保育サービスと同様、一時的な話し相手や身辺の世話などの高齢者介護サービスも追加されるとのことです。

 このような期待の大きいファミリー・サポート・センターの県内における現状はどうなのか、また、仕事と育児あるいは仕事と家庭の両立支援に向けた県の取り組みは新年度においてどのように強化されるのか、お聞かせください。

 次に、酪農・乳業、畜産をめぐる諸課題について、農林水産部長にお尋ねいたします。

 一点目は、県内乳業の再編・合理化に対する県の支援方策についてであります。

 我が国の酪農・乳業界も今や大きな転換期に差しかかっており、平成十年十二月に決定された農政改革大綱等に基づき、昨年三月には新たな酪農・乳業対策大綱が制定されたところであります。この大綱においては、昭和四十一年から継続実施されてきた加工原料乳生産者補給金制度の見直しがなされることや、生乳生産者団体についての都府県八ブロック化に向けた広域化が進められるなど、急ピッチな改革の進行は、我が県の酪農・乳業界にも大きな影響を及ぼすものと思われます。さらに、次期WTO農業交渉の中では乳製品の関税率の見直しについても論議されるものと思われ、ますます激化する内外の産地間競争に対処していくためには、酪農経営はもとより、乳業の体質強化も早急に進める必要があるのではないでしょうか。

 このようなときに、明治乳業山形工場が他県の工場への集約のために本年十月をもって閉鎖されるとの情報は、大きな波紋を投げかけたところでありました。これまでの生乳輸送経路の変更などを余儀なくされ、乳価が低下する傾向にある中で、掛かり増し経費の発生など農家の負担が増加することが予想されたからであります。この明治乳業の問題なども考慮に入れた場合、現在の県内の二十三の乳業工場の大半が中小規模の工場であることから、体質強化を図るためには乳業工場の再編・合理化がどうしても必要となってきました。これらのことを背景としながら、このたび村山地域において農協系プラントを中心とした再編計画が進められてきているところであります。HACCP(ハセップ)対応の近代工場を目指すとのことであり、まことに時宜を得たものと喜んでいるところであります。

 県は、このような乳業をめぐる情勢の変化を踏まえ、どのように乳業再編を進め、具体的にどう支援していくお考えなのか、お聞かせください。

 二点目は、家畜排せつ物法の施行を受けての環境対策関連施策についてであります。

 農家と非農家との混住化が進む現在、家畜排せつ物の処理をめぐっては、環境問題に対する住民の意識高揚も相まって、適切な処理に向けた早急な対応が望まれていたところでありますが、昨年十一月一日から家畜排せつ物の管理の適正化及び利用の促進に関する法律が施行され、不適切な処理については計画的に改善をしていかなければならないことになりました。ただ、農家の側からすれば、新たに家畜のふん尿を処理する施設を整備するとなると多額の投資が必要となることもあって、経営を継続するについての大きな不安を抱いている事例も出てきているようであります。ここにおいて、家畜ふん尿の適切な処理を進めるためには、地域の農家の実態に即したふん尿の処理の方法や導入すべき設備の規模、仕様及びその後の経営管理等も含め、農家からの相談に的確に対応できる総合的な推進体制を確立することが急務であると思われます。

 県内においてこの法律の対象となる農家はどれくらいあるのか、また、そのような農家に対して県はどのような支援策を講じていくお考えなのか、お聞かせください。

 三点目は、畜産由来堆肥の利用促進についてであります。

 このたびの家畜排せつ物法のもう一つの柱が、家畜ふん尿の利用促進であります。食料の安全性ということに関しては、消費者の健康志向が高まっていることもあって、最近特に注目されるようになってきました。中でも、有機農業によってつくられた農産物への需要は、都会の消費者を中心に大きな広がりを見せてきています。この有機農業の基本になるのが、畜産由来堆肥を活用した土づくりということになろうかと思います。また、地球環境を考えてみた場合にも、化学肥料万能ということではなく、環境への負荷を軽減させた循環型農業の必要性が高まってきていることも、この取り組みへの大きな要因となっているのではないでしょうか。ただ、従来の堆肥センターなどを見たとき、大半のものが経営上の問題を抱えていることもあって、センターの円滑な運営を図ることなども大きな課題となってきています。

 これらのことを踏まえ、畜産由来堆肥を効率的に生産・利用するための体制づくりをどのように進めようとされているのか、県としてのお考えをお聞かせください。

 次に、情報化社会への対応についてお尋ねいたします。

 第一に、新たな情報化基本計画策定についてであります。

 一九九六年十二月に策定された我が県の情報化基本計画も、いよいよ二〇〇〇年度が最終年度となります。これまでの四年間の国内の動きを見たとき、携帯電話やパソコンを初めとした情報通信機器の飛躍的な発展により、私たちを取り巻く環境は大きくさま変わりしてきております。さらには、ADSLという新たな通信手段の開発がなされるなど、インフォメーションテクノロジー、略してITという言葉が連日マスコミをにぎわせている状況にあります。国の方では、国への届け出申請などの行政手続をインターネットで行うことができる電子政府プロジェクトが二〇〇三年度の実現に向けて本格的に動き出したとのことでありますが、一方では、中央省庁のホームページへのハッカー侵入事件などネットワーク犯罪も日常化してきている現状にあり、セキュリティー対策の強化なども大きな課題となってきております。

 このようなときに、最近の報道によれば、七月の九州・沖縄サミットでは情報技術革命をめぐる問題が主要議題に取り上げられることになったとのことです。パソコンやインターネットの急速な普及により国境を越えた活動が飛躍的に広がることが予想されることから、新たな国際ルールづくりが必要となってきていることに加え、地域や世代、所得などの違いによってコンピューターから受ける恩恵に格差が生じるいわゆるデジィタルデバイドの問題も表面化してきているためだそうであります。このような中にあって、県は、二〇〇一年度を計画初年度とする新たな情報化基本計画の策定に向けた準備に入ったとのことです。

 そこで企画調整部長にお尋ねしますが、まずは、県民生活における情報通信分野での現状をどのように把握されているのか、また、本県の情報化の課題をどのように認識されておられるのかについてお聞かせください。

 次に、情報化への対応が内外において一層重要性を増す中で、二十一世紀最初の年にスタートする新たな基本計画は、新世紀における我が県の発展を左右する極めて重要な計画と位置づけられるものと考えますが、この計画はどのような視点で策定され、どのような施策が盛り込まれようとしているのか、また、今後どのように作業を進めていかれるのか、これからのスケジュールについてもあわせてお聞かせいただきたいと存じます。

 第二に、情報教育のあり方について、教育長にお尋ねいたします。

 一点目は、モラルの涵養についてであります。

 昨今の社会全体にわたる情報化の動きはまことに急速であり、子供たちも社会の中でどのように情報化に対応していくべきかが大きな課題となってきています。昨年三月に告示された高等学校新学習指導要領で平成十五年度から普通教科「情報」を新設することにしたのもその一つのあらわれかと思います。

 コンピューターネットワークの利活用については、暮らしや生き方を豊かにする便利なものである反面、詐欺や犯罪、コンピューターウイルスなど、ネットワーク社会に潜む落とし穴や危険性も随分と目立つようになってきました。今や高校生はもちろん、中学生や小学生であっても簡単にネットワーク犯罪の加害者にも被害者にもなり得る状況にあることを子供たちがしっかりと学んでいく必要が出てきました。このようなときに、最近、電子ネットワーク協議会が、インターネットを利用する子供のためのルールとマナー集の子供版をインターネットで公開したことは、まことに時宜を得た適切な対応であると思います。その中においては、インターネットを利用するときの約束の基本として、相手のことを思いやる、自分の身は自分で守るなどが述べられています。インターネットの場合は、まさに防波堤なき開かれた世界であり、全世界に向かって自分をさらけ出してしまうことにもなります。それだけに、子供たちはもちろん、大人の世代においても、情報倫理ともいうべきモラルの涵養が急がなければなりません。

 我が県においても、昨年十月に県立学校におけるインターネット利用に関するガイドラインが策定されたばかりでありますが、ネットワーク上で自分自身を守るとともに、他人の権利やプライバシーを尊重するモラルの涵養をどのように進めていかれるお考えなのか、お聞かせいただきたいと存じます。

 二点目は、メディア・リテラシーについてであります。

 インターネットが急速に普及する一方で、新聞やテレビといったマスメディアの存在も依然として大きいわけであり、情報を伝えるメディアの本質を正しく理解し行動する能力ともいうべきメディア・リテラシーの涵養にも意を用いる必要があります。言論・報道の自由がごく当たり前のようになってきている現代社会において、さまざまなメディアを通過してくる情報にはうそとほんとがあり、メッセージには欺きや偽りがあり得るという問題意識が現在の若い世代においては極めて希薄になってきているようです。新聞記事やテレビ放送の内容をきちんと読み取り、自分で判断する力を身につけることの重要性が、以前にも増して大きくなってきているように思われます。

 アメリカにおけるメディア・リテラシー教育では、メディア文化をよりよく理解し操ることができるように、あらゆる年齢の人々に批判的かつ分析的なスキルを教えることとし、さらに、自分たちが見たり聞いたりするすべてのメディア・メッセージは、構築されている、つまりだれかがつくっているのであり、単純に発生したものではないということを認識できるようにしているとのことです。情報化が急速に進展し、情報の洪水の中で暮らす今日、若い世代における情報の免疫教育と情報コントロール能力の強化は早急に取り組まなければならない課題であり、批判的意識と警戒心を持って情報を見抜く力を養うことこそが、たくましい抵抗力を持った子供たちを育てることにつながっていくのではないでしょうか。

 メディア・リテラシーの涵養について、教育長の見解をお示しください。

 最後に、弓張平公園の利用拡大策について、土木部長にお尋ねいたします。

 昭和五十年の着工以来、長年にわたって建設整備されてきた弓張平公園も、完成まであと一歩というところまで迫ってきています。現在建設中の体育館の完成を待って、これまで継続してきた工事もすべて終了することになり、ことしの雪解け後には全面オープンとなる運びのようであります。これまで工事にかかわってこられた関係者の皆さんの御尽力に対し、心から感謝の意を表する次第であります。

 さて、この施設については、管理運営が県から西川町の方に委託されているわけですが、今後の利活用策が大きな課題となってきます。地理的条件としては、山形自動車道月山インターチェンジまでの開通に伴い、インターチェンジが目の前となり、格段の有利性が出てきたわけであり、平成九年度に建設されたオートキャンプ場などは、さらに一層のにぎわいが見込めるものと期待をしているところであります。一方で、まだまだ数多くの施設を有効に活用していくための工夫を凝らすことが必要であることも事実かと思います。

 具体的に言えば、一つにはアクセス道路の整備の問題です。八幡坂の改良、さらには志津温泉との間の道路整備については、公園整備が終わったからあとはすべて終わりということではなく、今後継続して取り組んでいく必要があります。これらへの対応をしっかりとしなければ、まさに画竜点睛を欠くということにもなりかねません。

 二つ目は、公園の開園時期の問題です。この地域は豪雪地帯ということで、冬期間は公園が閉鎖されています。しかしながら、今、地元で取り組んでいる「GASSAN・冬源郷」と銘打った志津・弓張平真冬のカーニバルや月山俳句大会など冬期間のイベントについては、都会の人々にとって、豪雪地帯だからこそ行ってみたい、楽しみたいということであり、何らかの形で冬期間の活用を認めることにより、より一層地域の発展とのつながりも出てくるものと思われます。除雪体制も完全であることから、ぜひ冬期間の施設の利活用について、地元と連携をとりながら検討を進めてもらいたいものであります。

 せっかく長年にわたって整備してきた施設であり、また、高速交通網をフルに活用できる条件がようやく整ってきたこのチャンスをしっかりととらえて、県と地元が連携し、県内外の方々の観光面あるいは健康増進に大きく寄与できる施設となるよう、柔軟な対応と取り組みをよろしくお願いしたいものであります。

 これらの点を踏まえた県としての今後の利用拡大策についてのお考えをお聞かせください。

 以上をもって私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。



○議長(石垣潔君) 高橋知事。



◎知事(高橋和雄君) 総合出先機関の設置についてのお尋ねでございますが、これまで、総合出先機関の性質やらあるいは役割やら等についてはたびたび御説明申し上げてまいりました。また、ブロックごとには、地域の皆さんそれに市町村、それにもちろん議員さんというふうな各段階において説明、討議もやってまいりました。おかげさまである程度の素案ができたと、こう思っております。

 特に鈴木議員からの御質問は、村山ブロックについての出先機関の設置につきましては、非常に地域が多い、それからまた人口も多いと、それに、仮に山形であるというふうなことになると一極集中になるのではないかとか、あるいは特に県庁所在地のところにまた二重行政的なことにならないかとか、あるいはグランドデザインがややもすると北村山、西村山、そういった地域においては徹底を欠くのではないかというふうなことが懸念されてきております。そういった点につきましては、特に我々といたしましてもいろいろ検討してきたわけでございます。

 地域性からいえば、この村山の総合出先機関は、最上地域あるいは置賜地域とも密接な交流関係があります。そういったことをも十分念頭に置きながらの西村山あるいは北村山のグランドデザインにおけるところの配慮というふうなのはもちろん必要になってくると、こう思っております。単に村山地域だけ孤立したものというふうなことでは、本来の村山ブロックの総合出先機関の役割がむしろ限定されたような格好になって、地域の発展のためには余り芳しくないような感じがいたします。そういう点については十分配慮していきたいと、こう思っております。そのために分庁舎方式を取り入れるつもりでおりますが、その分庁舎でまたそのグランドデザインに連なるような計画というふうなものを持つべきではないかというふうな御意見もありますので、そういったことについても十分配慮していきたいと、こう思います。何らかの形でそういったものの積み重ねができるように、それからまたグランドデザインが分庁舎の意向というふうなことが取り入れられ、しかも各地域の独自性というふうなことをも実施していく必要があると、こう思っております。

 いずれにいたしましても、この議会でいろいろの意見が出されてきております。また、これからの委員会やらでも議論されることだろうとこう思いますので、そういったことについては十分耳を傾けてやっていきたいと、こう思います。最終段階でまとまりがつく前にまた御意見を拝聴することがあるかとこう思いますので、私といたしましては念には念を入れてやっていきたいと、こう思っております。

 また、四月以降の段階では、当然のことながら組織の問題、それから人員の問題というふうなことが具体化してまいりますので、本庁と総合出先機関の間、それから分庁舎との間というふうなことで、仕事の割り振りと人員の配置というふうなことも出てきますので、そういう意味では、御指摘のような小さな政府というふうなことで、しかも効率性の高い本庁機構というふうなことを十分検討してまいりたいと、こう思っているところでございます。



○議長(石垣潔君) 宮内総務部長。



◎総務部長(宮内豊君) まず、今後の県庁本体の組織・機能について御質問をいただきました。

 地方分権時代における県の役割といたしましては、第一に、地域の産業経済・生活基盤を形成する役割や、第二に、効率的・効果的に社会資本の整備を行うための調整の役割などが重視されてくるものと考えております。特に、本庁におきましては、県政全体の基本的方向づけあるいは全県的視点に立った政策の立案など、政策集団としての機能強化を図ることが重要でございます。同時に、県民生活に直結する政策などの決定に当たりましては、本庁が総合出先機関と十分な意思疎通を図りながら、県民から遊離することのないようにしていかなければならないと考えております。

 総合出先機関に権限移譲した後の本庁の組織や機能につきましては、以上の点を踏まえまして十分検討し、適切に対応してまいりたいと考えております。

 次に、組織の活性化について申し上げます。

 行財政の改革は、これは避けて通れない重要な課題でございますが、議員御指摘のように、社会経済情勢が大きく変化する中で、県政の重要な課題や新しい行政需要に的確に対応できるように積極的に組織の活性化を図っていくことも極めて重要なことでございます。このため、職員の資質の向上や能力の活用に向けた研修を一層充実・強化するとともに、組織の仕組みや仕事の進め方にも工夫できるものは工夫をして、より多くやる気のある職員をふやし、より一層組織の活性化を図ってまいりたいと考えております。



○議長(石垣潔君) 佐々木企画調整部長。



◎企画調整部長(佐々木克樹君) 地域結集型共同研究事業の現況につきましてですが、この事業は、本県の特徴であります農業分野と工業分野の融合を図りながら、新たな食材の開発や関連した計測技術の研究開発を進めております。取り組みを開始しまして一年半余りでございますが、既に成果が上がっている研究も幾つかございます。一つには、コンニャクの主成分としてよく知られておりますマンナンを微生物を利用してつくるというものでして、これまでにない特性を持ったマンナンを生み出すことに成功しております。今後、機能性食品としてばかりでなく、他の分野への応用も期待できるものでございます。二つ目には、生体光研究プロジェクトの成果を活用した研究でして、光を利用して生体の断層を観察できる装置を開発しております。これは、医療用診断機器としての製品化に着手するという段階にまで進んできているところでございます。

 この結集型事業は、新産業の創出を最終目標としており、新技術やマーケティングに詳しい専門家を中心に研究会を組織するなど、製品化・事業化を念頭に置きながら研究を進めておるところでありまして、地場産業の活性化、県民生活の質の向上に結びつけていきたいと考えております。

 続きまして、新たな情報化基本計画の策定についてでございます。

 現在の県民生活における現状でございますが、昨年七月に実施されました調査結果によりますと、県内の九・二%の世帯にインターネットが普及しており、また、職場、学校等を含めますと一五・一%の県民がインターネットを利用しているというふうになっております。携帯電話・PHSを見ますと、ほぼ県民の三人に一人が利用しているという状況にございます。こうしたことから、急速に進展する情報通信技術を生かし、県民生活のさまざまな分野で利便性の向上を図っていくとともに、ネットワークビジネスなど高度情報化時代における社会経済の変化を十分に生かした産業展開を図っていくことが重要であると考えております。

 また、お話にもありましたように、首都圏と地方との情報サービスの格差が拡大するなどの懸念もございます。これまで以上にインターネットの高速利用など県民の情報通信の利用環境整備に意を払っていくこと、さらには、その環境を活用できるよう人材育成を行っていくことが必要であると考えております。このため、基本計画の策定に当たりましては、一つには、本県の情報化を牽引する情報基盤としての県基幹高速通信ネットワークの整備、二番目には、県民との情報の共有化や行政サービスの向上を実現する電子県庁の形成、三番目には、高度情報化にソフト、ハード両面から対応できる人材の育成などを柱とした施策を検討しているところでございます。

 スケジュールにつきましては、情報化関係の専門家の御意見もお伺いしながら、新年度のできるだけ早い時期に策定したいと考えており、情報技術の急速な進展をにらみ、短期間で実現可能な実効性の高い計画を策定してまいりたいと考えております。



○議長(石垣潔君) 武田文化環境部長。



◎文化環境部長(武田浩一君) 第一点の文化創造活動の支援についてお答えいたします。

 平成十二年度におきましては、文化に関する県民のニーズに柔軟に対応し、各種の文化事業を実施するため、財団法人山形県生涯学習人材育成機構を改組し、新たに生涯学習と文化の振興を一体的に推進する財団を整備しまして、積極的に文化事業を推進してまいる所存でございます。

 主な事業としましては、本県出身の人間国宝による作品の展示や舞台公演、解説つきの狂言・オペラの公演、ヴェルディの声やまがた国際音楽祭などを開催しまして、質の高い芸術文化の鑑賞の機会の提供に努めてまいる所存でございます。また、県民みずからが参加し制作するミュージカルや民族芸能フェスティバルなどにより発表機会の充実を図ってまいる所存でございます。また、文化団体が行う先駆的・創造的な活動や指導者を招いての研修事業などに対する助成制度の創設を行ったところでございます。これらの事業を通しまして、県民の文化活動の活性化を図ってまいる所存でございます。

 二点目の、コロラド文翔塾についてお答えいたします。

 コロラド文翔塾は、県内の社会人を対象に、国際的な感覚や行動力を養成する場として、コロラド州デンバー大学で開講いたしました。平成十一年九月から十月にかけての四週間にわたり、男女十五名がホームステイを体験しながら、アメリカの家族、教育、高齢化社会、環境問題などについて、教室で学ぶだけでなく、関係施設の現場訪問も行うなど実地見聞を広めてまいった次第でございます。受講者の方々からは、グローバルな物の見方ができるようになったとか、アメリカ人のチャレンジ精神に感動して物事を前向きに考えられるようになったというような話をうかがっております。また、受講者は、みずから体験したことを発表するなど、学んだことについての社会還元も積極的に行っている状況でございます。これらの成果を踏まえまして、平成十二年度においては、対象者の年齢枠を拡大するとともに定員を増加してまいりたいと、十一年度は十五名だったのですが、二十名にふやしていきたいというふうに考えております。このような形で、一層充実した内容で十二年度は実施したいというふうに考えております。

 以上でございます。



○議長(石垣潔君) 阿星商工労働観光部長。



◎商工労働観光部長(阿星嘉彦君) 二点お尋ねございました。

 まず最初に、情報関連産業の創出支援についてでございますが、本県の情報サービス産業の動向を平成十年の特定サービス産業実態調査により申し上げますと、大変残念なことでございますが、売上額の全国シェアは〇・〇九%でございまして、つまり一千分の一以下にとどまってございます。六〇年代以降同様の傾向で推移してございます。今後、バランスのとれた産業構造を構築していく上で、情報サービス産業などの集積を高めていくことが極めて重要な課題だと、こういうふうに認識いたしております。

 その具体的な取り組みでございますが、まずは、地道な取り組みではございますが、主要な工業団地やらあるいはオフィスアルカディアといったところへの情報関連産業の戦略的な誘致を図ってまいりたいと考えております。また、昨年の六月には、情報化の支援拠点となる産業創造支援センターを設置いたしたところでございますが、東北芸術工科大学などが情報産業について主体的にリエゾンオフィス機能、いわゆる企業と大学との仲介役を果たしていただいておりますほか、情報サービス分野のベンチャー企業に対しまして、オフィススペースの提供やあるいは専門の職員による相談・指導などの支援を行っているところでございます。

 さらに、来年度におきましては、情報サービス産業における独創的な企画・アイデアを事業化に結びつけるための可能性調査やら産学連携による電子商取引への取り組みに対して助成を行うなど、情報分野での新事業創出を積極的に支援してまいります。また、産業技術短期大学校におきましては、情報技術を駆使できる人材を育成し、本県産業界に送り出しているところであり、こうしたことによりまして、情報関連産業の拡大に向けまして積極的に取り組んでまいりたいと、こう考えているところでございます。

 次に、働く女性の労働環境の整備支援についてでございますが、共稼ぎ率が全国で上位にございます。また、少子・高齢化が進展する中で、子育てと介護をどうするのかということが、女性の方々が仕事と家庭を両立いたしまして充実した職業生活を送ることができるための大変重要なファクターであろうと、こう認識いたしております。

 御指摘のファミリー・サポート・センターにつきましては、温かみと弾力性のある運営により好評を得ております。平成九年度以降、酒田市、山形市、鶴岡市、村山市、米沢市の五市に設置されておりまして、さらに十二年度は天童市に開設されることになっております。利用状況を見ますと、年々順調に伸びてきてございまして、設立から三年目となります山形市では、会員数が発足当初の二・五倍、活動件数が七・五倍と、酒田市におきましても会員数が二・四倍、活動件数は六倍と、こういうことで順調に推移しておりますので、今後とも市町村の理解を得ながら設置促進を図ってまいりたいと、こう思っております。

 次に、仕事と家庭の両立に向けた県の取り組みについてのお尋ねでございますが、さきに育児・介護休業法、男女雇用機会均等法が改正され施行されまして、法制度は整備されたものの、各企業による取り組みはいまだ十分とは言えない状況にございます。昨年六月に県内企業を対象にいたしまして労働条件等実態調査を行いましたけれども、これを見ますと、法制度あるいは各種施策についての普及啓発あるいはその円滑な定着に向けての相談・指導を望む声が多かったことから、明年度は、新たに普及啓発事業といたしまして、二十一世紀やまがた・仕事と家庭両立支援事業ということを展開することといたしております。これは、育児・介護休業者が円滑に職場に復帰できますよう、具体的な事例やらあるいは各種制度のガイドブックあるいは優良事例などを紹介いたしまして、企業の一層の理解を得ようとするものでございます。

 今後とも、仕事と家庭が両立できますよう職場環境の改善に取り組んでまいりたいと、このように思っておるところでございます。



○議長(石垣潔君) 小山農林水産部長。



◎農林水産部長(小山信夫君) お尋ねありました三点についてお答えいたします。

 最初に、県内乳業の再編・合理化に対する支援策についてですが、乳製品や加工原料乳に関係する制度の改革に対応いたしまして、本県では、平成九年二月に策定されました山形県乳業再編ビジョンに基づきまして、乳業者の自主的な取り組みを基本としながら、具体的な再編計画に対しこれまで指導・助言を行ってまいったところであります。今年度に入りまして、鈴木議員御指摘のとおり、村山地域におきまして再編計画がまとまり、乳業工場四者が新たに事業協同組合を設立し、十二年度にかけまして、衛生・環境面に十分配慮した近代的な工場を河北町に整備することになったところであります。この工場が完成いたしますと、県内有数の生乳処理能力を持つことになり、内陸地域の中核的な施設として位置づけられるものであります。このことは、本県の酪農振興に大きく寄与するものと考えており、施設整備への助成支援を行い、健全な経営が行われるよう指導してまいりたいと、こう考えているところでございます。

 次に、いわゆる家畜排せつ物法の施行を受けての環境対策関連施策についてお答えいたします。

 家畜排せつ物法の対象となる農家は約一千四百戸でありまして、このうち、法律の規定に基づき処理施設の整備が必要な農家は七百十戸となっております。県といたしましては、これらの農家に対しまして、法に基づく管理基準の遵守を指導するほか、施設につきましては、今後五年間で整備する必要があることから、地域の実情や経営条件にあわせまして、国庫補助事業や県単事業並びにリース事業により支援するとともに、あわせて融資制度の活用も指導してまいりたいというふうに考えているところでございます。特に、県単事業につきましては、十二年度から予算の拡充を行い、国庫補助事業の対象とならないものについて整備を支援し、きめ細かくきちんとした対応を行っていくことといたしております。また、農家段階の施設整備に当たりましては、家畜排せつ物の処理方法や適正な施設規模などについて指導してまいりたいというふうに考えております。

 最後に、畜産堆肥の利用促進についてですが、県といたしましては、来年度から新たに山形県土づくり推進会議、これは仮称でございますが、これを立ち上げまして、例えば内陸では高畠町、庄内では櫛引町や立川町などに見られるような土づくり実践集団を参考にしながら、組織化に向けて畜産農家と耕種農家の連携強化のための指導や堆肥センターに対する指導を行うとともに、二十一世紀米づくり日本一推進運動とも連携して、良質な畜産堆肥の生産と利用促進を図ってまいりたいというふうに考えているところでございます。

 以上でございます。



○議長(石垣潔君) 山本土木部長。



◎土木部長(山本善行君) 弓張平公園を有効に活用するためにアクセス道路を整備してはということのお話でありますが、お話のありました公園の入り口になります八幡坂につきましては、平成二年から九年にかけても整備しておりますけれども、まだまだ不十分でございますので、来年度から現道拡幅を基本とした改良工事に入ってまいりたいというふうに考えております。

 それから、志津温泉と弓張平公園との間につきましては、今後、温泉や公園の利用状況、道路の利用状況、地元の状況を踏まえまして整備の必要性を検討してまいりたいというふうに考えております。

 それから、冬期間公園の施設をイベント等に活用できないかというお話につきましては、ことし新たに体育館が完成するわけでございますけれども、地元の町からの要望もございますので、町の方でいろいろ屋外イベント等の施設利用計画等あろうかと思いますので、それに照らしまして柔軟に対応してまいりたいというふうに考えております。

 それから、一般的な利用拡大のための方策につきましては、これまでも仙台都市圏等で広報・宣伝をやったり、あるいはハーブの体験教室といったようなものをやってきておりますけれども、全面オープンということもありますので、関係機関の御協力を得ながら、いろいろダイレクトメール、インターネットあるいはマスコミのお力もいただきながら情報発信をし、利用拡大に努めてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(石垣潔君) 木村教育長。



◎教育長(木村宰君) 情報教育のあり方についてのお尋ねでございますけれども、情報通信の非常に急激な発達は、私たちの生活を豊かにする一方で、またさまざまな問題も発生しておりますので、情報教育の推進に当たりましては、そういう情報化の利便性と、それだけでなくて弊害の面にも十分留意する必要があると、私はそういうふうに認識しております。そこで、県の教育委員会では、県立学校におけるインターネット利用に関するガイドラインというのを昨年の十月に策定しまして、情報を発信・受信する際の個人情報の保護とか、あるいは著作権の問題とか肖像権の問題とか知的所有権の問題とかそういうものに対する配慮とともに、有害情報の取り扱い等についても指導しているところでございます。各学校においては、今後ともインターネットを利用した授業等を通して情報モラルと情報に対する責任感の涵養を図ってまいりたいと、こういうふうに考えております。

 次に、メディア・リテラシー、メディアを正しく活用する能力でございますけれども、その教育につきましては、これまで、新聞やテレビといったメディアに対し国語や公民等の教科で部分的に行ってまいりましたが、インターネットの急速な普及によってその範疇が大幅に広がってまいりました。広げていく必要が出てまいりました。そこで、現在作成中の小・中学校、高等学校、特殊教育の情報教育指導資料の中に、各校種別につくっているわけでございますけれども、インターネットを初めとする各種情報メディアに対する厳しい判断力、言うならば、批判意識とかあるいは警戒心をも含めた、いわば情報を見きわめるそういう力を育成する観点を明示するとともに、また、インターネット上の犯罪に巻き込まれることのないよう学校教育全体を通してメディア・リテラシーの涵養を図ってまいりたいと、こういうふうに考えております。

 新しい領域の課題でございます。なかなか難しい問題もありますけれども、私たちとしてはできるだけ早目早目に確実に対応していきたいと、こういうふうに考えております。



○議長(石垣潔君) 十四番寒河江政好君。



◆14番(寒河江政好君) 質問の機会をいただいたことに感謝を申し上げまして、早速質問に入らせていただきます。

 変化・流動の激しい新しい世紀に向けて日本の経済を新生・再生できるかどうかは、ひとえに景気の回復にかかっておると思われます。ことしは景気回復が最重要のテーマ、政府の経済運営が景気を最優先にしているのは当然ではないでしょうか。もちろん、財政は厳しい状態にあります。しかし、景気回復あっての経済再生・財政再建でございます。景気回復なしでは、財政危機ばかりか、雇用危機も年金危機も乗り切れないと思うのでございます。財政は大事だが、景気回復が腰折れすれば、すべてが水泡に帰するものでございます。今は、財政あっての景気という逆説は成り立たないのではと思います。税収増による財政健全化のためにも、景気を早期に本格的回復軌道に乗せることが先決なのではと思うところでございます。景気と財政の両立は、景気回復で財政赤字を解消したアメリカ経済の教訓でも明らかでございます。

 さて、県の新年度予算は、対前年比で二年続けてのマイナスとなりました。極端な財源不足にあえぎながら、県民の要望にこたえていこうと大変な苦労の跡も感じられます。財政健全化のルールとして定めている行財政改革大綱の数値目標は達成しているとのこと、しかし、税収の伸びが見られないように、県民からは、長引く不況は深刻で景気は何とかならないのかと悲鳴にも似たような叫びが聞こえてまいります。新しい予算が一刻も早い景気回復につながってほしいとの期待には余りにも大きいものがあるのでございます。

 知事は、粘りの予算、厳しい財政状況の中、財政健全化への展望は開けた、このようなことを申されました。今回の当初予算編成を見ますと、国の積極的な景気回復予算に対して、どうしても守りの予算と感じるところでございますが、長引く不況で一般財源の核をなす県税収入が平成八年度をピークに年々減少の途をたどっている中で、景気回復による税収増に導くためにも、景気対策は喫緊の課題であると思います。

 そこで、平成十二年度当初予算において、県民の景気回復への期待に対してどのようにこたえていかれるのかを知事にお尋ねをいたします。

 九〇年代に入って、日本政府は過去最大の百兆円という巨額の財政資金を注ぎ込みながらも景気回復に成功しないのは、次の世代を背負って立つ先端産業が大きな存在に育っていないからだとも言われます。日本とは逆に、アメリカ経済は絶好調を維持しております。この背景には、ITいわゆる情報技術革命の着実な進展がございます。経済成長の三分の一はIT革命によって実現されているとも言われております。

 日本のIT革命はまだ緒についたばかりと言われておりますが、パソコン出荷の一千万台突破が確実視される中で、我が国のIT革命が本格化しつつあるとも言われております。松下電器産業は、三年間でIT投資を一千億円投じると発表いたしました。イトーヨーカ堂が決済専門銀行を設立するとして話題を呼びました。この背景には、インターネットによるネット通販が急拡大するとの読みがあるものと思います。IT革命の柱の一つである電子商取引で、通産省は、その市場規模は二〇〇三年までに七十兆円を突破するとの予測を出しているところでもございます。インターネットの急速な普及は、生産から消費に至るまで累積的な需要を引き起こし、日本経済を新たな成長軌道に乗せていくことになると思います。

 このようなIT産業の進展にどのような取り組みをしていく考えなのでしょうか、また、新年度予算はどのように生かされていくのでしょうか、商工労働観光部長に御所見をお伺いいたします。

 私どもの党では、インターネット普及などの中期計画づくりや、電子政府実現のための法律制定などを含む情報通信立国に関する提案をまとめたところでございます。情報通信立国の実現には、国や地方自治体の行政を電子化することが欠かせません。言うまでもなく、電子県庁を実現することで行政のあり方自体が大きく変わります。まず、情報公開が徹底されること、だれでもいつでも行政情報を手に入れることができるようになるので、県民の厳しい監視の目が光るようになります。また、県民の側から見れば、行政サービスの飛躍的な向上を得ることができます。さらに、電子化が進むことで、今まで書類づくりや窓口業務にかかっていた人や費用を省くことができます。県民への行政サービスは拡大しながらも、行政の効率化が一段と進み、本当に必要な部分に十分な予算を割り当てることができるようになります。

 政府が行政手続をすべて電子化すると宣言することで、民間レベルにおける電子商取引の普及をも促すことになるわけでございます。これは、新たな設備投資による経済効果、大幅な雇用拡大にもつながり、景気浮揚にも大きな役割を果たすことになるわけであります。その普及のために大切なのが、パソコンなどの端末機器を現在の電話やテレビ等と同じぐらいに、子供からお年寄りまで、また障害者も簡単に使える、人に優しい端末にする必要がございます。同時に、広く普及させるためには、通信料金をさらに引き下げることがどうしても必要です。

 そこで、私たちの党では、通信料金引き下げをと青年局が中心となり署名活動を行ったところ、県内では十三万八千人、全国では一千三百五十二万人の署名が集まり、国民の関心の高いことを認識したところでございます。二月十五日に小渕首相に一千三百二十五万人分の署名を添えて、一つ目はインターネット関連料金をアメリカ並みの安い料金に引き下げるため定額性を普及させる、二つ目が接続料金の引き下げ、そして三つ目が光ファイバー網など通信インフラ事業を促進させるため公的融資や利子補給等の充実などの要望をしたところでございます。

 そこで、外国と比べて高過ぎる日本の通信料金の体系や国が提唱している電子政府の推進などについてどのように評価し、それを踏まえて県新総合発展計画の総合的点検では県の情報化や電子県庁の推進をどのように図っていくのか、企画調整部長にお尋ねをいたします。

 いよいよ介護保険制度のスタートが目前に迫ってまいりました。もともとこの制度は数多くの課題を有しての成立でした。最大の焦点だった介護保険料徴収や低所得者の利用料負担の軽減、家族介護に慰労金の支給などの見直しがされての四月の実施となるところでございます。しかし、前の質問でも申しましたが、事故などで介護が必要となった六十五歳未満の方には適用がなされないのでございます。そのような方の中に、高次脳機能障害で苦しんでいる家族がおられます。この高次脳機能障害についてお伺いをいたします。

 高次脳機能障害は、脳卒中などの病気や交通事故などによるけがで脳に障害を受けたために言語、思考、記憶、学習などの面で障害が起きた状態を指すと言われております。脳の障害のため外見からわかりにくいのに加え、患者本人が自覚していない場合も多く、周囲からも理解されにくい状況に置かれておるのが現状でございます。以前ならば救われることのなかった命が救命医療技術の進歩により救われるようになったという点からいえば、高次脳機能障害は、時代が生んだ新たな病とも言えると思います。

 高次脳機能障害で悩む家庭の話を聞くことがございました。交通事故で意識もなく危険な状態から幸いにも一命を取りとめた。約三カ月間にわたる治療の末、自分で食事をしたりトイレに行くなどの動作ができるまでに回復をした。しかし、意識が戻った後、次のような症状が出た。過去の記憶は鮮明なのに新しいことを覚えることが困難になった、会話を理解できないことがある、文字を忘れてしまう、感情のコントロールがきかない、何をするにも意欲がわかず、指示がなければみずから動くことができないありさまだったということでございます。交通事故で足に障害を負ったため身体障害者四級の手帳が交付されましたが、この内容では、福祉施設の利用や介護サービス等希望するケアが受けられなかったそうでございます。事故までは一家の大黒柱として働いていた夫があるとき脳に障害を負ったことで、生活は一変しました。退院から三カ月余り、奥さんは今も昼夜を分かたずつきっきりで介護に当たる日々が続いているといいます。

 また、親が障害を持った子供の面倒を見ている場合も多いとのこと、親たちが死んでしまったらどうなるのかと心配する高次脳機能障害と家族の会の話も聞くことがございました。「いっそのことなら、あのときに亡くなっていればよかった」−−当然本心からの声ではないと思いますけれども、そこまで介護する家族を追い込んでいる状況をこのまま放置していてよいはずはないと思うのでございます。

 この問題は、ようやくここ一、二年で社会的認知も進み始め、患者・家族の連携や活動も活発化してきたと聞きます。国や自治体で研究費、調査費が確保されるなど、行政の取り組みにも一定の進展が見られますが、医療・福祉の谷間に置かれている患者・家族の現状は、まだまだ改善されるまでには至っていないのが現状であります。患者・家族の方々の大変な御苦労を考えると、早急に支援措置を講ずることが必要と思うところでございます。ある県内の脳外科医は、「家族の御苦労は大変なものだ、一刻も早く国で対応してほしいものだ。」と言っておられました。

 そこで、現在の取り組み状況とこれからの対応を健康福祉部長にお尋ねをいたします。

 続いて、アレルギー性疾患対策についてお伺いをいたします。

 あるアトピー性皮膚炎の子供を持つお母さんから、子供がかゆがるので毎晩ほとんど眠れない、体をかきむしるので包帯をミイラのようにぐるぐる巻きにすることもある、このような話を聞きました。この包帯の量が多く出費も大変である、このようなことも言っておりました。精神的、肉体的な負担に加え、経済的負担も大変なこととのことでございました。また、ある病院では、天候が悪くなると時間外受付が発作を起こした小児ぜんそくのお子さんでいっぱいになると、このような話も聞きました。気圧が低くなるだけで発作が起きやすくなるとのことです。食物アレルギーでも、すべての穀物がだめな人までいるそうです。本当にアレルギーでつらい思いをされてる人が多いことにびっくりします。

 近年において、アトピー性皮膚炎、気管支ぜんそく、アレルギー性結膜炎、花粉症などアレルギー性疾患に悩む患者は増加の一途をたどり、今や国民病と言っても過言ではないと言われております。その数は、平成七年の厚生省の調査によりますと、乳児の二九%、幼児の三九%、小児の三五%、成人の二一%に上っているとのことでございます。その要因としては、大気汚染や近年における食事内容の変化、多用される化学物質、ダニ・カビ等の増加、ストレスの増加などさまざまなものが関与していると考えられております。また、患者は、症状を抱えている上に、病気に対する正確な情報の不足もあって、時には不当な扱いを受けることもあると聞きます。

 こうした深刻な状況を打開するため、アレルギー発生の仕組みの解明と効果的な治療法の確立が待たれるところでございます。しかし、アレルギーの専門医が非常に少ないという問題があります。日本アレルギー学会の認定医は一千六百人余り、また、アレルギー科を設置している病院は、全国で八千二百六十六ある一般病院の中でわずかに二百四十カ所と三%に満たないのが現状と聞いております。

 そこで、県内のアレルギー性疾患に対する現在の取り組み状況と今後の対応について、健康福祉部長にお伺いをいたします。

 男女共同参画社会基本法は、五つの基本理念を掲げ、その第一に男女の人権の尊重を定めております。また、男女が社会の対等な構成員として国、自治体における政策や民間の企業・団体の方針決定に参画する機会が確保されなければならないことが基本理念に盛り込まれております。しかし、残念ながら、日本の現状は世界から大きく立ちおくれているのが現状であります。女性が積極的に政治・経済の意思決定の場に参加できているかをはかるGEM値、ジェンダー・エンパワーメントというそうでございますけれども、この国際比較では、日本は測定可能な百二カ国中で三十八位、先進国では最低の水準だそうです。管理職に占める女性の割合も、アメリカの四四・三%、ノルウェーの三〇・六%など欧米諸国に比べ、九・三%と極端に低いのであります。

 我が国の男女共同参画社会基本法において、国や地方公共団体に対し、ポジティブ・アクションを含め五つの基本理念にのっとった男女共同参画計画の形成を促進する施策を策定し、実施する責務を明記しております。

 そこで、本県における男女共同参画社会の形成に係る基本的な考え方を知事にお尋ねをいたしたいと思います。

 また、男女共同参画社会基本法で注目すべき第二の点は、家族を構成する男女が社会の支援のもと子育てや介護など家庭生活における活動の責任をともに負い、かつ、ともに社会に参画できるようにすることを基本理念に盛り込んだことでございます。この点についても、我が国の現状は欧米に大きなおくれをとっているのでございます。例えば家事では、我が国の男性が女性の六%しか時間を費やしていないのに対し、ほかの先進国ではすべて約五〇%の水準まで達しているのです。家族の介護についても、日本は一一%と、アメリカ、オーストラリアの一〇〇%、ノルウェーの九二%などと比べ大差がついておる現状でございます。こうした実態は、そのまま我が国の子育て・介護支援策のおくれの結果と言えるのではないかと思います。また、男は仕事、女は家庭という従来の男女の固定的役割分担意識が社会全般に根強く残っていることの反映とも言えるのではないでしょうか。育児休業制度を一例に挙げれば、制度上は夫も利用できる仕組みになっているものの、育児休業に伴う所得保障が二五%と低いことなどから、男性の取得者はわずか〇・六%にすぎないのが現状でございます。

 急速に進む少子・高齢社会を元気づけるためにも、男女がともに仕事と子育ての両立が図られるような支援策を急ぎ拡充し、男女共同参画社会づくりを促進させることが必要であると思います。男女共同参画社会の推進に向けた支援の考え方と今後の対応はどうでしょうか、文化環境部長にお願いをいたします。

 男女共同参画社会基本法案の審議では、あらゆる形態の女性に対する暴力の根絶に向けて積極的に取り組むことが附帯決議に加えられた点も注目されるところでございます。また、男女共同参画審議会が小渕首相に提出した答申も、男女共同参画社会の実現を阻害する要因として女性への暴力を上げ、早急な対応が必要とされていることを強調しています。最近では、夫や恋人などによる暴力が社会問題となっており、東京都が一昨年実施した調査でも、女性の三人に一人が何らかの暴力被害を受けたことがあると答えています。また、県が行った意識調査では、夫婦間暴力については、直接経験したのは五%と少なかったが、「身近に当事者がいる」との回答が約一〇%、「うわさを耳にした」が三〇%を超えるなど、身近な問題となっております。

 こうした現状に適切に対応するためには、警察を初め行政、民間の連携・協力のもと、女性が利用しやすい相談窓口の充実、カウンセラーの養成、被害者に対する援助・救済の充実等が必要であるということは言うまでもないことでございます。同時に、基本法制定を機に、県民一人一人の意識革命が欠かせないと思うところでございます。

 女性への暴力に対する県の今後の対応について、文化環境部長にお願いをいたします。

 次は、農業問題についてお尋ねをいたします。

 世界の穀物の生産・消費量は、人口の増加、所得向上などにより、現在の十八億トンから二〇二五年には二十九億トンに達し、国際価格は現在の約四倍まで急騰すると推定されております。開発途上国の人口増加、世界の異常気象により、消費量が生産量を上回って増加し、穀物の供給量が不足することは明白でございます。一方、我が国農業においては、農地は年々減少を続け、このまま農家と農地が減少すると、現在の四百九十万ヘクタールから二〇一〇年には三百九十六万ヘクタールになると試算され、現在四〇%にまで落ち込んだ食料自給率は一層低下することが心配をされているわけでございます。国においては、農林水産業、農山漁村に関する抜本的な見直しを進めているところであります。県としても、山形らしい施策の推進で農業に積極的に努めていかねばならないと思うところでございます。

 そんな中、今年三月に県農林水産業施策ビジョンを策定し、平成十二年度には山形県農林水産業振興計画を策定の予定とお聞きしているわけでございますけれども、県の農林水産業が活力を増し、真からの再生できる指針になる振興計画にしていかねばと思うところです。その取り組みの方向性とスケジュール等をお伺いいたしたいと思います。

 さて、平成十二年度の新規事業として、二十一世紀米づくり日本一の推進がございます。品質・食味にすぐれた米の安定生産で、日本一の米主産地を目指して、米づくり運動を含む生産対策を実施するとございます。山形県は米の主産県、まさに米づくりの日本一が県の農業に光を、そして活力を生み出すものと思います。今、米過剰基調の中、産地間競争の激化に伴い、各県とも品質・食味向上に鋭意取り組んでいるところでございます。それらに負けない米をつくることが喫緊の課題であると思うところでございます。市場では、はえぬきがコシヒカリに次ぐ銘柄品種の地位を確保しつつあるとも言われておりますが、一般消費者に対する知名度は、単品販売が少なく、高級業務用米としての流通米が多いこともあり、まだ低い状態にあると思います。産地間競争に勝ち残るには、知名度もさることながら、山形米ブランドの信頼を得ることが大事と思います。

 今、消費者は、品質・食味を求めるのは当然ですけれども、特に安全性の高いものを求めるようになっております。そこで、有機栽培、減農薬米づくりの強力な推進が必要と思います。それには、最も基本となる土づくりから力を入れていかなければならないと思います。ある業者は、土づくりにどれだけ手をかけているかを見て米の買い入れ価格を決めるともいいます。昨年の著しい品質低下は、異常高温だけが原因だったのでしょうか。

 さて、今、土壌浸食や、やせた土壌が問題視されております。健康な土が健康な作物をつくる、その土をつくるのが堆肥であることの大切さを思い起こす必要があると思います。

 イギリスのアルバート・ハワードの著に、「すべての生物は生まれながらにして健康である。この法則は、土壌、植物、動物、人間といえども例外ではない。これらの四つの健康は一つの鎖の環で結ばれている。最初の環・土壌の欠陥は、最後の環すなわち人間にまで到達する。−−中略します。−−我々は、自然の指示に心をとどめ、すべての廃棄物は土地に還元する、そして動物と植物を同居させる、このように進んで自然の法則に従うならば、農業の繁栄が続くばかりでなく、子孫の健康というはかり知れない報酬を受けることになるだろう。−−」とある。この一文は、現代農業が抱える数々の問題、とりわけ有機物使用の必要性に対する明快な回答であり、また、警告と思うのでございます。

 今、自治体、企業、農協などで堆肥づくりに取り組んでおります。その方法、利用する有機物も多種多様でございます。そんな中で、私も数年前から注目をしている施設がございます。生ごみなどの有機廃棄物を微生物・バクテリアの力で分解し堆肥に変える民間のごみ処理施設でございます。ビニールごと入れても、缶と一緒でも、完全に分別できていなくとも、分解されず残ったものは最後にふるいにかけて取り除くと、そして、ごみ処理につきものの有害物質の発生も心配なしという。「廃棄なんておごりだ。排出物は資源であり、自然の力をかりて土に返す昔ながらの循環を取り戻さなくては」と、ここの社長の言葉でございます。最も合理性に富んだ設備を取り入れて、健康な土づくりを県内農家に普及すべきと思うものでございます。無農薬もあわせて推奨し、完全な有機米づくり、マイルド農業で健康な作物を全国にアピールしてはと思いますけれども、いかがでしょうか。

 思い切った施策で安全作物立県・山形を全国に宣言・PRしてはと思うところでございます。農林水産部長に、米づくり、そして土づくりの思想、そして作物安全宣言についてお考えをお伺いしたいと思います。

 次に、県農産品・特産品販路の創出をということで御提言を申し上げます。

 県内の各地にすばらしい農産品が多くあるのに、全国にはなかなか認知されず、その販路も拡大されずにいるところが多くあります。販売サイドのメディアが急速にビジュアル化する中で、商品の情報や画像も迅速に提供されることが求められております。そのような高度な情報化作業を個人、企業、団体が独自に行う場合、多額の設備投資、技術者の確保が必要となります。また、外部に依頼する場合には、未知の商品に多額の広告宣伝費を投じる結果となります。このような状況を踏まえて、県農産品・特産品のPRや販路拡大の情報などを、だれでも利用でき、販路開拓に必要な高レベルの商品情報を手軽に利用できる支援体制を民間も入った組織でつくる必要があると思うところです。農林水産部、商工労働観光部との連携を図りながら進めていただきたいと思います。

 農林水産部長にきょうは伺っておきたいと思います。

 最後の質問になります。学習障害児についてお願いをいたします。

 このLD児問題については、平成七年九月の予算特別委員会での質問でも取り上げさせていただきましたが、その後の経緯も含めてお伺いをいたします。

 知的発達はおくれていないのに、聞く、話す、読む、計算するといった能力が身につかない子供がおります。本人は一生懸命やっているのに、怠けている、集中力に欠けるとの烙印が押されてきました。中枢神経に何らかの機能障害が起きた結果として学習障害になったとわかってきたのは比較的新しいのでございます。アメリカでは、学習障害児は一九七五年の障害児教育法の中で公的に認知され、個別的な教育援助プログラムの対象として学級や学校、専門の教師が用意され、小・中学生の約三%がその対象となっているとのことでございます。また、スウェーデンでも一九六〇年代からその取り組みがなされ、今日、インテグレーションが徹底し、ハンディキャップオンブズマンの制度のあるこの国で、特殊学校で一人一人に対応しているとのことでございます。

 一方、我が国では、伝統的な障害児教育と一般教育の間にあって、どちらからも適切な教育援助が与えられぬまま、落ちこぼれ・いじめの対象にされてきたのでございます。文部省の協力者会議が昨年七月の報告書で、学校に校内委員会、教育委員会には専門家チームを置いて該当の有無を判断し補助教材を使った個別指導をするなどの学習障害児対策指針を示したのは大きいことと思います。

 さて、LD児親の会が今最も心配なことの一つに、高校の進学と就職があります。私が最初に出会った子供たちが、ちょうど高校進学を迎える年になっております。高校への進学は、当然一般の子供たちと一緒に受験をするわけで、学力の面で厳しいものがあるし、入学したとしても三年間ついていくのも大変なことと、そして、どうしても私学にならざるを得ず、経済的にも苦しいのが現状でございます。また、就職の問題も深刻なのであります。そんな中、LD児を積極的に受け入れる高校として、北海道の芦別市にある広域通信制の高校が注目を集めております。同校は、一つのテーマを系統立てて学ぶ総合学習を取り入れているほか、最終的に子供たちが生きる力を目指すとして、読む、書くなどの基礎的学習のほか、電話応対など社会技術の訓練を行っております。

 前の質問の折、県内のどの学校でもきめ細かな指導のできる対応をしていく、また、親御さんのグループにも協力を惜しまないとの内容の答弁が当時の教育長よりございました。先日、LD児を持つ親の会の会長さんに、以前より会員も減り、どうしても活動が鈍くなっていることを聞かされました。五年ほど前はあんなに張り切っていたのに、どうしても独自での活動には限界があるのかなと、LDを取り巻く環境の厳しさを感じました。

 そこで、学習障害児の実態、県としてのこれまでの取り組みとこれからの対応と、親が心配している高校の進学問題、就職の問題、特に芦別市の星槎国際高校のようなLD児受け入れに対しての県の考え方を教育長にお聞きしたいと思います。

 以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。



○議長(石垣潔君) 高橋知事。



◎知事(高橋和雄君) 初めに、景気対策と十二年度の予算についての御質問でございますが、国の十二年度の予算は景気回復を前面に押し出しまして、これを前提としながらいろいろの施策を組まれているというふうに理解しております。国の財政状況も非常に大変だというふうなことから、公需から民需へというふうなことで、景気の本格回復については民間需要に期待するというふうなこともその公需の予算編成のときに説明されております。国の予算につきましては、国債発行というふうなことにおいては相当にフリーハンドとこういいましょうか裁量がありますし、また、それに比べますと地方の予算といいますのは、一定の地方財政計画というふうな中で、あくまでも健全財政というふうなものを前提としながら景気対策に取り組むと、こういうことになろうかと思います。考え方といたしましては、ぜひ景気の対策をというふうな国策に沿って自治体の予算も編成いたすことになります。県といたしましてはその両面を、健全財政を堅持しながら、また景気対策というふうなことを打ち出す工夫をした次第であります。県債発行であるとか、県債費、公債費なんかのことをも考えますと、持続的に体力が維持されるように、堅持されるようにというふうなことも自治体としては非常に重要なことだと、こう思いながら今回の予算編成をしたところでございます。

 昨年十二月の大型の補正予算も、国の補正に呼応しまして県の予算も補正したわけでございますが、それとあわせて十五カ月予算というふうなことでの景気回復と、それから公共事業の推進等も行ったつもりでございます。景気回復につきましては、新規事業の創設、新しい分野へ取り組むための支援というふうなことやら、あるいは商店街の振興であるとか、非常にこの影響度が高いすそ野の広い観光事業の振興というふうなことなどにも大いに気を使ったつもりでおります。また、景気対策の大きな、反面の大きな要素といたしましては雇用対策があります。雇用対策につきましては、国でも大きな配慮をしながら政策を打ち出してきておりますが、県といたしましても非常に切実な、直接的な問題でありますので、雇用対策についても、特別基金を創設するとかあるいは雇用創出一万人というふうなことで、そのための予算措置などをも行ったところでございます。また、公共事業につきましても、必要な、生活に密接な関係を持つ公共事業については積極的に取り組んできたつもりであります。

 次に、男女共同参画社会の形成についてのお尋ねでございますが、昨年、男女共同参画社会基本法というふうなことで六月に施行されましたが、その理念に沿って全国的に男女共同参画社会の創出にそれぞれ取り組むということになります。本県といたしましても、当然のことながらその法の理念を実現すべくいろいろの手だてをしていきたいと、こう思っております。

 御指摘ありましたように、日本の伝統的なといいましょうか、場合によっては因習とこういいましょうか、男は外で働き、女性は家事・育児というふうなことが根強く残っていることも確かでありますが、最近における女性の社会進出あるいは高等教育を受けるというふうなことで能力は著しく向上していると、こう思います。こういった状況で、むしろ家事とかあるいは育児というふうなことについて男女共同で差別なくやっていくことが非常に重要かなと、こう思っております。考えてみますと、卑近な、我々の身の回りでもそういう男女共同参画社会あるいは平等社会というふうなことを逐一実現していくことが重要かと、こう思っております。

 来年度におきましては、県の組織等につきましてもそういったことを配慮して充実していきたいと、こう思っているところでございます。

 以上であります。



○議長(石垣潔君) 佐々木企画調整部長。



◎企画調整部長(佐々木克樹君) 情報化の関係でございますが、国が目指しております電子政府につきましては、インターネットを利用した行政手続の実現など、行政事務の効率化とともに、国民サービスの向上という点から高い関心を持っております。一方におきまして、行政手続の電子化を普及させていくためには、お話ありましたように、通信料金や提供メニューも含めた情報通信環境の整備が重要であると考えております。このようなことも踏まえまして、現在進めております新総合発展計画の総合的点検の中におきましても、電子県庁の形成ということで、県民との県政情報の共有化や電子申請等の実現、基盤となる情報通信システムの構築等の検討を進めているところでございます。

 さらに、県民のインターネット利用環境の改善に資するため、地域インターネット・エクスチェンジ機能を有する光ファイバー網の整備を内容とします県基幹高速通信ネットワーク構想の検討も鋭意進めてまいりたいと考えております。



○議長(石垣潔君) 武田文化環境部長。



◎文化環境部長(武田浩一君) 最初に、家庭における男女共同参画の推進についてお答え申し上げます。

 男女がともに仕事と家庭の両立を目指す環境整備としましては、育児や介護を行うための育児・介護休業法の制定、保育施設の整備、さらに育児・介護休業者に対する融資制度の導入など各種の施策が図られてきたところでございます。また、学校教育においては、男女とも家庭科において家事・育児の学習が義務化されるなど、男女がともに参画できるような環境が整備されてきたところでございます。しかしながら、議員が御指摘のとおり、育児や介護を女性の役割とする固定的な役割分担意識が根強く、育児・介護休業法などの社会制度が男女に等しく利用されていないというのが現実でございます。

 このような状況を踏まえまして、県としましては、仕事と家庭生活の両立は大変重要な課題であり、広く県民に対して男女共同参画意識の啓発を積極的に進めてまいりたいと、また、十二年度に策定する男女共同参画計画の中で重要な施策の一つとして上げまして推進してまいりたいというふうに考えている次第でございます。

 二点目の、女性の暴力被害にかかわる今後の対応についてでございます。

 今回の県民の意識調査の中で、夫婦間の暴力について身近に当事者がいると回答した人が一〇%もあり、身近な問題になっていることを改めて認識した次第でございます。女性に対する暴力は、個人のプライバシーにかかわっており、被害が潜在化しやすく、社会的に十分理解されないという問題がございます。暴力は人権を軽視するものであり、県としましては、いかなる暴力も許されないという啓発活動を強力に推進してまいりたいというふうに考えております。

 また、山形県婦人相談所、県警察で行っている総合相談、労働省山形女性少年室などにおける相談に加えまして、平成十三年度にオープン予定しております女性交流プラザにおいても相談窓口を設けまして、関係機関と十分な連携をしながら女性に対する暴力に関する問題に対応してまいりたいというふうに考えている次第でございます。

 以上でございます。



○議長(石垣潔君) 渡邉健康福祉部長。



◎健康福祉部長(渡邉満夫君) 最初、高次脳機能障害についてのお答えですけれども、この高次脳機能障害については、御質問の中で提言されているとおりでございまして、この障害に対します福祉制度といたしましては、主として精神保健福祉法というものがあるわけでございますけれども、身体障害者福祉法に比較しますと、今後充実しなければならない施策というものが多く、また、精神保健福祉手帳を取得する方も少数となっております。

 御質問の中にもありましたように、この障害は、身体の障害につきましては完治していたり、または軽症のため外見からはなかなかわかりにくいというところに問題があるわけです。言語機能障害や肢体不自由を伴うこの高次脳機能障害者につきましては、身体障害者福祉法の対象となりまして、障害の程度に応じて、裏からいいますれば軽度の方には限定されることになりますけれども、身体障害者更生援護施設への入所やホームヘルプ、ショートステイ、デイサービスなどの在宅福祉サービスの利用をしていただくということになっております。ただ、高次脳機能障害だけの方につきましては、議員御指摘のとおりでございまして、身体障害者福祉法によるサービスの利用はなかなか困難でありまして、精神保健福祉法による対応ということになります。このようなことで、高次脳機能障害者に対する統一した制度が確立していないという現状にあります。

 現在、国においてこの高次脳機能障害者に対する処遇のあり方について研究を進めているということを聞いておりますけれども、県といたしましてもこの既存の制度の施策を活用する形で、どのような対応が可能かどうか個別ケースごとに対応策を考え対処してまいりたいと考えておりますが、国に対しまして早急に統一した制度、整合性のある施策の展開ができますよう働きかけてまいりたいというふうに考えております。

 二点目の、アレルギー性疾患への対応についてでございますけれども、本県におきましても、山形大学医学部に委託して行いましたアトピー性皮膚炎実態調査や三歳児健診の際のアンケート調査などの結果から、多くの患者がおられ、苦しんでおられます。特に、アトピー性皮膚炎や気管支ぜんそくなどの子供のアレルギー性疾患につきましては、育児不安の増加などにつながりますことから問題を複雑にし、重要な課題となっておるわけであります。県といたしましては、保健所における長期療養児療育相談や乳幼児発達相談の中で対象児の保護者に対し相談・指導を行っているほか、アトピー性皮膚炎や小児ぜんそくなどをテーマに専門医による講演会や相談会を開催し、アレルギー性疾患についての正しい知識の普及啓発に努めております。また、アレルギー性疾患のうち一カ月以上の入院加療を要する気管支ぜんそくなどにつきましては、小児慢性特定疾患治療研究事業の対象疾患に位置づけまして、患者・家族の医療費負担の軽減等を図っておるところであります。

 この疾患の完治療法はいまだ確立しておらないということで、国においても研究の促進を図っておるとうかがっております。また、県内には、この疾患を専門とされる医師が四名おられますとともに、アレルギー科を標榜されている医療機関が五診療所ございます。県といたしましては、引き続きこれまでの取り組みを行ってまいりますとともに、山形大学等の研究機関やこれらの医師、医療機関とも連携を図りながら、正しい知識の普及啓発や必要な情報の提供に努めてまいりたいというふうに考えております。



○議長(石垣潔君) 阿星商工労働観光部長。



◎商工労働観光部長(阿星嘉彦君) IT産業の振興に向けた当初予算の対応等についてでございますが、平成十二年度の国の予算は、景気対策といたしましては、公需から民需へといったような側面がございます。

 議員御指摘のとおり、IT革命、つまり情報技術革命とこう申しましょうか、日本経済の自律的な回復のかぎを握っているのではないかと、こう言われております。パソコンなどの生産増加がコストと価格を低下させることによりまして新たなIT商品を生み、また、卸売を通さないネット販売いわゆる電子商取引でございますが、価格破壊を起こすことにより新たな需要を創出し、さらには情報コストの低下が経営革新を誘発いたしまして企業の収益を増加させると、こういったさまざまな需要やら効果を喚起いたしまして経済の大幅な拡大が期待されると、こう言われております。

 本県のIT関連産業の振興といたしましては、これまで企業誘致を進めてまいりました結果、電気機械の集積は四二%となっております。すべてIT産業関連とは言い切れませんけれども、かなりの集積がございまして、業種によりまして明暗の二極化もうかがえるところでございます。今後とも、主要工業団地やらあるいはオフィスアルカディアなどへの情報産業の誘致を積極的に進めてまいりたいと、このように思っております。

 また、明年度におきましては、情報関連産業の育成を図るために、企業等がアイデアの商品化・事業化を図る場合、助成・融資などの支援、あるいは東北芸術工科大と連携いたしました卸団地の電子商取引への取り組みなどに対する支援など、産業創造支援センターを拠点といたしまして産業の情報化のための情報提供やら技術の向上に努めてまいりたいと、このように考えているところでございます。



○議長(石垣潔君) 小山農林水産部長。



◎農林水産部長(小山信夫君) お答えいたします。

 最初に、山形県農林水産業振興計画の策定についてですが、本県におきましては、国における農林水産業に関する政策の基本的な見直しを踏まえ、本県独自の振興施策を計画的・積極的に展開するための指針が必要であると考えたところでございます。このため本年度は、県内各界の方々を委員とする意見交換会を開催し、本県の現状、課題の整理、今後の施策の方向性を検討いたしました。この結果を踏まえまして、今月中に本県農林水産業の目標とする将来像、施策展開の基本的な考え方と重点施策を内容とするビジョンを策定する予定でございます。振興計画におきましては、このビジョンを踏まえ、主要作物の生産努力目標など数値的見通しを明らかにしながら、作物ごとのより具体的な振興方策を平成十二年中に策定してまいりたいというふうに考えているところでございます。

 次に、安全作物立県・山形の宣言等についてですが、農業の持続的な発展を図るためには、土、水、生物等の自然循環機能を生かした生産活動を営むことが重要であり、特に土づくりは農業生産の基本となるものであります。米づくりにつきましては、二十一世紀米づくり日本一運動の中でも土づくりを技術対策の柱に位置づけまして、県産米の品質・食味の高位安定に向けた各種施策を総合的に展開してまいりたいというふうに考えているところでございます。

 また、これまで、消費者の食料に対する安全・安心志向に対応しまして、環境との調和を目指すマイルド農業の推進や有機農産物等の認証制度を進めてきたところでありますが、農業関係の環境三法の施行に対応いたしまして、堆肥等による土づくりと農薬や化学肥料を減らす栽培方法を一層普及推進してまいることといたしております。これらの取り組みによりまして、安心感のある本県農産物のイメージを高めていきたいと考えておりますが、さらに全国にアピールする手法についても今後研究してまいりたいと考えております。

 最後に、県産農産品等の販路開拓への支援体制についてですが、県産農産物等のPRや販路の拡大につきましては、従来から、関係団体と協力しながらイベントや商談会の開催等を実施してまいりましたが、優良な農産物の産地としての山形県のイメージは県外の消費者まで十分には浸透していないのかなと考えております。このため、来年度から、商工観光サイドも含めまして幅広い関係者の参集のもと、県産農産物の統一的な宣伝指針、キャッチフレーズを作成し、この指針のもとで、県、市町村、関係団体等が効率的かつ一体的に流通宣伝を行っていけるような仕組みを構築し、産地イメージの確立に努めてまいりたいと考えております。

 あわせて、県産農林水産物等に関するホームページを開設し、生産者サイドから消費者サイドへの情報の発信と、逆の消費者ニーズの生産者サイドへの還元の効率化を図るとともに、商工業発展の観点からの施策とも連携を図りながら、県産農産物及び加工食品の販路拡大を支援してまいりたいというふうに考えているところでございます。

 以上でございます。



○議長(石垣潔君) 木村教育長。



◎教育長(木村宰君) 学習障害児の実態と今後の対応策についてでございますが、学習障害児というのは、全般的な知恵おくれはないんですけれども、ある特定部分について、例えば、読み書き計算のうちで例えば計算、その中で、四則計算はできるけれども図形がどうもわからないとか、あるいはそこから推論する部分だけがすとんと落ちているとかと、そういうふうな障害を示す子供たちで、最近になってその状況が少し明らかになってきつつあるという、そういう子供たちでございます。

 この調査そのものが非常に難しいこともあり、全国的な各種調査では数%という出現率と、こういうふうに言われております。本県における平成八年度の調査でも、小学生で約二%の出現を見ている状況でございます。この結果を踏まえまして、県教育委員会では平成九年度、教員を対象とした研修会の実施と指導の手引を作成しております。またそれから、教員を毎年長期研修に派遣しまして専門的な知識や指導技術を身につけさせ、その教員が研修修了後にそういう問題を抱えている学級担任の支援に当たるなど、そんなふうな対応をしておりますが、これが現在では大変有効に働いているようでございます。それから、就学前の幼児に対しても相談会を実施し、保護者にも早期の段階で理解を図ると、こんなふうなことも大切かと思ってやっているところでございます。

 これからも、現在行っているいろんなそういう施策を継続するとともに、来年度、平成十二年度は、新たに県教育センターにおいて、学校における指導体制や指導方法など学習障害児等に対する支援のあり方を総合的に研究してまいるつもりであります。

 また、親御さんの御心配でございますけれども、高等学校における受け入れはどうだと、高校入試はどうなんだと、こういうようなことでございますが、そのことによる不利な扱いは一切いたしません。また、高校卒業後の就職につきましても、高等学校としましては、担任が一人一人の状況を確実に把握し、手厚く進路指導しており、学校全体としましても、一人一人にきめ細かな丁寧な対応となるような体制をとっております。

 なお、霞城学園など単位制高校では、自分のそういう状況に応じて、自分に適したペース、スタイルによって学習できるような仕組みになっております。現在、?部、通信制でございますけれども、そこでそういう方針としましてそのような学習のあり方をはっきり打ち出しております。実際実施しております。将来的には?部・?部、午前の部・午後の部でもそういうふうな形で展開するようになるはずでございます。

 以上でございます。



○議長(石垣潔君) この場合、休憩いたします。

 午後一時十分再開いたします。

         午後零時五分 休憩



         午後一時十一分 開議



○議長(石垣潔君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 質疑及び質問を続行いたします。

 二十三番青柳忠君。



◆23番(青柳忠君) 今期定例会における一般質問最終質問者となりました。重複を避けるために原文を修正しましたところ、焦点がぼけたところが随所に出てまいりました。その点ひとつ御了承の上よろしくお願いいたしたいと思います。

 最初に、二十一世紀に向けた県政の推進についてお尋ねいたします。

 いよいよ千年に一度のミレニアムの年です。そして、高橋県政二期目の仕上げの年でもあります。来るべき二十一世紀に向かって、私たちにはあすの時代を担う子供たちのためにどのような社会を創造していくかが求められています。

 我が国は今、未曾有の大不況の中、経済はグローバル化そして大競争時代に突入し、地球規模での環境問題、本格的な少子・高齢化社会、インターネットを初めとする情報技術革命の到来、そして地方分権の進展など、経済・社会のあらゆる分野で大きな構造変化が進みつつあり、我々の生活に大きな影響を与えようとしているのであります。個人の価値観やライフスタイルも、我々には想像もつかないほどより多様化してきており、生活の質や心の豊かさが一層求められる時代へと変化が進んでいくものと思うのであります。このように時代の変化が著しい中にあって、新しい価値観や社会システムに基づく時代が到来しつつあるのでないかと予感するのは私一人だけでしょうか。そのキーワードが分権型社会、環境型社会、そして情報化社会の到来であると思うのであります。

 そのような新しい時代に入った中で、二十年先、三十年先を見据えた二十一世紀の山形県、その山形県のあるべき姿というものをどのように考えておられるか、そしてまたどう導いていこうと考えておられるのか、知事の御所見を承りたいと存じます。

 平成十二年度当初予算につきましては、厳しい財政状況の中で緊縮型予算の中にも財政健全化を基本にしつつ、景気対策や少子・高齢化への対応、社会資本の整備など、将来を見据えた予算編成をしたものと評価するものであります。この当初予算について、県は県民にどういう形で説明し理解を求めようとしているのか、また、平成十三年度の総合出先機関の設置など予定されている中で、差し当たり来年度の本庁の組織機構の改革はどうなるのか、総務部長にお伺いしたいと存じます。

 次に、知事の政治的リーダーシップについてお尋ねいたします。

 これまで地方自治体の行政は、ほとんどが法令に基づく機関委任事務という形で国の指導監督を受けざるを得ない状況でした。このため、国の考えや意向に沿った形での行政に安住できたのも事実であったわけです。そこには横並びの個性のない地域社会、全国どこに行っても同じような顔をしたまちの姿があったわけです。しかし、社会構造の大きな変革の中で、地域社会を活性化し日本全体の活力を高める上で、国と地方との関係を刷新することは不可避であるとの認識のもとに、地方分権の推進が叫ばれてきたのであります。こうして、国と地方の上下・主従の関係から対等協力の姿に変えることを主眼にした地方分権一括法がいよいよこの四月に施行されます。財源問題や補助金、交付税制度の改革などの問題点を残してはいるものの、地方自治体の裁量権は大きく拡大しており、その権限を実際の県行政にどう生かすかが問われることになると思うのです。言葉を言いかえるとすれば、県民の生活に直接責任を持つ知事の立場はますます重くなったということではないかと思うのです。

 お話にもありましたように、石原東京都知事の外形標準課税の条例提案、そしてまた三重県の北川知事の政治判断により懸案の原子力発電所の建設計画が白紙撤回されたとの報道、この二つの大きな特質は、内外の情勢判断、地域住民の声をみずから足を運んで聞くなど、自分の目で見て考えた結果の決断であったことに大いなる感銘を受けたのです。まさに地方主権の到来であり、国の政策をリードする知事の時代の到来を予見する出来事と多くの国民が感じ取ったものと思うのです。

 孔子の教えに、「苛政は虎よりも猛し」という言葉があります。この意味は言うまでもなく、トラの出るところでも政治のよいところに住みたいという意味であります。まさに強いリーダーシップの政治家が求められているのです。

 施政方針演説に述べておられたように、常に志を高く持ち、二十一世紀の設計図を描きながらこの橋を渡ってまいりたいと力強く豊富を語っている高橋知事、政治家としてのリーダーシップについて、知事の御所見を承りたいと思います。

 次に、新総合発展計画の総合的点検における基本的考え方についてお尋ねいたします。

 今、県では、平成七年度から十七年度までを期間とする新総合発展計画がちょうど五年目の中間点を迎えたということで、県土基盤、県民生活、産業の三つのテーマごとに研究会を設け、今後の施策展開に向けた点検、見直しを行っているようであります。二十一世紀の山形県づくりにおいて重要となるのは、先ほど申し上げましたような社会の変化により県民の生活がどのような影響を受けるかを分析するとともに、マイナス要因と考えられるようなものについても発想を転換し、新たな発展のエネルギーとして積極的に取り込み、県民福祉の向上と地域の発展に結びつけていくことが大事であろうと思うのです。そして、来るべき二十一世紀における山形県の発展を確かなものにするには、今後生じてくるであろうさまざまな新しい課題に積極的に取り組むとともに、これまでの制度や仕組みからの脱却を図りながら新しい県土づくりに取り組んでいくことであろうと思うのであります。

 そういった意味からも、新総合発展計画の総合的な点検を単なる点検、見直しとはせず、二十一世紀において県が取り組んでいくべき基本的な施策展開の考え方、方向性というものを提示する新たな総合発展計画に格上げしたものにする必要があると思うのであります。知事のお考えをお聞かせいただきたいと存じます。

 次に、山形県地方自治基本条例についてであります。

 今、精力的に検討しているところの総合出先機関の問題については、私が四年前の二月議会の一般質問において、山形の新しい時代を拓く県勢の発展はまさに個性豊かな地域づくりにあり、そのためには県の出先機関の再編とともに総合調整機能としての地方事務所の位置づけを検討すべきでないか、地方振興局的なものに組織見直しをすべきでないかと提言をした経過があります。いよいよ平成十三年度の設置に向けた総合出先機関の具体化については、今般の議会においてさらなる論議を尽くし、百年の大計を図ろうとする段階になってきております。このことは、まさに知事の勇気ある決断と行動力を示した結果であり、大いに敬意を表するものであります。

 国においても我々地方の人間にとっても、長年の懸案でありました地方自治の本旨をさらなる強固なものとするためのものとして、地方分権一括法がこの四月から施行される運びとなっており、そのための関係する県の条例等の改正が今般の議会に提案されております。機関委任事務が廃止され、法定受託事務と自治事務とに分かれたわけであります。しかし、予想以上に法定事務がふえ、さらには財源移譲問題は先送りされるなどまだまだ不満なものではありますが、いよいよ地域のことは地域で判断し決定するという時代に入ろうとしています。さらに、議案提案権も定数の十二分の一に強化されてもおり、まさに知事が常々言っておられる自己決定、自己責任の原則に基づく地域の自立の時代であります。

 真の地方自治は、国に頼らず地域から上がる税収等でその地域の福祉、教育、産業振興、社会資本の整備などの行政サービスを行うことであるわけです。これが地域の自立であり地方自治であり地方分権の本来の姿であろうと思うのです。

 そういった意味からしても、県が独自に取り組む地方自治の基本理念、行政運営の基本的な指針、いわば山形県の憲法とでもいうべきものがぜひとも必要になってくると思うのであります。あえていえば、山形県地方自治基本条例とでもいうべきものであります。高橋知事いかがでしょうか、お考えをお聞かせいただきたいと存じます。

 次に、発生主義会計、いわゆる企業会計の導入についてお尋ねいたします。

 今、本県のみならず全国のすべての自治体が財政難にあえいでおります。財政難の主な要因は、バブル崩壊による大幅な税収減と相次ぐ経済対策に伴うところの公共投資の負担増で、歳出が大幅に膨らむなど硬直的な財政構造にあると言われております。来年度も、国は二十一兆円の地方交付税を確保しましたが、その四割にも当たる八兆円は市中金融機関から借り入れて対応するとのこと、これは、国も火の車の状況のあらわれであると思います。各自治体とも地方債の発行抑制や経費節減などを中心として行財政改革に取り組んではおりますが、景気対策や介護保険等の新たな財源需要もあって真の解決策にはなっていないのが現状であります。劇的に経済が回復しない限り、今のままでは地方財政に展望はないと言っても過言ではないと思うのであります。

 巨額の財政赤字を抱えている石原東京都知事は、外形標準課税というものを打ち出してはおりますが財政赤字の解消問題はそう簡単には解決しないのが現状のようであります。

 県は、財政中期展望を毎年公表しておりますが、一般の人にはなかなか理解できないのが現実です。そういった状況の中で、近年、民間企業が財務状況を示す指標に用いている貸借対照表いわゆるバランスシートを自治体の会計に導入を試みる機運が広がってきているようです。このバランスシートは、現行の財務会計に基づく単式簿記方式の会計処理では把握できない資産と負債の状況が明らかにできるものであります。公共投資の有効性や効率性に対する県民の目はシビアになっている現状からも、県民に財政状況を積極的にわかりやすく説明することが求められていると思うのであります。

 自治体が行う場合のバランスシートについては、統一的な作成基準がないなどの解決すべき課題はあるようですが、民間企業で一般化しているバランスシートを使えば、財政状況の透明性と財政再建への理解を深めてもらえるものであろうと思うのであります。バランスシートの導入について、総務部長のお考えをお聞かせいただきたいと存じます。

 次に、農政の諸課題について何点かお尋ねをいたします。

 最初に、水田農業経営確立運動の推進についてであります。

 政府は昨年、平成十二年度の水稲作付について、生産必要量の水稲作付面積を配分し転作面積の配分はしない旨のことを言っておりました。それが一変して平成十二年は、全国で百九十六万三千ヘクタール、これに基づき本県に割り当てられた転作面積は二万八千六百二十七ヘクタールであります。内容を見ますと、全国一律に麦と大豆それに飼料作物の転作となっています。本県のように積雪寒冷それに加えて排水の悪い重粘質の土壌条件では、麦や大豆を作付しても、労こそ多く安定した生産は極めて難しく、飼料作物を作付しても、本県畜産の現状を見てもわかるようにこれらの作付も無理なことかと思われます。

 私は、これまであらゆる機会に、本県の転作としては麦や大豆だけでなく地域特性を生かした転作がより大事であることを申し上げてきました。そこで今年の転作に麦や大豆のほか、それぞれの地域に合った特性を生かした転作も組み込まれたようです。しかし転作面積のカウントにはなりますが、補助はごくわずかです。農家が本気で地域特性を生かした転作に取り組むものにはそれなりの援助があってしかるべきです。

 国はもちろん県そして市町村さらには農協も、地域特性を生かした転作にはその支援措置を講じその成果が上がるようにすべきものと考えるが、県の上積みに対する考え方についてお伺いします。

 また、食料・農業・農村基本法の制定後、昨年十二月十七日、農林水産大臣を会長にした全国水田農業推進会議が結成され、全国都道府県はもちろん市町村の段階まで、水田農業推進協議会を設置することになっています。本県においてこの協議会をいつの段階で設置するのか、さらにこの協議会は、県では水田農業基本方針、市町村では水田農業振興計画を策定し、その推進に全力で当たることになっていますが、本県の取り組みと市町村への指導をどう進めているのか、さらに、水田を中心とした土地利用型農業活性化の推進についてどのように考えておられるか、農林水産部長よりお聞きしたいと存じます。

 次に、卸売市場法の改正及び農産物検査民営化の影響とその対策についてお尋ねをいたします。

 昨年行われた卸売市場法の改正がいよいよ実施に移されます。この卸売市場法が改正されれば、従来の市場での競りによる取引から相対取引が主流になり、産地間競争が一段と激しくなり、生産者にはより深刻な状況が出てくると農家が心配しております。果樹王国そして農業県にとって、この卸売市場法の改正や農産物検査の民営化が本県農業にとってどう変化がありどう影響が出てくるのか、県の分析とその対応について、これも農林水産部長よりお聞かせいただきたいと存じます。

 次に、中山間地域直接支払いの見通しについてでありますが、これは広谷議員が質問しその回答がありましたので省略させていただきます。

 次は、環境対策関連法改正に伴う生産現場での対応についてであります。

 二十一世紀は、地球温暖化の問題と大気汚染が地球規模で最大の課題になろうと言われております。確かに大気汚染は、人類の生命にかかわる大事な問題であります。私は昨年十二月定例会の一般質問で、司馬遼太郎さんの「二十一世紀に生きる君たちへ」と題した本の一部を紹介したわけでありますが、人類すべてがこの問題を最重要と考え対応してまいらねばなりません。しかし、今回の環境保全に向けた環境三法の改正によって、畜産農家の場合排せつされる厩肥の野積みが禁止され、それなりの施設が必要となり、これに係る設備やこれに伴う資金等は大きくかかり、ただでさえ容易でない畜産経営をやめざるを得ないとまで言っております。県の対応は先ほど鈴木議員の質問で答弁がありましたので、そのほかの点について申し上げます。

 果樹農家、廃プラの関係、そしてまた民家の混住する中での農薬散布、剪定時の枝焼き、さらに水田における空中散布の問題など、ますます農業を取り巻く環境が厳しくなっています。このままでは、農業における生産の減退を来すのではないかと心配をするものであります。県は、環境三法の改正を含め、これら一連の農業の生産現場における環境対策についてどう指導対処していくのか、お聞かせをいただきたいと存じます。

 次は、食農教育の推進についてであります。

 食料自給率は、四十年前の一九六〇年度は七九%だったのですが、九八年度は四〇%まで落ち込んでいます。これは、欧米型食生活が主流になったことによる米の消費の減退や、肉の消費拡大に伴う飼料穀物の輸入の増加などが理由とされているわけであります。食料自給率の向上を図っていくためには、農業の生産構造の見直しと並行して、従来政策の対象外とされてきた食生活の見直しの二つの方向での対応が不可欠であると思うのであります。そして、最終的には消費者側の意識改革がかぎを握っているわけです。

 そういった意味において、農業への理解、食べ物・食生活・食文化というものは、大人になってからでは当然遅いわけであり、学校教育の中でこそ一番効果的であろうと思うのであります。本来はその役割を持つべきであった学校給食が、実は日本の伝統的な食事を失わせた一つの要因でもあったかと思っております。今、食生活の見直しを通じて、我が国の農業の存在意義について国民そして県民の理解を促進していくためには、この教訓を生かした給食による日本型食生活の経験をじっくりと積み重ねていくことが不可欠であると思うのであります。

 また、平成十年六月に出された国の中央教育審議会答申において、家庭、地域、学校における作物を育てる、生き物と触れ合う体験活動などを通じて、子供たちの生きる力をはぐくむ心の教育の充実が叫ばれております。来年度から実施も可能となる総合的な学習の時間等における農業体験機会の重要性がますます必要であります。

 今こそ、農業サイドと教育サイドが連携して積極的な働きかけや率先した取り組み、本県が発祥の地である学校給食をもう一度見直すなど、二十年、三十年の長期的視点に立った先駆的な全国のモデルとなり得る食農教育をじっくりと取り組んでいく必要があると思うのであります。食農教育こそが日本農業再建のかぎと言っても過言ではないと思うのであります。農林水産部長並びに教育長の御所見を賜りたいと存じます。

 農業問題の最後として、二十一世紀農業・農村振興の基本理念についてお尋ねいたします。

 県は、いよいよ二十一世紀の本県農林水産業が目指すべき農林水産業の施策・ビジョンなるものの策定を進めております。先般示されたビジョン骨子案では、本県農林水産業の将来像として、新時代に生きる豊かな農林水産業の実現、食と暮らしを支える農林水産業の基盤の確立、農林水産業が担う多様な役割の発揮、生き生きとした農山漁村の整備と中山間地域の振興が目標として掲げられております。私は、これまでも何回となく農業振興計画の策定の必要性について訴え、そしてまた農業・農村振興条例の必要性についても訴えてまいってきました。その当時は、国の要領などに基づく各種の振興計画があることなどを理由に、体系的な農林水産業の振興計画の策定や条例化には消極的な考えであったような気がしております。しかし、ここに来て本県独自の理念に基づく条例制定の検討、そして将来を見据えた施策を打ち出そうとしていることについては、高橋知事の強力なリーダーシップによるものと敬意を表するものであります。来年度は、具体的な施策について振興計画を策定するようでありますが、農業者が希望を持って農業に取り組めるような実のある計画になることを期待する一人であります。

 そういった意味からも、本県の農業者が自信を持って二十一世紀の日本農業は山形からと言えるようにするためにも、本県農林水産業発展のための基本理念について、知事の御所見を賜りたいと存じます。

 そして、本県農業・農村振興の基本理念や政策の方向を明らかにした農業・農村振興条例こそが、農業者に希望を与えそして県民の理解と協力を促進するものであると思うのであります。農業・農村振興条例について、いつの時期に制定を目指しているのか、あわせてお尋ねをいたします。

 最後に、国道四十八号高規格化の重要事業化と国道二百八十七号の改良整備についてお尋ねいたします。

 私は、国道四十八号の高規格化問題については、機会あるごとにその必要性と緊急性について訴えてまいりました。四十八号の四車線化が進んでいる仙台側に対し、本県側は局所的な整備が進められているにすぎないのが現状であります。国道四十八号は県内の県境において山形自動車道、国道十三号栗子峠に次いで交通量が多く、さらに普通貨物や大型特殊車両の交通量の割合が多い現状からも、この高規格化は県内内陸部はもとより県全域が二十一世紀に大きく発展する上で緊急不可欠の課題であるはずであります。

 この現状を打開するため、北村山の三市一町そして天童、河北の四市二町が、一昨年から高規格整備を求める総決起集会を実施しており、昨年も十一月十六日に仙台市、山形市、寒河江市、そして国及び県の関係機関、さらに約千人の地域住民の参加を得て開催しております。この地域高規格道路は、交流促進型広域道路の中から地域の要望を踏まえて候補路線に指定され、計画路線、整備区間へと昇格する手続と聞いておりますが、ようやく昨年六月に国の広域道路整備基本計画に交流促進型広域道路と位置づけられたことは、高規格化に向けた明るい材料と地元では大いに評価をしております。

 今後は、候補路線への昇格に向けた運動を展開する必要があるわけで、それには、平成十五年度から平成十九年度までを期間とする次期新道路整備五箇年計画に位置づけされる必要があると聞いています。そのためには、県の重要事業に上げることが不可欠であろうと思うのであります。

 国道四十八号の高規格化に向けた平成十二年度の重要事業化についてどう考えているのか、土木部長にお聞きしたいと思います。

 なお、東北中央自動車道もおかげさまで大きく形が見えてきました。そこで問題なのは、羽入インター周辺の二百八十七号の整備であります。この道路の供用開始にあわせて二百八十七号の整備をしないと、今でさえも朝夕の渋滞がひどい二百八十七号は大渋滞を引き起こす懸念があります。現在、二百八十七号の改良整備についてどのように進められているのか、そしてまた河北橋のかけかえについてはどこまで進行しているのか、これもあわせてお聞かせをいただきいと思います。

 以上で登壇での質問を終わります。ありがとうございました。



○議長(石垣潔君) 高橋知事。



◎知事(高橋和雄君) 初めに、二十一世紀を展望しての山形県づくりの質問でございますが、また、御指摘ありましたように、現在は環境問題であるとかあるいは情報化問題というふうなのは非常に重要な問題であり、また、二十一世紀のキーワードにもなるのではないかというふうなお話がございましたが、まさに私も同感であります。

 目下、日本の国内の大きな社会情勢といたしまして、少子・高齢化があります。高齢化は、いろいろの施策を講じあるいは制度を整備をしながら対応することが可能であるかと、こう思いますが、少子問題につきましては相当長期にわたっての影響が出てきますし、また、少子化が著しく進むと活力を失うという危険性もあるかと、こう思っております。そういう意味では、ぜひ少子時代に対応した適切な施策が必要かと、こう思っております。

 それからまた情報化につきましては、特にこれからの産業といたしまして、日本の経済力をまた左右する内容でもあろうかと、こう思っております。県とすれば、環境問題に対応しては安心して住める、それから安全であると、安全な環境のもとに生活できるというふうなことが必須の要素であろうかと思っております。それが福祉の政策あるいは福祉の充実した地域につながるものと、こう思っております。情報産業は全体的に産業に活力をもたらすというふうなことで、地域の活性化には欠くことのできない生産活動あるいは地域の発展というふうなことで情報化に向けて力を入れていく必要があろうかと、こう思っております。

 こういった状況が備わって実現して並行して、また重要なのは、この議会でも何回も議論されておりますが、地域の文化と教育の問題であると、人づくりの問題であるというふうなことが非常に重要であると思います。これらのことを実現して山形県はまさに自立できるんだろうとこう思いますし、また、結果的に日本をつくっていく、支えていく山形県というふうなことが目指せるんではないのかと、こう思っております。

 山形県の二十一世紀将来展望といたしましては、そういったことを目途として県政、県づくりをしてまいりたいと、こう思っております。

 次に、知事のリーダーシップについてというふうなことでありますが、知事にリーダーシップの必要なことは当然であるとこう思っておりますし、また、その大きな責務を持っておると、こういうふうに自覚もしているところであります。そのために、日々これ研さんに努めなくちゃいかぬと、こういうふうに思っております。民主主義の時代において、特に県民との対話あるいはこういった議会の中における議論というふうなことが、私は民主主義の時代における非常に大きな役割だとこう思いますし、それが県民の意思を相当大きく伝えるものとこう思いますので、こういう場においても積極的に議論を重ねて県民のニーズを把握し、県としてのいろいろの行政を進めていく必要があると、こう思っております。その審議の過程で形成された内容については、果敢にこれを進めていくというふうなことが私の責務であろう、あるいは知事のリーダーシップかと、こう思っているところでございます。

 私は、特に非力でありますから、皆さんからいろいろ御指導を得ながらこの責務を果たしていきたいと、こう思っているところであります。

 次に、新総合発展計画の点検についてでございますが、この点につきましては、過般、総合開発審議会を開催いたしまして、計画の後半における点検あるいは見直し等につきまして議論をしていただきました。これから専門部会であるとかを開催いたしまして、数次にわたって議論が重ねられる予定でございます。これらの総合開発審議会の中では、当然のことながら二十一世紀を展望してのいろいろの議論がなされるはずでございます。また、過般の審議会でもいろいろの議論が出されました。特に、教育やら人づくり、文化というふうなことについては非常に多くの議論が出されました。また、先ほど申し上げました環境あるいは安心・安全な地域の形成というふうなことにも、相当の意見が出されて議論されたところであります。

 こういった新総合発展計画の点検が今年中にまとまりますので、そういったことを念頭に置きながら、今後の山形県の行政の指針としてまいりたいと、こう思っておるところであります。

 次に、山形県地方自治基本条例を制定する気はないかというふうな御質問でございますが、この点につきましては、特に青柳議員の上げられたものについては、県民意識の高揚、自治意識の高揚というふうなことに大きな意味があるだろうと、こう思っております。もちろん、具体的に地方自治体における施策あるいは方法論等についても検討して条例化することも考えられるわけでございますが、最も大きい意義というのは、住民の自治意識の高揚かなというふうに目下のところは考えております。憲法にも一章を設けて地方自治それからまた地方自治法など、それからいろいろの法律の中にも自治というふうなことが数多く見られます。そういったものを一つの自治体として条例にまとめ上げる、そしてまたそれを実効性のあるようなものにするというふうなことは、膨大な労力・作業が必要かなとこう思いますので、今後とも研究をしてまいりたいと、こう思っております。

 御趣旨のように県民意識と、自治意識というふうなことを目途にすれば、現在のところ既に検討に入っている地域もありますし、また、そういった地域等の調査あるいは研究の度合いなんかをも参考にしながら勉強してまいりたいと、こう思うところであります。

 最後に、二十一世紀農業・農村振興の基本理念についてのお尋ねでございますが、私は農業は、農は国の基なりとこういうふうに昔から言われてきておりますように、非常に重要な産業であろうかと、こう思います。産業とこう位置づけられる前に、また生きるために必須の要素であると、そしてまた、こういう食料を中心にして人類の争いであるとかあるいは平和であるとかというふうなことを左右してきた歴史もあろうかと、こう思います。そういうことを考えますと、特に農林水産の振興につきましては山形県は恵まれた地域でありますので、この恵まれた地域をぜひ農林水産振興のために大いに役立てていきたいと、こう思っております。

 具体的な条例の制定であるとかにつきましては、先ほども申し上げました発展計画の点検の中でもいろいろ基盤の部門というようなことで議論される予定でありますし、また、農業振興ということはこれまでも掲げてきておりますので、これをひとつ注目していきたいと、こう思います。また、それを受けて山形県農林水産業振興計画をつくる予定でおりますので、そういった計画をも考えて、その後に、具体的に後継者の問題であるとかあるいは具体的な作物であるとかというふうなことを農業団体やらあるいは農家皆さんからいろいろ意見を聞いて、条例化すべきかどうかというふうなことはそういったことも含めて研究していく必要があろうかと、こう思っております。

 長い間研究したのではないかと、こういうふうなことも言われるかもしれませんが、具体的に今申し上げました発展計画の点検とそれから農林水産業振興の基本計画を立てる年度にもありますので、こういったことをにらみ合わせてお尋ねの条例制定の件については検討してまいりたいと、こう思います。

 以上であります。



○議長(石垣潔君) 宮内総務部長。



◎総務部長(宮内豊君) 平成十二年度当初予算は、県税収入の伸び悩みでありますとか公債費の増加など厳しい財政状況のもとでの編成でございました。その中で、計画的かつ弾力的な財政運営に努め財政構造を改善するということ、もう一つは、景気・雇用対策などの当面する県政課題に的確に対応するということ、この二つの点の両立を図りまして、限られた財源を来世紀に向けた県勢発展や県民生活の向上のために重点的に配分したところでございます。そうした県財政を広く県民の方々に理解していただくということは極めて重要なことと認識しております。したがいまして、新年度予算につきましても今議会で議決をいただきました後に、県民のあゆみや県のホームページへの掲載あるいは県政広報テレビ番組での解説など、わかりやすく広く県民にお知らせしてまいりたいと考えておるところでございます。

 また、来年度の本庁の組織機構の見直しにつきましては、当面する県政課題に的確に対応するために、県産業の振興・発展と雇用対策の充実、あるいは男女共同参画社会に向けた施策の推進、植樹祭、緑化フェア等のイベントの準備の体制整備などにつきまして、現在、検討をしているところでございます。

 次に、バランスシートにつきましては、財政構造の把握及び健全な財政運営の指針という目的から、国及び一部の地方公共団体で導入または検討が行われてきております。具体的な利点といたしまして、単年度のフロー面からの分析だけではなくストック面からの分析を行うことによって総合的な財政分析が可能になるということとともに、より一層県民に対してわかりやすい財政状況の説明が可能になるということが上げられております。他方、議員が御指摘のとおり、行政財産の取り扱いを初め資産の範囲、評価の方法あるいは全国的な統一基準が存在しないことなど、作成に当たって種々の問題点があるのが現状でございます。県といたしましては、今年度末に予定されております自治省の調査研究会による統一基準の作成やあるいは導入団体の状況などを踏まえまして、今後、研究を進めてまいりたいと考えております。



○議長(石垣潔君) 小山農林水産部長。



◎農林水産部長(小山信夫君) 私にお尋ねの四点についてお答えいたします。

 最初に、水田農業経営確立対策の推進についてですが、平成十二年度より始まる水田農業経営確立対策では、自給率の低い麦・大豆・飼料作物に重点的に施策が講じられておりますが、本県といたしましては、これら土地利用型作物に加え、農家所得が上がる作物として、果樹・花卉・野菜等の園芸作物の振興をこれまで以上に推進したいというふうに考えているところでございます。そのためには、県独自の施策として、市町村が振興作物として選定した園芸作物に対して重点的に助成するとともに、大規模な周年施設園芸農家の育成を図るため、これらの施設に対しても助成してまいります。さらに、園芸作物の安定生産を図るために、団地化、組織化を積極的に推進する必要があり、これらの推進を支援するため、市町村の水田農業推進協議会への助成を実施したいと考えております。

 また、知事を会長とする県の水田農業推進協議会では、昨年十一月二十九日にこの協議会を設置し、今後五年間の水田農業基本方針をこの三月中に策定すべく、生産者団体の意向も踏まえてその作業を進めているところです。市町村の水田農業振興計画の策定につきましては、生産現場の取り組みに支障を来さないように、これまで以上に情報の提供や指導・助言を行ってまいりたいというふうに考えているところでございます。

 次に、卸売市場法改正等の影響と対策についてですが、御指摘のとおり、今回の市場法の改正を受けまして、今後はそれぞれの市場において生産者や買い受け人等の意見を聞いた上で取引方法を具体的に決めていくことになりました。その内容は、基本的には現状を踏まえたものとなると考えられることから直接的な影響は少ないと受けとめておりますが、今後の状況把握に努めるとともに、品質を重視した生産・出荷体制の整備と宣伝対策の強化により産地間競争に対処してまいりたいというふうに考えております。また、県内の地方卸売市場に対しては、生産者の意見もよく聞いた上で取引方法を決定するよう指導してまいりたいというふうに考えております。

 農産物検査の民営化については、検査の効率化を図るため国が進めており、十三年度から五カ年で移行を完了するというふうにうかがっているところでございます。なお、民間検査機関の登録制度の創設、その指導監督及び民間検査員の研修等が予定されており、円滑に民営化されるものと思われ、実質的には本県農業への影響はそうないのではないかというふうに考えているところでございます。

 次に、農業生産に係る環境対策についてですが、近年、環境に対する関心の高まりの中で、農業分野におきましても環境と調和した持続性の高い農業生産を行うことが求められております。

 家畜排せつ物については、五年間の経過措置があるものの、野積みや素掘りが禁止されますが、県といたしましても、ふん尿処理施設整備や適正処理に向けた取り組みに対する支援を進めてまいります。農業用使用済みプラスチックにつきましては、廃棄物処理法により野焼き等が禁止されており、農業団体等と連携を図りながら、全量回収に向けて鋭意努力してまいりたいというふうに考えているところでございます。また、航空防除については、農薬取締法や国の実施指導要領に基づき、できるだけ周辺環境や住民への影響を及ぼさないよう配慮して安全に実施するよう指導しております。

 いずれにいたしましても、関係機関や団体との密接な連携のもと、各種支援や普及啓発を図りながら農業生産に伴う環境対策に対応してまいりたいというふうに考えております。

 最後に、食農教育の推進について、議員御指摘のとおり、子供たちの成長期における食農教育への取り組みは、地域独自の季節感や味わい、日本固有の食文化、健康・栄養バランスの大切さなど食への理解を深めるとともに、自然とのかかわりの中で環境への関心を高め、生産する喜び、充実感をみずから体験でき、農業への理解が向上するなど、大きな効果が期待できるものと考えております。本県におきましては、これまでも米飯給食に対する助成、農業・農村体験教室の開催や支援、農業をわかりやすく解説した農業副読本の小学校に対する配布を積極的に取り組んできたところであります。今後におきましても、米飯給食に対する県単独の助成措置の継続や各種農業体験教室の開催や支援等教育サイドとの連携を密にした取り組みを推進するとともに、健康栄養担当部局との連携を図りながら、県産食品を利用した食生活指針を作成しその普及啓発を図るなど、食農教育の推進に努めてまいりたいというふうに考えているところでございます。

 以上でございます。



○議長(石垣潔君) 山本土木部長。



◎土木部長(山本善行君) まず、国道四十八号の地域高規格道路に向けての取り組みについてというお話でございます。議員御案内のとおり、この道路は仙台山形道路ということで、広域道路の交流促進型というものに位置づけをされておるところでございます。今後、地域高規格道路の候補路線の指定を受けるには、お話にありましたように地域が一丸となって運動を継続的に展開していく必要があろうかというふうに思っておりますので、県としましてもこれらの運動を支援しながら、県の重要事業に組み入れることも含めまして、国に強く働きかけてまいりたいというふうに考えております。

 なお、現道につきましても、現在、防災対策を兼ねまして三カ所でバイパス整備等を進めておられますが、十二年度にはそのうち二カ所が完成、さらに新たに一カ所着手をされると、また、それから関山トンネルにつきましても安全対策を実施されるというふうにうかがっております。

 次に、東北中央自動車道の東根インターのアクセス道路になります国道二百八十七号の整備につきましては、東北中央自動車道の山形−東根間が平成十四年度開通を目標に進んでおりますので、これにあわせる形で東根インターに結ぶ箇所、七百メーターほどございますが、この間につきましては四車線化を図っていきたいというように考えております。なお、その前後につきましては、交通渋滞の状況等を見ながら順次調査検討・整備を進めていきたいと、こんなふうに考えております。

 以上でございます。



○議長(石垣潔君) 木村教育長。



◎教育長(木村宰君) 食農教育の推進についてでございますけれども、まず一つ学校給食でございますけれども、学校給食は食事についての正しい理解と望ましい習慣の育成とか、栄養の改善及び健康の増進とか、食料の生産及び消費についての正しい理解とかそういういろんなねらいを持って今行われているものであります。そういう観点に立って、本県の学校給食は山形という地域性を生かして、本県の郷土食を取り入れて生徒みずからがつくった野菜を使ったりして、伝統的な米飯、日本型食事を体験する機会が相当多くなっておりまして、生徒も喜んでいるようでございます。

 そういう中で、県教育委員会といたしましては、来年度、食の文化に触れる学校給食週間事業というものを新たに起こしました。この事業の中では、各学校で食文化体験というテーマで地域ごとにいろんな計画を立てまして実践してもらって、最終的には事例集をつくろうと、こういうふうに思っているところでございます。また、学校における体験学習でございますが、低学年の場合にはミニトマトとかジャガイモをつくったり、高学年になりますと稲作や果樹栽培など、農業体験を行ったりして農業に対する学習を深めているところでございます。

 食や農に関する学習指導を今後も充実させたいと、こういうふうに考えております。



○議長(石垣潔君) 以上をもって通告者の発言は全部終わりました。

 質疑及び質問を終結いたします。





△議第百五号議案及び議第百六号議案の採決



○議長(石垣潔君) この場合、お諮りいたします。ただいま議題となっております案件中、議第百五号山形県教育委員会委員の任命について及び議第百六号山形県監査委員の選任についての二案件については、事件の性質上所定の手続を省略、直ちに採決いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

      〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(石垣潔君) 御異議なしと認めます。よって、所定の手続を省略、直ちに採決することに決定いたしました。

 これより採決に入ります。

 まず、議第百五号山形県教育委員会委員の任命についてを採決いたします。

 お諮りいたします。議第百五号については、これに同意することに御異議ありませんか。

      〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(石垣潔君) 御異議なしと認めます。よって、議第百五号はこれに同意することに決定いたしました。

 次に、議第百六号山形県監査委員の選任についてを採決いたします。

 お諮りいたします。議第百六号については、これに同意することに御異議ありませんか。

      〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(石垣潔君) 御異議なしと認めます。よって、議第百六号はこれに同意することに決定いたしました。





△議第四十二号議案から議第百四号議案まで(各常任委員会付託)



○議長(石垣潔君) この場合、ただいま議題となっております議第四十二号から議第百四号までの六十三案件は、それぞれ所管の委員会に付託いたします。



〔参照〕



△(資料)常任委員会付託表(平成12年2月定例会)





△日程第六十七請願



○議長(石垣潔君) 次に、日程第六十七請願を議題に供します。

 本件についても、願意の内容審査のため所管の委員会に付託いたします。





○議長(石垣潔君) 以上をもって本日の日程は終わりました。

 明四日から九日までの六日間は休日及び委員会審査のため休会とし、十日定刻本会議を開き、各常任委員長より審査の経過と結果について報告を求めます。

 本日はこれをもって散会いたします。

         午後二時十四分 散会