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平成12年  2月 定例会(第299号) 03月02日−04号




平成12年  2月 定例会(第299号) − 03月02日−04号







平成12年  2月 定例会(第299号)



    平成十二年三月二日(木曜日) 午前十時一分 開議



議事日程第四号

    平成十二年三月二日(木曜日) 午前十時 開議

第一   議第四十二号 平成十二年度山形県一般会計予算

第二   議第四十三号 平成十二年度山形県市町村振興資金特別会計予算

第三   議第四十四号 平成十二年度山形県母子寡婦福祉資金特別会計予算

第四   議第四十五号 平成十二年度山形県小規模企業者等設備導入資金特別会計予算

第五   議第四十六号 平成十二年度山形県土地取得事業特別会計予算

第六   議第四十七号 平成十二年度山形県農業改良資金特別会計予算

第七   議第四十八号 平成十二年度山形県沿岸漁業改善資金特別会計予算

第八   議第四十九号 平成十二年度山形県林業改善資金特別会計予算

第九   議第五十号 平成十二年度山形県流域下水道事業特別会計予算

第十   議第五十一号 平成十二年度山形県港湾整備事業特別会計予算

第十一  議第五十二号 平成十二年度山形県病院事業会計予算

第十二  議第五十三号 平成十二年度山形県電気事業会計予算

第十三  議第五十四号 平成十二年度山形県工業用水道事業会計予算

第十四  議第五十五号 平成十二年度山形県ガス事業会計予算

第十五  議第五十六号 平成十二年度山形県公営企業資産運用事業会計予算

第十六  議第五十七号 平成十二年度山形県水道用水供給事業会計予算

第十七  議第五十八号 平成十二年度山形県駐車場事業会計予算

第十八  議第五十九号 山形県行政手続条例の一部を改正する条例の制定について

第十九  議第六十号 山形県行政機関の設置等に関する条例の一部を改正する条例の制定について

第二十  議第六十一号 山形県事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例の制定について

第二十一 議第六十二号 地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律の施行に伴う関係条例の整備に関する条例の設定について

第二十二 議第六十三号 山形県手数料条例の設定について

第二十三 議第六十四号 山形県県税条例の一部を改正する条例の制定について

第二十四 議第六十五号 山形県統計調査条例の一部を改正する条例の制定について

第二十五 議第六十六号 理容師法施行条例の設定について

第二十六 議第六十七号 美容師法施行条例の設定について

第二十七 議第六十八号 山形県環境衛生適正化審議会条例の設定について

第二十八 議第六十九号 公衆浴場法施行条例の一部を改正する条例の制定について

第二十九 議第七十号 旅館業法施行条例の一部を改正する条例の制定について

第三十  議第七十一号 山形県公害防止条例の一部を改正する条例の制定について

第三十一 議第七十二号 山形県社会福祉審議会条例の設定について

第三十二 議第七十三号 山形県立高等保健看護学院の授業料等徴収条例等を廃止する条例の設定について

第三十三 議第七十四号 山形県保健所及び山形県衛生研究所使用料、手数料条例の一部を改正する条例の制定について

第三十四 議第七十五号 山形県介護保険財政安定化基金条例の設定について

第三十五 議第七十六号 山形県心身障害者扶養共済制度条例の一部を改正する条例の制定について

第三十六 議第七十七号 山形県老人福祉施設条例の一部を改正する条例の制定について

第三十七 議第七十八号 食品衛生法施行条例の設定について

第三十八 議第七十九号 山形県立リハビリテーシヨンセンター条例を廃止する条例の設定について

第三十九 議第八十号 山形県高度技術研究開発センター条例の一部を改正する条例の制定について

第四十  議第八十一号 山形県県民の海・プール条例の設定について

第四十一 議第八十二号 山形県立産業技術短期大学校の授業料等徴収条例の一部を改正する条例の制定について

第四十二 議第八十三号 山形県中山間地域等振興基金条例の設定について

第四十三 議第八十四号 山形県改良普及員資格試験条例の一部を改正する条例の制定について

第四十四 議第八十五号 山形県ふるさと農村地域活性化基金条例の一部を改正する条例の制定について

第四十五 議第八十六号 山形県林業改良指導員資格試験条例の一部を改正する条例の制定について

第四十六 議第八十七号 山形県県民の森条例等の一部を改正する条例の設定について

第四十七 議第八十八号 山形県眺海の森条例の一部を改正する条例の制定について

第四十八 議第八十九号 山形県法定外公共用財産使用料等徴収条例の設定について

第四十九 議第九十号 山形県都市計画地方審議会条例の一部を改正する条例の制定について

第五十  議第九十一号 山形県屋外広告物条例の一部を改正する条例の制定について

第五十一 議第九十二号 山形県都市公園条例の一部を改正する条例の制定について

第五十二 議第九十三号 山形県河川流水占用料等徴収条例の設定について

第五十三 議第九十四号 山形県海岸占用料等徴収条例の設定について

第五十四 議第九十五号 山形県港湾区域内占用料等徴収条例の設定について

第五十五 議第九十六号 山形県漁港管理条例の一部を改正する条例の制定について

第五十六 議第九十七号 山形県港湾施設管理条例の一部を改正する条例の制定について

第五十七 議第九十八号 山形県砂防設備占用料等徴収条例の設定について

第五十八 議第九十九号 山形県立高等学校等及び小学校、中学校職員の定数に関する条例の一部を改正する条例の制定について

第五十九 議第百号 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行条例の一部を改正する条例の制定について

第六十  議第百一号 山形県水道用水料金条例の一部を改正する条例の制定について

第六十一 議第百二号 包括外部監査契約の締結について

第六十二 議第百三号 山形県道路公社の定款の一部変更について

第六十三 議第百四号 最上川水系に係る一級河川の指定及び指定の変更について

第六十四 議第百五号 山形県教育委員会委員の任命について

第六十五 議第百六号 山形県監査委員の選任について

第六十六 県政一般に関する質問



本日の会議に付した事件

 議事日程第四号に同じ。



出席議員(四十八名)

  一番  笹山一夫君

  二番  吉田 明君

  三番  加藤国洋君

  四番  星川純一君

  五番  伊藤重成君

  六番  舩山現人君

  七番  田澤伸一君

  八番  森田 廣君

  九番  坂本貴美雄君

  十番  佐藤藤彌君

 十一番  小屋豊孝君

 十二番  広谷五郎左エ門君

 十三番  吉泉秀男君

 十四番  寒河江政好君

 十五番  太田忠藏君

 十六番  澤渡和郎君

 十七番  志田英紀君

 十八番  野川政文君

 十九番  阿部賢一君

 二十番  鈴木正法君

二十一番  佐貝全健君

二十二番  菊池汪夫君

二十三番  青柳 忠君

二十四番  前田利一君

二十五番  井上俊一君

二十六番  田辺省二君

二十七番  土田広志君

二十八番  木村莞爾君

二十九番  平 弘造君

 三十番  阿部信矢君

三十一番  今井榮喜君

三十二番  土屋健吾君

三十三番  竹田重栄君

三十四番  松浦安雄君

三十五番  野村研三君

三十六番  松野久八君

三十七番  伊藤 孜君

三十八番  橋本喜久夫君

 四十番  荒井 進君

四十一番  関口 修君

四十二番  山科朝雄君

四十三番  伊藤定夫君

四十四番  石垣 潔君

四十五番  松沢洋一君

四十六番  大内孝一君

四十七番  後藤 源君

四十八番  新目視悦君

四十九番  武田 誠君

欠員(一名)



説明のため出席した者

知事          高橋和雄君

副知事         金森義弘君

出納長         横山五良右衛門君

企業管理者       小野 勝君

総務部長        宮内 豊君

企画調整部長      佐々木克樹君

文化環境部長      武田浩一君

健康福祉部長      渡邉満夫君

商工労働観光部長    阿星嘉彦君

農林水産部長      小山信夫君

土木部長        山本善行君

財政課長        佐藤洋樹君

教育委員会委員長    安孫子 博君

教育長         木村 宰君

公安委員会委員長    小嶋彌左衛門君

警察本部長       殿川一郎君

代表監査委員      鈴木理文君

人事委員会委員     五十嶺 薫君

人事委員会事務局長   細野武司君

地方労働委員会事務局長 伊藤庄一君



         午前十時一分 開議



○議長(石垣潔君) これより本日の会議を開きます。





△日程第一議第四十二号議案から日程第六十五議第百六号議案まで及び日程第六十六県政一般に関する質問



○議長(石垣潔君) 直ちに日程に入ります。

 日程第一議第四十二号平成十二年度山形県一般会計予算から、日程第六十五議第百六号山形県監査委員の選任についてまでの六十五案件を一括議題に供し、これら案件に対する質疑と、日程第六十六県政一般に関する質問をあわせ行います。

 質疑及び質問の通告がありますので、通告順により発言を許可いたします。

 七番田澤伸一君。



◆7番(田澤伸一君) おはようございます。本定例会の一般質問で一番最初に質問する機会を与えていただきました先輩、同僚議員に心から感謝を申し上げまして、早速質問に入らせていただきたいと思います。

 天皇陛下は、ことしの歌会始の儀で次の歌をお詠みになられました。「大いなる世界の動き始まりぬ父君のあと継ぎし時しも」。昭和天皇が御崩御されたのは一九八九年一月七日でございます。ベルリンの壁が崩壊したのが同年十一月九日でした。当時、市場経済の中で暮らしていたのは日本、アメリカ、ヨーロッパなど約二十七億人であったのが、冷戦構造の崩壊とともに、旧ソ連、東欧、中国、ベトナムといったアジアの社会主義諸国まで続々と市場経済の仲間入りをし、その数は現在五十五億人を超えています。わずか十年で市場が二倍になったわけであります。地球上でこんな変動はかつてなかったと思います。陛下の「大いなる世界の動き始まりぬ」は、まさにその辺を詠まれたのではないかと思われます。その後、市場は大競争時代に入り、規制の撤廃が求められ、その流れは市場のみならず社会や政治のシステムまで影響を及ぼすようになってまいりました。その間、日本はバブル経済崩壊の傷を負ったまま、残念ながら有効な手段を打てずに今日に至りました。失われた十年と言われるゆえんでもあります。先が見えず、羅針盤がない歴史的な変動期、百二十五万人を乗せた山形県丸がどの進路をとりどのような航海をするのか、順次お尋ねをさせていただきたいと思います。

 最初に、行財政改革につきお尋ねさせていただきます。

 県行財政改革大綱の七改革の一つ、組織機構・運営改革で、出先機関を四ブロック化する素案がこの二月に示されました。各ブロックごとの総合出先機関の長を中心に、地域に合った総合行政をやっていこうという全国でも先駆的な試みで模範にもなると思います。ただ、忘れてならないのは、四ブロック化は行財政改革のための手段であり、目的ではないということであります。目的はあくまでも県行政の無理、むだ、むらを省き、行革の実を上げ県民の負託にこたえることであります。今、ようやく四ブロックの総合出先機関という枠ができたわけであります。これからそれに魂を入れる番です。魂は目に見えないだけに慎重を要すると思います。どのような姿勢で魂を入れていかれるか、知事にお尋ねいたします。

 次に、総合出先機関をスムーズに立ち上げるためのアクションプログラムはどうなっているでしょうか。移転計画や移転準備はどのようにされますか。予算調製はどう取り組まれますか、特に、四ブロック化は十三年四月より実施されるわけですが、人事も同じ時期だとすると、各ブロックの十三年度予算はだれの手によって調製されるのでしょうか。また、どんな制度も試行錯誤を経て軌道に乗るわけですが、四ブロック化が本格的に機能するのは何年ごろになると予測されますか。総務部長にお尋ねいたします。

 先ほども述べましたが、総合出先機関の内容は素案ながら発表になりました。出先機関に権限を移譲し、二重行政を廃し、総合出先機関の長の工事請負契約専決権も三億円まで拡大されました。これでほとんどの仕事が現場で対応できるようになると思います。今まで出先から県庁へ判こをもらいに来て物によっては三週間も待たされる、そういうこともなくなると思います。その分、必然的に本庁組織の仕事量は減りスリム化するはずです。それでなければ行革とは言えません。各総合出先機関に相当程度の権限と財源を移す以上、それを執行する人間も移す必要があると思います。総合出先機関に権限と財源と人間のいわゆる「三ゲン」、昨日、今井政調会長も質問に使われましたけれども、いわゆる「三ゲン」を移した後、本庁組織はどの程度身軽になりますか。もし、出先に人を出し本庁がそのままだとしたら、「行革」ではなく行政組織が拡大する「行拡」になると思います。総務部長にお尋ねをいたします。

 総合出先機関の設置は地方分権時代を先取りして決定されたものですが、住む人に、より身近な自治体である市町村への県の権限移譲はどのような基準で行われますか。裁量行政にならないためにも一定の基準が必要だと思います。特に、町村にとっては必要とする権限が移譲されていないとの声を耳にしますがいかがでしょうか。総務部長にお尋ねをいたしたいと思います。

 昨年十一月、大規模事業見直しが行われました。これは、中期財政展望や単年度の財政的見地などの熟慮の上の決定と思われますが、余りにも唐突過ぎる感がいたしました。政策決定が恣意的にならないためにも、また、決定段階が県民にもわかるようにするためにも、政策評価システムを確立する必要があると思います。重点化枠設定も、まさに政策評価と事務事業評価の相互関連で決定すべき事項だと思います。今回の大規模事業見直しは、財政的理由に傾いた嫌いがあります。確かに、六十年ぶりのデフレ傾向で、法人事業税等の税収不足や県債の増嵩という不健康な県財政の立て直しという意味もあったと思います。その意味では、理解もでき納得もいきます。ただ、突然の変更で、県民への説明が十分でなかったことが県民の政治への不信を招いたことは残念であります。今後においては、県民へのアカウンタビリティを大事に各施策の展開を図っていただきたいと考えております。議会と執行部は県政の両輪であり、お互いに協力しなければ成り立ちません。今後、突然の計画の変更等を来さないよう慎重なる計画立案を望みます。そのためにも、各部局とも徹底的に議論し、ぶれの少ない目標設定を期待いたしたいと思います。さらに望むなら、決定後の一方的な説明ではなく、変更に先立ち、もう少し議会と相談する時間をとってほしかったと思います。

 県政をオーケストラに例えれば、指揮者が指揮棒をとると各パートが楽譜に沿って音を出し見事なシンフォニーになるように、各部局とも、楽譜に従い相手の音に合わせ指揮棒を見ながら、また聴衆の反応を見ながら一生懸命演奏してほしいと思います。そのとき初めて高橋和雄知事指揮する県オーケストラは、美しく力強く山形県賛歌を奏でみんなの喝采を浴びることでしょう。県民はチケット代つまり県税を高いとは思わないでしょう。

 県政の縦割り行政を廃し、血の通った総合県政になるように総合調整機能や政策評価システム等の導入に向けどのような検討がなされているのか、企画調整部長にお尋ねをいたします。

 次に、環境問題をお尋ねさせていただきます。

 私の友人にキノコ菌を扱っている人がいます。彼の話によると、以前、ナメコは地面にぴったりと張りついて引っ張っても簡単には取れなかったがこのごろは簡単に取れるようになった、キノコ菌が弱いせいだろうと、原因は酸性雨にあるのではないかとのことでした。日本海側の酸性雨の原因は、偏西風の影響で中国や朝鮮半島にあると言われ、国内だけでは解決できない環境問題であります。きょうは範囲を県内に絞り、しかも最上川を通して環境問題をお尋ねさせていただきます。

 最上川は、御存じのように吾妻連峰に源を発し、米沢、山形、新庄の各盆地を経て、庄内平野に入り日本海に注ぐ県内二百二十四キロメートルを流れる大河です。そんな意味で、最上川の汚れは山形県の環境のバロメーターといってもよいと思います。御存じのように、明治の初めまでは舟運、つい近年までは川魚漁、今は水道水、農業用水、工業用水など、県民は最上川からはかり知れない恩恵を受けてきました。私が小学校のころは学校にまだプールがなく、夏場は専ら最上川で泳いだものです。場所は、最上川が庄内平野に流れ出る立川町、今、風車が立っているあたりです。また、春の雪解けごろは腕まくりをして川ガニの子をつかまえたり、大雨で増水すれば流木を拾ったり、秋には河原で芋煮会と、最上川は生活の一部でありました。三年前、二十八年ぶりにふるさとに戻って気がついたのは、最上川の水の汚れと水量の減少であります。川の汚れは、日常生活や産業活動を通し我々が川に与えた負の環境であります。川魚の中では、アユが汚れに敏感だそうです。解禁日近くなると、アユの放流シーンがテレビに映し出されます。水がきれいなら自然に繁殖するので、放流するということは繁殖する個体が少ないか水質が悪く自然繁殖できないということであります。

 そこでお尋ねいたします。最上川の美しい河川空間の基礎となる水質の浄化を図るためにどんな施策が推進されてきましたか。また、川は水量がふえると汚れが薄められ一般的に水質がよくなると言われます。最上川の水量をふやすためにどんな施策が推進されてきたでしょうか。水量をふやす例として、赤川水系の赤川土地改良区連合では、農業用水を確保するため、千三百ヘクタールに樹齢五十年の山林を朝日村に所有しております。さらに水量に関連してですが、発電その他で水を取水・利用するため、一定区域の間、夏場川に水が流れないところもあります。生態系、景観からしても、川に命の水を呼び戻していただきたいと思います。以上、土木部長にお尋ねいたします。

 次に、目に見えないダイオキシンは、ごみを燃した灰などが川に流れ込み、川の小魚に蓄積され、それが食物連鎖で河口の魚に何倍にも濃縮されて蓄積し、人間がそれを口にする。我々は、知らず知らずにそんな危険を冒しています。そこで、県内河川における水質監視の状況並びにダイオキシン対策につきお尋ねいたします。

 発生源を絶つには、野焼きを禁止したり小型焼却炉の使用を禁止する必要があります。現に鶴岡市では、小型焼却炉の使用を禁止して無料で引き取っております。一方、川上対策としては、ごみの少量化、分別化など考えられますが、平成十四年のダイオキシン基準をクリアできないような施設で現在操業している企業が三分の一ぐらいあると聞いております。十四年といえばあと二年でございます。ほうっておけば違法な操業につながり、不法投棄のおそれも出てまいります。今後どのように指導されるのか、文化環境部長にお尋ねをいたします。

 平成九年の河川法の改正で、河川整備もそれまでの洪水の防止を主眼とした整備から、環境にも配慮したより自然に近い形の川づくりを目標に整備することになりました。法ができると、ややもすると環境一辺倒になる傾向があります。整備する場合、その箇所の歴史や災害歴なども十分に考慮し、弾力的に法を運用していただきたいと思います。例外のない原則はないと言われます。それに、川はもともと地域の人々の生活と一体のものであります。川の整備は、行政の努力はもちろんですが、それ以上に流域の人々の参加や協力が必要です。どうぞ流域の人の意見にも十分耳を傾けてほしいと思います。

 また、環境に配慮するといっても、ただ表面上の親水性や景観だけでは不十分だと思います。都市部には、そのようなまやかしの親水や景観が見受けられます。しかし、自然豊かな我が山形県では、川の動植物の生息環境にも十分配慮した河川整備を望みたいと思います。最上川シンボルライン構想には、自然と触れ合う河川空間の創出だけでなく、生態系の保全や自然環境との調和にも配慮するとうたってあります。それが実現して、初めて県民と自然との共生による母なる最上川が回復できるのではないでしょうか。

 農林水産部からいただいたパンフレットに、明治初期、日本を訪れた英国の旅行作家イサベラ・バードの著した「日本奥地紀行」の抜粋が載っています。「南に繁栄する米沢の町があり、北には湯治客の多い赤湯があり、まったくエデンの園である。実り豊かに微笑する大地であり、アジアのアルカデヤである。どこを見渡しても豊かで美しい農村である。」と書いてあります。そのころのような大地を取り戻すためにも、我々は自然をもっと大切にしなければならないと思います。土木部長の御所見をお伺いいたします。

  次に、景気対策をお尋ねさせていただきます。

 この二月十三日、天童市に出店している中堅総合スーパー長崎屋が、会社更生法を申請し倒産しました。新聞は、長崎屋に最後通告を突きつけたのは、資産時価評価や関連企業の不良債権開示を求める新会計基準と、不良債権処理を進める主力銀行の支援断念だったと報じております。新会計基準は国際会計基準とも言われ、グループ企業の連結決算や資産の時価評価を求めるものです。長崎屋は、連結決算が債務超過になったため倒産を免れず、主力銀行もみずからの不良債権処理で精いっぱいで支え切れなかったと言えます。国際会計基準は、第三の黒船来航と言われるように欧米の圧力で導入が決まったものですが、我が国の企業会計制度に開国を迫るものでした。平成十年六月、新基準導入を発表する大蔵省会見を評してある雑誌は、戦艦ミズーリ号甲板で日本が降伏文書に調印するに等しい出来事だったと報じました。今、転職に必要なものは、パソコン、英語、国際会計と言われています。いずれも国境を越えたコミュニケーションの手段であり、個人の能力にかかわるものであります。終身雇用、年功序列、企業内労働組合という枠組みで守られた伝統的三種の神器にかわる新しい三種の神器と言われ出しております。そんな意味で、新基準は、国際化をにらんだ長期的には画期的な基準と言えますが、短期的には上場企業とその下請をしている企業にも厳しい対応を迫ると思います。国は、長崎屋の連鎖倒産を防ぐため相談窓口を設けたようですが、県は、県内の取引業者に対しどんな対策をとっておりますか。また、十二年度から時価評価が実施されますが、決算期に上場企業が立ち行かなくなったとき、特に影響を受ける県内の下請企業がふえるおそれがあります、何らかの予防的対策をお考えでしょうか。商工労働観光部長にお尋ねいたします。

 地元紙に、「もし長崎屋が閉店したら客の流れも変わりまちが寂びれるのではないか不安だ」という天童商店街の店主の声が載っていました。山形市では駅前のビブレが閉店し、七日町の松坂屋も八月には閉店するということであります。大型店が撤退した後の空きビルあるいは廃業した空き店舗の対策はどうされていますか。大手スーパーの撤退したある市の駅前には大きな空きビルが放置されゴーストタウンと化し、防犯上あるいは防災上問題になっています。

 この二月二日、我々県議会の景気・雇用対策特別委員会で、会津若松市の中心市街地活性化法を活用したまちづくりを視察してまいりました。以前は空き店舗通りと言われたまちが、活性化法を活用し、歴史的景観にも配慮し、整然と整備が進行中でした。現在、その商店街は、そこで商売をやりたくて空き店舗が出るのを待つほど人気が出ているそうであります。少し発想を変えると活気が戻ってくるよい例だと思います。会津若松市は、人口も十一万と我々が参考にするにも手ごろな規模だと思います。

 我が県の空きビル、空き店舗対策はどのようになっておりますか、商工労働観光部長にお伺いをいたします。

 次に、教育問題をお尋ねさせていただきます。

 明治政府は、明治五年学制頒布し、教育立国を目指し義務教育を行いました。産業革命がイギリスにおくれること百年の日本が、明治三十三年、一九〇〇年にはイギリスと肩を並べるまで義務教育の就学率が伸びました。いかに教育に力を入れたかわかります。明治政府は、義務教育を日本の産業革命に先行させ近代化の受け皿をつくりました。時代が下り昭和三十年代半ば、池田内閣が所得倍増を唱え、高度成長を支える技術者を養成するため理科系大学の学生を倍にふやしたのも、まさに教育を先行させたものであります。欧米に追いつくため高度成長・大量生産を担う人を養成した日本式画一的教育は、我々に生活の豊かさをもたらしてくれましたが、価値観の多様化などで変容を迫られました。いろんな意見が出たものの、決め手がないまま教育の現場に荒廃を招いてしまったわけであります。

 当初の学校の荒れは、物を壊したり生徒間でやり合ったりが中心だったようですが、いわゆる今の新しい荒れは、注意した中学校の教師が刺し殺されるというように質的な変化を来しています。また、小学校では子供たちが私語をしたり立ち歩いたりして授業が成り立たない授業困難いわゆる学級崩壊という現象が近年起きています。授業だけでなく給食当番をサボったり掃除のとき遊んだりで学級としての活動が成り立たない、教師が注意しても無視したりうるさいと食ってかかったり、教師との間でトラブルになったりいたします。日本の小学校は、教師の教え上手を伝統としてまいりました。大勢の子供に対する一斉授業は、静かに教師の話を聞くという暗黙の了解を前提にして成り立っていたわけであります。それが今、崩れかけているわけであります。学級崩壊は以前からあったと言われますが、表に出にくかったのは、小学校の場合、一人の教師が学級を担任するため他の教師に事情がわかりにくいこと、さらには身内の恥を外に出したくないという学校の閉鎖性にも原因があったと言われます。従来、小学校の学級に荒れが起きると、担任の能力不足など教師の資質の問題にすりかえられ、父母の圧力で担任が交代することで終わるケースが多かったようであります。しかし、学級崩壊は、若い教師のみならずベテランのすぐれた学級経営の実績を上げた教師のクラスにも起こっております。それが教師の長期欠勤や途中退職の原因にもなっていると言われます。

 学級崩壊の形態はさまざまでありますが、我が県での数は、昨年十一月の予算特別委員会で菊池委員の質問に対し木村教育長が答弁された、小学校で十校、中学校で五校、ほうっておくと崩壊のおそれのある学校を足すと小学校が十九校、中学校が九校ということでした。その後変化はあったでしょうか。病気も予防が大切なように学級崩壊も予防が大切だと思います。学級崩壊のおそれのある学校に対してはどのような予防策をとっておられますか、また、崩壊した学級はどんな方法で立て直しますか、教育長にお尋ねいたします。

 小学校の低学年の学級崩壊は家庭教育の不十分さ、例えばしつけとか子供が基本的社会習慣を身につけていないなどが大きな原因だとも指摘されております。家庭教育は、個人の家庭のプライバシーにもかかわることなのでそんなに深入りはできないわけですが、県では対策本部を設け対策に当たっていると聞いております。どんな面に重点を置いているのか、これと学校教育さらには社会教育との連携はどうなっているのか、お尋ねをいたします。

 平成十年、不登校で三十日以上学校を休んだ小・中学生は全国で約十二万八千人にも上りました。小学生は二百九十五人に一人、中学生では四十三人に一人の割合で不登校ということになります。だれが不登校になってもおかしくない時代であります。ある教育関係者に聞いたお話では、形態はそれぞれ千差万別だそうであります。中学校時代不登校だった生徒が高校に入ったら直った例、小学校高学年で不登校だった児童が中学二年ごろ自発的に登校した例など、いろいろあるようです。子供は、絶えず成長し変化するので気長に待つしか方法はないとも言われます。しかし、親の立場からすると、世間の目との闘いや子供がサボっているのではとの思いから無理に登校させようとする衝動に駆られたりいろんな葛藤があるかと思います。ましてや、不登校の児童・生徒自身の悩みはなおさらだと思います。

 不登校の児童・生徒や親に対しどのような対策をとられているのでしょうか、特に心理学的カウンセラーが効果的とも聞いていますがどのようにお考えでしょうか、教育長にお尋ねいたします。

 子供は国の宝です。国家のように人間集団により構成される組織は、それを支える集団の資質が落ちると衰退の道をたどります。三、四十年後の日本を占うには、今、十代の人がどんな人間集団であるか見ればわかると言われます。教育の効果は数世代たたないとあらわれません。我々団塊の世代が、自分たちの子供世代に対する家庭教育や社会教育を怠ったことに対し深い深い反省と自戒を込め、教育問題を質問させていただきました。

 最後になりましたが、コンピューター二〇〇〇年問題では年末年始もなく、また、四百年に一度の大うるう年の二月二十九日も万全の態勢で臨み、無事乗り切られた県庁職員の御労苦に対し心から敬意を表し、私の質問を終わらせていただきます。



○議長(石垣潔君) 高橋知事。



◎知事(高橋和雄君) 新しく県で行革の一つとして取り組もうとしている総合出先機関についてのお尋ねでございますが、まず、その理念についてお尋ねでございます。

 従来、地方事務所を初め建設事務所あるいはいわゆる出先機関とこう称されるものにつきましては、当然のことながらですが、これまでは本庁で決定したもののほとんどは実施機関であったと、こう思います。時代の要請、趨勢を考えてみますと、交通事情あるいは情報システムなど大分進んでまいりまして、行財政改革懇話会の場におきましても、地方事務所のあり方、あるいは建設事務所等いわゆる実施機関、地方実施機関のあり方についていろいろ議論もされました。その実施機関の性質を、相当程度行政執行機関というふうなことで一定の能力と権限等を与えた組織で、しかも広域行政というふうなことを念頭に置きながら、地域市町村の活性化とそれから県がそれを支援していくというふうな体制で総合出先機関はどうだろうかというふうなことの検討を始めました。

 お尋ねのような総合出先機関の当初の出発というふうなことについては、一つには、予算の効率化であるとか組織の効率化、それに地域における独自性というふうなことと住民サービスというふうなものを念頭に置きながら設置すべきものと、こう考えてこれまで検討してまいりました。完全なものをぜひ望みたいところでありますが、さきに保健所の統合をいたしましたが、その際にもいろいろの反省事項がありました。今回はそういったことを踏まえまして、分庁舎方式をも一部取り入れることにいたしまして、総合出先機関に一定の計画立案それから調整機能、それに予算を組む、さらにまたそれを実行していくというふうなことの権限を大幅に与えたいと、こう思っております。

 専代決規程で三億以上であるとかあるいは五億以上であるとかという数字はともかくといたしましてですね、組織内にそういった権限と自主性とを持たせることが組織がまた力を発揮するというふうなことで大きな意義があると、こう思っておるところでございます。四ブロック化につきましては、所轄の市町村との関係が非常に重要になってくるとこう思っております。そういったための組織をも立ち上げて、ブロック間における総合出先機関の機能を十分発揮できるようにしていきたいと、こう思っております。

 庄内支庁という一つの先例がありますので、また、その先例における反省点もありますので、そういったことをも十分検討した上で最終的な案をつくっていきたいと、こう思っております。現在、また議会でもいろいろ議論されていることでありますので、そういった意見は十分尊重して検討材料にさせていただきたいと、こう思っております。

 以上であります。



○議長(石垣潔君) 宮内総務部長。



◎総務部長(宮内豊君) 総合出先機関の設置に当たっての諸準備について御質問をいただきました。

 総合出先機関の設置に当たりましては、平成十三年四月から業務が円滑に行われることができますよう、先月お示しいたしました素案にも記載してございますが、責任体制を明確にして今後の諸準備を進めていくことといたしております。

 総合出先機関設置までの来年度の課題としての例を挙げますと、グランドデザイン策定のための準備作業、それから社会資本調整の仕組み、予算調製における年間の事務の流れやオンラインシステムの変更などがございまして、今後十分検討しながら遺漏のないようにしてまいりたいと思います。

 また、本庁からの権限移譲に伴う業務マニュアルの作成あるいはそれに伴います研修、条例規則等の改正、建物の改修、移転準備、こういったことなどにつきましても計画的に進めてまいりたいと考えております。

 それから、総合出先機関の予算の調製機能について御質問がございましたが、新体制、新しい総合出先機関がスタートしてからすなわち基本的には平成十四年度の当初予算からの実施になっていくというふうに考えております。さらに、全体として軌道に乗るための期間でございますが、しばらく時間を要するのではないかと考えておりまして、この間、総合出先機関スタート後も柔軟に見直しながら、よりよいものをつくっていきたいというふうに考えておるところでございます。

 次に、本庁組織の見直しについて御質問をいただきました。

 現在、総合出先機関の最終報告の作成に向けまして基本的な考え方をまとめるべく鋭意検討をしておるところでございますが、具体的な人員体制につきましては、その最終報告を踏まえた上で十二年度中の検討作業になるものと考えております。いずれにいたしましても、事務・権限が移譲された後における本庁組織のあり方につきましては、行財政改革の趣旨を十分に踏まえまして、簡素で効率的な組織機構の構築に努めるという観点を持ちまして、スリム化に最大限努める方向で検討してまいりたいと考えております。

 次に、市町村に対する県の権限移譲について御質問をいただきました。

 権限移譲につきましては、国の地方分権推進委員会の第二次勧告におきまして、県から市町村への権限移譲の考え方が示されました。これを受けまして、平成九年度に庄内支庁とそれから各地方事務所の単位におきまして地方分権地区共同研究会というものを設置いたしまして、県独自の事務・権限移譲を検討・協議してまいりました。この結果、平成十年度以降本年四月から移譲する予定の事務を含めまして、県独自の事務・権限の移譲が合計三十九項目となっております。

 今後とも、住民に身近な行政は住民に身近な自治体で担当するということを基本理念といたしまして、市町村とも十分に協議しながら積極的に権限移譲を進めてまいりたいと考えております。



○議長(石垣潔君) 佐々木企画調整部長。



◎企画調整部長(佐々木克樹君) 総合調整機能及び政策評価システムの導入についてでございます。

 まず、総合調整機能につきましては、少子化対策、科学技術の振興、総合交通体系といった県政の主要課題に対して、部局横断的な調整機能が発揮できるよう企画調整部内に組織体制を整備してまいりましたほか、政策形成過程において各部局の十分な調整を図るため、部長会議、次長会議等をこれまで以上に積極的に活用し、各種施策の全庁的調整に努めております。今後、新総合発展計画の総合的点検作業を進めるに際しましても、総合調整機能が十分発揮されるよう関係会議を積極的に開催してまいりたいと考えております。また、政策評価につきましても、全国的に導入の動きがあり、目的や手法についてもさまざまな検討がなされております。

 このような中、本県といたしましては、議員のお話にもありましたように、県民に対するアカウンタビリティの充実、説明責任の充実に重点を置きまして進めてまいりたいと考えております。現在進めております新総合発展計画の点検作業の中におきまして、こういった点を最大限盛り込んで、県民の皆様にわかりやすいあるいは議会の方々に対しても十分御理解いただけるような進め方にしてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。



○議長(石垣潔君) 武田文化環境部長。



◎文化環境部長(武田浩一君) 県内河川の水質監視とダイオキシン対策についてお答え申し上げます。

 県内河川の水質監視につきましては、毎年公共用水域水質測定計画を策定しまして、建設省と連携しながら、八十五地点で水質の監視を実施しております。本県の水質は、市街地を流れる中小河川では生活排水による影響が認められますが、全般的には良好な状況にあります。また、最上川につきましては、上流部から河口まで十二点で水質を測定しております。汚れの代表的な指標でありますBODで見ますと、下流に行くほど良好な水質になっております。したがいまして、県としましては、今後とも良好な水質を維持できるように監視を続けてまいりたいというふうに考えております。

 次に、焼却施設にかかわるダイオキシン規制の十四年対応でありますが、県では、十四年基準に的確に対応できるようにこれまでも事業者への周知、意向の把握に努めているところでございます。十四年基準をクリアするには、施設改造に多額の設備投資を必要とすることから、議員御指摘のように、施設の廃止を余儀なくされる事業者が出てくるものと思われます。しかし、一方では、規模拡大や施設の改造を検討している事業者もおりますことから、融資制度の活用などにより施設整備が円滑に行われるよう支援してまいりたいというふうに考えておる次第であります。また、焼却施設の廃止によって、廃棄物の不適正な保管や不法投棄事件が起きないよう監視指導を徹底するとともに、廃棄物の減量化やリサイクルの推進に努め、廃棄物の適正処理の確保に努めてまいりたいというふうに考えておる次第でございます。

 以上でございます。



○議長(石垣潔君) 阿星商工労働観光部長。



◎商工労働観光部長(阿星嘉彦君) 最初に、国際会計基準が県内企業に与える影響等についてでございます。

 まず、御案内の長崎屋の件につきましては、二月十三日に会社更生法の適用申請がなされておりますが、県内では、長崎屋天童店が直営で営業いたしており、その影響が心配されるわけであります。県の対応といたしましては、雇用対策や、また必要に応じて現在取引を行っている企業の連鎖倒産防止のための特別保証制度の利用や、あるいは低利の経営安定資金の融資などの金融面からの支援を行ってまいりたいと考えております。県保証協会にも同様な対応を要請いたしているところでございます。

 次に、新会計基準が県内企業に与える影響についてでございますが、連結決算の適用は現在のところ上場企業に限られておりますものの、議員御指摘のように、ケースによりましては連結すべき子会社等の範囲が広がること、あるいは子会社の資産・負債、あるいは金融商品の時価評価が適用されることになるわけでありますので、県内で考えられる大半のケースといたしましては、大変厳しい対応を迫られる中央の大手企業が出てくる可能性も否定できないわけでございます。このようなことによりまして、県内出店の店舗やらあるいは進出企業等への影響が生じることも懸念されるわけでございます。

 事前の予防対策のお尋ねでございますけれども、連結決算等、証券取引法等に基づく企業内容の開示制度はございますものの、事前に情報を得まして予防対策を講じるということは現在のところ非常に難しい課題かなと、こういうふうに思っております。将来そのような予防対策が講じられるよう研究課題といたしてまいりたいと思いますが、当面、緊急の事態が生じました場合には、先ほど申し上げましたように、県内の関連企業の倒産防止などにつきまして適時適切に対処をしてまいりたいと、このように考えているところでございます。

 次に、空き店舗についてでございます。

 まず、一つには、空き店舗を借りまして営業したいという方々に対する支援策といたしまして、平成八年度から県単独の夢空間リフレッシュ事業を実施いたしているところでございます。これは家賃の補助を行っているところでございますが、これまで延べ十九店舗に支援しておりますし、うち十七店舗が今でも営業を続けているところでございます。

 また、商店街は単に物を売る場所ではなくて、そこに集まってくる人々が交流する場という側面もございます。空き店舗をこれまで高齢者向けの休憩所やらあるいはギャラリーなど人が集まるような施設として活用する場合に、改装費と家賃を助成する商店街空き店舗活用支援事業というものを明年度から新たに実施することにいたしております。

 こういうことのほかに、商店街活性化に向けた実験的な取り組みといたしまして、山形市におきましては商店街循環バスの運行を継続することといたしておりますし、また、米沢市におきましては空き店舗を活用いたしまして山形大学工学部などの公開講座などを開催する「街なかキャンパス」とか、あるいは高齢者が集まり囲碁・将棋などをすることができる「高齢者プラザ」、あるいは観光客向けの「体験工房」など交流施設を設置する商店街地域ネットワーク構築実験事業を新たに来年度から実施することといたしております。いずれにいたしましても、空き店舗対策は知恵の出しどころでございます。商店街等の創意工夫による意欲のある取り組みにつきまして、積極的に支援をしてまいりたいと考えております。

 次に、空きビル対策でございますが、今般、身近なケースといたしまして、山形市におきましては一月の山形ビブレの閉店、あるいは山形松坂屋が八月で閉店するということになっておりますが、先日、市と商工会議所による連絡会議を立ち上げたようでございます。こういうものに県としても積極的に参画することといたしております。空きビル対策はなかなか難しい問題ではございますが、例えば、天童市におきましては国庫補助事業を活用いたしまして、駅前にパルテという施設あるんですが、その空きスペースを市が買い取りまして、新規開業者向けの貸し店舗やらあるいは多目的ホール、観光情報センターなどを整備している例もございます。こういうことを参考にしながら、地元の関係機関ともども知恵を出し合いながら対応してまいりたいと、こんなふうに考えているところでございます。



○議長(石垣潔君) 山本土木部長。



◎土木部長(山本善行君) まず最初に、最上川の水質浄化対策としてどんなことをしてきたのかというお尋ねでございます。

 水質の浄化ということになりますと、やはり生活排水を排除していくということが一番重要であるかということで、土木部といたしましてはやはり下水道の普及ということに力を入れてまいりました。本県の下水道普及率は、昭和六十二年度末は一六%でございましたけれども、平成十年度末では四三%ということになっております。そうしたことで全般的に見ますと、最上川の水質に若干の改善傾向が見られるのかなというようなことでございます。最上川でございますけれども、特に上流側の置賜地方の水質がよくないということで、この地域につきまして生活排水対策重点地域ということに指定いたしまして、下水道整備等各種対策に重点的に取り組んできております。その結果、例えば米沢市の堀立川、これ最上川の支川になりますけれども、そこのBOD、汚れの指標を見てみますと、下水道が整備される前の昭和六十二年度七・七ミリグラム・リッター当たりということになりますが、平成十年度になりますと、下水の普及率が三九%になりまして、BODが二・九ということで半減以下になっております。そうしたことで、全般的には下水道の整備促進ということが極めて重要かなというふうに思っております。

 そのほかに、最近の取り組みとしましては、鶴岡市の例えば内川では、浄化用水を導入することによりまして浄化をしていくということで関係機関と協議をしておりますし、また、非常に問題になっております酒田市の小牧川につきましてもそういった浄化対策について研究を進めていくことにしております。

 次に、水量をふやすためにどういう施策をやってきたのかというお尋ねでございますけれども、議員御案内のとおり、これはなかなか通常の流量をふやすということは非常に重要だという認識は河川行政としてなっておりますけれども、大変難しい面もございます。上下水道あるいはかんがい用水、発電といった利用もありますし、また、降る雨にも限りもあるということでございまして大変難しい側面ございますけれど、極力常時の流量を確保したいということで、例えば、最上川水系に長井ダム、綱木川ダム、あるいは田沢川ダムを今建設中でございますけれど、こういったダムの建設に当たりましては、河川環境を保全するということで常時の流量をなるべく確保しようというようなことで、目標を定めて取り組んでおりますので、そういったダムの完成もごくわずかではあろうかと思いますけれど、常時の流量を確保するために役立つというふうに考えております。

 次に、河川整備に当たっては、流域の皆さんの意見をよく聞いてやるべきではないかという御指摘でございますけれども、最近は、社会的情勢としてそういう声が非常に強くなっておりますので、そういうことを受けまして、平成九年に河川法が改正をされ、そういったことで河川のいろんな計画を煮詰めていく上でも地域住民等の意見を十分に反映させるようにしなさいという制度に変わってきております。河川の計画も河川整備基本方針という大きな方針、それからその下に河川整備計画という、より具体的な事柄が、計画があるわけですが、その河川整備基本方針につきましては、従前から審議会の意見を聞きながら決めるということになっておりましたけれど、今回法律の改正を受けましてこの河川整備計画というのは新しく出てきまして、それを策定するに当たっては、地域住民や市町村等の意見を十分反映するようにという仕組みになっております。そういったことで最上川水系で見ますと、河川整備基本方針が昨年の十二月に策定されましたけれども、現在、これを踏まえまして、河川整備計画を詰めていこうということで、河川管理者であります東北地方建設局と県が共同で最上川水系流域委員会というのを設置いたしまして、整備計画を定めていくために学識経験者等の意見を幅広く聞きながら詰めていこうということで準備しておるところでございます。

 さらに、個別の河川の整備につきましても、近年はいろいろ地域のアンケートをとったりあるいは懇談会等を開催したりしましていろいろ御意見を伺いながら整備するようにこれ努めているところでございます。

 次に、動植物の生息環境に配慮した河川整備をもっとしなければならないという御指摘でございますけれども、最近の河川整備全般につきましては、基本的にそのようなスタンスで臨んでおるところでございます。従前は、洪水に対する安全ということを一義的にそればかり考えていた面もありましたけれど、今の河川整備は、すべてにおきまして多自然型の川づくりとなるように取り組むように指導し現場でもそのように取り組んでいるところでございます。

 一例を挙げますと、例えば藤島町の黒瀬川では旧河川敷を利用しまして瀬であるとかふち、そういったものをつくりまして動植物の生息あるいは生育に適した川づくりをしておるところでありますし、例えば河北町の槙川というところでは直線的な河道ではぐあいが悪いということでわざと蛇行した水路をつくりまして、周辺の自然環境あるいは動植物の生息環境に配慮した川づくりというようなことをやっておりますし、そのほかにいろいろ河川に植生ブロックを用いまして、草が生えるとかあるいは蛍のすめるような川づくり、そういったことにも取り組んでおるところであります。

 それから魚道の設置でございますけれども、これも全面的に取り組んでいるところでございます。

 いずれにしましても、そういったことで基本的に治水の安全のみならずより自然なそういう河川の整備というものを目指して取り組んでいきたいというふうに思っております。

 以上でございます。



○議長(石垣潔君) 木村教育長。



◎教育長(木村宰君) 三点お尋ねでございますけれども、まず、第一点、学級崩壊の現状と対応についてでございます。

 昨年十月の調査時点で授業困難を感じた学級の多くは、校長からの指導とかあるいは担任外の先生、担任同士の支援などで全校的なそういう取り組みによって問題状況はほとんど改善しております。そういうふうな報告を受けております。しかし、特別に個別指導が必要な児童・生徒の増加傾向も見られることから、いわゆる学級崩壊と言われるようなそういう状況の発生は今後も懸念されますし、また、調査以後の新たな発生も実際に少数ではありますけれども出てきております。そういうことで、根本的な予防策は一人一人が存在感を感じるような授業の展開ということがまず第一だろうと思いますし、児童を引きつけるような学校経営を実現することが何よりも大切だと、こういうふうに考えております。

 教育委員会としましては、授業困難な学級が生じた場合の対応としまして新たにこういう事業を実施しようとしておりますが、学級運営等改善支援事業というものを平成十二年に考えておりますが、各教育事務所に非常勤講師を配置しまして、その都度対応が必要な学校にその非常勤の先生を派遣して、担任等と協力して授業をしてもらおうと、そんなふうな考え方で今進めているところでございます。指導の充実を図っていきたいと、こういうふうに考えます。

 二番目の問題でございますが、家庭教育強化対策本部の重点対策はどういうものだと、こういうようなお尋ねでございます。

 その学級崩壊の要因の一つとしまして、幼少期における家庭教育の不十分さということも指摘されておりますし、私も憂慮しているところであります。家庭教育強化対策本部の施策としましては、就学前の子育てに焦点を当てまして、親に養育の仕方についての意識啓発にことしは力点を置いた取り組みをしてきたところでございます。例えば、家庭教育手帳を配布したりあるいは巡回相談に行ったり、テレビ番組による広報をやったりあるいは啓発リーフレットやポスターを作成したり、そういうふうな意識啓発に中心を置いたところでございます。特に学校教育との連携においては、小学校の一日入学というのがございますけれども、そういうときにパンフレットを配布しまして、保護者に対して家庭の果たすべき役割や学校との協力関係について話し合いを持つなど、学校側から働きかけて保護者の理解を得る機会を多く設けたい、設けて実際にやっているところでございます。十二年度も空き教室等を幼児期の子供の遊び場として提供したり、あるいはそこに当然親やおじいちゃん、おばあちゃんが来るわけでございますので、そういう方々が子供を通して交流の場としたりするような、そんなふうな幅広い活用をしてみたらどうだろうかと、こんなふうなことを考えているところでございます。

 それから、社会教育との関連はどうだというお尋ねもございましたが、特に子育てサークルの育成及びそのネットワーク化に来年は力を入れていきたいと、こういうふうに思っております。親たちの子育て不安の解消や交流の場にしていきたいと、こういうふうに考えております。

 最後でございます。不登校対策でございますが、特にスクールカウンセラーをどうだと、こういうようなお尋ねがございました。このスクールカウンセラーは、その家族を含めて児童・生徒の自発的な登校を促す援助のあり方について臨床心理などを専門的立場で指導しており、平成十年度の調査では大部分の不登校児童・生徒に好ましい変化が見られ、そのうち約二〇%が年度内に学校復帰するなど、一定の成果を上げているんじゃないのかなと、こういうふうに私たちは思っているところでございます。

 以上でございます。



○議長(石垣潔君) 十二番広谷五郎左エ門君。



◆12番(広谷五郎左エ門君) 早速でありますが、当面する県政課題及び新年度予算につきまして何点か質問させていただきます。

 平成十二年度予算編成については、景気の低迷による県税の伸び悩みや公債費の増加など厳しい財政状況にありますが、高橋知事は説明要旨の中で、新総合発展計画の主要プロジェクトや景気・雇用対策さらに少子・高齢化対策など、当面する県政課題に限られた財源を重点的にかつ効率的に配分したと述べておられます。新年度当初予算総額は六千九百四億円で、対前年度マイナス一・六%でありますが、国の第二次補正予算対応分を含めた十五カ月予算としては一・九%の伸びとなっております。いずれにしても厳しい財政事情を反映した緊縮型予算でありますが、県民生活に直結する教育や福祉、環境対策、子育て支援などでは県民ニーズに的確にこたえたものと思います。教育関係では学級崩壊への対応がスタートすることや小学校低学年の多人数学級対策として非常勤講師の増員、県民だれもが介護に関する知識や技術を習得できる介護実習・普及センターの開設、子育て面では多様化する保育ニーズに対応し延長保育や休日保育の充実、全国一高いと言われる県内の家庭用水道料金対策として村山、置賜両広域水道の供給単価の引き下げなどは大いに評価されるところであります。

 最初に、重点施策の一つである景気対策及び本県産業の振興策について具体的に考え方をお聞きいたします。

 まず、新年度予算に新規創業など自立した中小企業の育成支援について幾つかの新規事業が盛り込まれています。地域中小企業支援センター整備事業として、県内四ブロックに新規創業・新分野進出のノウハウの提供などを行う拠点を整備すること、産学官の連携による事業化のためのシーズ調査の実施などがあります。私は、これからの本県産業の振興・発展を考えた場合、新規産業の創造・立地は極めて重要な戦略課題だと思います。県としても、二〇〇〇年度から科学技術の振興に本格的に着手するため、科学技術立県やまがたアクションプラン?や、やまがた産学官研究者ネットワークをスタートさせようとしています。産業構造が急速に転換しつつある今日、これに対応するため、高度技術や新しい技術に関する研究開発と企業などに対する技術移転を促進することが極めて重要であると考えます。

 本県においては、先導的研究開発プロジェクトとして、生物ラジカル研究、生体光情報研究、マイクロマシン研究等に取り組んできたところでありますが、これまでの研究成果及び技術移転の状況がどのようになっているのか、加えて今後の取り組みについて、商工労働観光部長にお伺いいたします。

 次に、中小企業金融の円滑化に関連してお伺いいたします。平成十年十月より、中小企業の信用補完対策として県単独の緊急経営安定保証制度を実施してきましたが、その実績が当初の見込みを大きく上回ったとうかがっております。そこでこの特別保証制度の実績とその効果をどのように把握されているのか、お伺いいたします。

 最近の県内経済の概況を見ても、住宅投資のうち持ち家が堅調に推移しているほか、個人消費もわずかながら改善しており、これを受けて、生産活動は全体として回復傾向にあるものの、県内中小企業を取り巻く経済情勢はまだまだ厳しいと言わざるを得ません。新年度予算案では、商工業振興資金融資制度の中に緊急経営安定資金を創設することとしております。いわば現在のこれまでの特別保証にかわる措置と理解いたしますが、この資金のねらいとするところ、政策転換の考え方について、商工労働観光部長にお伺いいたします。

 我が国の農林業を取り巻く情勢は、WTO農業合意以降、自由化・国際化への対応を初め、担い手不足、高齢化、耕作放棄地の増加、中山間地域を中心とした地域社会の崩壊のおそれなど大きな課題に直面しており、早急な対応が求められております。このような状況下で、先般、食料・農業・農村基本法が成立したことはまことに意義深いものがあります。中でも、食料の安定供給に向けては、国内生産の増大を図ることを基本と位置づけるとともに、農村地域の振興に踏み込んだ点や、農業は食料供給だけでなく国土の保全、水源の涵養、自然環境の保全等の多面的な機能があることを明記したことは画期的なことであります。今後は、いかに同法の精神を生かし実効ある施策を展開していくかが問われてきます。

 例えば、食料自給率の向上策として、農林水産省は来年度から麦・大豆等の増産に本格的に取り組むと聞いておりますが、問題は、各県が同一歩調で麦・大豆等の増産という横並びの取り組みをして果たしてうまくいくのだろうかということであります。基本法は、あくまでも理念・構想を提示しただけであり、それを裏づける地域にマッチした施策が必要であり、それぞれの地域がみずから考えた取り組みに対して支援するというやり方の方がむしろ効果があるのではないかと思います。そういった意味で、本県の実情に応じた山形らしい施策に取り組む重要性が高まっているわけであり、農林水産部として、今般、各ブロックに出向いて農協を初めとする関係団体や一般農家を対象に新年度の主要施策の説明会を行ったということを聞き、県当局の並々ならぬ決意がうかがわれます。

 改めて、本県農政を今後どう展開していくお考えなのか、農林水産部長の御所見をお願いいたします。

 政府は、平成十二年度予算の中で、中山間地域などへの直接支払い交付金三百三十億円を盛り込んでおります。本県においても直接支払制度が導入される運びとなったことは、担い手の減少、耕作放棄の増加に悩む中山間地域農業にとってまことに時宜を得たものであります。各集落でこの制度を導入するに当たっては、集落協定の締結が原則とされております。これは、集落の連帯による耕作放棄の防止、水路、農道などの維持管理はもとより、担い手の育成、機械の共同利用など、集落全体で農業を守っていく観点が盛り込まれており、今後の中山間地域農業の振興に大いにつながるものと期待されますが、県としては、直接支払制度をきっかけに今後の中山間地域農業の振興をどのように進めていかれるのか、農林水産部長にお伺いいたします。

 この際要望いたしておきますが、今、中山間地域の置かれている現状は、先ほど申し上げましたとおり人口の減少、高齢化や基礎産業である農業の衰退などにより、集落の維持そのものが極めて深刻になっております。県土の均衡ある発展を図るためにも、今回の直接支払制度の導入とともに、ぜひ総合的な施策をつくり上げていただくよう切に要望するものであります。

 次に、平成十二年度の施策推進のあり方について具体的にお尋ねいたします。

 一つには良質な食料の生産の振興という観点からお尋ねいたします。

 本県の十一年産米は、異常高温により作柄がやや良とよかったものの、品質は十二月末現在の一等米比率が五二%と昨年より約三〇%も低く、著しい品質低下が見られます。また、次期生産調整対策では、市場原理を一層重視し、売れる米をつくれない産地には米の生産数量配分が少なくなりかねません。このようなことから、異常気象に負けない米づくり、売れる米づくりの重要性はますます高まっていると認識しています。

 そこで、県では平成十二年度の米づくりに向け今後どのように取り組んでいくのか、その考え方をお伺いいたします。

 本県主力品種のはえぬきは、平成十一年で三万五千五百ヘクタールの作付があり、本格的な作付が始まって以来初めて総収量の五〇%を超え、主力品種として定着してきました。消費地での評価も、品質のよさや炊飯特性などから高い評価を受けているとうかがっております。しかし、各県の品種開発競争は激しく、北海道のほしのゆめや青森のつがるロマンなど、有力な銘柄品種が次々に出てきております。水稲の品種開発は時間がかかり、一つの品種を出すにも十年近い歳月が必要と聞いております。このようなことから、品種開発に当たっては、先を見通した戦略的な目標を持って取り組む必要があります。

 そこで、ポストはえぬきを含め水稲の品種開発状況についてお伺いいたします。

 次に、本県農産物の付加価値向上対策についてお伺いいたします。

 農産物の輸入自由化、国内産地間競争の激化などによる昨今の市場価格の低迷の中で、生産した農産物を出荷するだけでは農家の所得は高まっていかないのではないかと強く懸念されるところであります。このような状況を打開し農家の所得向上を図るためには、農産物を生産することにとどまらず、付加価値を高めて出荷することが求められており、生産者あるいは生産者団体みずからが農産物を加工して販売する農産加工への取り組みは、高付加価値化を促進する手法の一つとして重要な意義を有するものと言えるのではないでしょうか。

 県では、来年度から農業試験場に農産加工の試験研究機能と指導機能を整備されるとのことですが、具体的にどのような取り組みをしていくのか、地域産業の振興にどのように寄与していくのか、農林水産部長の御所見をお願いいたします。

 私たちは今高齢社会の中にあり、二〇一五年には国民の四人に一人が六十五歳以上という超高齢社会に入ると言われています。また、現在、介護を必要とするお年寄りは二百万人を超え、これからも年々ふえていくわけです。寝たきりや痴呆のお年寄りがふえる一方で、介護する人も高齢になっている状況や介護のために離職する家族が年間十万人にも達する現実からして、家族だけで介護することは難しくなっていきます。こうした状況を踏まえてスタートしたのが介護保険制度であり、これまで介護は一家庭の問題として片づけられてきましたが、今後は社会全体で支え合うというのが制度のねらいであります。法の制定以来、実施主体の市町村はさまざまな媒体を通じて制度の仕組みや保険料の負担などについて理解を深める努力をしてきておりますし、介護保険をスムーズに実施するための基盤整備や各種介護サービス提供者の育成に努めてきました。まさに制度のスタートを間近に控え、それぞれの市町村は認定作業やケアプランの策定など大詰めの作業を進めておりますが、スムーズな実施を図るために県の取り組みについて何点かお尋ねいたします。

 最初に、介護サービスを受ける前提として要介護認定を申請しなければなりません。昨年十月前後からこの作業が始まっており、本年一月末現在で受け付け件数二万七千七百四件、審査判定件数一万八千四百三十五件、約六六・五%の実施状況とうかがっております。この中で、自立と認定された方が六・二%、約千百人おりますし、こうした方々への実質的な支援策を含め、県当局としては現在の審査判定の状況や今後の取り組みについてどのように考えておられるのか、健康福祉部長にお伺いいたします。

 次に、各市町村では、介護サービス基盤の計画的な整備を進めるため介護保険事業計画を策定することになっております。介護保険では、自分の希望するサービスを希望どおり受けられるかどうかがかぎとなります。市町村が策定している各種サービスの供給体制と必要となるサービスの見込み量について、どの程度調整がとれるのか見通しをお伺いするものです。

 また、各種サービスを実際利用者に提供するに当たり、それぞれの状況に応じた介護サービス計画の作成が必要ですが、これらの業務を担当するケアマネージャーの存在がそういうことで非常に重要になってくるわけですが、厚生省の標準では、ケアマネージャー一人で在宅の利用者五十人を担当することになっておりますが、本県におけるケアマネージャーの養成状況及び今後の課題等についてお伺いいたします。

 また、県においては、保険者となる市町村が介護保険制度を円滑に実施していくため財政的にも支援を行うほか、サービス提供体制の整備についても介護保険事業支援計画を策定し支援することになっているわけですが、その内容についてお伺いいたします。

 我が国の土地利用計画は、都市部における計画的な土地利用の誘導や農村部における効率的な食料生産基盤を形成する上でそれなりの機能を担ってきたと言われております。しかし、私は、右肩上がりの時代の終えんと地方分権の推進という時代の大きな流れの中、これまでの土地利用計画のあり方を見直し検証した上で、新しい時代にふさわしい役割を果たすことを期待するものであります。

 本県の土地利用の特徴の一つとして、美しく豊かな自然を生かすということがあると思います。第一級の自然から里山などの身近な自然まで多種多様であり、県民がひとしくこれらの自然の豊かさを享受できるということは本当に恵まれていると言えます。この豊かな自然を良好に保全し、次の世代に継承していくことは非常に重要なことであります。また、昨今関心が高まっております棚田等につきましても、生産の場としてよりも地域の歴史や文化を伝えるものとしてその価値が再認識されつつあります。一方、都市部では、市街区における開発事業だけでなく、郊外における田園環境と調和した田園住宅の整備を初めとして集落街区の整備など、農村地区の振興を図る視点からの土地利用の広がりが期待されております。そのほかにも、新しい土地利用ニーズとして都市と農村の交流機能など従来の固定した利用区分にとどまらないものが出てくると思われますし、これらのニーズを含めて土地利用計画の中で総合的な調整を図っていく必要があると考えるのであります。

 もとより、地域の土地利用をどのように推進するかは自治の中心テーマであり、地方分権の趣旨に沿うものであり、まちづくりの自主性、主体性の確保という観点からも市町村のリーダーシップの発揮が必要とされるところであります。新年度は、市町村の国土利用計画改定の時期を迎え、今後十年間を見通した土地利用計画が策定されるとうかがっておりますが、二〇〇〇年のスタートの年ということを考えてみますれば、まさに新しい観点に立った土地利用計画の策定が求められてくると思います。県としてどのような基本方針で臨まれるのか、さらに市町村に対する支援対策について、企画調整部長の御所見をお伺いいたします。

 一方、都市計画上の問題に目を転じてみると、中心市街地の活性化とか街づくりであるとか都市の景観をどうつくっていくのか等数多くの課題も抱えております。今後はますます市町村が独自性を発揮しながら特色ある地域づくり、街づくりを行うことが肝要かと思います。このような今日的な課題を解決するためには、県の施策を通じた支援策も重要でありますが、地域からの発想も重要であるわけであります。

 そこで、土木部長にお伺いいたしますが、分権の流れに沿い地方分権一括法を受け都市計画法も改正されているわけですが、主要な改正点や、国と県さらに市町村との関係が今後どのようになるのか、お聞きいたします。

 次に、国土利用計画と都市計画の関係について再度お尋ねします。平成十二年度の予算において、国土計画の市町村計画策定支援のため、ゆとり都創成基盤土地利用マスタープラン策定支援にかかわる予算が計上になっておりますが、例えば、山形市においては地域住民の参加を得ながら都市計画のマスタープランを策定しておりますし、他の市町村についても策定したところや策定中のところがあると聞いております。

 市町村が策定している都市計画の市町村マスタープランの役割と国土利用計画が今後どのように関連づけられどのように調整されていくのか、土木部長にお伺いいたします。

 近年の環境問題は、地球的規模での空間的広がりを持ち、その影響が長期にわたり持続する時間的広がりを持つものとなっております。また、それらの問題の多くは通常の事業活動や日常生活に深くかかわる問題であるため、我々一人一人が考え、社会を構成するすべての主体が具体的な取り組みを行うことが求められております。廃棄物リサイクルの問題を例にとれば、我々の日常生活や経済活動は枯渇のおそれのある資源に依存していながら、現在の廃棄物の発生量は一般廃棄物で年間約五千万トン、産業廃棄物で約四億トンとなっており、そのリサイクル率は一般廃棄物で一割程度、産業廃棄物で約四割程度となっており、いずれも伸び悩んでいる状況にあります。

 このような中で国は、廃棄物リサイクル対策を総合的に進める枠組み法として循環型社会基本法案・仮称をまとめ、廃棄物リサイクル対策に関して達成すべき目標や基本理念を定め、国がごみ削減に結びつく各種の施策を講じることとしております。また、生産者に設計段階からごみ発生抑制や再利用を考慮する責務、拡大生産者責任を課したのが大きな特徴であります。この法案が成立すれば、既にある廃棄物処理法や容器包装リサイクル法、家電リサイクル法などの個別法を統括するものとなるわけですが、従来にも増してリサイクルを進めるためには、一人一人の日常生活や毎日の事業活動においての具体的な取り組みが重要になります。

 先般、容器包装リサイクル法に基づき分別収集されたペットボトルが、リサイクル業者に引き取られず山積みされている状況が報道されました。せっかく住民の協力が得られているのに、リサイクル活動が正常に機能しないということは大きな問題であります。これはペットボトルに限らず、再生資源の逆有償化などが大きな要因と言われております。

 平成十二年度から同法が完全施行され対象品目も追加されることとなっておりますが、完全施行に向けての本県における状況と対応策について、文化環境部長にお伺いいたします。

 また、リサイクルに関する個別法として平成十三年度からは家電リサイクル法がスタートし、これまで各市町村が粗大ごみとして収集していた廃家電を小売店が引き取り、家電メーカーがリサイクルすることとなります。先般、東京都の家電リサイクル研究会が法施行に向けた一般的な方向性として、メーカーによる処理を原則とし、行政の役割は不法投棄などのセーフティーネットにとどめ、回収についても民間の回収業者を活用することなどを提言しておりますが、本県の対応方針はどうなるのか県当局の考え方をお聞きします。

 建設廃棄物についても、国レベルで新たなリサイクルへの取り組みが検討されております。建設工事に伴い排出される木材、コンクリート、アスファルトの三種類の産業廃棄物を対象に、分別解体と再資源化を個人住宅、マンション、公共事業などの発注者らに義務づけることを骨子としており、今国会で法案が成立すれば二〇〇二年中に再資源化が義務づけられると見込まれます。建設廃棄物は再資源化が進んでいる面もありますが、各地で大きな問題を醸し出している不法投棄の九割近くが建設廃棄物と言われ、そのうち多くが住宅解体に伴う建築解体物と指摘されております。建設業界みずから素材ごとに廃棄物を回収・再生するシステムづくりや、埋め立て処分となる廃棄物を排出しない建設現場のごみゼロ運動の取り組み等を急いでいるともうかがっております。これからは、建設廃棄物の処理を民間だけに任せず、官民が適切に役割分担しながらリサイクルを促す新しい仕組みをつくることが必要であると思います。

 国の動きも含めた県当局の考え方を土木部長にお伺いいたします。

 さきに、山形駅西口文化施設の着工が当面延期されました。私は、この施設は県民の文化活動の中心施設として大いに期待していたものであり、非常に残念に思っております。このことについては、昨日の答弁で新総合発展計画の期間中の平成十七年度までは着工したいとありましたので、厳しい財政状況はわかりますが、ぜひ早期に整備されることを期待するものであります。

 さて、私は、文化の薫り高い県土づくりにとって、ハードと並んでソフト面での施策の展開が重要であり、厳しい財政状況の中だからこそ県民の文化に対する期待にこたえ、県民の心を豊かにする施策が必要であると考えます。そこで、平成十五年度に開催される国民文化祭についてお伺いいたします。

 国民文化祭は、全国の人々が集う文化の祭典でありますとともに、山形の文化のすばらしさを全国に発信していくよい機会でもあります。私はこの大会に、山形の文化が飛躍する祭典として大いに期待しておりますし、県内の文化を志す方々の期待も大きいものがあると認識しております。そこで、この機会を生かし県民を挙げて成功に導くには、県はもとより市町村、文化関係者など県内の各界各層が協力し、十分な準備を行う必要があることは言うまでもありません。このたびの西口文化施設の着工延期により国民文化祭の主会場はアリーナを活用するということですが、こうしたことも含め、さまざまな準備を本格的に進める時期ではないでしょうか。

 そこで、国民文化祭の現在の準備状況についてお伺いいたします。また、平成十二年度の取り組みについてもお伺いいたします。

 以上で私の質問を終わらせていただきますが、執行部の皆さんの誠意ある答弁をお願いをいたします。



○議長(石垣潔君) 佐々木企画調整部長。



◎企画調整部長(佐々木克樹君) 市町村の国土利用計画の関係でございます。

 平成十二年度から十三年度にわたりまして、市町村の国土利用計画の改定が予定されております。この改定に当たりまして、県では、これまでの土地利用に関する利用区分に加えまして、文化の継承、景観の形成、里山や中山間地域の保全など、それぞれの地域に固有に存在する特性に応じた多様な利用区分を持った土地利用計画の策定を行っていただきたいと考えております。このため、市町村において条例の制定なども含めました積極的かつ主体的な取り組みを促していきたいと考えております。

 具体的な支援策といたしましては、十二年度予算案に計上させていただいております計画策定経費の助成を初め、計画策定のための研修会の実施や地形や地質などの土地情報の提供など、きめ細かな対応を図ってまいりたいと考えております。また、本年度取り組んでおります調査研究事業の成果を踏まえ、県としても必要な広域的土地利用調整を行ってまいりたいと考えております。

 このような取り組みは全国でも先駆的なものと考えておりますが、国におきまして、現在、国土利用計画法の改正など制度的な面での検討もなされているように聞いておりますので、こうした動きと整合性も保ちながら円滑な推進を図ってまいりたいと考えております。



○議長(石垣潔君) 武田文化環境部長。



◎文化環境部長(武田浩一君) 容器包装リサイクル法、家電リサイクル法施行、国民文化祭についての三点についてお答え申し上げます。

 容器包装リサイクル法につきましては、平成十二年度から完全施行され、これまでの七品目に段ボールやプラスチックトレーなどを追加されまして十品目となります。県では、平成十一年七月に第二期分別収集促進計画を策定し、初年度の平成十二年度は、約六万五千トンの容器包装廃棄物のうち三七%に当たります二万四千トン余りを収集することにしています。特に、ペットボトルにつきましては、平成十一年度の約三倍に当たる一千百トンの収集を計画しております。

 先ほど申し上げましたペットボトルの引き取り停止の問題は、リサイクル施設の処理能力が不足したことにより起こったものでありますが、議員の御指摘のとおり、住民の協力により分別されたものが適正にリサイクルされることは、循環型社会を構築する上で重要であります。来年度は、処理施設の増設により完全に全量が引き取られる見込みとなっておりますが、処理の中心的な役割を果たしております容器包装リサイクル協会に対して、制度の適切な運用が図られるよう働きかけてまいりたいというふうに考えております。

 次に、家電リサイクル法についてです。

 平成十三年度からの施行に向けて、現在、メーカーなどがリサイクル施設などの準備を進めているところであります。このうち、拠点となるリサイクル工場は全国で十三カ所に配置され、東北では宮城県と秋田県に一カ所ずつ建設される予定となっております。議員から、東京都の提言につきまして御紹介ありましたが、本県におきましても、廃家電のリサイクルは小売店と家電メーカーを主体とすることを原則としております。しかしながら、一つは法律上小売店に引き取り義務がないケースが出てきます。また、二つ目は排出者である消費者にリサイクル料金の負担が求められることになります。このような課題がありますので、平成十一年八月に市町村とともに協議会を設けまして、住民への制度の周知、市町村の収集体制の見直し、不法投棄の防止、この三点の観点から検討を進めており、法の円滑な運用が図られるよう努めてまいりたいというふうに考えております。

 続きまして、国民文化祭の準備状況についてお答えを申し上げます。

 国民文化祭は文化の国体とも言われ、多数の市町村を会場にさまざまな文化事業が行われる国民の文化の祭典でございます。現在の準備状況でありますが、大会の会期や事業の大枠を定める基本構想の検討を行っているところでございます。これを受けまして、平成十二年度においては、開会式を行う主会場、先ほどもお話ありましたアリーナでございますが、アリーナや各事業を実施する市町村を決定するとともに、その具体的な内容について検討を行う予定としております。また、こうした準備を進めるに当たり、文化振興課内で専任のスタッフによる準備組織の整備を行いますとともに、大会の実施主体となります山形県実行委員会を県内各界各層の御協力を得て設置する予定となっております。いずれにしましても、国民文化祭が、山形の文化を全国に発信し県民挙げての文化の祭典となるよう着実に進めてまいりたいと、そのように考えております。

 以上でございます。



○議長(石垣潔君) 渡邉健康福祉部長。



◎健康福祉部長(渡邉満夫君) 介護保険にかかわりまして四点のお尋ねがありましたので、順を追ってお答えを申し上げます。

 最初、要介護認定の状況についてでございます。

 本県においては、昨年十月からの準備要介護認定期間中に約三万二千件の申請を見込んでおるところですけれども、お話にありましたように、一月末現在で既に二万七千七百四件の申請があり、うち六六・五%相当の判定を既に終えておる状況にございます。引き続き来月からの制度実施に向けて、各市町村において精力的に介護認定をいただいておるところであります。

 今後の審査判定の見通しについてでございますけれども、現時点で全体の傾向をうかがうのは早計の感がありますけれども、これまでの推移から見て、自立、要支援を含めた要介護度別の割合など、判定内容に大きな変動はないものと見込まれまして、御指摘の自立判定者の割合もおおよそ六%前後となるのではないかというふうに考えております。これらの方々には、従来よりサービスを受けておられる方もおりますことから、実情に応じた何らかの在宅支援を行うことが必要だろうというふうに考えております。

 県といたしましても、これらの方を含め在宅高齢者の方々ができる限り介護が必要な状態にならないように、また、自立した生活を送ることができますように、明年度予算案に介護予防・生活支援事業費を計上したところであります。この事業によりまして、市町村が行うというよりも取り組むことになりますさまざまの生活支援・介護予防のための施策に対し積極的に支援してまいりたいというふうに考えております。

 二番目の介護サービスの供給体制についてでございます。

 市町村介護保険事業計画では、各年度におけるサービスの種類ごとの量の見込みを定めることになっております。まず、施設サービスについて申し上げますと、現入所者あるいは入所待機者の現状や今後の入所需要の見通しなどをもとに、平成十六年度までの利用者数を見込んでいるところであります。また、在宅サービスにつきましては、昨年度実施した利用意向等に関する実態調査の結果や要介護度別人員分布の将来推計などをもとに、各年度ごとに必要とされるサービス量を見込みまして、これをできる限り提供できるよう調整に努めながら、地理的条件など地域特性なども勘案し、現実的に提供可能な供給量を見込んでいるところであります。

 この結果、最終的数値の取りまとめには至っていないわけですが、現時点の見通しといたしましては、県全体で見まして、まず施設サービスについては高齢者人口の伸びを上回る供給量の増加を見込んでおりまして、また、主な在宅サービス、訪問介護、通所サービス、短期入所サービスにつきましては、それぞれの希望の量の八割を超える供給が確保されるのではないかというふうに見通しているところであります。

 県といたしましても、これら市町村介護保険事業計画の策定結果を踏まえ、また、これとの整合性を確保しながら県の支援計画を策定し、各種サービスの供給体制の整備を支援してまいりたいというふうに考えております。

 三番目でございますが、ケアマネージャーの育成状況と今後の課題についてであります。

 平成十年度から始まりました介護支援専門員の養成につきましては、二カ年で千六百四十五人が実務研修を修了しております。介護支援専門員の必要数につきましては、これまで厚生省の推計「人口五万人当たり二十人」により算定いたしまして、本県の場合約五百人が必要というふうに推計してまいったところであります。現時点において、指定居宅介護支援事業者で約四百六十人が確保され、また、介護保険施設で約四百人が確保されている状況にありまして、全体的には順調に人材の養成確保が行われているものというふうに考えております。今後なお、事業者指定申請や指定事業者における増員も見込まれるため、介護の現場で活動される介護支援専門員数はさらに増していくものと考えております。

 御案内のとおり、介護支援専門員は、介護サービス計画の作成に当たり専門的技術や知識が必要とされるだけでなく、利用者の希望を基礎とし、常に利用者の利益のために活動する立場にあり、高い倫理性が求められております。県といたしましては、今後も実務研修受講試験合格者に対する実務研修の一層の内容充実と実務従事者に対する現任研修の実施などにより、介護支援専門員の質の向上に努めてまいります。

 最後に、介護保険事業支援計画の内容についてでございます。

 現在、保健・医療・福祉の関係者などで構成いたします高齢者保健福祉推進委員会を設置いたしまして、老人保健福祉計画の見直しとあわせてこの計画の鋭意検討を進め、現在、最終の策定作業に入っているところであります。その主な内容といたしましては、介護保険の被保険者や要介護者などの見込み、特別養護老人ホームなどの介護保険施設の必要入所定員総数、あるいは訪問介護や通所サービスなどの在宅サービスの供給見込み量、介護保険施設や介護サービスを提供する施設の整備に関する推進方向、介護サービスに従事する介護支援専門員やホームヘルパーなどの人材確保や資質の向上のための施策、それと介護保険相談窓口の設置やインターネット等を活用した情報機能の充実など、介護保険サービスの円滑な提供を図るための事業などでございます。

 今後は、市町村の介護保険事業計画の最終的な策定内容との調整を行いながら、近く、本年度末までに計画を策定すべく準備を進めているところであります。

 以上であります。



○議長(石垣潔君) 阿星商工労働観光部長。



◎商工労働観光部長(阿星嘉彦君) 三点ほどお尋ねございましたけれども、順次お答え申し上げたいと思います。

 最初に、先導的研究開発プロジェクトの研究成果と今後の取り組みについて申し上げます。

 現在、御指摘ございましたように、三テーマを中心にして研究開発を行っておりますが、まず、生物ラジカル研究では、ラジカル反応を活用いたしまして血液中のウイルスの有無を測定できる酵素免疫ラジカル分析装置の商品化に成功いたしており、血液分析や感染症検査のための装置として販売が開始されているところでございます。また、生体内のラジカルの状況を画像としてとらえ、時間経過で変化を見ることで、肝臓やあるいは臓器の状態がわかる電子スピン共鳴装置の開発や、地域特産物を活用した健康食品の商品化、具体的にはウコギ茶などでございますけれども、成果が出てきております。なお、この研究によります特許出願件数は三十四件となっておりますが、今後は総合評価を踏まえまして、より事業化につながる研究テーマに集約して研究を継続することにいたしております。

 次に、生体光情報研究では、指の関節あるいは血管等の状態を断画像を通してより鮮明に画像化することに成功するなど、光CT関連技術の成果が出ており、リューマチの早期診断装置や生きている牛の肉質の画像化装置、高性能レーザーの開発が進んでおります。なお、特許出願件数は八十九件となっておりますが、この研究は昨年の三月に終了いたしまして、現在、特許の技術移転などに取り組んでいるところでございます。

 また、マイクロマシン研究では、生物が発する赤外線を感知いたしまして照明等を点灯させる赤外線センサーや、自動車の衝突時に人体にかかる衝撃を測定し安全設計に生かすためのセンサー等が開発されるなど、微細加工技術が県内企業に着実に技術移転がなされております。なお、この研究は来年度に終了することになっておりますが、評価委員会の意見をいただきながら今後の展開について検討いたしてまいりたいと思っておるところでございます。

 以上のように、先導的研究開発につきましては一定の成果を得ておりますが、県といたしましては、今後とも総合評価委員会の御意見をいただきながら、スクラップ・アンド・ビルドのもとにより実効性のある研究を進めてまいりたいと、このように考えているところでございます。

 次に、緊急経営安定保証制度の実績と効果についてでございます。

 まず実績でございますが、本年一月末までの累計では五千四百三十八件、約五百八十一億円の利用実績となっており、議員御指摘のとおり、当初見込んだ七十億円を大きく上回った状況となっているところでございますが、本年度に入りまして、利用は昨年の同期に比べまして件数、金額ともに約五分の一程度に激減しておりまして、利用の一定のピークは過ぎたのかなと、こういうふうに思っております。この保証制度につきましては、国の特別保証制度と相まって中小企業者の資金調達の円滑化に大きな効果があったものと考えておりますが、特に倒産関連におきましては、平成十一年の倒産件数は百十九件で、前年の百五十六件を大幅に下回っておりますので一定の効果があったのかなと、こういうふうに考えているところでございます。

 次に、緊急経営安定資金制度のねらいについてでございます。

 特別保証制度のうち、国の特別保証制度は来年度も継続されることになっておりますが、県の緊急経営安定保証制度につきましては、議員御指摘のとおり、本年三月で廃止することにいたしております。しかしながら、県単独保証制度の実績は、激減しているとはいえ一定の需要はあるものと考えております。これらの需要に対しましては、経過的な措置といたしまして新たな融資制度で対応することといたしまして、商工業振興資金制度の中に、平成十二年度限りでございますが緊急経営安定資金を創設いたしまして、百億円の枠を確保いたしたところでございます。

 この資金につきましては、本県経済が穏やかながら改善が続いているとはいいながらも、これまで不況の中でも両制度を利用しないで努力してきた中小企業者もございます。これまでの特別保証制度を利用した中小企業者とのバランスもあろうかと思います。そういうことから、国、県いずれの特別保証制度も利用しない場合につきましては、無担保・第三者保証人不要で利用できるように特に配慮をいたしたところでございます。

 この資金の活用によりまして、県内中小企業者の資金繰りの円滑化が図られ、一層の経営の安定が図られるよう期待をいたしているところでございます。

 以上でございます。



○議長(石垣潔君) 小山農林水産部長。



◎農林水産部長(小山信夫君) お尋ねありました五点についてお答えいたします。

 最初に、本県農政の今後の展開に関する基本的な考え方についてです。

 本県農政の今後の展開に当たりましては、生産の主役となる担い手・後継者にとって農業が職業として魅力あるものとするために、他の産業と比較して遜色のない所得を確保し、農業の産業としての自立を図ることが非常に大切であると考えております。近年、米価が低落傾向にある中、本県農産物に対する消費者の信頼と評価を確保し産地間競争に打ち勝つためには、米だけではなく、果樹、畜産、施設園芸など地域の特性を生かした山形らしい多様な農業を展開することが必要であります。幸い、本県には、四季折々の気候や最上川に代表される豊かな水など自然条件に恵まれており、全国でもトップレベルに整備された農地と高い技術力など生産基盤も整っております。これらすぐれた資源を最大限に活用し、農家みずからの創意工夫による取り組みを大切にしながら、今後の農政を積極的に展開してまいりたいというふうに考えているところでございます。

 次に、中山間地域農業の振興についてです。

 この振興策といたしましては、一つは、新たに非農家も含めた集落全体での農業や地域の方向づくりとなる集落営農ビジョンの作成を指導してまいります。二つ目は、基幹的産業である農林業の振興を図るため、山菜や花木の導入による複合化の推進、雪室の活用、中山間地域総合整備事業による生産基盤の整備等を実施してまいります。三つ目は、地域の資源を生かした加工・直売施設の整備や、棚田・森林のオーナー制の推進を図るなど、グリーン・ツーリズムの推進に一層努めてまいります。中山間地域は、御案内のように県土保全上重要な地域であることから、地域の特性や住民の創意工夫が生かされるよう、さまざまな角度から農業の振興を積極的に進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。

 次に、今後の米づくりにつきましては、多様化している消費者ニーズに合った安全・安心でおいしい米を安定的に生産していくことが何よりも大切であると考えております。

 昨年は、高温障害等で品質低下が著しく、自主流通米市場でも価格低下が見られたため、これらの反省点を踏まえ、原点に返って昨年十一月に山形県米づくり対策本部を設置し、十二年以降の米づくりに向け、土づくりを初め技術対策の徹底をこれまで図ってきたところであります。特に、この中で四ブロックに地域実践本部を設けて、ブロックごとの課題解決と地域の販売戦略との連携の強化を図ることにしております。また、来年度からは、日本一消費地に信頼されるおいしい米づくりを目指して二十一世紀米づくり日本一推進運動に取り組むことにしており、初心に返って、適期適作業等基本技術の励行と気象変動への適切な技術対応を行うことなどにより、県産米全体の底上げを図り、さらに県産米をリードし、特A米の里やまがたをアピールする特選米づくりの支援等を全県的に展開してまいりたいというふうに考えているところでございます。

 次に、水稲の品種開発状況についてです。

 現在、水稲の品種開発を進める上での戦略性として四点ございます。一つは、はなの舞よりもさらに耐冷性、食味のすぐれたわせ品種であること、二つ目は、どまんなかよりもさらに耐冷性、耐病性のすぐれたなかて品種であること、三つ目は、はえぬきの後継となる良食味中晩生品種であること、四つ目は、省力・低コスト化のための直まき適応性品種であることの四項目を、育種目標に掲げて精力的に研究に取り組んでいるところでございます。

 最近の成果といたしましては、中山間地域向けの里のうたを育成し、優良品種として採用したほか、山間高冷地向け極わせ品種として山形71号を育成し、十二年度より普及に移す予定であります。

 はえぬきは、栽培的な面での弱点や欠点が少なく、良食味の定番品種として流通関係者の評価や消費者の知名度が高まってきているものの、産地間競争が厳しい中で優良産地としての地位を今後とも確保していくため、はえぬきの特性、例えば品質・食味、白度、穂発芽性など、この特性を超える新品種の開発に向けて現在一生懸命取り組んでいるところでございます。

 最後に、本県農産物の付加価値向上対策についてです。

 議員御指摘のとおり、農家の所得向上を図るためには、農産加工への取り組みが非常に重要であります。農産加工研究では、具体的には農産加工グループや農協などの加工所が抱えている、いわゆる現場が抱えている商品化技術や鮮度保持技術、保存技術等について課題解決支援や既存製品のレベルアップ研究とともに、地域特産物を対象とした新しい農産加工品の研究開発に取り組んでまいります。このことによって、農家所得の向上や農業振興のみならず、新たな需要の創出が図られ、地域産業の振興に寄与できるものと考えているところでございます。

 なお、研究に当たっては、大学や企業等との連携について十分留意してまいります。

 以上でございます。



○議長(石垣潔君) 山本土木部長。



◎土木部長(山本善行君) 最初に、都市計画法の主要な改正点と、国、県、市町村の関係についてのお尋ねでございます。

 地方分権の流れの中で、都市計画法は近年二度改正されております。最初は十年十一月の改正でございまして、地方への権限移譲等が主たるところでございます。市町村が都市計画決定できる範囲を拡大しておるということで二つほどありますが、用途地域がすべて市町村決定なったこと、それから道路や公園などで市町村が決定できる範囲が拡大されております。それから、もう一つの改正は十一年七月の地方分権一括法の成立に伴って改正されたものでございまして、都市計画決定に当たって国や県の関与を廃止・縮小しているところでございます。国と県との関係で見ますと、国の関与を少なくするために、都市計画決定に当たって従来必要でありました国の認可を廃止し、これを国の同意を要する協議としたことでございます。さらに、この国の同意を要する協議の場合を都市計画区域の指定それから線引きそれから国管理の道路等の都市計画決定に限定したことでございます。それから、県と市町村の関係で見ますと、市町村で法律に基づいた都市計画審議会を設置することができるようになりましたので、そこで決定すれば、一定規模以下の施設の都市計画決定は従来のように県の都市計画審議会を経ないでみずから決定できるようなことになっております。さらに、開発許可等の事務につきましても大幅に権限移譲がされております。

 こういったことで、県や市町村の権限が拡大いたしますと、地域のことは地域で責任を持って計画決定するということになりますので、自治体の取り組み姿勢がその地域の将来を大きく左右するのではないかというふうに考えておりますので、県としましては、こういった制度の改正の趣旨がよく理解され運用されるよういろいろ関係職員の研修会を実施してまいりたいというふうに考えております。

 次に、国土利用計画における市町村計画と都市計画における市町村のマスタープランとの関係ということでございます。

 国土利用計画は、土地が限られた資源であることから、将来に向けまして自然環境を保全し、あるいは生活環境を確保し、あるいは国土の均衡ある発展を図るということで、国土の利用に関する将来の枠組みを計画として示したものであります。そういったことで国の計画、都道府県の計画、市町村の計画ということから成っております。市町村の国土利用計画につきましては、一定の年次を目標年にいたしまして、農地であるとか森林であるとかあるいは水面、道路、住宅、工場等にいろいろ区分した土地の利用の将来の目標数値を枠組みとして示しているのが市町村の国土利用計画でございます。一方、都市計画のマスタープランはそういった土地利用に関する将来フレーム、そういったものを上位計画としながら市町村の総合計画や振興計画などを実現していくために、都市計画としてどのような方向で具体的に進めていくのかといったことをビジョンとして示したものでございまして、市町村が将来取り組んでいくべき個々の具体的な都市計画に関する基本的な設計とでもいうべきものでございます。

 ちなみに、都市計画のマスタープランはおおむね二十年後を想定して作成されますが、極力地域の声を反映するような手続がとられるようになっておりまして、現在、県内では七市町で策定済みでありまして、十二市町で策定中、十五の市町が未策定の状況でございます。

 次に、建設廃棄物のリサイクルについて、国の動きと県の対応ということでございます。

 御案内のとおり、建設省、厚生省におきましては、今国会に建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律案を提出する準備を進めております。それによりますと、建設工事に伴い発生する廃棄物につきまして、その適正な処理及び資源の有効な活用の確保を図るため、一定規模以上の解体・建築工事につきまして、公共事業、民間事業問わず、木材、コンクリート、アスファルトといった三種類の産業廃棄物につきまして現場での分別解体と再資源化を義務づけるものでございます。そのために、分別解体計画書を都道府県に提出するとかあるいは解体工事業者の登録制度などといったようなことがございますので、県におきましても非常に重要な事項であるということで、この法案が成立いたしますといろいろ対象となります建設工事の発注者、受注者に対しまして助言・勧告等ができるようになっておりますので、そうしたことを通しまして一層リサイクルの推進、不法投棄の防止に努めてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(石垣潔君) この場合、休憩いたします。

 午後一時十分再開いたします。

         午後零時六分 休憩



         午後一時十一分 開議



○副議長(松野久八君) 議長所用のため私が議長の職務を行います。

 休憩前に引き続き会議を開きます。

 質疑及び質問を続行いたします。

 十八番野川政文君。



◆18番(野川政文君) 県政一般に関する質問の機会をいただきましたことに感謝申し上げます。

 先ほどもありました山形駅前からビブレの撤退、そして七日町からは山形松坂屋の閉店が報じられるなど、中心商店街の空洞化はひとり山形市にとどまらぬ極めて深刻な事態であります。そんな中、平成十二年度予算におきまして、商工労働観光部が新たに企画した商店街空き店舗活用支援事業は極めて意義のある取り組みだと思います。これまでよりは一歩踏み込み、商店街の空き店舗をお年寄りの休憩所や展示ギャラリー、イベントホール、NPO拠点などに活用する費用を助成するというものであります。このことは、先ほど部長からもお話がありました。商店街活性化に資することはもちろん、介護保険が導入された後のいわゆる元気なお年寄り対策としても大いに期待できるものと思います。金額はそれほどではないけれど、二つの部が連携を持ちながら時の課題に取り組んで温かみのある血の通った施策をつくり上げていくというのは今後の県行政を考える上でも大いに評価されることと考えております。

 早速質問に入ります。

 昨年十二月四日、待望の山形新幹線新庄延伸が実現いたしました。当日朝六時四十九分、冬の朝にもかかわらず、熱気の中、新庄発のつばさ一一六号が満員の乗客を乗せてさくらんぼ東根駅に滑り込み、地域住民の悲願が実現したことを実感いたしました。私たちは、あのときの感激を忘れることなく、つばさの延伸を地域の発展につなげていかなければなりません。この新幹線延伸については、直接間接を含めると、約九百億円の莫大な公費を投じて進められた大プロジェクトでありますが、果たしてそれに見合うだけの経済効果が期待できるのか、こまくさの利用客数からして山形以北のつばさ利用者がそれほど期待できるのか、沿線各市町が取り組む駅舎及び周辺整備は、過剰投資ではないのか等々、さまざまな議論もありました。しかし、開業当日、加藤紘一代議士が新庄の式典でこう述べておりました。「百年先のことを考えれば、ミニ新幹線は大変よい知事の判断だった。もし、フル規格の新幹線を要望していたら、二十年から三十年はかかったであろう」。今、知事がこの新幹線延伸に対して率直にお感じになっている感想をお聞かせいただきたいと存じます。

 次に、山形新幹線を中心としたこれからの観光振興策についてお尋ねします。

 延伸開業後、ちょうど三カ月が過ぎたわけでありますが、これまでの利用状況はなかなか好調だと聞いております。官民一体となった誘客活動が確かな成果を上げているのだろうと評価しております。過去の例を見ても、交通アクセス完成直後の頑張りがその後の誘客を固定化させると言われております。今がまさに沿線地域はもとより、山形県の観光を飛躍的に伸ばすチャンスであると思います。昭和五十六年から実に十七年間にわたって繰り広げられた紅花の山形路観光キャンペーンは、全国の観光関係者が注目する大変大きな足跡を残したことは今さら申し上げるまでもありません。余りに偉大な父親の後で二代目が苦労するように、ポスト紅キャンとして平成十年に始まった四季感動のやまがたは、率直に言って今まで余り目立ったインパクトを与えなかったという感じは否めませんが、やっと本番を迎えてその成果を試されるときが来たのだと思います。ことし六月から始まる自治体や観光関係者等とJR六社が協力して開催するデスティネーションキャンペーンは、山形県では四度目、実にべにばな国体以来と聞いております。温泉、サクランボ、トレッキング、夏祭りをテーマとして三カ月にわたり大型観光キャンペーンを全国に展開するとのことですが、これは山形の夏の感動を全国に発信するまたとない機会であると思います。

 交流人口の増大が県勢の消長に直接影響する重要な要件であることを考えても、県としてこのデスティネーションキャンペーンの成功に向けてどう取り組んでいくのか。また、沿線個々の市町村を見渡してみても、観光資源の整備はまだまだ点にとどまり、面的な整備にまで広がりを見せているとは言えない状況にあると指摘されています。この部分にどう手を入れていくのか、事は急を要することであります。あわせて商工労働観光部長にお聞きしたいと思います。

 次に、最上川を拠点とした情報発信についてお聞きします。

 去る一月十三日、議会において日本銀行山形事務所長である宮坂不二生氏の講演を聞く機会を得ました。この中で同氏は、山形県の産業について、「今後は伝統芸能や食文化、温泉等恵まれた資源を生かした観光産業の振興と、観光資源としての価値が高いサクランボ、ラ・フランス、そば、米、漬物等の食材を含む食料品製造業の早期育成が肝要である」と述べております。また、観光PRについては、「小藩分立の歴史的経緯や地理的特性から県内四地域、村山、置賜、最上、庄内がそれぞれに郷土への愛着が強く、これが地域間の敷居を高くしていることもあって、山形県にはなかなか統一したイメージを創造しにくい風土がある。しかし、県内四地域を貫流している最上川ならば、県民が心を一つに全国PRできるのではないか。西の四万十、東の最上というキャッチコピーを用意し、四季感動を伝えるような映像とともにテレビCM化してはどうか」という提案をしています。同氏は、「若・貴」を使って日銀初のテレビCMを考案したという経験の持ち主であり、最上川に関しても既にCM出演のタレントからナレーション、映像のイメージまで、頭の中で温めておるようであります。

 既に本県では、新総合発展計画の主要プロジェクトに最上川シンボルライン構想を掲げているわけですが、こうした提案を受け入れて山形の母なる川最上川を全国に情報発信していくことを急ぐべきではないかと考えますが、企画調整部長の所見を承りたいと存じます。

 次に、空港対策について質問いたします。

 申し上げましたように、山形新幹線は予想を上回る快走を続けているようであります。そこで気になるのが山形・東京便の今後であります。残念ながら昨年六月から実に三十年ぶりに一便に減便され、高速交通の第一人者としての地位を新幹線に譲る形となりました。二年前、国が策定した新全国総合開発計画で提唱する全国一日交通圏構想に見事に逆行することになり、本県の新総合発展計画に掲げられた日帰り交通圏形成の推進からも大きく後退することになってしまったのです。本県で平成四年時点においては三十八都道府県あった日帰り交流圏が、何と十二都道府県に減ってしまったということであります。

 航空行政の規制緩和措置が、国土の基本戦略を大きく揺るがしているとしか言いようがありません。またこのことは後ほど申し上げたいと思います。知事初め県当局は、これまで幾度となく運輸省、全日空本社に足を運んで、山形・東京便の複数便復元を強く訴えてこられた熱意には心から敬意を表します。報道等によれば、全日空側が勉強会の席で、ことし四月から現在一万三千百円の通常運賃を二千円程度値上げして、搭乗率が年間を通じて七〇%あれば採算はとれると初めて数字を挙げて今後の対応に言及したとありました。これまでは新幹線との対抗上、値上げはできないとか、満席であっても採算はとれないのだとか、取りつく島がないような言い方だったのに比べればかなりの前進かと感じます。

 そこでまずお聞きしたいのは、新幹線の開業が山形・東京便に具体的にどのように影響を与えたのかということ、そしてこの二千円程度の通常運賃のアップ、搭乗率が一年間を通じて七〇%以上あればというのは明確な複数便復元への全日空としての条件ととらえてよいのかどうかということです。企画調整部長にお聞きしたいと存じます。

 次に、この問題は常任委員会でも取り上げられましたが、これが明確な条件提示だとすれば、羽田空港の新滑走路の完成に伴い発着枠が拡大するのにあわせて複数便復元を要望していくというこれまでの戦略は、見直さざるを得ないということになりはしないのでしょうか。先日、運輸省の混雑飛行場スロット配分方式懇談会が報告書をまとめたとのことですが、昨年十一月の勉強会でも、全日空側から、三十一便の発着枠のうち何便かが当社に割り当てられたとして当社はその発着枠に対し採算性を最優先して路線決定をしていきたいとの考えが示されています。私もこの発着枠が山形への増便に振り向けられる可能性は低いと感じてきました。

 県は、平成十二年度予算案に山形〜東京複数便復元緊急対策事業として五百万円を計上しておりますが、今や存続か廃止かも含めぎりぎりの正念場を迎える課題に取り組む金額とはとても思えません。意気込みが感じられないのです。山形・東京便の複数便復元に向けてどう取り組んでいくのかお考えをお聞かせください。

 これまでの事業規制を大幅に緩和した改正航空法の施行を受けて、航空業界は本格的な自由競争の時代が到来しました。各社ごとに事前購入の割引率を拡大したり、インターネットによる購入の割引、特定の日は全便一万円とするバーゲン運賃、あるいは介護のための帰省への割引など、多様な商品を用意しております。しかし、その反面では、地方の不採算路線は減便、切り捨ての方向に動いていくことは必至の状況となります。これは市場原理からすれば当然のこととも言えます。これまで運輸行政は規制行政とも言われてきました。陸・海・空にわたり許認可・免許による規制でがんじがらめだったと言っても過言ではありません。例えば、タクシーの増車・減車をする場合、あるいはバス停留所を設置する場合も、許認可業務という規制は緩和されてしかるべきでしょう。しかし、空の輸送という公共性・社会性の強い業務には、行政がある程度の指導、発言権を持っておくべきことは論をまちません。地方には地方の振興計画なり発展計画があるのです。地方の時代と言われて久しいわけですが、こうした地方の言い分を聞き入れるのも国の役目だと思いますが、企画調整部長の所見をお聞かせいただきたいと存じます。

 次に、山形空港をめぐるローカル・ツー・ローカル便についてお聞きします。ことし十月から山形・名古屋便は、利用客が少ないため日本航空からJEXに運航が移管されることになりました。一方、中日本エアラインの山形・函館便はことしも存続が決まり、ほっと胸をなでおろしているところですが、利用客は若干低下傾向にあると聞いております。景気が依然として低迷しており、ほとんど観光需要のみの路線なだけに心配です。なお、仙台・函館便は昨年週四回のフライトがことし四月からはデーリーとなり、山形・函館便との競合が懸念されます。福岡便の二の舞いにはしたくありません。

 山形県は新規路線開設までは熱心だが、フォローがよくないという指摘も聞かれることから、これらローカル・ツー・ローカルの運航維持の取り組みについてもお考えをお聞きしたいと思います。

 四ブロック化・総合出先機関について、お聞きします。

 過日、県が発表した設置についての素案は、なかなか時間をかけて多くの議論を積み重ねてこられた成果が出ていると感じました。また、分庁舎の業務等についても我が会派が申し入れたことをよく酌み取られていると思います。が、しかし、少しもやもやしたものが残ります。以下、若干私が思うことを述べてみたいと思います。

 私もこの問題につきましては、昨年の六月議会の予算特別委員会で取り上げました。その際に申し上げたことは、村山地域五十八万人をワンブロックにすることに無理はないのかということ、そして、特定の地域の住民だけが行政サービスの上で不利益をこうむることのないようにということの二点でした。まず、村山ワンブロックの問題では総合出先機関をどこに置くかという問題、私は昨年六月の時点で山形市、つまり東南村山への集約は既定方針になっているようだと申し上げましたし、そうなれば山形に県庁を二つ置くことと同じになりはしないかとの指摘もいたしました。事実、私の地元の集まり等では、昨年来そのように報告もしてきました。このことは狭い地域根性から言っているのではありません。北村山や西村山の地区民にとって何が変わるか、どう利便性が高まるかということなのです。

 確かに、この四ブロック化によって、庄内や最上については権限が強化された出先機関となり、地区民の利便性もアップし、知事がおっしゃるところの地域の自立につながることでしょう。しかし、この北村山や西村山地域の住民が享受できる効果はどんなものなのでしょうか。

 県が掲げている期待される効果の中で、確かに事務処理は迅速化するなど、機構改革的な効果には期待できるものの、その他については山形で決まることには変わりがない、あるいはこれまで十三号線を左折して県庁に来たのが右折して総合出先機関に行くだけのことといった、冷ややかな受けとめが地元で耳にする住民の声です。県は、地域のグランドデザインがメリットだとはいいますが、このことは私にすらうまく説明できません。それならば、七市七町にも及び、県人口の四六%を占める村山地域のグランドデザインをどうかいていくのか、このことはあるいは総合出先機関を設置することよりも困難なことかもしれません。しかし、前を見て一刻も早くこの地域振興計画の策定について具体化して県民に示し、議論していかなくてはなりません。このことを抜きにして四ブロック化と総合出先機関設置の目的は達せられないと考えます。

 今後の方策について、企画調整部長にお聞きしたいと思います。

 もう一つは、この村山地区の総合出先機関の山形市への設置は暫定的なものかどうかという点です。山形市は、現在、広域合併へ向けて周辺市町と話し合っており、人口三十万人以上の中核都市となった場合には、県と市の行政区分も当然見直さなければならない問題が生じてまいります。その際には、設置場所についても見直しをするのかどうか、お聞きしたいと思います。

 さらに、村山地区の分庁舎について議論している際に出されたのは、現在の県庁に総合出先機関を設置して東南村山、西村山、北村山はそれぞれ分庁舎としたらどうかというものでした。そのことの是非はともかくとしても、そこで浮かび上がってきたのは、総合出先機関に事務権限を移譲した後の県庁機能をどう考えていくのかという疑問であります。このことは恐らく次の段階での検討事項であることとは思いますが、四ブロック化・総合出先機関の実施が来年四月であることを考えれば、いささかおくれている感は否めません。県庁機能については、平成十年十二月に改定された山形県行財政改革大綱に盛り込まれていなかったとはいうものの、総合出先機関への権限移譲を論ずる場合、県庁機能の問題抜きには議論できないはずであります。また、県民への説明にも説得力を持ち得ないのではないでしょうか。四ブロック化・総合出先機関の設置について、本県における分権型システムの構築という看板を掲げたのであるならば、県の行政システムが県庁、総合出先機関、分庁舎と、バランスのとれたものでなければならないのは当然であります。県庁機能の問題についてぜひとも早急なる検討を始めなければならないと思いますが、総務部長はいかがお考えでしょうか。

 なお、総合出先機関の名称について要望いたします。名称は、我が会派が選択した総合支庁がシンプルでわかりやすいのではないでしょうか。地域とか振興という文字はどうしても後進性を連想させます。分庁舎については、このたびの四ブロック化の趣旨からしても西置賜、西村山、北村山という地理的名称にこだわるべきではないという観点から、村山北庁舎、置賜西庁舎という名称にすべきと思います。

 次に、農業問題、特に果樹園芸の振興についてお聞きします。

 県の平成十二年度予算案は全般にわたりマイナス査定の中、園芸関係予算は大変頑張っていただいたと評価しております。園芸やまがた銘柄産地育成事業を初め、施設型周年農業確立推進事業、高収益型施設園芸創出事業等、県の新総合発展計画に盛り込まれた平成十七年の園芸粗生産額一千六百九十二億円を実現しようとする強い意図が感じ取れます。特に、園銘事業の中にサクランボの裂果防止施設の整備への助成を残していただきましたこと、額はわずかでありますが産地では大変要望の多い事業だけに喜んでおります。また、水田農業経営確立対策関連事業に市町村が選定した園芸作物に転作した場合、独自の支援制度を打ち出したことも、園芸やまがたの振興には大いにプラスになることと思います。

 ところで、私の地元である東根は県内一青年農業士の多い地域であり、果樹農家を中心に若い農業後継者の多いまちであります。東根市果樹研究連合会という平均年齢三十三歳の若手農家約百人から成る団体があります。彼らが今一番感じているのは、栽培技術一辺倒できたこれまでのことへの限界であります。つくったらあとは系統任せという農業では市場原理に押しつぶされるだけ、自分たちが流通・販売にまで目を向けなければ生き残れない時代になってきたことを痛感しているのであります。例えば、果物全体の販売不振も、昨今のコンビニエンスストア等の急速な普及の影響があると言われております。全国で三万店舗以上あると言われるこれらコンビニで、どうしたら果物を売ってもらえるのかを真剣に考えています。インターネットのホームページを開設して直接消費者から注文を受ける方法で取り組んでいる農家もありますが、例えば、サクランボの時期などは、収穫作業に追われて自分のホームページを開く余裕すらないのが現状です。そんな中、先般、県と山形経済連が台湾政府とサクランボなど五品目の県産果実について試験販売を開始することで合意したのは、朗報であると受けとめています。奇跡の発展を遂げた台湾経済に大いに期待して、今後の推移に注目していきたいと思います。

 栽培技術に力点を置いたこれまでの振興策から流通・販売にまで目を向けた園芸振興策をどう進めていくのか、農林水産部長にお聞きします。

 次に、担い手への支援策についてお聞きします。

 本県の認定農業者は、全国でも六番目に多い約五千六百経営体を数えております。ことしは各経営体とも認定期間である五年が満了して、再認定の時期を迎えております。既に再認定を受けた地域での更新率は、一月末現在で県平均約七〇%であり、日本一認定農業者が多い酒田市でも約七六%にとどまっているとのことであります。私の地元でも、ことし十月に最初の認定期間満了者が出てきますが、再認定を受けない農家がかなり出てくるのではないかと懸念されています。東根では、西暦二〇〇〇年の認定目標は、県内でも三番目の六百六十八であったにもかかわらず、今現在の認定数はその三二%の二百十五という状況であります。これは、県平均の六〇%を大幅に下回っております。

 先日、ことしの新規認定者への認定書交付式が行われましたが、その数はたったの三人でした。このことは、たびたび申し上げておりますように、果樹農家に対するメリットが少ないからにほかなりません。県全体の西暦二〇〇〇年の認定目標は約九千五百であり、新総合発展計画最終年である二〇〇五年には一万二千経営体となっております。二〇〇〇年の目標達成率六〇%という現状を踏まえても、この先よほど魅力的な施策を打ち出さない限り、目標達成は到底不可能であると思います。それには再認定の時期であることしが、いわば農業県山形の命運をかける年であると言っても過言ではないと思うのであります。

 農林水産部は、来年度予算案において認定農業者に対するさまざまな施策を用意しておりますが、事、果樹農家に関しては、経営規模拡大よりは生産方式の合理化の必要性が高いのであります。なぜなら、果樹についてもこの先価格低迷が続くことが予想される中で、当然ながらよい品を安く提供しなければ消費者の需要にこたえられないわけで、規模拡大が必ずしも良品生産には結びつかない、経営の省力化、合理化の方にこそウエートを置かざるを得ないのが実態であります。そうなれば、果樹農家にとっては使える制度が余りないのであります。昨年も農業機械の緊急リース制度が事業化されましたが、制度自体の定着が不十分で、申請するまでに至らなかったというケースを耳にしました。例えば、制度資金の融資状況を見ましても、ここ三、四年、果樹農家が農業改良資金を使ったケースは三件しかありませんが、過去にはこの資金を活用してサクランボの裂果防止施設を導入した農家がかなりありました。現在、それらが老朽化してきて、近代的なものに更新する必要性が出てきています。

 そこで、更新とはいえ、生産行程の改善となる場合にはこれらも認めて、認定農業者には無利子資金の貸し付けを行うべきではないでしょうか。このことは、私が地元で多くの果樹農家に接して聞かされる一番多い要望であります。

 農業問題の最後に、サクランボの周年栽培技術確立についてお尋ねいたします。

 山形新幹線の新庄延伸実現の際に、さくらんぼ東根駅では、十二月にもかかわらず実のついたサクランボの木を飾りました。これには東京方面から来たお客さんも大変驚き、そして喜んでもらいました。県の中山間地農業研究部の協力をいただいたものですが、これは大変な技術だと思いました。そこで東根市では、一年を通してさくらんぼ東根駅におり立った人にできれば花か実のついたサクランボの木を見ていただこうと計画し、その予算を計上して、実施段階に入りました。実際の栽培は先ほどの果樹研究連合会が委託を受けて進めますが、なかなか夏から秋にかけての栽培が難しいといって頭を抱えています。

 そこでぜひ、県の協力をお願いしたいのであります。これは、最先端の技術を持った県の協力なしには実現し得ない試みであります。また、周年栽培技術の確立という側面からも必要な技術であります。サクランボは、山形県を代表する果物であります。また、JRのデスティネーションキャンペーンでは六月のテーマがサクランボだと聞いております。全国に一つしかない果物の名を冠した新幹線停車駅を中心にサクランボを全国へPRする大きなチャンスでもあります。ぜひよろしくお願いいたします。農林水産部長の所見を承りたいと存じます。

 最後に、教育問題についてお尋ねいたします。

 先ほど田澤委員より質問のありました学級崩壊について、私からは角度を変えてお聞きします。

 学級崩壊などという言葉が使われ出したのはここ一、二年のことであります。担任教師による学級への指導性を失ってしまうことだと言われております。専門家によると、学級崩壊に至る原因には必ず引き金となる子供の存在があるとされています。多動性の強い子、暴力性の強い子、パニック症状の子など、集団的活動が苦手な子の存在であります。

 実際、こういう事例がありました。ある中学校のクラスに、一人の多動性の強い子、多動児がおりました。この子は授業中であろうと構わず周りの子に話しかけるし、勝手に授業は抜け出す、そして教師が注意しても全く言うことを聞かない。何度注意しても聞き入れず、そのうち反抗的態度をとるようになる。担任もだんだん注意をしないで黙認するようになる。そうなると、クラスのまじめな子供たちも何で先生がこの子を抑えられないんだという不信感を持つようになって、ある子はそんなクラスが嫌で不登校がちになる、そしておもしろ半分も含めてその多動児の周りにいる子供たちも、まじめな子供たちも、クラス全員が担任の言うことを聞き入れなくなる。そのうち、担任も体調不良を訴えて学校を休みがちになる。学校の方も学年主任を中心にその都度対応を協議するも、担任に対する子供たちの不信感は解消することなく、ついには担任は休職し、講師の先生がかわりの担任になるというてんまつでありました。

 このクラスは、その後、PTAや学校側の懸命の努力や子供たちのたび重なる話し合いが功を奏して、その多動児を含めて何とか落ちつきを取り戻して、今のところ学級崩壊の一歩手前でとどまった形になっております。

 この事例に見られますように、最近は暴力性の強い子よりも多動性の強い子の存在がにわかに問題化してきております。もちろん、この子の両親は我が子のことを何度か学校から指摘されています。しかし、それにもかかわらず、対応し切れないし、切迫した問題意識も感じていない。なぜなら、我が子だけが問題だとは思っていないからです。このことが最大の原因であるとは思いますが、担任教師の対応を含め、教育現場にも戸惑いがあったのは事実であります。

 そこで、このような多動性の強い子の存在をどうとらえ、どう対応して学級崩壊を防いでいくのか、教育長にお伺いします。

 先ごろ、中教審の少子化と教育に関する小委員会がまとめた報告案によると、少子化に対応する具体策を家庭、学校、地域の三つの視点から言及しています。家庭教育では、しつけに関する親への教育、また父親が子育てに参画することへの社会の理解を求めること、学校教育ではすべての学校で保育体験学習を行うとともに、小・中・高校の各段階で子育てへの理解をカリキュラムとして位置づけること、地域社会が子供や親子連れに対する寛容さを取り戻し、社会全体で子供を受け入れること等がその内容でありますが、やっと教育が本腰を入れて少子化問題への対応に乗り出したことを感じます。

 子育てしない男を父親と呼ばないというCMがありましたが、ドイツやスウェーデンでは男が育児休暇をとることが社会的に認められていて、ごく当たり前のことになっているのですが、我が国では制度はあるが社会的に寛容でないと言われております。その意味でも、教育の現場で子育て理解の授業が行われるのは大変画期的なことだと思います。この報告書を受け、文部省は二〇〇〇年度中に具体的な施策をまとめるとのことですが、県もこのことを視野に入れた施策・組織づくりに取り組む必要が出てくるものと思いますが、教育長の所見とあわせて少子化に対する認識をお伺いしたいと存じます。

 これで私の質問を終わりますが、先ほどのサクランボのように、花も実もある答弁をよろしくお願いいたします。ありがとうございました。



○副議長(松野久八君) 高橋知事。



◎知事(高橋和雄君) 山形新幹線とそれから新庄延伸についての感想を求められましたが、まず初めに、平成四年に初めて山形新幹線が開設されましたときの当時における関係者の努力に感謝したいとこう思いますし、またそれから、昨年暮れに延伸が実現いたしましたが、その関係者の皆さん方に大変御協力いただきましてありがたく思っております。

 山形新幹線が開設された平成四年のときには、山形で国体が開催されるというふうな時期と重なりまして、それが非常にチャンスであったとこう思いまして、全国的にも山形新幹線の存在が認められて、利用者も非常に多かったというふうなことがあります。新庄に延伸するというふうなことになりますと、いろいろな調査を経て努力すれば幹線として可能だろうというふうな綿密な調査のもとに開設いたしましたが、現在までのところ、県民の皆さんの理解を得ながら順調にいっているかと、こう思っております。

 鉄道の果たす役割というのは地域にとっては非常に大きいものがあると、こう思っております。こういった山形新幹線は、しかし反面では雨が降るととまるとか、あるいはちょっとの雪で運休するとかというふうなことの障害もあります。事実、栗子の峠は開設されてから非常に時間もたっております。現在、路線そのものも非常に大変なところに開設されておりますし、それからトンネル等も古くなってきております。最近はあちらこちらでトンネルの内部のコンクリートが落ちてくるというふうなことなんかもありますので、そういった点検作業やら維持管理にもJRとしては非常な能力を費やしております。そうこう考えて、山形新幹線も将来は幹線としての整備を図る必要があるだろうと、こういうふうなことは関係者一同認めておるところでありまして、きのうは木村議員のお話もありました、それ以前にまた議会において、委員会でいろいろと議論された経緯もありますので、そういったことも県とすればJRあるいは運輸省ともいろいろ研究を重ねて、本当にまた地域に役立つ幹線に育てていく必要があるだろうと、こういうふうに思っております。

 他方、空港との関係でいろいろの影響があるということもありますが、県とすれば、地域の発展とあるいは住民の利便というふうなことをも考えて最善の努力をしていく必要があるだろうというふうに思いますので、こういったことについては、地域にとって、県にとっても相当多くの財政出資もいたしましたが、そういった努力がさらに将来実るような懸命な努力を重ねていくことも重要だろうと、こう思っております。

 まあ所感ということでは、非常によかったかなということばかりでなくて、これからまたそういったものを整備・充実していくというふうなことの将来に対する一つの思い入れというふうなことをも含めて所感というふうなことにかえさせていただきたいと、こう思います。



○副議長(松野久八君) 宮内総務部長。



◎総務部長(宮内豊君) 総合出先機関の庁舎の配置につきましては、新たな庁舎の建設は行わずに、既存の施設を活用していくという限定された条件のもとで、地域全体のアクセス性などの視点から判断し、村山地域の本庁舎を東南村山合同庁舎にすることといたしました。山形市が中核市となった場合については、他の自治体に関する仮定の話もありますので、一般論ということで申し上げさせていただきますが、中核市は政令指定都市と異なり、県から移譲される権限が、保健や環境に関する事務など限定されたものであり、県の事務はほとんど存続するということも踏まえて検討することとなるものと考えております。

 なお、先月お示しいたしました素案にもございますとおり、将来新たに庁舎を整備する場合には、その時点での地域状況や交通状況を踏まえまして、地域の振興拠点としてふさわしい場所を求めることとしたいというふうに考えております。

 次に、総合出先機関設置後の県庁の機能についてでございます。本庁の組織・機能につきましては、国の省庁再編等の動きを初め諸情勢の変化等について十分踏まえながら、総合出先機関の整備に並行してそのあり方を検討していく必要があると考えております。このため、本庁と総合出先機関の役割分担を明確にしながら、庁内にプロジェクトチームを設置して検討を進めてまいりたいと考えております。検討の視点といたしましては、事業実施部門の縮小に伴う本庁機能のあり方、あるいは政策立案機能の向上、さらに総合課題における役割の明確化と調整の仕組みづくり、そして環境行政の総合的・一体的推進のあり方、こういった点を重視して進めてまいりたいと考えておるところであります。



○副議長(松野久八君) 佐々木企画調整部長。



◎企画調整部長(佐々木克樹君) まず、最上川の関係でございます。

 最上川は、お話にもありましたように、県民の心を一つにするシンボルとして大きな力を持っているものと考えており、新しい世紀を切り開いていく上で最上川の持つ魅力を磨き上げ、全国に発信していくことが必要であろうと考えております。二〇〇〇年を迎え、来年度より最上川シンボルライン構想を本格的に推進することといたしました。具体的には、県民、企業、行政が連携し、最上川の清流化を目指しさまざまな取り組みを推進するための行動計画や推進体制の整備を検討するとともに、最上川流域の環境、文化、歴史や最上川にかかわり活動されている県民の情報交流ができる最上川バーチャル博物館を開設するなど、広く情報を発信してまいりたいと考えております。こうした県を挙げた取り組みを全国にPRすることが結果として観光PRにもつながり、また翻って県民の一体感を高めることになるものと考えております。

 続きまして、山形空港の関係でございますが、山形・東京便の複数便復元の関係でございます。

 まず、山形新幹線新庄開業の山形・東京便に対する影響についてでございますけれども、開業以来約三カ月の利用状況を見ますと、搭乗率では前年同月に比べ、十二月、一月は前年を上回ったものの、二月は前年を下回っており、若干の影響も見られます。しかしながら、一便運航による不便さも考慮しますと、山形・東京便の利用は堅調に推移しているものと考えており、複数便に復元すれば羽田での乗り継ぎ利用も含め相当の利用が見込まれるものと考えております。また、複数便復元の条件につきましては、全日空の意向として運賃引き上げ後の利用実績を勘案し、平均搭乗率が七〇%を確保すれば複数便復元について検討したいとの見解にとどまっており、現時点では明確な復元の時期には言及されていない状況でございます。

 この復元につきましては、県といたしまして、七月からの羽田発着枠拡大といった機会を一つの大きなタイミングとして複数便復元後の利用者確保策なども全日空側に示しつつ協議を進めてまいりました。七月からの復元のためには、四月中に全日空においてその決定をしていただくことが必要になりますが、全日空としては四月以降の料金改定後の実績を見て検討するという考えであり、現段階では県の要望とは必ずしも一致していない状況にございます。一日も早く複数便復元が実現できるよう、引き続き全日空側との協議を粘り強く続けてまいる考えでございます。いずれにしましても、平均搭乗率七〇%という利用実績の確保が必要となってきますことから、来年度予算案におきましては、温泉等宿泊割引など県外からの誘客促進や、自治体企画による山形・東京便利用の交流事業への支援といった地元利用の促進など、山形空港利用拡大推進協議会とともに官民一体となった利用拡大運動を強力に展開し、複数便復元に対する全日空の積極的な姿勢を引き出せるよう、引き続き精力的に協議を行ってまいる考えでございます。

 航空行政の関係では規制緩和は進んでおります。そういった中で社会性・公共性の確保についてのお尋ねがございました。自由化の流れの中では路線の開設・維持等につきましては、原則として航空会社の判断にゆだねることになり、地方においても実効性のある利用拡大策の展開など、路線維持に資する工夫が一層必要となってくるものと考えております。その一方で、地方の立場といたしましては空港整備のみならず航空ネットワーク自体も、地域の自立・発展の基盤となる交通インフラとして必要なものでございまして、国土政策的な見地から十分国においても配慮していただきたいと考えております。こうしたことから、機会をとらえ国にもそういった旨申し上げてまいりたいと考えているところでございます。

 それから、ローカル・ツー・ローカル便の関係でございます。具体的に山形・函館便のお話がございました。平成十二年度においても今年度同様六月から十月までデーリーにより運航をされることが決定されました。今年度、十一年度の搭乗率は五五・二%と目標を下回ったものの、同便を運航する中日本エアラインサービスからは、県や山形空港利用拡大推進協議会などの利用拡大に対する取り組み姿勢を評価していただいたものと考えております。十一年度は、夏休み時期の利用が思うように伸びなかったことなども踏まえまして、来年度におきましては山形空港利用拡大推進協議会や空港周辺観光団体等とも連携を図り、県内でも早目の運航再開PRを行うとともに、函館地域での本県観光PRなど誘客運動も積極的に進め、搭乗率の向上に努めてまいりたいと考えております。また、全国的にも小型機による地域航空の路線展開が増加していく傾向にございます。山形空港の利用拡大には、こうした地域航空路線の充実を図ることも重要になってくると考えておりますので、航空各社における地域航空路線展開への対応も念頭に置きながら、今後の具体的な展開について調査・検討を行ってまいりたいと考えております。

 それから、四ブロック化に関連しましての御質問でございますが、四ブロックに総合出先機関を設置する目的の一つとして、地域に密着し地域と一体となってそれぞれの特性を生かした自立的・個性的な地域づくりを進めていくということがその目的としてあると思っております。地域のグランドデザインはこのための青写真であり、地域の資源や基盤等を生かし、地域産業の力を高めるなど、効果的な地域づくりを地域みずからの意思に則して具体化していくものであります。新総合発展計画におきまして、現在、それぞれの地域の発展方向が示されているところでございますが、先ほど日銀の宮坂氏の話もございましたが、山形県の場合、四ブロックそれぞれの郷土意識が強く、また個性もあるということなども踏まえまして、現在作業を進めております発展計画の総合的点検の中でさらにブロックごとの特性を生かした地域づくりの方向性を明らかにしてまいりたいと考えております。こうしたことを通じまして、地域のグランドデザインとして策定される予定の事業実施の方針、各ブロックごとに策定される予定の事業実施の方針の取りまとめに生かされ、地域の英知が結集された振興計画となるよう万全を期してまいりたいと考えておるところであります。



○副議長(松野久八君) 阿星商工労働観光部長。



◎商工労働観光部長(阿星嘉彦君) デスティネーションキャンペーンの取り組み等についてのお尋ねでございますが、今回のデスティネーションキャンペーンは、山形新幹線新庄開業を契機といたしまして、JR六社と地元が共同で今年の六月十六日から八月三十一日までの七十七日間にわたりまして全国規模で展開するものでございます。御指摘のように、本県の観光振興はもとより、交流人口を拡大するのに絶好の機会でございますので、その成功に向けまして全力で取り組んでまいりたいと考えております。

 具体的には、今回の基本テーマは温泉といたしまして、県産品のプレゼントといった県内全旅館で統一したサービスの提供やらあるいは温泉ごとに朝市やお湯めぐり、螢観賞会などの夕食後のミニイベントの実施などによりまして、温泉地の自然や食文化などの魅力をさらに増大できるよう検討いたしております。また、月別のテーマといたしましては、六月はサクランボ、七月にはトレッキング、八月には夏祭りといった観光素材をキャンペーンの核として取り組んでまいります。同時に県内の四つの地域におきましても、それぞれの地域の特性を生かしたテーマイベントを実施すべく、各広域観光協議会が中心となって検討を進めておるところでございます。

 次に、観光資源の整備についてでございますが、御指摘のとおり、観光資源の面的な広がりが十分とは言いがたい面もあろうかと思います。この点につきましては、これまでもさまざまいろいろな方々、あるいは関係機関が努力をしてまいりましたし、永遠に追求すべき課題でございます。そういう意味で、今後とも重要課題として積極的に取り組んでまいりたいと思っております。

 新たな取り組みといたしましては、旅行形態の変化や新たな観光ニーズに対応するために、四ブロックごとのきめ細かな観光振興策を展開してまいりたいと思っております。また、主要な駅から観光地への交通アクセスの整備や地域の魅力を紹介する観光ボランティアガイドの育成など、受け入れ態勢の整備を強化いたしますとともに、本県の四季の魅力を新たな観点から全国に発信するために、県内全域の観光情報ネットワークの拠点となる観光情報センターの整備など、ベーシックな面での対応を全力で進めてまいりたいと、このように考えておるところでございます。



○副議長(松野久八君) 小山農林水産部長。



◎農林水産部長(小山信夫君) お尋ねの三点についてお答えいたします。

 最初の流通・販売を視野に入れた園芸振興策についてですが、消費者のニーズや流通形態が多様化している中で一層の園芸振興を図ることは、農家あるいは産地みずからが消費やあるいは市場の動向を的確に把握し、それらにこたえられる生産販売戦略を進めることが特に重要であるというふうに考えております。このため、品質を重視した出荷体制の整備、産地直販、契約栽培の推進など、販路の拡大を支援するとともに、競争力のある生産物については輸出の拡大についても検討していくことといたしております。また、来年度から農業団体と一体となってキャッチフレーズやロゴマークの作成など、本県として統一的な消費宣伝活動を強化してまいりたいと考えております。さらに、生産の面では、施設園芸の推進による高品質で安定した生産や周年農業経営の確立を進めるとともに、来年度は転作田を活用した園芸産地の拡大を図るとともに、これまで以上に総合的な園芸振興対策を進めてまいりたいというふうに考えておるところでございます。

 次に、施設更新に対する農業改良資金の貸し付けについてですが、農業改良資金は御案内のとおり、農業経営のさまざまな課題に対して先駆的・モデル的な経営の改善等を進める観点から、能率的な生産技術の導入による生産方式の改善等に必要な資金を貸し付けする制度であります。こうした先駆的・モデル的な経営改善については、リスクが高いことから、資金貸し付けを無利子で行っているところであります。また、サクランボの裂果防止施設、いわゆる雨よけテントの導入については、既に普及定着が相当図られていることから、単なる施設の更新にとどまる場合には営農経営基盤強化資金、いわゆるL資金等の低利の制度資金で、施設の導入が品質の向上や生産の省力化等につながるような場合には、農業改良資金の活用により制度を支援しているところでございます。こういうことで御理解賜りますようお願い申し上げます。

 最後に、サクランボの周年栽培の支援については、サクランボの作期拡大に向けた技術開発としては、これまで加温ハウスによる促成栽培や雪室を利用した抑制栽培等に精力的に取り組んできたところであります。議員御指摘のとおり、夏から秋にかけて果実を実らせることは、高温障害等の非常に難しい技術的課題やコストの面での問題があり、まだ一般栽培できる状態ではありませんが、お話のように、サクランボを周年栽培し駅等に常設展示することは、これまでの研究成果を見れば組み合わせによっては活用することができます。こういうことで、お話ございました点につきましては積極的に技術支援をしてまいりたいというふうに考えておりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

 以上でございます。



○副議長(松野久八君) 木村教育長。



◎教育長(木村宰君) 二点お尋ねでございますけれども、まず第一点、多動性の強い児童の実態と今後の対応についてというお尋ねでございます。

 昨年十月に実施しました調査では、授業中に立ち歩くとかすぐ感情的になるなど、さまざまな実態が報告されておりますが、この中に多動、多く動くという字を書きます、この多動と言われる特別に教育的な配慮や支援を必要とする子供がいると承知しております。多動については、成長とともに解決していく面もございますので、これまでは程度によって専門家による個別の指導で対応してまいりましたが、ここ数年でその要因についての研究も相当進んできておりますので、このような実態が児童・生徒の中に顕在化してきたと、こういうふうに考えてもよろしいんじゃないかと思います。

 私たちとしましては、平成十二年度から学級運営等改善支援事業などによって授業困難な学級への加配体制をつくる中で対応し、必要に応じて個別的な指導を充実してまいりたいとこういうふうに考えておりますが、さらに、県教育センターにおきましても一つのテーマとして取り上げまして、専門家の応援を得ながら、これらの児童・生徒についての調査研究を少し広くやっていきたいなと、こういうふうに思っているところでございます。

 二番目でございますが、子育て理解の授業を視野に入れた今後の取り組みについてでございます。

 私はこれまでの青少年の教育の中で、親になるための教育という視点がやや抜け落ちていたのではないかなと、こういうふうに感じておりました。このたび文部省は、子育てに対する理解を深めるために、高校生に保育体験・介護体験を授業の中で経験させることをモデル事業として位置づけましたし、また、さらにすべての学校にそれを広げていくべきであるという提案も出てきておりますことは大変時宜を得た措置だろうと、こういうふうに思っております。少子化の進行の中で、今の子供たちには切磋琢磨の機会とか、あるいは助け合いとか、思いやりとか、忍耐というようなことにかかわる直接的生活経験が乏しいなど、将来、社会人となるあるいは家庭人として人の親になっていく上での必要な条件を欠いていることも多いんじゃないのかなというふうに私は思います。こういうふうな状況を改めるためには、子供の教育の最終的な責任は家庭にあるんだというような基本的認識に立っていながらも、学校がどういう援助ができるかというふうになれば、そういう子育て理解のカリキュラムを学校教育の中に位置づけてやっていくというのも学校の役割かなと、こういうふうに思います。こういう機運が出てきておりますので、ぜひそういう方向で私たちも進めてまいりたいと、こういうふうに思っております。

 以上でございます。



○副議長(松野久八君) この場合、暫時休憩いたします。

 午後二時三十分再開いたします。

         午後二時十三分 休憩



         午後二時三十分 開議



○副議長(松野久八君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 質疑及び質問を続行いたします。

 二番吉田明君。



◆2番(吉田明君) 二十一世紀末と新千年紀の始まりという歴史の転換点の年、時代について考えるにふさわしい年に当たり一般質問の機会を与えていただきました皆様に心より感謝を申し上げます。県勢発展のための諸施策について質問いたしますので、よろしくお願い申し上げます。

 まず最初に、県民の県政参加の推進について質問いたします。

 知事は、県民こそ主役を標榜され県民の県政への積極的参加のための施策を推進されておりますが、県民にとって県とはどのようにイメージされていますでしょうか。住民にとりましては、居住している市町村や勤務している市町村を自分のまち、おらだのまちとして意識することは多いのですが、県を日常生活の中で自分のまちと意識することは残念ながら余り多くないように思えます。県人が大きな大会や行事で活躍するときなどは、大いに感激し声援を送り同じ県人としての意識を強くしますが、日々の生活の中で県を意識することは少ないように思われるのであります。

 私の地元の上山市には、県立の高校等学校が四つ、総合療育訓練センター、蔵王西部牧場など県有施設があります。それぞれが近隣地区住民との交流をされていますが、市立の小・中学校など市の施設が市民からおらだの施設として愛されていることと比べますと、関心の度合いには温度差があるように思われます。また、自治体の財産である車両に関しましても、市の車両の場合は市民として利用したい、できないだろうかと考えますが、県の車両を県民だから利用できないだろうかとは余り考えません。市に対しましては、市の事業、施設・財産などに関して、割合と気軽に質問や意見ができますが、県や国に関しては、直接意見を言うことは何となくはばかられる空気があるように思われます。

 また、県に対しましては、市町村から強い期待が寄せられております。それは、地域を向いて生の声を聞くなど住民と密着し、上下関係の意識を改革し、対等・協力の関係で情報を共有し、地域振興にともに尽力してほしいということになると思います。県というだけで、急に敷居が高くなってしまうという見えない空気・距離を解消し、県民が県民として県行政に積極的に参加できる環境を整えることが何よりも肝要と考えます。今、検討を進められている総合出先機関の設置につきましても、将来の市町村のあり方、真の地方自治の確立を考えた場合、本当に住民の身近な機関として、住民との連携を深め県民に親しまれる組織となることが求められますし、多くの県民が総合出先機関の設置を契機に、県と県民、県と市町村の距離感が縮まることを期待していると私は考えます。

 知事の現状認識と二十一世紀における真の地方自治確立に向けての今後の方針について、お考えをお尋ねをいたします。

 知事は、一月二十八日に上山市で開催された知事のふれあいトークに出席され、多くの市民と交流を深められました。十人の市民が、幼児保育について、道路河川について、市関連事業についてなど質問をされ、意見を述べられました。夫婦共働きをしながら子育てに頑張るお母さんの、子供の健全な成長を願う切実な意見に、高橋知事は励ましを込めて丁寧に答えられましたし、道路整備などのほかの方の質問・意見にも知事はいつものように気さくに一つ一つ懇切丁寧に答えられました。参加者の皆さんは、知事に改めて親近感を覚えると同時に、知事の政治信条である県民が主役ということをも実感されたようであります。

 知事にはぜひ多くの県民の皆さんと触れ合う機会、交流の場をこれまで以上に数多く設けるなど、積極的に取り組んでいただきたいと考えます。例えば、地方事務所管内ごとに県議会議員に対する事業説明会を開催されておりますが、そのような機会には県の情報を広く公開するためにも、市町村議会議員や希望する県民が自由に参加できるようにするなどしながら、知事と県民の交流の場とされてはと考えます。新しい時代を切り開き、すばらしい高橋県政の流れをつくるためには、県民が身近なところで簡単に県の多くの情報に接することができるようにすること、そして一人一人の県民が職場や組織の枠、立場を超えて地域住民として自分の持っているパワーを出し合える新しいシステムづくりが必要だと考えます。知事のお考えをお聞かせください。

 次に、子供が健やかに育つ環境づくりについて質問いたします。

 四十年前、私の子供のころの生活を思い出してみますと、衣・食・住初め生活全般にわたって現在とは比べるべくもないものでした。水道は道端にある共同使用の水道、便所は長屋の外にある共同便所、ふろも町内の共同浴場、もちろんまだ炊飯器、洗濯機、テレビ、冷蔵庫などの電化製品はなく、緊急電話は近所の米屋のものをかりたものでした。自分の勉強部屋などはないのが当然でした。遊びといえば、近くの神社の境内であったり、空き地であったり、道路でした。餓鬼大将の命令にも従わなければなりませんでしたし、悪さをして近所のおやじさんに油を搾られることもしばしばでありました。今の子供たちにはまるで想像もできないような時代劇のような生活でしたが、こうした御近所に「お世話さまでした、おかげさまで」と頭を下げることが当たり前の生活環境の中で、私たちは対人関係を含めた実に多くの生きる知恵を身につけるとともに、人間としての基本を学んだような気がいたします。一方、衣・食・住に満ち足りた物質的には豊かで便利な生活環境にある今の子供たちを見てみますと、堪忍袋の緒も随分弱くなったのではないかと思われるほど我慢強さに欠けるなど、私たちが未来を託すにはやや心もとない状況にあると思わずにはいられません。

 そこで、まず教育長にお尋ねいたしますが、教育長自身、今の青少年をどのように見ておられるか御所見をお聞かせください。

 また、先ほど申し上げましたように、私の子供の時代には、共同浴場ではお湯への入り方を教えてくれるお年寄りや何でも教えてくれる大人など、親だけでなく周りにはしっかり子供たちに目を向けてくれる多くの大人たちがおりました。しかし、現在、学校や親だけに任せず地域で子供たちを抱え見守り育てていくという機能が弱まっていることが、子供の健全な発達を阻害している一つの要因だと私は思います。昔は、学校以外にも自分の周りにたくさんの人生の師がいました。まさに、人我以外皆我が師なりです。そこで、地域全体で地域の子供たちを育てていく環境づくりをどのように進めているのか、その支援策についてお尋ねいたします。

 さらに、今の子供たちが一般的にたくましさや思いやりの心が弱く、対人関係をうまく取り結ぶことが苦手なのはさまざまな生活体験や自然体験などの機会が不足していることが大きな原因ではないかと考えます。子供たちにとっては大きな不幸です。そこで、子供たちの体験活動を促進・充実させる取り組みとしてどんなことを考えておられるかについてもお尋ねをします。

 次に、男女共同参画社会の形成について質問いたします。

 私は、女性が健康で生き生きとした人生を送ることができる平和な社会こそが理想の社会だと思います。暴力や権力や金銭などの圧力によらず、性による差別をされず、みずからの意思であらゆる分野で活動できる、とりわけ女性の参加と地位向上が可能な男女共同参画社会を一日も早く実現しなければならないと考えます。実現のためには、女性の自覚と責任が重要ですし、それにも増して男女ともに意識改革をしなければなりません。本県では、大学、短大への進学率は女性が男性を超えていますし、また、全国と比べて就労率が高い中で、多くの女性が自分の趣味を中心とした文化・スポーツ活動を熱心にされるなど、社会参加にも積極的で力強い感じもいたします。しかしながら、今日におきましても、男女の地位の平等感に関しましては、男性の方が優遇されていると感じている人が圧倒的に多く、女性の所得や女性が専門職、技術職、行政職、管理職、議員などに占める割合などは残念ながらまだまだかなり低いものになっています。

 県では、県民意識調査などを実施しながら、実態把握に努められていますが、それを見ましてもさまざまな項目で男女の意識の差が見られ、克服すべき課題も多いように思われます。調査の結果や多くの県民の意見・要望を踏まえ、県では平成十二年度に男女共同参画計画を策定するとともに、平成十三年度には遊学館内に男女共同参画社会の実現に向けての活動交流拠点として、仮称・女性交流プラザをオープンすることとしています。ぜひ、男女共同参画社会実現のための中心的施設として利用されるようになればと願うものですが、設立の目的と具体的事業内容について文化環境部長にお尋ねいたします。

 次に、雇用対策の推進について質問いたします。

 本県の経済動向、雇用情勢につきましては、依然として厳しい状況にあることはこれまでの他議員の質問でもおわかりのとおりでありますが、県は、山形県雇用対策連絡会議の開催や、平成十年工場立地動向調査で本県が工場立地件数二年連続で全国一になったことでもわかりますように、雇用対策については懸命な努力をされております。が、雇用情勢につきましては、就職内定率が示すように、残念ながら人を求める側と職を求める側のマッチしていない状況が続いていると思います。

 平成十二年一月末の大学生に対する県内求人数一千五百三十一人と県内に職を求める県内求職者数二百八十八人を比較した求人倍率は五・三二倍となっていますが、就職内定者数は二百二十一人で内定率は約七七%でありますけれども、内定者数は、求人数の約一五%にしか達しておりません。この数字では、県外の大学に学んでいる本県出身者の数字は含まれていませんので詳細は不明ですが、本県出身の大学生が新卒で本県に就職する割合は相当に低いのではないのかと私は思います。ボーダーレス、国際化の時代ですから、本県出身者が全国で、いや世界じゅうを所狭しと大活躍されることは望ましい限りだと思います。そして、一世帯当たりの子供の数、兄弟姉妹が少なくなるにつけ、専門学校、短大、大学と進学する子供の比率が高まっていますことも望ましいことだと思います。

 しかし、ここで問題なのは、高学歴になるにつれて、子供たちが就職したい職が県内には少なく、またあったとしても門戸が狭いために、やむを得ず県外に就職を求めているのではないかということです。高学歴化社会に対応した職場の確保は、少子化時代における県勢発展のためにはぜひ克服しなければならない重要な課題だと考えます。文部省の学校基本調査による本県の女子高校生の就職先職種別を見ましても、平成六年までは事務は労務を上回り、平成四年当時では約三九%でしたが、平成十年には約二四%まで落ち込み、労務が約三七%と上昇傾向にあるのと対象的な状況となっています。最近では、企業合併や各種団体などの統廃合などが進むにつれて県をまたいでの業務の合同化などが進み、ますます事務系業種が中央、地方の大都市に集約されているケースがふえているようです。

 私は情報通信が進展している今日では、業務を大都市に集約する必然性は低く、さまざまな面で環境的に本県は大都市や他県に劣らないものがあると思います。ぜひ、経済界、各種団体等とこれまで以上に情報交換などの連携・協力を強められ、新たな雇用と就業機会を創出すべきと考えますが、具体的施策について商工労働観光部長にお尋ねをいたします。

 また、障害者の雇用についてもお尋ねいたします。

 障害者が景気の好・不調やリストラなどによって真っ先に雇用の機会を奪われるようなことはあってはならないと考えます。障害者法定雇用率は一・八%となっています。本県の場合、一・五七%と全国平均の一・四九%は上回っていますが、平均でもまだ未達成の状況となっています。指導啓発はもとより、雇用率の未達成企業には達成のための計画書作成の指導を徹底しなければなりませんし、職場実習やトライアル雇用の機会づくりのための支援、助成制度を充実しなければならないと考えます。昨年、国は緊急雇用対策の一環として、緊急地域雇用特別交付金事業を実施し、雇用、就業機会の創出を図るため、十分の十の交付金を交付しました。国の事業として雇用される人に一定の新規の人が含まれていなければならないという条件を付したことは、画期的なことだと思います。公共事業や物品納入など公的機関の入札などの際に、障害者の法定雇用率を達成していることを参加条件の一つにするなどということも障害者の雇用を促進する上で将来的には検討すべき課題になるものと思われます。

 いずれにしましても、障害者の雇用は重要な課題でありますので、今後の取り組みについて商工労働観光部長にお尋ねをいたします。

 次に、交通事故防止対策の促進について質問いたします。

 平成十一年における県内の交通事故の発生件数は六千三百三十一件で、前年より発生件数、負傷者数とも減少していますが、六年連続して五千件を突破しています。交通死者数も百四人と依然として厳しい情勢となっています。昨年、十一月と十二月ですが、私の地元でも高齢女性が歩行中に軽自動車にはねられ死亡する不幸な事故が連続して発生してしまいました。どちらの事故も発生時刻は夕刻で、被害者は自宅近くの道路を横断中で、もう少しで道路を渡り切るというところではねられてしまいました。運転者はどちらも同じ市民の人でしたが、ぶつかるまで全く気がつかなかったというようなことでした。暴走や飲酒運転などの無謀運転は絶対に許されないことですが、いわゆる前方不注意と言われる事故の中には自分の通りなれた生活道路でちょっとした気の緩みにより事故を起こしている場合もあるように思われます。もう少し交通安全意識を持っていれば防ぐことができたと見られる事故が半数近くあるとも言われております。

 私も毎日のように自分で運転していますが、夕刻の雨や雪の日などは特に目を皿のようにしながら注意してハンドルを握っていましても、それでも冷やりとさせられることがあります。いつ自分自身が加害者になってしまうかもしれない危険があるように思われます。事故の中には、もし道路の照明がもう少し明るかったら、歩道が整備されていれば防げたのではないかと思われるような、道路環境が整備されることによって減少できる、事故発生を防止できる事故もあるのではないでしょうか。「ヒヤリ地図」や事故多発地帯といった危険な箇所をなくすための道路整備、交通安全施設の充実が重要だと考えますが、現状と今後の道路整備、交通安全施設の充実について、土木部長にお尋ねいたします。

 県を挙げて、生命のとうとさ大切さを基本にだれもが健康で安全で安心して生活できる環境づくりに邁進しているさなかに、県内で毎年百人を超えるとうとい命が交通事故で失われるという事態は、まさに緊急事態と言わざるを得ません。最近の傾向を見ると、高齢者の事故が増加しており、昨年の交通事故死亡者に占める六十五歳以上の高齢者の割合が半数を超える事態となっております。今後、高齢化がますます進展する中で、交通弱者ともいえる高齢者の事故防止のための重点的な施策を早急に講じる必要があると思います。そのためには、警察当局や交通安全協会など交通安全機関と言われる機関や団体だけでなく、行政挙げて交通安全を確保しなければならないと考えますが、行政が主体的に取り組むべき施策についてのお考えを文化環境部長にお尋ねいたします。

 また、県警察としても、交通安全教育や交通指導取り締まり、あるいは信号機の設置など交通安全施設の整備充実を図っていくことはもちろんですが、道路管理者や市町村等との情報交換や一体的な活動など緊密な連携がこれまで以上に必要なのではと考えます。特に、県警察と道路管理者との連携についての取り組み状況と今後道路管理者とどのような施策を推進されるのか、警察本部長にお尋ねいたします。

 次に、県民の庭整備創設等についてお尋ねいたします。

 まず、新総合発展計画の総合的点検について知事にお尋ねいたします。

 平成七年二月に、二十一世紀の初頭を展望して策定されました新総合発展計画も前期五カ年が経過しました。さきの企画調整部長の説明によりますと、三十三の主要プロジェクトを構成する九十七事業の平成十一年度末における進捗状況は、七割に当たる六十七事業が、完了または事業着手以上のAランクに見込まれるということですが、順調に事業を推進されておられます知事のリーダーシップに改めて敬意を表するものであります。また、財政見通しや、社会経済情勢の変化に伴う再評価を行いながらも、少なくとも今後整備するものにつきましては、できるだけ速やかに実現を目指して取り組んでいただきたいと考えます。

 平成十二年度は、計画期間の中間年に当たり、計画期間も後半に入ります。これまでの進捗状況と計画策定後の社会経済の動きに対応するため、現在、総合的な点検作業を行い、本年の秋ごろまでにその結果を取りまとめられる予定とお聞きしていますが、高橋県政が本県の二十一世紀の将来像をどのように展望し、後期五カ年の具体的な計画をどのように描かれるのか、大いに注目をしているところでございます。しかし、財政状況が厳しいということで、二十一世紀の初頭にふさわしい県民が新しい夢と希望を持てるような具体的なプロジェクトや事業をどれほど盛り込むことができるのか、ややもすると検討過程の中でアイデアが萎縮し、その結果活力ある県土づくりが停滞してしまうことがないのか多少心配です。財政が厳しいときには、大規模事業を初めとする選択志向的な事業は、十分その進め方を検討していくのは当然ですし、我慢するときには我慢せざるを得ないわけですが、財政が厳しいときこそ県民が英知を結集し、次の県勢発展の戦略を練ることが重要であり、その基本的フレームを議論するのが新総合発展計画の総合的点検ではないでしょうか。県民も職員も、財政が厳しいから何を考えても無理だという頭になっては進歩がなくなると思います。

 これまでもさまざまな議論がなされていることと思いますが、これまで検討されてきた論点等を踏まえ、今後、本県のあるべき姿とその方策をどのように描こうとしておられるのか、知事にお尋ねいたします。

 次に、県民の庭整備創設について質問します。

 多くの県民は山形の自然環境のよさに愛着を感じています。豪雪や大変厳しい生活に耐えて先人たちが頑張ってこられたのも、この山形の緑多い自然環境が疲れた心をいやし、生きる喜びを与えてくれたからだと思います。何といっても、山形には都会にはない日本に誇れるすばらしい環境・自然があります。特に、草や木など緑豊かな環境が県民の豊かな精神、文化をはぐくんできたものと考えます。斎藤茂吉翁は一万七千九百七首の歌をつくりましたが、そのうち二千九百四十二首は植物を題材にしており、松、杉、もみじ、梅などはそれぞれ百首以上も歌われております。

 ふるさとの自然を愛し人を愛した茂吉翁の優しさをはぐくんだのも、山形の緑豊かな自然だったのかもしれません。自分のまちの魅力を自覚するということは灯台もと暗し、ずっとまちに住んでいる人には簡単そうでなかなか難しいことかもしれませんが、この山形のすばらしさ、先人の知恵が今日に生かされている山形の誇る文化、緑を大切にする心を二十一世紀を担う子や孫たちに伝えていくべきだと考えます。そして、県民のみならず、山形を訪れる世界の多くの人々に山形のすばらしさを実感していただきたいと思います。自然と人間との共生のためには、先人の努力で残された自然に頼るだけではなく、後世のために新しい自然を積極的に生み出していくことが重要だと考えます。青少年の健全育成にも効果的な施設として、先人たちの生活の様子、苦労を克服し生きるためのさまざまな創意工夫の歴史を目で見、体験することのできる空間として県民の庭を整備すべきだと考えますがいかがでしょうか。

 県民の庭には、人々の心をいやしてくれる伝統庭園ゾーンや、これからの豊かな住環境にふさわしいガーデニングゾーン、県民が参加できる一坪庭園制作体験ゾーン、心に悩みを持つ人たちにも効果があると言われる箱庭づくり体験ゾーンや、農作業体験ゾーンなどを整備し、訪れた人が見て、触れて、人々の生活には植物、緑が欠くことのできないことを感じ、学べる施設としてはと考えます。運営は、地域住民の参加による地域おこしにつながる運営・管理をすべきだと考えますし、県内四十四市町村の花と木の庭を整備するために市町村が自由に参加できるようにすることや、住宅建築業や造園業などの事業者も、例えばマイガーデニングコンクールなどに参加できるようにするなど大胆に企業や地域の住民の方々の協力をお願いし、県民に広く開かれた弾力的な運営をしてはどうかと考えます。財政問題、福祉や教育問題、環境問題解決へのモデル事業として、公益機能と営利機能をあわせ持つPFI事業が注目を集めていますが、それらの活用も検討をされ、ボランティアの参加する機会、経験に裏打ちされた高齢者の能力を発揮される場、雇用の場の創出に結びつけばと考えますがいかがでしょうか。

 自然と人間との共生との観点からは、居住空間内にある里山、屋敷林、鎮守の森や自然遺産の保護・保全、伝統芸能の復活・再現、食文化の実践的な体験、花卉栽培、農業体験などに着目したフィールドミュージアム構想があります。県民の庭はそのフィールドミュージアムの中心的なコアセンター、情報発信センターとしての機能をも有する中核施設としての役割を果たせるものであればと考えます。設置場所の条件としましては、都市圏の近郊であること、サテライトになり得る既存の施設が集積していること、豊かな自然と人工的な環境にあること、県外の方々ばかりではなく、県民がより魅力を持っている箇所であること、民活を主体とする整備、運営、管理が可能であることなどが考えられます。

 私は、設置場所として霊峰蔵王を眺められる、茂吉翁もしばしば足を運び歌を詠み、瞑想にふけったゆかりの地、文化が薫る場所である県立上山農業高等学校跡地が最適と考えますが、企画調整部長にお考えをお尋ねをいたします。

 元気の出る、やる気の出る積極的なお答えを期待申し上げまして、質問といたします。



○副議長(松野久八君) 高橋知事。



◎知事(高橋和雄君) 質問の内容が多岐にわたりますので、簡潔にお答え申し上げます。

 まず、県民の県政参加の促進についてでございますが、特に、ブロックごとに新しい総合出先機関が設置されるに当たって、県民と親しく意見が交流できるような方策をというふうなことでございますが、確かに、県と県民というふうなかかわりは比較的特定の事務になってしまう場合があろうかと、こう思います。それに引きかえて、市町村は我がまちということでの親しみは非常に強かろうとこう思いますが、総合出先機関においては、広域行政というふうなことも相当意識しておりますので、その広域の中では市町村との結びつきは今後非常に大事になるとこう思いますので、そういう意味からも総合出先機関設置の際には県民との交流がさらに進むような方策をも考えていきたいと、こう思っております。

 それから、提案がありました総合出先機関、あるいは市町村、地方事務所ごとの県議会議員との会合なんか、今後出先機関においてもあり得ることと、こう思います。そういったときに、県の部課長並びに我々も参加しての県民との交流と意見の交換というふうなことなんかもなるほどいい提案かなとこう思いますので、そういう機会を持てるように考えてまいりたいと、こう思っております。

 県の発展計画に関してのお尋ねもございましたが、二月末に県の総合開発審議会が開催されました。そこで発展計画が半ばを迎えたというふうなことで、社会情勢が非常に変化が激しいということに対応するために、また改定の諮問をもいたしました。その内容といたしましては、県民生活部門とそれから産業部門と県土基盤の整備の部門というふうな三つの専門部会を設けての検討が始められました。これから頻繁に委員会なりあるいは専門部会なりが開催されると、こう思っております。ちなみに、その席上で非常に教育問題が取り上げられまして、また少子時代というふうなことでの少子問題、それから情報、インターネットの普及などに関しての意見が非常に出てまいりました。そういった意見は、これからまた審議会の場でいろいろ議論されまして、本答申の方にあるいは中間答申になりますかですが、そういうものに盛られてくるものと、こう思っております。

 いずれにいたしましても、非常に財政上厳しいというふうな時期でありますけれども、長期計画でもありますので、県民にとって希望の持てるものというふうなことになることを期待しております。また、事務を進める段階でそういう意見も出てくるものと、こう期待しているところであります。

 以上でございます。



○副議長(松野久八君) 佐々木企画調整部長。



◎企画調整部長(佐々木克樹君) 県民の庭の整備創設についてでございます。

 先ほど知事からも答弁がございましたように、現在、新総合発展計画の総合的点検を実施しているところでございますが、その中の議論としましても、本県の自然・文化を生かした地域づくりを進めるべきとの御意見をいただいております。お話の県民の庭につきましては、その基本的考え方におきまして大変参考になるものと思ってうかがっておりました。今後、県土全体が広く県民の庭として機能できるよう、フィールドミュージアム構想の推進や中山間地域の振興など各般の施策の展開に当たりまして意を用いてまいりたいと考えております。

 なお、県立上山農業高校の跡地につきましては、その一部を現在上山市に無償で貸し付けておりますが、上山市におきましては、これまでのサッカーの試合場としての活用に加え、この春からは市民に親しまれる花壇や市民農園として利用する計画と聞いておりまして、議員の御趣旨にも沿った方向で利用される予定とうかがっております。



○副議長(松野久八君) 武田文化環境部長。



◎文化環境部長(武田浩一君) 県女性交流プラザの設立についてお答えいたします。

 少子・高齢化の進展や経済活動の成熟化など、急速な社会変化に対応する上で男女がともに能力を発揮できる社会の実現が重要な課題であると認識しております。そのため、女性交流プラザは本県における男女共同参画社会づくりを推進するための活動交流拠点として平成十三年度に遊学館に設置する予定となっております。具体的な事業の内容としましては、一つは男女の意識改善、女性の能力開発などの学習講座の開催、女性の悩みについての相談窓口の開設、男女共同参画に関する図書情報等の収集及び提供、地域における男女共同参画の活動支援など、男女がともに豊かな地域社会づくりに参加できるよう各種の事業を実施してまいりたいと考えております。なお、平成十三年度のオープンに向けまして、十二年度は多くの県民に利用してもらえるよう、図書・什器等の備品の整備、若干の改修工事、プラザの愛称募集等の事業予算を計上させていただいておるところであります。

 続きまして、高齢者の事故防止対策についてお答えいたします。

 平成十一年は発生件数、死亡者数、負傷者数とも減少している中で、残念ながら高齢者の死亡者数は五十五人に上り、全体に占める割合も五二・九%と過去最高となり、大変厳しい状況にあると認識しております。高齢者の死亡事故を見ますと、季節的には十一月が最も多く、また特徴としては道路横断中での事故が多いという傾向を示しております。このため、平成十二年度はこうした傾向を踏まえ、高齢者の交通事故防止をより重点的に進めるため、道路横断の基本であるしっかりとまってはっきり確認運動を年間を通じて推進してまいりますほか、交通安全母の会の協力を得ながら、交通事故多発路線で繰り返し高齢者世帯を訪問し、交通安全の普及・啓発を行ってまいります。また、高齢者の交通事故が多発する十月、十一月の二カ月間を高齢者交通事故防止キャンペーンとして高齢者に対する交通安全教室の開催、安全な道路横断の実践指導などの参加・体験・実践型の交通安全対策を警察を初め関係機関と連携しながら、高齢者の交通事故防止に取り組んでまいる所存でございます。

 以上でございます。



○副議長(松野久八君) 阿星商工労働観光部長。



◎商工労働観光部長(阿星嘉彦君) 二点のお尋ねがございましたけれども、最初に、雇用創出の具体的施策ということでございます。

 新規学卒者やらあるいは女性の方あるいは高学歴者の方が、県内にしかも希望する分野に就職できるように雇用の創出を図るべきではないかと、こういうふうな御指摘かとこう思いましたが、まことにごもっともな意見かと、こう思います。雇用情勢を中長期的に見ました場合に、少子・高齢化というものがどんどん進んでまいりまして、本県におきます生産年齢人口、十五歳から六十四歳までを指しているんですが、十年後には四万九千人、二十年後には十三万六千人減少するのではないかと、こう言われております。中長期的には就業の選択肢の幅も広がっていくのではないかと考えておりますが、しかしながら、現在的に申し上げれば、議員御指摘のような状況にあろうかと思います。可能な限り希望する職業への就業がかなうようにさらなる努力をしてまいりたいと、こう思っております。

 具体的な対策といたしましては、首都圏に既に就職されております方々に対しましては、東京の「やまがたプラザゆとり都」内にUターン情報センターというものを設置いたしておりまして、就職情報提供やら相談活動によるUターンの促進を図っております。また、通常の仕事でございますが、ハローワークにおける新規学卒者を対象とした就職面談会等を開催いたしまして、県内就業の促進を図っておりますし、また、新規創業・新分野進出による雇用の創出を図りますために、総合的な支援体制を実施しておりますし、さらにはオフィスアルカディアなどによります研究開発機能や業務管理機能等を有する企業の立地と雇用の創出、さらには雇用創出一万人プランというものの実施などによりまして、極力希望に沿えるようにさまざまな角度から対策に取り組んでおるところでございます。

 次に、障害者雇用の具体的な施策についてでございます。

 御指摘のとおり、障害者雇用対策につきましては、障害者の自立と生活の安定を図る上で重要な課題であると認識をいたしております。これまでの取り組みの主なものを具体的に申し上げますと、まず、各職業安定所におきまして計画的に事業所訪問を実施し、障害者の職場適応と解雇防止について指導をいたしております。また、やむを得ず解雇をする場合には、障害者雇用促進法に基づいた解雇届を事前に提出させることによりまして、迅速な求人開拓を行うこととしております。ちなみに、本県の解雇状況を申し上げますと、厳しい雇用情勢の中でございますが、十一年度の四月から十二月までの九カ月の障害者の解雇者数は二十二人でございます。これは前年度が八十人でございましたので、これに比較いたしますと七二・五%の減少でございます。全国的には一八%前後の減少であったことと比較いたしますと大幅な改善傾向が見られるところでございます。また、法定雇用率の未達成企業に対しましては、二月、三月を集中的に特別指導期間といたしまして、企業に対して直接訪問による指導・啓発を実施いたしますとともに、著しく雇用率が低いと、あるいは不足する障害者数が多い企業に対しましては、法に基づいた雇用の雇い入れ計画書を作成いたしておるところでございます。

 いずれにいたしましても、これら対策を積極的に推進していくことはもとより、雇用機会のきっかけづくりのための職場実習・トライアル雇用の推進、さらに専門職員による職業相談、職業紹介、就職後の定着指導など、きめ細かな対応を行っており、今後とも関係機関と連携を図りながら障害者の雇用確保に努めてまいりたいと、このように考えております。



○副議長(松野久八君) 山本土木部長。



◎土木部長(山本善行君) 交通事故防止のために交通安全施設の充実をどんどん図るべきだというお尋ねでございますけれども、これにつきましては平成八年度に第六次交通安全施設等整備事業七箇年計画というものを立てまして、この計画に基づきまして鋭意整備を進めてまいったところでございます。特に、事故の多発箇所並びに危険箇所につきましては、公安委員会とともに現地の状況を十分に調査しながら、必要な対策ということで自転車・歩行者道を設置したり、あるいは交差点を改良したり、あるいは道路の見通しを改良したり、さらには道路照明灯を設置したり、あるいは防護さくを設置すると、こういったさまざまな対策をとっているところでございます。ちなみに、平成八年度から平成十一年度までの四カ年で約百四十二キロの歩道整備をいたしておりますけれども、このうち二十九キロが事故多発箇所並びに危険個所に関するものでございます。それから、交差点や道路の見通しをよくするということで三カ年で十カ所ほど、それから道路照明灯につきましては三カ年で百七十基、防護さくにつきましては三年間で三十二キロというようなことで計画的に整備を進めてまいったところでございます。

 今後ともこうしたことで交通安全施設の整備に当たりましては、事故の実態あるいは地域の要望、声、そういったものを踏まえまして、警察関係とも連携をとりながら、計画的かつきめ細かく進めてまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。



○副議長(松野久八君) 木村教育長。



◎教育長(木村宰君) 教育問題三点ございます。

 まず初めに、今の青少年に対する認識はどうかというお尋ねでございますけれども、今の青少年たちは、一面では自己中心的である、我慢強さに欠けている、人間関係を取り結ぶことが苦手じゃないかと、こういうような傾向は確かに見受けられ、まあそういう意味では未来を託すに心もとない感じがするわけでございますけれども、また一方では小学生を中心としたスポーツ少年団や中高生の部活動での全国的な活躍とか、あるいは目立たないけれども各種地域ボランティアなど、あるいはこの前の高校生議会での状況などを見た場合に、彼らの若い力と感性は新たな可能性を感じさせてくれるのではないかと、そういうふうな感じがいたします。こうした点を考え合わせますと、今の青少年たちもみずからの責任において活動できる十分な力を備えておりますので、いろいろな活動の機会と場を積極的に提供してまいりたいと私はそういうふうに感じております。

 二番目、地域による青少年の育成についてでございますけれども、時代は、何といいましょうか、地域の中における個人の孤立化という傾向にあるのではないかというふうに思いますし、そういう意味で言うならば、地域の教育的機能を希薄にしていくという感じを強く持つところでございます。そういう中にあっても何とかその機能の回復とか充実を図っていかなければならないというふうに考えているわけですが、例えば既存の、今まであった子ども会育成会とか、あるいは地域PTA組織とか、あるいはスポーツ少年団とか、そういうような役割を十分に発揮してもらうために、指導者養成とかあるいは活動の支援を強化するとともに、新たに芽生えつつあるいろいろなサークルもございます。例えば地域子育てサークル、あるいは公民館文化サークル、地域文化伝承グループ、お祭りとかそういうふうなものでございますね、そういうふうな活動を支援し、大人と子供の交流の場をつくるなどして地域における教育機能を大切にしながら少しでも高めていくという、そういう地道な努力が必要なのかなと、こういうように思っております。社会教育委員の研修会とか、あるいは公民館関係者の研修会など、そういうものを県教委としては開催しまして、地域の子供は地域で育てるという機運の醸成を図っているところでございまして、さらにはそれが具体的な活動として展開していただくようなお願いもしているところでございます。

 最後でございますけれども、青少年の体験活動が人格形成に及ぼしているんじゃないかと、足りないんじゃないかと、こういうふうな御指摘でございますけれども、そういう子供たちの直接体験を通したさまざまな感動体験、例えば身近な動植物との触れ合いなどというものがなくなってきておりますね。それから自然体験、すぐれた芸術文化による感動体験などは子供たちの豊かな感性につながり、また一方では一家団らんとかあるいは隣の子供同士の遊び、少なくはなりつつありますけれどもこういうことこそ社会性とか協調性を大きく広げる働きを持っているわけであります。さまざまな直接生活体験が豊かな人格形成につながるという欠くべからざるものであるというそういうふうなことは、そのとおりだと私は思います。県教育委員会としましても、モデル事業としてなんでございますけれども、山や川や海で山形っ子自然体験実践事業というものを展開しておりまして、子供たちの自然体験活動の普及に努めております。また、県内の十二の市町村にお願いいたしまして、子ども地域活動促進事業を委嘱しまして、魅力的で多彩な生活体験を企画していただいております。それがいろいろな形で各地域に、最終的には各家庭に広がりを見せることを私たちは期待しているところでございます。

 以上でございます。



○副議長(松野久八君) 殿川警察本部長。



◎警察本部長(殿川一郎君) 警察と道路管理者との連携状況についてというお尋ねにお答え申し上げます。

 先ほど土木部長さんの方から、県の土木と警察との関係で一部お答えございましたけれども、改めて警察サイドからの道路管理者との連携ということでお答えさせていただきます。

 警察では、建設省、それから県及び市町村の道路管理者とそれぞれ年度の事業の推進に伴いまして、必要となる交通安全と円滑を図るための施設の設置というようなことにつきまして意見交換会を開催をいたしております。昨年はこうした会議を八十一回ほど行っておるところであります。また、交通事故の多発箇所におきまして、随時道路管理者との合同による安全点検を実施しておりますけれども、昨年は百二十五回ほど実施をいたしておりまして、必要な箇所に例えばガードレールやカーブミラー等の整備をお願いをするというような形で連携に努めているところであります。

 さらに、昨年、トンネル内での正面衝突等による死亡事故が五件発生したことから、国道百十二号の月山第一トンネルにおいて建設省と合同で緊急の安全点検を実施して、トンネル内の照度改善、あるいは視線誘導標や対向車線にはみ出すことを防止するための高輝度リブ式標示といったものの設置などを要請するなどして、類似の事故防止に取り組んだというところでございます。

 次に、今後の連携についてでありますけれども、昨年、県内における交通事故を見ますと、九年連続して死者数百人を超えるなど大変厳しい状況にございます。その原因につきましては、運転者を初めとする道路利用者の交通安全意識の欠如というものに起因するものが多いというのも事実でございますけれども、他方、発生場所というものについて見てみますと、一定の場所や区間でやはり多発しているという傾向も見受けられるところでございます。したがいまして、これまで行ってきましたような定例的な道路管理者との意見交換会というものを引き続き積極的に開催をお願いするとともに、具体的な危険個所を抽出いたしまして、道路管理者と合同で現場における安全点検を実施するということで、例えば段差舗装や道路照明灯の設置というようなことをまた必要があればお願いをするというような形で、さらに道路管理者と一体となって交通事故防止に努めてまいりたいと、このように考えております。



○副議長(松野久八君) 二番吉田明君。



◆2番(吉田明君) 今、各般にわたって回答いただいたわけですが、大変財政情勢が厳しいというのは県民ひとしくわかっているわけでありますので、その中で県民の英知を発揮して財政が厳しいところでもやれると、やっぱり山形だなと、元気の出るやる気の出る施策をぜひ今後ともよろしくお願いしたいと思います。ありがとうございました。





○副議長(松野久八君) 以上をもって本日の日程は終わりました。

 明日定刻本会議を開き、議案に対する質疑と県政一般に関する質問をあわせ行います。

 本日はこれをもって散会いたします。

         午後三時二十六分 散会