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平成12年  2月 定例会(第299号) 03月01日−03号




平成12年  2月 定例会(第299号) − 03月01日−03号







平成12年  2月 定例会(第299号)



    平成十二年三月一日(水曜日) 午前十時五十九分 開議



議事日程第三号

    平成十二年三月一日(水曜日) 午前十時 開議

第一   議第四十二号 平成十二年度山形県一般会計予算

第二   議第四十三号 平成十二年度山形県市町村振興資金特別会計予算

第三   議第四十四号 平成十二年度山形県母子寡婦福祉資金特別会計予算

第四   議第四十五号 平成十二年度山形県小規模企業者等設備導入資金特別会計予算

第五   議第四十六号 平成十二年度山形県土地取得事業特別会計予算

第六   議第四十七号 平成十二年度山形県農業改良資金特別会計予算

第七   議第四十八号 平成十二年度山形県沿岸漁業改善資金特別会計予算

第八   議第四十九号 平成十二年度山形県林業改善資金特別会計予算

第九   議第五十号 平成十二年度山形県流域下水道事業特別会計予算

第十   議第五十一号 平成十二年度山形県港湾整備事業特別会計予算

第十一  議第五十二号 平成十二年度山形県病院事業会計予算

第十二  議第五十三号 平成十二年度山形県電気事業会計予算

第十三  議第五十四号 平成十二年度山形県工業用水道事業会計予算

第十四  議第五十五号 平成十二年度山形県ガス事業会計予算

第十五  議第五十六号 平成十二年度山形県公営企業資産運用事業会計予算

第十六  議第五十七号 平成十二年度山形県水道用水供給事業会計予算

第十七  議第五十八号 平成十二年度山形県駐車場事業会計予算

第十八  議第五十九号 山形県行政手続条例の一部を改正する条例の制定について

第十九  議第六十号 山形県行政機関の設置等に関する条例の一部を改正する条例の制定について

第二十  議第六十一号 山形県事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例の制定について

第二十一 議第六十二号 地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律の施行に伴う関係条例の整備に関する条例の設定について

第二十二 議第六十三号 山形県手数料条例の設定について

第二十三 議第六十四号 山形県県税条例の一部を改正する条例の制定について

第二十四 議第六十五号 山形県統計調査条例の一部を改正する条例の制定について

第二十五 議第六十六号 理容師法施行条例の設定について

第二十六 議第六十七号 美容師法施行条例の設定について

第二十七 議第六十八号 山形県環境衛生適正化審議会条例の設定について

第二十八 議第六十九号 公衆浴場法施行条例の一部を改正する条例の制定について

第二十九 議第七十号 旅館業法施行条例の一部を改正する条例の制定について

第三十  議第七十一号 山形県公害防止条例の一部を改正する条例の制定について

第三十一 議第七十二号 山形県社会福祉審議会条例の設定について

第三十二 議第七十三号 山形県立高等保健看護学院の授業料等徴収条例等を廃止する条例の設定について

第三十三 議第七十四号 山形県保健所及び山形県衛生研究所使用料、手数料条例の一部を改正する条例の制定について

第三十四 議第七十五号 山形県介護保険財政安定化基金条例の設定について

第三十五 議第七十六号 山形県心身障害者扶養共済制度条例の一部を改正する条例の制定について

第三十六 議第七十七号 山形県老人福祉施設条例の一部を改正する条例の制定について

第三十七 議第七十八号 食品衛生法施行条例の設定について

第三十八 議第七十九号 山形県立リハビリテーシヨンセンター条例を廃止する条例の設定について

第三十九 議第八十号 山形県高度技術研究開発センター条例の一部を改正する条例の制定について

第四十  議第八十一号 山形県県民の海・プール条例の設定について

第四十一 議第八十二号 山形県立産業技術短期大学校の授業料等徴収条例の一部を改正する条例の制定について

第四十二 議第八十三号 山形県中山間地域等振興基金条例の設定について

第四十三 議第八十四号 山形県改良普及員資格試験条例の一部を改正する条例の制定について

第四十四 議第八十五号 山形県ふるさと農村地域活性化基金条例の一部を改正する条例の制定について

第四十五 議第八十六号 山形県林業改良指導員資格試験条例の一部を改正する条例の制定について

第四十六 議第八十七号 山形県県民の森条例等の一部を改正する条例の設定について

第四十七 議第八十八号 山形県眺海の森条例の一部を改正する条例の制定について

第四十八 議第八十九号 山形県法定外公共用財産使用料等徴収条例の設定について

第四十九 議第九十号 山形県都市計画地方審議会条例の一部を改正する条例の制定について

第五十  議第九十一号 山形県屋外広告物条例の一部を改正する条例の制定について

第五十一 議第九十二号 山形県都市公園条例の一部を改正する条例の制定について

第五十二 議第九十三号 山形県河川流水占用料等徴収条例の設定について

第五十三 議第九十四号 山形県海岸占用料等徴収条例の設定について

第五十四 議第九十五号 山形県港湾区域内占用料等徴収条例の設定について

第五十五 議第九十六号 山形県漁港管理条例の一部を改正する条例の制定について

第五十六 議第九十七号 山形県港湾施設管理条例の一部を改正する条例の制定について

第五十七 議第九十八号 山形県砂防設備占用料等徴収条例の設定について

第五十八 議第九十九号 山形県立高等学校等及び小学校、中学校職員の定数に関する条例の一部を改正する条例の制定について

第五十九 議第百号 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行条例の一部を改正する条例の制定について

第六十  議第百一号 山形県水道用水料金条例の一部を改正する条例の制定について

第六十一 議第百二号 包括外部監査契約の締結について

第六十二 議第百三号 山形県道路公社の定款の一部変更について

第六十三 議第百四号 最上川水系に係る一級河川の指定及び指定の変更について

第六十四 議第百五号 山形県教育委員会委員の任命について

第六十五 議第百六号 山形県監査委員の選任について

第六十六 県政一般に関する質問



本日の会議に付した事件

 議事日程第三号に同じ。



出席議員(四十八名)

  一番  笹山一夫君

  二番  吉田 明君

  三番  加藤国洋君

  四番  星川純一君

  五番  伊藤重成君

  六番  舩山現人君

  七番  田澤伸一君

  八番  森田 廣君

  九番  坂本貴美雄君

  十番  佐藤藤彌君

 十一番  小屋豊孝君

 十二番  広谷五郎左エ門君

 十三番  吉泉秀男君

 十四番  寒河江政好君

 十五番  太田忠藏君

 十六番  澤渡和郎君

 十七番  志田英紀君

 十八番  野川政文君

 十九番  阿部賢一君

 二十番  鈴木正法君

二十一番  佐貝全健君

二十二番  菊池汪夫君

二十三番  青柳 忠君

二十四番  前田利一君

二十五番  井上俊一君

二十六番  田辺省二君

二十七番  土田広志君

二十八番  木村莞爾君

二十九番  平 弘造君

 三十番  阿部信矢君

三十一番  今井榮喜君

三十二番  土屋健吾君

三十三番  竹田重栄君

三十四番  松浦安雄君

三十五番  野村研三君

三十六番  松野久八君

三十七番  伊藤 孜君

三十八番  橋本喜久夫君

 四十番  荒井 進君

四十一番  関口 修君

四十二番  山科朝雄君

四十三番  伊藤定夫君

四十四番  石垣 潔君

四十五番  松沢洋一君

四十六番  大内孝一君

四十七番  後藤 源君

四十八番  新目視悦君

四十九番  武田 誠君

欠員(一名)



説明のため出席した者

知事          高橋和雄君

副知事         金森義弘君

出納長         横山五良右衛門君

企業管理者       小野 勝君

総務部長        宮内 豊君

企画調整部長      佐々木克樹君

文化環境部長      武田浩一君

健康福祉部長      渡邉満夫君

商工労働観光部長    阿星嘉彦君

農林水産部長      小山信夫君

土木部長        山本善行君

財政課長        佐藤洋樹君

教育委員会委員長    安孫子 博君

教育長         木村 宰君

公安委員会委員長    小嶋彌左衛門君

警察本部長       殿川一郎君

代表監査委員      鈴木理文君

人事委員会委員長    古澤茂堂君

人事委員会事務局長   細野武司君

地方労働委員会事務局長 伊藤庄一君



         午前十時五十九分 開議



○議長(石垣潔君) これより本日の会議を開きます。





△日程第一議第四十二号議案から日程第六十五議第百六号議案まで及び日程第六十六県政一般に関する質問(代表質問)



○議長(石垣潔君) 直ちに日程に入ります。

 日程第一議第四十二号平成十二年度山形県一般会計予算から、日程第六十五議第百六号山形県監査委員の選任についてまでの六十五案件を一括議題に供し、これら案件に対する質疑と、日程第六十六県政一般に関する質問をあわせ行います。

 質疑及び質問の通告がありますので、通告順により発言を許可いたします。

 三十一番今井榮喜君。



◆31番(今井榮喜君) 西暦二〇〇〇年、新ミレニアムの大きな節目の記念すべき年のトップバッターとして権威のある山形県議会において自由民主党を代表して質問の機会を得ましたことは、私の最も光栄とするところであります。

 ここ近年、世相を見るに、安全で安心して暮らせる世界一平和な国と信じ切っていた国民にとり、四年前のサリン事件による無差別大量殺人事件などのオウム真理教集団犯罪以来、連鎖的に発生する目的を持たない若者たちの暴走による痛ましい事件や、最も治安のよいと言われた日本国民の絶対的信頼を疑わなかった警察官の不祥事の数々。安全で安心して暮らせる信頼関係は破壊されたのでしょうか、敗戦から立ち直った日本人魂は消滅したのだろうか。その一方では、長引く不況にあえぐ企業、リストラという名のもとに増加する失業者。二十一世紀を目前に不安と不信から脱却し、さらなる発展を遂げる産みの苦しみとなってほしいと願うのであります。

 県内においては、高速交通網の整備、社会資本の整備が着実に推進されております。反面、金融界においては二銀行の合併はビッグバンの波が山形県も直撃する結果となり、大きな衝撃とともに時代の確かな変化を肌で感じさせられます。暗い話題だけではありません。河北町の大泉逸郎さんの歌「孫」は、空前の百万枚突破する大ヒット、女子バレーボールV1リーグの東北パイオニアチームが全勝優勝、悲願の日本リーグ入りを期待するところであります。また、山形中央高校の加藤竜也君が全日本選抜スケートの男子千メーターにおいて県勢初の優勝を飾りました。朝の来ない夜はないのであります。春の来ない冬はありません。

 ことしはたつ年であります。上り竜にあやかり景気の回復や明るい年になることを期待しながら、県政の抱える問題、課題について質問いたします。

 今、県民が最も関心を寄せているのは何か、県政において知りたいのは何か、介護保険も道路整備も大事ではあるが、高橋知事は十カ月後に迫った知事選にどう対処するのであろうか。

 平成五年二月十四日、県民こそ主役、開かれた県政、そして市町村を軸にした県政を標榜し初当選されてから、平成九年の二期目の当選、そして月日のたつのは早いもので三年が経過いたしました。この間、高橋知事の七年余、一見平静な知事の人柄、表情からははかり知れませんが、県政への情熱、県民への思いは強く大きなものであることと察します。最も難しい、嫌われる行財政改革、市町村総合交付金制度の創設、高速交通体系の促進、山形新幹線の新庄延伸、県立中央病院の移転改築、公立置賜総合病院、東北公益文科大学、置賜広域文化施設など、そしてねんりんピックを初めとする国際的・全国的なイベントの開催など、極めて厳しい財政の中、心血を注がれたものと思います。一方、彩グループによる福祉施設の丸投げ問題、昨年の笹かま問題など、県民のひんしゅくを買ったこともありましたが、信頼関係を損ねない対応に苦慮されながらも再発防止対策等を講じられたのであります。

 大変難しい時代ではありますが、県民から負託を受けた政治家の宿命としての知事の役割は、県民すべての未来への重い荷物を背負い、大粒の汗を流し、懸命な県政執行は高く評価するところであります。私にも知事に対する県民の熱い期待感が伝わってくるのであります。高橋知事は、一月二十四日の定例記者会見において、二月県議会までに三選出馬するかどうか結論を出したいとの意向を示したとマスコミに報道されました。そして一昨日、県市長会総会において次期知事選に高橋知事推薦決定、加えて県町村会も同様の推薦を決めております。多くの県民が高橋知事の出馬表明を熱いまなざしで期待、注目しているのであります。

 私たち県議会議員は、昨年四月、厳しい選挙の試練の中から県民に負託をされた県民代表であります。十カ月余に迫りました知事選についてどのように考えておられるのか、その意欲、決意について、この権威ある県議会の場において明らかにしていただきたい、県民に示していただきたいのであります。

 次に、二十一世紀の県政のビジョンについてお伺いします。

 高橋知事は、今議会冒頭の知事説明において、来る平成十二年度は二十一世紀への橋を渡る一年であり二十一世紀の設計図を描きながらこの橋を渡ってまいりたい、加えて山形県及び山形県民の潜在力を引き出すこと、そして県民の自立、地域の自立、県の自立の三つの自立を確立していくことが最大の課題であると述べられております。

 ここで一つの例を申し上げます。山形市内のまち部の百五十年の歴史のある町内会の一つ。九十戸あるうち、小学生の子供が七人、来年度の入学生が一人もなく、ゼロ歳から六歳まで四人、七十歳以上のお年寄りが七十二人で、約一対一〇の割合であります。子供会を開いても公民館の小会議室、敬老会は公民館の大会議室に入り切れないなど、同様の町内会は山形市内でも数多く聞かれます。今すぐに激痛が走る痛みとは違いますが、数年後、数十年後の地域の生活形態を考えるにこのままでいいのでしょうか。今、どのような対応、対策をすればよいのか、深刻な問題なのではないでしょうか。

 私は、数多くの課題の中でも基本となるものがあると思うのでありますが、その一つは、少子化の問題であります。高齢化社会の最たるものは、若年層の人口が少ないこと。兄弟や近所に同じ年ごろの子供が少なく、生まれたときからいたわり合ったり競い合う心が育たない。これから先、生産人口の激減により社会保険制度は維持運営できるのか。極めて心配と不安が必要以上の萎縮生活形態を増幅し、消費の縮小や景気の回復に大きな足かせになっております。この少子化の問題はあらゆる分野に広く、深く、重くのしかかっているのではないでしょうか。同時に、若年人口、生産人口の県外流出も最小にとどめ、県外からの流入も図らなければなりません。

 私は、本県として独自の仮称・子供育成制度のようなものを考えられないものかと提言したいのであります。例えば、子供育成手当とか税制面での優遇措置とか、ハード、ソフト両面において子供を多く持つ親が評価されるような、一人一人の県民に伝わる子供拡大運動を県政の柱にしてはいかがでしょうか。

 もう一つは、情報通信技術の急速な進歩やインターネットと相まって、二十一世紀の高度情報通信社会に対応し、本県の通信基盤の環境整備が極めて重要なことと思われます。人の体に例えれば、神経の役割が情報通信ではないでしょうか。アメリカ合衆国のこれまでの発展に大きな役割を果たしたのが、情報通信基盤であったのです。日本の二十五倍の広大な国土の広さの州と州、都市と都市、高速交通だけでは今のアメリカの発展はなかったのであります。

 高橋知事は、二十一世紀の県政ビジョンをどのように考えておられるのか、あわせてお伺いをいたします。

 次に、地方分権についてお伺いします。

 地方の時代と言われて何年になるのだろうか。地方から国を変える、地方が国に逆らう。農地解放により地主と小作人が対等の立場を得たような歴史的改革なのであります。日本初の外形標準課税、ディーゼル車の排気ガス規制などで話題をさらった石原東京都知事、そして北川三重県知事の芦浜原子力発電所の白紙撤回要請、女性禁断の大相撲春場所の土俵に上がれるのか女性初の太田大阪府知事の誕生、これほど知事が際立った存在感を示したことはかつてありませんでした。これほど地方が国に物を言うことはなかったのではないかと思われます。国と地方の関係は支配と依存の関係にあった長い歴史から、地方の自主・自立の芽生えの始まりではないかと思うのであります。

 地方は、地方交付税や国庫補助金に全面的に依存することから、国にお伺いを立て、国の言いなりになることが地方自治体の当然の姿と考えるのが常識であったのであります。この体質はまさに甘え、むだ遣いにも気がつかず、責任逃れを生み、自活能力の減退や自己決定権を失ったのではないでしょうか。今こそ地方は、自治体の自主権・自立権を叫ぶと同時に、自己責任を確立することを要求しなければならないのではないでしょうか。山形県と財政規模、国に対する財政依存度が似ている大分県の平松知事は、地方で税を徴収し一部を国税として国に納めるような税体系の抜本的改革をしない限り地方分権はあり得ないし、一歩進めて地方主権をつくることが二十一世紀の国と地方のあり方であると強調しておられます。

 高橋知事は、国と地方のあり方をどのように考えておられるのかお伺いをいたします。

 今、全国の地方自治体やマスコミなどから、国に真っ向から立ち向かう石原東京都知事が導入を打ち出した外形標準課税が脚光を浴び、注目の的として連日マスコミに報道されております。地方交付税を国からもらっていない唯一の地方自治体であり、石原知事の個人的人気、そして銀行に対する反発など、本質的に税そのものの正当性よりも国に対しての徹底抗戦が勇気ある行動として国民受けしていることも否めないのではないかと思うのでありますがいかがでしょうか。ある人に言わせれば、このたびの石原知事の外形標準課税は、全国の知事から見ると、野球でホームスチールをしたのだがフライングしていると指摘する人もいるが、これはただのひがみなのか。

 さて、我が山形県の高橋知事は、平成十年九月の朝日新聞の論壇に、現在検討中の税制のうち、地方の法人課税については、一つ企業が受けている行政サービスに見合った応益課税としての性格を明確にする、二つ安定的な税収の確保を図るという観点から、グループ企業を一つの企業とみなして課税する連結税制度や景気の影響を強く受ける所得ではなく、事業の規模や活動量に応じて課税する外形標準課税の導入が必要であると投稿されており、石原東京都知事よりも早く導入の必要性を主張されたのであります。

 本県の税収は、東京都や他県と同様毎年税収不足が深刻になっておりますが、そのうち最も県税収入の格段に大きいシェアを占める法人事業税が平成八年度の三百十億円から平成十一年度は二百四億円と、約百億円を超える減収なのであります。これが本県の税収不足の根幹にあることは御承知のとおりであります。山形県への進出企業や東京や県外本社の出先企業や支店、営業所など、法人事業税を納めていない企業もあると思うがその実態はどのようになっているのか、お伺いをいたします。そして、この外形標準課税が実施されることとなった場合、これらの企業への法人事業税が適用されることとなり、景気変動に左右されない安定した税収が見込まれることと思うが、東京都の法人事業税への外形標準課税の導入方針についてどのように考え、また、本県として問題点などを含めどのように進めていかれるつもりなのか、あわせて知事にお伺いをいたします。

 次に、市町村合併の推進と県の役割についてお伺いいたします。

 平成五年六月、地方分権の推進に関する国会決議以来六年の歳月を経て、いよいよ今年四月より施行されます。明治維新、終戦直後、そして今日。五十年や百年に一度、日本の変わり目に来ている国づくりの仕組み全体を根本から見直そうとする大きな転換期と思うのであります。江戸時代は、幕府が直轄でやるものと各藩がそれぞれ自己責任でやるものを処理していた。その結果、日本が外国におくれをとり、明治を迎えるときに諸外国に負けないように近代化に着手し、各地方の独自性を尊重することよりも中央が地方を、官が民を引っ張っていく中央集権的な形で、あらゆる面で近代化が進められてまいりました。それが戦争に負け全部見直しがされて、憲法上は地方自治という言葉は入ったけれども、国と地方の関係は機関委任事務制度のように上下・主従という関係であったことはおわかりのとおりであります。その意味から、中央省庁が地方自治体をコントロールする発想から転換し、地方自治体の自主・自立そして自己責任、自己決定権が地方分権の基本となるのであります。

 そこで、受け皿側となる地方自治体として体力があるのか。「三ゲン」という言葉があります。権限の自主性をいかに強化できるか、財政的裏づけの財源はどうか、そして人間。受け皿として必要な「三ゲン」なのであります。かつて本県は、全国に先駆け市町村合併に取り組んだ実績がありますが、しかし、現在の四十四市町村体制は果たしてこれから「三ゲン」が必要とされる地方分権時代に対応できるでしょうか。いずれの市町村も財政基盤が脆弱であり、人的にも産業経済的にもまだまだ不十分と言わざるを得ません。介護保険制度の導入一つとっても、また荒廃している教育問題にしても、満足な取り組みをできる市町村は幾つあるでしょうか。

 そこで、市町村合併について、県はこれまで頼まれ仲人的な立場で対応してきたものと認識しておりますが、今後は積極的にすべての市町村に警鐘を鳴らし、目標を定め、合併に向けた具体的な行動を起こすべきではないでしょうか。知事の所見並びにとるべき具体的行動についてお聞かせを願います。

 これまで、本県経済も高度経済成長やバブル経済に支えられて膨張し続けてまいりました。一方で、景気後退期に入れば、財政出動による大型の景気対策がこれまで何度となく打ち出され、地方負担のほとんどを県債に依存してきたことにより、次第に財務体質は悪化してまいりましたが、調整基金や地方交付税の確保などで何とか持ちこたえてきたのであります。この結果、当初予算べースでは本県の財政規模は右肩上がりで推移してまいりました。しかしながら、全国的な危機的状況の中で、県債の返済に充てる公債費は既に一日当たり利子の返済一億円、元金合わせ二億五千万円の負担をしなければならない状況になっております。そういう厳しい財政状況を考えれば、本県の平成十二年度当初予算が前年度比マイナス一・六%の六千九百四億円と初の二年連続マイナスとなったのもうなずけるところであります。

 こうしたことから、私は財政健全化が至上命題になっている今、体力に見合った適正規模という尺度とともに、もう一つ量から質へという視点の転換が必要であると考えるのであります。質とは財政構造という財務体質であり、行政サービスそのものの品質であります。財政規模の縮小がイコール行政サービスの低下ととらえる考え方は捨てなければなりません。予算を何にどのぐらい使うかというめり張りこそ大切と考えます。右肩上がりのときには顕在化しなかった不要不急な事業は思い切って廃止・縮小し、行政のスリム化を図り体質強化を進める一方で、新たなニーズや県民に直接結びつく新規事業を起こしていくことが大切であると思うのであります。厳しい財政状況下において、いかに県民の能力とエネルギーを結集し、創意と工夫がこれほど求められたことはかつてなかったのではないでしょうか。

 まず、平成十二年度当初予算の基本的な考え方とその特徴について、知事にお伺いいたします。

 平成十二年度の当初予算について、知事初め職員の努力の結果、行財政改革大綱に掲げた財政健全化の五つの数値目標をおおむね達成するなど、財政健全化を強く印象づけた予算であります。知事は、平成十二年度予算を粘りの予算と表現されましたが、ここ数年は、粘り強く健全化に取り組みながら県民のための事業を推進するという健全化と事業推進を県政運営の両輪として進めていく必要があります。私は、平成十二年度予算は財政健全化元年予算ととらえております。ここで安心することなく、平成十三年度以降も新たな決意で健全化予算に取り組む必要があると考えます。

 そこで、財政健全化に向けた今後の取り組みについて、総務部長にお伺いいたします。

 次に、先般最終素案が示された総合出先機関についてお尋ねをいたします。

 総合出先機関は、地域の自立に向かい、地域で考え、地域で決定し、地域で実施するための組織・機能の確立を目的に設置されたものであり、今後、県内四ブロックの地域において、特に市町村との関係において総合出先機関の果たす役割は大きなものと考えます。昨年十一月二十九日の中間報告をもとに、自民党においても議論を行い、党としての意見でも述べておりますが、総合出先機関において、企画調整や予算調製機能の充実強化が不可欠と考えております。中でも、県民や地域の視点に立った地域づくりの拠点として総合的な政策立案・企画調整機能を充実させ、その際、市町村や住民の意見を取り入れるためのシステムを確立することが重要であります。一方、今後一層の行財政改革を推進していくためには、行政ニーズを踏まえ、組織、事務事業のスクラップを大胆に行い、一方でビルドを厳選し、全体として可能な限り職員数を削減し、行政体制のスリム化を行っていくことが不可欠であります。県の行財政改革大綱では、知事部局一般会計の職員数を平成十一年度から十三年度までの三年間で三%、百五十名程度を削減することとしております。

 そこで、総合出先機関の設置に関連して、大綱の職員数の削減目標との関係はどのようになるのか、また、目標の変更が必要になるのかどうか、さらに、行財政改革推進期間の仕上げに当たる総合出先機関設置後の行政体制の効率化、スリム化についてどのように取り組んでいくのか、総務部長にお伺いをいたします。

 次に、行財政改革大綱に掲げた公社等の見直しについてお尋ねをいたします。

 県の企業局や県立病院、そして県の出資する法人、公社、団体の必要性は、民間の企業や団体では採算面や事業規模の面で経営的に見合わないものであっても、社会的公共性が高く県民生活に欠かせないサービスの提供を目的としていると思うのであります。しかし、設立当時は大きな役割を果たしたものであっても、急激な社会の変化や県民のニーズの価値観の移行等により見直す時期に来ているものが多々あるものと思います。県は、これまで二五%以上の出資法人を見直し、現在まで統廃合により五十団体まで改組してまいりましたが、行財政改革大綱により、知事部局においては痛みを伴いながら改革されており、また、平成十三年からは総合出先機関の四ブロック化など懸命な改革を断行していることを見るに、県出資法人の改革は不十分と思われます。もっともっと積極的に統廃合を含め改革すべきと思うのであります。

 県の二五%出資法人五十団体の全部の職員数は千百七十七人でありますが、例えば、社会福祉事業団を見ると、そのうちのほぼ半分に当たる五百五十二名と断トツであります。ここに、県から平成十一年度分として二十九億円が委託料として支払われております。平成十二年度当初予算にも二十五億円計上されております。設立当時は社会福祉施設、老人保養所などの受託経営等に大きな役割を果たしてまいりましたことは評価するところでありますが、介護保険制度の導入を目前に老人福祉施設、市町村や民間の社会福祉法人による施設が年々拡充されてまいりました。このような実績を勘案すると、県出資法人が直接経営していく必要があるのか、業種によっては民間移譲を含め転換を図るべきと思いますがどうでしょうか。この議会に企業局より提案されております庄内のガス事業の民間移譲は、意味のあるものと評価をいたします。

 このような県出資法人の改革すべきこととして、一つ県の財政支出のあり方、二つ県OBの天下りがどこまで必要なのか、プロパーを育てることを含めて改革すべきと思うがどうなのか、三つ県出資の公社・団体が現在のままでよいのか、民間や県出資法人以外の団体に移譲・委託はできないのか、以上三点について、県出資法人五十のうち十五の理事長の任にあります副知事に御所見を承ります。

 県の新総合発展計画では、高速交通体系の整備は緊急の課題として位置づけられておりますが、近年における本県の高速交通網整備の状況を見ると、さきに申し上げたとおり、県内の高速道路網は着実に整備が進んできております。一方、鉄道においては、昨年十二月に山形新幹線が新庄開業となるなど高速化も進められておりますが、その機能向上に対する県民の要望は引き続き根強いものがあります。具体的には、山形新幹線山形−福島間の高速化と安全対策、特に山形北駅から踏切の立体化が取り残されていることなど、それに羽越本線の一層の高速化により首都圏との交流を一層拡大し、あるいは仙山線の高速化や運行頻度の向上といった機能強化により仙台都市圏と山形市を中心とした村山地域の連携強化を図るなど、鉄道の機能強化による交流拡大が今後の高速交通網整備の課題であると考えます。

 山形新幹線や羽越本線の一層の高速化、仙山線の機能強化など、二十一世紀の本県の高速交通体系についてどのような方向で整備を進めていくのか、企画調整部長にお聞きいたします。

 また、航空ネットワークの重要な山形・東京便については、昨年の六月から夕方の一便のみの運航となり、首都圏とのアクセスはもとより山形県と全国、特に中国、四国、九州方面との移動ではかなりの不便が強いられている状況にあります。羽田空港は全国各地との交通ネットワークの拠点であり、羽田を経由した山形県と全国各地の航空ネットワークを維持することは、本県の企業戦略、観光誘客、物流などあらゆる面から必要不可欠なインフラであり、早期に複数便復元が実現するよう、県議会としても山形県議会山形〜東京便複数便復元対策協議会を中心に全力を挙げて取り組んでまいりたいと考えております。

 知事も全日空に対して何度か働きかけを行ってきているようですが、現在のところ実現の見通しはどうか、企画調整部長にお伺いをいたします。

 一方、航空業界を取り巻く状況を見れば、本年二月より航空法が一部改正され、参入規制にかかわる需給調整規制の廃止や個別の路線廃止について認可制から事前届け出制になるなど、規制緩和が進展しております。規制緩和の効果として各航空会社間の競争が促進され、四月から実施される各社の運賃改定に見られるように割引制度の充実などによる運賃の低廉化など、利用者の立場からメリットも期待されますが、反面、地方の立場から山形・東京便が減便されていることに象徴されるように、比較的需要のないローカル線がますます減便・廃止されるのではないかと強く懸念するところであります。

 そうした中、本県として航空ネットワークの維持・充実に向けてどう対処していくのか、そして山形空港の機能をどう生かしていくのか、また広域的な視点から宮城県など隣接県との連携も含めどのように考えていくのか、企画調整部長にお聞きいたします。

 加えて、全国各自治体においても同様のローカル線を抱え苦慮・模索されている地方自治体が数多くあると思われます。これまで地方自治体が出資して第三セクターのコミューター航空会社が幾つかあります。株式会社北海道エアシステム、奄美大島の日本エアコミューター株式会社、琉球エアーコミューター、長崎航空、天草エアラインなどがありますが、今後、規制緩和の流れの中、航空自由化に伴い、地域の公共的な足として自治体と民間の共同出資の航空会社が新規参入する動きが予想されます。本県としてこれらを検討課題として取り組む必要があるのか、あわせてお聞きします。

 山形の新たな都市拠点、山形駅西口に霞城セントラルや山形テルサが二十一世紀の幕あけでもある平成十三年オープンに向け着々と工事が進められ施設の姿があらわれてきたのを目の当たりにいたしまして、再開発事業の進捗にも弾みがつくものと思いを強くしているところであります。そこで、再開発事業のもう一つの中心の施設となる山形駅西口文化施設についてお伺いいたします。

 西口文化施設につきましては、先般、当面着工を延期するとの方針が決定されたところであり、平成十五年に開催される国民文化祭の主会場について西口文化施設の活用を断念し、体育館などアリーナの活用を図っていくとのことでありますが、このことによって整備に向けた機運が減退することは決してあってはならないと考えるのであります。本施設は、本県の文化活動の拠点として県内の芸術文化関係者が久しく待望していた施設であり、県の玄関口としての土地利用の観点から重要な位置づけがなされる立地にあること、再開発事業における民間施設を誘引する施設として成否を握るものであること、また、ホール機能を中心とした山形テルサとの連携の必要性などに思いをはせますと、早期に整備されることが必要であると考えております。

 知事は中止ではないあくまでも延期であると表明されているわけですが、今後いつ着工できるのか、そして具体的にどのような手法で建設されていく考えなのか、また平成十二年度に現在の財団法人生涯学習人材育成機構を改組し生涯学習と文化両部門を所管する新財団を設立するとうかがっておりますが、西口文化施設とのかかわり合いについてあわせて文化環境部長にお伺いをいたします。

 本県農業をめぐる現状は、作付面積の減少、米価の下落等により農業粗生産額は昭和六十三年で三千三百五十八億円から平成十年には二千五百三十二億円と七五%まで落ち込んでいます。一方で、農業就業人口の約半数は六十五歳以上の高齢者となっております。内陸では五月の連休に田植えが行われるが、そこでの働き手は我々と同年代以上の人が多く、若者は余り見られません。耕作放棄地も昭和六十年千二百二十九ヘクタールから平成九年三千四百七十六ヘクタールと約三倍にふえております。同様に林業・水産業についてもその厳しさを示すものは数多く、こう見てくると農林水産業の行く手にどうしても閉塞感を抱かざるを得なくなるし、大きな岐路に立たされているという現実も実感します。

 しかしながら、はえぬきが五年連続の特Aにランクされ、新規就農者も平成十一年には百五人と十年ぶりに百人を超え、さらに厄介者の雪を逆手にとって雪室を利用した取り組みの動きが出てきているなど、二十一世紀を目前にして本県農業にも多くの新しい胎動が既に見え始めています。あるマスコミ社が主要企業の経営者に対して実施した四半世紀先の東北の姿についてのアンケート調査によると、経済成長率に関しては七割以上が低目の予想をしているのに対し、農林水産業の将来性については今よりも収益性の高い産業になっているとする回答が多かったことを特筆しています。農林水産業は、崩壊するような事態に向かうのでなくむしろ大規模化や機械化による大変身を遂げている姿を描いているのであります。

 このような中で、二十世紀における本県農林水産業の現状と課題をどのように総括認識し、これにかかわる人たちが仕事に誇りを持ち勤労意欲が高まるような二十一世紀を展望したビジョンをどのように描こうとしているのか、農林水産部長にお伺いいたします。

 さて、公立置賜総合病院が本年十一月一日に開院することが決まり、救命救急センターを併設した新たな高度医療の提供施設としての役割に大いに期待するものであります。同時に、現在、山形市内に建設中の県立中央病院もようやくその姿をあらわしてきており、公立置賜総合病院に続いて開院が待たれるのであります。

 ここで改めて、新しい県立中央病院の役割、機能とその移転時期について、健康福祉部長にお伺いをいたします。

 質問の最後に、交通事故に思うことを申し上げます。

 平成八年、三年半前の小学校が夏休みの二日前のこと、一台の車が異常な走りをしていたのであります。そして、その車が下校途中の小学校の列に突っ込んだのであります。車を運転していたのは、糖尿病の持病を抱え病院で糖尿病の治療を受け帰宅途中の三十七歳の女性でありました。事故現場の二キロ手前で急に目がかすみ、そしてついには突然意識が薄れてしまい、車は蛇行を始めたということです。その異常を感じた対向車や後続車は一斉にクラクションを鳴らしたのですが、それでも車は突き進み、折しも前方の交差点には祥子ちゃんと数人の子供たちが下校していたのですが、車は植え込みをかすれるようにして祥子ちゃんをはね、さらに男の子をもはね、なおも五十メーター先の縁石をまたぐ形でようやくとまったのであります。男の子は大けがをし、当時小学校一年生の渡辺祥子ちゃんのわずか六年六カ月の幼い命を奪ったのであります。山形警察署は加害者の女性を現行犯逮捕、その年の十一月、業務上過失致死などの疑いで書類送検をいたしました。しかし、山形地検は両親の思いもよらぬ判断を下したのであります。意識を失った過失責任は問えないと不起訴処分にしたのであります。

 祥子ちゃんは、交通ルールを守る模範の子供だったのに、大きくなったら花屋さんになりたい、ひな祭りの三月三日の誕生日、今生きていたら小学校四年生。命は地球より重いと言われるのに、何の過失もない娘が何で死ななければならなかったのか、娘の無念な思いが−−。両親は、やりきれない気持ちで山形検察審査会に不起訴は納得できないと訴え、審査会は不起訴は不当と採決したのであります。加害者の女性は糖尿病を患った後、十数回も気を失うなど自分でも危険性を十分認識しており、運転を差し控えるべき注意義務があったと過失を認定、山形地検は事故を再捜査、加害者女性は一転して起訴されたのであります。

 本県においても交通事故は大きな社会問題であり、このような痛ましい事故は後を絶たない現状にあります。今、実例を申し上げましたが、交通ルールを守り、何の過失もない人のとうとい命が奪われる、これは天災なのか人災なのかと大きな疑問がわくのであります。平和な楽しい家族が、まじめに生きている人が、第三者のちょっとした不注意から地獄の苦しみを背負うことは余りにもむごいと思うのであります。このような事故を未然に防ぐことはできないのだろうか、過失だけで済ませてよいのだろうかと考えているのであります。

 そこで、医師等による注意、一時的な運転免許証の停止などがあることと思いますが、そのほかに、道路交通法上、免許証の交付や更新のときに適性検査制度があると承知しております。その概要についてお伺いをいたします。

 あわせて、最近、神奈川県警を初め全国各地で続発する警察不祥事は目を覆うものがあります。再発防止策を進めてきた折しも、神奈川県警の不祥事の公判が始まったやさきの新潟県警の不祥事、県警本部のトップである本部長の責任が問われる大きな不祥事が厳しい国民の批判を浴びておりますが、着任間もない県警本部長の所感についてお伺いをいたします。

 そして、このことにより、まじめに職務に精励されておられる山形県警察官一人一人の士気低下にならないことを願うものであります。

 これで私の質問を終わります。



○議長(石垣潔君) 高橋知事。



◎知事(高橋和雄君) 今井議員の最初の質問といたしましては、今後の県政に対するビジョンと、さらにはまた県政に対する私の意欲というふうなことでのお尋ねでございます。

 今井議員が上げられました、特に県政における現在の課題と、少子・高齢の時代と、もう一つには情報化時代というふうなことが例示的に取り上げられましたが、まさに象徴するような大きなテーマだとこう思っております。また、県政全般につきましても、総合的に文化の振興であるとかあるいは社会資本の整備であるとかというふうなことが盛りだくさんあるわけでございまして、こういった事業に対応するために、一方、財政的には非常に苦しい中にはありますが、山形県の将来像を考えますとぜひそういったものをやり遂げていく必要があると、こういうふうに思っております。

 平成十二年度当初予算編成の基本方針についてのお尋ねもありますから、そういったことにつきまして後ほどお答え申し上げますが、当面、少子・高齢時代に対応してというふうなことにつきましては、県といたしましては総合的な事項と、総合対策事項というふうなことで、全部局にまたがるような少子対策事項を総合して企画調整部の中で効率的な実施を図るようにしております。予算の額といたしましても相当多額に上りますから、そういったものを少子対策として効果的に実行するように心がけてまいりたいと、こう思います。特に、女性の社会進出あるいは育児の大変さというふうなことを考えまして、育児が容易にできるような環境整備、それから父親としても育児にかかわれるというふうな制度的な改革というふうなものをも十分考えて少子対策に対応していきたいと、こう思っております。

 また、情報化時代につきましては、単に情報が必要であるというふうな時代から情報産業というふうなことで、将来の産業振興のためには欠かせない課題になってきていると、こう思っております。インターネットにおける新しい産業の創出であるとかあるいは取引のシステムであるとかといったことがまた行われております。こういったことをも含めて、情報産業時代というふうに名づけての二十一世紀の重要な項目であろうと、こう思っております。県の全般的な産業振興やらあるいは雇用対策というふうなことはもちろんあるわけでございますが、この情報産業時代というふうなことにつきましては格別に対応する必要があるだろうと、こう思っております。そのためには、今回の十二年度予算の中にも、企画調整部を中心といたしまして情報産業の計画づくりというふうなことで予算化をしているわけでございます。その内容等については多岐にわたりますが、また委員会等で御説明も申し上げたいと、こう思っております。

 また、そういったいろいろの事業を控えまして、二十一世紀における県政に対する私の意欲はどうかというふうなことのお尋ねでございますが、今、御説明申し上げました事項等も含めまして、二〇〇〇年、新しい千年紀、それに二十一世紀というふうなことを展望いたしますと、この時期における県民のエネルギーの発現あるいは結集というふうなことは非常に重要である、重大であると、将来における山形県の発展の基礎をなすものというふうな認識を私は持っております。こういった時期につきまして、県勢の将来の発展が確保できるような基盤づくりというふうなことでさらに懸命に取り組んでまいりたいと、こう思っている次第であります。この点につきましては、これから県のすべての機関とそれから県議会の皆さんとともにいろいろ議論を重ねながら、山形県が将来日本を背負って立つ県になるようにというふうな考えを持ちながら精力的に取り組んでまいりたいと、こう思っておる次第であります。

 次に、地方分権に関しましてですが、第一番目に地方と国との関係はどうかというふうなことでございますが、特に国からの指導を受けて地方が行政を展開するあるいはいろいろの事業に取り組むというふうな時代は過ぎたと、こう思っております。地方が国を支えていくあるいは構成していくというふうなことの考えが非常に重要だろうと、こう思っておりますので、これまで国と地方との関係は上下の関係であるとかというふうなことを言われてきましたが、それを逆に地方が国を支えるというふうなことで山形県の役割を果たしていく必要があろうかと、こう思っておるところでございます。

 また、それに関連いたしまして、地方の力を養う必要があるというふうなことでございますが、当然のことであります。地方の力とは何かというふうなことで三つほど今井議員が上げられましたが、その三つの要素は非常に重要だとこう思っております。中身といたしまして、まずは財源とかあるいは財政力を高めるというふうなことで、一つのあり方として外形標準課税というふうなものが取り上げられてまいりましたが、特に外形標準課税につきましては、東京都において来年度からそれを実施するというふうな予算が発表されました。これを契機にして全国的に議論され、国においても早期に取り組むというふうなことの経緯が見られます。

 私も二年ほど前に、外形標準課税の地方における必要性というふうなものを説いたわけでございますが、特に安定した財源、それに地域がサービスしたそれに応ずるところの税というふうなことで、均衡・公平を欠かないような税制度が必要だろうと、こう思っております。富裕地域はいつまでも有利であるとかあるいは地方は不利であるというふうなことの財源では、将来の地方分権を確実にしていく上では非常に危惧される問題でありますので、この点につきましては、今後、外形標準課税が導入されるに当たっていろいろ意見を申し上げていく必要があるだろうと、こう思っております。

 できる地域だけそれぞれの特徴で、条件で課税するというふうなことについては、押しなべて外形標準課税の公平性あるいは地域のサービスと、それから財政の、税制の安定性というふうなことからいいましてさらに工夫をしていく必要があろうかと、こう思っております。東京都がこのたび外形標準課税を採用したというふうなことにつきましては、既に全国の知事からもあるいは知事会を代表して会長の方からも意見として述べられておりますが、ぜひ自治体における安定した財源になる、しかも公正な公平な財源になるというふうなことを期して実現を図ってまいりたいと、こう思っております。

 また、町村合併につきましてのお尋ねでございますが、既に地方分権の一括法やあるいは合併の特例法というふうなことで、戦後第二次の大きな合併の時期を迎えております。こういった法律ができて、また特例法の優遇措置などが適用されるに当たりまして、本県におきましても地域的には合併の意欲が煮詰まりつつある地域があります。基本的にはこういった地域の合併の意欲というふうなことが非常に重要であろうと、こう思っております。また、計算された合併になりますと、事前に各地域について十分な手当てをしていく必要があるとこういうふうに思っております。全国の三千二百有余の自治体を千程度に合併するというふうなことが一つの目標として伝えられているわけでございますが、これらの点につきましても、県としては県内の市町村について十分注目をしながら、また、地域の議論を煮詰めながら、また一方で手当てをしていきながら町村合併の趣旨に沿うような指導をしてまいりたいと、こう思います。

 最後に、平成十二年度当初予算編成の基本的な考え方はどうかというふうなことでございますが、非常に財政事情が厳しい中において健全財政をぜひ確立する必要があると、そしてまた今後における行政展開もサービスにおいて凹凸のないサービスができるようにというふうなことに心がけていく必要があると、こう思っております。このために、これまで四回にわたって中期展望を行ってまいりました。いろいろの議論の中で十二年度予算の編成をしたわけでございますが、一応これまでの中期展望の計画とすれば転ばぬ先のつえというふうなことで用立ててきたものと、こう思っておりますし、これから十五年、十六年に当たりまして相当県債の返済期がやってまいります、大きな返済期がやってまいります。こういったことも考慮しまして今後とも健全財政を堅持すると、そしてまた県民の生活向上のために施策をも低下させないでやっていくというふうなことが必要であると思っております。そのために、御指摘のように行財政の改革は避けて通れない、必至であるとこう思っておりますので、今後とも組織の見直しやらあるいは地方の自主性あるいは効率的な施策の実行というふうなことを考えて、県内四ブロック制度もそういった観点から地域において自主的な計画と一定の範囲内における自主的財政運営も可能なような組織をつくってまいりたいと、こう思います。そういう段階では所管の管轄地域の市町村の意見が十分反映できるように、そしてまたそれが実行に移されるようなシステムづくりが重要かと、こう思っておるところでございます。十二年度の予算編成に当たりまして取り上げてもいただきましたが粘り強くやっていく必要があると、これまた十五年、十六年というふうなところを展望いたしますと、ここ当分は非常に厳しい財政事情のもとに、しかも県政とすれば県民生活の向上というふうなことを忘れることなく対応していく必要があると、両面を実行していくように心がけてまいりたいと、こう思います。

 以上であります。



○議長(石垣潔君) 金森副知事。



◎副知事(金森義弘君) お答えを申し上げます。

 県が出資をいたしております法人等の行財政に対します認識につきましては、今井議員の御指摘のとおりかと思います。一つ一つといいますか一歩一歩ではございますが、今年度も県の出かせぎ共済事業団の廃止あるいは県緑化センターと県緑基金の統合など、県の行財政改革に呼応した見直しとともに取り組んでおるところでございます。また、御指摘の財政支出につきましては、必要最小限の財政支援を行いつつさらに個々の団体の事業の見直し、コスト縮減等への取り組みを求めてまいりたいと、このように考えております。

 また、県職員の就任につきましては、公社等の設立の経過あるいは即戦力の必要性、そしてこれまでの行政経験等を有する人材の必要性等を十分考慮いたしまして対応してまりいたいと、このように考えております。さらに、プロパーといいますか職員の養成につきましても、各団体の自立した経営にも十分つながっていくとこういう観点から積極的に支援をしてまいりたいと、このように考えております。

 最後の、事業の委託等につきましては、現状に合った事業内容の見直しを十分に行うとともに、効率性あるいは透明性の観点から、民間でやれるものは民間でという考えを基本に持ちまして積極的に進めてまいりたいと、このように思います。

 いずれにいたしましても、公社等の見直しは県の行財政改革の大きな課題の一つでもございますので、十分前向きに取り組んでまいりたいと考えてございます。

 以上でございます。



○議長(石垣潔君) 宮内総務部長。



◎総務部長(宮内豊君) 財政健全化についての御質問がございました。

 本県では、これまでシーリングの設定、大規模事業の調整、行政組織のスリム化など財政構造の健全化のための施策を講じてまいりました。その結果、平成十二年度予算につきましては、県債発行の縮減等財政健全化への道筋はある程度見えてきたと考えておるところでございます。同時に、平成十二年度予算では景気・雇用対策や少子・高齢化、医療・福祉、環境といった当面する県政課題にも的確に対応し、また主要プロジェクトも着実に推進しているところでございます。このように、議員御指摘のとおり、財政健全化に意を用いながら事業を推進することとしておるところでございます。他方、今後の地方財政を取り巻く状況は、これもまた議員の御指摘のとおり、公債費の増加やあるいは税収の面から厳しい状況が続くものと考えられます。

 こうした点を含め、今後とも中期的視点を踏まえて弾力的に健全な財政運営を貫き、事業の重点化・効率化を図りながら県民生活向上のための各種事業を着実に推進してまいりたいと考えております。

 次に、総合出先機関につきましては、今後、議会からさまざまな議論をいただいた上で今月末の最終報告を取りまとめてまいりたいと考えておるところでございます。

 具体的な人員体制につきましては、最終報告を踏まえ、平成十二年度中に検討することとなるため、今、具体的に申し上げる段階にはございませんが、いずれにいたしましても、行革大綱に掲げられた全体として三年間三%の人員削減の目標達成に、まずは全力で取り組んでまいりたいと考えておるところでございます。

 また、御指摘のとおり、総合出先機関の設置に伴いまして、事務・権限移譲に伴う体制整備あるいは企画調整・予算調製などの機能拡充が図られる一方で、四ブロック化に伴いまして重複する職の解消やあるいは管理部門の簡素化などによりまして、行政体制の効率化が図られるものと考えております。さらに、本庁の事業実施部門等の縮小につきましては、庁内にプロジェクトチームを設置いたしまして検討を行ってまいりたいと考えておるところでございます。



○議長(石垣潔君) 佐々木企画調整部長。



◎企画調整部長(佐々木克樹君) まず、鉄道関係でございます。

 御指摘の山形新幹線や羽越本線の一層の高速化、仙山線の機能強化などにつきましては、県境をまたがる線区であり、事業費が相当額になるなど課題もあり、関係県や沿線市町村、さらにはJRとも連携を図りながら具体化に向けた勉強を進めてまいりました。こうした中、羽越本線につきましては、国の新幹線直通運転化事業調査の調査路線に指定されるなどの動きも出てきているところでございます。

 いずれにいたしましても、御指摘のとおり、今後の県勢発展にとりまして重要な課題でございますので、引き続き関係機関と連携を図りながら積極的に取り組みを進めてまいりたいと考えております。現在、総合交通体系調査を行っておりますが、この中で、今後はプロジェクトの効果、課題などを十分整備・検討し、取り組みの視点も明らかにしてまいりたいと考えております。

 次に、東京便の関係でございます。

 東京便の複数便復元につきましては、議員初め県議会のお力添えも賜りながら、早期の複数便復元の実現に向けて運輸省や全日空など関係機関との協議を進めてきているところでございます。協議の中では、全日空側の意向として、一つには当面一便での運航を継続すること、二点目には四月から片道の公示運賃を一万五千円に引き上げること、三点目には運賃引き上げ後の利用実績を勘案し、搭乗率が七〇%を維持できれば複数便復元について検討したいとの見解が示されているところでございます。しかしながら、残念なことに現時点で明確な復元の時期については言及されていない状況にございます。今後とも、関係団体等とも連携しまして強力に早期復元に向けて努力をしてまいりたいと考えております。

 また、航空自由化に関連しまして、山形空港の今後のあり方等についてでございます。

 航空の自由化につきましては、お話のとおりいろんな影響が出ているところでございます。県としましてはこういった状況も踏まえまして、広域的な観点としましては、お話にもありましたような仙台空港との連携ということで、来年度から宮城県と協力しまして広域的な交通ネットワークの連携方策について調査・研究を進めるということにしております。また、山形空港の機能をより生かすという観点から、山形空港を拠点とした航空会社の可能性など本県航空ネットワークの充実に向けた方策について、多様な視点から積極的に研究を進めてまいりたいと考えているところでございます。



○議長(石垣潔君) 武田文化環境部長。



◎文化環境部長(武田浩一君) 山形駅西口文化施設の整備についてお答え申し上げます。

 西口文化施設の着工時期につきましては、厳しい財政状況でありますが、新総合発展計画の主要プロジェクトであり、また、国民文化祭で盛り上がった県民の文化への関心を持続発展させていくため、遅くとも新総合発展計画期間中であります平成十七年度までに着工できるよう努力してまいりたいと考えております。

 もう一つ、整備手法につきましては、PFI方式などを検討してまいりましたが、現段階では交付税措置のある起債を活用した県単独事業による整備が最も有利な手法ではないかと考えている次第でございます。

 また、西口文化施設と新文化財団とのかかわりにつきましては、弾力的な施設運営を図られることなどから、現在のところ文化事業を実施する財団に管理運営をゆだねることも一つの方法であるというふうに考えている次第であります。

 いずれにしましても、整備手法並びに管理運営については、今後さらに検討を重ねてまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。



○議長(石垣潔君) 渡邉健康福祉部長。



◎健康福祉部長(渡邉満夫君) 県立中央病院の役割等と移転時期についてのお尋ねでございます。

 現在整備中の県立中央病院は、成人病センターと救命救急センターと一体となって本県の広域センター的病院として高度・特殊な三次医療を担ってまいります。このような役割を果たし、またふさわしい機能を有する病院として、特に悪性新生物、循環器系疾患、周産期医療、移植医療の四つの診療分野に重点を置いてまいります。具体的には、十五床の緩和ケア病床、新生児治療病床、無菌治療病床を設けるほか、放射線による診断・治療機器の整備や集中治療室を増床するなど、診療機能の充実を図ることとしております。また、病室につきましても、患者が快適な療養生活を送れるよう配慮するとともに、院内の情報システムの導入などにより待ち時間の短縮など、患者の利便性の向上を図ることとしております。

 移転時期についてでございますけれども、病院本館はことしの十一月中旬に完成引き渡しを受ける予定にしております。その後引き続き外構工事を進めることになりますが、本館の引き渡し後にありましても、医療機器などの搬入・据えつけあるいは職員のトレーニングにある程度の期間を要しますことから、また、入院患者の移送に適当な時期を考慮しまして、明年、平成十三年五月一日開院を予定しているところであります。

 以上であります。



○議長(石垣潔君) 小山農林水産部長。



◎農林水産部長(小山信夫君) 二十一世紀を展望した農林水産業のビジョンについてお答えいたします。

 本県の農林水産業は、これまで生産基盤の整備、機械化の進展、栽培技術の開発、経営規模の拡大等により生産性が大きく向上いたしました。一方、近年では安全志向など多様な消費者ニーズにこたえながら、内外の産地間競争に打ち勝つ生産と販売、経営感覚にすぐれた意欲ある担い手の確保、そして環境問題への対応など新たな課題が出てきております。県といたしましては、これらの課題にこたえるため、一つは、安全で安心な農林水産物の安定的な生産とブランドの確立により豊かで所得が上がる農林水産業を実現すること、二つ目は、主要な食料供給県としてその力を発揮するために担い手の育成、技術の開発、農地の確保・整備等を推進すること、三つ目は、県土保全、水源涵養、景観形成などの多面的な機能を発揮しながら環境に優しい農林水産業を展開すること、四つ目は、生産・生活・交流の場として魅力と活力のある、生産者が誇りを持って住むことのできる農山漁村を実現すること、こういう四つの大きなビジョンを描きながら、生産者が将来に明るい展望を開くことのできる農林水産業を目指して施策を展開してまいりたいというふうに考えているところでございます。

 以上でございます。



○議長(石垣潔君) 殿川警察本部長。



◎警察本部長(殿川一郎君) まず、運転免許の適性検査についてお答えを申し上げます。

 道路交通法の規定によりまして、運転免許を受けようとする場合には適性試験と、それから運転免許証の有効期間の更新を受けようとする場合には適性検査というものをそれぞれ受けなければならないこととなっておりまして、実施をしているところでございます。そして、これ以外の適性検査、つまり免許を受けようとする場合とあるいは更新という以外の途中の段階ということになりますけれども、その場合には、現に運転免許を受けている者が身体の障害等で自動車等の運転に支障を及ぼすおそれが生じた場合、あるいは自動車等を運転することが著しく道路における交通の危険を生じさせるおそれがあるというような場合には、臨時の適性検査を行うことができるということになっております。そして、内容によっては医師の診断によりその検査を行うということでございまして、その結果、欠格事由に該当するという場合は免許を与えないということとなっております。

 以上が制度の概要でございますけれども、今後とも適性試験、適性検査については、道路交通法の趣旨を踏まえ的確な運用に努めてまいる所存であります。

 次に、私の所感についてお尋ねがございました。議員御指摘のとおり、全国的に警察本部長の責任が問われるような事態が続発をしておりまして、警察をめぐる情勢というものにはまことに厳しいものがあるというふうに強く認識しているところでございます。私といたしましては、こうした状況を十分に踏まえ、本部長としての職責の重大性というものを改めて認識するとともに、県民の皆様の声に真摯に耳を傾け、警察組織の厳正な規律を保ち、その上で各種の犯罪の予防、検挙、交通死亡事故の抑止、被害者支援対策の推進といった諸課題に全力を挙げ、県民の期待と信頼にこたえていきたいと、このように考えているところでございます。

 また、最後の方に御指摘をいただきました山形県警察の職員の士気という点につきましても、本部長として十分に配慮してまいりたいとこのように考えておりますので、引き続き県議会の皆様の御支援、御指導等をお願い申し上げまして答弁とさせていただきます。



○議長(石垣潔君) 三十一番今井榮喜君。



◆31番(今井榮喜君) 先ほど、県政の今後のビジョンについて知事にお伺いいたしましたが、私、やはり少子化の問題は本当にこれから大きな問題、将来本当に長い目で山形県の存亡も含めて大きな課題ではないかと思います。とりわけ少子化から起こるいろんな教育の問題、それからまた雇用の問題、社会資本の整備の問題、これらあらゆるものがこれからどういうふうに推移していくんだろうということによって、山形県の政策といいますか将来の展望といいますか、そういうものを組み立てていかなければならない時期ではないかなと思います。

 どうか、ただ少子化だけを取り上げてぽんとやるんじゃなくて、その少子化がこれからどういうふうに展開して社会資本はどうすべきかとか雇用問題はどうすべきかとか、そういう県政の展開をしていただくことが必要ではないかなと、こんな希望を申し上げまして私の質問を終わります。ありがとうございました。



○議長(石垣潔君) この場合、休憩いたします。

 午後一時三十分再開いたします。

         午後零時二十分 休憩



         午後一時三十一分 開議



○議長(石垣潔君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 質疑及び質問を続行いたします。

 二十八番木村莞爾君。



◆28番(木村莞爾君) 県政クラブを代表して質問をいたします。

 質問に先立って、私どもとともに長年にわたって地方政治を担当された吉村和夫君がこのたびの県都山形市の市長選挙において見事当選を果たされたことについて、心からお祝いを申し上げる次第であります。そして、党派を超えて吉村市長を実現してくださった同僚議員の皆さん方に心から感謝を申し上げ、吉村新市長の今後一層の御活躍を祈念してやまないのであります。

 私は、知事、率直にね、素朴な疑問をお聞きしたいのです。

 知事が言うまでもなく、県財政が深刻な危機にあることは、だれの目にも明白であります。そして県は、行財政改革大綱に基づく行財政改革推進期間に先立って、十年度予算執行に当たったときがありました。そのときは一〇%の節減目標を掲げたわけでありますが、金額にして三百十七億円、それが二月補正の時点で達成率一〇九%だったわけであります。事業費にして三百四十五億円近く節約したと報告されたわけでありますが、このうち九十三億円余りは一般財源分であって、十一年度予算にこれは繰り入れられております。また、特別にアクションプログラムをつくったわけでありますが、公共工事のコスト縮減も、これは土木部の真剣な取り組みの結果、三・九%、金額にして三十一億円の節約が実現したというのであります。そして、十一年度はさらに六%という目標を設定したわけでありますが、行財政改革大綱によれば、事務事業を一〇%以上削減する、公共工事は十一年度まで一〇%以上縮減するとなっておりますから、執行部当局の努力と意欲は必死なものがあり、その実践は、これは高く評価しなければならないと思っております。

 そして、それと同時に、私はこれも驚きなんですが、また不思議な気持ちでもあるわけでありますが、事務事業が適切あるいは簡素であること、予算が効率的に使われることは、これは、国であれ地方であれ、すべての行政事務のこれは原点であります。そのために毎年財政課長、総務部長、知事と最低三段階の査定を経て予算が編成されてきたはずであります。現在審議中の十二年度予算案も、特に厳しい財政事情のもと編成されたのであります。その予算が、事業縮小とか中止とかだけでなくて、単なる手法の見直しや職員の創意工夫によってこうも節約できるものだったのかという思いがあるわけであります。

 地域の住民は、そんな節約一本やりの行政を本当に期待しているんでしょうか。行政は民間事業ではなく、効率化、合理化ばかりでなくて、これは、たとえ赤字覚悟でもやるべき仕事があり、要るものは必ず要るのであります。ないそでは振れないとは言い切れないのが公共機関であるはずなのに、全国自治体が一斉に縮小均衡に向かっていくこの姿には、何か暗くてせつないものを感ずるのであります。政治もそうでありますが、行政にも、むだでもともし続けなければならない明かりが必要ではないでしょうか。

 予算編成そして予算節約と二正面作戦の陣頭に立たれた知事はどのような感想をお持ちなのかもお聞きしたいのであります。

 財政危機は、言わずと知れた事実であります。県財政が国の予算や制度、そして地方財政計画によってがんじがらめになっていることは、私自身もよく理解をいたしております。地方の財政担当者としては、ほとんど裁量や選択の余地もなくて、ただ与えられた枠の中で努力するという苦しさも承知いたしております。せっかく作成された県財政の中期展望ですが、非常にむなしいものだと言わなければならないのであります。なぜならば、試算のベースとなったGDPの名目成長率、これは一・七五%は既に根拠をなくしております。国は、既に本年度当初経済見通しを〇・五%と設定していたものを、先般マイナス〇・四%と修正をいたしました。明年度の達成目標もわずかに〇・八%の伸びとしております。こうした見通しと実態の乖離を見るたびにつけ、試算の基礎フレームは既に崩れているのではないかと思うのであります。

 そこで言うべきか、わざわざ検討の手がかりを示すものと断ってはおりますが、経済実態よりははるかに甘い試算だったことは明らかであります。そして、そのむなしさとせつなさは、知事御自身がだれよりも切実だったはずであります。その辺もお聞かせいただければ幸いだと思っております。

 そして、平成十二年度から十六年度までを見据えた中期展望は、そういう楽観的な数字にもかかわらず、本当に深刻なものであります。人件費を削り、あるいは投資的経費を切り詰めても、調整基金十二年度三百億であります。新たな県債を極端に抑えながら、公債費の支払いはこれまでのツケにより上回っていくのであります。それでいて、公債費の約三分の一が利子分に充てられるため、借金の残高がふえ続けていくという構造になっております。今後五年間、財政規模の拡大は全く望めないのであります。しかも、十六年度の起債制限比率は一五%の危険水域に達するのではないかと思っております。これはもはや財政難などではなくて、窮乏に向かう一本道でのまさに行進であります。

 国の交付税特別会計借入金というのは国のこれ借金かと思っていたら、十二年度末で三十八兆円に達して、そのうち二十六兆円が地方へのツケなのだそうであります。この分もさらに県負担として実質的におもしになってくることはないのでしょうか。そして、本県の場合、償還のピークは平成十五年度以降に来るのだと聞いておりますが、経済の先行きも不透明な中でどうでしょうか。もはや、国と地方との深刻な政治問題だと思うのですがどうでしょうか。

 もはや地方財政は、県だけの努力や財政担当者だけの努力によってはこれはどうしようもない最大の危機と思えてならないのであります。最近のマスコミやあるいは経済界から地方財政の赤字は国への甘え過ぎとか、自前の財政力もなくて国を当てにし過ぎたのであります。財政錯覚の結末であるなどと地方バッシングが出ておりますが、確かに、私たちは、最後は国が救ってくれるという幻想を抱いていたのかもしれません。しかし、あの土光臨調以来、国は補助金を削減して、国保や福祉の負担を地方に押しつけてまいりました。バブル崩壊後は、景気対策を自治体に依存して、そして無理やり地方に借金を押しつけたというべきであります。

 国と地方の財政の仕組み、中央と地方をめぐる資金の流通状態は、これは全く複雑過ぎて、財政の専門家さえ理解は難しいと言われております。これは、単純に考えてみると、国の借金と自治体の借金とは根本的に違うということであります。国債は一〇〇%が国内調達のようでありますが、いわば国民が国民に貸すわけであります。負債も債権もそっくり次の世代に残すはずでありますから、借りかえまた借りかえしていく限り負担は転嫁しないのであります。地方債は、それが政府資金によるものであれ、あるいは民間金融機関によるものであれ、結局はほかの地域社会からのこれは借金でありますから、必ず返さなければならないのであります。現に本県でも二十年あるいは三十年の償還を義務づけられ、現実に元利を払い続けているのであります。しかも、国によって認可された地方債の利子は国の利子よりも高利のはずであります。国会の予算審議で堺屋経済企画庁長官は、「年利二%以下で期間十年の国債が売れる」と言っておりましたが、今や地方への高利のつけ回しが始まっているのではないでしょうか。

 現在の法律と制度、国への従属状態にある地方財政の仕組みでは、自治体のあすは見えてこないのであります。そして、「国のかたち」とは流行語のように語られておりますが、その「かたち」を根本から変えることなしに本県の未来は開けないと思うのですが、どうでしょうか。知事の立場から、国に向かって望むこと、要求してきた内容について、大ざっぱで結構ですからお話をいただきたいと思うのであります。

 私は今、そういう国と地方との大きな政治問題だと話をしてまいりましたが、去る二月七日、東京都の石原知事が絶妙なタイミングで外形標準課税導入を発表したのであります。地方から国を動かすということでは称賛、絶賛してよかろうと思っております。私は、むしろ東京都ではなくて山形県の高橋知事にこれを期待してきたのであります。そして、二月二十二日、三重県もまた国の押しつけに対して「ノー」と言える地方に成長しているのであります。我々地方議員は、政党の代表ではなくて、あくまでも地域の代表として、東京都の会派や三重県の会派と同じく、県民の立場から独自の判断と自己主張を持つべきだろうと思うのであります。昨年度の酒田あるいは米沢、ことしの山形の首長選挙などに一貫して見られる現状改革への願いが底流していると考えるとき、それは同時に我が山形県の現実であり、私たちを包む時代の大勢なのだと考えております。

 思えば、昨年私たちに県政の場を与えた有権者たちは、もはや白紙委任や無条件支持の有権者ではなくて、明らかに要求し、監視し、そして注文する有権者へと成長しているのであります。このことを思うとき、私は、地域の代表者としてみずから身の引き締まる思いがするのであります。有権者すなわち県民が示した現状改革と政治の流動を求める声なき叫びに深く学ばねばならないと考えるものでありますが、いかがなものでしょうか、お答えいただければ幸いだと思っております。

 平成十二年は、新たな千年紀の始まりの年であります。二十世紀最後の年であります。また、世界ではアメリカあるいはロシアの大統領選挙が行われ、我が国でも総選挙が予定されているなど、政治的にも大きな転換期となる年であります。そして、忘れてならないことは、高橋県政二期目の仕上げの年であるということであります。私は、かねてから、一九九〇年代は激動・波乱の時代、また変革・転換の時代だと申し上げてまいりましたが、このことはまさに的中し、我が国社会経済は、混乱のうちに新たな局面を切り開くことができなかったのであります。新しい千年紀の幕あけを迎えて、高橋県政をめぐる社会経済環境はこれまでも大変厳しいものでありましたが、今後も決して楽観できるものではないと思っております。

 我が国の社会経済がこのように混乱している最大の原因は、やっぱり官僚政治という政治システムにあると思っております。官僚政治とは、人間味を欠き、上から下へと押しつける管理と分配の政治技術であります。いわゆる上意下達のシステムであります。経済主義あるいは生産主義、これ一辺倒で物質的にも精神的にも国民にゆとりや余裕のなかった時代には、確かに効果的に機能するものであったと思っております。しかし、国民にゆとりと余裕が生まれたこの時代において、国民の判断力が高まり、価値観が多様化してきた今日、官僚政治は当然行き詰まったのであります。このような現状を見るとき、知事の役割は何なのか。私は、中央主導の官僚政治から県民を守ることが大切であると思うのであります。それは、二十一世紀の県土づくりに新しい目標を高く掲げて、地方から改革の波を起こしていくことだと思っております。

 私は、これまで知事に対して、政治家として表情のわかるあるいは知事の顔が見える政治家になってほしい、そして決断力と実行力と強力なリーダーシップを発揮してほしい、こういうことを幾度か申し上げてきたと記憶いたしております。今ここで、もう一度このことを申し上げたいのであります。

 改めて知事にこのこともお伺いしたいのでありますが、知事は、これまでの七年間を振り返り、この間の県政をどのようにお考えになっているのでしょうか、また、二十一世紀における県勢発展についてどのような目標を県民に示されようとしておられるのか、これもお聞きしてみたいのであります。

 二十一世紀の社会経済を考えていくとき、このキーワードは私は「環境」だと思っております。

 山形県のすぐれているものは何なのか、多くの人は豊かな自然であると答えるのであります。東北地方は、「みちのく」あるいは「出羽」と言われてきました。「みちのく」とは道の奥であります。「出羽」とは中央の支配地の端からこれは出た地域ということであり、いずれも未開の地という意味でありました。明治以降においても、白河以北一山百文と言われ、開発の面では他の地域の後塵を拝してきたのであります。さらに、戦後政治をひもといても、西日本中心であったことは明らかであります。我々の諸先輩は、必死の思いで、先進県に追いつけ追い越せという合い言葉のもとに命がけで闘ってきたわけでありますが、そこまでには至らなかったのであります。そのときには、後進県である不遇に泣いたこともまた事実であります。しかし、今になって思えば、後進県であったことがむしろよかったのではないかと思っております。

 先進県は、高度経済成長あるいはバブル経済といった流れの中で、開発という魔の手から逃れることができずに、ダイオキシンや廃棄物などにより環境破壊が進み、病み苦しんでいるのであります。いわゆる病める文明と化しているのであります。山形県は、後進県であったがゆえに自然が残ったのであります。そして、環境が重視されるこれからの時代の動向を見越し、最も永続的な、最も無害な形でこのすばらしい県土と県民の健康を守り続けていかなければならないのであります。そこには、県全体が無公害安全な日本のモデル的実験場となる配慮と決意があるべきだと思うのであります。余りにも長く政治経済の不遇に泣いた我が山形県政は、それだけに、今このぜいたくな選択が可能になっているのではないでしょうか。この選択をすることによって、私たちは、父祖伝来の後進県の惨めさを一気に過去にさかのぼって取り返すことができる大きなチャンスを得ることができ、二十一世紀の主役に躍り出るのではないでしょうか。

 県民だれしもが、山形がいつまでも公害のない安全・安心な美しいふるさとであってほしいという願いを持っております。県民の夢を実現させていくことは、政治の仕事であります。すぐれた環境を柱とする県土づくりは、農産物について無公害安全というブランドとイメージの確立や、快適な観光レクリエーション基地としての魅力アップなど産業の振興にも大きく貢献していくことになるだろう、こう思っております。また、安全で公害のない居住空間として人の流れも変わるのであります。

 環境や健康に対する国民の関心は今後ますます高まると思われますが、これだけ自然環境に恵まれた山形県がそれを活用しない手はないのであります。二十一世紀の県土づくりの主要な柱の一つとして、本県を全国に発信するための戦略のキーワードに「環境」を位置づけて、四十七都道府県に先駆けていち早く山形県全体をブランド化する無公害安全都市宣言をすべきと思うのでありますが、知事の御所見もお伺いしたいのであります。

 そして、これからの県土づくりのもう一つの柱は、これは「自立」であります。知事が県の自立あるいは地域の自立ということを初めて公言されたのは、これは平成十年の二月定例議会のときだったと記憶いたしております。それ以来、今定例会の知事説明をも含め、いろいろな場所で機関銃のようにこの言葉は使われてきたように思います。しかし、先ほど申し上げてきたような本県の厳しい財政状況、そして東京都のような大都市圏とは異なる地方としての山形県の立場、さらには、最も重要な財源問題を抜きにした地方分権の動きなどを見たとき、県や地域の自立ということが本当に可能なのかという疑問に直面するのであります。

 自立とは、読んで字のごとく、みずから立って歩くということでありますから、地域が自立するためには、何よりもアイデアと政策、権限と財源が大きなポイントであります。それらがないところに地域の自立もないというのが現実なのであります。県が地域の自立を叫ぶのであれば、まずみずからが市町村に対してアイデアと政策、さらに権限と財源を与えてやることが大切だろうと思っております。

 ただ、地方議員として私自身も無力感に駆られるときがあるのであります。そのわけを突き詰めて何回か自問自答して考えたときがありますが、県民の生活が少しでも改善されることを願い、本会議場や委員会で何回か申し上げてまいりましたが、具体的な行政施策として返ってくることがなかったのであります。これは、知事や執行部に原因や非があるわけではないと思っております。むしろ責められるべきは、自分を含めた議員の方にあると思っております。地方議会とは、執行部のチェック機能という面はありますが、そればかりでなく、それぞれの地域から選挙によって送り出された我々議員は、いわば県内で起こるすべての問題のこれは当事者であり、地域住民すなわち全県民の生活向上に向けて、この一点を目標に議員が互いに議論を闘わせ、問題の当事者として政策を具体的に提言して、県の進むべき道しるべを示さなければならないのが地方議員の私は本質だろうと思わずにはいられないのであります。

 残念ながら、今の県議会においては、議員同士が当事者の立場で議論していないのであります。ですから、事実上執行部の方針や考えを説明するだけのものになっており、我々もそのことになれてしまっているのではないでしょうか。しかも、執行部の示す施策のほとんどが、中央省庁が考えたメニューに地方側が無理やり形を合わせているという内容だけに、じくじたる思いがするのであります。真の地方議会自立のために、むしろ議員が自立しなければならないのでありますがどうでしょうか。

 知事は県民に自立を求めていますが、知事、あなた自身にも、中央の意向に縛られない、他県の先例に頼らない自立を求めたいのであります。そして、自立した者同士の議論からしか地方の改革の芽は生まれてこないと思うのでありますが、いかがなものでしょうか。これらが実現して初めてひとり歩きできる自立した地方自治体に成長するのではないでしょうか。

 そこで、改めて知事の目指す地域の自立について御所見をお伺いしたいのであります。

 総合出先機関については、先日、四ブロックを基本とした総合出先機関の設置素案が県議会に示されたわけであります。今定例会での議論を踏まえて、年度内に行財政改革推進本部が最終決定する運びとなっております。また、市町村合併については、現在約三千二百ある市町村を数年後に当面一千程度にまとめるという平成の大合併を目指す、これは国の指導によって各県が本年末まで合併パターンを織り込んだ要綱を設定することとされておりますが、地域の自立という視点から、総合出先機関の設置と市町村合併についてこれは大いに議論すべきではないかと思っております。

 私は、国がつぶれるというようなことはないというのが持論であります。それは、国を支えているのは地方でありますから、地方が生き残っている限りは国はつぶれないと思っておるからであります。各地域がそれぞれの生きる道を模索していくことがすなわち国の生き残りや繁栄につながっていくと確信をいたしております。県内の地域構造を考えるとき、全く同様のことが言えるのであります。集落が基本単位となって、その集落が集まって地域となって、地域が集合して市町村が形成されております。そして、県は市町村あってこそ成り立っております。集落や地域の衰退は、ひいては市町村の存立基盤を脅かすものであり、市町村の崩壊は県の崩壊に結びついていくのであります。

 市町村においては、確かに交通網の整備等で地域住民の生活圏は拡大しております。産業構造も大きく変化いたしておりますが、地域における社会経済を見た場合、地方事務所を初めとする県関係の行政機関、市役所、役場あるいは農協等に依存しているのがこれは現実の姿であります。これらは、優秀な人材の就労の場であり、地域の大きな経済の主軸となっていることもこれまた事実であります。中央は小さな政府でも、地方はさまざまな役割と機能を持ったむしろ大きな政府でなければならないと思っております。そして、経済基盤や老後などに対する住民生活の不安を取り除いて、住民を守るよりどころでなくてはならないと考えております。しかし、市町村合併は、行政機能の中心を移動させ、それまで地域を支えてきた就労の場を奪うのみでなく、地域内の経済循環を弱めて、集落は寂れ、ひいては地域の活力低下をもたらすのではないかという懸念を抱かざるを得ないのであります。

 そこで、県の行財政改革の目玉として設置される総合出先機関について、地域の活力維持やあるいは向上や、あるいは地域の自立を進める上で総合出先機関がどのような役割を果たしていくことを期待しておられるのか、また、市町村合併については、県として要綱を策定していかなければならないわけでありますが、どのようなスタンスに立って検討を進められているのか、これも知事の御所見をお伺いしたいと思っております。

 地域の自立は、行財政制度だけの問題ではないのであります。地域の産業振興をどのようにしていくのか、極めてこれは重要な課題であると考えております。

 本県では、企業誘致を産業振興の柱としてこれは力を入れて取り組んできましたが、その結果、企業誘致は全国でも有数の成果をおさめております。企業誘致により直ちに数十人規模を超える雇用の創出が見込めるということは、これは大きな魅力でもあります。しかし、ここで考えてみたいのは、誘致企業は中央志向型であります。あるいは親会社志向型であり、地域企業との連携も生まれにくく、地域経済の循環をつくり出してはおらないのであります。また、誘致企業はいわゆるほとんどといっていいほど先端技術産業であり、今、大きな問題になっている中高年齢者の雇用は望めないのであります。さらに、情報技術革新により、工場作業に人は全くかかわらず、ロボットがすべてを行う時代もそう遠くはないと言われております。雇用創出をも期待することはできなくなると思うのでありますが、どうでしょうか。

 これからの地域の産業振興を考えるキーワードは、一つは情報革新であります。もう一つは、歴史・伝統・文化と快適な環境というような地域の独自性にあると思っております。情報処理や通信技術の急速な進歩によって、パソコン一台あればどこにいても仕事ができる時代が来るのであります。情報通信革命がこれほど進んでくると、情報処理などの先端産業についても、中央の大資本からわざわざ誘致しなくても、地元の人材と地元の資本による、やる気さえあれば地場産業として十分に立ち上げられる時代になったのではないでしょうか。また一方、地場産業としては、地域の歴史・伝統や自然環境に根差した、他県にはまねのできない産業を振興して、あるいは復活させていくことが最も重要な課題だと思っております。

 超高齢化社会が進む今、介護保険など福祉の分野にこれは目が行きがちでありますが、むしろ六十代、七十代、八十代の元気なお年寄りの方が多いのであります。そうした元気なお年寄りの雇用の場を確保する、あるいはお年寄りの知恵と知識と技術を活用できるような地場産業を興すという発想が必要なのではないでしょうか。そのためには、埋もれている地域資源を掘り起こし、伝統産業など地域に根差した産業を復活させ、今は失われつつある名人と言われるような職人わざをお年寄りの知恵や知識を生かしてよみがえらせる、このような取り組みが必要なのではないかと考えております。私は、むしろ老人によるベンチャー企業というものがあってもいいと思っております。そして、向かうべき黄金の老人大国山形県では、地域経済の主役として活躍すべきであり、行政は、そのための環境の整備や支援策を講じていく必要があると思っております。

 もう一つは、他にはない山形県独自の産業を興すため、その逆転の発想が必要なのであります。例えば、ただで捨てられているごみや産業廃棄物を財産ととらえ、それをリサイクルして、生ごみや家畜のふん尿は有機肥料に転換でき、タイヤ等に関しては熱エネルギーに変わるということであります。ガラス瓶などについてはブロックや舗装材の原料にもなるのであります。そして、このようなことを地場産業振興の大きな一つのヒントとしてとらえていいのではないかと思っております。

 老いも若きも県民が起業化精神と創造性をフルに発揮して、さまざまな分野で生き生きと生産活動を展開するという内発型の産業振興を図ることこそが、産業分野における真の自立の姿であると思っております。本県における今後の産業振興の基本的な考え方と具体的な考え方についても御所見をお伺いしたいのであります。

 それから、県産品の愛用運動について、私は前回の質問でも取り上げましたが、これは、単に県内でつくられたものを県民の方々から大いに買ってもらい使ってもらおうということにとどまるものではありません。また、山形県への愛着を高めてもらおうという情緒的な面からこれも提案しているものでもないのであります。地場産業の振興の上から極めて大切なことであると考えるからこそ私は提案をしているのであります。

 県産品を適切な値段で県内の消費者から買っていただく、そして、それをつくった県内の企業や流通業者に金が回り、地場産業の発展をさらに促すとともに、県民への雇用創出効果にもつながるという、地域における望ましい経済循環構造が生まれてくるわけであります。地場産業の振興のためには、地域内で物や金の循環を円滑にすることがこれは何よりも大切だと思っております。これに対して私は、県内から産出されるすべてのものが世界の一級品であるという自信を持つことが大切であると思っております。その世界の一級品の県産品を安い値段で県外に持っていかれるのであれば、その時点で金の循環は途切れ、県内経済に対する波及効果も薄れることになるのでありますから、例えば、県産農産物を使用している食品については県の保証マークをつけるなど、いろいろな工夫をしながら県産品の愛用運動をしてはいかがでしょうか。

 まことにもって残念なことに、県内の消費者の方々からは、「地元のものあるいは地場産のものを手に入れたいがなかなか手に入らない」という声を耳にすることがあるのであります。県民に対し県産品を使ってもらおうというのならば、県産品が店頭に並ぶようにすることが大切であります。そして、それが県産品であるということをわかるようにすることが生産・流通産業側の最低限の務めであり、行政においてもこうしたシステムづくりに向け努力をすべきだと思うのでありますが、いかがでしょうか。

 同様のことは、これは農産物だけではなくて工業についても言えるのであります。県内の企業がつくるのは部品のみで、付加価値の高い最終製品はすべて県外の企業、また、最終製品をつくるにしても、途中の重要な過程は他県の企業に依存せざるを得ないという、県内の企業同士の連携が少ないというのが本県工業の実態ではないでしょうか。県内で処理できる企業があるならばそれを使い育てていく、あるいは処理できる企業がないのならばそのような企業を創出すること、あるいはそれこそ誘致するという形で、地域内での産業連関をつくっていくということこそがこれからの産業振興策であると思うのであります。

 地域循環型の経済構築のためにどのように取り組んでいくか。その第一歩として、県産品の県内での利用拡大や消費拡大に積極的に取り組んでいかなければならないと思うのであります。そして、知事みずからが、百二十五万県民に対してありとあらゆる広報機関を通じて、「県産品は世界の一級品であり、自信と誇りを持ってそれを県民みんなで使おう」、こういう語りかけ、県産品愛用運動を展開してはどうかと思うのでありますが、知事の御所見もお聞きしたいのであります。

 そして、地域の自立、地域内での循環といっても、本県の経済社会が山形県のみで成り立っているわけではないのであります。国内外との交流がこれは不可決であります。それを支えるのが交通基盤であります。

 今世紀がスタートした一九〇一年、すなわち明治三十四年、これは奥羽本線の福島−山形間が開通した年に当たるのであります。まさに、二十世紀の始まりとともに、山形県における鉄道時代も幕あけを見たわけであります。そして一九九九年、山形新幹線の新庄延伸が実現し、二十世紀の幕を閉じようとしているのであります。

 開通時、東京−山形間は十四時間半かかったと言われますが、それが今や三時間たらずで結ばれているわけであります。しかし、現在の山形新幹線の状況を見ると、まだまだ満足すべきレベルには達しておりません。東京との所要時間については、最速列車の比較で、東京−仙台間が約一時間半なのに対して東京−山形間は二時間半であります。ともに三百五十キロ台というほぼ同じ距離にもかかわらず、一時間近くもの差をつけられておるのであります。先ごろ県が行った今後の交通体系整備に関する−−これは山形新聞に出ておったんですが、そのアンケート調査の速報結果を見ても、山形新幹線のスピードアップについては、極めて強い県民の要望があるのであります。

 山形新幹線についてもまだまだスピードアップを図らなければなりませんし、その余地は残っていると考えております。カーブを緩くするための軌道の改修や踏切の統廃合のほか、単線区間の複線化も重要であろうかと思っております。しかし、残念ながら、最大のネックは米沢−福島間であります。勾配が急でカーブもきついためスピードを出せませんし、雪や雨により運転がとまることもこれまたしばしばであります。米沢−福島間に新たな長大トンネルが建設されれば、これらの問題は一気に解決されることになるのでありますし、相当程度のスピードアップが図られると思いますがどうでしょうか。

 先ほども申し上げましたように、山形県の二十世紀は、鉄道とともに歩んできた百年でありました。来年からはいよいよ二十一世紀に入るわけでありますが、新しい二十一世紀の百年間で山形の鉄道をどうしていくのか、特に山形新幹線の高速化をどう図っていくのか、青写真なり将来像なりを今まさに県民に示す時期であると考えるのですがいかがなものでしょうか。

 これは、あくまでもうわさのたぐいを出てないのでありますが、知事がこの米沢−福島間の長大トンネルの構想をお持ちになられてJR当局とお話をされたと聞いたのでありますが、それが事実だったのか事実でなかったのかということも含め、山形新幹線の高速化にどのように取り組んでいかれるのか、知事の御所見をお伺いしたいと思います。

 私は、先ほども申し上げましたが、政治とは何かといえば、これは理想の追求であります。その理想に向かって血を通わせ肉をつけるのが、これは政治を行う行政の仕事であります。

 本県の新総合発展計画をひもといてみると、そこには理想と哲学が欠落しているような気がするのであります。単なる生きのいい総花的な作文にしかすぎないと私は思っております。道路も企業も農業も、福祉も教育も文化も、すべてがどれをとっても本県が目指す理想・哲学が織り込まれたその一点を見出すことが私にはできないのであります。新たな二十一世紀に向かって自立していくために、中央志向の開発計画や政策から脱却して、本県の目指すべき理想・哲学を一点に置いた県全体の向かうべき方向を見定めなければならないと思うのであります。それが黄金の老人大国であり、無公害安全都市宣言なのであります。いみじくも、現在、新総合発展計画の総点検が行われているわけでありますが、ぜひ大胆に取り上げ、大いに議論していただきたいと思っております。

 そして、知事の三選出馬の問題ですが、私は、三選を決定するのは県民自身だと思っております。先ほども申し上げましたように、民衆は、現状固定じゃなくて明らかに変革・転換を望んでおります。政治家は、こうした民衆の現状改革への願い、現状打破の願いを敏感に感じ取らなければならないのであります。現状に対する怒りと現状改革に対する情熱を持ち続けることこそが、その政治家を育てていくのであります。

 知事、思い起こせば七年前、あなたが政治家として志を立てられたときのあのほとばしるような心と果てしない目標を持ち続け、その燃えたぎるような血の一滴が今のあなたの体の中に残っているのならば、百二十五万県民が支持しないわけはないのであります。それが続く限り、三期もいい、四期もいいと私は思っております。

 どうぞそういうふうな観点で、ひとつ政治家高橋和雄さんに絶大な御期待を申し上げながら、私の質問を終わらせていただきたいと思います。



○議長(石垣潔君) 高橋知事。



◎知事(高橋和雄君) 県政万般にわたりまして、御意見やら提言やらを織りまぜながら大変な御質問をいただきましたが、私もこの議場以外で何回か木村議員と意見を交換し、共感したりあるいは共鳴してやってまいりました。その幾つかは行政の施策の中にも生かしてきたつもりであります。

 御指摘のように、地方財政は非常に大変な時期にあります。来年度の予算編成における基本的な構えはどうであったかと、あるいは県財政の見通しと地方財政制度に対する認識はどうかなど、地方財政の課題と解決の方法というふうなことをいろいろの角度から議論されましたが、現在の状況から申し上げまして、国の制度あるいは国策、そういったものを織りまぜながら地方財政も運営しているというふうなことが実態であります。そういったいろいろの制約とこういいましょうか、制約やら範囲の中で地方財政を運営し、そして地方自治体を経営しているのが現状であります。

 現在の地方財政は、国家財政が極めて厳しいと、国債依存度それからまた赤字国債依存度というふうなことが非常に憂慮されている段階で、地方財政それ自体も、交付税特別会計から巨大な借り入れを行いながら地方財政を運営しているのが実態であります。少しでも地方財政を健全に運営していく、そしてまた自治体を県民皆さんが希望の持てるような方向で実行していくというふうなことが課題であります。十二年度の予算編成におきましては、地方財政、山形県財政の健全化とそれから県民生活の向上というふうな両面から全力を傾注して編成したところであります。これまで、行財政改革大綱やらあるいは具体的に指示された財政の計画的な改革というふうなことがテーマにありました。そういった具体的なテーマにつきましては、ある程度見通しをつけながら健全財政を十二年度予算ではなし得たかと、こう思っております。

 また、木村議員が非常に憂慮されました、節減ばかりが大切ではないんだぞと、県民の夢やら生活の向上というふうなこともぜひ考えなくちゃいかぬというふうなことについては、まことに同感であります。中期展望の中でも、財政の健全化というふうなことを目途にしながら、このところ非常に厳しい財政状況を、一年一年、健全性を保つために努力してきたつもりであります。そういった努力の中から、ある程度の見通しとして、このたびは県債の発行額を抑制し、また、基金をやや蓄えながら実は予算編成ができたと、こう思っております。

 中期展望の根拠となる経済成長率であるとかいろいろの要素が現実と相違して必ずしも正鵠を得たものでないというふうな御指摘については、まことに残念ながらそのとおりであろうかとこう思います。そういった中でも、なおかつ県とすれば健全財政を探りながら、しかも県政に期待する多くの県民の施策やらあるいは夢やらをも実現していく必要があると、こう思っております。県の発展計画に示された大きな事項については県民の皆さんの同意があったものと、こういうふうに認識しておりますし、その同意も、その時期に、現在の時期に合っているかどうかというふうなことをも確かめながら着実に実現していく必要があると、こういうふうに思っておるところでございます。財政構造それ自体から見れば、十二年度の予算編成につきましては、内容的に個々の問題はあるとしても一応の成果を得て組み入れたと、こう思いますので、今議会でもいろいろ御審議賜りまして、また、その中で改善すべきものは段階を追って補強していくというふうなことがあると、こう考えております。

 十二年度の予算編成に当たりまして、今後大きな国の補正が出てきますと、その点についての県の対応というふうなことが私は現在非常に危惧しているところであります。大きな補正予算を組まれれば、基金の取り崩し三百億程度はたちどころに消えてしまうおそれがあります。そのように依然として厳しい山形県財政でありますから、そういったことについても絶えず節減を旨としながら、そういった対策にも応じられるような姿勢を、覚悟を今から持っておく必要があると、こう思っております。

 次々と打ち出されてきた景気対策で国に向かって何か言うことはないかというふうなお尋ねでありますから、感想を申し上げますと、年間予算というふうなことが原則でありますので、そういったことで途中で大きな補正を組むのであれば、ぜひ国の責任において現金なり交付税なりを用意して地方でそれに協力していくというふうなことを私は中央省庁に対しては要望してきております。

 私は、自立というふうなことを再三言うてますが、その自立は、とりもなおさず責任というふうなものを伴うと思っております。我が山形県の自立を考えれば、山形県の責務を果たしていくというふうなことも極めて当然なことであると、こう思います。今や日本は、財政的にあるいはいろいろの面で非常に苦境に立っているかと、こう思います。山形県こそ自立そしてまた日本を支えていくというふうな気概を持って責任を果たしていくことが重要ではないかと、こう思っておりますし、今弱った日本を、山形県からそれを直していく、そして日本を立ち直らせていくというふうな気概こそが重要であると、こう思いますし、そのためにも財政的には自立し、しかも県民に対しては希望の持てる県政というふうなことに死力を尽くして頑張っていきたいと、こう思っております。この点につきましても、中期展望それ自体が甘いぞというふうな話やら、国策に唯々諾々として乗ってきたというふうなことでの責任もあったのではないかというふうなことについては、大いにあるとこう思っておりますし、ただ、それがいい結果になるように今後努力していくことがまた私の責任でもあると、こう思っておるところでございます。

 財政問題についていろいろの面から提言されましたが、第二番目のこと、あるいは県勢発展の目標と課題とも関係ありますので敷衍して申し上げますが、確かに、現在の日本の社会情勢あるいは行政に対する国民・住民の要望というふうなもの、あるいは期待というふうなものを的確にとらえていなければ将来の日本について大きな過ちを犯すのではないかと、こう思います。私は、国策についてはいざ知らず、県の段階では、ぜひ県民の意思が県の行政あるいは県の政治の中に伝わってくる、そして生きてくるというふうなことを旨としながら、いろいろの機会に県民と語る、それから県議会の議論を活発にしていただいてその意見を取り上げていくというふうなことで、県民の大部分の意思を行政の中にあるいは県の政治の中に生かしていきたいというふうに今後とも努力を重ねていきたいと、こう思っております。

 また、県政一般を進めていくについて人材こそがその基本となると、こう思っております。これまでも、県政運営の目標あるいは具体的施策というふうなことでは、人材育成であるとかあるいは教育の振興、あるいはそれを土台としての文化の程度を上げていくというふうな努力は非常に重要であると、こう思っておりますので、私としては、県勢発展の目標といたしては、現在の社会情勢を踏まえれば、福祉あるいは産業振興、それからそれらを支えていく人材の育成・養成というふうなことを柱として県勢の発展に資していきたいと、こう思っておるところでございます。

 それから、無公害安全都市宣言についてのお尋ねでありましたが、昨年の三月に山形県では環境基本条例を制定いたしまして、具体的にそれに沿った計画を立案するという段階に来ております。これまで山形県では自然が比較的よく残されてきたと、それも、おくれたから残ったということでなしに、県民の意思によって残されたものという誇りを持ちたいと、こう思っております。これからも持てるよさというふうなものを十分発揮させて、県民がその中で安心して生活できるというふうな施策を推し進めてまいりたいと、こう思っております。まあこれまでも安全宣言であるとかあるいは無公害都市宣言というふうなことが山形県においてもなされてきた経緯がありますが、さらに一段とそういった運動を強力に進めて、また具体的にもそういった施策を展開していきたいと、こう思っております。

 このたびの予算の中にも、最上川を中心としての景観であるとか環境の保全であるとかというふうなことを予算的に盛りましたが、最上川というふうなものを一つの山形県の象徴というふうなことと考えて、県全体における安全あるいは無公害というふうなことで環境整備に努めてまいりたいと、こう思っております。

 県民の現状改革への期待というものに関連して私の所見をちょっと述べさせてもらいますが、山形県の後進性というふうなことがこれまでも、今でも相当あるのではないかと、こういうふうに思います。その後進性というのは、必ずしも実際生活においておくれているというふうなことよりも、後進意識があるということが私は問題ではないのかなと、こう思っております。県民の皆さんには、「いや私はそういう後進の意識はないよ」とこういうのであれば非常に歓迎であり、幸いでありますが、私自身いささか後進意識を持ちます。県民の皆さん方も持ってはいないだろうかということを危惧しながら、私は、後進意識というふうなものを払拭して、日本の国民として、あるいは世界の一人として、胸を張って自信を持ってやっていける県民性あるいは山形県をつくっていきたいなと、こう思っておるところでございまして、皆さんからは、内気である、あるいは消極であるというふうなことの評をいただくことが多いわけですが、そういったことを一日も早く払拭して、自分自身から自信を持った山形県人として行動していく必要があるという認識を持っております。

 県議会の先生方は、そういった意味では非常に先進的な意識を持たれる先生方でございますから、ぜひいろいろの機会に県民にアピールしてもらうとか、あるいは県の行政の中でもいろいろ御指導、御叱正賜りますようにお願い申し上げておきたいと、こう思います。

 安全・安心できる環境山形県というふうなことの建設に当たっては、十分認識を深めて当たってまいりたい、発展させていきたいと、こう思っております。

 総合出先機関の設置と町村合併についてのお尋ねがありましたが、既に出先機関の設置あるいはその事務内容等については御説明もいたしておるからでございますが、私のイメージといたしましては、各ブロックごとに広域的な感覚が相当旺盛になってきているかと、こう思っております。その状況を踏まえて、四ブロックにおける、県の力として、その管轄の地域に当たります市町村の意見を十分反映できるようなシステムづくりをしながら、一定の企画と財政力というものを持って自主的な発展ができるような方法等をとりたいと、こう思っております。そういう私のイメージがぜひ実現できるように私も細心の注意を払って進めていきたいと、こう思っております。実際四ブロック化になりますといろいろの現実的な問題が出てこようかと、こう思いますが、そういった問題が出てきたときには謙虚に耳を傾けて改善の方策をとってまいりたいと、こう思っております。

 このような行政組織の改革は、そうしょっちゅうやれるわけではありませんので、こういった四ブロック化を、将来何十年というふうな展望で、地方分権あるいは町村合併などをもにらんで地方の力が発揮できるようにしてまいりたいと、こういうふうに思っております。

 それから、産業振興の基本的な考え方というふうなことで、地場産業あるいはいろいろの産業が関連するので、総合的に技術提携やらあるいは技術開発やらを行って山形県全体としての産業の力を振興すべきではないかというお尋ねについては、全く同感であります。ややもすると誘致企業に偏りがちでありますが、もともと地場産業というものを考えますと、歴史的には相当立派な産業が各地域に残されました。そういった残された技術が今の山形県の産業を支えてきたあるいは発展させてきたと、こう思っております。地場産業というのはカビの生えた古臭い技術であるというふうな認識は誤りであると、こう思いますし、企業間相互の連携をとりながら総体的に山形県の産業振興を図っていくことが重要であると、こう思っております。

 農業に例をとられて御質問ありましたが、ややもすると、原料生産というふうなことでは山形県はいろいろの面で役割を果たしてきたとこう思いますが、付加価値をつけ、しかも総合製品として世に提供するというふうなことではさらに一段と力を入れていく必要があるだろうと、こういうふうに思っておりますので、異業種間交流であるとかあるいは新しい分野における企業の誘発であるとかといったものについては特段の努力をしていきたいと、こう思っております。まことに狭い範囲ではありますけれども、そういう産業振興のためのセンターづくりやらあるいは人間の配置などについても目下配慮してきているところでございます。これで十分というわけではもちろんありませんが、そういった面について今後とも努力していきたいと、こう思っております。

 地域循環型の経済の構造をつくったらどうか、そしてまた県産品愛用というふうなことを、名実ともに立派なものを世に提供してそういうキャンペーンを図ってはどうかというふうなことについては、全く同感であります。県内産品の愛用運動というふうなことをこれまで何回かやってきている実態がありますが、ややもするとその製品一つにとどまるというふうなことがあったのではないかと、こう思います。単に山形県で総合的に全部生産できるというふうなことは、経済の実態やらあるいは国際的な環境の中では完全に実行するということは非常に難しい事態にあります。その点については木村議員からも御説明がありましたが、できるだけそういったことに心がけて、県民全体で、自活できる、自立できる、そして生活を豊かにできるというふうなことで運動を進めていきたいと、こう思っております。

 最後になりますが、山形新幹線の高速化については、御指摘のように、二十世紀は鉄道が日本国じゅうに次々に敷設されていった時代でありまして、また、それが地域開発やらに大きな意義があったかとこう思います。

 端的に、山形新幹線が東北新幹線に比べ、特に福島から分かれる東北新幹線と山形新幹線の機能の面では大変な違いがあると、こう私も思っております。地域が非常に険しいあるいは速度が出ないとかいろいろの要素がありますので、これを打開して、別に仙台と競うつもりはありませんが、近代的な新幹線というふうなものに仕上げていくことは重要だと、こう思っております。特に、裏日本と言われる東北、しかも日本海側については非常に重要だとこう思っておりますので、御質問ありました長大トンネルの件なんかにつきましても私は考えていい時期だと、こう思っておりますし、また、JR当局においてもそういう意向がありますので、目下研究・勉強中でありますけれども、時期が来ましたら議会の方にも詳細報告し、そして議論を重ねてもらって、名実ともに新幹線であるようなものに仕上げていきたいと、こう思っておるところでございますので、今後ともよろしくひとつお願いを申し上げたいと思います。

 大変長くなりました。以上でございます。



○議長(石垣潔君) 二十八番木村莞爾君。



◆28番(木村莞爾君) 今、知事からいろいろ御答弁いただいたわけでありますが、納得のいく答弁だったなと思っております。

 その中でね、地域循環の部分があるんですが、私、中高年主役のまちづくりと言ったんですがね、あるところで、じゃあ若者はわき役かと、こういうふうに言うんです。若者はわき役でいい、その支えた若者がやがて主役にかわっていける循環型システムをつくっていかなきゃならない、これが私は地域経済の原点だと思っておりますので、その辺も踏まえてひとつこれからの県政の課題として取り組んでいただきたいというふうなことをお願い申し上げて、私の質問を終わります。ありがとうございました。



○議長(石垣潔君) この場合、暫時休憩いたします。

 午後三時再開いたします。

         午後二時五十分 休憩



         午後三時一分 開議



○議長(石垣潔君) 休憩前に引き続き会議を開きます。





△会議時間の延長



○議長(石垣潔君) この場合、議事の都合によりあらかじめ会議時間を延長いたします。





○議長(石垣潔君) 質疑及び質問を続行いたします。

 三十八番橋本喜久夫君。



◆38番(橋本喜久夫君) 新たな千年紀の幕あけとなった記念すべき二〇〇〇年という節目の年を迎え、未知なる未来に第一歩を踏み出す県議会二月定例会において、社民党県議団を代表いたしまして県政の主要な課題について質問をいたします。

 新千年紀に船出するに当たって、高橋知事は今議会開会冒頭、「この年こそ二十一世紀への橋を渡る一年であり新世紀の礎を築く一年としたい。常に志を高く持ち県議会を初め県民の皆様とともに新世紀の設計図を描きこの橋を渡りたい。また、分権型県政を目指し、県の自立を初め地域の自立、県民の自立を進め、行財政システムの変革をなし遂げる」ことを県内外に決意を述べ、高らかに宣言されたのであります。私たちは、満腔の賛辞を表するとともに、高橋県政の限りなき発展をこいねがいながら、県民の負託にこたえてまいりますことを明らかにさせていただきたいと存じます。

 まず、県政をめぐる内外の動きでありますが、県民が願う安心・安全、快適な暮らしと裏腹に、世紀末様相ともいうべき幾多のバリアが幾重にも横たわっているのであります。長引いた経済不況は緩やかな回復基調にあるとはいえ、依然として民間設備投資が足踏み状態にあって、GDPの約六割を占める個人消費は鈍化基調にあり、雇用問題はより深刻の度が広まっているのであります。政府は、二兎を追うもの一兎をも得ずの名のもと、ひたすら景気優先政策と称し、この三年間だけで財政赤字百兆余円を超す膨張政策をとりまして、二〇〇〇年度末、国債残高三百六十四兆円、国、地方合わせれば六百四十五兆円、GDPの約一・三倍となり、世界一の借金国に成り下がってしまったのであります。政府の中期的な財政事情の試算では、一般歳出の伸びゼロに抑えても毎年三十兆円新規国債発行しないと必要な財源が賄えない、二〇〇五年度には三・五%の経済成長になっても、国債残高五百十二兆円までふえ続けるというのであります。

 綱渡りの財政運営にあって、今、超大型のカンフル予算で辛うじて日本経済の息の根が保っているだけで、確固たる明るさが見えず、見えてくるのは先々の国民負担累増という膨大な借金のツケ払いだけとなって、消費マインドの悪化を招き、国内マーケットが冷え込み、一層不安を駆り立てているのであります。加えて、高齢化、年金社会化に当たって、年金への不安、医療改革の先送りなど、将来の不安が高まるばかりであります。ことしは世紀末、異常ともいえる少子・高齢化は社会のありようを変え、国境なきグローバリゼーション、IT革命と言われている情報技術・通信、環境・資源問題とともに、従前の日本型システムが崩れ、新パラダイムの創出など、歴史的なうねりが巻き起こるだろう。また、一段とその混迷が深まった中で、二十一世紀に向けたあすへの展望をどう切り開くのか、重大な年と言わなければなりません。

 最初に、以上の認識に立って、新年度予算編成と財政問題についてお尋ねをいたします。

 一般会計の総額は六千九百四億七千四百万円、前年度と比べれば一・六%のマイナスで、二年連続の減額措置となったのであります。借金返済の公債費を除き、実質的な歳出でマイナス二・五%、県経済に寄与する投資的経費は八・九%の大幅マイナスとなったが、実効予算としては昨年十二月補正予算を加え十五カ月予算ベースでプラス二・一%でありまして、問題は時を競う執行運営にあるだろうと思います。

 分権型・自立県政を目指す本県にとって、県民の所得・産業基盤のバロメーターである県税収入が国に呼応して幾度かの積極的な経済対策をとってきたが、年々税収が落ち込んでいるのであります。県税全体で、事実上平成六年度程度まで逆流しているのであります。特に、法人事業税は全業種にわたって減収が際立っておりまして、九年度は前年比六・六%、十年度は一一・九%、そして十一年度一九・九%と、いずれもマイナスでありまして、自主財源の枯渇度が広がっていることを示しているのであります。加えて、公債費の増嵩などの義務的経費が上昇する一方、県債残高の累増などによって本県経済に寄与する投資的経費の削減を余儀なくされたのであります。二〇〇〇年度の幕あけとともに、地方分権のスタートを切る年次でもあり、大胆・積極型予算編成などに思いをめぐらしたこともあっただろうと思料いたすのであるが、帰するところ健全財政運営に徹しながら、新総合発展計画の着実な進展に軸足を置き、乾いたタオルをまた絞る思いで財源の確保に神経をすり減らしたものと認識をいたすのであります。

 まさに二〇〇〇年度予算編成は、知事が言うとおり粘りの予算といった知恵をひねった予算編成であっただろうと推察いたすのであります。歳出面を精査すれば、行財政改革の中にあって新規事業百一件、数多くのシーズをまくという二十一世紀に飛翔すべく新たな発展基盤に組み込み、当面の景気対策、介護保険制度や中山間地対策、新産業育成、環境、教育、文化、私学振興、高速交通ネットワークの促進、生活道路の改善などといったぐあいに、苦心の政策づくりに取り組んだものと理解をいたします。

 同時に、内憂外患の厳しい状況下で、私たち県議団の要請に適切にこたえていただいた知事初め予算編成に当たられた関係者の皆様方に、敬意と感謝を申し上げます。

 私はまず知事に対する質問でありますが、新年度は二十世紀のフィナーレとなるのであって、今世紀に対する時代観とともに、既存のシステムを創造的に転換を図り、新世紀に立ち向かう決意を含め、新年度予算編成の政策基軸について、知事から率直な所感を語ってもらいたいのであります。さらに、今後の税財源問題に関しまして、国に対し決意を込めた大胆な行動を展開すべきでありまして、どう考えているかを述べていただきたいのであります。

 一つは、財政構造の問題についてであります。県財政の中期展望が示しているように、歳入横ばい、県債残高、公債費増嵩、とらの子の基金もあと二年で底をつくといった赤と黄色信号の中間時点にあって、赤字体質が慢性的なものになっていることではないでしょうか。私は、最大の元凶は、何といっても国の経済政策の失敗と税財源配分改革が放置されていることにあるだろうと考えます。

 そのしわ寄せの一つは、その後の国の不況対策に呼応して本県も積極的に取り組み、過去五回にわたって補正予算の計上を余儀なくされ、その総額は二千八百二十八億余円、充当された県債は九百六十億円であります。

 その二つ目は、自主財源、県税収入が年々減収の一途をたどったことであります。その結果、県債残高が膨らみ続け、二〇〇四年度には一兆円の天井にたどりつき、公債費は新年度から四年連続増嵩して、やがて県税収入のほとんどが借金返済で消えうせてしまうことが懸念されているのであります。十年度決算が物語っているように、本県財政構造は、起債制限比率一三・六%で全国六番目、公債負担比率二〇・三%で九番目、経常収支比率八七・一%に上昇するなど厳しいものとなっておりますが、全国の自治体が共通の苦境に追い込まれているのであって、国の責任は大きいものがあると考えます。

 三つ目は、地方分権一括法があと三十日後に施行され、地方自治体みずからの選択と責任による行政運営が本格的に踏み出すのでありまして、明記された国と地方は対等な関係とはいうものの、その裏打ち財源なくしては絵にかいたもちと言わなければなりません。

 知事は、かねてから税財源の再配分を強力に主張されてきましたが、依然として政府が地方自治体の財布を事実上握り、自治体は国が決めた全国一律の制度に沿って補助金などを国に要求するという中央集権体制は、地域主権の分権型社会に逆行するのみか、地域の個性を奪い、やる気を失わせるもので、看過するわけにはまいらないのであります。また、高橋知事は、一九九八年九月朝日新聞に投稿された論文の中で、外形標準課税などについて堂々と全国の自治体、国、関係機関に提案、警告をなされたのであります。その後、全国知事会で本格的に検討され、二〇〇一年の税制改革に向けた政府税調においても中間報告に位置づけはしたものの、その時期は明示されないままの状態にあったのであります。

 分権施行初年度の予算編成の最中にあって、東京都知事は、課税自主権の立場で地方税法七十二条特例措置を最大限に生かし、外形標準課税に関する条例を提案する問題が全国的な波紋となり、新たな論議を惹起させ、慌てふためいた政府税調も二〇〇一年度以降実施の方向で議論されているやに聞くのでありますが、どう認識され、どう行動を展開していく考えなのかであります。また、課税自主権による自主財源確保のワークショップを発足させてはどうかと考えますので、あわせてお答えいただきたいと思います。

 私は、東京都知事が窮鼠猫をかむ思いで、五十年間も死文化していた地方税法の特例を引っ張り出してきたその知恵に脱帽したいのであります。同時に、手順・手法に問題はあるものの、その決断に動きの鈍い国にしびれを切らし、課税自主権を行使しながら新たな風穴をあけ地方分権確立に向けた勇断に、声援を送りたいのであります。

 財源なくして自治機能は衰えるのでありまして、県内二十一市町村も赤信号のボーダーラインにありまして、懸念すべき局面に遭遇している現状からも、国に対し強力なアクションを展開すべきであると考えますが、知事に改めて決意ある答弁を求める次第であります。

 この際、木村議員からも先刻指摘されましたが、財政健全化への問題に関しまして申し上げれば、信用・信頼性のあるより確かな中長期の財政健全化計画を持つことが極めて重要な課題であると考えます。現在、財政見通しの指針としている財政の中期展望は、私たちの長年の要請を受けまして本県財政の現状とあすへの課題を指し示してきたわけでありますから、私は、この問題についてより確かなもの、権威ある財政・数値目標、信頼性の高いものを基調に、県民参加の新たな検討組織のもとに組み立ててはいかがかと考えます。今まで同展望は、単年度の状況変化にその都度事務的・機械的に修正し提起されてこられた経過からいって問題ではないかと思うからであります。既に同展望は、各年度の実態の動きとの乖離が余りにも大きいのではないでしょうか。まず、前提となる経済成長率もそうでありますが、実施四年目、見込んだ県税、基金関係などを初め推移の段差があり過ぎて、単年度ごとに結果を受けての修正で展望の形態を繕うことは、靴に足を合わせて買い求めるたぐいと言わなければなりません。

 一つ一つ指摘するには時間がありませんのでお許しをいただきますが、ぜひ、精査・検討を加えていただきまして、政策目標としての財政健全化プログラムとして中期計画を策定されるべきであると考えますので、総務部長からお答えいただきたいと思います。

 次に、福祉行政と介護元年問題について、健康福祉部長にお尋ねをいたします。

 新世紀へのかけ橋となることしは、さまざまな県政課題が横たわっているにせよ、究極は県民の福祉向上に飽くなき追求をし続けることに尽きるだろう。二十一世紀の県政は、産業経済を基礎に、知恵と自立を導き手として福祉型県政に大きく転換することだと考えます。少子・高齢化は、県政のありよう、既存システムに変革をもたらしていくことは必然的な趨勢となることでしょう。同時に、病と老いに挑む生命科学や、医療、福祉などの各般の社会政策などの多彩な分野の探求にも知恵を注ぎ、究明され、幾多の変遷はあるものの、二十一世紀のセーフティーネットの首座を占めるに至るだろうと思います。

 健やかに老いることがすべての県民の願いであり、目前に迫った介護保険制度など、介護が必要になった人の援助システムの充実を推進するとともに、元気ではつらつとした高齢者づくりこそ新世紀における重要な県政課題であります。

 私は、介護元年に当たって懸念される数多くの問題があるにせよ、その成否の一つである問題にとどめ質問をいたします。

 私は、今後の福祉政策を凝縮した意味でも、かつ従前の行政措置から支え合う保険方式に転換されたことは、共助社会を構築することであり、地方分権自治事務として初の試金石でもあり、極めて重要な政策でありまして、紛れもなく介護保険制度の成否にかかわるだろうと考えます。法の制定段階で国会であれだけ議論がなされ、二年余の準備過程を経た中でスタート直前に揺れ続いた介護保険も、不安を抱えながらいよいよ秒読みの段階となったのであります。実施主体の市町村では、認定審査の最終段階を迎え、保険料、サービス供給体制、利用者との契約やケアプランづくりとともに、事業計画、新ゴールドプランづくりに精いっぱいの努力が続けられているだろうと思います。最後まで迷走を繰り返した永田町政治のあおりを受け、試行錯誤に突き当たりながら、未知なる作業に心を砕かれた福祉行政関係者に御苦労さまと申し上げたいのであります。

 質問の一つは、各市町村の置かれた諸状況は違うわけでありますから、保険料もサービスも、上乗せ、横出しなどの果てまで多少の濃淡は当然としながらも、同じ県民であって隔たりが大きい地域間格差がさまざまな問題を惹起してくるだろうと思います。言うならば、平均値一律行政から個別的な地域間均衡に近づける思いやりの支援対策が必要ではないかと考えますが、その見解とどう措置されようとしているのかであります。

 第二に、「介護サービスにビジネスあり」、四月スタートを控え多くの民間企業が介護事業に参入するわけで、今、最後の仕上げを進めていることは御承知のとおりであります。一番懸念される問題は、利用者と民間業者・法人などと個々の契約を取り交わし、ケアプランを作成するケアマネージャーのほとんどはそれらに所属しているのであるから、企業論理でゆがめられるおそれが出てくるでしょう。一つは契約書問題でしょう。あえて言えば、自分の意思すらあらわせないお年寄りもいらっしゃる。民間業者もふなれな初仕事でありまして、適正かつ良質なサービス提供を担保する視点から、業者指定権を県が持っているわけでありますから、利用者権利擁護に立った契約に関する指導などが必要であろうかと私は思います。同時に、利用者が事業者を選ばなければならないのでありますから、さまざまな事業者の個々の情報がなければ事業者との契約を結ぶ上での判断ができないのであって、事業者の事業内容に関する情報提供についてどう考えているかであります。

 また、苦情処理機関とは別個に、公平・公正を図り、利用者のプライバシーを保護する立場でサービスの質をチェックする、第三者の福祉オンブズマン制度を設置する問題であります。既に厚生省でも検討が開始され、近々中、県にもおろされてくるでしょうが、高齢化先進県の本県として、分権の視点で独自の何らかのチェック機関というものは避けて通れないものと考えますが、どう考えておられるのか。あわせて、新老人保健福祉計画策定も最終局面にあるかと存じますが、その特筆すべき概要をお知らせをしていただきたいのであります。

 次に、産業の技術革新と科学技術振興についてお尋ねをいたします。

 二十一世紀は、大企業主体の産業構造から中堅ベンチャー企業が新たな主役となる時代の幕が切って落とされるだろうと思います。産業を取り巻く環境は、グローバル化、ボーダーレス化が進み、大競争時代となり、県内においても廃業率が開業率を上回る危機的情勢を踏まえながら、本県産業の安定成長なくして県勢の発展はないことを肝に銘じて取り組まなければならないと考えます。

 幾つかの質問をいたします。

 本県産業の技術革新については、高橋県政が誕生して以来矢継ぎ早に本格的に取り組まれ、本県の産業基盤の強化が図られてきたことは御承知のとおりであります。平成七年、新総合発展計画で位置づけされ、同三月、イノベーションランド山形の形成を目指して長期産業ビジョンなどが策定され、本県産業が生き残るための技術振興施策を盛り込み、中核的技術の育成・強化、創造的企業活動の推進、高等教育機関や支援機関の連携とともに産学官連携による研究開発のためのネットワーク形成など三つの基本的視点を上げ、これに沿って技術開発力向上への支援強化など七つの具体策を設定されて鋭意取り組んでこられたのであります。また、地域に根差し、科学に親しみ、科学の芽をはぐくむ産業科学館の設置や、ベンチャー企業の発掘から育成に至るまで総合的な支援体制を整備するとともに、工業技術センターを初め関係試験研究機関の機能強化と整備・再編や、技術アドバイザーや外部の人材バンクの形成、異業種間の技術融合化で新たな製品開発研究会も設置するといった画期的な工業開発の発展方策を多面的に推進されてこられたのであります。他方、一昨年、二十一世紀に向け、県科学技術政策大綱の策定とあわせ県科学技術会議を設け、新年に入って科学技術立県やまがたアクションプラン?が知事に報告されたところであります。私はいつのことかと待ちわびていた一人でありましたが、関係者の労をねぎらい、おおむね賛意を表するものであります。

 そこでお尋ねをいたしますが、今、商工労働観光部において、県長期産業ビジョンの総合的点検・見直しを行っている最中と聞くが、今日まで特筆すべき成果はどうであったのか、今後の課題は何か、新たな進展に向けた主たる方策を示していただきたいと思います。

 本県の産業構造は、何といっても製造業は主力産業として本県経済の主軸をなし、総生産、就業構造、製造品出荷額、付加価値生産性などに著しい業績を上げ、中でも電気機械分野は、通産省平成九年度工業統計表を見ても製造出荷額の四二%を占め、全国の約一九%を大きく上回り、目覚ましい発展を遂げていることを心強く受けとめているものであります。しかし、付加価値生産性においても、粗付加価値率はあと一歩に近づいているものの、その生産性をあらわす従業者一人当たりの付加価値額は全国比六一・八%であり、すべての業種で落ち込み、従業者規模が大きくなるほど全く低い状態にあります。ビジョンの見直しに当たっては、その脱却方策の政策目標を数値化されまして、テクノロジーの効率的な充実発展を図ってほしいと期待をいたす次第であります。国では、昨年二月、テクノ法、頭脳立地法の後継法となる新たな事業の創出促進するため、新事業創出促進法が制定され、さらに、昨年十二月には中小企業支援の中核となる中小企業基本法が抜本的に改正され、大企業との格差是正から多様で活力ある自立した中小企業を目指し、イノベーションの担い手に位置づけされ、重点的に支援を行うことになったのであります。ベンチャー企業や創業者支援とともに、新事業展開にかかわる支援方策に加え、IT・情報技術を起爆剤に、新産業創造への制度的支援も新たな局面を迎えていることを踏まえてお答えいただきたいと思います。

 また、ベンチャー企業の事業化を支援するため、産学官連携型のレンタルファクトリーを設け、施策や小規模生産の場を提供することだと考えます。さらに、県が主導されまして大学などが開発した先端技術やノウハウを特許などで権利化した上で事業化する技術移転機関・TLOを新設することだと考えますが、いかなる方策を持っているのか、商工労働観光部長にお尋ねをいたします。

 次に、科学技術振興行政について企画調整部長にお聞きをいたします。

 科学技術分野は広く深く無限であり、豊かで幸せな県民生活を実現するために、産業技術のみならず、安心・安全で快適な環境づくりに欠かすことができないことは言うをまちません。私は、県が推し進める科学技術研究は、県政の一翼を担い、本県産業各分野はもちろんのこと、県民生活の多面的なものにかかわることを主要なテーマとすべきであることを願ってきたが、科学技術立県やまがたアクションプラン?がつくり上げられ、ようやく県民に役立つ業務・実用・応用分野を通じて、全国的に世界的に発信できる科学技術立県を目指すこととなったことは喜ばしい限りであります。何よりも大事なことは、県民のための科学技術研究事業であって、県民が科学の成果に触れ、親しみ、その実りを享受している実感とともに、研究者が研究しやすい環境づくりが大切であります。先般、積極的に産学連携を進めてこられた山大VBL、すなわちベンチャービジネスラボラトリーは、二〇〇〇年度の工学部卒論、修士論文のテーマを県内企業一千三百社に公募を呼びかけ、企業のニーズと研究シーズを結びつけ、産学連携のもと、共同研究に立ち上げようと取り組んでいるのであります。まさに時宜を得た称賛に値する試みだと考えます。私は科学技術研究を県民のものにする意味でも、全県的に幅広く研究シーズやアイデアなどを公募、提案、参加型で取り組むことも重要ではないかと考えますが、お答えいただきたいのであります。

 次に、県基幹高速通信ネットワーク構想の具体的な進展について、企画調整部長にお伺いいたします。

 二十一世紀の県勢発展課題の一つに、県基幹高速交通ネットワーク構想が本県県勢発展の重要なキーワードとなることはだれしも否定できないものとなっていることは、御案内のとおりであります。インターネットのように双方向性、マルチメディア性、情報処理性というあらゆる要件を満たすメディアはかつてなかったのであり、情報技術・IT革命は、経済や社会、生活にはかり知れない影響をもたらしていくことでしょう。しかも、Y2K問題の怖さを見せつけられたように、すべての分野に深くしみ込み、不安が高まった事例から見てもそうですが、今やアナログからディジタル産業革命が現実のものとなっているのであります。今年十二月、BSディジタル放送が開始され、テレビは家庭の新しい情報端末として生まれ変わろうとしているのでありまして、国においてもミレニアム・プロジェクトの一環として、二〇〇三年度の実現を目指して電子政府をつくる方針を掲げ、既にその準備に入っていることは御承知のとおりであります。本県においても、今日の新事態を予測しながら、平成七年の県新総合発展計画で情報後進県からの脱却を目指し、翌八年十二月県情報化基本計画を策定され、翌九年県行政情報化推進計画を立て、昨年三月情報化基本計画の主要施策の点検見直しを行ったところであります。また、平成十三年度を初年度とする新しい県情報化基本計画の策定に当たり、県基幹高速通信ネットワークを検討することを聞いておりまして、いよいよ山形の未来を開く先導的プロジェクトが早期に着手されますことを心から期待をいたすのでありまして、今後の御努力を改めて要請をしておきたいと思います。

 他県の先発状況や戦後立脚してきたすべてのシステムが液状化現象を起こしている今日を踏まえ、県政アンケート調査にもありますように、県内のインターネット関連の利活用状況など、かなりの進展を見ているのであります。後発の利をてこにして、情報リテラシー格差など早期に解消できるよう、産業の技術革新、ベンチャービジネス創業、産業基盤の強化、SOHO(ソーホー)などの在宅勤務、新たな雇用創出、医療福祉に教育システムに行財政改革等々、社会経済行政構造が一変していくことになるだろう。カラスの鳴かない日はあってもディジタルやITの言葉がニュースにならない日はないのであって、県民の暮らし向上に役立つ県政確立に全速力で本格化することを念願いたしまして、今後の展開について述べていただきたいと思うのであります。

 次に、教育改革についてのお尋ねをいたします。

 国公立試験や公私立高校受験も終わり、それぞれ母校にさよならを告げ、新たな夢と希望を膨らませて、花咲く春とともに輝きの舞台に向けて第一歩を踏み出すシーズンを迎えたのであります。ひたすら、二十一世紀の担い手として心広くたくましい成長を願わずにおられないのであります。

 今日まで、さまざまな改善・改革を試みたが、必ずしも妙薬の効き目があったとは言いがたく、今、教育現場は、いじめ、不登校、校内暴力、学級崩壊、高校中退、低学力など、学校をめぐる暗い話題は絶えない状況が延々と続いております。街には、大学を卒業しても三年以内に三人に一人の若者が会社をやめていく、就職も進学もしないフリーターと称する無業者がふえ、学校や社会に適応できない子供たちが急増しているというのに、先般、この議場で高校生議会、何と明快で、みずから考え、堂々と提言し、仲間同僚への思いやりと心から楽しい学校づくりや地域の環境、まちづくりを目指す行動を誓い合うなど、元気な高校生に出会い心強く感じ取ったのでありました。ここ二、三年間、目まぐるしく改革の嵐が吹きまくったのは教育改革であり、いわば教育のビッグバンであるだろうと思います。学校現場はもちろんのこと、教育行政にかかわる人々は荒廃が広まる幾多の問題に加え、新たなシステムの対応に戸惑いと悲鳴が起こっているというのであります。私は、これらの教育改革問題について時間の関係で幾つかを一括してお尋ねをいたします。

 国の地方分権推進計画及び中教審のたび重なる答申や、文部省教育関係二十一の法律などの改正がなされましたが、本県教育行政がどう変化を遂げるのか、主なるものについてお答えいただきたいと思います。

 なお、教育問題の最後に学級編制問題について指摘をさせていただきたいと思います。だれの目にも明らかなものは、少人数学級への移行改革だろうと思います。中教審は、小・中・高校の学級編制、教職員定数の弾力的運用について、都道府県、市町村の裁量にゆだねられたのであります。本県では、三十一人以上の学級は、小学校で約四〇%、中学校で約八〇%であると聞くが、少なくとも三十人以下に早期に組みかえまして、行き届いた教育立県を目指すべきだと考えます。さらに急務なのは、小学校専科教員の充実、中学校などにおいては免許外教科担任の解消など、どう改善なされようとしておられるのか、このことについても教育長からお答えをいただきたいと思います。

 時間も相当経過いたしましたので、この際、土木部長から簡明率直にお答えいただきたいと思います。

 御承知のように、本県の高速自動車道建設については、昭和四十一年三月第五次県総合開発計画で位置づけされたものであります。なぜか後進県となってしまったのでありますが、三十有余年の経過を経て本県第一号山形自動車道も、おかげをもちまして年内秋に湯殿山−庄内あさひ間開通の運びとなって、事実上全面開通となるのであります。

 環日本海経済圏と太平洋経済圏が結ばれ、人、物、情報、文化などの地域間交流が活発化いたしまして、新たな太い地域連携軸が築かれていくだろうと考えます。おかげさまでハイウェイオアシスは、十四年には花と緑の国体とも言われる全国都市緑化フェアの主会場の一つとなるのでありまして、全国から五十万人以上の方々が訪れてくるというのでありまして、その成功を期さなければなりません。まさに本県ただ一つ、第一号のサービスエリア、ハイウェイオアシスは山形県を代表するものとして、すべてのことについて全国に発信する絶好のチャンスであると考えます。最大の問題は、上り下りの便宜が整っていない、せっかくの多様な施設の利用効果がつくり出せない状況にあるのであります。今、建設省、道路公団では、全国的に高度道路交通システム・ITSの一つとしてETC・自動料金収受システムの設置を手がけておりますが、本県でも蔵王インター、山形北インターに新年度設置完了する方針と聞いているが、少なくとも緑化フェアに間に合うよう寒河江サービスエリアに設置できるようにすべきだと考えます。困難であるとすれば何らかの次善の方策を講じていただき、利便性の確保に御努力をいただきたい。

 今後の対応方針について、土木部長から答弁をお願いいたします。

 以上で質問は終わりますが、私たちは高橋知事誕生以来、県民の幸せを願い、いささかも揺らぐことなく高橋県政の盤石を期しまして県政活動を展開してまいりましたが、高橋知事におかれましては、熟達と継続を力として内外の歴史的な変革を県民の立場に立って乗り切り、二十一世紀の県政のリーダーとして山形県のフロンティアに立ち向かう新たな創造への挑戦をなし遂げられますように、県民とともに心から期待をいたすのであります。

 また、県勢発展の一翼を担い今期で御勇退なされる皆様方には、その労をねぎらい、敬意と感謝を申し上げ、ますますの御健勝を御祈念申し上げまして、質問を終わります。



○議長(石垣潔君) 高橋知事。



◎知事(高橋和雄君) 初めに、新年度の予算編成に当たっての施策の軸足をどう置いたかというふうなお尋ねでございますが、かねてから新年度の予算につきましては、財政構造の健全化とそしてひいては自立を確立するというふうなことから、行財政改革大綱に基づきまして具体的な要件を一つ一つ解決すべくやってきたわけでございます。その結果、県債の発行額にいたしましても一定の限度にとどめると、それから基金の一定の備蓄というふうなことに心がけて財政に弾力性を持たせてきたつもりでありますが、まだようやくそういうことが見えてきたという段階でありますし、経済の状況はまだまだ景気が見通しとしてはよくなる見通しはそう見えてこないという段階で、今後とも慎重な財政運営をしていきたいと、こう思っております。

 政策の問題といたしましては、少子・高齢化、とりわけ少子化については、これから半世紀にもわたって影響を及ぼすわけでございますので、午前中は少子・高齢についてのいろいろの対策があるだろうというふうな今井議員の質問もありましたが、総合調整を図るべく重要な課題かなと、こう思っております。少子問題につきましては、今後も環境の整備とそれから子供らが健康に育つというふうなことを念頭に置きまして、少子課題を大きな軸として考えていく必要があると、こう思っております。

 次に、外形標準課税に対する考えはどうかというお尋ねでございますが、これまでも地方財政、特に都道府県段階における税源の確保というふうなことでは、外形標準課税は考えてしかるべき問題だと、こう思っております。都市政策、それから生活環境、工業立地に対する基盤整備といったもの等につきましては、広域的にこれまで相当実施し、また投資もしております。こういう観点からも、一定の条件によって都道府県税というふうなことで設定することが非常にいいだろうと、こう思います。そしてまた、都道府県段階ではかつて二割自治であるとか三割自治だとこういうふうに言われ、財政力が比較的弱いというふうなことが言われてきております。また、反面、交付税に依存する、あるいは県債に依存するというふうなことがありますので、自立というふうなことを考えますと、ぜひ独自の財源として一定の条件を満たすものについて外形標準課税を設けるのが適当と、こう思っておるところでございます。

 今後の運動といたしましては、知事会では既にいろいろの算定をしておりまして、そういった基準の設置の際の各地域における条件の調整というふうなことが課題になってくるとこう思いますので、相当技術的な面があろうかと思いますので、知事会を中心にして、私自身も積極的にそういった条件設定の場に臨んで山形県に合致したようなものにしていきたいと、こう思っておるところでございます。



○議長(石垣潔君) 宮内総務部長。



◎総務部長(宮内豊君) 山形県財政の中期展望につきましては、今回で四回目となりますが、議員御指摘のとおり、これまで中期的視点を踏まえた健全財政運営の一つの手がかりとして、また県民への財政状況の公開資料としてその役目を十分果たしてきたものと考えております。ただ、中期展望はあくまでも一定の前提を仮置きした上での機械的な試算というものでございまして、展望と実態の乖離が生ずるということはある程度やむを得ない性格のものであるということを御理解いただきたいと思います。

 議員御提案のような中期計画につきましては、歳入が景気動向や国の地方財政対策の影響を非常に大きく受けているものであるということ、また歳出につきましても、各種財政需要や各プロジェクトの事業費が社会経済情勢の変化に対応するため変動していくものであるということなどから、それぞれの項目について見積もりを行っていくということはなかなか困難であり、その策定は現時点では考えておりません。ただ、今後の中期展望の策定に当たりましては、その時々の経済情勢や財政事情に応じた見直しを行うことなどによりまして、より適切な財政運営の材料となるよう、また、より県民にわかりやすいものとなるよう工夫してまいりたいと考えております



○議長(石垣潔君) 佐々木企画調整部長。



◎企画調整部長(佐々木克樹君) まず、科学技術研究への県民参画の関係でございますが、科学技術立県やまがたアクションプランIにおきましては、本県の特色を踏まえ、雪冷熱などの自然エネルギーの活用、リサイクル関連技術、最上川の水質浄化の研究、介護支援機器の開発、健康によい食品の開発など、県民生活に関連の深いプロジェクトを産学官民が連携しながら推進していこうとするものであります。

 その推進に当たりましては、議員のお話にもありましたように、産学官の研究者による専門的な検討だけではなく、ホームページ等を利用して広く県民からの意見やアイデアを募集するシステムを取り入れてまいりたいと考えております。例えば、最上川の水質浄化の研究につきましては、地域住民の方から清流化のための問題点、新たな研究の提案などをいただきながら、シーズ・ニーズにマッチした研究を進めてまいりたいと考えております。そして、それらの研究成果を県民の暮らしの向上や快適な生活環境の創出、さらには地域産業経済の活性化につなげてまいりたいと考えております。

 続きまして、県基幹高速通信ネットワーク構想の関係でございますが、県におきまして、高速の通信速度を有する基幹的光ファイバー網を整備するとともに、県内主要地域に接続ポイントを設置するものでございます。行政のみならず、公的機関、試験研究機関、民間通信事業者等の利用を想定し、さらには地域インターネット・エクスチェンジ、通称地域IXと言っておりますが、地域内におけるインターネット通信の高速性、効率性、通信経路の安全性を確保するようなシステムも導入できないかと考えているところでございます。こうしたことによりまして、インターネット通信環境の大幅な改善、あるいはインターネットを利用した分散型山形県総合データベースの形成、学術研究ネットワークの形成、さらには情報通信革命、いわゆるIT革命に対応するビジネス推進のための環境の提供、そして行政ネットワークの形成、電子県庁の形成といったような効果が期待できるのではないかと考えております。

 このため、有識者、関係機関の御意見を今後伺いながら、その具体的整備内容、整備手法、運用方針等につきまして鋭意検討し、平成十二年度のできるだけ早い時期に取りまとめて、できれば現在、総合的点検作業を進めております新総合発展計画の後期プロジェクトに反映させてまいりたいと考えております。



○議長(石垣潔君) 渡邉健康福祉部長。



◎健康福祉部長(渡邉満夫君) 最初に、介護サービスの地域間格差についてお答えを申し上げます。

 この保険制度のもとで提供されるサービスにつきましては、それぞれの市町村におきます地域的条件の特殊性など各地域の実情によりまして、またサービス量の水準が保険料率の水準と密接に絡んでいると、連動しているというふうなことから、自治体あるいは住民の意向が反映されまして、結果的に各市町村でサービス量に相違といいますか、差が生ずることになります。しかしながら、この提供されますサービス量について、市町村間でこれらを超えて著しく均衡を失し、大きな格差が生じることは議員御指摘のとおり問題でありまして、望ましくないものというふうに基本的に考えております。

 県におきましては、このような視点・観点に立ちまして、市町村に対し住民が必要とするサービス量の確保について助言を行うなどの調整を図りながら、現在、介護保険事業支援計画を策定しているところであります。今後はこの計画に沿って、市町村との連携を図りながらサービス量の確保を図るとともに、市町村のサービス水準に大きな差異が生じないよう、各種サービス提供体制の拡大を支援し、バランスのとれた介護サービス提供基盤の整備を図ってまいりたいというふうに考えております。

 次に、介護サービス事業者に対する指導と情報の提供に関してでございますけれども、サービスの提供に当たりましては、利用者である高齢者を擁護するという視点からもまさしく契約が重要なものとなってきております。このため、県、市町村代表、山形県社会福祉協議会などから成る利用者支援のための連絡調整会議を設置いたしまして、契約の内容について検討を詰めてきたところであります。そして、先月初めになりますけれども、まず、ケアプラン作成にかかわります居宅介護支援事業の契約書例を作成いたしまして、事業者、市町村、関係団体などに提示し、適正な契約の締結がなされますよう指導しておるところであります。また、今後、訪問介護など主なサービスにつきましてもこのような契約書例を作成し、配布する予定でおります。事業者の情報につきましては、まず利用者に対し契約締結の前に文書により説明することとなっております。そのための文書例などにつきましても作成済みでありまして、これを関係者に提示し、利用者に正しく情報提供がされるよう指導しているところであります。

 このほか、さらに利用者が事業者を選定する際に役立つというより必要なさまざまな情報につきまして、利用者が広く接する在宅介護支援センターや市町村の窓口においても閲覧できるように、また、県のゆとり都ホームページなどを通して必要なときに取り出せますように、今、体制を整えつつあるところであります。来年度は、これに加えまして、広域的な情報マップを作成し、要介護者世帯に直接配布することなどを考えているところであります。

 最後に、福祉オンブズマンの設置と新老人保健福祉計画の策定についてでございますけれども、まず、介護サービスに対する相談・苦情の窓口は、さまざまに制度上用意されているわけでございますが、県としましては、現在、これらを円滑に機能させるためにネットワークづくりをまず進めているところであります。一方、御指摘の高齢者の苦情などに至る事態を未然に防止し、サービス内容の向上や利用者の権利擁護の仕組みを検討するため、国におきまして厚生大臣の諮問機関が設置され、最近といいますか、きのうあたりの情報でございますけれども、仮称として介護サービス相談ボランティア事業の取り組みなど、施策が具体化されつつあります。県といたしましては、利用者の権利擁護、公平・公正なサービスの提供、サービスの質の確保という観点から、このような国の検討結果や市町村の意向などを踏まえ対応してまいりたいというふうに考えております。

 新しい老人保健福祉計画につきましてでございますが、一人一人の尊厳と自立が得られ、活力に満ちた安心の広がる長寿社会の実現を目標に、魅力ある新たな高齢者像の確立や地域における総合的なケア体制の構築を計画の基本的な視点として現在策定中でありますが、この計画では、先ほど申し上げました介護保険事業支援計画と一体的に策定することによりまして、介護給付などのサービス提供基盤の整備を引き続き推進するとともに、高齢者が健康で生き生きとした人生を送ることができ、高齢者が社会を支える重要な一員としての役割を担うことができるよう、生涯を通した健康づくり、高齢者の社会参加・生きがいづくり、高齢者に配慮したまちづくりなどを大きな柱として策定中であります。

 以上であります。



○議長(石垣潔君) 阿星商工労働観光部長。



◎商工労働観光部長(阿星嘉彦君) 最初に、長期産業ビジョンの総合的点検と今後の見通し等についてでございます。

 まず、これまでの成果についてのお尋ねでございますけれども、イノベーションランド山形の形成を基本目標といたしまして、山形大学等との連携を図りながら、ベンチャー企業・新規創業者の育成・支援を強化いたしますとともに、その支援拠点となります産業創造支援センターの整備や県内企業の技術の高度化を図るためのライフサポートテクノロジー等の研究開発を行ってまいりましたが、現在、総合評価を終えまして技術の移転を行っている段階でございます。また、先端工業拠点の整備やら戦略的な企業誘致の展開、さらには産業技術短期大学校庄内校などの整備などによる人材の育成を図ってまいったところであります。

 御指摘のとおり、長期産業ビジョンは、策定から五年を経過しております。この間、本県産業界を取り巻く社会経済情勢も大きく変化しております。こういうことから、今年度から二年間をかけまして、総合的な点検を実施することといたしているところでございます。

 現在、産業構造審議会の御意見をいただきながら点検を進めておりますが、当面の課題といたしましては、地域内の産業資源を最大限に活用しつつ、新規創業や新分野進出を支援することによりまして付加価値生産性を高め、新たな就業機会を創出していくこと、また地域づくりの視点を踏まえた中心商店街の活性化などの商業の振興、さらには全国と比べて特に販売額の低い情報、デザイン業などのサービス産業の振興、さらには観光の振興を図ることを基本としながらも、本県産業のGDPが全国の一%、すなわち五兆円を当面の目標としてまいりたいと考えておるところでございます。

 また、こうした考え方につきましては、前倒しで実施可能なものにつきましては明年度の予算案に盛り込んだところでありますが、点検に当たりまして政策目標の数値化を含めまして、ことしの秋ごろを目途にして取りまとめてまいりたいと、このように思っておるところでございます。

 次に、新規創業・新分野進出を支援する体制づくりについてでございます。

 御指摘のとおり、本県産業の自律的な発展やら地域の活性化を図るためには、これまで蓄積されましたさまざまな産業資源を有効に活用しながら、新規創業・新分野進出の促進を図っていくことが重要でございます。このため、本年四月を目標にしておりますが、四月からでございますが、県企業振興公社と県テクノポリス財団を統合いたしまして、新事業支援体制の中核的支援機関として位置づけ、これに加えまして新事業支援センターやらあるいは地域中小企業支援センターなどの産業支援機関、さらには地元大学と連携した産学官共同によります一元的かつ総合的な支援体制を構築することといたしております。

 また、企業化に伴います場合、初期投資の負担が重く、その軽減を図ることが重要でございますので、産業創造支援センターにおいて、インキュベートルームやらあるいは研究開発室を整備し低料金でベンチャー企業などに提供いたしますほか、製造業などに対する空き工場等の情報提供も行っておりますが、御提案のレンタルファクトリーにつきましても今後の大きな課題として研究してまいりたいと、このように思っております。

 大学からの技術移転方策についてでございますが、本年度から、山形大学が有する先端的な技術シーズを、具体的な実用化研究を通じまして県内企業に技術移転する産学連携研究萌芽育成事業ということを実施しておりまして、明年度はこれを倍増いたしまして技術移転を加速することといたしております。また、御指摘のありました大学みずからがその研究成果を蓄積し企業に提供することによりまして、事業化を促進するTLO的機能を構築いたしますために新たに支援を行うことにいたしております。企業における新製品の開発から販売まで、それぞれの事業化の段階に応じまして各種助成制度や融資制度を拡充いたしまして、総合的な支援システム、いわゆる山形県版のSBIRとこう私ら申しておりますが、こういったことを通じましてベンチャー企業を支援してまいりたいとこのように考えておるところでございます。



○議長(石垣潔君) 山本土木部長。



◎土木部長(山本善行君) 平成十四年の都市緑化フェアまでに寒河江のハイウェイオアシスにETC、いわゆる自動料金収受システムを導入すれば、例えば山形自動車道からハイウェイオアシスを介して一般道路と出入りしたり、あるいはUターンもできるんじゃないかと、大変便利じゃないかということで、それはどうかというお尋ねでございますけれども、都市緑化フェアに絡んでそのような要望も地元から出ておりますので、私ども関係機関に相談をしてきておるところでございますが、まだ答えは出ておりません。

 そういう中で、高速自動車国道法が平成十年の六月に改正になりまして、商業施設とかあるいはレクリエーション施設など、そういう集客施設を対象にそのようなことが可能な制度もできたところでございます。本県の場合どうかといいますと、一つにはだれが事業主体になるんだとか、今言いましたようにどういうような形にするか、一般道路まで連結できるようにするのか、あるいは閉鎖型でUターンできればいいという形にするのか、そういうようなこともございますし、それから仮にそういう一般道路まで出入りできるというようなことになるとインターチェンジということになるものですから、その場合には建設省が公表することになっています審査基準にいろいろ適合しなければならぬとか、それから国土幹線自動車道建設審議会に諮られ整備計画に位置づけをしなきゃいかぬとか、さまざまな課題がございます。それで、そういうこともいろいろございますので、かといって都市緑化フェアも目前に迫ってきておりますので、早急にいろいろ関係機関とも協議をしながら、何が一番可能で実現性があるのかというようなことを、最善の策から次善の策も含めて至急検討してまいりたいと、こんなふうに考えております。



○議長(石垣潔君) 木村教育長。



◎教育長(木村宰君) 地方分権推進の中で、教育関係にかかわるものの中で一つだけ学校評議員制度について申し上げたいと思います。これは地域住民の意見を聴取・交換して学校経営に反映し、地域に開かれた学校づくりを推進するものであります。極めて重要なものと私は考えております。本県でも、その趣旨を生かしまして、全国に先駆けまして、今年度から地域の学校づくり推進事業というものを県内十六学区で、校区といった方がいいんでしょうかね、十六の校区で実施しております。地域の子供は地域で育てるという機運を高めるため、自由参観日をつくったり、あるいは空き教室での交流の場を設定したり、子供たちが地域のボランティアで活躍するなど、学校と地域の垣根を低くする、そういうふうなことで行っているわけでございます。来年度もこの事業をぜひ継続していきたい、違う校区でやっていきたいと、こういうふうに考えております。地域の中でも、教育改革にそれがつながっていくように努力したいと、こういうふうに思っております。

 それからもう一つ、具体的な形でお尋ねのありました少人数学級についてでございます。学級編制基準と教職員配置の新たな改善計画につきましては、現在、国レベルで平成十三年度スタートを目指しまして、今、関係法令とかあるいは財政上の措置などの検討をしているとうかがっております。本県としましても、教員一人当たりの児童・生徒数をできるだけ少なくする方向でどういうやり方が一番教育的に効果が高いかなどについて、本年度から多人数学級に特別に教員を加配するモデル事業を実施しておりますけれども、さらに十二年度はこの拡充を図っていきたいと、引き続き調査・研究を本県としてもやっていきたいと、こういうふうに思っております。

 それから、小学校の専科教員あるいは中学校の免許外教員の問題でございますけれども、現在は、本県の状況としましてはまだまだ両方とも不十分な状態にあるというふうに思っております。小・中学校において、今度は非常勤の講師の活用・あり方ということが話題に上っておりますので、今までは高等学校しかございませんでしたけれども、小・中学校にもこういう考え方が出てきておるようでありますので、それとのかかわりの中でこれを考えていきたいと、こんなふうに思っているところであります。

 以上でございます。



○議長(石垣潔君) 三十八番橋本喜久夫君。



◆38番(橋本喜久夫君) 財政の関係なんですが、一つは総務部長から答弁漏れがあったのではないのかなと、それは分権下において課税自主権というものがそれぞれの自治体の大きい主力的な税財源になるだろうと思うんですね、法定外の普通税とか、あるいは外形標準課税もさることながらですね。したがって、そのことについてワークショップをつくってはいかがかと、こういうことを御提言申し上げたわけでありまして、私はこのことについて深い検討がなされてしかるべきではないのかなとこう思いますので、ひとつ前向きに取り組んでほしい。

 それからもう一つは、中期展望の絡みの問題なんですが、やはり中期的な五カ年のこの財政数値は、私は一定の政策目標として取り組まなければならない性質のものであるだろうと、こう思うんです。そしてまた、なぜ展望で描いたものが実現できなかったのか、あるいは実現するためにどうすべきか、こういった知恵を裏打ちをしていかなければならないだろうと思うんです。したがって、私は展望というあいまいなといっては失礼ですが、もっと計画的な展望から計画に転換をしていく、そして平成十三年度から何とか中期財政計画のもとで本県の秩序ある財政運営を取り組むのが、私はいろいろ考えてみると最も重要なものではないだろうか、こんな思いを込めて先ほど申し上げたわけでありまして、これらの点について、今後前向きに検討願いたいことを強く要望いたしまして、質問を終わります。





○議長(石垣潔君) 以上をもって本日の日程は終わりました。

 明日定刻本会議を開き、議案に対する質疑と県政一般に関する質問をあわせ行います。

 本日はこれをもって散会いたします。

        午後四時二十一分 散会