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秋田県 鹿角市

平成18年第3回定例会(第2号 6月13日)




平成18年第3回定例会(第2号 6月13日)





 
 平成18年6月13日(火)午前10時開議


 開議


第1 一般質問


    質問


    答弁


 散会


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本日の会議に付した事件


 1 一般質問


    海 沼 信 義 君


    阿 部 博 文 君


    倉 岡   誠 君


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出席議員(19名)


      1番  倉 岡   誠 君     2番  吉 村 ア イ 君


      3番  浅 石 昌 敏 君     4番  海 沼 信 義 君


      5番  中 西 日出男 君     6番  宮 野 和 秀 君


      7番  福 島 壽 榮 君     8番  阿 部 博 文 君


      9番  石 川   徹 君    10番  黒 澤 一 夫 君


     11番  ? 舘 一 郎 君    12番  ? 杉 正 美 君


     13番  田 村 富 男 君    15番  勝 又 幹 雄 君


     16番  阿 部 佐太郎 君    18番  米 田 健 一 君


     19番  村 木 繁 夫 君    20番  児 玉 政 芳 君


     21番  大 里 恭 司 君


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欠席議員( 2名)


     14番  豊 田 重 美 君    17番  石 川 幸 美 君


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事務局出席職員


事務局長  奈 良 勝 哉 君    次長  廣 林   剛 君


主  査  大 里 宏 昭 君    主任  田 原 智 明 君


主  事  木 村 幸 樹 君


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説明のため出席した者の職氏名


市長           児 玉   一 君 助役           松 浦 春 男 君


教育長          織 田 育 生 君 総務部長         松 岡   昇 君


市民部長         高 田 幸 良 君 産業建設部長       二ツ森   要 君


教育次長         米 田 公 正 君 国体事務局長       馬 淵 晴 彦 君


市民部次長        小田島 秀 夫 君 産業建設部次長      豊 下   茂 君


産業建設部部長      成 田 喜代美 君 農業委員会事務局長    佐 藤 光 正 君


総務部付次長待遇     齊 藤 寛 樹 君 総務企画課長       鎌 田 邦 夫 君


財政課長         中 山 一 男 君 監査委員事務局長     内 藤 庸 夫 君


選挙管理委員会事務局長  中 村 成 男 君





    午前10時00分 開議


○議長(中西日出男君) 直ちに、本日の会議を開きます。


 初めに、当局より発言の申し出がありますので、これを許可いたします。産業建設部長。


○産業建設部長(二ツ森 要君) おはようございます。


 6月6日の本会議で、石川 徹議員からの議案第80号平成18年度鹿角市一般会計補正予算第1号のご質問の中で、一部答弁漏れがありましたので報告させていただきます。


 質問内容ですが、シルバー人材センターと公共事業の契約が締結されていると思うが、何件なのか。また随意契約で行われているのは何件なのかということでございますが、17年度の実績ではシルバー人材センター全体の受注件数は5,266件、そのうち鹿角市の受注件数は231件となっております。契約の状況ですが、シルバーの性格上、231件ほとんどが随意契約というふうになっておりますので、ご報告いたします。


○議長(中西日出男君) 以上で終わります。


 これより議事日程第2号により会議を進めてまりいます。


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    日程第1 一般質問


○議長(中西日出男君) 日程第1、一般質問を行います。


 質問事項は、事前に通告を受けておりますので、順次発言を認めます。


 順位1番、海沼信義君の発言を認めます。海沼君。


    (4番 海沼信義君 登壇)


○4番(海沼信義君) 1年間地域おこし特別委員会のメンバーとして楽しく真剣に勉強をさせていただきました。関係各位に対しましては心から感謝を申し上げます。


 委員長報告の実現に向け、地域おこしに少しでも役に立てればという思いを込めて、鹿明会を代表して一般質問をいたします。


 初めに、仲間と旅行したときに体験、遭遇した地域おこし、まちおこしについてご紹介をし、質問を進めてまいりたいと思います。


 紅葉のシーズン、日光、鬼怒川、塩原ラインを設定し、旅館、ホテルは満室だったんですが、塩原町の観光課に、さんざん粘って一泊二食付で4,800円という格安の宿をとっていただきました。目的地の中禅寺湖の滝を見学、鬼怒川のテーマパークを回り、宿泊地の塩原温泉へ向かいました。途中山越え道路なんですが、ほとんどの農家が庭先で農産物を販売しておりまして、これが大変な盛況ぶりで農家のパワーというか、したたかさというか、驚いたり関心したりして通ってまいりました。


 宿にお礼を言いながら清算をしたんですが、5,100円ということで温泉に入り、食事をして物すごくありがたいというか、申しわけないような思いになりまして、みんなが来年も来ましょうということになったわけであります。おまけに領収書の下に、無料大根券と日本一のつり橋通行料割引券が案内図付でついていたのであります。


 最初に日本一のつり橋に向かいました。道路が大変な渋滞をしておりまして、なかなか駐車場に入れませんでした。この橋は、まちおこしのため、建設業協会が出資を募り建設したつり橋で、反対側の広場がフリーマーケットの会場になっておりました。駐車場の店舗はどこも大混雑をしておりまして、ほんどの商品に、もみじ谷の日本一のつり橋、というラベルが張ってあり、まさに飛ぶように売れておりました。


 次に、私たちは案内図を見ながら、無料大根の引きかえに向かいました。そこはアグリポートセンターと産直センターの合体のような施設で、ここもまた大変な混雑、大盛況でございました。結局無料大根に誘われて、大変余計な買い物をさせられてしまい、まさに作戦に、はまったということでしょうか。


 会場に5人ほどで熱心に聞き取り調査をしている若者たちがおりまして、私も質問に答えました。どちらからですか。温泉はどうでしたか。宿の対応はどうでしたかと、事細かに聞かれました。そこで、逆に問いかけてみました。あなた方はと言いましたら、町の職員ですと答え、日曜日なのに大変ですねと言ったら、ありがとうございますと言って、バブル崩壊後、塩原温泉は旅館、ホテルの倒産、廃業が相次ぎ、大変厳しい状況にあります。そこで自分たちに何かできないかと仲間と連日連夜考え、走り回り立ち上げた事業ですから大変楽しいですと。ただ、長く続けられるか心配ですという答えが返ってまいりました。


 町に来たお客さんをどうしたら喜ばせて、町のすべての産業にその落としていくお金を還元させていったらいいのか、真剣に考えた結果、紅葉の渓谷にかかる日本一のつり橋とマッチングさせた無料大根大作戦、農協を動かし、温泉組合を説得し、商工会を巻き込み、さらには継続を図るためにデータ集めまでしている、何とすばらしく頼もしい若者たちなんだろうと感心してまいりました。


 町の観光課の親切な対応、山合いの農家の元気な親父さん、したたかな商売上手なお母さん、おせっかいな宿の女将さん、短くせわしない旅でしたが、心に残る、そして気になる旅となりました。


 無料大根、つり橋のサービス券をセットに滞留型観光を促し、産直へ客を誘導し、さらには、町の特産品となる新商品が次々と生まれ、消費がなされていく。想像してみてください。この時期泊まり客は1日何千人でしょう。その泊まり客のほとんどが同じような行動をとる仕掛け、企画力なのです。仕掛けるのは行政、主役は住民ということで、一体となった地域おこし、まちおこしを目の当たりにしてまいりました。


 次の年も行きましたが、つり橋の駐車場が2倍以上になり、通行割引券が前売り券に変わり、高原野菜大根作戦はますますその威力を発揮しておりました。


 この旅を通して学びましたことは、お金をかけたり、ない物ねだりをしなくとも、発想力や決断力、そして、行動をともにする仲間がいれば、地域おこしは可能なんだということで、そして、今何を求められ、何ができるのか、何をしなければならないのかを真剣に考え、行動する。そんな中に行政と住民の共同の原点があるのかもしれないということであります。現在、塩原町は那須塩原市、そして大根作戦は、もみじと高原野菜まつりとなっております。


 少し前置きが長くなってしまいましたが、質問に入ってまいりたいと思います。


 初めに、人材の育成についてお尋ねをいたします。


 第5次鹿角市総合計画後期計画の初年度に当たり、大変重要な年度と考えます。計画の中には、職員の定数削減も含まれております。反面、人材の育成を重要課題として取り組みを求められていると思います。


 市民センターへの移行、関係機関、部署の指定管理者制度への移行など、対応を誤れば市民サービスの低下、市民活動の低下、さらには、市民活力の低下を招きかねません。市民サービス一つとってみても、新たな事業展開、工夫、アイディアが求められます。時代に合った組織と絶え間ない事務事業の見直しが求められていると思います。そうした動きの中で人材が育っていくのではないでしょうか。


 市長の取り組みについてお尋ねをいたします。


 次に、住環境の整備についてお尋ねをいたします。


 住みたいまちづくりの根幹であります次の2点についてお尋ねをいたします。


 一つ目は、長年の懸案であります国道282号の下川原以南の早期着工についてでありますが、バイパスの実現により車の流れがスムーズになることは当然でありますが、中心市街地への出入りもよくなり、錦木バイパスと相まって都市空間の整備はもちろん、鹿角経済に与える影響は計り知れないものがあると思います。


 早期実現に向けた取り組みについてお尋ねをいたします。


 次に、鹿角組合総合病院の医療体制の充実を図っていただきたいということであります。


 市長におかれましては、関係機関への医師確保に向けた精力的な行動は周知の事実ではありますが、市民の健康、安全、そして、現在入院治療されている方々の利便性を考えますと、診療科目の充実、医療体制の整備は近々の課題と考えます。


 鹿角組合総合病院は、鹿角市郡はもとより県境を越えた広域の中核病院であります。当地域においても悲しい事案が後を絶ちません。市長には自分の病院だというぐらいの意識を持って、関係機関の中でリーダーシップをとり、さらなる取り組みを願うものであります。


 そこで、具体的な方策の一つとして、医師確保に向け、本市独自の医師確保対策事業を創設し、市民ニーズ、市民の健康、安全を図っていくべきと考えます。実際にこうした奨学金制度により医療体制の充実を図っている市町村もあるわけですから、ぜひとも早急な検討をお願いしたいものであります。


 次に、観光振興についてお尋ねをいたします。


 本市の基幹産業である観光産業の振興について2点お尋ねをいたします。


 一つ目は、昨年の一般質問の中で観光振興と地域業種間との産業振興、観光と農林業の振興、各地域の行事、商業地のイベントを集約した観光振興、以上のような産業振興を集約し、総合的な情報発信とまちづくりをする総合型観光振興をプロデュースする機関、またはプロジェクトの設置を求めたわけでありますが、市長の言う観光プロデュース事業が、将来にわたってどのように事業拡大と内容の充実を図っていくのかについてお尋ねをいたします。


 次に、現代社会において、観光振興を図っていく上で最も重要なポイントは情報の発信、提供だろうと考えます。常に新しい情報が求められていると思います。


 冒頭ご紹介した事案につきましても、なぜ日光なのかといいますと、ある日、NHKの番組の中で中禅寺湖の紅葉が紹介されておりました。画面を見て、とても行きたくなったわけであります。また、昨年同じように全国放送の中で八幡平の大沼付近が紹介されましたので、早速行ってみましたところ、予想どおり大変なにぎわいぶりで、情報の力を再認識し、喜んで帰ってまいりました。


 今年度は地域イントラネット事業もスタートしてまいります。今まさに情報化時代であります。時代を先取りし、企画力を持つ戦略的な体制が必要と考えます。そこで、観光課の設置、創設を求めるものでありますが、どのようにお考えでしょうか。


 次に、産業振興についてお尋ねをいたします。


 本市の中心的な産業であります農業、そして、地場産業におきましても、なかなか活力が見出せないでいる現状にあると思います。産業振興について3点お尋ねをいたします。


 まず最初に、急激な行財政改革を進める中で、業務体制の弱体化が進行しているように思えてなりません。強い鹿角を目指すのであれば、攻撃的な事業展開ができる体制の強化が必要と考えます。そこで、産業部、建設部、さらには企業誘致育成課の設置を強く求めるものでありますが、どのようにお考えでしょうか。


 二つ目として、19年度からスタートする国の経営安定対策事業でありますが、本市の取り組みの現状についてお尋ねをいたします。


 私も地元におきまして前向きに取り組んでおりますが、なかなか現実味がなく、メリット、説得する材料に乏しく苦戦をしております。農村環境保全対策事業とセット化していただければ大変ありがたいと思いますが、どのようにお考えでしょうか。


 三つ目として、農業団体を軸とした農産物、加工食料品等の流通販売促進センターの建設であります。昨年も同じ質問をいたしましたが、「あんとらあ」の利活用をという答弁でございました。市内における組織、団体を結集し、食の鹿角を全国に発信できる拠点が必要と思いますが、どのようにお考えでしょうか。


 次に、学校教育とスポーツ振興についてお尋ねをいたします。


 まず初めに、皆さんご存じのように、新聞、テレビ等で連日のように報道されております、学生児童の悲しい、痛ましい事件であります。本県におきましても、憎むべき悲しい事件が起きてしまいました。親御さん、ご家族の悲しみ、ご心痛を思いますとき、言葉もございません。あってはならない事件であります。本市の児童保護に向けた対策、取り組みについてお尋ねをいたします。


 戦後の目覚ましい日本の経済発展、利益第一主義的な社会風潮の流れの中で、心の教育、道徳・情操教育、社会規範教育など失われつつ、あるいは希薄になっていった部分は多々あると思います。そして、その流れはとまっているようにも見えません。痛ましい、残虐な事件を起こさない人間づくりをするためには、どのような取り組みが必要なんでしょうか。どうしたら親を敬い、先輩を尊敬し、仲間を思いやり、協調性を持って社会生活を営める人間、ふるさとを愛し、社会貢献ができる人間性の構築ができるんでしょうか。今、地方自治体教育委員会に求められているのは、自主性、独自性だろうと思います。鹿角の子供たちをどう育てるのか、どう育ってほしいのか、そのビジョンについてお尋ねをいたします。


 次に、スポーツ振興について2点お尋ねをいたします。


 まず最初に、スポーツ振興策についてであります。昨年も同じ質問をいたしましたが、策定になったんでしょうか。このスポーツ振興策は本市の競技スポーツの強化、クラブスポーツの育成はもとより、身近な問題としましては市民センターの運営の中でも大事な部分を占めてくる事案でもあります。強く認識をされ、取り組んでいただきたいと思います。


 二つ目として、スポーツ関連施設の指定管理者制度への移行を受け、市民のスポーツへの関心、運動を楽しむ意識はどのような状況にあるんでしょうか。市のスポーツ施設の市民の利用度についてお尋ねをいたします。


 さらには、移行時には民間委託のよさばかり並べて説得していたように思いますが、各施設の公園の手入れ、ゲレンデの管理、あるいは薬剤の散布等適正な維持管理がなされているんでしょうか。


 また、当初心配されました市の体育協会、あるいは各スポーツクラブとの関係はスムーズな連携がなされているんでしょうか。市民とのギャップは生じてはいないんでしょうか。もし、対応のまずさとか、企業感覚意識から市民の利用が下がっているとしたら、具体的な対策を講ずる必要があると思います。市民とのギャップを生じさせないよう、重大な関心を持って管理をしていただきたいと思います。


 以上で壇上での質問を終わります。


    (4番 海沼信義君 降壇)


○議長(中西日出男君) ただいまの質問に対し、答弁を求めます。市長。


    (市長 児玉 一君 登壇)


○市長(児玉 一君) おはようございます。


 海沼信義議員のご質問にお答えをいたします。


 初めに、人材の育成についてでありますが、行財政改革を進めながら、多様化、複雑化する市民ニーズに的確にこたえ、行政サービス水準を保っていくためには、時代に合った組織体制のもとで、職員が自覚し、創意工夫により高い政策形成能力を発揮することが求められております。


 このため、本市では「行財政運営基本方針」の中に、人材戦略を担う「人材育成基本方針」を策定しており、限られた人材の能力・可能性を十分に引き出し活用していくため、「総合的な職員研修」、「能力を発揮できる職場風土づくり」、「意欲と能力を引き出す人事管理」の三つの施策の基本的な方向を定めております。


 具体的な取り組みといたしましては、「総合的な職員研修」では、外部講師の活用による基本的な接遇、対人能力の向上や、各職務階層における必要な知識の習得、さらに、研修を専門とする機関への派遣など、計画的な職員研修を行いながら、職員の能力のレベルアップを図っております。


 「能力を発揮できる職場風土づくり」では、業務や市民ニーズに合わせた組織機構、組織形態の随時見直し、部や課を超えた職員でつくるプロジェクトチームの推進のほか、本年度は庁内LANの活用による職員提案制度の活性化を計画をしております。


 「意欲と能力を引き出す人事管理」では、知識のみならず、市民との共動意識を持つ人材を確保するため、人物重視の職員採用試験の手法の研究や、人事評価制度の導入を進めることとしております。


 また、男女の別なく多彩な職務の経験や研修への参加などを行い、政策や意思を決定するポジションへの積極的な登用に努めることとしており、このような取り組みを展開しながら、組織としての目標の達成に貢献できる人材の育成に努めてまりいます。


 次に、住環境の整備についてでありますが、国道282号バイパス下川原以南の早期着工につきましては、国道282号は本市の各拠点を結ぶ軸となる幹線道路であり、観光、産業、広域交通の中枢を担う骨格路線であることから、円滑で安全な通行の確保が必要でありますが、下川原以南のバイパスにつきましては、県が平成13年度に立ち上げた「花輪地区みちづくり懇談会」により「花輪地区みちづくり計画書」が作成されており、混雑及び渋滞の解消策として3段階の整備プログラムが示されております。


 第1段階は、既存の国道を有効活用したバスベイ及び右折レーンの設置でありますが、これについては既に実施されております。


 第2段階は、既存の市道をバイパスの代替道路とする方法でありますが、この方策として現在、米代川堤防線の道路改良を進めております。


 第3段階として、第1段階及び第2段階で解決できない場合、バイパス整備を検討するとされております。


 また、下川原以南のバイパス計画を進めるためには、中心市街地活性化基本計画や花輪市街地周辺の土地利用計画との整合を図る必要がありますので、現在見直しを進めている都市計画マスタープランに、主要幹線道路として位置づけ、今後進める道路網見直しの中で、関係機関との協議を重ね、計画を樹立するとともに、混雑及び渋滞の解消対策として、引き続き早期事業化に向け要望活用を続けてまいります。


 鹿角組合総合病院医療体制の充実につきましては、市民が地域の中核病院で、安心して質の高い医療を受けられるよう、新病院においては、これまで以上に中核的病院としての機能を果たしていただく必要がありますので、高度医療機器及び医療施設の整備・診療科目の充実・専門医師の確保などについて、関係機関、市民と一丸となって取り組みを強化していかなければならないというふうに考えております。


 医師不足は、本市のみならず全国的な問題となっておりますが、その要因は、新医師臨床研修制度による影響で、研修医の中央への研修志望者が多く、出身大学に戻る研修生が少ないためと言われており、医療制度の根本的問題でもありますことから、秋田県市長会でも、国・県に対し早急に抜本的な医師確保対策を講ずるよう要望書を提出しております。


 医師確保対策事業については、秋田県では将来、県内の公的医療機関等の医師として地域医療に従事しようとする気概と情熱に富んだ医学生に対して、修学資金を貸与し、その修学を支援しておりますが、本市独自の医師確保を目的とした支援策については、現在、構築されていない状況であり、今後、検討しなければならないものと考えております。


 次に、観光振興についてでありますが、観光プロジェクト事業につきましては、鹿角観光を総合的にプロデュースする担い手として、現在、鹿角観光の拠点と位置づけている「あんとらあ」の指定管理者である株式会社鹿角観光ふるさと館と、十和田八幡平観光物産協会が連携して動きだしておりますが、着地発信型旅行商品を企画販売するために必要な旅行業の免許取得に向け、関係団体と協議を進めており、7月ごろの取得を目指しております。なお、プロデュース事業の第一弾して、8月に大手旅行会社と提携して、市内の農業グループによる、観光客への野菜の提供や収穫体験を計画しており、農業と観光の連携を進める第一歩と考えております。


 また、今年度から鹿角地域振興局が中心となって、「かづの癒しと体験の里づくり」プロジェクトが振興しており、今後3年間で体験メニューの開発や人材育成、受入農家の発掘などを行い、その後、地域の観光プロデュース機関に引き継ぐ計画となっており、十和田八幡平観光物産協会とあんとらあを、この受入機関の候補として位置づけをしております。


 観光プロデュース育成事業の今後の展望につきましては、当面はあんとらあ自らがあきた企業活性化センターや市の支援を受けつつ、鹿角地域振興局のプロジェクトが終了する3年後をめどに、年間を通した鹿角ならではの魅力あふれる旅行商品を取りそろえ、採算ベースに乗せていくことを目標にしております。


あわせて、商店街との連携による街中への観光客の誘客や、調整が不十分と指摘されている各種イベント等のあり方といった課題解決に向け、あんとらあと十和田八幡平観光物産協会、そして、行政との連携をより強固にしつつ、鹿角観光をプロデュースするにふさわしい機関となることを目指してまいります。


 情報発信と観光課の設置のご提案につきましては、観光プロデュース機関として十和田八幡平観光物産協会、あんとらあと市が中心となって、本市の観光振興を図っていく中で、「共動」の視点から役割分担が必要であると考えており、昨年までは、市が中心となってパンフレットの作成、マスコミへの広告掲載、観光物産展でのPR等の観光宣伝事業を行ってまいりましたが、18年度からは十和田八幡平観光物産協会に委託し、民間の発想でより効果的なPRをお願いをしております。


 これからは、観光客のニーズをとらえながら鹿角ならではの「旅行商品」を開発し、宣伝・販売していくという視点での情報発信が必要となりますので、市としては、観光プロデュース機関を初めとした民間の取り組みをバックアップしつつ、観光客の受け入れ基盤を整備していくことが必要と考えており、観光課の設置、創設は考えておりません。


 次に、産業振興についてでありますが、体制の強化につきましては、平成16年に策定した行財政運営基本方針に基づき、簡素で効率的な組織・機構の構築を目指し、事務事業の見直しと並行して職員数の削減を進めているところであります。


 この方針の策定過程で、部統合のメリット、デメリットを検討した上で、産業部と建設部を統合して、産業建設部とする部設置条例の一部改正案を同年の12月議会で可決いただいたものであり、現在、産業建設部内では部局横断的な業務について、縦割りの弊害を廃し、連携が図られているものと認識をいたしております。


 業務体制の弱体化が進行しているのではないかとのご懸念については、本年度においては産業部門、建設部門それぞれに次長職を配置し、機動性の確保を図り、また大転換点を迎えている農業施策に対応するため、担い手対策室も設置してきたところであり、組織的に弱体化しているとは考えておりません。


 また、就業の場の確保、地域経済の活性化のためには、企業誘致や企業育成も重要な施策でありますが、専門的に業務に従事させるため政策監を配置しているところであり、行政報告でも申し上げましたが、数社進出の意向が示されるなど、現在の体制で成果が上がっているものと認識をしております。


 平成19年産から導入される品目横断的経営安定対策事業につきましては、全農業集落を対象に延べ102回の説明会などを開催してきましたが、その中から取り組みへの前向きな姿勢が見られる13集落を推進集落として位置づけております。これに重点集落である7集落を加えた20集落については、鹿角地域担い手育成支援協議会において担当職員を配置し、定期的な訪問による指導など、積極的な育成支援を推進することとしております。しかしながら、その他の集落においては、出席者も少なく関心度の低さが感じられるなど、集落によって温度差があるのも事実であります。


 本市の場合、この対策にある品目については、水稲がほとんどであり、他市町村で見られる大豆栽培については作付がほとんどないことも一つの要因として考えられますが、米価の下落等に対する価格補てんなど、対策についての理解を得るためにも、先進地研修の実施や説明会を重ねながら、集落における話し合いを進めてまいります。


 また、集落内においても、認定農業者と兼業農家など認識に温度差があると感じられますので、経営資産などの資料を提示しながら、集落の合意形成を支援をしてまいります。


 「農地・水・農村環境保全向上活動支援事業」につきましては、農業資源を維持継承するとともに、環境を保全していくための有効な施策とは思いますが、現在の逼迫した財政状況の中、上乗せ負担することは極めて厳しいものがあり、全国市長会でも、国へ本事業に対する地方負担の軽減を求めているところであります。


 国では、今年度、本格的実施に向けたモデル事業を行い、その結果を検証して具体的な取り組み内容が示されることになっておりますので、本市としましては、この動向を見定めながら慎重に検討してまいりたいというふうに考えております。


 流通販売促進センターの建設については、農産物、加工食料品等の流通販売促進は、農家所得の増大を図るためにも重要な課題ととらえております。


 市内の国道沿い等に設置され、全国各地から訪れる観光客や地域住民の方々に、本市の農産物及び農産加工品などを販売している直売所は、その重要な役割を担っており、市といたしましても、これまで女性起業者が主体となって始めた市内5カ所の加工所の建設に支援してまいりましたが、今春も新たに加工所1カ所を建設するに当たり支援を行うなど、その推進に努めてきたところであります。


 また、あんとらあにおいては、昨年12月「寒じめホウレンソウ」の収穫体験ツアーを旅行会社に提案し、これを商品化して都市部の観光客へ、本市の野菜をPRしているほか、今月実施された秋田ふき収穫体験ツアーや、8月上旬に予定されているトマト、キュウリなどの夏野菜及び北限の桃ソフトクリームの試食、また、リンゴジュース及び鹿角銘酒の試飲などが組み込まれた、旅行会社のイベントにも積極的にかかわるなど、本市の農産物や加工食料品等の販売促進につながる活発な活動を展開しているところであります。


 ご提案の新たな流通販売促進センターの建設については、近隣の直売所との関係や、農産物並びに農産加工品の数量及び品目の確保など課題も多く、現段階では難しいと考えており、現在設置されている直売所や「あんとらあ」などとの連携を密ににし、全国に向けて本市の食に関する情報をできるだけ多く、また効果的に発信できるように努めてまいります。


 なお、海沼信義議員の教育関係のご質問につきましては、教育長が答弁をいたします。


    (市長 児玉 一君 降壇)


○議長(中西日出男君) 教育長。


    (教育長 織田育生君 登壇)


○教育長(織田育生君) 私から、海沼信義議員の教育関係のご質問にお答えします。


 初めに、児童保護に向けた対策についてでありますが、子どもを無事育て上げるという当たり前のことがなぜこれほど困難かと思えるほど、児童をねらった痛ましい事件が各地で続く中、本県の藤里町でも誠に残念な事件が発生し、強い憤りを感じております。改めて亡くなられた児童のご冥福を心からお祈り申し上げます。


 本市における児童・生徒の安全対策につきましては、近年、児童・生徒が事件の被害者となるケースが多発していることから、これらに対応した取り組みについて、学校への要請や指導に重点を置くとともに、17年度市内全小中学校への防犯カメラの設置、通学路などにおける外灯の新設、照度改善などにも努めてきたところであります。


 このたびの事件発生を受け、5月19日、緊急の校長会議を招集し、集団登下校の一層の徹底、児童・生徒の通学路の安全チェックによる再確認、防犯ベルの所持励行、子ども110番など児童・生徒の避難場所の把握と施設への協力要請などについて、早急な対応を図っております。


 また、教育委員会として、5月23日には、各自治会長並びに防犯協会へ児童・生徒の安全確保のための指導や協力依頼に加え、防犯活動用のステッカーと腕章を急ぎ作製し、今月初めには各学校や防犯協会に配布しており、こうした中、「毛馬内地区子ども見守り隊」の結成、既存組織の「八幡平小学校見守り隊」の活動強化、防犯協会による見回りの協力、各学校における教職員とPTAが交替で下校時の見回りなどの活動が行われております。


 さらに、通学路安全マップの作製により地道な防犯活動に役立てるため、自治会などに共有情報として提供し、子どもを多くの大人の目で見守ってもらうほか、工夫を凝らした児童・生徒への防犯指導を学校と連携を図りながら、引き続き安全対策に努めてまいります。


 次に、鹿角の子どもたちをどのように育てるのか、どう育ってほしいのかについてでありますが、本市の学校教育基本方針は、「幼児・児童・生徒一人ひとりの個性と能力を伸ばし、心豊かで自主・自律の態度を養うための実践に努める。」としています。


 子ども一人ひとりの夢や目標が、多少の困難があっても実現できるように育ててまいりたいと考えております。このことは親の願いでもあろうと思っております。


 そのために、学習指導法の工夫改善による学力向上のより一層の推進を図るとともに、「心の教育」とりわけ道徳教育の充実を図るよう、各学校にお願いをしているところであります。各学校では、自分たちが住む地域に目を向け、学校外の方との交流を推し進めるなど、思いやりの心や他とのかかわりを重視した多様な学習活動が展開されています。


 学校農園活動、花壇づくり、地域の方々と触れ合い、郷土芸能の体験学習、地域の調べ学習など、ふるさと教育を推進するための、生き生きネットワーク事業であります。各校の特色が生かされた鹿角市独自の事業であります。


 子どもが「大人によって大事にされている」と実感し、明るく伸び伸びと生活できるような社会にしなければ、学校の教育成果も上がらないものと思っており、学校・家庭・地域との連携を一層進めてまいります。


 次に、スポーツ振興策についてでありますが、だれもがそれぞれの体力や年齢、技術、趣味、目的に応じて、いつでも、どこでも、いつまでもスポーツに親しむことができる、「生涯スポーツ社会」の実現を目指し、成人の週1回以上のスポーツ実施率が50%にする国の基本的政策目標を踏まえて、市では昨年から取り組むべき主要課題を検討し、素案づくりのための骨子(案)を作成しております。


 内容としては、計画の概要、基本理念、施策の展開方法で構成し、特に施策の展開方法では、生涯スポーツの推進、競技スポーツの充実と強化、学校体育・スポーツの充実、スポーツ施設の整備・充実の四つに区分しておりますが、今年度は、庁内関係部局との調整を図りながら、関係機関、関係市民団体などによる懇談会を開催し、ご意見をいただき、市民の意向を反映した鹿角市スポーツ振興基本計画を策定してまいります。


 次に、スポーツ関連施設の指定管理者制度への移行に伴う、市民の利用等についてでありますが、市民のスポーツへの関心・運動を楽しむ意識については、指定管理者の実施しているスポーツ教室への参加状況などを見ますと、施設の利用者数は、平成17年度は28万4,000人と、平成16年度より約2万人多くなっており、市民の関心も高まってきているととらえております。


 公園などの手入れについては、総合競技場フィールドの芝生管理、公園内の樹木・芝など、機能や利用形態に応じて適切に管理されております。


 また、指定管理者は、独自に利用に関する調査を行い、これをもとに、多くの市民の意向を踏まえ、「初心者エアロビックス」などの新たな展開を初め、グランドゴルフ、青垣塾などの自主事業を実施しており、大会の運営などについてもスポーツ関係団体と協力しながら、利用者の目線で行動することを目標に事業を行っております。さらに、今年度からは市体育協会等の事務局への協力も行っており、関係団体と連携した事業も今後ますます充実するものと思っております。


 この1年の指定管理者の努力の結果を見ますと、市民が率先して参加するようになり、事業の展開についてはギャップを感じられない状況と思っております。


    (教育長 織田育生君 降壇)


○議長(中西日出男君) 再質問ございますか。海沼君。


○4番(海沼信義君) 国道282号バイパスに関しましては、過去において決断力、先見性の不足があったように思われてなりません。時代時代において、基盤、機軸となるような事業への取り組みにつきましては、後世に禍根を残さないよう強いリーダーシップと決断力が必要と思います。市長に再度お尋ねをいたします。


 市長の任期中に着工できるのか。また、市長、この着工に向けて市長をやり続けるのか。その辺の決意について再度お尋ねをいたします。


○議長(中西日出男君) 市長。


○市長(児玉 一君) 先ほども答弁の中で申し上げましたが、私の任期中の着工については到底無理なことだというふうに思っております。ただ、必要性は従来からもこれは変わらないわけですが、手法、あるいはまたルートについては、いろいろさまざまな方との協議が必要かというふうに思っておりますので、今の都市マスタープランも含めて今後いろいろ検討してまいりたいというふうに思います。


○議長(中西日出男君) 海沼君。


○4番(海沼信義君) 鹿角組合総合病院の医師確保に向けましては、市長には大変前向きな検討をすると、こういうことで大変勇気づけられました。この奨学金制度につきましては、県、厚生連、小坂町は県を超え、また行政もあるわけでありますので、いろいろ広範囲に、先ほど独自にとは言いましたけれども、広範な検討をひとつお願いをしたいものであります。


 要望としましては、現在ある県の医師確保対策事業の過去における実績、あるいはまた、鹿角市内、市民の師弟の医学部へ修学されている方々へのアプローチはどのようにされているのか。これは後ほどそのデータを出していただきたいと思います。


 次に、観光振興について若干お話をしたいと思います。


 今年度は、八幡平国立公園指定50周年記念事業が企画されているようにも聞いております。この内容についてお尋ねをしたいと。また、さらに八幡平温泉郷だけに協賛金を求めているのか、そして、その協賛金も団体によって差をつけているような話もありますが、その辺の状況はどうなっているのかお尋ねをしたいと思います。


 さらには、先ほどは企業誘致関連は充実をしていると、こういうご答弁をいただきましたが、私にはそうは思えません。実際の現実的な企業誘致活動とその対策、既存企業への支援はどのようなっているのかお尋ねをしたいと思います。


○議長(中西日出男君) 産業建設部長。


○産業建設部長(二ツ森 要君) 八幡平の50周年記念につきましては、市、そして、町、また観光関係者、それと県の関係者の方々と組織づくりをしまして、今、会長に十八観光協会の会長が就任し、この記念式典に向けた事業の取り組みを進めているところであります。


 協賛金のことに関しましては、それぞれの事業の実施する団体の予算の中でそれを補っていくと。またその必要性がある部分については、協議しながらどういうふうな資金の運用をするかということで協議しながら進めるということにしておりますので、その資金の格差、協賛金の格差というふうなものは、現在、私も聞いておりませんけれども、いずれそういうことのないような考え方で進めるつもりでおります。


 それから、企業への支援につきましては、これまでどおり、いわゆる誘致した企業への、できる限りの支援については条例の中で定める範囲のところで推し進めていくと。これは他市とも比較しましても、かなり鹿角市の場合は優遇な対応をしているというふうに認識しております。


○議長(中西日出男君) 海沼君。


○4番(海沼信義君) 企業誘致活動に関しましては、本当に攻撃的に、戦略的に対応していただきたいと思います。


 それから、今の八幡平国立公園の50周年記念事業でありますが、やはりこれは八幡平地域だけの問題ではござませんので、全市を挙げてひとつ取り組んでいただきたいと思います。


 それから、産直センターの建設に関しましてでありますが、「あんとらあ」の利用と、こいうことで、何度も強調されております。しかし、この「あんとらあ」の利用といいますか、この事業展開を見ますとなかなか何といいますか、将来性が見えてきにくい部分が多々あります。実際に市民の利用度がどうなっているのか。具体的には職員ですらも使っていないのではないかと、極端に言いますと。そういう部分では大変悲しい、ひとつ鹿角の顔にもなっているわけでもあります。その辺も十分認識をされて、今後産直センターの建設に向かっては検討していただきたいと思います。


 それから、集落営農についてでありますが、本市の現状におきまして、担い手農家なり集落営農組織化の最終的な目標数といいますか、その辺についてお尋ねをしたいと思います。


○議長(中西日出男君) 産業建設部長。


○産業建設部長(二ツ森 要君) 集落営農につきましては、現在、重点集落というふうな対象に7集落を挙げております。そのほか、これまで100数回の各農家を説明に歩きました中で、その可能性のありそうな、またその地域でその取り組みに対して非常に積極的な集落、これが13集落あります。合計の20集落が現在推進のために、いわゆるJA、県、市、それぞれから担当の職員を配置して設立に向けながら指導しているというふうな状況であります。


 最終的に目標はできるだけ、この20が達成できればいいわけですけれども、なかなかいわゆる事業の内容についての理解をしていただく状況が、もう少し説明が必要かというふうな状況でありますので、目標としては、まずこの20集落の指導をしていくというふうな考え方で進めております。


○議長(中西日出男君) 海沼信義君。


○4番(海沼信義君) 最後に市長にお尋ねをしたいと思います。


 子どもたちの道徳、情操、礼儀等、心の教育は学校教育現場だけで、できることではございません。家庭はもちろん地域社会、関係機関が一体となった取り組みが必要であります。格差社会が大変大きな問題となっております。特に貧困層が問題とされております。決して子どもの世界に格差をつくってはなりません。大人社会の責任として、行政の責任としてどのように取り組んでいくのかお尋ねをして終わりたいと思います。


○議長(中西日出男君) 市長。


○市長(児玉 一君) 先ほど教育長の方からは、学校、あるいは地域との連携による道徳教育、情操教育についてはご回答があったと思います。昔は自分の子どもだけではなくて、遊んでいる子どもについては、他人の子どもであれ、悪いことをすればしかったものです。そして、いいことすれば褒めたわけですが、今はそういう状況にはないと。三つ子の魂百までということわざもありますが、やっぱり家庭ばかりじゃなくて学校はもちろんですが、地域みんなでやっぱり子どもを育てていかなければならないと。行政としては、その環境整備をしなければいけないのかなというふうに思っております。


 いずれ大変悲しい事件が起きていますので、十分に用を配してこれから取り組んでいきたいというふうに思っておりますので、地域の皆さんにも、ひとつよろしくお願いを申し上げたいというふうに思います。


○議長(中西日出男君) 海沼君。


○4番(海沼信義君) 最後にしようと思いましたが、その格差社会といいますか、東京23区の中でも、その貧困層といいますか、学校給食が払えないような状態が2割にも達しているという、そういう社会現象といいますか状態にもあります。そうした部分については私は市長にどのような取り組みをなされるのかと、こうお尋ねをしたわけです。


○議長(中西日出男君) 市長。


○市長(児玉 一君) 格差社会については、確かに中央の方ではいろいろ取りざたされております。ニート問題いろいろあろうかと思いますが、地方においてはそういう格差は生じていないというふうに、現在のところは考えております。


○議長(中西日出男君) 海沼君。


○4番(海沼信義君) 大変ご丁寧な答弁をいただきまして、ありがとうございました。第5次鹿角市総合計画後期計画の初年度に当たり、ただいまご答弁いただきましたことがスタートラインであります。後退することなく進めていただくことを強く要望し、私の質問を終わります。


○議長(中西日出男君) 以上で海沼信義君の質問を終わります。


 次に、順位2番、阿部博文君の発言を認めます。阿部博文君。


    (8番 阿部博文君 登壇)


○8番(阿部博文君) おはようございます。


 トライ21を代表し一般質問をいたします。


 藤里町で藤里小学校に通う二人の児童が、1カ月ぐらいの間に相次いで亡くなるという事案が発生し、毎日マスコミをにぎわわせております。事故であれ事件であれ、大変痛ましいことであります。二人の児童のご冥福をお祈り申し上げます。


 地域の住民が、テレビの報道で言っておりました。ここは昔から隣近所みんな顔見知りで、こんなことが起こるなんてという言葉であります。すべてはその言葉に凝縮されているものと思っております。市民や自治会、コミュニティとの共同を推し進める本市にとって、コミュニティの醸成をどうやって構築していくのかが、政策を推進する上での課題であると。そのような課題を突きつけられたものと受けとめ、決して人ごとではないものと受けとめております。


 それでは、通告に基づき、順に質問をしてまいります。


 まず、財政の見通しと財源の確保についてであります。


 国の三位一体の改革により国庫補助金の削減、地方交付税の見直しにより、地方の自治体はまさに生き残りをかけた正念場に立たされている状況下にあります。また、経済に回復基調が見られるとは言っても、それはどこか遠いところの話であって、地方、とりわけ本市においては、その実感を得るにはまだまだ時間のかかる先のことかと思われます。


 第5次総合計画後期基本計画を着実に推進するためにも、財源の確保は最重要課題と考えます。先日の新聞報道によれば、「市税収納率86%に低下、滞納の徴収進まず」との見出しが躍っておりました。景気の低迷によるものと認識するものの、滞納が増加するということは、税の公平負担という見地からすると、税金を納めている市民の中には不平不満の声が上がってまいります。自主財源に乏しい本市ではありますが、そのもととなっている市税収納の現状と収納率向上に向けた対策についてお伺いをいたします。


 竹中総務大臣が設置した「地方分権21世紀ビジョン懇談会」は、5月26日、地方自治体の交付税の配分方法を大幅に見直すことを柱とした最終報告案をまとめたとの報道がありました。この最終報告案では、今の地方交付税制度での配分方法は個々の自治体の財政事情に応じて細かく定めており、人口や面積、道路の長さなどさまざまな基準があり、複雑で不透明との指摘が出ており、自治体の需要によっては基準を変えることもあり、余分な交付税が配られているとの見方があります。このようなことから、人口と面積で配分額を決める基準を、平成19年度から、つまり来年度から段階的に導入し、地方への配分を抑えるとしています。


 このことを受け、地方6団体は、政府が進める地方交付税改革、新型交付税に対し懸念を示し、内閣と国会に対し地方自治法に基づき意見提出権を行使し、去る6月7日、12年ぶりに意見提出したところであります。地方交付税についてはまだまだ流動的な要素を持っておりますが、しかし、これまでよりふえるということは考えられません。


 本市財政の中期見通しによれば、平成18年度から平成22年度までの5年間で、約21億円の財源不足が生じるものと見込んでおりますが、このような背景を踏まえ、今後の財政見通しと財源の確保についてどのようにお考えなのかお伺いいたします。


 また、さきの懇談会が「自治体の破綻法制の数年内の導入などを検討していると」と新聞紙上に出たのは1月の中旬でありました。5月26日の懇談会の最終報告書案では、自治体運営においては何より行政サービスを継続することが重要であり、その意味でも、いわゆる破綻の意味するところを明確にし、透明な早期是正措置によって事態を回避し、再生への道筋を明らかにすることが重要である。」として、「再生型破綻法制の検討に早期着手し、3年以内に整備すべきである。」と述べてります。このことは、財政難になった自治体の首長ら執行部に対し、経営責任を明確にする法制度にするということであります。このことについて市長のご所見をお伺いするものであります。


 次に、第6次行政改革大綱についてであります。


 本市では平成16年12月「鹿角市行財政運営基本方針」を定め、この基本方針を受け、将来を見据えたより簡素で効率的な行財政運営基盤構築のため、平成17年から平成21年までを計画期間とする「第6次行政改革大綱」を策定しました。今定例会の市長の行政報告の中でも、市民との「共動」の基礎となる取り組みを中心に成果を上げることができたと述べられました。大綱では具体的な数値目標などを設け、取り組んできたことと認識しておりますが、1年経過してどのような成果が得られたのか、具体的にお知らせください。


 また、行政評価市民会議の意見を踏まえながら、平成18年度の実行計画を策定したとしておりますが、どのような意見が出されたのかお伺いをいたします。


 また、職員の定員管理の適性化では、職員数の削減のほか、各種研修会等を通じ、職員の能力開発、人材育成に努め、市民サービス水準の維持向上に努めますとしております。職員の能力開発、人材育成はもちろん大事であります。しかし、職員も人間であります。得て不得手というものがございます。職員の定期人事異動では本人の異動希望をとるようにしていると、以前お伺いいたしましたが、私は職員のFA制度の導入を提案するものであります。


 一方制度を利用しようとしている人、あるいは利用している人を管理する、言いかえれば、マネジメントする側の管理職の方々の人事考課能力、管理能力も問われてくるのも事実であります。既に職員FA制度を導入している自治体もあり、おおむね好評であると聞き及んでおります。職員のやる気とやりがいを求めるなら、導入してみる価値はあると確信いたしております。市長のお考えをお伺いいたします。


 次に、農業振興についてであります。


 平成15年の食品衛生法の改正により、食品中に残留する農薬、飼料添加物及び動物医薬品(農薬頭)について、一定の量を超えて農薬等が残留する食品の販売等を原則禁止するという制度、言いかえれば、すべての農薬に残留基準が設置される「ポジティブリスト制度」が5月29日より施行されました。法改正から3年の周知期間を経ての実施であります。しかし、マスコミに取り上げられることもなく、そもそもこの制度がどのような制度であるのか。法の施行によって何がどうなったのか。どうすればよいのかさえも知らない農家、あるいは消費者が多いと聞きます。


 こう申し上げております私でさえ、勉強不足でよくからないと申し上げねばなりません。ポジティブリスト制度により水稲の航空防除が中止になった。あるいは、JAかづのが果樹生産農家を対象に隣地農家への農薬飛散(ドリフト)を防ぐための研修会を開催した。これらのことは新聞報道等によって知り得ておりましたが、さて、自分はどう対応するのかと言われれば、さてと考えてしまいます。そこで、この制度の周知をどのようにして徹底するのかお伺いをいたします。


 県は残留農薬の検査機器を新たに導入し、検査体制を強化し、万一基準を超える農産物や食品が出た場合、風評被害を防ぐため、流通範囲の確認や健康への影響、原因については十分調査する。基準値を超えなくとも検査状況は公表していきたいとしております。今後考えられる問題や対応策についてお伺いをいたします。


 もう1点は、担い手の確保についてであります。


 既に認定農業者担い手の育成、集落営農の推進を目的に1月から年度末にかけて、全集落を対象に座談会を開催、概要を説明されているということを3月議会で報告を受けたところであります。その後、集落における担い手の育成、確保について認定農業者等中核的担い手農家や、重点集落をリストアップし、アンケート調査をするとしておりましたが、現在までの取り組み状況と今後の見通しについてお伺いするものであります。


 次に、福祉保健に関し、自殺予防対策についてであります。


 6月2日付の秋田魁新聞に「自殺率11年連続1位」との見出しが躍っておりました。平成17年の秋田県の自殺率、人口10万人当たりは39.1で、平成7年以降11年連続で全国ワースト1となったことが1日、厚生労働省の人口動態統計(概数)によってわかりました。さらに、記事によれば、県内の自殺者数は前年より5人少ない447人で、自殺率は前年の39.1と同じであった。2位は青森県の36.8、3位は岩手県の34.0で、北東北3県がワースト3を占めた。全国平均は24.1だったとありました。


 本市の状況はいかがでしょうか。平成17年版鹿角市統計書によれば、平成16年総数17人、自殺率45.4、県平均は39.1、全国平均24.1、平成15年度は総数24人、自殺率63.3、県平均44.6、全国平均25.5、平成14年、総数23人、自殺率59.8、県平均42.1、全国平均23.8、平成13年は総数11人自殺率28.3、県平均は37.1、全国平均23.3、県平均、全国平均よりも高い数値で経過をしております。


 県の統計によれば、平成16年度の傾向は性別では男性が女性の2.5倍、年代別では50代が最も多く、40代、60代の順になっているが、60代以上の割合が高い。原因別では生活経済苦が最も多く、次に病苦となっている。これらの傾向は本市にも当てはまるものと推察されます。


 自殺は本人にとって悲劇であるばかりでなく、残された家族や周囲の人たちにも大きな悲しみや困難をもたらし、さらには、社会全体にとっても大きな損失をもたらします。このような本市の状況をどうとらえ、どう対策を講じようとしているのかお伺いをいたします。


 秋田県では平成15年に市町村における自殺予防のための心の健康づくり行動計画策定ガイドを作成し、自殺予防モデル事業、市町村地域の傾向診断を実施しているようでありますが、本市においても行動計画を策定されているのでしょうか、あわせてお伺いをいたします。


 次に、中心市街地活性化についてであります。


 さきの市議会産業建設常任委員会にTMO花の輪が計画していた大型空き店舗「かねだい」を利用した活性化事業が、経済産業省から不採択になったとの報告があったとお聞きしました。まず、補助事業が不採択になった理由についてお伺いをいたします。


 さきの3月議会において、今年度の当初予算審議に当たって「中心市街地商業活性化推進事業費補助金」114万1,000円の予算措置について、市からは「TMO花の輪が「かねだい」を利用した国庫補助事業に取り組み申請中である。花の輪が「かねだい」を取得する予定であり、「かねだい」の1階部分のコミュニティゾーンの改修費(備品費)として3分の1の114万1,000円を措置するものである。」との説明がなされました。当然国の補助事業が認定されるものとしての予算措置であったと考えられます。


 新聞報道によれば、TMO花の輪は、空き店舗「かねだい」を地域情報発進、交流拠点となる「まちの駅」として運営する計画で6月の取得を目指していると言います。また、新しい事業で国に補助申請をするため準備をしているとも言っております。


 そこでお伺いしますが、一つに、さきの補助事業が白紙になった今、中心市街地商業活性化推進事業費補助金114万1,000円の予算の整合性をどうとるのか。


 二つに、花の輪が「かねだい」取得を6月ごろと言っているが、予算説明の段階ではもっと早い時期、3月中と言っていなかったか。本当に取得できるのか。


 三つに、新しい事業で国に補助申請をすると言っていますが、どのような事業で補助申請をするのか。またその見通しについてお伺いをするものであります。


 5月31日、空洞化した地方都市の中心部ににぎわいを回復させる、改正中心市街地活性化法が参議院本会議で可決成立しました。8月末までに施行すると報道されておりました。改正まちづくり3法と本市の今後の対応についてお伺いをいたします。


 次に、地域情報化の推進についてであります。


 総務省では、平成16年に「全国均衡あるブロードバンド基盤の整備に関する研究会」を立ち上げ、平成17年2月に中間報告「ブロードバンドゼロ地域脱出計画」をまとめました。それによりますと、ブロードバンドが地域の生活基盤、産業発展基盤として積極的な役割を担うとともに、ブロードバンドの整備を放置することは看過できない経済的な格差、試算によりますと、2016年には1世帯あたり218万円程度の格差を生じさせると試算しておりますが、そのような経済的な格差を生じさせることを考えれば、自治体がブロードバンド整備をみずからの課題としてとらえ、地域の実情に応じた整備を迅速に推進することが必要であると述べております。


 本市は今年度各支所、市民センター、図書館、学校等を超高速通信のできる光ファイバーでネットワーク化し、電子自治体を構築する地域イントラネット基盤整備事業に着手する計画であり、ハード面の完成は平成19年2月の予定であるとお聞きしました。しかも、民間開放も視野に入れているとお聞きし、この事業導入に踏み切った市長の英断に拍手を送るものであります。


 さて、情報格差は光ファイバーだけではありません。観光立市を自認する本市ではありますが、まだまだ携帯電話がつながらない地域があります。やっとという感じで入ったADSLも全市を網羅しているわけではありません。また、本市は広いエリアと山を有しておりますことから、テレビの視聴を共同受信で行っている地域もあります。これらもまた情報格差なのであります。


 そこで、お尋ねしますが、一つに、携帯電話不感知地域はどこで、何世帯あるのか。


 二つに、ADSLに対応していないエリアはどこで何世帯か。


 三つに、テレビ共同視聴施設は何施設あって何世帯かお伺いいたします。


 本市は今年度中に第4次地域情報化基本計画をまとめる予定だと伺っております。その基本計画の中に、今述べた情報格差対策は盛り込まれるのかお伺いをいたします。


 せっかく市の財源を使用し、つくりあげたイントラネット基盤が単に庁内だけの基盤にならないように特に申し添えておきたいと思います。


 次に、防災対策についてであります。


 平成7年1月発生した阪神淡路大震災は6,000人余りの死者を出し、都市機能は停止という未曾有の被害をもらたらし、従来の防災感を大きく変えるきっかけとなりました。この震災では防災のために最も機能したのは、地域住民であり、倒壊家屋からの救出者の90%以上は近隣住民の活動によって救出されており、消防や行政のなし得た役割はごく僅かであったという報告がございます。人的資源を大量に投入しなければならない大規模災害の場合には、消防、行政の人員だけでは絶対的に不足であり、住民による自主的な防災活動こそ非常時において最大の効果を発揮することが明らかにされております。


 阪神淡路大震災以降、自主防災組織の重要性が認識されるようになり、その組織率も大きく伸びてまいりました。しかしながら、本市の場合、自主防災組織は世帯数から見た組織率で、全国平均は59.7、全県平均55.4%と比較して13.2%と、余りにも低い数値でございます。


 比較的災害の少ない本市ではありますが、もっと積極的に取り組みを働きかけるべきと考えます。今後の対応についてお伺いをいたします。


 また、平成16年6月2日、消防法が改正され公布されました。全国一律に住宅用火災警報機の設置が義務づけられました。新築住宅はことし6月1日から義務づけられ、既存住宅は5年間の適用期間を経、平成23年6月1日から義務づけられることとなっております。このことは、言いかえれば、平成23年6月1日までには設置しなければならない、設置しなさいということであります。


 全国的に住宅火災での死者数が増加傾向にあり、高齢化の進展とともに、さらに死者数の増加が懸念されております。総務省消防庁によりますと、平成15年の全国の住宅火災による死者約1,000人のうち、逃げおくれが原因で亡くなる方の割合が約60%と高くなっております。そのため、火災を早期に感知する警報機の設置が有効であるとしております。しかし、この法律には設置しない場合の罰則は盛られておりません。このことは、義務と言いながらなかなか普及しないという懸念があります。


 6月1日以降の新築住宅は別として、既存住宅の設置の義務化が5年後ということもあり、この法律を知らない市民が多く、関心も低いように思われます。市民に対してどのように周知し、理解を得ていくのかお伺いをいたします。


 また、この法律を悪用した悪質な訪問販売が懸念されます。高い価格で売ったり、取りつけに法外な料金を請求したり、消防署からあたかも委託されたように装って売りつけたりする、このようなことは既に消火器の訪問販売で事例があり、心配されることであります。このような場合を想定し、相談窓口を設けるなど、市民に混乱をもたらさないよう周知をしていただきたいものと考えます。


 次に、AED(自動体外式除細動器)の導入についてであります。


 文部科学省が公立の幼稚園から高校まで、AEDがどの程度普及、配備されているのかについて調査をしております。その結果、昨年度末までにAEDを配備したのは、高校で23%、中学校では9%、小学校ではわずかに4%でありました。県別では、福井県が34%と最も高く、県立高校だけに限ると、福井県、長野県ではすべての高校が配備をしておりました。一方配備率1%を下回っている県は16県あり、自治体によって格差が大きいことが示されております。このような内容の報道が5月28日、NHKによってなされました。


 5月8日付の北鹿新聞には「県立花輪高校は、自動体外式除細動器(AED)を県公立高校で初めて設置した。県内の公的機関や人の多く集まる場への設置はこれからという状況である。県教育庁保健体育課によると、公立小中学校で設置したのは同校だけ。」という記事が載っていました。このことは、前段の全国の状況からすれば称賛に値するものであります。


 秋田県のことし4月12日現在の公表によりますと、県内のAED設置状況は、保健所など県の施設や老人保健施設など44施設、54台が設置されております。そのうち、鹿角市では老人保健施設いこいの里に1台のみとあります。まことに寂しい限りでございます。


 岐阜県の高山市では市役所や市営スキー場など市管理の公共施設すべてに設置していると言います。平成16年7月からAEDは一般市民が使えるようになりました。昨年、八幡平地区で市民運動会の最中、働き盛りの男性が発作を起こし亡くなりました。AEDがもしあったらと悔しい思いをしたのは私だけではなかったと思います。


 本市の小中学校を含め、公共施設にAEDを設置すべきと考えますが、導入する考えはないかお伺いをして、以上で壇上からの質問を終わります。


    (8番 阿部博文君 降壇)


○議長(中西日出男君) ただいまの質問に対し、答弁を求めます。市長。


    (市長 児玉 一君 登壇)


○市長(児玉 一君) 阿部博文議員のご質問にお答えをいたします。


 初めに、財政の見通しと財源の確保についてでありますが、市税の収納の現状と収納率向上対策につきましては、平成17年度末の市税の収納率は、一般税では現年度分が96.3%、滞納繰越分が8.5%、合計で86.9%で、前年度と比較してそれぞれ現年度分が0.2ポイント、滞納繰越分が4.7ポイント合計が1.6ポイントの減少となっております。


 市税の収納率は平成8年度をピークに減少しており、特に近年は滞納繰越分の落ち込みが大きく、この要因としては固定資産税の大口滞納者の固定化がこの傾向に拍車をかけているものと分析をしております。


 また、平成19年度から三位一体改革に伴う税源移譲により、所得税の一部が住民税に移行することとなり、自主財源の確保と市民への安定したサービス提供の上からも市税の収納率の向上は喫緊の課題であります。


 このため、収納率向上対策として、支払能力がありながら納税しない、あるいは催告や納税相談に応じないなど悪質と認められる滞納者には不動産、預貯金、売掛金、給料等の財産の差し押さえをこれまで以上に厳しく行うとともに、これら差し押さえ財産を公売するための新たな取り組みとして、インターネット公売を実施いたします。また、市民の負担の公平性の観点から悪質な滞納者に対する行政サービスの制限についても検討をしてまいります。


 今後の財政見通しと財源の確保につきましては、ことし3月に作成した市財政の中期見通しによる5年間の財源不足額約21億円は歳入の基金繰入金について、平成18年度分は当初予算額を計上しておりますが、19年度以降は基金繰入金を全く計上しない場合の財源不足額として試算したものであります。


 この財源不足額に対しましては、基本的には市税等の自主財源の確保や歳出経費の節減にさらに努力するとともに、基金を活用してまいりたいというふうに思っております。


 中でも自主財源の確保につきましては、中長期的な視点から地域産業の振興を図り、税収入の増加を図ることが重要であり、このことは、市の総合計画及び過疎地域自立促進計画においても市民福祉の向上とともに最大の目標としており、今後ともさまざまな角度から戦略的に施策を進めてまいります。また、財政面においても過疎対策債などの有利な起債を効率的に活用するほか、遊休財産の処分なども進めてまいります。


 なお、地方交付税は臨時財政対策債を加えた交付税見合額で、平成22年度の見込額は18年度見込み額に比べて約8億3,000万円、14.2%の減少を見込んでおります。交付税制度については、今後の見直しについてさまざまな論議がなされておりますが、新型交付税の導入や地方債、元利償還金の基準財政需要額算入の原則廃止、不交付団体の拡大など、交付税総額の大幅な抑制が懸念されます。


 三位一体の改革により、地方財政はこれまでにない危機的な事態に直面している中で、加えて国が財源保障や財源調整といった、地方交付税の本質を無視した見直しを検討することには、強い危機感を抱いており、全国市長会においても関係地方団体とともに、地方交付税の削減に断固反対し、地方交付税が国から恩恵的に与えられているものではないことを明確にするため、「地方共有税」に組み替えることなどを国に要望したところであります。


 地方交付税を初め、地方財政制度の見直しは、今後の市の行政運営に大きな影響を及ぼすと思われますが、経費の節減と効率的な行政運営に一層努めながら、収入に見合った適切な財政規模を実現し、長期的に安定した行政運営を確立することは、市民生活に欠かすことのできない、基本的な行政サービスを提供している市の責務であり、最終的には市民福祉の向上を確保することになります。


 今後とも行財政改革や市民との「共動」を一層推進するとともに市議会を初めとする、各方面からの貴重な提言などを踏まえ、安定的な行財政運営の確保に努めてまいります。


 「自治体破綻法制の導入」につきましては、現在の地方財政制度では、地方自治体の財政再建については、財政再建促進特別措置法により対処することとされており、歳入歳出決算が赤字になり、その赤字額が標準財政規模の20%を超えた場合には、財政再建団体として財政再建計画を策定し、これに基づいた財政運営を行うこととされております。


 自治体破綻法制における自治体破綻の定義づけは、具体的にされておりませんが、自治体といえども、経営に失敗すれば破綻するという危機感を持ち、破綻を未然に避けるとともに、再生の手続に入った場合には早期是正を図り、一方、首長らの「経営責任」についても明確にしようとするものでございます。


 また、再建を前提にした上で、コスト削減や職員定数の削減、増税などの必要措置を、自治体に義務づけるイメージも想定されております。


 自治体の首長としましては、自治体破綻には決して陥ることのないように、財政運営に留意しなければなりませんが、破綻の可能性がわずかでもある限りは、破綻処理システムを法的に明確にして、自治体の財政運営に規律を与え、自治体の破綻を未然に防ぐことは必要なことだと思っております。


 しかし、結果的には、国の「改革」により地方の財源が削減されている現実の中で、一方において、自治体の破綻に対処する法制化の検討が取り上げられていることに対しては、納得しかねるものがあります。自治体の破綻は、行政サービスの低下と住民の負担増に直結する重大な問題であり、破綻した場合の対処を考える前に、自治体が安定した行政運営のできる財政環境の確立について、もっと議論されるべきものと考えております。


 国による地方交付税制度見直しについて、削減を前提とした見直しには、全国市長会を初め地方6団体として、断固反対であることは先ほど申し上げましたが、そのことも含めて、自治体破綻法制の前に、国として行うべきことをもっとしっかりと実現してほしいと思っております。


 次に、第6次行政改革大綱についてでありますが、本大綱は、平成16年度に策定した鹿角市行財政運営基本方針に基づき、新時代の鹿角を支える、新しい行財政システムの確立に向け、より簡素で効率的な市役所づくりと、「共動」をキーワードとした市民とのパートナーシップによるまちづくりを目指し、平成17年度から21年度までの5カ年計画を策定したものであります。


 1年経過後の成果につきましては、本大綱初年度となる17年度は、福祉施設、産業関連施設等合計37施設に指定管理者制度を導入したことをはじめ、市民センターの運営母体となる「地域づくり協議会」を市内4地区に設立し、総合案内業務への「共動パートナー制度」の導入などを実施し、共動の基盤づくりに一定の成果を上げることができました。


 このことにより、未利用資産の売却や職員の削減、補助金等の整理合理化も合わせた経費節減等の財政効果は約1億4,000万円になるものと試算をしております。去る5月23日に開催された行政評価市民会議では、取り組みがおくれている項目を中心に職員の能力向上を資する取り組みを進めること。「ごみの有料化」について、消費者団体や婦人会等からも意見を聞きながら、市のごみ処理の基本方針を決めること、などのご意見をいただいております。


 これらの意見も踏まえて、先般、18年度実行計画を取りまとめたところでありますが、さらなる事務事業の見直しや「共動」の指針の策定など、部署ごとに重点項目を定め、計画の進行管理を徹底し、着実に改革を進めてまいります。


 職員の定期人事異動でのフリーエージェント制度につきましては、「職員フリーエージェント制度」はプロ野球のフリーエージェント制度、つまり、ある年数を経過した選手に、行きたい球団を選択する権利を与える制度に倣って、職員から行きたい部署や、やりたい職務の希望をとり、人事異動において、その職員の希望を反映させた異動をするもので、最近新たな人事制度の一つとして全国の自治体で取り組みが始まっております。


 各自治体により内容に多少の違いはありますが、希望部署を決め、自己アピールを行うことなどにより、仕事に対する責任感や積極的姿勢があらわれ、さらに本人の適性や意欲を尊重し、希望する人事配置をすることで、職員に意欲を持たせ、知識や技術の習得と潜在能力の発揮を促し、総体的に職場の活性化を図ろうとするものです。


 本市においても、同じような取り組みとして、班長以下を対象に、職員の適性や意向を定期人事異動の参考にする「職務意識調査」を実施しており、この中で、異動の希望についても調査を行っております。


 職員のモチベーションを保つ上で、本人の希望や意欲を尊重した人事配置は重要であると考えておりますことから、できるだけ、これを取り入れた人事配置を行っており、職員の希望がおおむね反映された異動を行っていると考えております。


 今後厳しい財政状況の中で、人材や財源など限られた資源を、有効かつ効率的に活用した行政運営が強く求められており、職員の意識改革をはじめめ、財政、人事制度など総合的な改革の取り組みが必要とされております。


 その中で、職員の能力や、やる気を引き出す人事制度は重要であると認識しておりますので、「職員フリーエージェント制度」につきましても、他の人事制度とあわせて調査研究を進めてまいります。


 次に、農業振興についてでありますが、ポジティブリスト制度への対応と周知につきましては、本制度は平成14年の無登録農薬使用問題や、中国からの輸入野菜の残留農薬問題に端を発し、それまで規制の対象外となっていた、残留基準が設定されていない農薬等においても0.01ppmという厳しい一律基準を設け、基準を超えた農産物等の流通に対し規制を行うため、平成15年に食品衛生法の改正により制度化されたものであります。


 本年、5月29日の施行までに、3カ年の猶予期間が設けられておりましたが、その間に、中央機関において、農薬の飛散や影響に関する実証調査が行われ、昨年12月に作成された防除対策マニュアルに基づき、これまで関係機関が連携して農家への周知啓蒙を図ってまいりました。


 本制度の施行により、流通段階において基準を超えた農薬等が検出された場合には、出荷停止や回収命令が出されるとともに、場合によっては、罰則や補償問題が発生することも考えられ、また、これまで築き上げてきた産地のイメージダウンなどの風評被害も懸念されるなど、その影響は計り知れないものがございます。


 このため、本制度への対応として、農薬の適性な使用とあわせ、農薬の飛散による周辺農作物への影響を防止する対策について、関係機関、関係団体が連携し、より一層の啓発・指導を行うため、「鹿角地域農薬飛散防止対策支援チーム」が3月に設立されております。


 ごれまでに実施した制度の周知啓蒙の状況は、説明会や研修会の開催が30回以上で、延べ約1,900人が参加し、市の広報紙や配布物等を通じての周知は3回行っておりますが、今後も機会あるごとに周知を図ってまいります。


 また、残留農薬で一番心配される、農薬散布時の飛散による事故を防止するため、農薬飛散リスクが高い果樹園と、それに隣接して栽培されている畑作物がある要注意箇所を現地調査し、農家への個別指導を行うなど、農薬飛散防止の徹底を図り、最悪の事態を回避できるよう努めてまいりますが、万が一回収等の事態が発生した場合は、速やかに対処し、また原因究明に必要な生産履歴活動の徹底を図り、消費者及び市場の信頼を失わないよう対応してまいります。


 いずれにいたしましても、農家みずからが農産物の安全性の確保について、責任のあることを再認識していただくとともに、近接作物生産者とのコミュニケーションを十分にとり、加害者にも被害者にもならないための飛散防止対策の徹底を指導してまいります。


 集落営農への取り組み状況につきましては、平成19年産から始まる、新たな国の品目横断的経営安定対策は、これまでのすべての農業者を対象にした施策を見直し、一定規模以上の認定農業者と集落営農組織を担い手と位置づけ、経営安定を図る施策に転換することとしております。このため、本市といたしましても、急務である経営安定対策への対応と担い手の育成・支援を強力に推進する母体として、1月31日に関係機関で構成する「鹿角地域担い手育成支援協議会」を設置してきたところであります。


 対策の周知については、昨年度末に集落説明会を開催し、対策の概要や集落の農業のあり方について、話し合いを行ってきたところでありますが、さらに、対策の周知徹底や集落の方向性について、合意形成が図られるよう第2回目以降の説明会を随時開催をしております。


 また、5月中旬には3ヘクタール以上の農地を所有する319経営体をリストアップして、対策への加入要件を示しながら、加入の意思確認や集落内で話し合いを持つことに対しての意向などを調査をしております。今後、調査票を集計し、役員や大規模農家等を交えた話し合いの場で、集落の方向性を出していただくための資料として活用することとしております。


 集落営農の組織化に向けた取り組みとしては、重点集落として水沢、永田、川部、高屋、下川原、東町、二本柳の7集落を選定しており、このほかにも、平成16年度に行った集落営農についてのアンケート結果や、基盤整備の計画地区、ライスセンター等生産組合組織のある集落から集落営農の組織化に前向きな13集落を推進集落と位置づけております。


 今月下旬には集落の代表者を対象に、県内の先進地視察を計画しており、法人設立の経緯や、経理の一元化などについて勉強会を重ねてまいります。


 今後の見通しについては、重点7集落を含めた20集落については、「担い手育成支援協議会」の担当者を配置し、集落営農に向けた話し合いを促し、意欲の高い集落から順次支援することとし、それぞれの地域の実情に応じた組織づくりを推進してまいります。また、他の集落についても、説明会や先進地研修を通し、担い手の育成・確保を進めてまいります。


 次に、福祉保健についてでありますが、自殺予防対策につきましては、本市の自殺死亡率は、全国、秋田県と比較しても高い状況にあります。年代別の自殺者数の割合を見ると、全国、秋田県と同様、40代から50代の死亡が増加し、若年化の傾向を示しております。自殺の原因としては、社会事情、経済事情、家庭事情など多岐にわたり、さらに、これらの要因が複合的に影響していることも考えられます。


 また、複雑な現代社会では、人生の各段階で、さまざまなストレスを受けやすい環境に取り囲まれており、精神医学的側面と社会的側面の両面からの対策が必要であります。


 これまで、自殺予防対策事業としては、集落巡回健康講座、温泉活用健康講座、出前講座、秋田大学教授による自殺予防研修会や、家庭訪問による指導等を実施してきましたが、自殺者は減少していない現状にあります。


 このことから、市民の心の健康に関する意識を知ることが重要であると考え、平成18年度から3年間、秋田県・秋田大学・市で共同実施の自殺予防対策モデル事業として、地域診断、自殺予防対策モデル事業の二つの事業を実施することといたしました。


 今年度は地域支援事業として、30歳から69歳を対象に、市民の心の健康に関する意識調査を実施するとともに、この調査の集計、分析、評価を秋田大学に委託し、その結果をもとに市内5地区や自治会等での報告会を実施し、「自殺」をタブー視しないことや「うつ」などについても、市民の理解を深めるよう啓蒙普及をしてまいります。


 今後は、調査結果に基づき、従来の予防事業の充実と広報等活用による情報提供のほか、気軽に相談できる窓口の設置や、関係機関のネットワーク化を進めるとともに、家庭、学校、職場、地域において自殺予防に対する関心を高め、地域全体で考え、ともに支え合う取り組みを「健康かづの21計画」の中で進めてまいります。


 次に、中心市街地活性化についてでありますが、TMO花の輪の国庫補助事業不採択につきましては、この補助事業は、経済産業省が、平成18年度戦略的中心市街地中小商業等活性化支援事業として、2月13日から募集が開始され、事業実施主体となるTMO花の輪が要望書を作成し、市を経由して3月8日に東北経済産業局へ提出しております。


 事業内容としましては、商店街の賑わいを取り戻すため、大型空き店舗の旧かねだいを取得して、商業スペースの核とし、交流施設等を設置するとともに、TMO花の輪の活動拠点として、総事業費7,800万円をかけて整備する計画となっており、このうち改装費について助成を受けるというもので、補助率が3分の2の事業でありましたが、残念ながら4月25日付で不採択の通知を受けております。


 不採択の理由は記されておりませんが、募集要領では、地域経済圏に活性化のポテンシャルがあるか、TMOが商業マネジメントの観点から、ターゲットやコンセプトを明確化し、商業集積全体を統一的に運営するものとなっているかなど、地域基準と事業基準の二つの基準により審査することとしており、これらの基準を総合して審査されたものと思っております。


 市の中心市街地商業活性化推進事業費補助金につきましては、同じ空き店舗を活用するものですが、国の補助事業が6月までの事業着手が採択条件であり、国の事業と一体的に進めていく必要があることから、当初予算に計上したものでありますのでご理解を賜りたいと思います。


 TMOでは、3月に要望した事業が不採択となったことから、活用事業を変更して、少子高齢化等対応中小商業活性化事業へ応募するため準備を進めているところでありますが、補助対象事業は、商店街における中小商業の活性化を図るとともに、「少子化」、「高齢化」、「防犯・防災にかかわる安全安心」、「環境リサイクル」、「創業・ベンチャー、商業苗床機能、地域資源を活用したブランドの創出」のいずれかに対応した事業とされております。


 現在計画しているのは、物販スペースのほか、少子化及び高齢化に対応した保育サービス施設や、高齢者の交流施設でありますが、当該事業が市の総合計画と整合が図られ、市が実施する事業との連携がとられていることが要件となっておりますので、できる限りの協力をしてまいりたいというふうに考えております。


 改正まちづくり三法の市の対応につきましては、国の基本方針が8月中に決定となる見通しでありますが、新三法に対応したまちづくりを推進していくためには、中心市街地活性化基本計画の認定を受ける必要があります。協議会の設置や都市計画の規制など、官民一体となった取り組みが必要となり、関係部署、民間関係団体等と中心市街地のあり方等について協議をしてまいります。


 次に、地域情報化の推進についてでありますが、携帯電話不感知地域につきましては、通信事業者が3社あり、それぞれ通話エリアに相違がありますので、一概には言えませんが、大湯地区では高崩地域以北、尾去沢地区は三ツ矢沢地域、八幡平地区はアスピーテライン入り口以南がおおよそ不感知エリアと把握しており、対象世帯数は110世帯ほどであります。


 不感知地域解消については、機会あるごとに通信事業者へ要望はしているものの、新規の通信用鉄塔設置は困難な状況であると伺っております。


 ADSL未対応エリアにつきましては、局舎単位で申し上げますと、八幡平トロコ局のみ未対応であります。しかし、ADSLはNTT電話局舎から距離が離れるほど通信速度が遅くなるという欠点がありますので、各局舎からおおむね5キロメートル以上離れると恩恵を受けられません。実際に通信速度を測定してはいないことから、具体的に地域を特定することはできませんが、局舎から離れている地域については、ADSL対応局内とはいえ、未対応に近いものと推測しております。


 今年度実施します地域イントラネット基盤施設整備事業は、このような情報格差を解消することも目的の一つとしており、本事業で敷設する光ファイバー網を民間に開放することで、超高速情報通信サービスの提供が可能となりますので、今後、市民生活や産業活動への普及拡大を促進してまいりたいと考えております。


 テレビ共同視聴施設数につきましては、現在市内15施設で対象約2,000世帯となっております。2011年7月には地上アナログテレビ放送が終了し、地上デジタルテレビ放送へ移行するわけですが、どの地域が受信可能かどうかは、試験電波が出されてからでなければ特定できないとのことでございます。


 共同視聴施設が、デジタルテレビ放送に対応できるかどうかは、現在、個別に調査中と伺っておりますが、これら課題についても、今年度策定する、第4次地域情報化計画において対応策を検討してまいります。


 次に、防災対策についてでありますが、自主防災組織につきましては、地震災害において顕著なように、災害の規模が大きくなるほど、通信障害や道路交通網の寸断等により、消防機関等公共機関の救援に支障を来すこととなります。


 災害被害の軽減には災害発生初期の対応が特に重要であります。その際、既存の地域防災組織である消防団は最も頼れる存在でありますが、一般に平日の日中は地域におらないことが多く、災害の様態によっては機能できなくなる恐れがあります。これらの点において、地域住民で構成する自主防災組織は、災害被害の軽減に極めて有効であると認識をしております。


 本市ではこれまで、自治会長会議での啓蒙や、要望に応じて自治会等に出向き、結成方法や事例等を紹介することで、組織結成の促進に努めてまいりましたが、ご指摘のとおり組織率は、全国平均及び県平均を大きく下回り、現在結成団体19団体で、世帯ベース13.2%となっております。この要因としては、幸いにも本市においては多くの人命が奪われるような災害が発生していないことや、自主防災組織を結成しなくとも対応できると考えている自治会が多いためではないかと分析をしております。


 地域内で解決すべき課題もあるものと思われますが、組織率の高い自治体の取り組み事例の研究と、防災意識の啓蒙、さらにこれまで以上に自治会等に積極的に働きかけることで、組織結成率の向上を図り、市民の安全・安心を確保してまいりたいというふうに考えております。


 消防法改正による一般住宅への火災警報器設置義務につきましては、国では平成15年に火災による死者数が1,000人を超えたため、新たな住宅防火対策の一つとして、平成16年に住宅用火災警報器の設置を求める消防法改正を行っております。これを受け、本市の消防事務を管轄する鹿角広域行政組合において火災予防条例の一部が改正され、すべての住宅等に対し、平成23年5月31日までに火災警報器を設置するよう義務化がなされております。これにつきましては、広報等により圏域住民への周知徹底を図ってまいりたいというふうに考えております。


 なお、ご指摘のとおり、悪質販売業者の出現が十分考えられますので、消防本部等の協力のもと、合格品や適性価格などの情報提供を行ってまいります。


 次に、AED、自動体外式除細動器の導入についてでありますが、心筋梗塞や不整脈により心臓がとまった人を救うには、気道の確保、人口呼吸、心臓マッサージなどのいわゆる心肺蘇生を行うとともに、心臓に対して電気ショックによる除細動を速やかに実施することが重要であると言われております。


 これまでは医療資格を持たない一般の方々が除細動を実施することはできませんでしたが、医療技術の進歩に伴い、だれでもAEDを用いた応急手当ができるようになり、その効果への期待もあって普及が待たれるようになっています。


 市内においては、消防本部に3台、花輪高校、いこいの里、マインランド尾去沢、それぞれに1台、また、近々東北自動車道上下サービスエリアにも配置が予定されていると伺っております。


 普及の始まったばかりの医療器具であり、市内公共施設に限らず、どういったケースでどのように配置することが効果的なのか、まだはっきりしない点もあることから、それらを見極めた上で、取り扱い講習の普及とあわせ、配置を進めていきたいと考えております。また、消防本部で所有している3台につきましては、大きなイベントなどの開催時に貸し出しが可能なことから、当面はこれを活用し不測の事態に備えてまいります。


    (市長 児玉 一君 降壇)


○議長(中西日出男君) 再質問ございますか。阿部博文君。


○8番(阿部博文君) 大変詳細な答弁ありがとうございました。


 まず、財政の見通しと財源の確保から順にお聞きをしていきたいと思うんですが、ことしの3月に鹿角市の財政の中期見通しというのを私どももらいましたけれども、これの一番最後のページにグラフ三つ載ってございます。公債費比率、起債制限比率、公債費負担比率の推移というものと、市債残高の推移というものと、経常収支比率の推移というものがグラフ化されてございますが、一見このグラフを見ますと、ずっと平均的な推移をたどっていっているんで、例えば公債費負担比率でも平成16年度が14.6、17年度が15.6、18年度が17.0と、17年度以降はこういう推計値になるんじゃないのかということでありますが、これらの数値を見ますと、ずっと同じですからいつも同じなのかなというふうに感じるわけですが、実際は、これ15%を超えていると、普通一般には警戒域に入っているというふうな見方をされております。


 経常収支比率の推移でも、平成15年度までは90%を切っておったわけですが、16年度以降94.2%、あるいは95%を超える、平成19年度では推計値ですが、98.8%になってしまうと。皆高いからいいのじゃないかなと言うけれども、やっぱりこれも経常収支比率、普通から言われると非常に高い数値になっていると。このような数値になっていることに対しての本市の財政状況をどう分析しておられ、どのように見られておられるのかということを少しお伺いしたいと思います。


○議長(中西日出男君) 総務部長。


○総務部長(松岡 昇君) まず、公債費比率でございますけれども、公債費比率は公債費に充当された一般財源が標準財政規模に占める割合を示しておるものでございます。平成16年度決算の公債費比率は12.2%、起債制限比率は9.7%となっておりますけれども、県内各市の中では3番目、起債制限比率では5番目ということになります。公債費比率は、先ほど議員がおっしゃっていましたように、15%を超えますと黄色信号だよと、また20%を超えると赤信号と、こういうことは言われておりますけれども、本市の公債費関係の指数というのは現在のところ、健全性を維持しておると考えております。ただ、現在16年度末が12.2%だということで、そういうことが言えると思うんですけれども、今年度から建設が始まります花輪の小学校とか、そういう大きい事業、建設事業が始まりますと、その後にもいろいろ起債、地方債を財源とした事業を見込んでおりますもので、現在はいいという感じでは考えておりますけれども、そういう建設事業が始まりますと支出の上昇、これが出てくるわけでありますから、そこら辺を見ながら起債、地方債の運用を進めていきたいと、こう思っております。


 それから、経常収支比率でございますけれども、経常収支比率は指数が低いほど財政が弾力性があると、こういうことになります。そういことで、弾力性は政策的な事業、また、臨時的な事業に充当できると、一般財源をです。そういうことを示しておるわけですけれども、本市の平成16年度決算の経常収支比率は94.2%です。前年度が85.7%から大幅に上昇しております。経常的に収入された一般財源の94.2%が歳出の経常経費に充当されたことということになるわけでございます。このように、比率が大きく上昇しました主な理由、これは三位一体改革があったわけですけれども、これまで経常経費に充当しておりました国庫補助の負担金、これが削減されたこと、これが一番大きい要因だなと考えています。それで、一般財源を充当しなければならなくなったということで、三位一体の改革が始まった平成16年度の経常収支比率は全国的に上昇しております。県内各地の状況を見ますと、90%以下というのは秋田市の86.0%、最悪は大仙市の98.4%ですか。指数のよい順番といいますか、では県内11市中6番目であります。


 この指数の改善には歳入面におきまして、自主財源であります市税や普通交付税などの経常的な一般財源を確保すること、これが大事でございます。また、歳出面では人件費、また物件費等の経常経費を削減すること、これが必要であるわけでございます。まず、市ではこれまでも行政改革大綱ということで、自主財源の確保とか歳出経費の効率化や節減に努めておりますんですけれども、事務事業の見直し等なんかをますます進めまして、今後とも改革の着実な実施に努めていきたい。そして、指数の改善に努めたいと、こう考えております。


○議長(中西日出男君) 阿部君。


○8番(阿部博文君) 指数あるいはパーセンテージのことは、本市のみならずどこの市町村も大変なんだと思います。特に分母がだんだん少なくなっていることですから割合は高くなると、これはどうしようもないことなんですが、財政運営につきましては注意をしてやっていただきたいというふうに思います。


 もう1点、これ日経新聞に4月4日載ったのがあるんです。それの記事少しちょっと読みます。「地方債、借りかえ相次ぐ。住民負担膨らむ恐れ。財政事情の厳しい市町村が民間から資金調達し、国に地方債を繰り上げ返済する。新たな借り入れで返済期限を延ばし、足元の支払額を減らすためである。自治体にとっては、破綻回避に向けた苦肉の策とも言えるが負担の先送りである。」と。ここで、市町村述べております。「青森県黒石市は5月、地元金融機関から10億円を借りかえる。返済期間を最長15年延ばし、当初3年間は返済を猶予してもらう。当市は財政赤字が敬遠され、周辺市町村との合併が破綻になった。当面は歳出抑制に努める方針で、借りかえにより2006年度の公債費を8,000万円減らす。」と、このような記事が載っています。


 このほかに小樽市でも借りている、あるいは長野県の王滝村と読むんですか、そこでも3月に実施したというふうな記事が載っていましたんですが、このまま経常収支比率、あるいは公債費比率どんどん高くなっていくと、あるいは本市でもこのようなことが最悪考えられるのかなというふうに推計されますが、こういうことはあり得ないですよね。お願いします。


○議長(中西日出男君) 総務部長。


○総務部長(松岡 昇君) あってはならないことでございますから、想定したことはございませんですけれども、この財政破綻法の提案は地方分権の21世紀ビジョン……、それで、懇談会があったわけですけれども、この中で、再生型破綻法制ということで提案がなされております。この中で、市長の答弁にもあったんですけれども、破綻になった場合、例えば首長の責任の明確化とかルールをつくると、こういうことを提案してございますけれども、地方債につきましては、今年度から、これまでは県からの許可制だったですが、今年度から協議制に変わっております。これは語句上は自由になったと、自治体で自由に地方債発行できると、こういうふうに考えられますけれども、決して許可制から協議制に変わっても中身はそんなに変わっておらなくて、やっぱり厳重な審査があります。そういう意味で、地方債を際限なく発行するとか、そういうことはないわけであります。


 私どもの方は、公債費比率は先ほど申し上げたように、ある程度順調に推移しておると考えておりますけれども、今の黒石市の試算の事例ですと、もうその公債費比率がどうしてもなんともならないと、今の借金を返すために新たな借金を、結局サラ金から借りかえる方がおるんですけれども、そのために借金を重ねると。そういう状況の一歩手前、破綻に近いようなそういう状況、これだというふうに考えられます。


 当市ではそういうことは今のところないわけで、起債の償還は、償還を上回らないような起債の発行、これを心掛けておりますので、できるだけそういう形で収入に見合った歳出を組みながら、公債費を抑えていくと、こういう方向で考えておりますので、今のところ、そういうことは考えておりません。また、あってはならないことだと考えております。


○議長(中西日出男君) 阿部博文君。


○8番(阿部博文君) 財政のことにつきましては、大変厳しい中にあるというのは私どもも認識をしておりますので、健全な運営をご期待を申し上げたいと思います。


 次に、行政改革大綱につきましては、るる説明を受けまして、1年経過してやられたということでございますが、1億4,000万円ほどの効果があったんではないかと言われておりましたが、外部行政評価には今の市民会議ですか、いわゆる外部評価と、それから内部の評価と、それからもう1点財務や公共事業に対する特定評価という、三つのものからなるというふうに、行政改革大綱を説明されたときの説明文に載っておりましたんですが、事務事業見直して財源の確保に努めていくというのは大事なことなんですが、今後後期の基本計画を進めていくときに、どうしても行政改革大綱があくまでも財源の確保のためといいますか、歳出を抑えるための行政改革だというふうにどうしても思わざるを得ない。事務事業の効率を上げるというのが第一義なはずだと私は思うんでありますが、どうも財源の確保のためにというふうなものが、全面に出てきて仕方ないように思われるんですが、その辺のところはどのようにお考えなんでしょうか。


○議長(中西日出男君) 総務部長。


○総務部長(松岡 昇君) この事務事業の見直しでございますけれども、当然財源の確保、これも当然その中に入っているわけでございます。ただ、私どもはやはり、今、歳入、例えば交付税の問題とか、あと負担金補助金の削減とか、それから、税源移譲の問題、これらがかみ合わなくて結果的に地方に負担を国の方から強いられていると、こういう状況にあります。こういう中で、やはり財源の確保、あと、歳出の削減、これは大命題でございます。こういった中で事務事業の見直しがあるわけで、当然両方の要素がこの中に入っております。それがなければ、やはり市の収支バランスがとれないと、こういうことになりますので、やっぱりその中に事務事業の見直し、また、そして機構の見直しとか、経営管理、人件費のことですけれども、あと情報広域化の時代の行政サービスとか、財政運用の効率化とか、いろいろなそういうものを各課、各部署で検討しまして、両方一緒に進めていかなければバランスがとれないと、こういことでございますので、決してそれだけでなくて、痛み分けになる。削る方もそうですし、削るのはどっちもこういう時代ですから、歳出の削減、節減、また工夫すると。歳入の方も自主財源の確保だと、そのためには、今、滞納の徴収効率を上げるとか、いろいろなそういう工夫をさせていただく、こういうことで考えておりますので、決して減らすだけでないと。工夫して両方一緒に行かなければ、先ほど申し上げた破綻の方に近づいていくのではないかという、そういう懸念もありますので、これを進めさせていたきたいと、こう思っております。


○議長(中西日出男君) 阿部君。


○8番(阿部博文君) だんだん時間がなくなってまいりましたので、次の方に移りたいと思います。


 農業振興につきましては、今、鋭意努力して対応に当たっておられるということですので、次の保健福祉について、自殺対策について少しお伺いをしたいと思うんです。


 きょうの魁新聞にも、社説にたしか載っていたと思うんですが、自殺対策基本法が、今国会で成立の見通しだというふうな記事だったと思います。また、きのうJR花輪線で事故があって原因は自殺ではないのかというふうなことも言われております。自殺の原因は、答弁にもあったように生活経済苦であったり病気苦であったりいろいろ考えられるんですが、例えば交通事故ですと、交通事故死者が出ると即交通安全キャンペーンというのをやるわけです。本市の場合の自殺者数を見ても、交通事故者数よりははるかに多い数字になっておるんです。まずそこのところで一つ、交通死亡事故者よりも自殺者の方が多いんだと。そして、この現状は異常だということをまず皆さんが認識しなければならない。そこのところで異常だという認識を持っているのか、これが普通なのだと思っているのかを、まずそこのところをご所見をお聞きいたしたいと思います。


○議長(中西日出男君) 市民部長。


○市民部長(高田幸良君) 市長が答弁申しましたように、県、それから市においても非常にそうした高い数値で推移していることについては、非常に大きな問題であるというふうな認識を持っております。


○議長(中西日出男君) 阿部君。


○8番(阿部博文君) 大きな問題であるという認識を持っておるということですので、どうかこれは、どこか一つの部署だけが対応するということでは、多分対応できない問題だろうと思うんです。全市を挙げてそこの自殺対策に取り組んでいかなければ、自殺者というのは減っていかないんじゃないかと。秋田県の対策でもだんだん減っているとは言いながらも、これやっぱり時間をかけた、じっくりとした取り組みが必要であるというふうに思ってございますので、まず、現状の認識を持っていただいて、じっくりと取り組んでいただきたいと。このことをご要望申し上げます。


 次に、中心市街地活性化の補助金、あるいはそのことについてですが、市長の今ご答弁ありましたんですが、一つ私お伺いしたいのは、かねだいをTMO花の輪が取得したい、取得するという予定だというんですが、これは取得が先で補助金が後ですか。それとも補助金を見込んで取得するということですか。どちらの方なんでしょうか。


○議長(中西日出男君) 産業建設部長。


○産業建設部長(二ツ森 要君) 基本的には取得は先というふうに考えております。


○議長(中西日出男君) 阿部君。


○8番(阿部博文君) そうすると、補助事業は採択ならなくとも、取得が先であれば、当初予算つけた114万1,000円はやるということで理解してよろしいんですか。


○議長(中西日出男君) 産業建設部長。


○産業建設部長(二ツ森 要君) 当初の予算については、市長が答弁したとおりであります。いわゆるその事業と並行して取得を進めていくというふうな考え方でありましたので、それが今回不採択になったということで、いずれこの後取得に向けて、今これは事業にかかわりなく取得をするというふうな考え方で進んでおりますので、それを重要視しながら補助の方、事業の進展を見ながら補助金の方を執行してまいりたいというふうに考えております。


○議長(中西日出男君) 阿部君。


○8番(阿部博文君) この件につきましては、新聞報道にも載りましたし、また3月の定例会ではいろいろ議論のあったところでございます。どうか予算の執行に関しましては、市民に説明のできるような、はっきりわかるようなやり方をしていただきたい。今の説明ではどっちが先かというと、取得が先であると考えていると。考えるのはどうにも考えられるんですが、じゃ取得しなかったら、できなかったら、この予算はしないということですか。確実に取得はするということでいいんでしょうか。


○議長(中西日出男君) 産業建設部長。


○産業建設部長(二ツ森 要君) 花の輪さんの方に確認しておりますが、これは取得をするというふうな考え方で進んでおりますので、それを信じながら進めております。


○議長(中西日出男君) 阿部君。


○8番(阿部博文君) どうか遺憾のないように指導をしていただきたい、そのように申し添えておきたいと思います。


 時間がございませんので、地域情報化につきましては、これから計画を練るということでございますので、どうか先ほどのブロードバンドゼロ地域がなくなるような形で進めていただきたいと、要望を申し上げて終わります。


○議長(中西日出男君) 以上で阿部博文君の質問を終わります。


 昼食のため、午後1時30分まで休憩いたします。


    午後0時31分 休憩


──────────────────────〇 ─────────────────────


    午後1時30分 再開


○議長(中西日出男君) 休憩前に引き続き会議を開きます。


 順位3番、倉岡 誠君の発言を認めます。倉岡君。


    (1番 倉岡 誠君 登壇)


○1番(倉岡 誠君) 1番倉岡です。


 急ではありますが、ただいま同僚議員から地域おこし特別委員会に触れろということでございましたので。私1年ぶりの登壇でございますけれども、この1年間地域おこし特別委員会に所属をさせていただきまして、この鹿角において何が大切なのかを少し学習をさせていただきました。さきに高杉委員長の委員長報告にもありましたけれども、ぜひ当局には、その答申に基づいた行動を積極的に進めていただきたい、そのようにご提言申し上げます。


 それでは、通告に従い、誠心会を代表いたしまして一般質問を行います。


 一部同僚議員との重複する部分もありますが、異なる観点から議論を進めますので、ご答弁をよろしくお願いいたします。


 初めに、医療福祉関係について3項目について伺います。


 地域医療の充実についてですが、5次総の中で、鹿角組合総合病院の移転計画に伴い、医師の充足、高度医療機器の導入、診療科の充足、利用者へのサービス向上を求めるとしております。皆様もご案内のように2004年4月から導入されております新医師臨床研修制度が義務化をされ、それを受けて、受入れ体制、条件などもいろいろありますが、全国的には大病院、大学病院などにそれぞれの派遣医師が帰属を余儀なくされております。その結果、地方の病院、中核病院から医師が引き上げ、常駐派遣医師不在の状態が余儀なくされております。


 今、医師を初めとし、看護師、医療技術者を確保し、地域住民の負託にこたえることが重要であると考えます。そこで伺いいたします。


 こうした状況下で鹿角はもとより、中核病院として近隣自治体、住民から多くの期待を寄せられている移転後の鹿角組合総合病院の常駐医を含む医療体制をどのように整備充実を図られるのかお考えをお聞かせください。


 次に、関連いたしますが、鹿角組合総合病院に精神科常駐医の不在の状態がいまだ解消できないまま推移しております。鹿角医療と福祉を考える市民、町民の会の皆さんが中心になり、幅広く利用者の皆さんとともに、事態打開のために孤軍奮闘されております。もちろん行政の立場でも対応されておられることは承知いたしておりますが、総合病院、中核病院としての機能がなし得ないとすれば、このことが引き金となり、利用者の皆さんを初め、安心して暮らせることに不安を感じ、鹿角は住めない町の意識が市民や周辺住民に広く認識されるとすれば、大変な事態を招く恐れがあると考えます。


 そこで伺います。多くの利用者が困惑しているこの問題は、一人厚生連の問題ではなくて、住民も行政もみんな一丸となって対処する必要があると考えます。今後行政の立場でどのような対応をされるのかお聞かせください。


 次に、介護保険関係についてでありますが、介護保険制度が考えられた背景を見るとき、高齢者の増加に対応するべく、地域がそれを支える制度としてできた制度と受けとめられております。しかし、その実態はどうでしょうか。順調に介護保険制度が推進したとしても、利用総額はふえることは必至であり、こうした状況では保険料負担の増加、介護サービスの上限を厳しく制限するしかなくなります。特養施設の増床事業に多くの経費を費やしているにもかかわらず、在宅介護を余儀なくされている方々が、その実態を見つめるとき、家族への負担も並大抵ではないと思います。


 場面によっては、「在宅介護で共倒れ」、「老老介護で無理心中」のニュースなどが流れている昨今、訪問調査、認定など市の役割、権限が大きくなるものと考えます。介護を必要とする高齢者の個々の状況をくみ取れるような対応が重要であると考えます。


 そこで伺います。介護保険制度改正後の予防介護の施策について伺います。また、社会福祉協議会の財源の総額は幾らか。市の助成金比率はどのくらいかお示しいただきたい。あわせて、障害者や高齢者に優しいノンステップバスや介護タクシーの利活用の推進についてはどのようにお考えかお伺いいたします。


 次に、人口対策の姿勢についてでありますが、3項目について伺います。


 鹿角の人口は、これまでの間さまざまな施策を試み、人口減に歯どめをかけるべく努力されていますが、過疎化が進行し、歯どめがかからない状況にあり、あらゆる方面から定住化促進策を講じていかなければならないと考えます。


 2007年問題は、1947年から49年の団塊の世代が企業から大量に退職になります。この時代の方々は700万人とも800万人とも言われております。とその前後の世代を合わせると約1,000万人とも言われております。日本の高度成長期を支えた団塊の世代が、社会や市場に大きな影響を与えることが、消費行動や生活意識調査からもわかりました。60歳代の激増は巨大なシニア市場を生み出す牽引役でもあるのです。


 この世代が今後5年間で、大都市圏から地方への移住を予定するUターン率が、15.1%と高い数字を示しているとも言われております。その理由に定年退職、生活環境を挙げておられます。昨年11月の全員協議会の場でも、ご提言を申し上げましたが、残念ながらノーに近いご回答をいただいております。


 改めて申し上げます。3大都市に暮らす50歳代の4割が、将来、田舎で暮らす希望を持っているとの調査結果もあり、地方での暮らしの要望は強く、第二のふるさと探しの胎動が見られつつあります。農林水産省の農山村への長期滞在や定住を行うことを支援する「農村移住支援策」が導入されております。本市でも人口減の対策、地域の生活環境の向上や経済活性化などを図るため、豊かな自然、豊かな温泉などを生かしながら、空き住居の貸し出しや農園地の販促など、キャンペーンを行い、本市への移住促進に努める事業を展開するべきだとご提言をいたします。本市のお考えを伺います。


 次に、少子化に伴う問題についてでありますが、近年核家族化や少子高齢化、都市化の進展などさまざまな環境の変化によって、私達の暮らしの環境は大きく変化しております。昨今の出生率の低下の要因は大方、経済的なゆとりがないとのほか、仕事との両立が難しい、育児の心理的肉体的不安が大きいなどとされおります。子育て環境が悪化する中、共働きを余儀なくされている現状があります。養育、教育にはその費用はこども1人当たり2,000万円から3,000万円とも言われておりますが、二人目の子どもを産み育てるために、まして、初めて産み育てる方には、子育て支援策が大きな影響を与えることは明らかであります。


 多くの方々は出産後も仕事を続けたいとしております。子どもを産んでも預ける場所がない。待たなければならないという実態があります。今働きながら安心して子どもを産み、育てられる支援策の一つに、ゼロ歳児保育の枠の拡大、施設の拡充を図るべきと思いますが、いかがお考えかお聞かせください。


 あわせて、保育園の指定管理者制度を、いち早く導入した市の意向にいささか疑問を感じているのは私だけでしょうか。行革推進、経費削減のため、近い将来、職員の削減、非常勤職員の採用などを進め、保育園の民営化を見据えた施策に思えるのですが、私の思い違いならば、それに越したことはありません。少子化対策や育児支援の必要性が叫ばれている今、正職員を減らし、保育民営化は将来を担う、そこで保育される子どもたちの心身の安定、安心して、はぐくみ育てる環境づくりに相反すると考えます。今後の保育施策についてお聞かせください。


 次に、急激に少子高齢化が進行する当市の現状から、小中学校の統廃合問題が取りざたされることになろうかと思いますが、機械的、かつ無作為な統廃合はするべきではないし、児童生徒の教育の機会均等などが、十分保障されるべきであるとの立場から、市としてどのようなお考えか伺います。


 次に、財政問題についてでありますが、地方分権一括法の導入によって、国と地方の関係が対等なものへと変わることが、期待されているにもかかわらず、いまだに肝心の地方の財源を巡る問題は手つかずのまま残され、大きな課題となっています。


 ここに来て都市と地方の格差が拡大してきております。具体的な施策もないまま、交付税の抑制をされるとすれば、市としては歳出をますます削減をせざるを得ないし、基金の取り崩しにも限界があります。地方債の発行は自治体にゆだねられてきましたが、国の償還制度がいつまで続くのか。むしろ数年後には廃止される可能性も視野に入れ、プライマリーバランスの健全化に努めなければならないと考えます。


 市としてはことのようにするべきかお考えをお伺いいたします。


 次に、集落営農について本市の計画の推進について伺います。


 本市農業は、農家数の約5割、1町歩以下の小規模農家であって、その存続への対応と指導が必要と考えます。小規模農家対策として集落営農を積極的に進めるべきと考えますが、その進め方についてどのようにお考えか伺います。


 あわせて、農地・水・環境保全向上対策事業についてですが、これは国が19年度から実施する経営所得安定対策大綱の三つの対策の一つであります。今、全国の集落で農業者の高齢化や非農家の混在化が進行して、農地や農業用排水などの資源を守るまとまりが弱っていることは、本市でも同様であります。


 集落の機能を守っていくためには、今まで以上の取り組みが欠かせなくなってきたことから、農業生産全体のあり方を、環境保全を重視したものへとの転換が求められております。


 そこで、地域ぐるみで効果の高い共動活動と、農業者ぐるみでの先進的な営農活動を一括、かつ総合的に支援するのが農地・水・環境保全向上対策であります。市長は市との共動を掲げ、各自治会ができるものは自治会独自で実施するよう施策を進めておりますが、本事業は農村集落の機能を守り育てていく上で極めて大事で重要なものであり、本市農業振興策の最重要課題として取り組むべきと考えます。


 これに対応するべく八幡平地区を初めとし、川部集落を対象にモデル事業を実施しておりますが、19年度対策をどのように取り組むこととしているのか。そして、この事業の採択要件は何で、申請するためには、いつまでにまとめる必要があるのかお伺いいたします。


 次に、街路計画についてでありますが、本市は都市機能が分散していることから、大きく3ブロックに分離し、その有機的かつ都市機能の充実を図るべく市民の意見を取り入れ、計画を進められております。282号下川原以南のバイパス促進については、前段で同僚議員が質問をしておりますので、重複は避けたいと思いますが、その上に立ち、今計画をされております米代川堤防沿い道路拡幅について、今一度一考をされたいと考えます。


 なぜならば、まだ路線の特定はされておりませんが、282号線バイパスが促進されることで、同方向に規模は違うものの路線が同じだとすれば、その必要性は薄れ、経費の面から考えても急ぐ必要はないものと考えます。さらに、進めようとしている堤防沿いは桜並木があり、多くの市民の憩い、癒し、安らぎの場として活用されており、さきの工事完工終了区間の状況に多くの市民から不満が寄せられております。済んでしまったこと、計画優先の施策はいかがなものか疑問を呈したいと思います。当局のお考えをお聞かせください。


 最後に、新たに建設される鹿角組合総合病院周辺の道路計画についてでありますが、移転が決まりました鹿角組合総合病院周辺はその特性柄、薬局ほか衣食住関係などの環境の変化が予想され、想像に事欠かないと思います。そうなれば、現状のアクセスでは対応しきれないことは明白であります。既に個人の方が求められた場所もあり、今後こうした状況が進み、後に道路計画が後手に回るとすれば、多くのリスクを負うことになると考えます。道路計画を早急に作成し、土地の先行取得をするべきと考えます。当局はいかがお考えですか。


 以上、壇上からの質問を終わります。


    (1番 倉岡 誠君 降壇)


○議長(中西日出男君) ただいまの質問に対し答弁を求めます。市長。


    (市長 児玉 一君 登壇)


○市長(児玉 一君) 倉岡 誠議員のご質問にお答えをいたします。


 初めに、医療福祉についてでありますが、地域医療の充実につきましては、鹿角組合総合病院は、地域における中核的医療機関として、救急告知病院、へき地中核病院、精神保健法指定、人工透析指定などを受け、市民が安心して医療サービスを受けられる総合病院として機能しており、今後もより充実した体制づくりが必要と考えております。


 現在、鹿角組合総合病院での診療科目数は、16診療科目、342床、医師の充足率は72.1%となっておりますが、本年4月には、精神科医の出身大学への引き上げがあるなど、医師の確保が大きな課題となっております。


 平成21年4月開業予定の鹿角組合総合病院の診療科目数は、17診療科目、302床で開設の予定でありますが、医師の充足率の向上は、総合病院としての機能を果たすため不可欠な条件と考えており、医師の確保については、これまで以上の要望活動を実施し、支援をしてまいりたいというふうに考えております。


 精神科医不在問題につきましては、鹿角組合総合病院では、精神科常勤医師の岩手医科大学への復帰により、4月末に入院病棟が休止され、5月からは非常勤医師による週2日の診療体制となっております。鹿角地域で唯一精神科を有する鹿角組合総合病院の機能が低下することは、4月から施行された障害者自立支援法に基づく、鹿角地域の障害福祉・医療施策の推進を図る上で極めて深刻な事態であると考え、岩手医科大学、弘前大学、秋田大学を訪問し、医師派遣の要望書を提出しております。


 席上、いずれの大学からも、新医師臨床研修制度による影響で、研修医の中央への志望者が多く、出身大学へ戻る研修医が少なく、大学の附属病院運営にも支障をきたす状況との説明を受けております。しかしながら、長年の交流もあることから、今後も十分配慮していきたい、また、地域医療の重要性は理解できるので、できる限り希望にこたえるよう協力したい、との回答もいただいております。


 医師不足についはて、本市に限らず全国的な問題となっており、5月に開催された秋田県市長会で問題提起し、県及び国に対し、早急に抜本的な医師確保対策を講ずること、県、大学、医師会等の連携のもと、県内医療機関への医師配置に関する調整機能を確保し、医師の地域偏在を是正することなどの内容の要望書を、市長会として提出しております。


 このような状況の中、鹿角組合総合病院及び厚生連も常駐医師の確保に向け努力しているところであり、本市も県・小坂町と一体となって取り組んでまいります。


 介護保険関係につきましては、今回の制度改正では、施設介護から在宅介護への移行を推進しながら、サービス体制の充実を図ることが示されております。本年4月からの第3期介護保険事業計画では、今まで以上に高齢者の社会参加を促進し、できる限り住み慣れた自宅や地域で安心して暮らすことができるよう支援を行うとともに、介護を必要とする状態になっても、それ以上のの悪化を防ぐために、筋力向上トレーニング事業、栄養改善事業など、各種サービスを行っていくこととしております。


 本市の介護保険関連施設は、老人福祉施設が165床、老人保健施設が200床、介護療養型医療施設が131床、認知症対応型共同生活介護いわゆるグループホームが72床、それ以外に特定施設入所者生活介護いわゆるケアハウスがあり、施設等の整備率は比較的高い状況となっております。


 入所にあたっては、各施設ごとに入所ガイドラインを作成することになっており、本人・介護者等の状況、在宅サービスの利用頻度などを踏まえ、入所決定過程の透明性、公平性を確保し、特に施設サービスを受ける必要性が高いと認められる方から、優先的に入所できるよう配慮をしております。


 今後の施設整備に関しましては、市内の施設利用者数が既に国の基準を満たしており、新たな施設整備となりますと、介護保険料の増加にもつながることから、第3期事業計画の期間では、新たな整備は行わないこととしております。


 今後においても、入所希望者が入所するまでの間も十分な在宅サービスを受けられるよう、サービスの充実を図っていくとともに、在宅介護を推進するため、市民が納得できるサービスを提供することを前提に、より質の高いサービスの提供を目指して、事業所との連携を密にしながら進めてまいります。


 鹿角市社会福祉協議会については、17年度の決算額が2億1,301万5,000円となっており、市補助金の比率は約9%となっております。介護保険事業にかかわる部分については、一切、補助、助成はしておりませんが、運営のための人件費補助として1,673万8,000円、地域福祉の推進や老人福祉対策事業費補助として235万9,000円助成しております。


 ノンステップバスについては、市内で一部路線にワンステップバスが導入されておりますが、積雪期や踏み切りなどの路面状況により導入困難な路線もあるとのことですので、道路整備とあわせて推進していく必要があると考えております。


 介護タクシーの利活用の推進については、今後、施設介護から在宅介護への移行に伴い、各種在宅サービスの充実が求められることから、利用状況を把握し、関係団体による運営協議会を早急に立ち上げ、検討してまいりたいというふうに考えております。


 次に、人口減対策の姿勢についてでありますが、2007年問題につきましては、いわゆる団塊の世代がここ数年で順次退職期を迎え、大量退職に伴う退職資金の確保や熟練技術者の喪失による技術継承問題、社会保障及び雇用・労働問題などさまざまな影響をもらたすことが懸念され、社会問題化しようとしております。一方、過疎化や少子高齢化に悩む地方自治体では、これら人口700万人、退職試算50兆円以上とも言われる団塊世代の人的・経済的資産をプラスの資源としてとらえ、その知恵や力を地域活性化のために生かそうと、各地で争奪戦が繰り広げられようとしております。


 本市においても、団塊の世代の持つ人的・経済的資産をいかに地域に呼び込み生かしてもらうかは、重要な課題であると認識をしております。


 団塊の世代の退職後の生活志向は、組織や競争から離れ、自分の納得できる仕事がしたいとか、趣味やボランティアなどに生きがいを求め、質素でも気の休まる生活がしたいなど、自己実現志向が強いと言われており、このような欲求が満たされる居住場所として、今、「地方」が注目されております。


 本市は恵まれた自然環境や豊富な地域資源を有しておりますことから、これら団塊世代の志向を受けとめる多くの素材や可能性を秘めた地域であり、これまでも滞在型観光の振興をはじめ、交流施策の推進に努めておりますが、これら既存施策の充実強化だけでなく、団塊世代にターゲットを絞った施策も必要であると考えています。


 その基本的な方向としては、本市の自然的地理的制約条件を考えた場合、完全定住を目指すよりも、むしろ都市と田舎の両方に滞在拠点を持ちながら、双方を仕事や余暇で使い分け、地域住民と交流しながら生活するといった、いわゆる「観光」と「定住」の中間に位置する「交流居住」という、新たな概念に的を絞って施策を展開していくことがより実効性があるものというふうに考えております。


 また、団塊世代が、生涯現役社会のさきがけとして、本市産業や市民活動の振興に、彼らの仕事のキャリアを生かしてもらうような、新たな切り口からの検討も必要であります。


 これらの基本方向のもとに団塊世代をはじめ、都市住民が往来しやすい交流居住プログラムを創出し、それを情報発進するための仕組みづくりと、推進体制の整備を図るため、現在、庁内関係部局で交流居住施策検討チームの設置を進めているところであります。


 今後、市民、企業等からの提言、ご意見もいただきながら、本市の地域特性に立脚した具体的な交流居住推進プログラムの策定、及び先導的事業の構築に向けて着手したいといふうに考えております。


 少子化に伴う問題につきましては、国においては、一向に歯どめがかからない少子化に対処にするため、平成15年に「次世代育成支援対策推進法」を制定し、次世代育成支援対策に取り組むこととしたことから、本市においても、平成16年度に「鹿角市次世代育成支援行動計画」を策定をしております。


 少子化の大きな要因としては、出生数の減少や若年層の流出、仕事と育児を両立することが難しい雇用環境、子育て費用の負担感などがあげられており、少子化傾向が加速する中で、保護者が安心して子どもを産み育てられる環境づくりが必要であると考えております。


 本市では、子育て支援策として、毛馬内保育園、花輪さくら保育園、八幡平なかよしセンターの建設等による保育環境の整備や、保育料の減免などを実施してまいりました。今後は、低年齢児の増加による保育士の補充、乳児保育スペースの拡大や、合ノ野保育園の改築等保育園の再編整備、花輪さくら保育園及び毛馬内保育園の定数拡大などが課題となりますが、今後とも市民の保育ニーズにこたえられるよう努めてまいりたいというふうに考えております。


 保育園については、本年4月より、11園において指定管理者による管理に移行しており、そのうち10園が鹿角市子ども未来事業団が指定管理者となっております。事業団は身分が不安定であった月額臨時保育士を事業団職員として採用することで、職員の身分を保障し、安定的な保育業務を推進する目的で設立したものであり、決して経費節減のみを目的としたものではありません。


 大湯保育園の指定管理者となった社会福祉法人愛生会とともに、今までの実績を生かし、今後も保育体制の充実と、より一層の保育サービスの提供を図っていただき、市も両者と連携しながら子どもを産み育てやすい環境づくりに努めてまいります。


 財政につきましては、ことし3月の財政の中期見通しにより、平成18年度から22年度までの5年間で約21億円の財源不足が生じると見込んでおり、この財源不足額には、平成17年国勢調査に基づき、前回の国勢調査以降の人口減少を反映して、普通交付税の減少分を見込んで算定しております。このような厳しい財政状況の中であっても、行政サービスを低下させることがないよう、「行財政運営基本方針」に基づき、事務事業の見直しを進め、歳出の削減を図りながら、自主財源の確保策を講じ、収入に見合った歳出構造への転換を図る必要があります。


 また、18年度に実施する「地域イントラネット基盤施設整備事業」などの地域の産業振興に直接結びつく事業を通じて、新たな雇用創出を図り、市民所得の向上に努めるとともに、財政調整基金等の効率的な運用や、過疎債などの有利な起債を計画的に活用しながら、プライマリーバランスに配慮し、財政的に無理の生じない施策事業の展開を図ることで、財源不足への対応ができるものと考えております。


 あわせて、国の地方交付税改革について、機会をとらえて、地方6団体並びに関係行政機関への働きかけを進め、交付税の総額確保に努めてまいります。


 次に、集落営農についてでありますが、本市における集落営農の推進につきましては、平成19年産から導入される品目横断的経営安定対策について、全農業集落を対象に説明会を開催し、周知徹底を図っているところでありますが、集落の担い手である認定農業者や役員等との具体的な話し合いを進めながら、将来の集落営農への取り組みを推進しております。


 集落営農の組織化は、20集落を推進集落として位置づけ、それぞれに担当職員を配置しており、組織化に向けた課題解決や体制の整備に対し、支援をしてまいります。


 認定農業者など個別経営体は、319経営体をリストアップしており、認定要件である4ヘクタール以上の経営面積確保に向けて、農業委員会による農地の斡旋や、産地づくり交付金制度の活用などにより、農地の集積に努めるとともに、面積要件を満たしながら認定を受けていない農業者についても、説明会や個別指導などにより認定農業者への誘導を図っていくこととしております。


 小規模農家については、対策に加入しなければ米価の下落などに対する価格補てんが受けられないことから、集落営農や認定農業者への集積など、対策の対象となるよう進めてまいります。


 本市農業にとって、農業従事者の高齢化、担い手不足、耕作放棄地の増加などは重大な問題であり、このままでは次世代への将来像が描けない状態にあります。本市の基幹産業である農業を将来も継続していくため、農家・集落が自分たちの問題として考え、行動することが求められており、市としても強い決意を持って取り組んでまいります。


 「農地・水・農村環境保全向上活動支援事業」につきましては、農地や農業用水などの保全のため、地域の共同活動に対して助成交付制度を実施するもので、今年度全国600地区でモデル事業を実施しながら、準備を進めているところであり、本市では、川部集落で取り組んでおります。


 本事業については、本市の農家集落の中には、既に堰上げと称して集落全体で農地の保全に努めている集落もあること、国のモデル事業として実施している川部集落の実施目標と検証結果がまだ出ておらない中、多額の負担をしてまで市全体で取り組む必要性があるのか、慎重に検討するべきと考えております。


 この事業の採択基準は、まだ詳細な内容が明らかになっておりませんが、農家以外の方も入れて共同作業を行う組織づくりへの取り組みや、化学肥料や農薬の大幅使用低減などによる環境負荷低減への取り組みなど、地域全体で積極的に取り組む集落に支援される方向にあります。


 事業申請時期については、県では本日、担当者会議を開催して、最新の事業制度の情報提供、意見交換を実施しており、その中で、要望量調査の趣旨も協議なされるものと思います。第1次意向調査は7月中旬までにまとめる必要がありますが、本市では、国の動向を見定めながら慎重に検討してまいりたいというふうに考えております。


 次に、街路計画についてでありますが、国道282号下川原以南の路線につきましては、当バイパス整備を本市の重要課題として、これまで各種期成同盟会を通じ、継続して要望活動を行っております。6月6日に開催された鹿角地域振興局と本市、小坂町との建設関係公共事業連絡調整会議の場においても、交通渋滞の緩和と交通安全を確保するため、バイパスの必要性を訴えており、早期の整備を要望をしております。しかしながら、県からは、バイパスの重要性は認識しているものの、現在の財政状況では、実施は困難であるとの見解が示され、事業化の見通しが立っていない状況であります。


 こうした中で、米代川堤防線は、282号の迂回路線として、近年、交通量が著しく増加しており、平成21年4月に予定されておる鹿角組合総合病院の開院などに伴い、当路線の交通量はますます増加するものと予測されることから、整備を行うこととしております。


 なお、当路線の整備にあたっては、沿道の桜並木など自然景観への十分な配慮が必要であると考え、昨年10月に用地関係者及び関係自治会のほか、自然愛好団体関係者や樹木医の方々との懇談会を開催いたしました。その結果、コストを重視し、ある程度の桜の木の伐採はやむを得ないということで合意に達しておりますが、自然愛好団体の方から川の対岸へ植樹等の要望を受けており、今後検討をしてまいります。


 新たに建設される鹿角組合病院周辺の街路計画につきましては、組合病院建設予定地が現在の場所に決定した時点で、車の流れや人の流れが大きく変化し、交通量も増加することを予測し、アクセス道路として、組合病院敷地南側の「市役所東町線」、東側の「ふるさと農道」、北側の「狐平線」や「鎌倉平橋」、それに接続する「ほ場整備内の幹線道路」の整備などを17年度までに完了しております。


 なお、倉岡 誠議員の教育関係のご質問につきましては、教育長が答弁いたします。


    (市長 児玉 一君 降壇)


○議長(中西日出男君) 教育長。


     (教育長 織田育生君 登壇)


○教育長(織田育生君) 私から倉岡 誠議員の教育関係のご質問にお答えします。


 少子化到来に伴う学区編成の考え方でありますが、ご承知のように日本の人口は昨年から減りはじめ、一人の女性が生涯に産む子どもの平均数、いわゆる合計特殊出生率が1.3を割り、先般政府の専門家会議が少子化対策を取りまとめたところですが、こうした少子化傾向が児童生徒の減少をより加速させ、学校の小規模化など教育環境を大きく変化させようとしております。


 こうした少子化問題の対応について、「鹿角市行財政運営基本方針」において、適正規模の児童・生徒数を確保しながら、学校運営にあたることが不可欠であり、より質の高い教育の充実のため、地域における学校の存在意義、児童・生徒の教育環境などへの十分な配慮のもとに、年次計画を立て、段階的に学校再編を進めるものとしていることも十分踏まえ、教育委員会として児童生徒にとって最もよい教育環境を基本に、あらゆる角度から学校の統廃合、学区の再編の検討を進めてまいります。


    (教育長 織田育生君 降壇)


○議長(中西日出男君) 再質問ございますか。倉岡君。


○1番(倉岡 誠君) 私の質問に今大変細部にわたりご説明をいただきました。


 順不同ではございますが、再質問をさせていただきます。


 ただいま教育長からご答弁をいただきました内容については、私の質問の主な趣旨は、無益な統廃合はするべきではないという質問をしたはずですが、それをどう受けとめていらっしゃいますか。


○議長(中西日出男君) 教育長。


○教育長(織田育生君) 私たちの方としても無益な統廃合とか再編はする考えは毛頭ございません。適正な規模、そして、十分な教育環境を整備する中で、そういう問題を考えてまいりたいと、このように考えております。


○議長(中西日出男君) 倉岡君。


○1番(倉岡 誠君) 先ほどの答弁の結論めいたお話についはて大変私憤慨しております。確かに今北教育事務所を中心に統廃合の関係が少しずつ進められているとこについては承知してございます。しかし、この鹿角市内の状況を見たときに、どういう形の統廃合ができるのかということで私も考えてみました。その上で、きょうは質問の中身として統廃合はするべきでないというご質問をさせていただきましたけれども、今知事の提言で1学級30人制がこれまで進められてきております。その中で、今、徐々にその成果が見えつつあるやに聞いております。その辺の部分を踏まえながら、学校の統廃合という形の中で、まず今、教育長としては学区の再編があり得るかないか、その辺をお聞きしたいと思います。


○議長(中西日出男君) 教育長。


○教育長(織田育生君) 現在のところ、具体的に学区の再編がこうであるというような具体的なものはございません。あくまでも検討を進めていくと、こういうことでございます。


○議長(中西日出男君) 倉岡君。


○1番(倉岡 誠君) 余りそれだけ続けていれば時間がなくなるから、いずれ今、教育長のご答弁の中身については、非常に答えになっていないというふうに思いますし、いずれ、学区の再編については、私は絶対するべきではないと思います。居住権の関係もありますし。それから、もし、想定されるとすれば、小学校、中学校の合同学習のようなことは想定されるかもしれませんが、それはやはりそれぞれの地域、学区の状況を見ながら、必ずこの議会を通して進めていただくようにお願いをいしておきます。


 それでは、さきに戻りますが、地域医療の充実について、医師不足の解消問題でございますけれども、市当局も医師の確保については一定の行動をされておられるというのは、十分承知いたしました。ただし、要望書を提出しただけでいいのかどうか。やはり、なぜ今、研修医が中央に集中していっているのか。その辺のところをよく考えた場合、やはり医師といえでも1労働者としてそれなりに同じ研修をするのであれば、賃金の高いところに行こうと。そして、さらには技術の高いところに行って自分の技術を磨くと。そういう態勢が今の現状をつくってきているやに思います。


 その辺考えたときに、確かに岩手医大なり、弘前医大、秋田医大、このところでは大学から医師が出ていくという問題も含めて、中央に集中しているから仕方がないんじゃなくて、その歯どめ策を先行して進めるべきというふうに思いますが、その辺はいかがお考えですか。


○議長(中西日出男君) 市民部次長。


○市民部次長(小田島秀夫君) 市長答弁にもありましたとおり、市長会として全国市長会に医師確保の提言をさせていただだくと。その際に、この新しい研修医制度等についてもいろいろ協議していただきたいということで、全国的な対応をしていきたいということで、秋田県の市長会に提言したところであります。いずれ、医師確保というのは大学自体も大変厳しい状況でありますし、それらについては市長についても今後とも関係する大学に積極的に要請しながら医師確保に努めていきたいという強い意思を持っておりますので、その点ご理解いただきたいと思います。


○議長(中西日出男君) 倉岡 誠君。


○1番(倉岡 誠君) その努力されることについては十分理解ができます。


 私思うに、新医師医療研修制度そのものが私の考えとしては、国策として大変間違った施策じゃないのかなという観点から、今言われた市長会なり県知事会等々で、その地方の医師確保に向かって行動されるとすれば、その制度法律の撤廃を求めるような強い行動も必要ではないのかなというふうに思うわけですが、いかがですか。


○議長(中西日出男君) 市長。


○市長(児玉 一君) 先ほども申し上げましたが、これはどこの自治体も大変な問題ととらえ、いろいろな形で国の方に要望しているわけですが、全国市長会ではこの新医師制度、臨床研修医制度、このものについてまで見直そうということを図られたいという要望をいたしておりますので、その辺は全国市長会挙げて国に要望しているわけですから、ご理解をいただきたいというふうに思います。


○議長(中西日出男君) 倉岡 誠君。


○1番(倉岡 誠君) ただいまの市長の答弁で納得をいたしました。ぜひその方向で進めていただければ、この問題少しでも解消につながっていくと思いますので、頑張っていただきたいというふうに思います。


 それでは、今の問題を含めて精神科医の関係はご理解をさせていただきますが、ただし、今、躁鬱を抱えている患者を含めて、この鹿角では精神科に通うといいますか、利用されている患者の方々が非常に多いやに伺っております。まして、さきの話にもありましたけれども、全国ワースト1の自殺率、ここにはやはり精神科医の常駐体制が必要だという逆のあらわれではないかなと、私はそう考えます。そういう意味では、今、医師を確保するために行動されているというお話を伺っておりますけれども、この部分については今一度、特別精力的に行動すべきではないかと考えますが、いかがですか。


○議長(中西日出男君) 市長。


○市長(児玉 一君) 先ほども答弁の中で申し上げましたが、現在までは三つの大学を回ってきたわけですけれども、答弁したとおり大変難しい状況にある。ただ、例えば、弘前大学病院については、今までは北海道も対象にして医師を派遣しておったと。それをやっぱり自分のところの病院が容易でなくなっているから、こういう呼び込みをしているというふうな状況下にあると。そういう話もしていただきましたし、いずれにしても、どこの大学病院も同じような状況下でありますが、いろいろな形で、今までも地域と密着して中核医療、地域医療という形で一緒に頑張ってきたので、これからもいろいろな形で応援はしたいという言葉はいただいております。


 ただ、私どもは中核病院という位置づけはしておりますが、厚生連の方でも、もっともっとこれは頑張っていただかなければならないというふうに思います。市、町、県だけではなくて、実際の事業主体である厚生連が、もっともっと真剣に取り組まなければ前に進まない、そう思っていますので、これは地域一丸となって、そういう方向で取り組みをしたいというふうに思っております。


○議長(中西日出男君) 倉岡 誠君。


○1番(倉岡 誠君) 時間がないので、いずれ、その医師確保については精力的に進めていただきたいというふうに思います。まして、厚生連には、やはり今市長が答弁されたようなご提言を積極的にして、その医師確保を進めていただきたいと。


 時間がないのでもう1点だけご質問をさせていただきます。


 集落営農の関係については、先ほど市長の答弁で7月中に一定の方向性を示すというご回答をいただいておりますが、答弁の中で、なんか私の感じ方がちょっと変なのかどうか知りませんが、7月中に答えを出すという言葉の前に、言葉じりをつかんで言うわけではございませんが、いまひとつその集落営農に向かって積極的な姿勢が感じられなかったと私は思いますが、その辺はいかがですか。


○議長(中西日出男君) 市長。


○市長(児玉 一君) 集落営農についての答弁の中で、農地・水・農村・環境保全、これについては、7月中旬までに取りまとめる必要があるということで、ご答弁させていただきました。ですから、集落営農、そればかりではなくて、農地と水、こちらの方が7月中旬までやらなければいけないということですので、何か誤解されているようですけれども、そういうことですので、ご理解いただきたいと思います。


○議長(中西日出男君) 倉岡君。


○1番(倉岡 誠君) それが聞きたかったんです。何というか、流れの中でちょっと私の聞き方が間違ったと思いますが。


○議長(中西日出男君) 市長。


○市長(児玉 一君) この件に関してはですが、これについても東北市長会の方で、国の補助金が2分の1なんです。あとは県と市町村が2分の1ずつというふうな関係で、ものすごく地方にとっては自主財源が必要な事業だというふうに認識がありましたので、すべて国で賄うようにという要望は、東北市長会としては出しております。(「済みません、最後に一言だけ」の声あり)


○議長(中西日出男君) 倉岡 誠君。


○1番(倉岡 誠君) 今、市長のご答弁大変ありがたく受けたいというふうに思います。


 確かに今この鹿角においても財源不足の折り、大変な事業だというふうに思いますけれども、ぜひ積極的に進めていただきたいと思います。


 なお、私に対するご答弁については、いろいろまだ質問したいことがございますが、ぜひ実行に向けてその推進方をお願いをし、質問を終わりたいと思います。


○議長(中西日出男君) 以上で倉岡 誠君の質問を終わります。


 以上をもちまして、本日の議事日程はすべて終了いたしました。


 ただいまの時刻をもって散会いたします。


    午後2時31分 散会