議事ロックス -地方議会議事録検索-


宮城県 宮城県

平成29年  2月 予算特別委員会 03月06日−01号




平成29年  2月 予算特別委員会 − 03月06日−01号













平成29年  2月 予算特別委員会



            予算特別委員会会議録

                              (第一号)

平成二十九年三月六日(月曜日)

  午前十時開会

  午後五時十六分散会

      委員長                    本木忠一君

      副委員長                   坂下やすこ君

出席(五十九名)

      委員                     大内真理君

      委員                     角野達也君

      委員                     高橋 啓君

      委員                     鎌田さゆり君

      委員                     庄田圭佑君

      委員                     深谷晃祐君

      委員                     遠藤隼人君

      委員                     渡辺勝幸君

      委員                     内藤隆司君

      委員                     中嶋 廉君

      委員                     佐々木功悦君

      委員                     境 恒春君

      委員                     横山のぼる君

      委員                     遠藤伸幸君

      委員                     横山隆光君

      委員                     佐々木賢司君

      委員                     守屋守武君

      委員                     石川利一君

      委員                     長谷川 敦君

      委員                     佐々木幸士君

      委員                     福島かずえ君

      委員                     天下みゆき君

      委員                     太田稔郎君

      委員                     すどう 哲君

      委員                     伊藤和博君

      委員                     吉川寛康君

      委員                     村上智行君

      委員                     細川雄一君

      委員                     高橋伸二君

      委員                     菊地恵一君

      委員                     只野九十九君

      委員                     佐々木喜藏君

      委員                     熊谷義彦君

      委員                     三浦一敏君

      委員                     渡辺忠悦君

      委員                     坂下 賢君

      委員                     庄子賢一君

      委員                     中島源陽君

      委員                     石川光次郎君

      委員                     佐藤光樹君

      委員                     本木忠一君

      委員                     中山耕一君

      委員                     長谷川洋一君

      委員                     安部 孝君

      委員                     岸田清実君

      委員                     遠藤いく子君

      委員                     菅間 進君

      委員                     ゆさみゆき君

      委員                     齋藤正美君

      委員                     安藤俊威君

      委員                     渥美 巖君

      委員                     畠山和純君

      委員                     仁田和廣君

      委員                     藤倉知格君

      委員                     相沢光哉君

      委員                     藤原のりすけ君

      委員                     坂下やすこ君

      委員                     中沢幸男君

      委員                     渡辺和喜君

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 説明のため出席した者

      知事                     村井嘉浩君

      副知事                    若生正博君

      副知事                    山田義輝君

      公営企業管理者                犬飼 章君

      総務部長                   大塚大輔君

      震災復興・企画部長              伊東昭代君

      環境生活部長                 佐野好昭君

      保健福祉部長                 渡辺達美君

      経済商工観光部長               吉田祐幸君

      農林水産部長                 後藤康宏君

      土木部長                   遠藤信哉君

      会計管理者兼出納局長             増子友一君

    教育委員会

      教育長                    高橋 仁君

    選挙管理委員会

      事務局長                   清水裕之君

    人事委員会

      事務局長                   谷関邦康君

    公安委員会

      警察本部長                  中尾克彦君

    労働委員会

      事務局長                   正木 毅君

    監査委員

      事務局長                   武藤伸子君

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

    議会事務局

      局長                     今野 順君

      次長兼総務課長                半沢 章君

      議事課長                   三浦正博君

      参事兼政務調査課長              大浦 勝君

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

    予算特別委員会日程

                       平成29年3月6日(月)

                       午前10時

 1 会議録署名委員の指名

 2 審査日程

 3 議第1号議案ないし議第15号議案、議第96号議案ないし議第110号議案

  総括質疑

   ?自由民主党・県民会議

   ?みやぎ県民の声

   ?自由民主党・県民会議

   ?日本共産党宮城県会議員団

   ?自由民主党・県民会議

   ?公明党県議団

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



△開会(午前十時)



○(本木忠一委員長) ただいまから予算特別委員会を開会いたします。

 本日の日程は、お手元に配布のとおりであります。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



△会議録署名委員の指名



○(本木忠一委員長) 会議録署名委員の指名を行います。

 渡辺忠悦委員と坂下賢委員を指名いたします。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



△審査日程



○(本木忠一委員長) 審査日程を議題といたします。

 本定例会における予算特別委員会の審査日程については、お手元に配布のとおりとすることに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○(本木忠一委員長) 御異議なしと認めます。

 よって、そのように決定いたします。

……………………………………………………………………………………………

    予算特別委員会審査日程

                        (平成29年2月定例会)



月日
曜日
会議


午前
午後


3月6日

予算特別委員会
(総括質疑)


3月7日

予算特別委員会
(総括質疑)
予算分科会


3月8日

予算分科会


3月9日

予算分科会


3月10日

予算分科会


3月13日

予算分科会


3月15日

(常任委員会)
予算特別委員会
(主査報告・採決)



−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



△議第一号議案ないし議第十五号議案



△議第九十六号議案ないし議第百十号議案(総括質疑)



○(本木忠一委員長) 本委員会に付託されました議第一号議案ないし議第十五号議案及び議第九十六号議案ないし議第百十号議案を議題といたします。

 これより総括質疑を行います。

 質疑は一問一答方式とし、答弁時間を含めてお手元に配布のとおりの質疑時間の範囲内で行うことといたします。

 また、関連質疑については、同一会派内で会派の質疑時間の範囲内で認めることといたします。

 なお、質疑は中央の質疑者席で行うこととし、次の質疑者は、待機席でお待ち願います。

 ただいまから自由民主党・県民会議の質疑を行います。

 なお、質疑時間は、答弁を含めて六十分です。高橋伸二委員。



◆(高橋伸二委員) おはようございます。自由民主党・県民会議の高橋伸二でございます。

 前回この場に立ったのが、振り返りますと一年半前ということでございまして、久々にこの時間を与えていただきまして、いささか緊張しておりますけれども、しっかりと今回も努めてまいりたいというふうに思います。よろしくお願いします。

 村井知事におかれましては、今任期最後の予算編成ということでございます。知事の県政に対する熱い思いが、この二十九年度予算、三期目の四年目ということになりますけれども、この中に入っていると思いますが、加えてと言いますか、再生期の最終年度と重なるということもあります。東日本大震災からの復旧・復興、これは大事でございますし、また、通常分も決しておろそかにできないということになろうかと思います。より充実した予算編成、そして事業執行が必要ということになろうと思いますけれども、まずは、この平成二十九年度の予算編成、これを終えての所感を伺いたいと思います。



◎(村井嘉浩知事) お話いただいたとおり、平成二十九年度、来年度の予算は知事三期目最後の予算であると同時に、復興計画の再生期の最終年度の予算でもございます。平成二十九年度の予算編成に当たりましても、震災からの復旧・復興は最優先で取り組むべきものと認識はしておりますが、災害復旧等のハード整備は一定程度落ちついてきていることから、軸足を被災者の生活再建や被災地域の経済活性化などのソフトへ移行させていかなければならない時期であり、復興の新しいステージに向けた取り組みが必要であると考えております。また、一期目から富県宮城の実現を掲げ、まずはしっかりとした経済基盤を築くため、企業誘致を初めとした取り組みを積極的に進めてまいりましたが、ようやく基盤が形成されまして、福祉の充実や教育環境の整備などにも取り組むことが可能となってまいりました。次のステージに軸足を少しずつ向けていきたいと考えております。平成二十九年度の当初予算案はハード重視からソフト重視への視点に立ち編成をしたもので、これらの考えを十分に反映させて、子ども・子育て支援や医療・介護などの福祉の充実施策を積極的に盛り込むなど、新たなステージに向けた予算が編成できたものと認識をしておりますので、何とぞ可決していただきますようよろしくお願い申し上げます。



◆(高橋伸二委員) ハードからソフトへということでございますが、しかしハード事業はまだこれからというところもあろうかと思います。両面でこの辺は考えていただければというふうに思いますが、一般会計の震災対応分、これが三千八百十四億円、前年度から二一%の減額となっております。平成二十九年度は震災復興計画、先ほど申し上げましたけれども再生期の最終年度に当たるということでございます。震災復興計画どおり着実にこれを進めていく、そのために十分な予算措置がなされているのかということが、まず大事だと思いますけれども、震災から間もなく六年が経過するわけであります。その震災復興事業の進捗状況、二十九年度予算の執行に当たってこれがどのようにまた進捗していくのか、この辺について伺いたいと思います。



◎(村井嘉浩知事) 御指摘のとおり、平成二十九年度の震災対応分につきましては対前年度比七八・九%となっておりまして、二一%の減ということになります。ただ、いまだ二万二千人の方々が仮設住宅等で不自由な生活を余儀なくされておりまして、被災された皆様が一日でも早く安心して暮らしていただけるよう、ハードに加えて、ソフト事業にも力を入れて取り組むことといたしまして、復旧・復興を更に加速させるために必要な予算措置をいたしました。来年度末には災害公営住宅は約九八%、防災集団移転促進事業や土地区画整理事業等による民間住宅等の住宅用の宅地につきましては約九七%が完成するということでございますので、来年の今ごろになりますと、ほぼ完成したと言えるような形になるのではないかというふうに思っております。また、三陸縦貫自動車道が歌津インターチェンジまで延伸され、気仙沼市大谷から松岩までの本吉気仙沼道路も開通する見通しで、昨年再開した石巻市立病院に加えまして、移転新築中の気仙沼市立病院が十一月に開院する予定でございます。更に被災者の心のケアや地域コミュニティーの再構築、失われた販路の回復などに取り組むことによりまして、被災者の生活再建や地域経済の再生につながるものということを考えてございまして、この一年で来年度、相当程度進みまして被災者の皆様に少しでも喜んでいただけるようにしてまいりたいというふうに思っております。



◆(高橋伸二委員) 再生期の四年目、最終年度でおおよその再生ができていけるというようなお話だったと思いますが、引き続き御尽力いただきたいと思います。一般会計の通常分についてでありますけれども、こちらは八千四百三十六億円、四百七十五億円、五・三%の減ということでございます。このあたりの要因とそれによる県政に与える影響というのが少なからずあるのではないかと思われますけれども、この辺の見通しはいかがでしょうか。



◎(大塚大輔総務部長) 御指摘の一般会計通常分の前年度比四百七十五億円の減少は県費負担教職員制度の見直しによりまして、平成二十九年度から仙台市内の義務教育諸学校の人件費等の負担が仙台市へ移譲されることが最大の減額要因でございます。それ以外といたしましては資金需要に対応し、中小企業経営安定資金等貸付金で八十五億円の減や地方消費税交付金などの県税交付金七十八億円の減、更には国からの交付金等による地域医療介護総合確保基金造成費四十三億円の減などがございます。他方で、社会保障関係経費で四十五億円の増、更に公共施設等の長寿命化対策で二十八億円の増など必要な歳出の増加についても計上したところでございます。

 以上のように、今回の通常分の予算規模の減少は制度改正に伴うものが多く、今後の県政運営に支障を来たすものではないと考えております。



◆(高橋伸二委員) 大した影響はないということでありますけれども、乳幼児医療費助成、子ども・子育て支援、公共施設等の長寿命化対策の増額、これらが図られてもいると思いますけれども、一方でシーリングがかかっていて、この設定によっての減額でございますけれども、今まで既存事業の見直しを重ねてきている各部局においては更に厳しい対応をせまられているのではないかというふうに考えられます。乾いた雑巾をまた更に絞るというような表現がよくされますけれども、この点についてはどのようなお考えでしょうか。



◎(大塚大輔総務部長) 我が県の財政状況、依然として構造的な財源不足が続いておりますので、マイナスシーリングを設定した上で、当初予算編成を行ってきているものでございます。平成二十九年度当初予算編成におきましては、将来ビジョンや復興計画に掲げる主要な事業や公共事業については所要額を計上することとしており、通常事業についてはマイナス五%のシーリングを設定したところではございますが、設定に当たっては債務負担行為が設定されており後年度負担が確定している経費や人件費相当額、社会福祉施設運営費等の削減が困難な経費はシーリングの対象外としているところでございます。



◆(高橋伸二委員) ということは、これまた心配要らないんだよというお話だと思いますが、それでよろしいんですか。



◎(大塚大輔総務部長) 個別の事情を勘案する必要があるものは個別事情を勘案の上、予算編成を行っておりますので大丈夫だというふうに認識しております。



◆(高橋伸二委員) 必ずしも大丈夫だという話ばかりではないような気がするんですけれども、総務部長がそうだと言うんであればそうなのか……。ちょっと一つ飛ばして次にいきますけれども、中期的な財政見通し、これが示されております。このまま推移していくと四年後の平成三十二年度には財政調整基金がゼロになるという、いつものお話を受けているわけですが、そうならないように、これまた例年どおり頑張っていくんだということでございます。その中で特に、私も気になったのが臨時財政対策債、これが増加していて二・九%増加の四百五十四億円、そして残高の総額が六千億円を超えているという状況でございます。返済については国がこれを担保しているということではありますけれども、知事も議案説明においては看過できないというようなお話がございました。このあたりの対応、見通しはいかがでしょうか。



◎(大塚大輔総務部長) 臨時財政対策債につきましては平成二十九年度当初予算案において四百五十四億円を計上し、対前年度比で二・九%の増加となっております。また当初予算案を反映した平成二十九年度末の残高は六千七十三億円となっております。我が県の県債残高は行財政改革の一環としての投資的経費の抑制の成果として、平成二十五年度をピークに減少に転じておりますが、その中にあって臨時財政対策債の残高は増加基調で推移しているところでございます。臨時財政対策債は本来は地方交付税により措置されるべき財源の振りかわりでありますことから、その制度自体に大きな問題があると考えており、抜本的な制度改正が必要であるとは考えております。地方交付税の法定率は平成二十七年度に引き上げられたものの財源不足は依然として解消しておらず、今後とも交付税の法定率の更なる引き上げを初め、特例措置に依存しない財政制度の確立に向けた国への要請を続けてまいりたいと考えております。



◆(高橋伸二委員) この制度が始まって十数年になるんでしょうか。臨時財政対策債、臨時−−毎年だから臨時でなくなってるというお話もありますけれども、総務部長がおっしゃるとおり、この制度自体がなかなか、これで本当にいいのかなという気がしているところでございます。三十年償還というところを当てはめていくと、今から十数年間はこの六千億円が、更にこのままこの制度が続けばふえていくということにもつながるのかなというふうに思いますが、もしそうなった場合、なかなかこれも大変な状況になっていくんだろうというふうに思います。それだけの国からの手当が確実になされていけばこれは問題ないんだと思いますけれども、国に対しての、この制度そのものについての働きかけや、あるいは返済額の確実な交付が望まれるわけですけれども、この辺しっかりと働きかけていただければというふうに思います。

 次、一つ戻ります。

 知事の議案説明の中で「スポーツ振興」というくだりが、私何回も見たんですけれども、これは一行もなくて、私としては残念なところだなというふうに、おおよそはいいなと思ったんですけど、この部分についてはちょっと残念だなというふうに思っております。言うまでもなく私たちがスポーツによって得られるものっていうのは非常に大きいんだろうと思いますし、スポーツで汗を流せば心身ともに鍛えられて、心のリフレッシュにもつながっていくということでございます。昨年のオリンピックでも日本選手の活躍がございました。宮城県にも訪れていただきましたけれども、子供から大人まで、高齢者まで、スポーツで健康増進を図っていくことによって、これは医療費の削減にもつながっていくんだろうというふうに思っております。平成二十九年度のスポーツ振興の予算は全国高校総体開催費、これが盛り込まれていることから増額とはなっていますけれども、スポーツ選手強化費等の長期的にスポーツ振興を充実させる必要のある部分については減額になっています。県民に夢と希望を与えるスポーツの振興にもっと力を入れるべきであるとは考えますけれども、この点についてはいかがでしょうか。



◎(村井嘉浩知事) オリンピック等の国際大会における我が県ゆかりの選手を初めとしたスポーツ選手の活躍は私たちに夢と希望を与えるものであり、そうした意味でも、スポーツの振興は大変重要であると認識をしております。予算額そのものは年度によって変動はございますけれども、これまでもスポーツの振興に要する必要な予算の措置に努めるとともに、民間の力もかりながらスポーツ振興施策に取り組んでまいりました。震災後では平成二十三年度にクイーンズ駅伝、平成二十五年度からはツール・ド・東北を民間団体と共催してやってまいりましたし、来年度は民放と一緒に共催する形で、名取、岩沼、亘理町をコースとした復興マラソンを実施することとしております。また、御案内のとおり、オリンピック・パラリンピックに向けての大会推進室も新設いたしまして、組織面の強化にも取り組むこととしております。今の御質問はスポーツ選手の強化費が減額されているということで、はぐらかしたような答弁ということになろうかと思いますけれども、決してそういうことではなくて、スポーツ全体に対しては、しっかりと取り組みをしているということなんでございます。いろんな寄附金等もいただいてそれを使ってオリンピックに向けた選手強化なんかにも取り組んでおりまして、予算額全体で見ると若干減ったように見えるかもしれませんけれども、取り組みはしっかりとやってまいりますし、今後ともしっかりと次の時代を担う選手を強化して育てていくということは、宮城県としても、必ずやっていかなければならないというふうに、強い決意でございますので、どうか御理解をいただきたいというふうに思います。



◆(高橋伸二委員) 強い決意でということでございます。ぜひ本当に強い決意で臨んでいただきたいと思いますが、国体も県体協の考え方からすると十位台を目指そうということでございますが、なかなか十位台に入っていけない。何が原因ですかという話をすると予算が足りないと、「お金さえあれば」というような返答が、これは体協関係者の皆さんどなたからも出てくる話でありまして、この部分の更なる予算の上乗せ、これはぜひ、大事だと思われますが、どうでしょうか。



◎(村井嘉浩知事) 国体は、人口の多いところの方が選手をたくさん、それだけ人口の割合で能力のある選手が一定割合いるわけですから、人口の多い都市の方が当然点数がとれるということになると思います、開催県は別にして。したがって宮城県は大体今、全国的に人口十四番目の人口ですから、大体十四位ぐらいとって普通だということなんですが、今それ以下だということですので、正直、実力以下の結果しか、人口割合からすると結果としてはよろしくないということになろうかというふうに思います。お金さえあればということでありますけれども、当然それもあるかと思いますけれども、国体に向けて選手をかき集めていくといったようなことについての努力不足もあろうかというふうに思いますので、各競技団体とよく話をして、当然必要な予算をつけながらも国体に向けてポイントゲッターになるような、そういった選手をしっかりと獲得できるような努力もあわせてしてまいりたいというふうに思っております。



◆(高橋伸二委員) ぜひお願いいたします。

 教育長からも伺ってみたいと思いますが、教育長、いかがお考えでしょうか。



◎(高橋仁教育委員会教育長) 昨年行われた国体も選手に大変頑張っていただきました。結果としてはちょっと残念な総合成績であったわけですが、今知事からもありましたように、いろいろな形で強化費も含めて、いろんなところからかき集める努力をしていきたいと思います。



◆(高橋伸二委員) 何とかして、そこは取り組んでいただきたいというふうに思います。知事からもお話ありましたけれども、十四番が本来のいなくてはならない順位ということだとすれば、まだまだ努力の余地があるんだろうなというふうに思いますのでよろしくお願いします。お金のかからない方法も実はありまして、例えば今度の国体、愛媛で行われますけれども、第七十二回の国体、あるいは間もなくですけれども、宮城県スポーツ少年団の野球大会、通称「ジャンボ大会」と言われる大会、南東北の総体も今年ありますけれども、そういった大会、各種大会への知事の参加、これお金余りかからないと思うんです。知事が出ていただくことによって選手の士気が上がっていくということになろうと思います。これ順位何個か上がるんじゃないですか、というようなこともございますけれども、ぜひ、そういった各種大会、知事の出席依頼があるんだろうと思いますけれども、時間をやりくっていただいて、参加、出席願いたいと思いますが、この辺のお考えいかがでしょうか。



◎(村井嘉浩知事) 私で少しでもお役に立てるようであれば、そういった会にもできるだけ参加をしたいというふうに思っております。私、体協の会長やってたときは大体十四、十五位ぐらいだったんです。ただ会長である村井嘉浩が知事である村井嘉浩に要請するというのはおかしいだろうということで、会長をやめさせていただいたんですけれども、そうしたらちょっと順位が下がってしまって、そういう意味では私も責任を感じておりまして、いろんな会合に出て、私自身が体協の会長のときは必ず国体にも出てましたので、ですからそれが出なくなってしまったという、そういうのも影響あると言われたら責任を感じますので、できるだけそういった会合には出るように努めたいというふうに思っております。



◆(高橋伸二委員) それでは、まずはことしの国体に出ていただけるということでございますし、今のは出馬表明ですか…ではない。いろいろあろうとは思いますけれども、選挙もその一つだということであればそうだと思いますが、先ほど申し上げましたとおり、知事が出ていただくということで選手の−−特にこのごろ出てないから知事、スポーツ大会に余り知事御出席なさってないようです。なので、ぜひ県のスポーツ振興という意味から県の姿勢を示すという意味でも、知事には積極的にそういった御案内には応えていただければというふうに思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。教育長には毎回出てもらってますけれども。

 次に移りたいと思います。

 地域医療の拡充ということでありますけれども、医療法の改正に伴って地域医療提供体制の目指すべき姿、地域医療構想が各都道府県で新たに作成されておりまして、宮城県でも昨年の十一月に策定なされているということでございます。県の地域医療の目指すべき方向性、将来像についてまずは伺いたいと思います。



◎(村井嘉浩知事) 地域医療構想では団塊の世代が後期高齢者となる二〇二五年に向けまして、少子高齢化の急速な進展や疾病構造の変化等に対応しながら、効率的で質の高い医療提供体制の構築を図り、県民が将来にわたって安心して暮らせる医療環境の実現を目指すこととしております。



◆(高橋伸二委員) 続いて、地域医療構想において、特に二次医療圏における医療提供体制のあり方について、これも県としてどのような考え方で取り組んでいくのか伺います。



◎(渡辺達美保健福祉部長) 二次医療圏ですが、地理的条件や日常生活圏、そして交通事情等を総合的に勘案して一体として医療を提供する圏域ということでありますので、その地域に必要とされます医療提供体制を構築していくことが重要と認識しております。今後、二次医療圏ごとに、医療関係者等で構成いたします地域医療構想調整会議を設置しまして、地域の実情、課題等を踏まえながら、病床の機能分化、連携の推進を図りまして、切れ目のない医療提供体制の構築を図ってまいりたいと考えております。



◆(高橋伸二委員) 特に、仙南医療圏におけるみやぎ県南中核病院と公立刈田綜合病院の現状を踏まえますと、両病院の更なる機能分化と集約化が必要となると思われます。地域医療構想における仙南医療圏の高度急性期、それから急性期に必要な病床数は四百五十床と試算されておりますが、それに対応するためには、これは避けて通れないという現状にあろうかと思います。両病院の最も適切かつ有効な再編ネットワーク化について早急に議論を深めていく必要がありますが、そこに宮城県としても積極的にかかわっていく、強力な支援を求められているという部分もございますけれども県の取り組みについて伺いたいと思います。



◎(渡辺達美保健福祉部長) 仙南医療圏におきましては、地域の中核的な病院でありますみやぎ県南中核病院と公立刈田綜合病院が中心となりまして、管内の病院等と連携しながら医療環境を整備していくことが重要と考えております。地域医療構想調整会議、そして必要に応じて設置されます病床機能分化連携会議等での議論を踏まえまして、各医療機関が基本的には主体的に病床の機能分化、連携を進めていくということになりますが、県としても、必要な関与や支援に努めてまいりたいと考えております。



◆(高橋伸二委員) 今まではどっちかというと、それは地元でやってくださいみたいなお話が多かったんですけれども、部長から今、県としても積極的にかかわっていくというふうな答弁に聞こえましたけど、違いましたか。



◎(渡辺達美保健福祉部長) 必要に応じて積極的にかかわってまいります。



◆(高橋伸二委員) それは必要とされているということでございますので、どうぞよろしくお願いします。

 みやぎ県南中核病院は御案内のとおり角田、それから柴田、大河原、村田の一市三町立であります。入院患者の三五%、そして外来の三二%が一市三町以外からの患者ということでございます。今後更にその割合がふえていくだろうと予測されておりますが、加えて急性期、高度急性期の医療になることから、更に機能の充実を図るために多くの人材登用が必要とされておりまして人件費の増加、これはもう避けられないということでございます。その人件費の増加分を更に上回るほどの患者が病院を利用しない限り慢性的な赤字体制、これが解消することがなかなかできないだろうというふうに言われておりまして、このことから中核病院の運営は一市三町だけの問題ではなくて仙南二市七町あるいは仙南医療圏、こういった広域で捉えていかなくてはならないというふうに考えられます。この再編ネットワーク化としての両病院の組織統合も視野に入れながら考えなくてはならないと思いますけれども、県の考え方、支援のあり方について伺いたいと思います。



◎(村井嘉浩知事) 私自身も県南中核病院と刈田綜合病院をどのような形で考えていくべきなのかということは常に頭にあります。また、県南の首長さん方とお話いたしましても問題意識を皆さん持っておられます。これ難しいのは設置者がそれぞれの関係する市町であるということでありますので、県がそこに口を挟んでこうしなさいということは言えないということでございまして、それぞれの設置者の判断に基づいて県はそれを全面的にバックアップをしていくということであります。共通の課題は医師不足、医療スタッフの不足ということでありますので、それについては県も応分の責任を負わなければなりませんけれども、少なくともこの二つの病院をどのような形で組織統合するのかしないのか、するならばどうするのかということについてはまずは、設置者の考え方をよく聞いてみたいというふうに思っております。



◆(高橋伸二委員) 組織統合も含めてということでございますけれども、県としてこうしたらいいんじゃない、しなさいとは言えなくても、このような方法もありますねと、これどうでしょうかという提案というか、そういったことはできないことはないというふうに思われますし、それが望まれているという側面もございますので、ぜひ、そういった視点から取り組んでいただければと思いますが、もう一言お願いします。



◎(村井嘉浩知事) こういう問題はなかなかオープンの場では当然できませんけれども、私自身もこうした方がいいだろうという個人的な考え方を持っておりますので、指導するというよりも一緒に仲間としていろいろ話をしていくということはしていきたいというふうに思っております。



◆(高橋伸二委員) 何しろ、これからの地域医療を考えていく上において両病院をいかに有効に機能させていくかということが仙南地域には重要な課題ということになろうかと思いますので、ぜひ、引き続きよろしくお願い申し上げます。

 次の綱ですけれども、歯科保健推進でございますが、宮城県歯と口腔の健康づくり推進条例が制定され、条例に基づく基本計画により歯科保健事業が今まで実施されております。一定程度の成果があらわれているというふうには理解できるんですけれども、まだまだ全国レベルには達していないというふうにも認識しておりますが、その現状について伺いたいと思います。



◎(渡辺達美保健福祉部長) 今までの取り組みの成果としまして、三歳児や十二歳児の虫歯の本数は年々減少しております。特に三歳児の一人平均の虫歯本数は基本計画の目標値を達成するなど、着実に成果は上げております。



◆(高橋伸二委員) 県としては、レベルが上がってきているということではあるものの、全国みんな上がってるもんですから、なかなかそれに追いついていけないという現状がそこにあるようでございますので、更なる努力が必要なんだろうなというふうに思っております。宮城県の歯科口腔保健に関するデータ、これは今も申し上げましたとおり上向いていますけれども、まだまだ下位にあるという現状は、これは認めなくてはならないということだと思います。平成三十年度、来年には条例に基づく基本計画が見直されることになっております。全国レベルを目標に見据えた見直し、これが必要となってきますけれども今後の議論、取り組みについて伺いたいと思います。



◎(渡辺達美保健福祉部長) 現行の基本計画が、平成二十九年度までとなっておりますので、進捗状況を評価するために、平成二十七年度と平成二十八年度に歯と口腔の健康に関する調査を実施しておりまして、現在、調査結果を集計、分析中であります。今後調査結果、そして宮城県歯科保健推進協議会などの意見を聞きながら現計画の評価を行いまして、全国の状況等も見ながら今後の目標を定めまして、目標達成に向けた施策を検討してまいりたいと考えております。



◆(高橋伸二委員) その施策を検討していただく上において条例ということになりますが、国の法律が制定されたのが宮城県の条例制定後ということでございます。現行の条例ではカバーしきれない部分もあるのではないかという指摘も実はなされておりますけれども、この点についてはいかがお考えでしょうか。もともと議員提案条例ということでもありますけれども県としての考え方を伺います。



◎(渡辺達美保健福祉部長) 法律におきましては我が県の条例とほとんど同様の目的を定めていますし、あと、各主体の責務などについても大きな相違はないというふうな状況になっていますので、現時点では条例改正の必要性はないと考えておりますけども、今後、国の動向とか関係機関の方からの意見も踏まえまして必要に応じて検討してまいりたいと考えております。



◆(高橋伸二委員) 現行条例で対応はできているのではないかという話でありますけれども、県の責務とかといった部分については最後は努めなければならないとか、いま一つ迫力に欠けた表現になってるのではないかというところもございます。これは先ほど言いましたけども、議員提案条例ということでもございますし、議員の間でもこの辺は議論をして、また、部長、他執行部の皆さんとも議論を重ねてこの条例についての必要性、改正の必要性について考えてまいりたいというふうに思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 来年度は第六次地域医療計画の最終年度ということになっておりまして、現計画の検証、そして第七次の計画の策定作業が行われていくことになると思いますけれども、歯と口腔の健康は御存じのとおり、体全体の健康に大きく影響を及ぼしていくということになります。このことから歯科口腔保健に関する内容、七次計画に盛り込まれる必要があろうかと思いますけれども、この取り組みについて伺います。



◎(渡辺達美保健福祉部長) 口腔の健康は全身の健康の保持増進とか、生活の質の維持向上に深く結びついておると認識しております。地域医療計画は基本的には医療提供体制の確立を目指すというものであります。歯科口腔保健は歯と口腔の健康づくり基本計画に基づきまして進めていくというふうに、すみ分けをしてるんですけども、今後策定いたします地域医療計画におきましては歯科口腔保健の視点も反映されるように検討してまいりたいと考えております。



◆(高橋伸二委員) ぜひ、そのような形で進めていただきたいというふうに思います。よろしくお願いいたします。

 宮城県の歯科保健大会というのが行われておりますけれども、これは県の歯科医師会の主催で宮城県の場合は行われているということでございます。しかし、他県の状況を見ると、県、それから教育委員会、これが主催者に名を連ねていて、その大会の広報にも広くかかわって参加者を募っているというふうにも聞いております。宮城県においても県及び県教育委員会が主催者に名を連ねて、そして県民の歯科保健に対する関心を高めるという働きかけが必要だろうというふうに思われますけれども、この点についていかがか伺います。



◎(渡辺達美保健福祉部長) 宮城県歯科保健大会は我が県の歯科保健事業の充実とか、発展に寄与するということを目的に、宮城県歯科医師会が毎年開催しております。八〇二〇運動に貢献されました個人、学校関係者の表彰と講演などが行われております。今までは県と教育委員会が大会を後援しているほか、県におきましては表彰などで連携、協力しておりましたが、今後は大会の共催とか更なる周知広報を検討してまいりたいと考えております。



◆(高橋伸二委員) ぜひ、今もう積極的にかかわっていきますよという答弁をいただきましたけれども、違うんですか、よろしいんですね。ということでございます。ぜひ、主催者に加わっていただいて、この歯科保健大会、県民の歯と口腔をいかに守っていくかということ、県も一緒になって取り組んでいるんだという姿勢を、これも先ほどの大会、知事の大会出席でありませんけれども、そういったことも大事になってくるんだろうなというふうに思いますので、どうぞよろしくお願いします。知事が大会に出席なさってはいないんですね。これからそういうことも考えていっていただければというふうに思いますのでよろしくお願いいたします。

 次の綱に移りますが、介護人材云々については一旦後回しにしまして、最後の綱の竹の内産廃処分場を先に伺いたいと思います。

 御案内のとおり、竹の内産業廃棄物最終処分場ですけれども、なかなか、もう今となってはそんなのあったのぐらいの感覚になってる方もいらっしゃるかと思いますけれども、私か、すどう委員が話さないと話題にならないだろうなと思って取り上げました。

 最近は、この産廃処分場からの悪臭や健康被害など、これについては困ってるというような報告はないというふうに認識しておりますけれども、行われた支障除去対策ですけれども、これが有効に機能しているということなんだろうというふうに思います。更に、地域の住民の安心、そして安全を確保していくという観点からは大丈夫なんだ、安全なんだという、こういう科学的な根拠に基づいてという、そのような情報発信もこれは大切なんだろうというふうに思っております。そこで現在の処分場の状況、モニタリングの実施結果などについてまずは伺いたいというふうに思います。



◎(佐野好昭環境生活部長) 県では竹の内地区産業廃棄物最終処分場の状況と処分場周辺の生活環境への影響を把握するため、大気調査、水質調査、硫化水素連続調査等のモニタリングを実施しているところでございます。処分場の現状につきましては、ことし一月に開催された評価委員会におきまして、依然としてガスが発生し、場内浸透水が一部の項目で基準値を満たさない状況にありますが、処分場敷地境界での硫化水素の濃度は目標値〇・〇二ppmを下回る状況が継続しており、また場外周辺地下水が処分場の影響で基準を超過するレベルに汚染される状況は認められないなど、周辺生活環境への影響は極めて小さいものと評価されております。また、処分場の維持管理につきましては毎週巡回し、ガス処理施設及び観測井戸の点検や覆土の補修などを行うとともに、処分場全体の除草や場内排水路の清掃を年二回行うなど、機能維持や環境整備に努めているところでございます。



◆(高橋伸二委員) 昨日、竹の内の地域で、ある町の議員さんの報告会がありましたけれども、その中でも、このことについては特に話題にはならなくて、ということからも処分場自体が安定しているんだろうなというふうに受け取られました。専ら道路をどうしろとか河川をどうしろとか、そういう話になったわけでありますけれども、その分については、また改めて質疑したいというふうに思います。

 平成二十九年度以降、来年度から、国の産廃特措法の適用を受けずに県独自でこれに対応していく方針というふうに伺っておりますけれども、これからの維持管理についての取り組みについて伺いたいと思います。



◎(佐野好昭環境生活部長) 県では特定産業廃棄物に起因する支障の除去等に関する特別措置法に基づく特定支障除去等事業実施計画を策定し、平成十九年度から国の財政支援を受けて対策を行ってきております。県としましては、処分場の状況とモニタリング結果の総合評価に関する評価委員会の意見を踏まえ、追加の支障除去対策は不要と判断し、今年度をもって実施計画を終了することといたしました。これにより、国の財政支援は今年度で終了しますが、処分場は引き続き維持管理とモニタリングが必要な状況でありますことから、来年度以降もこれまでと同様にしっかりと対応してまいります。



◆(高橋伸二委員) 安定しているとはいえ、しかし下には汚染物が埋まっているということ、現状を踏まえますと引き続き、しっかりとしたチェック体制の上に県の対応をとっていただければというふうに思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 処分場の敷地内の焼却炉について、地域住民からはこれを撤去できないのかということは再三お話が出されておりますけれども、この点についてはいかがでしょうか。



◎(佐野好昭環境生活部長) 平成六年に設置された焼却炉が処分場隣接地に残置されており、これまで地元から撤去の要望がなされております。この要望に対しましては焼却炉が残置されていることでは生活環境保全上の支障とはならないことから、撤去の理由はないと判断して、これまでその旨を回答してきたところでございます。しかしながら、焼却炉は設置後二十年以上を経過し、倒壊の心配もありますことから、改めて対応を検討するため、腐朽状況や内部の汚染状況に係る調査に要する経費を来年度当初予算案に計上しているところでございます。



◆(高橋伸二委員) 直接、住民の安全安心確保には影響はないということではありますけれども、しかし、雰囲気が物すごく幽霊屋敷みたいになってまして、印象も非常によくないということもあり、ぜひ撤去していただきたいのだがというお話はこれは再三あります。よく調査をしていただくということでございますので、しっかりと取り組んでいただければというふうに思いますのでよろしくお願いいたします。

 それでは、戻りまして、四番目の綱の人材確保と介護における課題についてでございますが、平成二十七年度に特別養護老人ホームの入所基準が改正されて以降、要介護度一以上から三以上に変更されたということでございます。これにより特別養護老人ホームの待機者は、かなり減ったというふうに伺っておりますが、現在の宮城県内の特別養護老人ホームへの待機者数はどのように推移しているのか伺いたいと思います。



◎(渡辺達美保健福祉部長) 県内の特別養護老人ホームに入所希望している方ですが、平成二十八年四月一日現在で、一万四百十九人であります。平成二十六年四月一日現在と比較しますと、二四・四%の減少というふうになっております。そのうち、要介護三以上の方は六千六百五十二人で一九・五%の減少、また、御自宅にいる要介護三以上の方は二千四百十六人で二三・三%の減少となっております。



◆(高橋伸二委員) 軒並み減少ということでございますが、市町村における介護保険計画の策定によりまして特別養護老人ホームの整備計画が立てられ、その整備が進められているところでありますけれども、事業者を募集してもなかなか集まらないというような、実はお話も伺います。この点について実情どうなのか伺いたいと思います。



◎(渡辺達美保健福祉部長) 今年度、平成二十八年度に整備が計画されております八市二町の十八施設のうち、五市の施設におきましては事業者を公募しても応募者がなかったということで、今後も公募する予定と聞いております。施設関係者、市町の方からは介護人材の確保が難しいことなどが応募がない理由というふうに伺っております。



◆(高橋伸二委員) この介護人材確保がなかなか難しいというところでありますけれども、この課題が重くのしかかるなというふうに思います。平成三十年度から第七期の介護保険計画による新規の特別養護老人ホームの整備の必要性についてでございますけれども、この点についてはいかがでしょうか。



◎(渡辺達美保健福祉部長) 特別養護老人ホームの入所希望者は減少はしておりますが、御自宅にいる要介護三以上の人が平成二十八年四月一日現在で、依然として二千四百人余りとなっております。県としましては、平成三十年度から平成三十二年度までの計画期間といたします次期の介護保険事業支援計画の策定に当たりましては、改めて来年度入所希望者の実数を調査するとともに市町村の方との連携を密にして、必要な整備数量を精査してまいりたいと考えております。



◆(高橋伸二委員) その実数調査ですけれども、伺うところによるとエントリーはしているけれども実際に、はい、順番来ましたとなったときに、念のために登録してただけですというようなお話も、実は少なからずあるようなことを聞いたりしておりますが、その辺も考慮した上での実数調査が必要になってくるのではないかというふうに思われますけれどもこの点はいかがでしょうか。



◎(渡辺達美保健福祉部長) 実際には、いろんな複数の施設に応募しておるということがありますので、名寄せをしまして重複は除くということはやってるんですが、実際に申し込んでいて、しかも実際にあなたの順番ですよとなった場合に、いや、やっぱりやめますかどうかというのは調査においては非常に判断が難しいところでありますが、調査の仕方、いろいろと難しいんですが検討はしたいと思います。



◆(高橋伸二委員) 部長おっしゃるとおり、確かに難しいというところだとは思いますが、しかし正確に数字を把握していかないと老人ホームの必要数が、これが正確に出てこないということになっていくと思うんです。例えば過剰につくってしまいましたということになると、一時的には団塊の世代の皆さんがお世話になるときに、どんとふえるんですけれども、それが終わると一気に減っていくということもありまして、その多い分を更に余計にしてしまうというところには十分注意を払っていかなくてはならないかなというふうな感じもありますので、難しいとは思いますけれども、よろしくお願いいたします。

 次に、介護の現場イメージというものは必ずしも、これはよくないと言えばよくないです。報道のあり方もどっちかというとネガティブな視点で書かれるという場合が多くて、それが原因の一つにもなってるんだろうと思いますけれども、人手不足はなかなか否めないと、高齢者福祉はそのために非常に厳しい状況にあるというふうに伺っております。介護職への魅力を感じていただく、これが大事というふうに思いますし、専門職としてのイメージアップと一定水準の給与支給、これが安心して働ける環境整備につながるんだと思いますが、国への働きかけなども含めて県の対応について伺いたいと思います。



◎(村井嘉浩知事) 介護人材の確保、定着には、イメージの改善、賃金改善の働きやすい環境づくりなどが非常に重要であるというふうに思っております。県としては、関係団体で組織をいたします宮城県介護人材確保協議会と連携をいたしまして、介護職を理解してもらうために、合同入職式を開催をいたしました。この合同入職式には私も参加させていただきました。また、リーフレットや映像ツールの作成、配布、新聞広告の活用などを行っておりまして、今後も、介護の専門職としての魅力を更にしっかりと伝えていく必要があるというふうに思っております。また、介護職員の処遇改善につきましては引き続き、人事管理能力の向上を目的とする経営者セミナーなどの開催、また、処遇改善加算制度の有効活用のための制度周知を行うとともに介護職員の賃金の底上げ等について国に要望していくということが重要だというふうに思っておりまして、しっかり対応してまいりたいと思います。



◆(高橋伸二委員) ぜひ、積極的に働きかけていただいて、この介護職の待遇を改善していく、働く環境を向上させていくということは何よりも今求められているのだろうなというふうに思いますので、よろしくお願いします。特に、これから申し上げることなんですけれども、介護報酬の地域区分というのがあるそうなんです。都市部に厚く地方には薄いということなんだそうです。最大二〇%の開きがあると。首都圏と、この宮城県がまさにそう。宮城県の中でも仙台市とそれ以外ではまた違うらしいんですけれども、そういったことも実はあるようでありまして、この点はもう少し改善されてもよろしいのではないか、首都圏に厚い、それが大事なのかどうなのかちょっとわかりませんけれども、この点についてどうしても人材がそちらに引っ張られるということにもつながっているようでありますけれども、この点についての県の対応いかがでしょうか。



◎(村井嘉浩知事) 介護報酬に上乗せされます地域区分は、これは公務員の地域手当に準拠しているということでございます。今後は今おっしゃったような問題意識を持ちながら、保険者である市町村等と意見を交わしまして、必要に応じて国に要望を行ってまいりたいと思います。



◆(高橋伸二委員) 時間になりましたので終わりますが、若生副知事、大変お疲れさまでございました、と申し上げさせていただきまして終わります。ありがとうございました。



○(本木忠一委員長) 続いて、みやぎ県民の声の質疑を行います。

 質疑時間は、答弁を含めて六十分です。

 なお、ゆさみゆき委員から資料配布の申し出がありましたので、資料をお手元に配布しております。佐々木功悦委員。



◆(佐々木功悦委員) みやぎ県民の声の佐々木功悦でございます。

 二回目の予算委員会の質疑になります。よろしくお願いいたします。私に与えられた時間がかなり限られておりますので早速質疑に入らさせていただきたいと思います。

 なお、私の後にゆさみゆき委員がかなり詳細にわたって御質問をすることになっておりますので、私からは予算に関して少し大きな視点で御質問をさせていただきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。ただいまの高橋伸二委員とかなり重複する点がありますけれども、どうぞ略さないでお答えいただければありがたいなと思います。

 現在、国会では経済財政再生計画二年目の平成二十九年度予算として、経済再生と財政健全化の両面を実現する予算として審議をされております。経済再生についての三つのポイントを挙げておりますが、一点目は誰もが活躍できる一億総活躍社会を実現し成長と分配の好循環を強化する。二点目は経済再生に直結する取り組みを推進する。三点目は働き方改革を推進するであります。財政健全化についても三つのポイントを挙げております。一点目は一般歳出の伸びについて二年連続して経済財政再生計画の目安を達成する。二点目は社会保障の持続可能性を確保するために社会保障関係費の伸びも目安に沿って抑制をする。三点目は国債発行額現在三十四・四兆円になりますが、この国債発行額を引き続き縮減するというような内容でございます。一般会計合計歳入歳出総額を九十七兆四千五百四十七億円としてただいま審議をされております。このような国の方針を踏まえて、宮城県は東日本大震災からの復興新ステージ予算として二〇一七年度一般会計当初予算案が提出されました。震災復興新ステージ予算と名づけた新年度予算案について改めて知事の思いをまず、お聞かせいただきたいと思います。



◎(村井嘉浩知事) 政府の経済再生、また、財政の健全化というのには当然呼応して取り組まなければならないというふうに思っておりますが、宮城県の場合はまだ震災から六年ということで復興の途上であるということでございますから、復興に最大限軸足を置かなければならないとこのように考えました。その上で復旧のハード事業につきましては一定程度落ちついてきているということから今後は被災者の生活再建といったソフト事業や子供・子育て支援、医療、介護などの福祉の充実、こういったようなものに一気には無理ですけども、少しずつ軸足を移していく、そういった新しいステージに向けて予算編成を行っていきたいと思って指示をいたしましたので、震災復興の新しいステージに移ってくるというような意味合いでお話をしたということでございます。もちろん国のいろんな対策にもしっかりと呼応してまいりたいと考えております。



◆(佐々木功悦委員) 村井知事の富県戦略の基軸というものは税収増を図るための企業誘致やあるいは産業振興であったと思います。これに加えて東日本大震災による復旧・復興事業の追い風というものもあって二〇一五年から二〇一六年度の二年連続で県税収入が三千億円を突破いたしました。この集められたまさにこの富を新年度に福祉、医療、子育て分野に重点配分した内容であったのかなというふうに私も認識しております。これまでの経済偏重からややシフトチェンジした予算編成で、私は一定の評価をしたいと思います。しかし、これまでの税収増は復旧・復興事業の追い風の部分がかなり大きいと見られますので、知事が最近よく話されております今までできなかった施策にチャレンジするためには国からの交付税も余り期待できない状況でございますので、これから復興後の税源確保を考えますと、新年度は特に経済活性化に更なる一手というものが求められると思いますが、知事はどうお考えになるかお聞きしたいと思います。



◎(村井嘉浩知事) 富県宮城というのは当然私の県政の一丁目一番地でありますので、引き続きやっていかなければならないというふうに思っております。今おっしゃったとおりでございまして、だんだん復興需要、特需というのが大分下がってきました。今はそれ以上にマイナス分を補うように自動車産業や高度電子機械産業がいいものですから、底上げをしていて、何とかバランスをとっておりますけれども、これも経済が悪くなって下がっていく可能性があるということです。その中で宮城県は第三次産業が今でもかなり大きなウエートを占めておりますので、人口が減る中で、特に海外等のお客様を呼び込むことによって目減り分を何とか抑えていきたいなと思いまして、観光などにも力を入れていくように努力をしているということでございます。



◆(佐々木功悦委員) 新年度予算の関連資料というものを私も精読をさせていただきました。知事を初め関係部局の御苦労というものが、本当に十分読み取ることができました。再生期最終年度としての成果が確実に得られるようにぜひ頑張っていただきたいと思います。

 次に、さきに平成二十九年度予算案の概要について総務部長より事前に説明をいただきました。概要は復旧・復興に最優先で取り組むとともに地方創生、そして子供・子育て支援等福祉の充実を初め県政課題を解決するための施策を積極的、重点的に予算化し、あわせてみやぎ財政運営戦略に基づく歳入歳出両面にわたる対策を計画的に実施するとあります。この計画期間の最終年度に当たる平成二十九年度はみやぎ財政運営戦略に基づいてどのような取り組みを実施するのか、その主な点についてお聞きしたいと思います。



◎(大塚大輔総務部長) 御指摘いただきましたみやぎ財政運営戦略におきましては宮城県震災復興計画の再生期におきまして、震災からの復興を進めながら宮城の将来ビジョンに定める将来像の達成に向けた県政を推進するとの認識のもと、持続可能な財政運営と創造的な復興のための予算の重点配分という二つの目標を実現することを目指しているものでございます。持続的な財政運営の実現に向けては安定した歳入基盤の確立や特例的な県債の活用といった歳入面の取り組みとシーリングの設定を初めとした歳出面の取り組みとして、事務事業の無駄の排除と徹底した効率化を掲げているところでございます。二十九年度当初予算での取り組みを若干御紹介させていただきますと、歳入面においては未収金の縮減やネーミングライツ収入などで五億円、未利用地や特別会計の資金等の活用で三億円、特例的な県債である行政改革推進債の活用で三十八億円、これらを合わせて計四十六億円の対策でございます。また、歳出面におきましては人件費の抑制やシーリングの設定の継続等の取り組みで五十九億円の効果を上げております。これは全体では百五億円の財源確保対策を講じることができたものでございます。



◆(佐々木功悦委員) このみやぎ財政運営戦略につきましては、平成二十六年度から平成二十九年度まで四年間の計画期間で行われているというふうに思っておりますけれども、計画を策定するときに効果額というものが出ておりまして、四年間で約五百四十七億円ぐらいと見込んで進められていたというふうに思っておりますが、現在の時点で結構なんですけれども、おおよその効果額が当初予定されてた時と比べてどうなのか、五百四十七億円を見込んでいたことが達成できるかどうか、その辺のところをお尋ねしたいというふうに思います。



◎(大塚大輔総務部長) すいません、すぐ数字が出ないのですが、感触としてはおおむね予定どおり進んでおりますので、恐らく達成できる見込みだというふうに感じております。



◆(佐々木功悦委員) 次に、平成二十九年度一般会計当初予算案、一兆二千二百五十億円、前年度対比千四百九十四億円、一〇・九%減少するもので、当初予算としては平成二十四年度を最高に年々減少して、震災後としては最小の規模となっております。災害復旧事業が大幅に減少したことによるものと理解はいたしますが、問題は歳入の今後の動向であります。県税収入は三千五十四億円とほぼ前年度並みを見込み、臨時財政対策債を含めた実質的な普通交付税は千七百五十五億円で前年度対比百六十三億円の減少と計上されております。臨時財政対策費が増加されるなど、後年度の財政負担が懸念される状態になっていると説明があり、平成二十九年度予算編成に当たり結果として財源不足を財政調整基金より繰入金として百十三億円を計上するという、いわば財政調整基金に頼った歳入歳出予算となっております。財政調整関係基金の残高は財政調整活用分として平成二十五年度の五百四十一億三千万円をピークに平成二十八年度末には三百六十一億六千万円と年々減少し、平成二十九年度当初に百十三億円を取り崩すことにより平成二十九年度末では二百四十九億円になると予想されております。財政調整基金のみでいうと五十一億円余りの残となっております。このような財源不足を財政調整基金から賄っていることの現状をどう認識されているかお伺いしたいと思います。



◎(大塚大輔総務部長) 平成二十九年度の当初予算の編成におきましては、先ほど答弁したみやぎ財政運営戦略に基づく対策を実施しまして百五億円の財源確保対策を講じたわけでございますが、それでもなお生じる財源不足を解消するために御紹介いただいたとおり財政調整基金を百十三億円取り崩したということでございます。県財政の現状は県税収入の伸びが鈍化し、今後大きな伸びが期待できない一方で、社会保障関係経費や公共施設等の老朽化対策経費など支出の避けられない経費が年々増加する傾向にあることや公債費が高水準にとどまることなどから、引き続き厳しい状況にあると認識しております。多額の基金取り崩しに頼る財政運営が望ましくないのは言うまでもなく、予算の執行過程においても更なる収入の確保や歳出予算節減などに努め、今後に向けて財政調整基金の残高の確保を図ってまいりたいと考えております。



◆(佐々木功悦委員) 今の答弁と関連することになりますが、先日、中期的な財政見通しについて平成二十九年度一般会計当初予算ベースを前提として試算された平成二十九年度から三十二年度までの四年間の結果について報告がありました。試算結果は期間を通じて歳出に見合った本来の歳入を確保することができないため、財調関係基金の取り崩しによって財源不足を補うことが余儀なくされることとなり、なおかつ平成三十二年度には財調関係基金が枯渇し、約百一億円の埋められない財源不足が生じる結果となる大変心配な事態が発生すると予測されました。今後、社会保障費等が年々増加していく中で、県民の期待に応えるためには財政当局としてこの状況をどう捉え、今後どのような検討を考えているのか、平成二十九年度までの経過期間になっているみやぎ財政運営戦略を単に延長することで解決策と考えているのか、また新たに一歩踏み込んだ戦略や平成十一年の財政危機宣言以来平成二十五年度までの四期にわたって実施した歳出構造改革、あるいは財政再建推進プログラムなどの新たな行財政改革を考えているのか、その点をお伺いしたいと思います。



◎(大塚大輔総務部長) 先月公表いたしました中期的な財政見通しにおきましては構造的な要因により、各年度において百億円を超える財源不足が発生することが想定され、県の貯金に当たる財政調整関係基金は平成三十二年度に枯渇し、解消できない財源不足が百一億円発生する見込みとなっております。また、社会保障関係経費の増加や公共施設老朽化対策や復興の進展に伴い生じるさまざまな課題への対応など新たな財政需要が発生することも想定されるところでございますが、それらの要因は財源不足額の拡大を招来するものであり、本県の財政運営は依然として厳しい状況が続くものというふうに思っております。今後に向けましては県有資産の活用や事務事業の無駄の排除と徹底した効率化といったみやぎ財政運営戦略に掲げる歳入歳出両面にわたる財源確保策を着実に実施するとともに、更なる財源確保に向けた検討や国に対する地方一般財源総額の増額に向けた要請活動などにより県財政の健全化を進める必要があると考えております。みやぎ財政運営戦略を平成三十年度以降どうするのかということにつきましては、これからの検討になりますが、現在のそうした厳しい財政状況を踏まえた上で、当然どういった内容がふさわしいかということは、しっかり今後検討してまいりたいと考えております。



◆(佐々木功悦委員) わかりました。

 なお、今回示された中期的な財政見通しは、総事業費約三百億円と言われております広域防災拠点整備事業費は組み込まれての試算なのか、県の実質的な負担額約百四十九億円を見込んで試算されたと理解してよいのか、その点についてお伺いしたいと思います。



◎(大塚大輔総務部長) 中期的な財政見通しは、宮城の将来ビジョン・震災復興・地方創生実施計画の内容をベースに事業ごとの歳出の増減見込みを反映した上で試算を行っております。広域防災拠点整備事業についても同様でございまして、お示ししている収支状況はその内容を加味した上でのものでございます。



◆(佐々木功悦委員) わかりました。

 関連して知事に御質問したいと思います。

 条例議案で提出されている議第十六号議案の知事等の給与の特例に関する条例について、知事等の給料を削減する内容でありますが、これは厳しい県財政を見据えてのことであるというさきの本会議場での知事答弁に対し私はあえて反対はしませんが、長年にわたる常態化した削減は私は決して褒められたことではないと考えております。給与を削減しなくてもよい行財政運営を一日も早く構築をしていくことが、今知事に求められていることではないかというふうに思っております。現在の厳しい財政見通しに対して新たな戦略の考え、あるいは財政健全化に向けた知事の決意というものをぜひ聞かせていただければと思います。



◎(村井嘉浩知事) 特別職の給料をわずかばかり削ったところで財政にほとんどスズメの涙ほどしかならないわけでありますが、しっかりと気持ちを入れながらやっていかないとまたいつか来た道に戻ってしまうという自分を律する意味でも、このような議案を提案させていただいたわけであります。今は国から本当に手厚い支援がありますから何とか回っておりますけれども、いずれこれは必ず打ち切られます。そうしたときに途方に暮れるといったようなことにならないように常に長期スパンで財政というものは考えていかなければならないというふうに思っております。議会中いろいろな方からいろいろな御提案をいただいて、消極的な回答をすることが多いのですが、委員は首長経験者なのでよくおわかりだと思いますけれども、これはそのような気持ちで取り組んでいるということでございますので、ぜひとも御理解をいただきたいというふうに思います。



◆(佐々木功悦委員) それでは時間もありませんので、次に新年度予算と関連する復興の進捗状況についての質問に入らさせていただきます。

 通告は、一点目は三つほどありますが、一つに絞らさせて御質問させていただきます。

 新年度予算と関連する本年二月十一日に提出されました復興の進捗状況の報告書を私なりに検証させていただきました。現時点での復興に向けた主な取り組みについては各分野とも復旧状況、復旧率、進捗率を見る限りかなり進んでいるなというふうに推察をいたしました。改めてこれまでの県当局初め関係者皆様の御苦労に対し敬意を表させていただきたいと思います。しかし、ややおくれが顕著となっている事業がありますのでお聞きします。

 防潮堤災害復旧・復興事業の進捗状況について伺わさせていただきます。

 復旧・復興事業を実施する三百八十二地区海岸のうち約七割の二百八十五地区海岸で工事着手済みとの報告を受けました。宮城県の海岸線全延長約八百三十キロメートルのうち防潮堤の計画延長は二百四十三・四キロメートルですから、県内の海岸約三割近くで防潮堤工事を実施するという大変大がかりな事業となりました。現在この防潮堤の着手延長は百九十二キロメートルで完了延長は六十二・六キロメートル、約二六%の完成になっています。この防潮堤の未着手五十一・四キロメートル含め既に着手され、未完了の百二十九・四キロメートルの今後の見通しについて伺いたいと思います。

 なお、主にどの地区が未着手になっているのかお聞きしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。



◎(遠藤信哉土木部長) 防潮堤の災害復旧・復興工事につきましては国、県、それから各市町で実施しておりまして、今お話しありましたように全体三百八十二カ所のうち現時点ですでに約八割に当たります二百九十八カ所、延長にいたしまして二百二・九キロメートルで着手しております。年度内に三割弱に当たります百八カ所、延長で六十八・二キロメートルが完成する見込みになっております。来年度になりますと防潮堤で申し上げれば菖蒲田海岸など九十三カ所で完成する予定になっています。主にまだ三陸海岸のリアス式海岸部の方で未着手の部分がございます。そちらの事業を鋭意進めてまいりたいというふうに考えております。最終的には平成三十二年度の全箇所完成を目指して引き続き努力してまいりたいと考えております。



◆(佐々木功悦委員) この防潮堤工事につきましては、これまで高さ、コスト、あるいは景観、その必要性などさまざまな議論があり、村井知事にとっては、まさにアメリカのトランプ大統領がメキシコ国境に壁をつくるぐらいの、県民の命と財産を守るという観点から大きな決断をしたのではないかというふうに私は思ってます。しかし最近、地盤沈下に関する再測量結果を受け、防潮堤の八十九カ所で見直しを進める方針とお聞きしました。高さを少しでも下げ、コストや景観に配慮するとのことですが、この際、防潮堤建設の住民合意形成のあり方や民意を反映した計画の見直しなどを求められている現状を踏まえて、できるだけ県民の合意を取りつける努力が必要と思われますので、今後、慎重な取り組みをしていただければなというふうに思っております。これはぜひ要望とさせていただきたいというふうに思います。

 次に、もう一点だけお聞きさせていただきます。

 平成二十三年度十月に策定された宮城県震災復興計画では当初必要とされる復興関連事業費は県と市町村分を合わせた十カ年で総額十二兆八千億円とありますが、実効性を上げるために事業内容や事業費などの精査を随時行うなど、柔軟に必要投資額の見直しをしてきているというふうに思いますが、現段階で総額を幾らと見直しているのかお伺いさせていただきます。

 また、震災復興計画の部門別計画である宮城県社会資本再生・復興計画における土木部が所管する復興関係事業費は当初総額約二兆六千億円を必要投資額と見込んでおりましたが、現段階では総額で幾らと見直しているのかお伺いさせていただきます。



◎(伊東昭代震災復興・企画部長) まず、復興関連事業全体の件でございます。

 宮城県震災復興計画策定時の平成二十三年度十月時点で県が行います復旧・復興に必要な事業を最大限積み上げ、また市町村が行う復旧・復興事業についても同様に調査をいたしました結果、県分と市町村分を合わせて見込まれる事業費を十二兆八千億円と試算したものでございます。その後、県及び市町村におきまして重複事業の調整など事業の精査、見直しなどを行いまして、復旧・復興事業費総額の直近の見込み額は昨年五月に公表しております約九兆一千億円となっております。



◎(遠藤信哉土木部長) 土木部が所管します公共土木施設及び住宅関連の復興関連事業の十年間の総投資額約二兆六千億円ですが、平成二十三年度から二十八年度までの六年間の投資見込み額は約一兆八千億円となっておりまして、総投資額の約七割となっております。そうした関係から現時点におきましては総投資額に変更はございません。

 なお、発展期の三年間を対象とした期間で再度総投資額についての精査を図っていきたいというふうに考えております。



◆(佐々木功悦委員) 最後に、これまでの震災復興計画に基づく復興に向けた取り組み、進捗状況について村井知事はどのように検証されているのか、また課題として考えていることがあればお聞きしたいというふうに思います。



◎(村井嘉浩知事) 我々の目線で見ると、復興計画どおり順調に進んでいると言えるかと思いますけれども、被災者の目線で見ると一般質問でも被災地の議員からいろいろ御発言ございましたけれども、まだまだ不十分であるという御指摘が多々ありますので、そういった意味では、こういった問題は被災者目線で考えるべきでありますので、復興はまだ道半ばであり順調とは決して言えないと考えるべきだろうというふうに思っております。



○(本木忠一委員長) ゆさみゆき委員。



◆(ゆさみゆき委員) それでは、私は医療、福祉、そして教育についてお伺いします。

 知事、本当に知事がお考えになっている以上に被災地は大変です。その一つのバロメーターとなりますのが被災者支援の医療費免除の考え方です。私は今議会の冒頭で岩手県知事と宮城県知事の対応を比較いたしました。それは対比ではなくて間接的に支援するのか直接的に支援するかの違いです。知事は天下議員の答弁に対し、セーフティーネットで対応することが必要だとおっしゃいましたが、今被災者は生活保護を受給してしまいますと、もうそこからなかなか難しいです。よって今後は被災者支援を継続する市町村の実態を踏まえ、制度として一人一人を支えていく仕組みこそ今必要だと思います。福祉の村井知事にかじを切りました。ぜひ一年間熟知をされて、しっかりと制度として対応していただきたいそう思います。いかがですか。



◎(村井嘉浩知事) 国保の医療費免除措置を実施するかどうかは保険者である市町村が財政状況のみならず、地域の復興状況、被災された方々の生活再建の状況、また他の医療保険とのバランスなどを勘案して総合的に判断をするものと考えております。県としては一人一人に対してということでありましたけれども、まずは市町村の判断、これを尊重した上で市町村の国保にとって最も重要な課題であります安定した財政基盤の構築と確実な運営の継続に必要な国保財政全体に対する支援強化を実施するということをすることによって、間接か直接かということでありますが、私は直接的に市町村を支援することによって間接的に被災者を支援する形にはなりますけれども、これが現時点においては最もバランスのとれた対策であろうというふうに考えております。



◆(ゆさみゆき委員) 今被災地では孤独死、自死、そしてさまざまな問題があります。

 一方、子供の現状も非常に大変な状況になっています。ここで二十九年当初予算では子供・子育て、医療、介護など福祉の充実を初めとした県政の課題を解決するための施策について、私は知事は福祉にかじを切ったと受けとめています。その成果を見てみますと、企業誘致について、若生副知事にも質問したいのです。

 知事が就任してから企業立地の件数は三百二十二件、そして雇用総数は一万三百八十八人、うち正社員が七千四百四十七人、これは五十八億四千五百六十四万円を投資して八割の達成です。若生副知事、これはもう最後の答弁となるかもしれませんが、この達成は非常にこれは重要視したと、八割達成して非常によかったと、福祉にかじを切っても両方大切なんだけれども、もっとこうしたほうがいいということがあれば助言をお願いします。



◎(若生正博副知事) ただいまお話ありましたように、大分富県戦略が進んできているんですけども、まだまだ足りないと思ってます。今基盤がやっとできたというところでございますので、財源をもっと確保して福祉とか教育に回すためにはなお一層皆さんに頑張っていただきたいというふうに思っております。



◆(ゆさみゆき委員) 知事と私は福祉を充実することによって経済をということもありましたが、人の育成は今しなければなりません。そこで今回は知事は乳幼児医療費助成の、そして待機児童の解消ということで目標は二十八年の待機児童は六百三十八人、二十九年中ゼロに。介護施設の待機者は三千百五十一人、二十九年度ゼロになる見込みはいかがですか。



◎(渡辺達美保健福祉部長) 待機児童の予算関係ですが、平成二十八年度以上に一・五倍くらいの予定人数を拡大しておりますので、計画上では待機児童の解消は可能ではないかと思っておりますが、保育所をつくればつくるほど、待機児童はまたふえてきますので、計画上は達成できるんではないかと思っておりますが、そういうふうな事情も勘案しないといけないというふうに考えております。

 それから特別養護老人ホームの入所待機者なんですけども、こちらについては現在の計画は、ほぼ計画どおりには進んでるんですが、人手不足の関係で若干応募がないというふうな状況もありますので、こちらについては今年度の現計画では解消は難しいかもしれません。



◆(ゆさみゆき委員) そうしますとしっかりと福祉の基盤をつくるということも大切です。そこで、私は今回子供の心の復興、これはずっと言い続けてまいりました。きょう委員長のお許しを得て皆さんにお配りしたペーパーをごらんください。これは世界でも皆さんから非常に熟知を得ているものです。子ども総合センターが取り組んできた心のケアです。災害の時期ごとに取り組むべき課題を書いておりまして、災害の際の子供の心のケアのためのロードマップです。備え、急性期、中期、後期となっています。後期をごらんください。一番右端の箱です。今六年目やらなければならないことは子供自身に対しては平時の体制移行に向けた準備をしつつ、PTSD対策や被災地で増加している児童虐待対策をすること。親や家族に対しては養育機能の低下に配慮して子供のすぐそばでケアに当たる親や保育士、教師に対する支援をしっかりやらなければなりません。専門的な技術を持って取り組む県としての対応をしなければなりません。今回の福祉の予算、子供の心のケア、復興を果たすためにはこの中心の児童相談所の充実が必要です。皆さん御存じのとおり児童福祉法が改正されました。そこで私は今回、全ての各児童相談所長と意見交換をいたしました。それでわかったことがあります。これまで児童相談所は四万人に一人の児童福祉司を配置しておりますけれども、一人七十ケースを超えた方、また業務が多忙だということで十分に研修に携わる時間がないこと、また東部児童相談所気仙沼支所では二十九年度まで期限付き児童心理司一人の加配が必要だと、非常に大変な状況になっていました。そして思ったのはこの声が県の当局に届いていなかったことなんです。私は今後の児童福祉法改正では児童相談所の充実強化のために、児童心理司及び心理職の増員が必要です。これまで非常勤で対応しておりましたが、正職員を採用すること、福祉の村井知事としては児童相談所をしっかりと充実することが宮城の子供の命を守ることです。ぜひこれは増員と正職員の配置をぜひ決定いただきたい。お願いいたします。いかがでしょうか。



◎(村井嘉浩知事) 児童相談所の各所長さん等からいろいろ報告は上がってきておりまして、今回ゆさ委員がヒアリングをされた結果も読ませていただきました。一言で言うと人手が足りないと、大変だということで、これはほかにもどこからも耳に入ってございます。一律減らしているわけではございませんで、ちゃんとした法律にのっとって児童福祉法の配置基準を基本に配置をしております。近年、児童相談所では虐待の相談件数が非常に増加をしておりまして、被虐待児童の心理的ケアなどに対応するため、心理職の配置について強化しておりますし、また心理カウンセラーの非常勤職員を必要に応じて配置をしております。これは各児童相談所の状況を踏まえまして、適正な人員配置に努めなければならないというふうに考えております。



◆(ゆさみゆき委員) そうは言っても十三人に対して配置が二十七人、十四人プラスになっています。しかし各児童相談所では五、六人要望しているにもかかわらず、これは採用されていません。そして心理職は二十八年度はゼロ、総合福祉職は一人になっています。これは職員採用なのですが、これでは村井知事、児童相談所で何か起こった場合、児相の職員や所長の責任ではなく村井知事の責任になる、私はそんな体制だと思います。今の御答弁は今の現状を変えていくというよりも、よくやっておりますという言葉だと思います。特に東部児童相談所、石巻、気仙沼、そして古川、ぜひこれは増員をしっかりと検討していただきたい、明言をいただきたいんです。いかがでしょうか。



◎(渡辺達美保健福祉部長) 確かに児童相談所のほうからは職員の増員の要求が出されております。保健福祉分野におきましては住民ニーズの多様化・複雑化に加えまして、新しい法律の制定とか、それから貧困の連鎖の解消に向けた取り組み、そして震災関係の心のケア、子育て支援の充実ということ、課題が山積しておりまして児童相談所に限らず、部内のほとんどの部署から増員の要求が出されております。職員定数もありますし全体のやりくりの中で対応せざるを得ないというふうな状況にありますので、全ての要求には答えられないということは御理解願いたいと思います。



◆(ゆさみゆき委員) 全てではなく、気仙沼の加配の継続や石巻についてはぜひ、しっかりと具体的に対応していただきたいと思います。その対応の非常勤職員の現状を見てみました。なぜ児童心理司が不足しているかということを見てみますと、臨時、非常勤を募集している単価が一日九千八百円なんです。一日九千八百円です。スクールソーシャルワーカーは一時間当たり五千円です。これでは採用は出されません。そしてまた、単価設定が通勤費限定をされていますから、石巻市内で、気仙沼市内でこういう方を探さなければなりません。もしそんなふうにおっしゃるのならば、きちっと単価を変えるとかそういった、知事、ぜひ変えていかないと悪の循環になってきておりますので、ぜひここは早急に変えていただきたいそう思いますが。端的にお答えください。



◎(渡辺達美保健福祉部長) 非常勤職員の報酬額は業務内容とか困難度に応じて設定されております。スクールソーシャルワーカーの業務と心理司の業務内容とか困難度に相違がありますので、こういうふうな設定になっているということでありますが、今後業務内容が変更となった場合などにはほかの非常勤職員の報酬など総合的に勘案しながら適正な報酬額の設定に努めてまいりたいと考えております。



◆(ゆさみゆき委員) 福祉は人づくりですから、今の回答では全く答弁になっていないと思います。これは人事課にも問題があります。まずは福祉総合職を見てみます。福祉総合職、二十八年度は三名、心理職が一人の募集です。福祉総合職は大卒で初任給は十九万二千六百九十八円、保健師が二十二万三千三円、薬剤師は二十二万二千五百八十五円、福祉総合職は社会福祉士、国家資格なのに差異があります。ぜひ総合福祉職をしっかりと配置して全市町村の保健師、そして社会福祉のリーダーシップをとる方の育成をすべきではないでしょうか、まず人事システム、人事課の管理から、そしてお金から変えていくべきではないでしょうか。お願いいたします。



◎(大塚大輔総務部長) 現状を申し上げますと、保健師及び薬剤師につきましては医療職給料表を適用している一方で、福祉総合職については行政職給料表を適用しているという現状でございます。適用給料表及び初任給については従事する業務の内容、それぞれの職種に係る資格の要否、学歴等を勘案してその基準が設定されているものでございます。また福祉総合職の場合は児童相談所の一時保護等の業務に従事した場合には職務の複雑性、困難性等を考慮して給料の調整額を支給して給料水準を引き上げる調整も行っているところでございます。福祉総合職の給与水準につきましては他の技術系職種との均衡でありますとか、他県の福祉関係職種の均衡も考慮する必要がございますので、適切な水準を確保できるよう引き続き研究してまいりたいと思っております。



◆(ゆさみゆき委員) 私も研究いたしました。各都道府県よりも低いです。そして配置も少ないです。福岡県知事は一声で児童相談所の人員もふやし、心理司もふやし、知事の決断でトップダウンでこういうことできるんです。知事、福祉は人づくり、人が育成する。企業誘致と一緒で、企業誘致もしっかりとしなければなりませんが、人の育成には時間かかります。知事、平成二十九年度から全体を見直していただけないでしょうか。ぜひ福祉の人づくりの知事としてがんばっていただきたい。この点についていかがでしょうか。



◎(村井嘉浩知事) 正直なところ福祉分野に限らず、今本当に県庁内人手が不足していてそれで他県からも応援をいただいてて、それでも足りないというような状況でございまして、どんどんどんどん人をふやしたいと、職員の負担を軽くしたいというのは私もありますし、人を育てていかなければならないというのもあるのですが、一方で当然ですけれども一人雇うとその人をずっと最後までお世話をしなければいけないということも、これまた知事としてやらなければいけませんので全体のバランスを考えながら調整をしていっております。給与につきましても皆不安を持ってるかと思うのですが、その中で均衡を取りながらやっておりますので、ゆさ委員のおっしゃることもよくわかりますので、今年度はもう人事ほぼ固まっておりますので無理ですけれども、来年度に向けていろいろよく調べてはみたいというふうに思っております。やる、やらないは別ですけど。



◆(ゆさみゆき委員) 最後の答弁はがくっときたんですけれども、ぜひ、一人採用することを非常に重要視します。ぜひ実現をお願いします。

 喫緊の課題です。各児童相談所でも性的被害を受けている子供たちがいます。一%から二%です。仮設住宅の中で声を出せない子供たちがいます。性的暴力につきましても非常に問題です。このことから宮城県では性犯罪、性暴力被害相談支援センターについて八百六十万二千円の委託費を出しています。性的暴力被害、今未然に防止しないと非常に子供たちの成人になってからリストカット、自死さまざまな課題があります。これは仙台圏域で百四十五件、四六・六%を占めているのです。今委託費を充実する、強化するなど仙台市の市立病院への設置も含めて性暴力に対しての対応を重要視するべきではないでしょうか。御答弁をお願いいたします。



◎(佐野好昭環境生活部長) 性暴力被害相談支援センター宮城の件でございますが、我が県では県、県警察本部、みやぎ被害者支援センター、産婦人科医会の四者が連携協定を締結し、県内五十九の産婦人科医療機関が参加して連携型によるセンター運営を行っております。これにより、性犯罪の被害者は被害直後の急性期に最寄りの地域で受診が可能となるほか、司法やカウンセリングなど、被害者のニーズに合わせて迅速に対応でき、専門的知識、経験を有する支援員による継続的支援が受けられる体制となっています。仙台市立病院を含め、病院拠点型への移行につきましては選択肢の一つではありますが、我が県に導入した場合の医療現場への影響や支援にかかわる人材の確保などの課題についてしっかり整理する必要があると考えております。今後も御提案のありました仙台市との連携も視野に入れ、二十四時間対応を含めた適切な支援のあり方について、国の動向や他都道府県の取り組み状況を参考にしながら、引き続き検討してまいります。



◆(ゆさみゆき委員) ぜひ充実強化をお願いいたします。

 警察との連携です。各児童相談所に伺いますと、石巻、非常にいい連携がとれてるということもありますが、DV、児童虐待、子供の性犯罪が深刻化する中、各機関との連携と、そしてその対応は重要です。新年度予算をどのぐらいどう反映したのか伺います。



◎(中尾克彦警察本部長) 県警察といたしましてはDV事案や児童虐待事案、子供への性犯罪等の早期把握に努め、積極的な指導、検挙対策を推進しております。また、被害者の保護対策を図るため、宮城県女性相談センター、児童相談所、性暴力被害相談支援センター宮城等との連携を強化し、各関係機関により構成される連絡会議等に参画するなど、関係機関との情報共有に努めております。特にDV事案につきましては知事部局関係課と連携し、県内各圏域における婦人保護事業関係機関ネットワーク連絡協議会の設置促進に努めるとともに、児童相談所との合同研修会を開催するなど被害者の保護を最優先とした対応を推進しております。

 次に、予算関連でございますが、新年度には人身安全関連事案に対応する警察官を十人増員するほか、警察官の対処能力を図るための研修経費を新たに予算案に盛り込んでおります。また、各種捜査用資機材の整備、緊急連絡用の位置情報通報装置の整備、被害者等の一時避難場所確保のための経費等について継続して予算案に盛り込んでおります。



◆(ゆさみゆき委員) しっかりと対応をお願いいたします。

 今回の問題にも含めて、児童精神科医師の大変さが、非常にわかりました。医師育成については知事も今回の大きな柱としているということは承知しております。今回の予算には新たに医学部修学資金十五億円、そして東北医科薬科大学の医学部新設三十億円、これはクエート基金を使っていらっしゃいます。それで高柳理事長とも意見交換をいたしました。一人育成するのに六千万円ぐらいかかるのです。その後宮城県に対しては、へき地医療やプライマリーケア、「看取り」医師の総合医を育成するためには多職種協働の研修の提供をするなど財政支援しっかりとしていただきたい、そんな要望をいただきました。知事、ぜひ医師配置、登米のサテライトもありますけれども、ぜひお力をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。



◎(村井嘉浩知事) 東北医科薬科大学では東北地方の地域医療を担う総合診療医の育成を目的に、県内の自治体病院と連携をしながら、多職種連携による地域包括医療、へき地医療、災害医療など総合的な診療能力を養うカリキュラムを準備していると伺っておりまして、県としては卒業後の配置に係る方針や新たな専門医制度による医師のキャリア形成のあり方などについて、同大学と連携をしながら検討を始めたところでございます。



◆(ゆさみゆき委員) そうすると、これからの財政支援を考えてるということで受けとめていいんでしょうか。



◎(村井嘉浩知事) 既に補助として三十億円、それから修学資金として九十億円、基金として積み立てました。この中で大学としては運営をしていただきたいと、このように考えてます。



◆(ゆさみゆき委員) これから育成する場所を多職種協働ですから、研修の場の提供ですとかさまざまな財政支援も含めて御検討いただきたいと思います。

 さて、東日本大震災みやぎこども育英基金です。

 これは今対象者は一千六十七人、このうち震災孤児が百三十九人です。ここで平成二十八年度末の基金は約八十五億円、残金が六十五億円ということで心のケアに充当するということを聞いております。しかしこれまで心のケアで行われた事業を見てみますと、保健医療福祉の研究者から聞くと、どうもこのお金がうまく使われていないんではないかというふうに言われています。震災時に生まれた子供は小学生になるんです。私はこれまで事業の必要性を決定するまでの過程が不透明であり、外部委員を入れた検討会を設置して、より皆さんからの浄財が生きるお金になるということをすべきだと思いますが、かたくなにこれは外部の委員を入れません、公開をしていません。なぜでしょうか。これはしっかりと検討会を設置すべきです。六十五億円の使い道はしっかりと生きるお金にすべきです。いかがでしょうか。



◎(村井嘉浩知事) 基金の使い道の検討に当たりましては寄附者の方々のほか、次世代育成支援対策地域協議会、そういった団体や子ども子育て会議といったところからも御意見を伺った上で方針を定め、昨年三月に条例を改正をいたしました。これに基づきまして、来年度予算におきましても、里親に対する支援体制の強化や心の問題を抱える子供たちへのケアに関する経費を計上しております。今後とも事業内容の周知広報と意見聴取は努めていかなければならないと思っておりますけれども、外部委員を入れなくても十分対応できるのではないかというふうに考えております。



◆(ゆさみゆき委員) 次の項目の安心して学べる教育環境の確保、これについて具体的になぜ必要かお話をします。みやぎ心の子どものケアハウス、これは一億三千九百七十七万二千円、これはみやぎこども育英基金です。これはこの間情報交換が行われまして、市町村が手挙げ方式でやっています。こんな意見がありました。生活環境の改善も必要なケースも見られることから、市町の保健福祉部、関係機関との連携が必要であるというふうに今後の課題が出されているんです。これはこれまでけやき教室というのが設置されており、これは不登校対策の教室です。そして今、心のケアハウス、これは本来ならば被災で心のケアが必要な子供たちの保健、医療、福祉のサポートをいただきながらやる事業なんです。まさにこのスキームではスーパーバイザーも言っておりましたが、そこに携わっている人がどういう方向でこの事業を行っていいか非常に迷っているということなのです。よって、お金を使うときには保健福祉部との連携をすること、特に教育長にお話をしますが、しっかりとスキームを見直して保健、医療、福祉、これをしっかりと連携すべきではないでしょうか。お伺いします。



◎(高橋仁教育委員会教育長) 子供の心のケアについては、これまでも本庁と各地域において保健福祉部門と教育部門の連絡会議を開催してまいりましたほか、今年度設置された東部教育事務所の児童生徒の心のサポート班と子ども総合センターの協働事業の実施、心のケアハウスの設置など連携にこれまでも努めてきたところでございます。今年度から子供から大人までの切れ目のない支援を行うため、そういったことで対応もしてきておりますが、今年度から始めた心のケアハウスの支援事業につきましては各市町村の取り組みを支援するという形で進めているところでございます。当然、県教育委員会としても保健福祉部局と連携しながら取り組んでまいりましたけれども、実施している市町村においても福祉部門と連携しながら取り組んでいるところでございます。ただ、今年度から始めた事業でありますので、あらかじめスキームをこういうふうに固定してということではなくて実施しておりますので、対応しているところによってはいろいろ試行錯誤しながら進めているという現状もございます。そういったところをしっかりと県教育委員会としても保健福祉部局と連携しながら支援をしてまいりたいと考えております。



◆(ゆさみゆき委員) 次の質問の心のケアサポート班なんですが、これはいじめ、不登校、心のケアへのサポートチーム、まず一チームだけ。その一チームが大変苦労していましたのは福祉の方と一緒にやること、このやり方がちょっと難しいこともありますので、この配置も一チームだけではなくて配置をきちっとすべきだというふうに思いますがいかがでしょうか。



◎(高橋仁教育委員会教育長) サポート班については今年度スタートしたところでございます。県全体としては義務教育課を初めとした関係課室、教育事務所、総合教育センターでトータルの支援チームを設置しておりますので、それで県内全域をカバーしていこうという考え方をしております。このサポーターの取り組みについては今年度の状況を見て、改善に努めていきたいと考えております。



○(本木忠一委員長) ここで休憩いたします。

 再開は午後一時といたします。

    午後零時三分休憩

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

    午後一時再開



○(坂下やすこ副委員長) 予算特別委員会を再開いたします。

 休憩前に引き続き、総括質疑を継続します。

 自由民主党・県民会議の質疑を行います。

 なお、質疑時間は答弁を含めて六十分です。細川雄一委員。



◆(細川雄一委員) 自由民主党・県民会議の細川雄一でございます。どうぞよろしくお願いをいたします。午前中の質疑で、高橋伸二委員からスポーツ振興の質疑も行っておりましたが、これからは前向きにということで。ちょっと伺ってみましたら、四月三十日、コボスタで少年野球のスポーツ少年団のジャンボ大会が毎年行われているんですが、大体二百五十チームで県内各地から五千二百名の子供、野球少年が集まる大会、一大イベントがありまして、毎年教育長が出席されてるということなんですが、たしか知事宛てに案内は来てると思いますのでぜひここにも……。行けないんでしたら、今度八月三日から東松島でこれも全国大会、野球の大会ありますので、松島に子供たちも泊まってくれるということですのでぜひ時間があったらよろしくお願いいたします。ということで、通告した質疑に入っていきたいと思います。

 平成二十九年度の予算編成についてということで、平成二十八年度の二月補正予算も今議会に提出をいたしまして、平成二十八年度分は大体確定になると思います。震災からもう六年の節目になりますが、改めて平成二十八年度の知事の所感、それと宮城の将来ビジョン、震災復興計画そして地方創生戦略、この三本の矢、柱を踏まえて、再生期最終年度に当たっての、平成二十九年度への予算、めり張りのきいた答弁をよろしくお願いいたします。



◎(村井嘉浩知事) 今年度は復旧・復興事業においては、一部に地方負担が生じたものの、国の手厚い支援措置の継続により、必要額を確保することができたところであり、通常事業におきましても、地方交付税等もおおむね所要額を確保できたほか、県税収入は当初の見込みを上回るなどの状況により、総じて県政の諸課題に対する事務事業を遂行できたものと認識をしております。来年度平成二十九年度は、震災復興計画の再生期の最終年度であり、これまでの復旧・復興の取り組みの進捗状況や復興の進展に伴い、顕在化した課題への対応等を踏まえ、復旧・復興をより加速化し再生期総仕上げとしての取り組みを着実に実施するとともに、地方創生の取り組みも推進し、平成三十年度から始まります発展期につなげていくことが必要であると認識をしております。当初予算案では引き続き被災者の生活再建や地域経済の再生など、復旧・復興に最優先で取り組むとともに、子ども・子育て支援や医療・介護などの福祉の充実などのソフト重視に軸足を移した予算編成を行いました。しっかりと取り組んでまいります。



◆(細川雄一委員) ありがとうございます。三十年度発展期につなげるということですので、ぜひ滞りないように執行していただければと思いますので、よろしくお願いをいたします。

 その予算なんですが、私たち宮城県議会においては議会改革推進会議とかそういったもので、平成二十一年度に宮城県議会基本条例を制定をいたしまして、それに基づいて予算調製方針を執行部から説明、そして私たちの質疑を九月そして十一月と行ってきました。各議員が質疑を通して平成二十九年度への予算提言等を行っておりますが、平成二十九年度の予算において、予算の増減、また新規の事業そして継続する事業にしっかりと私たちの声を反映しているのかどうか、お伺いをいたします。



◎(村井嘉浩知事) 反映をいたしております。今年度は九月の予算調製方針説明の質疑も踏まえ、平成二十九年度政策財政運営の基本方針を策定し、政策展開の方向性や財政運営の方向性において提言の趣旨を反映をいたしました。また十一月の質疑では予算編成方針等を説明し、さまざまな提言をいただいたところでありますが、予算編成作業においてはこうした提言を踏まえて具体的な施策にしております。例えば、九月の予算調製方針ではインバウンド対策をもっと充実しなさいということでございましたので、新規の施策としてインバウンド誘致促進費を計上しておりますし、また十一月の予算調製方針の中では自主防災組織を立ち上げて支援をするべきだというような御意見がございましたので、地域防災力向上支援費というものを新規で立ち上げました。これはあくまでも一例でございまして、その他複数、いろんな提案を具体的に予算化をして皆さんに今提案をしているところでございます。



◆(細川雄一委員) それ以外にもしっかりと取り組んでいただいているといったお話でございますので、ぜひとも議会の皆さんでしっかりと議論している課題でございますので県民の声と思ってぜひ今後ともしっかりとした運営をお願いできればと思います。先ほど知事の答弁の方で、一部地方負担も生じてといった話もありました。その復旧・復興に関しての予算になるんですが、平成二十八年度から導入されました、復旧・復興事業費、自治体の一部負担について平成二十八年度分の認識、そしてまた平成二十九年度になりますが、県はもちろんではございますが、被災市町への影響、こういったことをどのように考えているのか、お知らせください。



◎(大塚大輔総務部長) 平成二十八年度からの復興・創生期間を迎えるに当たり、国から新たに一部自治体負担を求められたところでございますが、その導入に当たっては、財政基盤が弱い自治体に配慮しながら負担水準が定められており、自治体の負担を軽減する内容となっております。負担額は、県については平成二十八年度分が、これは二月補正予算時点で十七億円、それから平成二十九年度分が当初予算ベースで十八億円となっております。また市町村につきましては、平成二十八年度の負担額を当初予算時点で十億円と試算いたしております。平成二十九年度分については今後集計する予定であります。

 なお、被災自治体の財政運営に対する配慮から、資金手当てのための地方債の発行が認められております。これらのことから今年度から導入された新たな自治体負担が我が県及び被災市町の財政に対し、大きな影響を及ぼすものではないというふうに考えております。



◆(細川雄一委員) 大きな影響を及ぼすことはないという答弁でございますが、実際、市町のほうからはこういった負担について、ちょっと重いんではないかとかそういった声は実際には上がってないですか、大丈夫なんですか。



◎(大塚大輔総務部長) 確かに一財でこれだけの負担が急に出てくるということになれば、そういう見方もあるかもしれませんが、先ほど申し上げたとおり起債が使えるということになっておりますので、今の時点で特段、財政運営が苦しくなったといったような声は私の耳には入ってきておりません。



◆(細川雄一委員) では、そういうところはないということなんですが、やはりそういったきめ細やかな対応をぜひ、県のほうから支援なりしていただければと思いますので今後ともどうぞお願いをいたしたいと思います。

 次に移るんですが、平成二十八年度から平成二十九年度への繰越額を見てみますと、各部で全体で約三千二百億円を超えると伺っておりますが、平成二十七年度から平成二十八年度へも繰越額出てると思いますが、これはどのように推移をしているのか、お知らせください。



◎(大塚大輔総務部長) 二月補正予算案におきましては、平成二十九年度への繰越明許費として一般会計と特別会計を合わせ総額三千二百六十億円を提案しており、その規模は昨年度の二月補正と比べ百四十五億円の減少となっております。昨年は三千四百五億円でございます。今年度は三千二百六十億円でございます。繰越額の大部分は東日本大震災からの復旧・復興事業に係るものとなっており、その要因としては、用地取得や他事業との調整等による着手のおくれ、資材不足や技術者不足等による事業の遅延等があり、依然として大きな規模となっております。



◆(細川雄一委員) 今、いろいろ状況等の説明がありましたが、約三千四百億円から三千二百億円へ減少はしているということですので、比べてみると徐々にそういった事業の進行が進んできているのかなということだと思います。ただ特に土木部においては道路、河川そしてやはり海岸等の施設復旧工事。そして農林水産部におきましては、農地の区画整理、漁港施設の復旧工事、こういったもので多額となっておりますが、そういった工事等の入札の状況と平成二十九年度の事業の見通しお伺いをいたします。



◎(増子友一会計管理者兼出納局長) 今年度の建設工事の入札状況についてでございますが、一月末までの実績で申し上げますと、落札件数が九百七十件、落札金額が千四百六十九億円となってございます。これに二月、三月の入札分を加えますと、平成二十八年度全体では落札件数で千三百件。落札金額では千八百四十億円程度になるものと見込んでおります。平成二十七年度との比較では、落札件数で百件程度のマイナス、落札金額では三百億円ほど減少する見通しとなっております。建設工事の落札金額については震災後大幅に上昇し高い水準が続いてますが、平成二十六年度の三千六百九十八億円をピークに減少しておりまして、事業の実施状況からすれば、平成二十九年度の落札金額、発注額につきましては、平成二十八年度を更に下回るものと考えております。



◆(細川雄一委員) 落札の件数とかお話をいただいたんですが、そうしますと入札の不調、そういったところの推移はどうなってるかわかりますでしょうか。



◎(増子友一会計管理者兼出納局長) 不調の状況については一時期二〇%を超えるような時期がございましたが、だんだん減ってきてございます。震災関連の事業については不調率は大分減ってはきておるんですが、一方で別な要素が出てまいりまして、平成二十七年度の豪雨災害の関係で不調が相当出てきておりまして、恐らく見通しとしましては平成二十七年度の数字よりも平成二十八年度の不調率のほうが高くなるのではないかというふうに考えてございます。



◆(細川雄一委員) 徐々に工事のピークも下がってきていますが、そういった状況になってくると思いますので、復興を急がなくてはいけないんですが、様子を見ながらといいますか、ちゃんと仕事が行き渡るような感じで入札もしていただければと思いますのでお願いをいたします。

 この繰越額の中にも経済商工観光部の中小企業等復旧・復興支援事業いわゆるグループ補助金になると思うんですが、グループ補助金の現状、そして今後の認識をお伺いいたします。



◎(吉田祐幸経済商工観光部長) グループ補助金の現状と今後でございますが、グループ補助金におきましては事業用地の確保が進まないなどの理由から、年度内に事業が完了できない事業者が滞りなく復旧に取り組むことができますように、財源となる国費の予算年度などに応じまして繰り越しや再交付などによりまして、必要な予算を確保してきたところでございます。現状ですが、グループ補助金に係る来年度への繰越明許費は約二百十四億円となりまして、平成二十七年度決算と比較しますと五十五億円の減ということになるところでございます。現在、交付決定を受けた事業者のうち八〇%以上が事業再開を果たしているところでございますが、今後につきましてはまちづくりの進展に伴って本格的な復旧に着手する事業者もおりますことから、引き続き復旧に向けて取り組めるよう支援してまいりたいと考えてございます。



◆(細川雄一委員) 八〇%以上ということでございますので、ただやはり用地の関係といったお話もありました。そしてこういったグループ補助金を活用してから、事業再開をしてやっぱりその再開をしてからが一番大変な状況、販路なりいろんなものがもう全て時間とともになくなってきたりとか打ち切られたりとかしている会社等もあると思いますんで、ぜひきめ細やかな支援をお願いをしたいところでございますので、よろしくお願いいたします。

 次に、先ほど佐々木功悦委員のほうからもお話あったんですが、平成二十六年に策定をいたしましたみやぎ財政運営戦略等に基づきまして予算編成に当たっていると思うんですが、このみやぎ財政運営戦略、平成二十九年度、来年度までの計画となっております。再生期から、平成三十年から始まる発展期、これは三年間でございますが、復興の総仕上げというお話もありましたが、そのようなところに向けて今後どのように財政戦略考えていくのかお示しをお願いいたします。



◎(村井嘉浩知事) みやぎ財政運営戦略は、宮城県震災復興計画の再生期において持続可能な財政運営や迅速かつ着実な復興を実現することを目標に策定したものでありまして、その期間は、再生期の期間にぴったり合わせて平成二十六年度から平成二十九年度までの四カ年とさせていただきました。平成三十年度から始まります発展期は、県勢の発展に向けて戦略的に取り組みを推進していくことが必要な期間でありまして、復旧期の段階からまいた種が実を結び、私が掲げる創造的な復興の実現につなげるためにも以前にも増した積極的な対応が必要になってくると考えております。新年度の予算案は、震災復興新ステージ予算として、子ども・子育て支援を初めとする福祉の充実や、外国人観光客の誘客促進といった新たな取り組みに係る予算を計上しているところでありますが、発展期に向けてこれらの取り組みを強化するためにも安定的な財政基盤の確立、また重点的な予算配分の視点がこれまで以上に重要になってくるというふうに思います。一言で言うとめり張りをつけた予算ということになろうかというふうに思います。来年度におきましては、震災からの復旧・復興の進捗状況やみやぎ財政運営戦略による各種の取り組みの成果等を踏まえた上で、発展期を見据えた新たな財政運営の方針について検討してまいりたいと考えております。



◆(細川雄一委員) 今のお話で、めり張りのきいたということで、今までは本当にハード事業が多くて、これからソフト、いわゆる福祉にかじを切ったと言われる知事でございまして、そういった人のほうへも予算配分といいますか、これから六年、七年を迎えてくるわけでございますから、そういったことも十分考えていただいて、二十九年度、三十年度以降もぜひとも県民にとっていい予算を組んでいただければと思いますので、よろしくお願いをいたします。

 それでは、次の綱に移らさせていただきます。観光客誘客施策についてということで、お伺いをしていきたいと思います。

 一般質問でもありましたが、この場でまず初めにこの新設される国際企画課とそしてアジアプロモーション課について期待する役割、そういったことをお伺いいたします。



◎(吉田祐幸経済商工観光部長) 期待する役割でございますが、新年度にはインバウンドの拡大や県産品の新たな販路開拓に向けまして、より効果的なプロモーション活動を推進するために、国際企画課、アジアプロモーション課を設置することとしたものでございます。国際企画課は、国際経済や交流施策の総合的な企画、調整と多文化共生社会の形成促進に加えまして、欧米やロシアなどアジア以外の地域に係るインバウンドも含む国際経済交流業務に取り組むこととしてございます。また、アジアプロモーション課は、特に日本に対する関心が高く訪日客が増加しております、中国、台湾などのアジア地域に関するインバウンド関係業務や国際交流、海外ビジネス支援を含む経済交流業務に取り組むこととし、スキルや情報の集約化を図るものでございます。更に新設いたします国際経済観光局長のもと関係課の連携を強化いたしまして、特にアジア地域からのインバウンド等の拡大を目指しまして、海外に向けたプロモーション活動を更に積極的、効果的に推進してまいりたいと考えてございます。



◆(細川雄一委員) 局長をおくということでございまして、アジアだけではなくて、今後は欧米あとロシア等も視野に入れながらといったお話もありました。やはり今までいろんな部署があったところをこれを窓口を一本、ワンストップにするといった考え方でよろしいんですか。



◎(吉田祐幸経済商工観光部長) 例えば、インバウンドの業務とそれから国際交流の業務というのは、今現在二つの課に分かれておるわけでございますけれども、アジア地域については関係するネットワークなどが一緒なわけでございますので、それを一緒にしてスキルや情報の集約化を図り、より相乗効果を高めていきたいということでございます。



◆(細川雄一委員) では、本当に今後この二つの課が観光客誘致そういった面で非常に大切、重要になってくると思いますので、吉田部長のもとぜひ頑張っていただければと思いますのでよろしくお願いをいたします。

 次に、東北観光復興対策交付金を活用している事業が多くありますが、その中で仙台港関連の事業で土木部で仙台港誘客促進環境整備費というものが計上されております。そして企業局で仙台港周辺地域賑わい創出推進費という事業がそれぞれあるんですが、ちょっとこれ違いがよくわかりませんので、それぞれ御説明をお願いいたします。



◎(犬飼章公営企業管理者) それでは私からまず仙台港周辺地域賑わい創出推進費の事業内容について御説明をいたします。

 これは仙台港周辺地域において、官民が連携してにぎわいの創出を推進するものであります。具体的には、仙台港周辺地域に立地する企業が中心となって設立する、仮称でありますが仙台港周辺地域賑わい創出コンソーシアムの活動を支援するため経費の一部を負担するほか、外国人観光客等の誘客拡大に向けて、仙台港周辺地域が仙台空港や松島などの観光地と連携して受け入れる体制等を調査検討するとともに、観光客等の利便性向上のため土木部が所管いたします臨港地区、これ以外におきまして水族館からアウトレットパークに至る海の見える大通り線を中心に、土木部と共通のデザインで多言語サイン看板を整備しようとするものでございます。



◎(遠藤信哉土木部長) 仙台港誘客促進環境整備費ですが、臨港地区内を中心に大型クルーズ船やフェリーで仙台港を訪れた方の観光客の利便性向上のために、中央公園、これも臨港地区内にあるんですが、そこに限定して多言語の観光案内看板それから津波避難誘導看板を設置しますとともに、新高松埠頭など二カ所におきまして、無料Wi‐Fiステーションなどを整備しようとするものでございます。



◆(細川雄一委員) それぞれ看板をつけるといった感じなんですかね。外国の方が来て、こういう施設はどちらに行ったらいいんだというのをわかりやすくしていく、あとはWi‐Fiも整備したりということで、同じデザインでということですので、何個つくかあれですが、ぜひ頑張っていただければと思いますのでお願いします。大型クルーズ船も四月の後半に仙台港に寄ってくれるということでございますのでそのあたりもしっかり連携をとりながらぜひ行っていただければと思いますので、よろしくお願いをいたします。

 そして次なんですが、今松島といった話もあったんですが、次は仙台・松島復興観光拠点都市圏強化費、これが新規でありますが一億二千万円ほど計上されておりますが、これ新規ですのでまず事業概要をお願いをいたします。



◎(吉田祐幸経済商工観光部長) 仙台・松島復興観光拠点都市圏強化費でございますけれども、国が策定いたしました観光ビジョンにおいて構築することとされたものでございます。仙台市、仙台空港周辺及び松島湾エリアの六市三町を対象エリアとして構築することとしてございます。今回計上した予算を活用させていただきまして、この都市圏を東北観光の拠点とするため県が先頭に立ち、観光地域づくりの主体となる地域連携DMOを来年度末までに設立することとしておりますことから、検討会や先進地視察など組織設立に向けた事業を実施することとしてございます。また、あわせて加えまして、仙台空港や仙台駅を利用する外国人旅行者の快適性、利便性向上を図るため、バスやタクシーなどの二次交通における多言語化や無料Wi‐Fi整備を促進させるための支援を行うほか、着地型、体験型観光コンテンツを集約いたしました多言語のパンフレットの作成を行うこととしてございます。



◆(細川雄一委員) 二次交通のほうも充実していくということでございますので、仙台空港から二次交通、アクセス線等もありますが、そこからやはり宮城だけではなくて、東北全体にも来ていただいたお客さんを運んで行くと言いますか、大事なものになってくると思いますので、ぜひ連携とりながらお願いしたいと思います。復興観光拠点都市圏域DMOっていう話もあったんですが、こういったものを立ち上げて、来年度末までということでございますので、ただ、今現在東北観光推進機構といったものも頑張ってやってると思うんですが、こことの連携はどのように考えていらっしゃるんでしょうか。



◎(吉田祐幸経済商工観光部長) 東北観光推進機構との連携でございますが、この都市圏には仙台空港や仙台港、仙台駅といった東北のゲートウエーがありまして、周遊観光の拠点となっているところでございますが、外国人旅行者の誘致につきましては、特に東北が一体となった取り組みが重要でございまして、その中心的な役割を担っておりますのは、東北観光推進機構ということになるということでございます。このためより緊密に連携を図りながら、事業を実施する必要があると認識をしているところでございます。

 なお、この都市圏を東北観光の拠点といたしまして、その成功モデルを東北各地域に、今後は横展開をしていくということとされておりますことから、東北観光推進機構はもとより、東北各県とも連携を図りながら、広域観光を促進させる取り組みとなるように取り組んでまいりたいと考えてございます。



◆(細川雄一委員) そのDMOなんですが、報道によりますと宮城県では初めてだと思うんですが、県南地域にインバウンドDMOを設立する予定で観光庁に候補法人登録済みと伺っております。登録条件の一つに、安定的な運営資金の確保というものがありますが、県はこちらの団体にはどのような支援を行っていくのかをお教えください。



◎(吉田祐幸経済商工観光部長) 県南地域の四市九町を対象とします(仮称)宮城インバウンドDMOでございますが、ことしの一月二十日に日本版のDMO候補法人として登録がされたところでございます。今月半ばには一般社団法人として設立が予定されているというところでございます。この候補法人として登録されるためには、多様な関係者との合意形成など五つの要件が定められておりまして、御指摘のとおり登録に当たりましては、自立的、経済的に活動するための安定的な運営資金の確保の見通しを示すことになっておるところでございます。この宮城インバウンドDMOでは、平成二十九年度、平成三十年度は、東北観光復興対策交付金、これを活用することができまして、これに基づいて運営に当たることとしてございます。平成三十一年度以降につきましては、設立されます法人の自主財源やDMOみずからの事業実施による収益などにより運営資金を確保する方針となっておるところでございますので、現在のところは県からの支援については考えていないというところでございます。



◆(細川雄一委員) そのDMO、いろんな民間、そういったところで頑張って活動の資金を当てていくといったことなんですが、ただ先ほど県は県でこのDMOの設立を目指していくといったお話ありました。そうするとこの県南地域のDMO、県全体と県南のDMO、どういうふうな連携というか県が率先してこっちは行政でやって、県南のほうは民間でといった形になると思うんですが、連携というか、そもそものDMOの役割とかそういったこともあると思うので、連携をしっかりとっていかないと。非常に誘致にしても、いろんなところで支援していかなければならないと思います。そのあたりはどうでしょうか。



◎(吉田祐幸経済商工観光部長) 県内では県南のほかに石巻地域、それから気仙沼地域でもDMOとしての機能を持った組織体をつくりたいという考え方が現在進んでおりますので、そういった各地域ができるだけ自立的に運営ができるように、県としては応援をしてまいりたいと。更には、インバウンドを念頭に考えますと、東北全体の周遊との関係性、宮城県全体での周遊の関係性といったところでの相互の関係を更に強化する相乗効果が発揮できるような、周遊メニューの作成、支援なども必要になってきますし、プロモーションとしての広報、周知などについても相乗効果が出るようなつくり方が必要になってくると思っております。そういう意味で、県としての支援というのは必要なものであると認識をしておるところでございます。



◆(細川雄一委員) 今、石巻そして気仙沼、そういったところでもDMO目指してるといった話ありました。そうしますと県内各地でそういったDMOができてきて、横のつながりというか、今度は組織、組織のつながりもつくっていきませんと全体的な盛り上がりにもなっていかないと思うので、その役割を県が立ち上げるDMOなりにやっていただければと思うんですが、そういったあたりはどうでしょう。



◎(吉田祐幸経済商工観光部長) それぞれ相互に連携していく必要があると思っておりますので、まだ検討段階なんですが、例えば協議会を立ち上げてそれぞれで情報交換を密にし、そして相乗効果を発揮するための手だてについて常に協議し、連絡しあうというような体制が必要になってくるのではないかと考えておるところでございます。



◆(細川雄一委員) ぜひそういった調整機能は県がしっかり持っていきませんといけないと思いますので、よろしくお願いをしたいと思います。そしてまた、誘客に関してになるんですが、東北全体でという話もありました。東北各県の知事が台湾にトップセールスに伺ったように、宮城だけではなくて東北全体で一つの方向に向かいながら、全体の底上げを図っていく、そういったこと、そうすることによって東北のゲートウエーであります仙台空港の活用も期待されていくわけなんですが、東北各県との連携の現在の認識、そしてまた今後の展開はどのように考えているのか、特に山形県とは、「みらい創造!MYハーモニープラン」といった計画期間が終了もいたしまして、新しい連携構想を策定することで合意をしているといったように伺っております。新たな広域観光での連携が期待されますが、いかがでしょうか。



◎(村井嘉浩知事) 東北での広域観光を促進するためには、日本の奥の院・東北探訪ルートを推進する東北観光推進機構や、東北各県との連携を深め、東北一体となって国内外からの誘客を図ることが極めて重要であると考えております。平成十九年三月に宮城、山形と連携して策定をいたしました、「みらい創造!MYハーモニープラン」につきましては、策定から十年を迎えることから、今年度は、これまでの取り組みの成果等を総括し、これを踏まえて来年度は新たな構想を策定することとしております。山形県知事も非常にこのハーモニープランについては関心をお持ちでございますので、一緒に次の計画をつくりたいと考えてございます。山形県とは、平成二年国内外からの誘客を推進するため、宮城・山形観光推進協議会を組織し、広域観光に取り組んでいるほか、スキーの個人旅行客を対象とした韓国の旅行会社の招請や首都圏に在住する留学生を対象としたモニターツアーによるSNS等を活用した情報発信などに取り組んでいるところでございます。引き続き山形県を初めとする東北各県や東北観光推進機構との連携を深めながら、東北の観光振興にしっかりと取り組んでまいりたいと思います。



◆(細川雄一委員) ぜひよろしくお願いしたいと思います。議会でも山形と宮城、連携をとりながら、きょうも昼間、山形、宮城の議員の役員会もやっておりますので、ぜひ行政のほうも連携をとりながらよろしくお願いしたいと思います。

 次なんですが、仙台空港民営化になりまして、海外から特に台湾等アジア地域からの誘客に力を注いでいくことはもちろんなんですが、並行して国内、県外からの誘客も同時に期待をして力を入れていかなければいけないと思いますので、例えばなんですが、県内の団体、組合とかそういったものが県内にはたくさんあると思います。そういった団体、組合等が全国大会を県内で開催する場合なんですが、一定の基準を設けまして、例えば三千人以上の全国大会、やっぱり一日ぐらいは観光といいますか復興ツーリズムのような日程をとっていただく、そういったものを企画していくとか、そういった基準をクリアした大会にはある種の助成といいますかそういったものを助成をするといったことも誘客につながってくると考えるんですが、そのあたりはいかがお考えでしょうか。



◎(吉田祐幸経済商工観光部長) 全国大会などのいわゆるMICEでございますけれども、会議の開催、宿泊、飲食、観光などの経済消費活動の裾野が広く、また滞在期間が比較的長いと言われておりますので、一般的な観光客以上に周辺地域への経済効果を生み出すと期待されておるところです。このため本県では、MICEの誘致につきましては積極的に取り組んでおりまして、仙台市や公益財団法人仙台観光国際協会と連携いたしまして、誘致に取り組む学術会議などを対象に会議開催経費の一部を助成するなど、誘致促進を図ってきているところでございます。今後も引き続き関係機関と連携いたしまして、MICE誘致に関する取り組みについて検討しながら、誘客促進に向けて取り組んでまいりたいと考えているところでございます。



◆(細川雄一委員) ぜひお願いをしたいと思います。観光庁が出した速報値によりますと、平成二十八年一月から十二月で、宮城県の宿泊数約一千万人ということでそのうち海外の方が二十万人ということで、海外の方はプラス六・二%ということで国内の方は一千万人から二十万人引くので約九百八十万人ということで、マイナス七・五%になっておりますので、ぜひ海外と同時に国内からの誘客も力を入れていただければと思いますので、よろしくお願いをいたします。

 では、次の綱に移らさせていただきます。農業関連施策についてお伺いをしていきます。

 その中で、予算化されております、みやぎ食と農のクラウドファンディング支援事業についてお伺いをいたします。

 平成二十八年度から行っておりまして、平成二十九年度は一千百万円ほど計上しておりますが、まずは概要と平成二十八年度の実績をお伺いをいたします。



◎(後藤康宏農林水産部長) 食と農のクラウドファンディング支援事業につきましては、ネット上のクラウドファンディングを活用いたしまして、新たな作物生産、また県産農産物を使用した新たな商品開発及びサービスの提供等の取り組みを行う農業者と事業者を支援することによりまして、農業農村の活性化を図るということを目的としております。具体的には、まずクラウドファンディング運営事業者に委託事業を組みまして、その中で普及啓発に向けたセミナーの開催、それから資金調達が必要だということで、応募してきました事業者のプロジェクトの作成支援などを行っていただきます。また、もう一方で調達目標額、それぞれ事業者が設定するわけですが、農業者等の事業者が運営事業者に手数料を払うことになりますので、その手数料について一定の額を補助して事務手数料の負担をなくして資金を集められるようにしようということでございます。また今年度の実績につきましては、委託事業者のセミナーとしては県内六カ所で開催をし、それから応募事業者に対するプロジェクト作成支援を行いました。そして、委託事業者が運営しますホームページ内に特設サイトを設置しまして、全部で二十四のプロジェクトが応募され、それを公開し、最終的には十六のプロジェクトが調達目標額を達成したところでございまして、調達目標額が一〇〇%から二一一%の資金を集めることができまして、プロジェクトが開始されてございます。



◆(細川雄一委員) ネットを使って多くの人々からわずかといいますか、寄附を少しずつ集めて、それを利用することで、個人の方の目標を達成させようとするものになって、資金が足りなくて実行が困難なために、自分が考えている企画等に賛同する人から寄附を募っていくというところになると思います。地域活性化の一つの当然手段となってくるわけでございますが、予定額に達しなかった方も含めて予定額に達した方もいると思うんですが、そこから先が非常に、お金が集まって企画を立てて、自分でやっていって、そこから先の販路といいますかそういったのは非常に重要となってくると思いますが、そういった方々へのアフターフォローといいますかそういったことはどのようになっているでしょうか。



◎(後藤康宏農林水産部長) 取り組みの意向を示した方のプロジェクト作成に当たりましては、基本的に地域の農業者等が数多くいらっしゃいますので、各地域の農業改良普及センター等と連携をしながら支援を行わせていただくというのがまず一つはございます。それから、資金調達後のプロジェクトの実行につきましてフォローしていくということは非常に重要なことでありますので、委託事業者の方に個々のプロジェクトに対する評価でありますとか、改善点でありますとかそういった報告を求め各事業者にフィードバックするということで、次年度以降の取り組みに生かしていただきたいというふうに考えてございます。また、調達目標に達成しなかった方々で、事業意欲を継続される方については再度チャレンジすることも可能でございますので、次年度分のセミナーへの参加等によってブラッシュアップをしていただければというふうに考えてございます。



◆(細川雄一委員) 一回では達しなかった方にもまた再度チャンスがある、そういったフォローもしていただけるということでございますのでよろしくお願いしたいと思います。震災後は法人の設立、いろんな補助金との関係もあって設立されていたんですが、その中でも法人とは別に自分で、個人で農業を頑張っていきたい、そういった意欲を持ってる方、努力を続けておりますので、そういった個人で努力をしている方々にも今後とも更にきめ細かい対応していっていただければなと思いますのでよろしくお願いしたいと思います。

 次に、新みやぎ米創出推進費についてお伺いをいたします。

 ひとめぼれから大体二十六年ぶりの誕生となります、だて正夢、米どころ宮城の威信をかけての市場投入となると思いますが、知事の意気込みからお伺いをいたします。



◎(村井嘉浩知事) 議会からもたびたび、他県でいろんな新品種が出ているのに宮城はどうなってるんだというような声がありました。私もずっと待ち続けておりました。ひとめぼれ、ササニシキはわりとさらっとしたお米で非常に食べやすいお米なんですけれども、最近、若い人がちょっとねばっこいお米が好きだということもありまして、宮城にはそういう米がなかったものですから、ぜひそういう米をつくってほしいというふうに思っておりましたところすばらしいお米ができました。ちょっと長くなりますけれども、ただできたからそれを採用するんじゃなくて、やはり実際食べておいしくなかったら、だめだと突き返そうと思いましてみんなで試食会をしましたところ、職員の評価も非常に高かったということでこれはいけると。問題はあとは名前とデザインでございます。昔寝ながらテレビを見てたときに、夢ピリカを一流のデザイナーがデザインをしてるというのを聞きまして、こういうの大体公募でやるのが多いんですけれども、プロに、一流の人に名前をつけてもらおうと思いまして、いろんな広告代理店から名前が挙がってきた人から谷山さんという、「TUBAKI」とか「マルちゃん製麺」の名前をつけた方にお願いをして出してもらいました。いろんな名前が出た中で、だて正夢ということにしました。ちょうど、政宗公の生誕四百五十年にぴったりでございますし、恐らく宮城の米だとみんなわかっていただけるということで、この名前にしたということでございます。今、鋭意デザインをつくっておりまして、いいデザインになるんじゃないかなという期待をしております。この米でひとめぼれ、ササニシキをぐっと引き上げる、こういう形にしていきたいというふうに思ってございます。幸いことしの二十八年産米の食味ランキングがございまして、まだ、本格作付しておりませんので参考品種でございましたけれども、だて正夢は最高評価であります特Aをもらいました。他県では、これから売り出そうと思ってる米が、だて正夢と同じようなランクの米を出しましたら、Aになってしまってがっかりしたところもあるようでございますけれども、宮城県は特Aになりましたので、これをしっかりと宮城の顔に育てていきたいというふうに思っておりますので、ぜひ細川委員もたくさん召し上がっていただきたいと思います。まだ販売されておりませんけれども。



◆(細川雄一委員) 私たちも試食もさせていただいて、本当にねばっこい感じで、ちょっと分かれるんじゃないかなという感じもしますが、ぜひ頑張っていただければと思います。今、ちょうど知事のほうから食味ランキングの話が出たので、参考品種でこのだて正夢は特Aだったということだったんですが、そのかわりと言ったらあれですが、ひとめぼれが特Aから落ちてしまったと。ぜひ、頑張っていただければと思います。よろしくお願いします。この発表を受けて若林区で、仙台の中では結構農家がいるところでございまして、もう既につくりたいなという方も多くいらっしゃいます。県内の農家の方々もそのような思いであると思いますので、市場に投入するまでの今後のスケジュール、これはどのように考えているのか、お願いをいたします。



◎(後藤康宏農林水産部長) だて正夢につきましては平成三十年春から一般作付を開始しまして、秋に本格的な市場投入を行うということを考えてございます。平成二十九年度につきましては、先行販売用としておおむね五十ヘクタール程度の生産、二百トンから二百五十トン程度になると思いますが、その生産を行いましてプロモーション活動を展開することにより、認知度向上に取り組むこととしております。

 なお、その五十ヘクタール分の生産につきましては、各JA等の生産者団体からの希望をとって配分してございますので、各地域の希望者の方はそれぞれのJAの中で調整をしていただくということになろうかと思います。



◆(細川雄一委員) 登録制と伺ったんですが、登録する条件とかどのように考えていますか。



◎(後藤康宏農林水産部長) 今回だて正夢の生産に当たりましては、生産者の直接登録ということではなくて、みやぎ米ブランド化戦略会議が出荷する団体を認定する方針ということで考えてございます。それを平成三十年産から正式に導入するということでございます。これはだて正夢の販売先が確保できる出荷団体が生産者と協力して品質を保持し、両者がブランドに責任を持つ体制をつくり上げることを目指すというふうに考えてございます。団体の認定に当たりましては、その団体の中で玄米たんぱく含有量、だて正夢の味の条件となる品質基準などに基づく自主的な仕分け出荷区分、しっかり検査をして仕分けをしてその該当するものを出荷できるという団体であることを要件としてございます。生産者については、認定された団体が生産者と一緒になって土づくりを行うことなどの生産要件を満たす農家を、最終的にその団体が選定をするということで考えてございます。



◆(細川雄一委員) 平成三十年の秋からということでございますので、そういった作付要件とか、そういったことも早目に、生産者、農家の方とかにも農協も含めてなんですが、ぜひ早目に周知していただきたいと思いますので、よろしくお願いをしたいと思います。そういった生産数量を制限して高価格を維持する、そのためにも当然販売戦略非常に重要になってくると思います。今、知事のほうからもデザインをどうしようかといった話もあったんですが、農協はもちろんですがほかの団体等関係者と連携をとりながら、しっかりとした販路拡大をしていかなければならないと思います。このあたりどのように考えているのかお願いいたします。



◎(後藤康宏農林水産部長) 販売戦略につきましては、米の生産、流通、販売に携わる関係団体、それから民間企業をメンバーといたします、みやぎ米ブランド化戦略会議というのを既に立ち上げておりまして、その中で検討を重ねてきております。その販売戦略につきましては、各団体と連携をしながら今後具体的な戦略に基づいた展開をしていきたいというふうに考えてございます。



◆(細川雄一委員) ぜひお願いしたいと思います。マスコミとかそういった報道とかうまく使っていただいて、どんどんPRしていただければと思いますのでよろしくお願いいたします。このだて正夢を節目、契機といたしまして、ひとめぼれ、ササニシキ、これも含めて、宮城米のブランドになってくると思いますので、ぜひササニシキ、ひとめぼれ、こちらのほうの販路拡大、ササニシキほんとに作付がどんどん少なくなってきて、おいしいお米なんですけど作付が少なくなってきているので、このあたりの対応をしっかり考えていかなければならないんですが、そういった拡大の取り組み、お考え、よろしくお願いいたします。



◎(後藤康宏農林水産部長) 今回、だて正夢を筆頭にして最終的に目指すところは、ひとめぼれ、ササニシキ、それから金のいぶきも含めて宮城米全体のブランド化、ブランド力アップを目指すというのが最終目標でございます。その中でひとめぼれやササニシキにつきましても、品質を確保しながら宮城を代表する米としてしっかり市場価値を高めるというふうに考えてございます。宮城米の特徴、今回だて正夢もそろうことによって、さまざまな特徴のある米がそろうということになりますので、そのブランド全体を前面に押し出しまして、特徴を生かして売り込んでいきたいというふうに考えてございます。



◆(細川雄一委員) 平成三十年というここが節目だと思うんです。発展期に向かうというところもそうなんですが、生産調整も廃止になってくると思いますので、このあたりもしっかり戦略も今のうちに立てながら、農家の方、農協関係団体と連携をとりながらしっかりと戦略を立てていかなければいけないと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。

 次に、県産品の海外の販路といったことで、お伺いをしたいと思います。

 まず、こちらの現状の認識からお伺いをいたします。



◎(後藤康宏農林水産部長) まず、現在日本の少子高齢化の進展による国内市場の縮小などを見据えますと、県産食品の輸出拡大を図っていくことは大変重要であるというふうに認識してございます。これまで取り組んできました輸出支援におきましては、海外販路の拡大を目指す県内事業者の海外のマーケット情報や輸出ノウハウの不足、それから信頼できるバイヤーの発掘など、さまざまな課題が明らかになってきてございます。このため県といたしましては、こうした事業者を支援するために、宮城県食品輸出促進協議会という団体と連携いたしまして、情報収集からターゲットの絞り込み、そして信頼できる事業パートナーとのマッチングなど、輸出の初動支援を行ってきてございます。具体的には輸出セミナーの開催による機運醸成、それからジェトロなどの関係機関と連携した海外見本市への参加支援などを行ってきているところでございまして、今後ともこの取り組みを継続強化して、県内事業者の販路拡大を図っていきたいと考えてございます。



◆(細川雄一委員) ぜひ頑張っていただければと思います。そういった協議会とかそういったものたくさんあるとは思うんですが、実際に海外に向かって販路を拡大したいという生産者、法人もたくさん、大きい法人もイチゴとか含めてあると思うんですが、そういった方々が海外に打って出る、そういったとこになると結構手続も含めて非常に重労働になってきます。本当に労力かかるんですが、そういったことになると、輸出入とかしっかり最初から行っている大手商社とかそういったところと、その生産者、マッチングとかそういったことをしていけば、手続も簡易にやっていけると思うんですがそのあたり、商談会とかそういったマッチング、大手商社とのマッチングどのように考えていらっしゃいますでしょうか。



◎(後藤康宏農林水産部長) 今委員おっしゃったとおり、海外市場、マーケット事情を十分に承知している商社、それから商社の現地子会社そして現地バイヤーをパートナーとすることが効果的だというふうに考えておりまして、そのバイヤーを招聘した商談会などの開催によりまして、マッチングを図っているところでございます。



◆(細川雄一委員) では、今後ともぜひお願いしたいと思います。では、最後の綱、宮城県美術館施設整備についてお伺いをいたします。

 昭和五十六年に開館をいたしまして、年間およそ二十五万人程度美術館を訪れているといった話も伺いました。四月十六日まではルノアール展今やってると思うんですが、リニューアルの基本方針の策定で二千四百万円ほど計上しておりますが、リニューアルに向けてのスケジュール、あとまた配慮する点などありましたらお願いいたします。



◎(高橋仁教育委員会教育長) 県の美術館は開館以来三十五年が経過しておりまして、施設の老朽化対策や社会状況の変化への対応が求められていることから、今回リニューアルの検討を進めておりまして、今年度中に今後の美術館のあり方を示した基本構想を策定する予定でございます。基本構想には県立美術館としての基本的機能は継承しつつ、新しく子供たちの豊かな感性等を育む拠点となる、仮称ですが「キッズ・ラボ」の設置や美術館を魅力ある観光資源として位置づけ、地域活性化にも貢献していくことなどを盛り込む予定としており、誰もが気軽に何度でも訪れたくなるような魅力ある美術館を目指してまいります。



◆(細川雄一委員) 魅力ある美術館ということで、開かれた美術館、そういったことになると思うんですが、ちょっと細かい話になってしまうんですが、高齢者の方とか体の不自由な方も当然美術館に行かれると思うんですが、車で行くと車寄せのところはあるんですが、そこから入り口まで屋根がないので、そのあたりぬれないように行けるようにできるのであればぜひそのあたりの配慮もお願いします。あと、美術館も含めて図書館とかもそうなんですが、結構月曜日が休館日になってるんです。そうすると土日働いてる方、サービス業の方とか含めて月曜日休みの方が結構多いので、せめてルノアールもそうですが、そういった催事の展示会とかあるときはせめて月曜日ではなくて隔週ぐらいにしたりとか、そういったことの考えはいかがでしょうか。



◎(高橋仁教育委員会教育長) 美術館のリニューアルに当たってはバリアフリーであるとか、ユニバーサルデザインにも配慮していきたいと考えております。休館日については人員等の関係もありますが、努力していきたいと考えております。



○(坂下やすこ副委員長) 続いて、日本共産党宮城県会議員団の質疑を行います。

 なお、質疑時間は、答弁を含めて六十五分です。角野達也委員。



◆(角野達也委員) 日本共産党の角野達也です。まず、若者と子育て世代への支援策について質問をいたします。

 政府は、このほど大学生や専門学校生に対する給付型の奨学金制度の創設、無利子奨学金枠の拡大、卒業後の所得に応じた返還月額を設定できる所得連動返還型制度の導入を決めました。来年度から一部実施、再来年度から完全実施するとしています。これは、現行の日本学生支援機構の貸与型奨学金制度のもとでもとりわけ低所得家庭の負担が大きいこと、利子つきの奨学金枠が無利子を大きく上回り、卒業後の収入の少なさなどから滞納がふえていることを反映したものです。そこで伺います。

 日本学生支援機構の奨学金の利用者数、無利子と有利子の割合、三カ月以上の滞納者数はどうなっていますか。数をお示しください。



◎(大塚大輔総務部長) 県別の利用者数についてはわからないということなんで全国の数字になりますけど、独立行政法人日本学生支援機構が公表している平成二十七年度の実績によりますと、奨学金の利用者数は約百三十二万人となっております。無利子の方、第一種の割合は三六・八%、有利子、第二種の方、こちらは六三・二%というふうになっております。また三カ月以上の滞納者数につきましては十六万五千人、割合は四・二%というふうになっております。



◆(角野達也委員) 半数近い学生が利用し、奨学金はなくてはならないものとなっています。ところが昔と違って多くが有利子であり、滞納が生まれる要因の一つともなっています。利息は財政融資資金の利率によって左右され、卒業時の利率で決まることになっています。二〇一六年三月の卒業生こそ年利〇・一六%という低い水準になっていますが、二〇一三年までは一%を超えており、今後は上がっていくことが予想されます。しかも、運営が学生支援機構に移って以来、滞納者への扱いが厳しくなっています。三カ月滞納で全国銀行信用情報センターに登録、いわゆるブラックリスト、四カ月でサービサーと呼ばれる債権回収会社に回収を委託し、九カ月で法的措置を行うことになっています。更には督促のために貸金業法では禁止されている職場に電話を入れる行為も可能とされています。知事はこの現実をどう思われますか、お答えください。



◎(村井嘉浩知事) 当然やり過ぎはよくないというふうに思います。借りたものは返すというのは基本ではあるかというふうに思います。しかしながらやはり社会人になったばかりでいろんな課題、問題もあるでしょうから、返せるような仕組みをまずしっかりつくるということが大切だと思いますし、返せなくなった理由というものも個々あるでしょうから、無理な取り立てといったような形で学生の将来を潰してしまう、社会人になった若者の将来を潰すということがないようにあくまで留意はする必要があるだろうというふうに思います。



◆(角野達也委員) それはそのとおりだと思います。同時に今の現実は若者の学びを励ますはずの奨学金制度が逆に若者を苦しめるローンというような状態にもなっています。街頭でこの問題を訴えていたとき、年配の女性から「息子二人がそれぞれ四百万円の返済の真っ最中、かなりきつそうなので毎月一万円ずつ応援しているのよ」との声をかけられました。今回の政府の新制度は一歩前進だと思いますが、給付型の対象は住民税非課税世帯に限定しています。更には、各高校に一人を割り振った上で残りの枠数を各高校の非課税世帯の奨学金貸与者数をもとに配分するという内容です。全体枠は二万人、奨学金を受けている学生の七十分の一で狭き門となっています。そこで、県独自の奨学金制度の創設を提案します。まず給付型の奨学金です。ここ数年、独自の奨学金制度を持つ県がふえています。長野県は二〇一四年から県内大学進学のための入学金等給付事業を行っています。生活保護世帯、非課税世帯、保護者の死亡や災害等で生活困難になった人が対象で、入学一時金として実費相当分三十万円以内を支給するものです。また沖縄県では、今年度から返還免除の給付型奨学金がスタートしました。指定の県外大学に進学した学生に月七万円給付するもので、その中には東北大学も入っています。宮城でも導入を考えてはいかがでしょうか。



◎(高橋仁教育委員会教育長) 現在奨学金を担当しているということで、教育委員会からお答えをいたします。大学生向けの給付型奨学金については、国において来年度から、住民税非課税世帯等の学生を対象として、先行実施すると承知しておりまして、まずは、国の動きを注視すべきと考えております。



◆(角野達也委員) 国の動きを見るということでした。ただほかに、まず無利子で貸与し一定の条件をつけて返還を免除する制度を持っている県もあります。青森県では今年度から大学進学の際、最大百万円を貸与し、卒業後県内に居住、就職し三年間経過したら返還を免除する制度が始まりました。岐阜県や神奈川県では月々貸与し、地元への就職を条件に返還を免除する制度が行われています。県内出身の学生を支援し、かつ地元で若い人材を確保する上で有効な施策だと考えますが、こういう制度は考えられないでしょうか。



◎(伊東昭代震災復興・企画部長) 他県における大学生などを対象といたしました奨学金制度については、それぞれの県の状況、政策目的に応じて制度設計がなされているものと考えております。若い人材の確保等に向けた奨学金制度の創設につきましては、財源、効果等いろいろ課題があると考えておりまして、県としては、国の給付型奨学金の状況も見ながら、まずは移住サポートセンターによる就職支援や企業、関係機関と連携したインターンシップなどにより引き続き取り組んでまいりたいと考えております。



◆(角野達也委員) 県としてはまだやる気はないということだと思います。もう一つ、秋田県ではことしの四月から県内就職者向け奨学金返還助成制度が始まります。これは日本学生支援機構などの奨学金利用者が、県内企業に就職した場合、最大三年間、年返還額の三分の二を助成する制度です。また県が定める航空機、自動車、医療福祉機器、情報、新エネルギーの特定五業種に認定された企業に就職した場合は、年返還額の全額を最大三年間助成するとしています。しかも募集人員に制限がないので、将来秋田県に住むつもりの若者にとっては大きな支えになるものです。新卒者だけでなく、二〇一五年以前の既卒者も一定の条件を満たせば対象になるそうです。すごく温かい制度だなと思いました。これはできないでしょうか。



◎(吉田祐幸経済商工観光部長) 秋田県の制度でございますが、奨学金返還助成制度は地方公共団体と地元の産業界で造成する基金などから、地元就職者に対して一定の給付を行うものであると承知しているとこでございます。しかしながら、基金へ出捐した企業に対象となる学生が必ずしも就職するわけではないなどの課題がありますことから、県としてはその推移を見守っていきたいと考えているところでございます。



◆(角野達也委員) 要するに、この給付型も返還に対する免除も返還への助成も全て推移を見守るというのが今の県の姿勢で、今の学生やその家庭がおかれている実態を全く反映しない態度だと思います。ほかにも独自に無利子の貸与型奨学金制度を持っている県もふえています。宮城県は一般の大学生や専門学校生向けの奨学金制度を持っていません。私や山田副知事が大学に入学した一九七七年の国立大学授業料は年間九万六千円でした。そのときの国家公務員上級職の初任給は月九万一千九百円です。今はどうか、初任給は月二十万七千九百円、四十年で約二倍なのに対して、国立大学授業料は五十三万五千八百円、五・六倍です。ちなみに私立大学の平均は、この間に二十四万八千円から八十六万四千円に三・五倍となっています。世の中の物価の中でこんなにまで高騰したのは学費以外には思い当たりません。世界では大学まで高等教育の無償化が大きな流れになっています。国、県を挙げて教育費負担の軽減に立ち向かうべきだと考えますが、改めて知事の見解を伺います。



◎(村井嘉浩知事) 当然、教育費の負担を軽くしていくという方向性は間違ってないというふうに思いますし、国も先ほど言ったように奨学金を返しやすいような制度にするということで、いろいろ手を打っているわけであります。では県単独でこのような助成制度を考えたらどうだということなんですけども、やはり自治体によってその自治体の規模だとか若者が定住しやすいいろいろな条件が違うと思います。つまり東京都が鳥取県と同じ施策をやる必要もないし、鳥取県が東京都と同じ施策をやろうと思ってもできない場合が多いということです。今御紹介いただいた、例えば秋田県だとか沖縄県、ほかに調べてみると山口、鳥取、徳島、香川、富山とある程度の規模の自治体で人口流出が非常に著しい県が地元への引きとめ策としてこういうことをやっておられるということです。当然宮城県も地方創生を一生懸命やらなければいけませんので、外に出ていかないようにしなきゃいけないんですけれども、しかし、今言ったような自治体に比べると宮城県の場合は人口流出はまだそこまででもないと。逆に、他県から呼び込むような施策をやっていくということも非常に重要でございますので、そういった意味から宮城県の場合は専門学校なども多々ありますので、そういった全体のバランスを考えていきますと、今ここで取りかかるというよりも、それよりも地元の若者がいい企業に就職できるような施策をすることのほうが、私は施策としては正しい方向ではないかと考え、これについてはやや待っている、ほかの県の状況をしっかりと調べなさいという指示までしか出していないということでございます。



◆(角野達也委員) 今の知事の答弁は、仙台市におんぶにだっこで、仙台市があるから見えにくくなっていることをあえて強調されているというふうにしか聞こえません。やはり現実にある今の高校生、学生、若者の現状そしてその家庭の現状をもっとリアルに把握して対応を考えていただきたいと思います。

 次に、今回提案されている小学校入学準備支援費について伺います。

 このたびの知事の決断は、子育て世代を励ますものとして一歩前進だと思います。しかし、内容を見てみるとちょっとせこいのではないかなという感をぬぐえません。所得制限はないものの、第三子からとなっており金額も県の持ち出し分は四千八百万円です。まずどういう計算式で四千八百万円になったのか、御説明ください。



◎(渡辺達美保健福祉部長) この事業は市町村事業に対する補助制度という形にしております。補助の上限額ですけども、就学援助制度とか国の学習費調査、市町村教育委員会の聞き取り結果などを参考にしまして、三万円に設定して補助率は二分の一としております。現在の小学校一年生の数は約二万人でありまして、このうち第三子以降の割合は統計上一六%であるということから、本事業の対象とする児童は約三千二百人と見込まれます。したがって総事業費は九千六百万円となりまして、県負担分として二分の一の四千八百万円を計上しております。



◆(角野達也委員) 今回の措置で、確かに三人以上子供を持つ保護者にはそれなりの支援になるとは思います。しかしわずか一六%の子供にすぎません。まして一学年のうち第一子が五〇%、第二子は三四%を占めています。どうせやるなら第一子からやったらいいんじゃないでしょうか。経済的な事情で子供を持つことや育てることをためらっている若者が多い中、大きな励ましになると思うのですが、いかがでしょうか。



◎(村井嘉浩知事) 本事業は市町村を実施主体とする補助事業でございますので、対象者につきましては市町村と協議をして設定をいたしました。もちろん第三子よりも第二子以上あるいは第一子以上の方がいいんではないかということでございますけれども、それぞれ市町村の財政状況もまたこれもありますし、私どもの財政状況もあって、一歩大きく踏み出そうやということでやりました。一歩踏み出して批判をされるということになるともう踏み出さないほうがいいやということになりますので、そういう意味では一歩踏み出したことをまず評価をしていただきたいということで、様子を見させていただきたいというふうに思います。よろしくお願い申し上げます。



◆(角野達也委員) 勝手に質問者の真意をゆがめないでいただきたいと思います。私は少子化対策という観点からも大事だと思うんです。現在合計特殊出生率が全国で一・四五、宮城は一・三六で二人目の子供が少ないというのが現状です。ためらっている人たちを励ますメッセージを送ることが大切だと思います。すぐに第一子からが無理だというのであれば、それこそ市町村とよく話し合ってせめて第二子からにはできないでしょうか。いかがですか。



◎(村井嘉浩知事) 結婚なさっている方の子供の数を聞くと、だいたい二をちょっと切るぐらいでございまして、子供は二人以上産みたいという方が多いんです。問題は結婚をされないというか子供を産まない選択をする方が非常に多くなっておりますので、そういった方に対するアプローチというのもこれから重要になってくるだろうというふうに思っております。質問に対するお答えとしたら、三から二、一にだんだん下に下げていくべきだということでございますが、まずは第三子でやらせていただいて、その効果等もよく見させていただいた上で判断をしたいと思っておりますので、今回の議案につきましては賛成をしていただきたいというふうに思います。



◆(角野達也委員) 今年度の小学校入学準備支援費のこの部分については賛成はします。ただ、今の現状からいって余りにもささやか過ぎるんじゃないかなと思っているだけです。だから、来年以降の検討にぜひしてほしいと思うんですが、第二子からだと子供の半数なので県負担は一億五千万円です。今実際市町村では独自に入学した子供全部に支援しているところもありますから、半分は市町村が、全部に負担しなきゃならないということにはなりません。知事は十七日の知事説明の中で、子育て家庭への支援策を一段と充実いたしますと述べられました。だったら言葉どおり一段と予算をかけるべきではありませんか。改めて求めておきたいんですが、二段でもいいんですが、いかがでしょうか。



◎(村井嘉浩知事) まず一段上がりましたので、ぜひ今年度につきましては御理解をいただきたいと思いますし、来年度以降もいろいろ財政状況もございますので、そういった全体を見ながらよく考えていきたいというふうに思います。



◆(角野達也委員) 私学助成に移ります。知事説明で、私立学校に対しては運営費の補助単価を引き上げ云々と知事が述べられたとき、私は、おっ、ついに知事も心を入れかえたか、私学助成の拡充に踏み出すのかと少しですが心が踊りました。しかしその二時間後助成内容の資料を見てだまされたことに気づきました。運営費への県の独自補助は、今年度に続いてゼロ円です。知事は一年前の知事説明では一切触れなかった運営費補助単価について今回何をもって引き上げと言ったのか、御説明ください。



◎(村井嘉浩知事) 私学助成の重要性は認識をしておりまして、保護者の経済的負担の軽減や学校運営の健全化を図るために、私立学校の運営費補助につきましては、平成十三年度以降毎年補助単価を引き上げております。来年度につきましても、高校の単価を一・二%引き上げるなど全学校種で引き上げでございまして、このことを説明したものでございます。県単の補助金をつけるということは一言も申しておりません。



◆(角野達也委員) 確かに、補助単価は三千七百八十六円、一・二%上がっています。しかしそれは国の財源措置がふえたのであって、知事が引き上げましたと言えるほどのものではありません。私は、高校への県単独補助が今年度からゼロになったことを二月議会でも、十一月の予算特別委員会でも私学関係者の願いを踏みにじるものだと指摘し、県単補助の引き上げを求めてきました。十一月の議会で総務部長は、これからの予算編成過程で一つのテーマであろうとは考えておりますと述べられました。一つのテーマとしてどんな検討をされたんでしょうか。



◎(大塚大輔総務部長) 県単補助の引き上げにつきましては、厳しい県財政の状況や今後の見通しを踏まえまして、国の補助単価の動向を注視しながら、授業料軽減補助や特別支援教育費補助など他の私学助成事業の内容ともあわせて、全体として検討した次第でございます。運営費補助だけではなくて私学助成といえば全体がございますので、そういう全体を俯瞰しながら検討させていただいたということでございます。



◆(角野達也委員) 余り新しいことは検討されなかったということですね。知事はよく経済的に厳しい人は支援するが、豊かな人まで一律に支援するのはどうかとおっしゃいます。私はその考えは間違っているんじゃないかなと思います。公立学校との授業料格差をできる限り減らすために、国は一九七五年に私学振興助成法を制定し、毎年一%ずつですがふやしてきました。しかし、県は反対に減らし続けてきたんです。高校進学九九%、宮城では三割から四割の生徒は、経済状況や希望するしないにかかわらず、私学に行くことが運命づけられているんです。どの子にもひとしく支援するのは当たり前ではありませんか。しかも宮城の補助単価は、今年度全国で三十六番目、下に八県しかありません。順位は年々下がりっ放し、全国十五位の財政力から見れば恥ずべき水準です。引き上げるべきです。お答えください。



◎(村井嘉浩知事) どの指標をとってその三十何位とおっしゃったかわからないんですけれども、震災関連分を当然除きまして、今年度の一般会計当初予算に占める私学関係経費の予算総額の割合は全国十三位でございまして、私学振興に対する我が県の取り組みは決して他県に劣るものではないと認識をしております。この私学振興に対する予算というのは、先ほど言った補助金だけではありませんよ、全体を入れてですけれども。その運営費補助単価の全国順位は調査する団体や時期により異なることから、順位のみにこだわる考えはございませんけれども、引き続き私学助成の充実に努力をしていきたいというふうに思っております。



◆(角野達也委員) 運営費の補助単価については、これは私学団体のほうでも三十六位だということでここの部分の底上げを求められていることは、要望されていることはこれは知事も部長もよく御存じなことと思います。要するに、そこについてはこれからも手をつけるつもりはないということで、私は余りにも冷たい答弁だと思います。公教育に対する責任が問われていると思います。教育の位置づけは公が学ばせてやるという施しではなくて、どの子供も学ぶ権利を持っており、それがきちんと行使できるよう公が義務を果たすということです。きょう言うつもりはなかったんですけれども、余りにも受けとめてもらえないので一言言っておきます。高等学校への県単補助はゼロですが、中学校以下はもっとひどくて国の財源措置以下です。一人当たり中学校ではマイナス一万四千百三十九円、小学校マイナス一万二千五百十五円、幼稚園マイナス四千五百八十四円。余りにもひど過ぎると思われませんか。そういう自覚はありますか。



◎(大塚大輔総務部長) 小中学校や幼稚園について、県単部分がそのような状態だということについては国の交付税等の財源措置が共済費分込みの数字で単価設定しておるものでございますから、その部分は一旦控除して、共済費分だということで別に、宮城県、財源措置しておりますので、そういった意味では国が想定するモデルどおり私立学校には財源措置しているというふうに理解いただきたいと思います。



◆(角野達也委員) 要するに共済関係の支援を別にしているということだと思うんですが、それは全国どこの県でもやっていることですし、とりわけ高校生のところは県単ゼロであっても共済団体には別でやってる、それはあるのはわかってます。ただ中学校、小学校、幼稚園についてはそういう上乗せも全くなくて、引き下げているというのが実態なのでそれだけは指摘しておきたいと思います。私学全体の支援費がふえているというふうにおっしゃいました。これは国の就学支援金なども恐らく含めた私学助成の問題だと思うんですけれども、国の就学支援金とセットで行われている私立高校授業料軽減補助について、次は伺います。

 私はさきの議会で高い施設整備費もぜひ補助対象にしてほしいと求めました。これに対して知事は、公私間及び私立学校間において新たな不公平が生じる問題もあると述べられました。公立にはない施設がたくさんある私立に支援を強めると公立学校から不平がくるとか、私立間でもすごい施設を持っているところとそうでないところがあるので、一律に支援するのは公平でなくなるという意味ですが、発想が逆立ちしていると思います。生徒や保護者の立場に立って考えましょう。授業料であれ施設整備費であれ学費には変わりありません。毎月毎月払わなければならないものです。その負担を少しでも解消して安心して私立に通えるように支援する。公立との負担格差をできるだけなくしていくことは当たり前のことです。ぜひ施設整備費も補助対象にすべく真剣に検討できないでしょうか。



◎(大塚大輔総務部長) 我が県の授業料軽減補助につきましては、生活保護や住民税非課税世帯の生徒に対しては、十割減免を実施しているところでございます。更に補助額には上限を設けることなく、県内の授業料の最高額であってもその全額が免除される制度としており、特に低所得世帯への支援として充実したものとなっております。施設整備事業の拡充につきましては、私立学校によっては非常に充実した施設設備を整え、それに見合った施設整備費が設定されているものと考えており、施設整備費を補助対象とした場合、公私間及び私立学校間において新たな不公平が生じる課題があるとの認識は変わらないため、慎重に検討をしていく考えであります。



◆(角野達也委員) だから、生徒や保護者の立場に立って考えていただきたいということなんです。生徒にとっては希望しようがしまいが、経済的余裕があるかどうか関係なく私立に行くことが三割から四割、これは宿命づけられてるんですよ宮城県の場合は。どんなに頑張っても私立に行かなければならない高校生はそんなにいるんです。その子たちが金があるから行っているとか、施設がいいからそこに行ってるとかじゃないんですよ。そういう実態を見て支援を検討すべきだと。だから授業料だけではなくて施設整備費ももう一歩進んでそういう支援対象にしていただけないかと。生活保護を受けようが住民税非課税であろうが、三十数万円施設整備に払わなければならないんですよ。そういうことについてもっと目を向けてくれませんかということなんですが、どうでしょう。



◎(大塚大輔総務部長) 宮城県としては、施設整備費のところではなくてこの授業料部分について補助額に上限を設けず手厚い支援を導入してるというところでそういった声には答えていきたいというふうに考えておりまして、決して宮城県の制度が他県に劣っているというわけではありませんし、我々はこれがベストだと思って運用しておるところでございます。



◆(角野達也委員) 宮城県よりももっと収入基準を緩和したり、施設整備費もやってたり、額的にも高く支援しているところはあるんだということだけはお話しておきたいと思います。

 最近不思議なことを発見しました。国による就学支援金制度は二〇一〇年に始まりました。県はそれに上乗せする形で私学への授業料軽減補助を行っています。まず伺います。

 就学支援金制度が始まる前年の二〇〇九年まで県は独自の授業料軽減事業を行ってきましたが、二〇〇九年と新しい制度になった後の二〇一〇年の授業料軽減事業の実績について、それぞれ補助人数と県の補助額を示してください。



◎(大塚大輔総務部長) 二〇〇九年度の補助人数は一千九百八十四人で補助額は四億四千五百三十一万八千円でございます。二〇一〇年度の補助人数は二千七百四十二人で、補助額は一億八千二百十九万一千円となっております。



◆(角野達也委員) 補助を受けた高校生は七百五十八人ふえているのに、県の出し前は二億六千万円減っています。国の支援制度のおかげで減った二億六千万円はどこに行ったんでしょうか。



◎(大塚大輔総務部長) 制度改正等により生じた財源につきましては、県の予算編成全体の中で活用されておるものでございます。



◆(角野達也委員) 要するに財政課のほうにお金を引き取ってどこか別のところに回したと。軽減の範囲を広げるわけでもない、運営費補助に充てるわけでもない、国が出してくれたおかげで負担が減ってよかった、ほかのことに使えるぜと別なものに回したということです。本当にひどいと思います。しかも二〇〇九年の高等学校の運営費補助単価の県単独分は三千三百六十一円でしたが、二〇一〇年は千百四十四円とがくんと二千円以上も下げています。そして今はゼロ。こういう村井県政の歴史を見ると、せっかくの国の支援を上手に利用して、これ見よがしに県の負担を減らし続けるという知事の冷たさがはっきりわかります。福祉や教育に力を入れるというのなら、こういう失政を反省して心を入れかえるべきですが、知事、反省してますか。



◎(村井嘉浩知事) そういった一つの切り口だけで見ると、そういうふうに見えるかもしれませんけれども、私ども当然私立学校というのは非常に重要ですし、そこで学んでいる子供たちをしっかり支えていかなければならないという思いは職員みんな一同思っております。来年から県立高校の将来構想の審議会を立ち上げて、いろいろ検討いたしますけど、その中で私立学校を含めた県内の教育のあり方ということを検討してまいります。どういうことかと言いますと、県立高校もいずれ再編していかなければいけません。そのときに再編のスピードをよく調整をしなければ私立学校の経営全体に大きな影響を与えるというようなことから、我々はその調整を私立学校としっかりと一緒にやっていける、一緒に子供たちの教育をやっていけるように検討していこうというふうにしております。補助単価を上げる、下げる、金額的にはそれぞれ大きいかもしれませんけれども、全体の子供の数の調整をするということも、これ私立学校にとって極めて重要なことでございますので、そういった全体を俯瞰しながら私立学校の教育というものを支えていくということも非常に重要ではないかなというふうに思っております。角野委員がおっしゃることも非常によくわかりますけども、決して国がやってくれた分をピンはねしたというよりも、それはやっぱりそれで十分目的は達成できるという見地からそのような形をとらせていただいて、それ以外に私立学校にいろんな支援をさせていただいているということでございますので、その切り口だけで非常に間違ってると反省しろと言わないでいただきたいなというふうに思います。



◆(角野達也委員) 引き続き求めていきたいと思います。知事の人生の師である松下幸之助氏は、失敗すればやり直せばいい、やり直してだめならもう一度工夫し、もう一度やり直せばいいとおっしゃっています。この言葉を知事に送って、次に、若者の正規雇用をふやすための県の施策について質問します。

 一月三十一日に総務省は、二〇一六年十二月の労働力調査の速報を発表しました。これによると、役員を除く雇用者に占める非正規雇用の割合は三七・九%で、調査開始以来最高になったとのことです。この十年間で正規雇用は八十五万人減少し、非正規は二百八十一万人ふえました。これは全国調査ですが、宮城県の正規雇用、非正規雇用の割合、また正規で勤めたくてもできないでいる労働者の割合をどう把握していらっしゃいますか、お示しください。



◎(吉田祐幸経済商工観光部長) 非正規雇用の割合でございますが、宮城県内における平成二十四年の全雇用者九十七万六千人、このうちの非正規雇用者数は三十八万三千人でございまして、三九・三%となっておるところでございます。このうち多いのはパート、アルバイトでして六四%でございます。非正規雇用者数に占める不本意な非正規雇用者の割合につきましては、宮城県におけるデータはございませんが、全国の数値を見ますと平成二十七年は一六・九%だったのですが、平成二十八年には一五・六%に減少しているところでございます。これに対して国におきましては、平成二十八年から正社員転換待遇改善実現プランを策定しまして、一〇%以下とすることを目標として取り組んでいるとこでございます。



◆(角野達也委員) 不本意ながらというのは……。二十代、三十代、若者ではどうですか。



◎(吉田祐幸経済商工観光部長) 年齢別にはわかっておりませんで、全体としての一六・九%と、一五・六%で承知しているところですが。



◆(角野達也委員) そこまで言われるならいいんですけど、二十代、二十五歳から三十四歳ぐらいだと二六%ぐらいに上がります。それでこれはあくまで正規社員を希望して求職したけれども正規がなくて非正規になった人のことであって、保育の事情だとか介護の事情で最初から正規を希望できなくて、パートを選ぶというような人たちは入っていません。条件があれば正規をやりたくても、家庭の事情でできないという人が入っていないので、本来正規を望んでいる方はもっとたくさんいらっしゃるというふうに思います。県は、若者の雇用対策として若者等人材確保・定着支援事業など、さまざまなメニューを設けて一定額の予算措置をしています。しかしそれでも、雇用形態がなかなか改善されていかないのが実態です。改善されない理由についてどう考えておられますか。



◎(吉田祐幸経済商工観光部長) 県は若者の雇用創出に向けまして、産業集積と雇用対策の両面で推進しているところでございます。企業誘致などによりまして一万人を超える雇用を創出しているところでもございますし、また、平成二十九年三月の新規高卒者の就職内定率は、現在九五・三%で最高の割合となっております。そのほとんどが正規職員として採用される予定になっているところでございます。非正規がふえている理由としては三つ考えてございまして、一つは、定年延長法整備などによりまして、非正規雇用の割合が高い六十歳以上の人口が増加したことと考えております。二つ目には、労働市場への女性の参加がふえてきたということ。更には若者なんですが、在学の傍らアルバイト等で働く者が増加したこと、これが影響していると考えてございます。



◆(角野達也委員) 私は、企業の、特に県内中小企業ですが、正社員化促進には実効的な支援が鍵を握っていると考えます。国が二〇一三年から始めたキャリアアップ助成金、これは非正規から正規への転換、賃金規定の改定、有期労働者への職業訓練などを行った企業に最大六十万円の助成を行うものです。まず、宮城県での二〇一三年以降の実績を年度別に示してください。



◎(吉田祐幸経済商工観光部長) キャリアアップ助成金の本県の実績でございますが、計画の認定そして申請、支給決定と順に行われますので、年度を越えて手続が進むという形になってございます。まず計画認定件数でございますが、平成二十五年度から順に百二十四件、二百二十五件、六百三十三件、平成二十八年は十二月末現在で五百四十六件となってございます。申請件数も同様に七件、百五十八件、三百四十七件、五百二十二件とふえております。支給決定件数ですが、同様にゼロ件、八十五件、百四十五件、百五十二件となっております。これにあわせて支給金額はゼロ円、五千三百万円、八千六百万円そして一億四千二百万円となっているところでございます。



◆(角野達也委員) 計画数も申請数も決定数も金額も年々ふえており、有効な施策であることは明らかです。昨年二月の定例会で大内真理議員が東京都では国の制度に上乗せして、最大百万円を助成して非常に評判がいいことを紹介し、県独自の上乗せを求めました。それに対して経済商工観光部長は、国において助成額を五十万円から六十万円に引き上げるなど拡充後の活用状況を注視していくと答弁されました。一年間注視してこられていかがでしょうか。上乗せの決断そろそろどうでしょうか。



◎(村井嘉浩知事) キャリアアップ助成金につきましては平成二十八年二月に、有期契約労働者を正規雇用労働者等に転換又は直接雇用した場合に、例えば一人当たり五十万円から六十万円に助成金の金額が引き上げられたわけであります。御指摘のとおりです。この制度の拡充後、計画件数、支給申請件数、支給決定件数は増加をしております。県としては、宮城労働局との役割分担のもと引き続き助成金制度の周知に努めてまいりたいと考えてございます。ただ、この一月の有効求人倍率を見ましたら、正規雇用の有効求人倍率も一をついに超えました。したがって、非常に正規雇用、職をえり好みしなければ、正規雇用で勤めようと思えば全員勤められるような今状況になってきておりますので、一部地域限定があります、偏りがありますので全県でありませんけれども、まずはその全県で正規の有効求人倍率を一にするような施策をしながらも、こういった手だてをしっかりしていくということが重要だろうなというふうに思ってございます。ただこれに県単で上乗せするというような今経済状況でもないのかなというふうに考えているということでございます。



◆(角野達也委員) 東京の例を話しましたけれども、上乗せしているのはこういう大きなところだけではないんです。山形県ではことしの四月からキャリアアップ助成金を受給する場合に、国基準の二分の一を基本に奨励金を支給をする事業が始まります。中小企業では正社員化した場合三十万円、小規模事業主の場合は四十万円の奨励金が追加されるというか上乗せされることになります。宮城県でもできるだけ正社員化してスキルも身につけて頑張ってほしいんだと、長く頑張ってほしいと願っている経営者の方はたくさんいらっしゃると思います。上乗せすることもぜひ検討していただきたいのですが、再度お願いします。



◎(村井嘉浩知事) 先ほども答弁いたしましたけれども、有効求人倍率が直近のデータで正規雇用の正社員の有効求人倍率が一・〇四倍で一倍を超えております。県においては、労働局と締結した雇用の安定と定住推進協定に基づきまして、新規の高卒者の就職内定率の向上や早期離職率の低下、正社員としてのフリーターの就職件数などを数値目標に掲げた事業計画を策定しているところでございまして、これらを着実に実行することによって、まずは結果として正社員の雇用を増加させていくということが何よりも重要だろうというふうに思っております。国のキャリアアップ助成金につきましては利用実績が増加しておりますので、施策の目的は達成しておりますので、当面はこの制度が有効に機能していくと考えてございまして、更にいい企業をどんどんつくっていくということに、まずは注力をさせていただきたいというふうに思っておりますので御理解を賜りたいと思います。



◆(角野達也委員) 次に移らせていただきます。宮城労働局が労働法ガイドブック「読んでみるっちゃ!これから社会へ出るあなたへ」という冊子を発行しています。今年度一万五千部発行し、県内の高校、大学、専門学校に送付するとともに、ハローワークやジョブカフェにも置かれています。これは県立高校などではどのように活用されているでしょうか。



◎(高橋仁教育委員会教育長) 宮城労働局で発行しているこのガイドブックにつきましては、前年の就職者数を目安に必要配布数を算定し、県内全ての高等学校、特別支援学校に八月ごろに郵送されているものと承知しております。就職者が多い学校では就職内定時や卒業前の入社準備セミナー開催時に配布をしていると承知しております。就職者が少ない学校では就職関連資料コーナーをつくり、生徒が自由に持ち帰ることができるように配慮をしているところであります。若年者における労働時間や賃金等の労働条件について理解しておくことは重要であることから、このガイドブックの活用を推進していきたいと考えております。



◆(角野達也委員) これを読んでみましたけれども、漫画もあって、Q&Aで非常にわかりやすい内容ですごくいいなと思いました。それで提案なんですけれども、大学に進学してアルバイトをする人もいるでしょうし、将来雇用者じゃなくて雇用主になりたいと思って頑張ってる高校生もいると思うので、ぜひ高校三年生なり二年生全員にこれを配布すること、そしてやはり社会に出た後苦しむことを少しでも解決するためにも、全ての学校で何らかの形でセミナーなど開くことを提案したいと思うのですが、二つ合わせてですけど、お願いします。



◎(高橋仁教育委員会教育長) 県教育委員会では、労働条件等の理解は重要であるとの認識のもと、平成二十六年度から「しごと応援カード」を作成し、全ての高等学校卒業予定者に配布して就職先やアルバイト先でのトラブルに対応できるよう相談窓口などを知らせているところであります。労働法ガイドブックにつきましては、前年の就職者数を目安に国が作成し、宮城労働局から直接各学校に郵送されておりますが、その内容は社会に出る前に必要な基本的な知識と考えておりまして、進学者も含め全員に配布できるよう、宮城労働局に対してお願いをしているところであります。また県教育委員会では、高等学校を卒業し就職する生徒に対して、みやぎ高校生入社準備セミナーを開催し、入社後の社会人としての心構えやマナーのほか、労働条件等におけるトラブルに対応するための講習を行っております。また各高等学校においても、労働法等に関する学習機会を持つことができるよう、ハローワークや宮城県社会保険労務士会の協力で講師を派遣してもらっているところであり、今後もこの取り組みを継続していきたいと考えております。



◆(角野達也委員) ぜひ、よろしくお願いをしたいと思います。次に、財政に移ります。

 二〇一七年度予算が発表された翌日の河北新報に、「厳しさ増す財政運営基金取り崩し、迫る枯渇」という見出しが躍りました。この記事は恐らく当初予算の概要に書かれている次の文書に触発されたものだと思われます。「財源不足を補うための財源対策分の繰入金は、財政調整基金から百十三億円、これにより平成二十九年度末の財政調整関係基金残高は、財政調整基金五十一億円、県債管理基金一般分百九十七億円の計二百四十九億円となり、平成二十七年度末残高から百七十一億円減少」こう書いてあります。すなわち二月補正反映後の財政調整基金残高見込みが百六十四億円なので、来年度百十一億円取り崩すと財政調整基金残高は五十一億円になるという試算です。これは現段階での単純な試算であり、結果がこうなるということではないと思うのですが、それでよろしいですか。



◎(大塚大輔総務部長) 当初予算編成後の基金残高であります五十一億円は、平成二十八年度十一月補正後の財政調整基金の残高百四十三億円に、今議会に提案している二月補正予算案における約二十一億円の取り崩しの取りやめを加味し、平成二十九年度当初予算案で財源不足を補うため取り崩す百十三億円を差し引いた額でございます。この残高は、あくまでも二月補正予算及び当初予算を踏まえて計算した残高であり、試算額というものではございません。



◆(角野達也委員) 試算ではないけれども、計算したものだということですね。予算編成時にいろいろ厳しく見るのは当然だと思います。それにしても実際との食い違いが大きいんです。この数年の当初予算の概要を見てみました。二〇一三年は財政調整基金を百八十億円崩して残高を百三十五億円と試算していました、試算というか計算していました。結果は三百四十四億円でした。二〇一四年は取り崩し百億円で見込みが二百四十五億円、結果は三百億円。二〇一五年は取り崩し百七億円、見込みが百九十三億円、結果は二百二十三億円。そして二〇一六年度は百三十八億円崩して、残高は八十八億円と計算していたけれど、二月補正予算の見込みで見ても百六十四億円となっています。なぜ試算と結果がこんなに食い違うのか。決算時には実質収支の半分が財政調整基金に積み増しされますが、予算段階では全く考慮されていないことも大きな要因です。これはいいですよね。



◎(大塚大輔総務部長) 当初予算時点での財政調整基金残高と決算反映後の残高に乖離が生じる要因といたしましては、御指摘のとおり決算剰余金の二分の一の積み立てのほか、年度途中の新たな財政需要の発生や県税増収などを踏まえた補正予算における増減がございます。

 なお、歳入歳出決算は出納整理期間を経て、我が県では九月議会において認定を受けるものでございまして、地方財政法第七条に規定する決算剰余金の二分の一の積み立てについては、当初予算の編成段階では見込むことは困難なものでございます。



◆(角野達也委員) それであっても財政調整基金の残高、少しずつは確かにこの数年減少をしています、会計決算で見ても。それでここにも私はトリックがあると思うんです。まず年度末に特定目的基金に積むトリックなんです。昨年度は九十九億円、今年度は三十九億円、県庁舎整備基金などいわゆる県が独自に積み立てている基金に造成をされました。本来、財政調整基金に回ってもよいお金が基金にその前に積まれたということです。更に二〇一一年、一三年、一四年は年度末に臨時財政対策債の発行を抑制したので、実質収支が抑えられました。これは間違いはないですよね。



◎(大塚大輔総務部長) 基金への積み立てのことにつきましては、特定目的基金への積み立てを行わずに、財政調整基金に積み立てるということは可能性としてはあり得る選択ではございますが、しかしながら特定目的基金に積み立てる判断をここ最近しておりますのは、その使途が県有施設の老朽化対策や地域環境保全対策事業の実施、さまざまな困難を抱える方への支援に要する経費など、いずれも将来的に必ず必要となる経費であることが理由でありまして、平成二十九年度当初予算では、現に六つの基金から六十七億円を取り崩し、各種事業の財源としているところでございます。積んでは取り崩すということを繰り返しながらやっているという状況でございます。また、臨時財政対策債の発行抑制をすれば実質収支が抑えられるというのもそのとおりでございます。しかしながら発行を当時抑制した理由といたしましては、基金残高が一定程度が確保されており、将来負担を軽減することが財政上最善であると判断したためでございます。

 なお、平成二十七年度においては、臨時財政対策債は発行可能額の全額を発行しているところでございます。



◆(角野達也委員) 目的基金については後でまた触れます。いずれにせよ財政調整基金の残高は、最終的に何とでも調整できるんです。これぞまさしく財政調整基金です。だから、残高をこんな見込みで判断するのは私は違うと思います。オオカミ少年と言われて久しい中期的な財政見通しですら数年前から機械的に試算したものと書くようになったんですから、予算編成時における財政調整基金の残高は、試算というかこの段階での計算であって、結果がこうなるというわけではないと、きちんと内外に示しておくべきだと思いますが、いかがでしょうか。



◎(大塚大輔総務部長) 中期的な財政見通しと予算編成の結果というのはやはり基本的に性格が異なるものだと思っております。先ほども答弁したように、当初予算編成時の残高は、現段階での計算に従った確定残高でありまして、中期的な財政見通しのように機械的に算出したものではないことから、試算額であると明記する必要はないと考えます。



◆(角野達也委員) 試算と書かなくても、とりあえず計算したものだぐらいは書いたらいいんではないかなと言っておきます。

 次に、基金について伺います。

 県には今四十三基金、総額三千九百四十六億円あります。そのうち、復興関係や国の交付金が含まれる基金を除く県が独自につくっているものが二十基金で約千六百八十億円です。その中で、二〇一〇年度末の残高と比べると大きく金額がふえているものが四つあります。県庁舎等整備基金が五百三十円から百十八億五千万円、文化振興基金が二千九百万円から三十四億八千万円、富県宮城推進基金が六十九億四千万円から百五十一億八千万円、スポーツ振興基金が三億二千万円から四十一億二千万円です。総務部長は、昨年の九月議会で将来において必ず対応が必要となる県有施設の老朽化対策の財源を各年度の財政運営の状況を踏まえながら積み立てたと答弁されました。要するに当初予算では組んでいなかったけれど、年度末にお金に余裕ができたのでここに積んだということだと思うんですが、これは間違いないですか。



◎(大塚大輔総務部長) 今年度、平成二十八年度当初予算は百三十八億円の財源不足を補うため、財政調整基金を取り崩して編成したものでございまして、当初予算において県庁舎等整備基金等への積み立て予算を計上することはできなかったわけでございます。しかしながら、年度末において県税収入の増加が見込まれることなどから、将来において必ず必要となる県有施設の老朽化対策の財源を確保するため、二月補正予算において県庁舎等整備基金に積み立てを行ったという次第でございます。



◆(角野達也委員) 私はその基金一つ一つの大事さとか必要性とか、そういうことを言ってるのではないんです。先ほどスポーツの話が話題になってましたけれども、スポーツ施設については私も大変要望したいことも実はあります。そういう目的とか言ってるんではなくて、お金が結局余裕が最後にできたから、補正で積んでいるということ自体は事実ですよねということなんですよね。それは、恐らく今の話でそういうことだということだと思います。しかし、そういう一定の積み立ては計画的に必要なんだと思うんですが、具体的な計画もない中で年度末に少しお金が余ったから積んじゃえというのは余りにもやり方として邪道ではないかと思います。私たちが困っている被災者や県民にもっと振り向けるべきお金があるんではないかというふうに言ってきましたが、そっちは節約をしておいて、浮いたお金を具体的な計画抜きで基金に回すやり方は改めるべきです。いかがでしょうか。



◎(大塚大輔総務部長) 決して余ったから積んでるということではなくて、やはり庁舎等整備基金について言いますと、公共施設等の老朽化対策については昨年策定しました公共施設等総合管理方針で、今後十年間に更新等の必要がある庁舎等の一部について想定事業費を六百二十五億円というふうに算定しております。今後、個別計画を策定し、順次施設の更新や長寿命化対策を実施していくことになりますが、そのための財源も計画的に用意する必要がございます。こうした考えから県庁舎等整備基金については、平成二十七年度の補正予算において五十億円を積み立てたところでありますが、平成二十八年度予算及び二十九年度当初予算において、そのほとんどを県有施設の老朽化対策に充当いたしております。今後も時代のニーズや課題に的確に対応した予算編成を行ってまいりたいと思います。



◆(角野達也委員) 私が言ってるのは、だから必要なものは少しずつでも計画的に考えていけばいいのであって、計画を持ちながら……。余裕が今月ちょっとできたから目的基金に積んで実質収支を少なくして、財政調整基金も半分に減るというそういうやり方が本当にいいのかということを言っているので、そこはぜひ指摘しておきたいと思います。

 最後に、国の財政政策にかかわって二点質問します。一つは臨時財政対策債です。

 臨時だったはずのものがもう十七年も続いています。一体国はいつまで続けるんでしょうか。どう思われますか。



◎(村井嘉浩知事) この質問に答える前に先ほどの基金の話をいたしますけれども、簡単に言います。基金、余ってるから入れているのではなくて、本来はもっとたまってなきゃいけなかったんです。ところが本当に財政が厳しかったものですから、それをどんどん取り崩していって、積み立てることがずっとできない状態が続いてきて、少しずつ上げていかなきゃいけないということで、私の判断でそういったところに入れていかなきゃいけないということです。この建物も平成元年にできた建物ですから、もう二十九年です。あと十年もしたらいよいよどうするかということを本当に考えなきゃいけない。だからそういうこと考えていくのに、少しでもやはり積み立てていかなきゃいけないということで、本来はこれだけ積み立てなければいけないことを今まで全然なかったので、やっとちょっとずつ戻してきているとそう考えていただきたいんです。なくていいものを足したんではなくて、なければならないものをやっとここまでもってきたと、御理解いただけましたでしょうか。

 今の御質問にお答えいたしますが、おっしゃるとおりで、十七年も続いているのはやはりおかしいと私も思います。やっぱりしっかりと交付税としていただきたいと私も思います。



◆(角野達也委員) 時間の関係で一問飛ばします。地方交付税について伺います。

 以前私が財政問題を取り上げた際部長は、本質的には国が交付税の法定率を引き上げると、そういう抜本的な対策が必要だと思っておりますとおっしゃいました。私もそのとおりだと思います。ところが国は、今年度からトップランナー方式を導入しました。これは民間委託や指定管理者制度あるいは徴税率のアップなど、少ない経費で事業を行っている自治体の経費水準で交付税の算定を行うもので行革の推進と地方交付税総額の削減が狙いです。学校用務、本庁舎の清掃、警備、体育館、プール管理など、十六業務を対象に始まり、来年度からは新たに二業務追加されます。自治体の窓口業務も検討課題に上っています。要するに可能な限り民間に任せ、行政の仕事を減らしたところには交付税をたくさんあげるよ、そうでないところは少なくしますというものです。地方交付税は本来地方固有の財源であり、国の勝手な都合で地方を振り回すような手法は憲法の地方自治の本旨にもとるやり方です。間違ったやり方だと思うのですが、どうお考えになりますか。



◎(大塚大輔総務部長) 御紹介にあったトップランナー方式でございますが、こちらは歳出の効率化を図る観点から他の地方公共団体のモデルとなるような取り組みを地方交付税の基準財政需要額の算定に反映させようとするものであり、今年度から導入されたものでございます。地方公共団体の財政状況が厳しさを増す中で住民サービスの向上を図るために、行政の効率を上げる取り組みも必要であると思います。ただ他方で、地方公共団体が提供する行政サービスが安定してなければならないと、安定して提供されなければならないというのも重要な視点でございますので、トップランナー方式を適用するに当たってはそういった財源保障と双方の側面を意識した運用が必要だろうと考えております。



◆(角野達也委員) 私は本当に今おっしゃったとおり、住民サービスの引き下げにつながるとか、これまで直営でやっていたけれども、直営だと金が来ないから、別のほうにかえなければいけないとかそういう脅しのようになるやり方は、やはり間違ってるし、あと徴税率の問題も一生懸命とにかくひたすら金を取り立てて徴税率をアップさせれば交付税が多くもらえるけど、そうでないところは低くなるというようなこういうやり方はどうなのかなということで、ぜひこれは今後改善が必要な点なんではないかなというふうには思います。

 時間の関係で、最後の質問になりそうなんですが、総務部長もこの二年半復興に向けた県民の苦労や、宮城県と基礎自治体の財政の現状をつぶさに見てこられたと思います。財源保障と財源調整という地方交付税本来の機能が発揮できるよう、国に強く物を言ってていただきたいと思います。そして戻りますが、臨時財政対策債の問題についても、大変わかりにくい仕組みで、県は借金してるということは外には見えるんですけれども、実は県が国に貸してるのと同じ内容をはらんでいるんです。ところが、国に対する債権としては県の会計にはあらわれないので、一体どこにそれはしまわれているのかというのがわからなくて、いつの間にか地方交付税となって償還されるんです。こういうやり方もやはり見えにくくしているので、改善すべきだということも思ってるんですが、ぜひ総務部長にはもっと強く国に物を言っていただきたいものですが、最後に決意を込めた答弁をお願いします。



◎(大塚大輔総務部長) 私は国のほうから、宮城県に出向させていただきまして、この二年余り、震災からの復旧・復興に向けて全力で取り組む県職員の同僚でありますとか、市町村職員の皆様の奮闘ぶりをつぶさに見まして、地方公共団体の仕事というのは大きな役割と責任を有したものであると改めて実感したところでございます。継続的な行政サービスの提供を実現するためには行政サービスの最前線を担う自治体の安定した財政基盤の構築が不可欠であります。御指摘のあった地方交付税による財源調整、財源保障、これは我が国地方自治の根幹でありまして、国においてはこの考え方を堅持して御指摘のあった臨財債の問題の改善も含めて地方財政の運営に支障がないように今後も我々としては、強力な要請を行ってまいりたいと思います。



○(坂下やすこ副委員長) ここで、休憩いたします。

 再開は、午後三時四十分といたします。

    午後三時七分休憩

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

    午後三時四十分再開



○(本木忠一委員長) 予算特別委員会を再開いたします。

 休憩前に引き続き総括質疑を継続します。

 自由民主党・県民会議の質疑を行います。

 なお、質疑時間は答弁を含めて六十分です。安部孝委員。



◆(安部孝委員) 総括質疑をさせてもらいます。平井伸治さん、知事も御存じだと思う。三期目の鳥取県の知事でございまして、三期目の大体年も同じだと聞いております。鳥取県は御存じのとおり人口五十七万人ということで、その平井伸治さんが、小さくても勝てるといった本を出して、お読みだと思いますけれども、砂丘の国のポジティブ戦略ということで、おもしろいことがいろいろ書いてありますので、御紹介をさせていただきます。スタバないけど日本一の砂場はある。あるもので勝負をかけていけと。金がないなら知恵を絞れ、頭を使え。ポジティブ姿勢で頑張る。県庁改革と鳥取型の民主主義という中で、現場主義と行動主義と結果主義を信条としてPDCAサイクルでまわせ。知事の一発査定。借金一千三百億円の削減。専任の次長を置かない。女性管理職約二〇%。役所が閉鎖的になるのは、攻撃される批判される材料を与えたくないという感性からだ。透明度ナンバーワンを目指す。鳥取県民参画基本条例の制定。といったことで、同僚でございますから、平井知事とはいろいろとお話をすると思いますけれども、私の今話したことについての所感を短目にお願いします。



◎(村井嘉浩知事) 平井知事とは本当に仲がよくて、次世代同盟のコアメンバーでございます。非常に頭がクリアなスマートな方で、はっきり物を言うので、大好きでございます。おっしゃったこと、宮城県にそっくり当てはめたいなと思って頑張っているところでございます。



◆(安部孝委員) 頑張ってください。予算の総括質疑、いろいろな委員の方々がおっしゃってましたんで、復興新ステージ予算ということよく理解できました。お話を聞いていてね、今回のみやぎ発展税、みやぎ環境税あるいは軽油引取税、かなりこう、引取税はちょっと下がっているけれども、通常より上がっているということで、これも村井知事が、富県宮城ということで、経済成長と発展、それがなければ財政の根幹はないということで、これまで以上に経済活動がしやすい環境整備をぜひお願いするということになります。

 御存じのとおり、入るを量りて出ずるを為す、こういった言葉は収支のバランスとしては当たり前のことでありますし、昔、二宮尊徳さんが、これを経営の指針として取り組んだということです。それで、財源確保対策、百五億円ということで、前の委員といろいろやりとりをしていました。その中で県有資産の活用が三億円、事務事業の無駄の排除と徹底した効率化が五十九億円ということで、本年度取り組むということでありますが、最近、県有財産がなくなったそうでございまして、売るものがないそうです。管財課に聞きましたら、ことしは十件ぐらいで六千九百万円ぐらいしか売れないと。それも必ず売れるとは限らないと。我々議員になってから、さまざまな県有資産を売却してきました。我々の宿舎を犠牲にして、韓国の領事官できましたね。それから勾当台会館もありました。婦人会館もありました。中央児童館もありました。中央署もありました。さまざま売るものがあった中で、財政的な取り組みの中で、それはそれで効果があったかもしれませんけれども、ここにきてもう売るものがない状況の中でどうするかという発想をつくっていかなければいけないと思います。

 この間、いろんなメディアの番組を見ていたら、例えば東京の豊島区っていうのは、区の役所を使うために土地を民間に貸して、ビルを建てて庁舎を入れて民間の住宅を入れた。御存じのとおり、国土交通省は公的不動産の有効活用ということで、民間に提供して利益を上げましょうといったことも取り組んでいます。宮城県も全然やってないわけではなく、PFIなどもやっています。ただし、今ここに来て、県有財産の有効活用ということをもう一回考え直す時期に来たかと思います。先ほど知事がおっしゃったとおり、さまざまな施設の老朽化がありますので、その財源をどうやってかつくっていかなきゃいけない、この発想はやっぱり県庁に求められていると思いますので、ぜひ考えていただきたいなと思います。

 例えば、県庁をこれから十年後、確実に建てかえ、あるいはメンテナンスいれるときに、LEDを入れると相当コストが下がる。あるいは地中熱を入れると、エネルギーコストが下がる、CO2削減にも貢献する。そういったものを入れることの試算や状況を少し担当課で取り組むというお話は聞いていますが、そんなことをやっていかないと、経常支出はずっと上がっていきます。この辺の考え等含めて知事の御見解をお伺いいたします。



◎(村井嘉浩知事) そのような発想は非常に重要だと思っています。今、みみサポみやぎが入っているビルがありますが、あそこを全部LEDにかえたんです。まずやってみようということで、実はある事業者さんに全部お願いして、電気代は今までどおりお支払いしますと、十年ですか。LED料金はその業者さんが電気代を払って、うちは今までと同じ料金を払うと。差額がでますよね、LEDになると安くなりますから。それを十年ぐらい払うことによって、十年たったらLEDが全部うちのものになるという形にしました。うちは今までずっと同じ電気を使っているわけですから、同じ電気代を払って何年かしたらうちのものに全部LEDに変わるという、つまり全然お金をかけずに全部LED化にするということにしました。実験的に小さい施設でありましたけれども、こういったようなことをやりながら、なるべく負担をかけないようにして、そのようないろんな資源を有効に活用できるように検討していきたいというふうに思っています。



◆(安部孝委員) 今、知事ければいけないと思います。環境生活部で、今度、船形コロニーのほうに、我々と一緒に勉強した地中熱を入れて、コンペを図るということで、これもやっぱり、今、知事がおっしゃったことです。東北大学の実証実験では、太陽光と地中熱を入れると電源は一〇〇%、簡単に言えば電気代がかからない。そういった実証実験もありますので、これは公的施設については大変有効だと思います。これから県立高校の施設整備もあるようでございますんで、知事がおっしゃった方向について、どんと補正あたりから考えていただければよろしいかと思います。

 次は、里親委託と家族の再統合ということでございます。遺児あるいは震災孤児は、合わせて千人を超えています。家族の再統合についても、三百人以上が今、要介護対象になっております。これは知事が優しい福祉を目指すということの一つのあらわれだと思いますので、ここの部分についての、人数、組数の想定、今後の見通しということをお伺いいたします。



◎(渡辺達美保健福祉部長) 親子滞在型支援施設事業ということでありますが、この事業は新規事業として予算に計上しています。心理士の専門職の支援を受けながら、里親子あとは実の親子が滞在して円滑な里親委託あるいは子供の家庭復帰を目指すというものでありますが、来年度は里親委託の支援数としては八世帯程度、家族再統合の支援家庭数としては、通所、宿泊それぞれ十世帯程度を予定しています。こうした取り組みを通じまして、平成三十一年度までに里親等委託率を三一・七%まで引き上げてまいりたいと考えております。



◆(安部孝委員) この取り組みは評価したいと思っています。子供たちの人数が減るにもかかわらず、県の家庭的養護推進計画によりますと、社会的養護、ヘルプしなければいけない子供たちが、実はふえていくということがありまして、数を言えば、平成二十五年あたりが五百人台だったのが平成三十年、四十年にはもう五百人、六百人とふえてくるということでございます。今言ったペースでいくと、この里親制度というのは全部拾えないような形になるかと思うんだけれども、その辺の部長、御見解はいかがですか。



◎(渡辺達美保健福祉部長) 里親委託率ですが、平成二十七年度末で二六・七%となっております。三十一年度末は三一・七%で、四十一年度末では五三・二%まで引き上げたいというふうに考えております。この事業の実施によって、里親に登録したけれどもちょっとなれないとか、あるいはちょっと難しい案件にはサポートがありますので、この目標の達成について着実に実施していく有効な施策であろうと考えています。



◆(安部孝委員) それらの状況を見ながら、ぜひ目標達成のために頑張っていただきたいと思います。

 次に、インバウンドの誘致促進、これも新規で三億七千五百万円かけております。これから外国人の誘客を進めるということで、首都東京、北海道からの、それから仙台空港からの中国を対象にするという、そういった誘致の促進事業ということでございますが、このことについての誘客目標数はどうか、お答えいただきたいと思います。



◎(吉田祐幸経済商工観光部長) インバウンドの誘客目標数ですが、まず全体で見ますと観光戦略プランで十六万人泊という目標を掲げておりましたが、平成二十七年に十六万一千人、そして昨年は速報値で十八万一千人となるなど既に目標を達成したところでございます。

 一方で、国において昨年策定された新たな観光ビジョンでは、東北全体の外国人宿泊者数を百五十万人泊とするという目標が掲げられまして、東北の観光復興に向けた取り組みが強化されたところでございます。このため県としましては、国が掲げた目標に呼応いたしまして、平成二十七年の約三倍となる五十万人泊を目標に定めまして、インバウンドの誘客を積極的に図っていくこととしております。五十万人泊のうち、特に台湾、中国、韓国、香港の重点四市場からは、おおむね六割程度を見込んでおりまして、今般の新規事業におきましてもアジア中心に誘客を促進してまいりたいと考えてございます。



◆(安部孝委員) このインバウンド政策は観光課に限らず、空港臨空地域課なんかも取り組んでいる事業で、重なっていろいろ出てきています。今度、アジアプロモーション課という新しい課ができ、これは、インバウンド誘致とは違うかもしれないですが、アジア等とかわっていこうという思いでございますので、それはぜひ積極的にやっていただきたい。県のほうも、さまざまな手段で観光については積極的に取り組んでおりまして、Wi−Fiと多言語の看板、パンフ、いろいろと取り組んでそれなりにこう成果が出てきていると思います。部長、問題はやはり人材なんですよ。私も観光地の人間としてさまざまな取り組みに取り組んでもらって、それぞれに成果が少しずつ出てきていますけれども、やはり核になる人、そこからまた派生する人材というのはまだまだ未熟なんですよ。ですから、外国から来て、それなりの観光をしていただいて、また来ますかっていうような思いにまだ至ってない外国人の実感というのをよく聞くときがあります。この人材育成についても県も一生懸命やってますよ。だけれども、これを更に積極的に進めるということの重要性があると思うんだけど、その辺の所感はいかがでございましょうか。



◎(吉田祐幸経済商工観光部長) やはりインバウンドを含めまして、国内外の観光需要を増加させるために人材の役割は極めて大きいものと認識してございます。その一つの人材育成の手法になりますのが、DMOの創生があるのかと思いまして、現に県南地域のDMOにおきましては、やはりインバウンドに造詣が深い民間会社の方が行政と組みまして、連携しながら事業を進めていこうということで、核になる方がどういった働きをしていくのか、そういうことを十分見きわめ、そのための育成策を考えて応援していく必要があると考えておるところでございます。



◆(安部孝委員) 次の仙台・島復興観光拠点、これとも絡む話になります。先ほど、細川委員もこのことを取り上げていて、これも新規事業で、一億二千七百万円ということで、昔、YMOというのがあったんだけど、今はDMOに変わったということなんです。観光資源をいかに有効にして、観光戦略を立てて、一番のメリットは住民がよかったねっていう思いなんだってね、このDMOの。デスティネーションのDなんでしょうけど、それを構築しないとうまくいかないと、いろんな関係者が言っております。先ほど言ったとおり、DMOは人材をつくりながら地域にマッチングして観光戦略にのっていくということでございまして。一番心配なのは、先ほど仙南の方でも宮城インバウンドDMOができて、石巻にもできる、気仙沼にもできる、私の地元の松島町にも今つくっているんですが、それらとの協力、協働、連携をどうするかということが大事だと思う。それは細川委員が言っている、心配していることなんだよ。結局、必ず縦割りになるから組織をつくると。一緒にやるというのは言葉だけで、あんたらのDMOはこっちだろうという話になるんだよね、知事。そこを結びつけるのがやはり県の役割だと思うんです。その辺のところについて、部長、御所見をお願いします。



◎(吉田祐幸経済商工観光部長) DMOをそれぞれつくりまして地域で自立的に動けるように支援していくことと、それぞれのDMOが連携して相乗効果が発揮できるように、私どもが支援を強めていくことが必要というふうに認識をしてございます。具体的な連携などにつきましては、今のステージとしては各地域に、まずDMOをつくっていただいて、きちんとマーケティングをし、旅行商品を開発し、プロモーションできるような体制にしていくというのを第一ステージの目標にしてございまして、次に、今度は相乗効果を発揮するための連携、そして、東北全体の連携に向けたつながりなどにつきまして、県として役割を発揮してまいりたいと考えてございます。



◆(安部孝委員) 吉田部長の御答弁の方向にいくと期待します。来年これができ上がって、さまざまな発信をするということなので、期待を申し上げておきたいと思っております。この観光の部分でちょっと私、気がかりなことが一つあって、たしか補正か何かで宮城県が直接ではないんだけれど、窓口になって国の観光復興交付金を使って、仙台港から松島を通って、東松島を通って、平泉のコースのバスを出すことになって、これはまだ実験だからいいんだけど、三カ月で三千数百万円ですよ。この時期というのは一番人が来ない時期なの。暇だったらのぞいてみて、バスにほとんど乗ってないから。乗ってないということは、テストにならないということだし、余り効果がないということなんだわ。だから平成二十九年度も多分この交付金がつくのでまたやりましょうということの意味ではなくて、何をやっていったら本当に二次交通が確立できるかということを捉まえて、せっかく自治体が乗ってきてくれたんだから、県が中に入って進めるということをやっていただかないと、県も二次交通の部分のお金つけていますから。今回、おもしろいと思うんです。バスとタクシーの業者にWi−Fiをつけてもらうなんて、これすごくいいことだと思うんだけど、その部分についてまだまだ課題があるような気がするんだけど、部長の所見はいかがでしょうか。



◎(吉田祐幸経済商工観光部長) 二次交通におきまして、バスの役割は極めて重要と認識してございます。バスにつきましては、やはり海外の方が、自分が行きたいと思っている地域に対して、アクセシビリティとして、空港で入って、バスを使って目的地について、また空港に帰ってくるという、その間の快適性がどの程度維持できるかというは極めて重要でございます。そのためにバスの事業というのは極めて大事だと考えております。

 一方で、そこが定着し利用につながるまでには一定の長い周知期間が必要というふうに考えてございまして、そのようなアクセスがあるんだという状況を、我々もプロモーションなどで十分に周知の機会を得まして、お伝えして、旅行商品に組み入れていきましょう、個人の旅行客の方に使っていただきましょうという、熟度が上がるまである程度の期間、この観光交付金を使わせていただいてトライさせていただきたいと考えているところでございます。



◆(安部孝委員) 私は前に経済商工観光委員会にいて、いろいろと観光のことについて、県当局にもお願いし、我々委員でしたことの一つに、例えば教育旅行とか団体旅行で、今大型バスを使ってくる取り組みというのがハードル上がってきています、安全安心の部分で。それで人件費が厳しくなっているとか。大型バスで来る経済効果というのは大きいんだって。だから例えば福島県とか他県では、バス一台について少し補助金を出して、誘客の効果を狙うということをちょっと提言させていただいたんです、菊地委員長中心に。冷たく返されましたが、そういうのやってみたら。今、それだけいろんなことやってみたいというのなら……。それはね旅行を担当しているおかみさんとか、経営者も言っていますよ。俺も聞いてみたわ、地元に聞いて。それ安部さんぜひやってよって。額ではなく、何かそういうことを宮城県がやってるねというのが目にとまって、三万円でも五万円でもいいからということが、その方向性、旅行に行きたいという方向性をつくるんだということなんで、部長いかがでございますか。



◎(吉田祐幸経済商工観光部長) 教育旅行におきましても、それからインバウンドにおきましても、バスを使って団体で目的地まで円滑に行っていただけると、こういう状況をつくっていくことは極めて重要でございます。私、インバウンドで特に感じますのは、旅行商品としてバスと旅館とワンセットで、空港から幾らの時間で、幾らの費用でいけるのかということに対しては大変関心が高いなというふうに感じております。ですから旅行商品としてどのように訴求していけるかということについては、プロモーションなどで相当力を入れて出していきたいと思っています。

 一方で、バスに対する個別の補助でございますけれども、安全安心を確保した上で運行していただくため、バス代が高くなっているところでございますけれども、やはり旅行商品としてバスも含めて全体の魅力が高いんだということを訴求することで、多くの方に利用していただけるような、そのような方法を私たちとしてはとっていきたい。そちらにウエイトをかけて、訴求するほうに力を入れていきたいというのが私ども今の考え方でございます。



◆(安部孝委員) 簡単に言えばやらないということなんだろうけれども、インセンティブという言葉があるけれど、考えてください本当に。そんなに難しく考えないで、そういう要望があるんだから、失敗すること恐れてはいけません。それは我々もいろんなことやってみなければいけない、初めてやるんですから。そういうことにやっぱり勇気をもって、知事も否定しないと思うよ。そんな大した予算でもないんだから。ぜひよろしくお願いしたいと思います。

 次は、仙台空港のインバウンド促進費ということで、空港臨空地域課。これは宮城県の目玉にだんだんなっていくのかなと思っております。でありますから、今回のこの予算はどういう状況で戦略を持ってやるんですかっていうことをお伺いします。



◎(遠藤信哉土木部長) まず、仙台空港の国際線の新規就航及び増便に向けてなんですが、アジア四時間圏を主なターゲットといたしまして、仙台国際空港株式会社が積極的に営業展開しております。県ではその戦略を踏まえながら、地元自治体、それから経済界等と連携して積極的にエアポートセールスを展開しております。仙台空港インバウンド促進事業を踏まえまして、来年度は航空需要の更なる喚起を図るために、海外の航空会社、旅行業者、メディア等を招聘いたしまして、我が県の認知度向上を図るとともに、航空会社の機内誌の活用等によりまして、我が県の豊かな観光資源、それから食文化などの魅力を広く海外に発信していきたいというふうに考えております。

 また、インバウンドの最重点地域であります台湾からの個人旅行者をターゲットといたしまして、先ほどお話が出ました仙台空港からの二次交通の利便性をPRするため、空港から観光地への直行バス等を活用したモニターツアー、それからインターネットによる二次交通利用に関する情報発信のほか、仙台空港における多言語での観光情報の充実など、外国人観光客の受け入れ環境の強化に取り組んでいきたいということでございます。



◆(安部孝委員) 私はこの仙台空港インバウンド促進費の項目を最初見たとき、土木じゃないと思ったね。最初、観光課だと思ったんです。そしたら何と空港臨空地域課ということで、それは縦割りにならなければよろしいということなんで、今、部長がおっしゃったとおり、台湾を中心に、ソウルと上海、北京経由、あとグアムもありますよね。これは平成二十九年度、何便かふやしたいなという目標を持っているのかどうか。それから今、四時間圏内とかしょうがないこれは、機材の関係があるから。ほかに何かこう考えている。ベトナムは四時間圏域じゃないの。六時間。だから、それはいろいろあるかと思うんだけど、何か具体な戦略ないですか。



◎(遠藤信哉土木部長) ちょっと残念なニュースで、ソウル便が減便されるという報道があったわけです。五便に減るんですが。LCC、特にローコストキャリアの方々に、仙台空港をいろいろと利用していただくという意味でピーチ・アビエーションが、ことしの七月をめどに拠点化をされるということで、そこから四時間圏のどこか、アジアの地域に就航していただければということで、あと四時間圏の中には、香港等も入ってございますので、そういったところにターゲットを当てて、できる限り国際線の増便、新規就航が速やかに行われるようにしていきたい。一番は仙台国際空港株式会社が第一義的に活動するわけですが、それを我々、経済界とともにサポートしていきたいというふうに考えております。



◆(安部孝委員) わかりました。そこはそういうことなんでしょうから、観光課と連携をとりながらよろしくお願いしたいということと、あと、土木のほうでパスポート取得キャンペーンということで、若者に一万円ぐらい補助するという制度があって、若者がいつまでかというと二十九歳までなんだって。高齢者はどうなんだという話もあるんだけど、教育旅行ってあるよね教育長。海外に行く。誰かもいろいろ言っていましたけれども、これも一般質問でも出ていたと思うんだけれど、それをやっぱりしっかり取り組むというところについて、これはどうなんですか、このパスポートキャンペーンとあわせて何かやろうぜみたいな、平成二十九年度でありますか。



◎(高橋仁教育委員会教育長) アジアに注目した教育旅行については、最近、学校現場でも関心を高めているところでありまして、台湾には特に交流をしようという学校が多くなっております。私自身も、台湾の先生方、宮城一高においでになった際にお会いしてお話もしたところでございます。今後も、交流を活発にできるように、パスポートの取得のキャンペーン等も活用しながら促していきたいと考えております。



◆(安部孝委員) 私の地元に松島高校ってあるんです。それに観光学科っていうのがあるんです。彼らが行く修学旅行っていうか教育旅行は、実は知事、アジアじゃなくてハワイなんですよ、残念ながら。それなぜかなというのはわかりませんけど、今年度どうなるかわかりませんよ。やはりアジアに目を向けましょうよっていう動きをぜひ教育長、つくっていただきたいと思っております。

 次は、HACCPのことで、新規で八百八十万円ということでございます。これは平成二十九年度どれぐらいの見込み、それから、支援体制、これについてどうお考えになってるかお答えをいただきたいと思います。水産加工業のHACCP導入についてであります。



◎(後藤康宏農林水産部長) 平成二十九年度予算におきまして、HACCP普及推進支援事業というものを創設いたしまして、専門家の派遣、それから認証取得に係る経費などを支援することによりまして、まず、新たに五者程度のHACCP取得事業者が出るというふうなものを支援したいと考えております。また、震災後に復旧しました事業所は高度な衛生管理施設を現在有していること、それから輸出に取り組む企業が増加していることを踏まえまして、当該事業者におきましてきめ細かく各地で研修会を実施することとし、水産加工業者の意識の醸成を図って、HACCPの認証取得が促進されるように努めていきたいというふうに考えてございます。県といたしましては取得企業に対しまして、ジェトロなどの支援機関とも連携し、統一ブランドの製品化に向けて生産体制を強化して共同で販売していく、水産加工業販路共創加速化事業、複数の事業者が集まってですね、同様のものを共同してつくって販路を確保していこうという事業でございますが、その事業や海外バイヤーの参加する商談会への積極的参加を促すなどしまして、各種事業の活用によりまして、HACCP認定取得の強みを生かした輸出促進が図れるように支援していきたいと考えてございます。



◆(安部孝委員) このHACCP普及推進支援事業についてはもう全然否定するものではありません。確か、十数年前に宮城県のカキの偽装問題が起こりましたね。平成十五、六年かな。それは大変悲しい事件であったんだけれど私らの水産議連で、実は、韓国の釜山のカキ処理場に行って視察したんです。そのときの工場が実はもう既にHACCP対応だったんです。オートメーション化されて、制服はもちろんしっかりしてて、アメリカのFDAの基準も超えられるというレベルでそういった認証制度をもう既にやっていたと。ですから、宮城県の加工の部分でこのことについても強力に推進していただきたいとともに、今、部長のほうから五者ぐらいということでございますけれども、対象になる工場はもっとあるはずですよね、実は。三百者ぐらいあるとも聞いていますので、これやっぱりスピードアップしなきゃいけないということが一つ。それから食と暮らしの安全推進課で地域HACCPっていう取り組みやってんだってね。私も勉強不足でわかりませんでございました。今、九者ぐらい認定を受けているということでございますので、これの部分についてもやはりPRが足りないのかなと思っております。輸出も大事だけど国内の安心安全について、これもやはり、担当課とすれば、さまざまな取り組みをやってほしいと思いますので、このHACCP取り組みに当たって、強力に連携しながらやっていただきたいということを要望しておきます。

 それから七点目は、先進的文化芸術創造拠点形成事業というのを今回、新規で二億円計上でございます。文化庁、宮城県それぞれ一億円で創造ということでございまして、この対象事業が文化芸術事業、それから人材育成ネットワーク構築ということでございますが短目に具体的にお願いします。



◎(佐野好昭環境生活部長) 県では平成二十九年七月二十二日から五十一日間、石巻市牡鹿半島地域を中心とした五つの市町で展開される総合芸術祭、リボーンアート・フェスティバルを先進的文化芸術創造拠点形成事業と位置づけ、支援することとしております。この祭典はアートや音楽の力を生かし、心の復興に貢献するとともに、地域の活性化や人材育成などを行うものであります。文化芸術事業は、牡鹿半島を中心に国内外のアーティストと地域住民との共同制作による現代アート作品の展示や野外音楽コンサートを行うものであります。人材育成事業はフェスティバルの運営を支援するボランティア組織として千人規模の「こじか隊」を結成するというものであります。ネットワーク構築事業はアーティストや地域住民、自治体、地域の活動団体などの交流を促すものでございます。リボーンアート・フェスティバルは今後十年間継続的に開催されると聞いておりますので、県としましては、引き続き協力してまいりたいと考えております。



◆(安部孝委員) 富県宮城の次はいよいよ芸術文化の村井だと、こういうことのあらわれの予算かなと思いますけれども。これは小林武史さんという音楽プロデューサーが、大変有名な方がかかわっていて、実におもしろいなと思います。この間、我々が牡鹿のほうに行ったときに、すばらしい景観をバックに芸術文化が醸し出されるというのはすごくいい部分だと思いますので、これは被災者の支援にもなるし、ぜひ継続していただきたいということでございます。震災のときに松島でスイスのルツェルンの音楽祭やりました。変わったドームをつくっていただいて、被災した木材なんかを椅子にしながらと。坂本龍一さんプロデュースで多賀城高校なんかも一緒にやってくれたんだけど、次の年全くなくなったんです。だから継続なんだよね、継続。お金もかかるところがあるかもしれないけど、やはり熱意を示すと、こういった有名なプロデューサーなんかがずっと支援してくれると。そういったものにこれはなっていただきたいと思うんで、部長、頑張っていただきたいと思います。

 次は、八点目でございます。宮城大学における復興人材の取り組みと、それから復興大学というのがありまして、これの成果についてということでございます。二〇一七年、宮城大学は生まれ変わります。こういう新しいパンフレット見させていただいて、ずっと我々も支えながら、宮城大学頑張れということでやってきました。今回は入試制度も学群、学類ということで、いろいろと新しい発想のもとにやってくということで、勢いは感じるんでありますけれども、今回、新規で七千五百万円つけました。宮城大学についてどんな取り組みがなされるのか所見をお願いします。



◎(大塚大輔総務部長) 宮城大学における復興人材育成事業の取り組みについてでございますけど、こちらは宮城大学の実施する地域の復興を担う人材の育成に資する教育等に係る経費について県として支援するものでございます。震災からの復興では、地域コミュニティーの再生が最大の課題の一つとなり、まちづくりや地域経済の再生など、あらゆる分野においてコミュニティープランナーの素養を持つ人材が求められております。宮城大学では、これまでも地域でのフィールドワークやインターンシップなどで地域と協働する教育を実施してきたわけでございますが、御紹介のありました来年度からの大学改革に伴いまして、これまで以上に公立大学として地域貢献、地域とのつながりを重視し地域課題に応える人材を育成することとしているものでございます。事業の内容、具体的には、地域フィールドワーク科目を一年次の全学必修科目といたしまして、地域に貢献できる人材の持つべき素養を身につけ、また二年次からは地域と協働する機会をふやし、コミュニティープランナー科目等により協働のスキルや事業マネジメント能力などの専門的知識と技能を身につけることとしているものでございます。



◆(安部孝委員) 宮城大学に新しい制度の中で頑張っていただくということで、細い話だけど、フィールドワーク科目というのは一年生で必修なんだってね。次のコミュニティープランナー科目というのは選択なんだってね。地域の被災を宮城大学の子供たちがしっかり勉強していく、すごくいい試みだと思うんだけど、実はその選択のコミュニティープランナーのほうが実は私大事なような気がして、これも必修にすべきだと思うんだけど、何でしないのか、お金がかかるのか、何か別な理由があるのか、そこだけお伺いしておきます。



◎(大塚大輔総務部長) コミュニティープランナー科目というのは、具体的な地域課題の解決と、そういった専門的知識や技能を身につける、より専門性の高い段階の科目ということで、そういった方向で勉学を進めたいという、学生たちに向けた選択科目ということにしておりますので、御指摘のとおり状況に応じては、更に、そういった取り組みを幅広い学生に広げていくといったことは、将来的にあると思いますけど、今の時点では選択科目という位置づけにさせていただいているところでございます。



◆(安部孝委員) やってみなきゃいけないところもありますので、経過を見ながら、子供たちの状況を見ながら、ぜひ、積極的に取り組んでいただきたいと思います。

 地域防災力向上支援費、新規一千六百万円、これは自主防災のことでございますので、このことについて、宮城県も自主防災組織率は、相当高いです。被災沿岸部についてはちょっと率が低いところがありますけれども、ここの部分についての取り組みと、モデル事業を今度つくるということなんで、その辺の考え方をお聞かせください。



◎(大塚大輔総務部長) 我が県の自主防災組織の組織率は、平成二十八年四月一日現在におきまして、八二・一%と全国平均の八一・七%を上回っておりますものの、東日本大震災以後低下傾向にあり、特に沿岸市町は津波被害等により組織率の低下が課題となっております。県では自主防災組織への支援として、市町村や防災関係機関と連携を図りながら、組織で中心的な役割を果たす防災リーダーを養成するとともに、自主防災組織の役割等について、出前講座などで普及啓発に努めてまいりました。しかしながら市町村においては、マンパワーやノウハウ不足などの問題もあり、自主防災組織の育成や活性化について、県への更なる支援を求める声も上がっている状況にございます。このため県では、平成二十九年度から市町村及び防災関係機関等と連携を図りながら、自主防災組織の立ち上げや活性化に向けて、モデル地区で住民参画のワークショップなどを開催して、地区防災計画の策定を進めるとともに防災訓練などを行い、市町村が行う自主防災組織育成・活性化を支援することとしております。この事業により得られた成果は講演会やフォーラム等で普及を図り、県内の自主防災組織の組織率の向上や充実強化を推進してまいりたいと考えております。



◆(安部孝委員) この間ある総会に出たときに、消防団の総会があって、あともう一つは自主防災を含んだ総会がありまして、自主防災のほうの予算というのは、計上されているけど実施されている事業はなくてゼロ円というところがあったんです。それは、それぞれの地域の問題なんだろうけれども、組織はつくったけどうまく消防団とか地域と連携しながら、自主防災が生かされているかということについて、県だけの問題じゃないですよ。中身の問題なんだけど、知事も御案内のとおり、圏域の防災計画をつくったから、地域防災つくったから今度は地区なんだね。市町村のどこどこ地区の防災計画をつくるということについては、これはもう日本全国、宮城県に限らず、相当進んでいません。ですから、我々は津波を経験した被災地であるので、率先してつくるためには、この辺のあり方も必要だと思うんだけど、そこは部長、どんなふうに考えておりますか。



◎(大塚大輔総務部長) やはり、防災力の向上のためには、自助、共助、公助をバランスよく強化していく必要があると思っております。とりわけ大規模災害におきましては、初動という意味では共助の部分、コミュニティー単位の防災というのが大事になってくるだろうということで、この部分を担う自主防災組織の強化育成というのは、新年度の一つのテーマとして取り組もうということで、新規事業も今回盛り込ませていただいているところでございます。御指摘のありましたとおり、組織はつくったけど活動がなかなかうまくいかないといったような事情もあるかと思いますので、まず、どのように活動すればいいかというところをこのモデル事業のほうで追及していって、あわせて、資機材の購入経費に対しても助成を行うというものも盛り込んでおりますので、そういうハード、ソフト両面で、この自主防災組織の支援を新年度のテーマとして強化してまいりたいと考えております。



◆(安部孝委員) ぜひ強化に向けて頑張っていただきたいと思います。

 次に、広域防災拠点と圏域防災拠点ということで、その辺の運用が一部可能になるということでございますので、その時期的なもの内容等についてお伺いしておきます。



◎(村井嘉浩知事) まず、広域防災拠点についてですけれども、JR貨物の仙台貨物ターミナル駅の移転が完了した後に整備に着手いたしますので、平成三十二年度内に一部の運用を開始する予定となります。現時点において、非常時には広域支援部隊の集結、宿営エリアや物資の流通配給エリアとして活用いたします芝生広場やグラウンドなどについて、優先的に整備してまいりたいと考えております。

 なお、具体的な整備計画につきましては、今後、詳細設計において検討することにしておりますので、今、答弁したとおりになるかどうかということについて、はっきりと申し上げることはできないということで御理解いただきたいと思います。そして、圏域防災拠点につきましては今年度から通信機器の整備を進めておりまして、平成二十九年度、来年度からは各拠点に順次、運営資機材の保管倉庫を設置するとともに、大型仮設テントや投光機、発電機などの資機材を配備いたしまして、平成三十一年度までに整備を完了する予定としております。また、運用につきましては、今年度までに全ての圏域防災拠点で開設手順や支援部隊の受け入れ方法などを定めた開設運営マニュアルを作成いたしまして、平成二十九年度から暫定の運用を始め、運用資機材などが整った拠点から訓練を通じ、マニュアルの確認等を行うとともに、本格的な運用を開始する予定となっております。



◆(安部孝委員) これから広域防災と圏域の防災拠点のスケジュールがずうっと出てきます。その中で大事なのは、先ほどお話を承った訓練等で検証、改善、これすごく大事です。ですから県庁だけで終わることなく、各関係者としっかり取り組んでいくということで、本当の防災拠点になったと実感ができるように、ぜひ強くお願いをしておきます。

 次は、みやぎ子供の心のケアのことであります。

 これも、さきに触れていたところで御答弁は余り詳しくは要らないんだけど、簡単に言えば、いじめ不登校対策のための体系の中でケアハウスを今回つくると。新規でつくるということで、教育長のほうからお伺いして、これはぜひ空回りしないでしっかりやっていただきたいということをお願いしています。子供のことでございますので、卒業しちゃったら知らんぷりということではなくて、しっかり、その子供がどういった形で成長していくかということも見守ってほしいんだけど、前段の回答は要らないんで、改めてこのハウスをつくりながら、宮城県のいじめ不登校の体制が特にどこが今度変わるんだというところだけお伺いしておきます。



◎(高橋仁教育委員会教育長) 今年度から始めております、このケアハウスの運営支援事業も含めた、さまざまな児童生徒の心のケア、いじめ不登校対策でありますけれども、これまでは、学校が中心となって学校の力で何とかしようということが大勢だったわけですが、それを外側からサポートする体制をつくることで、学校だけではなくて教育委員会も一緒になって、家庭への直接的な支援も含めてできるようにしようということでございます。ケアハウスの事業を運営する市町からは、生徒が学校に復帰したとか、家庭の環境改善につながったというような報告も受けておりまして、こういった成果を次々に発信していきたいと考えております。庁内につくった支援チームでも、相談件数が三百五十件を超えているとか、東部教育事務所に設置したサポート班でも相談が八百件を超えているとか、それぞれに細かな相談を受け付けて対応しているところでございます。今後もしっかりと成果を出すように努力してまいります。



◆(安部孝委員) 次は、大綱二点の産業経済にかかる予算ということで、みやぎ六次産業化トライアル支援、これも新規で一千百万円ということでございます

 以前、一般質問なんかでも六次産業化の推進と、随分昔言ったことあるんだけれど、いろいろと担当課の人からお話を聞いて大分積み上げて、しっかり六次産業化の推進ができてきたなということで、私自身は県の真面目な取り組みが出てきたということで評価したいと思っています。今回改めて新規で、何か国の認定を取んなきゃいけない。それが大体、七十者ぐらいあって、いつも半分ぐらい落とされると。いいものも落とされて、認定とれないでいるという話だったので、それを何とかこう救い上げようと。金額は小っちゃいんだけれど、二百万円とか、その辺でまさにトライできるということの事業だということなんでありますけれども、この辺の更に、このトライアルさえも、トライできない事業者に対してはなにか、部長、考えておりますか。



◎(後藤康宏農林水産部長) 今、委員からありましたように国の認定を受けて、国の補助事業に乗りがたかった方々に今回、地域で六次産業化のトライアル事業を設定して支援したいと思ってるわけですが、その前段階にあるような地域での取り組みの芽吹きであるとか、事業者の方々のアイデアのブラッシュアップであるとかというのは、従来から普及センターであるとか、地方振興事務所での取り組みによって相談に応じて、それをいかにどんな事業に乗せていくのか、目指す方向性を整理していただくとか、そういった支援をしておりましたので、取り組みの初期段階にはそういった支援を継続して力を入れていきたいというふうに考えてございます。



◆(安部孝委員) ぜひ、積極的にこの六次産業化を進めていただきたいなと思います。

 次は、CLT、木材です。直行集成板のことについての推進事業、これも新規で一億四千三百万円計上されております。正直言って大変うれしく思っています。平成二十四年に我々の会派のエネルギー議連で岡山の真庭市に行って、実はこのCLT見てきました。すごいことやっているなというのが我々議員の思いで、それはもうルート化されていまして、この建物でつくって、それがどのようにつくられているということで、完全にもう一般の見学者向けのルートができていました。我々議員も感心をして、宮城県も言われてみると林業が大事だねなんていうことを思ってきて、今ここでCLTの普及事業に大幅なお金をつけていただいたということで、今がチャンスという思いでございます。こういった中で、今回はその協議会が立ち上がって、さまざまな木材を利用したチャレンジ事業、それからCLTを使った普及事業をやるということで、大衡にある林業技術総合センター、これも新しく数年かけてやると。知事はこの大衡の昔の林業試験場行かれたと思うんだけれど、このことを含めて広告塔にしながらやっていくということで、東北大学の有名な前田先生、その方は、土木部長知っていると思うけれど、相当、建築について優秀な先生でございまして、この協議会に入っているそうでございます。それは一般住宅の建築基準法の何かの関係で、いろんな知識とか知恵を持っているから、その推進のため絶対欠かせないと。宮城県がもしやるのであれば、林業振興課で終わらないで、土木部との連携をつくることが、実はCLTの推進事業に寄与するというようなお話もあるので、このことについての御見解をお願いします。



◎(村井嘉浩知事) CLTは、まず非常に軽い、鉄骨の四分の一ぐらいでできますし、非常に丈夫ですし、何よりも加工しやすい、扱いやすいというメリットがございます。

 一方で、値段が高いという欠点がございますので、これも普及することによって価格は当然下がってまいりますんで、やはり使えるようにしていかなければならないというふうに思っております。昨年二月に、宮城県CLT等普及推進協議会を立ち上げまして、ぜひやろうじゃないかということになりました。今回、林業技術総合センターの建物を一棟、ちょっと山の中なんで余り皆さんに見に行っていただけないので、もうちょっと町中のほうがいいんじゃないかなと、なかなかいい場所がなくて、林業技術総合センターの中で、建物をCLTでつくることにいたしました。また近々、多賀城市で民間の建物がCLTでできるということなので、私、竣工式に顔を出してこようかなというふうに思っております。次にどこなのかということまで、まだ決まっておりませんけれども、普及させるためにまずPRをするところからしっかり始めていきたいというふうに思っております。



◆(安部孝委員) ぜひ、期待したいなと思います。この間の東京で第四回の木育サミット、木の教育っていうのがありまして、宮城県はどこの自治体もかかわってないんですけれど、そこのシンポジウムに参加してまいりました。実は木の大切さとか、木に対する思いがないと、林業振興は進まないんだよねっていう趣旨のサミットでございまして、これからやっぱり宮城県もこの視点が大事なのかなと思っております。我々議員の中で条例をつくるという動きもありますので、ぜひ執行部ともどもよろしくお願いしたいと思います。

 最後の三点目の、医療福祉等に係る予算についてでございます。

 子ども食堂とそれからフードバンクの支援について、今年度の取り組みを時間がないので簡単によろしくお願いします。



◎(渡辺達美保健福祉部長) 子ども食堂ですが、全国的に広まっておりまして、宮城県内におきましても、昨年の四月時点で実施団体は二団体だったんですが、現在は十二団体となっています。開設に当たってのノウハウが十分にないというふうな状況がありますので、そういうようなセミナーを来年度は開催したいと思っています。それから、フードバンク事業のほうですが、活動経費が課題となっているということですので、来年度はその活動費用の一部を補助したいというふうに考えております。



◆(安部孝委員) 子ども食堂とフードバンクは実は連携してます。つながっているので、ぜひその辺はよろしくお願いしたいなと思います。

 最後になります。介護職員の就業の関係、外国人介護人材、それから介護機能の構築ということで新規の予算がずうっと出ています。時間がないので、ロボットね、ロボットを入れるという、名前がテレノイドちゃん。これを施設に入れたときに宮城県が補助すると。ロボットを介護に使うということでございまして、ある意味ではもう、介護に対する革命がこれから起こるのかなということで、介護ビジネスと介護モデルになるということでございますので。これを今回、補助金をつけて、介護の中で特にロボットを入れた部分で、知事の思いを御披瀝いただきたいと思います。



◎(村井嘉浩知事) 先般、名取市の施設に行ってまいりました。入所者の方が、本当に、テレノイドを扱うと目の色が変わるんです。非常におもしろかったです。理事長さんも施設長さんも当初入れるかどうか悩んでおられたそうなんですけれども、実際、入所者の皆さんの目の色を見て、これは入れようということで入れることになりました。今までいろいろ実証実験を世界的にやっていたんですけれども、今回、本格的に実際に導入したのは、全国というか全世界で初めてだったもんですから、本当に今、世界中からいろいろ問い合わせが来ております。非常に私、取り組みとしておもしろいと思います。テレノイドはロボットといいましても、AIのように全部自分で考えてやるんではなくて、遠隔操作して目から画像を取り込んでこちらがしゃべった声が出てくるということでございまして、要は人が接しているんですけれども、人が人に接するんじゃなくて、ロボットを介して接するということで、非常に大きな成果が出るのではないかなというふうに思っております。まず結果を見まして、普及していけるように努力をしてまいりたいとこのように考えております。

 以上でございます。



○(本木忠一委員長) 続いて公明党県議団の質疑を行います。

 なお、質疑時間は答弁を含めて三十五分です。遠藤伸幸委員。



◆(遠藤伸幸委員) 公明党の遠藤伸幸です。県議団を代表して質疑を行わせていただきます。

 村井知事がハード重視からソフト重視へ、震災復興新ステージ予算と銘打った平成二十九年度予算案は、公明党が実現を目指している成長と分配の好循環と軌を一にした内容となっており、公明党県議団としては高く評価しております。自公連立政権の経済政策と村井知事の富県戦略によって経済は着実に回復し、雇用環境の改善や賃金の上昇、企業収益の改善などが進み、税収も大きく伸びております。しかしながら、個人消費はいまだ力強さを欠くなど、多くの人々にとっては景気回復の恩恵を実感するところまでには至っていないというのが実情だと思いますし、最近は深刻な人手不足という問題も出てきております。こうした中で今求められているのは、これまでの経済政策による成果を子育てや介護などの社会保障に適切に分配して、一人一人が安心して働き、暮らすことのできる環境を整えていくことであり、そしてそれを更なる経済成長へとつなげていくことであります。今は分配の視点を重視すべき局面であり、ハード重視からソフト重視へという村井知事の方針は、時代の要請に応えた極めて適切な判断であると公明党としては考えております。そこで、まず成長と分配の好循環について知事の所見を伺いたいと思います。



◎(村井嘉浩知事) 成長と分配の好循環、言い方は違いますけれども、私の目指す富県戦略の考え方と同じだというふうに私自身も考えてございます。しっかりとまず経済基盤を築いて、その創出された富の循環によって、社会福祉や教育といったような取り組みを着実に進めていきたいと考えてございますので、更なる御支援よろしくお願い申し上げます。



◆(遠藤伸幸委員) ぜひ好循環をつくり出すために力を合わせて頑張っていきたいと思います。

 さて、新年度予算案では、公明党が提案してきた政策もそれなりに盛り込んでいただいております。特に救急医療については、昨年のドクターヘリに続き、ことしは救急電話相談「#七一一九」の導入も決定していただきました。この「#七一一九」は急な体調不良やけがなどで救急車を呼ぶか迷ったりした際に、看護師などからアドバイスを受けることのできる電話相談窓口です。現在、都道府県レベルで導入しているのは、東京、大阪、奈良、福岡の四都府県のみとなっております。「#七一一九」は、既に東京で十年前から導入され、好評を博しておりますが、なぜ全国で余り導入が進んでいないのかといえば、これを普及させようとした総務省のモデル事業が民主党政権下で事業仕分けにあって廃止されてしまったことが主な原因です。そういう経緯があって、県に対する国の補助金がないというような状況ですが、そういった中にあっても、県民の命と安心を守るために導入を決断された知事に改めて敬意を表したいと思います。さて、いざというときに、医療の専門家に電話一本でアドバイスを受けることができるというのは大変に心強く安心できると思いますが、この「#七一一九」を導入する目的と期待される効果、それから「#七一一九」は二十四時間三百六十五日が基本となっておりますが、本県は平日夜間と休日に限っております。その理由はなぜかお聞かせください。



◎(村井嘉浩知事) 救急電話相談事業でございますけれども、子供以外でもお年を召された方でも、すぐに救急車を呼ぶのではなくて、まず電話でいろんなことを相談していただける、これが救急車の出動回数を減らすことにもつながりますし皆様の安心にもつながるということで、このたび導入することにいたしました。ただ、平日の日中は医療機関での対応が十分可能でございまして、いろんなとこに病院がございますので、病院に一本電話していただきますと、かかりつけ医等がおられると思いますので、今回は平日の日中はあえてはずさせていただき、休日及び平日の夜間という形にさせていただいたところでございます。まずは、様子を見させていただきたいと思います。



◆(遠藤伸幸委員) ありがとうございます。救急車の適正利用を促すという観点からしますと、やはり、気軽に電話をしてアドバイスを受けていただくという環境を整えることが大事だというふうに思いますので、将来的にはぜひ二十四時間体制を目指していただくように、よろしくお願いしたいと思います。さて先日、奈良県の「#七一一九」事業を調査いたしました。奈良県は平成二十一年から導入をしております。昨年度は四万件以上の利用がありました。アンケートによれば「#七一一九」を利用した人の八割が役に立ったと答えており、また、苦情はほとんどないなど、利用者の満足度が非常に高いという結果が出ております。

 一方で、課題は、認知度がまだまだ低いということで、導入から七年が過ぎているのに、県民の三割しか知らないということでございます。同県では認知度向上に向けて、テレビCMなども流しているとのことでした。そこで、宮城県として「#七一一九」の認知度向上に向けてどのように取り組むのかをお聞きしたいと思います。ポスターの掲示、チラシ配布などはもちろん、奈良県のようにテレビCMをつくったらどうかと思いますがいかがでしょうか。また特に高齢者施設や事業所への周知徹底を図っていくことが大事だと思いますが御所見を伺います。



◎(村井嘉浩知事) 県民の皆様に周知するということは極めて重要でございます。そのため、ポスター、リーフレット等を作成しまして、まずは市町村、それから各消防本部、また、報道機関等の協力をいただきながら、広報に努めたいと思います。また、県政だよりやホームページ、新聞広報等でも周知をしたいと考えてございます。また、広く民間の事業所等にも御協力をいただく予定としております。

 なお、テレビCMの導入につきましては、まず、周知状況を見ながら必要に応じて検討してまいりたいとこのように思っております。



◆(遠藤伸幸委員) ぜひ検討をよろしくお願いいたします。奈良県のCMを見たんですが、どういった状況でこの「#七一一九」に電話したらいいのかというのが非常にわかりやすく紹介されておりまして、そういったものが周知に有効なのではないかと強く思った次第でございますのでよろしくお願いいたします。

 続いて、今、市町村にも周知を図っていくということでございますが「#七一一九」の活用が、普及をして救急車の適正利用が進めば、結果として、市町村の消防や公立病院の負担軽減につながりますので、普及啓発については市町村に積極的に取り組んでもらえるように協力を要請していくことが大事だと考えますがいかがでしょうか。



◎(村井嘉浩知事) やはり、市町村の協力なしには、こういったようなものは普及できませんので、市町村長会議等を通じましてしっかりとお願いしてまいりたいと思います。



◆(遠藤伸幸委員) ぜひよろしくお願いいたします。「#七一一九」の周知については、我々、公明党としても全力で取り組んでいきたいと思っておりますけれども、ここはぜひ、宮城県で一番発信力のある村井知事に、さまざまな場面で呼びかけてもらいたいと思います。特に「#七一一九」が始まる秋には、いろいろな場所で呼びかけていただきたいと思うんですがいかがでございましょうか。



◎(村井嘉浩知事) 私自身もいろんなところでPRに努めていきたいというふうに思います。せっかくやった制度ですから、もったいないので、しっかりとPRを頑張ってまいります。



◆(遠藤伸幸委員) ぜひよろしくお願いいたします。ところで、この「#七一一九」は県と仙台市の共同開設という形になりました。これは県のほうから仙台市に協力を要請して実現にこぎつけたものと理解しております。同様に、県と仙台市の連携で改善してもらいたいものが救急医療の分野でもう一つございます。それは以前にも一般質問で取り上げました、救急医療情報システムです。救急医療情報システムは、一般財団法人宮城県地域医療情報センターが、県の委託を受けて昔から運営しているシステムで、平成十九年度に現在のシステムに改修されまして、新年度も約八千五百万円の予算が投じられることになっております。このシステムは、医療機関が対応可能な診療科目や空きベッドの情報等をパソコンに入力し、救急搬送に必要な情報をインターネットを通じて消防機関に提供するとともに、医療機関も相互に閲覧することができるというシステムでございます。しかし、これが余り活用されていないという状況が長年続いております。そこでまずお聞きしますが、昨年度、消防機関が救急医療情報システムを利用した件数はどのくらいでしょうか。



◎(渡辺達美保健福祉部長) 救急医療情報システムのうち、救急応需情報というのがあるんですが、こちらは、医療機関の空床数や対応可能な診療科目等の情報を提供するものでありますが、平成二十七年度の消防機関からの照会件数は四千六百二十九件となっております。



◆(遠藤伸幸委員) 四千六百件ということで、これだけ聞くと多いのか少ないのかわからないんですが、昨年度の県内の救急搬送の総数は九万二千件を超えておりまして、九万二千件の救急搬送のうち四千六百件、つまりわずか五%しかこのシステムが救急搬送で利用されていないということでございます。残りの八万数千件はシステムを利用していないと。そして更に詳しく見ると、県内十二ある消防本部のうち、石巻、塩釜、登米、気仙沼、黒川の五消防本部はシステムの利用実績がないということでございます。せっかく病院側が情報入力しているのにほとんど使われていないということでございます。なぜ、システムの利用がこれほどまでに低迷しているのか、その理由をどうお考えでしょうか。



◎(渡辺達美保健福祉部長) システムの救急応需情報ですが、こちらは各医療機関が定期的に情報を更新するというものになっているんですが、情報の即時性に問題がありまして、それから仙台市のほうにおきましては、県のシステムとは別個に仙台市独自の病院照会サポートシステムが動いておりますので、そういうことも利用数減少の一つと認識をしております。



◆(遠藤伸幸委員) 医療機関側の情報入力がリアルタイムでないということから利用が低迷していくということでございます。これは宮城県に限った話ではなくて、他県のシステムも似たり寄ったりの状況であったわけでございますが、近年このシステムを改修して、使えるシステムに変えている自治体が相次いでおります。私が見たのは、佐賀県、埼玉県、奈良県のシステムですが、いずれも利用率が本県に比べて桁違いに多いんです。例えば、埼玉県は消防機関の利用件数が十四万件を超えております。奈良県も四万件を超えていると。搬送件数の大体、五割から六、七割ぐらいまで、利用されているということで、つまりシステムはちゃんと活用されている県もあるということでございます。こうした先進県におけるシステム改修の効果について、県はどのように評価しておりますでしょうか。



◎(渡辺達美保健福祉部長) 先進県の救急医療情報システムにつきましては、消防機関がタブレット端末によって、医療機関の受け入れ情報を入力する仕組みとなっておりまして、情報の即時性という点ですぐれているというふうに考えております。また、先進県の取り組み実績におきましては、現場滞在時間の三十分以上の搬送困難事例の減少等に効果があるというふうに承知をしております。



◆(遠藤伸幸委員) そのような効果が出ているということでございます。私は先進例を見て、効果があると思ったのは三点ございまして、一つは今おっしゃられた救急搬送の効率化と時間の短縮。埼玉県は搬送先決定まで病院の照会が四回以上かかったり、いわゆるたらい回しというのは、システムの改善によって四割減ったと。また搬送時間も、平均一分も短縮しております。もう一つは救急搬送のデータ蓄積とその活用。奈良県は、搬送データを分析することによって、特に複数患者の受け入れが難しいということがわかりまして、新たな病院の輪番制を構築したとのことです。そしてもう一つはコストダウンです。佐賀県はシステム改善により、年間四千万円のコストを削減したとのことでございました。

 さて、こういった先進例を受けまして、県は昨年、救急医療情報システムの改善に向けて検討部会を立ち上げて議論した上で、昨年十一月発表の政策財政運営の基本方針で、救急医療情報システムの機能向上を明記しました。私はこの新年度にシステム改修が行われるものと大変期待をしていたわけでございますが、新年度予算案には影も形もございません。大変、残念に思うんですが、なぜ事業化を見送ったのでしょうか。保健福祉部と財政当局からそれぞれお伺いしたいというふうに思います。



◎(渡辺達美保健福祉部長) 救急医療情報システムのあり方につきましては、医療関係者、消防関係者の構成で審議します、救急医療協議会で審議をいただきまして、今まで先進事例の分析とかシステム改善の方向性についての検討をしました。

 一方、システムの改善に関しましては、仙台市の独自のシステムとの連携のあり方、そして医療機関、消防本部との役割分担等も含めまして、より効果的なシステム構築に向けまして、継続して検討する必要があるというふうに考えております。



◎(大塚大輔総務部長) ただいま、保健福祉部長が答弁したとおりでございますけれど、予算査定の過程で解決すべき課題も残されているものと判断しまして、予算計上を見送ったものでございます。このため、引き続き諸課題の解決に向けて、担当部局において検討を進めていくことが必要であると考えております。



◆(遠藤伸幸委員) 今、仙台市のシステムという話がありました。まさにそこが問題でございまして、宮城県がほかの県と違ってシステムの改善が難しいのは、仙台市の消防局が病院照会サポートシステムという、まさに県の救急医療情報システムと似たようなシステムを独自で運用しているからなのでございます。もし、仙台市がシステムを運用していなかったら、すんなり改修できたはずなんです、先進例がありますので。でも、仙台市のシステムがあるせいでややこしいことになっているということでございます。そこで、県は仙台市の病院紹介サポートシステムをどう評価されておりますでしょうか。



◎(渡辺達美保健福祉部長) 仙台市の病院照会サポートシステムですが、救急隊がタブレット端末によって医療機関の受入情報を現場で入力することが可能でありますので、先進県のシステムと同様に情報の即時性の点ではすぐれているというふうに考えておりますが、その一方、このシステムを利用できます医療機関は特定の病院に限定されているほか、仙台市以外の消防本部の搬送情報が反映されないというふうな課題があるというふうに認識をしております。



◆(遠藤伸幸委員) 仙台市のシステムは救急隊の動きはよくわかるんだけれども、その情報は一部の病院を除いて病院側から見ることができない。また、救急隊にとっても病院側の応需情報というのはよくわからない。更に、ほかの消防本部の救急隊の動きもわからないという弱点があると。

 一方で、県の救急医療情報システムは、病院の情報は充実しているけれども情報の鮮度は余りよくなくて、救急隊の動きもわからないと。同じ救急搬送の効率化を目的としたシステムを県と政令市で別々に運用していて、全く互換性がないという状況にありまして、これはまさに一昔前によく聞いた、二重行政の典型例と言われても仕方のないことではないかと私には思えるわけでございます。そこで伺いたいんですけれども、仙台市の病院照会サポートシステムが平成二十二年に導入された際に、県のシステムもあわせて改修するチャンスだったと思うんですけれども、二つのシステムに互換性を持たせようとか、統合するとか、そういった協議がなされなかったのでしょうか。



◎(渡辺達美保健福祉部長) 仙台市の病院照会サポートシステムについては、消防庁と共同で平成二十一年度に開発した仙台市の独自のシステムと伺っております。その開発の時点におきましては、仙台市から県に対して具体の声がけがなかったとのことでございます。



◆(遠藤伸幸委員) これは本当に今後の教訓にしていただきたいと、特に救急医療についてはやはり県と市の連携というのが、一番緊密にされていなければいけないという分野でございますが、そういった協議がされていないというのは、今後の教訓にしていただきたいというふうに思います。

 さて、現状の救急医療情報システムを今後もこのまま維持するのは費用対効果の面からいって、県民の理解が得られないのではないかと思いますが、知事は改修する必要があると認識していらっしゃいますでしょうか。



◎(村井嘉浩知事) 極めて重要な御指摘だというふうに思います。今、お話聞いておりまして、県のシステムにもメリット、デメリット、仙台市のシステムにもメリット、デメリットありますので、お互いのメリットは組み合わせてやる必要がございます。お互い改修の時期というのはありますので、その早いほうに来る改修時期に遅いほうがあわせまして、一緒にやれるように仙台市とよく協議していきたいというふうに思います。



◆(遠藤伸幸委員) 今、非常に前向きな答弁いただきましてありがとうございます。仙台市消防局の協力が必要なんですけれども、ただ、仙台市消防局の立場に立ちますと、これまで県のシステムが使えなかったから独自にシステムを開発したのに、今さら改修しましょうと言われても困りますというのが正直なところではないかと推測をしております。これまで、検討部会で担当者間の協議はなされてきましたが、しかし、今後更にこの連携の深化を図っていくためには、これまで同様の体制で本当に進むのかと心配をしております。そこで提案なのですが、今後、村井知事と奥山市長による調整会議の場で、この問題を含めた救急医療の連携強化について議論をしていただき、知事から市長に対してシステム改修への協力を要請してもらいたいと思いますがいかがでしょうか。



◎(村井嘉浩知事) そのようにしたいと思います。私のほうからお願いさせていただきます。



◆(遠藤伸幸委員) ぜひよろしくお願いをいたします。県と政令市が力を合わせれば、救急医療の充実に資する理想的なシステムはつくれると確信をしておりますので、どうかよろしくお願いを申し上げます。

 次に、運航開始から四カ月がたったドクターヘリの運航状況について伺います。

 まず、全体の要請件数や出動件数とともに、ドクターヘリが効果を発揮したと考えられる事例を何例か教えてください。



◎(渡辺達美保健福祉部長) 運航の実績ですが、平成二十九年二月末現在で要請件数が五十一件ありまして、出動件数は三十八件となっております。今までの運航におきまして、離島から脳梗塞患者を搬送した事例、それから、山間部で高所から落下し骨折した患者を早期に搬送した事例、それから大動脈解離の疑いがある患者を早期の治療によって安定させた事例がありまして、ドクターヘリの効果がより発揮されたものと考えております。



◆(遠藤伸幸委員) 離島や山間部などで、しっかり活用されているというところでございます。消防本部ごとの要請件数と出動件数について教えていただけますでしょうか。



◎(渡辺達美保健福祉部長) 平成二十九年二月現在ですが、消防本部ごとの要請件数は、気仙沼・本吉地域が十一件、仙南地域が十件、石巻地区が七件、大崎地域が六件となっております。それから、出動件数につきましては、気仙沼・本吉地域が十一件、仙南地域が九件、石巻地区が七件、大崎地域が三件となっております。



◆(遠藤伸幸委員) 今のお話を聞きますと、仙台市消防局、塩竈、登米、名取、黒川というところからは要請がないという状況でございますか。



◎(渡辺達美保健福祉部長) 名取、塩竈、黒川、登米におきましては要請がありませんでした。



◆(遠藤伸幸委員) いわゆる、仙台市とその周辺からの要請が少ないというような状況にありますけれども、仙台市もここいら辺のまちなかは救急車だけで事足りると思いますが、郊外に行けば、私も郊外に住んでおりますけれども、人口は多いのに病院は少ないという状況ですから、本来なら一番ドクターヘリが威力を発揮できるエリアだというふうに思いますし、住民の期待も高いわけでございますが、四カ月たっても要請がないというのは、これは消防とドクターヘリの連携がうまくいっているのかどうか疑問に思わざるを得ないということでございますが、このことを県としてはどのように考えますでしょうか。



◎(渡辺達美保健福祉部長) 平成二十九年二月末現在で、仙台市消防局からのドクターヘリの要請件数は三件ありますが、仙台市や周辺市町村は医療資源が充実しておりまして、それからアクセス時間も短いということから救急車の対応可能な事例が多いということが理由で要請件数が少なくなっているんではないのかというふうに考えておりますが、一方で、これまで、仙台市消防局のほうから要請があった内容は、郊外や山間部など中心部から離れた地域の事例での要請がありますので、現時点におきましては、出動までは至っていませんけども、運航を重ねていく中で徐々に増加していくんではないかと考えております。



◆(遠藤伸幸委員) 要請件数が多ければ多いほうがいいとは一概には言えませんけれども、やはり、今、ちょっと少ないのではないかなというふうに印象を持っております。要請件数の増加に向けて県としてはどのように取り組んでいきますでしょうか。各消防本部で、ドクターヘリ研修会を開き、積極的な要請を呼びかける努力をしてはどうでしょうか。



◎(渡辺達美保健福祉部長) 医療機関とか消防本部の理解が不可欠でありますので、今まで、関係者で構成いたします、ドクターヘリ運用調整委員会などを開催しまして、出動事例の分析とか症例検討を行っております。また、ドクターヘリの基地病院の医師等が各消防本部を訪問しまして、出動要請基準の周知徹底とか机上訓練等もあわせて実施をしております。今後も、消防本部を初めとした関係機関と連携してドクターヘリの効果的な運用に努めてまいりたいと考えております。



◆(遠藤伸幸委員) ぜひこちらのほうも、県のほうからしっかりと、消防のほうに働きかけていただきたいというふうに思います。

 続いて、大綱三点目の動物愛護政策について伺います。

 新年度予算案では、飼い主のいない猫の殺処分数を減らすために、猫の不妊去勢促進費が大幅に拡充されました。動物愛護のボランティアの方々からはもちろん、この問題について関心のある皆さんから大変に喜ばれておりまして、村井知事の御英断を心からたたえたいと思います。

 まず、今回の制度の拡充の内容と狙いについてお聞かせください。



◎(村井嘉浩知事) 飼い主のいない猫の無秩序な繁殖を防止することによりまして、子猫の引き取り、殺処分頭数の減少と生活環境の保全を図ることを目的に、公益社団法人宮城県獣医師会において実施する飼い主のいない猫の不妊去勢手術助成事業に対しまして、更なる殺処分頭数の減少等を図るため補助金を拡充するものであります。平成二十九年度は、県獣医師会事業による助成頭数を四百頭、雄雌とも各二百頭から六百頭、雄雌各三百頭に引き上げるとともに、申請者への助成額は雄三千円から六千円に、雌六千円から一万二千円に引き上げることによりまして、手術費用のおおむね二分の一の額を助成する予定としております。これに伴いまして来年度当初予算案には、県獣医師会への補助金として三百六十万円を計上しておりまして、平成二十八年度当初予算に対しまして三百万円増額をしているということでございます。



◆(遠藤伸幸委員) 大変ありがとうございます。昨年度の調査によりますと、飼い主のいない猫の不妊去勢に対して都道府県レベルで助成制度があるのは、実は全国ではごくわずかでございまして、宮城県は新年度、その中でもトップレベルの助成内容となっております。殺処分ゼロの実現にかける知事の意気込みが伝わってまいります。インド独立の父である、ガンジーが残した有名な言葉に、国の偉大さ、道徳的発展は、その国における動物の扱い方でわかるというのがありますが、このガンジーの言葉に照らせば、今回の知事の御英断は宮城県の道徳的水準を引き上げることにつながるといっても過言ではないと個人的には思っております。その上で更にお願いしたいのですが、飼い主のいない猫の繁殖の抑制によって恩恵をこうむるのは、特定の個人ではないと思いますので、将来的には受益者負担をなくして、全額無償化を目指していただきたいのですがどうでしょうか。



◎(佐野好昭環境生活部長) 飼い主のいない猫の不妊去勢手術助成事業は、平成二十六年度から新たに設けた事業でありまして、平成二十八年十二月末までの実績は七百九十三頭に上っております。補助制度の更なる拡充につきましては、平成二十九年度からの制度拡充による子猫の引き取り状況の効果を見ながら検討してまいりたいと考えております。



◆(遠藤伸幸委員) ぜひ前向きに御検討をお願いいたします。

 続きまして、宮城県動物愛護センターについて伺います。

 殺処分数を減らすためには、動物愛護センターにおける飼育機能を拡充する必要があると思います。以前、犬猫の殺処分ゼロを達成している神奈川県立動物保護センターを視察しましたが、同センターでは譲渡先が見つかるまでは殺さないという方針を貫いておりまして、なかなか里親が見つかりそうにない老犬やけがした犬なども含めて、本当にたくさんの犬猫をボランティアの協力も得ながら飼育しておりました。つまり、犬猫の保管期間に制限を設けていないわけです。それに比べると、我が県の愛護センターは、犬猫の飼育数が少ないのではないかという印象を受けました。飼育スペースを拡充整備して、できるだけ殺処分をしないようにすることはできないか、保管期間の制限をなくすことはできないか伺います。



◎(佐野好昭環境生活部長) 殺処分を減らすためには更なる譲渡推進が必要と認識しておりますが、県の動物収容施設は老朽化及び狭隘化が課題となっております。この課題に対応するため、石巻保健所の収容施設については、合同庁舎建てかえに合わせて、平成三十年四月から拡張することとしているところでございます。今後、県の収容施設機能の状況を踏まえ、動物愛護センターの収容スペースの拡充についても検討してまいります。



◆(遠藤伸幸委員) ぜひ、よろしくお願いいたします。現在は動物愛護センターから譲渡される犬猫の不妊去勢については、里親が責任を持つことになっておりますが、今後は動物愛護センターの手術室で不妊去勢を施してから譲渡してほしいと思いますが、いかがでしょうか。

 また、愛護センターでの譲渡会をアニパル仙台のように、数カ月に一度でいいので週末に開くことはできないでしょうか。



◎(佐野好昭環境生活部長) 動物愛護センターにおいては、更なる譲渡推進のため、平成二十九年四月から試行的におおむね百頭をめどに譲渡する猫の不妊去勢手術を実施する予定であります。また、譲渡会につきましては現在、動物愛護センターで毎月約一回、平日に子犬を中心に開催していますが、ほぼ全てが譲渡できていることから、これまで土日には実施しておりません。今後の土日の譲渡会開催につきましては、県民ニーズを探りながら検討してまいります。



◆(遠藤伸幸委員) 新年度からは、譲渡する際には愛護センターのほうで手術をしていただけるということで、大変ありがとうございます。譲渡会のほうも検討よろしくお願いいたします。先日、平成二十七年に開設された京都動物愛護センターを会派で視察してきました。同センターは京都府と京都市が共同で設置した動物愛護施設で、殺処分機がない文字どおりの動物愛護拠点です。今、神奈川県も同様に殺処分機のない愛護センターをつくろうとしております。宮城県動物愛護センターも殺処分機を取り払い、文字どおりの動物愛護の拠点としていくべきだと思いますが、いかがでしょうか。



◎(佐野好昭環境生活部長) 収容頭数が一定の数まで減少すれば、御指摘のとおり殺処分設備の廃止についても可能になるものと考えております。しかし、殺処分頭数は年々減少傾向にあるものの、平成二十七年度の実績はいまだ犬猫あわせて千六百七十六頭であったことから、まずは引き取り頭数を削減し、譲渡頭数をふやす取り組みを進め、殺処分をゼロに近づけるよう努力してまいります。



○(本木忠一委員長) 以上をもって、本日の日程は終了いたしました。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



△散会



○(本木忠一委員長) 明日の予算特別委員会は午前十時から開催いたしますので、よろしくお願いをいたします。

 本日の予算特別委員会はこれをもって散会いたします。

    午後五時十六分散会