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平成29年  2月 定例会(第359回) 03月03日−07号




平成29年  2月 定例会(第359回) − 03月03日−07号













平成29年  2月 定例会(第359回)



       第三百五十九回宮城県議会(定例会)会議録

                              (第七号)

平成二十九年三月三日(金曜日)

  午前十時開議

  午後三時散会

      議長                     中島源陽君

      副議長                    長谷川洋一君

出席議員(五十九名)

        第一番                  大内真理君

        第二番                  角野達也君

        第三番                  内藤隆司君

        第四番                  高橋 啓君

        第五番                  鎌田さゆり君

        第六番                  遠藤伸幸君

        第七番                  庄田圭佑君

        第八番                  深谷晃祐君

        第九番                  遠藤隼人君

        第十番                  中嶋 廉君

       第十一番                  福島かずえ君

       第十二番                  天下みゆき君

       第十三番                  三浦一敏君

       第十四番                  佐々木功悦君

       第十五番                  境 恒春君

       第十六番                  太田稔郎君

       第十七番                  横山のぼる君

       第十八番                  渡辺勝幸君

       第十九番                  横山隆光君

       第二十番                  佐々木賢司君

      第二十一番                  守屋守武君

      第二十二番                  石川利一君

      第二十三番                  熊谷義彦君

      第二十四番                  渡辺忠悦君

      第二十五番                  遠藤いく子君

      第二十六番                  すどう 哲君

      第二十七番                  吉川寛康君

      第二十八番                  伊藤和博君

      第二十九番                  中島源陽君

       第三十番                  長谷川 敦君

      第三十一番                  佐々木幸士君

      第三十二番                  村上智行君

      第三十三番                  細川雄一君

      第三十四番                  高橋伸二君

      第三十五番                  菊地恵一君

      第三十六番                  只野九十九君

      第三十七番                  佐々木喜藏君

      第三十八番                  石川光次郎君

      第三十九番                  佐藤光樹君

       第四十番                  岸田清実君

      第四十一番                  菅間 進君

      第四十二番                  坂下 賢君

      第四十三番                  ゆさみゆき君

      第四十四番                  藤原のりすけ君

      第四十五番                  坂下やすこ君

      第四十六番                  庄子賢一君

      第四十七番                  本木忠一君

      第四十八番                  中山耕一君

      第四十九番                  長谷川洋一君

       第五十番                  安部 孝君

      第五十一番                  齋藤正美君

      第五十二番                  安藤俊威君

      第五十三番                  渥美 巖君

      第五十四番                  畠山和純君

      第五十五番                  仁田和廣君

      第五十六番                  藤倉知格君

      第五十七番                  相沢光哉君

      第五十八番                  中沢幸男君

      第五十九番                  渡辺和喜君

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説明のため出席した者

      知事                     村井嘉浩君

      副知事                    若生正博君

      副知事                    山田義輝君

      公営企業管理者                犬飼 章君

      総務部長                   大塚大輔君

      震災復興・企画部長              伊東昭代君

      環境生活部長                 佐野好昭君

      保健福祉部長                 渡辺達美君

      経済商工観光部長               吉田祐幸君

      農林水産部長                 後藤康宏君

      土木部長                   遠藤信哉君

      会計管理者兼出納局長             増子友一君

      総務部秘書課長                横田 豊君

      総務部参事兼財政課長             吉田 直君

    教育委員会

      教育長                    高橋 仁君

      教育次長                   西村晃一君

    選挙管理委員会

      委員長                    伊東則夫君

      事務局長                   清水裕之君

    人事委員会

      委員長                    小川竹男君

      事務局長                   谷関邦康君

    公安委員会

      警察本部長                  中尾克彦君

      総務部長                   岡崎 晃君

    労働委員会

      事務局長                   正木 毅君

    監査委員

      委員                     工藤鏡子君

      事務局長                   武藤伸子君

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    議会事務局

      局長                     今野 順君

      次長兼総務課長                半沢 章君

      議事課長                   三浦正博君

      参事兼政務調査課長              大浦 勝君

      総務課副参事兼課長補佐            三浦 理君

      副参事兼議事課長補佐             川村 満君

      政務調査課副参事兼課長補佐          高橋秀明君

      議事課長補佐(班長)             二上秀幸君

      議事課主任主査                齋 真左志君

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    議事日程 第七号

                平成二十九年三月三日(金)午前十時開議

第一 会議録署名議員の指名

第二 宮城県議会議員定数・選挙区等検討委員会の設置

第三 議第百三十七号議案 副知事の選任につき同意を求めることについて

第四 議第百三十八号議案 監査委員の選任につき同意を求めることについて

第五 議第一号議案ないし議第四十三号議案、議第九十四号議案ないし議第百三十五号議案及び報告第一号ないし報告第百十三号

第六 一般質問

   [鎌田さゆり君、本木忠一君、佐々木喜藏君、庄子賢一君]

第七 議第百三十六号議案 指定通所支援の事業等の人員、設備及び運営に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例

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    会議に付した事件

一 日程第一 会議録署名議員の指名

二 日程第二 宮城県議会議員定数・選挙区等検討委員会の設置

三 日程第三 議第百三十七号議案

四 日程第四 議第百三十八号議案

五 日程第五 議第一号議案ないし議第四十三号議案、議第九十四号議案ないし議第百三十五号議案及び報告第一号ないし報告第百十三号

六 日程第六 一般質問

   [鎌田さゆり君、本木忠一君、佐々木喜藏君、庄子賢一君]

七 日程第七 議第百三十六号議案

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△開議(午前十時)



○議長(中島源陽君) これより本日の会議を開きます。

 本日の議事日程は、お手元に配布のとおりであります。

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△会議録署名議員の指名



○議長(中島源陽君) 日程第一、会議録署名議員の指名を行います。

 会議録署名議員に、三十五番菊地恵一君、三十六番只野九十九君を指名いたします。

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△諸報告



○議長(中島源陽君) 御報告いたします。

 三月一日に、発言内容に関し議事進行の発言がありましたが、会議録を精査いたしましたところ、発言には議長が処置しなければならないものは含まれていないものと認められました。

 お手元に配布の文書表のとおり、請願一カ件の撤回がありました。

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    請願の撤回文書表

      第三百五十九回宮城県議会(二月定例会)平成二十九年三月三日



請願番号
要旨
所管委員会
摘要


三五八の三
国民年金等の削減をやめ最低保障年金制度創設等に関する意見書提出を求めることについて
総務企画
請願者からの撤回申し出による



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△宮城県議会議員定数・選挙区等検討委員会の設置



○議長(中島源陽君) 日程第二、宮城県議会議員定数・選挙区等検討委員会の設置を議題といたします。

 お諮りいたします。

 お手元に配布のとおり、宮城県議会会議規則第百二十九条第二項本文の規定に基づき、宮城県議会議員定数・選挙区等検討委員会を設置することに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(中島源陽君) 御異議なしと認めます。

 よって、さように決定いたしました。

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 宮城県議会議員定数・選挙区等検討委員会の設置

 宮城県議会会議規則(昭和五十年宮城県議会規則)第百二十九条第二項本文の規定により、次の協議等の場を臨時的に設ける。

 一 名称  宮城県議会議員定数・選挙区等検討委員会

 二 目的  宮城県議会議員の定数並びに選挙区及び各選挙区において選挙すべき議員の数についての協議

 三 構成員 各会派の推薦を受けて議長が指名する議員

 四 招集者 委員長

 五 期間  設置の日から平成三十一年十一月十二日までとする。

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△議第百三十七号議案・議第百三十八号議案



○議長(中島源陽君) 日程第三及び日程第四、議第百三十七号議案、副知事の選任につき同意を求めることについて及び議第百三十八号議案、監査委員の選任につき同意を求めることについてを一括して議題といたします。

 知事から追加提出議案の提案理由の説明を求めます。知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) ただいま追加上程されました議第百三十七号議案は、三月三十一日をもって若生正博さんが副知事を退任することになりましたので、新たに河端章好さんを選任することについて、議第百三十八号議案は、三月三十一日で任期満了となります監査委員の工藤鏡子さんの後任として、新たに石森建二さんを選任することについて、それぞれ御同意を得ようとするものであります。

 何とぞ御同意を賜りますようお願い申し上げます。



○議長(中島源陽君) これより質疑に入ります。

 質疑の通告がありますので発言を許します。二十五番遠藤いく子君。

    〔二十五番 遠藤いく子君登壇〕



◆二十五番(遠藤いく子君) 日本共産党宮城県会議員団の遠藤いく子です。議第百三十八号議案、監査委員の選任について質疑をいたします。

 宮城県では、平成九年の四月以降、県庁OBが監査委員を務めたことはなく、識見委員二名は、この二十年間外部の民間の方々が今日まで務めてこられました。それ以前は、宮城県の識見監査委員は県庁OB二人の体制でしたが、食料費やカラ出張問題が噴出して監査のあり方が厳しく問われ、OB起用をやめてきたものと理解しています。宮城県が監査委員の県庁OB登用をやめたのと同時期、平成九年に地方自治法の改正が行われています。地方自治法百九十六条第二項の改正点は、識見を有する者のうちから選任される監査委員の数が二人以上である普通公共団体にあっては、少なくともその数から一を減じた人数以上は、当該普通公共団体の職員で政令で定めるものでなかったものでなければならない。つまりOBは一人を超えてはだめですよということです。これは監査委員の独立性を確保するための措置でした。それまではOBについては、退職後何年など一定の制約はあったものの人数制限はありませんでしたが、この改正によってOBは一人までと明確に規定されました。OBの中にすばらしい方がいらっしゃることは承知しておりますが、県行政を監査するという特別の立場になる人事ですので、以下二点について伺います。

 一つ、今回の提案は違法には当たりませんが、平成九年の地方自治法改正の趣旨を踏まえたとき、今回提案されるに当たりどのような検討を行い、判断をされましたか。

 二、識見委員の中に今回OBを入れるということは、二十年間の措置からの転換を意味するということでしょうか。また、OB一人枠が固定化されるということはありませんか。以上二点について御答弁を求めるものです。

 御清聴ありがとうございました。



○議長(中島源陽君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 遠藤いく子議員の質疑にお答えいたします。

 初めに、選任における検討及び判断についての御質問にお答えをいたします。

 監査委員は、地方公共団体の財務管理や事業の経営管理、その他行政運営に関しすぐれた識見を有する者から選任することとされておりますが、今回の提案に際し、常勤という制約のある中で弁護士や公認会計士、県職員OBなど幅広く候補者を検討したところであります。その結果、豊富な経験を持ち行政事務に精通している石森建二さんが最も適任であると判断をいたしました。

 次に、選任に関する方針についての御質問にお答えをいたします。

 今回の提案において幅広く検討した結果として、県職員OBが適任であるとしたものであり、御指摘のような転換を意味するものではなく、県職員OB枠として固定化する考えはございません。

 以上でございます。



○議長(中島源陽君) 二十五番遠藤いく子君。



◆二十五番(遠藤いく子君) 今の御答弁で質疑は終わりにしたいと思います。



○議長(中島源陽君) 以上で、質疑を終結いたします。

 お諮りいたします。

 ただいま議題となっております各号議案につきましては、委員会の審査を省略することにいたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(中島源陽君) 御異議なしと認めます。

 よって、委員会の審査を省略することに決定いたしました。

 これより採決いたします。

 初めに、副知事の選任に関する議第百三十七号議案について同意することに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(中島源陽君) 御異議なしと認めます。

 よって、同意することに決定いたしました。



○議長(中島源陽君) 次に、監査委員の選任に関する議第百三十八号議案について同意することに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(中島源陽君) 御異議なしと認めます。

 よって、同意することに決定いたしました。

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△議第一号議案ないし議第四十三号議案



△議第九十四号議案ないし議第百三十五号議案



△報告第一号ないし報告第百十三号・一般質問



○議長(中島源陽君) 日程第五、議第一号議案ないし議第四十三号議案、議第九十四号議案ないし議第百三十五号議案及び報告第一号ないし報告第百十三号を議題とし、これらについての質疑と日程第六、一般質問とをあわせて行います。

 前日に引き続き、質疑、質問を継続いたします。五番鎌田さゆり君。

    〔五番 鎌田さゆり君登壇〕



◆五番(鎌田さゆり君) おはようございます。みやぎ県民の声の鎌田さゆりです。東日本大震災から六年、傷ついた心と向き合いながら生きる県民の皆様に思いを寄せ、質問いたします。

 大綱一点目、県財政の方向観についてです。

 村井知事の県財政の方向観を県民に伝えるとするならば、それはどう表現されるのでしょうか、伺います。

 知事の基本的なお考えは、福祉や教育、医療にはお金が必要、よって産業振興、経済性を高め、収入をふやす方が先であったと思います。県民の協力も得て、県民一人当たり千二百円のみやぎ環境税、平成二十年度からはみやぎ発展税で法人事業税の課税。宮城のお金は今後、教育や福祉に重点的に使えるようになったと解してよろしいのでしょうか、伺います。

 県の中期的財政見通しでは、平成二十九年度から四年間を通じて歳出に見合った歳入を確保できず、三十二年度には財政調整関係基金は枯渇、およそ百一億円の埋められない財源不足が生じる試算となっています。この状態はどのレベルの財政危機なのでしょうか。埋められない百一億円はなぜ起きるのか、今後宮城の収入はどう生み出すのか伺います。

 国においては、一千二百億円以上の経済効果を狙ってプレミアムフライデーの実施を企業に勧めています。消費者はため込まずお金を使ってほしい。労働者は働き過ぎず消費行動にシフトしてほしい。このアナウンスは一体どこを向いているのでしょう。なぜため込むのか、その背景を正しく見てのことなのか、私は疑問です。知事はどう認識していらっしゃいますか、伺います。

 私がお尋ねする財政の方向観とは、どこを見て富の再配分をするかということです。仕事量や収入、生活に余裕があるなら十五時に退社できるし使うお金もあるでしょう。そちらの方向に目を向けて施策を立てるのか、それともダブルワーク、トリプルワークを余儀なくされているひとり親家庭や働く人々を見て、その方向観で予算編成を行うのかということです。日々の暮らしや将来に不安があるからお金を使う余裕がないのです。したがって、余裕のない層に予算を注ぎ込む方が消費に回り経済を発展、拡大させます。貧困と向き合う層の人々。家庭では食べ物、医療そして教育に使うからです。これらは人間、人格構築のための大事な必要経費そのものです。月給十四万円の人が十六万円に上がったら生活必需品に使います。

 一方、月給百四十万円の人が百六十万円に上がっても、お金の行き先は預金、株、家のたんすや金庫でしょうか。次へつながる有効な消費を生み出しません。お金に余裕のある層と貧困層とどちらの収入拡大の方が、宮城の消費拡大の効果が高いか、お金が有効に回るか、知事にはもうおわかりだと思います。教育、医療、福祉に経費を充てられずにいる人々の方を向いてこの分野での県民の負担を減らし、ここに富を再配分することは、結果的には中間層をふやして県の収入をふやすことにつながります。この方向観を明確にするのは勇気が要るかもしれません。しかし実は、急がば回れの道です。政治家としての賢明かつ合理的な御判断を伺います。

 大綱二点目、保育、介護職の人材不足課題と収入増対策について伺います。

 知事は、保育職、介護職の人材不足の実態の背景には何があるとお考えでしょうか、伺います。

 厚労省は平成二十九年度予算に副主任保育士、専門リーダーの役職を設け、給料アップに向けて五百四十億円を計上していますが、これにより県内で働く保育職の給料はどう変わるのでしょうか。男女別、年代別に伺います。

 厚労省統計の保育士の平均年収の数字は男性女性保育士ともに、勤続年数六年から七年、年齢は男性三十一歳代、女性三十五歳代がベースであることを注意してみなければなりません。時給にすると保育士は九百八十円、女性二十歳代の保育士月給は十八万円から十九万円。ここから住民税や健康保険料、給食費などもろもろ差し引かれ、平均の手取りは十四万円から十五万円です。だからこそ今回もあきらめず、御決断を求め質問をいたします。

 基礎自治体でできる保育士への家賃補助を県内で進められるよう、宮城としての方針を打ち出すべきです。国の動向を見守ることを続けていたら、定住して働きやすい東京圏へ人材が流出することを私は強く危惧します。お考えを伺います。

 厚労省による、二〇二五年度つまり八年後の介護人材充足率の予測値は、宮城は最下位の六九%です。この数字、知事は原因の分析をどう認識していますでしょうか。県庁七階北側の職員の皆さんは御苦労が絶えないと思いますが、潜在人材の掘り起こし、外国人の方々の育成、キャリアパスの確立、介護福祉士等修学資金貸付金制度の返還免除要件の緩和など、対策の指示は出されていますでしょうか、伺います。

 昨年四月の介護報酬大幅引き下げの影響は、過去最多ペースで介護事業者の破綻を誘引し、年間の倒産件数百八件、負債総額九十四億円、このうち八割は訪問、通所介護事業者です。介護事業という内需産業の雇用の喪失とも連動しています。中小事業者は倒産、大手は過疎地域から撤退、貸し手の地方銀行は優良な顧客の喪失回避策をとります。マイナス金利とあわせ、金融庁が狙うとささやかれる地銀の究極統合など、地方創生でもなく、内需の拡大でもない地方衰退への道を、この道しかないと唱えているのが現政権の実像です。昨年十一月の二日には横浜市長を座長に都、県、市九つの自治体が政府に対し、介護事業者の人件費に係る基本報酬引き上げ、賃金の底上げを図るよう求めています。これは何を意味するかです。安倍政権のもと決まった介護職の給与一万円増額の財源は雇用保険財源であるからです。三十年度以降は介護財源から拠出、つまり恒久財源ではないということです。今、介護保険制度の根幹が崩れ始めています。全国知事会などを通じて国に対し強く要望すべき論点と考えます。今後の取り組みを伺います。

 大綱三点目、教職員の処遇改善について伺います。

 我が国の文教予算はこの十五年間で一兆五千億円減少しています。結果、教育は私費負担に傾き家庭の経済力が子供の進路選択にも大きな影響を及ぼしています。最終学歴の違いは生涯年収にも影響し、中学卒と大学、大学院卒ではおよそ八千万円、高校卒と大学、大学院卒ではおよそ六千万円の差が生じています。県として、教育予算を充実させることの合理性はこの年収の差からも御理解いただけると思います。学力向上、いじめをなくすと目標を掲げても、教育現場の教職員が疲弊し続け余裕が持てなければキャッチフレーズで終わります。連動する貧困、虐待、ネグレクトの中にいる子供たちに寄り添う教職員にもっと目を向けていただきたい。朝御飯をとらずに登校する児童におにぎりをつくり続けている教員は私たちのすぐそばにいます。知事にはそんな教職員の現場からの声は届いているのでしょうか。教育庁は、保福部との連携、調査分析は十分に行っていると言えるでしょうか、伺います。

 教職員の多忙さの原因はどこにあると認識していますか、伺います。

 教育現場における講師を採用する傾向を改め、正規職をふやすべきと考えます。いかがでしょうか。

 教職員の残業時間の平均時間と最大時間をお示しください。また、講師の時給は幾らになりますか、伺います。

 公簿ソフトを県教委で一括することにより、教職員は授業の研究に時間を生かせます。今後の公簿ソフト整備計画はどうなっているでしょうか、伺います。

 新年度、仙台市は特別支援学級指導支援人員を二十名配置予定として五千二百三十万円余の予算を計上しています。全県下での発達障害児対応の支援員増員を求めます。御所見を伺います。

 大綱四点目、地方独立行政法人宮城県立こども病院について伺います。

 昨年の九月議会で、同病院の赤字体質について質問してから調査を続けてきました。こども病院の必要性を強く感じているからこそ、経営の安定した県民のニーズに応える病院であってほしいと切に願っています。そこで、経営体質面と重症心身障害児医療の観点からお尋ねします。

 診療報酬明細書(レセプト)の精度調査を行ったことはあるのか承知していますか、伺います。

 診療報酬の算定漏れや、誤った算定の事実確認はなされていますか、伺います。

 医事業務について外来部門は専門業者に、入院部門は病院職員にそれぞれ分けているのはなぜか承知していますか、伺います。

 病院経営コンサルにチェックアンドアドバイスを依頼したことはあるのか、その際、依頼項目に医事課の業務改善は含まれていたのか承知していますでしょうか、伺います。

 診療科ごとの収益評価はなされているのでしょうか、伺います。

 診療科ごとの救急患者の受け入れ及び受け入れ拒否の数と理由は何か、県は常に把握、承知しているでしょうか、伺います。

 こども病院の経営分析について、どこまで把握しているのでしょうか。

 高額医療機器導入に当たって、入札の透明性、機器の合理性は、県としてはどう把握、評価していますでしょうか、伺います。

 平成二十五年から二次システムとして、電子カルテの運用が決定しています。この前年、二十四年三月時点で特定一者と契約を締結した旨が院内関係者に知らされています。このいきさつとてんまつは、県はどのように報告を受け把握していますか、伺います。

 平成二十六年から二十七年の麻酔器や病棟モニタリングシステムの購入の際、機種選定、購入、購入後の事実関係は把握されていますでしょうか、伺います。

 億単位の機器購入に当たって、仕様書作成の選定委員会は機能しているでしょうか、伺います。

 拓桃医療療育センターが隣に移転したことで、こども病院の赤字は改善されると認識されているのでしょうか、伺います。

 障害児医療における慢性期医療機関との連携不足による赤字はどう認識されていますでしょうか、伺います。

 こども病院の高度な内科的、外科的治療により、救命不能であった多くの子供たちが救命可能となりました。これは同時に重い障害が残り、高度な医療ケアの継続が必要な子供たちが急増していることも意味し、治療開始から在宅に移行するまで数年要することも珍しくありません。その間の御家族への支援は、院内のシステムと連携医療機関、福祉機関との連携による院外システムの両方が整備されなければなりません。在宅支援のかなめとなる医療型短期入所サービスを見ても、県内の入所枠は民間のエコー療育園重症心身障害児十床、国立の西多賀病院筋ジスなど二床、県立拓桃館肢体不自由児三床と大幅に不足しています。レスパイト入院の利用検討とともに、医療型短期入所施設の新規指定や、既存の医療型短期入所施設においては病床をふやすなど早急に手を打つべきです。医療ケアが必要な重症心身障害児者の在宅支援には療育と医療のサービスバランスが必要です。病院に間借りをして十分ではありません。御所見を伺います。

 大綱五点目、七北田川の赤生津大橋から七北田ダムまでの河川整備計画化について、改めて伺います。

 河川の整備計画とは三十年かけてなし遂げていく、いわば壮大な事業であるとともに一昨年の関東・東北豪雨のような越水被害を早目早目に防ぐためにも臨機応変かつ柔軟な個別対応をなされると解してよろしいですね、伺います。

 当該の河川敷は複数の地権者で所有している土地があります。仙台市には固定資産税を納めていらっしゃいます。自分の財産として市に固定資産税を納め、しかし河川敷ゆえ自由に扱えないという実態の調査と整備計画に伴う買収の時期的見通しをお示しください。

 大綱六点目、八千ベクレルパーキログラム以下の放射能汚染廃棄物の処理について伺います。

 知事は、原発事故由来のごみは燃やしてかさを減らし、地中に埋めて、結果、見えなくすることに賛同なのでしょうか。国の方針だから容認なのでしょうか。御自身の政治信条と照らしてお答えください。

 数え切れない人々の人生を狂わせた原発事故。大切なことは、スイッチ一つで電気がつく自由で便利なことと、とてつもないリスクは一体であることを全ての人々が常に感じられる環境をつくることではないかと私は考えます。つまり自由と責任は一体であるということです。

 以上で、壇上からの質問を終わります。

 御清聴ありがとうございました。



○議長(中島源陽君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 鎌田さゆり議員の一般質問にお答えいたします。大変多岐にわたっておりますので簡潔に答弁します。大綱六点ございました。

 まず、大綱一点目、県財政の方向観についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、県財政の方向観を県民に伝えるとしたらどう表現するのかとのお尋ねにお答えをいたします。

 私は知事就任以来、将来ビジョンにおいて「富県共創!活力とやすらぎの邦づくり」を掲げ、富県宮城の実現を政策推進の基本方向の一つとして位置づけて県政を運営してまいりました。私の考える富県宮城の実現は、産業振興によりしっかりとした経済基盤を築くことであり、これを通して福祉や教育、環境、社会資本整備などへの取り組みをより着実に進めていくことによって、県民誰もが幸福を実感し、安心して暮らせる宮城をつくろうとするものであります。このような考え方のもと、必要な施策を検討し予算編成を行っております。

 次に、環境税や発展税の導入により、教育や福祉に使える予算はふえたのかとの御質問にお答えをいたします。

 みやぎ環境税及びみやぎ発展税は、それぞれの税の導入目的において、地球温暖化や生物多様性の確保など環境課題に対する施策、産業振興や震災対策に関する施策に活用することとしております。これらの税の導入目的に合致していれば、教育や福祉の分野においても活用可能であり、これまでも、環境教育に取り組む小学校に専門家を派遣するとともに、県立高校には最新の工作機械を導入し、熟練技能者を派遣するなどしてまいりました。また、来年度におきましては、工業団地における事業所内保育所の整備を支援するなど、より積極的に活用していくこととしております。今後とも喫緊の環境課題の解決及び富県宮城の実現に向けて、行政分野にとらわれることなく効果的な施策展開に努めてまいります。

 次に、貧困層へ富の再配分をするべきとの御質問にお答えをいたします。

 どのような方々を対象とした施策に財源を振り向ければ経済効果がもたらされるのかについては、さまざまな見解があると考えております。私は県民誰もが安心して暮らせる社会を第一に目指し、産業集積による安定した雇用の確保を図るとともに、医療、福祉の充実や教育環境の整備などに適切に予算を配分してきたところであります。更に、経済的な困難を抱えている方々への支援につきましても、来年度、離職者の再就職促進や子ども食堂、フードバンクの活動支援などに力を入れることとしております。今後とも県民の皆様に幸福を実感していただけるよう鋭意取り組んでまいります。

 次に、大綱二点目、保育・介護職の人材不足課題と収入増対策についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、人材不足等の実態を現場で確認しているのかとのお尋ねにお答えをいたします。

 私は日ごろからさまざまな機会を捉え、県政の諸課題について御意見を伺うとともに、できるだけ現場を訪問し実態を把握するよう心がけております。保育・介護に関しましては、先月も特別養護老人ホームで意見交換をさせていただくなど、これまでさまざまな施設を訪問するとともに、子育て支援関連のイベントや介護職員合同入職式、地域包括ケア推進協議会などあらゆる機会を通じ、保育士、子育て支援活動を行う関係者や施設の方々から給与や勤務形態の関係で求人に対して応募が少ないことなど、人手不足や人材確保の実態について直接お話を伺っております。今後とも、現場の方々との情報交換、意見交換に努め、政策にしっかりと反映させてまいります。

 次に、介護人材の充足率とその対策についての御質問にお答えをいたします。

 二〇二五年度の介護人材充足率につきましては、全市町村の介護サービス見込み量から推計する需要数と、過去の入職者数等から推計する供給数をもとに算定しておりますが、供給数につきましては震災の年に調査できなかった十四の市町のデータが入っていなかったために、低い数値になったものと推定しております。介護職員の不足につきましては、介護業界団体や介護現場等から切実な声をいただいており、県として介護人材の確保、定着を最重要課題に位置づけ、しっかりと取り組みを指示しております。

 次に、大綱六点目、八千ベクレル以下の放射性廃棄物の処理方針についての御質問にお答えをいたします。

 県としては一刻も早く一時保管の負担を解消し、汚染廃棄物を適正に処分する必要があると考えていることから、混焼による広域処理が最適であると判断したものであります。この場合、焼却灰は管理型最終処分場に埋め立てられることとなりますが、覆土による放射線の遮蔽効果が高いことなど、現状の一時保管に比べ格段に安全性が高まるものと考えております。また、稲わらなど腐敗性の廃棄物は焼却によって減容化、安定化を図ることが望ましいものと考えております。昨年十一月の市町村長会議でお示しした処理方針案は、あくまでも県として判断したものでございます。私は、復興という天命に従って、この汚染廃棄物の処理に立ち向かっていかなければならないと信じております。

 私からは、以上でございます。



○議長(中島源陽君) 総務部長大塚大輔君。

    〔総務部長 大塚大輔君登壇〕



◎総務部長(大塚大輔君) 大綱一点目、県財政の方向観についての御質問のうち、中期的な財政見通しについてのお尋ねにお答えいたします。

 中期的な財政見通しにおける百一億円の財源不足は、地方公共団体財政健全化法により、健全化計画や再生計画の策定が義務づけられる基準には達していないものの、そのままでは予算編成ができない事態に直面することになります。財源不足が発生する原因としては、歳入においては、国の骨太の方針に従い実質的な地方一般財源総額が同規模で推移するよう試算せざるを得ない一方、歳出は、社会保障関係経費等の増加を見込む必要があるといった構造的な要因があると考えております。今後の財政運営に向けては、歳出面では優先順位を踏まえためり張りのある予算編成に努める一方で、歳入の確保の面では、さまざまな財源確保対策の実施に加え、国に対し地方交付税の法定率の引き上げを初めとした地方一般財源の増額を強く要請するなど、あらゆる対応を行ってまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(中島源陽君) 保健福祉部長渡辺達美君。

    〔保健福祉部長 渡辺達美君登壇〕



◎保健福祉部長(渡辺達美君) 大綱二点目、保育、介護職の人材不足課題と収入増対策についての御質問のうち、我が県の保育職の給料に及ぶ影響についてのお尋ねにお答えいたします。

 国では、来年度から民間保育所に係る公定価格を改定し、新たな職務階層を設け、キャリアアップと給与増を図ることとしております。保育士の給与は施設ごとに決定されているため、実際の給与への男女別年代別影響の把握は難しいところですが、県内保育士の平均給与額に相当する方の場合、最大で四万六千円程度の増額となり、給与月額は二十一万円程度から二十六万円程度に改善することが見込まれます。

 次に、保育士への家賃補助についての御質問にお答えいたします。

 保育士に対する家賃補助制度としては、市町村が実施主体となる国庫補助事業として保育士宿舎借り上げ事業がございます。県といたしましては、こうした国庫補助事業の周知を図っていくほか、住居を借り上げる際の礼金、引っ越し費用等を対象経費に含むことができる保育士修学資金貸付事業や保育士再就職準備金貸付事業等によって、保育士の人材確保に努めてまいります。

 次に、介護保険制度の現状認識と今後の取り組みについての御質問にお答えいたします。

 昨年度からの我が県の介護サービス事業者の倒産件数は、三件にとどまっておりますが、介護報酬改定は経営に少なからず影響を与えているのではないかと考えております。また、介護職員の処遇改善にかかる増額分も含め、介護保険のサービス費用が年々増大していく中、市町村を保険者とする介護保険制度の運営は厳しいものとなってきていると認識しております。県といたしましては、国の動向を注視しながら、介護職員の処遇改善や介護保険制度の安定的な運営が図られるよう、引き続き全国知事会などを通じ要望等を行ってまいります。

 次に、大綱四点目、地方独立行政法人宮城県立こども病院についての御質問のうち、診療報酬明細書の精度調査についてのお尋ねにお答えいたします。

 診療報酬明細書の精度調査については、診療報酬への算定状況を確認するものでありますが、県立こども病院においては、診療報酬算定等の業務を確実に実施していることから、これまでこのような調査を実施したことはないと伺っております。

 次に、診療報酬算定漏れ等についての御質問にお答えいたします。

 県立こども病院において、電子カルテシステムを活用し診療時に診療報酬の入力を行っているほか、患者への請求前にその内容を医師、スタッフなど複数の職員が確認を行い、算定漏れを防止するよう努めていると伺っております。

 次に、外来部門の医事業務を委託している理由等についての御質問にお答えいたします。

 県立こども病院が地方独立行政法人化した平成十八年時点においては、外来部門、入院部門ともに医事業務を委託しておりましたが、入院部門については各診療科との連携調整事項が多く、職員が直接担当することでより効率的で適切な対応が可能となることから、平成二十一年度より現行の体制としたものと伺っております。

 次に、病院経営コンサルタントの活用等についての御質問にお答えいたします。

 県立こども病院におきましては、平成二十五年度に民間会社とコンサルティング業務委託契約を締結し、その中で医事課の業務内容についての助言があったと伺っております。

 次に、診療科ごとの収益評価の内容についての御質問にお答えいたします。

 県立こども病院においては、複数課にまたがる患者が多く、入院は包括医療費支払い制度を採用していることから、診療科ごとの収益評価は難しいと考えております。

 なお、県立こども病院は政策医療を担っていることから県の運営費負担金等も含め、病院経営を全体として評価しているものと認識しております。

 次に、救急患者受け入れ状況と受け入れ拒否等についての御質問にお答えいたします。

 昨年度の救急患者受け入れ件数は合計で千八百七十一件であり、重症入院患者の対応等によって受け入れが困難なものが三十二件あったと伺っております。

 次に、こども病院の経営分析等についての御質問にお答えいたします。

 県では、地方独立行政法人法に基づき県立こども病院の業務実績等を評価する機関として、公認会計士や学識経験者、医療関係者等で構成する評価委員会を設置しており、経営状況等について審議いただいております。また、設置者として弁護士等を監事に任命し業務の監査を実施しており、患者への医療提供の状況に加え経常収支比率や病床稼働率等の数値を分析するなど、財務状況や経営状況の把握にも努めております。

 次に、高額医療機器導入に係る入札等についての御質問にお答えいたします。

 県立こども病院において、高額医療機器の導入に際しては、こども病院会計規程等に基づき競争入札による方法が基本とされており、入札に係る仕様書等については、平成二十七年五月に選定委員会設置規程を整備し、当委員会において機器導入の目的、機能等を踏まえ、合理的基準に基づき決定されていると伺っております。また、県が任命した監事による業務の監査において、医療機器の契約事務を含めその具体的な手続等についても確認しており、適正に執行されていると認識しております。

 次に、電子カルテ導入の経緯等についての御質問にお答えいたします。

 平成二十五年から運用開始された電子カルテの開発業務委託事業については、平成二十三年度に一般競争入札により参加した二者のうちから委託業者が決定されたと伺っております。

 次に、麻酔器及び病棟モニタリングシステムの導入等についての御質問にお答えいたします。

 麻酔器及び病棟生体情報モニタリングシステムについては、平成二十六年度に各診療科等において仕様を定め、一般競争入札により業者が決定され、導入以降継続的に使用されていると伺っております。

 次に、機器導入に際しての現場の声の反映についての御質問にお答えいたします。

 取得価格が一千万円以上の医療機器の導入に際しては、選定委員会において機器の具体的な仕様等について検討、審議が行われていると伺っております。この選定委員会については、医療機器ごとに関連する診療科長等を委員に選任しており、現場の声も反映し、機器の選定、導入が行われているものと認識しております。

 次に、拓桃医療療育センターとの統合により、県立こども病院の赤字は改善されるのかとの御質問にお答えいたします。

 県立こども病院と拓桃医療療育センターの統合は、急性期から慢性期までの医療を一体的に提供することにより、患者、家族に対する一層のサービス向上を目指すものであります。県立こども病院は、拓桃医療療育センターの機能も含め、政策医療として高度で専門的な医療を担っていることから、収支についてはなお厳しい側面がありますが、県といたしましては、今後とも運営費負担金等により支援するとともに、更なる経営改善に向け指導してまいります。

 次に、慢性期医療機関との連携不足による赤字等についての御質問にお答えいたします。

 県立こども病院においては、患者の病状や意向等を踏まえ、ほかの慢性期医療機関や短期入所施設等と連携を図っているものと認識しております。旧拓桃医療療育センターと統合した現在のこども病院については、障害児入所施設としての機能に加え、慢性期医療を担うことから収益の確保が難しい側面がありますが、これらについては病院経営全体として取り組むべき課題と認識しております。

 次に、医療型短期入所の新規指定や医療機関で短期入所をふやすべきとの御質問にお答えいたします。

 新たな医療型短期入所事業所の整備や既存の事業所の拡充については、意欲のある事業者や医療職員の確保などの課題も多く、早期の実現は困難な状況にあります。県といたしましては、当面は今年度から医療型短期入所サービスを実施している登米市立米谷病院と同様、各圏域において既存の病院の空きベッドの活用等により、サービスを提供できる施設や病院を段階的に拡充していくこととし、新たな施設の整備等については今後の課題として検討してまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(中島源陽君) 経済商工観光部長吉田祐幸君。

    〔経済商工観光部長 吉田祐幸君登壇〕



◎経済商工観光部長(吉田祐幸君) 大綱一点目、県財政の方向観についての御質問のうち、プレミアムフライデーに対する認識についてのお尋ねにお答えいたします。

 プレミアムフライデーは、国などが呼びかけている自由な時間を有意義に過ごしてもらうとともに、個人消費の喚起にもつなげていこうとする取り組みであると承知しております。初日である先月二十四日には、首都圏を中心に飲食店や旅行会社等で新たな需要獲得を狙った動きがあったと伺っております。県といたしましては、観光面での消費拡大につなげるため首都圏においてプレミアムフライデーに対応した旅行商品のキャラバンを実施したところであります。今後ともこのような機会を活用した首都圏からの人の呼び込みを積極的に行ってまいります。また、この取り組みはまだ始まったばかりであり、県内への定着やその評価には一定の時間が必要であると認識しておりますので、御指摘の背景や課題も含め、現時点におきましては県内の企業や働く皆様の反応などをしばらく見てまいりたいと考えております。

 私からは、以上でございます。



○議長(中島源陽君) 土木部長遠藤信哉君。

    〔土木部長 遠藤信哉君登壇〕



◎土木部長(遠藤信哉君) 大綱五点目、七北田川河川整備計画策定についての御質問のうち、柔軟な個別対策による整備についてのお尋ねにお答えいたします。

 七北田川の赤生津大橋から上流につきましては、現在、関東・東北豪雨により被災した箇所の災害復旧工事や具体的な河道計画の策定に向けた調査、設計を進めております。しかしながら抜本的な河川整備には長期間を要することから、流下能力が不足いたします狭窄部につきましては、局部的な改良を実施することにより段階的に治水安全度の向上を図るとともに、適宜、堆積土砂撤去や支障木伐採を実施するなど、適切な維持管理に努め災害の未然防止を図ってまいります。

 次に、河川敷の土地利用に係る現状の把握と今後の調査等についての御質問にお答えいたします。

 御質問のありました、赤生津大橋上流の右岸の土地につきましては、河川区域外の市街化調整区域となっておりまして、駐車場や資材置き場など現状に即した利活用が図られていることは承知しております。現在赤生津大橋から上流につきましては、具体的な河道計画の策定に向けた調査、設計に着手したところであり、今後、用地測量や地籍調査などを実施し、必要となります事業用地を明らかにした上で、用地買収を含む事業スケジュールについて地域の皆様に説明してまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(中島源陽君) 教育委員会教育長高橋仁君。

    〔教育委員会教育長 高橋 仁君登壇〕



◎教育委員会教育長(高橋仁君) 大綱三点目、教職員処遇改善についての御質問のうち、朝食をとらずに登校する児童への対応の実態把握等についてのお尋ねにお答えいたします。

 学校現場においてはさまざまな背景や課題を抱えた児童がおり、最も身近な存在である担任が窓口となりながら、学校として必要に応じ市町村教育委員会とも相談し、一人一人の状況を踏まえた支援を行っているものと承知しております。県教育委員会としましては、保健福祉部や市町村教育委員会と連携して、どのような支援ができるのか更に研究してまいります。

 次に、教職員の多忙の原因及び残業時間についての御質問にお答えいたします。

 今日、いじめ、不登校等学校を取り巻く課題が複雑化、多様化している中、学校や教職員に求められる役割がますます拡大しているものと認識しております。こうした中、県内の公立学校教員を対象とした在校時間調査によれば、勤務時間外の業務として、教材研究や教科指導の準備、部活動や課外活動の指導、学校行事の準備等が高い割合を占めております。また、県立高等学校教員の正規の勤務時間外における在校時間については、自己申告に基づく集計の結果、昨年度は月平均で約五十時間、最大で二百二十四時間二十分となっております。

 次に、講師を採用する傾向を是正し、正規職をふやすべきだがどうか、また、講師の時給は幾らかとの御質問にお答えいたします。

 講師は、病気休暇や育児休業など長期の休暇等を取得する正規教員の代替や、欠員が生じた場合の補充等で任用するものであり、児童生徒数の増減や学校の統廃合等の流動的な要因も考慮し、一定の数は必要であると認識しております。その上で、可能な限り正規職をふやしていくために新規採用教員数を増加させるなど、長期的、計画的な採用に努めているところであります。

 なお、これらの講師の給料については、教育職給料表が適用され、時給ではなく月額で支給しております。

 次に、公簿ソフトの整備計画についての御質問にお答えいたします。

 学校運営において必要な児童生徒に関する各種データ等を電子的に記録し管理するシステムの整備は、事務処理の効率化により教務や校務に携わる教職員の負担を軽減させ、授業の準備や児童生徒と向き合う時間を確保するための有効な手段の一つであると認識しております。このため県教育委員会では、平成二十四年度から主に生徒の学籍や履修状況、成績等を管理する教務支援システムと、教職員自身の出勤や出張等を管理するグループウエア機能を有する校務支援システムから構成される学校運営支援統合システムの開発、導入を進め、昨年度末までに全県立高校に対し導入を完了したところであります。今後は、県立高校での定着や安定運用を進めながら、特別支援学校への導入を推進するほか、未導入の市町村教育委員会に対してシステム導入の効果等を周知することなどにより、整備が進むよう働きかけてまいります。

 次に、全県下において、発達障害児対応のための支援員を増員すべきとの御質問にお答えいたします。

 発達障害を初めとする特別な支援が必要な児童、生徒に対する支援については、国から市町村に対して地方財政措置がなされており、それぞれの学校の実情を踏まえ設置者である市町村の判断のもとに配置されているところであります。今後とも、地方財政措置の趣旨を踏まえて各市町村において活用されるよう促してまいります。

 以上でございます。



○議長(中島源陽君) 五番鎌田さゆり君。



◆五番(鎌田さゆり君) 御答弁ありがとうございました。先ほど冒頭知事の御答弁の中で、働く人々をしっかりその雇用を守っていくんだという御答弁がございまして、今仙台市内で私たちにとっては、なじみのある大きな百貨店の突然の破産、県内多くの方々が驚いている状況もあります。そして百二十名もの従業員の方々が突然解雇を言い渡されたという状況がございます。この状況については事実関係を確認すればするほど、法的に有効な解雇通知だったのか、それともまた法的な手続はなされているのか、さまざまな疑問があるところなのですが、そこで伺いたいんですけれども、雇用対策法の二十七条に三十名を超える場合の解雇のときには、あらかじめ宮城労働局の方に大量雇用変動届というものを提出をしなければならない定めがあります。この届けというものが出されているか、県御当局はご確認はされているでしょうか、何か情報ございますでしょうか。



○議長(中島源陽君) 経済商工観光部長吉田祐幸君。



◎経済商工観光部長(吉田祐幸君) 今回突然の発表だったということもございまして、労働局に対する事前の御相談などについてはなかったものと承知をしておるところでございますが、その後私ども、関係機関とさまざまな情報交換をしてございまして、今後必要な届けとして出していただくもの、それから支払っていただくような賃金相当分の手当もございますので、そういったものについては会社様の理解を得て手続を進めるというふうに聞いておるところでございます。



○議長(中島源陽君) 五番鎌田さゆり君。



◆五番(鎌田さゆり君) ありがとうございます。私もそのように伺っています。県御当局ではいち早く相談対応に応じられていらっしゃいまして、知事の答弁にもありました、離職者がここで多く発生します。ぜひこれからも手当てを、見守りをしていただきたいと思います。その法的な効力なんですけれども、これはもう法の判断によるものかと思いますが、仙台の裁判所に破産宣告、自己破産の申請をしたのは二月の二十七なんですけれども、従業員に対して解雇通知を行ったのは、その前日の二十六日なんです。しかも食堂に集められたときには、ビルの耐震工事の説明をするから集まってほしいということで集められて、行ったら突然、解雇の通知だったという経緯がございまして、これは従業員の方々にとっては理不尽きわまりないなと感じるのは当然だと思います。改めて村井知事、県内でなじみのあるところで働いている多くの人がそんな状況にあります。感想、御所見などございましたら伺いたいと思います。



○議長(中島源陽君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) その事実関係について私承知しておりませんので、余り踏み込んだ発言はできませんけれども、仮にそれが事実だとすれば、非常に雇用者をないがしろにする行為であったろうというふうに思います。あってはならないことだというふうに思います。



○議長(中島源陽君) 五番鎌田さゆり君。



◆五番(鎌田さゆり君) ありがとうございます。雇用者をないがしろにしてはいけない。どんな倒産事案を見ても、一番に優先されるのは従業員の給与であるということはこれはもう裁判上判例でも明確にされておりますので、知事の今の御答弁どおりにぜひ側面からのサポートを宮城県としてお願いしたいと思います。

 続いて、再質問させていただきます。

 保育士のことについてなんですけれども、御答弁にもありました国の新たな事業に基づいて、大手の日本生命さんとニチイさんが共同して保育所展開するなど、そしてそこで働く保育士さんに支援のお金をお渡しをして、どんどん東京への保育士の囲い込みが既に始まっております。日本経済新聞見てもしかり、東京新聞見てもしかりです。保育士は地方で確保することが非常に難しくなっていきます。

 改めて伺います。家賃補助などの制度、ここで御決断をいただくことは不可能でしょうか。



○議長(中島源陽君) 保健福祉部長渡辺達美君。



◎保健福祉部長(渡辺達美君) 家賃補助に関しては国の制度がありますので、その制度の周知をして、それでまずはやってまいりたいというふうに考えております。



○議長(中島源陽君) 五番鎌田さゆり君。



◆五番(鎌田さゆり君) 昨年の九月も申し上げました、その千葉県が熱いと。千葉県内のさまざまな基礎自治体でこの制度をやっています。千葉県が音頭をとったかどうかまで私は確認はしてませんが、宮城県として県内の自治体にその方針を打ち出して、この制度をしっかりやっていこうという音頭をとっていく。それが私は大事だと思いましたので再三質問しているわけですが、このままだと本当に東京圏に保育士は流動、流出をしてしまいますので、くぎを刺しておきたいと思います。後で大変なことになっても取り返しつきませんので、ぜひ保育士への処遇の改善、賃金の上昇というものに目を配っていただきたいと思います。県からいただいた資料によりますと人口一人当たりの予算額というものが出てまして、平成二十九年度宮城県では、五十二万六千九百八十六円、県民一人当たり予算があるんです。県民一人当たりこれだけの予算があって予算がどれだけ、どんなふうに使われてたのかということは、県民の皆さんの意向をしっかりと捉えなければいけないと思いますので、ぜひ県民のニーズに応える形で、施策を立てたり予算運営をしていただきたいと思います。

 続けて質問させていただきます。こども病院についてです。

 皆様のお手元にも資料をお配りをさせていただきました。一枚目の資料は、壇上からの質問でも申し上げましたとおり、急性期医療と療育医療は表裏一体だということなんです。グラフにありますとおり、小児医療の進歩によって救命率が上がった一方で、常時、常に医療のケアを必要な子供の数は急激に上昇しています。この実態は絶対看過してはならないと私は思います。ところが、宮城県内における重症心身障害児者の医療、この実態は二枚目を見ていただくとわかると思います。急性期病院がありまして、東北大学病院や宮城県立こども病院、そして市立病院、医療センター、大崎市民病院、これらの病院を経て今は救命措置がなされて治療が始まる。残念なことに亡くなる方もいますが、今では非常に命を落とす方は少なくなっています。しかし同時に障害を重く持つという、これはもう必然なんです。だからそこに私は、ケアを、もっと病床率を上げたり、新規の指定をふやすべきではないかということで、障害のある子供たちは、県立こども病院、西多賀病院、エコー療育園、そのように三つ囲んでつくらせていただきました。再度申し上げます。ここのところの充実を図るために、県として、先ほどはこれから長期的にやっていくという御答弁でしたけれども、そこのところ具体的にもう少し踏み込んで御答弁をいただけますでしょうか。



○議長(中島源陽君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) この件につきましては私自身も問題意識は持っておりまして、非常に医療を必要とする重い障害を持った子供さん方がふえているわけなんです。急性期の病院はあるわけですけれども、その後、障害が残った子供さんたちをしっかりケアする医療施設というのが非常に少ないということです。ただこれ宮城県、県だけで全てできることではなくて、やはり国と市町村と一緒になってこれ考えていかなければならないと思います。大体子供さん方の当然半分は仙台市ということになりますので、特に仙台市さんと一緒になってこの問題を解決していかなければならないというふうに思っておりますが、今すぐこのような形で即効性のある施策がここにあるんだということを申し上げるわけにはいかないわけでございますので、部長から答弁したように少し時間をいただきながら、しっかりと検討してまいりたいというふうに思っております。



○議長(中島源陽君) 五番鎌田さゆり君。



◆五番(鎌田さゆり君) ありがとうございました。しっかりこれから順序立ててやっていただければ私はそれで前に進むと思いますので、三枚目の資料にあります、重症心身障害児の院内滞留による影響ということで、宮城県内の現状は、どうしてもこども病院の財政を圧迫するような状態にもなったりしていますので、今の知事の御答弁のとおり、ぜひ、今県内にあるエコー療育園、西多賀病院そして拓桃館、ここでの十床、二床、三床これだけにとどまらないこれからの施策の展開を期待をしたいと思いますので、引き続きまたこの件については質問させていただきますので、よろしくお願いします。

 続けてなんですが、こども病院についてです。

 先ほど御答弁をいただきましたけれども、非常に残念であります。県から皿監も出していらっしゃると、それから経営評価などなど調査もしているし、しっかり把握しているという御答弁でしたけれど、私が調査した限り事実関係はそのようにはなっておりません。まずなんですが、診療報酬明細書(レセプト)の精度調査を行ったことがないというふうに承知をしているということでしたが、私の手元には、レセプトの精度調査を行った資料がございます。そして、算定漏れ、算定のミス、これによって生じる損害額、それから、どこの部署にはこのチェックをかけたけれども、どこにはかけてない、詳細な精度調査の資料があります。そこでは算定漏れも算定ミスも出ています。そこのところをしっかりと現実を見た方がよろしいんじゃないでしょうか、伺います。



○議長(中島源陽君) 保健福祉部長渡辺達美君。



◎保健福祉部長(渡辺達美君) 精度チェックということですが、複数の目でチェックしてるということでありますので、確実に実施しているというふうに認識しておりますが、今議員の御指摘もありましたので、精度調査の実施の有無については再度確認したいと思います。



○議長(中島源陽君) 五番鎌田さゆり君。



◆五番(鎌田さゆり君) 「複数の職員でチェックしていると聞いている、このように伺っている」という御答弁が先ほどもずっと目立ちました。県からは施設運営費負担金、ほぼ毎年二十九億円だったり三十億円だったり出ています。私はこの問題の本質は赤字垂れ流しするなとか、黒字にしろとか、そういうことを目的で言っているんじゃないんです。適正に収益がとれているのか、適正な経費が適正に使われているのか、その上でのこれはいたし方ないという赤字は、政策医療として宮城県として支えていく、これ当然だと思うんです。ですが私が調査した限り、病院内の経営評価それからレセプトの精度調査、それがお金を出してくれている宮城県に対してちゃんと報告が上がってない、これは異常だと思いますよ。しっかり今の答弁のとおり確認をしていただいて、そして算定漏れが実際にこれは平成二十三年ですけれども、算定漏れの件数、入院では外科五件、産科四件、心臓血管外科一件、総合診療科五件、新生児科十一件。ところが外来、外来は病院の職員が医事業務をやってるところです。この外来については精度調査行われなかったんです。ニチイ学館さんという専門が入っているプロ部門のところにだけ精度調査やってる。プロがやってるところだけでも算定漏れや算定ミスが出るんです。人間ですから。だからこういったものをきちんと直視して、改善していって、そして県民の皆さんからひとしくいただいている税金を注ぎ込んでる病院なんだから、信頼を得て経営運営していけるような病院に立て直しを図っていきませんかと申し上げてるわけです。もしよかったら知事、御答弁いかがでしょうか。



○議長(中島源陽君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 当然のことでありまして、深く反省しなければならないというふうに思っております。先ほど部長が答弁したものの中にも問題のあるような事例も散見されたということでありました。当然貴重な税金を使う以上はしっかりとチェックをしていかなければならないというふうに思ってます。とかく独法にしましたので自主裁量の余地を与えておりますので、いい面も出てるんですけれども、そういった課題もあるんだろうというふうに改めて認識をいたしましたので、しっかりとチェックをするように指導してまいりたいというふうに思っております。



○議長(中島源陽君) 五番鎌田さゆり君。



◆五番(鎌田さゆり君) 渡辺部長さん、今知事からのしっかりと指導していきたいと思うという御答弁をいただきましたので、これをぎりぎりと余り追求をすることはこれ以上したくないなとも思うんですけども、もう一点だけ確認を絶対した方がいいと思うので申し上げたいと思うんですが、先ほど高額な医療機器の購入に当たって仕様書作成の選定委員会は合理的にきちんと基準に基づいて行われているという御答弁だったんですが、これまた私も調査したところでは、院長さんがいます、理事長を兼ねてます、その方を中心に副院長さん方々が五名います。そうすると五千万円以上の、一億、二億円そういったものの機器を導入するに当たって、ほかの副院長さん方々からその導入は唐突でびっくりしたとか、それっていつ誰が決めたのとか、そういうやりとりが院内では実際にあります。私は、そういうことを行っている人が悪いと、誰が悪いとかそんなことはさらさらありません。これはこども病院の構造上、そのような構造になってるということで、起きていることの方に注目したいんです。そういった起きていることをこれから先なくしていけるように、この役員の方々の人事権について県が口を出せるかどうか私は承知しておりません。ですけれどもやはり県立のこども病院ですから、その構造の部分もぜひ注意をして見ていっていただきたいと思います。知事よかったらお願いします。



○議長(中島源陽君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 独法ですので、人事に口を出すことはできないんですけれども、当然お金の使い道についてしっかりとチェックをしていくという権限は与えられておりますので、間違いのないようにしてまいりたいと思いますし、当然議会にも計画等はお示しをいたしますので、議会サイドとしてもしっかりとチェックをしていただけるとありがたいというふうに思います。



○議長(中島源陽君) 五番鎌田さゆり君。



◆五番(鎌田さゆり君) ありがとうございました。結構重いテーマもあったんですけれども、でも私はこども病院をしっかり支えていきたい県民の一人でもありますから、それが伝わればいいなという思いでございましたので、よろしくお願いします。

 最後にお伺いします。今回のこの議会に議第十六号議案で知事等の給与の特例に関する条例ということで、知事初め幹部の方々のお給料のカットの議案が提出を、上程されております。これは、この条例を提案するその御説明について私、特にこういう理由だからカットするんですというような知事の思いのようなものというものは記憶が薄いんですけれども、先ほどその県の財政の方向観で非常に厳しいということがありました。それから県内で働く雇用、労働者の方々、非常に厳しい状況で働いているというのは知事にもきっと伝わったと思います。そういう中で私ふと考えたんですね。知事、自分の給料、あと幹部の方々の給料も減らして、そして、県民と同じようにその気持ちに寄り添っていかれるのかなと思ったんですけれど、ただ額にしますと非常にわずかなパーセンテージの減給なんです。これをする理由というものを改めてお伺いしてよろしいですか。



○議長(中島源陽君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 特別職の給与の減額について今回提案をしております。これはやはり財政が厳しいということで、わずかばかりでありますけれども、やはり我々としては少しでも身を削る気持ちがあるよということを、これは県民にというよりも県職員に対してそういった示しをしまして、だからやはり税金は大切に使ってほしいと、いつまた危機的状況に陥るかもしれないと、皆さんの給与もカットとする可能性もいつかくるかもしれないんだよと、だからしっかりと税金を使っていこうやというようなメッセージを県職員に向けて発する意味でも必要かなと思って今回提案をしたものでございます。額は大したことないと言われたらお恥ずかしいんですけれども、それでも生活費を削ってということでございますので、御理解をいただきたいというふうに思います。



○議長(中島源陽君) 五番鎌田さゆり君。



◆五番(鎌田さゆり君) そうだったんですね。百分の五というのは知事、給料幾らから幾らになるんですか。



○議長(中島源陽君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) ちょっと額はわからないです。数万円だと思いますけど、十万までいくかいかないかぐらいだと思います。



○議長(中島源陽君) 五番鎌田さゆり君。



◆五番(鎌田さゆり君) 財政のことを考え、そして先ほどの御答弁のとおりであれば、百分の五で五%ですよね。これでなのかというふうに正直ちょっと疑問もよぎりますけれどもわかりました。

 以上で終わります。ありがとうございました。



○議長(中島源陽君) 四十七番本木忠一君。

    〔四十七番 本木忠一君登壇〕



◆四十七番(本木忠一君) 昨年の晩秋「ポケモンGO」で石巻市内は久方ぶりのにぎわいを呈しました。津波警報で県内外からの訪問客は雲散霧消したものの、それまでは昼夜にかかわらず大勢の人々がスマホを片手に市内を黙々と徘回し、よって、食堂、コンビニ、駐車場、宿泊施設等々、降って湧いた一過性ではあったものの経済効果をもたらした十一日間でもありました。訪問客推定約十万人、県全体の波及効果は二十億円に及び、よって被災地への誘客は村井知事の思惑どおり一定の成果を上げたものの、スマホ歩きは危険との看板の前を数十人単位で横行する姿、小走りに駆け足にとインターバル練習のごとく、そして黙々とスマホを見詰めながら移動する集団は、ときに交通ルールを無視して道路を横断するなど、更には必ずしも市街地復旧途上ゆえに薄暗い角地からセピア色の防寒具をまとった集団が忽然とあらわれる状況は異様な光景としか言わざるを得ず、被災地の住民のほとんどが違和感を覚えつつも、されど被災地支援の一環としてのポケモンGO劇場であったがゆえに、異次元のまなざしで眺め続けていた時間帯でもありました。多額の予算を投じて想定以上の成果を上げたとしても、まして大きくマスコミに取り上げられる中にあって、風化と風評という厳しい北風にさいなむ被災地の人々にとって、ポケモンGOを素直に受けとめる心の余裕がいまだなかったのかと、一抹の寂しさのみ残る幕合いでもありました。とはいえ村井県政の発信力はまばゆい限りで、大義名分をかざして王道を歩む政治姿勢は他の追随を許さず、独善的パフォーマンスも、よって時々の批判も、謙虚と低姿勢とすてきな笑顔とそして自信に満ちあふれた言いわけで切り抜け、判官びいきよろしく宮城のアイドルとして、県民の心をわしづかみにする政治家村井嘉浩の面目躍如の県政運営の数々と言っても過言ではなく、秋の陣、四選に向けて向かうところ敵なしの感を禁じ得ません。巷間伝わるところによれば、このままではたとえ躍進著しい共産党といえども対抗馬は出せないだろうとのこと。代表質問においては、我が会派の佐藤会長からの意を決しての出馬表明を求めたにもかかわらず、いまだ至らずと袖にするなど、外野をやきもきさせることもまた天下一品。ともあれ被災地宮城にとっては復興に向けての正念場ともいえ、一日も早く出馬を表明し、荒れる浜に漁はなしの例えどおり、引き続き職務に精励されることを期待するものであります。それはさておき、通告に従いまして一般質問をさせていただきます。

 大綱一点目、震災復興と地方創生についてですが、かの大震災から六年が経過した今日においても、仮設住宅などで生活する被災者は二万人を超え、なりわいの回復も十分とは言えず、防潮堤建設、大規模盛り土による市街地造成などなど、災害公営住宅の整備ともあわせ、いまだ途上の感を禁じ得ないのが二十六兆円もの巨費を投じた復興の今日の姿であります。震災後三百三十五日を要してようやく復興庁が設置、復興交付金は五省四十事業で実施される中、復興行政の中核となるべき復興庁は、窓口のみか行政手続上の障壁と化し、翻して避難所での暮らしは先進国の災害対策とは言えないと言わしめるほど劣悪な環境を呈し、応急仮設住宅の整備は数カ月にまで及ぶなど、まして木造仮設を再三にわたって提言したにもかかわらず、ほとんどプレハブ仮設となって居住性も悪く、カビの発生など被災者の健康問題を引き起こし、更には被災者の多くは津波の再来を恐れて安全な高台への移住を選び、また、防潮堤建設に反対すれば住宅の再建もおくれると思い口を閉じ、計画が過大であるという批判すれば、計画を見直すと予算執行期限に間に合わないと言って退けられるなど、霞が関が勝手に決めた復興集中期間は終わりを告げ、拙速に進めてきたツケはこれからの被災地の暮らしとその次の世代に重くのしかかっていくであろうことは、想像にかたくないと断言せざるを得ないのであります。震災から六年を経てこの国は、災害大国であっても防災大国ではなかったと改めて思料するものであります。災害対策法則の不具合もさることながら、風化と風評にあえぎつつ、それぞれの復興現場においては進捗状況や将来の見通しに雲泥の差が生じ、復興格差は拡大していき、災害公営住宅でのコミュニティーの再生なども含め、人間の復興、被災者一人一人の復興とは裏腹に、政府が求める創造的復興と被災者の生活再建、まさしく復興における量の確保と長期化する中での質の向上がともに求められる中にあって、甚だ乖離した状況であると申し上げざるを得ないのであります。災害公営住宅においても、人口流出に悩む被災地にとって建設目標を立てにくく、県営住宅は一戸たりとも建てぬとあって、被災自治体の右往左往ぶりは推して知るべし。建設のおくれとはや空室、高齢化の問題に直面するありさま。主要産業である漁業においても、当初は漁港の拠点化、集約化、更には水産特区を掲げ、漁業者は不安と怒りに包まれ、まさしく浜の混乱に悩まされながらも、水揚げ等の回復の兆しは見えたものの、一部浜の漁港復旧はおくれ、例えば牡鹿半島鮎川港は金華山観光の基地であり避難港にも指定されているが、防潮堤建設とまちづくりの関係で復旧は大幅におくれを来しているなどなど、震災からの混乱の中で苦闘する被災者との話し合いはなおざりにされ、復興まちづくりの青写真は都市計画コンサルタントに委ねられ、地元の建設業者は困難な計画、実施の矢面に立たされるなど、よって被災地、被災者を元に戻すことが優先されず、創造的復興の名のもとで全く新しいまちづくりに予算と時間が費やされ、人口流出に歯どめがかからない時間帯と言っても過言ではありません。改めて問うものですが、少子高齢化に伴う人口減少社会、そして追い打ちをかけたような大震災、災害からの復興と相まって、地方創生と地方消滅のはざまであえぐ沿岸被災自治体の現状をどのように検証、分析しているのか、お尋ねをするものであります。

 確かに、過疎地の復興の難しさは論をまたぬところであり、ゴーストタウンから死者は出ないと指摘されるように、町は再生されたが住民は戻らないという展開こそ最悪のシナリオと言わざるを得ず、例えば女川とて昨年JR女川駅が再建され、駅前には約七億円の国費を投入して商業施設が完成。町の拠点、集客の核になることが期待され、復興の先進例として注目を集めているものの、津波で一万人の町民の一割が犠牲となった最悪の被災地であり、先般の国勢調査では五年前より三七%の人口減少となるなど、町の持続可能性が問われることはもとより、女川駅という鉄軌道を有するゆえの交流人口に一縷の望みを持つものの、雄勝地区に至っては、地方消滅の危機に瀕していると言っても過言ではなく、周辺漁村の再生、漁業振興、生活再建への支援、観光振興、販路回復の強化などなど、ハード、ソフト両面からの施策展開が求められ、なおかつ最も重要なことは、震災復興の原点は現場にありとするならば、地域の歴史、伝統、風土、産業など、しっかりと見据えることのできる被災自治体に復興における裁量権を担保することこそ不可欠と思われ、財源の確保と権限移譲、柔軟な制度運用を国に対し強く希求するものでありますが、知事の所見を問うものであります。

 更には、応援職員なしで復興なし、マンパワー不足であえぐ被災自治体の悲痛な叫びを実感共有するとともに、この点についても知事の見解を問うものであります。応援職員確保の見通しと対策についてお示しを願いたいと存じます。

 引き続き各論に入りますが、宮城野原広域防災拠点整備については、大災害時における支援物資の集結や物資の集積に当たり、複数のルートによりアクセスが可能であることから、機能を十分に発揮することができるとの強弁を聞かされ続けてまいりました。詰まるところは大規模な都市公園事業にほかならず、広域防災拠点として宮城県は三百億円、岩手県は四千万円という桁違いの事業。これまでの実績も裏づけもない、ハード先行型の巨大防災拠点が整備されようとしています。岩手県遠野市は沿岸部被災地への後方支援拠点として機能を発揮したことは具体的実践訓練も踏まえ、独自で拠点整備した証左として成果を上げたことに比べ、宮城の防災意識が問われることはもちろんのこと、実効性のある拠点の自主努力も含め、予算も少なくて済む構想が可能だったのではないかと申し添えておかねばならず、とはいえ創造的復興という名のもとで、被災地、被災者の復興とはほど遠い違和感にさえ覚える広域防災拠点整備が進行する中で、さすれば圏域防災拠点構想は何ともそっけない圏域内の市町村が行う防災活動を支援することとして、通信機器等防災資機材の整備を進めることとする程度では、創造的復興、引いては地方創生という視点からも、余りにこの差は歴然としているとは私一人の感慨でしょうか。申し上げるまでもなく、明治以降の初めての大津波は一八九六年、明治二十九年六月十五日、日清戦争祝勝気分冷めやらぬ中での大津波災害で、死者数、岩手、宮城そして青森も含め二万一千八百八十八人。次に、一九三三年、昭和八年三月三日の大津波で二千九百九十五人。更には一九六〇年、昭和三十五年五月二十四日チリ津波において百二十二人が犠牲となり、このような大津波は八六九年の貞観津波以来十七回も襲来を受けるなど、三陸沿岸は津波常襲海岸と言われるゆえんにほかならず、気仙沼から牡鹿半島に至る広域の沿岸部市町への甚大な自然災害、津波による大規模災害対策こそ、圏域防災拠点の充実として強化されねばならぬことは必定であります。例えば気仙沼西高校、更には石巻総合運動公園等々を圏域防災拠点とするのであれば、物資の集積場とともに、地震直後の避難所は阪神大震災以降もほとんど改善されず、体育館の床で毛布にくるまって寝るというような光景が毎回繰り返されていることを思うとき、医療対応のできる避難所を併設するとか、十分なトイレ、シャワー、浴室等を完備するなど、更には平時においては運動施設として整備するなど、県営の拠点施設として予算に糸目をつけず、まさしく名実ともに創造的復興をなし遂げようとする地方創生復興論を推進しようとする知恵と工夫はないのかと提言するものですが、御見解を問うものであります。

 次に、石巻南浜津波祈念公園整備についてでありますが、国民、県民が追悼と鎮魂そして津波災害の伝承を行う場所として、国営復興祈念施設を整備することとなったものの、東日本大震災の特異な姿を記録、教訓、伝承する場としていかに発信力を持ち得るかという視点で祈念公園地内に津波防災ミュージアム等、防災教育の拠点としての施設整備は不可欠と再三にわたって申し上げてきたものの、いまだ国からの設置場所も含め、整備の意向は示されていないのは何ゆえでしょうか。御所見をいただきたいと存じます。

 更に、サン・ファン・バウティスタ号の今後のあり方でありますが、これまでの議論、説明を聞いておりますと、伊達政宗公の偉業として、慶長遣欧使節をたたえるのみで、サン・ファン・バウティスタ号の復元の意義、まして伊達な国づくり事業としての位置づけ、地方の時代における本県の先進的県民性を世界にアピールするとともに、地域おこしの先達としてのエポックメーキング事業としての位置づけが全くもって矮小化されていることに唖然とせざるを得ず、何としてでも保存、復元できないものかといった熱意など、みじんも感じぬ受け答えに失望の念を禁じ得ないのであります。きのうは藤倉議員に丁寧な議論を展開していただきましたが、本格的に補修し、長期的に維持していくことが困難であれば、素材をかえて実物大のレプリカをつくるほかありません。船がなくなるとサン・ファン館、サン・ファンパーク自体の維持管理は厳しくなることは論を待たず、創造的復興、ふるさとの再生、地方創生のはざまで地方切り捨てのみか、本県の歴史にさん然と輝く偉大な業績を踏みにじる暴挙であることを何ゆえをもって認識できないのか、首をかしげざるを得ないのであります。東日本大震災において甚大な被害を受けたがゆえにサン・ファン号再建を震災復興のシンボルとして、県民挙げて取り組もうという気運を先導することこそ村井県政の役割であります。御決意を伺う次第であります。

 大綱二点目、防災道路ネットワークの構築についてでありますが、道路啓開という耳なれぬの言葉を初めて知ったのは、まさしく六年前の東日本大震災発災直後のことでありました。この言葉は文字どおり道路を切り開くことを意味するのですが、大震災が発生した際にはまず現地に赴いて、被害の状況、現状を確認し、被災者の救出や救援のための通路を確保しなければならず、航空機やヘリコプターによって確認作業をするのが近年の傾向とはいえ、かの大震災では飛行場は使用不能、ヘリを安全に着陸させる場所などなく、まさに瓦れきの積み重なった道路を切り開くしかなかったという状態、国交省東北地方整備局は、すぐさま道路啓開チームを編成、昼夜を分かたず四日目の三月十五日までに沿岸部に到達、更には沿岸部の国道六号と四十五号を啓開。地震発生一週間後の三月十八日には、内陸部との交通路はおおむね確保されたという、くしの歯作戦が後に喧伝されたものの、被災地の現場は被災者の捜索、遺体の引き揚げを主として自衛隊が現地入りしたものの、現実は自衛隊とて被災地の地理に詳しかろうはずもなく右往左往する状況を呈する中、瓦れきに埋もれた市街地を震災直後は自発的に献身的に地元建設業者によって道路啓開がなされ、まさしく災害復旧の第一歩は道路啓開から始まったことがきのうのことのように思い出されます。そしてこのたびの震災で使われた一つにリダンダンシーという言葉があります。直訳すれば余裕とか重複、一見余分なように見えるがいざとなったときに役に立つ機能という意味で、道路についていえば、ネットワークに重複性を持たせ、一カ所が破断してもどこか必ず迂回路が用意されていることを示すもので、まさにリダンダンシーの確保こそが避難路が一本しかないという不安に対し、複数のルートを持って対処するという点で、防災道路ネットワーク、命の道の整備は被災地復興の大前提となることは必至であります。よって個別具体としてお尋ねをいたしますが、命の道その一、国道三百九十八号石巻バイパスについてでありますが、平成二十一年南境工区二・七キロメートルが供用、また平成二十七年十月には石巻女川インターが供用開始となり、更には大瓜工区三・四キロも大詰めを迎え、年度内中の平成三十年三月ごろには供用の見通しになったことに、地元の一人として安堵感を覚えつつも、引き続き沢田工区四・七キロメートルも間断なく事業着手されることを希求するものであります。とりもなおさず女川、牡鹿エリアはもとより、市道渡波稲井線の避難道路整備と相まって、圏域の交通、物流の強化が図られ、経済復興の道もさることながら、大規模災害時においては避難路あるいは救出路としても重要な役割を果たすという点で、県土木行政にとって最重要路線と言っても過言ではなく、時間との闘いの渦中にあって、最優先で集中的に予算を投下されなければとさえ思料いたしますが、御所見を問うものであります。

 命の道その二、県道石巻雄勝線の整備についてであります。

 平成三十二年度までに狭隘、線形不良等を解消し、冬の通行どめ解除を目的として整備が進められていますが、進捗状況はいかがか。これまた雄勝地区復興の重要路線であり、引き続き本格改良工事に着手するという判断は揺るぎないものと信じるが、見解を問うものであります。

 命の道その三、牡鹿半島内県道整備についてでありますが、私は、甚大な被害を受けた各浜々の実態とともに、女川原発の立地地域の主要生活道路及び緊急時の避難道路としても重点的に整備すべきと再三にわたって述べてきましたが、石巻鮎川線、女川牡鹿線の四車線化はならずとも、自動車乗り捨て等を想定して避難車両等のすれ違いが可能な車道幅員を八メートル以上で整備計画を進められたことを高く評価するものであり、なおかつ縦軸の三県道の進捗とあわせ、東西を結ぶ横軸の整備が急務と提言してまいりましたが、大谷川浜から小積浜間の横断道路が地元より陳情されました。私は以前に、野々浜、小積間の市町村道を県道として整備すべきではないかと指摘してまいりましたが、安全安心な通行の確保はもとより、救急搬送時間の短縮、何よりも冒頭申し上げたリダンダンシーの確保の点からも、半島部における複数ルートの形成という範疇において横軸の県道整備は必定と考えますが、見解を問うものであります。

 また、大原浜及び十八成浜間は、以前にも増して震災後は危険な状況を呈し、復興道路として整備すべきと申し上げてきたにもかかわらず、大原ルートに至ってはルート再検討を余儀なくされ、いまだ工事着手に至っていないとはゆゆしき問題であると言わざるを得ないのでありますが、御所見を問うものであります。

 ともあれ三陸道へのアクセス強化も含め、金華山を初めとする観光地へのアクセス向上、水産業の盛んな牡鹿半島の経済復興、更には女川原発を立地することも含め、災害時の緊急避難道路、そして日赤病院への救急搬送道路としても、まずは国道三百九十八号石巻バイパスを核とする接道、県道整備は防災道路ネットワークの構築という視点からも、更なる整備促進が図られねばならぬことは論をまたぬところであります。

 命の道その四、県道北上津山線についてでありますが、北上地内、女川地区においては、大沢橋のかけかえを除き一部バイパス改良がなされておりますが、震災時この路線は、甚大な被害を受けた北上地区の避難道路として、まさに命の道であったことは申すまでもないことであり、峠に位置する追分温泉旅館は避難所としての役割を果たしたと同時に復興途上の北上地区初め、近隣の唯一の会合、宿泊施設として存在することもあわせ、狭隘な幅員であることから大型バスの侵入はおろか、すれ違いもままならぬ状況にあって、せめて数カ所にわたって待避所の設置はできないものかと切実なる要望がなされている現状であります。早期改善を希求するものでありますが、御所見を伺う次第であります。

 以上、多岐にわたりましての質問でありましたが、誠実なる答弁を求めるものであります。



○議長(中島源陽君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 本木忠一議員の一般質問にお答えをいたします。大綱二点ございました。

 まず、大綱一点目、震災復興と地方創生についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、沿岸被災自治体の現状をどのように検証、分析しているのかとのお尋ねにお答えをいたします。

 震災からこれまでの間、被災市町とともに復旧・復興に懸命に取り組んできた結果、被災地におきましては、復興まちづくりが進みつつあります。しかしながら、短期間に膨大な事業が集中したため、マンパワー不足や資材の高騰等が発生したことや、復興交付金の使途や事業費について国との協議にかなりの時間を要したことなど、さまざまな要因により離半島部など、地域によって進捗に差が生じていると認識しております。県では、これまで復興まちづくり計画の策定や事業財源の確保、住民との合意形成や事業間工程調整など市町とともに現場に入り、力を合わせて取り組んでまいりました。また、水産加工業を初めとする地域産業や、コミュニティーの再生などに力を入れているところであります。今後とも、それぞれの地域が一日も早く復興をなし遂げ、更には持続的に発展できるよう、市町に寄り添いながら力を尽くしてまいります。

 次に、財源確保、権限移譲、柔軟な制度運用を国に対し強く求めるべきとの御質問にお答えをいたします。

 東日本大震災は国家的な危機であり、膨大な財源が必要であることから、国を挙げて取り組んでいただき、平成三十二年度までの十年間で三十二兆円の復興財源が確保されたことは、復旧・復興の大きな力となっております。

 一方、地域の特性や実情を反映しながら、復興まちづくりを行うためには、地方が必要な財源や権限を持ってみずから取り組むことが重要であると考えております。県といたしましては一日でも早く被災者が安心した暮らしを取り戻せるよう、引き続き必要な財源確保と柔軟な制度運用等を国に対ししっかり要望するとともに、被災市町と力を合わせ復興の加速化を図ってまいります。

 次に、被災自治体における応援職員確保の見通しと対策についての御質問にお答えをいたします。

 私はこれまで被災市町のマンパワー確保は復興の最優先課題と捉えており、昨年七月の全国知事会議では、私から直接全国の知事に対し職員派遣をお願いし、また仙台市長には全国の政令指定都市に協力を呼びかけていただくなど、多様なルートを通じて被災市町の職員確保に努めてきたところであります。その結果、平成二十九年度の職員確保の見通しでありますが、県外の自治体から派遣の引き揚げが見込まれる中でも、全体の不足人数は今年度よりも減少するのではないかと考えております。県といたしましては、特に復興業務が膨大な被災市町を重点的に支援しながら、引き続きマンパワーの確保に努めてまいります。

 次に、圏域防災拠点についての御質問にお答えをいたします。

 圏域防災拠点は、大規模災害発生により市町村の防災拠点が被災等のため利用できない場合に広域防災拠点と連携し、圏域内の市町村が行う防災活動を支援する拠点であり、支援部隊や支援物資の受け入れ拠点となる施設であります。このため、その整備に当たっては既存施設を有効活用しながら、大規模災害発生時においても必要な機能が十分に果たせるよう、通信機器や大型テント、発電機等を配備することとしており、市町村や関係団体等の意見を聞きながら進めてきたところであります。県といたしましては今後とも、市町村等との密接な連携のもと地域のニーズを酌み取りながら、ハード、ソフト両面で地域防災力の向上に努めてまいりたいと考えております。

 次に、地震津波防災ミュージアム等の施設整備についての御質問にお答えをいたします。

 東日本大震災からの追悼と鎮魂の場としての国営震災復興祈念公園と津波と防災について体験できる東日本大震災地震津波防災ミュージアムの整備につきましては、平成二十四年度以降、強く国に要望してきたところであります。その結果、国、県、石巻市により、石巻南浜津波復興祈念公園の整備が進んでおり、その中に、(仮称)国営追悼・祈念施設が設置されることが決まっております。しかしながら、東日本大震災地震津波防災ミュージアムにつきましては、設置場所も含め整備の意向は示されていない状況にあり、その理由も明らかにされておりません。今後も引き続き国に地震津波防災ミュージアムの整備を強く求めてまいります。

 次に、復元船を震災復興の象徴として、県民挙げて再建に取り組む機運を先導すべきとの御質問にお答えをいたします。

 慶長使節船復元船サン・ファン・バウティスタにつきましては、現況調査後、何とか残したいという強い思いを持って、長期保存の可能性について造船関係者や船舶、保存科学技術の専門家等からの意見聴取、更には県外事例調査等を積極的に行ってまいりましたが、現時点において復元船を本格的に修復し、長期的に保存していくことは困難ではないかと認識しております。現在最終的な方針の決定に向け、海外の事例などにつきましても情報収集を行いながら検討を進めているところでございます。県といたしましては仮に復元船を解体するという方針に決定したとしても、支倉常長やサン・ファン・バウティスタ号の偉業は後世に伝えていかなければならないと考えておりますので、その場合にはレプリカも含め、さまざまな御意見をいただきながら真摯に検討してまいりたいと考えております。

 私からは、以上でございます。



○議長(中島源陽君) 土木部長遠藤信哉君。

    〔土木部長 遠藤信哉君登壇〕



◎土木部長(遠藤信哉君) 大綱二点目、防災道路ネットワークの構築についての御質問のうち、国道三百九十八号石巻バイパスについてのお尋ねにお答えいたします。

 国道三百九十八号石巻バイパスは、女川・牡鹿方面と三陸自動車道や石巻赤十字病院等を結ぶ緊急輸送道路として、今回の大震災において供用済みであります南境工区が被災地の復興支援活動に大いに寄与したことから、防災道路ネットワークとしての重要性を改めて認識したところでございます。このため、南境工区に引き続き着手しております大瓜工区においては、平成二十九年度末の完成を目指し鋭意事業の進捗を図っており、この供用により三陸自動車道石巻女川インターチェンジと県道稲井沢田線が直接結ばれ、石巻市街地を経由することなく、女川方面との通行が可能となりますことからバイパス機能が十分に発揮されるものと考えております。また、石巻バイパス全工区の供用につきましては、女川町を含む石巻圏域の交通や物流の強化、地域の産業、観光振興に大きく寄与しますことから、未着手であります沢田工区につきましては、周辺まちづくりの進捗状況や新たな道路整備による交通量の推移などを見きわめながら、早期の事業着手に向けて必要な検討を進めてまいります。

 次に、県道石巻雄勝線についての御質問にお答えいたします。

 県道石巻雄勝線につきましては、石巻市中心部と雄勝地区中心部を最短で結び、地域の生活道路として機能しておりますが、現道は狭隘で線形不良であることに加え、雨量による通行規制や冬期間の通行どめ区間を有する路線となっております。このことから通年通行が可能となるよう、平成二十三年度より必要な車道幅員を確保するための事業に着手し、これまで地元の皆様の意見をお聞きしながら、道路設計や用地買収を進めてきたところであり、用地買収が完了した起終点側の区間から順次工事を進めているところでございます。県といたしましては、早期の交通規制解除を目指し、のり面対策や幅員確保などの工事を更に進めるとこととし、本格的な改良工事につきましては、交通状況の変化などを見きわめながら検討を進めてまいります。

 次に、牡鹿半島部の東西横断道路の整備についての御質問にお答えいたします。

 牡鹿半島を縦断いたします県道石巻鮎川線、女川牡鹿線、牡鹿半島公園線の三路線を横断的に結ぶ道路整備につきましては、住民の日常生活の利便性向上や地域の産業、観光振興に大きく寄与するとともに、大規模災害時においては避難道路になるなどその必要性は認識しているところでございます。昨年五月には、石巻市長、市議会議長及び牡鹿地区の六つの行政区から県道女川牡鹿線「大谷川浜地区」と県道石巻鮎川線「小積浜地区」を結ぶ道路について要望を受けたところでございます。当該道路が整備されますことにより、石巻中心部と牡鹿半島東部地区が最短で結ばれ、横断道路として有効に機能することから、県道としての必要性を整理した上でどのような整備手法が可能かなど、国と協議を行っているところでございます。

 一方、県道女川牡鹿線「野々浜地区」と県道石巻鮎川線「小積浜地区」を結ぶ道路につきましては、横断道路としてのリダンダンシー機能を有する道路でありますことから、災害時における避難機能が十分に確保されるよう、道路管理者であります石巻市や女川町と調整を図りながら必要な支援を行ってまいります。

 次に、大原ルートについての御質問にお答えいたします。

 石巻市大原浜地区の県道石巻鮎川線給分浜工区につきましては、防災集団移転促進事業と一体的に整備を行う計画延長約二キロメートルの復興道路として、平成二十四年度より事業に着手したものでございます。事業着手後、大原浜地区及び給分浜地区防災集団移転促進事業と調整を図りながら道路設計を進めてまいりましたが、関係地権者の約三割強の方が死亡又は行方不明となっていましたことから、用地境界立ち会いに相当の時間を要したことに加え、その後地元から、より安全な山側へのルートの見直しを要請されたことによりまして、現時点では工事に着手できない状況となっております。このため事業推進の観点から、ルートの見直しに影響のない区間から優先的に用地買収を行い、工事の発注に向けた準備を進めているところであり、ルートの見直しが必要な区間におきましても、早急に地元関係者との合意形成を図ってまいります。県といたしましては、一日でも早い当該道路の整備完了に向けて鋭意取り組んでまいります。

 県道北上津山線についての御質問にお答えいたします。

 県道北上津山線は石巻市北上町と登米市津山町を結ぶ延長十七キロメートルの路線であり、特に石巻市側に立地する温泉旅館へは多くの利用者が訪れるなど、地域の産業、観光振興に大きく寄与する道路となっております。しかしながら峠を挟んだ約三キロメートルの区間につきましては、幅員が狭く未改良となっており、急峻な地形があることなど抜本的な道路改良が困難となっていることから、県といたしましては、安全な通行を確保するため待避所の設置など可能な安全対策を講じてまいります。

 以上でございます。



○議長(中島源陽君) 四十七番本木忠一君。



◆四十七番(本木忠一君) 被災地では七回忌の時節を迎えました。遺族の方々からすれば改めて供養するとともに、鎮魂への祈りと、生き残った者としての、この震災を乗り越え、前に進んでいかなければならないという誓いの場面でもないのかなというふうに思っています。先日は県警によりまして遺骨が六年の歳月を経て遺族のもとに届けられるという報道がなされました。いまだ一千二百二十三人の行方不明者がいるというのが実態であります。知事は着実に前に進んでいるとよく冒頭お話をされますけれども、着実とはいかなる意味なのか。よく昔役所用語で、検討するということはしないことと同じだと。着実に進んでいるとよく申し上げるが、後に進まないだけで、退かないだけで、決して余り前にも進んでいないんじゃないか。そんな意味合いにもとれるのかなと私はつくづく現場を見て思うんです。六年の経過ですよ。確かに高台移転だとか、職住分離だとか、多重防御だとか村井知事の言われていることは正しいと思うし、多くの国民、県民の皆さんから理解をいただく復興過程だなとは思いますけれども、現地に入ってみると、被災地の人々のなりわいだとか、あるいは生活の再建だとか、そういったおくれている状況を見るにつけ、災害復旧・復興として社会資本整備はされていく。このギャップはいかんともしがたい状況だなと思っています。よって被災地の知事さん、あるいは執行部の皆さん方は姿勢としてどこに寄り添うのか。減災思想にとらわれて将来を見据えて責任を持つ、今の段階を頑張らなくちゃいけないという発想もあるけれども、それとはもう一つの視点で、被災地にやはり寄り添うということの考え方、思い、このことが最も今問われているんではないか、私はそう思ってるんです。例えば、先ほど知事が答弁の中でも、いみじくも言われましたけれども、市町と協議をしながら圏域防災拠点についても前に進めていきたいという話をされた。ワーキンググループもつくってる、それもよくわかる。でも私は、震災直後によく県庁職員の方々に言いました。沿岸被災自治体の職員の皆さん、大変でしょう。私たちも一生懸命応援しますから、何でも言ってきてくださいと。そういうふうに県の執行部の皆さん言ったんですよ。私はそん時怒り心頭になって、何ですかその言い方は、上から目線じゃないですか。被災自治体で困っていること、不足していること、たくさんあることを肌感で皆さんわかってるはずですよ。だから、何かあったら言ってきてください、最大限支援しますなんていうのはもってのほかなんだ。黙って手を差し伸べなくちゃいけないんだと。気仙沼や南三陸や女川や石巻や甚大な被害を受けた地域の職員は、行政能力も被災によって低下したがゆえに、されど、国、県、市町村の縦割り行政の中で黙々と被災者に向かってそれなりに一生懸命やってた。そういったときに県は黙ってここが不足しているだろう、見て、聞かなくてもわかるんだと、そういう意識の中でどれだけ対応してきたのか。そういったことも含めて私は甚だ疑問だなというふうに思うときがあります。だからこそ被災地、沿岸部自治体、どのように検証と分析をするのかと。冒頭、知事にお聞きをしたというのがその背景であります。もう一度知事、御答弁を願いたいと思います。



○議長(中島源陽君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) まさに、被災地の選出議員ならではの地元の声を代弁したお言葉だとしっかりと受けとめたいというふうに思っております。とかく減災を見据えた、将来を見据えた復興といったようなことにとらわれがちですけれども、今いる人たちの明日を考えながらの復興が何よりも大切だというふうに改めて反省をしたところでございます。何でも言ってきてくださいというのは、けっして上から目線ではないつもりではありますけれども、被災者がそのように受けとめたとするならば、それはやはり言葉にも配慮が足りなかったろうというふうに反省をしておりますし、市町村の職員も恐らくそのような思いを持って県職員の言葉を受けとめたんだろうというふうに思いますので、反省をさせていただきたいというふうに思っております。いろいろ検証をしていくということは重要なんですけども、当然、日々毎日のようにいろんなことを検証し、今のこの質問を受けて反省をし、次の手だてを考えるというのと同じように毎日検証はしておりますが、やはり一定の期間をもって、どのような反省点があってどのようなことをすればよかったかというようなことについては、一定の期間、区切りが必要でございますので、五年で一回区切りを切ってつくりましたので、次の十年の区切りに向かって今いろんな資料も集めさせていただいております。したがって、不断の見直しは当然していきますけれども、何らかの形で記録として毎年出していくといったようなことは、なかなか難しいということは御理解をいただきたいというふうに思います。



○議長(中島源陽君) 四十七番本木忠一君。



◆四十七番(本木忠一君) 帆船ミュージアムについてでありますけれども、私は平成五年の時、地元の議員を務めさせていただいていました。当時の教育長からは、石巻ふるさとの再生ですか、地域おこしの一環としても、サン・ファン・テーマパークを重要な位置づけとして支援をしていきたいと。県と一体となって、まずは教育旅行、遠足も含めて県内三百、四百もある小学校の子供たち、中学校の生徒さんたちも含めて必ずその期間中、一年生から六年生の間、あるいは中一から中三の間、高校生になっても一回は必ずサン・ファン・バウティスタ号が係留されているテーマパークに遠足、教育旅行でいこうじゃないかと、そのように当時の宮城県の教育長から話もいただいているしと、石巻でも発信していかなくちゃいけないと、そういうふうな話をいただきました。例えば平成二十年、宮城県内の小学校たかだか三十三校、中学校においては七校、高校においては六校、これは県内外も含めてであります。この程度しかサン・ファン・テーマパークに教育旅行として誘致を図っていない。つくったときは大騒ぎするんですよ、理屈も含めて。しかし喉元過ぎると……。ここに必ず行って伊達政宗公の偉業、支倉常長ら一行の苦難を乗り越えてのローマ訪問をきちんと私たち、子供の感覚で、生徒の感覚で受けとめようじゃないかと、教育の一環として最低限利用しようじゃないかと。そういった姿勢が全くないんです。どうでしょうか。



○議長(中島源陽君) 教育委員会教育長高橋仁君。



◎教育委員会教育長(高橋仁君) 県教育委員会としましてはこれまで発行した「みやぎの先人集 未来への架け橋」において支倉常長の偉業を取り上げております。そういったことで、伊達政宗の偉業をしっかりと子供たちに伝えていきたいということで、先人集にも取り上げたところでございます。教科書にも小学校四年生の社会の副読本にサン・ファン・バウティスタ号の果たした役割が掲載されているところでございます。そういったことを踏まえて、県の教育委員会としてもこれまでサン・ファンパークに行くことについて、余り呼びかけをしてこなかったということも事実でありますので、反省しながら、こういったことを機会と捉えて訪問もしていくように呼びかけていきたいと思っております。



○議長(中島源陽君) 四十七番本木忠一君。



◆四十七番(本木忠一君) 副読本に載せればいいってものではないので、事実がはっきりと物語っておりますから。残された時間でありますが、村井知事、サン・ファンにかける思い、解体せざるを得ないという理屈じゃなくて、あのサン・ファン号を再建する、あるいは実物のレプリカとして再現をすることも含めてその過程も、県内外に発信していくということも踏まえて、もう一度一歩突っ込んだ御決意をお聞かせいただいて、質問を終わらさせていただきたいと思います。



○議長(中島源陽君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) サン・ファンの改修につきましては、何度も申し上げてるようにお金の問題ではなくて、技術者の問題でありますので非常にハードルは高いというのは御理解いただいてるかと思うんですが、その意義、これをしっかりとつないでいかなければいけないということもよくわかっておりますので、しっかりと検討してまいりたいというふうに思っております。昨日の藤倉議員の質問でも国にいろいろ調整をさせていただくというお話をしておりますので、まず、いろんなところに相談をしながら少しでもいい結果が出せるように知恵をまず出していきたいというふうに思っております。ただ、船が今、もうまさにマストが折れるかもしれない状況ですので、記録として3Dでやれるように、映像だけはまずとっておきたいと思いますので、今議会の予算だけは通していただきたいというふうに思っております。よろしくお願い申し上げます。



○議長(中島源陽君) 暫時休憩いたします。

    午後零時三分休憩

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    午後一時再開



○議長(中島源陽君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。

 質疑、質問を継続いたします。三十七番佐々木喜藏君。

    〔三十七番 佐々木喜藏君登壇〕



◆三十七番(佐々木喜藏君) いよいよ今議会の一般質問も私とこの後、庄子議員を残すのみとなりました。私も一年ぶりの登壇でありますので多少緊張しております。

 常套句ではありますが、震災から六年目が経過し、間もなく七年目に入ろうとするきょうはひな祭りであります。仮設住宅に残られている方々もまだ大勢いらっしゃいますが、暮らしの拠点となる居住の完成、確保が目に見えて進んでまいりました。「仮設住宅で終わりたくないな」と言っていた方も最近ようやく復興住宅へ入居が決まり一安心しております。とはいえ新しい状況下での問題点も顕在化し、とりわけ新しいコミュニティーの構築には官民挙げて遅滞なく進めていただきたいところであります。新しく入居された復興住宅も、そこから聞こえてくる子供の声は決して多くはありません。復興住宅の高齢化率が平均よりも高くなっているからであります。おひな様を飾っている御家庭もほかの団地と比べれば低いようであります。阪神・淡路大震災の兵庫県は二十年後復興住宅の高齢化率が五〇%を超え、その対策に苦慮しております。宮城県においても真の復興までにはもう少し時間が必要とされるのでしょうが、先例を拳々服膺して、より創造的復興がなし遂げられるように望むものであります。

 さて、これも震災後の問題の一つでありますが、大綱の第一点、慶長遣欧使節船サン・ファン・バウティスタ号を保存することについてを質問させていただきます。

 既に三人の議員が同じ趣旨の質問をしておりますが、宮城県の宝と言っても過言ではない復元船の問題でありますので、ぜひとも真摯な議論を交わし県民の希望の持てる答弁を期待しております。

 まず、知事の文化、歴史に対する考えをお尋ねいたします。

 人類が誕生してこの方、ほかの生物と違い、文字、絵画、そして言葉の獲得によって人類は一個体の知識、知見を他の個体と共有することができるようになりました。その結果、環境の変化、伝染性の病、強大な敵など種の存続を危うくする幾多の危機を乗り越えてきました。もちろんDNAに刻み込まれた生存能力によって人類よりはるかに長い時間を生存している生物もありますが、意識を持ちみずからの意思により、蓄えられた知識を駆使して絶滅の危機を乗り越えてきたのは人類のみでありましょう。歴史に学び過去の記録、文物を残し保存することは単なる郷愁の思いやいわんや趣味嗜好の類いでもなく、これこそ人類のDNAに刻み込まれた種の保存本能に基づく行動なのではないかと考えております。もちろん積み重ねられ、これからも連綿として続いていく歴史の一断面としての今、必然的に紡がれていく歴史と決断によって選ばれていく歴史とがあります。私たちが判断をし、決断をし、行動を起こすために必要な人、物、金、これらの限られた資源の中で選択できることの少なさというものは理解しているつもりであります。その判断する優先度をどこに持ってくるのか、十二年間宮城県勢発展に尽くしてこられ経済基盤を構築することに成功しつつある村井知事に次の課題として文化、歴史に関する政策について考え方をお尋ねするものであります。

 茶道に親しみ茶名も取得している文化人としての村井知事にあえて文化論をお尋ねするのも、これから展開する復元船についての思いを共有してほしいからであります。折しもことしは伊達政宗公生誕四百五十年の記念の年に当たり、官民挙げてさまざまの記念行事が企画されております。伊達政宗の数々の偉業のうち、一六一三年、慶長十八年スペイン国王、ローマ法王に謁見させ、通商の道を開くために支倉常長を使節として送り出した慶長遣欧使節団は御存じのとおりその関係資料が平成十三年国宝に指定され平成二十五年ユネスコの世界記憶遺産に登録されました。まさに快挙であります。その使節団を乗せた船がサン・ファン・バウティスタ号であり日本人がつくった船として咸臨丸に先立つこと二百五十年も前に太平洋を二度往復した木造船なのであります。平成五年、建造中の様子を天皇陛下が見学に来られた復元船サン・ファン・バウティスタ号が二十世紀最後で最大の木造船として進水し、以来宮城県の宝として県民の皆様に親しまれてきたことは御案内のとおりであります。ここにきて木造船の寿命と言われる建造後二十年を経過したこと、あの大津波を経験したことなどで老朽化が進み数年後には解体しなければならない方針が示されようとしております。これは非常に悲しく、また拙速に過ぎる判断と言わざるを得ません。百聞は一見にしかずと言いますが、バーチャルではなく実物を目の当たりにし、じかに触れたときの感動は何ものにもかえがたいものであります。バーチャルのあふれている今こそ本物に触れられる機会を残すべきであると思っております。ここでこれまでの経過を振り返りながら今後の方針についてお尋ねいたします。

 慶長遣欧使節船協会が平成十九年に木材の腐食状況や原因を解明し、サン・ファン・バウティスタ号の補修計画を策定する目的で腐食防止策を検討する研究部会を設置いたしました。そのメンバーには復元船設計者の宝田直之助元横浜国立大教授も入っております。その後の研究部会の経過と成果についてお尋ねをいたします。

 次に、復元船サン・ファン・バウティスタ号を設計した元横浜国立大学教授宝田直之助氏が平成十年、日本造船学会誌に慶長遣欧使節船の復元にちなんでと副題のついた論文を発表し、欧米における木造帆船のメンテナンスを調査した実績を踏まえてサン・ファン号の保存、管理について述べておられます。木材の腐食がどのように発生し進行していくのか、それを防ぐための方策として通風をよくすること、塩漬けにすること、絶え間ないメンテナンスを施すことなどが記述され、調査した木造帆船の点検表も記載してあります。その中でサン・ファン号を百五十年間保存するための費用と人員についても述べておられますが、その知見をこれまでどのように取り入れられてきたのか伺います。

 また、先ほど述べましたように慶長遣欧使節関係資料が国宝に指定され、同資料がユネスコの世界記憶遺産に登録されたことや震災で被災したサン・ファン号に対し、すぐにカナダ、ブリティッシュコロンビア州からのマスト用材が提供されました。二〇一二年五月カナダ州政府のクラーク首相と製材会社のドネイ副会長からマスト材目録を受け取ったのが若生副知事であったと慶長使節四百年記念誌に載っておりました。ほかにも全国から激励と支援が寄せられたことなどさまざまなことがあり、復元協会を中心とした関係者の懸命の復旧作業が行われてきました。それらの努力は全てサン・ファン号を残していこうとする意思のあらわれと考えますがいかがでしょうか。

 世界には復元船を初め引き揚げた沈没船など保存している木造船は各所にあります。それぞれ木造船の耐久年数を超えて展示、あるいは就航している船もあります。日本においてそれが不可能であるはずがなく一番の問題は費用にあると思われます。現時点で解体の選択をするのではなく、復元船建造時の経過、展示後の支倉常長の偉業の周知などを鑑み、費用の捻出をみんなで知恵を出して考えようではありませんか。いかがでしょうか。

 大綱の二点目に移ります。青少年健全育成のための法案について知事の考えをお尋ねいたします。

 県内の青少年による犯罪発生件数は減少の一途をたどり小康状態を保っておりますが、罰則を加えた宮城県青少年健全育成条例の存在も大きな役割を果たしていると思います。昨年、長野県の「子どもを性被害から守るための条例」が成立したことをもって全都道府県で青少年健全育成条例が制定されました。青少年を取り巻く性的誘因環境、暴力助長環境などの青少年の健全育成を阻害するような社会環境を直していくことは我々に課せられた使命と考えます。旧約聖書のソドムとゴモラも風紀の乱れによって神の怒りをかったと述べております。行き過ぎた自由は国を危うくしてしまうでしょう。また一方行き過ぎた規制も社会の活性化を阻害してしまいます。今国で議論されている青少年健全育成基本法は全国の都道府県が同じ趣旨の条例を制定していることを見れば、国として青少年健全育成基本法を制定する時期が熟しつつあると思います。議論を尽くした上で速やかに法制化すべきと考えるものでありますが、県として国への働きかけの有無と今後の方針について伺います。

 大綱の三点、財政規律について伺います。

 震災後、莫大な復興予算を駆使して、失ったインフラの造成、構築、生活環境の整備に邁進してきました。阪神・淡路大震災の反省に基づき地方自治体に過度の負担を負わせないように国の直轄事業、あるいは基金による予算措置など新しい政策がとられ、更に県の努力もありここ二年ほどの県債残高が減少しております。以前より私の持論でありますが、借金は極力少なくするにこしたことはないわけであります。現在は低金利で支払利子は百億円ほどで済んでおりますが、県債残高が一兆七千億円を抱えている状況では財政担当の方にとっては経済の動向による利率の変動に相当気を使う毎日であろうと思われます。今後の経済の見通しと利率の変動に対する考えをお尋ねいたします。

 宮城県の財政や政策などを調べるとき、私はよく「市場公募地方債発行団体合同IR説明会資料」を参照します。非常にわかりやすく見やすい資料であります。特にプライマリーバランスの臨財債を含めた場合と含めない場合とを両方示しているのはよく理解ができる例です。私は昔々の地域総合整備事業債、いわゆる地総債で借金を膨らました自治体の例を見てきましたので、国が言うところの有利な起債というものを信用しないようにしています。借金は借金だと割り切らないと結局利払いに追われるようになると思うからであります。

 さて、平成十一年の財政危機宣言による歳出構造改革以来、数次にわたる財政再建のプログラムを経て、今は「みやぎ財政運営戦略」が施行されておりますが、これは危機的状況を脱したので、よりよい財政基盤を目指す施策と捉えてよいのでしょうか、お尋ねをいたします。

 震災後の歳出予算に占める公債費の割合は一般会計で一〇%以内、総会計で見ると一八%で推移しておりますが、これは分母が大きいからであり、今後予算総額が平年並みに近づくにつれ、この割合は更に上がっていくことと思われます。固定費としての支払い利息を少なくして努力は続けてほしいのですが、重ねて考えをお聞きいたします。

 今回の水に関する「みやぎ型管理運営方式」について財政の観点から私は賛成の立場であります。平成十五年一般質問で地方自治法改正を受け、宮城県でも水道事業の民間委託を訴えたことがあります。最終的には小さい政府を目指して規制緩和を進めるべきと思っておりますが、地域経済の活性化と県財政の改善に資する規制緩和と民間活力の活用について考えをお聞かせください。

 前向きの答弁を期待して壇上での質問を終わります。

 御清聴ありがとうございました。



○議長(中島源陽君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 佐々木喜藏議員の一般質問にお答えいたします。大綱三点ございました。

 まず、大綱一点目、慶長遣欧使節船サン・ファン・バウティスタ号を保存することについての御質問にお答えをいたします。

 初めに、文化、歴史に関する政策への考えについてのお尋ねにお答えをいたします。

 文化、歴史を記録、保存し、それらを次の世代に継承していくことは非常に重要なことであり、我々県民に課せられた使命であると認識をしております。このため県では平成二十七年度に策定した第二期宮城県文化芸術振興ビジョンにおいて文化芸術の振興と継承を掲げ、郷土の伝統文化や地域文化を地域固有の貴重な財産として継承していく取り組みを進めているところであります。

 一方で、あらゆる文化、歴史を継承していくことは不可能であり、継承していくことの意義、効果、県民意識等を総合的に勘案して取捨選択することも必要であると考えております。具体の継承に当たっては県のみならず、国、市町村、県民、企業等がそれぞれの役割を担いながら連携して取り組む必要があると考えております。県といたしましては、引き続きさまざまな関係者と連携をしながら文化、歴史に関する政策を積極的に進めてまいります。

 次に、懸命な復旧作業は関係者の復元船を残そうとする意志のあらわれではないかとの御質問にお答えをいたします。

 東日本大震災の大津波により復元船は船の背骨に当たるキールが「へ」の字に曲がるほどの損傷を受けました。また一カ月後の突風によりメインマストとフォアマストが折れるなど、復元船は更なるダメージを受けたところであります。更に慶長使節船ミュージアム自体もエレベーター棟とドック棟が壊滅的状態となり、多くの展示物等が流失いたしました。しかし、国内外からの物心両面にわたる支援を励みに県と慶長遣欧使節船協会が一体となって、慶長遣欧使節が石巻市月の浦を出帆してから四百年の節目を迎える平成二十五年秋の再開を目指し懸命に復旧作業に取り組んだ結果、同年十一月に再開館を果たすことができたところであります。これは県や協会を初めとした関係者の復元船の雄姿を再び多くの方々にごらんいただきたいという強い思いがかなったものと考えております。

 次に、保存のための費用の捻出についての御質問にお答えをいたします。

 復元船を本格的に修復し長期的に保存していくためには費用のほかにも解決しなければならない課題があると認識をしております。例えば船大工の確保は極めて厳しいこと、復元船の腐朽、強度低下から船体が修復に耐えられない可能性があること、修復のためにドックから水を抜く際に自重、みずからの重さにより船体が崩壊する危険があること、修復には高度な技術と煩雑な手順が必要であること、ドックや現在破損しているドックゲートなど周辺設備を点検、修理する必要があることなど大小さまざまな課題が山積しております。こうしたことから現時点においては復元船を本格的に修復し長期的に保存していくことは困難ではないかと認識しておりますが、現在最終的な方針の決定に向け、海外の事例などにつきましても情報収集を行いながら検討を進めているところであります

 次に、大綱二点目、青少年健全育成のための法案についての御質問にお答えをいたします。

 県では青少年健全育成条例に基づき青少年の健全な育成に関する基本計画を策定し、さまざまな施策を展開するとともに、その時々の情勢に応じて条例を改正し対応してまいりました。更に、インターネット環境の普及に伴う有害情報の氾濫など、新たな課題に対応するため昨年三月に基本計画を改定したほか、同計画を子ども・若者育成支援推進法における県の支援計画に位置づけ青少年の健全育成に取り組んでおります。また、同法に基づく新しい子供・若者育成支援推進大綱が昨年策定されたことから、青少年健全育成基本法の制定に向けた国への働きかけは行っておりませんが、更なる法制定の必要性につきましては国の動向も見ながら他の自治体とも情報交換を行い研究をしてまいります。

 次に、大綱三点目、財政規律についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、今後の経済見通しと利率の変動についてのお尋ねにお答えをいたします。

 ことし一月に閣議決定されました平成二十九年度の経済見通しによると、経済対策など各種政策の推進によって民需を中心とした景気回復が見込まれ、平成二十九年度の実質GDPの成長率を一・五%程度と予測しております。しかし、企業業績の回復が個人消費の増加に十分結びつかず、内需拡大に不安を残しているほか、国税収入の伸びも鈍化している状況にあります。また金利の変動につきましては昨年はマイナス金利政策の導入や英国のEU離脱、米国の大統領選挙など大きな変動要因が重なりましたが、ことしに入りましても日銀の金融政策や米国の経済政策など、その内容によっては地方債の金利にも大きく影響を与える要因がありますことから、今後ともその動向を注視してまいりたいと考えております。

 次に、地域経済の活性化等に寄与する民間活力の導入についての御質問にお答えをいたします。

 私はこれまで「富県共創!活力とやすらぎの邦づくり」の基本理念のもと、民の力を最大限に活用する県政運営に取り組んでまいりました。特に震災後は壊滅的な被害があった我が県の復興を推し進めるためには民間の力の更なる活用が必要と考え、水産業復興特区の導入や仙台空港民営化など、規制緩和を進めながら創造的な復興に取り組んでまいりました。また水道事業の長期的、安定的な経営を維持していくため、官民が連携したみやぎ型管理運営方式の検討を始めたところであります。今後も民間企業が持つノウハウ等を十分に生かせるよう必要な規制緩和などを促進しながら、地域経済を活性化させ県民生活の向上を図ってまいりたいと考えております。

 私からは、以上でございます。



○議長(中島源陽君) 総務部長大塚大輔君。

    〔総務部長 大塚大輔君登壇〕



◎総務部長(大塚大輔君) 大綱三点目、財政規律についての御質問のうち、現在の財政運営に関する認識についてのお尋ねにお答えいたします。

 財政危機宣言を発していた平成十年代には国のたび重なる景気対策に対応した投資的経費などの歳出増に加え、三位一体改革の影響が重なり、毎年度の予算編成にも支障を来す時期がありましたが、数次にわたる財政再建推進プログラムによる徹底した行財政改革の効果もあり、今日の財政状況は当時の深刻な状態から脱し、みやぎ財政運営戦略に基づいて復興事業への重点的な予算配分などを含めた財政運営ができているものと認識しております。しかしながら、社会保障や公共施設老朽化対策など支出の避けられない経費が年々増加する傾向にあることから、財政の硬直化が進んでいる現状にあります。また、多額の臨時財政対策債の発行を強いられるなど財源不足が恒常化しており、これに加えて今後復興需要の後退による県税の減収も想定されることから財政運営は厳しさを増していくものと予想されます。いずれにしろ、県財政に余裕があると言える状態にはなく、持続可能な財政運営の実現に向けて歳入確保、歳出抑制に不断の努力を続けていくことが欠かせないものと考えております。

 次に、支払利息の低減についての御質問にお答えいたします。

 一般会計の歳出予算における公債費は近年は一千百億円前後で推移しておりますが、公債費は義務的な経費であり、その割合が高いことは財政構造の弾力性の観点からは大きな問題であることから、支払利息の縮減に向けた取り組みは財政の健全化の観点からも必要なものであると考えております。平成二十六年二月に策定したみやぎ財政運営戦略においても、財政の健全化と持続可能な財政運営の実現のための取り組みの一つとして資金調達の低コスト化を掲げており、今後とも歴史的な低金利水準を十分に生かした償還年限の長い起債の発行を進めるほか、より低利での発行を実現するためのプロポーザル方式の活用、発行計画や調達方式を提案させる主幹事方式の採用などにより将来的な支払利息の縮減に努めてまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(中島源陽君) 環境生活部長佐野好昭君。

    〔環境生活部長 佐野好昭君登壇〕



◎環境生活部長(佐野好昭君) 大綱一点目、慶長遣欧使節船サン・ファン・バウティスタ号を保存することについての御質問のうち、慶長遣欧使節船協会が設置した木造船腐朽防止対策研究部会の経過と成果についてのお尋ねにお答えいたします。

 同研究部会は平成十八年度の法定検査に伴う船体補修工事で肋骨の接合部に著しい腐朽が生じていることが判明したことから、復元船の腐朽原因の特定と腐朽防止対策の研究を行うために設置されたものと承知しております。平成十九年度から二十一年度までの三カ年において、復元船の部位ごとに劣化状況を調査したところ、肋骨、マスト、外板など船全体で腐食による劣化が進んでおり、船体への水分流入や移動経路などの劣化要因、補修及びメンテナンス方法の検証、試験的な腐朽防止対策の実施、検証などを行いました。これらの調査結果は腐朽のメカニズムの分析やそれらを踏まえたメンテナンス計画を作成するための基礎資料とする予定でしたが、計画策定前に東日本大震災が発生し復元船の状態も変化したことから、平成二十七年度に改めて現況調査を行ったところでございます。

 次に、復元船設計者による論文中の知見をどう取り入れたのかとの御質問にお答えいたします。

 御指摘のとおり、宝田氏は平成十年二月に日本造船学会誌に発表した論文「十六世紀十七世紀の帆船(その二十一)」において木造帆船のメンテナンスなどについて記述しております。復元船のメンテナンスについては、この論文も踏まえながら、日ごろのこまめな点検や清掃に努めるとともに、雨漏り対策や大型のサーキュレーターによる送風を行うなど木材の腐食が進まない努力を続けてきており、一定の成果があったものと考えております。

 なお、この論文では、メンテナンスにかかる費用と人員についても触れられておりますが、これは他の船の事例を復元船に当てはめたシミュレーションであり、宝田氏みずからが「環境によって大差があり、極めて乱暴な推定である」「総てはこれからの実績によることになろう」と記述していることから参考程度に受けとめております。

 以上でございます。



○議長(中島源陽君) 三十七番佐々木喜藏君。



◆三十七番(佐々木喜藏君) なかなかサン・ファン号につきましては今までも大分議論をしてまいりましたが同じような答えしか出てこなくて、非常に残念でございますが、まず知事、サン・ファン号が毎年年末にライトアップしておりますが、そのライトアップの様子というのをごらんなったことはございますか。



○議長(中島源陽君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) ございません。



○議長(中島源陽君) 三十七番佐々木喜藏君。



◆三十七番(佐々木喜藏君) まだ解体するまで数年ございますので、ことしの年末も多分ライトアップすると思います。一度ぜひごらんなっていただきたい。それもサン・ファンパークの上から見るのと、それから洋上から見るという方法もございます。金色にライトアップされたサン・ファン号はそれはそれは本当に感動ものでございます。ぜひお勧めしたいと思います。それから昨日の藤倉議員の質問に対しまして知事は「復元船は本物ではないので、これに費用をかけて保存するという価値に疑問を感ずる」というような御発言がありました。私はこれは文化人の知事としては非常に残念な発言だったかなと思います。復元船といえどもサン・ファン・バウティスタ号は緻密に整理された実物に基づくものを復元しようとして、多大な知識と費用をかけました。それを知っているからこそ、天皇陛下がわざわざ建造中の船を見に来られたのであります。そして世界的には復元船といえども費用をかけ、人手をかけ、国によっては国家予算も動員しながら復元船の保持に努めているところもあります。ぜひこの認識についてもう一度、知事に復元船であるけれども、まだ結論は出ておりませんが、保存するかどうか。復元船だから費用をかけるというのは、それほど価値はないということに関してもう一度知事の発言をお願いしたいと思います。



○議長(中島源陽君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) あのときに申し上げました趣旨は御紹介のあったヴァーサ号です。ヴァーサ号は四百年前に沈んだ船で、それを引き揚げて改修して元に戻したと、それはまさに元船です。サン・ファン・バウティスタ号が四百年前から仮に残っていたとするならば、これは価値が全くヴァーサ号と同じでありますので、それはどのような形でも考えなきゃいけないのかもしれませんけれども、しかし今回の場合は復元船でありまして、二十五年たった船だということもありますので、そういったことで総体的な見方をすると文化財としての価値はなかなか見出せないのではないかというような意味で言いました。もちろん当然、歴史的にあのような船があるということは、非常に貴重であるということは私も重々認識をしております。



○議長(中島源陽君) 三十七番佐々木喜藏君。



◆三十七番(佐々木喜藏君) ちなみに昨日も議論になりましたが、アメリカのメイフラワー号そのものは実物はもうございません。二代目メイフラワー号というのがございます。これは初代のメイフラワー号の後に植民地に人々を運んだ船でございます。これは沈没してしまいました。沈没したというか行方不明になってなくなってしまいました。アメリカは一九五六年メイフラワー二世号として復元をしております。そして六十年たった現在、今もプリマスの港に係留されていて一般公開されております。六十年たっても写真を見ますとまだしっかり保存管理が行き届いた船として国民の皆様に愛され、そして観客が大勢いらっしゃっております。こういうことを考えるとき、復元船といえどもこの価値をしっかりと認識して、ここに経費をかけることを逆に宮城の宝として保存していくことの意義というものを見出せるのではないかと思います。まだ二十五年しかたっていないサン・ファン号であります。先ほど設計者の宝田先生の論文の話をさせていただきました。宝田先生は五十年間保存するために、おおよそではありますが、どれくらい必要かと、そのあと百年までどの程度必要か、そのあと百五十年までどの程度必要かというものを一応概算とは言いながら数字を出しながら百五十年を目指していた方でございます。これが先ほどの部長の答弁ではできるだけ保存を長くするための方策は続けてきたとおっしゃっておりましたが、私たちが昨年八月に現地を視察したとき、そこの側板、船のわきの板です。あの板なんかがもう完全にぼろぼろに腐ってて「触らないでください」と説明の方が言うんです。触るとぼんとへこんで壊れてしまうという、それくらい傷んでたんです。あれは震災ではないです。津波の影響ではないです。逆にこの二十数年間どういうメンテナンスをしてきたのか、逆に疑問に思うような傷み方だと私は理解しておりました。そういうことを反省しながら今まで逆にサン・ファンに対してどれほどの思いを持ってそれを保存、維持しようとしてきたのか、設計した宝田先生の思いがどの程度私たちに伝わっていたのか疑問に思います。こういう姿勢では逆に私はあのまま保存しても更に又傷むだけだと思っております。あれを宮城県の宝としてどうやって後世の人たちに伝えていくかという強い意志を持つことが必要だと思っております。ぜひ知事には先ほどライトアップの話もしましたが、それだけではなくどの程度傷んでいるのかというものも見ていただければ、本当にこれまでどういうふうにしてメンテナンスをしてきたのかというものを疑問に感ずる、そういう状況がよくわかっていただけると思います。私はここで逆にあの復元船をこれから後世に残す努力をしていくことこそ今私たちに課せられた使命ではないかというふうに思います。ぜひ、まず一つは知事に現地を見ていただくこと、特にライトアップのすばらしさ、本当にすばらしいです。そして残すかどうかということを、ぜひもう一度御発言をお願いしたいと思います。



○議長(中島源陽君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) まず、ライトアップにつきましてはいろんな日程もございますので現地に行けるかどうかわかりませんけれども、できるだけ努力をしてまいりたいというふうに思います。あとどうしても行けない場合は映像とかそういうことになるのをお許しいただきたいと思います。メイフラワー二世号につきましては博物館に展示をしているということで浮かべてない……(「浮かべてます」と呼ぶ者あり)浮かべてるんですか、すいません。私その辺初めて聞いたもんですから大変失礼しました。何度も言うように−−その前に今まで手を加えてなかったからこうなったんだというふうにおっしゃるんですけども、これはちゃんとした検査を受けなきゃいけませんので、協会を通じてしっかりとした定期点検を受けておりました。あれは船ですので展示物ではなくて船でありましたから洋上に出れるようにしておかなければならないということでございましたので、外には出ませんでしたけれどもいつでも出れるような状態でずっと置いていたということです。したがって、一番の原因は津波の影響だというふうに我々は認識をしているということでございます。それでその上で何とか残したいということで今までずっと我々も検討してきたということです。ただつくってからもう二十五年たっておりますので、つくった人たちがもういなくなってしまっていると。もうそのときでもかなりお年を召された方達につくっていただきましたので、手を加えてくださる方がおられないということ、それからもしあれを修復しようとするならば全部解体して、全部部品を入れかえますので、要は新造船をつくるのとほぼ同じようなことになるということです。ですから新しい船をもう一回つくらなきゃいけないと、じゃ新しい船をもう一回つくったらいいじゃないかと、もともと、言い方悪いですけども復元船ですから、レプリカですから、レプリカをなくしてもう一回レプリカをつくればいいじゃないかということなんですけれども、それもいろいろ検討しましたけれども財政的な問題もありますが、それ以上に技術者がなかなか出てこないということで、どうしてもつくれる人がいないというところに行きついてしまう、修復できる人がいないというところに行きついてしまうということが一番根本の原因だということなんです。我々としては皆さんのおっしゃることはよくわかりますし皆さんと同じ目線でスタートしたわけなんですけれども、その結果どうしてもここに至らざるを得なかったということでございます。ただいろんな方策を国とも協議して考えろということでございますので、いろんなところに相談をしながら何かいい知恵はないかということで今後よく検討してまいりたいというふうに思います。



○議長(中島源陽君) 三十七番佐々木喜藏君。



◆三十七番(佐々木喜藏君) 一番最初の今回のサン・ファンの質問に対して、少しずつ前向きになってきたのかなとは思ってはおりますが、知事がよく一つの方法としてデジタルアーカイブという言葉を使っておられました。私はデジタルアーカイブはもちろん必要ですし、大変これからのテクニックとしては非常に大事な技術だと思っております。ただし私はそれはあくまでも記録保存をするための手段であり実物に優る展示物はないというふうに思っております。人々はなぜルーブル美術館に行くのでしょうか。デジタルアーカイブを見るためではありません。実物に触れるためです。宮城県の美術館に佐藤忠良先生の作品がいっぱいあります。私は帽子の一連の作品が大好きでたまにお邪魔するんですが、あれも写真で見る、あるいはデーターでそれを自分のうちでパソコンの中で見る、それと本物に接する、これの違いというものは明らかに感激が違いますし安らぐ気持ちというものも違います。デジタルアーカイブはあくまでも補助的手段として、実物を残すという方向でぜひ御検討をお願いしたいと思います。もう一度更にお願いいたします。



○議長(中島源陽君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 繰り返しになりますが、実物を残すとなるともう一つ新しい船をつくるというのと同じことになるということです。それにお金もありますが、それ以上に技術者の問題があるということで、これをクリアしないことには次のステップにどうしても進めないということです。本当にいろんなところ探したんですけれども、今そういった船大工さんがいないと、じゃ海外から連れて来ればいいじゃないかということですけれども、海外のどこにそういう人がおられるのか、もし連れて来るとなると莫大なお金きっとかかると思いますんで、今こういったときにそれだけのお金をかけて本当にやるのが県民の理解が得られるのかという、そういう総合的な視点で考えるべきだろうと私は思います。



○議長(中島源陽君) 三十七番佐々木喜藏君。



◆三十七番(佐々木喜藏君) 海外の協力を得られる、お金もかかる、いろいろありますが先ほど壇上で述べましたようにサン・ファン号が地震、津波、そして四月の突風でマストが折れたと言ったとき、本当にすぐカナダからマストの用材を提供しますと、提供があったのです。これは世界中が、逆に世界中と言ってももしかすると大げさかもしれませんがサン・ファン号を注視している方々も世界中にいらっしゃるということでございます。そしてアメリカの復元船を保存している地域の中には復元船そのものをもう一度つくれるくらいの技術者と、それから藤倉議員もおっしゃってましたが、技術を養成する施設、そして人材もいます。本当にやる気があるのであれば私は復元船を日本に求めるだけではなく、本当に世界中に呼びかけて人と金を集める手段というのはできるんじゃないかというふうに思っております。ぜひ、そういう世界中の人が注目している船であるということも認識していただきながら更にもう一度、知事にお考えを聞かせてください。



○議長(中島源陽君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) カナダのたしかブリティッシュコロンビア州の方だったと思います。お越しになったときに「何かお手伝いすることありませんか」と言われたんで、マストが欲しいと我々からお願いをさせていただいたら調達をしてくださったということです。更に知恵を出せと、汗を流せということでございますのでもう少し深掘りするように努力はさせていただきますが、先ほど答弁したようにそんな簡単にクリアできるような課題ではないということもぜひ御理解をいただきたいというふうに思っております。本当にやるとなると、人が仮にいたとしても相当なお金がかかると、覚悟しないといけないということになると思いますし、その前に人を探してくるということが一番大変だというふうに思いますので、いろいろ検討はさせていただきたいというふうに思います。



○議長(中島源陽君) 四十六番庄子賢一君。

    〔四十六番 庄子賢一君登壇〕



◆四十六番(庄子賢一君) 一般質問も最後の登壇者となりました。終わりよければすべてよし。村井知事に前向きな御答弁をお願いを申し上げ、順次質問に入ってまいります。

 大綱四点にわたりお尋ねをさせていただきます。

 大綱一点目は被災者支援の諸課題についてであります。

 東日本大震災の発生から間もなく丸六年。復興が着実に進んでいるものとなかなか進まないことが混在し課題はより多様化してきています。県御当局としては時間の経過とともに変わっていく被災地、被災者のニーズを的確に捉え、今後とも市町とともに被災者に寄り添った復興事業、支援施策を展開していただくことをまずもって要望し以下質問に入ります。

 先日、在宅被災者に関する意見交換会が仙台弁護士会館で開かれました。これは仙台弁護士会が平成二十七年十一月から二十八年十一月までを五期に分けて計二百五十八世帯の在宅被災者を訪問し、被災状況や各種支援制度の利用状況、更には個別の課題について聞き取り調査を行い、支援のあり方が議論された会でした。調査は石巻市を中心に九つの自治体で行われ、全体の七五%が高齢者、平均年齢は七十・五歳、独居高齢世帯が五十四であったことを報告しています。調査の中で際立っているのは全体を通して心のケアと生活不安を示す数値が非常に高く、在宅被災者が強いストレスを長期間にわたって抱え、精神的に苦しんでいる姿が浮かび上がっていることであります。本県では震災後心のケアセンターによる各種事業やスクールソーシャルワーカー等による子供のメンタルケアを行っていますが、高齢者がほとんどを占め支援情報が十分に届いていない在宅被災者については支援の網から抜け落ちている感があります。私が訪問してきた被災者の方も劣悪な住環境を抜け出せず、生活再建にはほど遠い方ばかりでありました。県は今回の在宅被災者に関する調査と報告について、どのように受けとめいかに対応すべきと考えるか、まず見解を伺います。

 在宅被災者の多くが劣悪な住環境にあることは今述べたとおりですが、現行法では正直支援策が見当たらないのが現状でもあります。日本居住福祉学会の早川和男会長は「生活保護費で金銭を補償しただけでは憲法二十五条でいう最低限度の生活は確保できない、社会住宅の確保と提供は単なる政策上の選択肢ではなく、憲法の要請と考えるべき」と居住福祉の重要さを指摘しておられますが、被災地ではこの言葉をより重く受けとめるべきではないでしょうか。そこで一つの提案ですが、さきに閣議決定した新たな住宅セーフティーネット制度における、住宅確保要配慮者向け賃貸住宅の登録制度を活用し、在宅被災者が賃貸人、つまり大家さんとなって、住宅確保要配慮者の入居を拒まない賃貸住宅として県、市町に登録。登録した住宅の改修に対する支援措置を使い、バリアフリー工事や用途変更工事などを行えないでしょうか。無論全ての在宅被災者が対象とはなり得ませんが、それによって例えば高齢者の共同居住型住宅につくりかえることができれば、住環境の改善につながり、被災者にも要配慮者にも有益と考えます。御所見をお尋ねいたします。

 復興公営住宅の整備や集団移転が進んでおりますが、新しいコミュニティーづくりにはどこも苦しんでいます。先日石巻のあるNPO法人から、オートロックの復興公営住宅で、これまでのローカルなつながりが使えずアクセスできなくなったことや現地に戻ったけれど閉ざされた小さなコミュニティーの中で声を上げることができず、ストレスからうつ状態になる方が顕在化していると訴えられました。県は被災地域福祉推進事業や地域コミュニティー再生支援事業など引き続き当初予算案に計上し、市町の活動を支援するとしていますが、今述べましたように多様化する被災者の環境を考慮し、県として従来より厚みのある予算措置と今年度に増した人的支援を行うべきと強く訴えるものですが御所見を伺います。

 ところで、多くの識者も指摘しておりますが、罹災証明書至上主義ともいうべき画一的な支援の現状、また一つの制度を使うと他の制度は使えないなどという、被災実態を無視した縦割りの支援、こうした硬直した支援制度の限界という問題を改めて考えなければなりません。罹災証明は住宅の壊れ具合を点数化し、便宜上支援制度の範囲を決めるものでありますが、被災者が受けた有形、無形のダメージを正しく計れるものではありません。一人一人の被災実態、生活状況にできる限り寄り添ったオーダーメードの支援こそが必要です。福祉にはケアプランやケアマネジメントがあるように、被災者の個別課題を把握した支援計画のもと、各種制度に乗せて生活再建の進行管理をするような仕組みが必要だと思います。この件について知事の率直な御意見を伺います。

 この項目の最後に今後の課題として、大分県が今般の熊本地震の際に、国の被災者生活再建支援法が適用されない自治体において、独自に大分県災害被災者住宅再建支援制度をつくり、全壊世帯に基礎支援金百万円、加算支援金最大二百万円と、生活再建支援金と同等の支援をしています。これによって多くの被災者が再建の礎を得ているのであります。本県としても市町村と協調した独自制度について、ぜひ検討していただきたいと思いますがいかがでしょうか。

 大綱二点目、観光振興への取り組みについて伺います。

 以前から御指摘させていただいてまいりましたが、観光の振興には東北が一体となった広域的取り組みが欠かせません。昨年の質問でも述べましたとおり、他の方面に見劣りしない組織と戦略、予算をつくらないと、とても太刀打ちができないほど大きく水をあけられている状況です。北海道はこの二月、北海道インバウンド加速化プロジェクトをまとめました。それによると国が二〇二〇年の訪日外国人旅行者の目標を四千万人に上方修正したことを受け、道として二〇二〇年に目標を五百万人にまで引き上げ、稼ぐ観光をコンセプトに世界中から目的地として選ばれることを目指す旨が示されています。その上で相手国を成熟市場、成長市場、欧米市場の三つのカテゴリーに分類、それぞれ二百四十万人、二百二十万人、二十七万人と、目標値も設定、プロモーションの仕方も市場ごとに具体的に設定されています。インバウンドを牽引する北海道にして、より緻密に戦略を立てていることがうかがえます。東北各県が広域でやらないと勝てないと申し上げるのは北海道がこうであるように、他の方面も広域でさまざまな絵を描いているからであります。これまでは広域観光の話題になると、東北観光推進機構に振ってしまう傾向がありましたが、東北の人口減少をリカバリーし観光を産業として根づかせ、地域間競争を勝ち抜いていくために、私はこの際「東北観光広域連合」を六県で組織し、各県行政が一体となって取り組む枠組みが必要と考えますが、知事、その旗振り役をしていただけないでしょうか。昨年の本会議でも述べましたとおり、北海道への新幹線延伸は宮城、東北にとって大きなチャンスであります。北海道に多くの観光客が来ている今を逃さず、検討に時間を費やさず、札幌あるいは函館に宮城県事務所を再設置して、人脈やネットワークづくり、情報収集と情報の発信力を強化し、北海道の力をてこにインバウンドの取り込みを図るべきではないでしょうか、改めて提案いたしますが御見解を伺います。

 本県の外国人宿泊数については直近で年間十六万一千人泊となっています。二〇二〇年にはこれを五十万人泊にする目標を掲げておりますが、一方で日本政府観光局の調べでは来日外国人の平均宿泊日数がビジネス客も含め二〇一五年は五・三日と、十年前の七・二日よりむしろ短くなっていることがわかっています。こうした傾向の中で五十万人泊の具体的な絵が描けているのか率直な認識をお聞かせください。また、中国、韓国、台湾、香港の主要各国からはそれぞれどのぐらい宿泊客を呼び込むのか数値目標と具体の戦略についてもお聞かせいただきます。

 日本政府観光局が出した訪日旅行データー2016によると、中国、韓国、台湾の主要三カ国で、何を旅行前の情報源としたかとの問いに対し、韓国と台湾の旅行客は個人のブログを一位と答えており、ガイドブックや旅行会社のホームページを上回っています。であれば、県内及び東北中の留学生や外国人居住者に、徹底して観光資源をブログ等で発信してもらうことも、低予算でできるPRとして効果的と言えます。県は今年度計四回留学生による観光地からのSNS発信や海外からパワーブロガー、観光セミナー講師やメディアを招聘しそれぞれ発信してもらう事業を行いましたが、発信量としてはまだまだ不十分であります。多くの旅行者が情報源としている以上、そこへ特化した発信を増強すべきであります。今後どう対応されるのかお伺いいたします。

 観光庁は平成二十九年度テーマ別観光による地方誘客事業の公募を開始しました。これは複数の地域が同じ観光資源を活用した観光誘客を行い、成功事例の共有とネットワーク形成に最大十分の九以内で支援するものであります。ちなみに今年度は、エコツーリズムや近代建築ツーリズムなど七件が選定されています。先日観光庁で担当課長と話す機会がありましたが、東北はこうしたテーマ別の切り出し方で他の地域と連携することが効果的ではとの意見をいただきました。今年度事業への応募状況についてどうなっているかお尋ねをいたします。

 本年は日中国交正常化四十五周年であり、また宮城県と吉林省の友好都市交流三十周年の節目ともなっています。近く吉林省長が来県し記念行事等も行われる予定と伺っておりますが、それが実現した際には今度は村井知事が吉林省を訪問し、観光、ビジネス、文化交流を深めるチャンスであります。中国との交流をより促進させ、相互理解と人的交流を活性化させるべきと考えますが、御所見を伺います。

 大綱三点目、医療と医療的ケアの充実についてであります。

 初めに、医療についてはてんかん診療についてお尋ねいたします。

 平成二十六年度の調査では全国に約二十五万人、本県では約一万五千人の患者さんがおられます。てんかんと聞くと突然けいれんをおこして卒倒する、あるいは特定の人がかかる病気というイメージを持つ方が多いと思いますが、専門医として有名なベーテルの大槻先生は実際には老若男女誰でも発症し得る、遺伝的な影響はごく一部で病気やけがで脳がダメージを受けたり、加齢によっても発症するとコメントされています。また国内の大学病院で最初にてんかん科を設置した東北大学病院の中里てんかん科長は患者の七、八割は薬や外科治療で発作をコントロールできると述べており、一般的に抱かれているてんかんのイメージが誤解や一種の偏見をもって捉えられていることを示唆しています。現在委託事業として、東北大学病院をてんかん診療拠点病院に連携体制の構築や支援体制の充実のために事業を始めており、今後の展開に期待をいたしますが、中里先生が患者の大半は専門でない医者に診てもらっており、適正な医療にたどり着けていない、薬が効かないまま悩み続けている。てんかんは一人の医師、一種類の検査でわかるものではなく、幅広い視点で一人の患者を診ることが大切と指摘されているとおり、患者数に比べ不足している専門施設の整備や症状の軽い方が周囲の目を気にせず気軽に相談できる場所を早急に整備すべきと考えますが、この点県はてんかん診療体制整備の中でどうされていくのかお聞かせをください。

 次に、医療的ケアについて伺います。

 医療的ケアとはいわゆる急性期の治療目的ではなく、例えばたんの吸引、経管栄養、呼吸管理などの生活支援を目的としている行為ですが、今障害の重度、重複化、多様化によって医療的ケアを必要としている方がふえています。県は昨年の二月から三月にかけ障害児者の医療的ケアに関する調査を行い、約一万人の方に調査票を送付、およそ六千人から回答を得、その分析結果を発表しています。それによると有効回答中およそ三割、二千人の方が医療的ケアを必要と答えました。また回答がなかった四千人の方の中にも必要とする方が一定数いることを想定すれば、かなり多くのニーズがあることになります。そしてこの調査で短期入所施設の不足を指摘する声が多数あったことは重要なことであり、以下何点かお尋ねをいたします。

 医療型短期入所の利用対象者は重症心身障害児者など障害の重い方に限定されていますが、現在ベッド数は仙台市を含めわずか二十四床。土日になると予約が半年待ちになっているなど、介護で疲弊した家族から整備を求める切実な声が上がっています。拡充には県が米谷病院でモデル事業として行っているような診療報酬と福祉給付の差額補てんや空床補償など支援を拡充し、県内バランスよく展開することが必要であります。今後の県としての推進策をお聞かせいただきます。また医療型短期入所施設に入れない多くの方には障害福祉サービス事業所での福祉型短期入所施設がその受け皿となりますが、その数も不足をしています。整備を加速するために、福祉型短期入所施設へ看護師配置の助成を行い夜間でも対応できるようにすること、また職員のたん吸引などの研修については費用の一部や代替職員費用の助成も必要であると思いますがいかがでしょうか伺います。

 今後、福祉事業所での医療的ケア対応状況やベッドの空き状況、その他必要なサービス情報を一元化しいつでも取り出せるようにすることが必要です。加えて保育、支援学校、あるいはヘルパーの派遣など、医療とのかかわりが十分とは言えない福祉、教育の分野との連携を図り、これらを円滑につなげ障壁なく医療的ケアサービスを受けられるようにするため、例えば医療的ケア包括コーディネーターのような役割が必要だと思います。この点御見解を伺います。

 また、医療的ケアの充実は特別支援学校でも求められています。昨年の六月議会で申し上げたとおり、医療的ケアを必要とする子供は現在八十人以上が在籍、今後その数は増加することが予測されており、県としても十分な対応が必要であります。この特別支援学校をめぐっては気管切開をしてカニューレを装着している子供の問題で、県教委と主治医、保護者間で意思の疎通を欠き、気管カニューレが外れた際にたとえそれが緊急時であっても、医者か保護者以外再挿入は認められない。救急車が到着するまで何もできないといった懸念が広がりました。その後県教委が問題を整理し共通理解に至ったようでありますが、改めて気管カニューレ抜去の際、緊急事態にはどう対応する方針なのか、教育長の明確な答弁を求めます。

 また、さきの議会で、特別支援学校の看護師に関し、医療的ケアの充実の観点から非常勤ではなく正規採用すべきと申し上げたことについて、体制整備を検討する旨御答弁がありましたが、その後の検討状況をお知らせ願います。

 滋賀県では実証研究として、医療的ケアが必要な児童、生徒の通学支援に乗り出しています。自治体が行う障害者福祉サービスの移動支援事業を活用し、市が委託する社会福祉法人から車両と運転士を確保、同乗する看護師は県が委託する訪問看護ステーションから手配するというものであります。財源は国が二分の一、県と市が四分の一ずつを負担し、一人につき十回までの利用を定めています。子供を送り出し自宅で帰りを待つ、こんな当たり前のことが少しでも広がるよう、本県としてもこうした通学支援事業の導入に向け研究、検討していただきたいと思いますがいかがでしょうか。

 大綱四点目は今後の水道事業についてであります。

 我が国の水道は水道法が制定された昭和三十二年時点で給水人口約三千七百万人であり、普及率は四一%でした。その後高度経済成長の流れに乗って拡張を続け、今では一〇〇%近い普及率になっていることは御承知のとおりであります。しかし人口減少時代に突入したことに伴い、給水人口と料金収入の減少、水道施設更新需要の増大、大震災を契機とした管路耐震化の必要性など、今後の運営は非常に厳しいと言わざるを得ません。県はこうした背景の中先手を打つ形で、コンセッション方式での上工下水一体官民連携運営を目指すと発表しました。実際、上水道の収益百五十億円は三十年後に百三十億円に下がり、工業用水は九四年のピーク時から既に五割減少。

 一方、更新需要の増加によって今後三十年間で上水一千九百億円、工業用水二百億円、合わせて二千百億円が見込まれており、持続的な水道事業のために対策を講じなければいずれ立ち行かなくなるのは明白だと思います。したがって私は時代に適応しながら事業の安定を図ろうとする県の姿勢を理解はいたします。

 一方、ことは極めて公共性が高く代替性のきかない水道事業のことでありますので、安心安全よりも経済性や効率、収益性が優先されるような事態は避けなければなりません。そこで今後の事業展開に関し何点か確認させていただきます。

 まず、一つには上工下水の一体化でスケールメリットを生み出し、経営参画する事業者に対しうまみを餌にするというのでは日常生活の根幹にかかわる水が企業の利益のために利用される印象を与えかねません。この点については県民に対しどのように説明されるのでしょうか、改めて考えをお聞かせください。

 二つには国が水道法の改正で考えているポイントは都道府県による広域化の推進、そして水道台帳の整備など適切な資源管理であると思いますが、今般の上工下水一体官民連携運営は仮に今後事業を広域化する場合に、一般家庭まで給水している管路の管理や更新作業という、水の安全にかかわる部分も含まれるのでありましょうか。また現時点で水道台帳の整備は進んでおりませんが、広域化するにしても管路の埋設位置や敷設年度、口径、管の種類などの台帳整備については自治体が行うのか企業が担うのかお答えください。

 三つには機械、電気、計装設備に関して日常的に点検がなされておりますが、地下埋設物やコンクリート構造物も含めて、施設、設備について民間事業者にどの程度の点検を課していくのか伺います。

 四つには災害時の不測の事態において、民間事業者に対しては施設の復旧にどんな義務づけを行うのでしょうか。あの震災で水道の復旧が何よりも重要だと痛感したわけですが、官民連携になっても早期復旧には支障がないことを御説明願います。

 いずれにしても、水道は全ての国民にとって最も重要なインフラと言っても過言ではありません。将来に禍根を残さない慎重かつ丁寧な推進と公平性、透明性確保に最大限努めていただくことを要望をしておきます。

 なお、この綱の最後に指定給水装置工事事業者制度に関して伺います。

 平成八年水道法改正によって、それまで全国で二万五千件だった事業者が、平成二十五年には二十二万八千件に急増しました。しかしこれによって問題が顕在化、平成二十五年度末の厚労省の調べによると、所在不明な事業者が約三千件、違反行為件数は千七百四十件、苦情件数は四千八百六十四件などトラブルが多発しています。水道利用者の安心と安全のために不適格事業者を排除し、真面目に努力している地元事業者の育成に努めるため、更新制度の導入が必要だと認識しております。更新制度導入を国に働きかけていただいてると思いますが、制度導入のめどについてお聞かせください。更に指定事業者が受講しやすい研修会、講習会の環境整備について、県として役割を発揮していただきたいと考えるものですが、知事の御所見をお尋ねし、壇上からの質問とさせていただきます。

 御清聴ありがとうございました。



○議長(中島源陽君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 庄子賢一議員の一般質問にお答えいたします。大綱四点ございました。

 まず、大綱一点目、被災者支援の諸課題についての御質問のうち、厚みのある予算措置と人的支援についてのお尋ねにお答えをいたします。

 被災者の皆様が安心して日常生活を送るためには生活相談への対応や見守りなどの支援のほか、住民同士の交流機会を確保することが重要であると考えております。このため県では生活支援相談員等による被災者へのきめ細かな支援のほか、自治会等が行う自主的な各種イベントに対し幅広く助成を行うなど、さまざまな支援を行っているところであります。新年度においては災害公営住宅の整備の進捗に合わせて、地域コミュニティ再生支援事業の予算を大幅に増額計上しているほか、石巻圏域にその活用をサポートするコミュニティ支援員を新たに配置することとしております。今後も、被災された方々の抱える諸課題に対応するため、市町村や社会福祉協議会、NPOなど関係団体との連携を一層強化しながら支援をしてまいります。

 次に、大綱二点目、観光振興への取り組みについての御質問にお答えをいたします。

 初めに、六県が東北観光広域連合を組織し行政が一体となって取り組むべきとのお尋ねにお答えをいたします。

 昨年三月に策定された国の観光ビジョンにおいて、東北の観光復興が掲げられており、インバウンド誘致を進めるためには、より一層、東北が一丸となって取り組むことが極めて重要であると認識しております。東北の広域連携による取り組みは平成十九年に設立されました東北観光推進機構を中心に実施しており、機構における取り組みの強化に伴い、求心力が増してきております。具体的な事業としては昨年十二月に東北の秋の観光素材による動画をユーチューブに配信したところ、視聴回数が八百九十万回を超えるなどの実績を挙げたほか、昨年八月の東北六県知事等による台湾トップセールスにおいても、機構が主体となって実施したところであります。機構の果たすべき役割は非常に大きくなっており、ことし四月から一般社団法人化され、組織体制も強化されたことから、県といたしましては、引き続き機構を中心として東北の観光振興に取り組んでいくべきものと考えております。

 次に、吉林省との友好交流三十周年の節目に当たり、中国との相互理解、人的交流を活発化すべきとの御質問にお答えをいたします。

 我が県と吉林省は一九八七年に友好交流の提携を行い、ことしで三十周年の節目を迎えることから、四月には吉林省の省長を団長とする訪問団が来県し吉林省写真展などの記念イベントを開催する予定であります。また、吉林省におきましても、新たに宮城観光セミナーの開催も検討しており、これらが県民の皆様及び吉林省の皆様の更なる相互理解の一助になればと考えております。中国からのインバウンドの拡大や観光交流の促進など、今後、中国との交流を更に進めていく上ではトップ同士の関係を構築することが重要であると認識しておりますことから、吉林省も含め、私自身が中国を訪問する機会をつくれないか、今後、前向きに検討してまいります。

 次に、大綱三点目、医療と医療的ケアの充実に関しての御質問にお答えをいたします。

 初めに、てんかん診療についてのお尋ねにお答えをいたします。

 てんかん診療につきましては患者がより正確な診断や適切な治療を受けられる体制の整備が重要であると認識しております。我が県では国のモデル事業である「てんかん地域診療連携体制整備事業」にいち早く手を挙げ、昨年度から、東北大学病院を診療拠点病院に指定し、地域の病院や診療所との間でネットワークを構築することにより、患者が速やかに専門医療を受けることのできる体制整備を図ってまいりました。また、症状の重い方はもちろん、症状の軽い方も気軽に相談できるよう、東北大学病院内に設置した相談窓口では電話や電子メールによる相談にも応じております。更に、身近なかかりつけ医が患者の相談に対応できるよう、東北大学病院が治療に関する助言を行っております。県としては今後も関係機関と連携しながらてんかん診療体制の整備を推進してまいります。

 次に、医療型短期入所の整備推進策についての御質問にお答えをいたします。

 在宅で生活する医療的ケアが必要な重度の障害児者の介護は家族などの介護者の負担が大きいため、医療型短期入所サービスは重要な支援策でありますが、現在は受け入れ可能な施設や病院が限られており、今後、拡充する必要があると認識しております。また、医療型短期入所サービスは仙台圏域に集中し、仙台圏域以外では、より不便な状況にあります。こうした状況を受け、県では空白地域である登米圏域において、登米市立米谷病院に依頼し、昨年八月から医療型短期入所サービスを開始していただいたところであります。今後は県内の各圏域においてサービスの実施が可能な施設や病院を段階的に拡充してまいります。

 次に、大綱四点目、今後の水道事業についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、生活の根幹にかかわる水道が企業の利益に利用される印象を与えかねないとのお尋ねにお答えをいたします。

 我が県の水道事業は収益減少や更新需要の増加などの厳しい経営環境にあることから、経営基盤の強化に向けコンセッション方式を導入し、上工下水一体官民連携運営であるみやぎ型管理運営方式構築を目指すものでありますが、その実現には市町村や県民の理解、民間事業者の参画、水道法等の改正が不可欠でどれか一つ欠けましても実現ができません。このため、まずは公営事業としての責務を果たし、県民の理解が得られるよう官の役割を明確にした上で、公営企業として更なる経済性を追求できるよう、運営権契約により官民の役割分担を決めることとしており、民間事業者の確実な参画を促すため上工下水一体による事業規模や投資対象の拡大、事業期間の長期化を行おうとするものであります。これを前提として、我が県の検討が民間事業者を交えて議論され、課題や対応の方向性が明確なことから、国でも水道法等の改正に前向きに取り組んでいると聞いております。県といたしましては、みやぎ型管理運営方式の推進に当たり、慎重かつ丁寧な検討を行うとともに、公平性や透明性の観点から検討会等で随時情報を提供してまいります。

 次に、災害など不測の事態において、民間事業者には施設の復旧についてどのような義務を課すのかとの御質問にお答えをいたします。

 今回検討しているみやぎ型管理運営方式では地震、津波等の自然災害や漏水事故などの不測の事態への対応は県がその一義的な責任を引き続き負うべきものと考えており、これまでどおり公営事業として県が主体的な役割を担うこととしております。その上で、民間事業者に対しましても、不測の事態に対処するに当たっての協力を義務づけるほか、運営権設定対象施設に対し上限を定めて保険への加入を義務づけるなど、運営権契約に定める範囲内でリスクの負担を求めていくこととしております。このように官民が役割分担に基づき適切に対応し、早期復旧に支障が生じないような官民連携となるようにしっかりと取り組んでまいります。

 医療型短期入所の整備推進策についての答弁の中で「登米市立米谷病院に依頼し昨年八月から」と申し上げましたけど、昨年十月から医療型短期入所サービスを開始したということで、すいません訂正でございました、失礼しました。

 私からは、以上でございます。



○議長(中島源陽君) 公営企業管理者犬飼章君。

    〔公営企業管理者 犬飼 章君登壇〕



◎公営企業管理者(犬飼章君) 大綱四点目、今後の水道事業についての御質問のうち、広域化が実現する場合、運営一体化の範囲に一般家庭に供給している管路の管理や更新まで含むのかとのお尋ねにお答えいたします。

 みやぎ型管理運営方式で検討している市町村展開は県と市町村の事業統合を目指すものではなく、県が構築する枠組みを利用して市町村水道の経営効率化を図ってもらおうとするものであります。例えば、県と運営権契約を結んだ民間事業者に市町村が運転、維持管理や設備点検などを業務委託することで水源から蛇口まで水の供給サービスを一体化することが可能となり、市町村単独で業務委託をする場合に比べて経費の削減を期待するものであります。このことから、市町村が所有する一般家庭に供給している管路の管理や更新は引き続き市町村が担うことを想定しております。

 なお、国では事業統合に限らず、維持管理や水質管理等の各業務の共同化など、連携形態に捉われない広域連携を進めており、我が県の取り組みは、この広域連携の一つの形になり得ると考えております。

 次に、水道台帳の整備についてですが、今後の広域化の進展を見据えても水道台帳の整備は欠かすことができないものであり、一義的に施設を所有する自治体が行うべきものと考えております。

 次に、施設整備について民間事業者にどの程度の点検を行わせるのかとの御質問にお答えいたします。

 みやぎ型管理運営方式では県が地中に埋設される管路等の維持管理、更新を担うこととしており、耐震化や腐食等のリスクが高い箇所の計画的な更新や電気防食装置や空気弁など付属施設を含め管路全体の健全性を維持するために、一年から三年ごとに点検を行っており、今後も適切に実施してまいります。

 一方、民間事業者は浄水場の運転、コンクリート構造物を含む施設の維持管理のほか、電気、機械設備の更新を担うものとし、県は運営権契約に基づき、適正な水処理や用水供給に支障のないよう、施設、設備の点検や管理を求めることとしております。その上で、県は民間事業者が運営権契約にのっとり、適正にサービスの提供が行われているか確認するモニタリングを通じて、安全で安心な水の安定供給に努めてまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(中島源陽君) 総務部長大塚大輔君。

    〔総務部長 大塚大輔君登壇〕



◎総務部長(大塚大輔君) 大綱一点目、被災者支援の諸課題についての御質問のうち、県独自の被災者生活再建支援制度の検討についてのお尋ねにお答えいたします。

 被災者生活再建支援制度に関し、同一災害で同程度の被害であっても、国が定めた要件によって適用外とされてしまうケースがあることは承知しております。このことは全国的な課題であることから、まずは国において、被災者救済が平等に行われるよう、必要な制度改正が行われることが望ましく、全国知事会を通じて国に継続的に要望を行っているところです。大規模災害に際しての県独自の支援については平成二十年岩手・宮城内陸地震や平成二十七年九月関東・東北豪雨の際に、市町村への財政支援措置を講じておりますが、今後も、被害の状況や市町村の財政状況などを勘案の上、県の役割が必要と判断される場合には適切な対策を講じてまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(中島源陽君) 震災復興・企画部長伊東昭代君。

    〔震災復興・企画部長 伊東昭代君登壇〕



◎震災復興・企画部長(伊東昭代君) 大綱一点目、被災者支援の諸課題についての御質問のうち、在宅被災者に関する調査結果についてのお尋ねにお答えいたします。

 今回、仙台弁護士会が行った調査では高齢者世帯が七割を超え低所得などで自立再建が困難とされる世帯が大半であったと伺っております。震災から六年が経過し、在宅で不自由な生活を送っている方々も含め、被災世帯の抱える課題は多様化してきております。そうしたことから、県としては被災市町や関係機関と情報共有を図りながら実態を把握し、福祉サービスや各種支援施策など、個々の状況に応じた対応につながるよう、被災市町を支援することが必要であると考えております。

 次に、被災者の個別課題を把握した支援計画に基づいた支援の仕組みが必要ではないかとの御質問にお答えいたします。

 個別課題を把握した上でのオーダーメードの支援については被災状況や生活状況に応じて、福祉や住宅政策などのメニューを組み合わせ、実情に合った支援を行うことができるものと考えます。現在も市町の中には仮設住宅入居者のカルテを作成し、生活再建に関する個別支援の進行管理を行っているところもあります。大規模な災害時には被災者も多く、支援する人材の確保が課題となりますが、特に高齢者など支援が必要な世帯に対して有効な仕組みであると考えております。

 私からは、以上でございます。



○議長(中島源陽君) 環境生活部長佐野好昭君。

    〔環境生活部長 佐野好昭君登壇〕



◎環境生活部長(佐野好昭君) 大綱四点目、今後の水道事業についての御質問のうち、指定給水装置工事事業者制度における更新制度の導入時期と講習会の環境整備についてのお尋ねにお答えいたします。

 国では指定給水装置工事事業者制度の改善を図るため、工事事業者の指定に更新制度を導入することを盛り込んだ水道法の改正案を今国会へ提出する予定であり、平成三十年四月の施行を目指していると伺っております。現在の制度では水道事業者は指定を行った給水装置工事事業者に対し、講習会を定期的に実施するよう努めることとされておりますが、その開催や参加は任意であることから、実施状況が十分でない水道事業者もあると聞いております。県といたしましては、法改正により更新制度が導入されれば、講習会の開催や受講が促進されると期待しておりますが、今後の水道事業者の動向を踏まえながら、講習会の実施方法などについて助言してまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(中島源陽君) 保健福祉部長渡辺達美君。

    〔保健福祉部長 渡辺達美君登壇〕



◎保健福祉部長(渡辺達美君) 大綱三点目、医療と医療的ケアの充実に関する御質問のうち、福祉型短期入所施設の整備加速のための看護師配置や喀たん吸引等研修への助成についてのお尋ねにお答えいたします。

 県では今年度、有識者で構成する医療的ケア等推進検討会を開催し、医療的ケアが必要な障害児者とその家族に対する支援策などについて検討を行ってまいりました。検討会では福祉型短期入所施設の多くは看護師が夜間に不在となるため、医療的ケアが必要な方の受け入れが困難という意見や喀たん吸引等の医療的ケアを行える介護人材をふやすことが必要といった意見が出されております。県といたしましては、検討会の意見を踏まえ、今後、医療的ケアに対応可能な福祉型短期入所施設が増加するよう、医療従事者確保に向けた支援策や介護職員が身近な地域で喀たん吸引等の研修を受けられる仕組みづくりについて、具体的に検討してまいります。

 次に、医療的ケアに関する包括的なコーディネート機能の必要性についての御質問にお答えいたします。

 医療的ケアが必要な障害児者や家族などへの支援に当たっては医療、福祉、教育分野の連携体制の構築と各分野における情報を集約し提供できる体制整備が大変重要であると認識しております。登米市立米谷病院における医療型短期入所事業の実施に当たっては、コーディネート業務を担う職員を保健福祉事務所に一名配置し、登米圏域内の利用希望者に対する情報提供のほか、相談支援事業所や学校等との調整など、総合的な支援を行っているところです。今後は各圏域において医療型短期入所サービスを提供できる施設や病院を拡充するとともに圏域を越えて全県的な情報を一元的に集約し、コーディネートする機能についても整備の必要があると考えており、円滑なサービス提供体制の構築に向け、検討してまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(中島源陽君) 経済商工観光部長吉田祐幸君。

    〔経済商工観光部長 吉田祐幸君登壇〕



◎経済商工観光部長(吉田祐幸君) 大綱二点目、観光振興への取り組みについての御質問のうち、札幌又は函館への事務所設置によるインバウンドの取り込みについてのお尋ねにお答えいたします。

 北海道新幹線の開業は我が県のみならず東北地方への国内外からの観光客誘致にとって大きなチャンスであると認識しております。国内においては札幌や函館をターゲットとし、夏の観光キャンペーンでの観光キャラバンや教育旅行の誘致活動を行っているほか、インバウンドについては来年度の東北観光復興対策交付金を活用した事業として、新千歳や函館空港を利用する外国人旅行者に対するプロモーションや情報発信、新幹線やバス等を組み合わせた立体観光による商品造成などに取り組むこととしております。県といたしましては、今後も引き続き北海道からの誘客に力を入れて取り組んでまいりますが、御指摘のありました札幌あるいは函館への事務所設置につきましては、過去に費用対効果を検討した結果、札幌事務所を閉じた経緯もありますことから引き続き検討課題とさせていただきます。

 次に、目標の実現について率直な認識、重点四市場からの宿泊目標と具体的な戦略についての御質問にお答えいたします。

 外国人宿泊者の目標については国の観光ビジョンに掲げられた二〇二〇年に東北の外国人宿泊者数を二〇一五年の約三倍となる百五十万人泊にするとの目標に呼応するため、我が県においても、二〇一五年の十六万一千人泊の約三倍となる五十万人泊を目標と定めたところであり、重点四市場からは、おおむね六割程度を見込んでおります。この目標を達成するため、台湾では教育旅行の誘致や現地サポートデスクを活用した情報発信の強化を、また、中国においては商談会の継続開催や北京、上海への現地サポートデスクの新たな設置、ドラマ制作によるプロモーションを実施する予定としております。更に、韓国では特定目的旅行を対象としたプロモーションと招請事業を、また香港においては個人旅行者に配意したセミナーや情報発信などを実施するほか、日本政府観光局と連携した欧米向けのプロモーションなどにも取り組むことで、五十万人泊の目標の達成に向けて全力を傾注してまいります。

 次に、旅行者の情報源に特化した発信をより一層増強すべきとの御質問にお答えいたします。

 日本政府観光局の調査によると、訪日外国人旅行者のうち半数以上は個別手配による旅行であり、対象市場を問わずSNSを活用した情報発信が極めて重要になっております。このため県では県内の留学生のほか、山形県と連携した首都圏在住の留学生を対象とするモニターツアーを開催し、SNSでの情報発信を行っております。また、フォロワー数が三十万人を超える香港のプロガーや動画サイトでの再生回数が約三十万回となるアメリカのインフルエンサーを招請し、情報発信等を行うことにより、一定の成果を上げているところであります。来年度におきましても、留学生やインフルエンサー、台湾の現地サポートデスクによるSNSを活用した情報発信を継続するほか、新たに欧米や中国を対象とした事業を実施し、情報源となるメディアなどに対する情報発信の強化に努めてまいります。

 次に、テーマ別観光による地方誘客事業への対応状況はどうかとの御質問にお答えいたします。

 市町村や民間事業者等が連携して取り組むテーマ別観光による地方誘客事業については御指摘のとおり、今年度全国で七件が選定されており、このうち、酒蔵ツーリズム推進協議会では地元企業が会員となっているほか、社寺観光地域連携協議会が実施する事業においては我が県も含まれる予定です。

 一方、我が県及び市町村においては例えば、東北観光復興対策交付金を活用した事業として、岩手県との連携による台湾テレビドラマのロケ誘致事業などを実施し、東北各県や市町村連携による外国人旅行者の誘客に向けた取り組みを積極的に行っているところであります。県としましては、今後とも、さまざまな切り口による他地域との連携に取り組むため、国や日本政府観光局などが実施する事業についても情報収集しながら、しっかりと対応してまいりたいと考えております。

 私からは、以上でございます。



○議長(中島源陽君) 土木部長遠藤信哉君。

    〔土木部長 遠藤信哉君登壇〕



◎土木部長(遠藤信哉君) 大綱一点目、被災者支援の諸課題についての御質問のうち、国の住宅確保要配慮者向け賃貸住宅登録制度の活用についてのお尋ねにお答えいたします。

 現在国会では民間の既存住宅を活用した新たな住宅セーフティーネット制度を創設するため、住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律の改正が審議されております。この制度には被災者や高齢者等の入居を拒まない賃貸住宅の登録や登録住宅を賃貸しようとする方がバリアフリー化や共同居住用のための改修工事を実施する場合に、その費用の一部を国が補助すること等が盛り込まれております。現時点におきまして、制度の詳細が示されておりませんことから、県といたしましては、引き続き情報収集に努めてまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(中島源陽君) 教育委員会教育長高橋仁君。

    〔教育委員会教育長 高橋 仁君登壇〕



◎教育委員会教育長(高橋仁君) 大綱三点目、医療と医療的ケアの充実に関しての御質問のうち、児童生徒の気管カニューレが外れたような緊急事態への対応方針についてのお尋ねにお答えいたします。

 気管カニューレを装着している児童生徒については気管切開手術の方法や症状等がそれぞれ異なることから、気管カニューレが外れた場合等の緊急時には状況に応じた個別の対応が必要であります。そのため、学校では保護者と主治医に確認の上、児童生徒一人一人の状態を踏まえた対応マニュアルの策定や緊急時を想定した対応訓練も実施しているところであります。更に来年度は各学校の緊急時対応マニュアルの一層の改善を目指した取り組みを進めることとしており、今後とも児童生徒の命を最優先とし、緊急時の備えに万全を期してまいります。

 次に、特別支援学校の看護師の正規採用など、体制整備の検討状況についての御質問にお答えいたします。

 特別支援学校での医療的ケア体制の充実を図るため、来年度より看護師一名を常勤で任用し、対象児童生徒が多い学校に配置することとしております。この常勤職員については教員との調整やリーダー的な役割を担うほか、各学校を巡回し、看護師等に対する助言や指導も行いながら、医療的ケアを行っている特別支援学校全体の、安全安心な体制づくりを進めていきたいと考えております。

 次に、医療的ケアが必要な児童生徒に対する通学支援事業の導入に向けた研究、検討についての御質問にお答えいたします。

 御紹介のありました滋賀県で実施している医療的ケア児童生徒通学支援実証研究事業については保護者の負担軽減を図るため、市町が障害福祉サービスとして実施している移動支援事業を活用し、一人当たり十回を上限として実施しているものと伺っております。児童生徒の通学支援と保護者の負担軽減の両面からの支援策については今後、保健福祉部とも連携し、先進事例や市町村、関係機関等の意見も参考としながら研究してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(中島源陽君) 四十六番庄子賢一君。



◆四十六番(庄子賢一君) 御答弁ありがとうございました。

 最初に遠藤部長から御答弁がありました住宅確保要配慮者向け賃貸の登録制度について、国の詳細はまだ決まっていないということであります。これは国の制度が見えてきたならば、状況によっては県として私が先ほど提案したような、いわゆる在宅被災者と要配慮者のマッチングしたような組み合わせで住宅を改修していくというような、居住福祉改善の取り組みというのは状況によっては可能と思われますが、どうでしょうか。



○議長(中島源陽君) 土木部長遠藤信哉君。



◎土木部長(遠藤信哉君) 詳細はまだわかっておらないわけですが、例えば国の補助が入りましたときに住宅は専用住宅化をするというようなことも書かれております。そうしますと被災者の方がバリアフリー化とか改修をして、高齢者とかにお貸ししようとするときに専用住宅化するとなると、その方が今度別なところに出ていかないとだめだとか、若しくは共同住宅化というのもありますから、そうしますとルームシェアリングと言うんですか、被災者の方と高齢者の方とか、そういう方が一緒に住むということもあるんですが、いずれにしましても具体的な制度設計がどういうふうにつくられていくかということをもう少し詳しく確認しませんと今庄子議員がおっしゃったように、我々として積極的にアクセルを踏むかどうかというのはまだ判断できないところだというふうに御理解いただければと思います。



○議長(中島源陽君) 四十六番庄子賢一君。



◆四十六番(庄子賢一君) ぜひ詳細な情報、我々も入手したものは御提供させていただきたいと思います。

 それから大塚部長からは熊本地震の先ほどの私の御質問させていただいた部分について、全国的な課題だと、知事会を通じて要請したいというのは、絶対こういう答弁というのは過去に何度もいただきましたけれど、全国知事会に言って実った試しはないです、過去に。これは熊本地震の際に大分県が同じような考えだったら絶対できないことを大分県は自分のところの事業としてやって、大分県はそれで一億円ぐらい実は支出するという運びになってるようなんです。これは十分に今のうちから備えておかないと、あすあさって、実際にこういった地震が起きた場合には対応できないということになりますから、知事会の判断を待つといういとまは私はないというふうに思いますが、もう一度重ねて知事に御答弁お願いします。



○議長(中島源陽君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 制度をつくること自体は難しいことではないんですけれども、人口が多いところで同じようなことが起こってしまったならば大変な支出になってしまいますので、よく研究する必要があるだろうというふうに思っております。大分県の場合は今回地震自体が熊本と比べると被害が少なかった。更に小さい地域だということでありましたのでできましたけれども、これは特例が必ず間違いなく一つの制度ということになってしまいますので、今後大分の市内でこういうことが起こったときにはかなり財政的に大変な状況になるだろうというふうに推測できます。そういった意味からは同じようなことが仙台市で起こったときまで県は面倒見なきゃいけないということになりますので、慎重に考えざるを得ないだろうなというふうに思っております。



○議長(中島源陽君) 四十六番庄子賢一君。



◆四十六番(庄子賢一君) 考え方はそこは相違をしている部分がありますが、重ねてこれからも御質問、御要望させていただきたいテーマでありますのでよろしくお願いします。

 それから医療型の短期入所の問題については午前中、鎌田議員とのやりとりの中にも出てきておりまして、知事も非常に問題意識を持っているという話を午前中もされていたと思います。段階的に広げていくという御答弁を先ほどいただいたんですけれども、これは具体的には医療機関の側もふだん見慣れていない重度の障害児者の方々を短期とはいえ入所させられるかというと、これはリスクが大きいので拒否してしまう傾向にあるので、これを段階的に拡充するためには私三つあると思うんですけれど、一つはかかりつけのお医者さん、いつもその障害児者の方を診ているお医者さんや看護師さんのいる医療機関から、まず医療型の短期入所してもらえるように県がサポートする、市町村がサポートするというのが一つ、それからもう一つは例えば大きな医療機関に医療型短期入所するときに、いつも診ているかかりつけのお医者さんや看護師さんがサポートでそこに入る、一緒になってケアをするという病院間連携の仕組みをつくることが二つ、三つは県が診療報酬と障害給付の差額の補てんと空床補償を財政的にきちっとバックアップするということを確立する、この三つだと思うんですけれども、これについて知事でも部長でも結構ですが、お答えいただきたいと思います。



○議長(中島源陽君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 非常に重要な御指摘だと思います。

 まずは空白をなくすことからということで、先ほど登米の方で昨年の十月から医療型の短期入所サービスを開所させていただきましたけれども、まだまだ足りないということでございます。今おっしゃったように、まずはかかりつけ医にそのような対応をしていただけるのか、また大きな医療機関に入られるということになれば、かかりつけ医等のサポートが得られるようにすると、あわせて空床の補償等の財政的な支援を考えていくと、その三つしか私もないというふうに思っておりますので、よく研究をさせていただきたいというふうに思っております。これは必ず必要になりますので、しっかりと考えていこうと思っております。



○議長(中島源陽君) 四十六番庄子賢一君。



◆四十六番(庄子賢一君) 最後に教育長に伺います。

 平成二十九年度、新年度からいわゆるカニューレの抜去のような際の個別のマニュアルの一部改善という話がございまして、具体的にもう少し教えていただきたいと思います。



○議長(中島源陽君) 教育委員会教育長高橋仁君。



◎教育委員会教育長(高橋仁君) 現在もそれぞれの児童生徒の状態に応じて保護者、主治医と相談して緊急時の対応マニュアルは個々につくっているわけですけれども、それを全体として見たときに、更に精度を上げる、緊急時の速やかな対応ができるような視点での改善ができないか、そういったことを考えていきたいということでございます。



○議長(中島源陽君) 以上をもって、質疑、質問を終結いたします。

 お諮りいたします。

 ただいま議題となっております各号議案中、議第一号議案ないし議第十五号議案及び議第九十六号議案ないし議第百十号議案につきましては、予算特別委員会に付託いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(中島源陽君) 御異議なしと認めます。

 よって、さように決定いたしました。

 残余の各号議案は、お手元に配布の議案付託表のとおり、それぞれ所管の委員会に付託いたします。

……………………………………………………………………………………………

    議案付託表

      第三百五十九回宮城県議会(二月定例会)平成二十九年三月三日



議案番号
件名
提出年月日
委員会


議第一号議案
平成二十九年度宮城県一般会計予算
二九・二・一七
予算特別


議第二号議案
平成二十九年度宮城県公債費特別会計予算

予算特別


議第三号議案
平成二十九年度宮城県母子父子寡婦福祉資金特別会計予算

予算特別


議第四号議案
平成二十九年度宮城県中小企業高度化資金特別会計予算

予算特別


議第五号議案
平成二十九年度宮城県農業改良資金特別会計予算

予算特別


議第六号議案
平成二十九年度宮城県沿岸漁業改善資金特別会計予算

予算特別


議第七号議案
平成二十九年度宮城県林業・木材産業改善資金特別会計予算

予算特別


議第八号議案
平成二十九年度宮城県県有林特別会計予算

予算特別


議第九号議案
平成二十九年度宮城県土地取得特別会計予算

予算特別


議第十号議案
平成二十九年度宮城県土地区画整理事業特別会計予算

予算特別


議第十一号議案
平成二十九年度宮城県流域下水道事業特別会計予算

予算特別


議第十二号議案
平成二十九年度宮城県港湾整備事業特別会計予算

予算特別


議第十三号議案
平成二十九年度宮城県水道用水供給事業会計予算

予算特別


議第十四号議案
平成二十九年度宮城県工業用水道事業会計予算

予算特別


議第十五号議案
平成二十九年度宮城県地域整備事業会計予算

予算特別


議第十六号議案
知事等の給与の特例に関する条例

総務企画


議第十七号議案
国民健康保険運営協議会条例

保健福祉


議第十八号議案
職員定数条例の一部を改正する条例
二九・二・一七
総務企画


議第十九号議案
職員の育児休業等に関する条例の一部を改正する条例

総務企画


議第二十号議案
職員の配偶者同行休業に関する条例の一部を改正する条例

総務企画


議第二十一号議案
地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律の施行に伴う関係条例の整理に関する条例

総務企画
文教警察


議第二十二号議案
職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例

総務企画


議第二十三号議案
個人情報保護条例等の一部を改正する条例

総務企画


議第二十四号議案
各種使用料及び手数料の改定に関する条例

環境生活農林水産
建設企業
文教警察


議第二十五号議案
手数料条例の一部を改正する条例

建設企業
文教警察


議第二十六号議案
事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例

総務企画


議第二十七号議案
宮城県再生可能エネルギー等・省エネルギー促進条例の一部を改正する条例

環境生活農林水産


議第二十八号議案
食品衛生法施行条例の一部を改正する条例

環境生活農林水産


議第二十九号議案
看護学生修学資金貸付条例等の一部を改正する条例

保健福祉
文教警察


議第三十号議案
道路占用料等条例の一部を改正する条例

建設企業


議第三十一号議案
指定管理者の指定について(宮城県御崎野営場)

経済商工観光


議第三十二号議案
公平委員会の事務の受託について

総務企画


議第三十三号議案
男女共同参画の推進に関する基本的な計画の策定について

環境生活農林水産


議第三十四号議案
安全・安心まちづくりに関する基本計画の策定について
二九・二・一七
環境生活農林水産


議第三十五号議案
県行政に係る基本的な計画の策定について(第二期宮城県教育振興基本計画)

文教警察


議第三十六号議案
県行政に係る基本的な計画の廃止について(宮城県教育振興基本計画)

文教警察


議第三十七号議案
県行政に係る基本的な計画の変更について(宮城の将来ビジョン)

総務企画


議第三十八号議案
包括外部監査契約の締結について

総務企画


議第三十九号議案
和解について

環境生活農林水産


議第四十号議案
地方独立行政法人宮城県立病院機構に係る出資等に係る不要財産の納付の認可について

保健福祉


議第四十一号議案
地方独立行政法人宮城県立病院機構の定款変更について

保健福祉


議第四十二号議案
地方独立行政法人宮城県立病院機構が作成した業務運営に関する目標を達成するための計画の変更の認可について

保健福祉


議第四十三号議案
公立大学法人宮城大学が定めた業務に関して徴収する料金の上限の変更の認可について

総務企画


議第九十四号議案
平成二十九年度市町村受益負担金について

環境生活農林水産


議第九十五号議案
平成二十九年度流域下水道事業受益負担金について

建設企業


議第九十六号議案
平成二十八年度宮城県一般会計補正予算
二九・二・二七
予算特別


議第九十七号議案
平成二十八年度宮城県公債費特別会計補正予算

予算特別


議第九十八号議案
平成二十八年度宮城県母子父子寡婦福祉資金特別会計補正予算

予算特別


議第九十九号議案
平成二十八年度宮城県中小企業高度化資金特別会計補正予算

予算特別


議第百号議案
平成二十八年度宮城県農業改良資金特別会計補正予算

予算特別


議第百一号議案
平成二十八年度宮城県沿岸漁業改善資金特別会計補正予算
二九・二・二七
予算特別


議第百二号議案
平成二十八年度宮城県林業・木材産業改善資金特別会計補正予算

予算特別


議第百三号議案
平成二十八年度宮城県県有林特別会計補正予算

予算特別


議第百四号議案
平成二十八年度宮城県土地取得特別会計補正予算

予算特別


議第百五号議案
平成二十八年度宮城県土地区画整理事業特別会計補正予算

予算特別


議第百六号議案
平成二十八年度宮城県流域下水道事業特別会計補正予算

予算特別


議第百七号議案
平成二十八年度宮城県港湾整備事業特別会計補正予算

予算特別


議第百八号議案
平成二十八年度宮城県水道用水供給事業会計補正予算

予算特別


議第百九号議案
平成二十八年度宮城県工業用水道事業会計補正予算

予算特別


議第百十号議案
平成二十八年度宮城県地域整備事業会計補正予算

予算特別


議第百十一号議案
被災私立学校等教育環境整備支援臨時特例基金条例の一部を改正する条例

総務企画


議第百十二号議案
手数料条例の一部を改正する条例

総務企画
建設企業


議第百十三号議案
宮城県県税条例等の一部を改正する条例

総務企画


議第百十四号議案
県税減免条例の一部を改正する条例

総務企画


議第百十五号議案
行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律施行条例の一部を改正する条例

総務企画


議第百十六号議案
食品衛生取締条例等の一部を改正する条例

環境生活農林水産
保健福祉
建設企業
文教警察


議第百十七号議案
指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準等を定める条例及び指定介護予防サービス等の事業の人員、設備及び運営並びに指定介護予防サービス等に係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例
二九・二・二七
保健福祉


議第百十八号議案
自殺対策緊急強化基金条例の一部を改正する条例

保健福祉


議第百十九号議案
緊急雇用創出事業臨時特例基金条例の一部を改正する条例

経済商工観光


議第百二十号議案
国営土地改良事業負担金等徴収条例の一部を改正する条例

環境生活農林水産


議第百二十一号議案
森林整備地域活動支援基金条例の一部を改正する条例

環境生活農林水産


議第百二十二号議案
森林整備加速化・林業再生基金条例の一部を改正する条例

環境生活農林水産


議第百二十三号議案
県立都市公園条例及び総合運動場条例の一部を改正する条例

建設企業
文教警察


議第百二十四号議案
県道の路線廃止について(一般県道鹿折唐桑停車場線)

建設企業


議第百二十五号議案
財産の処分について(五間掘川河川改修事業用地)

総務企画


議第百二十六号議案
工事請負契約の締結について(気仙沼漁港防潮堤新築工事(その四))

環境生活農林水産


議第百二十七号議案
工事請負契約の締結について(雄勝漁港防潮堤等災害復旧及び野積場補修工事)

環境生活農林水産


議第百二十八号議案
工事請負契約の締結について(雄勝漁港防潮堤等災害復旧及び新築工事(その一))

環境生活農林水産


議第百二十九号議案
工事請負契約の締結について(雄勝漁港防潮堤等災害復旧及び新築工事(その二))

環境生活農林水産


議第百三十号議案
工事請負契約の締結について(宮城県石巻北高等学校校舎等改築工事)

文教警察


議第百三十一号議案
工事請負変更契約の締結について(善川護岸等災害復旧及び改良工事)

建設企業


議第百三十二号議案
権利の放棄について

経済商工観光


議第百三十三号議案
平成二十八年度市町村受益負担金について
二九・二・二七
環境生活農林水産
建設企業


議第百三十四号議案
平成二十八年度流域下水道事業受益負担金の変更について

建設企業


議第百三十五号議案
専決処分の承認を求めることについて(調停案の受諾及び損害賠償の額の決定)

環境生活農林水産



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△議第百三十六号議案



○議長(中島源陽君) 日程第七、議第百三十六号議案を議題といたします。

 知事から追加提出議案の提案理由の説明を求めます。知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 提出議案の概要を御説明申し上げます。

 議第百三十六号議案は、児童福祉法に基づく指定通所支援事業を行う事業所に置くべき従業者の基準を改正することについて、議会の議決を受けようとするものであります。

 何とぞ慎重に御審議を賜りまして可決されますようお願い申し上げます。



○議長(中島源陽君) これより質疑に入ります。

 質疑はありませんか。−−質疑なしと認めます。



○議長(中島源陽君) 本案につきましては、お手元に配布の議案付託表のとおり、保健福祉委員会に付託いたします。

……………………………………………………………………………………………

    議案付託表

      第三百五十九回宮城県議会(二月定例会)平成二十九年三月三日



議案番号
件名
提出年月日
委員会


議第百三十六号議案
指定通所支援の事業等の人員、設備及び運営に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例
二九・三・三
保健福祉



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△休会の決定



○議長(中島源陽君) お諮りいたします。

 委員会審査のため、明日から三月十五日まで十二日間本会議を休会とし、三月十六日再開することにいたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(中島源陽君) 御異議なしと認めます。

 よって、明日から三月十五日まで十二日間本会議を休会とし、三月十六日再開することに決定いたしました。

 なお、ただいま御出席の諸君には改めて通知いたしませんから、御了承願います。

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△散会



○議長(中島源陽君) 以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。

 三月十六日の議事日程は、追って配布いたします。

 本日は、これをもって散会いたします。

    午後三時散会