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平成28年 11月 定例会(第358回) 12月05日−03号




平成28年 11月 定例会(第358回) − 12月05日−03号













平成28年 11月 定例会(第358回)



       第三百五十八回宮城県議会(定例会)会議録

                              (第三号)

平成二十八年十二月五日(月曜日)

  午前十時開議

  午後二時五十一分散会

      議長                     中島源陽君

      副議長                    長谷川洋一君

出席議員(五十七名)

        第一番                  大内真理君

        第二番                  角野達也君

        第三番                  内藤隆司君

        第四番                  高橋 啓君

        第五番                  鎌田さゆり君

        第六番                  遠藤伸幸君

        第七番                  庄田圭佑君

        第八番                  深谷晃祐君

        第九番                  遠藤隼人君

        第十番                  中嶋 廉君

       第十一番                  福島かずえ君

       第十二番                  天下みゆき君

       第十三番                  三浦一敏君

       第十四番                  佐々木功悦君

       第十五番                  境 恒春君

       第十六番                  太田稔郎君

       第十七番                  横山のぼる君

       第十八番                  渡辺勝幸君

       第十九番                  横山隆光君

       第二十番                  佐々木賢司君

      第二十一番                  守屋守武君

      第二十二番                  石川利一君

      第二十三番                  熊谷義彦君

      第二十四番                  渡辺忠悦君

      第二十五番                  遠藤いく子君

      第二十六番                  すどう 哲君

      第二十七番                  吉川寛康君

      第二十八番                  伊藤和博君

      第二十九番                  中島源陽君

       第三十番                  長谷川 敦君

      第三十一番                  佐々木幸士君

      第三十二番                  村上智行君

      第三十三番                  細川雄一君

      第三十四番                  高橋伸二君

      第三十五番                  菊地恵一君

      第三十六番                  只野九十九君

      第三十七番                  佐々木喜藏君

      第三十八番                  石川光次郎君

      第三十九番                  佐藤光樹君

       第四十番                  岸田清実君

      第四十一番                  菅間 進君

      第四十三番                  ゆさみゆき君

      第四十四番                  藤原のりすけ君

      第四十五番                  坂下やすこ君

      第四十六番                  庄子賢一君

      第四十七番                  本木忠一君

      第四十九番                  長谷川洋一君

       第五十番                  安部 孝君

      第五十一番                  齋藤正美君

      第五十二番                  安藤俊威君

      第五十三番                  渥美 巖君

      第五十四番                  畠山和純君

      第五十五番                  仁田和廣君

      第五十六番                  藤倉知格君

      第五十七番                  相沢光哉君

      第五十八番                  中沢幸男君

      第五十九番                  渡辺和喜君

欠席議員(二名)

      第四十二番                  坂下 賢君

      第四十八番                  中山耕一君

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説明のため出席した者

      知事                     村井嘉浩君

      副知事                    若生正博君

      副知事                    山田義輝君

      公営企業管理者                犬飼 章君

      総務部長                   大塚大輔君

      震災復興・企画部長              伊東昭代君

      環境生活部長                 佐野好昭君

      保健福祉部長                 渡辺達美君

      経済商工観光部長               吉田祐幸君

      農林水産部長                 後藤康宏君

      土木部長                   遠藤信哉君

      会計管理者兼出納局長             増子友一君

      総務部秘書課長                横田 豊君

      総務部参事兼財政課長             吉田 直君

    教育委員会

      教育長                    高橋 仁君

      教育次長                   西村晃一君

    選挙管理委員会

      委員長                    伊東則夫君

      事務局長                   清水裕之君

    人事委員会

      委員長                    小川竹男君

      事務局長                   谷関邦康君

    公安委員会

      委員                     山口哲男君

      警察本部長                  中尾克彦君

      総務部長                   岡崎 晃君

    労働委員会

      事務局長                   正木 毅君

    監査委員

      委員                     成田由加里君

      事務局長                   武藤伸子君

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    議会事務局

      局長                     今野 順君

      次長兼総務課長                半沢 章君

      議事課長                   三浦正博君

      参事兼政務調査課長              大浦 勝君

      総務課副参事兼課長補佐            三浦 理君

      副参事兼議事課長補佐             川村 満君

      政務調査課副参事兼課長補佐          高橋秀明君

      議事課長補佐(班長)             二上秀幸君

      議事課主任主査                齋 真左志君

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    議事日程 第三号

               平成二十八年十二月五日(月)午前十時開議

第一 議席の変更

第二 会議録署名議員の指名

第三 議第二百七十一号議案ないし議第三百六号議案、議第三百二十四号議案、議第三百三十五号議案、議第三百三十六号議案及び報告第二百八十八号ないし報告第三百三十七号

第四 一般質問

   〔佐々木賢司君、遠藤いく子君、守屋守武君、伊藤和博君〕

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    会議に付した事件

一 日程第一 議席の変更

一 日程第二 会議録署名議員の指名

二 日程第三 議第二百七十一号議案ないし議第三百六号議案、議第三百二十四号議案、議第三百三十五号議案、議第三百三十六号議案及び報告第二百八十八号ないし報告第三百三十七号

三 日程第四 一般質問

   〔佐々木賢司君、遠藤いく子君、守屋守武君、伊藤和博君〕

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△開議(午前十時)



○議長(中島源陽君) これより本日の会議を開きます。

 本日の議事日程は、お手元に配布のとおりであります。

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△議席の変更



○議長(中島源陽君) 日程第一、議席の変更を行います。

 宮城県議会会議規則第五条第三項の規定により、お手元に配布のとおり議席を変更いたします。

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    議席の変更

 中島源陽君を二十九番に、長谷川敦君を三十番に、佐々木幸士君を三十一番に、村上智行君を三十二番に、細川雄一君を三十三番に、高橋伸二君を三十四番に、菊地恵一君を三十五番に、只野九十九君を三十六番に、佐々木喜藏君を三十七番に、石川光次郎君を三十八番に、佐藤光樹君を三十九番にそれぞれ変更する。

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△会議録署名議員の指名



○議長(中島源陽君) 日程第二、会議録署名議員の指名を行います。

 会議録署名議員に、十二番天下みゆき君、十三番三浦一敏君を指名いたします。

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△諸報告



○議長(中島源陽君) 御報告いたします。

 公安委員会委員長相澤博彦君から本日欠席、公安委員会委員山口哲男君が代理出席する旨の届け出がありました。

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△議第二百七十一号議案ないし議第三百六号議案



△議第三百二十四号議案・議第三百三十五号議案・議第三百三十六号議案



△報告第二百八十八号ないし報告第三百三十七号・一般質問



○議長(中島源陽君) 日程第三、議第二百七十一号議案ないし議第三百六号議案、議第三百二十四号議案、議第三百三十五号議案、議第三百三十六号議案及び報告第二百八十八号ないし報告第三百三十七号を議題といたします。

 地方公務員法第五条第二項の規定により、関係議案について県人事委員会の意見を求めましたところ、お手元に配布のとおり意見が提出されました。

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                           宮人委第199号

                         平成28年12月2日

 宮城県議会議長  中島源陽殿

                          宮城県人事委員会

                           委員長 小川竹男

    条例案に対する意見について

 平成28年11月28日付け宮議第400号で意見を求められた条例案に対する意見については、下記のとおりです。

                   記

 「議第275号議案 職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例」

 この条例案は,本委員会がさきに行った「職員の給与等に関する報告及び給与に関する勧告」に沿ったものであり,適当と認めます。

 「議第277号議案 職員の勤務時間,休暇等に関する条例の一部を改正する条例」

 この条例案は,育児休業,介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(平成3年法律第76号)等の改正に準じ,本県職員の育児や介護との両立支援制度について所要の改正を行うものであり,適当と認めます。

 「議第278号議案 職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例」

 この条例案は,雇用保険法等の一部を改正する法律(平成28年法律第17号)により改正される国家公務員退職手当法(昭和28年法律第182号)に準じたものであり,適当と認めます。

 「議第282号議案 学校職員の勤務時間,休暇等に関する条例の一部を改正する条例」

 この条例案は,育児休業,介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(平成3年法律第76号)等の改正に準じ,本県学校職員の育児や介護との両立支援制度について所要の改正を行うものであり,適当と認めます。

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○議長(中島源陽君) ただいま議題となっております各号議案についての質疑と、日程第四、一般質問とをあわせて行います。

 質疑、質問は順序に従い許します。二十番佐々木賢司君。

    〔二十番 佐々木賢司君登壇〕



◆二十番(佐々木賢司君) 皆さんおはようございます。師走に入りまして、きょうも元気に一般質問を行っていきたいと思います。師走は余り関係ありませんけれども。自由民主党・県民会議の佐々木賢司であります。中島源陽議長から発言の許可をいただきましたので、初日、トップバッターの機会を与えていただきました、会派の菊地恵一政調会長を初め、先輩議員、同僚議員、御支援をいただいております宮城県民、大崎市民全ての皆様に心から感謝を申し上げ、三回目となる一般質問を行います。

 初めに、このたびの議長選において中島議長が誕生いたしました。みずから手を挙げ、議会のリーダーとして議会改革に邁進する決意を固められたことに敬意を表するところであります。しかしながら、失われた信頼を取り戻す道のりは険しく、所信表明でおっしゃっていたように制度の見直しは当然ですが、議員一人一人の意識改革が必要だという言葉が全てだったように思います。私は一期生でありますが、政治家を目指したときの初心、思いを改めて胸に刻み、精進を積みながら議会活動に邁進しなければと思っています。中島議長には、ありがとうございます、ともに全力で取り組んでまいりますと、感謝と私の決意を申し上げさせていただき、県民の信頼を失墜させた現実を見詰め、そして改め、取り戻せたと議員誰もが実感できたときに初めておめでとうございます、の言葉を送りたいと思います。中島議長にはできる限りの長期にわたって職を務めていただき、引き続きの御指導を賜りますことを、壇上からではありますがお願い申し上げます。

 さて、昨年十月の改選を経て、翌月十三日から県議会議員の任期がスタートし、先月で丸一年が経過いたしました。私の人生でこれほどまでに月日の流れを早く感じた一年間はありません。議員として職務を与えられ、定例議会や常任委員会、また調査などのために三本木から仙台まで車で通っておりますが、自分が質問しなければならない、すべき内容を整え、県民、市民から寄せられた相談事や問題をどのように解決したらよいものか、さまざまな思いをめぐらせながらハンドルを握り議会を目指す日々であります。私は国道四号から将監トンネルを抜け、北根交差点、台原交差点付近を通行してきますが、時間によってバス専用ゾーンとして規制されている車線を交通違反と知ってか知らずか、一人乗りで通行する車両や特に雨天時の朝には四号線から将監トンネル、ユアテックスタジアム前は必ずと言っていいほど渋滞に巻き込まれます。地下鉄や路線バスといった公共交通システムが確立している仙台市泉区において、このような慢性的渋滞、マナー違反や交通違反が頻繁に発生している状況を一体どのように感じておられるのか、どのように解決へ導いていくのか、同僚の遠藤隼人議員、庄田圭佑議員にぜひとも御答弁いただきたいものであります。人や物、仕事や施設、サービスを仙台圏に集中させているからこそ交通量増加やマナー違反、渋滞の慢性化にまでつながり、その一方で、地元を離れ就労先を求める若者を初めとする生産人口の流出、過疎、高齢化、経済疲弊に陥っている仙台圏以外の市町村の実態をかんがみれば、宮城県として考え行うべきことは、仙台市に次ぐ第二の県都を創造し、仙台市を除く県内市町村への地方分権を進めることであり、まさに第二の県都創造こそが宮城県全体の発展につながるものと確信するところであります。それでは通告に従い質問させていただきます。

 一点目、村井知事のこの一年についてであります。

 十一月二十日の朝刊紙面に掲載の「村井宮城県知事四選出馬へ」の見出しが目に飛び込んできました。知事の任期満了まで約一年、現職知事の出馬表明にしては随分と早いものだと率直に感じたところですが、東日本大震災を現職知事として経験し、宮城県の復興に強い意欲と被災された県民の生活再建に対する知事としての責任を、みずからに与えられた天命と強く感じているからこそ、早々の出馬表明を口滑らせてしまったのかと私なりに思うところであります。また、大きな変化がなければ四期目も出ることになる。今の段階でやめる理由は見当たらない。健康、家庭面で問題はない。職員は自分についてきており、非常に良い環境で仕事ができている、と報じられております。活字からも非常に言葉の力強さとかたくなな決意を感じさせるものでありますが、職員は自分についてきており、非常に良い環境で仕事ができている、という言葉を記事のとおり知事自身がみずから発したものであるとすれば、いささか高圧的な印象と感じる場合もあるのではないでしょうか。民間企業の経営者やリーダーも同様でありますが、トップの発するメッセージは職員のモチベーションを高め、仕事への取り組む姿勢や目的意識を明確にする効果が見込まれる反面、職員の意識との乖離を感じる場合もあります。いい環境で仕事ができているのは知事なのか、職員なのか、それとも相互なのか、甚だ僣越ではありますが、発する言葉がひとり歩きしないように御注意された方がよろしいのではないかと思います。改めて今この時期に来年秋の知事選に立候補する意思を示した村井知事の真意と新聞に掲載された記事内容について感想をお聞かせください。

 更に、明日を担う宮城の子供たちの姿、創造的復興によって進化する誰も見たことのない宮城県の五十年後、百年後について知事はどのように思い描いているのか伺います。

 昨年から今日までの一年で、仙台空港民営化を実現し、おくれをとっているインバウンド対策や空港を核とした活性化策の推進、国内三十七年ぶりとなる東北医科薬科大学の医学部新設、ドクターヘリの導入など大震災からの復興を最優先にしながら、創造的復興を推し進める知事でありますが、六月議会では乳幼児医療費助成の拡充を決断されました。市町村からの支援を求める声に応え、保護者の安心につながるものであり大いに評価するところでありますが、私も本来は国の責任において整備すべきという知事の考えを肯定的に捉えております。すなわち医療費助成の拡充は川下対策であり、病気を寄せつけず、けがをしにくい元気でたくましい宮城の子供を育てる策、いわゆる川上対策を講じる施策が重要と考えるからであります。私は昨年十一月の一般質問において、玄米ダンベルを握り締めながらの運動は、体に負荷をかけることになり、握力が高まり腕の筋力や脚力の向上、姿勢を正しくする効果が得られるもので、続けていくことにより基礎的体力の増進に寄与するものとして、幼児期の運動習慣づくりを目的とした玄米ダンベルを使用したニギニギ体操を紹介いたしましたが、高橋教育長から、幼児期は生涯にわたる人間形成の基礎を築く重要な学ぶ土台づくりの時期である。子供たちの基本的な生活習慣と体力づくりを目指して取り組みを進めているところであります。今後とも、子供たちの学力と心と体の相互の関係性を踏まえつつ、その基盤である体力、運動能力の向上に向けて取り組んでいくという答弁でありましたが、これこそが川上対策であります。この対策を具体化して数字にあらわし、食育と体力、学力の因果関係、効果を明らかにしていくことが求められ、心身ともに健康でたくましく、病気になりにくい子供を育てていく、乳幼児から学童期、青年期まで一気通貫の施策についてどのようにお考えなのか具体的な取り組みを含め知事の所見を伺い、また連携のもとで取り組むことが求められますので、渡辺保健福祉部長と高橋教育長にもお伺いいたします。

 二点目、高次脳機能障害者への支援についてであります。

 ことし十月、横浜市内において軽トラックが集団登校中の列に突っ込み、小学一年生の男子一名が死亡、七人が負傷する事故が発生し、運転していた八十七歳の男性が自動車運転処罰法違反で逮捕されるという悲しい事件がありました。男性はみずからハンドルを握り夜通しで車を走らせ、ぶつかったときのことは覚えていないということであります。認知症の有無を含め調査を進めるという報道でした。同じく十月には群馬県高崎市でも七十三歳の男性が運転する乗用車が同様に突っ込み、小学生一人が死亡した事故など年々高齢運転者による交通事故が増加傾向にあります。宮城県警の統計データによれば、高齢運転者による事故発生件数は平成十八年では千三百八十六人、交通事故件数全体の約一〇%、平成二十七年では千五百三十四人、交通事故件数全体の約一八%と過去十年間で増減を繰り返し、高齢運転者による事故発生比率は右肩上がりに増加しているということであります。二〇〇五年多賀城市内の国道で飲酒運転のRV車が仙台育英高校一年生の列に突っ込み三人が死亡、十五人が負傷する事故が発生しました。飲酒後に車を運転し居眠り運転の末、生徒の列に突っ込んで事故を起こしたものです。このように違反と認識していながら、自己都合の意図的に発生させた事故を除き、起こそうという自意識、意図はないが結果として発生させてしまったものが交通事故の大半ではないかと私は考えます。しかしながら意図的なのか否かにかかわらず、事故によってはかなくも命まで奪われた被害者本人の無念や家族の心痛、落胆ははかり知れないわけであり、加害者であっても後悔先に立たず、事故を起こしてから初めて事の重大さを知り、残りの人生をざんげと償いの日々として生きていくわけであります。人間の命が奪われる死という現実のもとで、誰一人喜ぶ人はいないわけであります。死亡につながる交通事故はなくさなければなりません。宮城県警では高齢運転者事故の発生特徴を公表しており、一つ目に、交差点での発生が高く全体の約五九%、二つ目に、店舗や病院の駐車場での発生が高く全体の約八%、三つ目に、事故類型別で追突事故の構成比率が高く約三一%、四つ目に、安全不確認事故が全体の約四〇%以上、五つ目に、免許人口に対する事故率が極めて高く、免許人口一万人当たり、第一当事者の年代別の死亡事故発生件数は年間で高齢運転者が〇・六件、全世代平均〇・四六件を上回り、七十五歳の運転者は〇・九四件と全世代平均の約二倍であるとしています。私の地元大崎市では、三本木を除く地域には鉄路があり路線バスも運行していますが、自宅から駅やバス停までの距離などさまざまな条件によっては利用することがままならず、日常生活の移動手段は専らみずからが運転する自動車であり欠かすことができません。少子高齢化と核家族化によって、高齢夫婦の二人暮らしやひとり暮らしの増加を鑑み、住民の足として市民バスや乗り合い型タクシーといった、自宅付近の停車場ではなく、自宅の玄関から目的地の玄関までの、いわゆるデマンド方式による地域内公共交通システムを展開していますが、地域内とはいえ知らぬ人との乗り合いを敬遠、使い勝手の悪さから利用率が上がらず、運営に苦戦されている地域があり課題山積であります。そういった観点から、高齢者であっても生きていくための手段として、車を運転しなければならない現実問題を鑑みれば、高齢者の運転免許返納が進まないことへの理解もできるわけですが、とはいえ何の策も施さなければ高齢運転者による事故発生リスクを低減することはできません。この件については、宮城県のみならず日本全体の共通問題であることから、道路交通法の一部が改正され来年三月十二日施行されます。中身を見てみますと、七十五歳以上の運転者が信号無視や通行区分違反、一時不停止などといった一定の違反行為があった場合、改正前は三年に一度の免許更新時だけ受講していた認知機能検査を、三年待たずに臨時認知機能検査を受け、その結果認知機能の低下が運転に影響を及ぼすと判断された場合臨時高齢者講習として、実車指導と個別指導をそれぞれ一時間受けることが義務づけられます。また、免許更新時の認知機能検査で認知症のおそれがあると判定された場合、違反の有無を問わず臨時適性検査を受けるか、あるいは主治医等の診断書を提出、更に実車訓練と個別指導を合計三時間義務づけるとされています。これまでに発生した事故を踏まえ、確かに高齢運転者への意識向上と運転技術の維持に向けた改正であると認識しますが、気がかりなのは七十五歳以上の運転者による一定の違反行為があれば随時、なければ三年ごとという点と、七十五歳以下であれば、高齢者講習が計二時間の実車指導などに短縮されることであります。宮城県内の交通事故被害者、加害者を生まないために、高齢運転者へ県独自の支援策として、高齢運転者に対する安全運転支援という位置づけで個別指導を実施していると伺いました。事故や安全運転アドバイスに始まり事故回数に応じて指導を継続していくという、高齢運転者の尊厳を守りつつ注意を促す寄り添った個別指導であると思いますが、ことし十月末現在で県内六十五歳以上の運転免許人口は三十一万人おり、改正される道路交通法施行に当たり、臨時認知機能検査や実車講習を伴う臨時高齢者講習の件数も大幅に増加するものと予測できます。また高齢者講習では最長十四週間待ちという教習所もあり、人的、物理的な問題も懸念されるところですが、県として高齢運転者への対応策をどのようにお考えなのか、知事及び県警本部長の所見をお伺いいたします。

 また、新たに義務づけられる検査や講習の受講費用は運転者自身が支払うことになり、大きな負担を強いることになります。これを機会として免許を自主返納される運転者も増加することも予測されます。返納された方には商業施設の割引券などの単発的支援や、市民バスやタクシーを利用する際の半額助成、一部割引きといった移動手段への支援がありますが、免許を返納しても安心して生活するためには、生活の足となる移動手段への支援を選択することが県民ニーズと考えれば、地域の公共交通システムの確立が重要不可欠でありますので、県のこれまでの取り組みと既に運行されている地域の現状、抱える課題についてどのようにお考えなのか、お伺いいたします。

 高次脳機能障害による自動車運転再開についても懸念があります。高次脳機能障害とは、脳卒中などの疾患や交通事故などでの脳外傷によって脳がダメージを受けることで生じる言語、記憶、行動、学習、注意などの認知機能や、精神機能に障害が生じることであり、高齢者の認知症もこれに含まれるとされます。高次脳機能障害のもろもろの症状は患者本人の意思に反して起こると言われ、患者自身はもちろん、周囲の人たちが患者に障害があることを認知することは非常に困難であるとされます。二〇一一年栃木県鹿沼市で当時二十六歳の男性が運転するクレーン車が登校中の生徒に突っ込み、はねた六人全員を死亡させました。その後京都市でも同じように軽ワゴン車が突っ込み、八人死亡させるという事件が起きています。どちらもてんかんの持病があり、鹿沼市の男性は以前から事故を繰り返していたにもかかわらず、免許の取得や更新時でもてんかんの持病があることを申告せず、また処方されていた薬も服用せず、医師からは運転をしないようにと指導されていながらも運転を続けていたということであります。また母親は事故を繰り返した息子に車を買い与え、事故を起こした当日も薬を服用していないことを知りつつも注意しなかったということであり、病気に対する認識の甘さが露呈し、結果的に罪のない子供たちが犠牲になった事件であります。東京都内と埼玉県内の運転免許センターでは、高次脳機能障害患者の自動車運転再開前に運転免許の取得及び更新が可能かどうか運転適性相談を実施しています。病気後の更新を待たずに運転を再開したい場合、または次の更新まで期間がある場合は臨時の適性検査を行っています。内容は職員による状態の聴取、医師からの診断書の参照、シミュレーター用機器によるハンドル、アクセルや注意配分の検査、視力や視野、聴力の検査を行い、運転不適格という検査結果になった場合は免許停止や取り消し処分となります。宮城県ではどうかと伺ったところ、医療機関の診断書をもとに、公安委員会で運転再開の可否を決定しているということでありました。県内の一部では院内評価のほか、自動車教習所での実車評価を推奨している医療機関があります。本件を民間企業に例えて言えば、品質クレームや不具合、労働災害等が発生した場合、災害やクレーム発生の原因を追及し、その原因を撲滅するための対策を打ちます。そして同類や類似の現象を繰り返さない、またはそれ以上の効果を求めるために歯どめをかけます。宮城県における高次脳機能障害者の自動車運転再開時フローを当てはめると、原因は自身も周りの人も気がつかない障害によって事故が起きた。対策は医療機関での治療、その後医師の発行する診断書をもとに公安委員会が再開の可否を決定する。これでは繰り返さないための歯どめ策がないのではないでしょうか。確かに専門である医療機関が発行する診断書が重要でありますが、実際に運転するのは本人であります。診断書をもとに実車訓練などを行うことを含め、運転者の安心と病気に向き合う自覚を引き上げる施策が必要となります。また、自動車運転支援には作業療法士の存在が重要です。日本作業療法士協会によると、作業療法士の役割はシミュレーターや実車によって自動車運転技能を評価することや、運転能力向上につながるプログラムを提供、運転中止となった場合の代替手段の提案や運転免許センターや教習所といった関係機関との連携支援など、施設によって支援できる体制は異なるとはいえ、高次脳機能障害者が現場復帰できるようにサポートしています。これからは福祉に力を入れると発言されている知事でありますので、目に見えにくい障害のある方々への支援策と作業療法士の育成についてどのようにお考えか、また、県としてのこれまでの具体的な取り組みについてお伺いいたします。

 三点目、三本木県有地の利活用であります。

 今年度からパークゴルフ場整備がいよいよ動き出しました。大崎市三本木は旧三本木町時代に誘致した大手企業が縁となり、アメリカオハイオ州ダブリン市と一九九八年から姉妹都市関係にあります。アメリカPGAツアーの一つ、メモリアルトーナメントが開催される、ミュアフィールド・ビレッジ・ゴルフクラブはプロゴルファー、ジャック・ニクラウスが設計したコースであり、ダブリン市に位置します。ジャック・ニクラウスが二回、タイガー・ウッズが五回優勝しているコースであり、二〇一四年には松山英樹氏が優勝した名コースであります。ダブリン市との交流を深めてきた三本木地域の皆様から、日本一のパークゴルフ場にしよう、芝はミュアフィールド・ゴルフクラブと同じものを使おうという声も上がり、日増しに期待が高まっていることを実感していますが、パークゴルフ場整備については、県道または市道からのアクセス道路を初めとするさまざまな課題が今後出てくるものと考えます。昨年十一月に私の一般質問の際、知事からは費用的な負担はすべて我々宮城県の方で持つということで御理解いただいたと御答弁いただきました。本事業については、三本木地域の皆様に寄り添い、大崎市長を初め担当職員の方々の思いを十分に酌んでいただき、同じテーブルで向き合い、連携を密にしながら進めていただきたいと考えますが、知事はどのようにお考えなのか、お伺いいたします。

 三本木県有地は当時予定されていた保健医療福祉中核施設設置計画が、浅野前知事によって事業凍結、白紙撤回された土地であります。旧三本木町議会議員が当時の地方紙に投稿した文章を読みますと、宮城県高齢者保健福祉計画書に、三本木町に中核施設群を設置すると明記された半年後、浅野知事の福祉理念に沿わないという理由から計画を見直すと通告してきた。その内容を知るため九月議会を傍聴すると、計画書に設置を明記した一方で見直しを指示していたこと、議会には諮ったことがなく唐突であったこと、予算措置しながら未執行だったことがわかったとあり、議員の質問に対しては、この計画は三十年も前の古いものであると決めつけて答弁しているとつづってありました。最近では県有地を、亡くなった人の年を数えるなと例え、過去のことは言うなとおっしゃる方もいますが、三本木の人間は誰一人として県有地の法要、供養などしておりません。広大な県有地の一部にパークゴルフ場という小さな子供が生まれようとしている今、子供たちを大きく包む保護者の存在が県有地の残り二十四ヘクタールだと私は考えます。ことし九月にあった会合の場で遠藤土木部長から、私にできることは何でもおっしゃってくださいと言われました。そうですね。そのとおりやらなければならない仕事はまだまだあります。昨年十一月の質問に対する答弁では、東北圏広域地方計画に新たに中核的広域防災拠点の整備が位置づけられるよう、国と調整を図るとともに、県有地を含む三本木地区への整備について引き続き要望したいとされていましたが、その進捗状況とそれとは別に県独自の解決策を検討されているのか、知事の所見をお伺いいたします。

 高齢であってもなくても、全ての県民が安心して生活できる宮城県、そしてパークゴルフ場を核とした県北地域の未来が明るくなるような御答弁をお願いいたしまして、壇上からの質問を終わります。

 御清聴ありがとうございました。



○議長(中島源陽君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 佐々木賢司議員の一般質問にお答えいたします。大綱三点ございました。

 まず、大綱一点目、村井知事のこの一年についての御質問にお答えいたします。

 初めに、この時期に立候補に言及した真意と記事の感想についてのお尋ねにお答えをいたします。

 私の座右の銘は天命に従って人事を尽くすであります。私は、誰にでも必ず世の中のお役に立てる天命が与えられていて、それを自覚し一生懸命にその職分を尽くすことによって大きな幸福感を味わえると考えております。この未曾有の大震災からの復興を担う大事な時期に知事という職務が私に与えられた天命であるとするならば、私が策定した宮城県震災復興計画について、種をまいた事業が実を結び始めており、引き続き職員とともに汗をかき、議員各位の御協力のもと、復興をなし遂げる重責を担っていることからその思いを述べたものであります。確かに職員は自分についてきており、非常によい環境で仕事ができているというふうに答えましたが、これは私のわがままに何も文句も言わず黙って職員はついてきてくれていると。その職員の、すばらしい職員のおかげで、非常によい環境で仕事ができているという思いで申し上げました。決しておごり高ぶりがあったわけではないというふうに御理解いただきたいと思います。新聞報道にありました知事選挙については、震災復興を初め、これまで取り組んできたさまざまな政策、施策等の成果を勘案しながら、いずれは意思表示をしなければなりませんが、まずは、私に与えられております来年十一月二十日の任期までその職責を果たしてまいりたいと考えております。決して出馬表明をしたわけではなく、そのようにマスコミが捉えたということでございまして、いずれ出る出ないということはっきり申し上げたいというふうに思っております。

 次に、宮城県の五十年後、百年後の姿についての御質問にお答えをいたします。

 私は、東日本大震災からの復興に当たり、震災前の状態に戻すことにとどまらず、未来を見据えた先進的な取り組みが必要であると考え、災害に強いまちづくりや仙台空港の民営化、医学部の新設など創造的な復興を推進してまいりました。また、深刻化する人口減少に対応するため、昨年度策定した宮城県地方創生総合戦略においては、二〇六〇年を見据え、安全安心な地域社会の実現を目指して遠方目標を掲げたところであります。この戦略に基づき、将来にわたって安定した質の高い雇用機会を多く生み出すため、地域イノベーションの推進、収益性の高い農林水産業の実現や交流人口の拡大に取り組むとともに、未来を担う子供たちが健やかに育つことができるよう、子育て支援の充実などを積極的に進めております。今後とも震災からの復興に最優先で取り組むとともに、五十年後、百年後の宮城県が、子供から大人まで県民一人一人が安心して生き生きと暮らせる社会となるよう、県政の運営に力を尽くしてまいりたいと考えております。

 次に、子供の体力、運動能力向上のための乳幼児から青年期までの一連の施策についての御質問にお答えをいたします。

 県民が生涯にわたって健康で活力ある生活を送っていくためには、乳幼児期から基本的生活習慣の定着や体力づくりなどの、いわゆる川上対策を継続していくことが重要であると考えております。このことを踏まえ、県では乳幼児期における外遊びなどを通じて、健康な体づくりを進める学ぶ土台づくりを初め、県民一人一人が健やかに安心して暮らせる健康みやぎを目指す第二次みやぎ21健康プラン、そして生涯にわたるスポーツ活動を推進する宮城県スポーツ推進計画などを策定し、乳幼児期からの一貫した健康づくり、体力づくりを推進しているところであります。今後も担当部局間で十分に連携をとりながら、あらゆる世代層における健康づくり施策を推進してまいります。

 次に、大綱二点目、高次脳機能障害者への支援についての御質問のうち、高齢運転者への対応に関するお尋ねにお答えをいたします。

 交通事故件数は全国的に減少傾向にありますが、高齢運転者による事故件数の占める割合は増加してきております。我が県も同様に高齢運転者による事故が多発しており、その対応が喫緊の課題であると受けとめております。認知機能検査を大幅に強化した改正道路交通法が来年三月に施行されるに当たっては、その内容を県民の皆様に十分御理解いただくことが必要であると考えております。また、運転に不安のある高齢者が免許証を返納しやすい環境の整備を図るため、運転免許証にかわる公的な身分証明書として有効な運転経歴証明書制度の普及、広報に努めることも重要であります。県といたしましては、県警察を初め市町村や関係機関と連携し、これら制度の周知を図るとともに、交通安全県民運動を更に推し進めることにより、高齢者の交通事故防止に取り組んでまいりたいと考えてございます。きのう確認しましたら、この運転経歴証明書というのは一旦もらいますと更新は必要ないということでありますので、車余り使わないけれど証明書がわりに免許証が欲しいという方にとっては非常にいい制度だというふうに思いますので、私も普及に努めてまいりたいというふうに考えております。



○議長(中島源陽君) 震災復興・企画部長伊東昭代君。

    〔震災復興・企画部長 伊東昭代君登壇〕



◎震災復興・企画部長(伊東昭代君) 大綱二点目、高次脳機能障害者への支援についての御質問のうち、地域の公共交通システムの確立についてのお尋ねにお答えいたします。

 県では、地域のバス事業者が運行する広域幹線路線及び市町村が運行する住民バス路線に対し補助することにより、地域の公共交通ネットワークの維持に努めてきたところです。近年、人口減少や少子高齢化など社会環境が変化する中、住民のニーズにこたえるため、従来の定時定路線の住民バスから、デマンド型乗り合いタクシー等への転換を進めている市町がありますが、地域によっては運行コストの面や事業者側の体制面などでの課題も生じております。県といたしましては、こうしたデマンド型を含め、地域公共交通に対する補助を引き続き実施するとともに、市町村バス担当者会議や地域公共交通会議において先進的な取り組み事例を紹介するなど、地域の実情に即した効率的、効果的な地域公共交通ネットワークが確保されるよう、関係団体等と連携しながら取り組んでまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(中島源陽君) 保健福祉部長渡辺達美君。

    〔保健福祉部長 渡辺達美君登壇〕



◎保健福祉部長(渡辺達美君) 大綱一点目、村井知事のこの一年についての御質問のうち、乳幼児から青年期までの一貫した健康対策についてのお尋ねにお答えいたします。

 我が県では、メタボリックシンドロームの該当者及び予備軍の割合が全国と比較して高い状況が続いており、子供の肥満や虫歯などの健康課題もあることから、乳幼児期からの切れ目のない取り組みが重要であると認識しております。そのため保健福祉部では教育委員会と連携して、児童生徒と保護者を対象とした食育推進事業や、小中学生向けの歯科保健教育教材を活用した講習会の開催などの取り組みを行っています。更に、ことし二月に産官学連携によるスマートみやぎ健民会議を設立し、県民の生涯を通した健康づくりを推進するため、生活習慣の改善等に向けた取り組みを強化しているところです。今後も教育委員会を初め、関係部局と連携しながら次世代を担う子供や若い世代の健康づくりを推進してまいります。

 次に、大綱二点目、高次脳機能障害者への支援策についての御質問のうち、自動車運転の再開支援策と作業療法士の育成についてのお尋ねにお答えいたします。

 高次脳機能障害者の自動車運転については医師の診断を踏まえ、公安委員会において可否が判断されるものでありますが、作業療法士等のリハビリテーション専門職による適切な支援は重要であると認識しております。県では、宮城県リハビリテーション支援センターと東北医科薬科大学病院を高次脳機能障害の支援拠点機関に指定し、相談支援や普及、啓発、研修事業などを実施しており、特に支援センターでは自動車運転支援に関する相談に応じ、医療機関の紹介や公安委員会の適性相談等について情報提供に努めているところです。更に今年度は、作業療法士等を対象とした高次脳機能障害者の運転再開支援に関する研修会を開催しました。また障害者の社会復帰において作業療法士等のリハビリテーション専門職の役割は重要であることから、支援センターでは県内のさまざまな機関で働く専門職を対象として、最新の知見の習得やスキル向上のための研修会などを実施し人材育成に努めております。県といたしましては、今後ともリハビリテーション支援センターを中心として関係機関と連携しながら、高次脳機能障害者の円滑な社会復帰を促進してまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(中島源陽君) 土木部長遠藤信哉君。

    〔土木部長 遠藤信哉君登壇〕



◎土木部長(遠藤信哉君) 大綱三点目、三本木県有地の利活用についての御質問のうち、パークゴルフ場整備についてのお尋ねにお答えいたします。

 大崎市三本木地区の県有地の利活用につきましては、県と大崎市において設置いたしました三本木用地利活用検討会で具体的な検討を進めました結果、昨年十二月に大崎市が事業主体としてパークゴルフ場の整備と管理運営を行い、県は、県有地の無償貸し付けと整備費の補助を行うことで合意したものでございます。この合意に基づきまして、大崎市では具体的な施設設計を行うに当たり、ことし九月に地元パークゴルフ協会や商工会などの関係団体で構成されます大崎市三本木パークゴルフ場整備に係る懇談会を設置し、県もアドバイザーとして参加しながらコースレイアウトや施設内容等について意見交換を行っているところでございます。現在大崎市では、懇談会の意見を踏まえ実施設計を進め、来年二月には工事に一部着手することとしており、県といたしましても地元の意向が反映され、将来の維持管理にも配慮した施設となるよう、引き続き大崎市並びに地域の方々と緊密な連携を図りながら、パークゴルフ場の早期供用に向けて取り組んでまいります。

 次に、中核的広域防災拠点の整備についての御質問にお答えいたします。

 大崎市三本木地区につきましては、平成二十二年三月に、東北圏域の国土形成計画であります東北圏広域地方計画に関連し、国が設置しました広域連携部会取り組み推進プロジェクトチームにおいて検討され、中核的広域防災拠点の候補地の一つに選ばれました。このことにより県では、平成二十二年六月以降東日本大震災の教訓も踏まえ、東北圏を対象とする中核的広域防災拠点が県内に整備されるよう、延べ十一回の政府要望を行ってまいりました。一方国土交通省はことし三月に、東北圏広域地方計画を改定し、計画の中に複数県にまたがるような広域災害発生時において、国の現地災害対策本部など政府の危機管理機能の速やかな設置が可能となるよう、東北圏を対象とする中核的な広域防災拠点の調査検討を進めることを新たに位置づけたところでございます。このことを受けて、県ではことし六月と八月に中核的広域防災拠点を県内に整備するよう国へ要望したところであり、これまでの方針どおり、県有地を含む三本木地区への国による整備について引き続き強く要望してまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(中島源陽君) 教育委員会教育長高橋仁君。

    〔教育委員会教育長 高橋 仁君登壇〕



◎教育委員会教育長(高橋仁君) 大綱一点目、村井知事のこの一年についての御質問のうち、子供の体力、運動能力の向上に関するお尋ねにお答えいたします。

 我が県の子供たちが生涯にわたり健康で活力ある生活を送るためには、乳幼児期から基本的な生活習慣や望ましい食習慣を身につけるとともに、外遊びなどを通して運動習慣の定着を図ることが大切であります。このため県教育委員会では、保健福祉部の協力を得ながら、学ぶ土台づくりやルルブル運動を展開している一方で、子育て支援に関する事業への参加など、互いに乗り入れることで、事業効果が高まるよう連携に努めてきたところであります。あわせて学校教育全体を通じて成長段階に応じた児童生徒の健康な体づくりに取り組んでいる中で、毎年開催している体育主任全員を対象とした研修会などを通して授業改善に努めているほか、健康教育の一環として関係団体と連携し、伊達な献立コンクールや、生きる力をはぐくむ歯・口の健康づくり推進事業等を実施しているところであります。今後とも、関係部局や団体等と連携しながら、子供たちの体力、運動能力の向上に向けた取り組みを進めてまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(中島源陽君) 警察本部長中尾克彦君。

    〔警察本部長 中尾克彦君登壇〕



◎警察本部長(中尾克彦君) 大綱二点目、高次脳機能障害者への支援策についての御質問のうち、高齢運転者への対応についてのお尋ねにお答えいたします。

 高齢運転者による交通事故は数年来横ばいの状態で推移しておりますが、人身事故が減少傾向にある中、高齢運転者事故の占める割合は十年前の一〇・二%から、一七・八%へ増加しているところであります。事故の特徴として、加齢による判断力や身体機能の低下等による安全不確認、アクセルやブレーキの踏み間違いといった運転操作ミスが全国的にも増加傾向にあり、重大事故も発生しているところであります。このため県警察では、実技体験型の安全講習会のほか、運転に不安を感じた場合の運転適性相談窓口や自主返納制度の広報、周知、一定期間に複数回交通事故を起こした高齢者に対する個別指導等を実施しているところであります。また来年三月にはドライブレコーダーを活用した実車指導など、高齢運転者対策の強化等を柱とする改正道路交通法が施行され、認知症に係る医師の診断を要する高齢者の大幅な増加が見込まれます。今後とも医師会等関係機関と連携を図りながら、所要の体制を確保して円滑な運用に努めるなど、交通事故防止対策に万全を期してまいります。

 以上でございます。



○議長(中島源陽君) 二十番佐々木賢司君。



◆二十番(佐々木賢司君) 三本木の県有地について再質問いたしますが、宮城野区の防災拠点については私も賛成でありますけれども、そのスピードとこの東北地方における広域防災拠点に対する思いという、その温度差が非常に大きいのかなというふうに僕は感じているんです。そういった意味においては東北における宮城県の位置、立ち位置というか、立場はどういうところにあるのかということを考えれば、もっと地方から、宮城県からこの必要性について国にもっと強く訴えて、早期にこの案件は進めるべきだと思いますがいかがですか。



○議長(中島源陽君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) その思いは持っておりますが、事業主体が国であるということもございまして、なかなか思ったようにいっておりません。しかし部長から答弁したように既に何度も要望しておりまして、その必要性については、国土交通省の方にも御理解をいただいているんじゃないかなというふうには思っております。宮城県は非常に冬場でも東北のほかの地域に比べると雪が少ない地域でございますし、何と言いましても三本木は東北のへその位置にもございますので、防災拠点としては適地であるというふうな思いはずっと思ってございますので、引き続きしっかりと要望してまいりたいというふうに思っております。



○議長(中島源陽君) 二十番佐々木賢司君。



◆二十番(佐々木賢司君) そういった意味においても、今後進めてほしいなというふうに思いますが、ただそれにこだわらず県として必要なもの、それから東北として必要なものというのというのをもっと多角的に考えてもいいのではないかなというふうに思うんですが、その辺県として独自の、先ほども言いましたが、対策と言いますか思いと言いますか、その辺は検討されてるかどうか改めてお伺いいたします。



○議長(中島源陽君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 今回の東日本大震災を通じて、少なくとも防災という切り口では多角的にいろいろ検討しております。三本木につきましては、東北全体をカバーできるような防災拠点にすべきだという考えでありますけれども、そのほか広域防災拠点がそれぞれ地域の拠点、防災拠点、こういったようなものの整備もあわせて進めながら、全体として大きな災害が来たときにカバーできるようにしてまいりたいというふうに思っております。



○議長(中島源陽君) 二十番佐々木賢司君。



◆二十番(佐々木賢司君) 今後も三本木県有地につきましてはシリーズ化で、よろしくお願いいたします。終わります。



○議長(中島源陽君) 二十五番遠藤いく子君。

    〔二十五番 遠藤いく子君登壇〕



◆二十五番(遠藤いく子君) 日本共産党宮城県会議員団の遠藤いく子です。大綱三点について質問いたします。

 初めに、大綱一点。大川小学校問題が県政に問いかけることは何かということです。

 東日本大震災後、宮城では亡くなられた方、九千五百四十一人、行方不明千二百三十三人の痛ましい人的被害があり、日本の歴史上未曾有の災害となりました。その中でも大川小学校では学校管理下において児童七十四人、教職員十人の大きな被害を生じました。心からのお悔やみを申し上げます。そしてどんな災害であっても、学校は子供の命を守る場でなければならず、子供を守る教師の決意を根底から支える教育環境の形成が私たちの課題になっているという問題意識のもとに、以下伺ってまいります。

 当初、遺族の方々は行政がこの事実と向き合って話し合い、経過を検証して今後の学校防災への教訓を導き出すことを願っていたと私たちは受けとめています。しかし、石巻市教育委員会との一連の経過の中で信頼関係を持つことができなくなり、大震災から三年後、時効の一日前に児童二十三人の遺族が裁判を起こすに至りました。裁判は二審における審議がこれから始まります。日本共産党宮城県会議員団は、大川小訴訟問題が私たちに何を問うているのかという視点から、宮城県は学校防災にかかわる責任を認めて、和解することを求めますという見解をまとめ発表するとともに、知事、教育長にもお届けをいたしました。そこでまず伺います。

 大川小学校における多数の児童の被害が生じたことは、学校管理下で起きた出来事です。このことについて知事はどのような認識をお持ちですか、お聞かせください。

 次に、一審判決の後控訴したことについて、その判断を議会に諮らず専決処分をしたことは納得できません。地方自治法は第九十六条で、訴えの提起などは議会が議決しなければならないと定めており、専決処分については、第百七十九条で会議を開くことができないとき、あるいは特に緊急を要するために議会を招集する時間的余裕がないことが明らかであると認めるときと限定しています。十月二十六日の判決後わずか五日目の十月三十一日に、幹部会で専決処分を決断したことは、二元代表制の一方である知事が議会に対して本来とるべきでない対応であったと言わざるを得ませんが、知事いかがでしょうか。

 大川小学校の危機管理マニュアルについて伺います。

 大震災の一年前にチリ地震津波が襲来したことを機に、大川小学校の危機管理マニュアルは改定されました。題名に津波が加わり、津波の情報を得たら二次避難場所へ移動するとしながら、その場所は近隣の空き地、公園とされて具体的に特定できませんでした。策定したマニュアルが教職員全体で共有されていなかったとも言われています。このようなマニュアルの不備や、事前の備えの不十分さが大震災当日、教職員の対応に混乱をもたらしたと考えますがいかがでしょうか。

 避難訓練について伺います。

 大川小学校での訓練は地震を想定した訓練で、津波想定の避難訓練は実施されていなかった、これは事実ですか。また、行われなかった理由をどのように見ていますか。

 学校におけるマニュアルに不備があり、学校全体で共有できていないことや、訓練が行われない学校が多数あったことを、当時宮城県教育委員会はどのように把握し、また指導を行っていましたか、伺います。

 石巻市教委と遺族との話し合いが困難になったとき、県教委がどのような役割を果たしたかが問題です。未曾有の大災害に遭遇し混乱や行き違いが生じており、当時石巻では教育長不在の中での対応でした。県教委は市教委を援助して事に当たるべきでした。県教委の消極的対応が、問題の解決を遠のかせた要因の一つであることを県は自覚すべきと思います。そして、最も安全な場であるべき学校の管理下で、多数の命が失われたことを決して繰り返さない、この決意を今後の取り組みに結ぶことです。そのためには、現場の教師の決意を支える教育環境の整備が必要であり、県の教育行政の責任は重大です。遺族の方々も裁判の長期化を望んでいません。県は学校防災にかかわる行政としての責任を認め、和解による解決の道を目指すべきです。知事いかがでしょうか、お答えください。

 大川小学校問題の痛苦の教訓から学校防災の課題が明らかになりました。危機管理マニュアルは最新の知見で作成するとともに、学校全体での共有や避難訓練の実施が求められていること。学校ごとの取り組みをチェックし補強するため、教育行政が役割を果たすこと。避難訓練は防災教育と結んで、教育計画にしっかり位置づけること。災害時の保護者への引き渡しのあり方についても検討、検証を行うこと。防災主任や安全担当主幹教諭は役割を果たしているのか、課題は何か等々。このような問題を県教委はどのように認識して改善しようとしているのですか、伺います。

 東日本大震災において、宮城県内で命を落とした児童生徒は四百三十人、幼稚園で六十九人、小学校で百六十七人、中学校で六十八人、高等学校で八十四人、中等教育学校で一人、特別支援学校で五人の計三百九十四人です。安否不明は幼稚園一人、小学校十九人、中学校七人、高等学校九人、計三十六人となっています。一人一人が、未来の可能性にあふれたかけがえのない命でした。この悲しみを二度と繰り返さないために、大震災の被害状況の全体把握に関する県教委対応の検証を以下求めたいと思います。

 宮城県教育委員会が策定した、東日本大震災における学校等の対応等に関する調査報告書について伺います。

 この報告書は平成二十四年八月にまとめられました。報告書のベースとなったのは、文科省が平成二十四年一月、外部業者に委託して実施した調査であり、その後の未回収分を加えてまとめたものと聞いています。この認識でよろしいですか。

 文科省報告から宮城県に該当する部分を取り出しまとめたということですが、地震被害では、県内八百四十八校が調査対象であるのに、人的被害が集中した津波被害では、津波による浸水が予想されていた場所に位置した学校及び実際に津波が到達した学校の合計九十六校しか調査対象にしませんでした。その結果、学校は浸水しなくても、学区に津波が到達したため亡くなった子供がいる学校は調査対象外となり、状況は把握できていません。人的被害はどのようにして把握したのですか。

 学校安全基本指針では、保護者への引き渡しについて事前にルール化するとしました。では大震災で引き渡した後に津波の犠牲となった子供たちは何人いて、どのような状況で亡くなったのか把握しておられるでしょうか、お答えください。

 未曾有の大震災直後には調査に限界があったことは理解しています。しかし、時間の経過を経て亡くなった子供たちの状況を宮城県として調査し、在校していたときのみならず、登下校や在宅の場合の教訓も含め明らかにすべきではなかったでしょうか。県の独自調査をこの五年半の間なぜやらなかったのか。今からでも把握の努力をするべきではありませんか。学校は設置者で見ても、国、県、市町村、私学と多彩であり、所管は設置者と校種により、義務教育課、高校教育課、特別支援教育室、総務部私学文書課に分かれ、災害給付金支給担当はスポーツ健康課、地方教育事務所を通じて死亡した児童の把握を行うのは教育庁総務課です。これだけの関係する課が情報を共有して、被害の全体像を明らかにする体制を教育庁と知事部局で、例えば対策本部をつくるなど構築すべきだったのではありませんか。朝元気に登校した子供たちが、夕方ただいまと帰って来る。その営みを突然断ち切られた人々の悲しみに寄り添うなら、どこで、どのようにと明らかにすることこそ、亡くなった子供たちと遺族の思いに応えることだと考えます。

 次に、教員に対する兼務発令の問題です。

 県教委は大震災直後、教職員の異動を予定どおり行い、被災校に在職する教員には兼務発令を発表しました。県教委は、兼務発令を受けた教員は引き続き現任校にとどまって継続的に当該学校の業務に当たれるようにし、転入予定の教職員はそのまま転入することで、当該学校、被災校の人的体制の強化を図る、兼務は八月までと説明しました。このやり方がいかに異例であったかは、知事部局と県警が退職にのみ異動対応したことや岩手や福島の県教委では異動を凍結する方針をとったことにあらわれています。小中学校で兼務発令された方々にアンケートを行った教職員組合は、四分の一の教員から回答を得ました。その結果を見ますと約半数が実質的に兼務はしていないと答えています。また三七・八%は、四月中に兼務を終了したと答え、そのうち四月二十日までに兼務を終えた教員が八一%であることもわかりました。県教委の示した八月まで現任校に残ったのは、二・七%にすぎず、被災校での人的体制強化の狙いは、現実のものにはならなかったのです。教育長の認識を伺います。

 続いて、放射性廃棄物焼却処分について伺います。

 県は十一月三日の市町村長会議において、東京電力福島第一原発事故で生じた放射能汚染廃棄物の処理について、八千ベクレル以下のものは一般廃棄物として一斉に焼却する提案を行いました。十二月下旬開催予定の市町村長会議に回答を持ち寄ることを求めています。一斉焼却の安全性の根拠をまず伺います。

 知事は、国が八千ベクレル以下は通常の方法で十分安全に処理できるとしていることを強調しています。その最大の理由は、バグフィルターで九九・九%の放射性セシウムは除去できるというものです。しかし、学会ではバグフィルターの捕捉率について、六〇%程度とする専門家の意見が発表されています。仙台市の使用しているバグフィルターは、〇・三マイクロメートル以上の粒子しか捕捉できません。基礎研究の少ないこの分野で学問的に確立されていないことを根拠に一斉焼却を打ち出すことを認めることはできません。いかがですか。

 焼却処理が安全だと主張するもう一つの根拠が、焼却処理をした焼却炉から、放射性物質が排出されていないというモニタリングの結果です。根拠となっているモニタリング調査は、十分な測定装置も測定体制もないままの調査であり、科学的には全く信頼に値しないと思います。宮城県は環境省が主張する安全性を強調しますが、焼却の安全性は学問的に確立されたものでないということをしっかり認めるべきです。いかがですか。

 放射能に汚染された焼却灰を一般ごみの最終処分場で処理することにも大問題があります。最終処分場に使用される遮水シートは最大十五年しかもちません。しかも管理型処分場は、廃棄物に含まれる保有水や雨水を外部に放流する構造になっています。外部放流の際には、有害物質を除去することになっていますが、除去される有害物質の中には、放射能汚染物質は含まれていません。管理型最終処分場は構造上、放射能汚染物質を閉じ込めておくのは不可能と考えますが、これで安全だという根拠をお聞かせください。

 もともと八千ベクレル以下の放射能汚染廃棄物について、特措法では市町村の責任で焼却することになっていました。しかし、焼却炉の処理能力や、議会、住民の合意などの点では、ほとんどの自治体で焼却することができないできました。こうした経過を踏まえて、環境省は焼却以外の方法による処理や保管のあり方も提案してきています。そうした中で、宮城県が来年二月に県内一斉試験焼却を行う方向性を示しました。宮城県が市町村に対して、一斉焼却を押しつける法的な根拠はどこにあるのか、お聞きします。

 また、焼却処理をしないと自治体が判断した場合は、その意思を尊重するのが地方自治体の本旨であると考えますが、お答えください。

 県の一斉焼却の方針は、十二月下旬に予定されている市町村長会議で決定されることになります。しかし、それぞれの市町村が県の方針を了とすることができるのは、焼却炉や最終処分場周辺の住民の合意を得た上で、議会と住民全体の合意を得た場合だけだと思います。したがって十二月の市町村長会議では、住民の合意を得ることができなかったから、県の方針に対し了とは言えないという自治体が生まれると思います。その場合、二月の一斉試験焼却は延期せざるを得ないと思いますが、当然延期するのでしょうか。風評被害がますます深刻になることは明らかです。指定廃棄物の最終処分場の候補地となっただけで、その地域の農産物の取引に深刻な影響を与えた事実を忘れてはなりません。今度は県内一斉ですから、宮城県の農林水産物全体が風評被害の対象になる可能性があります。自治体の判断で焼却しないと決めた自治体でも、風評被害を避けることができません。この風評被害の影響をどの程度のものとお考えでしょうか。私は、宮城県の農林水産業に重大な影響を与えかねない危険があると考えています。そのようなリスクを負ってまで強行しなければならないものと、知事はお考えなのでしょうか。

 一般ごみと混焼して焼却という方針は、混焼比率の調整によって八千ベクレル以上の指定廃棄物も混焼が可能になります。この混焼方針は、指定廃棄物の処理も可能にするということを認めますか。混焼は放射能汚染廃棄物を含まない一般ごみを、放射能汚染廃棄物の焼却灰にしてしまうものです。結局、減容化の効果はほとんどないという事実をしっかり見詰める必要があると思いますが、いかがでしょうか。

 大綱三点、県庁職員の働き方について伺います。

 二〇一五年の平均残業時間が大震災後史上最高となっています。そして、過労死ラインと言われる八十時間を超えている人数が三年続けて上昇し、また、病休取得職員に占めるメンタル疾病の割合は一・五倍に増加しました。復興の最前線に立つ県職員の過酷な労働実態の改善が必要と思いますが、知事の認識を伺います。

 知事は、ことし一月四日の平成二十八年仕事始め知事あいさつで、電通「鬼十則」と「裏十則」を示して、皆さんはどちらでしょうかと問いかけ、私は常に「鬼十則」に沿って行動していきたいと決意を述べられました。現在も職員向けポータルサイトで見ることができます。「鬼十則」は項目の一番目で仕事は自ら創るべきで、与えられるべきではない。三番目で大きな仕事と取り組め、小さな仕事はおのれを小さくするなどがあり、五番目では、取り組んだら放すな、殺されても放すな、目的完遂まではとなっています。十一月二十九日付の日経新聞は、電通社長が家宅捜索を受けた後、長時間労働の背景にいかなる仕事も引き受ける体質などがあったとして業務の削減、分散化を進めると述べたことを報じました。「鬼十則」は長時間労働の行動規範となっていたのです。過労死で大事な娘さんを失った母親は、命より大切な仕事はないと述べています。連続して社員が過労死した電通の「鬼十則」を引用していることは、余りに軽率な対応であり、知事や県の幹部職員はもっと職員に心を配り、改善に努めてほしいと思いますが、いかがでしょうか。

 以上で、私の壇上からの質問といたします。

 御清聴ありがとうございました。



○議長(中島源陽君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 遠藤いく子議員の一般質問にお答えいたします。大綱三点ございました。

 まず、大綱一点目、大川小問題が県政に問いかけることについての御質問にお答えいたします。

 初めに、学校管理下で起きたこの出来事について、どのような認識を持っているのかとのお尋ねにお答えをいたします。

 今回の事故については、これまでの想定を大幅に超えた災害によるものとはいえ、学校管理下でこのような事故が発生し、多くの児童そして教職員のとうとい命が犠牲となったことは、痛恨のきわみであり、極めて重く受けとめております。改めてこの事故により亡くなられました児童、教職員、地域の皆様の御冥福をお祈り申し上げますとともに、御遺族の皆様に心よりお悔やみを申し上げたいと思います。

 次に、控訴に係る専決処分についての御質問にお答えをいたします。

 今回の裁判は学校管理下で発生した事故の責任をめぐる裁判であり、県といたしましては、学校の設置者として第一義的に責任を有する石巻市の判断を尊重しながら、今後の対応を判断すべき立場にあると考えております。今回石巻市の控訴という判断を尊重し県も控訴いたしましたが、控訴期限が十一月九日までと限られていたことや、石巻市の判断が確定した後に県としての判断を行う必要があったことなどから、県議会を開催する時間的余裕がないと判断いたしました。一方で今回の訴訟の社会的な影響の大きさを鑑みれば、県議会に説明させていただく必要もあると考えたことから、十一月四日に開催されました議員全員協議会において、これまでの経緯や県としての考え方などについて説明させていただいた上で、地方自治法に基づく専決処分を行ったものであります。

 次に、和解による解決の道を目指すべきだがどうかとの御質問にお答えをいたします。

 今回の訴訟では、県は国家賠償法の規定により、教職員の給与負担者として被告となっております。この裁判は学校管理下で発生した事故の責任をめぐる裁判であり、県としましては、学校の設置者として、第一義的に責任を有する石巻市の判断を尊重すべきと考えており、石巻市の控訴という判断を尊重し、県としても判決内容に承服しかねる部分があったことから控訴いたしました。控訴後の訴訟の進行についても石巻市の意向を尊重しつつ対応を協議してまいります。

 次に、大綱二点目、放射能汚染廃棄物の焼却処分についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、県が提案した一斉焼却方針の法的根拠と市町村の意思を尊重すべきとのお尋ねにお答えをいたします。

 県が提案した処理方針案で対象としている廃棄物は、一般廃棄物に区分されるものでありますので、どのように処理をするのか決める権限は市町村にあります。しかしながら県内には、大量の汚染廃棄物を長期にわたって保管せざるを得なくなっている市町村があり、個々の力だけでは処理することが困難な状況にあることから、震災瓦れきの際と同様に県内の全自治体が協力して、広域での焼却処理を行う必要があると考え、先月三日に開催した市町村長会議において、県から広域処理の提案を行ったものであります。県の提案に御賛同いただけるかどうかについては、今月下旬に開催する予定の市町村長会議の場で御意見を伺うこととしております。

 次に、一斉焼却方針に反対する市町村が出た場合の対応についての御質問にお答えをいたします。

 一般廃棄物の処理方法を決定する権限は市町村にありますので、最終的には各市町村長が判断することになります。したがいまして、次の市町村長会議で御賛同が得られなければ広域処理を進めることはできませんが、私といたしましては、今回提案した方針でぜひ進めたいと考えておりますので、全ての市町村長に御賛同いただきたいと思います。

 次に、一斉焼却を行った場合の風評被害についての御質問にお答えをいたします。

 八千ベクレル以下の廃棄物の焼却処理は、岩手県を初め複数の県で既に行われておりますので、決して特別なことを行うわけではありません。本来速やかに処理されるべき廃棄物が五年半以上もの間一時保管されたままになっており、この問題を解決しなければ、我が県の復興が終わったということにはならないと考えておりますので、今回、広域処理を提案させていただいたということでございます。風評被害はさまざまな要因で発生しますので予測することは難しいと思いますが、しっかりと安全性を確認しながら処理を進めることで、風評被害を招く可能性を少なくしていくことが重要と考えております。

 次に、大綱三点目、県職員の過重労働の改善と「鬼十則」についての御質問のうち、知事や幹部職員は職員に配慮し、労働環境の改善に努めるべきとのお尋ねにお答えをいたします。

 私がことしの仕事始めの挨拶の際に引用した「鬼十則」につきましては、ある会社の経営者から教えていただきましたので、「裏十則」とあわせて職員に紹介いたしましたが、これは職員に対して、自分は頑張ったなと思えるような仕事をしてもらいたいと考え、気構えを示したものであります。震災からの復興を着実に進めていくためには、職員の心身の健康維持が重要であると考えておりますことから、ワークライフバランスの推進など、これまで以上に風通しのよい職場環境づくりに配慮してまいりたいと考えております。

 私からは、以上でございます。



○議長(中島源陽君) 総務部長大塚大輔君。

    〔総務部長 大塚大輔君登壇〕



◎総務部長(大塚大輔君) 大綱三点目、県職員の過重労働と「鬼十則」についての御質問のうち、県職員の労働実態を改善すべきとのお尋ねにお答えいたします。

 東日本大震災以降、復旧・復興業務により、多くの職員が平常時を大きく上回る時間外勤務に従事しているほか、平成二十七年度には台風十八号被害の対応が重なり、時間外勤務が更に増加したところであります。これまでも、長時間勤務職員や精神疾患による病気休暇取得職員については産業医面談を実施し、必要な助言、指導を行ってきております。また、復旧・復興を行う部門に必要とされる職員を増員したり、柔軟に兼務発令を行ったりするなど適正な人員配置を行ってまいりました。今後もこのような取り組みを継続するとともに、特定の職員に業務が集中することがないよう、職員の負担軽減と健康管理に努めてまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(中島源陽君) 環境生活部長佐野好昭君。

    〔環境生活部長 佐野好昭君登壇〕



◎環境生活部長(佐野好昭君) 大綱二点目、放射能汚染廃棄物の焼却処分についての御質問のうち、焼却の安全性についてのお尋ねにお答えいたします。

 環境省は、焼却施設のバグフィルターの前後において、排ガス中の放射性セシウム濃度を測定したデータから、バグフィルターによる除去率はおおむね九九・九%以上としており、実際に汚染廃棄物の処理を行った県内外の事例でも、バグフィルターを通過した後の排ガスについて放射性セシウム濃度が放射性物質汚染対処特措法で定める基準値を超過した事例はないと伺っております。また、排ガス中の放射性セシウム濃度の測定は特措法の規定に基づき、環境大臣が定める方法によって行われることとされておりますので、測定結果は信頼できるものと考えております。したがいまして県としては、安全性を確保しながら、焼却処理を行うことは十分に可能と考えております。

 次に、管理型最終処分場の安全性についての御質問にお答えいたします。

 遮水シートの耐久性については施工や管理の方法によって変わるため、材質によって一概に年数が決まるものではありませんが、そもそも廃棄物処理法の規定に基づき、処分場が廃止されるまで遮水能力が確保できるよう、施工及び管理することとされております。また、放射性セシウムには土壌に強く吸着する性質があることから、特措法において管理型最終処分場では層状に埋め立てを行い、汚染廃棄物の下部や各層の間に厚さ五十センチメートル程度の土壌の層を設けることなどにより、放射性セシウムの流出を防止する措置を講じることが規定されております。加えて管理型最終処分場の放流水に対しても厳しい基準値が定められており、これらを遵守することにより、適切に管理を行うことができるものと考えております。

 なお、これまで実際に焼却灰を埋め立てた管理型最終処分場の放流水について、環境省による調査等では、放射性セシウム濃度が基準値を超過した事例はないと伺っております。

 次に、指定廃棄物の焼却と汚染廃棄物の混焼による減容化の効果についての御質問にお答えいたします。

 指定廃棄物の処理については、国の責任において行われるものであり、そもそも自治体に処理する権限はありません。指定廃棄物の処理の問題については、市町村長会議の場で改めて議論する予定であり、今回提案した県の処理方針案では、指定廃棄物は全て除外しております。汚染廃棄物を焼却する目的は、減容化、安定化により、最終処分場の延命化と環境への負荷を低減することであり、これは通常の一般廃棄物を焼却する目的と同じであります。

 なお、県内では、通常の一般廃棄物の焼却灰からも、放射性セシウムが検出されておりますので、汚染廃棄物を混焼する際は、こうしたことも踏まえながら、焼却灰の放射性セシウム濃度をコントロールすることが重要であると考えております。

 私からは、以上でございます。



○議長(中島源陽君) 教育委員会教育長高橋仁君。

    〔教育委員会教育長 高橋 仁君登壇〕



◎教育委員会教育長(高橋仁君) 大綱一点目、大川小問題が県政に問いかけることについての御質問のうち、危機管理マニュアルの整備等、事前の備えが不十分であったのではないかとのお尋ねにお答えいたします。

 大川小学校では、東日本大震災前の平成二十一年二月に県教育委員会の示したみやぎ防災教育基本指針や、平成二十一年度及び二十二年度に各教育事務所単位で実施した防災教育指導者養成研修会での指示事項等を参考に防災マニュアルを作成するとともに、それまで津波が襲来したことがなかったという地域の実情等を考慮しながら、防災体制の整備を進めていたものと認識しております。

 次に、大川小学校では津波を想定した避難訓練はされていなかったと聞くがどうかとの御質問にお答えいたします。

 第三者検証委員会の報告書や今回の判決文の事案概要から、大川小学校では、東日本大震災以前には津波を想定した避難訓練は実施していなかったものと認識しております。その理由としては、大川小学校が津波予想浸水域の外に所在していたこと、またそれまで大川小学校が所在する地域に津波が襲来したことがなかったことなどがあると考えております。

 次に、学校のマニュアル等について県教育委員会は、当時どのように把握していたのかとの御質問にお答えいたします。

 東日本大震災が発生するまでは、将来起きることが予想された宮城県沖地震への備えに重点を置き対策を促してきたところですが、各学校での防災マニュアルの整備、周知、点検については、基本的に各学校の責任において行うこととしていたところであります。

 次に、大川小学校の教訓をどのように認識し、改善しようとしているかとの御質問にお答えいたします。

 東日本大震災では、地震に伴って発生した津波により多くの児童生徒が犠牲となりました。県教育委員会ではこの厳しい教訓を踏まえ、みやぎ学校安全基本指針を全面改訂するとともに、学校防災マニュアル作成ガイドを作成し、各教育委員会が学校のマニュアルの点検及び防災体制に対して指導、助言を行い、これまでに全ての学校で、避難場所の複数設定、安否確認の規定、引き渡しルールの規定等が整備されております。今後更に地域と連携した学校防災の取り組みが必要であると考えており、地域の拠点校に配置した安全担当主幹教諭や各学校の防災主任が果たすべき役割は大きいものと認識しております。県教育委員会としましては各学校が校長のリーダーシップのもとに、防災を担当する教員が中心となって地域との連携体制の構築を図り、防災教育が更に充実するよう支援してまいります。

 次に、県教育委員会が平成二十四年八月に公表した学校等の対応等に関する調査報告書及び人的被害の把握についての御質問にお答えいたします。

 県教育委員会が平成二十四年八月に公表した学校等の対応等に関する調査報告書は、文部科学省が実施した調査をベースにしており、当該調査への回答が間に合わなかった学校分を県教育委員会が確認しながらまとめたものであります。この調査の目的は、東日本大震災発生時の学校等における被害状況と発災時、発災後の対応状況についての検証を行い、今後の防災教育の効果的な展開を検討するためのものであり、死者、行方不明者数の詳細や個別の被害状況を把握するためのものではないことから、津波による浸水が予想されていた場所に位置していた学校及び実際に津波が到達した九十六校を対象として、人的被害を含めた調査を行ったものであります。

 次に、保護者に引き渡した後に津波の犠牲となった子供の数等及び県独自の調査をこれまで行わなかった理由等についての御質問にお答えいたします。

 保護者に引き渡した後に津波の犠牲となった子供の数と状況については、平成二十四年一月の文部科学省の調査の項目にはなく、県教育委員会としても改めて調査を行っていないことから把握しておりません。保護者へ引き渡した後の状況については、当事者である各学校が把握に努めてきたところでありますが、親子で犠牲となられたケースなど、当時の状況が確認できないものもあることから、全体として改めて調査を行うことは困難であると考えております。一方で、文部科学省の調査では震災当時の学校現場で対応した先生方の声を数多く集約できており、こうしたものを参考にしながら引き渡しのあり方も含め、今後の教訓として生かしていくことができるものと考えております。

 次に、学校に関する被害状況の情報共有と、被害の全体像を明らかにする体制を構築すべきとの御質問にお答えいたします。

 災害時における学校の被害については、所管する関係課がそれぞれの役割に従って人的被害や施設被害等の情報を収集し、公立学校については教育庁総務課が取りまとめ、被害状況全体の把握に努めております。東日本大震災による学校被害に関しても、県災害対策本部への報告等を通じて、県庁全体の情報共有や県民の皆様に対して、被害の全体像がお知らせできているものと認識しております。

 次に、兼務発令の成果についてはどうかとの御質問にお答えいたします。

 東日本大震災に伴う平成二十三年四月に行った兼務発令については、転出する教職員と転入する教職員が四月以降もともに当該校で震災対応に当たったことで、学校の課題や児童生徒の実態、保護者や地域住民の願いと期待を共有することができたものと考えております。このことにより未曾有の被害があった中にあっても、学校教育活動の再開に向けた取り組み等を中断することなく、継続して行うことができたことから、兼務発令には一定の成果があったものと考えております。

 以上でございます。



○議長(中島源陽君) 二十五番遠藤いく子君。



◆二十五番(遠藤いく子君) 御答弁ありがとうございました。初めに、知事が答弁されたことの中で、私は和解による解決の道を目指すべきだと述べましたが、石巻の亀山市長は十一月九日の定例記者会見で、裁判所から和解の提案があった場合には、しっかり考えたいと表明したことが報じられております。知事、こういうことも含めていかがですか。



○議長(中島源陽君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 当然お互いの主張が平行線でありますので、裁判という、控訴という事態になったわけでございます。したがって、裁判所から和解の提案等あった場合には、それについてどうすればいいのかということを代理人の弁護士を交えながら石巻とよく協議をしていかなければならないというふうに考えております。私も控訴をせざるを得なくてやったわけでございますので、できるだけ穏便な形にできればいいというふうな思いは持っております。



○議長(中島源陽君) 二十五番遠藤いく子君。



◆二十五番(遠藤いく子君) 文科省報告書の中にあった文言が、宮城県報告書から削除されているということがありました。そのことについて伺います。

 文科省報告書には、学校から小高い丘への避難中に被災し、死亡、行方不明となったという部分があり、大川小学校ではないかと思われます。これが文科省のデータをもとにした宮城県報告書から削除されています。この文章のもととなったのは文科省の参考資料で、更に詳細に書かれており「近くの小高い国道への避難途中、学校を出てすぐのところで津波に呑まれた。学校近辺での死者が多いが、外洋まで流された児童もいる。不明者もいる。」私はこの部分を、なぜ宮城県報告書が削除したのかということについて、教育長からお話を伺いたいと思います。



○議長(中島源陽君) 教育委員会教育長高橋仁君。



◎教育委員会教育長(高橋仁君) その部分について文部科学省の報告書について、記載が既にあるということで、県の方のまとめにはあえてここは載せなかったということでございます。



○議長(中島源陽君) 二十五番遠藤いく子君。



◆二十五番(遠藤いく子君) 被災三県で亡くなった子供たち、たくさんいるわけですけれども、福島県八十五人、岩手県百二人、宮城県四百三十人なんです。だから、こんなにたくさんの子供たちを失ったことについて、どのようにどんな状態のもとであったのかと考えなきゃならないと。それを大川小学校のことではないかと、多分わかったと思いますよ。それを宮城県の報告書からわざわざ外したっていうことは、この現実に向き合うということについて余りにひどいのではないかと思いますが、いかがですか。



○議長(中島源陽君) 教育委員会教育長高橋仁君。



◎教育委員会教育長(高橋仁君) 学校管理下で誘導中に七十四人の児童がなくなった大川小学校の件については極めて重大に考えております。ただ、今議員からお話ありましたように本県では四百人を超える児童生徒が、今回の大震災で亡くなっているところでございます。そういった四百人を超える大変多くの児童生徒を亡くしてしまったことに対する、我々としての反省と責任に基づいて、現在さまざまな防災の取り組みをしているところでございます。当時文部科学省が記載していた事項をあえて県で記載しなかったということについては、いろいろ御批判もあるかと思いますが、さまざまな配慮の中でそういったこともあったのかというふうに考えておりますけれども、我々としては、その四百人以上の犠牲になったことをしっかり踏まえた対応が我々のすべきことであるというふうに、全体の調査の中では理解をしているところでございます。



○議長(中島源陽君) 二十五番遠藤いく子君。



◆二十五番(遠藤いく子君) お話は逆だと思う。四百三十人亡くなった、そのうち七十四人は大川だったんですよ。だから事実に向き合って、そこからしか次の命を助ける方策は出てこないんです。そのことについて、本当に向き合っていたのかということを私は厳しく問いたいと思います。そして、四百三十人と言いましたけれども、これが学校安全基本指針、平成二十四年十月につくりましたが、そこでは児童の死亡と行方不明があった学校は二十三校となっています。調査対象外の学校でも子供たちが亡くなっているわけですが、この調査対象外も含めて、一体幾つの学校で児童の死亡や行方不明があったんでしょうか。



○議長(中島源陽君) 教育委員会教育長高橋仁君。



◎教育委員会教育長(高橋仁君) 今私の手元にある児童生徒の犠牲者の数でありますが、トータルで四百三十一名というふうに把握をしております。この中には、専修各種学校の一名も含まれております。ただ、学校そのものを個別に今、申し上げるところのデータ、学校別のデータは手元にありませんが、そういったことで大変多くの犠牲者を学校管理下外でも出しているということについては、大変重く受けとめているところでございます。



○議長(中島源陽君) 二十五番遠藤いく子君。



◆二十五番(遠藤いく子君) 学校数がお答えになられないっていうことは非常に私は何と言いますか、言葉になりません。今回の質問をするために、当局から事前の聞き取りを行いましたが、そこで一つ一つ数えていただきました。九十六校だそうです。しかし、九十六校の子供たちが犠牲になったということは、宮城県の文書のどこにも出てきません。あるのは二十三校という数字だけです。このように、東日本大震災の全容把握が余りに、余りにお粗末ではないかと。亡くなった子供たちの命をどのように考えているのかということを私は改めて問いたい気持ちでいっぱいです。

 時間がありませんので兼務発令について伺います。

 教職員組合が出したアンケートの中では、まず異動先に移った教員です。七月末までと言われたが、四月十一日から新しい学校に赴任、前任校の力になれなかった。異動先のよほどの理解が得られない限り一つの体で両方は無理だ。それから異動元と異動先をかけ持ちした教員からは、昼間は異動先で校舎の復旧作業、夕方もとの学校に戻り指導要録等諸表簿の整理、疲れましたとか、どちらの学校からも仕事を求められ、どっちつかずで生徒のための仕事ができなかったことがつらかった。そして、異動元に、被災校に残った教員からは、被災校に残ったが自分の机がなくなった。旧学年の児童の登校がなくなり、新しい先生も赴任して机がなくなり居づらくなった。教育長は兼務発令は結果的によかったと言いますが、実際には学校に多くの混乱をもたらし、教職員に大きな負担を強いたにもかかわらず、子供たちを支える力になれなかった。多くの問題を抱えていた人事であったと、そのことを認めるべきだと思いますがいかがですか。



○議長(中島源陽君) 教育委員会教育長高橋仁君。



◎教育委員会教育長(高橋仁君) この兼務発令については先ほど御説明申し上げましたが、被害を受けた、大変甚大な被害を受けた学校そして児童生徒の対応ができるように、異動が決まった先生方であっても、その学校にとどまって新しく来た先生と一緒になって災害対応ができるようにということで考えた臨時の対策でございました。当然、大変混乱した中でそういった対応をとりましたものですから、周知が十分にできなかった部分等はあると思いますが、結果的に我々としては、そういった子供たちの対応をより丁寧にできる部分があったということで、一定の成果があったものというふうに理解をしております。



○議長(中島源陽君) 二十五番遠藤いく子君。



◆二十五番(遠藤いく子君) 一度出したものは問題があっても、そこは問題点を見ないというような感じが非常にしています。もちろん教育委員会の方々、一生懸命頑張ったこと私はわかっているつもりなんです。だから当時何だったということだけではなしに、後で検証してどうだったかということをきちんとしていただきたいと。兼務発令については議会も非常に問題にして、何度も申し入れに行ったりもいたしました。しかしそれでやると言った。だけれども、その後どうであったかということは私の知る限りでは、教育委員会の議事録の九月、八月ごろですか。そのころに出された議事録の中にわずかに数行あるだけで検証は全くされていないということを申し上げたいと思います。教育長いかがでしょうか。



○議長(中島源陽君) 教育委員会教育長高橋仁君。



◎教育委員会教育長(高橋仁君) 我々として、兼務発令そのものがベストだったかというふうになれば、もっとほかにいい方法があったのかもしれません。ただ我々として甚大な被害を受けた学校をどうカバーするかというときに、マンパワーを集める必要がある。そのマンパワーを集める方法として兼務発令ということ考え出したわけでございます。そのことの説明を市町村教育委員会に対しても、時間のない中でせざるを得なかったわけですから、実際にその市町村教育委員会から学校現場に行って、どの程度それが徹底できたかということになれば、これは不十分なところもあったということは、我々としてもそこは認めるところでございます。ただ、ではほかにあの時にどういう、一人だったところを二人にふやす、そういったマンパワーをプラスする方法があったかということになると、我々としてはあの時点ではあれがよかったのではないかというふうに考えております。



○議長(中島源陽君) 二十五番遠藤いく子君。



◆二十五番(遠藤いく子君) 大震災五年目の昨年、防災教育の時間数が前年より減少したことが明らかになっています。私は宮城県が初任者研修など、さまざまな教員向けの研修には必ず大川小学校を訪ねるなど悲しみを受け継ぎ、未来の命を守る取り組みが絶対必要だと思っています。教訓を導き出すと言いながら、犠牲となった子供たちや先生方の命をかけた教訓を置き去りにして、学校防災を確立することはできません。あのときの子供たちの状況を丁寧に明らかにすること、子供たちは帰っては来ませんが、大川小学校問題は、県行政の責任を認めて和解のために力を尽くすことを宮城県に重ねて求めて、私の質問を終わります。



○議長(中島源陽君) 暫時休憩いたします。

    午前十一時五十一分休憩

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    午後一時再開



○副議長(長谷川洋一君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。

 質疑、質問を継続いたします。二十一番守屋守武君。

    〔二十一番 守屋守武君登壇〕



◆二十一番(守屋守武君) 自由民主党・県民会議の守屋でございます。議長のお許しをいただき、一般質問をさせていただきます。

 十一月二十九日、小池東京都知事は森組織委員会会長、丸川オリンピック・パラリンピック担当大臣、コーツIOC副会長の四者会議で二〇二〇年東京五輪、ボート・カヌー・スプリント会場が海の森水上競技場に正式決定と発表をされ、宮城県長沼開催の夢はついえました。この二カ月間、仮設住宅のリフォーム対応などの新たな提案は日本の組織委員会に対し経費の節減などの、あらゆる選択肢の可能性を示したものと考えます。地域での盛り上がりも大きかったことから、今回の落胆の思いはいかようにも仕方ありませんが、そのパワーは間違いなく世界に届いております。小池知事も事前合宿地としての意向を示すなどしていることから、東京五輪との関係性は今後も対応が必要と思われます。大綱に先立ち、相当に頑張った村井知事としては、これまでのプロセスも含めてどのように思われますか、現在の心境を伺います。

 県議になって一年、国内ではことし四月に発生した熊本地震、八月三十日に東北を直撃した岩手県に大きな甚大な被害を及ぼした台風十号、更に十月二十一日の鳥取県中部地震と災害が続きました。また、国際情勢はイギリスのEU離脱、アメリカのトランプ新大統領選出におけるTPPへの影響など、想像もしておらなかったことが相次いで起きました。本県の復興事業及び地方創生、経済活性化事業はしっかりとした屋台骨のもとで安定感を持って進めていかなければならないと強く感じたのは私だけでしょうか。平成二十八年を振り返り、知事の感想を伺います。

 さて、通告に従いまして、大綱四点を質問いたします。

 まず、一点目、宮城県のスポーツ政策と現状についてお伺いをいたします。

 スポーツマンシップ。聞きなれた言葉でございます。一般的にはルールに従い審判の判定を尊重し対戦相手を思いやる心を持って勝つために全力を尽くすこととされ、ゆえに、頑張るほどにすばらしい仲間をつくることができる。頭の中だけで耐える、思いやるなどはわかりますが、実際にその場面で実行できるか、耐えることができるかという意味ではスポーツを通して得る体験は重要だと言えます。このことを考えながら、高校部活動のあり方について伺います。

 さきの議会で、当会派の渡辺勝幸議員の質問で、公立高校の運動部活動加入率が男子で約七割、女子で四割と示されました。生徒減少の影響から、ラグビーや野球などのチーム人数の多い種目が年々減少傾向にあること、共学によって競技種目がふえた部分のハード整備は対応するなど示されましたが、この見方は外形的なもので、本質は競技の魅力を伝える指導者の配置にあると思います。特に柔道、剣道、空手といった武道やラグビー、レスリングなどの対人コンタクトのある競技種目は競技経験指導者がいない場合、あっという間に休部、もしくは廃部になっております。スポーツマンシップは体験することが必要で、高校時代の過ごし方こそ人間形成に大きな影響がありますから、学力の対立軸に運動部を置くのではなく、バランスのよい教員配置に配慮すべきと考えますが、知事の考えを伺います。

 東京オリンピックの対応について伺います。

 長沼の件は先に述べましたが、キャンプ地候補に登米市がボート、栗原市がホッケー、加美町がカヌー、陸上競技、仙台市がサッカー、石巻市が聖火リレー、白石市、柴田町がバスケ、水泳、新体操、柔道など、蔵王町はパラオ共和国に働きかけるなど、動きが活発になってきました。震災からの復興が進むと同時に沈滞ムードが漂い始めたこのごろでありますから、その勢いを支持していきたいところでございます。十一月三十日の河北新報の記事で、長沼誘致に関して「県全体でもっと盛り上げていけばよかったのではないか」との声も聞かれたようです。サッカーが利府のスタジアムで開催されますが、いま一つ盛り上がっていないと感じます。キャンプ地誘致等について、ホストシティーの責任によるところが大ですが、県として弾みになるように支援していくことは地域の活性化はもとより、インバウンドによる交流人口の増加、スポーツの活性化など、宮城県の場合は復興五輪の象徴ともいうべき立場でもあり、有効な発信ツールを得ることができると思います。宮城の魅力発信のためにも支援していくことが必要であると思われますので、支援策についての考えを伺います。

 次に、総合型地域スポーツクラブの取り組みについて伺います。

 我が国における総合型地域スポーツクラブの構想は平成六年にスポーツ議員連盟プロジェクトチームから発表、平成七年から本格的に始まりました。当初の取り組みはスポーツ少年団を核とした総合型クラブ育成モデル事業を平成九年から平成十三年まで実施し、その後も各種施策に取り組んできたところでございます。現在、既に約二十年が経過し、国でも現状と課題を分析しつつ、新たに取り組む方向を示しております。宮城県の設置率は四十七都道府県中四十三番目で六五・七%であります。少子高齢化、人口減少時代において、スポーツの多様性なども含めて有効な手段であると思われますが、県の取り組みと考え方を伺います。

 大綱二点目、宮城県の観光政策について伺います。

 御承知のとおり、東北のインバウンド市場は関東、近畿、北海道など、他地域から大きく出おくれております。インバンド消費額は観光庁試算で二〇一四年に二兆円規模となっており、二〇一五年には三兆四千七百七十一億円近く、そして二〇二〇年には八兆円産業になるとの予測もあります。八兆円規模となると、農林水産業の経済規模をも上回ることになります。スポーツ政策で質問しておりますが、オリンピックなどの場合、各国関係者、競技団体、プレス関係なども含めて、事前の調査等でも会場や開催地を訪れますから、非常に大きなインバウンドが起こります。ここで稼いでいただく民間の観光関係者には官とともに今から受け入れ態勢をとっていかなければなりません。あらゆる施策を展開していく必要がありますが、経費が問題です。そこで伺います。

 県税として宿泊税を導入することを検討してはいかがでしょうか。

 気仙沼市では三陸沿岸地域日本版DMO構築事業の海外先進地視察で、ことし三月にスイス連邦ツェルマットに行っております。このツェルマットはスイス最南端のマッターホルン山ろくにある山岳リゾート地です。人口約五千七百人の町に年間二百万人の宿泊客が訪れます。計算上では全住民とほぼ同数が毎日宿泊していることになります。この町の観光財源は宿泊税で担っております。また、全米一住みたい町、ポートランド観光局も財源は宿泊税となっております。日本では東京都が平成十四年から実施しており、宿泊代が一万円未満は非課税、一万円から一万四千九百九十九円までが百円、一万五千円以上は二百円と設定して課税しております。来年の一月から大阪府でも実施予定で年間約十億円の税収を見込んでおります。取り扱いは目的税として徴収するもので、観光振興のための経費に充てる考えです。さきに申し上げた今後のインバウンド関係に対応するためにも、そして、震災復興を形にした被災地防災観光として取り組んでみてはいかがでしょうか、知事に伺います。

 二点目として、被災地の復興と観光の取り組みについて伺います。

 宮城県の観光統計から震災前の平成二十二年には過去最高の六千百二十八万六千人の観光客入り込み数を記録しましたが、震災後は宮城県震災復興計画で多様な魅力を持つみやぎの観光の再生を掲げて観光の復興を推進してきました。平成二十七年は入り込み数六千六十五万六千人となり、平成二十二年比九九%の水準まで回復をしました。圏域別に入り込み数の多かった順では仙台圏五八・六%、大崎圏一五・一%、仙南圏九・九%、残り一六・四%は仙北圏域、栗原、石巻、登米、気仙沼となっておりますが、震災で甚大な被害を受けた石巻、気仙沼の両圏域は平成二十二年比六六・二%で他の圏域と回復状況に大きな差があることは周知のとおりでございます。とはいえ、復興事業真っただ中で復興を優先せざるを得ない現状では観光イベント等に人員を割くこともできない現実の中で、知事が力強く標榜する創造的復興に期待するものであります。南三陸町では防災庁舎を震災遺構として、宮城県が二十年後の二〇三一年まで管理することとなりました。気仙沼市では気仙沼向洋高校を震災遺構として整備することで決定し、県との調整も進んでいるようであります。震災遺構としての向洋高校はグランド等の敷地も含めて整備することが重要であります。気仙沼圏域にとって被災地防災観光の目玉となる企画ですから、校舎以外の周辺整備に何らかの支援が必要ではないでしょうか伺います。

 また、気仙沼地域は三陸復興国立公園となっております。観光名所、唐桑半島から大島、岩井崎、大谷海水浴場、そして小泉海水浴場など海岸線の美しさが魅力の一つでしたが、防災上、防潮堤が整備をされます。そこで、防潮堤の管理用道路、つまり天端の部分にブルーライン、自転車専用レーンとして活用できないか伺います。

 これは全部ではなく、観光に供するところを計画的に活用する方法で検討いただきたい。また、大島架橋においても同様にブルーラインの設置が必要だと思いますので伺います。

 地域資源を活用した観光の取り組みについて伺います。

 みちのく潮風トレイル開通プレイベントとして、環境省東北地方環境事務所では昨年、大船渡市及び大船渡観光物産協会と共催で碁石海岸を訪ねるみち、夏の花を愛でる自然観察会を開催いたしました。みちのく潮風トレイルは青森県八戸市から福島県相馬市までの海岸線をつなぐ七百キロメートルのトレイルコースのことで、環境省では東日本大震災からの復興に資するため、平成二十四年五月に三陸復興国立公園の創設を核としたグリーン復興のビジョンを策定し、そのプロジェクトの一つでございます。自然環境と地域の暮らしを後世に伝え、自然の恵みと脅威を学びつつ、それらを活用しながら復興を提唱するプロジェクトの一つです。ヨーロッパやアメリカなどではロングトレイルをしているハイカーが自然風景の中にいる写真がよく掲載されますが、日本ではまだハイキングの域を出ないのが実情であります。復興する姿を見ることができるよい取り組みと思っております。そこで、去る九月二十日に宮城県の県の石の普及支援のため、日本地質学会会長が県庁を表敬訪問いたしました。安部孝県議の紹介で渡部会長、これは独立法人産業技術研究所と辻森理事、私も同席をさせていただきましたが、ことしの五月十日地質の日に文科省でプレスリリースしたものですが、一般的にはなかなかわかりませんでした。今回、宮城県の県の石は岩石が「スレート、登米、雄勝産」、鉱物は「箟岳、涌谷の砂金」、これは「万葉集」に金の産地としてうたわれております。化石が「ウタツギョリュウ」、南三陸町歌津地区のものでございます。この三点になります。宮城県が県の石ルートをトレイルのコースとして選定をしてPRすることは特に大きなハードが必要なわけでもないし、今後のインバウンドにも効果があります。更に被災地一帯のトレイル意識をつくっていかなくてはなりませんので、この取り組みについて伺います。

 大綱の三点目、県の移住・定住支援についてお伺いをいたします。

 地方創生の目玉商品、移住・定住推進事業を宮城県では官民連携組織みやぎ移住・定住推進会議によって情報発信や情報の共有を図り、移住者へのサポート体制をとっております。現状は東京都内及び仙台市内に設置する相談窓口みやぎ移住サポートセンター及びみやぎ暮らし相談センターで、移住希望者に対する相談対応や県内企業、市町村とのマッチングを行っております。このテーマは現在の人口減少が地方においては顕著であり、地方都市部もしくはその周辺であればいざ知らず、地方の小規模自治体にとっては目に見えて少子高齢化、人口減少社会となっております。仙台市などでは大手企業の支社等もあることから、単純に転勤で来られる方も多くおられ、移住という見方になると、窓口で手続をした方と想定いたします。反面、地方の自治体では受け皿をつくるのもままならない現状にあり、積極的にといっても難しさがあります。いろいろなデータを見てみると、被災地、気仙沼、南三陸町、石巻市、岩沼市等には災害ボランティアで活動した若者たちが移住し定住しております。この人たちはある意味、別枠の存在であり震災を契機に被災地に非常に強い思いを持っていると同時に、地域の方々ともすばらしい交流をしているスキルの高い人たちで地域に夢を持っております。受け皿となる自治体はどのような夢を提供できるか、そのニーズを把握することで目的に合った対応ができる自治体もあると思います。このことから、県は首都圏の移住希望者の皆さんのトレンド把握と要望等に対し、市町村と情報の共有を図りながら対応していくことが重要になってまいります。その対応についてお伺いをいたします。

 平成二十八年度は県内でも六件のモデル事業が選定されました。ほぼ若者を対象にした企画になっております。地方創生の空き家バンク活用によって移住した方の年代層で一番多かったのが定年退職者になっております。年代によって移住希望者へのアプローチの仕方、情報発信の仕方が違ってくることも受け皿の市町村は考える必要があります。このような実態について今後の対策を伺います。

 大綱の四点目、入札制度の改正と施工遅延の対策についてお伺いをします。

 さきの九月議会で我が会派の渥美巖議員の一般質問入札制度の見直しについてを受けて、知事は今年度中に電子入札制度の改正を含む見直しを行い、平成二十九年四月から実施することで考えていると示しました。内容的には地域での営業年数や工事実績、被災対応等の評価を拡大するなどの方策で地元建設業者が地域の町医者のように、地域の守り手として災害対応や地域経済の活性化、雇用の創出などに寄与することができるような環境にすることと理解しております。

 ここで一点伺いたいのは地域枠の考え方です。

 県を全体で見ても地域ですし、その他の区分もありますが、どのような範囲でとらえているのか確認をいたします。

 次に、施工遅延についてですが、防潮堤工事において、切り回し道路予定地にある建物の立ち退きが進まず、施工両端部の国道の切り回しの設計もされていません。契約後の待機期間が六カ月を過ぎ現場着手できないことで、貴重な技術者の拘束、施工業者、機械等の確保が困難となり、工事費を圧迫しております。また、「担当者が交代されたときの現場提出書類の引き継ぎがうまくなされないために、たびたび現場に説明を求められることになっています」これは現場担当者の声であります。などなど、現場の声は悲痛です。何につけても、現場が遅延することにおける業者の負担、ストレスは大きく、このような状態で労災などが起きると大変なことになりますので、この部分の対応をどのように取り組むのかお伺いをいたします。

 以上、通告いたしました大綱四点につきまして、意のある回答をお願いをして、壇上からの質問を終わります。



○副議長(長谷川洋一君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 守屋守武議員の一般質問にお答えいたします。大綱四点ございました。

 まず、大綱一点目、県のスポーツ政策と現状についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、長沼への誘致活動の感想についてのお尋ねにお答えをいたします。

 二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック大会における長沼ボート場でのボート・カヌー競技の開催は東日本大震災の被災者を初め多くの県民の方々に希望や感動を与えるとともに、震災に際しての国内外からの支援に対する感謝の気持ちと復興した姿を伝える絶好の機会であると考え、小池知事との会談や現地視察など開催の実現に向け全力で取り組んでまいりました。長沼での競技開催が見送りとなったことは大変残念に思っておりますが、復興五輪の原点に立ち戻っていただいたことや長沼ボート場のすばらしさを伝えられたことは大きな成果であったと受けとめております。この間、県議会の皆様を初め多くの県民の皆様から応援をいただいたことに深く感謝しております。県としては、国家的なプロジェクトであるオリンピック・パラリンピックの成功に向け、今後ともしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、平成二十八年を振り返っての感想についての御質問にお答えをいたします。

 熊本や鳥取での地震など、ことしも大きな災害が次々と発生した年でした。我が県においても、台風十号や先月発生した福島県沖を震源とする地震、津波による被害があり、災害に対する日ごろの備えが大切であることを一層強く意識したところであります。また、海外においてはイギリスのEU離脱や相次ぐ大規模テロ等、世界を揺さぶるような出来事が起きるなど、社会経済情勢は不透明さを増していると感じております。

 一方、我が県の最優先課題である震災復興については生活再建に向けた基盤整備が進み、新たなまちびらきが行われたほか、三陸自動車道の延伸、四車線化や医学部の新設、仙台空港民営化など着実に取り組むことができた一年であったと考えております。しかしながら、今なお三万人を超える方々が仮設住宅等での生活を余儀なくされているなど、復興は道半ばであります。今後も予期せぬ事態にも的確に対応し、一日も早い復興の実現とふるさと宮城の再生、更なる発展に向けてしっかりと取り組んでまいります。

 次に、大綱二点目、県の観光政策についての御質問のうち、県税として宿泊税を導入することについてのお尋ねにお答えをいたします。

 御指摘のとおり、都道府県が課税する宿泊税についてはいわゆる大都市圏である東京都及び大阪府において導入されているところであります。

 一方、国がことし三月に策定した明日の日本を支える観光ビジョンにおいては次世代の観光立国実現に向け、観光施策を実施するための国の追加的財源を確保するよう、観光先進国を参考に、受益者負担による財源を検討することとされております。また、全国知事会においてはことし七月にスポーツ・文化・観光振興施策についての提言を決定し、地方が積極的に観光施策を実現する上で必要かつ十分な新たな税財源を確保することについて、関係省庁に対し要請活動を行ったところであります。県といたしましては、国における観光施策のための財源確保に係る検討状況や全国知事会の動向を注視しながら、宿泊税導入の必要性についてまずは研究してみたいと考えております。

 次に、大綱四点目、入札制度改正の実施と施工遅延の対策についての御質問のうち、入札制度見直しについてのお尋ねにお答えをいたします。

 県の入札契約制度の改正についてはさきの九月議会において、地元の建設企業の受注機会を確保するため、施工地域での営業年数や工事の実績、更には災害対応などの地域貢献の評価を拡充し、来年四月から総合評価落札方式を改正する旨をお答えしたところであります。お尋ねの地域の範囲としては地域の守り手としての地元建設企業の活動範囲や公共土木施設の維持管理及び災害対応などを考慮し、土木事務所及び地域事務所が所管している範囲を評価の単位とすることを考えております。

 私からは、以上でございます。



○副議長(長谷川洋一君) 震災復興・企画部長伊東昭代君。

    〔震災復興・企画部長 伊東昭代君登壇〕



◎震災復興・企画部長(伊東昭代君) 大綱一点目、県のスポーツ政策と現状についての御質問のうち、キャンプ誘致等への県の支援策についてのお尋ねにお答えいたします。

 二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックの事前キャンプ誘致については、スポーツのみならず、文化などの幅広い交流につながることが見込まれます。また、復興五輪の理念のもと、我が県の復興の姿を発信する絶好の機会でもあります。県ではこれまで、多言語によるホームページを立ち上げ、誘致を希望する市町村のスポーツ施設等の情報を発信するとともに、関係団体と市町村との連絡調整を行ってまいりました。また市町村が国から財政支援も受けられるホストタウンに登録されるよう、説明会を開催するとともに個別相談にも応じております。今後はこれらの支援等に加え、新たに宮城の魅力を盛り込んだ事前キャンプガイドを作成するなど、より一層情報発信に力を入れるとともに、各競技団体からの情報収集に積極的に取り組んでまいります。

 次に、大綱三点目、県の移住・定住支援についての御質問のうち、移住希望者の要望等に関する対応についてのお尋ねにお答えいたします。

 国が平成二十六年に実施した首都圏在住者の移住に関する意向調査によりますと、移住したい理由としては、出身地であるから、スローライフを実現したいから、食べ物や空気がおいしいからなどが多くなっています。我が県は豊かな自然、文化、多彩な食材に恵まれており、首都圏等からの移住希望者にとって大きな魅力があると考えております。

 一方、移住を考える上で重視するポイントは、仕事、住まい、子育て、医療福祉など世代や性別により異なっています。このため、今後もこうした要望を更に把握し、市町村と情報を共有しながら、ニーズに応じた受け入れ体制の整備に努めるとともに、移住相談窓口やイベントを活用して、市町村それぞれの魅力を発信してまいります。

 次に、年代によりアプローチが異なることを考慮した今後の対策についての御質問にお答えいたします。

 県では市町村や民間団体から提案を受け、我が県への移住を推進するに当たり参考となる取り組みを移住・交流推進モデル事業として実施しており、今年度は首都圏からの暮らし・仕事体験ツアーなどに取り組んでいるところです。市町村においては人口減少が進む中、地域を担う人材の育成と定着が欠かせないことから、若い世代を対象とした事業が多くなっていますが、実際、若い世代にも多くの移住希望者がいるという調査結果が報告されております。県といたしましては、今後、多様な世代の方々に移住していただくため、市町村の考えをよく伺いながら、空き家の有効活用や居住体験など、それぞれの世代に対応した取り組みを検討し、促進してまいります。

 私からは、以上でございます。



○副議長(長谷川洋一君) 経済商工観光部長吉田祐幸君。

    〔経済商工観光部長 吉田祐幸君登壇〕



◎経済商工観光部長(吉田祐幸君) 大綱二点目、県の観光政策についての御質問のうち、気仙沼向洋高校周辺整備への支援についてのお尋ねにお答えいたします。

 大震災の津波により大きな被害を受けた気仙沼向洋高校に隣接する岩井崎は震災前、年間四十七万人が訪れる気仙沼市を代表する観光地でしたが、昨年は約八万人と震災前の二割に満たない回復にとどまっております。この地域では岩井崎散策や塩づくり体験などとともに、気仙沼市内の神明崎や巨釜・半造などと組み合わせた周遊コースの設定など、地域全体の御努力により、観光地としての魅力が戻りつつあると感じております。このような中、気仙沼向洋高校を震災遺構として整備すると決定されたことは県が進める台湾からの教育旅行における震災学習の場としても有効であると考えており、周辺地域の整備とあわせて、観光地として早期に復活するよう県としても関心を持って注視しているところであります。県といたしましては、震災遺構としての具体的な整備について詳細を承知していないことから、全体の計画については気仙沼市の考えをよくお伺いし、市が進める構想づくりを支援してまいります。

 次に、県の石の産地PRによるインバウンド促進等についての御質問にお答えいたします。

 日本地質学会選定の県の石は地域において特徴的に算出するもののうち、学術的な重要性を考慮して選定されていると伺っております。我が県の県の石には古代以来の歴史や石材利用において重要な意味を持つ「スレート」及び「砂金」、化石としましては県内唯一の国指定天然記念物である「ウタツギョリュウ」の三点が選定されております。御指摘のとおり、県の石は教育、地域活性化、観光振興の資源として非常に有効なものであると考えていることから、ツーリズムとしての機運醸成やインバウンド促進を図るため、沿岸部のスレート産地や「ウタツギョリュウ」に係るみちのく潮風トレイルの活用などについて、関係市町と意見交換を行いながら、トレイルコースを生かした観光ルートの策定について検討してまいります。

 私からは、以上でございます。



○副議長(長谷川洋一君) 土木部長遠藤信哉君。

    〔土木部長 遠藤信哉君登壇〕



◎土木部長(遠藤信哉君) 大綱二点目、県の観光政策についての御質問のうち、ブルーラインについてのお尋ねにお答えいたします。

 多様な自然があふれる三陸復興国立公園内の気仙沼地域は三陸沿岸道路の延伸や大島架橋の開通などにより、観光客の増加が予想され、同時に気仙沼から石巻をめぐるツール・ド・東北の成功により、国内外からのサイクリストの増加も期待されているところであります。

 一方、観光客やサイクリストに沿岸部のすばらしい景観を楽しんでいただくためには地元住民やサイクリング愛好者、関係機関などが連携し、サイクリングロードとしてのルート設定などを行い、ルート案内や安全対策、緊急時の支援体制などの対策を講じることが重要であると考えております。防潮堤天端の管理用道路につきましてはサイクリングロードの一部として活用することが考えられますが、自転車走行に必要な幅員の確保や転落防止柵などの安全対策、自転車道としての連続性の確保、更には道路法上の指定などの課題があるものと認識しております。また、大島架橋におけるブルーラインの設置につきましてはドライバーへの注意喚起など安全面での効果が期待できますことから、関係機関と調整を行いながら、設置について検討してまいります。

 次に、大綱四点目、入札制度改正の実施と、施工遅延の対策についての御質問のうち、施工遅延の対策についてのお尋ねにお答えいたします。

 復旧・復興工事の一部におきましては用地買収の遅延や関係機関との協議調整に時間を要したため、工事進捗に支障をきたしていることや発注者のマンパワー不足等による工事受注者との協議におくれが生じていることは承知しているところでございます。このことから必要に応じて、用地買収の遅延等に伴う工事の一時中止や現場の実情に応じた設計変更による適切な経費の計上、工事関係書類の簡素化等を実施し、受注者の負担軽減に努めているところでございます。また、土木事務所長などの責任者と、受注者との直接協議の場を設置し、工事現場における懸案、課題について、早急に結論を得るための体制を整え、現場の安全確保及び工事進捗の円滑化を図っているところでございます。

 私からは、以上でございます。



○副議長(長谷川洋一君) 教育委員会教育長高橋仁君。

    〔教育委員会教育長 高橋 仁君登壇〕



◎教育委員会教育長(高橋仁君) 大綱一点目、県のスポーツ政策と現状についての御質問のうち、運動部振興のためのバランスのとれた職員配置等についてのお尋ねにお答えいたします。

 運動部活動は体力の向上や健康の増進を図るだけでなく、スポーツに親しむ能力や態度を育てるとともに、生徒が自発的、自主的に、学級や学年を越えて活動することで、生徒の自主性、協調性、連帯感、責任感などが育成され、仲間や教師との密接な触れ合いの場として大きな意義を有していると認識しております。こうした運動部活動の振興のためには施設等の整備と並んで、スポーツの魅力を伝え、生徒の能力を伸ばすことのできる指導者の存在も重要であります。このため、教員の配置に当たっては各学校の活性化や教員自身の成長とあわせて、指導できる部活動についても考慮して適材適所の配置に努めておりますが、どうしても運動部活動の指導者の配置が難しい場合には実技指導が可能な地域の人材を外部指導者として活用しているところであります。今後とも、バランスのとれた教員配置とともに、必要に応じ外部の人材等を積極的に活用しながら、運動部活動の活性化に努力してまいります。

 次に、総合型地域スポーツクラブについての御質問にお答えいたします。

 総合型地域スポーツクラブは、いつでも、だれでも、いつまでも気軽にスポーツに親しみながら、住民の健康の増進や地域コミュニティーの再構築など、生涯スポーツを推進する上で大きな役割を担っており、これまで、二十二の市町に四十六のクラブが設立されております。我が県では平成三十四年度末までに、県内全ての市町村に総合型地域スポーツクラブを設置することを目指し、クラブ設立や育成のための市町村訪問、指導者育成の講習会等の実施のほか、情報発信も積極的に行い、今後も育成、支援に努めてまいります。また、中学校の運動部活動においては少子化によりチーム編成が難しくなっている等の課題もあることから、総合型地域スポーツクラブ等との連携についても更に検討してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(長谷川洋一君) 二十一番守屋守武君。



◆二十一番(守屋守武君) ありがとうございました。

 まず、最初に大綱一点目のスポーツ政策の部分のところでお伺いをしますが、大分前に実は宮城の学力が国公立大への入学率が非常に下がっていたんです。そのあたりを回復しようということで、学力向上に力を入れて部活動の方がどうも人員配置のところで見過ごされてきた。それで今、そんなところがずっときたとき私たちは何と言うんでしょう、大きな今、学校の方が偏りになっているんではないかと思ってるんです。お話ししたように高校が人間力を高める一番大きな機関ではないのかなというふうに思っております。それでなおかつ競技を指導したことがある人でない教員さんが行くとあっという間に部活動がなくなってしまうという現実がありまして。大体今、少しはふえてきたのかなと思うんだけども、一般科目の教員が部活動を見る、やったことがあるという人が実は少ないんです。大体保健体育の先生なんです。その人たちがあわせて部活動を専属に見る方が多いんです。したがって、なかなかそういうところの異動がままならないというのがあるんです。これ抜本的に入札制度の総合評価と言ってますけども、職員採用もそういった総合評価的なことを取り入れていかないと人のバランス悪くなります。NHKのテレビでやってました。何か一流の職人に従事するというやつで見られた方もいるんだと思うんだけども、高校生です。合宿して宿に行ったら洗濯機の使い方がわからない、そういう子供がいるんです。だから、社会の縮図である形がなかなか今、構築できてない。高校のそういったところのバランスが崩れているんじゃないかなというふうに思っております。教育長もその辺感じてるんじゃないかなと思いますけども。そういったことを含めまして学校部活動、国体にも教育長行かれました。順位も含めてこれから公立高校がしっかりとしたポジションとっていかないと将来の教員さんの資質というか、偏ってくるんではないか、今以上回復していかないんじゃないかと私は思ってるんです。その点についてどのようにお考えなのか、お伺いをいたします。



○副議長(長谷川洋一君) 教育委員会教育長高橋仁君。



◎教育委員会教育長(高橋仁君) 教員の採用配置については先ほども申し上げましたように、適材適所の配置ということで部活動も含めて進めてきてはおるんですが、結果としてそういった専門の指導ができない教員がいて、外部の方にお願いせざるを得ないというケースも当然のことながら出ております。そういった意味で学力に特化した教員の採用ということではなくて、我々としても人物重視の教員採用をしたいということで、来年度もさまざまな改革を進めることとしております。今後も人間力の高い総合的に教師として資質のある人材を採用していけるように更に努力をしてまいります。



○副議長(長谷川洋一君) 二十一番守屋守武君。



◆二十一番(守屋守武君) あわせまして、オリンピックの取り組みに関しては県が旗振り役をしないと知事、いけないんだと思います。いろんな不安材料はあるんです。あるからこそ県が旗振り役をしていただくということが私は大事だと思うんです。お互いにどこどこの町は何々で頑張ってるから私たちも頑張りましょうというようなことを県の力としてやっていかないといけないんです。これはスポーツをやっていくアスリートがここできちっといろんな人に見てもらう、活躍を見てもらうという一つの憧れになりますから、こういうところはもう一踏ん張りここの音頭とりを県がするべきなんだというふうに思うんです。あわせまして総合型の方の話にも入りますけども、今、総合型が二十年たって、総合型の話聞かなくなりました。一時期みんな一生懸命やったんです。ただ、なかなか今は進んでいない。このヨーロッパ形式の運営体を地域住民がやる、会費をもらって運営するんだというやり方が本当に今、合ってるのかどうなのかっていう話になってくるんです。ここ大事なのは一点目のスポーツをきちっと受け入れられるような体制の学校にしましょうっていうことと、それからオリンピックによってアスリートをしっかりと育てながらも地域にスポーツを還元しましょうと。総合型というのは地域でどうスポーツを受けとめるかということなんです。この大きな目的何だかわかりますか。これ健康社会をつくろうということなんです。会社で一人従業員さんが病欠をすると、人件費を維持するのに二倍か三倍の経費がかかるというふうにはじき出したところもあるんです。だから健康に働ける場所をつくりましょう。そのためには今言った三要素というのは欠かせないんです。健康のために、いい地域をつくるために、健康といえば保健福祉部です。保健福祉部長、この点に対してどうお考えか方針を。



○副議長(長谷川洋一君) 保健福祉部長渡辺達美君。



◎保健福祉部長(渡辺達美君) 地域で一緒になって健康運動をやっていくということで、スポーツも大事なんでしょうけども、スポーツを通じてあとは食とかそういう面で健康全般にわたって地域で取り組んでいくのが大事だろうというふうに思います。



○副議長(長谷川洋一君) 二十一番守屋守武君。



◆二十一番(守屋守武君) 当たり前すぎてマイナスの回答だね。私はスポーツだけやれと話をしてない、高校でやることが大事だと、文武両道、そこで覚えるということなんです。だから、本当に小学校の皆さん一生懸命スポーツ頑張っている、これもいいんです。だけど公立高校がここ頑張らないと将来バランスのとれた社会人になっていきますかという話なんです。その人たちが地域に戻って総合型を支えていかないといけない。総合型には指導者資格を持った人間がいないといけないから、ハードルが高くてなかなかとれないんです。こういうところはそれぞれに工夫をしながら、または県がきちっとサポートする体制をつくらないといけない。

 大綱の一点目はマイナス回答だったので、もう少しちゃんとした取り組みの回答出さないといけないんです、知事。



○副議長(長谷川洋一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 非常に広範にわたった問題提起だというふうに思ってます。学校だけでできることではありませんし、また、知事部局が所管しているところだけでできるものでもありませんで、それは連携が非常に重要であろうということだというふうに思います。公立の学校で育った人間が地域に戻って来て、地域に残って、その人たちがまたリーダーになって人材を育てていくと。そして、健康な地域をつくっていくということでありますので、これについては当然、教育長任せではなくて私としても、しっかりと取り組んでいかなければならないというふうに思ってます。非常に関心を持って、今の質問を聞かせていただきました。



○副議長(長谷川洋一君) 二十一番守屋守武君。



◆二十一番(守屋守武君) いい地域で育った子供は必ずそこに帰って来ますから。鮭ではないですけども必ず帰って来ますから、いい水で育てるということが大事です。いい水は何だかわかりますか、指導者ですから、教員ですから、そこを、その人が活躍できる環境も作んないといけないということを更に申し上げてその分は終わります。

 次に、大綱の二点目であります。

 観光政策の宿泊税なんですけど、今、例えばさっき出た百円では缶コーヒーも買えないんです。その負担で今まさに観光政策をしないといけない。そのときに国の大綱を待っていましょうという話では私はないと思うんです。東北で一番宿泊施設があるのは仙台です。要は宮城県です。宮城県がやることでその効果を前倒しをして使うこともできるんです。インバウンドにしても何にしても、東北の窓口は宮城だという意識があるとすれば、それは宿泊税、前に予算特別委員会で庄田議員が出したんだけども、何も回答はなかったんです。ここは大事なんです。自主的な取り組みは私はこういうことだと思いますが知事どうですか。



○副議長(長谷川洋一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 正直を申し上げて、宿泊税については今まで十分な検討をしておりませんでした。と言いますのは私ども発展税があって発展税を観光面に一部使わせていただいているというのがあるんですが、お泊まりになった方にそれだけ御負担をいただいて、そしてその分を観光に特化して活用するというのは非常におもしろい提案だというふうに思いますので、今後よく研究して、まずは研究をしていきたいというふうに思っております。一つちょっと気になりますのが今宮城県インバウンド、とにかくふやそうと非常に東北全体がひとり負けの状態で、ですから仙台市を核にしながら仙台空港を使ってとにかく多くの観光客、海外からのお客さんを呼び込んで、それを東北全体に波及させようと今動きをしている中で、泊まりにくくなるような状況をつくることがいいのか、それよりもお金をしっかり確保してからいろんな施策をやって呼び込んだらいいのか、鶏か卵かの議論になるかと思うんですけれども、恐らくこの問題を一歩踏み込んで議論し出しますと、その問題が必ず出てくるというふうに思いますので、時期的にどのタイミングがいいのかということも含めてやっていきたいというふうに思ってます。私、知事になりましてから発展税をやり、それで環境税もやった人間でございますので、税というものには非常に関心もございますので、しっかりとよく考えていきたいというふうに思っております。



○副議長(長谷川洋一君) 二十一番守屋守武君。



◆二十一番(守屋守武君) これは東北、北海道で最初に宮城県が取り組むということに意味がある、それでないとだめなんです。他がやって後からやるっていうのではだめなんで、ここは迅速に対応した方がいいと思います。

 観光の部分でいきますと、ブルーラインの防潮堤の活用のところ、これは全部やれと言ってないんです。だけど防災上観光地でもつくんなきゃいけないんだよね、防潮堤を。それで、さっき言ったように、幅員がって言ったけど、それは特殊堤だったら幅員は狭いけど通常の重力堤は上二メーターとか三メーターとかあるんですから、そういったところを活用して、要はブルーラインをつくりましょう、その運用方法とかいろんなこと課題があると言いますけど、当たり前です、課題あって。こんなのすぐできると言ったらやるじゃないですか。課題があるからこそやる価値があるんです、部長。ここはしっかりと防潮堤今やらないと。村井知事がやっている創造的復興にならないです、つくって終わりって。どうですか。



○副議長(長谷川洋一君) 土木部長遠藤信哉君。



◎土木部長(遠藤信哉君) 先ほどもお答えしましたが、活用方策としての道はあるというふうに考えております。ただ、サイクリングロードとして使うわけですので、連続性が確保されていることとかいろいろ検討しなければならないところがあると思います。現地に即して使えそうな防潮堤があれば私どももいろいろ研究してまいりたいと思いますし、それが最終的には一般の方が利用する道路になりますので、安全性というものをしっかりと確保できるかどうかということも確認しながら、可能性を探ってまいりたいというふうに考えております。



○副議長(長谷川洋一君) 二十一番守屋守武君。



◆二十一番(守屋守武君) この議論は余り当たり前のことなんで、その安全性確保するというの大前提ですから、今更それは、だからやろうかやらないか、ここにもしそれができたら魅力あるかどうかという視点でやらないとだめだと思いますから、よろしくお願いします。

 同じようなことで、みちのく潮風トレイルなんです。

 せっかく石を指定されてこうだっていう話に出ました「ウタツギョリュウ」があります。例えば雄勝の硯があります。こういったところをきちっとピックアップして、実はこいつハイキングなんです。トレイルなんです。そうすると何かやるのかというと全然ハードのやつはないんです。だから何か地域として認証するとか何かをして、このコースを設けるだけでいいんです。そうでないと日本なんか、だれか外国人歩いて来たら不審者がいたみたいな形になってしまう。本当にトレッキングなのかどうなのかわかんないとかなってしまうんです。だからそういうことが、割り振りがわかるような方法を考えていかないといけない、これを指定するのに、どうですか。



○副議長(長谷川洋一君) 経済商工観光部長吉田祐幸君。



◎経済商工観光部長(吉田祐幸君) 県の石の取り組みでございますが、今までですと、「ウタツギョリュウ」ですとか、それからスレートっていうのは個別にそれぞれのよさを訴えてきたという形で、つながって訴えるということはなかなかなかったわけです。今回県の石という形で動いた。更にみちのく潮風トレイルという形で国の整備が進んでくるとストーリーができるんです。物語として、ストーリーのある分野別ツーリズムなどにのる可能性が出てくるわけでございますので、そういう意味で前向きに取り組んでまいりたいと思っておりまして、国との協議も進めていきたいと考えております。



○副議長(長谷川洋一君) 二十一番守屋守武君。



◆二十一番(守屋守武君) 伊東部長にも一点お伺いをしますが、移住・定住は地域の受け皿とのしっかりとしたマッチングが必要です。東京の窓口とか仙台の窓口、ここでどういう話があるのかをしっかり地方に伝えてほしいんです。さっき言ったように定住は定年者の方が多いんです。興味がある若い人がいるというけれども、特別にボランティアで来てた人達は別だけど、地方となかなかマッチングしていない、ここもう少しがっちりやってほしいんですが、いかがでしょう。



○副議長(長谷川洋一君) 震災復興・企画部長伊東昭代君。



◎震災復興・企画部長(伊東昭代君) お話のとおり、県で窓口を開設して、そこに相談も随分来ています。そうした内容について市町村の方によく伝えながら受け入れる体制を進めていくというのは大変重要なことだと思っておりますので、市町村でこういう方に来てほしいということでモデル事業を進めますけれども、それと一緒に実態として、窓口にどんなお話が来ているのかというのを市町村の担当者の方が集まって会議なども開いておりますので、そうした中でよくお話をしながら一緒になってやってきたいというふうに思います。



○副議長(長谷川洋一君) 二十一番守屋守武君。



◆二十一番(守屋守武君) 最後に工事の遅延についてです。

 さっき言ったように大変なんです。遅延すると担当者が張りついてしまってほかの入札行けないんです。中止にするとか何とかその状況によってきちっと判断をしてほしい。六カ月も延ばされたら大変なんです。この点について部長どうですか。



○副議長(長谷川洋一君) 土木部長遠藤信哉君。



◎土木部長(遠藤信哉君) 御指摘のとおり工事の発注が大体揃いまして今、皆さん工事をしていただいてピークになってます。その関係でどうしても遅延している部分が多々見えてきてますので、今、関係する業界団体の方と意見交換をしながら、どの部分を改善していくべきかということでの解決策を模索してます。また、土木事務所、発注機関単位で個別に事業者の方といろいろやりとりをさせていただきながら施工遅延であったり安全の確保に努めていきたいというふうに考えておるところでございます。



○副議長(長谷川洋一君) 二十八番伊藤和博君。

    〔二十八番 伊藤和博君登壇〕



◆二十八番(伊藤和博君) 議長のお許しをいただきましたので、公明党県議団、伊藤和博、大綱三点にわたりまして順次通告に従って一般質問をさせていただきます。

 大綱一点目、大川小学校国家損害賠償等請求事件についてお伺いいたします。

 判決言い渡し以来、一番身近なところで、原告遺族に接していた公明党の石巻市議団の議員との議論や議員全員協議会での村井知事の説明、そして被災原告団の代表の方々の訴えを聞きました。更には超党派の議員の皆さんと改めて、大川小学校に赴き、小さな命の意味を考える会の代表の方々から現場で起きたことをお聞きいたしました。この事件の重さを改めて考えさせていただきました。亡くなられた方々の御冥福を改めてお祈りいたします。東日本大震災での津波により、大川小学校の児童七十四名及び教職員十名の方が死亡、行方不明になりました。死亡、行方不明になった児童のうち二十三名の保護者二十九名が原告になり平成二十六年三月十日に提訴されました。原告側は子供たちの命をうそや言いわけで説明され続けてきました。先生方の命についてもです。子供を失った悲しみに寄り添い、再発防止を本気に目指しているとは思えません。苦渋の決断の末、時効の一日前に訴訟、そして、今日に至っていますと訴えています。県では控訴の理由を、一つには過去の訴訟の判例と整合性が図られていない。二つには教員に結果回避義務違反の過失責任があるとする一審判決の内容については県及び石巻市が主張してきた内容を否定するものであること。三つ目には在校児童と地域の高齢者を含む避難者全員を安全に避難させようと全力を尽くしていた教員の努力を否定する形で、教員の過失責任を認めたことの三点を挙げています。国家賠償法で公共団体に損害賠償責任を認めるには公務員の故意又は過失が要件になり、公務員の過失認定が不可欠になります。法技術的には現場での教員個人の過失として捉えますが、実際にはそれ以前からの準備の不十分さに起因するのではないでしょうか。大川小学校では避難が安全にできるかどうか確信を持てなかったことが裏山への避難をちゅうちょした背景にあると考えます。「大川小学校で起きたことに関して、本来、何が問われるべきなのか。学校が、教育委員会が守るのは一体何なのか。一人一人があの日の校庭の子供であり、先生であり、帰りを待っていた保護者です。そんな気持ちで向き合っていけば、必ず方向性は見えてくると私たちは信じています」と言う遺族の皆さんの声にヒントが隠されているように思えてなりません。私ども公明党県議団はこうした遺族の考えに寄り添いながら原告との早期の和解を果たすべきと考えます。今回は原告、被告とも控訴という結果になりましたが、知事にはリーダーシップを発揮し、原告との早期の和解を果たすべきと考えますが、御所見を求めます。

 小さな命の意味を考える会の方はあの時、子供を守ることができたのは教師しかいません。教師はあの校庭から子供たちを連れ出すことができる存在です。救うことができる存在です。すばらしい使命を持っています。全ての教師はこの場所に立ち、その自覚を一層強くしてほしいと願いますと提案されています。兵庫県教育委員会では大川小学校で初任者研修を行っていると聞きました。宮城県教育委員会でも、大川小学校で教員の研修等を実施すべきだと考えますが、教育長の御所見をお伺いいたします。

 次に、大綱二点目、最も苦しんでいる人への支援として宮城県の難病対策について質問いたします。

 国は難病医療法に基づき医療費が助成される指定難病について、二十七年一月に第一次実施分として百十疾病、七月に第二次実施分として百九十六疾病、計三百六疾病を対象としました。国の対象となる患者数も従来の約七十八万人から百五十万人余りへと倍増する見通しです。更にこの秋からは第三次実施分の検討に向けた情報収集を開始し、来年の二十九年四月一日からは三百三十疾病になると伺いました。法制化により、最も苦しんでいる難病患者並びに家族に対する支援が大きく前進したことは意義深いことであります。本県では法施行に対応するため、まず、法施行後の本県における患者数の推移と取り組みの進捗状況と課題、とりわけ相談支援の機能や運営体制、療養生活支援についてお聞かせください。

 難病医療法における難病の定義は発病の機構が明らかでなく、治療方法が確立していない希少な疾病であって、長期の療養を必要とするものとされ、患者数等による限定は行わず、ほかの施策体系が樹立されていない疾病を幅広く対象としています。そのうち患者が日本において一定の人数に達していないこと、すなわち人口のおおむね〇・一%以下であることを省令で規定しており、また客観的な診断基準、またはそれに準ずるものを確立していることを要件とし、患者の置かれている状況から見て良質かつ適切な医療の確保を図る必要性が高いものとして、厚生科学審議会の意見を聞いて厚生労働大臣が指定した難病がさきに紹介した指定難病とされています。しかしながら、線維筋痛症、筋痛性脳脊髄炎、脳脊髄液減少症、軽度外傷性脳損傷、化学物質過敏症などは人口の〇・一%程度以上の疾病及び診断基準が明確でない疾病などの理由から、指定難病の対象外となっているため、十分な支援が得られていないというのが現状であります。例えば線維筋痛症は慢性的に全身へ激しい痛みが起こる病気で、患者は全国に約二百万人いるとされています。しかし、医学的に決定的な原因が解明されておらず、外的な症状がないため、家族や職場などの周囲の理解が得られにくい現状です。また、医師もこの疾病を余り認識していないことと診断が難しいため、発症から確定診断まで多くの病院をめぐるなどして時間がかかり、その間に重症化、慢性化してしまうとのことです。多くの方が働けなくなり、収入が十分でない中、医療費はかさむために経済的に困窮することとなり、難病とすら認定されていないため、福祉サービスや就労支援など効果的な支援を受けられていないのが現状です。こうした制度の谷間にある疾病について、県民や医療関係者への理解促進や啓発、早期診断につなげるための医療体制の構築、患者への各種支援について、宮城県としてどのように取り組んできたかをお聞かせください。

 次に、援助が必要な方に対するヘルプマークの必要性についてお伺いいたします。

 義足や人工関節を使用している方、内部障害や難病の方、また、妊娠初期の方など援助や配慮を必要としていることが外見からわからない方々が周囲の方に配慮を必要としていることを知らせる取り組みなどで重要であると考えます。平成二十四年から、東京都ではヘルプマークを作成し、普及に取り組んでおります。また、京都府でも第二例目として導入し、関西広域連合の各県にも導入を促しております。これは外見では健康に見えても疲れやすかったり、つり革につかまり続けるなどの同じ姿勢を保つことが困難な方に対する配慮を促します。また、災害時には聴覚障害者や視覚障害者、難病患者などで自力での迅速な避難が困難な方をヘルプマークですぐ知ることができ、非常に有効であると考えます。東京都で策定したガイドラインには意義として、一つには本人にとっての安心、二つには家族支援者にとっての安心、三つには情報とコミュニケーションを支援、四つには障害に対する理解の四つが定められています。仙台市や岩沼市などでは手助けが必要な人と手助けする人を結ぶカードとしてヘルプカードを導入し、障害のある人が緊急時、困った際に、周囲の配慮や手助けをお願いするのに有効としております。宮城県でも日本語の理解が不十分な外国人県民が、病気や事故、災害などの緊急時に自分の状況を周りの方に知らせる手段として、携帯用のヘルプカードを作成しております。そのほかにもさまざまなカードやマークの形態がありますが、こうしたものはより広域でより簡単に周知されることが必要と考えます。本県においても、本人の意思での申請による形態になると思いますが、援助や配慮が必要な方をお知らせするヘルプマークのようなものが必要であると考えますが、御所見をお伺いいたします。

 また、官公庁はもちろん、学校、民間企業への働きかけも実施し、ヘルプマークを身につけた方を見かけた場合は電車内で席を譲る、困っているようであれば声をかける等思いやりのある行動が自然とできる社会づくりが必要と考えますが、御所見をお聞かせください。

 次に、難病法第三十二条には都道府県は、「難病の患者への支援の体制の整備を図るため、関係機関、関係団体並びに難病の患者及びその家族並びに難病の患者に対する医療又は難病の患者の福祉、教育若しくは雇用に関連する職務に従事する者その他の関係者により構成される難病対策地域協議会を置くように努めるものとする」とあります。京都府では京都府全体における協議事項として、難病患者の支援体制に関する課題について情報を共有することや関係機関等の連携の緊密化を図るとともに、地域の実情に応じた体制整備に係る協議を行う等を目的に京都府難病協議会を二十七年から年に一回開催しております。また、各保健所管内では難病の患者の療育状況や地域課題、難病各種データ、制度等の情報の共有に関することや難病の患者の療育環境整備、災害時支援、雇用等の支援体制に関すること等について地域協議会を開催しております。難病対策地域協議会から見えた課題として協力病院と保健所の連携強化、専門医と開業医の連携強化、レスパイト入院の受け入れ体制の充実と活用、管外、県外医療機関との連携、災害時、緊急時の医療体制の確保などの医療連携の問題点、人材育成としての訪問看護師、リハビリ従事者、ヘルパー等の地域ケアスタッフの質の向上、個別支援として本人、家族、市町村、医療機関、消防、電力会社、保健所による個別支援計画の策定の推進や重症患者の個別支援の強化、関係機関との顔の見える関係づくり、就労支援として、ハローワーク、事業所、医療機関等関係機関との連携強化や就労離脱防止、就労継続への支援、地域診断としては難病対策に必要な支援調査、患者管理等により、地域全体のケアシステム構築につながる取り組みの強化などが挙げられております。宮城県では保健所ごとに難病患者システム会議を七保健所、二支所ある中で、三から四カ所で実施されております。このような会議はさきほど述べた難病法第三十二条のとおり、全ての保健所ごとに行われるべきであると考えますが、御所見をお伺いいたします。

 また、できていない所ではどのような理由で開催をしていないかもお伺いをいたします。

 また、難病患者システム会議で見えた課題は何か。その課題についてどのような対応をしているかもお伺いいたします。

 地域間格差などがあるならばその解消に向けて、患者目線での制度改善などを全力で推し進めるべきと考えます。

 次に、難病支援センターの業務についてお伺いいたします。

 宮城県難病相談支援センターは地域で生活する難病患者や御家族の皆さんの日常生活での悩みや不安に対する相談支援、地域交流活動の促進、患者家族団体への支援、各種情報提供などを行うため平成十七年十一月一日に開設されました。ピアカウンセリングを含め一年に二千三百件前後の相談があり、関係者のよりどころを担っていることと思います。そこでまず、難病患者さんへの就労支援について伺います。

 国の障害者の雇用数は十三年連続で過去最高を更新しながら急速に伸びております。これはIT技術の進歩によって、重い障害や疾病であっても働ける環境は格段に広がっていることを物語っております。そこで、センターにおける就労支援活動についての具体的な施策についてお伺いいたします。

 また、在宅就労を希望する人や企業への支援が足りていない現状を指摘する声もあります。中でも就業時間中はヘルパーを利用できないことが大きな課題とするところがあります。技術だけでなく働き方が変わり、多くの人たちが力を発揮できる時代になりましたが、ヘルパーの問題で就労をあきらめる人が少なくありません。福祉か労働かではなく、福祉と労働の両面から支える仕組みが重要だと考えますが、御所見をお伺いいたします。

 また、京都府のお話を伺った際にはボランティア育成業務としてサポーターの登録育成、活動場所の提供の業務を行っておりました。宮城県ではこのような業務についてはどこで行っているかもお伺いいたします。

 大綱三点目、宮城県における水産業についてお伺いいたします。

 十一月二十二日に発生した福島県沖を震源とする地震津波で県内の漁港では養殖いかだや漁船等に被害が発生いたしました。現在調査中とは思いますが、現在掌握している被害状況並びに今後の見通しをお示しください。

 宮城県は全国屈指の水産県として発展してきました。しかし、東日本大震災により沿岸地域の産業基盤である水産業に壊滅的な被害をもたらしました。また、東京電力福島第一原子力発電所の事故により、水産物の安全確保対策など、震災後の水産業を取り巻く環境は一変しました。県では水産業の振興に関する基本的な計画を策定し、復旧・復興に努力されてきました。先日、宮城県漁業協同組合仙南支所の関係者と意見交換する機会があり、何点か御要望、御意見等をいただきました。まずは、山元沖の瓦れき撤去の問題です。二十四年調査では確認箇所四千百六十八カ所で残り百二十カ所まで仙台河川国道事務所と県では撤去を推進してきましたが、新たに本年度調査の結果千三百十三カ所で瓦れきが判明いたしました。しかし、河川国道事務所は予算の関係上、二十八年度で撤去作業を終了し、調査結果等を県に提供するとしております。二十九年度以降の県における作業見込みをお示しください。

 また、突発的な瓦れきの対応もありますが、先ほども触れた十一月に起こった地震津波での対応についてもお伺いいたします。

 山元沖はホッキガイの漁場として知られております。現場の漁業者は全て撤去してほしいとの声が上がっております。国へは継続して撤去要望していただきたいと思いますが、御所見をお伺いいたします。

 現場サイドでは荒天の少ない四月から六月に撤去作業を進められることを勘案し、繰り越しを要望しているとお聞きしましたが、何らかの形で国への働きかけをすべきと考えますが、御所見をお伺いいたします。

 また、作業船で引き揚げができない巨大ブロックが残っているとも伺いましたが、今後そうした瓦れきをどのようにしていくかもお伺いいたします。

 先日、被災した名取市閖上沖で初めてシラス漁ができることになり、試験操業を行った記事を目にしました。震災後、特産のアカガイ漁が不振で県が許可したとの記事でした。また、瓦れき問題でホッキガイ漁に支障の出ている仙南支所にも許可が出たと伺いました。新たな漁の開始で地元にも喜びが広がっていることと思います。県南四漁協で将来的に二十二隻の枠が認められているということです。シラスの北限は福島県沖とされ、県内ではこれまで漁が行われてこなかったとのことですが、漁業資源としてはどれぐらいの量とされているのかをお聞かせください。

 漁をした漁師さんの話を聞くと、閖上沖にシラスがいることがわかった。シラス漁船がふえ、加工業者も含めて閖上全体が活気づくようになればいいと、今後に期待しておりました。シラスは鮮度劣化の早い魚種です。付加価値をつけて売り出すには新たな水産業の創造に向けた重点政策に掲げられた鮮度保持施設の導入や衛生管理の高度化により安全安心な供給体制の整備やブランド化や産学官連携強化による付加価値創出などの施策が必要と思われますが、御所見をお伺いいたします。

 今回は一そうびきでの許可だそうですが、地元は二そうびきを希望していたそうです。漁業資源の確認などができれば、将来的には二そうびきの許可の可能性はあるのか、お伺いいたします。

 また、計画には海外有望な市場への輸出拡大の取り組みが掲げられておりますが、先日の東北経済局の発表によりますと、宮城、岩手、青森の水産加工業者のうち、輸出に取り組んでいるは一八・九%にとどまり、輸出への課題について尋ねると、相談ノウハウの欠如、専門知識を持つ人材不足がそれぞれ二割を超え、ノウハウや知識不足から輸出をためらっている業者がいることがわかりました。被災した水産加工業は工場は復旧したものの、今も販路が戻らない業者もあるなど、不況が続いています。新たな市場を東南アジアなどに求め、三陸ブランドとし、経済産業局と連携して協議を進めていることとは思いますが、県としても啓発する施策が必要と思います。これまでの取り組みと今後の具体的な施策についてお答えください。

 以上をもって、伊藤和博の壇上からの一般質問を終わらさせていただきます。

 御清聴ありがとうございました。



○副議長(長谷川洋一君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 伊藤和博議員の一般質問にお答えをいたします。大綱三点ございました。

 まず、大綱一点目、大川小学校国家賠償等請求事件についての御質問のうち、原告との早期和解を果たすべきとのお尋ねにお答えをいたします。

 今回の訴訟については、県は国家賠償法の規定により、教職員の給与負担者として被告となっております。この裁判は学校管理下で発生した事故の責任をめぐる裁判であり、県といたしましては、学校の設置者として第一義的に責任を有する石巻市の判断を尊重しながら、今後の対応を判断すべき立場にあると考えております。今回、石巻市の控訴という判断を尊重し、県としましても、判決内容に承服しかねる部分がありますことから、控訴の判断をいたしました。控訴後の訴訟の進行につきましても石巻市の意向を尊重しつつ、対応を協議してまいります。

 次に、大綱二点目、宮城県の難病対策についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、制度のはざまにある患者への支援についてのお尋ねにお答えをいたします。

 県では各保健所に相談窓口を設置し指定難病に認定されない疾病による療養生活などのさまざまな悩みに関し、地域住民からの相談に対応しております。県民や医療機関への啓発、医療体制の構築については診断基準が確立されていないなど、行政として対応が難しい現状にありますが、難病相談支援センターの運営を線維筋痛症や脳脊髄液減少症の患者会等も構成員となっている患者・家族団体連絡協議会に委託し、幅広く難治性疾病の方の悩みや不安を解消するため、電話や面接による相談を行うなど、患者や家族の支援に取り組んできております。

 次に、援助が必要な人に対するヘルプマークの導入と思いやりのある行動が自然にできる社会づくりについての御質問にお答えをいたします。

 援助や配慮の必要性を知らせる共通のマークの導入は有意義であり、障害がある方などに優しい社会づくりを進める上で大きな役割が期待できると認識しております。しかしながら現在は東京都が作成しているヘルプマーク以外にも複数の県や政令市などが独自で作成したデザインの異なるマークが混在している状況にあります。県としては、全国共通のマークを使用することがマークの普及と思いやりのある行動を自然にできる社会づくりのために望ましいものと考えており、さまざまなマークの普及状況を注視しながら、我が県の導入のあり方について今後検討してまいります。

 次に、在宅での就労を希望する難病患者を福祉と労働両面から支える仕組みづくりについての御質問にお答えをいたします。

 在宅の難病患者や障害者が働きやすい環境を整備することは在宅障害者の経済的自立と社会参加を促進する上で非常に重要であると認識しております。市町村の判断により、一定の要件を満たせば在宅での就労が可能となっておりますが、制度上、就業時間中はヘルパーによる居宅介護などの障害福祉サービスの利用はできないこととなっております。通所しての就労は困難であっても、IT技術の進歩に伴い、在宅で就労できる可能性が年々増加している中、この制約が課題となっていることは県としても認識しており、今後、制度の改善が図られるよう機会を捉えて国に働きかけてまいりたいと考えております。

 次に、大綱三点目、宮城県の水産振興についての御質問にお答えをいたします。

 初めに、シラスの高付加価値化についてのお尋ねにお答えをいたします。

 カタクチイワシのシラスの付加価値を高めるためには漁獲から製品化に至る鮮度の保持と衛生管理の高度化を図り、アカガイに続く新しい閖上地区のブランドとして確立していくことが重要であると認識しております。今回新たにシラスを対象とした漁業を許可したことにより、閖上沖で漁獲された高鮮度のシラスの供給が可能となりました。加えて、漁港近傍に水産加工団地が造成され、シラス加工にすぐれた県内外の事業者が集積し、高品質化に資する技術導入なども進められております。このことから県としては閖上におけるシラスのブランド化が図られるよう、生産者や加工業者はもとより大学などと連携し、シラス資源の安定的な利用方策の検討や付加価値の高い商品開発などの取り組みを推進してまいります。

 次に、水産加工業者の輸出拡大を啓発する施策についての御質問にお答えをいたします。

 水産加工業者の輸出拡大を図っていくことは我が県の水産業の復興をなし遂げる上で大変重要であると認識をしております。このため県ではこれまで、輸出セミナーの開催や商社OBを活用したアドバイザー制度の実施、海外バイヤーの招聘などにより、輸出に係る基本情報や現地ニーズの提供を行ってまいりました。また、輸出ノウハウの蓄積やスキルアップのためには実際に現地での経験を積むことが重要であり、ジェトロなどの関係支援団体と連携しながら、海外見本市等への参加支援を実施してまいりました。今後とも、水産加工業者が抱える課題を踏まえ、輸出を行う事業者の増加に向けて、こうした取り組みに加え、海外での現地プロモーションやベトナムでのテストマーケティングを展開するとともに、東北経済産業局が中心となり進めております輸出に向けた三陸のブランド力を高める取り組みなどとも連携を図りながら、海外での販路拡大を着実に支援してまいりたいと考えております。

 私からは、以上でございます。



○副議長(長谷川洋一君) 保健福祉部長渡辺達美君。

    〔保健福祉部長 渡辺達美君登壇〕



◎保健福祉部長(渡辺達美君) 大綱二点目、宮城県の難病対策についての御質問のうち、患者数の推移と取り組みの進捗状況についてのお尋ねにお答えいたします。

 難病の患者に対する医療等に関する法律が平成二十七年一月に施行され、指定難病の医療費助成の対象となる認定患者数は平成二十七年度末で一万九千六百七人となり、平成二十六年度末の一万七千三百四十四人から二千二百六十三人増加しております。現在もなお毎月約二百人の方が新規に認定されています。法施行に伴い、制度の周知が課題となっていることから、難病の診療に当たっている医師を対象とした研修会を開催するなど、情報提供に努めているところです。相談支援体制の構築につきましては県では患者、家族の悩みや不安の解消及び生活の質の向上を目的として、平成十七年十一月に難病相談支援センターを設置したほか、各保健所においても、窓口相談や家庭訪問により、難病患者個々の実情に応じた療養支援を行っております。

 次に、難病患者システム会議についての御質問にお答えいたします。

 我が県では重い介護負担を伴う重症神経難病患者の療養支援を目的として、地域の医療関係者、市町村、福祉サービス事業者などを構成員とした難病患者システム会議を平成十三年度に各保健所に設置しております。会議では難病患者の医療と療養環境についての意見交換や地域ごとの課題に関する検討を行ってまいりました。東日本大震災の発生に伴い、沿岸部の保健所においてはシステム会議の開催を休止しておりましたが、平成二十九年度には五保健所、一支所がシステム会議の開催を予定し、震災を経験しての新たな課題等も含めて協議することとしております。また、その他の二保健所、一支所では難病にのみ着目した形ではなく、個別の検討会議を通じて、医療と福祉の総合的な提供体制などについて、地域の医療関係者、市町村、福祉サービス事業者と課題を共有しているところです。

 次に、地域の課題と対応についての御質問にお答えいたします。

 難病患者システム会議等により、医療、介護人材や医療依存度の高い方を受け入れる福祉施設の不足、人工呼吸器装着者の地域内受け入れ病院の不足などが地域の課題として明らかになりました。これらの課題につきましては保健所と地元医師会などが情報共有することにより、難病患者の訪問診療を開始したり、人工呼吸器装着者を受け入れる医療機関が増加するなど、それぞれの地域で一定の解決が図られてきております。今後も、難病患者システム会議や個別のケース検討会議などを活用することにより、関係機関がより一層連携を図り、地域の課題解決に向け、しっかりと取り組んでまいります。

 次に、難病相談支援センターの就労支援活動についての御質問にお答えいたします。

 難病相談支援センターでは難病に関する知識を持つ看護師を相談員として配置し、就労を希望する難病患者に対し、疾病の特性に配慮した就労に関する相談支援を行っております。更に、必要に応じて相談員が同行し、ハローワークに配置されている難病患者就職サポーターとともに、患者の病状に応じた働き方など、就労を支援しております。また、難病相談支援センターの運営方針を検討する運営協議会の構成員には患者会や東北大学病院などの医療関係者のほか、難病患者就職サポーターが委員として参画しており、就労支援のあり方についても協議しているところです。

 次に、ボランティア育成医療についての御質問にお答えいたします。

 県では難病相談支援センターにおいて、ボランティアに関心を持つ方々に、難病相談支援センターが実施する講演会や研修会に参加される難病患者の補助をしていただくなど、ボランティア活動の場を提供しております。ボランティアやサポーターの育成、登録につきましては難病相談支援センターや患者会の意見を聞きながら、その必要性も含めて検討してまいります。

 私からは、以上でございます。



○副議長(長谷川洋一君) 農林水産部長後藤康宏君。

    〔農林水産部長 後藤康宏君登壇〕



◎農林水産部長(後藤康宏君) 大綱三点目、宮城県の水産振興についての御質問のうち、今回の津波による被害状況並びに今後の見通しについてのお尋ねにお答えいたします。

 今回の津波においては松島湾や牡鹿半島など、仙台湾を中心に被害が発生しております。現在、調査継続中ではありますが、十二月二日時点での水産関係の被害状況は漁船の転覆などが二十八隻、ノリを中心とした養殖施設の破損三百七十台に加え、養殖物などの被害を合わせると全体の被害額は約九千六百万円となっております。今後、松島湾周辺海域での被害状況の把握が進めば、被害額は上積みされるものと考えております。

 次に、山元沖の瓦れき撤去の県の作業見込みと十一月の地震津波への対応についての御質問にお答えいたします。

 県では国土交通省と連携し、平成二十三年度から専門業者によるホッキガイ漁場の瓦れきの撤去作業を実施してまいりました。また、今年度調査で新たに判明した瓦れきについても、現在、撤去作業を実施しているところであります。平成二十九年度においては平成二十八年度に引き続き、ホッキガイの操業範囲である水深四メートルから八メートル前後の水深帯の瓦れきの撤去作業を重点的に行う予定であり、今後も、操業に必要な漁場が確保できるよう、撤去に取り組んでまいります。

 なお、十一月二十二日に発生した福島県沖を震源とする地震津波により、漁船や養殖施設等に被害がありましたが、新しい瓦れきの発生は報告されておりません。

 次に、国に対する撤去要望と予算繰り越しの働きかけについての御質問にお答えいたします。

 山元沖の瓦れき撤去作業については国と連携して集中的に取り組んできた結果、当初確認された瓦れきの大半を撤去することができました。残存している瓦れきについては引き続き、国の予算を活用して県が撤去作業を行い、ホッキガイの操業が早期に再開できるよう取り組んでまいります。また、予算の繰り越しについてはこれまで国と協議を行ってまいりましたが、瓦れき撤去に係る当該事業は単年度精算が原則であり、繰り越しは困難であると言われております。そのため県といたしましては、速やかな事業着手や効率的な作業体制の構築等により、撤去作業のスピードを上げられるよう努めてまいります。

 次に、作業船で引き揚げができない巨大ブロックについての御質問にお答えいたします。

 山元沖に残っている巨大ブロックについては県としても認識しているところであり、複数に分割して引き揚げるなど、撤去方法を検討し、ホッキガイの操業区域を勘案しながら、可能な限り対応してまいります。

 次に、シラス漁の漁業資源についての御質問にお答えいたします。

 仙南地域ではアカガイなど貝類を対象とした漁業が営まれておりますが、貝毒発生に伴う操業停止期間の長期化などにより、十分な操業が確保できないことから、経営の安定を図るためカタクチイワシのシラスを対象とした許可を導入したものであります。カタクチイワシの太平洋系群の全国の漁獲量は近年、十五万トン前後で推移しており、そのうち、我が県では平均四千トン漁獲されております。その稚魚であるシラスについてはことし七月に実施した県水産技術総合センターの分布調査においても、生息が認められたことから、安定した漁獲が期待できるものと考えております。

 次に、二そうびきの許可の可能性についての御質問にお答えいたします。

 今回導入したカタクチイワシのシラスを対象とした漁業の許可は一そうびきであり、仙南地域の漁業者から要望があった漁法であります。シラスは魚体が小さく身がやわらかいため二そうびきで漁獲した場合は身がつぶれるなど、品質低下を招くことから、県といたしましては、一そうびきによる操業が適切であると考えております。

 なお、二そうびきの許可についてはコウナゴを対象として要望がありましたが、コウナゴ資源への負荷が大きく資源が低迷している現状では困難であると認識しております。

 私からは、以上でございます。



○副議長(長谷川洋一君) 教育委員会教育長高橋仁君。

    〔教育委員会教育長 高橋 仁君登壇〕



◎教育委員会教育長(高橋仁君) 大綱一点目、大川小学校国家賠償等請求事件についての御質問のうち、大川小学校での教員の研修についてのお尋ねにお答えいたします。

 現在、教職員が研修で大川小学校を訪問する組織的な取り組みは行っておりませんが、事故の教訓を風化させることがないよう大川小学校の事例を盛り込んだ防災教育副読本を作成し、教職員に対する研修の中で活用するなどの取り組みを進めております。これまでの研修の中で、震災により肉親や同僚を失う経験をした者や研修後のアンケートで複雑な思いを述べる者もいたこと等にかんがみ、現時点では大川小学校を訪問しての研修の実施は慎重であるべきと考えております。一方、教職員の中にはみずからの意思で大川小学校を訪問し、思いを新たにしている者も少なくないと認識しております。県教育委員会としましては、こうした状況を踏まえながら、引き続き防災や災害対応に関する教職員の資質向上に向けた取り組みを進めてまいります。

 以上でございます。



○副議長(長谷川洋一君) 二十八番伊藤和博君。



◆二十八番(伊藤和博君) 御丁寧な答弁ありがとうございました。

 それでは、一点目の今の大川小学校の研修の問題でございますけれども、先日、あるセミナーに行ったときに、航空会社のトップの方が安全を図るために、例えば雫石の事故現場を見て、そして社員の安全意識に対する教育を研修で啓発をしているというお話もお伺いをしました。ある意味で言えば、完璧なマニュアルそういった教材よりも本当に先生お一人お一人の胸に命を救うことの使命感というのを植え付けていくことも大事なところだと思います。また、そういった親族の方で命を落とされた方等もいらっしゃるかとは思いますが、なるべく現場での研修を行っていただくような検討をしていただきたいと思いますが、御所見をお伺いいたします。



○副議長(長谷川洋一君) 教育委員会教育長高橋仁君。



◎教育委員会教育長(高橋仁君) 大変難しいところは本県の場合には教職員の多くも被災者であるという事実がございます。そういった中で、先生方も子供たちの支援に全力でこれまで取り組んできております。新たに先生方になった中でも、そういった厳しい経験を今回の震災を通して経験をしてきた方々もおられます。そういった被災県である宮城において大川小学校を直接訪問しての研修ということが、それはそれで大変子供の命を守るんだという意味で重要な研修だと思いますが、教職員自身の心のことも考えた場合に、現時点でそれをするべきかどうかという判断は大変難しいと考えております。そういったことで、現時点においてはまだ慎重であるべきというふうに考えているということでございます。



○副議長(長谷川洋一君) 二十八番伊藤和博君。



◆二十八番(伊藤和博君) まず、研修を実施していただきたいという希望だけ述べさせていただきます。

 次に、同じ命を守る難病対策について何点かお伺いします。

 ヘルプマークの必要性、知事にも認めていただいたかと思いますけれども、例えば二例目として行われました京都府では東京都のデザインをそのままいただいてと言うか、そして、ポスターやさまざまなバッチみたいなものを導入をして、新たな企画料だとかデザイン料もかからずに、そして、関西広域連合としても同じエリアという認識のもとに多くのところでそういった啓発活動をして、同じもので取り組みたいというお話を聞いてきましたけれども、そういった取り組みで行えば、全国でも違うマークを使う所が減って非常に効果的であると考えますから、改めてお伺いします。



○副議長(長谷川洋一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 昨日レクチャー、打ち合わせをしている中で、具体的に部長から見せてもらいました。赤で十字とハートマークがついている東京都のマークです。同じように兵庫県も「譲りあい感謝マーク」をつくったり、山口県も「あいサポート配慮マーク」それぞれおっしゃったように各県によってつくってます。本来ならば国が何らかの形で統一すればいいんですけれども、そのような意思がないということであれば、県も何らかの形で考えていくべきだろうと思っております。その際、おっしゃったように東京のマークがかなり認知度が高くなってきておりますので、そういうのを使うのは一つの方法ではないかというふうに考えておりますが、今後、しっかりと保健福祉部の障害福祉課の方で検討してまいりたいというふうに思ってます。必要性については十分認識しておりますし、東京都のマークが非常に認知度が高いということもよく理解をしているつもりであります。



○副議長(長谷川洋一君) 二十八番伊藤和博君。



◆二十八番(伊藤和博君) ヘルプマークについてはよろしくお願いします。

 それと、今まで難病支援システム会議がなかなか実施されていない所もあったということでございますけれども、今後、被災沿岸部の保健所等でも行われて、また、二保健所、一支所では別な形で開催をされるということで、全保健所エリアで地域システム会議のようなことが実施をされるということでよろしいでしょうか。



○副議長(長谷川洋一君) 保健福祉部長渡辺達美君。



◎保健福祉部長(渡辺達美君) 全保健所でシステム会議あるいはシステム会議に似たような個別の検討会議を実施していきたいということでございます。



○副議長(長谷川洋一君) 二十八番伊藤和博君。



◆二十八番(伊藤和博君) 地域で行うことによって、それぞれの地域の課題が明確になったり、そしてまた、そういった関係する皆さんが意識啓発をされることによって、そういった皆さんのサポート体制が非常に出てくるというふうに認識をしておりますので、よろしくお願いをしたいと思います。

 あわせてボランティア等の育成などについても、京都視察をさせていただいたときには大学生を含めたそういったボランティアの育成ということが非常に大事な課題となっておりますし、また、私どもの泉区ではそういった大学の皆さんが地域おこしだとか、そういったことに仙台市の補助金をいただいて参加をして喜々として活動しているところもありますので、そういった学生のボランティア活動等の啓発、今後も進めていただきたいと思いますけれども、改めてお伺いします。



○副議長(長谷川洋一君) 保健福祉部長渡辺達美君。



◎保健福祉部長(渡辺達美君) 難病相談支援センターや、あと患者会の皆様の方の意見を聞きながら、必要性も含めて検討してまいりたいと思います。



○副議長(長谷川洋一君) 残余の質疑、質問は明日に継続することにいたします。

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△散会



○副議長(長谷川洋一君) 以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。

 明日の議事日程は、追って配布いたします。

 本日は、これをもって散会いたします。

    午後二時五十一分散会