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平成28年  9月 定例会(第357回) 09月30日−07号




平成28年  9月 定例会(第357回) − 09月30日−07号













平成28年  9月 定例会(第357回)



       第三百五十七回宮城県議会(定例会)会議録

                              (第七号)

平成二十八年九月三十日(金曜日)

  午前十時開議

  午後四時二十一分散会

      議長                     中山耕一君

      副議長                    長谷川洋一君

出席議員(五十九名)

        第一番                  大内真理君

        第二番                  角野達也君

        第三番                  内藤隆司君

        第四番                  高橋 啓君

        第五番                  鎌田さゆり君

        第六番                  遠藤伸幸君

        第七番                  庄田圭佑君

        第八番                  深谷晃祐君

        第九番                  遠藤隼人君

        第十番                  中嶋 廉君

       第十一番                  福島かずえ君

       第十二番                  天下みゆき君

       第十三番                  三浦一敏君

       第十四番                  佐々木功悦君

       第十五番                  境 恒春君

       第十六番                  太田稔郎君

       第十七番                  横山のぼる君

       第十八番                  渡辺勝幸君

       第十九番                  横山隆光君

       第二十番                  佐々木賢司君

      第二十一番                  守屋守武君

      第二十二番                  石川利一君

      第二十三番                  熊谷義彦君

      第二十四番                  渡辺忠悦君

      第二十五番                  遠藤いく子君

      第二十六番                  すどう 哲君

      第二十七番                  吉川寛康君

      第二十八番                  伊藤和博君

      第二十九番                  長谷川 敦君

       第三十番                  佐々木幸士君

      第三十一番                  村上智行君

      第三十二番                  細川雄一君

      第三十三番                  高橋伸二君

      第三十四番                  菊地恵一君

      第三十五番                  只野九十九君

      第三十六番                  佐々木喜藏君

      第三十七番                  石川光次郎君

      第三十八番                  佐藤光樹君

      第三十九番                  中島源陽君

       第四十番                  岸田清実君

      第四十一番                  菅間 進君

      第四十二番                  坂下 賢君

      第四十三番                  ゆさみゆき君

      第四十四番                  藤原のりすけ君

      第四十五番                  坂下やすこ君

      第四十六番                  庄子賢一君

      第四十七番                  本木忠一君

      第四十八番                  中山耕一君

      第四十九番                  長谷川洋一君

       第五十番                  安部 孝君

      第五十一番                  齋藤正美君

      第五十二番                  安藤俊威君

      第五十三番                  渥美 巖君

      第五十四番                  畠山和純君

      第五十五番                  仁田和廣君

      第五十六番                  藤倉知格君

      第五十七番                  相沢光哉君

      第五十八番                  中沢幸男君

      第五十九番                  渡辺和喜君

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説明のため出席した者

      知事                     村井嘉浩君

      副知事                    若生正博君

      副知事                    山田義輝君

      公営企業管理者                犬飼 章君

      総務部長                   大塚大輔君

      震災復興・企画部長              伊東昭代君

      環境生活部長                 佐野好昭君

      保健福祉部長                 渡辺達美君

      経済商工観光部長               吉田祐幸君

      農林水産部長                 後藤康宏君

      土木部長                   遠藤信哉君

      会計管理者兼出納局長             増子友一君

      総務部秘書課長                横田 豊君

      総務部参事兼財政課長             吉田 直君

    教育委員会

      教育長                    高橋 仁君

      教育次長                   西村晃一君

    選挙管理委員会

      委員長                    伊東則夫君

      事務局長                   清水裕之君

    人事委員会

      委員長                    小川竹男君

      事務局長                   谷関邦康君

    公安委員会

      委員長                    相澤博彦君

      警察本部長                  中尾克彦君

      総務部長                   岡崎 晃君

    労働委員会

      事務局長                   正木 毅君

    監査委員

      委員                     工藤鏡子君

      事務局長                   武藤伸子君

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    議会事務局

      局長                     今野 順君

      次長兼総務課長                半沢 章君

      議事課長                   三浦正博君

      参事兼政務調査課長              大浦 勝君

      総務課副参事兼課長補佐            三浦 理君

      副参事兼議事課長補佐             川村 満君

      政務調査課副参事兼課長補佐          高橋秀明君

      議事課長補佐(班長)             二上秀幸君

      議事課主任主査                齋 真左志君

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    議事日程 第七号

               平成二十八年九月三十日(金)午前十時開議

第一 会議録署名議員の指定

第二 議第二百六十九号議案 教育委員会委員の任命につき同意を求めることについて

第三 議第二百七十号議案 公安委員会委員の任命につき同意を求めることについて

第四 議第二百二十号議案ないし議第二百三十一号議案、議第二百三十三号議案、議第二百三十八号議案、議第二百三十九号議案及び報告第二百十四号ないし報告第二百八十四号

第五 一般質問

   〔角野達也君、渥美巖君、相沢光哉君、ゆさみゆき君〕

第六 議第二百六十二号議案 工事請負契約の締結について(仙台塩釜港石巻港区防潮堤建設工事(その十))

第七 議第二百六十三号議案 工事請負契約の締結について(雄勝港防潮堤災害復旧工事(その五))

第八 議第二百六十四号議案 工事請負契約の締結について(気仙沼港防潮堤災害復旧工事)

第九 議第二百六十五号議案 平成二十七年度宮城県一般会計決算及び各特別会計決算の認定について

第十 議第二百六十六号議案 平成二十七年度宮城県公営企業会計決算の認定について

第十一 議第二百六十七号議案 平成二十七年度宮城県水道用水供給事業会計未処分利益剰余金の処分について

第十二 議第二百六十八号議案 平成二十七年度宮城県工業用水道事業会計未処分利益剰余金の処分について

第十三 報告第二百八十五号 平成二十七年度宮城県水道用水供給事業会計継続費精算の報告について

第十四 報告第二百八十六号 平成二十七年度宮城県工業用水道事業会計継続費精算の報告について

第十五 報告第二百八十七号 平成二十七年度決算に基づく健全化判断比率及び資金不足比率の報告について

第十六 請願

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    会議に付した事件

一 日程第一 会議録署名議員の指名

二 日程第二及び日程第三 議第二百六十九号議案及び議第二百七十号議案

三 日程第四 議第二百二十号議案ないし議第二百三十一号議案、議第二百三十三号議案、議第二百三十八号議案、議第二百三十九号議案及び報告第二百十四号ないし報告第二百八十四号

四 日程第五 一般質問

   〔角野達也君、渥美巖君、相沢光哉君、ゆさみゆき君〕

五 日程第六ないし日程第十五 議第二百六十二号議案ないし議第二百六十八号議案及び報告第二百八十五号ないし報告第二百八十七号

六 日程第十六 請願

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△開議(午前十時)



○議長(中山耕一君) これより本日の会議を開きます。

 本日の議事日程は、お手元に配布のとおりであります。

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△会議録署名議員の指名



○議長(中山耕一君) 日程第一、会議録署名議員の指名を行います。

 会議録署名議員に、四番高橋啓君、五番鎌田さゆり君を指名いたします。

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△諸報告



○議長(中山耕一君) 御報告いたします。

 お手元に配布のとおり、平成二十八年度政策評価・施策評価に係る評価の結果の概要について提出がありました。

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△議第二百六十九号議案



△議第二百七十号議案



○議長(中山耕一君) 日程第二及び日程第三、議第二百六十九号議案、教育委員会委員の任命につき同意を求めることについて及び議第二百七十号議案、公安委員会委員の任命につき同意を求めることについてを一括して議題といたします。

 知事から追加提出議案の提案理由の説明を求めます。知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) ただいま追加上程されました議第二百六十九号議案は、十月十一日で任期満了となります教育委員会委員の伊藤均さんを再任し、遠藤雄三さんの後任として、新たに千木良あき子さんを任命することについて、議第二百七十号議案は、十月十二日で任期満了となります公安委員会委員の森山裕さんを再任することについて、それぞれ御同意を得ようとするものであります。

 何とぞ御同意を賜りますようお願い申し上げます。



○議長(中山耕一君) これより質疑に入ります。

 質疑はありませんか。−−質疑なしと認めます。

 お諮りいたします。

 ただいま議題となっております各号議案につきましては、委員会の審査を省略することにいたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(中山耕一君) 御異議なしと認めます。

 よって、委員会の審査を省略することに決定いたしました。

 これより採決いたします。

 初めに、教育委員会委員の任命に関する議第二百六十九号議案について、同意することに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(中山耕一君) 御異議なしと認めます。

 よって、同意することに決定いたしました。

 次に、公安委員会委員の任命に関する議第二百七十号議案について同意することに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(中山耕一君) 御異議なしと認めます。

 よって、同意することに決定いたしました。

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△議第二百二十号議案ないし議第二百三十一号議案



△議第二百三十三号議案



△議第二百三十八号議案



△議第二百三十九号議案



△報告第二百十四号ないし報告第二百八十四号



△一般質問



○議長(中山耕一君) 日程第四、議第二百二十号議案ないし議第二百三十一号議案、議第二百三十三号議案、議第二百三十八号議案、議第二百三十九号議案及び報告第二百十四号ないし報告第二百八十四号を議題とし、これらについての質疑と、日程第五、一般質問とをあわせて行います。

 前日に引き続き、質疑、質問を継続いたします。二番角野達也君。

    〔二番 角野達也君登壇〕



◆二番(角野達也君) 日本共産党の角野達也です。今議会には、ポケモンGOを活用した沿岸部観光誘客促進費として三千万円の補正予算が提案され、復興基金を充てるとしています。復興基金を使う以上、それが本当に被災地と被災者のためになるのか、慎重な検討が必要です。東京お台場では、レアキャラのラプラスが出現するという情報が流れ、大勢の人が結集し交通違反が相次ぎ、ついに警察が出動する事態となりました。警視庁がゲーム運営会社に改善を求める異例の事態となっています。県内でも、高校生が深夜徘回で補導される事件や交通事故も発生しています。このように社会問題化しているソフトを復興基金まで使って、あたかも復興の助け舟のように活用するやり方で本当に被災地の役に立つと考えているのか、知事の見解を伺います。

 この事業の内容は、ポケストップ、ポケモンジムの追加、周遊ルートマップ等の作成、イベントの開催となっていますが、復興基金三千万円の詳しい積算根拠と、それぞれについて、いつ何をどうしようとしているのか、具体的計画について御説明ください。

 この計画は、ポケモンGOの配信が始まった七月二十二日の三日後、二十五日の幹部会で教育長から懸念の声が出される中、知事が他の部局長に突然、「ある意味チャンスではないか、被災地にもポケモンが出現するようにお願いしてみたらどうだ」という話をしスタートしました。被災者の生活支援のための復興基金が単なる知事の思いつきで使われるようなことはあってはなりません。じっくり検討すべきと考えますが、いかがでしょうか。

 次に、県と仙台市の連携のあり方について質問します。

 言うまでもなく、政令指定都市仙台は、他の市町村と同じ役割を持つと同時に、本来県が持つ権限も移譲され、県から独立した役割も持っています。それだけにさまざまな問題で役割分担や協力関係をどうしていくのか問われています。このほど、知事と市長、両議長の四人による仙台市・宮城県調整会議がつくられ、七月二十日には第一回目の会議が開かれました。まず、この調整会議の目的と今後の議論のテーマについて御説明ください。第一回目の会合では、交流人口の拡大をテーマに、主に観光経済について話し合われたようです。もちろんそれも大事だとは思いますが、私は、暮らしや教育、安全など仙台市民が切実に願っていることについても、首長が認識を一致させて事に当たり、解決策を見出す場にしてほしいと考え、きょうは教育問題について幾つか質問をします。

 まず、特別支援学校です。

 狭隘化の解消の重要性と緊急性については、本会議でも委員会でもたびたび議論され、このたび二つの請願が全会一致で採択されました。議会も執行部も認識を一致するところだと思います。知事も仙台市南部に新設することを視野に検討すると述べられました。問題は、早くどう実現するかです。仙台市内について言えば、二〇一八年に旧松陵小学校の校舎を活用して、小松島支援学校松陵分校が開校する予定となっています。しかし、それでも仙台圏の支援学校は、どこも当初の定員を大きく超えており、一分校の開校で狭隘化が解消されるものではありません。教育長は一貫して、狭隘化解消に向けて、仙台市との話し合いを進めているとおっしゃってきました。今その話し合いがどういう段階に入っているのか、その到達点をお聞かせください。

 仙台市在住で小学部から高等部まで知的障害の特別支援学校に通っている児童生徒数は、昨年度一千十四名、今年度一千二十二名で、その内訳は光明二百七十四名、小松島二百三十一名、名取百三十六名、利府三十四名、仙台市立鶴ヶ谷百五十三名、そのほか国立や高等部のみの学校に百九十四名となっています。設置義務が県にあるとはいえ、仙台市も市内に住む子供たちの学びを保障する責任を持っていると私は考えます。ところが、昨年七月の仙台市議会市民教育委員会で、市が独自で解消する努力をすべきではとの質問に対し、仙台市教育長は「学校教育法においては県に設置義務がある。空き校舎などの協力は続けるが、市としては分校も含めて増設の考えはない」と答弁しています。県の担当者は文教警察委員会で、「仙台市さんから空き校舎の情報を待っているところ」と言われましたが、両者がこんな認識では困るなと思っていました。県が責任を持って設置するにせよ、土地の確保や空き校舎の活用などでは、仙台市の協力が求められると思います。特別支援学校の新設は、決断してから開校するまで五年程度かかると言われています。待ったなしです。直ちに知事と市長のトップ会談を行い、速やかに新設に向かうべきです。いかがですか、知事の答弁を求めます。

 来年度から、仙台市立の小中学校教員の身分が名実ともに仙台市に移ります。これまで県の給料表に基づいて支払われていた教員の給与も、市の決める給料表に基づくものとなりますが、現在、仙台で検討されている給与は、仙台市の幼稚園の給料表に従って定めるというのです。県の小中学校と比べて基本給も退職金水準も下回ります。これまで県費で働いていた人が、仙台市長のもとでは、同じ仕事をするのに急に待遇が変わる、こんなことは絶対にあってはならないと思います。知事としてもきちんと市長に、待遇を悪くするなと言うべきです、いかがでしょうか。

 関連して、県教育委員会と仙台市教育委員会の関係について伺います。

 これまでも常任委員会で出される資料に、仙台市を除くというものが多く、求めても仙台市の了承をとってからと言われ、戸惑いを覚えてきました。今後、教員の採用試験も別々になるでしょうし、ますます仙台市の教育が県から離れていく気がしてなりません。仙台市選出の県議会議員として悩ましいところです。そこで二点伺っておきます。

 県は、仙台市の子供の教育にどこまでかかわれるのか、責任を負うのか、御説明ください。

 例えば、県が少人数学級の拡充を行った場合、それは自動的に仙台市にも及ぶのでしょうか。それとも仙台市の判断で、うちはやりませんということもあり得るのでしょうか、お答えください。

 来年は、知事の改選を迎えます。任期もあと一年となった今、改めて村井県政の十一年を振り返ってみたいと思います。

 日本共産党宮城県会議員団は、かねてより村井県政を、被災者や県民に冷たく、極端な大企業応援の県政だと指摘してきました。知事は、さきの議会で、福祉も頑張っていると言われるようになりたいと述べられましたが、本県の現状は県民の願いと比べて、まだまだお粗末なものと言わなければなりません。総務省が発行している「統計でみる都道府県のすがた」二〇一六年度版を見て悲しくなりました。福祉・社会保障の欄では、ほとんどが二十位代後半から三十位台、児童福祉施設数や老人ホームの定員数は、それぞれ四十四位、四十一位と最下位水準となっています。更にもう一つ、日本総合研究所が発表している四十七都道府県幸福度ランキングでは、健康面三十二位、文化面四十四位、仕事面四十三位、生活面三十三位、教育面四十一位、その他の指標を加えた総合評価が四十二位と、全国的にも住みにくい県の一つとなっています。知事はこうした現状をどう受けとめていますか、お答えください。

 二月議会で私は、県政だよりの普通会計決算の見出しを紹介し、厳しい、硬直化、予断を許さない、のオンパレードで実態を反映していない、改善すべきだと求めました。それに対して知事は、少なくとも私が県知事をやっている間はずっと厳しいと言い続けると、極めて観念的な答弁をされ、私学助成の拡大も、三十五人以下学級も、道路の止まれ表示を書くこともできないと言われました。そこで伺います。

 二〇一五年度の決算を知事はどう評価していますか。県政だよりの見出しをどうするつもりなんですか、お答えください。

 私は、村井知事が就任した二〇〇五年の前年、二〇〇四年から一五年までの決算等を経年で見てみました。財政指標等の年度別推移を見ると、財源の余裕度を示す財政力指数は〇四年の〇・四七〇二六から、一五年、〇・五九五九七に伸びています。標準税収入や普通交付税、臨時財政対策債の発行可能額の合計であらわされる標準財政規模も、〇四年の三千九百九十二億円から、一五年には五千億円を超えるまでになりました。公債費負担比率も、二一・三から一四・一に、実質公債比率も統計が始まった〇五年の一六・八から一五年に一四・五に改善し、全国順位も上げています。財政の弾力性を示す経常収支比率だけは、九三・八から九六・三にやや後退しているものの、県債残高も臨時財政対策債を除けば、〇四年の一兆二千四百億円から年々減少し、一五年には一兆三百七十億円へと二千億円も減っています。実質収支も一四年度は三百九十三億円で東京に次いで二位、一五年度も百七十九億円です。全体として十一年前と比べて、財政的には安定していると言えるのではありませんか。特に大震災以降、復興財源が急激にふえ、その財源調整しながら財政が好転しているというのが特徴ですが、見解を伺います。

 しかし、この財政の安定度をもって、村井県政を評価することはできません。それは、村井県政が被災者や県民が本当に必要としていることにお金を使わず、黒字を出し、そのお金を貯金し、ため込むという手法をとってきたからです。歳入歳出決算概要書の「基金に関する調」によれば、国の交付金が含まれる今後の財源対策のための基金や復興関係分が含まれる基金を除いても、二〇〇四年の八百八十八億円から、一五年には千六百一億円に増加しています。その内訳は、財政調整基金四十四億円から二百二十三億円、県債管理基金四百九十四億円から八百三十八億円、目的別基金三百四十九億円から五百四十億円です。その中で県庁舎整備基金は、当時五百三十円だったものが、震災後の一三年から急に積まれ始め、今では九十二億円となっています。私はきょう、一つ一つの基金についてあれこれ議論するつもりはありませんが、少なくともこれらの事実は財政に余剰が生まれ、それが基金に回ったことを示しているのではありませんか、お答えください。

 財政調整基金は、一四年末で二百九十九億七千万円で全国八位の金額。県は、中期的な財政見通しで、三年後に枯渇するから大変だと繰り返し言っていますが、枯渇するどころか、全国的に見ても安定的な金額ではありませんか、見解を伺います。

 私が特にひどいと思うのは復興関係の基金のため込みです。県の判断で被災者のために使い勝手のいい基金として、東日本大震災復興基金と地域整備推進基金の復興事業分、復旧事業分があります。県は復興基金について、これは被災者の生活にかかわるものに使うと説明してきました。調べて驚きました。二〇一一年度からの積み立て総額は千六百五十九億円。うち取り崩し額は千三百六十三億円になっています。そのうち一千五十八億円が市町村に交付されたので、県が独自に使った額は三百五億円です。しかしその中で、被災者の生活支援に使われたのは三十九億円にすぎません。岩手では、復興基金が医療・介護の無料化の継続や生活再建支援金の上乗せなどの住宅支援にも活用され喜ばれました。なぜ宮城はこんなにも被災者の生活支援分が少ないんですか、お答えください。

 一五年度末で復興基金の残高は二百九十六億円、地域整備推進基金の復興事業、復旧事業分の残高は二百十六億円、合計五百十二億円となっています。党県議団は、今困っている被災者の支援に優先的に活用すべきと求めてきましたが、県は、いやいや復興には十年かかるのでとっておかなきゃならないと拒んできました。では伺います。

 今後いつ何に幾ら使おうとしているのですか。その内訳を目的別に示してください。

 村井知事になって県税が伸びていますが、その理由の一つが超過課税です。知事はこの間、みやぎ発展税、みやぎ環境税を創設しました。発展税は県内中小業者、環境税は個人と業者にかけられ、日本一高い超過課税と言われています。しかも、その県民の税金は、企業誘致や水素自動車の普及、ステーション建設など、県民のためよりもトヨタなど大企業に回され、大企業が発展すればやがて県民に回ってくるという、知事の独特の世界観に活用されました。知事、県税の伸びには、県民の特別の苦労と献身があることを自覚していますか、お考えをお聞かせください。

 知事は、二月議会の答弁の中で、三位一体改革でばさっと財源を切られて、職員給与カットをしなければならない状況に追い込まれたと述べられました。調べてみました。一般職員数は、〇四年の七千八百四十一人から、一一年には七千三十三人になり、震災で若干ふえたものの、一五年度は七千二百四十四人となっています。技能職員は四百六十一人から百九十一人に大幅に減っています。職員数は大幅に減っているのに、一人当たりの給料が一カ月平均三十四万三千円から、三十二万三千円に減っていることも驚きです。こうやって見ていくと、村井知事の十一年間は財政が厳しいと喧伝しながら、人件費を減らし県民に負担をふやし、県民や被災者にとっての切実な願いを抑え込みながら、黒字をふやし、貯金をふやしてきた十一年間だったと言えるのではないでしょうか。いかがですか、知事の見解を求めます。

 日本共産党県議団は、被災者支援について、医療・介護の免除制度の復活、住宅再建への直接支援、県としての復興公営住宅の建設、また、子育て支援策としての子供の医療費無料化制度の拡充、給付型奨学金制度の創設、私学助成の拡充、三十五人以下学級の拡大などを財源も示しながら求めてきましたが、知事は、お金がない、優先順位が違う、国に求めるとして退けてきました。その点で、今回、子供の医療費助成の拡大に踏み出したことは、宮城県が、知事の決断次第で県民が願う施策を実施できる力を持っていること、財政的には大いに可能性を持っていることを示すものだと思います。あと一年となった村井県政です。改めて福祉や教育、被災者支援など、さきに挙げた課題に一歩踏み出すべきと考えますが、どうでしょうか。知事の答弁を求めて、壇上からの質問とします。ありがとうございました。



○議長(中山耕一君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 角野達也議員の一般質問にお答えをいたします。大綱三点ございました。

 まず、大綱一点目、ポケモンGOの活用は本当に被災地の役に立つのかとの御質問のうち、社会問題化しているゲームが被災地の役に立つのかとのお尋ねにお答えをいたします。

 震災復興には、交流人口の拡大が重要であることから、観光客の回復に向けて、さまざまな取り組みを行ってまいりましたが、津波被害が甚大であった沿岸部におきましては、依然として震災前の約七割の観光客数にとどまっており、また、震災の記憶の風化が懸念されているところであります。このため、一人でも多くの方に来て、見て、感じて、被災地の今を知っていただきたいと考えたことから、歩いて楽しむことができる位置情報ゲームであるポケモンGOと連携することにしたものであります。ポケモンGOは配信後すぐに人気が爆発したため、たびたびルール違反やマナー違反の報道が取り上げられておりますが、本事業におきましては、市町と協議をしながら安全の確保に十分配慮してまいります。

 次に、大綱二点目、宮城県と仙台市の血の通った連携についての御質問にお答えいたします。

 初めに、仙台市・宮城県調整会議についてのお尋ねにお答えをいたします。

 指定都市都道府県調整会議は、指定都市と都道府県の事務処理について必要な協議を行うため、ことし四月に施行された改正地方自治法に基づいて制度化されたものであります。我が県では、ことし七月に第一回会議を開催し、交流人口の拡大に関する県と仙台市の連携について協議を行ったところであり、次回以降の会議のテーマ等につきましては、今後、仙台市と調整していくこととなっております。

 次に、県設置の場合でも、土地確保などの仙台市の協力が求められるため、直ちに知事と市長のトップ会談を行うべきとの御質問にお答えをいたします。

 仙台圏域の特別支援学校の狭隘化の問題につきましては、既にこれまで県と市の教育委員会の間で協議を重ねて、これまでに、旧仙台市立松陵小学校を活用した県立特別支援学校の分校設置が固まったところであります。この間の協議を通して、仙台市としては独自に特別支援学校を設置する考えはないとの判断が示されたことから、今回、県において、仙台南部地区に特別支援学校を新設し、狭隘化解消に取り組むよう具体的な検討を進めることとしたものであります。この問題につきましては、これまで仙台市長とも話し合いをしており、適当な市有地がないかなどの検討をお願いしてきたところでありますが、なかなか適地が見当たらないとのことでありました。今後も仙台市とは連携をしながら、特別支援学校の狭隘化対策を進めてまいります。

 次に、大綱三点目、再び県財政について、村井県政の十一年を振り返るについての御質問にお答えいたします。

 初めに、国の統計などによる都道府県の比較についてのお尋ねにお答えをいたします。

 私が知事に就任した平成十七年度当時、県内の特別養護老人ホームの定員数は約六千四百人でありましたが、平成二十六年度には約一・七倍の一万六百人まで増加し、要介護認定者一万人当たりの定員数では、全国四十六位から二十六位まで上昇しております。同様に、県内の保育所等の定員数は、平成十七年度に約二万五千六百人であったものが、平成二十八年度には約一・六倍の約三万九千八百人まで増加しました。また、平成二十六年に慶応大学等が行った地域の幸福度調査では、我が県は総合で十四位となっており、都道府県の比較調査につきましては、用いる手法や指標によって、結果に違いが生じることを考慮して見ていく必要があると考えております。県といたしましては、宮城の将来ビジョンで掲げる県民一人ひとりが、幸福を実感し、安心して暮らせる宮城の実現に向けて引き続きしっかりと取り組んでまいります。

 次に、決算に対する評価及び県政だよりの見出しについての御質問にお答えをいたします。

 平成二十七年度地方財政状況調査における普通会計決算の状況では、県税収入は過去最高となり、地方債現在高は二年連続で減少するなど、財政の健全化に向けたこれまでの取り組みの結果として、改善につながった指標も一部には見られるところであります。しかしながら、財政調整関係基金の残高は、前年度から七十七億円の減少となったほか、経常収支比率は九六・三%と、三年連続で九五%を超える状況にあり、県財政全体としては、楽観視できない厳しい状況が依然として続いていると考えております。

 なお、お話の県政だよりにおきましては、例年一月に普通会計決算の状況を県民の皆様にお知らせしているところでありますが、以上のような認識を踏まえながら、適切に伝わるようわかりやすい表現に努めてまいります。これから考えたいと思います。

 次に、県税の伸びには、県民の特段の苦労と献身があるが自覚はどうかとの御質問にお答えをいたします。

 県税収入は、平成十七年度から二十七年度までに六百四十九億円増加しております。主な内訳は、個人県民税が税源移譲等により四百二十六億円、地方消費税が消費税率引き上げ等により三百四十四億円増加しております。また、超過課税の平成二十七年度の税収は、みやぎ発展税が四十九億円、みやぎ環境税が十六億円となっております。これらの超過課税は、富県宮城の実現のための産業振興や震災対策、喫緊の環境問題への対応を目的として、中小企業や低所得者の税負担能力に配慮しながら実施しているところであります。超過課税による貴重な財源の活用で、企業集積や雇用創出、二酸化炭素削減などにおいて、従来にない施策に取り組むことができ成果を上げておりますが、県民の御理解のもとに支えられていることを常に認識しながら、引き続きそれぞれの趣旨に沿って効果的に活用してまいります。

 次に、十一年間の県政についての御質問にお答えをいたします。

 我が県の財政状況は、平成十一年度の財政危機宣言など、私が知事に就任する以前から極めて厳しい局面にありましたが、私といたしましては、財政再建のためのプログラムによる歳入確保や歳出抑制に向けた取り組みを続けてきたほか、みやぎ財政運営戦略を策定し、迅速かつ創造的な復興の実現を含む県政の課題への予算の重点配分に努めてまいりました。

 なお、近年の実質収支の増加は、東日本大震災の復旧・復興事業における繰越予算の不用額が大きく影響しており、基金残高の増加につきましても、県有施設の老朽化対策など、将来的に必ず支出することが必要となるものについて、毎年度の財政状況を見ながら可能な範囲で積み立てを行ったものであります。今後とも、県財政の健全化にも留意しながら、震災からの復旧・復興を県政の最優先課題として、県民の皆様にも県の取り組みが実感していただけるような県政運営に努めてまいります。

 次に、残り一年の任期における県政課題への対応についての御質問にお答えをいたします。

 私は、知事就任からこれまで、県民が希望を持って安心して生活できる宮城を目指し、全力で取り組んでまいりました。福祉や教育の分野では、特別養護老人ホームや保育所を大幅にふやしたほか、スクールカウンセラー等の配置や特別支援学校の新設、増築などを進めてきました。また、被災された方々の住宅再建につながるよう、復興基金交付金を被災市町に交付したほか、仮設住宅サポートセンターを支援する組織やみやぎ心のケアセンターを設置するなど、被災された方々に寄り添いながら、さまざまな支援を行ってきたところであります。残りの任期一年におきましても、被災地の方々に一日も早く復興を実感していただくため、災害公営住宅の整備や生活支援などにしっかりと取り組むとともに、子供の貧困などさまざまな困難を抱えている方々への支援や、いじめ・不登校対策の強化など、福祉、教育の施策を積極的に推進してまいりたいと考えております。

 私からは、以上でございます。



○議長(中山耕一君) 総務部長大塚大輔君。

    〔総務部長 大塚大輔君登壇〕



◎総務部長(大塚大輔君) 大綱三点目、再び県財政について、村井県政の十一年を振り返るについての御質問のうち、財政的には安定、好転しているのではないかとのお尋ねにお答えいたします。

 お話の各種指標のうち、まず財政力指数や標準財政規模の上昇は、社会保障などの行政需要の増大に対応した税制改正などの要因が大きく、全国的に共通の事情であると考えております。経常収支比率が上昇していることからも、財政的に安定した状況にあるとは考えておりません。また、実質収支は東日本大震災の発生後に大きく増加しておりますが、その大半は震災分の繰越事業の不用額が反映されたもので、これらは、翌年度以降に事業を実施するための財源としており、県財政が好転しているものではありません。公債費負担比率についても、その算式上、震災復興特別交付税が含まれることから、震災後に比率が大きく低下しているものであります。

 なお、実質公債費比率は平成十七年度より低下しているものの、昨年度は上昇していること、また、県債の現在高は、一昨年度から減少傾向に転じたものの、依然として高水準であることから、いずれも予断を許さない状況が続いていると考えております。

 次に、基金残高の増加についての御質問にお答えいたします。

 御指摘のありました基金残高のうち、特定目的基金が増加している理由としては、平成二十年度に設置した富県宮城推進基金があることや、将来において必ず対応が必要となる県有施設の老朽化対策の財源を、各年度の財政運営の状況を踏まえながら、県庁舎等整備基金に積み立てたことなどによるものであります。また、財政調整基金は年度間の安定的な財政運営に必要なものであり、県債管理基金は、県債の償還額の増加に備えて計画的に積み立てを行ってきているものであります。

 次に、財政調整基金の状況についての御質問にお答えいたします。

 我が県では、財政調整基金及び県債管理基金の一般分について、財政調整機能を有する基金と位置づけておりますが、平成二十七年度末の両基金残高は約四百二十億円、今年度末では約二百八十二億円となる見込みであります。我が県は復興の途上にあり、復興の進展により新たな財政需要が生じることが想定されるほか、全国的な取り組み、課題である地方創生の取り組みや公共施設等の老朽化対策、社会保障関係経費の増加等にも対応する必要性が生じており、財政調整関係基金の一定程度の残高確保の必要があります。

 なお、中期的な財政見通しについては、当初予算編成時点の経済情勢や地方財政制度等を前提に機械的に試算したものであり、歳入面では、国の骨太の方針に従い実質的な一般財源総額を同額程度で試算せざるを得ない一方で、歳出面では、社会保障関係経費等が増加傾向にあり、地方財政の構造上、財源不足が生じるものであります。県といたしましては、今後とも更なる財源確保対策に努め、財源不足の解消を図り、適時適切な基金の管理、運用を行ってまいります。

 次に、復興基金の被災者の生活支援への活用についての御質問にお答えいたします。

 我が県では、国からの特別交付税等を原資とする東日本大震災復興基金と震災復興宝くじの収益や兵庫県の寄附等を原資とする地域整備推進基金を震災からの復旧・復興に活用する基金としております。復興基金は、被災された方々の支援に活用しております。具体的には、被災者の生活支援、教育支援、農林水産業支援、商工業支援の四つの区分で整理しておりますが、被災者の生活支援の区分以外でも、例えば商工業支援において被災事業者の雇用維持対策を実施するなど、区分にかかわらず被災者生活支援の取り組みを実施しております。また、地域整備推進基金は、震災からの復旧・復興事業に活用しておりますが、その中で民賃入居者の転居支援や県外避難者の帰郷支援、地域コミュニティーの再生支援などの被災者の生活支援に資する事業を実施しております。今後とも、被災された方々のニーズや復興のステージに応じ、きめ細やかに被災者の生活支援事業を実施してまいります。

 次に、復興関連基金の今後の活用についての御質問にお答えいたします。

 平成二十七年度末の復興関連基金の残高は、復興基金が約二百九十六億円、地域整備推進基金の復興事業分及び災害復旧事業分で約二百十六億円、合計で約五百十二億円となっております。このうち、今年度予算において約百億円を活用することとしているほか、今後も医学部の設置支援等に活用することが想定されております。また、先ほども申し上げましたとおり、我が県は復興の途上にあり、復興の進展に伴い新たな財政需要が生じることが想定されます。また、来年度は震災復興計画の再生期の最終年度であり、総仕上げとしての取り組みを実施するとともに、平成三十年度から始まる県勢の発展に向けて、戦略的に取り組みを推進する発展期に対応した取り組みを実施する必要もあります。現段階で、復興関連基金の活用の時期及び目的別に内訳をお示しすることは困難でありますが、引き続き基金の設置目的、活用方針に従い、被災者の生活支援や震災からの復興の加速化などに積極的、弾力的に活用してまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(中山耕一君) 経済商工観光部長吉田祐幸君。

    〔経済商工観光部長 吉田祐幸君登壇〕



◎経済商工観光部長(吉田祐幸君) 大綱一点目、ポケモンGOの活用は本当に被災地の役に立つのかとの御質問のうち、予算の詳しい積算根拠と事業の具体的な計画についてのお尋ねにお答えいたします。

 初めに、被災沿岸部に人を呼び込むための広報宣伝費として、周遊ルートマップの制作、地元の観光地を訪れていただくためのスクラッチやクーポンの発行、メディアを活用した広報宣伝に千五百万円計上しております。

 次に、イベント開催経費として、今年度中に二回実施することを想定し、一千万円計上しております。このほか、今後、沿岸部への誘客のためにシステム改修が必要となった際、実費相当分として県が負担すべき経費として五百万円計上しております。具体的には十月下旬から十一月上旬を目途にオープンニングイベントを実施し、また、年度内には二回目のイベントと周遊ルートマップの作成などを実施する予定としております。

 次に、復興基金の使途はじっくり検討すべきとの御質問にお答えいたします。

 被災地の観光復興に向けては、これまで、ソフト、ハードの両面からさまざまな取り組みを行ってまいりましたが、依然として厳しい状況が続いております。ポケモンGOにつきましては、単に人気があるというだけではなく、実際に歩きながら、さまざまな場所を訪れていただくゲームであることから、沿岸部への観光誘客の促進及び震災の記憶の風化防止に有効活用できるものと考えたところであります。本事業の実施が被災地の観光客数の回復などによる交流人口の拡大につながるものと考えておりますことから、今後とも全力で取り組んでまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(中山耕一君) 教育委員会教育長高橋仁君。

    〔教育委員会教育長 高橋 仁君登壇〕



◎教育委員会教育長(高橋仁君) 大綱二点目、宮城県と仙台市の血の通った連携についての御質問のうち、特別支援学校の狭隘化解消に向けた仙台市との話し合いの状況と到達点についてのお尋ねにお答えいたします。

 県教育委員会では、仙台圏域における特別支援学校の狭隘化について、仙台市教育委員会と課題認識を共有しながら協議を継続し、現在は、旧仙台市立松陵小学校を活用して、小松島支援学校の分校を平成三十年度に開設できるよう、改修工事の内容やスクールバスの発着場の箇所などについて必要な調整を進めているところです。

 次に、来年度からの義務教育小学校の教員の身分移行に伴う仙台市の待遇についての御質問にお答えいたします。

 指定都市である仙台市の義務教育諸学校の県費負担教職員については、来年四月から、給与負担等について仙台市へ権限移譲することになっております。県教育委員会では、移譲に関する基本的な考え方についての確認書を平成二十六年十二月に仙台市教育委員会との間で取り交わしており、給与等については、「移譲の前後における違いをできる限り抑えられるよう、必要な措置を検討するものとする」としているところです。来年四月以降の仙台市の教職員の給与等については、当該確認書を踏まえ、仙台市において条例案の検討が進められた上で、最終的には仙台市議会で判断されるものと考えております。

 次に、仙台市の子供の教育に関する県教育委員会の責任及び県教育委員会の決定や施策は自動的に仙台市教育委員会にも及ぶのかとの御質問にお答えいたします。

 学校教育法では、政令市を含め、市町村における小中学校の設置は、各地方公共団体の事務であると規定しており、市町村が教育全般の責任を負っています。しかしながら、市町村の規模等はさまざまであり、県全体の教育水準の維持向上を図っていく観点から、県教育委員会では、市町村の自主性を尊重しつつ、自治体間の教育格差ができるだけ生じないよう、学校運営に関する指導等の支援を行っているところです。また、来年度の仙台市への県費負担教職員の給与負担等の権限移譲により、これまで県教育委員会が決定してきた学級編制等の施策については、仙台市教育委員会独自の判断で決定できることとなります。

 以上でございます。



○議長(中山耕一君) 二番角野達也君。



◆二番(角野達也君) まずポケモンGOの活用についてですが、今お話された予定については、一カ月前に新聞でも報道されている内容です。それから一カ月、大した何も具体化が進んでないなということが、今、部長の答弁で明らかになりました。しかしこういう特別な予算というのは、具体的な計画があって、これにこれだけ使うから、こういうイベントで場所代や設備、人件費でこれだけかかるから予算化するものだというふうに私は思います。今回は知事が言ってしまったし、熱が冷めてからでは遅いし、復興基金もいっぱい残ってるから、とりあえず三千万円くらい組んじゃえばいいや程度にしか思えないんですが、いかがですか。



○議長(中山耕一君) 経済商工観光部長吉田祐幸君。



◎経済商工観光部長(吉田祐幸君) 現段階で事業の詳細については、業者と打ち合わせを行っている段階でもございますから、詳細について詰めている部分もあるわけではございますが、最近打ち合わせをした結果として、現在の状況をお知らせしたわけでございます。広報宣伝費の一千五百万円の内訳につきましては、周遊ルートマップの制作に三百万円、スクラッチやクーポンの発行に六百万円、テレビなどのメディアを活用した広報に四百万円、首都圏からの誘客に向けた広報に二百万円ということで、内訳ごとに積み重ねられてきておるところでございまして、なお詳細に積み重ねてまいりたいと考えているところでございます。



○議長(中山耕一君) 二番角野達也君。



◆二番(角野達也君) ナイアンティックとは幾らで契約するんですか。



○議長(中山耕一君) 経済商工観光部長吉田祐幸君。



◎経済商工観光部長(吉田祐幸君) これらの広報宣伝費やイベントにつきましては、ナイアンティックとの契約は必要ございませんので、県の独自の取り組みということになります。システム改修費につきましては、今後システム改修が必要となった場合に、実費相当分として負担が必要と考えたので、五百万円を計上させていただいているところでございまして、現在の段階では、まだ契約日時等について確定はしてございません。



○議長(中山耕一君) 二番角野達也君。



◆二番(角野達也君) 五百万円に根拠がないということがよくわかりました。それで、警察本部長に伺います。

 ポケモンGOが配信されてから、深夜徘回などでポケモンGOの関係で補導された中学生、高校生は何人になりますか。



○議長(中山耕一君) 警察本部長中尾克彦君。



◎警察本部長(中尾克彦君) 県内におけますポケモンGO利用に伴う少年の補導数についてでございますが、平成二十八年八月末現在で百四十九人であり、いずれも深夜徘回による補導でございます。



○議長(中山耕一君) 二番角野達也君。



◆二番(角野達也君) 教育長は御存じでしたか。



○議長(中山耕一君) 教育委員会教育長高橋仁君。



◎教育委員会教育長(高橋仁君) 数については承知しておりませんでした。



○議長(中山耕一君) 二番角野達也君。



◆二番(角野達也君) 知事は御存じでしたか。



○議長(中山耕一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 数については承知しておりませんでした。



○議長(中山耕一君) 二番角野達也君。



◆二番(角野達也君) 大事なことだと思うんですよ。それぐらい承知して、どう対応するのか考えなきゃいけないと思います。相当な、ほんとに数だと思います。慰霊や鎮魂の場も多い被災地への配慮も大事ですが、ゲームの性質上配慮し切れるのか、注意書き程度で解決するのか大いに疑問です。レアキャラが多く出現する不忍池の弁天堂周辺はお参りや観光する人にとって迷惑甚だしいとして今月九月十八日から禁止となりました。短期間にしろ一定期間にしろ、被災地にレアキャラが出現したらどうなるのか、想像にかたくありません。そういうことをまじめに検討されてるんですか、お答えください。



○議長(中山耕一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) レアキャラの出現につきましては、そういうトラブルも生じているということでありますので、慎重に対応していかなければならないというふうに思っております。ただやはり沿岸部に先ほど答弁したように、まだお客さんが戻ってきてないんです。震災前までまだ戻ってきてないということで、いろんな手を打っておりますけれども、ただ被災地に来てくださいでは、なかなか来てくれるような状況ではないと。またボランティアの数も減ってきていると。こういったようなことはやれる手を、ありとあらゆる手を打っていくということが非常に大切だというふうに思ってます。もちろんのデメリットもあるかもしれませんけれども、しかしデメリットだけに目を向けて、そしてもっと大きな効果に目を向けないというのは、私は観光に限って言うとやや消極的すぎるのではないかなと。今までこの議会でも、もっと積極的にやれという意見をずっと議員の皆様から指摘されておりましたので、ここは思い切って積極的にと思ってやると、このような形で言われてしまって、私もどうすればいいのかということで、今大変戸惑っておりますけれども、まずは一度やらせていただいて、予算をお認めいただけますと、更に具体的に進みますので、どうか角野議員におかれましても賛成していただけますよう、よろしくお願い申し上げます。



○議長(中山耕一君) 二番角野達也君。



◆二番(角野達也君) ある意味ポケモンGOは、はやりのゲームにすぎません。既にピークを過ぎつつあります。亀有の両さんや鳥取のゲゲゲの鬼太郎や、石巻や登米の石森章太郎さんのように歴史があり、地域の文化として定着しているものとは異なります。しかも復興基金です。モンスターよりも人にこそ使うべきではありませんか。安易に飛びつくのではなくて、慎重な検討を求めますが、再度知事の答弁を求めます。



○議長(中山耕一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) もちろん歴史のある漫画家等を大切に、そしてPRしていくというのは当然やりますけれども、こういった新しいものも活用していくというのが、重要ではないかなというふうに思っております。決して、おもしろい、新しいものに飛びついたというよりも、やはり被災地に元気なっていただきたいと、被災者に元気になっていただきたいということです。被災者の皆さんといろいろ接して話してますと、一番やっぱり嫌なのはつらいのは忘れ去られることだと、だれも来ないことだと。いろんな人に来ていただいて、そしていろんなものを食べて、一声かけていただくことが我々にとっては一番喜びなんだというふうに被災者の皆さんがおっしゃいますので、来た方もゲームを目的に来られたとしても、必ずどこかで何かを食べてそして必ずお土産を一つ二つ買っていただく、これがまず重要じゃないかなと思ってますので、ぜひ前向きにとらえていただければというふうに思います。



○議長(中山耕一君) 二番角野達也君。



◆二番(角野達也君) やっぱり復興基金だということを私はよく考えていただきたいと思います。先ほど部長からも答弁ありましたけれども、復興基金というのは国のお金、そしていろんな寄附金やそうしたものによって、今でも全国から全世界から、数は減っても毎年毎年寄附金が寄せられて、それが復興基金、地域整備推進基金に分けられて積まれているわけですよ。そういう貴重なお金を一体何にどう使うのかということが私は問われていると思います。いろいろ話を聞いていて、知事が思いついてどうしようもなくなって、今一生懸命計画を立てて、観光課の方が苦労されているというふうにしか思いません。そのところを指摘をしておきたいというふうに思います。

 次に、特別支援学校についてですが、知事が仙台南部に新設することを視野に検討するとおっしゃられた二十六日の夕方、そのことについて、県から仙台市に連絡が早速あったと聞きました。どんな内容の連絡をされたんでしょうか、お答えください。



○議長(中山耕一君) 教育委員会教育長高橋仁君。



◎教育委員会教育長(高橋仁君) 具体的には、担当の方からいっているかと思います。詳細について今ちょっと記憶をしていないところです。



○議長(中山耕一君) 二番角野達也君。



◆二番(角野達也君) 翌二十七日の仙台市議会の決算等審査特別委員会で、教育長から、県から早速連絡があったというお話がありました。この間のいろんなお話を伺っていると、県が場所も確保してかなりめどが立っているようにも思われます。先ほどの話では、仙台市に頼るのあきらめたので、自分たちで頑張ってやるんだというふうに知事からお話があったと思うんですが、どこまで今、進んでるんでしょうか、お答えください。



○議長(中山耕一君) 教育委員会教育長高橋仁君。



◎教育委員会教育長(高橋仁君) 先ほど知事からの答弁でもありましたが、知事から市長に対して仙台市の市有地でどこか適地がないかということで相談もしていただいて、その結果として、今のところ仙台市有地としては適切な場所が面積的にないということでお話いただきましたので、現時点では、県有地でどこかないかということで詰めている段階でございます。



○議長(中山耕一君) 二番角野達也君。



◆二番(角野達也君) かなり限定して、何カ所かに限定して今考えているということでよろしいでしょうか。



○議長(中山耕一君) 教育委員会教育長高橋仁君。



◎教育委員会教育長(高橋仁君) 基本的には県有地でということでありますけれども、どうしても県有地で難しいってことになれば、県有地も含めてということになろうかと思いますが、その辺はまだはっきりしていないというところです。



○議長(中山耕一君) 二番角野達也君。



◆二番(角野達也君) ぜひ早く進めていただきたいと思います。その上で一つ言いたいんですが、私は四月と五月に太白区から光明支援学校と小松島支援学校に通学する子供たちのスクールバスに同行しました。かかった時間は、秋保から光明一時間三分、羽黒台から光明一時間十五分、西多賀から小松島一時間三十五分、八木山南から小松島一時間二十五分、太白区役所から小松島一時間六分。さまざまな障害を抱えた子供たちにとって、この通学時間は余りにも長いと感じました。知事はどう受けとめていただけますか。



○議長(中山耕一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 大変長い時間だというふうに思います。



○議長(中山耕一君) 二番角野達也君。



◆二番(角野達也君) だからこそ、より早い新設が求められると思いますが、新設されるまで一定期間がかかります。せめてそれまでの間、仙台市に通学バスの協力を求めたらどうでしょうか、バスの台数がふえればそれだけ通学時間も短くて済みます。市営バスを提供してもらうこともあり得ると思いますが、いかがでしょうか。



○議長(中山耕一君) 教育委員会教育長高橋仁君。



◎教育委員会教育長(高橋仁君) 実は通学バスの手配については大変苦労をしております。小松島の学校新設したときも、バス業者を確保するのに大変苦労いたしました。今の市営バスの活用ということで御提案をいただきました。改めて仙台市教育委員会にも御相談したいと思います。



○議長(中山耕一君) 二番角野達也君。



◆二番(角野達也君) どうぞよろしくお願いをしたいと思います。ついでに言っておきますが、利府支援学校には一番長い時間で大和町から二時間かかって通ってる現状もありますので、仙台だけじゃなくて、そちらの方もぜひ検討いただきたいと思います。

 教員の給与問題についてですが、教員の給与というのは、トレードやトライアウトで年俸が変わるプロ野球の選手とは全く違うと思います。教育公務員の身分保障にかかわる問題として、それは仙台市が決める事だから、口出しできないというのではなくて、言うべきことは言うように再度強く求めますが、いかがでしょうか。



○議長(中山耕一君) 教育委員会教育長高橋仁君。



◎教育委員会教育長(高橋仁君) 先ほども答弁させていただきましたけれども、二十六年の十二月に仙台市教育委員会と確認書を取り交わしております。その確認書の中で移譲の前後における違いをできるだけ抑えるよう、必要な措置を検討するものとするということで確認をしておりますので、それを踏まえて現在仙台市において検討されているものというふうに認識をしております。



○議長(中山耕一君) 二番角野達也君。



◆二番(角野達也君) 仙台市では、基本給を抑えて地域調整で何とかこう、水準をちょっと上げるから大差がないようにしますということになっています。でもやっぱり基本給というのが大事だと思うんです。やはりそこは改めて、県の方からも一言きちっと言うように求めておきたいと思います。

 財政に移ります。部長は実質収支について復興関係の返済分や繰り越し分があるのでそれを差し引いて、実質的な実質収支という言葉を以前も使われましたが、それは決算年度で六十六億円なんだとおっしゃいます。でもここにはトリックがあります。県は年度末に県庁舎整備基金を初め、六基金に九十九億円積み増しをしていますが、これは積立金として歳出に反映されるので、当然実質収支から外れます。それは間違いないですね。



○議長(中山耕一君) 総務部長大塚大輔君。



◎総務部長(大塚大輔君) 御指摘のとおり県庁舎整備基金等に年度末に積み立てするということは行っております。ただそれは繰り返しになりますけど、将来必要となる支出に備えるという趣旨で積み立てておるというものでございます。



○議長(中山耕一君) 二番角野達也君。



◆二番(角野達也君) でもその基金も義務づけられている基金ではないので、やっぱりお金が余ったから、その分はこっちに積み立てることができるようになったということであって、だからもっと黒字は本来多いということなんです。二〇一三年や二〇一四年も実質的な実質収支は四十八億円、五十七億円ですけれども、当時は臨財債の発行をそれぞれ七割台に抑制した結果です。県は実質的な実質収支という言葉で黒字を少なく見せようとしていますが、県財政の実質を反映してない、隠しているんじゃないかと思います、どうですか。



○議長(中山耕一君) 総務部長大塚大輔君。



◎総務部長(大塚大輔君) 当然のことながら行政ですので、黒字をたくさん出そうというつもりで財政運営しているわけじゃなくて、毎年適正な実質収支になるような適正な数字になるような形で一年間、財政運営しているわけでございまして、その六十億という数字が極端に大きな黒字じゃないかと、余裕があるんじゃないかと、そういう認識は持っておりません。



○議長(中山耕一君) 二番角野達也君。



◆二番(角野達也君) いや六十億よりももっと多いんじゃないかと言っているんです。それで財政調整基金についてですが、いつもなんですが、当初予算を組んだ段階でそのあとの年度末で幾らになっているということで、今何ぼあるけどこうなるんだっていうことをよく言われます。しかしこれもトリックがあります。確かに県は、予算編成のときに一たん取り崩しますが、決算のときには実質収支の半分を積み戻すので、なくなるなんてことは絶対にあり得ません。決算時と予算編成時を比べるというのはずるいんじゃないですか。



○議長(中山耕一君) 総務部長大塚大輔君。



◎総務部長(大塚大輔君) これも先ほどの答弁の繰り返しになってしまうんですけど、やはり地方財政の構造上ある程度財政調整基金なりを年度当初に一たん充当した上で予算編成を組んで、一定額の財政調整基金を安定的に維持させていって、毎年毎年の財政運営を行っていくと、そういう形になっておるわけでございます。これも毎年毎年の国の地方財政対策に地方自治体の財政運営が大きく左右されているということから、そういうやり方にならざるを得ない部分であって、本質的には国が交付税の法定率を上げる等、そういう抜本的な対策が必要だと思っておりますので、そういうものがない限りはどうしてもこういう形で財政運営していかざるを得ないと、そういう現状でございます。



○議長(中山耕一君) 二番角野達也君。



◆二番(角野達也君) 私が言ったこと否定はされなかったと思います。復興基金について、農林水産関係や経商関係にも使っているとおっしゃいますが、一方で通常分の農水費は年々減っていますし、商工費も同じ傾向です。通常の仕事も復興基金から回しているということになるんじゃないですか。問題は被災者への直接支援が少な過ぎるということなんです。しかもせっかく使えるお金があるのに、使わずにためているということなんです。こんなことでいいんですか。



○議長(中山耕一君) 総務部長大塚大輔君。



◎総務部長(大塚大輔君) 例えば先ほど申し上げましたけど、復興基金では商工業支援の枠の中で被災事業者の雇用維持対策を実施しているわけでございますけど、これはまさに被災者の支援になると思っておりまして、直接的な被災者の生活支援でなくとも、間接であれ、被災者のためになっているというものであれば、復興基金の活用の充て先として適切と判断して充てておるものでございます。



○議長(中山耕一君) 二番角野達也君。



◆二番(角野達也君) 通常分を減らす必要はないんですよ。そして、そうやっておいて被災者の生活支援に直接使う分は、わずか三十億円しかないんですから、三十九億円しかないんだからやっぱりおかしいと指摘をしておきます。将来のことをおっしゃいますけれども、復興の財源は本来国の責任に属する問題です。私は震災後幾度か被災者の皆さんと一緒に東京に行き、被災者の生活支援や今後の支援の継続を政府に求めてきました。そのたびに復興庁などから支援の継続は検討するけど、宮城の場合は自由度の高い復興基金が残っているので、まず県で活用してほしいと言われるんです。確かに国から見れば、虫のいい話なのかもしれません。被災者の命、生活、なりわいの地域の再生のために必要な支援に使ったらいいんじゃないですか。それとも何ですか、残った分を将来何かどかんと復興にかこけつけた事業にでも使おうという魂胆でもあるんでしょうか、お答えください。



○議長(中山耕一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 決してそういうつもりはございません。被災者にもっと細かく、しっかり使えという趣旨でありました。私どもといたしましては、総合的にきっちりと対応しているという認識でございまして、五年たって復興・創生期間に入っておりますので、次のステージに移ってきているというふうに思っております。したがいまして、前の五年間で他県がこういうことをやっているからというふうに今回の質問でもされましたけれども、県といたしましては、宮城県としてしっかりとした対応をし、そして被災者の皆様の自立に向けて、生活再建に向けて着実に手は打ってきているというふうに思っております。当然復興基金につきましては、復興に関係するような形で使っていかなければならないというふうに思っております。



○議長(中山耕一君) 二番角野達也君。



◆二番(角野達也君) 知事はよく、「私は中小企業の社長のつもりでやっている」とおっしゃいます。私は聞くたびにいつも違和感を覚えました。中小企業の社長は会社経営に走り回りながらどんな大変なときにも、社員の給料を確保することにありとあらゆる努力をされています。そのために借金することもあるでしょう。貯金を取り崩すこともあるでしょう。そうやって社員を守りながら会社を維持されています。知事の場合は全く違います。今、財界や大企業は、景気が悪いと言っては非正規をふやし、給料も抑え、下請企業をいじめ、もうけがふえてもそれを給料や下請に回さず、内部留保を三百兆円以上もため込んで、その上に法人税の引き下げや消費税の増税を要求しています。知事の立場は大企業の方に近いんじゃありませんか、どうですか。



○議長(中山耕一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 私はそんなつもりは本当にありませんで、常に、宮城県という組織は決して大きいという組織ではなくて、いつつぶれるかもわからないと、そういう中小企業のおやじだと、社長だというつもりでやろうと思ってやってます。県職員も大切な県民ですので、県職員のことも考えてやらなきゃいけないと思ってまして、先ほど職員の給料という話ありましたけれども、私が知事になったときは職員給料もかなりカットしておりましたけども、やっとカットせず何とかやれるようにまで持ってきました。職員のことも考えながらしっかり対応していきたいと思います。あともう余り時間がないので、最後一言だけお話ししますけれども、経常収支比率が上昇しているというので、県は財政は厳しいというお話をいたしました。紹介あったように、職員数もこれだけ厳しい状況でも、なるべく少ない人数でということで、ふやさないように努力してきました。経常収支比率に占める一番大きいのは人件費なんですけれども、人件費は抑えてきました。また借金を返す公債費、公債費もだんだん抑えてきて低くなって、御指摘のようにだんだん減ってきてますよね。そうすると何が経常収支比率を高めている要因かというと社会保障費なんです。毎年毎年、七十億、八十億、これから百億という大台になっていくと思いますけれども、黙っていても、社会保障費がふえていく、じゃあ税収は今は高いんですけどもこれからふえ続けるかというと、若い人たちの人口がどんどん減って参りまして、今後は生産年齢人口が毎年一%ずつ減ってくる。二十五年間にわたって一%ずつ減ります。二十五年後には物を買う人、食べる人が二五%減るということです。ということは間違いなく税収はこれから大幅に下がってくるのは間違いないです。消費税を思い切り上げれば別ですけれども、そういうことをしなければ税収は間違いなく下がってくる。そして、社会保障費はどんどん今後二十五年間、角野さんも間もなく六十五歳になる、私もなるんですよ。そうすると、我々の世話も誰かがしてくれなきゃいけない。そうすると社会保障費がどんどん上がっていくということを考えると、来年、宮城県、今年度末で宮城県を閉じるということであれば、私は恐らく角野さんが言うように大盤振る舞いすると思うんですけれども、残念ながら今後将来、二十五年、三十年間、道州制にでもならない限り、宮城県というのが続く限りは、やはり私は、私の次の代にやっぱりきちんとした形でバトンタッチしてやりたい。私がバトン受け取ったときは宮城県が本当につぶれそうな状況だったんですよ。毎日毎日財政どうしようか、どうしようかずっと考えた。そういうこと、思いをさせないようにしながら復興もしていかなければならないという私の気持ちも、ぜひ御理解をいただきたい。おっしゃることは決して私は間違ってないというふうに思いますけれども、しかし、そういう気持ちを持ってやってる、私の気持ちもわかっていただきたいということでございます。



○議長(中山耕一君) 二番角野達也君。



◆二番(角野達也君) 最後に長い答弁だったんで、次の機会にまた議論をしたいと思います。知事の仕事は大きな黒字をつくったり、せっせと貯金をふやすことではありません。どんなに大変でも、やっぱり県民や被災者、市町村のために頭も使って知恵を出し、お金もかける、そういう頑張りをすることだと思います。知事が残り一年、心を入れかえて県民第一の県政へとかじを切ることを求めて質問を終わります。



○議長(中山耕一君) 五十三番渥美巖君。

    〔五十三番 渥美 巖君登壇〕



◆五十三番(渥美巖君) 議長のお許しを得ましたので、さきに通告しておりました、大綱五件について伺います。

 質問の前に、熊本地震や最近の台風、大雨被害でお亡くなりになられた方々に哀悼の誠をささげますとともに、被災した皆様に心からお見舞いを申し上げます。

 それでは、質問に入ります。

 初めに、大綱一件目、東日本大震災の復旧・復興加速について伺います。

 マグニチュード九・〇、本県沿岸部に津波や地盤沈下を引き起こした東日本大震災。本県の死者、行方不明者は一万一千七百八十八人、全壊住宅は八万二千九百九十九棟、被害額は九兆二千二百五十八億円という未曾有の被害をもたらしました。あの東日本大震災から五年六カ月。恐らくきょうで二千三十日になっていると思いますが、二千三十日経過しようとしております。知事を先頭に県職員の皆さん、被災自治体の首長や職員、議員等関係する皆様の懸命なる御尽力により、宮城県の復旧は着々と進んでおり、被災地選出の県議として安堵しております。発災当初は、県や被災自治体の財政は破綻するのでないかと心配しましたが、国が東日本大震災復興交付金制度や震災復興特別交付税などの特別な財政支援の枠組みを構築し、グループ補助金による地場産業の復興支援など、かつてない制度の支援があり、本県の復旧・復興は自主財源の心配をしなくてもよかったことが大きかったと思います。私は、平成十五年七月の宮城県北部連続地震当時の国の支援の状況を知っておりますので、今回の国の支援には正直驚きとともに、国の英断に感謝しているところであります。発災時は、民主党政権で集中復興期間の予算は十九兆円でスタートした復興予算。現在の自公政権になって六兆円増額、総額二十五兆円程度になっております。政権与党、自民党のさきの参議院選挙公約では、平成二十八年度以降五カ年間の復興・創生期間は安心して復興に取り組むことができるよう、六・五兆円を上積みしつつ、十年間で三十二兆円の予算を確保し、復興の加速化に全力を尽くすとあります。一方、本県は十年間の宮城県震災復興計画とあわせ、震災からの復興を進める宮城の将来ビジョンをもとに実施計画により事業を進めてきております。県として毎月十一日、復興の進捗状況を県民に示しておりますが、五年六カ月を経て、本県の復興の状況、復興指標との比較を含め、知事の所感を伺います。

 また、本県の震災復旧・復興への歩みは全体としては着実に進んでおりますが、本県最大の被災地石巻市などでは、中心部から離れた半島部や沿岸部ではハード事業のおくれや工事の再延長も見られるなど、一部では復興の姿が見えず地域格差が生じていると思いますが、いかがでしょうか。

 災害公営住宅は現時点で一万一千戸が完成し、今年度中に計画戸数の九割に当たる一万四千戸が完成見込み、残り二千戸の完成に努力するとのことですが、八月末現在、応急仮設住宅に一万三千戸、約三万人の方々が入居している現状から見て、今後、仮設住宅入居者一万三千戸から五千戸が災害公営住宅に入居することになり、残りの八千戸が自立とは考えにくく、自立予定から災害公営住宅へ移行し、最終的に災害公営住宅の不足を心配しておりますが、大丈夫でしょうか、伺います。

 また、県全体としては間に合っても、市町村ごとでミスマッチを生じるのではないでしょうか、伺います。

 次に、六月の新聞報道でありましたが、応急仮設住宅入居世帯一万三千戸のうち、約一割強の世帯が再建方法を決めかねているとのことでしたが、きょうの報道では半分にそれは減っているようです。しかしいずれにしても、高齢世帯やひとり暮らしの高齢者が多く、今後も安心して住める住宅への移転は大変難しい仕事になると思いますが、対策と目標を含め方針を伺います。

 このような中で知事は十二日の記者会見で、五年半という時間がたちまして、ハード整備からソフト重視の政策に移行する時期に来ていると話されましたが、被災地に住んでいる私としては、まずはおくれているハードを重視しながら、あわせてソフト対策である被災者の心の復興やコミュニティーづくり両面で進めていくべきと思いますがいかがでしょうか、伺います。

 先ほども述べましたが、国は復興・創生期間の今後五カ年間で六・五兆円程度を積み増しするとし、その内訳は、一、被災者支援(健康・生活支援)に四千億円、二、住宅再建・復興まちづくりに三兆四千億円、三、原子力災害からの復興・再生に五千億円、四、産業・生業の再生に四千億円、五、その他、震災特交などに一兆七千億円となっておりますが、宮城県の計画では平成二十八年度以降の復旧・復興事業費、県、市町村合わせて三・一兆円としております。今後どのような事業を計画しているのか、事業費とあわせて伺います。

 私は、宮城県の東日本大震災復旧・復興加速の一丁目一番地は、必要とする復旧・復興予算の確保とマンパワーの充足だと思っております。今後、国の復興・創生期間の積み増し予算額が六・五兆円で十分なのかも含め、国の一〇〇%近い財源である復旧・復興予算をどれだけ確保できるか、知事の国との交渉に大なる期待をしておりますが、被災自治体との連携の中で考えと決意を伺います。

 また、被災自治体は慢性的な職員不足に直面しており、国の集中復興期間の終了とあわせ、熊本県等での災害もあり、本県への他自治体からの応援派遣も減少するものと思います。被災自治体ではマンパワー不足に危機感を抱いております。知事は、全国知事会の場で支援要請や被災三県合同の全国訪問要請を初め、市町と連携した任期付職員の採用などで職員確保に努力するとのことですが、これで職員不足を改善できるのか心配であります。現在も沿岸市町は約百七十人が不足しております。復興事業が更に計画よりおくれるのでないかとの心配であります。来年は、県の震災復興計画再生期四年間の最終年度でハード事業も節目の年でもあり、仕事量も多くなりますので、知事は被災自治体の実態を十分に把握し、退職者の活用や法制度等新たな方策も含め、職員確保に被災自治体の首長とともに最善の努力を傾注すべきと思いますが、知事の考えを伺います。

 次に、大綱二件目、入札制度の見直しについて伺います。

 私は、平成二十八年二月、平成二十八年度当初予算総括質疑の中で、震災復旧工事の入札制度の見直しについて知事等に質問をいたしました。質疑の概要は、震災当時を振り返るとそれぞれの市町村で、地元建設業者が被災した道路の確保や応急工事等に努力しており、今後の災害対応を含め、地域には町医者といわれる建設業者が必要である。県の総合評価落札方式の中に、地域加点とか地域要件を十分に出し、地域で圏域の業者が適正な競争のできる体制に見直すべきでないかと質問したことに対し、答弁は、県としては今後の公共インフラの維持管理と災害対策対応という点で、地域の建設企業の重要性は認識している。総合評価における地元企業への加点評価は早期に実施できるよう検討する。また、より地域の建設産業の振興に資するよう契約制度を見直すとの明快な答弁をいただいておりましたが、早七カ月が過ぎました。あすからは十月になります。私は、事業発注の多い今年度後半の十月から見直しが行われるものと期待しておりましたが、いまだ入札制度の見直しは行われていません。現在の県の入札制度では、金額で頑張っても落札できないと地方の建設業者の参加意欲が低下しています。私は、通告制の中で行われている予算総括質疑での答弁、これは大変重いものと認識しておりますが、入札制度の見直しについて、知事にお伺いいたします。

 次に、大綱三件目、北上運河の閉塞対策について伺います。

 東日本大震災、地震による大津波と地盤沈下に伴い、鳴瀬川河口左岸側に形成されていた砂州がなくなりました。海から波と砂が直接浜市側に押し寄せ、鳴瀬川左岸河口付近と北上運河河道に砂が推移堆積し、運河河道は完全に砂で閉塞、せっかく東松島市が平成二十四年度漁港災害復旧事業で復旧した浜市漁港に所属する三十隻の漁船は入れず、大曲浜や宮戸に分散係留している現状であります。このことは、皇室献上ノリを生産している東松島漁業生産組合やJFみやぎ鳴瀬支所の漁業者皆さんが大変難儀しながら漁業生産に励んでいることだと思います。浜市漁港がある北上運河が閉塞していなければ、秋にはノリやカキ、アキサケ等が水揚げされ、漁港は活気にあふれているところでありますが、三日前にも現場を見てきておりますが、まさに閑散となっている現状であります。私は、震災後、運河が閉塞するおそれがあるとして平成二十五年六月議会の一般質問において、北上運河河道への砂推移堆積対策を取り上げましたが、県の答弁は、砂による運河の閉塞を避けるため、国と連携し堆積土砂撤去工事を行いながら、恒久的な対策が可能なのかを検討していくでありましたが、その後の対策、検討の状況について伺います。

 東松島市では浜市漁民の要望を受け、鳴瀬川を管理する国土交通省や北上運河を管理する宮城県等と対策会議を数回行ってましたが、抜本的対策は示せずに時間が経過しております。その間も台風やしけ等があり、運河河道への砂は推移堆積し、国や県、東松島市においてしゅんせつ工事を数回実施しております。私は、遅々として抜本的対策が進まない中で、東松島市長や市議会と一緒になって、ことしも六月には北上運河を管理する東部土木事務所長に、八月には漁港の関連から東部地方振興事務所長等にそれぞれ現地調査をしていただく中で要望活動を行ったほか、七月には鳴瀬川を管理している国交省の土井国土交通副大臣と国交省幹部職員に現地を視察いただき要望しております。私は、北上運河本来の役割を果たすためには災害復旧事業として、元の砂州のある姿に戻すことだと思います。震災復興事業として震災前にあった砂州をつくり、現在ある導流堤を最大限活用すべきと考えます。砂州のあった場所の前面に、例えば小型のテトラポット等を置くことにより、自然に砂がつき砂州を取り戻すことができ、結果として運河河道への砂の堆積を防ぐことができると思いますが、鳴瀬川を管理する国交省は、水害防止の観点等から河口への人口構造物設置に難色を示しているようであります。北上運河を管理する県として、普通に水が流れ、船が通れる北上運河とすべきであり、漁業者が浜市漁港を利用し、水産振興を図れるよう早急に国土交通省や関係機関と協議し、恒久的な対策をすぐにも講ずるべき時期と思いますが、伺います。

 次に、大綱四件目、台風十号被害への対応について伺います。

 一カ月前の八月二十九日から三十日、宮城県沖を通過した台風十号により、本県でも大豆等の農作物を初め、水揚げ間近だったカキの落下といかだや養殖施設破損等、水産業及び漁港等に地域によっては大きな被害が出ておりますが、本県の農林水産業の被害状況について伺います。

 国においては、九月十六日の閣議で、北海道や東北地方の四つの台風被害に対し激甚災害指定しましたが、宮城県としての農林水産業における対応について伺います。

 なお、養殖施設被害は集計等のおくれもあり、現時点では激甚災害の対象となっておりませんが、宮城県として過去にも実施している強い施設づくり事業との観点からも、被災した漁業者等への養殖施設等の再生に対する支援を考えるべきと思いますが、いかがでしょうか。

 大綱五件目、一般質問の最後に、石巻・酒田間地域高規格道路と三陸自動車道仙台松島道路の大型自動車の無料化について伺います。

 初めに、石巻・酒田間地域高規格道路について伺います。

 ことしの二月東京で、私も出席しましたが、石巻市と酒田市を結ぶ石巻・酒田間地域高規格道路の早期実現に向け、石巻・新庄地域高規格道路建設促進期成同盟会等の皆さんとともに土井国土交通副大臣を初め、宮城県、山形県選出の国会議員と国土交通省に要請してまいりました。山形県の新庄−酒田間は着々と事業進捗が図られていますが、宮城県側は候補路線に指定されてから約二十年になりますが、なぜか前に進んでいませんでしたが、五月に地元の与党の国会議員から今年度調査費がついたと知らされました。今回の調査費は、石巻河南地区のルート調査とうかがえますが、長年要望していた石巻・酒田間地域高規格道路の扉があいた第一歩と思います。この道路に対する県のスタンスについて伺います。

 またこの道路は、国際拠点港湾仙台塩釜港石巻港区と重要港湾酒田港を結びつけ、環太平洋経済圏と環日本海経済圏を結ぶ、国際的な物流の大動脈を形成し、東北地方の産業、経済、観光の発展に大きく資するものと言われている中で、石巻女川インターチェンジからのルートを予定されていますが、この際県としても、防災道路の観点からも仙台塩釜港石巻港区からのアクセス道路の調査を国とあわせて同時に進めていくべきと思いますが、伺います。

 三陸自動車道については、四車線化や割引サービス等の利用改善など、これまで十回ほどシリーズとして行ってまいりましたが、改めて再開いたしたいと思います。震災後、三陸縦貫自動車道は復興道路と位置づけられ、東日本大震災からの早期復興に向けたリーディングプロジェクトとなり、着実に予算づけがなされ、一カ月後の来月三十日、登米の三滝堂インターから志津川インター間九・一キロが開通されることは、南三陸町民や気仙沼市民にとっても待望の高速道路であり、今後、観光や水産物の流通等を含めた地域活性化も期待され、皆様とともに喜び合いたいと思っております。さて、仙台八戸を結ぶ三陸道三百五十九キロの中に、宮城県道路公社が管理する仙台松島道路利府中インターから鳴瀬奥松島インター間の十八・三キロがあり、これまでもNEXCO東日本と連動し、ETC時間帯の割引き等を実施し、利用者ニーズにこたえてきております。ことしの九月一日から三カ月間、県道路公社単独割引として中型車、大型車、特大車の車種限定で三割引きを実施しておりますが、動向や効果について伺います。

 私は、宮城県を代表する観光地である日本三景松島を通っている国道四十五号が慢性的渋滞に陥り、観光客の交通安全上も問題で、その大きな要因の一つに大型車の通行であると考え、国道四十五号から三陸道への大型車の迂回等で観光地松島の慢性的渋滞を改善すべきと過去にも一般質問しましたが、県道路公社の経営が成り立つ範囲での割引きとのことでありました。現在、三陸道は利府のボトルネックも解消され、四車線化も進み速度もアップし、北への無料区間が順調に伸びている関係もあり、仙台松島道路一日の交通量は、平成二十七年の実績では、計画の三割強増の三万八百八十四台と伺っております。産業振興につながる大型車を無料化にしても普通車は増加しており、県道路公社の経営に支障は来さないと聞き及んでおります。今回のような三〇%の割引きではインパクトがありません。被災地の復興加速、物流と観光振興を総合的に勘案し、知事の政策、政治判断として、来年の早い時期から仙台松島道路を通る貨物自動車やバス等の大型車無料化を知事に提言いたしますが、いかがでしょうか。

 以上で、壇上からの質問を終わります。

 御清聴ありがとうございました。



○議長(中山耕一君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 渥美巖議員の一般質問にお答えいたします。大綱五点ございました。

 まず、大綱一点目、東日本大震災の復旧・復興加速についての御質問にお答えいたします。

 初めに、我が県の復興状況についてのお尋ねにお答えをいたします。

 私は、東日本大震災の発生からこれまで被災市町や国と力を合わせ、復旧・復興に全力で取り組んでまいりました。この結果、公共土木施設の復旧や医療、福祉施設等の再開が進むなど、震災からの復興は着実に進展してきているものと認識しております。一方、震災復興実施計画における目標を達成していない状況にある防潮堤の整備事業や、被災者にとって最大の課題である災害公営住宅の整備事業などにつきましては、更なる取り組みの強化が必要であると考えております。県といたしましては、被災者が一日も早く復興を実感していただくことができるよう、引き続き震災復興計画に基づいて各種施策をしっかりと推進してまいります。

 次に、震災復旧・復興の地域格差についての御質問にお答えをいたします。

 被災の規模やその地形上の制約等により、半島部など一部地域においては、漁港の整備や復興まちづくりなどのハード事業の進捗におくれが生じていると認識しております。県としては、地域の復興に必要なハード事業の進捗状況を常に把握し、被災市町と連携しながら対応していくことが必要であると考えております。

 次に、おくれているハード整備を重視しつつ、ソフト事業の双方を進めるべきとの御質問にお答えをいたします。

 ハード整備は復興の基礎となるものであり、すべての被災地において一日も早く事業が進むよう、更に力を入れて取り組んでいかなければならないと考えております。一方、災害公営住宅の建設や被災事業者の再建が進むことによって、地域コミュニティーの再構築や失われた販路の回復といったソフト面でのきめ細かな対応が必要となっております。県といたしましては、ハード整備を加速化するとともに、ソフト対策にも重点的に取り組んでまいります。

 次に、復旧・復興の加速に必要な財源確保についての御質問にお答えをいたします。

 復旧・復興事業費の財源につきましては、復興・創生期間に向けて、被災市町と連携しながら、国に対し、特例的な財政支援の継続と県で試算した復興事業費に見合う財源の確保を強く要望してきました。その結果、復興・創生期間において、六・五兆円が確保され、市町を含む本県の復旧・復興事業を行うための財源としてはおおむね間に合うものと考えております。今後、資材の高騰や新たな課題への対応等により、復旧・復興事業費が膨らんだ場合においては、改めて国に財源の確保を要望することとしております。県としては、被災市町と連携し、我が県の復旧・復興事業に必要な予算を確保するため、全力で取り組んでまいります。

 次に、被災自治体の職員確保についての御質問にお答えをいたします。

 被災自治体の職員確保については、御承知のとおりあらゆる努力をしてまいりましたが、職員不足は解消されていない状況であり、全国からの派遣職員が年々減少していくことや、全国各地で災害が頻発していることを踏まえると、今後一層厳しくなることが想定されます。こうした状況から、本年七月の全国知事会議の場において、私から直接、復興のピークが続くあと二年は現在の派遣規模を維持いただきますよう、初めて期限を区切って派遣の継続をお願いしたところであります。このほか、派遣期間の長期化に伴い現職の派遣が難しくなっている中、退職予定者やOBの再任用による派遣についても改めて全国に検討をお願いしているところであります。また全国からの応援職員は、これまで市町村からの派遣がほとんどでありましたが、人材の豊富な都道府県や政令指定都市にも、宮城県内の被災市町への職員派遣の増員をお願いするなど、新たな取り組みも行いながら、被災自治体の職員確保を全力で支援してまいります。

 次に、大綱二点目、入札制度の見直しについての御質問にお答えをいたします。

 県がことし策定した新・みやぎ建設産業振興プランにおいては、地元の建設業者が地域の守り手として迅速な災害対応や質の高い社会資本の整備及び維持管理を適切、かつ持続的に担うことができるよう、地元建設産業の振興策を展開することとしております。こうした考え方に基づき、県では、入札制度を改正することとしており、具体的には、総合評価落札方式において、地元の建設企業の受注機会の確保に向け、施工地域での営業年数や工事の実績、更には災害対応などの地域貢献について評価を拡充したいと考えております。また、震災復興後の建設投資額の縮小や担い手不足など、地元建設産業を取り巻く環境は今後一層厳しさを増すことから、優良な地元の建設企業の育成を図るため、企業の技術力などを適正に評価する見直しについても検討を進めているところであります。これらの改正につきましては、早期の実施に向けて、現在鋭意作業を行っているところでありますが、業界への周知や電子入札システムの改修等も必要となることから、今後これらの作業を速やかに行い、来年四月から円滑に施行できるよう準備を進めてまいります。今年度いっぱいお待ちいただきたいと思います。

 次に、大綱五点目、石巻・酒田間地域高規格道路と三陸自動車道仙台松島道路(利府中インターから鳴瀬奥松島インター)の大型車無料化についての御質問のうち、石巻港区からのアクセス道路の調査についてのお尋ねにお答えをいたします。

 石巻河南道路を含む石巻・酒田間地域高規格道路は、太平洋側の国際拠点港湾仙台塩釜港石巻港区と日本海側の重要港湾酒田港を最短で結び、海外交易も含めた広域的物流を支える大動脈であるとともに、防災道路ネットワークの横軸を構成し、緊急輸送道路としての機能を有する重要な連携軸と認識をしております。そのため、物流拠点であり災害時には防災拠点ともなります、仙台塩釜港石巻港区との円滑なアクセスを図る必要があり、東北全体の産業、物流、観光などを発展させることに大きく寄与することから、県といたしましては、国の調査の進捗に合わせてアクセス道路の調査を進めてまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(中山耕一君) 震災復興・企画部長伊東昭代君。

    〔震災復興・企画部長 伊東昭代君登壇〕



◎震災復興・企画部長(伊東昭代君) 大綱一点目、東日本大震災の復旧・復興加速についての御質問のうち、今後の復興事業の計画等についてのお尋ねにお答えいたします。

 復興・創生期間に取り組む主な事業としては、県の震災復興計画と県内市町村及び一部事務組合の事業を平成二十八年三月末時点で取りまとめたところ、被災者支援分野として、地域医療施設復興事業で県、市町合わせて約四百億円、住宅再建・復興まちづくり分野として、災害公営住宅整備事業で県、市町合わせて約三千三百億円、市町の下水道事業で約千五百億円、道路事業で県、市町合わせて約千八百億円、漁港及び漁港施設災害復旧事業で県、市町合わせて約二千二百億円、産業・生業の再生分野として、グループ補助金で約一千億円などを予定しております。これらの事業に必要な国が措置すべき財源については、確保された六・五兆円のフレームに盛り込まれているものでございます。

 私からは、以上でございます。



○議長(中山耕一君) 保健福祉部長渡辺達美君。

    〔保健福祉部長 渡辺達美君登壇〕



◎保健福祉部長(渡辺達美君) 大綱一点目、東日本大震災の復旧・復興加速についての御質問のうち、応急仮設住宅からの移転困難者への対応方針についてのお尋ねにお答えいたします。

 応急仮設住宅に入居している高齢者世帯につきましては、再建方法が未定の世帯が多いことから、現在各市町において電話及び訪問などにより意向把握を行っているところであります。県といたしましては、各市町と連携して、平成三十年度末までにはすべての仮設住宅入居者の再建先を確定してまいりたいと考えております。また、高齢者世帯などで、自力では居住先の確保が難しい入居者に対しましては、被災者転居支援センターなどを通じて、入居者の恒久的住宅への移行を支援してまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(中山耕一君) 農林水産部長後藤康宏君。

    〔農林水産部長 後藤康宏君登壇〕



◎農林水産部長(後藤康宏君) 大綱四点目、台風十号被害への対応についての御質問のうち、我が県の農林水産業における被害状況についてのお尋ねにお答えいたします。

 今回の台風十号による我が県の農林水産業関連の被害状況については、県内二十四市町で総額二十六億七千九百五十万円の被害が発生しております。このうち主なものとしては、漁港施設被害が五市町で十三億三千八百万円、養殖カキの落下等の水産物被害が六市町で六億二千六百十万円など、水産関連被害額としては総額二十二億五千万円となっております。また、取水堰護岸流出などの農地、農業用施設被害や水稲倒伏、大根苗流出など農業関連被害額として、総額二億二千三百六十万円となっており、沿岸部を中心に内陸部でも被害が発生しておる状況でございます。

 次に、激甚災害指定と養殖施設の再生への対応についての御質問にお答えいたします。

 平成二十八年八月十六日から九月一日にかけての一連の台風被害による激甚災害指定については、公共土木施設災害復旧事業、農地等の災害復旧事業、農林水産業共同利用施設災害復旧事業が対象となったものであり、指定された事業については、被災状況を見きわめながら適切に対応してまいります。一方、個人所有の養殖施設については、被害が大きかった北海道等で被害額が確定していないことから、現時点で激甚災害の対象となっておりませんが、県としては、今後とも関係道県と被災状況等の情報を共有しながら、指定に向けた対応を連携して行ってまいります。また、養殖施設については、今後激甚災害指定の動向や過去に実施した災害対応等を勘案しながら、支援策の必要性について検討してまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(中山耕一君) 土木部長遠藤信哉君。

    〔土木部長 遠藤信哉君登壇〕



◎土木部長(遠藤信哉君) 大綱一点目、東日本大震災の復旧・復興加速についての御質問のうち、災害公営住宅の整備についてのお尋ねにお答えいたします。

 災害公営住宅の整備につきましては、地域の実情に精通しました市町が事業主体となり、応急仮設住宅に入居されております被災者などの意向調査を継続的に実施して必要戸数を把握し、約一万六千戸の整備を進めているとこでございます。被災者の中には、他の地域から避難してきている方もおりますことから、現在市町及び県の間で情報の共有化を図りながら、被災者の意向の精査を進めているとこであります。県といたしましては、土木部市町支援チームを通じまして、十分な意向調査の実施について市町に働きかけるなど、市町ごとに災害公営住宅の整備に不足が生じることのないよう、市町とともに引き続き取り組んでまいります。

 次に、大綱三点目、北上運河閉塞対策についての御質問のうち、対策と検討状況についてのお尋ねにお答えいたします。

 北上運河につきましては、津波の影響によりまして鳴瀬川河口部の砂州が消失したことから、海から流入した砂により河道が閉塞する傾向にあり、近接いたします東松島市管理の浜市漁港において、漁船の航行や係船が困難な状況となっております。こうした状況に対応するため、県ではこれまで河道掘削を三回実施するとともに、国土交通省、県及び東松島市を構成メンバーとします検討会を平成二十三年に立ち上げ、鳴瀬川河口部周辺のモニタリング調査を行いながら、各管理者間で実施可能な閉塞対策について検討を進めているところでございます。

 次に、国や関係機関との協議に基づく恒久対策についての御質問にお答えいたします。

 浜市漁港を利用しております漁業者の皆様は、現在隣接する漁港の利用を余儀なくされておりますところであり、大変御迷惑をおかけしております。鳴瀬川の河口部におきましては、国によるモニタリング調査の結果、砂州の回復傾向が確認されており、また導流堤復旧工事も、ことしの十月に完了する予定となっておりますことから、今後更に砂州の回復が進むものと考えております。県といたしましては、こういった状況も踏まえながら、引き続きモニタリング調査の結果や学識経験者の意見を参考としながら、各管理者間の合意形成を図り、恒久的な対策を検討してまいります。

 次に、大綱五点目、石巻・酒田間地域高規格道路と三陸自動車道仙台松島道路の大型車無料化についての御質問のうち、石巻・酒田間地域高規格道路に対するスタンスについてのお尋ねにお答えいたします。

 石巻・酒田間地域高規格道路は、石巻市と山形県酒田市を結び、災害時における緊急輸送道路としての機能はもとより、宮城、山形両県の物流や産業、観光振興などに重要な役割を担う路線でありますが、石巻酒田間のうち、石巻新庄道路はいまだ地域高規格道路の候補路線でありますことから、これまで国に対して、計画路線への早期格上げを重ねて要望してまいりました。このような中、石巻新庄道路の起点部に位置します石巻河南道路が今年度から国の新規調査箇所となり、事業化に向けて大きく動き出したところであります。石巻河南道路は、昨年度開通いたしました三陸縦貫自動車道の石巻女川インターチェンジから大崎市方面へ伸びる幹線道路であり、整備に向けた地元の機運も一層高まってきておりますことから、これまで以上に国と連携しながら、一日も早い事業化を目指すとともに、石巻新庄道路の計画路線への早期格上げについても、沿線市町や関係機関と連携しながら、引き続き国に対して強く働きかけてまいります。

 次に、仙台松島道路の車種限定割引きについての御質問にお答えいたします。

 現在、宮城県道路公社が管理しております仙台松島道路では、松島町及び関係機関からの要望を受け、復興関係の大型車両で混雑が目立つ国道四十五号から仙台松島道路への転換を促進し、観光地松島の渋滞緩和や沿道環境改善を図るため、九月から三カ月の間、中型車以上の車種を対象とした企画割引きを実施しております。その効果につきましては、実施後速やかに検証を行う予定としており、現時点で分析を行うまでには至っておりませんが、松島の観光振興の一助になっているものと考えております。

 次に、仙台松島道路における大型車無料化についての御質問にお答えいたします。

 仙台松島道路につきましては、四車線化工事が平成二十六年度末に完成し、現在は管理運営のみを行っており、道路利用者の利便性向上を図りつつ、安定的な料金収入を確保することにより、一日も早い無料開放を目指しているところであります。また、仙台松島道路は有料道路事業であり、道路利用者が受ける利益に応じて料金を徴収することによって成り立っております。このため、特定の車種に限って無料化することは難しいものと考えておりますが、現在の交通量は順調に伸びており、計画交通量を上回っておりますことから、県といたしましては、NEXCO東日本と連動した企画割引きを初めとして最大限のサービスを提供できるよう、道路公社と連携しながら、引き続き努力を行ってまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(中山耕一君) 五十三番渥美巖君。



◆五十三番(渥美巖君) 御答弁ありがとうございました。それでまず知事の方につきましては、先ほど大変評価できる答弁もいただきました。ぜひとも入札制度、これは私は本来であれば一月ごろから何とかしてほしい。そうしないと来年の予算というのはだんだん復興予算も少なくなってきているんです。そういう面で期待しておりましたが、しかしいずれにしても、来年の四月から実施という知事の英断がありましたんで、ぜひともそういう形で地域の建設業者もしっかりと地域で仕事ができる体制、そういうことでぜひとも今後とも進めていっていただきたいなと思っております。

 それから二番目につきまして、逆になりますが、三陸道の仙台松島道路大型無料化、これは今難しい、特定するのは難しいとかいろいろありました。私は、中型車、大型車、特大車、見ますと大体一五%以下で、その他の分が普通車と軽が八五%近くの数字になっておりまして、経営上の数字から見ると決して大型車とかを無料化する、経営上はそんなにマイナスにならないんでないかと。私、これ言うのは松島の渋滞対策も含めて、大型車なんかを無料化にすることによって復興もある意味加速するという認識を持っているんです。無料化が難しいとなれば、今、三割で進めておりますけど、三カ月間のこれは今試験的なことですが、できれば最低でも五割程度は知事の政策、政治判断として私は十分に可能だと。そしてそれも道路公社の経営には今既に三割強の収入が上にあるわけですから、現在の中ででも可能な限り利用者に還元し、そして復興とかそういうもののスピードアップが図れるんではないかと思いますが、その点についてまずお伺いいたします。できれば知事にお伺いします。



○議長(中山耕一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 部長から先ほど答弁しましたように、九月から三カ月間中型車以上の車種を対象とした企画割引を実施しております。大型車に限定して割り引き率を上げたらどうかというお話でございましたけれども、部長の答弁のとおりそれによって復興が早まるというメリットもありますが、そのかわり逆に、金額の割合は少ないといえども、将来的にはあそこの車線は全部無料にするということを掲げておりますので、その分全車種無料化というものが、だんだんおくれていってしまうということがございますので、その折衷をどう図っていくのかということが重要だというふうに思います。まず今回の企画割引の検証をしっかりした上で次のステップとしていろいろ検討をしていただければというふうに思っております。



○議長(中山耕一君) 五十三番渥美巖君。



◆五十三番(渥美巖君) ぜひ、検討していただきたいと思っております。私は、本来であれば、全車両そういう企画割引の中で進めるのが一番いいんですが、しかし、普通車なんかは結構伸びておりますから、それよりも今は復興とかそういうもの、そして松島の渋滞を何とか緩和したいということもありますんで、そういう面での何とかあそこを緩和したいなという感じがありますんで、質問でございますのでよろしくお願いします。

 また、石巻酒田間高規格道路でございますが、これは現在、国の方では横断道路として釜石花巻間とか宮古盛岡間こういうことやったり、福島県では相馬福島間の整備、これを今進めております。宮城県についても県北道路あるんですが、私としてはこれを何とか石巻から古川までを復興支援道路、避難道路、必要としているわけですんで、その辺の避難道路の復興支援道路の考え、これなかったのかどうか。一本だけですね今あるのは。県北道路といいますかそれだけなんですが、石巻古川間なりをなぜこう入れられなかったのか、その辺についても確認しておきます。



○議長(中山耕一君) 土木部長遠藤信哉君。



◎土木部長(遠藤信哉君) 実は、東日本大震災がございまして、国の方とそういった横軸になります、いわゆる復興支援道路に関しての協議を担当させていただきました。その中で、石巻古川(大崎)間の新庄道路についてもお話をさせていただいたのですが、ネットワーク上、とりあえずその国の方のお考えとしては、仙台と石巻が三陸道で直結いたしますので、当面の復興支援という意味でのネットワークは、三陸道と同等のネットワークとしての取り扱いができるだろうという見解が示されました。そういった中で、再度我々としては石巻新庄間の道路について何とかその事業化ということは申し入れたわけですが、むしろ県北部における県北高速幹線道路の整備を優先するんではないかということもあって、今そういった形で事業を進めさせていただいてるというとこでございます。



○議長(中山耕一君) 五十三番渥美巖君。



◆五十三番(渥美巖君) ぜひ、石巻から大崎の方にそれを早く進めていってもらいたいというのが大きな問題でございますので、よろしくお願いします。それから職員不足の問題があります。現在仙台市を除く県内十四の市町で一千五百人の不足に対して充足数が千三百三十六人という形で、例えば百六十七人不足。県と合わせますと不足数は二百七十九名となっております。これは全体の不足数が宮城県全体では二千人ちょっと超しているんですよ、必要数。福島、岩手などを合わせますと約三千人ぐらいが必要ではないかと私見ておりますが、しかしなかなか知事の先ほどの説明の中では、すべてそれで本当に解消できるのかなと私は非常に不安になっているんです。現在も充当できない、そしてどんどん風化してきつつありますから。ぜひとも、私は災害が大型化したりしている今、国や全国の都道府県、政令市等から法律によってしっかりと人的支援ができる制度、そういうものをそろそろ確立していかないと、善意だけでお願いしていくというのには限界があるんじゃないかなと思っているんですよ。ぜひその辺の考えについて、知事もある程度中盤にきてますけど、今までは何とかそういう形で新聞とかいろんな形でマスコミに取り上げてもらいましたから来ていただけましたけど、これからは他の地域でもそういう形が出てきて、東日本大震災は関西の方ではそろそろ終わったんじゃないかという意見もある中でやはりこれもう少し強力な形で、制度として私は取り組むようなものを提案してほしいんですが、いかがでしょうか知事。



○議長(中山耕一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 実は、そういった話は知事会等でも出ております。ただ、法律でというのは非常に難しいと思います。どの自治体がどれくらい被害に遭ったときにどこからどれだけ出すのかというようなことを法律で決めるのは難しいと。したがって最終的にやはり各自治体の自分の自治権を使っての良心に基づく支援という形にならざるを得ないというふうに思ってます。今回の東日本大震災の場合は、やはり今我々は各自治体の方に直接お願いしないといけない。知事会の場でお話をしたりはしておりますけれども、そうであったとしても窓口がワンストップでは決してないということで、それぞれの都道府県、またそれぞれの市町村にお願いしないといけないとなってますので、そういったような窓口をワンストップでずっと流れができるようにするということは非常に重要だというふうに思ってます。今回熊本地震でかなりそういったスキームができ上がりつつあるというふうに思っておりますので、更に、磨きをかけていきたいというふうに思ってます。ただし今回の東日本大震災にそれが当てはまるかというと、もう五年半が経過しておりますので、そのスキームができるまでにまだしばらく時間がかかるかと思いますので、それをつくるのを待ってというのではなくて、一人でも二人でも職員を派遣してもらえるようにお願いしていこうと思ってます。県事業もさることながら、市町村が今非常に苦しんでますので、先ほど答弁いたしましたように、今まで都道府県は県に、基本的に市町村は市町村にということでやっておりましたけれども、これから都道府県にも市町村の方に職員を派遣していただけるようにお願いもしていきたいというふうに、先ほど答弁いたしました。できるだけ市町村の負担を軽減するように努力をしていきたいというふうに思っております。



○議長(中山耕一君) 五十三番渥美巖君。



◆五十三番(渥美巖君) きょうは浜市の方からも傍聴に来ていただいておりますが、この北上運河の閉塞問題、もう既に現地に私も何回も行ってるんですけどなかなか対策が講じられないという状況です。そこで恒久的な対策を講じなければ現在と同じように北上運河は、しけや台風の都度砂が推移堆積、北上運河は閉塞してしまいます。そうすると全然漁業ができない状況。今も入ってないわけですから船が。この状況は国交省に理解していただくために、先ほど説明しましたが七月二十七日に国土交通副大臣に、そして東北地方整備局長や東北地方整備局の河川部長なんかにも現地を見ていただきました。県として、国に対して強力にこの分野を要請してほしいと思いますが、その辺の考え方、お伺いいたしたいと思います。



○議長(中山耕一君) 土木部長遠藤信哉君。



◎土木部長(遠藤信哉君) 先ほどもお答えいたしましたように、浜市漁港の皆様には大変御不便をおかけしております。その点につきまして我々非常に反省をしなければならないんですが、先ほど申し上げました十月に国交省の方の導流堤の復旧工事が完成いたします。そうしますと、地域の地震の直後に沈下いたしました地盤が多少戻ってくるということと相まりまして、復旧後の砂州の動向というんですか、それがどういうふうになるかというのを調べようと思ってます。当面は、まず導流堤工事の復旧工事が終わった後の動向を見ながら対応を考えていきたいと思いますが、いずれ国交省も私どもも皆が恒久的な対応についての緊急性の認識というのは共有化してますので、しっかりと取り組んでまいりたいというふうに思っております。



○議長(中山耕一君) 五十三番渥美巖君。



◆五十三番(渥美巖君) 部長のそのような考え、十分我々もわかっているんです。しかし東松島市が二十四年度事業で行った浜市の漁港の災害復旧事業約二億円かけておりますが、現在それは船が一隻も入ってない状況、本当にあたりから見ると大変な状況になっているということです。自然の力だからどうにも仕方ないと言う人もおりますけど、それだけでは私はだめだと思っているんです。ぜひ漁業で生計を立てている方もおります。やはり県はその辺を十分に重く受けとめながら運河そのものがもう船が通れないような状況、それは異常なんです。ぜひその辺を通常の運河としてせっかくつくった県の復旧した運河が通常の運河としてなれるように、ぜひともこれからも努力していただきたいと思いますがよろしくお願いします。



○議長(中山耕一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 部長も答弁いたしましたが、来月、もう間もなく導流堤の工事が完了いたします。これでかなり流れが変わるだろうというふうに我々見ておりまして、少しだけ様子を見させていただきたいというふうに思ってます。その後やはり余り効果がないということであれば、更なる対策をしっかりととっていきますので、傍聴にお越しの方ももうしばらく我慢をしていただきたいと。責任は十分痛感をしておりますので、しっかり取り組んでまいりたいと思います。



○議長(中山耕一君) 暫時休憩いたします。

    午後零時七分休憩

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    午後一時十分再開



○議長(中山耕一君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。

 質疑質問を継続いたします。五十七番相沢光哉君。

    〔五十七番 相沢光哉君登壇〕



◆五十七番(相沢光哉君) 通告に従い順次質問いたします。

 大綱一点目は、伊達政宗公生誕四百五十年についてであります。

 仙台藩祖伊達政宗公は、慶長五年、西暦一六〇〇年、ちょうど関ヶ原の戦いの年に、仙台城築城を始め、「入り染めて国豊かなる砌とや千代と限らじ、せんだいの松」と、それまで千代と書いていたせんだいを、今日の仙台に改め、六十二万石、仙台藩の基盤をつくりました。爾来今日まで仙台市、宮城県が東北の政治、経済、情報の中心地として発展してきたのは、まさに政宗公のおかげであります。

 政宗公が出羽国米沢城で誕生したのが、永禄十年八月三日、西暦一五六七年ですから、来年二〇一七年は、伊達政宗公生誕四百五十年の節目の年に当たります。一昨日、政宗公生誕四百五十年から五百年に至る、五十年後の風景を夢見て「政宗ワールド」プロジェクトという民間団体の設立総会が開催されました。知事からもビデオメッセージを寄せていただきました。

 戦国武将として傑出した存在であった政宗は、戦略家、政治家であっただけでなく、すぐれた漢詩や和歌を数多く残した教養人でもありました。また、遠くローマに支倉常長を派遣するなど、気宇壮大な国際的視野を有した野心家として、そのスケールは、日本人離れを感じます。

 さて、地方創生やまちづくりの手法には歴史遺産や歴史的人物、祭りや行事風習などを再発掘する方法がよく見られます。仙台市を初め、県内各地には伊達藩時代に由来するものが数多くあり、例えば水という言葉で政宗公をつなぐと、四ツ谷用水、木曳堀、御舟入堀、貞山運河、北上川の河川改修、石巻港開港など、枚挙にいとまなくそれらが政宗ワールドとなります。そこで質問に移ります。

 第一問。来年が政宗公生誕四百五十年に当たることを県内外に広く知っていただくために、平成二十九年度の本県の事業計画の特に教育、観光、地方創生等の分野において積極的に、生誕四百五十年のロゴを冠やキャッチフレーズとして使用すべきと考えますがいかがですか。また、このことを、県内市町村や商工団体、マスコミにも連携して協力を仰ぐようにしてはいかがですか、知事の御所見を伺います。

 第二問。折しも、本年度は、宮城県と仙台市、塩竈市、多賀城市、松島町が共同して申請していた、「政宗がはぐくんだ、伊達な文化」が文化庁から日本遺産として認定を受けました。日本遺産認定は単なる文化遺産の指定ではなく、関係自治体が有する主な文化財を中心に、主題にふさわしいストーリーを展開していくことに特徴があり、まさに、どれだけ、国内外の人々にアピールできるかが関係者の腕の見せどころとなります。「伊達な文化」の平成二十九年度の取り組みについて、文化庁との対応も含め、その内容をお示しください。

 第三問。来年度は、本県で初めて第四十一回全国高等学校総合文化祭が開催されますが、伊達な文化は、当時の都人らも、その意表をつく粋な斬新さとともに、政宗公の深い教養あふれる茶道や和歌の所作内容に感嘆をあらわしたことが記録されており、現代の青少年への刺激あるメッセージになると思います。記念すべき年に全国総文が開かれる絶好の機会を生かす運営のあり方について、各方面の知恵を結集して検討していただきたいと思いますが、教育長の御所見をお聞かせください。

 大綱二点目は、憲法改正と緊急事態条項についてであります。

 七月に行われた参議院選挙は、自民党にとって東北地方の苦い結果はともかく、全国で見れば、民進党、共産党など野党が改憲阻止三分の一確保を声高に叫んだ効果もむなしく、与党候補が圧倒的勝利をおさめ、安倍内閣のもとで、戦後初めて衆参両院とも改憲勢力が三分の二を確保するという歴史の転換点となる選挙となりました。民共統一戦線を組んだ野党は、相変わらず安保法制を戦争法とレッテル貼りをし、安倍内閣での改憲を許すなと必死でした。一方の自民党が憲法改正を選挙の争点としなかったとはいえ、この選挙の結果は、新たに有権者となった十八歳以上を含めた国民多数が自公政権の政策を信任し、安倍首相の発言や姿勢を評価したからにほかなりません。

 また、安倍首相に対する支持率も一貫して高く、安定しています。それは、伊勢志摩サミット、アメリカ現職大統領の広島訪問、リオオリンピックでの軽妙な安倍マリオぶり、プーチン大統領との北方領土交渉、我が国初のキューバ訪問など、まさに地球儀外交で世界の政治を牽引していることが高く評価されるからです。こうして見ると、国民は、憲法改正が安倍内閣のもとで、ようやく現実味を帯びてきたことを冷静に見守っていると思われます。

 ところで、日本国憲法は、昭和二十二年五月三日に施行されてから本年で六十九年経過しています。当時は連合国軍の占領下、わずか一週間ほどで司令部が作成した草案をもとに新憲法が制定され、今日までその内容は一字一句改正されておりません。第二次世界大戦の同じ敗戦国であるドイツが五十七回、イタリアが十七回、憲法を改正していることを比較すれば、極めて異常な状態に陥っていると言って過言ではありません。国際法では、本来、国家主権が制約されているときに他国が基本法を改変することは違法とされていますが、日本は独立を回復したときにその機会を逸し今日に至っています。

 このように、現行憲法はGHQが我が国に押しつけたものですが、よい点がないわけではありませんから、よいところを残し、足らざるを補い、間違いをただし、今日必要とするところを加え、改正していくことはごく当たり前のことです。しかし、左翼、リベラルの人々に改憲アレルギーが多いことが我が国の特徴であり、また、改憲手続が諸外国と比べ極めて厳しいことから、政党間や世論で賛否が拮抗する、例えば九条二項のような条文は後回しにして、改正発議に各政党が一致しやすい、例えば緊急事態条項や環境権の新設を進めてはどうかという動きが出てきております。そこで、知事に順次お伺いたします。

 第一問。知事は我が国の現状から見て、憲法改正は、取り組むべきか否か、まず、憲法に関する基本的認識と改正についての考えをその理由とともにお答えください。

 第二問。緊急事態条項とは、国家非常時の際、例えば大規模自然災害、あるいは大規模テロが発生し、現行の関連法での対応では不十分、非効率で我が国の存亡にかかわる場合に、緊急権を一定期間内に限り国の長に認める制度であり、成文憲法を持つ世界のすべての国の憲法に明記されているものです。知事は、憲法に緊急事態条項を設けることについて賛成ですか、反対ですか。その理由とともにお答えください。

 また、五年半前に、東日本大震災に遭遇し、国、地方の関係の中で、救出救助避難支援、復旧復興のすべての現場を経験した立場から、大規模自然災害発災時における法律、制度、予算について、課題と改善に向けた提言があればお聞かせください。

 第三問。憲法に緊急事態条項が定められると国家が暴走して、独裁になるかもしれない、個人の自由や権利が侵害されるのではないかなどの不安の声が出ることについて、知事はどのように思われますか、お答えください。

 第四問。現行憲法では、陸海空軍その他の戦力は保持しない。国の交戦権は認めないと記され、自衛隊については、憲法解釈によって辛うじて認められている状態ですが、自衛官出身の知事として、第九条及び同第二項についてどのようにお考えですか。また、日本国憲法のどこを探しても、自衛隊という言葉が出てこないことについてどう思われますか、お聞かせください。

 第五問。憲法論議において護憲派には、いわゆる東京裁判史観が深く根を張っています。すなわち、歴史教育を自虐史観、反日史観から正さなければ、この国はいつまでたっても、真の独立国家に戻ることはできません。このことについて、知事及び教育長のお考えをお示しください。

 大綱三点目は、日本大麻草の復権についてであります。

 本年七月、相模原市の障害者施設で忌まわしい大量殺人傷害事件が起こりました。そのとき容疑者がドラッグ大麻を使用していたことが報じられ、麻薬の恐ろしさが改めて印象づけられましたが、今回取り上げる日本大麻草は、インド大麻の麻薬成分であるTHC、テトラヒドロカンナビノールをほとんど含まず、逆にTHCの薬効を打ち消すCBD、カンナビジオールを多く含むものであります。日本では縄文時代から一年草として最も成長が早く丈夫な繊維は麻縄、麻布として大いに活用し、種子は栄養豊富な食用や油として利用し、戦前まで米に次ぐ農産物として、全国どこでも普通に生産していた貴重な植物資源でした。麻という字を使う地名や人名が多いことはその証拠です。縄文土器の縄目も麻縄であります。

 しかし、戦後日本を占領したGHQは突然日本大麻を麻薬マリファナの原料と指定し、栽培から利用まで一切を禁止するよう日本政府に命令しました。厚生省も農林省も理不尽なその指令に抵抗したものの、絶対権力者には従わざるを得ず、昭和二十三年七月に大麻取締法が制定され、昭和二十九年以降は、都道府県知事の免許を受ければ、一定の条件のもとで大麻栽培ができる形となりました。しかし、大麻栽培者の免許が毎年更新手続を要する一年免許であることや、その後、国や都道府県の大麻栽培に対する指導が厳格化されたために、国内の大麻栽培者は年々減少の一途をたどっております。一九四七年に栽培面積四千ヘクタール、従事者二千五百名であったものが、今日では、栽培面積わずか六・二ヘクタール、全国の従事者三十三名と激減し、大麻栽培の前途はまさに風前の灯、絶滅危惧種になっています。

 ところが世界の趨勢は日本とは全く逆で、麻薬成分の少ない大麻草の持つ、とてつもない能力が次々と明らかにされ、産業用大麻、医療用大麻の用途は無限に近いほど広がり、地球環境への救世主となりつつあります。大麻草は成長が早く約百日で収穫できることから、収益力が大きい農作物です。農薬、化学肥料は一切不要。やせた土地でも栽培でき、土中の有害物質を低減させ、かつ大気中のCO2の吸収率は杉の十五倍と言われています。茎は丈夫な繊維として衣類、紙、縄、プラスチック、建築建材に利用でき、種は食用油、化粧品、自動車の燃料になり、穂や葉は先天性脳性麻痺や多発性硬化症など難病に効果を発揮する医薬品になります。

 今、欧米を中心に、大麻に対する規制が次々に緩和され、WHOによれば、大麻は薬理的には、アルコールやたばこに比べて習慣性、毒性が低いと指摘されることに比べ、我が国の現状は余りにも硬直化していないでしょうか。誤解しないでほしいのは、毒性の強い大麻を取り締まることを緩和すべきだと言っているのではなく、日本の伝統文化と密接なつながりを持ち、近年、その卓越した能力が奇跡の植物とも称されている大麻栽培をなぜがんじがらめに制約しているのか、戦後レジームからの脱却を図るべきではないかということを強調しているのであります。そこで質問に移ります。

 第一問。大麻取締法は、取り締まりという名称はあるものの、制定の際、厚生、農林両省が知恵を絞って、繊維採取目的の日本大麻の栽培ができるようにしたことが、同法第二十二条の二及び二項にあると言われています。しかしその後、厚労省の見解が正反対にかわり、例えば大麻取締法上の取り扱い、大麻関係Q&Aでは、国民にとって必要不可欠なものであるかどうかと勝手に法にない基準を盛り込むようになりました。このことに関し、県は、これでは大麻栽培の免許取得が不当に厳しく制限されることになるおそれがある点を照会し、原則許可の道に戻すべきと思いますがいかがですか。

 また、免許期間が短か過ぎる点について、他の事案の有無を含め妥当なものかどうか、お示しください。

 第二問。国は、各都道府県に対し、大麻栽培者免許の交付に当たっては、麻薬成分の濃縮技術の開発により麻薬成分の少ない産業用大麻であっても安全ではなく、その推進は大麻全般に対する抵抗感を低下させるおそれがあるとして、慎重を期すよう求めています。では、日本大麻が濃縮されて麻薬として摘発された事例や産業用大麻が悪用された事例はどのぐらいあるのか、お示しください。また、他県では、薬物として使用できない麻の品種が開発されて数年たつことは承知していますか。

 第三問。県の審査基準には、業として栽培する場合、十分な合理性を有していることを求め、具体的には、伝統文化の継承や生活必需品で代替品がないものとしていますが、では、例えば麻縄とビニール縄を比較したとき、どちらが代替品なのか。製品化する上での創意工夫の芽を摘むがごときの不必要な基準と思いますが、いかがですかお答えください。

 第四問。今日、県内ただ一人の大麻栽培免許者は、栗原市で国重要無形文化財の正藍冷染を継承している千葉まつ江さんだけです。しかし最近、石巻市網地島に住む熊谷さん夫婦が、麻の栽培を通して社会貢献したいと、若い力を鼓舞して頑張ろうとしています。今、地方創生が叫ばれ、地域産業の推進策が強く求められているとき、成長が早く収益力が高い日本大麻を地域循環産業の基幹農作物に位置づけ、栽培免許の取得を促進しながら、一方で、保健衛生上の安全管理を万全なものにしていく。例えば、県主導型の特区構想というものに取り組むべきではないかと考えます。知事及び執行部の御見解を伺います。

 第五問。最後に、県警本部長にお尋ねいたします。昨年度の我が国及び本県の薬物乱用防止の実態について、覚せい剤事犯、大麻事犯、危険ドラッグ事犯の検挙状況と、特に大麻事犯の密輸入状況に関し、日本自生大麻が対象と考えるものについて概略御説明ください。

 大綱四点目は、北朝鮮と金剛山歌劇団公演についてであります。

 北朝鮮は、九月九日、建国記念日に合わせ五回目の核実験を行い、また、一方的に、我が国の排他的経済水域内ほかに二十一発の弾道ミサイルを打ち込むなど、東アジアの平和安定に対する重大な脅威となっています。北朝鮮は、また、一九七〇年以降、多くの日本人を拉致しており、二〇〇二年に五名が帰国しただけで、現在、政府認定の拉致被害者は十七名ですが、その安否に関する納得のいく説明は全くありません。このほか、特定失踪者や拉致の可能性を排除できない事案に係る方々は実に八百七十七名に達しております。

 本年は、北朝鮮拉致被害者救出のための国民大集会が四月と九月の二回、東京で開催されました。なぜ二回かというと、被害者家族の高齢化が進み、残りの年数が少なくなり、オールジャパンで取り組む運動への焦燥感が嵩じるからにほかならないでしょう。今回もいつものように、安倍首相が駆けつけました。私は、ほぼ毎回参加して、いつも不思議に思うのは、オールジャパンと言いながら、国会議員が一人も参加したことのない政党が二政党あることであります。それらの政党はなぜ罪もない日本人を北朝鮮から取り戻すことに無関心なのでしょうか。もし、北朝鮮との友好親善が大切なら、ぜひ、そのパイプを使って、拉致被害者を一人でも多く奪還して、我々を驚かせてもらいたいものです。

 さて、家族会代表の飯塚繁雄氏によれば、日本で拉致された被害者は、横田めぐみさんのように日本海側の海岸線に近いところばかりではなく、大都市内や人通りの多いところでも数多く連れ去られていると言います。つまり、北朝鮮から工作船に乗ってきた人間がやみくもにさらったのではなく、対象者をひそかに選定し、行動パターンを調べ、集団のチームワークで迅速に処理することができる国内の協力者がいたことが間違いなく、我が国の公安機関は、これまで朝鮮総連傘下の団体等の構成員が拉致事件に関与した事実があると判断しています。

 事実、朝鮮総連は破壊活動防止法に基づく公安調査庁や警察庁の調査対象団体であり、平成十九年七月の河村たかし衆議院議員の質問趣意書に対し、答弁書ではっきりこう述べております。公安調査庁としては、朝鮮総連は北朝鮮支持勢力の形成や拡大等を目指して、我が国各界各層に対してさまざまな働きかけを行っているほか、その関係者が拉致事件や北朝鮮への先端科学技術物資の不正輸出等のさまざまな犯罪にかかわってきたものと判断している。

 さて、今月七日、東京エレクトロンホール宮城において、金剛山歌劇団の公演がありました。ほぼ毎年のように開催しておりますが、今回も会場周辺は開催に反対する市民団体や右翼の街宣車によって騒々しい雰囲気であったようです。金剛山歌劇団は、東京都小平市に拠点を置く朝鮮総連の公式な組織傘下にある文化活動機関で、構成員は在日朝鮮人で、北朝鮮からの訪問団ではありません。公演は、支援団体や協賛企業から集めるプログラム広告費で賄われ、第一義的には、北朝鮮金正恩第一書記への上納金をつくるための文化活動と解釈すべきです。全国各地で開催するため売上金は数億円に達し、北朝鮮の有力な資金調達部門となっています。

 一方、観客は九十九%、広告スポンサーの招待客で占められ、一般県民は見たくとも入場は不可能であります。日朝友好親善をうたっても、その交流実態は極めて限られています。かねて開催に反対してきた「救う会宮城」はスポンサー企業にアンケート活動をして、協賛広告中止を訴えてきましたが、本年その運動の成果か、岩手県、福島県での公演が取りやめとなりました。以下、順次質問に移ります。

 第一問。朝鮮総連が要監視団体であっても、加盟している在日朝鮮人個人が行う経済行為や文化活動は、自由主義の我が国にあっては、何ら制約すべきことではありません。しかし、テロ国家である北朝鮮指導者に、国の調査対象団体が文化事業を隠れみのに資金提供することが明らかな事業を行うことに、地方公共団体である県がいろいろと便宜を払うことはやめるべきです。欧米に例えれば、仮にISなどテロ国家と密接な関係にある団体が、慈善事業を名目に資金を調達し、本国に送金することを許したりするでしょうか。東京エレクトロンホールは県の施設です。知事の確固たる判断を求めます。

 第二問。金剛山歌劇団は、東日本大震災以降、復興支援を名目に加え、県に寄附金を提供しているようであります。そして、知事の感謝文をプログラムなどに掲載し、広告スポンサーへの宣伝に利用してもおります。県は、被災地の復旧復興の支援のために受け取ってきたと思いますが、拉致事件に濃厚にかかわってきた団体であることを考えれば、謝絶することが求められると思います。これまでの年次ごとの状況と今後の対応について、知事の御見解を伺います。

 第三問。県警本部長にお尋ねします。朝鮮総連が警察庁の破防法上の調査対象団体であることにかんがみ、例えば本県の特定失踪者及び拉致の可能性を排除できない事案に係る行方不明者が早坂勝男さんを初め四名おりますが、これまでの捜査状況等を差し支えない範囲でお答えください。また、九月七日の会場周辺での警備状況について、これまでの事例を含めお知らせください。

 最後に、大綱五点目。石炭火力発電所の新設について端的にお伺いします。

 最近、原発再稼働がなかなか困難な状況の中で、仙台パワーステーション株式会社など、環境アセスメントの対象外の小規模石炭火力発電所の新設が次々と計画されています。エネルギー需給バランスの維持は大切ですが、CO2など温室効果ガスの排出量が極めて高い石炭火力がふえることは、十分注意すべきと思います。本県は全国一高い、みやぎ環境税を課しており、CO2削減を柱とした低炭素社会の推進を掲げ、他県より高い実効性が求められております。石炭火力発電所の新設に関し、県・仙台市の環境アセスメント条例の見直しや公害防止条例等の改正も視野に入れ、対象事業に加え、周辺住民への説明会の開催なども可能となるような方策を検討すべきと考えます。

 また、国及び宮城県の温室効果ガス削減目標について、排出量の推移などを含め御答弁願います。以上で壇上からの質問を終わります。御清聴ありがとうございました。



○議長(中山耕一君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 相沢光哉議員の一般質問にお答えをいたします。言葉を選びながら答弁をさせていただきます。大綱五点ございました。

 まず、大綱一点目、伊達政宗公生誕四百五十年についての御質問のうちロゴやキャッチフレーズの活用及び関係機関との連携協力についてのお尋ねにお答えいたします。

 仙台藩祖伊達政宗公は、戦国大名としての生きざまはもちろんのこと、現代につながるインフラ整備など、豊かな県土の基礎を築かれたことは、広く県民の知るところであります。また、文化芸術にも秀で政宗公の活躍した時代の豪華絢爛で、個性と国際色にもあふれたいきな文化は、このたび日本遺産に認定されるなど、ますます評価が高まっているところであります。このように、貴重な地域資源として今日も鮮やかに息づく政宗公の功績を生誕四百五十年の節目に改めて照らし出すことは、我々の目指す地方創生の大きな原動力になるとともに、子供たちを初め多くの県民の皆様にとりましても、郷土のすばらしい歴史を再発見するきっかけとなるものと確信しております。このほど、私から、各部局長に対しまして、来年度は、伊達政宗公生誕四百五十年を県を挙げて前面に押し出すよう指示したところであり、今後、官民すべての関係者と手を携え、あらゆる場面を通じて発信してまいりたいと考えております。

 次に、大綱二点目、憲法改正と緊急事態条項についての御質問にお答えいたします。

 初めに、憲法の基本的認識と改正についてのお尋ねにお答えをいたします。憲法は、国民の権利や義務、統治機構など国家の基本原理を定めた最高法規であります。そのため、通常の法律よりも厳格な改正手続が定められており、これまで一度も改正が行われたことはありません。憲法改正は国会が発議し、国民投票によりその是非が最終判断されることとなっていることから、まずは国会でしっかり御議論いただくとともに、国民にわかりやすく説明し国民全体の議論を喚起していくことが必要であると考えております。

 次に、憲法に緊急事態条項を設けることの賛否についての御質問にお答えいたします。国家の非常時に際して、必要な対応が迅速に図られるよう備えておくことは、国民の生命と財産を守るため極めて大切であると考えております。緊急事態条項につきましては、政府が臨機に対応することが可能となるとの声がある一方で、権限の集中により個人の自由や権利が侵害されるような事態につながりかねないとの声があることも承知をしております。そうしたことから、緊急事態条項を設けることにつきましては、国民の理解を得ながら慎重な検討が必要であると考えております。

 次に、憲法第九条と自衛隊についての御質問にお答えいたします。憲法第九条は戦争の惨禍を繰り返さないよう、戦争の放棄、戦力不保持、交戦権の否認に関する規定を置き、平和主義を追求したものであると認識しております。自衛隊につきましては、憲法上明記されておりませんが、合憲であるとの政府見解が示されております。私といたしましては、こうした政府見解や国民の九割以上が自衛隊によい印象を持っているとの世論調査の結果などの現状からいたしますと、自衛隊を憲法上明確に位置づけた方がよいのではないかと思いますが、まずは、国会と国民の議論を深めていくことが大切であると考えております。

 次に、歴史教育のあり方についての御質問にお答えいたします。教育の内容については、歴史教育も含め、これまで教育委員会に任せてまいりましたし、今後もそうすべきと考えております。私個人といたしましては、先人たちの英知と汗で築いてきた歴史の上に、現在の世界に誇れる日本があることを子供たちにしっかりと伝えていくことが大切であると考えております。

 私からは、以上でございます。



○議長(中山耕一君) 総務部長大塚大輔君。

    〔総務部長 大塚大輔君登壇〕



◎総務部長(大塚大輔君) 大綱二点目、憲法改正と緊急事態条項についての御質問のうち、大規模自然災害発生時における課題と改善に向けた提言についてのお尋ねにお答えいたします。

 東日本大震災では、一部の沿岸市町で自治体の機能が著しく低下し、その回復に時間を要したことや、食料、水等生活物資やガソリン等燃料の確保、輸送、災害廃棄物の処理などにおいて、多くの課題があったものと認識しております。このような状況を踏まえ、国においては、東日本大震災の教訓をもとに、災害対策基本法の改正等により、国による応急措置や応援制度のなどの創設が行われたほか、廃棄物処理法など関係法の非常災害時における特例の追加など、法制度等の見直しが図られてきております。その後も、熊本地震などの大きな災害が発生しており、災害によっては更なる法改正、制度の改善が必要となることが考えられますので、そのような場合には、全国知事会等とともに必要な対応を国に対して要望してまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(中山耕一君) 環境生活部長佐野好昭君。

    〔環境生活部長 佐野 好昭君登壇〕



◎環境生活部長(佐野好昭君) 大綱四点目、北朝鮮と金剛山歌劇団公演についての御質問のうち、県有施設の貸し出しなどについてのお尋ねにお答えいたします。

 金剛山歌劇団は、昭和三十年から仙台講演を行っており、特に平成二十一年以降は、東日本大震災の発生により中止となった年を除いて継続的に県民会館を使用していると承知しております。

 なお、県民会館は県が所有する施設ですが、その使用許可については、指定管理者である宮城県民会館管理運営共同企業体が県民会館条例に基づき、公演内容やこれまでの使用状況などを精査し、また、公の施設の使用許可に関する判例などもしんしゃくしながら許可が妥当との判断を行ってきたものです。来年度も金剛山歌劇団が県民会館を使用したいとの意向がある場合は、申請時に、改めて申請内容を精査し判断することとなりますが、集会の自由や表現の自由といった件にも考慮しなければならないものと考えております。

 次に、これまでの寄附の状況と今後の対応についての御質問にお答えいたします。金剛山歌劇団から県への寄附金については、平成二十五年度に五十万円、二十六年度及び二十七年度は、それぞれ三十万円を受領しております。これは、金剛山歌劇団から東日本大震災の復興のために使用してほしいとの申し出があったものであり、一日も早い復旧・復興を果たすことが、我が県における最大の課題であることから、その財源として受け取ったものです。

 なお、今年度については、寄附はございませんでした。今後については、金剛山歌劇団の来年度以降の公演予定も明らかになっていない状況にありますので、現時点では判断できかねます。

 次に、大綱五点目、石炭火力発電所の新設についての御質問にお答えいたします。

 まず、温室効果ガスの削減目標については、国が二〇三〇年度に二〇一三年度比二六%減、県は、二〇二〇年度に二〇一〇年度比三・四%減としております。同じく排出量については、国が二〇一〇年度以降増加傾向にある一方、県においては、二〇一一年度まで減少傾向が続いた後、二〇一二年度に、震災復興が本格化したことなどから増加に転じて約二千百五万トンとなり、基準年の二〇一〇年度を上回る値となっております。

 次に、石炭火力発電所については、近年、電力需給の逼迫や電力システム改革を背景として、我が県も含め全国的に建設が計画されておりますが、CO2の排出量が多いことから、国においては省エネ法等による排出削減に向けた取り組みを進めているところです。県といたしましては、CO2を含めた環境負荷の低減は重要な課題と考えており、国の動向や他県の状況等を注視しながら小規模石炭火力発電所を環境影響評価条例の対象事業に追加することなどについて検討してまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(中山耕一君) 保健福祉部長渡辺達美君。

    〔保健福祉部長 渡辺達美君登壇〕



◎保健福祉部長(渡辺達美君君) 大綱三点目、日本大麻草の復権についての御質問のうち、大麻栽培者免許についてのお尋ねにお答えいたします。

 大麻は、麻薬成分の多寡にかかわらず大麻取締法の対象となり、また、大麻栽培者の免許は行政法上の許可に当たり、特定の場合に限りその禁止を解除するものであります。国の審査基準は、法の趣旨にのっとったものであり、大麻栽培を必要不可欠な場合に限り認めるということは、法の制定以来変わっていないと国から伺っております。我が県の大麻による薬物事犯は覚せい剤に次ぐ検挙者数であり、大麻が覚せい剤などの違法薬物へのゲートウェイドラッグとなる傾向があることから、県としては、大麻栽培の許可は今後も慎重な取り扱いをすることが適当であると考えております。大麻栽培者等の許可期間については、保健衛生上の危険防止の必要性が特に高いため、厳正な管理が必要なことなどから、法律において一年と規定されていますが、県としても妥当なものと考えております。

 次に、濃縮大麻の摘発事例などについての御質問にお答えいたします。濃縮大麻につきましては、いわゆる日本大麻かどうかは不明ですが、京都府と香川県において、みずから栽培した大麻の濃縮液を製造し検挙された事例があります。いわゆる産業用大麻の悪用については把握できておりませんが、盗難事例があると聞いております。栃木県が開発した麻薬成分の少ない「とちぎしろ」は、昭和五十八年に品種登録されておりますが、その管理、譲渡などに厳しい制限が課されていると承知をしております。

 次に、県の審査基準についての御質問にお答えいたします。代替品に関する我が県の審査基準については、麻薬成分の濃縮技術が開発されたことにより、麻薬成分が少ない大麻であっても安全性の確保ができないことから、大麻以外では製品化できないなど、真にやむを得ない場合に限るという趣旨で設定しております。国との個別事例協議においても、我が県の審査基準による対応は妥当との見解が示されております。

 次に、栽培免許取得の促進に関する御質問にお答えいたします。大麻栽培の許可に当たっては、県民の安全安心を最優先に考えることが重要であると認識をしております。国においては、許可について慎重な取り扱いを求めておりますことから、県といたしましては、これまでどおりの対応とすべきと考えております。

 私からは、以上でございます。



○議長(中山耕一君) 農林水産部長後藤康宏君。

    〔農林水産部長 後藤康宏君登壇〕



◎農林水産部長(後藤康宏君) 大綱三点目、日本大麻草の復権についての御質問のうち、日本大麻を基幹作物に位置づけて推進すべきとのお尋ねにお答えいたします。御提案のありました日本大麻については、バイオマス資源としての可能性は認められるものの、栽培に当たっては、県による種子の維持、増殖など厳格な管理体制の整備のほか、地元住民を初めとする県民の理解を得ることや、収穫後製品にするまでにさまざまな作業工程が必要であることなど多くの課題があることから、地域の基幹となる農作物として位置づけることは困難であると認識しております。

 私からは、以上でございます。



○議長(中山耕一君) 教育委員会教育長高橋仁君。

    〔教育委員会教育長 高橋 仁君登壇〕



◎教育委員会教育長(高橋仁君) 大綱一点目、伊達政宗公生誕四百五十年についての御質問のうち、日本遺産に関する来年度の取り組みについてのお尋ねにお答えいたします。

 日本遺産は、地域の特徴的な文化、伝統を物語る独自性あふれるストーリーを文化庁において認定し、さまざまな文化財源群の総合的な活用を支援するものであり、昨年度は全国で十八件、今年度は、我が県を含めて十九件が認定されています。我が県では、日本遺産の認定を受けて関係市町や観光団体、JR東日本、仙台国際空港株式会社などで構成する実行委員会を設立し、国内外への情報発信や磨き上げを柱として取り組むこととしており、早速、文化庁からの財政支援等を得ながら紹介映像の制作とテレビ放映、多言語版によるホームページやパンフレットの作成などを進めております。

 来年度は、政宗公生誕四百五十年という節目の年でもあることから、これらに加え周辺の観光情報もあわせて紹介するスマートホンアプリを開発し、来訪した方々に対する情報提供も充実してまいります。引き続き関係市町や文化庁と緊密に連携しながら、我が県の日本遺産の魅力を国内外へ積極的にアピールしてまいります。

 次に、政宗公生誕四百五十年の記念すべき年に開催される全国高等学校総合文化祭の運営のあり方について、各方面の知恵を結集して検討してはどうかとの御質問にお答えいたします。来年の夏、第四十一回全国高等学校総合文化祭、みやぎ総文二〇一七が、「集え伊達の地に創造の短冊に思いをのせて」との大会テーマのもとに我が県で初めて開催されます。現在、県内の高校生たちが大会の企画や運営、二十三の各部門への参加に向けて懸命に汗を流しているところであります。このテーマにもありますようにみやぎ総文二〇一七は、伊達な文化をはぐくんだ宮城の地に、みずみずしい感性と豊かなエネルギーにあふれた全国の高校生が集い、次世代へ芸術文化を継承していくことを大会の基本方針の一つに掲げており、大会テーマのほか、高校生のアイデアによる政宗公をモチーフとした大会ポスターなどを製作しPR等で活用しております。今後とも、政宗公の生誕四百五十年という記念すべき年にふさわしい人々の記憶に残る大会となるよう、高校生たちを中心に各方面の御協力をいただきながら準備を進めてまいります。

 次に、大綱二点目、憲法改正と緊急事態条項の御質問のうち、歴史教育のあり方についてのお尋ねにお答えいたします。学校における歴史教育では、我が国及び世界の形成の歴史的過程についての理解と認識を深め、国際社会に主体的に生き、平和で民主的な国家、社会を形成する日本国民として必要な自覚と資質を養うことが求められております。そのためには、できるだけ多くの客観的な歴史的事実をその時代背景とあわせて、子供たちに伝えていくことが重要であると考えております。

 私からは、以上でございます。



○議長(中山耕一君) 警察本部長中尾克彦君。

    〔警察本部長 中尾克彦君登壇〕



◎警察本部長(中尾克彦君) 大綱三点目、日本大麻草の復権についての御質問のうち、薬物事犯の昨年度の検挙状況等についてのお尋ねにお答えをいたします。

 昨年中の全国の主な薬物事犯検挙状況につきましては、件数及び人員について申し上げますと、覚せい剤事犯が一万五千九百八十件、一万一千二十二名。大麻事犯が二千七百七十一件、二千百一名。危険ドラッグ事犯が千二十八件、千百八名となっており、大麻事犯は増加しておりますが、その他は減少傾向となっております。

 また、県内の検挙状況につきましては、覚せい剤事犯が百八十一件、百三十一名。大麻事犯が三十六件、二十六名。危険ドラッグ事犯が十二件、十二名となっており、いずれも増加傾向にあります。大麻密輸入事犯の検挙状況につきましては、全国で六十五件、五十九名。本県は一件、一名の検挙となっております。

 なお、大麻事犯の取り締まりに当たりましては、日本自生大麻であると海外由来であるとを問わず規制対象となっておりますので、特に区分して把握はしておりません。警察といたしましては、このような状況を踏まえ、引き続き県民に対して大麻を含む規制薬物の乱用根絶に努めるとともに、蔓延が懸念される青少年の大麻乱用防止を強化し、法令に基づいて取り締まりの強化に努めているところでございます。

 次に、大綱四点目、北朝鮮と金剛山歌劇団公演についての御質問のうち、特定失踪者等の捜査状況、公演会場付近の警備状況についてのお尋ねにお答えいたします。本県警察におきましては、警察庁及び関係都県警察と緊密な連携を図りながら、関係者からの事情聴取やその他必要な捜査及び関係機関との情報交換を行っているところでございますが、捜査、調査対象に係る個別の具体的内容についてはお答えを差し控えさせていただきます。

 なお、県警察におきましては、引き続き御家族のお気持ちを十分に受けとめ、事案の真相解明に向け、捜査、調査に全力を尽くしてまいる所存でございます。

 次に、今年の公演会場付近の警備状況についてお答えいたします。県警察におきましては、交通の円滑な確保、また、主催者側と同公演に反対する勢力や通行人とのトラブル等が予想されたことから、所要の警察部隊を配置して対応したところであります。

 なお、これまで同公演に反対する右翼団体の構成員を公安条例違反等で検挙しているほか、暴騒音規制条例違反により、停止命令や勧告等を実施しておりますが、個別の事案の詳細についてはお答えを差し控えさせていただきます。

 以上でございます。



○議長(中山耕一君) 五十七番相沢光哉君。



◆五十七番(相沢光哉君) 御答弁ありがとうございました。特に知事からは、四百五十年につきまして前向きの御答弁ありがとうございました。

 大麻について、率直にお伺いします。知事、神宮大麻という言葉は知っていますか。



○議長(中山耕一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 恐縮です。わかりません。



◆五十七番(相沢光哉君) 神宮大麻とは、伊勢神宮でお渡ししている、お札のことを言います。ですから神社界では、大麻のひもを装丁したものがお札の原点にありますので、神宮大麻という言葉があるということをぜひ御記憶をしていただき、このことについても、今回はなかなか前向きな答弁はございませんでしたけども、ぜひ日本の新しい展望を古来からある植物を通して、取り組むという方向性を模索をしていただきたいと期待いたしまして質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。



○議長(中山耕一君) 四十三番ゆさみゆき君。

    〔四十三番 ゆさみゆき君登壇〕



◆四十三番(ゆさみゆき君) 今議会最後の質問となりました。震災から五年半、震災からの復興へ直面する県政の課題解決に向けて、提案を含めて質問してまいります。

 きょうはこちらの障害者の傍聴席のところに筋ジストロフィー患者さんの桜井理さんがいらしてまして、その方々からの知事の福祉への提言を踏まえて質問してまいりたいと思います。

 それでは、宮城の将来ビジョンの見直しについてお伺いいたします。

 みやぎ県民の声は、佐々木功悦議員の紹介のもと、八月八日と九日、非核平和エネルギー問題を考える調査として福岡の九州大学、長崎の視察を行い、八月九日には、被爆七十周年長崎犠牲者慰霊平和祈念式典に参列し、その後、長崎市田上市長と意見交換を行いました。長崎の平和宣言では、北朝鮮の核を早期に放棄させるためにも、北東アジア非核兵器地帯の実現に向けて日本政府や韓国政府が主導していくこと、市民社会として私たちが一人でもできること、国を超えて交わることで、言葉や文化、考え方の違いを理解し合い、身近に信頼を生み出すことで国同士の信頼関係を築くこと誓っています。この宮城においても、こういった平和活動をしっかりやってほしいという要望をいただきました。

 九月十九日、国会で安保法制が強行採決されてから一年、宮城、日本各地で安保法制の廃止を求める集会が行われ、私たち女性議員、元議員でつくる、市民の皆さんとともに憲法九条を生かし、子供たちに平和な未来をつくろうと訴えました。参議院選挙でも野党共闘によって、この五議席を、この東北でも、この訴えでいただくことができました。

 平和学の提唱者、ヨハン・ガルトゥング博士は積極的平和、ポジティブピースとは、貧困、抑圧、差別など構造的暴力がない状況のことを言っています。テロとの戦いに勝って脅威を取り除くことはないとしています。これは安倍総理が主張している積極的平和主義とは異なる思想です。日本国憲法の立場、NGOの活動にこの積極的平和は合致しておりまして、ハーグの国際会議やその他の国際会議での憲法九条の評価は、世界遺産の運動にもつながっています。私たちの暮らす平和の暮らしの土台に憲法を守り、九条を守り、生かした平和を守り、核のない社会を目指すことが今求められているのではないでしょうか。私たちの将来ビジョン、今後の宮城の方向性には、県政の運営方針に、積極的に貧困、差別、抑圧のない恒久的な平和を目指す、積極的な平和主義を据えた県民一人一人が主役の県政、心と復興の県政を目指すこと、推進を求めます。知事の考え方をお伺いします。

 知事は、国の経済対策、未来への投資を実現する経済対策を評価し、地域経済の持続成長を推進するとしていますが、県民の生活を見てみますと生活間格差が広がり、子育て世代、高齢者は将来不安から消費を控えている状況です。生活保護やDV、児童虐待、経済困窮、子供の貧困への対策として人への投資により福祉を充実し、県内経済を支えている中小・小規模事業者のきめ細かな対策を講じるべきと思いますが、いかがでしょうか。

 福島議員も取り上げましたが、復興を目指す被災地では、在宅被災者と言われていますこの皆さんは支援の手が届いていません。今、被災地で起こっている現状の把握をしっかりと把握するために、弁護士会やNPOの皆さんなどと調査をして、しっかりと支援をすべきではないでしょうか、お伺いします。

 今議会も、広域防災拠点の機能とその必要性について、るる質問がありましたが、残念ながら県民への納得できる説明責任を果たし理解を深めることができたとは言い切れません。知事、集中審議等を行い再検討すべきと思いますが、お伺いいたします。

 今、宮城が抱えている問題、この直面する課題について、地域の問題をともに考え解決を目指し、よりよい社会づくりに主体的に参画するアクティブ・ラーニングを教育施策の柱として推進すべきではないでしょうか、お伺いします。

 次に、福島原発事故による放射能の被害及びエネルギー政策についてお伺いします。

 九月十四日の本会議で、請願、放射能被ばくに対する子どもの健康調査の実施を求める請願が不採択になり、子育て中の若い世代に不安が広がっています。本会議での討論でも述べましたが、丸森町では、ことし六月二日に甲状腺検査結果を公表して、甲状腺がんと診断された人が一人、がんの疑い一人という結果が公表されました。二〇一一年十月設置の健康調査に関する有識者会議の報告と今回の検査結果が大きく異なっており、明らかに当時と状況が変化しています。宮城の子供の命を守るために、状況調査として重点調査地域の事故後の経過と現在の状況を調査分析すること。福島県の健康調査及び丸森町の甲状腺検査の結果の調査検討と、それから、悩みながら子供を育てている母親、父親をサポートして、親が希望する子どもの健康調査を実施すること。二〇一六年の現状に基づいた新たな健康影響に関する有識者会議の設置を求めます。

 原発による放射能汚染廃棄物について八千ベクレル以下の廃棄物について、六月末から調査した結果を公表することを求めます。これは長谷川議員の質問に対して市町村会議で検討するというお答えをされましたが、その時期と対応についてお伺いします。

 エネルギー政策についてお伺いします。第十回女川原子力発電所二号機の安全性に関する検討会が九月八日、パレス宮城野で行われ会議を傍聴しました。その中で、女川原発二号機火災発生情報の誤発信事象について、東北電力の担当者から報告がありました。検討会では、原発の安全性、健全性に関する審査に当たり、被災プラントとして震災基準、健全性について総合評価すべきではないかと専門家からの意見も提案されました。開催要綱で十月十五日までとされていた検討会について、今後の開催の取り扱いを事務局から提示することになっています。

 こうした状況を踏まえ、脱原発をめざす宮城県議の会では、九月十五日、新潟県原子力発電所の安全管理に関する技術委員会の成り立ちや特徴、展望について原子力資料情報室の共同代表山口幸夫氏の講演会を行い、今後の検討会のあり方について意見交換を行いました。

 こうした中、東北電力は、女川原発二号機の再稼働について二〇一七年四月以降としていた工程を延期すると正式に表明しました。これは再稼働の前提となる国の基準が長期化し、二〇一七年四月予定の安全対策工事が困難になったため工程は未定で審査の状況を見ながら検討するとしています。

 更に、二十一日、政府は高速増殖炉「もんじゅ」について廃炉を含め抜本的見直しを行うと表明しましたが、核燃料サイクル政策は堅持する方針を示しました。今後の大きな問題は、使用済み燃料を全量再使用するこれまでの路線を継続すれば、現在、四十八トンあるプルトニウムの在庫量は更にふえてきます。高速増殖炉の開発が頓挫すれば、青森県六ケ所村で行う予定の再処理も当然見直しが不可欠であることを意味します。何のために再処理が必要なのか、政府が電力業界が明確にしないと、核燃料サイクルを堅持する政策上の合理性がなくなります。「もんじゅ」だけを廃炉にして、政策全体は整合性のないまま前に進めようとする脆弱なエネルギー政策構図は、国際的にも日本の政策の合理性を問われることになると専門家は指摘しています。原子力政策について今大きな転換期を迎えているのではないでしょうか。

 今後の女川原発二号機の安全性に関する検討会のあり方について、同じ分野の複数の専門家が議論を重ね、福島原発の事故の検証と総括のもとに女川原発の安全性を審査し、女川原発再稼働についての問題について抜本的な論議の場になるよう、委員を拡充し点検できる検討会にし、これまでの運営方法を見直すことも必要ではないでしょうか。今後の県の方針についてお伺いします。

 再稼働への周辺自治体の同意についてお伺いします。加美町は、福島原発事故で放射性物質が県内に拡散した影響を踏まえ、女川原発の事故を想定した原子力災害対策編を盛り込んだ地域防災計画を改定しました。福島原発の事故を受けて防災体制をとる範囲が三十キロまで広がり、新たに避難計画をつくる義務が発生したのに、再稼働への同意については、制度は何も変わっていません。周辺自治体の声を受けとめて、避難計画の範囲に合わせて、少なくても三十キロ圏を地元と認め、その圏内のすべての自治体から再稼働に当たって意見を聞く仕組みをつくる必要があるのではないでしょうか。知事のお考えをお伺いいたします。

 今、「もんじゅ」の廃炉、女川原発再稼働延期という新しい状況を踏まえ、県のエネルギー政策について見直しが必要ではないでしょうか。これまで、昨日の答弁も、村井知事の原発政策は国の政策であるという基本的な考え方を見直し、原発に頼らないエネルギー政策へ転換し、原発の廃炉事業から雇用を生み出し、宮城から世界の英知を集めた再生可能エネルギーによる創造的な復興まちづくりを目指すべきではないでしょうか、お伺いします。

 災害に強いまちづくりについてお伺いします。台風十号による風水害の迅速な対策と、市町村と連携を強化した災害のまちづくりを推進することを求め質問いたします。県は、台風十号の教訓を踏まえて、避難指示など基準項目に避難準備情報を明記することなど、災害時における避難勧告等を判断するガイドライン伝達マニュアルの策定に向け、市町村に指導を行っています。今後、未設置の市町、水害では名取市、大崎市、利府町、大郷町、涌谷町、土砂災害は多賀城市、大崎市、松島町、利府町、大和町、大郷町、涌谷町、これが未設置の市町です。この未設置の市町への対応と現在調査中の結果を分析し、市町村と連携した避難体制をどのように構築していくのかお伺いします。

 また、県内の土砂災害警戒区域の八千四百八十二カ所のうち指定は二千三百四十カ所、二七・六%にとどまっており、特に、要配慮者が利用する施設に関する土砂災害対策について早急な対応を求めます。

 災害に強い川づくり緊急対策事業アクションプランを三十二年まで緊急かつ集中的に行おうとしています。治水対策について、ハード、ソフト面において前倒しを行い緊急な対応を求めます。

 県は、二十一年から市町村が行う自主防災組織の育成活動を行っています。平成二十九年まで、防災指導員を含めた防災リーダーは九千人育成する計画で、現在は五千七百二人、そのうち男性が九二%、女性が八%です。女性の枠組みを設けるなど、目標達成に向けた取り組みについてお伺いします。

 次に、目指すべき、宮城の福祉政策についてお伺いします。知事は、宮城の将来ビジョンについて、貧困、障害などの困難を抱えている方々への支援を県政の最重要課題とする決意を述べられました。

 相模原市のやまゆり園の事件は、障害者を取り巻く環境について大きな課題を浮き彫りにしました。この事件に関し県内の当事者から、この事件は極めて痛ましく激しい恐怖と怒りを覚えます。あの事件は障害者がどのような状況にあるのかということを示す一つの縮図でもあると感じます。なぜ、愛する子どもや親族を入所施設に入れなければならないのか。なぜ、被害者の氏名が非公開にされたのか。障害者を取り巻く根源的な問題です。特別な環境で守るのではなく、同じ環境、地域でともに生きることを目指してほしい。そしてきょう傍聴にいらしている、二十四時間人工呼吸器を使用している筋ジストロフィー患者桜井理さんから、東日本大震災からリスク管理や共生社会を考える講演会活動を行い、今年の三月十一日にNPO法人を設立し、現在、就労継続支援B型事業所を来年の四月一日から開設するために奔走しています。重度障害や難病の方でも、雇用の機会を得て生きがいを持って地域の中で安心して暮らしていける環境づくりが必要ですと、御提言をいただきました。知事が思い描く宮城の福祉の将来像、共生社会に対する考え、長期にわたっての障害福祉分野における明確なビジョンなど、これからのあるべき福祉について、県民の皆様に表明していただきたいと思います。

 二〇一三年、障害者団体が障害者差別禁止条例を提案した際、知事は、条例化を含めた障害者差別禁止に関する取り組みについて、検討するとお答えになりました。その後の検討についてお伺いします。

 今議会には、県の重度、最重度の障害者の支援拠点として、船形コロニーの基本構想が示されました。障害がある人も住みなれた地域で暮らす環境を整えるために、船形コロニーが果たすべき役割、地域移行についての計画をお示しください。整備に伴い船形コロニーという名称を変更すべきと思います。知事の考え方を伺います。

 DV、児童虐待、子どもの貧困への対応についてですが、宮城県警に二〇一五年に寄せられた児童虐待、DVの相談件数がいずれも過去最多になりました。宮城県は東日本大震災前からDVが発生しやすい状況があり、大震災により更に社会経済状況、家庭機能が悪化したことから、DVが一層発生しやすい状況が生まれたと専門家は指摘しています。DVは児童への心理的虐待にも当たり、同時に対応を行っていく必要があります。DVや虐待の背景には家庭の貧困があり、子どもたちに与えた影響について、子どもの貧困の実態を把握することにより、DVや児童虐待の予防につなげることができます。しかし、県は子どもの貧困調査は、国の交付金で実施主体が市町村という理由で、全体の把握をしていません。保育、教育の現場では、児童虐待による心理的外傷によりストレス反応を示す子どもたちが増加し、警笛を鳴らしており対策を急がなければなりません。こうした状況を知事はどのように受けとめて、DV、児童虐待、子どもの貧困対策に当たるのかお伺いします。

 次に、東北の資源を活かした観光戦略についてお伺いします。八月二十四日、山形市において、宮城県、山形県交流議員連盟の意見交換が開かれ、私は第二分科会の、「国内外から観光客の推進に向けた両県の連携について」に参加し、まとめの発表を行いました。活発な意見交換の中で、山形蔵王等仙山線、仙台空港、山形空港観光ルートなどの提案があり、両議会として協働の提案行動を実施していくことで意見がまとまりました。分科会に参加した山形県議会の小松伸也議員は、これから質問する同様の質問を山形県知事に伺っています。ぜひ、宮城県、山形県が連携し東北の資源を活かした観光戦略の実現を求め、三点質問します。

 現在、平成二年に両県への観光客の誘致促進を図るため、宮城・山形観光推進協議会が設置され、主に海外での観光宣伝や、観光ルートの確立などの事業を行っています。今後はその機能を強化すべきです。山形県は、本協議会のあり方について、宮城県と十分協議しながら協力体制の充実や組織体制の強化を検討するとともに、両県に共通する観光のテーマの掘り起こしや磨き上げなと、より高い誘客強化が得られる事業を中心に実施したいと考えているとお答えになりました。今後の協議会のあり方についてお伺いします。

 また、日本奥の院・東北探訪ルート、東北観光推進機構が策定したこのルートについて魅力ある広域観光ルートの設定をするための隣県と連携した取り組みについてお伺いします。

 東北観光復興対策交付金を効果的に活用して、県独自の取り組みに加え、東北全体、隣県市町村等と密接に連携し、誘客効果を高めインバウンドの拡大を目指すために今後の事業展開についてお伺いします。

 最後に、共生社会の実現についてお伺いします。

 二〇一一年、東日本大震災の発生から四カ月後の七月二十七日に、県内の女性団体とともに、超党派の女性議員で村井知事へ、特に外国籍やLGBT、性的マイノリティー、障害者など人権の配慮等を盛り込み、啓発相談事業に取り組むことを求め、知事は積極的に対応していくというお考えを示しました。

 しかし、復興に向けた取り組みの意思決定の場には多様な市民参画が保障されていない現状と多くの問題が生じています。避難所においても、トイレや更衣室、支援物資、プライバシーについて「配慮されていない」といった言動もあり、性的マイノリティーの七割がいじめを経験しており、不登校やその後の引きこもりなど理解が不十分な問題である性的指向や性自認にかかわることであると家族も気づけず、社会的孤立に陥ることもあります。性的マイノリティーは自分が自分らしくある、尊厳を保ち生きる力を失わないこと、セクシュアリティ理解はすべての人が自分らしくあることを考えること、そのための意識啓発と相談体制の整備が急務です。

 中嶋議員の質問にも答えていらっしゃいましたが、専門相談については、精神保健や生活困窮、障害福祉、労働問題など多岐にわたる相談がありまして、地域の既存の相談機関と連携した支援体制が必要と指摘しています。時代の要請に対応し共生社会を実現するために、現在策定中の第三期宮城県男女共同参画基本計画に性的マイノリティーを位置づけ明示すること。性的マイノリティー専門の相談体制を整備して県の他の相談機関と連携することを盛り込み、当事者の意見を反映した計画の推進を図ることを求めます。知事と教育長の考え方をお伺いいたします。

 今年度は、第二期男女共同参画基本計画の最終年度に当たり、二十八年度まで審議会等の委員における女性の割合など目標をいまだ達成していません。特に男女とも、仕事と育児、介護を両立できる職場環境や、ワークライフバランスの課題を踏まえ、すべての施策に男女共同参画の主流化を図り、目標達成するために第三期男女共同参画基本計画にどのように反映し進めてゆくお考えなのかお伺いいたします。

 積極的な答弁を求め壇上からの質問を終わります。



○議長(中山耕一君) 知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) ゆさみゆき議員の一般質問にお答えいたします。

 大綱一点、震災から復興へ直面する県政の課題解決に向けてについての御質問にお答えいたします。

 初めに、積極的平和主義についてのお尋ねにお答えいたします。ガルトゥング博士が提唱する積極的平和は戦争などの直接的暴力だけでなく、飢餓、抑圧、差別などの構造的な暴力がない状態を意味し大切な概念であると認識をしております。宮城の将来ビジョンにおきましては、目指す将来像として、県民一人一人が幸福を実感し安心して暮らせる宮城を掲げており、基本的な考え方は共通するところがあると考えております。将来ビジョンの見直しに当たっても、子どもの貧困対策、高齢者や障害者が安心して暮らせる環境づくりなどの施策について拡充することとしております。県といたしましては、引き続き将来ビジョンで目指す宮城の将来像の実現にしっかりと取り組んでまいります。

 次に、国の経済対策についての御質問にお答えいたします。国の未来への投資を実現する経済対策では、奨学金制度の拡充や子育て、介護の人材確保などの取り組みに加え、経営力強化など中小企業、小規模事業者に対するきめ細かな施策を進めることとされております。県においてはこれまでも、子どもの貧困対策や虐待防止対策、生活困窮者への支援のほか、中小企業、小規模事業者の技術革新や経営改善の支援などに取り組んできたところであります。今後とも、国の経済対策を最大限活用しながら、県民が安心して暮らせる社会の実現に向けた施策を積極的に推進してまいります。

 次に、広域防災拠点を再検討すべきとの御質問にお答えいたします。広域防災拠点は、宮城県震災復興計画に定めております災害に強い県土、国土づくりの推進に位置づけられている防災機能の再構築の実現に不可欠であります。また、地震、津波、風水害、火山など、あらゆる災害に対応することを想定し、圏域防災拠点等と相互に補完連携することにより、市町村が行う防災活動を強力に支援するものであり、その整備は圧倒的に地理的優位性が高い宮城野原地区を選定し、JR貨物所有の仙台貨物ターミナル駅を取得することとしたものであります。このため県では、JR貨物と土地の取得等に関する協議を進め、六月議会において、現駅の用地取得に係る関係予算を議決いただいたことを受け、その後、JR貨物と八月二十四日に宮城野原地区の土地売買仮契約書を締結したことから、本議会へ財産の取得に関する議案を提出させていただいたものであります。県としては、六月議会での県民の理解や市町村との連携に関する附帯意見についても重く受けとめていることから、今後とも県民並びに議会の皆様の御理解を得ながら、市町村とも十分に連携し着実に広域防災拠点整備事業を推進してまいります。

 次に、八千ベクレル以下の放射性物質汚染廃棄物に関する調査結果と今後の処理方針等についての御質問にお答えをいたします。原発事故により汚染され、県内で一時保管されている稲わら、牧草などの農林業系廃棄物のうち、八千ベクレル以下とされているものにつきましては、六月下旬より市町村等の御協力のもと、県が主体となって放射能濃度を測定しているところであり、予定していた試料の採取はほぼ終了し、現在、濃度の分析を進めているところであります。また、今後の処理方針や具体的な処理方法、工程などについては、測定結果がまとまった後、十一月中ごろまでに開催する予定の市町村長会議において、その結果と八千ベクレル以下の汚染廃棄物の処理に関する県の方針を提示し、市町村長の御意見を伺ってまいりたいと考えております。

 次に、避難計画の策定対象であるすべての自治体から再稼働に対する意見を聞く仕組みをつくるべきとの御質問にお答えいたします。原子力発電所の再稼働における地元同意の範囲につきましては、明確に定められたものはなく、国がはっきりと方針を示すべきであると考えております。

 なお、女川原子力発電所の再稼働につきましては、現時点で白紙でありますが、仮に国から再稼働の地元同意を求められた場合には、県といたしましては、周辺自治体をはじめとする県内の市町村長や県民の代表である県議会などの御意見をしっかりと伺ってまいりたいと考えております。

 次に、県のエネルギー政策の見直しについての御質問にお答えいたします。「もんじゅ」や女川原発を含む原発のあり方については、国の根幹をなすエネルギー政策の重要な問題でありますので、国が責任を持って決定すべきものと考えております。長期的には国のエネルギー基本計画でも示されているとおり、再生可能エネルギーの導入や徹底した省エネ、さまざまな技術革新を進めていくことにより、原発への依存度は低下していくものと認識をしております。再生可能エネルギーの活用につきましては、我が県の震災復興計画において、再生可能エネルギーを活用したエコタウンの形成を復興のポイントの一つとして掲げており、女川町でも、復興計画において、新たに形成される居住区等を対象に、自然エネルギーの導入を進めることとし、可能性調査等に取り組んでいるところであります。今後とも、女川町と連携し地域資源を活用したエコタウン形成の取り組みを支援しながら、復興まちづくりにおける再生可能エネルギーの導入拡大を目指してまいります。

 次に、これからのあるべき宮城の福祉についての御質問にお答えいたします。私はこれまで、宮城の将来ビジョンに掲げた安心と活力に満ちた地域社会の構築に向けて、障害の有無にかかわらず、すべての県民が自分の役割や生きがいを実感しながら、自分らしい生活を送ることができるような地域社会づくりを進めてまいりました。その中でも特に、喫緊の課題であった特別養護老人ホームの計画的な整備や保育所等利用待機児童の解消に向けた取り組みに加え、障害があっても身近な地域で暮らしていくことができるよう、グループホームの整備などに力を注いでまいりました。これからも、市町村をはじめ、福祉団体やNPOなどさまざまな関係者と連携を深め、必要なときに必要な支援が受けられるよう、それぞれが役割を担い、ともに支え合う地域社会づくりを目指し全力を挙げて取り組んでまいります。

 次に、宮城・山形観光推進協議会の今後のあり方についての御質問にお答えをいたします。宮城・山形観光推進協議会につきましては、御指摘のとおり、両県の観光誘客の促進、地域経済の活性化を図ることを目的として平成二年に設立されたものであり、その時代のニーズに合わせながら事業を継続して展開してまいりました。海外向けの事業といたしましては、主に韓国を対象市場として、旅行会社等の招請事業などに取り組んでおり、ことし六月には仙台−ソウル線がデイリー運行となるなど、着実に取り組みの成果があらわれていると感じております。また、国内向けでは、瑞巌寺や立石寺など四つのお寺を巡回する四寺回廊のPRなどを行ってまいりました。本協議会の今後のあり方につきましては、山形県と十分協議しながら協力体制の充実や組織体制の強化を検討するとともに、観光資源の掘り起こしや磨き上げ、インバウンドプロモーションなど、より高い誘客効果が得られる事業を中心に実施してまいりたいと考えております。

 次に、ワークライフバランス等の課題の次期計画への反映とその推進についての御質問にお答えをいたします。第二次宮城県男女共同参画基本計画では十七項目の数値目標を掲げ、男女の固定的な性別役割分担意識の解消や、ワークライフバランスの推進等、各種施策を展開してまいりました。目標の達成状況については、県の審議会等委員における女性の割合は今年度当初で三七・二%となっており、昨年度より一・七ポイント上昇しておりますが、四〇%の目標には達しておりません。また、子育て支援関係はほぼ目標に達する状況でありますが、育児休業取得率は女性が九〇%、男性が一〇%の目標に対し、女性はおおむね達成しているものの、男性は目標の半分程度となっております。こうした状況を踏まえ、新たな目標の設定や具体的な取り組みについては、男女共同参画審議会の御意見を伺い、私を本部長とし、両副知事、各部局長で構成する男女共同参画施策推進本部で協議し検討した上で、第三次計画を策定し全庁を挙げて推進してまいりたいと考えております。

 私からは、以上でございます。



○議長(中山耕一君) 総務部長大塚大輔君。

    〔総務部長 大塚大輔君登壇〕



◎総務部長(大塚大輔君) 大綱一点目、震災から復興へ直面する県政の課題解決に向けての御質問のうち、市町村と連携した避難体制の構築についてのお尋ねにお答えいたします。

 県では、これまでも市町村に対し、国の避難勧告等の判断・伝達マニュアル作成ガイドラインに基づく避難勧告等の基準の策定等について、市町村防災担当課長会議等、さまざまな機会をとらえて強く働きかけており、特に未策定の市町に対しては、個別にヒアリングを行い、策定に向けた支援をしてまいりました。本年の台風被害を受けた消防庁からの通知を踏まえ、現在、避難勧告等の客観的基準の設定や、想定される災害ごとの避難行動に関する住民の理解促進に向けた取り組み状況等、各市町村の防災体制について再点検を行っております。今後、今回の再点検を踏まえた市町村の状況に応じた指導を行い、避難勧告等の基準が未策定となっている市町の解消や避難勧告等の適切かつ速やかな発令等、市町村における避難体制の構築に向け強力に支援してまいります。

 次に、防災リーダーの養成についての御質問にお答えいたします。県では、県が養成する防災指導員や県内小中高校に配置する防災主任などを含めた防災リーダーを平成二十九年度末までに、九千人養成する目標を掲げて取り組んできたところであり、平成二十七年度末で約七千人を養成したところです。防災指導員の増加に向けては、県ホームページ、県政だより、出前講座などにより積極的な制度の普及啓発に取り組むとともに、防災指導員用腕章を新たに作成、配布することにより認知度向上を図るほか、市町村と連携した養成講習受講者の増加に努めているところです。また、女性防災指導員の養成については、災害時における女性の視点は大変重要であると考えており、養成講習の受講者を取りまとめている市町村には、特に女性の参加促進を要請しているところです。今後も市町村と緊密に連携し、より多くの女性の参加も得ながら防災リーダーの目標達成に向けて取り組んでまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(中山耕一君) 震災復興・企画部長伊東昭代君。

    〔震災復興・企画部長 伊東昭代君登壇〕



◎震災復興・企画部長(伊東昭代君) 大綱一点、震災から復興へ直面する県政の課題解決に向けてについての御質問のうち、在宅被災者などの実態把握についてのお尋ねにお答えいたします。

 さまざまな事情から、被災した自宅で不自由な生活を送っている方々がいらっしゃるとの仙台弁護士会が行った調査結果などを受け、石巻市では、こうした方々に関する実態調査を実施することとしております。県としましては、その状況を見ていくとともに、震災から五年半が経過し在宅の方々も含め被災者の抱える課題が多様化してきていることから、被災市町や関係機関と情報共有を図りながら、実態を把握し個々の状況に応じた対応につながるよう被災市町を支援してまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(中山耕一君) 環境生活部長佐野好昭君。

    〔環境生活部長 佐野好昭君登壇〕



◎環境生活部長(佐野好昭君) 大綱一点目、震災から復興へ直面する県政の課題解決に向けての御質問のうち、女川原子力発電所二号機の安全性に関する検討会の今後のあり方、方針はどうかとのお尋ねにお答えいたします。

 福島第一原発事故の検証や総括に基づく女川原子力発電所の安全性の審査については、国の責任においてしっかりと対応していただきたいと考えております。検討会は、国の審査等を踏まえ、原子炉施設の変更に係る事前協議への回答の参考となる意見を聴取することを目的として開催しております。そのため、学会等それぞれの専門分野で高い評価を受けており、かつ、女川原子力発電所に関する知見を多く有する方、または、宮城県で発生する可能性のある自然災害等について専門的な知識のある方などに構成員を依頼しておりますので、基本的には現在のメンバーで十分な議論が可能と考えております。

 なお、検討会の議論の中で、ほかの専門家の意見聴取等が必要となった際などは、検討会の所期の目的が達成されるよう適切に対応してまいりたいと考えております。

 次に、次期男女共同参画基本計画に性的少数者の位置づけとともに、相談体制整備を盛り込み、当事者の意見を反映した計画とすべきとの御質問にお答えいたします。

 第三次宮城県男女共同参画基本計画の策定については、現在、男女共同参画審議会の意見を聞きながら作業を進めておりますが、その中で、性的マイノリティーについても議論いただき、その意見を踏まえて、計画への記載について検討することとしております。また、計画策定に当たっては、県として必要に応じて当事者からの御意見をお伺いしたいと考えております。相談体制の整備については、現在、みやぎ男女共同参画相談室において、性別に関係なく相談を受け付けておりますが、県の他の相談機関との連携も含めて、性的マイノリティーの方も安心して相談できる窓口となるよう、そのあり方などを検討してまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(中山耕一君) 保健福祉部長渡辺達美君。

    〔保健福祉部長 渡辺達美君登壇〕



◎保健福祉部長(渡辺達美君) 大綱一点、震災から復興へ直面する県政の課題解決に向けての御質問のうち、放射能被害に関する健康調査等についてのお尋ねにお答えいたします。

 東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う放射線による健康への影響については、平成二十四年二月の宮城県健康調査に関する有識者会議において、科学的、医学的な観点からは健康への悪影響は考えられず、健康調査の必要性はないとの判断が示されております。その後に示された国連科学委員会の報告書、国の専門家会議の中間取りまとめ、平成二十八年三月の福島県県民健康調査検討委員会の中間取りまとめの内容などからも、その判断を変更する状況にはないものと考えております。県としては、新たな協議会の設置は考えておりませんが、引き続き放射線に関する正しい知識の普及啓発などにより県民の不安解消に努てまいりめます。

 次に、障害者の差別解消に関する取り組みについての御質問にお答えいたします。ことし四月に障害を理由とする不当な差別の禁止や障害のある人への合理的配慮の提供などを定めた障害者差別解消法が施行されました。県では、こうした国の動きに合わせ、差別解消に関する職員の取り扱いを定めた対応要領を策定し、管理職や新任職員に対する研修を実施しているほか、市町村と連携し一般の方々からの障害者差別に関する相談体制の整備に取り組んでおります。また、県が行う合理的配慮として、障害のある方からの要望に応じ、県のイベント開催時に手話通訳者の派遣や配布資料の点訳を行う事業を実施することとしております。今後もこうした取り組みを重ね、障害の有無にかかわらず県民一人一人が自分らしい生き方を実現できる地域社会を目指してまいります。

 なお、差別解消に関する条例の制定につきましては、まずは施行されたばかりの障害者差別解消法の運用状況をしっかりと把握した上で必要に応じて検討してまいります。

 次に、船形コロニーの整備計画等についての御質問にお答えいたします。新しい船形コロニーは重度、最重度の障害者支援の拠点として、センター機能を担うこととしております。具体的には、在宅や民間施設での生活が難しい方を受け入れるセーフティネット機能、在宅や民間施設における生活が一時的に困難となった方を受け入れるバックアップ機能、地域の社会資源をつなぐコーディネート機能を備えた施設とし、入所利用者の支援だけではなく、地域で生活する障害者の支援にも取り組むこととしております。

 また、船形コロニーの現在の入所利用者は、地域の生活が難しい方がほとんどであり、移行計画の策定は困難ですが、今後も、重い障害のある方や高齢者の地域生活の場であるグループホームの整備や支援に当たる職員の人材確保、医療との連携などにも取り組み、地域生活移行の環境整備を推進してまいります。

 なお、船形コロニーという名称につきましては、今後、関係者からの意見なども踏まえながら検討してまいります。

 次に、DV、児童虐待、子供の貧困への対応についての御質問にお答えいたします。行政機関に寄せられるDV及び児童虐待の相談件数は年々増加傾向にあります。こうしたDVや児童虐待については、震災により長引く避難生活や生活の不安等に起因するストレスなどが影響しているとの指摘もありますことから、心のケアを含めたきめ細やかな対応が必要であるとの認識のもと、相談体制の充実や自立支援などの取り組み強化に努めているところであります。また、子供の貧困の実態調査については、その方法や対象、項目等を精査する必要がありますので、国の交付金事業の動向や他県等の状況を見きわめながら対応してまいります。子供を取り巻く環境は大きく変化し、児童虐待等の問題は複雑化、深刻化しておりますことから、県としましては、児童相談所等の体制を強化するとともに、市町村や関係機関と緊密に連携しながら適切な対策を講じてまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(中山耕一君) 経済商工観光部長吉田祐幸君。

    〔経済商工観光部長 吉田祐幸君登壇〕



◎経済商工観光部長(吉田祐幸君) 大綱一点目、震災から復興へ直面する県政の課題解決に向けての御質問のうち、魅力ある広域観光ルート設定に向けた隣県と連携した取り組みについてのお尋ねにお答えいたします。

 日本の奥の院・東北探訪ルートは、四季が織りなす東北の宝コースや三陸の恵みと復興コースなどの六つのモデルコースに加え、旅行会社等へのPRに活用する、テーマ別の二十一コースが設定されております。我が県では、ルートを設定するために設けられた広域観光拠点地区として、仙台松島、蔵王、鳴子及び気仙沼が選定されており、今後、無料公衆無線LANや多言語案内看板設置など、受け入れ環境の整備に取り組むこととしております。また、隣県である山形県との連携については、韓国の旅行会社等を招請し、スキーと食をテーマとして、両県でのスキー体験や酒蔵見学などを実施することとしているほか、台湾からの教育旅行誘致に際しては、山形県の観光地も含めて紹介するなど連携したPRにも取り組んでおります。インバウンドの誘致につきましては、県境を越えた広域観光の取り組みが重要であると認識しておりますことから、山形県を初めとする東北各県との連携を密にしながら、しっかりと取り組んでまいります。

 次に、インバウンド拡大を目指すための事業展開についての御質問にお答えいたします。先月、知事も参加した台湾トップセールスでは、台湾の主要な旅行会社などに宮城、東北をPRし、大きな手ごたえを感じているところですが、県といたしましても、その成果を受け、東北観光復興対策交付金を活用し、しっかり取り組んでまいりたいと考えております。今回の交付金のうち、東北各県の連携事業については、東北観光推進機構を中心に実施することになっており、航空会社や旅行会社の招請事業及び商談会のほか、個人旅行者を対象としたレンタカーを活用したドライブ周遊観光事業などに取り組んでまいります。更に、隣県である山形県との連携事業については、首都圏在住の台湾及びASEANの留学生を対象としたモニターツアーを実施し、SNSによる情報発信を通じた誘客促進などに取り組んでまいります。今後につきましても、本交付金の効果的な活用により、台湾からの教育旅行誘致などの県独自の取り組みとともに、東北各県及び隣県等と密接に連携した事業を展開し、東北全体でインバウンドの拡大を目指してまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(中山耕一君) 土木部長遠藤信哉君。

    〔土木部長 遠藤信哉君登壇〕



◎土木部長(遠藤信哉君) 大綱一点、震災から復興へ直面する県政の課題解決に向けての御質問のうち、土砂災害警戒区域指定についてのお尋ねにお答えいたします。

 今回の岩手県での被害を受け、県では速やかに老人福祉施設等の要配慮者利用施設への土砂災害対策を一層推進するため、関係部局からなる連絡会議を開催いたしました。更に市町村に対しましては、土砂災害危険箇所に立地する要配慮者利用施設に関する情報の共有や警戒避難体制の整備など、当該施設の管理者及び関係機関との連携を強化するよう通知したところでございます。また、土砂災害警戒区域等の指定に当たりましては、県と市町村が連携して要配慮者利用施設が立地いたします危険箇所を優先的に指定しているところであり、ことし八月末現在、全体で百六十二カ所のうち八十四%に当たります百三十六カ所の指定を完了しております。未指定となっております二十六カ所につきましても、平成二十九年度中の指定完了を目指しており、今後とも、要配慮者利用施設への土砂災害対策を積極的に推進してまいります。

 次に、災害に強い川づくり緊急対策事業アクションプランについての御質問にお答えいたします。県では、昨年九月の豪雨の教訓を踏まえ、再度災害防止とともに県内全域における警戒避難体制の強化に向けて、従来のハード整備に加えソフト対策等を含めた災害に強い川づくり緊急対策事業アクションプランを昨年十二月に取りまとめ、平成三十二年度まで緊急かつ集中的に治水対策を進めているところでございます。既に昨年度の補正予算によりまして、被災河川の災害関連工事や堤防緊急点検のほか、テレメーター水位計の増設を進めるとともに、今年度当初予算では、大江川の床上浸水対策特別緊急事業に新規着手し、更に今回提案させていただいております九月補正予算によりまして、計画を前倒して河川監視カメラを整備することとしております。県といたしましては、昨年の豪雨災害を初め異常気象に伴う水害が全国的にも頻発しておりますことから、地域の方々が安全で安心に暮らすことができるよう、引き続き水害常襲河川の解消や円滑な避難に向けたソフト対策の充実強化など、アクションプランの一層の加速化に努めてまいります。

 私からは、以上でございます。



○議長(中山耕一君) 教育委員会教育長高橋仁君。

    〔教育委員会教育長 高橋 仁君登壇〕



◎教育委員会教育長(高橋仁君) 大綱一点、震災から復興へ直面する県政の課題解決に向けての御質問のうち、アクティブ・ラーニングを教育施策の柱として推進すべきとのお尋ねにお答えいたします。

 アクティブ・ラーニングとは、体験学習やグループディスカッションなど児童生徒の能動的な参加を取り入れた学習法の総称であり、現在、国において検討が進められている次期学習指導要領の中で授業改善の視点で重視されている考え方です。我が県においても、現在策定中の第二期宮城県教育振興基本計画において、国の方向性を踏まえ児童生徒が主体的に学ぶ意欲と学んだことを活用する力の育成に向けて、アクティブ・ラーニングの推進を盛り込むこととしております。今後ともアクティブ・ラーニングを活用した授業改善により、課題の発見とその解決に向けた主体的、協働的な学びを通して児童生徒の考える力をはぐくんでまいります。

 次に、性的少数者に関する県教育委員会としての対応についての御質問にお答えいたします。性的少数者とされる子供たちについては、学校生活を送る上で特有の支援が必要な場合があることから、個別の事案に応じ子供たちの心情に配慮した対応が求められているものと認識しております。このことについては、昨年四月に文部科学省から通知が発出されており配慮や支援が具体的に例示されています。各学校においては、性的少数者とされる子供たちやその保護者から個別の相談があった場合には、国の通知等に基づき、他の子供たちへの配慮も合わせ適切な対応を行うこととしております。今後も国や他の都道府県の動きを注視しながら、医療機関との連携のあり方や教職員に対する啓発など、性的少数者とされる子供たちへの対応について更に研究してまいります。

 以上でございます。



○議長(中山耕一君) 四十三番ゆさみゆき君。



◆四十三番(ゆさみゆき君) 直面する課題に具体的にお答えいただいたことについて再質問いたします。

 まず、エネルギー政策なんですけれども、自治体の同意について、知事は、市町村の意見を聞いていく、幅広く聞いていくという前向きな御答弁いただきました。そうしますと、新たな安全協定締結に向けた自治体並の事前了承、これも、市町村、判こをついた事前了承並の意見反映を求めているということで受けとめてよろしいでしょうかお伺いします。



○議長(中山耕一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 安全協定に基づく事前協議といいますのは、宮城県と石巻と女川と電力の間で、四者で結んだ協定でございまして、紳士協定のようなものでございますけれども、当然、これをベースに安全協定に基づく協議を行っていくわけです。その際にはUPZの自治体の方にも、いろいろ御意見を言う機会を設けまして、そして、それを付してお答えをする形になろうかと思いますが、その前に、安全性の検討会というものを今設けておりまして、その安全性検討会の結果を踏まえながら周辺の自治体の御意見もよく、お話をさせていくかと思います。ただ、これは稼働とはまたちょっと別の次元でございます。



○議長(中山耕一君) 四十三番ゆさみゆき君。



◆四十三番(ゆさみゆき君) 昨年の五市町村、その二市町村わかんですけども、県として意見を反映すること同意するという判こ押しましたよね、ぜひその市町村の意見もしっかりと反映することを求めて質疑をしてます。その点だけお答えいただけますか。



○議長(中山耕一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 少し認識を、誤解されてないと思うんですけれども、念のためにもう一度確認させていただきたいと思います。恐らく議員の皆さんも誤解されている方おられると思いますので、ちょっと説明させていただきます。ちょっと長くなりますがお許しいただきたいと思います。

 震災前と震災後で、ちょっと考え方が、もう一個やり方が出てきている。二通りあるんです。流れが。まず、震災前にできたものがこの安全協定というものでございます。安全協定というのは、原発の新設、増設、変更ですね、何か原発の中をいじくるときに、事前に我々に協定に基づきいかがでしょうかというのは投げられて、その際には先ほど言ったように、まず四者、電力入れて県と石巻と女川とやります。

 今回は、それだけでは足りないだろうということで、安全性の検討会を県として設けていまして、その中で東日本大震災後の施設の健全性と新規制基準に適合することによりどれだけ安全性が向上するかというのは、今、専門家の皆さんに宮城県がお願いしてやっているということですね。その結果を受けて、その後UPZの自治体にもそのようなお話をさしていただき、そして、御意見を聞いた上でそれを付して東北電力にどのような回答になるかわかりませんけど回答することになるということです。

 震災後にできた新たなやり方というのが、これが先ほどおっしゃった原子力規制委員会による新規制基準への適合性というものでございまして、それは、原子力安全規制委員会の方が、今、審査をしておりまして、これがオーケーとなりましたならば、今度は、原子力規制委員会から許可が出ます。そうすると今度、経産大臣の方にそれがおりてきまして、経産大臣から今度、宮城県の方に同意が求められるということになります。それはまた別のやつで、それが再稼働の同意ということになります。その際に同意というのが来たときに、私どもでどこにそれを諮ればいいのかということは何もまだ決まってないんです。ですから先ほど答弁で、それは国がしっかりどこの同意をもらえっていうことは、はっきり言ってほしいというふうに言いましたけれども、現時点においては、それは求められていないということで、まず私の方に投げられて、それを私が全体的なことを俯瞰しながら判断をしなければならないということになります。そして経産大臣に回答したならば、それによって原発の工事がいよいよスタートするということになる、ダブルチェックになっているということでございます。

 したがって、私どもといたしましては、当然、いろんな御意見をしっかり伺った上で判断をしていくことになるということでございます。



○議長(中山耕一君) 四十三番ゆさみゆき君。



◆四十三番(ゆさみゆき君) るる説明していただきありがとうございます。前回私がこだわったのは、県を通して意見を反映することで同意した五市町村の首長さんたち、県がですね、知事がいったことと、それから、結論が違うのではないかという不信感を持っている方もいますので、今、るる説明していただいたことを踏まえて、しっかりと意見を事前了承に反映することを踏まえて、やっていただきたいということで質疑をしました。

 部長が、今度の検討委員会で拡充を考えているということは、市民の方から、皆さんどなたか提案しますかということも踏まえて、拡充を考えていくのか、その拡充についての具体的なことについてお伺いしたいと思います。



○議長(中山耕一君) 環境生活部長佐野好昭君。



◎環境生活部長(佐野好昭君) 先ほど検討会の方の委員の拡充について、どうかという御質問に対しては、基本的には現在のメンバーで十分な議論が可能であるというふうに考えております。ただ、これは検討会を設置したときからお話しているんですが、検討会の中で具体に議論が進んでいく中で、例えば、ほかの専門家の意見聴取も必要だよねと、そういったような意見が出てくれば検討会のアドバイス等もいただきながら、そういった方の意見もお聞きしていきたいということでございます。



○議長(中山耕一君) 四十三番ゆさみゆき君。



◆四十三番(ゆさみゆき君) ぜひエネルギー政策についてはしっかりと自治体の意見、それから県は、国の経済政策、原発政策は、国の専権ということではなくて、県民の命とそして暮らしを守るためにしっかりと検討会を設置すること、いまの委員も含めて拡充を検討していただきたい。知事の考え方を伺います。



○議長(中山耕一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 部長が答弁したとおりになりますけれども、検討会につきましては、相当知見を持った方にお願いしておりますので、その中で新たないろいろ御意見を聞きたいということであれば、随時、御意見を聞く場を設けていかなければならないと思っておりますが、検討会のメンバーを新たに付加していくということは現時点においては考えておりません。



○議長(中山耕一君) 四十三番ゆさみゆき君。



◆四十三番(ゆさみゆき君) 今後の動向によってしっかりと対応していただきたいと思います。それから御答弁で、十一月ころ廃棄物のことで市町村長会議の方にということもありました。これは、今は各市町村にヒアリングを行っているということもありますが、十一月に臨む県の対応について、もう少し詳しく教えてください。



○議長(中山耕一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) まだ、サンプルを全部採取し終わったばかりで、データが出てきておりませんので、現時点においてはまだ白紙としか言えません。今、いろんな形を庁内で議論をしている最中でございます。



○議長(中山耕一君) 四十三番ゆさみゆき君。



◆四十三番(ゆさみゆき君) エネルギー政策は本当に喫緊の課題だと思いますのでしっかりと対応をしていただきたいと思います。

 きょうは筋ジストロフィーの患者さんもきていまして、知事は、私と三期十二年、経済政策が優先か福祉が優先か議論しておりましたけど、やっと福祉の村井になったのかなと期待をしているところです。まだですね。まだだということありますよね。そこで、きょうはですね、障害者差別禁止の法律が施行されて六カ月たったのですね。三十五市町村のうち二十一市町村が対応要綱をまだつくっていないんです。それで条例検討については、今後必要に応じて検討するということもありましたので、就労やあるいは差別や、そしてさまざまなことを取り込めるのが条例です。知事、私、三年間待ちました。条例制定ですね、条例制定のために、きょうこられた方々や市民参加をもって宮城らしい全国に発信する条例制定、これをやりますと言っていただく、検討いただくことが、勇気につながるのではないでしょうか。お考え方を伺います。



○議長(中山耕一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 条例をつくるといいましても、理念条例のようなものであれば、それほど難しいものではないんですけど、やはり実効性のあるもの、あるいは罰則等を設けるというようなことになってくると、かなりあの深掘りしないといけないというふうに思いますので、まずは、先ほど答弁したように、障害者差別解消法の運用状況をまず見て、そこで、県として何をやれるのかと、法律をカバーする部分でどこがやるのかということを、ちょっと見きわめたいというふうに思っております。ゆさ議員のおっしゃっていることは、趣旨はよく理解しておりますので、やりたくないというのではなく、まずちょっと運用状況を見させていただきたいということでございます。



○議長(中山耕一君) 四十三番ゆさみゆき君。



◆四十三番(ゆさみゆき君) そうしますと今後の見通しはどうですか。具体的にお答えください。



○議長(中山耕一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 今後の見通しは運用状況次第だということでございます。



○議長(中山耕一君) 四十三番ゆさみゆき君。



◆四十三番(ゆさみゆき君) 早期に検討していただくことをお願いいたします。

 防災拠点についてお伺いします。防災拠点なんですけれども、これは前議会からも、ここで議論しているんですね、岸田清実議員もちょっと残念だという話をしました。私ももしかしたら同じ気持ちかもしれませんが、特に、知事の最近の十一年の姿を見ていますと、政策決定には計画性、透明性、そして必要性があります。このこと防災は、私がリーダーシップをとってやっていく。私が責任をとる。そういうものではないですよね、機能です。なので、一生懸命やっているのに何でみんな理解してくれないのだという感情的なお顔がよく見えました。それは知事の政策決定の場でね、周りが見えにくくなっているのではないか。知事に進言している人が少なくなっているのではないか。知事を本当に応援をしている人たちも、言葉あれですけど、このままいったら、裸の王様になっちゃうんじゃないかと、とても心配しているんですね。よって、政策決定に当たっては、決まってから機能を決めるのではなくて、まずは市町村長、自治体、気仙沼、石巻から必要だと思ってから決める。知事、これ議会を混乱させているという進め方に反省が必要ではないでしょうか。まずはお伺いします。



○議長(中山耕一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 決してですね、混乱させるというような思いはありませんし、私がもちろん、考え方を示してですね、方針を示しますけれども。当然、いろんな、副知事以下がいろんな意見を言ってきて、今まで、私が出したものの中で、かなりいろいろ議論してやめていったものもありまして、出てきたものは氷山の一角です。私、次から次へといろんなことを言いますので氷山の一角なのです。ですから、今回の広域防災拠点につきましてはですね、相当程度、庁内で深掘りをして出したものでございますので、決して思いつきでぽっと出して急に議会に出したということでは決してございませんので、御理解いただきたいと思います。また、圏域防災拠点との関連等もございますので、市町村長にはいろいろヒアリングをしておりますけれども、そういう御指摘でございますので、更によくお聞きしながら実効性のあるものにしていきたいというふうに思っております。



○議長(中山耕一君) 四十三番ゆさみゆき君。



◆四十三番(ゆさみゆき君) 県政で、今回の質問のポイントは、今の被災地の実態についてはどうしていますか。健康調査をすべき、そして、子供の貧困調査をすべきという提案をしましたが、宮城県は全体調査をしてないことが非常に多いんです。つまり、調査なくして政策なし。知事の頭の中にある広域防災拠点の前提は調査が必要だったんですね。そういう視点になってやらないといけない、そう思っています。ですから、今後の政策決定のあり方については、知事は頭の中にいろんな構想を描いている、それからもう一つ疑問なのは、もしあそこの宮城野原がだめになった場合、どんな代替案があるのか。JR貨物で悩んでいる住民の方がおられます。総合的に防災拠点ができることによってさまざまな方々へのヒアリングやそういった方々への対応についてどう考えているのか、そこを具体的に示してください。



○議長(中山耕一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 一言で言いますと、だめにならないと思って提案しているということでございます。したがって、だめになったらという御質問に対してはですね、なかなかお答えができないということでございます。



○議長(中山耕一君) 四十三番ゆさみゆき君。



◆四十三番(ゆさみゆき君) もう一つ質問は、地元住民の取り巻きの方々ですよね。JR貨物のいろんな騒音で悩んでいる方や周辺の市町村との協議を、今後のどういうプロセスでやっていくかということの見通しは立っているのかということと、知事が描いている、頭に描いているいろんな絵図、きょう、今回の質問で言いましたよね。そこをやっぱり県民の皆さんにしっかりと表明することが理解を深めることではないでしょうか。見えにくいです。その辺お伺いします。



○議長(中山耕一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 周辺自治体の皆さんに対する説明は、今も、特に岩切地区の皆さまにはやっておりますけれども、今後は、JR貨物の用地の周辺の皆さんも含めまして、しっかりと説明をする場を設けていかなければならないというふうに思っております。また、具体的な絵図を当然、皆様に出す前にはかなりもんで出しているのですけれども、なるべく政策過程が見えるように努めてまいりたいというふうに思います。



○議長(中山耕一君) 四十三番ゆさみゆき君。



◆四十三番(ゆさみゆき君) そこなんです。どういうふうにこれからやっていくかということを言わないと、今議案がかかっていますからね、具体的にどういう形で、示していくのかというのが見えにくいということです。できればここで、実はこういうことで、こういう方向でやっていきたいんだと言わないと、議案が審議できないんです。お話しください。



○議長(中山耕一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 防災に関する、大きな基本計画がございまして、そういったところで皆様のところにはお示しをしているというふうな意識ではございます。しっかりとPRをしてないというおしかりだというふうに思いますので、よりPRに努めてまいります。



○議長(中山耕一君) 四十三番ゆさみゆき君。



◆四十三番(ゆさみゆき君) 私の質問では、前回は集中審議という形を求めました。これは二つの部局にかかわりますので、ぜひ知事のリーダーシップで、私どもの議会で集中審議をやっていただくことの可能性はいかがでしょうか。お考えいかがでしょうか。



○議長(中山耕一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) これも、前議会でそういう御意見がありましたので、今議会に至るまでいろいろな意見を調整しましたけれども、部内でも調整いたしましたけれども、議会で、六月議会も九月議会も、かなり集中的にこの問題についていろんな議員の皆様から多角的に御意見を賜っておりますので、あえて改めてやる必要ないのではないかと判断したということでございます。



○議長(中山耕一君) 四十三番ゆさみゆき君。



◆四十三番(ゆさみゆき君) 必要に応じてしっかりと検討するということが必要だと思います。知事、一点だけですね、私は、健康調査、県民の健康調査ですね、部長は、科学的根拠に基づいて必要ないと言ったのですが、今、必要なのは、不安を抱えている子供やそしてその親御さん、子供たちに健康調査を希望する人には、家族には、しっかりと対応する。これからの県の方針で変えていただきたいのです。これはないと、市町村に十分の十で、お金がきている交付金がありますので、そういった視点を変えていただきたい、それこそが宮城の子供たちを守る視点につながるのではないでしょうか。その辺お伺いします。



○議長(中山耕一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 心配だというお気持ちは、よくわかるんですが、心配だから調査をするということであれば、これは放射能にかかわらず、我々だってがんの危険性を感じながら生活しておりますので、すべてにおいて通ずることだというふうに思ってございまして、当然いろんな過程で、健康調査は学校であり職場であったり行いますので、それでしっかりと対応していただければというふうに思っております。



○議長(中山耕一君) 四十三番ゆさみゆき君。



◆四十三番(ゆさみゆき君) 市町村は三市町村行っておりますので、ぜひそういったことを行いたいと思う市町村には、県からしっかりと対応いただきたい。その点はいかがですか。



○議長(中山耕一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 宮城県として、やりたい市町村だけどうぞと、それに対して県が支援するというのはいかがかなと。やる場合は、やはり全県同じ条件で手を差し伸べないといけない問題だというふうに思います。



○議長(中山耕一君) 四十三番ゆさみゆき君。



◆四十三番(ゆさみゆき君) それでは、子供たちの命守れないじゃないですか。お金はあります、条件が整ってやらないということはどういうことですか。知事は何をこだわっているんですか。放射能の検査をすると混乱が生じて、また、風評被害が広がる、そう思ってらっしゃいますか。不安なところや、二人、がんの結果が出ているにもかかわらず、私はその点はしっかりと改善していただきたい、最後にお答えいただきたいと思います。



○議長(中山耕一君) 知事村井嘉浩君。



◎知事(村井嘉浩君) 調査をすれば混乱するなんてことは全然思ってないんですが、要はやるべき根拠がないということです。我々もこれに至るまで専門家の先生に、東北大の先生といろいろ御指導いただきましたけれども、発災直後の場合のときでも、健康調査は、今のこのぐらいのレベルで全く必要ないと言われました。それから五年半たっていますので、そういったようなことを考えますと、私は必要ないんじゃないかなというふうに、この問題に関して県が前面に出てやるというのは無理があるのではないかなというふうに思っております。



◆四十三番(ゆさみゆき君) 県民の声に耳を傾けてしっかりとやっていただきたいと思います。終わります。



○議長(中山耕一君) 以上をもって、質疑、質問を終結いたします。

 お諮りいたします。

 ただいま議題となっております各号議案中、議第二百二十号議案及び議第二百二十一号議案につきましては、予算特別委員会に付託いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(中山耕一君) 御異議なしと認めます。

 よって、さように決定いたしました。

 残余の各号議案は、お手元に配布の議案付託表のとおり、それぞれ所管の委員会に付託いたします。

……………………………………………………………………………………………

    議案付託表

     第三百五十七回宮城県議会(九月定例会)平成二十八年九月三十日



議案番号
件名
提出年月日
委員会


議第二百二十号議案
平成二十八年度宮城県一般会計補正予算
二八・九・一四
予算特別


議第二百二十一号議案
平成二十八年度宮城県流域下水道事業特別会計補正予算

予算特別


議第二百二十二号議案
宮城県県税条例等の一部を改正する条例

総務企画


議第二百二十三号議案
県税減免条例の一部を改正する条例

総務企画


議第二百二十四号議案
民生委員の定数を定める条例の一部を改正する条例

保健福祉


議第二百二十五号議案
県立都市公園条例の一部を改正する条例

建設企業


議第二百二十六号議案
県警察本部の内部組織に関する条例の一部を改正する条例

文教警察


議第二百二十七号議案
和解及び損害賠償の額の決定について

経済商工観光


議第二百二十八号議案
地方独立行政法人宮城県立こども病院の定款変更について

保健福祉


議第二百二十九号議案
財産の取得について(可搬型衛星通信装置七セット)

総務企画


議第二百三十号議案
財産の取得について(宮城県広域防災拠点整備事業用地)

建設企業


議第二百三十一号議案
財産の出資について(地方独立行政法人宮城県立こども病院用地)

保健福祉


議第二百三十三号議案
工事請負契約の締結について(宮城県防災行政無線設備工事)

総務企画


議第二百三十八号議案
工事請負契約の締結について(善川護岸等災害復旧及び改良工事)

建設企業


議第二百三十九号議案
工事請負契約の締結について(宮城県水産高等学校校舎等改築工事)

文教警察



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△議第二百六十二号議案ないし議第二百六十八号議案



△報告第二百八十五号ないし報告第二百八十七号



○議長(中山耕一君) 日程第六ないし日程第十五、議第二百六十二号議案ないし議第二百六十八号議案及び報告第二百八十五号ないし報告第二百八十七号を一括して議題といたします。

 知事から追加提出議案の提案理由の説明を求めます。知事村井嘉浩君。

    〔知事 村井嘉浩君登壇〕



◎知事(村井嘉浩君) 提出議案の概要を御説明申し上げます。

 議第二百六十二号議案ないし議第二百六十四号議案は、雄勝港及び気仙沼港の防潮堤災害復旧工事などに係る請負契約の締結について、それぞれ議会の議決を受けようとするものであります。

 また、議第二百六十五号議案は、平成二十七年度一般会計及び特別会計の決算について、議第二百六十六号議案は、平成二十七年度公営企業会計の決算について、それぞれ議会の認定をお願いするもの。議第二百六十七号議案は、平成二十七年度水道用水供給事業会計未処理利益剰余金の処分について、議第二百六十八号議案は、平成二十七年度工業用水道事業会計未処理利益剰余金の処分について、それぞれ議会の議決を受けようとするものであり、その概要については、会計管理者及び公営企業管理者から御説明申し上げます。

 何とぞ慎重に御審議を賜りまして可決されますようお願い申し上げます。



○議長(中山耕一君) 会計管理者から説明を求めます。会計管理者増子友一君。

    〔会計管理者 増子友一君登壇〕



◎会計管理者(増子友一君) 平成二十七年度宮城県歳入歳出決算の概要について御説明申し上げます。

 初めに、県政運営の状況についてであります。

 平成二十七年度の我が国の経済は、輸出や生産の面で、中国を初めとする新興国経済の減速に伴う影響が見られたものの、国内需要の面では設備投資が緩やかな増加基調にあり、個人消費も雇用環境の着実な改善を背景に底がたく推移するなど、緩やかな回復が続きました。このような中、本県の経済は、生産や個人消費の一部に弱い動きが見られましたが、東日本大震災からの復興需要にも支えられ、公共投資や住宅投資が高水準で推移し、雇用環境が改善するなど、基調としては緩やかな回復が続きました。

 平成二十七年度の県政運営においては、最重要課題である震災からの復旧復興を強力に推進するとともに、その他の行政課題にも的確に対応することを目指しました。このため、予算編成に当たっては、引き続き震災対応分を優先し、国の制度や支援を最大限活用しながら、独自財源も積極的に活用して、宮城県震災復興計画に掲げた施策を円滑に実施できるよう努めました。また、通常分については、必要性、適時性や優先度などの観点から徹底した見直しを行った上で、政策推進の基本方向に沿った施策や公共施設の適切な維持管理など、課題を解決するための施策に予算を重点配分し、将来にわたる財政の健全性確保に留意しつつ、めり張りのきいた予算措置を講じました。

 こうした財政状況の中で、平成二十七年度は、宮城県震災復興計画における再生期の二年目として、これまでの復旧復興の進捗状況や新たに顕在化した課題を踏まえ、被災された方々の生活再建や地域コミュニティーの再構築、地域経済の再生など震災からの復旧・復興に向けた施策に最優先で取り組むとともに、人口減少対策や地域経済の活性化のための施策を含め、創造的な復興に向けた動きが着実に進むよう各種施策に取り組みました。災害公営住宅の整備については、計画戸数約一万六千戸の九三%に当たる約一万四千八百戸の整備に着手し、このうち約九千八百戸が完成しました。防災集団移転促進事業については、百九十五の計画地区すべてで造成に着手し、うち百五十九地区で住宅などの建築が可能となりました。また地域コミュニティーの再構築のため、災害公営住宅等における住民のコミュニティーの機能強化や活性化を目的とした財政支援を行いました。被災した保健医療福祉施設については、ほとんどが再開しており、地域医療の基幹病院として南三陸病院が開院し、本格復旧を果たしました。交通インフラについては、JR仙石線の全線運行再開や仙石東北ラインの開業、仙台市地下鉄東西線の開通、三陸自動車道仙塩道路の四車線化など復興を支える重要な交通基盤が整備されました。被災した農地については、復旧対象面積約一万三千ヘクタールのうち、九一%に当たる約一万一千ヘクタールで、復旧工事や除塩作業が完了しました。また、水産関係では、主要魚市場の水揚金額が震災前の約九八%まで回復するとともに、津波で全壊した石巻魚市場が全面再開されました。経済基盤の再構築については、操業停止や事業縮小を余儀なくされた被災事業者の早期の事業再開に向けて、グループ補助金により約三千九百事業者に支援を行い、このうち約三千二百事業者が平成二十七年度末までに事業再開を果たしました。また、女川町では、国が被災地の商店街再生を支援するまちなか再生計画に基づいて初のテナント型商業施設が整備されました。

 創造的な復興として重点的に進めている施策については、東北薬科大学の医学部設置が認可され、また、仙台空港民営化に向けては、空港運営会社が決定し、空港ビルと貨物ターミナルの運営が開始されました。更に、東北における水素社会の先駆けとして、燃料電池自動車と水素ステーションを導入しました。

 平成二十七年度の最終予算規模は、一般会計で一兆七千八百五十六億八千六百余万円、特別会計で三千三百四十億七千五百余万円、合計二兆一千百九十七億六千二百余万円となり、前年度に比べ三百三億四千七百余万円、一・四%の減となりました。これらの執行に当たりましては、議会の議決の趣旨を踏まえ、財源の適切な確保と事業の効率的な執行に意を用いるなど、適正な執行に努力を払ってまいりました。

 次に、一般会計及び特別会計の決算額について御説明申し上げます。

 まず、歳入決算についてでありますが、決算額は一般会計で一兆四千九百六十七億三百余万円、特別会計で三千三百五十八億八千九百余万円、合計一兆八千三百二十五億九千二百余万円となり、前年度に比べ二十一億七千九百余万円、〇・一%の増となっております。歳入の主要科目について見ますと、まず、県税についてでありますが、景気回復や復興需要等に伴い雇用環境や企業業績が堅調に改善していることを背景に、県民税や事業税が増加したことなどにより、県税全体で三千七十億四千八百余万円と前年度に比べ三百六十五億七千六百余万円、一三・五%の増となりました。その結果、一般会計の歳入決算総額に占める県税の割合は二〇・五%となり、昨年度より二・一ポイント高くなっております。地方交付税は、県税の増収に伴う普通交付税の減や震災復興特別交付税の減などにより、二千三百十四億四千九百余万円と前年度に比べ八十九億六千百余万円、三・七%の減となっております。国庫支出金は、グループ補助金などの国庫補助金や東日本大震災復興交付金など、震災に伴う各種国庫支出金の減少などにより、二千八百十一億二千五百余万円と前年度に比べ百十二億九千五百余万円、三・九%の減となっております。諸収入は、災害廃棄物処理に伴う受託事業収入の皆減などにより、一千三百三十二億三千百余万円と前年度に比べ二百七十五億八千七百余万円、一七・二%の減となっております。収入未済額については、一般会計で二千三百六十二億七千九百余万円となっておりますが、その主なものは、翌年度繰越事業に係る国庫支出金が二千二百六十七億七千四百余万円、県税の滞納が四十七億七千九百余万円であります。また、特別会計の収入未済額は四億四千八百余万円となっておりますが、その主なものは、翌年度繰越事業に係る国庫支出金と貸付金の未返還金であります。

 次に、歳出決算についてでありますが、決算額は一般会計で一兆三千六百五十六億三千三百余万円、特別会計で三千三百四億八千余万円、合計一兆六千九百六十一億一千三百余万円となり、前年度に比べ百十二億七千六百余万円、〇・七%の増となっております。これは一般会計において、農林水産業費や諸支出金が増加したことなどによるものであります。一般会計の歳出決算総額に占める構成比が最も高いのは、教育費の一六・二%であり、次いで災害復旧費一〇・七%、民生費一〇・三%、土木費九・七%の順になっております。主な特別会計の歳出決算額については、公債費特別会計三千六十二億五千八百余万円、流域下水道事業特別会計百二億二百余万円、港湾整備事業特別会計八十九億四千余万円、土地区画整理事業特別会計三十三億六千五百余万円となっております。

 なお、主な事業の実績については、宮城の将来ビジョン及び宮城県震災復興計画・成果と評価のとおりであります。

 平成二十八年度への予算の繰り越しについては、一般会計において、繰越明許費が二千八百二十億二千四百余万円、事故繰越が七百四十八億一千四百余万円となり、特別会計においては、繰越明許費が二十一億一千四百余万円、事故繰越が六億四百余万円となっております。不用額については、一般会計で六百三十二億一千四百余万円、特別会計で八億七千六百余万円となりましたが、これは事業の執行残などによるものであります。実質収支については、一般会計で百七十八億八千七百余万円、特別会計で三十六億八千六百余万円の黒字となっております。基金については、県債管理基金や東日本大震災復興交付金基金などの年度末現在高が増加している一方、財政調整基金や地域医療再生臨時特例基金などの取り崩しにより、基金全体としては、前年度より二百二十九億三千八百余万円減少しております。

 以上をもちまして、平成二十七年度決算の概要についての説明を終わりますが、何とぞよろしく御審議を賜りますようお願い申し上げます。



○議長(中山耕一君) 公営企業管理者から説明を求めます。公営企業管理者犬飼章君。

    〔公営企業管理者 犬飼 章君登壇〕



◎公営企業管理者(犬飼章君) 平成二十七年度宮城県公営企業会計の決算の概要及び利益の処分について御説明申し上げます。

 企業局が経営しております水道用水供給事業、工業用水道事業及び地域整備事業の三事業につきましては、地方公営企業の経営の基本原則である企業の経済性を発揮するとともに、その本来の目的である公共の福祉を増進するよう事業の運営に努めているところであります。しかしながら、水道用水供給事業では、人口減少社会の到来や節水型社会の進展等により、そして、工業用水道事業では、産業構造の変化や用水の循環利用の普及等によって、水需要は逓減傾向となっていることに加え、両事業とも施設の老朽化に伴う更新、修繕への対応や東日本大震災の教訓を踏まえた耐震化の推進など、課題が山積しております。また、地域整備事業では、近年、アウトレットモールの立地や水族館の開業などにより、新たなにぎわいを見せている仙台港周辺地域の更なるにぎわいの創出や仙台港背後地土地区画整理事業の旧保留地の活用に向け、効果的な取り組みが求められております。このような中、平成二十七年度は、企業局新水道ビジョンに掲げた安全安心な水道の確保、強靱な水道の確保及び水道サービスの持続の確保の実現に向け、企業局水道事業経営管理戦略プラン並びに企業局新経営計画の初年度として、水道施設の耐震化工事や災害時バックアップ体制の整備などに取り組んだほか、地域整備事業では、保有資産の貸し付けや売却を積極的に進めたところであります。今後も厳しい経営環境が続くものと想定されますが、富県宮城の一翼を担い、創造的復興にも貢献するため、新水道ビジョンの実現及び仙台港周辺地域等の更なるにぎわい創出に向けた取り組みの加速化と経営改革の推進を基本方針として、受水市町村や関係団体との連携を強化し、効率性、透明性の高い企業経営の推進と将来を見据えた事業の安全性、安定性、持続可能性の確保に努めてまいります。

 以下、各事業会計の決算概要について御説明申し上げます。

 初めに、水道用水供給事業会計について御説明申し上げます。水道用水供給事業は、大崎広域水道事業及び仙南・仙塩広域水道事業の二事業で、給水対象二十五市町村に対し、九千四百余万立方メートルの水道用水を供給しました。収益的収入の決算額は百六十七億一千三百余万円、収益的支出の決算額は百二十一億八千八百余万円となっております。この結果、収益的収支は、四十三億九千二百余万円の純利益となっております。

 資本的収支に係る建設工事については、大崎広域水道事業では麓山浄水場電気設備更新工事等を、仙南・仙塩広域水道事業では南部山浄水場受変電設備更新工事等を実施しました。こうしたことにより、資本的収入の決算額は十五億七千二百余万円、資本的支出の決算額は百一億五千五百余万円となり、資本的収入額が資本的支出額に対して不足する額、八十五億八千二百余万円は過年度分損益勘定留保資金等で補てんしております。

 水道用水供給事業については、今後、施設の更新需要の増大や耐震化の推進など設備投資の増額要因はあるものの、高利率企業債の繰り上げ償還により支払い利息が軽減していることや償還額が逓減していることなどを踏まえ、昨年四月に供給料金を減額改定しました。また、伸縮可とう管の耐震化や高区・低区連絡管整備事業などを着実に実施したほか、近年発生しているカビ臭や渇水に対し迅速に対応するなど、安全で良質な水の提供に努めます。今後も市町村と連携し、災害時バックアップ体制の構築に努めるとともに、中長期的視点を持ち、水需要に応じた適正規模での施設更新を進めるほか、施設の管理運営のあり方について検討するなど、安定した経営体制の構築に向け取り組みを進めてまいります。

 次に、工業用水道事業会計について御説明申し上げます。工業用水道事業は、仙塩工業用水道事業、仙台圏工業用水道事業及び仙台北部工業用水道事業の三事業で、計六十六事業所に対して、年間三千余万立方メートルの工業用水を供給しました。また、仙南工業用水道事業では、事業廃止による清算事務を行いました。収益的収入の決算額は十九億三千七百余万円、収益的支出の決算額は、十七億一千九百余万円となっております。この結果、収益的収支は、二億七百余万円の純利益となっております。

 資本的収支に係る建設工事については、仙塩及び仙台圏工業用水道事業では大梶浄水場中央監視装置更新工事等を、仙台北部工業用水道事業では麓山浄水場電気設備更新工事等をそれぞれ実施しました。また、仙南工業用水道事業では、事業廃止による清算事務として企業債の償還を行いました。こうしたことにより、資本的収入の決算額は、一億九千四百余万円、資本的支出の決算額は六億六千五百余万円となり、資本的収入が資本的支出に対して不足する額、四億七千百余万円は過年度分損益勘定留保資金等で補てんしております。

 工業用水道事業については、新規ユーザーの確保に取り組んだほか、アセットマネジメントを実施し、施設の更新計画を作成しました。また、将来多額の更新費用の発生が見込まれ、抜本的な経営改革が必要であることから、仙塩及び仙台圏工業用水道の事業統合も見据えた工業用水道事業経営改革プランの策定に着手しました。今後は、経営改革プランの年度内策定に向けた取り組みを進めるほか、中長期的視点を持ち、施設の管理運営のあり方についても検討を進めてまいります。

 最後に、地域整備事業会計について御説明申し上げます。地域整備事業は、仙台港の港湾業務機能の充実とにぎわいの創出による交流機能の集積を目指し、仙台港国際ビジネスサポートセンター、愛称アクセルの管理運営や仙台港背後地における土地貸付及び売却などを行いました。収益的収入の決算額は、四億八千四百余万円、収益的支出の決算額は二億六千百余万円となっております。この結果、収益的収支は、二億二千三百余万円の純利益となっております。

 資本的収支については、仙台港背後地土地区画整理事業の旧保留地取得に係る支払いと、取得した旧保留地を処分した売却代金や他会計からの長期貸付金返還金等を受け入れました。こうしたことにより、資本的収入の決算額は、六億七百余万円、資本的支出の決算額は二十一億一千百余万円となり、資本的収入が資本的支出に対して不足する額、十五億三百余万円は過年度分損益勘定留保資金等で補てんしております。

 地域整備事業については、仙台港周辺地域の防災体制の強化に資するため、仙台市との間でアクセルを津波避難施設とする協定を締結したほか、取得した旧保留地の取得面積の五一%を貸し付けまたは売却するなど、保有資産の活用促進を図りました。今後も、アクセルの適正な維持管理とテナントの入居促進になお一層取り組むほか、旧保留地の活用を促進するとともに、仙台港周辺地域に立地している民間事業者と連携し、仙台港周辺地域の更なるにぎわい創出に向けて事業を進めてまいります。

 続きまして、公営企業会計の利益の処分について御説明申し上げます。水道用水供給事業会計においては、平成二十七年度の純利益である四十三億九千二百余万円と、平成二十六年度の純利益で、減債積立金から取り崩して企業債の償還に使用したことにより未処分利益剰余金となる五十億八千百余万円の、合わせて九十四億七千四百余万円が未処分利益剰余金として発生しております。このうち四十三億九千二百余万円は、翌年度の企業債の償還に要する財源として減債積立金に積み立てを行い、また五十億八千百余万円は、資本金に組み入れる予定としております。

 工業用水道事業会計においては、平成二十七年度の純利益である二億七百余万円、平成二十六年度の純利益で、減債積立金から取り崩して企業債の償還に使用したことにより未処分利益剰余金となる四百余万円の、合わせて二億一千二百余万円が未処分利益剰余金として発生しております。このうち二億七百余万円は、翌年度の企業債の償還に要する財源として減債積立金に積み立てを行い、また四百余万円は、資本金に組み入れる予定としております。

 なお、地域整備事業会計においては、平成二十七年度の純利益から前年度繰り越し欠損金を減じた結果、未処分利益剰余金は発生しておりませんので、利益の処分はございません。

 以上をもちまして、平成二十七年度公営企業会計の決算の概要及び利益の処分についての説明を終わりますが、何とぞよろしく御審議を賜りますようお願い申し上げます。



○議長(中山耕一君) 決算に係る各部局長説明要旨は、お手元に配布のとおりであります。

 お諮りいたします。

 ただいま議題となっております各号議案中、議第二百六十五号議案ないし議第二百六十八号議案につきましては、お手元に配布の要綱案により、決算特別委員会を設置し、これに付託の上、審査することにいたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(中山耕一君) 御異議なしと認めます。

 よって、議第二百六十五号議案ないし議第二百六十八号議案につきましては、決算特別委員会を設置し、これに付託の上、審査することに決定いたしました。

 残余の各号議案は、お手元に配布の議案付託表のとおり、建設企業委員会に付託いたします。

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    決算特別委員会設置要綱(案)

第一条 議第二百六十五号議案ないし議第二百六十八議案を審査するため、宮城県議会に決算特別委員会(以下「委員会」という。)を設置する。

第二条 委員会は、監査委員を除く議員全員をもって構成し、委員長及び副委員長は、委員会において互選する。

第三条 委員会の円滑な運営を図るため、委員会に理事会を置く。

2 理事会は、委員長、副委員長及び理事をもって構成する。

3 理事は、委員会で選任し、十二人とする。

4 理事会は、委員長が招集する。

第四条 委員会に六分科会を置く。

2 分科会は、現に設置されている常任委員会の委員(監査委員を除く。)をもって構成し、議案のうちその所管事項に関する部分を審査する。

3 分科会に主査、副主査及び主査職務代行者を置くものとし、主査には常任委員長、副主査には同副委員長及び主査職務代行者には同委員長職務代行者をもって、それぞれ充てる。

第五条 この要綱に定めるもののほか、委員会の運営に関し必要な事項は、理事会に諮って委員長がこれを定める。

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    議案付託表

     第三百五十七回宮城県議会(九月定例会)平成二十八年九月三十日



議案番号
件名
提出年月日
委員会


議第二百六十二号議案
工事請負契約の締結について(仙台塩釜港石巻港区防潮堤建設工事(その十))
二八・九・三〇
建設企業


議第二百六十三号議案
工事請負契約の締結について(雄勝港防潮堤災害復旧工事(その五))

建設企業


議第二百六十四号議案
工事請負契約の締結について(気仙沼港防潮堤災害復旧工事)

建設企業



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○議長(中山耕一君) 決算特別委員会の委員長及び副委員長互選のため、暫時休憩いたします。

    午後三時四十七分休憩

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    午後四時二十分再開



○議長(中山耕一君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 御報告いたします。

 決算特別委員会の委員長及び副委員長は、互選の結果、次のように決定いたしました。

  委員長    仁田和廣君

  副委員長   坂下やすこ君

 以上のとおりであります。

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△請願



○議長(中山耕一君) 日程第十六、請願を議題といたします。

 お手元に配布の文書表のとおり、請願一カ件が提出されております。

 総務企画委員会に付託いたします。

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    請願文書表

     第三百五十七回宮城県議会(九月定例会)平成二十八年九月三十日



請願番号
要旨
請願者名
紹介議員
受理年月日
所管委員会


三五七の一
政府及び国会に対し私学助成に関する意見書の提出を求めることについて
仙台市宮城野区榴岡四ー一ー五
 宮城県私立中学高等学校連合会
          会長 松良千廣
              外二名
中島源陽・藤原のりすけ
庄子賢一・岸田清実
菅間 進・吉川寛康
相沢光哉
二八・九・二七
総務企画



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△休会の決定



○議長(中山耕一君) お諮りいたします。

 委員会審査のため、明日から十月十三日まで十三日間本会議を休会とし、十月十四日再開することにいたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(中山耕一君) 御異議なしと認めます。

 よって、明日から十月十三日まで十三日間本会議を休会とし、十月十四日再開することに決定いたしました。

 なお、ただいま御出席の諸君には改めて通知いたしませんから、御了承願います。

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△散会



○議長(中山耕一君) 以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。

 十月十四日の議事日程は、追って配布いたします。

 本日は、これをもって散会いたします。

    午後四時二十一分散会